もしも、レイとアスカの性格が逆だったら

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『という訳でシンジ君は私が預かる事にしたから。…大丈夫だって。子供に手ェ出したり
しないから』
『いやいや、それはそれで愉快な展開になりそうで楽しみじゃない?』
『ま、都合良く教育は出来るかもね。くっくっく』
『ナニ企んでるんだか。まぁいいわ。じゃあね』
リツコへの電話を済ませると、ミサトはシンジを第3新東京市が一望できる場所へと連れ
て行った。
「シンジ君、あなたが守った街よ。今のあなたには荷が重いと感じられるでしょうけれど、
これからもがんばってね」
サイレンが鳴り響く中、ゆっくりと幾つものビルが夕闇の空に向かってせり上がっていく。

「今夜はシンジ君の歓迎会だから、腕にヨリをかけて作ったわよ。と言っても時間が無か
ったからカレーとサラダなんだけど」
そう言いながらミサトがナベを運んでくる。
「シンジ君、悪いんだけどそこの冷蔵庫、開けて『彼』を呼んで頂戴」
「?これ、ですか?」
「ううん、そっちじゃなくて」
ミサトの視線が、業務用冷蔵庫に向く。
がちゃ。
シンジが冷蔵庫を開けると、機械音と共にソレが現れた。
「夕食かね、葛城一尉。おや…?」
重々しい声が部屋に響く。
「お客さんかね?」
「今日からウチで暮らす事になった碇シンジ君よ。エヴァのパイロットなの。シンジ君。
こちらは私の同居人のペンペン。とある計画のためにその身体を実験台にした功労者なの
全身の60%を機械に…」
「葛城一尉、気軽に極秘情報を話してはいかん。彼は信用に値する人物かね?」
「もォ〜、ペンペンったら堅苦しいわねえ。大丈夫だって」
「ならば良い。…済まなかったなシンジ君」
「い、いえ!あっあの、始めまして。碇シンジといいます。シンジ、と呼んでください」
「ふむ。なかなか礼儀正しい少年だな。私はコードネームBX293A、通称ペンペンと言う。
無論偽名だが、私の全ての情報は抹消されておる。そう呼んでくれたまえ」