ジェットアローンで使徒を殲滅せよ

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>>639さまの光臨を待つ幕間狂言代わりに、バカネタ一つ進上。

「 出でよJA&JA改!!」
使徒の前に雄々しく立ちふさがるダブルJA。だが、ゲンドウは冷たい笑みを崩さなかった。
「ATフィールドがある限り、通常兵器では使徒に勝てん」
「それが固定観念というものですよ。やれ!」
時田の合図と共に、やおら使徒に組み付くJA改。そのまま使徒を持ち上げ、JAに投げつける!
「行ったぞ!」「任せろ!」
飛んできた使徒を受け止めたJAはその勢いを殺さず、見事なジャイアントスイングに移行する!
「戻すぞ!」「応!!」
血のにじむ特訓で磨き上げたコンビネーションには毛一筋ほどの乱れもない。2体のJAは、使徒を使って見事なキャッチボールを展開した。
「何の真似だ?これは」
「ATフィールドを破らなければ使徒には勝てない。それがそもそも間違っているんですよ」
「慣性…そして遠心力ね」
「さすがは高名なる赤木博士。おわかりになりましたか」
振り回される事による遠心力。放り出され、受け止められる際にかかる慣性。これらは使徒自身の質量から生じるものであり、ATフィールドと
いえども遮りようがない。
「これぞ十文字加速度殺法! 人間の知恵を舐めるな!!」
絶叫マシンに数十倍するGの連続に、さしもの使徒もグロッキーとなってきた。
「無駄だ。使徒に致命傷を与えるにはコアを破壊しなければならん」
「それも間違っていますな。要は二度と顔を合わせずに済めばよいのです。JA、仕上げだ!」
時田の合図で、二体のJAは胴体前面に増設されたハッチから巨大なロケットブースターを取り出した。
「…?…」
ネルフ一同の疑問の視線を浴びつつ、ダブルJAは朦朧状態の使徒にロケットをくくりつける。
「まさか……」
「さらばだ、好敵手よ。点火!」
もはや己に酔っているとしか言いようのない時田の声に応じてロケットが点火され、使徒は空の彼方に飛び立った。
「第一宇宙速度を突破。大気圏外に出ます」
強度の精神汚染に晒されたゲンドウに、オペレーターの報告は届いたのだろうか……。