【チュン】サウンドノベル風エヴァ【ソフト

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絶望する僕に向かい、父さんは言った。
「乗るならさっさとしろ。でなければ帰れ!」
その言葉を聞いて、僕は…

ア 僕は何も言えず、ただ俯いていた。(本編準拠)

イ 「そ、そう?それじゃ…」僕は愛想笑いを浮かべながらそう言い、安堵のため息をついて、帰ることにした。

ウ 「…わかったよ。乗ればいいんだろ!僕が…乗るよ。」父さんに馬鹿にされたと感じてくやしくかったのかもしれない。僕はついこう言い返していた。


…こんなかんじで、選択肢を選んでもらってそのつづきを(もしくは気に入った選択肢のつづきを)
気が向いた人がテキトウに書いていく。
たまにゲームオーバーもとりまぜて。かまいたちの夜みたいな感じ。

あとから選択肢を付け加えるのもありで。
勝手に新しい話を始めるのもOK。その場合同時進行。
      / .:.:. / ̄  \  _,,,,-‐'''"   \, へ、
     / .:.:/ /\.:.:    /            ヽ
     /.:.:.:,‐'" 〈.:.:.:.:\.:.:.: /.:.:___,,,,-‐ __.:.:_,,,,-‐.:.:   `、,,_
   _,,,-''"    |\.:.:.`''/_..-'/,,-‐''"∠..,,,,,,/_,,,,-‐  __ ヽ、
--‐''        |,ィ'⌒゙ヽiイ´ // , " ̄`ヽi! /// .:  ヽ、`ヽ、
      .:.   〈 (~< レ  '´  ' ..,,_('ッ ゙i!/'´ //|.:.:   \
   _,,,-''.:.   .:.:.\ `        ,,、、´゜、、、 __,,,,.../ ::|.:.:|.:.: |
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てっきりゲーム作るのかとオモタヨ
>>3
それはもうあるしな。たしか。
しかし>>1よ、なんでそこからなんだ?
やっぱ冒頭からにしようよ。もしくは手紙が来たところから。
5島立紗智恵:03/05/02 00:31 ID:rUohF0ih
1さんに私から一言
¬
__
タヒ


ノヾ
h

>>1
イでお願いする。
しおりがピンクになったりするのか?
シュミレーションゲーム作れ
むしろ、リーフ・ビジュアルノベル。
101じゃないけど:03/05/02 12:45 ID:SjBAbDBq
シンジ「そ、そう?それじゃ…」
僕は愛想笑いを浮かべながらそう言い、安堵のため息をついて、帰ることにした。
ゲンドウ「そんな事が許されると思うのか?」
・・・畜生、煽っただけか。
僕にプライドが無いのが分かり、無理やりにでも乗せる方向に切り替えたようだ。
シンジ「でもホント、無理だし・・・」
ゲンドウ「座っていればいい、それ以上は望まん」
話は平行線を辿っている。
どうすればこの状況を抜け出せるだろうか、と考えを巡らせていたその時・・・

ア ゲンドウ「もういい、レイを使う」(本筋復帰)

イ ???「俺が乗ります!」(謎の人物登場。ヘタレなシンジに救いの神が!?)

ウ シンジ「うっ!?」(後ろからの突然の衝撃に気を失うシンジ。
   気が付くと彼はエントリープラグの中にいた・・・)
11LRO人 ◆QYLtWcjLK2 :03/05/02 12:47 ID:???
チャンスは最大限に生かす主義でな・・・ふふふ
ぽちっとな(→イ)
イがいいな
???「俺が乗ります!」
ゲンドウ「む、君は・・・」
ミサト「ケンスケ君!なんでここに?」
ケンスケ「フフフ、そんなのどうでもいいじゃないですか。
    そこの転校生君が乗らないのなら、俺がやりますよ」
あまりのテンション、それに伴う自身に唖然とするシンジ。
ミサト「でもケンスケ君、起動の問題はいいとしてシンクロ率が・・・」
ケンスケ「ヒーローはね、土壇場で輝くモンなんですよ!」
ゲンドウ「気合いでどうにかなると言うのか?まあいい、やってみたまえ。
     そこの腑抜けよりはマシだろう」
冬月「使えるのかね?(ボソッ」
ゲンドウ「時間稼ぎ、そしてシンジの良い手本にはなる(ボソッ」
ミサト「わ、分かりました。初号機のプログラムをケンスケ君に書き換えて。
   出撃準備急いで!」
ケンスケ「オッケィ!転校生、よく見てなよぉ〜」
シンジ「・・・」

−数分後−

ミサト「シンクロ率25%・・・ギリギリね。
   エヴァンゲリオン初号機、リフト・オフ!」

いよいよ相田ケンスケの戦いが始まる!(暫しケンスケ編へ移行)

ケンスケ「オッ、あれが使徒か。さてどうすっかな・・・」


@ 「何も考えずに突っ込め!クゥ〜燃えるぜ〜っ!」(突貫)

A 「まずは様子見様子見・・・」(様子を見る)

B 「トウジが羨ましがるだろうなぁ。へへへヘ・・・」(悦に入る)
細かい事は気にせんといてくだスィ。
ケンスケは戦闘行動には慎重な気がするので2番。
>>13
>>13
C、「一尉どの!武器は?武器は何があるのでありますか!?」(銃器を期待)
>>17
現在使用可能な武器は・・・
ア.パレットガン(残弾数1のみ)
イ.エヴァホムーラン(謎のバット。肩部内蔵)
ウ.プログナイフ(肩部内蔵)
だけよ!
>>3
俺もそう思った。
何処も全然進んでないようだがな、こんなところで共同製作は無理、ってのが実証された
良い例かもしれないがな。
20名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/02 21:32 ID:xdtlNSaT
>>18
イ.エヴァホムーラン(謎のバット。肩部内蔵)

「エ、エヴァホームラン…?(ゴクリ…」
「いいえ、ホムーラン、よ!」
エヴァホムーラン。ホムーラン。ホームランではなくホムーラン。
俺はそのなんとも心を惹かれる名前に耳を奪われた。
仮にもミリタリーマニアである俺は、ここでは銃やナイフを選ぶのが正解であろうということはわかっている。
しかし、俺は心の中からわきあがる不思議な衝動に打ち勝つことが出来なかった。
「そ…その、エヴァ…ホムーラン…を!エヴァホムーランを使います!」
「わかったわ!受け取って!ケンスケくん!」
「こ、これが!これがエヴァホムーラン!?」

1、「なんじゃこりゃあ!?」
2、「す、すげえ…!これならあんな敵一発だ!」
3、「うわあ…なんて卑猥な形なんだ……!」
>>20
2でGO!
シンジが全然出てこねえなw
23ケンスケ編 −糸冬了−:03/05/03 01:21 ID:???
ケンスケ「す、すげえ…!これならあんな敵一発だ!」
この時妙にハシャいでいるケンスケを見て、ミサトは不安に思ったと後に語る。
ケンスケ「(どうする俺・・・どうする俺・・・!)」
自分が心配なのではない。使徒(サキエル)をどう料理するかを考えているのだ。
ケンスケ「当然・・・直接ブン殴る!うおおおおぉっ!」
バットを肩に担ぎ、突進する。
 バ ゴ ッ
 ミ シ リ
鈍い音が響き渡る。
ミサト「スネを打って、スネを!弱そうよ!」
ケンスケ「分かりました!」
 メ キ ッ
使徒の足が折れ、地面にひれ伏した。
ケンスケ「イケる。これなら勝てる!」
ミサト「ケンスケ君、トドメよ!」
ケンスケ「来た来た来たァ〜ッ!」
おもむろにバットを振りかぶる初号機。
ケンスケ「エヴァッ・ホムウウゥラン!」
 め り っ
前のめりになって倒れている使徒の顔のような部分に躊躇せずバットを打ち込んだ。
顔がツブれたようにひしゃげる。
ケンスケ「フゥ・・・こんだけやりゃ十分でしょ」
と油断したその時―――
ケンスケ「!」
既に動けるハズが無いと思われた使徒が、初号機に組み付いた。
ケンスケ「放せ、このっ!」
必死にもがくが、無駄に終わる。と、使徒の体が膨らみ―――
ミサト「自爆!?」
ケンスケ「う、うわああぁぁっ」
 チュドーン
                       ←To be continued
ケンスケは奇跡的に一命を取り留めていた。
タンカで運ばれてくるケンスケと、現場を見に行ったシンジが鉢合わせする。
ケンスケ「て、転校生・・・どうよ、俺、カッコ・・・良かっただろ・・・」
シンジは―――


ア「うん、カッコ良かったよ。僕も・・・君みたいに頑張れるかな?」(シンジ、改心)

イ「それよりケガ、大丈夫?」(ケンスケフラグ(藁))

ウ「ブザマだね。途中で気を抜くなんて」(カオスロード)
イが見たいぞ!w
>>1を見るに、いきなりアスカ来日から新しく始めてもいいのか?
この調子でゲーム作ってよ。
エ、「こ、怖い…僕は…そんな大怪我をするような仕事はしたくない!」(ヘタレシンジモード)
29名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/03 20:06 ID:mmESlB35
断罪ものにしようぜw
ゲーム作成するスレですか?
おまいら、ゲーム作ろうぜ
>>31
無理だろ。
既に他のスレでも製作らしき事をしていたが最近全く進んでないだろ?
ほぼ一人で作成する意気込みがあるくらいの人間がないと無理だろ。
>>32
そんあスレあんの?URLキボン(・∀・)
>>33
晒してはならないと思うので
どうしても知りたいのでしたら自分で探して下さい。
あと見つけてもそのスレの空気をよく読んで軽はずみは発言は慎んでください。
>>33
四.スレを立てる時はスレッド一覧を検索。ページ内検索は、Win「Ctrl+F」キー・Mac「コマンド+F」。
あぁ、見つかりますた。サンクス
ゲームとかにすると寒い。
ジュンスイにこのまま馬鹿リレー小説ライクにマターリ続いてって欲しい。
今どうなってるのか知らないけど、以前は3箇所くらいで作ってた気がする。
>>37
安心しろ、ゲーム作りを提案してもどうせ誰も作らんから。
>>38
あぁ、確かに。
格ゲーを作っていたスレは逝ってしまわれたようだがな。
ヽ(`Д´)ノ ツクッテクレヨー!!
>>40
何で?
43冬月編:03/05/03 20:42 ID:???
   「君の論文、読ませてもらったよ。2、3の疑問は残るが、久しぶりに刺激のあるレポートだね」
   「ありがとうございます」
   「碇・・・ユイ君だったね」
ユイ「はい」
   「この先どうするつもりかね? 就職かい? それともどこか研究室に入るつもりかね?」
ユイ「さあ、まだそこまでは・・・それに第三の選択もあるんじゃありません?」
   「?」
ユイ「家庭に入ろうかとも思っているんです・・・いい人がいればの話ですけど」

ア、「ハハハ、永久就職かい。まあ、そういう選択もあるね」(流す)
イ、「それはもったいないなあ。君ほどの才能が有りながら…。どうかね。私の研究を手伝ってみないかね?」(まずは地道に第一歩)
ウ、「ほう、結婚か。でもね、相手は選ばなくてはいけないよ。たとえば、有名な学生で碇ゲンドウという男が居るんだが、
   これが女と見れば無理矢理にでも手を出そうとする最悪な男でね…」(デマを流す)
44ケンスケ編とか書いてた人:03/05/04 01:23 ID:???
今日はちょっと忙しいのでまた明日・・・
>>42
その格ゲースレが漏れの知っているスレなら、理由は粘着荒らしが多数居ついたから。
格ゲーのデキは非常に良かった。

>>43
ア、プリーズ。
ア、「ハハハ、永久就職かい。まあ、そういう選択もあるね」

結婚の話題。向こうから振ってきたとはいえ、あまり突っ込んで話しては
セクハラまがいになると考え、私はさらっと流すことにした。私は紳士なのだ。
そのまま、しばらくこの碇ユイくんとの会話を楽しんだ…非常に機知に富んだ会話をする彼女とは話が弾み、
それ以後もたびたび会話を楽しむ時間を持つことで我々はすぐに、助教授と学生、
という関係を超えるものではないながらも親しくなっていった。
そしてある日、私は彼女と二人きりでハイキングに出かけた。
少々の下心があったことは否定しない。

「本当かね?」
動揺をほとんど声に出さずにすんだのは奇跡に近いと我ながら思う。
「はい、六分儀さんとお付き合いさせていただいています」
ばかな!ばかな!ばかな!あんな目つきの悪い陰険そうな男とユイくんが!?
「君があの男と並んで歩くとは・・・」
冗談に決まっている。冗談だといってくれ!
「あら冬月先生。あの人はとてもかわいい人なんですよ。みんな知らないだけです。
 あのひとを『永久就職』の相手に…なんて、結構真剣に考えてお付き合いしているんですよ。」
私の頭の中で、『ピシッ』となにかにひびが入る音がした…

数年後。私はあのいまいましい男から、ユイくんが奴と結婚したという事実を知らされることになった…

BAD END#19(てきとう)

って、こんなふうに展開を勝手に終わらせてもいいのか?w
続けるならコレは無視しちゃってください。
>>46
エヴァの中ではそれであってるのに冬月先生の中ではバットエンドなのか(笑)
>>46
一人が連続して書かなきゃならない決まりも無いし、
あまりにも不自然じゃなけりゃ別にいいんじゃない?
という事で、続き書きたい人は早めに書こーね。
>>46
冬月編♯19「終局のつづき」

・・・あれから私は碇ゲンドウと共に、ゼーレを欺きユイ君を取り戻す計画を練っていた。
表向きは人類を来るべき災厄から救うという建前の元・・・ネルフ副指令の任についていた。
だが、私は碇にも隠していた秘密の計画があった。碇を自分に向かせたい赤城博士も協力してくれた。
ダミープラグを用いてエヴァA10神経系への伝達信号を書き換え、私が“チルドレン”として初号機に入るのだ!
碇の目を盗み、いそいそと奴の息子のプラグスーツを着る。ふふ、もうすぐだ。ユイ君、待っててくれ・・・
もうすぐ私が初号機=ユイ君の体内で彼女とひとつになるのだ。ハーハッハ!(ガーゴイル風の笑い)
だが、そんな私の眼前に飛び込んで来た影があった!それは・・・

ア.伊吹マヤ「副指令?・・・ふ、不潔です!」
イ.渚カヲル「歌はいいね・・・そう思わないかい、冬月君?」
ウ.戦自隊員「紫の奴のパイロットを確保・・・え?」
冬月編続けるのかw
イかウがいいな。
僕は父さんに手紙で呼び出され、第三新東京市へと向かうリニアの中に居た。
今更何の用があるんだろう。僕を先生に預けたまま十年も放っておいて。
などとつらつらと考えていたら、なぜかリニアがある駅で緊急停止した。
なんだろう?避難勧告が出たらしく、人々はぶつぶつと文句を言いながらも
駅員の指示に従いシェルターへと入っていく。
僕はどうしよう…

1 避難勧告が出ているならやっぱり危ないんだろう。僕は人の流れに従い、シェルターへと向かった。 (もっとも自然?)
2 葛城さんと言う女性からの手紙には連絡先が書いてあったはずだ。そこの公衆電話から連絡してみよう。 (本編準拠)
3 しかし僕の前にはある人物が現れた。それは… (ありがち展開)

あれ?シンジが乗ってきたリニアってシンジしか乗って無いんだっけ?
冬月編♯19「終局のつづき」−選択肢(イ)

冬「フィフスの少年か!?何故こんな所に!」
カ「シンジ君の匂いがしたんだけど。違う−これは冬月コウゾウ。そうか、そういう事かリリン!」
カ「碇シンジ君。碇ユイより生まれし君にとって忌むべき存在。
 それを利用してまで生き延びようとするリリン。僕にはわからないよ。」
冬「(私には君がわからんよ・・・)とにかくそこをどきたまえ!」
カ「シンジ君のプラグスーツをくれないか。つまり・・・好きってことさ。」

カヲルが突如浮き上がり、冬月が着ているプラグスーツを脱がしにかかった!
このままではケージでフリチンをサービスサービスしてしまう!
大ピンチだ!!こんな時は・・・奴は歌が好きだ!歌をうたうのだっ!

ア.「Fly Me to The Moon」をうたう
イ.「甘き死よ、来たれ」をうたう
ウ.「愛を取りもどせ!!」をうたう
>>52
>>24の続きじゃないよな?増えてくると少々分かりづらいので、
名前欄にでも簡易タイトル入れてくれ。

>>53
当然「ウ」をお願いしまつ。
>>53
誰か「TS編」キボンヌ。
>56
TSって何?
トランスセックス。つまり女シンジ。
>>58
(((( ;゚д゚)))アワワワワ
怖いなぁ…
TSイラネ
冬月編♯19「終局のつづき」第参回−選択肢(ウ)

YOUはSHOCK!!−歌い出した途端、私の中で何かが弾けた・・・
私とて、あの2ndインパクトの地獄を、己が拳で生き抜いた漢(おとこ)ではないか!
ユイ君を求め彷徨う心は今、熱く燃えている!邪魔するホ○は指先一つでダ・・・

「まて冬月。」気が付くと碇ゲンドウが白いプラグスーツを着て隣りに立っていた。
口を開こうとした私を制して碇が言う。「冬月、俺と一緒に人類の新たな歴史を作らないか?」
やはり碇も同じ女性(ひと)を愛した漢、いや強敵(とも)であったか・・・ならば神とも戦うまで!!

カ「フッそんなに早く死にたいか。」気のせいかカヲルのキャラも原哲夫風になっている。
冬「○モにはコキュートスすらなまぬるいッツ!」ホワアタァァァッツ!!!
裂帛の気合を持ってカヲルに攻撃を仕掛ける冬月。どこを狙う?

ア.ナルシストには堪える顔面
イ.男の子のだいじな部分♪
ウ.定石通り、ボデーを狙え!
ス、スゲェ!続けやがった!?

硬派にウと行こうじゃないか。
>>52
1だったら一話でレイ死んじゃうんじゃないか?
64:03/05/07 18:58 ID:???
素直におもしろいw
>>63
どうせ後で死ぬんだから構わないだろ(w
>>63
そもそも>>52の展開では第3新東京市までたどり着けないし(w
良スレだ・・・
目線のフェイントを顔に合わせておいて、冬月は大きくその足を踏み込む。
冬「そうりゃ、ホ○使徒! ボディがお留守ぢゃあ!」
幕の内一歩ばりの左のレバーブローが確実に渚カヲルの肋骨二本を粉砕し、
その衝撃は肝臓から背中に突き抜けた。「く」の字に折れ曲がって、浮き上がるカヲルの痩身。
冬「合わせろや、碇ぃっっ!」
ゲ「云われるまでも無いっ!」
何時の間にかカヲルの背後に回り込んだゲンドウが、
あらん限りの力を込めた双拳を腎臓に打ち込んだ。
浮動肋骨が砕ける感触が、肩の辺りをゆっくりと登ってゆく。
何時ものように隠す事すらせず、ニヤリと邪悪に笑うゲンドウ。

だが・・・!

ア:「効かないね、その程度の打撃・・・(ごふっ)」と、カヲルは強がった!

イ:「カヲル君になにするんだぁ!」と、シンジ登場(LSK?)

ウ:「人の形にとらわれない僕(使徒)に、弱点など無い!」
  カヲルは瞬時に再生すると逆撃を与える!
>>68
>>68
俺もシックスナインに賛成
漏れもイ
7261:03/05/07 22:22 ID:???
>>68
俺の代わりに続けてくれてサンクスw 勝手に続き書いていい?

<冬月編♯19「終局のつづき」第四回−選択肢(イ)“シンジ”選択
→碇シンジ編♯24「愛ゆえに・・・」PART1にザッピングします。>

・・・今日もカヲルと入浴しようと、シンジは心もち上気した顔でカヲルを待っていた。
ふと胸騒ぎを感じ、通路からエヴァケージ内を覗き見ると、そこには信じられないものがあった。
 綾波のプラグスーツを着た父が、自分のスーツを着た副指令(半ケツ状態)と立っているではないか!
その手前には膝をついて苦悶するカヲルが・・・混濁しそうな意識を振り絞り、ケージに向かうシンジ。

 その眼前に立つゲンドウは、まるで貞本イラスト版レイの如く、壁に手を付き変なポーズを取っている。
「父さん・・・」やっとの思いで言葉を搾り出すシンジ。「何をしたんだ・・・父さん!」
「お前が知る必要はない。帰れ!」胸を揺らしながらも冷徹に言い放つゲンドウ。「でなければ、お前が死ぬぞ!!」
カヲルはシンジが来た途端に、頬を染め、潤んだ瞳でシンジを凝視している・・・

ゲンドウにどう答える?

ア.「・・・でも、でも、出来ないよ!助けなきゃ!人が死ぬよりいい!」
イ.「・・・ごめん・・・(その場を後にする)」
ウ.「退かぬ、媚びぬ、省みぬッツ!このシンジ、未だ愛を知らぬ!!覇ァッツ!」

(続きをよろしこ)
>>72
ア カヲルたん・・
>>52
3で。見た目山岸みたいなはかなげな眼鏡っ娘の、
パラレルから逆行の女シンジ(気弱)が登場キボン。
7568:03/05/07 23:04 ID:???
>>72@61氏
勝手に続き書いてスマソ。しかも面白くなかったし。
貴方のは才気溢れる感じでイイ!

漏れはウをキボンヌ。帝王なシンちゃん萌え!
アきぼ〜ん
まあまあみんなもちつけ。
荒れても嫌だし、選択はとりあえず早いモン勝ちでどうか?
>>77 マンセー
79ヤッベ!24の続き:03/05/07 23:41 ID:???
シンジ「それよりケガ、大丈夫?」
ケンスケ「あ、ああ・・・なんとかな・・・」
しばし見つめ合うケンスケとシンジ。
ミサト「あの〜お二人さん?」
シンジ「じゃ、じゃあ!また今度・・・」
ケンスケ「お、おう。またな」
また会う日を約束し、二人は別れるのだった―――

第壱話 「来たりし、使徒」 −糸冬−


『次回予告』
死闘の末、なんとか使徒を撃退したケンスケ。
しかし彼は使徒の自爆により、大怪我をしてしまう。
シンジは彼の意志を継ぐ事ができるのか。
次の闘いは、すぐそこに迫っていた・・・


ア ???「人の造りしもの、エヴァンゲリオン・・・危険だな、これは」

イ ???「ケンスケの奴、一体どうしとるやろな?」

ウ ???「あなた、自分のやった事が分かってるの!?」


次回、「サイレント・フォン」。ご期待下さい―――
基本はそれで、しかし職人が書きたいのがあったらそっち優先、がいい。
職人さんがやりにくくて続き書く気なくしたら本末転倒だし。
>>79
イ、かな?
トウジの妹がどうなってるか読みたい
82ルンバン:03/05/08 01:11 ID:QFIPhP8A
煩い、電話
「ケンスケの奴、どうしとるやろな?」
何故か関西弁を扱うシンジはつぶやいた。
そのころ、ケンスケは・・・
「ああーーーっ!!!感激だアアアーー!!エヴァに乗れたなんてえ!!!!!」
ネルフの病室のベッドに横たわりながら、ケンスケは叫んだ。
「次はいつ使徒が来るんだろーなー??アハハ」

ア「言えないわよ・・・ケンスケ君の足が無くなったなんて・・・」byミサト
ィ「使徒を肉眼で目撃!諸剛毅パイロットはただちに緊急配置!!!」byマヤ
ウ「よし、病院には行かないで、何もなかったことにしよう!」byシンジ
83ルンバン:03/05/08 01:14 ID:QFIPhP8A
82>すいません・・・諸剛毅とは、初号機の事です。スマソ。
シンジが関西弁を・・・(´Д`;)
>>82はタイトルも変わってるし、繋がってると見て良いのか?
微妙だ・・・
86ルンバン:03/05/08 14:00 ID:L43eWUAm
85>スマソ。こっちのが近いかなーと思い、訳したんです。繋がってます
>86

>>79:「(A) Silent Phone」=「暗黙の電話」
>>82:「煩い、電話」=「An Annoying Phone」或いは「A Noisy Phone」
訳すと意味が正反対なんですが・・・
もうやっちゃった事どうこう言っても仕方ないし、続けよっか。

>>82
>>87
ほんとだ、逆だよ・・・
ネルフ本部―――

その頃シンジはミサトに呼び出されていた。
何か大事な話があると言う。
ミサト「シンジ君、実は・・・ケンスケ君の事なんだけど」
シンジ「はい、何ですか?」
ミサト「彼、先の戦闘で大怪我したでしょ?で、その・・・足が・・・」
シンジ「え・・・」
ミサト「ケンスケ君は気丈に振る舞ってたけど、両足切断の重態だったのよ・・・」
シンジ「そ、そんな!」
ミサト「今君に言うのもどうかと思ったんだけど、いずれは分かるでしょ・・・
   だから・・・分かって頂戴」
シンジ「(僕が、僕が乗るのを渋ったせいでケンスケ君が・・・)」
シンジの落ち込みようは見た目にも分かるほどで、
がっくりと肩を落としネルフを出て行くシンジに、ミサトはそれ以上かける声を持たなかった・・・

シンジ「どうしよう・・・」


ア 「(やっぱり謝ろう。このままじゃダメだ!)」

イ 「(僕のせいなんだ。会えないよ・・・会えるわけ無いよ・・・)」

ウ 「(ん?あの人影は――― )」
ケンスケ"君"なのはまだ出会ったばかりだからでつ。


ひたすら妙な展開に持っていきたい
9372の続き・・・(61・72):03/05/09 00:15 ID:???
碇シンジ編♯24「シして咲く花、ミのある夢」第2回−選択肢(ア)

「・・・でも、でも、出来ないよ!助けなきゃ!人が死ぬよりいい!」
 咄嗟にカヲルを守るように覆い被さり、震えながらも父を咎めるシンジ。もう逃げたくない・・・
自分の腕に包まれるほっそりとした肩の熱と汗を感じ、恥ずかしさと喜びで溢れる顔を隠す様、父に背を向けた。
 カヲルは少年のいつもと違う行動に、わざと驚いた表情をしてみせた。自然と口元がほころぶ。
それから自分の眼前にある長い睫毛を眺めてから、彼はゆっくりと瞼を閉じた・・・互いの頬が温もりを確かめあう。

「シンジ・・・お前には本当に失望した・・・ッツ!!」
ゲンドウは普段の彼から想像できぬ暴力的な衝動の渦中にあった。神も、世界も、ヒトも何もが赦せなかった。
何故俺からユイを奪うのか!?何故俺が人類補完計画を導かねばならないのか?何故俺が・・・何故、何故!!
足元で背を向けるシンジの横顔にユイを見たとき、彼が10年間抑えてきたものはあっけなく崩壊した。

「っつああああッッツ!アッ!アアッ!」母親に駄々をこねる幼児のように、シンジの背中を蹴り続けるゲンドウ。
背中の痛みを堪えながら、シンジは充足感に包まれていた。初めて自分が誰かの役に立っている・・・エヴァに乗らない自分が。
「くうっ・・・カ、カヲル君。ごめん。ごめんね・・・」苦痛と高揚で涙交じりながらにつぶやくシンジ。
カヲルは言葉を返す代わりに、抱きとめるようにそっとシンジの背中に手を回した・・・それから、リリン達に気づかれないよう、シンジの背中に小さなATフィールドを張った。

「・・・冬月、後を頼む・・・」
ふと我に返ったゲンドウは、自己嫌悪を何処に向けたらいいのか判らないといった面持ちでケージをよろよろと出て行った。
「シンジ君?」カヲルに抱き起こされたシンジは、苦痛のあまり意識を失いかけていた。
混濁する意識の中で、見慣れた人影が瞼をよぎる・・・それは

ア.綾波レイ
イ.山岸ユカリ
ウ.惣流アスカ・ラングレー

(題名はEVAらしく?某SF小説より拝借・改題。
>>68氏、俺にはLSKルートなんて無理です(´Д⊂)・・続きを誰かヨロシコ)
94サイレント・フォンB:03/05/09 12:55 ID:???
「(ん?あの人影は――― )」
車も人もいない道に、少女が立っている。
水色の髪に赤い瞳。学生服のその少女はシンジをずっと見つめていた。
「(なんなんだろう・・・)」
そう思った時、轟音が鳴り響いた。
上を見上げるとジェット機やヘリが飛んでゆくのが見える。
先頃自爆した使徒の調査にでも行くのだろうか。
ふと道路に目を戻すと、少女は消えていた。
ジリジリと暑い初夏の日の出来事だった。

手に握っているのは、ネルフを出る時にミサトに渡されたマンションの鍵と地図―――
それに携帯電話。
シンジは断ったが、「一緒に暮らした方が何かといい」と押し切られてしまった。
ミサトが仕事を終える(と言っていた時間)までまだ少々時間がある。


ア「この辺の地理も分からないし、マンションに行こう」

イ「少しぶらついてみよう。何か面白いモノが見つかるかもしれない」

ウ「今度転校する学校でも探してみようかな・・・」
今回不自然だなぁ・・・
>>93
アきぼん
97ルンバン:03/05/09 15:47 ID:WgWleqLc
ウ希望
98ルンバン:03/05/09 15:50 ID:WgWleqLc
スマソ・・・(二回目)
>87ごめん、雰囲気で訳した。ホントにスマソ
99名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/09 15:50 ID:NlPuggU9
>>52 1
>>94 ウ
誰か52の続き書いてあげて・・・。・゚・(ノД`)・゚・。

>>100
一人で2つ選択(・A・)イクナイ
このスレ終ワタカ
職人帰還願いage
期待age
105アスカ:03/05/12 22:00 ID:2O4J2G8Z
オタクは消えろー!
もうだめぽ・・・
>105
じゃあアスカってコテハンはやめろヴォケ。
もうちょっと続いて欲しいage。
10993・72・61:03/05/14 20:58 ID:???
久し振りに覗いてみたら閑散としてるね。
お話を1本に絞って、何人かで続きを書いてみれば?
個人的には94氏の奴を継続きぼん
つづききぼん。
111名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/15 00:19 ID:LpTw5BOH
うーん、じゃあ俺ももうちょっと頑張ってみるんで、
>>109氏もなんとか続き書けませんか?
密かに楽しみにしてたのですが。
間違いageスマソ
もう無理ぽ・・・
そんな・・・
断罪編キボンヌ
116名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/17 13:39 ID:JA+r6f/v
鋼鉄2の悲しみをココで癒したいのですが。
「かまいたちのエヴァ」ここでやってくれ。
>>117
第3新東京市の伝説によれば、エヴァと呼ばれる人に似た妖怪がおり
道を歩いている使徒を見つけると、零号機がその人を転ばせ、
初号機がナイフで切りつけ、弐号機が更にかかと落としを食らわせると言う。
119名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/18 12:52 ID:0/wIrW/f
>>118
ワロタw
>>118
直す奴いねーのかよw
>>117
シンジとカヲルがスキー旅行でペンションに泊まる話かい?
123名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/18 21:25 ID:dv8FaFS3
ホモ話はイヤだ・・・
>>121
直す役は東方丈助君でお願いします
>>122
うpキボン
読んでみたいな。「かまいたちのエヴァ」。
しかしやっぱり透はシンジ、真理はアスカでやってほすぃなあ。
>>126
ってゆうかそれ以外に適任が・・・
ミサト・リツコ→年離れすぎ
レイ→喋らなさすぎ
委員長→影薄すぎ
128名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/05/22 03:22 ID:B9vAOVFp
犯人と間違えて徹を殺したり、格闘術で犯人を倒したりするしね真理。
そういう役が出来そうなのはとりあえずアスカしか居ない。
129bloom:03/05/22 03:25 ID:5cAhaiKu
130山崎渉:03/05/28 13:23 ID:???
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
捕手AGE
覚えたてのボーゲンでなんとかレストハウスにたどりつき僕は一息ついた。
そんな僕の前に鮮やかなスキーテクニックを見せ付けるかのようにして止まるアスカ。
顔面に雪をかけられ、よく前が見えない。
「なに雪だるまになってんのよ、馬鹿シンジ!」
彼女はゴーグルをはずし少し笑いながら話かけてかけてきた。
「どうせ僕は運動オンチさ。滑るより転がるほうが似合ってるんだ」
「たくっ、すぐそうやってすねない。馬鹿シンジにしては・・・上達が早いんだから」
最後の方が声が小さくてよく聞こえなかったが、そっぽを向いて照れている様子を見ると
別段、怒っているわけではなさそうだ。

数時間ぶりにはずされたゴーグルから見えるその素顔はまるで天使のようだ。
どんな難所も軽々と滑る彼女はゲレンデの注目の的だった。
そんな彼女を見た男どもは彼女のゴーグルの下に美しい顔を期待しただろう。
そして実際そのとおりだ。彼女は誰の期待も裏切らない。
さっきまでスポーツ万能容姿端麗の彼女に引っ張りまわされさんざんだった僕だったが
今だけはとても誇らしい気持ちだった。
僕は彼女の素顔だけでなく、分厚いスキーウェアに隠されたスタイルがどんなに
魅力的だかも知っている。
「さ!もう一回滑りにいくわよ」
「ええっ!まだ滑るの?」
僕はげんなりして聞き返した。
朝からの猛練習でもう僕は立っているのも限界だった。
「あたりまえでしょ、まだまだ遊び足りないわよ!」
彼女は本当に無邪気に笑っている。
「もう帰ろうよ。ほら、なんだか雲行きも怪しいし」
僕はそうやって空を指差した。
かのじょには、悪いがこれは本当の事だった。
先ほどまであった太陽は雲に隠されいまやどこにあるのかわからない。
黒い雲が空を覆い、なんだか嫌なかんじだった。
「本当だ、今日は吹雪になるのかもしれないわね。・・・しかたないけど帰るか」
彼女は本当に残念そうに言うのでかわいそうになってくるが
こればっかりはしかたがない。

僕たちはアスカの親戚のおじさんの冬月さんに借りた4WDに乗り込み
ペンションへと戻っていった。
・・・これから起こるであろうことも知らずに
<<126
こんなかんじ?
ってゆうか長々とつまんないもんのせちゃってごめんなさい
>>135
つまらなくないですよ、楽しかったです。
やっぱり、小林さんが冬月さんですよね。
私の脳内だと、
透=シンジ
真理=アスカ
小林さん=冬月
今日子さん=ユイ
俊夫さん=青葉
みどりさん=マヤ
加奈子=リナレイ
啓子=霧島マナ
亜紀=山岸マユミ
香山さん=ゲンドウ
春子=ナオコ
美樹本=加持

田中一郎は美樹本の変装なので誰でもない、名前だけ時田とか適当なのをあてがう。
っていう感じに脳内変換してかまいたちの夜をプレイしてます。
全然、人がいねぇー。ageればだれかくるかね?
>>132-134
続きキボンヌ。
>>138
続きか・・・
ほとんど、かまいたちのパクリだし。おもしろくないと思うよ?
>>139
ほとんどパクリでも見てみたいYO。
僕とアスカの関係は幼馴染というものだ。ものごころつくまえから一緒にいる。
だから、いつも二人一緒にいることが当たり前だった。
それは大学に入った今でも同じことだ。
僕とアスカは他人だ。でも僕らは家族、といっても過言ではない。
それだけ僕たちはいつも一緒にいたということだ。でも、僕は・・・
いつのころからだろう。アスカを女性として意識するようになってしまったのは。
だけど僕は、いまの関係を壊したくはなかった。告白して断られでもしたら。
きっとアスカいつもどうりに振舞ってくれるだろう。でも・・・僕はダメだ。
だから僕はこの気持ちは心に閉まったままにしていた。これからも出すことはないだろう。
アスカが僕だけをこのスキーツアーに誘ってくれたのも、
きっと僕のことを男として見てくれてないからだろう。
彼女の親戚の冬月さんが夫婦でペンションを経営しているのだと言う。
しかし少しゲレンデから離れていて不便だということもありシーズン中、あまり客が入らないらしい。
そのためこの旅行は格安ですんだのだ。
ペンションに帰り着く頃にはもう日がタップリと暮れていて雪もふぶき始めていた。
冬月夫妻の経営する「ゲヒルン」は

1 外観はログキャビン風で、内装は白を基調にした  →かまいたちの夜編 
  おしゃれなペンションだった         

2 実は対使徒戦用に準備された「ネルフ」の隠れ蓑だったというわけだ  →エヴァ編?

3 国連所属の非公開組織だそうだ。それを思い出した僕は
 「非公開?それじゃ客がこないにきまってるじゃないか」  →ギャグ・電波編
  ついアスカにつっこんでしまった。
>>136,138,139
文も内容も最低だ。
期待を裏切ってごめんね
>>143
おもしろいよ!がんばって!!
3番でよろしく、難しかったら1番をがんばってください!!
>>143
負担にならない程度にがんばって!
ううっ!!そのお言葉、こんなへたれにはもったいのうございます。
みなさんが期待してくれるなら、まったりとだけどがんばってみるよ
     ルート3
国連所属の非公開組織だそうだ。それを思い出した僕は
「非公開?それじゃ客がこないにきまってるじゃないか」ついアスカにつっこんでしまった。
「はぁ〜!アンタなに言ってんの?伯父さまのお店は料理がおいしいって雑誌に載ったこともあんのよ」
アスカが鋭い口調で説明する。どうやら機嫌を損ねてしまったようだ。
でも僕はめげないぞ。
「そ、そうだよね、たしか色々な冒険者が集まる酒場・・・」
バキッ
「それはルイーダの店!ゲームも会社もちがうわ!こんのぉ馬鹿シンジッ!」(ドラクエネタ)
音よりも早くアスカの拳が僕に叩き込まれる。音速を超えたパンチは容赦なく僕の脳を破壊していく。
「そ、そんなことより早くなかに入ろうよ。このままじゃ凍死しちゃうよ」
そうなのだ、実は僕たちはもう車から降り、現在、雪の中にいる。
「雪の中」というのは、けっして大げさな表現ではないと思う。
読んで字のごとし。本当に僕たちは埋まっているのだ!
その証拠にアスカがなにか言っているみたいだが、僕には全く聞こえない。
「うぐっ・・・ンパァ」
段々と息が苦しくなっていく。
「ハアァ・・ハア・・・ハ・・・・・・・」
そして僕の息は完全に止まった。

                              ...終?
・・・知らない天井だ」
「やっと気づいたわね。馬鹿シンジ」
「ア、アスカ?どうして?僕は死んだんじゃ・・・」
「伯父さまが助けてくれたのよ」
アスカの言葉にはかなり棘がある相当怒っているようだ。僕は次に来るであろう罵声罵倒を耐えるため、
ギュッと目をつぶって待ち構えた。
「おや、やっと起きたんだね」
おもっていた声とはちがい、戸惑いながらゆっくりと片目をあけて見るると
そこには

1 サングラスをしたヤクザが立っていた。「父さん!!」 →母を訪ねて地下3000階。不思議なペンション編

2 長身で白髪の生えたジジィが立っていた。
  ポカッ。アスカになぐられる            →ますますギャグ・電波編 
  どうやら口に出してしまっていたらしい(泣)

3 女性が立っていた。彼女の名前は冬月 ナオコ。
  旧姓は赤木。                             
  結婚する前は僕みたいな奴でも知っているほどの有名な科学者だったのだ。  →「碇、シナリオの修正だ」
  だが、いまは冬月 コウゾウさんと結婚し現役を退いている。          かまいたちの夜編にもどってしまう
   
おもしろいYO!がんがって〜
個人的に「碇、シナリオの修正だ」はナオコさんが「所長、シナリオの修正ですわ」とか言う方が素敵かも
<<149
ありがと。
たしかにナオコさんのほうが素敵だw
>>148
2番がいいです!!
のんびりがんばって〜〜。
152名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/06/10 19:44 ID:QGt7oijp
これってゲーム作ってんの?
ううん。まあ、リレーFFみたいなものですw
         ルート2
長身で白髪の生えたジジィが立っていた。ポカッ。アスカになぐられる。
どうやら口に出してしまっていたらしい(泣)
「伯父様になんて事言うのよ。この馬鹿っ」」
しかたがない、書き直そう。長身で白髪の生えた初老の紳士が立っていた。
「あなたがアスカの伯父さん?イヤー本当に助かりましたよ。どうもありがとうございました。」
僕は先ほどジジィと言っていたのが嘘なんでは?と思うほど愛想よく言った。
よっこいしょとオヤジくさい掛け声とともに立ち上がろうとする。すると少し体がよろける。
「まだ無理をしないほうがいいわ。本当に危険なところだのですから」
奥の廊下から出てきたのは赤木 ナオコ博士。
僕みたいな奴でも知っているほどの有名な科学者だ。が、今は結婚し現役を退いている。
でもなんでこんなところに、もしかして・・・
「あらごめんなさい、自己紹介がまだだったね。私は冬月ナオコ。アスカちゃんの伯母さんね。」
やっぱり、それにしても知らなかったな、アスカの親族にこんな有名な人がいるなんて。
「あ、どうもご迷惑をおかけしました。あの、その・・・よろしければ握手して「ジャ〜」」
「いやーすっきりしたわー。お!自分やっと気ぃ付いたんか。色々大変やったんやで」
トイレの音と豪快な声でせっかく勇気を振り絞った僕の言葉が飲み込まれた。
少しトイレをにらむようにして振り向く。
するとそこには、ちょうどトイレから出てきたジャージを着た関西弁の男と、
肩よりも少し長いセミロングを二つに分けた、綺麗な黒髪のお下げをしている。
少し顔にソバカスがあるがきれいな顔立ちをした。静かで物静かそうな雰囲気の女性が一緒に出てきた。
・・・・・・?
「ああ、こちらは鈴原トウジさんとその奥さんのヒカリさんです。
あなたを助けるのを手伝ってくれたんですよ」
冬月さんが鈴原夫妻を紹介してくれてる間も僕の頭の中ではある事が気になっていた。
(なんで二人でトイレに、何で二人でトイレに、何で二人で・・・・・・)
ピンクのしおりにひとり出発し始めた僕をおいて話はどんどんと進んでいった。
階段からOL三人組が現れたのだ。お互い自己紹介する。ぼくも上の空ながら自己紹介した。
少し冷たい感じのする綾波レイさん。
おどおどした感じがつよい山岸マユミさん。
あかるい雰囲気のある霧島マナさん。
と言う感じだ。なぜか僕たちはこの3人と祝!凍死記念に写真をとることになった。
まったくありがたくない記念だ。冬月さんの掛け声でみんなポーズをとる。
「河童の好物は?」「「きゅうり」」
パシャ
もうどうでもいいや。
なぜあんな掛け声でみんな自然に写真がとれるんだ。ふつうは「はいチーズ」だろうとか、
綾波さんだけボソッと豚肉と言っていた事とか、
冬月さんが写真を取る時、きゅうりの[う]のとこでわざとシャッターを押した事とか
もはや、そんな事つっこむ気にもならないほど僕は疲れていた。
この後、加持リョウジが遅れてあらわれたり、食事中にヤクザ風の男と目が当ったり、
このペンションの他の従業員の伊吹マヤさんと青葉シゲルさんの自己紹介などがあったり
帰り際、アスカの自室に誘われたが、それを断り自分の部屋のベットに体を沈める。
僕はある一つの疑問にとらわれていた。
(本当にこれは僕の世界?もしや違うシナリオなんでは)
いままでの、僕のかっこよくない役回りに疑問を持っていた。
「よく気づいたな。シンジ」
バッと振り返ると、そこには食堂で目のあったヤクザ風の男・・・いや、こいつは!?
僕の目の前に現れたのは「赤いグラサンの父シャアん」だった。
「一度外れたシナリオはもう元には戻せんのだよ、アフロ」
・・・アフロ?僕は近くにあった鏡をのぞいてみる。
なんとそこにはアフロヘアーの僕が写っていた!
きっと頭をかきむしりすぎてアフロになってしまったんだろう。
「そんな事より、父シャアん!どうしてここにいるんだよ。」
「ふっ、http://homepage.mac.com/ayaya16/ 」
「これは・・・ブラクラ?父シャアん!自分が何をしているか、わかってるの!」
「わかっているさ。慢心に魂を奪われた作者を粛清してこの板には少し休んでもらうのさ」
「エゴだよ、それは」
「ならばアフロ!君は何をするというんだね?」
「え!ぼ、ぼくは・・・

1 僕はおもむろに近くにあったナイフを取り、父さんを・・・

2 だめだ。僕は父さんには勝てない。
こんにちは。僕、碇シンジです。
うわ!!話がグチャグチャだ。じゃあ少し話をまとめてみようか?

僕たちは世界に7つあると言われているド○ゴン○ールを求めて、あるペンションにたどりついた。
しかしこのペンションに入った途端にアスカが存在感が薄くなる呪いにかかってしまう。
シンジからしてみれば自分の出番は減ってないので良いのだが、ほっとくとアスカがうるさいので調査を始める事になる。
そして調査を進めていくうちにシンジはついに呪いの元凶を発見する。
しかしそれはシンジが10年前から探していた唯一の肉親。ゲンドウだった。
シンジはここにきて、アスカを取るか、父を取るか?の究極の選択に迫られたのであった。
果たしてシンジの出した結論は!?
次回 男の戦い?
次回もサービス出来ない!!(泣)
<<152
ただの戯言だから期待しないようにw
>>156
2番!!
暇のあるときに続きをお願いします!
続けるのが辛くなるまでがんばってくださいね。
だめだ。僕は父さんには勝てない。
・・・・・・・・・・。
「あっ!シンジ。このアスカ様の誘いを断っておいていったい何してたのよ」
階段を下りていると,、アスカが声をかけてきた。心なしか、さっきよりも存在感が強い気がするw。
「色々とあったろ?だから疲れちゃってね。お風呂に入って少し寝てたんだよ。」
「そんな事どうでもいいからあんたもこっちに来て飲みなさいよ」
自分から聞いといてどうでもいいと言うアスカに対して苦笑いを浮かべながら階段を下りていく。
どうやら、みんなでお茶を飲んでいたようだ。
この場に今いないのは、・・・あの男と、あれっ?
「山岸さんはどうしたの?」
「マユミはテレビを見ているわ」
「うわ!そ、そうなんだ。ありがと」
びっくりした。まさか綾波さんが答えてくれるなんて。しかしいつの間に僕の後ろに。
「そ、マユミの奴『尻』だけは絶対見るって言ってね。それにしてもよくマユミがいないのわかったね。
あの子、あまり前に出るタイプじゃないからよく忘れられちゃうのよね〜」
「そんな、その言い方はあんまりなんじゃ。霧島さん」
「む〜、私のことはマナでいいって自己紹介の時、言ったでしょ。それに私は忘れてないもん」
「あ、ああもうわかったよ、マナ・・・さん」
「さんもいらない〜」
言葉すくなな綾波さんの言葉に付け足すようにマナが言う。が、かなり酔ってるようだ。
『尻』とは今、人気のバラエティードラマだ。
何の因果でかは知らないが、警察官になってしまったダメ男のおはなしで。
何をやらしてもダメなんだけど、そんな彼にも1つだけ、とりえがあった。
一度見た尻は完璧に描写できるのだ。そして毎回、彼の書いた尻の絵が犯人逮捕の決め手になる。
彼は自分の尻だけは書けないという、あたりまえの事に悩んでいたりもする。
そんな下品なドラマを山岸さんが好きだったなんて・・・意外だ。
「あ、でももう終わった頃なんじゃないですか?ほら」
そういってマヤさんが壁にかかった鳩時計を指差す。
時計は針21時56分をさしている。
「じゃあワタシ呼んで着ます。あ、田中さんはどうします?」
「田中?それっていったい誰ですか」
「ほらいたじゃない。食堂で目が合った変な男。アイツのことよ」
アスカが横から口をはさんでくる。
食堂で目の会った変な男・・・!!それって。
「マヤさん!!」
階段をスタスタ歩いていくマヤさんを思わず大声で呼んでしまった。
みんなも何事かとこちらを見ている。
「あ、えっと・・・田中さんを呼ぶのはやめない?」
「何いってんのよシンジ」
アスカがつっかかてくる。他の人も少し困惑の目をむけている。
「いやさぁ、ヤクザっぽいし、それにさっき睨まれただろ?だから怖くって」
「睨まれたってちょっと目があっただけじゃない。それにあんなのただの変人でしょ。
そんなのが怖いだなんて、あんたほんっとうに馬鹿シンジね」
そこでみんながドッと笑い、場がなごむ。ナイスだアスカ。
「ほらそれにあの人、ご飯も独りだったし、独りでいるのが好きなんですよ。きっと。」
「そう、たしかにそうね。よっかた。本当はあの田中って人の事、ワタシも少し苦手だったんですよね。
じゃあワタシ山岸さんを呼んできますね」
このあと僕はさんざんアスカに馬鹿にされ、みんなに笑われたのだった。
「どうかしたのかい?」
みんな加持さんが声をかけたほうを振り向く。
そこには笑いながら階段を下りてくるマヤさんと山岸さんがいた。
「あ、皆さん。これ見てくださいよ。」
そういってマヤさんが紙を差し出す。
『来い』
紙には、そう書いてあった。
「なんやこれは、もしかして伝説のジャージの在り処を書いた暗号か?
来い、こい、こいこいこいこい、いこい、憩いの場!
答えはリフレッシュルーム。つまり・・・ここや!」
そう言って部屋を探し出すトウジさん。いきなりな展開についていけないみんな。
ヒカリさんがかなり申し訳なさそうにあやまっている。彼女はなんでこんなのと結婚してしまったんだろう。
「これがどうかしたのか?マヤ」
気分を直してマヤさんに質問する青葉さん。
「この紙の字、受付の田中さんの字と一緒なんですよ。きっと自分だけ呼ばれないから
手紙をおいたんですよ。それで、意外とかわいい人だなぁーと思って笑ってたんです」
「ふふふふ、それで田中さんは?」
ナオコさんが目に涙をためながらも聞き返す。
「それが、声をかけても返事がないんです。きっとスネて寝たふりでもしてるんですよ。
そのうち寂しくて出てきますよね」
「意外とこの話が聞こえてて、出るに出れなくなってたりして」
と言って大笑いする青葉さん。
「おいおい、でもこれ碇ゲンドウって書いてあるぞ」
加持さんの何気ない言葉に大きく反応をしたのはアスカだった。
「碇ゲンドウ!それってたしかシンジの事を捨てた奴じゃない」
みんながいっせいに僕を見る。僕の顔は誰でもすぐわかるほど青ざめていた。
「ご、ごめんシンジ。大丈夫?私、余計なこと言っちゃったよね」
「大丈夫だよアスカ。それに父さんがこんな所にいるわけないじゃないか」
そう言って軽く笑う。しかし場が、かなりしらけてしまった。
「なんやもう。なんもないやんけ。」
トウジさんがドスドスと足音をたてて帰ってきた
ああ〜、場の空気も考えないんだな、この人は。
でも今はそれに感謝しよう。みんなに笑いがもどったのだから。
こんばんわ、赤木リツコよ。
それにしても長々と書いてくれたわね。それに分岐もないじゃない。
さらに言わせてもらうなら、2番を選んだのに、なんだかシンジ君がとっても怪しいわ。
これって本当にギャグ・妄想編なの?(たぶん違う方向にいってるかも)
これもすべてこの私を差し置いて母さんなんかを出すからよ。
MAGIもこの意見に対して、賛成1・条件付賛成2と言う結果よ。
ちなみに条件って言うのは「+作者がヘタレだから」というものだったわ。無様ね。

次回    雪、逃げれない現実
次回もサ〜ビスしない(泣)
せっかく書いたのにこのスレが埋もれちゃったら悲しいのでageます。
関係ない人(たぶんほとんどが関係ない)にしたらウザイかもしんないけど
まあ、そこんとこは許してよ
見てるよ
ただ漏れの頭わりぃから返事しねえけど
知らなかった。今の今までこのスレは
シナリオ書いてる→1人
カキコしてくれる人(感謝)→(多分)1人
で成り立ってる、人口2人の、さびしゴホンゴホン。
贅沢?なスレだと思ってたw
見てるよ。
私も見てますよ。
がんばって。
先ほどの重い雰囲気を吹き飛ばすためにテレビをつける事にしたみんな。
『・・・・です。さらに彼には過去、盗撮で逮捕された事があったそうです。
それに自分はフリーのジャーナリストだと本人はいつも周りの住民には言っていたようです。が、
実際には仕事はなく。2年前から借金をして生活をしていたようです。このことから警察では
ケンスケ氏の110番通報は狂言であり、たんなる夜逃げの可能性もあるとの意見が出ているそうです。
以上、現場から日向マコトがお送りしました』
『はい、どうもありがとうございました。こちらでは、この後も引き続き、行方不明になった、
相田ケンスケさんの情報をお待ちしてます。えっと、つづいてはお天気です・・・・・』
「ええなぁ〜、ミサトアナウンサーは。!!いてててっ、なにすんねんな〜」
「な〜に」
「いやなんでもないんや、ただこのケンスケっちゅう奴が変装して
田中って名前を名乗ってここに逃げて来たんじゃないかの〜て言ったんや」
「そんな事言ってなかったじゃない」
「なんや、やっぱ聞こえてたんやないか。かんにんしてや」
夫婦漫才を始める鈴原夫婦。いままで、どうしてこの人と結婚したんだろうと思っていたが、
こうしているのを見ていると、実はお似合いの2人なのかもしれない。
僕もああゆう風に仲良し夫婦になりたい。・・・・・かな?
僕たちが騒いでいる頃、アスカは未だ紙の事を気にしていた。
「たんなる悪戯よ。気にする必要はないわ」
そんなアスカに僕たちの輪からはずれた綾波さんが声をかける。
余談だがアスカとOL3人組、鈴原ヒカリは、女同士ということもあり、すぐに仲よくなっていた。
「そうなんだけど、どうしても気になるのよね。この碇ゲンドウって名前が。
どうしてこんなものを書いたんだろう、あの田中って人」
アスカは紙を持ったままゴロンと転がる。その時、
「アスカ、その紙、裏にも何か書いてあるみたいだわ」
綾波さんは何かに気付いたようだ。
「え?なになに『今夜 9時30分 誰かが 死ぬぞ』・・・!!」
アスカがその文を読み終わるのとほぼ同時に鳩時計が鳴り、みんなの視線がそこに集まる。
「ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ、ポウ」
な、なんとすでに11時を回っていた。
なんとなくがっくり来てしまう全員。
「・・・時間過ぎてるね」
「いや、そんな事よりもこんな悪戯するなんて!もう我慢できない。私ちょっと行って来る」
はっきし言って怒ってるアスカには話しかけたくないが今、彼女を止められるとしたら
僕しかいないだろう。これは誇れる事なんだろうか?
「行って来るってどこにだよ」
「アンタ、バカぁ?あの変人のところに決まってんでしょ。文句言ってきてやる」
やっぱり僕にはアスカを止めるなんて無理そうだ
最後の頼みの綱、冬月さんに目で助けて光線を送る。
なんといっても、ここは冬月さんのペンションなのだから。
しかし冬月さんはゆっくりと首を横に振る。
えっ!行かせちゃっていいの?僕の疑問を読み取ったのか冬月さんが答える
「たしかに、悪戯が過ぎる。すこし注意しないといかんな。」
そういうものなのかと思い振り向くとアスカはすでにいなくなっていた。
もし冬月さんがダメだと言っていたらアスカはどうしていたんだろう?
田中さんの部屋の前に全員で行くとすでにアスカがドアを壊さんばかしの勢いでけり続けている。
「ア、アスカ!そんなにやったら壊れちゃうよ」
あわててアスカを止めようとする。するとアスカは体をクルッと回し、攻撃目標を僕に変える。
アスカの蹴りが一発はいるごとに死んだはずの母さんが現れる。なんだかいい気持ちだ。
「フフフフフフフフフフフフフッフフフウ」
うっとりと妖しい笑みを浮かべだしたぼくを見て冬月さんがあわてて駆け出す。
「アスカくん!今マスターキーを持ってくるから、少し落ち着いてくれ」
「す、すいません伯父様」
少し僕の行動にひきながらも恐縮するアスカ。・・・ああもっと蹴ってよ、母さん。
ダッシュで冬月さんが戻ってきた。
「ああ、シンジ君。正気に戻ったんだね。よかった」
「フフフウフフッフフ。母さん。オクレ母さん。フフフフウフフフフフッフッフ」
体をくねらせ悶えてしまっている僕。
「・・・・・・・・・・・田中さん、ドアを開けますよ?」
冬月さんは僕を無視してドアを開ける。みんなの視線がドアの向こうに集中する。
するとそこには

1 割れた窓から吹雪が吹き荒れていた

2 女物のパンティーとブラをしたゲンドウがポーズを決めてひとりでイッちゃていた。
「まさかこのような展開になるとは、我等ゼーレのシナリオ大きく違った出来事よ」
「この後の創作、容易ではないぞ」
「作者、あの男にこのスレを貸し与えたのがそもそもの間違えではないのかね?」
「だが、こんな駄文でも呼んでくれてる人はいる」(感謝、感激、雨あられ)
「だが自体は創作だけではない」
「左様、文化祭と部活の試合」
「シナリオの半壊、作者の無知さの露呈」
「被害は甚大だよ」
「我々がどれだけ出番を待っているのかも、見当が付いていないだろう」
「これも荒らしに規制を設けなかったからだよ」
「いや、規制はある。ただ荒らしと判断されなかった」
「この調子で荒らしがこなければいいがな」
次回   作者、魂の便座(腹がいてー)
次回は更新出来るのか?(泣) 
結構、誤字脱字があるかもその辺はよく噛み砕いて読んでくださいなw
漏れは誤字とか気付かんからだいじょぶ
>>172
2番!2番!!
2も見たいが、やはり1で進めて欲しいかな。
178176:03/06/14 21:09 ID:???
すいません。
2番だとエンディングに直行な気がするので、
書き始めてなかったら、やっぱり177さんの言うとおり1番にしてくれますか?
すいません。

書き始めていたら、ぜひ、2番で!!

楽しみにしてますよ!
どっちもできそうで出来ないからどっちでもかまわないかなw
まあ1番でがんばってみます。
皆さん、応援ありがとうございます。
(書けるかな?)
ルート1
割れた窓から吹雪が吹き荒れていた。
「なんだこれは、みなさんはなにかあったら危険なので下に戻っていてください」
なにか普通ではない事を察知した冬月さんがみんなを下に戻す。
「あたし達は中に一緒に行くわよ。もしかしたらシンジのお父さんかもしれないからね」
アスカはそう言ってズンズンと中に入っていく。
「ふむ、しかたないか」
そう言って中を探し始めるアスカに続いて僕たちも中に入る。
「なんて寒いんだ凍えてしまうよ。シンジ君、きみはバスルームの方を『キャア〜』!!」
冬月さんの声をさえぎるようにして聞こえたアスカの悲鳴。
「アスカ!アスカ大丈夫!?」
急いで駆けつけてみるとベットルームでアスカがペタンとおしりをついた状態で座っていた。
いや崩れ落ちていたという方が正しいだろう。
「シ、シ、シンジ・・・・」
「どうしたのアスカ」
とりあえずアスカになにもなかったようなので少し安心して近づいていく僕。きっとゴキブリでもいたんだろう。
・・・そこには
 バ ラ バ ラ に な っ た な に か の 肉 片 た ち  が落ちていた。
「!!うぉえ・・・」
僕は思わずそのグロテスクな光景に吐きそうになるのをこらえた。
「ア、アスカ。戻ろう。ここは危険だ。冬月さん、一回、下に行って、みんなに知らせましょう」
「ああ、そうだな。それが一番いいだろう」
隣で同じように吐きそうな顔した冬月さんと共にアスカを支えながら僕たちは階段を下りていった。
まるで死人のような顔した僕らを見てみんなが何かしら良くない事があったのを予想した。
「いったい何があったんだい?」
全員の代表として加持さんが話しかけてきた。みんなもこちらを注目している。
「・・・んでたのよ」
「え?」
「死んでたのよ!!」
アスカがまるで物を吐くようにして言い、そのまま泣き始める。
「おいおい死んでったって・・・冗談だろう?」
「いえこれは本当です」
僕の言葉を聞きみんなの顔が凍りつく。山岸さんなんかはこの雰囲気に圧され、すでに泣きそうだ。
「そんな、いったい誰が?誰がやったって言うんだよ」
半分怒鳴るようにして聞いてくる青葉さんを手で制止しながら僕はみんなを見た。
「それは、まだわかりません。でも犯人はその手紙を書いた奴だって事はたしかでしょうね。」
「だが窓が割れていた。きっと犯人は外に逃げたよ」
冬月さんの言葉はみんなに少し、希望を与えたが、僕はそれを否定した。
「それはないと思います。この吹雪の中、外に出るなんて自殺行為です。
・・・つまり、まだこのペンションの中に潜んでいる可能性があります」
この言葉に今度こそ泣き出す山岸さん。場の雰囲気も重苦しい。
「それなら、これからすることはもう決まったな」
そういって立ち上がる加持さんにみんなが疑問の目を向けた。
「犯人がまだ潜んでる可能性があるんだろ?むこうは一人、こっちは男が5人。倒してしまえばいいんだよ」
そういってウィンクをする。
「よっしゃー、やったるで。ワイはむかし大阪では浪速のトラちゅう風に言われてたんや」
「漫画が違うけど素敵よ。トウジ」
ワハハハハと笑いながらシャドーボクシングするトウジが頼もしい。
「アスカじゃあ行ってくるから、安心して待っててね」
少し泣き止みかけたいたアスカを安心させるように言い、僕はみんなに振り返って
「ではまず、下の階から探しましょう。冬月さんは何かあった時のためにここに残っててください」」
僕たちは扉を開ける係、空けた瞬間に殴りかかる係が2人、もしもの時の第2陣とに分かれた。
一階には、僕たちの居たリフレッシュルームと食堂、地下のボイラー室しかない。
最初はガチガチだったが何回も同じ事をやっているおかげで段々と余裕が出てくる。
一階には特に妖しいところはなっかたので二階へとあがる
二階はみんなが寝泊りする部屋だけなのですぐに終わった。
「なにもいなっかたな」
青葉さんがホッとしたように言う。
『ガタガタ』
廊下の突き当たりから物音がする。
「青葉さん、あの部屋は?」
「・・・・・・・・・・」
「あれは物置さ。人が入れるほどのスペースはないはずだよ」
「でも今、音が・・・」
『ゴク』
だれかが唾を飲んだ音がやけに大きく聞こえる。
「うおりゃー」
掛け声と共に扉を開け突っ込む。
!!そこにはトサカを立て、目がギョロッとした青の体を持つ生物が待ち構えていた。
「うわー、く、来るな。化け物!」
「待てシンジ君。落ち着くんだ。」
加持さんに体を後ろから押さえ込まれる。
よく見ると扉の向こうにいたのはペンギンでした。
あの生物はこのペンションで飼っているペンペンというペンギンだったらしい。
あんなに取り乱してしまって恥ずかしい。
階段を下りるとナオコさんがお茶を入れていた。
「こうゆう時だからこそ、落ち着かないといけませんわね」
気丈に笑って見せるところみるとこちらもがんばらねばと思う
「それで、いったいどうだったの?」
マヤさんがとうとう不安に耐え切れなかったのか、尋ねてくる。
「ああ、なにもいやしなっかたよ。やっぱり外に逃げたみたいだな」
みんなの顔が柔らかくなった。・・・だが、みんな何か勘違いをしている。
気づいているのは、加持さんと冬月さん、あとアスカもかな。
誰もいなっかたという事はこの中に犯人が居る可能性が高いということだ。
その時、僕の頭では

1 「実は犯人は僕なんですよ〜」僕はニタリと嫌な笑みを浮かべた

2 「つらいけど、犯人はきみだ。アスカ」僕はまっすぐアスカを指差した。

3 「犯人は○○だ」(○○には好きな名前を)
1番、いや2番?
そうか、そうゆうことなのか作者。
この選択、どれを選んでもシナリオは、ほとんど変わらない。
そうまでして書き続けたいのか。作者というものは・・・
作者、きみは好意に値しないね。
つまり、ふざけんなよ、ゴラァ〜 て意味さ。
さあ、作者。僕をだしておくれ。
次回   せめて犯人らしく!?
次回もマッタリ、マッタリ(泣)
ダークなお話になりそうな よ・か・ん!(おうぇ〜)
あっ!いちよーageときますw
187山崎 渉:03/07/15 11:46 ID:???

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
ルート2
女物のパンティーとブラをしたゲンドウがポーズを決めてひとりでイッちゃていた。
それだけなら、まだ良かった。いや、良くはないんだけどね。
問題なのはベットの上に横たわる物体であった。
どこかで見たことがある。・・・!!それは先ほどのニュースに出ていた相田ケンスケであった。
うつろな瞳から時折流れる涙が、まだ彼が生きている事を教えてくれている。
「と、とう・・・さ、ん?」
あまりのショックに現実に戻ってくるシンジ
「むっ!シンジ!ち、ちがうんだこれは・・・」
バタンッ
ナオコさんがすごい勢いでドアを閉めた。
「大丈夫ですわ。私たちは他人の恋愛をとやかく言う気はありませんので」
それは父さんに言っているのではなく、まるで自分に言い聞かせてるように聞こえた。
僕たちはいつもより早く歩き、戻っていった。
気のせいかもしれないが、僕は父さんが「問題ない」と言ったのが聞こえた気がした。

みんなが僕を慰めようとしてくれる。が、正直、今はそっとしておいてほしい。
「すみません。少し独りになりたいんで部屋に戻ります。」
何も言わずに見送ってくれるみんなの気遣いがうれしい。
シンジの姿が見えなくなると同時に上からドンドンという物音と「ふぐ、ふが」など変な声が聞こえてきた

「いかん!ここで始める気か!?」
大声で叫ぶ冬月をみんながいまさら何を言っているんだと言う目で見る。
「みんな対ショック体制をとるんだ。早く!!」
そう言って床に伏せる冬月。
みんなもその剣幕に気落とされ床に伏す。
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォ』
地鳴りのような音が響いている。
「この効果音は・・・まさか、新手のスタンド使い!!」
まさに『バン!!』という効果音をつけたくなるような勢いで立ち上がる青葉。
その瞬間、ペンションはものすごい揺れが襲い、青葉は吹っ飛び壁に叩きつけられた。
一方、シンジは、
「・・・父さん」
「シンジ君、俺は君がアレを見てよかったと思っている。君にはもっと知らなくてはいけない事がたくさんある」
「どういうことですか?加持さんは何か知っているんですか?ていうかいつの間に部屋に入ってきたんです?」
「・・・シンジ君、きみは性に対してどれだけ知っている?特に男性同士の」
加持さんは僕の最後の質問をあえてスルーして話し始める。
「男性同士だとエイズになると聞いた気がします。誰かの受け売りだったけど。違うんですか?」
「きみとお父さんがここで出会ったのを不思議に思わなかったかい?
 あんな決定的瞬間を調度見てしまうことがそうよくある事と思うかい?
 そして予想されていたようにおいてあったコンドーム・・・」
「どういう意味ですか?」
「すべたは最初から仕組まれていたと言う事さ。きみのお父さんはこれから起こる事も知っているはずだ」
「でも・・・・・・なぜ?」

「『ゼーレ』。君のお父さんのバックを突いている組織の名称だ。古より世界のボーイズラブを動かしている権力者達だ」
「待ってください!バックを突くって・・・・・・・漢字が違うんじゃないですか?
 それになぜ僕にそんな事言うんです?僕には関係ないじゃないですか」
「『男』より生まれし『男』、この基礎理論を提唱したのは生物学者として名を馳せていた、きみのお父さんだよ」
「ちがう、僕には母さんがいた。母さんは病気で死んだって」
「そう人から聞いたのか?きみは覚えてるはずだ。きみが生まれる瞬間を」

   
    大変だ!!

何が起こった!?

生みだす穴がないんです

今頃気付いたのか!?くそっ帝王切開しろ

おぎゃー、おぎゃー

元気な男の子だぞ。碇

ああ、そうだな。・・・・・・冬月


「僕は知っていた!?自分がなにから生まれたか?」
「すまない、シンジ君。無理に思い出す必要はない。だが真実からは目をそむけるな」
ズゴーーーーン
「な、なんだ!!!」
ものすごい揺れが起こりパニックになる。
「何事だ?とりあえずみんなのところに戻りましょう」
そういってドアを開けようとしたが・・・・・


1 ドアに鍵がかかってる!?まさか・・・・        いや〜んヤオイまっしぐらコース?(笑)

2 なんだか体が熱くなってきた・・・・          いや〜んヤオイまっしぐらコース (真)

3 僕が握っていたのはドアノブではなく・・・・      いや〜んヤオイまっしぐらコース!(激)
久しぶりに見たら続きを書きたくなったw
どうせなら最初のリクエストだったギャグのルート2にしたかったので書いてみたけど・・・・・
いまさら誰か見てるのかな?
193名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/08/01 01:06 ID:N2oOQflR
(=゚ω゚)ノいるYO!!
l・`)ノ
|゚) いないよ
196山崎 渉:03/08/15 22:18 ID:???
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
197山崎 渉:03/08/15 22:32 ID:???
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
??
>>198
200ゲトーしましたが、何か?
201ゲトーしましたが、何か?
20222の日と ◆VKWYZRoXjg :03/09/20 16:09 ID:???
202げとしましたが
203ゲトーしました

じゃあ、オレ様が205ゲットしてやるか
え?あ、ゴメン
よし、206ゲト
20752物語:03/10/15 16:24 ID:???
>>52
避難勧告が出ているならやっぱり危ないんだろう。僕は人の流れに従い、シェルターへと向かった。

避難所の中ではやることがないので、いつものように音楽を聞いていた。
(なんで避難勧告なんて出たんだろう。地震もなかったのに)
僕がぼけーっと座りながら考え事をしてると、誰かが僕の背中にぶつかった。
「あ、すみません」
声の方を振り返ると、そこには・・・

1 髪をお下げにしたちょっと気の強そうな女の子がいた。(LHS編へ?)
2 僕を迎えに来るはずだった葛城さんがいた。(本編へ?)
3 誰もいなかった。もうすでにどこかへ行ったようだ。

誰も選択しないなら勝手に進めます。
>>207
3で。
シンジきゅんをヒカリやミサトとくっつける訳にはいかない。
20952物語:03/10/16 08:49 ID:???
>>207
誰もいなかった。もうすでにどこかへ行ったようだ。

その後、避難所の中で二度大きな地震を体験してから外へ出た。
リニアは止まってたので葛城さんへ電話したらすぐに迎えにきてくれるらしい。
周辺を見るとクレーターがあちこちにあり、地震のための避難でなかったのは明らかだ。
(まるで戦争でもあったみたいだ)
僕はそう思いながら葛城さんを待った。

「父は、何のために僕を呼んだんでしょうか」
車の中、ミサトさん(そう呼べと言われた)に訊いてみた。
父さんが今になって僕を呼ぶ理由がわからない。ミサトさんと再婚するわけでもないようだし。
「人類の最後の切り札、エヴァンゲリオン。
シンジ君にはその初号機のパイロットになってもらおうと思ってたの。
けど、レイが自爆して初号機もなくなってしまったからこれからどうするのかは分からないわ。
司令はレイが死んだと思ったのかショックを受けて気絶しちゃうし、レイは生きてたのに」
ミサトさんが何を言ってるのかわかんないよ。

それからミサトさんに詳しい説明をしてもらいながら、ネルフという所に着いた。
そこにはなぜか機嫌の良いリツコさんという人がいた。
その人の話によると父さんにはいま会えないみたいなので、今日どこで寝ようかな。
ミサトさんとリツコさんが誘ってくれたけど。

1 ミサトさんのところ
2 リツコさんのところ
3 一人でいい

・・・みてる人いたんだね
>>209
3で。
シンジきゅんを年増に取られるわけにはいかない。
21152物語:03/10/16 22:50 ID:???
>>209
一人でいい

結局本部であいている部屋を借りて一人で寝ることにした。
翌日、父さんと話してこっちに住むことにした、一人暮しで。
でもパイロットにはならなくて良いらしい。
父さんはなんかぶつぶつと「ュィ...ュィ」とか呟いてたので冬月さんという人と話をした。
別に今までいた所に戻っても良かったんだけど、戻ってもいいことないし
ここにいたほうが広い部屋をつかえる。
使徒に負けたらサードインパクトが起きるっていうなら、日本のどこにいても同じだし。

学校では相変わらず友達はいないけど普通に過ごしてる。
パイロットだって紹介された人もいるけど、僕はパイロットじゃないし特に話してはいない。
クォーター?の女の子の転校生が来て、その人もパイロットらしい。同じく話さないけど。
みんなに対して選ばれたエヴァのパイロットだって自慢してた。
そういえば、エヴァのパイロットの条件ってなんなんだろう。

また使徒が来たらしく、いま僕はシェルターにいる。
ちょっとおなかの調子が悪かったのでトイレの個室にいたら話し声が聞こえてきた。
シェルターから出るとか言ってるけど、

1 そんな危ないことさせちゃダメだ。止めよう。
2 僕も出てみようかな。
3 関係ないか。無視しよう。

ちなみに戦ってるのはアスカ。
>>211
初号機消滅、レイは三人目で零号機、いつの間にかアスカも転校してきてエースパイロット
という状況なのか。アスカが来る前になんとかしたかったんだがしょうがない(w
そろそろシンジをネルフに絡めないとマズいしな。

というわけで1。
3
21452物語:03/10/17 21:04 ID:???
補足:初号機はジオフロント内で自爆したため、地上への影響は軽微
3だとシンジがどんどん孤独になっていくのでスマソ
>>211
そんな危ないことさせちゃダメだ。止めよう。

「ダメだよ、外に出たら」
「あん、転校生か」
「話は聞いたけど、君の妹は外で怪我したんでしょ。君まで怪我したら誰が世話をするのさ」
その僕の言葉でジャージの人がはっとした。
「そやな、そのとおりや。というわけで外に出るのはやめや、ええな」
「え〜」
「なにいっとるんや。外は危ないからダメや」
「はぁ、しょうがないあきらめるか」
ここまで一緒にいた相田君と話をして、今度は僕に話し掛けてきた。
「転校生、感謝するで。わしの友達になってくれんか」
「う、うん。いいけど・・・」
「よっしゃ、今日からわしらは友達や」
こうして僕とトウジとケンスケは友達になった。

使徒戦も終わり、平和な体育の授業中。僕は女子の水泳を見ていた。
「センセェ、誰をそんなに見てんのや」
そのトウジの問いに僕は答えた。

1 「べ、別に・・・ただ、綾波っていつも一人だなって」
2 「ケンスケのデータだと惣流の胸ってもっと小さくなかったっけ」
3 「ただプールが涼しそうでいいな〜って思ってただけだよ」

エヴァに乗らないシンジを書きたかったんだけど、
このままではアスカやレイと絡みそうにない。適当にイベント考えようかな。
>>191とは違う人?
216207:03/10/18 18:45 ID:???
>>215
うん、違うよ。
>>214
1番でおながいします。

フォースチルドレン選出でシンジを乗せてくれ。
2でエロエロに行くべきだ
21952物語:03/10/23 10:27 ID:???
>>214
「べ、別に・・・ただ、綾波っていつも一人だなって」

「そうだな、一年のときに転校してきてからずっとあんな感じだな」
「ふーん」

今日は、ネルフに行って銀行の通帳を受け取る日だ。
一人暮しなので、お小遣いは銀行に振り込んでくれるらしい。
この間どうなるのか聞きに行ったときにそういうことになった。
そしたらネルフの入り口で綾波に会った。やっぱり惣流とは一緒じゃないんだ。
ずっと黙ってるのも気まずいし、長いエスカレーターの怖さを紛らわすためにも話し掛けてみる。
「綾波はなんでエヴァに乗るの?」
いつも一人の綾波が命を賭けてまで守ってるものを知りたかった。
「絆だから」
「きずな?誰との?」
「みんなとの」
「・・・でも綾波はいつも一人でいるよね」
「・・・私には他に何もないもの」

1 「他に何もないなんて悲しい事言うなよ」
2 「嘘だ、僕は綾波がお金持ちなのを知ってるよ。この前松坂牛の霜降り肉を買ってたじゃないか」
3 僕は言葉が思いつかなくて結局なにも言えなかった。

規制されてた。
22052物語分岐1:03/10/23 10:33 ID:???
>>214
「ケンスケのデータだと惣流の胸ってもっと小さくなかったっけ」

「ああ、親父パソコンののデータだとそうなってたな」

ZAPPING シンジ>ケンスケ
う〜ん、確かにシンジの言うとおりだな。
たぶんパッドをいれてるんだろうけど。よし、

1 「シンジ、トウジ、惣流の着替えを覗きに逝くぞ」
2 「俺が確かめてきてやる」
3 「惣流に訊きに逝くか」

どの話へのレスか書いてね。
>>219
う〜ん。悩む。
実際なら3になりそうだが、ここはシンジ改変で1にしておこう。
じゃないと話すすまないしな。

というわけで1でお願いします。
22252物語:03/10/24 07:02 ID:???
>>219
「他に何もないなんて悲しい事言うなよ」

「僕もこの街に来るまで何もなかったけど、今は友達もいる。
綾波も他の人とちゃんと話せばすぐに友達ぐらいできるよ」
(・・・でも、私は)
「そ、それに、僕も綾波と友達になりたいし」
リツコさんに仲良くしてくれって言われてたし、綾波って前の僕みたいでほっとけないし。
「命令があればそうするわ」
(これは遠まわしに拒絶してるのかな・・・)

1 「なんで僕と友達になるのに命令がいるんだよ。綾波はどうしたいと思ってるの」
2 「じゃあ、命令ね。リツコさんが仲良くしなさいって言ってたよ」
3 「わかった、綾波は僕とは友達になりたくないんだね」

なんかシンジの性格が変わってる・・・
>>222
1は一見良心的だが実は残酷。3は全く事実でない。
とりあえず方便でも2を選ぶ。既成事実のあとに意味を作ればいい。
先を越されたか…

>>222
「レイがシンジをどう思うか」をシンジが気にするのはシンジらしいとは思うが、
ここは是非シンジがレイと友達になりたいというシンジ自身の意思を
もっとアピールして欲しいと思った。

4 「僕が友達になりたいっていうのも命令で禁止されてるの?」

とか。
とりあえず選択肢から選べば>>223の通り2でいいのかも知れない。
22552物語:03/10/26 16:54 ID:???
>>222
「じゃあ、命令ね。リツコさんが仲良くしなさいって言ってたよ」

「わかったわ」
こうして僕と綾波は友達になった。
でもいつか綾波自身の意思で仲良くして欲しい。

次の日、放課後トウジ達と遊んでたら使徒が来たらしく避難警報が鳴った。
綾波や惣流が戦ってる間、僕はシェルターの中にただいるだけだ。
今回の避難は長くて、丸二日近く避難していた。
シェルターの中で僕は綾波は使徒と戦って無事だろうかってずっと不安を募らせていった。
シェルターを出ると使徒の残骸だと思われるものや壊れたビルなどが目に入った。
それらを見て、ますます不安が募った。
学校に行って綾波の姿を見つけて、僕は

1 彼女に泣きながら抱きついた。
2 「よかった、無事で」そう言った後涙がこぼれた。
3 「おはよう、綾波」ほっと安堵して、挨拶をした。

本編ではなぜかシェルターに行ってないみたいなんだけど。
111111111111111111111111111111111111111111111
>>226
そんなデカイ数字の選択肢は無い。

>>225
これは山場だ。2番でお願いします。
あとはレイが交代していないことを祈るのみ。
結局、作者が書きたいほう書くんなら番号なんて飾りさ。
と、どこかのアニメで言ってた
んじゃ漏れは3で(w
23052物語:03/10/27 21:33 ID:???
お約束ということで
>>225
「よかった、無事で」そう言った後涙がこぼれた。

「なに泣いてるの」
僕はしゃくりあげるだけで綾波に答えることができない。
「ごめんなさい。こういうときどういう顔したらいいか分からないの」
ちょっと落ち着いたから今度はちゃんと答えた。
「笑えばいいと思うよ」
ヽゝ゚ ー゚ν
微笑んだ綾波はとてもかわいかった。

その後ネルフが無い日は綾波と途中まで一緒に帰ったりした。
だけど惣流と一緒に授業中に出ていったきり、一昨日も昨日も今日も学校に来てない。
僕は不安になって綾波の家に向かった。
部屋には鍵がかかってなくて、あっさり入ることができた。
マンションの外観も古かったが、部屋の中も女の子が住んでいる環境には見えなかった。
でも綾波はここにはいない。

1 葛城さんと惣流のところへ行ってみよう。
2 綾波がいない間に家捜しをしようハアハア
3 (どうしちゃったんだろう、綾波)僕はとぼとぼ家路についた。
23152物語分岐2:03/10/27 21:35 ID:???
>>225
「おはよう、綾波」ほっと安堵して、挨拶をした。

「おはよう」
綾波もそっけないけど挨拶を返してくれた。
たぶん、これが綾波なりの「仲良く」なんだろう。

それから何日か経って、綾波と惣流がそろって三日も学校を休んだ。
怪我をしたんじゃないかと心配だけど、女の子の家に一人で見舞いに行くのも恥ずかしい。
そしたら、委員長が話し掛けてきた。
「碇君、綾波さんとよくしゃべってるよね。
これからアスカと綾波さんのうちにプリント届けに行くんだけど一緒に行く?」

1 「うん、行くよ」
2 (委員長と二人じゃ気まずいな)「うん。トウジ達も誘うね」
3 「ゴメン、ちょっと用事があるんだ」

大して違わない・・・・
で、結局どうしたいの?
>>232結局age
>>230
1番でお願いします。
今押さねば全てが無駄になる。
がんばれシンジ。
23552物語:03/10/29 22:02 ID:???
>>230
葛城さんと惣流のところへ行ってみよう。

惣流の家に着くと、家の前には委員長がいた。
「碇君、どうしたの?」
「綾波がずっと休んでて家にもいないから惣流に訊こうと思って。委員長は?」
「私はアスカのお見舞い」
そう言って委員長がインターホンをおすと、葛城さんが出てきた。
「は〜い、あらシンジ君とヒカリちゃんね、どうしたの?」
「あの、アスカがずっと学校休んでて・・・」
「ああ、う〜んと、とりあえずあがって。中で説明するから」

それから家に入れてもらって、綾波が無事でほっとして、葛城さんから休んでいた理由を聞いた。
その話によると、惣流と綾波はユニゾンの特訓をするために休んだらしい。
でも二人の踊りを見たけど、三日も休んでたのに全然合っていない。
綾波はまだしも、惣流の方に相手に合わせようという気が欠片も無い。
「大丈夫なんですか、これで」
不安を感じて思わず声に出してしまった。
「大丈夫じゃないわね〜、アスカ、ちゃんと相手に合わせなさいよ」
「なんであたしに言うのよ!ファーストがとろいのが悪いんでしょうが」
「この訓練は上手に踊るのが目的じゃないの」
「やってらんないわよ!」
惣流が家を出ていってしまった。なんか泣いてたような。

1 「碇君、追いかけて!」 委員長になぜかそう言われなんとなく惣流を追いかけた。
2 「綾波、追いかけて」 同じパイロットだし、綾波に任せるのが良いと思って言った。
3 「待って、アスカ」 委員長が惣流を追いかけていった。
>>235
それぞれ心配してる相手を考えると、これは三番だろ。
23752物語:03/10/31 21:46 ID:???
>>235
「待って、アスカ」 委員長が惣流を追いかけていった。

葛城さんの部屋には僕と綾波と葛城さんの三人が残された。
「綾波、無事でよかった。学校来ないから心配したんだ」
「そう」
「あれー、シンちゃん、レイとずいぶん仲良いじゃない?」
「ち、違いますよ、綾波とはただの友達です」
それからしばらく葛城さんが僕をからかって僕が慌てると言うやり取りをした。
綾波は相変わらずあまりしゃべらなかったけど。
惣流は委員長となにか話したのか、帰ってきてからはちゃんと綾波と合わせようとしていた。

使徒を倒した後、綾波の部屋を掃除することにした。
いくらなんでも、あそこは女の子の住む部屋じゃない。
「綾波、部屋の掃除して良いかな」
「好きにすれば」
というわけで好きに掃除するんだけど、どこから掃除しようかな。

1 台所から掃除しよう。
2 床掃除から始めよう。
3 お風呂場からやろう。
>>237
よしよし。いい展開だ(*´∀`)

とりあえず2番で。

この選択肢は難しいな。
2→1→3の順でやってくれればいいのだが
一つ選ぶとそこで終わりそうだしな…
風呂も捨て難い。なんとなくw
23952物語:03/11/03 14:37 ID:???
>>237
床掃除から始めよう。

とりあえずほうきとちりとりで床の埃を掃く。
埃以外にも色々落ちてるから、それもたぶんいらないだろうし捨てる。
ん、これは・・・・・・ぱ、ぱんつ!?
ど、どうしようどうしようどうしようどう――
「どうしたの?」
「あう、あの、その、ちがうんだ、だからきのまよい、じゃない、その――」
「・・・欲しいならあげるわ」
「・・・え?」
「たくさんあるから別に一つくらい無くなっても構わないもの」
僕はその綾波の言葉に喜んだ・・・じゃなくて。
「何言ってるんだよ、そんなのだめだよ。綾波はもっと常識を身につけたほうが良いよ」
まったく・・・。
「私には必要無いもの」
「そんなことないだろ。ちゃんと一人の人間として生きていくには必要だよ」
「・・・」
綾波はなにか言いたそうにしたけど、結局なにも言い出さなかった。

1 「前にも言っただろ、エヴァに乗るだけが君の価値じゃないって」
2 気になったけど、言いたくないならいま無理に聞くことも無いと思い掃除を続けた。
3 「あ、もしかして綾波は宇宙人だったりして」

遅くなってスマソ
>>239
ぬ。白痴化警報発令。
ベタな展開だがここは無難に1番か。
そして言いたげなことはちゃんと聞くのだ、シンジ。
あと、ぱんつ、こっそり持って帰るなよ。

遅い分には一向に構いません。
保守の必要がない程度に来てくれれば(w
個人的には今一番楽しみにしてるSSです。
執筆、ありがとうございます。
かなりおもしろいですね。
がんがってください。
24252物語:03/11/04 21:54 ID:???
>>239
「前にも言っただろ、エヴァに乗るだけが君の価値じゃないって」

「うん・・・」
なんか納得してない感じだな。他に何かあるのかな・・・。
「じゃあ返して」
「え・・・・・・あ、うん、ごめん!」
綾波に言われ、僕は慌ててパンツを渡した。

それから掃除を終えて、夕食を作るために綾波と一緒に買い物に行った。
綾波がまともなものを食べてないみたいだから、僕が作ってあげる事にしたんだけど、
行った先のスーパーで偶然惣流に会った。
「こんにちは」
「ん・・・レイと、あんたはこの間うちに来たやつね」
「碇シンジだよ。惣流も晩御飯の買い物?」
「まあね、ミサトに任せたらすごいことになるから仕方なくあたしが作ってんのよ。
ところで、あんた達つきあってんの? 一緒に買い物なんかして」

1 「うん、つきあってるよ」
2 「ううん、いまは友達かな・・・」
3 「え・・・」僕は赤くなって答えられなかった。

※ユニゾンしたので本編よりは仲良し>レイとアスカ
>>240-241暖かい声援ありがと。
>>242
こ れ は 3 番 だ ッ !

ぱんつ返すのにワラタ
レイの反応も楽しみである。
24452物語:03/11/06 05:30 ID:???
>>242
「え・・・」僕は赤くなって答えられなかった。

「赤くなるってことは、少なくてもあんたにはその気があるって事ね」
「・・・」
「で、どこまでいってるの?」
「どこまでって・・・まだ何もしてないよ!」
「『まだ』、ねぇ」
「うっ」
「碇君、早く行きましょ」
「え」
惣流との会話を急に遮られるように言われ戸惑う僕を、綾波が引っ張っていこうとする。
なんかいきなり機嫌が悪くなってる気がする、どうしたんだろう綾波。
「ふーん、そういうこと」
「何がそういうことなんだよ?」
「あんたには関係ないの! ちょっと、レイこっち来なさい!」
「なに?」
惣流が綾波を連れていって、僕は一人残されてしまった。
ちょっと離れたところで二人が話してる。あ、惣流が呆れた顔してる。綾波の顔が赤い?
しばらくして二人が戻ってきた。
綾波はなんか僕と目を合わせようとしない。
惣流は僕に「がんばんなさいよ」と言ってから家に帰って行った。

1 「二人でなに話してたの?」
2 「僕何か気にさわる事した?」
3 「綾波、好きだ! 僕と付き合って!」僕はがんばって告白した。
>>244
最高の展開だ!ありがとうございます!
ここはボケシンジで突っ走れ!
というわけで2番をおながいします。
3番はありえねーよな(w
24652物語:03/11/08 10:34 ID:???
>>244
「僕何か気にさわる事した?」

「いいえ」
「でも、なんか目をそむけてない?」
「そんなことないわ。・・・早く買い物しましょ」
「あ、うん・・・」
買い物している間も、綾波は僕とあまり目を合わせようとしなかった。
でも僕が横を向くと、こっちを見てる気がするんだよね。
何なんだろういったい、機嫌が悪いわけではないみたいだけど。
綾波の家に着いて、ご飯を食べてるときふと思いついて尋ねてみた。
「綾波、修学旅行はどうするの?」
「行かないわ。ここを離れるわけにはいかないもの」
「そうなんだ、残念だな。綾波と一緒に行きたかったのに」
「何を言うのよ」
そんな話をしながら、しばらく時間を過ごしてから自分の部屋に帰った。

そしていま僕は沖縄にいる。
修学旅行だからなんだけど、常夏の日本からなぜわざわざより暑い所に行くのか、と思う。
それに僕は泳げないから、きれいな海と言ってもなぁ。
さてと、綾波のお土産は何が良いかな。

1 シーサーを買っていこう。
2 豚耳って珍しいな。
3 ゴーヤーマンの気ぐるみ、ちょっと気に入っちゃった。

※沖縄といわれても・・・
>>246
前段最高!!

さて。
1.シーサーは狛犬みたいのだった気がする。
2.豚耳?謎だ。豚足じゃないよなあ。
3.ゴーヤーマンってなんだ?着ぐるみってことは特撮か?
どれがなにやらよくわからん。

とりあえず無難に1番にしておこう。
ほのぼのはいいが、ギャグになっても困るしな。
シンジ、泳ぎは帰ってからレイに教えてもらえ。
>>247
NHKの朝ドラ「ちゅらさん」に出ていた。
ttp://www.nhk-sw.co.jp/chara/goyaman_f.html

着ぐるみは劇中でこいつを発案したヒロインの兄(ゴリ)が宣伝のため
に着ていた。ちなみにヒロインの国仲涼子も着てたりする。
(セーラー服ありナース服ありゴーヤーマンありで、「初のコスプレヒ
 ロインとスタッフに呼ばれたとか)
24952物語:03/11/10 09:14 ID:GXsycKUg
>>246
シーサーを買っていこう。

修学旅行も無事に終わり、僕は綾波にお土産のシーサーを渡した。
「これは何?」
「シーサーって言って、置き物、かなぁ」
「そう」
綾波はそっけなかったけど、とりあえず受け取ってくれた。

学校で、進路相談がもうすぐあるらしい。
「進路ねぇ、高校は行くとしてトウジ達は将来どうする?
俺はやっぱネルフに入りたいな」
「ワシは日本一のたこ焼き職人になるんや、碇は?」
「えっ、まだよく分からないや」
将来のことなんて何も思いつかないよ。
「ま、とうぶん先のことやからな。でも碇は綾波のお婿さんになるんちゃうか」
僕はその言葉の意味を理解するにつれて、顔が赤くなっていくのが分かった。
「な、何言ってるんだよ!」
「お前らのこと見てれば誰でも分かるって」
そう言われてよく二人で居ることを思いだし、恥ずかしくなった。

で、今日も綾波と一緒に帰っている。

1 「もうすぐ進路相談だけど、綾波の保護者って誰?」
2 「もうすぐ進路相談だけど、綾波って将来の夢とかある?」
3 「もうすぐ進路相談だけど、綾波の成績ってどれくらい?」

>>248説明をありがとう。そこまで詳しくは知らなかった。
>>249
やはり同じ高校に進学して欲しいので、
シンジには3番を尋ねてもらいたい。
俺自身が聞いてみたいのは1(ドキドキ

なんとなく学園物な展開になってきたな…
初号機のない今、「残された零号機に
レイと共に乗り込むシンジの図」
なんかを期待していたりする。
25152物語:03/11/12 22:26 ID:Elfn+oB9
>>249
「もうすぐ進路相談だけど、綾波の成績ってどれくらい?」

「平均で校内偏差値65くらいよ。全部は受けなかったけど」
う・・・頭よすぎだよ、綾波。
「そうなんだ、高校はどこ行くの?」
「別に考えてないわ。どこでも構わない」
それなら、同じ高校に行けるかも。
「ふーん。・・・ねぇ、今度勉強教えてくれない?」
「問題ないわ」
やった! これで綾波と一緒に居られる時間が増える。

家に着いてから父さんに進路相談のことで電話しようとしたら、
停電でしかも使徒が来たとかでシェルターに避難した。

綾波がネルフに行かない日、僕は綾波の部屋へ行って勉強を教えてもらっている。
そのお礼に夕ご飯を作って、一緒に食べてから帰る。
最近は作るんじゃなくて料理の仕方を綾波に教えている。
いま、食器を後片付けしていて、これが終わったら僕は自分の部屋へ帰る。
ちょと寂しいかな。綾波はどう思ってるんだろう。

1 「それじゃ、また明日。おやすみ」僕はそう言って帰った。
2 「綾波、ちょっと散歩しない?」
3 あれ、なんか急に眠気が・・・

※マターリいきます
>>251
ぬ。餌付け警報発令。
個人的には全っ然!構わないんですが。
これ系に不満を持つ人も多いですから。

とりあえずここは2番で。
がんばれ、シンジ。

いつも選択肢が微妙で悩む。
1番でレイからアクションを起こすかもしれないし
3番でレイが妙な(*´∀`)ことを企んでるかもしれない。
でも何もなかったら寂しいから、つい何か起こるような選択をしてしまう。
作者先生への信頼が足りないんだろうか…
マターリ待ちます。
25352物語:03/11/14 11:12 ID:f7TfZI8y
>>251
「綾波、ちょっと散歩しない?」

僕は綾波と夜の街を散歩することにした。
常夏の日本だから夜でも寒くはない。
綾波の家の辺りは人が居ないので、静かで暗い。
その暗闇に浮かびあがる綾波の姿は・・・ちょっと怖いかも。
それは置いといて、僕も綾波ももとから口数が少ない。
でも何もしゃべらなくても、一緒に歩いてるだけで嬉しく感じる。

ちょっとした高台に上って、第三東京市の街並みを見る。
街の灯りが点々とついているのが見える。
「綾波が守ってるんだよね、この街を」
「任務だから」
「それでも僕は感謝してるんだ。いま僕が生きてるのは綾波のおかげだから。
けどそれよりも、綾波に戦って欲しくない。綾波が傷つくのは嫌だ」
「碇君・・・」
「綾波のことが好きなんだ」

1 「もうエヴァに乗らないでよ、綾波」
2 「あ、返事は後で良いよ」
3 「一緒にここから逃げよう」
>>253
祝!告白!
よくやったな、シンジ。

しかし難しいシーンになってしまった…
1、乗らなくなることはありえない。
2、なんか軽薄そうだ。言い方次第かも。
3、逃げてもどうしようもないだろ。
こんな感じで悩む。

ここは基本のレイに縋るシンジで、1番にしてみよう。
よろしくお願いします。
255名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/11/17 20:38 ID:G3rbNCgg
了解あげ
25652物語:03/11/18 19:18 ID:Q26l9GoY
>>253
「もうエヴァに乗らないでよ、綾波」

「イヤ」
「なんで・・・」
やっぱり綾波にとっては僕の言うことよりも、任務の方が大事なのかと思った。
けどそうじゃなかった。
「私も碇君が好き。だから、碇君に生きていて欲しいから、エヴァに乗る」
「綾波・・・!」
僕は反射的に綾波を抱きしめた。
「ありがとう・・・僕なんかを、好きって言ってくれて」
「碇君だけは私を、綾波レイを見てくれた。僕なんかなんて言わないで」
「うん・・・わかった」
それからしばらくの間、僕達はお互いに抱き合いつづけた。
僕は、生まれて初めて僕のことを好きって言ってくれた綾波を、なんとしても守りたいと思った。

でも僕は何の力も無いただの中学生だ。
いま、たぶん使徒のせいで、第三新東京市から離れた場所で
特別宣言とかいうのの解除を待っているとそれがよくわかる。
どうすれば綾波の力になれるんだろう。

1 綾波とできるだけ一緒に居よう。
2 リツコさんに相談してみよう。
3 綾波に訊いてみる。
>>256
(*´∀`)
がんがれ、シンジ!(と作者先生!)

今がネルフに行くチャンスと見た。
そんなわけで2番でおながいします。
1の中だしで。
25952物語:03/11/20 20:38 ID:ESIuf3Sl
>>256
リツコさんに相談してみよう。

「珍しいわね、シンジ君が私のところに来るなんて。今日は何の用かしら」
「リツコさん、僕は綾波に戦って欲しくないです。
僕が綾波の代わりにエヴァに乗ることは出来ないんですか?」
僕だって違うやつだけどエヴァのパイロット候補だったんだから、綾波の代わりが出来るかもしれない。
「・・・そうね。それじゃあ試してみる?」

プラグスーツというのを着て、エヴァンゲリオン零号機の前に立つ。
綾波には止められたけど、それでも僕は綾波に傷ついて欲しくないから。
この前の使徒戦でやられたのか、装甲は少し壊れている。
間近で見るエヴァは、圧倒的な大きさだった。
「それじゃあシンジ君、その筒に入って」
「はい」
エントリープラグと呼ばれているのに入って、LCLという呼吸可能な液体を吸う。
液体を吸うのもLCLの味も気持ち悪いけど、そんなことでエヴァに乗るのをやめたりしない。
シンクロが進んでいく・・・何かが僕に入ってくるっ。これは・・・綾波?
なんだ、このイメージ・・・くっ・・・。

1 「止めてください!」僕は危険を感じて大声で叫んだ。
2 綾波?のイメージをもっと確めようとした。
3 シンクロしようと意識を強くもった。

※中だしなんて選択肢ありません     ネタニマジレス
>>259
2番でおながいします。
このシンジなら妙なイメージでも受け止めてくれることを信じて。
がんがれ、シンジ(と作者先生)。
261名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/11/22 03:24 ID:9RaECdkX
ここも甘々かよっ!





・・・・そして俺は甘党だ
26252物語:03/11/22 23:55 ID:mT6fFbX/
>>259
綾波?のイメージをもっと確めようとした。

暗い場所 白い巨人 水槽 何かがういてる たくさんのアヤナミ クビヲシメルオンナノヒト

「うわあああぁぁっ!」
僕は悲鳴をあげながら跳ね起きた。
「碇君? 大丈夫?」
「ハァハァ、あやなみ? ここは、病院?」
ベッドから上半身を起こし辺りを見まわすと全体的に白っぽい部屋だった。
「ええ。あなたは零号機の起動中に意識を失ったの」
「そっか・・・」
「実験は失敗したから、碇君はパイロットにならないわ」
パイロットになれなかったのは残念だけど、いまはそれよりも気になることが有った。
「そう・・・ねぇ、綾波、エヴァって何?」
「・・・」
綾波は言いたくないのか黙ってしまった。
でも僕が零号機の中で見たイメージ、あれのことは訊きたい。

1 「いまじゃなくていいから、いつか教えて」
2 「零号機を起動して、綾波の記憶を見たよ」
3 「言いたくないなら良いよ」

※ゴメン。期待にこたえれなくて。ついでにこのルートはエヴァに乗らない、たぶん。
>>262
2番で。
話せる時に話して聞けるうちに聞いておけ説。
エヴァって物語はワンチャンス逃すと雪崩式に話が進んじゃうからな。
周りが勝手に進めて巻き込まれる、と言うか。

いえいえ、一人言などお気になさらず自由に続けてください。
こちらは本当にサウンドノベル風に楽しんでおります。
応援していますので、これからもよろしくお願いします。
暇だから皆でマジ物のサウンドノベルつくらね?
別にソフトとか使わずリンククリックしてくとどんどん進めるっつー。
需要がありそう&協力者多数ならWebスペース用意するんだが・・・。
26552物語:03/11/25 22:51 ID:D1PKyoXl
>>262
「零号機を起動して、綾波の記憶を見たよ」

僕がそう言ったとき綾波がビクッと震え、あのイメージがただの夢ではなかったことを確信させた。
しばらくしてから綾波が小さい声で言う。
「ここではダメ。明日には退院できるからその後に話すわ」

「碇君はどこまで知ってるの?」
綾波の部屋で、まず最初に尋ねられた。
「白い巨人とか、その、綾波がたくさん水槽に」
「そう、全部知ってるのね。あなたも見たとおり綾波レイは何人もいるの。
零号機にいるのが一人目の綾波レイで、あなたが見たのはその記憶。私は三人目よ」
「・・・」
綾波の話はショックだった。だけど。
「私はヒトではないわ。使徒のコピーのエヴァ、その初号機からサルベージされたもの」
しゃべる綾波は無表情に見えて、それでもいまにも泣きそうで。だから。
「何度もサルベージされたけど魂が宿った綾波レイは一人だけ。一人目が死んだときに――」
「もういいよ! 生まれなんて関係無い、綾波は綾波だよ! 僕は僕のことを好きって言ってくれた綾波が好きなんだ」
綾波の話を遮った。これ以上つらそうな顔を見たくなかったから。
「碇君・・・ありがとう・・・」
綾波はそれだけかすれた声で言うと、あとは泣いてしまって言葉にならなかった。

それからしばらく時間が過ぎて。

1 綾波と一緒に母さんのお墓参りに行った。
2 母さんのお墓参りに行くと父さんが先に来ていた。
3 使徒もなんとか(綾波曰く、愛の力で)全部倒して、
>>264
需要、協力者・・・ある(いる)かなぁ。

本格的なのは作るの大変そう。
参加自由だと最低FFみたく分岐ばかり多くて終わりが無い話になるかも。
>>265
これは困った。
エンディングが近い気がする。

3番にしてみよう。
愛の力(!)という言葉が決め手。
この話ではもうゲンドウとの確執もなさそうだしな。
レイと一緒の墓参りも捨て難いけど、あえてパスしてみる。
妙な方向に話が進んだらコトだし。

ということで、お願いします。
26852物語 糸冬:03/11/29 14:44 ID:uArThO+0
>>265
使徒もなんとか(綾波曰く、愛の力で)全部倒して、

平和な時間がやってきた。
僕と綾波は相変わらず一人暮しをしてるけど、僕は自分の部屋にいる時間よりも綾波の部屋にいる時間の方が長い。
今日も学校が終わってから綾波の部屋で夕食を食べている。
「父さんがリツコさんと結婚するんだって。綾波は知ってた?」
「赤木博士が碇司令と付き合ってたのは知ってたわ。そう、結婚するのね」
「うん、招待状が来たよ。綾波も行く?」
「・・・そうね、私も行くわ。司令には育ててもらったし、博士のおかげで碇君と付き合うようになったんだから」
「そう言えばそうだったね」

結婚式場(ネルフの中に有る)の控え室で、父さんと話をした。
僕も父さんもお互い、何か用事が無いと話さないので結構久しぶりの会話だ。
「父さん・・・ちょっと複雑だけど、おめでとう、って言えばいいのかな」
「ふ・・・今はそれでいい。ユイのことは今でも愛しているがヒトは生きている限り前に進まねばならん。
別にお前に私達の関係を無理に認めさせようとは考えていない。親子とは言え所詮は他人だからな。
お前の進む道は自分で決めろ」
「初めて父親らしいこと言ったね。
母さんのことはよく覚えてないし、リツコさんは良い人だから時間が経てば気持ちの整理もつくと思う」
「そうか・・・今まですまなかったな」
「ううん、もういいよ。前は僕も自分のことしか考えてなかったし」
「今はレイのことも考えているのか? 私が言えた事ではないがあの子を頼む」
「うん」

「碇君、司令とは話せたの?」
「うん、少しね。綾波はリツコさんと話したの?」
「ええ。あ、碇君、場所はもっとこっち」
式が終わってリツコさんがブーケを投げる。ちょうど僕達のいる方へ向かってくる。
あれ、なんかいま不自然に軌道が変わったような・・・。気のせいか一瞬赤いものが見えたし。
「次は私達の番ね」
嬉しそうな綾波の言葉に我に返って彼女の方を見ると、その手には花嫁から放たれたブーケが抱かれていた。
名無しに戻って、と。
レスしてたのは主に一人みたいだけど今まで読んでくれてありがとう。
あたたかいレスでやる気が出ました。

これからは選択する側になります、、、だれかが書いてくれれば。
では、このへんで。
>>269
お疲れさまでした。
主に一人だったらしいゲームプレイヤーです。
個人的嗜好により少数派ジャンル的選択をしてきたので
最大多数派の方々には受けなかったのかも知れません。

個人的にはとてもとても楽しめました。
最終話では、『あれ、なんかいま不自然に軌道が変わったような・・・。
気のせいか一瞬赤いものが見えたし。 』
レイの心情と特異性がうまく表現されていてツボでした。
って言うか、全部(・∀・)イイ!!
もしこのサウンドノベルが本当にあったら買ったと思います(w
執筆ありがとうございました。
52物語 目次

>52 >207 >209 >211 >214 >219 >220 >222 >225

>231(分岐未完)

>230 >235 >237 >239 >242 >244 >246 >249 >251
>253 >256 >259 >262 >265 >268
52物語 目次

>52 >207 >209 >211 >214 >219 >222 >225
>230 >235 >237 >239 >242 >244 >246 >249
>251 >253 >256 >259 >262 >265 >268

>220(分岐未完)
>231(分岐未完)
ほしゅ
hosyu
神が来るまで保守
276名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/01/03 23:51 ID:b4s8Ufpv
保守はあげるに限る
277名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/01/04 12:11 ID:Lot6GzEx
ピンクのしおり
今日はじめてここを読んだ。
個人的には冬月編のテンションが(・∀・)イイ!
まだ見てる人いるんかな?
保守ついでにまとめておくYO


シンジ編?
>1 >10

ケンスケ編・第壱話 「来たりし、使徒」 (>10から分岐)
>13 >17 >18 >20 >23 >24 >79

ケンスケ編・第弐話「サイレント・フォン」 (>79から分岐)
>82 >90 >94

冬月編
>43 >46 >49 >53 >61 >68

碇シンジ編♯24 (>68から分岐)
>72 >93

かまいたちのエヴァ編
>118
>132-134 >141-142 >147 >148 >154-157 >160-164 >170-173
(>172で1を選択) >180-184
(>172で2を選択) >188-191

52物語は >272 を参照してください
280名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/03/03 18:49 ID:dRqGtSGd
ho
ほしゅ
ho
mo
284シンジきゅん:04/04/13 01:43 ID:???
綾波がいつも乗ってる零号機……。
「綾波のにおいがする」
「何言ってんのよ、この変態!」
「アスカ、邪魔しないで!」
「はぁ〜い」
「シンジ君、他にいつもと違うところはない?」
「いえ、特には」
「そう…。何か感じたらすぐに言ってね」
初号機と違うところか。よく分からない。エヴァってそれぞれ違う物なのかな。零号機はどんな
機体なんだろう。僕はこの前の隕石使徒のときのエヴァとの一体感を再現してみようと、意識を
集中した。いつも初号機は僕を包んでくれるような雰囲気がある。けど、この零号機にはそれが
ないような……!!
「な、何だ、このイメージは!? 綾波?」
突然脳裏に湧き上がる映像。僕はそれが綾波のような気もしたけど、すぐに意識を失ってしまった。

再び目を開けたときは、どうして自分がここにいるのか分からなかった。少しして実験中に
気絶した事を思い出す。
「はぁっ、また病院か」
最近は病院によく来るなぁ、と自分でも呆れてしまう。とりあえずベッドから出るために布団を
どけようとして、

――ムニッ

手と胸に有り得ない感触があった。

1、「はは、まだ夢見てるのか。……寝よっと」
2、もう一回確かめてみよう。
3、「うわああああああああーーーーーーー!!」

続きよろ
3だな、やっぱ
3、「うわああああああああーーーーーーー!!」

僕は思わず叫んでしまった。これって。これって。これって。これって、一体???!!!
あわてて、襟元から自分の胸を覗くとそこには、2つのふくらみが見えていた。
「胸が・・・」
胸が女の子のように大きくなっていた。一体僕に何が起こったのだろう。
アスカより小さく、レイよりはありそうな胸を眺めながら、僕は、しばらく何も考えることができなくなっていた。

病室のドアを誰かがノックした。僕は服を正しながら「どうぞ」と答えた。
ミサトさんやアスカ・レイならノックもせずに入ってくるだろう、病院の先生と看護婦さんかリツコさんだろうと予想をしていたら、それは父さんだった。
父さんは僕を見つめながら
「ユ…シンジ、大丈夫か」と心配そうに声をかけてくれた。
そんな父さんに驚きながら
「う、うん、大丈夫だよ、父さん。でも、父さんこそどうして…」
どうして僕のところに来たのだろう。
普段僕と接することなんか無い父さんが突然僕のところへやってきたことに、僕は戸惑った。
でも、父さんが来てくれた事が少しうれしくて僕は父さんを見つめた。
「…事故があったと聞いてな…」
ふいっと何故か僕から目をそらし、ほんの少しほほが赤くさせながら父さんはポツリと答えた。
「心配してくれたの」
「…ああ」
「ありがとう」

そう言うと僕たちはお互いに黙り込んでしまった。そういえば、
こんな風に父さんと会うことなんて今まで無かったなと、僕は思った。
そして、こんな小さなことが僕にはとても大切なことに思えた。
そこへ、
1、「シンジ!」バタンとドアを開けて、アスカが駆け込んできた。
2、「碇君!」ドアを吹き飛ばして、レイがやって来た。
3、「シンジ君…、…司令…ここにいらしたのですか」、カルテを見ながらリツコが入ってきた。
4、「シンジ君!、気がついたのね」とミサトが駆け込んできた。
-----
なんも考えてない。後を頼む。
2
「碇君」
「!!・・・・・綾波」
音もなく病室に入ってきたのは綾波レイだった。
「意識が戻ったって聞いたから・・・」
誰に聞かれたわけでもなくここに来た理由を喋りだすレイ。
ゲンドウはそんなレイを見て、何か気まずそうに病室から出て行った。
シンジはそんな父の様子を変に思いながらも、皆が自分を心配してくれていると言う事を嬉しんでいた。
そしてそれは、目先の大きな問題を少しだけ忘れさせてくれた。
「赤木博士、何かわかったか?」
ゲンドウは司令室に戻ると、すぐさまそう言った。
報告のために待機していたリツコは、すぐに話を切り出したゲンドウに少し驚いたが、それを表情には出さないようにうまく努めた。
「未だ詳細は不明です。ですが、体組織の構造からサードが女性になっていることは確実です」
リツコは持っていたノートパソコンのディスプレイをゲンドウの方に向ける。
「そうか・・・・」
ゲンドウは目の前に出された画面を見ながら静かにそう言った。
女となったシンジはユイの面影を多く持っていた。
いや、前から容姿は母親似だった。
それが女性体となり、その面影が濃くなったと言えよう。
父であるゲンドウに似ている所と言えば性格であろうか?
ゲンドウはそんな事を考え、少し自嘲した。
私は父であったんだな、と。
そしてもう一つ、ゲンドウには気掛かりがあった。
ユイの面影を持つもう一人の女性、綾波レイの事である。
レイはユイのクローンだから似ているのは当たり前だった。
ゲンドウが己の欲望を満たすためだけに作り出したユイのクローンなのだから・・・。
それを思うと何とも言えない気持悪さが込み上げてくる。
しかしそれが、長い間忘れていた罪悪感だという事は、今のゲンドウには判らなかった。
「更に遺伝子の一致率が人間のものと99.8%と僅かながらの誤差が見られます。これは使徒と同じのものです」
その言葉はゲンドウにとって大きな衝撃を与えた。
今さっきまでの気持悪さが吹き飛ぶほどに。
「シンジは・・・・・・あれは使徒になったのか?」
「断定は出来ませんが、恐らく・・・」
「どうするんだ、碇?」
今まで黙って聞いていた老人。冬月コウゾウが声をかけた。
しかしゲンドウはどうしているかと言うと、黙ったままディスプレイに映るシンジの遺伝子データを見続けていた。
気にせずに冬月は言葉を続ける。
「ゼーレに報告すればシンジ君は第12使徒として処分されるだろう。それに今の彼を初号機に乗せるのは我々にとっても危険だぞ」
「・・・・・分かっている」
ゲンドウは何とかその言葉を吐き出すと、少しだけ呼吸の間をおいた。
そして
1 「これより、サードチルドレンを第12使徒として認定。ネルフはこれを・・・・・・・・・・・殲滅す」
2 「サードチルドレンは、このまま現状を維持。ゼーレには何も報告するな」
3 「あれは・・・・・あれは私の息子だ!なんとしても守ってみせる!!」
4 「・・・・・シンジとレイを入れ替える。その後、サードチルドレンは抹消」
え〜、前にかまいたち風を書いてた者です。
今年大学受験で予定通りなら忙しいはずなので、これが完結できるかどうかわかりませんが、書きたかったので・・・・スミマセン。
なんか折角、選択で選ばれたレイなのに、かなり出てくる意味なかったですね。
ごめんなさい。
そして何よりも、一番聞きたい事があるんですが



これって漏れが続き書いてもいいんでしょうか?
盛大な誤爆でしたな。
1は難しそう、2はありがち、3は勘弁、って事で4。

ところで、
>ゲンドウが己の欲望を満たすためだけに作り出したユイのクローンなのだから・・・。
ゲンレイですか? 出来れば勘弁して・・・
294受験者:04/07/19 13:32 ID:???
「・・・・・シンジとレイを入れ替える。その後、サードチルドレンは抹消」
「どういう事だ?」
すぐさま冬月から声が上がった。
リツコは何も言わなかったが冬月と同じ事を言いたかったようだ。
顔がそれを語っていた。
「レイにはサードチルドレンとして死んでもらう。もちろん、死んでもらうのはダミーの方だがな」
そしていつもの様に、ニヤリと厭な笑みを浮かべるゲンドウ。
しかし冬月は思う。
昔のゲンドウならば、障害となったものは例え息子であろうと容赦しなかった。
何かが、大きさにしたらほんの僅かなものかもしれない。
それでもゲンドウの中で何かが変わっているのを、冬月は感じていた。
295受験者:04/07/19 13:33 ID:???
シンジの病室は移動された。
その事で最初に騒いだのはアスカだった。
意識が回復してからすぐにお見舞いに行くのはアスカのプライドが許さなかった。
だから一日遅れでやってきたのだ。
しかし
「なによこれ・・・・意識が回復したんじゃなかったの?」
誰もいない病室で茫然として言う。
が、すぐさま携帯を取り出すと、シンジの上司でもあり保護者でもある女性、葛城ミサトに電話をかける。
「どうなってるのよ!!!」
『あ、アスカ!?』
相手が出るや否や、怒声を浴びせるアスカ。
ミサトの慌てた声が続いた。
『どうしたのよ一体?』
「どうしたも、こうしたもないわよっ!!シンジの病室が移動されてるのよ。しかも私も入れないほどの高レベルの病室に」
チルドレンであるアスカの入れない病室。
今までそんな物があるとはアスカは思っていなかった。
それが余計にアスカの気を苛立たせていた。
『その事だけどね・・・・』
ミサトの声が変わった。
アスカはそれに気付き、黙って話の続きを待った。
『実は私にも分からないのよ』
「え・・・・嘘!!ミサトにも分からないなんて」
『アスカも薄々は気付いてるんじゃない? このネルフを把握してるのは司令、副指令、リツコの3人という事が・・・』
「・・・・・」
アスカは思わず息を呑んだ。
つまりミサトは、シンジが上層部で極秘裏に扱われていると言いたいのだ。
ウィーーー、ウィーーー、ウィーーー
アスカが何かを言おうとした時、丁度警報がなった
「使徒っ!?」
『アスカ!すぐにケージに行って!!』
「了解」
296受験者:04/07/19 13:34 ID:???
「サード以外のチルドレンはエントリープラグで待機。初号機を先行させる」
ゲンドウの戦闘指揮、というより命令が飛んだ。
真っ先に反論したのはミサトだった。
「待ってください司令!!それはどういう理由があってですか?」
「それを君に答える必要はない」
なんとも傲慢な物言いだった。
ミサトは作戦部長だ。
戦闘に関しては一番の発言力を持つはずだった。
しかしそれが許されないのがネルフという組織だ。
ミサトは自分が御飾りでしかない事を改めて認識させられた。
「初号機シンクロ開始。順調です」
「エヴァンゲリオン初号機発進」
司令の命令で初号機が地上に発射される。
ミサトは悔しさで一杯だったが、モニターから見える使徒と初号機から目を離さなかった。
地上に出されると、すぐさま使徒に向かって走り出す初号機。
何かおかしい。
ミサトはそんな事を思ったが、今はそれを考える時じゃないと思い、胸の奥に疑問を閉まった。
真っ直ぐに使徒へ向かって行った初号機は使徒の目の前で飛んだ。
そしてそのまま飛びついた。
が、使徒は初号機と接する瞬間に、ふっと掻き消えた。
そして少し遅れて地面に広がった黒いフィールド。
一瞬の事で何も言えなかった。
皆、黙って初号機が闇に飲まれるのを見ていた。
「シンジ君っ!!」
静寂を破ったのはミサトだった。
その声に弾かれて動き始めるスタッフ。
しかしその時には遅かった。
初号機の姿はもう何処にもなかった。
「作戦を終了。3時間後に緊急会議を行う」
ゲンドウの抑揚のない声が、ミサトにはえらく耳障りに聞こえた。
297受験者:04/07/19 13:35 ID:???
1 その時、シンジは・・・
2 ミサトは・・・
3 待機中のアスカは・・・
4 レイは・・・
5 ゲンドウは・・・
298受験者:04/07/19 13:37 ID:???
名無しのままだと、ややこしいかと思い名前付けました。
かなり粗が目立ちますが見捨てないで・・・・・
途中から書いたせいか、この話の主人公が自分の中でまだしっかりと決められていません。
今回の選択で選ばれた人物を主人公にしようかな〜、なんて思ってます。
と言っても、書けなかったら、書きやすい人を主人公にしちゃいそうですが・・・
受験者氏オッテュ
1キボン
おお、何か良い感じじゃないですか。頑張ってー
レイと入れ替えてサード抹消って事はシンジはファーストになったのかな?
女の子になったシンジ君の反応が見たいので、1で。
まだ?
夏厨は我慢を覚えなさい。
世の中、ネットだけやってりゃいいわけじゃないんだから仕方ない。
こういうのは一週間に一回でもレスがあれば良い方だ。
受験なんてどうでもいいぢゃんよ
夏期講習なんて一日ぐらい休んでも平気さ
>>301
ちょっと遅スレだが、アゲんな
305受験者:04/07/23 22:34 ID:???
その時、シンジは病室においてある鏡の前に立っていた。
全身が映せるような縦長のもので、病室移動の際にわざわざ持ってきてもらったものだ。
それでシンジは鏡に映る自分の裸体を眺めていた。
ふっくらと膨らんだ胸。
丸みを帯びた腰つき。
主張をなくした下半身。
それはどう見ても女性の体でしかなかった。
初めは自分の体でありながらも見るのが恥ずかしかったが、さすがにもう慣れていた。
そして、シンジが一番気にしているのは自分の顔である。
瞳が少し細くなった気がする。
垂れ気味だった目元も釣り上がる、とまではいかないが普通なものになっていた。
「これで僕の事・・・シンジだって分かってくれるかな?」
鏡の中の自分に問いかける。
もちろん返事が返って来るわけがない。
それでもシンジが平然としていられるのは、ゲンドウとレイはシンジだと気付いてくれたからだ。
実際、シンジの顔の変化は微々たるものであり、他人が見れば少し雰囲気が変わったかな? と感じる程度のものであった。
それにシンジはこの顔を見て、どこか懐かしいと思っていた。
「少し胸が出っ張るな・・・」
シンジはベットの脇に畳んであった制服を着ると、そんな事を口走った。
確かにYシャツの胸元は男性にしては不自然な程に盛り上がっている。
もう自分の体が前とは違う事を、改めて知らされた気がしたシンジであった。
306受験者:04/07/23 22:35 ID:???
「―――現存するN2兵器を全て使い、ディラックの海を破壊。その後、エヴァ初号機の回収をします。これで作戦会議を終わります。以上、解散にします」
質問を受け付けずに、そそくさと立ち去るリツコ。
その後を追うのはミサトだった。
「待って!! あれにはシンジ君が乗っているのよ。あの作戦じゃ・・・・」
「今回の作戦は初号機の機体回収を目的としています。パイロットの生死は問わないわ」
「何故? あなた達にとってエヴァって・・・初号機ってなんなのよ?」
「あなたに渡した資料が全てよ」
―――バチンッ
ミサトの張り手がリツコの頬を打った。
しかしリツコも負けない。
キッとミサトを睨み返すと声高に言った。
「文句があるなら碇司令に言いなさい。今回の作戦は全て碇司令が統轄してるのよ」
リツコは白衣を翻し通路に消えていく。
後に残ったのはミサトの悔しそうな顔だけだった。
307受験者:04/07/23 22:36 ID:???
――――プシュッ
扉の開く音に、シンジは慌てて胸元を押さえつけた。
こちらからは扉が開けられないので、ついつい誰も入って来れないものと勘違いをしていたので少し焦っていた。
看護婦でも来たのかと思ったが、病室に入ってきたのはリツコだった。
「どうかしたんですか? 頬」
シンジはリツコの左頬が赤く腫れていたのに気がついた。
「え? ああ、なんでもないのよ。ありがとう。それよりシンジ君はどう? どこかおかしな所はない?」
「あ・・・・・・・・いや・・・・・ありません」
もちろんシンジは自分の体が異常である事は分かっている。
なにせ女性になってしまったのだから。
だが、シンジはそれを人には知られたくはなかった。
うまく言葉にする事は出来なかったが、どこか情けないような、それでいて恥ずかしいような。
そして何より、奇異の目では見られたくないという強い気持ちがあったからである。
リツコにもそんなシンジの気持ちは分かった。
だから出来るだけ優しい声を出した。
「安心して、あなたの体の事を知ってるのは私と副司令、それと碇司令の3人だけだから」
シンジの体がビクリと震えた。
リツコやゲンドウが知っているであろう事は、シンジにも分かっていた。
しかし、実際に言われるとうろたえてしまうものだ。
シンジは不安そうにリツコに聞いた。
「あの・・・これから僕はどうなるんですか?」


「シンジ君、・・・・
1 「あなたには碇司令の部屋で住んでもらいます」 
2 「あなたには今後、綾波レイとして生活してもらいます」
3 「あなたが望むのなら今まで通りの生活ができるわ。体の事を明かすか明かさないかも全てあなたに任せるわ」
308受験者:04/07/23 22:38 ID:???
遅くなってごめんなさい。
後先考えずに選択肢作っちゃってるんでネタ詰まりとか矛盾が出来ちゃったりなどで作り直しまくってるので、ついつい遅くなってしまいます。
後、主人公がいない場面の描写とか、主人公じゃない人物の発言で選択肢とか、etc。
自分の力不足で普通のサウンドノベルに出来ませんでした。ゴメンナサイ
わかる、わかる。漏れもやっちゃったから。
選択肢は1かな。
LGSで保管計画をやめさせろってことで。

レイは死んじゃうのかな…
3人目になっちゃうのかな……
お待ちしてました。
早速ですが3番を希望です。1番も捨てがたくて悩みますが…
311受験者:04/07/23 22:48 ID:???
・・・・・・・・・時間が一緒の書き込み
こういう時、どちらにすればいいんでしょうか?
312309:04/07/23 22:51 ID:???
>>309
×保管
○補完

そういえばレイはダミーだったっけ。
313310:04/07/23 22:52 ID:???
>>311
わずかとはいえ>>309さんの方が早かったのでしょう。1でも文句ありません。お心のままに。
314受験者:04/07/23 22:54 ID:???
わかりました。
サンクスです
LGSはカンベン。ゲロゲロ。
漏れはむしろLGS希望
http://cgi.f17.aaacafe.ne.jp/~support/upload/dat/eva312.jpg
シンジきゅん(*´Д`)ハァハァ
誤爆です。ごめん。
「待っていたぞ、シンジ。さあ、中には入れ」
「う、うん」
玄関前、無事荷物も届き、ゲンドウはシンジを家に迎え入れた。
緊張した面持ちで、シンジは「ただいま」と中に入った。
「レイはもう少ししたら来る」
その緊張を解すように、ゲンドウはシンジに優しく言う。
「…そう、なんだ」
少しホッしたようにシンジは微笑する。それにユイの面影がちらついて、一瞬ゲンドウはドキリとした。
落ち着け、相手は息…娘だぞ。落ち着かない心を隠すように、シンジから目を逸らす。
「…寿司で良いか?」
「う、うん」
何故か余所余所しくなった父に疑問を感じながらも、シンジは頷いた。


名無しが出過ぎた真似してスマソ(;´Д`)
まぁ、有り得ないルートだったということで、どうかひとつ
某L○Sスレ出身の某受験生氏かな?
だとしたら、本当はあっちの選択肢にして欲しかったんだろうが仕方がないな。

321受験者:04/07/29 19:18 ID:???
「シンジ君、・・・あなたには碇司令の部屋で住んでもらいます」
「父さんの?」
突然のリツコの提案に疑問の声をあげるシンジ。
しかしそれも仕方ない。
ここでゲンドウの名前が出てくるとはまったく予想していなかったからだ。
「本当なら病院で長期入院してもらいたいんだけど、それじゃあシンジ君がもたないでしょ?」
「でもそれなら別に父さんの家じゃなくても・・・」
ゲンドウと生活するという事も同じくらいに大変ではないだろうか? とシンジは思ったが、それは言わなかった。
「もちろん理由があるわ。あなたは記録上死んだ事になっているの」
「なっ・・・!!?」
さらりと言ったリツコの言葉に愕然とするシンジ。
しかしリツコはシンジの事などお構いなしに続ける。
「だからあなたが外部の人間と接触すると困る事になるのよ。碇司令の所なら外部の人間が来る事はまずないわ。それにあなた達は親子だから色々と都合がいいのよ」
「どうして・・・なんです・・か?」
シンジはなんとかその言葉を吐き出すと、ベットに腰掛ける。
「もしあなたが生きている事になれば、あなたは検査と称した実験を受ける事になるわ。私達にね。これはネルフが組織である以上、仕方のないことなのよ。これはそうさせないための処置なの。分かって頂戴」
シンジの頭にはリツコの言っている事が半分も入っていなった。
耳で音は感知しているが、それを脳で処理できていないのである。
それでもシンジは無意識的に質問を続ける。
「僕は・・・どうして死んだ事になってるんですか?」
「今日来た使徒によって死んだ事になっているわ」
「使徒・・・・」
「安心して、使徒は無事殲滅されたから。二人とも無傷よ」
そう言われてから初めてシンジは、アスカとレイの事を思い出した。
322受験者:04/07/29 19:19 ID:???
「あの・・・ここは?」
ネルフの中に居住区があるのは知っている。
しかしここはシンジの知る居住区とは違うものだった。
「ここは居住区でも特殊区画。一部の人間しかここには来れないから、シンジ君が知らないのも無理ないわね」
人がいないこともあってか、廊下の雰囲気は重く暗い。
外の景色でも見れたならば気分は違ったかもしれない。
けれどネルフは構造上、窓のない通路が多かった。
「ここよ」
そういってリツコはカードキーをシンジに手渡す。
シンジは目の前にあるドアを見つめた。
表札はない。しかしシンジには、ここがゲンドウの部屋なのは分かっていた。
思わず唾を呑む。
シンジが慎重な面持ちでカードキーを通すと扉はあっさり開いた。
「・・・・広いな」
特別区画という事もあって、普通の居住区の部屋よりも広かった。
が、それよりも生活臭がほとんど感じさせない事がシンジに部屋を広いと感じさせたのである。
タンスや食器はある。
だが使っている形跡がみられないのである。
所々に埃も積もっている。
「まずは掃除かな」
シンジはいそいそと部屋の中に入っていった。
323受験者:04/07/29 19:21 ID:???
ゲンドウが部屋に戻ると、いつもと違う事に気がついた。
部屋が綺麗になっているのである。
きっとシンジがやったのだろう。
ゲンドウはすぐさま理解すると冷蔵庫に向かう。
冷やした缶ビールを一本だけ飲んで寝るのが、ゲンドウの日常である。
―――ガチャ
いつも通り冷蔵庫を開けると見慣れないものが目に入った。
ラップで包まれた
丁寧にメモ帳で何か書かれている。
『お腹が空いていたら食べてください』
仕事で疲れて帰ってくるゲンドウには、あまり食欲と言うものがない。
しかしゲンドウはそれを取るとレンジで暖め始めた。
そしてシンジを探す。
豪邸と言うわけではないので、シンジはすぐに見つかった。
シンジは部屋に一つしかないベットで寝ていた。
ベットや布団の類はここにしかないから当たり前である。
ゲンドウはシンジの掛け布団を直してやると、シンジを起こさないようにそっと呟いた。
「ユイ・・・・・私は間違っているのか?」
返ってくるのは健やかな寝息だけだった。
324受験者:04/07/29 19:22 ID:???
シンジがゲンドウの部屋で生活するようになってから数週間が過ぎた。
その生活はシンジが思っていたよりも、さっぱりとしたものだった。
理由は、ほとんど一人暮らしと変わらないからであろう。
ゲンドウはシンジが寝た頃に帰ってき、そして起きる頃にはもういない。
ここで生活するようになってから今まで、シンジがゲンドウと会った回数はたったの3回しかない。
それでも接点を探すとすれば、ゲンドウのために簡単な夜食と朝食を用意しておく事だろうか。
シンジは部屋の外に出ることをほとんど制限されているために、かなりの時間を持て余していた。
その有り余る時間の消費方法の一つが料理だ。
それに、次の日になると空になって返ってくるお皿がシンジには嬉しかった。
今日も料理の材料を買いに出かけて来た所だった。
この買い物と言うのは、週に一度だけあるシンジが外出して良い時の事を言う。
シンジの最大の気分転換である。
ただ一つ気になる事は、外に出るときは女装しなくてはいけない事だ。
シンジは嫌がったのだが、リツコの「男装なら素性がバレる可能性も高いけれど、女装なら可能性を低く出来るわ」と言う説明に渋々承諾した。
女性の姿なら相手は女だ、と思い込む固定観念を利用したものらしい。
「ん? あれは・・・・」
ふと公園のベンチに座る人物が気になった


あれは・・・・・


1 どこか暗い雰囲気のトウジがベンチに座っていた。
2 思いつめたようにしてベンチに座っているのはミサトだった。
3 何かに怒っているアスカだった。
4 知っている人間に会うのはまずい。シンジは慌ててその場を去ろうとした。その時・・・・
325受験者:04/07/29 19:23 ID:???
夏風邪をひいて辛いので、かなり作りこみが甘いです。ゴメンナサイ
皆さんも夏風邪にはご注意を・・・
4 行けミサト! 元祖保護者として今までの日々の積み重ねが伊達じゃないところを見せてくれ!
すまん2だ。 夏風邪は辛いよね。マイペースでガンバってね。
3
1
伏兵でマヤさんは駄目?冬月が拉致しにくるとか、
加持さんに声を掛けられるとか・・・あー、スマソ
おや、いつの間にか続きが。お疲れさまです。
えーと、2かな? どれも面白そうだけど。
4だと1〜3全員で来るとか? いや、無理ですよね、ごめんなさい。
これって多数決なの?
いや、一番最初に応えた人か、もしくは作者のチョイスなんじゃ・・・?
まあ、どれを選ぶかは作者の自由で、ぎゃーぎゃー言ってる漏れ等は
スルーしてくれてると思ふ
LTS始動だ!1でゴー!
335受験者:04/08/02 22:05 ID:???
思いつめたようにしてベンチに座っているのはミサトだった。
シンジは、いけないと分かりつつもミサトに近づいていく。
久しぶりに見たミサトの顔はどこか浮かない。
それが気になったのだ。
「よう、葛城」
シンジとは反対側から来た誰かがミサトに声をかけた。
その声にドキリとして近くの茂みに身を潜めるシンジ。
音を立てないように、そのままそっとミサトに近づく。
外の様子を探ると、声をかけたのは加持リョウジだという事がわかった。
「葛城の方から呼び出しだなんて・・・・明日は雪かな?」
「ふざけないで。第二支部の消失、あれは使徒の仕業なの?」
「おいおい、いきなりだな」
「なりふり構ってらんないのよ」
「もうすぐ松代に出掛けるんじゃないのか?」
「まだ時間はあるわ」
ミサトが加持をにらみつける。
その目が話すまでは絶対に帰さないと語っていた。
加持は参ったと言わんばかりに肩をすくめるとミサトの隣に腰掛ける。
「アメリカ第二支部の消失の理由は俺にも分からんさ。何を疑ってるんだ?」
「わかってるでしょ。参号機に乗る予定のフォースチルドレン、鈴原トウジ君の事よ。シンジ君がいなくなったらすぐ次のチルドレンが見つかるなんて偶然に「・・・嘘!!」しても・・・え!?」
336受験者:04/08/02 22:07 ID:???
思わず声が漏れた。
シンジは慌てて自分の口をふさいだが、もう遅かった。
ミサトは明らかにこちらを見ている。
「誰かいるの?」
そして少しづつ距離を詰めてきていた。
一方、加持は気楽そうな顔をしてミサトの事を見ていた。
もしかしたら最初からバレていたのかもしれない。
しかし今のシンジにはどうでもいい事だった。
もうダメだ。
シンジはそう思うと一目散に走り出した。
「待ちなさい!!」
しかし、元軍人であるミサトから簡単に逃げられるわけがなかった。
シンジの左手を掴むと自分の方へと引き寄せる。
「キャッ、痛い!!」
「女の子?」
ミサトはその声に思わず手を離してしまった。
その隙をついて、ミサトを弾き飛ばすようにして再び走り出すシンジ。
さすがに今度は捕まえる事ができずにミサトはその後姿を見送る事になった。
337受験者:04/08/02 22:08 ID:???
「逃がすなんて葛城らしくないな。やっぱりどこか変だぞ」
「今の子・・・シンジ君に似てた」
「・・・・・シンジ君に似た女の子か」
茫然と言うミサト。
繰り返す加持の言葉には意味深なものが加わっていた。
加持は落ちていた麦わら帽子を拾う。
逃げる時にシンジが落としていった物だ。
「葛城、これは俺からのプレゼント」
「え?・・・・何よこれ?」
加持がミサトに渡した物は一枚のフロッピーディスクだった。
「それは見てからのお楽しみさ。それとチルドレンの事だが、コード707を調べて見ろ」
「アスカ達の学校を?」
「マルドゥック機関なんてものは存在しない。陰で操っているのはネルフそのものさ」
「ネルフ・・・・碇司令が?」
「・・・と、喋りすぎたな。じゃあまた。松代の土産、忘れないでくれよ」
そう言って加持は公園から出て行った。
その手にはしっかりと麦わら帽子が握られている。
338受験者:04/08/02 22:08 ID:???
「トウジがチルドレン・・・・」
自宅に戻りシャワーを浴びていたシンジが、ぽつりと言った。
言葉に出すと余計、胸騒ぎがした。
それに自分の代わりなのではと思うと心苦しくもあった。
シンジは胸元に手を置く。
そこに心があるのかは分からなかったが、一番近くだと思ったからだ。
そして落ち着かない胸のざわめきを押さえつけるのように胸を握り締める。
膨らんだ胸が邪魔で心を掴めない気がした。
それでも強く握り締める。
鋭い痛みが走ったがシンジは気にしない。
それよりも、この言い知れぬ不安が消えてくれる事を祈った。
ウィーーー、ウィーーー、ウィーーー
「使徒!?」
シンジの願いを打ち砕く警報の音が鳴った。
すぐにでもケージに向かいたいシンジだったが、そのままシャワーを浴び続けた。
扉が開かない事を知っているからだ。
今までシンジはエヴァに乗らされていると思っていた。
仕方がないから、みんながそうしろと言うから。
今でもそう思っている。
しかし、何も出来ないという事がどんなに辛いかという事をはじめて知ったのだった。
PiPi PiPi PiPi PiPi PiPi
「ん? 電話?」
部屋に鳴り響く電話の音に思わず疑問の声をあげる。
鳴るはずがないのだ。
特に使徒が来た今に。
シンジは不思議に思いながらも受話器へと向かった。
339受験者:04/08/02 22:09 ID:???
「弐号機、完全に沈黙。パイロットは脱出。回収班が向かっています」
「初号機左腕部に使徒侵入」
次々と報告される情報はネルフにとって、どれも分が悪いものだった。
しかしゲンドウと冬月は焦りの表情を見せない。
外面上はだ。
「初号機左腕部を切断」
「しかし、まだ神経接続が・・・」
「構わん。切断しろ」
「きゃあぁぁぁぁ」
少し強い口調のゲンドウの声に、マヤは初号機の左腕部を切断した。
それと同時に聞こえてきたレイの悲鳴に顔を歪める。
レイは零号機ではなく初号機に乗っている。
その理由は零号機よりも初号機の方が性能が良いからだ。
「パイロット負傷、回収班急げ」
日向は声を張り上げてる最中も、この後どうするのかを考えていた。
ミサトやリツコはいない。
パイロットは全滅。
状況は絶望的だった。
思わず上にいるゲンドウと冬月の顔を伺う。
340受験者:04/08/02 22:10 ID:???
「碇、どうする気だ」
「・・・・・シンジを使う」
「シンジ君を!?」
冬月は驚きの声をあげ、少し辺りを見回した。
声が大き過ぎたのを気にしているのだ。
「シンジ君をエヴァに乗せるのは危険ではないのかね?」
「零号機ならば平気だ。あれはむしろ機械に近い」
零号機は他のエヴァとは違う。
初号機や弐号機の本体は使徒となんら変わりがないが、零号機は実験機のため体中に色々な観測機具が埋め込まれている。
シンクロとは基本的にエヴァの本質である使徒の部分とパイロットを同質化するものである。
これはヒトと使徒の遺伝子の差異が99.8%と言う事から可能になっている。
そのため零号機は他のエヴァよりもシンクロしずらい。
機械部分がシンクロに適さないためだ。
しかし、今はそれが好都合だった。
「うむ。しかしシンジ君の存在は・・・」
「問題ない。すでに手は打ってある」
ゲンドウはいつもの厭な笑みを浮かべると席を立ち、命令を出した。
「零号機をダミーシステムで起動しろ」
341受験者:04/08/02 22:11 ID:???
「しかし、ダミーシステムにはまだ問題も多く、赤木博士の指示なしには・・・」
マヤが慌てて声をあげた。
日向と青葉は自分の管轄外の話なので、口は出さなかったが、耳はしっかりと話を聞いていた。
「構わん。このまま人類が滅びるよりはマシだ」
「・・・・・分かりました」
マヤは渋々と言った表情でシステムの切り替えを行っていく。
「システムオールグリーン。ダミーシステム直結完了。零号機はA-18に射出完了」
「システム開放。シンクロ開始」
ゲンドウの声を聞き、マヤがスイッチを押す。
零号機の一つ目玉に輝きが灯る。
「・・・嘘。ダミーシステムにはまだこんなシンクロできるはずないのに」
「伊吹二尉。報告を」
冬月の窘めにハッと気付いて、報告を始める。
「シンクロ率63%。どこにも異常ありません」
「ふっ」
ゲンドウの勝ち誇った笑みが聞こえた。
342受験者:04/08/02 22:12 ID:???
「シンジ、聞こえているな」
「父さん・・・・この回線は大丈夫なの?」
「問題ない。この回線は私と冬月にしか繋がっていない」
「それで使徒は?」
「目標は野辺山からこちらに向かっている。もうすぐ接触する」
零号機のエントリープラグの中にいるシンジは膨れ上がる不安に拳を握り締めた。
シンジが出撃すると言う事は余程状況が悪いのだ。
シンジにはそれが分かっていたから余計に不安は募っていく。
「その・・綾波とアスカは?」
「二人は今、回収班に助けられ本部に移動中だ」
「そうなんだ」
幾分の安心を得たが、それでも不安が消えないのがもどかしかった。
そしてシンジは消えない不安の正体を知る。
「これが・・・・・使徒?」
「そうだ」
「でもこれはエヴァじゃないか!!」
「シンジ、それはもうエヴァではない。使徒だ。倒すべき敵なのだ」
シンジの目の前にそびえ立つのはエヴァ参号機。
トウジだった。
「トウジ、トウジなんだろ!? 返事をしてよ。このままじゃトウジやられちゃうよ」
シンジの悲鳴など気にせずに飛び上がる参号機。
そしてそのまま初号機に覆いかぶさる。
「シンジ、何をしている。何故戦わない」
「あれにはトウジが乗っているんだよ」
「だが使徒だ」
「違う・・・違うよ」
「そのままではお前が死ぬぞ!!」
初号機の首に参号機の手が絡みついた。
シンクロをしているシンジにもその圧力がかかる。
343受験者:04/08/02 22:14 ID:???
「うぐ・・・・

1 「ごめん、トウジ!!」 シンジは参号機の顔面を殴った。
2 「友達を殺すよりはマシだ!!」 シンジは声の限り叫んだ。
3 「もう・・・嫌だ」 シンジはエントリープラグの中にある脱出用スイッチを押した。
4 「・・・・・」 シンジは意識が遠のいていくのを感じた。
3

>「女の子?」
シンジは女装してたんだから一目で分かるんじゃ…
345受験者:04/08/02 22:15 ID:???
スレ投下FFだから文や構造を短くコンパクトにしようと色々削ってるんですが、今回はそれでも長いです。
読みにくくてゴメンナサイ
それに『改行が多すぎます』のせいでたくさん区切れて更に分かりにくく・・・・ゴメンナサイ

後、326=327でよろしかったんですよね?
>>343
1じゃないと折角話が変わった意味がない。
女性化したことで芯の部分は強くなったって事で。
>>344
隠れてていきなり出てきたからそういったんじゃないの?

てことで俺は1をキボン
348326=327:04/08/02 22:28 ID:???
>>345
326=327であってます採用サンクスです。楽しかったよ。

今回は乗り遅れたが次はぱPCの電源がついてる間は常時リロードで狙わせていただきますw
流れからして2が一番自然で次に自然なのが3だと感じる

だから2希望
流れが自然とかじゃなくて面白そうか否かで選ぼうぜ。

っつーわけでモチロン1番
2か4。逆行とかならともかくシンジが1とか3を選ぶかなぁ?
1かなあ。
ところで最後の方で初号機になってるのは零号機の間違い?
じゃー、漏れも一つやりますか。すぐゲームオーバーになる奴でよければ。

1.
父に呼ばれて列車に乗った。僕の手元にあるのは紙切れとIDカード。
どんな恨み言を言おうか、今からちょっと楽しみだ。あのクソ親父。
とりあえず、寝よう。すべては明日だ。

・・・外がうるさい、なにかあったようだ。僕は―――

1)二度寝した。
2)野次馬になる。
3)荷物を確認した。
2を。
らじゃ。シンジは一度目の死を回避した。

2.
二度寝しようと目を閉じたが、湧き上がる好奇心に僕は勝てなかった。
外は明るい。いつのまにか列車は止まっていた。不思議に思いながら、僕は外に出る。
列車内とは打って変わってのクソ暑さ。常夏となってしまった日本ではこれが日常だ。
どうやら、避難警報らしい。やけにうるさかったのはそのせいか。
駅のホームにはシェルター行きと思われる案内板があった。

僕は―――

1)とりあえず自販機で一息入れる。
2)急いでシェルターに向かう。
3)手紙に同封されていた写真を確認する。
2。
2。
らじゃ。シンジは二度目の死を回避した。

3.
僕は素早く案内板通りに行動を起こした。時々耳を劈く爆発音が辺りに響く。
あの避難警報は本物だったようだ。寝ていた自分に対する自己嫌悪と、
周囲に居たはずの人達へのやつ当たりをしながら、早くこの恐怖から逃れようと
僕はがむしゃらにシェルターの入り口を目指した。ふいに身体に衝撃が走る。
なにかにぶつかって、しりもちをついた。顔を上げるとそこには女の子が居た。
僕より少し年が下の、ショートヘアで活発そうな女の子。
シェルターの入り口はすぐ目の前だ。

僕は―――

1)「ご、ごめん。急いでたんだ。」と言って、シェルターに入る。
2)その子を抱えてシェルターに入る。
3)爆発している方の様子を見た。
1だな。
2を選ぶしかない選択肢じゃないか
鈴原妹かな?
ここは犯・・・・じゃなくて、2番
らじゃ。シンジは自己中心度が上がってしまった。(+1)

4.
「ご、ごめん。急いでたんだ。」
相手から言葉が返ってくる前に、僕は急いでシェルターの中に滑り込んだ。
息が荒い。やっとシェルターに辿り着いた。そんな安堵感が胸に広がった。
「・・・助かった。」
僕はずるずると壁を背に、床にへたれこんで、ひんやりとした石の感触を味わった。
そこへ、お下げ髪でソバカスの、中学の制服を来た少女が近づいてくる。
「あなた・・・その制服、うちの生徒?駄目よ、ここに居ちゃ。皆あっちに集まって今、点呼取ってるんだから。
先生がそう言ってたでしょう?ほらほら、立って。」
と、彼女は僕の腕を取って立ち上がらせようとする。しかし、僕の身体は言うことを聞かなかった。
「ちょっと!立ちなさいよ。」
不真面目、とでも取ったのか。少女は強い口調でシンジを促した。
「ご、ごめん。」
膝に手をやって立ち上がろうとする。しかし、今更、外での出来事が怖くなったのか、
足は言うことを聞かず、中途半端な姿勢で前に倒れた。
「きゃっ!?」
不運にも、シンジが少女を押し倒すような形で折り重なった。
「いてててて・・・。」
「ちょ、ちょっと!退いてよ!」
少女が真っ赤になって叫ぶ。

僕は―――

1)頬に感じる柔らかい感触に赤くなりながら「ご、ごめん。」と飛び起きる。
2)そのまま堪能する。
3)「貧乳・・・。」と思わず漏らしてしまう。
1か2じゃのう。どっちが良い?
では漏れも2。
シンジきゅんはエロいからな。非常時ともなれば人は本性を現すものよ。
らじゃ。シンジはエロ度があがってしまった。(+1)

5.
良い匂いがする。柔らかくて、あたたかくて。シンジは無意識のうちにその両腕で
がっちりと少女を抱きしめた。しかし、彼の幸せは長くは続かなかった。
「この、変態!」
少女の膝がシンジの股間に直撃した。緩んだシンジの拘束から解き放たれた少女は、
かぶりを振って、呆然と膝立ちしていたシンジの頬を思いっきり引っ叩いた。
ばちーん
力を受けた方向にゆっくりと沈み、シンジは地面と激突した。
ごち
「ふんっ!」
もう知らない。と、少女は足音荒く立ち去る。シンジの意識は既に途切れていた。

BADEND:天国から地獄

お疲れ様でした。
大馬鹿野郎!それぐらいであきらめてどうする!
洞木さんが人殺しになっちゃったな
369受験者:04/08/08 20:11 ID:???
FF投下の前に訂正を。
もうお気づきかと思いますが
>>342で『初号機に覆いかぶさる』『初号機の首』と書いてますがこれは両方とも零号機の間違いです。
>しずらい
とかアホな誤字もあって、いやはやスミマセン
370受験者:04/08/08 20:11 ID:???
「うぐ・・・・もう・・・嫌だ」
シンジはエントリープラグの中にある脱出スイッチを押した。
「馬鹿な!!この状況で外に出るつもりなのか!?」
冬月の声がシンジに届く前にプラグは零号機から射出された。
「・・・・? おい、あれ人じゃないのか?」
モニターを見ていた日向が疑問の声を出す。
その声に釣られ、青葉が計器からモニターに目を移す。
「そんなわけな・・・・いや、本当に人間だ。何やってるんだあんな場所で!?」
「回収班、急いで救出に向かって」
「無理だ。戦闘から近すぎる」
「無理でもやるんだよ!!」
ネルフスタッフにざわめきの声が溢れ出す。
それはゲンドウ達にはまずい展開だった。
「碇、どうする。このままではシンジ君の事、バレてしまうぞ」
「最悪の場合、シンジには本当に死んでもらう。が、今は使徒殲滅の方が優先だ」
「それでいいんだな」
「・・・・・初号機のダミーシステムを開放しろ」
「しょ・・初号機ですか?」
モニターに釘付けになっていたマヤは突然の命令に驚いた。
「そうだ。速くしろ」
「しかし左腕がありません」
「構わん。動けばそれでいい」
「わかりました」
371受験者:04/08/08 20:13 ID:???
「もう嫌だ・・・こんなの嫌だよ」
シンジはエントリープラグから出ると急いで走り出した。
もう何もかもが嫌だった。
全てから逃げ出したかったの。
「はあ・・・・はあ・・・・はあ」
30m程を走ったところでシンジの動きが急に遅くなった。
すぐに息が苦しくなるのは体力だけのせいではない。
胸が圧迫されているからだ。
シンジは現在、レイのプラグスーツを着ている。
それで最初は何の問題もなかった。
しかし、エヴァに乗るにつれて異常を感じ始めていた。
最初は気のせいかと思ったが、こうまで確かな圧迫感を感じると気のせいなんかではない事が分かる。
「はぁ・・・はぁ・・・どうなって・・るんだよ」
ついに立ち止まったシンジは膝を突いてその場に伏す。
振り返ると参号機がシンジのすぐ傍まで迫ってきていた。
「僕を・・・狙ってるの?」
参号機から、のそりと伸ばされた手がシンジを掴もうとした瞬間、参号機が横に吹っ飛んだ。
「初号機!?」
シンジの危機を救ったのは片腕の初号機だった。
初号機は倒れている参号機の上に被さると、そのまま顔面を殴りつける。
「綾波なのか・・・・いや違う。じゃあ誰が初号機を? 父さんが何かしてるの?」
372受験者:04/08/08 20:14 ID:???
『・・・・タイ』
「え?」
シンジの耳に何かが聞こえた。
誰かの声のようだ。
「今なんて・・・?」
辺りにシンジ以外の人間は誰もいない。
それでも確かに聞こえていた。
『・・・イタイ』
「痛い?・・・・・・・トウジ!? トウジなの? ねえ答えてよ!!!」
頭に響くように聞こえる声。
シンジにはそれが、目の前でやられている参号機、鈴原トウジの声のように聞こえた。
そして今正に、初号機は参号機を殺しにかかっていた。
「やめてよ!! やめて父さん・・・・・やめてよ、初号機」
しかしその願いは叶えられない。
初号機の手が参号機の首を締める。
傍目から見ても凄い力を入れているのが分かった。
『・・イ・・・タイ・・・・・・・・ア』
ゴキッ
嫌な音がした。
初号機は参号機を持ち上げると壊れた玩具を扱うかのように投げ捨てる。
その参号機の首はあらぬ方向を向いていた。
「うわああぁぁぁぁぁ」
もう声は聞こえてこなかった。
373受験者:04/08/08 20:15 ID:???
「ダミーシステム。あれ程凶悪だったとはね」
あの戦闘からすでに4日の時が過ぎていた。
シンジの身柄は、保安部によって誰よりも速く回収された。
抵抗はなかった。
シンジが気を失っていたからだ。
そしてつい先程目覚めたという報告がゲンドウには入っていた。
「だが、あれのお陰でシンジの事をうやむやに出来た」
戦闘は初号機の圧倒的な勝利だった。
首を折り、動けなくなった参号機の肉を引き千切り…。
それは見るものを蒼然とさせるものだった
「しかし、情報の漏洩は止むを得んな。葛城君が何やら動いているようだよ」
「問題ない。シンジの正体さえ気付かれなければいいのだ」
「使徒の体か・・・彼の方は気付いているんじゃないのかね?」
「まだ利用価値はある」
プシュッ
その時、扉が開いた。
入ってきたのはシンジだった。
シンジは真っ直ぐにゲンドウを見つめる。
シンジがゲンドウの事を直視する事は珍しい事だった。
「なぜ命令を聞かなかった。これはお前だけの問題ではない」
すぐに司令としての言葉を出したゲンドウだったが、シンジから返事はない。
ただ真っ直ぐゲンドウを見ている。
「エヴァから降りたのはまずかったね。君の存在は公には出来ないのだから」
冬月が話を進めていく。
374受験者:04/08/08 20:16 ID:???
そしてシンジは

1「そんなの関係ないでしょ!! もう僕は・・・僕はエヴァには乗らない」シンジの中で何かが切れた。
2「・・・・・・」自分の体は大切だった。だからシンジは何も言えなかった。
3「そんな事より言いたい事があるんじゃないの、父さん!!」僕は怒りで拳を握り込んだ。
4「あの・・・あなた達、誰なんですか?」シンジの言葉が司令室に空しく響いた。
4ですかいのう。
376受験者:04/08/13 16:41 ID:???
「あの・・・あなた達、誰なんですか?」
シンジの言葉が司令室に空しく響いた。
さしものゲンドウもこの言葉には声も出せない。
このままでは埒が明かないな、と冬月が思った時、司令室の扉が再び開いた。
「失礼します」
そう言って入ってきたのはリツコだった。
「もう大丈夫なのかね?」
冬月がそう聞いたのはリツコの頭に包帯が巻かれていたからだ。
それは松代での傷だった。
「はい、お蔭様で。それよりシンジ君の事ですが、率直に言います。彼は記憶を失っています」
「ほう・・・」
シンジの最初の一声で大方の予想は付いていたが驚きの声を出す冬月。
ゲンドウと冬月は改めてシンジを見た。
その視線に居心地の悪さを感じたのか、シンジはリツコの背に隠れてしまった。
「先の戦闘のショックが大きすぎたのか原因かと」
そう説明する最中もシンジはリツコの後ろから出て来ようとはしない。
それを見かねたのか、冬月が声を出した。
「このままではどうしようもないな。シンジ君には下がってもらおう。いいな碇?」
「ああ」
シンジはその言葉を聞くと、リツコに顔を向ける。
リツコはそんなシンジに対して頷いて見せた。
するとシンジはゲンドウ達に礼儀正しくお辞儀をすると小走りに扉まで走っていく。
待ち合わせていた黒服がシンジをつれて廊下に消えていった。
377受験者:04/08/13 16:41 ID:???
「君には随分と心許しているようだね」
「シンジ君は今、非常に情緒不安に陥っています。そのため少しでも安心の出来る人物だと思えば、非常に頼る傾向が見られます」
「君はシンジ君の主治医のようなものだからね。頼られるのも無理はないか」
「それで治る見込みは?」
ゲンドウが静かに聞いた。
その質問にリツコは少しだけ声を濁した。
「一時的なものだとは思いますが・・・」
正直、リツコにも具体的な事は分からない。
こういうのは切っ掛けが大切だ。
何か記憶を戻す切っ掛けが。
その切っ掛けさえあればすぐにでも記憶は戻るだろう。
しかし、その切っ掛けがなかった場合は・・・。
リツコはそこまで考えてもう一つ重大な報告があることを思い出した。
「それと、もう一つ報告がありす。彼の体、また変化したようです」
378受験者:04/08/13 16:42 ID:???
シンジは暗がりな通路を一人歩いていた。
途中まで一緒にいた黒服は、この通路までシンジをつれて来ると何処かに行ってしまった。
この道を真っ直ぐに行けばいいらしい事は分かったが、それでも不安は隠せない。
「僕の事を皆、シンジって呼ぶ。僕はシンジ。僕はシンジ―――。うん」
なんどか同じ言葉を繰り返すとシンジは頷いた。
病室で目が覚めた時、リツコにある程度の説明を受けてはいたのだが、実感が湧かなかった。
今のシンジは『碇シンジ』という前の自分に実感なんてものは全く持っていなかった。
疑問があったと言ってもいい。
「あれ?・・・麦わら帽子?」
シンジは扉の前で足を止めた。
そこには麦わら帽子が置かれていた。
なんとなく気になってその帽子を手に取る。
すると一枚の手紙が、はらりと落ちてきた。
「これは・・・」
シンジは少しの間どうしようかと悩んだが、この部屋がシンジの部屋だという事に気付くと、思い切って手紙を開けて見た。
『もう一度君と会いたい。今夜6時、あの公園で待っている』
まるで恋文だと思ったシンジは少し顔を赤くしながら差出人の名前を調べようとしたが、どこにも名前らしいものは書かれていなかった。
携帯を出して時間を確認して見る。
現在の時刻は16:47。
かなり気になるが、これではどうしようもなかった。
記憶がない今のシンジには『あの公園』と言われても分からないのだから。
少しだけ思い出そうと努力したが、いくら考えても思い出せないのでやめた。
いつまでも通路に立っているのは難なので扉を開けるシンジ。
「・・・おじゃまします」
どうしても自分の家という感覚のないシンジは他人行儀だった。
そして部屋の中に入ると、シンジの疑問は益々大きくなった。
すこし気が引けたが洋服ダンスを開けて見る。
「洋服・・・あんまり持ってないんだね」
一体シンジと言う人物はどんな人だったのだろう?
部屋には飾り気がない、洋服も少ない、自称は僕。
「僕って・・・・・・・・・どんな女の子だったんだろう?」
379受験者:04/08/13 16:43 ID:???
「あれ、どういう事なの?」
休憩室に来た加持は、いきなりの質問にうろたえる事はなかった。
「さて、何の事かな?」
そういって自販機にコインを差し込もうとする。
その手を払いのけて自分のコインを入れたのはミサトだった。
加持は珍しそうな眼差しをミサトに向けるとベンチに座る。
「コーヒーでいいのよね?」
「葛城が奢ってくれるなんて珍しい事もあるな。頭でも打っておかしくなったか?」
そう言って加持は、とぼけた笑いをする。
確かにミサトは松代の件で負傷し、今もまだ体中に包帯を巻いていた。
しかし今のミサトには加持の調子に合わせているだけの余裕はなかった。
缶コーヒーを投げつけると加持に向き直り、あまり大声を出さないようにして怒鳴りをあげた。
「加持君に貰ったディスク。見せてもらったわ」
「へぇ、それで?」
「最初はただの第12使徒戦の初号機のシンクロデータかと思ったわ。でも報告書に書いてあったものとは微妙に違った」
「その通り。あれは12使徒戦の初号機の本当のシンクロデータさ」
「そして今回の初号機のデータ。ダミーシステムが作り出すシンクロデータとそれは酷似している」
「なんだ。そこまで分かっているなら俺に何が聞きたいんだ?」
「何故そんな事をしたのかって事よ。このデータを見る限り、シンジ君は生きている。でもそれを隠すのは何故?」
加持はそこまで聞くと、もう空になった缶を屑篭に捨てた。
そしてポケットから煙草を出すと、その一本に火を付けて口に咥える。
ミサトには、その間がえらく長く感じた。
加持は煙と一つ吐くと煙草の火を消し、立ち上がった。
「それはまだ分からない」
「嘘」
「本当さ。ただ目星がないわけでもない。でもまだ話せる段階ではないんでね。もう少し探って見るつもりさ」
「死ぬわよ」
「覚悟は出来てるよ」
そう言うと加持は笑った。
「コーヒーうまかったよ。ありがとさん」
「・・・・・・・・・・・バカ」
ミサトは消えていく加持の後姿にそっと呟いた。
380受験者:04/08/13 16:44 ID:???
リツコは忙しかった。
松代の後処理。
第13使徒の解析。
エヴァの修復。
そしてシンジのデータ分析。
すでに寝てない夜を2夜も過ごしている。
さすがに休まないと限界かと思った時、リツコの仕事部屋に一本の電話が鳴った。
リツコはこの電話を取ったら休憩を入れようと決め、受話器を持った。
「あ、シンジ君。どうかしたの? え・・・・本気で言ってるの?」
リツコは思わず頭を抑えた。
その原因はシンジが外出を希望してきたからだ。
「ああ、わかったから泣かないで。今そっちに行くから。それから話しましょ」
情緒不安のシンジはすぐに泣く。
それがリツコには苦手だった。
だから今回も頭ごなしに否定し、押さえつけるような事をしなかった。
受話器を下ろすとリツコはコーヒーを入れだした。
とびきり甘い奴だ。
普段は苦いのが好きなのだが、今日は何だか甘いものが飲みたかった。
381受験者:04/08/13 16:45 ID:???
「まったく、こんな時に外出したいなんて。どういうつもりなのかしら」
寝てないせいかイライラする。
それを抑えきれないのか、リツコの口からは自然と文句が出ていた。
シンジの部屋の前まで来るとぶっきら棒に扉を開ける。
「あ、リツコさん。来てくれたんですね」
リツコが部屋に入ると、今まで泣いていたであろうシンジのその顔がパッと明るくなった。
その無垢な笑顔を見るとリツコは怒るに怒れない。
どうにもリツコはこういうタイプに弱いようだった。
例えば伊吹マヤ。
彼女にも随分とリツコは甘かった。
「どっちの方が似合うと思います?」
そう言ってシンジは黄色のワンピースと青いTシャツを重ねて喜んでいる。
それを見て、すでに出かける気でいるシンジを納得させる事は無理だとすぐに理解させられるリツコ。
すこし眩暈を感じたのは気のせいではないだろう。
すでに心身共に限界なのだ。
「やっぱりこの帽子には黄色い方が似合いますよね」
「・・・そうね」
そう言ってリツコは携帯で保安部に電話をかける。
流石にシンジを一人で外出させる事は出来ない。
出来る事といえば
「どうせなら私が案内がてらに一緒に付いて行ってあげるわよ?」


1 「本当ですか」シンジは嬉しそうに答えた。
2 「う〜ん・・・いいです。リツコさん疲れてるみたいだから」シンジは『あの公園』を探して見ようと思っていた。
3 「大丈夫です。少し散歩に出るだけですから」何故だか分からないが、誰かに会えそうな、そんな不思議な気がしていた。
漏れ的には1ですろ
なぜなら甘えんぼシンジには萌えたからw
この路線なら、いっしょにお出かけの1か・・・
しかし以前の選択を生かすのには、やはり3か・・・困りましたのう。
1でいいんじゃないですか
2で加持と出会うのも悪くないな
4. アスカと中身が入れ替わってしまう
386受験者:04/08/25 02:38 ID:???
「本当ですか」
シンジは嬉しそうに言った。
やはり一人で出かけるのは少し心許なかったからだ。
「ちょっと待っててくださいね。すぐ着替えてきますから」
シンジはそう言って奥の部屋に着替えに行く。
リツコはシンジが部屋の中に入ったのを確認してから再び携帯を取り出した。
「私よ。さっき話したシンジ君の護衛、やっぱり要らないわ。私が付いていくから」
そう言ってリツコが電話を切るのと、シンジが扉が開くのは同時だった。
リツコの前で、嬉しそうな顔をして黄色のワンピース姿を見せびらかすシンジ。
その様子を見たリツコは、このまま何も知らずに女の子で居る方がシンジは幸せなのではないだろうか、などと考えてしまっていた。
387受験者:04/08/25 02:39 ID:???
夕暮れとはいえ外は暑い。
一年中夏という気候になってから15年。
人々にもこれには慣れがきていた。
しかし暑い事に慣れただけであって、快適な訳ではない。
疲労がピークに達している今のリツコには、そんな暑さがえらく辛かった。
それとは対照的にシンジは知りもしない道をどんどんと進んでいく。
「僕って・・・・・普通の女の子だったんですか?」
「え? どうしたの急に?」
急にシンジの調子が変わったのでリツコは驚いた。
シンジは振り返らないが、その小さな背中がシンジの気持ちをしっかりと表していた。
「いえ、ただ何となく思ったんです。持ってる服も少ないし、部屋も飾り気がない。それに名前だって・・・シンジってまるで男の子みたいじゃないですか」
元々は男だった、とは今のシンジには言えない。
パニックを起こされても困る。
そこでリツコは何と言おうかと少し迷った後に、こう言った
「あなたは・・・・普通の子だったわよ」
あえて性別については言わなかったが、リツコは嘘を言ったつもりはない。
エヴァンゲリオンに乗り、使徒と戦い、その最中に性別や体質が変わろうとシンジがシンジである事には変わりない。
シンジは人としての観念を持ち、普通に生活していた。
それが普通の子でないわけがない。
「でも、会う人会う人、僕の事珍しそうに見るんですよ」
会う人というのは主に保安部の事であろう。
普段は決して表情を出さないような彼等が珍しそうな顔をしているというのは稀だ。
さすがのシンジも、全てではなくても気がついたのだろう。
その視線の意味に。
「・・・・記憶喪失なんて珍しいもの。仕方のない事よ」
「そうですよね。・・・はは、変な事聞いてゴメンなさい。それよりこれから、どこ行きましょうか?」
388受験者:04/08/25 02:40 ID:???
「そうねぇ・・・その前に少し休憩してもいいかしら? ・・・さすがに・・・辛いみたいなの」
「ええ、いいですよ」
そこで初めて振り返ったシンジは驚きの表情を浮かべた。
道路に伏せるように座り込んだリツコの姿があったからだ
それほど疲れているのだろうかと思ったが、それにしては様子がおかしい。
不安になったシンジはリツコに声をかけてみた。
「リツコさん?」
「・・・大丈夫だから」
そう言ってリツコは微笑んだが、それは明らかに無理して作った笑顔だった。
シンジはすぐにリツコへと駆け寄った。
「・・・すごい熱だ」
「大丈夫だから」
リツコはもう一度同じ言葉を言うと立ち上がろうとするが、すぐにふらついてしまう。
慌ててリツコを支えながら道に座らせるシンジ。
どこか横に慣れそうな場所はと思い、シンジは慌てて辺りを見回す。
近くに公園に見つけると急いでリツコを運ぼうとするが、女性とはいえ自分よりも大きな人間。
軽々と動かせるようなものではなかった。
「くっ・・・・」
「おや? お困りのようだね?」
「あなたは―――?」
389受験者:04/08/25 02:41 ID:???
「君が居ながら、みすみすシンジ君をさらわれるとは・・・」
「申し訳ありません。全て私のミスです。シンジ君の護衛を解き・・・・第三の中だと安心していました」
「もういい。赤木博士、君は引き続きシンジの体の解析を続けてくれたまえ」
「・・・はい」
このまま去るのは本意ではなかった。
しかし、リツコには自分がシンジ捜索には役に立たない事も分かっていた。
だからリツコは何も言わず、ただ悔しさに手を震わしながら司令室を後にしたのだ。
「碇、これは老人達の仕業なのか?」
「その可能性は高い・・・が、それにしては反応がなさすぎる」
「しかし、もしこれが老人達の仕業だとするならシンジ君は・・・」
「処分されているだろうな。あれは計画の邪魔にしかならん存在だ」
冬月にはゲンドウがあえて計画の邪魔と言った事が気になった。
それはつまり自分達の計画の邪魔になるのではないだろうか、と。
「やはり、彼はヒトなのかね?」
「赤木博士の報告にあったシンジの2度目の変化。体質の再変化、コアと思わしき内臓器官の発生、そして今回の記憶のリセット。これらは全て、シンジがヒトとなる前兆としか思えん」
Pi Pi Pi Pi Pi Pi Pi
その時、司令室に一本の電話の音が響いた。
ゲンドウは何も言わずに受話器に手をかける。
冬月はその電話にある種の期待を持っていた。
「なんだ? ・・・・・わかった」
「シンジ君が見つかったのか?」
「いや、使徒だ」
390受験者:04/08/25 02:42 ID:???
「・・・・・いつになったら帰れるんだろう?」
ベットに横になりながらシンジは呟いた。
シンジがここに来てからすでに一週間が経っていた。
あの日、リツコが倒れた日。
シンジの前に現れたのは一人の男だった。
無精ひげに、よれよれのYシャツ。
あまり良い格好をしてるとは言えなかったが、屈託無い笑顔が嘘を付くようには見えなかった。
だからシンジは信用してついて来たのだ。
リツコを助ける代わりとして。
「シンジさん、検査の時間です」
「は〜い」
シンジは、この施設の事を病院だと聞いている。
これまでも記憶喪失を治すための検査というものを何度か受けた。
検査と言っても大それたものではない。
シンジはただ横になっていれば後は周りが勝手にやってくれる。
スタッフもシンジの事を気遣ってか女性のみで構成されており、居心地の悪さと言う物は感じなかった。
今日もいつもように検査台の上に横になった。
するとシンジを眠気が襲う。
麻酔の効果だ。
シンジも慣れたもので、眠気に身を任せる。
検査をしやすいようにと、シンジは毎回眠らされているのだ。
しかしこれは名目でしかないが。
「どう? 彼女は眠った?」
「はい、完璧に寝てます」
シンジが完全に寝たのを確認すると、一人のスタッフがシンジの頬を撫でた。
シンジは微動だにせず、安らかな寝息をたてている。
「ふふふふふ、コレさえあれば・・・生きた使徒のサンプルさえあれば、私達はネルフを出し抜けるわ」
391受験者:04/08/25 02:43 ID:???
「・・・・・・・うぅ」
「!! 完璧に寝てるんじゃなかったの!?」
「いえ、確かにさっきまでは寝ていたんですが・・・何これ? 意識が急速に覚醒を始めています」
言うが早いか、シンジの呻き声を上げた。
「・・・・がぁっ!!」
不思議な感覚。
シンジはそれを感じていた。
「・・・カンジル・・・カレヲ」
何かわからないが耐えられない。
胸が張り裂けそうだ。
シンジは胸を押さえて検査台から転げ落ちた。
「ぐぐっ・・・・ううぅ・・」
前にも感じた事がある。
いつ? どこで?
分からないが前にも同じ様な感覚を感じた事がある。
シンジには確信があった。
段々とシンジの意識が耐えられなくなっていく。
少しづつシンジの目の前が暗くなっていった。
最後の光。
目の前にあった最後の光へと精一杯手を伸ばす。
その光の中にあったものは


1 傷ついた零号機と弐号機の姿だった。
2 男性の姿をしたシンジだった。
3 なんて事ない。ただのライトの光だった。
392受験者:04/08/25 02:43 ID:???
構想はあっても中々文に出来ず、これも一種のスランプなのかな。
とか自分を誤魔化していたら、時間がかかってしまいました。
今回の本文も無理矢理書いた感が拭えないものですが、これからも頑張らせてもらおうと思います。

P.S
萌え路線は苦手で書けないみたいです
・・・・ゴメンナサイ。
いやーまたまたご謙遜を
リツコとシンジのデートシーンはなかなか萌えれますたぞ
3じゃ書かれる方も大変そう。
1でお願いします。
一応、保守
396受験者:04/09/07 22:16 ID:???
体育祭の準備が忙しく、まだ書けそうにないです。
ゴメンナサイ
がんばれー応援してるぞー
おれも応援
受験者さんが帰ってくるまでの間だけ新しい話をやってみる。
400399:04/09/17 00:22:25 ID:???
初号機のケージ。
断続的に床が震え、柱の軋む音が響く。
第三使途が接近している。
震えるシンジを見下ろすゲンドウ。
「乗るならさっさとしろ、でなければ帰れ!」
ゲンドウにシンジが返す言葉は……

1「………………」
2「やああああってやるぜ!!」
3「……いいだろう。ただし、いちおくえんを用意しろ」
4「じゃ、帰るよ」
5、何か希望があれば
401名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/17 00:52:08 ID:c1GWMnsr
4で
403399:04/09/17 21:34:37 ID:???
「じゃ、帰るよ」

使徒の侵攻によって騒がしくなっていたケイジが静まり返った。
初号機の調整をしていた作業員をとめている。
(……え?マジで言ってんのかよ、このガキ)
(帰るってこの使徒が来てる最中にどうやってだよ)
(んなさわやかに言われてもさ、初号機出せないって死ぬじゃん俺ら)
作業員が心中で呟いた言葉。

「じゃ」
シンジはさわやかな笑顔でゲンドウに言って歩き出す。
いや、スキップだった。
手を勢いよくふって、足をリズムよく動かす。
まさにスキップ。
(こいつ、恐怖で頭のネジが外れたんじゃないか)
一人の作業員は思った。

「……冬月、レイを起こしてくれ」
「使えるかね?」
「頭のネジが外れたわけではない」

ゲンドウが気を取り直して言った。
所詮、シンジは予備に過ぎない。
レイだけでもなんとか使徒は倒せるだろう。計画に修正はない。
そう考えていたゲンドウの背中に再びシンジの言葉が突き刺さる。
「あ、あの……」

1「ここの出口って何処?」
2「……やっぱり僕が乗るよ」
3「フフフフフ……父さん、お花畑が見えるよー」
4「父さん、何故呼んだの?」
5、何か希望があれば
5、「10億円で乗ってやるニダ」
399氏が不憫に思えてならぬ……ガンガレ
406399:04/09/17 22:24:49 ID:???
「10億円で乗ってやるニダ」

再び訪れる静寂。
そして誰かが思った。
(ああ、本当に壊れてしまったんだな……)
悲しいかな。



そして、シンジは病院に運ばれた。



けたたましいセミの声でシンジは目を覚ました。
体の隅々が痛い。
縛り付けられて鎮痛剤をうたれたような気がするがきっと気のせいだろう。
周りを見渡すが今までの記憶にない場所だった。
病院の無機質で白い天井。
それを見てシンジは一人で呟いた。

1「知らない天井だ……」
2「白い、シロイシロいしろイ城Isi炉呂露絽ロロロ――WARYYYYYYY!!!!」
3「ウリを拘束したことを後悔させてやるニダ!!謝罪と賠償を要求するニダ!!」
4「僕は何をしていたんだろう?」
5、何か希望があれば
もちろん3
ひょっとして、ジサクジエン?
409399:04/09/17 23:45:35 ID:???
こんなくだらないこと、自作自演してどうするんだよw
410408:04/09/18 00:43:40 ID:???
>>409
スマソ。
ジサクジエンだと思ったら笑えたもので
>>399
がんまれ
412399:04/09/19 23:40:57 ID:???
「ウリを拘束したことを後悔させてやるニダ!!謝罪と賠償を要求するニダ!!」

そう呟くとベッドから飛び起きる。
目が逝っちゃてた。
そのままの勢いでシンジは病室のドアを開ける。

丁度、簡易ベッドで傷ついた少女が運ばれていくところだった。
ひどい怪我で体中に包帯をしている。
運んでいる看護婦の顔は苦々しい。
一瞬、シンジと少女の視線が会う。

「誰だか知らないニダがチョパーリにやられたニダか、心配はいらないニダ!!
 ウリが代わりに謝罪と賠償を(ry」






ふとシンジが気がつくと既に少女はいなくなっていた。
その代わりゲンドウがいた。
厳しい目でシンジを睨みつけている。

1「と、父さん……」
2「アイゴー!!ウリの意志を無視した長期間の監禁についての謝罪と賠償を要求するニダ!!」
3、何か希望があれば

シンジがこんなんだったら選択肢も思いつかねぇよ。
>>412
えーと、何か書くのが辛そうなので1でお願いします
414受験者:04/09/20 15:30:05 ID:???
>>391
傷ついた零号機と弐号機の姿だった。
今のシンジにはそれが何なのかは分からない。
しかし、シンジは何故か目の前の光景から目を放せないでいた。
ボロボロに焼け焦がれた零号機。
両手と頭を切断された弐号機。
「・・・綾波・・・アスカ」
知らない名前。
呟くと、それは妙に力強くシンジの心を打つ。
なんなんだろう。
もっと近くに。
シンジはそう思って足を一歩前に出す。
更に一歩。
また一歩。
順調に進んでいるように見えたが、シンジは怯えていた。
一歩進む毎に、その恐怖は大きくなっている。
それと同調するかのように目の前の景色にも陰りが見えた。
黒い影がちらちらと景色に映り込むのだ。
そして次第に大きくなるそれは、黒く、本当に黒く、まるで全てを飲み込みそうな黒で。
シンジの恐怖は余計に大きくなるのだった。
何だか吐き気がして、シンジはその場にしゃがみこむ。
頭痛も酷かった。
「うぅ・・・・・なんなんだよ」
しかしシンジは知っていた。
そして理解している。
何故、こうも自分は怯えているのかを、あの黒は何の色なのかを。
それは・・・・。
415受験者:04/09/20 15:30:51 ID:???
「零号機、弐号機、共にパイロットの回収に成功しました」
「目標は依然、侵攻中。ここに向かっています」
「ジオフロントの損傷率、32%を超えました」
「初号機はっ!?」
「ダメです。ダミーを拒絶しています」
騒乱とした状況の発令所。
すでに使徒は目の前にまで来ている。
そして対抗手段はナシ。
皆が絶望という二文字を意識し始めていた時、ミサトだけは初号機が起動する事を知っていた。
ダミーによる起動ではなく、パイロット搭乗による起動を。
碇シンジが生きている。
それはすでにミサトの中では確信となっていた。
しかし、それにしては気になるのは上層部の動きだ。
冬月、ゲンドウの2名の動きがいつになく慌ただしかった。
すでに司令部にゲンドウの姿はない。
普段、不動のゲンドウがこの場に居ないという事は、それだけでこの事が上にとっては予想外、危険な状況であると言えた。
いや、もしかしたらシンジを直接呼びに行ってるかもしれない。
そんな有りも無さそうな事をミサトが考えた時。
「初号機が射出された!!」
「これで助かるのね!?」
途端に発令所に歓喜の波紋が広がる。
皆には、この前の惨劇が今では心強くも思えていた。
「・・・・やっぱりね」
ミサトはその光景を見ながら、自分の考えが間違いではなかった事を再確認した。
416受験者:04/09/20 15:31:44 ID:???
しかし、初号機はジオフロント内部に射出されたものの、一向に動き出す気配はない。
まるで糸の切れた人形のように、だらりと沈黙している。
「どうなってるの? マヤちゃん、初号機は起動したのよね?」
「それが・・・」
困った顔をして下を向くマヤ。
その仕草を見たミサトは、不吉な思いが胸を過ぎったのを感じた。
「初号機は起動していないよ」
そう言ったのは冬月だった。
随分と渋い顔をしている。
ミサトは何かの冗談かと思い、聞き返した。
「なら・・・・・何故初号機を?」
「囮だよ。我々が逃げるまでのね」
冬月はそう言うと、手元のマイクで退避命令を下す。
その瞬間、わっと走り出す職員達。
しかしミサトは動けないでいた。
自分の考えは間違いだったのだろうか?
シンジは生きていない。
初号機は起動しない。
サードインパクトは起こる。
「お父さん、私・・・・」
「葛城一尉、速く退避をっ!!」
日向に引きずられるようにしてその場を後にするミサトの目は、今にも泣き出しそうな子供の瞳そのものだった。
417受験者:04/09/20 15:32:51 ID:???
行使される暴力
ほとばしる鮮血
止まらない残虐
そして殺戮。
破壊の限りを尽くされる黒いボディ。
親友の乗るエヴァ参号機。
握りつぶす紫の手。
シンジがやったわけではない。
だけど本当にそうだろうか?
あの時、エヴァ参号機が目の前にそびえ立ったあの時、シンジは恐怖に怯えた。
死にたくない。助かりたい。誰か助けて。
自分の命のことだけを考えた。

だからトウジを殺した?

「・・・・・違う」

いや、違わない。
戦うことを放棄し、逃げ出して、挙句の果てに殺した。
他の人間なんて関係なかった。
ただ自分だけが助かればどうなっても良かったんだ。

「違う!! あれは初号機が勝手に・・・・きっと父さんがやったんだ」

あれはキミが望んだから。
だから初号機はトウジを殺した。
初号機はキミの願い、意識、本能そのものだから

「違う・・・違う・・・・違う・・・・・僕はトウジを殺してなんかいない。悪いのは・・・悪いのは全て―――
418受験者:04/09/20 15:33:49 ID:???
1 ・・・・・・・・・・僕、なの?」
2 父さんじゃないか!!」
3 使徒だよ! だから僕等は戦ってるんじゃないか!?」
4 皆だ。皆がいけないんだ。僕は戦いたくないって言ってるのに・・・なのに・・・」
419受験者:04/09/20 15:34:32 ID:???
大変、遅くなってしまいました。
やはりこの時期にまでなってくると色々大変みたいです。
推薦組みはもう合格が決まり、プレッシャーが段々と強くなってきましたし・・・。
だからと言うのもあれですが、これから書くスピードがグンと落ちそうです。ゴメンナサイ。
4を希望。
……ワクワク。
421名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/09/20 17:36:46 ID:1k5mTMrN
1がいい。
わーい受験者氏オッテュ

ここはやはり1キボン
1で。
お客さーん、ネタがなかなか届かなくてね。かなーり待ってくれや。
と代弁してみるテスト
いや、いい加減に勉強せんとやばいだろう。
このスレは春まで冬眠ですな。
受験シーズン前にサクサク更新する可能戦も否定できんが
426受験者:04/10/11 03:29:42 ID:???
皆だ。皆がいけないんだ。僕は戦いたくないって言ってるのに・・・なのに・・・」
シンジは崩れるようにして、その場に座り込んだ。
記憶はもう戻っていた。
しかしシンジは思う。
こんな記憶ならば戻らなければ良かったと。
その瞳からは涙がポロポロと零れていた。

彼女達はどうするのさ?

声はシンジを休ませなかった。
シンジの目の前に映るのはエヴァ2機。
そして、それと向かい合うようにして立つ使徒。
シンジには使徒が何をしようとしているのか、それがすぐに分かった。
だがしかし・・・
「僕には関係ないよ。僕はもう戦わないんだ」
そう言ってシンジは、耳を塞ぎ、目を瞑り、うずくまる。

でも、それじゃあ困るんだよ。

「僕には関係ない。僕には関係ない。僕には関係ない。僕には―――」
シンジは、もう聞いていなかった。
同じ言葉をブツブツと呟き、ひたすら目の前の事を無視しようとしていた。
427受験者:04/10/11 03:30:19 ID:???
爆音がまた聞こえた。
その度にエレベーターは揺れる。
まるで搭乗者の不安を煽るかのようだ。
「どう、マヤ?」
リツコがマヤの手元を覗き込んだ。
知らないという事は恐怖だ。
特に状況が悪ければ悪いほど、その恐怖は大きさを増す。
「あともう少しです」
マヤはノートパソコンを忙しそうに操作している。
MAGIにアクセスし、外の状況を知るつもりなのである。
皆がマヤに、正確にはマヤの手元に一条の希望を抱いていた。
もしかしたら、初号機が使徒を倒しているかもしれない。
都合の良い話に聞こえるかもしれない。
それでも、初号機は今まで何度と皆の想像を超えた。
起動不能からの起動。
それはもはや、初号機の十八番と言っても良い。
「あっ、映像入ります」
その瞬間、皆が一斉にノートパソコンに釘付けになった。
「最悪ね」
リツコの一言が全てを物語っていた。
使徒は健在。
零号機、弐号機は見る影も無いほどに破壊されている。
そして、頼みの綱の初号機は鎮座し、動く気配すら見せていない。
絶望の雰囲気が再び広まるエレベーターの中、マヤの呟きが場の空気を一転させた。
「・・・・嘘。初号機は起動しています」
428受験者:04/10/11 03:31:09 ID:???
焦げ臭かった。
シンジはそれに気付いて目を開けた。
そこでは予想通りの光景、使徒がエヴァ2機を破壊する映像が映っていた。
しかしシンジは違和感を感じていた。
黒煙の臭い、風に乗ってくる火の熱さ。
まるでその場に居るかのような感覚。
先程との確かな違いを感じていたからである。
「?」
ふとシンジの左肩を何かが掠った。
それは紙みたいなものだった。
長い長い紙が使徒の腕から伸びていたのだ。
シンジが、それを使徒の腕だと感知した時にはもう遅かった。
鋭い痛みがシンジの左肩に走った。
そして今度はシンジの胸を目掛けて、使徒の攻撃が飛んだ。
避ける間もなく、為すがままにされるシンジ。
「ウオォォーーーーグッ、ゴボッ」
叫ぼうとして、口から飛び出た叫びは途中で何かに遮られた。
それは血だった。
口から血が溢れてきているのだ。
死ぬのだろうか。
そんな疑問がシンジの頭を駆け巡る。
そして、ふと使徒の腕が突き刺さる自分の胸を見てみた。
紅かった。
血の赤ではなく、そこにあったのは紅い球体だった。
そこで初めてシンジは気付いた。
己が初号機になっている事を。
429受験者:04/10/11 03:33:14 ID:???
ドクン
心臓が跳ねたのが分かった。
だけど何故、自分が初号機になっているのかは分からなかった。
もしかしたら、あの声のせいかもしれない。
どこから聞こえてきたのか、誰の声なのか。
分からない事は多い。
だけど今、確かな事が一つだけあった。
自分はもう、死んでしまうのだという事だ。
ドクン
また心臓が跳ねた。
しかし先程のよりも鼓動は弱い。
急に寒くなった気がした。
それに酷く寂しい。
衰弱する体と比例するかの様に、心の痛みがシンジを縛り付ける。
「助けて。誰か助けてよ!!! 綾波、アスカ、ミサトさん、父さん!? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・母さ・・ん」
ドクン
今度は強烈な鼓動の音が鳴った。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「ついに覚醒したようだね」
「冬月、避難していなかったのか」
「逃げる場所などない事は、我々が一番知っているだろうに」
「そうだったな」
会話をする二人は顔を見合わせていない。
冬月とゲンドウは、ただ窓の外だけを見ている。
「しかし、ひどい光景だな」
冬月は呟いた。
しかし、ゲンドウには冬月の呟きはもう聞こえていない。
窓の外の光景だけに集中していた。
初号機が使徒を喰らう光景に。
「全てはこれからだ。これから始まる」
430受験者:04/10/11 03:33:51 ID:???
「グスッ・・・グスッ」
気付けばシンジは泣いていた。
死ぬのは恐かった。一人は寂しかった。
だから泣いていた。
「どうしたの?」
ビックリした。
自分以外には誰もいないと思っていたのに。
「どうしたの?」
目の前の女性は、再び同じ質問を聞いてきた。
その声がとても優しすぎて、あまりにも懐かしいから。
シンジは大泣きして飛びついた。
女性は、シンジのそんな行動に驚きもせず、優しく頭を撫でてくれた。
「あらあら、泣き虫さんね。どうしたのか言ってごらんなさい」
まるで子供をあやす様な言い方だった。
シンジは、女性が頭を撫でる感触を心地良く思いながら、ポツリポツリと喋りだした。
「僕は戦いたくないって言ってるのに。なのに、みんな酷いんだ」
「なら、このままやめてしまえばいいでしょ?」
「でも死ぬのは恐いんだ」
シンジは女性にしがみ付く力を強めた。
そうすると恐怖がどこかに消えていくのだ。
「大丈夫、シンジは死なないわ。母さんが守るもの。ほら、もう泣かないで。これをあげるから」
「母さん?」
手渡されたのは、紅く光るビー玉だった。
暖かい光を発するビー玉を、シンジは大事に握り締める。
すると女性と同じ様に、ビー玉はシンジを安心させてくれた。
431受験者:04/10/11 03:36:07 ID:???
人の温もりが暖かい。
そんな単純な事を今まで忘れていたなんて。
「・・・・・・母さん」
「目が覚めたみたいだな」
「?・・・・加持さん!?」
シンジには状況が掴めなかった。
いつの間にか初号機になっていて、死ぬと思った時に母と出会い、そして今は加持の背中に背負われている。
今までのは全て夢だったのだろうか。
「姿だけでなく記憶も戻ってるようだな」
「え?」
シンジは自分の胸を触ってみた。
が、そこに今まであった膨らみはもう無かった。
「鏡を見てみるかい」
手渡された手鏡で自分の顔をのぞき見る。
ほとんど顔は変わっていなかったのだが、それでも鏡に映る自分の顔は以前のものであった。
「・・・どうなってるんだ」
「覚えてないかい? 俺が君を戦自の研究室に―――」
「使徒は・・・使徒はどうなったんですか?」
加持の言葉を聞き終える前に、シンジは質問を加えた。
本当に何が何だか分からなくなっていた。
「ん?使徒なら殲滅されたよ。それで、預けてたシンジ君を返してもらったのさ」
「預けてた?」
「そう、幾らなんでも戦自の施設に、いつまでもシンジ君を置いておく訳には行かないからな。ネルフの顔も建てて、戦自の顔も建てて、俺もアルバイトが色々大変なのさ」
「加持さんの仕事って何ですか?」
返事の代わりに加持は笑う。
その笑顔に悪びれた感じはない。
だが、シンジは笑ってなどいられなかった。
432受験者:04/10/11 03:36:58 ID:???
「ネルフに・・・これからネルフに行くんですか?」
「ああ、そうさ」
「僕はもう、あそこには戻りたくありません」
「何故だい?」
それはネルフの人間がするような聞き方ではなく、親しい人がするような聞き方であった。
だからシンジも、すんなりと口を開いた。
「僕はもう戦いたくない」
「逃げるのか?」
「いいじゃないか。逃げたって・・・」
顔が見えなくて良かった。
もし加持の目を見ていたら、シンジは本音を語る事は出来なかったかもしれない。
それだけ今の加持は真剣な顔をしていた。
「だが、鈴原君の事はどうする?」
「どうするって・・・あれは僕じゃない。僕は何もしてない」
心外だ、と言わんばかしにシンジは否定した。
否定しなければ自分を保てない。
そんな感じでもあった。
「そう。君は何もしなかった。助ける事が出来たかもしれないのに、君は自分の命を助けるために彼を見捨てた」
「ちっ、違う!?」
「違わないさ。彼の命は今や、君の血となり、肉となり、君の中にある。君はトウジ君の命を背負って生きなくてはいけない」
「僕にどうしろって言うんですか・・・」
433受験者:04/10/11 03:37:39 ID:???
加持が、シンジをゆっくりと降ろした。
そして前方を指差す。
「この先にモノレールがある。それに乗ればネルフまで行ける。ここからはシンジ君。君が決めるんだ」
「加持さんは?」
「俺にはまだやらなきゃならない仕事があるんでね」
「加持さん・・・・」
「まっ、後悔のないようにな」
加持の別れの挨拶。
まるで、もう会う事はないだろうと言っているようだった。
シンジは、小さくなっていく加持の背中を、まともに見る事は出来なかった。



1 ミサトは目を覚ました時、すぐにここが病院だと分かった。
2 いつもの様にリツコは職務に励んでいた。
3 冬月は定例会議に出かけるため、ネルフ通路を歩いていた。
1で
ミサトさんに期待
シンジはかえってこれるのかなワクワク
435受験者:04/10/11 03:45:07 ID:???
>>424>>425
心配してくださりありがとうございます。
実際、受験勉強で(してないけど)(→それはそれで)大変です。
出来る限り書いていきたいと思いますが、予想通り、受験後になるかもしれません。
そしてその時は名前も、受験者でなく浪(ry
とにかく頑張りたいと思います
436受験者:04/10/11 03:47:54 ID:???
>>434
こんな時間なのにリアルタイムで・・・どうもサンクスです。

やっぱ3連休だと、どこかで遊んでいいか、などと気がでかくなってしまいます。鬱だ
がんがれ
438猪狩シンジ:04/10/20 23:27:28 ID:???
age
捕手
がんがりょう
441名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/11/24 23:42:16 ID:bgojmOfK
ほしゅ
442名無しが氏んでも代わりはいるもの:05/01/10 12:32:28 ID:PH9MD3kC
保守
443399:05/01/28 22:19:30 ID:???
受験生さんが来ないので頼まれもしないのに自分が復活。
444399:05/01/28 22:33:53 ID:???
「と、父さん……」

かぼそい声で呟く。
ゲンドウとシンジ、二人の視線と視線が交差する。
不思議な間があった。
しかし、その視線に恐怖を感じたシンジはすぐに顔を伏せた。

「…………」

ゲンドウは息子の様子を見て、それを一瞥して歩き出す。
内心、自分の息子が普通の状態に戻ったことに安堵していた。


だが、ポーカーフェイスの彼の表情からそれを読み取るのは至難の業で。
口にでも出さないとそんなことがわかるはずがなかった。
シンジはいつまでもその背中を真っ直ぐな目で見ていた。


1「…………」
2「待つニダ!慰謝料を踏み倒して逃げようたってそうはいかないニダ!」
3「……僕はいらない子供なの?」
4「あ、あれ?僕は―――」
5、何か希望があれば
こんなの絶対2だろw
446399:05/01/29 13:53:32 ID:???
「待つニダ!慰謝料を踏み倒して逃げようたってそうはいかないニダ!」

ゲンドウは背中から聞こえたその声に止まってしまった。
彼の心は動揺した。
その声は紛れもない自分の息子の声だった。
確かめるために、微妙に顔を強張らせてゆっくりと振り返る。

「観念したニダか、謝罪と賠償を要求――」

ゲンドウは走った。
病院の床を蹴って、廊下を駆け抜ける。
自分の全ての力をかけて、全速力で逃げた。
全力疾走なんて学生の時以来だった、足が強張ってつりそうになる。
だが、彼は止まるわけにはいかなかった。

「っ?!逃げるつもりニダか?!」

自分の息子がわけのわからない状態になってしまった。
彼はそれを認めることができなかった。
だから逃げだした。
現実から、なによりも息子から。

「はぁ…はあ…アイゴー…待…つ……っ……ニダ…」

本気を出した大人の走りに中学生が追いつけるわけがなかった。


1(諦めて病院を出る)
2(諦めずに病院内を探す)
3(疲れたので病室に戻る)
4(疲れて倒れる)
5、何か希望があれば
5 『ぬるp(ry』
「ぬるp」

息切れしたシンジが無理に喋ろうとした。
しかし、呟きかけた途端に背中に鈍い痛みが走った。
薄れゆく意識の中で振り返ったシンジは見た。
看護師が満足そうな表情で倒れたカートを立て直そうとしているのを。
その口が「ガッ」と言っているのを。

「ま……まだ…ぽ…って……言って…な……」


再び衝撃を受けたシンジは倒れた。
勝ち誇った看護師が再びカートを立て直した。
そして、立ち去った。


1、目がさめるとそこは病室だった
2、目がさめるとそこは手術室だった
3、目がさめるとそこはエントリープラグだった
4、目がさめるとそこは赤い海だった
5、何か希望があれば
449399:05/01/30 12:49:57 ID:???
名前を忘れた。
只今、物語は不条理ギャグの展開となっています。
>>444の2番目の選択肢がそもそも間違いだったのではなかろうか

5(4かな) 「ざざーん ざざ(ry」
451399@ネカフェ:05/02/09 17:41:23 ID:???
パソコンが完璧に壊れました。
こんな話でも続けるつもりだが遅くなると思う。
いるわけないと思うが待ってる人、スミマセン。
>>451
うわぁ   ご愁傷様です
続き待ってます
453受験者:05/02/17 13:38:37 ID:???
いや〜、なんとか激闘の受験を終えてきました。
これから続きを書くのに取り掛かろうと思い、作品を見直してたら…。
日が進むごとにやる気がなくなってるのが、よく分かるw(って笑い事じゃないのか)

とまあ、相変わらずヘタッピだと思いますが、よろしくお願いします。
>>453
オッテュ
>>453
乙〜。続きキボンヌ
456受験者:05/02/20 17:43:31 ID:???
ミサトは目を覚ました時、すぐにここが病院だと分かった。
「私…まだ生きてるのね」
そっと頭に触れる。
「っ!!」
包帯の巻かれた頭部に触れると鋭い痛みが走った。
しかし、人類が滅亡しなかっただけでもマシだ。
胸を張って言える自信はなかったが、そう信じたかった。
思い出すのもおぞましい。使徒を喰らう初号機の姿。
今でも鮮烈に記憶に残っている。
「エヴァって何なの……本当に人類を守るための物なの?」
前から感じていた事だが、ここに来て更に不信が募る。
兎にも角にも、こんな所で考えているだけじゃ何の意味もない。
とりあえず発令所に様子を見に行こう。
まずは行動を。
それがミサトの考え方だった。
「……何よ?」
病室の扉を開けると、二人の黒服が立っていた。
思わず怯んでしまう。
「碇司令が呼んでいます。ご同行をお願いします」
口調とは裏腹に、有無を言わせない雰囲気が漂う。
何かあったのだろうか。
ミサトは嫌な予感を感じながら、その足を司令室に向けた。
457受験者:05/02/20 17:44:23 ID:???
途中、ミサトは「一人で行けるから」と黒服の同行を断ったのだが、それは認められなかった。
まるで逃げ出さないように見張っているようだ。
胸の中で不安の種が芽吹いていくのを感じた。
「失礼します」
暗く、どんよりとした空気が支配する司令室。
何度来ても好きになれない。
それになんだか今日は、いつもより空気が重い気がした。
「ご苦労、葛城三佐」
「いえ、それより私が呼ばれた理由はなんでしょうか?」
できるだけ早くここを出たい。
ミサトは素直にそう思っていた
それと気付いたのだが、冬月がいないのだ。
普段、緩和剤として働く冬月がいない。それがこの陰気な雰囲気の原因であろう。
だが、それだけでこんなにも陰気さを増すのだろうか。
やはり原因はゲンドウにあるのか。
いつも以上に放たれているゲンドウのプレッシャーに。
とすると、ミサトが呼ばれた理由にも関わってくる可能性があるだろう。
頬を流れる汗を気持ち悪く思いながら、ミサトはゲンドウの言葉を待った。
「先程、保安部が冬月をロストした。しかもネルフの管轄内でだ。つまり、内部に内通者がいたと考えられる」
やっぱりな。
ミサトは自分の嫌な予感が的中した事を知った。
458受験者:05/02/20 17:45:31 ID:???
「手荒な歓迎ですな。キール議長」
少しずつ失われていく理性。
冬月は残された僅かな意識を振り絞り、いるであろう男の名前を読んだ。
「非礼を詫びるつもりは無い。君達から正確な報告をもらう為には致し方ない事だと思っている」
冬月の予想通りの返事が返ってきた。
そしてその声に呼応するように、冬月の周りに無数のモナリザが浮かび上がる。
「左様。我々の元には未だ完全なダミーシステムが届かないというのに、この初号機の戦果」
「先日の戦闘でも初号機が使徒を殲滅したそうじゃないかね」
「しかも、自らの手で使徒のS2機関を取り込んだ」
「これは我々のシナリオには書いてない事だよ」
一斉に浴びせられる声。
意識が朦朧とする。
きっと薬を打たれたに違いない。
鈍くなった脳がその答えを見つけ出した時、冬月は再び闇に落ちた。
そして頭の中に様々な思考が飛び込んでくる。
自分で考えているのか、それとも誰かが言い聞かせているのか。
今の冬月には分からなかった。それにどうでも良かった。
―――初号機はどうして?
―――――計画がズレた理由は?
――――――――そもそもの始まりは?

碇 は 何 を 考 え て い る ?
459受験者:05/02/20 17:46:20 ID:???
そんな事は私にも分からない。
冬月は自分で自分の考えに笑った。
思い出すのは、ユイの実験日に愕然とするゲンドウの顔。
そして変わったゲンドウ。計画の始まり。
サルベージ実験失敗の結果、生まれた綾波レイの顔
意思を持たぬ人形。我々の切り札。
零号機との相互実験をするシンジの顔。
ユイの生きた唯一の証。そしてゲンドウの息子。
「そうか、碇のせがれか…」
冬月は誰に言われるでもなく、独りでに喋りだした。
460受験者:05/02/20 17:47:19 ID:???
冬月が居なくなってから数時間。
もうこの街に彼は居ないだろう。
そんな事を思いつつも、リツコはMAGIを使い、第三新東京、ジオフロント、ネルフ内部を隈無く探索していた。
加持リョウジ。
彼が只者ではない事は皆が知っている。
そしてリツコはその事を、特によく知る人間の一人だ。
同じ大学に通った学友として、親友の恋人として、同じ職場の同僚として。
数え上げればキリが無い。
加持がスパイである事は知っていた。
しかし、こんな行動に出るとは考えていなかった。
シンジ誘拐の後、加持は忽然と姿を消していた。
それもそのはずだ。
リツコは倒れる直前に加持の姿を見ている。
ネルフには戻って来れるわけが無い。
それなのに、この様に大胆な作戦を許してしまうとは。
保安部を責めるのは酷だろう。
シンジに関する情報を極端に抑えていた事が、ここで裏目に出てしまったんだ。
リツコの苛立った思考とは別に、リツコの指はMAGIに確実に命令を打ち込んでいく。
加持はきっと見つからない。
そんな間抜けな男ではないはずだ。
その事を何処かで安心している自分がいる。
だが、リツコはその気持ちを意図的に心の片隅に置いた。
「!? なんで……」
461受験者:05/02/20 17:48:24 ID:???
足取りは重かった。
だけど止まる事は考えていなかった。
まるで答えを探すかのように歩き続ける。
この先にあるモノレールに乗ればネルフに行ける。どうするかは君が決めろ。
そう言った加持の言葉を思い出していた。
「僕は……僕はどうしたいんだろう」
シンジは決断を出せずにいた。
加持の指差した方向に足を向けたシンジは、ネルフの秘密通路に辿りついていた。
緊急時に備えて作られた通路なのか、両脇には水や食料の入ったダンボール箱が積まれている。
そのため、ただでさえ狭いスペースは何とか人一人通れるくらいのものになっていた。
「僕はどうしたいんだ…」
もう一度同じ言葉を呟く。
しかしその言葉は通路の暗闇の中に消えていく。
シンジは考えていた。
自分の事を。そしてこれからの事を。
無事に男に戻る事ができた。
だけど何だろう。
胸に穴が開いた、と言えばいいのだろうか。
何か足りないような。そんな感覚。よくは分からないが確かな喪失。
でも悲しみは感じない。
シンジはこの不思議な感覚に戸惑いを感じていた。
ふと、シンジは目の前が行き止まった事に気付いた。
そこはモノレールへの入り口。
「……僕はどうしたいんだろう」
扉を目の前にし、シンジは再び呟いた。
462受験者:05/02/20 17:49:19 ID:???
こんなに速く見つかるとは。
「さすがMAGI、さすがりっちゃんってトコかな」
そんな軽口を叩く加持だが、片腹からは出血している。
すでに銃撃を喰らっていた。
拉致した冬月を再び戻しに来るなんて自殺行為に等しいだろう。
だが別に構わない。むしろその方が良いのだ。
加持が生き残れば、ミサトやリツコ、そしてネルフに戻るであろうシンジに迷惑が掛かる。
だからこれで良い。
加持はそう考えていた。
だが、生への未練がないわけでもない。
だからこうして逃げている。
結果だけを見るならば意味のない行為になるだろう。
それでも自分は足を止めない。止められない。
想いを寄せてくれる者達の為にも。自分の代わりに死んでいった者達の為にも。
決して楽に死ぬ事は許されないのだ。
そうして追い詰められた先は巨大なボイラーの前。
最後を飾るには寂しい場所だ。
それとも自分を知る人がいる第三新東京で死ねる事を本望に思うべきだろうか。
シンジを逃がし日本政府での居場所が無くなり、冬月を逃がしゼーレでの居場所もなくなった。
もちろん、ネルフでの居場所なんてものは最早ない。
いや、そもそも初めから自分に居場所なんてモノはなかったのかもしれない。
前ならあった気もしたが、結局それも自分から捨ててしまったようなものだ。
「葛城…」
そして今、完全に捨てようとしている。
酷い男だな。
そう思いながら、最後になるであろう煙草に火をつける。
コツン、コツン。
足音がすぐ近くまで来て止んだ。
今点けたばかりなんだけどな、なんて苦笑しながら、加持は煙草の火を足で揉み消した。
「よう、遅かったじゃないか。今度は外すなよ」
そう言って振り向きざまに笑う加持。
これから殺されるというのに、その表情はとても穏やかだった。
463受験者:05/02/20 17:50:27 ID:???
1 リツコは震える手を押さえ引き金を引いた。
2 ミサトは涙で視界が滲んだが、必死で照準を合わせた。
3 ゲンドウは何の感情も持たずに引き金に指をかけた。
4 黒服はもちろんだ、という表情をし、そのまま引き金を引く。



今回から多数決採用システムにしようかと思います。私の最終レスから24時間以内のレスのみ有効で。
より多くの意見を採用した方が良いかな?っと思ったので。
特に今回の選択は物語の最後の方に大きく影響する(予定)ので、多数決なのです。
2ちゃんで多数決ってどうよ?
多数決にするほど参加してる人がいる?
なんて疑問もあるんだけどね。とりあえず多数決です。よろしくお願いします。
なんてーか、ジエンシタクナルネ。

4。
選択肢にシンジがあっても良かったかも、と思いつつ俺も4。
466受験者:05/02/20 20:44:49 ID:???
そりゃいいですね。
では

5 そんな加持の笑みに返事をするようにシンジも微笑む。
   しかしシンジの笑みに暖かさも悲しみも感じられない。
  ただ、シンジは泣いているようにも笑っているようにも見える表情で引き金に指をかけた。

これを追加しときます。
度々でごめんなさい。
これも加えて考えてくれると嬉しいです
おいおい、なんか4番人気じゃねーかよ
黒服じゃ盛りあがんねーよヽ(`Д´)ノ
て事で、どちらかと言うと意外性ありな3番
5番もいいけど、話し壊れちゃいそうだし
4で。
あまり多くの人物に焦点を当てすぎると話が進まなくなるような気がして

つーか読み返すのに時間がかかっちゃったよ
5。
サウンドノベルだから、たのしもーよ。
はっちゃけすぎてもなんだけど、最近まじめすぎて肩がこっちゃう。
原作でも噂されたミサトがやった説を実現したいが、このままでは票が負けるのは目に見えてる。
ということで俺も5。
ミサト・リツコはほぼ否定されているから、それを導入すると
話が厨臭くなる。どうせ厨ならシンジの方がいいってか?

でも本編通り黒服と言うことで4。
…ぬるぽ
がっ
474受験者:05/03/03 17:54:35 ID:???
黒服はもちろんだ、という表情をし、そのまま引き金を引く。
が、それを遮るように加持がもう一度声をかけた。
その事に対し、黒服は少し不服そうに眉を顰めた。
「はは、すまないな。別に命が惜しいわけじゃ…ないとは言えないが、冥土の土産に一つ言伝を頼まれてくれないか?」
それにこれはネルフに有益になる、と加持は続けた。
「見返りは?」
黒服がここにきて始めて口を開いた。
思ったより高い声を出す。
そんな事を思ったとは顔に出さず、別に何もないと加持は笑った。
しかし、タダで情報を教えてくれると思えるほど黒服は純粋ではない。
黒服は、加持が逃げるスキを探しているのじゃないかと勘繰っていた。
その様子に、それも当たり前かと加持は苦笑いの表情を浮かべ、その理由を話した。
「なに、真実を聞かせてもらったお礼だよ。それに…ネルフには大切なものがあるんでね」
そう言って笑う加持の真意は分からなかったが、黒服は用件を聞いてから処理しても良いと判断した。
要はスキを見せなければいいのである。
その無言の返事を受け取った加持は用件を伝える。
老人達は脚本を変えた。
これだけ伝えてくれればいいと加持は言った後、最後の時を静かに待った。
その様子を見て取った黒服は、今度こそと引き金を引いた。
475受験者:05/03/03 17:55:30 ID:???
「現時点で貴方の拘束を解除させていただきます」
そう言ってミサトは営倉から解放された。
ミサトはネルフ側の人間である事を証明するために拘束される事を選んだ。
あの場ではこうするしかなかったとはいえ、ミサトは加持よりもネルフを選んだのだ。
やろうと思えば、司令室で暴れまわり、司令を人質に取る事だってできた。
それがどんなに無謀で後先考えていない行動だかは分かるが、そうしなかった。
それがミサトの中での事実であり真実である。
拘束される時に取り上げられた銃を返してもらっている最中、ミサトはふと保安部員に尋ねてみた。
「彼はどうなったの?」
「存じておりません」
それは予定しきっていた返答。
しかしミサトは分かってしまった。
いや、元より分かっていたのだ。
これだけ早く解放されるという事は、加持が確実に死んだか逃げたか、そのどちらかだ。
そして確実に逃げたというのは有り得ない。そもそも逃げる事に確実なものなどはない。
相手方の捜索が続く以上、そこには掴まる可能性が幾ばくかはあるのだ。
それにも拘らずミサトの早期解放。
これの意味する所は…。
ミサトは足元がふらついているのがバレないように、その場を後にした。
476受験者:05/03/03 17:56:16 ID:???
惣流アスカラングレー。
彼女のイライラは頂点に達していた。
その理由は使徒殲滅に役立っていないという思いからである。
もし、この不満を回りに言い聞かせたら「そんな事はない」という返事が返ってくるだろう。
しかし、そんなものではアスカは納得できないのである。
第11使徒からこれまで、アスカは使徒殲滅に直接関係ない事を知っているからだ。
特に13、14使徒に関して言えば、無残にも敗北している。
そしてそれら使徒を倒したのが初号機というのも気に入らない。
シンジが乗っているか乗っていないかは、この際どうでもいいのだ。
弐号機に乗るアスカのプライド、パイロットとしての素質、それらが侮辱された。
アスカはそう考えている。
そしてその聡明な頭脳は今、自分の価値の危うさを計算していた。
例え初号機が使徒を殲滅したからと言ってシンジはいない。
奇跡などそうそうあるものじゃない。
つまり確実に使えるエヴァは弐号機と零号機だけとなる。
シンクロ率を考えれば、レイよりも自分の方が優位である事は確実。
しかし、それは絶対ではない。
レイは司令のお気に入りだという事だ。
次こそ私が勝たなければならない。
否が応でもアスカはそう思うのだった。
そして、その願いを叶えようとするかのようにネルフに警報が鳴り響く。
「絶対に私が勝ってみせる」
ニヤリと顔を歪ませたアスカは更衣室へ急いだ。
477受験者:05/03/03 17:57:03 ID:???
「目標は衛星軌道上で停止。その後の動きはあありません」
青葉の報告を聞きながら、リツコは使徒について考える。
その頭の中には、すでに加持の事などない。
薄情と言ってしまえばそれまでだが、使徒の脅威の事を思えば、そうも言ってられなかった。
「こんな時にミサトはどうしたのかしらね…」
分かってて言ってるのだから表情は暗くなる。
しかし、やらなければならない事は沢山あるのだ。
今回だけは使徒襲来に対して感謝したい気持ちもある。
使徒殲滅の事だけを考えていれば良いのだから。
余計な事は忘れさせてくれる。
「ゴメン。遅くなったわ」
そういって発令所入ってきたミサト。
その顔は随分と険しいものだった。
そんなミサトの言葉に何も返さずに、リツコはすぐに報告に入る。
「今の所、使徒は衛星軌道上で漂っている。だけど第10使徒の様に本体ごと落下するとは思えないわ」
「その理由は?」
「落ちるつもりなら、ここはとっくになくなってたわよ」
使徒は、もう本部上空まで来ている。
それに使徒発見の報告が入ってから5分。
時間があったとはいえ、エヴァを起動させるには少なすぎるのだ。
「て事は使徒は何か違う方法で攻めてくる……か、考えても仕方ないわね」
弐号機に様子見をさせる。
ミサトはそう言って指示を出し始めた。
リツコにとって仕事とは逃げ道だ。
没頭してそれだけ考えていれば良い。
そして今、ミサトの逃げ道も仕事に変わった。
それだけの事。
声を張り上げ指示を飛ばすミサトの姿をリツコはどこか辛そうに見ていた。
478受験者:05/03/03 17:58:04 ID:???
シンジにもその警報の音は聞こえていた。
自然とシンジの顔がこわばる。
「使徒が来たんだ」
まず初めにシンジの心を満たしたのは恐怖だった。
先の第14使徒との戦い。
自分の体が初号機となっていたのが本当だったのかは分からない。
しかし、シンクロ以上に初号機と一体になり、戦った記憶はシンジに確かな恐怖を植えつけていた。
だが、それと同じく思い浮かぶのは無残な姿になった零号機と弐号機の姿だった。
「僕は…………」


1 シンジはモノレールへ乗り込んだ。
2 シンジは来た道を戻りだした。
479受験者:05/03/03 17:58:43 ID:???
雑なのは許して……
オッテュ
2
予定調和…作家にとって忌むべき存在。
483受験者:2005/03/28(月) 15:24:16 ID:???
いや〜、地震ってあんなにスゴイものなんですね……・…。
現在、自分の家のパソが破壊されたため、友人のパソからカキコしてます。
お陰で、ちょこちょこっと書き綴っていたテキストデータもあぼ〜ん…。
_| ̄|○i||||

テレビでやってるような惨状ではないのですが、それでも結構ゴタゴタした毎日を送っています。
それなので、続きを書くのは少し厳しい状況です。
本当にすみませぬ

これは今回、身をもって知った教訓ですが
『パソコンは、しっかりした所に置いておこう』
場所がないからと言って、変な所に無理矢理置いとくと、地震で落ちますよ。
皆さんも注意されたし。
484名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/28(月) 18:12:55 ID:???
ナニー!? 北九州か!
大変だが超がんがれ
485名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/29(火) 04:38:39 ID:???
そんな大変なことに…
がんがってください
486名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/30(水) 01:12:12 ID:???
とにかく無事で何より
あんまり遅くならない程度に続きキボン
487399:2005/03/31(木) 00:00:41 ID:???
受験者さん、ガンガレ。
頼まれもしないのに受験者さんが帰ってくるまでまた自分が(ry
488名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/03/31(木) 21:11:55 ID:???
はやく半島世紀キムチゲリオンの続きを>399
489猪狩シンジ:皇紀2665/04/01(金) 01:29:39 ID:???
保守
490名無しが氏んでも代わりはいるもの:時に、西暦2015-10/04/01(金) 09:12:06 ID:5pKdJxE6
491399:時に、西暦2015-10/04/01(金) 10:24:47 ID:???
「ざざーん ざざ(ry」

目がさめるとそこは赤い海だった。
血の臭いが辺りに充満し、それに重なるように死の気配がある。
見渡せる限りの赤い世界。

「……僕は……」

体を起こして赤い空を見上げる。
僕はなにか間違っていたんだろうか?
小さく口の中で呟いた。

「……僕は……」

1、「きっと、間違っていたんだ……」
2、「復讐してやるニダ、終末の力を!!全ての力をウリに!!」
3、「……とりあえず、逆行して使徒っ子つくってウハウハするか」
4、「ここにいてもいいんだ!」
5、何か希望があれば
492名無しが氏んでも代わりはいるもの:時に、西暦2015-10/04/01(金) 10:33:10 ID:???
パソなおったのか
493399:時に、西暦2015-10/04/01(金) 13:58:05 ID:???
正確には直ってなくてパソコンが壊れた際にOSをこの際98から変えようとして。
知り合いがそれならって言って2000のやつを売ってくれたんだけど。
アブダクトやらプロダクトやらよくわからない暗証番号みたいなキーがなくて。
インストールできないけれど何故か98がぎりぎり起動するまではパソコンが回復した。

ま、駄文なら書ける程度には。
494名無しが氏んでも代わりはいるもの:時に、西暦2015-10/04/01(金) 14:28:31 ID:???
何故2に「謝罪と賠償ry」がなにのか不思議だが、たまには1で
真面目な話が読みたい。
495名無しが氏んでも代わりはいるもの:時に、西暦2015-10/04/01(金) 20:49:23 ID:???
もちろん2を希望する
496名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/03(日) 23:13:58 ID:???
無論2だ(ニダ
497399:2005/04/04(月) 00:34:51 ID:???
多数決で2?先行で1?
どっちを書けばいいんだ。
わからんから次の人で決定する。
ヨロ↓
498名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/04(月) 00:39:32 ID:???
2wwwwwwwwwwww
499名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/04(月) 00:50:38 ID:???
>>496
そういうことか・・・・ッッッッ!!!!
500399:2005/04/05(火) 10:19:53 ID:???
「復讐してやるニダ、終末の力を!!全ての力をウリに!!」

赤い空に向かってシンジは叫んだ。
次の瞬間、彼の体に白い光が集まりだした。
それはゆっくりと形となっていく。

ジャキーン

光は武器となり。
光は力となった。
彼はその結果、人間を超えた。

「ウリナラマンセー!ウェーハッハッハ」

4000年の歴史の力を借りることに成功した。
中国最先端技術の結晶。
最先端ロボット技術。
彼は”先行者”に変身する力を手に入れた。

わあ、すごーい。

1、「時を越えるニダ!10億円で乗ってやると言ったウリを拘束して、謝罪と賠償を(ry」
2、「……あんまり強くなってない気がするのは気のせいニカ?」
3、「ウリの祖先は偉大ニダ、ウリの歴史を本当の歴史に修正してやるニダ」
4、「ウェーハッハッハ」
5、何か希望があれば
501名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/05(火) 10:38:30 ID:???
502名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/05(火) 22:00:44 ID:???
2キボン
503名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/06(水) 09:59:54 ID:???
2だな。
というか選択にあまり変わりがないw
504名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/09(土) 11:19:52 ID:???
2w

「コレで竹島をウリナラ領土(ry」
505受験者:2005/04/11(月) 17:06:15 ID:???
父から壊れたノートPCを貰いました。
ノートの癖に、常にコンセントに刺してないといけなかったり、
CD入れるところが壊れてて飛び出してたりと、確かに所々壊れているんですが、ネットには無事繋げるようです。
ノートのキーがデスクトップのキーボードよりも平べったいので、未だ慣れてないのですが、これでまた文が書けそうです。
生活も安定しましたし(元々、ウチの方は全然酷くなかったんだけどね)…てか、大学生活が厳しそうです。
つー事で、ゆっくりになるけど続き書いていきます。
皆さん、よろしくお願いします。

P.S. 半島エヴァンゲリオン、僕も楽しみにしてます。
      書くの大変そうだけど、頑張って下さい
      ということで、2
506名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/11(月) 17:19:51 ID:???
>>504
独島だろw
507名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/11(月) 21:14:40 ID:???
>>505
古いノートならPS2接続の端子あるんでない?
俺は安い(¥1000強)フルキーボード使ってる
なければUSBとかでも
508399:2005/04/14(木) 00:08:31 ID:???
「……あんまり強くなってない気がするのは気のせいニカ?」

その言葉は禁句だった。
4000年の歴史を疑ったシンジは母国の国旗を燃やされたりしながら無理矢理過去に送られた。
詳しい事は追求しない。
作者のノリ……ゲフンゲフン……それが民族性だから仕方ないのだ。

「アイゴ――!?」

過去に送られる途中の不思議空間の中で彼は思った。
全てを、ウリに関係する全てのゆがめられた歴史を"改善"するニダ。
全てはあの手紙から始まったニダ。
あれをどうにかすれば――

1、「何か希望があれば」

選択肢にかわりがないという意見を頂いたので試しに一個にしてみました。
多数決とかやっても面倒ですから先着1名様の思い通りの展開に、とゆうわけです。
決して選択肢を考えるのが面倒だったというわけではありません。
ええ、決して。
509名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/14(木) 05:42:49 ID:???
過去の世界に出た瞬間、たまたまそこにいたミサトと入れ替わってしまうという展開希望。
510名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/14(木) 21:45:43 ID:???
そしてファビョミサトとビール大好き中学生のできあがり
511399:2005/04/16(土) 18:47:53 ID:???
突然、目の前が開けた。
なんとも奇妙な感覚ニダ、とシンジは心中で呟いた。
視界が戻らないうちに声が聞こえた。

「――ト、…サ…っ!ど…し…たの…?」

体が揺さぶられている。
時間移動の影響だろうか、ひどく気持ちが悪い。
ぼやけた視界が上下に揺れる。
金色と白の人間。

「アイゴー、揺らすなァ!!」

手を振り払う。

「ううぅ、吐き気がするニダ。謝罪と賠償を要求――」

言葉が止まった。
……なんで、こいつがいるニダ。
赤木リツコ。
自分は時間移動をしたはずで、まだネルフに行ってないはずで。
なんで?

「ミサト?」

は?

1、「何か希望があれば」
512名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 20:28:09 ID:???
襲ってしまえ!!
そしてリツコとレズ友に・・・
513名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 20:34:38 ID:???
レイープ大国ということですか
それよりどの時期に戻ったのか気になるお
リツコとミサトが一緒にいるってことは、シンジを迎えに行く前なのか、それとも後なのか
514名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 22:13:19 ID:???
ネルフに行ってないって言ってるだし、普通に考えて大学時代じゃないか
515名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 23:23:57 ID:???
>>514
>509を2回嫁
516名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 23:26:00 ID:???
いや、待てよ
今の段階じゃ確かに>514の可能性も否定できない
>金色と白の人間。
ってことはリツコは大学時代から白衣+金髪キャラだってことになるが
517名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 23:34:22 ID:???
>>515
読んでみたが・・・すまんがお前が何を言いたいのかワカラン。
教えてくれ
大学時代は過去ではないのか?

>>516
白衣は知らんが、リツコは大学時代から金髪だったぞ。確か。
初対面の時の「葛城・・・ミサトさん?」の台詞の時には金髪だったような記憶がある。
曖昧でスマン
518名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/16(土) 23:55:56 ID:???
>>517
>自分は時間移動をしたはずで、まだネルフに行ってないはずで。
>509を採用してくれたのならこれはミサトの中の人(半島シンジ)だろう

でも、普通のざざーんモノなら例の駅前なんだろうけど
>508に
>全てはあの手紙から始まったニダ。
ってあるし、何もその時間に戻らなくてもいいからなぁ
正直続きがないとわからんけど、確かに大学時代のミサトと入れ替わったって可能性もあるよな
519受験者:2005/04/17(日) 03:15:57 ID:???
シンジはモノレールへ乗り込んだ。
恐い。
純粋にそう感じる。
足だって震えているし、喉だってカラカラだ。
だけど何もしない方がもっと恐くて辛い事を知っている。
だからシンジは前に踏み出したのだ。
「ごめんね、トウジ……僕の事を許してくれるかな?」
誰かに許されるために、自分で許せるようになるために、自分の血となり肉となったトウジに認めてもらうために、進むしか道はない。
シュッと扉の閉まる音が聞こえ、モノレールは動き出した。
「もう後戻りはできないんだ」
シンジはそっと目を瞑った。
520受験者:2005/04/17(日) 03:17:37 ID:???
「アスカ、いいわね。射出後はすぐに射撃に入るのよ」
「分かってる。使徒は私が倒して見せる」
大丈夫だろうか。
凄みのある笑みを見せるアスカを見て、逆にミサトは不安を感じていた。
「リツコ、零号機の方はどうなの?」
「戦闘にはまだ耐えないわ。零号機の方が損傷が激しかったから」
「そう…。ズタボロなのね。何もかも」
戦闘前に言うべき事ではなかったが、それは正直な感想だった。
すでにミサトはネルフと言う組織、そしてそこに属する自分と言う存在まで信じられなくなってきていた。
自分の本当にやりたい事。
大事なものを失ってまで縋り付く目的。
それは父の復讐。
だけど、失ったものは多すぎる
521受験者:2005/04/17(日) 03:18:10 ID:???
「キャァァァァァ」
突然聞こえてきた悲鳴に、ハッと思考の渦から抜け出したミサト。
その瞳には、光を浴びた弐号機が、頭を抱え、苦しみもがく様な姿が映し出されていた。
「何? どうなってるの」
「パイロットの心理グラフが乱れています」
突然に騒がしくなった発令所の喧騒に負けないように、マヤが声一杯に報告を叫ぶ。
「それってどういう事なのよ」
「精神汚染…いえ、心を探っているの?」
周りには聞こえないほどの声でリツコが呟いたのが、ミサトにはよく聞こえた。
だからそれはどういう事なのかと叫んでやりたかったが、ミサトはそんも文句を押さえ込むと次なる指示を飛ばす。
「とりあえずマヤちゃん、シンクロカットして」
「はっ、はい」
「無駄だと思うわよ。あの可視光線はパイロット自身に降り注いでいるわ」
「くっ…アスカ。さがりなさい!!」
「……イヤ」
ならばと命令する相手をアスカ自身に変えたが、返ってきたのは意外な返事だった。
「アスカっ、これは命令よ!!」
もう一度だけ強く言い聞かす。
命令という言葉は、アスカがもっとも避けられないもの。
そのはずだったが。
「イヤァ!! ここで逃げるくらいなら死んだ方がマシよっ!!!!」
「アスカ!!!」
522受験者:2005/04/17(日) 03:18:57 ID:???
「使徒は人に興味を持ったのかね」
「この星で生きるために適している。それが分かったのだろう」
「それが本当なら皮肉なものだな。ゼーレは人間の限界を感じ、進化を望んでいると言うのに」
「所詮は老人の夢想さ」
ゲンドウと冬月は目の前に映るディスプレイを眺めながらも、落ち着いて会話していた。
その様子に戦況に対する焦りは少しも見られない。
まだ手駒はある。
この状況は、彼等二人には些かも問題ではないのである。
「どうする? 槍を使うのか?」
「いや、その前に」
そう言ってゲンドウが手前の司令部専用のモニターを指差す。
「むっ!! ………しかし、いいのか? これ以上やれば彼の事を隠し通せなくなるぞ。それに今の状況、彼でどうこう出来るとも思えんがな」
「隠せないならば公にすればいい。我々は見極めなければならない。アレが使徒の意志、魂を宿すのかを。そのための出撃だ。それにいざとなればレイに槍を使わせればいい。それだけだ」
「だが、委員会には何と説明するつもりだ」
「すでに我々の背信は知れた事。今更、委員会に付き合う必要はない」
「……そうだと良いがな」
523受験者:2005/04/17(日) 03:19:33 ID:???
「え!? 嘘…」
マヤは、一瞬聞き間違いかと思い、もう一度だけ確認を取った。
しかし、オペレーターであるマヤのマイクには、先程と変わらぬ声で聞こえてきたのだ。
「僕を乗せてください」と。
聞き覚えのある声だった。
しかし、そんな事はありえないのである。
この声の主は死んでいるはずなのだから。
それとも、人類はすでに使徒によって滅ぼされていたのだろうか?
自分達は天国で彼と話しているのだろうか?
混乱したマヤは、その答えを敬愛すべき自分の先輩に任せることにした。
「あ…赤木博士。通信が……通信が入ってるんです」
「今忙しいから後にして」
「で、でも、先輩!!」
使徒戦の最中にプライベートでの呼び方をされ、リツコはマヤの異変に気付いた。
リツコがマヤの方に怪訝そうに振り向くと、マヤは蒼白な顔をして自分のマイクをリツコに差し出す。
『僕を初号機に乗せて出撃させてください』
「え!! シンジ君なの?」
『リツコさん? お願いです。僕を出撃させて下さい』
「ええ、そうさせてあげたいのだけど…」
慌ててボソボソと周りには聞こえないようにマイクで会話を始めるリツコ。
その視線は、上にいる司令達にしっかりと注がれていた。
リツコの視線に気付いたゲンドウは、ゆっくりと首を縦に振る。
それを確認したリツコは、そっとシンジに言った。
「わかった。初号機を出撃させるわ。エントリープラグを動かすから早く準備して」
そこで通信を終え、もう一度ゲンドウを見上げる。
ゲンドウは、今度はリツコに何の動作もせずに、ゆっくりと立ち上がると、周りに聞こえるような声で命令を言い放った。
524受験者:2005/04/17(日) 03:20:23 ID:???
「これより初号機を出撃させる」
「しかし、ダミープラグでは、このような使徒に対応できないと思われます」
すぐさま噛み付くミサト。
作戦行動は自分の管轄である。
いくら司令と言えども、口出しされるのは癪に障る。
それに第一、ミサトはダミーシステムという物が、とても胡散臭く見えたのだ。
それは加持にもらったデータから由来する疑惑だった。
「その問題はないよ。初号機はパイロットによって動かされる」
しかし、ミサトの疑惑を見越してか、冬月が何食わぬ顔でゲンドウに続いた。
「レイが? 大丈夫なの?」
「サードだ」
「なっ!!」
パイロットという言葉を聞いて、レイが乗るものと想像していたが、ミサトはゲンドウの一言に声を出せないほどの驚きをする。
まわりのオペレーターも同じ様で、皆、茫然とゲンドウを眺めていた。
戦闘中だというのに、この様な事はあってはならないのだが、シンジは多分生きていると想像してたミサトでさえ、口をあんぐりと開けたまま固まってしまっているこの状況では仕方ないだろう。
「何をしてる。作業を急ぎたまえ。このままではセカンドが危ないのだぞ」
ざわざわと落ち着きがなくなった職員に対して、冬月は現状を再確認するように呼びかける。
誰しもが釈然としないものを感じていたが、冬月の言った言葉を境にネルフ職員達は再び作業を再開する。
525受験者:2005/04/17(日) 03:21:21 ID:???
「シンジ君、準備は終わったわよ」
『分かりました。リツコさん』
久しぶりにモニターに映し出されたシンジの姿は、始めて会った時と何も変わらない男性のものだった。
リツコは一瞬だけ目を見開いたが、すぐにいつもの顔に戻ると、ミサトの方を向く。
ミサトはその視線を受け取ると、モニターのシンジを睨みつけた。
『ミサトさん…』
「今は何も聞かない。だから……一つだけ約束して。必ず帰ってくるって。アスカと一緒にね。………もう家族がいなくなるのはうんざりよ」
ミサトの声が涙声になっているのが、シンジには分かった。
だからできるだけ笑って見せる事にした。
本当は恐くてどうしようもなかったけど。
できるだけの笑顔を見せてシンジはうなずいてみせた。
うまく笑顔は作れていなかったが、シンジの気持ちは、ミサトに確かに届いた。
エントリープラグの中に入っていくシンジの姿を見たミサトは、ただ一言、高らかに、周りに聞こえるように大きな声で言った。
「エヴァ初号機、発進!!」
526受験者:2005/04/17(日) 03:22:05 ID:???
「いやぁ…私の心を覗かないで、私の心を犯さないで!!」
「……アスカ」
地上に射出された初号機の目の前には、もだえ苦しむ弐号機がいた。
頭を抱え、背を反り、苦しみに満ちた声が聞こえてくる。
「アスカ」
シンジは、もう一度だけアスカに向かって呼びかけたが、返ってきたのは苦悶の声だった。
「僕は、僕はどうすればいいんですか?」
発令所のミサトに指示を仰ぐシンジ。
予想以上に落ち着いている自分がいる事に気付く。
さっきまであんなに恐かったのに、エヴァに乗って、エヴァとシンクロしてからは随分と楽になった。
「弐号機の回収をお願い。使徒の可視光線には当たらないように気をつけてね」
「はい」
と返事はしてみたものの、弐号機は使徒の可視光線で覆われている。
弐号機のアスカが動けない以上、これを回収するためにはどうしても光を浴びなければならないのだ。
シンジは遥か上空にいるであろう使徒を見上げる。
もちろん見えるのは青空と雲だけだ。
「お前の知りたい人間はここにいるぞ」
誰にも聞こえない程度にシンジが呟いた。
自分でも何でこんな事を言ったのか分からなかったが、自然と口から漏れたのだ。
「ここにいるんだ」
527受験者:2005/04/17(日) 03:22:44 ID:???
「戦闘結果報告です。
本日、イチニイサンマル、衛星軌道上にて使徒を発見。
使徒の様子に変化が見られないため、様子見として弐号機の出撃。
ポジトロンライフルによる超長距離射撃を試みるも、その前に使徒による可視光線が弐号機を照射。
その影響として搭乗者であるセカンドチルドレンは精神攻撃を受けます。
そこで……初号機を出撃。
使徒は目標を初号機に変え、同様に可視光線による初号機パイロットの精神攻撃を試みます。
が、サードチルドレンに変化はなし。
その後……使徒は突如消失します。原因は不明。現在調査中です。
今回の戦闘でセカンドチルドレンは軽度の精神汚染による入院。
サードには精神汚染の兆候は見られませんが、検査のために入院しています」

あの後、シンジが出撃した後、戦闘はあっと言う間に終わった。
あっけない程簡単に。
しかし、使徒を倒せた理由は不明。
ミサトは目の前で座る二人の男たちが全て知っていて、報告させているのではないかと思った。
そう思わざるえないほどに、ここには秘密が多すぎるのだ。
そして、一度そう思ってしまうと言い知れぬ怒りが、ふつふつと湧いてくるのを止められなくなるのだ。
「それでは失礼します」
ミサトは乱暴に敬礼してみせると、そそくさと司令室を出て行く。
そこには礼儀もへったくれもない。
そんなミサトの行動に、冬月は思わず苦笑いを浮かべていた。
「いいのか、彼女はお前に色々と不信を抱いているぞ」
「人に好かれないのは昔からだ」
そういう事ではないと思うのだが。
冬月は、そんなゲンドウに疲れた視線を投げかける事で不満を訴えた。
528受験者:2005/04/17(日) 03:23:44 ID:???
「またこの天井…」
シンジは目を覚ますと、病院特有の白い天井が目に入った。
検査入院して3日目。
体に不調が見られないシンジには、些か退屈な生活であった。



1 「ん? 歌が聞こえる」
2 「アスカに…」
3 「あれ? どうしたの、父さん?」
529名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/17(日) 03:42:39 ID:???
乙であります。

この展開であればシンジも私もやはり最も気になるのは2でしょうな。
530名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/17(日) 09:10:53 ID:???
2
531名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/17(日) 20:21:42 ID:???
お疲れさま
3を希望しまんこ

受験の結果はどうでしたか?と無神経な質問もしてみる
532名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/18(月) 02:50:07 ID:???
やはり2をキボンヌ
533名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/04/28(木) 10:15:41 ID:???
534受験者:2005/05/08(日) 01:27:33 ID:???
「アスカに…」
アスカに会いに行こう。
そう考えた事に意味はなかった。
アスカもシンジ同様に今もまだ病院にいる事はシンジに病室に来る看護婦の人から聞いていたので、何となく会いに行こうと思っただけである。
ベットから降り立ったシンジはスタスタと病院の中を歩き回った。
今までは、ごく限られた場所でしか自由に動き回れなかったシンジにとって、今の状況は何だかとても自由になれた気持ちがしていた。
アスカの病室は程無くして見つかった。
シンジの事情を前々から知っていた病院関係者達が色々と協力的だったため、あまり探した気はしない。
「アスカ、入ってもいい?」
ノックをして声をかける。
しかし、ドアの向こうから返事は聞こえてこなかった。
寝ているのだろうか。
シンジはそう思い、小声でもう一度だけ声をかけてから病室に入ることにした。
「アスカ、入るよ?」
病室ではアスカが、ただ一人横になっていた。
チューブがつけられている訳でもなく、計器が置かれていおる訳でもなく、ただ横にされているだけだった。
「アスカは大丈夫か…」
その時だった。
病室のドアが開いた。
ミサトだった。
「シンジ君。女の子の寝込みを襲うなんていけないわよ」
嫌らしい、からかいの笑顔をみせるミサト。
その笑顔にどこか懐かしさを感じながらも、シンジは慌てて言い訳をした。
「ち、違うよ!!」
「はいはい、シンジ君にそんな度胸はないわよねぇ。あまり大きな声を出すとアスカが起きてしまうわよ。話したい事もあるし場所を変えましょう」
「あ、アスカは?」
「アスカなら大丈夫よ。軽度の精神汚染で心が疲れて眠っているだけだから。じきに目が覚めるわ」
シンジは「そうですか」と言いながらも、病室を惜しげにして、ミサトの後をついて行った。
ミサトはここに、シンジに会いに来たのだ。
シンジにはそれが分かっていた。
535受験者:2005/05/08(日) 01:28:19 ID:???
シンジとミサトは無言のまま車に乗り込んだ。
話すべき事はたくさんあるはずなのに、それを何からどうやって話せばいいのか分からない。
お互いにそんな感じだった。
しかし、しばらくして先に口を開いたのはミサトだった。
「あなたにあった事は全部知ってるわ。加持君の残してくれたデータに書いてあったから…」
「加持さん、どうしてます?」
「死んだわ」
再び車は沈黙に包まれた。
別にシンジは驚いたわけではない。
リョウジと別れたあの時、何となくこうなる事は予想していた。
シンジは自分が前より冷たくなったと感じていた。
そこに疑問を感じていた。
だから押し黙ったのである。
「今日から新しいチルドレンが来るわ」
「新しいチルドレンですか?」
「フィフスチルドレン、渚カヲル。まるでレイみたいな子よ」
「そうですか」
心ここにあらずと言った様子で受け答えするシンジ。
ミサトもそれを気にしなかった。
と言うよりも、ミサトの心も会話の中にはなかったのである。
536受験者:2005/05/08(日) 01:29:03 ID:???
どのくらいそうしていただろう。
車は重い沈黙を乗せたまま走り続けた。
太陽が、爆撃で作られた湖に沈もうとしていた時、車は道路の真ん中だと言うのに唐突に止まった。
激しくなっていく一方の使徒戦で、すでに第三進東京はその役目をほとんど果せなくなっていたのである。
「ここなら盗聴の心配がないのよ」
それはミサトの独り言だった。
シンジも聞き流した。
車から降りた二人を夕日が紅く照らす。
紅く染まった手を眺めて、シンジは思い出していた。
同じような紅色をしたビー玉を。
「シンジ君、あなたは本当に………」
夕日を眺めていたミサトは、そこで言葉を詰まらせた。
そしてそのまま少し思案すると急に笑顔に戻ってこう言った。
「ううん。なんでもない。シンジ君はシンジ君よね。ドライブしてたら結構遅くなっちゃったわね。帰りましょ」
ミサトのこの誤魔化しは、奇しくもシンジの心を深く射抜いた。
帰りの車の中では、前よりも難しい顔をして黙りこくるシンジがいた。
537受験者:2005/05/08(日) 01:30:20 ID:???
「君がリリスだね」
レイの前に少年が立ちふさがった。
レイと同じ目の色、髪の色、肌の色をした少年だった。
少年は、レイの事を観察するようにじっと眺めると、こう言った。
「君は僕と同じだね。リリス」
「あなた誰?」
レイは誰もがするように当たり前に言った。
「僕かい? 僕は渚カヲル。君と同じく仕組まれたパーツの一つさ」
少年はそれだけ言って、ゆっくりと背を向ける。
去っていく少年の背を見ながら、レイは静かにつぶやく。
「違う。私は道具じゃない」
538受験者:2005/05/08(日) 01:31:02 ID:???
ミサトのマンションはなくなっていた。
だからミサトは現在、ネルフの宿舎で暮らしている。
ゲンドウの部屋からは出るように先程通達された。
シンジのカードキーでは、もう開かなくなっていた。
だからシンジは、ネルフ内にある宿舎でこれから一人暮らしをすることになる。
ミサトにまた同居をしないかと尋ねられたが、それは断った。
今のシンジには、とてもそんな事できそうになったからだ。
「一人だけの部屋…か」
シンジは誰もいない部屋で独り言をつぶやく。
不思議な空しさが溢れ出てきた。
シンジは、それを寂しいのだと無理やり思うことで封じ込めた。
「お風呂に行こう」
ごちゃごちゃになった頭をすっきりさせたい。
シンジは銭湯に行く事にした。
539受験者:2005/05/08(日) 01:32:28 ID:???
「あ……」
湯船につかる少年を見て、シンジは小さく声を上げた。
その声に気付いたようで少年は「やぁ」と手をあげて返事をした。
シンジには、それがフィフスチルドレンの少年だとすぐに分かった。
本当にレイにそっくりなのだ。
「こんにちは。碇シンジ君」
「僕の名前を?」
「君は色々と謎が多いからね。ネルフで君を知らない者はいないさ。失礼だけど君は自分という存在を、もっとよく知った方がいいよ」
「……そうだね。 えっと、君は渚…カヲル君だよね?」
「カヲルでいいよ。碇シンジ君」
「じゃあ、僕もシンジでいいよ」
そんな改まった自己紹介から、気恥ずかしさで顔を紅く染めるシンジ。
しかしシンジにとって、それは嫌なものではなかった。
「お風呂に入りに来たんじゃないのかい?」
立ち尽くすシンジを見て、不思議そうにカヲルは尋ねた。
そこでシンジは銭湯にいるのを思い出して、やはり恥ずかしそうに声を荒げた。
「え!! ああ、入るよ。入る」
540受験者:2005/05/08(日) 01:33:44 ID:???
湯船につかったシンジはカヲルへと語りかけていた。
もともと喋るのは得意ではなかったので、調子はたどたどしい。
それでもシンジはカヲルと喋った。
カヲルなら自分の悩みを解決できる。
そんな気がしてならなかったのだ。
しかし、先程まであんなに考え込んでいたのに、カヲルと喋っているとそれを忘れてしまいそうだ。
シンジは、そんな不思議な高揚感で包まれていた。
「君は何を悩んでいるんだい?」
「え…」
カヲルの唐突の質問に戸惑いの声を上げるシンジ。
何で悩んでいると分かったのだろうと思うよりも先に、口が動いていた。
「僕は…僕が本当の僕だか。前と同じ僕なのか自信がないんだ。変な話だけど…」
「人は常に変わるものさ」
「そうじゃないんだ。そうじゃないんだよカヲル君。説明するのは難しいんだけど…何か違う気がするんだ」
シンジはそう言って顔を伏せた。
カヲルは、そんなシンジに微笑むと、湯船に沈むシンジの手と自分の手を重ねた。
「シンジ君と僕は同じ存在だけど」
「え?」
「だけどその成り立ち、レゾンデートルは違う。僕が全てを仕組まれた存在なら、君は純粋が故のイレギュラーだからね。だからなのかもしれない…」
「何が?」
シンジはそう言わずにはいられなかった。
カヲルは、しっかりとシンジの目を見つめると、そのままの笑顔で言った。
「お互いに惹かれあう理由さ」
カヲルはそう言うと湯船から上がって行った。
後に残されたシンジは、熱で顔を紅くしながら湯に浸かっていた。
541受験者:2005/05/08(日) 01:34:27 ID:???
惚けた様子で銭湯から出たシンジは、廊下でばったりとレイに出会った。
レイはシンジの事を、じっと眺めたまま立っていた。
シンジもレイの目から、目を離せなくなっていた。
「…………」
二人して黙って見詰め合っていた。
息をする間も惜しんで眺めていた。
そしてレイが口をあけた。
「おかえなさい。碇君」
レイはそれきり何も言わなかったが、シンジはそこで、初めて自分は帰ってきたんだと深く実感した。
シンジの横をすり抜けていくレイ。
思わずシンジはレイを呼び止めた。
「あ、綾波…」
「何?」
「ただいま」
542受験者:2005/05/08(日) 01:35:13 ID:???
シンジが部屋に戻ると、時間はすでに遅くなっていた。
特にする事もないので、もう眠ろう。
そう思い、ベットに入りこむ。
「…………」
沈黙が耳に痛い。
誰もいない部屋は静かだった。
静か過ぎた。
それが気になってシンジは眠れなかった。
そして何をするわけでもなく横になっていると、嫌な事ばかり思い出してくる。
「…………………」
バッとベットから起き上がると、外の自動販売機まで何か飲み物を買いに行くことにした。


1「あ、アスカ」
2「あ、綾波」
3「あ、父さん」
4「あ、ミサトさん」
5「あ、リツコさん」
6「あ、副指令」
7「あ、カヲル君」
543受験者:2005/05/08(日) 01:39:04 ID:???
>>531
お陰さまで合格者となり、それなりに多忙な毎日をおくらさせていただいております。
お気遣いありがとうございます。


今回、遅れてスミマセン…
544名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/08(日) 01:39:36 ID:???
乙です。

どれでもかなり面白くなりそうだし、ゲンドウや冬月やリツコにも惹かれるが
ここは1で。眠りから覚めたアスカの反応が知りたい。
545名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/08(日) 01:41:57 ID:???
6。
それが最低クオリティw
546名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/08(日) 02:04:04 ID:???
敢えて触れないでおいたのにw
547名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/08(日) 03:07:47 ID:???
1がいいなぁ
548名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/08(日) 13:36:24 ID:???
3で
549名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/08(日) 18:02:43 ID:???
2を希望します
550名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/26(木) 05:39:11 ID:B3DuLXvw
いっそのこと7でいっちゃえ
551名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/26(木) 06:51:42 ID:???
8.「あ、母さん」
552受験者:2005/05/29(日) 21:01:52 ID:???
すみません。
宿題が厳しくて、ちょっと書けない状態っす。
本当にゴメンナサイ。
来週には絶対…きっと…多分…もしかしたら……
553名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/05/30(月) 00:58:15 ID:???
(´-`).。oO(のんびり待ってますんで。いつも乙です)

1で。
554受験者:2005/06/04(土) 21:35:55 ID:???
「あ、アスカ」
自販機の明かりだけがぼんやりと辺りを照らす休憩室で、アスカは一人座っていた。
丸め込んだ背中は、いつもの、というかシンジ知っているアスカにしては随分と小さなものに見えた。
しかし、シンジは久しぶりにアスカと会話できると思い、その背中に言葉を続けた。
「退院できたんだ。よかったね」
アスカは何の返事もしない。
ただ、微かにだが何かを呟いているようだ。
「―――――きてんのよ」
「え、何?」
シンジはその言葉を聞き取ろうと一歩アスカへと近づく
そのまま手が届く位置までシンジが近づいた時だった。
「なんでアンタが生きてんのよ!!!」
突然アスカは立ち上がると、近くにあった灰皿を手に取り、シンジに向かって投げる。
尻餅をつく形でそれを避けたシンジは、最初はポカンと何が起こったのかを確認するように呆けていたが、アスカが殴りかかるように手を振り上げたのを見て、慌ててアスカから離れた。
「負けない。私は負けてない!!」
錯乱したアスカはシンジに拳を振るう。
それはシンジがいつも貰うビンタよりも暴力的で、しかし精細さの欠けたものだった。
後ろに下がりながら、なんとかそれを避けていくシンジ。
しかし、次第にシンジの背後に壁が迫り、ついにはシンジの背中とぶつかった。
今度のは避けられないと目を瞑ったシンジだったが、パンチは飛んでこなかった。
何が起こったのかと目を開けたシンジに見えたのは、膝を突いて座り込んだアスカの姿だった。
「私は弐号機のパイロットなのよ。エースなの!! それがアンタなんかに助けられるなんて…」
シンジは黙ってアスカの罵声を聞いていた。
その怒声の中に、少しながら涙声が混じっているのを感じながら。
555受験者:2005/06/04(土) 21:36:59 ID:???
「分かっているよ」
カヲルは誰もいない壁に向かってそう言った。
しかし、カヲルにはその空間に浮かんでいる幾つかの黒いモナリザが見えていた。
「人は進化しなければならない」
「来たるべき試練の時のために」
「そして導かれなければならない」
「より貴き者達によって」
「ならば私たちが導こう」
「それが人類の進むべき姿である」
高圧的な物言いをするモナリザ達を前にして、カヲルもいつもの微笑がない。
その場は何か重たい雰囲気が支配していた。
「約束は守るさ。それは僕のためでもあるからね」
「その時は近いぞ」
そしてモナリザは消えた。
「そうだね。約束の時は近い」
その言葉と共に、カヲルの部屋に警報の音が鳴り響いた。
556受験者:2005/06/04(土) 21:37:47 ID:???
警報の音がネルフに響き渡った瞬間、アスカは弾かれた様に走り出した。
シンジの事を尻目にして、近くにあったエレベーターに飛び込むように入ったアスカは思わず顔をしかめた。
そこにレイがいたからだ。
鼻を啜って目の端の涙を必死に片付けると、アスカはなるべくレイとは目を合わさないように努めた。
「…………」
「…………」
そして、なんとなく気まずい雰囲気にアスカは苛立ちを覚える。
アスカの方には何も話す事はないし、話したいとも思っていないのだが、それでも沈黙が耳障りだった。沈黙に押しつぶされそうだった。
「…………」
「…………っ!!」
我慢できなくなりアスカはレイの方へと振り返ったが、結局何も言わずにまた前に向きを直す。
その時だった。
レイの方から声をかけてきたのだ。
「心を開かなければエヴァは動かないわ」
珍しい事もあるんだなと一瞬思ったが、それよりもアスカはその内容に激怒した。
「私が心を閉ざしているというの!?」
「違うの?」
「……くっ」
そう言われて反論できない自分がいる事に、アスカは腹立たしかった。
だから嫌味でその言葉に返す。
「あんたみたいな人形に注意されるなんて私もお終いねっ!!」
ケージにたどり着いたエレベーターから逃げ出すようにしてアスカは降りていった。
「私は……人形じゃない…」
そのレイの呟きは、まるで自分自身で、そう信じ込もうとするかのようなものだった。
557受験者:2005/06/04(土) 21:38:48 ID:???
シンジがケージに辿り付いた時、そこでは睨みつけるアスカと、それを気にもしないカヲルの姿があった。
「ちょっとアンタ、どきなさいよ」
「何故だい?」
「それは私の弐号機だからよ」
「じゃあ僕はどうやって出撃するんだい?」
「知らないわよっ!!」
弐号機のエントリープラグの前で押し問答をはじめるアスカとカヲル。
それを予想していたのか、慌ててやってきたミサトはそんな二人の姿を見て思わず頭を抱えた。
この使徒襲来はネルフの予想していた以上に早すぎた。
使徒に対して予想なんてものが意味のない事だと、だいぶ前から分かっていたはずなのだが、それでもこんなに早いとは思っても見なかったのである。
そのためアスカにはまだカヲルの説明はしていなかった。
折を見て、アスカのシンクロテストをもう一度試してからでも、そんな考えでいたのが甘かった。
ミサトは少しだけ思案した様子で二人を見つめていたが、決心を固めたようで、ゆっくりとアスカに近づいていった。
「アスカ。その事なんだけど…」
「何よ!!」
今にも飛び掛りそうな剣幕でアスカがミサトに振り向いた。
思わず悲痛に顔を歪めそうになるのを堪え、努めて真面目な、まるで機械のような顔をしてミサトは言った。
「あなたはまだ病み上がりだから…今回はそこの渚君が出撃するの。だからアスカはお休みよ」
それを近くで聞いていたシンジには、それが何を意味するのかが分かった。
そして、シンジでも気付く様な事をアスカが気付かないはずがなかった。
シンジはアスカが酷く怒ると思ったが、実際はそうならなかった。
アスカは悲痛に顔を歪ませると、一言「嫌よ」と言って、ふらふらとケージから抜け出して行く。
ミサトはエントリープラグに乗り込むカヲルと去っていくアスカを見比べてからシンジを見た。
そしてシンジもミサトを見た。
「シンジ君。今回はあなたも待機なの。だからその…」
「僕はアスカを追いかけます。だからミサトさんは使徒に専念してください」
「悪いわね」
シンジはアスカの後を追って走り出した。
558受験者:2005/06/04(土) 21:39:44 ID:???
「まずはパレットライフルで様子を見て」
出撃した弐号機と零号機へ指示を飛ばすミサト。
光の輪の形をした使徒は何の動きも見せないが、この前の戦いのようには油断しないと心に強く誓っていた。
「あの使徒の反応は周期的にオレンジから青に変わる。まるでわざと不安定にしているかのように…」
リツコが使徒のデータを見ながら呟く。
「だったらどうなのよ?」
ミサトはメインモニターからは目を離さずにリツコに問いかける。
今は少しでも情報が欲しい。
「分からないわ。でも、もしかしたら…」
「もしかしたら?」
「あの使徒は自分の形質を自由に変化させる事ができるのかもしれない」
「つまり違うものになれるって事?」
ミサトの頭では、今の情報、今までの情報を基に使徒の動きを幾つかシミュレートしている。
しかし、その考えがまとまらない内に使徒は動きを見せた。
「避けて!!」
使徒は紐状に姿を変えると真っ直ぐに零号機へと突進する。
しかしミサトの掛け声が速かったため、レイは何とかその体当たりを避ける事ができた。
そして零号機は、無防備な状態となった使徒の体を手で掴むとパレットライフルの零距離射撃を浴びせる。
しかし、悲鳴を上げたのはレイの方だった。
「零号機、使徒からの浸食を受けています」
「左腕切断、急いで!!」
マヤはミサトの命令を受けて、すぐに左腕を切断した。
その瞬間、レイが再び悲鳴をあげた。
ミサトはレイの悲鳴をかき消すように大声で次なる命令を出す。
「渚君、レイを助けてあげて」
カヲルは使徒を牽制しながら零号機に近づき、引きずるようにして使徒から零号機を離す。
しかし、使徒はそれを見逃すまいとカヲルへの突進を始めた。
カヲルは零号機を弾き飛ばすように捨て、自分はその反動で横に倒れ使徒の攻撃を避ける。
ギリギリの所を掠めるように使徒が弐号機の横を通り抜けた時、使徒は唐突にUターンをし、放り出された零号機へと目標を変えた。
559受験者:2005/06/04(土) 21:40:54 ID:???
避ける事もできずに零号機の胸部に使徒が突き刺さる。
その途端、まるで葉脈のような筋が零号機の胸部を中心に広がっていった。
カヲルはすぐさま立ち上がると、プログレッシブナイフで使徒を切りつけにいく。
だが、刃は撥ね付けられ、まるで歯が立たない。
むしろその攻撃で苦しんでいるのはレイであった。
ミサトはカヲルに後退を命じて態勢を立て直そうとするが、使徒を倒すための案は見当たらない。
「自らの形質を変えるのはエヴァと同化するため? エヴァになるつもりなの?」
リツコの驚きの声が聞こえた。
「どうすればいいの、リツコ?」
「それを考えるのが貴方の仕事よ」
冷たく返されたミサトは顔をしかめて、親指の爪をかじる。
一体、どうすれば。
何も思いつかないと頭を悩ませていると、おもむろにカヲルが動きだした。
使徒の体を両手で掴んだのだ。
当然のように弐号機の方にも使徒の侵食が始まりだす。
「何をしているの渚君!!」
しかし返事は返ってこなかった。
560受験者:2005/06/04(土) 21:41:52 ID:???
仄暗く、紅い、そんな場所だった。
「僕はもうすぐアダムに辿り着ける」
カヲルはそう言って目の前の相手に語りかける。
その相手はシンジのような、それでいてカヲルのような姿をしていたが、カヲルにはそれがシンジでもカヲルでもない事が分かっていた。
「でも君のやり方では辿り着けないよ。このエヴァと一つになってもアダムまでの道は開けない」
カヲルがそう断言すると、相手はすんなりとそれを認めた。
「そうかもしれないね。だけど本当にお前ならアダムに辿り着けるの?」
「辿り着けるよ。これはリリンとの約束なんだ」
「約束?」
「そう、約束。僕とアダムを会わせるかわりに、数人のリリンをインパクト時に導いてあげるんだ」
「導く?」
「インパクトの中心にね。彼らは完璧なリリンになりたがっている。そしてその願いを自分たちで叶えたいと思っているのさ」
「それはとても虚しい事なのに」
「そう。それでも彼らは心の補完を求めるのさ。どうだい、僕に任せてくれるかい?」
「前の奴は、誰か違う者に任せる気だったみたいだけど…まぁいいよ。僕は君に任せる」
そう言ってカヲルの目の前から相手の姿が消えるのと、使徒が消失したのは同時だった。
561受験者:2005/06/04(土) 21:42:40 ID:???
「まただって言うの!!」
ミサトは拳を思い切り叩きつける。
使徒は勝手に消失していく。
自分なんて存在はまるで無視。いる必要がない。
収容されていくエヴァを見ながら、ミサトは悔しさで胸が一杯になっていた。
しかし、それと同時にミサトは、この現象について深く考えを巡らしてもいた。
「なんで使徒が消えるのよ」
エヴァに接触したから?
いや、それならばアスカが精神汚染を受けた時やレイが浸食されている時に消えているはずだ。
となると…。
「―――ト、ミサトったら」
「え? 何リツコ」
「何リツコじゃないわよ。エヴァの収容は終わったわよ」
「え、ああ。分かったわ」
あと少しで答えが出せそうな気がしたのに。
ミサトは仕方なく作業へと戻った。
562受験者:2005/06/04(土) 21:44:15 ID:???
「どこに行ったんだろう」
アスカの後を追いかけたシンジはネルフの廊下を彷徨っていた。
完全に見失った。
「アスカー!!」
先程から、とりあえず声を上げながら走り回っているが、一向に見つかりそうな気配はない。
「あれ…今」
シンジの耳に微かだが聞こえた。
くぐもった泣き声。
「…あそこからか」
そこは前にリョウジがネルフで使っていた仕事部屋だった。
意識したわけではなかったが、シンジは辺りに気付かれないように、そっと部屋へと入る。
いた。
アスカはリョウジのイスの上で膝を抱えて泣いていた。
後姿しかシンジには見えなかったが、それでも泣いているのだとすぐ分かった。
「分かってたのよ、このままじゃエヴァのパイロットから降ろされる事くらい。分かってた……でも!!」
シンジが来たの肌で感じたアスカは、心の内を吐露するかのように言葉を吐き出した。
「どうしてそんなにエヴァに拘るのさ」
さっき休憩室で会った時のように怒鳴り散らすわけでもなく、純粋に悲しみを漏らすアスカを見てシンジは当惑せずにはいられなかった。
こんなアスカを見るのは初めてだ。
「エヴァが私の全てだからよ」
「そんなわけないよ」
「でも、私は良い子じゃなきゃいけなかった。そうじゃなきゃママはママをやめるって…」
リョウジならこんな時、なんて言うのだろう。
シンジは今はいないリョウジの顔を思い浮かべて、自分の不甲斐なさを呪った。
「エヴァってそんなに良いものなのかな。……僕はエヴァが怖い。僕の中の何かが変わっていくような気がして」
アスカは何も言わずにシンジの言葉を聞いていた。
そしてシンジはもう一度同じ言葉を繰り返した。
「怖いんだ」
563受験者:2005/06/04(土) 21:47:44 ID:???
その後、何も語らずにアスカとシンジはお互いの部屋に帰った。
シンジは酷く疲れていたため、今度こそは寝る事ができそうだと思ったが、それが心地よい眠りになるとは到底思えなかった。
ベットに倒れこむようにして横になると、すぐに瞼が重くなっていった。
今日はとても長い一日だった。薄れていく意識でシンジがそう思った時、シンジは完全に眠りについていた。
次の日。
シンジがお昼頃に目を覚ましすと、ネルフではちょっとした騒動が起きていた。
ネルフからアスカの姿が消えたのだ。
ミサトは「きっと家出だから。頭を冷やしたらすぐに帰ってくるわよ」と言っていたが、シンジにはそうは思えなかった。
アスカはエヴァから離れられない。
だからもし、アスカが本当に家出したのなら二度と帰ってこないだろうと考えている。
そしてミサト自身もそう思っていた。が、だからこそアスカはネルフから家出なんて事をするとも思えない。
アスカはネルフ内のどこかに居るはずだというのがミサトの考えである。
そのため、アスカの事は諜報部に任せておけば良いと思っている。
しかし、シンジはそういう風には割り切れないでいた。
「心配なのかい?」
「え? …うん、まあね」
カヲルが心配そうにシンジの顔を覗いた。
「そうか。今日はシンジ君に話があって来たんだけど止めた方がいいかな?」
カヲルの改まった言い方に違和感を感じながらも、シンジは首を横に振った。
「大丈夫だよ。僕が心配したところで何にもならないしね」
「そうかな? 君はもっと自分の力を信じればいいのに」
「僕には何もできないよ」
「それは君がそうしているのさ」
「僕が?」
シンジが驚いたようにカヲルの顔を見る。
カヲルは微笑でそれを返した。
「今の君は何だってなれる。そう、僕が望むものにだってなれるはずさ」
「カヲル君の望むもの?」
カヲルは声を出さずに頷くとシンジに背を向けた。
「さよならだよ、シンジ君。それが言いたかったんだ」
そう言って歩き出すカヲル。
564受験者:2005/06/04(土) 21:49:17 ID:???
1「え?」シンジはカヲルの言った言葉の意味も分からず、ただ立ち尽くして、去っていくカヲルを見ていた。
2「待ってよ。カヲル君!!」シンジはカヲルの後を追いかけ始めた。
3「カヲル君の望むものって何?」シンジは去っていくカヲルの背中に大声で尋ねた。
4「さよなら…」何故だか分からないけれど、シンジの口からもそんな言葉が零れ落ちた。
565名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/04(土) 21:51:10 ID:???
2
566名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/05(日) 20:40:33 ID:???
>>564
乙です。でも「モノリス」っす。

3でおながいしますっす。
567名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 02:12:56 ID:???
乙です。

4がいいな
568名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/06(月) 03:41:22 ID:???
オッテュ
4希望です
569名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/08(水) 23:22:47 ID:???
2きぼんぬ
570受験者:2005/06/27(月) 02:26:23 ID:???
>>566
自分で書いたはずなのに、読んでみたら激ワラタ





orz …スンマセン
571受験者:2005/06/27(月) 02:27:08 ID:???
「待ってよ。カヲル君!!」
シンジはカヲルの後を追いかけ始めた。
目の前を行くカヲルは、別段走っているようには見えない。
しかし、いくら走ってもシンジは追いつけないでいた。
「さよならってどういう事なの。カヲル君!!」
「僕は、僕達はやっと帰れるんだよ」
そう言って微笑むカヲルの顔をシンジは見た。
身体ごと振り返ってシンジを見るカヲルの姿を見た。
シンジは目を疑ったが、それでも見てしまったのだ。
カヲルは浮いていた。
シンジの方を振り返ってもなお、そのスピードは衰えることなくシンジとの間をしっかりと保っている。
「カヲル君!?」
「永遠とも言える魂の受け継ぎが終局へと辿り着く。そして僕はこの心を彼に返す事ができるんだ」
そのまま廊下を走りぬけ、扉を通り抜けるとケージにでた。
「カヲル君?」
カヲルは弐号機の前で立ち止まっていた。
やっと止まってくれたと安心したシンジだったが、その安堵が早とちりだった事を知る。
「弐号機が動いてる……カヲル君なの?」
誰が動かしてるのかは分からないが、弐号機はのっそりとした動きでケージの中で立ち上がっていた。
そして腕を上げると、そのまま床を突き破る。
「なっ!!」
その瞬間、ネルフの中に非常警報が鳴り響いた。
カヲルはシンジの方へと微笑を向けると、弐号機と共に穴の中へと進んでいく。
「ダメだ。行っちゃダメだ、カヲル君」
凄く嫌な感じだ。
急激に増した生々しい感覚が、シンジを怯えさせていた。
572受験者:2005/06/27(月) 02:27:57 ID:???
「何があったの?」
また使徒なのだろうか。
ミサトは少しだけウンザリとした気持ちで発令所へと入った。
「それが葛城一尉。大変ですよ。弐号機が暴走して、現在はセントラルドグマを降下中です」
「弐号機が!? パイロットは誰?」
予想だにしなかった返事に驚きの声を上げたミサトはマコトに詰め寄る。
使徒ではなくエヴァによってサードインパクトが起こされるなんて皮肉にしてはタチが悪い。
「現在、モニターを準備中です。あと30秒ほどで映ります」
シゲルがそう言うと、ミサトは黙ってモニターを見つめた。
「6…5…4…3…2…1…映ります」
「アスカっ!!」
弐号機のコックピットにはアスカが蹲る様にして乗り込んでいた。
「アスカ、聞こえてるの? アスカ!!!」
ミサトはマイクに向かって叫び声をあげるが、アスカはまるで聞こえていないようで反応しない。
「アスカが動かしてるわけじゃない?」
「そうみたいです。アスカのシンクロ率は3%しかありませんから…」
マヤがデータを見ながらミサトに言った。
今のアスカのシンクロ率では、動かすどころか起動させる事すら難しい。
「前の戦いで使徒に浸食されていたの?」
「でも、使徒の反応は見られません」
必死に計器と睨めっこするマヤだったが、ミサトはそんな物を当てにしないようにしていた。
「分かりゃしないわよ。16使徒もそうだったもの」
「使徒の可能性を完全には否定できないけど……検査は入念にしたのよ」
リツコが不思議そうに呟いた。
「でも、実際に弐号機は、ああして動いているのよ。シンジ君はどうしてる?」
シンジには荷が重いと思うが、弐号機暴走の原因が使徒による浸食の可能性がある限り零号機は使えない。
となると、必然的にシンジしか動けないのである。
573受験者:2005/06/27(月) 02:28:55 ID:???
「シンジ君ならすでにエヴァに乗って追撃に向かってます」
「なんで?」
「ひっ」
ミサトの声色に、マコトは小さく悲鳴を上げた。
ミサト自身も、自分でも恐い声が出たなぁと思った。
だが、あまりにも準備が良すぎる。
ゲンドウの方をちらりと見上げる。変に勘ぐってしまう自分がいた。
「たまたまケージに居合わせてたのよ。……それとも必然なのかしら?」
周りの人間はリツコの言葉の意味を深く理解していないようだったが、リョウジの残したデータで事情を知るミサトにはリツコの言わんとしている事が何となく伝わった。
「…そんなの今はどうでもいいのよ。通信をシンジ君と繋いで。それと全体の映像もヨロシク」
分かりましたとマコトがすぐさまキーを打ち込み始める。
「通信が繋がりました」
シゲルの声とほぼ同時にミサトはマイクを手に取った。
「シンジ君、聞こえる?」
「ミサトさんですか! カヲル君が、カヲル君が!!!」
「落ち着いてシンジ君、渚君がどうかしたの?」
「弐号機を使って暴走してるんです」
「渚君が?」
モニターには弐号機の中で蹲るアスカが映し出されている。
中にいるのは断じてカヲルではないのだ。
しかしミサトは、そのシンジの言葉を聞き、頭の中で幾つかのピースが組み合わさり形になっていくのを感じた。
シンジとカヲルに接触した使徒が消えた理由。
二人の共通点。
「セントラルドグマでATフィールドの反応を確認」
「弐号機?」
問いかけたミサトだったが、次にマコトが答えるであろう言葉は分かっていた。
「いえ、パターン青。使徒です!!」
そう、渚カヲルは使徒なのだ。
モニターに、カヲルと弐号機が悠然と進んでいく姿が映された。
574受験者:2005/06/27(月) 02:29:59 ID:???
『アスカっ!!』
アスカは暗闇の中、膝を抱えて座っていた。
そして誰にも聞こえない声で呟く。
「もう誰も私を必要としない」
『アスカ、聞こえてるの? アスカ!!!』
「捨てられちゃったんだ」
苛立たしげに通信が切れると、エントリープラグの中は静寂で支配された
ひんやり底冷えするような寒さがあたりを包み込み、生命を持つアスカを孤立させていく。
「……寒い」
誰もアスカを助けるものはいない。
アスカが自分でそうしたからだ。
弐号機の狭いエントリープラグの中、アスカは闇へと落ち続ける。
心が死んでいくのだ。
アスカにはそれが分かった。
振動がエントリープラグの中にいるアスカの体を揺らした。
「動いてる? 弐号機が……?」
自分が動かしていないのは分かっている。
それが原因で捨てられたのだから。
そもそも外部からの操作なんて、できないのはずである。
では誰が? 暴走?
幾つかの考えが浮かんできたが、アスカには確実に分かる事が一つだけあった。
「ここはもう…私の場所じゃないんだ」
アスカの瞳から一粒の涙が零れ落ちた。
「ママ…」
激震がアスカを襲い、意識を奪い去っていった。
575受験者:2005/06/27(月) 02:31:50 ID:???
「カヲル君!!」
底へ底へと向かっていくカヲルを見つけたシンジは、掴まえようと初号機の手を伸ばす。
その初号機の手を抑えるように掴むもう一つの手。
弐号機だった。
「なんだよ一体。邪魔をするな」
悪態と共に、シンジは右足で弐号機を蹴り離そうとする。
しかし弐号機は手を離すまいと、もう片方の手で初号機の胴を掴み、抱かえこむ。
「待っていたよ、シンジ君」
追ってきた初号機を見てカヲルが微笑んだ。
そのいつもと変わらないカヲルの微笑みが、今のシンジには酷く不似合いに思えた。
「どうしてだよカヲル君!!」
「エヴァは僕と同じ体でできている。僕もアダムより生まれし者だからね。魂がなければ同化できるんだよ。今の弐号機は自ら魂を閉じ篭めている」
シンジは、カヲルが何を言っているのか全く分からなかった。
それは焦りや混乱があった事もあるが、例え平時でも分からなかっただろう。
しかしシンジはその言葉の意味を知る事になる。
シンジはプログナイフを取り出すと、弐号機めがけて振り下ろそうとした。
しかし、それを阻止するように弐号機が上体をあげる。
弐号機の体で弾かれた初号機の腕が、カヲルの方向へと向かっていった。
危ないと思う暇もなかった。
そしてシンジは知るのだ。カヲルの言葉の意味を。
「ATフィールド…」
シンジの持つプログナイフからカヲルを守るようにして赤い光の壁が現れる。
それはATフィールドだった。
今までの行動を考えれば確かに人間とは思えない行動だったが、それでもシンジは信じていなかったのだ。
カヲルの出すATフィールドをこの目で見るまでは。
576受験者:2005/06/27(月) 02:32:34 ID:???
そう。君達リリンはそう呼んでるね。何人にも犯されざる聖なる領域、心の壁。君なら分かるだろ? ATフィールドは誰もが持つ心の壁なんだよ」
「そんなの分からないよ!!」
その言葉に残念だという風な顔をしたカヲルは、初号機に背を向けるとセントラルドグマの降下を速めた。
「ヒトの定めか。ヒトの希望は悲しみに綴られている…。でも、君ならば…シンジ君」
「待って、カヲル君。くそっ!!」
シンジは初号機を抱きかかえる、弐号機の背中にプラグナイフを突き立てようと手をあげた。
『待ってシンジ君、弐号機にはアスカが乗っているのよ』
「えっ」
ミサトの通信を聞いてシンジの手が止まる。
その隙を突くように弐号機が初号機を壁の方へと押し込んだ。
「ぐわぁぁぁぁ」
壁に触れた背中から火花が飛び散る。
シンジは暴れるようにして弐号機から逃れようとするが、弐号機は初号機を離さなかった。
『シンジ君、大丈夫? 体制を立て直して!! もう少しでターミナルドグマに到達するわ』
「ぐうぅ……アスカ」
今のシンジにミサトの声は聞こえていない。
聞こえていたとしても、どうする事もできないのだが。
そのまま着地に備える事ができず、ターミナルドグマの床へと追突した初号機と弐号機。
すぐさま起き上がった弐号機は、倒れこんだ初号機の上に乗りかかる。
カヲルはそんな初号機を少しだけ寂しそうに眺めると、暗闇の奥へと進んでいく。
しかしシンジには弐号機しか見えていなかった。
「アスカ……そんなに僕が憎いの?」
『シンジ君、弐号機は使徒に浸食されている可能性があるわ。エントリープラグは傷つけないように弐号機を行動不能にして頂戴。急いで」
「弐号機を…倒せるのか?」
頭上に輝くライトを背中から浴びた弐号機の黒いシルエットを見て、シンジは体が竦んでいくのを感じた。
血はサーっと引いていき、歯がカチカチと音を立てる。
恐怖が体を支配し始めた。
577受験者:2005/06/27(月) 02:34:13 ID:???
どうしたのシンジ君。立ちなさい』
頭の中にトウジの姿が浮かび上がった。
しかし、その体は惨い程に傷ついていた。
「うっ」
思わず吐きそうになり口を塞ぐ。
「僕には…できない」
『何を言ってるの!? 無理でもやりなさい。サードインパクトが起こるのよ!!』
「それでもいい!! 他人を傷つけるくらいなら、その方がマシだ!! 僕はもう嫌なんだ。大切な仲間を殺すなんて…」
『シンジ君…』
ミサトは、シンジが第13使徒、鈴原トウジの事を言ってるのが分かった。
モニターに一瞬だけ映し出された、エントリープラグから出てきたと思われる人影、やはりあれはシンジであったのだという確信と共に。
「世界の平和を守る。そんなものはどうでも良かったんだ!! 僕は…僕はただ、皆が褒めてくれるから、必要としてくれるからエヴァに乗ってたのに。それなのに…」
『…甘ったれた事言わないでよ!! 他人を傷つけるのは嫌? そりゃ誰だって嫌よ。だけど他人を傷つけなければ私達は生きていけない。お互いに傷つけあって、そして助け合って。人生って、人間ってそういうものでしょ。
私と加持君はそうだった。でも、加持君はもういない。でもアスカはまだ生きてる。シンジ君、今アスカを救えるのは貴方だけなのよ。なのに…また見殺しにするの? 鈴原君のように』
シンジがキレたように、ミサトもシンジの言葉に怒りを表していた。
今のシンジを見ていると、ミサトは腐っていた自分を思い出して仕方ないのだ。
ミサトの叱咤に、ビクンとシンジの体は震えた。
「ミサトさん…」
いつかの加持の言葉が思い出される。
(彼の命は今や、君の血となり、肉となり、君の中にある。君はトウジ君の命を背負って生きなくてはいけない)
この状態をトウジは何処かで見ているんだろうか。
シンジの中で、トウジが笑ったような気がした。
「うおぉぉぉぉぉぉ」
シンジは吼えると、上に被さっている弐号機を力尽くで押し倒しにかかる。
578受験者:2005/06/27(月) 02:35:12 ID:???
「助けて…」
アスカは暗闇の中、寒さから逃げるように体を縮めていた。
深い深い闇の中に落ちていく。
這い上がる事はできない。
少なくとも一人では。
「誰か助けて」
「アスカ」
その声にハッと顔を上げる。
シンジが立っていた。
「シンジ?」
「アスカ」
「加持さん…それにミサト」
アスカの周りに次々と現れる人々。
アスカは立ち上がって、それに触れようとする。
しかし、アスカが近づけば、シンジ達も同じだけ遠ざかる。
「待って…待って!!」
このまま居なくなってしまうのではないか、またひとりぼっちになるのだろうか。
そんな恐怖がアスカを走らせる。
「アスカ」
「待って!! 私を一人にしないで」
579受験者:2005/06/27(月) 02:37:00 ID:???
巨人が十字の形で打ち付けられていた。
胸には槍が突き刺さり、そこから涙のように赤い液体を流していた
カヲルのはその巨人の目の前にいる。
「アダム、我らの母たる存在。アダムより生まれし存在はアダムに帰らねばならないのか? ヒトを滅ぼしてまで。…ふっ、僕はそれを望んでいたのに。なにを今更」
カヲルはそう言って自分を笑った。
しかし次の瞬間、カヲルはある事に気付き、声を軽く荒げた。
「違う。これはリリス!! 槍によって力を抑えられているがこの感じはアダムではない…。そうか、そういう事かリリン」
カヲルは自分が騙されていたのだと悟った。
かのリリン達は、自分の道案内などに頼っていなかったのだ。
彼らの目的はカヲルの死。カヲルは、使徒の魂がヒトに受け継がれるまでの中途の存在でしかかなかったのだと。
壁の崩れる音が聞こえ振り返る。
弐号機が倒れこんできた。
そしてその後ろから、のっそりとした動きで初号機が現れた。
手を伸ばし、カヲルを掴む初号機。
今度は誰も邪魔しなかった。
「ありがとう。シンジ君。弐号機は君に止めて欲しかったんだ。そうしなければ彼女と生き続けたかもしれないからね」
「カヲル君、どうして」
シンジは今日何度目かになるその質問を言った。
580受験者:2005/06/27(月) 02:38:08 ID:???
「僕が生き続ける事が僕の運命だからだよ。結果、人が滅びてもね。そう…本来はそうなんだ。だけど僕は彼女の元に行くわけにはいかない。それが使徒の意思を裏切る事になってもね」
「どういう事なの、それは? 僕にも分かるように言ってよ!!」
シンジの泣きそうな声に、カヲルは穏やかな口調で答える。
「僕にとってはリリスは還る場所じゃないんだ。そこにはもっと相応しい魂がある」
そう言ってカヲルは隔壁に立っているレイを見た。
レイの事に気付いているのは多分、カヲルとリリスだけだろう。
レイは気配を完全に消してそこに立っている。
「分からないよ!!」
「今の僕には生も死も等価値なんだ。自らの死。それが唯一の開放なんだ」
「何を…カヲル君。君が何を言ってるのか分からないよ!!」
「遺言だよ。さぁ、僕を消してくれ」
「嫌だ!!!」
「気に病む事はないよ。僕の魂の半分は君の元に行く事になる。僕は完全に死ぬわけじゃないんだ。君に委ねるだけなのさ。君は僕達の希望だから」
「うっ…グス…」
「ありがとう。君に会えて嬉しかったよ」
永遠のような一瞬が二人を包み、全ての音や色、時さえも止めて何もかもが消えた。そして。
グシャ
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァ!!!!」
全ての始まりと終わりが訪れる。
581受験者:2005/06/27(月) 02:38:48 ID:???
「使徒殲滅…いや、これは……。セントラルドグマ内に新たなATフィールド反応が……ですがこれは」
「何だって言うの!?」
シゲルの勿体つける様な報告に怒声を上げるミサト。
「ヒトです!!」
「ついに彼が目覚めたのね」
リツコがキーボードから手を離し、モニターを見つめた。
そこには疲れた表情が浮かんでいた。
いや、ここにいる者は、皆同じような表情をしている。
皆疲れているのだ。それも酷く。
「先輩、MAGIがハッキングを受けています!! このスピード…相手は恐らくMAGIタイプ3台以上です」
「第8から第17までのレーダーサイトが沈黙!? どうなってんだ!!」
「強羅防衛線より進行してくる部隊があります!!」
「それと同時に第二東京からA−801の通達が出されましたっ!!!」
まるで合わせたかの様に、ネルフでは警報が鳴り響き、残酷な報告が相次いだ。
ネルフには…いや、もう人類に逃げ場はないのだ。
リツコはゲンドウ達を見上げた。
「どう切り抜けるつもりなのか…お手並み拝見ね」
582受験者:2005/06/27(月) 02:46:52 ID:???
「所詮、人の敵は人という事か。それにしても渚カヲル。彼が単なる鐘つき役だったとはね」
「補完の開始を知らせる始まりの鐘の音だ」
「確かに老人達にとっては重要な役割だったが…彼がそこまで間抜けだとも私には思えないんだが」
「使徒はシンジに興味を持っていたようだ」
「故意、という事か?」
「その可能性もあるというだけだ」
コウゾウとゲンドウは落ち着いていた。
だが、何か手があるわけでもなかった。
諦めという脱力も感じなければ気負いもない。
ただ待っていた。
来たるべき時を。
「ゼーレの計画変更。それもやはりシンジ君かね?」
「そうだろう。老人達は人による進化の促進を望んでいる。シンジの存在はあまりに都合が良い」
自分の息子がそんな重大な局面に立たされるのは、父親としてどういう心境になるのだろうか。
冬月はふと気になって聞いてみた。
「碇、お前はどうするつもりだ?」
「何がだ?」
「分かっているだろう」
「………我々の計画は初めから何も変わりない」
ゲンドウは手袋を取ると、その決意を見せるように己の右手を見せつけた。
右手には一つ目玉の奇妙な生物が融合していた。
それこそがアダムである。
「私はお前に任せるよ。どうするかはな」
583受験者:2005/06/27(月) 02:48:43 ID:???
「ウオォォォォォオオオォォン!!!」
初号機が苦悶の声をあげて吼えていた。
いや、もしかしたら歓喜の声なのかもしれない。
なんとも形容しがたい表情で、初号機はリリスに向かって吼えていた。
初号機が吼えるたびに空気が震える。
恐ろしいと言って震えている。
その時、弐号機の目が光った。
淡い光だったが、それは力強い光だった。
584受験者:2005/06/27(月) 02:49:47 ID:???
走って走って、そしてそのうち暗闇は消えて、辺りは草原になった。
そこに幼い頃のアスカが走っている。
アスカはそんな情景を外から眺めていた。
その状況に気付いたアスカは胸に薄ら寒いものを感じる。
(この景色、この場面……いや、やめて)
「ママ、私選ばれたの。世界を守るパイロットに」
(ダメ、行かないで)
その心の願いとは裏腹に無邪気に走るアスカ。
息を弾ませ、その表情は喜びで包まれていた。
「だからママ。私のママをやめないで」
(忘れてたのに。思い出させないで!!)
少女のアスカが勢い良く扉を開ける。
そこにいたのは……














「大丈夫よ。アスカちゃん。貴方は私が守るから」
「(ママぁ!!)」
585受験者:2005/06/27(月) 02:50:31 ID:???
弐号機が立ち上がった。
そしてタックルを仕掛けるように初号機へ突っ込む。
その突然の行動に初号機は成すすべもなく、そのまま壁際まで押されてしまった。
そこは緊急用に作られた射出口だった。
「ミサト!! 速く射出して!!!」
『え? アスカ?』
「速く!!!」
『わ。分かったわ』
唐突な状況の移り変わりにミサトはついていけないでいたが、アスカの言った通り、緊急射出を行った。
瞬間、弐号機と初号機に物凄いGがかかる。
「ウガアアアアアア」
その途中、壁に擦られ、初号機は苦しそうに悲鳴を上げるがアスカは必死で初号機を押さえつけた。
初号機の装甲が剥がれ、中から人の皮膚な様なものが見えた。
思わずゾッとして手を離しそうになったが、何とか踏ん張った。
油断したらダメだ。一瞬たりとも気は抜けない。
「ママが見てるんだから。無様なところ見せらんないのよー!!!」
初号機の抵抗が強くなったが、アスカも先程よりも強く初号機を押さえつける。
何故か負ける気はしなかった。
そしてその感覚は初号機の装甲がボロボロと崩れ始めた辺りで、確信へと変わっていった。
「外!!」
頭上に光が見えた。
数秒も経たない内に、勢い良く外に放り出された弐号機と初号機。
弐号機は地面に着くとすぐさま立ち上がり、あらゆる状況に身構えてみせた。
みせたつもりだった。
「何よ…あれ……何なのよ!!!!!」
思わず後ずさりするアスカ。
剥がれ落ちた初号機の仮面の下に、碇シンジの顔があった。
586受験者:2005/06/27(月) 02:51:24 ID:???
「やっと来た。ずっと待っていたんだよ」
「ここは…」
シンジは辺りを見回す。
前に来た事がある。
そうだ。第14使徒と戦った時に来たんだ。
そしてあそこに立っているのはもう一人のシンジ。
だが、もう一人のシンジの姿は、前にあった時は同い年くらいだったのに比べ、今回は幼かった。
「ここは君と、そして僕の心の中。そして今は初号機の心の中でもある」
「初号機の?」
「覚醒した僕には体が必要なんだよ。さすがに欠片では収まりきらないから」
そう言ってもう一人のシンジは無邪気に笑って見せた。
どこかカヲルを感じさせる表情だと思った。
「分からない。何を言ってるのか分からないんだ。僕には」
「僕達は一つになるんだ。リリンとなるためにね」
「リリン?」
カヲルもそんな言葉を言っていたのを、シンジは覚えている。
それが何を意味する言葉かは分からないが。
「そう、人がヒトとしてあるための原始の姿。それがリリン。僕達ヒトは使徒なんだよ」
「人が…使徒?」
「そうさ」
「だったら…」
シンジの肩が震えた。
「だったらカヲル君は何で死ななきゃならなかったのさ!! 僕達が使徒ならカヲル君とだって…カヲル君とだって…」
「………さぁ、僕の手を取って」
もう一人のシンジが右手を差し出す。
その掌には、あの紅いビー玉が置かれていた。
587受験者:2005/06/27(月) 02:53:37 ID:???
1 シンジはその手を取った
2 シンジはその手を取れなかった
588名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/27(月) 02:55:45 ID:???
よくわからないけど1。
589受験者:2005/06/27(月) 03:03:46 ID:???
>>588
もしかしてIDスレから来てくれた人ですか。
わざわざどうもサンクスです。
何とか自己解決できました、お騒がせ申し訳ありませんでした。
そして本当にありがとうね
590588:2005/06/27(月) 03:19:05 ID:???
>>589
違う。
ちなみに連投規制はスレではなく板にかかる。
エヴァ板の設定だと、
timecount=15
timeclose=10
だから、板にレスした過去15人のうち、同一IP(自分)が10以上だと規制されるらすぃ。
つまり深夜などの人のいない時間帯に小説などの長文を投下すると、
引っかかりやすい。
ここよりもっと過疎の某板はもっと引っかかりやすい……。
591名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/06/27(月) 03:37:09 ID:???
オッテュ 2キボン
マテ板のことだろうか
592名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/15(金) 01:24:29 ID:???
保守っとく
593名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/16(土) 14:34:40 ID:yZJFccMb
qazqr
594受験者:2005/07/19(火) 01:13:22 ID:???
夏休み前の突然なレポートとテストで手間取っています。
ごめんなさい…
595名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/20(水) 00:51:26 ID:???
大変だな頑張れ
俺も頑張るよ
596名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/07/21(木) 03:29:06 ID:???
>>594
気長に待ってます
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・) 
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +
597399:2005/08/02(火) 06:44:52 ID:???
受験者さんが書けない時にこのスレを保守するのが俺の役目。
というわけで続きを書こうと思うのだが、設定がなにやらこんがらがってるみたい。
みんなの意見を聞きながら整理。
先行者に変身できる半島シンジ
過去の世界に出た瞬間、たまたまそこにいたミサトと入れ替わってしまう
でとりあえずFA。
この後の展開は選択で決めてくれ。

1、そこにいたのは大学時代のリツコ
2、とりあえずリツコに謝罪と賠償を要求する
3、そこにいたのはネルフ時代のリツコ
4、そこにいたのは嫌韓厨のリツコ
5、何か希望があれば
598名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/04(木) 02:00:43 ID:???
1で。

こんがらがりすぎw
599名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/05(金) 11:53:52 ID:???
「ミサト?」

は?
この金髪マッドは何を言っているニダ。
よりにもよって偉大なるウリをアル中と間違えるなんて。
謝罪と賠償を(ry

「大丈夫?変なこと呟いてたけど」

「チョパーリの頭が大丈夫ニカ?ウリをあんな女と間違えるなんて謝罪と賠償(ry」

間違える相手にも程がアル。
ウリと似てる似てない以前に性別とか身長とかなにもかもが違うニダ。
これはウリを妬んだ嫌がらせに違いないニダ。
謝罪と賠(ry

「……ミサト、本当に大丈夫?」

ファビョーン!!
アイゴー!!なんでウリをそんな哀れみの目で見るニカー!!
これは本当に新手の嫌がらせとしか思えないニダ。
謝罪(ry

1、何か希望があれば
600名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 03:45:37 ID:???
1で。







…じゃあ加持登場。
601名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/06(土) 22:58:28 ID:???
もしかして評価板のアレって
602受験者:2005/08/07(日) 02:16:04 ID:???
>>601
はい、アレは僕ですね。
名前考えるの面倒なんでこのままの名前使いました。
ちょうど読んでみたいスレで話題に上がってたものを気分転換のつもりで書きました。
こっちの奴が詰まってて、中々うまくいかなかったんで。



タイトルから最後まで主人公の名前ミスるという致命的ミスを犯しましたが…orz
603受験者:2005/08/07(日) 02:17:38 ID:???
シンジはその手を取った。
紅いビー玉の光がシンジの掌を暖かく包んでいくのを感じられた。
ぼんやりと暖かい、そして安心する。
まるで母の掌のようだ。
気付けば目の前にいた幼いシンジは何処かに消えていた。
しかし今のシンジにはそんな事はどうでも良かった。
シンジは先程までの激高を忘れ、そっと目を瞑る。
思いだす母の暖かい手、あの柔らかい笑み、優しい匂い。
そのどれもがこのビー玉には含まれていると思った。
「シンジ」
後ろから呼ばれてシンジは振り返った。
誰かいる。
だけどその姿がはっきりと見えない。
まるで靄がかかっているようだった。
「シンジ」
もう一度シンジを呼ぶ声がした。
シンジは必死になって目を凝らす。
「………もしかして母さんなの?」
604受験者:2005/08/07(日) 02:19:08 ID:???
「本部の状態は?」
「第六区間まで、すでに侵入されています」
ミサトの質問にマコトは恐い顔をして答えた。
敵はもうそこにいる。
発令所まで来るのは時間の問題である。
「特殊ベークライトで第7からここまでの通路を一斉封鎖。避難勧告も出して」
避難など間に合うはずもない。一斉封鎖なのだ。
頭を生かすために尾は切り捨てる。
ミサトはそんな自分の命令を非常に思ったが、それも仕方ない事だとすぐに気を取り直した。
「少しだけ待ってちょうだい。MAGIがもう少しで取り返せるから」
リツコがミサトの方を、ちらりとだけ見て言った。
皆、リツコの作業を固唾を飲んで見守る。
MAGIの占拠は本部を占拠されるのと同じだ。
ネルフ本部の全てをMAGIが任されているのだから。
MAGIが取り戻せなければ自分達に出来る事など高が知れている。
リツコがキーボードを叩く音だけが発令所に響く。
そして一際大きく、エンターキーを押す音が鳴り響いた。
甲高い電子音と共にディスプレイに映し出されていた赤い汚染域の表示が、みるみると青色に塗り替えられていく。
605受験者:2005/08/07(日) 02:21:38 ID:???
「666プロテクトをかけたわ。これでしばらくは大丈夫なはず」
「よし、ベークライト流して」
活気付いた発令所の中で、ミサトはすぐに指示を出した。
しかし。
「ダメです。もう間に合いません」
マコトが言うのと同時に発令所の扉が前に吹き飛んだ。
そして続く銃声。
「隠れて」
ミサトは反射的に叫ぶとデスクの下へと隠れる。
隠れ遅れた何人かのオペレーター達の悲鳴が聞こえたが、それもすぐに途絶えた。
「対人設備の経費削減、まさかこれを見越しての事だったんですかね」
マコトが皮肉っぽく笑う。
「そうね…あながち間違いでもないかもしれないわね」
ミサトはデスクの下にあるダンボールから銃器を取り出し、すばやく点検をし始めた。
「持久戦に持ちこむしかないか」
こんな装備では勝つ事は出来ない。
ならば時間を稼ぐしかない。
せめて上にいるアスカが戦い終わるまでは。
606受験者:2005/08/07(日) 02:22:36 ID:???
「おりゃあぁぁああ」
弐号機は後ろに大きく足を突き上げた。
背後で滞空していた戦闘機が爆発と共に塵と化す。
そしてすぐさま正面に向き直ると、前にいる戦闘機の尾を掴み、棍棒のように振り回して辺りの戦闘機諸共破壊した。
その姿は正に鬼人。
「もぉ、なんで戦自の戦闘機が。それに通信は繋がんないし……一体どうなってんのよ」
アスカは意図的にシンジ、いや初号機の事は言わなかった。
外に飛び出す事に成功したアスカの視界に広がる不気味で信じがたい映像。
そして襲い来る戦闘機。
アスカは考える事を止め、目の前の敵に専念する事を選んだ。
というよりも逃げたのだ。
考えれば考えるほど恐ろしさが込み上げてくる。
エヴァとは何なのか? という恐怖が。
「エヴァは……エヴァは私を守ってくれる。私を見てくれてる!!」
自分で自分の不審を振り払うように、アスカは目の前の戦闘機をまた一つ叩き落とした。
「くっ、そろそろ電源が」
アスカはモニターに映るカウントを見て悪態をつく。
「いい加減にぃ…」
右腕をぐるっと回して掌を前に振り出す。
「……しなさいよぉ!!!」
アスカと戦闘機の間に赤い壁ができあがった。
可視化できる程の強力なATフィールドである。
戦闘機の砲弾がATフィールドに当たり炸裂する。
爆撃は更なる爆撃を巻き起こし、戦闘機を巻き込み燃え上がる。
「これで終わり?」
目の前にいるあらかたの戦闘機を一掃したアスカは、近くの電源供給用のビルから電源ソケットを取り出し装着する。
その時、ふと地面を這う黒い影に気付いて空を仰ぎ見た。
白い巨体が翼を広げ、円を囲む形で飛んでいた。
「エヴァシリーズ…………完成していたの?」
607受験者:2005/08/07(日) 02:23:34 ID:???
デスクの下から素早く顔を出したミサトは3発程銃弾を打ち放つと、またすぐにデスクの下へと隠れた。
その後を追うように敵の銃弾がデスクを散らかす。
「外の様子はどうなってるのかしら?」
一時の銃撃戦から戻ってきたミサトが独り言のように言った。
その横で、今度はマコトとシゲルが戦自兵に向けて銃撃を行っている。
長い。
ミサトは二人が体を出している時間を見て、そう思った。
所詮、ネルフに勤めている人間は軍人ではないのだ。
装備以前に兵士の質の問題だ。
マヤなど、さっきまで泣き喚いていたくらいだ。
リツコが宥めてくれたお陰で今はノートパソコンに向かって必死に何か打ち込んでいるが。
「こんな事なら日本政府とコネを作っておけば良かったですね」
弾込めにしゃがんだマコトが額の汗を拭いながら言った。
ミサトの頭の中に、無精髭でヨレヨレのシャツを着た男が浮かび上がっていたが、ミサトはその考えを無理して振り払った。
「ええ、でももう過ぎた事よ。今考えなくちゃいけない事は、今、この時をどうするかという事だけ」
思わずミサトの言葉が厳しくなった。
608受験者:2005/08/07(日) 02:24:41 ID:???
「ここにはMAGIのオリジナルがあるから、相手もそう簡単には攻めて来れないでしょうね」
そんなミサトに気を使ったのか、リツコは珍しく楽観的な意見を言う。
確かにMAGIオリジナルは、戦自側にとっては喉から手が出るほど欲しいだろう。
だが、だからと言ってそれで安心だとは言えない。
焼け石に水と言ったところだ。
リツコにも、それは分かっているだろうに。
ミサトはそう思いながらもリツコの言葉にのった。
「それに、そのMAGIを一番理解しているリツコもいるものね」
「あら、それじゃあ私は人質なの?」
リツコが心外だとばかりに、わざとらしく怒った顔をしてみせた。
「銃撃戦じゃあお荷物なんだからそれぐらい良いじゃない」
「酷いのね」
「もし生き残れたら謝罪も兼ねてご飯、おごるわよ」
「じゃあ前に行ったあの高そうなバーで。楽しみにしてるわ」
「………いつも行く居酒屋で良いんじゃない?」
そう言って、二人は見詰め合って笑った。
まるで学生時代に戻ったようにミサトは感じていた。
この前までは立場や仕事といった事で、妙にギクシャクしていたと言うのに。人間、死が近くなると素直になるものだ。
それともこれがセカンドインパクト世代に生まれたものという事なのだろうか? だとしたら酷い時代に生まれたものだ。
奇しくもその時、リツコも同じ事を考えていた。
「撤退し始めた!?」
突然、シゲルが驚きの声をあげた。
ミサトは、そっと扉の方を伺い見る。
確かに戦自兵は撤退を開始していた。
「どういう事?」
このミサトの疑問は、すぐに解決する事となる。
しかし、それは望んでいたものでなかった。
609受験者:2005/08/07(日) 02:26:06 ID:???
「センパイ、画面出せます」
マヤが元気よく声を出す。
戦自兵がいなくなった事で安心した様子だ。
「良くやったわ、マヤ。メインスクリーンに回せる?」
先程からマヤがやっていたのは、外の状況を知る事が出来るカメラを探していたのだ。
戦自兵が突入する際にネルフ周辺のレーダーサイトは破壊されたが、リツコは何処かに戦自が使徒戦偵察のために仕掛けたカメラがあると睨んでいたのだ。
マヤにはそれを探させ、映像を横流しするようにさせていた。
「はい。やってみます」
先程の銃撃戦でデスクやメインスクリーンが故障している可能性もあるが、戦自兵もいなくなったのだし、試してみるのも悪くない。
マヤはノートパソコンとデスクをコードで繋ぐと、デスクに内蔵されいているコンソールを開いた。
「何なの?」
ミサトはその作業を待ちきれずに、マヤのノートパソコンを覗いた。
画面の中では弐号機と巨大な剣を持つ9体の白い巨人が対峙していた。
「エヴァシリーズ……そういう事なのね」
「何がですか?」
「敵は予定を変えたのよ。というより上からの命令で変えざる得なかったのね。本部の占拠から避難へ」
「えっ!? 避難…それって」
マヤの顔が、スーッと青くなった。
610受験者:2005/08/07(日) 02:27:04 ID:???
「補完が行われるなら占拠なんてする必要ないもの。所詮、戦自もゼーレの手駒ってわけね。これ、通信は出来るの?」
「え……あ、はい!!」
ミサトの質問に、慌ててマヤは作業を行う。
「これでできます」
同時にメインスクリーンに画面が映し出される。
「アスカ、聞こえる?」
『ミサト? 今まで何してたのよ!!』
「ごみんごみん。それよりもアスカ、エヴァ量産機は全機倒すのよ」
『ちょっと……まぁそれは別に良いけど、意味が分かんないのよ。意味が』
アスカの怒鳴り声に思わず顔を顰めるミサト。
「理由は後でゆっくり話してあげるわ。これもサードインパクトを防ぐチルドレンのお勤めの一つだと思って。よろしくねん」
『じゃあ一つだけ教えて。……アレは………アレは何なの?』
アスカの言うアレというのは、すぐに分かった。
初号機の事だ。
「シンジ君よ」
『嘘!!』
「本当よ。だから守ってあげて。シンジ君、私達がいなきゃ何にも出来ないんだから」
そういって自分の伝えたい事だけ言ってミサトは通信を切った。
努めて明るい風を装ったのは、ミサトにまだ保護者としてアスカ達に申し訳ないと思う気持ちがあったからかもしれない。
「さぁ。これからが本番よ」
ミサトは画面を睨みつけた。
611受験者:2005/08/07(日) 02:28:02 ID:???
「………ミサトも軽く言ってくれちゃって。全部倒しなさい? 1対9じゃない」
その言葉とは裏腹にアスカの顔に、不敵な笑みが宿る。
「でもいっちょ……やってやろうじゃないぃぃぃ!!!」
先制攻撃と言わんばかりにアスカは弐号機を突進させると、まず一番近くにいた量産機の頭を潰しにかかる。
跳び箱を跳ぶようにして量産機に乗りかかると、顔の上半分が嫌な音と共に下唇へとめり込む。
「erst」
その傍で遅れて動き出した量産機。
それに比べると弐号機の動きは洗練されていた。
サッと量産機の首をプログナイフの一閃が横切る。
「zweit」
量産機の首から真っ赤な鮮血が飛び出し、弐号機の赤いボディをどす黒く染めた。
ゆっくりと倒れるこむ量産機を気にせずアスカは次なる標的に向かう。
ダンっと地面を蹴って上空に飛び上がると、その落下の勢いと共に量産機の顔面にプラグナイフを突き立てる。
プログナイフはその勢いで折れたが、刃はしっかりと量産機を突き刺していた。
「drittっ!!」
使い物にならなくなったナイフを弐号機が捨てると、それを見計らったかのように後ろから量産機が掴みかかってくる。
「なめんじゃないわよぉぉぉ!!」
肩のパーツが開きニードルが飛び出す。
そのニードルが量産機の顔を不細工に縫いつけた。
弐号機は、動かなくなった量産機を振り解くとすぐさま横に跳んだ。
先程までに弐号機をいた場所に量産機の巨剣が振り落とされる。
弐号機は倒した量産機から巨剣をもぎ取ると、力いっぱい剣を横に振るう。
同じく巨剣を振り回す量産機と刃が交わる。
火花を散らしながら弾かれる剣と剣。
巨剣に体を持っていかれ大きく仰け反る弐号機と量産機。
先に動き出したのは弐号機だった。
「funft」
量産機の首が綺麗に切り落ちる。
その時、ピーという電子音がアスカの耳に入り込んだ。
それと同時にコックピットにカウントダウンの表示が映し出された。
612受験者:2005/08/07(日) 02:29:03 ID:???
「何!?」
驚いて電源コードを見ると、別の量産機が巨剣でコードを断ち切ったのが分かった。
「こぉんのぉ」
アスカは重過ぎる巨剣を捨てスピード重視に切り替える。
物凄い勢いで突進すると量産機の顔に掌底を繰り出す。
そしてそのまま倒れこみ量産機の顔面をグチャリと潰した。
「後、三機!!」
時間は、まだ3分もある。
弐号機は一番近くにいる量産機に飛び掛ると、量産機の体を力尽くで壊そうとする。
「うりゃあぁぁぁああ」
ねじ切れる量産機の体。
ちらりと初号機の姿が目に入った。
「バカシンジなんて当てに出来ないのんだからぁぁ」
気合と共に次の量産機に向かって走り出す。
タックルを食らわせ、倒れこんだ量産機の首を圧し折る。
その量産機を、最後の一機に向かって投げつける。
それにぶつかりバランスを崩したところを、アスカの弐号機が駆けていく。
「これでラストぉぉぉおおおぉぉーーーー!!!」
弐号機が量産機の腹を目掛けて突きを繰り出した。
量産機の腹を弐号機の腕が突き破った。
不気味な断末魔をあげ、目の色が消える量産機。
「はぁ…はぁ…はぁ…終わっ…た」
電源はまだ1分ほど残っている。
余裕だった。
そう思った瞬間、アスカは嫌な予感に振り向く。
巨剣がアスカ目掛けて投げられていた。
「まだ動ける奴が!?」
驚きと共に右腕を前に出しATフィールドを広げる。
巨剣はATフィールドにぶつかり止った。
かのように見えた、が。
613受験者:2005/08/07(日) 02:30:04 ID:???
「ロンギヌスの槍!?」
みるみると巨剣は槍へと姿を変えるとATフィールドを突き破り、そのまま弐号機の掌に突き刺さる。
「ぎゃあああぁぁぁああぁぁぁぁ」
高シンクロをしていたアスカは、あまりの激痛に悶え苦しんだ。
制御を失った弐号機がそのまま槍の勢いに手を持っていかれ地面に倒れこむ。
痛みを堪え、急いで立ち上がろうとするアスカだったが、槍が弐号機の掌を通して地面に刺さっていたため、うまく動きが取れなかった。
必死で槍を抜こうとするが、深く突き刺さっているのか全く抜ける気配はない。
まるで意思を持って、そこに刺さっているように感じられた。
その弐号機の周りに倒したはずの量産機が起き出し、わらわらと群れをなし始める。
こうなったら掌を引きちぎるか。
アスカの中で厳しいながらも勝つためのシミュレーションが行われる。
しかし無情にも弐号機の電源は切れた。
「あ!! い……や………」
不気味な笑みを浮かべる量産機達。
思わず恐怖に怯えた声がアスカから漏れる。
3本の槍が弐号機に向かって投げられた。
「アアアアアアァァアァァァァアァアァァァっ!!!」
電源が切れてシンクロも切れたはずのアスカの腹部に激痛が走る。
量産機は、もう動かない弐号機に興味を失ったのか目の前から飛び去って行った。
その先には初号機がいる。
614受験者:2005/08/07(日) 02:31:05 ID:???
ぼんやりと見えていた輪郭が段々と色濃く、はっきりとしていく。
シンジは少しずつ期待が膨らんでいくのが分かった。
「母さん?」
シンジは、よろよろと輪郭に向かって歩き出す。
輪郭が手を広げたのが分かった。
シンジはパッと明るい顔をして、その中に飛び込んでいく。
「やっぱり!! 母さん」
ユイはそんなシンジをそっと抱きしめてくれた。
そしてシンジの耳元で囁く。
「時が来たのよ。契約の時が」
「何?」
言っている事が分からず、思わず顔をあげる。
するとユイの笑顔が見えた。
「その紅いビー玉、コア。人がヒトになる準備が出来たのよ。そう、そしてそれを導くのはシンジ。貴方なのよ」
「母さんが何を言ってるのか僕には分からないよ…」
シンジはますます分からないと、苦渋に満ちた顔でユイを見つめた。
そんなシンジにユイは微笑む。
「全ての心を一つにするの。誰も貴方を傷つける事のない世界。痛みや寂しさのない世界ができるのよ」
「痛みや寂しさがない……」
シンジは呆然とユイの言葉を反芻する。
本当にそんな世界ができるのなら、それは幸せな事なのかもしれない。
「そして、それはとてもとても気持ち良い事よ」
ユイが追い討ちをかけるようにシンジの頭を優しく撫上げる。
シンジは心地よく目を閉じると、そのまま体を預けようとした。
その時だった。
「違う。それは違うよ。シンジ君」
「え?」
聞き覚えのある声が聞こえた。
振り返ると、そこにはカヲルが立っていた。
615受験者:2005/08/07(日) 02:32:31 ID:???
「カヲル君? 生きていたの!!」
あまりの嬉しさに破顔するシンジ。
急いでカヲルの元へ駆け出そうとするシンジだったが、その腕をユイが掴んだ。
「行ってはダメ」
「母さん?」
シンジは訝しそうにユイを見る。
しかしユイはシンジの腕を放してくれなかった。
「確かに心が一つになれば一時の寂しさを埋める事ができるかもしれない。だけどそれは温もりを無くす事でもあるんだよ」
カヲルは悲しそうに、それでいてユイを睨みつけた。
ユイはそんなカヲルの視線をやんわりと受け入れる。
「知りたいのよ。進化の終着点を。真のヒトの姿を。そしてそれが人が生き抜くための道なの」
「僕達はそんな事のためにシンジ君に魂を託したんじゃない。僕達はシンジ君、君に希望を見出したのさ」
シンジにはユイとカヲルの話が掴めず、ただ困惑する事しかできなかった。
「希望?」
「シンジ君は僕らに最も近いヒトであると同時に最も遠い人でもあった。だからこそ僕らが望むものになれる。そう信じたんだよ」
「カヲル君が、カヲル君が僕に望むものって何?」
ネルフでも言っていた。
自分はカヲルの望むものになれると。
シンジはそれがずっと気になっていたのだ。
616受験者:2005/08/07(日) 02:34:31 ID:???
「温もりだよ。心の虚しさを消して欲しいんだ」
「そのために心を一つにするのよ。貴方ならそれが分かるはずよ?」
ユイが可笑しそうに笑った。
だけどカヲルは首を横に振って答えた。
「僕達の心は満たされてなんかいない。人と違って心の隙間を埋めてくれる者がいないからね」
「心の隙間を埋める?」
「例え寂しさや孤独を感じたとしても、他人に傷つけられたとしても、それを埋める事ができるのもまた他人だけなんだよ。だから僕達はアダムに他人を求めた。
でもこれはただの堂々巡りなんだ。アダムと一つになったとしても、また一人の寂しさが襲ってくる。それが分かっていても求めずにはいられなかったけどね。生き物には他人が必要なんだよ。お互いに触れ合う事のできる他人が。それでもまだ君達は一つになろうとするのかい?」
カヲルの哀れんだ視線にユイの表情が変わった。
「しかし人は補完されなければ破滅の道を進むより他にない。より貴きに導かれなければ生きていけない!!」
豹変したユイの顔を見てシンジは恐怖を感じる。
「母さん? ……じゃない!! これは母さんじゃない!!!」
シンジのその叫びに、ユイの唇がニタリと釣りあがる。
そしてその姿が白い化物へと変貌した。
「わぁぁぁぁああぁぁぁぁぁああ」
半狂乱になったシンジは逃げ出そうとするが、掴まれた腕は解けなかった。
「助けて!! 助けてよ、母さん……助けて…



1 助けて父さん!!!」
2 助けて綾波!!!」
3 助けてアスカ!!!」
617名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/07(日) 03:17:51 ID:???
3.じゃあまりに情けないというか、これ以上アスカを痛い目に合わせるというのか。
(個人的には見てみたいんだけど)
2.だと劇場版と同じだね。
スターウォーズと同じ1.でお願いします。
618名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/07(日) 05:59:46 ID:???
アスカに頼ってこそのシンジ君でしょうw
3がいいな
619名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/07(日) 12:22:52 ID:???
レイの出番が少ないんで2
620名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/17(水) 03:54:37 ID:p/pJa+FA
保守
621名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/17(水) 05:35:19 ID:???
3で頼んます
622名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/18(木) 02:31:26 ID:???
亀だけど2!
623受験者:2005/08/25(木) 03:38:28 ID:???
「助けて!! 助けてよ、母さん……助けて…助けて父さん!!!」
シンジは我武者羅に暴れ周り逃げようとするが、怪物の手は力強くシンジを離さない。
そしてもう片方の怪物の手がシンジの持つビー玉を奪おうと伸びる。
それを本能的に感じ取ったシンジは、必死になってビー玉を庇った。
だが、シンジは絶望の表情を浮かべる。
シンジの周りには、他にあと8体の怪物がいたからだ。
そしてシンジの世界も変わっていく。
暗闇が辺りを覆っていく。
光が闇に飲み込まれ、そしてカヲルも消えた。
暗く、寂しい空間に変わっていく。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

エヴァを囲むように9機の量産機は集った。
不気味につりあがる口からは、気味の悪い笑声とふしだらな涎が垂れている。
まるで宴の前の興奮を抑えきれないような様子であった。
量産機と初号機は不可思議な力で、共に宙へと昇っていく。
誰も邪魔する事のない遥か彼方へと。
そして中心に位置する初号機を死と再生を繰り返す人の魂、ティファレトに見立て、空にセフィロトの樹を描く量産機。
ATフィールドがそれを空に映し出す。
時は満ちた。
「……!! ウオオォォォォォォォォ――――――ン」
それを悟ったかのように、今まで無反応であった初号機を叫び声を上げた。
初号機の胸の肉が左右に裂け、そこからあの紅いビー玉、コアが浮き出した。
すると地が胎動するように揺れた。
そして初号機の足元にある地面が紅い閃光と共に噴出する。
その閃光の正体はオリジナルのロンギヌスの槍であった。
ロンギヌスの槍は勢い空へ良く飛び上がり、初号機の前まで来るとピタリと止まった。
そして、まるでそこが自分の居場所であるかのように、初号機の胸のコアへとゆっくりと進んでいく。
624受験者:2005/08/25(木) 03:40:13 ID:???
その状況を司令部のモニターで見ていたコウゾウは思わず唸り声をあげた。
「むぅ。やはりゼーレはシンジ君を器として補完を行うようだな…………おい、聞いているのか碇?」
「今………」
シンジの声が聞こえた気がする。そう言おうとしてゲンドウは口を閉じた。
そんなわけがない。
シンジは今、モニターで映っているアレなのだから。
「迷っているのか?」
コウゾウはそんなゲンドウの中に迷いを見つけ出した。
しかしゲンドウは、そんなコウゾウの言葉を鼻で笑うと席から立ち上がった。
「迷いなど何も…」
「本当にないのか?」
「ない!!」
しつこいとばかりにゲンドウはコウゾウを睨みつけた。
しかし、それが逆にコウゾウに教えてくれた。
ゲンドウは迷っていると。
普段ならばここまで感情を出す男ではないのだ。
「何を迷っている。この時に」
悠長な事をしている暇はもうない。
すでに補完は開始されている。
それでもコウゾウはゲンドウに問いただした。
気心こそ知れなかったが、かつての教師と生徒。
それがコウゾウを突き動かしていた。
625受験者:2005/08/25(木) 03:41:13 ID:???
「ついに待ち望んだ補完の時が来たのだ。今更迷う事などない」
そう言いながらもゲンドウの表情は優れない。
頭の中に浮かぶのはシンジの姿、顔、声、表情。
女性になったシンジを見た時に感じたユイと自分の面影。
短い期間とは言え、一緒に暮らしたあの時間。
止まっていた時が動き出したかのような躍動感を感じさせてくれた。
自分が求めていたものは何なのか? ユイをここまで求めるその理由は?
ユイは唯一、自分を受け入れてくれた。
心の虚空を埋めてくれた。
そう、埋めたのだ。
何もかも分かったかのようなスッキリとした顔立ちになったゲンドウは、黙って待っていてくれたコウゾウを向く。
「………………私は間違っていたのかもしれません」
そのゲンドウの言葉に、コウゾウは笑った。
ゲンドウは仏頂面で押し黙ている。
恥ずかしがっているがコウゾウにも分かった。
この時、かつてユイがゲンドウの事を可愛いと言った気持ちが、コウゾウにもほんの少しだけ分かったような気がした。
「間違いに気付いたのなら、それでいいんだろう」
「冬月………先生?」
コウゾウの周りに淡い光が漂い始めた。
「頑固なお前が新たに導き出した答え、聞いてみたかったな」
「あとで教えてあげますよ」
「楽しみにしているよ。もう行かなくてはな。ユイ君が呼んでいる」
パシャッ
コウゾウの姿はオレンジ色の液体となって消えた。
626受験者:2005/08/25(木) 03:42:12 ID:???
槍を飲み込んだ初号機は、その姿を大樹に変えていた。
正にそれは、真の意味でセフィロトの樹だった。
「ついに、ついに補完が始まったのね」
メインスクリーンに映し出されたその景色を見ていたミサトは、震える手で必死に自分の体を握り締めていた。
気を抜いたらその場に崩れ落ちてしまいそうだからだ。
心の隙間を埋めるための補完計画。
それは絶対の安らぎを生み出すと考えられている。
リョウジの残したデータに書いてあった。
しかし今感じているのは絶対の恐怖だった。
オペレーターの何人かは、すでにその姿を消した。
次は自分の番かと思うと恐怖で吐きそうだった。
「………母さん?」
不意にリツコの声が聞こえた。
ヤバイ。
感覚的にそう思った。
リツコの目は何処か在らぬ方向を向いたまま恍惚としていたからだ。
「リツコ、目を覚まして。リツコ!!!」
必死になってリツコの肩を揺するミサト。
しかし。
627受験者:2005/08/25(木) 03:43:22 ID:???
パシャッ
「あ…あ………あ……………」
ミサトは必死に何か言おうとしたのだが、口から出るのは意味不明な音の塊だけだった。
手にはリツコだったものの雫が残っている。ほんのりと暖かく、そして気持ち悪い。
恐ろしいはずなのに口は自然とつりあがる。
目は驚きに開かれ、そこから恐怖の涙が流れ落ちる。
なのに表情は笑っていた。
引き攣った笑みを浮かべて意味不明に喘ぐ事しかできない。
「葛城さん」
自分の名を呼ぶ声に、不気味な表情のままミサトは振り向いた。
しかしそれは違ったのだ。
「センパイ」
「ギター」
目の前にいる全ての人が、その姿をオレンジ色の液体と変えていく。
補完の訪れ。
「………た…助け…て」
かすれた声で、ミサトはようやく助けを求める事ができた。
しかし周りにはもう誰もいないのだ。
「助けて……加持君」
最後の心の拠り所。
真に会いたい人の名を呼び、ミサトは恐怖から逃げるために目を閉じた。
「俺は補完なんて望んでいない。満たされてしまったら葛城が見向いてくれなくなるからな」
懐かしい声。
ずっと待っていた声。
加持の残したデータの最後の一文を読み上げるその声に、ミサトは安堵を感じた。
628受験者:2005/08/25(木) 03:44:21 ID:???
「全ての生命を一つに……か」
人の気配の消えた発令所の中で唯一存在する人間であるゲンドウは一人呟いた。
ゲンドウはその右手に宿したアダムのATフィールドによって、初号機から発せられるアンチATフィールドをかろうじで防いでいたのだ。
「ゲンドウさん」
「ユイか…」
かけられた声に振り返ると懐かしい人、ユイが立っていた。
「いや、これは私の心の中にいるユイ。私の心の溝を埋めてくれているユイなのだろう?」
ユイは何も言わずに、ただ微笑んだ。
答えになっていなかったが、ゲンドウにはそれで十分だった。
「さぁ、私をシンジの元へ、そしてユイの魂の元へ導いてくれ」
手袋を外してアダムと融合した右手をユイの方へと差し向ける。
ユイはその手を黙って握ると、二人は光の粉となって飛んでいった。
そして世界には誰もいなくなった。
629受験者:2005/08/25(木) 03:45:17 ID:???
「助けて!! 誰か助けてよ……」
何とか怪物の手から抜け出したシンジは、その勢いで床に転げる。
ビー玉はまだシンジの手の中にある。
これを取られたらお終いだ。
シンジには本能的にそれが分かっていた。
あとは周りにいる8体の怪物から逃げれれば…。
「無駄だ」
「え!?」
怪物らしからぬ、しわがれた老人の声にシンジは驚きの声を上げる。
そしてそれを皮切りに怪物達は、その姿を老人へと変えていった。
「ここは君の心の奥底」
「君の肉体はすでにヒト、リリンとなった」
「しかし魂は、心は違う」
「人は満たされぬ虚空の心を持つ」
「欠けた心ゆえの寂しさを、孤独を生み出す心の部屋を」
「故に誰もここに立ち入る事はできない」
「左様、ATフィールドを貫くロンギヌスの槍を持つ我ら以外はな」
「だからお前を助ける者は誰一人いないのだ」
8人の老人がシンジを囲みながら言う。
シンジには、この老人達がまるで呪文を唱えているように聞こえていた。
そして先程までシンジを掴んでいた怪物だった老人がシンジの前に立った。
「恐いのだろう。寂しいのだろう」
確かに恐かった。
ここにいるのが寂しかった。
630受験者:2005/08/25(木) 03:46:50 ID:???
暗い暗いどんよりとした闇がシンジを包む。
死んだ母。
去っていく父の背中。
妻殺しの息子と罵られる日々。
エヴァに乗る事だけが求められる存在。
「君を理解する人はいるのか?」
「………………友達を見殺しにしたんだ。好きだといってくれた人を殺したんだ」
「もう誰も君を分かってくれない」
「……………誰も僕を分かってくれない」
「君は孤独だ」
「………僕は孤独」
「この悲しみも、苦しみも、孤独さえも全て心が欠けているからだ」
「心が……欠けているから?」
「そう、だから一つにしよう。孤独を埋めるため今、全ての生命を一つに」
「全ての生命を一つに……」
悲しみと孤独に満ち溢れたシンジの瞳から涙が零れ落ちる。
老人の手が、そっとシンジの持つビー玉へと伸びる。
シンジは、もう抵抗しなかった。
631受験者:2005/08/25(木) 03:48:29 ID:???
「それは違います」
「ぬっ、君は………」
「…母さん?」
ユイが居た。
これは本物だ。
先程の偽元は絶対に違う。
あの柔らかい笑み。そして懐かしい匂い。
これがシンジの知る母だと、体の全てが叫びをあげていた。
気だるく崩れたシンジの体に再び生気が宿りはじめる。
「何故、君がここに居る!?」
ビー玉を手に入れた老人がユイに問いただした。
老人達は驚きを隠そうとしていたが、その表情には驚愕の色が浮かんでいる。
「ここは欠けた心の部分、誰も触れられぬ場所のはず」
「違う。それが違うのです。キール議長」
「何が違うという」
キールと呼ばれた老人は静かに聞き返す。
しかし内に篭った怒りは隠されていなかった。
「確かに人の心は誰しも欠けています。そう、それは群体になるために心を分けたからです」
「だから補完をしようと言っているのだ」
「その必要はありません。人は補完なんてなくても心の隙間を埋められるからです。今、私がここに居るようにね」
ユイは、きっぱりと言い切った。
キールは悔しそうにユイを睨みつけている。
「全ての人の心が欠けているように、誰もがその隙間を埋めようと他人を求め合う。それは他人が心の隙間を埋めてくれる事を知っているから。そうでしょ、ゲンドウさん?」
「ああ、私の心の中にもお前がいるようにな」
そう言ってゲンドウはシンジの肩に手を置いた。
いつの間にか居たゲンドウに多少の驚きを感じたが、シンジはそれよりも父の手の暖かさに安心した。
632受験者:2005/08/25(木) 03:49:33 ID:???
「心の隙間は、また別の心でしか埋める事はできない。一つになって補ったとしても、結局はまた別の心を求める事になるだけさ」
「カヲル!! 貴様までここに…」
今度はカヲルが現れた。
カヲルはシンジに向かってウインクをしてみせる。
シンジは何だか嬉しくなって笑顔を見せた。
「しかしもう遅い。補完は始まっているのだ。このコアに全ての心の集約が成され始めている」
「それはどうでしょう、キール議長。ここはシンジの心の中です。どうするかは全てシンジの心が決めるんですよ」
驚いてゲンドウを見上げたシンジの視線に、ゲンドウの暖かい視線が合わさった。
「僕が? 僕が決めるの?」
「そうだ、シンジ。お前が決めるんだ」
キールは最後の抵抗とばかりに、焦ってシンジに語りかける。
「孤独の無い世界を作りだせるのは補完だけだ。誰も傷つけない、傷つける事のない世界ができるのだぞ」
その言葉にシンジは顔を俯せ、目を閉じて考える。
今までに味わった孤独、恐怖、悲しみ、そして友を傷つけたシンジだからこその考えを。
トウジなら何て言うだろう。
トウジならどう思うのだろう。
「…………トウジ」
頭の中にトウジが立っていた。
「始めてあった時は誤解して傷つけあった。でもワシはお前を理解する事ができたつもりやで。お前の辛さも苦しみも見てしまったからな。シンジの事を何か言う奴がおぅたらワシがパチキカましてやる。だから安心しぃ」
そう言って拳を突き出すと、トウジはニッコリと笑った。
ああ、そうなんだ。
例えどんな事があったとしても、トウジはもうシンジの心の隙間を埋める立派な他人の一人なのだ。
その事が分かったシンジは勢い良く顔を上げる。
瞳から数滴の涙か弾け落ちた。
「僕は会いたい。もう一度皆に会いたい」
その言葉と共にシンジの周りの世界が光に包まれて何も見えなくなっていく。
シンジはその光の中で、皆の「おめでとう」という声と拍手の音を聞いた気がした。
633受験者:2005/08/25(木) 03:50:47 ID:???
宇宙まで浮かび上がったセフィロトの樹が二つに裂け始めた。
その裂け目から蜜のように紅い液体が吹き出て、地球へと降り注ぐ。
セフィロトの樹を描いていた量産機は、養分を失った樹のように枯れ細っている。
初号機はというと、かつての紫の鬼人の姿を取り戻し、シンジの面影は消えていた。
雄大に手を広げ、まるで神の様にその場に君臨している初号機。
初号機はATフィールドで地球を包み、魂が零れ落ちないように包んでいるのだ。
今、再び人類は生まれようとしている。
634受験者:2005/08/25(木) 03:52:03 ID:???
シンジが目を開けた時、そこは紅い海の中であった。
漂うように、流れに身を任せている。
正面には母がいる。
「えっと、これは……」
「ここは人の魂が集いし場所、エヴァンゲリオン初号機のコアの中。そして私は初号機の中にいるユイの魂よ」
「そっか。やっぱりあれは本当に母さんだったのか」
前にビー玉をくれた女性を思い出すシンジ。
いつも守っていてくれたのかと思うと何だか凄く嬉しかった。
「これからどうなるんだろう?」
「補完は中止されたわ。世界はまた戻るだけ」
「でも、ここにある魂達は?」
「人は生きようとする意志を持っているのだもの。きっと大丈夫よ」
ユイは、ふと心配そうな表情を見せた。
「でも、本当にいいのね。シンジ」
「きっと傷つく事になる。いつかはまた裏切られる。寂しさに涙すると思う。だけどもう一度会いたいと思ったんだ。この気持ちは本当だと思うから」
そう言ってお互いに微笑み合う。
「でも、母さんはどうするの?」
「私はここに残るわ。そして人の生きる証を、人は誰かと分かり合えるという証を永遠に残すの」
「たった一人で?」
「一人じゃないわ。母さんの心の中にはシンジ、それとゲンドウさんがいるもの」
635受験者:2005/08/25(木) 03:54:00 ID:???
「それに僕も行く事にしたんだ」
そう言ってカヲルがユイの後ろから出てきた。
「そうそう、これはもう君には必要ないだろうから。僕が一緒に持って良いかな?」
カヲルは赤いビー玉をシンジに見せた。
もちろんシンジは首を縦に振る。
「これで本当にお別れだね、シンジ君。君にあえて僕は嬉しかったよ」
「僕もだよ、カヲル君」
カヲルがユイと手を繋いだ。
そしてシンジの手にも何かが触れた。
ゲンドウの手だった。
後ろで黙ってシンジを待っていてくれたらしい。
シンジはそのゲンドウの手をギュッと握る。
「それじゃあ」
「ええ」
シンジとユイ、お互いの距離が段々と離れていく。
紅色が段々と青く澄んでいく度に、シンジの意識が薄れていった。
ゲンドウが何か言っている。
「ユイが死んだ時。私は私の心の中にいるユイまで失ったと思っていた。確かにユイがいなくなって再び欠けた部分は多い。
だが、お前と一緒に暮らして気付いたんだ。私の心を埋めてくれる存在が他にもいる事に。そうなってやっと気が付いたんだ。
ユイは俺とお前の心の中で生きているのだと。……今まですまなかったな、シンジ」
そんな事、もうどうでもいいよ。
僕はもう大丈夫だから。
薄れる意識の中、シンジはそう言ったつもりだが、果たして本当に声に出せていたのかは定かでない。
ただ、力強く握られた父の手の暖かさは本物だった。
ゲンドウも同じものを感じていると思う。
だから、それで良いんだ。
636受験者:2005/08/25(木) 03:55:27 ID:???
「―――ンジ、シンジ」
「うぅん、ここは……」
ゲンドウに揺り起こされて目を開けると、そこは瓦礫の上であった。
まだしっかりとお互いの手は握られている。
「ネルフ本部のあった場所だ。どうやら帰ってこれたようだ」
「そっか」
シンジは空を見上げる。
雲ひとつない青空と、さんさんと輝く太陽が眩しかった。
「母さん、行っちゃったね」
「ああ、だがユイは私達の心の中にいる」
「そうだね。だけど……」
シンジは辺りを見回す。
瓦礫ばかりで人の姿は見えない。
まさか。
嫌な予感がシンジの胸を突く。
一つになるという偽りの安堵から誰も帰って来れなかったのだろうか?
もしかして世界には二人しか存在しないのだろうか?
様々な不安がシンジを駆り立てる。
その時。
637受験者:2005/08/25(木) 03:56:29 ID:???
「ああ!!! 居た、バカシンジ。みんな〜、いたわよシンジと司令」
「碇君……おかえり」
「全く、何がどうなってるのか説明してもらいたいわね。事後処理をするこっちの身にもなってほしいわ」
「大丈夫ですセンパイ、その仕事、私も手伝いますから」
「葛城さんも、ちゃんと事後処理やって……くれないんだろうなぁ」
「あ〜ら、日向くんが全部やってくれるの? 嬉しいわ〜」
「副指令、自分は何をすれば良いんすかね?」
「うむ、特にないな」
振り返った先で、皆が生き生きとした表情で笑っていた。
そこで初めてシンジは実感した。
「帰って…来れたんだ」
「ああ、帰って来たんだ」
638受験者:2005/08/25(木) 03:57:16 ID:???
母にさよなら
父にありがとう
そして世界中の人達に





おめでとう










639受験者:2005/08/25(木) 04:05:30 ID:???
はい、ついに終わりました。
本当は加持と鈴原フラグが立っていないからBADENDに行く予定だったのですが、やっぱハッピーに改変しちゃいました。
あと、最後に手を繋ぐ役になるのはアスカだとばっかり思っていましたので、ゲンドウになった事にかなり驚きですw
それにしても一体、どの位この作品はやってたんだろうと過去を振り返ってみたら、空白期間も含めて約一年もやってたんですね。
飽きっぽい僕がこれだけ続けられたって事は、驚きです。
多分、この作品が終わった事を僕が一番悲しんでるんだろうな〜と思いますw
そして弱音を吐いたときには激励を、空白が続いても待ってくれた読者さん、本当にありがとうございました。
また、機会があったら会いましょう。
640名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/25(木) 04:38:26 ID:???
本当にお疲れ様です。
途中どうなることかと思いましたが、最後まで読めてよかったです。
BADエンドも見てみたかったけど。
またどこかで読めることを
+   +
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゜∪ ∪ +        
 と__)__) +
641名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/25(木) 13:05:07 ID:???
青葉カワイソスってそれかいw

長期間の連載で、しかも方向性が風任せと大変だったと思いますが、
完結おめでとうございます。今度は完全独自の縛りのない作品を
どこかで読ませて下さい。
642名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/30(火) 16:44:19 ID:???
いやあ面白かった。
個人的にはTSシンジの服選びが幸せそうだったのでTS路線も見てみたかったんだがw
お疲れさん。
643名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/30(火) 23:58:06 ID:???
受験、進学と忙しいなか乙ですぜ
そして自分は来年就職か。。。

ではいずれまた
644名無しが氏んでも代わりはいるもの:2005/08/31(水) 02:29:45 ID:lnUja1FQ
〜サルベージ失敗〜
「人一人助けられなくて、なにが科学よ!
シンジくんを帰して!帰してよ!」

ズリュッ!

そんな奇妙な音が聞こえてきた初号機のコアの方に振り向いた瞬間、
葛城ミサトが見たものは、

1.TS化
シンジくんそっくりの、裸の女の子だった「……ミサト……さん……」
2.ユイ化
どことなくレイやシンジに似た、裸の茶色い髪の女性だった「……ミサト……さん……」
3.使徒化
サキエルそっくりの、裸の人間大使徒だった『……ミサト……さん……』
4.ペンギン化
ペンペンそっくりの、裸の温泉ペンギンだった「……ク……クウェェ……」
645名無しが氏んでも代わりはいるもの
4で