俺をシンジと呼ぶな!

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852シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ
「やっぱりシンクロにノイズが発生してるわ。プラグに異物を入れたから!」
非難する口調のリツコの声が聞こえた。そう言うことか。この馬鹿二人組みを
入れたことで何か変な感じがするのか。一つの服を複数人で着ているような、
何か表現に困る違和感だ。ウッゼー! 戦闘の邪魔しただけでは飽き足らずに
シンクロの邪魔まですんのかよ! 僕は使徒とまだ距離があることを確認した
後、振り返ってその二人に怒鳴りつけた。
「このボケ共、僕を殺したいのか! あぁ? その気なら後で散々ぶっ殺して
やるぁ!・・・あ?」
何か見たことある顔。一人は顔に絆創膏を沢山張っており、誰かに散々ぶん殴
られた後みたいに顔が腫れている。ああ、こいつ、さっき僕に喧嘩売ってきた
ジャージだ。と、気付くのにそれ程時間はかからなかった。何て野郎だ、喧嘩
に負けたからってこんな嫌がらせしてくるなんて嫌な気合が入ってる。もう一
人の眼鏡君には見覚えが無いが、このジャージと一緒にいるってことはクラス
メイトか何かだろう。
「お前な、喧嘩はいつでも買ってやるつったけどよ、もうちょい待っとけよ。
避難警報聞こえなかったんか? せっかち過ぎんぞ」
「い、いや、スマン、邪魔する気は無かったんや」
明らかに毒気を抜かれた様子で、そのジャージ男は項垂れていた。まぁいいや、
この馬鹿に付き合って使徒にやられたら話になんない。
「ちょっと待っとけ。後でお前ら殺すからな、逃げんなよ」
僕はとりあえずそう啖呵を切って前に集中した。精子使徒が迫っている。ちき
しょーさっきは何でやられたんだ? 意味がわかんねぇ。そう考えていると、
オレンジの細い何かがびゅんびゅん振り回されているのが辛うじて見えた。