俺をシンジと呼ぶな!

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850シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ
「ミサトー、煙でなんも見えねんだけど」
「あんた本当に人の話聞いてないわねー」
「大真面目に聞いてるっちゅーの。覚えてないだけで」
「余計悪いわよ!」
ミサトがめっちゃ怒ってる。この女はほんと怒りっぽい。毎日生理なんじゃ
ねぇの?とか考えてしまった。
「なぁ、見えねーけどもうちょい撃っとく?」
「とりあえず今の位置で待機。弾装を交換して!」
「えーと、どうやるんだっけか」
「そこの兵装ビルから・・・ああもう!あんた後でもっかいぶっ飛ばすからね!」
「そんな怒んなよぅ・・・こっちゃ一応真面目にやってんだから」
「じゃあ、さっさと指示通りやれ!」
「だからやり方が・・・」
揉めている間に段々煙が晴れてきた。どうやらこの鉄砲の弾は効いてないらし
い。例のバリアのせいだろう。リツコが言うには、近づかないとバリアを壊せ
ない・・・と言うところまではギリギリ理解できた・・・らしい。それで鉄砲効かな
かったのだろうか。何だ、このライフル意味ねぇじゃん。僕は銃芯を掴んで逆
さまに銃を構えた。バット殺法の基本的な構えだ。やっぱりこっちのほうがし
っくりくる。
「シンジくん何考えてるの!? 指示通りに・・・」
「だって効いてねえじゃんよ。ぶん殴ったほうが早いって」
僕はミサトの残りの声を無視して走った。精子使徒の近くでブレーキ。思いっ
きり振りかぶった一撃がオレンジの壁を打った。甲高い音がして、その壁が
一気に粉々になる。ちょろいもんだ。後はあの精子の脳天にもはやバットと
なったライフルを叩きつけてカチ割ってやれば大勝利。僕は無造作に銃を振り
上げた。だが使徒のほうも必死らしい。やられっぱなしではいなかった。