俺をシンジと呼ぶな!

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1シソジ_
俺の名はシソジ_。俺をシンジと呼ぶな!
特務機関アワ口ーラの特務准尉にして指弾とか糸とか刀とか振り回す危ない
兄貴達をバックに付けたいちおくえん稼ぐ男だ!!
ククク・・・ハーッハッハッハッハガッグヘッホゲフ!・・・まだまだ兄貴達の
ようにはいかないか・・・。無理はするもんじゃないな。

今日は特別にお前達が普段、俺の兄貴達について思っている疑問を代わりに
聞いてきてやるぞ。だがネルフの人間の質問には答えられんな!

兄貴にネルフの話題出すと怖いんだよ。その辺は察してくれよ、な?
↑ヴァカ? 2げっと?
ここは今から、「スーパーシンジを語るスレ パート2」になりました。
5シソジ_:02/06/01 22:52 ID:???
>>2
おい、貴様この俺が誰だかわかっててそう言うこと言うのか。
キョウの兄貴に言いつけるぞ。糸でバラバラにされちゃうぞ。
兄貴は超理不尽な理由で断罪とかやりはじめるからな!!
後悔するなら今のうちだぞ!?

>>3
酷いよ、僕の気持ちを裏切ったんだ!!

>>4
あ、水槽にいた失敗作、そんな所にいたのか。
ちょっと化粧濃過ぎるから戻って来いって言っといてくれないか?
綾波逃がすと兄貴がうるさいんだよ・・・
確信犯としてはまあまあ
漏れはTSシンジが欲しいです
え!!!立て逃げちゃうん〜?
8シソジ_:02/06/01 22:57 ID:???
>>6
君が何を言っているのかわからないよ!!

もしかして従兄弟のシンジのことかい?つい最近、初号機から戻ってきたんだけど
何か女の子になっちゃっててビックリしたよ。胸が重くて肩が凝るってさ。

>>7
そんな冷たいこと言うなよ。
笑えばいいと思うよ。
フッ
>>5
理不尽って分かってるなら止める努力をしろよ
漏れも協力してやるから
その代わり綾波一人くれ
>>8
キミはいいから従兄弟を連れてこい
セクハラさせろ
11シソジ_:02/06/01 23:03 ID:???
>>9
お前・・・綾波くれとか言うの冗談でもここだけにしとけよ?
兄貴の耳に入ったら断罪地獄帳に記帳されるのは避けられないからな。

止めようとはしたんだ。でも哄笑しながら足蹴にされちゃって・・・俺実は喧嘩
弱いんだよ・・・

この間アスカがつっかかっていってボロカスにされたんだけどそりゃあもう
エグいもんだったよ。小姑って感じでさぁ。役立たずだの猿だのドイツ帰れ
だの言いたい放題でさ、アスカ目に涙溜めてたよ・・・

>>10
ゲンドウに頼んでくれない?兄貴の名前出したらヘコヘコするからさ。
綾波欲しい
一人でいいんです
お願いします
話を聞いて下さい

シンジ「うるせぇ、帰れ」
漏れ「ちょ、ちょっと神輿やないねんから。ちょっとシンジさんってばもうぅ」
とりあえず、どうやって物理法則を捻じ曲げているのか聞きたいな
ここがガチンコ断罪道のオーディション会場か・・・・
断罪できるのはたった一人
よーし、キョウさんに認めてもらうぞー!!
15シソジ_:02/06/01 23:15 ID:???
>>12
お前、根性あるね・・・。俺この前そーっと水槽のに手出そうとして危うく
斬り殺されそうになったってのに。怪我無くて良かったな、運がいいな。
兄貴にお願いするときはいちおくえん持ってくんだよ。

>>13
アストラルボディをメタ階層の一段階上に置いて外部から世界にアクセスして
事象を書き換え、万能の存在として昇華してるんだってさ。
よくわからんけど、LROって言葉がすべての謎の核心に迫るキーワードなんだ
そうだよ。

>>14
オーディションは来週だぞ?
テスト項目の断罪サンプルはミサトさんらしいから予習しとくと良いゾ。
これオフレコな?
オレに従順で優しくてテクニシャンで処女な綾波をよこせー!!
よーしいい調子だぞ〜、社…ゲフンゲフン

と言っても全く読まずにカキコだ〜
とりあえずがんがれ〜
とりあえずsageだ〜
18シソジ_:02/06/01 23:23 ID:???
>>16
無理だよ、君に従順って箇所特に。
兄貴が綾波チヤホヤしまくるから綾波ってばコロっとまいっちゃってちゃって寝
ても醒めても碇くん碇くん碇くん碇くんだよ。俺のことじゃないのがもう悲しい
っつうかなんつうか。兄貴はエグいぞー、水槽の中のヤツまで修正・・・じゃなくて
教育してるもん。

ゲンドウの落ち込みよう見てるとチョット気の毒だわ。
19シソジ_:02/06/01 23:26 ID:???
>>17
お、オイ、嘘でも兄貴達を賛美しとかないと何されるかわかんないぞ!!
油断すんなよ、加持さんウッカリ兄貴のこと探ろうとして24時間擽りの
刑に処されてたぞ。いい年扱いた大人が鼻水ヨダレ涙全開で笑いながら悲
鳴上げる様はそれはもう地獄っつうか・・・。

ミサトさんの表情も痛々しいの何のって。惚れた男のああ言う姿は見たくなかったろうね・・・
LRS!LRS!LRS!
21渚カヲル:02/06/01 23:35 ID:???
シソジ君。

君がシソジ君を名乗った以上、君を待ち受ける運命はどういうものになるのか、
そして、君と僕との間で何が起こるのか、
君には想像ができているはずだよね?

例え「シソジ君」であったとしてもね。
僕にとっては君は「シンジ君」だからさ。

ふふ。。。
とにかく居乳のお前の従兄弟を貸せ
この馬鹿!!
23シソジ_:02/06/01 23:43 ID:???
>>20
それは兄貴達に任すよ。

>>21
あ、カヲルくんじゃないか。出張どこまで行ってたの?
ゼーレ断罪系の仕事?そっちも大変だね。

あー、まだそう言うこと言ってんの?もー昔のことじゃん忘れてよ、ブチっと
潰したことくらい・・・あと、君がホモガイなのは知ってるけど君と寝る気は無い
ぞ。痔になりたくないんだ。

>>22
バカって言ったな!馬鹿って言ったな!!それ言っていいのアスカだけなんだぞ!
大体、お前聞き分け無いんだよいっつもいっつもいっつも!!
わかったよ、連絡とっといてやるから・・・
24ミサ卜:02/06/01 23:49 ID:???
シソジ君!何やってるのこんなところで!
早くエヴァに乗って使徒と戦いなさい!コレは人類のためなのよ!
22だよ。
ヤター、早く呼んでね。
おさわりはしないから安心しろ。
今度お前に風俗おごってやるよ。中学生だからヘルスまでな。
万券用意して待ってるぜ!!
26シソジ_:02/06/01 23:55 ID:???
>>24
ちょ、ミサトさん!いつ独房出たんですか!兄貴達に見つかったら不味いっすよ!
あ、アワ口ーラにエヴァ全機取られたの、もう聞いてます?
復讐とかもう無理なんですよ。ちゃっちゃと加持さんと籍入れてマッタリしてくだ
さいよ。使徒はどうせ宇術の兄貴が素手でヤっちゃうんですから。

いくら兄貴の命令だからってこれ以上ミサトさんを断罪するのはもう・・・
本当は無能だとか言いたくないんですよ。兄貴達がキティなだけなんですよ!
お願いだから大人しくしてくださいよ。ミサトさんはよくやりましたって・・・
27ミサ卜:02/06/01 23:58 ID:???
ちょ、ちょっと!そんなの認めないわよ!使徒を倒すのは私の仕事よ!
利権からあぶれて足引っ張るような奴らには渡さないわよ!

それから私はミサ”ト”じゃなくてミサ”卜(ぼく)”よ!
28シソジ_:02/06/02 00:00 ID:???
>>22
しょーがねぇヤツだな・・・。電話したら明日暇してるって。日曜だし。
宇術の兄貴がいるから俺達やることねんだよ。もし戦自来てもキョウの兄貴いるし
そもそも特務准将の兄貴がいれば敵とかあんまりいないし。

でもさ、中身男だぞ、あいつ。この前パンツ一丁で平然とエロ本読んでたもん。
あ、でも外面いいからなぁ。そう言う意味では最近女性化著しいのかもな。
風俗はいらねぇよ、アスカが怒るし。焼き肉食べ放題キボンヌ
29シソジ_:02/06/02 00:06 ID:???
あ、ゴメン!ミサトさんは爆死したんだっけ。
ミサ卜さんだったね。
まぁ、現実見てよ。ほら、ここからならあのキティGuy集団見えるでしょ?
しかもタダのキチガイじゃなくて常時刃物振り回してるくらい危ないのは
よーーーく知ってるでしょ?関わらないほうがいいって!
相手はなんせキティGuyなんだから相手にしたら何か心のどこかが減るよ。
ま、俺はしがないシソジ_だから止むを得ず関わってんだけどね・・・

ミサ卜さんは幸せになるべきだよ。
30ミサ卜:02/06/02 00:13 ID:???
いいわ!もうあんたたちには頼まない!
日向君、すぐにツンヅ君の居場所を調べて!
31シソジ_:02/06/02 00:21 ID:???
>>30
ツンヅ今アフリカ出張中だよ。まぁ頼んでも無駄だと思うけど・・・。
一応、職務上注意しとくけどアワ口ーラに敵対するようなことしないでな。
特務准将の兄貴とその取り巻きは異常に性格悪いからヘコまされちゃうよ。

力になれなくて悪いね。一応、加持さん箱詰めにして送っとくよ。
32曰向:02/06/02 00:27 ID:???
すまない、シソジ君。
葛城さんは何とかこっちで抑えたからしばらく大丈夫だと思う。

ああ…それにしても、いつになったら日向とボク(曰向)を区別して覚えてくれるんだろう…
33シソジ_:02/06/02 00:33 ID:???
>>32
あ、曰向さん、いつもお疲れ様です。
この間、特務准将の兄貴に書類間違ってるって報告して減給食らったんでしょ?
そう言う時は目を瞑って見なかったことにしないと。馬鹿みちゃいましたね。
ミサ卜さんのこと頼みますよ。キョウの兄貴とか本当無茶するんで、俺らがとばっちり
受けない為にも・・・。

あ、ハルシオン要ります? ビールに混ぜれば楽に捕獲できんじゃないかと。
22だけど、そういうのがいいんじゃねーか。
リアバイなので問題ナッシング。
よーし、ニューハーフのスナックと焼肉セットでご招待だ!!
ベルトと股間緩めて待ってやがれ。
35シソジ_:02/06/02 00:47 ID:???
>>34
バイセクシャルか・・・僕にはわからないよ。

TSシンジには一応、合コンだからって言ってあるから後はよろしく。
その場でテゴメにするなり攫って九年二ヶ月監禁するなり。
でも初号機暴走するかも知れない諸刃の剣。あまり無茶するのはお奨めできない。

ニューハーフのスナックか、カヲルくん呼んどこう。同じようなもんだし。
どう言う反応するんだろう?楽しみだね。
36曰向:02/06/02 00:49 ID:???
心遣いはありがたいけど、あの人に薬物は効かないよ、きっと…
知ってるかい?この間あの人、目薬と間違えてシャンプー目にさして平気な顔してたんだよ。
37シソジ_:02/06/02 00:58 ID:???
>>36
うちの兄貴達はトリカブト盛っても平気な顔してたけど、いい勝負かもね。
バレたら指弾で全身複雑骨折か糸で裂傷出血多量か刀で人体切断か・・・

バレなくて良かった。クワバラクワバラ・・・
チクるなよ。チクったら断罪しちゃうからな。
>>34
こんな逆行シンジいたら嫌だけど、読みたいね
誰か書いてーよ
22だが、合コン行くがな。
普通に口説きますよ。とりあえず財布には二十万入れていこう。
四時間以上口説きますよ。
アンタ最高だよ。
さっ、爪切っておくか!!
40シソジ_:02/06/02 02:40 ID:???
>>38
ニューハーフのスナックでハァハァしながらベルトと股間を緩める逆行シンジを、か?
残念だな、俺の兄貴達は綾波に対してベルトと股間と鼻の下まで緩めてるけどな。
ついでに脳味噌もスポンジなんじゃないかと思うくらい緩んでるけど、これオフレ
コで頼むな。耳に入ると断罪されちまうんだ。怖い怖い。

>>39
期待はずれだからって断罪するなよ。勝手に断罪すると断罪権侵害でキョウの兄貴
が糸振り回して危ないから。俺は知らないぞー。責任もたないぞー。
41三尉:02/06/02 04:49 ID:???
シソジさん達は断罪されないんですか?
ご兄弟の中で一番つおいのはどなたですか?
43名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/02 10:32 ID:XDA0Fx9k
このスレ面白い。
22を主人公にした逆行シンジきぼんぬ
兄弟子は何人いるのですか?
姐さんはいないのですか?

       .'⌒⌒丶
      ′从 从)  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ∩ゝ゚ ‐゚ν < 通報しました。
□………(つ|∀| |   \______
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
                |
オイ、シソジやばいぞ!
綾波がチクった!
シソジ_さんは兄貴たちのような必殺技をお持ちですか?
持っていたら教えてください。
>1
オイオイ、特務機関アワ口ーラのお兄さんは特務准尉でなくて准将だよ。
これが本人にばれたらどうなるか…漏れしーらね。
なんか社長臭いスレだね。
>>50
シィーッ
52シソジ_:02/06/02 12:59 ID:???
>>41
俺はたまに断罪されるけど兄貴達が断罪されることは無いよ。
・・・まぁ、誰も手が出せないのが真相なんだけど・・・
相手は物理法則ねじまげる刃物持ったキティ・・・ゲフンゲフン。

>>42
一応、准将の兄貴が一番なんだけど、単純な喧嘩の強さだけなら
宇術の兄貴とかシンクロ率900兆の兄貴とか比べようが無いのが
いるからそれはわからないね。
とりあえずみんなどこか一点は突き抜けてるよ。
人外魔境なんだぜ。

>>43
じゃ、君が書くといい。

>>44
日々増えていってるよ。俺が把握してるだけでも20人から30人はいるね。
特にきっつい兄貴達はそれ程数多くないけど・・・まぁ、俺達はシンジの可能性
って奴だから・・・そこに妄想があるから、断罪があるのさ。
53シソジ_:02/06/02 13:11 ID:???
>>45
いる可能性はあるけど俺は知らない。

>>46
あ、綾波・・・何てことを!?

>>47
うーわん、助けてよ〜!!
こう言う時はさすがに逃げてもいい気がする・・・
でも理不尽な探索能力もってたりするからなぁ、アワ口ーラって・・・
諦めて土下座の準備しとくか・・・逃げちゃ駄目だ・・・

>>48
土下座とか事務処理とか兄貴にヘコまされたアスカのフォローとか家事とか。
あと、冬月センセーの将棋の相手。今のところ、連敗中なんだけど。
ネルフに出向してるんだけど、やること無いんだよねー、あんまり。

>>49
だから、俺は准尉のペーペーなんだってば。哄笑も上手くできないし、断罪
対象に同情しちまってこっそり逃がして兄貴にどやされまくってるよ。
この間なんて遠縁のシンジに残滅するぞとか言われちゃってさー、参るよ

>>50>>51
俺、社長スレって見たこと無いんだ。似てるのかい?
過去ログ張ってよ。一応別人だぞうと主張しとくけど、結局誰がキャラハンの
中身でも同じことだからまぁ社長だと思いたいならそう思っててもいいよ。
俺はシソジ_。シンジと呼ぶな!!
なんだっけ?Oパーツ?は見つかったのか?
5548:02/06/02 14:08 ID:???
たった14歳で土下座だの事務処理だのが必殺技だなんて…苦労してますね。(ホロリ)
私には何もして上げられませんが、強く生きてください。
坊主の袈裟のように衣装でランク付けされてんのか?
黒尽くめが最強とか。
つーかキョウ連れて来いよ。
そのほうが面白い。
58ケソヌケ@独房:02/06/02 16:09 ID:???
ハア… 綾波の写真を撮って売ったばかりに…
アワ口ーラの連中にとっつかまって写真はもちろんカメラやパソコンすべて没収。
とどめに禁固刑。それも無期限。俺だけならまだしもトウヅやパパまで。
おーい、シソジ_ 聞こえてるか。
頼むよ、ここから出してくれよ。せめて他の二人だけでも。
直接出せないんなら口添えだけでも。なあ〜頼むよー(泣)
この場合の綾波はやっぱ『しイ』なのか?
60名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/02 17:19 ID:viKzd1hU
断罪ネタがループする批判&批評スレから応援age
性格の良い兄貴はいないのか?
兄貴ィ!
って なんだ♪
63シソジ_:02/06/02 19:59 ID:???
>>54
ああ、それはハトコのシンジのことだな?性剣とか性杯とか性うんたらシリーズ
揃えててさ、何かハーレムごっこやってたよ。ま、ある意味兄貴達以上にイカれ
てるけど、本人幸せそうだから・・・

>>55
それが僕の処世術なのさ。断罪?まぁ、職務上一応ね・・・ぐてんぐてんに酔って
るミサ卜さんとかいくら罵倒しても堪えないから・・・実際問題、何だか虚しいん
だよねー。

>>56
兄貴に頼んでみたんだけど、俺は忙しいとか抜かして綾波のケツおっかけてった
よ。あんまりしつこく言うと糸振り回し始めるから勘弁してよ。
64シソジ_:02/06/02 20:05 ID:???
>>58
今度、こっそり逃がしてやるから北海道かどっかに逃げなよ。
兄貴達は綾波の修正・・・じゃなくて教育に夢中だから静かにしてる限り大丈夫
だと思うけど。ま、旅費くらいは出してやるから。なんせ俺はいちおくえん以下略。

>>59
よく意味がわからないけど、そう呼ぶ兄貴もいるね。俺はやっぱり「綾波」って
呼ぶ派だな。でも、最近振り向きもしてくれないよ。「碇くんが呼んでる」としか
言わないし。俺も碇くんだっての。でもシンジって呼ぶなよ?

>>60
そっちもがんばってよ。俺は期待してるんだ。何時の日か、兄貴達が駆逐される
日をさ。

>>61
ぶっちゃけた話、いません。

>>62
恐怖の対象ですが何か?
問題無い。フッ・・・
なんだ兄貴ぶっころしたいのか?
66シソジ_:02/06/02 20:19 ID:???
>>56>>57 間違えたよ。

>>56
まぁ、アワ口ーラ作った准将の兄貴が一番偉いんだよ。理屈抜きで偉い。何てっ
たって准将だしね。主に組織間の折衝とかしてるよ、偉いし。
あとは宇術の兄貴が対使徒担当、キョウの兄貴は対人担当で他の兄貴達も随時断
罪とか虐殺とか色々仕事があるよ。別に衣装で格付けされてるわけじゃなくて、
イカれてる兄貴たちはほぼ同格さ。ある意味何でも有りだしね。
兄貴同士は仲がいい場合が多いよ。だから余計手がつけられないっつうか。
67シソジ_:02/06/02 20:20 ID:???
>>65
一番断罪が必要なのは兄貴達であって・・・アワワワ、何でも無い!
俺は何も知らない!知らないぞー!
もしかして黒シンジも兄貴?
だとしたら近況教えてよ。
69シソジ_:02/06/02 20:35 ID:???
>>68
「この黒さじゃ駄目だ!漆黒って言うからにはもっともっと黒いはずだ!」
って叫んで有名な染物屋行ったよ。品物が気に入らないからって理由じゃ
さすがに断罪は始めないと思うけど・・・ちょっと不安だね。

あんまり一般人に手を出されると後のフォローが大変なんだよね。まぁ、
外面は良いし何も知らない人には何故か無条件で好かれるから大丈夫だと
思うけどね。

だから、衣装ができるまでは京都にいるんじゃない?今はこの辺にはいないよ。
兄貴同士で喧嘩しないの?
綾波の取り合いとか。
あ、それと、使徒っ娘はいますか?
71シソジ_:02/06/02 22:01 ID:???
>>70
兄弟同士の喧嘩は無いよ。三竦み状態に近い形になるから。
あと、綾波は足りなかったら生産すればいいし。また自分の都合の良いように
作るんだよねー、兄貴達は。そのくせ、リツコさんとか相手に「綾波は人形じゃ
無い!!」とか言うわけなんだよ。でも誰もツッコミ入れらんないんだよね。
下手なこと言うと指弾に糸に刀に…プルプル

使徒っ娘? 幾人かいるよ。かわいいのはかわいいんだけど兄貴達以外には態度
キツいの何のって…あんまり近付きたく無いね。
使徒ッ子の詳しい情報ぎぼんぬ。
で、シソジさんは何で、戻ってきたの?
赤い海のほとりから。
カヲルはやっぱり女なのか?
初号機っ娘もいるんだろうなぁ。

三竦みになるってことは、仲が良いって訳じゃないのか…
イケイケ!シソジ!噛み合わせて漁夫の利だ!
74シソジ_:02/06/02 22:30 ID:???
>>72
使徒ッ娘の情報? 俺あんま親しくないからなぁ。例えばサキちゃんのこと
サキエルって呼んだら顔真っ赤にして怒って兄貴呼んでくるとかラミちゃん
は黒のガードルが好みでいっつも身につけてるとか、そう言う情報でいいの?
一番詳しいのは加持さんだから加持さんに聞いてよ。

戻ってきた理由か・・・痛い質問するね、お前。まぁ、何て言うかぶっちゃけ
て話すとサードインパクト阻止するぞーとか綾波とハァハァするぞーとかアスカ
まで救っちゃうぞーとか父さんと仲直りしよう!とか色々考えてたけど
戻ってみたら兄貴達がいたわけで・・・ウウ・・・

人生何があるかわかんないよね。
75シソジ_:02/06/02 22:36 ID:???
>>73
カヲルくんは両生類だし蝙蝠野郎だから時と場合によって性格とか性別とか
立場とか自由自在なんだよ。っていうかアイツは兄弟なら誰でもいいから美
味しく戴きたいとしか考えて無いに1200ペニー

仲が悪いっていうか、みんな自分のことしか考えて無いからね・・・。
噛み合わそうにもどうすればいいのか。具体的な作戦plz
誰か一人が断罪を独り占めしようとしてるとか吹き込んでやりゃ良いんだよ。
いくら力があっても、所詮は単純○カなんだからいけるって。


ん?なんだこの糸みたいなの…
ちょっと見て来ルlkfdsa;fkj;shぁkg





あまり調子に乗るなよ、シソジ。
77シソジ_:02/06/02 22:55 ID:???
>>76
んな甘い手が通用する兄貴なら苦労してないって。
あ、その糸はあぶな・・・遅かったか。

ヒッ!? キョウの兄貴・・・!?
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい(土下座
シンジって呼ばないから勘弁してください(泣
78渚カヲル:02/06/02 23:24 ID:???
シンジ君。
僕の事をよく勉強しているようだね、シンジ君。

でも、シンジ君。
僕は両生類でも爬虫類でも人類でもないよ、シンジ君。
僕はシンジ君の言うとおり、攻、受、カップリング、全てが自由自在なのさ。
僕は使徒だからね、シンジ君。

そして、シンジ君の言う通り、僕はエヴァ板全てのシンジ君の事が好きなのさ。
君達シンジ君は、行為に値する存在って事さ、シンジ君。

ところで、シンジ君。
僕はニューハーフではないよ。

みてみるかい?

ところで、シンジ君。

以上は、全て冗談さ。

真に受けないでね、シンジ君。
ふふ。
79シソジ_:02/06/02 23:29 ID:???
>>78
俺はシソジ_。俺をシンジと呼ぶな!

こってり兄貴に搾られた後に君の顔見ると凄いゲンナリするよ、カヲルくん。
二言目には行為に値する、だもんね。冗談だなんて白々し過ぎるよ。
ほら、右手に持ってるそのバイブは何さ? って言うか、道具まで使うの?

僕には君がわからないよ・・・
あー、あれだ、折角、わけわかんないのいっぱいいるんだし、
すぱっとネルフなんか忘れて、人生を愉しむモードにはいるのがいいと思うぞ。
キティ…い、いえ個性的なお兄様方に囲まれて、とっても苦労…い、いえ、楽しそうですね。
そんなシソジさんに聞きたいのですが、シソジさんの知るお兄様方の中で、最もヤバキチ…
じゃなくてカッコいいお兄様の情報を何人か教えてください。
あ、ちなみに特務准将どのやキョウ様、オメガ・ゼロ様については知っているので、それ
以外でおながいします。
  (フゥ、キョウガアラワレタイジョウキヲツケナイト)
そういや、オリキャラスレの黒シンジや白シンジって仲悪くない。
実際こいつら戦ったようだし。
83シソジ_:02/06/03 21:47 ID:???
>>80
そう…それもいいかもしれないね。北海道かどっかいってマナと再会とか…(遠い目)
ハッ! 何て都合のいいこと考えてるんだ、俺。
最低だ…俺って。

>>81
色々居過ぎて誰を紹介したらいいのかわからないんだけど…タイムリーな所で言うと
アスカの首笑いながらゴキっとねじっちゃう兄貴とかどう?
ピンクビームを四方八方に散らして女性を強制的に腰砕けにする性獣兄貴とか、
上のほうのレスでも登場してるシンクロ率900兆パーセント逝っちゃってるイン
フレシンジとか素手でもヘッチャラ!俺に触れるなガチンコファイトクラブ所属
のシンジとか。手近なLINK集で選り取りミドリって感じ?

>>82
そうなの? それはよく知らないよ。綾波の取り合いとかしょっちゅうだし、煙
草吸えもしないのに吹かしてみて涙目になってたり、実は見えないところでみん
なお茶目なんだよ。大目に見てやってよ…
22だが、居乳はまだか!!
85シソジ_:02/06/04 01:18 ID:???
>>22
急に生理きちゃったってさ。血がデュパデュパ出るから生理終わってからだって
よ。残念だったね。
づわー!!!!
早く居乳をだせーーー!!!!!
仕事終わってからそれだけが楽しみだったんだぞ!!!!
クサレ兄弟の話はどうでもいいんじゃい!!!!!






すんません。酔って気が大きくなってました。マジすいません。口が過ぎました。
すんません。
87シン子:02/06/04 01:49 ID:???
>>86
えと・・・合コン会場ってここで・・・いいのかな。
ちょっと体の調子が良くないんだけど、シソジ_くんがいいから逝けって・・・

カヲルくんが待ってるから、あんまり遅くなれないんだけど・・・
88ウロ覚えで改変:02/06/04 18:47 ID:???
ある所に3人のシンジがいました。

一人のシンジが言いました。
「もうネルフを断罪するのはやめよう」

他の一人が言いました。
「俺の心は断罪以外では満たされない。これでもかなり我慢してやってるんだ」

あとの一人はこともなげに言いました。
「好きなだけ殺ればいいのさ、どうせ奴等はすぐ増える」
ネルフは別に増えたりしないと思うが……
>>89
断罪廚のことだろ
狂乳
>>87
22だが、もう帰ります。
明日がいい日であることをいのってます…。
もういいっスわ。居乳諦めますよ。
93渚カヲル:02/06/05 07:16 ID:???
シンジ君。
君は6月6日、どうなんだい?
結婚sageって結婚詐欺師って事なのか?(´Д`)
確かに似合ってるけど
不幸な22あげ
ということはシソジ_ はLASなんだな、安心した。。。
しかし何だな、シソジ_君ってば、断罪でなく逆行主人公なんでないの?
おいらとしては好意持てていいのやけんど……ほんに、なんつーかインフレ大集結で
まとまってるみたいだしネルフ忘れて平和に暮らしたほうが
幸せになれるよ気がするでよ(笑)
兄貴どもの誕生日どうよ?
来ないな…粛清されたか…
強さで勝負となったら無茶な奴の勝ちだろ。
シソジ_に勝ち目はない。
101シソジ_:02/06/07 17:11 ID:???
>>88
レスしにくい。俺に何を期待している?
あ、兄貴達の悪口は言わないよ。

>>89
いっぱいあるしね・・・
優秀なネルフは数少ないけど。

>>90
そうなのか。

>>91
俺の兄貴達は巨チンですが何か?
俺?そんなこと聞くなよ。笑えばいいと思うよ。
102シソジ_:02/06/07 17:19 ID:???
>>92
俺の変装じゃやっぱり駄目か。カヲルくんには受けたんだが。
四枚重ね乳パットを見破るとはさすが>>22だね。

>>93
君が何を言っているのか以下略

>>94
失敬だな、俺はそんなことしない。
お金が無くなったらゲンドウにせがめばいいのだ。
奴は心底兄貴達にビビってるからな。そのくせ謀略癖が抜けないし、何だか最近
ボケはじめてるのか陰謀してるつもりで逆に淫行現行犯ビデオ撮られたりやること
なすこと兄貴に先回りされてるよ。兄貴達は何であんなに先回りできるんだろう。
不思議不思議。

>>95
そんな悲しいこと言うなよ。

>>96
兄貴達には内緒にしといてな。
103シソジ_:02/06/07 17:28 ID:???
>>97
シィーッ!!!
滅多なこと言っちゃ駄目だよ。壁に耳あり障子に目ありネルフにMAGIありだよ。
兄貴達は理不尽なことにリツコさんよりMAGIの扱いに長けてるんだ。ネルフで
何が起こっても不思議じゃないんだよ。MAGIより優れたスパコンとかあるし。

逃げたいけど逃げちゃ駄目なんだよ。俺がいないとアスカ死んじゃうよ。

>>98
それぞれの綾波と何か部屋引き篭もってたよ。その辺の地味さ加減はやっぱり
同じシンジって感じなのかな。おっとっと、シンジって呼ぶと怒る人いるから
まぁそんな感じで。

>>99
ほとぼり醒めるまで加持さんの家に泊まりこんでただけだよ。帰ってきたら予想
通りって言うか何て言うかアスカズタボロだしミサ卜さん吊るされてるしゲンド
ウなんて簀巻きにされて転がっててビックリしたよ。あ、あと冬月先生がロボット
になってた。歩くたびにギコギコ言ってたよ。

>>100
正直言って100レスいくなんて誰が考えただろうね?
断罪ってやっぱり人気のジャンルなんだよ。だから僕・・・じゃないや、俺も逃げちゃ
駄目なんだ。綾波もアスカも好きだけど逃げちゃ駄目なんだっ!
なんかイイやつだな、応援するよ<シソジ
シソジ_的にレイに母性大開放で迫られたらどうするよ?
106◆/ASUKaV6:02/06/07 18:33 ID:???
            ∧  ∧
            |1/ |1/
          / ̄ ̄ ̄`ヽ、
         /        ヽ
        /           |
        | (●) (●)   |
        /          |
       /           |
      {            |
       ヽ、       ノ  |
        ``ー――‐''"   |
         /          |
        |          | |
        .|        |  | |
        .|        し,,ノ |

ムーミンが このスレを ふしぎそうに ながめています。
22だが、もうお前でも構わん
キスはしないから安心しろ
108シソジ_:02/06/07 19:31 ID:???
>>104
ありがとう、細々と生きていくよ。

>>105
間違い無くその豊かな胸に飛びつくね。
乳首しゃぶり倒すね。
でも、きっと飛びついた瞬間にキョウの兄貴の鞭のようにしなる糸で
バラバラにされてしまうんだ・・・。プルプルプル

>>106
そんな目で俺を見るな!!見るなよ!!うおおおおおおおおお!!

・・・少し照れるよ。

>>107
えー。
・・・痛くしたら断罪するからな。
ちゃんと蒼銀に見えてるか?(ワラ
22だが、任せとけ
ちゃんと色々用意してるぞ
ワセリンはイマイチなので、ローションの方がいいかな
リアバイだし、新しい世界を見せてやる!!
シャワー浴びて待ってろよ
111名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/07 19:45 ID:1pBhVok.
最近の22の動向には目を見張るものがあるな
>>22さんへ
トリップ付けることをキボンヌ。
113シソジ_:02/06/07 20:05 ID:???
今日は忙しいな。

>>109
蒼銀って何色って准将の兄貴に問い詰めたら見ればわかるだろうがって
ぶん殴られたよ。指弾食らわずに済んだのは僥倖だった。
多分、綾波といちゃついてたから機嫌よかったんだと思う。

>>110
何か>>22の目が怖いよ プルプル

>>111
俺は食べられてしまうのだろうか。准将の兄貴と違って俺を助けてくれる
中国人系のおねーちゃんは居ないので物凄く不安だ。

>>112
俺もキボンヌ
シソジ_的観点だけどこのスレで一番濃いと思う。
ある意味キョウの兄貴越えてる。
ここ久しぶりに面白い
22のキャラって断罪ものにいたら熱いと思う
良心的キャラハンなので応援あげ
11522 ◆h3VZ.RlE:02/06/07 20:40 ID:???
22だが、トリップつけた
目が怖いのはいいから早くどこかに出かけようじゃないかシソジきゅん
爪も切ったしな
初心者には優しくするから安心してくれ
とりあえず、映画でも見にいくか
尼の悶絶が深夜にやってるみたいだしな
変態あげ
117シソジ_:02/06/07 20:51 ID:???
>>114
良心的って言われた。
僕はここにいてもいいのかもしれない。
僕はここにいてもいいんだ!(エルミート補間)

>>115
わかったから腰を掴まないでくれよ。
尻も撫でるな。股間触るな。耳に息吹きかけるなよ!
って言うかどこに連れてくつもりだよ。

俺にそう言う趣味は・・・ヒッ!?

・・・だ、誰か助け・・・

・・・

・・

118シソジ_:02/06/07 20:52 ID:???
>>116

・・・獣が・・・獣が・・・

・・・

・・

空気読めない奴多いな
断罪風味を殺すなよ
シソジの純ケツが奪われました
22は果たして断罪対象になりうるのでしょうか?
>>119
ここはいたいけなシソジが断罪の裏側をレポートするスレになりますた。
あと尻も掘られます。
122SSといくか:02/06/07 20:59 ID:???
シソジにとって、それは油断であった
22がそこまでやるとは思っていなかったのである。
シソジは無謀にも22の車に乗り込んでしまったのである。
車の中は意外にきれいだった。最初はつまらない話題だった。兄貴たちへの
不満である。
22の差し出したオレンジジュースを受け取ったことがシソジの失敗である。
123山岸マユミ:02/06/07 21:01 ID:???
私を兄弟に加えようとするのは止めて下さい。
124SSといくか:02/06/07 21:04 ID:???
22の息が耳に触れる。
「シソジきゅん、もう我慢できない、行こうか」
入ったのはラヴホテルだった。
総鏡張りの部屋だった。早速シソジをお姫様抱っこでベッドに押し倒す22。
「ヤ、ヤメロ、だ、だ、断罪されるぞ」
「キミの断罪なら問題ないさ」
 22の手がシソジの乳首をつまむ。
その大胆かつ慣れた手つきに声が出てしまう。
「や、やめてよぉ、嫌だ、変態じゃないんだ」
「ハハハ、体は正直だなぁ」
22により全裸に剥かれるシソジ。シソジのそれは不本意ながら、この
状況に感化されてか元気に跳ねていた。
「さあ、目を閉じて・・・」
22が耳元で囁いた。
125SSといくか:02/06/07 21:09 ID:???
シソジを四つんばいにさせて、後ろから22の舌がねじこまれる。
初めての熱い感覚にシソジは声をあげた。
「あああ、やめてよ、ひどいよぅ・・・」
ペチャペチャといやらしい音がシソジのすすり泣きと共に漏れ聞こえる。
22はしばらくそれを繰り替えしていたが、コンドームを取り出すと、
自分の指にそれを装着した。
「やっ、あああぁぁ」
シソジが弓なりに背中をのけぞらせる。
22の指がシソジの中でうごめく。コンドームは爪が当たると痛いための22にな
りの配慮だ。
「だいぶ、ほぐれてきたかな」
126SSといくか:02/06/07 21:12 ID:???
シソジの予想を反して22はシソジに挿入はしなかった。
ただ、口から何からで五回ほといかされ、シソジはベッドに倒れていた。
「今日はここでやめとくかな。シソジきゅん、慣れてきたら最後までしような」
「馬鹿野郎っ、お前なんか大嫌いだ」
と、シソジは言ってみるものの、頬は赤く染まっていた。
兄貴たちより信用できるかも知れない、とシソジは心のどこかで思っていた。
ネクタイを締めなおす22はそんなシソジを笑って見守った。

22、個人的に応援するぞ。
じゃあな。
ボッキアゲ
22、キザだな(w
129シソジ_:02/06/07 21:16 ID:???
>>119
君が何以下略

>>120
え?何のこと?>>22はオレンジジュースとご飯奢ってくれたよ。
映画、面白かったよ。
その後、ネルフまで車で送って・・・もら・・・た? 何だか頭が痛いな。
うう・・・? まぁ・・・いいか。

>>122
何を言うんだ! そんなことあるはずないじゃないか。
事実の捏造は断罪対象だぞ。

>>123
苦情は兄貴に直接お願いします。俺の管轄じゃない。
でも、性獣兄貴には気をつけてね。目を見たら駄目だよ。
色んな意味でやられるから。
13022 ◆h3VZ.RlE:02/06/07 21:18 ID:???
シソジきゅん、また食事いこうな

SSといくかさん、ありがとう勃起しますた
131シソジ_:02/06/07 21:19 ID:???
>>124-126
事実の捏造は断罪対象だと・・・二度言わせ・・・くそ、何でこんなに頭が痛いんだ。
僕の心象描写までするなんてやり過ぎだぞ。ちゃんと保存して証拠として残して
おくからな。イソイソ

>>127
勃起禁止。素レスですまないが、普通に御尻がむずがゆいです。
微妙にキモいよーウワーンウワーン、ヨゴサレター!

>>128
俺もそう思うよ。

>>130
え?あ、えっと、うん。
何だか釈然としないこの気持ちは何なんだろう、赤い海を見ている時のような・・・
う・・・頭が痛いっ!?
僕は死にましぇ〜ん!・・・あなたが好きだからぁ!シソジさぁん!
13394:02/06/07 21:24 ID:???
あー、94はその上のカヲル君のメールアドレスにツッコンだんだYO。
シソジキュンにそんな甲斐性はないと思われ。
22を指名手配しますた
今後22はネルフ並びに断罪シンジから狙われます
以下、ネルフ首脳部のコメントです
13522の状況:02/06/07 21:29 ID:???

        |                            /ヾ
        |                          ゝイノ
        |                           / /
        |                          / /
        |                          / /
        |                         / /     _____
        |           シコ   n_     ./ /     .|       |
        |                (  ヨ    / /     .|       |
        |           シコ   | `|.     /⊂//    |       |
        |                 | |.    /⊂//    |       |
        |                / ノ ̄ `/  /      |       |
        |              / / イ  O○ヽ       |       |
        |             ( `ノ )/(/|  |'^ \ \     | ∧∞∧ ←アスカ        |             (。Д。'')~ |  |   \ \  (´Д`,,)  .|
        |       ____.   ∨∨  |  )    |  ) |  ( : )   |
        |.|  ̄ | ̄ /   /||      / /     / /  .|   ∪∪   .|
       /|. : | | ̄ ̄| || ̄ ̄ ̄ / / ̄ ̄ ̄ ∪  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        |=| .\ ̄ ̄\|| ∧   ∪
  人人人人人人人人人人人人人/ `人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
  )                                                    (
  ) ああ〜!シンジきゅんああ!シンジきゅんあああ、かーいい〜!     (
鳴らない鈴に意味は無い(意味フ
137シソジ_:02/06/07 21:30 ID:???
>>132
残念なことに俺は女の子が好きだ。




・・・多分な。最近自信無い。アスカとカヲルくんと綾波と>>22が等価値に思えて・・・
ウウッ!?頭が痛いんだ・・・時間逆行の影響だろうか。

>>133
わかっていてレスしたのに、どうしてそう言う指摘をするんだ、無粋と言うより
むしろ武士の情けに欠けた男だな、君は。断罪地獄帳に記帳しちゃうぞ。
そうなると怖いぞ、イタズラ電話とか夜中にされるよ?
男なのに「ハァハァ、パンチュ何色?」とか聞かれたりするぞ。それでもいいのか。
さぁ、考えを改めるんだ。甲斐性なしとか言っちゃいけないんだぞ。

ゲンドウのようにはなりたくないだろう?
138ミサ牛:02/06/07 21:30 ID:???
シソちゃん、そんなに寂しかったのね
139アス猿:02/06/07 21:33 ID:???
あーあ、変態シソジあんたなんか22がおにあいよー


走り去る
140蒼銀の少女:02/06/07 21:35 ID:???
シソジ君、・・・・そう、変態だったのね
私は死なないわ。・・・あなたが好きだから。碇くぅ〜ん!
142シソジ_:02/06/07 21:42 ID:???
>>134
>>22のことを考えると最近頭が猛烈に痛むんだ。指名手配されたのか、彼は。
どう言う罪状か知らない・・・けど・・・いてて、頭痛いな。
まぁ、兄貴達に付け狙われることになったらなかなかここへはこれないだろうね・・・
寂しくなんか・・・無い。

>>135
指摘しにくいことですがヅラがヅレています。

>>136
意味無いね。うん。
143シソジ_:02/06/07 21:43 ID:???
>>138
何の話? 俺にはわからないよ。それよりこの間の作戦指揮は何?
兄貴、すんごい怒ってたよ? 来週までに始末書二万枚書いといて。
不備があったら再提出ね。ロボ冬月は秒間1000枚チェック可能だから適当に
やってもバレるよ。

>>139
アス猿!? どうして逃げるんだよぅ!

>>140
僕は変態なんかじゃ・・・変態なんかじゃ・・・
どうして涙が出るんだろう。涙が止まらない。

>>141
あの、綾波の騙りは重罪なんで・・・一応逮捕します。
保安諜報課の皆さん、後は頼みます。
こういう展開で断罪に走ったスパシンがまともになるといい話だな
14522 ◆h3VZ.RlE:02/06/07 21:48 ID:???
ラブフォーエバー

うわっ、追っ手が・・・・
誰か助けてくれるスパシンはおらんのか!?
146=ノ−ノ=ノ”:02/06/07 21:53 ID:???
>>22
俺に任せろ!
14722 ◆h3VZ.RlE:02/06/07 21:54 ID:???
>>146
あんた誰!?
さて、問題です。
>>22を救ったのは何者でしょう
ヒント スーパーシンジであることは間違い無し

1 ウ術マスター
2 死んだはずの黒シンジ
3 思慕と大根の狭間のサングラスのひと
4 リアライズの逆行レイ
5 フラットノイズのオカマシンジ
6 八頭身モナー
149シソジ_:02/06/07 22:17 ID:???
>>145>>147
あ・・・。走り去ってしまったか。
なぜか切ないこの気持ちは・・・一体どうして?
胸が痛い。ついでに御尻も痛いのはどうして?
何かで擦りすぎたみたいにヒリヒリする。
・・・どうして? 

う・・・なぜだかあまり知りたく無い。

>>146
君は誰だ。俺のスパシン名簿にも載ってない。

>>148
6番は俺的に最も近付きたく無い最も恐るべき兄弟だよ。異端で、誰とも交わら
ない。でも、突如としてハァハァ言いながら暴れ始める。スパシン名簿に載っていない
兄弟が一人毒牙にかかったんだ。今、ネルフが全力で排除に動いているけど・・・
どこまで効果があるものか。多分、保安諜報課じゃ拘束はおろか、狙撃だって失敗
するだろう。アワ口ーラに依頼すべきだろうか。でもミサ卜さんうるさいしなぁ

ところで>>22を助けたのは誰なんだろう? 本当に謎だ。報告を待つ。
150=ノ−ノ=ノ”:02/06/07 22:20 ID:???
誰でもあって、誰でもない。
それが俺さ。
おもろいです。シソジ君のふぁんになりますた♪
152保安諜報部員:02/06/07 22:26 ID:???
=ノ−ノ=ノ” と八頭身モナーの追跡に失敗。
後続の部隊は戦自と協力して>>22を追え
続きが気になってるのは漏れだけ?
15422 ◆h3VZ.RlE:02/06/07 22:34 ID:???
ジオフロントに侵入してみたが、迷子になった
どうしよう・・・・
誰かヘルプ
155シソジ_:02/06/07 22:35 ID:???
>>150
君は一体・・・
っ!?

風のように消えてしまった。何者なんだろう。兄貴よりカッコイ・・・おっとっと
失言失言。

またどこかで会える気がする。

>>151
兄貴達には気をつけてな。ばったり出くわしたら面白いとか言ってられない
からね。糸が見えたら即ダッシュね。振り向いたら死ぬよ。

>>152
いつもご苦労様です。八頭身モナーのハァハァには気をつけて下さい。
迂闊に攻撃しないように・・・危険です。生半可な火器は通用しないと言う報告
を受けています。誰もあなた方の犠牲なんて望んではいません。
それを忘れないで。

=ノ−ノ=ノ” も追跡対象なのですか? きっと捕まらない気がする・・・
なぜだか、そう思えるんだ。
やはりアワ口ーラに依頼すべきだろうか。保安諜報課経由で何とかなりませんか。
作戦部通すとビール樽・・・じゃなくて、作戦部長がうるさいんで。

>>22は民間人なので・・・手荒な真似をせずに拘束してください。
昨今のマスコミは鼻が利きますからね・・・。
156シソジ_:02/06/07 22:37 ID:???
>>153
実は僕もだ。>>22の運命やいかに?

>>154
ごめんね、僕はネルフの人間だから・・・あなたを拘束しなくてはならない!

・・・。

くっ・・・逃げられてしまったか。
決してわざと逃がしたわけじゃ・・・ないよ。本当だってば。
157SSといくか:02/06/07 22:43 ID:???
ジオフロントに潜入した22。
道に迷った青葉シゲルを襲い、ネルフ職員になりすました。
次々にネルフ、いや、断罪スーパーシンジの悪行を目の当たりにする22。
「なんてこった…」
22は道に迷いながら、地下深くへと降りていく。
エヴァンゲリオンを目の当たりにし、スパシンたちに頭を下げる。
その時、警報が鳴り響いた。
『侵入者警報、職員は第二種戦闘配置』
つづく
158SSといくか:02/06/07 22:48 ID:???
22は伊吹マヤを人質に取り、セントラルドグマに立てこもる。
そこで見たのは、量産される綾波レイとリリスだった。
「何だよ、これ」
「こんなことしたらタダじゃすみませんよ。早く投降して下さい」
マヤに当て身を食らわせ気絶させる22。
「シソジ、あいつ何をしてんだよ…」
22はマヤから銃を奪い、退路を探す。
>>22こんな所にまで」
22が振り向けば、銃を持つシソジが立っていた。
「シソジきゅん、ネルフっていうのは…」
「それ以上言わないで下さい。撃ちますよ」
22とシンジがお互いに銃を向ける。
つづく
>>157-158
何人か手に汗握って見てるのに3000ペリカ

あんた神だ。
160=ノ−ノ=ノ”:02/06/07 22:52 ID:???
間に合ってくれよ……!
161SSといくか:02/06/07 22:52 ID:???
「ぼくは、あなたを撃って、それからそこのゴムボートで地下の水脈に
遊びにいきます」
 シソジは奇妙なことを言った。
「な、何を…」
「地下のLCLの水路は左に進んでいけば芦ノ湖に出るから、ぼくは遊びに
いくんだ」
 シソジは22をさえぎってそう言うと、引き金を引いた。
22も反射的に撃つ。
シソジは銃を天井に向けていた。
そして、22の銃弾はシソジのわき腹に命中している。
駆け寄る22。
162SSといくか:02/06/07 22:56 ID:???
「おい、何やってんだよ、馬鹿かお前は」
「銃って慣れてないんです…」
22はシソジの傷を確かめる。
深くはないが、浅くもない。こののまにはしておけない。
「くそう、どうしたら」
22が何とか止血しようとしたその時、誰かが割って入った。
「あんたは…」
>>22、とりあえず逃げろよ、そうだな、俺は=ノ−ノ=ノ” とでも
名乗っておくかな」
「うっ、早く、…兄貴たちが、ごほっ」
「馬鹿っ、しゃべるなよ」
つづく
163SSといくか:02/06/07 23:02 ID:???
=ノ−ノ=ノ” はシソジを止血すると、22にアタッシュケースを渡した。
「これは…」
「金と身分証だ。ルートは聞くなよ」
=ノ−ノ=ノ” はにっと笑うと、22の胸ポケットから煙草を奪った。
「シソジ、必ず、迎えに行くからな」
「…待って、る……」
22はシソジの言った通りにゴムボートに乗り込む。
=ノ−ノ=ノ” はそれを見送ると、シソジの応急処置を完了させた。
「お前は優しいナー。漏れはあんなヤシ許さないんだけど」
新たに現れたのは八頭身モナーである。
「暇つぶしさ。それじゃ、俺らも逃げるか」
=ノ−ノ=ノ” と八頭身は追っ手に立ち向かっていく。
シソジは自分が笑んでいることに気付いた。

とりあえず、終わり。
サスペンスだなぁ……続編にも期待。
16522 ◆h3VZ.RlE:02/06/07 23:07 ID:???
SSといくかさん、ありがとう
こんなことになるとは思ってなかったよ。

シソジきゅん、絶対迎えに行くからなー!!
良スレあげ
167シソジ_:02/06/07 23:20 ID:???
展開カコイイ!

すごいな・・・こんな展開になるなんて誰が予想したろうか。
もちろん僕だって予想してないし、何時の間にか>>22と僕がかなり抜き差しなら
ない関係に・・・。脇腹が痛む。ついでに頭痛も止まらない。御尻もヒリヒリ

もう、認めてしまわなくてはならないのだろうか。アスカ助けて(´Д`)俺はホモじゃ・・・

さてと・・・兄貴達に報告に行くか。一応・・・負傷してるし罪には問われないだろう。
八頭身と=ノ−ノ=ノ” のことは黙っていよう・・・ いぶし銀な二人だった・・・

>>157>>158>>161>>162>>163
名人芸!小ネタが効いてるっ

                 -=≡ ∧_∧
                -=≡  ( ´Д`)   >>22漏れに乗って逃げろ
           -=≡ /⌒⌒ヽ/⌒ヽ/\
    -=≡ ./⌒ヽ,  /     ̄   \\ ヽ/⌒ヽ,
   -=≡  /   |_/__i.ノ ,へ _    _/ \\/   | /ii
   -=≡ ノ⌒二__ノ__ノ  ̄ ̄     \ヽ  |./ |i 
  -=≡ ()二二)― ||二)        ()二 し二) ― ||二)
  -=≡ し|  | \.||             .|   .|\ ||  
   -=≡  i  .|  ii               i  |  .ii  
    -=≡ ゙、_ ノ               .゙、 _ノ  
169シソジ_:02/06/07 23:27 ID:???
>>168
キモいです・・・。

怪我したしそろそろ寝るふ。
酔っ払いゲンドウスレ何気に好きだ。呟きゲンドウと呼びたい。1000ゲトまでに
何とか最沈下、急速浮上を実現して欲しい。兄貴の魔の手が及ばないように俺も
何とかがんばってみるからさ。

今日は疲れたよ、さすがに。ほじくられるわ撃たれるわ・・・
170名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/07 23:27 ID:vZcShJXI
いいな、ここ。
SSとキャラハンが楽しめるとは。
エヴァ板を見直しマスた

    |             |
    |              |
    |             |
__ノ              |    _
| |                    |  ノ\__ヽ
ヽ二二 ヽ -―- 、    ∩   |   \ノ(◎)
_____/ /" ̄ヽヽ_| |.__|
   /  / _∧_∧ l / /    \
   |  |/(  ´Д`)/        \
   .\ヽ∠____/\゚ 。       \
     .\\::::::::::::::::: \\.    |\   \
       .\\::::::::::::::::: \\ /   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       \\::::::::::::::::: \ | シソジ応援するぞ!
         \\_:::::::::::_)\_______
             ヽ-二二-―'
172ツンヅ:02/06/08 00:20 ID:???
お前、まぎらわしいんだよ。
オマエモナー
174ツソヅ:02/06/08 00:23 ID:???
どれが本物だ?
>>174
本物は>>171です
176シンヅ:02/06/08 00:24 ID:???
わからん
177ツンジ:02/06/08 00:24 ID:???
何パターンあるんだか。
178シンジ:02/06/08 00:25 ID:???
・・・・・
179シソヅ:02/06/08 00:26 ID:???
そろそろ飽きてきたな
180ツソジ:02/06/08 00:27 ID:???
まだダブってないか?
181ゲソドウ:02/06/08 00:30 ID:???
お前らは俺の子ではない!
182アス力:02/06/08 00:31 ID:???
あんたたち、ばっかじゃない?
183ユイ:02/06/08 00:32 ID:???
あなた、そんなこと言ったらダメ!!
もう膝枕してあげませんよ!!
ここって昔のエヴァ板みたいでいいね
活気があってよろしい
185リシコ:02/06/08 00:34 ID:???
母さん、まだ借金たくさん残ってるのよ。
186碇コイ:02/06/08 00:35 ID:???
・・・・・
187力ヲル:02/06/08 00:38 ID:???
シンジ君、誰が本物なんだい?
18822 ◆h3VZ.RlE:02/06/08 00:38 ID:???
盛り上がってるけど寝るわ。
今日は楽しかった。
189シソジ_:02/06/08 14:03 ID:???
>>170
それも兄貴が来てない間のことさ。兄貴達がもしも俺に疑念を抱いて小一時間
問い詰めてきたら・・・ヒィィ!想像したくもない!

>>171
八頭身は風呂だろうがトイレだろうがオナーニ中だろうが突然現れて人の痴態を観
察しつつ一言モノ申して去るので困る。

>>172
ごめん。>>173にセリフ取られたよ。
ごめん。

>>173
俺のセリフ取ったから断罪地獄帳にそーっと名前追加しておく。
多分、担当は900兆パーセント兄貴になるから逃げても無駄だよ。
マヤさんに「ざ、残滅・・・」とか言われるよ。
190シソジ_:02/06/08 14:09 ID:???
>>174
君が本物でないのは確かだね。シンジシリーズでハゲは今だ見たことないもの。
ハゲちゃ駄目だ!

>>175
端的に申し上げて、間違ってます。

>>176
禿ちゃ駄目だって言ってるじゃないか!
僕を助けてよ!!

>>177
人の数だけ妄想は存在するんだ。

>>178
逃げろ! 体験の兄貴に見つかったらどうなるか・・・君はまだ知らないんだ!
君はここに来るべきじゃない!! 逃げるんだ!!

>>179
正直、名前ネタにはレスがしんどいです。

>>180
君もね。
191シソジ_:02/06/08 14:17 ID:???
>>181
やぁ、碇ゲソドウ! 久しぶりだね・・・ククク。
クク・・・ハーッハッハッハ! お前の罪ハガッ!?・・・舌噛んだ。
・・・やっぱり一息に断罪フレーズ言い切るなんて僕には無理だよ・・・。
ごめん父さん、兄貴の命令なんだ。
保安諜報課の皆さん、ヤっちゃってください。

>>182
文系ですが何か? ごめん、アス力。怒らないで・・・

>>183
母さん、直接シンクロ大流行で暇だからって・・・一応死んだことになってるん
だから大っぴらに出てくるのは不味いよ・・・

>>184
そうだね。ネタスレ建て逃げコースかと思ったけど、こまめにレスした甲斐が
あったってものだよ。職人がまた降臨するその時を待とう。

その時こそ、本当のShow Time!
192シソジ_:02/06/08 14:23 ID:???
>>185
それ、初耳です。って言うか猫にお金掛けすぎですよ明かに・・・
猫ハウスに一軒家ローン組んで購入したって聞いた時はネタだとばかり思ってた
のにマジだったなんて・・・

僕には貴方がわからない。

>>186
セリーグBクラスの方ですか?

>>187
みんな本物だけどみんな偽者さ。君が色んなパターンで存在してるのと同じ
ことだよ。人間は18番目の使徒だから。

君と同じだよ。

>>188
僕は色んな意味で痛さも満喫したよ。
無事に逃げ切れるように祈ってるよ。
迎えにこなくていいよ。その場の雰囲気と勢いで待ってるとか言っちゃったけど
僕は変態じゃないんだ。変態なんかじゃない。ホモじゃ・・・いや、バイでもない
ってば!!!

何だよう、お前らそんな目で見るなよう。疑ってるの?
疑う奴は断罪しちゃうぞ!
193=ノ−ノ=ノ”:02/06/08 14:35 ID:???
自分に嘘をつくと、辛いぞ
22が何をやらかすか楽しみ
プレッシャーあげ
現在の状況

              ∧_∧
             ( ´Д`)
              8頭身
        _              _
       /|  /       \  |\
    愛/  /キモイ    愛 \   \キモイ
    /  |/             \|  \
        ̄     友達       ̄
  ∧_∧  ────────→  ((( )))
 ( ´∀`) ←────────   ( ´Д`)
 128頭身       友達        1さん
196名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/08 17:16 ID:rWoxsgJg
そろそろアスカとかにも参加してほしいな
誰かこーい
19722 ◆h3VZ.RlE:02/06/08 18:13 ID:???
今日も在宅の仕事で忙しいが
とりあえずミサトさんに協力してもらいに行ってみようかな
と職人さんにおねだりしてみるテスト

シソジー、京都に逃げてみるよ
198渚カヲル:02/06/08 23:25 ID:???
シンジ君。
まさか、22君とやってしまったのかい?

僕をさしおいて?
199シソジ_:02/06/08 23:36 ID:???
>>193
真顔で冗談を言うのが君の悪い癖だと思うよ。

>>194
ある意味俺も楽しみにしているけど、今度こそ決定的にヤバイような気が
してならないんだ・・・

>>195
間違ってるよ

>>196
兄貴達以外なら誰でも歓迎するよ

>>197
電報で近況報告しないでよ。誰か死んだのかと思ったじゃないか。
っていうかお土産は八つ橋でよろしく。

>>198
ちょっと目が怖いよ、カヲルくん。
やるって何をさ?
僕にはわからないよ。
少なくとも一線は越えてなかったように思う。
いや、だからって君と寝る気は・・・だから目が怖いってば、カヲルくん・・・
職人さん降臨待ち
ミサトとか他のキャラハン来てほしい
話に積極的に参加する人募集あげ
201名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/09 19:14 ID:Wh.PxSDY
一度補完計画が発動している世界
そして、何かが根本的におかしくなってしまった世界
そんなこの世界にシソジきゅんと>>22は生きている・・・

>>22はこの世界の謎を探るべく、京都の碇本家@アウローラバージョン(藁)を探るのであった
202 :02/06/09 19:38 ID:FyW85djc
NTTドコモ(携帯)  [投票] [もう無い・おかしい]
http://www.nandemo-best10.com/ltvsumm.cgi?ranking=f_keitai-phs-career
×音悪すぎ死ね。 (02/6/9)
×新機種は使えない機能ばっか増やして高くするので乗り換えられない。
番号変えなくていいならよそのに変える。 (02/6/9)
×料金高いです。 (02/6/9)
×ぼったくり。 (02/6/8)
△中途半端 (02/6/8)
○ok (02/6/8)
×ユーザーが多いだけでクソ使えない機能。仕事で使っているが、
自分の携帯は絶対ドコモは嫌だ。 (02/6/8)
×端末はかっこいいけど、それ以外に良い点見当たらない、
機能的には最低だね (02/6/7)
×料金高い&メール系の性能が貧弱すぎる。 (02/6/7)
×つながんねー (02/6/7)
202はどういうことだ?シナリオと違うぞ、碇。
老人たちが黙ってはいまい。
204ゲソドウ:02/06/09 20:01 ID:???
>203
全ては、これからですよ…冬月センセイ。
これも、幾星霜の時、歴史を越えるモノ達への牽制だからな。
今は、これでいい…。
>>22のテーマソングは布袋のアレです。
江頭が出る時のアレですよ。
なぜ戦う!?なぜ殺す!?なぜそっとしておけないんだ!!
207SSといくか:02/06/09 21:09 ID:???
京都の空はどんよりと淀んでいた。
22は見上げてから、煙草に火をつける。
煙を吐き、瓦礫が随所に残る街並みを通り抜けた。
「ここが碇家か……」
22はネクタイを締めなおし、インターフォンを鳴らした。
『どなたです?』
「ドモ、お手伝いの求人募集見てきました22と申します」
『ああ、はいはい、入って下さいね」
22はこのようにして碇家アワ口ーラバージョンに潜入した。
設定としてはリストラサラリーマンだ。そして、碇家にもぐりこみ、
ここ数日は家事をこなしている。
先輩メイドにいじめられる22。
しかし、22はメイドの熟女をいやらしい眼で見ていた。
22の暴走が始まる・・・。

おい、22よ、もっと暴れろ。それからキャラハンする人がいたら書くから
みんな楽しくやってくれ。オリキャラは勘弁な。
22の暴走期待あげ
209名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/09 23:05 ID:zY1emRCo
しんのすけの方がいいですか?
21022 ◆h3VZ.RlE:02/06/10 01:52 ID:???
おお、職人さんありがとう。
たまってる仕事が終わらない。リアルで。
暴走か・・・。
シソジいないけど・・。

真面目に働きます。そしてメイドさんに、ああ俺にはシソジのケツが・・。
仕事に戻ります。あげ。
211名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/10 02:05 ID:qKjpQrXI
22よ、もっと暴れろ
212シソジ_:02/06/10 19:16 ID:???
>>200
そうだね、兄貴達以外ならかなり歓迎だよね。

>>201
ちょっとかっこいい感じだな。でも、僕と>>22は生きているってフレーズが・・・
ぼ、僕は変態なんかじゃ・・・

>>202
帰れ。

>>203
あ、冬月先生。定期的に油ささないとギコギコうるさいって作戦部から苦情来て
ますよ。技術部の人が探してたんで、早く行ってあげてください。
先生のメンテナンスも技術部の大事な仕事なんですから。

>>204
父さ・・・おっと、そう呼ぶと兄貴が怒るんだった。
ゲンドウ、ちょっとあんまり目立たないでよ。キョウの兄貴来たら不味いって。
母さんが暇そうにしてたからちゃんとご機嫌取っといてね。

>>205
ベビベビベイブベイブベイブベイベーって奴だね?
僕は実は熱狂的な江頭ファンなんだ。彼が来てくれたらネルフはもっと愉快空間
になるよ。
213シソジ_:02/06/10 19:26 ID:???
>>206
それが定めだからさ・・・とかスカしたこと抜かす脳味噌スポンジがいっぱいいる
んだよ。僕はそっとしておいて欲しい。でも、兄貴達はそう思わない。
そして兄貴達のほうが僕よりもずっと力を持っているんだ。
どんな理想論も僕らの力学には通用しない。兄貴は強く、僕は弱い。

それがすべてなんだよ。悲しいけど。

>>207
>>22は今そんなことしてるのか。
碇家に関わったっていいことなんて無いのに・・・。何が彼をそれに駆り立てる
んだろう? 加持さん・・・>>22の力になってやってください。
じゃないとミサトさんに数々の浮気証拠ファイルを・・・

>>208
職人さんがやりやすいように何とか世界観付けていきてーなーと。マジレススマソ

>>209
しんのすけと言う人はネルフにはおりません。
214シソジ_:02/06/10 19:29 ID:???
>>210
加持さんの家でサッカー見てた。
っていうか僕の尻は僕のモノであって>>22のものでは・・・

>>211
激しく同意。
215=ノ−ノ=ノ”:02/06/10 21:39 ID:???
アワ口ーラか……金払いはいいんだが、危険過ぎる組織だ。
出来ればお近づきになりたくないが、これも仕事だ、仕方が無い。
21622 ◆h3VZ.RlE:02/06/11 22:03 ID:???
やっと仕事終わった。しかし、また新しい仕事が届く罠。

ぬわー、やってられるかい、ゴルァ!!

とりあえずリナレイ攫って脅迫してやる。あー、いいさ、どうせ俺は
バイセクシャルがバレて嫁に逃げられた離婚届を内容証明で叩き付けられた男さ。
リア厨のリナレイを本気で口説いてやるさ。
何が変態じゃい。
三百万貸してやっただろうが、ちくしょうめぇ。
酒でも飲まねばやってられん。

リアル混じりでスマソあげ
事情は知らんが切ないぞ22
大丈夫、シソジが慰めてくれるさ。
赤裸々な告白が始まった
age
将来はどんな断罪師になりたいですか?
シソジさん、シソジさん!う、後ろ!
そういや、「パソドラ」なんていう組織もあったなぁ
ま、漏れはどっちかっていうと「エデソ」なんていう犯罪組織の方が好きだが
学校の校庭で黒ミサ開いて使徒を殺す所とかが特にね(藁
>>223
>「エデソ」なんていう犯罪組織
この組織について詳しい情報キボーン
漏れシラネェよこんな組織……
>>223
漏れも知らない
詳細キボンヌ
ゴメソ、あげるつもりはなかったですたい
227SSといくか:02/06/12 20:33 ID:???
エデソの詳細キボンヌ

22がいい感じにテンパってきたな
228223:02/06/12 22:29 ID:???
「ギタリスト 青葉 校長 EDEN」をぐーぐれば良い
とても万人向けじゃないが、漏れはこういうのが好きなのさ、シソジ
229SSといくか:02/06/12 23:29 ID:???
22がお手伝いさんを初めて二週間がすぎていた。
22の過去は悲惨だ。酒乱の母親に育てられ、父親はヤクザ者。そんな家庭で育った
22は、母親からの虐待で女が嫌いなトラウマを持っていた。過去、結婚していたことも
あるが、嫁は三百万持って消えた。
そして、第三にやってきたのである。22はしがない在宅勤務のサラリーマンだが、こんな
ことに巻き込まれもうお腹いっぱいテンパッテいた。
「ゴルァ、一発ヤラセろや」
碇家のメイドに手を出すのは日常茶飯事。人柄というか、そういうもので何とかクビには
なっていないが、22は一つの計画を立てていた。
「こんにちわぁ」
そう、やって来るリナレイ、つまりはレイのスペアである。
「よく来たね、レイちゃん」
紳士ツラの22。モウトメラレナイ。
230SSといくか:02/06/12 23:38 ID:???
「どうも22さん」
「今日はどうしたんだい?」
「特務准将に言われて少し・・・」
「そうかい、ネルフは楽しいか?」
「えっ、ハハ、最近は殺伐としてて」
22は笑ってお茶を濁すリナレイに、チャンスを見た。これは利用できる。
「暇なら、少し話しでもしないか?」
「いいですけど…」
22は自分にあてがわれた物置兼私室へとリナレイをつれこんだ。
ぴしゃりと扉を閉めて、鍵をかける。22は煙草を取り出し、火をつけた。
「煙草、吸うんですね」
「シンジくんたちは吸わないから珍しいかい?」
「ううん、…あの人たちは最近もう分からないから」
「そうか、羊羹でも食べなさい」
冷蔵庫から取り出す羊羹、それこそが、例の薬の入ったアレだ。
「例えば、オレがキミのことを好きだって言ったら…」
「えっ、でもそんなことしたら殺されちゃいますよ」
「別に、そんなのどうでもいいよ。キミは、この生活が嫌だ。髪が蒼銀でなくなった
だけでシンジに捨てられた自分を恨んでる」
「な、なにを言うのよ」
「本当のことを言えばいいんだ」
22はさらに追い詰める。
231SSといくか:02/06/13 00:10 ID:???
続きは明日くらいに
232名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/13 06:42 ID:QGNbWAXY
シンジ君は尾崎豊のパクリですね?
つーかシソジは?
234シソジ_:02/06/15 23:19 ID:???
>>233
悪い悪い、アルマゲドン見て泣いてたんだよ。そしたらアスカが男の癖に情けない
とか何とか言ってたけど、目の端に涙溜めちゃって素直じゃないよね?
すぐ部屋に引っ込んだ所とかわかりやすくって。前回はこう言うのに気付かなかっ
たんだよね。断罪してる場合じゃないよ。

実際、僕と関係無いところで話が進んでるからまったりしてればいいかなとか
考えてたんだけど、>>22が忙しそうで。一応顔出してみたんだ。

最近、兄貴の様子が変だ。何かたくらんでるのかもしれない・・・
えっ?
今まで変じゃなかったんですか?
23622 ◆h3VZ.RlE:02/06/17 02:38 ID:???
おいお絵かき掲示板にシソジ出てるじゃねーか。
すまん、仕事が忙しくてこっちに来れない。
シソジ、お前がミリ上げてといてくれ!!
そいじゃ、仕事に戻るよウァァァァン。
いい感じの絵だ!
238シソジ_:02/06/17 19:25 ID:???
>>22
今見てきた。凄いな、ネタと皮肉と建て逃げ上等スレなはずなのに。
名場面が画像化されてるよー・・・ウーン
何時の間にこんな大事になったんだろう・・・?

>>235
あのさ、世間一般の基準で言えば兄貴達はみんな変人の部類かもしれない。
でも、ここじゃそれが普通なんだ。にも関わらず僕は兄貴を変だと言ったんだよ。
つまりに何時にも増して変だって言いたいんだよ。
具体的にどうとかは言えないんだけど、アスカとかゲンドウに対する断罪指数が
下がってるんだ。これは近年稀に見ることなんだよ。何か企んでるよ絶対!!

>>237
僕も正直、驚いた。
239SSといくか:02/06/18 20:24 ID:???
遅くなってスマソ

レイは逃げようとしたが、22に手をつかまれた。
「やめて、放して。後で、あなたも殺されるわ」
「ん、も、ってのはどういうことだ」
レイは唇を噛んだ。失言だった。
「……あなたと二人きりになったという理由は、すでに断罪対象だわ…」
「プッ、アハハハハ、なんだ、あいつらただのガキだったんだな」
「えっ…」
22は笑いながら、レイの手を離した。煙草をくわえて火をつける。
「いや、面白いな。シンジの集団はみんなただのガキな訳だ。それが分かっただけでも
いいよ。ありがとな、悪いこと言ってすまなかった」
「何を考えてるの…」
22はレイの頭をなでると、煙を天井に向かって吐き出した。
「別に何も、これから考える所さ。綾波レイちゃんはいっぱいいるんだろ。キミの仲間を
今度利用するよ。俺は大人だから罪悪感は感じないしね」
「……ひどい人」
「できたら秘密にしといてくれ。それと、ここのどこに金目のものあるか知ってるかい?」
240SSといくか:02/06/18 20:36 ID:???
「あなたって変な人ね」
レイは少し笑って言った。
「よく言われるよ。そのせいで嫁に逃げられたんだが…・・・」
22はぶつぶつと何か言った。聞き取れないが、顔がテンパっている。
「ひっ、ごめんなさい」
「はっ、いかん。また思い出した。鬱だ…、いかんいかん」
22はヘッドバッキングで嫌な考えを追い出す。
「さてと、俺はあと一週間くらいしたら金盗んで逃げるよ。ネルフって潜れる場所、けっこうあるだろ」
「……危険よ。あの人たちが警備を強化してるし、あなたの顔は」
「分かってるが止められない。それに約束したしなぁ」
22は困った顔で無理に笑うと、煙草を空き缶におしこんだ。
「そう、止められないのね」
「まあ、そういうことだね。キミはレイちゃんって呼んだらいいのかな?」
「何でもいいわ…」
「そっか、できたら通報しないでくれよ」
「どーしよっかな。今度、お食事でもおごってくれたら考えます」
「…それくらいならいつでも」
22は内心『女は苦手だし本当に通報されるんじゃないか』と思ったが顔にも口にも出さなかった。
そして、一週間後、22は第三東京市に戻ることとなる。

誰かリナレイのキャラハンきぼんぬ
22がかっこよすぎだが、善良なスパシンを元にしてるのであしからず
じゃ、またレスが続いて話のネタができたら書くよ
シソジ、次の展開はどうするんだ!!
お前にかかってるぞ。
それから、職人さんのリナレイにちょと萌え。
>>22早く仕事終わらせろよ!!
242シソジ_:02/06/18 21:11 ID:???
>>241
>>22から『チカヂカモドル』って電報が来たよ。兄貴達について何か掴んだのかも
しれない。>>22ががんばってるみたいだから僕も何とかしようと思ってここん
トコ、リツコさんと相談してるんだ。MAGIにちょっと細工をね・・・。
きっと>>22は上手く隠れ家を見つけられるだろう。

兄貴達の企みが何なのか、まだわからない。加持さんを五人使ってるのに、その
片鱗さえ見えないんだ。ミサトさんシリーズは役に立たないし・・・。

八頭身の不穏な動きも気になる。でも、僕は僕のできることをやるしかない。
みんなが無事にいられるように。
243=ノ−ノ=ノ”:02/06/18 23:03 ID:???
>>242
気をつけろ。
足元を狙うのは「シンジ」だけとは限らん。
特異点が集中して変質しきったこの世界だ
正直何が起きてもおかしくはないぞ、シソジ
24522 ◆h3VZ.RlE:02/06/19 23:00 ID:???
またお絵かき掲示板に!!

やっと仕事が楽になった。死ぬかと思った。もう嫌だ。でも働かないと生活できない。
今日は和歌山に遊びにいった。清見オレンジを買った。シソジにもあげよう。
つか、キャラハン確かに来てほしいね。

職人さんセンキュ。そんなカッコイイ人ではないけどね。ありがd。

ふと窓を見ると、八頭身が、いけない。疲れてるんだろうか・・・・。
うわああぁぁぁ、誰だあんた!?
24622 ◆h3VZ.RlE:02/06/19 23:13 ID:???
は、腹減りが止まらない。

からネタを作ろうと思ったら誤爆してしまった鬱だ。

今日は休みます。
誰もいないage
248シソジ_:02/06/22 00:49 ID:???
>>243
どう言うこと? 時田博士シリーズの暗躍は既に骨抜きになってるよ。この僕が
そうしたんだ。関連企業全部回っての土下座行脚。兄貴の名前出しつつ土下座す
ることでえらい同情を引けて・・・オッホン!
まぁ、そう言うことで他にも対抗勢力があるなら情報ください、=ノ−ノ=ノ”
さん。埋め合わせはいつもの口座に。

>>244
君が何を言っているのかわからないけど、この世界が変だってことはわかるよ。
だって僕が何人もいるし、対応する数のミサトさんやリツコさんが。
リツコさん八人が並んで煙草吸いながらキーボード打ちまくる姿は圧巻だよ。
249シソジ_:02/06/22 00:56 ID:???
>>245
耐えてくれ、>>22。職人さん降臨までの辛抱だよ。最近ろくに寝てないのは僕も
一緒さ。兄貴達への苦情はみんな僕のとこへ回ってくるんだ。直接言ったらどう
なるかわかんないからって僕のトコに全部押し付けるのは間違ってると思う。

間違ってるけど何も言えない悲しい中間管理職。僕、まだ15歳にもなってない
のにな・・・ああ、懐かしの少年時代よさようなら。

>>246
お疲れさん。偽造ID送っといたから、堂々と帰ってきても大丈夫だよ。
でも、一応目立たないようにね?

>>247
基本的にみんな職人さん待ちなんだよ。
250SSといくか:02/06/22 02:08 ID:???
一方シソジは22のために様々な策を練っていた。
他のシンジの愛人ではないリツコを説得し、偽造IDを作成し、=ノ−ノ=ノ”
を通じて渡していた。
リツコの自室である。
「あら、シソジくんお疲れ様」
リツコは煙草の煙を吐きだしながら、忙しくキーボードを打つ。
「…、バレてないですよね」
「さあ、私はあと七人いるから、それは分からないわ。どっちでも、同じことよ」
「一応、気をつけてるつもりなんですけど」
「シソジくん、私はあなたと仲良くしてる時点で立場が危ういのよ、あんな連中の愛人になんかされたく
ないけど。司令の玩具になるのも飽きたわ」
リツコは煙草を灰皿に圧し潰すと、一枚のディスクを渡した。
「あなたの大好きな22のデータよ。おかしな経歴ね、過去は抹消済み。レイと同じくね」
「別に大好きなんて思ってないよっ」
シソジの顔は赤いように見えなくもない。
「いいんじゃない。この世界は異常なのよ、オーパーツに魔法、ふざけてるわ」
「どういう意味です」
「世界線の交わりということよ。リツコという私自身にも幾つかの相違点があるわ。つまり、溶け合って
るのよ、ここ自体がね。だから、私も捜したわ。ヒントをくれたのは22だけど」
251SSといくか:02/06/22 02:21 ID:???
ごめん、ちょっと暴走する。

リツコは新しい煙草に火をつけた。
「マギに侵入してるハッカーを見つけたのよ。私はそれとコンタクトを取ってみた。串に関しても、謎だらけの
ものを使ってたわ。地球上に存在しない串だもの、意味が分かる」
「分からないよ…」
シソジはリツコを睨む。
「ハッカーの名前はlain。彼女曰く、ワイアードという場所からアクセスしてるそうよ。色々と教えてもらったわ」
「へぇ、初めて聞く名前ですね」
「別の世界線の住人だものね。フフ、つまりは存在しないのよ」
シソジはようやく納得がいった。つまり、ここは狂っているのだ。
「もしかしたら、私たちの存在自体も誰かの夢なのかも知れないわ」
「…何が言いたいんですか」
「そう、簡単なこと。壊せるってことよ、22とあなたにヒントがあるかも知れない」
リツコはそこで言葉を止めた。
「じゃ、そろそろ僕はいきます」
「どうぞ、お互いに元気でいたいものね」
シソジはそれに答えなかった。
リツコの自室から出ると、黒服たちが待ち構えていた。
「シソジさんですねご同行願います」
「……分かったよ」
シソジは兄貴たちの待つ異端審問会に召集された。

つづく

ってことで、これから俺も仕事忙しくなりそうだけど、がんばってみるよ。
みんな、どんどんネタふってくれ。ネタが無いと書けないから。
頼むね。キャラハン少ないから22とシソジ以外のも来てくれぃ。
リナレイとかでもアリだから、頼むよ。
スーパー化しているのはシンジだけとは限らない
主役が強化されれば当然敵も強くなる、それが自身を保持しようと努める「世界」の選択というものだ
そうでなければあっさりと世界は崩壊し、無へと帰してしまうからな

異端審問会なんぞ暢気に開いているときっとスーパーゼーレに強襲されちゃうぞぉ
25322 ◆h3VZ.RlE:02/06/24 20:33 ID:???
22だが、盛り上がってない・・・。
せっかく頑張ってくれてる職人さんもいるし、盛り上げようよ。
だがしかし、俺は今から食事だ。
ラーメン食べるさ。
それから近所の飲み屋で少し遊ぶ。
日曜日も仕事だから、こういう感じの休みなのですよ。
254綾波レイ 101人目 ◆JREI101Q:02/06/24 21:57 ID:???
>>251
リナレイをご所望だったら、私が・・・
25522 ◆h3VZ.RlE:02/06/24 22:24 ID:???
よし、許可する。
職人さんのネタに沿って開始。まあ適当にネタを振るんだ!!
任せたぞ、101人目!!
256綾波レイ 101人目 ◆JREI101Q:02/06/25 00:03 ID:???
>>252
スーパーゼーレで売ってるお惣菜の豆腐ハンバーグ。
あれな〜によ?
あんなの豆腐ハンバーグの風上にも置けないってやつ!!
ゼーレ直属だかなんだかわっかんないけどっ!
お惣菜くらい食べれるものおいて欲しいわ。
ね、パンツ覗き魔!!!

>>255
・・・え?
適当すぎ?
・・・・・ま、まぁ転校初日だからってことで!!
後の処理は任せたわ〜

>>253
ラーメンならにんにくラーメンに限るわね!
あのスタミナがたまらないのよね〜
日曜日も仕事?
って、あんたいつ休んでるの?
ま、気楽がいいのよ、一番、ね!
257渚カヲル:02/06/25 23:22 ID:???
よく解らないけれど来てみたよ、シンジ君。

では、さっそく始めるかい?
258シソジ_:02/06/26 02:44 ID:???
兄貴に軟禁されちゃうことになったよ。さすがの兄貴も自分自身は殺せないみたい。
でも、一人強硬に僕の処刑を主張してた人がいたなぁ。確か体験の兄貴だっけ。

101人目綾波・・・僕等のリストにも確認されていない。新しくサルベージされた綾波
だな? 兄貴・・・何人サルベージする気だよ・・・。こんなのおかしいよ!

>>257
何を始めるんだい? ああ、ナニか。
・・・って冗談だよ。服脱がないでよカヲルくん。

・・・そんなことより助けてくれないかな・・・
>>258
兄弟には中身が違うのもまじってんのか…
>259
それってシンジなのかぁ?
……あ、そか、シンジじゃないんだっけ(自己完結ぶざまね)
261=ノ−ノ=ノ”:02/06/26 13:20 ID:???
まぁ、命まで取ることは無いはずだ。
一人でも欠けると世界のバランスが崩れるようだからな。
>>261
そんな理屈が通用しないのもいるんじゃ…
263シソジ_:02/06/26 16:24 ID:???
>>259>>260
一応シンジの一人には違いないよ。いくら怪しくても、よく考えてみればみんな
怪しさは似たようなもんだし。僕を含めてね・・・

>>261
そうだね。そうであることを願うよ。僕はまだ死ぬわけにはいかないんだ。
せっかく貯めに貯めたいちおくえんをまだ一銭も使ってないし、未だに酷い目に
あってるアスカも多いんだ。僕が管轄できてるのはたった一人だけだから・・・

俗でごめんね? でも、僕には大事なことなんだよ。

>>262
通用しない人も、准将の兄貴には逆らえないからね。准将の兄貴の気が変わらない
限り大丈夫さ。
264=ノ−ノ=ノ”:02/06/27 00:11 ID:???
いいねぇ、若いっていうのは……。
その両の掌で掴める物だけでも守るんだぜ、シソジ。
265スーパーゼーレよりご案内:02/06/27 09:31 ID:???
皆様の食を支えるスーパーゼーレ!
毎日頑張っておられる貴方の味方、スーパーゼーレより本日の特売品のご案内です
一例を申し上げますと

お刺身旬鮮盛り(3〜4人前)が666円!
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安くて美味しい食材は是非ともスーパーゼーレにてお求め下さいませ
皆様のご来店を心よりお待ちいたしております
lainタン降臨待ち・・・(ハァハァ
>>265
敵が妙にへっぽこなのはどの断罪物も同じだな(藁
268名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/06/28 00:44 ID:/KybIG.I
>>266
禿げ道。
lainたんには降臨してほすい。
ここの職人さん変わったの組み合わせるね。
269綾波レイ 101人目 ◆JREI101Q:02/06/28 05:03 ID:???
>>265
特売!?
こうしちゃ居られないわね。
ちょうど5時だし!
・・・・って今朝の5時じゃないの!
ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!

ま・・まあいいわ。
来週の木曜日の特売にまとめ買いよねっ。
どうでもいいけどどうして肉ばかりそんなに安いのよ?
私、食べれないのにっ。

>>261
そう?

>>262
ま、そういう人もいるっしょ。
スーパーゼーレとスーパーネルフの第三新東京市のシェアを巡る死闘はまだでせうか
外資大手のスーパーゼーレの前にスーパーネルフは戦わずして破れ去るのでせうか
一昔前はスーパーシンジの事を「パーフェクトシンジ」と言っていましたね
スーパーとパーフェクト、どっちが凄いのでしょうか?
スーパーグレードシンジとパーフェクトグレードシンジとマスターグレードシンジ、と言うことだな?

……アレ?どれが最上級だっけ?(死)
27322 ◆h3VZ.RlE:02/07/04 23:52 ID:???
忙しくて、もうダメむぽ・・・。
三日ぶりに家に帰り着き、弁当食ったら胃液が出た。
ソフトウェア関係の仕事なんてもうダメぽ。やめたい…。
274渚カヲル:02/07/05 00:36 ID:???
>>273
君も忙しいんだね?
君と僕は同じだね?

でも、その隙に。。。

ふふ。

>>シンジ君。
君がスーパーでもハイパーでも
僕にとっては「碇シンジ」君に変わりはないさ。

シンジ君。

覚えているかい?
僕のホームに、初めて泊まりに来た夜の事を。

薄暗い明かりの中、君は僕に全てをうち明けてくれたね。
あの後、本編では何も語られなかったけれど、
今ここでその続きをしてみるかい?
めんどいから名無しでいこう。

くそ暑い第三東京、その中心に位置するスーパーゼーレ。
スパシンたちによって経営破綻したゼーレの資金源であり、世界を牛耳るスーパーだ。
新鮮かつ上質な食料を安価で提供しつつ、オリジナル製品からブクオフとの提携まで取り仕切るキールロレンツ。
その他の富井副部長に似た男たちにより、今日も賑わっていた。
22が缶詰業者に装って現れたのは昼日中のことだった。
「あー、ねじ式ストラップの当たるガロ紅茶が売り切れてるー!!」
スーパーの奥に向かおうとしていた22の肩にぶつかったのは、101人目のレイである。
京都で出会ったのとはまた違う感じだ。
「うっ、痛いな。何をするんだキミは」
22は疲労がたまっていたせいか、ガラが悪い。
ねじ式ストラップの当たるガロ紅茶・・・
「あぁ、何よ、アンタ」
「またこの顔か。見飽きたよ、ガキはねじ式でも見ておけ」
22ハ相変わらず訳の分からないことを言うと、奥に進んでいった。
職員専用通路をとおり、さらに奥へと行くと、例りモノリス集合部屋に行き着いた。
壁には営業グラフやその他経営理念が書き込まれている。
「むぅ、時間とおりだな22くん」
モノリスが言った。
キールは現在吉野家との提携のため、ドイツからのアクセスである。
「ええ、鯨の佃煮の開発に成功して、その営業第一弾ですからね」
ゼーレの狙ったものはそれだった。セカンドインパクト以降増えすぎたクジラは
漁をする者もおらず、手付かずだったのだ。しかし、22がアワ口ーラから奪った資金でロシア
の密漁業者とクジラの佃煮やクジラベーコンを復活させたのである。
「むぅ、して仕入れ単価はどれぼとだ」
「よければ、会社ごと格安でお譲りしましょう。ネルフへの造反に手を貸してくれたらね」
「ぬぅ」
ゼーレたちから言葉が消えた。モノリスに動揺が走る。
22は缶詰めをスーツの懐から取り出すと、それを開いた。
昭和世代の彼らはその匂いに涙ぐむ。
「よ、よかろう。キミの条件を飲む。日本人に生まれてよかった」
先走った富井副部長に似た男が叫んだ。
22はにやりと微笑んだ。
一方そのろシソジは独房に入れられていた。
反逆罪だが、何もアクションが来ない。妙だ。
独房にやってきたのはアスカだった。
「ホモシソジ、あんたこのままじゃ、ずっとこの中よ」
「…いいよ、別に。頭下げるのも疲れたし、どうでもいい。ホモじゃないとだけ言っておく」
アスカはシソジの様子に目を逸らした。
知ってるシンジだ。何より、拗ねた時にみせるアレである。
「強がってバッカじゃないの」
「それは、アスカだろ」
「あんたのバカ兄弟にいっぱい言われたわよ。もうそんなのどうでもいいの…」
「アスカ、ごめん」
「謝るな、バカ…」
アスカが鉄柵を叩いた。がしゃんと音がする。
「あたしはバカだった。でも、あんたたちよりマシよ。何が断罪よ、もっとマシなことに使えばいいのに」
アスカは独り言のように言う。
「最初は、みんな助けれたらいいと思ったんだ」
シソジはサードインパクトについて語った。
「僕は、最低だった。だから僕が一番嫌いだった。戻れた時、みんなのことを考えたんだ。」
「……」
「父さんも、母さんも、アスカも綾波もミサトさんもリツコさんも、僕は嫌いだったけど、好きだったんだ。
僕に笑いかけてくれて、僕を気遣ってくれて、それだけでよかったんだ。」
「…あんた」
「そうだよ、僕は使徒もエヴァもどうでもいいんだ。ただ、みんなと会いたかったんだ。アスカを殺そうとして
みんな嫌いで、それでも一人はいやだったんだ…」
「一人は、いや…あたしもよ」
「だから、僕は22が下らないことで来てくれたり無茶したりするのが嬉しかった。兄貴たちなんか、大嫌いだ…、僕は僕がきらいだ」
シソジは壁を殴った。
正義も断罪もどうでもいい。戻って、またみんなと少しだけでも楽しくできたらそれでよかった。
「もう、いいよ。あんたは頑張ったから、また前と同じにしたらいいじゃない。また俺って
言って、それで、それで…」
「アスカ、泣いてるの……」
「あんた、ほんとにバカよ」

リツコは監視を無視して、22の個人情報を盗んでいた。
セカンドインパクトの孤児たちの中に確認された黒髪の、錯乱した少年。
その後、ゼーレにより保護されている。
「まさか、そういうことだったの…」
リツコは三箱目の煙草を空けると、煙を吐き出した。
『TO 猫股
 そちらのコンピューターにハックしたよ
                    FROM lain』
「リッちゃん、そこまでにしときなよ」
 加持が銃を構えていた。
「ふふ、別にわたしが消えても代わりはいるわ、好きにしたら」
加持は撃つまねをすると、空いていた席に座った。
「22がやってきたよ。どうやら、本気でやるつもりみたいだ」
「そう、止められないし止めても無駄。見ておきましょ、それとかできないわ」
「ま、そう言うと思って葛城も逃がしたしな」
 加持も煙草をくわえると、マギ端末のモニタをのぞきこんだ。
つづく

仕事忙しいからつづきはまた今度
ネジ式ストラップほすぃ
>>280
tuduki tanosimi
>>280
続きが楽しみになってきた
284SSといくか:02/07/07 00:27 ID:4U6hexUY
仕事早く終わった。22と微妙に同業者かも。

22が携帯電話で時刻を確認していると、101人目のレイが袖を引っ張った。
真昼のスーパーの駐車場でのことだ。
「ストラップ・・・」
「なんだ、お前は、おい、俺の携帯とろうとするな」
マニアに人気のねじ式ストラップ、綾波ポーズのねじ式主人公ストラップである。
「それ、欲しい。ちょうだい」
「うるせぇ、馬鹿かお前は。他人に物をねだるな」
「むぅ、欲しいったら欲しい。私はネルフ関係者よ、だからちょうだい」
「このクソガキ…、どんな教育受けてんだ、この馬鹿」
22の発言も最低だ。普通はそんなこと言わない。
「馬鹿って言うな」
「もっと胸を育ててから言え。、クソガキ。消えろ」
と、その時、さらに22の背中に立ったレイがいた。
「ひさしぶりね」
「おっ、キミは…」
碇家で出会ったあの綾波だった。なんとなく瞳で判別がつく。
「食事の約束、忘れてませんよね」
285SSといくか:02/07/07 00:42 ID:4U6hexUY
「ああ、久しぶりだねレイちゃん。…食事か、焼肉でもいくか」
「ふふ、ありがと。ストラップ、お願いね」
22は苦笑すると、ストラップを外して、101人目に投げた。
「なんか、納得いかないわ…」
「まあまあ、私はこの人と食事に行くから、ね」
22とレイは車に乗り込むと焼肉屋に向かった。
それなりに高級な店に入ると、22はビールを注文した。
「…ここに来るなんて、どうかしてるわ」
「そんな俺とこうしてるキミもどうかしてるな」
22は煙草に火を点けると、煙を天井に向かって吐いた。
「あの子は気付かなかったみたいだけど、あなたいつ殺されてもおかしくないのよ」
「知ってるよ。でも泳がせてるってことは、俺を殺せない理由があるのさ」
「あなたの目、…そっくりよ」
「…そこで止めてくれ。俺も薄々と、な」
22は石焼ビビンバを頼み、レイは冷麺を頼んだ。
「私は、少しだけ思い出したわ」
「そっか。俺にとっては長い夢だったよ。幸せな夢だった」
「もし、私が二人目の」
22は身を乗り出して、レイにキスをした。
「昔したかったことだよ。大人になってからじゃ、間抜けだな」
「バカ…」
「そうだな、そうだよ」
22とレイは黙々と食事をした。
「じゃ、そろそろ行くよ。さよならは無しでね」
「行ってらっしゃい」
レイは微笑むと、ため息を漏らした。
楽しすぎる…応援さげ
287SSといくか:02/07/07 00:51 ID:4U6hexUY
ネルフ本部に大量の八頭身モナーが襲撃をかけていた。
「な、なんだと、八頭身モナーが本腰を上げたってのか」
青葉シゲルがモニターを確認すると、各ゲートからなだれ込む八頭身たちの様子があった。
逃げ惑う職員たちが、八頭身に踏みつけられている。銃も奴らには通じない。
准将の指示によりベークライトが注入されたが、八頭身入りのゼリーができただけだ。
「ひぃぃ、キモすぎるわ」
伊吹マヤが叫ぶ。
「どうやって第三にあれだけの八頭身を…」
第三新東京市上空のゼーレのヘリからパラシュートでやってくる八頭身の数は2,000はいるだろうか。
悪夢のような光景だ。
「22め、やってくれるじゃないか」
准将たちスパシンは、直接戦闘のために各部署に散っていく。
288SSといくか:02/07/07 01:05 ID:???
「…始まったわね」
リツコたちはマギに対してのハッキングを止めるべく駆り出されていた。
七人のリツコがいくらがんばっても、レインからの攻撃は止められない。
「どうなってるの、マギが押されてるなんて…」
IPを割り出しても、地球上に存在しない場所である。しかも、相手の速度が半端ではない。
「未知のコンピューター言語を使ってるというの…、どうやったら」
リツコたちは666防壁を完成したが、それも破壊それ始めている。
「相手は電脳世界の神よ、勝てるはずがないわ」
シソジに協力していたリツコは、何食わぬ顔でリリスのもとへ向かう。

「シソジ、なに」
「八頭身たちの襲撃だよ、アスカ弐号機の中に隠れて…」
シソジが言うと共に、独房のロックが外れた。
「シソジ、軟禁を解く。ネルフ総司令の権限だ」
碇ゲンドウが立っていた。
ゲンドウの口元が笑っているように見えるのは気のせいだろうか。
「父さん…どうして」
「私は何をしたかったのだろうな。シンジたちは、私の鏡のように思えた。遅すぎる言葉だが
すまなかったな、シソジ…」
「二度目だよ、父さん」
ゲンドウは何か言おうとしたが、それを止めた。
「セカンドチルドレン、シソジを頼む。私はユイに会いにいくよ」
ゲンドウはIDを渡すと、背を向けた。
「父さん、どこに行くつもりなんだよ」
「政府にこれは演習だと伝える。セントラルドグマに行け、シソジ。
そして、お前の手でケリをつけてくれ」
「司令」
アスカが叫んだが、ゲンドウはどこか気弱な笑みを見せるだけだった。
(ユイ、父親らしいことの一つはしないとな。気付くのに遅すぎた私を許してくれ)
シソジとアスカはドグマへと向かった。
289SSといくか:02/07/07 01:23 ID:???
22は地下水路からネルフに侵入していた。
ゴムボートに乗り込み、スーツ姿に銃を持っている。
そして、=ノ−ノ=ノ”が傍らにいた。
「お前は、いつ気付いたんだ」
=ノ−ノ=ノ” が苦笑と共に言った。
「俺の資料を見た時だよ。ガキの時に見た夢さ」
「へっ、…いい大人になれたな」
「お前もな、シンジ」
=ノ−ノ=ノ” はシンジといわれて小さく笑った。
サードインパクトから戻った時間が違ったのだ。
=ノ−ノ=ノ” はシンジであり、逆行したのは二十一世紀初頭だった。
「22よ、お前は…」
「俺は嫁に逃げられたしがないサラリーマンさ、バイセクシャルのな」
「っと、一番厄介なのが来たぜ」
=ノ−ノ=ノ” はボートから降りた。糸の舞う音が聞こえる。
「お前ら、准将は殺すなと言ったが、ダルマにするなら問題ないだろう」
声でわかった。糸を使うバカだ。
「キョウか……、全くどうやったらお前みたいな性格になれるんだ」
「おい、=ノ−ノ=ノ” お前一人で」
「かっこいい場面なんだ。俺に任せて先に行け。一回言ってみたかったセリフな」
22はぐっと親指を立てた。
「すまん、頼む」
「おおよ」
22はボートのスピードを上げた。
290SSといくか:02/07/07 01:32 ID:???
まだ今日は書くぞ眠いし風呂まだだけど。つか、シソジ早く戻って来い。

Oパーツも精霊も八頭身になぎ倒された。所詮、綺麗事では八頭身に勝てるはずもない。
「冬月、牛、お前らがやったのか」
断罪シンジが叫んだが、彼らは肩をすくめるだけだ。その間に八頭身の逸物がシンジの首に巻きつく。
「神様気取りのシンジたちじゃ八頭身には勝てないってことか」
ミサトは投げやりに言った。後はリツコとシソジと22頼みだ。
「あたしの復讐って何だったのかしら」
「葛城、もうどうでもいいんじゃないか。結局、俺たちは焦りすぎてたのさ」
何時の間にかやってきていた加持がため息と共に言った。
「結婚しよう、葛城、いやミサト」
「…リョウちゃん、そうね。平凡な主婦もいいかもね」
「おめでとう」
と、隣を横切った八頭身バギーが言った。
「…あいつら、結婚式に呼ぶのか?」
「うーん、代表で一匹くらいなら…」
「引き出物は吉野家のあたまの大盛りだな」
日向が泣きながら、マギのモニタを殴っていた。
291SSといくか:02/07/07 01:46 ID:???
「よく来たな、シソジ」
准将がリリスの前に立っていた。その傍らには、あのアワ口ーラのレイもいる。ATFを張る怪物レイだ。
「…兄貴、もうやめよう。使徒を倒して、断罪して何も残らないよ。勝ったつもりで負けるのは
もうたくさんだよ」
「こんちくしょおっ」
アスカの飛び蹴りがレイに炸裂した。
「猿、何をするの」
「シソジ、この勘違い調教レイは任せて」
「アスカ、分かった」
アスカはレイを関節技で落とそうとするが、ATFに阻まれる。
「次は、細切れにするわ、猿、クスクス」
「…舐めてんじゃないわよ。自分で物を考えてるつもりの人形のくせに。前のあんたは、まだ人間だった。
でも、今のあんたは完全な人形よ。シンジたちの言葉だけしか信じられない、人形よ」
アスカが大ぶりのパンチをレイに向けた。
「猿は屠殺するわ」
(シソジ、一緒にアルマゲドン見れて、嬉しかったよ)
「ダメ、人形じゃないわ」
「なっ」
アスカに向けて放たれたATFは現れた京都のレイにより中和されていた。
人形レイはパンチを受けて倒れた。頭に当たったためか、脳震盪を起こしたようだ。
「…アスカ、弐号機の所に行って、ロンギヌスの槍を使って、終わらせてほしいの」
アスカは意味が分からなかったが、駆け出した。
「お前まで僕を裏切るのか…」
「私は人形じゃないわ」
「大人になるってのはな、そういうことなんだよ。ほどほどに諦めて、ほどほどに譲らない。それが大人だろ」
22である。銃を向けていた。
「ふん、追い詰めたつもりか。僕には、初号機がある」
壁が崩れた。そこには龍を使う初号機が口を開けている。
准将は素早くそれに乗り込む。誰も止めなかった。
「22、どうするんだ。准将が暴れたら…」
292SSといくか:02/07/07 01:47 ID:???
そろそろ制限きそうだから今日はこれで終わり。
これ、面白い。
応援あげ。
>>292
デハまた、お待ちしております!!!

つーかシソジ_タンが現れないのはなぜ?
29522 ◆h3VZ.RlE:02/07/07 02:34 ID:???
おおぉ、飲んで帰ってきたら凄いことに。
職人さん、ありがとでーす!!
このパターン、他ではやらないんですかる。キャラハン+SSって面白い、というか
住人はすごい楽しい。かっこよく書いてくれてありがとうです。
体験エヴァチームの迎撃戦はナシでせうか?
297SSといくか:02/07/07 16:45 ID:???
碇ゲンドウの独特の弁舌により、戦自やその他の軍隊は第三に干渉することが禁じられた。
会議室から出たゲンドウは大きく息をつく。
「お前がそこまでやるとは思わなかったぞ」
大人シンジがゲンドウに銃を向ける。
「その顔とその目、私にそっくりだ。血は争えんものだな」
「お前と俺は別人だ」
「そうだな、遠慮はいらんということか」
銃声が響き倒れたのはシンジだった。
「ひっ、は、あははは、お前なんか死ねばいいのよ」
髪は痛み、痩せ細り、麻薬中毒者となったあのアスカだった。
「セカンドチルドレン…、お前は」
「あんたが憎かった。助けてもくれないあんたが…」
さらに引き金を引こうとしたのを、ゲンドウが止めた。
「司令」
「もうやめろ。すまなかった…」
「あんたも同罪よ」
いつでも、銃を奪うことができたが、ゲンドウはそうしなかった。
(…私のやったことがこれか、ならそれもいい)
撃とうとしたアスカの首筋に注射器が突き刺さった。
「ロシアの諜報員みたいな気分よ、アスカ。今は眠りなさい」
「赤木くん、なぜだ」
「憎んだこともありましたけど、そこまで冷たい女でもありません。行きましょう」
「分かった」
ゲンドウとリツコは、降下してくる量産型に対しての指揮をとることとなる。
298SSといくか:02/07/07 16:55 ID:???
「ゼーレの連中、簡単に裏切ってくれたな」
22はため息をついた。
初号機に、今にも襲われそうだったが、その初号機を白い量産型が羽交い絞めにする。
ゼーレも今が好期とみたようだ。隠していた量産機を使う決心をしたようである。
「22、どうするんだよ。准将のダイレクトシンクロは…」
「アスカに任せるよ。ロンギヌスがあれば、こちらの勝ちだ」
「そんな、あの初号機は」
シソジの前にレイが立った。
「大丈夫、私を信じて」
「…いいのか、本当は俺が」
「いいのよ」
レイは笑って言った。膝が震えていたが。
「22、どうするんだよ…、まさか」
「サードインパクトだ。今度は量産型抜きでな」
「なんで、どうして22が知ってるんだよ」
22は煙草をくわえて火を点けると、煙を天井に向かって吐き出した。
「知ってるさ。自分のことくらい。アスカは女の子で、レイはお母さん。でもどっちも恋愛対象でオナニーのおかず。
それから、ミサトさんの匂いにもドキドキして」
「22、キミは」
「そう、碇シンジだったんだよ。俺もな」
299SSといくか:02/07/07 17:09 ID:???
逆行した時、22は錯乱したままだった。
アスカの首の感触も、手に残っている。それから綾波の右手も握っていた。
2005年に逆行し、ゼーレに保護され治療を受けた。記憶は抹消され、綾波の右手はカヲルの材料
にされた。
一般人の中に混ざり第三へと誘導され、シンジの心を壊す役目にあるはずだったが、他のスパシンの出現
により放置され、サラリーメンとなった。
「忘れてたけど、お前に会ったりして思い出したんだ」
「そんな…じゃあ、僕は自分に…アナールオナニーだなんて…鬱だ」
「生きてたら色々あるから気にするな…。俺は今まで幸せだったよ。だから、もう一度最初に戻す」
22は間近で殴り合いをしている初号機と量産型を眺める。その隣の壁がぶち破られ、弐号機もやって来た。
「どうしたらいいの」
アスカの声がスピーカーから聞こえた。
「シソジ、お前は弐号機に一緒に入れ。それで、あのロンギヌスを使って初号機のコアを潰すんだ」
「でも、そんなことしたら、リリスが」
「私はここにいるわ」
シソジは迷ったが、レイの微笑みに負けた。弐号機に向かおうとしたが、一度振り返る。
「22、また会えるよね」
「ああ」
22はシソジの手を取ると、抱き寄せてキスをした。舌の絡む音が響く。
「ぷはっ、サービスも必要だろ」
「バカ」
シソジは顔を真っ赤にして走っていった。
「碇くん、どうやったらそんな大人になるの」
22が弁解する前にレイのパンチが22の顔面にたたきつけられた。
300SSといくか:02/07/07 17:22 ID:???
「バカシソジ、なんで男同士であんなキスを」
弐号機のエントリープラグに入った瞬間、アスカの平手打ちだ。
「し、仕方ないじゃないか。無理矢理されたんだよ…僕だって、まだ三回目なのに」
「ちょ、何よ、三回目って」
「一回目はアスカじゃないか」
『おーい、聞こえてるぞ。早くロンギヌスを取れ』
22の大声に二人の顔が赤くなった。そして、急いでロンギヌスを取る。リリスが再生した。
『お前ら、またあの悪夢を』
量産型を引き千切った准将から通信が入った。その顔は見たくない、あのシンジだ。
「准将の兄貴、もうたくさんだ。だれが悪いなんてどうでもいいことなのに…」
「そうよ、レイだけと分かり合って、人生はエロゲーじゃないのよ」
アスカの言葉に准将はキレたようだ。
「アスカ、二回目だね」
「うん、あたしは初めてだけど」
レバーを二人で握り、ロンギヌスを構える。
龍を使った初号機だが、ロンギヌスの槍にそれは打ち砕かれた。
『畜生…、どうしてだ…、僕のダイレクトシンクロはロンギヌスなんかに』
通常のシンクロであれば話は違っただろう。母は、強く護ってくれたはずだ。
「兄貴、母さん、僕は…こんな世界は嫌だ」
『違う、僕は認めない。僕は世界とレイを救うんだ…』
「違うわ、あんたは誰でもよかったのよ」
アスカは震える声で言った。昔の自分を捻じ曲げたような准将は、まるで鏡のようだ。
301SSといくか:02/07/07 17:41 ID:???
バシャッ、と音がして初号機のコアがLCLになり、はじけた。
「さて、レイ、いくか…非科学的だけど、もしかして俺の知ってる二人目かな?」
「分からない。でも、覚えてるわ」
レイがリリスに向かい、一つになった。
リリスが大きな綾波になっていく。
「懐かしいな、うわっ、やっぱり怖ぇっ!!」
瞳孔かっ開きはやはり怖かった。
『22どうするんだよ』
「シソジ、アスカと手をつないで、離すなよ。お前らを依代にして俺とレイでサードインパクトを起こす」
『あんた、何言ってんのよ』
「お前ら、仲良くなれたんだから、次は上手くやれ」
 22は巨大綾波に取り込まれた。

「始まったわね」
リツコとゲンドウ、そして発令所オペレーターと大量の八頭身たちはあらかたスパシンを叩きのめし
終えて、発令所でその様子を見守っていた。
モニターの端にメールボックスが開いた。
『TO 猫又
 ワイアードから出る方法のヒントがつかめたよ。ありがとう。
 それじゃ、またね。
                           FROM lain』
「…あれは誰なの」ミサトが言う。
「別の世界の協力者よ。マギのハックをやってのけた電脳の神様かしら」
「ふぅ、全く無茶苦茶ね」
ゲンドウが苦笑した。
「22から話は聞いている。私たちの記憶が受け継がれるなら、元の場所では変われるだろう」
「司令、シュミレートの結果では私たちは居残りですよ」
八頭身たちは飽きてきたのか、1さんを捜したり、エロゲほマギにインストールしはじめていた。
302SSといくか:02/07/07 17:51 ID:???
サードインパクトが行われた。
量産型がいないことと、弐号機を使ったせいか、以前ほどグロくはない。
ただ、22の面白い激動バイセクシャル人生がレイ、アスカ、シソジに共有されだけだ。
しかし、前半は本編シンジ視点でのアスカやレイへの赤裸々な告白で恥ずかしい。
「22、いいえ、碇くん、何を望むの」
リリス、レイが言った。
「そうだな、この世界の正常化と、あのバカシンジたちを元の場所へ戻せ。全部初期状態にしてな」
「…言うと思ったわ。でも、それだと三回目の逆行になるわよ」
「本人が気付いてなかったらそれでいいんだよ」
スパシンたちと重複していたアスカやリツコたちがLCLへと変化していく。

ノーノーノ、めんどいのでシンジと呼称する、はキョウと戦っていた。
戦闘シーンは割愛。シンジが劣勢だ。
「お前はダルマだ」
「ダルマネタは漏れが許さないYO、半角に帰れ」
八頭身がキョウの頭を後頭部から殴り倒した。
「あっ、卑怯だぞ」
「だまよYO」
キョウは倒れると共に、LCLになった。
「八頭身、うっ、俺もLCLになりそうだ。最後に、楽しかったぜ」
「漏れも楽しかった。次も会えることを祈ろう。漏れは1さんとシンジきゅんを」
「うるせぇよ…」
シンジは笑ってLCLになった。
「……楽しかったyo」
八頭身は発令所へと向かった。
303SSといくか:02/07/07 18:06 ID:???
巨大綾波は世界中を正常化し、宇宙空間にいた。弐号機はその手に握られている。
「22、キミはどうするんだよ」
アスカとシソジは弐号機に護られているため、LCLにはならない。
「…俺たちは、もう人間とは呼べないからな。どっかに消えるよ」
「そんな、そんなことって、22がやったからここは」
アスカの言葉にレイが微笑んだ。
「いいのよ、アスカ。あなたたちも、幸せになって…」
「待ってよ、22、そんなの卑怯だよ」
「大人は卑怯なもんさ。じゃあな」
アスカとシンジの乗った弐号機は、消えた。
「碇くん、これでよかったの?」
「若い時の俺って可愛いよな」
レイは呆れたように微笑むと、少しずつ分解されていった。さらさらと砂のように
その姿はおぼろげになっていく。

発令所には各国政府から地軸の正常化への問い合わせが来ていた。
リツコやミサトたちも一人しか存在しなくなった。
「大変です、ドグマに、シンジくんとアスカ、それにレイが」
マヤが叫んだ。
ドグマに、突然チルドレンが現れたのだ。しかも全裸で気絶している。
綾波が完全に姿を消したのと出現は同時だった。
救助した結果、チルドレンたちは第三に来た時の記憶しか持っていなかった。
つまり、アスカ、レイ、シンジの記憶は初対面のときに戻っているのだ。
「あれ、父さん…ここは」
「ここはネルフ、私の職場だ。シンジ、すまなかった。一緒に暮らそう、それから新しい
お母さんだ」
「は、あの、え…」
ゲンドウの突然の言葉と、はにかむリツコにシンジは答えられなかった。
こうして、この世界はなぜだか丸く収まった。
スパシンの記憶も、ネルフ発令所メンバー以外からはすっぱりと消去されていた。
使徒はなぜかスムーズに殲滅されたことになっていたし、ゼーレは外資系のスーパーでしかない。
そして、八頭身は第三だけに住む謎の生物として認知されていた。
304SSといくか:02/07/07 18:14 ID:???
シソジとアスカはオーバーザレインボウにいた。いやその時の使徒戦の最中にいた。
『アスカ、シンジくん、口をこじ開けるのよ』
ミサトからの通信が聞こえた。
「あ、シソジ、これって…」
「22が、あは、ハハハ、アスカとりあえずこいつを倒そう」
「うん、シンジ」
レバーに二人は手を添えた。
やり直しの時だ。きっと、何だってできる。
魚の使徒は口をこじ開ける前に、ATFにより殲滅された。
仲良くなったアスカとシンジを見て、ミサトは首をかしげたが、気にしはなかった。
割愛するが、それなりにいい感じにこの世界は進んだという。
305SSといくか:02/07/07 18:20 ID:???
22はなぜか電車、それも寝台車にいた。
よく見れば電車でもない汽車だ。
「なんだ、ここは」
いつものスーツ姿だが、やけに格好が古臭い。これでは昭和初期だ。
「碇くん、やっと気付いたのね」
「ああ、もしかして、綾波かよ…」
それは20前後くらてになったレイだった。これまた古臭いスーツを着ている。
「詳しい説明は後だけど、ここはシベリア超特急よ。殺人事件に巻き込まれたわ」
「はぁ…何を言ってるんだお前は」
22とレイが話していると、水野ハルヲに似た軍服の男がやってきた。
「……サードインパクト、失敗したのか」
「いいえ、多分成功なんだけど、気が付いたらここに…ちなみに1920年くらいよ」
「戦争はいかん」
水野ハルヲに似た男の推理が始まった。
その後、シンジとレイは世界中で冒険をするのだが、それは別の話である。
306SSといくか:02/07/07 18:24 ID:???
読んでくれた方ありがとう。
なんとなく変な勢いで進めたので変な終わり方だけど、逆行オチでした。
悪ノリに付き合ってくれて、ありがとうございました。
シソジと22と寛大な住人の皆様に感謝の意を表したいと思います。
それでは、また名無しに戻ります。
>>306
お疲れさまでした〜。面白かったです
>SSといくか
お疲れさまでした。職人さん。
楽しんで読ませていただきました。

さてさて、シソジ_君、22さん、まだまだレス数は3分の1も消化しておりません。
これより先いったいどうなりますやら。

続きは、次回の講釈で?
お疲れぽん。
逆行ものとしても2ちゃんでしかできない内容だと思たよ。
三次創作で面白いと思たの初めてだね。
8頭身モナーのいる第三新東京って…。なにはともあれ、面白かった。

今度はEOEアフターが読みたいっス。
310=ノ−ノ=ノ”:02/07/07 20:15 ID:???
FFのクロスオーバーだよな、アメコミみたいな(w
311名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/07/07 20:20 ID:kmt0KOxo
予想以上に楽しかったのであげ
31222 ◆h3VZ.RlE:02/07/07 20:32 ID:???
職人さん、凄い感謝します。巨乳に会いたいというだけの理由だったのに、こんなことに。
感謝します。面白かったです。

>>308
まだ300程度なんだよな。どうしよ・・・。
次はEOEアフターでネタしたいね。>>309さんに賛同します。

シソジ、早くカムバーック。
313シソジ_:02/07/08 11:51 ID:???
うう…終わったと思って放置ってたらえらいことに…
凄い、凄すぎる。七夕明けにええもん見たよ。
微妙にLASだし!面白かった!

>>22も僕だったのか。気付かなかったよ。
「そうよ、レイだけと分かり合って、人生はエロゲーじゃないのよ」
315名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/07/08 23:00 ID:./Uo/lls

職人さんは断罪ものが嫌いと見た
体験とアウローラに送る最大級の皮肉だろう。しかもアスカに言わせてるのが味噌。
感想とかどうもでした。
仕事が相変わらず忙しい。日曜は休めたけど、ここ二週間ほどそれ以外は休んで無い。
それはともかく、何かネタが始まったらまた書ける時は書くよ。
EOEアフターか。
昔、シンジが綾波の生首と一緒に暮らすっていう嫌な話を書いたな…。

皆さんの言葉に感謝。
では、シソジと22よ、なんかネタしといて。また来るから。
スパシン同士のバトロワを想像してみる。


既に似た話があったという罠。
>>318
漏れも一回考えたよ、それ(藁
でも断罪者に捧げる言葉で使われてんだよね
誰かシリアスものでやってくれ
みんな殺る気満々だからなぁ。
あえて、殺し合いをさせられてる、にすると上位者の存在が必要で、それじゃスパシンでなくなっっちゃう。
スパシンはパターン出尽くしただろう。
メールゲームっぽく遊ぶのがこのスレの醍醐味と思われ。
32222 ◆h3VZ.RlE:02/07/09 00:44 ID:???
帰ってきたぞ。職人さんのめたにネタを・・・何があるだろう。
ちょっと考えた。

あのシソジとアスカの世界の後日談とかどうよ。
ハッピーエンドっぽかったし、あれから十年、とかの形で。
>>321の言う通りメールゲームっぽいな。

>>313
久しぶり、放置はダメだぞ。冗談からこんなになって嬉しい限り。
アスカと幸せにな。
323SSといくか:02/07/10 00:43 ID:???
盛り上がらない…。
仕事は今週末で一段落するし、順調だからEOEアフターいきます。

碇シンジの日記、2019年六月。
サードインパクトで何か変わったっていったら、人が減ったことくらいだ。
あれから四年、僕は監禁されている。
最初の一週間は世の中無茶苦茶だったけど、戦自の人たちかいたことで、意外に早く治安は回復した。
エヴァも無くなり、僕はなんだか監禁されて、今はどこか分からないけど独房のような場所にいる。
僕の世話をしてくれるのは、黒人の大きな人で、僕は英語も覚えた。
ここで何かするには英語が必要だったから、努力した。
隣の人はいつも歌を歌っている。
僕はその歌を聞きながら、たまに本を読んだり、向かいの人と話をする。
そうして一日は終わる。
向かいの人は言う。
「長生きしたいなら、運動をしろ」と。
彼は白人の初老の男性で、彼の腕立て伏せに僕も付き合う。
324SSといくか:02/07/10 00:51 ID:???
彼はよく喋った。
僕の英語は看守の黒人男性ボブさんから習った。
白人男性フォックスさんは、ブロークンイングリッシュが嫌いらしく、僕の発言一つ一つチェックする。
「僕はエヴァというロボットに乗ってました」
「私は人を殺しまして、ここで余生を過ごしているのです」
フォックスさんは他人に興味が無い。僕と同じだ。
僕は、フォックスさんと話をする。ボブさんが十字をきる。
「僕は同居人の女の子のお見舞いにいって、オナニーしました」
「私は妻の不貞を許せず、つま先から順に削ぎ落としたのです。彼女は幸せそうに見えました」
僕はこの変態に様々なことを教わった。
例えば、人の心の読み取り方だとか、上手く交渉を進める方法だとか、コールガールと恋愛する方法だとか…。
どうでもいいことばかりだ。
ただ、最初のころは泣いて暮らしていたけど、この人とボブさんと隣でずっと歌ってる人のおかげで、僕は大分と
大人になった気がする。
だけど、このままじゃ、僕はずっと童貞のままだなと悲しくなったりもした。
325SSといくか:02/07/10 00:58 ID:???
碇シンジの日記八月。
むしむしと暑い。クーラーはあるのに、スイッチを入れてくれない。
ボブさんに聞くと、所長の命令での経費削減ということだった。
所長は嫌いだ。たまに僕を犯す。その後で、本とかくれたりするが、マジで食いちぎって
やろうかと考えることもある。
ある日、フォックスさんに面会の人が来た。若い女の人だ。多分、ミサトさんより少し下だろう。
しかし、白人女性の匂いは僕を興奮させた。
フォックスさんとなにやら難しい話をしていた。犯罪がどうとか、そんな内容だ。
フォックスの変態はあの女が気に入ったようだ。あの女、僕には目もかけない。ちっ、最低だ。
白人は嫌いだ。
健康診断にやって来た看護婦に襲い掛かったが、看守の人たちに警棒でボコられた。
くそ、僕は冷静なはずなのに。本当に最悪だ。
「キミは若すぎる。女性との恋はあくまでプラトニックに、そして行為は無い方が愛は燃え上がる」
うるせぇ、変態野郎。
326SSといくか:02/07/10 01:06 ID:???
碇シンジの日記、十月。
フォックス氏は脱獄した。その話でここは持ちきりだ。
僕は話相手がいなくて寂しい。
なんでも、あの女は刑事の卵で、猟奇殺人を捕まえるためにフォックスをアドバイザーにしたそうだ。
しかし、フォックス氏はそのまま逃げてしまった。全く、とんでもない変態だ。
僕は無実だが、あいつはただの変態だ。あーあ、僕にもチャンスが来ないだろうか。
十月になって、ようやくエアコンがついた。
所長はどこかに転勤したらしく、新しいのはグラマーなおばさんだった。
ボブさんもクビになった。
「ボブさん、寂しいよ」
「…シンジ、できたら病院にいけるように話をしてやるから、暴れるなよ」
ボブさんはびくびくとしながら言った。
僕は、あの女所長に唾を吐きかけられて暴れたんだ。これを書いてて思い出した。
警棒で殴られすぎて、怒りも忘れたらしい。ああ、苛々する。
日本語が聞きたい。英語はなんだか嫌だ。ドイツ語はもっと嫌だ。
そういえば、あの女、サードインパクトがどうこうと抜かしてた。
本当は僕に怯えてるくせに…。
この日記も見られてるから別にいい。
おい、クサレ×××ファックさせるか喉笛噛み切られるか選びやがれ。
英語は、こういう言葉の響きが美しい。そこは好きだ。
327SSといくか:02/07/10 01:13 ID:???
碇シンジの日記、2020年四月。
僕は身長も伸びて、いい感じに成長している。
イケてるというやつだろう。鏡に映る僕はそれなりにカッコイイ。
自画自賛は虚しいのでやめる。僕は絵を書いたり、狭い独房の中で走り回ったりして時間を潰している。
なんて青春だ。暗くてたまらない。
しかし、僕にも楽しみができた。向かいに入ってきたのは喋らない女の子。
多分、14、5歳かな。可愛い白人の痩せた女の子だ。
いつもベッドの上で震えているけど、僕はなんとか笑ってもらおうと語りかけたたり、芸をしてみせる。
指の爪を剥いで見せてやったら、泣き出した。フォックスの嘘吐きめ。
嫌われたらどうするんだ。ちくしょう。
それはさておき、所長はこの子に夢中だ。話から察するに、何かの普通じゃない事件の容疑者で、ここに
匿われているらしい。僕は恋に落ちそうだ。
マスターベーションは彼女が寝ている時にしよう。
さて、そんなことはどうでもいいのだ。ようやく、僕はここから巣立てる。
しかし、彼女も連れていきたい。少し考えよう…。
328SSといくか:02/07/10 01:30 ID:???
向かいの女の子にセイエキをかけてやったら、あの女すっ飛んで来た。
準備は万端だ。サランラップと歯ブラシとライター、これを手に入れるのに随分手間取った。
一応説明しておくと、歯ブラシの先にラップを巻いて、ライターであぶるとナイフみたいになる。
フォックスが教えてくれたことだ。僕はギャング気分で試してみた。
最近は無抵抗に徹していたから、簡単だった。
やってきた所長の鼻を削ぎ落とし、人質にして外まででる。不思議そうにしている女の子の手を引いて、
僕は所長に車を運転させた。
思ったとおり、追ってくるのは刑務所の連中だけだ。どうやら、僕は死んだことになっているらしい。
アハハハ、笑わせるよ。バレたら不味いからって警察に連絡入れないなんてどうかしてる。
所長をおしのけて車を運転してみた。
ああ、僕はバカだ。
がけから落ちるなんて。そんなに高くなかったけど、死ぬかもしれない。
ドーンと音がして、僕は車の外に出た。
女の子も所長も生きてる。所長から銃を奪って、ミサトさんみたいに撃ってみた。
意外に血がでる。
僕は銃と所長のサイフを取り、女の子を背負った。
そうそう、左手は折れてた。ぶらんぶらんして、半分千切れそうになってる。
凄く痛い、痛くてたまらない。僕は銃で傷口を撃った。痛くてたまらなかったけど、左腕は
ちぎれた。車のガソリンタンクを撃って炎上させて、焼けたドアで傷口を焼いた。
女の子は黙ったまま、アスカの中身が綾波になったみたいで可愛い。
ぼくは、にこっと笑って彼女を背負ったまま歩き出した。
僕は、そんなこんなで、色々と悪いことわしながら、ここがアメリカだということを知り、ニューヨーク
まで逃げ延びた。
おっと、もうこんな時間だ。続きはまた今度にしよう。

うーん、最低な話だ。
って訳で、今日はここまで。
最低シンジがんばれよ!
関わりたくないけどよ・・・見てるだけなら楽しいよ。
得てしてそう言う人間ほど巻き込まれる物ですよ。
ね、そうでしょ?2020年現在ニューヨーク在住の329さん(笑)
331シソジ':02/07/10 01:58 ID:???
僕? 僕はシソジ' 碇シソジ'。戸籍上は死んだことになってる。女の子一人
連れて愛の逃避行中さ。どうしてこんなことになったのかサッパリわからないけど、
まぁ愉快でいいさ。

>>329
最低シンジだって? 人聞きが悪いな。僕は少々人より性欲が強くて頭のネジが
若干、緩んでるだけさ。それもこれもサードインパクトのせいで僕のせいじゃない。
僕が殺すのは追ってくるからだし、撃たれる前に撃ってるだけなんだから正当防衛
って奴なんだ。お腹が減ったから盗んでるだけで不可抗力なんだよ。

だから僕が悪いわけじゃないんだ。僕は一切悪く無い。

…おっと、追手だ。じゃあ、また会おう。
332329:02/07/10 02:11 ID:???
ぎゃぁ、何で住んでる所がばれてるんだ!?

面倒なことは嫌いなんだよぅ・・・ただダラダラしてたいだけなんだからほっといてくれよぅ・・・

そんな怒るなよ・・・
333SSといくか:02/07/10 02:11 ID:???
今回はメールゲーム的にやるよ。
オリキャラは一人まで可。先着です。設定?
そんなもん好きにしたらいいさ。でも逆行シンジはよせ、あと体験とかの話はタブー。
昔好きだった透明エヴァっぽくやってみたからね。
EOE準拠ということで、ネルフの方たちはミサト、リツコ、ゲンドウ、冬月、それ以外は生きて
てもオッケー。
ネタ振りしたい人はどしどし書いてくれぃ。
334SSといくか:02/07/10 02:12 ID:???
329が先着ということで。
名前は329でいい?
335SSといくか:02/07/10 02:27 ID:???
ニューヨーク、サードインパクト後に80年代の活気を取り戻した都市。
アメリカは好景気と共に貧富の差を生み出している。
ここまで来るのは大変だった。救急車をジャックしたり、服のために強盗をしたり、大変
すぎて僕は疲れきっていた。
女の子は何も言わない。お腹がすいたら僕の手を引っ張る。
ああ、なんだか妹ができたみたいで萌えだなぁ。
ニューヨークに来て三ヶ月、ここでの僕は日本人の医者として通っている。
医学なんて知らないけど、ハーレムで黒人相手にケガの治療をしてやってる。
外科っていうか、撃たれた黒人の傷を縫ってやったりするだけだ。この辺りの知識は
フォックスの変態に感謝してる。
そうそう、左手のことだけど、最近流行りの義手を買ってきた。神経とつないで、本物の手みたいに
動くイケてるやつだ。エヴァの技術らしいけど、世の中便利だね。
盗んできたやつを医者を脅してつけてもらった。
336SSといくか:02/07/10 02:38 ID:???
ソニー製の素敵な紫色のやつで、細いミイラみたいなデザイン。
丸みがあって、なんて言うかな、死神みたいでカッコイイやつだ。
僕は服装もそれに合わせてみた。白衣を買ってきて、黒のスラックスに深い青
のシャツネクタイはしない。後は伊達メガネでキメてみる。なかなか素敵だ。
ライトノベルみたいだろ、ってクリスに言ってみたが理解してない。
クリスっていうのは女の子の名前だよ。僕が適当につけた。最近はハーレムのみんなの手伝い
ができるようになった。黒人のおばさんたちと選択とかしてる。
相変わらず喋らない。
僕は、義手とこの容姿と、いつも笑っているせいか、みんなが優しくしてくれる。
なんだか楽しい。
ある日、買物に出かけて、驚いたんだ。本当に驚いた。それから笑った。
「久しぶりね、ヒカリ」
ああ、日本語はやはり美しい。委員長、綺麗になったね…。
それから、アスカ…。ハハ、首に巻いてるスカーフはちょっとダサいけど、僕の手形があるんじゃ
仕方ないよね。
僕は、義手をカチカチと鳴らして、右手で腰のナイフに手を伸ばした。
つづく
337329:02/07/10 03:03 ID:???
あぇ?329でいいか?なんて聞かれてもなぁ。そう呼ばれてるし、
「醜い」なんてシャレがきいてててていいいいいいいいじゃないかぁぁぁ。

ああ、、、?また電波受信ししちったよぅ。

俺なんもしないからね。ホントだよ。
338名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/07/10 03:09 ID:uKOTTf2Q
無気力329とサイコシンジ、今度はどんな展開に!?
(・∀・)イイ!!
340シソジ':02/07/10 21:29 ID:???
アスカも委員長も凄く綺麗になった。笑顔が特に綺麗だ。
時間の流れって奴を感じるね。二人共、色んなことを忘れて色んなことを得たに
違い無い。そう、僕が失いっぱなしであった時間に、だ。
僕はこう思うんだよ。こんな不公平を目の当りにするくらいなら、
あの時に最後までへし折ってりゃ良かった…てね?




…チクショウ。

>>329
君は誰だ? いつも僕を見ているな。でも残念だな、僕はホモ野郎が大嫌いでね。
あのクソッタレチンカス所長を思い出す…おっと、それはこっちのことだよ。
…あまり詮索はしないで欲しいね…
ああ、誰かに撃たれたのかい? ツケで治療はしないからね?
糸だってタダじゃないんだ。払うものはキッチリ払ってもらうよ。前払いで。
341SSといくか:02/07/10 23:19 ID:???
惣流・アスカ・ラングレー。
あたしは一人ぼっちだ。右目は日本でなくなった。
今でも、たまに思い出す。あたしの五年間は心を癒すための日々だった。
シンジがどこかに消えて、死んだと聞かされ、あたしは絶望した。
別に好きだとかそんなじゃなくて、憎しみだけで生きていくことができなくなった
からだ。後からマヤから聞いた内容は、あたしを心地良い後悔に浸らせてくれた。
可哀想なシンジに優しくしてやれば、よかった、と。
アメリカの大学に通うようになって、あたしはそれが思い上がりであることを知った。
自分より可哀想な人間を見つけて、優しくしてやろうなんて子供の考えだ。実際にあたしは
子供だったけど、もっと付き合い方があったのに、あの時のあたしにそんな余裕はなかった。
首に残る手形を見るのも慣れたけど、シンジはどうしてあたしを殺そうとしたのだろう。
一つだけ分かるのは、シンジは殺そうとしたのではなくて、生きようとしたということだけ。
あの浜辺はたった二人の世界だった。
あたしは、そんな妄想を振り払う。一応、顔は出さなかったが、あたしはドイツのヒロインだ。
342SSといくか:02/07/10 23:27 ID:???
洞木ヒカリの隣で329はぼんやりと、女性二人のやりとりを聞いていた。
ネットでヒカリと知り合い、なんとなくアメリカに来ることがあったら案内すると言っていた。
しかし、本当に来るとは驚いた。
329、というのはハンドルネームだ。なんとなく、その数字というだけで深い意味はない。
俺は日本企業からの左遷でここにいる。アメリカの社員の作った英語の書類を日本語に訳すのが仕事だ。
昇進もないし、交代要員もいない。俺は毎日こんな仕事をしている。食べるのには困らない。
かといって趣味もない。今日も暇つぶしだ。
俺は、何をしているんだろう。サードインパクトの時、俺はアレから有名になったアルビノの女神に襲われた。
笑わせることに、今ではあの、確か綾波レイは神様の一人と認知されている。
新興宗教まであるほどだ。だけど、なんというのだろうか、液体になるのは安らいだ。
はっ、とヒカリさんの声で我に返った。
343SSといくか:02/07/10 23:35 ID:???
「329さん、こちらがアスカです」
ヒカリは笑顔でアスカを紹介した。329は薄く笑って、それに答える。
「どうも、329です。案内、といってもあなたの方が詳しいかな」
アスカと329はにこやかに握手を交わした。
ヒカリは知っている。アスカは世界を救ったエヴァのパイロットなのだ。
赤い目の死神、赤い目の女神と、レイが神になったのとは対照的に、アスカはサードインパクト後の
ヒロインとして、人々をまとめるプロパガンダに使われた。
壊れていたせいで、プライヴァシーを言い訳にイニシャルだけしか公開されなかったが。
329はそれにすら興味は無い。
アスカは内心、少しいい男だと思った。男臭さというものが329には存在しないからだ。
「食事にでも行こっか」
ヒカリが言った。
日本人三人の姿は目立つ。
344SSといくか:02/07/10 23:46 ID:???
「やあ、どうして僕を見てるんだ」
スーツ姿の黒人の喉にナイフを突きつけた。
そいつが僕を見てるなんて確証はないけど、なんとなく分かるんだ。
「ま、待て、俺は何も…」
「じゃあ、これなんだよ」
思った通り、非合法の銃を持っていた。それを奪うと、そいつと肩を組んだ。
義手でそいつの口を押さえる。リミッターカットのおかげで、そいつは口を開けない。
腹にナイフを押し込む。おっと説明してなかったね。このナイフは僕のお気に入りだ。
ニューヨークに来て最初に手に入れた品だ。ベトコンの時から使われてるものらしい。僕は一目見て
それが気に入ったんだ。血がつかないようにスーツの上から刺してる。
悲鳴を上げたくても口を押さえてるから上げられない。しばらくして男は白目を剥いた。
ああ、アスカがいってしまう。
なんか喋りたいな。懐かしいし、僕は少しお喋りしたい。日本語も使いたいんだ。
それに、あの時の僕は多分、アスカが好きだったと思うんだ。
綺麗になって、すっかり大人の女の人だ。
僕の頭の中の少女とは違ってる。
会わなければ籠の鳥だったのに、ハァハァ、アスカ……。
「…シンジくん、久しぶりだね」
振り返ったらロンゲの人がいた。そうだ、覚えてる青葉さんだ。
「ああ、こんな奇跡があるなんて」
「シンジくん、抵抗しないでくれ。キミの連れ去った少女を返してくれれば
キミの自由は保障する」
僕は楽しくて仕方なかった。
345SSといくか:02/07/11 00:00 ID:???
青葉さんが必死なふりをしているのはすぐ分かった。
本心は余裕しゃくしゃくなんだろうね。僕の周りにたくさん人がいる。
多分、いつでも捕まえられるんだろう。
「いいよ、そこを曲がった所にあるマクダナルドで待たせてるから、連れていけば」
「嘘はいいんだ。キミが友好的なら、自由は保障いるし、今までのことも公にはしない」
僕のアスカが遠ざかっていく。
僕は、隣を自転車で通り抜けようとした少年の首をつかんだ。それから奪った銃をつきつける。
悲鳴が上がった。
「そういう相談は後でしようよ。僕は、いま大変なんだ。だからさ、あと一週間くらい待って」
「銃を捨てろ」
「先に言うけど、この義手は神経接続式だしリミッターは外してる僕が痛みを感じたら、この子供の首を
握り潰すことになるね」
僕はわざと英語で言った。青葉さんが歯噛みしている。やっぱり、ネルフじゃないみたいだ。
ネルフだったら、こんな子供の一人くらいならいくらでもどうにかなる。
「青葉さん、今は誰に飼われてるんですか」
「…………次は、無いぞ」
「あっ、ちくしょう」
アスカの姿を見失いそうだ。僕は走り出した。
346SSといくか:02/07/11 00:13 ID:???
「アスカさんとヒカリさんは親友同士だったんですよね。僕はそろそろ消えますよ」
329はにこりと微笑んで言うと、背を向けた。
「あの、せっかくなんだし」
「両手に花は嬉しいんですが、親友との再会を邪魔するのはアメリカ式じゃないですから」
329は半ば強引に言うと、雑踏の中に消えた。
いつものようにマンガ専門の店に入る。
ネジ式でも読みたいと思ったのだ。
おや、白人の女の子がスパイダーマンを読んでいる。
「お嬢ちゃん、立ち読みなら帰りな」
少女、クリスは首をかしげる。
「ったく、商売の邪魔だ」
店員が無理に外に出そうとした所に329は割って入った。
「ほら、買ってやったら問題ないだろ」
329は何となく金を渡した。どうでもよかった。ただ、少しだけ子供に感謝されたかった。
ああ、俺は最低だ。何をやってるんだろう。
「へっ、ロリコン野郎が」
店員は小さく言うと奥のカウンターに戻った。
少女は何も言わない。
俺は少し悲しくなった。その時である。
347SSといくか:02/07/11 00:20 ID:???
店に、おしなヤツが入ってきた。コスプレだろうか。
ぼろ布を纏っているが、白いエナメルのスーツみたいなものを着ている。変態だ。
顔は見えない。
「おいおい、そんな格好で」
店員がつめよった時、そいつの頭を隠していた布が落ちた。
「ひっ……」
悲鳴を上げた。顔には唇しかなかった。ヤツメウナギから目をなくして、大きな口
をつけたようなやつだ。そいつは、店員の頭にかじりついて、頭をばりばり食った。
「あっ、あっ、……な、なんだ」
俺はとにかく逃げようとした。
しかし、そいつが俺の手をつかむ。やめてくれよ。堪忍してえぇ。
エロゲっぽく「ひぎぃ」と言ってみたが、そいつは理解しなかった。
「………ダメ」
クリスが手を伸ばすと、そいつが吹き飛ばされた。関節がべきべき曲がっている。
しかし、すぐに起き上がって、関節ごりごり修復していた。
「二、逃げよう」
俺は少女の手をひいて店から出た。
348SSといくか:02/07/11 00:35 ID:???
329さんが消えて行った方向で爆音が響いた。
「そんな…、まさか」
あたしは呆然としてたに違いない。
本屋の天井からあの十字の光が立っていた。
そして、遠くからでもはっきりと見えた。白い、人間サイズの量産型……。
「きゃああぁぁぁああぁぁぁぁぁ」
ヒカリが叫んでいると思ったけど、叫んでるのはあたしだった。
そのまま、気を失った。

329は逃げていた。しかし、あいつは方向を変えた。
アスカの方向に向かっている。
口を大きく開いて、涎を垂らして。
「このシロウナギぃ!!」
日本語で男が叫んだ。シンジだ。
銃が効かないことが分かると、とびかかる。
義手でウナギの顔面を殴りつけた。
「また僕の邪魔をして、なんでそんなことするんだよ。アスカが可哀想だろ」
「い、碇、くん…?」
ヒカリは死んだはずのシンジが信じられない。
「ああ、委員長、ひさしぶり。きれいになったね。あいたっ」
シンジはウナゲリオンに殴られて後じさる。
それでもシンジはアスカを見ている。アスカ、僕の可愛いアスカ。
ああ、間近で見ると女神さまみたいだ。ああ、可愛い、僕の手形がくっきり…。
「膨張しちゃったよ…。お前はウザい」
ウナゲリオンの口に義手を突っ込んで、そのまま脳を握り潰した。
道路に捨てると、車に轢かれていた。いい気味だ。
「ああ、アスカ」
アスカに近寄ろうとした瞬間、辺りを囲むポリスたちにとんでもない数の銃を向けられて
僕は手を上げた。

今日はここまで、つづく。
34922 ◆h3VZ.RlE:02/07/11 01:25 ID:l/dnERw2
凄い話だ。
シソジもバージョンアップしてるし、怖いね。
329さん、がんばれ!!
はぁ、はぁ、、、勘弁してくれよぅ・・・なななんなんだよぅ、ワケわかんねーよ。

・・・・・・まぁ、ちょっと楽しいか?お、おお、俺、こ、こんなのを待ってた?
日常生活にあ、飽き飽き・・・なーんて…。



・・・・・・この子かわいいな・・・い、いや俺ロリコンじゃねーぞ・・・
350=329・・・スマソ
今やってる話のシンジってシソジ_なんか?
353シソジ':02/07/11 20:17 ID:???
いてて、殴られたところ、痕残ったりしないだろうな。
ポリスに囲まれてるってのはあまり良い気分じゃないな。さすがにこの数の弾丸を
受けたら即死しちゃいそうだ。でも、僕は何も悪いことなんてしてないんだから
誤解はすぐに解けるだろう。アスカと委員長がいるし。

それよりも…クリスの姿が見えない。クリスクリス、僕のクリスがいない。
右を見ても左を見てもクリスが居ない!!
誰かが僕からクリスを盗ったのか? 
神様はまだ僕から奪い足りないって言うつもりなんだろうか?

もしもそうなら…許せない。

>>352
そうですよ。
354SSといくか:02/07/11 23:45 ID:???
今回は小説っぽくやるよ。ちょっと話の都合で一名オリキャラキボンヌ。
数字の名前は分かりにくいから、できたら普通の名前が良い。
例によって先着。
先に言っておくと、あんまり先のこと考えないで書いてるから、変な矛盾は読み飛ばして下さいな。
355黒猫:02/07/11 23:51 ID:???
名前だけなのかも知れんけど、これでひとつよろしく。
今部屋の中に今週号のジャンプが転がってたんで。
356SSといくか:02/07/11 23:54 ID:???
あと、アクティブに動いてくれたら嬉しい。

警察に連れていかれた僕は、取調室にも連れていかれなかった。
警察署から黒塗りのベンツに詰め込まれ、美女がワインのサービスまでしてくれる。
ライトノベルを意識した服装が恥ずかしくなった。
ベンツ、っていうかリムジンのふかふかのソファに揺られながら、同じように揺れてる美女の胸を
見ていた。なんとなくミサトさんを思い出して鬱だ。続き、したかったな…。
クリスはどうしてるだろう。僕の物なのに、綾波にちょっと似てて、いじめたくなるんだ。別に酷いことも
しないし、犯そうとも思わない。嫌われるのが怖いしね。
笑ってると楽だ。人から冷たくされない。面倒な時は笑おう。揺れる胸を凝視してると、彼女は「いいですよ」って言った。
女の人の匂いは、まだやっぱり怖い。
「少し眠ります」
これ以上あんなおっぱい見てたら僕はノイローゼになりそうだ。
気が付いたら、とんでもなく豪華な場所にいた。映画で金持ちが踊るような部屋の真中に、ぽつんと椅子が
あって、僕はそこに座っていた。
357SSといくか:02/07/12 00:00 ID:???
>>355
早い!!
おおまかな性格とかもいいよ。ジャンプのアレはよく知らないから勘弁ね。
あと性別とかも決めてくれてオッケーですよん。

「初めまして、サードチルドレン碇シンジ」
車椅子に乗った老人がやって来た。顔面がグロ画像だ。
なんだろ、硫酸でもかけられたのだろうか。ひどい顔だ。怖いなぁ。
「いやぁ、いつまでもチルドレンだと内山くんみたいで嫌ですよ」
僕の冗談に、この老人がとびきりの日本通だったら笑ってくれたと思う。外した。
「ミスター・碇、すまないね。キミに頼みたいことがある」
「…忙しいんだけどね」
「断ったらキミはこの世で一番酷い監獄に送られる。フォックス氏からの紹介だ」
あの変態野郎、僕がいつ弟子になったんだ。勝手にそんなことするなよ。
358黒猫:02/07/12 00:09 ID:???
ほんじゃぁ……性別女性、性癖は真性のレズビアン。
厭世的で何事につけふざけがち、ってとこでどうすか。
359SSといくか:02/07/12 00:18 ID:???
「私はキール・ロレンツ、簡単に説明すれば大富豪だ」
僕はこいつのセンスが気に入った。金はいい。あったらあるだけ幸せになれる。
「どうも、碇シンジです。特技とかは、何もないと思います」
僕は昔に戻ったような気持ちで言った。なんだか、こういう態度の人には弱い。
「用件は一つだ。私をこんな顔にした綾波レイを確保してもらいたい」
「……もう、…それは、喜んで」
僕はとんでもない顔で藁っていたに違いない。だってキールの顔は引き攣ってたから。
ああ、アスカの次は綾波に会えるなんて。あの夢の中でした初体験のこと覚えてるかな。
僕は今でも思い出すよ。綾波って意外に胸が大きくて。
いかん涎が…。レイタン、ハァハァ。
「新使徒派教会という新興キリスト教があるのは知っているな」
当然さ。新聞は三日に一度は見るしニュースだって見てるよ。
「ああ、知ってるよ。綾波を神様だと思ってる集まりだよね。この前自由の女神を爆破
してたし、そりゃ知ってるよ」
「そうか、そこに綾波レイはいる。忌まわしきリリスの分身と共に…」
「なんか大変そうだけど、早く綾波に会いたいな」
「必要なものはこちらで用意する」
「…そうだ、パソコンが欲しいな。ノートパソコン。当然日本語のキーボードのやつ。
逝ってよし、とか知らない」
「…報酬は用意している。健闘を祈る」
「オマエモナー」
僕は自分の言葉に大笑いした。
「最後に、キミには監視をつける。通称黒猫だ」
「どーも、黒猫です。よ・ろ・し・く」
厨房かお前は、とか言いたい気分だったけど、その女はとんでもなく冷たい目で僕を見る
から、僕は会釈だけに済ませた。女の人は苦手だよ。
360SSといくか:02/07/12 00:34 ID:???
アスカが拉致されたことに気付くのに、ヒカリは遅すぎた。
救急車に偽装した車でアスカが運ばれた後に、本物がやって来たのだ。
警察で事情を話すと共に、アスカの護衛担当者がやって来た。
青葉と名乗ったその男は、困った顔でヒカリを日本に送り返すことにした。
青葉シゲル、現在はバチカンの国家公務員である。
あの少女とアスカは絶対に必要な因子なのだ。
青葉は一人になってから、煙草に火をつけた。そして携帯電話を取り出す。
「もしもし、私です。シンジくんの連れていった子はクリスと呼ばれてるそうだ。
シンジくんも逞しくなったが、…すまないロストした」
青葉は煙と共にため息を吐き出した。

329はクリスの手を引きながら途方に暮れていた。
「…なんだよ、もう。訳が分からん…どうしたらいいんだろ」
日本大使館に逃げ込むのも考えたが、今の俺はただの誘拐犯にしか見えないだろう。
「キミ、名前は」
「…クリス」
「ふーん、日本語も喋れるんだ。おうちの人は」
「いない」
「そっか、大変だな」
329がそう言ったとき、クリスのお腹が鳴った。
「ハハハ、食事にしようか」
329は安っぽい喫茶店に入ることにした。食事をして落ち着くと、なんともいえない怖さが襲ってくる。
「動くな」
後ろの席から声がかかった。銃をつきつけられてる。
「…お前は神により選ばれた。来てもらうぞ」
振り向くと、そいつは白人の男だった。その隣には、アレがいる。
今度はコートで姿を隠しているが、あの白いウナギ野郎だというのは一目瞭然だった。
「クリスちゃん」
クリスは満腹になったためか、眠っていた。
361SSといくか:02/07/12 00:46 ID:???
黒猫の運転する車で、僕はなんだか小奇麗な区画へ連れてこられていた。
「…綾波、どこにいるのかな」
「私たちがつかんだ情報では、使徒派教会の本拠地にいるらしいわ。シンジくん」
「ふーん」
僕はどうでもよかった。ただ、綾波に会いたい。多分、綾波なら、僕を助けてくれる気がする。
ちくしょう…、考えるな。
僕は大丈夫だ。なんで、僕は、こんなに、くそう、不安な訳ないじゃないか。
どうでもいいんだ。父さんも母さんも、僕も、みんな嫌いだ。
だから、僕は好きな自分になるんだ…。ああああああ頭が痒い、脳が痒い。
耳掻きで脳をえぐったら死ぬからしないけど、死ななかったらするのに。
ああああぁぁぁああぁぁぁぁ痒い痒い痒い痒い。
「どうした、怖くなったの?」
「ああ、うん、何でもないよ…、怖いのは僕自身だからね」
僕は本当に碇シンジなのだろうか。誰かの見てる夢なのかも知れない。
クリスは僕の何だろう。今、何をしてるだろう。誰かにつらわれて、犯されてるかも知れない。
「ちょっと、やめてよ」
僕は膨張してたためか、クリスに殴られた。どうでもいい。
362SSといくか:02/07/12 00:54 ID:???
アスカが目をさますと、信じられないものがいた。
ファーストだ。
あたしは叫びそうになった。使徒と人間の混ぜ物。あの悪魔。
あたしだけ置いていった悪魔だ。なんで、ママの所に行かせてくれなかったのよ。
どうして、シンジのためだけにあたしをあんな場所に置いていったの。
「…弐号機パイロット、久しぶり」
「挨拶、覚えたの」
あたしは何だか冷静にそう言っていた。
よく見ると、カトリックす何かの寺院のような場所だった。
マリア像だと思ったけど、それは綾波レイの像だった。20番目の天使とか呼ばれてたはずだ。
「弐号機パイロット、会いたかった。誰でもいいから、昔の私を知ってる人に会いたかった」
こいつは悲しそうな顔をして言った。どういうことだろう。分からない。
「私の脳に、不完全な記憶としてあなたたちの記憶があるの…特に碇くんのことも」
「あいつの話はやめてよ!!」
あたしは叫んだ。人からあいつのことを聞くと、冷静にはなれない。
ちくしょう…。
あたしは唇を噛んだ。

つづく
オリキャラはこれ以上は無いので、参加希望の人はキャラハンでおながいします。
どう動きたいか書いてくれたら、そんな感じで書くのでよろしくです。
では、それと22、久しぶり。仕事辛いね。おやすみ。
363 :02/07/12 00:57 ID:???
なんかメールゲームみたいでちょっと楽しい
先着というのが悔しいけど。参加者多数でオリキャラは辛いだろうね。
365SSといくか:02/07/13 00:00 ID:fVqjvfao
329は一瞬でもわくわくした自分を後悔した。
地下室に閉じ込められている。
クリスという女の子と引き離されて五時間くらいだろうか。
石造りの壁に囲まれて、このまま放置プレイだろうか。飢え死には嫌だ。
ネクタイで首を吊ろうかと考える。
突然扉が開いて、女が放り込まれた。
「いたたた、何すんのよ。ってあのバカ裏切ったわね」
黒猫だった。教会についた瞬間にシンジに殴られ、ここの連中に引き渡された
のである。
「あ、ええと、アンタは…」
「なに、お仲間? 私は秘密のセクシー女スパイの黒猫よ、よろしく」
「あ、どうも329です。サラリーマンです」
黒猫はため息をついた。典型的なダメさ全開だったからだ。
「……いいけどね。で、何があったか話してよ」
329は素直に話した。
366SSといくか:02/07/13 00:09 ID:fVqjvfao
「私は、右手から培養されたの…」
綾波レイ、私はその名前だと最初に教えられた。
私が誰なのかは分からない。
私は綾波レイだと言われたから綾波レイだと思ってる。でも記憶の中の三人は
どれとも私と違っていて、私はそれが分からない。
碇司令、二人目の私がすがった人。碇くん、二人目の私が好きになりそうだった人。
笑いかけてくれない碇司令の代わり。碇くんは優しい笑みを見せてくれた。
たとえ、それが嫌われたくないだけでも、私は碇司令に微笑んでもらったみたいで嬉しかった。
三人目の私はぼんやりとしていて、碇くんと最初に話した。だから、何となく碇くんを気にかけていた。
私にある記憶の中では、アスカのことが一番気にかかった。
アスカはとても悲しい顔しかしていなかったから。
私は神様だと言われた。でも、きっとそれは嘘。私は神様じゃないし、きっと綾波レイでもない。
だから、アスカと会えて嬉しい。子供じゃなくて成長したアスカは、綺麗だった。
私の記憶が嘘じゃないと分かって嬉しい。
私は怖い。私が誰で、何をしたらいいか分からない。
だから、アスカに助けてほしかった。私はここにいたくない。
367SSといくか:02/07/13 00:16 ID:fVqjvfao
「ねえ、早く綾波に会わせてほしいな」
僕は案内人と名乗った女に言った。
黒猫を生贄にして、キールの名前を出したら、僕は丁寧に扱われた。
綾波に会いたい。会ったら、膝枕をしてほしいな。
僕は多分、お母さんみたいな綾波に会いたいんだと思う。サードインパクトの夢の中の綾波は
とても優しかった。僕はお母さんが欲しい。
三歳のころに母さんはいなくなった。悲しいくらいに突然で、僕は誰にも甘えることができなくなった。
幼稚園の時かな、僕だけ誰も迎えに来なくて、一人で公園にいった。公園で名前は忘れたけど、女の子と一緒にお城を
作った。女の子のお母さんが迎えに来て、僕は一人でお城を作って、それから泣きながら壊した。
なんで、こんなことを思い出すんだろう。
脳が痒い。
368SSといくか:02/07/13 00:23 ID:fVqjvfao
僕は、ずっと昔から限界だった。
第三に行って友達が出来て、アスカとミサトさんと一緒に暮らして、僕は嬉しかった。
今まで一人だったから、毎日楽しくてしかたなかった。でも、嫌なこともいっぱいだった。
アスカと綾波は僕の中で一番大きい存在なのだと思う。
だって、二人とも好きだったから。最後はあんなのだったけど、後悔もしてる。
「…こちらでお待ちを」
何とか教会の屋敷に入ってから案内してくれた女は何人だろう。この馬鹿広い屋敷を歩くのは疲れる。
「嫌だよ」
僕は女の頭を思いっきり殴った。長い廊下に女の倒れる音が響く。
ああ、クリス、僕を助けて。これは夢なのかも知れない。目がさめたら、独房に戻ってたらいいのに。
そうしたら、また外のことを夢見ていられる。
アスカも綾波も会えないから…、考えても平気だったのに。
ちくしょう。
369SSといくか:02/07/13 00:32 ID:fVqjvfao
あたしとファーストは半ば無理矢理に奇妙なドームに連れて来られていた。
ローマのコロシアムに似た作りの広い空間だった。あたしたちは、そこの客席のような場所に座らされていた。
そこで驚くべき人物と再会した。
「久しぶりね、アスカ」
伊吹マヤだった。あれから五年、マヤも大人の女になっていた。
化粧の形も、どこか記憶の中のリツコに似ていた。
「…驚いた。今はこの教会のトップよ。宗教なんて嫌いなんだけど」
マヤはどこか人を小馬鹿にした顔で言った。
「何なのよ、これは」
「サードインパクトで先輩に会えたけど、また切り離されたの。辛かった。男の人は
怖いし、先輩だけが私の人生だったから…」
伊吹マヤは狂ったような純粋な笑みを浮かべて、あたしたちに語り始めた。
あたしの人生はエヴァに、ママに呪われてるのかも知れない。
370SSといくか:02/07/13 00:46 ID:fVqjvfao
僕が扉を開くと、待っていたのは人間サイズのエヴァ量産型だった。
「ああ、なんだよ、これ」
僕はまた、夢を見ているのだろうか。
「久しぶりね。シンジくん」
「マヤさん…」
「アスカとレイもいるわ。同窓会ね…、クリスちゃんはあそこ」
マヤが天井を指した。見れば、天井に吊られた檻にクリスが入れられていた。
「なんだよ、みんなここにいたのか。ねぇ、マヤさん、これはなんの実験」
頭が痛い。ああ、なんで僕は…。
「アスカ、綾波、僕はずっと…、会いたかったんだ…あれ、なんだろう…」
ウナゲリオンが突進してくる。僕は義手でウナゲリオンを殴る。
「シンジくん、なんで先輩とわたしを切り離したの、私は幸せだったのに」
「…あんな世界は嘘だ。嘘の塊なんか、潰れればいいんだ」
シンジは黒猫から奪った銃で、ウナゲリオンを牽制する。
天井から八匹のウナゲリオンが滑空してくる。
ああ、アスカ、キミはこんな連中と一人で戦ってたんだね…。
「思った通りだわ…、シンジ君はATFを中和できるのよ…」
マヤは笑っていた。
371SSといくか:02/07/13 00:56 ID:fVqjvfao
今日はここまで。
明日はとまりで仕事。仕事場の端末はペン2の450…すぐ止まる。
おやすみなさい。
372黒猫:02/07/13 00:58 ID:???
ご苦労さんデス。
さて、私はどうやって脱出しよう。
37322 ◆h3VZ.RlE:02/07/13 01:03 ID:???
>>371
お疲れ様。俺はなんとか休めてるよ。同業者ちっくだね。

>>372
メールゲームっぽいし、誰と絡みたいか言うのが吉なんでない?
しかし、このスレも意外な展開だけど、スーパーシンジはちゃんと出できてるな。
374SSといくか:02/07/14 20:30 ID:???
キールの私邸に踏み込んだ青葉だったが、そこはもぬけの空だった。
サードインパクト以後、ゼーレはキリスト教会と対立した。
キール・ロレンツに関しても、それは同じ事だ。賞金までかけられている。
もぬけの空、ネズミ一匹いない売り家になった豪邸で、青葉は煙草の煙を吐き出した。
「・・・マヤちゃん、しかいないな」

伊吹マヤの人生はリツコが消えてから狂ってしまった。
独自に研究を続け、スポンサーが付き、人間サイズの量産型を開発した。
スポンサーとは新使徒派教会。綾波レイの幻に取りつかれた狂人の集まりだ。
マヤにとってはどうでもよいことだった。
いいえ、わたしにとっては、だ。最近自分を切り離して考えることが得意になった。
男性も怖くない。先輩に会いたい、わたしは半ば狂った妄執でそれだけのために生きている。
相対性理論を知っているだろうか。物質は光の速さを超えた時に時間を逆行するのだ。
わたしは、それに賭ける。
375SSといくか:02/07/14 20:36 ID:???
僕は囲まれた。
これじゃ死ぬだろうね。
まあいいか、死んだらアスカも綾波も絶対に会えなくなるし、僕のために泣いてくれるかも
知れない。
それなら、それでいい。疲れた。
僕は必死で生きてるつもりだったけど、まだ絶望したこともない。
間抜けだね。僕は必死になりたくて仕方ない。いつだって僕は中途半端だ。
痛いと感じたこともほとんどない。人を殺しても怖かったのは最初だけだ。
命を奪うのが怖いんじゃなくて、犯罪者になったのが怖いだけだったし。
誰も助けてくれない。
だからさ、僕はやってみようと思った。一生懸命やるから、みんな僕を見て…。
376SSといくか:02/07/14 20:43 ID:???
黒猫はハイヒールを脱ぐと、ヒールからお約束の爆薬を取り出した。
ドアに付けてどかん。
「よし、逃げるわよ、ってその前に裏切ったシンちゃん捕まえないと」
「だれ?」
329はのんびりと聞いた。
黒猫はやってきた修道服の男を殴り倒して銃を奪う。素晴らしいアクションに、329は拍手
をした。
「さーどインパクトを起こしたヤシよ。うじうじしたサイコ野郎」
「黒猫さん、あんたはどういう人なんだ」
「スーパーセクシー女スパイ…を目指してるチンピラかな」
黒猫は、警備員をしめあげてシンジがどこにいるか確認した。
377SSといくか:02/07/14 20:50 ID:???
「すごい…」
シンジの暴れ方は、初号機に似ていた。
あたしは、吐き気をおさえながらそう漏らしてしまう。
シンジはそれなりに格好よく成長していたけど、目だけは同じだった。
冷たい鉄の塊みたいな瞳。あたしは、アレが怖かった。
記憶の中のシンジの目は、気弱な子犬そのものだけど、ごくたまにあの目になる
時があった。泣いてる時じゃなくて、何かに集中している時、シンジはあの目になる。
深く、黒く、不気味な沼のような瞳。シンジは叫びながら暴れていた。
量産型はそんなシンジに損傷を与えられながらも、追い詰めていた。
あたしはなんてものに乗っていたのだろう。
シンジはどうしてあんな風になってしまったんだろう。
シンジの目は昔よりも、深い闇の中に沈んでいた。
「気持ち、悪い…」
シンジが振り向いた。
やめて、やめて、そんな目で見ないで、お願い、やめて。
あたしは泣いていた。怖くて、悲鳴も上げられずに泣いた。
ファーストがあたしの頭を自分の胸におしつけ、頭をなでてくれた。
あたしはなんだか安心して、子供のように泣いた。
378SSといくか:02/07/14 21:01 ID:???
アスカ、僕はがんばってるのにまたそれですか?
僕はウナゲリオンに噛まれながら、アスカを見ていた。
まだ恨んでるのかい、アスカ。僕は、許してほしかったんだ。
「だけど、もういいや」
ウナゲリオンの頭を殴って、僕はそこに座り込んだ。

「始まるわね」
マヤは唇を舐めて笑った。
「伊吹博士、何を…」
レイが聞くと、マヤは高く笑った。
「ウフ、アハハハハハハ、シンジくんがどうして隔離されたか知ってる?」
「シンジくんはね、人間じゃないの。サードインパクトの後で見たら、遺伝子がね、人間
じゃなかったわ。凄いのよ、ありとあらゆる生物の遺伝子が混ざり合ってシンジくんになってるのよ。
それにそれだけじゃないわ、ATFを破壊できるの、人の心を壊せるのよ」
マヤは言いながらまたゲラゲラ笑った。
379SSといくか:02/07/14 21:17 ID:???
「さてと、講釈はそれまで、テロの証拠もあるしね。警察に行きましょう」
黒猫はマヤの後頭部に銃口を押し当てた。
「あら、キールの飼い犬がなんの用かしら」
マヤはぴたりと笑うのをやめると、煙草をくわえた。
「どういうつもり?」
「火をいただけないかしら」
黒猫がライターを差し出した。
329はクリスをなんとか救出していた。しかし、クリスは無表情にしていて
何も言わない。じっ、とシンジと動くのを止めたウナゲリオンを見ている。
「大丈夫か」
クリスはこくりとうなずくと、シンジと視線を合わせた。

「ねえ、知らないであの女の子を出したの?」
マヤはくすくすと笑っていた。
「何を、言ってるの」
「あなたの所属がどこかなんてどうでもいいわ。あの子、シンジくんはクリスって呼んでた
みたいだけど、アレはネルフが作った使徒よ」
「な、なんですって」
黒猫が銃をクリスに向けた。
380SSといくか:02/07/14 21:29 ID:???
黒猫が銃を向けた瞬間に、マヤが胸のボールペンを黒猫の胸に刺した。
「あっ、ぅっ、何を…」
「護身用の道具よ。ボールペンみたいだけど、麻酔薬」
「うっ…」
「無理無理、でも五秒近く耐えるなんて新記録よ。普通なら死ぬ量なんだけど」
黒猫が倒れ、マヤが銃を奪い、329に向けた。
「お、おい、待て」
「無理」
パァン。
329右肩から出血した。血が、クリスにかかる。
「あら、外したわね」
『ア、ア、アアァァァアアアァァァァ』
クリスが叫んだ。
マヤが微笑んだ。
381SSといくか:02/07/14 21:38 ID:???
突然ですが、オリキャラ募集の告知です。
青葉と一緒にゼーレを追いたい人キボンヌ。香ばしい名前は不可。
名前、性別、性格、特技を明記の上で、一名募集します。
なお、物理法則に従うことが条件です。
382SSといくか:02/07/14 21:45 ID:???
あたしを現実に引き戻したのは、マヤの声だった。
「ほら、レイ、あなたはこのために生まれたのよ…」
マヤはレイを無理矢理あたしからひきはがすと、クリスという叫んでいる少女の元へと
連れていく。
「綾波レイは厳密に言えば使徒じゃないけど、クリスと混ぜたら使徒になれる…。分かってる
わね。シンジくんと量産型を使ってフォースインパクトを起こすのよ」
「やめてっ」
あたしは叫んだけど、無駄だった。膝が震えていて立つこともできない。
助けて、ママ、あたしを殺さないで!!
あたしはなぜかシンジを見た。
けど、シンジはあの目で、ただクリスを見つめているだけだった。
383SSといくか:02/07/14 22:02 ID:???
>>381は先着です

「綾波…」
シンジがつぶやいた。
クリスが口の端を吊り上げて不器用に笑った。
「碇、くん、違う…リリス、よ」
クリスは綾波、右腕からのクローンの手をとる。
綾波の手に血管が浮き、クリスからの侵食が始まった。
「あっ、えっ、な、なにを」
「この身体では因子が足りないの、ごめんなさい」
綾波の意識はそこでブラックアウトした。
アスカが悲鳴を上げた。クリスの瞳は一度瞳孔が開きめくれるようにして赤い
ものに変わったからだ。
「碇くん、何を願うの…」
マヤが取り乱す番だった。クリスに知性などほとんど無いはずなのに。
「な、なんで、それじゃ逆じゃない」
マヤは綾波クローンを使うつもりだったが、これでは逆だ。クリスに向けて銃弾を放つ。
しかし、それはATFに阻まれた。
384SSといくか:02/07/14 22:16 ID:???
僕は何を願っていたのだろう。
考えても、分からない。
量産型がぼまの回りで、あの形になった。
あの時とそっくりだ。エヴァがないだけで、同じだ。
もう嫌だ。
全部、夢ならいいのに…。
「僕は、やり直したいよ」
「そう、なら、そうするといいわ」
僕は、アスカに微笑んでみた。
けど、返事はなかった。
もう、気持ち悪いは勘弁してほしいな。

「なによ、そんなの、馬鹿げてるわ」
マヤが銃をむちゃくちゃに撃つ。クリスは倒れ、量産型とシンジはLCLになった。
起こったのはそれだけだった。
「馬鹿はお前よ、マヤたん」
黒猫が起き上がって。マヤの首を裸絞めにし、気絶させる。
「ちっ、329、大丈夫…」
「なんとか、死んだフリしてたけど」
アスカは呆然と状況を見守っていた。
385SSといくか:02/07/14 22:23 ID:???
しばらくして青葉とFBIが踏み込み、新使徒教会のほとんどの構成員がタイーホされた。
「黒猫、連絡が遅いぞ」
「ハッ、仕方ないでしょ。ちょっとシンジとかいうのが扱い大変だったんだから」
青葉はマヤを起こす。
「青葉くん、久しぶりね」
「キミは馬鹿だ。何をしたか分かってるのか」
「もういいのよ。先輩は帰ってこない。だから、それだけしかなかったの」
「…マヤちゃん、残念だけどキミは裁判にかけられる」
「好きにしたら」
マヤは連行され、アスカ、レイ、クリス、329は保護された。
「…なんだよ、いったい…」
「329、忘れなさい。こんなこと、言っても誰も信じないわ」

数日後、329は解放され元の生活に戻った。
夢だったと思おうと努力していた時、会社にアスカが現れたのだった。
つづく。
386330=山田サブロウ:02/07/14 23:15 ID:???
はあ、私にまた仕事ですか?勘弁してくださいよ、ほんの三日前に一山終わらせたところですよ?
――ああはいはい解ってますよ、いつもの愚痴です、貴方も解っているでしょうに。

で、はあ、あちらさんの青葉氏と組めと。
青葉氏は仕事を片づけたとおもったら今度はうちと組む羽目になるわけですか、気の毒に……ああいや、私が足を引っ張ってしまうかも知れませんのでね。
ええ、せいぜい邪魔しないようにしますよ……とはいえ、やはり詰めで何かミスしてしまうかも知れませんけどね。


……と言うことで参加希望。
名前は……山田サブロウ、としておいてください、はい、それが今回渡された身分ですし。
性別?見ての通り男ですよ(と吊しの黒スーツを摘む)……うーん、これもそろそろ替え時でしょうかねぇ……。
性格は、まあ、しがない宮仕えにこれと言った特徴はないですよ――ええ、仕事が平穏無事に進めばいいと思ってるくらいですか。
特技ですか……まあ、余り大きな声では言えませんけど、どんな仕事からも必ず一人で戻る、と言うところですか?
なんだか疫病神とか言われること有るらしいですけど……そりゃウチの部局の誰かですよ、ええ。
それが誰だかは私も知りませんけどね。

>なお、物理法則に従うことが条件です。
(ため息)ですから、そんな力があったらこんな仕事はしてませんよ……やれやれ。
保全
388SSといくか:02/07/15 19:08 ID:???
失恋しますた…。

はっ、と気が付くと僕に左腕が再生していた。
きょろきょろと辺りを見てみたら、忘れもしないミサトさんの部屋だ。
僕は慌てて鏡を見た。
このパターンは、…14才の時に戻っている。
なんだ、これは、ふざけんなよ。またあれと同じ目にあえってのかよ。
僕は壁を叩く。
「なによ、うるさいわねぇ」
アスカだった。アスカの目はどんよりと暗く、僕を睨みつけていた。
「こんな夜中になによ、エース様は何をやっても許されるんですかぁ?」
「えーと、最後に倒した使徒ってどれだったっけ」
「あんた、あたしを馬鹿にしたいのね、どーせシンクロ率も」
僕はアスカの言葉の途中でげらげら藁ってしまった。タイミング的には最悪だよ、綾波。
「アヒャヒャヒャヒャ、アスカ、僕の可愛いアスカ、キミは最高だよ」
「……あんた」
アスカが僕の顔面を殴る。鼻血が垂れたけど、僕は面白くてしかたなかった。
血を舌で舐めとり、藁てみる。
アスカの手を取ってあごをつかんだ。
389SSといくか:02/07/15 19:16 ID:???
LCLの水溜りにはバチカンとFBI共同で科学的捜査が行われていた。
マギ端末によって分析しているが、とんでもない結果が出ている。
青葉は、上から出向してきた山田サブロウという男と共に、それを見ていた。
「しかし、青葉さん、信じられますか。この水溜りが最新の科学でも解明できないなんて」
「元は技術畑だからね、多少は理解できる」
白衣の研究者たちが忙しく動き回っていた。
LCLは内部で振動している。光の速さを超えるスピードで。
つまり、相対性理論としては時間を逆行していることになる。
科学者の話では、この小波立つ水溜りは物質の影にしかすぎないのだそうだ。
「解析は不可能。バチカンの権威が落ちますな」
山田は小さく笑う。
「なに、ものは技術さ。技術者と資料があれば…」
「なるほど、ゼーレの技術と伊吹マヤですか。そう言うと思ってある程度の資料は用意しましたよ」
山田が笑うが、それは唇を吊り上げただけの作った笑みだった。
390SSといくか:02/07/15 19:20 ID:???
329とアスカは喫茶店で話していた。
ニューヨークの片隅の、夏の風景としては奇異なものだったろう。
329はあれから全てを夢として片付けようとしていた。その矢先のことだった。
「一緒に、シンジを捜してほしいの」
「ああ、でもなんで俺を」
「あなたはファーストに、クリスに会いたいはずよ」
「でも、どこにいるかなんて分からない」
「一人、心当たりはあるから…」
アスカの表情が曇る。
329は、ぼんやりと巻き込まれるのを自覚した。
生きているという実感を得るためだけに、そこに踏み込もうとしていた。
391SSといくか:02/07/15 19:27 ID:???
「アスカ、ずっと一緒にいたいんだ。なんでもしてあげるよ」
アスカの瞳をのぞきこんでみる。濁ってる。疲れてる。
僕は昔と同じことを言ってみた。嘘だよ、ずっと一緒なんて気持ち悪い。
「なによ、…他人が怖いだけのくせして。いつもあたしをオカズにしてんでしょ。
やってみなさいよ、見ててあげるから」
僕は笑いそうになるのを押さえた。そんなこと言ったら、僕はしたくなるじゃないか。
14才の女の子にマスターベーション見てもらえるなんて最高だろ。
「マスターベーションには飽きたよ。アスカを犯す方が楽しそうだ」
アスカの瞳孔がきゅっとしまった。僕はアスカを押し倒してキスをする。
ミサトさんに教えてもらったあれだ。噛もうとするから指を口の中に入れておさえる。
「アハハハ、ごちそうさま。アスカは可愛いな、僕はアスカだけを見てやれるよ。
アスカのママみたいに、ずっとアスカだけを見ててあげる」
僕はそんなことを言ってみた。ああ、アスカ、驚いてる。可愛いな、犯したいけど、ダメだ。
392SSといくか:02/07/15 19:36 ID:???
黒猫は綾波レイを見ていた。
クローンである綾波レイだが、髪の生え際が黒くなりつつあり、さらに瞳の色も
赤からどんどん濃くなっていっている。
検査の結果、完全な人間だった。
カルテを持って、そこに向かう。
キール・ロレンツである。クリスを開発したのはゼーレだ。
キールはサードインパクトで健康な身体を手に入れていたが、クリスに薬品をぶちまけ
られてこのような姿になっていた。焼け爛れた化物である。
なぜか、整形もできなかった。まるで呪いだ。
「黒猫よ、してクリスは」
「今はFBIの管轄ですが、すぐにでも連れ出せます。閣下のご命令でならいくらでも
簡単なことでしょう」
「ふん、アレのお気に入りができたようだ。その男を使え」
「本気ですか」
「お前もこの姿になれば分かる」
黒猫は鼻で笑った。
393SSといくか:02/07/15 19:52 ID:???
やっぱり僕は嘘をついた。
独房にいた時にずっと空想していたことだ。やりなおしの妄想。
いじめられっ子の典型だね、僕は。
アスカは最初こそ暴れたけど、証拠に僕の指を折ってみせたら、納得した。
痛かったけど、僕はアスカを抱きしめて頭を撫でてやった。
「アスカ、僕はキミのモノだ。だから、ずっと見ててあげるし、何をしても僕はキミを
好きでいつづけるよ」
僕は悪魔みたいなセリフを吐いた。そんな都合の良い人間がいるものか。
ああ、アスカ、今度はね、僕が代わりになってあげる。
アスカ、アスカ、本当は犯したいけど、ダメだ。
綾波の所にもいかないと。
子供みたいになったアスカを寝かせて、僕は外に出た。
ミサトさんは帰ってこない。多分、カヲル君の二つか三つ前かな。
綾波は三人目なのだろうか?
>>388
ドンマーイ
395SSといくか:02/07/15 20:52 ID:???
>>394
二時間ほどヘコんだけど、もう平気になったーヨ。
無視すると楽しいとか平気で言う人間を好きになれませんです。

綾波の所にいって、僕は懐かしさに藁ってしまった。
打ちっ放しのコンクリも懐かしい。夜中に不法侵入だ。第三も意外に住み易い所かもしれない。
ニューヨークのハーレムは怖い所だったしね。
綾波の部屋に上がりこんで、綾波の寝顔を見てみる。
可愛いね。すぅすぅって寝息が聞こえる。
ぱちりと目を開く。
「こんばんわ、綾波」
「…なに?」
「キミを襲いにきた。なんてね」
綾波のベッドに入って、強引に腕枕する。綾波の体温は意外に高い。
「綾波、可愛いね」
「……何を言うのよ」
しかし顔は赤くない。
「何人目?」
「三人目だと思うわ」
396名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/07/15 21:09 ID:b3aktU1M
>>395
ひと休みのち次の出会いにゴー!!
397黒猫:02/07/15 21:21 ID:???
前向きなヒトにゃ出会いも増えるってものだから。
まぁ、ファイトファイト。
398SSといくか:02/07/15 23:07 ID:???
>>396
>>397
ありがとう。
がんばるよぅ。

綾波の匂いをかいでるとどきどきした。
アスカの体臭は人間の甘さがあるけど、綾波のはちょっと違う。看護婦さんみたいな匂いだ。
僕は白いものを汚すという考えにとり憑かれた。
「碇くん・・・?」
「キミを犯したいと思ったけど、やめとく」
「別に問題ないけど」
「補完計画が近いから?」
「そうよ」
僕は笑った。綾波はこんなにも何も無い。だから強いんだろうか。
「二人目の記憶はある」
「一応はあるわ。でも感情までは共有できない」
「そっか、会いたかったな。好きだって言いたかったんだ」
「そう」
僕は少しだけ綾波の表情に変化を見たけど、何も言わなかった。
僕の望みは一つだけだ。
399SSといくか:02/07/15 23:19 ID:???
青葉シゲルにとってサードインパクトに意味は感じられなかった。
ただ、綾波レイが恐ろしかっただけだ。会いたい人などいない。
「マヤちゃん、どう思う」
取調室に東洋人が三人。アメリカでも異例のことだろう。
山田はショートホープをふかしていた。
「相対性理論はあくまで物質の話だから、人間を光の速さにする訳にはいかない。
だから、LCLに変えたんでしょうね」
マヤは淡々と言った。
「どうすればいい。あれは安定しているが、もし何かで暴走でもしたら」
「LCLを光速以上で振動させてるなんなら、アメリカは消滅するわ。国防省は?」
「いやいや、裏で動いてるみたいですよ。私たちもここに来るのに妨害されましたから」
山田はマヤに向かって煙を吹き付けた。
「…分かってる、協力しろって言うんでしょ」
「そう、多分バチカンが一番よい待遇で迎えますが」
「いいわ」
青葉は、マヤの虚ろな瞳に危険を感じた。
「青葉さん、今は様子を見ましょう」
山田は動じていなかった。
400SSといくか:02/07/15 23:21 ID:???
今日はここまで。眠いなり。
誰と組みたいとかあったら教えて下さいな。
それでは、失礼する。
401黒猫:02/07/15 23:25 ID:???
マナと絡んでみたいかなぁ。
彼女もまっとうな生活できて無さそうだし。
402SSといくか:02/07/15 23:32 ID:???
>>402
ま、マナっすか…。考えてもなかった。

展開は一応考えてるんだけど、あんまりラブな話にはならないとだけ
言っておきますよ。
403SSといくか:02/07/16 19:56 ID:???
元カノからのメールがムカついた。
今更自分をいい人に見せようとするなよぅ…。

僕は少しだけ眠った。
元々不眠症に近かったんだけど、起きたらアスカが不安そうな顔をしていた。
僕は顔を洗って歯を磨いて、今日はネルフに行かなくていいのわ確認する。
アスカは僕の手を取ると、幼児のように微笑んだ。僕は吐き気がした。
あああ、何をしている。僕は、僕は、首を絞めて殺してやる。アスカ、可愛いアスカ。
吐きそうだ。でも、まだいけない。僕は、ここに来たんだから、僕の妄想通りに動かして
やる。
アスカを連れて買物にいった。と、言っても街は無いからネルフに行って食材を貰うだけだ。
料理なんて久しぶりだけど、なんとか作れると思う。
帰りに、カヲル君にあった。
「歌はいいねぇ」
「そうだね、特に壁越しの歌はいい。Fly me to the moonでも歌おうかい」
僕は、懐かしい恋人にそう言ってやった。
叩き殺してやろうと思ったけど、藁っておく。
404SSといくか:02/07/16 20:04 ID:???
黒猫が何者なのか、青葉には分からなかった。
ただ、レズビアンのとんでもない女だというのだけは知っている。
アスカと329が訪れたのは、霧島マナにとって突然のことだった。
マナ、その名前に馴染めるようになったのは、シンジくんと別れて、ムサシとケイタ
が死んで、アメリカに来てからだ。
加持リョウジが逃がしてくれたのは、アメリカの孤児院だった。
いい環境じゃなかったのもあるけど、あたしにできるのは、結局スパイ活動だけだった。
今は国防総省にいる。使い捨てだけど。
アスカと再会して友達になって、この前シンジくんがどうなったか知った。
コンビニ強盗をしたシンジくんの映像を見た。シンジくんは、笑いながら人を撃ち殺していた。
あたしは、怖かったけど、なんとなく安心して、それで少しだけ興奮した。
シンジくんは人殺しで自分と同じだから。だから嬉しかった。
でも、アスカは……。
405SSといくか:02/07/16 20:14 ID:???
329だ。
俺はとんでもないことに巻き込まれてるのに、何となくこれが楽しくなってきた。
肩の包帯もまだ取れないけど、俺はクリスに会いたい。
もう随分昔のことだけど、妹が目の前で死んだ。事故だった。
ようやく思い出したんだ。俺は、遊びに妹をいれてやらなかった。
泣きながら帰る妹はそのまま車にひかれて死んだ。クリスは、その代わりだろうか。
俺は、あれから何もしたくなくなった。クリスの瞳は少しだけ妹に似ている。
俺はだからこそ、このアスカという女の言う通りにしている。
後悔もしたくないし、俺は心を取り戻したい。
406SSといくか:02/07/16 20:23 ID:???
「アスカ、ごめんなさい。情報は教えられないわ」
マナの言葉はあたしの予想通りだった。
「ごめんなさい。でも、あたしはそうしないと狂いそうだから」
マナは大きくため息をついた。
「シンジくんはLCLになったのは見たでしょ。今、どこかはいえないけど、
それを調査している人たちがいるわ。詳しいことは知らないけど、サードインパクトと
同じことが起こったらしいの。それだけよ」
「そんな、じゃあシンジは液体になったってことなの」
「だから、諦めて」
「でもあの時みたいにサルベージできないの」
「サルベージね、詳しく聞かせてよ」
そんな声が割って入った。マナは振り向きざまに裏拳を放つが、それは黒猫に取り押さえられた。
抱きすくめられて、キスされる。
「ぷはっ、なかなかいいお味、可愛いわね。サルベージさってどういうこと?」
329が黒猫に突進したが、蹴られて止められた。
「あがっ、痛ぇ」
あたしは黒猫の向けた銃に喋ることに決めた。突破口が必要だった。
あたしはどんな不利な賭けでも乗るしかないのだ。
だって、シンジにまだ、伝えていない。
殺したいほど憎んでるけど、それでもあの時、楽しいこともあった、と。
407SSといくか:02/07/16 20:31 ID:???
「青葉さん、黒猫とはいったい何者で?」
山田サブロウはショートホープの煙を吐き出しながら言った。
青葉は車を運転している。マヤの特例保護措置は認められたが、まだやることはある。
ゼーレの技術をたった二人で盗まなければいけない。
「さあね、ゼーレの手下だけど俺の情報源でもある」
「…なるほど。しかし、あなたもなぜバチカンへ」
青葉は山田の目を見たが、やはり真意は読み取れない。
「サードインパクトの後、バチカンはキリスト教の復権に力を入れた。俺もそれに
協力した。オファーがあったしな。それだけさ」
「みんな同じことを言いますよ、本当は」
「神様なんていないのを確かめるためさ。それから、もう一つ、あんたも知ってるだろうけど
三年前に翼手の騒動に巻き込まれてね」
「…いいんですか、そんなこと言って」
「かまわんさ、吸血鬼がいるなんて、誰が信じる?」
少しだけ、青葉と山田は笑いあった。
車は、とあるビルに向かっている。
スーツの中には銃をたくさん入れてる。やるしかないのだ。
マイグロソフト、そこにキールはいる。データを隠す場所としては最高だろう。
408名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/07/16 20:41 ID:72FxxFZO
>>403
ズルイ女〜♪
脳内消去しちゃえー
409SSといくか:02/07/16 20:51 ID:???
>>408
怒ると喜ぶと思ったから、どこかで会っても無視してねと返事して終了してまふ。
良い勉強になりますた。
では、続きです。

アスカは入院しなかったけど、僕についてくる。
よっぽと寂しいんだね。何かに執着しないと生きていけないくらいに追い詰められてる。
僕は、子供だったんだな、と思った。
父さんと会った。司令室に行ってみたからだ。
「父さん、母さんのこと好き?」
「…どういう意味だ」
「僕は恨んでるよ。知ってる、何で赤ちゃんは生まれた時に泣くと思う」
「……」
「この母親との繋がりが断たれて、一人になった孤独に泣き叫ぶのさ」
フォックスに教えてもらったことだ。フォックス、あんた最高だよ。
「シンジ、お前は…」
「父さん、僕はね一人に耐えられない弱い人間なんだ」
「私には時間が無いくだらんことで」
「いいよ、怖がらなくて」
僕は父さんとつくづく似ていると思う。
410SSといくか:02/07/16 20:56 ID:???
シンクロテストには、アスカを出さなかった。
僕は、アスカを医務室で寝かせてやった。あんまり寝てないし、食欲も無いみたいだったから。
痩せ細ったアスカは可愛いけど、もう見たくない。
僕は笑っていることに気付いた。寝息を立てるアスカを見て、涙が出た。
僕の人生から逃げるのをやめます。
ただ、笑いかけてくれればよかったんです。アスカ、キミは輝いてました。
僕は、それが妬ましかった。だけど、一人は嫌だった。僕は、だからアスカも綾波もミサトさんも
みんな嫌いだった。僕は強くなったと思っていた。
だけど、違うんだ。人を殺せるのと強いのは違う。だからね、地獄があるならそこに行きたい。
今までの悪と苦しみを僕は受けてみたい。
411SSといくか:02/07/16 21:08 ID:???
「やあ、シンジくん」
「やあ、渚くん」
僕たちは一緒にお風呂に入った。二度目だね。
「キミはガラスのように繊細だね」
落ちる雫を受けながら、僕は笑った。
「違うよ、僕は繊細なんじゃなくて怖かっただけだよ。人と触れ合うのが」
「…なぜ、それを」
「アスカと綾波を見て思ったんだ。生きるっていうのは必死になることだよ。
どんなに悩んで、壊れても、逃げ続けるのとは違う」
「それは、理想の自分の言葉かな」
カヲル君、きみは悲しいくらい優しいね。
「僕はさ、やりたいことなんて一つだけだから、キミを殺さなくちゃいけない。
うん、それじゃ先にいくよ」
「アスカちゃんによろしく」
僕は振り返らなかった。イケてるだろ?
412SSといくか:02/07/16 21:29 ID:???
アスカと一緒にご飯を食べて、テレビを見ていた。
アスカは僕の手を握って離さない。だけど、安心した顔だ。
「アスカ、将来は何になりたい?」
「…考えてない。シンジは何をしても付き合ってくれるんでしょ」
「うん、だけど、アスカが強くなったらそれもいらないかな」
アスカは怒った顔からすぐに不安になったようだ。
「シンジ…」
「アスカ、次の使徒の後にね、とても大変なことがあると思うんだ。
だから、アスカ、僕は生きてる間はずっと見てるから、お願いだから強くなって」
「う、うん…」
非常警報で呼び出されたのはその後のことだった。
アスカを残して、僕は行った。アスカは鎮静剤を打たれて寝てる。
カヲル君は、あの時と同じようにしていた。
「シンジくん、生き残りを」
「ごめん、悪いけど、死んでくれ」
僕は言葉の途中でカヲル君を握った。
「……キミは、本当に生きたいのかい?」
「それが一番の悩みなんだ。だけど、生きないと、死ぬから」
カヲル君は微笑んだ。
僕は握りつぶした。
413SSといくか:02/07/16 21:33 ID:???
ちょっと休憩します
414黒猫:02/07/18 03:12 ID:???
お、今日は更新無しなの?
ちょっと残念。
しかしいきなりキスするような人だったのね私(w
415SSといくか:02/07/19 20:15 ID:???
テスト

416SSといくか:02/07/19 20:32 ID:???
ちょっと仕事が忙しく来れなかったですよ。
来たら来たでdionが全鯖規制で串を捜すのに手間取りました。

黒猫って名前はエドガー・アラン・ポォの短編から取った。
主人に忠実な壁の中の猫。楽しいじゃない。
あたしは嘘をつく。だって、世の中は楽しいことなんてそうそう無い。サードインパクト
が起こる前までは警察官だった。あたしは、アレで見た。
何かは言いたくないけど、楽しんで生きれるならそれでいい。だから、碇シンジに興味が出た。
サルベージつまり、あれは一度地獄から戻ってきたらしい。
キールめ、クリスを作ったのはそのためか。あたしは主人の二枚舌に笑ってしまう。
楽しいじゃないか。
この目で今度は何を見れるだろう。
あたしは猫だ。
好きなようにする。
だから、クリスを使おう。
417SSといくか:02/07/19 20:55 ID:???
「で、俺たちはどうしてこんな状況に陥ってるんだ」
青葉は冷静に言った。
壁に隠れながら、銃を撃っている。
たった二人で来たが、最初から交渉のためだった。それなのに、最初から向こうは
やるつもりだったらしい。機密保持のために特殊開発区域に連れていかれたのは間違いだった。
ビルの地下から抜け出すのは難しい。
「青葉さん、だから私はいやだったんですよ」
「…悪かったよ」
「本当にそう思ってますか」
「嘘だ」
警備から奪ったサブマシンガンで応戦しているが、負ける空気だ。
「必殺技、出していいですか」
山田はにやにや笑った。
「……何をするつもりだ」
「これです」
「おい、待て」
山田はスーツの中から大量の爆薬を取り出した。N2技術で最近広まりつつある10グラムで
金庫に穴を開けるような爆薬だ。
爆音が響いた。
418SSといくか:02/07/19 21:14 ID:???
し、仕事が終わらない。
今日はここまで。
419SSといくか:02/07/20 22:56 ID:???
青葉と山田が壁をぶち抜いた先で見たのは、とんでもないものだった。
「おい、信じるか、これ」
「信じられませんよ」
綾波レイ、いや、無数のクリスの泳ぐ水槽だった。
魚のようにクリスたちは泳いでいる。
そして、その中心にあるのは、大きな綾波レイの頭だった。
ああ、なるほど、あの時のレイちゃんか。
と、青葉はやけに冷静に思った。
「青葉くんとここで再会するとはな」
その声には聞き覚えがあった。
車椅子、というのだろうか。
上半身だけが乗っているというのは。
「碇司令…」
山田が銃を向けた。
「やはり、生きていましたか。しかし、あの戦自突入の日以来ですね」
「山田っ、お前は」
「いや、仕事の一環でね。碇ゲンドウ氏だけは殺せと別名を受けていました」
「ふっ、今更別名もあるまい。キールも私が必要になった、それだけだ」
碇ゲンドウは自嘲的に笑んだ。老けたが、その瞳は変わっていない。
420SSといくか:02/07/20 23:03 ID:???
アスカはおとなしく弐号機に入った。
動かないのは分かってるけど。
僕は、前みたいにアスカの隣でオナーニしなかった。したかったけど…。
僕は左手の感触を確かめる。義手の方がクールだ。
綾波にも言ってある。別に失敗してもいい。それならそれで、僕の理想になるだろう。
「ミサトさん、僕が出て戦自と応戦しますから…」
「あんた、何言ってんの。あれだけの大部隊に」
ああ、この時のミサトさんはカリカリしてるな。僕はどうでもいいけど。
「ミサトさん、僕は、別にいいんです。見てて下さいよ、上手くやりますから」
僕は笑ってみる。本当に笑えてるかな。
綾波は父さんに呼ばれてるころだろう。
僕は早めにエントリープラグの中に入った。
母さん、僕はね、あなたの中に戻ってみるよ。全く嫌な感じだけど、近親相姦、気持ち悪いね。
外に出て戦自にATFをぶつける。ああ、人が死ぬ。
血の海に浸るようなものかな。本当の地獄はどんなとこだろう。
421SSといくか:02/07/20 23:09 ID:???
黒猫とアスカ、329がやったのは簡単なことだった。
伊吹マヤの拉致である。
まず329とアスカが面会に行き、黒猫が二人を人質に取る。
マヤを連れ出し、車を奪った。行き先は一つだけだ。
「……どうして急ぐの。来週にはあたしもシンジくんのサルベージを行う予定だったけど」
マヤは煙草をくわえた。黒猫が火を点けた。
「早くしないといけない気がするの、それだけだけど…、夢を見たわ」
「どんな」
「昔のあの時のあたしが、シンジに励まされてる。それで、あたしは、壊れてなかった」
「ふふ。恋の夢かしらね」
マヤは吐き捨てる。
「違うの、そのシンジは今のシンジだった…」
「……平行世界における共時性かしら」
329は意味が分からず黒猫を見た。
「あたしも分からないわよ」
「安心した」
422SSといくか:02/07/20 23:21 ID:???
「司令、なぜゼーレに」
「…保護されたからだ。それに、行く当てもない」
青葉は息をついた。
「で、これは何なのですか」
「裏死海文書の翻訳に間違いがあった。補完計画の最後に新たな使徒が生まれるとあり、
それはLCLへと進化した人類と思っていたが、間違いだった」
「シンジくん、ですね」
「そうだ。シンジは人ではない。体力的にも、その思考も、もはや使徒だ」
「…で、フォースインパクトは失敗したわけですな」
山田が言うが、ゲンドウは黙ったままだ。
「違うな、相対性理論により時間を遡っているだろう。これこそ通過儀式だ」
「……どうだっていいんですよ、そんなことは」
青葉が銃を向けた。
「分かっている。キール・ロレンツという人間は存在せんよ。アレは私だからな」
山田が薄く笑った。
「国防総省所属、山田サブロウです。同行願えますか?」
「ああ、しかし、条件がある」
「何ですか?」
「伊吹くんだけでは不安だ。それにシンジに会おうと思う」
423SSといくか:02/07/20 23:23 ID:???
今日はここまで。
疲れた。もう寝ますよ。
424SSといくか:02/07/24 07:32 ID:???
どんよりと濁っていた。
僕は、ジオフロントに開いた穴を見て、うっすらと笑った。
アスカ、僕の大好きなアスカ、綾波、お母さんみたいな綾波。
ぼくはね、人を平気で騙せるようになった。
母さん、聞いてるだろ。早く出てきてよ。なんかマヤさんがシンクロ率がどうとか言ってるな。
母さん、僕は、さ、あなたを少しだけ恨んでるんだ。だって、僕を産んだことの意味が今ひとつ
掴めないから。
だからさ、出てきてよ。親子で話し合おうよ。ああ、逃げる訳だ。そうだよね、フォックス氏が
教えてくれたんだ。人の心には憎悪と悪が詰まっている、それを恐れたから人は善性を持っているんだってね。
母さん、出てこないならこっちからいくよ。
ここからはプライベートだからあんまり言わないけど、母さんは美人だったよ。
とりあえず、首を絞めて殺した。
ああ、やって来た。量産型だ。
僕はLCLは使徒の血液だって僕は知ってる。で、僕は一度再構成されてるから使徒に近い。
綾波ほどじゃないけど。初号機に吸い込まれる感じ、いいんだ殺そう。
カヲル君がたくさん来た。ぶっ殺そう。フォックス氏に感謝しよう。
だって、僕は、あの人の教育のおかげで悪魔みたいになれた。あはははは。
425SSといくか:02/07/24 07:52 ID:???
初号機の背中から翼が生えてる。ATFだけど。
僕はそれを使って量産型を潰していく。
でも、S2機関で再生するのは知ってる。最初に羽根で切り裂いた。
僕は錯乱もしてなかったし、槍のことも知ってた。だから、ちょっと楽だった。
コアがどこにあるか分からなかったから、一匹ずつばらばらにしていく。人間と同じで
肉の塊だ。僕は、ダルマにしてそれから何回も踏みつけた。
その作業を繰り返しながら、復活した量産型と戦う。量産型に左手を食べられた。
僕の左手もぐちゃぐちゃになった。
僕は無視して量産型をすりつぶした。九つのミンチを作った時にようやく発令所の声に気付いた。
『シンジくん、もう、やめて・・・』
マヤさんは泣きながら、吐いてた。汚いね。僕の方が汚いか。
いつだって、僕は汚い。
地下では父さんが綾波に裏切られてるころだ。さてと、そろそろかな。
痛いよ…。ロンギヌスの槍が僕の胸を刺した。
大きな綾波が現れて、初号機を抱きしめる。
『碇くん・・・』
「綾波、ごめんね。僕は嘘をついたんだ」
普通なら僕も即死なんだろうけど、なんだか生きてる。綾波のコアを潰した。
『いかり、くん?』
「ごめんね、少しだけ我慢してね」
僕は多分、笑ってるんだと思う。楽しいね。僕は今、世界の中心だ。
大きな十字の光。世界中から見えるくらいだと思うよ。
426SSといくか:02/07/24 07:57 ID:???
黒猫の手引きで、アスカと329、それからクリスとマヤはあの場所に来ていた。
329は少し考えた。
サードインパクト以後、どうでもよくなった。いや、あの時迎えにきた綾波レイに心を奪われた。
俺は、アレが幻だと後で知ってがっかりした。だけど、綾波教に入る気はなかった。
俺は辛いのだ。この世界が。電波のフリをしていても、辛いことは辛いと感じる。
それだけが真実だ。俺は、もう限界が来ている。だけど壊れたくても壊れられない。
だから、クリスを助けた。日常が変わると思った。また生きてる実感がほしかった。
銃を確かめる。いつでも、撃てると思う。こんな時のために練習していた。
俺は、これで変わるんだ・・・。
427SSといくか:02/07/24 08:06 ID:???
「あのクリスちゃん」
あたしはファーストだと言った女の子に問い掛ける。
「なに?」
返事が帰ってきた。背筋が凍る。化物のはずなのに、また生き返ってる。
「あの、本当にファーストなの?」
「…魂という意味では本当かも知れない。だけど、そう刷り込まれているだけなのも
正しいのかも知れない」
「……分からないわ」
あたしはぞっとした。あの時、クローンだと言った方のファーストは病院で眠っている。
意識が戻らないらしい。黒髪で、マナに少し似てた。不安なあたしの手を握ったレイ。
でも、このクリスは完全にあの化物じみたファーストだ。シンジと一緒にあたしから奪った
ファーストだ。ママ、助けてよ…。

黒猫と呼ばれてる私はアスカの肩に手を置いた。
可愛い子だ。でも、トラウマに心を喰われてる。さてサードインパクトとは何だったのだろう。
私は、聞きたいけど聞けなかった。この子を傷つけてしまう気がする。
私は馬鹿らしいことをしてるのだろう。この仕事の終わりは何だろう。
私は解放されるのだろうか。この退屈な人生から…。
いや、それは間違いだ。退屈なのではない。もう見えてしまうんだ。
人の本性が…。卑屈な瞳に計算高い表情。うんざりする。この危険な世界でも
昔と同じ。慣れたらおしまいだ。
だから、この不可思議なストーリーに参加してやろう。
不条理とエヴァという世界にかかった呪いを解いてやろうじゃないか。
428SSといくか:02/07/24 08:13 ID:???
僕は、あの時と同じようなトラウマ空間にいた。
今度は一人きりだ。昔を思い出しながら笑っていた。
だから何だ。僕は人でもないし使徒でもない。僕は孤独な生物だ。人なんかよりずっと。
それがどうした。僕は人と変わらない。
だから、別にいいんだ。
僕は最後の使徒だ。
唐突に真っ暗な空間に放り出された。ひこには綾波が横たわっている。
いや、今はリリスかな。
綾波の顔を覗き込むと、綾波は目を見開いた。僕の喉を絞めてくる。
「あ、綾波」
「初号機の中の私を殺すなんて、親不孝ね」
畜生。母さんは綾波の中にも自分を残してたみたいだ。くそったれ…。
僕に抵抗する力は無い。
このまま、母さんに殺されて、母さんの望み通りになるんだろうか、それだけは絶対に嫌だ。
ぼくは手に力を入れたけど、左手も無いし無駄な抵抗になりそうだ。くそう。
429SSといくか:02/07/24 08:20 ID:???
碇ゲンドウと、青葉、山田もあのLCLの水溜りに来ていた。
ゲンドウの姿を見て、アスカとマヤは驚いた。
「司令、どういうことですか…」とマヤ。
「私は生き長らえた。それだけだ。伊吹くん、これが資料だ…」
ゲンドウは一枚のMOを渡した。
「…分かりました。サルベージを行います」
FBI最新鋭のマギ端末を使い、サルベージ作業を始める。
「アスカ、シンジくんに戻ってきてほしい?」
「マヤ、何を…」
「あなたが呼ぶのよ。この中じゃ、あなたが一番シンジくんのことを分かってるはずだから」
「……分かったわ」
アスカは承諾し、ヘッドセットをつけた。
久しぶりにつけるそれは、どこか気恥ずかしかった。
シンジ、あの時のこと許すから、あたしを恨まないで…。
アスカはずっと思っていたことを、しっかりと認識した。怖かったのだ。シンジが。
それだけのことだ。裏切った後悔、そして、傷つけたことに対する罪悪感。
内罰は誰にでもある。
430SSといくか:02/07/24 08:31 ID:???
クリスは思う。
碇シンジ、怖い生物。人間じゃない。
記憶にある通りなら、私はしっかりとした四人目。そして、リリス。
あの生物は私をまた殺すのだろうか…。

碇シンジ。
意識が遠くなってきた。ちくしょう、母さんもひどいよな。
「…母さん、僕は…」
「知ってるわ。未来のシンジでしょう…、こんなになるなんて、あの人の育て方
が悪かったのかしら」
テメェのせいだろボケが。
僕は呆れた。その時、声が聞こえた。
『シンジ、お願い許して…だから、戻ってきて…』
アスカ、幻聴かな…。
431SSといくか:02/07/24 08:31 ID:???
「あっ、義手が…」
黒猫が言った。
LCLの水たまりから、義手が浮かんできている。
「LCLに反応があるわ。光速をさらに超えてる…、待って、なに、これは
計測できない…そこだけ四次元が確立されてるっていうの」
マヤの言葉の通り、そこには人間では感知できない何かが存在していた。
クリスにはそれが見えていた。
「…ひっ、碇、くん…」
クリスにとって、それは恐怖だった。初めて感じる存在の危険すら伴う恐怖。
『……あなた誰』
クリスの内から声が聞こえた。それは綾波レイではなく、元のクリスのものだ。
「…やめて、わたしはわたしよ」
『違う…それはわたしの体。あなたは他人の記憶、作られた人格…ゼーレの作った』
「違う、私は四人目のっ」
クリスが叫んだ時、ゲンドウと目があった。
「私はクリスという人形の奥にレイの意識を植え付けた」
「あっ、いやあぁぁぁあぁぁぁ」
四人目という人格は悲鳴を上げた。
432SSといくか:02/07/24 08:41 ID:???
アスカ、いいんだ。僕もずっと謝りたいと思ってた。昔に戻りたいと思ってたんだ。
でも、もういいんだ。だから、キミを許すよ。なんだかさ、幼馴染ができたみたいで嬉しかったんだ。
できたら、そっちに行きたいな。ニューヨークのあの街角で、僕は嬉しかったんだ。
キミが明るくなっててくれて。僕はとんでもないことをしたから。
でも、僕は、もう終わりだ。
母さんに殺される。ちくしょう、ここまでやったのに…。
その時、僕に左手のあの感触が蘇った。
「アスカ、ありがとう」
「なっ、シンジ、お母さんを…」
義手は母さんの胸にめり込んでた。心臓も潰れたはずだ。
「母さん、大嫌いだよ…」
僕は、ロンギヌスの槍を読んだ。母さん、というか綾波を抱きしめて、二人一緒に槍で貫く。
多分、これでいいはずだ。今までありがとう、綾波。

世界は光に包まれた。
その日、戦自たちは眠りこけた。そして、ゼーレの皆さんは溶けた。
綾波レイはアルビノが治って見つかった。
アスカは泣いたが、弐号機の中で母との対話に成功した。
消えたのは、碇シンジだけだった。
そして、その後ネルフは様々な変遷を経て、独立の軍隊であり最新技術の研究所になった。
五年後、アスカはまだシンジを思い出すことがある。
あの時、全てを知っていたかのような彼は何だったのか、まだ分からない。
レイはアスカと共にシンジを待っている。帰らないことを知りながらも。
433SSといくか:02/07/24 08:48 ID:???
「なんだ…」
「サルベージ、成功だわ…」
マヤが目を見開いて言った。
そこには、義手のシンジがあの時の服装のまま立っていた。
「僕は戻ってきたのか…」
そして、残りのLCLも量産型へと戻る。
「なっ、量産型が完全な生物に、こっちの信号を受け付けない!?」
「マヤちゃん、どういうことだ?」
「つまり、不死身の化物が本能のままにあたしたちを襲うってことね」
黒猫と山田が笑った。
「つまり、あたしたちの出番ってことね」
黒猫は背中に隠していたサブマシンガンを取り出す。
「うふふ、弾は劣化ウランの特製よ」
「仕方ないですね、やりましょう」
山田が銃とナイフを抜く。
329はクリスを捕まえると、物陰に隠れた。
「大丈夫かい、クリスちゃん」
「あなた、329、覚えてる…。ご飯くれた。アレは死んだから安心」
クリスは笑った。四人目の人格は消えたようだ。
434SSといくか:02/07/24 08:57 ID:???
僕は父さんを見つけた。
「父さん…生きてたんだ…」
「そうだ、シンジ。すまなかった…。ユイには会えたか?」
「ああ、殺してきたよ」
「そうか、よくやった。私が馬鹿だったよ…」
父さんは自分のコメカミに銃を押し付けた。
「ダメだよ、父さん。生きててよ、それで、ずっと苦しんでほしいんだ」
父さんは銃を下ろした。
「そうか、分かった」
僕は微笑んだ。父さんも笑った。僕たちは同じだ。
最初に元に戻った量産型を蹴り倒す。ぼくはアスカの元へ向かった。
アスカ、言いたいことがあるんだ。
「アスカ、ありがとう…」
「シンジ、うっ、気持ち悪い…うげぇぇぇ」
おいっ、ゲロ吐きやがった。なんて女だ。感動のシーンくらい我慢しろよ。
「うっ、ごめん、でも、謝りたかったの。あたし、ずっとあの時のこと」
「いや、僕も悪かったんだ。あの時、何もできなかったし、オナーニしてたしね」
「変態…、なんで、あんたは」
「助けてくれてありがとう。気持ちは伝わったから、あれは確かに分かりあえる可能性だよ」
そうだ。あの時、義手がきた時、アスカの気持ちも一緒に来た。アスカにも僕の気持ちは伝わったみたいだ。
「アスカ、隠れてて。僕の最後の仕事だ」
「分かったわ…」
アスカは父さんの車椅子を引っ張って逃げていく。
435SSといくか:02/07/24 09:04 ID:???
黒猫は銃を乱射しながら、青葉と一緒に戦う。
山田は一人でなぜか余裕で量産型と渡り合っていた。
「山田の野郎、どうしてあんなことが…できるんだ」
「山田ってアイツのこと知らなかったの。青葉さん」
「は、何が?」
「アイツ、フォックスよ…。ベトコンの悪魔…って呼ばれてた。若返りの手術
受けてるけど…」
青葉は困った顔で、撃ち続けた。
「青葉くん、量産型からS2機関は消えてるわ。一度倒したら終わりよ」
マヤの叫びが聞こえたが、そんなに簡単なものでもない。
「黒猫、キミの正体は?」
「今更それ、……アメリカ国防総省。ペンタゴンのエージェントよ」
「なるほど、踊ってたのは俺だけか」
「そういうこと」
青葉はそれも悪くないと思った。なぜか気分が軽い。なぜだろう。
それに、黒猫もいい女な気がする…。
436SSといくか:02/07/24 09:13 ID:???
僕はムカついた。
「フォックス、何であんたがここにいるんだ!?」
「なに、シンジくん。教え子の姿を見たくなっただけさ」
山田はフォックスの口調で言った。それは本心だ。
シンジは予想の通り脱獄し、そしてトラウマを解消した。これで、自分と同じだ。
シンジの義手が最後の量産型を叩き潰した。
「ふう、やっと終わったな。おめでとう、シンジ」
「フォックス、この嘘吐きめ」
「ははは、大人は嘘をつくものだ、それは教えなかったかな。さて、逃げるかな」
黒猫が口を挟む。
「ちょっと、フォックス、あんたペンタゴンに脊髄に爆薬乗せられてるの忘れたの?」
黒猫は銃を向けているが、無駄だろう。
「分かっているよ」
銃弾が黒猫の胸にめりこんだ。青葉が彼女を支える。
「…シンジよ。お前の復活を間近に見たが、何をした?なぜか私の中から絶望が消えたが…」
「さあ、分からない。だけど、願ったんだ。みんなが幸せでいれますようにって」
「ハハハ、お前は最高の馬鹿者だ。では、失礼する」
437SSといくか:02/07/24 09:23 ID:???
しばらく後。マヤの判決は、終身刑だった。しかし、司法取引で、マヤは監獄の中で研究を続けることで、ある程度の
自由を得られることになった。本人はそれでいいのだと言う。
「いいのよ、もう先輩はいないから…」
それが、彼女を知る人間の聞いた最後の言葉だった。
青葉はバチカンからクビになり、ペンタゴンに再就職した。黒猫に惚れたらしい。
「おい、そろそろ俺と付き合ってくれないか」
「だからさ、あたしレズだって言ってるじゃん。しつこい」
「給料の何とかの指輪だ。気が向いたらつけてくれ…」
翌日、その指輪は質屋に並んだ。
329とクリスは一緒に暮らしている。クリスは使徒に近いけど、所詮綾波だ。それで、アメリカは329を
連絡員に監視させつつ様子を見るんたそうだ。黒猫の口添えがあったらしい。
フォックス、山田サブロウは消えた。今もどこかで、何か悪いことをしているだろう。
数年後に推理小説家としてデビューしてポォの再来とか呼ばれることになるが、それは別の話だ。
438SSといくか:02/07/24 09:32 ID:???
アスカはクローン綾波と一緒にいる。完全に人間になった綾波のそっくりさんは
レイ・ラングレーだ。アスカの妹になり、元気で暮らしているらしい。
「ねぇ、シンジ、本気なの…」
「いいんだ、僕は決めたから…」
碇シンジは警察に自首し、脱獄の時に行った罪から終身刑になった。安物の義手に取り替えられ、
監獄の中で毎日ホモと格闘している。

と、僕はここで日記を書くのを一旦止めた。
監獄の中は、あの地下の座敷牢と違ってなかなか楽しい。
僕は、戻った時に、自分の体を少し変えた。人間にして、それから、あの時周りにいた人たちの
絶望を取り除いた。サードインパクトの不可思議な力はそれくらい簡単にやってくれた。
でも、僕は絶望を捨てなかった。
少しだけまともになれたと思うけど、僕は、絶望したままでいい。
人を苦しめたし、僕は実際最低だった。それに、もういいんだ。
あの世界の綾波とアスカは幸せになっただろうか。ちょっとだけの恩返しだ。
父さんは、あれからゼーレの遺産を全てポランティア団体に寄付した。やることが豪快だ。
僕は、ようやくまともになれたと思う。だから……
439SSといくか:02/07/24 09:36 ID:???
父にありがとう。
母にさようなら。
僕は、ここにいてもいいんだ。
監獄だけどね。ほら、また来やがった。バイオレンスホモ野郎たちだ。
「シンジぃ、この前はやってくれたじゃねぇか。今日は犯してやるぜ」
アメリカのいい所。過度な自由と、素敵な英語。
「ファックしたいならテメェの命かけやがれ」
安っぽくなった義手も武器に使える。僕は、どこか晴れやかな気持ちで、壁の
モップで相手の頭を叩き割った。
まるで、ショーシャンクの空にだ。
僕は、ここで生きている。
だから、自分におめでとう。

おわり。
440SSといくか:02/07/24 09:38 ID:???
終わりましたぁ…。
もっと長い話の構想でしたが、掲示板ということで、これが限界ですた。
本当に分かり辛い話でごめんなさい。
仕事のストレスを前面に押し出した話でしたし、お付き合いくださった方、
本当にどうもです。
では、しばらく休みます・・・。疲れたぁ・・・。
441 :02/07/24 09:42 ID:6EOoATbE
おつかれ。2行しか読んでないけどな。
半端に長かったけど、面白かったです。。。
感想は苦手なので多弁は控えるが、とにかく面白かった。
やっぱりEVAはこういう終焉が似合う。
44422 ◆h3VZ.RlE :02/07/24 22:01 ID:???
職人さんオツカレ。
エヴァっぽくてよかったと思う。シンジも好青年じゃないしね。
面白かったよ。
次の展開どうするよ。スレまだ半分行ってないし。
逆行、EOEモノときたら次は学園モノかイタモノ?
>>446
イタモノは辛そう。
学園モノ・・・この職人さんからは想像できない。それはそれで楽しみだけど。
だ、誰もいないのかよ…。
残り半分、何かネタはないのだろうか。
449名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/08/07 04:50 ID:IDPqnEa7
今、読んで面白かったのですが
もう終わりなんでしょうか。
450名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/08/07 13:19 ID:Kt4Gln2M
500
保守保守
20日間も書き込み無しでよくもまぁ生き残っていたもんですなぁ
3rdチルドレン しんちゃん 綾波レイの恋人 ミサトの奴隷とよんでくれーーーーーーー



http://www9.ocn.ne.jp/~flash/dq3.swf
http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Shiro/4891/kimitoboku0.html
下段は涙もろい人は見ないほうがいい
聖剣伝説2 FF ドラクエのFLASHがみたい
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/2911/entrance_heisa.swf
http://isweb44.infoseek.co.jp/computer/w_error/pakuri.swf
http://nanana_m.tripod.co.jp/napo.swf
http://homepage.mac.com/makkiye/pig.html
453シンジが氏んでも代わりはいるもの:02/08/28 15:00 ID:yDY/15wh
oo
ほぜん
保全
すごいなここ…
保全させていただきます
職人募集中!乗っ取り大歓迎!!あと半分有効利用してくれる職人さん集まれ!
463名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/07 00:13 ID:A/HtSxlo
あげ
保全さげ
465名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/18 23:22 ID:Qfg5ReBJ
また戻ってきますた。
ザザーン書いてよろしいでしょうか?
良いですよ

今度はTSモノなんて如何?

美少女シンジきゅんが「俺をシンジと呼ぶな!」なんていうのは何か格好良いと思いません?
467名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 00:25 ID:ySVfMKU3
>>466
電話があって遅れてスマソ。TS……そしてザザーンはちょっと……。
あとザザーンで悪乗りして八頭身が出てくる内容にしまつ。


紅の海を眺めていた。
隣でアスカが倒れている。気持ち悪いはちょっと酷すぎるかな、なんて思いながら、シンジは
波の音を聞いていた。
綾波の死体は見てて気持ちいいものじゃなくて、包帯だらけのアスカも嫌だった。
あれから少し喚いたりしてみたが、無駄なことだった。
アスカは発狂してるし、転機は訪れなかった。
さて、ここでなにやら妄想が浮かんだ。マンガみたいな力を持ってて、第三に来た時から
やり治せたらいいのに、だ。
ここで救い主が来てくれないだろうか。例えば、ルシフェルとか……。
ゲームの知識でそんなことを考えるシンジは、半ば諦めかけていた。復讐だとか、そんなことは
考える余裕も無い。
お腹が減っていて、アスカは何も言わない。もう死んでるかも知れない。
綾波の死体を食えば、生きられるかもしれないない。と思う。だけど、生きていてどうすればよいのか。
こんな所で、何もなくなって、どうしたらいいのだろう。
と、その時、バシャバシャと水を掻く音が聞こえた。
468名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 00:39 ID:ySVfMKU3
それは見たことも無いオッサンだった。
サラリーマン風で、安物のスーツを着ている。
「やあ、僕は神様だ。キミを救ってやりに来た」
「は、はぁ」
シンジはそう答えながら、とうとう狂ったのだと思った。
アスカも狂って何やらつぶやいてるし、それでもいいか、などと考える。全部夢ならいいのに。
「おや、浮かぬ顔?」
「えっと、神様なんですよね……」
「そうだ。キミに力をあげよう。それから、魔法も使えて、修行もつけてあげよう」
「あの、楽なのってないですか」
シンジはおどおどしながらも、はっきりとそう言った。何やらよく分からないが、楽な方がいい。
どうせ、これは夢だ。目覚めたら、アスカがいて、僕をバカにして。学校にいったら綾波がいつもみたいに無表情で……。
シンジは泣きたくなった。狂ってる。何の役にも立たない上に狂っていきつつある。
「よし、分かった。キミには全部タダでプレゼントだ。神様の力を全部あげよう。それから、キミにはナビゲーターとして
オリキャラもつけてやる。さあ、逆行させるよ」
ギャッコウ、ってどういう意味だろう。
そして、シンジは消えた。
469名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 00:41 ID:ySVfMKU3
ここで選択肢。

1 クロスオーバーキボンヌ!!
2 いつも通り第三へ TS
3 俺アスカ
4 学園モノ

先着の方に決定権があります。
できたらID出してね。
470名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 00:50 ID:XnUsrgPl
4
471名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 00:52 ID:XnUsrgPl
ザザーンしんじが学園エヴァの世界に行ったら
せっかくもらった力が全然いらなくて楽しそうなので
472名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 00:58 ID:ySVfMKU3
>>470
分かりますた。

最初にシンジが見たのはノートパソコンだった。
それは、IBMの鏡面仕上げシンクパッドで、モバイルペンティアム3の入った高いヤツだ。
辺りを見回すと、そこが屋上で今が昼間だということに気づく。
「えっ、あっ、ここは……」
『コラ、シンジ、ボケボケっとすねなYO!!』
「えっ……」
『パソコン見れ!!』
声は頭の奥から響くようなものだった。ノートパソコンの液晶画面を見ると、アスキーアートが動いていた。
「フラッシュ?」
『違うYO!!逆行祭りでお前のナビゲーターの八頭身モナーだ!!そして、ここは学園モノだ」
「えっ、何がどうなって……」
シンジがそう答えた瞬間、放送が鳴り響いた。
二年二組の碇くん、至急職員室まで来なさい。
それは、忘れもしないミサトの声だった。
473名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 01:07 ID:ySVfMKU3
シンジは歩きながら、八頭身モナーの説明を受けていた。
『漏れの声はシンジにしか聞こえない。それから、お前は女の子になってるハァハァ』
「えっ……」
シンジは今になってようやく自分がスカートをはいてることに気づいた。さらに言えば、小さいが胸
も出ている。
「そ、そんな、困るよ」
『一人でそんなこと言ってたら電波だぞ(藁』
「藁しゃないよ、なんで女の子に」
『漏れに言われても困るナー。一応なんだか魔法とかピアノ線とかたくさん使えるから適当に覚えろ』
シンジはパソコンを落としそうになりながらも、なんとか職員室までたどりついていた。
職員室に入ると、ミサトが椅子に手招きしていた。嬉しさがこみあげる。
あの時、手についた血の熱さが蘇る。
「ちょっちシンちゃん、また授業サボって……どうしたの、なんで泣くのよ」
「ミサトさん、が……グス、生きてる」
「当たり前じゃない。でも、辛いことあったのね……」
シンジはミサトに抱きついて大声で泣いた。こんなに、みっともない泣き方をするのはいつ以来だろうか。
その間、ミサトはシンジの背中をなでていた。
474名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 01:16 ID:ySVfMKU3
結局、シンジは早退の許可をもらった。
ミサトはシンジが言ったことを軽い錯乱だと受け取ったようだ。
シンジが理解したのは、女の子なのに名前は変わらないということと、失踪した父を持ち、
いじめられっ子で、母親と二人暮しということだった。
「母さんに会えるんだ……」
シンジはつぶやき、手を開いたり握ったりを繰り返す。
『おいおい、そんな楽観的だとだめだと思うYO』
「なんで?、ええと八頭身くん。ここには母さんがいるんだ」
『……お前、サードインパクチは……。まあいいか。一応逆行モノだから説明しとくけど、お前は
帰り道でヤンキーにレイープされるYO。それから自殺するんだけど』
「ちょっと待って、まだ始まったばっかりなのに……」
八頭身モナーは『プ』と笑う。
『そのための力じゃないか、シンジ』
475名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 01:21 ID:ySVfMKU3
ここで選択肢

1 女シンジがヤンキー抹殺!!
2 八頭身実体化
3 渚カヲル登場
4 クロスオーバーキボンヌ!!
>>475
4を希望。クロスオーバー先は「魁! 男塾」で。
477名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 01:44 ID:ySVfMKU3
>>476
オーケー!!
あんまり覚えてないので情報キボンヌ!!
二段伸縮の長ドス持ってるのと、解説役になってたのって誰だっけ?
長ドスは、根性だけであらゆる強敵に立ち向かう、学帽にチョビ髭の富樫源氏。
解説は大往生流の使い手の雷電。(彼が不在の時はハゲの月光か槍使いの伊達臣人)
富樫源次だった……。
480名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 02:02 ID:ySVfMKU3
>>478
そうそう富樫だ。あいつ好きだった。その相方が虎丸とかそんな名前だったけ?
とりあえず富樫登場。

「力ってなんにも……」
シンジが八頭身に言った時、背中を突き飛ばされた。転がるノートパソコン。
『シンジ、ヤバいぞ!!』
「おぅ、碇ィ、今日もサボリかよ」
面倒なので説明は省くが、コンビニの前ですわりこみがちな若者が、一個小隊でシンジを取り囲む。
ロケーション的には、人通りも少ない裏道だ。
シンジは直感的に分かったことがある。
犯される、と。
足がすくんだ。知識では知っているし、アスカの病室でしたことが頭をよぎる。
「へへ、前から気に入らなかったんだ。拉致るか」
リーダー格は、いかにも気合の入った荒んだツラのやつだった。シンジの胸に手を伸ばす。
「マニアに売ったら三万ってとこだな」
「や、やめてよ……」
足が震えた。これからされることに、シンジは動けないでいた。
「大の男が婦女子を取り囲んで何をしとるか!!」
大声でやって来た男は、筋肉隆々とした大男だった。今時見かけない長ランに、さらにはベルトではなく荒縄で
縛ったズボン(土管)、そしてぼろぼろの帽子。
「て、テメー、男塾の野朗だな……。ゼーレに楯突く気かよ?」
リーダー格がナイフを抜く。
リーダー格が失敗したのは、前口上が長すぎたことだ。ナイフを抜いたらすぐ刺すべきだった。
「この富樫源氏に刃物出すたぁ、いい根性じゃねぇか」
言いながら、富樫はリーダー格の顔面を蹴りあげていた。
481名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 02:17 ID:ySVfMKU3
第三新東京市、新たな首都も第二東京と同じく、陰の部分が色濃く出ている街だった。
少年犯罪の温床となっている歓楽街には、チーマーの集団ゼーレがいる。彼らはロシアやヨーロッパ
のマフィアとつながり、覚醒剤などの密売にまで手を染めていた。
そして、最大の問題は男塾である。セカンドインパクトの折に行方不明者、死者ゼロという記録を持つ
男塾はここに移転していた。
男塾に入るべく集まるゴンタクレ共は、ゼーレたちにとっては目の上の何とやらである。
説明終わり。

「ガハハハ、これが男塾にその人ありと言われた富樫源次様よ」
富樫は顔を腫らしながらも、二十人近くのチンピラをなぎ倒していた。
シンジは、驚きながらも、素直に格好いいと感じていた……。
「す、凄い」
「お嬢ちゃん、こんな所を次から一人で歩いたらダメだぞ」
「ええと、富樫さん、血が出てる」
シンジはハンカチを富樫の鼻にそえた。
(女人がこんな近くに!!)
富樫はシンジのスメルに頭がおかしくなりそうだった。
「シンちゃん、何してるの!!」
シンジが振り返ると、そこには、見たことの無い、いや、サードインパクトの時に見た
気のする碇ユイの姿があった。
「そ、そこの野蛮人、シンちゃんを離さないと警察を呼びますよ」
と、言いつつもユイはすでに通報ずみだった。
そして、富樫は警察官に拘束されたのである。
482名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 02:19 ID:ySVfMKU3
疲れたので寝ます。
明日は休みなので、部屋の掃除とか終わったらまた来ます。
では。
483名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 18:31 ID:vVAThn9G
「へぇ、で、逃げてきた訳だ」
とあるクラブのボックス席で、渚カヲルはブランデーを舐めながらつぶやく。
その面前には、富樫にやられたチンピラが正座させられていた。
「男塾のやつ鬼みてぇな強さで……」
カヲルの手が止まった。
「ゼーレの顔に泥塗ったのキミだよ。問題はね、中学生の女の子一人さらうのに、ゼーレが失敗
したってことなんだ。分かるかい?」
「な、なんとか見つけだして半殺しに」
「まずはお前から、ね」
チンピラの顔面にカヲルの蹴りが叩き込まれた。鼻は確実に砕けている。
「彼を出すか。そろそろ男塾も目障りだしね」
ゼーレが動き出した。

「え、えらいすんません」
富樫はお茶を出されて戸惑っていた。なにより、女の子の家に上がるなど富樫にとっては初めてのことだ。
饐えた匂いのする男塾の寮とは違いすぎる空間に眩暈を覚えていた。
「シンちゃんを助けてくれるなんて、そんな人にごめんなさい」
ユイの物腰に慣れないのは、シンジも同じだ。だが、母親というものに触れてシンジは上機嫌だった。
「いや、俺はそろそろおいとまさせて頂きます」
富樫はいそいそと出ていく。
「シンちゃん、いい人だったわね……」
「うん……」
シンジは何か言おうとしたが、眠くなっていることに気づいた。
『おい、シンジ気をつけ……なにぃっ!?』
八頭身インストール済みノートパソコンは、ユイに踏み潰された。
「全く、厄介なことしてくれるわ……。シンちゃんは、今日があの日だったのに……」
ユイはシンジを担ぐと、駐車場へ向かった。
484名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 18:35 ID:vVAThn9G
選択肢

1 八頭身が助けにくる
2 むしろ俺を出せ(先着一名)
3 綾波登場
4 トーナメント開始
ここはお約束で4だろう
486名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 20:49 ID:+67SKrQ6
シンジが目を覚ましたとき、最初に見たのは、深刻な表情をしたミサトだった。
「うっ、ミサトさん、無事だったんですね。量産型は……」
「何言ってるの? 今から、行くのはアリゾナよ」
「えっ、どうして……」
「説明が、まだだったわね……」
ミサトは息をつくと、コーラをシンジに渡した。
「知ってて黙ってたわたしもアレだけど、シンちゃんは特別な生まれなのよ……」
「え、あ、夢じゃなかったんだ」
 シンジは絶望しそうになった。なぜなら、体は女の子のままだからだ。
「死海暗黒大武会、これが今回のトーナメントの名前よ。キール・ロレンツ主催のこの大会
は、エヴァを奪い合うための戦い。シンちゃんは、生まれつきエヴァを使える体なの……」
ここから、ミサトの長い説明が始まった。
エヴァとは、なんだか分からないが宝物で、世界を破滅させられるくらいの力がある。それを奪い合う戦いが
昔から続いていて、キール・ロレンツとかいう人が所有者を決めるために開いた戦いらしい。
ミサトはエヴァを捜して家出した父親を捜すため、これに参加する。
今の段階の情報では、そのエヴァを使える者には資格があり、シンジはそれを持っている数少ない人間だということだ。
さらに言うなら、シンジが処女の間だけその資格はあるらしい。
「あ、あの、で、母さんは……」
「知らなかったのね。あなたのお母さんは、本当の母親じゃないのよ。碇ユイはキール・ロレンツの愛人、そしてあなたの父、
碇ゲンドウを殺した女よ……」
衝撃の新事実。そして、父のことを思い浮かべるシンジ。
「父さん、最後に……謝ってくれたのに……、ここじゃ死んでるなんて……」
「シンジくん、チルドレン、エヴァの適格者は狙われるわ。処女を奪われるだけならまだしも最悪殺される……覚悟はいい」
「い、嫌に決まってるじゃないか」
「逃げたらダメよ。トーナメントに出るにはまだ仲間が足りないわ……」
『お呼びかYO!!』
ノートパソコンが光り輝き、八頭身モナーがモニタから現れた。
「なんてインチキ、でも強そうだわ」
こうして三人の仲間がそろった。そして、予選開催地アリゾナでは!?
487名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 21:11 ID:+67SKrQ6
選択肢
四人目の仲間は

1 綾波
2 アスカ
3 リツコ
4 加持
5 おにぎり
6 ここはむしろ俺だ(先着)
7 謎のサングラス男
488名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 21:21 ID:sW271EYe
1
489名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 21:55 ID:+67SKrQ6
>>487
ようやく普通の選択者が現れた!!

予選会場はワニの巣だった。
集まってくる変態たちはワニなど気にしない。
気絶寸前のシンジは、周りからジロジロと見られていた。
「よく集まってくれたな、諸君。私はキール・ロレンツ。ただいまより予選を行う。
ルールは至極単純。生き残れ、以上だ」
キールが言った瞬間、地面が崩れた。
参加者たちから悲鳴があがるが、強そうな連中は声も上げていない。
「シンジ、つかまれ」
八頭身がアナールにつけたプロペラでシンジとミサトを抱えて地の底に着地する。
「うわ、大変だ……」
ワニに食いつかれたり、足を折ったりしている者たちが下ではうめいていた。
その中で、一人だけ場違いな少女がいる。
「あ、綾波……、生きてたんだ……」
見間違えるはずもないプラグスーツと赤い瞳。だが、シンジは嘔吐しそうになっていた。
あの大きな綾波、その恐怖はまた癒えていない。
「何してるの、レイ、行くわよ」
と、言ったのは白衣の金髪赤城リツコだ。周りにはメスで解剖されたワニが転がっている。
「碇、くん……」
ミサトが唐突に走り出した。リツコに銃を突きつける。
「久しぶりじゃない。リツコぉっ」
「単純さは相変わらずね、ミサト」
 リツコは放たれた銃弾をマトリックスでよけ。何年前の映画をパクっているのだろうか。
 おいてきぼりのシンジは吐いていた。
「嫌だよ、もう帰りたい。誰か、助けてよ」
「……碇シンジちゃんだね。僕は渚カヲル」
「か、カヲルくん……」
シンジが見たのは、微笑むカヲルだった。
490名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/19 21:58 ID:+67SKrQ6
今日はここまで。

展開に希望があったら言ってね。
い、いってえこれは・・・

職人さんの降臨はありがたいが、展開が捻じ曲がってる気がする
(TдT)エーン
>>491
そう?
書いてる漏れは微妙に楽しいけど。
禿藁

しかし、もっとモナーの活躍を求む。
つーか最凶オリキャラの赤城リツコ嬢(非ホステス)が出てるし( ゚▽゚)=◯)`ν゚) パーンチ
495名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 22:29 ID:kyo5o09o
渚カヲルは、シンジに心を奪われた。
カヲルは変態である。性倒錯者であり、中でもシーメールに造詣が深い。
両性具有者こそ、カヲルのツボなのである。シンジの雰囲気は男だが、女の身体と丸みを持っている。
カヲルの股間はズギュゥゥゥゥン、と鳴り響いていたのである。
「カ、カヲルくん……」
「キミは、なんて繊細なんだ……行為に値するよ……」
カヲルの顎先を何かがかすめた。すんでの所でかわしたカヲルだが、正確に顎をかすめたつま先は、カヲルの脳を揺らした。
「ぐっ……この蹴り、懐かしいね……綾波レイ」
「目標確認……殲滅します」
「えっ、えっ、綾波、何がどうなって……」
一方、ミサトとリツコの戦いも続いていた。
リツコの手に握られているのは、高級品のメスだ。しかし、それは岩ですらなます斬りにする。
「まだまだ現役じゃない……」
「よけのだけは一人前ね、ミサト。武炉愚裂死撫に太刀打ちできるなんて、さすがは南極でペンギンに
育てられただけはあるわ……」
「……教師生活だけしてた訳じゃないのよ……、見せてあげるわ……獲弧哀棲(エコアイス)を」
ミサトが距離を取り、銃をリボルバーに持ち替え、リツコに狙いを定める。その瞬間、気温が確かに下がった。
「やめなさい、ここは予選よ。真技で倒されたくなかったらね……」
そこに立ちはだかったのは、赤木(スマソ)リツコノ母、ナオコである。
「まさか、ナオコさんが生きてたなんて……」
「今は予選よ、本選でやりましょう」
「リツコ、次は無いわよ」
ミサトの言葉にリツコが返したのは、冷ややかな笑みだった。
496名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 22:38 ID:kyo5o09o
IDがKYO!!
こんな話書いたからなのだろうか……。

綾波レイにとって、碇シンジはそれなりに特別だった。
この世界では、クラスのいじめられっ子なシンちゃんだが、レイとはよく保健室で出会うサボり仲間だったからだ。
適格者として赤木親子に育てられたレイだが、義理人情を忘れたわけではない。
「……碇くん……こんな戦いになんで」
「な、何言ってんだよ。綾波こそ、どうして巨大化したり膝枕したり」
「そ、そんなことしてない」
「そうか、そういうことか、リリン、また僕を裏切ったね」
何やら勝手に納得したカヲルがレイにナイフをむける。が、それを止めた何かがあった。
八頭身のイチモツである。
「使徒同士の戦いは後だYO。予選負けになっちまう」
「くっ、忌むべき存在の八頭身、そうまでして処女を守るシンジくんが分からないよ」
「い、意味が分からないのはカヲルくんじゃないかっ」
八頭身はケツにタケコプターを刺すと、それを旋回させて浮き上がる。ミサトにシンジ、つかまれ」
少し遅れてミサトとシンジが八頭身の足に捕まる。
「綾波っ」
シンジの伸ばした手を、レイは取った。
「くぅっ、綾波……レイ!!キミは僕と同じか!!」
カヲルは壁を垂直に走って、地上へと向かう。
こうして予選は、つつがなく終了した。
497名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 22:42 ID:kyo5o09o
選択肢
一回戦の相手は?

1 いきなりゼーレ
2 男塾
3 リツコとナオコのチーム
4 時田チーム
5 アスキーアート
498名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 22:43 ID:dc01qncs
4 時田チーム
499名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:02 ID:kyo5o09o
予選を勝ち上がったのは、奇妙な連中に限られていた。
八頭身の同類とおぼしきアスキーアートたちや、白衣の集団、さらにはロボット。男塾などまだまともである。
「レイ、あなたも適格者だったなんてね……問題児だらけだわ」
ミサトは自嘲的につぶやくと、ナオコチームを見つめた。科学殺法を使う連中だ。かなりの強敵である。
「葛城先生、碇くん……さよなら」
「……あ、綾波」
「やめなさいシンちゃん。レイもまた修羅なのよ」
『葛城ミサトと八頭身ぷらすアルファ、第一ブロックへどうぞ』
司会進行のくるくるカール子の声が響いた。

『一回戦第一ブロック、重化学共同体VS葛城ミサトと八頭身チームです』
リングは円状の形をしており、人食いワニの巣の上にある巨大な蓮の葉の上である。
シンジもここまくると何も言う気力がなくなっていた。
「む、我らがJAの教材採用に反対した第三中学の女教師か!!」
そう叫んだのは、スーツ姿の古いタイプの男前、時田である。
「えっ、メカフェチ、あの時の教材採用決定戦で死んだと思ってたのに……」
「フハハハハ、以前は貴様の革新的性教育に破れた私だが、地獄から蘇ったのだ。いでよ、機械獣、ガラダK7よ」
現れたのは、どくろの顔に鎌を構えたロボットだった。
「ここは漏れの出番だな……」
八頭身が立ち上がった。
「フハハハハ、ゲフ、ゲフッ、五人チームを三人とは余裕だな。ガラダよ、あのキモいヤツを殲滅しろ」
「漏れをなめるな」
戦いの火蓋は切って落とされた。
八頭身が飛び、太陽を背に腕を伸ばす。
うなるガラダの鎌、まるでブーメランのように八頭身の腹に突き刺さった。
「八頭身くんっ」と、シンジ。
「任せナー」
八頭身がdだのは身体を張ったフェイントだった。ガラダに絡みつくと、変幻自在の身体で絡みつく。
「秘技、1サソ絡め取り!! ハァハァ」
ガラダはしめ潰された。八頭身の愛がなせる技である。
「ガ、ガラダ……おのれぇ、八頭身めぇ!!」
500ずざ
501名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:10 ID:kyo5o09o
そして、色々あって時田の用意したロボは全て殲滅された。
八頭身のイチモツに絡め取られたメイドロボの最後は圧巻であった。
「くぅ……私もここまでか」
「いい戦いだったYO!!」
時田と八頭身は硬い握手を交わす。
(あ、暖かい……)
時田は胸の動悸をおさえきれなかった。

一方科学殺法チームは、ゼーレチーム甲を叩き潰していた。
青葉とマヤだけで勝ち取った勝利だ。ゼーレの改造人間たちは瞬殺されている。
それぞれのチームが勝ちあがり、第二回戦の場所中国へと一行を乗せたジェット機は進んでいた。

「機内食、食べなさいよ……」
ミサトの問いに、シンジは浮かない顔でうなずいた。
「トイレにいってきます……」
シンジは一度もトイレに行ってないことに気づき、トイレへ向かう。男子トイレに入りそうになったが、赤面しつつも
女子トイレへ入る。
洋式の個室に入り、ため息を一つ。
これからどうなってしまうのだろうか……。
502名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:14 ID:kyo5o09o
今日はここまで。
最後に選択肢

1 唐突にエロ
2 アスカ登場
3 しぃ登場
4 ユイと再会
5 レイが個室に入り込んでくる
6 5と同じだがエロに……
503名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:15 ID:kyo5o09o
なんか要望あったらキボンヌ!!
6行けい!!
6行けい!
>>504
冗談だったのに……。
マジでやっていいの?
507名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:26 ID:kyo5o09o
なんか自演みたいで嫌だな。
やるけど、6行けの方もID見せてよ。お願い。
508名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:33 ID:bmatYvk+
俺は3だけどなぁ。
509505:02/11/20 23:34 ID:E6UJVRr+
見せました。悪ノリです、すんません。尚、504と505は重さのせいで二重になりました。
510名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/20 23:38 ID:kyo5o09o
>>508
先着ということで。
アスキーアートもまだ出るからちょっと待ってね。

>>509
オーケー。煙草買ってくるからちょっと待ってて。
511名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:01 ID:mKPyQ3r6
シンジは、便座に座ってため息をついた。
なんだか、もう訳がわからない。今日のことを思い出していく。
弐号機が壊されて、綾波が大きくなって、それからミサトさんも死んだ。
ここに来て、なぜか安心している。全て夢なのか、ここも夢なのか。
分からないけれど、肉体はリアルだ。
アスカの胸が頭にちらつく。自分の胸を触ってみると、シャツの上からでも乳首が自己主張しているのがわかった。
思い切って、触ってみる。
「んっ……」
自分でも声が出るとは思わなかった。しばらく手で突起を弄んでいると、どこまでが快楽で、どこまでが痛みかが分かる。
ハンカチを噛んで、必死で触っていると、涙が出そうになった。
アスカ、アスカ、なんでそんなこと言うんだよ……。ひどいよ、僕は優しくしてほしかっただけなのに……。
憎んでいるのに、涙が出た。
「はっ……あ…ふぅ……」
『レイ、どこにいったの?』
聞き覚えのある声に、シンジは手を止める。そして、おそるおそるスカートをまくると、薄いグリーンのショーツが
そこを中心としてぬれていた。
自己嫌悪と共に、触りたいという欲求にかられる。
「碇、くん」
上から声がかかり、頭をあげると天井から降りてくるレイの姿があった。
512名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:09 ID:mKPyQ3r6
「あ、綾波……」
「静かに」
レイはシンジの口を抑えて、聞き耳を立てる。シンジは、レイの匂いにくらくらとした。
しばらくして、足音は消えた。
「い、碇くん、ご、ごめんなさい」
「綾波……どうして、あんなこと言ったんだよ……。希望なんてあそこには残ってなかったのに……」
「何を言ってるの……」
「綾波……」
レイの手を取って、シンジは顔を近づける。笑った所は一度しか見たことはなかった。そして、今のレイは顔を赤らめていた。
シンジが何をしていたかは、同じ女として分かるからだ。
「僕を、一人にしないで……。もう、誰もいなくならないで……」
レイにとっては、まさに愛の告白だった。いなくなってもいい、そう自身を思っているレイにとってねシンジの言葉は甘い誘惑だ。
「綾波? んっ、むうぅ」
シンジはレイにキスされて、咥内を犯される感覚に浸った。シンジも、レイの胸に触る。シンジよりはいくばくか大きい、それは意外に
硬かった。さっき自分にしたようにしながら、舌を絡める。
唾液を甘いと感じたのは、初めてだった。ミサトのには血が混じっていたから。
口を離してから、先に動いたのはレイだった。
「碇、くん……。ここ」
「あっ、んぅ……」
ショーツの上からでも、そこへの直接の刺激は甘い痛みを伴って、快楽を与えた。

http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/eva/1037502002
朝っぱらからから騒ぎ!!
   エヴァオタ
 ROM〜ネタ職人まで
   コテ、キャラハン
  どんな人でも参加可能

エヴァ板皆さん参加してくださいね。
  仕切り屋大歓迎です                 
ここではageてお話ができます。
ジサクジエンもどうぞご自由に。

  クレクレ君情報にも対応有。
514名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:13 ID:mKPyQ3r6
やっちまったよ。ちょっと半端だけど、エロはここまでにしとく。
今日はここまで。明日も仕事だし。

選択肢
二回戦の相手は?

1 アスキーアート
2 科学殺法真技チーム
3 ゼーレ
4 謎のサングラスと白髪の老人力
515名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:15 ID:mKPyQ3r6
それと、できたら要望書いてほすい。
今後の指針したいので。
では、風呂いってきます。
516名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:48 ID:mKPyQ3r6
風呂から帰ってきて書き込み無し……。
エロだめだった?
517名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:49 ID:xcCCZAkL
バッチグーよ
518名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:52 ID:mKPyQ3r6
>>517
サンキュー。苦手なんだ、エロ。
今回の選択肢形式、面白い選択肢が浮かばない。
アスキーアートたくさん出したいんだけど、みんな八頭身とか出てきたら嫌なのかな?
519名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:54 ID:R+gLAMJg
俺はエロはあんまりすかんので、AAが出てくる展開は全然あり。
むしろ歓迎する。
520名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:54 ID:c5Uxw/Vv
4
521名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/21 00:58 ID:mKPyQ3r6
>>519
サンキュー。前は突っ走りすぎて長くなったから、今回は最初の時のように戻ろうと思う。
エロ苦手やしね。即興だけど、今回は選択肢を続けることにする。

>>520
了解。
続きは明日の夜に、もう寝ないと遅刻する。
おやすみー。
522名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 01:32 ID:49VWl6Fh
仕事限界だ……。

二回戦は、中国、万里の長城で行われていた。
万里の長城を転がりまわる刃をかわしながら、戦うというイカレたものである。
移動中に甘いひと時をすごしたシンジはすっかりぼけていた。
頭から、快楽の思い出がひかない。頭の中ピンク色である。
『第二回戦は〜、謎のグラサンチームが相手でーす。がんばってね』
くるくるカール子の声が響き、ミサトが出ようとした時、八頭身にシンジは背中を押された。振り向くと、素晴らしい
笑顔に親指を立てている八頭身。
「ちょっと、シンちゃんには……」
「ミサト、落ち着くんだYO。あいつはここで変わらないとレイープの末に死ぬだけだナー。漏れはシンジを信じる」
「……分かったわ。シンちゃん、しっかりね」
「えっ、ちょっと、無理にきまってるよ。こんな見たことも聞いたこともないのに」
「シンちゃん、強くなって!!」
ミサトはすでに聞いていない。
「……もういいか。始める前に名前を聞いておこう」
そう言ったのは、渋い服に渋い髭に、渋いグラサンの男だった。いやー、碇ゲンドウだ。
ゲンドウは、手袋を外すと、空中のヘリでこの中継を見ているキールとその愛人ユイに、手袋を投げる。
届くはずないが、その意図は伝わったようだ。
「い、碇シンジです……。もしかして、父さん……」
「なっ……違う、今は司令と呼べ……」
ゲンドウは、美しく成長したシンジに見とれた。ただ一人愛したユイが、六分儀の血を狙う悪女だったとは、今でも
ゲンドウは信じられない。そして、憎みつつも愛している。
523名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 01:35 ID:49VWl6Fh
今日はもう無理。寝ます……。
選択肢
ゲンドウが取った行動は?

1 心を鬼にしてシンジと戦う
2 シンジ、ゲンドウに惚れる
3 シンジの力が目覚める
4 レイ、綾波仮面として乱入
断固2。
525名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 22:26 ID:EjQpjsJX
今日は珍しく早く帰れた。

「……やっぱり、父さんだ」
シンジの眉間に深い皺が刻まれた。
ミサトは、シンジのその追い詰められた表情に、ぞっとした。発狂一歩手前の危うさがある。
「なんで、最後に謝ったんだよ……。父さんは僕がいらないのに、いらないのに……」
「碇っ、来るぞ」
セコンドの冬月が叫んだ。
シンジがゲンドウに向かって走る。
「一人は、辛いか?」
「えっ……」
ゲンドウはサングラスを外し、シンジを見つめた。転がってくる刃は、ゲンドウの張ったATフィールド
に阻まれている。
「嫌にきまってるじゃないかっ、僕は父さんが怖かった。嫌いになろうとしてたんだ。でも、いつも、迎えに
来てくれると思ってたんだっ。いつだって、考えてた……僕は最低だ」
シンジの顔が歪む。ゼルエルと戦った時の追い詰められた顔だ。
「もうよせ、すまなかったな……」
「なんで、もっと早く」
「ユイにも、私にも似ているお前が怖かった……。似ていくのが、怖いのだ……。自らの恥部を
見せ付けられ、それでもお前を気にかけたいと思った……。だが、忘れていくことしかできなかった」
「父さん……、殺してやる……」
「私が憎いか、ようやく気づいた。お前に会いたかったのかもしれんな」
ゲンドウは、シンジに歩み寄る。そして、その手を取ると、シンジを抱きしめた。
「遅すぎるな……、すまなかった」
「父さん……、父さんは、僕がいらないんじゃなかったの……」
シンジの瞳から涙が流れた。
「必要だが、怖かった。だから、利用しようとしていた。もう、いいんだ」
「うっ、うぅ……父さん」
シンジがゲンドウを見上げた時、不器用な笑みを浮かべる顔があった。
肩幅の広い、大きな彼を見て、シンジの胸は高鳴った。
526名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 23:05 ID:EjQpjsJX
その時、上空で見つめている者がいた。
「……あの人、昔と変わってないわね。肝心な所が甘すぎるわ」
碇ユイは大きく胸のあいたドレスで、ソファからそれを見ていた。VTOLに設置されたプラズマヴィジョンには
シンジたちの姿が映し出されている。
「碇ユイよ、六文儀は貴様の予測から外れたな……」
キール・ロレンツは深い紫の液体を飲み干した。
「いいえ、この程度は修正内ですわ、キール議長」
「しかし、お前の娘……人を惹きつけるものがある。碇の血かね」
「千里眼の碇家の血筋は、血族同士でないと遺伝しませんわ。六文儀の力との融合、まさか
ここまで生きるとは思ってませんでしたけど、いざとなればカヲルがいます」
ユイは小さく笑うと、フルーツを手に取った。挑発的に葡萄を食べる仕草をキールは鼻で笑った。
キールはユイの始末を考え、愉快なことを思いついた。
「……お前にも予測不能のアスキーアート共、どうするエヴァの番人である奴等の中でも、あの忌まわしき
八頭身があそこにはいるぞ」
「……そろそろ議長にもお見せしましょう。ギコエル、アスカ、来なさい」
マントをつけたギコ猫と、紅のプラグスーツの少女が現れる。
「あいつを殺せば、ママと会えるのね……」
淀んだ瞳でアスカはつぶやく。
「モナーの姿は見えないが……あれは八頭身!!」
「言ったでしょ、今はあなたたちは飼い犬、いいえ飼い猫かしら。少し早いけど、出なさい」
碇ユイは酷薄な笑みを浮かべ、地上を見下ろした。
まだ未来は幾つかしか見えない。
だが、全てはユイの手にある。
未来を見通す女は、男と息子の茶番を笑う。
527名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 23:12 ID:EjQpjsJX
ここで選択肢

1 そのころ、第三新東京市では!?
2 モララー登場
3 八頭身とシンジの間に……
4 大和龍門乱入
ここはやはり3だと思われ。
八頭身の胸中や如何に?
529名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 23:38 ID:EjQpjsJX
真技チーム、男塾に圧勝。
それは、驚くべき速さで伝わった。江田島平八の女は殴らんという一言で、ナオコたちの勝利が決まったのである。
よって、解説席に色々と彼らは陣取っている。

ここまでの残りチームは、ゼーレ、真技、シンジ、アスカ、アスキーアートである。
それそれが、休息のためにニューヨークにいた。
高級ホテルでは、全てのチームが休んでいた。
「シンジくん、休んでおいてね。わたしは、ちょっとやることがあるのよ」
ミサトはドレスを着ると出ていってしまった。
「ミサトも忙しいヤシだナー」
「うん、そうだね」
シンジはにこにことしている。
「シンジよ、今までのパターンを忘れたか?」
「どういう意味だよ」
「お前は喜んだ後にいつでも追い込まれるだろうが、バカだナー」
「そ、そんなことないよ。今度は、みんな元気だし、綾波だって父さんだって」
シンジは言いながらも、前のことを思い出す。
あの時、力がどうとか言ってたのは誰なんだろう……。
「八頭身くん、僕は」
「シンジ、もう漏れは限界だ。漏れが誰か分からないか……」
「えっ……」
シンジは、少し考えるがあんな顔はなかなか見ない。
「平行世界というのがあるのは有名だけど、漏れたちは本来掲示板、イソターネッツの中の存在だ。でも、ここでは一つの生き物だ」
「なんだよ、改まって、おかしいよ」
シンジは聞きたくなかった。
「シンジのいた世界はあれからどうなったか分からない。でもな、漏れが前にいた所は22とかいう馬鹿がくぢゃぐちゃになった所を再生したんだ。
漏れは、そこからやって来たんだ。スパシンにはいろいろ種類がある……」
530名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 23:45 ID:EjQpjsJX
八頭身のスパシン解説(誰かAA貼って)

別人型
何が何やら理由はほとんどが不明だが、何時の間にか強くなっている。独善的な思考形態を持つ。
黒い色を好むが、苦労の跡はほとんど見当たらない。ミサトなどを憎む。

神様型
よく分からないが、綾波やらカヲルの力をもらって強くなる。不老不死などが基本的。
世直しを敢行するが、そのやり方はどことなく北朝鮮。

第二特務機関
何やら頼もしい仲間を引き連れてくる。クールというか、なんだか常識を忘れている。

俺がシンジの中に!?
見てて疲れる。普通のヤツがシンジになっても変わらんと思う。

ま、DQNが多いナー。
正義なんて言葉は嫌いだけど、シンジはそれの使い勝手のよさに壊れてる。万引きやめられないヤシに似てる。
>>529
あっちと繋がってたのか……!
ガンガレ。
532名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/22 23:58 ID:EjQpjsJX
「と、いうわけだ」
「う、うん、どうやったら僕がそんなことに……」
シンジは少し笑いながら、八頭身を見る。
「……なるんだよ。心なんて勝手なもんだからナー」
「八頭身くん……何が言いたいんだよ」
「シンジ、お前にも選択肢が残されてるんだ。漏れが八頭身であるように……」
八頭身は真剣のようだ。いつものように、>>1さんを捜しだりしていない。
「シンジ、お前は力を得て別人になれる。漏れはそれを見届けたいんだ」
「……僕は、このままでいい。でも、前にいた所のアスカは……」
八頭身は首を横に振る。
シンジは唇をかんで泣いた。
前なら、大声で喚いていただろう。
ゆるやかに、シンジは少しずつ変わりつつある。
八頭身は、それが悲しかった。
533名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 00:12 ID:B/jCJml6
「でも、八頭身くん……」
「なんだ?」
八頭身が振り返ると、シンジは藁っていた。
「友達、でいいんだよね……」
八頭身は、心が痛んだ。シンジは友人を持ちたいが、それは皆死んでいるのだ。
ここの綾波は、前のことを知らない。最初から、シンジはよそ者なのだ。
「漏れはいつだってハァハァしたいヤシの味方だからナー。綾波の味はどうだった?」
「は、八頭身くんっ」
シンジが動揺した時、後ろから何かが投げ込まれた。
「初めまして、私の名は惣流キョウコ。色々とあって碇ゲンドウの息子に協力しに来たわ」
とげとげのついた棒を投げたのは、赤毛の女だった。
「……お前は、シンジ……今はうなずいておけ」
シンジはとりあえず頷いた。
キョウコの登場で、全ては回り始める。
534名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 00:14 ID:B/jCJml6
>>531
そういうの好きなのよ。

今日はここまで。
もう寝る。

選択肢
準決勝の相手は

1 ゼーレ
2 アスカ
3 ナオコ
4 アスキーアート
535名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 00:17 ID:Ls57xqsA
1:王道でゼーレ
536名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 00:24 ID:B/jCJml6
>>535
そろそろ終盤。今回は短く終わるので。

即興で書くの辛いな……。
八頭身クロニクルになってきた……。
537名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 00:35 ID:B/jCJml6
風呂に水はるまで暇だ……。
この話終わったら、真面目にザザーン書いていい?
しかもナデシコとクロスオーバー。
ええ〜?! もう終わり(泣
真面目ざざ〜ん、見てみたい…
反対する理由はないっす。存分にやってください。
539名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 00:51 ID:geDhyd/6
>>537
ぜひ。
このスレ最初のアレは面白かった。
540名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 01:13 ID:B/jCJml6
>>538
サンキュー。
真面目なんだけど、別に超能力も無いし、シンクロ率高くて変な根性だけつけたシンジで書くよ。
だいたいの話は決まってるから。

>>539
あの時のアレは、シソジとか22が面白かったからね。奇跡みたいな内容だったと思う。
あそこまでのテンションは難しいかな。
クロスオーバーの話は、特に選択肢とかも無いし。毎日できたら書いていきたいけど、仕事が……。
投稿とかするにしても、こういう話ってサイトオーナーに迷惑かかりそうだからできないし、受け入れてくれてよかった。
ありがとう。
それじゃ、おやすみー。
541名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/23 23:29 ID:/O8AWz3J
渚カヲルは碇ユイを憎んでいる。
遺伝子組み替えにより生まれた自分は、唯一の男の適格者だ。
この世界がね自分の思い通りになれば、最高だろうね。などと考えて、カヲルは自分を追い詰める。
自分の醜さを思い知るたびに、カヲルは死にたくなる。
そして、気が付くと、相手を叩き殺していた。血のついた手を見て、世界は残酷だと思う。
妄想の檻の中にいれば、傷つかない。

「シンジくん、なぜ、先鋒を選んだのかな」
「昔、キミに助けてもらったからだよ。カヲルくん」
シンジは足を震わせながら、無理やり笑ってみせた。
「そうか……。なら、今は殺そう」
「僕は、カヲルくんに会えてよかったと思う。キミはそのために生まれてきたって言ってくれたから」
「何を……」
「だから、今度は死なせない。僕も殺されない」
カヲルが顔をゆがめた。碇ユイの子供を殺さないと……いけない。
「シンジくん、なんだ……これは……」
カヲルが見たのは、確かに男のシンジとともに風呂に入り、そして死ぬ姿だった。
ああ、そうか……キミは……。
「ふ、あはははは、そうか、僕はキミと出会うために生まれたんだ。僕の負けだ」
カヲルが場外へとおりた。
シンジの勝利である。
そして、カヲルは気弱な笑みを見せると、仲間たちを自爆させた。
「なんで……」
「シンジちゃん、いや、シンジくん。今度は、女の子になさったキミを愛したい。また、会いにいくよ」
カヲルはゼーレから逃げるため、そのまま姿を消した。
542cat killer 18号:02/11/23 23:32 ID:f220Josd
カオルくんってさみC〜
543名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 00:12 ID:UQ6wvrwi
マギチームは驚異的な力でモララーたちを倒した。
ここでシードのアスカたちとの対戦である。
「……アスカ、ドイツで死んだんじゃなかったの」
リツコが叫んだ。アスカは冷たい一瞥をくれるだけだ。
「リツコ、死にたくなかったら棄権してよ」
「……あなたは自信家だけど無謀じゃなかったわ。その目も曇ったの」
「うるさいわね」
リツコは、開始と共にメスを抜いた。
手を微弱に振動させることによって、全てのものを切り裂くプログレッシブ(漢字忘れた)が
アスカに迫る。
アスカは一歩も動かなかった。
「なっ……メスが……」
「ATフィールドよ、リツコ、ごめんね」
リツコは、胸に軽いパンチを打ち込まれた。それだけで、気を失う。
「……棄権するわ」
ナオコの一言によりマギチームの敗北は決まった。アスカを倒すことは不可能だと。ナオコは判断したのだ。
アスカは、小さく首を振ると空を仰ぐ。
太陽に照らされたプラグスーツは、血のようにも見えた。
544538:02/11/24 00:23 ID:???
…息つめて見てます。
ガンガレ。
545名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 00:42 ID:UQ6wvrwi
シンジはどこか穏やかな気持ちで、アスカを見ていた。
アスカの瞳はどこも見ていない。
僕は、なぜかアスカのことが理解できた。知らないこともなぜか分かる。
「シンジ、もう分かってきたんじゃないか……」
八頭身は悲しんでいるような表情で、ため息をついて型をすくめた。
「八頭身くん、いこう。ギコエルって何者?」
「……漏れはよく知ってるさ。こんな時はアレたせナー、逃げちゃダメだって繰り返すか」
「逃げてないつもりになるために?」
「そうか、どうしたいんだ。ここはかなり平和だぜ」
シンジは笑うだけだった。

546名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 00:43 ID:UQ6wvrwi
決勝戦、八頭身VSギコエル
「ギコエル、久しぶりだナー」
「八頭身か……相変わらずキモいぞ、ゴルァ」
八頭身は手を上げた。
「ロンギヌス先生」
突然、宙に歪みが走り、赤い槍が現われる。
「また繰り返すか。お前には嘘も欺瞞も無い」
「お前みたいに真実を追い求めないだけだナー」
ギコがマントを脱ぎ捨てた。すると、ATFの羽がそこにはあった。
「人の形を捨てて生き残った者たち同士で争うか……」
「それも悪くないYO。ネットの世界から出た漏れたちは、それもいい」
ギコの放った光線が八頭身を貫くが、八頭身はよろけただけだ。
「分裂」
「天誅」
増殖を開始した八頭身、だが、それを消滅させるため、衛星軌道上からレーザーが照射される。
「漏れは、シンジきゅんを助ける……。約束したんだYO!!」
「馬鹿が、お前のそんな身勝手が、こんな世界を造りだしたんだ」
衛星レーザーは、巨大なATFで防がれていた。
アスカとシンジである。
「キミたちが争う必要は無いんだ。決着は、ぼくたちがつける」
「ママ、ママ……あんた知ってるわよ、ママが言ってた……」
「アスカにママなんかいないんだ……」
シンジは唇をかみしめた。
そして、八頭身とギコエルの両方をリングアウトさせる。
「アスカ、キミは……」
「アタシが出るわ」
そこに割って入ったのは、キョウコと名乗った女だった。
547名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 00:56 ID:UQ6wvrwi
「……やっぱり、ママが人質なのね」
キョウコはサングラスをかけているため、表情は判別できない。
「誰よ、アンタ」
「アタシよ、アスカ、別の世界のね」
アスカはサングラスを外し、コートを脱いだ。
それは確かにアスカだった。二十代半ばの彼女は、いささかやつれていた。
肌も不健康だ。ブラウスの袖をまくり、アスカを見つめる。
「アンタ、なに言ってんの? その注射の跡、ヤク中?」
「昔ね、とても辛いことがあって……、みんなから見捨てられてね。それで少し」
にこりと微笑む大人アスカは、なぜか暖かいものがあった。
「なによ、それ」
「気づいているでしょ。あなたはここにはいない人間のはずなのよ。ママもいない。だって、あの時ねシンジに
首をしめられて、全部拒絶したのがあなたなのよ。思い出して……」
「……まさか、あの時の……」(>>297
八頭身がつぶやく。そうだ、アレは禁忌のネタである。
「本当に色々なことがあったわ。アタシは自分が嫌い。でも、自分を助けたいのよ」
「違う、ママは、生きてて、シンジなんか知らない」
「シンジが女の子になってるのは、あなたがシンジだけを許さなかったから。似てたものね」
大人アスカがアスカを抱きしめた。
ATFを完全に操ることのできるアスカが、自分を斬りさかなかったのは、奇跡だった。
「もういいのね」
アスカは泣き崩れた。
548名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 00:59 ID:UQ6wvrwi
今日はここまで。
続きは明日くらいに。

選択肢

1 碇ユイVSシンジ
2 キールが実は……
3 シンジがスパシンになったのは……
てがたく2をば。
お疲れでした。
お疲れ様ー!がんばれ
551名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 01:05 ID:UQ6wvrwi
次回シーズン予告
冒頭のみ、とあるSS作者さんのプロットをパクりますた……。作者さん、ごめんなさい。

シンジは気がつくと、そこにいた。
死んだはずの自分が、ここにいた。
遥か未来の街かどに、彼女は一人。
しっかり生きようと、ようやく思えた。
そんな、物語をお送りしたいと思っている所存であります。

期待。
頑張ってくれ。
3をキボン
スパシンおいしいっ
554名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 01:29 ID:UQ6wvrwi
>>549
オッケー、実は唯一何も考えてなかった選択肢…。

>>550>>552
ありがとう。なんとかやってみるよ。

>>553
ごめん、先着は唯一のルールだから。

順当にいけば、明日がトーナメント編最終回、かな。タイケンネタってまだヤバいのだろうか……。
555名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 22:52 ID:hi8bc/Sy
キールは、ギコとアスカの敗北にユイを睨んだ。
「お前の見た未来がこれか」
「……シンジ、そうだったのね。次元を踏み越えていたなんて……、キール議長……邪魔よ」
ユイがキールに銃を向けた。
「稀代の悪女にして未来を見る女、碇ユイ……、残念なことが一つある」
「遺言かしら?」
「キミの味は今ひとつだ。そして、キリスト教徒である私はまた一つ罪を背負った……」
ユイが唇をなめて、トリガーに力を込める。
「バイバイ、おじさま」
「さようなら、母さん」
キールは車椅子から立ち上がると、しっかりとした足取りで、ユイに近づいた。ユイの銃から弾は出ない。
「そんなっ……」
「お前は私の未来を見ることができなかった。だからこそ、私に着いたのだったな……。私もこの世界の人間ではない。
甘い夢であった……。江田島との争いも、神である私を楽しませた」
「ひっ、まさか、そんな……」
「キール・ロレンツ、そんな人間はいない。私は、碇シンジだ」
ユイが何か言うまえに、彼女はLCLに姿を変えた。
キールは、小さく笑うと、黒い陰に包まれて消えた。
556名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:00 ID:hi8bc/Sy
ミサトは父親と会うことができていた。
ミサトが幼いころに家出して、エヴァを見つけるために旅立ったエヴァ馬鹿である。
「父さん、ようやく見つけたわ」
「んっ、あなたは……まさか、ミサトか」
「そうよ、この馬鹿。母さんは死んで、それからあたしは……」
葛城老人は、勢いよくジャンプし、ミサトから逃げ出す。
「待ちなさい!!」
実の父に銃を向けるが、葛城老人はヨーダなみの動きでそれをかわす。
「ハハハハ、ミサト、また会おう!!」
葛城老人とミサトの因縁は、まだまだ続く。

シンジは優勝商品のエヴァを待っていた。
八頭身が共にいるだけだ。
「ここのエヴァは……」
「気づいてるだろ、シンジ……。女になったお前に興味はないがナー」
「分かってる……」
シンジは、つぶやくと、その部屋を見渡した。
VTOLでつれていかれたのは、ヨーロッパのとある豪邸だ。
「待たせたな、碇シンジよ」
「キール、ロレンツ……違う、僕、だね」
キールは小さく笑うと、バイザーを外した。
557名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:02 ID:hi8bc/Sy
漢字間違ってるけど気にしないでね。

選択肢

1 永遠に近い時間
2 変身
3 希望と期待
558名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:13 ID:hi8bc/Sy

あと一回で選択肢は終了です。
今夜でこの話は終わりますのであしからず。
くっ…!
選べねえっ…!(涙
560今来た…:02/11/24 23:18 ID:???
じゃあ俺が選んでやる。
1と言いたいけど、3。
お疲れさま、って、まだか。最後まで見てるよ。
561名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:18 ID:hi8bc/Sy
選んでくれよぅ。
明日は休みだし、今日は時間があるのだよ。
接客業は正月しか休みが無い……。
がんばれっ!いつも応援しておりまする。
563名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:37 ID:hi8bc/Sy
3か、よし、行こう。

八頭身が身構えたが、その瞬間キールに睨まれる。それだけで、動けない。
「なんだYO!! マジか……」
「八頭身、アスキーアートの中からも忌み嫌われつつも、愛されている不可思議な存在……。報われぬ
私に同情したか……」
「いいよ、ここは僕がやらないといけないんだ」
シンジは、キールと向き合う。
「お前は、なぜ突然前向きになれたと思う?」
キールはバイザーを外し、合成樹脂のマスクを外す。年老いているが、確かにシンジであった。
「平行世界だね。逆行しない世界もあれば、そこで破滅した世界もあって、可能性は無数にある、だよね」
シンジは苦笑した。
「そうだ、私たちのことも、ただのアニメやドラマである世界も存在する。そこのおかげだよ」
キールが笑った。
新世紀エヴァンゲリオンは、社会現象とまで言われたアニメだ。完結後もファンの手により二次創作が行われ、根強い人気と共に
下火ではあるが人々の記憶に焼きついている。オタク層が中心なのは事実だが、それだけ熱い思いを持っている者も少なくない。
「不甲斐ない私は、世界を破滅させた。人々は続きと再編を願ったのだよ。私が、様様な形で強くなり、そして平和に終わる、
完結というものをな……」
キールはどこか遠い目で宙を見つめた。
「そうだね。僕の中に他人が入るなんてのもあるし、オカマになってエージェントになってるなんていうのまであるよ……」
564名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:37 ID:hi8bc/Sy
「人々は強く願いすぎた。そのために、こんな不自然な世界が出来上がったのだ。お前は、根拠なく強い心を持てる。まるで別人のようにな。
そして、私は神になってしまった……。私という少年の醜態を見つづけるためのな……未完結の作品にこめられた期待と希望は、憎悪に変わる……」
キール・ロレンツは強いシンジの中から抜け出た、弱くて、そして人間らしい心だ。
「僕は……でもそれでいいと思う……。どんな僕たちでも、色々な人たちに愛された結果なんだ」
「なら、私を消してくれ……。なぜ、碇シンジが存在する……、私はあの後、死んでいればこんなことにはならなかった」
キールは、シンジは過去に帰りたいと願った。そして物語を作リ出した者も、読者も、それを歓迎した。
人の数だけの形があれば、シンジはそれだけ存在する。オリジナルシンジは、死ぬことを許されない。
「碇シンジは死に、この物語は終わりだ。さあ、私を殺せ、碇シンジよ」

>>563
オモロイ
566名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:48 ID:hi8bc/Sy
「違うよ、僕は弱かった……だからこんなことになったんだ。きっと、強かったらこんなことには
ならなかった。アスカだって、幸せになれたし、父さんだって……」
「そんな夢は見飽きた。見るたびに、私は絶望する」
シンジは力をもらった。
魔法だって、なんだって使える。あの、サラリーマンみたいな神様はそう言っていた。それなりの代償とかもあるはずだけど……。
「僕はスーパーシンジだ。なんだって、やれる」
「なら、やってみるがいい。私は自殺もできん。だが、お前の手にならかかれる。なんでもやってみせろ。さもなくば、この世界で
お前の愛する人々を全て殺す。私は、何もできない神だが、金の力はあるのだ」
シンジがキールに触れた瞬間、キールはLCLに変じた。
「ハハ、ようやく帰れる……。全部、あの赤い海で終わったんだ……私はようやく、眠れる……」
「あなたの望んだ世界に、行ってほしい……僕も、戻るよ。何も残ってないかもしれないけど……」
「漏れを忘れるなよっ、八頭身はこのスレでは……」
八頭身が叫ぶがシンジは笑う。
「今度は掲示板で会いたいな、八頭身くん。僕は、やり直してみるから……逆行モノだよ。本当のね」
シンジは倒れた。

選択肢

1 遅刻遅刻、転校初日から……。
2 ふと振り返ると、女の子が見えた気がした。
3 
567名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:48 ID:hi8bc/Sy
ごめん、3は無いよ。
568名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/24 23:54 ID:0Hw6VXmo
2ですね。
こうなれば、行き着くところまでいっちゃってください。
あの最初のアレを読んだ時の興奮がよみがえってきた…
頑張れ。
570名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 00:06 ID:WxQgh8UZ
「あああぁぁぁ畜生、なぜだ。私は、くそうっくそうっ」
少年が歌舞伎町の真中で叫んでいた。その手には、青白い肌の、誰かの手が握られている。
それは明らかに人間から切断されたものだった。
警官がすぐにやってくるが、すぎに殴り倒された。乱闘が続いている。
少年を取り囲んだ警官が殴り飛ばされる。
『なに、アレ、コスプレかな』
遠巻きに誰かがプラグスーツを笑う。
少年は警官に拘束された。
「平成十四年、11月24日23時54分、傷害の容疑で逮捕する」
「ひっあああああああああああああああああああああ」
少年は叫び、精神のバランスを崩した。
そして、施設に収容された。その施設で、謎の組織に引き取られることとなる。
そして、数年後、セカンドインパクト。

ふと振り返ると、女の子が見えた気がした。
「ったく、嫁には逃げられるわ、こんな変な街に転勤になるわ。ついてねぇな」
施設育ちの少年は、名前を変えて過去を忘れて、第三新東京市にいた。
営業を終えて、彼は煙草をくわえて歩く。
携帯電話が鳴った。
「もしもし、22です。あ、部長っスか?」
彼が思い出すのは、もう少し先のことだ。

そして、あの世界では……。
571名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 00:16 ID:WxQgh8UZ
「遅刻遅刻、初日から転校なんてシャレになんない」
パンをくわえて走る少女は、父親が戻ってきてなぜだかしばらく記憶喪失になった少女である。
父の勤務先の都合で引っ越した先は、そんなに地元から遠くない学校だった。
男塾とかゼーレとかとは関係ない学校だ。
「すいませんっ、遅刻しましたっ」
少女が叫んで前をみると、前の学校の担任がなぜか職員室にはいた。
「シンちゃん、あたしも転勤になったからよろしくね」
「は、はぁ……」
彼女自身、なぜか前向きになれたことが不思議だった。以前は暗くて、自分が嫌いだったのに、今は
少しだけ自分が好きになれている。なぜだろう? 大好きな父がいるからだろうか。
彼女が教室に入ると、白い陰が二つとびかかってくる。
「シンジくんっ、僕の愛を受け入れてくれっ」
「碇くん、飛行機でのこと……」
美少年と美少女にとびつかれて固まる少女。
「馬鹿の白いの二人、迷惑かけんじゃないわよっ」
赤毛の少女が二人の背中をつかんで強制送還させる。
「さあっ、転校生を紹介するわよっ!!」

「碇シンジです、こんな名前でも女の子なんで、あの、よろしくお願いします」

「おーい、シンジ弁当忘れてるYO〜」
八頭身がやってきて、教室中がパニックに陥った。
572名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 00:18 ID:WxQgh8UZ
おわりって入れ忘れた……鬱だ。

と、まあこんな形ですた。一応、一回目の時の話の補完ってことですね。
次の話は、予告してたナデシコとのクロスオーバー。
明日か、風呂に入ってしんどくなかったら今日ちょっとだけ書きますよ。
>570、>571、読んでてなぜか涙が出てきた。
これが>563に書いてあるファンの業か…
お疲れさま。
すごく楽しませてもらったYO!
 お疲れさまでした。
 今回も楽しく読ませていただきました。
 ブックマーク外さないで良かった(ほっ

 しかし、22さんがこういう形で関わっているとは。

 次も楽しみにしています。
>>573
いや、そんな大層な内容じゃないよ。でも、ありがとう。そこまで言ってくれると嬉しいね。

>>574
22さんってなんか凄い好きなキャラでした。あの人の無茶苦茶な書き込み好きだった。
でも、シンジってなんかああいう人に成長してもおかしくないかな、と。

ファンの業っていう言葉がさっき出てきたけど、基本的にみんな好きだから書いてるんだと思う。
断罪って嫌いなジャンルなんだけど、遊びとしては無茶できるかな、と書いてて思いましたよ。
面白かった。
お疲れ。そしてありがとう。
次も待ってるよ。
おもろかった。うん。よい時間が過ごせますた。
578 :02/11/25 00:51 ID:UUVPRvBa
紅い眼鏡だな(w
>>576
>>577
ありがとう。風呂入る前にちょっと書きますか。
今日はかなり書ける日っぽい。
>>579
マジ?! 寝ようかと思ったけどやめやめ!
今日はいい日だ!
マンデーだけど。
581名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 01:03 ID:WxQgh8UZ
>>578
名前は知ってるけ見たことないんだよ……。ビデオデッキ持ってないし……。

ザザーンモノなのでご注意を。

「放せ放せよっ」
碇シンジは、犬に手を噛まれていた。
野犬の牙は鋭く、噛まれた中指と薬指は火傷したように熱い。血が流れる。
棒で犬を叩くが、犬は放さない。負けたら食べられる。
サードインパクトが終わって、人は戻らないが犬は戻っていた。
最初は戦略自衛隊の残したレーションを食べていたが、それもすぐに腐ってしまった。
犬とシンジしか生き物はいない。毎日、生きるために犬と戦う。
飼い犬はもうたくさん食べた。野犬しか最近は見ない。
「痛いっ、放せ、放せ」
棒で殴りながら、腹を蹴りあげ続けると、犬は動かなくなった。
犬の口から手を抜くと、指がなくなっていた。
「痛いよ、痛い、……ちくしょう……早く消毒しないと……」
シンジはねぐらにしている、戦自のテントに歩く。犬を抱えて歩く。

医療キットで消毒して、包帯を巻く。
包帯を見ると、アスカとレイを思い出す。鍋の中で茹っている犬が、アスカに見えた。
「僕は大丈夫、大丈夫……」
シンジはつぶやいて、アスカに見える犬を食べた。
いつものように、美味しかった。
明日は、火を持っていこう。今日は暗がりで油断した。手が痛い。
582名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 01:14 ID:WxQgh8UZ
火を持って犬を追い詰める。
いつもの日常。僕は生きている。
もう、嫌だ。
僕が犬を狩り続けているのはなんでだろう。死にたい死にたい死にたい。嫌だ。
「こいつ、飼い犬か」
シンジは言うと、追い詰めてから棒で黒い犬を叩き殺す。
今日は簡単だった。
テントに戻って、犬を解体する。噛まれた手が痛い。
犬の腹をさくと、黒い子犬が三匹。ぎょろりと、いっせいにシンジを見た。
「ひっ、ひぃぃぃ」
シンジは叫んだ。幻だ。そんなはずはない。
犬の胎児が、どうしてか、シンジとアスカとレイに見えた。
「なんでだよ、子供なんか殺すつもりなかったのに……手が痛い。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ……」
シンジは叫んでから、胃の内容物を吐き出す。
後ろから何かにとびかかられた。
犬だ。
シンジは何も持っていない。目の前には、牙。
目が、潰れた。
「ぎゃあああああ」
シンジは叫びながらも、鍋の下にある火のついた薪で犬を追い払う。
目が痛い。医療キットで、目を消毒する。

次の日は、目が熱くて起きられない。
ぼんやりと宙を見つめている。
あの犬が遠くに見えた。黒い大きな犬だ。
ああ、そうか、あれはお父さんだ。あの殺した犬の、夫なのだろう。
シンジの前に近づく。
なんとか火で追い払う。
しかし、次の日、シンジはもう動けなかった。目が化膿している。もうダメだろう。
黒犬がシンジを見下ろしている。
「あ、ああ、キミの子供と奥さんは食べなかったんだよ……。僕が死んだら、食べてよ」
シンジは犬との格闘の毎日である種、独自の宗教観を持つに至っていた。
583名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 01:22 ID:WxQgh8UZ
犬との生存競争の毎日。
シンジは半ば狂っていた。そして、犬との戦いで見つけたのは、負けたら食べられるということだ。
食事は神聖なもの、そんな考えに至る。生きるために、犬と戦う。毎日が聖戦だ。
勝たねばならない義務である。
そして、敗者は、浜辺にうち捨てられたアスカのようになる。
虫がたかり、腐り、食べられる。
アスカを食べなかったのは、戦っていないから。シンジは自分をそう納得させる。
しかし、本当は食べたのではないだろうか。記憶がはっきりしない。
犬はシンジを見ている。何の曇りも無い瞳。
「さあ、僕を食べるんだ……アスカ……」
犬がシンジの頬を舐めた。そして、寝そべっているシンジの横に座る。
「あ、ああ、うっ、ひっく……」
シンジはなぜか泣いていた。
目が痛い。
だけれど、涙は止まらなかった。
そして、二日後、シンジは息を引き取った。

見渡す限りの暗黒、その中に瞬く輝きがある。
宇宙空間に神秘性がなくなったのは、かなり昔のことだ。
火星に向かう機動戦艦ナデシコは、地球の軍の防衛を突破するため加速していた。
584名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 01:38 ID:WxQgh8UZ
ナデシコの発令所では、星野ルリが不穏な気配を察知していた。
「天河機の近くに、ディストーション反応。違う、人間サイズ……? あっ、隕石の中に」
「どうしたの、ルリちゃん」
ユリカが聞いた瞬間、宇宙空間に十字の光が上がる。
「なに、コレ……アステロイドの中から、人型ロボット……エステじゃないのか……」

「なんだよ、僕は、死んだはずなのに、どこだよ、ここなんでエヴァが……」
シンジはつぶやき、右目があることを確認する。
「レーダーに反応無し……ここは、えっ、あれはロボット……なんだよ、それ……」
確かに教科書にのっているはずの地球が見えた。
「宇宙……なんでだよっ、かあさんっ、どうしてこんなことするんだよ!!」
『所属不明機に対して警告する。立ち去らない場合は敵として排除する。以上だ』
通信が割り込まれた。エヴァの通信セキュリティは完璧のはずなのに……。
「なんでだよ……ちくしょうちくしょう……どうしてこんなことに……」
シンジにつぶやいている暇は無かった。
ビームライフルをATフィールドで弾く。
突撃してくるロボットを殴り倒した。シンクロ率が、上がっている?
「うわあああああ、来るなあぁぁぁあああ」
人を殺した思い出に、シンジは叫んでいた。
ATFの羽が広がり、全ての機体がそこに阻まれる。
『キミは、とにかく来るんだ……』
その通信にすがったのは、優しそうな声だったというだけだ。
シンジは、人に会えたことに少しだけ安堵していた。

つづく
585名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 01:39 ID:WxQgh8UZ
今日はここで終わり。
一応プロローグのみでした。

ちょっと文章硬くしすぎかな?
なんか要望とかあったら書いてね。
あ、あとアスカとかもちゃんと出るから、ご安心を。

あと、こういう話ってヤバい?
新シリーズ?スタート。
まずは第一回お疲れさん。
ヤバくないと思うよ、面白いと思うし。
今後どうなるか次第でしょ。

が…>>583、「そして、二日後〜」の後が省略されてるからビビった…
>>587
新シリーズだよ。
そんなに細かく話を進めるつもりは無いから、わりと早く終わるんじゃないかな。
今後は、かなり無茶な話になるので、色々と笑って見てくれたらいいかな、と……。

では、おやすみー。
589名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 23:44 ID:SBL/1WHw
「キミのあのロボットは、なにかね?」
プロスペクターと名乗った男は、眼鏡の位置を治しながら、シンジに問い掛けた。
シンジの遺伝子は未登録、そして、何よりも体内の物質は明らかに現代人のものではない。
「エヴァンゲリオン初号機……特務機関ネルフの汎用人型決戦兵器です……」
「特務機関ネルフ?」
「はい、2015年のことです……」
「今は2195年だけど、あのロボット、エヴァンゲリオンを見る限りは……とにかく、休みなさい」
プロスペクターは、シンジを医療室のベッドに寝かせた。
シンジの瞳は、どこも見ていない。明らかに、精神のバランスを欠いていた。

ゆっくりと眠るのは久しぶりのことだった。
清潔な、宇宙船。なぜだか、笑いそうになった。
泥のような眠りにシンジは落ちていく……。

「シンジ、久しぶりね」
暗闇の中で、女性の唇が見えた。
「母さん……?」
「そうよ、ずいぶんと疲れたのね、シンジ……」
「うん、疲れたよ。なんで、僕は生きてるの?」
「神様になれたからよ。永遠に生きるためよ。人類が残した最後の……だからよ」
「もう、嫌だ……。ここはどこなんだよ、アスカもミサトさんも、誰もいないじゃないかっ」
「いいえ、みんないるのよ」
アスカの死体と、綾波の目を、思い出した。

叫んで、起きたシンジはここがどこか確認する。
吐き気を催し、近くのゴミ箱で戻した。
「だ、大丈夫ですか」
声に振り向くと、白い、女の子がいた。
590名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/25 23:56 ID:SBL/1WHw
ナデシコは火星へと着いていた。
イネス博士が見つかり、会談の途中である。

「こいつはとんでもないロボットだな」
ゴートがエヴァンゲリオンを見てつぶやいた。巨漢の彼が睨みつけたとしても、エヴァは冷たく沈黙を守るだけだが、
宇宙空間で羽を広げた姿は、十分に忌まわしい。
「ロボットじゃねぇよ。こいつは生きてる。人造人間だ……通信やら制御は旧世紀の代物だが、ブラックボックスだらけだ」
整備班長のウリバタケは、どこか不機嫌そうに答えた。
「ウリバタケさん、これとエステはどれくらいの差がありますか」
プロスがやってきて言った。
「……こいつが旧世紀のものだとしても、性能は互角なんじゃねえか。局地型兵器なのは見ての通りだけどな」
「で、あのバリアーは」
「ルリちゃんが解析中だが、ありゃ俺の見立てだと、いや、なんでもない」
ウリバタケの表情に、プロスは何も言わなかった。

「あ、……綾波……」
「えっ」
シンジは頭痛と共に、違うことに気づく。いや、全く似ていない。
「あの、大丈夫ですか」
「大丈夫だと思う……。うん、指もあるし……」
シンジは噛み千切られたはずの指を見て、微笑んだ。腹がへっている。
「ごめん、何か食べるものは……」
シンジが聞いた瞬間、突然空中にモニターのようなものが現われる。あのプロスと名乗った人が微笑んでいた。
『碇シンジくん、気がついたようだね。お腹がすいてるなら、星野さん、食堂まで案内して下さい』
シンジは驚いていたが、こういうものだと割り切って、用意されていた服に着替える。
「あ、そうか……、ごめん」
星野と呼ばれた少女の顔が赤いことに気づいて、カーテンを閉めた。突然全裸になられたら、そりもそうだろう。
591名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 00:07 ID:y/WjOnpf
シンジは、ぼんやりと病院食のようなものを食べていた。
周りからの視線を感じる。
あの時のロボット、という言葉が聞こえた。
第三の中学に転校した時のことを思い出した。
思い出すのはやめよう。
ここが未来なら、もう、何も残っていないのだ。
「あの、おいしいですか」
「うん……」
白い少女を見るのは嫌だった。綾波を思い出す。ああ、嫌だな。
「キミはあの時の」
そんな声と共にやってきたのは、二十歳そこそこくらいの青年だった。
「はい……?」
「ええと、コックなんだけど、一応予備パイロットの天河アキト、キミ、もう大丈夫なのか」
「はい大丈夫です。僕は、碇シンジといいます」
夢ならいいのに、全部夢で、あの浜辺に戻れたらいいのに……。
その時、エマージェンシーコールが流れた。
592名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 00:23 ID:y/WjOnpf
シンジは医療室に戻っていた。
何も、する気は起きない。ここに使徒はいない。なら、戦う必要は無いはずだ。
船が揺れる。
ぼんやりとしていると、プロスペクターがやってきた。
「碇くん、悪いんですが、今、キミと契約を結びたい」
「どういうことですか」
「今現在、ナデシコの、この宇宙船の下には人がいます。木星トカゲから逃げるには、ここから離脱
しないといけません」
「……」
「逃げれば、下にいる人たちが犠牲になります」
「嫌です」
「キミのロボット、エヴァンゲリオンなら、あのバリヤーでナデシコを持ち上げることも可能です」
「無理ですよ、そんなの……。あんな風に動いたのは初めてですから」
シンジはうつむいている。
「そんな臆病者、放っておきなさい。あのロボットには興味をそそられるけど」
金髪の白衣を来た女性が割り込んだ。
「この人は、火星の人たちの代表です。碇くんさえ決断すれば」
シンジは小さく笑った。
「いつだってそうだ。僕がやらないと人が死ぬ……。分かったよ、そのかわり、僕をどこでもいいから、
安全な場所におろしてほしい。僕は、もう嫌なんだ」
シンジの眉間にはぞっとするほどの皺が刻まれていた。血管が浮き出ている。限界の表情だ。

『エヴァンゲリオン、発進します』
「シンジくん、いいえシンちゃんっ、みんなのために頑張って。あっ、わたしは艦長のミスマル・ユリカです。ブイッ」
大きくVサインを出した艦長の言葉にも、シンジは無言で返した。
「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ……」
エヴァのATFにより、ナデシコを持ち上げた。
シンジは、ここで一つの間違いを犯した。
この行動が、彼を奈落に引きずり込む。
593名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 00:51 ID:y/WjOnpf
たくさんの命が救われたらしい。
だが、強制的に逃げるためのジャンプで、ナデシコは一瞬で八ヶ月間を無意味にしていた。
どちらにしても、シンジにとっては少しだけの時間だ。
何度かの戦闘に出ることはあったが、特に誰かと仲良くなることはなかった。
ここは、暖かい。だけど暖かすぎる。
僕は、また甘えてしまうのだろうか。
僕は、いつまで生きたらいいのだろうか。

「……あなたが時間を超えてきたのは間違いないだろうけど、そんな記録はここにはないわ」
イネスはリツコに似ている。だが、あんなに女の匂いを見せることはなかった。
「そうですか……」
「セカンドインパクトということ自体んいものね。でも、興味深い話だわ」
「そうですね」
「……なぜ、人を拒絶するの?」
「もう、嫌ですから」
シンジはどこか、ぼんやりとしていた。
「地球に行くことになったわ。ナデシコは地球に強制送還よ……」
「そうですか。お別れですね」
「そうね。……一人になるのって、辛い?」
「いいえ、人は、誰でも一人ですよ」
シンジは少しだけ笑って、ナデシコから下りた。
ネルガル重工という所が面倒を見てくれるらしい。
地球は、こんな未来でもクリスマスシーズンだった。
シンジは、書類にサインしてから、街を歩いていた。
594名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 00:51 ID:y/WjOnpf

僕は、寒さという初めての感覚にコートのえりを治した。小さくくしゃみをして、どこへともなく歩く。
きっと、アスカがいたら、はしゃぎ回っているだろう。僕は、ショーウインドウを見ながら歩く。
荷物持ちをしたのを思い出して、口元に笑みが浮く。
楽しいことも確かにあったんだ。
「あれ、キミは……」
誰かが、僕の手をつかんだ。
「あやな、み……」
「どこかで、会ったよね?」
ソレハ、タシカニ綾波ダッタ。
595名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 00:53 ID:y/WjOnpf
今日はここまで。
明日はアスカが出ます。

なんか、こうしてほしい、とかあったら可能な限り聞くのでヨロスク。
もしこの先またシンジが戦闘に参加することがあるなら、
シンジとナデシコが敵対する展開キボンヌ
できれば一時的にとかでなく最後まで。
来られないうちに大展開が…イイ!!
面白すぎ。
職人さんに感謝。

容貌>誰か一人、「向こう」のことを知ってる人を出してみてくれませんか。
    エヴァのキャラでもそうでなくてもいいですから。
    厄介なキボンヌスマソ。
598名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 22:29 ID:ybC92KRz
今日は銭湯に行こう。

僕の顔はきっと、笑っているのだと思う。

「えっとさ、どこで会ったんだっけ? 学校、じゃないよね?」
レイが口にしたのは、素朴な疑問だった。
どこかで会った気がする少年が、自分の名前を知っていた。それだけのことだ。
「いえ、人違いで、す……」
「あれ、名前知ってたし、そんなことないと思うけど……」
「気のせいですよ」
「どこかで会った気がするんだけどなぁ」
シンジの目の前が揺れた。綾波はいないはずだ。なのに、なんでここにいる。
夢を見たことを思い出した。綾波が転校生で、アスカは幼馴染……馬鹿か俺は……。
「すいません」
「ちょっと、キミ、どこかで」
シンジは走ろうとした。
やめてくれ、悲しいと思ってたら楽なんだ。自分が悲劇の主人公だと思ったら、何も考えなくてもすむ。
その時、轟音が鳴った。
「なんでだよ……そんなこと、あるもんか……」
逃げ惑う人々の悲鳴の中で、シンジは立ち尽くしていた。
街に突然現われたのは、エヴァンゲリオンだった。
弐号機によく似たエヴァンゲリオンだった。カラーリングはクリムゾンレッドだ。
「ちょっと、キミ、そんな所にいたら危ないよ」
レイがシンジの手を引っ張る。
「ひっ……」
599名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 22:29 ID:ybC92KRz
シンジの顔を見て、レイは息を飲んだ。
額に血管の筋が浮き、エヴァを睨みつけている。表情は鬼気迫るものだった。
その時、車がシンジの隣にやってきた。
「やあ、シンジくん。久しぶりだね、ドライブといこうか」
それは、暁ナガレだった。
「アカツキさん……、エヴァのある所までお願いします……」
「その子は友達かい」
「いえ、知らない人です」
「待ってよ、キミわたしの名前知ってたのに……」
「知らないよ」
アカツキはレイを車に引きずり込むと、ウインクを一つ。
「まあいいさ、安全な所まで送ろう」
シンジは小さく舌打ちをうった。ただのそっくりさんであれ、綾波にはいてほしくない。
600名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 22:39 ID:ybC92KRz
エヴァンゲリオンの瞳の一つが、突き出る。
そこから照射された光線は、大きなナヴィビジョンだった。
シンジは車を箱乗りの状態でそれを見る。
『アーアー、マイクのテスト中』
声でわかった。もう限界だ。笑わせるよ。
『はーい、アタシは地球に捨てられた木星の代表。時を越えてやってきた救世主。
木連の代表者、惣流・アスカ・ラングレーよ。以後、よろしくね』
大きなヴィジョンに映っているのは、左眼の色の変わったアスカだった。
手を大きく突き出してポーズを取っているが、その手には裂けた痕があった。
そして、首には、手のあざ……。
「アスカあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
シンジは笑いながら泣いていた。
そうだ、いつだって、アスカとは争うことになるに決まっている。
『とりあえず、木星のこと非公式にしたままだから、この街を焼き払うわ。そちらがやったことよ……。
一般人の非難がすむまで待ってあげる。あなたたちとは違うから』
何機かの地球連合軍のロボットがエヴァに向かうが、ATFで叩き潰されている。
「知り合いかい、シンジくん」
アカツキは楽しそうだ。
「僕が一番嫌いで、……でも好きだった人です」

僕は泣いていいのか、笑ったらいいのか分からなかった。
ただ、アスカは地球の敵だ。
僕は、こうしてまた逃げだした。真実が怖かった。
601名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 22:49 ID:ybC92KRz
僕がお世話になるはずのネルガル研究所は火の海だった。

「これじゃ、エヴァンゲリオンも無理だなぁ」
アカツキはお手上げだと言わんばりに笑う。
「なんでだよ、……僕は……母さん、聞こえてるんだろ。動かないと意味が無いんだ。来てくれよ」
シンジが叫んだ瞬間、ドクンと心臓の音が聞こえた。
「なに、これ……怖いよ……」
レイが震える。
「聞こえる……なに、これ、知らない……怖いよ……」
シンジはレイのことは気にかけていなかった。
そして研究所のがれきから、光の柱が立ち上った。
「これがエヴァンゲリオンか、まさに悪魔だな」
アカツキは微笑む。
シンジはエヴァに差し出された手に乗り、エントリープラグの中に入る。LCLは無い。そして、
少しだけ内装が変わっていた。
『シンジくん、通信系と武装を少し改造しておいた。存分に暴れてくれ』
「……ハメましたね」
『ふふ、大人はそういうものさ』
シンジは笑っていた。コクピットから伸びてきたチューブが体中に突き刺さる。
『ダイレクトニューロシステム……キミの脳なら耐えられる』
「どうも」
シンジを乗せたエヴァが立ち上がった。
一機目の弐号機コピーに回し蹴りをきめ、そして、プログブレードでエントリープラグのあるべき場所を裂く。握りだした
プラグをスキャンすると、生命反応は無かった。
602名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 23:00 ID:ybC92KRz
『そっちにもエヴァ……まさか……シンジ?』
ヴィジョンの中のアスカが語りかけた。
シンジは後先考えていない。自分もヴイジョンを照射し、アスカと向き合う。
「アスカ、今度は……敵だね」
僕は笑っている。どうしてだろうか、以前の愛想笑いとは違う。おかしくてたまらない。
『アンタまでいるなんて予想外だわ。でも地球につくなら、敵よ……シンジ、相手してあげる。遠隔操作モード起動』
残り一機の二号機の瞳に光が宿った。アスカだ。
ヴィジョンが消えた。
「アスカあぁぁぁぁ」
横凪に叩き付けたプログブレードを、アスカは見事にかわしてみせた。
シンジは太ももに内臓されたリボルバーで牽制するが、すでに正面に二号機はいない。下だ。
弐号機の肩から射出されたニードルが、初号機の右目を貫いた。
「うっ……痛いなぁ……」
シンジの右目が潰れた。シンクロが上がっている分、システムはそこまで再現するのだろう。
初号機が二号機の腹を蹴り上げる。二号機のナイフが、初号機の胸を貫く。
初号機が吼えた。
弐号機の首筋に噛み付き、そこからプラグわ取り出す。
シンジは、腹の胸の出血を確認しながら、小さく乾いた笑いを漏らした。
きっとこれがコピーではなく、本物の弐号機だったら負けていた。

アスカ、またね……。
僕は生きている実感を噛みしめた。犬を狩っていた朱鷺りも、気持ちいい。
今日は、よく眠れるだろう。
603名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/26 23:05 ID:ybC92KRz
>>596
それはちょっと……。やりたいけど、なんかもうちょっとルリとか書きたい……。
ちょいと考えます。

>>597
ありがと。
一応そういうのも出てくるのです。

今日パチンコで二万負けた。
というわけで、今日はここまで。
そろそろ銭湯行ってくる。
>>シソジ_はカステラ
605名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 00:45 ID:iB91c6xi
愛されるとはどういうことだろう。
そんなことを、以前のアスカは思っていた。
アスカが気づいた時、核の撃ちこまれる木星だった。
弐号機と共に、アスカはATFでそれを弾いた。衛星からは、爆発したように見えただろう。
しかし、彼女は一人でそれを受け止めたのだ。
突如降臨した木星の女神。
過去からやって来た女神。
あれから二十年がたつ。アスカは大人になった。
だが、身体は子供のままだ。あの日、何があったかは覚えていない。
だが、無性にシンジが憎い。様様な心理療法で過去を探ったが、出てこなかった。

「ふぅ……シンジ、強くなったわね……」
アスカは遠隔操作用のプラグから抜け出すと、草壁中将からタオルを受けとった。
「……姫様、あのエヴァはいったい」
「言ってなかったっけ。シンジよ」
アスカは笑ってそう答えた。
シンジの瞳、子供のままだ。あの時憎かった目とは違う。だが、地獄に落ちる瞳だ。
アスカは嬉しかった。
この世界でただ一人という孤独が癒されたのだ。今は、あんな、あんな変態男でも、愛でてやりたいと思う。
自らが愚かだったことを自覚している。木星を動かし、様様な人々と共に木星連合を作り上げたアスカは今年で
五十歳近い。
「シンジの監視をお願い……」
「姫様……」
「草壁、あなたの個人的意思は危険だわ。もう少し、柔らかく前を見なさい」
「御意に……」
アスカはずたずたに裂かれた神経を治すため、医療班を呼んだ。
606名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 01:04 ID:iB91c6xi
>>604
なぜにカステラ?

僕は、軍につくかナデシコに行くかの決断わ強いられた。
ただ、嫌なことに、僕の戦い方は完全に悪役だった。
だから、僕は地球では時の人になってしまったし、悪役になってしまった。
あの時の弐号機の血しぶきは、戦争になれたこの世界の人たちにとっても忌まわしいようだ。

「イネスさん、僕の目は?」
「義眼ができてるわ」
「ありがとうございます」
「で、決まったの?」
「はい……」

僕はアスカに会いたい。
そのためにナデシコに乗ることにしたんだ。
それに、軍にはいきたくなかった。

僕はナデシコのブリッジで艦長に会っていた。
「今度からエヴァンゲリオンの正式パイロットになりました碇シンジです。よろしくお願いします」
「シンちゃん、やっぱり来てくれたのね」
ミサトと行動パターンの似ているユリカはシンジを抱きしめる、胸が当たる。ミサトさんより、張りがあるな。などと考えた。
「は、はあ。じゃあ、召集があるまで休んでます」
シンジはしっかりし足取りで、ブリッジから出ていった。

「あれは卑怯だよ……」
シンジとて性欲はある。
匂いが頭の中に染み付いてしまって、多少前かがみになりながら部屋まで歩く。
「あっ、キミは……誰だっけ?」
誰かにぶつかった。
「星野ルリです」
607名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 01:19 ID:iB91c6xi
「碇さん、どうしたんですか」
「あっ、うん、そのお腹が減ってて」
ルリは首をかしげる。
「わたしも食事なので一緒に行きましょう」
「あっ、う、うん」
ルリは少し驚いていた。
シンジは、以前ならもっと『なんでもないです』とかクールで嫌なヤツを気取っていたのに、今はどこか少年
らしいそぶりを出している。
共に食堂に行き、シンジは親子丼わ頼み、ルリはうどんを頼んだ。
「碇さんは、どうしてナデシコに」
つるる、とうどんをすする音が聞こえた。
「綺麗だね、星野さん」
「えっ……」
「うん、見たと思うけど、木星の女王様がアスカなんだ。アスカは綺麗になってた。会いたいんだ」
シンジの目はどこも見つめていなかった。
「あ、あの、どんな関係なんですか」
「えっ、うん。昔、アスカと一緒に住んでたんだ」
ルリはうどんを吐き出しそうになった。
到底、そんなことをするタイプには見えない。
「最初のころは楽しいこともたくさんあったんだ」
シンジは学校でのことや、ネルフでのことを語り始める。聞いてるとかはどうでもいいようだ。
「でも、最後の方は、アスカも僕も限界だったんだ。あんなに、なんでアスカが怖かったんだろう」
「好きなんですね……アスカさんのこと」
シンジは驚いた顔で、ルリを見つめた。
「そっか、僕は、アスカが好きだったのか」
シンジは繰り返し、そうつぶやいた。
608名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 02:14 ID:iB91c6xi
スタートレックのために夜更かししるけどつまんない。

レイがナデシコに乗っているのを知ったのは、火星へ行く途中でのことだ。
何回か戦闘に出たあとに気づく僕も僕だと思った。
僕は、アスカが生きていたことで、また逃げ出そうとしている。

なんだか色々なことがあった。
この船にやってくる敵は強くなっている。エヴァもどきのパイロットとお祭り騒ぎをして、
みんな分かり合えると、みんなは根拠の無い祭りを楽しんでいた。
いや、大人だから、そう思ったのかもしれない。
でも、ぼくは発狂しそうになった。
無理なのを知ってたから。きっと、みんな気づいているから楽しんでいる。
みんなは強い。
「おいシンジ、俺の整備したエヴァの具合はどうだ」
ウリダハケさんは、僕に親しくしてくれる。ゲームとかに出てくる主人公っぽいからだそうだ。
「ええ、とてもいいです。宇宙って感覚が無くて怖いですけど」
「そうか、……エヴァは生き物だな。お前と遺伝子が一致した」
「そう、ですか……」
「ルリちゃんもお前も、辛いな」
「そうでもないです」
「そうか」
ウリバタケさんは笑った。僕も笑った。
「お前は、化物じゃない。地球の連中のことなんか気にするなよ」
「はい」
僕の遺伝子とかエヴのことが、地球ではワイドショーをにぎわせている。
ウリバタケさんと別れた僕は、部屋に戻ろうと思った。
また、ルリちゃんと会った。最近は名前で呼んでいる。何度か食事したからだ。
こんな子が家族だったら、と僕は夢想した。アスカと家族になれなかったからかもしれない。
僕はいつも、夢想していた。ドラマを見たらこんな家族がいたら、と。
今でも、その癖は残っている。
609名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 02:22 ID:iB91c6xi
若干、ラブ米風味をつけたいと考えている所存であります。

ナデシコのキャラってあんまり覚えてない……。DVD借りたけど見る時間も無いし……。

ご要望、あんまり聞けなくてごめんなさい。では、寝ます。
610名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 02:37 ID:PRaNBCkn
(※′Д`)ハァハァ…
ミサトと同じ行動パターンを取るユリカさん萌え。
(実際やりそうだ…)

何というか…うまく言えんが、エヴァの存在がリアルで良いと思ふ。
アスカもね。こういう出方だとは思わなかった。面白い。
あと、今回は選択肢制じゃない訳だから、要望に縛られる必要はないと思うよ。
読んでる方としては要望を取り入れてもらった方が面白いかもしれんけど、
俺はどっちでも楽しめるから。

これからも期待っす。頑張って。
612名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 22:56 ID:yaOodBPs
「シンジさんは、参加しないんですか」
ルリはシンジに聞いた。この馬鹿騒ぎの中で、二人は冷静だ。
「部屋、寄っていく? お茶くらいだすけど」
いや、シンジはどこか疲れているだけだ。
ルリの見たところ、シンジの部屋には何もなかった。ただ、必要なものがあるだけだ。
どこか似ていると思っていたが、それが違うことに気づいた。
ルリの勘違いだ。シンジは一つしか目的が無いのだ。
「……エヴァってなんですか」
ルリは質問を変えた。なぜか、シンジが気になった。マシンチャイルドというモルモット
の自分とシンジが似ている気がした。
そして科学というものへの純粋な興味もある。
「昔、僕のいた所で、人は神様を拾ったんだ。母さんは、神様になろうとして、エヴァの中に
いるんだ……」
シンジは語りだした。たまにもシンジは饒舌になる。思い出を語る時だ。
「そんなことが……」
「うん、母さんが入ってるっていうのは、僕の予想だけどね。……だから、綾波は怖いんだ。もしかしたら
母さんかもしれない……」
「そんな非科学的な」
「エヴァのATFも科学的じゃないよ。エヴァモドキのバリアーはディストーションフィールドだし、アスカたちも
ATFは作れてないんだ」
「シンジさん、わたしも使徒かもしれませんね。作られた人間ですから」
「ああ、そっか、ルリちゃんはそうなんだよね。偉いなぁ、僕とは大違いだ」
ルリはシンジの頬を張り飛ばした。
613名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 23:36 ID:yx93g0cw
>>610
ど、どこに?

>>611
感想ありがとう。なんか、反応無いと孤独な戦いで寂しいんだよな……。
要望というか、ジャンプの読者アンケートな感じかな。楽しめたらいいかな、と。
では続き。

「……痛いな」
「なんで、そんなに、他人事にしたがるんですか。どんなに、嫌な同情だって、心配
してるからしてるのに」
シンジはルリを見ていた。
「ああ、そうか。うん、僕はねダメだな……」
「何を言って」
「優しいっていうのは、どんなことか分からない。僕は自分が傷つきたくないだけだから……」
ルリは歯噛みして、シンジを見つめた。涙が浮かんでくる。
何よりも悔しかった。シンジの感情を動かせない自分にだ。
「ごめんね。でも、僕は多分人間だよ」

僕は、それから戦闘に出た。
木星と地球の戦いはアスカの指揮で、大きく変化している。
艦隊同士の戦いは消耗戦に持ち込もうとする地球連合のやり方に、アスカははまっていた。
いや、明らかにアスカのブラフだ。
僕は、地球を出てから考えていることがある。
ナデシコを好きになるのはダメだ。
そして、簡単にチャンスは訪れた。
僕は、エヴァと共に木星トカゲに連れ去られた。
614名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 23:42 ID:yx93g0cw
意外にもシンジは良い扱いを受けていた。
木星は、綺麗に整備されていた。本で見たドイツに似ていた。
僕は女王に会うことになった。
「小僧、悪魔を駆るものにしては、優しい顔だ」
何やら嫌な感じの中年が言う。
「北辰、よせ」
こちらは身なりの正しい父さんとは正反対のタイプの軍人が言う。
僕はアスカに会えるということに軽い恐怖を覚えた。

「バカシンジ、久しぶりね」
アスカの瞳は、初めてみるほど優しい。大人の目だった。
ここは、庭園のような場所だった。
小川もあって自然もある。
「やあ、久しぶり……。まだ、消えないんだね」
アスカは首を触り、笑った。
「そうね、あれから長い時間がたったわ」
「大したことないよ」
「いいえ、アタシが来たのはもう二十年以上前だから」
僕は驚かなかった。
もう、知らないアスカなのだと思った。
「今、思い出したわ。なんで、首をしめたの?」
「アスカが憎かった。
615名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 23:50 ID:yx93g0cw
「初号機の力、相変わらず化物ね」
「うん、母さんだからね。どうしてエヴァを?」
「……ディストーションフィールドが何か知ってる?」
アスカはテーブルに置かれたサンドイッチに手を伸ばした。
手の傷跡は、シンジの罪。
「興味ないな。……アスカ、僕は今、とっても興奮してる。性的に、だよ」
「……やっぱり。そんな顔してた」
「ごめん」
「いいのよ、アタシも、少し、ね」
アスカの瞳にも憎しみの光が宿る。無性に憎く、そして、愛している。
「アスカ、サードインパクトでみんな死んだんだ。僕とアスカを残して」
「そんな気が、してた」
「僕は会いたいと願ったんだ。綾波もいるんだ。でも、僕と二人で続きをしよう」
「ママは、目覚めてるわ」
「そっか、よかった」
僕は、母さんを必要としない。なぜなら、アスカを愛しているから……。
「そろそろ、かな」
「仲間は好き?」
「うん」
「今なら、こちらに迎えてあげるけど?」
「分かってるくせに」
僕たちは初めて分かりあえた。
ずっと、遅すぎたことだけど。
616名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/27 23:59 ID:yx93g0cw
宇宙空間に出て、僕はATFの羽を広げた。
初号機と僕は一つになっていく。
僕のために、ナデシコは無謀にも助けに来たのだ。全く、バカな人たちだ。
僕は、でも、みんなが好きだ。
『ごめんなさい。僕は、僕は……でも、今から、助ける……』
木星を守るエヴァにも、ナデシコにも、全てに聞こえるチャンネルで流した。
『参る』
一騎打ちの形でやってきた緑色のエヴァに、僕は向かう。
その先にはナデシコ。
プログブレードを抜き、それと剣を交える。
『ウオオオォォォォォォォ』
エヴァは真空で吼えた。
片手で頭を握りつぶし、僕はナデシコの真上に下り立った。
『フィールド全開』
グラヴィティブラストの一斉放射を捻じ曲げる。
「アスカ、火星で会おう」
僕はそんなメールを流した。

アスカは遺跡を取るために消耗戦をしているという。
僕とアスカの決着はそこでつける。
生き残る使徒は一人だ。
僕とアスカの遺伝子は、どちらか一つしか残されない。
カヲルくんのようにはなれない。
アスカは木星を背負い、僕は、僕は……僕だけのために行く。
617名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/28 00:03 ID:+qdphT8E
今日はここまで。
ラヴ米、したいけどうまくいかん。
明日は綾波で行こう。

ちょいと聞きたいけど、これってスパシンの範疇に入るのかな?
なんか…せつない話…
>>615>>616、じっくり読ませてもらいますた。
ラブコメ…って展開はムズカシイのでは? これまでの流れから言って。
この状況を打開できるのはリナレイしかいないっ!
期待sage。
ガンガレ。毎日読んどるよ。
アスカがいいね。
スパシンの範疇については、あまり詳しくないので、判断不能。
ナデシコは、僕を乗せて火星へと向かう。
色んなことが分かった。木星のパイロットはオペレーターの女性と親密になっている。
アスカからの通信によって彼は天涯孤独ことなったが、愛があれば大丈夫らしかった。
ボソンジャンプのできる艦長と、そしてアキトさん。
僕とアスカまの関係に似ていなくもないけど、あの人たちは強い。
ネルガルの呼んだテレビ局がナデシコにやってきていた。

「僕に、質問ですか」
「地球の人たちは、碇くんに興味深々なんですよ」
リポーターのお姉さんが、素晴らしい笑顔でシンジにマイクを向けた。
「聞いてますよ。ネルガルの発掘した悪魔、でしたよね」
「あらあらそんな歳で皮肉はいけないわね。で、木星女王のアスカ様とはどんな関係なんですか」
「……2015年で同じパイロットでした」
シンジは淡々と答える。こうしていると、薄幸の美少年といえなくもない。
「パイロットってエヴァンゲリオンですか」

僕は適当に答えた。どうせ、誰も知らないことだ。
ようやくそれが終わって、アカツキさんがやってきた。
「シンジくん、それじゃ視聴者は面白くないよ」
「分かってますよ。ちょっとは復讐したかったんですよ。アスカのこと知ってましたね?」
「いやあ、騙すつもりはなかったんだけどね」
僕は、小さくクソッタレとつぶやいた。
621名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/29 00:29 ID:DpfihgHo
「碇、くん」
「綾波……」
シンジは部屋の前で待っていた綾波に気まずい顔をでこたえた。
「話したいことがあったの」
「うん、部屋、あがる?」
最近ねシンジの部屋に来る人間は多い。パイロット三人娘や、ウリバタケなどが頻繁に
来ていた。つまらない話しかしていない。
「う、うん」
「どうぞ」
シンジの部屋には、やはり何も無い。みやげ物と称するガラクタがせ転がっているだけだ。
「碇くん、笑うようになったね」
「そうかな」
「うん、ここに乗ったばかりのころは、顔がいつも怖かった」
「ごめん、そんなつもりなかったんだけどね」
「うん……分かってる。アスカさんのこと、好きなの?」
シンジは立ち上がると、お茶の用意をする。
「好きだよ」
レイに背を向けて、シンジはこたえた。お茶の種類を聞かれた時のように、自然にこたえた。
622名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/29 00:38 ID:DpfihgHo
「……」
「でも、もうアスカと笑いあったりできないんだ。僕の一番したいことだったのに」
シンジの表情は、笑っているように見えた。
でも、それは口元の筋肉を動かしているだけにすぎない。
「ねぇ、覚えてる? 笑えばいいと思うよって……」
「綾、波?」
「少しずつ知らない人の記憶が蘇ってきたっていうのかな。わたし、なんだか分からないけど、昔から
夢を見る時があったの……。碇司令にガラス瓶で育てられるホムンクルス、かな」
綾波は泣いてるような、そして笑っているような顔をしていた。
「僕は、あの時、綾波も怖かった。ミサトさんも怖かった。でも、一番怖かったのは、カヲルくんが死んだ
のに、何も感じてない自分だった……」
シンジは手を握り、開き、感覚を確かめる。
「綾波、今度は、僕がやるべきことをやるよ」
「知らない人の記憶だけど、シンジくんのことは分かるの。だって、わたしは、司令と似ている碇くんが」
シンジは綾波にキスをした。

僕は、それ以上聞きたくなかった。
アカツキさんがアスカに会う時に、と教えてくれたくだらない技だが、綾波に効き目はあった。
上手に嘘をつこう。
今度は、巨大化しないでね。
623名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/29 00:46 ID:DpfihgHo
「シンジくぅん、レイちゃんに何したの?」
ユリカ艦長が僕を睨む。
勘弁してほしい。綾波は、あの無表情じゃなくて、普通の14歳なのを忘れていた。
食堂でそれは無いなぁ。
「いや、別に……」
「そんなはずないでしょ。真っ赤な顔してお仕事もできないし。何をしたのか言いなさい、シンちゃん」
僕の顔はものすごく引きつっている。
「そうですよ、シンジくん。何事も公明正大にするものです」
陰の塊みたいなプロスペクターさんに言われるなんて……。
食堂にはギャラリーができていた。
「確かに、敵のお姫様とラヴラヴなシンちゃんは王子様っぽいけど、二股はダメだよ」
この人の脳は、いったいどんな形をしているんだろう。
「そうそう、それにルリルリとも」
次はパイロットのリョーコさん……。何を言ってるんだか。小学生にどうしろというのか。
「る、ルリちゃん……」
ルリちゃんは涙ぐんだ瞳で僕を見て、走り出す。
絶対、演技だ。
「あー、シンちゃんが泣かしたっ」
艦長……。
「碇くん、追いかけて!!」
と、言ったのは綾波だった。本当に、脳が腐っているのかも知れない……。
624名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/29 00:57 ID:DpfihgHo
僕はなんだか追いかけていた。
前にも似たことがあった。
ようやく見つけたのは、機関室近くの、外が見える場所だった。
「……それ、嘘だよね」
シンジの声は呆れたと言わんばかりだ。
「バレてました?」
「うん、すごく」
ルリちゃんは少しだけ笑った。
「綾波さんに聞きました。どうしてあんなことしたんですか」
「あれ以上、僕の知ってる綾波のことは聞きたくなかったから」
「……ひどい人ですね」
「僕もそう思う」
シンジは苦笑した。
「バカ、ですね」
「そうだね。僕は、まだバカシンジだ……」
「死のうとしないで下さい」
「僕にとって、生き残ることが使命なんだ」
ルリは呆れた顔をした。
「そんなに真剣に生きる必要無いのに」
「そうだね。もし、さ、僕がアスカと仲直りして、みんなと一緒にいられたら、いいのに……」
「シンジさん、行かないで下さい。多分、わたしの友達だから」
言われたかった言葉だ。
「ありがとう」
シンジはにこりと微笑んだ。
625名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/29 01:00 ID:DpfihgHo
嘘と沈黙、そんな言葉を僕は思い出した。

「ルリちゃん、地球に帰ったら、僕は普通に生きていけるかな……」
「無理ですね。シンジさんは時の人です。それに、エヴァを再現したいと考える人もいるでしょう」
「大変だなぁ」
シンジは困った顔で、そして、ルリを抱き上げた。
「きゃっ、なにを」
「こうして帰ったら、みんな許してくれると思うから」
シンジとルリは笑いあった。

僕は、みんなのことが好きだ。
それだけは、真実で揺るがない。
ありがとう。
こんな僕でも、居場所があった。
アスカと僕が会うまでは、この喜びの中にいよう。
母さん、僕は一人じゃない。
626名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/29 01:02 ID:DpfihgHo
>>618
リナレイ、後で目立ちます。
もうちょい待ってね。

>>619
ありがとう。
シンジがあんまりスーパーじゃないな、と最近思うのです。

今日は家に帰ったのが12時近く。明日は給料日なので×箱を買います。
女神転生やりてぇ!!
二年ぶりくらいにゲーム猿になるかも。
でだし犬食いでちょいひいたけど(・∀・)イイ

<スパシン要件>日本刀 ピアノ線 高藁い 浮空術 とりあえずいちおくえんクレクレ
ばりあ わーぷ びーむ れーざー ちゃーむ てくにしゃん あめりかでverup
うんセーフと思われ
しかしなんでもありだな(w



いつも楽しみにしてます。
職人さん、頑張って。
むっちゃおもしろいですっ!
シンジかっこいい…。アスカとの関係も悲しいけどいい…。
頑張ってください
630名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/30 00:25 ID:CDTxA+8x
×箱、いいね……。ムラクモちょっとやったら面白かった。

「あーなーたの一番になりたいー」
ルリちゃんの歌声を、僕は引きつった顔で聞いていた。

「やあ、シンジくん。最近は優しい顔だね」
アキトは、シンジに声をかけた。
アキト自身、ユリカを受け入れつつある。が、まだ踏み出せない。
「そうですか? 僕は十分優しいつもりでしたけど」
「余裕がでてきたんだな」
「そう、思います」
しばらく沈黙が訪れた。
「もし、僕が、普通に暮らせるようになったら、料理教えて下さいよ」
「ああ、いいよ」
「艦長とお幸せに」
「おっ、おい、シンジくん」
シンジはもこの前にさんざんからかわれた復讐を果たした。
楽しい時間はすぐに過ぎ去る。
631名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/30 00:26 ID:CDTxA+8x
そのころ木星では、草壁による演説が行われていた。
『我々は、女王と共に生きてきた!! 聖なる戦いにおき、今度こそ、我らは勝利する』
モニターから見える草壁を、アスカは笑った。
「まったく、アルカイダも真っ青ね」
「姫様、それはどういったものですか」
傍らの北辰が言う。北辰は草壁よりもアスカに惹かれている。幼いころから、アスカの身を守っていたからだ。
「北辰あなたはよくやってくれたわ。一つだけ、あなたに嘘をついたわ。アタシは、シンジのことが好きなのよ。
この四十年、シンジを憎いとお前に言いつづけてきたけど、それは嘘……あら、驚きすぎよ」
「なぜに、あのような小僧を」
「アタシたちは、こうなる宿命だったのよ。だからこそ、決着をつけないといけない。アタシと、シンジのどちらかが生き残る」
「それで、あのネルガルを……」
「そうよ。アタシが負けたら、分かってるわね」
「御意に……」
北辰は呪われた人生を送るはずだった。アスカとの出会いは彼を変えた。地獄の猟犬ではなく、女神に仕える守護獣である。
632名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/30 00:56 ID:CDTxA+8x
火星の遺跡に赴くはの僕とアキトさんと、アカツキさん。
パイロットの三人は、ナデシコの援護。
……最悪な知らせが一つ。
艦長がさらわれた。

「あの北辰とかいう野朗、何様のつもりだ」
リョーコが怒鳴った。徒手空拳で太刀打ちできなかった苛立ちだろう。
リョーコは不機嫌そうに、僕に手紙を渡した。
『シンジへ
遺跡で待つわ。たどりつけなかったらアウトね。
それから、艦長さんには、色々とやってもらうことがあるから。心配しないで。
色んなことを書こうと思ったけど、浮かばないわ。
多分、シンジも同じ気持ちだと思う。使徒ってこんな気持ちなのね。最低。
一緒にいたころ、楽しかったこともあったわ。
忘れ得ぬ記憶、ね。
会えたら、言えなかったことを言うわ』
シンジはそれをくしやくしゃにして、火を点けた。
ルリのコミュニケが皆の前に浮かぶ。
「きっと、艦長ならこう言うと思います。みんなで助けにいこうっ、ブイ……バカ」
シンジは照れているルリに笑った。
敵の防衛網を抜けて、カキツバタとナデシコで、遺跡の周りで時間稼ぎ、そして遺跡内部で
アスカを撃破する。
シンジは黙って格納庫へ向かった。
「シンジ、絶対、帰ってこいよ」
ウリバタケが背中を叩く。
「はい……今まで、ありがとうございます。今後も迷惑をかけます」
ウリバタケはシンジの笑顔に唖然とし、そして『俺の役って最高だよな』などと言った。
633名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/30 00:57 ID:CDTxA+8x
僕は、しっかり生きることもできなかった。
でも、今度はしっかり生き抜いて、しっかり死んでいきたい。
大人になって、それから年老いて、みんなのことを思い出したい。
それから、それから、たくさんあって、言葉にならない。
なぜだか涙が出そうになって、僕は前だけを見る。

『シンジさん、帰ってきますよね?』

「ルリちゃん、僕は、ここにいたらいけないかも知れない。でも、ここにいたい。……ナデシコに、
みんなの所に、嫌がられたっているんだ」

ミサトさん、ありがとう。僕は、ようやくミサトさんのことが分かった。
言葉にはできないけど、遅すぎたけど、ありがとう。
それから父さん、それから母さん、僕を産んでくれて、初めて感謝した。
欲しかったものは、全て手に入れた。
手を伸ばせば、届くことにようやく気づけた。
だから、僕は、エヴァに乗る。
634名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/11/30 01:00 ID:CDTxA+8x
今日ここまで。明日は棚卸なので家にすら帰れない可能性大。

多分、次回で最終回。
『早すぎるさよなら』
>>633
やべ、ちょっと泣けた…
面白いよー。
最終回楽しみに待ってます。
636名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/01 23:40 ID:Vbm3SZKY
仕事場に泊まるなんて最低だと思う……。

感想くれた人ありがとう。

『早すぎるさよなら』

遺跡に入れたのは、奇跡というより、アスカの手引きだろう。
ウリバタケ特製のブースターで、中に先行する。ディストーションフィールドのバリアをATFで中和してすり抜けた。
シンジは、確かにアスカから発せられる何かを感じていた。
言うなれば、使徒が第三に引き寄せられたものと同じだ。
「あっちか……」
上では、バリアーを破りながら、アカツキと争うアキトの姿がある。
アカツキもバカではない。

「これが、古代、いいえ、もっと前の演算機……」
アスカは、その黒い塊を見て目を細めた。
ディストーションフィールドはATFに似た部分がある。まるでATFを科学的に作り出したものに近い。
赤い弐号機は、以前の弐号機とは別物だ。コアは同一だが、木星を統一するための長い年月の中で、ほとんどの部品は
改良されている。
そして、シンジの初号機に手はあまり加わってはいない。
「シンジ、碇ユイと共に……ここで終わらせる……」
アスカは遠い昔を懐かしみ、そして、すぅ、と息を飲み込んだ。
木星の未来をかけて戦わねばならない。
「ミスマル・ユリカ艦長。この真実は、あなた方にとってどうなるかしら?」
「……うーん、ちょっと、難しいかな」
軽く答えるユリカに、アスカは笑った。今から思えば、ミサトに似ている気がしないでもない。
637名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/01 23:50 ID:Vbm3SZKY
僕は、自分という人間が大嫌いだ。

アスカの弐号機と、シンジは対面していた。
お互いにエヴァサイズのモニターで、瞳を確かめ合う。
「ほんとに、バカね……。来なければ、幸せでいれたのに」
シンジは小さく息を吸い込む。
「逃げるだけじゃ、解決しないって気づいたんだ」
アスカは目を伏せて笑った。
シンジは強い。自分と同じく守るべきものを見つけたからだ。
「ATFは心の壁。自己を守りたいと思うエゴと、他者を守りたいという慈悲の壁よ」
「難しいよ、アスカ。僕は、使徒が何かなんてどうでもいい」
「バカシンジ」
「そうだね」
笑い声が響き、そして止まる。
「我は木星連合の女王にして、木星に降立った女神、惣流・アスカ・ラングレー、地球に属する悪魔よ、
雌雄を決する時よ」
「ネルガル社契約社員、碇シンジ、機動戦艦ナデシコ事業部パイロット碇シンジです」
お互いの顔に冷たい笑顔が浮かび、戦いが始まる。
638名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/01 23:58 ID:Vbm3SZKY
草壁の演説が、敵味方問わず、宇宙空間に流れていた。
ナデシコクルーの士気は下がり、木連のパイロットたちの士気はあがる。
罪悪感につけこむ悪魔の演説だ。
「言いたいこと言ってくれちゃって」
ミナトが唇をかみながら、フィールドの展開をかける。
「スバル機、ブースター破損、帰還して下さい」
ルリの冷静な声。
旗色は悪い。
その時、突然モニターにアスカとシンジの姿が映し出された。
「えっ」
「なんだ」
戦場が静まる。

『ほんとに、バカね……。来なければ、幸せでいれたのに』
『逃げるだけじゃ、解決しないって気づいたんだ』

「なぜだ、なぜ止める、北辰」
草壁が怒鳴った。
「アスカ様のご命令なり、草壁よ、貴様はなぜに理解せぬ」
草壁の艦のブリッジは、完全に北辰に制圧されている。
「わ、わたしは木星のために」
「アスカ様は和平をお望みだ」
「火星の遺跡は我らが……」
「救えぬな」
北辰の当身により、草壁が倒れる。
「ラピスよ、この映像を流し続けろ」
三つか四つの幼女が、機械の瞳でコンソールとつながっていた。
639名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 00:07 ID:XTF0Pj3N
初号機の蹴りを、アスカはソニックグレイブの柄で受ける。
「さすが、そのパワーだけは認めてあげるわ」
「ちっ……手加減なんていらないよ」
「じゃ、本気だしてあげる」
アスカは笑って答えたが、十分本気だ。手加減などしていない。一対一の戦いとは、気持ち、感情
が強く作用する。シンジに後は無く、アスカは木星を背負う。
ある意味でシンジに分があった。
「わきが甘い」
ソニックグレイブが、初号機のわき腹を突き刺す。
「ぐっ……うぅ」
シンジの肉体からも血が噴出した。シンジは槍をつかむと、太もものホルスターから取り出したリボルバーを、弐号機
に向ける。わずかに早く、アスカがそのリボルバーに反応して槍を揺らすが、発射された六発の弾丸は、弐号機の腹と肩に命中する。
「でやぁっ」
初号機は弐号機に体当たりをしかけ、距離を取った。
アスカも上がりすぎたシンクロ率のため、エヴァと同じ部位から血を流していた。
「ハハ、シンジ、強くなったわね。こんなに傷をつけられたのは久しぶりよ」
「ハァハァ……、こんな程度じゃ、人は死なない」
シンジは腹を抑えつつ、手のひらに仕込んだ修復用ベークライトで傷口をふさぐ。
640名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 00:17 ID:XTF0Pj3N
火星の周りの彼らは、それを見つめていた。
木星の女神と、地球に現われた悪魔の戦い。
凄絶を極め、血を吐きながらも、アスカは美しい。戦乙女という言葉がよく似合った。

「シンジさん……」
ルリはぽつりとつぶやいた。
レイが艦長代行のジュンの横に立った。
「ジュンさん、行ってきます……」
「行くってどこに」
「碇くんが、いいえ、使徒が呼ばれてるから……」
そして、皆がレイを見た。
『みんな、さよなら……』
レイの姿が消えた。

「やめろぉっ」
アキトのエステがエヴァの間に入ろうとしたが、アカツキがそれを邪魔する。
「まったくキミは、美学を知らないのかな」
「うるさいっ。あんなに、苦しんでるんだ。どけっ」
「優しさで、彼らを止められるものか」
アキトのエステが突入しようとしたが、ATFに阻まれる。
「これは、彼らの戦いなんだ。止められないよ、アスカ女王から直接聞いたんでね。見守る義務がある」
アカツキは真剣な表情で言った。
ネルガルの工作のための会談で、アカツキはアスカと出会い。心の虚無を埋めた。
彼らの残酷な神話の立会人となるべく、シンジを引き取ったのだ。
641名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 00:28 ID:XTF0Pj3N
初号機の左腕が、間接の所で叩き落された。
アスカが槍を捨て、取り出したプログナイフの一撃である。
「うっくぅ……アスカ、僕は負けない」
シンジの腕は、切断されていた。プラグ内に取り付けられた医療装置がシンジの傷口を固める。
血は止まるが、痛みは止まらない。
初号機もプログナイフを抜いた。
「シンジ、楽に逝かせてあげられるわ。やめなさい」
以前のシンジなら泣いてでも許しをこうただろう。だが、シンジは犬を食い、命をつなぎ、そして、
今は仲間を持つ。
「僕は、負けない。もう、自分からも逃げないし、うっ……、ナデシコのみんなを守るんだ。みんなが僕を
守ってくれたから、だから、今度は、僕が守る」
「……覚悟」
アスカの完璧な踏み込みの一撃が初号機の首を刎ねるはずだった。
プログナイフを初号機は、歯で止めていた。ゼルエルを裂いた牙で、ナイフを噛み砕き、弐号機の下腹部には、
深くプログナイフが突き刺さっている。
初号機は、シンジは大きく横なぎに弐号機の腹を裂いた。
「見事……、そのような手でくるか……だが、アタシは木連の女王。この程度で倒れるものか」
「アスカ……、まだだ、僕もまだやれる」
エヴァ同士の頭突きの振動で、遺跡が揺れた。
何度も頭突きを繰り返す。
お互いに腕を上げる力は残っていない。
『やめて、碇くん、弐号機パイロット』
その間に立ったのは、宙に浮かぶレイだった。
642名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 00:34 ID:XTF0Pj3N
「アキト、今すぐナデシコと通信をつないでっ」
ユリカがボソンジャンプにより、アキトのコクピットに入っていた。
「ゆ、ユリカ……でもシンジくんが」
「今なら、まだ間に合うのっ、わたしを信じてっ」

「綾波、なんで止めるんだ……」
「ファーストまで……ふふ、止めないでよ」
『これだと。また間違ったインパクトが起きる……。心は溶け合わない、あなたたちの形は壊れ
させない』
「あやなみ?」
シンジはかすむ目で、レイを見つめた。
レイは、くるりと、赤い輝きを放つ遺跡のブラックボックスを見据えた。
『そこにいたのね、……渚カヲル……』
シンジとアスカが、レイを見つめる。
輝く遺跡が展開していく。バズルを開くように……。
643名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 00:46 ID:XTF0Pj3N
正しい歴史なら、ユリカがはつけにされた形で、未来、そこにあるべきものだった。
ユリカの代わりに、カヲルがそこに磔にされている。
「やあ、シンジくん。また、会えたね」
「カヲルくん、なんで、キミは、分かり合える可能性と言ったじゃないかっ!!」
「こいつ、使徒……」
アスカが傷口を抑えながら、つぶやく。
「僕はね、あの時……死には至らなかったのさ……。ゼーレには、渚カヲルという、サードインパクト
の駒が必要だからね……」
「カヲルくん、いったい、何を……うっ」
シンジは腕の痛みに、顔をしかめる。
「キミが必要とした分かり合える世界は、ここだった。僕はインパクトの時に……使徒であることから溶ける
ことができなかったからね。キミは望んだ世界へ転移し、僕は、キミの望む世界のために、ここにいるのさ……」
「意味が、分からないよ。キミが何を言ってるか」
「サードインパクトでキミは神様になったんだよ、碇シンジという運命を司る神にね」
カヲルは目を見開いた。
「エヴァンゲリオンはまだ生き続けている。キミのママが望み、キミも望み、そして僕と綾波レイ、リリスも望んだ。
僕は地球に古代の種族がいたころにまで逆行して、ここでキミを待っていた」
644名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 00:56 ID:XTF0Pj3N
『そして、わたしはここで、別の世界のわたしをベースに作られたの。あなたと出会うために』
綾波レイという人間は存在しない。だからこそ、ナデシコに乗れた。
地球の反逆者の船に入り込んだのは、遺伝子情報登録がなかったからだ。アカツキは何か関係ありととった
だけだが、それすらも、この運命の鍵だったのかもしれない。
「そ、そんな……じゃあ、僕が……」
「キミたちの生き残りによって、またサードインパクトがやり直せる。さあ、シンジくん決めるんだ。生か死を。
僕が決めたように……」
遺跡のブラックボックスはロンギヌスと同じだ。選ばれた神に突き刺さる。
「碇くん、ダメ、この人の言うことを聞いたらダメなの。だって。あなたの痛みは、喜びは、心は幻じゃない」
「僕は……なんでだよ。みんな、みんな、僕のために……」
アスカが唐突に笑った。
「アハハハハ、だから、何よ?」
「えっ」
アスカに視線が集中する。
「アタシの五十年は本物よ。全チャンネルオープン、木星の民よ、聞け!!」
『我は木星の女王アスカである。遺跡の神の暴走が始まったデータを至急送るが、我はここでこの傲慢なる神を
滅ぼす。地球の民よ、聞くがいい。我らの望むは、お互いの手を取り合う未来なり。血に塗れた歴史の繰り返しでは
ない。我はみの五十年に及ぶ木星の苦心、そして恨み、それらをなくすための布石となる!!
木星の民よ、我が庇護をなくす今こそが、巣立ちの時なり。目を開き、そして未来を見つめよ、これが、我が最後の
勅命である』
アスカはシンジにコミュニケを送り。ウィンクをした。
『バイバイ』
645名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 01:11 ID:XTF0Pj3N
「アスカ、何をするんだ」
「アタシは十分生きたわ。次は、シンジの番よ……しっかり生きて、しっかり死になさい。天才パイロットの
惣流・アスカ・ラングレーのようにね。分かった、バカシンジ?」
アスカは子供の身体のままで生きた。
長く、そして、素晴らしい日々だった。
永遠に老いないというのは、病魔と同じだ。いつか木星連合は、アスカという女神の持つ病により滅びる、とアスカは
考えていた。
「なぜだ、キミは分かり合えたというのに……」
「残念ね、使徒は敵なのよ。それに、未来は、おもちゃじゃない……」
弐号機が遺跡ほATFで包み込む。肉眼で確認できる強いATFは空間すら捻じ曲げていく。
「待て、この遺跡がなくなれば、ここの歴史は、ジャンプはなかったことになる」
カヲルが狼狽する。
「……ママ、十分よ。もう、甘えてる歳じゃないしね」
カヲルは、理解した。
「アスカあぁぁぁぁぁ」
「さよなら、シンジ……アンタは大嫌い。だけど、鏡みたいで、ちょっとだけ大好きだった……」
弐号機はアスカと一体になった。シンクロ率400パーセント。
ATF、木星の民を守るための心と、シンジを守ろうとする心、その二つのATFが空間を破壊し、ディラックの海を
形成する。
「……キミは、永遠に生き続けるつもりかい?」
「何も無い空間にあなたを封印する。シンジとしようと思ってたけどね……全ての人民のためなら、かまわない」
アスカは覇道を極めた。
覇道の行き着く先こそが、王道である。

『碇くん、こんな終わりを望むの?』
「嫌だ、僕は、アスカが好きだ……。さよならなんて悲しいこと、言わせない」
『よかった。それがわたしの大好きな、ナデシコのシンジくんだった』
「綾波っ、何をするつもりなんだ」
『もう一度、会えてよかった。生きて。綾波レイは無数に存在する。きっと、いつか出会えるわ。ここで出会えたように……』
綾波レイは輝き、赤い槍に変化した。
646名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 01:19 ID:XTF0Pj3N
初号機が、ATFの羽で、閉じつつあるディラックの海に飛び込んだ。
「綾波……、ここならフォースインパクトを起こせる……いくよ」
片腕で、投げられた槍は、弐号機ごと遺跡のカヲルに突き刺さる。
その時、フォースインパクトはなった。

何も無い空間。
『シンジ、どうしたいの?』
コアの中のユイが実体となる。
「母さん……だよね」
『ええ』
「ただいま」
『おかえりなさい』
シンジは少しだけ笑った。
「母さん、僕は、人間として生きたい……。もういいんだ」
『……そう』
「僕はこの世界から逃げない。アスカも、僕も、この世界を愛してるんだ」
『こんな冷たい世の中なのに? 孤独に震えて、寄り添ってもいけない世界なのに?』
「それでも、人は暖かい。僕は、暖かいものを見つけた。アスカも、見つけたんだ。僕の現実は、
ようやく始まったんだ」
『もう、いいのね』
「うん、子供じゃないよ」
『さよなら』
「うん……さよなら、もう会えない、母さん……」
ユイは微笑んだ。

この時、碇ユイは神となった。
647名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 01:32 ID:XTF0Pj3N
あの時の神秘的で、そして、一つの歴史の終わった瞬間を、人々は碇シンジ、惣流・アスカ・ラングレーの手記
などから、『フォースインパクト』と呼んだ。
後に『エヴァ戦役』と呼ばれる戦いの終わりである。
648名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 01:33 ID:XTF0Pj3N
あの時、ミスマル・ユリカ、そして天河アキトのボソンジャンプにより、救出されたアスカは、あの後の一時間を生きた。
関係各位に指示を出し、全ての木星の戦艦の攻撃を止めた。そして、静かに息を引き取ったのである。

「わたしは15歳になりました」
シンジの墓に花を供え、ルリはつぶやいた。
あれから、ようやく平和になりつつある。
ルリは軍に就職し、最年少の艦長となっていた。
「誕生日と命日が同じなんて、嫌ですね。ずっと思い出しますから」
手を合わせて、墓石に水をかける。
あの時、戦域に流れたあの様子は、北辰とアカツキの手引きによるものだった。
ユリカとアキトの指示で、ルリはマシンチャイルドの能力を使って、地球と木星全てに
その様子を流した。正直、死にかけた。
アスカの最後を看取ったのもナデシコでのことだ。両軍の全員が、アスカの死を悲しんだ。
それだけのカリスマが彼女にはあった。
「アスカさんの言えなかったこと、伝言頼まれてます……。シンジ、ありがとう、だそうです」
言えなかった。
嫉妬だ。
「では、仕事ですから」
「遅刻はやっぱり不味いかな?」
手にもった、桶を落とした。
「シンジさん……」
「僕が生きてるとまずいことになるしね、ネルガルにいたんだ」
シンジが続きを言う前に、ルリはシンジに抱きつき、大声で泣いた。
「それより大変なんだ。地球に、宇宙から使徒がやってきてる……。ナデシコで、また行くことになるんだけど、くる?」
わたしの返事は決まっていた。
だって、乙女ですから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・バカ。

おわり
649名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 01:34 ID:XTF0Pj3N
一週間で終われました。
風呂に入ってないので入ります。

まだスレ全部使ってないんだよな…。

最後、分かりにくい話でごめんなさい。
今回も感動させてもらったよ。
上手い言い方が見つからんが、ホント面白かった。
職人さんに心からの感謝を。

…ルリちゃんフォーエバー。(それかよ)
面白かったYO!
まさかレイがジョーカー(wだったとは。
わかりにくいってことはなかったよー。お疲れ。
ってか、もしや次も書いてくれるんすか?!
大期待。
完結、お疲れ様でつ。なかなか面白く読めますた。
653名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 01:50 ID:xEHMd53W
完結乙カレー
成長したアスカの決断が泣ける・・・
「フォースインパクト」って、某スレみたいで、
チョト引いたけども。きれいな終わり方だね。
654名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/02 02:07 ID:XTF0Pj3N
>>650
感動なんて……。実はほとんど即興で書いてたしね。
一応終わりとかは考えてたけど、中のは全部思いつくままに。ラストはさすがに
昨日の棚卸の入力作業の時に考えてたけど。
もうちょい悲観的な終わりにする予定だったけど、最後は急遽変更しますた。

>>651
ありがd。
次、というかこのスレが終わりにいけるようにはしたいと思ってる……。

>>652
サンキュー。

>>653
アスカの成長後と、それからシンジの成長過程が書きたかったのですよ。そうなったのは
三日目くらいからだったけど(藁
655名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/03 00:05 ID:MMQmsufd
次は、どんなのがいいかな?
656名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/03 00:20 ID:MMQmsufd
今日は人がいないのかな……。
|Д`)<ボクモイルヨ・・・
>>657
そうか、よくやったな。
次はどんなの書こうか考え中。
ここまで逆行パラレル・EOEアフター・学園?・異世界クロスオーバー
と来てるから……あと何があるだろう……?……
本編分岐・再構成? 俺シンジ? 俺シンジはちょっとなぁ……
イタモノは書けそうにないしね。
俺シンジでも問題ないと思うけど……。俺アスカという試みは……無理かな。
前の選択肢にも出てたねw >俺アスカ
やってみたいなら、とりあえずチャレンジしてみるというのは?>>660

どんなんなるか、チョトどきどき。
>>661
そうね、最後は俺アスカにするか。
明日休みだし、ちょいと考えてみるよ。
>>662
ガンガレ!俺アスカ期待しております
つーか、俺アスカって聞くとなぜかスクライドのカズ某を思い出す…何故?

ところで今回のクロスオーバー読んでスーパーシンジvsスーパーアキトつーのが見てみたくなった…
現行の逆行物をひたすらパロる方向でw
いや、書けとかそういうんじゃなくてふと思っただけっすけどね
>スーパーシンジvsスーパーアキト

ヤパーリあれですか? ライトセイバーつくったり生身で界王拳つかったりする
アキトが、その身に龍を宿すシンジきゅんに挑んだりするのでつか?

でも漏れも読んでみたい……ゴ○ラvsモ○ラ、みたいでちょっと面白そう。
昨日(今日か)は来れなくてゴメンYO…
おお、次のお題(謎 がケテーイしている。
俺アスカ…
楽しみに待ってまつ。無理はせずにがんがって。
666名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/03 23:56 ID:XjP1eTC5
>>663
ナデシコのスーパーアキトってACTIONのしか読んだことない……。
スパシンと一緒なのかな?

>>664
サンダとガイラ

>>665
うん。
七日からちょっと仕事でこれないかも……。

じゃ、書いてみるわ。
667名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/04 00:11 ID:UBKEWIPf
歌を歌うのは趣味だし仕事だ。
『テメーのケツなんか舐めれるかよ、このファック野朗』
日本語訳すればそんな歌詞の歌を俺は歌っている。
フランスツアーは最悪だ。
母国アメリカは最低なファンでうじゃうじゃしてる。フランスの馬鹿は虫がすかない。
日本の馬鹿は臭ぇ。

「おつかれ、今日もクールだったぜ」
と、俺のマネージャーの黒人ボブが言った。
ボブはチンピラ上がりだが、俺の最高にクールなブラザーだ。今は俺のマネージャー兼ドラムだ。
「フランスの馬鹿どもが、セックスとドラッグなんて流行じゃねーよ」
俺の不満は、ファンどもが俺に古いロックな野朗を求めてることだ。
「そういうなよ。お前の魂を聞きにきてるんだぜ」
「ジャパニメーション見ながら言ってんじゃねーよ」
ボブはオタク野朗だ。またエヴァンゲリオンとかいうのを見てやがる。
俺はボブの説教のおかげで、やけにアニメに詳しい。セックスとドラッグは苦手だ。
「ボブぅ、こんな陰気なもん見てんじゃねーよ。クールに行こうぜ、クールによ」
「アニメが一番クールさ」
俺は汗をふきながら、なぜか眩暈がした。
「おい、どうした?」
「いや、頭が……」
俺は目の前が危うくなって、そのまま気絶した。
668名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/04 00:28 ID:UBKEWIPf
『お願い、助けて、誰か……助けて』
呼んだかよ、おい。
俺のデビュー曲『呼ばれたら行ってやる』の歌詞の通り、俺はなんだかここにいた。
いや、気がついたらここだったというべきか。

「だぁっ、どこだここ」
アスカが突然英語で叫んだ。
「おい……アレ、エンジェル……。ジャパニメーションかよ……」
使徒、ガギエルが目の前にいる。
ここで、本当ならいるはずのシンジがいない。
弐号機は船の上で、槍を握っている。
「おいおいクールな夢だな」
ガギエルが噛み付いてこようとする。前に日本のテレビ番組で一緒に釣りをしたマツの言葉を思い出した。
魚は頭と口、特に顎をつぶせば死ぬ。
バッティングの要領で、使徒の顎をつぶすと、それは動かなくなった。
「ハッハー、おっ、女の身体かよ。夢にしちゃ剛毅だな」
アスカが歌いだす。
その様子は、当然記録されていた。
こうして、惣流・アスカ・ラングレーはデビュー戦に勝利を飾ったのである。
669紫蘇ジ:02/12/04 00:28 ID:???
このスレ意味不明
670名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/04 00:36 ID:UBKEWIPf
俺の夢は覚めない。
女の、それもガキの身体に俺はいる。
リアルな夢だが、トイレにいって×××のリアルな感触に酔いしれた後、日本について
俺はこれが現実だということに気づいた。
クールすぎてドラッグでもキメたくなる状況だった。

「アスカ。元気だった?」
ミサトがその辺りにメンチ切りまくっているアスカに笑顔で手を差し出した。
(つーか、なんで日本語分かるんだ、俺?)
「誰だテメー?」
「何よ、その言い方。相変わらずね。あなたの上官になるネルフ作戦部長葛城ミサトよ」
ミサトは苦笑して言った。
なかなかクールな女だ。特に乳がいい。乳はでかいに限る。そういえば、ボブはこの女のファンだった。
ボブが売上金の一部を使って、これの人形を映画会社に作らせていた。
「えーと、悲劇の天才パイロット、トラウマだらけの惣流・アスカ・ラングレーよ。よろしく」
とりあえず女言葉を使う。
「なんか変なものでも食べたの?」
「とびきり濃いプルトニウムさ」
「……なに言ってんの?」
「笑う所だぜ、ハニー」
671名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/04 00:40 ID:UBKEWIPf
>>669
そうか。よくやったな。

こんなんダメ?
お疲れです
しっかしこう来たか…
673名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/04 00:53 ID:UBKEWIPf
>>672
どうだろう?
ダメならダメと言ってくれ……。
宮村優子は歌が下手です
>>1は子連れ狼。
>>673
駄目じゃないよ。俺アスカの設定もキャラも良いと思うし。
ただ今のところは判断保留。今の段階じゃなんともw
続き期待してるっす。
ダメな気がしつつも続き

日本が夏の国だとは……。
とりあえず、下着のつけ方は覚えた。

とりあえず、あまりにもこのアスカとかいうガキのセンスが悪かったため、服を買った。
小生意気なシャンプーみたいな格好してみるのも悪くない。
「で、あんたと同居するわけか?」
ミサトは明らかに様子のおかしいギャルになったアスカを睨んだ。
「そうよ。それより、そのスカート短かすぎるんだけど。どうしてツインテールなの?」
「これがウケる秘訣なんだよ。ドラッグとロックなんか流行じゃねぇだろ?」
「……別にいいけど」
ミサトはため息を吐いた。
「まっ、いっか。シンちゃん、こっちが話してたアスカよ、これから一緒に住むから、挨拶しなさい」
現われたのは根暗主人公だった。
「あ、あの、い、碇シンジです。よろしく」
「ああ、ヨロシク。辛気臭いツラだな、お前」
「うっ、あっ、ご、ごめん」
ボブのガキのころにそっくりだ。あいつはいつも白人を暗い目で見てやがった。
「謝るなよ……。まあいいか、とにかく遊びに行こうぜ」
とりあえず、一人で街の中ふらふらするよりはマシなはずだ。
>>676
サンクス。
とりあえず今日はもう寝ます。
おおお…
カッ飛んだアスカかっくい〜
当方はこういうノリ好きなんで、できたらアスカはこの線で
続けておくんなまし。
アスカとシンジが街で誰と会うのか期待しつつ。次の展開待ってます。
煙草を吸いながら、アスカはびくびくしているシンジに冷たい目を向けた。
「オメーなぁ、そんなにビクつくんじゃねえよ」
「だ、だって、先生とか、みんなに見られたらどうするんだよ」
街中でアスカは目立つ。ギャルでなよなよしい少年を連れていればそれもそうだ。
デニスホッパーが吸いそうな洋モクを咥えて、アスカは街中にメンチ切りまくっていた。
「お前は、ええとシンジ、お前はもう少しクールにいけ、クールによ」
「な、なんだよ、それ」
「つまりな、そのダサすぎる格好どうにかしろって言ってんだよ」
シンジはアスカに手を引っ張られて、何やら怪しげな服の売っている店へと連れていかれた。
古いタイプのバンドマンが店員である。店員は、当然着古したハードロックカフェのTシャツを着ていたし、擦り切れたリーバイス
もはいていた。さらに言うなら、変な長髪でサングラスをかけている。
シンジは改造された。
外見だけ。

ごめん、今日はこれだけ。
今は格好だけだがいずれ中身も改造してほすい
シンジ改造カコイイ
 
 シ ン ジ 改 造 っ す か ? !

続きが激しく気になる!!
このままシンジまで”こう”なったらどうしよう(w
でもリアル世界も大事。職人さん、無理せんでね。気長に待っとるから。
昨日は何もなかったのか…

いや、俺は待つね!!
職人さんガンガレー
「おう、シンジ、男前になったじゃねーか」
アスカがシンジの背中をバンバン叩く。
シンジはものすごく嫌な顔をしていた。
そう、黒いラメシャツにやけに角張ったジャケット、今時見ないサングラス、まさに全盛期の
キッカワ・コウジである。
「な、なんだよ、これ」
「クール……ジョン・トラポルタみてぇだ。なんか楽器できるか?」
「えっ、あの、チェ、チェロを……」
「意外とクールだな、チェロってことはメタルか?」
シンジは眩暈がした。チェロ=ヘビメタなんて、ブラインドガーディアンでも好きじゃなけりゃ分からない。
「支払いはカードで」
アスカは普通にカードを渡してそれを買っていた。
シンジは、ため息を吐きながらも、プレゼントだと思うとドキドキしていた。
14才、難しい年頃だった。

「ぶはははは、シンちゃん、なにそれ? キッカワコウジの物まね!?」
盛大に笑い転げるミサト。肩を震わせて後ろを向いたマヤ、感動する青葉、普通に引く日向、眉間に皺をよせるリツコ。
それぞれの顔が、この変化の感想だった。
発令所に来るまでに、シンジは何度か逃げ出そうとしたが、アスカにガードされていた。

仕事が腐るほどたまってきた……。
家で修理残業なんぞしておれん……。

もう寝る。
明日はたくさん書きたいです。
復活!!
「普通に引く日向」がなんかワロタ
アスカ・青葉>ロック談義で意気投合、ところが、他人には分からん微妙な音楽性の違いからつかみ合いの喧嘩へとか期待。

気長に期待、気長に次回を待つ。
続き読みてぇ〜
職人さん待っとるよお。カムバック!

青葉との絡みもありそうだが、その前にミサトがノリノリで染まりそうな罠。
690カロ持:02/12/09 12:21 ID:???
ところでシソジ君はどこにいったんだい?
准将の兄がレイ君にひっぱたかれてたゾ?

ちなみに俺は加持じゃない「カロ持」だ。
洋モク、コイーバ?

続き期待して待ってます。
職人さん復帰期待sage
続きが気になってしょうがない。
693名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:05 ID:zboG2pdP
忙しかった。そして女神転生も面白かった。

ユニゾンにて使徒殲滅。
それから火山に潜ったり色々あった。
「アスカ、学校行かないの?」
「何が楽しくて学校なんか行くんだよ」
シンジの問いに、アスカは何やらギターをいじくりながら答えた。
アスカは最初学校へ行ったが、なんだか知らないうちにケンカをして今では引きこもって、
作曲活動をしている。
シンジも最近はアスカになれてきていた。
「でもさ、一応行かないと……中学生なんだし」
「好きで中学生なんかやれるかよバーカ。クールじゃねーな」
シンジがアスカを睨む。
「お前もサボれよ。別に学校好きじゃないだろ」
「そ、そんなことないよ」
「それともアレか、綾波に会いたいだけか」
シンジの顔が赤くなり、アスカは口笛を吹いた。
「よし、俺も学校行こう」
「あ、アスカ」
シンジは失敗したことを悟った。
694名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:12 ID:zboG2pdP
洋モクをくわえながら、アスカは恐ろしく短いスカートで歩いている。
制服を見た瞬間に『ダセぇ』とつぶやいたアスカが、勝手に改造したものだ。
「学校では吸わないでよ……」
「分かってるよ……テメーは俺のマミーか」
「アスカのお母さんってどんな人」
「クソッタレのファック野朗だ」
即答したアスカに、シンジは目を丸くした。
「15で俺を産んで、それからコールガールになって、ケチな売人の愛人になったのさ。俺も十歳の時に
飛び出したからな。十年以上会ってねーよ」
「そ、そうなんだ……」
「オメーのママはどんなのなんだ」
「僕が生まれてすぐに、死んだんだ……。写真も無いから、……知らないんだ」
「そうか、まぁお前は生きてんだし喜んどけ」
「うん」
特に話すこともないまま、無言で歩いていた。
ケッタクソ悪い話だ。母親なんざ、会いたくもねぇ。アスカは唾をはくと、煙草もすてた。
祝 復活!
696名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:22 ID:zboG2pdP
アスカが綾波にあって、実際に見た感想は『クールなパンク女』だった。
「よぅ、アヤナミ、今日もクールにキメてんな」
教室につくなり、因縁をつけるような態度で、アスカはレイの背中を叩いた。
爽やかな朝の教室は、アスカの出現により空気が凍る。
転校初日の教師と生徒を巻きこんだ大暴れが後をひいていた。
「弐号機パイロット……おはよう」
「徹夜あけだからな、クールな朝だぜ」
「……」
「それとな、アヤナミ、シンジがお前のこと好きみたいだからなんとかしてやれよ」
と言って渡したのは、コンドームだった。
さらに教室の温度が下がる。
「あ、あ、アスカ……な、なにを」
「なにって、アヤナミなら分かるだろ。何も知らないシンジに教えてやれよ」
アスカは普通だ。しかし、ここはアメリカじゃない。
「せ、性交渉は禁止されてるわ」少しだけ顔の赤いレイ。
「いいじゃねーかそんなもん。クールにいこうぜ」
「や、やめてよアスカ。ひどいよっ」
アスカはシンジを頭突きで黙らせる。
「つーか、お前もシンジのこと好きじゃなかったのか?」
「別に、碇司令の子供としか思ってないわ」
「じゃあ、あのガードマンみてぇなオヤジならオーケー?」
「命令ならそうするわ」
その時、シンジが叫んだ。
「うわああぁぁぁぁアスカのバカアァァァァ」
「お、おい、どこ行くんだ」
走り出すシンジをアスカは追いかけた。
697名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:29 ID:zboG2pdP
「い、意外に足早いじゃねーか」
シンジを追いかけて、アスカは走る。
シンジは学校を飛び出して、そのままどこかへ向かって走っていた。
アスカはシンジの後姿を追いかけながら、昨日の酒を嘔吐する。
「うっうえぇぇぇ。早すぎだぞ、あいつ」
隣を横切ろうとしたサラリーマンにケリを入れ、自転車を奪うアスカ。
「すまねぇ、この金で新しいの買ってくれ」
サラリーマン(>>695)は何が起こったか分からないが、投げられた万札にとりあえず納得した。
自転車で追いかけると、少し先でシンジはヤンキーにからまれていた。
「おーい、シンジ大丈夫か」
アスカが言った時、シンジがヤンキーに胸倉をつかまれていた。
「殴れ、シンジ」
「アスカっ、そんなこと言われても……」
「さっきの気合はどうした。んなことだから親父に女取られんだよ」
アスカの呆れ顔にシンジはキレた。思いっきりヤンキーの顔面を殴る。
アスカも自転車を降りて、それに加わる。
698名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:39 ID:1vHrljXd
結局、警察の介入で乱闘は終わった。
結果、碇シンジ中破。アスカ、凶器を使ったことにより圧勝。
普通、人は他人に暴力をふるうことに躊躇するが、アスカは近くの楽器やからかっぱらって
きたギターで、ヤンキーの頭を殴っていた。
「あんたたち。何やってんの?」
ミサトの説教にも、アスカとシンジは笑いを抑えるのに苦労しているようだ。
「……まっ、いいわ。勝ったんだし。ケンカする時は相手を再起不能にしなさい」
ミサトの言葉にアスカが『クール』と返す。
「それじゃ解散していいわよ。今日はなんかご馳走してあげるわ」
ミサトは何やら満足そうだった。

「アスカ、僕もクールになりたいよ。絶対ね父さんなんかに綾波は渡したくない」
シンジはボコボコの顔で、そう決意した。
「おう、がんばれよ。おーい、アオバー」
アスカし青葉の姿を見つけて、何やらマニアックな会話を始めた。
以前に、青葉とアスカはチャットで熱い音楽論をしつつケンカしていた。
「碇くん……」
「あ、綾波」
レイはボコボコのシンジを見つめていた。
「これ、弐号機パイロットに返しておいて」
シンジはコンドームを受け取ると、それを硬くにぎりしめた。
「綾波、僕は……父さんなんかより、ずっと綾波のことが……」
「……さよなら」
699名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:48 ID:U9G19QG/
そして数日後、シンジはやはりアスカの裸を覗いていた。
別に気にしないアスカが悪いのであって、決してシンジは悪くない。
胸を丸出しで歩いているアスカが悪いのである。
「テメー、また勃起か!!」
「あ、アスカが悪いんじゃないかっ」
落ちてくる豪快な使徒を倒したりした時から、シンジは変わりつつあった。
人付き合いというより、以前みたいに人の顔色をうかがわなくなった。
そんな顔になるとアスカが殴るのだから仕方ない。
ミサトは賑やかになった家を、穏やかな目で見つめていた。

しかし、鈴原トウジが三号機に乗ることになるのは、確実に近づいていた。
700名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/11 00:50 ID:U9G19QG/
今日はここまで。
明日からまた来れない日が続くがもうちょい待ってて。
来週の月曜には戻れるから。

待っててくれた人ありがと。
しかし女神転生は面白い。×箱買ってよかった……。
ふっかつぅぅぅぅぅぅぅう!!!!!(乗り遅れたー、>>695さんがウラヤマスィ)
待ってましたYO!!
っつか、明日からまた、って…(涙
まあ年末だし仕方ないよね。忙しい中書いてくれる職人さんに感謝感謝。

ここの職人さんの書くキャラは毎度カコイイなぁ。
今回はアスカ主役だけど、シンジもすごくイイ。レイはどうなんのか。
そしてやはり「命の選択は」は避けられないのですね…

女神転生…「ペルソナ2 罪/罰」と「ソウルハッカーズ」はやったけど
本家はまだやったことない。今の最新作ってなんだっけ…
アスカの姐御カッコいいっス!
もういくつ寝ると月曜日…
待つのはしんどいが、それもまた楽しみのうち。
意味ないかもしれんが、保全。
続きがたのしみだのぅ。

オッサンな漏れは、FC版の女神転生2が一番好きだ(w
705名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 00:52 ID:L1o5VpQf
メガテンクリアしますた。
微妙な内容でテンションダウン……。
みんな死ぬのかよ……。

『もしキミが僕を愛してくれたら』
と、アスカは英語で歌う。
舌打ちをして、この曲もダメだと気づく。ここに来てから作曲はさっぱりだ。
「それ、なんて歌なの?」
「英語くらい理解しろよ」
アスカは煙草を灰皿に押し付けると、次の煙草に火をつけた。
シンジは何も言わない。言っても無駄なことかは分かっている。
「……まー、アレだ。どうしょうもない馬鹿が女とイチャイチャしたいけど、そんな勇気もなくて
うじうじ妄想してる歌ってとこだ」
「うっ、嫌な歌だなぁ。アスカにしては珍しいね」
「あのなぁ、俺だっていつでも自信満々じゃねーんだぜ。それよりテメーのアヤナミはどーなったんだ」
「あ、綾波のことは関係ないじゃないか」
「いいけどな。使徒、まだ来るんだよなぁ」
「うん、嫌だよ。人に死んでほしくない」
こいつ変わったなぁ。
などと俺は思った。
706695:02/12/17 00:58 ID:???
再び 祝 復活(w
707名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 00:59 ID:L1o5VpQf
いつものようにその日はやってきた。
シンジはアヤナミのケツに夢中で、学校ではアヤナミに近づくチャンスを伺っているだけだ。
あいつの成績は落ちた。
あん? 俺の成績?
たまにしか行かねぇし俺は才能あっから関係ねーよ。

「父さん、アレに僕たちと同じ子供が乗ってるんだろ」
シンジの額に青筋が浮かんでいた。
『そうだ、シンジ』
「僕は嫌だ、人殺しなんかしたくない」
『やらなければお前が死ぬぞ』
「僕が死にたい訳ないじゃないか。畜生、やってやる……』
シンジがこんな反応をするのには訳がある。

「オメーよ、そんなに親父がコエーのか?」
「……」
 シンジはいじけてゲームの世界に戻る。
アスカは頭をバスタオルでごしごしやりながら、乳丸出しで牛乳を飲む。
「オラ、テメー都合悪くなったら黙ってんじゃねーぞ。オメーのその反応は完全にクールでもなんでもねぇ」
「……だってアスカがそんなこと言うんだもん」
「だもん、じゃねぇっハゲっ!!」
「ハゲってなんだよ!!」
「あのなぁ、テメーは根性足りねーんだよ。親父が嫌いだろ、今もアヤナミの乳もんでんじゃねーか」
「アスカっ」
シンジが立ち上がり、アスカと睨みあう。
708名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 01:09 ID:L1o5VpQf
「あぁ、コラ、なんだその目は?」
アスカの凄いメンチにシンジも目を合わせる。
「綾波のこと何も知らないくせに」
「オメーも大して変わらないだろーが」
「でも、綾波は、……僕は綾波が好きなんだ。それなのに、なんでそんなこと言うんだよ。ちっとも
アスカは優しくないよ、っていうか残酷すぎるじゃないか」
「うっせぇっ。テメーは好きだって俺に言うだけで何にもアクションしねーだろーが」
アスカは意地悪く笑うと、シンジを突き飛ばす。
シンジは唇をかんでそのイジメに近いアスカの恫喝に耐えている。
「お、コラ、何とか言ってみろよ」
「アスカ、僕は父さんが綾波とそんなことしてたって綾波が好きなんだ。アスカ、それ以上言ったら殴るよ」
「やってみろや。テメーの好きな綾波は親父の……ウゲェッ」
腹を殴るシンジ。普通は顔だろう。
「テメーっ、ぶっ殺す」
 アスカのキックがシンジの顔面にキマる。
乱闘。
決着をつけたのはアスカの回し蹴りだった。シンジはアスカのそこに意識をうばわれ、沈んだ。
「ハァハァ、思いっきり殴りやがって。そんなガッツあんなら親父ぐらい殴ってみせやがれ」
「あ、アンドロメダは卑怯だよ……」
709名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 01:21 ID:L1o5VpQf
と、いうようなことがあり、シンジは反抗期を迎えていた。
今まで抑えられていた性欲や、反抗の種がアスカにより強制的に発芽させられたのだ。
夏休みに突然ヤンキーになるのと同じだ。

「父さん、僕がパイロットを助けたら、綾波を渡せ」
アスカは苦笑した。
シンジは、キレると素直なことを言い過ぎる癖がある。馬鹿だ。
「言っちゃったよ、あの馬鹿。おい、来るぞ」
「アスカ、援護お願い」
「おうよ。アヤナーミ、シンジの姿、股熱くして見とけよ」
もう無茶苦茶だ。
だが、アスカが言った瞬間、弐号機の喉に三号機の腕が絡みつく。
「くそっ……」
「アスカ、もう少し我慢して」
 シンジは三号機の腹に蹴りをくれると、ナイフでエントリープラグの位置をえぐろうとしている。
「ぐ、くそ、無茶苦茶言うな、クールじゃねーぜ」
シンジはオオォォォとか叫んでいる。
『ダミーに切り替えろ』
『ダメです。ダミープラグ、初号機が受け付けません。依然シンクロ率上昇。シンクロ率、400パーセント……』
マヤの声が響き。そしてまた響き渡るゲロの音。聞かされる方はたまらない。
「くそ、目が見えなくなって……」
アスカの視界がかすむ。こんなのは、ファンに飲み屋で絡まれた時以来だ。
アスカは気を失った。

710名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 01:30 ID:L1o5VpQf
暗い所に俺はいた。
懐かしい俺の身体だ。
香港で彫ったなんとかいう女神様のタトゥーは最高にセクシーだ。
「あんた、どうして辛くないのよ」
ふと見ると、三角座りで後ろを向いてる自分っていうかアスカがいる。
「テメー、アスカだな。なんだ俺死んだのかよ。クソッタレが、まだマライアに一発キメてねーのによ」
「なんで辛くないのよ。あんた世界にたった一人なのよ」
「だから何だってんだよ。テメーはロックが分かってねーな」
「あたしは辛かった。毎日限界だった。一人は嫌、自分が見えるから、嫌なあたしが見えちゃうの。お願いだから、誰でも
いいから好きっていってよ」
「嘘でいいなら言ってやるよ。テメーは何がしてーんだよ。誰からも好かれたいってか?」
「嫌なの、もう捨てられたくないから」
「あのな、世間なんざ誰もテメーにかまけてねーんだよ。ったく、そんなにかまってほしけりゃ、ヒットチャート沸かせてみろよ。
クールにな」
「あんたなんか大嫌い」
「そりゃありがたいね。クールにキメろよ。小生意気なシャンプーみてーにな」
あの二人組みの馬鹿が、ホテルカリフォルニアをクソだって言った時は俺も胸がスッとしたもんだ。
俺はまた気を失った。
711名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 01:38 ID:L1o5VpQf
目を覚ましたに病院のベッドの上だった。
「おう、おはようアヤナーミ」
「……おはよう」
「そういや、シンジどーなった?」
「……エヴァに取り込まれたわ」
アスカがレイの胸倉をつかむ。
「シンジで何回オナニーした?」
「なっ、何を」
「別に、聞いてみただけだ。クールに帰ってくんじゃねーか、あの馬鹿。で、あの三号機に入ってた
ヤツは助かったのか」
「ええ、足を失ったようだけど」
「そうか、ラッキーだな」
生きてんならそれでいい。
俺はアヤナーミが三回はオナニーしたと見当をつけながら、アヤナミに煙草を買いにいかせた。
アスカの馬鹿はどっかでこれを見てるんだろう。
なんだかムカつく。
俺は何があってもあんな訳の分からん終わりには行かせない。何より、俺はまだガキのころに憧れた
ロックスターに勝ってないからだ。
712名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/17 01:40 ID:L1o5VpQf
はい、今日はここまで。
久しぶりの休みだし、ゆっくり寝よう。

DVD借りたから、明日は一日映画の日にしよう。
待っててくれた人サンキュ。
なんか聞きたいことあったら言ってね。
そろそろスレもちゃんと終わらせたいしね。
職人さんキター!!!
お休み早々書いてくれてありがとうです。

アスカ、ってか”俺”がめちゃめちゃカコイイ、いやクールっす。
「ヒットチャート沸かせてみろよ」に惚れますた。
自分の中では、このスレ2番目の中の”僕は絶望したままでいい”に次いでキた台詞
(かたよってんな)

毎回乙です。続き期待してます、ガンガレー。
いいねぇ、このスレ
最初から全部読んでみたけどオモロイわ
即興で書いてるとは思えんほどデキがいいし
なんつーか皮肉と毒が効いてるとこがなんか好きだ

正直、ファンです
職人さんがページ持ってたら探しに行きますよ、ええ(w
715名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/18 00:05 ID:Fxc5t9dJ
>>713
感想サンキュ。
この話は年内に確実に終わるし、それでもまだ容量残りそうだな……。困った。
『俺』のモデルはなんとかいう海外のミュージシャン。別にファンじやないけど。

>>714
ありがと。誉められるとくすぐったいね。
ページは持ってないけど、一応書いてはいる。こんなの書いてるのは秘密ね。
716名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/18 00:13 ID:Fxc5t9dJ
俺はいつものようにギターをいじくっている。
チューニングの最中に、弦が切れた。クソッタレめ。

シンジが消えて三週間、レイはどこかざわついた気持ちだった。
アスカはいつもの態度のままで、ミサトはふさぎこんでいる。わたしがしっかりしてたら、とか
言って酒を飲むからだ。付き合っていたリツコやマヤも、今は悲痛な面持ちでそれを見守るだけだ。
ネルフで、ジオフロントでアスカはギターをひいて歌う。
隣近所を気にせず練習できるからだ。
ギターは格闘技に似ている。一日でもひかなければ、とたんに下手になるからだ。
練習を終えて帰ると、ミサトがテーブルの上でゲロをぶちまけていた。
「おいおい、ミサト、テメー大人だろうが」
「アスカ……ごめんね」
ゲロは酒だけだ。何も食べずにブランデー飲みまくったのだろう。
「ったく、バカが」
アスカはミサトの口元を拭き、服を脱がせると、トイレで全部吐かせた。喉に指を入れて、無理やり
嘔吐させる。それから水を飲ませて、服を着せて寝かしつけた。
ベースのベンジャミンにも同じことをさせられたのを思い出す。
「ファック……」
ミサトは元来そんな女ではない。家族ごっこが、いつしか本物になっていた。それに対しての後悔だ。
アスカはため息をつく。
アニメはクールじゃない。
717名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/18 00:40 ID:Fxc5t9dJ
ここ、どこだろう。
僕は気が付いたにここにいた。
僕は椅子に座ってチェロを持っている。
前を見ると、アスカがいた。いつもの頭悪そうな短いスカートとツインテールじゃない。
なんだか別人みたいで、最近忘れてた女の子を確認できた。なんか、アスカじゃないみたいだ。
「アスカ、ここどこ?」
「あんたなんかに、アスカなんて言われたくない」
口調まで女の子だ。クールじゃないなぁ。何かおかしいものでも食べたのかな。
「どうしたんだよ、ロック辞めるの?」
「あんた、なんでそんなに楽しそうなのよ。いいこと教えてあげる。鈴原は右足なくしたのよ。あんなに
頑張ったのにね」
「よかった死んでなかったんだね。頑張ったかいがあったよ」
「あ、あんた、なに言ってんのよ」
「足なら大変だけど大丈夫だよ。死んだ訳じゃないもん」
「ないもんじゃなくて……」
「アメリカだと万引きで撃ち殺されたりするんだよ。それを考えたら生きてるだけでもいいと思うけど」
僕は、前に人が傷ついたらと言った時に、アスカに殴られたんだ。
僕は頑張るしかないんだ。でないと、人が死ぬ。死ぬのは最悪だ。クールじゃない。
「バカシンジ」
「アハハ、ダサいけどなんか可愛いね。そのフレーズ」
「あたしがいたから上手くいかなかったの……」
「何言ってるんだよ。僕はアスカとあえてよかったって思うよ。僕に色んなこと教えてくれたし、アスカ
がいなかったら、僕は前みたいに逃げてたと思う」
718名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/18 00:43 ID:Fxc5t9dJ
「なによ、それ……、あたしがいるから……」
「だから何言ってるか分からないよ。もし、さ、アスカが女の子らしかったら僕も好きになってたかもしれないね。これで
満足でしょそろそろ変な遊びやめようよ」
僕は訳がわからない。
「嫌、……アンタまで、アンタが一番悪いのに、なんでアンタまで……」
「一番悪いってなんだよ……。アスカ、泣いてるの?」
驚いた。アスカが泣くなんてジミヘンが復活でもしない限りないと思ってた。
「アンタは変態で、人の心も分からなくて、自分に優しくしてほしいだけで」
なんだろう。アスカじゃないのかな。もしかして双子? な訳ないか。
「あの、アスカ、それは当たってると思うけど、僕は、もうそんなの嫌なんだ。アスカを見てて
分かったんだ。友達だったら、それくらい許してよ。僕もアスカの嫌な所、文句は言うけど許すから」
「うるさいっ。アンタなんか顔も見たくない」
「アスカがいないと僕も楽しくないよ」
綾波に言うための口説き文句だったのに……もったいないなぁ。そうか、リハなんだ、これ。
「そんなの、嘘よ……あんたは一人でも……」
「一人も好きだけど、アスカがいないと寂しい。僕はどんな時にキミに会っても、キミのことが好きだったと思う……」
綾波、この一言で惚れてよ、お願い。たとえ処女じゃなくたって……。
「シンジ……?」
「どんなキミでも一緒にいたいんだ」
「嘘、絶対そんなことできない」
「努力する」
僕はにこっと笑った。アスカ曰くこれで母性本能をどうこう。
あれ、気が遠くなる……。
719名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/18 00:58 ID:Fxc5t9dJ
「シンちゃん!!」
シンジは全裸でミサトに抱きしめられていた。
「あれ、ミサトさん……おっかしいなぁ」
「ようシンジ。ようやく戻ってきやがったな」
アスカがなぜか勝ち誇っていた。
「アレ、アスカだよね」
「他に誰がいんだよ」
「よかった本物だ……」
シンジはそれから、レイにこの手で告白したが、会話が弾まず途中退場になってしまった。

「テメー、俺のロック魂見せてやる!!」
なんだか精神攻撃にかかっていたアスカは途中でブチギレた。
「このヤロー、前の嫁のこと思い出させやがって!!」
使徒は無事に殲滅された。
発令所に戻ったアスカは、とりあえず青葉をぶちのめし、注射をうたれて拘束された。
残りはあと二、三匹だろう。
720名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/18 01:00 ID:Fxc5t9dJ
今日はここまで。
ちょっとラヴ米風味でした。

明日は仕事か……。
とりあえずぶちのめされた青葉・・・(w
更新! 乙です〜

>〜アニメはクールじゃない
何かどきっとした。うまい。
>714さんも書いてるけど、皮肉というか、毒というか、
楽しくてノリがいいんだけど、時々その「表」が裂けて、ひやっとする向こう側が
見える感じ。そこにぐっと引っ張られる。…訳わかんなくてスマソ。マンセーしたいんだけど
自分にはうまく言えないです。ただ、どの話も何度でも読み返したくなるってのは、確かです。

シンジ、いい感じに影響されてるようで。彼が告るのを見る日が来るとは。
そして一行で無事殲滅される使徒…w

スレ、大変なら無理に埋めんでも。
このままで文句なしに超良スレ認定確実でしょうから。
…でもまだ何か新たなネタがあるなら読ませて頂きたいです。読者の欲望に限りなし。
>>721
青葉好きなんだけどね。

>>723
サンキュー。
残ったまま保全はちょっと。仕事忙しかったりしたら辛い期間だから……。
使徒戦は短くまとめるには辛いからね。
自分的にはナデシコのが書いてて一番まとまりがあったかな?
初号機は凍結されていない。
オッサンはどうにも不機嫌そうだ。雰囲気に出てる。素直な親子だ。
俺はというと、アヤナーミと会っている。パンクな女だ。
部屋もクールだ。

「弐号機パイロット……」
「なんだよ、部屋に誘っといてそりゃねーだろ」
クッキーの一つも出ないとは斬新なインビテーションだ。煙草を吸いながら、アスカは空き缶を灰皿にする。
「で、用ってなんだよ」
「……なぜエヴァに乗るの?」
「あ、別に理由はねーな。それが流れだし、クールだからだ」
「クール?」
「そうさ」
「どういう意味?」
アスカは小さく笑って、次の煙草に火をつけた。洋モク、ブラックデスとかいう変な煙草だ。
「知らねーよ。なんとなくいい感じの時に使うクソッタレな単語さ」
ファックを使うまでも無い時はクールでいい。
アスカはげらげら笑ったあとで、前髪をかきあげる。
「シンジが心配なんだろ。俺に取られそうで」
レイの表情がかすかに変わった。
725名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 00:14 ID:awmUQUv2
さげ続けてた……。

アスカはふーと煙をレイに吐きかける。
「……」
レイがアスカを睨む。
「素直だな、ここの連中はよ」
「碇くんは……」
「オメーしか見てねーよ。あいつはファックな馬鹿だ。最初はアヤナーミがお母さんみたいだ
とか言ってて、今はたまらなく好きなんだそうだ。学校行ってもオメーしか見てねーだろ」
レイはそれに気づいていた。大抵は近づいてきて、テンパった顔で世間話をし、それからすごすごと
退散していく。
「どうして……」
「さーな。最初は親父が優しい女、まあジェラシーだ。それから、あいつはなんか知らないが、お前が好き
になっていった。理由なんてねーわな。ただ、オメーのこと女神様だとでも思ってるみたいだぜ」
レイは顔を赤くした。
「まっ女神はオナーニなんかしねーけどな。で、碇の親父とはキメてんのか?」
「……」
沈黙が返事なのだろうか。
アスカにとってはどうでもいいことだ。
売春婦に惚れて銀行辞めて、コンビニ開いてるバカもいる。どんな世の中でもバカは幸せだ。
だからこそ、馬鹿を好きになる。
「わたしは……」
「別にいいぜ。若いんだしゆっくりやれよ」
素直な馬鹿だ。だからこそ、俺はこんなに肩入れしている。
726名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 00:28 ID:awmUQUv2
シンジは今日も何やらアヤナーミを口説く方法を考えていた。
最近、リツコの視線が厳しい。
「よぅ、リツコ。何シンジ睨んでんだ」
俺は盛大にメンチ切りながら微笑んだ。
「うっ、あ、アスカ……。別に何でもないわ」
ネルフは面白い。生臭いやつらばっかりだ。俺もだがな。
「碇のオッサンもその息子もアヤナーミに夢中で悔しいのか。なんか歌ってやるよ」
当然俺はギター装備だ。魂とは言わないが、これがないとしまらない。
「……ロックは好きじゃないわ」
「違うぜ、失恋の歌が嫌なんだろ」
俺はいつものようにリツコに嫌がらせをする。この手の女はどっかで泣かさないと、売上金持ち逃げ
したり、ヤクの売人に入れあげたり、突然刺青入れたりする。前のマネージャーもそんな女だった。
「アスカも、大人をからかうもんじゃないわよ」
「誰がからかってるって?」
「アスカ……」
「どーでもいいがよ、使徒ってなんなんだ? さすがに俺だって疑問に思うぜ。どういう理由でここに
来てるんだ。あと、テメーら初号機になに期待してんだよ」
「っ、アスカ」
この女、撃つつもりだ。ヤベー、調子に乗りすぎた。クールな状況だ。
「いいけどよ。捨てられるの前提で男に入れあげんなよ。絶望してる自分が好きなんだろ。パンクな女だ」
「……」
俺はリツコの顔面を殴った。取り出したのは携帯電話だったのに……。
そんなこんなで、俺は拘束された。
727名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 00:35 ID:awmUQUv2
「惣流・アスカ・ラングレー、キミは何を知っている」
ゲンドウの声に、アスカは煙草をくわえて火を点けた。反抗的な態度だ。
「別に、なんにも知らねーよ」
「チルドレンから外してもいいんだぞ」
「勝手にやれや。それとも息子にアヤナーミ取られるのがいやか?」
「セカンドチルドレン、場所をわきまえろ」
「使徒ってあと二つくらいで終わりだよな」
ボブの言ってたことを思い出す。たしか、この辺りでテレビのは終わったはずだ。
「セカンドチルドレンを解任する」
「クールだな、オッサン」
俺はこうしてドイツへ強制送還されることになった。
クソッタレが。
728名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 00:46 ID:awmUQUv2
「アスカ、嫌だよ。僕は、アスカともっと……」
「シンジ、死んでも死ぬんじゃねーぞ。お前がアヤナーミと一発キメるまでぜってー死ぬな」
涙ぐんでるシンジの手をアスカは握った。
「僕は、僕は、アスカがいてくれたから……」
「へっ。バーカ、俺はな、呼ばれたらすぐかけつけてやるよ」
俺のデビュー曲だ。
別れた前の嫁のプロポーズに作った歌がブレイクした。
別れたが、あの気持ちは確かに本当だった。それは今も同じだ。
「神様はな、いつだってギリギリの時に微笑むのさ。じゃーな、アヤナーミと一発キメろよ」
俺は振り返らなかった。
煙草がクソ不味い。
吐き捨てて、隣の黒服に連れられて空港へ向かう。
空港で、俺は次のドイツ行きを待っている。
畜生が……。いつだって、俺は必要な時にいない。
嫁と別れたのは、それが原因だった。俺はロックスターになりきってた。大切なのはロックじゃない。
セックスとドラッグはロックでもなんでもない。誰かのために叫んでやるのがロックだ。

使徒襲来。
「黒服ぅ、テメー、俺をネルフへ連れていけや!!」
「そんな権限は私には存在しない」
「テメー、死ぬのが怖いんだよ、俺は!!」
「セカンド……?」
「あいつらが死んだら俺は死ぬまで後悔するし、テメーもそれは同じだ。どうするよ?」
黒服(>>701)は少し考えた後で、携帯電話を取り出した。
「オーケー、行くとこまで行こうぜ」
俺は運悪く空港を出てすぐにいたタクシーを捕まえた。降りようとしていた乗客(>>706)を車に押し込めて
黒服と共に銃をつきつけた。
「ネルフまで超特急だ。クールだろ?」
729名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 00:57 ID:awmUQUv2
レイが自爆することになるはずの使徒は、レイに絡みついていた。
エヴァへの侵食が、始まる。

「悲しみに満ち満ちたあなたの心よ」
レイはなんだか悲しいと思いながらそれを聞いていた。
発令所から、通信が開く。
『綾波、嫌だよ、いなくなるなんて。僕は、綾波が……』
「碇、くん?」
何回オナニーしたよ。
あの言葉を思い出す。それが頭に響いている。後でその言葉をネットで検索して自慰のことだと分かった。
わたしは、司令と性交渉をしている時も、碇くんを思い出す。
赤木博士と実験をしている時も、たまに思い出す。
「碇、くん……」
『テメー、アヤナーミ、勝手にイクんじゃねーぞ。オナニーだけで満足してんじゃねー!!』
発令所から彼女の声が聞こえた。
碇くんと一緒にいるひと。碇くんが楽しそうにしてるひと。わたしの嫌いなひと。
『アスカ、戻ってきてくれたんだね』
「いや……」
そんな声は聞きたくない。
なぜか胸が痛い。
お母さんみたいな感じがする……。じゃあ、あの人は。
『シンジ言え!!』
『綾波好きだ。僕は、綾波が、最初はなんか懐かしかったけど、今は大好きだ』
『セカンドを取り押さえろ』
『使徒の侵食が押し返されてる……』
『シンジは何回アヤナーミでオナニーししたんだ。アヤナーミも何回したか言え!!』
『取り押さえろ!』
『作戦部長は私です。続けなさい、アスカ』
730名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 01:04 ID:awmUQUv2
わたしは、碇くんで……。
『僕は、もう数え切れないよ。毎日綾波でしてる。それからアスカのおっぱいでも……ウギャッ』
『サードとセカンドを拘束しろ!!』
……碇くん。
『痛いよ、アスカ!!』
『もっと気の利いたこと言え!!』
『黒服、動くと撃つわよ。指揮権はわたしにあるの、司令、ここはわたしのクビをかけます』
『作戦部長の提案に賛同します』
『ああー、横でごちゃごちゃ言わないでよ!! アスカのおっぱいでも、最後は綾波のことばっかり考えてるんだ!!』
わたしは、なんだかとても嬉しくて、使徒のことを忘れた。
「わたしも、いつも碇くんを考えてた」
『レイ!! 貴様』
なんだかとても暖かい。
『お前は最高にホットな女だな。アヤナーミ、シンジと付き合ってやれよ』
『あ、アスカ!!』
「碇くんと一緒にいたい」
わたしは一つになりたくない。一つになったら、もう分からないから。
『やっ、やったー、みんなありがとう!!』
『シンちゃんよくやった』
『使徒、エヴァに吸収されました……。パターン青、消失……』
わたしは、こんなときどんな顔をしたらいいか分からない。
だから、わらっておいた。
いや、そうする前に、もうわらっていた。
731名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 01:06 ID:awmUQUv2
今日はここまで。
こんな使徒殲滅は卑怯なのだろうか?
>731
 卑怯じゃないです。十分クールでホットな展開だと思う。

 もうすぐクライマックスですね。
 ロッカーアスカが、どんなケリをつけてくれるのか楽しみにしています。
733名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 21:33 ID:/W7zfDDa
碇のオッサンに反旗を翻したのはリツコだった。
リツコは俺が殴ったせいで腫れている頬を化粧でごまかしていた。
「悪かったよ」
「いいえ、なんだか考えるきっかけになったわ」
リツコの部屋は、驚くほどシンプルで乱雑だ。男の部屋と変わらねぇ。
「で、どーすんだよ」
「……さあ、クビだものね。行くとこなんか無いわ」
「死ぬ気だろ」
「ええ、そうよ。このまま放り出されても、行くとこなんか無いし、殺されるわ」
「それはクールじゃねーな」
「全部をクールにこなせたら、幸せなのにね」
リツコは穏やかな顔で笑った。
俺は胸が悪くなった。今日は生理だ。これはたまらん感覚だ。ブルーデーという意味が
ようやく分かった。
「一つだけ頼れるもんがあるぜ。ハニー?」
「……どういう意味?」

リツコが失踪したりのは一週間後だった。
俺は、よくあることだと思った。
大人の世界ほどクールなものは無い。
そして、でっかい使徒が来てネルフは半壊した。
暴走した零号機と初号機に食い散らかされるそれは、まるでカルトムービー。
「あんなもんに乗ってんだよなぁ……」
いつものように、発令所から聞こえるマヤのゲロ音に、もらいゲロしそうになった。
734名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 21:40 ID:/W7zfDDa
「キミがセカンドチルドレンだね」
「プライベートタイムのサインはお断りだぜ」
ホモセクシャルくさい美少年の登場はクールだ。ジャケット写真みたいで悪くない。
「僕は渚カヲル」
「そうかい。よろしくな」
「キミ一人なのかい?」
「ああ、もう二人の馬鹿は乳繰り合ってるんでな。邪魔するほどヤボじゃねーよ」
「キミは面白いね」
冗談と取られてるらしい。
俺は肩をすくめてみせた。

「……放っておいていいんですか」
マヤがミサトを睨む。
「別にいいんじゃない。覚えたてならあんなもんよ?」
レイの部屋の警備もうんざりしているだろう。当然マヤもだ。
「不潔です……」
「親子串だからねー。司令の親子丼よりマシだと思うけど」
マヤが泣き出して、手がつけられなくなった。
735名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 21:48 ID:/W7zfDDa
すでにシンジとレイは、フィフスに注意を払うこもなくなっていた。
電車でイチャつく馬鹿野朗な状態で、しかも学校もなくなり、さらに言うなら街に人気もない。
俺はダメ人間になった二人を見て苦笑するしかなかった。
「ほ、本当みたいだね」
「な、言っただろ。気が重いって」
カヲルも顔を引きつらせていた。
「アスカちゃん、僕たちもデートしようか」
「あ、テメー頭おかしいのか?」
俺は普通にそう言ったが、こいつが使徒なのは知っていた。
「まっ、いいや。ちょっと付き合ってやるよ」
俺は煙草をくわえると、ジッポーで火を点けた。

ミサトの部屋で俺たちはメシを食っていた。
ミサトは加持と出かけてる。俺たちはダラダラとレトルトカレーを食った。
「オメー使徒だろ」
「そうだよ、最後のね」
「そうか、大変だな」
「手軽だけど飽きる味だね、アスカちゃん」
「毎日これだからな。クールじゃねーよ」
俺はミサトのブランデーで水割りを作る。
「ギター、何かやるのかい?」
「ロックさ」
「聞かせてくれないかい?」
「オーケー、テメーのレクイエムだな」
736名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 21:58 ID:/W7zfDDa
ギターのチューニングはパーフェクト。
まだ未完成の曲をひく。こいつにお似合いの歌だ。
「いい曲だね、悲しみに溢れてる」
「そこが問題なんだよ。これはそんな歌じゃねーんだ。悲しみなんて誰でも持ってる
クールじゃない。まだ足りないんだ」
「……何がだい?」
「分からねーから困ってんだよ。音も曲もクール、だけどなんか一つ足りねーんだ」
「僕には分からないな」
「クールじゃねーな。で、いつなんだ。俺がオメーをぶっ殺すのはよ」
「人は理解に苦しむね」
「俺はな、人なんか殺したことがねーんだよ。ロック野朗失格だろ。ヤクとセックスは嫌ってほどやったが
どれもクールじゃなかった。人殺しか、マジでこえーよ」
「僕は人じゃない」
「せめてモンスターらしい姿してくれよ」
俺は最低の気分だった。
明日で俺は人殺しになる。クソッタレだ。
膝の震えが止まらない。
737名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 22:11 ID:/W7zfDDa
なかなか寝付けなかったが、酒の力で倒れるように眠った。

「怖がりね。いくじなし」
アスカが俺に言う。
「悪かったな。人なんか殺せるかよ」
俺は吐き捨てた。意地の悪い顔のアスカはマジでムカつく。
「あれは人じゃない。使徒よ」
「形は人なんだぜ」
「動物と同じよ」
「バカかお前は。気分が悪いことに理屈なんかいらねーんだよ」
俺はガキくさいことを言った。だけど俺は軍人でもねーし、マフィアでもない。クール気取ってるロック野朗だ。
「……やらなかったら、シンジがやるわ。悲しむでしょうね」
「お前な、ひねくれんのもいい加減にしろ」
「あんたが悪いんじゃない……。誰もあたしを助けてくれない」
「俺が助けてやるぜ」
「嘘よ、シンジもファーストの所にいっちゃつたじゃない。あいつはあたしの首をしめたのに……」
俺はあのラストシーンを思い出して笑った。
「お前ホームラン級のバカだな。こっち来い」
俺はアスカの手をつかむと、髪をつかんで顔をあげさせた。
「俺じゃエヴァは動かせない。もし、何かあったらお前がやってくれ。人殺しは俺がやってやる。その代わりな、
お前はお前のやれることをやるんだ。そうしたら、いや、そうじゃなくても、お前のために歌ってやるよ」
「……やめてよ、あたしに頼らないで」
「無理だな。お前も俺を頼っていいから、そん時は頼むぜ」
「嫌、大嫌い、あんたもシンジもファーストも大嫌い」
アスカの頭を軽く殴る。
「ワリーな、俺はお前らのこと好きになっちまった。だから、やめろって言われてもやめねーよ」
夢は終わる。
最後に、俺は言ってやった。
「テメーの居場所なんかすぐ作ってやるぜ」
738名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 22:23 ID:/W7zfDDa
俺はセントラルドグマでカヲルを握っていた。
「どーするよ。渚カヲル。俺は人殺しになんかなりたくねーんだぜ」
「考えたんだ。あの歌に足りないものを」
「なんだよ」
「本当のアスカちゃんの気持ちさ」
「……そうか、それか。テメー、やるじゃねーか」
俺は飛び上がりたい気分だった。それだ、あの曲にはそれが足りない。
「僕も、考えたよ。キミは、いや、キミまような人間は生きるべきだよ」
「いいのか?」
「使徒は人の可能性、それは間違いだね。人は、たくさんの人との出会いで変わっていく。
もし、僕はキミと出会わなかったら、人の意味がわからなかった」
「で、どう悟ったんだ」
「人は、孤独の中に生きるからこそ、未熟で、破壊的になる。だけど、それを正そうとする心も持っている。
複雑で混沌としているけど、暖かなものも確かにあるようだね」
「おいおい、ジジくせーな」
「今度生まれる時は、人間ににりたいよ。それがあればね、さあ、僕を殺せ」
俺は手の力を緩めた。
「やっぱヤメだ。人殺しなんかしたくねー」
「キミは何を言ってるんだい」
「うっせー。嫌なもんは嫌なんだよ!!」
739名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 22:31 ID:/W7zfDDa
「テメーでなんとかできねーのか?」
俺はやめることに決めた。
「そんなことを言われても、僕が死ななかったら。僕はアダムと融合してサードインパクトを……これは、
リリス?」
「もーいいから、どーしたらいいのか教えてくれよ」
「アダムがなければ、サードインパクトは……」
「うっせー、テメーはインドに高飛びしろ!!」
「そんなムチャな……」
「嫌なもんは嫌なんだよ!!」
俺はガキみたいに叫んだる嫌なものは嫌だ。今は子供の身体なんだしそれくらい許せ。
「……負けたよ。アスカちゃん。でも、この場はどうしたらいいのかな」
「そりゃ、アレだろ?」

そして、渚カヲルは俺を人質に取り、空港まで向かった。
碇のオッサンは俺ごと殺そうとしたが、加持とミサトの手引きで、カヲルをインドへと高飛びさせたのだった。
ミサトには使徒だということは伏せておいた。加持がそうすると言ったからだ。こいつも何かたくらんでいる。
740ヴァカ@まるだし#:02/12/19 22:39 ID:???
  
741ヴァカ@まるだし ◆wxDo6rRdVc :02/12/19 22:40 ID:???
 
742名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 22:41 ID:/W7zfDDa
シンジとレイがいちやついている間に、戦自が攻めてきた。
俺は渚カヲルに精神攻撃されたということで入院している。
シンジとレイの見舞い品の果物を食べて健康に磨きがかかっていた日のことだった。

ミサトと加持はマシンガンで戦自と応戦しながら、ミニクーパーで俺を弐号機に乗せた。
「アスカ、今までありがとう。これが最後よ、クールに決めて」
「ちょっと待て、状況がつかめないぞ」
「マギはリツコが無効化したわ。ゼーレもなんとか追い詰めてる」
「おいおい、ゼーレってすげー組織じゃないのかよ?」
「リツコがスポンサー見つけたのよ」
俺は訳の分からないままエヴァに乗せられた。
白いクールなウナギ人間がやってくる。
「おおりゃっ」
とび蹴りで化物わ倒すが、量産型はすぐに再生する。どーすりゃいいんだ。
この時、俺の知らない所で何かが起こっていた。
そして、なんだか俺に不安は無かった。
最高にうまく行くライブみたいにクールな感じだ。
743名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 22:56 ID:/W7zfDDa
>>740
>>741
トリップテスト?

セントラルドグマにて。
「レイ、約束の時は来た」
「……嫌」
「レイ、お前はこのために生まれたのだ」
ゲンドウの問いにレイは首を振るばかりだった。
「司令、お久しぶりです」
「赤木博士、生きていたのか」
「ええ、なんとか。レイはもう人形じゃありませんよ。エヴァに吸収された使徒のこと、忘れましたか」
「……異常はなかったはずだ」
「データに手を加えましたから」
ゲンドウが動く前に、加持がゲンドウの後頭部に銃をつきつけた。
「奥様には会えませんよ、司令」
「貴様……」
「レイは、遺伝子に開いていた穴を埋めました。人間に非情に近い身体です」
「なんだと……レイは……」
「わたしはわたし、あなたじゃない」
ゲンドウは膝をついた。
「私は、何のために」
「司令、賭けに負けただけの話ですよ。後悔して下さい」
リツコは薄く微笑んだ。
744名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:11 ID:/W7zfDDa
初号機が応援にかけつけた時、弐号機はずたぼろだった。
「アスカ!!」
「くそ、早く助けろ!!」
その時、エヴァが止まった。
俺はインダクションレバーを動かすが、反応は無い。
槍が胸にうちこまれた。
「うっ……」
意識が遠のいた。

「やっぱり、ここで終わりね。あんなの倒せるはずがないわ」
アスカが俺に言う。
勝ち誇っているようだが、瞳はどんよりとしている。
「アスカ……俺に力貸せや」
「何言ってんのよ」
「ここでやんねーとな、お前も俺も後悔するんだよ。のんびり死んでるヒマなんてねーんだよ!!」
「なんで、あんたそんなに強いのよ。一人きりなのに、こんな状況なのに」
俺の足元がなんだか透けてきてる。バックトゥザフューチャーかよ、おい!!
「言っただろ。呼ばれてたら行ってやる。それにな、俺はもう二度とあんなことはしたくねーんだよ」
裁判でとんでもない金を取られた。
前の嫁の自殺未遂の裁判だった。俺は弁護士の言葉をきかずに金を払った。終わりだと諦めていた。そんなのは嫌だ。
あきらめたら終わりだ。
「お前も、これ以上後悔すんな。一人きりでもな、他に人がいたら話かけたらいいだろーが。できないなら、メールでもうて。ネット
ででも遊べ。俺がお前の味方になってやる!!」
「あんた、本気で言ってんの……」
「死にたくないからな。当たり前だ。でも、シンジもファーストも好きなのはアタシじゃなくてあんたよ」
「だから何だ。お前も本当はシンジたちと話したいくせしやがって。あいつらはなねそんな悪いヤツじゃねーだろーが、分かってて何やってんだ」
「本当に、味方してくれるの……」
「ああ、約束だ」
目の前が白くなった。
745名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:16 ID:/W7zfDDa
弐号機は立ち上がり、槍を引き抜いた。
零号機もかけつける。
そして、初号機が目覚めた。
地下から上がってきた槍が、初号機の手に納まる。
「なんだよ、これ……母さん?」
シンジはつぶやき、何かを感じた。
「シンジくん、それで量産期を」
「綾波、そっか、父さんと別れてくれたんだね」
「……うん」
シンジは、初号機はとんでもない気合で量産型を倒した。
そして、国連軍の投入により、戦略自衛隊の侵攻は止まる。
「バカシンジ、ファースト……ただいま」
いつもと違うアスカに、シンジとレイは首をかしげたが、こう答えた。
「おかえりなさい」

おわり





なはずもなく。
746名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:20 ID:/W7zfDDa
俺は気がつくと、病院にいた。
「おい、生き返ったのかよ!!」
ボブが俺に抱きつく。
「ん……なんだ、おいシンジは、エヴァはどーなった!!」
「なに言ってんだ、お前?」
「ボブの好きなエヴァンゲリオンに決まってんだろ!!」
「はぁ、なんだそりゃ? 俺の好きなクールでイケてるアニメはナデシコだぜ」
「はぁ、お前さっきまで見てただろーが」
「だから、なんだよそれ」
ボブは首をかしげる。俺は無理やり退院してボブの部屋へ向かい、ネットでも確かめた。
世界にエヴァなんてアニメは存在してなかった。
そして、数日後、セカンドインパクトが起きた。
747名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:27 ID:/W7zfDDa
あれから十五年。
リツコと再会し、ゼーレに反抗する組織に金をくれてやった。
俺は、新世紀でもロックスターだ。
十五年は長かった。

日本ツアーが終わり、俺は箱根、いや第三東京へ向かう。
「よう、リツコ。うまくいったか?」
「はい、……しかし、あなた何者なんですか?」
俺はネルフについて早々に、リツコに言われた。ロックスターの裏じゃ、俺は反ゼーレのスポンサーだ。
「アスカ・ラングレーさ」
「え?」
俺は、休んでいるシンジたちの元に向かった。
「あの、誰ですか?」
加持が俺に敬礼する。まあ、動かしてたのは俺だからな。
アスカは明日のジョーみたいに沈んでいた。
「よぅ、シンジ。説明すると長くなるが、俺がアスカだったのさ。十五年前までな」
「は、え?」
リツコに説明すると、あいつはすぐに理解した。天才はクールだ。
「そんな、じゃあ、今のアスカは」
シンジが俺とアスカを見比べる。ガキと中年のロックスターじゃつりあわないのは確かだ。
「シンジ、俺はここにいる。俺の頼みなんだから、断るなよ」
「う、うん」
「この意地っ張りのクールなアスカと友達になれ。なんかあったら俺が行ってやる、いいか? クールにキメろよ」
「あ、アスカだ……」
俺はアスカの前に立った。
749名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:44 ID:/W7zfDDa
「おかえり、惣流・アスカ・ラングレー。それから、一発殴るぞ」
「いたいっ」
軽く叩いただけだが、アスカは小さくそう言った。
顔を上に向かせて、俺は笑ってやる。
「アスカ、お前はこっから始めろ。シンジ、アヤナーミ、お前らこいつの友達になれよ」
「……うん」
「は、はい」
「こんなあたしでも、いいの……。シンジは強くなって、ファーストも人形じゃないのに……」
「お前には俺がついてるさ」
アスカは泣き出した。
ようやく、俺の因縁も終わったようだ。

750名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:44 ID:/W7zfDDa
数ヵ月後
「おはよー、バカシンジっていやあああぁぁぁぁ、なにやってんのよぉぉぉぉ」
レイと一緒にいるシンジにアスカは蹴りをキメる。
「……おはよう、アスカ……」
「い、いいからあんたは服を着なさい。シンジもうずくまってないで、早く着替えて」
「う、思いっきり股間蹴ったのに……やっぱりアスカだ……」
と、こんな状況だった。

俺は一枚のアルバムをリリースした。
題名は『未来の思い出』
表題曲と共にヒットし、アルバムの最後の曲になる『SAL』は全世界で売れた。
俺はいつものように、アスカやシンジたちからのメールを読んでいる。
「優しい顔になったわね」
「キミもな」
「こんな日は、あの時のことを思い出すのよ」
俺はあれから、別れた嫁の所に行って、再婚してくれと土下座して、あの歌を歌った。
「クールだったろ」
妻は微笑んだ。
「クリスマスは日本に行こうぜ」
俺には、日本に家族がいる。
誰かなんて聞く必要は無いよな。

おわり
751名無しが氏んでも代わりはいるもの:02/12/19 23:47 ID:/W7zfDDa
分かり辛い終わり方で申し訳ない。
これって全然読んでなかったんだがLRSなのか?
>752
そういう狭い型で見ない方がよろしいかと。

>名乗り無き語り手さん
お疲れさま!
沁みる結末で実にほっこりしました。
いいですね、矢張り物語は幸せを目指してくれないと……

「ゆきてかえりし物語」になってない辺りも好みでした。
苦労したなら居場所は欲しいですよね、やはり。

次の作品も、次の次の作品も楽しみに待ちます。
おおおお!!
完結、乙! 最高にホットなラストですた。
ナデシコクロスオーバーも良かったけど、今回の方が話としてはまとまってたかも。
突如ひっくり返った世界にコーヒー吹きますた。最高。
…ってか、単に自分がこういうウロボロスな展開好きってだけかもしれませんが。
目下、その後の”彼”のリアルな十五年間を、不可能と知りつつ想像中。
恐らく全世界を席巻したであろう『SAL』のサウンドとともに。

ほぼ毎回リアルタイムで更新見続けられたことを、天に感謝。
肝心な時に来られなかったことの方が多かったけど。
職人さん、長らくお疲れでした。
これで”お終い”でも、自分は充分満足です。
ですが。
この先も何か書く予定があるんなら…即、飛んできます。

気持ち悪い感想ですまん。長い間本当にお疲れさま。花束投げたい。
ありがとござました。またまた楽しい時間を過ごせますた。
ナデシコクロスオーバーの感謝は書こうと思ったら、
Coolなアスカ編が始まっていて思わず待ってしまいますた(苦笑
良かったです。

乙彼様でした。
>>753
あのままアスカっていうのも嫌だったからね。

>>754
ウロボロス……というか、一番好きな映画はバックトゥザフューチャーだったりするのです。
スレ埋めたいのだけど、なんか容量中途半端なんだよなぁ……。

>>755
題名決めるのっていつも悩むんだよな……。
いいリハビリになったよ。最近仕事で忙しくて、書いてなかったからね。勘を取り戻せた。

さて、残りどうしようかな……?
>名乗り無き語り手

うわー!すっげー面白れー!
アンタのSS最高だと思う。もし次があるならまだ読んでみたいよ。

この時間まで最初から一気に読みとおしてて、少し興奮してる。スマソ。
スレはひとときの眠りにつく
語り手が次なる物語を紡ぎ出すその日まで・・・
759山崎渉:03/01/11 04:51 ID:???
(^^)
保全
761山崎渉:03/01/23 04:56 ID:???
(^^)
保全
1から読んだけど、このスレの趣旨がよくワカランのだが・・・
誰かどんなスレなのか簡単に教えてください。
>>763
バーカ
765763:03/01/25 19:35 ID:SwohU7e2
バカって言うお前がバ〜カ!!
まあ、ともかく、良スレだ。
あと200少々使い切ってくれる職人はいないのか!?
保全
保守
保守
また戻ってきてくれんかな。
772山崎渉:03/03/13 16:30 ID:???
(^^)
保全
最近SS読んでて物足りねーなと思ってたけど、こういうキレのいいSS
を読みたがってたんだと気づいたよ。クールなアスカ最高。

誰かまた書いてくれることを切にきぼんぬ。
775名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/19 00:43 ID:D8m2f4Pz
仕事辛いので現実逃避しにまた戻ってきますた。
テーマ募集。
帰ってキター?!
10時間近くも遅れてゴメソだけど、お帰りなさい!!
いやしかしマジで?! すんげぇ嬉しい。掛け値なしに生きてて良かったってくらい。
うわ〜〜〜どうしよう。

お題ですか…
個人的には、ナデシコクロスオーバーが好きなんであの続きが読みたいんだけど、
あれは話としてきちんと終わってるから当然NG也。

・エヴァとMAGIのお話。リツコさん出張中のシンクロテスト中に問題発生。
 なぜかエヴァからMAGIへとデータ流入が起きてMAGIとシンクロ可能に。
 その結果起きるパニックとか明かされる赤木ナオコ博士の真意とかいろいろ。
・山下いくと氏の『彼方の待ち人』の続き(知ってれば)
 エヴァの戦闘がなくても、人狼と化したアスカと、自分に変化が起きているのに
 まだ無自覚なシンジとの関係とか、いろいろいじれると思うんだけど…
 『彼方の〜』自体ご存知なければスルーしてください。
・EOEアフター+パラレル。人類補完計画の阻止に成功した世界のシンジ、数年後。
 ある日「補完が発動した世界」の、赤い海に取り残されたシンジ14歳の意識が
 混入してくる。幻覚なのかそれとも…って感じで。幻聴を聞く(或いは
 白昼夢を見る)のはシンジじゃなくて、同じく数年後のアスカでもいいかも。
 要はまたひっくり返る世界が見たいんですね俺は。
・女神転生とのクロスオー…なんでもないです…
・「目が覚めたら…」スレの続きを代わりに書い…ゲホゴホガフッ

変なのばっかですんません。ていうかテーマ募集なのに妄想シナリオ書いてどうする俺。
少しでも参考、いや書くことの一助になれば、幸いです…
戻ってきてくれてホントに嬉しいっす。のためおおはしゃぎ、スマソ。
以上、>>728で黒服にしてもらったのにお礼を言うのをすっかり忘れていた
701ですた。長くてごめん。
777名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/20 21:11 ID:K7y9zpsb
他にもお題キボンヌ
summerkitchen2002
779名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/21 00:15 ID:md5maxI1
ネ、ネタきぼんぬ・・・
まあいいか、ちょっとだけ思いついたのを書くことにしよう。

ああ、頭が痛い。
碇シンジが最初に見たのは、真っ白な天井だった。
高校の入学式だったはずなのに、なんでこんなところにいるのだろう。
手を上げると、包帯。
息苦しい。鼻に、何かついてる。
頭がふらふらしている。熱に浮かされたような感じだ。
「せ、先生、患者さんの意識がっ」

第三新東京市でおきた列車事故の続報です。
生存者一名が確認されました。
大規模な爆発事故に発展した原因の究明を……。

シンジが状況を理解したのは、翌日のことだった。
全治二週間の軽い怪我、それが唯一の生存者の様態だった。
第三新東京は世界最大の歓楽の街。
 昼も夜もなく、そこにある。
 ある外国人ジャーナリストは、ラスベガスを超えた退廃の街だと言った。ある宗教家は悪魔の集う街と言った。そんな街だ。
 ふぅ、と煙を吐き出した加持リョウジは尾行を再開する。
 路地裏の通りを抜けて、目標は地下のバーへと入る。外で待つのが定石だろうが、この饐えた臭いの充満する路地にはいたくなかった。
 扉を開くと、そこは驚くほど綺麗なピアノバーだった。
「いらっしゃいませ」
 痩せた中年のバーテンがコースターを差し出す。
「シンガポールスリングを」
「かしこまりました」
 バーテンは無表情にシェイカーを取り出した。しばらくその手際をなんとなく見つめていた。
「お一人ですか」
 ターゲットの男が口を開いた。意外な言葉だ。
「ええ……」
「そうですか、私も一人だ」
 男は言うと小さく笑った。
 加持は困った笑みを返す。
「あなたとはどこかで会った気がするな」
「そう言われれば見覚えがあるような気がしますね」
そう言われ、加持はシェイカーの中で氷が回る音を聞きながら、背筋から冷や汗が垂れるのを感じた。
 最初から妙な話だった。私立探偵の加持の元へやってきた依頼人は、どこから見ても街の探偵に浮気調査を頼むような女じゃなかった。
 好奇心から引き受けたのはまずかった。ば見覚えがあるような気がしますね」

 この男、尾行に気づいていたのだろう。
 バーテンがカクテルを差し出した。
「これは私のおごりですよ」
 バーテンが小さく笑い、銃を向ける。
「何も知らない。なんとか助けてもらえないかな」
「無理だよ」
 男が言った。
 加持はバーテンの銃をつかむと、安全装置を一瞬でかけ、バーテンを殴り倒す。銃を奪い、男に突きつけた。
「形成逆転だな。俺は何も知らない逃がしてもらう」
 男は笑った。
 加持は安全装置を外し、撃った。
「お前は……」
「馬鹿め、この結界から出れると思ったか……」
 男の肩口を裂くはずの弾丸は、弾かれたのだ。
 カクテルグラスを男に投げつけると、出口に向かって走る。
 出口まであと一歩の所で、肩をつかまれた。振り向くと、男だったものがいた。
「ば、化け物」
「そう言うなよ、人間」
 男の顔からメイクが落ちていた。瞳は赤く、牙があった。カルトムービーの吸血鬼を思い出させた。
 必死でドアに手を伸ばすが、そこには届かない。
 諦めかけた時、ドアが開け放たれた。
「えっ……」
 そこにいたのは、水色に見える髪をシャギーのショートカットにした女の子だった。野暮ったい制服をの上にコートを羽織っている。そんなものより、その瞳に目を奪われた。そう、赤いのだ。
「き、貴様……昼歩く者か」
「……殲滅します」
 少女は飛んだ。
 跳躍しただけだが、そう見えた。
 振り向くと、男の首が落ちていた。
 少女の手には血のしたたる日本刀があった。
「き、キミは」
「どいて」
 少女は、コートから取り出したサブマシンガンを加持に向けていた。
「よせっ」
 銃声。
 そして、加持の後ろにいた吸血鬼が倒れた。
「き、キミは」
「忘れなさい」
 少女は店に残っていた人間、もしくは吸血鬼の見境なく撃ち殺していく。
 加持は何か言おうとしたが、誰かに殴られ、そのまま気を失った。
「レイ、この男は」
「目撃者」
「そうか……」
 そんな会話を聞いた気がした。
個人的に書いてたやつから一部コピペ。
では、また明日にでも。
785名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/21 23:19 ID:md5maxI1
母の顔は覚えていない。
病院から出る時、中年の女性に睨まれた。
列車事故の際の、遺族の方だろう。シンジは小さく頭を下げて、その隣を通り過ぎた。
ざわめき。
奇跡の生存者。
まだ頭痛がする。
父から手紙が来た。それは、第三に来いというものだ。最初からそのつもりだったのに、なんだか
笑わせる。シンジは、一人きりだった時間を思い出して自嘲した。
中学校で習ったのは、他人に対しての絶望だった。裏切り、友人、恋人、背が少し伸びてからいろんなことがあった。
生きていこうと思ったのは、小さなリンチを受けてからだ。
他人に殴られるのは怖い。だけど、殺されるのはもっと怖い。
手を握り締めて、心を落ち着ける。簡単な暴力事件として処理されたアレの感覚が残っている。
彼女は逃げるようにしてドイツへ旅立った。
頭痛と吐き気が止まらない。
また、生き残った。
声が聞こえる。
目の端に映る街の風景。
ポリバケツの中からこっちを見て笑っている何か。マンホールの隙間から伸びる白い手。電線で首を吊る男性。
幻覚だ。
見るな、見るな、見るな。
786名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/21 23:28 ID:md5maxI1
電車から降りて、やけにごみごみとした街に出た。
本来なら、あの日に降りるはずだった第三新東京市。
山間の街だが、歌舞伎町にも似た様相を呈している。欲望を詰め込んだ街は、日々増殖している。
なのに、人っこ一人いない。
なぜだろうか、胸騒ぎがする。
ハトの羽ばたく音を聞いて振り返ると、女の子を見た気がした。
いつもの幻覚だ。
ガードレールに腰を乗せて、空を見つめる。
夏の青空が頭痛を引き起こす。
胸騒ぎがする。ここにいてはいけないという感覚だ。
ふと、繁華街の入り口を見た瞬間、そこにいるはずのない人影を見た。
「母さん……」
シンジは歩き去っていくその後姿を追う。
走ると、こけた。
すりむいた膝と、フラッシュバックする記憶。
公園で砂の城を作っていた。夕暮れに残っているのは一人だけ。まだ幼稚園のころだろうか。
もっと幼い日に、何かを見つけて母に見せた。
あの時、どうして僕は笑っていたのか。こんな苦痛だらけの世界で、何を笑っていたのか。
787名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/21 23:38 ID:md5maxI1
曲がり角にさしかかった瞬間、光る切っ先を見た。
「邪魔」
瞬間、女の子に蹴られた。
ゴミバケツに突き飛ばされた。
キィィィィィという何かの歪む音が耳をつんざく。
見ると、その女の子は奇妙な化物と戦っていた。
「……」
その化物と目が合った。
少女の刀をさけているその化物と目が合った。いや、化物に目なんか無いのに、そう通じ合ったのだ。
「くぅっ」
女の子の額に化物のパンチがぶつかった。
女の子の額が弾けたと思ったが、ただ壁まで飛ばされただけだ。
化物が女の子にとどめを刺そうと近づいた瞬間、轟音と共に化物が弾かれた。
いつのまにか、派手な外車に乗ったサングラスをつけた尼さん、キリスト教のシスターとか言われて
いるアレが散弾銃を握って立っていた。
「碇シンジくんね。ちょっち遅れたけど、なかなかいい登場だったでしょ」
「あ、ええと、葛城、……ミサトさん?」
「自己紹介は後でね。とにかく、切り抜けるわよ」
ミサトはサングラスを外すと、腰から下げたサブマシンガンを抜くと、倒れている化物になおも銃撃
を続ける。
「レイ、車に退避。シンジくん、車に乗って」
 ミサトはいつのまにか取り出した手榴弾のピンを口でぬくと、化物に投げつけた。

788名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/22 00:03 ID:GnkEahMg
爆風に見送られて、シンジは助手席で、後部座席で横になっているレイと呼ばれた少女を見つめていた。
「ごめんね、怖かったでしょ」
「あ、はい」
「わたしは葛城ミサト。で、そっちは綾波レイ。特務機関ネルフの職員よ」
「はぁ……」
シンジはうなずいて後ろを見る。
きっと、あの化物はまだ死んでいない。それどころか、元気なままだろう。
ミサトはサングラスと頭を覆っていた帽子みたいなのを脱ぎ捨てると、バックミラーを見ながら
さらにアクセルを踏み込む。
「簡単に説明するわ。アレはこの街に引き寄せられる使徒よ。あいつがこの街の封印を解いたら、地獄の
釜が開くわ」
「地獄の、釜ですか……」
「そっ。繁華街を作ってごまかしてたけど、それも限界なのよ。連中から、世界を守るのが」
「父の、仕事ですね」
ミサトはあっけにとられ、それから小さく笑った。
「さて、立て直すわよ」
「秘密基地でもあるんですか」
「そうよ」
ミサトのいたずらっぽい笑みに、シンジも笑みを返す。
父との対面が待っている。
地獄の釜よりは現実感のある恐怖だった。
789名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/22 00:03 ID:GnkEahMg
地下、ジオフロントの奥にその近代的な秘密基地はあった。
ミサトに案内されたのは、奇妙な場所だった。だだっ広い部屋の中心に、日本刀が突き立てられている。
「シンジ、久しぶりだな」
袈裟をまとった父を見るのは初めてだった。
仏教系の宗教関係者なのは知っていたが、ここまで来るとかなり怖い。
「父さん、13年ぶりかな」
「ああ」
「僕に、僕に何をさせたいんだ」
「簡単だ。そこにある刀を抜き、使徒を倒せ」
シンジは小さく笑った。
「無理だよ。僕は運動なんか苦手だし、刀なんか持ったことは無いよ。もう、やめてくれよ」
「……この戦いは人類をかけた戦いだ。お前が使わないなら、レイを使うだけだ」
ミサトにより応急手当をされた、綾波レイ。
ミサトはじっと黙ってシンジを見ている。
「無理だよ……」
「臆病者め、レイ、起きろ。敵だ」
起き上がろうとするレイから目を逸らす。
「シンジくん、いいのよ……。こんなこと、何も知らないキミに頼むことじゃないから」
ミサトがシンジの肩に手を置いて微笑んだ。
「えっ……」
なぜか、予想外の言葉だった。なぜか、この女も、自分を責めたてるものだと思っていたのに……。
「シンジくん、キミは辛いことばかりの人生だったのね。辛かったら泣いていいのよ。わたしは、あなたを受け入れるから」
「えっ、なんで……葛城さん……」
「同情と、後悔ってやつからかしら。シンジくん、ごめん」
当て身というやつで、シンジは気絶させられた。
「フロール葛城、どういうつもりだ」
「子供を追い詰めるのはわたしの意志に反します。全てはイエスさまの名のもとに」
「レイを起こせ……」
790名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/22 00:13 ID:GnkEahMg
夢を見ていた。
「やあ、初めまして、というべきかな」
ぼんやりと、そんな声を聞いた。
スーツ姿の男だった。
シンジに向かって彼は微笑んだ。
「あなたは、誰ですか」
「ま、誰でもいいじゃないか」
「そうですか」
シンジは小さくため息わついた。
「ここは、夢ですか?」
「そうだよ」
「だったら、僕は何をしたらいいんだろう。寝ても、起きてても、分からないんだ」
「キミは死なないんだ。何があってもキミだけは生き残る」
「なぜ……」
「何も望まないからさ」
シンジは小さくため息をつく。
「どうやったら、僕は……。誰も守れないにきまってるのに」
「逃げちゃダメだ、ってつぶやいてどんなことにでもぶつかるんだ。それから後は、
自分の正しいと思ったこと、それから、大切な人を守ってみればいい」
「でも、僕は……ダメだったんだ」
「だったら、もう一回やってみたらいい」
791名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/22 00:20 ID:GnkEahMg
ミサトが銃で動きを封じるが、化物、いや第三使徒サキエルにダメージは無い。
お得意の科学兵器も無意味だ。
ネルフ本部へ通じる一本道の鉄橋の上で、レイが刀でサキエルを追い詰める。が、サキエルは
ATFでそれを弾く。
「ヤッバいかなぁ……」
レイの動きに精彩は無い。負ける雰囲気だ。

シンジが突然、目覚めた。
あの場所だ。そして、父もミサトも姿を消している。
「もう一回……できるかな……」
アスカの悲鳴を思い出す。守れなかった。何もできなかった。
だから、僕は……。
手を握り締める。
そして、刀に手を伸ばした。
刀を持った瞬間、刀の柄から触手のようなものが飛び出して、シンジの手にもぐりこんだ。
強い痛みと共に、脳みそをかき回されるような痒い感触に悲鳴を上げた。

別室でそれを冷ややかに見つめていた碇ゲンドウは、小さな笑みを浮かべていた。
「勝ったな」
隣の老人が言う。
「ああ」
と、碇ゲンドウは答えた。
792名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/22 00:27 ID:GnkEahMg
「なっ、新手……じゃない。シンジ、くん……?」
ミサトが見たのは、刀を持った何かだった。
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
それが走った。
刀が光る。
紫色の刀から這い出た細胞に半ば侵食された碇シンジ。まるで鬼のようだ。
レイがその鬼気に、身を引いた。
サキエルが張ったATFを刀はいとも簡単に弾いた。サキエルの体から体液が噴出す。
「ごあぁぁぁがっ、ぐえぇぇ」
シンジが何か言っている。ミサトに逃げろと伝えているのだ。
「ごめん、シンジくん……」
ミサトは満身創痍のレイをつかむと、そこから逃げ出す。
圧倒的なシンジに、サキエルはずだずたにされていた。
「あっ……うぅぅ」
『…………』
サキエルがシンジに手を当てた。
そして、静かに息を引き取った。
シンジが叫び、刀が手から外れる。そして、その場に倒れた。

つづく
793あぼーん:あぼーん
あぼーん
これからに期待。
エビフライ定食がこない。
第三新東京市にやってきてからろくなことが無い。
初日、列車事故。
二日目、父親からの虐待。
三日目、引越し業者の手際が悪い。
父から、いや、ネルフから斡旋された物件は、一人で住むには広すぎる部屋だった。
飲み屋のビルに挟まれた人気の無いマンション。
高校生が一人で暮らすには、少し無理がある。
遅い昼食のために近所の喫茶店に入っていた。
エビフライ定食はまだだろうか。

あの後、体中が痛んだ。
結局、生きていたし目立つ傷は負うことなかった。
父の行っていることは無茶苦茶だった。
特務機関ネルフ。
各国の宗教関係者と国家により設立された人類防衛機関。この街の地下にある遺跡にやってくる
化物を倒すための、非公開組織で、すごい権力をもっているという。
ミサトさん、綾波さん、よく分からないが、ミサトさんが上司で、綾波さんは同僚らしい。

「お待たせしました」
エビフライ定食がやってきた。
我に帰ってから、はしを取った。
学校に行った。
シンジは、ぼんやりと授業を聞き流す。
入学式に半分になってしまった新入生。運良く生き残れた者たちが学校に集っている。
シンジはその中でも別格だろう。奇跡的に助かったことで、遠巻きに嫌がられている。
なぜ、僕だけが……。
シンジはぼんやりと、休憩時間に席を立った。
そのまま、自転車置き場まで行って、ママチャリの鍵をあける。
教科書もかばんも置いたまま、早退した。

知らない街を自転車で走りながら、自分だけが生き残った理由を考えた。
見つからない。
母が死んだのは何かの実験だと聞いている。そして、その時に、自分がいたことも覚えている。
頭痛がした。
思い出してはいけない。
自転車の速度を上げた。
曲がり角で、誰かが歩いてくる。よけようとしたが、こけた。自転車からとっさに飛び降りたおかげで
傷はない。自転車は車道に出て転がり、それから車に踏み潰された。
「あ、自転車……」
「碇くん……」
その声に振り向くと、いたのは綾波レイだった。
「ええと、綾波さん?」
「……」
綾波レイは少し驚いた顔をして、シンジを見つめた。
なぜか、少しだけ懐かしかった。
なんとなく、一緒に歩いている。会話は無い。
「綾波さんって、中学生だったの」
「はい……」
年上に対しての敬語なんだろう。シンジは苦笑する。
「同級生くらいだと思ってた」
「……そう」
「父さんってどんな人?」
「碇司令は……」
シンジは彼女が答えられないことをなんとなく分かっていた。よく見たら、表情がある。
「ああ、今日はネルフに行くんだった。一緒にいこう?」
「はい」
綾波レイは、少し頭が弱いのかもしれない。シンジは、そう思っての親切だった。
ネルフにつくと、ミサトが出迎えてくれた。
「いい所に来てくれたわ」
「はい……」
シンジはうなずく。
「次の使徒が来たわ……。預言者、赤木リツコの言葉を借りるなら今回も勝たないと人類は破滅よ」
「……」
 シンジはミサトの横を通り過ぎる瞬間、小さく何かをつぶやいた。
ミサトの顔に悲しみが出る。
「フロール葛城……」
レイが何か言う前にミサトは笑んでみせた。
刀を手に取る。
シンジは刀を抱きかかえた。

父に会って思い出したことがあった。
僕はいつでも負けていた。学校でいじめられたら泣いていたし、人に物を言えない自分も嫌いだ。
いつも、力が欲しいと思っていた。だけど、何もしなかった。
そのうち、生きていることが面倒だと思っていた。そんな時にアスカと出会った。
僕は、アスカが好きだ。アスカを守れなかった僕は、死んでいるのと同じだ。
なのに、まだ生きている。
父さんにあって思い出した。
母さんがいなくなる前まで、僕は幸せに満ちていた。
母さんは僕を見ていた。僕がいたずらをしないように。父さんは僕を抱きかかえてくれた。
僕は大きくなったら、こんなことをしたいと言っていた。
なんでこんなことになったんだろう。
僕は、前が見えなくなってる。
真っ暗だ。

鞭を振るう化物に斬りかかり、シンジは咆哮を上げる。
使徒が死んで、ミサトが止めようとするが、シンジは止まらない。
辺りを破壊しつくして、ようやくシンジは止まった。
ミサトは部下に指示を出し終えて、小さくつぶやいた。
「神様、シンジくんを助けて」
今後の展開についての選択
1ラヴコメ
2俺を出せ
3学園モノ(ほのぼの)
このままシリアスな展開で行くっていう選択肢はないんですか…?
結構好きになってきたとこ…

どうしても選べということなら2で(w
801800:03/03/27 16:08 ID:???
あっと、その場合は二番目の話みたいに自己紹介必要ですか?
黒猫さんとか、山田さんの例にならって。
>>801
性格だけでいいよ
空を見上げて、ミサトは悲しげな表情を浮かべた。
ここに来て、何年がたっただろう。
シンジの部屋のドアを開けると、彼はベッドで寝ていた。
「シンジくん」
「はい」
「この街、あなたが守ったのよ」
「……でも、僕は……」
「考えるのもいいけど、学校行って気分転換しなさい」
ミサトはシンジの手を取ると、ベッドから引きずり出す。
「なんで、人を殺さないといけないんですか?」
「生き残るためだから、仕方ないのよ。だから、殺人者になってちょうだい。わたしを責めていい。
だから、世界を見捨てないで」
シンジは笑う。
「世界に見捨てられたのは僕です」
「そう……。でも、わたしはあなたを見捨てない。それじゃ、だめ?」
シンジにとっては意外な言葉だった。
「学校へ、行ってきます……」
昼過ぎに教室に行くと、なんだかざわついている。
「……おっと」
何かが、足元にぶつかる。
小さな女の子だ。
「えっと……なんで、子供が」
「わ、わたしは子供じゃないです」
よく見たら制服を着ている。小柄というか、どう見ても小学生なのだが。
「あ、碇、ようやく学校来たのかー。それ転校生のちよちゃん」
谷崎先生がひらひらと手を振る。
「はぁ、そうですか」
なんだかよく分からないものの、シンジは自分の席についた。
「あの、あの、ごめんなさい」
ちよちゃんが机の所で頭を下げている。勢いよく下がった頭がごちんと机に当たった。
「あ、大丈夫?」
「ふぇ」
泣く寸前だ。
「あっ、碇がちよちゃん泣かしたー」
「うわっ、えっと、誰?」
「おーっと、学校来てないから覚えてないな。ICPOのともちゃんだー」
「……」
帰りたい。
シンジは思いながらも、ちよを泣かさないようあやしながら、ともの訳のわからない言葉を無視した。
まあ、展開は気にしないで……。一回やってみたかった。EVAザクラみたいなやつ。

学校からの帰り道、自転車は大破したために歩きだ。
右手に痛みが走る。
「こんにちは、碇くん」
「キミ、誰?」
「綾波レイよ。分からない?」
たしかに、姿は綾波レイそのものだが、雰囲気はぜんぜん違う。明るく表情は輝いている。
「こんなに可愛い中学生の顔忘れるなんてショックだわ、レイちゃん」
レイが言った瞬間、喉元をつかまれた。
「何か反応しないと殺しちゃうわよ」
「キミ、誰なんだ?」
「綾波レイちゃんよ」
瞬間、レイの頭を殴ったのはミサトだった。倒れたレイに銃をつきつけている。
「シンジくん、だまされないで、こいつは使徒よ」
「うるさいっ、ババァっ。お前も同類だろうがっ」
レイの胸から閃光が走った。レーザーみたいなそれが、ミサトの胸を貫く。
「かっ……」
 ミサトの胸に大穴が開いていた。
「ミサト、さん……なんでだよ、ミサトさん、ミサトさんっ」
ミサトの体をゆするが、穴の開いた胸からは血が流れるだけだ。
「次はお前だ。名前無き太刀を操るお前は危険だからな……死ね」
レイのそっくりさんはいやらしく笑って、シンジの腹を蹴り上げる。中学のころから体は
成長したが、そんな蹴りに耐えられるはずなくシンジは道路に転がる。
「お前のせいでサキエルたちは死んだんだ。お前は苦しんでから死ね」
何度も蹴られているうちに意識が遠くなっていった。
「ハハ、もう動けないの? 飽きたし死ね」
「バーカ、殺せる時に殺しなさい」
レイのそっくりさんが振り返る前に、ミサトの銃弾が後頭部を貫いた。
「な、お前、死んだはずなのに」
「残念ね、わたしは死なないわうにできてんのよ」
さっきまで穴が開いていた胸は、ふさがっていた。肉でだ。
「貴様、まさか……」
「無駄口は趣味じゃないのよ」
ミサトの二丁拳銃に、レイのそっくりさんは殲滅された。
807800:03/03/27 23:35 ID:???
>>802
お手間かけてすみません。

では、ハイなときのミサトやマナに輪をかけて明るいけど、
無神論者で根本的には何も(他人・金・主義・宗教・さらに自分もかなりの割合で)
信じてない人…なんてのはどうでしょう(汗
性別・年齢はお任せします。
どうなるかすごく楽しみです、よろしくお願いします!
不死身のミサト。
葛城ミサトが教会に現れたのは、セカンドインパクトより少し後のことだ。
大人びた少女、というより中身は大人だったとしか言いようが無い。
彼女は何をしてもしなない肉体だった。戦闘尼僧として世界に現れた吸血鬼などを倒す際、頭を吹き飛ばされた
こともあるが、いつも短時間で再生した。
彼女の正体については諸説あり、使徒だというものもいれば、吸血鬼と人間のハーフだという者もいるが、その真実は誰も知らない。
「ま、謎の女ってことよ」
「そ、そうですか。でも、無事でよかった」
シンジはベッドで横になりながら言った。怪我はひどかったが、自宅療養だ。
ツッコミ所はたくさんあるが、なぜにシスターの姿をしているのだろうか。
「んふふ、優しいのね。オネーサン嬉しいな」
ミサトに頭を抱きしめられて、胸が当たる。
「ちょっ、ちょっとやめて下さい」
シンジの体が反応しかけた時、ピンホーンとドアフォンが鳴った。
「あ、出てくるわね。そこで安静にしてなさい」
「ちょっと、ミサトさん」
シンジが止めるのも聞かない。
「あの、あの、碇くんのクラスメートなんですけど」
ミサトはドアを開けた瞬間に固まった。
そこにいたのは小学生くらいの可愛い女の子だ。明らかにクラスメートじゃないだろう。
「し、シンちゃんっ、いつの間に小学生と」
ミサトが叫ぶ。よくない想像をしたようだ。
「あ、ええと違います。そうじゃなくて、ああっ、ともちゃんっ」
ちよが隠れていたともを引っ張る。
「ちよちゃんは頭がいいからクラスメートなんです。ええと、碇くんいますか」
「え、いるけど、なんの用?」
「プリント届けに、ちょっと入りますよ」
だめだよともちゃんっ、あっ、ごめんなさい」
ミサトを押しのけて、ともがシンジの部屋へあがりこんだ。
「おー、碇怪我してる。どうしたの?」
「た、滝野さん。どうしてここに?」
「いやー、プリント届に。終礼直前にお前帰ったからちよすけが心配しちゃって」
「あ、ありがとう。ちょっと事故にあったんだよ。終礼か、忘れてた……」
シンジは素直に頭を下げた。ちよとミサトがやって来る。
「あの人、碇のおねーさん?」
「いや、お世話になってる人で、その」
「恋人よ、シンちゃんの」
ミサトが言った瞬間、ともとちよが固まった。
「うっ、碇……大人……」
「あの、その、これは」
二人の誤解を解くすべは見つからなかった。懸命に言えばいうほど誤解される。
明日からのことを考えると頭が痛い。
ttp://shuxxx.hp.infoseek.co.jp/rahumeika.html
これを見て、少し感動した。

それから、使徒を倒す毎日が続いた。レイのことは分からない。父のことも分からない。
ミサトだけは、なぜか優しくしてくれる。
学校も少しだけ楽しい。

大音量の音楽。踊り狂う吸血鬼。
「あーあ。もう残りちょっとだけだよ」
アルサミエルが言った。
アルサミエルという名前だということを知ったのは少し前のことだった。彼女の名前は
遠藤。
「なー、渚ぁ。もういいんじゃないの? 吸血鬼とか使ってトッコーかまそうよ?」
遠藤はストリート風のヤンキーだ。服装は派手だが、やることは古臭い。
「気持ちはわかるけどね。吸血鬼は綾波レイに狩られちゃって、今は、ね」
「えー、なんでよ。アタシら天使様が吸血鬼守ってやってんのにぃ」
遠藤が煙草をくわえる。ハイライトだ。
「まっ、いいけどさ。それと、お姫様は見つかったの?」
「ああ、もうすぐだよ」
渚が、小さくわらった。
ミサトはシンジの報告書を見ながらうなっていた。
中学生のころ、同級生の惣流・アスカ・ラングレーを守り暴漢を撃退とあるが、そのころからシンジの
近辺に何者かが現れている。シンジは事故にあった回数が異常だ。しかし、その度に傷一つなく生還している。
「科学なら理解できるんだけどな……」
この世界は異常だ。
なぜ、使徒は人間に寄生する何か、なのだろうか?
そして、あのエヴァの代わりである刀は何なのだろう。ミサトはため息をつく。
セカンドインパクトまでは歴史はほとんど変わらないこの世界。

シンジは昼食を終えて、いつものように授業をさぼっていた。
屋上の給水塔の上で、ぼんやりしている。
「おーい、碇ぃ」
「あ、ともちゃん」
最近は名前で呼んでいる。しかし、女の子だらけの中に混じらされるというのも恥ずかしい。色々な
時に誘ってくれるのは嬉しいのだけれど……。
「サボリ?」
「うん、今日は天気いいじゃん。だから、ここで寝ようと思って」
シンジが手を貸して、ともを給水塔の上まで持ち上げる。
「うひゃー、いい眺めだなぁ。こりゃ支配者気分だね」
ともが飛び跳ねるたびに、パンツが見える。シンジは目のやり場に困る。
「危ないって」
「大丈夫だって、うわっ」
と、シンジが声をかけた瞬間に、ともが落ちそうになる。シンジが手をつかみ、なんとか引き戻す。
「お約束なことしないでよ」
「う、うん。ありがとう……」
「ともちゃん、どうしたんですか?」
ぼーっとしてるともに、ちよが聞いた。帰り道だ。
大阪やよみとは別のルートで、今はちよと二人きりだ。
「ん、いやぁ、別に……。そういえばさ、碇って誰かと付き合ってたりするのかな」
「んー、碇さんは、あの葛城さんとじゃないんですか。定吉さんと散歩してる時に見ましたけど」
「えっ、う、うん。そっか……。じゃ、あたしこっちだから」
「はい、さよならです」
ともがとぼとぼ歩いていると、シンジがあるいているのが見えた。
シンジは中学生の女の子と何やら話している。
気が付くと、電柱の所に隠れていた。
なんでだろう。
少しだけ、心が痛い。
814名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/03/29 01:30 ID:AjU7tKR8
あ、あずまんがエヴァの予感
ふと最初の頃のを再読して感動に浸った。
やっぱ良スレだよ、ここ。
どうやって>>1からこういう創作系のスレになったのか不思議で1から読んでたけど
眠たくなったので>>88の幽々白書ネタで笑ったところでもうおねむ。
あしたは>>89から…と。
じゃあ、谷村。(シンジ)
818ぼく:03/05/27 20:50 ID:frnHktd6
シソジーさん、こんにちわ。
保守。
職人さん帰ってきて下さい。おねがします。
820バカボンのパパ:03/06/22 01:09 ID:???
植木職人でもいい?
もしかして、「それでいいのだ」とでも返して欲しかったのか?
創作も良いけど初期のノリも良いなあ

ていうかもう、シソジ君来ないの?
面白いのに…
シソジカムバーック!
保守……もうすぐ5ヶ月か
そういわれたことがある
   
 
 
 
 
 
ようちぇきら。
某スレで紹介されてて初めてこのスレに来た。
これまでタイトルがアレなので見てはいなかった。
・・・失敗シター!

もう職人さん来ないのかなあ・・・
保守。
職人さんカムバ―――――――――――――――――――――ック!!!
信じて保守
829名無しが氏んでも代わりはいるもの:03/11/02 01:38 ID:mesmavDA
「そうだな……俺の名は今日からSOUだ」
保守
831名無しが氏んでも代わりはいるもの:04/01/21 17:54 ID:ZZhNuSjI
age
>>1です。こんなにご愛顧いただけるとは想像もできず・・・
スレ建て当初はクソスレ建て逃げゴメン程度だったことを
正直かつ真摯に、そして思いの外セクシーに告白します

第二特務機関物のパイオニア様にごめんなさい
最○作者さん達に良いネタありがとう
職人さんありがとう
保守サンクスコ


感謝の言葉と共にスレの終焉は私が締めくくろうかと思います
どうか、最後までよろしくお付き合いください
僕こと碇シンジは途方に暮れていたことを告白せねばならない。
だって碇ゲンドウ・・・血縁上は僕の父にあたる・・・は僕が思いっきり
胸倉を捻りあげてやったにも関わらず顔色一つ変えやしない。
それどころかもっと威圧感丸出しの視線で、サングラスごしに僕
の目を打ち抜く勢いだ。

多少の荒事には慣れている。イジメにはそれ以上の暴力で、だ。
誰かさんのお陰でイジメられることにとっても慣れている僕は主に
暴力でその問題を解決してきた。どんなに喧嘩が強い奴だって、
後ろから固くて長いもので殴れば一撃必殺だし、キレた奴だと思わ
れればシメたものだ。僕に手出しはしてこなくなる。

でも、それは僕が喧嘩が強いと言うことを意味しているわけでは
無い。相手よりも無茶ができる、と言うことでしかないのだ。
碇ゲンドウは僕よりもずっと身長が高く、ガタイも良いように見え
る。武器も無いのに殴り合いになったとしたら負けそうだ。

だから僕は胸倉を掴んだ状態で途方に暮れていた。認め難いことだ
が僕はこの無愛想で感じの悪い髭のおっさんに完全にビビっていた。
何て嫌な沈黙と視線なんだろう。僕はその精神の膠着状態に徐々に
耐えられないようになっていた。
「何黙ってんだよ、何か用事あるんじゃないのかよ? あぁ?」

とりあえずハッタリだ。こういう時は余裕の素振りとハッタリに
限る。声が多少震えた気がするが、多分気のせいだ。この僕の恐ろ
しい憤怒の表情にビビって目を逸らすに決まってる。

でも、碇ゲンドウはじっと僕の目を見た。もしかして僕は物凄い
追い詰められているのではなかろうか。ヤンキー集団の中で小山の
大将を気取っていた僕も、さすがに焦りを感じ始めた。嫌過ぎる。
早く帰りたい。



しかし帰れない。「来い」一言の手紙にぶち切れ、不良仲間達の
応援(煽りとも言うが)を受けてノコノコと第三新東京市にやって
きたのだ。親父が怖くてビビって帰ってきました、なんて、語れる
はずがない。また、「親父ぶん殴って帰ってきた」と嘘をつくのも
プライドが許さない。仕方ない、喧嘩になったら負けそうだけど、
一発ぶん殴って土産話を作るか。多少の脚色はあいつら馬鹿だから
許してくれるだろう。

と、僕が決意しかけたその瞬間だった。碇ゲンドウは重々しく口を
開いた。

「出撃。乗るなら早くしろ。乗らんなら帰れ。人類の未来を賭けた戦いに
臆病者は不要だ。帰れ。冬月、もう一度レイを出せ」

「ハァ?」
出鼻をくじかれて怯んでいた僕は、余りにも脈絡の無いその言葉に
思いっきり虚をつかれて口をポッカーンと開けてしまった。何だこ
の親父、人並み外れた威圧感だと思ってたら脳みそのタガがはずれ
ちゃってたのか。まぁ、一応血縁があるのだし、少しは哀れに思っ
てやるべきか? 常夏日本の暑さで1本配線が溶けてしまう奴は多い。
どっちかと言うと不意打ちしている最中の僕もその口だ。
バットで人をぶん殴ってる最中はわけわかんなくなるのだ。なるほど
同類なのか。道理で人三人くらい殺してそうな雰囲気だと・・・

「司令! せっかち過ぎます! それにレイはもう無理です!」

僕の思考を遮ったのは、爆乳美人お姉さんだった。僕は乳が大き過ぎ
る女は余り好きじゃない。そもそも歳食いすぎだ。美人だが、やっぱ
り同年代がいい。爆乳美人お姉さん・・・葛・・・なんとかさん(迎えに来て
もらった時に聞いたと思うのだが、生憎、人の名前を覚えるのは得意
じゃない)が血相変えてゲンドウに迫った。

思わず僕はゲンドウの胸倉から手を離してしまった。
しまった、なんか超かっこ悪いよ僕・・・。慌てて僕は葛なんとかさん
を押しのけて右斜め45度の角度で抉りこむように睨み付けた。必殺
のガン付け光線だ。

「おぅコラ、邪魔すんじゃねえよ!」

「ガキは黙ってなさい!」

ッ!! うお・・・この乳ねーちゃん超怖いんだけど・・・。僕は口をパク
パクと金魚みたいに開閉させることしかできなかった。啖呵なんてそ
んな即興ですぐポイポイでないよ・・・仕方ないので、後ろむいて不貞腐
れていることにした。
父・ゲンドウと乳・葛なんとかさんの話は終わったらしい。振り向く
と、乳の人は非常に人を不愉快にさせる仮面みたいなうそ臭くて不気
味な微笑みを浮かべ、僕のほうに向き直った。

「あのね、シンジくん」

「気安く呼ぶんじゃねえよ」

「このままだと、かわいい女の子が酷い目にあっちゃうのよ」

聞いちゃいねえよこの乳。

「その子、大怪我してて本当なら動けるような状態じゃないの」

「へーへー、そうですか。そりゃ大変っすね」

「だから、シンジくん。君が乗ってくんないと困るのよね」

突きつけられる銃口。しまった、車の中で散々おちょくったから容赦
が無い。て言うかここは一体何なんだ。でかいロボがあるわ、僕より
パッキンの白衣ねーちゃんがいるわ、親父は偉そうだわ、銃突きつけ
られるわ。・・・変態ハウスか?

「うんって言わなかったら、どうすんだよ?」

「両膝ぶち抜いて一生立てなくしてやるわ」

・・・こわ。
反論の余地は、無いようだった。僕は目が据わっている乳ねーさん
をなるべく刺激しないように、友好的に微笑んだ。

「煙草1本すわせてくんないかな・・・ちょと考えるから」
837シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 01:24 ID:8p0Otw0i
即興でごめんなさい 展開遅くてごめんなさい
こんなペースで全部書いてたら終わるわけないので、今後は結構飛ばし飛ばしやります
では今日はこの辺で失敬
838シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 01:27 ID:8p0Otw0i
age忘れた
839シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 23:36 ID:h6Q5cean
そうして白衣のパッキンに何だかんだと説明を受け(全然わからなかっ
たけど)頭に変な飾り物を付けられ、生贄のように筒に閉じ込められて
水攻めされた僕は非常に憤慨していた。銃で脅された上にこの仕打ちは
何だ。絶対ゲンドウと白衣パッキンと乳の頭を鉄バットでかち割ってや
ると決意しつつ、僕は適当に筒の中の椅子でくつろいでいた。まぁ憤慨
してても始まらない。復讐は計画的に。アイフル。

最初は筒が水で一杯になった瞬間に「謀られた」「死んだ」とか思って
おしっこチビりそうだったものの、慣れてしまうと何か結構居心地が良い。
椅子は適度に柔らかくて座り心地が良く、変なレバーとかは足を置くのに
丁度良い高さだった。死ぬほどくつろいでいる僕に、モニタごしに乳が
怒鳴っているのが聞こえたが、敢えて聞こえない振りをした。この居心地
は悪くないが棺桶みたいな筒は相当壁が分厚い。今銃で撃たれることは無
いだろう。あのねーさんは本当に撃つから困る。国家公務員だか何か知ら
んが絶対野放しにしてたら危険だ。誰か逮捕してくれ。

妙な感覚に顔を上げると、筒の壁が全面モニタとなっていた。何だこれ
ガ○ダムみたいだなと思っていると、突然物凄い勢いのジェットコース
ターに乗せられたみたいに、腹の奥からずしんと重い荷重を感じて僕は
ぐぅと唸った。体勢が体勢だっただけにそれは一瞬僕を気絶させるほど
で、頭をシートの端にガンとぶつけなければそのままお休みしていたかも
しれない。目の奥で星が散る。石でぶん殴られたみたいだ。
何てものに乗せるんだあいつら。僕は復讐を再度固く誓った。

痛みに顔を顰めつつ目を開けると、辺りは夜の街だった。不思議だった
のは街をヘリかなんかから見下ろしているような、視点の高さだ。でも
すぐにそれはこのでかいロボに乗っているからだとわかった。しかしロ
ボに乗ることになるとは思ってもみなかった。正義の味方って感じか。
かっちょいい必殺技とかあればいいんだけど。
840シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 23:36 ID:h6Q5cean
喧嘩はよほど気合の入った相手で無い限り最初の一発で大体決まる。僕は
素手のタイマンには自信が無いが、不意打ちで一発入れた後の喧嘩は仙台
最強を自負している。汚いと言われてもこれが僕のスタイルなのだから仕
方ない。

バットが無いのは残念だ。しかし、相手は何かゆらゆらしてるだけでこっ
ちに反応示さない。なら、このまま飛び蹴りで突っ込んで石かなんかで
ボッコボコに・・・なんだか熱くなってきた。

この何だったか名前は忘れたけど僕の乗っているロボは、考えた通りに動
く仕組みらしく、途中からロボを動かしていると言う感覚は無くなってい
た。興奮してきた僕は雄たけびを上げながらいつもの上等手段でいきなり
蹴りを入れた。飛び蹴りって案外効かないが、体勢は崩せるのでそこで顔
面にワンパン入れればこっちの勝ちだ。

でもそれは人間相手の流儀だった。バットの無い僕は初弾をかわされた時
点で後が無い。まさかバリアがあるなんて聞いてない。僕の渾身のキック
はオレンジ色に眩しい変な壁に弾き飛ばされていた。

突然足が吊ったかのように痛み出した。意味がわからず、僕は絶叫して立
ち上がろうとしたが、上手くいかない。足が痺れてぷるぷるしている。固
い壁を思い切り蹴っ飛ばしたみたいな感じだ。もしかして痛みが伝わる理
不尽構造のロボなのか? と言う疑念の答えはすぐに出た。

「いぎゃあああああッ」

バットで殴られた時よりも、ブロック塀でひっぱたかれた時よりも、それ
はずっと痛かった。もうほんと勘弁してくださいって思わず言いそうにな
ってしまう。一体なんでこんなに痛いのか最初はさっぱりわからなかった。
どうやら痛んでいるのはわき腹だ。ロボの視点で自分の腹を見る。そこに
はぶっとくて光ってる棒が突っ込まれていた。
841シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 23:38 ID:h6Q5cean
刺された! これは未体験ゾーン。キレた奴と評判の僕を刺す根性のある
奴はいなかった。刺したら殺しきらないと殺しに来るとか思われてたからだ。
だから幸い僕は今まで刺されたことがない。こんな痛みは知らない。

ムカついた。真剣にムカついた。どこか夢見がちだった気分は一瞬で真っ
赤な色に染まった。二週間くらい集中治療室にぶち込んでやる。ポリに
捕まってもいいや。鑑別なんかもう三回目だ。次は年少か? そんなこと
どうでも良くなってきた。ただ、視界が真っ赤で脳みそが沸騰しそうなほ
ど熱くてたまらない。

僕はその腹にめり込んだピカピカ光る棒を掴んで、ロボの膝を叩きつけた。
ボキッっと音がしてその棒が折れる。棒を力任せに引っ張ると、内臓が
全部出ちゃいそうなほど痛かった。引き抜いたのは自分だが、それもこれ
も目の前のキモいバケモンが悪いのだ。

思い知らせてやるぁ!

僕はその棒を振りかぶって怪物に殴りかかった。めっためたにしてやらな
いと気が済まない。しかしまたもバリアに阻まれる。なんて邪魔な!ガン
ガンそのオレンジの壁をぶん殴ると、壁はガラスが砕け散るみたいな音を
立てて粉々になった。なんだ、案外モロいじゃん。
842シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 23:40 ID:h6Q5cean
僕の時間が始まった。一撃目が怪物の腕にめり込んだ。なかなか固い良い
感触。折れたかもしれない。傷害罪だ。速攻でまぁいいやって気分になっ
た。そのまま僕は二十六回ぶん殴った。今日は僕を止める連れがいない。
死んだらごめんでもあと五十発。三十発目で怪獣が倒れた。僕は馬乗りに
なってさらにガンガン棒を叩きつけた。

途中で棒が折れたので、仕方なく僕はその怪獣を踏みつけまくった。ああ、
多分殺しちゃった。でも、僕を刺したのだから当然死んで当然だ。まだズ
キズキとお腹が痛い。さぁ死ね、早く死ね。死体が残らないくらい潰れて
しまえばいい。


目の端にうつるモニタで乳とパッキンが何か叫んでいるのが見えた。怪獣
の顔? っぽい白いのがグチュグチュに形が無くなるまでぶん殴り、胸の
中央の赤い玉が砂になるまでふんずけたので、僕は大分溜飲を下げていた。
乳とパッキンがうるさい。面倒くさいと思いつつ、モニタを見ると、何か
怒ってる。ヤバイ、やっぱ殺しちゃった逮捕か! と、混乱した頭で考え
た。さっきとは別の意味でテンパってきた。
「もう倒したわ! もう、いいから!」
何か必死の叫び。そんなにヤバイんですか、と僕はますます焦ってきた。
「いやその殺す気はなくて、自衛っつうか、刺されたから動転して、その、
ちょっと過剰かもしんないけど、いやほんと申し訳ないっす!勘弁してく
ださい!」
「ちょっと何言ってんの? 大丈夫?」
「え? へ?」
843シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/22 23:40 ID:h6Q5cean
「使徒は倒したわ。作戦成功よ、凄いじゃない!」
「は? あ?」
よく事情が飲み込めないまま、僕は回収班とやらに筒から引っ張り出され
て毛布にくるまれた。段々冷静になって来た。さっきの自分の慌てっぷり
が少し恥ずかしくなってくる。途中から怪獣退治じゃなくて普通に喧嘩し
てるような気持ちになっていた。だからまさか殺しちゃったのか、と焦っ
てしまった。
乳・・・ミサトというらしい。ミサトが僕を抱きしめて「よくやったわ」と
言った。まぁ悪い気分ではないけど、銃で脅したこと忘れてんじゃないか
このねーちゃん。でも僕は悪びれなかった。だって怒らすと怖そう。素直
に、「どうも」と応えるに留めた。
「立派だったわ」
「え。そ、そう?」
「ええ、あなたはこの街を守ったのよ。それは立派なことよ」
「ええと、まぁね。はは・・・」
素直に照れてたら、ミサトの野郎、普通に笑顔でこう言いやがった。
「つうことで、次もよろしくねん」

何かとんでもない所に来てしまった。そして帰れないらしい。
背中に突きつけられている何か固いものと、ミサトの微動だにしない笑顔が
そう語っていた。この人たち筋者よりタチ悪いよ。上納金じゃ許してくれなさそう。
僕こと碇シンジの第三新東京市での素晴らしき生活は、こうして突然始まっ
ちゃったのである。この生活の果てに何が待っているのか、僕は想像もした
くない、と思った。
844シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 00:30 ID:hL7FBZD1
抵抗空しく、僕はミサトの虜囚となった。僕の自慢のキレっぷりに何だか
いたく感激したらしく、この乳女は勝手に僕の保護者となった。しかも親父
もそれを認めてあっさり親権放棄した。碇ゲンドウは一回キャンと言わせる
必要がある。ミサトの、「自分は僕の保護者なのだから同居すべきだ」と言う
恐ろしい言葉に眩暈を感じたが、でもこれは悲しい現実だった。
ことある度に銃をちらつかせる僕より数段キレたお姉さまと一緒に生活する
なんて無理だ。僕がヤンキーとして頭角を表すことができたのは、一重に人
より後先を考えないで無茶をする、と言う一点に他ならない。つまり、その
キレ方において到底かなわない相手に出会った時、僕のツッパリ道は終焉を
迎えたのだ。さようなら、金属バットと共にあった16歳のあの夏。

と、思っていたのはその日だけだった。煙草吸ってても文句は言わず、晩飯時
にはビールを勧めてくる。逆らわなければなかなかよろしい生活環境。こっち
に出てくる際に学校は休学扱いになっている。親父の金と放任な保護者、そし
て溢れるほどの時間。僕の生活は当然のように堕落を極めた。

が、僕自身それで良いとは思っていなかった。僕には一応夢がある。そのため
には高校くらい出ておかないと厳しいのだ。だから僕はミサトに学校に行かせ
てくれるようお願いした。ミサトは二つ返事でそれを快諾してくれた。と言う
より、既にその手続きを済ませた所だったそうだ。対使徒用の兵士として僕を
飼うつもりかと思っていたら、案外ネルフは度量の大きいところらしかった。
嫌らしくネチっこい鑑別所に比べれば、収容されるにしても大分生き易い。き
っとそのうちぶち込まれるであろう少年院や刑務所よりも、ずっと素晴らしい
環境であることに間違いは無さそうだった。僕はすっかり、呼びつけられて半
ば無理矢理にエヴァのパイロットにされたことを容認していた。慣れれば居心
地は悪くない。
845シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 00:32 ID:hL7FBZD1
「それにしても意外ね。君が学校に行きたがるとは思わなかったわ」
「夢とかあんだよ一応。高校くらいは出とかねぇとな」
「鑑別に二回も入ってる悪ガキのセリフじゃないわね」
「親父がアレじゃなかったらとっくに首だわな。ひゃひゃ」
「嫌なガキねぇ、あんた」
ミサトは僕の打算に満ちたセリフをそれ以上は責めなかった。僕は親父のゲン
ドウが嫌いだが、その権力と金の力は大好きだった。親父の名前で退学を勘弁
してもらったし、少年院送りも回避できた。あの親父には様々に不愉快な目に
も合わされたが、ゲンドウのお陰で助かったことも何度もある。だからアイツ
は嫌いだが、憎んでいるわけではない。
趣味の悪い髭とグラサンとあの態度には腹が立つものの、親父と縁を切るなん
て考えられない。そもそも、悪友達に煽られなければ今も仙台で親父の威光を
笠に好き勝手していたに違いない。だから、ここで今変な乳ねーちゃんと暮ら
す羽目になったのは、そのツケを払う時期が来た、と言うことかもしれない。
僕は妙に納得していた。

次の日、前の学校の制服のまま登校することになった。そう言えば学校に通う
のはもう何週間かぶりで少し心が浮き立った。でも、前のままのように連れの
連中がいるわけじゃない。転校生なのだ。転校するのは初体験で、正直少しだ
けドキドキした。不安なような楽しみなような。僕は心をぎゅっと引き締めた。
こういうのは最初が肝心だ。ナメられたら駄目だ。じじいの担任に連れられて
教室に向かう。教室は外まで聞こえるくらい騒がしかった。昨日ミサトに手伝
ってもらってリツコに負けないくらい完全に気合十分の金髪を手櫛で整え、僕
は深呼吸した。
ガラっとドアが開く。教室は一瞬で静まり返った。癖になりそうな快感だ。確
実に何割かの奴は僕の第一印象にビビったし、ちょっと悪めの男の子が好きな
女は僕にチェックを入れただろう。第一印象から飛ばした甲斐あってか、僕が
黒板の前に立つまで誰も一言も声を発しなかった。僕はじじいに言われる前に
チョークを手にとって大きな字で黒板に名前を荒々しく書いた。

「碇シンジだ。・・・よろしくな」
846シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 00:33 ID:hL7FBZD1
授業中、端末にメールが届いた。「碇くんってロボットのパイロットなんで
しょ? y/n」y/nって何だ。一瞬考えた。ああ、そうか、YESとNOのことか、
と気付いて、僕は迷わずYESと打ち込んだ。ちょっと悪ぶってるけど世界を
守るロボットのパイロット。絶対かっこいい。自然とにやけてくるのを、僕は
必死で押さえ込んだ。メールの返信を読んだらしい女の子や、そのメールを
転送された連中がみんなで僕を取り囲んで騒ぎ始めた。やばい快感で鼻血が
出そうだ。僕は基本的に目立つのが大好きだ。連中の興味津々な顔は僕の自尊
心を痛く満足させた。僕はぶっきらぼうを装いつつ、連中の質問に答えまくっ
た。

目立っていると同じ穴の狢さんは面白くないに決まっている。そろそろ来るな
と思ったらやっぱりイカメしい顔をした男が一人、僕の机をバンと叩いて挑戦
的な視線を僕に向けた。こういうのは最初が肝心なんだ。僕は再びそう思った。
しかし、よくよく見てみると、僕に明らかに喧嘩を売っているそいつは、上下
共にジャージだった。第三新東京市のヤンキースタイルだろうか?こっちが最
先端だとしても僕には到底受け入れられないセンスだ。僕はもっとちゃらちゃら
した格好が好みなのだ。
「おう転校生。ちょっと顔かせや」
啖呵は結構普通だ。顔を貸せなんて微妙に古風ですらある。第三新東京市って
よくわからない所だ。こんなんがヤンキーなのか。僕には理解し難い。しかし
まぁ、こういう挑戦に応じないわけにはいかない。それこそ僕のツッパリ道。
誰にもナメられない為には、誰の挑戦であろうが受けるし喧嘩は勝つまでやっ
てやる。幸い、今日はちゃんと武器を用意してある。僕は思いっきりそのジャ
ージ男にガンをつけまくりながら立ち上がった。
847シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 00:58 ID:hL7FBZD1
夢の為に高校を卒業したい・・・だなんて、らしくもなく熱っぽく語っていた癖
に、碇シンジは登校初日から問題を起こした。何でも、顔を貸せと言われたの
で先手必勝とばかりにその場でメリケンサックをはめてぶん殴ったらしいのだ。
いきなり恥を掻かせてくれるものだ。私は思わず銃で両腕打ち抜いてくれよう
かと真剣に考えてしまった。保護者を申し出たのは私からだ。しかし、授業中
に暴れたキチガイのクソガキを回収し、先生方に頭を下げるなんて業務は聞い
ていない。私はガミガミと怒りまくる生徒指導の先生に大して平謝りしながら
頭の中でこのガキへのお仕置き方法を考えていた。
当の本人は不貞腐れてソッポを向いている。この馬鹿を挑発した被害者の少年
にも非はあると思うが、一方的に殴られ倒した少年の腫れ上がった哀れな顔面
を見るとそんな言葉は口が裂けても言えなかった。全く、本当に恥を掻かせて
くれるものだ。私は無理矢理シンジくんの頭を押さえつけて謝らせた。耳元で
「学校、辞めさすわよ」と脅すと、彼は多少素直に頭を下げた。全くもって手
のかかるガキだ。後で顎外れるくらい引っぱたいてやる。
ここ数週間観察していたが、このガキはそれなりに頭が良くて狡賢く、打算的
な癖に喧嘩だけは後先考えずに買うわ売るわ、相当歪な性格をしている。学校
に行くまでに三件の暴力事件を起こして保安部に連行され、その度にリツコや
私に散々説教されているにも関わらず懲りた様子が無い。なんというか、子供
子供している面がある。その癖、悪賢いから始末に悪い。碇司令の威光があれ
ば多少の悪事は許されることを知っているのだ。嫌な奴。
被害者の少年は普段は明るい普通の子らしい。黙り込んでいたが、「どうして
顔を貸せなんて言ったのか」と言う生活指導の先生の追求に、しぶしぶといっ
た形で口を開いた。
848シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 01:05 ID:hL7FBZD1
「そのボケが足元確かめんと暴れたせいで、わしの妹が怪我したんじゃ。わし
はそいつを殴らんとあかんねん」
そのセリフに、私の胸はチクリと痛んだ。直上会戦と呼ばれた、最初の使徒と
の戦いで多数の痛ましい犠牲が出たと聞いている。この少年も、あの戦いで身
内が傷ついてしまったのだろう。それは仕方の無いことだが、この少年にとっ
ては割り切れるものではないだろう・・・と、私が若干おセンチな気分に浸ってい
ると、シンジくんは顔を歪めて下品に唾を吐いた。
「知るか、そんなもん。そんなに妹が大事なら金庫にでも入れとけよバーカ」
被害者の少年・・・たしか鈴原くんが、またコブシを振り上げて生活指導の先生に
羽交い絞めにされた。いくらなんでも酷すぎるセリフだ。私は彼に非難の視線
を送ったが、彼は不貞腐れて「あいつの方から喧嘩売ってきたのに」と呟いた。
その目が酷く傷ついているように見えて、私は複雑な気分になった。シンジく
んにはシンジくんの理屈があるのだろう。私は何も言えずに、ただ黙ってまだ
わめき続ける鈴原くんと、シンジくんを交互に見つめることしかできなかった。
鈴原くんが落ち着きを取り戻すと、なんとも気まずい空気が生徒指導室全体に
水を打ったような静寂をもたらせていた。一番最初にその空気に耐え切れなく
なったのは先生だった。怒りを露わにした表情で、その先生は断じた。
「碇シンジくん。理由の如何はともかく、怪我をさせたんだ。しばらく自宅謹
慎とする。では、保護者の・・・葛城さん? 彼をよろしくお願いします」
「はい。お騒がせしてしまって本当に申し訳ありませんでした。鈴原くんも、
ごめんね。後でちゃんとよく言い聞かせておくから。ほら、シンちゃんもちゃ
んともっかい謝んなさい!」
シンジくんは、舌打ちしたが、日ごろの教育の賜物か、素直に頭を下げた。
「悪かった。・・・でもな、まだやる気ならいつでも来いよ」
このガキは・・・私も、生徒指導の先生も、さすがに呆れるしかなかった。

その時、突然、携帯電話が鳴った。私のと、シンジくんのが同時に。
849シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 01:40 ID:hL7FBZD1
僕はとても不愉快な気分だった。あいつが喧嘩を売ってきたから、買っただけ
なのに。喧嘩は勝つことがすべてだから、負けないように先にぶん殴っただけ
なのに。でも、僕ばっかり責められた。あのジャージ野郎のお涙頂戴なセリフ
に、鉄女ミサトもらしくもなく同情していやがった。僕はとても不愉快だ。
僕に非が無いとは言わない。人を殴るのが悪いことだってくらいさすがに知っ
てる。でも、僕が悪いならあいつも悪いはずなのだ。僕が殴らなければ、あい
つは僕を殴ってたに違いないのだから。あのジャージの事情なんて知ったこと
か。それはあいつの殴りたい理由であって僕が殴られる理由じゃない。ふざけ
んな、と僕は強く憤りを感じた。そんな機嫌の悪い僕の前に出てくるのだから
この使徒って奴も運が悪い。こいつは殺してしまってもいい相手だ。だから僕
は遠慮しようとも思わなかった。
パレットライフルを構えて、僕はでたらめにそれを乱射した。人や動物に向け
て銃を撃ったことなんてない。でも、相手は家庭の医学に書いてある精子の絵
みたいなふざけた格好の化け物だ。僕は微塵も躊躇せずに、そいつを蜂の巣に
してやろうと、引き金を人差し指で連射しまくった。
「馬鹿! 弾着の煙で敵が見えない!」
ミサトが激怒する声が聞こえた時には、もう遅かった。もくもく立ち上る煙が
使徒の姿を覆い隠し、確かに全然何にも見えない。ちょっと調子に乗りすぎた。
850シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 01:41 ID:hL7FBZD1
「ミサトー、煙でなんも見えねんだけど」
「あんた本当に人の話聞いてないわねー」
「大真面目に聞いてるっちゅーの。覚えてないだけで」
「余計悪いわよ!」
ミサトがめっちゃ怒ってる。この女はほんと怒りっぽい。毎日生理なんじゃ
ねぇの?とか考えてしまった。
「なぁ、見えねーけどもうちょい撃っとく?」
「とりあえず今の位置で待機。弾装を交換して!」
「えーと、どうやるんだっけか」
「そこの兵装ビルから・・・ああもう!あんた後でもっかいぶっ飛ばすからね!」
「そんな怒んなよぅ・・・こっちゃ一応真面目にやってんだから」
「じゃあ、さっさと指示通りやれ!」
「だからやり方が・・・」
揉めている間に段々煙が晴れてきた。どうやらこの鉄砲の弾は効いてないらし
い。例のバリアのせいだろう。リツコが言うには、近づかないとバリアを壊せ
ない・・・と言うところまではギリギリ理解できた・・・らしい。それで鉄砲効かな
かったのだろうか。何だ、このライフル意味ねぇじゃん。僕は銃芯を掴んで逆
さまに銃を構えた。バット殺法の基本的な構えだ。やっぱりこっちのほうがし
っくりくる。
「シンジくん何考えてるの!? 指示通りに・・・」
「だって効いてねえじゃんよ。ぶん殴ったほうが早いって」
僕はミサトの残りの声を無視して走った。精子使徒の近くでブレーキ。思いっ
きり振りかぶった一撃がオレンジの壁を打った。甲高い音がして、その壁が
一気に粉々になる。ちょろいもんだ。後はあの精子の脳天にもはやバットと
なったライフルを叩きつけてカチ割ってやれば大勝利。僕は無造作に銃を振り
上げた。だが使徒のほうも必死らしい。やられっぱなしではいなかった。
851シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 02:08 ID:hL7FBZD1
空高く放り投げられたのだと気付いた時には、既に落下が始まっていた。僕は
絶叫系の乗り物が嫌いだ。特にフリーフォールとか絶対乗りたくない。悲鳴を
あげるのは我慢できた。男の子ってことだ。
長い長い胃が喉からはみ出そうな落下はやっと終わり、僕は思いっきり地面に
たたきつけられて悶絶しそうになった。エヴァの損傷は僕の痛みだ。高いとこ
ろから背中で落ちたら痛いに決まってる。しばらく息ができそうにない。
モニタが警報音を鳴らす。さすがに毎日テストだなんだとこれに乗っていると
操作にも慣れたものだ。外部カメラで警報の元を探すと、少年が二人エヴァの
指の間でうずくまって震えていた。なんて運が悪くてドン臭い奴らだ。そもそ
も何でシェルターから出てるんだ? 逃げ損ねたのか?
一瞬、まぁいいや見なかったことにしちゃおうと思ったが、ミサトが釘を刺す
かのように「今動かないで!」と怒るので、僕はしぶしぶそこを動かなかった。
使徒がえっちらおっちらこちらに向かって来ている。どうでもいいが早く指示
して欲しい。片足一歩で銃バットが届く位置まで使徒が来たら見捨てよう。
僕は僕の命が一番大事だ。だが、ミサトは素早くとんでもない指示を出した。
「その二人をエントリープラグに乗せなさい!」
「ま、マジかよ! プラグ開けてる間にアイツ来たらどうすんだよ!」
「仕方ないでしょ! 見捨てるわけにはいかないわ!」
「わーった、わかったよ! おいそこの二人組み! 早く乗れ!」
僕は外部スピーカーを入れてがなり、プラグをイジェクトした。もちろんシン
クロは切れてるから外の様子はわからない。使徒が何時来るかもしれないとか
なりハラハラドキドキだ。この二人後でベコベコにしてやると決意していると、
程なくしてドボンドボンと二つ水音が聞こえた。僕はすぐさまプラグを元に戻
してシンクロを再開する。・・・ん? 何か変だ。
852シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 02:09 ID:hL7FBZD1
「やっぱりシンクロにノイズが発生してるわ。プラグに異物を入れたから!」
非難する口調のリツコの声が聞こえた。そう言うことか。この馬鹿二人組みを
入れたことで何か変な感じがするのか。一つの服を複数人で着ているような、
何か表現に困る違和感だ。ウッゼー! 戦闘の邪魔しただけでは飽き足らずに
シンクロの邪魔まですんのかよ! 僕は使徒とまだ距離があることを確認した
後、振り返ってその二人に怒鳴りつけた。
「このボケ共、僕を殺したいのか! あぁ? その気なら後で散々ぶっ殺して
やるぁ!・・・あ?」
何か見たことある顔。一人は顔に絆創膏を沢山張っており、誰かに散々ぶん殴
られた後みたいに顔が腫れている。ああ、こいつ、さっき僕に喧嘩売ってきた
ジャージだ。と、気付くのにそれ程時間はかからなかった。何て野郎だ、喧嘩
に負けたからってこんな嫌がらせしてくるなんて嫌な気合が入ってる。もう一
人の眼鏡君には見覚えが無いが、このジャージと一緒にいるってことはクラス
メイトか何かだろう。
「お前な、喧嘩はいつでも買ってやるつったけどよ、もうちょい待っとけよ。
避難警報聞こえなかったんか? せっかち過ぎんぞ」
「い、いや、スマン、邪魔する気は無かったんや」
明らかに毒気を抜かれた様子で、そのジャージ男は項垂れていた。まぁいいや、
この馬鹿に付き合って使徒にやられたら話になんない。
「ちょっと待っとけ。後でお前ら殺すからな、逃げんなよ」
僕はとりあえずそう啖呵を切って前に集中した。精子使徒が迫っている。ちき
しょーさっきは何でやられたんだ? 意味がわかんねぇ。そう考えていると、
オレンジの細い何かがびゅんびゅん振り回されているのが辛うじて見えた。
853シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 02:10 ID:hL7FBZD1
そうそう、こういうチェーンみたいなの振り回す馬鹿がいたよなぁ・・・と懐かし
い地元仙台を一瞬思い出してしまう。まぁ、それと似たようなもんだろう。速
度は段違いだけど。アレに引っ掛けられて放り投げられたのだ。落ちてる最中
は本当に怖かった。思い出すだに寒気がする。この野郎、絶対ギッタギタにし
て踏んづけてゴミ捨て場にポイしてやる。僕は素早く立ち上がり、雄たけびを
上げて突進した。
オレンジの壁をガンガン殴ってぶっ壊したところまでは快調だった。でも、辛
うじて残像が見えるだけのその光ってるチェーンをかわすなんてことは土台無
理に決まってた。テンションが上がっていた僕はちょっぴり無謀で、そして無
策過ぎた。来る! 歯を食いしばる。
来たー! やっぱり来たー! 超痛い! この間やられた箇所と同じ場所にそ
の光チェーンがぶッ刺さる。二回目だし予想してたから初めて食らった時ほど
キレずに済んだが、やっぱり死ぬほどムカついた。僕は刺された上体のまま銃
バットで精子の頭をガンガンぶん殴った。銃バットは案外モロくてすぐに折れ
たが、精子使徒の頭は見事にへこんだ。僕はそのまま馬乗りになって精子のミ
トコンドリアがくっついてる箇所にあたる部分についた赤い玉をガンガンぶん
殴った。見るからに弱点ぽいし、細かいことはよくわからないが、実際弱点ら
しいからだ。今日の僕は冷静に残忍だった。ばきゃっとその玉が割れた時点で、
精子使徒はゆっくり動きを止めた。多分死んだ。でももう限界だ。刺さったチ
ェーンを抜くとまた内臓引っ張り出されるほど痛いに違いないが、このまま放
置してても痛いに決まってる。解決策は一つだけ。さっさとシンクロ解除だ。

エヴァを降りると、馬鹿二人は妙にしおらしかった。どうやら痛い痛い痛いと
連呼しつつぶん殴りまくりの僕は相当キレた奴に見えたらしい。いつかは思い
知らせてやるつもりが、予定が繰り上がった。まぁ結果オーライ。僕は眼鏡に
ジュース三分以内に買って来いと命じ、救助が来るまでその場で待つことにし
た。
854シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/23 02:11 ID:hL7FBZD1
本日、ここまで。
ていうか反応が無さ過ぎて実は全然面白くないんじゃないかと不安に・・・
おお!戻ってきたのか!>>1
つーかもうこのスレはとうの昔にDAT落ちしてると思ってたよ(w

今度はヤンキーシソジですか
ミサトのキレッぷりも実に素敵ですね
hosyu
っていうか戻ってきてたし!
JUNEのログ取得がおかしかったようだ。
>>1お帰り。爆連投マンセー
858シソジ_カムバック ◆S.y6T24QqQ :04/01/24 00:31 ID:w4DWlS64
良かった、少なくとも三人は見てた。
土日は更新無理なのでラミエル編は月曜日以降に。
書ければ今日中にある程度は書きたいです。
おっ、久しぶり。
申告五人目?楽しませてもらってるよ。ただ残りも少ないしROMってた。
861tomoタン ◆xgSWdejH02 :04/01/26 23:07 ID:bFdgEjjV
>>859 ずっとROMってはいたよ。邪魔しずらくてさ
>>860 テンキュー

転校しての学校生活は非常に順調だった。僕に喧嘩を売ってきた馬鹿者・鈴原
トウジはそれなりに喧嘩の強い奴だったらしく、そいつをボコボコにした僕に
敢えて喧嘩を売ってくる好戦的なヤンキーはこの高校にはいないようだった。
その馬鹿者は今や僕の舎弟一号であり、舎弟二号兼パシりの相田ケンスケと共
によくツルんで遊ぶようになった。連れがいないと生活に張りが出ないのも事
実で、最近は学校は授業中以外それなりに楽しいものとなっていた。

舎弟共は僕の気前の良さ(自腹が痛むわけじゃないので奢ることは全く吝かでは
ない)と喧嘩の強さに心酔しており、不満を持った様子は全く無い。鈴原トウジ
に至っては「八つ当たりでした! すいませんでした!」と土下座までしやがっ
たので僕に完全に屈服していると見て良いだろう。僕は三発蹴りを入れてから
快く許してやった。そもそもパンピーのトウジと僕では格が違うと言うことだ。

「センセどないしたんや? ボケーっとしてからに」
どこか嘘くさい関西弁でトウジが僕に話しかけた。僕は別にボーっとしていた
わけではないので、首をすくめた。そして無言で顎をしゃくってこの脳の回転
率が限りなくスローな鈍感野郎に僕の視線の先を教えてやる。
「綾波がどないしたんや?」
「アイツもエヴァのパイロットらしいんだよ」
「は? 綾波がでっか?」
「しゃべったこたないんだけどよ」

僕の視線に気付いたのか、綾波レイは少し顔を上げて僕のほうを見た。
シソジはtomoタン だったのかっ!!
…あんた最高。
むしろシソジと名乗ってくれ。
863tomoタン=シソジ_:04/01/26 23:16 ID:bFdgEjjV
ぁぁぁぁぁ・・・
壮大な釣り計画がパァーだよ
とりあえず続きを・・・

ちょうどいいや。僕はツカツカと綾波レイの席に近寄った。僕の好みはもうちょ
っとアグレッシブで生意気な女だ。こういう、黙って口答えしなさそーな根暗女
はあんまり好きじゃない。僕は机にバンっと手をついた。
「よー、お前エヴァのパイロットなんだってな」
「・・・? そうよ」
「僕より先にパイロットになったからって調子のんなよ? 動きもしねえオンボ
ロ零号機と僕のハイグレードな初号機じゃ格が違うってもんだ。わかったら先輩
風ふかしてんじゃねえぞ」
よーし、ビビっただろ。そう思って自信たっぷりに綾波を見ると、綾波は全然意
に介した様子もなく、普通に読書を再開した。何、僕無視されたってことですか?
眼中にないとでも言いたいのか。ちょっくらわからせてやろうと思っていただけ
だったのに僕は一気にムカついてきた。僕は無視されるのが嫌いだ。
「おい聞いてんのかよ」
「ええ、聞こえてるわ」
「じゃあうん、とかはい、とか何か言えよ」
「どうして?」
「どうしてって・・・そりゃお前、無視されたかと思うからじゃんか」
「無視していないわ」
「ならそれを体で言葉で表現しろよ」
「命令ならそうするわ」
「じゃあ命令」
「あなたは私の上官ではないわ」
・・・。意地でもこっち見て話さない気か。新米パイロットに真面目に対応する気なん
かございませんってか。 こ、この野郎〜! ただの根暗だと思ってたらとんだ奴だ。
舎弟二号の口から既に僕のキレっぷりは学校全体に広まりつつあるというのに。
綾波レイの評価は僕の中で「どうでもいい奴」から「気に食わない奴」にランクダウ
ンした。絶対ヘコませてやる!
864tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/26 23:34 ID:bFdgEjjV
しかし困ったことに綾波レイは女だった。男が女に本気で殴りかかるのはかっこ
悪いことだ。それは当然だ。犯す・・・? ぶんぶんと僕は頭を振った。そんなこと
できるはずがない。さすがに洒落にならない。実は案外僕は小心者だ。
じゃあ、訓練で勝つか? うーん・・・一緒に訓練するどころか今日始めて話すまで知
らなかったわけだし難しいな。そもそもミサトが接触させないように配慮してる節す
らあるし。っつか僕信用ねぇなー・・・。と、考えは堂々巡りだった。
僕は三日三晩あの生意気な馬鹿女をヘコませる方法を考え尽くしたが、ついに思いつ
くことができなかった。く、悔しい・・・このまま黙ってあの女を調子乗らせておくこと
しかできないのか。いや、一つだけある。一つだけ、僕の偉大さをわからせてやる
チャンスがある。そう、その時こそ、泣いて喜んでごめんなさいシンジ様生意気ゆっ
てすいませんでしたって言うに違いない!

チャンスは案外早くやってきた。そう、また使徒が来たのだ。しかも都合よく零号機
の再起動実験が成功したその日に来たのだ。これは神様が綾波レイをキャンを言わせ
てもオッケーだと僕に向かって微笑んでいるからに違いない。僕はマッハの速度で学
生服からプラグスーツに着替えをすませ、まるで飯前で「待て」って言われてる犬の
ように気合タップリでエントリープラグの中に滑り込んだ。そう、僕が選んだ綾波屈
服計画とは、使徒との戦いでわざとピンチに陥ってから、華麗に綾波レイを庇ったり
助けたり何かそんな感じ。大雑把な気もするが多分大丈夫。今回からはリツコが作っ
てくれたエヴァット(命名・碇シンジ)があるからだ。エヴァットは握りやすさ最高な
まさに僕の為のエヴァサイズ金属バットだ。何たらかんたらよくわからない加工され
ており、使徒をがんがんぶん殴った程度では折れないとリツコのお墨付きも貰ってい
る。バットが無くても勝てるんだから使徒なんかこのエヴァットがあればちょちょい
のちょいだ。
「シンジくん、零号機はまだ実戦には耐えられないわ。今回も、単独で何とかしてちょ
うだい」
ミサトの声。え? ・・・ええーそれじゃ計画とちが・・・
僕の初号機は既に勢いよくカタパルトを疾走し始めていた。
865tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/26 23:51 ID:bFdgEjjV
まぁ結論から申し上げると瞬殺されちゃいました。テヘ☆
出撃から0.2秒でビーム光線を食らってエヴァットを振り上げる間もなく、僕はシンク
ロ解除してエントリープラグ大脱出。痛いの熱いのってもう、死ぬかと思ったね。ミサ
トは僕の迅速な脱出を誉めた。いい判断だったらしい。逃げなきゃ今頃初号機共々ロー
ストシンジの出来上がりだった。危ないところだった。前回、前々回と何だかんだ言っ
てボコボコぶん殴っただけで勝てたってのに、今回はちょっぴり洒落にならない。
ミサトが国連軍脅してかっぱらった自走砲台の末路を見るや、僕の背筋はぞーっと凍っ
た。オペレーターのロンゲが「自走臼砲、消滅しました」とか言うから思わずおしっこ
チビりそうになってしまった。消滅ってなんだよ。。。

初号機は僕が脱出してすぐに下げたらしいので、装甲の取替えだけで再出撃可能だそう
だ。でも、アレはちょっと反則だろ、バットじゃ勝てそうにねぇ。僕が難しい顔でうん
うん唸る以上にミサトはもっとうんうん唸っていた。こうなったらミサトの作戦だけが
頼りだ。まぁ、今までこいつの作戦って役に立った試しが無いんだけどな。一抹の不安
はあった。やおら、自信満々の顔でミサトが笑い始めた。何か思いついたか、それとも
開き直ったのか。
「ミサトー・・・接近戦しかないとか、そう言うキチガイなこと言うなよ、俺泣くぞコラ」
「わーってるわよ。任せなさいって」
「シンジくんの言う通りよ。接近戦は危険すぎるわね」
リツコが何時もの様にえらっそーな態度で話しかけてきた。リツコはキツいコトばっか
り言うが、結構話のわかるねーさんだ。案外ミサトほど無茶は言わない。ミサトはニヤ
リと嫌な笑みを浮かべて言った。
「ATフィールドって絶対領域って割には全然絶対じゃないわよね?」
「そうね。シンジくんは二度もそれを物理的に壊してみせたわ」
「つまりエネルギー量さえ十分なら突破は可能・・・よね? シンジくん、言いたいことわ
かる?」
わかるわけない。僕は首を振った。しかしリツコはピンときたようだった。
挑戦的な視線。僕はちょっぴりオロオロしながら二人の会話を聞いた。
「答えは簡単。あいつの射程外から一撃でぶち抜いてやればいいのよ」
866tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/27 00:02 ID:cLI7gg80
ミサトの作戦はすぐに実行に移されることになった。のたくたとしか動けない零号機でも
盾がわりにはなる、と言うことで作戦はエヴァ二機で行われることに。しかし、僕は当初
の計画が実行できると喜ぶ気にはなれなかった。そんな余裕はとても無い。即座に逃げた
ので、痛い熱いは一瞬だったが、アレをもう一度、次は真っ向からドカンと食らったとし
たらちょっと生き抜く自信が無い。つうか本音ではもう嫌だ帰りたいという気持ちで一杯
だったが、となりのケイジにいる綾波レイを見ていると、そんな言葉は絶対言えそうにな
かった。奴は恐れを感じていないかのように超然としており、かっこよさすら感じてしま
う。そんな綾波レイに背を向けるのは完全な敗北と道義だった。僕は歯を食いしばってえ
いちきしょう成るようになりやがれ!と半ばヤケクソでミサトに一発で決めてやるから任
せろなんて大言壮語してしまった。ああ、逃げたい、逃げたい、逃げたい。でも逃げるこ
とはもうできない。

そんな僕の心的葛藤なんかいざ知らず、綾波レイはただぼうっと月を見上げていた。青白
い月の光が、白いプラグスーツに反射してやけに幻想的雰囲気だ。その落ち着きぶり、泰
然とした態度に、僕は眩しさすら感じる。こいつは恐怖とか、危険とか、そう言うものを
感じやしないのか?僕がこんなに怖い、帰りたい、逃げたいと思っていてもエヴァに乗る
ことを選択したのは、譲れぬ意地があるからだ。馬鹿かもしれないし、はっきり言ってキ
チガイとあんまり変わらない動機かもしれない。でも、これは僕にとって死ぬより大事な
ことだ。背を向けるくらいなら死んでもいい。だから捕まろうがどうなろうが、僕と敵対
したあらゆる野郎をバットでボコボコにしてきたのだ。負けたって勝つまで襲ったのだ。
だが、綾波レイはどうなのだろう。一体どんな理由でこの危険、恐怖と戦えるのか。僕は
聞いてみたくなった。

「なぁ、綾波。 なんでエヴァに乗るんだ?」
867tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/27 00:17 ID:cLI7gg80
月の光の中の綾波レイはゆっくりこちらを向いた。そして少し首をかしげた。
「何でそんなこと、聞くの」
「気になったから。悪いのかよ?」
「・・・別に」
「で、どうなんだよ。何で乗るんだ? 何で乗ってんだよ。金の為か?」
「絆、だから」
「ハァ? もうちょっとわかりやすく言ってくれよ」
「私には他に何も、無いから」
何だこいつ電波? 僕はあっけにかられて頭をかいた。何も無いってどういう意味だ?
「よくわかんねーなー。怖いし痛い目見るし、他に何も無いからエヴァって意味わかんね
ーよ。また俺を無視しようと適当こいてんじゃねーだろなー」
「・・・怖いの?」
「ば、ばっかやろ怖いわけねーだろ。でもさ、死ぬかもしんねーじゃん?」
「あなたは死なないわ」
やけにキッパリ、綾波は言い切った。
「私が、守るもの」
あんまりキッパリした断言に、僕は思わず息を呑んだ。
そしてすぐ、ムカついてきた。何だこの野郎、言うに事欠いて僕を「守る」だって?
女の癖に、シンクロ率全然無いくせに、零号機昨日起動したばっかりで僕より全然操縦
下手クソな癖に?
何よりも、恐ろしく腹が立つのが「守る」ってセリフだ。何様だ? 僕は守ってやらにゃ
駄目っぽい奴に見えたってのか? くそ、本当にこいつ気に食わない。
「上等じゃん。お前の出番なんかこねえよ、僕が一発でキメてやっから」
「そう?」
「そう?・・・じゃねえっつの。じゃあ賭けようぜ。一発で決まったら、向こう一ヶ月昼飯
お前の奢りな」
「決まらなかったら?」
「何でも言うこと聞いてやるってんだ馬鹿。まー俺が勝つに決まってるけどな」
むくむくと闘志がわいてきた。こんな奴に負けてたまるかってんだ。別に昼飯代なんて
奢ってもらう必要も無いけど、こいつに何かペナルティーを与えてやりたい。
絶対一発で決めてやる!
868tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/27 00:46 ID:cLI7gg80
「不味い! 気付かれた!?」
ミサトの声に、僕は顔が引きつるのを感じた。撃つ前に気付かれたってことか?くそったれ
あの使徒は千里眼か? ずるいずるすぎる。まぁ遠距離から気付かれない間にバキュンと一
発キメてやろうとしてた僕らが言うことではないが。
でもモーマンタイ。漢字で書くと無問題。照準は既に完璧。射撃も得意な僕最高! 賭けは
勝ったも同然だ。僕は思いっきりトリガーをひいて綾波レイのヘコんだ顔を思い浮かべた。
だが、僕の放った光弾は、使徒のビームと交差する瞬間にぐにゃりと曲がって見当違いな方
向へと折れ曲がっていった。外した!? そ、そんな馬鹿な!
「作戦失敗! 撤退よ!」
ミサトの声。弾は一発しかなかったし、ぶっちゃけ射撃の照準あわせはMAGIがやってた。僕
がやることって言えばトリガー引くことだけだが、どうやら打ち返されるのは想定外だった
らしい。派手な爆音を立てて使徒のビームが近くの送電線をぶっ飛ばした。くっそ〜賭けは
負けか! 僕は一目散に逃げ出そうと、エヴァの体を起こした。
「第二射、きます!」
オペレーターの声。前を向くと、迫り来るビームがやけにゆっくり見えた。嘘ぉん・・・
しかし、想像した激痛はこなかった。突然視界一杯に広がる零号機の背中。SSTOのうんたら
かんたらと言う何か頑丈らしい盾を構えた零号機が僕の初号機を庇ってビームを受け止めて
いたのだ。文字通り、守られてしまった。僕は頭がカッと熱くなった。悔しい、あんなに大見
得を切ったのに、結局この女のいう通りに守られている。しかし、様子がおかしい。使徒の
ビームが途切れる気配が無い。零号機の盾が徐々に溶けつつあるのがわかった。僕は通信機
に向かって怒鳴った。
「馬鹿! 逃げなきゃ盾壊れるぞ!」
「駄目。初号機を失うわけにはいかないから」
苦悶の表情の綾波がモニタにうつる。早く逃げろと、苦しげにささやく。もう限界だ。屈辱感
は僕の堪忍袋の緒をジョッキン切断した。激しい怒りが僕を支配する。ふざけるな。ふざける
なよ、綾波レイ。僕はそんなに落ちぶれちゃいない。女に守られるようなかっこ悪い奴になれ
るもんか。僕は初号機の背中にくっついているエヴァットを抜き、零号機の横を駆け出した。
869tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/27 00:48 ID:cLI7gg80
早く、早く、もっと早く。僕自身、短距離走にはあんまり自信が無いほうだが、初号機は別だ。
運動神経を総動員して走る。走る。使徒の元へ。モニタにうつした零号機は、盾の大半を溶か
されたところでやっとビームの嵐から開放された。綾波レイは死んだか? 死んだかもしれな
い。ふざけやがって、僕を庇って死ぬなんてあべこべじゃないか。
使徒の次の目標は僕。上等! 僕はもう危険も恐怖も何も感じなかった。ただ、憤怒と屈辱感
だけが僕を走らせる。もう一発ビームが来た。何とか横に避けるも、肩をかすって装甲の一部
を吹っ飛ばす。激痛が一瞬僕の足を鈍らせかけるが、ここでやられたらただかっこ悪いだけだ
と言う妄念に似た感情が僕に力を与えた。次は足にかする。つんのめって倒れてしまうが、前
転してもう一度駆け出す。使徒は撃ちながらビームの方向を変えられないらしい。だから、動
いていれば致命傷は食らわない。わかってしまえばもう楽勝。僕はエヴァットを振り上げ、防
御しようとした使徒のATフィールドを一撃で粉砕する。もう誰も僕を止められない。野球選手
も真っ青な見事スイングが使徒の足元、ドリルみたいなのをぶち折り、返すバットで青色のガ
ラスのキューブみたいな使徒を下から斜めに打ち上げる。地面に落っこちた使徒に、エヴァッ
トを六回叩きつけて完全に粉々になったのを確認して、僕はすぐさま振り返って走り出した。
あんだけ粉々にしてやったんだから、さすがの使徒も死んだだろう。あとは綾波レイの安否だ
けだ。綾波レイが死んでたら僕は本当にかっこ悪いだけの奴になってしまう。頼むから生きて
てくれ、と僕は祈るような気持ちで、二子山までの距離を一分弱で踏破した。零号機は湯気を
あげていて、煤けて黒くなり、焼死体みたいだ。僕は零号機の背中のハッチを引きちぎってプ
ラグを引っこ抜いた。地面にプラグを置いた時点でエヴァの電源が切れる。仕方ない。外に出
てプラグのハッチをこじ開けるしかない。プラグは近づくだけで熱く、ハッチのレバーなんか
触ろうものなら火傷でもしてしまいそうだ。しかし迷っている暇は無い。僕は手に唾をぺっぺ
とつけてレバーを思いっきり回した。熱い。手がハンバーグになっちゃいそうだ。だが、僕の
努力の甲斐あってハッチが勢いよく開かれる。
870tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/27 00:57 ID:cLI7gg80
「綾波、生きてるか?」
中も熱かったが、まぁ死ぬほどじゃない。中にぐったりしている綾波を見つけて、僕はほっと
安堵した。綾波は力なく横たわったままだが、その視線はちゃんとこちらに向けたのだ。
「お・・・おお〜生きてたかぁ。良かったなぁ、助かってよ」
「勝った・・・のね」
「ああ・・・賭けはお前の勝ちだ、約束どおりなんでも言うこと聞いてやるよ」
「何でも?」
「うん何でも。あ、いや、家買ってくれとか無茶なのは無しだ。高校生でできることにしろよな」
綾波レイはぼそぼそと何かを呟く。僕は耳を近づけた。
「あー? 何だって? 聞こえなかった」
「・・・もないから」
「え? もっかい」
「私には、何も無いから。だから、いい・・・」
「おいおい、それじゃ僕の面子がたたねってんだ。何かあんだろ、考えろよ」
綾波レイは、少し首をかしげて、そして、見たこともない表情で言った。
「・・・考えておくわ」
不覚にも僕はその顔に見惚れた。それは僕が綾波レイに見る初めての表情だった。
それは、笑顔だった。



配分間違えて中途半端に残っちゃった(;´Д`)
久々に見にきてみたら新作キター!
続きを楽しみに待ってまつ
872tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:12 ID:buIu8YdP
「おお、海だ海だ」
興奮してはしゃぎまわるミリタリオタの太ももに膝を入れて黙らせてから、僕はその広い広い
水溜りを眺めた。何度か海水浴に行ったことは当然ある。でも、洋上で船に乗るのは初めてだ
った。これが豪華客船とかなら最高なんだが、残念なことに僕が乗っているのは分厚い鉄板が
浮いてるだけみたいに見える空母の上だ。
僕の腿攻撃で硬直しつつも、しぶとくケンスケはバシャバシャと写真を取りまくっている。こ
の軍事オタクにとって海に浮かぶ鉄板は大きな宝物に見えるらしい。なんとも幸福な野郎だ。
ちょっとムカついたので、後で味噌煮込みパン買ってこいとか無茶を言って困らせてやろうと
僕は意地悪く笑った。
「来たようね」
ミサトの呟きに、僕は視線をめぐらせた。わざわざ太平洋くんだりまでヘリでやってきたのに
は理由がある。この船にはネルフにとってある重要な意味を持つ人物が載っており、その人物
を出迎えにやってきた次第である。ミサトの誘いに、僕は当然同行することを決めた。何しろ
その人物とはセカンドチルドレン、つまり僕と同じエヴァのパイロットだったからだ。何度も
言うが最初が肝心だ。だから僕は髪を逆立て、全身赤の派手過ぎるツナギを身にまとって気合
を表現した。本当は秘蔵の特攻服を着ようと思ったのだが、それはミサトに止められた。ネル
フの品位なんて知ったことじゃないが、ミサトを怒らせるのは不味い。僕はしぶしぶ持ってい
る服の中で最も派手なその格好で妥協することにしたのだ。
「ヘロゥ、ミサト」
つかつか歩いてくるクリーム色のワンピ姿なそいつは、僕と同年代が少し下に見える。髪は栗
色、目は青い。日本人ぽい顔をしているが、ヘロゥとか言ってたくらいだし外人さんな可能性
が高い。僕はますます赤い服とパッキンを誇示するように抉りこむような視線でそいつを見た。
ミサトが応える前に、僕はミサトを押しのけてその女の前に立った。そう、セカンドチルドレ
ンは女だった。だが、綾波の時みたいな失敗を犯すわけにはいかない。今度こそキッチリ気合
を見せつけ、こいつには勝てない、と思わせておかなければならない。
「お前がセカンドチルドレンか?」
「な、何よアンタ・・・」
873tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:12 ID:buIu8YdP
「な、何よアンタ・・・」
どうやら日本語はわかってるらしい。明らかに僕のこの気合十分な格好に怯んでいるのがわか
った。僕は有頂天になってますます調子に乗った。
「おぅお前の耳は耳クソだらけか? セカンドかって聞いてんだよオイ」
「そ、そうよ! あんたこそ何よ!」
なかなか気丈に言い返す。でもビビってるのが丸わかりだ。僕は大体、相手の反応に満足して
威嚇するのを勘弁してやることにした。
「へッ そこのミサトにでも聞くんだな」
僕はニヤリと笑った。ミサトは少し呆れ顔だった。セカンドが不満気な顔でミサトを見る。ミ
サトは溜息を吐いて応えた。
「えぇええぇぇ〜〜! こんな奴がサードなのぉ!?」
「こんな奴って何だよオイ!」
「こんなロクでも無さそうな不良が名誉あるエヴァのパイロットだなんて・・・悪夢よ」
「お前喧嘩売ってんのかよコラ」
「何よ!」
中々精神的にタフな奴だったらしく、もはや怯えた様子もなく言い返してくる。今度は僕が
唸る番だった。くっそーエヴァパイロットに選ばれる女って何でこんなんばっかりなんだ。
もっと普通の奴いないのかよ!
「ふん、まぁアタシが来たからにはアンタなんてもうお払い箱よ!」
「あぁ? んっだ自信満々じゃねえかよ?」
「当ったり前でしょ!? 何年エヴァのパイロットやってると思ってんのよ。アンタみたいな
ポっと出の素人に出る幕なんてもはや無いわね! 田舎に帰る準備でもしなさいよこの田舎ヤ
ンキー」
「・・・てめぇ、何様だ? 天然の茶髪だからって調子乗ってんじゃねえぞ外人」
「アタシはクォーターよ! 見てわかんないの? アンタこそ目くそたまってんじゃないのっ」
ああ言えばこうわめきやがって何かムカつくなー。だが、僕には完全にこいつに勝っている部分
がある。僕はわざとらしく溜息を吐いて勝ち誇った。
874tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:15 ID:buIu8YdP
「大体な、俺はもう三匹も使徒ヤってんだぜ。お前はまだ戦果ゼロだろがゼロ! 実は口だけ
で下手ックソなんじゃねえの? 何たってゼロだし・・・ぷっ」
いきなり大振りのスイングで平手が飛んでくる。さすがに予想もしていなかった僕はそれを
危うくまともに食らってしまうところだった。ギリギリよけた僕は内心心臓バックバク言わ
せつつ、余裕を装って肩をすくめる。あぶねえ、女に殴られるかっこ悪い奴になるところだ
った。でも、精神的優位にあるのは間違いない。僕は意地悪い笑みを浮かべた。
「何だよ、もしかして図星?」
「・・・張り手一発で許してやろうと思ったのに」
いだッ 鋭いローキックが僕の腿を打った。ビリビリ痺れる太腿に僕の注意が向いた瞬間に、
弾丸のような横一閃の蹴りが僕の腹部に命中する。いきなりの痛みに僕は一瞬で沸騰した。
次の一撃は派手な後ろ回し蹴りだった。ただし、速い。普通に速い。チンピラキックとはえらい
違いの凶悪な一撃が僕の側頭部を打つ。一瞬、視界はブラックアウト。だが、僕が気を失う
ことは無かった。ムカついた。こんな気分で寝れるわけがない。女だと思って甘く見ていた。
こいつは敵だ! 僕は女に掴みかかろうとした。幾らなんでも僕より筋力があるとは思えない。
掴んでしまえば僕の勝ちだ。わき腹に灼熱の痛み。格闘家バリのミドルキック。でも痛みは
僕をさらにムカつかせ、力を漲らせる。ついに女の手首を掴み、僕はその手を思い切り捻り
上げた。そして振り上げた拳を・・・なぜか後頭部に強烈な衝撃を感じ、そこで僕の意識は途絶えた。
僕が意識を失っていたのは一瞬だけだった。だが、最初に見えた視界は鉄板でできた空母の
床だ。倒された。一体誰に? 見上げると、鬼の形相のミサトが見えた。
どうやら僕の意識を飛ばす延髄切りを敢行したのはミサトのようだ。いきなり喧嘩になった
僕とファッキンセカンドを止める為に、ミサトは最も効率良く効果抜群な「実力行使」を行
ったのである。僕はミサトにだけは勝てる気がしない。よしんばバットで不意を襲ったとし
ても普通に撃ち殺されるだろうし、真っ向勝負ならネルフでミサトに勝てる奴なんていない。
僕は何事も無かったかのように立ち上がり、僕に蹴りを四発も叩き込んだ上等な女を睨んだ。
875tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:35 ID:buIu8YdP
「おいおい、いきなり洒落になんねぇことしてくれ・・・」
「シンジくん・・・」
ミサトが鬼の形相のまま、手首をペキっと言わせた。
「み、ミサト、ほんのジョークだ。だよな?」
僕は視線で女に「逆らったら死ぬぞ」と言うことを伝えた。上手く伝わったらしく、女・・・惣
流はコクコク頷いた。それ程その時のミサトの目の据わり方はハンパなかったのだ。
ミサトは珍しく本気でキレている。僕と惣流はニコニコ笑いながら(多少引きつった笑顔だっ
たが)「よろしくね☆」「こちらこそ♪」「この船案内してくれないかなー:)」「いいわよー(^^」
ってな具合に握手しつつミサトの視界からフェードアウト。管制塔の裏まで回りこんで、二人
で顔を見合わせて溜息を吐いた。
「やべえ、ミサトマジ怒ってたな」
「アイツ怒らせるとシャレですまないのよね・・・」
「何だ、お前もミサト知ってたのかよ」
「まぁね・・・一回足腰立たなくなるまでローキックされたわよ。訓練の名目でね」
「ああ・・・それがミサトの手なんだよな。合法的にボコボコにしてくんからな」
共通の敵を前に、なんだか親近感。四発蹴り貰ったのは腹に据えかねるが、まぁ相手は女だ、
うじうじ根に持つのもかっこ悪い。僕はそう思い直して、ヤンキー座りした。
「僕は碇シンジだ。よろしくな、セカンド」
「惣流・アスカ・ラングレーよ。アスカでいいわ」
アスカも僕の横にペタンと座り込んだ。
「じゃあ、僕はシンジでいいぞ。ドイツから来たんだってな?」
「そーよ。ネルフのドイツ支部から」
「弐号機持ってきたんだろ? いいな、最新機らしいじゃん。強いのか?」
「当ったり前でしょ! 世界初の制式エヴァよ、アンタのプロトタイプと違って実戦仕様なん
だから!」
「ひゃはーそりゃいいな! かっきー! 今度乗っけてくれよ」
「駄目よ! アレはアタシのなの!」
「ケチくせーなー。ああ、そういやドイツってさ・・・」
なんだか自然に打ち解けてしまい、僕はムカついた事実をすっかり忘れ去ってアスカと話し込
んだ。なんだ、アスカっていい奴じゃん。向こうも同様だったらしく、服装見た瞬間は引いた
って笑いながら言った。敗北感を与える作戦は失敗だったが、連れが一人増えたと思えばまぁ
いいか。僕は笑って、新しい戦友を受け入れることにした。
ええい、このアスカびいきめ! カワイイじゃねーかチクショウ!

ところで全身赤のツナギって、エヴァの整備員が着てるオレンジ色に俺には見えたアレとは
違うの?
877tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:46 ID:buIu8YdP
アレの真っ赤っかな奴と思って間違いないよ。俺の田舎に一人そう言う
狂ったセンスのヤンキーがおってん。派手さだけは抜群やで。
>>877
そいつはまたセンスが随分ネジレてんなぁ(w
漏れの田舎時代の記憶だと、駅前の仕立て屋で作ってもらったぶかぶか型ズボンの「ぼんたん」を
ルンルン気分で披露して回ってたり、生徒指導のセンセに見付からんよう学ランの内ボタンを
ちょっとお洒落なのに交換して喜んでるとか、そんな暢気なヤンキーしかおらんかった品。

>ツナギ

すると足元は長靴かぁ。
879tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:57 ID:buIu8YdP
「おお・・・弐号機って赤いのか・・・」
「アンタの意味不明な服と違ってめちゃかっこいいでしょ」
「てめ、この服は気合なんだよ気合! 燃え上がる魂系?」
「アハハ意味わっかんない」
話ついでに弐号機を見せてくれるというので、僕は二つ返事で見せてもらうことにした。紫の
いかつい顔面な初号機もいいが、弐号機のロボっぽい面構えもなかなかイカしている。マニア
好みの初号機と違ってナウなヤングに馬鹿受けな感じだ。
僕は素直に感心した。確かになんか強そうだ。
「初号機もアレはあれでいいけど・・・赤ってのがいいなぁ、弐号機は」
「でしょでしょ?」
「おおよ、主人公機って感じだよな。戦隊モノでも赤はリーダー色だしよ」
「初号機は紫だもんねぇ。どっちかと言うといっつも貧血の用務員のオジサンって言うか」
「言うにことかいて用務員かよ・・・つうかあんなイカツイ顔面のオッサンがいたのかよ」
「ジュニアの頃にね。すんごい怖いの、箒振り回してコラー!ってさぁ」
「ぎゃはは、いるいるそう言う用務員のオッサン!」
しばし「学校にはこんな変な先生がいるよね」話で盛り上がり、僕とアスカは弐号機の胸の辺り
に腰掛けてダベり続けた。何となく楽しい。なかなか気の合う奴だ。
しかし、その楽しい時間は衝撃と、遅れてきた爆音によって引き裂かれた。船体が揺れに揺れて、
僕もアスカも弐号機の上から振り落とされそうになってしまう。僕はさかさまに落ちそうになっ
たアスカの手を掴んで引っ張りあげた。「あ、アリガト」と少し顔を赤らめるアスカにかわいい
とこあるじゃんとか思う余裕はあんまり無く(いや、チョット思ったけどさ)僕はこの衝撃の正体
を半ば本能的に見抜いていた。

これは、使徒だ。
880tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 00:58 ID:buIu8YdP
>>878
それが普通やん? そいつは違ってん。知り合いちゃうけど駅前でたまに
見かける奴でさ、ほんまに全身赤いねん。でも履いてるのは長靴じゃなく
てスリッパだったように思う。怪し過ぎた。怪しすぎて記憶に残りまくり。
881tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 01:11 ID:buIu8YdP
甲板に出てみると、シロナガスクジラばりの巨大さを持ったサメみたいな奴が暴れまわっている
のが見えた。海面を高速で切り裂くその背びれがかなりおっかない。間違いない、使徒だ。こん
なふざけた怪獣は使徒しかいない。だが、ここには幸い弐号機がある。速攻出撃できる。
「おっしゃー! 久々にきやがったなーアンニャロー!」
前回相当痛い目を見ていたので、僕は燃えに燃えていた。綾波の借りもある。僕は連れをやった
奴に容赦しないのだ。使徒同士が知り合いかどうかまではわからないが、まぁ似たようなものだ
し同類に違いないと僕は決め付けた。
「アスカ、弐号機貸してくれ! あ、いや一緒に乗っけてくれるだけでもいいんだ、使徒の野郎
には借りがあんだよ」
「い、今ここで出撃する気なの?」
しかしアスカは歯切れ悪く渋った。この野郎、この期に及んでビビってんのか!? でも良く考
えたら出撃するしかないのだ。魚雷とか使徒に効くはずない。ミサイルだってN2爆弾だって鼻歌
気分なのが奴らだ。僕らが出なきゃ全滅するのは目に見えてる。こんな鉄の塊の中で死ぬなんて
僕は真っ平ゴメンだった。
「ビビッてる場合じゃねえぞ! 大体この船沈められたら死んじまうだろうが!」
僕は慣れた手つきでエントリープラグをイジェクトさせ、乗り込もうとした。ビビってる奴なん
かあてにしない。だが、アスカは慌てたように僕を止めた。
「わ、わかったわ。プラグスーツ着てくる」
アスカは、「いきなりすぎる」とか「心の準備が」とかぶつくさ呟いていたが、対使徒の戦いを
僕に譲ってしまうのも嫌らしく、すぐにプラグスーツに着替えてきた。
「予備よ、使って」
「いらねーよそんなもん」
「何でよ、着ないとシンクロできないでしょ?」
「初めてエヴァに乗った時はスーツ無しだったぜ? いけるいける、大丈夫だって」
「ウッソ、マジ? あんた凄いわね」
「僕はなんつーか天才の中の天才? だからいーんだよ! ほらいくぞ」
僕はアスカをプラグの中に蹴りこんで、すぐさまその中に続いて飛び込んだ。
調子エエならあっちのも・・・・と多少水を差してみるテスツ
おもろいからええのんやけどな、別に
乗ってるうちにガンガン書き晒して頂戴
883tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 01:37 ID:buIu8YdP
某M78星雲から来た正義の巨人のように、僕とアスカを乗せた弐号機はシュワッチと華麗にジャン
プした。そのまま八艘飛びよろしく、ミサトがいる空母まで飛び移ってゆく。さすがに長い時間
訓練したと豪語するだけあって、アスカの操舵は見事なものだ。若干顔がビビり気味なのが気に
なるが、ダイジョブジョブ何とかなるさ。今までだって何とかなったんだし。
僕はモニタに通信装置を表示して空母のブリッジに向かって怒鳴った。
「ミサト、電源用意してくれ!」
「ちょ・・・アタシの弐号機なのにぃ・・・」
アスカが小声で何か文句言ってるが無視。ミサトが生き生きとした様子で僕に応えた。
「シンジくんも乗ってるの? ちょうどいいわ、作戦行動開始よ!」
「エヴァットは積んでねんだよな、この船」
「悪いけど、プログナイフで何とかしてちょうだい!」
「ナイフは好きくねんだけどなー了解。聞いたかアスカ?」
「え、えぇ。プログナイフ、よね?」
何で不安そうなんだこの野郎。僕は思わずアスカの頭をペチっと叩いた。
「おいおいおーい! 戦争の時間ですよー? しっかりしろや自称エースパイロット」
「痛いわね! わかってるわよ! プログナイフ装備!」
「よっしゃー! いいかーエヴァに乗ってんのはお前のが長いかもしんねーけどなー、使徒との
戦いは僕のが回数こなしてんだ。使徒との戦いはなー、気合なんだよ。気合負けしなきゃ勝てる!」
「な、何よそれ! 全然作戦になってないじゃない」
「要は喧嘩と一緒ってこった。とにかく刺せ! 刺しまくれ! 死ぬまで刺せ! ギャハー!」
僕ががなりたてると同時に、使徒はその巨体を海面からジャンプさせた。僕はいけやれぶっ殺せと
はやし立てたが、ナイフを構えたまま弐号機は動く気配を見せない。僕も一緒にシンクロしている
のだが、弐号機を動かせるのはメインでシンクロしているアスカだけだ。ふざけんなこの野郎、ビ
ビってやがんな! 僕はシンクロしているのに動こうとしない弐号機に苛立った。使徒は弐号機の
頭上を飛び越えてまた海水深く潜ってしまう。
「何してんだ! 刺せよ!」
振り返ったアスカの顔は、泣きそうだった。
884tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 01:38 ID:buIu8YdP
>>882
あっちはあっちで書くのー。アレはまとまった時間無いと書けないんや。
平日は無理や。
885tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 01:40 ID:buIu8YdP
こいつあんだけ凶悪な蹴り技持って襲い掛かってきたくせに、何ビビってんだ? 僕は怪訝を隠さ
なかった。また、使徒がジャンプする。今度はさっきよりもその軌道が低く、弐号機はナイフを放
り出してしゃがみこんでそれを避ける。何だよこの喧嘩の素人丸出しなへっぴり腰は!
「おいアスカぁ! まさかビビっちゃってんのかよ」
「・・・う、し、シンジ」
「お前さっき使徒なんかボロ雑巾にしてやるとか言ってたじゃんか!」
「で、でもぉ・・・」
「うるせー! デモって何だ!国会議事堂かコノヤロ、やる気ねえなら僕に譲って降りろ馬鹿!
馬鹿アスカ!」
「い、いや! 嫌よ! 降りるのは嫌!」
「じゃあ前向いてナイフ拾って使徒に刺せよ!」
「ぅ・・・うん」
しかしモニタ一杯に広がる使徒の姿。あ、アスカに怒鳴ってて使徒のこと忘れてた。
当然、使徒に突撃された弐号機は吹っ飛ばされるわけで。
「いっでー!」「いったぁぁぃ!」
僕とアスカは同時に悲鳴を上げて胸を押さえた。シンクロだけしてるから痛みだけ伝わってくる。
乗るんじゃなかった。ちょっと後悔の僕。でも、乗らなきゃこいつビビって負けてただろうし、
そうなったら僕の輝かしき未来は文字通り海の藻屑だ。僕は怒りを抑える為に深呼吸した。
「あのな、アスカさんよ。難しいこと考えずに相手をぶちのめすことだけ考えてりゃいいんだ。さ
っき僕に蹴りくれたときみたいにな」
「う、うん」
「手伝ってやっから、な?」
「うん」
ようやくやる気を出したか、真剣な表情でアスカは前を向いた。手のかかる女だぜ全く。だが、状
況はちょっぴり悪い。海に落ちてしまったのはヤバイ。人間と同じ構造をしたエヴァは当然、水中
で自由に動けるようにできてない。悠々と弐号機のまわりを回遊していた使徒が、方向を変えて一
気に距離を詰めてくる。
「く、口ぃ〜!?」
「使徒だからな」
腹に激痛が走った。かまれた。
886tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 01:52 ID:buIu8YdP
超いてえ。だが、最近なんか慣れた。使徒との喧嘩で痛い目を見るのはもう仕方ないとまで思うよう
になってきた。心配なのは、この痛みでまた馬鹿アスカがビビっちゃわないかってことだ。でも、僕
の心配は杞憂だった。案外気丈な顔でこの激痛に耐え、前を見据えている。ようやく腹括りやがった
か。僕は痛みに耐えながら、無理して笑った。大丈夫、涙はLCLに溶けて見えない。
「アスカー、大丈夫か?」
「な、何とかね」
「水ン中じゃ殴っても効きゃしねえしな。どうすっかな」
「こう距離が近くちゃ、ATフィールドも撃てないしね・・・」
「は? ATフィールドを撃つ?」
「そーよ。何、アンタできないわけ?」
「僕はバット専門だからな」
「あっきれた・・・そんなんでよく使徒と戦ってこれたわね・・・ATフィールドはね、自分を守る壁である
と同時に、武器でもあるのよ」
「まぁ使えないなら意味ナッシングだ。おうおう痛そうだな、ホント大丈夫かよ?」
「ふん、アンタだって!」
ニヤリと笑いあう。ビビリの癖に基本的には負けず嫌いらしい。顔面蒼白でよく言うよ。多分僕も人
のこと言えたもんじゃないんだろうけど。
「こいつの口開けて逃げれたら、ATフィールド撃てんのか?」
「多分」
「じゃ、まずそこからだな」
僕は思いついた作戦をアスカに耳打ちした。アスカは少し不快そうな顔をしたが、「まぁ、それしか
ないか」と呟いて僕の作戦に同意した。僕の立てた作戦とは、一旦アスカはシンクロを解除し、操作
系を僕に譲る。そして僕が弐号機で使徒の口を開ける間アスカは休み、この噛み付いている使徒を引
っぺがしたところで操作交代、温存したアスカのATフィールドで使徒を撃滅する。
このまま二人とも噛まれていたら、僕はともかくアスカはダウンしてしまうだろう。だから、これし
かないと僕らは考えた。
887tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 02:08 ID:buIu8YdP
「ふんぬおぉぉりゃああああおおおおええええぼけえあああああぎゃああああああほあはおほあああ!!」
たっぷり三十秒は踏ん張って、ようやく使徒の口が開き始めた。両腕と胸筋だけでこの使徒の口をこじ
開けるのはなかなか難儀な作業だ。僕の気合の声はもう死にかけた蛙の断末魔の様相を呈している。
あんまりかっこよくは無いが、こだわっている時ではない。足をかけられるまで開いたら、後は楽だ
った。全身を屈伸させる力で一気に使徒の口を開ききる。
このまま引きちぎってやりたいところだが、生憎弐号機にそこまでのパワーは無かった。エヴァット
も無いし、あったとしても水中では威力半減だろう。開いたはいいが、脱出するにはどうしたものか。
ようやく激痛から開放された僕は少し余裕がでてきていた。
使徒は高速で泳ぎ続けている。なら、普通に放してやれば、通り過ぎていって距離が離れるのではな
いか? 半分勘だが、試す価値はあるだろう。僕は思いっきり足を屈伸し、伸びきる力と腕で押す力
で使徒の口から脱した。
「やった! アスカ!」
「行くわよ! おおおおりゃあああ!」
シンクロを交代し、アスカが操舵桿を力強く握った。女の子らしくない、だが気合十分な掛け声と共
にオレンジ色のかくかくした円盤が一瞬、水中に激しい泡を発生させながら、反転して向かってきた
使徒とぶち当たる。アスカのATフィールドは少しだけ使徒のフィールドと触れ合って拮抗したが、そ
れを押し切って使徒を真っ二つに切り裂いた!
「使徒はしぶとい、息の根止めちまえ!」
「オッケーィッ!」
二度目のオレンジの輝きが使徒を三枚に下ろす。さすがに一たまりも無かった。使徒は青い体液を海
水に溶かしながらぶくぶくと沈んでいった。勝った。
「ATフィールドか、すげえな。やり方教えてくれよ」
「コツさえ掴めばそんなに難しくないわよ」
「じゃあ代わりにエヴァットでの撲殺の仕方を・・・」
「それは別にいい」
「なんでだよ、エヴァットすげえんだぜ?」
「名前がダサいから嫌。ネーミングセンス腐ってるわ」
「・・・わかってねぇな・・・あのなぁ、エヴァットつうのはなぁ・・・」
僕は切々とエヴァットの素晴らしさを語りつつ、帰途についた。後は残り電源が空母に上がるまで持
つことを祈るばかりだった。
888tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 02:10 ID:buIu8YdP
本日は以上。予定外に長くなったーアひゃ
「エヴァット」についての詳細キボンヌ
つーかいつの間にかりっつあんに作ってもらったの?
そういう得物を
釘バットだろ、どうせw
プログ釘バット。格好いいじゃん
>>889
もう一度読み直しましょう。
ラミエル戦の所で書かれているよ。
ごめんなさい、間違えてageちゃったよ。
893tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 22:51 ID:UY22CWKW
対使徒迎撃用特殊構造体 通称「エヴァット」
特殊(←この言葉に適当に脳内補完)な金属の構造体であり、
エヴァの筋力をもってしても折れない曲がらない欠けない超握りやすい
高性能金属棒。その形状は野球選手が扱う金属バットに酷似している。
シンジが扱うと、ロンギヌスの槍並にATフィールド貫通能力を持つ。
(無意識にATフィールドまとわりつかせてるとか、ヤンキーの後ろ向きな
暴力衝動がアンチATフィールドを発生させてるとか適当に想像汁)
ちなみに抗菌性。


こんな感じ。釘は生えてねぇよ。
894tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 23:06 ID:UY22CWKW
「ぎゃははカッチョワリー!」
八つ墓村な初号機と弐号機のスライドを見た瞬間に、僕は思いっきり吹き出してしまった。
すぽーんと両足を天に向かってそそり立たせ、上半身を完全に土に埋めたその姿は日曜ロー
ドショーで見たその邦画そのものだった。しかも初号機は紫色だから本当に死体みたいで
、田園風景な旧東京跡と全然合ってない。
「アスカ見ろよアレ! ぎゃっはははヤベーヤベーよあれわぁ!」
物凄い迷惑そうなアスカの肩をがくんがくんと揺らしながら僕は笑い転げた。かっこわるい
負け方だったが、ムカつくより先に笑ってしまう。マヌケすぎて愛嬌すら感じた。
「恥をかかせおって・・・」
副司令のじーさん(名前忘れた)と、親父ゲンドウが苦々しくそのスライドを見て吐き捨てた
が、僕はもう腹がよじれそうでそれどころではない。ついに親父が「シンジ、少し黙れ」と
キレ気味で言うまで、僕は笑い続けた。
「パイロット両名。君達の仕事はなんだ」
「え、エヴァを操縦すること?」
アスカは少しビビりながら応えた。こいつ本当ビビりで、今回の使徒との戦いでもビビりま
くってアッサリやられやがった。その後僕がエヴァットでボコボコにすると、使徒は二体に
分裂し・・・まぁ、結果はごらんの通りの大敗北。
僕はじっとこちらを見るゲンドウに向き直った。
「そんなもん、使徒をぶっ殺すことに決まってんだろ」
「そうだ。こんな恥をかくためにネルフがあるわけではない。よく考えろ」
「うるせぇな、テメェに言われるまでもねぇよハゲ」
「わかっているならいい。だが、次はないぞ」
口うるさい親父だ。僕はガムをくちゃくちゃ噛みながら舌打ちした。次もクソも、今度負け
たらネルフごとこの世から無くなるだろうに。コケ脅しにビビっているアスカの背中をポン
と叩いて、僕は小声で「あんな親父気にしてんじゃねえ」と言った。
895tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 23:23 ID:UY22CWKW
「ユニゾン・・・? 何だそりゃ」
ミサトが持ってきた作戦は、要するに息を合わせて同時に二体のコアを攻撃すれば倒せるっ
ぽいと言うものだった。理屈はわからないが、同時に倒さないとすぐ復活してしまうらしい。
そういえば、エヴァットで一匹をぐちゃぐちゃに叩き潰してもう一匹を叩いている間に、潰
したはずのもう一匹が復活していて、電源切れと同時にやられちゃったのを思い出した。
なるほどそう言うカラクリか。道理で潰しても潰しても生き返ったわけだ。
「そこで! 完璧なユニゾンをマスターしてもらうために、アスカにも今日からここに住ん
でもらいます!」
ミサトの一声に、アスカは顔面蒼白でいやいやと首を振った。
「ちょ、待ちなさいよミサト! あんた、アタシにこいつと同居しろって言ってんの!?」
「そうよん。何、文句あるわけ?」
「大有りよ!! こいつは男なのよ! 夜中にムラムラっと来ちゃったらどうすんのよ!」
「お前、すっげえ人聞きわりーな。僕のどこがそんな獣っぽく見えるっつーんだ」
「全部よ!」
何て正直な女だ。ビビりの癖に歯に衣は絶対着せたりしない。ミサトもうんうんと頷いて
アスカの言葉に同意を示していたが、だが、ミサトは悪人面丸出しでニヤリと笑う。
「使徒殲滅の為よ。この際、あんたの操はどうでもいいの。一応、リツコから避妊薬は貰っ
てあるわ。後方に憂い無しよ」
おいおい、僕は襲いかかるのが前提かよ。ちょっと疲れを感じて僕は溜息を吐いた。しかし
ミサトはヤバい奴だ。使徒が絡むと見境がない。僕はちょっと他人事のようにアスカに同情
した。お互い、ヤバい上司を持ったものである。
「あ・・・悪夢だわ・・・こんな似非金髪の変なヤンキーに処女を捧げることになるなんて・・・」
「だから人聞き悪いっつーんだ。嫌がってる女を無理にヤったりしねえよ。そんなかっこ悪
いことできるか馬鹿」
「ム、アタシの魅力はその程度っての!?」
「じゃ、ヤってもいいのかよ」
「嫌に決まってんでしょ、この馬鹿!」
うーん、複雑な乙女心って奴か? 段々ヒステリックにわめき始めたアスカとミサトを尻目に、
僕はさっそく付き合いきれなくなってきたので、煙草に火をつけて聞こえないふりをした。
896tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/28 23:51 ID:UY22CWKW
結局、目の据わりだしたミサトにビビってアスカは同居を承諾した。僕はもうどうにでもしや
がれって感じに開き直ってたので、「へぃそうですかリョーカーィ」と呟いて三本目の煙草に火をつ
けた。ミサトはアスカの同意を聞いて嬉しそうに笑いながら、携帯で何か電話を始める。小一
時間くらいアスカがぶつくさ文句を言っていたので、僕は仕方なくコンビニへ避難することに
した。アスカはアスカでキレさせるとヤバイ奴なのだ。この間訓練で完膚なきまで叩きのめさ
れてから、僕はアスカに真っ向から喧嘩を挑むことはやめることにした。ビビり癖さえ無けれ
ば使徒戦でも僕より強いかもしれないのに、悲しいかなアスカには気合と根性がない。まぁ、
でも平常時の技術は恐ろしいので、仲良くしておくにこしたことはない。
コンビニで週刊誌を五冊読みきり、ミサトと自分の分のビールと、アスカ用に缶ジュースを適
当に買いこんで部屋に戻ると、陰気な顔のアスカと、上機嫌なミサトがゲーセンの筐体のよう
な巨大な装置を広げていた。
「なんだこりゃ」
「これがユニゾンにむけての秘策その1、ダンスマスィーン・ユニゾン1号よ!」
ミサトが無闇に胸を張り、アスカは陰気すぎる溜息を吐いた。魂まで抜けてそうだ。
まぁ、見た感じで大体やりたいことはわかった。下のピカピカ光るボタンみたいなのを押すパ
ターンを覚えて、僕とアスカでそれをぴったりタイミング合わせて押せるようになればユニゾ
ンってわけだろう。実に安易だ。ちょっと呆れた。
「つーかさー、こんな遊びみたいなのでいいのか? 一週間しかねぇんだろ?」
「特訓とか言ったってあんたダレるだけじゃないの。遊び要素で楽しくユニゾン、これが最近
の教育の流行なのよ!」
まぁ、厳しく特訓とかされるほどにダレるのは事実だ。僕は頭をがりごりかいた。いまいち、
ミサトって女はよくわからない人だ。
「秘策その1ってさ、その2とかその3とかあんのか?」
「ないわよ。なんつーか気分?」
「なんかちょーてきとー。僕ちょーふあーん。作戦部長無能ー」
「うっさいわね! いいからヤレ!」
そうして、僕とアスカの特訓生活は始まった。
897tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/29 00:06 ID:WQS477RE
ペアルックのダンス着を着せられることだけは僕もアスカも頑なに拒みつつ、ダンスマスィー
ン・ユニゾン1号での特訓は朝晩区別なく続いた。とりあえず全然合わない。僕は早すぎるし、
アスカはダンスの完成度に拘ってそもそもあわせる気があんまり無い。何か悪しき完璧主義と
言うか、もうアスカは自分の世界だ。
大体、これだけ数限りなく繰り返していると飽きてきてしょうがない。僕は適当に体を動かし
ながら腹減った、とか、漫画読みたい、とか、関係ないことばかり考えていた。
ミサトはこれほど合わないとは思っていなかったらしく、最初は叱咤激励していたが、今では
キレ気味で罵声を上げている。
「なぁミサト。今更だけどさー、これ無理っぽくねぇ?」
「あんたが真面目にやればいいのよ! アスカはもうダンス完璧じゃない!」
「あわすのが目的だろ、ダンスじゃなくてよ。僕はこれは踊れそうにねぇわ。ハズイし」
「照れなんか捨てなさい。大体、普段から恥ずかしいカッコしまくりのあんたが照れるなんて
百万年早いわよ!」
「僕のファッションにケチつけんなっ 万年男日照り!」
「言ったわねこの小ヤンキーが!」
「僕のどこが・・・」
ぴんこーん。本日六回目の口喧嘩が始まりそうになった瞬間、チャイムが鳴る。誰か来た。ア
スカは全然マイペースでダンスしまくってて気にする様子もない。ミサトはチッっと鋭く舌打ち
して冷蔵庫からビールを取り出し、ぐびぐび飲み始めた。僕は溜息をついて玄関へ向かった。
「なんだ、お前ら何か用か?」
訪問者は、我がクラスメイツ、トウジ、ケンスケ、委員長、そして綾波だった。綾波?何で
綾波がこいつらとつるんでんだ? ちょっと不思議に思ったが、何のことは無い、ただマンシ
ョン前でバッタリ会っただけだったそうだ。綾波はミサトに呼ばれて来たんだそうだ。
「まぁ、いいや。上がれよ」
怪訝な顔をしている四人は、おっかなびっくり葛城邸に上がりこんできた。
898tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/29 00:18 ID:WQS477RE
「・・・まぁ、なんだ。そう言うわけでよ」
「なるほどなぁ、センセガッコにけーへんからまた逮捕されたんかと思って心配しとったんや」
こいつも人聞きの悪いことを言う奴だ。僕は渋面を浮かべてうんこ座りした。
トウジ・ケンスケ・委員長の三人は学校に出てこない僕とアスカを心配して様子を見にきた
そうだ。トウジはともかく、細かく気の効く高性能パシりケンスケは大体エヴァ絡みだろうと
思っていたあたりさすがである。ちゃんとご主人様の都合を阿吽で感じているのだ。
「でもさぁ碇ぃ、何か上手くいってなさそうだな?」
「まぁ見ての通りでよ。こんな恥ずかしい踊りできるかっつーのな」
気の利くパシりは好きだが、太鼓持ちは好きじゃない。ケンスケはタメ口だが、ちゃんと弁え
ていて僕の気に障るような言い方をしない。
やさぐれたミサトは僕とアスカの友人が来ているというのに、ゲファーっとゲップしながらビー
ルを飲み、綾波に向かって愚痴っている。綾波も酒臭くて不愉快ならそういえばいいのに、上官
には弱い奴で、素直にミサトの愚痴を聞いていた。
三回アスカと僕は踊ってみせたが、悉く途中でダンスマスィーンがエラー音を鳴らし、ユニゾン
失敗のサインをあげる。段々ムカついてきていた僕はユニゾン1号を蹴っ飛ばした。いい汗かいた
って感じで爽やかに汗を拭くアスカも何かチョットムカつく。笑いを堪えているトウジは後で蹴
り入れてやる! 僕はすっかりやる気を失って煙草に火をつけ、小休止した。
ミサトが突然立ち上がり、綾波にむかってやってみろ、と言った。僕はつけたばかりの煙草を灰
皿に置いてしぶしぶもう一回だけな、といいつつ立った。何回やっても誰が相手でも一緒だって
・・・適当に流す気満々で、僕は適当にユニゾン1号の上に立った。ミュージックスタート。
「お・・・おぉ!?」
不思議なことに、綾波と僕の動きはぴったり一致した。適当に流しているはずが、いつの間にか僕
は真剣に綾波にあわせていた。どんなに動きを崩しても、綾波はそれにあわせてくるのだ。だから
負けるかって気分になって僕は今までで最高に真剣に踊りきった。ユニゾン1号はユニゾン作戦
が成功している、と言うランプを始めて点灯させる。俺、やればできるじゃん!
899tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/29 00:25 ID:WQS477RE
だが、僕は上機嫌にはなれなかった。目の端で、青い顔をしているアスカが目に入ったからだ。
踊ることに夢中になって目的を忘れ去っていたアスカは、僕と綾波のぎこちないながらも完全な
ユニゾンを目の当たりにし、ようやく我に返ったらしい。そこへミサトが追い討ちをかけた。
「ま、零号機を出せたならレイを使ってたわね」
冷たすぎるその声に、アスカの体がビクンと跳ね上がる。あーあ、まーたビビっちゃってるよ。
アスカはこの世の終わりが来たような表情で肩を落とし、トボトボフラフラ歩き出した。そのま
ま無言でマンションを出てしまう。ミサトが失敗した、と言う表情を浮かべた。
「檄を飛ばすつもりだったんだけどねぇ」
「ミサト、今のは幾らなんでも超ひでぇ。どっちかつったら僕のが悪いだろ」
「う・・・ごみん。シンちゃん、悪いけどフォロー頼むわ・・・」
しゃーねぇなぁ。僕は舌打ちして、トウジとケンスケにおやつ買ってきて食ってろ、と一万円札
を渡してマンションを出た。ミサトもミサトだが、アスカは打たれ弱すぎだ。本当に手間がかか
る奴だ。僕はフラフラ出て行ったアスカを追って走った。
アスカは公園にいた。ブランコに乗ってきーこきーこ言わせながらボケーっと夕方の沈み行く太
陽を眺めている。まだ高校生の癖に「哀愁」とかそんな感じの言葉が似合いそうな姿だ。僕は溜
息を吐いた。
「アスカ、何してんだよ。明後日はもう使徒来るんだぜ?」
「・・・だって。だって、ファーストのほうがいいんでしょ? シンジもそうなんでしょ!?」
「だってじゃねえだろ。綾波がいくら合わすの上手くても零号機は修理中だしよ。それとも、綾
波に弐号機譲るんかよ? お前はそれでいいのかよ」
「いや・・・それは嫌。絶対嫌よ!」
アスカは頭を振った。弐号機を降ろす、とか、パイロット辞めろ、とか、そう言う言葉にだけは
アスカは過剰に反応する。
そして、ぐすぐす泣き出した。僕は心底どうしたらいいかわからなくなってきた。女の涙は反則だ。
900tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/29 00:26 ID:WQS477RE
サイズ制限に引っかかるとは誤算やった・・・新スレ建てるわ
901_:04/01/29 00:36 ID:X6S6FQhM
新スレの名前はなに?
902tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/29 00:36 ID:WQS477RE
スレ建ては海老に頼んだ。海老任せ
903lobster ◆javCW0ivB. :04/01/29 00:38 ID:3ueM5iDK
おったてたわよ
904tomoタン=シソジ_ ◆xgSWdejH02 :04/01/29 00:39 ID:WQS477RE
カミングアウト第二段w
おいおい、tomoタン
どのあたりからが、海老タンなんだよ?
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【スパ】俺をシンジと呼ぶな弐【シン】
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