住友不動産97歳老害人事…取締役相談役で留任
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_06/t2007060127.html 住友不動産の役員人事が波紋を広げている。なんと、御年97歳の安藤太郎・
代表取締役相談役の肩書から代表権は外れるものの、取締役相談役として留任するのだ。
業界からは「安藤氏は住友不動産を3大不動産会社の一角に成長させた“中興の祖”だが、
この年齢になってもボード(役員会)に居座る姿は老害の極みというほかない」(不動産幹部)
との声も漏れてくる。
「“特別養護老人ホーム”」−。住友不動産は業界でこう皮肉られている。経営首脳陣の
高齢化が進んでいるためだ。
代表権をもつ安藤太郎取締役相談役が97歳、高城申一郎会長が81歳、
高島準司社長が77歳。首脳3人の平均年齢は実に85歳なのだ。
住銀と住友不動産は、関西商法と呼ばれる強引な方法を使い、東京・青山など都心の土地を
地上げで獲得していき、荒っぽいやり口がひんしゅくを買った。
「安藤氏は、東京都心の地価暴騰の元凶と批判され、1987年には自宅が右翼に襲われた。
その後も、住銀東京営業部への発砲、バキュームカーで糞尿をまく事件が相次いだ。
これに参った住友側は、安藤氏が全面的に謝罪するなど窮地に立たされたこともあった」(関係者)
「住銀は堀田庄三、磯田一郎、西川善文と独裁者型経営者を輩出してきたが、
安藤もまた独裁者だった。安藤の前では、社長以下経営陣はろくに口をきけないという異常さだった。
安藤に意見できる住友グループの長老たちが次々と引退したこともあり、誰も触れたくない
アンタッチャブルな存在になった」(住友グループOB)
株主総会のたびに、安藤氏の引退説が取りざたされた。しかし、居座り続けたため、
経営首脳陣の高齢化が進んでしまった。
ライバルの三菱地所が「新丸ビル」、三井不動産が「東京ミッドタウン」と東京・新名所の
ビッグプロジェクトをやったのに比べて、住友不動産は精彩を欠く。首脳陣の高齢化が要因と
みる向きは多い。
東証1部上場の大企業の現役取締役の年齢が97歳。それ自体が仰天人事といえる。