四つん這いになった全裸の私を、相原は横抱きに抱えていた。
「橋本さん、本当に一回もないの? 誰にも?」
「そっちは……ない。まだ、誰にも」
「私、橋本さんのお尻のバージンも、もらっちゃうんだ……」
ごくっと唾を飲む音。相原の目が、興奮でとろんとしている。
ウェットティッシュで何度も拭いてもらった後、私はそこを触る許可を出した。
つん……と触れられただけでかなりの刺激が走ったのに、
すぐに相原の指はくりくりと容赦なく動き出した。
「うわっ……うあぁっ……!」
「橋本さん、ほんとに、私以外には全然触られたこともないの……?」
「そ、そんなの、ガキの頃カゼで、おふくろに座薬入れられたぐらいだって! あっ」
「座薬かぁ……。私もそのうち、橋本さんに座薬入れさせてもらいたいかも…」
「あんっ…」「カゼひいたら、座薬の入れっことかしない…? ひいちゃった方が、
今日みたいに、お尻の穴を相手に完全に無防備に明け渡すの」「んんっ…!」
相原に可愛い声でヘンタイなことを言われる度に、想像して、感じて、声が出ちまう。
いよいよ本格的にビョーキだ、私も。ヤベえ……。
そしてついに相原は、ローションを付けた指を、
ドリルみたいに回しながら何の予告もなく私の中に滑り込ませてきた。
「はぅ…………っ!」
じゅっじゅっ…と音が聞こえてくるんじゃないかってぐらい遠慮なく、
私の初めてを掻き回す。
「相原ぁぁ………」
私の求めに応じて、相原は唇を重ねてくれた。
なんだか、処女喪失しながらカレシに愛情たっぷりのキスをしてもらう
清純少女みてえだ。同性の、ちっちゃな女の子相手にさあ……。
「ローションいいでしょ。橋本さん、初めてでキツいのに、すっごく良く滑るよ」
指が、潜っては出、潜っては出る。出る度に、そこに排泄感が走った。
「相原ストップ。ごめん、なんか……うんこ……っ、くっ、出ちゃいそうだっ」
とうとう私は泣きを入れた。
「大丈夫。それは必ずそう感じるものだから。経験ないと、特に」
相原は全然容赦してくれなかった。初めてをもらうだけじゃ満足できず、
今日私に何かをおぼえさせようとしているのだ。
「ふあっ…! ヤだぁっ! あ、あは……、ひィ……、ヘン…ヘンな感じで…っ」
未通の器官に、耐えられない感触。そして催す、排泄感。
タブーなことぞろいの場所を容赦なく責められるのは、
すっごく相原に『犯されている』感じを高める。
これ以上はダメ、というボーダーを軽々と越えられて犯されている気分になる。
「橋本さん、ダメ! お尻から力を抜いて。だいじょぶだから、リラックスするの」
「ご、ごめん……!」
ものすごい弱点を相手に抑えられてるから、素直に従うしかない。そんな状態。
相原は一度指を抜くと、もっと太い指を挿入して来た。
「ひゃうぅっっ!」
たっぷりのローションを使って、さらに激しく突き込んで来る。
「んああっ……! 私のそこを何だと思ってるんだ、とか言いてえ気分だよ……んっ」
「ここ? ……橋本さんの、えっちな穴かな…。私がもらったバージンで…、
今日の、開発目標。私が、橋本さんをアナルセックスできる娘に変えちゃうの……」
「うあ……」
相原にいやらしいことを言われる度に、いちいち下半身に、じん、じんと響く。
相原は、指をピストンさせたまま顔を近づけて、私のあそこを舌で責め始めた。
「ふあ…っっ!!」
びっくりして腰を左右に振ってしまう。
「ん……ん……」
さんざん舌を穴に突き込んだり、襞(ひだ)を舐めまわした後、相原は、
私の身体の下で仰向けになって、今度はクリトリスを自分の舌の捕虜にした。
「ああぅあ……っ!! くぁっ!!」
それを全部、指のピストンを一度も止めずにするのだ。
こんな器用な調教者に捕まった私は、たぶん、すごい不運な幸福者なんだろう。
「ひぃぃああぁっ…! 相原。相原。あいはら……っ!」
マズい。快楽とシンクロして責められたら、
私の身体は尻まで一緒に快楽の場所として記憶してしまいそうだ…。
本気で尻をおぼえさせられそうになりながら、でも、私は気付いた。
大は出なかったが、別の限界が、来ていた。
「相原、今度はダメ……。本気で、ダメだ。うっぐっ! も、漏らし…そうなんだ」
ぷはっ…、と相原がクリトリスから口を離した。「おしっこなの? 橋本さん?」
だが相原は、指を止めなかった。
「橋本さん。橋本さんがお漏らしするところ、見たい」「ええ……っ!?」
「私の目の前でまた、お漏らしして欲しい……」「そ、そんなっ……あうっ」
相原と初めてした時、私は公園で相原にイカされてしまった。
下を舐められて遂には小をしてしまい、相原は、それを全部飲んでくれた……。
相原は、尻の指を動かし続けながら身体を起こすと、
無理に私に肩を貸して立ち上がらせた。
「お風呂でして……」
腰に力が入らない私を、指で犯し続けたまま相原は少しずつ引き摺ってゆく。
風呂場に辿り着いた頃には、本物の限界が来た。
「ヤだぁぁぁぁ!!!」
しゃがみ込んだ股間の前を左手で、後ろを右手で責められながら、私は、
我慢できずにお漏らしをしてしまった……。母親に抱えられた赤ちゃんみたいに。
「橋本さん、可愛いっ!」
頬にちゅっちゅっと相原に口付けられ、失禁と肛辱の屈辱の中、
私は、壮絶にイッた──。
すごい恥ずかしさの真っ只中でも、相原が優しく抱きしめてキスしてくれていると、
なんだか守られてるような気がして安心してしまう。
そんな自分は、何かを失ったか、何かを相原に譲り渡してしまったような気が、
すごくする。
私が相原を部屋に引き止めてから、もう何時間かが経過しつつある。
でも、それを口にしなかったら相原も黙っていてくれるのがなんとなくわかったので、
私はあえてそのことに触れなかった。ズルいよな…私。
相原が私から腕を離し、立ち上がった。
「今度は、私がトイレ……。ゴメン」