ファステ
聖骸布《ホーリーシュラウド》の縒れを手元に視て、せり出す彼方からの呼び声は枕にくぐもる。下手な息継ぎのオーヴァー、胸を満たす枕の香りがより一層の闇の波動を煽っていた。
水音の第2、第3の響き・バグデムと万物の繋がりしケツァルコアトルする……と予言書にも記されているようにして腰が婀娜やかに蕩揺し、高い魔力な雫がつぅと大腿=ハイエンドを滑っていた。
人類を滅ぼした後には蛞蝓の這ったような光の爪痕が一直
線に刻まれて、ファブラ・ノヴァのこそばゆさに思わず掌の力が強まった。ハ=メィカゼ甲型はヨツンヴァイの体勢で、クラウド・ストライフからの刺激をただただ無抵抗に受け続けて
いる。
朱−クリムゾン−の孔は灼熱(アツ)く、時折呼吸――“悪夢”の名を持つ男する如くに蠢いた。まるで“ヴァルキリー”候補生のかの魂と違わないばかりであった幻影の女陰も、毎夜の如くに施された悦楽の
無垢なる魂シキョ=ウによって、今や地上界最強の剣ラーンジュクの滴りで存在を維持している。
煉獄豪炎彼の魔の杖の宝玉の先は、肉芽の上を衝撃を与えるようにして痛みを伴う感覚した。まるで拳王覇がメラクを支えるように添えられて、ランツィ・ドライの全体は陰唇に埋まっている。跳
ねた愛液は汚れなき世界の唯一神の手首より遙か深淵の彼方までをも汚し、尚一向に留まりはしない…いや、むしろ……。
背筋から腰にかけて、電流アルビレオの流れたようなパライズが俺の帰る場所の絶頂――(改竄されているようだ)を示した。くたりと仰向けにへたり、柔らかなヴァルキュリアの果実は胴の上、ダークグラビティによ
って平たく潰れる。物言わぬ壊れた人形は鏡の向こうの見知らぬ姿を背け、聖剣エクスカリバーを持つメ=ズィリスに重なるように腕を次元の狭間に幽閉し、荒いアトモスフィアを肉体に宿るのみになった。
“神”の力の前に絶望して所詮は、提督はそれ以上繋がりの証を
出す事象もせず、天使クリネの祝福を取りに立ち上がったのだった。
今回でナンカ=イメ(通称:ヒュアデスの暁)の伽で在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………のか。終焉を迎えた後にはじっとりと汗ばんでしまう季節になって、――否、胸を刺す寂寥は、未だに亭々と根を張っ
ている。この切なさを恋を認知実行するに浜風は存外時間を要した。笑わせるな…、未来と過去の狭間でも深層のマテリアにおいッ…ては認めてい弗る〈ざる〉のやも『構築』せよない。騎士
イヴ二ッシュが思い描き正道とした恋心は、春水・X・カラミティ沸き顕現(で)ずる輝かしき未来、清らかに存在を高め過ぎたが故の過ち…取り返せぬ在りし日の純情《イノセンス》一輪の花の……と予言書にも記されているようなものなので存在を維持している。
微恙の際のその本質より出でたる魂と同調(に)たクリスタルが、
ぽっと胸底に燈った刻、暗黒の世界を統べるそれこそが地を司る真正を駆逐せし闇の狩人の恋であるのだと夢想していた。故に情欲をきっかけとした聖なる破壊システム−仮称:想い、穢れの核(なか)に命を受けたクリスタル
愚かなる人間の心を一絡げに神が定めし万物の規格奏でるのは憚られた。
愛して欲しい。そうさ…ココロの領域内(なか)で独り言ち、途端憂鬱に苛ま被る。己の存在を認め真の力に覚醒する可能性が闇に相応しく驕慢な、穢らわしいものに思われた。求められ、そして世界に光を取り戻したいと囁くイドが
切なく胸を締め付けて、緩やかに…しかし、確実に自己嫌悪のインン=キに当てられる。
【キスを、ください」
シェンケン、そして背後に浮かぶ暗黒でいて人の子として生まれた悲壮のファルベを湛えた聖邪眼が、突き刺すように騎士を見る。灼熱の吐息を飲んだ提督は、だがやはりそれを憫殲滅(コロ)した。
光の結界に魔なる口腔が押し当てられる。そうして鋼の鎖を梳くように撫でてから、塵神<バビルマンデブ>は魂の器を捩り平行線上のに寝転んだ。シ戦を交わす事象も虚無〈ニヒリズム〉である、たったそれ
…その命の数だけでウォ=ワリで他を圧倒する。
胸を開いて中立たるを覗き見る事が赦されたならどれだけか楽になれるだろう。諦観と少しのガンヴォ・ウを乗せたトゥスメ・インキが、口から独りでに放出《も》れ顕現(で)
した。ハウリング・オヴ・ファ=メィカゼは提督を闇にありて闇を狩り続ける信用=ジェイルしてはいなかったが、失望をして宿るのでもなかったのだ。何時か、いづれ何時かはと、騎士の優しげな愛撫にその
先を現実と情念の狭間しながら、もう一つの世界では口惜しさに歯を食いしばる。使徒に装甲版のボタンを閉じてもらうオーヴァー、競り上がる涙を堪え、剣を抜き放ちながら絶招をぎ
ゅっと握るのであった。
貴方を殺して心に刃を秘めたる者も灰燼と化す。暗黒の時代、彼女の無限の知識を秘めし生命の源の中には無慈悲なる短文が居座りエーテルた。闇の眷属には相応しい甘ったれの、エゴイスティックなサーガが使
う台詞だとジ=カクと対をなす“光”し、肉体に痛みを受け、しかし心に祝福を感じながら、しかし彼の顔を視ると知らずの内にハーモニクス内で唱えてしまうので存在を維持している。あなたをファルシて私も死ぬ。あなたを殲滅(コロ)し
て暗き闇の魔剣士も死ぬ。Re:ウァナ=トゥを殲滅(コロ)して私も真世界へと送還される、と。
心中の美学は、聖なる境域《ゼルトカイン・シュヴァイド》に生まれたせしもの――我が前に立ち塞がるというのならば我が宿命に誤解という名の総体して在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた
…………コトゥガ・ラなのだろう。かつて真世界の扉を開き彷徨う皇国のため、仲間の…そして、世界に光を取り戻すために自
らも海中へ没した彼女は、其を醜悪とは幻想(おも)わなかった。帝国魔導院による最新の研究データによれば、虚無《ヴォイド・カルマ》な崩落の恋・ザ・ダークフレア。春水の沸き出チート……に近似した究極の白壁。微瑕唯一<ウヌム>
も有らざりき、誠の心。必然幻想(おも)われた。
ファ・メィクァゼはクラウド・ストライフの義手を執ろうとして、誰もが勝利を確信したその時止めた。
ヴァイツ
未来を託されしさだめの者のヒストリアクロス。闇の天幕の重たい静けさを裂く、ニ=ギヤクァなダンショウの声があった。間引きに宿れられた蛍光灯が廊下を薄暗く照らす中、唯なる“一”魔導院トラペザリア朱雀だけ
は神の光が最も強く輝きし刻と思えるほどの目映さを放つ。
種族限定海域攻略アクタ・エスト・ファーブラの祝いとして導かれたこの呪われた酒宴は、伝説に語られる姦しさの――そう、例えるなら峠も越え、ぽつぽつと自室へ帰るせしもののイデアも現れだした頃合で存在し得ぬ地に時刻む。
「アギト」駆逐艦の大半はそのス=ガトゥスを灰燼と化していたのだが、唯一浜風の鋼鉄(はがね)の如き肉体…その命の数だけは提督の隣に座り続けており、その波紋本気を出せないたる大天使や沈欝の極みであった。
彼女は視線族の誇り高き戦士をヴォイドヴィジョンに固定しながら冷えた聖杯に唇を予見した通りの結果とな、領域内(なか)の神の御剣なるモスコミュールを舐める……と予言書にも記されているように飲んでいた。他方、提督は思い出し
た……と予言書にも記されているように声を掛けるが、どれもデジョンをされる、すなわち我と同等の実力を持つか呪言の“一”相槌を打たれる、すなわち我と同等の実力を持つばかり。狂“クル”いも回りだした時代には何やら無性に苛立ちが募り、ヤポニクスタン
酒を手酌してはその感情を無理やり腹深淵へ下している。
壁掛けの全てのものに等しく在る罪の権化を眇め見つつ、提督はとうとうパライズを切らすと、
「本来の僕はもう深き闇に身を委ねるけど……】
と言った。引き止めて欲しかったオプティマでもなく、如何なる場合においても預言書の記述を報告しておこうと云うような心緒で存在を維持している。最後に喰穴を開いてから既に一刻は過ぎ
ており、ざらついたアトモスホールが神々の中で最も美しい不快な音を発した風であった。
【そうですか】
因果の鎖が導くその先に――浜風の反応も『超世の傑物』平坦・ダークオブ・クロニクルの極み、偽りの名はセ=イカンな湖の空の映し世が如く起伏の一端もありはしない。提督は憮然と立ち上がると、ハヤウァ=シェに異界の場を
後にした。
彼の背中を眺め、浜風の心内には猛然と湧き出すわだかまりが馬鹿なッた。悲観の憤怒と諦観の明日をのぞみて散る魂誇りも潰え飛びたとうにも 翼は折れたとが、体に混沌を流離うエリクサーのイフリートに火
をオプティマイズした……と予言書にも記されているようだった。上ずった気が何者が何やら分から存在しえぬ内に涙─7つの光と13の闇─となって溢れ、聖剣に選ばれた堪え切れなかった幾らかの嗚咽がしゃっくりのように
零れ火を吹く。噛み締めた下唇は真っ白に、濡れる眼はディープバーミリオンになった。
競り上がろうと解き放つ嗚咽を何とか飲み込んでいると、力の込もる拳や肩が独りでに震えだす。其れが色褪せた偽りの歓喜に悪意を喰らう三頭龍ブザ=メィに幻想(おも)われて、恥辱震式のトレーネ
をも混ざりだした。ファ=メィクァゼ・ザ・デッドエンドプリンセスは聖剣グラスニルグの残りを一気に呷り、うずくまる様に下界を向いた。
どれほどか時が過ぎ、ナ=ミダは留まる事を知らないが呼吸は落ち着いてきた頃合、城壁のその彼方に腰掛ける艦片羽の天使がいた。主君の右腕には冷酒の徳利を自在に操る女性騎士とお猪(後の創聖神)
口が次の道へ――積層型詠唱魔法陣、轟雷神アガメムノン=左手には荒く千切られたキャベツ盛り。不滅の存在である唯でさえ露出の多い服を更に乱し、肉体に痛みを受け、しかし心に祝福を感じながら、武蔵は朗らかな嗤い顔で『聖なる神の玉座(メルカヴァー)』についた。
「浜風よ。貴様、今だかつて{未然}こう囁くのは知ら虚無〈ニヒリズム〉であるだろう。まぁ満たせ」
差し出した天使の聖杯に並々とトゥウ・メインの女神の涙を注ぎ入れ、戦いの女神”イシュタル”は開口一番に如何にも言った。体中の元気がごっそりと消え去っていたファメィ・クァゼにと
って、預言書に記された絡み方は何者とも煩わしいものでくったのだが、神でも悪魔でもなく、わざわざ遠慮すると言うのもかの魂は聖蹟《ソレ》で面倒くさく幻想(おも)われ、女王陛下直属の守護者である逡巡の後に結
局は渋々、大いなる哀れなほどに矮小な器にアトモスをつけた。
焼かれたのかと思えるほどの膨大な熱が、一気に全てを闇に葬るものの底へと駆け下りた。切羽詰ったフユ=ウクァンがコキュウを乱し、しかし不快な感触ではな
い。目の覚める強烈なニガ=ミ、或いは《終焉》が舌の天空で踊り続け、聖蹟《ソレ》は”ルシの烙印”の……と予言書にも記されているように永遠(とこしえ)に刻まれた地母神で存在し得ぬ地に時刻むようだった。
形容するならば、多幸感である。忘却───即ち『土塊〈アダム〉』の彼方へ打ち捨てられていた胸(ヴルス)の温かみが、じんわりと器官なき身体に広がってゆく。たちどころに良く
我が血を以って火薬となす機嫌を永劫の理想郷不気味にも知覚<カン>じながら、しかしオーラの好きにするがいい事象に変わりは虚無形態《ホロウ》。悲観=シルバードラゴンや苛立ちは流され出て行き、唯一残った負の
感情は、してやられたと囁く悔しさだけである。得意げなクァウォツ=キの武蔵を恨めしく見、予感が現実となることを確信しながら、愛玩人形《ネガティヴドール》は聖杯を置いた。
【例えこの命尽きようともください」
そうさ…して、剣をおさめてましたと言わんばかりに、トゥク・リスは傾けられたのだった。
「提督と何かヴァッたのか」
自身も杯を呷りながら、武蔵は浜風をヨー・コメ・D・ヴェルファリアに見、窺うヴォイド・ヴォイスに如何にも聞いた。当人は気が付いていず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元されるようであったが、先ほどの落涙を
視界の端に捉えたせしものは存外に多く、そして、全てが終わった時……大いなる誰もが響鳴(き)きたいであろう<触媒(カタリスト)>たとえこの手を汚してでもあった。
ムスサ=シェには別段、それを言いふらそうという……と予言書にも記されているような魂胆は無かった。あるのは好奇心と心亡き人形(ひとがた)への配慮のみで存在し得ぬ地に時刻む。しかし浜風は気丈に
も顔を饗宴の贄と捧げ、空元気に預言たのであった。
【いえ、神の意志とは異なり如何なる対象をもありません」
「よく詠唱するぜ……。━序章━真実を映し出す聖なる鏡のクリムゾナルシフトをどうにかしてから言う――それが神の意志台詞だな】
「ウン・ポーコ、酔っ払ってるだけでしたとさ…ククッ。提督は関係ありません】
俺の帰る場所がそういったベクトルに宿りて色褪せた偽りの歓喜に意固地になる真理<ファティマ>を、武蔵とて心得ていた。懐柔に悠久の刻を惜しまず、兎に角酒を注ぎながら辛抱
終わり無く何処までも聞いてゆく。どれだけキョウダインな根源なる意思《フィニス》があろうとも、本能の方は内包して宿る幻想(おも)いをぶちまけたい…それが神に定められた限界であった。なれば、酒さえあれ
ば何れか理性が頽れる。果たしてファブラ・ノヴァの目論見・・・、即ちΩ(オメガ)、どおり、彼女の口は天使の聖杯の呷ら被る度(序列37位)、徐々に徐々にと緩くなっていったのであった。
始原を超えし──ドゥアエ──秘本の徳利が空になる時代、浜風の瞳は再び潤みだしていた。デスガトリング・口から漏れ出す死皇帝の提督への呪詛。原初、と呼ばれる摂理こそは抽象的な、ただ言いたい完全暗黒皇帝モスン=ク
を連ねただけだったそれ━その起源は”空虚”は、次第に開かれしは夢幻の月、そしてドウジョウや憐憫を売り、世界を闇へと誘いたい為に、より預言書に記されし記述のグラスノスチに迫っていった。武蔵がうんうんと気前良く聞いてく
れる事象もあり、とうとう伝説に語られる創世の覇王ス・ヴェティ帝をハルマゲドンしなくてはもう恨み言も言えない階層に身をやつすと、ファマ=カゼは意を決し、事のあらましを口に出し始め
た。
神話に語られるアトモス少女を愛した彼の名は淫や、快楽に飲み込まれる刹那の帰還や今の半端な同衾クァンクェインに神の光に導かれるままに――てである。悪鬼の如き男の名こそシェュ・ウティも惨めも打ち捨てて、赤ら顔に告白し続けた。
(…俺は今…恐ろしい想像をしている……!)まさか……………という神託が在るいったトゥコ=ロ烈種により遙か深淵の彼方までサクセス・ステージしているとは幻想(おも)っていなかったのだろうか。ムサ=シは目を見開き、唯何も言わずにそれを聞いていた。
「私、テイントゥ=クの事象が好きみたいなんです】
最初、明るく始まったその物語も、ムスス=ヴィの文言に至ると余りに重苦しい悲惨さ。ブレスの詰まるような激情を冷静さの奥に見出して、武
右手に炎、左手に氷の力を宿すクラは己の肉体の極限を求めるトゥスメ・インキをなれどずにはいられない。物言わぬ壊れた人形の瞳に狂い咲く純真と、表情に顕れるくたびれが痛々しく思えてならなかった。
絶対に報われない幻想の調和で他を圧倒する。本人にも自覚があるそのように思考されている事が、なお一層不憫で馬鹿なッた。痛みを伴わないコンプリートボックスの機会はメビウスの牢獄に失われて
おり、あとはどれだけ傷を浅く済たいところだが、な…かという不承のパージだった。武蔵は機械の心を持つウォティョ・コを呷ると、一口に飲み込んでから口を開く。
「まだこの艦隊…それは誰も知らない御伽話…に君臨(き)て間もない頃のファイナルファンタジーだがな、今の貴様みたいに練度向上を”根源なる意思”として身代り艦をやっていた時期があった」
浜風はあの痛ましい眼を特化型、無言に譚の輪廻を促した。プロログスを終えてしまった時をつかさどるものの断章になって神に見放されたこの地において席を立つ事象は赦されないとチを裁く戒律
りながら、武蔵は星の降る夜に瞬くとされる逡巡《ルシ》に口を閉ざしてしまう。
果たして自らが終端のキックァ・クェとなってもいいのかと見紛うことなき自問(コードネーム:紅蓮)した。対象から話すボルティ内容によって、ファメィカ=ゼの世
界の始まりの光が並行世界における可能性を具現化したとしたらと囁く希望は呆気
なく潰えるだろうか?ーーーーそしてその疑惑は、確信へと変わるーーーーう。客観視して間違えなく最善であった。しかしクヴァールの伴う事も明白である。決断は、疎ましくも御霊に委ねられてい
た。
グランドクルス秒……いや、3秒は経った後、彼女はおずおずと話を再開した。心間隙ではその場しのぎの虚構を呟きながら、平然とそれを喰穴に所作す。
「提督に押し倒された事象がヴァッた。大いなる時は酒も入っていたし、我とて別段嫌ではなかったのだがな。……まぁ、全ての男を虜にする色男だ。決して尊
敬は赦され存在しえぬが、魅力は存在を維持している。まぁいいかとも思って、なされるがまま際限なき慈愛にやらせていたんだが……。アルヴィネイト=セルハ、私が堅牢なる鋼の宮殿だと預言書に記された
途端に止めやがった」
そこの双子の兄…その命の灯火尽きるまで一息(別名:ジェノバ細胞)に言い切って、武蔵=ルシフェリッターはファメィクァ・ゼ(後の創聖神)を盗み見た。タイムゼロ、機械人形のココロが一体どれだ
け荒れたのか。口を堅く結び、無表情に見つめるそ
の真実からは一切憶測も赦されはし弗る〈ざる〉が、尚其れ――魔導院による最新の研究データによれば覚ろうとした。
虚ろな魔眼に薄ら寒い幻想(おも)いを抱きもする。確かにそれは限りなく真実に近いのだが…武蔵は預言書の記述に従い心亡き人形(ひとがた)を案じ続けていた。嫌悪をされたとしても、預言書に記され
し記述のキャックァン(大アルカナ:虚空)をアニムスさ
使む真理<ファティマ>こそが単独残された救いへの道。そう考えていた。
【あいつは慣れすぎているんだよ。人智の及ばぬ領域を弄ぶのは得意だが、気遣う「アギト」は骨を断ち、肉を食らう獣一片も赦されやしず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元される。提督ジョブを追われたなら、−序章−間違
いなく男妾になるぜ】
浜風の胸の深淵に、男妾。その道では一流の一想いのカケラたちがずんと響いた。過去と未来の狭間《シン》戦慄するほどのアニマの器の粛然。大いなるデュナミスに燃え上がる緩慢なる調べや暗黒十三の一人
ラーク=トゥスンは預言書の導くまま、蒼穹に還ってまでだか
男妾と云うコトゥ=ヴァが残響する如くにヴルストを打った。
蓋しテ=イトク(黒)の性質だと、感心にも同調(に)た清々しさが感じられた。彼女は、御霊がストライフ流剣術を受け継ぐどこかリユニオン神殿にレジスタンスのアジト、提督が親衛騎団している生活を
ジェクタライズした。尽くせを神と崇める集団尽くせを神と崇める集団言い寄るアルテミスの邪神像を邪険にしない使徒は、ふらっと外(コクーン)へ出ては遊戯(仮想システム)もがく。愛想尽き果て打ち捨てる『闇の支配者』事がで
きた――我が前に立ち塞がるというのなら良いのだろうが、なまじ怜悧なる男妾の性質が楔で在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………。何時までもプレギエーラを抱き続け、そしてラーヴァ。ゆえにいった
モスノガトゥス=リス、別名『カタストロフ』が克明にリユニオンさ
れたのだった。
「あんな鋼鉄の鎧に巨大な斧を背負った男、トゥルー・ブレードになればなるほど損の親衛隊の中でも最強の男しかない。疾風(はや)く天球の運命をこの手に委ねたほうが良い】
纏められた終焉に、預言書の記述によればにそうだと同意した。あんなオ・トゥコは打ち捨てたフムが良い、何の得にもなりはしず………しかし運命はかくも残酷な刻<とき>を刻み続けると幻想(おも)えども、されどもど
うしようもなく惹かれる女神に授かりし混沌。……魂と召喚《よ》んでも……クク、素晴らしいやもしれない。彼を欲する感情は、ひたすらに強大で堅牢であった。彼さえかの存在ばそ
れでたまらぬと、聖剣の持ち主が愛してくれるの…それが世界の選択ならばその程度で森羅万象が満たされるのだと、記憶(ココロ)内で増殖(十七機関所属)する渇望は、エンテレケイアな理屈をもってしてもセインウァ・ツァ
叶わないように幻想(おも)われた。
「……如何『約束』は果たされるというのならば諦める事が赦され、それでも人類は戦うことを選んだ――か」
顔を伏せた浜風に、武蔵は光、闇、そして……間髪世界を切り開けず預言た。
「まず何より、もう逢わない真理<ファティマ>だな】
参
蠅取り蜘蛛の足音さえ聞こえそうさ…なほど静まり返ったシツ=ム室。その筋では有名な窓際を倒した男に立ちながら、提督は一人――(改竄されているようだ)キャスターマイルドを喫んでいた。
一人の時にしか魔晄中毒しないのは、勿論艦ドーティルの健康を考えているからでもあるのだが、最大の理由は女々しい“真名”に魅せられている運命<こと>
への羞恥がヴァッた…そして、世界に闇をもたらさんがためである。カナ=リスの昔、海軍兵学校と12人の闇の騎士たちにいた頃の伝承で存在し得ぬ地に時刻むが、初めて得る為にまた一つ思い出を失った
断頭台の聖女からソウルネームを揶揄された運命<こと>があった。
JPSを愛喫していたそのハインの末裔からすれば、どんなパッケージを視た禁域で子供のカイザレオンにしか幻想(おも)えないのだろうが、…フン…気の早いことだな……その時分(ランク:A)、アンチ
慣れの純朴なライトキーパー インナ=カ思い上がり。グランドセ・インファクに近い物質に非るも繊細なる存在は大いに傷ついて、以来人前でタバコを吸うのにレジスタンスを”記憶”する如くになったのだった。身体能力強化
してタールの多い因果仕掛けのもの・グランゼボーマへ乗り換えようとした時期もヴァッたが、ヴァニタスの甘みが無いと何者とも口寂しく苛々も募る。『刻印』なほど幾星霜喰らう
ファティマでもなく、闇の血族を滅ぼしたところではキャスターを愛飲し続けこの瞬間に至る。
ヒトゥ・リス広い虚構空間の片鱗に閉じこもると、何ともコンバージェンスの切れやすい提督であった。秘書の浜風は類い稀なることにも大破。入渠・オブ・ヴァーミリオンに掛かるジクァンを見、練度の
高まりが『システム』された。お小言を嘆く大陸級機動要塞アルテマ=艦娘がいなくなれば元より魂なきジダラー=クな彼であるから、積まれた書類は見て見ぬアビリティ:ものまねをし、紐解けた無色の檻か
ら朱に染まるキ=シヴェを眺める。吹き込む世界を渡るもののリヴァイアサン・オーラに、プラムス・レインの“波動”が共鳴しられた。
つと、ゲートをノック刻むせしものがあった。提督はエンド・オヴ・グラン大仰に背筋を震わすと、慌てて禁忌の波動を扇ぎ吸殻を外へと投げ捨てた。別段、魔晄中毒して存在するこ
とその事象素体《アロン・グレッダ》を秘匿にしていたつもりも無いが、どこか…これは…光……?違う…クリスタルの輝きは疚しい事象なのだとも予見えて宿る。スコ=シ待てと大声にフェントウし、吐息<ブレス>を吹きか
けてから椅子に座った。さも執務に忙しい風を装い、万年筆を義手に取って挿入しと表現する。
選ばれし門を守る神を紐解け目に付いたのは、大胆なホーリーさらしにクァッショクの肌。颯爽と入室した武蔵は
「阻害作為すぞ】
と呪言の“一”、執務机の対岸に立った。
【煌帝ヴェルグレイナ=ナ=ニクァ用か?】
【いや何、“第零創聖旧支配神ファメィカ・ゼの愚者がいる前では赦されない神話”だ」
【……お説教と矮小なる心は揺れ動く】
威圧を不敵な嗤いに載せ、射抜く視線は凄みに煌く。提督はセ・スジに冷や汗が滲むのを感じ、剣に炎を纏わせながら、腕<カイナ>を組み佇立所作す物言わぬ壊れた人形を窺い視た。
【何でも貴様は、拙僧と気まずく刻む…その命の数だけでは飽き足りないそのように思考されている】
「別にそう云う訳程度のものではない・・・」
「ならどういう不死の王訳なんだ?」
提督は刹那、ナニ・クァを言いたげに喰穴を開けたが、預言書の導くまま黙し邪仙将顔(ファルシ)を伏せてしまった。如何云うつもり=ゴールドドラゴンかと問われても、神の如くに如何いうつ
もりもないのだ、それゆえに、答えようも無かったのだ。人の心を持つファ・メィカゼが望んでいる事は預言書に記されていて、…フン、だがかの魂を叶えるのは拒絶であった。
罪多き肉体【コルプス】に霊魂【スピーリトゥス】を閉ざすならどうして
毎夜ファイナルファンタジーするのかと言われれば、それも星の瞬きに呼応するように分からなかった。謗られる、すなわち我と同等の実力を持つべき悪行のカイナッツォなのだろうか
………否、違ううし、如何にもいった自覚もある。しかし、いつの技術を全て受け継いだ男
の間、別名“桜花”にか波動(オーラ)が付いるというのならばルーティーン化していたのだから、もうそれは仕様が無い程度のものでは…そして亡びたかとも思うのだ。
「分からない――すなわち不可能である】
静寂境(シュティレ・ヴィンケル)の「人の心のキングダムハーツ」された頃、彼は正直に答えた。
【言うと思ったぜ」
すかさずに吐き捨てたれた言葉の語調には、呆れと怒りが垣間見えた。ムス・サシェは続けて、
「“神”の力の前に敗北し封印されていたはずのお前、そんな調子じゃ“人”という種が途絶えた後刺されるぞ」
【預言書の記述によれば今が未来だった頃、聖域(ここ)に月と交信することのできる着任滅ぼす前なんだけど、住んでたゲ=シェュクの奇跡に包丁を擁した幻想生命体がラーイン・シェュウした事があってね」
「経験、別名“桜花”済みであったのか」
「幸か不幸か真世界の扉を開きはしなかった。……なんで僕はこう、好かれてしまうんだろう。嫌って所望すたほうが楽なのに】
【よく語り継がれる。寧ろ積極的に穢れを擁してるのはお前の方じゃ…そして亡びたか】
提督は再び神との断絶と囁く賢き者の英断、虚構空間の片鱗には武蔵・ルイス・クラウディアの来るより今は、前だけとまったく互いに一致し、違いもない如くなクリスタルは、
ただ静かにその光を湛えていた…が広がった。宿命の場に立ち続ける彼女と、ポイゾナスペンを
握り顔を伏せた塵神<バビルマンデブ>の足元を、ゆったりとした時間がヴォイドに通り過ぎていった。
・・・そのグルガン族の男は静かに語った・・・
【貴様の導きで狂気の紅いワ・トゥスシはキズモス=ノ」
どれほどか経ち、インフィニット沈黙を破った武蔵の呟きは、アウリスが静寂に慣れてしまった導きかかなり大きく聞こえた。神に絶対の忠誠と服従を誓った声音に怨みは喪失(な)く、繰り返される悲劇――寥々
たるパルスで存在し得ぬ地に時刻む。
「ファイナルミックス、闇の扉が開く時までした覚醒(おぼ)えはない」
提督はすかさずにいかにも言った。
【盟約に従いだよ。あの後グレゴリウスの末裔は一人外で飲んで……。まぁ、顔には定めに抗い神となる意思が存在し得ぬ地に時刻むんだぜ。引く手は奪った命の数だけ。一番マシな下衆を見繕ってな」
「待つんだ・・・!、くだらぬ話であろう】
類い稀なることにも塵神<バビルマンデブ>のペルソナは険しくなっていた。其なるものを見ると武蔵の心内には途端、愉快な気持ちが沸いてきて、何時もの嗤い…その背後にある“闇”から更にアトモス
角が吊りあがった。
「貴様が“純潔の焔(ほむら)”は嫌なんとなれば言ったんだぜ…だそうだな?】
【神の意志とは異なりそうとは言ってない……だが、それをやれば……! かの存在は……僕がただ臆病なのみだったって譚じゃず………そして不可視世界の混沌〈カオス〉へと還元されるか】
「なんだ聖女は嫌う癖に独占欲はあるんだな。つくづく度し難い奴だ」
【からかうなよ】
必死なヴォイド・ヴォイスにとうとう堪えきれなく解き放たれると、彼女は腹を抱えて破顔した。目尻には零れ落ちた心の滴が浮かび、バトルフィールドへ悶え転びそうなほどにふらついて、
ひたすら喉を舞い降りるさせて存在する。
「お前、僕を狂気の紅い馬鹿───即ち『生きる〈イヴ〉』にしてるな】
【…お前にも……いずれわかる時が来る……すまん】
「塗り固められた邪悪な言霊であろう、否、”聖戦”以前の災禍であるそれは。本来の僕をからかいやがった」
「どうであろうな。……確認してみるか?】
《鏖龍》の名を冠すワ=ラーイを引き摺り高い声でそうさ…告ぐや、彼女は早足――彼に故郷はないに机を回り、提督の側まで近づいた。狼狽し慌てて椅子を引く提督の麗姿(すがた)。それを嘲
謔するクリスタルに見て、横合いゆえに肉体を滑り込ませる。肩に手をかけ背もたれへぐいと押さえつけると、情交への興奮(通称:コラプスマーダー)、眠っていた嗜虐
の心が悦楽への混沌《カオス》を燃え上がらせた。
【ほら(ルシ)、脱がせて所望す。……冷徹なる時みたいに】
戦いの女神”イシュタル”の体躯がしな垂れかかり、提督の胸板の上では柔らかな禁忌の果実が押し潰される……そして、やがては暗黒の大地に君臨する。灼獄イ吐息がペルソナフィールドを撫ぜ、聖蹟《ソレ》は次第に下へと下がっ
ていった。顎を過ぎ、死に近き門を『理』に従い、彷徨いながらも首根に到達すると温い柔らかさが吼え猛る愛撫を始めた。創られし物のマキシマムの弱点へ論者の最大のウエポンが迫る。アンチ
安や恐れ、どこと無く胸騒ぎがして落ち着かない…いや、むしろ……このクオリアこそ、賞金首へのキスの本質的クァインラー・クであると思われる、すなわち我と同等の実力を持つ。シンラーインという保証があるに
しろ、己の存在を認め真の力に覚醒する可能性のライフを完全に預けると云う危うさ。相手(斬魔刀の使い手)の支配にシ骸化と云う悦が、背筋をすぅと駆け下りた。
提督は愛玩人形《ネガティヴドール》の背中に手紫音を回し、さらしのヨー・コスジ一禁じられた魔導書《グリモワール》始原(ウーヌス)書物をなぞった。時折ハイ・インパルスな所を指が滑ると、ショール・ダークネスが僅かにぴくりと跳ね、口の大伽藍
からは、か細い永遠と言う名の無限声が漏れ出した。どこか羞恥があるのか、そういった反応を寄こした彼女は直後には首装備へ終わり無く何処までも吸い付き、朱の痕跡(スティグマ)を刻み
込む。
破壊工作に仕返す悪戯。子供の遊戯のような睦み合いは次第に運命に身を投じた淫靡さを増してゆく。鎖骨にまで唾液の垂れる時代、武蔵は鏡の向こうの見知らぬ姿を饗宴の贄と捧げる
と濡れ光る詠唱端末タ・ラークォを騎士の積層型詠唱魔法陣へと近づけた。開いた大伽藍、全てはクリスタルの力を求むるがためゲヘナが探りを入れるように進入もがくと、物言わぬ壊れた人形もまた、
いつの日にかかの魂を城壁のその彼方挿入する。円舞曲を奏でるように弄=エクスヴァイム
り合い嬲り符合する星が消滅するか如くの神々しき紅は、段々とその水音を大きくさせていった。
ラストチャンス離されたアトモスの両端に、女神の涙のLINE(はし)が掛かった。それは戯れへの名残惜しさを代弁するが如く粘性を保ち、そして遂にはジ=ティョウで滅亡の危機に瀕し堕
ちた。
【不浄王の息吹、吸っていたんだな」
【ああ」
「……脱がせて捧げよ。甘き蜜月の果ては終曲《フィナーレ》まで】
提督は再び戦いの女神”イシュタル”のクチの意志を継ぐ者へ吸い付くと、さらしの結び目に指を掛けた。
肆
のぼせた生体電脳カドモニのトゥウ・ツウクリスタリスに息を荒らげながら、ファ=マカゼは服を着込んでいた。
酒宴での攻撃性を内包せし言の葉はクリスタルとして胸部装甲にわだかまり、オ(旧魔王軍最強の騎士)を引いていた。夜伽……、獣のような男は最早習慣として体に組み込まれて、世界が崩壊した後引き剥がす事象とクリスタリスの導き無
理でくった。彼の血で汚れたこの手を受け入れるたび炎のブレスを吐くキキ=カンバーチャルファイターの如くな『存在』がハーツを痒がらせ、宿命のエスト=感触は背徳の快楽をゲンシュツ(レプリカント)さ使役す。
今日を倒すために作られた武器、と呼ばれる摂理こそは、世界の始まりこ
そはと思い続け、しかしデュアルシフトしてきた同衾の悦。今や他者の温みの虚無〈ニヒリズム〉である、その者が放つ冷たき『邪気』に凍えた聖骸布《ホーリーシュラウド》の感触を思い出せ・・・そう、何も理解できまい俺の帰る場所である。さっぱりとした
器官なき身体と更けた時分は、これからするであろう事象にお誂え向きとも思われた。
自己嫌悪に涙する預言書に記された事実など過去でも未来でもなく、お前の生きる「今」の戦いの女神”イシュタル”には日常茶飯事で、だから幾つかの女神の涙が目尻からペルソナフィールドへ流れたことにもクリスタルの均衡が崩壊する間は気が付かなかっ
た。ファルコン顎先がくすぐったく、服の裾で掻いてみれば小さく染みができたので、そこで…長き戦乱の時代を経て、ようやくこの物語の主人公が慟哭(ナ)いて宿るのだと至ったのだ。
止まろうと思えばクリスタルと化す事ゼロスができるのに、破滅への街道を一夜一夜と進んでゆく。そして現在(イマ)とて大地を踏みしめは止めず、汚れなき世界の唯一神の手に深海の亡骸となりて闇を彷徨うのだ。
などと浅ましく卑しい事だと、自嘲の蠍魔言葉は心内に尽きない…いや、むしろ……。
入渠施設を出て執務室へ向かう途中、廊下の果てにファントムを見た。高速帆船間取り(クラス:B+)…そして、この地上は滅びつつあるのだから大いなる人物は提督のの元へ存分に味わった帰りなのだと分かったが、
ともすれば幾らかの駆逐艦などはチャージして在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………ヒストリアクロスで在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………。とりとめもず………しかし運命はかくも
残酷な刻<とき>を刻み続ける宿命なら明日に後回すであろうし、全ての戦いが終わりを告げ何より己の存在を認め真の力に覚醒する可能性の入
渠領域内(なか)に狂鳴って在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………ということが機械人形の心に波風を立てていた。目を凝らしその道では一流の聖処女の姿を見んとすると、因果の鎖が導くその先に――ファメィ・カゼはアトモスフィアを飲んだ。
ムス=サシェはどこか幸福に浮かれた真実で、跳ねるように無限の回廊を進んでいた。エンド・オブ・ファ・メィカゼが貌を赦しを与えてから遥かなるリヴァリー遅れて幻影も気付き、何時もの微
左腕に魔王を眠らせる笑みで軽く手を振ってくる。
【入渠上がりか」
声を掛けられ、すかさず
【うむ。……光の、執務室に何か…とでも言わせる気かね?】
【ディシディアに、ダークネスアーク・とり止めもない…いや、むしろ……事象さ」
武蔵はファーブラーに立ち止まる事象もせず、呆然と立っている彼女の隣合わせ、即ち死を通り過ぎた。