普段は喧嘩ばっかりで、腐れ縁もいいとこ
そんな二人がひょんなことから行為に及んで、ついつい体の相性がバッチリなことになっちゃうエロパロを見たいと思ったので建てました
エロ漫画だと多いのにな
どれ、ひとつとうかしてみるか
「だからさぁ、アンタはなんでいつもいつもそういう捻くれた言い方しかできないの?」
とうとう私の堪忍袋の尾が切れた。もとい、コイツと会う時はいつもどこかで切れることになるが。
「お前の理論が穴だらけだから言ってんだろうが、俺のせいにすんなよな」
「アンタのこの前の学会発表も、理論に穴はないけど試みが倫理的におかしいと思うんだけど?」
「今は俺の話はしてねぇだろ。お前の話をしてんだよ」
わかってる。ただ、言い返せずにいられないだけだ。ただ、コイツの研究の論旨はとかく危うい。
この前なんて「人間は減らすべき。自然淘汰じゃ間に合わないから、選別して減らすといい」なんて言い出した。しかも、そういう危険な論を出すときに限って完璧な理論武装してくるもんだから、私だけじゃなく、周りの学者も正攻法で論を崩すことができなかった。
一方、そんな人間に論理について指摘されるのが、たまらなく悔しかった。
私とコイツはまだ未成年。天才学者と言われたこともあり、そんなお墨付きのもと行われた学会発表が終わった今であった。
5 :
名無しさん@ピンキー:2014/04/11(金) 23:51:15.10 ID:tKF+id5Z
私とコイツは子どもの頃から会っている。なまじ優秀な頭を持ち合わせていたらしいので、ことあるごとに何かしらの学問にちなんだ発表で会うこともあった。
「次からはもっと理論を積んでこいよ。ワームホールの作り方?それも作ってから言ってくれよ」
コイツはそう言ってせせら笑う。そしてどこかへ歩いていく。いつもそうした見下した感じで喧嘩が終わる。許せなかった。私だって人間だ、怒ることもある。
しかし、コイツが本気で激昂するところは見たことがない。今日もそのまま喧嘩は終わってしまうのか。
「ちょっと待ちなさいよ」
そこまで考えた時、私は立ち去ろうとしたコイツの腕を掴んでいた。
「なんだよ、まだ続けんのか?」
はっきり言って言い返す言葉は用意していない。しかし、引き留めた手前、みすみす逃すわけにも引き下がるわけにもいかない。
「ア、アンタは倫理的な判断ができなさすぎるのよ」
「倫理的? バカか、倫理は時代に沿って変わっていくもんなんだよ。今じゃ戦争は世界では一般的に悪とされてるが、昔は帝国主義が正義だったんだぜ?」
また理論武装だ。いちいち癪に触る。
「アンタの倫理観じゃ、いつの時代でもはぐれてばっかりよ」
「はたしてそれは実証できるのか?」
「今からするのよ」
売り言葉に買い言葉、私は思い付きでそう言ってしまった。浅い思いつき。コイツを街に連れ出して、周囲の人間と比較させてやろうなんて、どこにも期待性がない実証。
「ほら、さっさと行くわよ」
「引っ張んな!つーかどこに行くんだよ!」
私はとにかく、研究施設からどこかへ行きたいと思った。コイツの理論まみれの脳を溶かしてやりたいと思った。
6 :
名無しさん@ピンキー:2014/04/12(土) 00:07:12.81 ID:xhQpO3ME
研究施設から街へは、少し離れていた。電車を二本乗り換え、渋々着いてくるコイツを更に引きずった。運賃くらいは払ってやった。
街では、多くのビルかアドバルーンがのぼり、行き交う人は前後から、左右から、斜めから毎秒5、6人。とにかく人が多い。ビルの窓から反射する太陽光が眩しい。
「ここよ!」
「ここって言われても、ここがなに?」
「ここでアンタがいかにずれた人間か実証してやろうって言ってるのよ」
ダメだ、まだ頭が上手く回っていない。比較対象すら定めていない。
「ここで、どんな奴と俺を比べようって言うんだ?そもそもソイツの人間性が正しいってどう前提付ける?」
正直、かなり後悔している。自分の突拍子もない行動について。コイツが今言ったことにも反論できる気はしない。
行き交う人から、対して期待もせずに比較対象を探してみる。初老の男性、サラリーマン。ギターを背負った学ラン。ポケットティッシュを配る人。
当たり前であるが、『正しい』倫理観を持っていそうな人は見当たらない。6億人、皆持つ倫理は違う。その中から基準となる人間をどうして見つけることができようか。
ため息をつこうとしたとき、あるものが私の目に入った。
クレープをそれぞれ頬張り、人混みのせいでもなく体を寄せ合う男女。
まさしく、カップルである。
その時、私の頭の中に黒い閃きが弾けた。
続く
7 :
名無しさん@ピンキー:2014/04/25(金) 02:15:22.74 ID:Tw0bx2mc
>>4 文章の感じは好きだし期待はしているが
キャラの賢さや理屈を具体的にアピールするほど逆にそこに開いてる穴が目立って萎える