2 :
名無しさん@ピンキー:2013/10/29(火) 11:53:10.76 ID:dBH9Ikmh
さ
新スレ?一応ほしゅっとくか
生
先んゃち梅
きのやんが好きだった
バックグラウンド設定ないキャラだったけど
8 :
名無しさん@ピンキー:2013/11/09(土) 21:40:53.32 ID:jn8MC9Rx
ついでに保守しときます
前スレ落ちたかな
ほ
ああ。前スレ落ちてしまったんですね……。
本当にグダグダなスレ立てで申し訳ありませんでした。
スレ埋めに、と書いたネタをこちらへ落としておきます。
エロ無し。内容は、基本的に義兄弟のいつもの飲み会で、猥談に流れていく感じですがあまりエロくありません済みません。
「乾杯!」
ビールの注がれた3つのコップを、ゴツンとぶつけ合う音がした。
みかみでいつものテーブル席に陣取る、下村家の義兄弟3人組だった。
「それにしても、美人の奥さんをもらって、羨ましいなあ」
ビールを一口飲んだ加藤が、ビールの余韻を味わうように目を閉じて、しみじみと呟く。
「そんな。松子さんだって、かなり美人じゃないですか」
コップを持った片手で口を拭いながら信郎がそう指摘すると、二口目のビールを口に運ぼうとしていた加藤が噴き出しそうになり、
コップをテーブルの上へと戻した。
「いやぁ、それ程でも……あるか。まあ、何はともあれおめでとう」
加藤がおどけながらビール瓶を傾け、「有難うございます」と言って竹夫がそれを受ける。
今日は、結婚の決まった竹夫をお祝いするという名目の集まりだった。
「いよっ、お三方。元気でやってるか?」
入口の扉をガラガラと開け、幸吉が店の中へ入って来た。
3人の集まりに幸吉が乱入する確率はかなり高く、加藤も竹夫もごく自然に幸吉へ挨拶をする。
「何だよ親父、また来たのかよ」
信郎が迷惑そうに顔をしかめたが、幸吉はさほど気にも留めずに「悪ぃかバカ野郎」と言いながら3人と同じテーブルについた。
「こっちにも、おビール一丁」
「あいよ」
椅子に座るなり流れるように注文をすると、幸吉は竹夫の方へ体が正面を向くように座りなおす。
「竹夫君も、いよいよ年貢の納め時だって。ご愁傷様。これでやっとこっち側の仲間入りって訳だ」
幸吉は好奇心いっぱいの子供のような表情で、キョロキョロっと竹夫の顔をのぞき込みながら、拝むように片手を向けてニヤリと笑った。
「いや、おじさん。僕は年貢を納める気なんてありませんよ」
そう言って胸を張る竹夫を見て、幸吉は目をパチクリさせる。
「何だ、結婚しねぇの?」
「結婚はします。ただ、何も諦める気はない。結婚が人生の墓場などと捉えるのは前時代的な考え方だ。
これからの男女は、結婚後も互いを独立した個人として尊重し合い、束縛せず自由であるべきなんです」
「なる程ねぇ」
分かったような顔をして頷く信郎の横で、思わず加藤が身を乗り出した。
「でもね、女性ってのは家庭に入ると怖いよ。結婚する前は大人しくしていて、結婚したとたんに夫を支配下に置きたがるんだ」
「そりゃそうだ。だから昔っから言うだろ?角隠しって。女は頭に生えてる角をかくして嫁に来るんだよ」
ついつい手振りの大きくなる加藤に、幸吉はパンと一つ手を打って賛同する。
こうして、今夜もいつもの愚痴大会が始まる事となった。
「その点、信郎君はいいよ。梅ちゃんは角があっても、こんなちっちゃい、可愛らしい角だろう」
加藤が親指と人差し指の隙間を数ミリ開けて話すのを見て、今度は信郎がビールをこぼしそうになり、
慌ててコップをテーブルに戻すと大きな手を扇のようにして横向きに煽いだ。
「いやいや。梅子は昔から怒りっぽいですよ」
「そうそう。梅子はね、ああ見えて兄弟の中でも一番頑固なんです。角だって、なかなか立派なのを持っているよな」
信郎と竹夫が口々にそう言うのを見て、加藤は「そう……」と梅干を口に含んだような顔でシュンと肩を落とす。
「松ちゃんや梅ちゃんだけじゃねぇよ。うちの母ちゃんだってよ。女にはみんな、おっかねぇ角が生えてるんだよ」
ビールを口に含み、苦み走った表情で幸吉が言うと、加藤は「そうですよね」と言い、笑って顔を上げた。
「それに、ほら。静子さんだってしっかりしているから、実は大きい角が隠れているんじゃないの」
「ああ、そうっ。何か鋭い感じがしますよね」
加藤と信郎が無言で数口ビールを飲んでから、攻勢に転じようと口を開き、幸吉が「そこんとこ、どうなんだい?」と茶々を入れる。
だが、少しの反応も見逃すまいとする皆の視線を一身に受けた当の竹夫は、あくまで涼しい顔を崩さなかった。
「僕の所は大丈夫ですよ。角などと言って感情を突き合わせるのではなく、冷静に、論理的に話し合って何事も解決しますから」
「いや。いくら男性がそのつもりでも、……ねぇ」
「女ってのは、ケチな話をさも大事そうにいつまでも言い続ける生き物だからなぁ」
「結婚っていうのは、そんなに甘いもんじゃないですからね……」
既婚者たちが不安を募らせてする話を、竹夫だけは高笑いで聞いていた。
「ほら、いつまでも油売ってんじゃないよ」
信郎たちが座るテーブルの側から離れなくなっていた和也へ、康子の厳しい声がかかる。
その声は、同じ口調のまま信郎たちにも浴びせかけられた。
「ちょっと、ノブ君たちも飲み過ぎだよ。今日はもう帰んな」
言われて、信郎が壁に掛けられた時計を見ると、ようやく7時になるくらいの時間でまだ騒ぐほどの事ではない。
康子が咎めた理由は、時間の事ではなかった。
ビールを3本空けて幸吉が帰って行った後、いつしか義兄弟がする話の内容は色事の方面へと向いていたのだ。
「いやー。今日は実に興味深い話を聞けるな。お兄さん、もう一杯どうぞ。それで、いつまでも夫婦仲が良い秘訣は何でしょうか」
「夫婦仲の良い秘訣。色々あるけど……、うーん、やっぱり一番は子作りかな。おっと、子作りをバカにしちゃいけないよ」
「そうっ。子作りは大事です。だいたい子作りした次の日は、梅子も決まって機嫌がいい。怒っていても、すぐに直ります」
竹夫から勧められるままにビールを煽り、茹ダコのような顔をした加藤が持論を展開し、すっかり陽気になった信郎も続く。
酔っぱらってしまった2人が、子作りはいい、子作りはいいと、その良さを唱えながら竹夫のコップへビールをダクダクと注ぎいれ、
「そこの所はどう思うか」とつめ寄ると、竹夫も「それは、まあ、そうでしょう」と言ってビールを飲み干す。
竹夫の答えに満足した信郎と加藤が「よしっ」と言って、また竹夫のコップへビールを注ぎいれる。
そうこうしている内に、竹夫の顔もどんどんと赤みを増していった。
「実は、僕はまず女の子を作ろうと思っているんです。やはり、女の子の方が手がかからないですし、母親の役にも立つ」
「いやー竹夫君。思っていても、なかなかそう上手い具合に作れるってもんじゃないよ」
ビール瓶を握りしめた竹夫が演説ぶって言うと、加藤が横からヤジを入れる。
竹夫はそれを遮るように、空いている手を水平に動かして更に話を続けた。
「ところが出来るんですよ。産み分けと言って、性交のタイミングや体位で、生まれてくる子供の性別を分けるんです」
「えっ!男の子と女の子を、ですか」
通りにまで聞こえるような大きい声で信郎が驚くと、店の外で犬がワンワンと吠えた。
「それって、どうやってやるんですか?」
「おっと、もう2人目の計画かい?信郎君の所は、実に仲がいいなあ」
信郎が話へ食いつくと、加藤が面白がって茶化す。
竹夫は軽く咳払いをして、そんな2人の注目を自分に集めた。
「まあ、聞いてください。これは、学者も唱えている説なんです」
竹夫は少し顔を伏せ、人差し指を口に当てると、上目づかいで囁いた。
突然小声になった竹夫の言葉を聞くために、信郎と加藤は黙って息を飲み、その話に耳を傾ける。
「いいですか。女性器の中は、基本的には酸性に保たれています。しかし、女性が性的興奮を高めた時、すなわちオルガスムスに達した時に、
子宮頸管からアルカリ性の粘液が出て中和され、性器の中が中性になります」
元医学生がするそれらしい話に信憑性を感じたのか、うるさかった信郎も加藤も、生唾を飲んで竹夫の話に聞き入っていた。
「そして男性の精子には2種類のタイプがある。女の子を作るX精子と、男の子を作るY精子です。
Y精子はX精子の2倍も多いかわりに、酸性に弱いという弱点がある。逆にX精子は酸に強い。
分かりますか。いかにY精子を子宮へ近づかせないようにするか、膣内の酸で数を減らすかと言うことが鍵なんです。
つまり女の子を儲けるためには、女性を昂らせる事無く、性器の入り口付近で射精をすればよいという事です」
竹夫の講釈が終わった後で何秒かの空白を置いてから、信郎が「ああ」と言って急に頭を抱え、両肘をテーブルへついてガクッと頭を垂れた。
「ウチに女の子は無理だ。そんなやり方じゃ梅子が満足しないでしょう。後から文句を言われますよ」
「えっ。梅ちゃん、激しいのが好きなの?可愛い顔をして、意外だなぁ」
信郎が頭を抱えて下を向いたままチラリと覗き見ると、加藤は羨ましそうに目を輝かせている。
信郎が加藤からそんな目を向けられたのは、恐らくこれが初めてではないだろうか。
心の奥がくすぐったいが、フワフワとした心持で不思議と悪い気はしない。信郎は、不自然に自然を装って頭を上げた。
「梅子は、食い物でもそうですけど、何しろ貪欲なんですよ」
皿の上の子持ちシシャモを一匹掴んで齧りつき、わざと呆れたような顔をしながら信郎が言うと、爛々と目を輝かせている加藤が頷く。
「1回の内に、何度も何度も気を遣るくせに、ようやくこっちが達する時には更に激しく求めてくるし。
最後の一滴まで搾り取るぞって勢いで腰を押し付けてきて、何時までも俺の体に足を絡めて離しませんからね」
うっとりと聞き入っている加藤に気をよくしたのと、酒の力、そして人も羨む梅子は自分の物だという優越感から、
信郎が梅子との性生活について語り始めた。
「君ら、子供の頃からずっと一緒で、本当によく飽きないよな」
「腐れ縁ってやつですかね」
握りしめたビール瓶で体を支えている竹夫が横から口を出すと、得意満面の笑みで信郎が答えた。
「梅ちゃん、可愛いなぁ……」
信郎は胸の高さまで持ち上げたコップをピタリと止め、眉を寄せて「ん?」と首をかしげる。
今まで自分の話に聞き入っていた加藤は、今また梅子を可愛いと言わなかったか。
それより、加藤は今日の集まりで、いったい何回梅子を可愛いと言っただろうか。
「……まあ、可愛いのかもしれませんけど、僕は、子供の頃から見飽きてますからね」
「いやあ、世間一般からすれば、梅ちゃんは十分に可愛いよ。それが性に貪欲なんて。本当に、そそられるなあ」
ますます不安になって来た。もしかすると、自分は余計な話をして、加藤の関心を梅子へ向けてしまったのではないだろうか。
信郎の顔から、赤みがやや失せてきたようにも見える。
「――そんなに、可愛いですかね」
信郎が強引に笑いながら恐る恐る問いかけると、「そりゃ、可愛いだろう」と自信満々で加藤は答える。
信郎の心には不安の風が吹き荒れて始めた。
信郎は大きな手で隣席の加藤に手招きをして、両手を筒状に丸めて耳元へ囁いた。
「実は、ここだけの話……、梅子は胸が本っっ当にちっちゃいんですよ」
囁いた、つもりだった。酔った信郎の声は自分の予想以上に大きく、店中に響き渡る。
しかし思惑通り、加藤の口からは「ああ……」とため息が漏れて残念がる空気が漂った。
「そうだな。あいつは体つきにしろ、何にしろ、女らしさと言うものが欠けているんだ」
ビール瓶にしがみついたまま目を瞑って動かなくなってきた竹夫が、それでも頷いて同意する。
「そこいくと松子さんは、体つきも仕草も実に女らしいですよね」
信郎はひとまずホッとして、加藤へビールを勧めて松子の話を振った。
「女らしいねえ。ヒステリックな所まで、実に女らしいよ」
コップを掲げ、信郎からのビールを受ける加藤は、充血した目で自嘲気味に顔をしかめる。
「でも、夜の方は……」
信郎は、何とか梅子から話をそらそうと、加藤へビールを飲むように促しつつもうひと押しした。
すると、加藤の顔がニヤニヤと崩れ始めた。堰が切れたようだった。
「うん?まあ、そうだね。松子もね、結構あれで情熱的なんだよ。やる時なんてさ、もっと、もっとよ!なんて言っちゃってね」
「うわぁ。凄そうですね」
「凄いの何のって。こっちは仕事で疲れてクタクタなのにさ、あなたは家庭を蔑ろにするの!なんて言って乗っかってくるんだよ。
あ、彼女、自分が上になる方が好きみたいでさ。それで、この前とうとう、まむしドリンクと言うやつを飲んでみたんだ。
そうしたら、体が急に熱くなってね。俄然、やるぞーって気になって、一回戦終わった後にもう一戦交えちゃったんだよ。
あの時ばかりはさすがの松子も、あなた凄い、なんて言って腰抜けになってね。僕も少しは男の威厳ってものを示すことが出来たかな」
「まむしドリンクか。僕も飲んでみようかな」
「いいよ、まむし!」
「まむし!!」
竹夫の鼾が聞こえ出した。
しかし、加藤と信郎の話は勢いに乗り、とどまる所を知らない。
そんな二人の様子を、康子と和也はカウンターの内側から黙って見守っていた。
下村家では、風呂に入った正枝を除く女性陣が、夕飯を食べ終えてお茶を飲んでいる所だった。
時計の鐘が一つ鳴る。時刻は7時を半分回ってしまっていた。
「遅いわね。呼びに行こうかしら」
「まあまあ。積もる話があるんじゃないかしら」
松子が縁側から通りを眺めて呟くと、芳子が湯呑を摩りながら笑った。
「せっかく、結婚が決まったんですもの」
息子の竹夫がようやく結婚する事がよほど嬉しいらしく、芳子はさっきから竹夫を褒めるような話ばかりしている。
「そんな。竹夫兄さんも、竹夫兄さんよ。もうすぐ花嫁さんになる静子さんを一人で置いて飲みに行っちゃうなんて」
頬をパンパンに膨らませ我が事のように怒る梅子を見て、静子はクスリと笑った。
「いいんです。自分で自由に泳ぎ回っていると思っていられる方が、こちらもコントロールしやすいですから」
梅子と松子は驚いて笑い、芳子は不思議そうな顔をして微笑んでいる。
「何か、静子さんってすごい……」
「竹夫は、お釈迦様の手の上ね。私も見習わなくちゃ」
どこからか、犬がワンワンと吠える声が聞こえる。
松子も席へ戻ると、再び芳子が竹夫の自慢話を始めた。
静子は、興味深そうに話を聞いているように見える。
梅子と松子の足の指が、それぞれの座布団の上でソワソワと蠢いている。
「あー、駄目。私、もう我慢できない」
「私も!」
それから数分もしない内に居ても立っても居られなくなった下村家の2人の姉妹は、バタバタと連れだってみかみへと出掛けて行った。
――終――
ほ
ずっとのぞけてなかったけど新作来てたんだ!
竹夫が医学のエロ知識を盛大にご披露してるww
静子もイイキャラ
実際は知識も経験値もある静子主導で計画産み分け妊娠されてそうww
どの朝ドラも味があるけど梅ちゃん見返すとほのぼの具合がたまらないんだなー
こういう日常の一コマをドラマの新作としてみたいよ
各キャラの書き分けも大変だったと思うけど本当にGJ!ありがとう〜
12です。感想有り難うございました!
竹夫の所は、竹夫の仕込みによるものかと思っていましたが、やはり静子の主導でしょうかねww
加藤の所は、2人目を上手く産み分けられたのか、とか。
信郎の所は、2人目もやっぱり男だったなw乙、とか
自分でもニヤケながら書いていましたw
なかなか書きあがらないんですけれど、次はエロいのをと思っております。
21 :
名無しさん@ピンキー:2014/01/28(火) 15:33:21.54 ID:9Oobh9VA
ほ
保守して下さった方、どうも有り難うございます。
夢のシリーズで、松岡×梅子になります。
夢なので不倫には当たらないと思いますが、一応エチ有です。
近い内にノブ梅も落とせると思います。
よろしくお願いします。
一気にウィスキーを煽り、ロックグラスをテーブルに置くと、中の氷がガラガラと音を立てる。
僕は目を閉じて、黄金の液体が喉を焼いて行くのを静かに感じていた。
胃に落ちたウィスキーが五臓六腑に広がり、胸の奥を熱く燃やす。
氷ばかりになってしまったグラスをカウンター越しに立つ若いバーテンへ突き出すと、彼は少しばかり肩をすくめながら、
先に飲んでいたものと同じ銘柄のアメリカ産ウィスキーを注ぎ足した。
なんとなく懐かしい気がして頼んだものの、思えばアメリカへ留学していた時ですらほとんど口にする事などなかった。
ましてや一人でなんて、なおさらだ。
けれども今日はまっすぐに家へ帰る気がおこらず、乗っていた電車を途中で降りてしまい、酒の匂いのする場所を探した。
僕は今日、恩師である下村先生が大学を去ると聞き、その真意を伺いに行ったのだ。
実に下村先生らしいお考えであったし、その胸の内を聞けた事は実に有意義だった。それはいい。
問題はその次だ。
確かに自分でも梅子さんの子供に興味があり、見てみたいと言ったのは事実だ。
しかし、あの実物を手にした時の感覚は、いったい何だったのだろうか。
氷が解けた水と、濃度の違う液体が不完全に混ざり合う。僕はその向こうに、今日の出来事を思い出していた。
霊長類サル目ヒト科ヒト族。つまり、ホモ・サピエンス。いわゆる人類。
その赤ん坊が、僕の腕の中にある。
「よしよしよし」
僕はイマジネーションを働かせ、この状況にふさわしいと思われる行動をとった。
しかし、この状況自体をどう理解すればよいのか頭が追い付かず、軽く眩暈を覚えながら赤ん坊の母、
すなわち梅子さんへと視線を向けた。
僕の目の前に立つ梅子さん。その横には、梅子さんの夫となった安岡さんが並んで立っていた。
「可愛いですね」
僕がそういうと、二人は礼を言って笑った。実に和やかな雰囲気だった。
だが僕は、笑顔の下で必死に迫りくる黒い影を振り払っていた。
アメリカでの、あの……。
黒い影が脳に達する直前、僕は慌てて赤ん坊を二人へ返し、踵を返してその場を立ち去ったのだった。
グラスの中で溶けた氷が軽い音を立てて崩れ、薄まってしまった液体を流し込む。
落ち着け。落ち着くんだ、松岡敏夫。僕は、仮にも医者じゃないか。
哺乳類が有性生殖をするのは、当たり前の事だ。梅子さんも哺乳類なのだから、例外ではない。
そう自分に言い聞かせる僕の頭の中は、一部の隙も出来ないように遺伝子暗号表やら、二重らせん構造のモデルやらで埋め尽くされていた。
そうでもしなければ、再びあのアメリカでの記憶が僕を襲うだろう。
ああ。アメリカでの記憶。
僕に対する実験と称して級友たちが行った、だまし討ちのようにして連れていかれた、あの……。
男女の性交渉を記録した、成人向け娯楽映画の記憶が……。
記憶の中で女優の顔が梅子さんへすり替わる。そして、男優の顔が……。
「あああっ」
僕は目をそむけるように瞼を閉じると、グラスへ残っていたウィスキーを一気に飲み込んだのだった。
「……さん。……松岡さん」
顔面の上から、声が聞こえる。
重たく垂れ下がった瞼をどうにか開くと、電球の明かりを後光のように受けた梅子さんが見えた。
「もう、松岡さんたら。これで二回目ですよ」
その背景は、懐かしい、……梅子さんの診療所の天井だった。
「……梅子さん?」
僕は驚いて起き上がろうとしたが、何かの圧力で押し潰されているようで、全く動く事が出来なかった。
見えたのは、天井と、梅子さんの顔。
そう。梅子さんが僕の上へ乗っていたのだ。
「うっ……梅子さん。……どうして…?」
僕はうまく息継ぎが出来なくなり、息苦しさを感じながらも何とか質問すると、梅子さんは見た事も無いような顔で微笑んだ。
「松岡さん、わたしの赤ちゃんに興味があるって言ったじゃないですか」
ふと、大学で会って話をした時の記憶が思い起こされた。
「確かに。だが、あれは、あくまでも生物の個体としての……うぐっ」
僕の発言は、梅子さんの唇によって遮られる。
「臨床もしてみなければ、研究は深まりませんよ」
「……しかし……」
僕の頬を両脇から抱えて、梅子さんが再び口づけをしてくる。何度も何度も唇を重ねてきては、僕のシャツのボタンを外していった。
まさか、梅子さんがこんな。これではまるで、あの映画に出てきたアメリカ女性のようじゃないか。
僕の心拍数が急激に上がり、体は鉛のように思い。そんな動けないでいる僕の上を、梅子さんは下に向かって移動していく。
信じられない……。僕の下半身に直接梅子さんの手がかかり、髪がかかり、息がかかる。
これはっ……。オッ……オーラルッ……!?
「ううっ……。梅子さん。やめるんだ、こんな……」
しかし、何故こんなにもアメリカンなスタイルなのか。日本の婦女子の欧米化は、ここまで進んでいると言うのか。
しかも、う……う……、梅子さんまで。
喜ぶべきか、悲しむべきか。分からなくなった僕の頭は、激しく混乱した。
「松岡さん、知らないんですか。これくらい、今は普通なんですよ」
僕の心情を察してか、梅子さんが僕から口を離して上目づかいでそう言った。
「えっ。ああ、……そう……」
梅子さんからはきり言い切られると、僕は思わず納得してしまう。僕が知らないだけで、そういう物なのかもしれない。けれど……。
「君はいつも……」
僕は何かを言いかけたが、頭の中へ急に霧がかかったようになって、その何かを見失ってしまった。
「いや、よそう。きっと、思い出さない方がいい」
「変な松岡さん。それよりも、最後までちゃんとやって下さいね」
呆れたように笑う顔は、いつもの梅子さんそのものだ。
僕はなんだかホッとして、力強く頷いた。
「分かった。……努力しよう」
梅子さんが僕の上から滑るように降りるのを、ボンヤリと眺めていた。
僕に背を向けて診察台の横に立った梅子さんは、窓から差し込む光に照らされながら、顔だけチラリとこちらへ向ける。
そして、ほんの少し肩口が見えたかと思えば白衣がハラリと落ちて、中から白衣よりもなお白い梅子さんの裸体が現れた。
僕は今まで体験した事はないが、恐らく金縛りとはこのような状態に違いない。
体が動かせないまま、僅かに首だけ持ち上げて梅子さんの姿を追いかける。
全裸の梅子さんは足を組んで自分の椅子に座り、僕の目を見据えて口角を上げる。
視線を合わせながら、梅子さんが組んでいた上の方の足をゆっくりと持ち上げて、片膝を立てた。
昔、内科医になる前のインターン時代に見た土留色のそれとは違う、光り輝く神秘的な部分が見える。
それに呼応するように、動かせないはずの僕の体の一部が自然と持ち上がった。
それを確認した梅子さんがくすっと笑い、椅子から立ち上がる。
「松岡さん、準備が出来ましたか?」
準備が出来たなら動けるはずだと梅子さんから声を掛けられると、なるほど先ほどまでとは違い自由に動く事が出来た。
僕は上半身を起こして診察台の上に座り、今すぐ梅子さんへ飛びかかりたい気持ちをグッと抑える。
「しかし、梅子さん。やはり、こういうのはまずい」
「どうしてですか?」梅子さんは口を尖らせて応えた。
「松岡さんらしくない。ヒトの体を知るのは、手や目だけでは足りないんですよ」
「えっ!」
驚いて目を見開く僕を見て笑った梅子さんは、軽く僕に口をつけた後、クルリと踵を返した。
右手を自分のデスクに着いた梅子さんが、尻を突き出すような格好になる。
キラキラと濡れて光る神秘なる部分に、僕の目は釘づけだった。
それに気づかれたのだろうか。梅子さんの左手がその部分へと伸び、僕に中が見えるよう指で押し広げた。
「知りたくないんですか。松岡さん……」
上半身だけひねってこちらを向く梅子さんの顔は、高揚したように頬を上気させている。
僕の男性器が力いっぱい持ち上がり、本来主であるはずの理性を制すほどの勢いを見せる。
勿論、医者としても、その神秘の部分を探求しなくてはという欲求はある。けれど一方で、理性が負けるわけにはいかないとも思うのだ。
「松岡さん……」
梅子さんが、上ずった声で僕の名を呼ぶ。
ああ、もうだめだ。僕は診察台から飛び降りると、梅子さんの上へ覆いかぶさるように倒れ込んだ。
「梅子さん!失礼する」
「ああん……っ」
これまで隠されていた梅子さんの入口へ猛然と突入する。
僕の、今まで小用を足す用にしか利用した事のなかったものが、新たな役割を得た。
生命の探求!ああ。手や目や頭以外で、こんなにもその神秘に触れる事が出来るのか!
僕は更に深部を探るべく、どんどんと梅子さんの内部へ突き進む。
「ああ……あ…。松岡さん……っ!凄い……」
上体が崩れ落ちデスクに伏す梅子さんの臀部を掴んで、本能のままに腰を動かした。
「あっ……んんっ。松岡さんの、とっても大きい……っ」
それは、そうだろう。
何十年と溜まり続けていたものと、梅子さんへの溢れる想いで、今や僕の男根は痛いくらいに膨張しきっている。
爆発してしまいそうだ。ヒトの体が内部から爆発を起こす事など、今の今まで知らなかった。
梅子さん。梅子さんはいつも、僕に驚きと発見をくれる。
ああ、梅子さん。僕は君が……。
「う……、梅子さん……。僕はもう、そろそろ我慢が……」
僕は僅かに残った理性を振り絞って、梅子さんの中からの撤退を試みようとした。
しかし、そんな僕の、梅子さんの臀部を掴んだままの手を、梅子さんの手が押しとどめる。
「ああ……、松岡さ…ん。お願い……このままで……あ…っ」
「しかし……っ。あ……」
結婚前提とはいえ、僕たちはまだお付き合いの段階だ。婚前に懐妊させてしまったとあれば、下村先生に顔向けができない。
けれど。何て……、気持ちの良い。初めて知る、目くるめく快楽の波が押し寄せてくる。
「だめだ、梅子さんっ!」腰の動きを、自分で止める事が出来ない。
「松岡さんっ!来て……っ!中に……いっぱい出してっ!」
光が、見える……。
「ううっ!う……ッ…」
「あああっっ……気持ちいい!赤ちゃんが出来ちゃうぅ……!」
強く肩を揺さぶられて、目を覚ました。
「お客さん、大丈夫ですか?」
心配そうに僕の顔を覗き込んでいるバーテンダーを思い出すのに、軽く三十秒はかかったかもしれない。
「ああ……。……済まない」
僕は店のカウンターで寝てしまった事を詫び、寝ていた時間を尋ねると、ほんの二、三分の事だったらしい。
それにしては、長い間夢を見ていたような気がする。
胸を満たす幸福感と、胃液がこみ上げてくるような酸っぱさが混在する、実に不思議な気分だ。
どんな夢だったか思い起こそうと記憶をたどり、彼女の顔に行きついて、冷たい汗がドッと出てきた。
「今日はもう帰るとしよう」
他人に動揺を悟られるまいとアメリカ式にカウンターで会計を済ませ、立ち上がって思わずドキリとした。
寝ていた間に、大量の糊でもこぼしたのか。そう思った。
どうやら男性器が張り付いていたらしく、下着から剥がれる感触に襲われたのだ。
僕は相当の歩きにくさを我慢しながら店の出口までたどり着き、その部分を隠そうと急いでコートを羽織った。
「そうか」
その時、これが夢精なのだと、何故だか自然に理解する事が出来た。
店のドアを開けると、よく晴れた夜空に浮かぶ満月が僕を明るく照らす。
明日、山倉くんに会ったら報告しなくては。
僕はそう思いながら、雑踏の中へと紛れていった。
――終――
“夢精”って単語にピンと来たけど『山倉の夢』の続きなのかな?
夢が突き抜けたセリフ満載でエロいだけに現実とのギャップが辛い…
けど最後のくだりで救われたよ 報告するんかい!!www
エロ妄想が異常に膨らんだ朝ドラだったからこのスレでいまだに話読めるのは幸せです GJでした!
遅くなって済みません。感想有り難うございました!
ようやく松岡も夢精を体験。という所を書いてみました。
最近CSでやっている再放送を見ていて、初期の梅子もやっぱり可愛なぁとニヤニヤしてしまいます。
可愛らしい話も、その内書けるといいなと思います。
さて、今回投下させていただくのは、玩具を使った話です。
昭和30年代半ばって、色々な物が新しく出てきたりして面白そうだったので、一つ書いてみました。
久し振りに書いたらなかなかエロくならず、手こずっている内に、
気づいた時にはひたすらノブ梅がイチャこらとエチする話となっていました。
30 :
玩具 1:2014/03/02(日) 06:12:58.39 ID:7dhbxB3l
「ニューハニー……ペット?」
遠くで鳴く犬の遠吠えが、はっきりと聞こえる。
時は、夜の10時になろうかという頃。どうやら今日はどの家も寝てしまっているのか、辺りはしんと静まり返っていた。
1日の仕事を終えた梅子が2階へ上がると、空き部屋から明かりが漏れていた。
そこには、珍しく率先して戸締りをし、いそいそと先に上がっていた信郎が見慣れない箱とともに待っていたのだった。
襖を閉めて布団の端へ座った梅子は、箱を手に取ってその名前を読むと、角度を変えてジロジロと眺め「何これ?」と言った。
「土産だよ」
反対側の端へ胡坐をかいて座っていた信郎が、ニヤリと笑う。
「お土産……」
そう言えば、信郎は今日の昼間に取引先のある川崎へ行ったと言っていた。
川崎のお土産という事なのだろうか。それにしても、何だか分からないものだった。
「いいから、開けてみろ」
怪訝そうな顔で繁々と箱を眺めていた梅子に、信郎が声をかけた。
確かに、箱だけ見ていても、どんな物かは分からない。
梅子は細長い直方体の箱のふたを開けて、中身を引き抜いた。
ピンク色をしたセルロイド製の……万年筆?ではなさそうだけれど……。
「何なの、これ?」
梅子が問いかけると、信郎は得意そうに答える。
「大人の玩具、ってやつだ」
「ふーん」
まだ分からないと言った顔で観察を続ける梅子に対し、「ほら、貸してみろ」と言って信郎が掌を差し出した。
信郎は、玩具だというピンクのそれを梅子から受け取ると、ひねってスイッチを入れてみせる。
「あっ、動いた」
ピンクの玩具に目が釘づけになっている梅子の様子を見て、信郎はポツリと喋りながら梅子の手へとまた玩具を戻した。
「えっ?」
信郎の声が小さかったことと、手の上で震える玩具の振動音が大きかったことで、信郎の声が聞き取れない。
梅子が聞き返すと、今度はもう少し大きな声で信郎が応えた。
「ちょっと使ってみろよ」
使うとは、どう?梅子が信郎へ目で問いかける。
信郎はニヤリと笑って、梅子の下半身を指差した。
「ええーっ」
驚きのあまり両手で口を押えるほど大きな声を出してしまった梅子は、「いいから、いいから」と信郎に押し切られると、
敷いてあった布団の上へと寝転がらされた。
31 :
玩具 2:2014/03/02(日) 06:14:06.30 ID:7dhbxB3l
「こ……、こう……?」
「いやぁ、ちょっと違うんじゃねぇか」
きちんとした姿で横たわった梅子は、乱れのない寝巻の上から、股の辺りに玩具を置いた。
梅子の横に座る信郎が、梅子の寝巻の上でブルブルと震える玩具を見つめながら、腕組みをして答える。
「だって。じゃあ、どうやって使えばいいの?」
梅子が拗ねたように言うと、信郎はシレっと「直接つけてみたらどうだ」と答えた。
渋々寝巻の裾を割り、梅子が玩具を股の間へ挟み込もうとしたところ、信郎が身を乗り出して覗き込んでくる。
「そんな所で見られたら、恥ずかしいわ」
「いいじゃねぇか、今更。夫婦なんだから、気にすんなよ」
「もうっ」
梅子はプゥッと頬を膨らませながらも玩具を持つ手を進めていき、下着越しに下半身へあてがった。
ピタリと合わさった白い太ももの付け根に、挟み込まれた無機質でピンクの塊がブルブルブルと震えている。
「どうだ?」と信郎が聞くと、梅子はそっけなく「くすぐったい」と答えた。
「だいたい、音が大き過ぎよ。これじゃ、子供たちが起きちゃうわ」
不満を口にしながら、玩具を信郎へ返そうとした梅子の手を、信郎の手が押しとどめた。
「だったら、中に入れればいいだろう」
「ええーっ」
近所の犬が、ワンワンと吠えた。
二人はハッと見合い、慌てて息を飲む。
「ほら。早くしねぇと、ぼうず達が目を覚ましちまうぞ」
人差し指を口につける信郎の意地悪な笑みを見て、梅子の下半身がうずく。
梅子は下着の隙間から玩具を持つ手をすべり込ませ、それで何度か筋をなぞると、すでに水が滴っているのが分かった。
信郎の顔を見上げると、信郎は「うんうん」と頷いて、その次の動作を促す。
梅子は深い息を一つついて玩具の先を自分へ向け、人差し指で一気に押し込んだ。
ツプっと、玩具が梅子の中へと沈んでいく。
影形はすっかり、音すらも飲み込まれてしまった玩具からは、低周波音が聞こえるのみとなった。
「これなら、どうだ」
具合を尋ねる信郎の声は興奮して上ずっていたが、答える梅子の声は比較的冷静だった。
「何か……、中でブルブル震えていて……。不思議な感じ……かな?」
体の中の様子を窺うように、空を眺めて梅子が言う。
「おかしいな。店では、どんな女もよがり泣くって言われたんだけどな」
梅子の体からほんの少しだけ顔をのぞかせている玩具の端を、下着の上から信郎が摘まむと、梅子の腰がビクンと跳ねた。
「あ……っっ」
32 :
玩具 3:2014/03/02(日) 06:15:05.63 ID:7dhbxB3l
「どうした?」
「あれ……。え……、ちょっと……」
動揺している様子の梅子は、太ももを擦りあわせると、しだいに腰を揺らし始める。
その様子を見て、梅子の中を探りながら、信郎は慎重に玩具を動かした。
「だめ……っ。待って……、ノブ…っ!」
玩具を摘まむ信郎の手が、梅子の両手に握り込まれる。
しかし、信郎はお構いなしに玩具を動かしていた。
二人の呼吸音が荒くなっていく。信郎の手が梅子の下着にかかり、梅子は黙って腰を上げた。
手早く下着を脱がされ、むき出しになった下半身に信郎の視線を痛いほど感じる。
両足を広げて露わになった自分の中心部へ、突き刺さって震える玩具。
そんな映像が見えた気がして、恥ずかしくなり閉じようとした足を、信郎が更に押し広げた。
堪らなくなった梅子は枕を抱え、顔に押し付けた。
暗闇の中、信郎の動きを触感だけで感じ取る。玩具がゆっくりと、引き抜かれていく。
ふっくらとした下の唇が2本の長い指でめくられて、薄皮を剥かれた中央の粒へ玩具が滑ってくる。
「んっ……っ!」
その時、痛覚に似た快楽が梅子の全身を突き刺した。
ギリギリまで離されたり、強く押し付けられたりしながら、秘粒が振動を与えられる。
頭の中が真っ白になる。追い込まれた梅子の下半身が、硬直した。
梅子が意識を手放す寸前、突然刺激が止み、ハッとした途端に下の入り口へその先が向かった。
「はぁ……んっっ!ぁあ……」
再び挿入される玩具を、自分の体がやすやすと飲み込んでいく。
信郎は指先を慎重に使って、微妙に角度を変えながら、梅子の奥でどのあたりを刺激しているのか確認しているようだった。
梅子の体が海老のように反り返る。
その場所を探り当てた信郎は、玩具を小刻みに動かして絶え間なく刺激を与え続けた。
二人の荒い息と、蕩けた下の口から聞こえる水音、そしてモーター音が激しく混じりあう。
「んっ!んんーーっ!」
とうとう梅子は、顔に当てた枕で押し殺した悲鳴を上げ、果てた。
「どうだ」
梅子はトロンとした目を開き、座ったままだった信郎へ焦点を合わせた。
「すごい……。まだ中が痺れてるみたい……」
荒い息を整える梅子へ、信郎が「よかったか」と自信ありげに尋ねたが、梅子は「うーん」と言って眉間へしわを寄せる。
「何だ。よくなかったのか」
33 :
玩具 4:2014/03/02(日) 06:16:41.73 ID:7dhbxB3l
あきれ顔になった信郎が、汗で張り付いた梅子の前髪をすいてやると、その手に梅子が指を絡めてきた。
「そうじゃないけど。……何か、物足りない感じが……するのよ」
梅子は絡めとった信郎の手を自分の口元へ引き寄せ、チラリと信郎の顔を見てから恥ずかしそうに目を伏せた。
右の手を梅子に預けた信郎は、空いている左手を梅子の頭に滑らせる。
しばらく気持ちよさそうに目を閉じていた梅子がパチリと目を開き、信郎の手を見つめて大事そうに擦りながら囁いた。
「やっぱり、……ノブの手の方が、いいな」
信郎の顔が迫ってくる。目を閉じると、柔らかい物が唇に触れた。
潜り込んでくる信郎の舌に、自分の舌を絡ませて吸い付いた。
気持ちいい……。それだけで、頭の奥がジンと痺れる。
愛しい気持ちが溢れ、信郎の首にしがみつく。
信郎の指先は、いつもの通り梅子の頬に触れ、そのまま下へ向かって滑っていった。
信郎は器用に腰紐を解いて寝巻の前を開いてしまうと、露わになった梅子の素肌の上に長い指をなぞらせた。
信郎に触れられた部分へビリビリと刺激が走り、肌が粟立つ。
「ああっ……!」
尖った胸の先端をくすぐられ、思わず腰が跳ねる。
下半身に伸ばされた信郎の指が、体の中へと入ってきた。
「あ……ッそんなあ…ん……あぁ……」
いつもと違う。そう思った時には、すでに信郎の指が2本、第二関節まで入り込んでいた。
同時に挿入された信郎の指たちが、内壁を押し広げていく。初めて知る圧迫感に、梅子の口から声が漏れた。
玩具によってすっかり柔らかくなっていた梅子の中を、はしたない水音をたてさせながら信郎の指が自由に動き回る。
信郎の2本の指は、よく知った梅子の喜ぶ部分を擦りあげ、奥の方まで突き上げてきた。
「あ……あ……っはぁ……んっ……」
もう少し……。梅子が一点に向かって集中し始めると、見計らったように信郎が抜き差しする速度を速める。
信郎が梅子の胸の先端へ口をつけ、チュッチュと音がするほど突起を吸い上げ、濡れる舌を絡ませた。
「あんっいいっ……、ノブ……っ」
梅子の全身に力が入り、両足がピンと伸びた。
「あっ、んんんーっ!!」
梅子の悲鳴を、信郎が唇で閉じ込める。
それでも、信郎の手は止まらずに、梅子を追いこんでいく。
指がもう1本加えられ、一番長い指が更に深く入り込んでくる。
「あ……ダメ……っ」
体の最奥に触れられて、ガクガクと腰を震わせた梅子は、二度目の絶頂を迎えた。
34 :
玩具 5:2014/03/02(日) 06:17:44.69 ID:7dhbxB3l
グッタリと横たわる梅子の満足そうな顔を見て、信郎がニヤッと笑う。
信郎と目を合わせた梅子は、深く微笑んでから「体がバラバラになりそう」と言い、信郎の方へ一つ転がった。
「でも……。……な」
「ん?」
腕を枕にして梅子の隣で横になっていた信郎の胸に、梅子が額をつけて呟く。
「ノブと、繋がりたい……」
梅子がそう言い終えるや否や、突然、襲ってくるような勢いで信郎が梅子へと覆いかぶさった。
梅子は、目を閉じる前に見た、信郎の男臭い顔を瞼の裏に見ながら口づけを受ける。
信郎が梅子の口を吸いながら自身の寝巻を脱ぎ捨てる間、梅子も腕を袖から抜き、素肌で信郎を迎えた。
肌と肌が溶け合うように重なり、同時に梅子の隙間が信郎によって埋められていく。
ああ、これだ。梅子は体中が満たされていく感覚に酔った。
「梅子の中は、温けぇな」
気持ちがいいと言う信郎に、梅子も目を三日月のようにして「私も」と応える。
信郎は自身を奥まで突き刺したまま、梅子の子宮を圧迫するように腰を動かし、梅子の中は浅い痙攣を繰り返す。
二人はしっかり抱きしめあって、ゆっくりと深い繋がりを楽しんでいった。
「……ノブ?」
突然動きの止まった信郎は、布団の横を見つめていた。
「んっ……っ、ちょ…っと、ノブ……っ」
繋がったまま、信郎が目をやっていた先へ手を伸ばす。
何を取ろうとしているのか、信郎が手を伸ばすほど接合部分に体重がかかり、子宮口を強く圧迫される。
梅子は更なる強い刺激を求めて、自らも腰を突き出した。
スッと信郎の腰が引け、挿入が浅くなる。
たった一瞬でも心細さを感じ、梅子が目を開けると、信郎は先ほどの玩具を手にしていた。
「せっかくだから、色々試してみるか」
「……試す?」
中心部は捉えたまま、信郎は密着していた上体を起こして玩具のスイッチをひねる。
そして、妙に真面目な顔で玩具の先を自分の指に押し付け、振動の具合を確認した。
まるでこれから何かの実験をされるようで、胃の下の辺りがソワソワと落ち着かない。
梅子は浅く息を継ぎながら、興奮で心拍数が上がっていくのを感じでいた。
梅子の横へ左手をついた信郎は、目を合わせて微笑みかけると、玩具を梅子へ向けた。
挿入がグッと深くなる。梅子は信郎と玩具を見つめて、その時を待った。
「きゃっ……あぁ……あんっ」
「おっ、凄ぇな梅子」
35 :
玩具 6:2014/03/02(日) 06:18:46.85 ID:7dhbxB3l
玩具は、梅子の胸の先端で期待に膨らむ蕾を捉える。
電気に打たれたような快感に全身を貫かれ、梅子の腰がビクンと跳ねた。
「凄ぇしまりだ」
信郎は初めて持つはずの玩具を自在に扱い、強弱をつけて動かし、連動するように腰を打ち付けてくる。
左胸の先端から右胸の先端へと、梅子が一気に絶頂を迎えないように、様子を見計らいながら玩具を滑らせていく。
梅子の口からは、言葉にならない喘ぎ声だけが絶え間なく漏れるようになっていた。
玩具が胸の間から腹の真ん中を通り、へその下まで達した時、梅子の爪が信郎の背中に赤い筋をつける。
「あああんっ!いやっ……、ノブ……っ!」
「何が嫌なんだ?」
梅子はハッとして目を開き、信郎を見た。
信郎はいったん玩具を梅子から離すと、それを持つ右手で体を支え、空いた左手でそっと梅子の頭を撫でた。
「だって……」
自分を見下ろす信郎の目は、優しく微笑んでいた。ホッとした梅子も、うるんだ目を細める。
「声が、……出ちゃう」
「そりゃ、困るな」
信郎はとぼけた顔でそう言うなり深く口をつけてきて、猛然と腰を動かし始めた。
「んんっ!んっ!んーーっっ!」
梅子は両手で信郎の頭にしがみつき、無我夢中で口を吸った。
硬く目を閉じ、受け入れる快楽だけが全てになった梅子の耳に、玩具の振動音が聞こえてくる。
これから与えられる刺激を予感して、梅子は息も出来ずに、信郎の首筋へ顔をうずめた。
一瞬離れた腰の隙間から、信郎が玩具を差し込む。
すっかり膨れてプクリと顔を出す秘粒へ、直接刺激を与えられた。
貪るような信郎の律動はやむことがなく、梅子はこれ以上ないと言う高みの、更に上へと導かれる。
全身で快感を受け止める。
「ノブ……っ!」
一声甲高い悲鳴を上げ、梅子が息をつめた。
「梅子……っ……っ!」
信郎が何度も力強く腰を打ち付けた後、ようやく梅子の一番奥で欲望を解き放つ。
パッと体中へ暖かい物が広がっていく。
自分の中にある器官が、喉を鳴らすように蠢く。その中で、納まっている信郎がビクンビクンと震えていた。
体の中も心の中も、信郎の欲で満たされる喜びを痛いくらいに感じる。
「幸せ……」
全てを吐き出した信郎が梅子の上へ力尽きると、梅子はその体を下から優しく抱き留めた。
36 :
玩具 7:2014/03/02(日) 06:19:56.89 ID:7dhbxB3l
「あ……っ」
萎んでしまった信郎が体の中から抜け落ち、梅子の口から残念がる声が漏れる。
「もうダメだ。動けねぇ……」
結合部が外れても、信郎は梅子の上から動かない。
「ずっとこうしていられたらいいのにね」
梅子はクスクスと笑って、力の抜けた信郎の体を摩った。
信郎は梅子の方へ顔を向け、フッと笑うと軽く口をつける。
「どうだった?」
そのまま、額がくっつくほどの距離で、信郎が尋ねてきた。
「うん。凄くよかった」
梅子が照れて笑うと、無数のキスが降らされる。
「でも、私ばかりで悪いわ」
キスの雨の中で梅子が言うと、「何が?」と信郎が素知らぬふりで言うので、「もうっ」と頬を膨らませた。
「玩具よ」
梅子からも口を突き出してから、そう答える。
信郎はキスを止めて、いたずらそうにニヤリと笑った。
「いいんだよ。俺は、もう持ってるからな」
「えっ。そうなの?」
そう口に出そうとした梅子の口を、唇で覆ってしまった信郎は、梅子の体をきつく抱きしめた。
――終――
梅ちゃんにオモチャとは想像すらしませんでした。
エロ過ぎGJ!です(;´Д`)ハァハァ
GJ有難うございました!
一応ドラマ後の話で、年齢は二人とも十分に中年なので、こってりした感じのエチにしてみました。
ノブ梅にはいつまでも、貪欲で真摯な性生活を送ってもらいたいものですw
少々調子に乗って、書いている間に頭の中をグルグルしていた「嫌だ!スレ」的なネタを投下w
自分にしかできない物作りを目指し、電動こけし『梅ん子』を作成。爆発的人気となり私腹を肥やす信郎。
開発協力費をもらって医院に念願のレントゲンを入れる梅子。
39 :
名無しさん@ピンキー:
小保方晴子とSTAP細胞の再現実験をしている梅子と弥生
靖子「上手く行かないわね!」
弥生「初期化するのに、どんな酸使ったの?!」
靖子「私のマン汁!」
梅子・弥生「えぇ〜!」
靖子「それが一番うまく行ったんだもん!」
弥生「今日もマン汁使ってるんでしょう? なぜ上手く行かないの?」
靖子「枕やりすぎて、マン汁の酸が薄まったのかなぁ〜?!」
梅子「研究者の世界にも枕営業ってあるの?」
靖子「この世界で出世するには女の武器を使わないと・・・」
弥生「ここにも枕で出世している人が居るけどね!」と梅子を見る
梅子「弥生さん、私が枕で主役やCMを取ってるみたいなこと言わないでよ!」
靖子「初期化させる酸には処女のマン汁が良いんだけど・・・」
梅子「私は駄目、子供2人生んでるし、弥生さん結婚まだなんでしょう?」
弥生「私、もう山倉さんと婚約した晩にしちゃったよ!」
梅子「千恵ちゃんなら、まだでしょう?」
千恵子「私、もう光男君と済ませました!」
梅子「今の若い子はやることが早い!」
弥生「感心している場合じゃない!」
梅子「あっ! そうだあんたの妹の祭はどうだ! 流石にまだ処女だろう!」
千恵子「祭は、このドラマに出ていません!」
梅子「相変わらず飼い殺しかよ!」