異形化スレ、無くなっちゃっいましたね。私も常連だったのでさみしいです。
それにしても、まさかこちらでmaledictさんからアンコールいただけるとは……!
光栄です。内容がまとまったら投稿しようと思います。ありがとうございましたー。
>>14様、
拝読しました。あちらに感想書きました。
考えてみれば、こちらの方が感想もたくさん書けましたね。
>>40様、
>>30-39 はじめは小さないたずらが、
また、後には誠実な善行のはずの行為が、
混沌と破局をもたらしていく、という展開で、圧巻でした。
うなぎ娘はエロエロでしたし、猫女房のくだりは、
善意でやってるはずが、泥縄式に取り返しのつかないことに
なっていく流れが、読みながらヒリヒリできました。
あるいは怒る人もいるかもしれませんが、
自分は原作への深いオマージュを感じました。
七は、これはこれでとてもダークで時節に合った締めですが、
自分なら同じく世界をひっくり返すにしても、
世界の中で世界そのものを崩壊させるだろうなと思えて、
これは書き手の志向の問題かと思います。
(あるいは、原作者、原作ファンへの弁明、自己反省、
といった位置付けでしょうか。)
長々とすみません。それでは。
豚化するSSは色々あるけど、豚獣人目線のSSって需要あるかな?
ありあり
生産者側からの視点って少ないから
よっしゃ書いてみます
やったぜ!
よく他人は私のことを醜いと言う。
それが全く根拠の無い罵倒という事は分かっているのだが、どうにも自分が豚の獣人であると、それが中々堪えるものだ。
新聞やニュースなどの三面記事を広げてみてもいつもそうだ。
強姦事件の犯人は大体の確率で同種族であり、お陰で都会の獣人は私のような豚を蔑んだ目で見る。
それがまた同種族にネガティブなイメージを広げさせ、心を悪くした者がまたそんな罪に走るということを連中はわかっていない。
だから、私は常に田舎に引き篭って、狭い畑を弄りながらなんとか生計を立てているのだ。
若い獣人というのは大体が夢を抱いて、都会に出ていくが、私はそんな事もあり、生まれてからこの方、村を出て暮らそうなどと考えたことがない。
つまり、怖いと言うことである。
都会に出て他人から罵倒されたり、蔑まれるのが非常に私は怖いのだ。
田舎とてそういうことが全く無いと言う訳ではないが、見知った仲の獣人ばかりで流石に皆、分をわきまえている。
そんな風に臆病でいつもビクビクしているから、私には一生、異性との触れ合いなど出来ないと思っていた。
だが、世の中分からないもので、数年前に私は結婚することができた。
しかも、相手は同種族の豚ではなく、馬であった。
出会いは本当に偶然なもので、私の住んでいる村から少し離れた街の喫茶店だった。
彼女はその喫茶店のウェイトレスで、何度もその喫茶店に立ち寄っていた私の事が気になっていたそうだった。
初めて彼女に話しかけられたときは酷く狼狽したが、それを何度も繰り返していくうちに仲良くなり、そして現在に至る。
「おかえりなさぁい♪」
「・・ただいま。」
そう私が畑仕事を終えて家に帰ってくると、玄関にて優しく出迎えてくれる妻にはいつも嬉しく感じる。
妻がいると言うことはとても嬉しいのだが、その反面、妻に出迎えられると毎度少し悲しくなることもある。
まず、身長差だ。
喫茶店でよく話していた際は私が座っていることもあり、さほど身長など気にしなかったのだが、結婚して同じ位置に立ってみると、それがよく分かる。
彼女の体は私より2倍近く高く、そして大柄なのである。
茶色い彼女の肉体と、豊満な胸に男は皆鼻の下を伸ばすのだが、逆に私はそれを見て萎縮してしまう。
彼女の肩まで伸ばした鮮やかな金髪に他の男は皆すれ違うたびに振り向いたそうだが、私は身長差で髪を見ることが中々できない。
そして、特筆すべきは彼女の肉体美だ。
豊満な胸としなやかな肉体は浪漫であると、私の友人はよく語るが、夫である私の筋肉は平均的なもので、妻の方が遥かに私より筋肉がある。
私が妻に優っている体の部位は精々腹回りだけだろう。
「夕食出来てますよ。」
「ありがとう。」
そう妻の優しい声を掛けられると、幾ら畑仕事で疲れていても私の表情は朗らかになるのだが、心の内はそこまで朗らかとは言えない。
「今日もお疲れ様です。」
食卓にて向かい合って、食事をとるとき妻はいつもニコニコとしているが、私は中々それに応えることが出来ない。
以前、馬獣人の妻を持ったことで友人にはよく羨ましいと言われたが、当時の私にはどうにも友人の言葉の意味が解せなかった。
確かに彼女の性格はとても良くて、外見も非常に美しい。
だが、果たしてそんな女性の夫として自分は相応しいのかと思うと、いつも萎縮してしまうのだ。
「・・・なんだか元気が無いですね?」
「・・そんなことはないよ。」
「そうですか?なんだかいつも以上に暗いですよ?」
「そうかな。」
私は少し心配そうに自分の顔を覗き込む妻に、少し微笑んで見せた。
そうすると彼女は安心したような顔になって、食事を口に運び始めた。
彼女の心配は勿論的中している。
何も体格差や身長差の違いがありすぎることには、もういい加減慣れているのだが、結婚してから数年経つが、未だに気を病むことがある。
「・・・ねぇ。あなた?」
「なんだい?」
「・・・ご飯食べて、お風呂入った後でいいですから・・・その・・。」
しばらくして急に妻が、少し顔を赤らめて私を見た。
「なに?」
「・・しません・・か?」
結婚して数年経つと言うのに、彼女は何故かその行為を求める言葉に恥じらいがある。
本来なら喜んで受け入れるのが夫なのであろうが、私には妻の恥じらいを込めた可愛らしい声が、どこか死刑宣告と似たような響きがあると思った。
「うん。いいよ。」
だが、例え死刑宣告であったとしても受け入れるのが夫の努めだろうと、私は妻に悟られないように食事を口に運びながら答えた。
普通なら素っ気ない返事だと思われるが、妻の場合は私の言葉だけで十分らしく、より一層顔を赤らめた。
そして、結局、興奮した妻の手によって、私は食事中であったのにも関わらず、担がれてベッドへ連行された。
衣服は寝室へ行く前に妻に剥ぎ取られた。
「・・・きて・・///」
そう妻はベッドに私を優しく投げてから、そう呟いた。
これは逆ではないかと私は思ったが、興奮した妻にそんな言葉は無駄だろう。
「・・あっ・・・」
私の上から覆いかぶさる妻の豊満な胸に、私は手を伸ばした。
彼女の体は硬い筋肉に覆われていて、胸も若干の硬さがあるが、それだけ揉みがいのある感触だった。
「うぁ・・//」
普段、穏やかな妻の口から、甘い声が漏れて、私の愚息を刺激する。
だが、この行為に私の愚息が使われることは一度としてない。
「気持ちいい?」
「えぇ・・とっても・・。」
私が優しい声で妻に問うと、彼女は嬌声じみた声で答える。
私を見つめる妻の大きな瞳は、快楽からの涙で濡れていた。
そんな妻を見て、興奮しない夫などきっといないだろう。
私は妻の胸を揉みながら、その下にあるよく鍛えられた腹筋を撫でた。
「きゃふっ?!」
腹筋を撫でると彼女はビクっと体を震わせる。
胸はそこそこ耐性があるのだが、どうにも妻は腹筋が弱い。
それを知っている私は、胸を揉むのを程々にして、腹筋を撫でることに集中した。
「あぁっ・・・あヒ・・・。」
私より大きい妻の体が、小刻みに揺れているのが分かる。
私の体の横に突き出された体を支えるための腕が、地震で揺れる柱のように揺れて、今にも彼女の体は倒壊してきそうであった。
「あなたぁ・・・私・・そろそろ・・・。」
「なんだい?もう欲しいのかい?」
「はい・・・欲しいです・・。」
そんな甘い声を出しながら、妻は私を求めてきた。
少し前戯が短すぎる気もするが、妻が求めているなら仕方がないと、私は覆いかぶさっている彼女の体から、這いずり出て、妻の後ろへ回り込んだ。
その際に妻はベッドにうつ伏せとなり、私に大きなお尻を向けた。
「痛かったら言ってね?」
「えぇ、大丈夫ですからぁ・・早くぅ・・//」
妻は私に早く入れて欲しいとお尻を振る。
官能的に揺れるそれを見れば、男なら誰しも入れたいだろう。
己の愚息を。
だが、私がいれるのは愚息ではない。
『腕』だ。
これが一番の私の悩みでもある。
悲しいことに私の愚息はポークビッツと言っても過言ではないほど、小さいのだ。
幼い頃からそれを気にしていた私は、異性と交わることなど成人するまで全く考えたことがなかった。
初めてそういうことを考えるようになったのは、成人後に友人に連れられて街へアダルト映画を見に行った時だった。
こうして、妻と行為に耽っていると、その時の映画の内容がよく思い出される。
ありきたりと言えばありきたりだが、その映画は童話の赤ずきんのパロディであり、赤ずきん役は兎の少女で、狼は勿論、二枚目の狼獣人であった。
性的な意味での赤ずきんを狼が食べるシーンに私は、とても興奮した。
私を連れてきた友人もそこそこ興奮していたが、彼の楽しみは映画後半の狼が狩人である熊獣人に、性的な意味で懲らしめられる方だった。
とにかくその映画を見て、私はいつかその様な場面に浸りたいものだと思ったが、現実は非常なもので、私が妻へ突っ込むのは、あの狼のような勇ましい愚息ではなく、常に畑仕事で
鍛えた腕なのである。
「じゃあ・・・入れるね。」
「はい///」
ゆっくりと腕を入れながら私は、腕で妻を感じていた。
こういう事を極めれば、腕を突っ込むだけで私も逝けるようになるのだろうか。
「あっ//・・あぁ・・・//」
そんな私のどうでもいい考えを余所に、妻は巨体を震わしながら私の腕を感じているようだった。
まぁ妻も感じて喜んでいるのだし、私だけ我慢すればそれでいいのだろうと、私は腕で何度も逝ってしまい既に失神してベッドに横になっている妻を見ながら、残りの食事をとろうと
思い、寝室を出た。
そして、一人で食卓につくと、テーブルの新聞の横にある新聞が目に付いた。
いや、正確には新聞広告に目がついたと言ったほうがいい。
『男性用強壮剤!!入荷!!』と大きく書かれた薬局の広告だ。
「・・・効くのかな。」
私は自分しかいない食卓で呟いた。
お目汚し失礼致しました。
中々エロく書けなくてすいません。
ありがとうございます!また出来たら書いてみます
続きが読みたいんだぜ
65 :
名無しさん@ピンキー:2014/03/24(月) 05:53:16.22 ID:t3ka5zXF
たまにはあげてみるか
あいかわらず過疎ってるなぁ……
ここまで誰もいないと「ふっ、いよいよ俺の出番のようだな」的なノリで
SS投下してくれる猛者が現れても良いような気がするんだ。
保守
獣化・異形化「だけ」に焦点を絞った(=絡みは二の次)、
かつ描写がグロめの作品、ならいくつか構想もあるけど、スレ的に投下しにくくなっちゃったから……。
できたらピクシブに投稿してここで一行だけ宣伝誘導でもするよ
2ヶ月前にポークビッツを書いたものですが、続きができたので投稿致します。
あの広告を見た翌日、私は畑仕事の帰りに近所の薬局に来ていた。
正直その広告の薬が、どの程度の効能があるかはとても怪しい物であったが、藁をも掴む感覚でその薬を買おうと思っていた。
「...ん?なんだ。珍しいな」
さほど広くない店にはいると、早速カウンター越しに椅子に腰掛けていた狐が私を見た。
彼とは古い馴染みだが、私がこの店を訪れることは滅多に無かった。
「健康が唯一の取り柄のお前が、一体どういう風の吹き回しだ?」
「よせやい。いいから薬を売れよ」
嘲るように私を見る狐に、私は例の広告の品はあるかと、できる限り平静を装いながら尋ねた。
「...これ、あるか?」
「あぁあるけど・・・なんだよ。夫婦の営みに何か問題が?」
「...まぁな」
そう狐に聞かれて、私が少し頷くと、彼は腹を抱えて笑いだした。
彼が店員でなければ、すぐにでも殴っているところだが、今は我慢するしかない。
それに彼の言うことが、間違いと言うわけでもない。
正直なところ普段なら、薬に頼ろうなどとは露にも思わないが、昨晩の件を思い出すと、少しは己の愚息がマシにならないものかと期待したかった。
「しかし...お前も大変だよなぁ...でかい女房を持つとよ?」
「うるせぇ」
「やっぱり、相手を選ぶんなら、同種か同じ大きさの種族が良いんだ。式の時、俺が忠告してやっただろ?」
「うるせぇって言ってんだろ...」
私の文句を全く気にせず、彼は適当なおしゃべりを続けている。
確か彼も妻帯者で、相手は狸獣人だったはずだ。
本来なら種族間でいがみ合うようなカップルなのだが、皮肉屋で陰気なところで馬があったらしい。
「しっかし、お前も健気だよなぁ...」
「...」
「まぁそこまで力には成れないとは思うがよ。せいぜい頑張れよ」
「...ありがとよ」
薬を包みながら、狐は私に慰めるような言葉を口にする。
皮肉屋ではあるが、悪い奴ではない。
そして、私は薬局を後にした。
例の薬を上着のポケットに押し込んで、帰路に就いた。
「おかえりなさい。...今日は少し遅かったですね」
「あぁ、ちょっと用事があってね」
出迎えてくれた妻に少し詫びて、勧められて夕食を取る。
しかし、薬を買ったのは良いが、一体いつ服用すればいいのか、全く思いつかない。
行為の前に服用すればいいと狐に言われたが、今まで私の方から妻に求めた事がないため、自分から言い出すのは躊躇した。
「...そういえば用事ってなんですか?」
「え?」
「いえ・・言いたくないなら良いんですけど、薬局の方にあなたがいるのを見たって聞いたもんですから...」
「誰から?」
「えぇ、狸さんです」
それを聞いてすぐに、私の脳内に噂好きの先ほどの狐の妻である狸が思いついた。
田舎だとすぐに、誰か何をしたか知れ渡ってしまう。
彼女は陰気であるくせに、何故か世話好きな隣人である。
「うん...まぁ薬を買いにね」
「どこか具合が悪いんですか?」
「そういうわけじゃないんだけれど...」
「・・・」
心配そうに妻が私の顔を見ている。
そんな顔をされると、打ち明けたいような気分になるが、さすがにいかがわしい薬を買ったのだとは言えないもので、二人の夕食はとても気まずいものになってしまった。
そうなると、気まずくて彼女もいつもの調子で私をベッドへ誘えないようだった。
これには自分も参ってしまった。
いっそのこと正直に打ち明けようかと思ったが、自分の愚息を逞しくさせるためだとは恥ずかしくて、口が裂けても言えない。
「・・・あの」
「...うん?」
「妻の私でも話せない...事なんでしょうか?」
そこまで悲しそうに言われたら、もう隠しようがなかった。
私はとても恥ずかしいことだが、思い切って妻に今までの悩み打ち明けることにした。
それを聞いて妻が傷ついたら、どうしたものかと私は常に不安だったが、妻は私の悩みを聞き終えると、悲しい表情から一転して、明るいものになった。
「・・・そんなことですか?」
「男にとっては大事な問題だよ」
「あぁ・・・すいません...だけど」
「だけど?」
私は打ち明けている際、始終俯いていたが、妻の言葉に顔を上げた。
「何かもっと深刻なものかと思って心配しましたよ。確かに...その、あなたの物では大きさが違いますけど...肝心なのはそこじゃないでしょう?」
「...」
「何もその事で私たち、一緒になったわけじゃないでしょ?」
「まぁ...そうだけど」
暗い顔の私を慰めるように、妻の表情は明るかった。
「私、昔に付き合ってた同種族の人は...そういうことばかり意識してるばかりなので...その苦手だったんですよね」
「...」
「変な話ですよね。馬なのに...」
明るかった彼女の表情が徐々に暗くなっていた。
「昔から...そういう人に迫られるのが怖くて...そういうときって、それこそ家畜のようにぞんざいにされるから...」
瞳にうっすらとした涙が浮かんでいるのがわかった。
私はそんな妻に、何を言ってあげればいいか思いつかない。
「だから...あなたがいつも大切にしてくれるから、嬉しくて...」
だが、言葉じゃなくとも慰めることはできる。
私はそっと涙が伝う彼女の頬を、精一杯背伸びして、優しく撫でた。
「...ごめんなさい。つい...」
「いいよ...大丈夫」
私はそのあと始終妻を慰めていた。
慰めるといっても頭を撫でてやる程度で、このようなことでは夫失格であると思うが、妻はそれだけでも満足そうであった。
だが、事はそれだけで済まず、ある程度時間をかけて泣き止ませると、妻は何故だか潤んだ瞳で私を見つめた。
「ねぇ...あなた...」
「なんだい?」
「...抱いて」
何故そうなるのだろうか。
いや、雰囲気的にはそうかもしれないが、やはり気が高ぶってしまったのだろうか。
結局、私は昨日と同じように雰囲気に流されるままに、涙目の妻に担がれて寝室へ運ばれてしまった。
先ほどの涙は一体なんであったのか。
「あなた...」
だが、そんなことなど今はどうでもいい。
とにかく涙目でベッドの上にて、私を押し倒した妻が魅力的に見えることだけが大事だ。
薬などもう必要無かった。
私のことをそのままで受け入れてくれる妻だと再確認したことで、今までの己の中にあった鬱積は消え去った。
勿論妻を満足させるほどの大きさではないが、今晩ばかりはこれで我慢してもらうことにしよう。
「んく...」
首根っこに抱きつく姿勢で私は妻と口づけをして、暖かい口内で刺激を求め合い、その際に潤んだ妻の瞳を見るたび、下衆ではあるが私は興奮をより一層強く覚えた。
「...ひゃ...」
そして、口から舌を抜くと、私は妻と見つめ合った。
先ほど買ってきた薬はもういらないだろう。
狐にはどことなく悪いことをしたような気がするが、そんな些細な罪悪感は妻の暖かい抱擁の前にキレイさっぱり消えてしまった。
74 :
ポークビッツ2 :2014/04/29(火) 22:14:42.06 ID:8DGlZNIL
お目汚し失礼致しました。
今回もエロができずに申し訳ございません、今後はもっと精進していきます...
「リア獣め! 末永く爆発しろ!」
そう叫びたくなるくらいに、甘く温かな短編でした。
ごちそうさまです。ありがとう。久しぶりに良い物が読めました。
最高デス!
我輩は狐である。名乗るほどの者ではない。
大いなる山の麓の森の奥の、ほの暗い穴の中で育ったことを覚えている。
やがて尻尾が三本に成った頃、我輩は森で一匹の狸と出会った。
後に我輩の相棒を名乗ることとなる、幼い雄の狸である。
▽ ▽ ▽
「イナリは僕を何だと思っているんだ?」
軽く溜め息をついて、仔狸は大げさな素振りで言った。
「人形遊びが大好きな、礼儀知らずの変態狸であろう」
「ひ、ひでぇ……」
訊かれたことに正直に答えてやったというのに、何故か睨まれてしまった。
「我輩ですら、お主の操る人形を本物と見分けることはできない――」
狐の目すら欺くのだから、人間には決して見破られないであろう。
「――誇って良いことだと我輩は思うのだよ」
仔狸は少しだけ驚いた様子で、顔をあげた。
「ひょっとして、今……、僕の術を褒めてくれたのか?」
「我輩は感じたことを口にしたまで。どう捉えるかはお主の自由なのだよ」
何も間違ってはいない。しかし、改めて褒めたと言うことは、どうも気恥ずかしかった。
思い返せば、我輩はいつも偉そうに叱ってばかりだった。
いくら厳しく接しても、仔狸はついてきた。
けれど、内心では褒められたいと思っていたのであろう。
必死に背伸びして、頑張っていたのかもしれない。
嬉しさをどう表現したらいいものか、うろうろしている仔狸の首元をつまんで、我輩は立ち上がる。仔狸の両足は地面から離れ、なすすべなくぶらりと垂れ下がる。
「と、とつぜん何をする! おろせー!」
当然ながら、暴れ始める仔狸。しかし、こうでもしなければ、まともに聞きはしないだろう。
「そろそろ我輩が教えることも無くなったからな。お主は今日で『卒業』なのだよ」
「え?」
▽ ▽ ▽
「嫌だ! 僕は、ずっとイナリと一緒にいるんだっ!」
地面に足をつけてやると、仔狸は人間に近い形に化けて、そう言った。
「我儘はやめるのだよ。巣立ちは生き物の定めであろう」
「僕は……僕は……」
「我輩が、何のために人間に化ける方法を教えたと思う?」
「そんなの知らないよ!」
「お主が、どんな場所でも自由に生きていけるようにするため、なのだよ」
「……」
「お主の未来は明るい。こんな薄汚い狐と共に一生を終えるような逸材ではないのだよ」
「……そんなこと……ない……」
「見ての通り、我輩は変身術が苦手であろう? 我輩と離れないということは、この森から出られないということだ」
そんなことを強いるわけにはいかない。視界を下ろせば、かろうじて二足歩行ではあるものの、
腕も足も、胸や腹も、全身を真っ白な毛皮で覆われた自分の姿がある。
この程度の変身で、森の外に出れば、すぐに人間ではないことがバレてしまうであろう。
「それでもいい! 僕はイナリのことが好きなんだ!」
「……えっ?」
我輩は、自分の両足がズブリと地面に沈みこむのを感じた。
「これからもずっと……僕がイナリを守るんだ!」
仔狸が我輩の腰に両腕を回して、ぎゅっと力を込める。
ずんずんと両足が地中へと潜っていく。すぐに仔狸の幻術だと分かった。
「こ、こら! 何をするのだよ!」
幻術だと分かっていても、抜け出すのは容易ではない。
「いい加減にしないかっ! うわっと」
「……僕、良いことを思いついたよ……」
急に仔狸が力を抜いて背後に回り込んだので、我輩は体勢を崩し、地面に両腕をついてしまう。
ちょうど、軽く足を開いて立っていたこともあり、我輩は秘所を後方に見せつけるような形に……。
「お、おい。まさか、お主……きゃうっ!」
下腹部に走る激痛に、我輩は思わず悲鳴をあげてしまったのだよ。仔狸が、我輩の割れ目に指を突き刺したのだった。
「僕がイナリと『つがい』になれば、もう離れなくて済むもんね」
「よせ! お主は狸で、我輩はキツ……ねぇぇぁぁっ!」
この痛みさえ幻覚だったなら、どれだけ良かったことか。
身体の内側に、固くて熱い異物が押し入ってくる感覚。
「わぁ……! これで、イナリは僕のもの、だよね!」
仔狸のモノが小さかったため、一番奥までは届いていない。
けれど、我輩の心にあった大切な何かは、既に破けてしまっていた。
それを敢えて名状するならば――自制。
「後悔、しても、もう遅いのだよ……」
我輩はゆっくりと舌なめずりをして、それから、自由な両手に力を込めて体勢を立て直す。
「ひゃっ!」
唐突な動きに、仔狸の幻術が緩んだ。
我輩は両足を即座に引き抜き、仔狸を押し倒すと、仔狸の顔に逆乗りになる。
それから、変身を解き、狐の姿となって、仔狸の股間に喰らいつこうと――。
「ひゃぶっ! ゆるし、ゆるひてぇぇ! ぎゅむっ」
泣き喚く口は、我輩の秘所で塞いでやった。
「噛み切ってやろうかとも思ったが、気が変わったのだよ……」
我輩は、口内の牙で傷つけないように気をつけつつ、舌を伸ばして仔狸の粗末なそれに巻きつける。
「こんな小さいなりして、一丁前に硬くさせおって……」
ぴちゅっ……ちゅぬっ……
仔狸のそれを愛おしそうに舐めていた時の我輩は、正気ではなかったと反省する。
それでも、我輩は今でも忘れられない。
我輩の初めてを強引に奪った若き日の相棒が、精一杯の礼儀を込めた台詞を。
「せきにん……必ず、とりますから……ずっと、僕と一緒にいてください……」
罰として、それから一カ月間、仔狸とは口をきいてやらなかったのだよ。
【完】
と言うことで、簡単にショタ狸×狐先生(逆転もあるよ)的なものを書きました。
「死亡探偵フジミの即死」の宣伝だけして去るというのも寂しいなと思ったので、
ちょっとケモエロにもチャレンジしてみた次第です。初めてケモエロ書いたのですが、どうでしょうね?
狐の語尾が「なのだよ」で黒バスの緑間思い出したwww
age
>>81 あ、ヤバい。雌狐だって明記するの忘れてた…!
この部分だけ読んだら♂×♂と読まれてしまう可能性もあるな…(笑)
く、くさってないよ! ┌(┌ ^o^)┐
そういえばスレタイは「亜人の少年少女の絡み」なのに、
これでは「亜人の少年熟女の絡み」だということに今気付きました。
ロリ熟女だったということで、どうかお許しください。
85 :
名無しさん@ピンキー:2014/05/25(日) 12:16:01.28 ID:M7zjxhZe
ここの住人はそんな細かいこと気にしないと思うな
そもそも住人がどのくらい残っているのか時々不安になる
age
aburaage
保守
もふもふ
保守
それにしても、豚化や豚人って割と需要あるけど猿化や猿人は無いのかな?
よければ、誰か猿の小説書いてくれないかな
93 :
猿の小説:2014/06/21(土) 00:25:06.11 ID:aJIEPwjg
「ウキー!」
キキィ……!?
「ウキキ?」
「キャウ、キャウ!」
「ウキャ……」
キャッキャッ、ウキャキャゥ! ワキャーッ!
95 :
93:2014/06/23(月) 00:20:51.28 ID:bApk2Ycb
>>94 92ではないですが、ありがたく読ませていただきます!
感想など頂けますと幸甚です
97 :
92:2014/06/28(土) 08:42:01.72 ID:9YeNkgDC
>>96 ありがとうございます。
楽しく読ませて頂きました。
保守