「ほうら坊や。いい子だから、あんよあげて」
ふかふかのシーツの上で震える子狐の耳元で、女性はあやすように囁いた。
女性の黒髪がさらりと音を立てて子狐の頬を撫でる。
子狐は恐怖に支配されて、逃げることも襲い掛かることもできない。
偽の白銀貨で手袋を買おうとした僕は、人間にあっさりとつかまってしまった。
いくら子供とは言え、世の掟には逆らえない。僕は、罰を受けなければならない。
――でもどうして、このお姉さんは僕を寝室に引っ張り込んで、
ベッドの上で仰向けにさせて、脚を上げろなんて言うんだろう?
少しばかりの恥じらいを持ち始めた年頃の子狐には、その無抵抗にして無防備な恰好が何とも躊躇われ、
目をそむけてもじもじとしていた。
女性は、優しい瞳をキラキラとさせながら唇を寄せ、もう一度耳元でささやいた
「坊や、怖くないのよ。さあ、あんよをあげて――」
ふうっと女性の吐息が耳にかかり、えもいわれぬくすぐったさが子狐の耳を襲う。
子狐はきゅっと首をすくめると、うっすらと目を開けて、そうっと女性を見た。
まだ二十歳そこそこと思しきその女性は、まるで聖母のような微笑みを湛えつつ、
それでいて子狐を簡単には解放してくれそうにない。
ええい、ままよ――。
恥ずかしい気持ちで小さな胸をはち切れんばかりにしながら、子狐は観念したように脚を上げた。
震える小さな肉球、すらりと伸びる脛に、男の子らしいやんちゃな擦り傷が少々。
そして、しっかりと筋肉のついた腿の内側に息づく、小さな小さなペニス。
やがては雌狐に覆いかぶさって屹立させたペニスを膣に挿入し、獣欲のままに精液を解き放つであろうそこは、
まだ深く皮に包まれて、その猛々しさの欠片も見られない。
性的な恥じらいなど経験がないのに、子狐はなんだか心もとない気持ちになり、顔がかあっと熱っぽくなった。
羞恥に耐えながらじっと女性の言われるがままに脚を上げ、股をそっと開ける。
戸惑いつつも素直な子狐の行動に、女性はうっとりと目じりを下げ、その小さなペニスにしばし見とれた。
じっとしていると息が詰まるような心持ちがして、女性は思わず唾をのみこむ。その吐息は、静かな緊張でわずかに震えた。
女性はやがて、その薄桃色の唇を小さく開け、子狐のペニスにゆっくりと近づくと、チュッと音を立ててキスをした。
「うっ」
子狐は未体験の刺激に思わず声を漏らし、喉をそらせた。
反射的に脚を閉じようとしたのだが、女性の両腕がいつの間にか腿へと回っていて、容易に閉じさせてはくれない。
怖くなって股間に目をやると、女性と視線が合った。相変わらずの優しい瞳が、性の根源的な力で揺らめいている。
いうことを聞かなきゃいけないんだ――
子狐はなぜか、そういう風に思ってしまった。この人間の言うことをきかないと許してもらえない。
そして、母狐の元に返してもらえない――。
子狐は再び身体をベッドに深く預け、女性のされるままになる事を伝えるかのように、大きく力を抜いた。
女性はその様子を見届け、満足げにほほ笑んだ。そして、再び唇をペニスに押し当てると、ゆっくりと唾液を絡ませていった。
――それは子狐が生まれて初めて、性を知った夜の事であった。
(了)
スレ立て乙!
おねショタもGJ!
4 :
名無しさん@ピンキー:2013/05/23(木) 23:12:44.34 ID:86J0rH/O
スレ立て乙です!
前スレで途中になってたSSの続きも希望!
スレ立て乙です
前スレ518ですが
1話目はあれで全部です
一応続きますので2話目は暫くお待ちください
容量確認せずにSS投下してすいませんでした・・・以後気を付けます