346 :
H:2012/10/11(木) 20:14:03.04 ID:DAIffU6A
それよりも前、廊下で順番待ちをしていた時までは全く眠ったように大人しくしていたのだから、完全に嫌がらせとしか思えない。
体重計に上がるとき、彼女はギロチンに立たされたような顔をしていた。
そして今は、さながら江戸時代の拷問、奉行所の白洲で正座して「石抱」の刑を受けているような心境である。
一段、また一段。
徐々に便意のグレードが上がっていく。
肛門を襲う痛みと圧迫感がキツくなっていく。
どんどん量を増やして、必死で耐える彼女のおなかに、重い大便の塊が積み足されて行く……
ぷきゅぅ… ぐ、ぐりゅりゅりゅっ!!
「あっ?」
脳内の白洲から保健室に戻り、ぱっと薫は顔を上げる。
つい声が出てしまった。
とうとう、前にいる検査員にはっきり聞こえるくらいの音が出てしまったのだ。
こればかりは、我慢の仕様が無かった。
「――す、すいません。 あの、私ちょっとおなかの調子が悪くなって……順番、あとでいいです」
「え? ああ、はい。 すいませんねぇ、なんかこっちも機械の調子おかしくて……なんででしょうかねぇ……」
腸内で大便がうごめく嫌な音を聞いて、ぴくっと、その女性の眉が動いたのが薫の目にも分かった。
我慢の限界を悟った薫は、すっと体重計から降りて、正直に係員に告げた。
そして返された記録カードを片手に、足早に保健室を出ていく。
「ううう……」
羞恥にふるえながら、顔を伏せて涙目で廊下へ。
保健室の中には入りきれず、窓のブラインドをおろして廊下にも女子学生が並んでいた。
内股気味に、小走りに駆けていくその後ろ姿を、何人かが見ていた。
だがもう、そんなことを気にしている余裕は彼女にはない。
既に足を前後に動かすことが苦痛だ。
普段の、人気の無いときの廊下だったら、勝手に開きそうになるおしりをスカートの上から手で押さえ付けて歩いていただろう。
その気持ちもぐっと我慢しながら、通い慣れた保健室の近くのあの便所へ、薫は重い荷物を抱えて一目散に向かうのだった。
リアルタイムキター
しつりょうほぞんの ほうそくが みだれる!
途中みたいなのであとは黙ります
348 :
H:2012/10/11(木) 20:15:14.81 ID:DAIffU6A
(あいやー、薫アレ出ちゃったか……かわいそう。朝ごはん抜いて、頑張ってたのになぁ。やっぱり駄目だったか)
――そして、保健室の中に、小さくため息を付いて薫の後姿を見送る人物がいた。
少々野暮ったい眼鏡をかけた、家族以外で唯一、薫の大量体質の事情を知る女性。
彼女の友人で同学年の留学生、蘇 仙華(スゥ・シェンファ)である。
スーは薫の次の順番に仲良く並び、日本で受ける初めての健康診断に臨んでいたのだった。
そして彼女は「なんとなく」の雰囲気で、体重計の上の薫が、いつもの大量脱糞の便意と人知れず戦っていることを大体把握していた。
こういうのは、前の日から完全に絶食しないと効果は薄い。
蘇はそれを知っていた。
(まぁ……私も朝、おむつで一回爆発させてなかったら危なかったかもしれないけど。……流石にここじゃあ、巻き添えが多すぎるし)
きれいな黒髪に、薫よりも小柄な体系。
ブラの上はTシャツ一枚のラフな格好で、彼女は自嘲気味に笑いながら、自分のおなかをさすった。
やや系統が違うものの――彼女もまた薫と同じ、異常な大量排泄の体質を持つ少女なのである。
トータルの排便量こそ薫より少なめだが、その代わり、腸内で精製されるガスの量が尋常ではない。
おならが出まくるだけならまだいいが、ヘタに便意を我慢していると、肛門を緩めた拍子に衣服や周囲のものを吹き飛ばすほどの
「爆発」を起こしてしまうのである。
身体の取り扱いのやっかいさで言うなら、薫の比ではない。
彼女ら二人がこの大学で知り合い、そしてそれぞれの部屋によく泊まりに行くほど仲良くなったのは、正に
“類は友を呼ぶ”
の言葉の通りであった。
「……ええと、大丈夫……ですねぇ。なんだったんだろう」
頭をかいて呟いたのは、検査員の女性である。
机の前に出て自分で乗って、彼女は体重計が故障していないことを確かめていた。
何回試しても液晶画面の数字はきっちり止まり、数値確定の長い電子音が流れる。
「じゃあ次の人……どうもお待たせしました」
「はい」
検査員は後ろで待っていた蘇に、ぺこりとお辞儀をした。
薫がいなくなっても、健康診断は一切構わずに進んでいく。
同じ体重計に、今度はスーの小柄な身体が片足ずつ乗せられて――
349 :
H:2012/10/11(木) 20:19:32.07 ID:DAIffU6A
「え? あれっ、また!?」
そして元の椅子に戻ろうとした検査員の女性は、再び声を上げた。
液晶の「測定中」の小さな表示が消えない。
さっきと全く同じ、少しずつだが、どんどん計る体重が増えていくのである。
身体を揺さぶったような、表示のぶれ方ではなく。
「――ちょっと、田中さん! この体重計なんだかおかしいの。手を止めて悪いけど、予備のやつ持ってきてくれない? なるべく急いで」
「故障ですか? わかりました。じゃあすぐに……」
ノートPCで作業をしていた近くの若い職員を呼んで、指示を出す。
言い終わるとすぐに、彼女は蘇の方を向きなおした。
「本当にすいません、機械の不具合のようで……先に身長測定の方からお願いします」
「……あの、実は私もちょっとおなかが……私も後にします」
「そうですか。では……えー、今後ろに並ばれている方も、体重は一旦飛ばしてください。申し訳ないです」
両手を口の横に、その女性は皆に聞こえるよう、大きく声を出した。
あとに並んでいた女子が、それを聞いて少しざわついたが、それだけだった。
そして蘇もまた、薫の後を追うようにして保健室を出て行く。
……いつの間にかぱんぱんに張ってきていた、自分のおなかを押さえながら。
(うー……薫のが感染しちゃった。……ちょっとヤバい)
その苦しさに、スーは眼鏡の奥の目を細めた。
さっき“頑張れ”と心で応援して薫の背中を見送ったが、全く他人事ではなかった。
もらいゲロならぬ、もらい便。
きゅるきゅると、蘇の腸もまた、決壊が近いという警報音を発し始めていたのである。
音と一緒に到来したのは、下腹部全体が中から外に向かって圧迫されるような便意。
急激に上昇する便の圧力で、腸と排泄器官だけでなく、胃や肺、心臓まで圧迫されるような苦しさを彼女は感じていた。
だが出口は一つ、おしりしかない。
腸の中で、大量のガスと糞便とが混じり合って彼女の肛門を責めたてる。
……なのだが、その顔は苦痛半分のほかに、喜びと期待も半分混じっていた。
なぜなら今は仲間がいる。
一人、孤独に耐えながら苦痛に身をゆだねる必要はない。
苦痛の時間は、ちょっとした楽しみの時間でもあるのだ。
(それじゃ薫のところまで……我慢、我慢。おしりをきゅっと締めて、絶対漏らさないように……)
保健室の、上の上の階。
その廊下の一番奥にある、車椅子用の個室を彼女は目指す。きっと薫はそこにいると、蘇は確信していた。
自分と彼女が初めて会った場所である。
350 :
H:2012/10/11(木) 20:25:44.61 ID:DAIffU6A
む…ぶりゅりゅ、ぶびゅっ…… む…もりゅ……むりゅりゅりゅりゅ……
ぼぎゅ……ぶじゅっ! ぶぼ、ぼぼぼっ! ぽぶっ!!
「くっ……んんぅ……!」
「ふぅ…ふっ! ふ…んんんんんっ!」
――数分後。
狭い、四角いその部屋の中に、少女二人の喘ぎ声が妖しくこだましていた。
切なげな細い喘ぎと同時に、思わず耳を塞ぎたくなるような、不快な音も二つ。
薫と蘇、二つの肛門からほとばしるようにして排泄される、滝のような大量便が奏でている脱糞音である。
中腰で立ったまま二つのおしりを並べ、仲良く一つの便器を共有して、彼女らは延々続く排便行為の刺激に身を委ねていた。
保健室で必死に我慢していたときの、強固な意思で締め付けていた姿とはまるで対照的。
完全に脱力しきって、ぽっかりと広がった肛門からとめどなく……。
丸いおしりの、全く日焼けしていない色白の美しい肌と、正にうんこ色としか表現できない溢れる排泄物の対比が見事である。
排便の刺激と快感に心を震わす二人の少女の声と、大きな塊が次々に便器の水面に落ちる脱糞音。
二つの非日常的な音が混然一体となって、車椅子用の個室の中で、一種異様なハーモニーを奏でていた。
「なんかさ……来るんじゃないかなーって思ってたよ。ガスは大丈夫だった? 保健室」
「んっ……うん。 我慢した。テロだもん、それやったら」
高鳴る鼓動と背徳感に震え、細かく息をしながら、二人は小さく笑った。
彼女らがおしりを向け、その大量の糞便を受け止めさせているのは、普通の便器ではない。
多目的のトイレの壁に備え付けてある、オストメイトの大きな汚物流しを便器に転用して、彼女らはその大量便を延々と
垂れ流しているのである。
掃除用のブースによくある、白いシンクに向かって排便している光景を思い浮かべてもらうと、分かりやすいかもしれない。
普通の水洗便器は、役には立たない。
この二人の前――特に蘇の前では、読んで字の如く屁の突っ張りにもならないのである。
薫もスーも、排泄のために下は靴とソックス以外ぜんぶ脱ぎ去っているのだが、それぞれのスカートと下着は、
すみっこのフタを閉じた洋式便器の上に折り重ねるようにして置かれていた。
おしりもアソコも丸出しで、前かがみになって、彼女らは壁付けのオストメイトへ同時に肛門を突き出している。
思う存分うんちしたい、いっぱい出してスッキリしたいと言う、ただ一筋の純粋な気持ちを満たすために。
――そして、やはり蘇の方は、苦しさの中にどこか楽しげな表情を浮かべているのだった。
351 :
H:2012/10/11(木) 20:32:33.96 ID:DAIffU6A
「やっぱり、一度爆発させておくと楽でいいよ。薫と一緒に出来るし」
「相変わらず、スーのすごい勢い……それだって普通に爆発みたいだよ?」
便器から穴が外れないよう微妙に腰をひねり、薫はスーの様子を見る。
その上気した顔には、妖艶な笑みが浮かんでいた。
彼女も汲み取り便所と同じ遠慮無しの全力排便で、気持ちが少々高ぶっていた。
年中続く産みの強烈な苦しみの代わり――なのかどうかは分からないが、溜まった汚物を一気に全部ぶちまける時の、
言葉に出来ない突き抜けるような快感だけは嫌いではない。
それはスーの方も同じだった。
便意に耐えかねて保健室から去り、使い慣れた個室で下を脱いで、正に大量脱糞の真っ最中だった薫の元にやって来ると、
スーは当たり前のように自分もぽいぽいと下を脱ぎ、薫と並んで排泄を始めた。
薫の方も、それを拒まない。
むちっとした曲線美が目を引く薫の脚と、小柄で余計な肉の無い、スーの華奢な下半身がまた見事な対比だ。
ぴったりと身体を寄せ合いながら二人で一つの便器を分け合うその姿は、やや場違いな表現かもしれないが、なんとも微笑ましい。
ただし、身長も体格も違うが、深い洞窟のように口を開ける二人の肛門の、規格外の大きさだけは全くの互角である。
二人ともそんな趣味は無かったが、入れようと思えば、多分野球の硬式ボールくらいは余裕で飲み込めるだろう。
少女の深遠の奥の奥から、体内で練り上げられた二つの極太便の流れが溢れ出してくる。
どこか呑気な会話の最中も、全く途切れることなく。
薫は採れたて極上物の自然薯のようなうんこがもりもりと、スーの方は、奥の方からぶつぎりになった、無数の岩のような
便塊がガス圧で吹き飛ばされるように。
食べた物が消化されて大便に変わると言う常識に反逆するかのごとく、二つの肉の穴の奥底から、こんこんと湧き出る泉のように……。
もはや単に「排泄行為」と呼んでいいのかさえ疑わしい光景である。
その二人分の奔流を受け止め、吸い込み続ける滝つぼは、大きなオストメイトと言えど容量ギリギリであった。
そもそも、こんな使われ方を想定して作られた水洗便器など、この世に存在するはずもないのだが……。
「ん……! ねぇ、私と一緒にうんちするのって……そんなに楽しい?」
自分と同じ、上気するスーの横顔を見つめながら、薫はぼそっと聞いた。
ひとつ下、二階にも同じ多目的トイレはあるのだ。
これを
「国ではよくある事」
と彼女は以前言っていたが、それを確かめる術は無い。
同性愛の感情とは違う、ともスーははっきり言ったのだが、彼女は薫と一緒に排便することに妙にこだわっていた。
日本人的に考えて、いくら同じ女の子とは言え、こうしておしりを並べて一つの便器にうんちをするなどというのは
少々異常な行為である。
噴水を爆破した夜と、その後のお泊りの時も含め、これで何回目だったかもう分からないが……。
スーの、大陸流の親愛表現にすっかり慣れてしまった自分もちょっとどうかと思うのだが、薫は聞かずにはいられなかった。
352 :
H:2012/10/11(木) 20:36:53.67 ID:DAIffU6A
「うーん……薫は楽しいもあるけど、ちょっと違うよ。えーと、そう! 安心。なんだかとっても安心するの。あったかくなるの。
自分の恥ずかしい秘密、全部見せて笑える人と一緒にいるから。だから一緒にうんちしたいって思う。……薫は、そうじゃない?」
「……そんな風に言われたらもう、私何にも言えないなぁ……」
答えになっていないが、そうとしか答えられなかった。
スーと知り合ってから数週間、日本人とはやはり違う、ストレートに気持ちをぶつけてくる彼女の言動に困惑することはある。
いくら秘密を共有し、仲良くなったとしても。
だが、こうして身も心も、お互いの排泄物まで全てを曝け出して言葉を交わし、裏も表も無い純粋な笑顔を見せられると、
言葉通り何も言えなくなってしまうのだった。
(まぁいっか。別に、スーと一緒でないと、うんちしちゃいけないって訳じゃあないんだから)
気を取り直し、腹筋に力を入れて薫はラストスパートにかかった。
肩幅にひらいていた両脚を、もっと広く。
腰をもう一段落として身体全体で絞り出すようにイメージし、たった一つの出口へ向かって腸の内容物を押し出して行く。
「あ、薫もうすぐ終わるの? じゃあ、私も……。ふ…んんぅっ!」
その様子を見て、スーの口元にも同じく力が入った。
肛門開きっぱなし、エンドレスのところてんのような薫の排便とは違い、彼女の穴はまるで間欠泉か何かのように、
拡大と収縮を繰り返しながら大便を噴出させ続けている。
茶色い大きな塊をいくつも一気に吹き飛ばして、穴が閉じかけ、閉じきる前にまた次の便塊が奥から押し出されてきて……
肛門が、その周囲からぐぐっと盛り上がったかと思うと、また一気に拡がり、凄い勢いでショットガンのように便が飛び出していく。
水面に落ちると言うよりも、便器の白い壁に叩きつけられてからずるずるとずり落ちていく状態である。
それを延々繰り返し、スーの華奢な下半身は、漏れ出る声と一緒に震えだしていた。
長い時間をかけて内側から自己拡張を施された、二人の穴。
その下、深い谷間の奥にある未開通の清楚な割れ目が見せるギャップもまた、二人とも良く似ていた。
(本当、日本に来て良かった。慣れるまで何回も、あちこちできれいなトイレ爆破しちゃったけど……)
汗のにじむ、スーの両手は膝の上に。
普段なら必死で押し殺す喘ぎ声も、今だけは我慢しなくていい。
彼女もまた、大量排便の悦楽と背徳感、そして幸福感に身体全体で酔いしれていた。
いつも便意を感じた時には、ズボンを突き破って周囲に便が爆散するほどのガス圧がかかっている彼女の腸だが――今朝のように、あえて
溜めて大きな爆発を一回起こしておくと、その後しばらくはこうして普通に(彼女のそれを普通と言っていいのかは疑問だが)排泄が出来る。
仲のいい友達と一緒に。
故郷の学校では、当たり前の状況としてトイレブースなどというものはなく、女子も男子も広い部屋の床に何個かの穴が開いているだけ。
だから仲のいい女子は一緒にトイレに行ってお喋りしたり、笑いあいながらするのが、これもほとんど当たり前だった。
しかし自分はそれが出来ない。
異常な体質がばれてしまうし、下手をすれば爆風に廻りの人間を巻き込んでしまうから……。
だからいつも一人だった。
日本に来て薫と出会えたことは、彼女のささやかな夢が一つかなった瞬間でもあった。
353 :
H:2012/10/11(木) 20:40:22.60 ID:DAIffU6A
ぷ、ぼしゅっ! むぶしゅっ…! ぶぼっ……どぶっ…!
(ふ……ふっ! ん…… この匂い……スーの? でもなんだかイヤじゃない……頭ヘンになっちゃいそう……)
気付いたときにはもう、濃密なガスを肺の奥いっぱいまで吸い込んでいた。
スーの排泄サイクルが繰り返されるたび、彼女の、大量の腸内ガスの方も一緒に溢れて、部屋いっぱいに充満してきていたのである。
その、ある種刺激的な匂いがまた……大便のそれと合わさって、まるでアヘンの煙のように、薫の精神まで異常な快楽に導いていく。
嫌悪感をすっ飛ばして感覚をマヒさせ、彼女の嗅覚を犯していく匂いである。
「んんっ……んんんん……!」
呼吸に合わせて力が入るたび、彼女の肛門から出てくる大便の棒が、前後に揺れる。
張り合うつもりなどなかったが、薫の腰と腹筋に自然と力が入った。
もどかしい普通の便器での小出しでなく、オストメイトや汲み取りで一気に大量に排泄すると、本当に身も心も軽くなったような気がする。
スーが隣に居る今は、一緒にイタズラをする悪友を得た、怖いものなしの子供のような気分だった。
今だって、車椅子の人のための便所を二人で占領して、本来便器でないオストメイトを勝手に使ってうんちをしているのだ。
本当はいけない事のはずで、それがこの妙な高揚感に一役買っているのかも知れない。
多分だが、スーの方も同じような気持ちなのだろうと薫は思った。
腸内に溜まった大量の排泄物と一緒に、日々の勉強やアルバイトのストレスも消えて、ふわっと身体が軽く――
「ねぇ、ところで私たちの本当の体重って、一体何キロなんだろう。スー、考えたことない?」
――と、体重を計り残している事を今更思い出し、薫が聞いた。
すっかり忘れていたが、まだ健康診断の最中なのである。
「んー……さぁ。私はあんまり気にしてないけど。それに、別に、どうでもいいんじゃないかな? だって日本人は、何事も、
あいまいにしておくのが好きなんでしょう?」
薫はとっさに言い返せなかった。
そんなスタンスでいいのだろうかと、彼女は苦笑いを浮かべる。
「それちょっと違うと思うんだけど……て言うか、私たち、健康診断終わる前にあっち戻れるのかな……?」
薫とスー、二人の大量少女の微妙に音色の違う脱糞音が、狭い車椅子便所の中に、いつ終わるともなく響き合う。
そして排泄の熱い吐息と一緒に深いため息を漏らしながら、薫はポツリとつぶやいたのだった。
354 :
H:2012/10/11(木) 20:41:13.54 ID:DAIffU6A
以上。
「ふふ……その体重計の数字をよく見てなさい!」
「70、75……82!? そんな、まだ増えるの……!?」
二人とも薫王拳は2倍が限度です。
……それ以上は内臓が悲鳴を上げるので。
おなかに溜めてる量=戦闘力って設定で一つバトルものできないかな……とか思ってたら何故かこんな話が出来てしまいました。
亀仙流の修行と一緒で、普段から足腰が鍛えられているので、女子相撲の大会とかに出たら見た目に反してそこそこ強いかもしれません。
今の技術で、見ただけで重さが測定できるスカウター型体重計みたいなのって出来ないんでしょうかね。
あと、話は続けなきゃなんないから、今回だと
「保健室で我慢しきれず、衆人環視の中で大脱糞して騒動になる」
みたいな場面が、夢オチ以外で書けないのがこの話の弱みです。そうなったら確実に自主退学でしょうから。
これがゲームのシナリオだったら、選択肢の分岐で
1 我慢成功、話の続きへ。
2 我慢失敗。大勢に大脱糞を見られてしまい退学、バッドエンド。
っていう風にいろんな場所でいろんな描写ができたんでしょうね。
……実際作ったらハッピーエンドじゃなく、バッドエンドのコンプリートを目指すゲームになりそうですね。
女神様の話は、二回目の進捗60%てとこです。
乙
スーがオナラの普段以上の大量発生する一日の話とか見てみたい
358 :
H:2012/10/11(木) 23:20:24.58 ID:DAIffU6A
>>355 ちょこっとおまけを書いてたので、ついでに投下。ご期待の内容とは違いますが……。
ある日、薫はスーの部屋にお泊りに来ていました。
「――カオル? なに、それがそんなに気になる?」
「あ、うん。コスプレの衣装? これって」
薫はスーの部屋の隅っこで、段ボール箱の中からちょこんと飛び出していた、フサフサの尻尾を見つけた。
ぬいぐるみかと思って引っ張り出してみると、それは狸か何かを模した大きなシッポが付いた……女物の下着だった。
白いショーツのおしりに、しましま模様の毛の、60センチくらいもある大きなシッポがくっ付いているのだ。
これで動物の耳飾りのカチューシャでもあれば、完全にコスプレ衣装である。
「ああそれ、お父さんが作った耐爆オムツの改良版……の、試作だって。とりあえずできたって、この前送ってきたの」
「これが!? どう使うの」
「普通に穿くだけ。しっぽの中は空洞で、風船みたいな、ものすごく良く伸びる素材で作ってあって、爆発力を吸収できる……だって。
えーと、あれ。サイヤ人の戦闘服みたいな。しっぽにしてあるのはカムフラージュなんだって」
「例えがよくわかんないんだけど……使えるの?」
「……テスト無し。日本で試すのは勇気はないよ。でも、その次に送ってくれたのは役に立ってる」
「って、どれ?」
「となりのやつ。ほら、同じのがあるでしょ。そっちは、尻尾のところに消音装置の管を組み込んであるの。バイクのマフラーみたいな感じかな?
おならだけしたくなったときは、それ穿いてる」
「バイクのマフラーって…… あ!? ひょっとして、キャンパスの中歩いてたりすると、時々どこからともなくバイクの走ってる音みたいなのが
聞こえてきてたのって、スーだったの!?」
「……うん、正解。でも秘密だよ? 鞄に入れて、大学にも持って行ってるの。で、したくなったら物陰でね……。
これ、穿いたまま自由に動けるくらい小さかったら、もっとよかったんだけど」
「サイレンサーってことね。それ使ってあの音なんだ……。それにしても、スーのお父さんって発明家……? だったら今度、
四次元パンツ作ってって頼んでくれないかな。……割と本気で」
短いですが以上。
その夜、ドラ○えもんに出会ってポケットを強奪する夢を見る薫ちゃんでした。
向こうでも読めるので、スーは大体の古典ジャンプネタは通じます。
ものすごく良く伸びるしっぽパンツを、
薫が穿いて脱糞するんですね。わかります。
>>354 質量保存の法則が乱れているのだから、
時空間の法則が乱れてループしちゃっても良いのよ?
ところでおなかに溜めてる量=戦闘力は単純には成立しないだろうな。
溜めてる量=便意の強さ=漏らしてお腹空っぽになる危険率の高さだろうから。
敵と戦う前に己の便意と向き合わねばならないし、ハイリスクハイリターン。
いかに少ない溜め方で効果的に力を発揮するか、
あるいは忍耐力をひたすら強化するか、
いっそ超短期決戦で漏れながら戦うか、
相手がどんな手段を取って戦うのか、
こりゃあ奥深い駆け引きが望めそうだぜ・・・・・・。
361 :
H:2012/10/13(土) 23:18:23.78 ID:HOn2/QTM
なんか、とっとと書かなきゃいけない続きものの方じゃなくて、横道にそれた物ばっかり先に完成してしまいます。
>>253 で言ってた、気分転換に進めてたロシア少女の話が大体できてしまったので、また明日の夜あたり投下しようと思います。
某佐藤先生のようなことはしないと決めてたはずなんですけどね……
362 :
H:2012/10/14(日) 20:09:20.95 ID:Auiw9eOi
では投下
そろそろ容量的にギリギリでしょうか。
363 :
H:2012/10/14(日) 20:10:33.03 ID:Auiw9eOi
ヒュージな彼女 番外2
「ロシア的な彼女の巻」
「ん……できた。とりあえず今日の仕事はおしまい!」
蛍光灯の白い明りが照らす、静かな部屋の中。
ぱらぱらと小雪の舞う冬の街、あるアパートメントの一室である。
外とは別世界の、暖かいその空間に響いたのは、一人の少女の呟きであった。
「肩がこるなぁ……おしりもだけど」
ずっと机に向かっていた彼女は、ふぅ…と大きな息をついて、背伸びをした。
そして何冊も広げられていたノートやテキストを揃え、引き出しに片付ける。
「夕飯の支度まで……余裕あるな。お店が混まないうちに、行ってくるかな……」
椅子から立ち上がると、括っていた髪留めを外し、彼女はストレートの美しいブロンドを暖房の風になびかせた。
つぶやきと一緒に、壁に掛けたもう一枚の上着とコートに手を伸ばす。
碧の瞳に、彫の深い顔立ち。
そして、白銀の雄大な大地を象徴するような、透き通るブロンドの髪……。
十八の誕生日を迎えたばかりで、その顔立ちはまだ若干子供らしさが残っているものの――背筋を伸ばし、黒のロングスカートを翻して
優雅に部屋の中を闊歩するその姿は、正に東欧の妖精といって良かった。
すらっとしたモデル体系に、白の袖口から覗く手先も繊細で、優美だ。
本人は全く意識していないのだが、何をしても映画のワンシーンのような画になってしまう、そんな少女である。
大ロシアはモスクワの、郊外にあるスクールの寮。
彼女はそこで、親元から離れて下宿暮らしをしている女学生である。
364 :
H:2012/10/14(日) 20:11:11.81 ID:Auiw9eOi
「お財布と、それから……」
外行き用のズボンに履き替え、堂々たる長身に緑色の重厚なコートを羽織って、指差しながら買い物の準備をする。
今日は休校日。
課題を終え、時計を見ると十五時過ぎだった。
夕飯の支度には、十分すぎるほどの時間がある。
ただし――
部屋の窓の外、分厚いガラス越しに映る風景は、ほとんど真夜中のそれであった。
町の表通りに面した下宿の窓からは、雪雲の通り過ぎた真っ暗な空の下、ヘッドライトをつけて行き交う車と、その道を照らす
青白い外灯の光だけがはっきりと見えていた。
いわゆる極夜である。
冬の近いロシアの大地は今、ほとんど丸一日が暗闇か、夕暮れの中なのだ。
しかしもちろんそんなことは、彼女にとっては生まれたときから当たり前のことであり、淡々と買い物に出る準備を進める。
「――ルシュカ。まだ寝てる? これから買い物に行くけど、あなたはどうする?」
使い込まれた買い物袋を手に、一通り準備が出来ると、彼女は玄関の脇、隣の部屋の扉をノックした。
これまた年季の入った、深い緑色の木扉である。
しばらくして、その奥からけだるそうな声が返ってきた。
「……起きてるよ、エーナ。寝巻のままじゃ外には出られないなぁ……だからどこにも行かないよ。買い物に行くなら、ちょっと電球を
買ってきてくれないかな。天井の、そっちと同じヤツ。さっき一つ切れたみたいなんだ」
「いいよ。じゃあ、しばらく留守番お願いね」
言って、彼女は帽子を深くかぶった。
隣の部屋から返事をした人物――ルシュカと呼ばれたその女性は、出かけようとしているその少女、エーナと同じ学校に通う
一つ年上のルームメイトである。
深夜のアルバイトから帰ってきて、彼女は今日ずっと自室で寝ている。
ついでに、本当は彼女が今日の料理番のはずだったのだが、ある取り決めで、今回に限りエーナが代わることになっていた。
ちなみにエーナは愛称、彼女の本名はエヴゲーニャ・ウラジヴィチ・ヴァストークと言う。
学校で本名を呼ばれる機会は、公式な場を除いてほとんどなかった。
「じゃあ、行ってくる」
ウシャンカと呼ばれる伝統的なロシアの毛皮帽子を被って冬の重装備に身を固め、最後に外行きのブーツを履くと、
彼女は玄関の扉を開けてアパートの廊下へと出て行くのだった。
365 :
H:2012/10/14(日) 20:11:56.24 ID:Auiw9eOi
(うん……もうすっかり冬だな……)
建物を出て、黒い鉄製のアーチをくぐると、吹き付ける冷たい風が身にしみた。
買い物袋を手に街の坂道を下りながら、彼女はどこまでも高い極夜の空を見上げる。
じっと見ていると吸い込まれそうな錯覚を覚える、青と黒の中間の、なんとも言えない陰気な色だ。
まだ時刻は十五時過ぎなのだが、モスクワ郊外の大きな空には、深い闇に無数の星が浮かぶ極夜の空がどこまでも広がっている。
視線を戻してはるか遠くの方、雄大な山脈に目を向けると、うっすらもやの掛かった太陽の光がわずかに尾根を照らしていた。
極地方の宿命で、これから数ヶ月間、空の上に丸い太陽が上ることは無い。
山の向こうに隠れて、時々少しだけ顔を出して、すぐ引っ込む。
その繰り返し。
冷凍庫の中のような……いや、冷凍庫の中の方がまだ暖かい、ロシアの厳しい冬がやってきたのだ。
(ロシア人が冬を嫌いでどうするって言われるけど、ね……)
歩く街の、零下の空気は肌を突き刺すように熱を奪っていく。
道を行き交う人の顔も、その冷たさで固まってしまったかのようだった。
その人々の波に混じって、彼女は近くのマーケットを目指す。
……だが。
彼女を苦しめるものは、この冬の寒さだけではなかった。
(あー……。やっぱり重い、おなかが……。座ってると平気なんだけど。早く車が買えるようになりたいな……)
冷たく澄ました表情の、その裏側で。
彼女は不快な感覚が、自分の股間の辺りから上がってくるのに耐えていた。
その刺激にぎりぎりと噛み締めた歯と歯の間、漏れる苦悶の白い吐息が、タバコの煙のように風になびく。
こうして普通に歩いているだけでも、その両脚の付け根のあたりを、ごりごりと硬いものが擦るような感覚がずっと付いて回るのだ。
おしりの中に、大きな異物が居座っているという不快感。
……便秘である。
直腸と大腸の先端部に溜まったカチカチの巨大な大便が、腸の中から彼女の脳へ、その存在を強烈にアピールしているのだ。
まるで嫌がらせのように。
しばらくじっとしていれば腸壁が落ち着いて不快感も消えるのだが……歩いたり運動したり、ひとたび体を動かすと、まるで大きな木の棒を
おしりの穴の中に突っ込まれているかのような、鈍い刺激が延々と彼女を苛むのだ。
歩く姿もうるわしい東欧の妖精を、醜悪な姿の大便が中から苦しめる。
366 :
H:2012/10/14(日) 20:12:37.22 ID:Auiw9eOi
彼女も最近は、多少この便秘体質に慣れて、学校でも街でも普通の顔で過ごすことが出来るようにはなった。
だがその仮面の下、彼女の素顔は常におしりの奥の刺激に歪んでいた。
零下数十度にも達する、ロシアの暗い冬。
そのあまりの寒さに凍りついてしまったかのような、自分の腸内の大便に、彼女は悩み続けていたのだった。
何をやっても改善する気配の無い、慢性的な便秘症。
……しかしそれでも、腹は減る。
今日を生き抜くために、毎日の食事の用意を欠かすことはできない。
食べなければ、この寒さに打ち勝つことは出来ないのだ。
(ん……よし。なんとか並ばずに済みそうだね)
おなかに居座る便の刺激を我慢しながら歩くこと十分、一番近いマーケットの建物に着く。
極夜の帳の下、白く明るい光が窓のガラス越しに外の通りを照らしていた。
人波に混じって足早に、彼女は中へ入り――そしてさっさと食材の買い物を済ませると、またそそくさと彼女は家路へと付いたのだった。
(欲しいのが残ってて良かった。早く帰ろう……)
マーケットからの帰り道。
大きな道路の横断歩道で信号待ちの最中、彼女は息をついておなかに目をやった。
分厚く着込んだ服の上から、溜まった大便で初期の妊婦のように膨らんでしまった下腹部をひと撫でする。
(早くまた夏が来て欲しいな……。それで、学校を出たら、いつか南の方の国に移住するんだ)
帰りの道の、ちょうど中間辺り。
彼女は将来の人生プランを想い、決意を新たにする。
何故かは分らないが、この便秘体質は夏になると劇的に改善するのだ。
まるで凍土の大地が雪溶けして、湿地帯に変貌するがごとく、自然に。
出るものは水分を含み、少々量が多くなってしまうが、冬の凍結の苦しみに比べれば正に天国だった。
季節の気温の変化で慢性の便秘になったり治ったりというのはあまり聞かないが――彼女にとってはこれが一年のサイクルとして、
思春期を迎えたころから毎年の恒例行事のようになってしまっているのである。
暖かい場所に移住すれば、きっと……。
毎日毎日排便に苦労する生活から、一日も早く脱出したかった。
「……? ん。あれ? 出せそう、かな?」
ぴくっと、彼女の眉が動いた。
信号が青になり、大勢の歩行者と一緒に歩き出した、その瞬間だった。
彼女は自分の腸の中で、かすかな動きの気配を感じたのだ。
(いけない、早く帰らないと――機会を逃したら、次いつになるか分からない!)
深くかぶった帽子の下、彼女の目の色が変わった。
便意の兆候を逃すわけには行かない。
出せるチャンスがあれば必ず出す、それがこの生活サイクルで健康を保つ絶対のルールである。
彼女は戦利品で膨らんだ買い物袋を脇に、コートの裾を少し手でまくって、駆け足を始めた。
367 :
H:2012/10/14(日) 20:13:54.71 ID:Auiw9eOi
(うんち、うんち、うんち、うんちっ……!)
ロシア帽からはみ出たブロンドの長い髪が、小雪の舞う風になびいていた。
雪の妖精か、それとも高貴なエルフか――
買い物かごを抱えてばたばたと走る姿すら美しいその少女が、頭の中でうんち発言を連発しているなどと誰が思うだろう。
ましてや、その流れるようなスタイルの身体の奥に巨大な汚物を抱えて、苦しんでいるなどと……。
何人かの通行人にぶつかりそうになりながら、久しぶりの便意を無駄にするまいと、彼女はひたすら寮に急ぐ。
急ごうと……した。
「やぁ、エーナ。今日は休みかね。モスクワの生活にはもう慣れたかい」
「うんっ!?」
道の真横から、大きな声が耳に飛び込んできた。
変な声を出しながら、彼女は足を止める。
寮の敷地の門をくぐる、本当に直前のことだった。
「……え、ええ。明日まで休みです。おかげさまで……こっちでも、ちゃんとやっていけそうです」
「それはよかった。買い物帰りかい? ご苦労さんだね」
「はい、早い時間だし、今日は余裕を持って買い物が出来ました」
「うん……うん。ここ何年かは、列に並ばないでも物が買える。いい時代になったものだよ、全く。本当に、あの騒乱の頃は、
ちょっと買い物するのにも生きるか死ぬかって有様でね……」
「はぁ」
「買い物だけじゃない。一月の給料が、ジャガイモ六箱どんと渡されてそれでお仕舞い。なんて事があった時には、流石の私も祖国の……」
「ご、ごめんなさい! また今度、天気のいい日にでも、そのお話はゆっくりと」
「ん? ああ、急いでいるのか、そうか……」
強引に話を打ち切る。
手を振ってその老人と別れ、彼女は足早に寮の門をくぐった。
(いい人なんだけど、話が長いからなぁ……)
無駄にしてしまった時間に、深くため息をつく。
声を掛けてきたのは、こっちに越してきてから何かと世話になっている、寮の隣の家に住む老紳士だった。
普段はよく話し相手になったりしているのだが、今回ばかりは自分の身体の方が優先である。
せっかく腸がやる気を出して、うんちしようとしてくれているのに、それを無碍にすることなどできないのだ。
下手に我慢して、腸と肛門にそっぽを向かれたら大変である。
まるでお詫びでもするかのように、彼女はおなかをそっと撫でた。
――さて、ようやく排便できると期待に胸を膨らませて帰ってきたエーナであるが、その彼女の前には、もう一つ障壁が立ちはだかっていた。
寮長先生の襲来である。
368 :
H:2012/10/14(日) 20:14:57.81 ID:Auiw9eOi
「お元気かしら? ヴァストークさん」
「寮長先生! どうして……」
「どうしてって、今日はあなたの二者面談の日ではないですか。……その様子だと、すっかり忘れてしまっていたようですね?」
「いえ、そんなことは! ちゃんと面談の時間通り、外出から帰ってきましたし。ご苦労様です」
買い物袋を抱えたまま大げさに手を振り、そして彼女は慌てて挨拶をした。
暖房の届かない廊下なので、お互い帽子は取らない。
ようやく帰ってきた部屋の扉の前、薄暗い照明の廊下にたたずんでいたのは、実に恰幅の良い中年の女性だった。
この学校の女子寮を取り仕切る責任者である。
「嘘をついても顔で分かります。本職の教師でないからといって、あまり軽く見ないで下さるかしら」
四角い眼鏡の奥で、相手を威嚇するような鋭い瞳が光る。
身長はエーナより低いが、その体格と長年の人生経験から来る圧倒的な眼力は、エーナを後ずさりさせるのに十分であった。
彼女の腸もまた同じくである。
廊下の真ん中で直立不動、そのエーナのおなかの中で、大便までが萎縮して、また引きこもろうとしているのが彼女にも分かった。
……その代わりに前に出てきたのは、腸内で濃縮された可燃性のガスである。
大便の隙間で急に溜まってきたガスに押され、彼女の肛門が、そのガスを放出したい欲求を脳に送ってきていた。
それを表情に出さないよう、エーナは耐える。
「す……すいません」
「素直に謝るのはよろしい。しかし部屋の片付けも、その様子では出来ていないでしょう。あなたの順番は後回しにします」
「はい……」
語気を強める寮長の前で、たたずむ彼女は普段と真逆の我慢を強いられていた。
おなかのガスが、今にも外に出てきそうなのだ。
だがこんなところで、寮長の前でおならをするわけにはいかない。
便秘の苦しみとは反対に、出そうなのを中に押し込めて耐えるのは、彼女にとってかなりの苦痛であった。
「――では、明日の同じ時間に来ますから、そのときは必ず! 部屋に居るように。いいですね」
「はい……」
力なく、ふるふると身体を震わせながら、エーナはただそれだけを返す。
そしてようやく、寮長先生が背中を向けた。
ため息をつくのは、彼女が歩き出すまでなんとか我慢した。
それと……ガスが漏れるのも。
コツコツと規則正しい足音を立てる寮長の背中を見ながら、ようやく開放された彼女は、一気におしりの力を抜いた。
「ん……! ふぅ」
ぷしゅしゅー……
というガスボンベのバルブが開いたような高い音がして、彼女のコートの下から、辺りに刺激臭のある気体が広がっていく。
便秘体質だけに、その匂いの“重さ”も半端ではない。人前で漏らしていたら、異臭騒ぎが起こったかもしれないほどの強烈な匂いだった。
腸内圧力が下がり、ほんの少しだけスッキリはしたが……しかし予定を忘れていた失態と、便が引っ込んだ落胆が同時に彼女を苛む。
もう一つ、彼女はため息をつこうとして――
369 :
H:2012/10/14(日) 20:15:32.61 ID:Auiw9eOi
「あ、そうそう」
「はい!?」
ため息をつきながらポケットから部屋のカギを取り出そうとしていたエーナは、またびくっと背中をふるわせた。
廊下の向こうで、突然寮長先生が突然振り向いて声をかけてきたからだ。
「な、なんでしょう」
「……あなたの留学、許可が下りたそうです。来年の春、希望通りあなたは日本にいるでしょう。それだけは先に伝えておきます。
おめでとう、エーナ」
厳しい顔から一転、まるで母親のような優しい瞳で語りかける。
……そして寮長先生は、エーナの返事も聞かずに、さっさと歩き去ったのだった。
「や、やった。やったぁ……」
どさっと、買い物袋が床に落ちた。
冷たい両手を顔にあて、夢でないことを確かめる。
ひどい落胆と自己嫌悪から一転。
大声を上げたい気持ちをどうにか我慢して――エーナは自分の希望がかなった喜びを、全身で受け止めた。
駄目で元々、というくらいの倍率の高さに真剣に期待していたわけではなかったのだが、申請していた長期留学の許可が下りたのだ。
一生に一度は必ず行ってみたいと思っていた、日本に行ける。
これは彼女にとって、一つの事件であった。
く、くるるるるる……
「……あら」
と、小さく自分のおなかが鳴った。
夕方を迎えておなかは多少減っているが、胃ではない。
もっと下だ。
彼女はコートの上から、おなかをさすってみる。
いつの間にか、帰り道でのあの便意が復活してきていたのだった。
「あんたも嬉しいんだ。そうだよね、うん。 ……私、ヘンなの。自分のおなかと喋ってる」
一人で舞い上がり、彼女の頬は緩みっぱなしだった。
天にも昇るような笑顔で、狭い廊下の中、今にも踊りだしそうなほどである。
「……じゃ、またヘソを曲げない内に……出しちゃおう。ね?」
買い物袋を拾い上げ、喜びに震える指でエーナは玄関を開ける。
そしてもう一回にっと笑って、彼女はコートと帽子を脱いだ。
370 :
H:2012/10/14(日) 20:16:34.51 ID:Auiw9eOi
「――んんっ! ぬ…、くぬっ!! く、んうううううううううううぅ! はぁああああ……!」
寮の部屋の、トイレの中。
……東欧の白い妖精の姿は、そこになかった。
色白のこめかみに太い血管が浮き上がるほどに、彼女はその鍛え上げられた腹筋に力を込め、身体の内部の流れを下に持って行こうと集中している。
誰も邪魔する者のない、閉ざされた狭い個室の中で。
故郷の兄から教わった軍隊格闘技の呼吸法も取り入れて、筋肉で大腸と直腸を締め上げているのである。
「ふっふ……は、ふっ……」
邪魔なズボンと下着は壁の棚に、洋便器の上で下半身を全てさらけ出してエーナは頑張る。
多少の寒さなど問題ではない。
冬の装いに身を包んでいると、長身でスレンダーな正にモデル体系のイメージの彼女であるが、露わになった両脚と腹筋は、
むしろアスリートのそれのようであった。
完璧に割れた腹筋に、引き締まった太もも……水着姿になれば、競泳か陸上選手に間違われるかもしれない。
ただし全ては、この便秘体質と戦っている内に鍛え抜かれたものである。
たった一つ、おしりの穴から硬いうんちを押し出すためだけに……。
「ふっ…ふっ! ふー………んんっ! ふんっ! んんぬうううううっ……!」
全力できばる彼女の表情は、無邪気で優しい女の子の顔から雄々しく戦場を駆け抜ける女コサックのそれに変わっていた。
両手は便所の壁の手すりを掴み、木製のそれを握り潰さん勢いで力をこめる。
腕もおなかも……めりめりと、傍で見ていると腹筋が収縮する音が聞こえてきそうだった。
独特の呼吸法と、おなかの締め付け。
この単純なサイクルをひたすら繰り返す。
目をつぶって聞いていると、まるで格闘技の修練でもしているのかと思うような咆哮であった。
……だが、やっているのはあれである。
どんなに愛する女性でも、その排便姿を見れば100年の恋も冷めるというが、この猛々しい肉食獣のようなきばりの姿を見た男は
一体どうなるのだろうか。
この寒さだと言うのに、彼女の額にはうっすら汗が浮かんでいる。
彼女の排便行為が、いかに苦しく厳しいものであるかを如実に示すものである。
371 :
H:2012/10/14(日) 20:17:22.48 ID:Auiw9eOi
「ふっ…ふっ…… ふぅ……よし」
一呼吸置いて、額の汗を袖で拭ってからもう一度口元に力を入れる。
困難を確実に実行するには、まずイメージすることだ大切だと、彼女は同じく兄に教わった。
苦しいときは頭の中に、自分がやることを単純化したイメージを浮かべて、なるべく簡単に考えるのだと。
しかるに今日のこの作業は――大きな杭を、重い鉄のハンマーで、固い凍土の大地に少しずつ打ち込んでいく。
今の彼女の中ではそんな感じだった。
大便の長い塊を、肛門から身体の外に追いやるために。
一回一回、鋼鉄の巨大なハンマーを振り上げては杭の頭に打ち下ろし、振り上げては打ち下ろし……その衝撃で、ほんの数ミリずつ。
気が遠くなるような道のりである。
便意がある状態でこれなのだから、それ以外の時にどうなのかは、推して知るべしである。
「んっ、んっ… んっ……! ああ、もう! だから冬は嫌いだ。一回うんちするだけで、最低一時間はかかる……!」
留学が決まった喜びも、物理的な苦しみまで和らげてはくれない。
ぐちぐちと自分の体に文句をたれながら、彼女は呼吸法と一緒に両手でおなかを押す。
いや、押すというより手刀で「突く」と言った方が良いかもしれない。
わずかでも、その奥にある物体が下のほうへ動くように。
別に二三日排便しなかったところで死にはしないし、それ自体はもう慣れて、そこまで苦しいとは思わない。
大変なのはその後だ。
ただでさえ硬いものが、更に硬くなるからである。
もしこれを面倒くさがって、放置すると――
本当にシベリアの永久凍土のごとくカチカチに固まってしまい、自分の腹筋の力だけでは排泄できなくなってしまう。
“面倒臭い”は置いておいて、日々の忙しさと疲れで、トイレにこもる時間を作れなかったら。
そして非常用の「もう一つの方法」でも歯が立たなかったら。
それこそ病院沙汰だ。
恥ずかしすぎるし、第一そんなことに費やす金などない。
最後まで頑張りきる、それしかない。
「んんん……、あ。 よし、動いた……この調子……!」
彼女のうんこは、ロシアの冬の凍てつく大地のように、異常に硬い。
数万年の時をかけて移動する雄大な氷河のごとく、目に見えないくらいのゆっくりしたスピードで、それは動き始めた。
排便作業開始から、大体二十分。
時間と共にかなりのカロリーを消費して、やっと大便が彼女のおなかの中から外の世界に顔を出す。
それは、なるべく分かりやすく表現するなら、「色がこげ茶色の、異様に太いトウモロコシ」と言ったような……?
やっとで頭を出してから、更に5分以上をかけて、長さ7センチ、8センチ、9センチと……。
巨大な塊が少しずつ肛門から伸びていく。
そして当然のように、彼女の肛門の直径もまた、ぐぐっと内側から押し開かれていく。
便が伸びていくのに合わせて、どんどん太く大きく……それは中途半端な状態であるにもかかわらず、ここまでで既に直径10センチの大台に
乗るかと言う、凄まじい事になっていた。
“大便は細く長いもの”
という常識を覆す、異様に幅の大きい便塊である。
372 :
H:2012/10/14(日) 20:18:03.80 ID:Auiw9eOi
「くっ……ふうぅ……!」
肛門から背筋を伝って上がってくる刺激に、細い声が漏れる。
洋便器に腰かけてひたすら頑張る彼女の目元は、疲労と肛門を犯す便の刺激で、うっすら涙がにじんでいた。
もし、仮に人間が卵生であったなら、出産の光景はこんな感じになるのではないだろうか?
顔を出したときはトウモロコシ様の姿形であったが、細い先端からどんどん長く、太くなっていく茶色いその塊は、今や地面に半分埋まった
ラグビーボールに似た状態になっていた。
そしてこれだけ出してなお、便の直径は最大値に達していない。
今まで中にこれを収めていた、エーナの直腸の容積も一体どれだけのものか?
人の直腸とはそんなに幅の広い空間であったかと、首をひねりたくなる光景だった。
「ちょ、ちょっと休憩……」
一旦力を抜き、ぜいぜいと荒い息をして、彼女は便器に座ったままトイレの壁にもたれかかった。
乱れた髪と額をつたう汗、そして歪んだ口元がその戦いの激しさを物語る。
美貌が台無しだ。
情けないその姿を見る者はここには居ないが……。
ついでに、便器の中から見上げた彼女のおしりも大変なことになっていた。
無残なほどに拡げられた肛門から、中途半端に出かかった塊がにょっきりとぶら下がっている。
いや、まるで、便が切れずに垂れ下がっているというよりも――彼女のおしりの穴に黒く太い棒が一本、突き刺さっているかのようだった。
そして、折れない。
硬いだけでなく靭性、つまり粘り強さまでも備えたその強度に、緩みきった彼女の肛門の力では便を噛み切れないのである。
しかもこれでも氷山の一角、まだ全体の十分の一程度が出て来たに過ぎない。
エーナの脳を刺激する「おなかの中の嫌な感じ」は、まだまだ減る気配が無かった。
攻め入る敵はことごとくその広さの中に飲み込んでしまう、大ロシアの深い国土のように、彼女の身体の中には未知の大空間が広がっていた。
「ふぅ、ふぅ……」
呼吸と共に、長い彼女の両脚も細かく震えている。
先程「まるでラグビーボールのような」と表現したが、彼女の肛門を貫通して身体の外へと突き抜けようとするその姿は、野太い砲身から撃ち出される
120ミリ戦車砲弾のごとく、白くやわらかなおしりの真ん中で異様な存在感を放っていた。
ぎりぎりと無残に引き伸ばされた彼女の括約筋が、ここまで切れずに耐えているだけでも、全く大したものだと言う他はない。
この便秘体質に陥ってしまって以来、否応なく毎日のように拡がる限界までムリヤリ穴を拡げられ続けたことが逆にトレーニングになってしまい、
結果として彼女の“限界”はここまで向上してしまった。
ほんの僅かでも苦痛を回避するため、いつのまにか括約筋がゴムのような柔軟性を手に入れてしまった、これも人間の身体の神秘か。
これをいわゆる“ロシア的倒置法”で言うと――
普通、女の子が排泄するうんこの太さは、彼女の肛門の最大直径で決まる。
ソヴィエトロシアでは、うんこの太さが、彼女の肛門の最大直径を決める。
エーナのおしりは正に、それを体現していたのだった。
373 :
H:2012/10/14(日) 20:18:53.77 ID:Auiw9eOi
「ん――――はぁぁ…… なんだか、喉が乾いたな……」
トイレの棚に置いてある、小さな花の彩りが彼女の気分を和らげてくれた。
壁に身体を預け、鼻で大きく息を吸ってゆっくりと吐き出す。
やっと呼吸が整ってきて、エーナにも他のことに気を向ける余裕が出てきた。
便の匂いもそれほど無い。
うんこの匂いが染み込んで濃縮された腸内ガスは別として、この寒さと、便の水分がほとんど吸収されつくした状態であるおかげで、
大便そのものの匂いの発散だけはかなり押さえられているのだった。
ロシアの寒さは、物の匂いまで凍りつかせる。
(ルシュカは寝てるはずだし、大丈夫……だよね)
まだまだ戦いは続く。
流石に少し躊躇したが、彼女はこのまま台所に行って、軽く喉を潤すことにした。
このまま……つまり、おしりに大便をぶら下げて、ということである。
便器の上でおしりを振っても折れないし、噛み切れないし、かといって手で触りたくもない。
ちょっと行って、水を飲むだけ。
少しの時間なら多分大丈夫だ。
下半身丸出しのまま、そ〜……っと便所を出ると、彼女はノーパンの上にさっき部屋で脱ぎ棄てたスカートだけ穿き直して、
静かに台所へと向かった。
しかし、結論から言うと、ちょっとの水くらい彼女は我慢するべきであった。
(コップ、それからミネラルウォーター……いや、ミルクの方がいいかな)
ゆっくりと慎重に、彼女は便所から台所に向かう。
その姿は、事情を知らない者の目からはあまりにも滑稽であった。
まるで妖精のような麗しいその容姿を自分自身の足で踏みにじるがごとく、彼女はひどいガニ股の格好で一歩一歩部屋の中を進んでいる。
もちろん、あの肛門に突き刺さった大便の棒がふとももに擦れないようにだが、これが上等のコートに身を包み、颯爽と街を闊歩していた
エヴゲーニャ・ウラジヴィチ・ヴァストークと同じ人物かと、疑いたくなる姿である。
ロングスカートでしっかりアレが隠されているのが、せめてもの救いであった。
374 :
H:2012/10/14(日) 20:20:00.04 ID:Auiw9eOi
(や、やっぱり歩きにくい……。それに、おしりが……)
上半身だけを写せば全くいつも通りの彼女であるが、もちろん内面では大便の刺激に顔を引きつらせていた。
スカートの下では、歩みと一緒に肛門から垂れ下がった大便がぶらぶらと前後左右に揺れている。
当然それは直腸内に残っている塊と連動して動いて、ただでさえ悲鳴を上げている彼女の括約筋を容赦なく責めたてるのだった。
その感覚は、常人が通常の排便で感じる刺激とは全く比較にならない。
肛門に無理やり拳を突っ込まれてかき回されている状態に近い。
自己鍛錬でおしりを中も外も鍛えられている彼女でなければ、肛門裂傷、直腸破裂で即緊急手術が必要なレベルの刺激である。
全く、慣れとは恐ろしい。
……そしてその慣れが、彼女の注意を散漫にした。
台所に入り、流し台の水道に手を伸ばそうとしたその瞬間。
油のこぼれていた床に気付かず、踏んで、滑って、バランスを崩して――
彼女は、盛大にしりもちをついてしまった。
「がッ……!!!」
言葉にならなかった。
問答無用、神話の巨人が放つ大ハンマーの一撃で、大便の杭を一瞬の内に肛門へ叩き込まれたのである。
下から脳を突き上げるギガトン級の衝撃に、流石の彼女も一瞬意識を失う。
……今ので一気に、外に出ていたものが全て腸内に戻ってしまった。
長さ約15センチと少し、直径10センチ弱の凶悪な便塊が、一切その形を崩すことなく。
彼女の心を折るに十分な衝撃と、痛みと一緒に……。
「ル…シュカっ! ちょっ……ルシュカ! 助けてっ……! こっちに来て!」
わずかな間だが意識がぶっ飛び、何が起こったのかを正確に把握するのに10秒ほどもかかった。
床に這いつくばりながら、エーナは助けを求める。
やっとのことで搾り出した、必死の声だった。
腰が砕け、立ち上がれない。
彼女の長い金髪も、薄汚れた床の上に広がって、無残な状態である。
その彼女の助けに答えたのは――ルームメイトの同期生、ルシュカと呼ばれた少女だった。
375 :
H:2012/10/14(日) 20:20:52.96 ID:Auiw9eOi
「――なんだい、情けない声を出して……寮長先生に酷い小言でも言われたのかい? それとも、日本行きが決まったのがそんなに嬉しかった?」
ゆっくりと扉を開け、どこか暢気な声で応えた彼女。
現れたのは燃えるような長い赤毛の女性だった。
エーナの完璧なブロンドに対し、同じかそれ以上に目を引く……。
スレンダーでモデル体系のエーナとは逆、ふくよかで母性を感じさせる体系。
整った眉も凛々しい、今は寝起きのパジャマ姿であるが、力強いイメージの少女である。
そしてどうやら、廊下でのエーナと寮長の会話は聞こえていたらしい。
彼女の部屋は、廊下側に近い場所にある。
「も、もう駄目……もうこれ以上、私頑張れないよ……。おしりが痛い……! うんちで痛いぃ……!」
そしてそのエーナは、ぽりぽりと頭を掻くルシュカの前で、相変わらず床にへたり込んでいた。
一度出た大便を打ち込まれ、ひくひくと痙攣するように震えるおしりもそのまま。
にじむ涙で目元も崩れている。
クールビューティーを地で行く彼女には全く似つかわしくない、すっかり子供のようになってしまった顔で、彼女は床から
ルシュカを見上げていた。
「またなの。しょうがないなぁ……今度はどうしたの?」
普通こういう事態に遭遇した場合、急病かケガを心配するものだが、ルシュカはいたってマイペースに受け答えをしていた。
腰を落として、涙目のエーナの顔を覗き込む。
……実の所、エーナの便所での咆哮も、彼女の部屋まで筒抜けであった。
よくわかっているのである。
「一回はうんち出てきてくれたんだけど……途中で喉かわいて水を飲みに来て……滑って転んで、おしり打った……。
もう、うんち頑張る力残ってないよ……」
「……大体分かった。なんでそんな馬鹿をするかな……。で、つまり?」
「やっぱり、言わなきゃ駄目?」
「人に頼み事するときは、そういうものでしょう?」
「うん……。また、スプーンで……おしりの中掃除して欲しい。……お願い」
涙目の懇願に、ルシュカは何も応えなかった。
ただ、黙って台所の食器入れから、彼女は銀色に光るスプーンを取り出した。
376 :
H:2012/10/14(日) 20:22:27.08 ID:Auiw9eOi
「んっ…! んんん……あ……」
「変な声出さない。あー、もう……それにしても。一体何を食べたらこうなるんだい?」
奇妙な光景が広がっていた。
寮のリビングで、女の子が女の子のおしりの穴にスプーンを突っ込んでいる。
白いパジャマ姿のままの、ルシュカの右手に握られた銀色の匙。
鼻息が当たるほど顔を近くに寄せ……まるで、エーナの肛門に対してピッキングを行っているような感じだった。
リビングでソファに座る、エーナの下半身には何も身に付けるものはない。
やはりブロンドの薄い陰毛、そして性器も肛門も、大事な部分を全て白日の元に晒すM字開脚の格好で、彼女は腰かけているのだった。
その腕は左右とも、その広げた自分の足を掴んで固定している。
目の前にかがみ込む、ルームメイトのルシュカに向かって。
「んっ…! ん… 何って、ルシュカと同じもののはずだけど……」
「そうなんだよねぇ……量は全然違うけど。……それでなんで、こんなになるんだろうね」
やれやれと言った表情で、ルシュカは床の絨毯に膝をつく。
その顔は、がばっと開かれたエーナの股間の正に目の前である。
力加減を慎重に見ながら、彼女はただ黙々と、スプーンでエーナの肛門をほじくり返しているのだった。
さっき、彼女が死ぬほど苦労して外に出そうとしていた、あの大便を掻き出そうとしているのである。
だが、それはやはり一筋縄ではいかない。
「なんか、介護士じゃなくて炭鉱夫にでもなった気分だよ。けど多分これ、一回で普通の女の子の三人分くらいあるんじゃないの?
どうなってるのホント」
エーナに、と言うよりエーナの肛門に向かって彼女は語りかけていた。
そのルシュカが突っ込んでいるのはシチュー用の、大きなスプーンである。
肛門の内側でぐりっとスプーンを動かすと、本体から剥された便の塊がどっさりくっ付いて外に引きずり出されてくる。
それを横に置いたバケツの縁に、カンッ、と叩きつけて落とす。
またゆっくりと匙の頭を穴に突っ込む。
手首に力を入れ、硬いそれをエーナの体の中でぐりぐりと動かし、削っていく。
その繰り返しだ。
深く暗い坑道の奥で、削岩作業でもしているかのような気分になってくる。
なかなか終わりが見えない。
377 :
H:2012/10/14(日) 20:23:39.52 ID:Auiw9eOi
「この前の時はここまで酷くは無かったけど。今日は二日しか経ってないんだよね? なんでこんなに硬くなるの、不思議」
「言わないでよ、お願い……! 恥ずかしい……」
「他人にうんこするの手伝わせといて、今更何言ってるの。患者は大人しく、おしりほじくられてなさい。ほら、ちゃんと脚広げて」
それを言うと、エーナは真っ赤になったまま黙った。
ブリキのバケツの底には、まるで小粒の石炭のようにも見える、黒っぽい塊がいくつも転がっている。
先ほどの、あの凶悪な太さの便をひねり出そうとしていたときに比べれば、こんなもの彼女の肛門にとってどうということは無い。
しかし毎日顔を合わせるルームメイトの手でおしりを弄くられているという事実は、その苦悶とはまた違った刺激と羞恥を彼女に与えていた。
自分では何も出来ず、ただされるがまま。
エーナの肛門は、周りに毛もほとんど無い、きゅっと閉じてさえいれば全くかわいらしい穴なのだが……今は彼女の顔と同じく紅潮し、
鮮やかなピンクに染まっていた。
(んっ……ごめん、ごめんね……)
声を出したいのをどうにか押し殺して、彼女は謝り続ける。
他人の手で直腸の中をほじくられ、中の巨大な便がそれにあわせて微妙に動く感覚は、何度やってもやはり彼女の精神を激しく責めたてる。
これで何回目だったか、もう覚えていなかったが。
「……それから! 絶対に、おならだけは我慢してよ。あんたのってホント、一撃で気絶するくらいキツいんだから。……よけられないし。
あれ、スカンクでも逃げるよ多分」
「う、うん……努力するよ」
言いながら、更に顔を赤くするエーナであった。
便秘は病気みたいなものだから、介護の経験のあるルシュカに、ある程度なら割り切って任せることができる。
だが年頃の女の子として、おならのことをこうもハッキリ言われるのは耐えがたかった。
去年、この部屋で一緒になったとき、エーナは
「スクールの学習コースで、介護を習っている。下の世話もしたことある」
というルシュカの言葉を聞いた。
悩みぬいた末に、この極端にひどい便秘体質を打ち明けたのは、前の冬のこと。
以来、本当にどうしても……という時に、あることを条件に排便を手伝ってもらっている。
最初は教科書通り衛生手袋にワセリンを塗って、指で掻き出していもらっていたのだが、それでは量的に追いつかないし指が痛いと、
今ではこうしてスプーンでほじくり出すのが普通になってしまった。
これをエーナ自身が出来れば良かったのだが、自分の手でスプーンを突っ込める深さには限界があるし、角度的に力が入らない。
他人の手でに手伝ってもらわなければダメなのだ。
容姿端麗、成績優秀、運動神経良好。完璧に見える彼女の唯一の泣き所であった。
378 :
H:2012/10/14(日) 20:25:48.07 ID:Auiw9eOi
そして、そのやっかいな便の硬さにルシュカは眉をしかめていた。
具体的には、冷凍庫で冷やし過ぎたアイスクリームを思い浮かべると良いかもしれない。
金属製のスプーンでもなかなかすくいとれない、マイナス数十度の冷凍庫に、長期間ほったらかしになっていたアイスクリームのような……
正にロシアの凍土の大地を象徴するような便であった。
だが、赤毛のルシュカは知らなかった。
エーナ本人も。
水分を奪われて腸内圧力で固められ、まるで製鋼所で鍛造されたがごとくカチカチに圧縮されているおかげで、
この程度の便量で済んでいるということに。
エーナもまた、世界で数億万人に一人の、常軌を逸した大量体質の持ち主なのであった。
「なんか今日は、一層硬いな……ホントにちょっとずつしか取れないよ。凍った地面をスコップで掘ってるみたいだ」
「そんなに酷いの?」
「うん。全く、パンじゃないんだからもう……。エーナ、あんたひょっとして、パンを塊のまま丸呑みしてないかい? これ」
「出来るわけ無いでしょ! 大体、食事のときはいつも一緒に居るじゃないの!」
M字開脚でおしりの穴にスプーンを突っ込まれているというひどい格好のまま、彼女は怒った。
ここで言うパンとは、日本人が頭に浮かべるような、白いふわふわの食パンや菓子パンの類ではない。
ライ麦で作った、東欧伝統の黒パンである。
その色形は、ロシアに失礼かもしれないが――
いわゆる“フランスパン”をもっと短く、太く、黒っぽい色で作ったもの、と言ったら分かりやすいだろう。
そしてやはり硬い。
基本的に薄くスライスして各種の食事に供するものなのだが、焼いてからしばらく日が経つと、大きな塊のままでは歯の弱い人には
噛み切れないほどになる。
そういう性質の材料で作ったパンなのだ。
そのおかげで、小麦の白パンに比べてかなり日持ちするのだが……色、形、そして時間が経てば経つほどひどくなる硬さ。
匂い以外はそっくりである。
もちろん冗談ではだったが、ルシュカの心象はまさにそれだった。
「あーもう。私が男だったら、一生立ち直れないくらいの酷い女性嫌悪に陥っているところだよ? あとパンが食べられなくなる」
「だから、ゴメンって。何回目か分からないけど……」
「それから、約束だ。次の料理番も変わってもらうからね。この私の手を汚させてるんだから」
「うん……わかってる」
買い物と料理、それから掃除は交代制で行っているが、これをやったらエーナが一回代わる事。
摘便介護の対価はそれだけであった。
379 :
H:2012/10/14(日) 20:26:48.29 ID:Auiw9eOi
「あー、もう! 埒が明かない。手首痛くなってきた……」
と、ふいにルシュカがスプーンをぽいと放り投げた。
バケツの中に落ちたそれが、カランッ、乾いた音を立てる。
肛門の直下の塊を削りとって捨て、削りとって捨て……それを繰り返していると、空いた直腸のスペースに奥から便がゆっくり押し出されて、
また肛門のところまでいっぱいに詰まる。
にもかかわらず、そこから先へは動こうとしないのだから不思議だ。
そして掘っても掘っても、全く硬さが変わらない。
今回はまったく、底が見えない状態だった。
「もう一気に行きたいんだけど、一つ試してみてもいいかな?」
「え。試すって、何を」
「これ。 掘るんじゃなくて、引っ張り出すの」
「それ……コルク抜き!? ちょっと、流石にそれは……!」
ぶんぶんと、エーナは驚いて顔を左右に振る。
当然の反応だった。
ルシュカが取り出て彼女に見せたのは、ワイン用のコルク抜き。
小さなT字の取手の先に、細い金属の螺旋がついたおなじみの道具である。もちろん先端は針になっている。
そもそも金属製のスプーンを入れるのでも十分危険なのだが、コルク抜きをおしりの穴に突っ込むのは常識で考えて無謀と言えた。
「でも上手く行ったら一回で出せるかもよ? そしたら次から、これで引き抜くだけでいい。試してみない? 大丈夫、気をつけて入れてあげるから」
「……んん。じゃあ、お願い……」
一気にうんちを出せる。
その誘惑に負け、彼女は目を細めながら、小さく返事をしたのだった。
380 :
H:2012/10/14(日) 20:27:28.76 ID:Auiw9eOi
ぐっ…… ぐぐぐぐぐぐ……!
「んんんっ……! く、あ、ああああああ……!!」
全く未知の刺激に、声が漏れるのを我慢できない。
普段の済ました顔とは似ても似つかない、涙と唾液と鼻水に汚れた顔で……エーナは人生初の苦痛と戦っていた。
「ほら、もっと踏ん張って! 我慢して!」
「うっ……うん… いっ! あ、ああぁ……!!」
場所を移して、廊下の奥のバスルームの中。
エーナは中腰でおしりを後ろに突き出し、うめき声を上げていた。
相変わらず下半身丸出し、上着だけ着た格好である。
手は両方とも真正面、バスルームの壁のタオル掛けをしっかりと掴んでいる。
長いブロンドは、お団子のように括ってあった。
体が後ろに動かないよう踏ん張りながら、まるで内臓全部をおしりの穴から引っ張られているような感覚に、彼女は耐える。
肛門にコルク抜きを突き立てられ、それを使って腸内の大便を後ろから引っ張られるという、普通の人間なら一生経験することなど
無いであろう感覚である。
本当に、自分がワインの瓶になってしまったかのようだった。
そしてまだ、その硬い栓は抜けない。
「ああ、もう! あんたのうんこって一体どうなってるの!? これだけやっても出てこないなんて……!」
かたく握った右手は、コルク抜きの取っ手に。
そして左手は、エーナのやわらかなおしりに突っ張って。
渾身の力でそれを引っ張るルシュカの顔にも、汗が浮かんできていた。
部屋を汚さないようバスルームに移り、そして腸壁を傷つけないようゆっくり慎重にコルク抜きをぐりぐりと回し入れると、
ルシュカは改めて力を入れ、その肛門の中身を引き出そうとした。
だが手応えはあるものの、中々それは動いてくれない。
硬さはやはりさっきと変わらず、懸念していた、コルク抜きの周りだけが分離して飛び出すということはなかったが……。
381 :
H:2012/10/14(日) 20:29:27.25 ID:Auiw9eOi
「ふん! ふんっ! このっ!!」
「あっ…あ、く… あぁっ……!」
ふんばるエーナの両脚、そしてぴんと張った背筋が、あまりの苦悶にがくがくと震え出していた。
力任せに取っ手を引くと、彼女の身体まで後ろに動く。
ルシュカはしゃがんで片手をエーナのおしりに付いて、まるでアーチェリーの弦を引き絞るような格好で頑張っているのだが、
これだけやってもまだ5センチほどしか便は外に出てこない。
引っ張られ、めりめりと押しひらかれた肛門から顔だけを出して、便はそこから動こうとしない。
まるで、排泄物としてエーナの体から産まれるのを拒否しているかのような……。
言い方を変えれば、さっきせっかく出てきたのを無理やり押し返されて、子供みたいにすねてしまったようにも思えた。
「ええい、もう……隣のカーシャとリヴラも呼んで、手伝ってもらおうか? 絵本みたいに」
「そんなの嫌っ! それだけはイヤぁ……」
「分かってるよ、冗談だよ冗談。 私以外にこんなの見せたらどうなるか……でも、ホントにイヤだったらもっと、ほら。もっとおしりの穴広げて!
力入れて! 腰ふんばって! ほらっ!」
ルシュカがエーナに、そして彼女の肛門に向かって檄を飛ばす。
冗談と言ったが、実際借りられるものなら誰かの手を借りたかった。
もし本当にそうなったら、それは童話「大きなかぶ」の絵本を思い起こさせるうような光景になっただろう。
狭いバスルームの中はさながら、臨時の分娩室の様相を呈してきていた。
「いいよ、その調子…… はい、吸って、吐いて……吸って、吐いて……」
「んっ…んうぅ……! ふううっ!」
ず… ずっ…! ぐむりゅっ……!
呼吸と力を入れるタイミングを指示し、そしてようやく、大便の塊が動く気配を見せる。
台所でしりもちを突く前の、肛門の最大直径まで、これでようやくたどり着いた。
再び彼女の肛門が、その凄まじいまでの太さに合わせて伸びていく。
「そう、いい子だ。そのまま、そのまま……」
介護士から炭鉱夫、そして今度は助産師にでもなったような気分だった。
ゆっくりと、折れないよう気をつけながら、砲弾のような重厚な大便がルシュカの手によって引きずり出されていく。
その腕に感じる重みからして、直腸だけでなく大腸の奥までずっとこのうんこは繋がって動いているらしい。
となればここは勝負を掛けるべきだ。
いい加減、ルシュカの腕もかなり疲れていた。
「ん、全部動いた……よし! じゃあもう短期決戦、一気に行くよ。いいね!? おなか力入れて! うんこ全部押し出すの! 合わせて!!」
「うっ…うん! い…あ、出る……でる、出るよ! うんち… あぁ、あ…あああああああっ……!!!」
382 :
H:2012/10/14(日) 20:30:13.64 ID:Auiw9eOi
ぐ、ぐぐぐぐ…… むぼっ! ぼぼぼっ!! ずぼぶりゅっ!! ぼじゅっ!!!
ある点を境に、急に糸が切れたように抵抗が減った。
ずぼずぼと不気味な音を立てて便塊が動き出したその瞬間、エーナは内臓まで掻き回される強烈な刺激に、電流が走ったかのように背筋をのけぞらせる。
ルシュカもそのタイミングを見逃さない。
残りの体力を使い果たす覚悟で両腕にありったけの力を込め、遂にそれを引っ張り出すことに成功した。
……そして、目を丸くした。
奥の方からねっとりした腸液を噴き出しつつ、エーナの肛門からうねうねと産まれたそれは……長さ優に90センチを超え、
同じく凄まじい太さを維持したまま、コルク抜きの針にさきっちょが引っかかっていた。
太い針を飲み込み、一本釣りされたアマゾンの巨大怪魚のようである。
「おっと…っと……! なにこれ……凄い……」
当然ルシュカの片腕ではその大重量を支えられない。
ごとっ! と大便らしからぬ重い音を立てて、それはバスルームの白い床に転がった。
(こっ……こんなのがエーナの中に!? おしりの穴もあんなになって……これが本当の、彼女のうんち……?)
あまりに巨大でグロテスクな姿を見せた大便に、ルシュカは半ば放心してそれを見つめる。
と同時に、自分で説明できない奇妙な興奮で、彼女の心は揺れていた。
スプーンでほじくり出した、ぶつ切りになったものではない、エーナの本当の大便。
生まれたばかりで湯気が全体から立ち上り、その表面はでこぼこの、一面ビターチョコレートのようなこげ茶色……写真に撮って見せたら、
これが人間のうんこだと判断できる者はいないのではないだろうか?
色形もそうだが、大きさが異常すぎる。
以前に国立博物館で見たことのある、恐竜の糞の巨大な化石を思い起こすルシュカであった。
「かっ… は、あ…あああぁ…………」
そしてそれを産んだ本人はと言うと、両手でタオル掛けの棒を掴んだまま床にへたり込み、茫然自失で失禁していた。
たった今大きな仕事をやり遂げた、ふにゃふにゃになった肛門の下から、濃い黄色のしぶきを上げて完全に放心している。
彼女にとっても、ここまでの大物は初めてであった。
腸の奥の奥まで、一気に搾り出したことも。
きばり始めてからここまで約一時間、ほとんど出産と変わらないレベルの苦闘であった。
いや、苦痛だけではない。
産みの凄まじい苦しみと、直後に空高く放り上げられたような開放感と……地獄から天国へ、両方を一気に味わったのだ。
便秘の苦痛がそのまま反転した、言葉では表現できない快感である。
失禁した尿道だけでなく、膣口からも白濁した粘液が溢れ、同じく腸液を垂れ流す肛門も一緒になって、その悦びを彼女の脳に伝える。
腸で圧縮された岩のような便秘便と、絡みつくねっとり溢れた腸液と白濁液、そして漏らした大量の小便と……
それらが三位一体となった凄まじい匂いが、狭いバスルームの中で彼女と、同じく放心するルシュカとを包んでいた。
383 :
H:2012/10/14(日) 20:31:02.92 ID:Auiw9eOi
「……やっぱりエーナの料理はいいね。私がやったのと全然違う」
「ありがと。でもルシュカのも、私は好きだよ」
ようやく夕食の準備が整い、仲良く食卓で向かい合って、二人は話をする。
今日のメニューはキャベツのシチューに手作りのペリメニ、小さめのキシュカ(ソーセージ)、そして定番のスライスした黒パンである。
肉体労働の後でおなかも空いて、食が進む。
あんな汚れ仕事の後であるが……二人とももう、慣れた物である。
エーナが正気を取り戻し、バスルームの後片付けを済ませるのには、あのあと四十分ほどかかった。
ちなみに、あの巨大な大便インゴットをどう処理したかと言うと、角型スコップで細かく裁断してからバケツで便所に流したのだった。
「日本に行っても……元気でやりなよ。まだ先の話だけど」
「うん。頑張るよ」
「寂しくなったら、電話するんだよ? 電話代はあんた持ちで」
「……じゃあ寂しくならない」
「強がりを言っちゃって。またうんち出なくなって、泣きながら電話してくるのに50ルーブル。きっとモスクワから日本まで
呼び出されるんだ、私。あ〜、かわいそう。こんな汚れた身体にされちゃって世界中引っ張りまわされてさ……」
「ふふっ、だからゴメンってば。大丈夫だよ。それに一年たったら、また戻ってくるんだから。それから……一緒に卒業したら、
二人で南の方に行こう。きっと楽しいよ。保証する」
「まぁ、考えておくよ。考える時間はたっぷりあるみたいだし」
「うん。それから……明日も私が料理当番でいいかな。……いいよね?」
「……丸一年会えなくなるんだよ? 甘えて、そのうち自力で出来なくなっても、私は知らないからね」
横から見ると、どこかちぐはぐな、二人の会話。
だが全てを目で承知して、彼女たちは静かにグラスを傾けあうのだった。
384 :
H:2012/10/14(日) 20:35:38.06 ID:Auiw9eOi
以上。
お互い、異常な性愛に陥る寸前の危ういカップルの話でした。
このあとエーナちゃんの料理当番の回数が、なぜか段々と増えていきます。
一年留学して帰ってきて一緒に卒業ってのは、最終卒業年次の設定次第で、ロシアの複雑な教育制度だと可能っぽいです。
今回調べてみて初めて知ったんですけど、「大きなかぶ」ってロシア民話だったんですね。
最初は、類友の法則で彼女も日本で薫の友達になって、三人であれこれできたらなーと思ってました。
けど園芸店の方もあるし、こればかりに時間かけられないので断念。
>>360 自分が考えてたのはそこまで神経戦するようなのじゃなんですけどね。
またそのうちどこかで書けたらと思ってます。
これで中国アラブロシア……あとやってないのは米英物量コンビか。
こっちもいつかできるかなぁ。
また書いてきました。「めぐみ」と新キャラ?もう一人の二つ
とりあえずUPしたやつ
Sc_385731.zip
P:unko
「スー、スー、・・・Zzz」
暗い部屋の中、『めぐみ』は静かな寝息を立てつつ眠っていた。
1週間ぶりの帰省。数時間前に父親へ食事の準備をして、少し前に眠りについたばかりだ。
「ん、ん〜・・・」
まだ浅い眠りの中、寝返りを一つ打ち、微かに声を漏らした彼女は夢を見ていた。
昔の夢。懐かしいような苦しいような。そんな夢。
彼女の見ていた夢は、学生時代の頃の夢。といっても、夢の中の出来事、時系列に沿って登場人物も当時のまま
というわけではなかった。夢特有の、記憶の中の場所と人が入り乱れ、ソレがとりとめもなく繋がる
誰もが見る、そんな夢・・・。
・・
・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『もー、早く交換しちゃいなー』
「すぐ終わるからまっててー」
夢の始まりはどうだったかわからない。最初の場所は高校の教室、昼ごはんの時間らしかった。
会話の相手は『由恵』。食事前におむつを交換するよう促されている、そんな場面。
『交換できまちたかー?』『かわいい』『はやく食べよー』
交換のためトイレに向かったはずだったが、次の瞬間には当時の友達たちと食事していた。
何か会話をしていた。でもその内容ははっきりしない。今は連絡もなくなった、かつての友達。
その顔は霞掛かったようにはっきりせず、その声も虚ろに聞こえ、はっきりと誰とはわからない。
(あ、スカート、どうしたっけ?漏れてる)
食事をしつつ、夢の中のめぐみはスカートを履いていなかった。そして漏れているのを感じる。
『臭い』『汚い、寄るな』『めぐみ菌』『オムツ取れないなら特殊学級いけばいいのに』
自らのオムツ姿に気づいたとき、今度はその友人たちのような影の心の声が聞こえた。
いつの間にか、高校の教室で友人達と食事をしていたはずが、小学校の教室に変わっていた。
そして口々に罵倒されていた。めぐみの姿は現在の姿。相手は小学校のクラスメイト。
「うるさい!」
夢の中で叫び、走って逃げ出す。教室を出た先は街の中。しかしスローモーションのようにしか動けない。
モソモソと走っていると、高校の教室に出た。そこには由恵がいて安心した。
『ほら、なにやってんの、行くよん』
そう言い手を取って由恵は歩き出す。何かを会話しつつ歩いていると、由恵は中学校の制服姿となっていた。
そして、唐突に父親が現れた。めぐみはその姿に激しい怒りを覚え、父親を罵倒し始めた。
『すまない・・・』
消えてしまいそうな声で一言だけ父親は発した。それを聞き、めぐみは心底後悔する。
そして気づくと、由恵と共に中学校の教室で机に向かっている。
『少しの間だけですが、教
当時の担任がそう言い始めたとき、唐突に目が覚めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あ、そうだったのか。」
ふと呟く。そして次の瞬間には、嫌な気分が心の中に湧き出る。
「はぁ…夢でも見たくないな。あの頃のことと、父さんのこと」
あの頃のこととは小学校の頃。オムツから一時離れていた時期、何度もしたお漏らし。
小学生にとっては格好の攻撃の的となった。イジメ、である。
彼女が触れた物は『めぐみ菌』が付いたと騒がれる。近くを通れば『臭い』『汚い』と言われる。
毎日が地獄だった。担任は口で注意する程度、事なかれ主義の学校は何もしてくれなかった。
それでも小学校時代は必死に耐えた。中学校へ行けば変わるかもしれない。そう思ったから。
中学時代はあまり記憶に残っていない。オムツ着用していることへの陰口程度はあった。
小学校のときのようなイジメこそなかったものの、替りに『哀れみ』を感じた。
イジメも哀れみも、同じように彼女の心を痛めつけた。中学校時代はとにかく目立たぬよう過ごした。
しかしある日、何か陰口を言われているのを聞いてしまった。内容は覚えていないが、
彼女の鬱積した感情が爆発した。そしてその怒りはソレを言っていた人間ではなく、
父親へ向けてしまった。
「なんでこんな体に生んだ!」
「一生こんな体なんて耐えられない!」
「産んでおいて勝手に死んだ母さんと、治してくれなかった父さんなんて死んじゃえ!!」
感情のまま罵声を浴びせられた父親は、そのことを怒ることもなく、一言だけ
『すまない・・・』
そう言った。
初めて見る、消え去りそうな、本当に死んでしまいそうな、父の声と、表情。
自分のことを何より考えてくれている、そう知っていた彼女にとって、
それは未だに消えない後悔の傷。
いつか謝ろう。そう思いつつ、きっかけを失ったまま、未だに謝罪できないでいる。
罵声を浴びせてしまったものの、それ以降は静かな中学時代をひっそりと過ごし、
高校へと入学した。
高校時代は、最初は楽しかった。友達も出来た。オムツを『かわいい』そう言ってくれた。
仲良しグループ、だったと思う。卒業まで、その態度は変わらなかった。
しかし高校生活半ば、ふと気づいた。特別扱いの裏側。『かわいい』に込められた内心。
友達たちの、他の友人同士の接し方と自分への接し方。同じように接している。
でも、差とも言えない、微細なズレ。誰も気づかないそれらの積み重ねから、
裏側は容易に感じられた。
実際、由恵ともう一人以外はみんな離れていった。それが全てを物語っていた。
「はぁ…もっかい寝よ。」
そう呟き、彼女は布団に潜り直した。
「ん〜、ねむ。」
伸びを一つして彼女は起き上がる。モソモソと起き出し、布団をたたみ部屋をでる。
『お、起きてきたのか。朝ごはんできてるぞ。食ってくだろ?』
「うん、食べてく」
先に起きていた父親が朝食を作ってくれていた。昨夜の残りと卵焼きにご飯、味噌汁。
『大したものなかったからこれだけだ。来週には何か買っとくから』
「朝からそんなガッツリ食えないからねw」
他愛のない話をしながら食べる。おふくろの味ならぬおやじの味。懐かしい味がした。
「お風呂入ってきちゃうね。」
台所の父親に声をかけ、風呂へと向かう。
−シャァァァァ、ゴソゴソ
シャワーを浴び、オムツも取り替える。
「起きてるかな?」
部屋へ戻り、由恵へとメールを送信してから髪を乾かし出す。
−ざーんーこーくーな、てんしのてーぜー♪
メールを送信してすぐ、髪を乾かしていると携帯が某アニメのテーマソングを奏で着信を知らせる。
「はーい、もしもーし」
『おはよー、今起きたー』
由恵はメールの着信で起きたらしく、寝ぼけた声だった。
「おはようw こっちはいつでも大丈夫だよ」
『んー、じゃ、1時間か2時間か3時間後くらいにマックあたりでいい?』
「家でるときに携帯かけるよ。二度寝しないでねw」
『おk。多分』
アバウトな待ち時間を言われ、とりあえず2時間後くらいかな、と予想する。
「ゆっくり準備すればいいか」
独り言を言いつつ、髪の乾燥を再開する。髪を乾かし整え、化粧をして着替える。
ゆっくり1時間少々をかけ、いつもより少し気合を入れためぐみが完成した。
普段はしない付け睫毛のパッチリメイクに、膝丈スカートのゆるふわ系コーディネイト。
可愛い女の子。しかし、化粧の途中で漏れていたのでオムツはすでに湿っている、
そこだけが異質な女の子。
「もうちょっとしたら出かけようかな。」
立ち上がり、オムツの確認をするように無意識にヒップを触りながら荷物を片付けリビングへ行く。
『ずいぶん気合いれてるなぁ』
「えへへ、久しぶりに由恵と合うしね」
リビングでTVを見ていた父親にそう言われ、ちょっと嬉しくなった。
『もう行くのか?あんまり遅くまで遊んでちゃダメだぞ』
「あと30分くらいしたら行くね。夕方には帰る予定だから平気」
(来週は家にいてあげよう)
ふとそう思いつつ父親の隣に座り、TVを見始める。
−ショワッ
座ろうとしたとき、尿が漏れた。
「じゃ、そろそろ行くね。来週も予定なければ帰ってくるから」
『そうか、気をつけてな。』
父親にそう告げ、家を出て歩き出す。バスに乗るため10分ほどの距離のバス停に向けて。
キター!
地球と同程度の質量を3cm四方まで圧縮すると自己の引力で周囲を巻き込み際限なく崩壊を続ける
所謂ブラックホールができるらしいですよ
そこまでいかなくても、肛門の直径がヒップサイズより大きくなるヴァニラアイス現象は近い将来実現しそうな
歩きながら由恵に電話をかける。
−プルルルル、プルルル
『はいはーい』
寝起きの時とは違った、明るい声。
「今、家でた。準備できたー?」
−しょわわ
(あ、出た。)
話し始めたとたん、尿が少し漏れた。
『服着たら準備かんりょー。もうちょっとで行けるよー。』
「じゃ、ちょうどいいかな。先付いたら待ってて」
(バス降りたら交換しておこうっと。)
会話しつつそう考えた。シャワーを浴びオムツを交換したあと、
化粧中、父親の横で、バス停に向かいながら、3回ほど漏れていたため
若干重量を増していた。
「じゃ、これからバス乗るから、30分くらいだと思う。」
そう伝え電話をきる。そして話をしているうちに到着したバス停で、バスを待つ。
待ちながらふと思う
(由恵は大学行ってるけど、私も大学に行ってたら、何か違ってたのかな)
(もっとしっかり治して、オムツ生活なんてしてなかったかもしれない)
(でも・・・)
オムツのない生活を想像してみたが、何かが物足りない。そう思った。
「あ、来た」
そんなことを考えているとバスがやってくるのが見え、乗るために立ち上がる。
−しょわぁ
(やっぱり、体治ってオムツなくなるのは、やだな)
股間に広がる暖かさを感じ、そう思いながらバスに乗り込んだ。
バスの中には数名の先客がいた。若いカップル、赤ん坊連れの母親、若い女性、若い男性。
バス中程の空いている席に座る。目的地までは20分ほどだろうか。
(ここにいる人でオムツつかってるのなんて、私とあの赤ちゃんくらいかな)
(ほかの人たちは、幼稚園くらいでオムツ使わなくなって)
(それに、あの赤ちゃんだって、あと何年かしたらオムツ卒業するんだろうし)
(でも、わたしは今でも、これからも、オムツ)
(普通は使わなくなるオムツ、そして忘れちゃう、オムツの気持ちよさ)
(この気持ちよさを知ってる私って、ほかの人より人生お得なのかな?)
座ってるだけの車内でこんなことを思っていた。劣等感の裏返し、歪んだ優越感。
『次はXXX。お降りの方は・・・』
−しょわっ
そうこうしているうち、バスは目的地に着き、バスを降りようと立ち上がった時、
また漏れたのを感じる。
(ほら、やっぱり気持ちいい)
思わずそう思い、なんだか嬉しくなった。
「さて、マック行く前に替えましょうかね」
バスを降り、歩き出しながら呟く。そして、待ち合わせ場所のマックの手前にある
大手ショッピングモールに入る。
(空いてるかな?)
そう思いつつトイレへ向かい、一般トイレではなく多目的トイレへ入る。
人のいないトイレだったら一般トイレで替えることも多いが、オムツ交換は意外と音が出る。
汚したオムツのウエスト部分を破る音、それをビニール袋に入れる音、新しいおむつを出し履く音。
気にしなければ、知らなければなんていうことのない音。
しかし、気づいたら、赤ん坊や介護などでオムツ交換の経験があれば、判ってしまう音。
それに、普通の汚物入れだと使用済のたっぷり吸収したオムツは入らないことが多い。
そう思っていたので、人の多い場所で、多目的トイレがあれば、そちらを利用していた。
−カタン、ゴソゴソ。ビッ、ビッ。ゴソゴソ。
トイレに入り、据付の荷物棚にバッグを置く。スカートをたくし上げ、
汚したおむつを脱ぎ、新しいおむつを出す。
(一応、しておこうかな。)
−しょわ・・・しょー・・、プッ、ミチミチ・・・
「ふぅ、あんまり出ないな」
便座に座り、残りの尿とついでに大便も出してしまう。尿はあまり出ず、大便も少々。
ウォシュレットで清め、水滴を拭き、新しいオムツを履く。
−カサカサ
「軽くなったし、きもちいい」
そう呟き、身支度を整え、トイレを出る。
「もう来てるかな?」
ショッピングモールを出てマックへ向かう。そしてすぐに着いた。
「まだ居ないか・・・な? 電話してみるか」
店内に由恵の姿は見えない。店外に一度出て、携帯を取り出す。
『おまたせー。』
かけようとした時、背後から声をかけられる。振り向くと由恵がいた。
「今ついたとこだよん」
『今日も相変わらずかわいいねぇ。』
「当然でしょ。私だもんw」
口には出さなかったが、そう言ってきた由恵も十分かわいい、そう思った。
高めの身長に引き締まった体、ホットパンツから伸びる細く長い脚に、小ぶりながら形の良いバスト。
かわいい、というよりモデル体型の美人、であった。
『ちゃんと付けてる〜?・・・付けてるね、よしよし』
そう言いながらヒップを触る。オムツの手触りを確認し頭を撫でられた。
「もー、やめてよぉ」
そう言いつつ、悪い気はしない。どういう訳か、由恵は会うとかならず挨拶がわりに
オムツの確認をした。
会った最初のみならず、一緒にいるとしょっちゅうヒップを触りオムツの確認をする。
ほかの人間だったら心底嫌なことであるはずのその行動は、由恵に限り許せた。
それどころか、確認され頭を撫でられるのが好きだった。
「もう、中入るよ」
『はいはいw』
じゃれあった後、並んで店内に入りカウンターへ並ぶ。
『それでさー、サークルの・・・』
『授業中眠くて眠くて・・・』
『バイト先の・・・』
テーブル席に座ると、由恵は一気に話し始める。大学のこと、授業にサークルのこと、
バイトのこと
最近の出来事を色々と教えてくれる。大学に進学しなかっためぐみには新鮮な話も多く楽しい。
そして話しながら、たくさん食べる。由恵は昔から大食らいだった。その割に細い。
「しっかし、よく食べるねー。」
『ん〜、普通ー。ほかの人が食べなさすぎんのよ』
「それは、ない。大食らいめw なのに太らないんだもんなぁ。特に胸とか」
『うっさい。大きさより形!』
くだらない会話が弾む。
そしてそのくだらない流れがひと段落したとき、周りを確認し小声で聞いてきた。
『ところで、ソッチはどうなの?』
「え?なにが?w」
とぼけて聞き直したものの、何を質問されたかはわかっていた。
『お・む・つ』
さらに声を潜めそう聞かれ、ドキっとする。
由恵にだけは、オムツに関する何を聞かれても嫌ではなかった。
むしろ由恵からだけはオムツの事を言われるのは好きだった。
驚きでも焦燥でもない、胸の高鳴りからドキっとした。
「んー、一緒だよ。かわんない」
胸のたかなりを誤魔化すように、素っ気なく答える。
『そっか。治っちゃいそうだったらどうしようかと思ってw』
「えーw ひどくね?ww」
『でもさ、んー、治っちゃったら寂しくない?いや、治ったほうがいいんだろうけど』
「治ったら・・・どうなんだろ?良いような寂しいような。わかんないやw」
『まぁ、どっちでもいいか。めぐはめぐなんだし。』
そんなことを言われ、嬉しくなって口元がニヤけてしまう。
(でも、私本当は、オムツ離れられないんだ。気に入っちゃってるんだごめんね)
その反面、後ろめたい気持ちにも襲われ、少し悲しくなる。
『・・・』
「・・・」
なんとなく無言の空気が流れる。
『そろそろ行こうかw』
「うん」
ーしょわっ
(あ、出た)
『ん?・・・でちゃった?w』
立ち上がった時、漏れ出してしまい、一瞬固まったのを由恵は見逃さず小声で言った。
「もぅっ、大丈夫!」
少し顔が赤くなったような気がしたが、先に立って店を出て行く。
『さーて、どこ行く?』
「んー、久しぶりに服でも見に行こうかな・・・ってコラ!」
話をしつつ、由恵にヒップを触られる。
『ん、まだ大丈夫ねw』
「もー」
(いつも触ってくるけど、由恵もオムツ着けたいのかな?・・・って、そんな訳ないかw)
しょっちゅうオムツを触ってくる由恵、たまにめぐみそうは思う。
マックを出てから二人はショッピングモールへと向かった。
テナントとして複数のショップが入っており、そこで服を選ぶつもりだった。
「これ似合うかな?」
『もうちょっと明るい色の方がいいって』
「これいいけど値段がなぁ」
『たっか、あっちに似たようなので安いのなかったっけ?』
「あれは・・・」
『これは・・・』
女同士の買い物、特に欲しいモノがあるわけでもなく、あちこちの店で服を見まくる。
あっちの店へ行き、こっちの店へ。かと思えば最初の店に戻り・・・
男であれば耐えられない、しかし女同士なら楽しくて仕方ない、そんな時間が過ぎていく。
ゆうに3時間は過ぎた頃、さすがに疲れたのかフードコートで休憩を取ることにした。
「服買いたいんだけど、なかなか決まらんw」
『めぐ、いつもそうじゃない。せっかく選んであげてんのにさ』
「だって、由恵の選ぶの派手なんだもんw」
コーヒーを飲みつつそんな会話を繰り広げる。
『結局どーすんの?買わないの?』
「最初のお店の買おうかなぁ」
『じゃ、行こうか』
一息ついたところで、いよいよ購入するため最初の店へと向かう。
『そういえば、平気?』
「あ、うん、平気、かな」
歩きながら小声で言われる。この聞き方は、オムツの事とすぐ分かりそう答える。
『どれ、ん〜?』
「あ、コラ」
やっぱり、と思った。お尻を触られ、揉まれる。
『結構出てるじゃない、替えあるんでしょ?』
「うん」
『じゃー、替えてきなさい。それとも、替えてあげようか?w』
「大丈夫ですwww」
一度は平気と答えたものの、実のところは結構漏れていた。
触られ揉まれたとき、由恵の手にはグニュグニュとした感触が伝わったに違いない。
そのくらいは漏れてしまっていた。
「じゃ、ちょっと待ってて」
そう言ってトイレへ向かう。そして多目的トイレに入り交換をする。
−カタン、ゴソゴソ。ビッ、ビッ。ゴソゴソ。
(買い物に夢中で替えるって言い出せなかったな。気を使わせちゃったか。)
(夢中…になってたのも本当だけど…半分かな…)
汚し重くなったオムツを外し、ビニール袋に入れながらそう思う。
(残り半分は、やっぱり、触ってもらいたいんだよね。多分)
(由恵、いつも触って揉んでくれるから。気持ちいいんだよね。触ってもらうの)
(でもなぁ、そんなこと気づかれたら、嫌われちゃうよね。やっぱ)
(いっそ、カミングアウト、したらどうなるかな?)
歪んだ愛情、歪んだ友情。めぐみは由恵に、重くなったオムツを揉まれるのが好きだった。
性的快感は少ない、しかしその秘所は、自分でする時よりはるかに潤み、
オムツに糸を引くほどだった。
「よしっと。行こう。」
そのことに敢えて気づかないふりをしたまま、新しいオムツを履き呟く
「おまたせー」
『どれどれ、よしw』
新しいオムツを触られ、またニヤけてしまう。
「もうっ、行くよ」
誤魔化すように呟き、服を買うため最初の店へ戻る。
「とりあえず、コレとコレとっと」
「どーだろ、この組み合わせ。似合う?」
上着とスカート、二つを見せて意見を聞く。
『んー、色の組み合わせはいいんじゃない?』
『でも、実際着てもらわないとわかんないなぁ…試着室いこうか。』
『オムツもまだ平気でしょ』
最後の一言は小声で言われ、試着室へと向かう。広めの、二人でも入れる試着室。
しかし一人で入り着替える。流石に直接オムツ姿を見られるのは恥ずかしかった。
「どうだろ?」
『かわいいかわいい。よく似合ってるよ。』
『でも、ちょっと待ってて』
着替えた姿を褒めたあと、由恵は一度立ち去りすぐに戻ってきた。違う服を手に持って。
『その上着ならこっちのスカートも似合うと思う。ちょっと履いてみて』
「んー」
由恵が持ってきたのはスカート。最初に履いたものより短く、ややタイト。
「これはダメだわw」
一応履いてみたものの、めぐみはカーテン越しに由恵にそう伝える。
『えー、見せてみー』
「カーテン開けられないww」
『じゃ、入るw』
返答を聞かず滑り込むように中に入る由恵。
「あ、コラw」
『似合うじゃない』
「でも…少しかがんだら見えちゃうし、ラインだって…」
そのスカートは太もも半ばまで露になる丈で、少し屈めばオムツが見えてしまう長さだった。
さらにタイトなため、ヒップラインはオムツによってボコボコしたものとなってしまう。
『かわいいから平気よ。似合ってるって。脚綺麗なんだから隠すのもったいないよ』
「いやいやいや、そんな綺麗じゃないしw」
「綺麗な脚ってのは、由恵みたいにホットパンツの似合う脚のことですw」
『ホットパンツ…か。ちょっと待っててね?』
何かを企んだ由恵は更衣室を出ていき、すぐに戻ってきた。
『今度コレ履いて』
またもや持ってきた服を差し入れ、着替えを促す。それはホットパンツだった。
「ちょwwwこれはナイでしょww」
『いいからいいからw』
仕方なく、いや内心は喜んで、それを試着する。本来のサイズより一回り大きいそれは
オムツを着けたままでも履くことが出来た。
『どれどれ・・・あらやだ似合う』
「また入ってきてーw」
着替えが終わったとき、また由恵が入ってきた。
「さっきのスカート以上にこれはナイわぁ」
『そんなことないって。似合ってるよ』
「だって、オムツのヒラヒラ出ちゃってるし、お尻だけおっきくなってるし」
ぱっと見はただのホットパンツであったが、ウエストから足回りからオムツのギャザーが
出てしまっている。
さらに、スカートなら隠せる、オムツで一回り大きくなったヒップも露になり、
バランスの悪い腰周りとなってしまっていた。
「こんなの、おむつ見せびらかしてるようなもんじゃないw」
『いいじゃない、見せびらかせば。かわいいもん』
「もー、じゃぁ、由恵がオムツにホットパンツ履けばいいでしょ」
『あはは』
『とりあえず、最初のやつかっちゃえば?』
「そうするw」
そう言って、誤魔化すように笑いながら由恵は試着室を出た。
服を買い、ショッピングモールを出ると夕方になっていた。
「もうこんな時間だねー」
『早いねぇ』
そろそろ帰宅しようか、そう思っていたとき
『そうだ、ちょっと待ってて。買い忘れ。』
「一緒に行くよ」
『いいから、すぐ戻るからそこで待ってて』
そう言い残し由恵はショッピングモールへ戻っていった。
ベンチに腰掛け待っているとすぐに戻ってきた。
『おまたせ、さっきのお店でやっぱり欲しいのあって買ってきたw』
『ちょっとあっち行くよん』
由恵はめぐみの手を引き、歩き始める。連れて行かれた場所はショッピングモールの外れ、
ちょっとした公園のようになっている、そんな広場。