1 :
名無しさん@ピンキー:
下村家それぞれの恋愛模様もあることですし、いかがでしょう?
松岡×梅子お願い
松岡敏夫が明日からは一人で書いてくださいと言いだしたのは、論文作成が終盤に差し掛かった時だった。
「ええ?困ります」
下村梅子は論文を書く手を止めた。
梅子に論文指南をしてくれている松岡は急に妙な事を言いだすことがあった。
それは松岡自身の中ではきちんと成立している理論なのだろうけれど、他人には理解できない事が多い。
「困りますと言われてももう決めましたので」
「決めたって言われても困ります」
梅子は食い下がる。正直言ってここまでの松岡の協力は大きいものだったし、一人で論文を完成させられるとは思えない。
「我儘な人だなあ」
「どっちが我儘ですか!論文終わるまで見てくださる約束でしょう?」
解せないという顔をする松岡に、梅子は唇を尖らせた。
「もう終わりでしょう?あとは今までの序論各論を踏まえて総論を書くだけじゃないですか。簡単です」
「松岡さんには簡単でも私にはそうじゃないんです。せめて、どうして明日からは駄目なのか教えてくれませんか」
「それは、先ほど僕が梅子さんに接吻したいと思ってしまったからです」
松岡の言葉の意味が一瞬頭に入らず、梅子は首をかしげた。少し考えて、やがて目を見張る。
「えぇぇ?」
「分からないでしょう?僕も何故そんなことが頭を過ぎったのかよく分からないんです」
松岡は気真面目に頭を傾げた。実験の結果が思わしくなかったかのような顔をして眉根を寄せる。
「接吻は恋愛関係にある交際中の男女がするものでしょう?僕と梅子さんは違います。だから僕の頭にそんなことが浮かぶ方がおかしい。
おかしいから先ほどから理由を考えているのですがどうにも結論が出ません。理由が分からない以上、明日からは会わない方がいいのではと」
「で、でも……」
なぜ松岡の脳内にそんな驚くべき事が浮かんだのか。松岡の頭の中は梅子には不明である。
不明ではあるが、そんなよく分からない事で論文指導を投げ出されてしまう方が梅子には問題だった。
「でも、今は思っていないんでしょう?」
何とか松岡を翻意させるべく梅子は食い下がる。松岡は暫し天井を睨み、そうですと答えた。
「なら、過ぎてしまった事は良いじゃないですか」
「よくありません。僕の疑問が全く解消されていない」
「私の論文だって全く終わっていません」
「分からない人だなあ。先ほどの理由が解明しないまま指導を続けて、また僕が接吻したくなってしまったらどうするんですか。
梅子さんは僕に接吻されても良いのですか」
「だ―――駄目ですッ」
「でしょう?」
(しまった……)
梅子は頭を抱えたくなった。松岡はだから言ったでしょうという顔をしている。このままでは一人で投げだされてしまうのは確実だ。
必死に考えを巡らせて、やがて梅子はあることを思いついた。
「きっと人間って時々よく分からない事を考えるんだ思います。私だって先生のお髭を引っ張ってみたいと思った事はあります。
けど、やってみた事は有りません。思う事と実際にやる事は別ですから。きっと松岡さんも同じですよ」
「……髭を引っ張るのと接吻するのは同じ扱いでいいのでしょうか」
必死の梅子に松岡は首を傾げる。
もうひと押しだ。理論で納得してくれれば松岡は容易に自分の考えを変えてくれる。
「同じです。それとも松岡さんは接吻したいと思ったら誰にでもしているんですか?」
「失敬な!僕が接吻したいと思ったのは梅子さんだけですし、実行だってしていません」
「ほら、同じじゃないですか」
「―――確かに」
松岡は虚を突かれたという顔をした。天井を睨み、考えを纏めているようだ。
「なるほど、梅子さんの言う事も一理ある」
「でしょう?」
「しかし、他に新たな疑問も生じました。何故梅子さんは僕に指導を続けさせたいのですか?
総論を纏めるくらいなら僕のような上気道の専門じゃなくても出来ますよ」
松岡の言葉に梅子は目を瞬く。もっともな疑問だ。
「何故って……私は松岡さんに教えてもらいたかったから」
「ですから、それは何故ですか?何か僕でなければいけない理由があるのですか」
そう言われると何故だろう。梅子は自分の心を探る。
どうして他の人を頼る事を思い浮かばず、松岡が居なくなったら困ると思っていたのか。
上気道の専門家だからか。違う要因が有るのか。
何度考えても思いつかず、梅子は煩悶してしまった。
「……まあ、お互い明日にしましょうか」
梅子が頭を抱えて唸っているのを見かねたのか、松岡が優しい声を出した。
「それぞれの疑問を今日は持ち帰って、明日解答を披露すればいい。互いの疑問が解決すれば梅子さんも僕も論文に集中できるでしょう」
「はいッ」
どうやら松岡は明日も来てくれるようだ。この調子だと論文の最後まで見てくれそうである。
嬉しくなってえへへと笑うと、疑問ばかりなのに笑うなんて梅子さんは変な人ですねと松岡も笑った。
結局一晩考えても結論が出なかった二人は翌日山倉と弥生にそれぞれ相談し、それはもうニヤニヤされる羽目になるのだが―――
それは、また別の話である。
≪了≫
スレを立てた身なので一本。
速攻で書きすぎて文章が荒くて申し訳ないです。
あと全くエロが書けずすみませんw
このド天然コンビの会話は書いてて楽しいですが難しいです。
7 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 00:53:33.68 ID:ZG7Khpv3
スレが栄えると良いなあ〜
ageておきます。
>>1スレ立て&初投下乙です!
ラブラブな二人が読めて嬉しい。
スレ盛り上がりますように。
9 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 00:41:35.85 ID:Vdi8nCNS
松岡と梅ちゃんならド天然コンビだし
ノブと梅ちゃんなら姉弟のような微笑ましいお雛様コンビだし
竹男と咲江さんならツンデレ同士のコンビだし
松子と真田さんでダメンズとのドロドロ昼ドラ不倫も可能
よりどりみどりですねw
>>5 松梅読みたかったので嬉しいです〜ありがとう!
「僕の研究に協力しているいただきたいんですが……よろしいですか?」
松岡の真摯な表情にうなずく梅ちゃんでした
**************
「え!? あっ……んん………ん……ん」
「声を出していただかないとどこが気持ちよかったのかわかりませんよ」
「あっソコっあぁ……もっと」
「こうですか?」
「あぁ―――っ」
松岡の手技に翻弄される梅ちゃんでした
こんな感じのやつキボン
スレ立て乙です
>>5 松と梅に萌えました。GJ!
13 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 12:24:49.57 ID:hLWUDbhN
あげ
スレたて乙
まさか梅ちゃんスレがここにあるとは思わなかったけどwww
松梅のピントずれた会話がものすごく好きです、GJ!
>>1おつ!!
忘れられているだろうけど竹兄×あかねさんがもどかしくて大好きだった
16 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 23:49:26.13 ID:KnBh+paw
雪子と弥生の美少女レズで
17 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 00:29:16.04 ID:3I9/1YXd
>>16 板チじゃない?
私には需要あるけどwww
18 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 08:17:41.37 ID:YFxH5LHF
>>16 恋愛経験豊富な雪子がウブな弥生の身体を弄ぶ
今朝のドーナツの穴で妄想したな
20 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 10:37:43.61 ID:sDxlqP31
734 :公共放送名無しさん:2012/06/22(金) 08:08:39.11
ドーナツ=梅子
ちくわ=松岡
ドーナツの穴にちくわを入れるという隠喩
左手キメられたままホールドされる松岡にわろたwww
遠慮がちに背中に手を添えたのは良かったね。
抱擁で始まるお付き合いって、進展はやいんじゃ…
もう辛抱たまらんだろw
まってたよー
幼なじみ枠拡張希望
プチバレ
ノベライズをチラ見したんやが、来週……………
ちょっと喧嘩腰の梅子を、人気のない所へ連れ込んで宥める(?)松岡ってシチュエーションがあるみたい………………
思わずエロい事期待して私は建造パパに叱られてきますww
>>24 一気に2、3年時代が飛ぶらしいけど、
ずっと付き合っていたんなら松岡の成長が期待できるねw
のぶ頑張れー
山倉と弥生も好きなんだよな
ふたりで立ち聞きとか、もーおもいらくっついちゃいなさい
ノブはどうなるんだろ…
どうにかなるんだから視聴してろよ。
とネタバレ知ってる自分が言ってみる。
ノブageはこれからじゃん
工場は大きくしたし、恋人もできるみたいだし
ノブと梅ちゃん推しの人も、松岡と梅ちゃん推しの人も
山倉と弥生さん推しの人も、竹兄とあかねさん推しの人も
皆とりあえず書いてみればいいと思うよw
書いてみようと思ったら忍者帖のレベルが低すぎて無理だったw
ROM専はROM専に徹しようw
……ってもしかして書いたのかな?
勿体ない!w
この板って投下代行スレみたいなの無いのかな。
他のSS系板だと有ったりするんだけど……
自分も大したレベルではないがちょっとくらいなら投下の手助け出来ると思うよ
……参考までに誰の話なのか教えていただけると……
34 :
32:2012/06/26(火) 21:30:21.90 ID:SPY/eZ00
>>33 松岡×梅子 前提の 信郎×梅子 みたいなやつです
代行して頂いてまでして投下するレベルではないです…。とても断片的でしたし。
せっかくの申し出…ありがとうございます。すいません。
また機会があれば投下します〜。
35 :
名無しさん@ピンキー:2012/06/29(金) 08:10:35.78 ID:V9H18Hec
山倉ー弥生はないな
恋愛に奥手臆病な弥生には梅子と美少女レズがお似合い
うぶな身体を梅子のマイペースぶりで診察
まったく開発されてない身体をいじられて弥生悶絶
建造が倒れて精神的にまいっている梅子を
松岡がなぐさめる……みたいなのをどなたか書いてください〜
でも家族全員で病室に押しかけとか、容態はそこまで深刻じゃないんだろうかw
如何せん松岡さんが萌えづらいのだが…
38 :
松岡×梅子:2012/07/01(日) 21:32:19.15 ID:WTfXqflY
空気読まずに投下
ファーストキスで
資料室でいつものように論文を書いていた二人
「そろそろ帰ろうか」
「そうですね」
本を片付けようと立ち上がる梅子
「梅子さん」
続いて松岡も立ち上がり、梅子の二の腕を捕まえた。
「え?」
身を屈めた松岡の唇が梅子の唇に重ねられた
それはすぐに離れたが、突然の出来事に梅子の目が泳ぐ
「嫌…でしたか?」
不安そうな顔をして松岡が聞く
「…嫌じゃ、ないです…」
俯き加減で答えると、梅子はそのまま松岡の温かい胸に頬をうずめた
携帯からだとこれぐらいしか書けん
お粗末さまでした
ありがとう、微笑ましいw
抱きつかれてあんなに固まってしまった松岡さんは
梅ちゃんの隙突いて唇を奪うという高等技術を使えるのかなw
>>39 どうも〜
奥手な松岡ですがスイッチ入ったらポンとやっちゃうかなと思いました。
おおっ♪GJ♪
松梅のほのぼの萌えましたww
GJ!
逆バージョンもあったら楽しい
>>38 待ってましたGJ!
でも資料室はみんなのチェックが入ってるかもしれないのでやばい!w
梅子の反応を確認→少しずつ大胆になる松岡なんかいいかも
38です。
実のところ二人の距離はどれくらいなんでしょ
キスぐらいはしていてほしいという願望です
深夜の資料室で論文を書くのに勤しむ二人であった
だが梅子がふと見た過去の論文に「殿方の自慰」というのがあり思わず見入ってしまう
(ええ?男性って蒟蒻をそういう事に使うの?!)
頬を真っ赤にして梅子は更に見入る
しかもそれを松岡に見られ何を考えていたのかまで知られてしまった
「わ、私は、男性のこういうのは無知ですから…」
「ま、それはそうでしょうね……」
二人は口付までは経験済みだが性器には服の上からも触れた事はなかった
「あ、あのですね、松岡先…生、じゃなく、松岡さん」
「は、何でしょうか、梅子さん!」
「今度、松岡さんのを見せて貰えませんか?」
「はい???」
「だって医師として、坂田先生のところに来る女性からも、私に相談を受ける事があるです」
「そ、それは、知っておかないといけませんね」
いきなりのお願いに松岡の顔はトマトの様に赤くなる
「では、今度のお休みに、私は荻野式だとしない日に当たりますから…」
「わ、わかりました。綺麗な逆さクラゲをさがしておきます」
などと初めての約束をした二人であった
おそまつ
センセー
逆さクラゲがわかりません
>>5 凄く良いです!是非また松梅をお願いしますっ
本編ではもう見れそうにない、幸せな二人が見たいです…
49 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/04(水) 08:25:34.03 ID:8VrbQmnn
「ハァ‥坂田せんせえ」弥生は靴下以外全裸になり、ベッドに横たわった
小振りなおっぱいを右手でもみ、女性生殖器を左手でいじるとクチュクチュ音がする
「濡れてきた‥」恋愛同様に弥生はオナニーの経験も疎い
・松岡と梅ちゃんです。
・書くのに時間がかかって若干本編と内容がずれました。
・松岡が有り得ないくらいの理屈馬鹿になってしまいました。
・エロとか皆無です。
・それでも許せるという方はお付き合いください。
目の前にうず高く積まれた資料に、下村梅子は目を丸くした。
「で、これが糖尿病患者が脳軟化症を起こした場合におけるストレスの影響を考察した論文、と」
最後にやたらと分厚いドイツ語論文を積み重ね、松岡敏夫は満足そうな顔をした。
梅子が資料室に行くなり、待ち構えていたらしい松岡が嬉々として一つずつ積み上げた資料は一尺ほどの高さになっている。
「あのう松岡さん、これは」
「見ての通り、脳軟化症に関する資料を可能な限りかき集めたんだが。……要らなかったかな」
恐る恐る尋ねた梅子に、松岡は不思議そうな顔をする。もっと喜ぶと思ったのだろう。
「ううん、ありがとう。けどお父さんの担当は私じゃないから、私が治療法を勉強しても仕方がないわ」
梅子は病室の父の姿を思った。家族として医者として何か父の役に立ちたい事は確かだが、医師としてまだ未熟な梅子に出来る事は少ない。
もっと経験も知識も豊富な先生に任せた方が、結局は父の為なのだ。
「それは違うな」
俯く梅子に、松岡が鋭い声を出した。
「君が担当医じゃないからと言って何もできないと思うのは間違いじゃないだろうか。患者の回復に家族の支えが必須なのは君だって知っている筈だ」
「そんなの分かっているわ」
梅子は唇を尖らせた。身近な者の愛情が病人にどんな好影響を及ぼすのか。梅子は何回も目の当たりにしたのだ。「家族の支え」はとても大切だ。
けれど、梅子は只の家族ではない。医者なのだ。なのに何もできない自分が、とても歯がゆい。
「分かっていないな。君は医者なのだから単なる家族としてだけではな無く医者としてのアプローチを試みるべきだ。
主治医じゃ無くたって出来る事がある―――それに」
人の感情を全く理解できない割に梅子の心の核心を松岡は突く。松岡は言葉を切って梅子の目を覗き込んだ。
「梅子さんは蒲田で開業したかったんだろう?父親が倒れたから開業自体を止めましたというんじゃ蒲田の人達はどうなる。
そんな程度の甘い気持ちで開業を考えていたのなら蒲田の人達に失礼なのではないだろうか」
松岡の言葉はあくまで論理的で辛辣だ。梅子は痛いところを突かれ言葉が出なかった。
「それに下村先生にも失礼だ。このまま君が開業を諦めたら下村先生は娘の夢を諦めさせるために言葉で話し合うのではなく、
都合よく倒れる事で娘の口を封じたという卑怯者になってしまうだろう」
梅子は下を向き唇を噛んだ。常に正しい松岡の言葉は、とても痛い。そこには理論のみが存在し情の入る余地は無い。
耳に優しい言葉も心に優しい言葉も、松岡の中には存在しない。
「だからこそ、下村先生の回復に君は全力を注ぐべきだ。
僕は論理的ではないと思うけれど、君が父親が回復しなければ開業を考える気にもなれないと言うのならば、
一刻も早く下村先生に回復していただいて、それからじっくりと開業について下村先生と考える事が出来るよう努力しなくては。
それこそが下村先生と蒲田の人達の為に、医者としての君が出来ることだと僕は思う」
松岡は滔々と語る。
何も言えず俯く梅子に、松岡は少しだけ口調を和らげた。
「それに、この資料を君一人で解析しろとは言っていない。僕も協力しよう。僕だって下村先生に早く治って欲しいと思っている」
(―――ああ、そうか)
梅子は急に目の前の堅物を理解した。
多分松岡は、彼なりに梅子を励ましているのだ。そして梅子が夢を叶える事が出来るようにと考えてくれているのだ。
なんて下手な励まし方だろう。
なんて不器用な応援なのだろう。
けれどそれが松岡だ。
周囲がどれだけ浮足立っても、周囲がどれだけ方向を見失っても、松岡はきっと揺るぎなく松岡なのだ。
梅子が妙に安心したその途端に、何故だか目から大粒の涙が落ちた。
「そ―――その涙はつまり、僕の口調が君を責めているように聞こえたということだろうか」
松岡がうろたえた声を出す。そういえば、松岡の前でこうやって涙を流すのは初めてだ。
「ううん、違う……と思います」
「思いますと言われても困るな。はっきりしてくれなければ。不本意ながら君を責めていると思われたのならば、謝らなければいけない。
しかし他の要因ならば僕に謝る必要性は生じないじゃないか」
「だって、理由が分からないから」
多分、色々な要因が関わっているのだ。
父が倒れた心細さと。
なのに医者として何もできない情けなさと。
やっと見えたと思った夢を、けれど諦めると決めてしまった悲しさと。
松岡の相変わらずの変人ぶりが可笑しいのと、揺るがずそこに居てくれることへの安心感と。
全てがごちゃごちゃになり、何故泣いているのか自分にもよく分からない。
「分からないのか……なら仕方がないな……」
松岡は言葉通り受け取ったようだ。居心地が悪そうにする松岡が少し面白かったけれど、それでも涙は止まらない。
そわそわとしながらも何かを考えていた松岡は何かを思いついた顔をし、それからしばし周囲を落ち着かない動きで歩き回った挙句に梅子の眼前に立った。
「松岡さん?どうし……」
梅子の疑問を、珍しく松岡は無視した。梅子の背中に腕を回すと、ぎこちなく胸に抱き寄せる。
びっくりして梅子が身を固くすると、松岡もぎくりと身体を強張らせた。
「い、以前恋愛映画を研究していた時に」
梅子ではなく明後日の方向を見ている松岡の声は、心なしか上ずっている。
「泣いている女を男が抱擁して泣きやませるという事がよく有った。最初は抱擁されたぐらいで泣きやむのは非論理的だと思ったけれど、
よく考えてみれば抱擁により与えられる安心感が泣いている原因だった精神的素因を解消したのかもしれないと思った。
それに、心理学的に見れば包み込まれることにより母体回帰したかのような安定を得られるという事ではないかと―――」
あまり論理的とは言えない事を早口で言う松岡の動揺が手に取るようで、梅子は吹き出した。
「松岡さん、暖かい」
「熱とは筋肉が産生しているのだから、筋肉量が多ければ熱量も増える。梅子さんより僕の方が筋肉量が多いのだから暖かくて当然じゃないかな」
松岡がいつもの気真面目な声を出した。
変わらぬ彼に妙に安心した梅子の緊張が解けたのが伝わったのか、松岡も少し動揺が収まったようだ。
梅子は松岡の胸に耳を付けた。松岡は一瞬びくりとして、それでも梅子のしたいようにさせてくれた。
とくとくと規則正しい音がした。
松岡が命を紡ぐ音だ。
今は分厚く暖かだけれど、ほんの数年前まで松岡のココは結核に冒されていたのだ。
……なんだか、とても泣きたくなった。
「梅子さん」
より一層激しく涙が出てきた梅子に再び動揺したらしい松岡は、困ったような声を出した。
「はい」
「梅子さんが泣きやむどころかより一層泣いているという事は僕の抱擁のやり方に問題があるのでしょうか」
「そうは……思えませんけど」
「いえ、きっとそうです。僕の抱擁が下手だから梅子さんが安心感を得られず涙が止まらないに違いない」
「抱擁に上手いとか下手とかあるの?」
「あるのでしょう。こうなったら何が何でも梅子さんを泣きやませてみせる」
何故か闘争心に火が付いたらしい松岡は、梅子を抱きしめ直した。
梅子の頭を胸に抱え、反対側の身体を抱く腕に力を込める。
梅子の身体は松岡にぴったりとくっついた。松岡の息を肌で感じるほどだ。
先ほどの柔らかい抱擁と違い、とても力強い。……それはもう、骨がきしむくらいに。
「……松岡さん」
「涙は止まりましたか」
「痛い、です」
「―――えッ」
物凄く意外そうな声を出して松岡は腕の力を弱めた。松岡の中では完璧な力具合だったらしい。
心地よい強さになって、梅子は再び松岡の胸に耳をくっつけた。
「加減が難しいな……それともこの場合は抱擁では駄目なのか……他の方法なんてあるだろうか」
松岡がぶつぶつと思案する声を、梅子は遠く聞く。
梅子は松岡の胸の音を聞いていた。
とくとくとく。とても心地のいい音。
梅子達医者は、ただ目の前に居る人のこの音を続けさせるために存在しているのだ。
入院患者の。父の。蒲田の人達の。
―――全ての生ける人達の、この愛おしい音を聞くために。
梅子の目からまた涙が溢れてきたことに気が付いたらしい松岡は、困った顔で思案を続けていた。
松岡が何かを思いついた顔をした途端、その心臓がどくんと大きく跳ねた。
「松岡さん?どうしたの?」
「い、いや、なんでもない」
顔を覗き込んだ梅子からあからさまに目を逸らして松岡は呟く。しかしその鼓動は早さを増すばかりで、今や早鐘を打つようだ。
「嘘なんて言わないで。なんでもないって顔じゃないもの」
「……恋愛映画の研究をしていた時に」
ちょっと怒った顔をしてみせると、松岡はしぶしぶ口を開く。
「男が接吻して泣きやませる映画も有った事を思い出した」
「―――」
「し、しかし考えてみれば」
何か言おうとした梅子を遮り、松岡は早口で続けた。
「外国人にとって接吻は挨拶なんだから、接吻で泣きやませるということは日本人でいえば挨拶して泣きやませる事に相当する。
ならば僕が梅子さんに挨拶をすれば泣きやむのかと言うとそれは疑問だが、かといって文化の違う日本にそのまま接吻を持ちこんで良いモノなのかどうか。
むしろ日本の場合弱みに付け込んで不埒な好意をしたいだけだと思われる可能性も有り―――」
松岡は再び上ずってしまった声で破綻気味の論理を展開する。
きっと自分が思いついてしまった事に相当の動揺をしているのだ。治まる気配の無い鼓動の強さと速さがそれを示している。
「良いですよ」
「え?」
論理の構築に必死になっていた松岡は、梅子の声を聞き逃したようだった。
「良いですよ、接吻を試してみて」
「う、梅子さん、それは」
「だって、私の涙が止まるかもしれないじゃないですか。私だって何で泣いているんだかよく分からないんだもの。
何が効くのか分からないわ。分からない以上は試してみるべきだと思うの。松岡さんは何が何でも私の涙を止めてくれるんでしょう?」
梅子の言葉に、松岡は壁を睨んで考え込んだ。こういう顔は難しい論文を考察している時と変わらない。
「なるほど、確かに一理ある。―――ならばさっそく試してみましょう」
松岡は真顔で頷いた。
理屈が全ての松岡は、理屈が通っていると思えば切り替えは早いのだ。
長身の松岡は少し身を屈め、梅子と顔の高さを合わせた。
とても緊張した顔をしていて、梅子もなんだか緊張してくる。
松岡は慎重に一瞬だけ唇を合わせ、素早く離れて梅子の様子を窺う顔をした。
「どうでしょうか」
「ううん……」
「駄目ですか」
「駄目みたい」
「おかしいな……」
松岡は顔をひねる。どうしても解けない難問と闘っているような顔だ。
梅子は二人で観た恋愛映画を思い出してみた。何か参考になる事は無いだろうか。
「松岡さん、外国の恋愛映画の接吻って大体もっと長いでしょう?今のは一瞬だったからいけないのかも」
「時間か。それは考慮していなかった」
梅子の提案に松岡は頷く。しかしすぐに首をひねった。
「長いと言ってもどのくらいなのかな。そういう数字は収集していないからよく分からない」
「ええと」
梅子もそんな事を気にした事は無い。というか接吻場面は恥ずかしいので大体まともに見ていない。
「涙が止まるまで、で良いんじゃないでしょうか」
「―――なるほど、合理的です」
思いついた事を言っただけだったのだけれど、松岡は嬉しそうに笑った。きっと理に叶っているのが嬉しいのだ。
松岡は真剣な顔に戻ると、梅子の顎をそうっと持ち上げる。
「私、映画のように目を瞑った方がいいですか?」
「僕はどちらでも。梅子さんの好きなように」
梅子は目を閉じてみた。なるべく映画に近い方がこの涙も止まるかもしれない。
目を閉じると何故だかわからないが急に緊張してきた。暗闇は人を緊張させるのかもしれない。
強張って梅子が変な顔になっているのか松岡が少し笑う気配がして、やがて梅子の唇に松岡のそれが丁寧に重なった。
優しくて、暖かくて、なのに何故か胸が苦しい。本当にこんなことで涙が止まるのだろうか。
一秒。
また一秒。
何秒経っただろう。
やがて梅子の背中に回った手が小刻みに震えている事に気が付いた時、梅子より松岡の方が遥かに緊張していることに気が付いた。
(優しい人なんだ)
誰もが認める変人で。
理屈馬鹿で。
研究馬鹿で。
人の気持ちの全く分からない。
なのに、梅子を理解しようとそして梅子の為にと全力で努力をしてくれる人。
現れ方が物凄く分かりにくいけれど、他人の為に努力と苦労を出来る人は間違いなく優しい人だ。
松岡敏夫は、優しい人なのだ。
梅子はなんだか嬉しくなって、松岡がこれだけ努力をしてくれているのだから自分も映画にように松岡の首に手をまわしてみようと思った。
―――が、手が掛かるその瞬間に松岡があッと呟いて梅子から離れた。
「止まりましたよ梅子さんッ」
「……そうですか」
「あれ、何を怒っているんですか?ようやく涙が止まったのに」
「何でも有りませんッ」
頬を膨らませている梅子を見て、松岡は全く解せないという顔をした。
梅子は分かるまで教えてやらないつもりである。多分ずっと分からないのだろうけれど。
やがて重大な事を思いついたという顔をして松岡は梅子の顔を覗き込んだ。
「それより梅子さん、今後他人の前で泣くのは勧められないな」
「どういうことです?」
「梅子さんが泣くたびに泣きやませるために男に接吻されるのは、なんとなくいかがなものかと。―――ああいや、僕も含めて、ですが」
膨れ面を作っていたはずの梅子は真面目な松岡の言葉に吹き出した。
「分かりました、今後は人前で泣かないようにします。……もし泣くときは松岡さんの前にしておきます」
「はい―――えッ」
「なんでもないですよ」
梅子は動揺しっぱなしの松岡がおかしくてくすくす笑った。
梅子がようやく笑ったのが嬉しかったのか、やっぱり梅子さんは面白いなと松岡も笑った。
やっぱり蒲田で医院を開こう、と梅子は思った。
尊い命の音を紡ぐため目の前の人を救うため他人への努力を惜しまない、そういう優しい医者に下村梅子はなるのだから。
≪了≫
55 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 03:10:44.43 ID:qyPn6/k1
>>3>>4が粗すぎたので真面目に書いてみました。
まあ真面目に書いても我ながら言いたい事は色々ありますがw
自分にはこれが限界です。
えー前回も今回も全くエロなしで申し訳ない。
エロ神様の召喚へのお供えとなれれば幸いですw
ところで自分は松岡が好きだから松岡書いてるけど
ノブ梅でも竹男とあかねさんでも弥生さんと山倉でも、どのカップル推しでもいいから
もっとみんな来ますよーにw
素晴らしい。
いい日曜になりました。ありがとう。
>>50-55 GJ!!!!
二人が微笑ましすぎww
エロ無しだけど、エロがある二人が想像しづらいw
あるとしたら、またすごい清純なエロなのかなと思うw
>>50 大作ですね素晴らしい!
恋愛映画観といて良かったね、松岡w
>>57 清純なエロwきっとそうだw
59 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 19:51:45.71 ID:p9eA00ax
医療器具が使えるので 何かとヒントが浮かびやすいスレだな
GJです!
理屈っぽいけど優しい松岡を理解してくれる梅子イイヨイイヨー
ところで松岡、何本恋愛映画を観たのか?
映画館の人に「また来てるよ、あの学生さん」とか言われていたかもしれないw
>>50 GJすぐる!!!素晴らしい
場面と松岡×梅子の口調が目に浮かぶようです
そしてあの説明不足な脚本を補完してくれてありがとうw
62 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/13(金) 08:31:25.27 ID:Xm0g/rDw
咲江をバックから犯したい
長いスカートめくってたぶん純白のパンツずり下ろして挿入
「やめてください!痛い!」ってたぶん処女だと思う
佐津川自体はヤリマンだろうけどね
63 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/16(月) 01:07:35.26 ID:MVUSNcAj
上げとくかー
結婚でもマニュアルから入る松岡w
本のタイトル忘れたけどとりあえず女心も理解しようとしていた気がするw
「完全なる結婚」と「現代女の解剖」は確認
あともう1冊はなんだったかな
坂田医院に通い詰めの弥生に
いい具合に山倉が嫉妬してるなw
66 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/18(水) 10:44:57.23 ID:oF87oYQ6
梅子と松岡の初夜希望
67 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/18(水) 23:00:28.73 ID:xIu+Gomh
希望だけじゃなくて是非自家栽培もしてくれw
68 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/19(木) 21:25:11.34 ID:b2rDQhm/
松岡が坂田医師に連れられて遊郭で初体験する設定きぼう
69 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/20(金) 01:42:42.55 ID:TocEo56f
>>50-55 GJ!松岡と梅子の雰囲気が素晴らしい!
先生の次回作、お待ちしています!
酔っ払い松岡面白かったw
理屈くさいまま酔っぱらうのか、面倒だなあw
71 :
sage:2012/07/21(土) 00:50:32.16 ID:YaVWlQEK
でも二日酔いの姿は男くさくてちょっとドキドキした
ありゃsage欄間違えた
>>71 しかも下からアングルの方がイケメンだったよね
うん。
あの角度と距離から見上げてみたいもんだ
エッチw
腕まくりに萌えた。
松岡さん、いつもきっちり着込んでるから余計に。
梅子はああいうの見てドキドキしないんだろうか。
静脈切開シーンは神だった
腕まくりとスーツ脱いだ背中が…
そういえば切開しましょうの台詞も下からアングル?
78 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/22(日) 21:46:52.86 ID:HoeHxIbf
奥二重だから下から見上げた方が
二重がよく見えて綺麗だよな
なら梅ちゃんは良い角度から見てた訳だな
ノブもあっさりフリーにw
まあノブは最初から梅ちゃん好きだったからなあ。
舞踏会で松岡に梅ちゃんかっ攫われたりしてたけどw
松岡再登場確定らしいので三角関係にニヤニヤしながら観ることにする。
下がり過ぎなので上げます
81 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 01:18:19.42 ID:Pm+9cWz+
っと上がっていないw
ドラマでは俄然ノブ梅モードになってきたけど、
こちらにはノブ梅の職人さんはいらっしゃらないのだろうか?
個人的には山倉弥生がいいんですが、なんか忘れられた感じw
83 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/31(火) 23:54:47.54 ID:Z2+r2Tp4
自分が松岡ばっかり書いてるからノブ梅好きさんが来にくいのだろうか……
申し訳ない。
ちなみに自分のイメージだとノブ梅はお雛様みたいな可愛らしいカップルで
松梅は「天然カップルって怖いよね……」みたいな感じw
ところで山倉と弥生さんはまた出てくるらしいよ
山倉も先生に嫉妬して弥生さんへの恋心を自覚しただろうし
そろそろお得意のプロポーズ癖を炸裂させる時期だなw
ノブ梅好きなんでいっちょ考えてみようかな…。
シリアスっぽいのでも受けるでしょうか。
待ってる!
86 :
松梅:2012/08/01(水) 20:57:18.24 ID:sy3Zz6yK
流れぶった切りでゴメン
本編無視で松梅初夜のさわりだけ
パラレルみたいなもん
暗黙の了解でひと組だけ敷いた布団
その傍らに松岡と梅子は緊張の面持ちで正座をしていた
俯いて膝に揃えた手を見つめる梅子
一方松岡の手は硬く握りしめられ、じっと布団を睨むようにしている
夫である自分がイニシアチブをとらなければならない、
しかしあの本に何と指南してあったかもうパニック寸前で思い出せない
梅子は梅子で迷っていた
松岡が色恋事に不器用なのは嫌というほど分かっている
青森から帰って来たあの時のように、自分から示さなければならないのだろうか…
二人の沈黙が続く
87 :
松梅:2012/08/01(水) 21:02:25.54 ID:sy3Zz6yK
続きまだ全く考えてないですし、ノブ梅さん是非是非投下して下さい!
書き込む前にリロードすれば良かった
空気読まなくて申し訳ない…
88 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/01(水) 22:02:37.81 ID:v+mvJdaT
>>86,87
GJ!!以前も投稿してくれた方かな?
二人の雰囲気が凄くいいです!
微笑ましい松岡×梅子、引き続きお待ちしています
もっと読みたいよー
>>87さん
いえいえどうぞ続きをお願いします。
まださわりしかできてないんで。
>>86 >しかしあの本に何と指南してあったかもうパニック寸前で思い出せない
やばい、余裕で脳内再生www松岡しっかりぃぃぃぃw
物凄く真面目にお勉強したんだろうにねw
86です。前に初キス投稿した者です
相変わらず携帯でぽつぽつ書いてます
続き出来次第投下します。でもエロはほとんどない感じ…
上手く書く自信はないのであまり期待しないで下さい
ノブ梅さん、楽しみにしてます〜
93 :
松梅:2012/08/03(金) 10:29:13.78 ID:VIFueLNI
いったい何分経ったのか、やはりこのままでは何も進まない
ごくりと息を飲むと松岡は、布団を見据えたままだが片手を伸ばし、
隣の梅子の膝にある白い両手を握った
結婚する前でも、ぎこちないながらも手を握ったり、肩を寄せ合ったりと
互いの体に触れ愛情を確かめ合うこともあるにはあった
しかし今の松岡の手はこれまでのどの時よりも熱く、汗ばんでいる
梅子はそっと顔を上げ松岡の様子を伺った
緊張で張り付いた表情が痛々しいほどだ
目はこころなしか充血し唇は固く結ばれていて、
まるでこれから悪い行いでもするかのような、思い詰めた顔をしている
医師である時はどんなに深刻な状況でも取り乱す事はないのに
梅子の中にあの告白の時と同じ愛しさが込み上げて来る
94 :
松梅:2012/08/03(金) 10:51:18.05 ID:VIFueLNI
強く握られた手はそのままに松岡の肩にもたれかかる
すべて委ねている…そんな意思表示のつもりだが、臆病すぎる夫は
ちゃんと答えてくれるだろうか
体を預けられた松岡はさらに硬直する
半ば恐る恐る今日妻となった梅子の顔を見てみるが、さっきのように俯いてはいなかった
目は閉じているがしっかりとこちら側を向いていた
これは口づけるべきなのか、
自分より幾つも若い梅子がそうして欲しいと言っているのか…
いつもの癖で思考を張り巡らせようとしたが、ちょうどその時
ああそういえば…あの指南書にまずは抱き締めあって接吻云々と
記されていたと思い出す
そう、きっと事は順調に運んでいるのだ
少し冷静さを取り戻した松岡は、空いていたもう片方の手で梅子の肩を軽く引き寄せ
そっと口づけをした
95 :
松梅:2012/08/03(金) 11:14:55.88 ID:VIFueLNI
やっと触れ合うことの出来た唇
梅子はこのまま止まらないで欲しいと思う
このまま自分を松岡のものにして欲しいと思う
しかし余裕のない松岡は、いつまでこうしていればいいのかと
次に取るべき目の前の行動を考えてしまう
そろそろ息も出来なくなるだろう
そう思い一旦離れようと決意したが、
梅子が、握られていた両手をほどき、
松岡の背中に回し、抱き付いた
薄い浴衣を通して互いの体温が通い合う
程なくそれは一つの温もりとなり熱に変わり高まっていく
ああ、そうか…
きっともう、離れてはいけないのだ
梅子の思いも感じとった松岡は、
あらためてそのやわらかな体を抱え込み、ゆっくりと布団の上に横たえた
96 :
松梅:2012/08/03(金) 12:00:59.02 ID:VIFueLNI
真新しいシーツに長い髪が広がった
膝を抱えて体全体を布団の上に横たえた
不思議と先ほどまでの緊張が消えつつあった
寒くないようにと上掛けを引き寄せてから松岡が見下ろすと
梅子がゆっくりと目を開けた
「松岡さん」
「なに?」
今はもう互いのすべてが愛おしい
「私、松岡さんが大好き。松岡さんと結婚できて…嬉しい」
恥ずかしがる様子もなくそう言って微笑んだ
「僕も」
梅子への思いが溢れて涙まで出そうなほど目が熱くなる
「君が好きだ。これまでも、これからもずっと」
梅子はこくりと頷くと両手を松岡の首に回した
引き寄せられるように覆いかぶさり熱い口づけを交わす
次に衿元に手を滑らせ細い首すじにも唇を寄せてみる
すると、は…と梅子の口から吐息がもれた
その瞬間、始まったのだ、と二人それぞれが心の中に思う
学生時代から昨日までの恋人という関係は終わったのだ
今この時が、夫婦という、二人の新たな人生の始まりなのだと
白い耳元に口づけながら、松岡の手は梅子の浴衣を優しく辿り、
帯を解いた
END
>>93-96 続きの投下来てたーー!!!ありがとう!
初々しくも優しい愛に溢れていて凄く良いわぁ
さらに、私的に松梅ではベストなタイミングで描写が終わっていて最高w
続き投稿乙です!!
丁寧な心情の描写が良かった!
絶妙な所で終わるのいいね〜キュンキュンしたよw
ノブ梅も期待!
>>93-96 いいね、この寸止めがこのカプにぴったりだw
乙でした!
93です。
皆様読んで頂きありがとうございます
寸止めが共通認識のようでなんだか嬉しいですw
GJGJ!!
ケコーンしても純情な松岡イイヨー!
松梅って美しいなぁ…
朝ドラのエロってどんなだろ?と好奇心が湧いてトライしてみたんだが…なんか浮いてたらごめん
一応ノブ梅
103 :
ノブ梅1:2012/08/04(土) 04:45:18.63 ID:3g5yp0I5
「良かった…間にあった」
信郎は、ほぉ〜っと深く息をついた。
父親じゃないと無理だと思われた仕事をやり遂げて気持ちが大きくなっていた。
それで、つい分不相応な仕事を勝手に引き受けてしまった。
もちろん父親には大目玉を食らい、「自分ひとりでやり遂げてみやがれっ」と、木下を手伝わせることまで禁止された。
「やっぱ、この精度の仕事は、俺にはまだ無理だな」
もう2日も寝ていない。
こんな生活を続けたら、幼馴染の言葉ではないが、体を壊してしまう。
う〜んと力いっぱい伸びをしてから、机に体を突っ伏す。
このまま寝ちまうか…。
素直に目を閉じてみる。
…が、仕事をやり遂げた興奮が残っているのか、うまく眠りに入っていけない。
あれこれ体勢を変えてみるが、どれもしっくりこない。
焦れてもぞもぞしている内に、自然に股間に手が伸びた。
思えば最近は仕事に追われるあまり、そういう行為もご無沙汰だった。
今居る場所を深く考えもせずに、信郎はそれを弄び始める。
しばらくぶりなせいか、いつも以上に気持ちがいい気がする…。
反射的に頭に浮かぶのは、木下があの父親に見つからないように隠れて見せてくれた、裸の女性の…。
咽喉がゴクリとなる。
驚いて、あの時は直視できないまま木下につき返してしまったが、もっとしっかり見てれば良かった。
かすかな記憶を懸命に膨らませてゆく。
夢見心地に目を閉じたままで、信郎はズボンの前をそっと広げた。
直接それに触れると、予想以上に敏感になった器官がその快感に応え、グンと手を押し上げる。
繰り返される単純な動き。
上がっていく息。
股間にどんどん溜まっていく甘ったるい疼き…。
あと、もう少しで…。
104 :
ノブ梅2:2012/08/04(土) 04:57:10.24 ID:3g5yp0I5
緊張感が最高潮に高まった瞬間、大きな音と共に工場の扉がガラッと開いた。
「ノブ〜、まだ仕事終わらないのぉ〜」
「うわぁあ!」
予想外の人物の登場に、信郎の頭は真っ白になった。
…よく考えれば、前の仕事の時にも心配して様子を見に来た梅子だ。
木下辺りに今回の仕事内容を聞いて、また自分の体を案じて訪ねてきてくれることくらい、
容易に想像できたことだった。
寄りにもよって、こんな時に…。
間が悪すぎる、さすが梅子だ、と信郎は舌打ちする。
そのクリクリした瞳が、信郎の顔をまず見つめる。
それからゆっくりとその視線が、逞しい幼馴染の体を下りていき…。
信郎は、慌てて握り締めていたものを体に引き寄せ、何とかその存在を隠そうとした。
しかし、滑りが良くなったそれは、主の思いとは裏腹に、ツルリとその手からこぼれ出て…。
開放されたその物体は、見事な角度で、力強く天を指し示していた。
…… こ り ゃ 、 完 全 に 見 ら れ た な …… 。
105 :
ノブ梅3:2012/08/04(土) 04:59:52.39 ID:3g5yp0I5
信郎は次に来る反応を想像する。
そして、全てを諦め、そっと目を閉じた。
「…何してるの?ノブ」
…それを今聞かないのが優しさじゃないだろうか。
いや、両親を起こすほどの悲鳴をあげられなかっただけで、ありがたく思うべきか?
信郎の頭を様々な考えが巡るが…・…ん?梅子にしては、やけに落ち着いてないか??
閉じていたまぶたを開けると、何を思ったか、幼馴染がズンズンとこちらへ近づいて来た。
思わず椅子ごと後ずさる信郎。
梅子は、信郎の間近まで来ると、ストンとその場にしゃがみこんだ。
梅子の目の前で、いまだ衰えぬ勢いを主張している、信郎の分身。
「お、おまっ、何してるんだよっ!!」
「この状態のを見るのは、私も初めてだから…」
研究対象を興味深く眺める学者のように、梅子はまじまじとそれを眺め続けている。
「ふ、普通のは見たことあんのかっ!?」
「そりゃぁ、医者だもの。患者さんのを診なきゃいけない事だってあるわ」
医者って、そんなこともしなきゃいけないのか?大変だな…。
思わず、目の前の幼馴染に感心しかけたが、違う!
その異常な状況を思い出し、信郎は頭を振る。
梅子の目の前に突き出したままのソレを、信郎は急いで下着の中に収めようとした。
…が。
106 :
ノブ梅4:2012/08/04(土) 05:04:56.12 ID:3g5yp0I5
「ひゃ!」
小さな手にいきなりそれをつかまれる。
「確か刺激を与えるのよね。強すぎない圧力で握って、
適度な速度で上下に擦るんだったかな…こんな感じで合ってる?」
自分の言葉を実践してみせる梅子。
わが目を疑う光景に、信郎の頭はもはや完全に機能を停止していた。
そして、そのまま快感に引きずりこまれそうになり…ハッと気付いて、とびかけた意識を取り戻す。
「やめろ、ダメだ、あ、よせ……そこ、いぃ…違う!放せよっ、…んっ」
慣れていないはずの行為を見事に成し遂げてしまう幼馴染。
信郎の口元はやがてだらしなく緩み…ときおり強い快感が来ると、ハッと息をのみ、体を震わせる。
「…気持ちいい、ノブ?」
どこか素っ気無くさえ響く、その声。
患者を観察するように、ジッと自分を見つめる梅子の瞳が浮かんでくる。
梅子…なんかに、俺は…。
あまりに大きな快感の予感に、信郎は覚悟を決める。
もう、何でもいい。
気持ちよすぎる…。
107 :
ノブ梅5:2012/08/04(土) 05:13:52.22 ID:3g5yp0I5
緊張感が再び最高潮に高まった瞬間、大きな音と共に工場の扉がガラッと開いた。
「ノブ〜、まだ仕事終わらないのぉ〜」
「……あ!?」
突っ伏していた机から顔を上げると、そこにはさっきまでとんでもない行為を実践していた幼馴染の姿が…。
「仕事で無理してないか心配して来てあげたのに…居眠りしてたわね?」
不満げに唇をつんと突き出しながら近づいてくる梅子に、
信郎はまたしても後ずさりしかけて…自分の右手がつかんでいるモノに気付いた。
「ちょ、ちょーっと待て。そこを動くなっ」
慌てて握っていたそれを解放する。が、すぐにもう一つの事態に思い至り、思わずその場所を覗き込む。
「…何?ズボンでもキツイの?」
「いや…何でもない」
衣服はキチンと着込んでいたが、微妙に張った布地が気になり、信郎は前屈み気味に椅子にかけ直す。
108 :
ノブ梅6:2012/08/04(土) 05:20:46.72 ID:3g5yp0I5
「…なんか、様子がおかしいなぁ…どこか悪いところがあるのに、隠してるんじゃないでしょうね?」
梅子に間近で覗き込まれて、信郎の心臓が跳ね上がる。
こ、これは梅子だ。フツーの梅子だ。いつもの梅子だ!
呪文のように、そんな言葉を心の中で繰り返す。
「ねぇ、何かあるなら言ってよ。…私、ノブの力になりたいの」
何でそんなむやみやたらと顔を近づけるんだっ。
信郎は梅子の真摯な眼差しから思わず目をそらす。
「私に出来ること、何かない?」
顔にかかる甘い吐息。
肩にそっと置かれた小さな手。
温かなその手に包まれ、導かれて…俺は、あともう少しのところで…。
「…あ…る…かも………ぃやっっ、あああるわけねぇだろっっっ!!!」
「……何よ。もう知らない、ノブのバカッ」
クルリと踵を返し、足早に工場を出て行く梅子を、信郎は、ぼんやりと見送った。
「…ありえねぇよ」
幼馴染が自分とは違う性別であったことに、出来れば気づきたくなかった。
信郎はそう思う。
「寝るぞっ」
言い聞かせるように自分の股間をグッと押し下げると、信郎自身も工場を後にする。
幼馴染として、近くに居るのが当たり前で、
お互いについて深く考えることもなかった2人の関係が、
すこしずつ、その形を変えようとしていた。
ただ、そのことに2人が気付くには、あともう少しだけ時間が必要だった…。
―おわり―
>>102 すごく萌えました!ありがとう〜
ノブ可愛いよノブ
意外と冷静な梅ちゃんワロスw
きのやんがエロ本見せてくるのとかありそうだねw描写が細やかで一気に読めたよ。
GJ!
頭の中で難なく映像化されたw
ノブがすごいリアルな感じw
ノブ梅と松梅、違うタイプの可愛らしさがあるよね
gj!!
幼なじみならではのやんちゃさがあって萌えたw
ノブ梅かわゆすw
102です
楽しんでもらえたようでホッ
読み返すと梅子のキャラが硬くて泣けてきます
いいカップリングが多いドラマなので職人さんがドンドン増えていきますように
竹夫静子・山倉弥生・今更だけど真田松子が切実に読みたい…
102だがしつこくごめん
色々書き直しても梅子のふんわり&可愛らしさを出すのが難しい
あらためて松梅の職人さんはすごいと思う
精進するため何か書きたいんだけど真田松子は需要あるのかな
このカプの投下は期待できそうにないので自家発電しようかと思って
有りー
有りです!
真田松子は何気に好きだった。
真田松子待ちの間に…
信郎×梅子です。投稿事態初なのでおかしい所はご指摘頂けると助かります。
梅子は、下村医院での診療を終えると、ふらりと安岡製作所に足を向けた。
まだ工場には明かりが灯っており、彼はまだ仕事の最中の筈だ。
「まだ仕事中?」
「あぁ、もう少しな」
「そう」
梅子は、ぼんやりと信郎の後ろ姿を見つめた。
「お前最近よく来るよな」
不意にそう聞かれて、梅子はきょとんとした表情になった。
「そう?」
「あぁ…何か有ったか?」
そう問われて、今度は少し困った顔になる。
「別に何もないけど…」
そう、特に理由などないのだ。
ただ、医院を閉める時に工場の明かりがまだ落とされていない時は、何と無く足が向いてしまう。
ここ最近、自分でも意識せずそんなことが続いていた。
「そうか?なら良いけど」
口調こそぶっきらぼうなくせに、声は優しい。
「…ありがとう」
「何か言ったか?」
「ふふ、知らない」
「何だよ、変な奴だな」
不思議そうな顔のまま作業に戻る信郎の手を梅子はぼんやりと見つめた。
118 :
↑続き:2012/08/05(日) 20:31:50.75 ID:Nrz1NU76
>>117 信郎の仕事のことを、梅子はほとんど知らない。
それでも、油で汚れた手が、それを落とせば男の、職人の手にしては意外な程繊細で綺麗な作りをしていることは知っている。
自分の手など簡単に包み込める程大きいことも。
いつも、その手で私を支えてくれた。
幼い頃から、いつも手を引いて私を導いてくれる。
どんな深い悲しみからも引き上げて立ち上がらせてくれる、そんな彼の手…ー
「好きだな…」
「ん?」
「え!?」
無意識の呟きは、丁度仕事を終わらせ機械を停めた彼の耳に届いたらしく、私を見つめていた。
聞かれたことにか、無意識に漏れでた言葉にか。
動揺し、赤くなった顔を隠すように俯いた梅子に、信郎は少し眉間に皺を寄せた。
「お前、やっぱり変だぞ。本当に何も無いのか?」
心配そうに覗き込まれて、至近距離で見つめられていることに、心臓は限界まで跳ね上がる。
「な、何でもない!また来るから!」
「え、おい!」
どう考えても不自然なことこの上ない自分の行動を気にする余裕も無く、梅子は工場を飛び出した。
「…また来るのかよ」
少し困ったように、嬉しそうに呟いたことを、梅子は知る由も無かった。
「あら梅子お帰り」
「ただいま!」
台所から声を掛ける芳子に顔を見られないように、梅子は自室へと駆け込んだ。
「はぁ…」
襖を閉めた途端、そのままへたり込む。
「ノブの馬鹿…」
暫く、下には降りられそうにない梅子であった。
以上です、お目汚し失礼しました。
gjです!
珍しく梅ちゃん動揺w可愛い!
おお、本編にそのまま挿入できるエピですな
ほのぼのいいね
テレ笑顔で梅子待っちゃうノブがありありと浮かんだw
初めての人が書いてみようと思ってくれたことが何より嬉しい…って日の浅い自分が言ってみる
松梅の人の新作も心から待ってる
真松はエロ有りきで書き始めたんだけどこの流れではどうなんだろう やっぱり浮くかな
今日一日で書き上げたから読み返せばアラもあるんだろうが
この流れに乗って職人さんが来てくれるような気がするので投下してしまう
空気読めてなかったら謝る あと呆れるほど長くてスマン
規制で投下が途中までにならなきゃいいけど…
124 :
真田松子1:2012/08/06(月) 04:03:38.95 ID:2c0Izv5G
終業時間を過ぎ、一人また一人と職場を後にしていく。
帰り支度はすでに済ませていた松子だったが、気になることがあり、まだ帰れずにいた。
チラリと横を伺うと、いつも自分をからかっては面白がっている真田が、頭を抱えながらしきりに首を振っている。
松子の眉間のしわがいっそう深くなる。
最近二日酔いでの出勤が多くなっていたが、それなりに仕事はこなしているようだったから、お小言程度ですませてきた。
しかし、今日の状態は悪すぎる。居眠りしてるかさもなくば同じ書類を前にペンでひたすら机をつついているか、そんな姿しか見ていない。
勤務中に感情的に怒り出すのはよくないだろうと、今までずっと我慢してきたのだ。
人の姿が見えなくなったのを確認してから、松子は真田のそばに歩み寄った。
「…ん?ああ、もう終わりか」
松子に気付いた真田が、とろんとした目で社内を見渡す。
「…あなたがどう生きようと私には関係ありません。
けれど、一緒に仕事をする以上、仕事のことについては口出しさせてもらいます」
けだるいしぐさで真田は松子を見上げる。
「…一緒に仕事してくれる人間が優秀で助かるよ。
俺が1日2日、会社で寝てようが、仕事に何の支障もでないんだからな…」
真田は頭の後ろで手を組み、椅子の背に体重をかけながら、
さも満足げな笑顔を浮かべた。
「本当にあなたは…」
怒りと失望。そして、それとは別の何か言葉で言い表せない感情が、
一気に松子の胸に溢れ返る。
そんな松子を気にも留めずに、真田は、はふ…と小さくあくびした。
「…ちょっと一眠りして帰るよ。君は帰っていいから」
そう言うと、どさりと机に身を預け、すぐさま深い呼吸を始めた。
125 :
真田松子2:2012/08/06(月) 04:04:30.59 ID:2c0Izv5G
松子の中で何かが大きく弾ける。
目の前にある大きな肩をぐいと引き上げると、
真田の両肩をつかみ、精一杯の力で握り締めた。
「本当に、何の反省もないんですか、その生き方に!?」
思いを訴えるように、肩を揺さぶる。
「…おい、やめてくれよ。今日は本当に酒が残って、頭が回らないんだから…」
真田は、そう言いながら肩をつかむ松子の手を軽く引き剥がして、逆に、その手首を握りこむ。
まだ半分眠りの中に居るような目で松子をあしらっていた真田だったが、
ふいに何かに気付いたように目に輝きが戻った。
「ああ、そうか…」
両手を封じられて戸惑いをみせる松子にグッと顔を寄せ、真田は囁いた。
「仕事はともかく、あんたに声をかけるのを忘れちゃダメだったな。
…寂しい思いをさせたことは、謝るよ」
松子の顔に一気に赤みがさす。
からかわれている事への憤りと、あまりに近くに感じる男への緊張。
そして、男の言っていることが全くは外れていないことに対する悔しさ…。
「あなたのような人が生き残るなら…智司さんこそ戻ってくるべきだったわ」
「…前に言ってた婚約者か。俺もそう思うよ」
あえて傷つける言葉を選んだのに、何の痛みも自分は与えられない。
松子の目に涙がにじむ。
「どうして智司さんじゃなく、あなたなんかが…」
それは真田がいつも自分に突きつけてきた言葉だった。
どうして他の人間は死に、自分は生き残ったのか。
けれど、実際に人の口から、…憎からず思う相手から言われる言葉としては、
それはあまりに重く響いた。
126 :
真田松子3:2012/08/06(月) 04:05:28.25 ID:2c0Izv5G
「智司さんを返して…」
聡明な松子が本気で自分にそんなことを思っていないことくらい解る。
怒りのあまり、今までどこにもやり場のなかった悲しみが、すこし自分の方に向いてしまっただけだ。
けれど、やはりその言葉はきつかった。
…俺は戻ってこなければ良かったのか。
「…返して」
…。
……黙れ。
うまく働かない頭が暴走を始める。
「お願い…」
目の前にいる人間が誰だかわからなくなる。
それは女で、自分の気に入らない言葉を喋る。…本当は俺が気になって仕方ないくせに。
極限にも似た感覚に、戦地で感じた、生に対する欲望が蘇る。
それはそのまま、子孫を残す欲望をもつれて来る。
引き寄せられるように、真田は松子の胸にグッと顔をうずめた。
何度も粗く息を吸い込む。
本能を直撃するメスの香りを思い切り味わう。
「え…」
強張った体で自分から離れていこうとする女の手首をさらに引き寄せる。
「ゃ…」
女の示す抵抗さえも興奮に変わる。
「いやっ」
拒否の言葉がそのまま自分の存在への否定にすり替わる。
強く罰してやりたい気持ちが瞬時に湧き上がり…
127 :
真田松子4:2012/08/06(月) 04:08:19.42 ID:2c0Izv5G
え…?
始めは衝撃だけを感じ、何が起こったのかわからなかった。
恐々と視線を下ろす。
自分の胸に顔を押し付けていた真田が、服の上から柔らかい肉に噛み付いていた。
グググと歯に力がこもる。
「い、いた…」
恐怖と共に、背骨を上がってくる奇妙な感覚。
足に力が入らない。
歯の力が少し弱まったと思ったら、別のモノが肌の上を蠢き始めた。
じゅるっという音がして、それが真田の舌なのだと解る。
服の存在などお構いなしに、真田が無心に、胸にむしゃぶりついている。
男のあからさまな欲望にあてられ、抵抗する気力も湧いてこなかった。
体の奥で生まれた押し上げられるような疼きに、そのまま体を支配されてしまう。
ときおり強く胸を噛まれると、その度に腰がビクンとはね上がった。
真田の行為をただ受け止め続けることしかできない。
目の前が真っ白に霞んでいく…。
こみ上がってくるこの感覚はなんだろう。
自分のものではないような、何かにすがるような切ない声。
……我慢できない。
128 :
真田松子5:2012/08/06(月) 04:22:56.66 ID:2c0Izv5G
松子の変化に、真田はふと我に返った。
くわえ込んでいた布地から唇を離すと、それは唾液にぐっしょりと濡れ、
その下にある下着の控えめなレース模様が透けて見える。
松子は足をガクガクと震わせ、今にも崩れ落ちそうになっている。
ただ、自分の頭を抱え込む手が、その行為を拒否しなかったことを物語っていた。
まだ整わない呼吸を繰り返しながら、真田は目の前の膨らみを見つめる。
そして首を上げ、かすかにまぶたを開いた松子の顔が、官能に支配されているのを読み取った。
真田は本能に突き動かされるように、目の前の柔らかな肉を、再び噛んだ。
出来る限り、甘く、柔らかく噛み締めたはずだったが、その瞬間松子の体が強張った。
「んーーーんっ、あ、ぁ……」
ぐずぐずと崩れ落ちる体を慌てて引き寄せる。
「お、おい…」
松子は体から完全に力が抜けてしまい、
真田は仕方なくその場にゆっくりと松子を座り込ませた。
「まさか、あんなので達したわけじゃないよな?」
「……達する…?」
朦朧とした松子が、真田の言葉の意味も解らずに、素直に聞き返す。
まだ快感のただ中にいそうな、松子の夢でも見ているかのような表情に、真田は見惚れる。
真田の男の本能が再び動き出しかけたその時。
「おい、まだ誰か居るのかー?」
少し離れた場所から真田に気付いた社員が、鍵を掲げてみせる。
「す、すいません、すぐ出ます」
まだ体に力の入らない松子を強引に抱え、その場を後にしようとしたが、すぐ気付いて松子に自分の上着をかけた。
129 :
真田松子6:2012/08/06(月) 04:25:59.41 ID:2c0Izv5G
腋の下からしっかり抱え込み廊下を進もうとしたが、松子の手が真田の体を力なく押し返し、それを止めた。
「…歩けます…」
よろけながらも、松子は自分で進もうとする。
真田は少し考えてから、そっと自分の体を松子から離した。
しばらくの沈黙が2人の間に流れる。
ようやく、先ほどの行為を全く感じさせなくなるほど2人の呼吸が整った頃に、
「すまない」
唐突に真田が言った。
「…冗談が過ぎたな。君の婚約者が生きていたら、殺されるところだった」
あえて軽くおどけてみせてから、
「……忘れてくれ」
神妙な声で呟く。
「…あなたにからかわれるのは、いつものことです」
少しのためらいを感じさせてから、松子の口から出た言葉には、
普段と同じ、凛とした響きがあった。
真田は、そんないつもと同じ松子の姿にホッとする。
それと同時に、こんな時でも弱みを見せまいと強がる松子の不器用な強さをいとおしく思った。
先ほどの行為は、確かに単純な欲望からだったが、
松子に向けるこんな温かな感情も、確かに影響していたのだろう。
130 :
真田松子7:2012/08/06(月) 04:28:22.82 ID:2c0Izv5G
「…きみのあの顔を拝めなかった婚約者には同情するよ」
「え?」
「いや」
真田が話題を自ら切ったところで、二人は建物を出る。
「一人で帰れるか?」
「当たり前です」
きっと真田を見やってから、松子は言い切る。
けれど、その表情はいつもよりどこか儚げに見え、ほのかに色気のようなものも感じさせた。
思わず肩を抱きそうになるのを、真田はぐっとこらえる。
さようならも言わずに、松子はすたすたと家路をたどろうとして…それに気付いて足を止め、こちらに戻ってきた。
真田にグイッと上着を押し付ける松子。
「おい…それ、それなりに目立つぞ」
そう言われ、一瞬不安げに自分の胸元を見つめたが、
自分のバッグの存在に気付き、それを胸に抱え込んだ。
そして、確認するように、おずおずと真田を見つめる。
真田が松子の不安に応えるように頷くと、ホッとした松子の顔にようやく笑顔が戻った。
その笑顔には、咲ききった花を思わせる美しさがあった。
「…さよなら」
今度は忘れずに挨拶の言葉を口にすると、上目遣いに真田を見つめて、すぐにうつむく。
真田は、松子との関係が今までと変わってしまうことが急に恐くなった。
クルリと背中を見せ歩き出す松子に、思わず呼びかける。
「……明日も!…変わらずに、俺を叱ってくれよな」
松子が振り向く。
「…叱られるようなことは、しないでください」
柔らかさをにじませた松子の言葉と、口元に浮かぶかすかな微笑みに、真田は何も返すことができなかった。
131 :
真田松子8:2012/08/06(月) 04:30:42.02 ID:2c0Izv5G
再び松子は歩き出す。
背中に男の視線を感じている。
まだ崩れてはダメだ。あの角を曲がるまでは。
バッグで隠しながら、胸の濡れたシミに手をやる。
あの感触を思い出すと、耳がじんじんと熱くなる。
また上がってきてしまう呼吸を懸命に留める。
自分の中で、色んなものが形を変えてしまいそうに思えて、恐くなる。
ふと足を止め、そぅっと来た道を振り返った。
人影の向こうに、もう見慣れてしまった、いかつい背中が見える。
…彼のからかう声、逞しい腕、今日始めて感じた、彼のかすかな匂い。
その全てが蘇ってきて、松子は道の真ん中で倒れこまないように必死に足を踏んばると、
強くきゅっと目を閉じた。
おわり
ここ連投規制ってないのか…
次はエロ無しにトライしようかと
一人モロなのが今頃恥ずかしくなってきたという…遅すぎる…
ktkr!!gj!!!
全然大丈夫ですよ!
オトナのエロ!真松待ってました!!
松子姉さんに萌えた…
エロ無しも楽しみです。
真松大人カプgj!
昨日ノブ梅投稿させていただいた者ですが、初めてだし30分位で書いたから不安だったけど感想貰えると嬉しいねwまた挑戦してみる
真田さんの奥さんってどんな人なんだろう…自分のイメージではごく普通の女性だけど包容力のある感じなんだが
ノブ梅さんの初々しい可愛らしさも
真松さんの大人の色気満載の話もgjです!!
・・・こんなお話のあとに投下するのもアレなんですが
山倉→弥生のアホなお話を・・・・
「下村君、とうとう結婚するんだって?」
山倉が先輩に声をかけられたのは、梅子の結婚話を聞いて数日たったときだった。
「ええ。そうみたいです。なんでも相手は幼馴染みたいですよ。」
「幼馴染か。そりゃあいいかもしれないな。」
「・・・そうなんですか?」
既婚の先輩の言葉に、山倉は首をかしげた。
「そのあたりが僕にはどうも・・・・子どものころから知ってる人間相手に、いまさら恋愛感情なんてわくんですかね?」
「惚れっぽいわりに、浅いなオマエ・・・」
「そうでしょうか」
「いいか山倉、結婚ってのはイコール一緒に生活することだ」
「はぁ」
「結婚すると、相手の嫌なところやダメな点が嫌でも目に入る。しかしそれはお互い様だ。人間は誰しも良い部分と悪い部分を持っているもんだからな。それを許せないと、夫婦関係は冷たいものになってしまう」
「なるほど」
「いいか山倉、相手の欠点をいくつも言えて、なおかつそばにいたい、好きだと思える・・・それこそが本当の愛だ」
「・・・・!!」
「その点では、幼馴染ってのは強いよな・・・って、山倉、どこいくんだ?おい、廊下は走るな!」
「弥生さんっ!!!」
「あら、山倉さん。どうしたの?」
「弥生さんって、気が強いですよね!」
「・・・は?何よ、いきなり」
「無愛想だし、いつもシニカルで冷たい目線をしているし」
「・・・・・・あんた、ケンカ売ってんの?」
「ひねくれもので妙にお堅いし、そのくせ簡単に坂田先生にはメロメロになっちゃうし」
「・・・・・・・・・・・売ってるなら、買うわよ・・・」
「とくに美人でもないし色気もなっ・・・・ふごぉ!!!」
「・・・お買い得ね。たあいもない・・・・・」
「おお、見事なアッパーカットだ」
「さすがは澤田君。小柄な体を生かした、すばらしいパンチだ」
「まさに蝶のように舞い蜂のように刺す。」
「山倉、1メートルくらい飛んだんじゃないか」
「あいつアゴが隙だらけなんだよ」
「つーか、何もかもがズレてんだよ山倉は。あんな言い方で伝わるかっての」
「しかし澤田君、振り向きもしないで去ってゆくな」
「まぁ、まわり医者だらけだし。手加減もしてるんだろ」
「あのクールっぷり、たまらんね〜。いちど踏まれてみたいぜ」
「おい、コラ」
「・・・や、弥生さん・・・それでも、そんなアナタが・・・」
外野の声など耳に入らない山倉の目に、去ってゆく弥生の姿がぼやけて消えた。
おしまい
・・・すいません、朝っぱらからお目汚ししました
なにこの祭りは!
職人さんGJ!
真田松子大人だなー
邪魔が入らなければどうなっていたんだろw
山倉弥生大好物です、アリガトン
一途な彼が早く報われますようにwww
本当だ!職人さん、増えてるー!!
みなさん乙乙!
うわあなんか知らんが職人が増えている!
うう、感涙だ
エロ神様にお供えしてひたすら召喚術したのが今頃になって効いてきたのかなw
カップリングも増えた、わーい
ノブ梅は可愛らしいツンデレでお雛様カップルでいいね〜
松子姉さんは真田さんとくっつくんだと思ってた身としては楽しかったw
山倉はこれから見せ場があるはずさw
ってか、弥生さんて自分に異常にコンプレックスがあるから、
自分をずっと想ってくれている男がいるってことに気が付いたらとても動揺しそうだなw
真松の感想に感謝
そして連日新しい話が読めるなんて幸せすぎる…
山倉はどうしてここまでギャグが板につくんだろう
超人弥生も違和感なさすぎだし医局の面々の無責任さがたまんないwwww
真田の奥さんは松子とは真逆のタイプだといいな
似た人だと真松派としては「松子で良かったじゃん!」って悔しくなりそうだから
山倉弥生の感想ありがとうございます
ほとんど初めての投稿だったのでドキドキだったのですが
暖かいお言葉をいただきひたすら感謝です!
いつか山倉でシリアスを・・・・・・・・・書けないと思いますw
今日はノブ梅の結婚式かな?
山倉は晴れ着の弥生を見て惚れ直すのか
はたまた他の晴れ着女子に目移りするのかw
>>143 雪子がまだ独身で華やかな着物姿だったね
「やっぱり雪子さんで!」という山倉に
「やっぱあんたバカ」と冷たく言い放つ弥生が容易に想像できたw
……でもシリアスも待ってますからお願いします
シリアス山倉と聞いてふと浮かんだ話
ようやく彼女が目覚める。
「ん…今何時…?」
「7時半」
「え!?結婚式10時からじゃなかった?」
「そうだっけ」
「そうよ!着付けてもらう約束したのに、遅れちゃう!」
彼女が慌しく布団を這い出す。
「…やっぱり同級生の前ではこのことは…」
「秘密に決まってるでしょ!」
ブラウスのボタンを留めながら吐き捨てるように言って、
「まさか、あなた…」
と、僕を睨む。
「言わないよ」
「一言でも漏らしたら、この関係は解消だから!」
「……なら、何で僕と」
ふんと彼女が鼻をならす。
「医者なんだから、人体におきる様々な反応に興味が湧くのは当然でしょ?」
あくまで体だけの関係だと言い切られ、胸がちくりと痛んだ。
「じゃぁね。
あなたも遅れないように気をつけるのよ?…服はちゃんと用意してあるわね??」
僕がコクンとうなずくと、彼女が満足げに「よし」と呟く。
最後にようやく、いつもの姉のような心配りをのぞかせてから、
彼女は、そういうことのためにだけ貸し出されている狭い部屋を出て行いった。
部屋が静寂に包まれる。
僕は、彼女の同級生達の前で、いつものように道化を演じる自分の姿を思い浮かべて…ふぅ、と小さくため息をついた。
視聴者は弥生&山倉に完全に騙されていた!…って、あるわけないかw
あと自分はエロ寄りの話しか思い浮かばないのかもしれない…
書くのが楽しくてつい話を落としちゃうけど問題ありならもう少し間隔をあけます
もう一つありがちなノブ梅初夜話もあって他の職人さんの後なら大丈夫かなとか思ってるんだけど…
職人神様方gj!!&乙です!
いろんなカプが読めてnynyします
ありがたや〜m(_ _)m
84です。
ノブ梅萌えなんでいっぱい神がいらしてて嬉しいです。
第99話からの流れで作りました。本編では二人は結婚したので、パラレル
ワールドと思ってお読みいただければ嬉しいです。シリアスっぽくと言いながら
イチャラブな感じになってしまいました。
148 :
1:2012/08/08(水) 00:33:36.14 ID:r+rd3Mp7
それは坂田の突然の訃報に接した晩のことだった。
降りしきる雨の中をとぼとぼと歩く梅子をただ信郎は黙ってついてやることしか
できなかった。
信郎自身は一度も会ったことはなかったが梅子や竹男、誕生日パーティーに
集まった人達の様子から周囲に慕われる好人物であろうことは容易に想像できた。
特に梅子がここ蒲田で開業するにあたって大いに影響を受けたことは常々
聞かされていたので、その悲しみを思うと何もかける言葉が見つからなかった。
下村家の明かりが目に入ると信郎は少し安堵した。あとは家族に任せればいい。
きっと温かく出迎えて慰めてくれるだろう。
ところが梅子は自宅の前を通り過ぎて医院の中に入ってしまった。
「家に帰らないのか?」
「少し…ここで…」
「俺もいていいか?」
「うん…」
このまま放っておける状態ではなかった。
「どうして…ケーキは何ともないのに人の命なんて…」
「梅子、しっかりしろ!俺たちは生きてる!生きてるぞ!」
思わず梅子の手を握り、そして抱き寄せた。雨に濡れた身体から立ち上る匂いが
鼻腔をくすぐり、信郎の身体の奥が熱くなった。
自分の腕の中で泣き続ける梅子の身体は華奢で小さくて、それでいて驚くほど
柔らかでこんな状況でありながら信郎の心臓は早鐘を打ち始めた。
149 :
2:2012/08/08(水) 00:34:17.84 ID:r+rd3Mp7
「ノブ…」
「ど、どうした?」
不意に名を呼ばれて信郎は慌てて答えた。
「ノブは…ノブは、どこへも行かないよね?突然いなくなったりしない…よね?」
暗闇に目が慣れ、窓から差し込む街灯のぼんやりした明かりに照らされた梅子の
瞳は涙に濡れて宝石のように輝いていた。
「…どこへも行くもんか。ずっと、ずっとそばにいてやる」
「ノブ…」
ようやく笑みを見せた梅子に信郎の心の鍵が音を立てて弾け飛んだ。
「梅子…」
信郎は梅子の頬をそっと包み込むと唇を重ねた。
子供の頃からずっとそばにいた少女。あまりに近くにいすぎて意識することさえ
なかった。
自分の気持ちに気付き始めたのは松岡が現れた時だった。「みかみ」で語り合う
二人を見かけて胸がざわついた。
気のせいだと思いたかったが、その後も二人を見かける度に胸のざわめきは強く
なった。
だが所詮自分は小さな工場の跡取りであり、医者になる前ならともかく大病院の
医師となった梅子とでは釣り合う筈もないとその気持ちを押さえ込んだ。
後に二人が正式に交際をしていると聞いた時、そのざわめきが恋心だと改めて
気付かされたが今更どうすることもできず、その想いに鍵をかけた。
その後信郎も咲江と知り合い、その控えめで温かな人柄に惹かれて付き合うように
なり、梅子への想いは過去の物になったものと思い込んでいた。
二人が別れたと知らされるまでは。
150 :
3:2012/08/08(水) 00:35:05.89 ID:r+rd3Mp7
「好きだ、ずっと好きだった」
驚いて目を見開いている梅子に気持ちをぶつけ、再び抱きしめた。
「俺はどこへも行ったりしない。お前に何も言わずに突然いなくなったりなんか
しない。だから……」
押し黙ったままの梅子に信郎は自分の言動の重大さに気付いて身体を離した。
「嫌いならそう言ってくれ。顔も見たくないって。まぁ…隣に住んでちゃ無理
だけど…」
次第にしどろもどろになっていく自分が情けなくて、信郎は逃げ出したいような
気持ちになってきた。
「本当に…?」
「え…」
「さっき言ったこと、本当…なの?」
「さっきって…」
「私のこと、ずっと…その…」
「あ、あぁ」
梅子は俯いたままぽつりぽつりと話し始めた。
「今ずっとね、考えてたの。ノブに言われたこと。すごくびっくりしたけど、
今日はあんなことがあったからまだ頭の中がぐるぐるしてるんだけど、すごく…
すごく嬉しいって思ったの。」
意外な答えに信郎は驚いた。
「辛い時なのにごめんな。俺…」
「ううん、ノブがいてくれて良かった。一人じゃどうしていいかわからなかった
もの。それに…ね、さっきノブが…」
梅子は自分の唇にそっと触れた。
「…してくれた時、びっくりしたけど…嫌じゃなかったわ。温かかった」
「梅子…」
梅子を再び抱き寄せて、今度はゆっくりと口づけた。
さっきは無我夢中でなにもわからなかったが、梅子の唇はふわりと柔らかくて
甘くてこの世にこれほど柔らかいものが存在するのかと驚いた。
151 :
4:2012/08/08(水) 00:35:50.42 ID:r+rd3Mp7
信郎は思い切って舌を差し入れた。少し驚いたような表情を見せたが梅子は
ぎこちなく応じ、おずおずと背中に手を伸ばしてきた。
その手に勇気づけられた信郎は頬や瞼に口づけた。長い睫毛も、すべすべとした
頬も、絹糸のような髪にも、すべてに触れたかった。
「くすぐったいわ…」
梅子は身を捩らせた。
信郎は首筋に唇を這わせながら梅子のブラウスのボタンを外した。
「えっ…あ…きゃぁっ…」
「うわっ…」
いつの間にか胸元がはだけられていたことに気付いた梅子は慌てて手で押さえ
ようとした途端にバランスを崩してしまい、支えようとした信郎共々床に倒れ
こんでしまった。
「ごめんなさ…」
「大丈夫か…?」
梅子を組み敷いた形になってしまった信郎は我知らず、唾を飲み込んだ。
いつの間にか雨は止んでおり、雲の隙間から月の光が差し込んで梅子の身体を
照らした。
潤んだ瞳が信郎を見つめる。信郎が最後まで堪えていた理性が弾け飛んだ。
「梅子っ…!」
覆いかぶさると荒々しく口づけた。
大きくはだけた胸元からは小ぶりながらも形の良い乳房がこぼれ出た。そっと
手で包み込むとぴくりと梅子の身体が跳ねた。
やわやわと揉みしだくとため息のような、かすかな喘ぎ声に信郎は梅子をそっと
見やった。
信郎の視線に気付いた梅子は恥ずかしくなったのか目を反らし、唇をぎゅっと
噛んで堪えた。
「ーーーんっ…!」
柔らかな乳房の頂をそっと口に含むと耐えきれずに声を上げた梅子の身体が
さっきより勢い良く跳ね上がった。
感じてくれている。男の本能が囁いていた。
毎日のように会っていたというのに梅子の身体は抱きしめると折れてしまうのでは
ないかと思う程にほっそりとしていて、どこに触れても限りなく柔らかく、
ただの幼馴染みと思っていた梅子が大人の女だということに改めて気付かされた。
152 :
5:2012/08/08(水) 00:36:28.82 ID:r+rd3Mp7
スカートと下着をするりと脱がせると、おそらくまだ誰も触れたことがないで
あろう秘所に手を伸ばした。
それに気付くと梅子はぎゅっと足を閉じたが所詮男の力に敵う筈もなく、その
侵入を許した。
「やっ…あ…」
柔らかな花弁に触れるとそこはもうしとどに濡れていて信郎を迎える準備が
できていた。
「梅子…」
羞恥に耐えているのか、これから起こることに恐怖を感じているのか、固く
目を閉じたままの梅子に口づけると信郎は梅子の中へ侵入した。
「痛っ…!」
「だ、大丈夫か?」
慌てて抜こうとする信郎を梅子は押しとどめた。
「…ううん、大丈夫よ…」
梅子の目から再び涙がこぼれた。
中は温かくてきつくてすぐにでも昇りつめてしまいそうだったが、背中に
立てられた爪の痛みがかろうじてそれを止めていた。
梅子の痛みが少しでもおさまるようにと信郎は動かず髪を撫で続けた。
しばらくすると痛みが和らいだのか身体の強張りが少しずつ解けてきた。
「ノブ…」
「ん?」
まだ痛みが残るのか、涙を滲ませつつも梅子は細い腕を伸ばして信郎の頬を
包んで引き寄せると、初めて自分から口づけた。
153 :
6:2012/08/08(水) 00:37:05.68 ID:r+rd3Mp7
信郎は自分の腕の中で目を閉じている梅子を見つめた。暑い時期ではあるが、
医院の固く冷たい床の上で事に及んでしまったことを今更ながら激しく後悔
していた。せめてものつもりで自分の着ていたシャツを掛けたものの、
今、梅子が何を考えているのかと思うと居ても立ってもいられない心地だったが
思い切って声をかけた。
「梅子…?」
梅子はぱっちりと目を開けた。
「…なぁに?」
「あの…痛かったろ…?ごめん、な?俺、優しくしてやれなくて…その…」
「…ううん、大丈夫…まだ、ちょっと痛いけど…でもね…」
「でも…?」
「ノブをとはずっと一緒にいたのにこんなに近づいたのは初めてだなって」
「そう…だな」
「不思議な気持ちなの。嬉しいなって」
「梅子」
「どうしたの?」
信郎は急に起き上がると梅子もつられて起き上がった。
「明日、おじさんの病院に連れて行ってくれるか?」
「いいけど…どうして?」
「結婚させてほしいって挨拶したいんだ」
「ノブ…」
信郎は梅子をきつく抱きしめた。
この先、何があっても離れることがないようにと。
終わり、を書き忘れてました。ありがとうございました。
おお〜!GJ!
ノブがいじらしいよ
GJ!GJ!!
あ〜〜ノブ梅萌えるわあ〜
山倉弥生とてもよいです。。。
>>147 なんか…ジーンとした
温かいエロって素晴らしい…
最近出張っている145ですが(感想ありがとー)今日の放送で初夜話の辻褄が合わなくなり落とすのを迷ってる
浮かんだ話とかぶる投下があると書き出すのをためらう職人さんとかいないかな
147さんはシチュ違いだったけどもしノブ梅初夜で書いてる人いるなら別のも進めてるのでそちらにしようかと
あと投下は他の作品の感想が出尽くす1日くらいは空けようと思ってるんだけどもっと空けるべきかな
このペースが続くとも思えないが創作にムラがあるのでスレに迷惑かけないか心配してる
自分は色んなスレでSS書いてるが、本編と話がずれるくらいは皆良くあるよw
てか基本SSは妄想なんだからまんま本編通りじゃなくても良いと思う。
ただ、たとえば松岡女体化とかまでぶっ飛んだ妄想になるのならば最初に注意書きが必要だとは思うけれどもw
ネタ被りに関しては、以前他ドラマ書いてた時にクリスマスという季節ネタとホワイトクリスマスと言うネタが被ったことあるけど
他の人が投下した時に結構書いてしまっていた事も有り、最初書きでネタが被ってすみませんと書いて投下した。
ふつうに許してくれたよwまあ良く有るネタだしね。
そのネタはたまたまじゃ被らないだろーってネタじゃない限りいいんじゃないかなー
投下ペースに関しては、スレ人口が少ないであろう今は活性化につながり有難いw
人数増えてきたら他の人のペース見ながらで良いんじゃないのかなと思いますがいかがなもんでしょうか。
と言う訳で、
>>158さん是非投下をw
>>159 お!すごい具体的なレスありがとう
スレの雰囲気良くて投下しやすかったから余計に気になったんだ
ここの住人なら投下が重なってもそれぞれにちゃんと感想くれるよな…
せっかく声かけてもらったので連日になるが微妙にパラレルなノブ梅初夜話をどうぞ
161 :
ノブ梅初夜1:2012/08/08(水) 22:36:09.24 ID:V0jm2t7Q
110話ラスト直後設定
「よし、上に敷き直すか」
お互いにかしこまって挨拶しあった後、いい雰囲気にのまれてそう切り出すと、
「うん!」
いつもの笑顔で妻がうなづく。
あまりの屈託のなさに、『これから起こることがわかってるんだろうな?』と不安になるが、
曲がりなりにも医者だ。夫婦の営みの知識くらいあるだろう。…あってくれ。
とりあえず2階に上がって、手近な荷物をザクザクッと積み上げる。…ちゃんとここに布団敷けっかなぁ?
それでも、妻には枕だけを運ばせて、一人でせっせと掛と敷両方の布団を2階に上げた。
広いとは言えない部屋に、なんとか一組の布団が敷けた。
しかし…やはり家具を出さないことには、この部屋に二つ布団を並べるのは難しいかもしれない。
と、下からうんしょ、うんしょと声がして、階段からのぞくと、妻がもう一つの布団を懸命に引きずってきていた。
「おい!ここに二組布団敷くの厳しそうだぞ。今日は一組だけにしとこうぜ!」
「え!?」
あぜんと俺を見上げる妻に、
「…なにか問題あるのかよ」
俺は口を尖らせる。
「夫婦だろ、一緒に寝りゃいいじゃねぇか」
「…うん…でも…」
何か言いたげな妻をほうっておいて、俺はさっさと布団に潜り込む。
しばらくして、タンタンタンと階段を登る音がした。
目をつぶってそのまま待っていると、洋服から寝巻きに着替えた妻が布団の脇に立つのが解った。
…なぜだがそのまま動かない。
「ほら」
掛け布団を少し上げてみせる。
「うん…」
妻がおずおずと布団に入ってくる。…何だよ、照れてんのか?
そんなの、お互い様だっつーの。なんてったって、初夜だぞっ!?
顔がいやらしくにやけそうになって、慌ててそれを不自然にしかめた。
162 :
ノブ梅初夜2:2012/08/08(水) 22:38:53.84 ID:V0jm2t7Q
「…ねぇ、ノブ」
何やら思い悩んでいたそぶりの妻が、意を決したように俺の襟をひく。
「あのね…」
もじもじと落ち着きのない妻。
「なんだよ」
一応、優しくするつもりだぞ?
「あの………蹴らないでね?」
…は?
「ノブ、昔から寝相悪かったでしょ?
小さい頃一緒にお昼寝してて、寝ぼけたノブに思い切りお尻蹴られちゃったこと、あったじゃない」
「あの時すごく痛かったんだもん…」とか何とかブツブツ呟いている。
この状況で一番気になることがそれかっ!?
…まぁ、よく考えれば、いつもどこかズレていた妻の考えそうなことではある。
「…蹴らねぇよ」
「ホントに!?」
「ったく、しょうがねぇなぁ」
俺は妻をグッと抱き寄せ、両方の足で小さな体を挟み込んだ。
その瞬間、妻の体がビクッと震える。
「こうすりゃ、蹴りようがねぇだろ?」
驚いて固まってしまっていた妻の体から、やがて力が抜ける。
「……あったかい…」
そう言うと、俺の首筋にそっと顔をうずめてきた。
密かに心臓をバクバク言わせながら、俺はしばらくその体勢のまま妻を抱きしめていた。
やがて…近くで、安らかな寝息が聞こえ始める。
ん?
「おい、梅子?」
呼びかけても、能天気な顔で眠り続ける妻。起きる気配は、全くない。
……うん、こんな展開もいかにも梅子らしい、って。
初めての夜がこれで、納得できるわけねぇだろぉおおおおおおお!!!!!!
おわり
この初夜に続く小話をいくつか書いたので機会があればいずれそれも
自分はしばりがないと話が作れないタチみたいなので今は過去レス参考にして書いてる
>>9 竹男と咲江さんならツンデレ同士のコンビだし
ってのをいまいちおぼえてないので
>>16 雪子と弥生の美少女レズで
これは無理かと思ったが意外にいけた
スレの様子見ながらまた落とすよ
(レズはギャグなので期待せぬよう…って誰もしないか)
ノブ梅gj!ノブ生殺しワロタw天然小悪魔梅子www
ここの雰囲気まったりだから投下しやすいよねー
ところで…膝枕とかって萌えません?
スヤスヤ梅ちゃんgj
ノブ哀れwww
どのカプもそれぞれに魅力的で素晴らしいなぁ…!萌え萌えで楽しませてもらってます。ありがとう。
166 :
初めての夜1:2012/08/09(木) 01:36:29.70 ID:WqtSB3BJ
初夜被りで申し訳ないが、どうしても吐き出さずにいられなくて、初夜祭りという事で便乗させてください。
ノブ梅でエッチあり。お互い初めて設定です。宜しくお願いします。
「そうよね。こういう事もしなくちゃいけないわよね。夫婦だもの」
互いにぶつけてしまった額をさすりながら笑いつつ、信郎の右手が梅子の頬に伸びてくる。
梅子が固い決意を表情に出して呟いたのは、そんな時だった。
それは初めて迎えた記念すべき夜に似つかわしくない堅い口調で、梅子の頬を撫でながらも呆れ顔の信郎が問いかける。
「なんだよ、その言い方。嫌なのかよ」
「別に。嫌なんかじゃないわ」
梅子もツンと澄まして答えてみせ、二人は再び額をコツンとあわせてクスクス笑いあった。
笑いの波が静かに引いていくと、どちらともなく唇を重ね、そのまま布団の上に倒れこんだ。
梅子の頬を撫でていた手が、首から腰へと流れていく。
腰紐をたどって結び目を探り当てると、信郎は器用に片手でそれを解いていった。
梅子との結婚が決まった頃、木下が勝手に女の抱き方をレクチャーしてきたことがある。
そのため、大まかな段取りは分かったが……。
『あの時、キノヤンにちゃんと聞いておくんだった……』
つい、分かってると強がってみせて、信郎は木下の話を最後まで聞いていなかった。
この先をどうすればいいのか分からず梅子を見ると、自分に体を預けきった梅子がとろけるような視線でこちらを見つめていた。
その瞬間、頭の中がカッと熱くなり、梅子の唇に自分の唇を押し付けると舌を深く突き刺した。
夢中で梅子の口を犯し、帯をすっかり外してしまうと、浴衣の前を割って袖から細い腕を抜く。
上半身を起こして見下ろした梅子の体は、蛍光灯の明かりの元で白く透き通るようだった。
腕も足も腰も胸も、直線的なところなど一つもない。
その柔らかな曲線を見て、信郎の喉が無意識にごくりと鳴る。
「ん?」
自分の袂を梅子にツンツンと引っ張られ、ああそうか、と信郎も浴衣と肌着を脱いだ。
167 :
初めての夜2:2012/08/09(木) 01:37:44.68 ID:WqtSB3BJ
お互い下着で腰周りが隠れるだけの姿になり、信郎は静かに梅子へ体を重ねていった。
途中、自分の胸にフワッとした膨らみと固い蕾の存在を感じ、自然とそこへ頭を埋める。
つきたての餅のような感触の中で、コリコリと主張してくる二つの蕾を摘んだり擦ったりしてみると、
頭の上から梅子のくぐもった吐息が聞こえてくる。
初めて聞く梅子のそんな声に、今まで感じたことも無いような快感が腹の底から湧き上がってきた信郎は、
気づくと両手で膨らみをつかんで、たまらずにむしゃぶりついていた。
梅子の声がどんどんと大きくなり、信郎の頭を抱えた腕に力が入る。
信郎は目の前が白くはじけ飛びそうな感覚に襲われたが、必死でこらえた。
頭をずらして再び梅子の口に吸い付くと、右手を彼女の下着にもぐり込ませる。
すると、出口を奪われた悲鳴が、梅子の鼻から漏れた。
右手が行き着いた先はすでに水で滴っており、そこにある割れ目を指でなぞると、隙を突いた梅子の口から切ない声がこぼれた。
ここのどこかに目的の場所があるはずだ。
信郎は何度も指を滑らせて、その場所を探る。
真ん中よりもすこし奥にくぼみを発見して侵入を試みるが、梅子の腰が引けたので諦めて手を引っ込めた。
しかし、限界はもう直ぐそこに迫っている。
引っ込めた手で梅子の下着をはがし、自分のそれも脱ぎ捨てた。
梅子の両脇に手をつき改めて向かい合うと、梅子が不安で泣きそうな顔をしているのに気づき、頭を撫でながら口をつける。
そして、梅子の入り口付近に強張ったモノをあてがうと、いっきに貫いた。
「痛っ……!」
「だっ…大丈夫か、梅子!?」
痛みを訴える梅子の声で、信郎はハッと我に帰った。
腕の中にいる梅子の眉間に深い皺を確認し、焦りと不安が心の中で入り混じる。
「…よかった。いつものノブだ」
薄っすらと目を開いた梅子が、少しだけ安堵の表情を覗かせる。
俺、いつもと違っていたのか?でも、じゃあどうすれば……、と信郎は顔色をクルクル変える。
そんな心境を察してか、梅子は下から腕を伸ばして信郎の頬を両手で覆った。
「あっ…っ、ゆっくりとなら、多分……大丈夫…」
コクリと梅子が頷くのを合図に、今度はそうっと腰を動かし始めた。
168 :
初めての夜3:2012/08/09(木) 01:38:43.08 ID:WqtSB3BJ
「ん、あぁ…っ。は…ぁっ……」
梅子の口からは、熱を帯びた声が絶え間なく聞こえてくるようになってきていた。
「梅子っ…。そろそろ、いいか……」
「あぁあ…ッ、あ…ああ……」
控えめに動いていた信郎だったが、辛抱がきかなくなって尋ねる。
梅子から明確な答えはなかったが、湿った吐息に拒否の色は感じられなかった。
湧き上がってくる激情を、もう自分でも止める事ができない。
思いのありったけをぶつけて、何度も何度も梅子の中を擦り揚げる。
「ノブっ…!ノブ…!!」
「梅子っ…!」
必死になって自分にしがみついてくる梅子がたまらなく可愛くて、頭を抱きかかえると梅子の一番奥まで突き進み、信郎は精を解き放った。
「痛くしちゃって、悪かったな」
ほんのり赤く染まったティッシュを丸めてゴミ箱に捨てながら信郎が言うと、梅子は目を伏せて、ううん、と首を振った。
「なんだか、患者さんみたい」
グッタリと横たわる梅子の浴衣を、信郎が整えてやっている。
「今日だけだぞ」
そういう信郎の目も声も、とても優しい。
梅子は嬉しそうに目を細めて、自分の髪をすいている信郎の手に、そっと自分の手を重ねる。
「ありがとう、ノブ。大好き」
信郎は照れた顔で、おう、と答えると立ち上がり、明日も早いからもう寝るかといって電気を消した。
「……なんだか、こっちまでその気になってきちゃうね。とーちゃん」
安岡家の一階では、二階を若い夫婦に明け渡した熟年夫婦が仲良く枕を並べている。
自分と同じく、到底寝てなどいられないであろう幸吉に向かって、和子がニヤニヤと囁いた。
「バカ野郎。年が違うってんだよ。おかしな事言ってねぇで、とっとと寝ろ!」
天井を向いて寝たふりをしていた幸吉は、吐き捨てるように呟くと、和子に背を向けてゴロリと寝返りを打った。
一方、下村家の方では
「梅子は、いい人と結婚できたようでよかったですね。お父さん」
芳子が安心した顔で囁いたが、元々背中を向けて寝ていた建造は黙ったままで聞いているかすら分からなかった。
以上、お目汚し失礼しました。
ちょw
これはカットされた幻のシーンじゃないですかwww
めっちゃ違和感無さすぎて糞萌えたノブ梅すぎてやべぇえええ超gj!
だれか竹とあかね頼む
>>170 自家発電!自家発電!
職人さん増えてんじゃないすか嬉しいなあ
ちなみに、投下する時に「お目汚し失礼しました」的な事は書かない方がいいみたいだよ
俺も以前他板で投下した時に、最後にそういう事を書いたら
「普通に面白く読んでいたのに、最後に自分でお目汚しだと言ってしまうのは読んでくれた人に対して失礼だ」
「予防線張りたくなるのは分かるが投下するならするで自信持ってしろ」
って怒られた事があるw
それ以降俺はお目汚しにならんような投下をしようと頑張っている、結果はどうあれw
166です。
読んで下さって有難うございます
>>171 ご指摘有難うございました。確かに、そうですよね;
次は気をつけますね!
「梅ちゃんがいてくれるだけで」と和子が言ってるのを見て、つい
若い夫婦に触発されて、昨日はお楽しみでしたね?と思ってしまったw
>>166=172
映像がリアルに浮かびすぎて思わず照れたw
会話が2人らしくてヨイヨ-
母ちゃんの一言からそこまで妄想するか!? でも両親sも含めGJ!
>>171 他のスレで傷つかないためにも
>>171みたいな指摘があることはいいことだと思う
ただ個人的には予防線なんかいくら張ってくれてもいいから実際の投下をお願いしたいのが本音
自信持てレスは一定ラインの質を保とうとするスレのいい意味でのプライドを感じるけどそれによって失う萌えもあるんじゃないかな…
実際自分はこのスレのゆるさに甘えて投下してるし 普通なら「自サイト池」でオワタだったと思う
で懲りもせずに投下を
初夜祭を引き続きのつもりだったが
>>164の一言のために計画が狂った
暗めの展開でご期待には添えないかもしれないが一連の初夜話の締めとして何とか完成させたい
今日は目先を変えてレズw話でも
竹とあかねはあかねさんをちゃんと覚えてなくて…
>>170の自家発電読めばきっと思い出すはず 待ってるよ!
174 :
雪子弥生山倉1:2012/08/10(金) 03:39:52.75 ID:4mrpWbOR
(ノブ梅挙式直後です。
口調や名前の呼び方等ミスってたら申し訳ない!)
「すまねぇなぁ、久しぶりに着物さ着て、ちょっとぐだびれちまって」
「そのお腹だもの、当然よ。お部屋ももうしばらく使っていいって言ってもらえたし、少しのんびりしましょうよ」
身を縮めて申し訳なさげに謝る江美に、雪子は足を放り出しながら、のんきに答える。
「それにしても…今日は本当にいい結婚式だったわねぇ…」
うっとりと何かを思い出すような弥生の眼差し。
「んだなぁ〜」
江美がその言葉にしきりにうなずく。
ふと思い出したかのように、江美が隣の雪子を覗き込んだ。
「…雪子さんは、ほんどにいい人いないのげ?」
「え?……全然そういう人がいないわけじゃないけど…一人に絞るとなると、なかなか難しくて」
「んだな。相手は慎重に選ばねぇどなぁ〜」
既婚者の江美は色々と思い当たることがあるのか、コクコクと同意する。
「弥生さんは?本当は好きな人とかいたりするの?」
雪子が江美とは逆の隣に座る弥生に話を振る。
「え、私!?」
『好きな人』という言葉に、弥生の胸がチクッと痛んだ。
かすかにではあるが、憧れを抱いていた坂田は、もうこの世にはいない。
「…少し気になる人はいたけど…その人には、もう会えないから」
弥生の様子に何かを察したのか、詮索好きの雪子もそれ以上は聞いてこなかった。
「……なら、新しい人を見つけないと!!」
突然、雪子がいいことを思いついたように手を叩く。
「…でも…、私はまだいいわ…」
「何言ってるの!私達みたいに学歴がある女性が結婚するのって、案外難しいものなのよ?
今からそれなりに行動を起こしておかないと、すぐに行き遅れになっちゃうわ」
「雪子さんも弥生さんもめんごいんだがら、その気になれば、すーぐ相手さ見つかるだよ。
なぁのに、一人でいるなんで、もっだいねぞぉ」
「そ、そうかな…」
弥生も満更でもない様子。
175 :
雪子弥生山倉2:2012/08/10(金) 03:42:16.25 ID:4mrpWbOR
「弥生さんにいい人が出来ないのは、ガードが固いせいじゃないかと、私は思うの。
例えば、弥生さんに気がある人が、ちょっとその気になったとして…」
雪子が弥生の肩を押して、クルリとこちらを向ける。
「好きだ、弥生さん」
低い声色を使ってそう言うと、雪子の顔が弥生に近づく。
体を固めて、目をつぶって顔を寄せてくる雪子を凝視する弥生。
2人の唇が、触れ合うかに見えたその時。
ぱちっと雪子の目が開いた。
「ほら!」
「こんなに目をひん剥かれちゃ、相手はキスだって出来やしないわ」
「んだなぁ〜」
弥生は訳がわからず目を白黒させる。
「いい?少ないチャンスはちゃんとモノにしなきゃだめよ。
殿方がこう、顔を寄せてきたら…このくらい!」
雪子が近すぎる距離まで顔を寄せる。
「ここまで顔が近づいたら、目を閉じるの。いいわね?もう一度やるわよ」
「弥生さん…」
雪子の顔が近づく。
教えられた距離まで雪子を見つめ、そっと弥生は目を閉じる。
ふわりと何かが唇に触れて、離れた。
「うん、やればできるじゃない!」
「あっれまぁ、えらいもの見ぢまっだなぁ〜」
「なななななななにするのよっっ!」
「別に初めてでもあるまいし、そんなに動揺することないじゃない」
真っ赤になって手で口を覆う弥生とは対照的に、雪子は涼しい顔だ。
「あっれ?もじがじで弥生さん…」
うつむいて肩を震わせてしまった弥生に、2人は真実を知る。
「…その歳になってキスもまだな女性が、この世にいたなんて…」
「ま、そりゃいるだろうげれども、遅いっちゃ、遅いなぁ…」
身を小さくする弥生に、言いたい放題の2人。
176 :
雪子弥生山倉3:2012/08/10(金) 03:44:52.89 ID:4mrpWbOR
「これは、由々しき事態だわ…作戦変更よ!!」
がぜん使命感に燃え始めてしまった雪子。
「待ってたって、弥生さんにキスしてくる男はいない!」
「…ちょ、ちょっと断言しないでよ!」
「いたの?」
弥生は目を伏せるしかない。
「…弥生さん、ほんどに寂しい生活を送っでぎだんだなぁ…」
思わず漏れた江美の本音に、ぐさりと胸を突き刺される。
「だから、自分から誘うしかないの。いい?少しでもいいなと思う男性がいたら、こうして…」
雪子が上目遣いに弥生を見つめる。
目をパチパチしばたかせて、食い入るように見つめてから…そっと顎を上げ、目を閉じる。
うっ、と弥生は息を飲む。
これでキスをしなければ、男じゃないという気になってきて、思わずその唇に唇を寄せ…。
「ね!?」
触れ合う直前で目を開けた雪子に、がしっと肩をつかまれる。
「ついその気になっちゃうでしょ!?」
「雪子さんの恋愛事情が垣間見えて、おっそろしいなぁ〜」
江美がしみじみと呟く。
「はい、やってみて」
弥生は、雪子のさっきの一連の動作を思い出し、硬いながらも実行してみせる。
目を閉じると…やがて、覚えのある柔らかさが唇に降りてきた。
え?っと思う間もなく、濡れたものが歯を割って侵入してくる。
上あごをつるんと舐められて、びくっと背筋が震えた。
「!!!!!!!!」
「今日は本当にどえらいものを目にする日だなぁ……おい、今見たことはすぐ忘れるんだぞぉ〜」
江美が腹を撫でながら、お腹の子にしきりに言い聞かせている。
177 :
雪子弥生山倉4:2012/08/10(金) 03:47:51.53 ID:4mrpWbOR
「…でも、キスって、いいものでしょ?」
雪子に顔を覗き込まれると、弥生は何も言えない。確かに…よかった。
「私とでさえ悪くないんだから、好きな男性としたら、腰が抜けるほど感じるわよ」
「…何か雪子さん、どんどん過激になっでねぇが」
「テクニックは、使わないと錆びちゃうんだから、適当なところでマメに実践しなきゃダメよ?」
江美のぼやきなど意に介さず、そう言い切る雪子に、
「適当なところって言ったって、そんな簡単に相手なんて見つからな…」
弥生が抗議しかけたその時、
「あ、こんなところに居た!外で待ってたのに、全然来ないから、どうしたのかと思ったよ〜」
ひょろりとした姿の見知った男性が、ふすまを開けて入ってきた。
「あ」
「いた!」
「…だしがに適当だな」
すぐさま、雪子がすくっと立ち上がる。
「江美さんが疲れてらしたから、少し休んでいたの。…でも、そろそろお暇しましょうか。じゃ、私達はお先に」
「んだな。おら達だけ先に帰るべ」
不自然なまでに2人で帰ることを強調しながら、雪子と江美が部屋を出て行った。
178 :
雪子弥生山倉5:2012/08/10(金) 03:50:13.85 ID:4mrpWbOR
「…なんだろう。みんなで帰ればいいのに…」
事情が飲み込めない山倉が首を傾げる。
「弥生さんは、まだ帰らないのかい?」
「ここ座んなさい」
「え?」
目の据わった弥生の言葉に、素直にその横に座る山倉。
弥生は大きく深呼吸をする。
『上目遣いで…ぱちぱち。あごを上げて…目をつぶる』
先ほどの雪子のしぐさを思い出しながら、一度目よりもより自然に、山倉に向かってその行為を実演した。
「え?え?」
しばらくの沈黙が流れる。
…弥生は一人焦り始めていた。
しまったわ。目を瞑ってるから、ちゃんと成功してるかどうか、わからないじゃない!
突然、両肩に力強い握力を感じた。
顔に、吐息と鼻息の混じった風圧を感じる。
ぱちっと目を開けると、タコのように唇を突き出した山倉のドアップが目の前にあった。
「あがーーーー!!!!!!」
「成功よっっ!!!」
突然見事な張り手を食らわされ吹っ飛んだ山倉が、腫れた左頬を押さえながら弥生を見上げる。
「さ、帰るわよ!」
意気揚々と部屋を出て行く弥生を山倉は呆然と見送り、
「ま、待って……え?ええ??」
首をひねりながらも、慌てて弥生の後を追いかけるのだった。
おわり
しまったお礼を言い忘れてた
>>164 良いヒントをありがとう!
投下のたび不安はあるので感想もらうといつもホッとしてます…
ノブ梅の幼馴染ならではの可愛らしい話、どの職人さんもうまいな〜 萌えるわw
真松の話はイイヨスゴクイイヨ!!ドキドキシタヨ!
山弥、どんな場面でも笑いに変える山倉さん最高ですw
雪弥山、こういう展開になるとはー!www
職人さん達、ありがとう!
ノブ梅、加藤松子の情事を目撃しちゃって…とか、
松梅、アメリカに旅立つ前の最後の切ないキスとかみたい!
181 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/10(金) 16:51:47.65 ID:l9YogO4p
Λ信Λ パンパンパン…
(;#゚Д゚ ) オラオラ! チンポチンポ! セィヤセィヤ!
(( ( つ Λ梅Λ
) ,ィ⌒(;#゚Д゚ ) タマンナイノタマンナイノ! マジタマンナイトオモウノ!
(_(__人__,つ 、つ
Λ信Λ パン!パン!パン!パン!パン!…
(;#゚Д゚ ) オッス!オッス! イクゼ!キメンゼ!オトコキメンゼ!イクゼッイグッ!!!
(( ( つ Λ梅Λ
) ,ィ⌒(;#゚Д゚ ) スゴイノ゙ー!スゴイノ! ウォッ!ウォッ!!ウォオオオ!!!
(_(__人__,つ 、つ
Λ信Λ
(;#゚Д゚ ) アッー!
( つ Λ梅Λ
) ,ィ⌒(;#゚Д゚ ) アッー!
(_(__人__,つ 、つ
Λ平Λ
( ゚д゚ ) ウホッ!
( つ Λ源Λ
) ,ィ⌒( ゚д゚ ) ウホッ!
(_(__人__,つ 、つ
GJ!GJ!!GJ!!!
それぞれ萌えがあって良い〜!!
どれも情景が浮かんできて読んでて凄い面白いよ〜!
山倉のタコ顔キス安易に想像できてワロタwww
弥生さん頑張れww
松梅エピソード久しぶりにお目にかかりたい。
ウブな弥生かわぇぇ
それにしてもキモ倉は、虐げられてこそ光る男だw
真松・雪弥山に感想ホントありがたい
ちょっと続きすぎてるので間隔あけます
要望出してもらったのでその間励むつもりw感謝
松岡まだ全然つかめてないので職人さんどうか再び…
185 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/12(日) 12:22:11.89 ID:EiSOK/LX
このスレ的に光男がどうなるのかw
>>185さんのご期待に沿えるかどうかはわかりませんが、
光男が主役です。エロは殆どないのと、方言がうまくできてない点を
ご容赦下さい。
187 :
1:2012/08/12(日) 17:02:17.27 ID:aBOaNwkI
「ええっ!それでお前、本当に信郎さん達の部屋で寝たのかよ!?」
「はい」
佐藤光男が安岡製作所に就職して数日後の昼下がりのこと。幸吉と信郎は納品に
行ってくるからと出かけたため、作業場は木下と光男の二人きりだった。
休憩しなさい、と和子がお茶と茶菓子を用意してくれたので二人は仕事の手を
休めて茶を啜っていた。
「お前何考えてるんだよ。信郎さん達は新婚さんなんだぞ?お前が寝る場所
選べって言われたって社長さん達のとこで寝ますって言うべきだろうがよー」
「え、そうなんですか?」
「鈍いなぁ。新婚さんってのは二人きりでいたいもんなの」
「ど、どうすてですか?」
「まだわかんねぇのかよ。夫婦の営みってやつをしたいわけ」
木下は声を落とした。
「フーフノイトナミって…あ…!」
「やっと気付いたのかよまったくもう」
「どうすたらいいんでしょう…」
「今夜から『やっぱり下で寝ます』っつっても却ってわざとらしいしなぁ。
何かねえかなぁ」
「あ、あの…おら、鼾がひどくて、それを来た日はうっかり忘れてて昨日から
押し入れで寝てるんです」
木下が何かを思いついたようににやりと笑った。
「それいいじゃねえか。よし、ちょっと待ってろ」
木下は工具箱や、色んな機械の部品や不要品が入っている箱や引き出しを
引っ掻き回して何やらゴリゴリと音をさせたかと思うとよしこれでいい、とか
何とか呟きながら光男に手ぇ出せ、と言った。
188 :
2:2012/08/12(日) 17:07:08.80 ID:aBOaNwkI
「これは何ですか?」
手のひらに人差し指の先ほどに削られたコルク栓が二つ乗せられた。
「耳栓だ」
「耳栓?」
「そうだ。お前、今日から押し入れで寝るんだろ?その時な、信郎さん達に
見えるようにこれを耳ん中に入れろ。そしたらな、絶対それ何だとか訊いて
くるから耳栓してないと眠れないって言え、いいな?」
「はい!わかりました!」
一度理解すれば飲み込みが早い性質なのか、耳栓をして押し入れに籠れば二人が
心置きなく夫婦の営みができるであろうことを光男は察したらしく、木下は
満足げに笑った。
ところが。
「でな光男、押し入れに入ったらその耳栓は外せ。押し入れの襖もちょこっと
だけ開けとけ」
「へ?」
「わかんねえのかよまったく」
「あの…あの…まさか…その、二人の、その」
しばらく思案顔をしていた光男だったが、理解したのか青ざめながら赤面する
という珍しい芸当をやってのけた。
「どんなだったか報告しろ」
「ややややや嫌ですそんな!」
「俺は先輩だ。先輩の言うことは絶対なんだよ。いいな」
「…はい」
世間知らずの光男はもう言うことを聞くしかなかった。
189 :
3:2012/08/12(日) 17:09:29.40 ID:aBOaNwkI
その晩、木下に言われた通りに耳栓がないと眠れないことを伝えると信郎も
梅子も何も疑いを抱いた様子はなかった。
電気が消され、辺りは暗闇に包まれた。光男は木下に言われた通り、音を
立てないように襖をそっと開けた。
「…でね、今日もまた相沢さんに叱られちゃって」
「相沢さんて、お前の親父さんの次に緊張するもんな」
「そうなの?ふふふ」
何やら楽しげに会話をしている。光男は故郷でもきょうだい達と枕を並べて
こんな風に会話をしながら寝ていたことを思い出し、目頭が熱くなってきた。
「光男君はどう?頑張ってる?」
ふいに自分の名前が出されて光男は緊張した。
「頑張ってるよ。慣れない土地で家族と離れて一人で頑張ろうとしてるんだ。
偉いよな。俺、一人前の職人に育ててやりたいって思ってる」
「私もできる限りお手伝いするわ。でね、相談したいんだけど光男君て勉強が
好きだって言ってたでしょ?」
「あぁ、そういえば言ってたな」
「仕事に慣れたら夜学とか、通信制の学校に通わせてあげたらどうかな。学費は
私が出すわ」
「それもいいかもしれねえな。やりたいことができねえってのも辛いしな。
働き次第では考えてみるよ」
(信郎さんと梅子さんがそこまでおらのこと考えててくれたなんて…)
嬉しさのあまり光男は声を殺して泣いた。
(おら、頑張ります。ここで一生懸命頑張ります)
光男は耳栓を詰めて襖を閉めようとしたその時。
「ノブ…?」
「梅子…」
「きゃっ…」
突然、梅子の鼻にかかったような甘い声が耳に飛び込んだ。
「光男君に聞こえちゃうわ…」
「耳栓してるって言ってたろ」
「グワアァァァァ…ゴオオオオォォォ」
咄嗟に光男は鼾っぽい声を出した。
「寝てるよ」
「そうみたいね」
腰紐を解く音、寝間着を脱ぐ衣擦れの音がしんとした部屋に響き渡る。
「あ…あんっ…ノブっ…」
「梅子…」
190 :
4:2012/08/12(日) 17:12:15.33 ID:aBOaNwkI
(み、見ちゃなんねぇ、絶対にいけねえ…聞いちゃなんねえ…)
そう自分に言い聞かせつつも光男は目が離せなかった。
どくんどくんと心臓の音が外に聞こえそうなほどに頭に響いていた。
暗闇に目が慣れ、襖に張り付かんばかりに顔をくっつけて目を凝らしたその時、
梅子の寝間着の裾がはだけて夜目にも眩しい白い太腿が目に飛び込んだ。
そこから光男の意識が途切れた。
翌朝、今日も蒲田の空は気持ち良く晴れて雀のさえずる声が爽やかだ。
「光男くーん、朝よ?起きてー…きゃーーーーっ!!!」
「おはようございまーっす。ん?」
策略が上手くいったか早く聞き出したくて木下はいつもより早めに出勤した。
「大丈夫かこいつ?」
「たぶん、のぼせただけだと思うわ。でも一体何で…」
「押し入れで寝るのはやっぱ暑いんじゃねえのか?おい」
「あらちょっとキノヤンじゃないの。いいとこ来たわ。ちょっと手伝って頂戴」
「何があったんすか?」
見れば光男が布団に寝かされてうーうー唸りながら鼻に脱脂綿を詰められ、額に
氷嚢を乗せられている。
「ちょっとキノヤン、早く二階に来て頂戴。布団下ろすの手伝って」
和子に急き立てられて訳もわからず木下は二階へと上がった。
「うっわあ!」
そこには血塗れでどす黒くなった枕と布団が置かれていた。
「どうしたんすかこれ?」
「あたしもよくわかんないのよ。朝梅ちゃんが起こしたら光男君が血まみれ
だったんだって。で押し入れの中拭いてくれる?それが終わったら布団を下に
持ってきて」
和子はちゃんと落ちるかねえ、と言いながら枕と敷布を持って一階へ降りた。
恐らく光男は自分の言う通りにしたのだ。そして、首尾よく事が進んだのだ。
笑い出したいのを堪えて肩を震わせながら押し入れに目をやるとそこも血まみれ
だった。何気なく襖の裏を見るとそこにもまるで殺人事件の現場のように
血しぶきが飛んでいた。
「派手にやったなあ、あいつ…ぶふっ」
ついに耐えきれなくなった木下は腹を抱えて笑った。
おわり
gj!gj!!
キノヤンめぇ〜!ww
梅子の生足で鼻血失神
光男くん大丈夫かw何と弁明するのか…
お大事にww
きのやんのキャラがばっちりはまってるわ〜GJ!
光男は耳年増(・・・ってのは女だけか、男子だとなんていうんだっけ?)と
思っていたけど、反応がかわいいw
ノブ梅、きのやんのせいで前途多難www
リアルすぎて糞ワロタgj!
どのキャラも嵌まりすぎてカラーで映像まで浮かんだわ
ノブ梅エロいしキノヤンはキノヤンだしいいよいいよ〜
光男大丈夫だろうか…輸血した方がいいんじゃまいかw
職人さんgj!!!
めちゃ笑った!キノヤン酷ぇぇぇwww(褒めてます)
ノブ梅は、光男くんいてもやっちゃいそうな雰囲気はあるな。
建造の言うとおり「何の世話」だ、こりゃw
ノブ梅の優しさに普通にジーンとしてしまった…
でもその後の惨事にwwwww
こうやって光男は大人の階段を登っていくわけだねw
いいキャラしてるきのやんにも誰か相手がいるといいのになー
196 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/13(月) 03:53:23.41 ID:Vzt5P0Ks
最高すぎるgj!
久しぶりの投下で、信郎×梅子です。115話の夜のシーンの後設定です。
「ねぇ」
「ん?」
「好きって言って?」
瞬間、動揺したように肩が動いた。
「言えるかよ、そんなこと」
「えー、私は言ったのに」
わざと拗ねたような声を出すと、困ったような表情になった。
「そりゃそうだけど…」
「良いよ、おやすみ」
照れ屋で意地っ張りな夫のことだ。
声に出すのが恥ずかしいだけで、愛情はしっかりと受け取っているのだから、無理に言葉にしてもらうことも無いのかもしれない。
「…梅子」
そう納得して終わらせようとした会話は、その夫によって引き延ばされた。
向き合うようにして見た信郎の顔は真剣だった。
198 :
↑続き:2012/08/13(月) 19:34:18.02 ID:Dew49H1w
「あのな…」
「うん?」
「…好きだ」
信郎の声が、梅子の中で甘く響く。
「え…」
「じゃあ、おやすみ」
さっさと背中を向けてしまう信郎が愛しく感じて、梅子は身体を起こした。
「あのね」
「何だよ」
「そっち、行って良い?」
「…どうぞ」
梅子は信郎の布団に潜り込むと、その背中に抱き着いた。
「ノブ…大好き」
「そりゃどうも」
信郎は梅子と向き合うと、その身体を抱き込んだ。
「また言ってね?」
「気が向いたらな」
クスクスと笑い合いながら、梅子も信郎の背中に手を回した。
199 :
↑続き:2012/08/13(月) 19:36:44.52 ID:Dew49H1w
「梅子…」
静かに笑いの波が引いて、後はお互いの熱に突き動かされるように唇を重ねた。
「ん…ノブ…」
舌を絡ませながら浴衣の腰紐を解いて、梅子の肌を晒した。
晒された白い肌は、何度見ても信郎の雄を刺激するのに十分だった。
形の良い乳房に手を添わせると、梅子から熱い吐息が漏れる。
「ぁ…っ、ノブ…っ」
「ん…?」
梅子の顔を覗き込むと、上気した頬と潤んだ瞳が更に欲を煽る。
「ノブ…手、握って…っ」
指を絡めて、何も考えられなくなるまで、もう少し。
お互いの存在を限りなく近くに感じ合う、蜜月の夜
ー終わりー
以上です、お付き合い頂き、ありがとうございます。
201 :
梅子独白1:2012/08/13(月) 22:18:43.31 ID:ESAEyQ6+
初投稿です。
遡ってすいません。見合いの時の梅子独白です。
いずれ、独白やラブラブなノブ梅で続きを書きたいと思います。
文才無いので、予め謝ります。ジャンピング土下座。
「自分に嘘つくなよ」
叔父さんはそう言って去って行ったけど、どういう意味だったのかしら。
あれからずっと心に引っ掛かっている。
そんななか迎えた、お見合い。
早野さん達を見ていて、結婚って一人の人を一生を懸けて
大切にして愛していくものだって感じたの。
本当に好きじゃなきゃ出来ないことだと思う。
見合いの席で言うべきことではないけれど、私のなかには迷いがある。
「私の大切な人は誰なのか」「目の前のこの人を私は愛せるのか」
悩んでいた時、急にノブのお父さんが倒れこんできた。
吃驚したけれど、私の目に入ったのはノブの姿だった。
凄く安心した。きっと慣れない席で緊張していたんだと思う。
そんな時だった。「全く、下品な人達だ」呟くようにお見合いの相手が
言ったのが聞こえた。その瞬間、私は目が覚めた。
私の大切な人達は、ノブを初めとする蒲田の人達。
その皆を下品って言われたことがどうしても許せなかった。
感情を止められなかった。気付いたら私は謝って下さいなど
と口に出してしまっていた。お父さんの声で我に返ったけれどもう遅かった。
失礼にあたる行為は反省してる。でも、ノブ達を下品なんて言う人と
私は絶対に結婚なんてしたくない。だから後悔はしてない。
叔父さんの言葉の意味、完全にはまだ分からないけれど、
少し分かった。
自分を偽ってまで結婚する必要は無いと思う。
そんなの上手くいきっこない。
好きな人がいるから結婚する、私は結婚ってやっぱり
そういうものだと思うの。だから、心から大切だって思える人と
私は結婚したい。
おおー、何と連日のノブ梅祭り!
>>197さん
コブ師匠のお陰で聞き取れなかったけれど、「好きって言って?」か!
そこの梅子、めっさ萌えでした!
照れ屋で意地っ張りな夫もジンワリ可愛い。
あの夫婦は可愛いくせにエロいw実にけしからんww
>>202さん
職人さんが増えると、色々な萌えどころを発見できて楽しいです
ぜひぜひまたお願いします!
自分も、またまたノブ梅ですが投下させて頂きます
203 :
甘い月夜1:2012/08/14(火) 04:30:53.08 ID:cuWJK5c7
ほんの数日だったけれど、ずいぶん久し振りな気もする。
梅子と信郎は、ようやく二人きりになった部屋で、まんじりともせず揃って天井を眺めていた。
長い沈黙を破った言葉が、信郎の「情けない」
今回の信郎は、頑張ったけれど期待通りの結果が出せなかったのだ。梅子にとって、そんな気持ちは分かりすぎるくらいよく分かる。
「そういうノブのこと好きよ」
本当の気持ちを言ったつもりだったのに、信郎がやけに照れたので、梅子のほうも可笑しくなってしまった。
他愛もない事で笑ったり、つつきあったりして、それが何故だかホッとする。
こんな何気ない時間がとても大切に思えて、信郎の存在が自分の中でどんどんと大きくなっていくのを、梅子は感じた。
子供の頃から、おもちゃを壊されたりした事もあったけれど、ノブはずっと側にいてくれたし、優しかった。
そして、そんなノブを好きだった。でも、こんな風に好きになったのはいったい何時からだっただろう?
まぶしそうな顔をして信郎を見ている梅子に、信郎がポツリとつぶやいた。
「梅子のオヤジさんと呑んだ時にさ、梅子のどこがいいのかって聞かれたんだ」
「ええっ、うちの父が!? それで、ノブ、何て答えたの?」
元々まん丸な目を更に丸くして梅子が問いかける。その顔を確認した信郎が、いたずらっ子のような顔で答えた。
「一緒にいると落ち着く、って言った」
信郎の答えを聞いて、梅子はとても満足そうな、それでいて泣き出しそうな顔をした。
信郎はそんな梅子の頭を胸に抱きよせ、子供をあやすように背中を軽く叩きながら続ける。
「本当に、梅子といると落ち着くんだ」
これ以上の答えはないような気がして、梅子は声を殺して信郎の胸に顔を押し当てた。
二人は口付けを交わすと、スルスルと浴衣を脱いで、引き寄せられるようにして素肌と素肌を重ねた。
部屋の中を支配していた二人の荒い息遣いと衣擦れの音が一瞬止んで、梅子の体の入り口に信郎の固くなったものがあたる。
初めてではないにせよ、まだ慣れていない内に日にちも空いてしまったので、梅子の表情が緊張でやや強張った。
梅子の様子を察した信郎は、腰を進めないまま優しい口付けを何度も降らせる。
やがて梅子の瞳が潤んで、白い両腕を信郎の頭の後ろへ回す頃、信郎は深く口付けて梅子の口中を舌でまさぐりだし
ゆっくりと進入を始めた。
「んっ……。ふ…っ…」
ゆっくりと、ゆっくりと、信郎が自分の中に入ってくる。
梅子はギュッと目を閉じると、信郎を飲み込んでいく自分自身を、敏感になった器官で感じ取った。
腰と腰がピタリと重なり、大丈夫か? と自分を気遣う信郎の声が優しくて、梅子の胸に熱いものがこみ上げる。
「幸せ……」
梅子が信郎の耳元で囁くと、俺もだ、という声が梅子の耳元へ返ってきた。
204 :
甘い月夜2:2012/08/14(火) 04:31:55.83 ID:cuWJK5c7
梅子のあげる短い悲鳴のようなあえぎ声と、二人でたてる水音が速さを増し、途切れることなく聞こえてくる。
何度も力強く、ノブに自分の中心を突き立てられ、不思議と心が満たされるのが分かる。
でも、まだ足りない。もっとノブと繋がりたい。もっと、もっと……。
「……ノブ…!」
自分の中から、感じたことのない大きな何かが押し寄せてきて、不安になった梅子は信郎の顔を見上げた。
気持ち良さそうに目を閉じていた信郎だったが、それに気づいて優しい微笑を梅子に向ける。
「あぁ…んっ、ノブ……、ノブっ!」
大きな何かは安堵感と快楽のうねりとなって梅子を飲み込み、梅子は信郎の首筋にすがりつきながらそのうねりに身を委ねた。
「梅子っ…、俺、もう……」
耳元で信郎のかすれた声が聞こえ、自分の体の奥で脈打つ信郎を感じる。
「あっ…、私も。…ノブ…」
信郎を受け止めた体の奥底がビクビクと震えだし、梅子は意識を手放した。
「あ……」
梅子がうっすら目を開いていくと、カーテン越しにボンヤリと部屋を照らす月明かりで、ほの暗い天井が見えた。
浴衣はきれいに整えられ、布団も掛けられている。
ハッとして横を向くと、自分の腕を枕にした信郎がこちらを見ていた。
「ごめんなさい。…わたし、また…」
「気にすんな。こうして梅子の寝顔を見てるのも、楽しいからな」
薄明かりの中でも、信郎の顔は笑っているのが分かる。
「ねぇ、ノブ…」
「ん?」
梅子は横向きに転がって信郎の胸に顔を埋め、まぶたを閉じた。
「くっついて寝たい」
「何だよ、急に」
笑いながらも、信郎は梅子の小さな肩を抱き寄せる。
大きな手、優しい匂い。あったかい。
子供の頃とは、やっぱりちょっと違う。
ノブのこと、いつから好きだったのか忘れてしまったけれど、いまが一番好きだと梅子は思った。
「ノブ。ずっと、一緒にいてね」
「ああ」
くっついたまま眠ってしまった二人の姿を、月が何時までも照らしていた。
――終――
本編の流れから、もしやと思ってきてみたら…書き手の皆さまGJです。
ノブ梅ラブラブ萌え〜
あのじゃれ合いとか光男くんものまね大会の二人が
微笑ましくて可愛い夫婦だね〜
最近寝間着姿の梅ちゃんにエロスを感じるようにw
職人神様のおかげですww
>>197 ノブ梅の萌えがギュッとつまってた GJ!
>>201 見合い話懐かしく読んだ 少し前の話もいいね〜
>>203 濃厚だよ〜エロいよ〜イイよ〜
みんなドラマのセリフ入れ込むのうまくて本当に感心する
208 :
山倉と弥生:2012/08/15(水) 00:09:45.97 ID:fJVgKnLa
梅子さんの結婚式の時、久しぶりにお会いした雪子さんに
どうしてだか、弥生さんと結婚すればなんて言われた僕、山倉。
それ以来、どうしてか弥生さんのことが気になって仕方ない。
坂田先生が亡くなった時、僕の目の前で弥生さんが
耐え切れなくなって泣き出したことがあった。
いつも気が強くて僕に対しても手厳しい彼女が泣くところなんて
初めて見た。あの時はただ手を添えることしかできなかった。
僕にしては珍しく考え込んでいたんだろう。
「あの・・・なんか変ですよ?どうかしました?」
一緒に食堂で食べていた弥生さんが僕を怪訝そうに見ている。
「いえ。大丈夫です。」
「なら、良いですけど・・・
なんか貴方が落ち込んでると調子狂います。」
それだけ言うと、また静かに食べ始めた。
弥生さんは気が強くてずけずけものを言うけれど、
実は優しいところがある。一緒にいると何故か安心する。
初めて会ったときは確か、梅子さんの友達かと思った。
それが気付いたら結構長い付き合いになって、
名前で呼ぶようになって・・・
「もう行きますね。時間なので。」
「あ、弥生さん。」
「・・・なんですか?」
「あ、いえ。どうぞ頑張って。」
「え、ええ。山倉さんも。」
「ありがとう。」
あれ?なんで呼び止めたんだ僕?
ちょっと、もう少し居て欲しいとか思ったような。
ん?? 何なんだろうこの気持ちは。
弥生さんって呼んだとき、なんか心地よかった?
わからない。こんな気持ちは初めてだ。
タイプだった松子さんや雪子さん相手でも
このような気分になったことは無い。
・・弥生さんに対してだけだ。
あれ?これって・・・僕、弥生さんのこと・・・??
自覚し始めた山倉君でした。
>>102 微エロで良かったです!
続きをまた夢見てしまうノブが見たいですw
梅ちゃんに「肩に手を置いて良いのよ、ノブ」と言われ堪えるノブとか!
お願いします(*^_^*)
210 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/15(水) 13:54:39.78 ID:mylGSnBQ
お初です。
梅子「光男君 私も隣で本読んでいい?」
光男「ああ、どうぞ」(しばし会話の後、2人とも無言で読書に入る。)
暫くして、光男は左肩に何か重みを感じた。何と梅子の頭が光男の体に触れて
いた!。
梅子「光男君、私、なんだか疲れちゃったみたい」
光男「う、梅子さん・・・」
シーンとした空気。遠く幹線道路から車の音が時折聞こえる。
梅子が光男の目を見つめるように顔を光男の方へゆっくり向ける。
姿勢が硬直した光男も梅子の目を見る。
直立不動になった光男が両手で本を持っている。梅子はその左側の腕を取り
、自身の太腿にゆっくりと光男の左腕を導き、そして2,3度さすった。
光男、ゴクリと生唾を飲む。こめかみ越しに汗がタラっと流れる。
梅子、不敵な笑みを浮かべたかと思うと、今度は光男に抱きつくような
恰好をとってくる。
梅子は右腕で光男の脇腹を抱きかかえるように、左手は光男の股間をま
さぐってきた。
「うふふ・・♡」再び光男の目を見つめながら痴女っぽく笑みを浮かべる。
梅子には自分がコントロールしている満足感もあった。
「ほら、もうこんなに大きくなって」
光男の日本人平均よりやや大きいそれはガチガチに固くなり光男は痛ささえ
感じた。それとは裏腹に、光男は密着した梅子の柔らかく温かい感触と何と
も言えない香りに気がくらむ様だった。
光男は心の中で「ああ・・ありがてえ。神様仏様、」とつぶやいていた。
梅子は、光男の股間をまさぐりながら、そのスピードも少しずつアップしていっ
た。梅子は光男の頬に軽くキスをした。
何度も光男の首筋頬や耳たぶ辺りを可愛い舌で愛撫した。光男の股間をまさぐ
りつつ、作業着の胸ボタンを上から1個ずつ、位置を間違えながらも手探りで
外していく。
211 :
ノブ梅:2012/08/15(水) 21:14:47.65 ID:fJVgKnLa
今日の放送がノブ梅要素が無く飢え気味です。
なので、昨日と今日の間を脳内で補完しようと思います。
「なんだか出戻ってしまった気分ね」
「笑...これでいいんだ。
光男くんが言ってたなー.......苦労はー買ってでもしろ」
「こういうのもあるから。案ずるよりー産むが易し」
私は久しぶりの自分の部屋で、ノブとそんな他愛もないことを話していた。
「まさか、この部屋でノブと一緒に寝ることになるとは
思いもしなかったなー。」
「俺だって、梅子と同じ部屋で寝ることになるなんて思ってもみなかった。」
「そうよねー」「そうだよ。」
「じゃあ...また改めて、宜しく、ノブ♪」「お、おぅ///」
「何よ、照れちゃってー。ノブのばーかw」
「梅子!」いきなりノブが真剣な目で私を見た。
「な.....なに///」
気付いたら、ノブのよく見ると整った顔が私の目の前にあった。
「ん/////」
息が出来ない。
「んんー///」
好きな人とのキスってこんなに気持ちの良いものだったの。
ゆっくりと離れて行く唇に寂しさを感じる。
「ノブ!」
勢いよく自分から口付け、離れた。
「梅子...」ノブが吃驚しているのがわかる。
「ノブ。好きよ。」
「梅子!」力強い腕で抱きしめられた。
「なぁ、お前がいやじゃなければ.......」じっと私を見つめる熱い視線。
「嫌なわけないじゃない。夫婦でしょ!」
「.....容赦しねぇぞ。良いんだな?」
「う...」頷こうとした瞬間・・・
「ゴメン。もう我慢できない。」私の身体は床に.....
あっと言う間に帯がほどかれ、素肌が露わになった。
「は、はずかしい」隠そうとすると...「綺麗だ、梅子。」
優しい目でノブがそう言った。「ほんとに綺麗だ。」
甘い、甘い体温に触れて・・・優しさを、見せつけ合う。
長い夜が、始まろうとしていた。
終
有名な曲の歌詞を少し使いました。
>>174職人さま
勝手ながら174さんの作品の続きを考えてしまったのですが、
披露させていただいてもよろしいでしょうか?
>>209 わざわざ感想伝えてもらってありがたい
他のリクにも応えるべく頑張ってたけど投下するには長くなりすぎ頓挫中
でも梅子に翻弄されるノブの需要を知れたので機会有ればトライしてみます
>>212 174ですが投下した作品は好きに使ってもらったらいいですよ!新作楽しみにしてます
どんどん作品読ませてもらえて嬉しい限りだけどその割に感想少なめなのは終了箇所がわかり難いせいかも?
かわいくいじらしい会話の山弥
魔性梅ちゃんと光男の気になるその後
きっとGJ伝えたい人多いと思うので職人さんには終了明記について少し気をつけてもらえたらいいなと思う
そしてノブ梅新作読む度にドラマの萌えの続きが文章化されることの素晴らしさを噛み締めています
仕切り&長文スマソ…
214 :
212:2012/08/17(金) 00:46:58.43 ID:2OgA0hLm
>>213さん
快諾していただいてありがとうございます。
エロはまったくなしの作品です。
「あー、面白かった。弥生さん、ちゃんと実践できたかしら?たぶん、無理
でしょうけど」
雪子はくすくす笑いながら江美と共に、駅へと向かって歩いていた。
「ちょっと騒ぎははあったけど良いお式だったわよね。私もちょっと結婚したく
なっちゃったなぁ。あ、江美さんお腹大丈夫?都合も聞かないで出ちゃって
ごめんなさいね。タクシーつかまえましょうか?」
雪子は一人でぺらぺらと喋っているのを江美は少し悲しそうな顔で聞いていた。
「うんにゃ、大丈夫だぁ。もうこんくらいになっだら動いている方がええんだ」
「そうなの?なら良いんだけど」
「雪子さん」
「なぁに?」
「…あれで、良がったんか?」
「何?急に」
「雪子さん、弥生さんのこと…」
雪子の表情が凍り付いた。
「な、何言ってるのよ」
語尾が震えていた。
「医専の頃からずっど…だろ?」
「江美さんの観察眼には敵わないわ」
ふうっと大きな溜息をついた。
「付属病院で研修やってた頃からそうだったわね。教授でも見つけられたか
どうかっていうくらい小さなレントゲンの影を江美さんが見つけてあの患者さんが
助かったのよく覚えてる」
「偶然だで」
江美は照れくさそうに笑った。
「違うわ。いつも患者さんや周囲のスタッフのことをちゃんと見ていつも心配り
してたわ。私、江美さんのそういうところずっと尊敬してたし、今もそうよ」
「雪子さんにそんな事言われるの初めてだ。明日雨が降るんでねぇか」
「ひどいわ。江美さん」
雪子に笑顔が戻った。
「そう。ずっと好きだったわ、弥生さんのこと…でも男のひとより女のひとの方が
好きだなんておかしいじゃない。だから色んな男のひとと付き合ったわ。
そうしたらいつか弥生さんへの気持ちは友情に変わるって。でも……
変わらなかった」
雪子の瞳から涙が一筋、頬を伝って落ちた。
「おがしくなんかねえよ」
江美はハンカチを差し出した。
「おがしくなんかねえ。誰かを好きだって気持ちに男も女もねえよ」
「ありがとう…江美さん…」
江美から借りたハンカチを握りしめると、雪子はぽろぽろと涙をこぼした。
「ごめんなさいね。泣き出したりして。ハンカチありがとう。もうちょっと
借りてていいかしら?洗って返すから」
「構わねぇのに」
ただでさえ晴れ着姿の二人連れは目立つ上に、美貌の持ち主の雪子が泣いている
のは嫌でも人目を引いてしまうため、江美はたまたま近くにあった公園へ雪子を
連れてベンチへ座らせた。
「泣いたらちょっとすっきりしたわ」
「それはえがった」
「…ようやく気持ちに踏ん切りがつけられそうな気がするわ」
江美は少し不安げな表情で雪子を見た。
「大丈夫。無理に諦めるわけじゃないわ。さっき江美さんが『誰かを好きな
気持ちに男も女もない』って言ってくれたでしょ。私ね、誰かにそう言って
ほしかったんだなって気付いたの。認めてほしかったのね」
自分に言い聞かせるように呟いた。
「江美さんがいいんだって言ってくれたから。この気持ちはずっと大切にしまって
おくの」
「…そっが」
「父がね、いい加減に結婚して跡を継げって見合い話を山ほど持ってきてうんざり
してたんだけど、そろそろ潮時ね」
無理に笑顔を作る雪子に江美は何も言えなかった。
「あ、そうそう、さっき江美さん『あれで良かったのか』って訊いたでしょ?」
「んだ?」
「私、ちゃんと弥生さんに好きだって言ったじゃない」
男の声音を使って言ったのを江美は思い出した。
「だどもあれは…」
「冗談にまぎらせてでも言えたんだしそれに…」
「それに?」
「ファーストキスを私が貰ったのよ。うふふ」
「そういやそうだなぁ」
二人は声を合わせて笑った。
「さ、そろそろ帰りましょ。引き止めてごめんなさいね」
「ええんだ。雪子さんが元気になっでよがった」
「ありがと、江美さん」
二人は立ち上がって駅へと歩き出した。
(…観察眼なんて別にねぇんだ。ずっと雪子さんのこと見てただけなんだ。
ずっとずっと…初めて会っだ時からずーっと…)
「なぁに?」
気付かないうちに雪子のことを見つめてしまったらしい。江美は内心慌てた。
「うんにゃ、何も。雪子さんは美人だなーっで。ずっと憧れてただよ。」
「やっだ。お世辞言っても何も出ないわよ?」
「ばれたか」
夕焼けの空に二人の笑い声が響いた。
おわり
217 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/17(金) 01:05:54.95 ID:pXNWG4Vj
江美→雪子→弥生ですね。斬新で面白かったです。
なんという発想力…
起きててよかった
GJ!
おおお…神様のコラボ!!
いやらしくない感じが逆に良かったgj!!!
信郎×梅子前提の梅子+弥生です。最後に少し山倉×弥生要素あり。
「ごめんね、せっかくの休みなのに」
「良いのよ、それで何の用?」
言いにくそうに視線をさ迷わせていた梅子は、覚悟を決めるように深く息を吸った。
「あのね、弥生さんには先に知らせておこうと思って」
「うん」
「私ね、結婚するの」
「え?」
「だから…結婚するの」
任務完了とばかりに梅子がほっと息を吐いた瞬間、弥生の絶叫がこじんまりとした店内に響き渡った。
「や、弥生さん、声が大きいわよ」
「わ、私だって人生でここまで大声出したことなんて無いわよ!」
何事かという周りの視線を堪えながら、なるべく声を絞る。
「…で、誰なのよ」
「誰って…ほらぁ、坂田先生の誕生会の時に連れてきた…」
「あの人!?」
「だから声!」
二人でちらりと店の奥を見ると、店主らしき男が腕組みをしているのが目に入り、肩を縮めた。
221 :
↑続き:2012/08/17(金) 07:57:48.97 ID:9MdzMCo5
「だって貴女、ただの幼馴染みって言ってたじゃない」
「あの時は本当にそうだったのよぉ…」
「それがこの短期間に何がどうなって結婚なんて話になるのよ…」
「私もそう思うけど…」
「けど?」
「多分、一生隣に居るならこの人しかいないんじゃないかなぁ、って…そう思ったのよ」
そうはにかんだ彼女の顔は、同性である自分でさえ一瞬見惚れてしまう程に綺麗だった。
「…好きになったのね?」
「うん、大好き」
あまりにも幸せそうな笑顔に、やや脱力した弥生は椅子の背もたれに身体を預けた。
「そう、おめでとう」
「ありがとう」
「まさか梅子に先越されるなんてねぇ」
「弥生さんはもう少し周りに目を向ければ良いのよ」
「どういう意味?」
「案外近くに良い人がいるってことよ」
「近くにって言っても…私にだって理想ってものが有るのよ」
「先はまだまだ長そうねぇ…」
山倉さん、気長に待てると良いけれど。
心の片隅でそう願った、梅子なのでした。
ー終わりー
以上です。お付き合い頂きありがとうございました。
222 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/17(金) 08:55:15.47 ID:pXNWG4Vj
梅子と弥生の絡み好きなので、嬉しいです!
GJ!
右京さんじゃないけど、一つだけ!
私個人の疑問で恐縮ですが、
弥生は梅子の国家試験合格の時にノブと
会ってましたよね?本編でさらっと流されて
ましたけど、梅子あのとき紹介しなかったのかな?
うーん…どうなんでしょうか。
個人的には、あの時は「後でお隣さんも来るから」くらいの簡単なものだったと想像してたんですが。
皆さん記憶力良すぎ…
絶叫も恐縮も梅ちゃんだと普通なのに弥生さんだとギャグっぽくなるのはなぜだろう?
そこが可愛いんだけどw gjです
あまりに長いのでためらってた話を落とします
要望いただき最初はノブ梅話だったけど微妙なのでカプを変えました
勝手に性癖をリンクさせたり好き放題してます
注:加藤さんの名は『正和』らしい
「松子…どうしたの?」
約束もせず突然実家を訪ねてきた長女に、芳子は心配そうに声をかける。
普段はしっかりものの長女なのに、今日は表情が暗く、玄関先にたたずむ姿は打ちひしがれて見えた。
先日嫁いでいった男性は温和な人柄で、結婚生活については全く心配していなかったが、
今日の娘の様子はただ事ではない。
「と、とにかく入んなさい」
芳子は、建造が仕事に行った後でよかったと思いながら、長女を家に招きいれた。
「ねぇ、ちゃんと話してちょうだい?」
自分から訪ねて来たくせにさっきから何も話そうとしない松子に、芳子は困ってしまう。
ためらった後に何かを松子は言いかけるが、芳子の隣に座る正枝を見るなり、また顔を伏せる。
勘のいい正枝がすくっと立ち上がる。
「私が居たら話しにくい話もあるでしょ。じゃ、後は任せたわよ」
「え!?」
正枝の退場に、普段あまり責任ある立場に立たされることのない芳子が狼狽する。
黙り込む娘と2人きりで残され、ふぅ…と芳子はため息をついた。
しかし、松子の暗い顔を見ると、自分がなんとかせねば、と強い親心が湧き上がる。
「…話してくれるわね?」
もう一度強く促すと、松子はぐっと唇を噛んでから、語りだした。
「…ずっと、寝室が別なんです」
「別?」
芳子はしばらく首を傾げてから…。
「えっと、それはつまり…正和さんと、その…夜の方も…」
言いづらそうな芳子の言葉に、松子はコクリと首を振り答える。
「それは、まぁ…」
芳子は突然の娘の告白に何も言えなくなってしまう。
「…私に魅力がないせいでしょうか?」
「だ、だって、松子に求婚してきたのは、加藤さんの方でしょう!?」
「なら、どうして…」
松子の目が、みるみる潤んでいく。
他の子供達より手がかからず、いつも安心して成長を見守ってきた娘だった。
それなのに…こんな頼りなげに肩を落として…。芳子の胸がきゅぅっと痛む。
しかし、松子のために不必要に下村家に通い、松子と2人で挨拶に来た時も仲睦まじそうな様子を見せていた正和が、
松子を女性として扱わない、というのはなんとも理解がしがたい。
しばらくその理由を詮索し……やがて、自分の若い頃の経験に芳子は思い至る。
「…あのね、たとえ女性に魅力を感じていても、その…手を出さない男性と言うのは、いるものよ?」
「でも、私達は夫婦なのに…」
納得いかないというように、眉を寄せる娘に、芳子は苦笑する。
「そうよね、不思議よね…。 でも、そういうことはあるの。お父さんもそうだったから」
芳子の突然の告白に、今度は松子の方が驚きの表情を浮かべ、母を凝視する。
「だから、松子も大丈夫。私は子供を3人も産んだのよ?」
芳子は少し茶目っ気を感じさせる眼差しで、松子に目配せする。
「…ただ、工夫は必要ね」
「工夫?」
松子の問いに、芳子がほんのりと顔を赤らめながら頷く。
おっとりとした微笑みを絶えず松子に向け続ける母を見ていると、
なんだか何もかも大丈夫に思えてきて、松子はようやく体中に込めていた緊張を解いた。
「ただいま〜」
靴を脱ぎ、玄関先でしばらく待ったが、いつもすぐさま笑顔で迎えに出てくる妻の姿がない。
正和の心臓がビクンとはねる。
申し訳ないと思いながらも、結婚してからもずっと妻とは寝室を別にしてきた。
そんな自分に愛想をつかせて、出て行ってしまったのではないだろうか…?
「ま、松子?…まつこぉお〜??」
みっともなく声を裏返らせながら、カバンを放り出し、室内に駆け込む。
しかし、そこに妻の姿は…ない。
まさか…まさか!
「…あら、お帰りなさい」
ぱっと後ろを振り向くと、寝巻き姿の妻が立っていた。
「ごめんなさい。先にお湯を使わせていただいたんですが…」
「あ、ああ…」
石鹸のいい匂いを漂わせながら、妻が横を通り過ぎる。
ふらり、とその後を追いかけて、い、いかん!と正和は首を振る。
「すぐお夕飯にしますね」
味噌汁を温め直しに台所に立つ妻を、正和はそっと目で追う。…特に妻の機嫌が悪そうにも見えない。
しかし、いつものように、自分を気にかけた笑顔もない。
なにやら違和感を感じた正和だったが、相変わらず美しく彩られた食卓を見て、
そういう疑問がすっかり頭から消えてしまった。
「ん?」
満腹になったところで、早々に妻に促され入った風呂を上がると、
もう自分の書斎に布団が敷かれていた。
「…あら、あがられました?」
そこへ松子が入ってくる。
布団と寝巻き姿の妻…その状況に正和は思わずつばを飲み込む。
ストンと布団の上に正座した松子が、正和を見上げる。
「えっと…?」
「ここに横になってください」
松子が布団を叩く。
状況が飲み込めずにたたずむ正和に松子は、先に綿の付いた細い棒切れを掲げて見せた。
「耳掃除、してさしあげます」
「え、いや自分で…」
「してあげます」
「…はい」
基本、妻に頭の上がらない正和が大人しく布団に横になり…用意されていた色っぽ過ぎる枕にそっと頭をあずける。
適度な弾力が後頭部を押し返してくる。
正和は、今経験がないほど近くに、松子の肉体を感じていた。
石鹸とはまた違う、甘いような香りがほのかに漂ってくる。
妻の使う化粧品の匂いなのだろうか…思わず目を閉じ、その香りを胸に吸い込む。
松子の存在を目一杯堪能していると、くいっと松子の体とは反対側へ頭を倒された。
そっと入ってくる竹の棒が、さわさわと耳の穴をくすぐる。
思わず身をよじると、「じっとして…」と松子に頭を柔らかく押さえられる。
妻の少し体温の低い指が、愛おしむように髪を撫でる。
そして、その状態のまま、細く削られた器具に、そろりそろりと耳の壁をこすられる。
「あ…」
思わず声が漏れていた。
その声が聞こえなかったかのように、松子は熱心にその行為を続ける。
正和の体に、かつてないほどの熱が溜まってくる。
…いかん。
妻の体から離れようとしたその時、松子が少し離れたところにあるゴミ箱に手を伸ばした。
胸が…顔のすぐそばに…。
誘惑の塊から、正和が体を遠ざけようとしたその時、くちゅっとその柔らかさを顔に押し付けられた。
「うぉおおおおぉおおおおおお!!!!」
奇声を発しながら、正和は妻の胸にがっと抱きつき、その華奢な体を布団の上に押さえ込んだ。
はぁ、はぁ…とおさまることのない、二人の荒い息づかい。
寝巻きの袖からあらわになった松子の細い腕が、ゆっくりと正和の頭の後ろにまわされ、やがて2人の唇が重なり合う。
その濃密な空気に酔わされながらも、正和はそれでも松子から体を離そうとした。
その瞬間、松子の瞳がかげる。
おずおずと小さな手が正和の股間にあてがわれ、その高ぶりを確認して、やっと松子の顔にホッとしたような微笑が浮かんだ。
「いや、違うんだ、これは…」
必死に言い訳を始める正和。
松子の表情が沈むのを見て、
「…い、いや、違いはしないんだが…」
さらに弁解を重ねるが、やがて諦めたかのようにため息をついた。
布団の上にあらたまって正座する正和。
それにつられ、松子も夫に正座をして向き合う。
「い、今までに僕は、何人かの女性とお付き合いしてきました」
「…はい」
務めて平静な声になるように気をつけながら、松子は夫の話にジッと耳を傾ける。
「自分では、どの女性も大事に接してきたつもりでしたが…じょ、女性側は不満を持っていたようで…」
「?」
うつむき加減でぽつぽつと語っていた正和が、ガバッと顔を上げる。
「ダメらしいです」
「え?」
「僕のそういう行為は、全然ダメらしいです」
松子には、正和の喋る言葉の意味が、いま一つつかめなかった。
「あなたは綺麗な人だ。吉岡軍医殿を失った後も…それなりに親しくしていた男性もいるでしょう。」
ちらりと頭をよぎる男性が居なかったわけではない。
しかし、夫に申し訳の立たないようなことを、今までにしたことはない…はず、と松子は思う。
「いや、歳を考えても、それは当たり前だし、ふしだらだとも思ってはいない!」
…歳については余計だが、自分の男性関係を問題視しないなら、なぜ。
「情けない話だが…僕は比べられるのが恐い。
君を満足させられず、君に失望されるのが、恐ろしい…」
これ以上ないほどに身を小さくして、正和が呟く。
松子は夫の姿を眺める。男性として、あまりにも哀れな告白をする夫に、軽蔑よりも…むしろ愛おしさが湧いてくる。
この人は私でなければダメだったのだと、松子は改めて自分の結婚に意義を見いだす。
「あっ、で、でも、ずっとって訳ではない。どれだけ君に申し訳ないことをしてるかも、わかっている!」
突然立ち上がった正和が何冊もの本を押入れの中から取り出してくる。
「勉強してるんだ。そういう行為をどう行なえば満足してもらえるかとか、女性の体の扱い方とか…。
今はダメだけど、これを完全に習得すれば、僕だって…」
…こういう生真面目さもまた、女性たちに愛想を付かされる原因になっていたのかもしれない…、と松子はぼんやり思う。
けれど、そういう正和さんの弱さと優しさが、私は…。
松子は立ち上がると、そろそろと正和に近づき、その薄い胸に体をあずけた。
正和が動揺しているのが、呼吸と、胸から伝わる鼓動から解る。
もはや一度目のようなためらいをみせずに、松子の手がそこに伸びて行く。
手を跳ね返すその力強さが、自分へ向けられたものだと思うとどこか誇らしくなった。
少し細めの、代わりに長さを誇るそれを、松子の指が優しく撫でる。
「あ…あ…」
敏感に反応を返す夫。
傷ついた彼を自分が癒してあげたい…。
夫の体をゆっくりと布団に押し倒していく。
「あ、あの…」
布団に完全に横たわってもなお抵抗を示す夫の唇を、自分の唇でふさぐ。
そっと離すと、まだあわあわとその唇が何かを訴えようとする。
その震える上唇を、舌でちろりと舐める。
正和の体から、くったりと力が抜けた。
松子は男性の割には細身の、夫の体をそろそろとまたぐ。
そして、少し呼吸を落ち着けたあとで、夫の立ち上がるものを押しつぶすように、
その上に自分の体を落としていった。
夫と触れ合う場所が敏感になりすぎて、松子の体が震える。
はしたない事をしている自覚はある。
けれど、今夫と触れ合わなければ後がないような切羽詰った思いで、松子は自分を鼓舞し、夫を求めた。
自分の上で、陶酔したように深い呼吸を繰り返している妻を、正和は呆然と見上げていた。
松子が不意に体に乗せていた尻を上げる。
かなりのためらいを見せた後で、ゴソゴソと動いて下半身から何かを取り除いた後、
今度は正和の寝巻きの隙間を分け入り、男の窮屈な下着を押し下げた。
その意図を察し、正和ゴク…ゴクンと何度ものどを鳴らす。
松子の両手が正和の胸元に置かれる。
トロンとした眼差しで正和を見下ろす松子は、いつもの笑顔を絶やさない控えめな妻とは完全に別人に見える。
今まで、自ら積極的に自分を求めてきた女性はいなかった。
そして、自分も、こんなにも欲望を高められたことはなかった…。
松子の性格を考えても、かなりの無理をおした行為だと、正和は思う。
「正和さん…」
松子に呼びかけられ、ハッとする。
「……やっぱり、勉強が全て終わってからにしますか?」
責めるようにじっと見据えられて、正和がプルプルと首を振る。
その答えに、松子がゆるく微笑んだ。
「…よかった…。…私も、待てません」
恥じらいながらも、松子は素直な気持ちを言葉にした。
ようやく、固まりっぱなしだった正和の体に力が湧いてくる。
グッと松子の腰をつかむと、驚いたように松子が胸に置く手に力を込める。
「…い、痛くはしない。約束する」
「……はい、信じています」
何よりも嬉しい言葉を聞き、正和の胸が熱くなる。
湿りきったそこに自分を埋めていくと、耐え切れなくなったように松子の体がふるふると震え、
正和の上にしなだれかかって来た。
松子を抱きしめ、もう一度下から強く突き入れる。
「あ、んっ」
少しの痛みを感じさせる松子の声に思わず動きを止める。
ふと、今まで付き合ってきた女性の、数々の失望の声が正和の脳裏に蘇るが…首を振り、その記憶を急いで追い出す。
……この人は、必ず僕が満足させる。
正和は、松子の顔にかかる前髪を分け、その顔を覗き込む。
「大丈夫だ、僕を信頼して…」
「はい…」
「力を、抜いて…」
内壁にこすり付けるように、快感を呼び起こさせるように、いやらしく腰を擦り付ける。
「あっ、あ、ぁ…」
もうそこに苦痛の色はない。
離れていた日々を埋めるかのように、2人はただひたすらにお互いを求め合い、そして与え合う。
数時間後。
「…ここ。ここはどうかな?」
正和が松子に尋ねる。
「…あ…は、はい、そ、それなりに…」
答えている最中も、ぐにぐにと内壁をこすられる。
松子はたまらず唇を噛む。
「あ、すまない。少し違ったかな…」
では、ここは?と逆側に擦り付けながら、ぐぐぐと深く突き入れられる。
「は、あ、ぁ…」
力が抜ける。松子がぐったりしたのを、勘違いしたのか、
「あ…、ここも違うか」
ショボンとした声が返ってくる。
「…い、いえっ」
勘違いさせては、と声を上げるが、「そこがとても気持ちいいです」とそのまま伝えるなんて、
さすがに恥ずかしくて出来はしない。
でも…。
不安そうな目で自分を見ている夫に自信を持たせるためには、伝えるしかない、と松子は覚悟を決める。
「……ぃぃです…」
「え?」
「…き、気持ち…いいです、から…」
「そ、そうか!」
一つ一つの行為に是非を問い続ける夫に、松子は夫が女性達に否定された真の理由がつかめてくる。
…こういう行為の最中に、ここまで細かく要望を聞かれることを望む女性がいるとは、とても思えない…。
それに、どれだけ進んだ女性であろうと、快感をそのまま口にするのは、やはりためらわれることだろう。
結果として夫は、女性の真実とは違う言葉を信じ、あさっての方向の努力を続けてしまったんじゃないだろうか。
そして、そんな夫の女心への理解の無さに我慢できなくなった女性達から、酷い言葉を…。
誤解から劣等感を強めてしまった夫を立ち直らせたいとは思う。しかし…
夫をその気にさせるために、全てを捨てて自ら誘って見せた松子だったが、元々は古風な性格であり、
恥じらいも人一倍ある身で、夫の要求にそのまま応えることはできなかった。
正和が責める対象を替え、胸にそっと口付ける。
吸い付くばかりの正和の稚拙な技術に、松子はもどかしくなる。
そんな松子の不満に気付いたのか、正和がおずおずと問うてくる。
「…こんな感じで、大丈夫だろうか?」
一応頷いては見せたが、疑り深い正和はなかなか納得しない。
「…僕は、君にまで愛想を付かされるのは嫌だ。頼む、望みがあるなら、何でも言ってくれ…」
うるうると瞳を潤ませ、訴える。
そして、再び小さな乳首を口に含むと、舌で転がしながら上目遣いで松子の表情をうかがう。
顔にどんどん血がのぼってくるのが解る。
言えるわけない。…そんなこと、私は言えない。
行為に夢中になるあまり、正和が体勢を変え、まだ松子が中に受け入れていた正和自身も、その角度を変える。
「…ふ、ぅ…」
内部の快感に誘発され、胸にも、もっと強い刺激が欲しくなる。
優しく胸に舌を這わせ続ける夫に、松子は焦れる。
やがて…。
「………か…ん、で」
「え?」
「……っ…強く、噛んでほしいの…」
顔を朱に染めて、切なく訴える妻に興奮を覚えつつ、正和は素直にそれを実行した。
その瞬間海老反りに浮かび上がった妻の裸体と、強い収縮を見せる内側に、頭も体も酔わされてしまう。
……聞かなくても解ることもあるんだな…。
遅咲きの性の追究者は、そうしてまた一つ、男女の営みの真理を知ったのだった。
しまった終を貼り忘れた!
無駄に長くてすいませんでした
気弱な加藤スキーさんいるといいな
久し振りに覗いたら、色々増えてるねー
イイヨイイヨ
山倉がとうとう自覚したり、ノブ梅が安定のいちゃつきをみせたり
雪子が驚愕のカミングアウトしたり、梅子がほっこり結婚報告したり
それぞれの職人さんの色んなネタがてんこ盛りで、凄く楽しい!
それから……
>>210 梅子が痴女ってるんだけどwww
続きは???オチが気になってしかたない!
210さんは、まだココ見てますかね?
できたら続きを読みたいです。お願いしますm(_ _)m
今週のノブ梅は、途中から半年余りサクッと経過したせいなのか
なんか夫婦として落ち着いてきたという感じがしたな。
最近じゃ前掛け姿の梅子にも人妻のエロスを感じるようになってしまった。
あと、光男のツレ見て「可愛い」とノブが言うのを聞いて
ちょっと怒る梅子かわいいよ梅子
やばいw 書き込みしてるうちに、凄いのがきてたwww
加藤ww 確かにこんなことしてそうだw
元々古風な松子に、何と言う羞恥プレイ
この後も加藤にネチネチと追求され続けるのかと思うとハゲ萌える
ハゲと言えば、芳子の工夫がどんなもんだったのか気になるよー
妄想が広がるね。面白かった!
加藤夫婦良いわぁGJ!
実は、自分が膝枕言い出したんですがこんなに濃密な話を書いて頂けるなんて…感謝!
では、ノブ梅膝枕は自分が挑戦してみようかしら
感想感謝
実はノブ梅膝枕話は一応完成させてて
松子枕→芳子枕→161話→ノブの果たせぬ野望→梅子枕
と時系列的に続いてたりします
梅子枕がう〜んだったのでさかのぼって松子枕を書いたのでした
けど238さんの膝枕話大変気になる
自分のは「膝枕で夫を誘惑」ってのが一緒なのでどの膝枕も同じ印象
(同じ工夫を受け継ぐ下村家女子って設定でした)
膝枕には無限の可能性があるはず! 作品ぜひぜひ読ませてください
自分の話は長いから間隔空けようと思ってたけど来週はどの夫婦も波乱の予感
一度設定がズレて気持ち悪かったのでウザいかもと心配しつつ今日も失礼します
松子と同じ工夫でも237さんが楽しんでくれますように
ただあんまり心臓強くない人にはおすすめできません
熟年エロ注意
「松子が来ていたそうじゃないか」
浴衣に着替えた建造から芳子は突然声をかけられた。
「え?」
「なぜ私や梅子が帰ってくるまで待っていないんだ」
「…あの、少し悩みがあったみたいで、その相談でしたので…」
「悩みとはなんだ」
「え、えっと…」
芳子の背筋を汗が伝う。
本当のことを告げ、加藤の印象を悪くしたくはない。
けれど、不正を決して許さぬ夫に嘘をつく勇気もまた、芳子にはなかった。
「…建造さん。建造さん!!」
「なんですか、そんな大きな声で…」
母の呼びかけに答え、建造が慌しく部屋を出て行く。
ほっとする芳子だが、次に尋ねられたら答えるしかない。
ど、どうしよう…。
「全く、大した用じゃないじゃないか。お母さんは私のことをなんだと……なんだ、これは」
目の前には布団が敷かれ、その上にちょこんと芳子が座っていた。
「あ、あの、耳、痒くありません?」
話題をそらすために、今日娘に教えてやった作戦を使ってみる。
…が、やはりわざとらしかったのだろうか。
建造の冷たい眼差し。
ああ、やっぱりダメか…芳子は大きくうなだれる。
突然膝に重さを感じ、芳子は驚く。
「始めなさい」
大人しく芳子の膝枕に頭を乗せ、耳を向ける建造。
よかった…ホッとしつつ、手にした耳かきで夫の耳の穴の掃除を始めたが…。
「で、悩みとはなんだったんだ」
…芳子の作戦は、まったく意味をなしていなかった…。
がっくりしつつも、出来るだけ夫のご機嫌をとるように、芳子は答える。
「た、大したことじゃないんですよ。ちょっと、その…夫婦の…」
「夫婦の?」
「あ、愛情を…」
「愛情を?」
「た、た、確かめる方法が、その…」
「…なにをモゴモゴ言っている。ハッキリ言いなさい!」
怒鳴り声に弱い芳子がビクッと首をすくませる。
「…ま、松子が、その…加藤さんとうまくいってなかったみたいで…」
何の策もなく、芳子はそのまま白状してしまう。
「うまくいってない?…具体的にはどういうことだ」
建造に追い詰められ、芳子は泣きそうになる。
「あ、あの…その、夜の…方が…」
「け し か ら ん !!!!!!」
芳子の説明を聞き終わると同時に家中に響き渡ったその声に、
芳子はたまらず、両手で耳を塞いだ。
「加藤君に意見しに行くっ!」
立ち上がろうとする建造の頭を芳子は必死に膝に押し留める。
「わっ、私が松子にちゃんと助言しましたから、どうか今回はそれで…」
「助言?」
建造にギロリと睨まれる。
芳子はため息をつく。
加藤さんに怒りが向くより、この際自分が怒られる方が、娘の幸せを守れるというもの…。
「加藤さんにその気になっていただく方法を、ちゃんと教えておきましたから…」
一瞬沈黙が流れる。
「お前がそんな方法を知っているとはな…」
感情を押し殺すような声がむしろ恐ろしい。
「何を教えた?」
「…今それを実行しております」
うん…?と建造が眉をしかめる。
また沈黙。
「…そう言えば、結婚当初は私におびえるばかりだったクセに、急に耳掃除をさせてくれなどと言い出したな、お前は」
女性のはしたない行為を心底嫌う建造に、過去の自分の浅ましい知恵を知られてしまった…。
今夜は一晩延々とお小言を聞かされるだろう。
小言で済めばいいが、何度かは怒鳴られもするだろう。
…それも、これも、全ては可愛い娘のため。
自分は喜んで犠牲になるしかない。芳子はそう思う。
建造がゆらりと立ち上がる。
まだ手を挙げられたことはないが、妻に長年たばかられていたとあれば、手が出たとしても…。
ぎゅっと目をつぶり、芳子はその時を待つ。
「…責任を取りなさい」
正座する芳子の前に立つ建造によって天井の明かりがさえぎられ、芳子の体に男の大きな影が伸びる。
増すばかりの威圧感に、恐る恐るまぶたをひらいた芳子の目の前にあったのは…巨大にそそり立つ…。
「……む、無理です…」
「誘ったのはお前だろう」
「い、いえ、これは…」
「ほぅ、その気にさせておいて、責任はとらないと?」
恐ろしさに思わず後ろに倒れ、尻餅を付いたような姿勢になる芳子。
じり、じり、と建造が芳子に迫る。
手を突き、後ずさる芳子の着物の裾がはだけ、歳を感じさせない細くしなやかな脚があらわになる。
首を振る芳子を、とうとう建造は壁際まで追い詰める。
「嫌なのか?」
冷たい眼差しのまま、建造が低く問う。
「…誰も、最後までするとは言っていない」
混乱する頭で、芳子は必死にその言葉について考える。
そして、覚悟を決め、消え入りそうな声で答えた。
「……失礼…させて、いただきます…」
芳子がそろりと膝を立て、震える手で建造の前合わせに触れる。
久しぶりのその行為に緊張するあまり、ビクビクと体を揺らしている、
嫁いだ頃と変わららない妻の初々しい姿に、建造は唇の端だけを上げ、にやりと笑う。
「聞きましたよ!お前に指一本触れてもらえないと、あの子は泣いていましたよ」
正枝が嫁を娶ったばかりの、頭ばかり固い息子に詰め寄る。
「…私には、私の考えがあります」
「どんな考えがあるというのです!」
「…それは言えません」
息子の頑固さが筋金入りなのを知る母は、それ以上追究するのを諦める。
「まぁ、いいでしょう。お前だって健康な男子。そうそう我慢が続く訳もない。芳子にもそう諭しておきました」
さらに、いらぬ入れ知恵もしたのだが、それを息子には、あえて伝えない。
ぴしゃりとふすまを閉め出て行く母に、建造はため息をつく。
「……何も知らないくせに」
自分とて、若く美しい妻に手を出さず、平気でいるわけではない。
しかし…。
建造は胡坐をかく自分の股間をじっと見つめる。
あの華奢な体の妻が、この標準を大きく外れたモノを、すぐさま受け入れられるとは思えない。
しかし、ことが及べば、自分は我慢できず、無理を通してしまうだろう。
ただでさえ自分の顔色を伺い、目が合うとうつむいてしまう妻なのに、思うまま蹂躙してしまったあかつきには、
自分をどんな怯えた目で見るようになるのか…。
しかし、若い建造のそんな健気な決心も、正枝の策略により、打ち砕かれることになる。
疎いながらもそれなりの覚悟はしていたようだったが、現実を知り、恐怖に震えおののき泣き出す妻を前にして、建造はようやく我に返り、己の欲望を押さえ込む。
そんな追い詰められた建造の行く手を照らすことになったのは…養子になってまで得たその職業だった。
滑りをよくする薬剤。柔らかくそれを押し広げる器具。気持ちを和らげ感度を増す飲み薬…。
普段の潔癖さを全て捨て去り、建造は妻の体を作り変える行為に没頭した。
そして、始めは戸惑いを見せ、唇を噛みつつも、妻はその夫の過酷な要求に、健気にもよく応えた…。
若かりし日の自分達の姿を思い起こし、建造の笑みが深くなる。
どれだけ自分が、このために時間と労力をかけたと思っているのだ。
「安心しなさい」
唇をつけかけたところで、建造に声をかけられ、芳子の動きが止まる。
「…後でお前にもちゃんと同じことをしてやる」
余計に恐ろしいことを言われたかのように、芳子が大きく首を振る。
「…戦後は男女同権になったのだ。我が家だけそれに従わぬという法はないだろう」
涙をこらえながら芳子は首を振り続ける。
もともと女を甘やかす方ではなかったが、結婚をしてからさらに、自分の横暴さに拍車がかかったなと、建造は冷静に自分自身を分析する。
それもこれも、みな、この女のせいだ。
男の嗜虐心を煽り立てる、この妻の、無防備な従順さがいけないのだ。
そして、抵抗を示しつつも結局は全てを受け入れてしまう、その浅ましい体が…。
見事な責任転嫁を果たしながら、愛して止まぬ妻の柔らかな口腔に己を突き入れ、その感触を味う。
苦痛とそれだけではない妻の恍惚とした表情を眺めながら、建造はさも満足そうに、低く深く息を吐いた。
終
以上鬼畜な建造でした
それと
>>239の紛らわしい書き方を訂正
161話は
>>161です
久々来たら色々と…どれもいいですね
建造ってば…w
>>238 >>239 ノブ梅膝枕期待してます
職人さん凄いな
建造さん…www建造夫婦はお見合いかな
自分のノブ梅膝枕はまだ半分くらいしか書き込めてないので、もし240さんが投下出来る状態ならお先にお願いします。出来たら自分も短い作品ですが投下します。
237ですが
熟年エロスwww
笑いながら読んだよー。鬼畜な建造サイコーw
同じ耳掃除でも、松子と全然雰囲気が違うから凄いよ。
あと、若かりし日の労力に昭和のSM的なエロティシズムを感じたww
妄想をかきたててくれる職人さんに感謝!
ノブ梅膝枕にも期待してます
238さんがネタ振りしてくれたお陰で、いいものが読めました
ありがとう!!
238さん(=246さん?)の膝枕話も楽しみにしてますねー!
キワモノ作品なのに読んでもらってありがとう
梅子膝枕話は期待もらえるほどではなく今更な内容なので暇つぶし程度に読んでもらえたら
246さんがその気になってくれてよかった
ただ次は少し間空けないとと思ってた 前フォローしてもらったけどさすがにこの量では…
しかも膝枕話に至る話入れないと内容通じないのでまた連投でしょう
こちらが先のが落としやすいならひんしゅく覚悟で投下決行しますができれば完成お待ちしたいかも
建造の労力の発想は
>>59から
自分ではワンパターンに思えた膝枕だったので感想意外だったが嬉しかったです
あと名無しでコメはしたけどあらためて
>>215 なんちゃってレズっ子話がいきなり切な過ぎる物語におお化けしててとにかく感動しました 新作激しく期待してます
全レスすまん しばらく大人しくしてます
膝枕シリーズ、素敵だv
それぞれのカップルのらしさが出ていていいですね〜♪
職人さん、みなさん素晴らしい!
自分は少し前に「がんばれ山倉くん」を書いたものです。
やっぱりシリアス山倉はムリでしたが
ほのぼのあたりを目指して山倉弥生に挑戦しました
エロなしですが、長いです・・・
「いやぁ、本当にいい式でしたね!梅子さんも、幸せそうでよかった!」
梅子の結婚式の帰り道。山倉は月を見上げ機嫌よく言った。
遠方から参加の江美は宿に泊まり、雪子は家の者が迎えに来たので、隣を歩くのは弥生一人だ。
宴席での酔いがまだ残っているのか、山倉の足がややふらついている。
「そうね・・・ほら、ちゃんと前見て歩きなさい」
そう言いながらも弥生の口調はいつもよりも柔らかなのは、彼女の中にも幸福の余韻がのこっているからなのだろう。
大切な友人の新しい門出。
医者になるために彼女が努力し続けたことを知っている。悲しい別れを経験したことも知っている。
いろいろなことを乗り越えて、親友は生涯の伴侶を見つけた。
幼馴染の男性の横に座る彼女は、幸せに光り輝いていた。
幸せな人の笑顔がこんなにも人を幸せな気分にさせてくれるということを、弥生は初めて知った。
だけど梅子はずっと前から知っていたのだろう。だから彼女は、いつもあんなにも人を幸せにしようと頑張っていたのだ。
(おめでとう、梅子。ちょっと・・・すっごく、うらやましいよ)
「それにしても雪子さん、あいかわらず上品で華やかだったなぁ」
「・・・・よかったわね」
心の中でつぶやいた祝いの言葉をかきけすような山倉の能天気な声に、弥生は急に疲れを感じて歩く速度をおとした。
学生時代も今日も、雪子には異性としてはまるで相手にされていないのに懲りない男だ。
「松子さんもきれいだったなぁ。黒留袖が実に似合って!まさに大人の女性って感じだった!」
「・・・・はぁ」
(ほんと馬鹿だ、この男。相手にされないどころか人妻でしょうが)
これもある意味「幸せな人」なのだけど、梅子とはずいぶん違うわね・・・とさらに深いため息をつきうつむいた弥生に気づくことなく、山倉は朗々と言葉をつづけた。
「でも、いちばん素敵だったのは弥生さんだ!」
「・・・・は?」
思いもかけぬ言葉に、弥生は足を止めて顔を上げた。前を歩く山倉のむこうに月が見える。
「弥生さんは、凛々しかった!」
「・・・褒めてるつもり?」
いちおうは褒め言葉のつもりのようだが、振り袖姿の女性に対して言うことだろうか。
さすがに「美人」だの「可愛い」だなんて言葉は、この男には求めてはいないが。
「あのとき、弥生さんは真っ先に手を挙げて立ち上がった」
「『あのとき』?・・・ああ、あのオジサンが梅子に難癖つけたときね
・・・でも結局は伸郎さんと下村教授が丸くおさめてくれただけで、
あたしたちが言ったことはたいして役には立たなかったわよ。
むしろほかの人たちに『やっぱり医者になる女たちは可愛げがない』って思わ」
「立ち上がる瞬間の弥生さんの横顔は、きりりとして力強かった!」
「聞きなさいよ。・・・・はぁ、酔っ払って独りごと言っているだけね
・・・もういいや、しゃべらせておこう・・・」
あきれかえる弥生に背を向け月に向かって歌うように語る山倉の姿は、
できの悪いロミオのようだ――そんなことを考えた次の瞬間だった。
「弥生さん、ほんとうは、むしろ梅子さんよりも気が小さいところがあるのに」
「!」
「梅子さんへの友情のために、あの席の中で勇気を出して立ち上がった。」
「・・・・・」
「弥生さんは、友達思いで優しい、すてきな人だ!」
「・・・・・・・・」
「僕はそんな弥生さんが、大好きだ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬鹿ねぇ・・・」
酔っぱらいのたわごとだ。
根っから女好きな彼の「大好き」なんて、きっと星の数ほどたくさんある。
そう思いながら、それでも弥生は自分の声がさきほどよりも
ずっと柔らかくなっていることに気づいていた。
(弥生さんは、やさしい人よ)
ふいに、遠い昔に聞いた友人の言葉を思い出す。
コンプレックスと自己嫌悪でがんじがらめになっていた自分にかけられた言葉。
いまの自分は、あのころよりは大人になった。
コンプレックスとうまく付き合う術も知っている。
それでも、あのときの泣きたいほどの嬉しさと、
友人に感じた愛おしさと感謝とおなじものが弥生の胸にひろがってゆく。
けれど山倉は弥生のその気持ちに気づくことなく、ふりむきもせずに機嫌よく歩いてゆく。
「そんな弥生さんの素晴らしさを称え、山倉、歌いまーす!」
「?!歌いますって・・・こら!やめなさい!」
「♪つきがとぉっても、あおいから〜〜♪」
「近所迷惑でしょうが!ちょっと!待ちなさい・・・
もう!あたしは着物なのよ、少しは気を使いなさ・・・・ああ、もう!この酔っぱらい!」
明日にはきっと彼の頭の中には今の記憶はなく、
二日酔いの頭痛だけがのこっているだろう。
そしてきっと、いつもの日常が続いてゆく。
雪子が何か言っていたが、いまさら二人の関係が変わるようなことはないだろう。
このとぼけた男に、坂田に感じていたような感情を抱けるとは想像できない。
山倉だってきっとそうだ。
だけど、と山倉を早足で追いながら弥生は思った。
(このまま、いっしょに歩いてゆくのもいいかもしれない)
そんなこと出来るわけがない。
「ずっと」一緒にいられるのは、本当は限られた関係だけだ。
「弥生さーん」
ふと気づくと、すこし先の十字路まで行っていた山倉がふりむいて手をふっている。
そこはまっすぐ進むのではなくて、右に曲がったほうが家には近い。
だけど山倉はまた機嫌よく直進してゆく。
その背中を見ながら、弥生はまた溜息をついた。
(ま・・・いいか)
今日は少しぐらい遠回りをしてもいい。だってなんだかとても気分がいい。
「こら、もうすこしゆっくり歩きなさい!」
そう声をかけながら、弥生は空を見上げる。
青い月が二人を照らしていた。
おわり
以上です。
110回梅ノブの結婚式の前には「弥生さんの晴れ着姿に惚れ直すかも?」と思っていたのですが、
実際に見てみると「これは晴れ着姿ではなく、弥生の友情に厚い姿に惚れ直したに違いない!」と思いましたw
特別編の発表とともに、この二人は本編ではくっつかないことが判明してしまいましたからね・・・
読んでくださってありがとうございました!
254 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 14:20:38.12 ID:2RO+7o1i
読ませて頂いて思い出しました。
梅子が弥生さんに言ったんでしたね。
弥生さんがほんとは優しい人だって分かってる、
みたいなこと……
その梅子並みに弥生のことを解っている
感じの山倉くんが良かったです!gj!
ノブ梅膝枕一応完成したので投下します。
「それでね、結局光男君千恵子ちゃんと映画に行ったんだって」
「あぁ、だから今日親父妙にそわそわしてたのか」
自分の父親が忙しなく狭い室内をうろうろしていたのを思い出したのか、信郎は可笑しそうに笑っていた。
「あの二人どうなんだろうな」
「ん〜傍目にはお似合いなのにねぇ…光男君ってば千恵子ちゃんに振り回されちゃってるから」
困ったようにため息を吐く梅子に、信郎は苦笑で返す。
「まぁ、光男も堅物だからなぁ。でも甘えられて嫌な気はしてねぇんじゃねぇか」
「そうかなぁ…」
「甘えられて嫌な男なんていないだろ」
その言葉に、梅子は伺うように信郎の顔を見た。
「…ノブも?」
「俺?まぁそうだな」
「そっか…なるほど」
一瞬思案顔になった梅子に、信郎は不思議そうな表情を浮かべた。
「梅子?」
「ノブ」
「ん?」
不意に妻が名前を呼んだ。
「あのね…」
改まったように姿勢を正す梅子につられて、信郎も姿勢を正して向かい合う。
「ちょっとそのままで居てね」
「え?」
不思議そうに首を傾げる信郎に構わず、梅子は信郎の隣に移動した。
「何だよ」
「良いから、そのまま」
よし、と小さく気合いを入れた梅子は、その小さな頭を信郎の膝に預ける。
「お、おい梅子!?」
「暖かいね…ノブ」
「何なんだよ…」
困ったような、照れたような表情で信郎は膝の上にある頭に手を乗せた。
256 :
↑続き:2012/08/20(月) 23:51:30.56 ID:qTJ1V4ay
「何かね…こうしてると凄く安心するの…」
「そうか?」
「うん…さっきノブ言ってたじゃない。甘えられて嫌な男はいないって」
「あぁ」
「今ね、私凄くノブに甘えたい気分なの」
信郎は妻の柔らかい髪の感触を楽しむように頭を撫でた。
「仕方ねぇな」
言葉とは裏腹に、髪に触れる手も、声もとても優しい。「ねぇ」
「ん?」
「ノブは…私と居て安心したりする?」
少し不安そうな声が擬かしくも愛しい。
「そんなこと気にしてたのかよ」
「大事なことよ」
「じゃあ、そうだな…起きたら教えてやるよ」
そう言われた梅子は、名残惜しそうに信郎の膝から身体を起こした。
その瞬間、信郎の腕の中に閉じ込められる。
「俺は…こうしてる時が一番落ち着く」
全身を包み込まれるように抱き締められて、先程よりも信郎の存在を近くに感じる。
優しく触れる手、温もり、胸の鼓動。
「ノブ…」
「ちゃんとここに居るって、そう思える」
「うん…」
背中に手を回して、梅子は静かに目を閉じた。
ー終わりー
以上です。何とか完成出来て良かった…
お付き合い頂いた方、ありがとうございました。
山倉と弥生も、やっぱり好きだなー。
二人の雰囲気がよく出てて、微笑ましかったですgj
本編じゃくっつかないけど、特別編でなんとかなって欲しい
公式に弥生と山倉の恋の行方って書いてあるから、恋するんだよ、きっと
ノブ梅膝枕は、梅子がやってもらう方だったとは!
甘える梅子、すっごく可愛い!!
ノブも優しいし、ほんわか萌え夫婦だねgj
このところ、毎晩ここを覗くのが楽しみです
職人さんたちありがとう!
自分もこのスレの投下の多さにワクワクしてる一人
>>250 山倉はそれなりににぎやかなままなのにどこか祭りの後の寂しさを感じた
酔って余計に思いの純度が上がっちゃったこの山倉にはそりゃ弥生も捕まっちゃうね
2人の関係がずっと変わらないで欲しいと心から願った 恋愛ど真ん中から外れた関係もいいもんだね
>>255 ノブ梅膝枕待ってた!
ノブの膝枕…そう来たか!!!!
そしてなんというほど良い甘さ…そのままドラマに入れて欲しいよ
ずーーーーっと見てたくなるラブラブな2人をほんっとありがとう!
お2人ともgjでした!
ノブ梅膝枕…!
優しい二人の雰囲気がよく伝わってきて悶えた!
寝る前にいいもの読ませて頂きました。GJです!
ノブ梅膝枕、初々しい夫婦なのに幼馴染の安心感もあっていいですv
そのまま朝ドラのシーンにあってもいいくらいですね。
山倉弥生の感想、みなさんありがとうございます
過分なお言葉に、パソコン前で照れまくっています
山倉と弥生良いですね〜本当、出てきた頃は山倉をこんなに応援したくなるキャラになるとは思わなかったwww弥生さんもこんなツンデレ可愛いキャラになるとは
SPがより楽しみになったよ、ありがとうございました!
ノブ梅膝枕に感想本当にありがとうございます!!
かなりの難産で不安も大きかったのですが、楽しんで頂けたようで何よりです。
ドラマに有りそうなシーンを目標に書いているので、今回の感想は本当に嬉しかったです、ありがとうございました。
なんという良スレ!
本編無視の下品なエロエロを想像してスレを開いた自分、
建造に怒鳴られてきます!
ノブ梅膝枕来てたーーーgj!
甘い中に安心感があって癒される
放送では見れてないけど二人っきりの時
こんな風に過ごしたりしてるんだろうなと目に浮かびました
大きいノブに抱きしめられて全身すっぽり包まれちゃう梅ちゃん萌え
あの身長差が良いw
佐野と瑞稀の時もだったけど.......
真希ちゃんああ見えて160ぐらいだから
抱き締められるとすっぽりなんだよね。
レス止まってる?
あまり間があいてないけど新しい作品待ちの時間稼ぎになればとつづきを投下
ドラマと微妙に設定違ってしまってます
ノブが幸吉とケンカばかりしてた頃仕上げたのでマスオさんな最近のノブからはちょっと違和感あるかも
ちなみに
>>161が1日目
267 :
2日目の夜:2012/08/24(金) 23:38:35.48 ID:T7KNbQCX
なんだよ、荷物片付けたせいで、二組布団敷けちまったじゃねぇか!
「おおっと、おめぇ、俺達が寝ちまってからわざわざ2階に上がったりしてよぅ、初日からよろしくやっちまったかぁ〜、ノブ?」
クソ親父が!
「それにしちゃ、物音しなかったけど…」
おふくろまで、詮索すんなよ…。
あぁ、昼間からかわれたことなんて、忘れよ。
「あ、もう敷いてくれてたんだ…」
ウチで始めて風呂を使った梅子がほのかに頬を上気させながら、ふすまからのぞく。
手には大き目のタオル。
…なんでこんな時に髪なんか洗っちまうんだよ、ばか。
「人の家のお風呂って、何だか緊張するね…」
そう言いながら、鏡台の前に座り、何やら顔につけ始める。
何だよ、女って面倒臭ぇなぁ…。
「人の家じゃないだろ、自分の家だろ」
「あ…そうだった」
えへへと梅子が笑う。
顔が終わるとまた髪を拭き始めたので、俺は布団にゴロンと横になる。
「…おい、終わったら教えろよ」
「は〜い♪」
可愛い返事につい苛立ちが和らいじまうのが、我ながら甘いな。
まぁ、いい。あとちょっと我慢すれば…。俺は目を閉じる。
チュンチュンチュン。
「は!?」
「んー?…おはよう、ノブぅ…」
「お前、何で起こさないんだよ!?」
「えー?…だって、気持ち良さそうに寝てたから…」
「おーぅ、起きたか梅ちゃん!おはようさん!」
階段を下りてきた俺達の姿に気付いた親父が擦り寄ってくる。
「昨日も俺すぐ寝ちまってよぅ、イイトコ聞き逃ししまったぜっっ」
朝っぱらから息子の下事情を詮索してくる、そのクセ勘の悪すぎる親父に、俺は本気で殺意を覚えた。
268 :
3日目の夜:2012/08/24(金) 23:39:59.13 ID:T7KNbQCX
「おい、親父そんなに飲ませるなよ」
「なんでぇ!父親から注いでもらう酒だぞ、嬉しいに決まってんだろっ、な、梅ちゃん?」
「はぁ〜い。それにこのお酒、とっても美味しいし…」
「梅ちゃんのために、とって置いたんだよぉ〜、あ、こっちの酒はな」
「だから、出してくんなって。おい梅子、お前もう、ふらふらになってんじゃねぇか!」
「あら、母親からのお酒も飲んでくれなきゃぁ〜」
「あ〜、じゃ、両方からいただきますぅ〜〜♪♪」
……今日もダメだ。
269 :
4日目の夜:2012/08/24(金) 23:41:57.82 ID:T7KNbQCX
またこいつは髪なんか洗いやがって。
…でも、大丈夫だ。対策は考えてある。
俺は手招きして梅子を自分の前に座らせる。
そして、梅子が手に持っていたタオルを奪い取り、ゴシゴシ頭を拭き始める。
「なぁにぃ〜?ノブ、今日は優しい…」
うふふと嬉しそうに笑う梅子。
優しいんじゃなくて、切羽詰ってるんだ…察しろっ。
しかし、何で女の髪ってこんなに長いんだ。
一生懸命うちわで扇いだり、タオルを変えたりしてる間に…。
この手にかかる重さはなんだ?
ゆっくりと梅子の体が倒れ掛かってきた。
「ごめん…ノブ、今日患者さん多くて、ちょっと疲れちゃったみたい…」
ちょっと待て。
「でも、『仕事を持つ先生を嫁にするなんて、進んだ旦那さんだ。立派だ。』って、みーんな褒めてくれて…わたし…嬉し…か……」
…。
…完全に寝ちまった。
…。
………明日だ、明日こそ。
俺は静かになった妻の髪を再び拭き始めた。
270 :
5日目の夜:2012/08/24(金) 23:44:11.65 ID:T7KNbQCX
「は?里帰りする??」
「私がいなくなって、お父さんすごくしょげてるんだって。今日1日だけ家に帰ってくるね」
そう言いながら、能天気に笑って荷物を持ち上げたが、俺の顔に怒りを読み取ったんだろう、梅子が恐々聞いてくる。
「あ…、やっぱり、こんなすぐ家に帰るのって、良くないかな…?」
チラリと俺を見て、梅子が肩を落とす。
「…やっぱり辞めとく…お母さんに伝えてくるね」
荷物を置いて、とぼとぼ出て行こうとする梅子の頭を、俺は追いかけていって軽くはたいた。
頭をさすりながら振り向く梅子に、荷物を押し付ける。
「…親孝行してこいっ」
その瞬間、ぱぁっと梅子の顔が晴れる。
「うん!」
「明日こそっ!」
「え?」
「…いや」
俺はコホンと咳払いする。
「…明日は必ず帰って来いよ」
「もちろんっ!」
梅子は即答し、背伸びしてきゅーっと俺に抱きついてくる。
「…ノブ、だぁい好き」
囁く梅子の甘い香りにクラリとする。
ルンルンと家を出て行く梅子の後姿を、俺は恨めしく見送った。
…まぁいい。一人なら出来ることもあるし。
しかし…嫁さんをおかずにってのは、どうなんだ…。
6日目の夜に急患が入って、初夜から1週間後に、お預けくらい過ぎて鼻息ムンムンのノブに若妻は襲われちゃえばいいと思う
…と無責任にまとめて終わるはずがヒントもらって膝枕話作りに突き進みました
グズグズ悩むノブ一週間後の初夜話も続けてどうぞ
(本編と設定ズレてる箇所はドラマ放送前に作ったからと一応言い訳)
272 :
7日目の夜1:2012/08/24(金) 23:51:22.29 ID:T7KNbQCX
立ち上る湯気の中で俺はイライラと体を揺する。
なんだ真夜中に急患って。患者は医者の生活を考えてないのか?
初日から一週間梅子に何も出来ず、俺の苛立ちはピークをむかえていた。
目をつぶると浮かんでくるのは、まだ見たこともないあいつの白い体だ。
それだけで鼻血が出そうになるってのは、俺の我慢もさすがに限界に近いんだろう。
俺はちゃぷんと湯船に潜る。
『…今日は、今日こそは!!』
俺は想像の中の梅子をねじ伏せ、今までしたくても出来なかった、あんなことや、こんなことを仕掛ける。
想像の中の梅子は、最初その行為に驚いて悲鳴をあげ、やがて悲しそうな目で俺を見つめた。
え?
『…ノブはこんなことがしたくて、私と結婚したの…?』
い…いやいやいや!
『私…ノブを信じてたのに…』
お前、夫婦がどういうものか、わかってるか!?
想像の中だというのに、いつの間にか俺は必死で梅子の説得を始める。
『男はみんな、そういうもんなんだって!』
『…違うわ……松岡さんは、違った』
その名前にハッとする。
ぷはーっと、俺は湯船から顔を出す。
「び、びっくりした…」
息子を静めるために湯に潜った俺がふと見ると、股間はこれ以上はないほどに萎れていた…。
273 :
7日目の夜2:2012/08/24(金) 23:52:43.76 ID:T7KNbQCX
結局一時間近くも風呂に入ってしまった…。
のぼせかけた頭を振る。
階段を上がると、なぜか2階のふすまが閉まっていた。
…空けたら梅子が大の字で寝てるってオチじゃねぇだろうな?…ありえすぎて恐いぜっ。
恐々ふすまを開けると、先に風呂から上がっていた梅子が、布団の上でちょこんと正座して待っていた。
「あ〜、やっと上がった。ノブがお風呂長いなんて、珍しいねー」
にこにこと俺をむかえ入れる妻に、二重の意味でほっとする。
そりゃ、理由もないのに、俺を悲しそうには見つめたりはしないな。
さっきの想像が必要以上に頭にこびり付いていたらしい。
よく見れば、梅子のひざにタオルがかけられている。
梅子は俺を見たまま、ぽんぽんと自分の横を叩いた。
「ん?」
「座って」
俺は訳がわからないながらも梅子の真横に、かしこまって正座する。
梅子はそんな俺を見て、くすっと笑い、
「違うよ、向こうを向いて…」
肩を回されたので、正座したままクルクル方向を変えることになり、結局梅子には背を向けてしまう。
「なんだよ…?」
梅子が肩を更に後ろにひくから、俺の正座は崩れ、床に尻がつく。
さらに倒されて、俺はそろそろと布団の上に寝転がることになった。
頭に枕より少し高い、柔らかいものの存在を感じる。
真上には梅子の顔。
なんだこりゃ?
「えへへぇ〜、前にノブがしてくれたから、お返しぃ〜」
頭の下に置いたタオルで俺の頭を包み、濡れた髪を乾かしだす。
俺は目をパチクリさせる。
274 :
7日目の夜3:2012/08/24(金) 23:53:45.25 ID:T7KNbQCX
「一昨日ね、家に帰ったでしょう?そしたら、松子姉さんもいて…」
そう言いながら、俺の髪を柔らかくタオルでこする。
気のせいかもしれないが、梅子の太ももの温かさを頭の後ろに感じる。
なんだか腰がムズムズしだす。
「ノブのこと話したら…梅子は旦那さんに甘えすぎだって怒られた」
「そんでこれか?」
「松子姉さんは、こうやって旦那さんに耳かきをしてあげるみたいだけど…私はちょっと自信ないから、こっちにしたの」
「…医者って耳にあれこれ突っ込むじゃねぇか」
「アハ、お医者さんでするのと、今するのは違うよぉ〜」
「そういうもんか?」
何でもない会話を交わしながらも、梅子は熱心に俺の髪を拭き続ける。
手を時々止めて、そっと顔の線をたどられたり、耳を興味深く触られたりした。
その度に落ち着かない気持ちになる。
「ん?ノブ、動かないでよ、くすぐったいよ…」
お、俺の方がくすぐったいっつーの。
頭の下で梅子にもぞもぞ太ももを動かされて、落ち着かなさに拍車がかかる。
「ちょっとこっち向いてね〜」
頭を横に倒されると、梅子の下腹が目の前に来た。
…なんだ、この体勢?落ち着くとか、落ち着かないとか、そんなレベルじゃなく…。
「松子姉さんの旦那さんってね、見た目と違って、案外甘えたなんだって」
梅子の声が遠くに聞こえる。
…この辺がへそか。俺は梅子の帯の下辺りを凝視する。
ペタンとした腹が、梅子が喋る度、かすかに震えている。
梅子の手が俺の後頭部を拭こうとして、横倒しの俺の頭をさらにうつぶせさせた。
太ももに顔を押し付ける格好になる俺。
……なんだこれは…お前、完全に誘ってんだろ?
上等じゃねぇか、相手してやらぁ!
がっとその細い腰に手を回そうとして、その瞬間、脳裏にあの梅子の顔が浮んだ。
275 :
7日目の夜4:2012/08/24(金) 23:54:33.12 ID:T7KNbQCX
『…ノブはこんなことがしたくて、私と結婚したの…?』
「違うっっ!!」
「…え!?」
膝枕からガバッと身を起こし、仁王立ちになって叫ぶ俺。
正座したまま目をぱちぱちさせる梅子と目が合い…。
「…いや…大きくは、違わないけど…」
思わず本音を漏らしつつ、またその場にしゃがみこむ。
「…ど、どしたの、ノブ…?」
梅子が心配そうに俺の顔をうかがう。
さっきまでにこにこ上機嫌で俺に話しかけてた時とは違う、心細げな声。
瞬間俺は悟る。
…別にいいじゃねぇか、しなくても。
どうせ、さっきの行為だって、こいつは何にも考えちゃいない。女学生の頃とそういうところは何も変わらない。
そりゃ医者だし、知識くらいはあるだろうが、実践については結局こいつは何にも知らない(はずだっ)。
俺が頼めば協力しないことはないだろうが、ホントは負担を感じながら、俺の欲望に仕方なく付き合うんだろう。
もしかしたら、本当に驚いて、急に俺を汚れたものでも見るような目で見ないとも限らない。
『私…ノブを信じてたのに…』
そうだ、こいつは俺を信じてる。
『…違うわ……松岡さんは、違った』
…。
…俺はどこかで、あの堅物を哀れんでた。
好きな女に手も出せない、臆病者だと、さげすんでいた。
けど、今はそうじゃないって解る。あいつはただ…梅子を大事にしていただけだ。
276 :
7日目の夜5:2012/08/24(金) 23:55:26.95 ID:T7KNbQCX
「の〜ぶ?」
梅子が俺の手を取り、俺に注意を向けさせようと、そっと揺らす。
俺は何も知らずに首をちょこんと傾げる梅子を見る。
そのまま視線をおろして、折りたたまれた太ももを見る。
腹の奥がズキンとする。
「どうしたの?」
梅子が下から俺を覗き込む。
手を動かしたせいで緩くなった襟の隙間から、小ぶりな膨らみが顔をのぞかせている。
……もう無理だ。
俺は逃げるように布団に潜り込んだ。
「寝る!」
「え?」
布団に包まりながら、俺は理性が完全に戻ってくるのを待った。
梅子が何度も俺の名前を呼ぶ。
「どうしたの?言ってくれなきゃわからないよ?…私達、夫婦でしょぉ?」
そうだよ、夫婦だよ!
お互いのこと本当は何も知らないくせに、成り行きで結婚を決めちまった、若いばっかりの、名前ばかりの夫婦だよ!!
「の〜ぶぅ?」
拗ねた俺の機嫌をとるような梅子の優しげな声に、俺は無性に腹がたった。
「……うるせぇ!何にも知らないくせに、知ったようなこと言うんじゃねぇ!!」
俺はバッと布団をはねのけると、梅子を怒鳴りつける。
277 :
7日目の夜6:2012/08/24(金) 23:56:11.86 ID:T7KNbQCX
ぽかんと俺を見る梅子。
「……私、ノブのこと、なんにも解ってない…?」
梅子の声は震えていた。
「……ごめん」
そう小さく呟く梅子の瞳から涙が転がり出、布団の上にポツンと落ちる。
ぽつ、ぽつ、ぽつ、ぽつ。涙の粒が止まることはない。
「…私、ノブのこと、本当は…解ってあげられてないのかもしれない……ごめんね…」
肩を小さく丸めて謝る梅子を、俺はぼんやりと見つめる。
…一体、俺は、何をしてるんだ?
こいつをこんなに悲しませてまで、何を思い悩むことがあるってんだ?
すぅっと大きく息を吸うと俺は身を起こし、梅子にそろそろと近づいて、その小さな手を取った。
「……お前に、ずっと言えなかったことが、あ、あったんだ」
つっかえながら、俺はついに自分の思いを切り出す。
涙に濡れてキラキラ光る梅子の瞳が、じっと俺を見ている。
その澄んだ眼差しに、自分の気持ちの汚さを改めて思い知るが、もう後戻りはできない。
視線をさまよわせながら、俺は必死に言葉を続ける。
「…お、お前と……その…し、してぇ…ことがあって…」
ついに浅ましい思いを白状して、いたたまれなくなり顔を伏せる。
もうそれ以上は何も言えずに、ぎゅっと目を閉じ、いっそこの世から消えちまいたい…そう願った時。
梅子の指が、真っ赤に染まっているであろう俺の耳を、そぅっと撫でた。
その行為に、導かれるように顔を上げると…
「………なら、しよう?」
梅子が小首を傾げながら、俺の目を見て、囁いた。
俺の咽喉がゴクッとなる。
ゆっくりと梅子の顔が近づいてきて、柔らかい唇がかすかに触れるように重ねられる。
278 :
7日目の夜7:2012/08/24(金) 23:58:44.59 ID:T7KNbQCX
唇が離れた後、梅子がポツリと呟いた。
「……やっぱり、松子姉さんの言うとおりだったんだ……」
「…え?」
梅子がううんと首を振る。
「なんでもないの。ノブの気持ちに…気付けなくてごめん」
うまく働かない頭で、こいつ、松子さんに何言われたんだ…?とぼんやり考える。
後で梅子に種明かしされ『なななななななんてこと姉妹で話し合ってやがんだっっ!!』と女が恐ろしくなるわけだが、この時そんな余裕があるわけもない。
「…しよう、ノブのしたいことを…」
悪魔にも天使にも思える梅子の囁き。
その言葉に、俺は本能のままあいつを押し倒し、その襟元を手荒に押し広げた。
眩しいくらいに白く光る胸元が目の前で大きく上下している。
引き寄せられるようにその柔らかな肌に唇を押し付けると、「あ…」とあいつがか細く悲鳴をあげた。
俺がなんとか理性を保っていられたのは、そこまでだった。
自分で誘ったくせに早々に弱音を吐いた妻を、お預けを食らい続けていた俺が簡単に許すはずもなかったのは……言うまでもない。
おわり
すごいのがきてたー!!
葛藤しつつ梅ちゃんが大切なノブのヘタレ夫っぷりニヤニヤする!
そして松梅姉妹の話し合いが気になって仕方ないwwGJです!
ノブ梅いいです♪
じたばたするノブが可愛ぇぇ〜〜w
つきあいが長くて互いのことをわかりあっているようなのに
恋人期間がほとんどないせいか、手探りで恋愛しているような感じでいいですね
GJです♪
ちょっとエロ可愛いラブコメな感じでオモロかったっす!
ノブが切羽詰まりつつグルグルしてる感じがリアルでイイヨイイヨ~~w
気が利く出来た義姉様に感謝だなノブw果たして梅ちゃんは次の日普通に起きれたんだろうか///
ノブ梅は幼馴染みから互いの気持ち確認した後はすぐ結婚だったんで
結婚生活と恋愛が同時に進行してるんだなぁと思いましたgj!
感想ありがとう
意外に受け入れてもらえたようで嬉しい
書いた身としてはノブの情緒不安定っぷりがどう読まれるのか心配だった
「違う」「…いや違わない」ってセリフもどっかで見たし
あれこれ迷うより落としたほうが早いのかもしれない
自分と同じく迷ってる職人さんいたらぜひ勇気出して欲しい
新しい物語にかなり飢えてます 1日数作とか贅沢すぎたなぁ…
ずっとROMってたんですが、投下させてくださいm(_ _)m
結婚して最初に迎えた朝、台所の梅子を寝起きのノブが見上げてニヨニヨしたシーンからの妄想です。
宜しくお願いします。
ん…?
親父…?
あれ?
俺、下で寝てたの…か……
あっ、そうだっ!
あいつ!
梅子はっ…!?
台所!
「おはよう」
梅子だ…。
梅子が朝飯作ってら。
俺の、……嫁、か。
何だかすっごく可愛いく見えるじゃねーか。
お袋と仲良く料理なんかしてよ。
…へえ…。
なかなか美人だったんだな、こいつ。
うっ、んっ?
何だよ、参ったな。
梅子眺めてただけで、どうなってんだよ、こいつは。
朝だからってだけじゃねーだろ、こりゃあ…。
いってぇなあ…。
まさか梅子に向かってこんな気持ちになるなんてよ。
夫婦、なんだよな、俺たち。
なあ?梅子?
もし昨夜、上で2人になってたら…。
…だよなあ。
ダメだ、俺、どうしようもねーや。
梅子と2人っきりになりたくて仕方ねーなんて。
こんな俺じゃ梅子に笑われるかな。
…初夜ってヤツ、できんのかな、俺たち。
う、うめ、梅子と…。
うわあ〜、朝っぱらから何想像してんだよ、俺はっ。
これじゃ収まるどころか、立ち上がれねーよ。
いくら嫁ったって、亭主のこんなのは見せちゃマズいだろ。
いや、いいのかな?
夫婦なんだし。
―終わり―
すみません、終わりません。
コピーの範囲指定間違えました。
以下、追加です…
|
夫婦なんだし。
よし、決めた。
早いとこ上の婚礼家具を何とかしねーとな!
以上です。
変に貼り付けてすみませんでした(>_<)
かわいいなあノブw
やべぇぇ〜〜ノブの可愛い独白にニヨニヨしちまったぞw
確かにあん時ノブは梅子にポワワ〜〜〜んと見とれてたよなぁ
このシーンすげー好きなんだが真希ちゃん本人も大好きなシーンなんだってな
ノブの梅子ラブまっしぐらな気持ちがよく出ててエッチなのになぜかむしろすげーピュワに感じた…gj!
ニヤニヤした〜wwGJです!
初々しさが良いなぁノブ梅!
あのシーンはほんとこんな感じの浮かれたノブだったねw
グッジョブw
見てるこっちが思わず目をそらしたシーンだったわw
このあと、ノブは馬車馬のように家具をなんとか……
ありゃ光男が来たんだっけw
なんだこのほわほわした感じは!
新婚生活美味しすぎるぞ、GJ!!!
朝ドラでヒロイン夫婦に萌えるとか久しぶりだわ
283-285です。
読んでくださってありがとうございました。
エロパロ板で書いたのは3年振りくらいなので、投下してみたものの、反応怖くて今まで見に来られませんでした(苦笑)
好感触で安心しました。
また思いついたら書いてみたいと思います。
どなたのノブ梅も、可憐で可愛いなー。
>>266 (
>>161)さんのノブは
梅子大好きだし、実は小心者なところも出ててgj
何と言っても、梅子が健気でいいよ!
初々しい新婚さん、ご馳走様でしたw
>>283 さん
あー、ぜったい頭の中でこう言ってるなと思いながら読んでたら
ノブがおっきっきwww
ヤバイwあのシーンをこれからそんな目でしか見れなくなってしまうww
下品な人間でどうも済みません。gjでした
そんな中、空気を読まず爛れたのを投下。
ノブ梅で、夫婦イチャコラです。最近の梅子は強めになってきているので、夜のほうもやや強めで書いてみました。
おまけに膝枕も少々取り入れさせて頂きました。
エッチあり……というか、主成分が夫婦の営みとなっておりますw
294 :
求めあう夜1:2012/08/29(水) 03:41:12.97 ID:hYRHphrO
芳子が家出から戻ってきた夜のこと
「じゃあ、俺はこれからも仕事頑張んないとな」
「うん。宜しくお願いします。」
梅子と信郎は布団の上で互いに感謝を述べ合った後、しばらく睦言を交わしていた。
「診療所のことも勿論そうだけど、これから……ほら、あれだ。あっ……新しい家族がいつ増えるかも分かんねぇしよ」
梅子はニッコリと笑うと、そうね、と返事をした。
私とノブの赤ちゃん。そりゃ将来は出来ると思うけれど、今はまだ全然思いもつかない。
そんな先の話なのに、想像しただけで照れてしまうような信郎を見て、梅子は可笑しいのと同時に信郎への愛おしさを感じた。
片方が二人の間に手をつくと、もう片方も。そうして自然と引き合うように、二人は笑いながら軽く口付ける。
唇が離れてお互いが顔を見合わせた時、梅子が昼間には決して見せる事がない、いたずらな、それでいて艶っぽい顔で呟く。
「……早く欲しいな」
次の瞬間、信郎の両手が梅子の小さい両肩を掴み、グイと引き寄せると荒々しく唇を奪った。
「ん…っ」
梅子は固くまぶたを閉じ、その腕を信郎の脇から背中へ這わせて信郎の体をキュッと受け止める。
すると、信郎の腕はいつの間にか梅子の背中と後頭部を支えていて、梅子は静かに布団の上へと押し倒された。
激しい口づけの合間に少しだけまぶたを開き、信郎の顔が何時もの優しいノブから男の顔になっているのを確認して再びまぶたを閉じると、
梅子は信郎の動きに神経を集中した。
腰紐は既にほどかれていて、ゆるくなった襟の隙間から信郎の手が入ってくる。大きくて指の長い、よく慣れた信郎の手。
梅子の肌の感触を確かめながらどんどん襟をはだいていき、隠されていた二つの膨らみが外気にさらされた。
「あっ……!はぁ…っ!!」
先端を残してスッポリと信郎の手に包まれた梅子の膨らみに、刺すような快感がはしる。
ツンと上を向いていた先端を、信郎の人差し指がかすめていったのだ。
繊細な部品を扱うように、何度もそっとかすめた指で、時折強く潰されたり、人差し指と親指でつままれたりして自在に刺激を与えられた。
二人の体が一分の隙もなく密着して、梅子の太ももに信郎の固くなった物があたる。
梅子が腰を浮かせると、信郎は腰を押し付けてきて、ゴリゴリと当たるそれは痛いほどだった。
信郎の背中に回されていた右手の人差し指を立てツツと体をなぞりながら、梅子は信郎の中心部に触れる。
自分の中に入りたがってこんな風になっている信郎を慈しむように撫でると、信郎の手もまた梅子の中心に伸ばされた。
295 :
求めあう夜2:2012/08/29(水) 03:43:20.38 ID:hYRHphrO
二人は競い合うように、お互いに触れて刺激を与え合っていた。
梅子が信郎に触れている間、信郎は中指で梅子の小さな粒をこね回したり、その指をツルリと中へ滑り込ませたりした。
「あ……んっ」
信郎の長くてしなやかな指は、蕩けかかった梅子の入り口を自由に出入りし、梅子を喜ばせる場所をくすぐるように柔らかく触れる。
自分の体のことなのに自分よりもよく分かっている信郎に対し、ちょっぴり癪な気もするが、梅子は安心して快楽に身をゆだねていた。
中指の他にもう一本の指が差し入れられ、更に強い刺激を与えられると、梅子の腰がガクガクと震えだす。
「ああっ…、ノブっ……!ノブ、わたし…もう……」
梅子がきを遣りそうになった瞬間、信郎が上半身をガバリと持ち上げた。
「ちょ…っと待てっ!梅子……っ!」
――先に音を上げたのは信郎の方だった。
梅子はハッとして、信郎を擦りあげていた手を止める。
「あ…、ごめん。つい夢中になっちゃって」
「危ねぇ……。思わず出ちまうところだった」
下から見上げた信郎の顔は、素で慌てていたせいか少年のようにも見え、梅子はそんな信郎を可愛いと思ってしまった。
「俺は、最後は梅子の中で、って決めてんだからよ」
再び梅子の上に覆いかぶさってきた信郎が梅子の耳元でそう言うので、梅子は優しく信郎の頭を包み込み、うん、と答えた。
慎重に入ってくる信郎を体の中にすっかり受け入れると、梅子は信郎の体で割られた両膝を内側に倒して、信郎の動きを封じてしまう。
信郎が不思議そうに顔を覗き込むと、梅子はうっとりとした表情で信郎の髪を撫でた。
「気持ちいい…」
「梅子……」
息も出来ないような口づけを受けると、梅子は中を締め上げてから膝を緩め、少しずつ信郎の体を解放していった。
解放された信郎はゆっくりと深く突き上げて、梅子を高みに連れて行く。
二人は腰を揺らしながら互いの髪や顔に触れたり、軽く口づけしたりして繋がりを楽しんでいた。
「ずっとこうしていたい……」
梅子の頬を撫でていた信郎の指に自分の指を絡めて、梅子は頬ずりをする。
信郎は梅子の手を握り返すと、梅子の体を貪るように何度も何度も突き刺した。
やがて二人の甘い息遣いの中に信郎の上ずった声が混じり初め、最後が近づいて来たのを知ると、梅子は繋いだ手にギュッと力を込める。
「ノブ……、来て…!」
梅子が促してやると、信郎はがむしゃらに腰を打ち付けてきて、何度目かに一番深く繋がった所で動きを止めた。
「っはっ…! はぁっ…はぁ……」
信郎の荒い息とともに梅子の中にいる信郎もビクビクと脈打ち、体の奥に暖かい広がりを感じた梅子は満足そうに微笑んだ。
296 :
求めあう夜3:2012/08/29(水) 03:44:12.39 ID:hYRHphrO
「ありがとな」
信郎は寝転がったまま下着をはいていた。
グッショリと濡れた中心部を、梅子にティッシュで甲斐甲斐しく拭いてもらったのだ。
座りながら自分の浴衣を着なおしていた梅子は、右側の髪を耳にかけて、ううん、とはにかみながら答えた。
目を細めてそんな梅子の様子を見ていた信郎は、手早く浴衣を体に巻きつけるとゴロゴロと転がり、梅子の膝に顔を埋めながら
腰の辺りに両手でしがみついた。
「…好きだ」
「え? ノブ、何か言った?」
梅子が聞き返すと、梅子の膝の上で今度はゴロリと仰向けになる。
「何でもねぇよ」
ニヤリと笑う信郎に、もう、と言って梅子は頬を膨らませてみせた。
何時までもどかさないでいる信郎の頭を梅子が撫でていると、気持ち良さそうに目を閉じていた信郎がポツリと言う。
「この世はいい事がたくさんある」
「え……」
それは、松子が出産した日の朝に梅子が言った台詞だった。
手を止めてその後の言葉を待つ梅子に、信郎がしっかりとした口調で続けた。
「いつか、子供ができたら胸張って言ってやれるように、俺もっと頑張らなきゃな」
信郎の頭を抱いてうんと頷く梅子の眼の端が、少しだけ濡れていた。
――終――
凄いのきてたwGJです
おめでた発覚と併せて読むとすっごくリアル
基本2人にはなんていうかほのぼのとした雰囲気が根底に流れてるのがいいですね
新婚生活しながら恋愛中って感じで
エロいけど和みました
夜なら放送の可能性もありえるような淡いエロもいいし
そんな可能性は皆無な濃厚エロもまたいいね
2人はこういうことして赤ちゃんを授かったんだからこの話は本編ってことでw
「赤ちゃんができたの」のセリフがいやらしく響いて仕方ないぜ GJ!
299 :
sage:2012/08/29(水) 23:54:13.73 ID:rmwzPTz6
結婚生活も夜も馴染んできた頃だから、そろそろあれこれ濃厚なのも良いねぇ〜
信梅は基本お互いを大事にする営みだから、お互いのクライマックスも
話し合って、至らない点は梅子にしっかり怒って自分好みのノブに調教して欲しいもんだ
293です
感想有難うございます
エロくて可愛いノブ梅が好きなんですよー
「赤ちゃんができたの」は録画を何度も見返してニヨニヨしてしまいました
梅子も信郎も、モジモジしちゃって本当に可愛いw
うぉおおーカットされたいい処来てた〜〜濃ゆくてエロ可愛くて…すごく…GJです…!
放送ではいつも寝室のピロートークのいい処で寸止めされて悶えてたから嬉しいw
ノブってそこが良いんだが普段ちょっとぶっきらぼうだが職人故に器用でなにげにH上手そうだね
こりゃ子供も出来る訳だwこのままどんどん梅ちゃんを気持ちよくしてあげて下さい
そういや実際指が長くて仕事してる時の手つきがよかったような…やばい…手を見る度いかん妄想がw
今日の工場トークも良かったねえ
二人の周りハートマークで埋まってたよ
エロエロなノブ梅もいいですね
観てるこっちが照れる感じだったw
今日の梅子ノブ
竹夫と静子さんも良い感じだったなー
放送で足りないところをここで補ってますw
寝室でこれからもよろしくって二人が笑いあった後の余韻が
なんか直視できない雰囲気なのは自分だけ?w
>>304 あ、一緒だw
なんかノブ梅は松子のとことも違うラブラブっぷりがあって観てる方が照れるw
幼馴染だしそういう雰囲気はあまり生まれないかと思ってたけど
予想以上にハートが飛び交っているw
306 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/31(金) 00:22:05.69 ID:04/EWv1w
ファザコン弥生はもっぱらオナニー
普通に美少女だが、オナニーのしすぎで結婚観狂いまくり
弥生さんはやっぱり山倉が良いな
山倉「弥生さん、いいでしょう!?」
弥生「…しょうがないわね」
で始まる一夜の情事とか読みたい
自分は弥生と山倉が出てくるたびに夫婦漫才にしか見えなくてつらい
さっさとくっつけ
そして末永く爆発しろ
・大学病院時代の松岡と梅子です。
・有り得ない位理屈くさい話になってしました。
・エロスは全くありません。
・それでも許せると言う方はお付き合いください。
下村梅子が検査技師の岡部からその事を聞いたのはある宿直の夜、零時を回ろうかという時だった。
その日は容体が気にかかる入院患者もおらず急患が来る気配も無く、
さらに論文は一区切りついたところで梅子は久々にゆったりとした夜を過ごしていた。
「君の恋人の松岡先生に治験を頼んだよ」
検体を持って検査室を訪れた梅子に、岡部は待ち構えていたかのような顔をして言う。
「治験、ですか?」
「ちょっと面白い薬が出来たんでね、まあ何人かに頼んではいるんだけどれも松岡先生も適任だと思って是非にと頼んだ。
丁度論文も仕上げたところみたいだったしね」
「そうですか……」
午前中にも松岡敏夫と顔を合わせたが、そんな事は一言も言っていなかった。
けれど松岡の事だから、被験者であることを例え梅子にでも洩らすのはデータに影響する可能性がどうのこうの、
……とでも思ったのかもしれない。
「岡部先生、私も丁度論文の合間ですから協力させてください」
新薬の効果や副作用の有無を、販売前に実際に人体に投与して確かめるのが治験と言うものである。
実際に病気を持つ人に投与して効果を確かめるのは割と後の段階で、
最初のうちは健康な成人、主に男性に投与し副作用の有無を確認する事から始まる。
「いや、君はどうだろうなあ。まあ無理だな」
当然のことながら普通治験は医者同士でするものではない。被験者が医者だとデータに作為が入りかねないからである。
それなのに岡部先生が松岡と治験をしていると言う事は何か理由があるに違いない。
―――ならば自分も手助けをしたいとそう思って訴えたのだが、岡部はにやにやと首を傾げて見せる。
「……そりゃあ私は松岡さんに比べれば医者として頼りないとは思いますけど、最近は精進だってしてます。
それに私身体だけは丈夫ですし、やってみたいんです。治験って今まで見た事がなくて」
「君には出来んよ。この治験は男対象だから―――ただまあ、松岡先生を手伝う事くらいは出来るか」
「やりますッ」
即答した梅子に岡部は苦笑する。しかしすぐに面白そうな顔になって、梅子の顔を覗き込んできた。
「どんな内容か訊かなくて良いのかね」
「……どんな薬なんでしょうか」
「本来は心臓の薬を作っていたのだがね。残念ながらそちらの作用は弱くて使い物にならないのだが、代わりに画期的な『副作用』があってね。
逆にそっちを主作用とした薬に出来ないだろうかと、その『副作用』がどの程度のものなのか調べているんだよ」
「なるほど」
梅子は顔を引き締めた。
戦争が終わり段々と手に入る薬も多くなったけれど、今だ効く薬が無く病に苦しんでいる人も多い。
岡部と松岡は、きっとそういう薬を開発しようとしているのだ。
何処まで手伝えるのか分からないけれど、梅子も関わりたい、否、医師である以上関わるべきだと強く思った。
「ちなみに、その『副作用』ってどんなものなんでしょうか」
松岡の身体は大丈夫だろうかとふと思い梅子は訊いてみた。しかし岡部は梅子の心配をよそに相変わらずにやついている。
「命に関わるようなものではないから安心していい。……まあもし松岡先生があまりに辛そうなら君が治療してあげればいい、医者なんだから」
「開発中の薬の副作用を治す方法なんて私には分かりません」
「松岡先生が教えてくれるだろう。もし教えてくれなかったら接吻でもしてあげなさい」
「―――じょ、冗談は止めてくださいッ」
梅子は憤ったが、松岡先生は資料室だよと岡部は全く取り合ってくれず早く行くよう促された。
去り際に私は冗談なんて言っていないけどねと岡部が言っていた気がしたのだが、梅子の気のせいなのかもしれなかった。
資料室の扉をそうっと開けると、松岡が机に向かい時計を睨みながら脈を測っていた。
それはいつもの松岡のように見えた。何処かが痛むだとか苦しいだとか、そういう心配はなさそうだ。
「松岡さん」
「う、め―――?あッしまった」
梅子が現れた事に異常なまでに驚いた松岡は、どうやら数えていた脈拍数を忘れてしまったようだった。
「あ、ごめんなさい。邪魔するつもりは無かったんだけど」
「い、いや。これしきの事で脈を数えそびれる僕の精進が足りないだけだ。仮にも医師ならばいつ如何なる時でも動揺すべきじゃない。
……そんな事はともかく梅子さんはこんな時間にどうしたんですか」
この理屈くささはどうやらいつもの松岡だ。梅子は安心して嬉しくなった。
「あのね、松岡さんのお手伝い出来ないかと思って」
「ああ、そうですか―――えッ」
「駄目?」
「駄目……と言うか……いえあの、何故梅子さんが此処に」
何故かひどくうろたえて松岡が言う。そんなに梅子が現れたのが意外なのだろうか。午前中会った時に梅子も宿直だと伝えてあったのだけれど。
「岡部先生がね、松岡さんが治験やってるって教えてくれたの。本当は私もやりたかったんだけど、男の人しか駄目だって言われちゃって。
だからせめて、お手伝いくらいはできないかなって思って」
「お手伝い、ですか……」
「そう。私、治験に関わった事まだ一回も無いから。新しい薬の開発のお手伝いだって立派に医者の仕事だわ。だから是非やりたいの」
常々梅子に精進が足りないだの医師としてのやる気がどうのと言うような松岡だ。
梅子が協力を申し出れば喜んでくれると思っていたのに、酷く動揺したような躊躇うような顔をしているのは何故だろう。
「―――梅子さんの助けは必要ありません」
散々躊躇った挙句、やたらときっぱりと松岡は言った。
「どうして?二人でやった方が効率がいいと思うの」
「どうしてもです」
「どうしてもだなんて理論的じゃないわ、松岡さんらしくない。ちゃんと理由を言って」
「理由、ですか……」
梅子が食い下がると、松岡は言葉を詰まらせた。
(松岡さん変だわ)
言葉に詰まるだなんて、いつもは流れる水の如くにすらすらと理論が出てくる松岡らしくない。
「……梅子さんは、この治験の内容は知っているのですか」
「岡部さんに訊いたら、松岡さんに訊けって」
「岡部先生が君に言っていないのならば、僕も言えない」
「なんでよう。そんなに私って医者として駄目?話しても貰えないほど役立たずなの?」
「そういう―――訳では。君が精進している事は僕だって知っている」
梅子が怒ると、松岡は酷く困った顔をした。
「……元々は心臓の薬の開発だったらしいのですが」
しばし沈黙した後に、何とも言えない顔をして松岡は話し始めた。酷く話しにくそうである。
「そこまでは岡部先生から聞きました。心臓への効果は弱かったけど代わりに珍しい『副作用』があったんでしょう?
松岡さんはそれについて治験しているのよね」
「……ええ」
松岡は梅子から少しだけ目を逸らした。なのに梅子の様子を全身で探っているのがよく分かる。本当にどうしたのだろう。
松岡はごくりと咽喉を鳴らして、それから口を開いた。
「―――端的に言うならば、その『副作用』には陰萎症状を解消する効果があった、と言う事です」
「ええと……」
……なるほど松岡が言いにくそうにするわけだ。
「……ですから、梅子さんに手伝ってもらう訳には」
「―――ううん、やっぱり手伝うわ」
「そうですね―――えッ」
「そういう薬の必要性は私にだって分かるもの」
戦争で心身ともに傷を負い、そういう悩みを抱えている人は存外多いと聞く。
どんな症状の人であれ救いの手を差し伸べるのが医者と言うものであるはずだ。
「私はどうすればいいの?……うんそうね、脈拍を私が測るのはどう?自分で測っていると誤差も大きいと思うの」
一人で勝手に決め、松岡の手をとる。
松岡が煮え切らない顔をしているのは己の中で理論が構築されていない時なので、それを待っていたら何時まで経っても研究は終わらない。
(それに……)
梅子は松岡の顔をちらりと見る。
(松岡さんの顔色、どんどん悪くなる)
松岡は平静を装っているようだが、梅子が来てから松岡の体調は明らかに悪化しているように見える。
「う、梅子さん、あの―――」
「しッ黙って。脈が乱れるでしょう?」
梅子は松岡の脈に集中した。松岡は梅子が居るのと違う方向へ視線を彷徨わせている。
(やっぱり脈が早くなってるわ)
案の定、脈拍数がどんどん増えている。心なしか呼吸も浅く早くなっているようだ。松岡はとても苦しそうだった。
「松岡さん、調子悪そう」
「……そんなことは無いのですが」
「今は松岡さんは患者なんだから自分で判断しちゃ駄目よ。医者の指示に従ってください。松岡さんの顔色、酷いんだから」
どうすればいいのだろう。どうすれば松岡の苦痛を和らげる事が出来るのだろう。
松岡が苦しそうなのは『副作用』の有るべき姿なのか、それともやはり好ましくない反応なのか。
梅子には分からなかった。知識不足経験不足技量不足、梅子が至らぬから分からないのかもしれない。
「私に何かして欲しい事は有る?どうすれば松岡さんは楽になるのかしら」
「いえ、何も。……放置してもらうのがこの場合の一番の方策なのですが」
松岡が小さく呟くのが聞こえた。
「放っておける訳無いでしょう?」
腰に手を当てて怒って見せたが松岡には通じなかった。松岡は元々変わり者だけれど、時折異常なまでの頑固さを見せる。
医者が体調が悪そうな人間を放っておけない事くらい松岡にだって分かるはずなのに、何故こんなにも頑ななのだろう。
恋人たる自分にも話してくれないのかと少しだけ腹が立ったけれど、それでも。
(助けたい)
この変人で頑固者の、けれど本当はとても優しい恋人を少しでも。
『もし教えてくれなかったら―――』
ふと、岡部の検査室を去る時に言われた事が頭をよぎった。
『接吻でもしてあげなさい』
本当に、そんなことで。
この松岡の辛そうな苦しそうな様子が。
―――ほんの少しでも、和らぐのならば。
梅子は松岡の頬に手を触れた。
それまで明後日の方向に視線を逸らしていた松岡はぎくりと梅子を見上げてきた。
梅子は少し可笑しくなった。背の高い松岡に見上げられるなんて、松岡が座っていて梅子が立っていなければ有り得ない。
梅子はそうっと唇を合わせた。
……身体を完全に強張らせてしまった松岡が、これで少しでも楽になるよう願いを込めて。
梅子は松岡から離れて様子を窺った。松岡は呆然としていて、心ここに在らずのように見える。
「あのう、松岡さ―――」
自分の接吻では下手すぎて駄目だったのだろうか。否そもそも、接吻しろと言うのは単なる岡部の軽口だったのだろうか。
そう不安になり松岡に声を掛けようとすると、急に腕を引っ張られ梅子の言葉が途切れた。
「……ッ?」
気が付けば松岡に強く抱きすくめられ、唇がしっかりと重なっていた。
何が起きたのかよく分からない。梅子を包む松岡の身体がひどく熱い事だけは分かった。
へたりと梅子の腰が抜ける。それでも松岡の腕はゆるまなかった。
梅子を抱きしめたままの松岡の身体は椅子から落ちていて、今や梅子に圧し掛からんばかりである。
これは。
……一体何が。
梅子の頭はとても混乱していた。
ただ一つ分かるのは、先ほどから唇を重ねた回数が最早数えきれないと言う事だ。
どきどきする。
ぐらぐらする。
この胸の苦しさは本当にただ単に口がふさがれ息苦しいと言うだけなのだろうか。
―――真白な頭では、とても考えることなど出来なかった。
やがて松岡の唇が梅子の唇から離れ、今度は首筋に落ちた。
解放された口から酸素が入り、漸く梅子は言葉を発する事が出来た。
「まつ、お、か、さ―――」
途端、ぴたりと松岡が動きを止めた。ゆっくりと松岡が身体を起こす。何が起きたのか、梅子以上に分かっていなそうな顔である。
「ぼ……ぼくは」
松岡の腕から力が抜け、梅子の身体は自由になった。
「ぼくは、一体」
「ま、松岡さんあのね」
「僕は―――梅子さんに何を」
松岡は呆然としたまま自分の手と梅子の顔を見比べた。床に押し倒された梅子は、服も髪も乱れている。
やがて己の行動を思いだしたらしい松岡はああと小さく呻き、しゃがみこんだまま頭を抱えてしまった。
「松岡さんあの、」
「―――友人が自殺したんです」
梅子の言葉など聞こえぬ様子の松岡がぽつりと呟いた。
「彼の赤ん坊は戦争で死にました。彼も奥さんもとても傷ついて、慰める言葉も有りませんでした。
戦争が終わって、漸く二人で前を向く気になって再び子供を持つ事を望むようになった。
……けど、戦争で心が傷ついた彼はどうしても出来なかったそうです。
それを奥さんは愛情が冷めたからだと思いこみ心を病んで―――彼が自殺したのは奥さんの四十九日が明けた日でした」
顔を両手で覆ったまま松岡は語る。声の震えに彼の心が現れていた。
「だから僕は、そういう薬もこの世には必要だと思いました。
戦争で沢山人が死んで、これからの日本には沢山の新しい命が必要です。……けれどそれが出来ないからと言って自ら命を絶つなんて」
戦時中、松岡は胸の病で三年も病院に居た。その三年間に自ら死の淵を見た事はおそらく一度ではあるまい。
さらに医学生で在りながら病に倒れた彼は、彼を置いて医学の道を邁進する友人達をどんな思いで見ていたことか。
ようやく「こちら」へと立ち帰った彼は、だからこそ医学の発展にそして命と言うモノに執着する。
「だから、僕は。なのに……それなのに、僕は一体なにをして」
最後の方は言葉になっていなかった。
「違うの松岡さん、私が悪いの」
「帰ってください梅子さん、今すぐに」
絞り出したような松岡の声は、懇願するような響きに満ちていた。
「け―――けど松岡さん、まだ顔色が」
梅子の言葉に松岡は少しだけ顔を上げた。が、すぐに自嘲するような笑みを浮かべて俯いてしまった。
「まだ僕の身体の心配ですか。梅子さんは優しいな。……安心してください、身体の処理ぐらい一人で出来ます」
「あの、あのね」
「ああ―――そうだ梅子さんに謝っていませんでした。すみませんでした梅子さん、……謝罪ごときで償えるとは思えませんが」
再び松岡は顔を上げた。作りきれていない笑顔が痛々しい。
「松岡さん、聞いて」
「早くこの部屋を出てくださいッ」
「お願い、ちょっと待って」
「もう僕は謝ったでしょう。これ以上どうすればいいのですか?何故出て行ってくれないんですか。どうすれば帰ってくれるんですか?
梅子さんだって解ったでしょう?い、今の―――今の僕はただの動物と同じだ。
……ああいや、動物だって見境が無い訳ではないから動物に理性が無いというのは僕の一方的な思いこみに違いない。
だとすれば僕は曲がりなりにも人間なのに―――よりにもよって梅子さんに、ぼくは、……お願いですから帰ってください梅子さんッ」
悲鳴のような松岡の声が、梅子に深く突き刺さった。
人を助けたいと、下村梅子はいつも思っている。
何とか努力を重ね知識を身につけ、内科医としてある程度の人の身体を助ける事が出来るようにはなった。
けれどそれでは足りないのだ。人の身体だけではなく心も救ってこそ初めて助けたと言えるのだと、梅子はそう思っている。
きっと自分は欲張りなのだろうといつも思う。
ところが万事に要領の悪い梅子に人の心の機微を理解しそれを解きほぐすような事がそう簡単に出来る訳もなく、
相手の心をを理解しようとした行動が逆に作用するのは残念ながらよく有る事だ。
放っておいてやれ。
お前には関係がない。
何度言われた言葉かわからない。その方が良いのではと思った事は一度や二度ではない。
だけど梅子は己を止められない。壁を作り後ろを向き、それでいいのだと言ってしまう人間を放っておけない。
素の心で向かい合ってこそ相手を理解できるのだと、そう考えているからこそ相手の本当の心と向かい合いたいと思ってしまう。
喜ばれても本当の意味で相手の為にならない事も有る。
嫌がられても本当の意味で相手の為になる事も有る。
ならばそれを区別できるほど器用でない梅子は闇雲にぶつかるしかないではないか。そう思って梅子は突っ走ってきた。
―――たった今までは。
しかし本当にそうだったのだろうか。それは相手をただ踏みつけていただけだったのではないだろうか。
……思えば松岡は、梅子が現れたその時から気を尖らせていた。
きっとその時点ですでに松岡は辛かったのだ。そういう情動をしまい込む事がどれだけ辛いのか梅子には分からない。けれど松岡は梅子の為に堪えてくれた。
松岡の事だからそれは己の内に在るモノを梅子に見せたくなかったという事も有ったろうが、それ以上に巻き込むことを恐れたに違いない。
(なのに私ときたら)
おそらく岡部の言っていた接吻うんぬんは例えだったのだ。相手を慈しめだとか労われだとか、きっとそういう意味だったのだ。
松岡が梅子を労ってくれてたのに対し、梅子は松岡に何をしたろう。
梅子に見せたくないと己が内に仕舞いこんでいたモノを引っ張り出して暴いて。
それでも隠そうとするのを目の前に晒して見せて。
おまけにぐちゃぐちゃに踏みつけた。
(……最低だわ、私)
梅子は松岡を見た。あの身体の大きい松岡が、膝を抱えて頭を伏せ縮こまっている。
(このままにはしておけない)
たしかに松岡の言う通り、身体はきっと一人で処理出来るのだろう。梅子にはあまりよく分からないけれども、多分どうにかなるのだ。
けれど。
(心は)
こんなにも傷ついて壊れそうな松岡の心は。
(放っておけない)
今にも消えそうな松岡を放っておける訳がない。
このままでは松岡は、自分がそういう行為に関わること自体を全て忌避するようになるだろう。
誰もが本来持っているのであろう情動を、過剰に抑えつけ無いモノとしようとするのだろう。
……本来、愛情を確かめ合う為の新しい命を育む為の、とても神聖なことであるはずなのに。
(私が助けないといけないわ)
梅子が来なければ、梅子が余計な事をしなければ、きっと松岡は淡々と研究をしていたのだろうから。
それを壊した梅子には、松岡を救う義務があるのだから。
(それに……)
それに、と梅子は先ほどの出来事を思い出した。無意識に指が唇に触れていた。
(嫌じゃなかった)
―――そう、先ほどは松岡の豹変と起こっている出来事に驚いてしまっただけだったのだ。
くらくらしてふわふわして胸が締め付けられるように苦しくて、けれど決して嫌ではなかった。
(今度はきちんと伝えないと)
梅子は松岡の背後に廻り、その広い背中に身体を預けた。首筋に抱きつき、身をぴたりと寄せる。
松岡がぎくりと身をこわばらせた。
身体を捩って接触を避けようとしていたので、梅子はもっと強く抱きついた。
おそらく松岡は背中で感じている筈である。
あまり他人に自慢できる程のシロモノではないけれど、それでも松岡には決して無い二つの柔らかい膨らみを。
松岡が『男』の部分を梅子に見せてしまったことでこんなにも動揺しているのならば、
梅子も『女』の部分を松岡に見せればいい。梅子は松岡とは違う性別なのだと、分かってもらえばいい。
それが梅子の出した結論だった。
「う―――梅子さん、離れてください」
松岡の上ずった声がしたが梅子は抱きつく腕に力をこめた。
「私が悪いんだから離れません」
「その答えは全く論理的じゃないッ」
松岡の声に焦りが加わった。
いつも論理的で理屈くさい松岡。
何事も理論から入らずにはいられない松岡。
その松岡が理性を失い本能のみで行動した己に気が付いた時、一体どのくらいの恐怖と辛さを味わったのか梅子には分からない。
そしてその分今の松岡は、いつも以上に論理的であろうとしているように思えた。
「私ね、さっきの事本当は嫌じゃなかったの。急だったからちょっと驚いただけ。
なのに私が上手く伝えられなかったから、反対に松岡さんを傷つけることになっちゃった。
ごめんなさいの気持ちを今度はきちんと伝えようと思ったの」
松岡は押し黙った。
きっと、松岡の頭は今猛烈に働いて、梅子の理論を確認しようとしてる。
いつも以上に論理を求めるであろう今の松岡に話を聞いてもらうには、梅子も理論を展開すればいい。
「……梅子さんが言いたい事は、大体解りましたが」
しばらく黙った後に、松岡がぽつんと言った。
「その理屈からどうすれば今の行動に繋がるのか全く解せない」
「じゃあ論理的に答えるわ。どうすれば松岡さんに謝る事が出来るかを考えた結果、やっぱり松岡さんの治験を助けるのが一番だと思ったの」
「―――考える過程に飛躍が見られる。全く論理的じゃないな」
「何で分かんないのよう。だからね、さっきの松岡さんが言った事は正しいと思うの。そういう薬はこれからの日本に必要だと思う。
戦争で亡くなった人よりもっと沢山の赤ちゃんが日本に生まれるべきだわ。だったら実用化を急ぐべきでしょう?
だから松岡さんは治験でデータを取っていたのに結局私が邪魔をして、松岡さんに帰れって言われた。当然よね」
「―――」
「けどね」
松岡が何か言おうとするのを、梅子は遮った。
「松岡さんは一人で大丈夫って言うけれど、それは違うと思うの。だって薬の目的はそこじゃないでしょう?
それじゃきちんと治験のデータを取った事にはならないと思う。ちゃんとその薬で目的を達成できるかを確かめないといけないわ。
だとしたら、やっぱり私が協力しないといけないと思ったの。治験を一緒に完成させることが松岡さんへの謝罪になると思ったの。
医者としてこれからの日本を支える薬の開発を一緒に手伝いたいと思ったの。……私、どこか間違っている?」
とても長い間、松岡は黙っていた。
きっと思考能力を総動員して梅子の言った理屈を考えているのだろうと思った。
松岡が思考している間、梅子は頭を松岡の背に預けていた。
呼吸とともにゆっくりと上下する、広い背中。抱きついているのは梅子の方なのに、包みこまれている気がするのは何故だろう。
松岡と呼吸を合わせてみる。梅子はひどく落ち着き、とても嬉しくなった。
「……梅子さんはの言う事はとても論理的だと思いますが」
長い時間が経って、やがて松岡が口を開く。
「とすると直面せざるを得ない問題が」
「なあに?」
まだ他に問題が何かあるのだろうか。梅子は考えてみたが今以上の問題は思いつかなかった。
「その―――僕は、今まであまりそういう方面を研究した事が無かったものだから」
「どういうこと?」
「つまり―――その、……どうすれば梅子さんが辛くないのかだとか、そういうことが全く分からない」
松岡のひどく深刻な口調に、梅子は吹き出した。
おそらく松岡は梅子の理屈に納得し、沈黙していた時間の後半くらいはそういう事で頭を悩ませていたのだ。
……なんともいつもの松岡らしいではないか。
「笑い事じゃないでしょう」
憮然と言う松岡に、くすくす笑いながら梅子は言った。
「ごめんなさい。けど、私もどうすればいいのかよく分からないからお互い様だわ」
「二人とも分かっていないだなんて、ますます問題なのでは」
「そんな事無いわ。大昔の人はそういうお勉強をする書物なんて無かったんだもの。きっと実践で学んだのよ。そういう人の方が多いんじゃない?
だったら私たちもそうするべきだと思うの。薬を使うであろう人皆が松岡さんみたいにお勉強しようとするとは思えないわ」
「それは……そうなのかもしれませんが……い、いや他にも問題がある。ここには寝具が無い。僕はともかくとして梅子さんを床に寝させる訳には―――」
まだ松岡が理屈を捏ねているのを無視して、梅子は松岡の真正面から抱きつき直した。
「う、め―――」
「どこでも一緒だわ。私たちがしないといけないのは場所の選定じゃなくて、薬の効果を確かめることなんだもの」
梅子に正面から抱きつかれ再び硬直してしまった松岡は、やがておずおずと梅子の背に手を廻した。
「……僕はまた自分を見失って梅子さんを傷つけてしまうかもしれない」
「大丈夫。私が鈍いの松岡さんだって知ってるでしょう?ちょっとやそっとじゃ傷なんて付かないわ。
それに、そういう風にならないように二人で一緒に考えればいいと思うの」
ふわりと松岡が笑ったのが、顔が見えない梅子にも分かった。松岡の笑顔に久々に触れた気がして嬉しくなる。
「やっぱり梅子さんは面白いな」
「そう?」
人の心は難しい。鈍くて不器用な梅子には分からない事ばかりだ。
けれど。
(心が繋がればこんなに暖かい気持ちになるんだもの)
だからこれからも人の心に踏み込んでいこう、と梅子は思う。
そういう医者を、下村梅子は目指そう。
傷つけても。傷ついても。こうして向かい合えば、きっとお互い理解しあえるのだから。
ちなみに、岡部が「新薬の治験」を依頼したのは実は松岡に対してだけであり、松岡と梅子の夜勤日程を岡部はきっちり把握しており、
翌日松岡が気真面目に提出してきた「結果」に岡部は一人こっそりとにやにやする事になるのだが―――、下村梅子と松岡敏夫が知る由も無い。
<<了>>
というわけで、今更需要が無いかもしれない松梅で一本です。
ノブ梅祭の最中に気が引けましたがお嫌いな方はスルーで宜しくお願いします。
松岡をエロに持って行くには一服盛るしかないということでこういう阿呆な設定になりましたw
なのに全くエロくなくて申し訳ありません。書けないんです、エロw
最近このスレが賑やかで嬉しい限りです。
皆サクサクと書いているようで凄いなあ。
自分は時間がかかってしまったので、羨ましい限りです。まあそれはそれで楽しかったんですけどw
ではこれからもこのスレが賑わうよう祈りつつ。
>>317 やったーリアルタイム遭遇。
乙でした!
硬直する松岡と無駄にポジティブな梅子の様子が見事に脳内で再生されましたww
319 :
名無しさん@ピンキー:2012/09/02(日) 01:38:19.81 ID:uvlkgxr6
夏休み終了記念age
>>317 待ってました!!超乙です!!
以前も松梅書いてくださった方かな?
描写が細かくて、脳内再生余裕でしたw
確かに松岡をエロくするにはこれぐらいしないとダメかもww
松梅、少なくても自分には需要アリです
是非また書いて下さい!
松岡懐かしい!
思えば2人の会話って相当もどかしかったんだな そしてちょっとズレてるw
梅子は凄いこと真顔で説得してるし、それを真に受けた松岡は童貞君丸出しで悩んでるし、とにかくこの2人美味し過ぎるwww
とりあえず治験なんだから結果報告は必須だよね?
役得な岡部と
>>309にGJ!
色々なのが来てますね楽しいです
個人的にノブ梅の出産エピを職人さんにお願いしたいです
近くで見てる山倉と弥生はどんな気持ちでしょうね
松梅、久し振りで楽しかったです。
自分も色々なのがあって楽しいに一票
本当にここは大らかで良いスレだと思う
松岡も梅子も、確かにこんな感じだw
キャラ掴んでますね!gjでした
>>317 松梅、ありがとうございます!
私にも需要有りですよ!凄く嬉しい!
自分も他の方と同じく、松岡の台詞の溜めや間合いが
完全に本人の声で脳内再生されましたw
台詞の書き方が素晴らしいです
>>317さん、岡部さん、また期待していますw
のぶうめをふたりっきりで旅行に行かせてやりたいが、自分には才能がないことを確認した。
まつうめ、脳内映像くっきりうかんでGJ
ごちそうさまでした。
ノブ梅、子供も出来ちゃうしハネムーンは無しかぁ…
また商店街のクジが当たったことにでもして行かせてやって!
職人さんお待ちしております。
ハネムーンは無くても
妊娠中にノブの浮気を防ぐために手や口でご奉仕する梅子とか
色々ネタはありそう
328 :
名無しさん@ピンキー:2012/09/04(火) 20:59:07.75 ID:NJYBmdFc
とりあえずageます
目寂しいので至るまでのとこを初めて書いてみました。
「梅子、くるか?」
布団の右端を持ちあげて信郎が声をかける。
「ん」と返事をすると梅子は50センチ隣にある温かい場所にもぐりこんだ。
信郎は梅子の身体を抱き寄せると自力ではなかなか温まらない梅子の両足を自分の足で挟み、いつものように温め始めた。
「ちっとはあったまったか?」
「うん。ありがと。ノブはいつでもあったかいね。」
「お前の足がこんなに冷たいなんて結婚するまで知らなかったよ‥」
「うん。私もノブ腕の中がこんなに温かいってこと知らなかった。ノブと結婚してよかったわ〜」
「おいおい、俺は湯たんぽかよ(笑)ま、いいか。今日も身体の芯から温めてやるよ」
2人はクスクス笑いながら唇を重ねた…
<終>
新しいのきてた
>>329乙
梅子がノブの腕の中すっぽり納まりそうでいいね〜
身長差萌えするんだよね
和むわあ
エロで和んでどうするw
もはやマターリ萌えスレ
「じゃ、俺は?太郎の次なのか?」の続きを、かめきちに妨害された気分
かめ…きちw
いやなんでもありませんw
>>329です。マタ-リな流れを豚ぎるために投下します。
長文処女作なので諸々お目汚し失礼します。
信郎は梅子の匂いが好きだった。
幼馴染として小さい頃から一緒に遊び汗をかき一緒に昼寝もしたことはあったが妻として毎日暮らすようになって知った梅子の匂いは甘く優しい匂いがする。
その匂いに包まれたくて、信郎は今日も梅子を求めた。
「梅子…」
「うん。」
梅子が腕の中に来ると、信郎はいつものようにハジマリの合図を唇に伝えた。
まぶたに鼻に頬にと愛を伝える信郎の唇が梅子の唇を捉え割入る。
舌先で梅子を追いかけ、追い詰め、答える梅子をさらに攻めたてる。
スラリとした信郎の親指は柔らかい膨らみの先で円を描き、梅子は甘い刺激に前進を貫かれビクリとしながら熱い吐息で呻いた。
「ふ‥ぅんっ」
信郎は更に時に優しく時に強く揉みしだきながら乳首を唇でその指先で丁寧に弄んだ。
梅子がその甘い刺激を一番感じるのは、胸では無く足の間‥。
信郎が梅子の浴衣の帯を解くのを合図に2人は自分の寝まきを脱ぎ捨てる。
信郎は梅子の上に乗り愛しむように乳房を口に含むと堅く堅く隆起した乳首を音を立てて吸った。
「‥っはんっ」
たまらず梅子は熱い吐息を吐きだし信郎の背中を強く抱く。
信郎の長い指は狡猾な蛇のようにゆっくり腰を撫で足をつたい梅子の中央を捉えた。
「はぁぁ‥」
梅子は首を振りながら甘い息を吐きだしけだるくなった手足を強張らせながら馴染んだ夫の指に感覚の全てを委ねた。
信郎の人さし指は梅子の中を確認し熱さはあるがまだ蕩けてはいないそこに続けて中指も挿し入れ、探るように融かすように柔らかく愛撫した。
「んんん‥」
身体を揺り動かし敏感に答える梅子の甘い声なき声は信郎を更に興奮させ巧みにしつこく梅子を弄ぶ。
「‥ノブ‥」
身体を固くし訴えた梅子の言葉を、信郎は優しく甘い口づけで遮る。
信郎の口づけを堪能しながら梅子は本能的に手を伸ばし信郎の足の間から頭をもたげているモノに手を伸ばし小さな手のひらには収まらない固く熱いそれを刺激する。
「フウッ」
梅子の小さなひんやりした手に信郎はたまらず息を吐いた。
唇を離し目を開け見ると、梅子は眉間を寄せ信郎の指先が摘む乳首への刺激に身を委ねている。
信郎はもう一度梅子の唇を強く吸うと乳首を、舐め滑らかな腹を舌先で味わい甘い匂いがする茂みに向かっておりて行った。
広い両肩は梅子の細い太ももを押し広げ信郎は梅子の中心に顔を埋めた。
「んっ」
温かく湿った舌が柔らかく蕾や甘い蜜を出す森の中を追うと、梅子のやり場を失った両手が夢中で信郎の髪を掴んだ。
ビリビリとふわふわととめどなく襲う信郎の舌先。
梅子は夢うつつになりながらついには自ら更に脚を開き腰を揺らし始めた。
梅子の中心からは溢れるようにたっぷりの甘い蜜が溢れだしている。
信郎は肩にある梅子の両腿を押し上げた。
甘い蜜の溢れかえる匂いと共に信郎は自分の分身を梅子の入口にあてがい円を描くように前進した。
梅子の口から弾むような喘ぎ声がするともう信郎は容赦なく突入し、リズムを刻みながら深く深く更に奥を探る。
「ぁあっ‥はぁっ‥んっ‥うっ‥」
梅子は敷布を強く握りしめながら信郎の動きと同じリズムで息を吐く。
「んっあっノブ‥あっはぁっノブ‥」
汗で濡れる信郎の背中を撫でながら梅子は小さな声で何度も信郎の名を呼んだ。
「梅子‥ハァ‥」
パンッパンッパンッパンッ
信郎はそれ以上は進むことができない梅子の一番奥深くに向け、何度も熱く滾った分身を突き刺す。
「んぁああぁああぁ」
梅子が叫ぶように熱い息を吐きだす時を待っていたかのように信郎は中指と人差し指で梅子の中心にある一層固くなった蕾を何度もこすりあげる。
両方の強い刺激に身体を固くしていく梅子を追いかけ、信郎も昇りつめ共に果てた。
<終>
新作キテタ!
松岡登場でノブが割くってる気がしてたからノブ梅ありがたい
しかも濃いねw
ノブのテク・梅子の反応から考えるにそれなりに回数こなしてそうでそこがまたエロい
その頃松岡は勉強一筋かと思うとちょっと切なくなるけどな…
ノブが梅子をだいじにしてる感じが
見ててほっとするんだよね
エロいの来てたね!gj!!
信郎さん、こっちのテクも半端ないッスよwさすが世界一君www
自分もようやく書けたので、先週のネタですが投下
342 :
確かめあう夜1:2012/09/13(木) 02:57:07.36 ID:Ot1lm7hO
「済まなかった、かめきち。この通りだ。成仏してくれ」
両肘を張って大袈裟に信郎が祈るふりをしてみせると、隣で太郎を抱っこしている梅子がプッと吹きだした。
「何だよ、梅子が謝れって言ったから謝ったんだろ」
信郎が口を尖らせて言うと、だって、と言って更に可笑しそうに笑う。
まるで娘のように屈託なく笑う梅子の顔。信郎はそれを愛しそうに見つめた。
ここのところケンカをしていたので、梅子のそんな顔を見るのは久し振りなような気がする。
口を尖らせたまま梅子を見て微笑んでいた信郎だったが、次第に鼻の下が伸びてきたかと思うと、突然真顔になって両膝をポンと叩く。
「ちょっと、トイレに行ってくる」
信郎が言うと、こんな時間に? などと全く悪意の無い様子で梅子が聞いてくるので、立ち上がりかけた信郎は慌てて右手の人差し指を立て
何かの説明をするような身振りで言った。
「それは、その、アレだ。……男の、…アレだ」
どうせまた梅子のヤツはバカとか言ってくるのだろう、そんな風に信郎は思ったが、梅子の反応は意外なものだった。
「そうね。男性の機能ですもの。あのっ、……大丈夫なの、…かな?」
その後数秒間の静寂を経て、見合った二人は取ってつけたように笑いながらお互いの真意を探りあい、確信に至った。
しかし、太郎が生まれてからすっかりご無沙汰している上、今は隣の部屋に陽造までいる。
「大丈夫かよ、聞こえねぇか?」
「声さえ出さなきゃ、大丈夫よ。……たぶん」
小声で信郎が聞くと、梅子も小声で答える。
ちょっと待っててと梅子に言われるまま、信郎はゴロリと横になり、肘を枕にして梅子の様子を見つめた。
抱っこした太郎を軽く揺らしながら、優しく背中を叩き、子守唄を歌う。穏やかな母の顔…。
『いや、待てよ』
信郎はそんな梅子の姿を見て幸福感に包まれていたが、もしかすると太郎が生まれてからちゃんと梅子の事を見ていなかったのでは
ないかと思った。
梅子を母親と言う名でくくり、まるで太郎の付属品であるかのように見ていた気がする……。
そう思った信郎の心に、申し訳ない気持ちと、今すぐ梅子を抱きしめたい気持ちが交互に押し寄せてきた。
しかし、眠りかけた太郎を起こさないように梅子の目だけを見つめると、気づいた梅子は一瞬だけ目を合わせて笑い、
すぐにはにかんで再び太郎のほうへ目を向ける。
しばらくして太郎を静かに布団へ寝かせた梅子は、あらためて信郎に向き合うとニッコリ微笑んだ。
「寝たみたい」
343 :
確かめあう夜2:2012/09/13(木) 02:58:08.72 ID:Ot1lm7hO
信郎が自分の布団の上で窓際に身を寄せると、ソロリソロリと梅子が空いた部分へやってくる。
音を立てないよう静かに布団の中へ潜り込んだ梅子は、横になると体を信郎にくっつけてフフフと笑った。
信郎もつられて、声を出さずに笑う。
初めての夜から半年も間を開けたことがなかったせいで、妙に緊張したり照れたりしてしまう。
二人はまるで初めてのような軽い口づけを何度か交わし、少しずつ髪や顔に触れていく。
たったそれだけの触れ合いによって、これから起こる事への期待でこわばった梅子の体を、信郎はしっかりと受け止める。
右手で腰を抱え、左手で浴衣の上から胸の膨らみに触れ、今にも声が漏れ出しそうな口へ自分の唇を強く押し付けた。
「んーっっ……!」
浴衣の襟から信郎が手を差し込み、以前よりもふっくらとした乳首を擦ると、口をふさがれて逃げ場をなくした吐息が梅子の鼻から漏れた。
信郎としては、乳房をすっかり露にさせ新しい触感の二つの粒をあれこれ弄って梅子の反応を見たい所ではあるが
これ以上は梅子の我慢がきかなさそうだった。
切実な目で訴えてくる梅子の求めを受け、信郎が梅子の隠された場所へ手を伸ばすと、そこは既にグッショリと濡れていた。
触れられた事でそれに気づいた梅子は、やだ、と言って赤くなった顔を両手で覆ってしまう。
信郎は梅子の腰紐を解かずに裾をはだけさせ、そっと下着を脱がせてやり、自分も浴衣を着たまま下着だけ脱ぎ捨てる。
「梅子……」
梅子の足と足の間を膝で割って梅子に覆いかぶさる信郎が、梅子の耳元に向かい彼女にしか分からないような声で囁いた。
「俺もだ。俺も、梅子が欲しい」
「ノブ……」
少しだけ開いた手と手の隙間を鼻先でこじ開けるようにして、信郎は梅子の顔中に口づける。
目を閉じて梅子が顔をずらし、その口づけを口で受けると、信郎の舌が梅子の唇をツツとなぞった。
「行くぞ」
信郎が小声でいい、梅子は両腕を信郎の頭に回して、襲ってくる快感に備えた。
いったん信郎が進入を始めると、梅子のそこはどんどん信郎を飲み込んでいき、根元まですっぽり咥え込んでしまう。
「あ…、はぁっ……。ん…んん……」
信郎は舌で梅子の唇を開き、喘ぐ声ごと梅子の口を吸い上げた。
二人は互いの頬を両手ですっかり包みあい、それ自体が性交であるかのように、激しく舌を絡めあう。
一方で、梅子を激しく責めたてないよう、信郎は殆ど動かずにおとなしく梅子の中へ収まっていた。
それは、空いてしまった時間を埋めるような行為で、二人は直接触れ合うお互いの存在を確認しあっている。
そうしている内、切なそうに眉を寄せた梅子の腰がかすかに揺れだし、それに合わせて信郎もゆっくりと腰を動かし始めると
部屋の中には信郎がぬかるみをかき回す音だけが響いていった。
344 :
確かめあう夜3:2012/09/13(木) 02:58:58.93 ID:Ot1lm7hO
事が終わっても二人は離れず、そのままの姿で抱き合っていた。
やがて梅子が大きく鼻で息を吸い込むと、信郎の背中に回した手を更にきつく結んだ。
「どうした?」
そんな風に話しかける信郎の声は、いつでも優しいのに――。
「言ったら笑うわ」
信郎の胸に顔を埋めて動かない梅子を抱きしめたまま、信郎は一つ深呼吸をして話しだした。
「俺は、また梅子に謝らなきゃならない事がある」
え、といって恐る恐る顔を覗きこんできた梅子に、安心させるような笑顔で応えると信郎は話を続ける。
「ほら、結婚しようって話した時にも言ったろ? 梅子は周りの皆が大切で、俺もその中の一人なんじゃないかって思えるって」
信郎の声はとても穏やかだったが、梅子は不安の拭いきれないきれない様子で、信郎の目をジッと見つめていた。
「さいきん俺も太郎も梅子に置いてきぼりにされてる、なんて思ってたけど、本当は俺の方が梅子のことを置いてきぼりにしてたんじゃ
ないかって思ったんだ」
大粒の涙が溢れてきた梅子の顔を、信郎はそっと抱き寄せる。
「ごめんな、梅子」
抱きしめた梅子の小さな肩が震えている。信郎は梅子を包み込むように抱いて頭に顔を埋めると、低く落ち着いた声で言う。
「……俺は、いつでも梅子が一番だからよ」
すると梅子は大きく息をついてから慌てて目の端を拭い、信郎の方を見て笑った。
「ばーかっ」
目と目を合わせて吹きだした後、この、と言って信郎に強く抱きとめられる。
「私もよ……」
梅子がそう言うと二人は飽きるまで口付けを交わし、心から互いの存在の大きさを確かめあっていたのだった。
――終――
おおおおおお〜〜!
GJGJGJ 乙です!最高!
上位な梅子や背後からの梅子も見たいなぁ。
今日の放送のノブが松岡に向けた嫉妬メラメラもその後の夜を想像して萌えました。
ここのお陰で放送が実にオイシイ。
いいねえ
今晩は盛り上がるでしょうなあ
誰か梅ちゃんがレイプされちゃうの書いて!!
348 :
新婚旅行の夜1:2012/09/14(金) 15:25:42.97 ID:z3HCI/Yi
俺たちは新婚旅行に来ている。
梅子は患者を抱えているし俺も仕事で忙しい。
近場ってところは残念だが、温泉に入って美味しい夕飯を食べて2人でいろいろ話しながら散歩して‥それだけで幸せな気持ちになる、これが新婚なんだなぁ。
2人きりで周囲に気を使わなくていい‥
俺たち2人は近所を歩いていたって誰かしらに声をかけられる。
「先生〜旦那さんと2人でお出かけかい?」
「よぉ!ノブ!新婚旅行だって?楽しんでこーい!」
蒲田駅まで行く道すがらいったい何人に声をかけられたやら‥。
普段はありがたいけど、たまには気を使って欲しいってもんだ。
そんな俺の心なんか絶対知らない梅子は嬉しそうに部屋からの夜景を見ている。
「ねぇ!ノブ!見て〜!夜景が綺麗よ〜。何、難しい顔して考え込んでるの?」
さてどうやって梅子とヨルを楽しむか‥ついそればかり考えてニヤケてしまうのを必死に抑えている俺の気持ちなんかおかまいなしの、いつもの梅子がそこにいた。
「夜景、そんなに綺麗か?」
俺は窓に映る梅子を背中から抱きよせ両腕の中にすっぽり抱きながら聞いた。
「うん。ほら見て。」
梅子はさっきより少しトーンを落とし甘えた声で俺の右腕に頭を預けた。
「あぁ。綺麗だな。夜景も窓に映ってる梅子も。」
俺は梅子の手を引き薄明かりの中のベッドの端に向かい合って座った。
349 :
新婚旅行の夜2:2012/09/14(金) 15:26:32.85 ID:z3HCI/Yi
俺は梅子の小さな頬を両手で包み額にそっと唇を押しあてた。
唇で目を閉じさせ、鼻、頬、耳と愛おしい梅子に俺だけの印をつけて行く。
体を半分こちらに向けじっとしていた梅子の右手が俺の胸の上にそっと重なる。
俺はその手に左手を重ねながら慎重に味わうように唇に割入り中を舌でくるりと探る。
梅子は答えるように舌を絡めてくる。
しんと静まった部屋にはふたりの気持ちが繋がりひとつになる音だけが続いている。
俺は腰にまわした右手を上へずらし、背中から肩へ、うなじから髪へ這わせ手のひらで愛を伝る。
そしてお互いの着ているものを一枚ずつ取り去っては見つめあい何度も口づけをした。
下着だけになった梅子を抱き寄せると、細い両手は甘えるように俺の首を包み優しく抱いた。
俺の耳元には梅子の甘える息がかかる。
俺は梅子の顔を両手で挟むともう一度上唇を優しく挟んだ。
俺に答え梅子も同じように上唇や下唇を交互に軽く食み、舐め、また覆うように重ねてくる。
俺は顔を少し下げ梅子の心臓に丁寧に挨拶をした。
「ずっと一緒に生きて行こう。」
梅子はそんな俺の頭を愛おしそうに抱きしめる。
唇に心臓の高鳴っていく鼓動を感じた俺は愛おしい胸の先を口に含み転がすように舌先でたっぷり弄んだ。
右手はすでに下着だけになっている腰を撫で、細くしっとりしたふとももを味わっていた。
優しく全身を撫でる手に息が上がり始めている梅子。
足の間を下着越しに触れると「あぁ‥」と吐きだすように声を出し、腰かけたままの太ももに力が入った。
俺は手のひらで押し広げた脚の中心で優しく円を描く。
小さな堅い部分を押し撫でる。
布越しにも潤ってきているのを感じた俺は横から指を滑りこませた。
溢れる蜜をすくって芯に塗りゆっくりと丁寧にこすりあげる。
コリッとした芯を通り過ぎる時、梅子は必ず身体をビクリとさせる。
その反応が嬉しくて俺は何度もそこに触れる。
梅子の息は上ずり始めていた。
「梅子、今日は声を出していいんだ。我慢するな。」
「‥んんっ。うんっ。わかったっんんっ!はぁっ‥」
一気に高まりすぎないよう手を止め完全に息が上がっている梅子の唇を吸うとそれは乾いて冷たくなっていた。
俺は梅子が身につけている最後の一枚を外すと溢れる愛液を二本の指でたっぷりすくい小さな突起の周りに塗りこめ花芯を挟んだ。
「ああっ‥!」
梅子は俺の手を強く掴んで肩を強張らせたまらず天を仰いだ。
「まだだ。梅子‥」
俺は梅子の背中に手を回し身体をベッドに倒しながらしっとしとした肌にキスを降らせた。
350 :
新婚旅行の夜3:2012/09/14(金) 15:27:11.10 ID:z3HCI/Yi
「梅子、俺を見ろ」
低い声で囁きノブが私を見上げている。
首筋を吸ったノブの唇は少しずつ降りていき私の乳房を舐め乳首を吸う。
細く綺麗な爪のあるノブの長い指はそっと私の乳首を摘み、唇は優しく時に悪戯に歯を立てる。
「梅子、ちゃんと俺だけを見るんだ。お前の全てを愛すから。ずっと俺を見てろ。」
ノブにそう言われ、私は薄目を開けた。
皆が知ってるいつも一所懸命で優しいやんちゃなノブ。
‥誰も知らない私だけのノブ。
誰も知らない私のノブが、足の間から上目づかいでこっちを見上げにっこり笑っていた。
身体の疼きに眉間にシワを寄せながら梅子は俺を見て切なそうに微笑み答えた。
舌先をすぼめながら足の間の堅い部分を数回強く舐め上げると、もう笑うこともできず切ない顔で息を上げながら白い喉元を上下させ梅子は天上を仰いでいる。
舌先で蜜を絡めながらぐっしょりしているそこを俺は何度も何度も舐め上げ吸いつき指で弄んだ。
「ああぁぃやっ!」
俺がソコを唇で強く食むと舐められているより強い刺激に梅子の体が跳ね上がり小さく叫んだ。
耐えきれず次々に露を出すそこにゆっくり2本の指を挿していく。
「あ、あっ……は……んっ」
丁寧にかき回すように指を入れ、中を探り引き抜き入口で糸をひく。
梅子は奥までたっぷり潤っていて指でさえ離すまいとする。
「んんんっ」
ピンク色に染まって高ぶっていく梅子の足を開き、オレをゆっくり押し入れた。
「はあぁ〜〜っ」
深い吐息と共にそこはオレをゆっくり包み込むようにねっとりと受け入れてゆく。
少しずつ…オレは温かくて柔らかい梅子の襞に覆われていく。
「んっあ……ああっ」
完全に繋がった俺を受け入れ梅子は身を強張らせている。
梅子中は温かくめまいがしそうだ。
俺の下に横たわる梅子の乳房が唾で濡れているのを見ると俺の下腹は更に重さを増した。
眉間にしわを寄せる梅子の顔を見ながらゆっくり深く探るように抽送を始めた。
梅子の手が俺の腰を必死につかむ。
ひくひくと蠢いて引き込むようにそこはオレを締め付けてくる。
俺は一度動きを止め苦しそうに眼を閉じる梅子に「大丈夫か?」と聞いた。
梅子はうるうると潤んだ目を開き上気した顔で俺を見ながら「ええ。大丈夫。」そう言って手のひらで恥ずかしそうに顔を覆った。
そんなわずかな動きでも俺は感じてびくびくと震えてしまう。
俺の少しずつエスカレートする動き合わせ細い腕が俺に絡みつき這うように移動する。
「……梅子」
「ノ……ブ」
背中にまわした梅子の爪が食い込んで背中が少し痛い。
351 :
新婚旅行の夜4:2012/09/14(金) 15:27:46.77 ID:z3HCI/Yi
「フーッ」
俺は一息つくと身体を離し下にもぐりこむと、梅子の華奢な腰を抱き自分の身体の上にひょいと乗せた。
梅子の戸惑ったような照れたような表情が見える。
意味を悟っている梅子は意を決したように小さな手で俺の目をそっと閉じさせ呟いた。
「恥ずかしいから……目、瞑ってて」
俺の上の重みが下半身の方へ移動していく。
焦らされているようで梅子の熱を帯びた俺の体がさらに熱くなってくる。
俺は大人しく待っていられるわけもなく胸のふくらみに手を伸ばしながら薄眼を開けて梅子を見た。
梅子は俺を跨いで立膝になっていた。
綺麗だ。
夜の部屋の中で薄明かりに照らされた梅子の体は神々しい。
そんな梅子が自分の中に入れるため俺のソレを掴み導いている。
俺は強引に貫いてしまいたいのをじっと堪えた。
ちゅぷ……とかすかな水音が薄明かりの部屋に漏れた。
もう少し我慢だ……梅子が自分からそれを全部飲み込むのを見たい。
しっかり目を開いた俺が梅子の顔に視線を合わせると、梅子は壁の一点見つめ緊張した表情で腰を沈めながら深く長い溜息を吐いた。
剛直にいきりたったオレがピンク色の襞の間に押し広げて入っていくのを感る。
音をたて溢れた蜜がとろとろとつたっていく。
全てを飲み込もうとしながらも、いつもとは違う刺激に苦しそうな梅子の花芯にそっと手を伸ばした。
「……あんっ」
没頭していた梅子が小さく悲鳴を上げる。
溢れ出る蜜を塗り数回こすりあげると梅子の体は跳ねてぐっと腰が落ちた。
「あっあああん!」
自分の重みで最後まで貫かれることになった衝撃に梅子は喉を仰け反らせ俺の腰に両手をついた。
「ぃやぁ‥あん……っ」
俺は一気に昂るのを抑えるのに必死だ。
なんとか呼吸を整えながら滴る花芯への愛撫を続けているとそれまでじっとしていた梅子わずかに腰の動きを繰り返しているのを感じた。
「梅子、自分で気持ちいいと思うことしてみろ。」
「そんな……できなっ……んぅ」
出来ないと言いつつ腰の揺らぎは確信的なものに変わっていく。
俺は形の良い小さい尻を掴み手伝ってやった。
「ああっ、やああ……っああっ、ああっ、ああっ、」
周期的に次第に激しく動く梅子の腰を掴んだまま俺はぐいっと高く腰を突き上げた。
「ゃっ……ああっ!……ああっ!」
梅子の叫ぶような声に俺は夢中で何度もそれを繰り返す。
突き上げるたびに乳房が揺れ赤く尖った乳首が跳ねた。
梅子はもう泣くように声を上げ、頭を振り感覚に支配されるがままになっている。
全身をピンク色にして一生懸命揺れる梅子を見ているとやっぱりその温かな肌を抱きしめたくなる。
352 :
新婚旅行の夜5:2012/09/14(金) 15:28:27.33 ID:z3HCI/Yi
俺は体を起こし両腕で包むように梅子を抱きしめた。
座位になると梅子は飛び込むように首に巻きついてぎゅっとしがみついてきた。
汗を帯びた肌は熱く、吐息はしっとり滑らかに俺の肌に吸いついてくる。
「んぁ…あ……おく……奥に……っ……」
「奥……が……いいのか?」
梅子はイヤイヤと頭を振る。
少し冷えた体を温めるように抱きながら俺は梅子を揺り上げ続けた。
片方の胸のふくらみを手でぎゅっと握ぎり、掌で尖った先端を擦ると締め付けは更にキツくなった。
「!…………」
「……辛いか?」
梅子は首を横に振った。
「……ちが……はあっ……あ……いいわ。」
下からの音はじゅぶじゅぶと更に大きくなっていく。
俺はもう一度繋がった部分に指を這わせクリトリスをきゅっと挟んだ。
とたんに白い喉は目の前で激しく動いて泣き始める。
俺がさっきより大きくなったクリトリスを刺激すると梅子は細い腕を俺の首に巻きつけて背中を反らせてさらに高く声を上げる。
俺は身体を離し繋がりを深めようとする梅子を自分に押し付けるように抱きながら何度も何度も突き上げた。
「梅子、気持ちいいか?」
もう梅子は答えない。
俺の声なんか聞こえないくらい昇り始めている。
俺も限界が近づく。
「……言って……っしてるって……ノブ…………あぁっ」
手加減は止めだ。
強く奥まで一気に貫き、一息入れてぎりぎりまで引き抜く。
「だめ……離れないで……ああっ……ぁん……も……と」
もっと強く奥まで貫きもう一度ぎりぎりまで引き抜く。
「んやああああっ」
「あっやっ……あ……あい……てる、て言って……ね?……ん、ああっ」
‥いくらでも言ってやる。これからずっと言ってやる。
「愛している。梅子。愛してる。」
5文字に反応した梅子が一気に昇り詰めていく。
俺は最後の所までもっていかれそうになるのを懸命にコントロールしていた。
「……あ……は……!」
もっと長く。もっとこの時を長く!!
もっと見たい。愛したい。味わいたい。
梅子はふるふると震え体を強張らせ、俺を熱く蠢くようにぐいぐいと引き込む。
俺はそれ以上進めない奥深いところでついに弾け、梅子は俺に向かって力なく崩れ落ちた。
353 :
新婚旅行の夜6:2012/09/14(金) 15:29:43.76 ID:z3HCI/Yi
・・・・
「梅子?梅子‥大丈夫か?」
シーツをまとった梅子は声を掛けても荒い息で天井を見上げぼんやりしている。
また「バカッ」と言われるだろうが今日も言おう。
「梅子、俺と結婚して良かっただろ? 俺もだぞ。俺、とっても幸せだ。」
俺は背中から梅子を抱きかかえ激しく動く心臓の音を伝えながら耳元に優しく伝えた。
「ええノブ。私もよ。」
俺の手に指を絡ませこちらを向いた梅子が微笑んだ。
俺たちはまた唇を重ね、2人きりの夜を過ごした。
FIN
354 :
名無しさん:2012/09/14(金) 18:42:53.88 ID:diWxXqMu
くぅ〜、ぐっじょぶです!
どうも(とーりじゃなくて)ノブにはそっち方面強そうなイメージがあるので、嬉しい内容でした
私もまた書きたいなあ、と思うのだけど・・・
ネットのあちこちでdisられてるの見ると萎えてしまうんですよね
負けずに書きたいなあ・・・
なんか連作のように思えるほど濃いノブ梅話続いてるね
家族が居ないと梅子の乱れ方がハンパなくて萌えましたw GJ!
disられてるのはドラマのことかな?
基本サザエさん的な虚構だと思って楽しんでるけどなぁ
創作はあの年代の情報不足で止まってる
空港での松梅のお別れキス話書いててこの時代の留学生は船かもと思い始め調べてもよく解らず…
時代考証が地味にムズいよ
連投申し訳ない
いまさら船を使っていたと解っても書き直しようがないのでいっそのこと賑やかし目的で落としてしまいます
書いてる途中で投下は無理と判断し好きに書いたのでエロパロというより単なるメロドラマ
ってかエロ要素皆無です ごめんよ…
357 :
別れ1:2012/09/15(土) 06:35:53.25 ID:Rb0pl9sL
「…眠れなかった…」
明け始めた窓を見つめながら、梅子が呟く。
今日は松岡が日本を経つ日だ。
『…見送りには来ないでくれ』
松岡に、電話で出発日を尋ねた時、そう釘をさされていた。
『心配しなくても、君はその日も診察だな』
『で、でも…』
本当は、医院を閉めてでも行こうかと思っていた。
『君は、立派な開業医になるんだ。
こんなことで医院を休んでいい訳がない』
『……はい』
いつものように正論を吐く松岡に、梅子は従うしかなかった。
358 :
別れ2:2012/09/15(土) 06:38:58.08 ID:Rb0pl9sL
「次の方、どうぞ〜」
カルテを書きながら、梅子が声をかける。
椅子にサッと腰掛けた女性に向き合って、梅子は驚く。
そこには、弥生が座っていた。
「…松岡さんが発つ日って、今日でしょ?」
仏頂面で梅子を見つめる弥生。
「わ、解ってるわ…」
「行かない気?」
「…松岡さんが、見送りには来るなって」
「後悔するわよ」
間髪入れず、弥生が言い切る。
梅子はそばについている相沢の視線をちらっと気にした。
「…しばらく、席を外しましょう」
気を利かせて相沢が診察室から出て行くと、すぐさま弥生が梅子ににじり寄った。
「すぐ発たないと、もう間に合わないかもしれないわよ!」
梅子は、約束を破ってまで見送りに来た梅子に、松岡がどんな顔を見せるか想像をしてみた。
渋い顔をした松岡の顔がありありと思い浮かぶ。
「…最後まで、松岡さんにわがまま言いたくない」
「それで、一生後悔することになっても?」
大げさだ、と梅子は思う。松岡は3年もしたら帰ってくるのだから。
…本当にそうだろうか?もしかしたら、5年、いやもっと…?
急にことの重大さが胸に迫ってきて、思わず梅子は立ち上がった。
359 :
別れ3:2012/09/15(土) 06:40:47.14 ID:Rb0pl9sL
弥生がバッグから財布を取り出す。
「早く!」
とんと財布を胸に押し付けられて、反射的にそれを受け取ると、
梅子は白衣のまま外に駆け出した。
梅子が出て行った診察室に一人残された弥生は、内の様子をうかがう相沢に向かって声をかける。
「…白衣、ありますか?」
「え?」
「下村医院を頼って来た患者さんを、放っておくわけにはいかないから…」
言い訳でもするかのように呟いた弥生を、相沢がジッと見つめ返す。
…さすがに人の医院で好き勝手し過ぎただろうか…、弥生の背中を冷たい汗がつたい落ちた時。
「…先生は、いいお友達をお持ちのようですね」
相沢がいつもの硬い表情のまま、ぽつりと言った。
「え?」
「いえ。院長がご面倒をおかけして…よろしくお願いします」
深々と礼をする相沢に、弥生は慌てて「こちらこそ、よろしくお願いします!」と礼を返す。
そこに表の扉を開ける音が響いた。
やがて、相沢が診察室に連れて来た男性の顔を見て、今度は弥生が驚きの声を上げる。
「山倉さん!?」
「あれ?どうして弥生さんがここに…ああそうか、弥生さんも梅子さんを…」
一人で納得しうんうん頷く山倉が、そのまま一人で喋り続ける。
「松岡くんから見送りには来るなと言われてね、梅子さんにも同じことを言ったんじゃないかと気になって来てみたんだ。
梅子さんを説得するのに時間がかかるかと思って、かなり早めに来たんだけど…」
「もう間にあわないかもって嘘ついたら、飛び出して言ったわ」
山倉が一瞬押し黙る。
「何?」
弥生が怪訝そうに尋ねると、
「…いや、君らしいと思って」山倉が含みのある笑い方をする。
「お節介と言いたいなら、あなただってそうでしょ!」
ぷいと横を向いてしまった弥生に、「…確かにそうだけど」と、山倉は軽く肩をすくめてみせる。
山倉の存在など忘れたそぶりで、診察室内の備品をワザとらしく確かめ始める弥生に、
「なるほど、ここではそれを使ってるんだね」等々、しきりと山倉が話しかける。
苦虫を噛み潰したような顔で、弥生が「ついてこないで」と山倉を遠ざけようとするも、
「一緒に見た方が効率がいいよ」とどこ吹く風の山倉。
仲がいいような、悪いような…、奇妙な関係の飛び入りの医師2名を、
相沢はいつもの感情の読み取れない顔で、ただ静かに見守っていた。
360 :
別れ4:2012/09/15(土) 06:43:44.17 ID:Rb0pl9sL
「…どうして、こんな時に限って…!」
必死で空港の広い廊下を走りながら、梅子は呟く。
わずかな時間だが、空港に向かう電車が遅れた。
もしかしたら、もう間にあわないかもしれない。
息も絶え絶えに、カウンターまでたどり着き、女性に尋ねる。
「あ、あの…アメリカ行きの飛行機は…」
「アメリカの、どちらへ向けた飛行機でしょう?」
「え!?えっと…」
松岡との会話を懸命に思い出して、それらしい都市名を答える。
「それなら…、先ほど飛び立ったばかりですので、次は3時間後になります」
「え…」
梅子はその場にへなへなと座り込む。
「お、お客様!?」
「大丈夫か?」
床に座り込みかけた瞬間、力強い手で腋を持ち上げられた。
「あ…ありがとう、ござ…」
ぼんやりと礼をいい、後ろを振り返ると…。
会いたかった顔を目にした瞬間、息の止まるほどの驚きに、寝不足の身で長い距離を走った疲れが重なり、
梅子の意識がすっと遠のいた。
361 :
別れ5:2012/09/15(土) 06:46:31.06 ID:Rb0pl9sL
「…はい、自分は医者ですので、ここは任せていただけたら。
我侭を言い、申し訳ありません」
懐かしい声が遠くに聞こえる。
やがて、すぐそばに人の気配を感じたが、まぶたが重くて、どうしても目を開けることができない。
「白衣なんか着たままで…本当に、君って人は…」
そんな声と共に、布をバサバサと振る音や、それを畳むような人の動きを感じる。。
頭がうまく働かず、声の主が誰だが、わかりそうでわからない。なのに、その呆れたような声になぜか傷つく。
「君は、いつも無茶ばかりする人だった…普段はのんびりしてるのに、何かに一生懸命になると、その途端周りが見えなくなる」
低く響くその声がやけに懐かしく、梅子はその声をいつまでも聞いていたいと思う。
やがて、頭の上に手の重さを感じた。
大きなその手に優しく撫でられ、梅子は夢心地のまま嬉しくなる。
「君を残していくのは心配だが…」
ふいに頭を撫でていた手が止まる。
その人がグッと自分に身を寄せる気配がする。
すぐ耳元で自分にだけ語りかけるように、言葉が続く。
「みんなが思うほど、君は弱くない。そして、君は望みを果たすために決して諦めない。
むしろ僕なんかより、ずっと君の方が…」
やっと褒めてもらえた…、そんな気持ちがふつふつと湧いてくる。
手から伝わる温もりに、どうしてこんなにもほっとするんだろう。
安心感に包まれ、ずっとこの時が続けばいいのに、と梅子は思った。
「…寝ている君は、いつも以上に悩みがなく見えるな」
思いを押さえ込むかのように、硬く強張っていた声の調子が、少しだけ和らぐ。
頭の上の手がしばらく迷いを見せた後、そろそろと顔に下りて来て、愛おしそうに梅子のふっくらした頬を撫でた。
くすぐったい…。身をよじりかけたその時、手が両頬を包み込んだかと思うと、ふと唇に温かさを感じた。
その行為の意味もわからないままに、梅子は再び、深い眠りに落ちていった。
362 :
別れ6:2012/09/15(土) 06:51:10.25 ID:Rb0pl9sL
「ん…」
身を起こすと、そこは覚えのない場所だった。
身を横たえていたのは、簡易ベッド。他に置かれているものはほとんどなく、がらんとしている。
周りに人影もない。
ここは…?
その時、がちゃりとドアが開き、空港の制服を着た女性が入ってきた。
「あ、目が覚めましたか?少し遅かったですね、さっき飛び立ったところですよ…」
女性の言葉に、思わずはっとし、梅子はベッドを降りようとする。
「いけません!しばらく安静にしておくようにと、お知り合いの方にも強く言われています」
女性にすばやく体を押し留められる。
少しずつ頭がはっきりしてくる。
会えたのに……これじゃ、会えなかったのと同じ。
不器用だけど優しさに満ちたささやきをを、
信念に貫かれた熱過ぎる言葉を、松岡さんにかけてもらうことは、もう出来ない。
私はいつも、こんな風に間が悪くて…。
梅子は現実を受け止めきれず、呆然とベッドに座り込んだまま、目の前にある真っ白いシーツを見つめる。
どこか病院を思わせる殺風景な部屋の雰囲気までが、
失った人の面影を梅子に思い出させ、喪失感を強くさせた。
そんな梅子に構わず、かたわらに立つ女性がテキパキと質問を投げかけてくる。
「気分は悪くないですか?一応熱を計ってみてください。それから…」
自分は医者なので、心配には及ばないのだが…、と思いつつも、
梅子は黙って質問に答え、腋に挟んだ体温計を渡した。
体温を確認し、女性がにっこりと微笑む。
「よかった…どれか一つでも結果が良くなかったら、アメリカの空港にまで伝えるように言われたんですよ?
ずいぶん心配性な方ですね」
少し間をおいてから、やっと梅子は、旅立つ直前の松岡が、自分の身を案じていたのだと理解する。
女性がそっと梅子に封筒を差し出した。
「あの方から、あなたの意識が戻ったらお渡しするようにと、お預かりしました」
封筒には懐かしい文字で『梅子さんへ』と書かれていた。
一人にしてもらい、そっとその封筒を開く。
中には、数枚のレポート用紙と、一枚の写真が入っていた。
その写真は、前に2人で撮ったものではなく、梅子一人だけが写っている。
ずいぶん昔の写真で、梅子は医専時代の制服を着ていた。
裏を返すと、見覚えのある几帳面な文字で『下村梅子さん』と書かれている。
わけがわからず、梅子はレポート用紙を開いた。
363 :
別れ7:2012/09/15(土) 06:53:26.40 ID:Rb0pl9sL
『梅子様
前略 便箋など用意しておらず、このような愛想のない用紙にて失礼する。
僕との約束を守らず見送りに来た君には、ひどく失望した。
…そう記せればどれだけ良かっただろう。
嬉しかった。日本を経つ前にもう一度君の顔を見ることが出来て、自分でも驚くほどにホッとした。
自分が弱い人間なのだと、改めて思い知ることになったよ。
そもそも、弱い人間でなければ、見送られて動揺することを恐れないだろうから、
自分の弱さに向き合えていなかっただけとも言えるのだが。
今君の顔を見つめながらこの手紙を綴っている。
屈託のない君の寝顔を見ていると、君との思い出があれこれ思い出される。
僕はおかしな人間だと言われることが少なからずあるが、
そんな僕からみても、君はずいぶん変わっていて、だからこそ気にかかる人だった。
僕とは違うおかしさを持つ君と付き合って、僕はそれまで感じたことのない様々な感情を味わった。
書物からは学べない勉強を沢山君にさせてもらったと思う。感謝している。
僕は、ときおり君のことが理解できず、頭を悩めることがあった。
開業についても心から賛成していたのかどうか、正直なところ、自分でも疑わしいと思う。
しかし、君の開業はとても君らしい決断だったと、今ごろになってしみじみと感じられるようになった。
そして、そう思える自分が少しばかり誇らしくもある。
最後に君に会えたので、未練がましくアメリカまで持っていこうとしていた写真を
日本に残していく決意が出来た。
手元には君と写したあの写真だけを持っておくことにする。
思い出ある噴水の前で、君と前を向いて写した写真を、時々眺め、異国の地で頑張るつもりだ。
君もそうあってくれればと願う。
それではまた、機会があれば何年後かに。
草々
松岡敏夫
追伸
君に申し訳ないことをしたかもしれないと気になるが
自分の感情を抑えられなかった。すまない。
なんのことだかわからないなら、それでいいんだが…。
ただ、以前の自分の発言だけは取り消させて欲しい。』
364 :
別れ8:2012/09/15(土) 06:59:56.75 ID:Rb0pl9sL
梅子はもう一度若い自分の写る写真を見つめる。
付き合っている時はいつも、松岡より自分の方が松岡のことを考えているように思えた。
朴念仁な彼に、振り回されているとさえ思うこともあった。
松岡は、どんな思いでこの写真を眺めていたのだろう。
どんな思いで自分に…。
梅子は先ほどの唇の温もりを思い出す。
2人とも奥手すぎて、2人で居る時に、そんな雰囲気を味わったことはなかった。
今頃になって、自分が深く愛されていたのだと知る。
今頃になって、自分がどれほど大切なものを失ったのかが解る。
今頃になって……もう取り戻すことはできないのに。
梅子の目から涙がぽとりと落ちた。
とめどもなくそれは溢れ、自分ではもう止めることができない。
松岡は梅子の寝顔を見ながら、梅子との思い出を振り返ったようだが、
今、梅子の胸にも、松岡との様々な思い出が思い起こされていた。
いつも生真面目な発言をしては、梅子を呆れさせていた松岡。
時々、松岡に思わぬ優しさを見せられ、驚くこともあった。
そして、その度に、松岡を好きになった。
けれど、と梅子は思う。
松岡さんは酷い。松岡さんはやっぱり、女心を何もわかっていない!
女性が…始めてのキスの相手を、簡単に忘れられるわけないじゃない!!
せっかく会えなくなることを受け入れ、開業医として頑張っていこうとしていたのに、
どうして、今、こんなことを…。
違う状況でなら、胸が高鳴っただろう松岡との初めての行為が、
悲しく切ないだけのものに、梅子には思えた。
『以前の発言は取り消させて欲しい』
ふと、梅子の脳裏に、手紙の一文が蘇る。
そうだ、あれはたしか…2人が付き合う前のことだった。
365 :
別れ9:2012/09/15(土) 07:03:10.36 ID:Rb0pl9sL
「…梅子さん。実は最近頭を悩ませていることがあるのです」
2人で論文を書くためにその日は遅くまで居残っていた。
集中力が切れ、少し休憩をとっていた時に、松岡が突然語り始めた。
「実は…今でもたまに恋愛映画を見に行くことがあるのですが…」
「そ、そうなんですか?」
松岡が一人恋愛映画を見る姿は、さぞかし映画館で目立つだろうが、
一度興味をもったことは、とことん追求する松岡らしい…とも、梅子は思う。
「一つ、解せないことがあるのです」
「どんなことです?」
「キスです」
「は?…キスって、あのキス…?」
「そうです。特に外国の映画ではよく出てくる行為ですが、
あれに、一体何の意味があるのでしょう?」
意味って…。梅子は絶句する。
「あ、愛情の表れでしょう?」
「それなら、ただ抱き合えばいいはずです。動物の世界でもスキンシップを通した愛情表現は存在する。
しかし、なぜあえて唇同士を寄せ合う必要があるのか…」
松岡はう〜んと首をひねる。
「性行為にいたるために、愛情を相手に示す目的なら、抱擁だけでことは足りる。
なのに…」
突然『性行為』などという過激な言葉が飛び出して、梅子は真っ赤になる。
「…あ、失礼」
うつむく梅子に気付いた松岡が、コホンと咳払いする。
「とにかく、合理的な説明の付かない行為なので、どうもそのシーンが入ると映画に集中できなくなり、困っているのです」
数学の難しい問題でも考え込むかのような真剣さで、松岡は眉間にシワを寄せ、腕組みをする。
366 :
別れ10:2012/09/15(土) 07:05:13.56 ID:Rb0pl9sL
…相変わらず、だなぁ…。梅子はこっそりとため息をつく。
「やはり、人間における幼少期の…」
あくまで学問としてその問題を解決しようとする松岡の言葉を、梅子がさえぎる。
「松岡さんは、誰かにキスをしたいと思ったことがないんですか?」
「ありません」
松岡の答えは、迷いのないものだった。
「えっと…つまり、松岡さんって、今までにキスをしたことが…」
「ありません」
照れも見せず、堂々と胸を張りながら、松岡は答える。
「する目的がはっきりしない行為を、したいとは思えません」
松岡はきっぱりと言い切る。
自分がうっとりと眺めてきた美しいキスシーンを否定されたような気がして、梅子はついムキになった。
「これからも、絶対にしない気ですか!?」
「ええ!」
「……どれだけ好きな人が現れても?」
「おそらくしないでしょう。今の世の中で、当たり前のこととされているからと言って、そのことに意味があるとは限らない。
たとえば江戸時代、既婚の女性はお歯黒を塗っていましたが、今は誰もそんなことはしない。
何も考えずに、人に流されて意味のない行動をする人間を、僕は愚かだと思います」
「でっ、でも…」
なんとか反論をしようとする梅子に、ふと松岡が尋ねる。
「…梅子さんは、そんなにキスがしたいのですか?」
「そ、そんなこと言ってるんじゃありません!」
「…そうですか?」
ふむ…と呟いてから、松岡はもうこの話を梅子とすることに興味を失ってしまったのか、
「そろそろ仕事に戻りましょうか」とあっさり言って、何事もなかったかのように作業を始めた。
その時、松岡の男性らしいがっしりした背中を見つめながら、梅子は思った。
松岡さんの彼女は、付き合ってても、キスもしてもらえないんだなぁ…なんだか可哀相。
いずれ自分がその立場になるなど想像もしていない梅子は、あくまで人事として、
まだ知らぬその人物を大いに哀れんだのだった。
367 :
別れ11:2012/09/15(土) 07:07:20.21 ID:Rb0pl9sL
ずいぶん昔の、彼らしいエピソードを思い出して、さっきまで硬かった梅子の表情が、思わず緩む。
松岡は、出会った頃から落ち着いていて、ずいぶん大人に見えていたが、
『キスなどしない!』と言い切った松岡は、やはり今よりずっと若かったのだと思う。
「あのこと、まだ覚えてたんだ…。律儀に謝るなんて、ホント松岡さんらしい…」
知らないうちに、自分がクスクス笑っていることに気付いて、梅子はそんな自分自身に驚く。
……もう少し時間がたてば…こんな風に今日の日のことも笑い話として思い出せるだろうか…。
写真の自分をもう一度眺める。
この頃は、松岡と付き合うことになることなんて、想像もしていなかった。
まだ来ぬ未来のことなど、誰にも解らないものだ。
梅子は、レポート用紙の、整った四角い文字を見つめる。
松岡の筆跡を見ると、いまだ胸はジクジクと痛む。
けれど…。
アメリカに発つ前に聞く最後の声が、見送りを断る硬い声ではなく、自分を思いやる優しい言葉だったこと。
半分夢の中ではあったが、自分を評価してくれる彼の声も覚えている。
そして…。
初めてのキスの相手が松岡さんで、良かった。
まるで松岡自身に触れるかのように、レポート用紙の文字に優しく触れながら、梅子はそう思う。
きっと、これから前を向いて生きていれば、今日の痛みを、懐かしい思い出に変えられる日も来るだろう。
よし、と背筋を伸ばすと、梅子はベッドから床にしっかりと降り立った。
ふと見ると、松岡が座っていたであろう、ベッドの脇の丸椅子に、丁寧に折りたたまれた白衣があった。
梅子は白衣を胸にしっかりと抱きしめる。
「帰らなきゃ…」
自分を待つ患者さんの元へ。
あれ…?でも。
「…私、あのまま医院を飛び出してきてしまったけど…いけない!!」
別れた男を見送るため、大事な患者を放り出して来てしまった。
相沢にはきっと大目玉を食うだろう!
部屋を飛び出すと、手紙を渡してくれた職員がそれに気付き、梅子を呼び止める。
「…あら、もう大丈夫ですか?」
「…はい。手紙ありがとうございました!では、急ぎますので…」
バタバタと慌しく走っていく梅子に、女性はほっと安心したように口元に笑みを浮かべながら、その小さな後姿を見送った。
368 :
別れ12:2012/09/15(土) 07:09:51.44 ID:Rb0pl9sL
ようやく医院にたどり着いて、梅子が最初に目にしたのは、何やら医院の前にたむろする人影だった。
慌てて人垣を押しのけ、中をのぞくと…。
「風邪なんて、結局寝て治すしか、ないでしょうが!」
「…でも、のども痛いと言ってるし、鼻水も…。だから、できればそういう薬も…。」
「そんなの、風邪をひいたら当たり前に出る症状でしょ!
どの症状もそれほど酷くはないし…何も薬を出さないわけにもいかないから、総合の風邪薬ぐらいは出してあげるわよ。
後はおとなしく寝てなさい!…何か文句あるの?」
若い男性患者は弥生に間近でにらまれ、ブルブルと首を振る。
「はい、じゃ次の人!…あら、梅子?」
「もし症状がひどくなったら、すぐ来てくださいね…え、梅子さん??」
2人ほぼ同時に梅子に気付き、患者そっちのけで駆け寄ろうとしたが…その前にサッと相沢が梅子の前に立った。
「こちらの先生方お2人に、患者さん達は診ていただきましたよ。ケンカしながらだから、いつもの倍、時間はかかりはしましたが」
若い医師2人は、さすがに居心地が悪そうに小さくなる。
相沢は、素早く患者を待合室に連れ出し、
「では、これが薬になります、お大事に…。…それとあなた達、ここは病院で、見世物小屋じゃありませんよ!」
玄関から顔をのぞかせる野次馬達を一喝すると、その影はクモの子を散らすように散らばり、方々に消えていった。
369 :
別れ13:2012/09/15(土) 07:13:18.10 ID:Rb0pl9sL
「弥生さんも、山倉さんも、相沢さんも…留守にした医院を守ってくれて、本当にありがとう…」
涙腺の弱くなった梅子が瞳を潤ませながら、3人に深々と頭を下げる。
「…会えたのね?」
梅子の様子から察した弥生が、ストレートに尋ねてくる。
あれは、会えたと言うのだろうか…?梅子の心に疑問が湧く。
それでも、松岡の言葉も、手のぬくもりも、そして、彼の少し乾いた唇の感触まで、
自分はありありと思い出すことができる。
私は、ちゃんと松岡さんに会って、ちゃんとお別れをした。
梅子はじっと自分を見守っている弥生に、コクリと頷く。
そばで身を乗り出して梅子の答えを待っていた山倉が、その言葉を聞いて大げさに安堵のため息をついた。
相沢も、かすかにだが口元を緩める。
ただ一人、一番喜ぶはずの弥生だけが、じっと梅子を見つめたまま、
まだ何かひっかかっていそうな、複雑な表情を浮かべている。
やがて、
「…ならいい。じゃ、私は帰るから」
素っ気無い声でそう言うと、すたすたと診察室を出て行ってしまった。
「たぶん弥生さんは、これから松岡くんに頼れなくなる梅子さんを心配しすぎて、今は適当な言葉が出てこないんです!」
山倉が、勝手に弥生の心を分析してみせる。
「それにしても、弥生さんってば、せっかちだなぁ…」
すぐさま弥生を追いかけようとする山倉に、
「…あ、弥生さんのお財布!」
梅子が白衣のポケットから女物の財布を取り出してみせる。
「まったく、どうやって帰るつもりなんだか…。僕に任せてください!」
芝居じみた仕草で、山倉はドンッと自分の胸を叩いた。
「では梅子さん、また!…そうだ、今度3人で飲みにでもいきましょう♪♪」
いつもの屈託の無さで、山倉は梅子に笑いかける。
もう4人ではなく、3人なのだ…そう思いながらも、これが山倉なりの心配の仕方なのだと解る梅子は、
「ええ、ぜひ」と、できるだけ明るく頷いた。
370 :
別れ14:2012/09/15(土) 07:17:48.99 ID:Rb0pl9sL
診察室内に静寂が戻ってくると、2人それぞれの優しさが、しみじみと梅子の胸に迫ってくる。
松岡がいなくなっても、こんなにも心配してくれる友達が、自分のそばにはいる。
ただただありがたいと、梅子は思う。
「…気が済んだのなら、診察に戻っていただきましょうか?」
感傷に浸る間もなく、相沢に声をかけられた。
「あ、はい!」
現実に引き戻された梅子は、自分の責任ない行動を思い出し、急に恥ずかしくなる。
「…今日は勝手なことをして、スミマセンでした」
恐縮しながら頭を下げると、
「生きていれば、色々なことがあって当たり前です」
相沢を知らない人間なら怒っていると確信しそうな仏頂面のまま、相沢は言う。
しかし、梅子はそこに、確かな思いやりを感じた。
患者を呼び出す、相沢の聞きなれた声を耳にしながら、梅子は診察室を見渡す。
毎日見ているはずの場所が、どこか彩りを変えて映る。
…ここが私の選んだ場所。
そして…私の居るべき場所。
梅子は、気合を入れるため、軽く自分の両頬を叩いた。
相沢に連れられ、患者がおずおずと入ってくる。
医者を前にして緊張の面持ちの患者に、梅子はにっこり微笑むと、いつものように優しく呼びかけた。
「今日は…どうされましたか?」
終
飛行機の飛ぶ間隔がわからずあの時代さすがに2時間おきにアメリカ行きが飛んではないだろう…と思い3時間とか適当に書いたが
なぜそんなに早くから松岡が空港に居たのか…等々は考えないように頼みます
自己満な話でスマソ 次はちゃんとエロパロにします
>>371 あなたが神か…乙です!
本編で松岡再登場したので、久し振りに松岡梅子読みたくなってたんだよー
しかも、弥生山倉付き!!
大学病院時代の幸せな二人を思い出しました
この出逢いと別れで、互いに成長したんだよね
あれ〜
凄い色々きてる〜
まったりしすぎだったから寂しかったんだよね
職人さん達乙です
ノブ梅のエロさに萌えしんだ…
ラブラブでエロっていいよねぇ
直球に愛を囁いてくれるしお互い貪欲に愛情や欲情を求め合う
GJでした!
>>354 あれだけ高視聴率のドラマだったら批判があっても仕方ないよ
批判がないモノなんて一つもないし、それ以上に好きな人が多いからあの視聴率なんだし
松梅も萌えるけどノブ梅もめっちゃ萌える
梅子が小柄で可愛いから松岡と並んでもノブと並んでも身長差体格差が凄くててドツボだ
子供できたって事はノブ梅はセックスしたんだよなぁと妄想がとまらない
2人のいちゃいちゃや子供を挟んでの見つめ合いがお互い本当に幸せそうなのも良い
誰か、梅ちゃんがレイプされて酷い目にあっちゃうようなハードなのをお願いします。
371です
感想ありがとう
梅子は成長したからこそノブの良さに気付けたようにも思う
松岡と結婚してたらどうなったかなってたまに考えてしまうけど
そういや梅ちゃんの陵辱系ってまだ出てないね
可哀想と思わせずにエロくするのってかなり難しいからなぁ…
それなら松岡と付き合いだした梅子に嫉妬したノブがとかなら可能性有りますな
つかどなたかよろすく
ヒロポンのせい、ってのも有りかも
可哀想なのでも興奮します。
誰か梅ちゃんをボロボロにしてあげて…。
望んでない子供を妊娠しちゃうような過激なのが良いです。
>>348 エロいよエロいよーwww
いったん落とそうかと思ったら348さんのがあって
読んだ後で自分のやつに加筆してしまったw
gjです!
>>371 何とメロゥ
ここでノブ梅ばかり書いている自分でも、メロメロでした。
きっと松岡とならこんな事もあったのだろうと納得させられる
力のある文で、最後まで一気に読みました。
弥生や山倉もいい仕事しているし、帝都大愛を感じましたw
超gjです!
371さんの美しい話の後で
いつも通りのラブイチャなノブ梅を投下
しかも、松岡を当て馬的な感じで使ってしまってる……ゴメンなさい;
最近、本編の中でエロに持ち込むきっかけが多すぎると言うか
ノブ梅が揃ってるシーン全部がきっかけに見えてしまう重傷ぶりなので
書くのが追いつかないwww
382 :
告白1:2012/09/18(火) 03:03:01.68 ID:Hd2k760g
「おっ、風呂から出たのか」
梅子が入浴を終えて部屋へ戻ると、太郎を寝かしつけている信郎が声をかけてきた。
もちろん、普段は部屋へ入るくらいでそんな事はしない。
信郎は右ひじを立てて手のひらへ頭を乗せ、体を太郎のほうへ向けて横になっているが、腰まで覆った掛け布団は
梅子が部屋へ入ってくるのと同時にかけた気がする。
「うん……」
梅子は一応返事をして、既に敷かれていた自分の布団ではなく、その上の空いた空間へ腰を下ろした。
「あ、布団。敷いておいたから」
そんな事まで言って。信郎の態度は、いちいちおかしかった。
「なぁに?」
「べ、別に。何でもねぇよ」
不審そうに梅子が尋ねると、そ知らぬそぶりで信郎が返事をした。あきらかに嘘だ。
「梅子、寝ないのか?」
信郎が平静を装えば装うほど、何時もとは違う空気が部屋を満たしていき、居たたまれなくなった梅子のほうから聞いてみる事にした。
笑顔で別れたし、さっきは見直したなんて言っていたけれど……。
「松岡さんと私の事、まだ何か思っているの?」
「いや、違う!」
うっかり出てしまった、寝た太郎を起こすような声に自分でもびっくりしたようで、信郎は苦虫を噛み潰したような顔になって
小声でモソモソと続ける。
「いや、違わねぇか。……でも、そういう事じゃなくて…」
「じゃあ、なに?」
このおかしな態度の原因が知りたくて梅子が更に問い詰めると、ああっ、といって信郎はゴロッと仰向けになり天井を仰いだ。
「梅子と松岡さんに何もなかったのは、分かった。その、……頭では分かってる」
髪をグシャグシャとかきながら説明している信郎の声が小さいので、聞き漏らさないように梅子が信郎の枕元まで寄っていく。
「分かってるけど、この有様だ」
聞こえはするが何を言っているのか分からず、梅子が信郎の顔へ更に近づくと、信郎がチラリと恨みがましそうな目で見ながら
小さな声を絞り出した。
「……仕方ねぇだろ。梅子に惚れちまってるんだから」
「ええっ!?」
何か……大事な事を初めて言われた気がするが、それを言った本人の表情や前後の話しと上手く繋がらず、梅子の頭は混乱した。
383 :
告白2:2012/09/18(火) 03:03:41.88 ID:Hd2k760g
「それはその、つまり……好きってこと?」
恐々梅子が尋ねると、信郎はふて腐れた顔をしてうんうんと頷き、何故か壁へ向かって横になってしまった。
そんな信郎の行為を見ていた梅子は、ふと合点がいった顔をして、蛍光灯の明かりを消すと信郎の背後へ横になった。
信郎が驚いて梅子の方へ向きなおそうとすると、左ひじをついて上半身を浮かせていた梅子が信郎に覆いかぶさるような格好になる。
「ちょ…、梅子」
「これを隠していたのね」
信郎のへその下辺りへ手を伸ばしてみたら、梅子が思ったとおり固くなった部分に触れた。
枕元のランプに照らされた梅子の笑顔は、仏のようでもあり、鬼の首を取ったようでもあった。
「ねぇ、ちゃんと言ってよ」
その部分に触れるか触れないかと言うところを指でなぞりながら梅子が言うと、やめろといいながらも拒絶しきれない信郎の姿があり
それがとても愛らしく感じてしまう。
「……ノブ、いい?」
「えっ!?」
梅子のほうから積極的に誘ったのは、恐らくこれが初めてだ。信郎は驚いた顔をして、硬直したまま梅子の出方を見ているようだった。
梅子が信郎へ口付けると、さらさらと流れる髪が信郎の顔にかかり、信郎はおとなしく目を瞑る。
梅子は信郎の頬を両手で抱えて何度も何度も口付けてから、その範囲を信郎のあごや首筋にまで広げていく。
ここまで扇情的な態度をとった事が今まで一度もないせいか、梅子は自分がひどく興奮しているのを感じていた。
梅子は投げ出された信郎の足の間へ場所を移すと、ひやりと感じるほど濡れた下着を脱いでから、信郎の下着にも手をかける。
少しずらしてみたら、はちきれそうになっている信郎自身が飛び出してきた。
これ程マジマジと見るのは初めてだが、ノブの物は医学書や臨床で見た物とは別な物のような気がする。
愛しい信郎の分身にも唇をつけると、それはビクンと脈打って応えた。
すっかり下着を脱がせ、まるで別珍のように柔らかな先端を指でクルクルとなぞっているうちに、割れ目から透明な汁がにじみ出てくる。
先ほどより梅子の女の部分、信郎を受け入れるところよりも更に奥の子宮の辺りが快感でビクビク震え、動悸も激しくなってきていた。
我慢の出来なくなった梅子は、信郎にまたがると中心部目掛けてゆっくりと腰を下ろしていった。
自分のタイミングで受け入れる事で何時もとは違う刺激が与えられ、それが頭の奥にビリビリと伝わる。
梅子が信郎の上でへたり込むと、梅子を突き刺している信郎の部分が梅子の底まで貫くようで、痛いような圧迫感におそわれた。
「あ……。はぁっ……」
梅子が腰を動かすのに合わせて、信郎を受け入れている口がいやらしい水音をたて、ザワザワとした快感が胸を駆け上ってくる。
中にいる信郎を絞り上げるようにして、梅子は何度も腰を擦り付けた。
384 :
告白3:2012/09/18(火) 03:04:36.99 ID:Hd2k760g
薄っすらと梅子が目を開けると、固くまぶたを閉じて横たわる信郎の姿が見える。
「ノブ……、気持ちいい……?」
「ああ……」
トロンとした目で梅子が聞くと、信郎はうめくような声を出した。
腰を動かしては自在に信郎を出し入れして自分に快感を与えていた梅子だったが、達する前に少し疲れたようで信郎の肩に手をついた。
梅子が前のめりになってきたのに気づいた信郎は、梅子の乳房を鷲掴みにしてもみしだくと、浴衣の上から二つのしこりを強めにひねる。
「あぁっ……!」
こらえきれずに声を盛らし、梅子の中がキュッと閉まった。
信郎の両手はスルリと梅子の襟から内部に潜り込み、梅子のすべらかな肌の感触を確かめながら張りのある膨らみを撫で回す。
それから、それぞれに実るふっくらとした蕾を親指と人差し指で手荒に摘み、擦りあげたり捻りあげたりして梅子の反応を楽しんだ。
「や…っ、だめ……。…ノブ……!」
薄っすらと汗ばんで髪の張り付いた梅子の顔は、切なそうに眉が寄せられていた。
また、小さな口で自分の人差し指を噛み締めているようであり、その儚げな様子が信郎の欲望を煽る。
信郎は上半身をもち上げて梅子の蕾に吸い付くと、舌で転がしたり歯を立てて噛み付いたりして梅子を駆り立てた。
「や…ぁっ、…や……んっ」
信郎の頭部をすがり付くように抱え、一心不乱に腰を動かしている梅子の内部でも
信郎が強く噛むと強く締まると言った具合に、与えられる刺激によって素直な反応を見せていた。
信郎は梅子の背中を優しく抱いて再び自分の背を布団へつけると、二人が重なり合っている部分へと手を伸ばし、差し入れた親指でこね回す。
「んーっ……ン…っ」
強い刺激を受けた様子の梅子は、反動で垂直に伸び上がり、声が漏れないよう両手で自分の口を覆う。
必死に堪える梅子の姿がいじらしく、また美しく見えて、信郎の心を更にかき乱した。
信郎は梅子の腰を掴み上下に揺さぶると、梅子の体に自分を刻み込むような勢いで下から突き上げ続ける。
「もう、ダメ……っ。ノブ…っ!」
梅子の口から、声を殺した悲鳴が漏れる。
ランプの明かりでボンヤリ照らされた、自分の上で喜びを得てのけぞる梅子の姿を見ながら、信郎は梅子に最後の一突きを加えた。
385 :
告白4:2012/09/18(火) 03:05:20.60 ID:Hd2k760g
お互いの始末が終わっても、二人はまた一つの布団へ横になる。
「……どうしたの、ノブ。今日やっぱり変よ」
梅子の問いに心当たりがあるようで、信郎は自分の胸の上で寝そべる梅子の髪をそっとなでながら、悪かったと呟いた。
「俺、こんなに近くに居るのに梅子を自分ひとりのものにしたくて、……まぁ、妬いちまったってわけだ」
信郎の話によると、梅子が松岡と二人きりでいた間の事や過去の関係などの、自分の知らない梅子という妄想にとらわれ、
突然嫉妬心のようなものが湧き上がり、急激に性欲が高まってしまったと言う事だった。
全く情けねぇ、と言う信郎の言葉をジッと聴いていた梅子は、口角をほんの少しだけ上げて言う。
「ううん、そんな事ない」
梅子が頭を振ると、それに合わせて流れてくる梅子の髪が心地よく信郎をくすぐった。
「ノブが私の事を好きでいてくれて、とっても嬉しい。だから、ちゃんと言って欲しいの」
梅子は顔だけ上げると、信郎の目を見てニコリと微笑む。
「梅子。……好きだ」
信郎がガチガチに顔をこわばらせてぶっきら棒に言うと、そんな言い方、などと言って梅子は膨れた。
しかし、その中に照れがあったことを信郎は見逃さず、今度は真面目な調子で言ってみる。
「梅子、好きだ」
すると梅子は真っ赤になり、いやだ、といって密着した信郎を少しこづいた。
「いてっ。何だよ、梅子が言えって言ったんだろ。――好きだ、梅子」
面白がった信郎が子供のように何度も言うと、梅子は耳まで真っ赤になってしまう。
「もう、ノブのバカ。知らないっ」
たまらず逃げ出そうとする梅子を下からしっかと抱きとめると、信郎は顔を見られないで済むように梅子の耳元へ向かって真摯な告白をした。
梅子もそれを受け入れ、こくりと小さく頷いた。
――終――
太郎が寝てる隣でなんてことを…イイゾモットヤレ!
初々しく積極的な梅ちゃんが堪らんでした
書くのが追いつかないってすごい想像力だけど、確かに布団を敷いた上で話し合ってる二人は無駄にエロいと思う
次作もお待ちしてるのでドンドン書いていただきたいです!
梅ちゃんが初朝ドラなんだけどヒロイン夫婦ってこんなに萌えるものなのねw
朝ドラ色々見てるけど、職人になるほど萌えたのは始めて。
この作品はどの人もキャラがハッキリしてるから書きやすい。創作で多少外れても基本が合ってれば読み手が脳内補完できるほどキャラが立ってる。陵辱書いてるんだが長文になりすぎて直してるw
プロポーズ前から見直したら最近の夫婦として落ち着いた雰囲気とはまた違う萌えがあってたまらんですw
そして初夜話が思い浮かんだので今更だが投下。
ノブが若干ヘタレですw梅ちゃんの方が覚悟決まってます。
ぶつけた頭を擦りながら、梅子は同じように頭を擦っている信郎を見た。
初めて迎えた二人で過ごす夜は、何だか御互いに気恥ずかしくて。
照れ隠しに向かい合って御辞儀をしたつもりが、頭をぶつけてしまうという冗談のような事態が起こった次第である。
(まぁ、これも私達らしいわよね…)
何とも締まらない初夜の始まりだが、梅子はそれも自分達らしいと感じていた。駄目な者同士、ずっと支え合ってきた二人だから。
ー…結婚して良かったと言うことですよ。
お見合いの前に聞いた、早野さん御夫婦の言葉を思い出した。
何十年経っても、結婚して良かったと心から思える夫婦で居られたら。
そんな風に、ずっと一緒に生きていきたい。
そう心の中で願った梅子の思考は、急に全く違う方向へと向かって行った。
(夫婦、なのよね…)
信郎との関係は、男女の別を越えた仲と梅子は思っていた。
空気のように、当たり前にそこに居る。
そんな彼と、正にこれから男女の仲になろうとしているのだから、本当に男女の関係は摩訶不思議だと梅子は他人事のように思う。
(私と、ノブが…)
そう意識すると、落ち着かない気持ちになって、梅子は膝の上に置かれた手を見つめた。
「梅子…」
声の先を見ると、少し緊張した表情の信郎と目が合って。
何時もと違う、男を感じさせる表情に、梅子は自分の鼓動が早まるのを感じていた。
「ノブ、」
まるで元々は一つの物だったかのように、自然と唇が重なる。
「ん…」
こんなに気持ちが高揚したことは今まで無くて。
まるで心臓が耳の近くにあるようで、落ち着かない。
唇を重ねながら、信郎の手が浴衣の上から胸の膨らみに触れた。
「っ」
驚いて思わず身を固くした梅子に、信郎ははっとしたように唇を離した。
「…ノブ?」
先程の口付けで蕩けた表情を浮かべている梅子から視線を反らして、信郎はそっと梅子から身体を離した。
「…か」
「え?」
「今日は、もう寝るか」
391 :
↑続き:2012/09/20(木) 07:33:50.33 ID:mW+67aoz
「ぇ…」
呆然としている梅子を余所に、信郎はちょっとトイレ、と寝室を出て行こうとする。
「ま、待って…!」
我に返った梅子は、信郎の浴衣の裾を掴み、潤んだ瞳で信郎を見上げた。
「梅子…?」
「…何で」
この先を口にすることが憚られて、梅子は唇を噛み締めた。
「ノブは…私のこと、ちゃんと好き?」
「え?」
その真意に思い至った信郎から、小さく声が漏れた。
「ごめん」
目線を合わせる為に座った信郎の短い謝罪の言葉に、梅子の瞳に涙が溜まる。
「やっぱり…私…」
「う、梅子が悪いんじゃないんだっ!…寧ろ、俺の問題というか…」
もごもごと話し出す信郎に、梅子はその顔を見つめ続けた。
「俺は…梅子のこと凄い好きで、大事だから…」
「だったら…」
「だから…傷付けたくねぇんだよ」
意外な告白に、梅子の表情が戸惑いに変わる。
「傷付けたくねぇから…怖がられるとそれ以上手出せなくなっちまう…」
情けなさそうに俯く信郎を、梅子は今すぐ抱き締めたい衝動に駆られた。
「ノブ」
はっきりとした声で呼ばれた瞬間、信郎は柔らかい感触を身体に感じた。
「梅子…?」
「馬鹿…」
抱き着いた梅子の肩の震えに気付いた信郎は、梅子の顔を見る為に身体をずらした。
「何で泣いてんだよ…」
「ノブが馬鹿だからよっ!」
震えた声でそう言い切った梅子は、信郎の胸に顔を押し付けた。
「私は…全部ノブに預けてるんだから、今更怖がったりしないわよ…」
「…」
「ちょっと竦んだ位で止めないでよ…馬鹿…」
「…馬鹿馬鹿言い過ぎなんだよ」
きつく、きつく信郎は梅子を抱き締めた。
「俺がどんだけ我慢してきたか…」
「…我慢、してたんだ」
嬉しそうな声で呟いた梅子の唇を、自身の唇で塞いだ。
唇を重ねてすぐに、信郎の舌が差し入れられて、誘うように梅子の舌に触れる。応えるように舌に触れると、遠慮がちに舌を絡めてきた。
「ん…っふぅ…」
遠慮がちだった舌の動きが段々と激しくなって、梅子は思考がぼんやりとしていくのを感じていた。
そっと唇が離れて、至近距離で見つめあう。
欲の篭った信郎の瞳に、同じ瞳をした自分が映る。
そのことに、梅子は心から安堵した。
「梅子…」
耳元で甘く名前を呼ばれて、ぞくりと背筋に快感が走った。
「ノブ…っ」
軽く口付け合いながら、お互いの浴衣を脱がせて肌を晒すと、背中と後頭部を支えられ、ゆっくりと布団へと沈んでいく。
392 :
↑続き:2012/09/20(木) 07:36:30.64 ID:mW+67aoz
「綺麗だな…」
「やだ…っ」
見下ろす信郎の視線に、恥ずかしそうに胸元で組まれた梅子の腕を優しく外すと、信郎は形の良い乳房に触れた。
「ぁ…っ」
びくりと身体を震わせると、信郎の手は一瞬躊躇するように止まった。
「大丈夫、だから…」
止めないで、と視線で伝えると、信郎は頬に軽く口付けて、そのまま乳首へと下がって行った。
「ん…ぁ…っ」
指や舌で刺激され、固くなった乳首を信郎が甘噛みすると、梅子は身体を大きく揺らした。
「ぁ…ノブ…」
空いている手が、悪戯に梅子の中心に伸びる。
「…はぁっん…っ!」
固くなった蕾を信郎の長い指が刺激すると、梅子から声が漏れた。
その指が梅子の中に入って来るのを、梅子は目をきつく瞑ったまま感じる。
「ふ、ぅ…っ」
馴れない感覚に、梅子は眉間に皺を寄せた。
壁を擦られて、微かに漏れ聞こえる水音が、梅子の聴覚を刺激する。
「っ…!あぁ、んっ!」
信郎の指がある箇所を擦ると、梅子は霰もない声を上げた。
「ここか…?」
同じ箇所を何度も刺激すると、梅子は身体を跳ねさせて反応する。
「ノブ…ぁ…ノブっ」
梅子は、何度も信郎の名前を呼んだ。
十分に潤った中心から指を抜くと、梅子は荒い呼吸を繰り返した。
393 :
↑続き:2012/09/20(木) 07:39:13.88 ID:mW+67aoz
呼吸が落ち着いた梅子は、潤んだ瞳を信郎に向けた。
「ノブ…私…」
「梅子…」
熱い視線を絡ませた後、信郎の固くなったものが梅子の中心の入口に当たる。
ぴくり、と反応した梅子が信郎を見上げると、信郎は小さく微笑んで梅子の頬を撫でた。
「ん…っ」
ゆっくりと、慎重に信郎は梅子の中に入ってくる。
強い圧迫感に、梅子は手を握り締めて堪えていた。
「梅子」
それに気付いた信郎は、梅子の指を自分の指に絡ませる。
「ふぅ…ん…っ」
信郎を飲み込んでいく自身を、梅子は目を閉じたまま感じた。
全てを飲み込むと、信郎は動かないまま頭を撫でたり、軽くキスをしたりして梅子の痛みが治まるのを待った。
「ん…」
暫くそうしていると、梅子から切なげな声が漏れて、腰が微かに揺れた。
それを感じた信郎は、ゆっくりと腰を動かしていく。
394 :
↑続き:2012/09/20(木) 07:41:52.73 ID:mW+67aoz
濃密な空気の漂う室内で、二人はただ抱き締め合っていた。
「ねぇ…」
沈黙を破ったのは梅子の方だった。
「ん?」
どうした、と眼で問い掛けられて、梅子は微笑む。
「私…ノブを好きになって良かった…」
信郎は一瞬驚いた表情をした後、梅子が好きな照れた笑顔を浮かべた。
「何十年経っても、結婚して良かったって…そう言えたら良いね…」
「そうだな」
はにかんだ笑顔から真面目な表情に変わって、信郎は梅子を強く抱き締めた。
「梅子がずっと隣に居てくれたら…そう言える自信がある」
直接的な言葉より大切な言葉を貰えた気がして、嬉しくて仕方無かったのに…
「私も…」
何故か涙が溢れそうになった梅子は、信郎の背中に回した腕に力を籠めてぎゅ、と抱き着いた。
信郎はそんな梅子に気付かない振りをして、ただ柔らかい身体を抱き締めていた。
以上です、お付きあい頂き有難うございました。
何人かの職人さんがノブ梅にドハマりされてるのかな
どの話読んでも描写が丁寧だしうまくドラマの設定入れてくれるので浸って読ませてもらってる
頭ゴツンは111話だよね 本編見てから読んだら流れが自然すぎて戸惑うレベルだったw
自分は今頃松岡が気になってしょうがなくてハマるのが遅すぎたと後悔してる
ノブ梅も好きだからこのスレでは充分楽しませてもらってるんだけどね
可愛いwww
本編だとすっかり夫婦として落ち着いている今
初夜話を読むと甘酸っぱくて萌えるわ〜
初々しいノブ梅ご馳走様でしたw
また投下きてた〜
乙です
そのまま補完出来るね
やっぱりノブ梅好きです
今日もノブ梅夫妻萌えた。
あのまま布団持ち上げて梅子呼び込む流れだろ。
父性に目覚めたノブ、二人目も近いかもねぇ。
山岡家、子沢山でビックダディ化したらクソワラウ
つか、山岡って誰orz
タケトンボ作りかわいかった
>>398 だねー
二人目はどっちがいいかイチャイチャの流れ
>>399 安岡、松岡、吉岡、重岡、片岡、岡部
これだけいるんだから、そりゃ間違えることもあるさw
ノブ梅、エロもほのぼのも萌える…
職人さん乙です
「梅子、六郷に越した田中さんのお子さんが腹痛ですって。往診お願いしたいって‥」
「もしもし、お電話変わりました。ハイ。ハイ。伺います。」
梅子は電話を切ると往診カバンの支度をテキパキと進めている。
「遅いから気をつけるのよ。」
医者の仕事とは言っても年頃の女性が一人で往診に行くのを母親が心配するのは当然のことだ。
「ええ。遅くなるようだったら車呼んでもらうわ。」
「そうしなさいね。」
「行ってきまーす。」
―
「すっかり遅くなっちゃったわ。車呼んでもらえば良かったかしら‥」
梅子は円タクを呼ぶと言ってくれた患者さんの申し出を、歩いて20分もしない距離だからと断っていた。
ここは町工場と住宅が混在する地域で道を照らす街灯はまばらに灯っている。
梅子が住む蒲田の大通りに近い所とは違って人通りもまばらだ。
「あの角を曲がって少し行けば大通りに出るわね。」
少し先に見える大通りの気配にほっと安堵した時、梅子は背後から誰かにいきなり腕を掴まれた。
「!」
驚く梅子の手を掴んだ男は梅子の腹に拳を打ち込む。
「誰でっ‥ぐぅ」梅子は男の大きな手に口を塞がれ、痛む腹を丸めるように身をかがめた。
そのまま抱えられるように工場の暗がりに連れ込まれ床に放り投げられてしまった。
「んぐぅ」
ありったけの力で必死に抵抗する梅子の口を塞ぐ大きな手。
反対の手は抵抗する梅子のこめかみを何度も平手打ちをしていた。
梅子は自分に何が起こったのかわからないまま眩暈がし地面に深くのめり込む。
男は梅子の首に手をかけ低い声で「死にたくなかったら黙ってろ」と呟いた。
大声で助けを呼びたくても恐怖のあまり声が出ない。
(助けて、松岡さん。お父さん。お母さん。おばあさま。竹男兄さん。ノブ。)
梅子はズボンを荒々しく脱がされあっという間に下着も取り去られてしまった。
カチャカチャ‥
男が自分のズボンのベルトをはずす音が暗闇に響く。
履いていたズボンで両手を縛りあげられ工場の配管と繋がれ拘束されてしまった梅子の右腿を持ちあげ男が覆いかぶさってきた―その時。
「おい、そこで何してるんだ?」
背後からの声に男の動きが止まった。
…「おまっ!何してんだ!!!」
声の主は大柄な男を殴り飛ばし引き離すと梅子と男の間で闘う気配を放っている。
にらみ合う2人………男は押し黙ったままズボンを上げ走り去って行った。
404 :
封印する記憶:2012/09/24(月) 02:02:11.56 ID:1jhbQJlq
「大丈夫ですか?」
声の主は梅子に自分の来ていた上着をかけ、縛りあげられていた腕を解いた。
梅子は声出すこともできず恐怖に支配されたまま、涙を流していた。
「う・・めこか? お前、梅子じゃないか。」
梅子が見上げると見慣れた幼馴染の顔が息をのみ驚いた顔でこちらを見ている。
「‥ 見ないで。いいからあっちいって…」
「どこがいいんだ。とにかく服を‥」
信郎は梅子のズボンと下着を脇に置くと背を向けた。
梅子はひっくひっくとしゃくりあげながら泥が付きシワになったズボンと下着を身につけ往診カバンを手に取ると、フラフラと家に向かって歩き出す。
「おい、待てよ。そのまま帰ったらおふくろさん達驚くぞ…。とにかくこの先の神社に行こう。」
信郎はそう声をかけると近くの神社で梅子に大きな怪我がないことを確認し、手水舎のヒシャクを使って水を飲ませ、ズボンや顔についた土汚れをおとしてやった。
そして絞るような声。
「怪我してないか?大丈夫…なわけねぇな。」
「忘れろ、梅子。俺は今日、誰にも会わなかった。いいな。」
「…」
「それとこれから夜の往診は俺が一緒について行く。一緒に行けない時は断れ。」
「…」
「大きな怪我はねぇし、家に帰っておふくろさんに会っても今日のことはわからないと思う。俺も黙って知らねぇふりするから、今日はお前も早く寝ろ。いいな。」
「…」
「一人で立てるか?歩けそうか?」
信郎は梅子の往診かばんを持ち、家路に向かう道へと促した。
「…」
恐怖と混乱とで放心している梅子はただ黙ったまま歩いていた。
「あンの野郎‥ 畜生‥ くそっ」信郎は目の前で起こった出来事を思い出し心の中で叫びながら帰り道を歩いていた。
「家に入るまで見ててやるから。さ、帰れ。」
家の前に来ると信郎はそっと梅子の背中を押した。
「…」梅子は放心したまま戸を引いて玄関の中に入って行った。
信郎は梅子の部屋の灯りが見える低い塀に腰かけていた。
クルクル笑う丸い目が恐怖に凍っていたこと、見知らぬ男の逃げる背中を思い出し信郎は自分の腿を拳で何度も殴っていた。
―
咲江だけが気付いていた梅子への思いは、信郎の中で大きくなって行く。
「いつでも周りの為に自分のことは後回しにする梅子を一番に心配して助けるのは俺だ。」と信郎が誓うのは、もう少し後、雨の夜の警察署の前でのこと…。
もしかしてここで終わり?
この梅ちゃんがその後どうなったのか気になるじゃないか!!!!!!!
見かけ上は普段の梅子に戻ったのかなぁ…ちょっと切なくなる
これまでの甘い路線とは違う展開にハラハラさせてもらったよ GJ!
ちょっ、続き気になるじゃないかwww!
続き書いてくれたらみかみの旦那がジャンピング土下座してくれるって
ちょっ、続き気になるじゃないかwww!
続き書いてくれたらみかみの旦那がジャンピング土下座してくれるって
408 :
名無しさん@ピンキー:2012/09/24(月) 20:26:55.87 ID:ShABDY6U
凄く、ノブと梅子って感じ!GJ!
その後のノブ梅を読みたいですね。
409 :
sage:2012/09/24(月) 20:27:55.59 ID:ShABDY6U
sage忘れました。すいません。
ありがとうございます!
続きの構想は出来てるのでしばしお待ちを。
一つ出来てるのでのがあるのであとで投下します。
411 :
竹とんぼ1:2012/09/24(月) 20:58:59.36 ID:1jhbQJlq
梅子が「地域の人が必要としてくれるなら…」と言った後、二人はいつものように絡みあっていた。
梅子の下半身は唇による愛撫をうけていた。
決して力をこめることなく愛しむように繰り返される丁寧な愛撫。
押し寄せる快感の強さを伝えるかのように梅子の中心はゆっくりねっとり熱を放出していた。
少しずつそれは内部から押されるように溢れだし舌を動かすたび唾と混ざり淫靡な音を立てている。
意図的に‥梅子に聞こえるように舌先でねっとりとかき回し唇はわざと音を立て吸い上げている。
眉間を寄せ、額に腕を乗せている梅子からは熱い吐息が漏れ始めている。
クリトリスの周囲を舌が軽やかに動き回ると梅子は耐え切れず両足を突っ張り肩を縮め堪らず顎をつきあげる。
中からあふれ出した液体はシーツに滴いこぼれているが梅子はそのことに気付いていない。
信郎だけが知っている梅子のサインなのだ。
滴る海をゆっくり舐め上げた舌は狙い済ましたように敏感な場所を跳ね上げる。
その衝撃にたまらず梅子は大きく息を吸い深く吐きだす。
本能的に足を閉じようと狭まる腿を押さえ、すぼめた舌先で何度も跳ね上げる。
梅子は足を強張らせ腰を浮かせヒクヒクと痙攣したかと思うと深く息を吐きぐったりとして動かなくなった。
412 :
竹とんぼ2:2012/09/24(月) 21:01:10.55 ID:1jhbQJlq
全身の力が抜け息を上げ目を閉じたまま横たわる梅子の両足を信郎はそっとかかえ上げた。
そして硬くいきり立つものを滴る海の真ん中に押し当てる。
その瞬間、休んでいた梅子の体はまたもビクリと跳ね上がる。
細いしっとりとした腿を握る信郎の手はかすかに力がこめられパックリと入り口を押し開く。
「あっ!」
梅子は強烈な感覚につい声を出す。
ハッとして横に眠る太郎を見るとスヤスヤと眠りこんでいる。
いつものことなのに、梅子の中は毎回初めての時のように抵抗する。
1ミリずつゆっくり押し込まれる信郎の固いもが生む刺激に梅子のすべての感覚は集中させられてしまう。
少しずつ上がってくる信郎の背中を細い腕で力の限り抱き寄せる。
唇が触れ合う。
舌先が唇の淵をなぞる。
割入った舌が絡み合う。
梅子の吐息は出口を失い信郎の喉で鳴る。
信郎の細く長いしなやかな、さっきまでクリトリスを弄んでいた指は梅子の髪をなでている。
背中に回した梅子の手が信郎の腰引き寄せる。
全てを飲み込んだ時、安堵にも似た満足感に満ちたため息が二人の口から同時に漏れる。
梅子の中に埋まったまま、信郎は梅子が自ら動き出す時を待っていた。
動かない信郎の視線を感じ梅子が目を開くと、同時に信郎が腰を引いた。
「ああぁっ」
思わぬ快感の波に咄嗟に引き止めるように背中を抱きしめるか細い指。
か細い指の静止を無視し信郎の腰はゆっくりと逞しくうねり始めた。
様々な部分をかき回し幾度となくこねまわす。
ソコにそれが当たった時、梅子の吐息は跳ね上がる。
うねる熱い襞にまんべんなく刺激を与えていた動きが止まり、直線的な動きへと変わりはじめる。
まるでそこだけを狙っているようだと梅子は感じていた。
強さを変え、強く弱くソコを確実に探り当てては繰り返す。
梅子の中は熱く充血し信郎の硬くなったものを強く逃すまいする。
ヒクヒクと脈打ち動いている場所は、梅子の意識とは別のところで動き続けている。
信郎を一番奥に感じる度、梅子自身も強烈な快感が駆け抜けより一層のめりこんでいく。
信郎はゆっくり大きく奥まで突き進んだ後、押し付けるようにしながら腰を回転をさせる。
梅子がひときわ大きな吐息をあげると内部が強烈に収縮を始める。
奥まで加えこんだ信郎ののものを決して離すまいと締めあげ更に奥へ引き寄せるようにうねり続ける。
2人は急激な上り坂を息ができないくらいの連続した快感の中で駆け上がって行く。
もう‥すぐ‥あと少し‥
次の瞬間、それがやってきた。
信郎は梅子の細い背中を右手で抱き寄せながら握るように強く乳房を掴むと、梅子の襞の一番奥に熱く滾る生を放出した。
何度もこすりあげ一滴も漏らさず全てを解き放つ。
「ハァッハァッ」息の上がった信郎が梅子の細い身体の上に力なく崩れ落ちた。
「んんっあはぁ」息の上がる梅子が大きな背中を抱きとめる。
信郎と梅子は繋がったまま2人の新しい明日が育つよう願いながら、息が収まるのを待った。
深く息を吸い込んだ信郎はまだ熱い梅子の中からそっと抜け出す。
梅子が溢れ無いように少し腰を上げるのを信郎が大きな手で支えた。
「大丈夫か?」
「ええ。少しこのまま居るわ。お先にどうぞ」
信郎は自分の処理を済ませると寝巻を着て太郎が寝入っているのを確認した。
「手伝うぞ」
ニヤリとした声でノブが笑う。
「いいわよ。ほんとバ〜カ。」
私はいつも意地悪をするノブから受け取った未来を惜しむように拭きとった。
(終)
乙!えろいし面白かった!
最近のノブ梅ラッシュたまらんww
まさか朝ドラでカプ萌えするとは思わなかった
ノブ梅が一番好きだけど松梅も好きだなー
15分の間でノブ梅が少しでも絡む場面があると嬉しい
SPのあらすじ見てwktkがとまらない
ついに陵辱きましたね!
ここはカプもだけれど、ほのぼの・イチャ・陵辱と
パターンも色々あって面白い。と、雑食な自分。
続きを楽しみにしていますw
あと、エロエロの方も楽しみました。gj
本編見ても、信郎が凄テクを持っていそうな感じに見えて困るwww
自分はここへ来て、初めてノブ梅でエッチ無しの話を投下します。
不思議とエッチありの時よりも気恥ずかしい。
415 :
支え1:2012/09/25(火) 01:14:23.25 ID:/bjdiwZg
「……眠れないのか?」
「ごめんなさい。うるさかった?」
明かりを消した後、何度も寝返りを打って寝付けなさそうな梅子へ、心配した信郎が声をかける。
とつぜん、ヒロシから医院を閉めて大きな病院へ勤務しないかと持ちかけられた晩の事だった。
「無理もねぇよ。俺だって――」
信郎は、濁した言葉の代わりに大きなため息を一つつく。
「ねえ、ノブ」
「ん?」
「そっちに行ってもいい?」
元気のない梅子の問いかけに、ああ、と言って信郎が布団の端を持ち上げると、疲れきった様子の梅子が中へ入ってきた。
信郎がそっと掛け布団をかけてやったが、梅子の反応は薄い。
怒っている時とはまったく別の、まるで人形のような反応のなさだった。
「なあ。ヒロシに初めて会った頃のこと、憶えてるか?」
唐突に信郎が話し出した。
黙って瞳だけを向けてきた梅子に、信郎が静かな声で続ける。
「あの頃は俺たち、戦争で何もかも焼けちまって、毎日喰うもんにだって困って――。
ほら、梅子なんか、ほっかむりして便所の汲み取りをやらされてたよな」
「ひどい。ノブなんて、いつまで経っても焼け出されたまんま、半分裸みたいな格好でいたじゃない」
そう言って、ようやく反応した梅子を見ると、信郎は安心した顔で呟いた。
「そうだな。それが今や、住む家もあれば、結婚して、こうして子供もいる。
今までだって色々あったし、これからだって色々あるんだろ。きっと、これもその中の一つだ」
そう言って目を細める信郎の顔は、自信に満ちていて、見つめる梅子の瞳にも安堵の色が戻ってきた。
信郎の手が、梅子の肩をしっかり掴む。
「俺たちは、大丈夫だ」
梅子は嬉しそうに頷いて礼を言い、自分の布団へ戻ろうとすると、信郎にそっと押し戻された。
「俺の、寝かしつけの腕前見せてやるよ」
梅子は信郎に、寝ろ寝ろ、と捲くし立てられて目を閉じる。
すると、ポンポンと一定のリズムで布団の上から自分の右肩辺りを叩く信郎の手に、梅子は気づいた。
そう言えば、話をしている間も信郎がずっとこうやって叩いてくれていたような気がする。
信郎の大きな手の感触は、それだけで安心感をもたらしてくれる。太郎も、いつもこんな感じなのだろうか。
梅子は重くなってきた瞼を開けることができなくなり、深く安らかな場所へ意識が落ちていくのを感じながら、そう思った。
416 :
支え2:2012/09/25(火) 01:16:17.32 ID:/bjdiwZg
何日かして、蒲田第一病院が開業した後に、梅子の元へ千葉の芳子から電話が掛かってきた。
変わった事は特にないと言って受話器を置いたが、虚無感に襲われ座り込んでいたところで、玄関の戸がガラガラと開く音を聞いた。
「おかえりなさい」
太郎を散歩させてくれていた正枝が帰ってきたのだろうと思い、梅子は気丈に笑顔を作って立ち上がる。
「あ……」
玄関から入ってきたのは、信郎だった。
「めっ……、珍しいわね、玄関からなんて。今日は、早かったの?」
作った笑顔でハキハキと話す梅子を心配そうに見ながら、これ、と言って信郎が白い箱を手渡す。
「開けてみろ」
信郎が片手で差し出した真っ白い箱を両手で受け取ると、梅子は言われるままに蓋を開けて驚いた。
「どうしたの、ノブ?」
中には真っ赤なイチゴの乗ったケーキが四切れ、チョコンと納まっていた。
「今日、富田さんの所に新しい試作品を持っていったから、ついでに買って来た」
ケロッとした顔で信郎は言うが、今まで一度もケーキなんて買って来たことがない。
熱くなった目頭を指の背で軽く拭うと、梅子が本物の笑顔で笑う。
「有難う。……でも、何で四つなの?」
「そりゃ、梅子に俺におばあさんに、太郎の分だろ」
真面目な顔で指を折りながらそう言う信郎を見て、梅子は笑いたい気持ちになり、心が少し軽くなるのを感じる。
太郎はまだ食べられないわ、と伝えると、なら梅子が食えと玄関脇の洗面所で手を洗っていた信郎が返事を返した。
「待って……。お父さんとお母さんの分が無い」
「しまった。親父とお袋のこと忘れてた」
梅子の声を聞き、タオルで手を拭きつつ一瞬苦虫を噛み潰したような顔を覗かせた信郎が、パッと閃いた顔をする。
「今、二人で食っちまうか」
でもと言う梅子の背中を、いいからいいから、と信郎が押す。
梅子が台所の台の上へ箱を置くと、信郎が中から二つケーキを取り出し、梅子に一つ手渡した。
戸惑う梅子に対し、信郎はいたずらな子供の頃に戻ったような口調で言い切る。
「早くしねぇと、ばれちまうだろ。とっとと喰おうぜ」
二人は行儀悪く手づかみにしたケーキを一口かじった後、向かい合って笑った。
「おいしい」
梅子が笑い、おう、と信郎が得意げな顔をする。
『私は大丈夫』
背伸びをして上を向いた梅子に気づき腰をかがめた信郎へ、梅子は生クリームの味がする口づけをした。
――終――
いいよいいよ〜!!!!
最高に萌えた!!!!!
エロエロな夜のノブ梅にイチャコラな昼間のノブ梅!
あの夜があるからこの昼があるんだろうねぇ!
職人さんホント乙です。
本放送見ててもノブ梅の行動一つ一つがパロに繋がるw
またキテた〜
可愛いなノブ梅
ほのぼのも濃厚なエロも似合うな〜
SPは波乱がありそうだけど結果的に子沢山になりそうな勢いw
山倉と弥生もwktk
松岡さんはどうなのかな〜
皆ファミリーでラブラブし合えばいいよw
419 :
名無しさん@ピンキー:2012/09/25(火) 22:43:13.80 ID:HeKqPZy9
あげ
梅子の作るものは基本固い。
↓
梅子の手にかかると何でも硬くなる。
台詞、こっちが良かったな。
↑
エロいよwwwだが同意w
ヒロシ「梅子先生好きです!」
ヒロシは突然そう言うと梅子を抱き締めた。
梅子「ちょっと!やめて!お願い。わたし訳がわからないわ…」
ヒロシ「再会したときら、いえ、初めて会ったときから好きでした!」
梅子「そんな…わたしなんてオバサンよ。子供だっているし。」
ヒロシ「関係ありません!僕は梅子先生じゃなきゃダメなんです。梅子先生の側にいると心があったかくなる。寂しくない…側にいてほしいんです。クスンッ」
梅子「ヒロシくん…。わたしにはノブが」
そう言い掛けた梅子の唇を塞ぐ。
ヒロシ「こんなに可愛い梅子先生をあの人に一人占めされたくない。」梅子「んっ、やめっ。ダメよ!いい子だからやめて。お願い。」
ヒロシ「やめません。好きです。ハァハァ」
ある日の安岡医院での話。
あの日から一ヶ月…
ヒロシ「ただいま〜」
梅子「おかえりなさい。」
ヒロシ「今日、大丈夫なの?」
梅子「今日はノブはみんなと飲みにいってるし、太郎はお婆様が見てくれてるし。大丈夫よ。」
ヒロシ「そっか。じゃあ朝まで一緒にいれる?」
梅子「うん。今日はねカツカレーなの。これ食べて体力つけて…」
ヒロシ「体力ありあまってるよ?」
梅子を後ろから抱き締めるヒロシ。
梅子「そ、そうみたいね…ヒロくん。」
ヒロシ「梅子しようよ。我慢できない。」
こうして長い夜がはじまるのであった。
ま…まさかのヒロ梅!
魔性だな梅子w
乙です
425 :
sage:2012/09/26(水) 19:24:08.63 ID:jY04z8bm
梅子さんはいつだって……というような広志の
台詞が引っ掛かった。 なんか、僕の思い通りに
なってくれない、的なことを言いたいのかと思った^^;
>>422,423 乙です
広志×梅子、これは・・・・・有りー!!
予想以上にこのカップルに萌えました
是非この路線でまたお願いします 俺得でゴメン!
ヒロシと梅子の秘めた恋!
ところでこの二人は何歳差だろう?5歳くらいかな
梅子はヒロシの初恋の人っぽいし
孤独な努力家のイケメンヒロシにだんだん惹かれる梅子wktk
ヒロ梅キターーww
今日の放送で、梅子やばいよヒロシと二人きり
ふとんもあるし!とか思ってしまった
429 :
ふたり1:2012/09/27(木) 15:52:37.20 ID:7MzV/B0M
ガラガラ‥「ただいま。」
「梅子?お帰りなさい。お風呂温めてあるから入ってから寝たら?」
「うん。ありがと。今夜は疲れたからこのまま寝るわ。」
「そう?おやすみなさい。」
「ええ。おやすみなさい。」
いつもより元気のない梅子の様子に首をひねる芳子だった。
…2階への階段を上がると、梅子は自分の部屋の灯りをつけ、力なくへなへなと座り込んだ。
男に殴られた腹も痛いし、縛りあげられた手もうっすら腫れて痛んでいる。
何より恐怖心が梅子の全ての力を奪っていた。
誰ともの知れない男。荒い呼吸音。喉を押さえられ聞いたおぞましい声。
男の掌とくぐもった声から伝わる高ぶった欲望、男の意思が梅子の中から離れない。
自室の灯りの下に戻り始めて自分に起こったことを実感した梅子は震えが止まらなくなっていた。
隣の家の窓を見上げていた信郎はいつまでも梅子の部屋の灯りが消えないことを心配していた。
(消して寝るって方が無理か‥)
自分が見た残酷な風景を思い出しながら信郎は安岡製作所と書かれた戸を引いて自分の家に戻って行った。
「おはよう梅子。昨日は遅くまで灯りが付いていたけど勉強していたの?」
昨夜の梅子の様子を心配した芳子が顔色を覗きこむように声をかけていた。
「ええ。論文を読み始めたら止まらなくなってつい遅くまで起きてしまったわ。疲れているんだから早く眠ればよかったのにね。」
梅子は母に悟られないよう平然を装って明るくそう言った。
親たちに心配させないよう無理やり朝食を口に押し込み(何もなかったのよ。何も。ノブもそう言ってくれたじゃない。)と自分に言い聞かせ「診察中」の札を出しに外へ出た。
「おう!梅子。今日も天気がいいな!」
朝から何度も診療所の様子を見ていた信郎がいつものように元気な声をかけた。
梅子の顔色を窺うように近くまで歩いてきていた信郎に梅子はいつものように言った。
「うん‥ノブ、ありがとね。」
「いや、何がありがとうだ?(おい。何言いだすんだ!)」
「ううん。いつもありがとね。」
「いや、うん。そうだな。礼ってのはなんだかわからねぇけど嬉しいもんだな!」
そう明るく言うと信郎はクルリと背を向け、口を真一文字に結んで工場へ戻って行った。
いつもまっすぐ見つめ話す梅子が今日は信郎の目を見ていないことに、信郎は気付いていた。
診療を終え<休診>の札を出す梅子の元にまた信郎が駆け寄ってくる。
「そのーなんだ、梅子!お前、今日は往診あるのか?よ‥用事があるから往診あるなら途中まで一緒に行くか?」
「…今のところ依頼は無いから大丈夫よ。ありがと。」
梅子は伏し目がちにそう言うと診療所の中へ戻って行た。
(無理すんなよ‥梅子。)
信郎は心の中で梅子に声援を送っていた。
診療日誌を書く手を止めた梅子は信郎が心配してくれることに感謝しながらも蘇る生々しい恐怖に一人涙を流していた。
梅子は<往診はしばらくお休みします>と張り紙を出し、信郎は見かけるたび梅子に声をかけ続け…時は流れあれからひと月が過ぎていた。
このひと月の間、梅子に声をかけ続けている信郎に咲江は別れを告げていた。
そして今日は梅子がお世話になっている坂田の誕生会。
平静を装ってはいてもまだ恐怖が消えない梅子は、束の間でも忘れることができそうな楽しい時間に胸を弾ませていた。
信郎は一人家に居るからという建前で梅子の護衛係をかって出ていた。
信郎は梅子から何度も聞かされるその名前に興味を持ってもいたのだ。
(坂田先生、坂田先生って梅子は言うけど、どんなすげぇなんだ?)
ケーキを買いに行くと出て行ったきり待っても戻らない坂田を皆が待ちわびていた‥そして事故死の連絡‥。
梅子は坂田の死の間際と自分の経験した恐怖を重ね動転していた。
(坂田先生…坂田先生…。命の終り‥。こんなにあっけなく命が消えてしまうなんて‥)
430 :
ふたり2:2012/09/27(木) 15:55:24.25 ID:7MzV/B0M
「家に帰りたくない。」
信郎はただ事ではない梅子の様子に、一人にすることはできないと診療所の梅子を見守っていた。
「‥ケーキ、食べれば良かったかな。どうしてかな? どうして、ケーキはなんともないのに人の命なんて‥。私だって‥あの時‥もしかしたら死んでしまっていたかもしれない‥」
梅子は大粒の涙を流しながら絞るように声にした。
「梅子、しっかりしろ!! 俺達は生きてる! 生きてるぞ!」
坂田に会ったことは無かったが梅子の言葉の意味の幾分かを知っている信郎は、梅子の苦しみを自分のことのように感じていた。
信郎もまた助けることができたとはいえ、あの夜の記憶に胸を痛めるからこそ梅子に明るく声をかけ続けてきたのだから。
泣き崩れる細い手を強く握り、自分たちが生きていることを実感させようと信郎はわざと大きな声で梅子に声をかける。
「お前は生きてるんだよ梅子。」
信郎は梅子の肩を強く抱き寄せた。
梅子は一瞬ビクリとしながらも、信郎の温かい手と広い腕の中に包まれ泣き続けている。
「梅子、泣け。思い切り泣いて全部吐きだせ。俺が聞いてやるから。俺がここで聞いてやるから。」
信郎の声を聞きながら梅子は声を押し殺し、ただひたすら枯れるまで泣き続けた。
「はな…かんでくる。」
泣きやんだらしい梅子が信郎の腕の中からするりと抜けだして行った。
「お、おう。」
「ありがとノブ。もう大丈夫だから帰って‥」
「そ‥そうか?じゃ気をつけて家に帰れよ?」
「バカねぇ。家まで3歩よ。」
「そうだけどよ‥」
「もう大丈夫よ。ノブ。」
「そう…だな。じゃあな梅子。ちゃんと歯磨いてから寝ろよ?」
そんな風に照れを隠しながら信郎は診療所から出て行った。
梅子は診療所の鍵を締め、勝手口から自宅に戻っていた。
「ただいま。」
「あら、梅子。遅かったのね。誕生会はどうだったの?」
何も知らず明るくそう聞く母に梅子は坂田が事故で亡くなったとだけ話し自室へ上がっていった。
…「どんな時でも患者には笑顔を見せるべきです。」
相沢は梅子に医師としての当然の心構えを説いていた。
理屈と頭でわかっていても、一日に何度も蘇る恐怖に梅子はひとり苦しんでいた。
「人生を振り返って思い出してみることもいいもんですよ。」往診した先で死の淵に居る早野は穏やかにそう梅子に声をかけてくれる。
何かにすがりたい梅子は無邪気に信郎と遊んだ日々を思い出していた。
(ふふふ‥思いだすといつもノブが出てくるわ。そうね。ノブはいつだって隣に居たんだわ。そして今も私を心配してくれているのよね。)
温かい思い出と、いつも声をかけてくれる信郎の明るい声はほんの少し梅子から影の気配を取り除いていた。
431 :
ふたり3:2012/09/27(木) 15:58:24.11 ID:7MzV/B0M
「オモチャを壊されて道具がないから直すのは無理だと言われたのよ!?」
梅子は今日もいつものように声をかけてくれた信郎との会話の末、つい売り言葉に買い言葉でそう文句を言っていた。
信郎は深いため息をついた。
「‥進歩のねえやつだな。やる気にさせてくれてありがとよ。」
両親が熱海旅行に行っている間に信郎は難しい仕事を持ちこまれ、道具が無いと幼い頃と同じ言い訳で断っていたのだ。
(もう逃げねぇ。)
幼い頃からちっとも変わらないと梅子に言われた信郎は、寝食を忘れ作業に熱中する。
それはすぐ言い訳たり逃げてやけ酒を飲んだ時とは違い、希望に満ち溢れ時計を掘っていた時の信郎の瞳だった。
「ちゃんと食ってるんっすか?」
体調が悪そうな咳をする信郎に木下が声をかけていた。
「腹なんか減らねぇよ。今はやらなきゃならねぇんだ。」
信郎は熱が出始め焦点の定まらなくなり始めた目をこすって答えていた。
木下から体調不良みたいだからと聞いて様子を見に来た梅子は、偶然信郎が熱で足元をふらつかせるのを見て「夜は仕事禁止!」と言い放った。
(まったくもう!ノブったら頑固なんだから!!いくら大事な仕事でも医者として無理をしようとする人をそのままにできるはずがないでしょ!)
梅子強引に奪ってきた機械を動かすハンドルを抱え、一人診療所で信郎の無茶な行動に腹を立てていた。
信郎の方はというと診療所にこっそり忍び込み泥棒と間違われ陽造につかまっていた。
「俺はウチでしかできない仕事をやりたいんだよ。オヤジがいない時に1人でどこまでできるかやってみたいんだよ!」
「わかった。もう止めたりしないわ。ここにいる。坂田先生が医者はただそこに居るだけで良いって言ったのよ。だから私もここにいる。いさせて‥」
陽造に言われしぶしぶハンドルを返した梅子は安岡製作所に来ていた。
梅子に説明しながらもくもくと仕事続ける信郎。
「自分が作った部品がどう役に立っているか解らない。だから俺、前は仕事を金に換算するしかないと思ってた。でもそうじゃない。そうじゃないんだ。」
そう熱く語る信郎を梅子はじっと見守っていた。
(今夜は私がノブを見守る番よ。ノブ、がんばって!)
夢中で作業し朝になって部品を完成させると信郎は梅子の前で精魂尽き果て倒れ、診察を済ませた梅子に信郎はゼンマイ人形のことを思い出してこう言った。
「思いだした。あの人形…よし!直してやる。」
信郎は小さい頃とは違う手つきで人形を直し始めていた。
「ずっと…直らなくてもいい‥」
「どうして?」
「なんでも‥」
梅子は自分の中にノブという存在が大きくなりはじめているのを感じていた。
「信郎君、梅子と結婚する気ある?」見合いが破談になり、身近な人はどう?と話しが盛り上がったのを受け松子には梅子も伴って信郎に聞きに来ていた。
「梅子と結婚? 俺と梅子が結婚なんかする訳ないじゃないですか。」
そうはっきり継げる信郎に梅子はがっかりしていた。
(もしかしたら梅子の奴がっかりして無かったか?今…)
結婚は考えられないと言った信郎であったが、ちらりと伺った梅子の顔に落胆の色が浮かんでいる気がしてドキリとしていた。
陽造が詐欺容疑でつかまり梅子はいつものように懸命に駆け回っては事情を聞くため面会させて欲しいと警察に何度も足を運んでいた。
432 :
ふたり4:2012/09/27(木) 16:02:59.66 ID:7MzV/B0M
「おい梅子、夜ひとりで出かけるなって言ってるだろ。」
「うん。わかってる。わかってるけど…」そう言うとまた梅子は雨の中を夢中で駈け出して行った。
「何やってんだ? こんなに濡れて。しょうがねえ奴だ…」
追いかけてきた信郎は傘もささずベンチに座っていた梅子の前にしゃがみこみ
ハンカチで梅子をきはがらゆっくり話しを続けた。
「梅子は叔父さんを助けたいだけじゃなくて、オヤジさんやみんなの事を考えてるんだよな。
梅子はそうやって人の心配しているのが似合うよ。
おまえは、そうやって患者とか周りの人とか、いつも皆の事を心配してる。
何だか自分も所詮、その中の1人でしかないんだなって気がしてくるんだ。
だから俺…梅子と結婚する気があるかって聞かれて…そんな訳ないって答えちまった。」
ひとしきり雨粒を拭いた信郎は
梅子の目を見上げながらそう言うと濡れていることも忘れ梅子の隣に腰を下ろした。
「え? そういう事?」
「ああ」
「何よ…私、ノブに嫌われたかと思った。」
「バカ。そんな訳ないだろ。」
「どうして来てくれたの? 傘‥」
「でも梅子のやってる事の手伝いくらいはできると思って。お前が他の人の心配するなら、お前の心配は俺がする。おまえも俺のやる事、手伝ってくれるんだろ?この間みたいに、見守ってくれるんだろ?」
「うん…」
「じゃあ‥。また親父達が見合いとか言い出す前に結婚しちまうか。」
「うん…え?」
「なんだ‥嫌か?」
「何か、その言い方・・・」梅子はむくれている。
「どんな言い方ならいいんだよ」
「さあ・・・もっと他にあるでしょ、気の利いた事。」
「言えるかよ、そんなこと。」
「…バカ」梅子は信郎をまっすぐ見ながら微笑む。
「で、答えはどうなんだよ。」
「今、言った。」
「バカって言うのが?」
「うん。」
梅子はいつものように信郎の目をまっすぐ見つめながら微笑み
信郎は新たな思いで梅子を抱き寄せた。
「それじゃぁ分かんねえよ…」
信郎の低いけれど温かい声が不安や雨音を消すように梅子の周りに満ちていた。
「ずっと…ずっと一緒にいて。」
「ああ。」
梅子はあの辛い記憶はもう封印できる…そんな気持ちになっていた。
<終>
なんとか放送中に間に合いますた。
なんかすんません。
もろもろ足りないとこは各自脳内補完ヨロっす。
434 :
sage:2012/09/27(木) 23:33:52.69 ID:VdHLyzcC
gjです!梅子のキャラが、本当にらしくて
本編で実はこんなことがあったと錯覚しそうな
レベルで素晴らしかったです。
有難うございました、そしてお疲れ様でした。
おおー、陵辱の続き来てたね
「俺達は生きてる」のくだりがストンと腑に落ち過ぎて
一瞬本編との境目を見失ったw
gjでした!!
梅子「実はね!新はヒロシ君の子なの。」
ノブ「知ってる。」
ヒロシ梅子を適当に投稿してしまったけど肝心のエロが苦手です。
誰か引き継ぎ頼みます!
エロひろ梅書き上がったので投下するけど、仕上がっててね。
リクエストの内容に変えられないので脳内変換してください〜
439 :
情事1:2012/09/28(金) 14:56:14.75 ID:960NE1Su
部屋へ入るなり時間を惜しむように梅子は抱きすくめられた。
胸に顔を埋め梅子は彼の香りに包まれる…これだけでくらくらしてしまう。
抱かれたかった人にこうして抱きすくめられる幸福に梅子は酔いしれていた。
「どうしてた?」
「え…?」
「逢わない間。どうしてた?」
「寂しかった…。」
求めている答えを口にする梅子を更に強く抱きしめた宏志は、梅子のコートを肩ぐちから脱がせ床に落とした。
鎖骨に宏志の手の感触が走ったかと思うと梅子の身体はふわっと宙に浮く。
抱きかかえられベッドに運ばれた梅子は優しく仰向けに寝かされた。
宏志は吐息のかかる距離でじっと梅子をみつめている。
見つめたまま宏志の手が胸ボタン解きスカートのファスナーをゆっくりと下ろしていく。
小鳥がついばむような軽い口づけ…
チュッ…チュッチュッ‥チュッ
求めあうように2人は何度も唇を合わせお互いの唇を食んだ。
宏志は体重をかけしっかりと抱き締め、梅子はより彼の体温を感じている。
「お風呂‥入ってから…」
口づけだけで高ぶった梅子がやっとそれだけ言うと
宏志は唇を離し梅子の首筋に顔を埋めた。
柔らかな唇が微かに首筋をくすぐる感触に梅子の性がぞくりと目を覚ます。
「先?後?一緒に?」いじわるく聞く宏志に「あ、後で…」と梅子は潤んだ瞳で答えた。
「じゃお先に。」
440 :
情事2:2012/09/28(金) 14:58:23.83 ID:960NE1Su
宏志はスッと梅子から離れ、床のコートを掛けると浴室へ歩いて行った。
…水音が聞こえてくる。
梅子は記憶に身体が疼いていた。
宏志の香りのするベッドで目をつむると不思議と動悸は収まっていった。
そのかわり高まっていくのは宏志が貪るように愛する両足の間…。
さらに火照ってゆく身体を止めるため、梅子はベッドから起きあがった。
その日、宏志はバスタオルを腰に巻いただけの格好で浴室から出てきた。
まだあどけない表情が残る彼の裸の胸は服を着ているとわからないが筋肉質で引き締まっている。
「お待たせ、どうぞ。」
射るような目でまっすぐ見る宏志に、自分の本音を読まれそうな梅子は逃げるように浴室に飛び込んだ。
そして信郎との時間を洗い落とすかのように…丁寧に身体を洗った。
梅子が浴室から戻ると部屋はすでに薄暗く、ラジオからは英語だけが流れていた。
「なんだ、また服着たの?」
きちんと服を着て出てきた梅子に宏志は落胆の声を出した。
「だ、だって…。」
「あっ」
ぐい!と手を引いて宏志は梅子をベッドへ転がす。
「まぁいいかな‥脱がすのも。」
宏志は梅子に馬乗りになり楽しそうに、そう言った。
薄い闇の中、彼が自分を見つめているのがわかる。
「どうして欲しい?」
彼の言葉に身体の芯がゾクリと反応する。
上から見下ろしながら宏志が悪戯な笑みを浮かべ続ける。
「今日は抵抗してもやめないから…」
441 :
情事3:2012/09/28(金) 15:00:45.91 ID:960NE1Su
「んっ…」
返事をする間もなく梅子は唇を塞がれる。
さっきまでのキスがお遊びだったかのような深い深いキス。
柔らかな舌がもう一方の舌を絡め取り、吸い上げ、啜る。
意志を持った強欲なキスに、梅子の身体は魔法をかけられたように痺れていく。
「…う…ふぅっ…」
梅子はキスだけで息が荒くなってしまう。
まるで媚薬でも仕込んであるかのような宏志の舌は梅子を痺れさせ、身体の自由を奪っていく。
「…っあ…」
首筋に唇を這わし、シミーズ越しに乳房をそっと触れられただけで、いつもは出さない声が出てしまう。
「本当に敏感だよね…」
耳元で低く笑いながら宏志が囁いた。
信郎によって開発された梅子の性は宏志の元で開花し始めていた。
キスだけで次々と快感が襲い梅子は息が上がり返事もできない。
宏志が手慣れた手つきで肩紐を下ろし乳房に解放感を与えると、梅子には快感の時が訪れる。
442 :
情事4:2012/09/28(金) 15:03:34.13 ID:960NE1Su
あらわになった白く小さい胸を撫でるように揉み、形が変わるほど押し上げ、その先端を唇で捕らえる。
「は…っ…んっ…」
敏感な突起を口に含まれ舌で転がされる度に梅子の快楽の糸は1本、また1本とアソコに繋がって行く。
「は…っ…んっ…あぁぁ」
梅子は大きな吐息と共に宏志の頭を貪るように掻き撫でるしかない。
「こっち見て」
朦朧とし始めた頭で梅子が言葉に従うと、宏志は固く尖った乳首を舌で弄んでいる。
宏志が解放した一方の乳首は唾に濡れ暗闇にてらてらと光っている。
そして自分を見上げるまっすぐな目…。
「…あ…っ」
「待ってたよ。梅子。」
いっそうねっとりと舌で愛撫され、指先でひねり上げられた乳首への痛みに、ゾクリ‥ゾクリと歓喜の糸が身体を走る。
自分の行動ひとつひとつに敏感に反応する梅子の身体に宏志は夢中になっていた。
掌で乳房を覆い、親指と人さし指の先で強く乳首を摘みしごきながら宏志は再び上へ戻ってきて深く深く口の中を征服してゆく。
もう一方、梅子の背中に回し胸を突きあげさせている宏志の掌は滑らかだ。
機械を触り金属に荒れたものではない滑らかな手。
乳首を潰し転がしていた滑らかな手は梅子のしっとりとした腹を撫で、腰骨を愛で、股の間に割り込んできた。
すでに意味を成していないシミーズをたくし上げると下着の上から割れ目をそっとなぞった。
443 :
情事:2012/09/28(金) 15:05:57.55 ID:960NE1Su
ギクン!
梅子の身体が弾む。
「ね。もうメチャクチャ濡れてるよ…」
梅子の下着は中から溢れる蜜でぐっしょりと濡れ熱い熱を発していた。
そしてぴったりと張り付き濡れすぎて透けている。
下着本来の覆う役目は消え失せ、それはより淫らに宏志を喜ばせる<道具>になっていた。
宏志はおもむろに立ちあがり部屋の電気をつけた。
「ダメよ。そんなの…」
宏志は有無を言わさず梅子の膝を抱え上げると脛を持ち上げて大きくM字に押し開けた。
「いやっ。こんなの。やめて…!」
いままでにない羞恥な姿に、梅子が抵抗した。
しかしそれも宏志が透ける布越しに潤んだ溝を中指でつつぅと撫で上げるまでのことだった。
梅子の体は感電したかのように言うことを効かなくなって宏志の求めるまま自由を与える。
目を開いて居られない梅子は強く目を閉じ、自分だけが暗闇の中に逃げ込んだ。
宏志はゆっくりと両膝の間に顔を埋めた。
「フーッ」
宏志が息を吹きかける。
「はああぁぁっ…!」
濡れた布はひんやりと冷たさを伝え、その冷たさがまた1本梅子に快楽の糸を与えた。
444 :
情事6:2012/09/28(金) 15:08:04.19 ID:960NE1Su
梅子は薄い布越しに暖かい唇と舌を感じた。
唇が布越しに肉を噛む。
舌が下着の上を這う。
中から溢れるだけではなく、唾液までもがぬるぬると刺激を与える。
(ああ…!)
梅子が本能のままに腰を動かし<欲しいのはソコじゃない>と叫んだ瞬間、濡れそぼった下着の横から宏志の舌が侵入してきた。
「あんんっ…!んんっ」
「甘くて美味い‥梅子。」
その言葉にまた数本快楽の糸が走る。宏志はゆっくりと梅子の下着を引き下げた。
ぐっしょり濡れた布は透明な糸を伸ばして切れた。
びっしょり濡れた下着を取り去りると宏志はまた梅子の脚を押さえM字に押し開いた。
合わさっているはずの割れ目はたっぷりと露を溢れさせながらぱっくり口を開けヒクヒク震えている。
「あんっ…。」
宏志の指がすっと割れ目の中をなぞると梅子は素直に声を上げた。
「熱い。」
「あっ…んっ…」
2本の指で優しく円を描くように撫でられると全身をビリビリと稲妻が走る。
宏志はもっとも敏感な部分、溢れる海には触れようとしない。
外側を撫でられ、茂みを撫でられ、あと少しのところで焦らされる。
…梅子の快楽だけを求め始めている身体は、宏志の指がそこへ触れるように自ら導く。
しかし指は巧みに逃れる。
「触って欲しいの?」
答えなどわかりきっているのに今日の宏志はわざと声に出して言う。
「あぁ…はぁ…おねっがい‥」
「うん。じゃもっと触りやすいようにして。」
宏志は梅子を起こし腹に残っていたシミーズを脱がすと壁に背を押しつけ座らせ、戸惑う梅子に命令した。
「膝、立てて。自分で脚広げて。」
梅子は言葉の快感に全身を貫かれながら言われるまま膝を立てる。
腹圧に押され、膣からは益々熱い蜜が溢れ伝いシーツに滴り落ちてゆく。
宏志は胡座をかき正面から見つめている。
俯き言うとおりにしている梅子の頬は羞恥心に燃えそうなほど熱い。
「見て。こっち見て。」
残酷で甘美な声に梅子は伏せていた目を上げる。
電気がこうこうと明るく照らす下の今夜の宏志は淫靡な悪魔だった。
445 :
情事7:2012/09/28(金) 15:09:54.79 ID:960NE1Su
「…いや…出来…ない…。」
いつもとは違う宏志の行動に戸惑いながら、宏志が見ているであろう自分の姿を想像した梅子は興奮していた。
触れるだけが快感だけではないのだ。
宏志は明らかに言葉によって梅子の快感を研ぎ澄ましていた。
「じゃぁ今日はここまでにしよう。」
立ちあがろうとする宏志を止めたのは梅子の叫び声だった。
「いや!待って!!……」
思わず目を開き宏志を止めたが梅子の心臓は高鳴り爆発してしまいそうだった。
恥ずかしさに貫かれながら梅子は少しずつ宏志を見上げてゆく。
「お…ねが‥い。」
宏志は梅子と視線を絡めると満足げに笑い梅子の足元に伏せた。
宏志の柔らかな吐息がくすぐる。
宏志は梅子の腰を掴むと壁際からぐいっとずらし壁と腰の下には枕を挟んだ。
枕のお陰で梅子の腰は安定し、脚はより一層広げやすくなっていた。
「もっと広げて。」
梅子は興奮に震える手で膝頭を掴むと胸近くまで抱え上げた。
クパァ!と蜜を溢れさせる海が奥まで開く音が響いた。
「あっ!!ううぅんっ!!」
指が割れ目の上にある皮を押し広げ、起っている突起を舌がくるりと撫でた。
舌がかき回す湿った水音と梅子の荒い喘ぎ声はラジオの音と重なり部屋に響く。
舌は小さな真珠をまるで飴のように舐めまわし、溢れ出る愛液を絡めるように指は海を掻きまわす。
中指は柔らかな襞をゆっくりと押し広げ、充血した肉の襞をぬるりぬるりと探る。
梅子の体は本能のまま弓なりに反り返り腹は波打ち、口からは悲鳴にも似た喘ぎ声がほとばしる。
しかし宏志は一点を見つめ全ての動きを止めた。
446 :
情事8:2012/09/28(金) 15:12:13.96 ID:960NE1Su
「続き。舌がいい?指がいい?」
全身を駆け巡る快楽におぼれるように梅子は目を閉じたままビクッと反応する。
「は…あ…舌‥舌でお願い…っ」
自ら脚を限界まで開きながら目を瞑り快楽に溺れ懇願する梅子を宏志は満足げに見ていた。
「ああぁっ…!!」
暖かい唇でチュッと蜜を吸うと電気のような鋭い快感が続けざまに体中を駆けめぐる。
宏志は人差し指で包んでいる皮をめくり一番正直な宏志の飴を押し出すと執拗に舌を這わせた。
べっとりと吸い付き上から、下から、舐め上げ舐めおろし舌先で押しつぶす。
唇で挟み、そっと甘噛みする。
唾と粘液でぬるりと逃げる飴を追いかけ絡みつき捕らえる。
飴は舐められしゃぶられ小さくなるどころかどんどん固く大きくなってゆく。
ジュルッ。
ズズズ。
チュプ…
膝を抱えながら快感に腰を動かしている梅子。
強すぎる快感に思わず逃げたくなっても、宏志は逃がさぬよう腰をがっちりと押さえつけ貪っている。
(も‥う…だめ…!)
梅子は定期的に上がってくる快感の頂点へ向かい全力で走り始めていた。
「はっ…はあっ…はぁっ!」
梅子の高まりに合わせ宏志が激しくしゃぶりつく。
ジュルッジュルッ、わざと隠微な音をたて追い詰める。
「は…あ…っ…!」
指がぬるりと深い割れ目に侵入する。
二本の指は柔らかな壁を押し広げ奥にある固いものに到達する。
「あっ…やあっ…あぁっ!」
指はGスポットを正確に探り当て指先は押すように何度も擦る。
同時に宏志の舌は飴に対し更にねっとりと絡み付いてくる。
「あ…あ…いや…っ。も‥だ…め…」
胸が潰れるほど強く膝を抱えた梅子の身体がじっとり汗ばみ全身が震えだす。
447 :
情事9:2012/09/28(金) 15:14:22.82 ID:960NE1Su
梅子の中の快感の糸は絡まり密度を増してゆく。
もはや梅子に理性は無かった。
「…あぁあああ‥だめ‥いっ…ちゃうっ…あぁああ!ああ!」
宏志は「イケ!」と舌先で命令し、指は更に深くを掻きまわす。
「ああぁぁっ!!」
熱い激流が梅子の全身をかけぬける。
プシャッ。
梅子の足の間に顔をうずめていた宏志は噴きだす水に濡れていた。
全身を硬直させ膝を抱えたままの梅子は次々襲い続ける稲妻に震え涙を流していた。
宏志は自分の顔を手で拭うと果てた梅子をそっとベッドに寝かせ腕枕をした。
「梅子。悪いけど僕はこれからなんだよね。」
宏志は梅子の歓喜の涙を拭い乱れた髪を撫でながら笑っていた。
放心状態から戻ってきた梅子は、宏志の目を見て「バカね」と悪戯な目で笑っていた。
2人はゆっくり見つめ口づけを始めた。
再び互いを味わうよう舌を絡ませあう。
さっきまでクリトリスを味い尽くした舌が梅子の舌を追う。
愛液は梅子の口内に溶け出し宏志の唾液と反応し、新たな媚薬を作りだす。
深いキスを続けながら梅子は脚を宏志に絡ませ下腹にいきり立つ熱い固さを感じていた。
梅子は口づけたままぐっと体を入れ替えると、宏志の上に馬乗りになった。
無言のまま唇で体の線をなぞり唇を這わせながら求めているものに近づいていく。
宏志は黙って梅子の頬に手を添え次の行動に身を任せている。
下腹部を伝い、茂みを通り、梅子はそそり立ち反発してくる熱く固い根元に唇を押しあてた。
愛しそうに両手で手で包むと自分がされたようにチュッと吸い上げる。
448 :
情事10:2012/09/28(金) 15:16:40.43 ID:960NE1Su
「フ…ゥ」
ゆっくり納まって行く梅子の温かい口の中を感じ、宏志は深く息を吐いた。
ドクンドクンと心臓のように脈打つの男根を喉の奥まで飲み込むと、梅子は口中をすぼめ吸い上げ舌で舐めまわす。
「ウウッ…」
宏志が自分の愛撫で感じてくれている。
口内にあまりあるそれを唇で締め上げ、梅子は顔を上下させている。
自分が感じた快楽を再現させるかのように夢中で熱い固まりをしゃぶっていた。
小さく開いた先端から甘い蜜が溢れだした。
チュル。
「あなたも甘いわ。」
梅子はそれを全て吸い上げる。
もっと味わいたい。
根元から筋に沿って舐め上げ鎌首に舌を這わしチロチロ1周すると、再び根本まで飲み込み強く吸いつきながら口中の粘膜で締め、唇で押上げる。
どんどん膨張し固さを増すことで快感を告げる宏志の男根に熱中しているその時、梅子の体を再び快感が襲う。
むくりと起きた宏志に横倒しにされ、太股の間に宏志の頭が割り入ってきたのだ。
「う…っんん…っ」
臀部を握るように抱え込んだ宏志はジュルジュル音を立ててクリトリスを吸い上げる。
「はああぁぁっ…!」
新たな快感に梅子の唇は動きを止めた。
「続けて。」
宏志の命令に梅子はハッとして再び男根を頬張る。
しかし宏志が与えるニ度目の快感に、一度味を知っている糸は勝手に結びついてゆく。
梅子は束なってしまう快楽から逃げ、咥えることができない宏志を捕えようと身を捩る。
「あ…あんっ…」
宏志は梅子が続けやすいよう指先で触れるか触れないかの刺激を与えるだけにした。
弱まった刺激に、梅子は宏志の男根にむしゃぶりついていた。
再び筋に沿って舐め上げ、根本まで飲み込み唇でしごき上げる。
さっきよりも必死に‥何度も何度もすがるように繰り返す梅子の動きに宏志は自らも腰を使って梅子に動きを合わせていた。
梅子の唇から何本も唾液の糸が滴り落ちる。
449 :
情事11:2012/09/28(金) 15:18:27.80 ID:960NE1Su
「ね。ち…ちょうだい。」
「ん?」
宏志はぬるぬると愛撫を続けたまま意地悪く問いかける。
「お願い…。あなたを入れて!ここでも感じさせて!」
宏志は身体を離すと、梅子を仰向けに押し倒した。
手早く避妊具を付けると直前まで口に含まれれいた熱い固まりをぬめる割れ目に押しあてた。
「はあああぁ…っ!!」
熱い固まりは少しずつ襞を押し広げ進入してゆく。
ゆっくり体を開かれる快感に耐えられず、梅子は宏志にすがりついた。
深さを増すたび、行き場を失った愛液が溢れ出す。
宏志を胎内いっぱいに感じている梅子は自分が完成したパズルのような感覚に満ちていた。
梅子の中は熱く襞は宏志をいつものように逃すまいと締めつける。
宏志は龍のようにしなやかに腰を動かし始めた。
「ああっ…!あぁ…っ!」
絡みつく襞の感触を味わうようにゆっくりと引き抜き、襞を押し広げるようにズンッと勢いよく貫く。
宏志を逃がすまいとすがる肉壁をこじ開ける梅子自身が生み出す強い快感に、梅子の本能は更に理性を失ってゆく。
二人の呼吸がシンクロして荒く重なったその時、宏志が動きを止め自身を抜き去った。
「んっ…あはぁ…どうし…っ」
快楽を急に止められた梅子は潤んだ目を開き、満たしてくれない宏志を求めるように見た。
「…俯せて」
荒く息をしながら宏志は梅子の身体を起こし強引に腹ばいにさせた。
「え?…あっ!!」
腰を高く持ち上げ足元に座る宏志の方に寄せられると、梅子は恥ずかしさにシーツを寄せ集めて顔を埋めた。
450 :
情事12:2012/09/28(金) 15:21:07.32 ID:960NE1Su
「!!…あっ…」
両膝の間に宏志の膝が割入っているため、梅子は柔らかい尻を広げ突き出した格好になっている。
そして剥き出しのすっかり大きくなっているクリトリスに宏志がしゃぶりついた。
「ああっ!…ふんんぅっ…」
舌先がぬめりをすくい絡め、飛び出したまま更に膨もうとするクリトリスを押す。
仰向けの時とは違う快感に何度も反り返り波打つ梅子の背中。
自ら腰を動かし、一番感じる所を舐めてもらおうと蠢く梅子の入り口に宏志は背後から押し入った。
「ああぁぁ…っ!!」
宏志の男根はさっきよりずっと強い快感を伴ってズズズブズブズブズブと梅子の内臓に向かって進入してくる。
もう全てを埋め込みそれ以上進めないはずなのに、グンッと突き上げてくる。
「うああぁっ!!」
一突きごとに高まる快感に、梅子はどっと汗を噴き出せている。
擦りあげるために出て行こうとする宏志を、梅子の襞が締め上げて離すまいとする。
ギリギリまで肉襞を味わい擦り出た宏志の男根は梅子を壊さんばかりに何度も突き上がる。
「んんっ…あっ…ああっっ…ううううっ」
宏志が白い尻を掴み腰を突き上げる度に、梅子からは言葉にならない音が漏れ小さな手は震えながら強くシーツを握りしめている。
高まる鼓動。
息を吸うことさえ難しい程に声を振り絞るしかない快楽。
宏志と梅子の動きは同じリズムでぶつかり合い、2人の振り絞る声は和音のように重なる。
梅子がシーツを寄せ抱え、ガクガクと震えた時、宏志も梅子の中に精を迸らせた。
燃え尽きたようにぐったりと崩れる梅子の背中に宏志は口づけ、離れた。
ゴムを外し精を拭うと、数枚のティッシュでシーツに染みができるほど溢れかえる梅子の蜜を拭きとった。
「い、いいわ。自分でするから!」
恥ずかしそうに手元のティッシュを奪おうとする梅子の手を宏志は止めた。
「僕にさせてよ‥」
またしばらく会えない時間を予め埋めるように、宏志は丁寧に梅子の感触を手に残していた。
《おわり》
乙です!
エロシくん(*´д`)
Sなヒロシとエロエロな梅子が最高
452 :
sage:2012/09/28(金) 21:06:53.54 ID:KWnFZulT
明日で朝梅とお別れ……寂しい……
最終回、締めはやはりノブ梅でしょう。
やったヒロシ梅きてた!
やっぱり萌えるわこの二人
ヒロ梅GJ!
Sでブラックだけど寂しがり屋なヒロシ、自分でも止められない梅・・・
萌えました
>>452 せやねえひとつ
梅ちゃんの消毒薬とノブの機械油の匂いの漂う濃いのを希望しつつ御賽銭入れとこうチャリーン
ヒロシィィィィ!!!
めちゃめちゃエロイよwwwww参りましたw
一気に読んで、目が覚めた。gjgj
あんなに壮大なエロ話の後では、ほんのりエロ程度ですが
ラブイチャなノブ梅投下
消毒液は盛り込めませんでした、ゴメソ
457 :
対 1:2012/09/29(土) 05:10:19.23 ID:+a3Cw7sF
薄暗い部屋の中で、蚊取り線香の細い煙が一筋、ときおり団扇の風に煽られながら立ち上っていた。
梅子と信郎は、真ん中に挟んだ太郎の寝顔を眺めたり、目を合わせて微笑みあったりしていた。
夏祭りの前夜はやけに静かで、通りを歩く人の気配もなくなり、遠くで犬の鳴く声が聞こえる。
二人は口を結んだまま、上目遣いで様子をうかがい、コクリと頷いた。
ソロソロと梅子が立ち上がると、信郎が布団の端をめくって待ち構える。
なるべく音を立てないように梅子が信郎の布団へ忍び込み、信郎は梅子の向こう側を覗いて、ホッとした顔を梅子に見せた。
どうやら、太郎はよく寝ているようだ。
信郎は長い両腕を梅子にグルリとまわして彼女を包み込むと、息が詰まるほどきつく抱きしめる。
身動きが取れなくなった梅子は、目を閉じて信郎の胸に顔を埋め、信郎の匂いを嗅いだ。
工業用油の甘い匂いが、鼻腔から全身を満たしていく。
ドキドキするのに、何故か安心する。梅子はいつも、この不思議な気持ちを心地よく感じていた。
信郎が腕の力を抜くと、二人は鼻先がぶつかるほどの距離で横たわるお互いの顔を見つめ、瞳の奥を覗きこむ。
瞳に映りこむそれぞれの顔の更に奥、そこにあるものを確認するように。
唇と唇が軽く触れる程度の口づけを何度も交わし、鼻がぶつかり合うと梅子がフフフと笑い、信郎も笑った。
信郎の体が徐々に梅子を覆っていき、それに合わせるようにして、梅子は体の向きを仰向けに変える。
すっかり上になった信郎がコツンと額をぶつけてきて、梅子はふと初めての晩を思い出し、トクンと胸が高鳴った。
「ノブ……」
そっと愛しい人の名前を呼んだ口の隙間に、信郎の舌が差し込まれる。
歯列の間から現れた信郎の舌を、梅子の舌がチョンと突いて迎えると、あっと言う間に小さな舌は絡み捕られてしまった。
「ん……ふっ…」
口いっぱいに広がる信郎の舌を味わいながら、梅子は喉を鳴らす。
そして、信郎の全てを欲するように、口をすぼめて信郎の舌を吸い上げた。
信郎は梅子の両頬に大きな手を添えると、唇で梅子の口をスッポリ覆ってしまう。
信郎も梅子の全てを求めて口をつけ、二人は暫くその行為に没頭し続けた。
458 :
対 2:2012/09/29(土) 05:13:57.74 ID:+a3Cw7sF
信郎は先に浴衣を脱いでしまうと、梅子の腰紐をスルスルと外し、現れた梅子の裸体へと身を投じた。
相手の体温を感じ、溶け合ってしまうよう、二人は肌と肌をすりあわせる。
途中、刺激されて固くなってきた梅子の突起物が、信郎の気を引くように主張し始めた。
その主張を聞き入れた信郎は、二つの乳房を両手で支え、ワザと音を聞かせるようにして左右の突起を交互に吸う。
梅子が喜ぶように唇ではさんで軽く歯を立て、舌先で転がしてやると、梅子の口からとめどなく歓喜の吐息が溢れてくる。
信郎は二つの突起をそれぞれ親指と人差し指で擦りあげながら上体を起こし、愛しい妻の痴態を眺める。
そして、自分が与える快楽に酔いしれる妻を更に喜ばせるにはどうしたらいいかを考えた。
「あんっ…」
とつぜん信郎に耳たぶを噛まれ、堪らず梅子の口から声が漏れた。
舌を固く尖らせて、耳の形をなぞるように這わせ、穴の中を舐め回す。
すると、梅子の頭の中へ直接水音が響いてくるようで、固く閉じているはずの目がグルグル回った。
「あ…っ、だめっ……、や……あっ」
初めて知る快楽に、梅子はビクビクと体を反らせて反応してみせる。
下の反応も見るために梅子の陰部へ手を伸ばすと、そこは既にグッショリと濡れていて、信郎の最も長い指がツルリと飲み込まれた。
ヒクつく内壁を擦るようにして指を出し入れし、口による耳への愛撫も続けていると
梅子が信郎の肩に指を食い込ませ、密やかな悲鳴をあげる。
「も……だめ…。ノ…ブ…。ノブッ……」
更に強い刺激を与えようとした信郎の右手を、パッと伸びた梅子の手が制した。
「お願い…ノブ……。来て…。お願い…」
我慢しきれなくなった梅子が、泣きそうなか細い声で懇願する。
信郎は指を引き抜くと、その存在を梅子にしっかり確認させるよう、固くなった自身を濡れた割れ目へ擦り付けた。
梅子の腰がねだる様に揺れたが、両手で押さえ込み、一点に集中してゆっくりと身を沈めていく。
「ああぁ……」
一番奥まで貫かれた梅子の口から、歓喜の吐息が漏れた。
「ノブが、入って……きた…」
潤んだ瞳をした梅子が、気持ちいい、と言って信郎に微笑みかけてくる。
「俺も……。梅子の中は、凄く気持ちがいい」
梅子の中をゆっくりと往復していた信郎の動きが段々と早くなり、梅子の動きともあわさって、腰を打ち付け合う音が響く。
やがて二人は同時に果てると、その場に崩れ落ち、最後の余韻が終わるまで一つの塊となっていた。
459 :
対 3:2012/09/29(土) 05:15:23.67 ID:+a3Cw7sF
浴衣を着た後も、放り出された信郎の右手に梅子が頭を置く格好で、二人は寄り添っていた。
「ありがとな。……俺、梅子がいてくれて本当に良かった」
何かを考えていた様子の信郎が、視線を天井に向けたまま、梅子の枕になっている右腕で彼女を抱き寄せる。
梅子が頭だけをずらして顔を自分へ向けた事に気づき、信郎も視線を梅子に合わせると静かに続けた。
「俺がここまで来れたのも、まだまだだ、もっと頑張らなくちゃって思えるのも、みんな梅子のおかげだ」
「――そんな事ないわ」
梅子は自分にまわされた信郎の右手をとり、その手をジッと見つめた。
大きくて指が長いのは昔からだったが、昔と違ってゴツゴツして黒ずんで、随分と使い込まれている。
日本一の部品を作り出そうとしている職人の手だ。
梅子は大事そうに信郎の手を撫でながら、言葉を続けた。
「ここまで来れたのは、ノブがじゅうぶんに頑張ったからよ」
信郎は、自分の手を撫でる梅子の小さな手に、長い指を絡めていく。
「そうじゃねぇ。梅子がいるから、頑張れるんだ」
梅子も指を絡め返すと、まるでじゃれているような自分たちの指を見て笑った。
「私も。私が皆のために頑張れるのは、ノブのおかげよ」
そういった梅子はアッと言って頭を持ち上げ、三日月のようになった目をして嬉しそうに言った。
「何だか、私たち同じ事を言っているみたい」
「そうだな」
信郎も目を細めると、梅子の肩にまわした腕にグッと力を込める。
「今日はこのまま寝ちまうか」
梅子は引き寄せられた体を信郎に預けると、小さく頷いて目を伏せた。
――終――
おおお〜!GJGJ!
エロヒロも乙です。
信郎の手が職人になってるところが、時間の経過を感じてすごくリアルに感じました。
461 :
撮影終了後 1:2012/09/29(土) 11:38:19.91 ID:hdXNLkVB
寝室の戸を開けるとかすかな寝息がきこえる。
「また寝ちゃったのか…?」
数分前まで一緒に話していたってのに‥。
梅子は本当に寝つきが良い。
TVカメラが撮影に来る日は<国営だから>って太郎を2人の間に挟んで寝てくれという指示だった。
本当の俺たちはというと、子ども達は梅子の隣。
TVで俺たち家族を見ている人達にこんなことバラしたらがっかりするんだろうか。
まぁでも他の部分は「勝手に日常を撮影して行くから普通に暮らしてくれ」との言葉通り
ありのままの俺たちなんだけど。
あ、オヤジはまだマシな肌着を選んで着てる。
この間で撮影も終ったらしく、俺たちの家には半年前みたいな静けさが戻っていた。
俺は梅子が起きないようにそ〜っとふとんに忍び込んだ。
約束通り今日も梅子は<寝巻一枚>で眠っているはずだ。
俺は後ろからそっと抱きしめ細いうなじに口づける。
まだ起きないから耳の裏から背筋をすう〜っと指でつたってみる。
ビクッ!
おお!!起きたか?
くすぐったいような気持ちいいような…大きな‥ノブの手?
温かく柔らかい心地よさに、起きようとは思うんだけど…
後ろから抱えるように腕枕をしながら私を抱え込んでいたノブの手が帯を解き入ってくる。
あぁ、そっと胸を包んで…温かくて気持ちいい。
その手がやさしく揉みはじめる。
あぁ、眠いのに…はぁんっ!
ノブの手が胸の先端をかすめ私は思わず吐息を漏らしてしまった。
「起きたか?」
「んもう。何してるの…」
「へへ。イイコト。だろ?」
そう言って俺は梅子にキスをする。
結婚して夫婦として身体を交えるまで、こいつとこんなに相性がいいとは思っていなかった。
今は梅子の何もかもが愛しくて愛しくてたまらない。
やわらかな口唇。
甘い吐息。
「…んふ…」
だんだん深さを増し梅子から漏れる吐息が上がってゆく。
首筋を食むと梅子は必ずビクッと反応する。
梅子は本当に素直で可愛い。
「‥今日は昼間、撮影の人達が来てたから疲れてるのに‥」
いやいや梅子‥これが眠いから嫌がっている人の反応か?
梅子が一番大きな反応をするところを確認する。
そこがこんなにOKのサインを出しているってのに、お前はこのまま眠れるのか?
「あんっ」
「ほら梅子。身体は正直。」
俺が溢れだした愛液でコリっと撫でると梅子は観念したような目で振り返り笑いかけてきた。
俺は梅子を組み敷くと、笑いながら囁いた。
「ぐーっすり眠れるようにしてやるから。声、出さないようにがんばるんだぞ。」
462 :
撮影終了後 2:2012/09/29(土) 11:39:13.25 ID:hdXNLkVB
俺は細い腰を撫でながら小さな胸の先を舐める。
陶器のように白くなめらかな肌。
咥えただけで固く尖る乳首。
あぁ、これだ。
俺はたまらずむしゃぶりつく。
「はあぁん!」
片方の乳首をしゃぶりながら、もう片方の乳首は指で弄る。
「どっちがいい?右?左?」
「え?… みぎ」
梅子が選んだのは俺の口。
よーし。いい子だ梅子。
俺は可哀そうな左も同じように咥えて舐めてやる。
梅子が俺の頭を両腕で抱える。
乳首を愛撫する時はこうしないと声が出ちまうらしい。
「…はぁ…っ……ぁん…」
階下に聞こえないように堪え漏れる声が愛おしい。。
梅子は声を抑えると感度が上がるんだ。
一度唇にキスをして、梅子の吐息を飲み込んでやる。
そうしないと間違いなく梅子は叫びだしちまう。
これは俺が見つけた梅子を抑える方法。
唇から首筋、乳首、肋骨、へそ、腰骨、柔らかい茂み。
あちこちにキスを与え、俺は両手で脚を左右に割った。
「あ…」
小さな声でそうつぶやくと梅子は脚を閉じようとする。
「今更どうした?」
「だって…いつもあんなじゃ恥ずかしいわ。」
合格!
梅子今の答えは合格だ!!
「バカだなぁ。俺はそういう梅子が見たいんだよ。」
俺はベチャベチャクチュクチュわざと大きな音をさせ舐めまわしやる。
とめどなく溢れ出る愛液をジュルジュルと吸い尽くす。
「…っ…ぁぁんん!…ぁっ…」
だめ‥無理よ…ノブ。
それ以上は我慢できない…声出さずにいるなんて無理…
俺は梅子が声を出さずに我慢するのは無理な所まで昇っているのを感じていた。
さぁ梅子‥休憩だ。
大きな芽を舐め上げ、俺はまた唇を塞ぎ、梅子から声を奪う。
463 :
撮影終了後 3:2012/09/29(土) 11:39:43.89 ID:hdXNLkVB
ゆっくり呼吸を整えるための口づけ。
「大丈夫か?梅子」
梅子はコクンと頷いた。
俺は手を伸ばし指先で芽を捉える。
そっと撫で、そっと挟む。
見下ろすと梅子は眉間を寄せて俺の手の動きに同化している。
挟むとビクリと上がる肩。
指を入れると後頭部は枕に沈む。
休憩を入れたことで梅子の呼吸は、本能のままによがるというより
スポーツ選手のような規則正しい荒い息になっている。
「梅子、触って」
俺は梅子の手を俺のものに導いた。
それまで俺のなすがままになっていた梅子は俺の声を合図に反撃を開始する。
ノブに促され私はそぉっと握ってみる。
「フゥ〜〜」
掌で上下に擦るとノブは長い吐息を漏らした。
ノブはいつでも私を気にしてくれる。
言葉はぶっきらぼうだけど必ず私も同じように満たされているか気にしてくれている。
私もノブがどうしたら幸せになるのかもっと知りたい。
もっと2人で幸せになりたい。
満足そうなノブの吐息に、私はなんだか嬉しくなった。
そっと唇をつけ、溢れ始めた透明な液体を舐める。
指でしごきあげるとそれはもっと溢れてくる。
小さな割れ目に舌を入れて吸ってみる。
「ウッ…」
何度かそれを繰り返すとノブはどんどん呻く様な息を吐く。
その声を聞いていると私の乳首とあそこはノブを欲しくなる。
先の部分を口に含みキュッと強く吸い上げたら
ソレはますます大きく固くなったような気がする。
「梅子…もっと奥まで」
ノブが私の後頭部を押さえ呻くように懇願する。
私はそう求めてくれるのが嬉しくて、ノブに言われるがまま限界まで口に含む。
私は口を窄め、右手を添えてしごきあげる速度を早めた。
私の頬をノブの手が包んで支え、どうして欲しいのか伝えてくれる。
口の中にある愛しいノブを絡めるように舌で包みながら舐め上げ舐めおろすと
ノブの手が私の顔を強く掴んだ。
「クッ!」
464 :
撮影終了後 4:2012/09/29(土) 11:41:22.77 ID:hdXNLkVB
私は、ノブがいつも私に与えてくれるように休憩のキスをしにノブの唇に上がっていった。
チュッ
ノブの顔を覗き込むとノブも私を見つめている。
ふふふ
フッ
梅子の悪戯な口に、俺は危うくイッちまうところだった。
あぶねぇ。あぶねぇ。
そろそろだな。
俺は梅子の脚を俺の両膝で押し広げると、梅子の両足を抱えた。
梅子も腰を上げて俺を待っている。
俺は愛液でたっぷり潤って柔らかい所から奥に進む。
少し入った所で思わず身震いがでる程、梅子は締まっている。
俺は梅子の頭を抱えるように抱きながら腰を深く捻じりこみ
これ以上進めない一番奥まで辿りつく。。
「っ… っくっ… んふぅっ…」
梅子が長く深い吐息を吐く。
梅子の中は本当に気持ちが良い。
温泉に入ったような、コタツに入ったような、そんな熱さと包まれるような心地よさ。
俺は梅子の髪を撫で、頬をつつき、唇をチュッと吸った
一度奥まで開いた後、俺は浅い所でグチュヌチュっと音を立てながら掻きまわし
先っぽだけを出し入れする。
浅い所で数回擦ってまた一番深い所を突く。
一番奥を突くと梅子の身体は上に逃げようとする。
白いのどを反らせ全身が強張る。
「梅子、もう少し我慢しろ。」
俺は梅子の肩を肘止めて逃げられないように抑える。
俺たちの身長差はこう言う時に便利なんだ。
耳元に梅子の熱い吐息を聞きながら俺は梅子の中を摺り上げどんっどんっと突き上げる。
梅子の顔の横に両手をついて梅子の顔を眺めながら腰を振る。
梅子は歯を食いしばって唇を震わせながら声を出さないように我慢しているのを見る。
その表情に俺はもっと強く早く突きあげる。
イクな梅子。
意地悪で言ってるんじゃない。
一緒にイキたいんだ。
与え合い、分かち合い、一緒に眠りたいんだ。
ふたりで幸せになろう。
「…ノ‥ブ……」
(もう…だめなの‥おねがい)
「うめ…こっ」
(ああ。いっしょに)
俺は梅子の一番奥深くに向かって全てを解きはなった。
梅子はドクドクと注ぎ込まれる熱いものを吸い上げるかのように収縮している。
俺はもっと子どもが欲しい。
梅子によく似たクルクル表情を変える元気な目をした可愛い女の子も良い。
男の子だったら太郎や新と一緒に魚釣りに行こう。
俺はそんなことを考えながら、梅子の中に繋がったまま愛おしい妻に言った。
「できるかな。」
ノブがもっと子どもが欲しいと言うのは聞いている。
私も同じように、もう少し子どもが欲しい。
「うん。できるといいね。」
梅子が微笑む。
俺はこうやって笑う梅子の顔が一番綺麗だと思う。
梅子、幸せになろう。
<完>
なぜ和姦ばっかりなのさ…。
もっとハードで鬼畜なの誰か書いてよ。
梅ちゃんが生きてるのも辛くなるような可哀想なのを!
了解 しばし待たれよ
801需要ある?
467 :
名無しさん@ピンキー:2012/09/29(土) 23:46:09.80 ID:Lr1K/8W6
えー、ノーマルの場じゃないのここ?
他の人がどうかは分からんが。
801は板違いじゃね?
自分もノーマルオンリーかと思ってた。801は板あるし
でも話書くようなスレはないか
次の朝ドラはキスシーンありと聞いて若干凹んだ
何で梅ちゃんではないんだよー
SPではノブと梅子のキスありと信じたい
ノーマルでお願いします
>>470 ノブ梅のキスシーンあって欲しかったですよね。
スペシャルどうなるんだーー
スペシャルでは密かに光男ちえちゃんを期待してる
474 :
名無しさん@ピンキー:2012/09/30(日) 03:41:40.02 ID:HVdlyuo1
山弥!
この板にもショタスレがあるし百合も専用板があって住み分けが解りにくいね
エロパロ板は801NG、男も萌えるホモ・レズならOKって感じ?
自分は建造光男幸吉〜親父達の熱過ぎる少年の奪い合い!〜みたいなギャグホモなら読んでみたいんだ…
雑食でごめん
他スレも見るのだか、スレタイ外れないなら、SM801百合陵辱近親入れ替わり、スレによって趣向は様々。
パロは基本にキャラ設定があるから、専門スレの思い入れない環境では疎まれる。
読みたくない人対策は、始めにコトワリ入れるとか…他はそんな工夫してるよ。
投下して下さる職人様が神様で、リクエストならともかくダメ出しするならテメェで書きやがれ。
職人消えて過疎るスレ見てるから心配。
801も萌えるホモも勘弁してください
撮影終了後のノブ梅GJ!
子供2人いてもイチャついてていいな
801もホモも勘弁。
でも、梅ちゃんがレイプされちゃったり、誰かとレズ関係に…というのはOK!
強姦じゃなくても、他の男性キャラに寝取られるってのはアリだな。
>>472 朝ドラでキスは珍しいし朝なだけあってあまりそういうシーンは入れれないのは分かるけど
ノブ梅があまりにお似合い&身長差に萌えだから是非SPではしてほしいな
SPは夜だしスタッフがディープな男女の恋愛模様と言ってたから少し期待
>>478 撮影終了後っていうのはクランクアップ会見の事かな?
ノブ梅の2作品どちらも表現凝ってるし、このレベルがガンガン投下されるのってすごいことだと思う
457の文学っぽい硬質さも461のポップさも堪能させてもらいました
どちらの職人さんもGJ!
キスシーンは苦労人の山倉に味わわせてやりたいな…
SPはよりエロを妄想できる展開を望む…w
松梅の不倫もの需要ある?
485 :
不倫松梅1:2012/09/30(日) 23:27:41.58 ID:9U97NM05
松岡は一軒家に一人暮らしです。
エロは無いに等しいです。
「…あ…あっ、あんっ…もうだめ…」
「くっ…」
連動していたふたつの肢体がついに止まり、内側にたぎっていた熱を震わせるように開放すると、汗ばんだシーツの上にゆっくりと沈んだ。
はあ…と大きく息をひとつ吐くと、松岡は組み敷いていた梅子から身体を起こし、仰向けになった。
天井をぼんやりと見つめる。
無言ですり寄ってきた梅子を、片腕で抱き寄せた。
いわゆる不倫関係になって一年が経とうとしていた。
間違った道を歩んでいると自分を責めながらも、別れを選ぶことも出来ず今に至る。
しかし、梅子はそんな松岡の憂いとはほど遠い、安らぎの面持ちで厚い肩を枕に眠っている。
新しい関係が始まったのは、帰国して二か月が過ぎた頃だった。
よく晴れた日曜の午後、松岡の自宅に、突然、訪ねてきたのだった。
…過去に恋人だった女、梅子が。
486 :
不倫松梅2:2012/09/30(日) 23:29:47.92 ID:9U97NM05
「梅子さん、どうしたんだいったい」
思いがけず玄関に立っていたのは梅子だった。
何故ここが分かったのかと疑問も持ったが、健造は帝都大に長く籍がある。
職員の名簿や住所録など簡単に手に入るだろう。
そして梅子は問いには答えず、一瞬顔を歪めたかと思うと、松岡の胸に突然飛び込んできた。
「ちょ、ちょっと!」
慌てて両腕を掴み引きはがす。が、
「会いたかったの。ずっと待ってたの。あなたは違ったの⁉」
大きな瞳ですがるような視線で問いかけてくる。
心のドアを閉めて過去の事にしてしまったはずの感情が燻り始めている。
松岡は戸惑いを隠せるほど器用ではなかった。
そんな表情の変化を見逃さない梅子は、再び、しかし今度はゆっくりと松岡の背中に手を回し抱きしめた。
「三年前、別れようと言われてから、あなたを忘れるために努力したわ。
無理矢理仕事を詰め込んだり、坂田先生と飲み歩いたりして自分を誤魔化して…」
自分の胸でくぐもる声を松岡は黙って聞いている。
「それから…結婚もしたわ…」
1番聞きたくなかった言葉を梅子は口にした。
「ノブを想うことであなたを忘れられた気がしたわ。
私も新しい人生を歩かなきゃと思ったの。
あなたのいない人生を…」
487 :
不倫松梅3:2012/09/30(日) 23:31:57.50 ID:9U97NM05
しかし帰国直後の松岡と、帝都大で再会した瞬間に、梅子の心のドアは開いてしまった。
幼馴染で気の置けない優しい夫、可愛い子供にも恵まれこれが自分の歩むべき道だと幸せに満ちていたはずなのに。
松岡と向かいあったあの時、想いを押し込んで硬く閉ざした心のドアは、呆気なく開いてしまったのだ。
「弥生さんたちに悟られないように、平気な振りをするのが大変だったわね」
帰国して、もしもまだ梅子が独身だったら…そんな密やかな望みが儚く破れ去った松岡も、
梅子との突然の対面は狼狽えるのを隠すのに必死だった。
だから三年ぶりの再会だったのに、お互いになんだかツンケンと、嫌味の応酬のような会話になってしまったのだ。
そして…
「あのあとすぐに、うちに会いに来てくれたわよね…」
健造の退職話にかこつけて、下村の家を訪ねたのだった。
その暮らしぶりを見て、未練を断ち切るつもりだった。
そしてそれは、梅子の診療所の現在をこの目で確かめたことで達成された…はずだった。
「私が頼んだの…ノブに。あなたに太郎の顔を見てもらいましょうって。だから連れて来てって」
まさか抱っこまでお願いするとは思わなかったけど…胸の中で呟く声は、少し申し訳なさそうに聞こえた。
予想もしてなかった2人の行動に、上手く自分は平静な顔をしていられただろうか?…いや。
「あの子を見せた時、それからノブに返した時のあなたの顔…
あの時、はっきりとわかったの。あなたもまだ私のこと…」
488 :
不倫松梅4:2012/09/30(日) 23:34:08.07 ID:9U97NM05
「確かに、」
松岡という人間は嘘をつくことが出来ない。
「君のことは忘れてなかった。留学期間を伸ばさなかったのも、早めに帰って来たのも、
君に会いたい気持ちがどこかにあったからかもしれない。
だけどもう、 僕たちは終わったんだ」
「私が、結婚したから?」
顔を離し松岡を見上げる。
「終わってないわ。だって私は今もあなたのことを…あなただってそうでしょ?」
違うと言わなければならない。しかし、やはり、どうしても自分に嘘が言えない。
「わかった。認めよう。今でも君には好意を持っている。
だけどだからこそ君も、君の家族も不幸にしたくない」
しかし梅子の気持ちは動かなった。
「私を不幸にしたくないなら」
松岡の背中に回った両手がシャツをギュッと掴む。
「そばにいて、あの頃みたいに」
家族はどうするんだと諭そうとして松岡は、もう一度梅子を引き剥がした。
しかし涙目で松岡を見上げるその姿は、人妻でも母親でもない、三年前に別れを告げたあの時のままの梅子だった。
愛らしい大きな目、活発な性格によく似合っていたポニーテール。
アメリカで写真を手に何度想いを馳せたことだろう。
あの時、自分は梅子を捨てた。
待っていると言ってくれたのを突き放すようにして別れを告げたのだ。
今もう一度、同じことを自分はするのか?あんな仕打ちをもう一度?
489 :
不倫松梅5:2012/09/30(日) 23:36:58.61 ID:9U97NM05
意を決して松岡は、梅子の片方の手首を掴むと、引っ張るようにして上がらせた。
それから扉の鍵を手早くかけると、再び梅子の手首を掴み、階段を登った。
襖を開け先ほどまで篭っていた書斎を通り抜け寝室に入る。
窓を閉め障子を閉めやっと梅子と向き合う。
そして無言で梅子を抱きしめ、
口付けを交わしたまま畳の上にひざまずき、押し倒した。
なにも考えず、体が動くままに梅子を抱いた。
信郎のことも、母親と同じ目をした赤ん坊のことも脳裏から消え去っていた。
梅子が望むならこの身が汚れてもいいと思った。
すべてが終わると、梅子はぐったりとしたまま深い眠りに入った。
やがてすやすやと少女のようなあどけない寝顔で。
ズボンを履いて押入れから布団を出しそっとかけてやる。
なんとなく窓の方を向くと、障子越しに届く太陽の光がやけに眩しくて、目をぬぐった。
何年も胸につかえていたものをさらけ出して、随分心が軽くなった気がした。
帰国して最初の夏の事だった。
490 :
不倫松梅6:2012/09/30(日) 23:41:29.28 ID:9U97NM05
「来月は、学会で忙しいのね。弥生さんから聞いたわ」
眠りから覚めた梅子が口を開く。
「来月は会えないかもしれないのね…」
松岡の首のほくろを指で撫ぜる。
「学会もあるけど、」
「なに?」
「…お見合いがあるんだ」
指を止め、えっと小さく声にだし梅子はまたなの?と言う表情で松岡の顔を覗き込んだ。
梅子の立会いの回も入れると今度が四回目だ。
独り身を案じて、上司やら婦長やらが次々と話を持って来るのだ。
しかしいつもまとまらずに終わる。松岡の家柄や経歴を持ってしてもだ。
「松岡さん、もしかしてまだドーナツの話をしてるんじゃない?」
面白半分に梅子が聞く。
「まさか、」
梅子を見つめ返し答える。
「ドーナツは、あの時だけだ。君がどんな顔をするか反応を見たかったから話した」
あの時の梅子の動揺を松岡は感じとっていた。我ながら未練がましい行動だったと思うが。
「そうね、あなたも私を試したのよね。」
満足そうに言うと、梅子は松岡の首に手をまわし再び身を寄せた。
491 :
不倫松梅7:2012/09/30(日) 23:47:17.01 ID:9U97NM05
梅子の肩を抱き髪を撫でながら松岡は思う。
研究さえ存分に出来れば相手に望むことはなにもないが、もともと研究以外のことに執着はあまりなく、
独身生活も苦ではない。
だからこそ実益以外で自分を突き動かす何かがなければ、結婚しようと思えないのだ。
それは新しい発見だった。
意外にも、自分は好きになった女性とでなければ一緒になれない人間なのだと、
見合いを繰り返す度に思い知らされたのだ。
「次の見合いでもう、当分はないだろう」
松岡は独り言のようにつぶやいた。
間違った道を歩いていると自覚している。
ただ、自分に梅子を自分だけのものにしたいという独占欲や、子供が欲しいという欲はない。
家族も、生活の安定も、自分が梅子に与えられなかったものは信郎がすべて与えた。
その幸せを奪うつもりは更々ないのだ。
罪の意識はあるが、今の関係に満足しているのも事実だ。
ただ、信郎に知られてしまった場合のことは考えてしまうが…
「大丈夫よ。」
陽が傾きかけている。帰り支度に髪を整えながら梅子は言った。
「どうして。なにを根拠にそう思うんだ」
花柄のブラウスの背中に問いかける。
「…どうしてもよ。ただ、そんな気がするの。」
振り返って最後にもう一度松岡に抱きつくと、じゃあ、またねと言って階段を降りて行った。
そんな気がする…なるほどそうかもしれない。
梅子はいつでも自分の望むとおりに生きてきた。
したいと思うことはすべて叶えて来た、周囲の人間も巻き込んで。
梅子の言うとおりに、なればいいと思う。思想の違いで結婚は出来ないが、
この不道徳でも純な関係を続けられるものなら、いつまでも…
玄関の扉がからからと音を立てて閉まるのを聞きながら、松岡は心から願った。
...誰か口直しにノブ梅・・・
ENDです。
松岡が普通っぽ過ぎですが。
>>493 GJっす!
松岡も好きでこんなパラレルワールドも読みたかったから嬉しい、ありがとう!
もちろんノブも好きなので信梅も松梅もお待ちしております
気分悪くされたならすみません。
ブラック松梅ということで許して下さい。
いやいや、アリでしょう。
松岡色濃厚で流石!
GJでした。
つか、松岡にホクロあったんだw
ノブの首は知ってたけど気づかなかったよ…
あるんだよ、二つ並んでるんだ>ホクロ
ということでGJ!
本編の変人松岡は裏の顔を隠すためのポーズとかだったら面白い!
なんてことを思いました
>>495いや、此方こそすいません...
ただ、梅子の性格的に、不倫にする必要性が感じられなかったもので。
はぁ、空気嫁。
嫌いなネタは自分が読まない選択をするんだよ。
口直し?ナニソレ。
二度と投下しない。
悪かったね、ヒロ梅書いて。
自分の萎えは、他人の萌え
ここの住人はそういう事ちゃんとわかってると思った
読みたくなきゃスルーは当たり前だよ
こんな事で貴重な職人さんがいなくなるのは悲しい
という訳で
>>499さん、また是非投下してください!
荒らすつもりは無かったのですが.......本当にすいませんでした。
495さん、499さん本当に申し訳ございませんでした。
軽率でした。どうぞお許し下さい。
>>500 完全に同意!
色々な職人さんの世界を読ませてもらえて凄く嬉しいし、感謝してます
ブラック松梅もヒロ梅もほんとドキドキしたよ〜!
梅子は素敵な人達に囲まれてるわ
>>461 なるほど、そういう設定でしたか。
本当にこんなんだったら、いっそ産めよ増やせよと大家族化して
改変期ごとにスペシャル版が見れたらどんなにいいだろうwwwgj!
あと「合格!」がツボに入った。
そうだそうだ、ノブは愛すべき馬鹿キャラだったのすっかり忘れてたw
思い出させてくれて、どうも有難う。
しかし、録画見るたびに「合格!」が思い出されそうだわw
>>495 久々の松梅さん!いらっしゃい!!
説明っぽい松岡の台詞回しもよく再現されていて、とってもよかったです!
それにしても、梅子が魔性すな。こんな人妻がいたらイチコロよw
gjでした!!
せっかくの梅ちゃん先生スレなので、いつものマッタリムードが戻ってきますように。
今日も頑張ろう!
幸吉っつぁんと梅子って需要ある?
正直陵辱とか不倫は嫌
竹夫と静子とか普通にないのか…
職人さん乙と思いながらも普通のカップル無いのは寂しいわ
光男と千恵子とかないかな
きのやんのオリジナルとかも見たい
まあ職人さんの萌えがなきゃ無理だけどね
パラレルワールドで梅子が独身設定
ヒロシと再会して恋愛ってのがいいな
自分に文才あれば書くんだが
>>508 そんな風になんでもありなら
ノブと静子が見たい
>>509 わかるわー
ノブがレイプされちゃうヤツでしょ
本当に読みたい作品あるなら、他の作品やジャンルをけなさないで、読みたい作品を単純に伝えるだけにしてもらえないかな
何かをけなす度に、回りまわって自分の好みの作品も読めなくなる環境を作ってることに気づいて欲しい
何か書いたらドンドン落とそうって思える場なら、リク出して待ってりゃきっと読みたいもの書いてもらえると思うよ
こんなのほほんスレが揉めるとはw
俺は色んな板のSSスレ出入りしているけれど、
やはり基本的には
>>500の言う通り自分の萎えは他人の萌えなんだから
自分の趣味に合わないからと言って文句言うのは良くないってのが一般的だよね
ただ勿論趣味に合うモノしか見たくないって人も居るんだろうから、
SS前に注意書きを書くことが多いね、特に特殊な奴。
○×のカップルですとか、凌辱注意とか、触手とか人外とか女体化とかwww
けど、流石にヤオイになると板違いだろって思うから注意書きしてもNGかなw
書き手はSS前に注意書きつけて、趣味に合わない人はスルーって事で良いんじゃね?
自分は女だからか陵辱って苦手なんだよね
あと不倫も
だから注意書きして欲しいかも
正直梅子魔性ってより酷い人に思えてしまって悲しいから
これは梅子に限らないけど
でも読みたい人もいるんだろうから落とす前に注意書き欲しい
>>499さんや
>>500さんは書きにくいこと書いてくれたと思う
職人さんは注意書き+改行、読み手は専ブラ入れてNGにするとか
いろいろ方法あるよね
SSが投下されなくなったスレほど寂しいものはないからね……
まあ確かに…
でもすぐ逆切れしちゃうのもちょっとどうかと思った
空気読むのは書き手読み手お互いの問題でどっちが悪いってわけではないと思う
皆同じ趣味嗜好ではないんだからちょっとノーマルから外れてると判断したら
断り書きを書いても罰は当たらないような
一歩間違えるとキャラ借りたオナニーの披露場になってしまう可能性もあるし
触手…w
梅ちゃんで触手…想像つかないw
504-510 自演乙
以下、平常運転でお願いいたします
>>516 このレスにイラッとしたアナタ
松子でアテレコするといい感じになります
ヒロ梅や松梅もちゃんと前置きしてから書いてくれてるじゃん
無題でいきなり投下とかなら文句言うのも分かるけどさ
女だからイヤとかw自己責任でどうぞ〜
>>518の言う通りだよ
職人さんはルール守って投下してるじゃん
前書き読んだら自分の趣味に合うか否か分かるよね
わざわざ苦手なジャンル読む人の気が知れないわ
好みは様々だわねw
私も女だけど陵辱、不倫、アブノーマルは日常にないからこそ萌える
パロディなんだから自由に遊んでもらえればおk
大人なんだから読む読まないは自己責任
と、いうことで…
キノヤンに彼女
光男の夜学生活
などいかがでしょうか
三つ指正座にてお待ちいたしております
だって松梅の不倫とか未練がましいしw
ヒロ梅はヒロが不細工だから嫌
かなり年下の男との不倫が嬉しいなんてキモイw
職人さんは他のカップルの妄想出来ないの?
別に梅子に拘る必要ないのにね
なんでもカモーン
それがエロパロ板の醍醐味ってものw
職人さん達は自分の萌えを大事にして下さい
こっちはそれを大人しく待つだけです
>>520 きのやんいいね
是非きのやんにも恋愛とエロを!w
まだスルー検定やってるのかw
きのやん、イケメンなのにふられてカワイソスだった
どなたか彼を幸せにしてあげて〜w
妄想力は大事だね
松梅はヤケボックイに火がつく理由
ヒロシは顔や年の差を超えるナニか
書いてくれてるから萌えた
2のエロパロじゃなきゃ読めないのはありがたい
梅ヲタ風呂や小説サイトにも虹は落ちてるけど、R10で正直濡れないw
526 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/02(火) 22:08:14.81 ID:YZXI7LMM
本スレに貼られてたね
私は元々は松岡さん派だったから松梅需要あるし、ヒロ梅の若干昼ドラ展開も需要あるし、
何より書いてくれる人がいるから有り難いですよ。
職人さんはご自分の好みでやればいいと思うのです。
強いて言えば確かに梅子以外のカプも取り上げられるようになれば、なおよいですね!
528 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/02(火) 23:33:01.58 ID:5HzSoVz7
ノブ梅なんかいらんかったんや!
こんな雰囲気の中落とす職人いたら相当物好きだよな……よかった、自分物好きでw
注意書きを忘れず先に
あれだけリク上がってても全くダブらなかった松岡弥生です
誰得w
ちょっと時間がないんだけど何とか全部落とすつもり
どうか職人さんが続いてくれますように…
530 :
松岡弥生1:2012/10/03(水) 13:35:06.63 ID:8uiOtld7
ドンドンドンドン。
バタンッ。
ドスン!ダンッ。
ものすごい足音を響かせて医局に帰ってきた弥生は、
手荒にドアを閉めると、そのまま自分の席にドッカと腰を下ろし、机に突っ伏した。
帰り支度をしていた山倉と、居残って研究を続けるつもり満々だった松岡が、思わず顔を見合わせる。
弥生は何やらブツブツ呟きながら、怒りを抑えられない、とでも言うように、時折拳を机にガンガン叩きつけている。
…触らぬ神に、祟り無し。
男2人の脳裏に同じ言葉が浮かぶ。
それでも、渾身のプロポーズを流されても、弥生を諦めきれなかった山倉が、
よせばいいのに声をかける。
「や、弥生さん…どうかしたのかい?」
案の定、すくっと顔を上げた弥生にギロリと睨まれ、手にしたカバンを見つかって、
「仕事が終わったんなら、さっさと帰んなさい!」と、ほぼ八つ当たりな言葉を投げつけられる。
今までならこれきしのことでメゲたりしない山倉だが、さすがにこの間フラれた身では、それ以上の闘志も湧いてこない。
『…僕は帰るけど、弥生さんのことは頼んだよ』
松岡に一言添えることだけは忘れない、相変わらず健気な山倉だった。
トボトボと帰っていく山倉を、松岡はため息混じりに見送る。
ちらりと弥生を見ると、怒りが頂点に達した瞬間には、
「くやしいっ」という言葉つきで、机を蹴りさえしている。
『……よし、帰ろう!』
山倉に弥生を頼まれたことなど忘れたように、松岡は薄情にも白衣を脱ぎ、荷物をまとめ始めた。
研究結果をまとめることよりも何よりも、身の安全の確保が大事だ!
足音をしのばせ、ドアをそろりと開きかけたところで、
「…松岡さん」
「なっ、なんだろう!」
「飲みにいきましょう」
あまりに突然の申し出に頭がついていかない。
その場で固まっていると、脱いだ白衣を素早く椅子の背にかけ、カバンを腕にかけてこちらに近づいてきた弥生に、ドアを持つ手をガシッとつかまれる。
「さ、行きましょ!」
『絶対に振り切って帰れ!』と、松岡の本能が警鐘をならす。
しかし…。
「嫌なの?」
弥生のすわり切った目に見据えられると、蛇に睨まれた蛙のように何も言えなくなる。
「…い、行こうか…」
観念し、小さくうな垂れながら松岡は答えた。
531 :
松岡弥生2:2012/10/03(水) 13:39:22.60 ID:8uiOtld7
仕事帰りの男性客でごった返している飲み屋の奥まった席に、2人は腰を下ろした。
どちらもしばらく無言のまま、日本酒をおちょこでちびりちびりと飲む。
かなりのペースで徳利を開けていく弥生に、松岡は心配になるが、この空気では止められもしない。
先ほど見せた一瞬の空元気も失われ、どんよりとした顔で酒をあおり続ける弥生。
「…何かあったのか?」
それなりに愚痴を聞かされる覚悟をしてしてから、松岡は弥生に問う。
しばらく言いにくそうに視線をさ迷わせていた弥生だが、やがて心を決め、松岡をジッと見つめた。
「ねぇ…松岡さんって、経験有るの?」
「は?」
「経験、…とは?」そう言って首をかしげる松岡に、
「そうよね、松岡さんが経験済みなわけ、なんだわ…」
と、弥生は一人コクコクうなずきながら、納得している。
「さっきまで、『退院する!』って言って聞かない患者の説得に当たってたの。
でも、理由を聞いたら、ふざけているのよ。
こ、恋人の、その…体が恋しい、とか…。
こないだハタチを超えたばかりの若造が、生意気な口聞くんじゃないって言うの!!」
机を叩くダンッという音と共に、弥生の叫び声に近い声が飲み屋中に響き渡る。
「や、弥生さん、落ち着くんだ」
普段あまり動じることのない松岡も、さすがに周りの視線を気にして、弥生の手をとり、正気に戻すように揺さぶった。
ふぅ、ふぅと闘牛のように荒い鼻息を吐き続ける弥生。
これは大変なことになった…と、松岡は頭を抱える。
しかし、よく考えれば、患者の言葉に怒っただけなら、先ほどの質問の理由が解らない。
532 :
松岡弥生3:2012/10/03(水) 13:40:02.71 ID:8uiOtld7
「…もしかして、経験がないことを気にしてるのか?」
突然真理をつかれ、弥生は松岡に掴まれていた手をビクッと引いた。
うつむいてしまった弥生を前にして、松岡はふぅと息を吐く。
「そんなつまらない事を気にする必要はない」
「つまらない…?」
松岡の言葉に、弥生がゆらりと顔を上げる。
「『勉強ばっかで、そういう経験もない先生に、俺の辛さが解るわけないよな!』
そんなこと言われたのよ?
どうして患者に、経験がないことをバカにされなきゃいけないのよっっ!!」
先ほどの音量を思い出して、素早く松岡が弥生の口元に手をかぶせた。
「ふぇったひ、ゆうふぇないんふぁふぁらっ!!!!」
「わ、解った。解ったから…」
うんざりした様に松岡が再びため息をつく。
そして、弥生に手を押し当てたまま、顔を近づけ、諭すように囁いた。
「いいかい、そういう行為で重要になるのは、どれほど大切な相手と、その行為ができたかなんだ。
だから本来、人によって経験する時期が異なるのは、当たり前のことなんだ。
単に肉欲に溺れている患者のそんな言葉を、弥生さんが気に病む必要なんか、少しもない」
きょとんと自分を見つめる目に気付いて、松岡は弥生の顔に押し当てていた手をはずす。
「…松岡さんって、もしかして…そういう経験があるの?」
「いや」
「だってさっきの言葉、なんだか実感が…」
「…大切な相手との経験は、まだないという意味だ」
ということは…?
また叫び声をあげそうな弥生に「大きな声を出すなら、今すぐ帰らせてもらう」と、すぐさま松岡が釘を刺す。
気を抜かれたような表情の弥生に、松岡はポツリポツリと自分の秘密を白状した。
533 :
松岡弥生4:2012/10/03(水) 13:40:50.67 ID:8uiOtld7
「アジア人は珍しいから、あちらではそれなりにモテるんだ」
「…あ、相手はアメリカ人ってことっ!?」
「みんな研究者だから、そっち方面の珍しい研究対象くらいに思われていたんだろう」
弥生は軽くめまいを覚える。
松岡とそういう行為が全く結びつかない。
「でも、向こうではあまり人と交流がなかったって…」
「女性に誘われるのはなぜか夜のみだったし、そのせいで男には疎まれて、結局日本のような友人は一人もできなかった。
まぁ、おかげで勉強に集中できたのは良かったんだが…」
なんでもないことのように、松岡が語る。
「松岡さんが女性に手を出すなんて、信じられない…」
「それは正確な表現ではないな。僕が手を出したのではなく、向こうに手を出されたんだ。
特に拒否する理由もなかったから、僕は、ただその申し出を受けただけだ」
憮然と松岡が答える。
弥生の脳裏にふと、アメリカへ旅立つ前の切羽詰ったような表情の松岡が思い浮かんだ。
本当は梅子との関係を続けたかったはずなのに、自分とは違う方向へ羽ばたいていこうとする梅子を、
どうしても受け入れられなかったように見えた。
愛する人と別れ、ただ一人異国の地に放り出された心の隙間に、向こうの積極的な女性の誘惑が入り込んだのだろうか。
…ありえなくは、ないのかもしれない。
松岡は(アメリカの)女性を経験している。
やっとその事実が弥生にも実感として伝わってきた。
すると、がぜん別のことが気になってくる。
「えっと…その…」
「…これ以上なにか聞きたいことが?」
「アメリカの人とのそういうことって……よかった?」
どうやら弥生の頭の中は、そういう行為への好奇心でいっぱいだったらしい。
そして、充分な量の酒が、弥生の口をより滑らかにさせていた。
松岡自身の頭も少しずつアルコールに冒され、普段ならさすがにためらうような露骨な内容をも、赤裸々に語ることになる。
「向こうの人間にとっては、ああいう行為は一つの娯楽に近いのだと思う。
快感を感じることに照れもないし、要求もストレートだからわかりやすい。
初心者としては、色々と貴重な勉強をさせてもらったと言えるのかもしれないな…」
弥生がある言葉に反応して、くすっと笑った。
「松岡さん、やっぱり初めてだったんだ」
「日本にいる時にあの梅子さんと、そんなことがあるわけないじゃないか」
「そうよね」
「そうさ」
「「は・は・は・は」」
完全に酔っ払いの会話に突入している2人だった。
534 :
松岡弥生5:2012/10/03(水) 13:41:59.14 ID:8uiOtld7
「…では、帰ろうか」
その後も、2人にしては下世話な話で一しきり盛り上がり、
弥生の気分が完全に直ったのを見計らってから、松岡が立ち上がった。
店の外で、2人は涼やかな風に、ほてった頬をさらす。
「だいぶ飲んでいたようだったが、一人で帰れそうかい?」
それには答えず、弥生が松岡のそばに不確かな足取りで歩み寄ると、キュッとワイシャツをつかんだ。
…なにやら弥生の様子がおかしい。
「…松岡さんは、大事な人とすることが肝心だって言ったけど…。
その日が来るのはあと5年も先よ。
もしかしたら、5年経ったって、見つからないかもしれない…」
完全に酔っ払っているのだろう、
弥生の体がゆらりゆらりと揺れている。
手にしていたカバンが手から滑り落ち、弥生の体がそのまま後ろに倒れかけるのを、松岡が慌てて抱き止めた。
弥生のじっとりと潤んだ目が、松岡に注がれる。
「…い、いや、そ、それは…」
鈍い松岡にさえわかる、雄弁な弥生の眼差しだった。
「…山倉君じゃ、ダメなのか?」
弥生の目がどこか遠くを見つめる。
「ダメよ。だって…彼は真剣なんだもの」
『いい加減な気持ちでは、応えられない』 そう、弥生はポツリと呟く。
「その点、松岡さんは研究対象扱いされても怒らない人だし。
同じく研究対象にして欲しいって女性を、ないがしろにはしないはずでしょ?」
言葉の軽さとは真逆の、どこか思いつめた瞳だった。
松岡の脳裏に、帰り際の山倉の真剣な顔が思い浮かぶ。
『弥生さんのことは、頼んだよ』
山倉が想像もしないであろう展開に、松岡の口から今日一番の大きなため息が漏れた。
535 :
松岡弥生6:2012/10/03(水) 13:42:55.25 ID:8uiOtld7
ギシギシと軋む階段を登り、これまた軋む廊下の一番奥の部屋が松岡の下宿部屋だった。
壁が薄いというので、松岡と弥生は顔を寄せ合うようにして、小声で言葉を交わす。
「学生時代からの下宿先が帰国しても空いていたので、そのまま戻ったんだ」
「もう少しいい部屋を借りられるお給料を、病院からはもらっているでしょうに…」
「そんな金があるなら、医学書を買うよ」
確かに専門書は法外な値段が付いているものだが、医者という職業についていながら、
こんな安いアパートで満足している人間は、彼くらいのものじゃないだろうか。
松岡はどこを切り取っても松岡なんだなと、弥生は今更ながらに思う。
とは言え、部屋の中は意外に広かった。
四方八方に本棚が置かれ、そこにギッシリと本が詰め込まれている。
そして、本棚の手前にもまた本が積み上がり、重さで床が抜けないか心配になるほどだ。
しかし、本以外のモノは逆に極端に少なく、しかも整然と片付けられているせいか、
男性の一人暮らしにしては清潔感があった。
弥生を古めかしいちゃぶ台の前に座らせてから、松岡はコンロに火をかけに立ち上がる。
その男らしい大きな背中を眺めながら、弥生は心臓が少しずつ高鳴っていくのを感じた。
どうして松岡にこんな大胆な誘いをかけてしまったのか、実は自分でも良くはわかっていない。
松岡のことはもちろん嫌いではなかった。たが、思いを寄せていたわけでもない。
ただ、そういうことに対する興味と、松岡に対する安心感、
そして、もしかしたら5年たっても結婚相手は見つからないのではないかと言う不安が融合し、
ダメ押しのように酒の勢いを借りて、押し切ってしまった。
相手も見つからないのに、自分の体を後生大事にしていても仕方が無い。
結婚し、子供を産んでいく同級生への焦りもあり、
弥生はそう自分に見切りをつけてしまったが、松岡自身は本当に、自分に対してその気になったのだろうか?
沸いた湯を湯のみに入れ、それをさらに急須に移し替えていく松岡のまめまめしい姿に、
先ほど聞かされた赤裸々な体験談が、弥生の中からどんどんと遠のいていく。
やがて松岡が、盆に湯気の立つ湯飲みを2つのせて、ちゃぶ台に運んできた。
2人無言で、松岡の入れた茶をすする。
空になった湯飲みを手持ち無沙汰に弥生が弄んでいると、
突然松岡が立ち上がり、押入れを開けると、床に布団を敷き始めた。
その大胆な行動に、耳を赤く染めうつむく弥生の隣に、のりの効いたシーツをかぶせられた布団が二組並べられる。
しかし…その間には人が一人横になるのに充分なほどの空間が空けられていた。
536 :
松岡弥生7:2012/10/03(水) 13:43:33.81 ID:8uiOtld7
松岡は、自分のネクタイを引き抜き、そばのハンガーにかけると、
「じゃ。おやすみ」
と明かりを消そうとする。
『え!?』と思わず弥生は松岡のその手をつかんだ。
2人の目と目が合う。
松岡が、2人の間に漂うおかしな雰囲気を取り払うように、コホンと一つ咳払いをする。
「…あんな時間に酔っ払って家に帰っても、ご家族に心配されるだけだろう?
せっかく大学病院での仕事を続けられることになったんだ。
家族には、あまりいらぬ心配をかけない方がいい」
親に心配させないために、自分をこの部屋に泊めようとしたということか?
…ああそうか、と弥生は思う。
必死になっても結婚相手の見つからなかった自分を、
外国の美人にひっぱりだこだった男が、わざわざ求めてくるわけはないのだ。
「私を相手にする気は無いってことね?」
「あ、ああ」
「…わかった」
弥生は、かたわらに置いていたカバンをつかむと、そのまま怒りを表す足取りで玄関に向かい、素早く靴を履こうとする。
「あ、いや、こんな時間に帰っても…」
「その辺でウロウロしてる、私でもいいって言ってくれる男に、泊めてもらうわよ!」
革靴を引っ掛けただけで、バッと玄関を開けようとして、弥生はふいに大きな影に後ろから抱きすくめられた。
「…馬鹿なことを、言うものじゃない」
男らしい熱い胸板を背中に感じる。
初めて味わう男の体温に意識が飛びそうになりながらも、
捨て鉢になった心のまま、カバンの中を手荒に探る。
「…本当は、結婚相手を探してる時から、いつその時になってもいいようにって、心を決めてたわ。
看護婦さんに、こんなものまで譲ってもらったりして!」
弥生の手につかまれた薄い四角形の包みが畳に投げつけられる。
その物体が何かを確認した松岡は、思わず息をのんだ。
「見得を張って10個も譲ってもらったのに、1つも使うあてなんか無いわよ!
……誰も私を女性となんか見て無いんだわ…」
弥生は、ついにしくしく泣き出してしまう。酒が入ると、案外泣き上戸になるタイプなのかもしれない。
『だから、山倉なら…』そう言いかけて、松岡は言葉を止めた。
自分も、本当に好きな梅子を前にしては、簡単にはそういう気持ちになれなかった。
単なる好奇心からの方が、行動を起こしやすい、ということはあるだろう。
そして、生きる中で生まれる様々な不安を、本当は虚しいはずの愛の無い行為で穴埋めしてしまうことも、大人になれば良くあることだ。
自分が思う以上に弥生は色んなことを一人で思いつめていたのかもしれない。
…弥生を慰めるようなことが、こんな無骨な自分にできるだろうか?
腕の中で小さく身を縮めて泣いている女性を、松岡はまじまじと見る。
申し訳ないが、恋愛めいた気持ちは少しも湧いてこない。
ただ、家族に対するような愛おしさだけは、心の深い部分に感じていた。
537 :
松岡弥生8:2012/10/03(水) 13:47:42.37 ID:8uiOtld7
「僕の…講義を、受ける気はあるか?」
松岡の質問の真意を測りかね、戸惑いを見せる弥生を片側の布団に座らせ、
自分は先ほどと同じように後ろに回って、弥生の体を足で挟み込みながら体を密着させた。
弥生がチラチラと後ろの松岡を気にする。
「嫌ならすぐにやめる。それは堅く誓う」
その言葉に、弥生がかすかに首を振って、やめる必要はないと意志を示す。
「…あ、誤解のないように言っておくが!」
松岡がやや慌てたように付け加える。
「やはり僕は自論を曲げる気はない。
こういう行為は、特に女性は…心に決めた人とだけする方が良いと思っている。
だから、ああいうものは…」
そう言って、松岡は先ほど弥生の投げ付けた小さな物体を見やる。
「君の愛する人にだけ使うと、約束してくれ」
松岡が弥生に言い聞かせるように、後ろから肩をつかみ、一度強く揺する。
その真剣な剣幕に、思わず弥生は頷いた。
「よし、なら安心してこちらの講義を始められる」
ここでコホンと一つ、咳払いをしてから、
「女性の性感帯はいくつかあると言われているが…1つでもいい、君はあげられるか?」
早速、松岡の奇妙な講義が始まった。
弥生は少し考えてから、首を振る。
松岡は目の前にある弥生の首筋に、そっと唇を押し付けた。
ぴくんと弥生の体が反応する。
その反応に、何かを確認したように松岡が頷く。
松岡の逞しい手が弥生の首の後ろにそっと置かれ、そのままゆっくりとその手が背筋を下りていった。
弥生の背がその手の通過にあわせてのけ反っていく。
手はそのままわき腹をそろりと撫で、弥生のへその上でその動きを止めた。
荒くなった呼吸のために、弥生の柔らかな腹がビクビクと揺れている。
「ふむ…他の女性と比べても、君はなかなか感度が良いように思う。君の相手をする男性にとっても、これは喜ぶべきことだ」
実験結果に満足するかのような松岡の声に、素直な反応を返してしまった弥生は少し悔しくなる。
「先ほどの性感帯の話だが、僕は数ヶ所しかないという一般論は間違いだと考えている。
女性はどの場所も性感帯になりえる、それが経験を通して確信するに至った、僕の持論だ」
松岡は性に関しても自ら考える論理の展開を進めているらしい。
本当に、どこまでいっても松岡だ、と、弥生はぼんやりしてくる意識の片隅で考える。
538 :
松岡弥生9:2012/10/03(水) 13:48:32.06 ID:8uiOtld7
少しのためらいの後、松岡の両手が弥生の胸にまわされた。
ゆっくり、しっかりした手つきで、柔らかい塊を揉まれる。
周りに満ちていく空気の濃さに堪らなくなって、弥生は松岡の手を引き止めるように自分の手を重ねた。
「…今日の講義は、ここまでにしておこうか」
はっ、はっ、と、弥生は何度も大きく息を吐く。
そして、しばらくの迷いを見せた後、自らそっとその手を下ろした。
「…こ、こういうことも、アメリカで熱心に学んできたってわけね?」
いいように翻弄されっぱなしなのが悔しくて、弥生は憎まれ口を叩いてみる。
松岡がくすりと笑うのが解った。
「まさか、こんな風に役に立つとは思わなかったが…」
「…あんっ」
胸の先端をつままれて、弥生が色っぽい声を漏らした。
パッと口元を押さえる弥生に、松岡が動きを止める。
それからしばらく、松岡が何も仕掛けてこないことに、弥生は不安になる。
声を出すなど、はしたなかっただろうか?
539 :
松岡弥生10:2012/10/03(水) 13:50:06.10 ID:8uiOtld7
「ご、ごめんなさい、我慢できなくて…次からは気をつけるから」
後ろを振り返りながら、弥生は素直に松岡に詫びる。
松岡が眉間にシワを寄せ、首を傾げる。
「…?君は一体何を謝ってるんだ?」
「だ、だからっ、へんな声を出して悪いと思ってるって……え、気分を悪くしたんじゃないの?」
松岡はようやく弥生の言葉に合点し、噴出す。
「…そうだな、それでこそ日本の女性だ。
違うんだ、これがアメリカなら、僕のことなんか気にも留めずに、気の向くまま声を上げるところなんだ。
だから、君の考えが少し新鮮で…はっきり言えば、感動したんだ」
松岡のいたずらめいた手が弥生の胸元に伸びてきて、もう一度弥生の乳首をゆるくひねる。
「んっ」
「…弥生さんの声は、実に魅力的だと、僕は思う。
だから、声のことなど今後一切気にしてくれなくていい」
ストレートな褒め言葉に、弥生の心が切なく揺れる。
それでも、湧き上がる声をそのまま聞かせることには抵抗があった。
『たとえ明日隣の部屋から苦情が来ても喜んで相手をするから、できるだけその声を聞かせてくれないか』
松岡が低く囁く言葉に、必要以上に反応し、感じてしまう自分がいる。
こんなに甘い言葉を操るこの男は、本当にあの堅物の松岡と同じ人間なのだろうか…?
「…ね、ねぇ、松岡さん…よね?あなた、本当に…?」
「…なんなら、先日書き上げた論文を暗唱してもいいが?」
「いえ、遠慮するわ…」
睦言にしては色気のない内容に、松岡も弥生もおかしくなり、2人してクスクス笑い合う。
弥生の体の緊張が少し解けた隙を見逃さず、松岡がスカートを太ももが見えるほどにめくり上げた。
「やっ」
慌ててその手を止める弥生。
「この程度のことなら、アメリカへ旅立つ前の僕にだって、出来ていたと思う。
君が誰でもいいから経験をしようなんて今後は考えないように、できればもう少し先に講義を進めたい、…んだが」
そう言いながらも、スカートを丁寧に元に戻してしまう。
「生徒にその気がないのに、講師一人で話を進めても仕方が無い。
ここで終わりにしてもいいが…どうする?」
彼特有の低い声で、そう耳元に囁かれる。
…もう、どうにでもして欲しい、と弥生は思う。
後ろにいる松岡に静かに全ての体重をあずけ、目をつぶると、弥生はじっとその時を待った。
温かい手のひらがスカートの中に入ってきたかと思うと、その手はしっとりと肌に吸い付き、太ももをゆっくりと移動する。
スカートは完全にめくれ上がり、唯一下半身を覆っている下着の中に、手が侵入してきた。
ハッと弥生が息をのむ。
「自分でこの部分をちゃんと確認したことは…?」
左右の肉付きのいい膨らみをそろりと撫でながら問われる。
弥生はブルブルと首を振った。
「じゃぁ、女性器の図解を思い出すんだ。
一番神経が過敏な場所を覚えているか?」
記憶の有る無し以前に、有り得ない場所への許容量を超えた刺激に、弥生の意識が飛びかける。
力の入らない体をようやく少しだけ揺すって、否の意図を伝える。
「…おかしいな、ちゃんと授業でも習っているはずなんだが…」
松岡は本気で不本意らしく、眉をよせる。
弥生に、こんな時でも生真面目さを失わない松岡を笑う余裕は、すでにない。
540 :
松岡弥生11:2012/10/03(水) 13:51:44.42 ID:8uiOtld7
やがて接した2つの膨らみをかき分け、指が入ってくる。
中に潜む小さな突起を、その指がチョンとつついた。
ビクンと跳ね上がる体を、もう片方の手で松岡が抱き止める。
立ち上がっていくしこりを、今度は柔らかく押しつぶされる。
そのままぐにぐにと指を押し付け、それをしつこくいじめられる。
「んっ、や、やっっ!」
あまりの刺激に、弥生は指から逃げようと腰を引く。
だが、松岡の片腕は、その行動を決して許さない。
下半身を固く固定されて、狂乱した弥生が松岡の腕にすがりつく。
「ね…やめ、て、もうやめ…」
「もう少しだけ、我慢するんだ」
敏感な一点の周りをなだめるように優しく、太い指が移動する。
先ほど拒否した強すぎる刺激を、弥生の体は早くも求めだす。
欲しい場所をそらして移動する指に、弥生は自覚のないままに、敏感な突起を押し当てようとしていた。
望んだ場所の先端にかすかにその指が触れると、その突き抜けるような刺激に、
体の奥から経験もしたことのないような、恐ろしい波がせりあがってくる。
「あっ、…ん、ぅん…」
弥生の変化に気付いた松岡が、もう片方の手を下着に差し入れ、狙う場所に指を沈めていく。
「……え!?」
「おそらく、分泌液がこれだけ出てれば、痛みはそうないと思うが…」
冷静なその声に思わず振りむいた弥生と、松岡の目が合う。
「…何…した、の?」
「解説した方がいいか?つまり、君の男性器を受け入れる場所に僕の指を…」
そういいながらも、中を柔らかく掻き回す。
「んんんっっ」
「あ、そうだ。君が持っていた避妊具は、ここに男性器を迎え入れる前に装着するわけだが、その場合の注意として……聞こえていないようだな」
自分の内から湧き上がる快感に、弥生の全ての意識が支配される。
松岡の肩に頭を擦り付け、陸に上がった魚のように懸命に口を開いて、弥生は荒い呼吸を繰り返す。
じわじわと押し寄せる内部の快感に追い討ちをかけるように…。
「や!ぁっ」
待ち続けていた刺激を、充血する膨らみに与えられた。
中にさらに指を増やされ、小さな突起には絶妙な刺激を与え続けられる。
「あっ、あ、んっ、んんーーーーっっっ」
弥生の脚が一瞬キツく痙攣をした。
松岡の指は、きゅぅっと飲み込もうとする柔らかなひだを押し返しつつも、ある点に向かってじわじわと刺激を与えるのを止めない。
小さな突起はもう敏感になりすぎているのか、弥生が懸命に手を押しのけようとするので、ただ優しく触れるのみでいる。
大きな快感の波がひき、さざなみになり、やがてすっかり凪いでしまうまで、
松岡は長い時間をかけて待った。
541 :
松岡弥生12:2012/10/03(水) 13:52:18.59 ID:8uiOtld7
呼吸が整ったのを見計らい、そっとのぞき込むと、弥生はくぅくぅと安らかな寝息をたてながら眠っていた。
松岡はホッとため息をつく。
弥生をそろそろと布団の上に横たえ、電気を消すために立ち上がって、
松岡は初めて自分の反応している下半身に気がついた。
正直に言えば、外国で変なモテ方をしたせいで、女性との行為にはかなり辟易していた。
この分なら、一生そういう無駄なことにエネルギーをさかずに研究に没頭できるかもしれないと、密かに喜んでさえいたのだが…。
気がつけば、懸命に声を殺しながらも、快感に素直に反応を返してくる、弥生のいじらしくも淫らな姿に、すっかり見惚れていた。
弥生に恋心があるのかと言われれば、いまだに首を傾げるが、山倉があそこまで弥生に執着する理由が少し解った気がする。
何気なく弥生を見やると、スカートがペロリとめくれ、程よく肉のついた太ももがあらわになっていた。
慌ててスカートを被せ、さらに上から毛布をかけ、念を入れておく。
そして、後に残された自分の分身をジッと見つめる。
…とりあえず、これが落ち着くまで、気になっていた論文でも読むか。
松岡は、片隅に置かれた机の照明をつけた後で、部屋の明かりをおとした。
机の前で背筋を伸ばして正座すると、すぐさま難しい顔つきで厚い冊子に目を走らせる。
やがて、本来の目的も忘れ、いつものように論文の世界に没頭する松岡だった…。
542 :
松岡弥生13:2012/10/03(水) 13:53:04.85 ID:8uiOtld7
顔に強い光を感じて、弥生はゆっくりとまぶたを開く。
一瞬自分のいる場所がわからなくなり、壁に敷き詰められた本を見て、ようやくそこがどこだかを思い出す。
人の気配を感じて顔を向けると、シャツをまくり上げた松岡が、何冊もの冊子を手にしながら、素早く鉛筆を走らせていた。
弥生が松岡のそばにそろそろと近づいていくと、
「そうだ、間違いない!」
突然松岡がすくっと立ち上がった。
「…あ、起きていたのか、弥生さん」
昨日の余韻など全く感じさせずに、いつも通りのキリッとした表情を崩さない松岡が、ずかずかと弥生に擦り寄ってくる。
「この間入院してきた、症状の原因が特定できない患者さんがいただろう?
狭山先生が下した病名に今一つ納得できなかったんだが、見てくれ。症状は似ているが全く別の病気の症例がここに」
松岡は弥生にピッタリと体をくっつけ、冊子を弥生の目の前にかかげてみせる。
「この病気なら、あの患者さんの全ての症状に説明が付く。診断を下すには、2、3の検査が必要になるが…早速今日狭山先生に進言してみてみよう」
体の接触には何の興味もみせず、松岡は、ただひたすら論文の中身を説明しようとする。
弥生は、きょとんとした眼差しで松岡を見た。
…昨日の記憶は、もしかしたら夢だったのだろうか…?
「あ、あの、松岡さん、昨日私達…」
「ああ、君は酷い酔い方だったな。
あんな姿はとても君の親には見せられないと僕の部屋につれてきたんだが…問題があっただろうか?」
真顔で問いかけられる。
…あの、めくるめくような快感が、夢?
弥生が混乱する頭を落ち着けるように、キュッと目をつぶって開くと、床に落ちている小さな薄い何かに目が止まった。
543 :
松岡弥生14:2012/10/03(水) 13:54:31.14 ID:8uiOtld7
「朝食が食べたいなら、何か簡単なものを作るが…」
台所で買い置きを物色していた松岡が弥生を振り返る。
しかし、布団の上にはもう弥生の姿はなく、視線を上げると、既に玄関先で靴を履いた状態で立っていた。
「…帰るのか?」
「何言ってるの、今日も2人とも勤務があるでしょ?
一緒に出勤するのは目立つから、先に行くわ」
「あ、ああ…」
テキパキと話を進める弥生に、松岡は戸惑いをみせる。
「それと…あなたの助言はありがたく受け取らせてもらうつもりよ」
「え?」
「これを使う相手は、ちゃんとこの目で見定めるから」
そう言って、弥生は四角い包みをかかげてみせた。
息をのんだまま何も言えずにいる松岡に、
「感謝はしてても、全く何もなかったそぶりをされるのもしゃくなのよね……あのね、」
そこで言葉を切ると、内緒話でもするように口に手を当てて松岡を待つ。
思わず松岡が耳を近づけると、
『ありがと』
そう囁いて、弥生は顔を回り込ませると、松岡の頬にチュッと唇を寄せた。
目をパチパチとしばたかせる松岡。
「…あ。山倉さんに、いらないこと言わないでよ?
絶対、面倒くさいことになるから」
弥生の解りやすい仕掛けに、昨日のことなど知らぬそぶりを通すべきか、迷いを見せた松岡だったが、
結局苦い顔になると、
「言えるわけ…ないじゃないか」
腕を組むと、困ったように視線をそらせる。
…こんな松岡との昨日の出来事は、やっぱり信じられない、と弥生は思う。
けれど、手にした薄い包みが、それが現実のことだったと、伝えてくる。
弥生はそっとその包みをカバンにしまうと、
「じゃ、また病院で」
と、晴れやかな顔つきで松岡に笑いかけ、部屋を後にした。
「……全く、女性というものは、恐ろしいな」
一晩のうちに、一皮向けてしまったように光り輝いていた弥生の笑顔を思い出し、松岡は軽く眉を寄せつつも苦笑いし、頭を振る。
しかし、次の瞬間にはすっかり気持ちを切り替え、先ほどの論文を自分なりにまとめねばと、そそくさと机に戻る。
そこには昨日弥生にみせたあの面影はなく、いつものあまりに生真面目すぎる、相変わらずな松岡の姿だけがあった。
<おわり>
全部読む人いるのかってほど長い ちょっと自分でもウンザリするw
でも、きっと一人くらいは自分の萌えに共感してくれる人がいるはず
そう信じています
ちなみに松岡と外人さんのセクスシーンはゴルゴを思い浮かべていた
松岡絶倫すぎるww
しつこくもう1つだけ
急いでたのとこっちの機械の調子が悪いせいで、変なところに改行が増えてる
内容が続いてるのになぜか間隔が広くなってる箇所はそんなわけです すんません
うあぁああああああっ!
松岡神だ!
萌え〜×1000000000000
ご馳走さまでしたーっ!
>>529-545 乙です!読みごたえありました!
余裕のある松岡もいいね〜
そして弥生とまさかの展開!
こりゃ弥生さんたまらんわw
最後の絶倫ゴルゴ松岡って…凄すぎて気になるww
乙でした!
どっかの虹サイトと勘違いしてる外野はスルーしてどんどん投下してくださいね〜
竹夫絡みってかなりエロ要素あると思うんだけど…
静子とかちょい昼ドラ臭がするしw
どなたかお待ちしてます
そーなんだよ
竹嫁は元カレ話があるくらいだからw
元カレが粘着する理由が知りたいw
俺得!w
松岡さんが理屈っぽいところはそのまま、
さらに優しさが追加されててイイ!
弥生には幸せになってほしいよ
かわいいよ弥生さん!
>>548 竹静いいね!
職人さんいらっしゃらないかな〜
大作きてたー
面白かったっす神様
552 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/03(水) 20:09:50.27 ID:eoI5iFsD
長すぎてオナニーうぜえwww
ばばあが濡れてんのかw
昼とは別の場所からだからID違うが529です
全力のオナニー(そう言われて仕方ない量だとは思うw)読んでくれてありがとう
感想も感謝
極端なの落としちゃったけど、こんなのでも読んで感想もらえるんだから、やっぱりいいスレだと思う
職人さん方、またぜひ宜しくです
ちょ、これのどこがこんなのだって?
最近、エロパロ全体的に過疎り気味
半年保守、1年オアズケも多い
そんな中このクオリティでこの頻度は本当に凄いこと
今後も全力で待ってます
555 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/03(水) 22:08:55.72 ID:Xu6lu7GT
あああ
おおおーっ!勇者がいらしゃった!!
久し振りの作品、こちらも全力で読ませていただきました!!!
全く盲点なカップリングだったけど、スゲー良かった!
弥生は弥生らしく可愛いし、松岡が松岡らしさを失わずにジェントル化しとる!
笑ったり萌えたり、メチャメチャ楽しませてもらいましたw
本当に有難う!!!
SPでノブ梅のキスシーン期待してたけど、昔の時代が背景のドラマや映画って
キスシーンないのがほとんどなんだよなぁ
今日久しぶりに結構前の梅ちゃん見てて、他の女の子をニヤニヤ顔で可愛いと褒めたノブを
むーって顔で上目遣いで睨んでる梅子と妬いてる梅子見て焦ってるノブに萌えたから
SPはキスはなくてもまたラブラブな所が見たい
558 :
sage:2012/10/04(木) 01:47:34.67 ID:Db1sk21J
ノブ梅好きーは、あのラブラブで見ててキュンとくる感じが
ツボだった筈←少なくとも私は 。
だから、ノブの浮気疑惑というのは俄かには
信じられないというか信じたくない。
どう解決するか気になる。
間違えました。
560 :
松子の涙 1:2012/10/04(木) 03:04:33.16 ID:AyBraayo
萌えさせたいただいたので、お礼に短編を。
松子の思い出、おひとりさまアリです。
◆ ◆ ◆
「‥春が来たのね。」
<桜の木には亡くなった人の思いが宿る>学生の頃、何かの本で読んだ記憶が蘇ります。
「彼の思いが宿るのなら、何か思いを伝えてくれるのなら…お願いです、私に智司さんの言葉を伝えて下さい…」
私は桜の木にそう話しかけていました。
智司さんと桜を一緒に見上げたあの日、私たちはとても幸せでした。
婚約者として、2人のこれからを話す時間はとても楽しく満ち足りた優しい時間でした。
誰のせいでもない、誰を怨むこともできない、皆がそうでした。
誰もが信じ、皆がそう願っていた時代。
一方では、私のように大切な誰かを失い、多くが苦しみ、嘆いていた時代。
「時間が経てば忘れられる」
多くの人々の言葉は、きっと嘘では無いのでしょう。
私でさえ、どこかで全てが夢じゃないかと思うのです。
忘れられると言うのは、夢なのか現実なのかわからなくなる…
そういうことなのではないでしょうか。
どれだけ考えても答えの出ないことなのに。
それなのに…
桜を見るたび、私は智司さんを思い出します…。
561 :
松子の涙 2:2012/10/04(木) 03:06:55.04 ID:AyBraayo
月に照らされた桜は闇に浮かび、昼間より艶やかな色をみせていた。
松子は桜の木の幹をそっと撫でた。
智司の背を懐かしむように。
目をつむり幹にそっと耳を寄せ、生命の鼓動を耳にする。
ふと気配を感じた。
見覚えのある凛とした姿に思わず息をのむ。
月明かりの下に現れたのは忘れもしない智司の姿。
『どうかしましたか?』
智司の声が歩み寄り、松子の耳元で優しく響く。
「智司さん… 生きて‥」
智司は微笑み、松子の腰を抱き寄せた。
『君を残して死ねると思いますか?』
「だって。だって…」
松子は大粒の涙をこぼしながら智司の胸の中に包まれていた。
『会いたかったよ…』
智司はやさしく松子を仰がせそっと唇を重ねた。
重なりあった唇から吐息が洩れる。
ふたりは唇を離し見つめあった。
『会いたかった…松子、ずっと会いたかった。』
智司の低く優しく響く声に、松子の心は溢れそうだった。
耳元にそっと熱い吐息がかかり智司の唇が甘く歯を立てる。
唇が首筋を降りてゆく。
唇に誘われ、肌が露わになってゆく。
手のひらは、そっと胸元を包み込む。
やさしく揉みしだくように弄ばれ熱を帯びた蕾を智司の唇が優しく這う。
ひんやりした指は下へと降りてゆく。
指先は敏感な芽をそっと撫で上げる。
溢れ出す熱い蜜の中で指が踊る。
湧き上るような快感は松子の背中を駆け上がり泡のように弾けた。
もっと。
「…智司さん、 」
私は自分の声に、現実に引き戻されました。
見上げる部屋の天井と隣に眠る妹の寝息。
智司さんが本当にもう居ないのだと、ニ度と会うことは叶わず、ニ度とあの腕の中で夢を見ることはできないのだと、こうして何度も思い知らされると言うのに。
どのくらいの時が経てば、忘れられるでしょうか。
忘れることは、許されるのでしょうか。
私だけ、こうして生きていても良いのでしょうか。
春が来ると2人で見上げた桜を思い出します…。
忘れたくないです。
幸せになんて、ならなくて良いです。
<おわり>
う つ く し い ! !
ここが2ちゃんなこと一瞬忘れてしまった
松子が健気で切なすぎる…
職人さんGJです!
急に賑やかになったり静かになったりこのスレの流れって読めないなぁ…
>>560 最後の一文がすごく良かったです
夕凪の街を思い出してしまった
自分はこの路線好きなのでぜひまた書いて欲しいです
職人さんありがとー!
この組み合わせはこのスレ初かな?
松子の気持ちが伝わってせつなくなったよ。。。。
乙でした!
新しいのきてた!
この後で真田と会うんだよね…
あれ?なんか目から汁が…
職人さん乙でした!
吉岡松子切ねえぇぇぇぇ!
GJGJ!
真田とのおしるこのシーンもよかったね
ノブ梅、松梅の名場面にも負けないぐらい印象的だった
切ない吉松GJ!
美しい短編の後でナンだけど
真田と過ちを犯す松子ってのにもかなり萌えて困ります
職人さんお願い!
ゴルゴ松岡を是非!
松岡の中の人、かっこいいプロポーズを考えていたんだってね
なのに別れるという急展開でびっくりしたと言ってた
それで?
なんで中の人が考えるんだよ
ノブの中の人は最初から結婚して家庭を持つと知ってたのに松岡の中の人は知らされずプロポーズ考えてたなんてあはれ
ま、パロ的にはどーでもいいw
濃いの欲しいなぁ
いや、どうでも良くない
以下、松岡梅子
ノブ梅至上主義派は注意
574 :
松岡梅子1:2012/10/07(日) 09:59:24.94 ID:v4kDz4FN
『松岡さん!』
聞き覚えのある声に呼び止められる。
あれは、確か…。
『俺らの子です』
男が赤ん坊を差し出してくる。
それがどういう状況なのか、さっぱりわかってはいないのに、
胸にこみ上げてくる感情を表してはいけないことだけは、ハッキリとわかった。
『可愛いですね』
無理やり笑顔を作って、取り繕った感想を述べる。
梅子さんが、男の横でニコニコ笑っている。
そうか、彼が梅子さんの…。
なら、この子が。
その瞬間全てを理解した。
僕は彼女を失い、そして、彼女は別の男の子供を産んだのだ。
※※
「はぁっ、はぁ、はぁ…」
背中に汗をびっしょりかきながら、僕は目覚めた。
夢と現実が錯綜して、一体何が真実なのか、わからなくなる。
しばらくして、ようやくまだ来ぬ未来の夢を見ていたのだと理解する。
アメリカ留学への迷いから、こんな夢を見たのだろうか。
当たり前だが、梅子さんは、誰とも結婚などしていない。
今は必死で新米開業医として頑張っているところだ。
幼馴染みの彼が、なぜあんな役回りで出てきたのかは、見当もつかない。
しかし、それはあまりにリアルな夢だった。
…正夢なのだと言われれば、たやすく信じてしまいそうなほどに。
言いようのない感情が胸に湧き上がって来る。
とにかく梅子さんに会わなければ。
僕は強くそう思った。
※※
梅子さんの医院を訪れると、彼女より先に、坂田医師に鉢合わせする。
今の心を表すように、つい視線をさ迷わせてしまう。
僕の動揺を読み取ったのか、「どうも僕は居ない方がよさそうだな」と、坂田医師が席を外してくれた。
575 :
松岡梅子2:2012/10/07(日) 10:00:49.18 ID:v4kDz4FN
「どうしたの?」
僕の固い表情を見た梅子さんが、心配そうに声をかけてくる。
直に彼女の顔を見て、あの夢がありありと蘇って来た。
「いや、その……夢を、見たんだ」
「夢?」
梅子さんの問いに頷くのがやっとで、僕は情けなくもうつむいてしまう。
梅子さんが僕にそっと近づく。
「どんな夢だったの?」
穏やかな梅子さんの声に誘われて、僕は言葉を続ける。
「…未来の夢だ」
「未来かぁ……私も出てきた?」
キリキリと胸を締め付けられながら、僕はまた頷く。
「…未来の私達は、どうなっているのかしら…」
独り言のように、梅子さんが呟いた。
…君は、やがて結婚をし、子供を産む。
しかし…相手は、僕ではない…。
あの夢が現実のものになるような確信が、僕の胸にはあった。
そして、考えがそこに至って始めて、自分の気持ちがハッキリとわかった。
…そんな未来は、絶対に嫌だ!
「梅子さん!」
突然の大声に梅子さんがビクッと肩を揺らす。
「頼みがあるんだ」
「…な、なあに?」
始めはびっくりした顔をしていた梅子さんだが、
僕の真剣さがおかしくなってきたのか、、次第に頬が緩んでくる。
そんな梅子さんの顔をジッと見つめながら、まるで何かに操られるように、
僕はその言葉を口にしていた。
「僕の…子供を産んで欲しいんだ」
梅子さんが、ぽかんと僕を見ている。
…い、いや、こんなことを言うつもりではなかったんだが!
胸の中に秘めていた願望が、そのまま口から飛び出してしまった。
滝のような汗が背中を伝い落ちる。
576 :
松岡梅子3:2012/10/07(日) 10:08:06.91 ID:v4kDz4FN
それでも、梅子さんから視線をそらさずにいると、
彼女の頬がじわじわとピンク色に染まっていくのがわかった。
眉を寄せ、困ったような顔になっている。
こんなことをいきなり言われたら、戸惑うのは当たり前だ。
僕はようやく正気に戻り、
「とっ、突然すまなかった!さっきの言葉は、わす…」
「うん」
小さく被せられた肯定の声。
僕は、『忘れてくれ』という言葉を言い終わらない内に、梅子さんにキュッと抱きしめられていた。
「…産んであげる」
その抱擁は、彼女とお付き合いを始めるきっかけとなった、あの時のものとよく似ていた。
あの時と同じように、彼女の体は折れそうなほどに細く、彼女の体温はとても温かい。
ただ違うのは、あの時は戸惑うばかりだった心が、今は一つの未来を見据えてしっかりと固まっているということ。
…この女性を、僕は決して離したりしない。
心の中で、僕は固く固く、そう誓った。
※※
「どうしたの?」
僕との赤ん坊を抱いた妻に問われる。
「あ、いや…」
そう言いながら、妻の華奢な腕から赤ん坊を受け取る。
愛の結晶があどけなく僕に笑いかけてくる。
しみじみと今の幸せを噛み締めてしまう。
「…あの時、3年待っていてくれたことに、お礼を言ったことがなかったと思って」
妻が僕を見上げる。
「アメリカ留学した時のこと?」
「そうだ」
妻がふふふと笑う。
577 :
松岡梅子4:2012/10/07(日) 10:19:13.75 ID:v4kDz4FN
「待ってるに決まってるじゃない。…あんなプロポーズされたんだから」
そう言う妻の頬は、かすかに赤い。
プロポーズの言葉を思い出し、僕の顔も熱くなる。
しかし…あんな夢を見なければ、もしかしたら僕は逆に、妻に別れを切り出していたかもしれない。
いや、彼女との考え方の違いをひしひしと感じていた頃だったから、
そうなった可能性の方が高かったような気がする。
「…人生とは、不思議なものだな…どんなきっかけで行方が変わってしまうか、わからない」
「私と結婚したことが、そんなに不思議なの?」
妻が不服そうに、僕を見やる。
その拗ねたような顔があまりに可愛らしくて、僕は心の中で微笑んでしまう。
「いや、僕達が結婚したことは、必然だ」
他の人生など考えたこともないらしい妻が、僕の言葉に満足そうな笑顔を見せる。
そんな妻の姿に、再び幸せを噛み締めてしまう僕であった…。
−おわり−
プロポーズの言葉が、特にかっこよくはない件について
むしろ間が抜けてる
しかし、何事も貪欲にパロにむすびつけていこうではないか!
…と夜中にやる気が湧いて書き上げたんだが、朝起きてみると、なぜそんな気になったのか、さっぱりわからないw
ちなみに、松岡の夢の元ネタは143話でした
悪夢わろたw
凄い!
一気に書き上げとか、やはり松岡神
確かにあのノブの「子供抱け」は悪夢レベルw
「お見合い立ち会え」で復讐したくなる程w
>>578 貪欲すぎるGJ!
夜考えたことを翌朝思い返すと???ってなことあるよねw
>>580 あれは復讐だったのかwww
松梅最高GJ
お見合いの場所に難癖つけたって確か梅子言ってたw
おもしろいなぁ
明日の総集編が楽しみだ!
>>578乙乙〜!
貪欲パロ、良かった!
松岡梅子が結婚すると面白家族が出来そうw
これはこれで見てみたかったw
584 :
光男の夏1:2012/10/08(月) 16:16:48.34 ID:tobETg9A
光男君のアバンチュール
フェラ苦手な人はご遠慮ください
◆ ◆ ◆
暑い夏の夜…
私は湿度と噎せ返る熱気に包まれながら、固く青いペニスを頬張っていた。
椅子に浅く腰かけ目を固く閉じている目の前の彼。
固く握った拳が素直に欲望の虜になることを拒んでいる。
彼は同級生。
「おはよ、佐藤君」
「おはようございます」
彼は方言の残る懐かしい言葉で返事に答えるだけでこちらをみることもなくいつも席に座る。
私の記憶に残る風景は辛く苦しい思い出だけなのに、彼は東京に来て数年経ってもまだあの言葉を捨てていない。
そのことが私の中にチクリと棘を刺す。
私たちの学校は夜間高校。
昼間仕事を終えた<生徒>達が夕方から勉強をするために集まる。
時間は夜だけど、一日のスタートだから挨拶は「おはよう」。
その日も当たり前のように授業が始まり、終った。
「ね、佐藤君。この後ちょっとお茶飲みに行かない?」
「いえ、僕はいいです。家の人が待っているんで、早く帰らないと心配かけるんで」
「…いづまでその言葉、替えねぇつもり?」
同じお国訛りを話す私の言葉にハッとこちらを見る。
「久保田さんも…」
「お茶、飲みに言ってくれるわよね」
私はまた都会の鎧を身につけて声をかけた。
私たちの住む村は、そう離れては無く私は親戚のお使いで彼の住む村に行ったことがあった。
私たちは懐かしい村の話し、帰郷した時のことなど、挨拶だけだった以前より少し近く挨拶をする仲になっていた。
585 :
光男の夏2:2012/10/08(月) 16:17:19.89 ID:tobETg9A
「久保田さん、どうしたんですか‥」
授業が終る頃登校した私が手に包帯を巻き、顔に痣があるの見て
佐藤君がそう声をかけてくれた。
「職場で」
私は客を奪ったと因縁をつけてきた同僚との喧嘩を3文字で終らせた‥
仕事のことは言いたくないから、学校を辞めなければならないことも言いたくないから。
「お大事になさってください」
それだけ言うと立ち去ろうとする彼の上着の裾を私は掴んでいた。
「行かないで‥」
佐藤君は「家まで送ります」とだけ言うと、私の隣を黙って歩いてついてきてくれた。
夢を描き出てきた東京。
田舎に仕送りをしながら女が一人で生きていくためには仕方のない仕事であっても
こういう日はやりきれなくなる‥
私は溢れてくる涙を拭きながら歩いていた。
「じさまが言っていました。徳川家康が言ったそうです。
<怒りは敵と思え> 勝つ事ばかり知りて負くること知らざれば害その身に至る。
己を責めても人を責めるな。及ばざるは過ぎたるより勝れり。」
「プッ!」
私は懸命になんとか私を楽にしてくれようとする彼の言葉に思わず噴き出した。
「ありがとう」
私は涙を拭きながらお礼を告げた。
「ここよ‥家。暑いから麦茶でも飲んで帰って」
私は、アパートの戸を開きながら声をかけた。
「いえ。帰ります」
彼の性格からすれば当然の答えが返ってきた。
「ひとりになりたくないの。そう言ってもあなたは帰ってしまうの?」
私の甘えた言葉に、諦めたように彼は玄関に足を踏み入れた。
冷蔵庫から麦茶を出すと、グラスに注ぎテーブルの上に置いた。
「ごめんなさい。迷惑かけて」
「いえ。お茶ごちそうさまでした。僕はこれで…」
私は立ち上がろうとする年下の同級生、光男の前に立ちふさがった。
「お願い…ひとりにしないで」
私はそう懇願し、少し伸びた坊主頭を抱きしめた。
586 :
光男の夏3:2012/10/08(月) 16:18:04.24 ID:tobETg9A
「ダメです。こういうのはダメです。」
「最後だったの。今夜の学校が‥」
私の言葉に、立ちあがろうと前のめりになっていた力が抜けていくのが伝わる。
「何があったのか聞いても?」
光男は私の腕の中でそうつぶやいた。
「田舎にね。仕送り‥もっとしなくちゃならないの。学校に行く時間もお金も無くなるの…」
私の言葉に全てを理解したであろう光男が腕の中でコクン、コクンと頷いた。
学校を卒業し、職場を変えることだけが私の希望だった。
泣きながらいがぐり頭を抱きしめている私の腰を押して光男は顔を上げた。
「勉強はいつでもできます。休みの日に僕が教えることもできます。」
「…ありがとう。でも、ここも引き払わないといけないの‥だから」
私は光男の頬を両手で挟み、まっすぐ見つめる目に思い出をおねだりした。
そっと唇を重ね、柔らかい唇を吸う。
無反応な戸惑う頬を吸う。
柔らかい髭がある丸みのある顎、汗と金属の匂いのするシャツの襟元に口づける。
私は彼のズボンのベルトに手をかける。
ハッとして私の手を止める光男の温かい手。
私はその手を振りほどき、椅子の横に押しとどめる。
ズボンのジッパーを降ろし、光男の腰を抱き私は彼の蒸れたペニスを頬張った。
私は取り憑かれるように口に含んだ。
柔らかいそれはすっぽりと根元まで口の中におさまってしまう。
私は飴を舐めるときのようにゆっくり口の中でそれを弄ぶ。
反応するように少しづつ大きくなり、やがて先がはっきりと形を現す。
私は咥えきれなくなり口を離した。
手で支えるようにペニスを握り、その弾力のある先に唇を付ける。
頭を動かし筋のある部分にキスをしながら少しづつ舌を這わせていく。
彼のくぐもった溜息が聞こえ、私は身体の芯が熱くなる。
…もっと気持ち良くなって…
私はさっきよりも執拗に舐めまわす。
指先が陰嚢をやわやわと揉むと、できるだけ反応しないように努力しているであろう彼が感じてしまっているのが分かった。
587 :
光男の夏4:2012/10/08(月) 16:19:21.88 ID:tobETg9A
私にはそれが嬉しかった。
先から青い甘い液が喉を潤す。
下から上へその液を舐め私の舌が先端に辿り着くと、彼はブルッと身震いをした。
私は口をすぼめてチュッとその液を吸い取った。
私は手でペニスを握りゆっくりと手を動かしながら先を舌で撫でる。
手を離し喉の奥までそれを咥えこむ。
激しく口を動かしていると頭を押さえられた。
「それ以上は…」
彼の声が上ずる。
私はその手を無言で払いのけ、彼の全てを求めた。
口の中に生温く青い体液が注ぎ込まれる。
私はこぼさないように全部を受け止めゴクリと飲み干した。
最後の一滴をも逃さないよう口をすぼめてその先を吸い、そっと唇を離した。
私は彼に背を向けた。
「ごめんなさい。ありがとう。行って…」
私は彼の顔を見ることもできず、泣きながら彼を追い出した。
光男は服を着ると「僕こそごめん」と呟いて部屋を出て行った。
私は泣きながら荷物をまとめ朝を迎えた。
迎えの車の音に玄関を出ると、郵便受けに手紙が入っていた。
「久保田さんへ」
そう書かれたノートの便せんには、彼の住所とおじいさんが教えてくれたと言う格言が書いてあった。
<おわり>
光男、男になりました。
スンマセン。
松岡同様無骨な彼を如何に男に仕上げるか悩みますたw
千恵ちゃんゴメン
そのうち君たちも夫婦にしてあげる
まあおいしそうw
光男くん!大人になったねぇ!!おめでとうwww
真面目な話、お相手の境遇が気の毒な感じだったので、昔の青春時代のほろ苦さが出てました。
親のいないところで子供は育つんだなぁと、しみじみしちゃいました。
また、そう言うのが光男にあうんだ。gjです!!
とは言え、千恵ちゃんとのも読みたいです!!
よろしくお願いします。
私も投下させて頂きます。
ノブ梅でエッチあり。一応、よりエロくというのを目指しましたが、どうにも難しい。
591 :
幸 1:2012/10/09(火) 02:46:10.32 ID:rqalVHaX
建造の『のど自慢』騒動も終わり、家の中に日常が戻ってきた。
そんなある晩、風呂から上がった信郎が、新を抱きながら太郎を連れて台所へ立ち寄る。
「じゃあ、これ。お願いね」
待ち構えていた梅子に哺乳瓶を差し出され、受け取る際に指と指が触れた。
「私は…、もう少し片づけをしてから、お風呂に入るから……」
信郎は梅子の表情を見ながら、軽く返事をし、子供たちを引き連れて階段へ向かう。
「後でな」
登り口で振り返り梅子に言うと、うん、と頷いて返事をした。
おそらく、そういう事なのだろう。
信郎はランプの灯りだけがついた寝室で、膝へ乗せた新へミルクを飲ませながら、太郎に新幹線の話をしていた。
何が面白いんだか、このところ毎晩同じ話をせがまれる。
時速250キロだとか、こだまの1.5倍だとか言う話から始めると、昼間はやんちゃな太郎も布団の中で大人しくしている。
その内、台座のシャフトの径がどうだとか、旋盤のバイトを何度も変えなきゃならないなんて話を興味深そうに聞いていたかと思うと
いつの間にか寝ている。だいたい、いつもこんな調子だ。
新が寝ながら飲んでいるミルクも尽きてきて、静かに哺乳瓶を引っ張ると、口からチュポンと音がして外れる。
そのまま膝の上で新の胸を支えつつ背中を軽く叩いてゲップを出させ、すっきりさせてやった後、布団へそっと寝かせてやる。
梅子に言ったらまた膨れるだろうが、寝かしつけは俺がやったほうが数段早いな、と信郎は思っていた。
信郎は布団の上で胡坐をかくと、薄明かりの中で寝息をたてている、この小さくて大きな幸せをしばらく眺めている。
「さぁ、あっちの用意もするか」
そう胸の中で呟いて立ち上がり、信郎はこっそり寝室を出て行った。
どれくらい経った頃だろう。信郎が寝転がって雑誌を眺めていると、梅子が階段を上ってくる音が聞こえてきた。
「梅子、こっちだ」
信郎は雑誌を閉じてふすまを開け、小さな声で梅子を部屋へ呼び込む。
寝室の手前にある、今は誰も使っていない部屋だ。
部屋へ入ってきた梅子の姿は、風呂から上がったせいだけなのか頬を紅潮させ、洗ってまだしっとりとしている髪を下ろしている。
そして熱いお茶を二つお盆に載せてきたことから、はやり寝ないで待っていたのが正解だったな、と信郎は思った。
先に来ていた信郎が部屋の真ん中へ布団を敷いてあり、二人はそれを避けて窓際へ腰を下ろす。
お疲れ様と言って、梅子が二人の間に置いたお盆から信郎の分の湯飲みを手渡し、微笑んだ。
信郎は礼を言って受け取ると、それを一口飲みながら梅子の顔をチラリと見た。
子供の頃から毎日のように見てきた顔なのに、未だに胸を高鳴らされる時がある。
そんな自分の妻に対して、信郎は嬉しいような、くすぐったいような気持ちになった。
592 :
幸 2:2012/10/09(火) 02:47:02.18 ID:rqalVHaX
「子供たちは?」
何気なく梅子が聞いてくるので、お茶をすすりながらいつも通りに寝かしつけた話をしているが
何しろ隣に座ってきた梅子の距離が近い。
普通に座っていて、右腕と左腕がピッタリと密着するほどだった。
女の体には、月に一度くらい、たまらなく欲しくなる日があるらしい。
出産後ハッキリと分かるようになってきたと梅子から聞いたことがあるし、そうだと実感した事も何度かある。
おそらく、今日はそんな日なのだろう。
さっき台所で見た梅子の表情からも、何となく察しがついていた。
何時もとどこがどう違うと言うわけではないが、どことなく物欲しそうな顔をしている。
軽く首をかしげた梅子の髪がサラリと信郎の肩にかかり、ふんわりと石鹸の香りがした。
前から試したいと思っていた事も、今日だったら――。
ぼんやりと梅子の匂いを嗅ぎながら信郎は思い、飲みかけのお茶を盆の上へ戻すと、梅子のほうへ顔を向ける。
「どうする?」
梅子に声をかけると、待っていたかのような顔をしていた梅子はスッと目を閉じ、二人は唇を重ねた。
軽く口を触れさせながら、お互いの舌先で相手の唇をなぞったり、舌先同士で舐めあったり。
窓を背にして座り、二人が口づけを楽しんでいると、触れ合っていた梅子の左手が信郎の右手の甲へ乗せられた。
信郎が空いている左手で梅子の髪をなで、頬をさすると、梅子の右手が信郎の太ももに添えられる。
これから梅子がしようとしている事に気づいた信郎の舌が、一段と深く梅子の口腔へ入り込み、その舌先に絡みついた。
すると梅子の手が徐々に這い上がり、信郎の中心部まで到達して、まずはその塊をそっと撫で回す。
塊の形がハッキリしだすと、浴衣の上からなぞるよう、小さな手を半径に合わせて上下に動かした。
浴衣の前を割って柔らかな手が侵入し、下着の上から触れたところでふと止まる。
疑問に思った信郎が目を開くと、ジッと見ていた梅子と目が合い、小さな声で囁かれた。
「……ねぇ、近くで見てもいい?」
自分で気づいているのか、梅子は淫靡に笑い、信郎は拒絶できずに身を任せた。
梅子の頭が下がっていき、止まっていた手が再び動き出す。
信郎の中心部は外気にさらされたかと思えば、熱っぽい息を吹きかけられ、先端を人差し指でなでられた。
ヒリッとする快感に信郎がめまいを覚えていると、本体をしごかれ、小さな舌でくすぐられる。
「おいしい」
梅子は先っぽから滲み出た液をペロリと舐めた後、全体を口に含んだ。
593 :
幸 3:2012/10/09(火) 02:48:16.64 ID:rqalVHaX
「……梅子も、喰わせろ…」
一方的に攻められていた信郎がどうにか声を出すと、梅子はようやく信郎を解放する。
両手を突いて頭をもたげた梅子は、まるでしなやかな猫のようだった。
信郎は口の端を少しだけ持ち上げて笑い、梅子の両肩を掴むと荒々しく口をつけ、その肢体を布団の上へ押し倒す。
口だけは離さずに手荒く梅子の浴衣を脱がせると、自分の浴衣も剥ぎ取るように脱いだ。
何時になく乱暴に扱われた梅子は、それだけで興奮したようで、鼻先から乞うような声を漏らす。
そんな声でますます信郎は高ぶっていき、両方の胸を掴むと、指で乳首をひねり上げた。
「んんーーっ!」
梅子の鼻からは悲鳴が漏れたが、両膝を摺りあわせ腰を揺らし、更なる刺激を誘っているように見える。
たっぷりと唾液を含んだ舌で熟した乳首を舐めてやると、か細い声で梅子が訴えた。
「もっと……、ノブ。もっと…」
梅子の唇をベロリと舐めると、梅子は信郎の頭をかき抱いて、その舌にしゃぶりついてくる。
唾液で濡れた梅子の乳首を親指と人差し指でコリコリと擦ってみたら、梅子は信郎の腰に足を絡め、腰を押し付けてきた。
梅子の足の間へ座り、信郎がゆっくりと下着を脱がせていくのを、上気した顔の梅子が見つめている。
明らかにその瞬間を待ち望んでいる顔だ。
梅子の要求は分かっているが、今日の信郎にはやってみたい事があった。
すっかり下着を脱がせた後、前へかがんだ信郎は梅子の腰を抱き、顔を秘部へと近づける。
「え……」
戸惑いの声を上げる梅子に、信郎は頭だけを上げてニヤリと笑ってみせた。
「言ったろ。梅子も喰わせろって」
これが、梅子の……。
自分の手にはしかりと記憶されているが、目で見るのは以外に初めてだった。
慎ましく生えた茂みの端から顔を覗かせる肉の芽に触れ、手の記憶と視覚を結びつける。
ぷっくりと膨れた芽を摘むと、表面の薄い皮がめくれ、中には小さく充血した実が納まっていた。
「はぁ……っ」
濡れた舌で信郎が真っ赤な実を舐めると、梅子の口から熱い吐息が漏れる。
その声をもっと聞きたくて、あふれる蜜を舐めとるようにビチャビチャと大きく舌を這わせると、
信郎の後頭部へ伸ばされた梅子の手に髪を掴まれた。
チリチリとした痛みが走るが、梅子が感じている証かと思うと、動きを止める事ができない。
梅子を更に高みまで連れて行こうと、左手で芽を摘み、右手の中指を梅子の中へ差し込む。
梅子が腰を跳ねさせて喜ぶ姿を見て、信郎は人差し指も追加して前後へ動かす。
信郎は梅子の芽や入り口を舐めつつ、指を抜き差しし、中で交互に動かしたり捻ったりして梅子の反応を楽しんだ。
594 :
幸 4:2012/10/09(火) 02:49:22.09 ID:rqalVHaX
「ノ…ブ……!だめ…。も……」
肉芽を弄る信郎の手にすがり付いて懇願する梅子の声を聞きながら、チャプチャプとした水音をワザと立てるように
激しく右手の指を動かして梅子の中をかき回す。
「まだだ、梅子」
信郎は水音を立て続けながら梅子へ顔を近づけて言うと、梅子の訴えを飲み込んでしまうように口づけた。
梅子は溺れる者のように信郎へしがみつき、息を継ぐように何度も口に吸い付いていく。
「ノブッ…!ノブ……!ああっ!」
梅子の足がピンと伸び、それでも更に強い刺激を与え続けると、梅子はガクガクと全身を震わせて果てた。
信郎は肘をついて上半身を起こすと、蛍光灯の灯りで白く浮かび上がる梅子の体を見下ろした。
髪を乱し、快感の余韻に打ち震える梅子の儚げな姿はいかにも艶かしく、信郎の征服欲をかきたてる。
今まで梅子の中をかき回し、ふやけた指を、蜜がついたまま梅子の鼻先へ差し出した。
梅子はおずおずと舌を出して、出された指をチロチロと舐める。
数回舐めてからパクリと口へ含み、上目遣いで見つめてくる梅子の視線に射抜かれ、信郎の下半身にズキズキと痛いような快感が走る。
全てを舐め取った梅子の舌へ信郎が自分の舌を絡め、二人は蜜と唾液を混ぜ合わせるような口づけをして、
全てを繋ぐように手も足も絡ませた。
「……お願い…。もう入れて……」
余韻をタップリと残して口を離した梅子がねだるように呟くと、信郎は膝で立ち上がり、梅子の膝の裏を掴む。
それぞれを左右に開かせると、中心にある赤く充血した梅子の入り口がぱっくりと開いた。
男を誘う蜜を滴らせて餓えた人食い花のようにヒクつくそこと、目を潤ませた少女のようにも見える梅子の顔立ち。
二つのコントラストが信郎を強烈に誘い、熱に浮かされたように梅子の入り口である穴へ自身をあてがった。
梅子の歓喜の声に迎えられ、信郎はズブズブと奥まで沈んでゆく。
最後まで入りきった後で緩急をつけて腰を動かすと、華奢な梅子の体の中へ納まってしまったり顔を出したりする自分が見えた。
その生々しい光景の向こうでは、自分の動き一つ一つに素直な反応を示す可愛らしい梅子の顔が見える。
余りの快感に腰の速度が上がってしまいそうなのを必死に止め、杭を深く打ち込むように、何度も何度も梅子を突き上げた。
「梅子、こっち見ろ」
快楽を貪るように固く目を瞑る梅子へ声をかけると、信郎は梅子の足を担ぎ上げ、更に高い位置で交じり合う自分たちの姿を見せつけた。
「や…っ、ノブ……!あ…、あぁ…っ!」
梅子の瞳に自分の下半身へ次々と突き立てられる信郎の姿が映り、泣き声のような息を漏らして、梅子の収縮が始まる。
信郎は梅子の両足首を掴んで、構わず上から押し入り、激しく梅子を攻め立てた。
「梅子っ……!」
きつく締まる梅子の奥の、更にその先を目指して、信郎は白濁した欲望を注ぎ込む。
喉を鳴らして飲み込むように蠢く梅子の中へ、信郎はドクドクと最後の一滴まで注ぐよう、脈打つ陰茎を押し付けていた。
595 :
幸 5:2012/10/09(火) 02:50:43.79 ID:rqalVHaX
ノロノロと後ろ髪を惹かれるように信郎が梅子の中から自身を引き抜くと、梅子の中から信郎の汁がドロリと-溢れて漏れた。
信郎の腕にしがみついていた梅子の手が力なく布団の上へ落ち、信郎もそんな梅子の横へ崩れ、ドサリと寝転ぶ。
荒い息を整えながら、梅子が真横にある信郎の顔を見て、満足そうに笑いかけてくる。
信郎の胸には達成感のような暖かい気持ちが広がって、何だかおかしくなってしまい、梅子に笑い返した。
チュッと軽く音の出るような口付けをした後、信郎は起き上がって自分の始末を始める。
そして自分の浴衣へ腕を通していると、ふと横になったまま動かないでいる梅子に気づき、視線を落とした。
「……動けない」
梅子は四肢を放り出したまま、信郎を見つめて甘えた声を出す。
「しょうがねぇなぁ」
信郎は一瞬呆れたような顔をしてから、くしゃっと笑ってティッシュを何枚か取った。
始末をしてやろうと梅子の下の口を広げると、透明な蜜に混じって自分の吐き出した汁が大量に現れた。
「いっぱい出た?」
横たわったままの梅子が、妙に落ち着いた声で着てくる。
「ああ、凄ぇぞ」
自分で出したものの、余りの多さに苦笑いして信郎が答えた。
「何よ」
「何よじゃねぇよ。見てみろ、凄ぇぞ」
二人して指で突きあいながら言い合っていたら、途中で我慢が出来なくなり、声を出して笑ってしまう。
思わず大きな声が出てしまい、同時にしまったという顔で見合った後、再び噴出した。
それでもどうにか拭いてきれいにしてやり、慣れた手つきで浴衣を着せてやっているのを、梅子はやたらニコニコと見ている。
信郎は心の中でもしょうがねぇと呟くと、梅子の前髪をクシャクシャと撫で回し、梅子はフフフと笑った。
「梅子……」
俺の物だ、と言う気持ちを込めて、信郎は寝たままの梅子を抱きしめようと覆いかぶさる。
「ノブ…」
梅子も下から信郎の背中へ手を回すと、すかさず次の言葉を継いだ。
「動けないから、向こうに連れて行って」
一瞬キョトンとした信郎は、言葉の意味が分かるにつれ、ガクリとうな垂れた。
「何だよ、本当にしょうがねぇな。……これっきりだぞ」
ブツブツと文句を言いつつも信郎は上体を起こし、梅子の背中と膝の裏を腕で支え、横向きに抱っこして立ち上がる。
「これでいいか?」
「うん。ありがと、ノブ」
恐らく、これっきりであるはずがない。この先だって、きっと。
それぞれの胸中でそんな事を思いながら、二人は笑いあい、子供たちが寝る部屋へと向かっていった。
――終――
2作品ともGJGJ!
光男、羨ましいw
梅子をお姫様抱っこなら軽くていいw
ネダリ上手な梅子も堪能した
ご馳走さま
>>595 乙!上手いな〜凄い良かった
最近頭の中の半分以上がノブ梅でいっぱいな位はまってる
中の人萌えとかではないけど、この中の人2人は是非違う作品でも恋仲演じてほしい位
ルックスの釣り合いがツボだ
SPはどんないちゃいちゃがあるのか凄く楽しみだけど、
SP終わったら本当に終わりなんだなと思うと寂しい
久しぶりのノブ乙!GJ!
どこかでまたがっつり共演するかなー…して欲しいけどなー
うん、ビジュアル的に釣り合ってるのかなんかツボですね。
個人的には、何回も共演してるから、きのやんと梅子の中の人も
相性良いと思うけど。
ノブ梅乙の間違いね。
エロノブ梅きてた!
お互いなんとなくの合図をしてる所がいかにも子供のいる夫婦っぽいw
ノブが軽々と梅子をお姫様だっこしてるだろうと想像できて萌え
601 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/10(水) 01:04:08.80 ID:JE35EN5y
ノブ梅GJです!
夫婦ってエロいわ
キノやん梅子もいいね
似合ってはるわ
キノヤンものには大きな壁がある…
やつには名字しか無いw
誰かここクリアして書いてくれないかな
603 :
安岡製作所の夜:2012/10/10(水) 14:55:24.97 ID:+RoQfTZl
「ノブ〜 夜食持って来たけど、まだかかりそうなの?」
「おぅ。ありがとよ。 もうちっとかかりそうだ。」
「風邪ひかないように早目に戻ってきてね。」
「わかった。」
「梅子。応援しに来てくれたんだよな?」
「え?」
信郎は自分の唇をトントンと指で叩く
チュッ!
「がんばって!」
「うーん…そんなんじゃ、足りねぇな。」
「…おい、かあちゃん。あいつら、子供2人も居るのにまだあれか?三人目もいきそうだなぁ」
「まったくねぇ。幼馴染みで小さい頃から見飽きてもおかしくないってのにホント…」
こうして安岡製作所の夜は更けてゆく‥
604 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/10(水) 21:30:48.90 ID:z+9T7X6w
>>603 gj!
ノブ梅はリアルにこういう会話・キスしてそうだなw
セックスも加藤松子・竹夫静香は大人な絡み方してそうだけど
ノブと梅子はふざけてちちくり合いながらそのまま発展してそう
あんなに爽やか夫婦で梅子は幼い顔してるのに子供できるって事は
ヤル事はちゃんとヤッてるのかと思うと胸熱
ずっとROMってましたが、皆さんの力作に感動し初めて投下します。
不倫注意。広志×梅子です。
設定は最終回以降しばらくして、ということくらい。
本当はもっと書き直したいのですが、スペシャル前に、というのが自分なりの目標だったので、ここらで諦めます…。
こういう文章自体が初めてなので、色々と拙い点は何卒ご容赦ください。
607 :
広×梅1:2012/10/11(木) 12:24:50.76 ID:2Rt2isPR
その日おそらく最後の患者を笑顔で見送ると、梅子はほっと息を付き白衣のまま軽く伸びをした。診療時間はまだ十分程余っているが、もう今日は患者の来そうな気配はない。傍らの千恵子に声をかける。
「患者さん、今日はもう来ないみたいだから、千恵ちゃん、上がって」
「でも、まだ色々とありますから」
「今日は私がやっておくから、大丈夫。あ、でも、そこの周りの片付けだけ、お願いしてもいい?」
「はいっ」
千恵子はすっかり慣れた手つきで片付けを終えると、帰っていく。
「お先に失礼します」
「おつかれさま」
今日は、信郎、竹夫、加藤といった面々が"みかみ"に集まるというから、早く返した方がいい。近頃は近所の男達も巻き込んだ大宴会に発展することも増えてきた。人手は多いに越したことはない。今日は正枝や子供達との夕餉になるだろう。
そんなことを思いつつ診察室で残りの仕事をやっつけていると、引き戸の音がする。
「失礼します」
そちらを見やると、紙袋を抱えた広志が会釈をしている。
「もう、今日はおしまいですか?」
「ええ、少し早いけど……。こんにちわ、広志くん。あ、もう、こんばんはかしら」
梅子はそう言って屈託のないの笑顔を向ける。
「どっちでもいいですよ」
広志も控えめながらも、梅子に笑顔を向けるようになった。
それが素直に嬉しい梅子だった。
608 :
広×梅2:2012/10/11(木) 12:34:28.67 ID:2Rt2isPR
「頼まれたもの、色々持ってきてるんですけど、とりあえずどうしましょうか。……まだお忙しそうですね」
「大丈夫よ、見せてもらうわね。ちょっと待って、えーと……そこに置いてくれる?」
広志が袋をカウンターの上に置くと、梅子が奥からやってきて、自分で中を改めようとする。
「あ、僕が」
広志は常に注文する数種類の薬と、新薬のサンプルや説明書を広げて便宜上の説明をする。
仕事はまだまだ厳しいことも多いのだろうが、少なくとも梅子の前で、あの以前の人を刺すような眼をすることはなくなった。
いつでも安岡家に来てもいいと言ってあるものの、そこは遠慮しているのか、仕事のことでしか訪れる事はない。
「ありがとう、わかったわ。……大丈夫? 何だか少し顔色が悪いみたい。診ましょうか?」
「平気です」
「また痩せたみたい。ちゃんと、食べてるの?」
「食べてますよ」
まるで母と息子のような会話だが、これもいつもの事だ。
広志がきまり悪く帰るタイミングを見計らうようにしていると、梅子が出し抜けに言った。
「あ、そうだ。これからうちでご飯食べていかない?今日はノブもいないから、きっと余るし…」
「あ、いえ、それは遠慮します」
「どうして?いいのよ」
広志は思う。安岡家の嫁は夫の留守に若い間男を家に上げている。
そういう醜聞が立つかもしれないということが、梅子の頭にはないのだろうか。
広志は水戸でも、東京に来てからも、口さがない人間を掃いて捨てるほど見てきた。
善男善女に囲まれて生きてきた梅子とは、考え方からして異なる。
609 :
広×梅3:2012/10/11(木) 12:36:48.09 ID:2Rt2isPR
「まだ、仕事もありますから…」
それは嘘ではなかった。
「じゃあ、たまにはここでお茶くらい飲んでいって。それならいいでしょ?」
「あ……はい」
梅子が入れたお茶を、待ち合いのソファで向かい合って啜る。
とりとめのない話の中で梅子が言った。
「私、嬉しいのよ」
「え?」
「広志くんが、何と言うか…変わったっていうか」
「変わった?」
「ええ。前みたいに怖い顔をしなくなったし」
「そんなに怖かったですか」
「ええ、ちょっとだけ」
広志は苦笑いしている。
「そうかな、変わったのかな」
「そうよ、きっと」
二人で笑い合う。しかし、次第に広志の顔が曇っていく。
「……さっきそこの道で、見たんです。四人家族で…小さな子供を二人連れて…こんな夕方だから、食事にでもいくのかなって。幸せそうで」」
「……?」
突然の話に梅子が怪訝な顔をする。
「……僕も、確かに……少しは変わったと思います。少なくとも、昼間はおかしなことを考えなくなった。……でも」
広志の顔に僅かな苦痛が浮かぶ。
610 :
広×梅4:2012/10/11(木) 12:39:35.65 ID:2Rt2isPR
「夜、一人で眠りに付く床の中で、どうしても思ってしまうんです。
僕にはああいう幸せはきっと訪れない。ああいう人たちを遠巻きに見ているのが僕の人生なんだって」
ああ、また、あの眼をしている。この人はまだ。
「そんな事ないわ、どうして……どうしてそんな風に思うの」
広志はゆっくりと立ち上がり、梅子に背を向けると、
「梅子さんには、きっと、わからないですよ」
そう呟くように言った。
広志がぼんやりと眺めている、窓の外には見るべきものは何もない。
綺麗に刈られた後髪と首筋に、夕方の光が射している。
その様を見ているうちに、梅子の中に今までなかった感情が急激にこみ上げてきた。
上手く気持ちの通わない苛立ち、憐憫、愛しさ、そして、もっとあからさまなもの。
梅子は、広志の肩に手を置いて後ろに寄り添い、うなじに頬を着ける。
広志が体をびくっと震わせた。
「梅子さん…」
「少し、このままで」
「こんなこと……しちゃダメですよ。信郎さんに知れたらどうするんです」
「大丈夫」
梅子は脇から腕を絡ませ、広志の胸板に触れる。
その白い手の感触。背中に感じる柔らかい女の暖かさ。
広志の動悸は次第に早くなり、物憂かった表情が、変わっていく。
611 :
広×梅5:2012/10/11(木) 12:41:58.43 ID:2Rt2isPR
広志は梅子に向きなおると強く抱きすくめ、性急な動作で唇を奪った。
頭の後ろに添えられた手の余りの力強さに、梅子は驚き、狼狽した。
広志は、確実に大人の男になっていた。
「……っん……は……ぅん…」
息をつく間もないほど、激しく貪られる。舌が何度か出入りする。
拒む気はない。さりとて、応えることも出来ないほどの一方的な接吻に、目眩を覚えた。
が、やがて、広志が我に返ったようについと梅子を放した。
両肩に手をおいたまま、目を逸らす。
「……すいません……こんな……」
「謝ることないわ。……ねえ、広志くん、ちょっと来て」
梅子は訝しがる広志を待ち合いのソファに座らせ、カーテンを閉めてしまうと、自らも隣に腰を下ろす。
遠慮がちな広志と額を付き合わせ、くすりと笑うと、軽いキスをし、
右手を取って胸元に導く。
「触って」
「えっ……それは……」
「いいから」
広志は躊躇していたが、やがておずおずと服の上から梅子の乳房に触れた。
左手も導かれ、両手でゆっくりと揉んでいく。
「あ……」
梅子は座ったまま体を捻り、後ろに手を付いて心持ち背を反らす。
広志が自嘲のような表情を浮かべ、呟く。
「まさか……こんなことになるとは思ってませんでした」
「そうね……私も」
梅子が目を合わせて微笑むと、広志も控えめな笑顔を見せる。
その顔を見ると、梅子の女の部分にあからさまな疼きが一瞬走る。
広志の手は止まらずに梅子を刺激し続け、親指が時々突起の上を滑る。
梅子はその度に、唇を微かに尖らせ、小さく身をよじる。
広志は、そこに何度も触れる。
服の上からでもわかるかと思えるほど、梅子のそれがぴんと立ち、美しい顔は快美に歪む。
広志は口中がからからに乾き、下腹に血が集まるのを自覚する。
612 :
広×梅6:2012/10/11(木) 12:44:23.66 ID:2Rt2isPR
「あっ……ああ………ねえ、広志くん……」
自らシャツのボタンに手をかけた梅子を、広志が止める。
「僕が……」
広志は荒い息を吐きながら、震える手で一つ一つボタンを外していく。
ブラジャーをどうにかはずすと、決して大きくはないが形の良い梅子の乳房が露になる。
広志は自分も上着を脱いでしまうと、梅子を横たえ、その身体を眺めた。
たおやかな肩。肌は透き通るように白く、二つの膨らみの頂は子供を産んだとは思えぬほどあえかな風情だ。
「綺麗です」
やにわに言われて、梅子は驚き、身体をビクンと震わす。
唇が重なる。先ほどよりも穏やかに。
舌を絡ませ、歯列をなぞり合い、唇を擦り合わすように、長く、長く。
やがて広志の唇が梅子の頷から喉へ、喉から鎖骨へと下っていく。胸の尖りを捕え、吸い付く。
「舌で転がして……」
広志の温かな舌がそこを這い回り、押しつぶす。
反対側は人差し指と中指で弾き、執拗に弄う。
「そう、そうよ……ああ……やめないで…ああっ…あぁ…ああぁぁぁ…」
梅子は深い快感を知らせる声を上げる。
その声に駆り立てられ、広志は攻めを強めていく。
梅子は広志の髪に手をかけ、陶酔の中で思う。
(もう…ぐちゃぐちゃに濡れてる……早く……触って…)
「広志くん……ここに……」
広志の手を触れてほしいところに導く。
「本当にいいんですか。今ならまだ戻れます」
そう言う広志の声音は本気なのか、焦らしているのか梅子には計り兼ねた。
しかし、そんなことはどうでも良かった。
もうこの情欲を消し去る事など出来ない。その針を振り切ってしまうまで。
「いいの。お願い」
「……わかりました」
613 :
広×梅7:2012/10/11(木) 12:45:33.37 ID:2Rt2isPR
広志は梅子のスカートをたくし上げ、下着の中に手を入れた。
ぬるぬるとした秘裂に中指を沿わせながら、梅子の耳元で囁く。
「すごく、濡れてます」
「え、そんなこと、いや。言わないで……」
「どうしてですか」
「だって、恥ずかしい」
自分で誘ったのに恥ずかしいも何もないだろうと思ったが、そこは言わないでおく。
小さな肉の芽を探し当てると、指で弄る。捕えては放し、また捕え、蜜を塗り付け円を描くようにしてやる。
「あぁっ!広志くん、ダメ……それ、されると……すぐに……」
「すぐに?」
「………何でもないわ」
広志は何か思いついたように愛撫の手を止め、悪戯っぽい、少し嗜虐を含んだ笑みで問う。
「教えてください。すぐに?」
「何でもないってば……」
「じゃあ、ここで終わりにしましょうか」
「そんな……」
「じゃあ、教えてください」
「ひどい……」
「梅子さんの方がひどいですよ。僕を、そういう気にさせて……」
息浅く、その台詞を吐きながら広志は今までに感じた事のない、身体が溶けるような邪な興奮と快感を感じていた。
こんなたわいもない閨の言葉も夫と交わした事がないというのだろうか。
いや、そうではないだろう。これが梅子の可愛らしさであり、あざとさだなのだ。
ならば、それに乗るのが手というものだ。
梅子は、広志がどこで攻勢に転じたのだろうと考えていた。
翻弄していたつもりだったのに、いつの間にか自分の方が完全に翻弄されている。
先に夢中になった方が負けなのだ。
広志は相変わらず、悪戯っぽい顔で梅子を見下ろしている。
言うしかないようだ。
614 :
広×梅8:2012/10/11(木) 12:48:27.67 ID:2Rt2isPR
「あ、あのね……すぐに……」
「はい」
「すぐに……………………………」
「はい」
「…………………………………………いって…しまいそうなの」
梅子が囁くより小さな声でやっとそう言うと、
「いいですよ。いってください。梅子さん」
広志は肉芽にかけた指をゆっくりと動かし、確実に快感の中心を捕えて押し擦り始めた。
先ほどの捕えては放すような戯れと違う、確実に女を上り詰めさせる動きだ。
下着の中で、男の手がまるで生き物のように動いている。
「あ…あぁぁぁ……ああぁ……いや……いや……ぁぁ…」
「嫌じゃないでしょう、そんなこと言うならやめますよ」
「………そんな事言わないで……っは…ああ……っん……ああ…」
梅子は既に我を忘れていた。
綺麗に束ねていた髪を振り乱し、あられもない姿で眉根を寄せ猫のように高い声で泣き声を上げる。
広志は指の速度を上げ、同じ動きを繰り返した。
梅子は背中を弓なりに反らせ、脚をつま先まで伸ばし、襲い来る快感を受け入れる。
程なく、”それ”はやってきた。
「あ……あ……広志くん……もう…………あ…あぁ……あああああああああッ!」
一際高く泣き、白い喉を震わせながら梅子は達した。
その後の広志はもう余計な駆け引きなどしなかった。
今までも余裕があり余っていた訳ではない。梅子の痴態に、興奮は極に達していた。
切羽詰まったように梅子の下着を脱がせ、自分もズボンを下ろすと、これ以上ない昂まりを梅子の肉襞に沈めた。
615 :
広×梅9:2012/10/11(木) 12:51:13.14 ID:2Rt2isPR
「ごめんなさい。少し乱暴にします」
そう言うと、ただ快楽を求めるように、ひたすらにそれを梅子の内部に擦り付ける。
歯を食い縛り、目を細めて、若く筋肉の薄い華奢な身体に汗を浮かべる。
梅子の細い腰を捕らえた十本の指が、その柔らかな身体に食い込む。
「梅子さん……梅子さん……ああ……」
「広志くん……そんなに……あっ、ああ……っんん…」
やがて言葉はなくなり、二人ともただその行為に没入し、酔い痴れる。
男の動きに合わせて誰もいない待ち合いのソファーが軋み、背を反らせた女の乳房が上下に揺れる。
激しい交接に、”それ”は再び予想外の速さと鋭さで梅子の身体を駆け上がって来た。
「もう…いくわ…」
「……僕も…いきます…」
広志は切れ切れの息に乗せてそう漏らすと、きつく打ち付けるように二三度腰を使った。
そして低く呻いたかと思うと、二度目の絶頂を眼を閉じて静かに迎えた梅子の上に、がっくりと折り重なった。
互いの息が整った頃、広志は梅子を腕に抱きながらぽつりぽつりと言った。
ずっと梅子が好きで、結婚していなかったらと何度も思ったこと。
仕事でも、顔を見られると嬉しかったこと。
梅子の無邪気な親切に心が千千に乱れ、自分を抑えるため深入りしないようにしていたこと。
心配をさせたくなくて、つとめて明るく振る舞っていたこと。
自分の無神経な行動が広志を追いつめていた事に気付いて、梅子は胸が痛んだ。
「ごめんなさい、無理をさせていたのね……」
梅子は広志の頭を優しく撫で、額にキスをした。
616 :
広×梅10:2012/10/11(木) 12:52:16.48 ID:2Rt2isPR
帰り際、来た時のようにきっちりと着込み、ネクタイを締めながら、広志は呟いた。
「これは、神様のくれたご褒美なんでしょうか」
「え……?」
梅子は束ねかけた髪を手から取り落とすと、はっとしてそちらを見やる。
支度を終えた広志は常のように少しだけ眼を伏せ、梅子の顔を見ずに物憂げな笑みを浮かべていた。
が、やがて向き直り、梅子の眼をまっすぐに見ると
「罰かも、しれないですね。」
と、静かに言った。
梅子が真意を計り兼ねて口をつぐんでいると、
「……また来ます。それでは」
そう言って丁寧に頭を下げると、引き戸の向こうに消えた。
梅子の髪はまだ下ろされたまま、外の風に一瞬吹かれて揺れた。
617 :
広×梅10:2012/10/11(木) 12:53:20.55 ID:2Rt2isPR
終わりです。
こうして落としてみると長いですね。すいません。
改行等も少し変なところがあってすいません。
お目汚し失礼しました。
これは良い昼ドラ
>>617 GJ
ご褒美が罰…
ヒロ梅ならでは、のセリフに目汁溢れる
すごく好きな作風で萌える
次も待ってます
ヒロ梅は淫靡で良い
ノブ梅はなんかリアル(実際夫婦だし)
広梅はなんか昼ドラ風w
SP後の職人さん達の萌えがどう来るか楽しみ
山倉弥生の濃いのクルー?
ノブ梅は雨降って地固まるで喧嘩の後はまた子供出来そうw
松岡は…新しいキャラと何か起きないかな
でも似たもの同士かw
GJでした。
梅子さんエロいね。
これから破滅にむかっていくのかな…
いよいよ今週土曜日ですね、スペシャル!
603のノブ梅がなんか有り得るなって思いました。
ほんとにそんな感じのことやってそう。で、周りに
バカップルと思われてるかなw
ノブと結婚する前のキノヤン×梅子、
私に文才があれば書きたい。
パロってオリキャラは駄目なんだっけ?
キノヤンにはせめてパロでも幸せになって欲しいので誰か彼女作ってあげて欲しい
キノヤンの彼女、オリキャラNGだと投下できないっす..
>>603 おおーっ、ナチュラルエロスwww
本当に普通にやってそうだし、三人目ヨユーって気がするw
この二人はただ喋っているのを見るだけでもニヨニヨしちゃうよね。gj
>>606 広梅は、ノブ梅とも松梅とも違うエロさがあっていい!!
誘う梅子とか男女の駆け引きとか、広梅ならではだわwww
メチャ萌えました!!gjです!
590です。
感想有難うございます。いつも励みになります。
ノブ梅について、夫婦になってからの話ばかり書いていたら、無性に婚前の二人が書きたくなってしまい投下します。
エッチなしw初めてのチュー。甘ラブで二人の世界となっております。ご注意下さい。
あと連投気味ですが、これを落としたら暫く大人しくロムってますので、どうがお許し下さい。
626 :
接吻1:2012/10/12(金) 02:46:49.61 ID:W28vb6G7
「おう、信郎。出かけんのか?」
とある日曜日の午後。家を出ようとしていた信郎は、スルメをくわえて現れた幸吉に呼び止められた。
休みの日なので昼間から酒を飲んでいて、いつもより更にいい調子の口ぶりだ。
「ちょっとな」
「お前、梅ちゃんとだろ。にくいねぇ、この色男っ。変な事すんじゃねぇぞ、気をつけろよ」
信郎が靴を履きながら応えると、真後ろにしゃがみ込んだ幸吉が信郎の背中に肘を押し付け、ベラベラと一人で捲くし立てている。
「うるせぇな。関係ねぇだろ」
「関係ねぇことあるか。梅ちゃんは、我が安岡家の大事な嫁だぞ、バカ野郎。それを、嫁入り前に傷物にしたとあっちゃ、
隣のハゲ親父が何て言いやがるか分からねぇからな。うちの娘はやらん。なんて、いきなり言い出すかも分かんねぇぞ。
けどなぁ、年頃の男女がだよ、二人でいてこう――いい雰囲気にになって、何もねぇ事ぁねぇよな。
梅子、信郎さんなんつってよ。ま、そういう事になるだろうけど気をつけろってんだ」
ところどころ物真似を交えつつ、スルメを振り回しながら、幸吉はものの数秒で滑らかに話してみせた。
他人だったら聞き取れないような部分も、悲しいかな息子の信郎の耳には一言一句入ってきたが、いつもの事でもあるので
冷静に聞き流すとスッと立ち上がって幸吉に言い放った。
「俺たちの事は、ほっとけ」
信郎の落ち着きぶりに、思わず幸吉の方も真顔になって言い返す。
「何だ、信郎。お前まさか、もう手ぇ出しちまったのか?」
「そんな訳あるか! 映画見てメシ喰って帰るだけだ。行ってくる!」
信郎は自分の耳に熱を感じながら、きっと赤くなっている顔を見られないように、とっとと家を出た。
「梅子、出かけるの?」
バッグを持って階段を下りてきた梅子に、廊下の拭き掃除をしていた芳子が声をかけた。
「う、うん。ちょっと……」
不意を突かれた梅子は、変に意識してしまい、ドギマギして応える。
信郎くんと? と聞かれ、そう、と返事をしながら慌てて靴を履こうとするけれど、焦ってなかなか履くことができない。
別におかしい事なんかじゃないわ。一緒に出かけるくらい、普通よ。
梅子は、深呼吸をしながらそう自分に言い聞かせて立ち上がると、靴のつま先をトントンと鳴らした。
「帰りが遅いようなら、お父さんに言っておくから」
「おっ…遅いって言っても……。夕飯は…外で食べてくる……かな?」
わざわざ掃除の手を休めて玄関まで見送りに来た芳子の笑顔が、なぜか辛い。
やましい事なんて、ないんだから。
梅子は心の中で唱え、いってきますと言い残すと、逃げるように外へ出て行った。
顔を真っ赤にして出ていった娘を見送りながら、好きなのね、と呟く芳子の顔もなぜか幸せそうだった。
627 :
接吻2:2012/10/12(金) 02:48:48.22 ID:W28vb6G7
安岡製作所の前で、それぞれ家を飛び出してきた二人がぶつかりそうな勢いで鉢合わせた。
「まっ、……待った?」
「いやっ。いま出たところだ」
お互いに分かりきった事だったが、二人とも自分の顔の赤さを隠すように平静を装い、かえって白々しい会話をしてしまう。
「じゃ、行くか」
「うん」
信郎が歩き出し、すぐ横に梅子も続いた。
手を繋ぐわけではないが、決して遠くない距離で、二人はつかず離れず歩いていった。
「きょっ……、今日は暑いわね」
「そ…そうだな」
二人が結婚の約束をした夏から、季節は巡って今は秋。
厚い上着を着るほどではないが、半袖では少し涼しいくらいの陽気になっていた。
映画と食事ていどのデートなら既に何度かしているのに、なぜ今日はこんなにも意識してしまうのだろう。
梅子は手のひらでヒラヒラと顔を仰ぎながら、隣を歩く信郎の顔を見つめた。
おかしいな。
子供の頃から知っているノブの顔なのに、心臓が口から飛び出しそうなほど、胸が苦しい。
この分だと、心拍数は85くらいね。安静にしていれば直ぐに良くなるわ。
胸のドキドキが治まるように、梅子はわざと医者らしい事を考えていた。
蒲田の駅前まで歩いてきた二人は、流行りの映画がやっている映画館へと入っていった。
隣りあわせで座った後、ポツリポツリと会話を交わすけれど、始まるまでの時間がやけに長く感じる。
映画が始まっても、自分の鼓動がピタリと横に座る信郎に伝わるのではないかと気が気ではない。
スクリーンからの明かりに照らされて、信郎の姿が眼の端に映る。
映画を見ているのに、その映画がつまらないわけではないのに、どうしても頭に入ってこない。
こんな事は、生まれて初めてだった。
信郎が映画館の次に選んだ店は、映画館の近くにある食事処、と言うよりは飲み屋の色が濃い店だった。
「こんな時間からもう飲むの?」
映画が終わって、時間はまだ5時より前。
食事の前に喫茶店くらいは寄るのだろうと思っていた梅子は、眉をしかめ、困った顔をしながら信郎の後を追いかけた。
「今日は、俺も梅子もどこかおかしい。こんな時は、酒飲んで腹割って話した方がいいだろ」
「……それも、そうね」
空いている席にどっかり座った信郎の正面に、梅子もチョコンと腰を下ろした。
628 :
接吻3:2012/10/12(金) 02:49:36.68 ID:W28vb6G7
さっとお店の人に声をかけてテキパキと注文する。飲み屋にいるときの信郎はやたら男らしく、梅子は思わず見とれてしまった。
そうかと思えば、幸吉の面影が脳裏を過ぎり、ハッとなる。
「なに百面相やってんだよ」
気がつくと、やってきたビールを信郎が梅子のコップへつごうとしているところだった。
「あ、ありがと」
先についでもらった梅子が信郎のコップへビールをつぎ返すと、信郎は一気にそれを飲んでしまい大きな息をついた。
「映画の内容、憶えてるか?」
「あ…。あんまり憶えてない……」
「俺もだ」
信郎は空いたコップにビールをつぎ、大きく一口煽って、コップを少々乱暴にテーブルへ置いた。
「家を出る時にオヤジが変な事言うから、調子がおかしくなっちまった」
そうして信郎はコップに残ったビールをチビリチビリと飲みながら、幸吉との会話を梅子に話す。
「私もよ。母が、期待してるわって顔で見送るから、何だか意識しちゃって……」
お互い同じような目に遭っていた事が分かり、何だ、と言って笑いあう。
だんだんと饒舌になってきた信郎が、テーブルにやってきた目刺をかじると、目を瞑って得々と話し出した。
「俺も梅子も、もてないモン同士。いい年して、お互い今まででつきあった相手の数が一人ずつだろ。
他に惚れた相手がいた例しもねぇし、この機会を逃すと後がねぇって親が思うのも無理はねぇな」
好きな人くらいいたわよと梅子がムッとして言うと、じゃあ誰だよ、と信郎がバカにしたような顔で聞き返す。
「さ……智司さん…」
「サトシさん……?」
梅子の口から突然発せられた聞き覚えの無い男の名に、信郎は腕を組み、眉をギュッと寄せて考え込んだ。
「あのっ……、松子姉さんの…婚約者の……」
「ああー、松子さんの。居たなぁ。で、それが……?」
信郎が今度はニヤニヤして問い詰めだし、耳まで赤くした梅子が少しうつむいて答える。
「すっ……、好きだったの…」
「好きだったって、松子さんの婚約者だろ?だいたい、梅子そん時いくつだよ?」
「……15くらいだったかな……」
蚊の鳴くような声で梅子が言った答えを聞いて、信郎はおかしそうに声を上げて笑う。
「もう、バカッ。じゃあ、ノブはどうなのよ?」
「おお、俺かー?」
真っ赤になってふくれ面の梅子が信郎に聞くと、信郎はコップに入ったビールへ視線を向けて答えた。
「別にいねぇよ。まぁ、……隣の家にいた一番下の子は、かわいいなと思ったりしたけどよ」
「もぉ。何よ、それ」
本気とも冗談ともつかない信郎の答えに梅子が文句を言いながら、二人の会話は徐々に昔話へと脱線していった。
629 :
接吻4:2012/10/12(金) 02:50:37.62 ID:W28vb6G7
店を出た後、酔いを醒ましながら少しぶらつかないかと信郎が言い、遠回りをしていた二人は神社の前までやってきた。
「子供の頃、よくここで遊んだわね。懐かしいな」
梅子が呟くと、少し寄っていくか、と信郎が言った。
二人は神社への階段を上がり、街灯の明かりが届かなくなるくらいの中腹で腰を下ろす。
あの木に登って梅子が下りられなくなったとか、死んだスズメの雛を信郎が埋めたのはあの辺りだとか言って、二人はひとしきり話した。
「町の明かり、ずいぶん増えたわね」
まぶしそうに夜景を見ていた梅子は、自分の横顔を見つめる信郎の視線に気づき、信郎の方へ顔を向ける。
「よ…、夜になるとけっこう冷えるな」
照れ臭そうに視線を外した信郎が、もっと近くに座れよと言うので、梅子は体の側面がくっつくくらいの位置に座りなおした。
すると再び重苦しい雰囲気が襲ってきたので、それを打ち消すように突然梅子が口を開く。
「あのっ…。咲江さんとも、ここに来た事あるの……?」
「おお……。あんまり盛り上がんなかったけどな…」
ボーっと遠くを見つめながら答える信郎の顔を、梅子はジッと見ていた。
信郎の中には咲江に対する未練のような物は感じないが、その視線の先には何が見えているのか、
知りたい気持ちと不安な気持ちがごちゃ混ぜになり、梅子の心をかき乱した。
自分の知らない信郎の記憶が、ポッカリと開いた穴のような気がして、無性に寂しい。
梅子は信郎の腕に頭をコツンとぶつけ、モヤモヤする気持ちをそっと吐き出した。
「……キスとかも、したの?」
まぁなと答えた信郎の声に、そうよねと言う言葉が出ず、胃の辺りでクルクルと回っているようだった。
「そりゃ、あの時はちゃんと付き合ってたんだからよ。そっちだって、そうだろ?」
「私……」
そう言われて、頭の中に松岡の姿が現れた。ほんの3ヶ月前までは、自分の未来にいると思っていた人。
そう。私もノブも、その時はちゃんと相手が好きだったのだ。
松岡がいて今の自分があるように、ノブにもきっと、ノブの相手や時間があったのだろう。
「お互い大人なんだから、色々あって当然だ」
「うん……」
急に大人らしい事を言う信郎の顔を見上げると、信郎は肘をついて手にあごを乗せ、梅子の様子を窺うようにキョロリと覗き込んできた。
「梅子だって、松岡さんとキスくらいはしたんだろ?」
どうだったかしら。梅子は記憶の糸をたどり、帝都大時代の思い出を手繰り寄せた。
あれは、松岡と二人で宿直をしていた時、前日見に行った映画の話をしていたんだっけ。
『口と口をつき合わせる行為に、いったい何の意味があるのでしょうか。第一、口腔には沢山の微生物や細菌がいる。
……解せないな』
『したくないんですか?キス』
その後何秒間か見詰め合っていたら、急患がやってきて、けっきょくそれきり。
630 :
接吻5:2012/10/12(金) 02:51:36.32 ID:W28vb6G7
「……ないわ」
梅子がポツリと言うと、えぇっ、と信郎が素っ頓狂な声を上げた。
真面目な話をしていたのに急に変な声を出したので、梅子は思わず噴出してしまった。
「それで?ノブはどうなのよ」
「おっ……俺は、一度…だけ」
梅子がわざとジトッとした視線で聞いてみると、焦って目を見開いた信郎が正直に申告した。
ずっと近くで見てきたつもりでも案外知らないものだと、梅子は不思議に思った。
けれど、幼馴染とは言え今まで別々の道を歩いてきたのだから、当たり前と言えば当たり前の事なのだろう。
梅子がそんな事をボンヤリ考えていたら、隣の信郎がモジモジと動き始めた。
「もうやっちまった事はどうにもならねぇけど、これからの俺は全部梅子にくれてやる。約束する。
な…なんなら、この神社に誓ってもいい」
一人で勝手に狼狽している信郎を見て、梅子はクスリと笑う。
「じゃあ、……キスして。誓いのキス」
そう悪戯っぽく言うと、信郎は緊張した面持ちになって固まった。
「もう、酔ってねぇぞ」
「うん。私も」
信郎が急に真剣な顔をしたので、梅子の心臓が一瞬ビクッと跳ねたが、すぐに信郎の大きな体にすっぽりと包まれる。
自然と目を閉じて顔を上げると、少し冷たくなった信郎の唇が自分の唇に触れた。
ジッとして、口と口を合わせるだけの、初めてのキス。
たったそれだけの事なのに、梅子は頭の芯がジンと溶けてしまうような気持ちになった。
信郎の舌先がチョコンと触れ、二人の唇がスッと離れると、信郎にいっそう強く抱きしめられる。
「俺たち、幸せになろうな」
「うん」
しばらく抱き合ってから、二人は手を繋いで階段を下り、そのまま家の方向へ歩きだした。
「何だ。嫁入り前の娘が赤ら顔で帰ってくるとは」
家に帰るなり、茶の間に居た建造が、頬を赤く染めた梅子の顔を見て不愉快そうに言った。
「……すみません」
梅子がしょんぼりして言うと、建造の目を盗んだ正枝がニヤリと笑いかけてくる。
「ちょっと飲みすぎちゃって……」
梅子はお酒のせいにすると、せかしてくれている芳子に従って立ち上がり、頬を押さえながら風呂場へと向かっていった。
――終――
gj!ヤバい凄く良い!萌えました!
自分は恋心自覚から両想いになるまでの感じがツボなんでかなりこういうじれったい感じ好きw
実は、自分もかなりネタ被った作品を書き終わりそうなんだが、どうしようか迷ってる…他にいくつか作品が投下されたら大丈夫かな?
>>625 GJ
結婚前のデートとか最高萌えツボ
蒲田という土地に馴染みがあるから、余計風景浮かぶ
あの神社かこの神社か妄想がとまらねぇええ
>>630 お…ねがい‥
早く…ちょうだ…いw
しまった‥
631だったorz
うわ〜脳内再生でニヤニヤしてしまうわ。ノブ梅和むわ。
>>631待ってます!
>>625 すごいのきてたー!
自分も意識し始めてからプロポーズまでの
二人がすごく好きだったので
こういうシーンが見たかったー
ありがとー!
>>631 楽しみにしてます!
631です。
皆様の言葉に甘えて、投下させて頂こうと思います。
結婚前のノブ梅、初めてのキス。
お付き合い下さい。
「あら、梅ちゃんお出掛けかい?」
医院の休診日、芳子から買い物を頼まれた梅子は、製作所の玄関先で和子にそう声を掛けられた。
「ちょっと夕飯の買い物に」
姑になるとは言っても、和子にとっても梅子は幼い頃から知っている娘のような存在で、これまで通りの関係が続いていた。
「そうかい、じゃあ、荷物持ちが必要だろうね」
「え、いえそんな…」
梅子が断りを入れる前に、和子は奥に引っ込んでしまう。
「ほら、荷物持ちにでも何でも好きに使っておくれ」
少しして、和子は訳の分からないような表情をした信郎を引っ張ってきてしまったのだ。
「そんな悪いですから…」
恐縮している梅子と、微笑みを通り越してにやついている自分の母親を交互に見て、信郎は深い溜め息を吐いた。
「荷物持ちだろ、さっさと行くぞ梅子」
「え、でも…」
「良いから、行くぞ」
そう言ってさっさと玄関を出てしまう信郎に戸惑いながらも、和子に頭を軽く下げて、梅子は信郎の後を追った。
「大丈夫?疲れてるんじゃない?」
急の仕事が入り、安岡製作所がここ数日ほぼ夜通しで作業していたことは梅子も知っていた。
最後に会ったのもその数日前。
「今朝納品も済んだし大丈夫だろ」
微妙にずれた答えに、梅子は信郎の顔を見上げた。
少し眠そうな目をしてはいたが、体調自体に問題は無さそうだ。
「お疲れ様」
「おう」
随分と大人びたように見える横顔は、笑うと急に子供の頃の面影が顔を覗かせる。
その度に、梅子は自分たちの幼い頃から一緒に過ごした日々を想う。
(色々と有ったわね…)
世の中も、自分たちも。
それでも、彼が隣にいることはずっと変わらない。
今までも、きっとこれからも…ー
「何笑ってんだよ?」
「ん〜…一緒に居れて嬉しいなぁって」
素直に口にすると、信郎の気配が少し離れた気がして、梅子は後ろへ振り返った。
「ノブ?」
立ち止まって俯き気味の信郎に近づき、顔を覗き込む。いつの間にか開いてしまった身長差は、こういう時に便利だ。
「ちょっと、顔赤いわよ。もしかして熱じゃ…」
信郎へと伸ばしかけた手を逆に掴まれて、梅子は引っ張られるように信郎の後を着いていった。
「え、ノブ?」
無言で足早に歩く信郎は、梅子が呼ぶ声にも反応しない。
いつもとは違う信郎の態度に、梅子は訳も分からず手を引かれるしか無かった。
639 :
↑続き:2012/10/12(金) 16:36:16.67 ID:y6KM9fXP
少しして人気の無い細い路地に入ると、信郎は漸く足を止めた。
「ノブ…?」
振り返った信郎との距離が、一気に近付いて。
「…っ」
その瞬間は、何をされたのか分からなかった。
唇に暖かいものが触れて、信郎の顔が今までにない位近い。
(キス…した?)
そう理解するのに、数秒掛かった。
「ノブ…い、今の…」
「何だよ」
「な、何って…だって、」
「他の奴等がしてること俺たちもして何が悪い」
照れ隠しなのか開き直ったのか平然とした顔でそう答えた信郎は、梅子に背を向けた。
その背中を見つめていた梅子の表情に、徐々に笑みが広がる。
「ノブ」
梅子の声に振り返った信郎に勢い良く抱き付くと、細身なように見えて鍛えた身体は危なげなく梅子を受け止めて。
その後、慌てたように視線を周囲に走らせた。
「お、おい梅子っ」
人気がないとはいえ、何処で見られていてもおかしくはない場所ではあるのだということを、信郎は今になって思い出した。
「さっきの方が見られてたら困ると思うんだけど?」
上目遣いで見上げると、信郎は言葉を詰まらせる。
「…悪かったな」
「全然」
まだ離れたくなくて、梅子が背中に回した指で信郎のシャツを掴むと、信郎も諦めたように梅子の背中に腕を回して抱き締めた。
「ずっと…側に居て」
あの雨の中での抱擁と同じ言葉。
あの時よりも、更に信郎を愛しく感じる。
640 :
↑続き:2012/10/12(金) 16:38:09.85 ID:y6KM9fXP
そっと目を閉じると、また信郎が近付いてくる気配がして。
唇が重なると、心臓の鼓動はどんどん高まるのに、不思議と心地好い安堵感に包まれる。
(気持ちいい…)
信郎の口付けを受けながら、梅子はその心地好さに酔いしれた。
時間が過ぎるのも忘れる程夢中でキスをして、漸く唇が離れて。
至近距離で視線が合うと、堪えきれずに笑い合う。
「何よ」
「何だよ」
くすくすと笑いながら、信郎が手を差し出してきて。
「ほら、行くぞ」
「うん」
梅子は、照れ笑いを浮かべながら、その大きな手を握り歩き始めた。
ー終わりー
以上です、思いっきりネタ被りしてますが、お付き合い頂きありがとうございました。
>>625 GJー!!
しばらくROMるとか遠慮無用だからどんどん思いついたらヨロ
待ってるZ
初々しいデート読んだら浮かんだので書いてみた
>>631 支援の為に1つ投下するけど練りが足りないからエロはないw
おっと…自分が書いてる間に投下してくれてたんだ。
リロってなくてすまん
と、連投になるけど、SP前夜祭ってことで投下すると書いたから落としておきます
落としたら読ませていただきます
>>641 感想は後ほど
644 :
ノブ的考察:2012/10/12(金) 17:05:08.87 ID:TnqrtVgS
幼馴染みで結婚したことの良さと言えば、昔から家族同然だったからこういうことになるだろうと予測ができるところだ。
特に梅子はすぐに顔に出るからわかりやすい。
でも結婚して初めて知ったこともすごく多い。
・梅子は案外察しが良い。
特に俺が言いにくいようなことを察してズバズバと切り捨てる。
あいつのボケは実は計算なんじゃねぇかと思うことがあるくれぇだ。
・梅子は風呂が短い。
子供たちと入っても自分がカラスの行水だから、さっさと洗ってそそくさ出てくる。
もっと風呂で遊んでやってもいいんじゃねぇかと思うからつい俺は子供たちを引き受けることになる。
・梅子は寝像が悪い。
寝像が悪いと言うより、熟睡しすぎるから箪笥手をあれだけぶつけても起きねぇんだろう。
・梅子は寝つきが良い。
まぁこれは俺にも原因はあるけれど、あいつはとにかく一瞬で寝る。
・梅子は柔らかい。
あいつはの肌は餅みてぇにやらわけぇ。
顎の下の皮をつまんで引っ張ると柔らかいから面白いぐらいに良く伸びる。
触ると気持ち良いし、おもしろいから俺は結構良く梅子の顎で遊んでる。
・梅子はカワイイ。
まぁ、その、なんだ。
夜に関してもあいつは正直で、良けりゃイイと反応するし、物足りなけりゃ違うと要求してくる。
男と女として付き合わなけりゃ梅子のあんな顔は見られなかったんだと思うと、結婚してよかったなぁとつくづく思う訳で…。
おい、俺の息子…反応早すぎ。
それにしても遅くねぇか?梅子…
「ただいまー」
俺は往診帰りの梅子を迎えに、いそいそと階段を降りて行く!
「おかえり。風呂入って温まってこいよ。梅子サン♪」
<おわり>
>>641 GJGJGJGJ!!
リアルにノブ梅あるある
ノブ梅の身長差は非常にオイシイ
こうなると、自分は落とさずに
>>641のをしっかり堪能してもらった方が良かったと反省
ちっと滝打たれてくるわ…
スペシャル前夜祭キターーー
>>644ノブかわいいー!めちゃくちゃGJですよ!梅子は柔らかい…萌えwノブ!幸せ者めw
617の広×梅の作者です。
感想下さった方、ありがとうございます。
萌えを感じて頂けたなら嬉しいです。
昼ドラっていう意見が多くて、ちょっと笑いました。確かにw
もし、続きが書けたらまた投下します。
まだ、わかりませんが…
なんか怒涛にきてるーw
乙です〜
でも時間無くて読めないー苦行かよorz
後でゆっくり堪能します
>>631 きゃーーーっ、甘酸っぱいwwwキュンキュンしたわ!gj
身長差萌えるねぇ。脳内映像化ヨユーでしたw
それにしても、気の利く仲居ばりの気配りができる和子はいい姑だなぁww
個人的に敢闘賞をあげたい。
>>644 寝つきがいい原因が俺www信郎さん、さりげない惚気乙w
物足りなければ違うと要求する梅子が気になるーw
どんな風なのか想像するだけで萌えあがる!gjでした!
広×梅作者さんの次回作も、全力で待機おります!
広×梅、萌えます!
次回作楽しみにしてます!
ノブ梅の初々しい感じが好き
幼馴染なのにドキドキしちゃってる感じが萌える
きゅんとくる
勿論エロノブ梅も好きだけどw
ノブの考察いいねw
梅子の考察も見たいw
他も期待してます
SPで微妙な空気の安岡家を束の間救済計画
エロなし
ほのぼの系ノブ梅です
◆ ◆ ◆
台所では梅子が夕食の後片付けをしている。
居間では信郎がTVを見ている。
仏壇の前には、眠る新と絵本を見ている太郎。
それはいつもの安岡家の風景…
TVから流れてきた曲を聞いた信郎が立ちあがり台所に声をかける。
「梅子終ったか?」
「うん?何?片付いたからそっち行くわ…」
居間に戻ってきた、まだ水気の残る梅子の左手を自らの右手でとり、信郎は梅子の腰をぐいっと引き寄せた。
「ダンスパーティの時、俺たち踊らなかっただろ。」
TVから流れるテネシーワルツの曲に合わせて身体を動かすふたり。
「踊りたかったの?言ってくれたらノブとも踊ったわよ。」
「何言ってんだ。松岡さんとデレッデレな顔して踊ってたくせに」
「ふふふ。ヤキモチ焼いてくれてたの?」
「ヤキモチ?そうだなぁ…梅子の相手をするモノ好きな奴は俺ぐらいだと思ってたから驚いたっていうか…」
「ひどーい」
笑いながら頬を膨らませて見上げる梅子を、信郎は微笑みながら見下ろしていた。
トトトトトトトト
踊る2人に、太郎が駆け寄ってきた。
「太郎も一緒に踊る?」「おう太郎!」
信郎と梅子は同時に手を差し出し、太郎の小さく温かい手を握った。
「新が起きてる時、今度は4人で踊ろうね太郎。」
<おわり>
>>653 乙!ほのぼのノブ梅癒される
エロありも大好物だけどw
今日のSPはノブ梅いちゃいちゃを期待して見たのに
記者が邪魔&うざい&ノブ記者のシーンが多くてイライラした・・・
あと1回で本当に終わっちゃうのに次も喧嘩状態が大半っぽいし残念だなぁ
最後の最後にはいちゃいちゃがあるだろうけどさ
655 :
竹静1:2012/10/14(日) 02:10:35.07 ID:o6AmDV3X
「おはよ、おきた?」
甘い声を聞きながら、俺はうつつの中をまだ漂っている。
朝飯を作る音と匂いが漂ってきて、やっと家に戻ったんだと実感する。
「何時に帰ってきたの?起こしてくれたら良かったのに。」
俺は頭をぼりぼりかきながら、お玉をふりまわす妻をまだぼんやりとした目で眺めていた。
「…1時過ぎ。東京駅を降りてから、1件付き合って別れたんだ。」
親父に似て慇懃な俺の言動は敵をつくりやすい。
でも静子は変わらず俺を受け止めてくれる…
エプロンが似合う…この後ろ姿を見るのは3日ぶりだ。
俺は布団から起き上がると洗面所よりも先に台所に行った。
「もうじき出来上がるから、顔洗ってきてー。」
静子が長い髪を揺らしながらエクボを作って笑顔をみせてくれる。
「今日の味噌汁は何?」
俺は静子を後ろから抱き寄せ、久しぶりに妻の香りを深く吸いこんだ。
「今朝は大根とお揚げ。んっ」
俺はエプロンの下に手を忍ばせ、服の上から彼女の乳房を包んだ。
「朝から何してるの(笑) 顔洗って来て。」
「うーん、嫌だ。」
3日ぶりの静子の香りに俺の下腹は重くなり始めている。
コンロの前で身を固める静子の首筋にキスをしながら、俺はガスを止めた。
「?まだ煮えてないわ。」
静子が驚いて振り返る。
「火がついてたら危ないだろ。ここでするんだから。」
不思議そうな顔をする静子の腰を掴んでこちらに向かせ、俺はロングのスカートの裾を捲った。
656 :
竹静2:2012/10/14(日) 02:12:59.42 ID:o6AmDV3X
「あ、朝だし、台所だし…」
「朝で、台所だから?」
「あ、え、でも…」
止まらない俺の手に戸惑いながらも静子の身体はいつものように反応し高ぶっていくのがわかる。
流し台に寄りかかり、恥ずかしそうに顔をそむける静子が俺を更に興奮させた。
静子の足の間に俺の右足を捻じり込み、右手で柔らかい内股を撫で上げる。
静子は身を捩らせ吐息を吐く。
左手で固く尖った乳首を静子が音を上げるまで摘む。
「あぁん‥」
静子が耐えきれず声を漏らした。
布越しに軽く触れただけでもわかる湿り気。
結婚するとこうして台所で立ったままでもOKになっていく。
その変化が嬉しくて俺は静子を色々な所で抱いてきた。
こんなにこいつの虜になるとは思わなかった。
俺はぽってり厚い唇に舌をからませながら下着の中の茂みを分け花芯を撫でた。
「くっんんっ」
目を閉じて快感に身を捩る静子の前に腰を落とし、俺はゆっくり下着を降ろし、濃い茂みの中にある花芯にもタダイマのキスをした。
…そしてそのままジュルリと吸い上げる。
「くぅ……はぅっ……ん」
可愛い声が降ってくる。
舌を軽く押し当て花芯をくゆらせると、その揺れに合わせ静子の声も揺れる。
固くなっている花芯を舌で舐めまわしながら、俺は秘裂を指で広げた。
溢れ出てくるヌメリを舌に掬い絡め花芯をゾロリと舐めると、ひときわ高い声が降ってきた。
俺はいつものように下から上へ、ペロペロキャンディを舐めるようにゆっくり何度も舐め上げ続ける。
静子はこうされる時が一番早い。
ほら‥もう腰がブルブルと震えだした。
俺は指の先で押し広げ、花芯を曝け出す。
舌先で強く押すと全身をビクリとさせてどれほどの快感なのかを教えてくる。
俺はもっと深い快感に浸してやりたくなるから指で皮を押さえ、核をチュッと吸い上げる。
教えられたように決まったリズムで何度も舐め上げてやる。
「ぁああぁ……っ!」
尻が固く締まり、足は床を強く掴み、両手が俺の動きを止めようとする。
静子が本当にイクのはここから…
俺は速度を上げ、舌先に力を入れて更に舐め上げ続ける。
静子の花芯はどんどん大きさを増し、両脚はガクガクと震えだす。
俺は腰を流しに押さえつけ静子が崩れ落ちないように支えた。
「竹夫さ‥ん」
ようやく俺はくぷっと中指と人差し指を差し入れる。
熱く滾る襞が絡みつくように俺の指を咥えこむ。
静子は花芯だけじゃなく、俺と繋がりながらイキたがる。
だから俺は自分からねだるようになる限界まで入れてやらない。
657 :
竹静3:2012/10/14(日) 02:14:53.62 ID:o6AmDV3X
数日ぶりだからか今日の静子はとても感度が良い。
俺もたっぷり溜めてきた。
手早く下着を脱ぎ捨てると、俺は静子の左足を真横に持ち上げて手で支えた。
静子の腿まで滴らせるほど溢れかえるヌメリに呼びこまれるように、俺は思いきり憤り膨張したソレを一気に深く貫く。
静子の中の形が変わる。
堅く膨張したものは、有無を言わさず静子の中を歪ませる。
「ふぅっ! はっ! ふぁ! ぁぁっ!…むっ!…んっ!っ!」
突き上げ何度も往復する。
一番奥をこじ開けようとするかのように俺は何度も突き上げる。
静子の床についていた足は爪先立ちになっている。
それでも追い詰めたい俺は、両手で静子の尻を抱え流しに浅く腰かけさせた。
ぱんっ!ぱんっ!ぐちゅ!じゅぶ!くぷっ!
時折空気を孕んだ音をさせ、俺たちは繋がったそこから淫靡な音をさせている。
俺は速度を速め腰を激しく上下に振り、集まってくる快感を伝えるためにもう一度静子の花芯を三本の指で撫で上げる。
人差し指と薬指は皮を捲る為、中指は核を擦りあげるため…
「ぁぁぁっもう‥っ‥ぃぁ‥んっっっ」
絶頂を告げる細い泣き声が聞こえ、静子が強張った。
俺はそれを確認し精を胎内に注ぎ込んだ。
…俺たちは繋がったまま、ひたすら喘ぎ冷えた唇同士でキスをした。
<おわり>
以上です
竹夫はねっとり肉感的なセクロスしそうな気がしてますw
それにしても、1週間あの冷え切った茶の間で過ごすのかと思うと鬱‥
ノブ梅!!GJ!
ダンパはほんとノブ可哀想過ぎたので(>_<)
>>654 まったく同感^^;何なのあの記者。
なんか記者に梅子の出番とノブ梅シーン奪われたかんが^^;
嬉しかったのは梅子と弥生のシーンが多かったこと^^;
660 :
名無しさん@ピンキー:2012/10/15(月) 00:22:06.87 ID:GAJMjNTl
うぶうぶノブ梅キス2作ともかわいい!
竹夫にーさんと静子さんもエロエロでGJ!!!
自分も書けたらいいんだけどなー
SP来週までこのままの雰囲気はモヤモヤしてたまらんので職人さんに仲良しノブ梅をお願いしたいです。。。
661 :
夏の終わり:2012/10/15(月) 02:49:33.85 ID:MttA6Yah
リクエストにお答えして、仲良しノブ梅の短編です。
◆ ◆ ◆
「おーい梅子!まだかー?」
今日は多摩川の花火大会。
まだ小さい新は連れていけないが、俺たちは太郎と梅子と三人で多摩川大橋の見える所まで行くつもりだ。
「はーい!おばあさま、すみませんが新をお願いします。」
「任せて頂戴。太郎、お父さんとお母さんの手を離したらいけませんよ。信郎さん、2人をお願いね。」
「はい。行って参ります!」
太郎は誰に似たのか好奇心旺盛で、どこにでもついて行きたがる。
それじゃってことで、一番近くから花火を見せてやろうと言う話しになった。
「多摩川まで太郎の足だと結構歩くと思うけど大丈夫かしら」
「歩けるよな?太郎?」
「うん、ぼく、おとこだもん」
「フフフフ。そうね、男の子だからがんばって歩いて!」
…結局、打ち上げの音が怖いと太郎は怯え、俺たちは河川敷からどんどん戻ってきている。
おまけに楽しみにしていた肝心の太郎は歩き疲れて俺の背中で眠っている。
「花火の音、まだ聞こえるな…」
「まさか、怖がるとは思わなかったわねぇ。患者さんに花火が見えて音のしない場所を聞いてみるわ。」
「あぁ、頼む。」
「ねぇノブ。今度は上野の動物園に行きましょうよ!あそこなら新も連れていけるわ。」
「そうだな。太郎、本物のキリン見たら喜ぶだろうなぁ。」
幼い頃風呂敷を纏った信郎の背中を追ったように
梅子は今、眠る太郎をおぶった信郎の背中を見ながら家族の待つ家へと歩いている。
色々あった昭和37年の夏が終ろうとしていた。
<おわり>
>>661 GJGJ!!ほのぼの安岡家の日常、和むわ〜。SP後編までの間何とかここの職人さま達のおかげで癒されるよ〜
リクした者ですありがとう!
こんなに早く書いてもらえるなんて思ってなかったw
ニヨニヨ和みました〜
太郎も混じるとさらにかわいい!
ノブ梅はエロもいいけど、こういうなんてことない日常でも萌えるからビックリ。
SP続きも早く見たいけど、ほんとにそれっきりで終わってしまうんだと思うと寂しいなぁ。
竹静もノブ梅もGJ!
竹夫兄さんったらエッチだわw
あの後どうしたのかしらww
駅弁でお風呂直行?
ノブ梅は、職人さんたちが上手くノブを生かした描き方してるから萌えられるのかな…と。
予測、計算、打算を感じない所がノブの良さ。
もはや日常の何気ない風景が全て萌えになるノブ梅なのにSPのノブ梅に萌えないってそれどんな‥
紅白司会が梅中なら、旦那の応援とかあるかもねぇ
竹夫兄さん、朝っぱらから何やってんスかw
台所で着衣プレイとは、マニアックwww
大人のエロ、ご馳走様でした!gj
>>653も
>>661も有難う!!!
ほのぼのノブ梅に癒されながら、後半まで何とか凌ぐわ。
こういう風にイチャついてくれるだけで萌えるんだけど、前半は成分少なめだったね。
何が何でも、後半は萌えてやるんだからw
…ま、まったく!お義父さんが居るのに、なんてこと!
私は、商店街を歩きながらまだドキドキしている。
診療を終えて買い物に行く前、工場のノブに声をかけると、高い確率で「何でもいいから旨いもの」と答える。
今日は「旨いもの」と言いながら手招きするから近づいてみたら真面目な顔して小さな声で「デザートは梅子な♪」ですって!
まったく…
夕飯はレバニラにしようかしら…
はぁ、それじゃバレバレだわねぇ…
おかず、何にしようかしら…
<おわり>
梅子目線の話しが少ないかな?と、書いてみました。
タイトル、前説入れ忘れすみません。
お目汚し、失礼しました。
竹静いいねぇ また濃いのお願いします
いつぞやの広×梅の作者です。
以外に早く続きが書けたので投下します。
話らしい話はなくて、また、しているだけです…。
梅子の自慰、口淫等がありますので、
苦手な方はスルーお願い致します。
こんなの書いておきながら、スペシャルでの安岡家のギクシャクっぷりに
クッション抱えてジタバタ苦悶してました。
人間て勝手だと思います。
多分、本心では信×梅が一番だって思ってるのかな…
皆さんの信×梅を拝読しては、いつも萌えてます。
671 :
続広×梅1:2012/10/16(火) 18:50:41.22 ID:q+ZCycW5
夕方になると、心が乱れる。その理由はわかっていた。
梅子はデスクで書類を書く手を止めて、時計を見た。
もうすぐ、あの人が来る。
*
衝動的に身体を重ねてから、暫く経とうとしていた。
梅子は自分でもその時の事ををどう処していいのか、わからなくなっていた。
それがよぎると、身体の芯から良からぬ熱が湧き出すのを止められず、
夜、眠る信郎と子供達の傍らで何度かひっそりとに自慰に耽った。
(ああ…どうして……こんなに……)
仰向けになって寝間着の上前をめくり上げる。
手を差し入れて肉芽を刺激し、濡れた欲望の入り口を何度も撫で、出入りを繰りかえす。
声を殺して、あの時のあの人の声や、指を思い出しながら。
すると、あっと言う間に"それ"が襲ってくる。
「………あっ……」
半開きの唇からごく小さな声が漏れる。
激しく動悸する胸を左手で押さえながら、梅子は絶頂に身体を何度か震わせた。
自分はもう、おかしくなっている。
わかっているけれども、止める事が出来ない。
672 :
続広×梅2:2012/10/16(火) 18:52:11.78 ID:q+ZCycW5
*
これは仕事だ。
広志は何度も自分にそう言い聞かせながら、蒲田の通りを歩いていた。
一度だけでも、自分は梅子を抱いた。それは神からの褒美だ。
もう、梅子を抱いてはいけない。
向かう道筋に一筋の光もないことは、火を見るより明らかではないか。
非礼を詫びて、いつもの自分に戻るのだ。
安岡製作所の前を通ると、そこには既に明かりが灯っていた。
工員達は帰ったようだが、まだ信郎が一人、真剣な表情で機械に向かっているのが見える。
広い背。日に焼けた肌。筋の浮き出た力強い腕。
そして、何よりも、仕事の成功。
自分にはないものをいくつも持っている。
この人は、毎夜あの人を抱くのだろうか。
それ以上は考えないようにして、広志は重い足を安岡医院に向けた。
引き戸を引くと、奥で一人、梅子がデスクに向かっていた。
「こんばんわ」
「……いらっしゃい、広志くん」
梅子は以前のような笑顔を向けては来ない。
少し眼を伏せ、ゆっくりとこちらへやってくる。
カウンター越しに持ってきた薬を渡し、仕事の話をする。いつもと変わらない応対。
「この書類……ここ、判子が押してないわ」
「あ……そうですね。すいません。今、持ってるから押しますよ」
広志は鞄を開けて判を探す。いつも手間取る事などないのに、なかなかそれは出てこない。
「今度、来た時でもいいのよ」
「そういうわけには」
「大丈夫よ」
広志の手が震える。それを誤摩化すように右手をカウンターに乗せる。
673 :
続広×梅3:2012/10/16(火) 18:52:54.53 ID:q+ZCycW5
「……やっぱり、今度にします」
「ええ」
梅子が微笑んでいる。
広志はその顔を見ると、意を決したように言った。
「……………この間は、申し訳ありませんでした」
「あ………………ううん、いいのよ」
「帰ってから………何て事をしてしまったんだろうって……」
「でも…誘ったのは私だし……」
お互いに、言葉が途切れ途切れで上手く続かない。
広志は、無理に笑顔を作る。
「梅子さんには、信郎さんがいる。素晴らしいご主人じゃないですか。僕なんかに手を出してる場合じゃないですよ」
そう言うと、梅子が急に眉を曇らせた。
「……どうしました?」
「………………………帰ってしまうの?」
「え?」
梅子の人並みはずれて大きな眼が、すがるようにこちらを見ている。
梅子が自分を引き止めようとしている。それは予想していなかったことだった。
カウンターに置きっぱなしになっていた手に、梅子が指を絡め、顔を近づけてくる。
「本当に…………帰ってしまうの?」
「……はい。今日は帰ります」
「それは…出来ないはずだわ。広志くん」
「え」
梅子の肌理の細かい頬は朱に染まり、汚れを知らぬ少女のように可愛い薄桃色の唇が、濡れて光っている。
喉が干上がり、胸が早鐘のように打つ。
駄目だ。
抗えない。
674 :
続広×梅4:2012/10/16(火) 18:54:04.67 ID:q+ZCycW5
梅子は踵を返すと、デスクの方へ向かった。
「ここへ来て……座って」
「…………………………………はい……」
広志が梅子のデスク椅子に座ると、梅子は腰を屈め、唇を重ねて来た。
胸に梅子の諸手が滑ったかと思うと、男にも形だけが残されたそれを撫でられる。
「………う」
接吻から逃れた唇から、くぐもった声が出る。
「ここにはね……男性でも、沢山の神経が集まっているの」
梅子はまるで診察でもしているかのような口調で言うと、
広志のネクタイを緩め、美しい指でシャツの釦を一つ一つはずす。
肌着をめくり上げ、唇を寄せる。
「………え……」
その場所を性的な器官として意識した事などなかった。
今、そこを梅子の可憐な唇と舌に責められている。
しばらく、くすぐったいようなおかしな感覚が続く。
「……あの、梅子さん」
「……何?」
眼を閉じて梅子の舌の感触に背筋を粟立たせる。
聞いてみたい事があった。
「信郎さんにも、こういうことをするの?」
しまった。敬語を使うのを忘れた。
675 :
続広×梅5:2012/10/16(火) 18:55:16.39 ID:q+ZCycW5
*
「………こういうことって?」
「今、僕にしているみたいなこと」
「……しないわ…だって」
梅子はそれだけ言うと、今までより更に丹念にそこを舌で突いた。
すると段々とそこが勃え立ち、広志が身体を強張らせるのがわかった。
続けてやると、遂に小さく、しかしはっきりとその声を上げる。
「……あ……駄目…です…あ……ああ………あぁ…」
それを聞くと、梅子の芯が熱く疼く。
左手でズボンの上から広志の牡を撫で上げ、
右手でまだ唾液の残る胸の突起を弄る。
広志は身体を仰け反らせ、デスクに後頭部を預けた。
「ノブにこんなことしたら……きっと叱られるだけじゃ済まないもの」
捲り上げられたランニングシャツが、すでに汗で湿り気を帯びていた。
その若い男の匂いを嗅ぎながら、梅子は自らの貪婪さを自覚した。
676 :
続広×梅6:2012/10/16(火) 18:56:11.02 ID:q+ZCycW5
*
感じた事のない感覚が広志を苛み、女のような声を上げさせた。
さっきまでの自分の誓いがあっさりと破られ、またこの場所で、今度は自分が梅子に翻弄されている。
胸を弄られ、既に昂まり切ってしまっているそれを撫で回される。
信郎にはこんなことはしないという。何故自分なのか。
しかし、更に明確な形を取り出した快感が、広志の思考を塗り潰していく。
「広志くん……可愛い」
「………やめてください……あっ……ああ……は……」
「もっと、気持ちよくなるのよ」
梅子はそう言うと床に跪き、広志のベルトに手をかける。
抵抗出来るはずもなかった。ズボンを下ろされ、張りつめた物を口に含まれる。
「……う……あ…ああ……」
仰け反って天井を見つめたまま、湿った柔らかいものが、自分自身を愛撫するのをただ感じた。
眼を下方へ向けるのは憚られた。梅子がそんなことをするのを、見たくないような気がした。
しかし、その罪悪感とも背徳感とも言えない複雑な気持ちが、快感を増幅させる事も知っていた。
唇が皮を上下させ、舌が露出した部分を舐め回す。何度も、あの唇が、あの舌が。
と、愛撫が突然止まり、右手をぐいと引かれる。
「私にも触って」
焦ったような声音だった。
逃げる事は許されない。梅子を見なくてはいけない。
広志は身体を起こし梅子の胸元から手を差し入れて荒々しく乳房を揉み、尖りを弾く。
「ああ…気持ちがいい……そのままして……」
梅子が今日はそんなあけすけなことを言うのに驚いていると、手で肉茎をしごかれる。
それは、唇や舌よりもずっと慣れた感覚だ。
「駄目ですよ……それはすぐにいっちゃいます……」
「いってもいいのよ」
「嫌ですよ……だって僕は…」
「………何?」
ああ、そういうことを言いたくない。でも言わなくてはいけない。
それが多分本心だから。
「僕は………梅子さんの中でいきたいんです……」
677 :
続広×梅7:
*
「じゃあ……ここで出来る?」
「はい……してみます」
広志を愛撫しながら極度に興奮していた梅子はすっかり男を受け入れる用意ができていた。
下着を下ろし、デスクに肘をつき、その姿勢を取る。
(こんなこと、ノブの前では、したことない……)
そう思うと梅子の中から更に蜜が溢れ出し、そこをしとどに濡らす。
信雄との行為で、自分で主導権を取ることはほとんどなかった。
妻が自分から求めるなど、はしたないことだと思っていた。
口淫も、求められた時にしかしたことはない。
恥じらいながら受け入れる自分と、その身体を優しく開いて愛する夫。
その関係に満足し、深い快感を得ていた。
どこで、自分は変わってしまったのだろう。
そんなことを思っていると、広志の冷たい手が腰に回る。
「少しだけ……脚を曲げて」
そうだ、身長差が少ないのだ。
背中に夫よりも小さな身体を感じながら、刺し貫かれる。
ゆっくりと広志が動き出した。
「あっ……ああ……ああ……」
潤いに満ちた肉穴は、易々と動きを受け入れ快さを生み出す。
滑るように梅子のそこを出入りする広志の牡は、大きくはないが、硬かった。
「ああ……気持ちいい……いいの…………広志くん……ああ…あああぁ……」
慎みなく口にすると自分の奥がますます締まり、痺れるような快美が襲った。
「梅子さん……それ、もっと言って……」
広志の上ずった声が聞こえ、動きが早まる。
「ああ……っん……………いいわ……気持ちがいいの………して、広志くん。もっとして」