【古典部・氷菓】米澤穂信作品でエロパロ【小市民】

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1名無しさん@ピンキー
〈古典部〉シリーズ
〈小市民〉シリーズ
〈S&R〉シリーズ
ボトルネック、インシテミル、etc.

米澤穂信作品でエロパロ小説を書きましょう。
2名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 01:26:36.08 ID:jY5ilVqC
@過去スレ
【小市民】米澤穂信作品でエロパロ【古典部】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168939470/
米澤穂信作品でエロパロ
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1267891861/

@保管庫
2chエロパロ板SS保管庫
http://red.ribbon.to/~eroparo/
 →ENTER →ライトノベル、その他小説の部屋 →その他小説の部屋
3名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 17:20:13.96 ID:E0InVDoQ
アニメではイメージしてた以上に可愛くなってたな
4名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 18:19:49.08 ID:VCARzd4l
えるが近すぎて俺の性欲がマックスなんだが?
だれが責任取るの?
5名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 22:21:41.68 ID:tejL73zM
立ったのか。
にわかで知って、前に過去ログ見たら面白いの何本かあったな。

盛り上がったらいいな。
他力本願で申し訳ないが。
6名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 23:51:34.46 ID:DHm3NOWd
福部と伊原で頼む
7名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 00:12:56.13 ID:os2pu8UG
前スレの◆g6L9hfHG6M氏はまた来てくれないだろうか
8名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 20:43:36.21 ID:D2w+vZFd
なんか復活してた
9名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 22:37:12.55 ID:OrYnYvdp
古典部とか本当に大好きだから、エロ書くのためらうな
10名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 00:15:19.33 ID:ufgUGshH
全然見ず知らずの人に痛めつけられる系は嫌だな
薄い本でも
甘々なほうがいい
11名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 00:36:37.99 ID:fgZJXdtP
今更アニメ化したのに驚いた
五年以上昔にホータロー×えるのエロ小説をコミケで出したがちっとも捌けなかった
今なら売れるだろうか?
12名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 00:38:21.94 ID:m1qOnNTn
>>11
俺が買う
13名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 01:58:30.61 ID:eA4nXDHf
もっと原作が面白ければはかどるが、この人のは大概が半端な出来なのが残念だ
絵がいいのが救い
14名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 02:28:43.89 ID:YQBfu83r
うん?
15名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 03:34:31.96 ID:CR9fsli+
アニメから入った者ですが、省エネ主人公でエロパロがあるってびっくりした(いい意味で)
16名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 07:05:04.41 ID:ufgUGshH
なんでも貼ってくれていいのよ
17名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 17:35:57.87 ID:d7wNaBo8
冬期限定は出す気あるのか?
18名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 14:26:17.80 ID:I0QUJou4
男性の体がどうなってるのか、
私、気になります
19名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 17:42:49.74 ID:q5XFQVBg
包太郎がですな
20名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 23:47:07.36 ID:cZQEkQBi
盛りあがらんな
21名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 23:49:02.15 ID:Xk8bZEBo
投下するときってトリつけたほうがいいの?
22名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 02:12:15.24 ID:s6jUdp04
>>13
『折れた竜骨』とか『犬はどこだ』あたりを読めばいいんじゃね
絵はないけど
23名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 02:14:33.17 ID:NagpL/oY
絵とか言ってる時点で……
24名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 08:55:14.65 ID:FYkSzLdc
アニメで気になって読んだけど、原作結構読みやすくて面白かったけどな
原作が小説な分、SS書くのは難しそうな気がするけど
25名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 09:01:02.86 ID:Y0HkrRhU
>>21
トリより、名前欄に題名と分割数を入れてくれた方がありがたい。
26名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 23:56:27.78 ID:6UegSDsm
福ちゃんが好き過ぎて摩耶花が……
27 ◆zO7AQfurSQ :2012/05/06(日) 02:11:39.48 ID:i42XbTqf
せっかくスレが立ったのに投下作品がないな
勿体ないので俺の妄想でも垂れ流そう

今回エロはない
わがままですまないが、甘々なのが好きなんだ。だからエロい事する前にちゃんと恋人同士になって欲しいので
時系列は『遠まわりする雛』直後くらい


※二人の距離の〜は未読
早く読みたい
28名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 02:12:51.60 ID:i42XbTqf
「こんにちは、折木さん」
「ああ」
 放課後の地学講義室、すなわち古典部の部室に入ると先にいた千反田が声をかけてきた。
 俺は鞄を机に置き、開いてる窓のそばの席に座る。
 三月にしては今日はかなり暖かい方でそよいでくる風が心地良い。
「今日は摩耶花さんも福部さんもいらっしゃらないそうです」
「? そうか」
「だから、今日は、二人、ですね」
「? そうだな」
 千反田が少しおかしい。
 いや、おかしいのはいつものことか。つまりいつもと様子が違う。
 基本的に古典部はこれといったまともな活動をしていないので、誰が来ようと来まいとどうでもいいのだ。
 だから改めて誰がどうとか伝えないし、今まで俺と千反田の二人だったことも幾度となくある。
 それをわざわざ確認するということは。
 俺がそっちを見ると、今までこちらを見ていたであろう千反田がさっと顔を背ける。
 また何か話があるのだろう。厄介事か、相談事か。
 しかし一向に話し掛けてはこない。落ち着きなくそわそわし、時折こちらを窺ってはまた目を逸らす。これでは呑気に本を読んでいられる状況ではないだろう。
 かと言って自分から水を向けるのも信条に反する。
 ならば。
「さて、帰るかな」
「え、も、もうですか!?」
 読んでいたペーパーバックを閉じて立ち上がると、案の定千反田は焦った声を上げた。
 かと思うと一度大きく深呼吸をして何かを決心したかのようにぎゅっと目を瞑り、カッと見開いてこちらにずかずかと寄ってくる。
 その勢いに思わず後ずさるが、千反田は密着するぐらいに身体を近付けてそのまま唇を合わせてきた。
 …………え?
 唇を合わせてきた?
 誰が? 千反田が。
 誰に? 俺に。折木奉太郎に。
 つまり俺は今、千反田にキスされているのだ。
 すっと身体を離した千反田が茫然とする俺を見つめながら口を開いた。
「好きです、折木さん」
「…………順番がおかしくないか?」
 突然の千反田の告白に混乱し、見当外れな言葉を返してしまう。
 千反田の大きくて真っ直ぐな瞳は冗談を言っているのではないことを証明するかのようにキラキラと輝いている。
 綺麗だなとか思ってしまうあたり、まだ俺は混乱状態から抜け出してないようだ。
「あー、千反田」
「はい!」
「その、なんだ、聞き間違えたかもしれん。もう一度言ってくれないか?」
「……折木さん、私ものすごく勇気を出して言ったんですが」
29名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 02:15:28.74 ID:i42XbTqf
 ということは聞き間違いではないのか。
 それでも千反田は再び俺を見ながら言う。
「私、折木さんが好きです」
 ご迷惑でしょうけども、と前置きをして言葉が紡がれていく。
「初めて会った時から気になって、色々折木さんに助けてもらい、気が付いたら好きになっていました。折木さんは強く、優しく、素敵な人です」
「……買い被り過ぎるなと以前に言ったはずだが」
「私がそう思っているだけですから」
 やれやれ。この頑固なお嬢さまには何を言っても無駄か。
「ごめんなさい。でも、どんなに迷惑に思われても、この気持ちを伝えたくて」
「別に謝らなくていい、驚きはしたがな」
「いえ、突然こんなことを言われたら戸惑うのも当然です。本当にすみません」
「謝るなと言っているだろう」
 俺は椅子に座り直した。
「好きなやつから告白されて迷惑などと思うものか」
「そうですか、それは良かっ…………え?」
 千反田の目が大きく見開かれる。
 俺は自分の台詞に恥ずかしくなってそっぽを向いた。
「お、折木さん、今なんて言いました?」
「知らん」
「折木さん!」
 千反田は先程のようにずかずかと寄ってきた。
 顔をずいっと近付けて問い詰めてくる。
「折木さん!」
 あー、うるさい。
 俺は千反田を強引に黙らせた。
 千反田がしてきたように今度は俺から。
 自分の唇でもって相手の唇を塞ぐ。
 すぐに離れ、再びそっぽを向く。千反田を直視できない。
「まあ……そういうことだ」
「…………はい!」
 いつも以上に元気溌剌な返事がくる。
 そのまま俺の真横に椅子を用意して、千反田はそこに座った。
 そっと身体を寄せられて俺の心臓がどきんと高鳴る。
 この雰囲気はまずい。俺が耐えられない。
「あー……いきなりキスされるとは思わなかったぞ」
「す、すみません! 私も色々混乱してしまって……」
 まあ、さっさと話をさせるために混乱させたのは俺なのだが。まさか告白されるとは思わなかった。
 ちら、と千反田を窺うと、少し紅潮しながらもにこにこと笑顔を俺に向けている。
 その笑顔に吸い込まれるように俺は顔を近付けていく。
「お、折木さん?」
 千反田が戸惑った声を出すが、俺は構わずさらに接近する。
 そして。
「……んっ」
 三度俺たちの唇が重なった。
 互いの背中に手を回し、抱きしめ合う。



オープニング終了
エロいのはまた今度
奉太郎って性欲あるのかしら?
30名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 07:27:25.21 ID:TOk/gUB1
きゃわわ
GJすぎる

一応、摩耶花に蔑んだ目で見られるようなものはちょっとd
31名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 07:28:21.26 ID:TOk/gUB1
切れた…
ちょっとだけ部屋にあるらしいね
32名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 09:30:52.98 ID:vqUz/mqx
>>29
おおおおお!こっ、これは…!
GJ!続きも頼む
33名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 10:15:44.82 ID:B7ufeOK2
>>29
グッジョブ!
> 奉太郎って性欲あるのかしら?

奉太郎が無気力気味というか省エネ主義なのは、賢者モードになっているからではないだろうか?
だから家では猿のように……
34名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 10:18:54.39 ID:oPVy3fv0
姉に性的にも振り回されていたので振り回されてないと興奮しない性癖に
35小ネタ・気まずい話:2012/05/06(日) 17:00:45.86 ID:VmTCfq8g
 その日、放課後の部室には俺と千反田しかいなかった。
 里志はどうも伊原とともに先に帰ったらしい。二人が連れ立って階段を降りていくのを
俺はさっき偶然にも目撃している。声をかけなかったのは少し距離があったためだ。特に
用があるわけでもないのに大声で呼び掛けるのは、省エネ主義に反する。
 まあ近くにいたとしても、おそらく声はかけなかっただろう。
 しばらく前から二人は交際を始めた。中学の頃からアタックし続けてきた伊原の努力が、
ようやく実を結んだのだ。そんな長年に渡ってはぐらかし続けてきた里志の神経を、俺は
正直こころよくは思っていなかったが、お互いにとっていい結果になったのなら何も言う
ことはない。
 そんなわけで声をかけなかったのも当然といえば当然なのだ。誰が好んで新米カップル
の邪魔をする。いや、そういう下世話な暇人もいるかもしれないが、俺には無縁の行動で
あることは間違いない。面倒だし、伊原に噛みつかれるのも避けたいし。
 俺は窓際の席に座って文庫本を流し読みする。いつもの定位置ではないが、今日は暑い
から。
 ふと、顔を上げる。
 千反田は黒板左前の席に着いて、なにやら考え込んでいるようだった。
 いつもなら千反田は読書をしているか予習をしているか、伊原がいれば談笑しているか、
大体そのあたりに落ち着いている。
 しかし今日の千反田は、読書も予習も、当然談笑もしていない。ただ一人で何事かを考
えている。
 俺は声をかけなかった。なんとなく、嫌な予感がしたのだ。
 お嬢様の好奇心は、常日頃からあらゆる方向に発揮されていて、ちょくちょく俺も巻き
込まれてきた。できれば俺はこの古典部で、何事も変わらぬ日々を平穏のまま過ごしたい
のだが、やつが抱く疑問と好奇心がどうにもそれを許してはくれない。
 触らぬ神にたたりなし。こちらから近づいてわざわざ苦労をする必要はない。ただでさ
え千反田の好奇心の対象は、めんどくさい話であることが多いのに。
 そう思って、俺は手元の文庫本に再び視線を落とした。いや、落とそうとした。
 だが、その寸前、千反田がこちらを向いた。
 落とそうとした視線が、千反田のそれとぶつかる。
 しまった。そう思ったときには、千反田は大きな瞳に強い光を灯して、椅子から立ち上
がった。そのままこちらに向かって近づいてくる。俺は逃げ出すこともできずに、その瞳
を見つめることしかできない。
 席の前に立って、千反田は口を開いた。
「あの、折木さん。折り入ってお話があるのですが」
 その前置きに、俺は少し違和感を覚えた。いつもとは調子が違う。
 そこで気づいた。目の調子が違うのだ。確かにその大きな瞳には、強い光を宿している
が、いつもの好奇心に満ちたきらきらしたものとは違って、もっと憂いを帯びていた。声
の調子も、うきうきした風ではなく、少しトーンが低い。
 俺はその様子を見て、居心地が悪くなった。何の話かはわからないが、ちょっと無視で
きない気がする。
「とりあえず座ったらどうだ」
 とりあえずそう言ってみる。
 千反田はうなずくと、前の席に静かに腰掛けた。こういうときの千反田の所作はどこと
なく洗練されていて、育ちの良さを感じさせる。楚々とした雰囲気は、黙っていると本当
に深窓の令嬢を思わせる。
 千反田は小さく息を吐き、話し始めた。
「実は、摩耶花さんのことでお話があるんです」
「伊原?」
 伊原がどうかしたのか。今日はもう里志と一緒に帰った。そのことを千反田は知らない
かもしれないが、俺たち古典部員は、部室に毎日顔を出しているわけではない。だから伊
原が今日来ていなくても、何か問題があるわけではないはず。つまり、今日来ていないこ
ととは関係ない別の話なのだろう。
「伊原がどうかしたのか?」
「いえ、その……」
 言いよどんで、千反田はなぜか目を伏せる。どうにもらしくない風だ。こういう態度を
見せられると、いつもとは勝手が違って俺は落ち着かなくなる。
「……折木さん。ひょっとして摩耶花さんは、何かの病気にかかっているのではないでし
ょうか?」
「……はあ?」
 俺は予想外の言葉にあっけに取られた。
36小ネタ・気まずい話(2):2012/05/06(日) 17:08:17.12 ID:VmTCfq8g
 病気? 伊原が?
 どういうことだ、と問う前に千反田が語りだした。
「実は先日、摩耶花さんを街中で見かけまして。そのときわたしは調べ物があったので図
書館に向かう途中だったのですが、いえ、それだけじゃなく文具店にも用事がありました。
シャープペンシルの芯と、コピー用紙を買う必要があったので。……えっと、それで摩耶
花さんの姿が見えたので、わたしは声をかけようとしたんですが、摩耶花さんはその前に
建物の中に入っていきました。最初は気づかなかったんですけど、よく見るとその建物は
病院だったんです」
「……恋合病院か?」
「え? あ、いえ、入須さんのところではありません。もっと小さな病院です。そこに摩
耶花さんが入っていったので、もしかして風邪にでもかかったんじゃないかと思ったんで
す。一昨日のことでした。土曜日ですね。でも今日は何事もなく学校に来ていました。そ
こで摩耶花さんに一昨日のことをお尋ねしたのですけど、風邪ではないと言うんです。じ
ゃあどうして病院にと訊くと、ちょっと困った様子になってしまって、言いたくないこと
なら無理に訊くことはないと思い直して、そのときはもうそれ以上訊いたりしませんでし
た。でも、何も用事がないのに病院に行くことなんてあるんでしょうか。もしかしてわた
しにも話せないような難病にかかっているのでは……そう思ったらだんだん不安になって
きて、わたし、心配なんです。もちろん摩耶花さんが話したくないことなのはわかります
し、それを詮索するのはいけないことだと思うのですが、もし摩耶花さんが深刻な病気に
かかってしまっているのであれば、何か力になれないかと思うのです。何事もなければそ
れに越したことはありませんが、病院というのがどうしても気になってしまって……折木
さん。こういう場合、どうすればいいのでしょうか」
 そこまで聞いて、俺は思わずため息をついてしまった。
 聞くんじゃなかった。そんな思いにとらわれる。重い話だからではない。本人にとって
は深刻かもしれないが、俺にとってはそう重い話でもない。どちらかというと重いという
より気まずい話だ。伊原にしては迂闊なことだ。いや、里志にしては、か?
 さて、どう説明したものやら。とりあえず無難なところから話していくか。
「まず考えられるのは、その病院に入院している知人がいて、見舞いに行った場合だな。
それなら伊原は病気にかかっているわけではないことになる」
「それはわたしも考えました。ですが病院に入っていくとき、摩耶花さんはバッグ以外何
も持っていませんでした。摩耶花さんはとても気の利く方ですから、お見舞いならそのた
めの品を持っていくと思うのです。バッグは小さなものでしたし、何か品物が入っていた
とは思えません」
 やつが気が利く人間かどうかは俺にはわからないが、手土産の一つも持たずに見舞いと
いうのも気が引ける話だ。見舞い説の可能性は低いかもしれない。
 元々通院するような身の上だとしたらどうか。伊原に持病やアレルギーの類はなかった
と思う。この一年風邪をひいた様子もない。俺よりもずっと仲のいい千反田の方が、やつ
の事情には詳しいだろうから、千反田に心あたりがない以上病気ではないと思われる。つ
まり通院の必要はない。
 そうなるとやはりもう一つの説が有力だ。しかし話しづらい。特に千反田には。
37小ネタ・気まずい話(2):2012/05/06(日) 17:10:33.37 ID:VmTCfq8g
「……まあ、たぶん病気ではないな」
「本当ですか?」
 千反田がぐっと顔を近づけてくる。俺が顔を心持ち引くと、千反田も居住まいを正した。
「元気に学校に来たんだ。深刻な病気じゃないだろうよ。自己管理はできるやつだろうし、
深刻な病気ならお前にも話すさ」
「そうでしょうか? 心配をかけたくないから、無理をするということも……」
「他のやつにならそうかもしれない。だがお前になら、もう少し腹を割って話せると俺は
思う。お前は口が堅いから、人に言えないことでもお前になら話せるさ」
 むしろ全部話しておいたほうが、いらん好奇心を煽らずに済むしな。言わないが。
「そこまで摩耶花さんに信頼されているとしたら、とても光栄なことです。でも、それな
らどうして今回のことは話してくれなかったのでしょう」
「お前がさっき言っただろう。話したくなかったからだ。たぶんお前だけじゃなく、誰に
対しても話しにくいことだ。特別お前に話さなかったわけじゃない」
「折木さんはもうそのことの見当がついているんですか?」
「まあな……ちょっと話しづらいが」
「よかったら、聞かせてくれますか」
 気が進まない。できることなら話を切り上げて帰りたい。だが俺を見つめる二つの目が、
そんな逃亡を許さない。こいつはどうして俺にそんな期待の目を向けてくるのか。俺は期
待なんかされたくないのに。
「……気は進まんが、まあいいか。言っておくが、間違っている可能性もある。絶対の正
解だとは思わないでくれ」
「……。はい」
「納得したら、今後このことには触れるな。気まずいからな」
「あの……そんなに気まずい話なのですか?」
 千反田は首をかしげる。
 そこまで難しい話ではないと思うが、千反田は気づかないのだろうか。
「……避妊薬だ」
「は?」
 小声になってしまったか。俺は気まずさを振り払うように、開き直って繰り返した。
「避妊薬を処方してもらったんだ。たぶん」
「……………………」
 千反田は放心したように、しばらく固まっていた。
 こういう話題に不得手だろうことは十分予測がついた。かく言う俺の方もどちらかとい
うと苦手な話だ。だから言いたくなかったのに。
 やがて金縛りの解けた千反田が、顔を真っ赤にして叫んだ。
「そ、それは、あの、ええっと」
「里志と付き合っているんだ。そういうこともあるさ」
「それは、そうかもしれませんけど、ということはつまり、その、」
「いや、あいつらが避妊に失敗したとは限らない。さっきは俺もそう考えたんだが、単に
より確実な方法を選んだだけかもしれない。確かなことはわからんが、そういうことには
慎重だと思うぞ」
 コンドームとピルを併用すれば、避妊効果はより高まるという話を聞いたことがある。
費用に関してまでは知らないが。
「……わたし、摩耶花さんを困らせてしまったかもしれませんね」
 俺は肩をすくめる。まあ親しい友人だからこそ、そういうことは話しづらいだろうしな。
「さすがに配慮が足りませんでした……。察するべきだったのに」
「まあ気にするな。気にしても仕方ないぞ」
 俺としてはもうこれ以上話題にしたくない。千反田が納得したのならこれで打ち切りだ。
心なしか、つい早口になってしまう。
38小ネタ・気まずい話(4):2012/05/06(日) 17:13:25.16 ID:VmTCfq8g
 ふと、目が合った。
「……」
「……」
 気まずい沈黙。
 放課後の部室で、本人のいないところでプライベートな部分に触れてしまって、なんと
も言いがたい空気になってしまって、果たしてこういう場合一番適切な行動はなんだろう
か。
 千反田の頬が恥ずかしそうに赤く染まっている。
 俺も少し顔に熱を感じる。赤くなっているかどうかはわからないが、たぶん目の前のお
嬢様とそう変わらない色に染まっているだろう。
「……」
「……」
「……あの、折木さん」
「……なんだ」
「ありがとうございます。おかげで、疑問が解けました」
「……いや。俺の方こそすまん。もう少しましな言い方があればよかったんだが」
「いえ、相談を持ち込んだのはわたしですし、摩耶花さんも心配いらないことがわかりま
したから、本当にありがとうございます。それと、ごめんなさい」
「いいさ。気にするな」
 すると千反田は、席を立って窓際に近づいた。
「……わたしも、もう少し経験を積むべきなのかもしれません」
「……何の話だ」
「摩耶花さんをもっと見習うべきだという話です。わたし、摩耶花さんみたいにはがんば
れませんから。……少なくとも、今のところは」
「……伊原みたいに口が悪くなったら、俺は困るぞ」
「そういう意味じゃありませんよ」
 振り返って、微笑む。
 その微笑をたたえた顔に何も言えなくなり、大きな瞳から逃げるように、俺はそっと目を逸ら
した。
39名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 17:15:58.55 ID:VmTCfq8g
すみません。ちょっと番号間違えました。
40名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 17:24:47.14 ID:i42XbTqf
いいねいいねェ、二人のやりとり最高だぁ
えるはその後摩耶花に会うたびにちょっと意識しちゃうんだろうな


過去のまとめとか見たけどここはエロなしでもいいのかな?
だとしたら書きたい話がそれなりにあるんだが

んで、>>28で三月って書いたがよく考えたら雛って4月の話じゃねーか!すまん

>>34
だったらえるは奉太郎にぴったりじゃね?
41名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 23:24:28.89 ID:EQWvc+Xc
俺の知るかぎりでは、エロなしでも歓迎!というスレが多いね
古典部のSS自体少ないだろうし、いいんじゃない?
42名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 00:18:53.53 ID:v0EynuQP
>>22
そこまで行ってやっと面白い感じ?

>>23
絵はアニメの話で、作画がいいから見てられるなあってこと。一話見てからすぐに原作読んだら、こういう感想になった。
43名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 13:20:20.08 ID:z61b35NV
44名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 15:16:30.12 ID:UJGcP4Kp
原作がどうのとか作者がどうのとかどうでもいいからエロいのをはよ
45名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 21:15:32.04 ID:bwdGu02e
>奉太郎って性欲あるのかしら?

「省エネ主義で他人や数多の事柄に無関心に見える折木さんはむっつりなのかそうでないのか……。
 つまり性欲があるのかないのか……わたし気になります!」
「そうだね。確かに疑問ではある」
「わたしは別に……それよりふくちゃんが、その、わたしに……」
「とは言え、どうすれば良いのでしょうか?」
「根本的な事から確認しよう。まず、ホータローは勃つのか勃たないのか?」
「成る程。機能するのかしないのか、からですね」


続きません。
46名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 21:16:17.46 ID:IArlI2AW
>>45
続こう
47名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 21:37:40.60 ID:nRW+JHKk
続けてもいいのよ?
48名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 22:08:14.34 ID:AZ62mVvR
続きはどこにあるのでしょう?わたし気になります!
49名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 22:09:39.53 ID:72/C8rhL
摩耶花かわいすぎる続けてください
50名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 19:48:32.04 ID:f4L6DyGA
エロなしでもいいなら心置きなく
>>29の続きってことで



「ちーちゃんってさ、なんか最近ずっと機嫌いいよね」
「何か良いことでもあったんじゃないかな」
 放課後の地学講義室、つまり古典部部室で里志と伊原がそんな話題を口にした。
 もし千反田がこの場にいたらさぞかし慌てふためいたことだろう。
「ホータローは何か知らない?」
「知らん」
 ペーパーバックから目を離さずに俺は里志に答えた。
 当然俺は理由を知っている。というか機嫌のいい理由がこの俺だ。要するに俺と千反田が付き合い始めたからなのだが。
 『二人に気を遣わせたりするのはどうかと思うのでこのことは秘密にしておこう』という言葉に、千反田は一瞬だけ不満そうな表情を浮かべたが、すぐに破顔して頷いた。
 喜びを他と共有出来ないのは残念だが二人だけの秘密ができて嬉しい、といったとこだろう。
 …………いつから俺は千反田専門心理学者になったのやら。
 ふう、と溜め息をつくと里志がにやにやと話し掛けてくる。
「駄目だよホータロー、溜め息を一つつく度に幸せは逃げると言うよ」
「逆だろう、幸せが逃げると溜め息をつくんだ」
「なるほど、つまり」
 里志は大仰なポーズをとる。
「少なくとも今のホータローは逃げるくらいの幸せを持っているということだね」
「お前のポジティブ思考がうらやましいよ」
 まあ確かに。
 幸せと言えば幸せなのだろう。
 適度な学校生活を送り、適度な私生活を送り、好きな人がいて付き合っている。
 平均的に見ても灰色というよりは薔薇色よりの高校生活だ。
 特に薔薇色なんぞ求めていなかった俺が、だ。
 思わず苦笑してしまう。
「……折木、気持ち悪いわよその笑い」
 奇遇だな。俺もそう思う。
「さて、そろそろお暇しようかな」
「あ、あたしも」
 里志が鞄を手に取ると伊原も立ち上がる。
「ホータローは?」
「もう少しでこれが読み終わる」
「まだいるってことね」
「じゃあ戸締まりは頼むよ」
「ああ」
「千反田さんが来たらよろしく言っといて」
「……ああ」
 里志は何か気付いているのだろうか。いや、勘繰り過ぎだ。
 しかし。
 二人が出て行ってあと、窓の外を眺める。
 まだ完全下校時間には余裕があった。それでも大した内容ではないペーパーバックの続きを一気に読んでしまおうという気にはならない。
 つまるところ俺は。
 千反田が来ないか期待しているのだ。
 そして。
51名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 19:49:42.17 ID:f4L6DyGA
「あ、折木さんまだいらっしゃったんですね」
 ガラガラと扉を開けながら千反田が入ってきた。
「ああ。用事は済んだのか」
「はい」
 古典部部長として何らかの集会に参加していたらしい。ご苦労なことだ。
 千反田は後ろ手に扉を閉め、真っ直ぐこちらに寄ってくる。
 そのまま俺の隣に座り、黙ったままにこにこと笑顔を俺に見せた。
 この無邪気に向かってくる好意が俺は苦手だ。簡単に言うと気恥ずかしいのである。
 俺たちの関係を秘密にしているのも単に俺が恥ずかしいからというのが大きな理由だったりするのだ。
 少し俺が身を引くとその分千反田が身体を寄せてくる。
「あんまりくっつくな、離れろ」
「えー、いいじゃないですか。誰も見てませんし」
 何というか、こいつには危機意識はないのだろうか?
 普段から省エネ省エネ言ってまるで枯れてる扱いをされてはいるが、俺だって一介の男子高校生なのだ。
 ここは少しお灸を据えておかねばなるまい。今後の俺の平常心のためにも。
 俺は千反田の肩に手を回し、ぐいっと抱き寄せる。
「きゃ……」
 小さな悲鳴が上がるが抵抗はない。驚いただけのようだ。
 ならば。
 俺は千反田の身体を撫で回し始めた。
 とはいっても背中や頭、腕あたりだが。
「お、折木さん?」
 特に避ける素振りは見せない。
 頬や首筋、そして服の上から鎖骨や腹などを指でなぞっていく。
「う、うう……」
 これでも逃げないとは驚きだ。
 が、これ以上はさすがに可哀相だろう。俺は両腕を離し、千反田を解き放つ。
「わかったか?」
「え、な、何がですか?」
「あまりくっつかれると俺が変な気分になる。少しは気を遣え」
「え、えと、わかりましたっ!」
 突然ぐっと拳を握り締めたかと思うと、千反田はいきなりがばっと俺に抱きついてきた。
「! お、おい千反田!?」
「わ、私で変な気分になってしまったからきちんと責任を取れってことですね!?」
 違う! 全然違う! 苦しいから離れろ!
 しかし思ったことに反し、言葉が口に出てこない。
 いい匂いがしたりいろいろ柔らかかったりで思考が混乱する。
 それでもどうにかこうにか千反田を引き剥がした。
「お前、意味が分かって言ってるんだろうな」
 その言葉に千反田は両手の指を絡めながらもじもじする。
「その、はしたないかもしれませんが……折木さんになら、いいです」
 その顔は真っ赤に染まっていた。




続かない
52名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 20:05:20.52 ID:aNTj8DET
>>51
続こう
53名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 21:48:09.11 ID:QJCHBZfq
>>45を続けてみた

「折木って名前からして機能してないんじゃ……って何言わせるのよ……」
「名は体を表す、ですね」
「ふたりとも手厳しいね。しかし、機能すればあるも同然。
 機能するからあるのか、あるから機能するのか、順番はさておき連動しているからね」
「ふくちゃんはその機能をわたしに……」
「機能の有無を確認するにはどうすれば良いのでしょうか」
「対象が能動的になることが望めない以上、五感の……視覚・聴覚・触覚に訴える事かな」
「視覚と聴覚と触覚に訴える……」
「嗅覚と味覚はいらないのですか?」
「その二つは傾向として特殊だから、まずは除外だね」
「ふくちゃんは特殊ってことは……ないよね?」
「僕はノーマルだよ。ホータローはどうだか分からないけど」
「折木さんはノーマルでない特殊な性癖を持っている可能性もあるということですか」
「まあ、折木だしね」


続きました(過去形)
54その1:2012/05/08(火) 22:33:41.58 ID:OfWBrZfn
流れを読まずにとりあえず、出来たので。

 俺は、常々省エネを心がけており、無駄なことをせずに静かに過ごして、地球に優しい
人生をしていこうと思っている。そんな俺に、海外に出張している姉から手紙が届いて、
廃部になりそうな、古典部に入部して欲しいというのだ。

 部員が一人も居ないので好きにやってもいいというので、職員室から部室の鍵を借りて、
夕方の旧校舎にやってきた。鍵を開けて入ろうと思ったら、開かない。

 もう一度鍵を回してみると開いた。ということは施錠してなかったのかもしれない。

 まあ、廃部寸前の部室だから、そういうこともあるのだろうと思って入ってみると、
窓際に一人の女生徒が居た。まさか、部員が居たのか?

「あの…、古典部の人ですか?」
 夕焼けの逆光の中、さらさらのロングヘアの美少女がこっちを振り向いた。

「…いえ、この場所が気に入っているので。あなたが古典部の人ですか?」
「ええ、自分一人だけだと思いますが」

 すぅっと彼女は俺に近づいてきた。瞳のきらきらした好奇心に満ちた目、淡い色の唇。

「わたしは、千反田えると言います。あなたは?」
「僕は、折木奉太郎です」

 彼女は俺に抱きついてきて、匂いをかいでいる。

「いい匂いがします。えるって呼んでください、奉太郎さん。わたしも古典部に入って、
いいですか?」
「いいけどさ、急に抱きつくなんて……悪い気はしないけど」

 手触りの良い髪の毛を撫でてしまう。彼女の体温が上がった気がした。

「わたし、気になるんです。どうです?小さいでしょう?」

 えるは、セーラー服の胸を張って自分の乳房を示す。
 確かに俺の胸に当たってる感触は柔らかいけど、小ぶりかな。

「わたしの乳房は、いろいろやってきましたが、いっこうに大きくならないので、
好きな相手に"性的"に刺激してもらうと大きくなるって言うのを試したいんです」
「それって、こういうことかな?」

 あまりに距離感が近いので自然と乳房を手の平で包み、感触を試してしまった。

「ふぅ…。やっぱり、あなたです。えるの乳房を大きくしてくれるのは!」
「なんで、俺なんだ?」
「第一印象と匂いで決めました」

 えるは、机の上に置いた部室の鍵を持って行って、部屋の鍵を閉めてしまった。
 俺は、何となくイスに座って、落ち着こうと思った。
55その2:2012/05/08(火) 22:34:19.57 ID:OfWBrZfn
「刺激は、直接の方がいいと思うのです。だから…」

 そう言って、えるはセーラー服の横のジッパーを開いて、脱ぎ、フロントホックの
ブラジャーを取った。夕方の暗い光の中でさえ輝くような肌の小ぶりな乳房と愛らしい
乳輪とちょこんとした乳首が現れた。

 イスを引いてきて、俺の対面に上半身裸のえるが座った。

「奉太郎さん、どうぞ。えるの乳房を弄んでください」

 性的に、か。こういうことをするには、まずはキスからと聞いたことある。
 えるの前に立ち、腰をかがめて、宝石のように輝くえるの瞳を見ながら、唇を重ねた。
 そして、舌を入れると生暖かい舌が迎えて、おずおずと吸い合った。

「なぜ…キスを?」
「いきなり乳房からでは、性的では無いからだ。キスをして、心の準備をして、そして」

 俺は、えるの乳房を手の平で包んだ。直なので吸い付くような肌と例えようのない
柔らかさにしばし、夢中になって感触を堪能してしまった。
 えるは、乳房の刺激に、あっ、ふぅとか軽く喘いでいた。

「可愛いよ、える。いい乳房だ」
「奉太郎さん…。えるは、興奮してきました」

 俺は、床に膝をつき、えるの乳輪を舐め、乳首を吸った。乳臭いというのはここから
出るんだろうな、やはり。左の乳首、右の乳首を舐めながら、乳房を揉んでいるとえるは、
びくり、びくりと反応するようになり、俺の頭を抱きかかえるようにしてよがっている。
 しばらく、そうしていただろうか。えるは、太ももをもじもじさせ始めた。

 俺は、スカートの中に手を入れて、その奥にある熱く湿った場所を探った。

「あっ、あの、今日はここまでにしますぅ」
「えっ? ああ、ごめん。つい、調子に乗ってしまった…。」
「いえ、大変気持ちよかったです。ただ、まだ初日ですし」
「そうだよな。乳房の成長のためだものな、える」
「はい、奉太郎さん」

 俺は、何かばつが悪くなって後ろを向いている間にえるは、下着を着け、セーラー服を
着直した。
そして、後ろから抱きついてきて俺の股間をまさぐってきた。

「わたし、気になるんです。実際、どうなっているか」

 さっきまでのことで俺のはフル勃起だったし、先が濡れて敏感になってるんだから、ヤバイ。

「そ、それも含めて、また明日かな」

 俺は平静を装い改めて、えるに向き直った。

「俺、彼女とか居なかったので判らないけど、これからよろしくな、える」
「はい、よろしくお願いします、奉太郎さん」

 何となく抱き合った。すごく心地よい。温かでいい匂いだ。一緒に部室を出て、職員室に
鍵を返し、校門まで一緒に来た。

「じゃあ、また明日」
「はい、ごきげんよう」

 お互い、住んでいる家の向きが違うようだ。違う方向に帰った。
56その3:2012/05/08(火) 22:35:31.60 ID:OfWBrZfn
 危なかった。ズボンの中で暴発は避けたかった。

 早足で帰宅し、自室に直行してもどかしく制服を脱いで、えるの乳房の感触、股間をまさぐら
れた時の感触を思い出し、何度か抜いた。
 冷静に考えて、学校の部室なんて危険すぎた。不意に突入してくる体育教師に見つかったら
さぞかし殴られ、停学とかになるんだろうな。明日は、何か手を考えねば。

 翌日、里志と無駄話をしつつも無事、授業を終えて、気もそぞろで古典部部室に向かった。
 職員室に古典部室の鍵を撮りに行くと、すでにえるの名前で貸し出してあった。心拍数が上がる!
 俺は、平然を装いつつ、やましいような気持ちなので後ろを振り返り、誰か付いてこないか?とか
警戒しつつ、部室の扉を開いた。

「あ、奉太郎さん! 待ってました」
「やあ、える! 来て、良かったのかな?」

 たたっと駆け寄ってきて、昨日のように抱きついて来て、ふわっと髪の毛からいい匂いが。

「あのさ、提案があるんだ」
「何ですか? わたし、気になります」
「今日は、俺の家で刺激を行わないか?」
「奉太郎さんの家にお邪魔していいんですか?!」

 俺は、えるの耳元で小声になり、
「…学校だと、教師に見つかったら大変だぞ?だから、さ」
「…たしかに、うかつでした。でも、もう、ブラジャー外して準備してたんですよ?」
「…ノーブラかよ! ともあれ、俺の家に行くぞ。いいな?」
「はい!」

 来たばっかりだが、部室に施錠して、職員室に鍵を返した。
 駐輪場まで一緒に歩き、お互いの自転車を引っ張り出して、俺の先導で帰ることに。

「じゃあ、行くぞ」
「はい!」

 いつもよりゆっくり目に、えるがちゃんと付いてこれるスピードで家路を急ぐ。時折、振り返ると
えるがニコニコしているのがいいな。しばらくして、家に着いた。

「誰も居ないから、気軽にしていいよ」

 俺は、ドアの鍵を開けて、玄関に入る。

「おじゃましまーす」

 後ろから、えるが付いてくる。階段を上がって、自分の部屋に入る。

「まあ、散らかってるけど、好きなところに座って」
「はい。男の人の部屋に入るなんて、初めてです」

 えるは、ベッドに腰掛けて、きょろきょろしていた。
「お茶でも持ってくるよ」
「あ、お構いなく」

 俺は、部屋を出て下に降りて台所に行き、お湯を沸かして二人分のコーヒーを入れて、部屋に戻って
きた。ドアを開けるとえるは、何か本を読んでいるようで、びくっとしていた。テーブルにトレイを置き、
57その4:2012/05/08(火) 22:36:31.42 ID:OfWBrZfn
「何を読んでるの?ゲッ、隠して置いたエロ本じゃ無いか!」
「ベッドの隙間に本が落ちていたので、拾い上げたんです。とても、性的ですね!」
「そりゃーそうだよ!あのさ、恥ずかしいんだが?」
「昨日、あんなことしたのに?」

 えるがいたずらっぽく微笑んでる。

「昨日のは、何だ、バストアップトレーニング?的なことだろ?」
「でも、うふふ。 あ、今日もちゃんとしないと。とりあえず、脱ぎますね。奉太郎さんも脱ぎませんか?」
「俺も? 揉むだけなら、必要ないんじゃ…」
「裸の方がより、性的です。わたし、知りたいんです。奉太郎さんのおちんちんを!」
「ず、ずばり言うなよ」
 
 えるは、ベッド上でさっさと裸になってしまったので、俺も裸にならざるを得ない。
 裸になり、えるに振り向くと、あのきらきらした宝石のような目が俺の股間を凝視していた。

「あ、あぁ、これが奉太郎さんのおちんちんですね。想像してたのと全然違います」
「お、おい、そんなに握ったり、撫でたりするなよ」
「痛いですか?あ、先から透明な液体が。ぬるぬるしますね」
「痛くないけど、まあなんだよ、えるの乳房を大きくしなくちゃな!」

 暴発だけは避けたかった。男子のプライド的に。

「はいっ!よろしくお願いします」

 調子狂うが、俺もベッドに乗り、可憐なえるの唇にキスをする。部室と違って落ち着くな。
 キスを重ねるうちにえるの頬は赤くなり、くたりとベッドに寝転がった。ふぁさっと広がるえるの黒髪
がきれいだ。さて、早速、乳房の成長を促さねばな。えるの横に座り、小ぶりだが弾力のある乳房をそっと
手の平に包み、やさしくほぐしていく。すべすべした肌がなんて心地よいのだろう。やがて、乳首が立って
きて手の平に当たってきたので、指先でやさしく捏ねたり。

 えるは、俺をぽぅっと見つめつつ、されるがままになっていて、喘ぎ始めている。
「える、どうかな?」
「はい…性的な気分です。ほかのところも触ってくれませんか?」
「いいよ」

 乳房を揉みつつ、手の平でやさしく首筋、腕、脇、なだらかなお腹。だんだんえるが甘い息を漏らすよう
になってきた。そして、腰から太ももへ、太ももの付け根へ。

「あっ…」

 昨日は阻まれてしまったその奥へ。淡い茂みは熱くなっていて、そこを包むと湿っている。

「奉太郎さんのも…」

 えるの細く頼りない指が俺のを握ってしごいている。じゃ、いいんだよな。えるの太ももを広げて、
やさしく刺激していくと膣口からとろりとした愛液がこぼれて来たので、指をそっとそこに馴染ませ、
出し入れしていく。
「片方の乳房ばかりじゃ、いやです」
「ああ、それじゃあ」

 俺は、えるの太ももの間に体を割り込ませ、両手で乳房を愛撫し、股間を舐めるとえるはびくっと背を
反らせて、反応した。

「あぁっ! 奉太郎さん、わたし、ひとりでするときは…最後までいけないんです」
「そうなのか、える。じゃあ、俺が最後までしっかり面倒見てやるよ!」
「お願い…しますぅ」

58その5:2012/05/08(火) 22:37:26.53 ID:OfWBrZfn
 えるは汗ばみ、乳房をわしづかみすると身をよじり、股間はもうお尻の方まで濡れていて、膣をひだを
なめ回しているとはっはっと息が荒くなってきて、頭を出したクリトリスを舐め続け、ひくひくする膣に
入れた指をかき回して刺激していくとやがて、んーっと息を詰まらせ、背筋を反らし、

「あっ…!」
 とイったようだ。

「はぁ…こんなのはじめて。ここまで来たのなら、わたし、知りたいんです。セックスを」
「俺もだよ。この機会を逃したくない」

 俺は、こんなこともあろうかと、というか、時々オナニーにも使っているコンドームを隠し場所から
取り出し、もどかしい手つきでもうヌレヌレになってる自分のに根元までしっかり装着した。

「用意が、いいんですね。でも、それなら安心です」
「ああ、える、入れるぞ」
「奉太郎さん、どうぞ…やさしくして」
「もちろんだよ」

 さっきまで弄っていたそこに自分のを当てて、良く馴染ませて、ぐっと押し込むとえるは、うっと苦痛
の表情だ。それでもじわじわと熱く柔らかな肉壁を押し進み、根元まで入った頃には、俺のはえるの中に
一体化したような何とも言えない快感に包まれた。

「える…、痛いか?」
「少し、でも、奉太郎さんがあたしのなかで一杯です」

 やさしくキスをして、えるを抱き締めた。えるのこわばりが溶けるまでこうしていようと思った。

 やがて、体の緊張が解けてきたのでそろそろと腰を使って行くとえるは、あっあっと絶え間なく声を
上げるようになり、大きくなれよと乳房を刺激していると甘い声が漏れるようになってきた。

 体が馴染んできたのでもっと腰を大きく使って行くとなんかもうえるの中は堪らない感触で、もう、
どうしようもなく高まってきて、えるも俺に抱きついてきて、絶え間なく声を上げ、俺はがむしゃらに
腰を使って、

「もう、そろそろなんだけど、えるは?」
「はぁはぁ、もう、いきそうです。だから…」
「ああ、判った、じゃあ!」

 悲鳴のようなえるの喘ぎ声に合わせ、俺はぐっとえるの奥に向けて、びゅう、びゅうと射精した。
 射精のたびにえるは、息を詰まらせ、身を固くしていた。

「わたし一人では出来ないことが、奉太郎さんとなら、こんなにも…」
 えるは、涙を流していた。俺は涙を拭って、優しくキスをした。
「実は、古典部に絡むことでわたしの伯父から何を聞いたか思い出したくて、でも、そのつてが無かっ
たんです。奉太郎さんなら、どうしても気になってることを解決してくれる気がするんですが」

 俺はもう、えるの言うことなら何でも聞いてやる気分だった。

「ああ、俺の姉が古典部のOGだし、力になってやれると思うよ。里志の奴も協力させれば、たぶん、
何とかなると思う」
「ほんとうですか!!」
 えるの瞳はまたも宝石のように輝き、その微笑みは俺を魅了するのだった。

 まあ、そんなわけで俺は、33年前の謎解きに付き合わさせられるんだけど、えるの心の引っかかり
を取り除いてやれることが出来るんだから、いいじゃないか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
終わり。
59名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 02:42:13.13 ID:n1Zy9XNo
俺は別スレで>>51の人を知っている。
だからなんだかんだで続きを書いてくれると信じてる。

お二人の初体験早くお願いします!
60名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 17:42:42.51 ID:O679ETtf
ちょっと賑わってきたかな?
61名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 18:56:30.24 ID:k9X33H+J
みんな流れちゃうもんね
http://mymp.cc/?i=o
62名無しさん@ピンキー:2012/05/10(木) 15:29:16.21 ID:uCWrPCfG
>>59
少し気になるなkwsk
63名無しさん@ピンキー:2012/05/10(木) 18:41:54.56 ID:tvxTTMQ6
「不毛です!」
「パイパンのことか?」
「それは無毛です」
64名無しさん@ピンキー:2012/05/10(木) 21:37:32.35 ID:zFf87555
>>63
うまいw
65名無しさん@ピンキー:2012/05/11(金) 10:29:43.19 ID:qOS/a/Lz
何度か見たネタだな
まとめにもなかったか?
66名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 01:20:23.34 ID:NV3Mw43m
>>58 の続きです。

・「氷菓」の内容を自分なりに再構成して改変しましたので、ご了承を。
・里志x摩耶花
・18禁
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 翌日、謎解きには文集が必要なのでそこにあるんじゃないか?とえると一緒に図書室に来た。
「あら、折木じゃない。相変わらず陰気な顔してるわねって…、その子は、誰なの?」

 今日のカウンター当番は、幼なじみの伊原摩耶花だった。小学校以来の付き合いなんだけど、ちょっと
大人びた整った容姿なので普通なら引く手あまたな筈なんだけど、この毒舌で近づく奴は撃退される。
 それを知っているだけに俺は敬遠気味だけど、何のつもりか、俺には相変わらず突っかかってくるが、
今日の摩耶花は様子が違うな。

「ああ、同じ古典部部員なんだ」
「はい、初めまして。千反田えるです」
「そうじゃないの!何か、雰囲気というか、あんた、その、まさか…。」

 妙に摩耶花が動揺している。あの強気な態度がすっかり崩れてる。

「ああ、恥ずかしながら、俺とえるは付き合ってるんだよ」
「はい。まだ、日が浅いですが、そういう関係です…。」

 恥じらっている、えると目線が合って、つられて俺まで赤くなってしまう。

「じ、冗談よね?千反田さん、こんな男に何か弱みでも握られているの?それなら…」
「いいえ、奉太郎さんは頼りになる素敵な男性ですよ」

 えるは、俺に寄り添い、腕を組んでくる。

「おいおい、ホータローじゃないか。何騒いでるんだよって女子と腕を組んでる?!」
「千反田さんだ。俺の彼女だよ。あいつは、友人の福部里志だ」
「初めまして、福部さん」
「あ、ああ…、初めまして、千反田さん」

 里志は、摩耶花を凝視している。その視線に気づいたのか摩耶花も見つめている。摩耶花は恋愛ごとに
疎い俺から見ても明らかに里志に求愛しているように思えるが、里志はどういうつもりかはぐらかし続け
ている。

「ここじゃ、何だし、書庫に来て」
 図書室は静粛にしないといけないので、ややこしいことになりそうな俺たちを摩耶花は書庫へ誘った。

「あんたたち、いつ付き合ったのよ。あたしの知らないうちに」
「幼なじみだからといって、そんな言い方しなくてもいいだろ。姉からの手紙で古典部に入るように言わ
れてさ、部室に行ったら、千反田さんが居たんだ。それでいろいろあってな?」
「はい。奉太郎さんとは意気投合しまして、その…深い仲に」

 えるは、もじもじしている。具体的に言うなよ?、あれとかそれとかと目線で伝えるとうなずいた。

「はー、ばっかじゃないの。これで清々したわ。肩の荷が下りる気分よ。お幸せにーだ!」

 ほんっと、摩耶花の毒舌は相変わらず、突き刺さるな。
 そんな中、里志は重大な何かを決意したような気合いで、
「あのさ、摩耶花。俺、正直、摩耶花は奉太郎とは何か、入り込めないような感じで、俺には気持ちを伝
えて来るけど、それは、鈍い奉太郎への当てつけなんじゃ無いかと思ってたんだ」

 摩耶花は、唇を噛んでうつむいてる。
67名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 01:20:54.76 ID:NV3Mw43m

「それで迷ってたんだよ。単なるポーズじゃ無いか?とか。でももう、そんなややこしいことは必要ない。
俺は、いつの間にかお前のことが好きになっていた。今、はっきりした。俺と付き合ってくれ!」

 摩耶花は涙を流し、くしゃくしゃの顔だった。

「何よ、馬鹿じゃないの。さんざんアプローチしたのにそんなこと思ってたの?奉太郎とは偶然、幼なじみ
みたいになってるけど、恋愛感情なんて無いわ。改めて言うわ。あたしも里志が好き!大好きよ!」

 二人は抱き合ってキスしていた。収まるところに収まった様な、平和な光景だ。

「あの…奉太郎さん?ほんとは、摩耶花さんのこと、好きだったんじゃないですか?」
 えるがなんかふくれてるよ。
「マジでそんなことないって。あの二人が勘違いしてただけだよ、アハハ」
「「笑うな!」」
 摩耶花と里志に怒られてしまった。

 その後、えるが古典部の文集で知りたがっている事を説明したら、二人とも妙に興味を示して、謎解きに
参加してくれる事となった。

「カウンターに誰もないの?」
「あ、ヤバイ。司書の糸魚川先生が戻ってきた」
「司書?それなら、古典部の文集の在処を知っていそうだな」
「それを探していたの?じゃあ、聞いてみましょうよ」

 書庫を出て、みんなでカウンターに戻り、先生に聞いた。
「ああ、"氷菓"ね。たぶん、理科準備室の薬品金庫にしまってあるんじゃないかしら」
「なんでそんなところにあるんですか?」

 司書の先生が何でそこまで知ってるんだ?と文集に関わりがあるのかな?

「部室を移動するときにそのままになってる気がするのよ。無かったら、また聞きに来てちょうだい」
「はい、どうもありがとうございます」

 俺たちは、あっさり在処が判ったので、理科準備室に向かった。なぜか理科準備室を私物化している
先輩の妙な抵抗にあったが、無事、氷菓のバックナンバーを手に入れたので古典部の部室に戻った。

「というわけで、えるの気になっているモノをゲットできたんだが、どうする?」
「まず、わたしがどれを読んでショックを受けたか判らないとだめですよね…あ、2号からしかない」
「1号がないのはナゼなのかしら。普通、第1号って大事にされるわよね」
「だよなあ。ホータローは、どう考える?」

「誰かが大事に持ってるんだろうな。とりあえず、えるが最初に読んでもらって、順次、俺たちが読
めば効率が良さそうだな」

「あっ!この兎と犬の表紙、これです!2号だったんですね」

 ズッコケる思いだ。それにしても兎と犬がお互いの身体を咬み合うという絵柄は穏やかだが、何かの
争いごとがあったのを表してるんだろう。

「あ、そうそう、これに関連するかもしれないけど、学校史が毎週借り出されてるのよ。1回2週間
借りられるのに」

 図書委員の摩耶花が疑問を挟む。貸し出しカードの履歴を見ていると特に意図があるように思えない。

「要するに1号を持っている先生が、この学校に何があったかを生徒に教える授業でもしてるんじゃな
いか?」
「そういう風に考えると辻褄が合うな。ホータローの発想だけはいいと思う。司書の先生って糸魚川
養子ってフルネームじゃなかったっけ?」
68名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 01:21:26.53 ID:NV3Mw43m
「確かそうだけど、それがどうしたのよ、里志」

「ああ、そうか。この2号の執筆者の郡山養子って名前と糸魚川養子って近いよな?そして、さっき、
あっさりこの文集の場所を教えてくれたんだから、間違いなく関係があると思う」

 俺は、里志のアシストで腑に落ちる説明を思いついた。

「すごいです!、奉太郎さん、里志さん。早速、糸魚川先生に聞きに行きましょう」

 というわけで、俺たちは、また図書室に引き返した。

「糸魚川先生、ちょっとお話を聞きたいんですがよろしいですか?」
 氷菓の2号を持って話しかけると、やっぱりねという顔で頷いた。準備室に招かれて、説明を受けた。

「当時、学園紛争とか起きていて、この学園も荒れていたのよ。先生方は文化祭を平日5日間も必要ない
から2日にしよう、生徒は、俺たちの自由を奪うのかが、一番の揉め事だったかな。その生徒側で、リー
ダーとされていたのがこの文集を作った、関谷純という人で」

「あ、その人がわたしの伯父なんです。わたしが氷菓を読んだとき、衝撃的なことを教えてくれたはず…」
 えるが思わず立ち上がって、声を上げた。

「そうなの?それで、生徒の授業ボイコットやキャンプファイヤーとかしているときに偶然だと思うんだ
けど、火の粉が格技場に燃え移って、消防車が消火したんだけど焼け落ちてしまったの。生徒は先生側が
放火したと言い、先生側は生徒がわざと火の粉を飛ばしたと大騒動になったとき、関谷さんが、先生側に
話を付けに行って、リーダーである自分が不注意で格技場を燃やした事にして退学します、しかし、文化
祭5日間の要求を飲んでもらえば、この騒動に終止符をつけると。」

 そんな経緯があったんだと俺らは感心して聞いていた。

「というわけで、先生方は警察沙汰になるのを嫌い、要求通り文化祭の期間は今まで通りとなったわけ。
実際は、関谷さんは表のリーダーであって、裏で動いていた、真のリーダーが居るんだけど、それは不明
のまま、彼は全ての負い目を負って去ったわけ。その心中をこの"氷菓”に記したのよ。その後、彼は英雄
扱いされ、文化祭がカンヤ祭と呼ばれるのは、関谷を音読みして当時を忍んでいるからよ」

「ヒドイ話ですね。それで、える、何か思い出したか?」

「…伯父さんは、わたしが小さいからもっと簡単に説明したと思うんですけど、当時の苦悩が彼を怖い顔
にして、"強くなれ、弱かったら悲鳴も上げられぬ日が来る。そうしたら生きたまま死ぬことになる"と聞
いて、"生きたまま死ぬ"なんて理解できなくて凄く怖かったんです。思い出しました」

「結局、スケープゴート(生贄)にされただけで、関谷さんは何の得にもならない英雄扱いされただけ、か。
先生、この表紙なんですがどういう意味なんでしょうか?」
 摩耶花がさっそく毒舌を吐いたよ。

「権力の犬の先生側と、か弱い存在の兎の生徒に例え、その争いを描いたのでしょう」
「言葉が過ぎるぞ、摩耶花。それにしても文化祭にそんなエピソードがあったとは思いませんでした」
 一応、里志がたしなめた。

「わたしは、伯父の話を聞いて怖くなり、よく判らない仕組みに巻き込まれて酷い目に遭わないように、
物事の仕組みやシステムに興味が行くようになったんです。モヤモヤしていた事が、ほんとすっきりし
ました。皆さん、有り難うございます」
 えるは、深々と頭を下げている。

「える、その、関谷さんは、その後、どうなったんだ?」
「はい。マレーシアに渡航して、インドのベンガル地方で消息を絶ってそのままです」
「壮絶な人生だな。良かれと思ってしたことで人生を誤ったのか」

「私から話せる事は、これくらいよ。他に質問がなければ、これでおしまいにします」
「糸魚川先生、どうも有り難うございました。一生の悩みと思っていたのが解決しました」
69名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 01:22:16.83 ID:NV3Mw43m
「では、あなたたちもがんばってね」
 先生は、仕事に戻ったので、俺たちは、部室に戻ることにした。

「さて、えるの悩みも解決したことだし、今日はどっちの家で刺激する?」
「そうですね、わたしの家で、致しましょう」
 すっかり、えるの乳房を弄るのが日課になってしまって居た。気のせいかもしれないが、
じわじわと大きくなってきているようなのだ。

「なになに?その刺激って、すごく、あやしいわ」
 摩耶花は顔を赤らめながら、胸元をガードしている。
「奉太郎さんにわたしの乳房を大きくしてもらうために刺激してもらうのです」
「そ、それってエッチなことなんじゃないの?」
「そうですよ?性的じゃ無いと効果が無いんですから。摩耶花さんも里志さんに刺激して
もらえば、きっと大きくなりますよ!」
 えるよ、あまり平然と話すなよ。異常者に思えるじゃ無いか。
「えっと…何の話をしてるのかな?俺にはついて行けないんだけど…」
 そういえば、摩耶花も貧乳だなあと思っていたら、慌ただしく、
「もう、いいから、里志、あたしの家に行くわよ。じゃあね、また明日」
「おいおい、摩耶花、強引だな〜じゃあな、ホータロー、えるさん」
「ああ、また明日な」
「お二人とも、ごきげんよう」
 まあ、毎日セックスまでしてないさ。キスして、優しく愛撫するだけ。でも、詳しく説明
してない、摩耶花と里志は、どうかな。まあ、気にならないが。


「ねえ、里志。本当にあたしのこと、好きになってくれたの?ねえ、本当に?」
 甘えてくる摩耶花なんて、想像したことも無かったよ。摩耶花の部屋で二人っきりで。
「本当だよ。僕って奉太郎より背が低いし、実は臆病だから、もし、勘違いだったら立ち直れないので
誤解でもいいから、摩耶花が僕に言い寄ってくれることだけで満足してたんだ」
「そんなの、変よ。どうしたら伝わるか、色々考えてて、もう…」
「ごめんな。僕に勇気があったら、踏み出せていたのにな。奉太郎が恋人を作るまで勢いが付かなかっ
たよ」
 抱き締めた摩耶花の髪の毛を撫でながら、優しくキスをした。熱く、甘い吐息が漏れる。
「里志、あたしを抱いて。はっきりと思いを感じたいの…」
「摩耶花、愛してるよ!」
 舌を絡め合うディープキスをするとすごく気持ちがいい。徐々に摩耶花と深く繋がっていく想い。
 お互いの服を脱がしていき、肌があらわになって行くに従って、お互いのわだかまり、壁が取り除か
れていって、全裸になった。これが摩耶花、そのものなんだ。温かく包まれるような思いだ。

「おっぱい、小さいかな…。」
 上目遣いに摩耶花が僕を見ている。

「小さいは小さいけど、将来性がありそうだよ。僕には、とても魅力的に思えるよ」
 可憐な乳首にキスをして、舌で舐めるとぴくんと摩耶花が反応した。そっと摩耶花をベッドに寝かせ
て、摩耶花の上になり、惹かれる匂いがする耳の後ろ、首筋とキスをして、手の平で乳房を包んでやわ
やわと愛撫して、乳輪を捏ねて、起った乳首をやさしく舐め、吸っていると摩耶花は陶然としている。

 胸の谷間にキスをして、すべすべしたお腹、脇、腰と優しく撫で、しっとりした太ももに手を伸ばし、
太ももの間に手を滑り込ませていくと摩耶花は感じ始めたのか、身をよじっている。
「摩耶花、どうかな。いつまでも触っていたいくらいだけど」
「…里志、すごくいい気持ちよ。しあわせかも」
 太ももに滑り込ませた手を熱く湿った根元まで上げて、手の平で包んでやわやわと愛撫するとぬるり
と愛液がこぼれた。そこに指をそっと入れると摩耶花の背筋がぞくっとした。乳房を愛撫し、キスして、
そして、膣の中を探っていくと徐々に喘ぎ声が漏れてきて、肌が汗ばんでくる。そんな摩耶花の姿に、
僕は幻惑され、僕の物は自分のじゃないくらい勃起していた。
 摩耶花のを直接舐めたくなったので頭を股間までずらし、両太ももを広げて、もわっとして透明な愛
液を垂らすそこを舐めると摩耶花は抗うような喘ぎ声を上げた。
「里志のも舐めてみたい」「じゃあ、こうしようか」
70名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 01:22:46.63 ID:NV3Mw43m
 お互い、反対側に添い寝するようにして、お互いの性器を舐め合った。摩耶花の舌で張り詰めた亀頭
を舐められたら、電気が走るような快感で危うく射精しそうになったので深呼吸した。
「里志ったら、うふふ」
 きっと意地悪い顔してるんだろうなと思いながらも僕も負けてられないさ。膣に舌をねじ込み、愛液
を吸い、なめ回した。頭を出し始めたクリトリスを弄りながら、夢中で愛撫していると摩耶花も僕のを
咥えて、出し入れしながら舐めているもんだから、堪らなくなってきた。負けじとがんばっていると、
摩耶花もだんだん息が荒くなってきて、どちらとも無くイってしまった。
 起き上がってティッシュで摩耶花の口元と自分のを拭って、いつもの巾着袋からこんなこともあろう
かと入れておいたコンドームを取り出し、装着した。
「あんたの巾着袋、ほんとに何でも入ってるのね」
「何でもって訳じゃないよ、摩耶花。じゃあ、入れるよ」
「うん、里志。来て」
 熱くぬめったそこに自分のを押し当てて、ぐっと押し込むと熱い肉壁が僕のを飲み込み、奥へと誘い
痛くならないように慎重に根元まで挿入したら、目の前がぱっと開けるような気分になった。摩耶花と
深いところまで繋がったんだなあ。摩耶花ともっと密着したくなったので覆い被さると摩耶花は僕の背
中に手を伸ばし、抱きついてきた。気遣うようにゆっくりと腰を使って出し入れすると敏感に摩耶花の
体は反応して、はっはっと息を漏らす。
「痛くないか?」
「…案外、大丈夫そう」
 その言葉を信じて、更に腰を使って行くとだんだん体が馴染んできて、僕のは何とも言えない快感に
包まれ、腰が止まらない。そして、摩耶花は甘い声を漏らすようになり、喘ぐ唇が愛おしくなり、その
唇を貪ったりしていると背中を抱き締めていた両腕はだらりと下がって来たので、両腕をつかんで更に
激しく腰を使って行くと、摩耶花は更に高まってきて、やがて、両足が俺の腰を締め付けてきて、我慢
の限界が来る頃、
「里志、もう、ダメ、あぁっ」
「そろそろなんだな、じゃ、俺も!」
 がむしゃらに腰を使って行くと、摩耶花は悲鳴のような声を上げ、僕もその勢いのまま何度も激しく
射精した。摩耶花は唸ったまま、息を詰めたり、荒い息を吐いたりしている。
 一瞬、眠ってしまったような気がするけど、爽やかな気分だ。
「摩耶花…」と優しくキスをした。
「里志、あたし、あたし、うれしくて…」
 涙を流す摩耶花が愛おしい。このまま、ずっと抱き締めていたい。
 親が帰ってくる前にこっそりと二人でシャワーを浴びに行き、服を着た。
「恋人が出来ると、こんなに気持ちが充実するんだな」
「あたしもそんな気分よ。まだあなたが中に居るみたい」
「そんなこと言うと照れるよ。僕も摩耶花に包まれてるような気分だけどさ」
 帰り際に名残惜しさのキスをした。
「じゃあ、これからもよろしくな、摩耶花」
「うん、ずっと一緒だからね、里志。おやすみなさい」
「おやすみ、摩耶花!」
 手を振って、自転車で帰った。これからもホータローやえるちゃんと変なことに巻き込まれていく
んだろうけど、摩耶花が居るから何とかなるさ!と根拠のない自信に満ちて僕は帰宅したのだった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
71名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 16:49:55.72 ID:EHWgKBZH
ふくちゃんの一人称が一部俺になってるな
72名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 18:09:30.88 ID:uP3H4GfL
>>71
ホータローも一部、僕になってるし。ホント、チェックしたつもりなんだけど困ったもんです(^^;
73名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 05:05:01.38 ID:gBgcVARC
ちょっと奉太郎とえるたそのキャラがブレすぎかもね
74名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 21:30:44.16 ID:/ImdvBk3
奉太郎×える エロなし

アニメから入った新参者ですが、どうぞよろしく
とりあえず書いてみたので投下します。と思いきや規制中
代行スレからの投下なので、万が一被ってしまった際にはご容赦のほどを
75Lの告白 1/8:2012/05/18(金) 21:31:12.02 ID:/ImdvBk3
「わたし、気になります」
 またか。
 今までに何度も聞いた彼女の台詞が、俺の頭の中を駆け巡る。
 イントネーションを変えると、「わたし、木になります」
 ギリシャ神話で言い寄ってくる神様から逃れるため、木に変化した少女の逸話があったな。
確か月桂樹だったか。いっそのこと本当に物言わぬ木になってくれれば、こんな風に煩《わずら》わされ
ることもないだろうに。
 身勝手な妄想で現実逃避していると、いっそう大きな声が耳元で聞こえた。  
「折木《おれき》さん。聞いてます?」
 仕方なく、斜め読みしていた文庫本から顔を上げる。俺の視界いっぱいに、好奇心に満ちた
大きな瞳を持つ少女――千反田《ちたんだ》えるの顔が飛び込んできた。
 案の定、顔が近い。首を少し傾《かし》げて覗き込むように俺を見つめてくる。烏の濡れ羽色をした
長い髪が、窓から差し込む夕陽を浴びて光り輝いている。その光景に俺は思わず息を呑んだ。
 それと同時に気まずい感情が湧き上がる。ギリシャ神話に登場してもおかしくはない、その
端整な顔立ち……スマン、言い過ぎた。日本人がギリシャ神話に登場したらさすがにおかしい
よな。それでも十分、いや十二分に美人の部類に入るであろう清楚なお嬢様が、ここまで顔を
近くに寄せてくると、俺の心はざわめき、落ち着かなくなってしまうのだ。
76Lの告白 2/8:2012/05/18(金) 21:31:36.33 ID:/ImdvBk3
 放課後の古典部部室――地学講義室には、俺と千反田の二人っきりだった。同じ部員の里志
と伊原は委員の仕事があるらしく、挨拶だけ済ませて帰っていった。まあ、文化祭が終わった
今となってはここでやるべきことなど何もないのだが。
 それでも俺はここ最近、ほぼ毎日欠かさず古典部に顔を出している。部活の楽しさに目覚め
た、というわけではない。帰宅しても特にやることがないからだ。身も蓋もない話である。
 俺はいつも通り窓際の席に着き、古書店で安く購入したペーパーバックを静かに読みふけっ
ていた。千反田もひとり静かに本を読んでいたはずだったが、それに飽いたのか、気づけば隣
に立って話しかけてきた。俺は本から目を離さず、お嬢様の他愛ない話に適当に調子を合わせ
ていた。ここまではいい。
「そういえば――」
 思わず口走った俺の不用意な発言が、千反田の好奇心をいたく刺激したらしい。
 興味を逸らすため、会話の軌道修正を試みるものの時すでに遅し。いつものアレが発症して
しまった。――――キニナル病が。
 好奇心旺盛なお嬢様は声高らかに宣言した。

「わたし、気になります」
77Lの告白 3/8:2012/05/18(金) 21:31:55.57 ID:/ImdvBk3
 そして今現在の状況に至ったわけである。面倒なことになった。
「俺は別に気にならん」
 いつものようにやんわり断るが、こいつがここで引き下がるわけもなく――。
「わたしは気になるんです」
 俺の意思を尊重してくれない。不公平だ。
 千反田は椅子に座る俺の上から、覆いかぶさるように詰め寄ってくる。
 だから顔が近いって。
 千反田のパーソナルスペースは常人よりも狭いらしく、思わず身を引いてしまうほどに身体
を寄せてくる。前々から思っていたのだが、男に対して無防備過ぎだ。
 わかっているのだろうか。俺がその気になれば、そのほんのり色づいた薄い唇を奪ってしま
えることを。もし実行に移した場合、千反田はどんな反応をするだろう。泣いてしまうだろう
か、それとも――。
 いやいや、もちろんそんなことはしない。その後のことを考えると想像するだに恐ろしい。
省エネ志向のこの俺が、膨大なエネルギーを使う羽目になる行動を取るはずもない。
 頭の中でそんな不埒《ふらち》なことを考えている間にも、千反田は仔犬のように純粋な目で見つめて
くる。おい、やめろ。そんな目で俺を見るな。
 後ろめたさで胸の鼓動が早くなるのが自分でもわかる。
 よくない兆候だ。
 いつもならここら辺で彼女の眼力に耐え切れなくなり、視線を外してしまう。そして結局、
無駄な抵抗をしてエネルギーを浪費するよりも、さっさと問題を解決するほうが手っ取り早い
と、俺のほうから折れてしまうのだ。折木なだけに。……スマン、今のはナシ。
 だが今日は違う。断固拒否してやる。
 思えば少し甘やかせ過ぎたのかもしれない。野良猫に一度餌を与えると癖になって何度でも
せがむようになってしまう。例えが悪過ぎるか。まあ、いい。きっぱりと断る前例を作りさえ
すれば、今後は千反田も自重するようになるはず。余計なエネルギーを使うような気がしても
大局的な目で見れば、総エネルギー消費量は少なくなる計算だ。
78Lの告白 4/8:2012/05/18(金) 21:32:16.53 ID:/ImdvBk3
「今日はそんな気分じゃない」
 俺は千反田の目を見据えたまま立ち上がった。見下ろされた状態だと分が悪いからだ。交渉
ごとは優位な立場でするに限る。千反田も女にしては背が高いほうだが、それでも俺のほうが
頭半個分ほど勝っている。これで心理的に有利になったはずだ。
「お体の具合でも悪いんですか?」
 千反田は心配そうな表情で見つめ返してくる。むぅ、上目遣いをされると破壊力が数段増し
たような気がする。立ち上がったのは失敗だったか。
 それでも俺は、千反田の視線に何とか耐え切った。天晴れ、と自分を褒めてやりたい。目を
逸らしたら負けなのだ。
「そういうわけでもない」
 仮病を使う手もあるが、それはフェアじゃない気がする。出会った頃に、作り話で千反田の
興味を逸らしたこともあったが、あれは妙に後味が悪かった。
 できるだけ正々堂々と、真っ向からぶつかって勝たないと意味がないのだ。

「なあ千反田。世の中には知っておかなきゃならないこと、知らないほうがいいこと、そして
知ってても知らなくてもどうでもいいこと、この三つの事象がある。お前が今訊いているのは
この中のどれだ?」
「知っておかないといけないことです」
 千反田は躊躇《ちゅうちょ》なく即答した。こいつ、わかっててトボけてやがる。       
「違うだろ。知ってても知らなくてもどうでもいいことだ。そんなことに付き合わされる俺の
身にもなってくれ!」
 少し興奮して語気を荒げてしまった。千反田は一瞬首をすくめた後、愁《うれ》いを帯びた顔になり
俯《うつむ》いてしまう。きつく言い過ぎただろうか? 後悔の念がチクリと胸を刺す。
 謝るべきかどうか迷っていると、俯いていた千反田がすっと顔を上げた。俺を見つめる少し
不安げな瞳に、思い詰めたような眉、何かを言いたげな薄い唇。その表情には見覚えがあった。
 そう、いつぞや喫茶店で俺に告白しようとした、あの時の顔だ。
79Lの告白 5/8:2012/05/18(金) 21:32:54.85 ID:/ImdvBk3
 俺は慌てた。が、よく考えてみるとあの時は頼みごとをされただけだった。落ち着きを取り
戻した俺は、とりあえず千反田が口を開くのを待つことにした。しばらく逡巡していた千反田
だったが、ようやくその薄い唇から言葉が漏れ出した。
「わたし、折木さんに謝らなければなりません。わたしの我侭《わがまま》に何度もつき合わせてしまって
折木さんを困らせていたみたいですね。ごめんなさい」
 深々と頭を下げる千反田。俺は両手で押し止めて、お辞儀をやめさせた。
「いや、俺の言い方が悪かった。そんな風に謝らなくていい。別にそこまで嫌だったわけじゃ
ないんだ。ただ――」
 俺の弁解を遮《さえぎ》るように激しく首を横に振って、千反田は言葉を続けた。
「それだけじゃないんです。本当はわたし、謎を解明する折木さんが見たかっただけなのかも
しれません。推理を披露してくれる時の折木さんは、いつもと違って格好良くて……、とても
す、素敵ですから……」
 最後は消え入るような声になり、千反田の顔は見る見る赤くなってゆく。もしかしてこれは
愛の告白なのだろうか。そう考えた途端に、頭が沸騰しそうな感覚に陥《おちい》る。おそらく俺の顔も
目の前の千反田同様、赤くなっているに違いない。窓から差し込む夕陽の色で、上手く誤魔化
せればいいのだが。俺は照れ隠しに冗談めかしたツッコミを入れてみた。
「いつもと違うってことは、つまり、普段の俺は格好良くないってことか」
 揚げ足取りのような俺の質問に慌てふためく千反田。本当に『慌てふためく』の言葉通り、
手はバタバタ、頭はブンブンと、見ていて滑稽《こっけい》なほどの動揺っぷりを披露してくれた。
「ち、ち、違います。確かに普段の折木さんは、それはもう横着者と言うか、怠け者と言うか
どうしようもない人かもしれませんが――」
 違います、と否定しておいて、この言い様はどういうことだ。
「普段の折木さんも素敵ですよ(ハァト)」的な言葉を期待していたのに。何だか無性に悲しく
なってきた。
 俺の顔から落胆の色が見て取れたのか、千反田はまた謝り始めた。
「わあ、ごめんなさい、ごめんなさい。――それでもそんな折木さんが、いつも頼みを聞いて
くださるので、わたし、とても嬉しかったんです。それに毎回、思いもよらないような推理を
披露してくださるので、わたし、とても楽しかったんです。ですから、わたし――」
 そこまで一気に喋り一呼吸置いた後、千反田は少し寂しげな微笑みを浮かべた。
「――折木さんの優しさに、甘え過ぎていたんですね」
80Lの告白 6/8:2012/05/18(金) 21:33:55.81 ID:/ImdvBk3
「今までご迷惑をお掛けしました。本当にごめんなさい。もう無理は言いませんから」
 千反田は丁寧に一礼した後、そそくさと自分の鞄を置いてある席に戻ろうとした。
「ちょっと待て」
 俺は去り行く千反田の手首を掴んで引き止めた。らしくない行動だと自分でも思う。
 ついさっきまで千反田の頼みを上手く断る算段を考えていたはずなのに、いざそうなると、
こうして引き止めてしまう。矛盾しているだろう。心の中で自問自答する。
 謎を解く俺が素敵だと言われたからか? 確かにそう言われて嬉しかったのは事実だ。でも
そうじゃない。俺が今まで千反田の頼みを断りきれなかったのは、こいつの悲しむ顔を見たく
なかったからだ。その千反田が今、泣きそうな顔で俺の前から立ち去ろうとしている。
 放っておけるわけがないだろ!

「なあ、千反田。自分ひとりで勝手に喋って、ひとりで勝手に納得するな」
 俺は千反田の潤《うる》んだ瞳を見つめながら、ゆっくりと諭《さと》す。
「確かに俺は、お前が興味本位であれこれ知りたがることにうんざりしていた。正直、面倒だ
とも思っている。それでも俺は、お前のことを迷惑だなんて思っちゃいない」
 俺の言いたいことがいまいち伝わらないのか、千反田はきょとんとしている。
「ゴホン! あー、つまりだな。面倒なことはなるべく勘弁してもらいたいが、どうしてもと
言うなら考えてもいい。そのことでお前を嫌いになったりなんかしない。だから、甘え過ぎて
くれても、俺は一向に構わん!」
 随分おかしなことを言っているな、と自覚はしている。それでもこれが今の俺の嘘偽りない
本心だった。黙って聞いていた千反田の顔にも、ようやく笑顔が戻った。目元を指先で拭《ぬぐ》って
俺の顔をじーっと見つめてくる。
「折木さんって、ツンデレさんですね」
 お嬢様の意外な発言に、思わず耳を疑う。
「ツンデレって言葉、知ってるのか?」
「はい。摩耶花《まやか》さんから教わりました」
 伊原の入れ知恵か。オタク用語をお嬢様に教えるんじゃない。心の中で悪態をついた。
「別に俺はツンデレなんかじゃないぞ」
 ぶっきらぼうに返答すると、千反田はクスッと笑って言った。
「そういうことにしておきます」
81Lの告白 7/8:2012/05/18(金) 21:34:28.80 ID:/ImdvBk3
「それじゃあ、行くとするか」
 千反田が気になると言っていた謎を解明しに行こう。俺の頭の中では何となく見当はついて
いた。あとは検証するだけだ。自分から動こうとするなんて俺らしくもないが、これは千反田
を泣かせてしまった罪滅ぼしのつもりだった。
 俺が部室から出ようとすると、千反田が後ろから声を掛けてくる。
「どこへ行くんですか?」
 俺は振り向いて、不思議そうな顔をしている千反田に言ってやった。
「なんだ。さっき言ってたことは、もう気にならないのか?」
「ああーっ! 気になります! 気になります!」
 千反田は慌てて俺の隣に駆け寄ってきた。寄り添うようにピタリと身体をくっつける。
 コラッ、歩きにくいじゃないか。
「千反田、くっつき過ぎだ」
「先ほど折木さんは、甘えても良いと仰《おっしゃ》いました」
「そういう意味で言ったんじゃない」
 咎《とが》めるような視線を向けるが、千反田は微笑み返してくるだけだった。
 まあ、いい。
 それならこちらにも考えがある。俺は千反田を振り切るように歩《あゆみ》を早めた。
「あぁん、待ってくださいよぅ」
 後ろから呼びかける千反田の声に、俺はほくそ笑む。しかしすぐに自分の過《あやま》ちに気づく。
 これは省エネ主義に反する行動ではないのか、と。
 いつも通り、のんびり行くか。
 省エネモードに切り替えた俺は、ゆっくりと歩き始めた。
 別にこれは千反田を待っているわけではない。そう自分に言い聞かせながら。
82Lの告白 8/8:2012/05/18(金) 21:34:51.36 ID:/ImdvBk3
 ほどなく千反田も追いついて、黙って後ろをついてくる。俺に気を遣っているのだろうか、
遠慮気味に距離を置いている。流石《さすが》、お嬢様は物分かりがよろしい。いつもこれくらいの距離
感を保ってくれればいいのだが。
 そう思った矢先に、千反田は俺のすぐ隣へと身体を寄せてきた。前言撤回。聞きわけのない
困ったお嬢様だ。文句の一つでも言ってやろうかと思ったが、上機嫌な千反田の笑顔に、その
気も失せた。
 そんな俺の心の機微を知ってか知らずか、千反田は嬉しそうに話しかけてきた。
「やっぱり折木さんは、優しい方ですね」
 何か勘違いしてやいないか? そんな風に言われる覚えはまったくないのだが。
「そんなことはない」
「優しいです」
「優しくない」
 押し問答が延々と続く。このままでは埒《らち》が明かない。
「だいたい俺のことを優しいって言う奇特な奴は、お前ぐらいなもんだ」
「じゃあ、わたしにだけ優しいってことですね?」
「そういうことにしといてやる」
 先ほどの台詞を、そっくりそのまま返してやった。その答えを聞いて、千反田が笑う。つら
れて俺も顔がほころぶ。ひとしきり笑った後、千反田は意味ありげな視線を向けてきた。
「どうして折木さんはわたしに優しくしてくれるんですか?」
「それは――」
 一瞬、返答に詰まる。俺はその答えに何となくだが気づいていた。
 しかし――。
「それは言えない」
 それは、まだ、言えない。その言葉を口にするには、もう少し時間が必要だ。
 いつかその時が来れば必ず――。
 俺は千反田の笑顔を見つめながら、心の中でそう誓った。

                                      おしまい
83名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 22:17:21.31 ID:Pn0CXAS9
素晴らしい
みんな上手いなあ
84名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 23:07:32.62 ID:emKjJadH
上手いけど、エロ無しでエロパロ?
85名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 23:11:39.19 ID:cSS+AkV4
奉太郎もえるの存在で灰色から確実にバラ色になりつつありますね(^^)
ほほえましかったです。
86名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 00:31:36.91 ID:iZtDHhFO
文集の行頭の文字を横に読むとポルノ小説になっていて
それが各号ごとにリレー小説となっていることを発見し
どんな展開が良いかを議論する古典部
87名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 02:54:26.66 ID:g32AJbPy
>83乙
月並みな感想だがすげー面白かった。えるたそ可愛い
でも埒があかないとか摩耶花とか流石とかはいくらなんでもルビいらないw
88名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 06:20:28.43 ID:+zfY9FRq
さすがにルビ振りすぎだろ
89名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 06:52:37.22 ID:5manQFdP
>>82
乙。こういうのが読みたかった。
90名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 10:53:52.08 ID:Ui6mPzmf
>>74
乙、面白かった
古典部が所謂最近のラノベ的な文になるとたぶんこんな感じだろうなって思った
いい意味でね
91名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 10:57:10.42 ID:kplxgKAb
>>66 の続きです。

・愚者のエンドロールを改変してあります。
・奉太郎xえる、里志x摩耶花
・18禁

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
"ちゃんと入れたようね。こんなことを頼むのは心苦しいけど、表に出られないから"
"鍵付きなんて、ドキドキします。事情はだいたい伺ってます。わたし、知りたいんです、その結末を"
"あいつらが暴走しなければ、すんなり解決したのに。大事なポイントは覚えてるよね?"
"はい。あの人なら、きっと何とかしてくれるはずです"
"じゃあ、よろしくね。期待してるから。後でバレないよう、発言を削除しておいて"
"フォロワーから漏れたら台無しですものね。がんばります"

 えるの悩みを解決した後、部室で古典部の文集にはちょうどいい題材だったのでそれを元に編集して
いたところに遅れてきたえるが、
「あ、みなさん居ますね。ちょっと大事なことがあるので来てください」
「何だ、える。また、何かあったのか?」
「ええ、そうなんです。みなさんの力が必要です」
 こういう時のえるに逆らえないのでそれぞれ、ため息をつきつつ、全員でえるの後に付いていった。

「ここです、視聴覚室。失礼します」
 コンコンとノックをして、えるが視聴覚室のドアを開いた。
「済まない、呼び出したりして。とりあえず、そこのイスに座ってくれ」
 少し吊り気味な涼しげな目元の冷厳そうな雰囲気の人だ。訳がわからないまま、俺たちはイスに座った。
「実は、文化祭の出し物として、ミステリー風の映画を撮っていたんだが、不測の事態が生じて、肝心の
ところで頓挫してしまったんだ。まずは、このビデオを見て欲しい」
 HDDレコーダーにセットされたディスクを再生し始めた。

 劇中の生徒たちも、文化祭の出し物のために鉱山の廃村に向かい、そこを題材に映画を撮るらしい。
 いい具合に枯れている廃村は、魅力的な風景だが、廃墟マニアでない限り、地味すぎた。
 そこにくたびれた劇場を発見する、が、もう夕方となり、帰りのバスもないということで、この中で
夜露をしのごうということになる。劇場内はあちこちに資材が積みっぱなしになっていたりして、落ち着
けるような部屋を探すうちに事務室からキーボックスを発見したので、手分けして部屋を探すことにした
ようだ。薄暗い劇場内は、不気味で誰かがドアを開ける音にも怖気が走る。
 そして、ホールの方で絶叫が上がり、大きな物音がしたのでびっくりして、ホールの扉を開けると、
腕がもげて無残な姿になったガタイの良い海藤君を発見する。
 ふと見ると右手の奥が光っていて、誰か扉を開けて、出て行った。

 といったような、大変、中途半端なところでビデオは終わっていた。
「こんな具合で、ここから解決編になるらしいのだが、脚本担当は、体調不良となって現在、音信不通なんだ。
千反田さんによると君らは、何ともよくわからない彼女の悩みを見事、解決したというではないか。誠に申し
訳ないが、責任者として、この状態で展示するわけに行かないので、助けて欲しい」

 まるで女王様のような人が真摯に頼んでくると頼みを受けざるを得ないような気にさせられるが、
「千反田の悩みは、偶然解けた物で正直、このビデオを見る限り、その」
「待ってください!奉太郎さん。わたし、気になるんです。ここまで脚本を書いた人が、何故、止めてしまった
のか。だから、相談を受けてしまったのです」
 また、えるの悪い病気のせいだったんだな。

「一応、参考になる資料も用意した。現場までの地図も作成しておいたから、見に行くことも出来るだろう。
どうだろうか?」

 俺を見つめる、えるの瞳の輝きがまばゆいばかりだ。そして、里志も摩耶花もなんで俺を見るんだ?これは、
はめられたと言うこと、何だろうな。はぁ。

「何の役にも立たないかもしれませんが、ここまでしてもらったので、努力してみますよ」
「そうか!もし、成功したなら、映画のエンドロールに君らの名前を入れることを約束しよう!」
92名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 10:57:41.11 ID:kplxgKAb
 文化祭の映画のエンドロールなんて、誰も注視しないと思うが、名前が残るのはいいじゃないか。えるも喜
ぶだろうしさ。俺たちは、資料とディスクを持って部室に戻った。

「さて、提案なんだが、資料も多いし、もう、下校時刻だ。いったん帰宅して夕飯後、この案件を持ち込んだ、
えるの屋敷で検討会をしないか?」
「わたしの家なら、大丈夫です。親は旅行中なので気兼ねなくできますよ?」
「さっきのビデオのことですっかり気になってることだし、僕は付き合うよ。摩耶花は?」
「えっ?!あたしは、興味ないけど、里志が行くなら」
「では、みなさんをお待ちしております」

 そんなわけで、えるの屋敷にぼちぼちと集まってきた。ビデオを50インチはあろうかという液晶テレビに
映し、資料を検討しつつ、あーでもない、こーでもないと議論し、あとは翌朝、現場の廃村に向かおうという
ことになったが、日付が変わるような時刻になってしまった。

「念のため、聞いておくが親には泊まりだって言ってきた?」
「僕は、里志の家に泊まりに行ってることになってるよ?」
「あたしは、ここにパジャマパーティ的な感じで」

「じゃあ、問題ないですね。露天風呂があるので、みなさんで入りましょう!」
「お、おい、える。俺とおまえはいいけど」
「わたし、他の人の裸も知りたいです」

 俺と里志は、思わず目線が合って、お互いの恋人の裸を見られたくないと思いつつも知りたいような微妙な
牽制があったが、

「あたしは、かまわないわよ。減るもんじゃないし」
「摩耶花、あの、いいのか?」
「乱交はイヤよ? でも、一緒にお風呂に入るくらいいいじゃない」
「ば、馬鹿言うな、僕は、摩耶花だけだからな!いくら親友でもムリだから」

 そんなこと言うから、ヤバイ気持ちが一気に強まったじゃないか。でも、気になるな。

「はいはい、仲良くお風呂に入りましょう!」
 またも、えるの好奇心に押し切られて、俺らは露天風呂に向かうのだった。

 脱衣所で、お互い、裸になるのに慣れているとは言え、何だろうこのいけない気持ち。
 はしゃいでる、える以外、黙って服を脱ぎ、タオルを持って、湯気がたなびく石造りの露天風呂に出た。

「まるで、温泉のようだな」「さすが、豪農だけあるな、見事な石造りと風景だ」「ひろーい!」

 落ち着かない気持ちで手桶に湯を取り、体に流して、俺とえる、里志と摩耶花と並んで岩風呂に入った。
 温泉だし、広くて、のびのび出来る。その上、女の子と入るなんてなんか元気が出てくるな。
 なんて思っていると里志がえるの胸元を見ている。どうだ、俺が育てたんだぞとか思いつつ、俺も摩耶花の
胸元を見ると手の平のすっぽり収まるようなかわいらしい乳房が見えて、新鮮だ。

「何か、みんなの目線がいやらしいんですけど」
「そ、そんなことないよ、摩耶花」
「ああ、いい温泉だな、える」
「いえ、奉太郎さんのは性的にみなぎってきてます」
「握るなよ、える!」
「あ、里志のも。どうしてかしら?」
「そりゃー摩耶花がとなりにいるからだよ。ほーたろーだってそうだろ?」

 里志の声がいつもより高めだ。嘘のつけない男だな。

「ま、まあな。あ、体を洗おうかな」と湯から立ち上がる。
「俺も、そうしようっと」と里志も立ち上がったところ、二人の女性の目線が股間に注がれた。
「里志さんのおちんちん、太めです」
「奉太郎のが長いみたいね」
93名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 10:58:19.09 ID:kplxgKAb

 何かこの混浴、イヤ。シャワー前のイスに座って、ボディーシャンプーをプッシュして体に伸ばしていると

「奉太郎、背中流してあげるわ」
「えっ?!なんで……」
「お互い、裸なんて機会、そうそう無いし。童貞じゃ無いんだから」
「そうだけどって、えるまで!」
 向こうでは、えるが里志の体を洗っている。
「うふふ」
 摩耶花の手が俺の体を洗ってくれるのはうれしいんだけど、里志も困ってるみたいだな。でも、隠すことが
出来ないし、お互いの恋人がこの場に居るんだからと思うときが楽になってきた。と手が前に伸びてきて、俺
のをしごくように洗い始めた。

「前は、洗えるから。それだけはダメだ」
「けち。えるちゃんは、これを入れてるんだー。さて、あたしも洗ってよ」
 ギブアンドテイクって奴か。
「仕方ないな」
 えるより華奢な摩耶花の体。こいつは本当に里志だけを思ってたのかなとふと、思ってしまう。
「……奉太郎、ちょっと、そんなとこばかり洗わないで」
「ごめん、うっかりした」

 いつものクセでえるを刺激するような洗い方になってしまった。横でえると里志がキャッキャうふふしてい
るし、どうにかなりそうだったのでお互いの体をシャワーで洗い流して、岩風呂に入った。

 里志たちも俺たちに気づいて、洗い流し、岩風呂に入ってきた。
 お互いの顔が赤いのは、温泉だからだけじゃないよな、やはり。落ち着かなくなってきたので、

「そろそろ、上がろうか?」「そうだな」「…うん」「あがりましょう」ともう、始まっちゃってる感じで、
脱衣所に向かい、用意してあった浴衣に着替えた。

「里志さんと摩耶花さんは、右手の寝室を使ってください。では、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」「おやすみ〜」
 俺とえるは、手をつないで寝室に入った。2つくっつけた布団に枕が並べてあり、枕元にはコンドームまで。
「なんかさ、える。もう、我慢できないよ」
「わたしもです。奉太郎さん……」

 お互い、ゆかたをするりと脱いで、湯上がりのほんわりといい匂いがするからだを抱き合うとさっきまでの
興奮のせいか、電気が流れるような感じだ。
 貪るようにキスをして、熱い吐息がこぼれる。布団の上に移動するとえるが俺を押し倒すように上に乗り、
俺の頭をまたぎ、
「奉太郎さん、えるを舐めて」

 俺の顔に熱い陰部を押し当てるので思わずしゃぶりつく。えるは俺の頭を押しつけてよがっている。

「摩耶花さんといちゃいちゃしているのを見て、あぁ…どうしようもない気持ちになって、わたしもう」
 あふれ出る愛液をすすり、ひくひくする膣に舌を差し入れてなめ回すと腰ががくがくして、頭を出した
クリトリスを弄っているとえるは、甘い声を上げはじめ、自分で乳房を弄りながら高まり、背中を反らして
イった。


「摩耶花、僕は、おかしくなりそうだったよ。奉太郎にあんなことされて色っぽい表情になって」
「里志、あたしが誘ったわけじゃないのよ?でも、あなただって、その、もう…」

 摩耶花は僕のをむしゃぶりつくようにフェラチオをはじめた。いつものような遠慮しがちな感じじゃ無く、
荒々しいような舌使いで舐め、吸い付くように咥えたり口の中でなめ回したり。そんな淫らな摩耶花の顔を
見つつ、俺の手にすっぽりと馴染む乳房を揉み、乳首をつまんだり、捏ねたり。

「いつもより里志のが大きくなってる」
 熱い吐息で摩耶花が陶然と僕のをしごきながら淫らなことを言ってる。
94名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 10:59:16.46 ID:kplxgKAb
「離れた部屋なのに、えるちゃんの喘ぎ声が聞こえるね……。どうしようか?摩耶花」

 摩耶花は、四つん這いになり、僕に尻を向けておねだりしてきた。
 その熱くぬらぬらした陰部をなめ回すと尻がぴくりとし、もう充血しているクリトリスを弄りながら、
膣に舌を入れて吸ったりかき回したりしていると、摩耶花は堪らず、こっちを向いて、
「里志、もう、どうしようもないくらいしたいの。来て!!」と尻を突き出した。
 枕元に添えてあったコンドームのパッケージを破き、ぎんぎんにみなぎってる自分のに装着した。
「摩耶花、愛してるよ!」

 もう、ぬるぬるになっていたそこに亀頭を押し当て、後ろから強引に奥まで押し込むと摩耶花は悲鳴の
ような声を上げて肉壁が僕のを締め付け、数回腰を使っただけで背筋を震わせながら軽くイってしまった
ようだ。
 そんな摩耶花の顔を横に向かせて、ディープキスをした。
 バックのまま、柔らかな尻を掴みながら腰を使い、ふるふるしている乳房を揉み、摩耶花のまとわりつ
いてくる肉壁の感触に何度もヤバくなり、摩耶花の体を起こして、両腕を掴みながら激しく後ろから突い
て、その勢いのまま、射精した。
 まだ、ムラムラが治まらないので、コンドームを交換して、正常位で摩耶花と汗だくになりながら、
お互いの名前を呼びながら、びっくりするほどの量で射精した。摩耶花もぐったりとしている。


 えるを仰向けに寝かせ、俺はえるのはぁはぁと喘ぐ唇に自分のを押し当てた。今日は、こうしてやらな
いと気が済まなかった。えるは、ちろりと舌先で亀頭を舐め、唇を開いたので口の中に入れると舌が竿に
そってぬめぬめと蠢き、生暖かい口中は例えようも無く気持ちよく、俺を見つめるえるの目は、発情して
いて、亀頭や竿を舐めるえるの舌があっという間に淫らな気持ちを急速に高めて、結構な勢いで射精して
しまった。腰が溶けるような快感だ。えるは、精液を飲んでしまったのか、むせている。

「ごめん、える。つい、口の中に出してしまった。吐き出してくれ」
「けふっ、いいんです。これが奉太郎さんの精液の味なんですね」
 口中の精液の残りをくちゅくちゅと舐め取っている、えるがすごく淫らに思えて、我慢が出来なくなっ
た俺は、枕元のコンドームを取り、いらいらとパッケージから出して、出したばかりで敏感な自分の物に
装着して、えるの両膝を広げて腰を上げさせ、熱い股間に自分のを押し当てたら、飲み込まれるように中
に入って、えるがしがみついてきた。

「える、俺は、お前が好きだ」
「奉太郎さん、わたしもです、ずっと好きです」
 いつもより、乱暴になってしまうが衝動が止められない。あっ、あっというような悲鳴のような低い喘ぎ
をする、えるの乳房を揉み乳首を舐め、甘く噛んだりしつつ、隣からかすかに聞こえる摩耶花の高い喘ぎ声
を聞くと負けていられない気分だ。えるの体を起こして、座位になり、えるの尻を掴みながら下からずんず
んストロークを大きくして突き上げていると、えるが激しくよがる。
「奉太郎さんのが、子宮まで届いてます。入り口から奥まで、すごいことに……」
 快感に震えるえるを抱き締めつつ、更に高めていくとえるの腰がぐいぐいと動き始め、自分の腰使いと相
まって我慢のならない高ぶりが止められず、えるのかすれたような喘ぎ声の高まりに合わせて、射精した。
 何度も何度も出すたびにえるの腰が動き、背筋がびくりびくりとした。
「える、俺のが全然治まらないんだ。もう一度、していいか?」
「気の済むまでしてください。わたしのだって疼きが止まりません」
 そういう、えるを布団に寝かせて、使用済みのコンドームを縛り、新しいのを装着した。
 熱くほてった膣に俺のを挿入するとまた、堪らない一体感が戻り、汗びっしょりの肌を合わせて抱いて
いると、全身で感じ合っているかのようだ。思うがまま、腰を使い、愛撫し、唇を貪って、最後はお互いの
指を絡み合わせ、これでもかと激しく求め合い、えるの喘ぎ声に合わせて、一番奥で激しく射精した。


 汗をかいたのでえるを連れて裸のまま露天風呂に向かうと、里志と摩耶花に出くわした。
「なんか、気が抜けるな」
「ああ、賢者モードってやつかもな。あはは」
 邪気が抜けた感じで、シャワーを浴びて汗とか落として、岩風呂に入ると大変心地よく、眠くなる。
「寝ちゃダメですよ、奉太郎さん」
「ん……ああ」
「里志さんも摩耶花さんも起きてください!」
 えるに起こされて、俺らは湯から上がり、てきとーにバスタオルで体を拭いて、寝室に戻って死んだ
ように寝た。
95名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 10:59:47.44 ID:kplxgKAb

 翌朝、目覚めると一人だった。何かいい匂いがするのでそっちに歩いて行くと、台所にたどり着き、
「おはようございます、奉太郎さん」
「ああ、おはよう。おにぎり作ってるのか?」
「ええ。今日は撮影現場に行くんですよね」
「そういえば、そうだな…。」
「あ、おにぎりだ!おはよう」
「ふわー、えるちゃんは、朝早いわね」

 みんな起きてきたので、朝食となった。味海苔で巻かれたおにぎりは、見た目が変だが大変うまい。

「おにぎりがヤケにうまいな」
「うちで収穫された新米を使ってますから。お口に合ったようで良かった」
「そうか、米の味が違うんだね」

 里志も納得だ。それぞれ、朝食を食べ終えて、支度をしてから出かけた。

 バス停までの間に飲み物を補充し、バスに乗った。うつらうつらしながら終点まで行き、そこから
1時間ほどすると廃村に着いた。すっかり日が高い、というかもうお昼だ。

「まだ、何にもしてないけど、昼飯にするか」
「そうですね。それにしても昼間なのに寒々しい風景です」
「鉱山としては、まだ細々とやってるらしいよ。今は夏休みだから誰も居ないだろうけど」
 早速、下調べしてきた里志が知識をひけらかす。
「その辺のベンチに座って、食べましょうよ」
 おにぎり、鶏の唐揚げ、たくあんというようなセットでえるから配られ、夏の日差しで唐揚げが
いい具合に温まって大変うまい。程なく食べ終えたので、撮影場所の劇場に向かう。

 10分ほど歩くとその劇場が見えてきた。外壁が相当痛んでいるようだが雨風が入り放題になる
ほどじゃないらしい。周囲は夏草がみっしり生えていて鎌を持ってこないと入れないと警告された
通りだ。俺と里志は劇場には入れるだけのスペースを空けるため、鎌を持って草刈りだ。

 いい汗をかいた頃、薄暗い劇場内に入ることが出来た。

「これは、倉庫として使われているのか?」
「ああ、本来ならホール周囲は、ぐるっと開いている筈なのに左側が資材等で入れなくなってるね」
「事務室に合い鍵があったわ」
「お、気が利くな、摩耶花は」
「えるが居ないぞ?あ、勝手にホールに向かってる」

 慌てて俺たちはライトを片手に、えるを追いかけた。

「こら、単独行動は、危ないって」
「あ、奉太郎さん。ビデオの海藤さんが死んでいた場所を早く確かめたくて」
 ホール内も乱雑な物だった。アルミサッシが積んであって、一部は派手にガラスが割れてるし。

「とりあえず、俺とえるは、ホールをチェックしてみるよ。里志たちは通路とか外回りを見てきて
くれないか?」
「判った。何かあるといけないから、1時間後にこのホールに集合しよう」
「ああ、その方がいいな」里志たちは、ホールから出て行った。

 出入り口が右に2つ正面に1つあって、右奥のドアが開いてビデオのラストで光が見えたんだろうな。
「わたし、気になるんです。何故、海藤さんはホール中央で倒れていたんでしょう?」
「俺もそれは疑問に思った。誰かに殺害されたなら、殺害後、目撃されることを恐れて、壁沿いとか
逃走しやすい場所にするよな」
96名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 11:00:20.31 ID:kplxgKAb

 えるは、ふらふらと歩き回り、天井から下がっているロープにつかまろうとぴょんぴょんしていたので
俺は何か気になったので、えるでは届かなかったロープは俺の身長だと届いた。
 ロープの上を見るとレールがあって、舞台上まで繋がっているようだった。俺はロープを引っ張って、
舞台上まで上がって考えた。いつのまにか、えるも隣に座っていて、

「やっぱり、このロープが怪しいですよね、奉太郎さん」
「ああ。今、考えているのは無邪気さと単純さの両方なんだが…」

 ホール入り口から里志と摩耶花が入ってきて、舞台上まで上がって来た。
「おーい、ホータロー、何やってるんだ?」
「あのさ、里志、このロープにつかまってターザンみたいに向こうへ跳んでみてくれないか?」
「えっ?面白そうだから、やってみるよ。いっくぞー!」

 里志は、ロープにつかまり、助走を付けてびゅんと宙を飛び、中央付近に積んである資材にかすって
レールが中央で止まっているのでロープがふり戻って、里志は、ずるずると落ちた。

「あっぶねー、なんだアレ、アルミサッシ?すれすれだったよ」
「ちょっと、奉太郎、里志になんてことさせるのよ!」
 摩耶花に睨まれてしまった。
「いや、俺の推理だと海藤先輩が里志がぶつかる予定の場所で派手にぶつかった筈だから、当たらない
だろうと思ってさ、済まんな、里志」
「どういうことなんだ?ホータロー」
 里志を少し怒らせてしまったようで険悪な表情だ。

「通路や外回りは、特にめぼしいところ無かったろう?」
「ああ。僕の見た限りでは、資料通りに窓は雪害対策で打ち付けてあるし、使えない部屋が多かったよ」
「あたしが見たところ、何か仕掛けとか工作したような所も無かったわ」
「奉太郎さん、どんな推理が出来上がったんですか?」

「事故と殺害の両面がありそうだなってさ。単純に事故の場合、ガタイが良くて体育会系の海藤先輩
なら、さっきの里志みたいにターザンのまねごとがしたくなってもおかしくない」
「そういえば、資料のノートに丈夫なロープってありましたね。あ、ロープが途中でつないであるから
それに使ったのかしら」
 えるが補足してくれた。

「それで、事故の場合、身体能力の高い先輩がスゴイスピードで舞台から助走し、積んであるサッシに
激突、割れたガラスで腕が切り落とされ、衝撃で首でも折ったのか、それで死んだ場合と殺害の場合、
誰かが殺害を計画し、当たりやすいようにサッシ等を積み上げ、ロープの長さ等を調整して、海藤先輩
をそそのかし、右奥の扉から逃走した、とすると大ざっぱだけどつじつまが合う」
「でも、なんでそうなったのでしょうか?」
 えるがもっともな疑問を挟む。

「おおかた、撮影現場でロープ遊びが止まらなくなり、これで行こうぜ!とかなって別の目的でロープ
を使おうと思った脚本の本郷さんが呆れたとかじゃないか?」
 里志が撮影現場を見てきたように推測した。
「いかにもあり得そうねえ。どの時点でそうなったかは、判らないけど、腕がもげるトリックのために
ロープが使われる筈だったのかもしれないわ」
 摩耶花があきれ顔で意見を言った。

「入須先輩の依頼は、あの中途半端なところで頓挫したミステリー?を何とかして欲しいということだ
ったので、ロープの本来の使用目的は解決しなくていいんじゃないか?」
「うん、きっと本郷さんもこれでいいと言ってくれると思います。大丈夫…な、筈です」
「入須先輩じゃ無くて?まあ、いいや。えるがそう言うなら、これをまとめて提出しよう」
 そんな感じで、あとはこのいい具合に廃れた劇場の雰囲気で何とかなるだろうさ、と俺らは廃村を出
て、バスに揺られて今日は、解散となった。
 翌日、昨日のことをまとめたレポートを入須先輩に読んでもらったら、大変喜んでくれて、これなら
まだ間に合うと礼を述べて、クラスに戻っていった。
97名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 11:01:16.19 ID:kplxgKAb
 俺としては、文集の編集に戻りつつ、省エネな生活に戻ってきたのでほっとした。
 入須先輩のクラスのビデオは、後日完成し、古典部にディスクが届けられたので再生してみた。
 あの中断した部分から解決編に入り、再現映像で海藤先輩が奇声を上げながら、豪快にロープに飛び
つき、見ている人が心配になるくらい激しくアルミサッシにアタックするところが爆笑だった。
 エンドロールに Thanks として古典部一同の名前が載っていたので、俺は満足した。


"ホント、感謝します。あなたたちのおかげで何食わぬ顔で学校に出られるようになったわ"
"いえいえ、楽しかったですよ。検索してたら、偶然、先輩のつぶやきを見て、興味が出ただけですし"
"あのロープ、結構予算を食っていたから、どうしても使わないと行けなかったから。それも生かして
くれたし"
"そこは、彼に気づいてくれるよう、あれこれしちゃいました"
"クラスの馬鹿共が暴走しなければ、あたしが引きこもりになることも無かったのに…あ、これはあなた
には関係ないわね"
"ともあれ、今度、あなたたちに何かあったら協力するから。今回は本当にありがとう。でわ"
"はい、先輩。では、ごきげんよう"
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり

ミステリーとかそういうのをロクに読んだことないのでご容赦ください(^^;
98名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 12:16:28.41 ID:5manQFdP
>>82
追加して。雛までの4巻分の要素が見え隠れしているな。
あと個人的にOPの曲がタブってしまう。
あれは奉太郎のことらしいけど、(過去になる前に見つけにいこう/見つける)
アイツの優しさを見せる相手は限られている。
なんで優しいのかを、何故何を気にする人が言ったら面白いななんて思っていた。

話の時期は高1の3月以降になるのかな?

>>97
乙。愚者にエロを加えるのは大変だったと思う。
99名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 13:38:03.12 ID:J6kSR4K9
さよなら妖精のお話も読んでみたいな
と要望してみる
100名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 20:30:12.50 ID:kplxgKAb
>>98
どもです。その通り、どーしてもエロ要素を入れるところが無かったのでかなり改変しました(^^;
長くなりがちなのをいかに短くするかとか、やれやれです。
101名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 22:31:04.44 ID:kplxgKAb
>>99
先ほど、買ってきた「さよなら妖精」を読み終えましたが、マーヤの哲学に対し、性的に関与していくことも
出来そうですが、どうしたってあのオチに繋がると自分の場合、気分が萎えますね(^^;
守谷君と大刀洗さんとの間の恋愛や愛情がどーにも浮かんでこないと白河との奪い合いとか出来ないし〜、
劇ムズですw
102名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 22:36:22.94 ID:J6kSR4K9
>>101
ぶっちゃけエロがなくても一向に構わんですよ
我々はイチャイチャラブが御所望なのだ
103名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 02:37:02.43 ID:0hlkBhBi
それはわかってないとしか言いようがない
太刀洗のツン10デレ0なツンデレが見たいんだよおらぁ
104名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 05:40:18.57 ID:As8iGH6J
>>74
文章上手いなぁ
劇的ではないけど丁寧で良かったよ
確かにルビはいらんなーw
105名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 16:52:43.74 ID:Pkcpcxue
・「さよなら妖精」を改変してあります。
・守屋xマーヤ
・18禁

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 謎の外人美少女マーヤと大雨の不動橋の土手で印象的な出会いをしてから、行くところがない彼女は
白河さんの旅館に住み込みで働くことが決まり、落ち着いた頃、彼女の行きたがっていた、「中之町」
にみんなで行こうと言うこととになった。

 マーヤ、俺、大刀洗、白河、文原の5人で集まり、道すがら、論田橋やら町の看板などあらゆるもの
に哲学的意味を問い、興味を持つマーヤに我々は新鮮な気持ちで翻弄されつつ、俺は、マーヤの視点、
考え、その人柄に急速に惹かれつつあった。ワンレンロングの大人びた大刀洗と2年ほどの付き合いに
なるが、未だに親密になれるほどでない。

 観光客とごった返す中、マーヤだけは迷子にならないよう追いかけているうちに、どうやら、大刀洗
たちとはぐれてしまったようだ。

「これは…、まずいことになったな」
「どうかしましたか?そういえば、まちさんたちが居ませんね。こういう場合、日本語でなんと表すん
でしたっけ?」
 俺は、今の気分を表すように重々しく、
「はぁ…。『は、ぐ、れ、た、だよ』」
「そうでした!」

「これ以上、事態を悪化させないために手をつなごう」
 降ってわいたような状況に俺は、不自然にならないように提案した。

「うふ、わかりました」
 彼女の笑顔が大変魅力的で、つないだ手の繊細さが恋人同士のような錯覚をもたらした。
 あちこち見つつ、途中、彼女の靴紐がほどけたのを直しているとき、イチイの木細工をする土産物屋
が見えてきて、なかなか気の利いた品揃えをしているようなので、店に入った。

 その中で、紫陽花の透かし彫りをしたバレッタが彼女に似合いそうだった。でも、傷物の所に置いて
あって割引になっていた。何か問題があるのかな?と店員に聞くと、紫陽花の葉の部分が節になってい
るからということだったが、これはこれでいい感じなので安く購入して店を出ると、彼女が待っていた。

「やあ、待たせてしまったね。お詫びという積もりじゃ無いんだけど、これをマーヤに」
「……これは?」

 彼女の瞳がきらめいた。

「髪を留める物だよ」
 紫陽花のバレッタを彼女のクセっ毛に付けてあげた。

「それで……、これは哲学的意味があるのですか?」
 その問いかけに俺は、ドキドキしてきた。

「マーヤに何かしてあげたくなってさ、よく似合うよ」
「もりやさん。そういう意味なのですね。ありがとうございます」

 手をつないで歩く彼女の距離が近くなった気がする。そして、彼女からいい匂いがしてくるな。
 俺を見て話しかける彼女の唇がやけに気になったり、何だろう、これは。

「少々、歩き疲れてきました。あの看板によると、わたしの所持金でも休憩できるようですね」

 彼女は、少し通りから外れたその建物に向かって歩き始めた。付いていくと、ここは、
「あの…マーヤ?ここは、確かに"休憩"もできるところだけど、その、マズいんだけど」
「危険な場所ではないのでしょう?ぜひ、行ってみたいです」
106名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 16:53:06.31 ID:Pkcpcxue
 まあ、行くだけなら問題ないか?彼女の押しに負けて、ラブホテルに入ってしまった。

 適当な部屋のボタンを押し、キーを受け取ってエレベーターで部屋に向かう。どことなく淫靡な
雰囲気に俺は、どんどん変な気持ちになってきつつ、目的の階に着いて、部屋に入った。

 彼女はベッドに腰掛けて、
「やっと二人きりで、落ち着けるところに来られました。ここに来たのは、誤解ではありません」

 彼女の頬は紅潮し、俺を見て微笑んでる。俺も、彼女の隣に座った。

「それは、どういうことなんだ?」
「わたしの国では、日常的に不意の死……銃撃や暴行などがあるため、気になる相手が居ると関係を
急速に進展させるのが普通なのです。日本では、はしたないことですよね」

「……場合によるかな。俺にはそういう経験が無いが」

「もりやさんは、あの土手に居た、大きな荷物を抱えた不審な外国人に何故、通り過ぎず、話しかけよ
うと思ったのですか?その後も、色々親切にしていただいて、わたしは、その会話、行為から、あな
たのことが好きになってきました。そして、先ほど、この素晴らしい髪飾りを下さいました。これは、
あなたからの明確な好意ですよね?」

 二人っきりで、この距離。適当に誤魔化し、やり過ごせるような雰囲気では無かった。

「一目惚れというのか判らないが、俺らしくも無く、マーヤに声をかけて、変に思われても仕方ない
くらいあれこれしてきた。惹かれていた気持ちは、そうだな、恋愛感情だったかもしれない。いや、
迷惑かもしれないが、紫陽花のバレッタは……そういう意味になるよ」

 返事の代わりに彼女はキスをしてきた。彼女の思い、不安などが入り交じった物が彼女のたおや
かな舌と共に俺の中になだれ込んでくる。熱い吐息と共に唇が離れた。
 そして、彼女はさっさと服を脱いで、全裸になってしまった。

 日本人とは違ったこぼれたミルクのような肌色、つんとした乳首、かたちの良い乳房、みごとな
スタイルに見とれていると、いたずらっぽく微笑む彼女に俺の服を脱がされてしまった。

 ベッドに仰向けに寝た彼女に、俺は引き寄せられるように覆い被さっていく。
 肌と肌が触れあっていると本能が刺激され、彼女の唇をまた、貪り、かたちの良い耳に愛の言葉を
ささやき、なめらかな首筋に口づけをし、堪らない感触の乳房を両手で揉みしだき、乳首を愛撫した。

 時折、知らない言葉を漏らすが、体の反応で判る。痛くしないよう、不快なことを避けて。

 彼女の体は汗ばみ、淡い茂みの奥は十分に熱く濡れている。漲った俺のを彼女は握りながら、
「もりやさん、そろそろ性器を挿入してください。あなたのも十分でしょう?」
「ああ、そうだな」
 枕元のコンドームを取って、装着しようと思ったら、
「わたしは、今月でこの国を去ります。何かあってもあなたには迷惑がかかりませんから。そのよう
な無粋な物は必要ないですよ」
「わかった」
107名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 16:53:33.27 ID:Pkcpcxue
 磁力があるような彼女の瞳を見つめつつ、濡れそぼった膣口に自分のを合わせて、彼女とひとつに
なった。俺と彼女に合った様々な誤解、ずれは徐々に馴染んでいくからだとともに無くなっていき、
二人の間には快楽しか無くなっていく。

 やがて、どうにもならない衝動を抑えきれず、彼女の中に思いの丈をぶちまけた。
 喘いでいる彼女が愛おしくなり、名残のキスをした。

「もりやさんの気持ちで、わたしはいっぱいです。とてもしあわせですよ」
「こんなことが実現するなんて思わなかった。ありがとう、マーヤ」
 ベッドから降りて、シャワーで汗を流した。あまり長居をするわけには行かないので、いそいそと
着替えて、チェックアウトした。

 ホテルの出口を出ると、
「ねえ、ほんとうに二人がここに入っていったの? えっ!?まさか」

 白河さんが驚愕の表情で固まっている。

「本当だったようね。どういうことかしら?守屋君」

 大刀洗が鬼の表情だ。マーヤが何か言おうとしたら、
「とにかく、マーヤ、もう、帰るわよ。文原くんも一緒に来て!」
 強引に白河さんが連れ帰ってしまった。

 残された俺と大刀洗は、一言もしゃべらず、混雑した町並みを抜け、河原に出て、土手に座った。

「マーヤが来てから、あなたの心はあたしから急速に離れていくのが判ったわ。マーヤが何かを不思議
がったとき、いつも説明を嫌がってたでしょう? わたしの気持ちに気づいて欲しかった……。」

 河原の涼しげな風が二人の間を渡っていった。

「大刀洗は、いつもわかりにくいんだよ。察して欲しいというのは判るけど、マーヤのことは、嫌がら
せにしか思えなかった。こう言うのも何だけど、体臭に煙草臭さが出始めた頃から、感覚の違いとか、
ずれを感じるようになってきたよ。俺に伝えるべき言葉が煙と共に消えたんじゃ無いか?」

「なんてヒドイ言い方するのかしら。わたしは待っていたのに。そんなときに二人でラブホから出てく
るんだもの。もう、おしまいなのかしら」

「流れでホテルに入って、コミュニケーションの延長的に最後までしたよ。でも、マーヤは近日中に
帰国してしまうらしい。政情不安とかで」

「だから、なんなの?」

「変なことになってしまったので、この関係は無かったことにするか、休止できたらと思ってる」

「頭を冷やしたいのね。はっきり交際しているとは言えなかったけどさ。でも、あたしの気持ち、判る
よね?」

「ああ。酷いことをしたと思う。男同士であれば、ボコボコに殴られるだろうな」

 大刀洗は、それがあったかとばかりに俺にさんざん殴ってきて、やがて気が済んだようだ。
 俺は、体中のあちこち痛くなったが、大刀洗は、すっきりした顔だ。
 その日は、そのまま解散となった。

108名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 16:54:58.88 ID:Pkcpcxue
 数日後、ちょっとどうかと思うマーヤの送別会が催され、彼女は自国に帰っていった。

 俺は、彼女が気になり、肉体関係にまでなってしまったので、どうにかして彼女の国に行ってみたくなり、
その後、バイトしたり渡航手段を考えたり1年ほど躍起になっていたら、大刀洗がこっそり手紙を送ってい
て、返事が返ってきたという。

 沈痛な彼女の顔を見て、悪寒が走ったが、翻訳までしてもらった文面を読んで俺の頭は混乱した。

「マーヤが狙撃されて、即死?あり得ない。何故、首を撃たれたんだ」

「もう、あなたがマーヤの元に行く必要は無いのよ。念を押すようだけど、同封されていたこのバレッタ、
覚えてるよね?」

 埃っぽくなっているが、間違いなく、俺が送った紫陽花のバレッタだ。俺は、それを持って崩れ落ちた。


 大刀洗に付き添われ、彼女の遺品を山の見晴らしの良いところに埋めに行こうということ向かっていた。
 この藤柴市がよくみえるところに穴を掘り、そっとバレッタを埋めていたところ、声がした。

「それは、どんな哲学的意味があるのですか?」

 聞き覚えるのある声に愕然と振り向くともう、会えないはずの人が微笑んでいた。

「マーヤ!!どうしてここに居るんだ。あの手紙に書かれていたことは、ウソなのか?!」

「町中で銃撃戦が始まり、数名で近くのビルに避難したんです。そこで窓ガラスを破って飛んできた銃弾
が横に居た、日本人の通訳をやっていた女性に当りって、顔面が無残な状態になり、即死状態でした。
あんまりな彼女の最後に衝撃を受けたわたしは、あなたにもらったバレッタを供え、彼女の死を偲びました」

 沈痛な彼女の表情を見つつ、俺は現実感が希薄だった。

「そして、戦車がやってきて、ビルを砲撃しはじめたので全員、避難した直後、ビルが崩壊しました。
兄は、わたしのバレッタを覚えていて、背格好が似ていた死体をわたしだと思ったようです。その後、
日本人通訳を失った会社員の彼に付いて、しばらく働いていて、日本まで付いて来たわけです」

「マーヤ、壮絶な経験したわね。日本にはどれくらい居るの?」

「彼の紹介で別のお仕事を手伝うことになったので、明日には出発です。思い出の場所を歩いていたら、
もりやさんとまちさんに似た人を見かけたのでこっそり付いていたら、びっくりしました」

 奇跡って本当にあるんだと思いつつ、彼女にもらった名刺は、現住所等書いてあって、紛争地域の仕事
じゃないから心配なく、ちょくちょく日本にも来るらしいことを聞いた俺の心から喜んだ顔を見た大刀洗
が俺を睨んだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり

昨日、出来ないと言ったものの、気まぐれで作ってしまいました(^^;
安易にハッピーエンドにする必要は無いけど、好みなので。
109名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 17:18:28.05 ID:DDALTKvH
ありがてえありがてえ
110名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 20:17:40.93 ID:hEjvIMXn
折木→えるの感情は原作4巻であったけど
える→折木はなかったよな?

111名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 21:00:22.71 ID:19XgT4l5
「折木さんに、紹介したかったんです」ってのは、
普通に考えりゃそういう感情を含んでると思うよ

お互い憎からず想ってるってのを前提にして、
える自身のバックグラウンドを知ってもらいたいってことでしょう
(その上で踏み込んで来て欲しい、とまでは言わないにしても)
112名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 21:28:04.05 ID:HXzmVXqN
俺もあの台詞にはそういう意図があったんだと思ったな
113105:2012/05/22(火) 10:44:51.96 ID:de4vaKVe
読み返すと、意味不明なところが散見されるorz

次回があったら、1日待って数回読み返してから上げよう。
114名無しさん@ピンキー:2012/05/22(火) 12:36:18.18 ID:duuCjNOx
えるちゃんは折木のこと好きだけど自覚してないと思ってる
115名無しさん@ピンキー:2012/05/22(火) 13:26:16.10 ID:ydsqec3T
でもえるたそは賢いからなあ
116名無しさん@ピンキー:2012/05/22(火) 22:42:46.95 ID:jBZK6Nym
二年生のとき、えると折木は同じクラスじゃないのな
……SSが破綻したわw
117名無しさん@ピンキー:2012/05/22(火) 22:51:46.77 ID:+XKg7921
どんなssでしょう
わたし気になります>>116
118名無しさん@ピンキー:2012/05/22(火) 23:31:48.17 ID:Sc+Q1rZA
パラレルって都合のいい言葉があってな?
119名無しさん@ピンキー:2012/05/22(火) 23:46:25.35 ID:jBZK6Nym
>>117

携帯電話を買いに行く話だよ

このネタ被りそうだから早めに完成させようと思ったんだが……
完成したらss速報にでもスレ立てるわ
日常編をもろに2ーAに二人が揃ってると勘違いして書いたんだよw
120名無しさん@ピンキー:2012/05/23(水) 00:00:45.18 ID:FjMKdWMo
SS楽しみにしてます
121名無しさん@ピンキー:2012/05/23(水) 23:51:54.64 ID:7HABHBL/
>>119
こっちは全裸で待ってるんです
納期までに間に合わせてもらわなきゃわたし困ります
122 ◆zO7AQfurSQ :2012/05/25(金) 10:15:36.65 ID:gREkZWPP
色々増えてきて嬉しい限りですな
アニメもえるが可愛すぎハァハァや
俺も負けずに投下しよう
>>51の続きな設定で書く
123名無しさん@ピンキー:2012/05/25(金) 10:29:38.34 ID:gREkZWPP
「いいって……お前」
「その、ですね。折木さん」
 千反田は俺の言葉を遮って続ける。
「先ほど折木さんは変な気分になる、と言いましたがそれは折木さんだけじゃありません」
「!?」
「えと、わたしも折木さんといると、その…………」
 だんだん声が小さくなり、最後の方は聞き取れない。
 千反田は顔を真っ赤にして俯いてしまう。
 まずい。『変な気分』がどんどん俺の中で大きくなっていく。
 千反田の顔に手を添え、俺の方に向けさせた。
「あ……」
 その清楚なお嬢様らしからぬ大きな瞳は何かを期待するかのように潤んでいる。
 その奥を覗き込むようにゆっくりと顔を近付けていくと、瞼が下ろされた。
 俺も目を閉じ、二人の間が息遣いを感じられるほど接近し。
 零になる。
 視覚が遮られている代わりに他の五感で千反田を感じる。
 唇に感じる千反田の唇の柔らかさ。
 少し荒くなっている千反田の息遣い。
 シャンプーや石鹸だろうか、千反田の香しい匂い。
 俺はわずかに唇を開き、ぺろ、と千反田の唇に舌を這わせた。
 びくっと身体を震わせたが嫌がる素振りは見せない。
 それどころか千反田も舌を出し、俺の唇に這わせてくる。
 その予想だにしなかった積極的な行動に思わず俺は身体を離してしまった。
「キ、キスとか好きな人の唇を舐めたりとかって……気持ちいいものなんですね」
 千反田は照れくさそうにしながら言う。
「もっと激しくしたらどうなっちゃうんでしょうか……わたし、気になります」
「……試してみるか?」
 俺の言葉に千反田は無言で頷き、目を閉じる。
 唇を開き、わずかに舌を突き出す。
 俺はその舌を唇に挟み込み、ちゅ、と軽く吸った。
「ん……っ」
 千反田の身体が震える。
 そのまま自分の舌を絡め、ごしごしとこすりつけるように這わせて唾液をすする。
「ん……ふ……んんっ」
 いちいち色っぽい声を上げる千反田に俺の脳や下半身の一部が刺激された。
 これ以上は駄目だ。俺は全力の理性を以て唇を千反田から引き剥がした。
「ここまでにしておこう。さすがに学校でこれ以上はまずいだろ」
 千反田は不満げな表情で名残惜しそうに自分の唇に手を当てる。
 その仕草にまたドキッとし、未練を断ち切るように俺は立ち上がった。
「もう帰ろう。そろそろ暗くなるぞ」
 しかし千反田は動かず、俺に驚愕の言葉を放つ。
「あの、今日、わたし折木さんの家に泊まってもいいですか?」
124名無しさん@ピンキー:2012/05/25(金) 10:31:37.90 ID:gREkZWPP
むう、特にエロくもないイチャコラキスシーンを書く予定だったのだがいつの間にかこうなってしまった
仕方ないのでこのまま二人の初体験まで突っ走ってしまおう。月曜までには仕上げて投下するつもりなので、続きが読みたいとかいう奇特な方は少々お待ちを。
125名無しさん@ピンキー:2012/05/25(金) 13:32:44.72 ID:dypTGe6p
>>122
エロパロなのにエロなしとか多いので、じっくりと推敲していただき、これだ!というのを期待しております(^^)
126名無しさん@ピンキー:2012/05/25(金) 16:47:40.40 ID:rG31VKiB
どんどん書いてくれ!腹が減って死にそうなんだ!
感想言ってる余裕もないんだ!
127とある氷菓の奉太郎:2012/05/25(金) 22:26:42.36 ID:GWck2RmT
千反田える…奉太郎さんの股間がもっこりしてるの私気になります
128名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 13:40:03.16 ID:mL+HRNGX
わたし
きになります!
129名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 18:27:55.18 ID:V9v7HcWt
わたし、気を遣ります! ビクン
わたし、とっても気を遣ります!! ビクンビクン

しか思いつかなかった
130名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 18:30:05.30 ID:ZaSlu2qM
えるは五感が鋭いからもういろんなところが敏感そう
首とか触っただけでひゃっ!てなりそう
131名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 18:46:38.16 ID:IdiHnBG/
どこかで有名な人かも知れないけど
最初からなんとなく偉ぶったコテなのは気にしないでおこう
エロにつなげるのならエロ無しでも讃辞を送ろう

しかし前書きや後書きの中で変に自己主張したり
自分語りで構って感を出すのだけは頼むからやめてほしい
132名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 20:12:23.22 ID:ZaSlu2qM
全裸待機
133名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 21:58:45.40 ID:Gtf7cyMa
>>131
お前さんも随分上から目線じゃねえかい?
134名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 23:44:59.30 ID:YlM/BORb
わた屍鬼になります

わたし木になります

わた漆器になります

好きなの選べ
135122:2012/05/26(土) 23:52:04.80 ID:yLfFA4ef
>>131
自分では気付けなかったわ、すまなかった。反省する
これを期に今後投下することがあれば粛々と行うことにするよ
136名無しさん@ピンキー:2012/05/26(土) 23:59:09.16 ID:V9v7HcWt
まあ、コテ・自分語りとかの書き手の自己主張は嫌う人も多いから避けようってのはよく言われるしなぁ
投下もまだ少なく流れの定まっていないスレであまり過敏になるのもあれだけど、ほどほどにして欲しいってのはわかる
ここもこれまでエロ無し投下の後には苦言が入ってたり、厳しい部分では厳しいしな

122のコテは多分前に余所で見かけたけれど自覚十分と思うんだが
137名無しさん@ピンキー:2012/05/27(日) 15:19:15.76 ID:xOOAs1dD
さて、次の議題は、数学教師がクラス名を小文字表記していて、"a"と"d"を見間違って授業し、キレるです。
ホータローくんがいかにドヤ顔して語ってくれるか、えるが何をどう思って憤怒したか、乞うご期待!w
138名無しさん@ピンキー:2012/05/27(日) 15:19:38.67 ID:xOOAs1dD
ありゃ、誤爆。
139名無しさん@ピンキー:2012/05/27(日) 15:21:59.22 ID:z/dpgmmj
>>138
もちろんネタバレスレに書こうとしたんだよな?
140名無しさん@ピンキー:2012/05/27(日) 21:29:39.27 ID:3lZzGJGX
甘えてほーたろーを困らすえるたそとか最高だな
141名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 17:19:42.26 ID:FhSIvVk/
アニメのほうたるとLの距離が近すぎwww
もうキスしてもおかしくないぞwww
142名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 18:28:22.63 ID:tv7C8rXe
>>141
やはり流石だチタンダエル
143名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 22:07:27.09 ID:UoDRBJfd
奉太郎に迫ってる時のヒップラインがエロすぎた
はよ、エロはよ
144名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 23:41:32.60 ID:CiVjp6AL
「クドリャフカの順番」より、題名「クドリャフカの気持ち」
>>91 の続きみたいなものです。

・奉太郎xえる、摩耶花x里志
・ライトエロ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 もうじき、文化祭になるという、妙な高ぶりをえると紛らわしているところだ。

「はぁ…、奉太郎さん。ロシアのスプートニク2号の話を読んでいたら、ですね」

 俺とえるは、裸で抱き合い、お互いを愛撫していた。

「ああ、ライカ犬が乗っていたんだっけ?」
「そうです。可愛がられていたんですが、あっ、ふぅ、自分がどうなるか理解できず、不完全な
ロケットに乗せられて、実際には過熱とストレスで宇宙にたどり着く前に…。」

「そうだったのか。えるは、『氷菓』のことをまだ引きずっているのか?」
「あぁん…読んでいたら、頭を過ぎりました。だから、奉太郎さんたちに出会えなかったら、
わたし、いずれ、そんなことになるかもとか…」

 俺は、えるをつよく抱き締め、熱いキスをしてやった。

「今は、俺たちが居るし、俺はえるを守ってやりたい」
「奉太郎さん!」
 えるの目がぱっと輝く。その瞳を見つつ、俺とえるは熱く繋がり合った。
 同じようなことをしているようで毎回違う、と思う。
 お互いの思いがあれば、さ、と二人で高みを迎え、落ち着いた。

 事を終えて、シャワーを浴び、着替えてから、文集の原稿を進め、推敲していた。
 それにしてもこの文集、どれくらい売れるのだろうか。


 数日後の放課後、古典部室に来たら、妙に騒がしい。

「どうしたんだ?って、えぇ、なんだこの文集の山は」

 里志が途方に暮れたように、
「ホータロー、摩耶花を責めないでやってくれよ。自分の個人誌のことも相まって、摩耶花は、
疲労でそうとう判断力が落ちていたようで、1部200円で売るって言うのを、200部刷るって」

 摩耶花は、平謝りだ。

「あのとき、どうかしてたんだわ。うっかり、そう言っちゃったのよ、ほんとーにごめんなさい」
「奉太郎さん、どうにかしないといけないですよね。何か名案がありますか?」

 これは、謎解きじゃないよな。何か、笑えてきた。
 それぞれ、何か手を考えていたようだが、あっという間に文化祭当日となった。

 まず、里志はいろんなイベントに参加し、古典部の宣伝をしてくるという。摩耶花は、漫研で
文集を置いてもらえないか頼んで見るそうだ。えるは、この間のミステリーのトリックの件で
恩がある入須先輩と本郷さんに頼んでみるそうだ。

 それぞれが在庫の束を抱えて、慌ただしく古典部室を出て行く。

 俺?俺は、売り子だ。それに誰も部室に居ないなんて不用心では無いか。ともっともらしい
理由で省エネを満喫できそうだとほくそ笑んでいた。
145名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 23:41:48.99 ID:CiVjp6AL
 といっても、里志の宣伝効果のせいか、ぼちぼち客が訪れ、珍客が来て、物々交換でアイテム
を置いていったりして、なかなか面白い物だ。このハンドガンなどは、電池で弾が出るようだ。

 しばらくしても誰も来ないが、えるが手ぶらで戻ってきた。

「その様子だと、引き受けてくれたか?」
「はい!、それで、わたし、気になることが…このしおりなんですけどぉ」

 てへぺろとでも言うような表情で瞳をきらきらさせ、また、えるがいつものやつを…。

 そのしおりには、
 『クーラーボックスのドリンクを飲んで、待っている 麒麟』とある。
 裏面には、『文化祭が終わったら返します』と書いてある。

「なんだこれは。謎かけか?」
「このしおりが置いてあって、飲み物が1本無くなっていたそうです」
『確かに気になるな。でも、謎かけならいくつか無いとなあ」

 ドタバタと里志が走ってきた。

「おお、宣伝はどうだった?」
「あまり好成績じゃ無いけど、確実に目立ってきたと思う。それよりさ、これを見てくれよ」

 里志もあちこちでしおりを見かけたようで、何枚も持ってきてる。

「まずは、アカペラ部から」
 『クーラーボックスのドリンクを飲んで、待っている 麒麟』
「次は、歴史研究会から」
 『リャフ (Lyakh)は、スラブの英雄。彼も待っている 麒麟』
「SF研究会から」
 『kanonを聞きながら、待っている 麒麟』
「模型部から」
 『超量産型MSサクも待っている 麒麟』
「華道部から」
 『蒲(ガマ)を活けつつ、待っている 麒麟』
「被服研究会から」
 『Durbanのシャツを着て、待っている 麒麟』
「サバゲー部から」
 『グロック17で君を狙いつつ、待っている 麒麟』

「以上、全て、古典部が解決しますって僕は、持ってきたわけさ!」

 里志、ドヤ顔である。

「貴様、何を勝手なことを〜〜!」

 イラッときて里志の頭を抱えてぐりぐりと折檻した。

「いてて。そうでも言わないと文集が捌けないだろう?」

「ああ、そうだったな。すまん。といってもこれを解かないとダメなんだよなあ」

146名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 23:42:08.58 ID:CiVjp6AL
 たいていこう言うのは、頭文字とか取って、クーラーボックスのドリンクで、「クド」とか
 「リャフ、ス?」「カノン」「サク」「ガマ」「ダーバン」「グロ?」
 ノートにあーでもないこーでもないと字を減らしたり、増やしたりしていると、えるが
「この間のスプートニクの話で、出てきた犬の名前、クドリャフカって言うんですけど、
繋がりそうじゃないですか?」
「ああ!クド、リャフ、カ、か。よし、残りもってノン=サクガマってロシア人?」
「いえ、そんなスタッフは居なかったような」

 そんな簡単に解けないようだ。頭を悩ませているとガラッとドアが開き、
「どう?順調に売れてる?漫研にも少しは、置けたわって、何してるの?」

 摩耶花はノートに乱雑に書かれた文字列を見て、珍妙な顔していたが、
「このクドリャフカって、ほんとは今年の漫研の同人誌に載る予定だった作品の題名に似てるわ。
『クドリャフカの順番』って、話は出来てるらしいけど、作画予定だった生徒会長が、あっ、
何これおもちゃの銃?ちょっと貸して!、うりゃー里志め!」「何するんだよーバンバン撃つなよ」

 二人が遊んでる様子を見て、一気にひらめいた!

「おおっ!」「ど、どうしたんですか?奉太郎さん、解けましたか?」「そうとも!」

 俺は、晴れやかな顔でノートの新しいページをめくり、正解と思われるキーワードを書いた。

『クド リャフ カノ サク ガマ ダーバン バン』

「ホータロー?よくわからないんだけど」

「つまり、『クドリャフカの作画まだーバンバン』さ!」

 俺は、ドヤ顔していたと思う。

「あのさ…、バンバンは?」

 摩耶花があたま大丈夫?と気遣うようにこっちを見て言った。

「2ちゃんねるとかで、催促するときに『マダーバンバン!』とか机を叩くような表現するんだ。
それなんじゃないかな」

「すごいです、さすが奉太郎さん!」

 えるが褒めてくれると俺は大変うれしい。

「あたしさ、思うんだけど、奉太郎の才能ってより、同程度のあたま同士だから判るんじゃ無いの?
麒麟って言うのも、要するに首を長くして待ってるってことでしょ、はぁ」

 浮かれてるところに呆れた摩耶花がまたイヤなことを言う。

「ともあれ、文集の在庫を持って、生徒会室に行き、3人で以上のキーワードを言えば、おそらく…」
「早く行きましょう、奉太郎さん!」

 強引に俺を引っ張るえるに、また省エネが阻止されてしまった。
 ともあれ、生徒会室に着いた。
147名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 23:42:38.92 ID:CiVjp6AL
「文芸部ですが、かくかくしかじかで、この謎解きは、あなたが仕掛けたんですね?」

 生徒会長は、肩をがっくりと落とし、
「驚くべきことに正解だが、仕掛けたのは俺じゃないよ。受験を控えているから、作画は勘弁と
断っていたんだけど、どうしても『クドリャフカの順番』を出して欲しいって奴がこの謎解きを
クリアできる奴が居たら、やってくれと言われて、トホホ。
 まあ、君たちはそこまでがんばったのだから、1つ何か要求を飲んであげよう」

「では、この文集、50冊セットを生徒会に資料として買い取ってください」
「それくらい余裕はあるけど、資料なのか?」
「ええ。この学校の大事な歴史が書いてあるので、ぜひ」

 こういった下りが放送部で流れたりして、夕方には文集はほとんど捌けてしまった。

「さて、うんざりする在庫は払底したので、完売祝いに打ち上げしようか」
「では、私の家で致しましょう」
「決まりだね。じゃあ、行こうか、摩耶花」
「うん…そうだね、里志」


 千反田家で、ネタも大きい豪華な寿司を出前で取ってくれたりして、盛大に盛り上がった。
 そして、やっぱりというかそのまま、お泊まりと言うことになり、露天風呂で疲れを癒やし、
僕と摩耶花は部屋に入り、やっと二人っきりになった。

「摩耶花、浮かない顔だよね。何かあったのかい?」

 布団に寄り添って座って、聞いてみた。

「里志、あたしの同人誌、ちっとも売れなかったの。見てくれる人が居るんだけど、やっぱり、
先輩のばかり売れていくのよ。来年、『クドリャフカの順番』が出たら、相当売れるんだろう
なあ」

「やっぱりね…摩耶花の同人誌、何冊か読ませてもらったけど、先輩の作品が好きなのは良く
判るんだ。でもさ、摩耶花のはそれっぽいだけで、芯が無いんだ」

「あたし、才能が無いのかな。どうしたら良いんだろう…。」

「以前の読んで思ったんだけど、目の前の輝ける作品に幻惑されて、摩耶花の本来の魅力や、
主張が出来なくなってるじゃないかな?」

「あたしのオリジナルなんて、とてもじゃないけど、ダメなのよ」

「僕は、買うよ。摩耶花の才能をさ。良かったら摩耶花の作品の原作をやらせてくれないか?」

「えっ?! やったことあるの?」
「無いから、これから勉強するけど、二人で作れば先輩に負けない作品だって出来ると思う。
…僕を信じてくれないか?」

「里志…、ほんとうに?できるかな」

 摩耶花を鼓舞するように僕は強く抱き締めた。

「やってみようよ。二人で絶対成功させる!」
「うん、あたし、里志とやってみるわ!」

 やっといつもの明るい摩耶花なったよ。その後、僕たちは、熱く繋がり、深く愛し合った。
 どこか遠い感じがしていた摩耶花とどうにか関わって行けそうだな。
 二人でぐっすり眠って、今年の文化祭を終えた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
148名無しさん@ピンキー:2012/05/28(月) 23:56:01.26 ID:J4lGecYK
エロくはなかったけどおつ
149名無しさん@ピンキー:2012/05/29(火) 04:12:22.00 ID:gHCcjrah
ちょいちょいここ見てて思ったんだけどさ




原作未読者はここ見ないほうが良さげ?
150名無しさん@ピンキー:2012/05/29(火) 04:17:25.64 ID:jqud5cn/
そりゃ未読者に対するネタバレ配慮なんてのは一切ない訳で
それを避けたいなら、見るのをやめるしかないでしょうよ
151名無しさん@ピンキー:2012/05/29(火) 07:39:44.29 ID:xuWsi8Sa
ここに来る人はコアな人だろうし、ネタバレ表記が必要とは書いてなかったので、自分の書いたのは、
まんまじゃないですがネタバレが入ってますね。
原作の不満をエロ入りで創作しているので、原作を読んでいる人むけに書いていますし。
152名無しさん@ピンキー:2012/05/29(火) 11:48:04.36 ID:pXeyzg2A
いやいや、逆に考えよう
アニメ組がここを見て「こ、これはすごい! いったい原作はどんな展開なんだろう? わたし、気になります!」と思わせる作品を投下すればいいんだ。
皆さんよろしくお願いします
153144:2012/05/29(火) 20:03:31.57 ID:xuWsi8Sa
昨日、上げたのを読み返してみたら構成に難があり過ぎたので奇特な方は、アップローダから読んでみてください(^^;
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3034894.txt.html
Pass:kudo
「ダウンロード」すると表示されると思います。
154名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 17:35:28.44 ID:RwKAUSkF
奉太郎「うっ…!!!」
ドピュッドピュッ
155名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 20:44:26.97 ID:vYzR/wS5
奉太郎「ふう……すべてがどうでもいいや。何もしたくない」
156名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 21:16:56.65 ID:nTVefa2G
保管庫覗いてみたら出来のいいss多くてビックリした
えるや奉太郎の一人称視点になんら違和感を感じないし、話も丁寧
今も書いてくれてるのかわからんが、随分物書きに慣れた人がいたんだな
157名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 22:34:08.06 ID:W0WgpWZ5
奉えるは無理にエロパロにしなくても充分楽しめるよな。
このスレで言うことではないけど。。
158名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 22:46:38.10 ID:waG3a6nK

  いいか、みんな
    (゚д゚ )
    (| y |)


  折木奉太郎の『木』と『奉』を
    木  ( ゚д゚)  奉
  折 \/| y |\/ 太郎


  二つ合わされば『棒』となる
     ( ゚д゚)折棒太郎
     (\/\/


  折れた棒の太郎……不能ってことだな
     (゚д゚ )
     (| y |)
159名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 22:53:58.90 ID:HjlFy3ve
「大罪を犯す」から、題名「二人の間の大罪」
>>144と同じ世界です。

・奉太郎xえる
・18禁

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 興味のない授業は、眠気をこらえるのが大変だ。ちょうど、シャープペンの芯が無くなっ
たので、退屈しのぎに先端から1本補給しようと折れやすい芯を慎重に差し込んでいると、
隣の教室から、竹刀か何かでバンバン黒板を叩いて苛立った教師の様子が聞こえてきたので
ビックリして芯をポキッと折ってしまったじゃないか。
 その後、淡々と授業を続けていたうちのクラスの歴史の教師も何事か?と中断するくらい
教室がザワついた。

 発作的な音や声は何度か続いた後、必死な女生徒の聞いことある声がして、奇妙な間があ
った後、何事もなかったように授業が進み始めたようなので、うちのクラスの授業も授業が
再開された。

 何となく例の予感がしつつ、放課後になったので古典部室に向かった。

「だから、何に対して怒ったのか、わたし、知りたいんです」

 ドアを開けた途端に、これだ。おきまりのセリフに今日の部活が決定されたようなものだ。

「どうしたんだよ、える。授業中の悲鳴みたいなの、もしかしてあれはお前だったのか?」

 我が意を得たりとばかりに瞳の輝度を増す、えるである。

「そうなんです、奉太郎さん!聞いて下さい、数学の授業が始まって、黒板に先生が例題を
書いていったんですが、ノートに写しつつ、前回とかけ離れた内容に戸惑いました。
 ちらちらと周りを見ても困惑していた人が多かったと思います。やがて、そのざわつきが
先生を苛立たせ、いつものように生徒を指して、答えを求めました」

「彼は答えられませんでしたので、先生はヒントを出したようですが、それもぴんと来ない
様子で、別の生徒を指しましたが同じような感じで、黒板をばしばし叩いてなぜ判らないの
かと先生も戸惑っていたようです」

「えるは、成績優秀だから、予習してきたんじゃないのか?」

「してきましたが、ヤマが外れたような感じで。それで、先生がそれ以上の恐ろしい何かに
なりそうだったのでわたしは、とっさに立ち上がり、『先生、授業の進度を確認して下さい』
と言ったのです」

「ああ、それが俺の聞いた声だったのか。何か、事件が起きていたような切迫感があったよ」

「それを機に先生は、はっとなって教科書を見直し、『あっ、すまんな、お前たちを試した
んだ。数学には直感とかひらめきも大事で、もしかしたら、解けるヤツが居るかなとか』、
わたし、どうみてもごまかしているような気がしました。でも、その後はこの前の授業の続
きになったので矛を収めたわけですよっ。」

 えるは、なんか得意げだ。

「それで、えるちゃんは、怒ったんだって。ほーたろーは、何で怒ったか判るかい?」

 里志は、相変わらず人ごとなのでお気楽な表情だ。

160名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 22:54:26.78 ID:HjlFy3ve
「あたしは、えるちゃんが怒ったところ、見た事無いから何がイラって来たのか検討も付かないわ。
里志に対してなら、あたしは言いたい事がいっぱいあるけどぉ?」
「摩耶花、何で僕に矛先が向かうんだよ!だいたいさー…」

 いつもの痴話げんかが始まったので、二人は居なかった事にして俺は、えるの横にイスを移動し、
「えるは、授業を終えても、その怒りが収まらなかったんだろう?」
「そうなのです。だから、どうしたらいいのかって…。」

「一時的じゃなく、大事な事なんだろう。そうだな、分けて考えてみるか。
 判らない内容で生徒をピンチにした件、これはどうなんだ?」
「ちょっと腹が立ちますけど、それじゃない感じです」

「苛立った先生が黒板をバンバン叩いたり、威嚇したのは?」
「怖かったです。どうしちゃったんだろうかって。でも、違う感じ、です」
「となれば、えるは、先生が『大罪』を犯しそうになったので恐怖したのかもしれん」

「『大罪』って、キリスト教の傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲の7つの大罪かい?」

 摩耶花との痴話げんかに飽きた里志がさっと知識を披露する。お前は、Wikipedia(百科事典)か?
 えるは、興味深そうな表情だ。

「それだよ。いつもの先生が『7つの大罪』を犯し、何かに変わってしまうのを恐怖して、えるは、
『7つの美徳』の勇気や正義で悪魔を祓おうと怒ったんだろう」

「…あぁ、それです、きっと!やっぱり、奉太郎さんなら判ってくれると思ってました!!」
 ぱぁっと笑顔になり、いつものようにきらきらした目に戻ったが、それもあまり続かなかった。

「でも、もう少し…知りたいです。わたしが祓った悪魔とは、なんですか?」
 ちょっとは自分で考えろよ、この○○!。い、いや、口に出かけてしまった。

「そうね、悪魔というか脅威は、日常に紛れ込んだ不確定要素、かな。あたしなら、あの教師が
気に入らないから、もっと追求してズバリとした糾弾しちゃいそうだけどさ」
「たぶん、えるちゃんは性善説なんだよ。僕もあの先生は嫌いだけど、まあ、授業はちゃんとして
ほしいから、先生の性根がどうであれ、まだ習ってませーんって言えるかな」

 里志と摩耶花の見解に、えるはうなずきまくりで、すっかり得心がいったようだ。
 といったところで下校時間となったので部室を退去して、校門で里志たちと別れ、
「さて、帰るとするか」と帰ろうとしたら「あの、今日は山の方に行ってみませんか?」
「天気も良いし、行ってみるか」「はい」といった感じで高校の裏手の山の方に向かって、俺たちは
上っていって、しばらく走った後、えるは自転車を止めた。

「ここで止めて、歩きましょう」「ああ、何か当てがあるのか?」「ええ」

 夕方の木立の中をさくさくと二人で手を繋ぎ、歩いている。爽やかな風と木々の精気というか、
フィトンチッドだっけ?気持ちが洗われるかのようだ。そして、ぽっかりと開けたようなところが。

「ここなんですが、どうですか?奉太郎さん」

 いつもとは違った神秘的な雰囲気のえるが問いかける。

「不思議な場所だな。静かで、落ち着けるよ、える」

 倒木に腰掛け、目を閉じてみると林と一体化したような気持ちになれる。
 えるは、自然と俺にもたれかかって、お互いを不思議な温かさで包んでいた。

「奉太郎さん、えるをどう思いますか?どうしたいですか?」
「最初は迷惑だと思っていたが、それは俺の怠惰に歪んだ心が抵抗していたのかもな。それは、える
自身と交わるようになり俺を灰色から変化させ、楽しめるようになってきた」

 自然と俺は、えるを抱き締めている。その存在を確かめるように。
161名無しさん@ピンキー:2012/05/31(木) 22:54:41.87 ID:HjlFy3ve
「そして、俺とえるの間に生まれる温もりのように、何かが生まれないか?とさえ、期待してる。
あ、子供とかじゃ無いぞ、それはまだ早すぎる」

「はい。そんな奉太郎さんの思いにわたしの心が疼き、気になります、が増えてる気がします」
「それは、他人にはわかりにくいものとなるよな?」
「そうですね。わたしと奉太郎さんの間から生まれるものですから」

「ふーむ。そういうものは『大罪』になるのかな?」
「『大罪』にも『美徳』にも、成らないとおかしいです。一面だけの物なんて、ダメです」

「ああ、そんな弱い物じゃダメだよな。こうして、お前を見つめて」俺は、えるの可憐な唇にキスを。
「奉太郎さんから、受け取り、そして、わたしからも」えるからもキスをされ、お互いの舌が唾液を
絡ませて甘い蜜を作り、二人を夢中にさせていく。俺の上着を落ち葉の上に引き、えるをそっと寝か
せて、日が落ちつつある木漏れ日の中で裸にするとまるで妖精のようだ。俺も裸となり、少しひんや
りした肌のえるの上に重なり、空の下で抱き合った。

 いつもと違った香りのする首筋、鎖骨に唇を滑らし、両手で乳房を愛撫してえるの気持ちを揺らし、
乳首を弄って、やさしく吸い上げて、その奥にあるものを呼び覚まし、えるの甘い吐息を生む。
 以前より濃くなってきた股間の茂みに唇を寄せ、扉を開いていく。えるが俺を誘うように潤いが
生まれて、俺はそれを確かなものにするように愛撫を続けると喘ぎ声が止まらなくなってくる。

 えるが俺の物をまさぐったので跨ぐように体勢を変えたら、えるは俺のを舐めはじめ、咥えている。
 お互いが循環するような快楽が流れを生み出し、やがて、高みを迎えようとする前に、俺はズボン
の財布からコンドームを取り出し、装着した。

 正常位に戻り、漲った俺のをえるの熱くほてった膣口に当て、抱き締めながら、腰を入れてぐっと
挿入したら、温かい肉壁が俺を迎え、奥へと誘う。痺れるような気持ちの良さだ。
 外のせいか、いつもと違う肌感覚で時折吹く風と相まって、爽快な気分の中、二人はお互いを求め、
高まっていく。

 やがて、俺とえるのエネルギーがひしめき合うように高まり、快楽に耐えきれず、しがみついてくる
えるに抗うように俺は、えるに打ち込み続け、えるの泣くような喘ぎ声と共に俺は、何度も強く弾けた。

「特別な感じが生まれたよ、える」
 俺は、えるの吸い込まれそうな瞳を見つめながら、キスを。
「わたしもそう感じました。奉太郎さんとより深く繋がって出来た感じです。」

 えるを抱き起こして、裸で向き合うと、ここで生まれ変わったような気分だ。

「これからも、えるの思いに応えられたら、と思う」
「奉太郎さん、こんなえるですが、よろしくお願いします」

 すっかり暗くなってきたので慌てて服を着て、携帯の画面の明かりを頼りに自転車のとこまで戻って、
俺は千反田邸までえるを送って、夕飯に間に合うように立ち漕ぎして全力で帰宅した。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
162名無しさん@ピンキー:2012/06/02(土) 04:47:42.03 ID:E1VGWF69
ふぅ…
163名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 02:28:22.74 ID:WeG3Ps4j
アニメ七話のホータローとえるはなんなの?こいつら夫婦なの?
同じ仕草をするしお互いどことなく意識してるし混浴じゃないことにえるは落胆してるし
爆発しろ爆発しろ
ホータローはえるの風呂シーン想像してのぼせてるし、あれは見たことがないと再現できないレベルだろクソックソッ!
ていうか意外とえる巨乳だな・・・・・・ふぅ・・・この二人お似合いじゃね?
164名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 04:31:59.46 ID:p96KS9y6
>>161
少し、昔のお話をさせてください。
小学生の頃、私は近所の、いえ、近所といっても歩いて30分くらいの場所にあ
る小さな分校に通っていました。
クラスメイトは全員知り合いという小さな学校です。

そんなある日、学校から帰る途中で、私、急にお腹が痛くなったのです。
夏場でしたし、お弁当が痛んでいたのかもしれません。
とても家まで我慢ができなくなりましたので、近くの祠に行き、用を足しました。

翌日、登校すると、黒板に「ちたんだ、おもらし、みたぞ」と書いてありました。
書いたのは男子ですが、誰かはわかりません。
すぐに消しましたが、噂はあっという間に広がり、私は恥ずかしく、いたたまれ
なくなりました。

先生が、「誰でもお腹が痛くなることはあります、皆さんが千反田さんと同じよ
うになったら、どうしますか」
と言ってくださって、ようやく静まりました。

その日、家に帰って、今日習ったことを復習していましたが、何かモヤモヤした
気分です。
昨日はとにかく痛かったので、冷静になれなかったのですが、今日みたいに噂に
なったら大変です。
でも、何かドキドキするっていうか。新鮮な気持ちになれました。
そう、またしてみたいなという気持ちです。

続ける?
165名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 04:32:45.05 ID:LNhVMvfy
7話はパロネタが捗るなw
えるたその夜這い…ハァハァ
166名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 07:04:15.50 ID:9peCKYj+
>>163
原作だと
「お前と同じだ」
「ここ、混浴じゃないようですが」
「湯船まで同じとは言ってない」

って感じだな
167名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 08:43:31.87 ID:hDPFYZWR
>>163
賢者モードwww
168名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 09:43:17.32 ID:xaMWaxRs
>>164
『わたし、気になるんです」を入れて、続きを書いて下さい。
適当な茂みで用を足さず、祠を選んだという要素も入れていただけると助かります。
169名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 21:17:57.42 ID:b34x0Li2
炉李えるたんの野ショソ・・・・・・ハァハァ(*´Д`)
170名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 22:32:39.72 ID:WH4fJ3vx
171名無しさん@ピンキー:2012/06/05(火) 23:55:06.44 ID:dR1qslw5
板の禁止事項に画像の貼り付けってあるんだからやめとけな
172名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 00:17:49.24 ID:W/+aEsW9
禁止事項確認してなかった。
申し訳ない
173名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 00:37:44.35 ID:LbduM5lU
Pixivの方にも結構あるな

ただ二人の場所の作者が圧倒的だが
174名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 03:49:25.00 ID:gBKLAC+G
>>123書いてくれた人は続きまだなのかな
175名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 05:00:43.75 ID:IV5aXQL8
>164の続き
そうなると、私は自分を止められなくなります。
また、お外でしてみよう、と決心しました。

ある晴れた月夜の晩に、自宅をそっと抜け出しました。家族は皆寝ていたと思い
ます。

一昨日どうしてわざわざ祠を選んだのかというと、ここは通りから近くて隠れら
れる場所だからです。あと、神様が助けてくださるかもという淡い期待をしてい
ました。

でも、見つかってしまった。二度と見つかる訳には行きません。今度は慎重に場
所を選びました。
思い付いた場所があります。休日の散歩の途中で休憩する小さな神社です。ここは
鎮守の森があり、昼間でも人目を避けるには好都合です。まして今は夜です、大
丈夫でしょう。

神社の境内に着きました。
辺りを見回しして、再確認。うん大丈夫。
さっそく、我慢していた事をします。なるべく音を立てずにしました。
ですが、見つかったらどうしよう、騒ぎになったらどうしようという思いと外で
するのってすごい気持ちよいという思いがない交ぜになって心臓がドキドキしま
した。
事を済ませた後は、心の中で神様にごめんなさいといいつつ、家に帰りました。

翌日以降しばらく、また騒ぎになっていないかドキドキしながら過ごしました。
でもさすがに誰も見ていなかったので何も起きませんでした。

続く!
176名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 07:29:42.53 ID:8S1LzUGY
>>175
幼女えるの秘密の性癖、わたし、気になります!
177名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 11:19:30.03 ID:sLZo4Te8
>>174
なんだかんだ言われてたから書く気なくしたとかじゃない?上手いとは思うんだけど
わたし、続きが気になります
178名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 15:21:52.61 ID:EtgPNRhI
>>123
日々首を長くして待ち続けてる
一日1cm
179名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 17:09:31.08 ID:bw9B7WIu
>>177
余所のスレでどうだったかは知らないけれど
書ける人なんだし折角だからエロ有りの続きも読みたいよな
>>135で本人がレスしたように粛々と投下なら、苦言が出ることも無いと思うんだが
180174:2012/06/06(水) 17:18:14.66 ID:IV5aXQL8
>>177
書く気があるけど、時間が取れない

今後は千反田の好奇心がどんどん膨らみ、暴走して行く予定
181名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 17:43:38.55 ID:FKqhaZth
マジですか
楽しみにしてます
182名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 18:30:10.49 ID:R64hruDC
誰も書かない言ってしまうが、顔に「いきたい いきたい みんなでいきた」は
「イきたい イきたい みんなでイきたい」ってネタにされる気まんまんじゃないか
183名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 20:02:18.25 ID:8S1LzUGY
>>182
こういうのは言い出しっぺが作るもんだ。がんばれ。
184名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 23:11:36.12 ID:sLZo4Te8
名前欄とレスアンカと内容がおかしくね?
185名無しさん@ピンキー:2012/06/06(水) 23:12:24.12 ID:sLZo4Te8
あ、>>180さん宛ね
186名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 04:25:08.48 ID:klXqpi5y
やっぱりえるは「折木さん」ほうたるは「千反田」呼びの初々しい感じが良いな
187名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 11:25:56.37 ID:slHc1OT5
奉太郎は結婚しない限り、千反田って呼び続けそうよね
えるが奉太郎さんって呼ぶのはそれよりはありそう
供恵と3人で会った時に
「折木さん……では区別が付きませんね。 奉太郎さんとお呼びしてもいいですか?」
とかなんとか天然的なことを言って、嬉しさのあまり奉太郎死亡みたいな
188名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 12:49:33.98 ID:QiqkFAcf
平仮名で名前がえるなんて、普通は居ねーよ
189名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 14:05:01.78 ID:pFoM1Z0e
ラノベヒロイン用に考えた名前だししょうがない
でもよねぽのことだからまったく意味ないわけでもなさそう
190名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 15:00:57.69 ID:/t+550x1
里志「でも漢字三文字だなんて単純でありきたりだよね」
191174:2012/06/07(木) 18:04:13.82 ID:D5NZzOII
>>188
江留だろ、意味はわからん
192名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 20:43:33.54 ID:o8UjfgDJ
姉とのエロはまだか
193名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 21:05:44.07 ID:2SyhMG2u
わたし、気になります。
なぜ、174さんは174さんと名乗り続けないといけなかったのでしょうか?
わたし、とっても気に――すみません。本当はあまり気になっていませんでした。
194名無しさん@ピンキー:2012/06/07(木) 23:38:06.54 ID:/t+550x1
読み直して思ったけど>>123て言うほど>>131じゃないよね
195名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 07:44:19.46 ID:yiHzbSdi
>>192
その日は寝苦しかった
俺は千反田と少し行き違いがあって、古典部にしばらく顔を出していなかっ

仕方なく、リビングでテレビを見てると、珍しく酔い潰れた姉が帰宅した。

「奉太郎、水!」

慌てて水を用意し玄関まで行く
今日は姉もかなり荒れてる

「サンキュー、奉太郎、お前は裏切らないのが好きだ」

姉はそのまま寝入ってしまった
何だ一体、俺だって健康な男子高校生だ。里志とたまには卑猥な話もするし

千反田にしばらく会ってなくて
かなり溜まっていたのは確かだ

目の前には、美味しそうな女が寝ている。それが姉というだけだ

なら、やるべき事は決まってる
後で例の合気道で痛めつけられても、構うものか
手短にやるだけだ

俺は理性を半ば無くして、小柄な姉の体をリビングまで運んで、服を脱がせた

「デカイな」おもわずそう呟いた
久しぶりの姉の裸体
何年ぶりだろうか、この前みたのは確か俺が小学生で姉が中学生の頃だ

今まで一緒に風呂に入っていたのに、急に一緒の風呂を嫌がる様になり、俺は驚きと落胆に襲われた

実に6年ぶりだ

「奉太郎、ありがとう。抱いて」

以外な言葉を聞いた、というかあり得ない。
急に賢者モードに移行した俺は
立ち去ろうとした

(誰か続けてくれ)
196名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 08:27:36.55 ID:yiHzbSdi
>>175
の続きです。

スッキリした私は、6年生になるまでは大人しくしていました。

でも中学校に行く日が近づくと不安が強くなりました。
私、知らない人と一緒に居るのが苦手なのです。
だから、今までも必死で名前を覚えて心を落ち着かせて来たんです。
これから行く中学校は今の分校と違い、大勢の生徒と先生が居ると聞きました。
出来るだけ早く名前を覚えないというストレスから逃げたくて、またやってしまいました。

もちろん、前回と同じ刺激では満足しないでしょうから、もっと大胆になります。
私は同級生の中では体も大きい方で、5年生の頃には初潮を迎え、もうブラジャーを付けていました。

前回同様に夜、裸になり、ワンピースを来て外出しました。

歩きながらでも、夜風で股間がスースーして、頼りない気分です。

例の神社に着きました。
股間は自分が信じられない位べちょべちょです。

又、同じ場所へ行き、しゃがんでそのまま用を足しました。

でも、まだまだです。もっと刺激が欲しくなります。
ここで脱いじゃおう。
決心して、ワンピースを脱ぎました。
それを手近な木に掛けて、全裸のまま森の中を歩き回りました。

大胆にお股を開き、指先を大事な所に這わせるた瞬間、意識がなくなりました。
気付いた時は、もう夜が白み始めていましたので、慌ててワンピースを着て家に戻りました。
何とか家族にも気付かれなくて済みました。

続くかも
197名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 09:11:28.52 ID:GSbXeEge
>>195
シチュエーションがとてもエロいです。ですが、姉に欲情するのですから、姉と卑猥な話もしてるから、
しどけない姿に欲情という流れがいいかなとか、Eカップはありそうな乳房は「デカイな」とか何がデカイ
かとか〜、外では完璧超人の姉は男に好かれていなくて、俺に〜とかとか、がんばって下さい。

>>196
前回では何がどうなっているか判らなかったところが判明してすっきりしました。
何となく、次回では誰かに見つかって大変な事になると思ったんだけど、今回はタメなんですね。
さすがに全裸で倒れていては、何かあって欲しいと思うのですがどうでしょうか?(^^)
198名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 14:32:38.36 ID:yiHzbSdi
>>195
の続きです。

だからといって、裸の姉をそのまま放置したら、後でどうなるか想像はできる。
少なくとも楽しい展開じゃないのは確かだ。

寝室から毛布を運んで寝ている姉に被せる。
その途端、姉は両腕を俺の首に絡めて来た
「あたしをこのまま寝室まで運びなさい。」
俺は姉を毛布にくるんだまま寝室まで運んだ。
「もう済んだだろ。離してくれ」
「あんたあたしに命令する気、そもそも脱がせたのはあんたじゃない。最後まで責任とりなさい」
言い返せなかった。途中まではヤル気だったのだから
姉は俺に顔を近づけて来た。酒臭い。それにムッとする雌の臭い。
「あんた千反田さんと上手くいってないんだって、後輩から聞いたわよ、それで溜まってたんでしょ」
ああ何もかもお見通しですか
「ここで一発抜いてあげる。脱いで立ちなさい」
もはや脅迫だった。渋々従うと、冷静になった俺の逸物はすっかり萎えていた。
姉は俺のを咥えると舐め回す。
途端にムクムクと復活する。
実に男は悲しい生き物と自覚する。
姉はいきり立った逸物を見て
「久しぶりに見たけど、立派になってるね。今まで見て来た中でも大きい方よ」
さいで
「あたしも準備できてるからきて」
そういうと、姉は壁に手を突いて
お尻を突き出す格好になった。
俺は逸物を姉の股間の秘部にあてがい一気に入れた。
何度か出し入れを繰り返しいると
「一緒にイって」短い声
その瞬間、俺は姉の中で果てた。

続くといいね。
199名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 14:56:04.04 ID:GSbXeEge
>>198
奉太郎の省エネ感は、姉との情事にも…というか姉弟がそういう風に育っていたから、なのか(^^;
200名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 17:18:09.66 ID:LEx2rid9
多少なり書きためて投下した方がいいんじゃないかな。
書きながら書けた分だけ小出し投下でいい結果を見たことがないし。
201名無しさん@ピンキー:2012/06/08(金) 19:48:35.22 ID:+1OkMq6x
完全同意
全部とはいわないまでもある程度の書きためは欲しいよな
202名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 04:26:43.89 ID:FFFX5FeU
エロパロ書き手への道フローチャート

5.投稿の前には?〜スレッドローカルルールや投稿方法の確認。
|住人や職人に迷惑をかけず、イタいナルちゃんだと思われることもない投下とは?
| 5a.投稿形式〜「sage」は?ハード系やネタバレ作品でも投稿していいのか?注意事項は?なおどこであれ「書きながら投稿」は最悪。
| 5b.まえがき〜内容に関する注意事項があれば簡潔にわかりやすく。特に無ければ投稿宣言と使用レス数だけ。自分に酔わない!

6.投稿の後では?〜投稿が終わったら書くことと、住人さんの感想の確認。
  6a.あとがき〜投稿終了を示す内容の一文のみが最上。自分語りとか苦労話とか次回作の話をする君、それは単なる甘えです。
  6b.住人の反応〜叩かれても泣かない。読む人の感性や妬みのせいではなく、書いたあんたの力量不足。
              GJを糧に批判を肥しに。1つの酷評を気にするより3つのGJに喜べ。なお感想に全レスはせめて神になってから。
2031/4:2012/06/09(土) 08:23:25.00 ID:wBGa4zh3
まだエロなし
>>123

――――先週のことである
『へえ、来週末は家にホータロー一人なんだ』
『ああ、両親とも仕事の関係で二日ほど家を空けるらしい』
『で、親もいないせっかくの休日にホータローは何をするんだい?』
『決まっているだろう』
『そうだね』
『『何もしない』』

 そんな里志とのやり取りを千反田は何となく聞いていたらしい。でなければうちに泊まりたいなどと言い出すものか。
 いや、どっちにしても許可するわけにはいかないのだが。
「あー……」
「構いませんよね!? なんならお夕飯も作りますから!」
 ずいっとさらに顔を近付けて千反田が迫る。その顔には『絶対お泊まりします』『認めてくれるまで退きません』と書いてあった。
 さて、ここで千反田を説得して諦めさせるのと家に来させて生じる問題に関しての消費エネルギーはどちらが大きいか。
俺はしばし考える。

 * * *

「ではまた後にここで」
「ああ」
 俺は下校ルートの途中、いつも通りに千反田と別れた。いつもと違うのは折木家の場所を知らない千反田を案内するために再びここに迎えに来ることだ。
 そう、俺はあっさりと折れてしまったのだ。当然と言えば当然、あのお嬢様にはいくら言っても無駄だろう。断っても住所を調べ上げて訪ねてくるに違いない。だから早々に俺は諦めたのだった。
 帰宅して適当に部屋や居間を片付け、待ち合わせ時間に着くように家を出る。
 そして、集合時間から過ぎること五分。千反田は小走りにやってきた。
「す、すいません、少し遅れてしまいました」
「いや、それは構わんが……自転車はどうした?」
 千反田家からは少々距離があると思うのだが。
 しばらく呼吸を整えて答える。
「置いてきました」
「なんでだ?」
「折木さんの横で一緒に歩きたかったからです」
「…………そうか」
 千反田は自分で言っていて恥ずかしくないのだろうか?
 聞いているこっちは逃げ出したいほど恥ずかしいというのに。
「……行こう。荷物持ってやる」
「はい、じゃあ半分お願いします」
 両手に持っていた荷物を片方だけ渡してくる。
 それを受け取ると空いた手で俺の空いている方の手を握り、そのまま隣に並ぶ。何なんだこいつの積極性は。
 まあ俺達は恋人同士であるわけだし、悪い気もしないのでそのまま歩き出す。
「結構大荷物だな、何が入ってるんだ?」
2042/4:2012/06/09(土) 08:25:08.16 ID:wBGa4zh3
「あ、うちにあった食材をいくらかもらってきましたので。折木さんは苦手なものや食べられないものとかありますか?」
「好き嫌いはない。何でも食べられる」
 特に千反田の作ってくれたものならな、なんて歯の浮くようなセリフは俺には絶対に吐けない。
 例えそれが本心であろうとも。
「では今日はシーフードドリアにしましょう。お米はありますよね?」
「ああ、朝のうちにまとめて炊いたからな。それなりに残ってる」
 そこから取り留めのない雑談を交わし、千反田の微笑みと手のひらの暖かさに揺さぶられる平常心を必死に保ちながら家に向かう。
「では、お邪魔しますね」
「ああ。知っての通り俺しかいないから気を遣わないでくれ」
 玄関でそんな会話をしながらはたと気付く。
 そうなのだ。今から俺はこの家で一晩千反田と二人きりで過ごすのだ。
 む。改めて意識すると頭がパニックになりそうだ。
 ただでさえそんな状態のところに、突然俺の腹に腕が巻かれる。
「!?」
 いきなり後ろから抱きつかれたら驚くのも無理はないだろうが、叫びそうになるのを抑えて努めて冷静に言う。
「何をしている?」
「折木さん成分を補充中です」
 化学の授業でも聞いたことのない物質が俺の身体から発せられているらしい。
 数秒後、身体を離して千反田は靴を脱いで上がり込む。
「もう夕ご飯の支度始めちゃいますね。台所はどちらですか?」
「……こっちだ」
 何で俺ばっかりが翻弄されなければならんのだ。
 正直今のは心身ともにやばかった。少し休みたい。
「居間にいるから何かわからないことがあったら呼んでくれ」
 ひと通り台所の説明をしたあと、居間のソファーに座り込む。
 ようやく人心地がついた気分だ。俺は大きなため息をつく。
 台所からはとんとんと食材を切る軽やかな包丁の音が響いてくる。
 …………おかしなものだ。
 何となく照れくさくて居間に逃げてきたというのに。
 千反田の姿が見えなくなると気になりだすなんて。
 俺は立ち上がり、台所のテーブルにつく。
 千反田がちらっとこちらを窺ったが特に話し掛けてはこない。まあ火も使っているしな。
 ポニーテールにエプロンという千反田の後ろ姿を眺めながら待つ。
 やがてチン、とオーブンレンジの音が鳴り、料理の完成を告げた。
「お待たせしました、ちょっと遅くなってしまいましたね」
「いや、これくらい構わない」
 遅すぎるという時間でもない。
2053/4:2012/06/09(土) 08:26:20.14 ID:wBGa4zh3
 ボリュームのある料理にはより腹を空かしておく方がいいしな。
 今テーブルにはシーフードドリア、オニオンスープ、ポテトサラダが並んでいた。
 文化祭の時にも思ったが、千反田は料理のレベルが高いようだ。
「じゃ、いただくとするか」
「はい、いただきましょう」
 エプロンを外した千反田が椅子に座るのを待ち、手を合わせる。
 さっそくドリアをひと口。
 …………。
「おい、千反田」
「は、はい何でしょう折木さん?」
「どうやったらこんなに美味く作れるんだ?」
 不安げにこちらを見ていた千反田がしばしきょとんとし、破顔する。
「お口に合いましたか?」
「ああ、予想以上だ」
 お世辞でもなんでもない、ただ純粋にそう思った。
 俺は大食というわけでもないのだが、やたら食がすすむ。
 多めの量に少し心配だったが杞憂だった。どころか「おかわりはあるのか?」とか聞いてしまう始末である。
 千反田は申し訳無さそうに、それでいてどことなく嬉しそうにもう米を使い切ったことを謝った。
 まあ足りないわけではなかったしいいか。千反田が用意してくれたお茶をすする。
「ご馳走さん、美味かった」
「お粗末様でした。じゃ、洗い物しちゃいますね」
「いや、それくらいは俺がやる。全部任せきりというのは悪いからな」
「いえ、後片付けまでが料理ですから」
 いつもならやらなくてもいいことならやらないのだが、何となく居心地が悪い。
 俺は妥協案を出す。
「……なら一緒にやるか」
「はい!」
 食器を流しに持っていき、千反田が洗い、俺が拭いて置き場に並べていく。
 なんだろう、このくすぐったい感じ。これでは、まるで。
「な、なんだかこうしていると夫婦みたい、ですね」
 その言葉にぴたりと俺の動きが止まる。心を読まれたかと勘ぐってしまう。
 さすがの千反田も今の言葉は恥ずかしかったのか、頬を染めてこちらを見ようともしない。
 まったく。どうして千反田は俺をこんなにもかき乱すのだろうか。
 省エネをモットーとする俺の高校生活はこいつに狂わされっぱなしだ。
 俺は作業を中断して千反田の背中側に周り、腹の辺りに腕を回してそっと後ろから抱き締めた。
「お、折木さん?」
 千反田がわずかに身じろぐが、少し力を込めてその動きを封じる。
 耳まで真っ赤にしながらも千反田は洗い物を再開した。
 まったく。こんなのは俺の柄じゃない。
 そう思いつつも腕の力が緩むことはなかった。
2064/4:2012/06/09(土) 08:29:21.50 ID:wBGa4zh3
「あ、あの、折木さん、洗い物、終わりましたけど」
 いつの間にか作業を終えていた千反田がこちらを振り向いている。
 その戸惑っている表情に吸い込まれるように俺は顔を寄せ、唇を合わせた。
 部室でしたような激しいやつでなく、ただ触れるだけ。
「ん……」
 かすかな声を上げたのは俺か千反田か。
 長く続けることなくすぐに唇を離す。
 ほう、と千反田は艶っぽいため息をついた。その瞳が潤んで輝いている。
 俺の胸の鼓動がすごいことになっていて密着している千反田に悟られないか不安になった。いや、悟られたところでどうということはないのだが。
 それよりももっとくっつきたい、触れたい、色々したい。
 やらなくてもいいことならやらない、やるべきことなら手短に。そんな省エネ活動をモットーにしてはいても。
 やりたいことはやりたいのだ。
「千反田、ひとつ教えておいてやる。きっとお前が知らないことだ」
「なん……でしょうか?」
 突然の俺の言葉に千反田が不安そうな表情でこちらを見る。
 面と向かっては正直言いづらいが仕方ない。俺は千反田をしっかり見つめながら言う。
「多分、千反田が思っている以上に、お前が想像しているよりはるかに、俺は千反田が好きだ。自分でも戸惑うくらいに、どうしようもないくらいにな」
 駄目だった。物凄く恥ずかしい。
 俺は言い終わる前に目を逸らしてしまった。
「……折木さんっ」
 身体を反転させ、しがみつくように千反田が俺に抱き付く。
 顔を俺の胸に押し付けながら叫ぶように言う。
「わたしもっ、折木さんが、好きですっ! 大好きですっ! 頭がおかしくなってしまうくらい、折木さんのこと、想っています!」
 俺は再び千反田の身体に腕を回し、抱き締め合う。
 どきどきと聞こえる心臓の高鳴りは自分のか相手のか、はたまた両方か。
「折木さん、わたし」
 千反田が言葉を発する。
「折木さんになら、何をされても平気です」
 決定的な言葉を。
「だから、部室での続きをしてください」
「……多分今が引き返す最後のチャンスだが」
「わたしは折木さんにしてほしいんです」
「わかった……俺の部屋に行こう」
「……はい」
 俺達は身体を離し、手を繋いだまま俺の部屋に向かう。




ここまで
207名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 12:38:42.58 ID:aLcdm9Fw
素晴らしい
ねっとりエロ描写期待しておく
2085/4:2012/06/09(土) 17:14:11.50 ID:uu2CQnqa
部屋に着くなり俺は千反田を部屋の真ん中に促し、カンボジアの飢餓難民が分厚いステーキを目の当たりにしてもこうは
いくまいという勢いでガチャガチャとズボンを脱いだ。シャツも脱いだ。つまりエコだった。
目を見開くや否や、ぼっと顔が炎上し、四の五のいいながらあわてて両手で顔を隠し、そむける千反田は燃費が悪かった。
「よし、千反田、そこに座れ、正座な正座!早く!シッダウン!」
「わ、は、はい、こんな感じでよろしいでしょうか!?」
突然の豹変に千反田は驚いた様子だったが、命令に反することをよしとしない保守的な家風が躾けた
素直さと従順さによって、彼女は忠実なワン公を思わせる機敏さでそこに正座した。
そして、そのような突発的対応にも関わらず、その正座の姿は育ちの良さを表さずにはいられない、
凛とした美しさを湛えた田園に浮かぶ木造平屋建家屋だった。
解体業社たる俺はパンツの上から自分の怒張したいちもつをさすりながら、
正座を続ける千反田をゆっくりと周回し、囁きかけた
「里志と伊原も多分こういうことしてんだろうな。伊原はフェラ上手そうだよな。」
「ど、どういうことでしょうか?」
千反田は頬を赤らめながら視線をあっちこっちに泳がし、ばつがわるそうにしてる。
「摩耶花は精液を飲み込んでくれるのか。なぁ千反田、お前どう思う?」
「わ、わ、わたし、さっぱり分かりかねます…折木さんが何を言ってるのか…」
必至の作り笑いをし、決して目を合わせようとしない。相変わらず顔からは火が噴き出しそうだった。
支配者側がパンツ一丁ということを除けば、それは出来の悪い生徒を補習する先生、
あるいは万引き学生を尋問する店主のような構図でもあった。どちらも優秀たる千反田には無縁なものであったが。
脈打つペニスの高度はいや増すばかりであった。収穫の時期は近い。
俺は千反田の背後に立つと、その首と肩の間に猛々しい氷菓を突き出した。
「あ」
おびえたようなかすれ声が響き、千反田のからだがびくっと一瞬震える。しかし抵抗はなかった。
「千反田って…髪美しいよな…これってエコだよ。うん、エコ事業だよ。」
209名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 17:47:22.93 ID:a9T4xAnb
>>206

エロにも期待

>>208
不可
なりすましでもいやがらせでも、もうすこしじょうずにやりましょう
せめてかきかたをにせるなり、あいでぃーがかわるあしたにしましょうね
それと、カンボジアはもしかしてエチオピアのまちがいではないですか?
まずは、せかいのれきしのおべんきょうからはじめましょう
2106/4:2012/06/09(土) 19:13:16.39 ID:uu2CQnqa
「よくわかりませんけど…わ、わたしは折木さんが喜んでくださるなら、それがt…嬉しいです」
どうでもいいけど、千反田が喋るたびにちんこに心地よい振動が響く。
「そういうことじゃねぇんだよ!!」部屋に怒号が響く。許せ千反田。愛情とはすなわち厳しさなのだ。
「わ、わ、ごめんなさい!!」千反田の体が縮こまる。
「これは罰だ」
俺はパンツの中に隠し持っていた包丁でさっと千反田の背中をなぞった。
「あぅっ」
大丈夫だ千反田、こう見えても板前を目指していた時期もあるんだ。
薄手のシャツはあっけなく裁断され、千反田の白いブラ、そして陶器のような、透き通った白い背中が露わになる。
その姿はウィリアム・アドルフ・ブグローの絵画のような神々しさであった。思わず生唾を飲み込む。
これ本当に好き勝手しちゃっていいのだろうか。いや、ひるんではいけない。
―義を見て為さざるは、勇無きなり
「お気に入りのシャツだったんですよ…特別な日にしか着ないんです…」
「なぁ、「折木さん」じゃなくて「ほうたろう」だろ?ほら、「奉太郎の喜びが私の女としての幸せです」、言ってみろ!」
「…ほ、ほうたろうのよろこびが…おんなとしての…わたしの…しあわせです…」
その声は混沌と恐怖と悲哀、わずかながらの興奮に彩られているにもかかわらず、不思議と明瞭性、重さを孕んでいた。
千反田は平常、快活なお嬢様って感じだが、時折、一人の女性として比類のない色気を発する瞬間がある。今がまさにその時だった。
「よし、お前の好きな推理ゲームをやろう、千反田」
「推理ゲームですか?」
ぱっと振り向いたその瞳には、例の好奇心による輝きが差し込んでいる。
客観的にはひどい状況であるが、密室が作り出す興奮と効果的な恫喝が千反田から思弁や判断をすっかり奪い去ろうとしていた。
「そうだ」
俺は千反田の呼気や二人の汗でべとついている首筋のペニスをとうとう露出させると、千反田の右肩肩甲骨にぺちりとあてがった。
瞬間、千反田の温もりが伝わる。
「ふぁっ!」
千反田が体をわずかにそりかえさせる。
こちらもたまらず鈴口から若干の先走がもれ、彼女の髪にひっかかる。黙っとこう。
「いいか千反田、これからお前の背中に特殊な筆で、ある文字を書いていくからな、
そう難しいのは書かんが…それを当ててみるんだ。」
「面白そうですね、勝負です!」
211名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 19:59:24.28 ID:aLcdm9Fw
なんで無駄に上手いんだよ
212名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:08:25.97 ID:wBGa4zh3
なんか続いてた
最後までよろしく
213名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:22:50.04 ID:EsxOB4bL
>>212
いや、そこは最後まで頼むよ
214名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:33:07.54 ID:OArXUghi
「正体見たり」から題名「まだ見えぬ正体」

・奉太郎xえる、里志x摩耶花
・18禁
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 文化祭とか締め切りのあるイベントをこなしてしまうと俺は、怠惰で省エネなモードに移行して、
適当な文庫を読んだり、えるの好奇心というか揺らぎに意味づけするのが主な部活になっているのが
現状であり、俺的には安定した日々で心安らぐのだけど、摩耶花には退廃的であり、良くない傾向で
あるとの見解を示し、親戚の旅館が改装中であるので連休中に無料で宿泊できるという、俺以外には
魅力的なプランを提示してきたので、連休中を一人で静かに過ごしたかった俺の意向は脆くも無視さ
れて、温泉一泊二日旅行となった。

 空いているバスなので気分も景色も良かった筈なんだけど、山間の道を蛇行している道をバスが唸
りながら登っていくうちに気乗りしない旅行のバイアスがかかったせいか、俺は車酔いした。

 目的地のバス停に下りて、気分転換する間もなく迎えのマイクロバスが来たのでふらつく頭で乗り
込んで、やっと旅館に着いたのだ。玄関前に姉妹が並んで待っている。

「「青山荘にようこそ!」」と、ハモって迎えてくれた。

「こっちが姉の善名梨絵ちゃんと妹の嘉代ちゃん」
 摩耶花がそれぞれ紹介する度に姉妹が頭を下げるのが可愛らしかった。
 えると里志がそつなく話しかけているのを見つつ、俺は軽く会釈するのが限界だったが。

 俺は、ウツウツと館内を歩き、上の空で割り当てられた広い部屋にたどり着いた。ぐったりと畳に
倒れ込み天井がぐるぐるする感覚を味わっていると、ちゃんと説明を聞いてきた里志がいつものよう
にすらすらと『改装中のせいで、旅館の露天風呂が使えないので、近くの神社の隣にある露天風呂に
青山荘の客であると言えば、自由に入れるとか渓流があって景色も素晴らしい』とか語っていた。
「ほーたろー、とりあえず浴衣に着替えろよ。気分転換になるよ?」
 すでに里志は着替えていたので、俺もゾンビのように起き上がり、押し入れの扉を開けて、畳まれ
た浴衣を取り出して、のろくさと浴衣を着て帯を締めた。
「よし、準備が出来たね。露天風呂で旅の疲れを癒そうじゃないか!」
「俺は、元気出てきたら…部屋の風呂を使うから…」
 そんな俺の陰気を振り払うようにガラッとドアが開き、
「奉太郎さん、さあ、行きましょう!」
「あんた、ずいぶんやつれてない?まあ、いいか」
 と、強制連行されてしまった。徒歩5分程度の露天風呂にたどり着き、男女に分かれて入浴だ。

 山間のいい風が吹き抜ける、石造りの露天風呂だ。かけ湯して、俺はそろそろとうぐいす色に濁る
温泉に浸かる。すーっと手足の緊張が解け、気が楽になってくる。里志は、すいすいと泳いでるよ。
 足音とぱしゃっと湯を浴びる音がして、えると摩耶花も風呂に入ったようだ。千反田邸の露天風呂
でのことを思いだし、湯気に煙るそれぞれの裸身を思い浮かべているうちにどうやら血が下半身に集
まってしまったようで目の前が暗くなってきた。ヤバイと思って里志を呼ぼうにも声が…。

 気がついたら、青山荘の部屋で布団に寝かされてた。乗り物酔いのせいか短時間でのぼせてしまっ
たようだ。情けない。

「あ、気がついたようですね。里志さんが引き上げてくれなかったら大変な事になっていたかもしれ
ないですよ」

 俺のそばに座り、のぞき込む、不安げな表情。輝くような瞳をまた、曇らせてしまったか。

「える、か。みんなに迷惑かけたようで、すまなかったな」
「冷たいおしぼりでももらってきましょうか?」
「いや、それより、添い寝して俺の頭を抱えてみてくれないか?」
「はい」
215名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:33:27.30 ID:OArXUghi
 えるがするりと俺の横に寝て、頭を抱えるとそう、この素晴らしい感触のすこしひんやりとした
双球が、おしぼりなんて無粋なものより俺を癒やし、回復してくれるだろう。

「奉太郎さんの頭が、そう…こっちのほうがいいんですね」
「ああ。しばらくこうしてくれていると助かる」
 母親に抱かれた子供のような、やさしげな柔らかさ、鼓動が俺を安らかな眠りに誘った。

 バンバンと無粋な音がして、俺を眠りの縁から引き上げた。
「はいはい、夕飯ですよーいつまでもいちゃいちゃしてないでくださいね」
 摩耶花だな、まったく。すぅすぅ寝ている、えるを揺すって、感謝の気持ちのキスをして起こした。
「あ、もう真っ暗ですね」
「夕飯だってさ。添い寝、ありがとうな」
 えるの手を引いて、部屋を出て、摩耶花と里志の後に続いた。

 座卓に近くで獲れるらしい鮎などが人数分並べられていたので座椅子に座り、席に着いた。

 梨絵ちゃんが味噌汁をお椀に装い、嘉代ちゃんが配っているが、梨絵ちゃんのおたまが偶然、次の
お椀を持って行こうとした嘉代ちゃんの腕に当たって手元が狂い、味噌汁が座卓にこぼれてしまった。

「なにやってんの、嘉代!」「ご、ごめんなさい」嘉代ちゃんの腕は赤くなりやけどしたようだ。

 憤然と嘉代ちゃんは立ち上がって部屋を出て行ってしまった。その様子を見ていたえるがショック
を受けたようだ。

 嘉代ちゃんは、けなげにもこぼした分の味噌汁をおたまで補って、配り終えてしゅんとしている。

「奉太郎さん…どうして梨絵ちゃんは…。」

 俺を見つめ、おろおろしつつもおしぼりで座卓にこぼれた味噌汁を拭いているのはさすがだ。

「心配するな。少し待てば、おまえも納得いくさ」

 ばたばたと梨絵ちゃんが戻ってきて、冷えたおしぼりを持ってきて嘉代ちゃんの腕に当てている。
 その様子を見て、えるはしきりに感心していたので、俺は言葉を足す事をしなかった。

 食事自体は、大変美味でご飯をおかわりするほどだった。

 食後、いささか食べ過ぎを感じた俺は、ぶらっと旅館を出た。里志の話では近くに渓流があるとか
言っていたので、その辺でも回ってこようかと。

 坂を下っていくと後ろから、ばたばたと誰かが追いかけてくる。

「奉太郎、どこ行くのよ。あんた一人で大丈夫なの?」
「摩耶花か。すっかり回復したと思うんだけどな。近くにあるそうなんだけど、お前も来るか?」
「いいわよ。また一人で倒れられちゃ困るし」

 一人で歩いてると不審者だが、男女二人ならおかしくないか。

「また、一人で何を考えてるの? あんたは昔から一人で納得して、人を寄せ付けないのよね」

 少し冷えるくらいの清涼な風を受けながら、夜道をあてどなく歩いている。

「俺はいつまでも自信がない気がする。これだ!と思ってもすぐ覆されるようなことになったり。
だから、なるべく自分で考えをまとめて、かっこわるくならないようにしてきただけさ。省エネと
称して、恥をかく機会を減らしてきたというか」

216名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:33:48.96 ID:OArXUghi
 えるに対しては、そんな先延ばしが許されない。だから、変わってきたのかな。

「誰だって一度で正解は出せないでしょ? あんたが考えを外に出さないから進まない事だってある
んだし。一人でウジウジしているから暗くなるのよ」
「小学校からずっと、そうして俺に気付かせようとしてくれてたのか。摩耶花にとって、俺は、そう
するだけの何かがあったのかな」

 摩耶花は、少し動揺しているようだ。考えているようで歩みが少し送れる。

「判らないけど、気になっていたの。できればさ、奉太郎が心をあたしに開いてくれて、もう少し、
わかり合えたら、良かったかな、なんて」
「ありがとうな、摩耶花。」
「ば、ばか、何言ってるのよ。あたしなんて、何にも」
「無くはないさ」

 森のようなところを抜け、川のせせらぎが聞こえてくる。足下が暗くなってきたのでえるにする
ように自然と摩耶花と手を繋いだ。何とも言えない言葉の要らない間が続いた。

 不意に冷たい風が吹き、当たりの空気が揺らぎ、岩場の影から、ゾッとするような白い影が生ま
れて揺らめいた。

「な…なにあれ? 奉太郎。人の顔みたいに見える」

 摩耶花は蒼白になっていた。俺も鳥肌が立っていたが、何か妙だった。硫黄臭い感じもする。

「帰ろう、もう、こんなのいやよ」

 涙目で震える摩耶花に何を言ってもムダだろうな。

「ああ、散歩は十分だ。帰ろうか」
 俺たちは、早足で青山荘へと引き返していった。


 夕飯を食べたら、ホータローが消えてしまったぞ?どこに行ったんだあいつは。ちょうどそこに
嘉代ちゃんが通りかかった。

「あ、嘉代ちゃん。ホータロー、あのちょっと陰気なお兄さんを見かけなかった?」
「えと、玄関の方に歩いて行ったと思います。散歩とか?」
「そうか!ありがとう、恩に着るよ」

 僕は、玄関に向かっていたところ、えるちゃんを見かけた。

「里志さん。奉太郎さんを見かけませんでしたか?」
「なんか、散歩に出たらしいよ? えるちゃん、一緒に探そうか?」
「はい。一人じゃ心細いですし」

 玄関を出ると坂道だ。確か、坂を上がる方に行くと渓流が近かったよな。じゃあ、そっちに行っ
て見るか。

「たぶん、こっちに行ったんだと思う。渓流が近くにあるし」
「そうですか、渓流はいいですね!」

 緩い坂道を道沿いに上がっていくとガードレールもない暗い町並みが続き、不気味な感じだった。

217名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:34:54.99 ID:OArXUghi
「星がいっぱい見えるけど、なんか寂れているね」
「そうですね、天体観測には良さそうですが、もう少し明るいといいな」
「さすがに道から外れると真っ暗だから、奉太郎は道路を歩くと思うんだ」
「ええ、わたしもそう思います」

 えるちゃんは、いっこうに奉太郎の姿が見えなくて心細そうだ。

 そうこうしているうちに高い木が道沿いに並び、坂がだんだんきつくなってきたので適当な岩場
に腰を下ろして休憩する事にした。

「里志さんは、摩耶花さんの漫画の原作でしたっけ? お手伝いをしているんですよね」
「ん?ああ、そうだよ。基本的に摩耶花の出すイメージに僕が肉付けしたり、演出を変えたりしながら、
意見を交わして原作を作り、それをもとに摩耶花がマンガにするって感じかな」
「そう言うのって、あこがれます。奉太郎さんは、わたしと一緒に何かを作ろうとかそういうのが
全然無いですから」
「そうかなあ。僕には、ほーたろーとえるちゃんの間にはしっかりと育ちつつあるものが見えるよ」

 えるちゃんは、不満そうだな。あいつの省エネにも困ったんだけど、フォローしておいてやるか。

「何でも形のあるものにすればいいってモンじゃないと思うな。創作は思想のぶつかり合いだから、
俺と摩耶花はケンカが多いし」
「わたしは、ああいう歯に衣着せぬやりとりもうらやましいです。奉太郎さんは押すと引いて納める
様な感じでのれんに腕押し感というか」
「でもさ、えるちゃんの言う事をスルーしている訳じゃなく、ちゃんと答えや行動してくれるだろ?」
「はい!奉太郎さんのそういうところは、大好きです」

 うわ−また、瞳がきらきら宝石だよ。これにほーたろーもこれにやられてるんだろうな。

「さて、先に行ってみようか」「はい」
 更に坂道を上がっていくと川の流れる音が聞こえてきて、水が近いせいか急に冷たい風が吹いてきた。

 進んでいくと、あたりに霞がかかったような感じがしてきて、おかしな臭いと共に暗い木々の下に
不気味な白い影が立ち上り、得体の知れない形を取り始め、僕の背筋がゾッとした。
「あ、あのさ、えるちゃん。あの辺に変なものが見えないかな?僕の錯覚かなあ、あはは…。」
 正直、もう、逃げたかったけど、えるちゃんが平気なら?
「変です。あんなところに白い影が…その、こっちに迫ってきてませんか?」
 ぶわーっと得体の知れないものが林から出てこようとしていた。
「逃げよう、えるちゃん!」「あ、でも、わたし、気になります」「後でいいから!」
 今度は下り坂なので、すいすいと元来た道を帰る事が出来て、青山荘の明かりが見えたのでほんと
助かった気分だった。

 そこで、ほーたろーと摩耶花が走ってくるのを見つけた。

「奉太郎さん!どこいってたんですか、探したんですよ、ずっと…。」
 えるが走ってきて、俺の顔にぶつかる勢いで抗議してきて、抱きついた。背中をなでつつ、
「いや、ちょっと散歩してたら、摩耶花と一緒になったんだよ。えるも里志と散歩してたのか?」

 摩耶花は、里志に向かって、飛び込んでいきながら、
「途中で、幽霊みたいなのに会ったのよ。それで慌てて帰ってきたのよ、里志!」

 里志に抱きついて、しくしくとする摩耶花を里志が頭をなでつつ、慰めていた。
218名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:35:20.29 ID:OArXUghi
「そうなんですよ、奉太郎さん。わたし、気になるんです。林の間からほわーっと障気が立ち上り、
やがて、大きくなってわたしたちに襲いかかってきたのです!」

「えるちゃんも見たの?あれ。でも、2カ所で見えるなんて変ね」
「俺は、だいたい見当が付いていたので見極めようと思ったら、摩耶花がパニック起こしたので、
最後まで見られなかったんだ」
「ほーたろーは冷静だねえ。ひゅーっと冷たい風が吹いて、もわっと変な感じになるっていかにも
これから出ますって感じだったよ?」
「この地方は、温泉が出るだろう? ということは地面からも蒸気がそこかしこから上がるわけで、
温度や湿度、風向きなどで蒸気がまとまって浮遊してもおかしくないなって」
「つまり、雰囲気に乗っていた俺らは、幽霊の正体見たり、枯れ尾花だったわけか」
「やっぱり、奉太郎さんはスゴイです。えるもちょっとおかしいなって思ってました」
「パニックにならなかっただけ、えるも成長したな」
 えるの頭をなでてやるとえへへーと心地よさそうだ。

「すっかり遅くなっちゃったけど、身体も冷えたし、みんなで露天風呂に行こうよ」
「ああ、そうするかな」
 4人で連れ立って、近くの露天風呂に向かった。
 既に営業時間を過ぎていたせいか、誰もおらず、せっかくだからということで俺とえるは男湯、
里志と摩耶花は女湯で混浴しようという事になった。


 俺とえるは、いそいそと脱衣所で浴衣を脱ぎ、木々に囲まれた石造りの浴場に出た。
 洗い桶で湯を浴びて、湯に浸かると芯までからだが冷えていたんだなあと実感する。

 えるも隣で手足を伸ばし、ほっとしているようだ。
 静かだ。木々のさざめきと湯の流れる水音以外、何も聞こえなく、俺とえるしか居ない。
「女湯は、うぐいす色でしたが、男湯は、黄土色ですね」
「そうなのか。うぐいす色と黄土色、どっちのほうが良いのかな」
「わたしは、奉太郎さんと入る湯の方が良いです」
 同意だとばかりに穏やかな表情のえるにキスをした。

 俺の腕がえるを抱き寄せて、寄り添っている。
 穏やかで心休まる時間だ。

「奉太郎さん、のぼせたときって何を考えていたのか、えるには判ってましたよ」
「どうしてなんだ? 俺は声でも上げてたかな」
 えるは、俺の陰茎をにぎにぎしている。
「ほら、やっぱり。奉太郎さんのが元気になるとえるにも伝わってくるんですよ」
「となると、俺が今、感じている事は…」
「はい…。」
219名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:35:51.68 ID:OArXUghi
 向き合って呼吸をするように唇を合わせ、舌を舐め合い、吸い合ってお互いの気持ちを
確かめ合い、髪を結い上げた、えるの堪らないうなじに舌を這わせる。
 甘い吐息を漏らすえるの後ろから、たゆたゆした堪らない感触の乳房を揉む。
「あっ、いぃ。ねえ、奉太郎さん、はぁ…わたし、あなたと小説が書けたらって思ってます」
 温泉の効果ですべすべした肌と肌がいつもより興奮させる。
「俺が良く本を読んでるからか。そうだな、二人でどんなジャンルのが書けるだろうか」
 えるを岩風呂のへりに掴まってもらい、後ろから湯気の上がる秘部を舐めて、舌をひくつく
膣に入れて、中を舌先で探り、出し入れしているとえるが激しく反応する。
「古典部、ですから…ああっ、古典の考察をして二次創作とかいいかなって、あうっ」
「…うん、そういうのを来年の文集に入れると良いかもしれない。える、ここにコンドーム、
持ってきてないんだ」
「わたしは…奉太郎さんのそのままが欲しいです。でも、妊娠したくないです」
 えるの真剣な表情を見て、どうにもならない衝動が治まってきた。
「何もここでしなくてもいいんだよな。部屋に戻って落ち着いて、しようか?」
「そうしましょう。あそこが熱くなってしまって、頼りないですが」
 えるを抱き上げて、脱衣所まで来た。中断されてしまい、まだからだが治まってないえるに
浴衣を着せて、俺も浴衣を着て、しっかりと手を繋いで、露天風呂から出た。

 僕と摩耶花は、女湯へ。普段、入れないとこだよなあと思うとドキドキするよ。
 暖色系の脱衣所は、男湯じゃないなあ。
「早く脱ぎなさいよ」「ああ、まってよ、摩耶花〜」
 二人で洗い桶の湯を掛け合って、そろりそろりとうぐいす色の湯に肩まで入り、
ほっとする。
 僕の前に摩耶花が座り、後ろから抱きしめるような形で和んでいるとつい、摩耶花の乳房、
秘部に手が入り、愛撫してしまう。さっきのことがあったせいか、摩耶花は敏感で身をよじ
って反応し、甘い声を漏らす。摩耶花の中は熱くぬめっていて、もう、このまま…、
「里志、ダメ、ダメよ。ここじゃダメ。誰か来るかもしれないし、コンドーム入った巾着、
持ってないでしょ?」
「あー、しまった。里志、一生の不覚。妊娠のリスクは負えないよ。じゃあ、部屋に戻って
から続きでいい?」
「うん。こう言うことは大事だから」
 からだがほてってふらつく摩耶花を支えつつ、脱衣所で浴衣に着替えて、なんかこう、変な
テンションで露天風呂を出た。

「あ、里志、巾着袋持ってなかったのか?」
「ほーたろーだって、まあ、散歩に持ってこないよな」
 のんきに話していると女子陣の目つきが怖いので、青山荘に戻った。

 それぞれの部屋に別れ、俺は部屋のドアをロックして、バッグからコンドームを取り出して、
ババっとばかりに浴衣を脱いで、一度中断されたせいで、異様に興奮してしまい、震える手で
コンドームを装着して、仰向けに寝て、俺を今か今かと待ちかねている、えるのほてった膣に
ぎんぎんになった陰茎を勢いよく挿入し、貪るように俺とえるは激しく求め合った。

 普段なら一度で終えるのに興奮が冷めやらず、コンドームを交換しながら、露天風呂の時の
ようにえるを四つん這いにして、びしょ濡れになってるそこにズボッとばかりに突き入れたら、
えるが悲鳴のような声を上げて、軽くイった。そのまま狂ったように腰を使い、えるの乳房を
鷲づかみにしながら、嫌がるように喘いでいるえるに構わず、暴力的に射精した。

 そのまま腰を下ろした俺の陰茎から、まだ治まらないえるはコンドームを抜き取り、亀頭を
咥えて残った精液を吸い取った。そんな淫らな行為に俺の陰茎はさらに反り返り、えるは新し
いコンドームを口に咥え、ずるっと装着した。える、いつ、そんな技を?!
220名無しさん@ピンキー:2012/06/09(土) 20:36:21.86 ID:OArXUghi
 えるは、俺の陰茎を握り、自分の膣に当てて腰を下ろすように挿入して、俺の腰に足を絡め、
対面座位で激しく腰を使い始めた。俺も負けじと下から突き上げ、乳房を揉み、乳首をこねり
ながら、貪るようにキスをして、あっという間に高まってきて、お互いの股間をこすり合わせ
て密着しながら激しくイった。

 そんなに激しくしたせいか、二人で荒い息をつきながら倒れ込み、折り重なるように朝まで
泥のように眠ってしまった。


 僕は、部屋のドアを慎重にロックし、用意してあったコンドームをびらびらと取り出して、
我慢しきれなくて僕の陰茎にむしゃぶりついている摩耶花の淫らな口から引き抜き、コンドー
ムを装着して、摩耶花をバックからガンガン突いた。

 お預けがあったせいか僕のを握られたように膣が絞まり、僕も変に高まっていたから、ペー
スなんか考えずバンバン腰を使って、大きな声で喘ぐ摩耶花に奥まで突いて激しく射精した。

 治まらない僕は次のコンドームを装着していたら、摩耶花に押し倒され、騎乗位で暴れられ
て、短時間であえなくイカされた。へたれた僕の陰茎を摩耶花はコンドームを取り去り、激し
くフェラチオしてきて、その熱い舌使いと吸引にあっという間に勃起させられ、摩耶花は仰向
けに寝て、
「里志、最後まできっちりいかせて!」と誘われると僕の理性は飛び、正常位で激しく求め合
い、僕も摩耶花もどうにかなっちゃうんじゃないかと言うくらい高まって、一緒にイった。

 僕と摩耶花の意識は暗黒に囚われて、朝まで摩耶花の上でぐっすり寝てしまったようだ。

 翌朝、どんな寝相だ?と自分を疑いたくなる俺とえるは露天風呂にいく気力も無いので室内
風呂でシャワーを浴びて、昨夜の乱行の後を洗い流して、さっぱりした。

 朝食に向かうと、里志と摩耶花たちに会った。
 俺と里志は朝からぐったりしている。えると摩耶花は変に元気だ。そんな感じで朝食を摂り、
それぞれの部屋に戻って歯磨きしたりして帰る準備をして、フロントに来た。
 しばらくして、えると摩耶花もやってきた。
 梨絵ちゃんと嘉代ちゃんが見送りに来てくれたので、それぞれお礼を述べた。
「短い間だったけど、世話になったな」「お料理とかおいしかったです」「楽しかったから、
また来たいな」「急に押しかけちゃって、ごめんね。二人とも、ありがとう」
 二人ともニコニコしていて、いい感じだ。
「「では、またのご利用をお待ちしております」」
 みんなで手を振って、マイクロバスに乗り込み、バス停まで送ってもらった。
「ほーたろー、来て良かったと思うだろ?」「悔しいかな、認めざるを得ないよ」
 バス停について、運転手さんにお礼を言って、ぼーっとしているうちにバスが来た。
 隣に座ったえるが、俺に話しかけてくる。
「わたし、きょうだいにあこがれていたんです。だから、夕飯の時の梨絵ちゃんのことで怒っ
てしまうところでした。きょうだいとは、ああしたものなんですね」
「うちの姉貴はあんなに良くは無いけど、似たようなことがあったからな」
「古典部のみんなはきょうだい見たいに感じます。里志さんや摩耶花さんはおにいさんや
おねえさん」
「俺は、弟だろう?」
 ふふんとえるに不敵な笑いをして。
「そうです!って、えと、その、弟でもあるというか」
「まあ、いいさ。これからも楽しくやっていきたいからな」
「はい!奉太郎さん」
 そんな感じで、連休は充実したイベントで消化されたのでムダがないという意味で省エネだ
ったかな?と思った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
221名無しさん@ピンキー:2012/06/10(日) 09:02:36.56 ID:yyk4EHCh
>>206
あぶねえ・・・エロパロ板なのにエロ無しでもいーやって思うくらいほっこりしてニヤニヤした
細かいところの書き込みが半端ねえ。その分長い文章だけどこのクオリティでエロまで書ききってほしい

>>208>>210みたいなのも出てくるし酉は必要だと思う
222名無しさん@ピンキー:2012/06/10(日) 09:57:41.19 ID:BSag2vv8
恥ずかしがりながらも積極的にいちゃつきにいく千反田さんマジチタンダエルだよな
223名無しさん@ピンキー:2012/06/10(日) 13:18:12.90 ID:f5hB1eLZ
>>206
何か読んでてこっちまでドキドキしたよー!
是非あなたの書いた続きが読みたいです
224名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 04:09:26.91 ID:K4rWsS82
>>206書いてくれてる人
こういうのを待ってた
はやくしたまえ風邪をひく
225名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 08:04:44.37 ID:6qXUPcuM
その日はたまたま部室に俺一人で、例によって100均で買った推理小説を読み耽っていた。

そこへ伊原が突然やって来た。
「里志はどうした。」
「私は別にふくちゃんのお守りじゃないから知らないわ。」
またケンカをしたのか、よく飽きないものだ。
ケンカの原因は、大方、里志が手芸部の女子の手を取って編み方の指導してる様子を勘違いしたという所だろう。
もっとも里志が女子の手に触りたいから手芸部に所属してる可能性は高い。

「何か悔しくて耐えられない。ねえ、折木、今度デートしない」
あまりに意外な話で聞き直す。
「デート、俺とか」
「そうよ、ここにはあんたしか居ないじゃない」
顔を赤らめる伊原が可愛いのは昔から知ってはいるが、こいつの性格から推測すれば、本気じゃない事は確かだ。
とすると、里志の気を引く当て馬になれという事だ。手短に聞く。
「デートの様子をどうやって里志に見せるつもりだ?」
「やっぱりね。話が早くて助かる。今度の日曜日に、あんた行きつけの喫茶店前で待ち合わせする。
後は私の指示に従って、3ヶ所のデートスポットへ、という流れ、折木、協力するわよね。」
まだ、肝心の里志に見せつける方法を聞いていない、伊原が続ける。
「ふくちゃんはちーちゃんが今頃誘ってるはず。別の喫茶店で待ち合わせして、同じデートスポットで偶然出会うという筋書き。つまり、偽装ダブルデート」
「里志にバレないか。それより千反田がよく同意したな。」
「ちーちゃんに相談したら、すごく面白そうだから協力するって言うから、頼んだの。」
なるほど、好奇心の亡者の千反田なら、里志と伊原の仲を進展させるため協力してもおかしくはないかもしれん。

すると、伊原が急に改まって真剣な表情になり尋ねてきた。
「ねえ、大事な事だから正直に教えて欲しいのだけど、ずばり、ふくちゃんは私の事どう思ってるのかな。
推測でもいいから聞かせて」
里志が伊原をどう思ってるかは、未だ保留なので、推測だけで話す。
「はっきりと好きとも嫌いとも聞いていない。
まあ、嫌いなら、同じ部に入って、顔を合わせ続けるような事は、俺ならやらない。
この学校は似たような部活が多いから、里志なら、そちらに乗り換えるだろう。
それをしないと言うことは。少なくとも嫌われてはいないという事だ。」
伊原はそれを聞いて、安心したのか、微笑んだ。
226名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 08:06:07.51 ID:6qXUPcuM
>>225の続き

偽装ダブルデートの朝、伊原と待ち合わせの喫茶店前に行く。伊原はとっておきの勝負服を着て既に来ていた。
「遅いじゃない。普通女の子より前に来ているものでしょ。まあ、折木だから仕方ないか」
今日も毒舌が冴えている。
「任せる」俺はそれだけ言うと伊原の右側に並んで立った。
伊原が俺の左腕に右腕を絡めてくる。くっ付き過ぎだ。
「では、行きましょうか。奉太郎さん、最初は行きつけのゲームセンターね。」
「奉太郎さん、らしくないセリフだな」
俺が小声で言うと、伊原は俺の左足の甲を踏みつけた。
「私だって、別にあんたとデートしたくてしている訳じゃ無いわよ。ふくちゃんの気持ちを知るにはもうこれしか無いから、おとなしく協力して」
伊原も千反田の様に言葉を選んで話せないのだろうか、里志が伊原への返事を保留にしているのは、その言い方が原因じゃないか。
そんな取り止めのない事を考えているうちにゲームセンターに着いた。
227名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 10:09:29.00 ID:+Ox1DVsQ
わっふる
228名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 10:34:18.70 ID:Pis0wlP6
月曜日仕事始めで憂鬱だったけどここ見て元気になった
今晩はドリアとサラダにしよう
229名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 12:44:20.12 ID:6qXUPcuM
>>226の続き

ここは、里志とは何回か来ているが伊原とは初めてだ。
入口近くにあるUFOキャッチャー付近に居ると、少し遅れて里志と千反田が手を繋いで入って来た。
伊原は彼等に向かって言う。
「奇遇ね。私は奉太郎さんとデートなの。奉太郎さんはふくちゃんと違って私だけ見ててくれるから好き。あらそちらは千反田さん。意外。」
千反田が言い返す。
「私も里志さんとデートです。お互い楽しい時間になると良いですね。」
どちらも棒読みのセリフだ。
最初から、この計画は杜撰過ぎる。
里志は、もう演技と知っててトボけてるだけじゃないか。
千反田に手を握られて、ニヤニヤしてる。
だが、それを里志に伝える事もできない。
なるようにしかならん。
まあ、元々は里志の浮気癖が原因だ、失敗しても自業自得、俺が失う物はない。

服装をよく見ると里志はデートらしからぬ格好をしている。お世辞にも似合ってはいない。手芸部で作った作品か?
千反田はというと、見慣れた普段着だが、今日は珍しく濃い目の口紅をさしている。
つい、千反田と目線が合うと、何故か千反田は顔を伏せた。
おそらく、慣れない事をして、恥ずかしいのだろう。
偽装工作に付き合わせてすまんと心で念じた。
「奉太郎さん、向こうへ行きましょうか。」伊原がまた棒読みのセリフを吐いて、俺の左腕を痛いぐらいに掴んで、体を寄せて奥へと歩き出した。
「私たちも行きましょう。」千反田の声が聞こえる。
最初のスポットでは当たり前の様に失敗だ。
まるで小学生の学芸会レベルだが演じてる連中は真剣だから、笑うのは失礼というものだろう。

2人が去ったので、ここで次の作戦を聞いておく。
230名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 12:50:09.64 ID:6qXUPcuM
>>229の続き

次のデートスポットは動物園
千反田が入口近くのサル山に里志を誘導する予定で、彼等から見やすい位置に行って見せつけるとのこと。どう見せつけるのか聞いたら頬を赤くして
「私に任せれば良いの」とだけ。
いや、俺は覚悟したいだけなのだが。痛くはしてほしくない。

俺たちが動物園へ着くと、今度は里志たちが先に来ていた。
計画どおりにサル山のそばで、楽しそうに会話している。
伊原は今度こそという勢いで俺を里志たちの近くに引っ張って行く。
「焦り過ぎて、不自然に思われないか」と呟いたが、「さっきは消極的過ぎて失敗したんだから、今度はもっと積極的にやってみる」との返事。結果に責任を取らないで済むのは楽だ。

近くに着くと、里志が千反田にサル山でサルについての薀蓄を披露しているのが聞こえる。千反田も時々頷いて楽しそうだ。

そこへ俺たちが邪魔に入る。
見せつけるために、彼等の真向かいに立ち、伊原は俺の方へクルリと向き直して、俺の首に両手を掛けて来た。
伊原が背伸びをして、顔を近づけ、俺に囁く。
彼等からは、俺たちがキスをしてるように見えるだろう。

「ふくちゃんは、どう?少しは動揺している?よく見てて」
正直、こういう事に慣れてない俺自身が動揺している。
里志たちはというと、千反田は又、顔を伏せているし、肝心の里志は呆然という感じだ。
「もう少しで、動くかしれない。かなり動揺している様だ。」
「そう、じゃいっそ、キスしちゃわない。私じゃ嫌?」
からかうのもたいがいだ。当然拒否。俺は首を横に振った。
「全く、鈍いんだから。仕方ない。最後の場所に移動するわよ」
231名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 13:02:30.77 ID:GGios79E
動物園ってケモノ臭いので、映画館で前後の席を予約して置いて、前席の奉太郎と摩耶花のいちゃいちゃを
後席の里志と千反田に見せつける、というのでも良かったかもな。
232名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 19:29:09.02 ID:Msk5xBqL
wktk
233名無しさん@ピンキー:2012/06/11(月) 19:32:57.21 ID:UC1StqiL
なんかドキドキしてきた
234名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 01:05:54.23 ID:WjPC5Lnz
>>230の続き

最後は、何と駅前のラブホテルだという。
さすがに高校生が入る場所じゃない。学校にバレたら最悪退学だ。
それに世間体を気にするお嬢様の千反田が同意したのだろうか。

ラブホテル付近に着いた。
一緒に入ると関係を疑われるので、セオリー通りに時間差を置いて入館する事に。

先に俺が入り、5分待って伊原が入る手順にした。
しかし、5分待ったが、伊原は来ない。里志たちと出くわしタイミングがずれたのかと思い、更に10分程待っていた。

一人ロビーで座っている間に今回の事を最初から振り返ってみる。
妙なことが多すぎるからだ。

伊原は里志の嫉妬心を煽るための計画と言った。これは伊原が依頼人、里志はターゲットになる。
これが本当の目的なら里志と千反田がデートする必要は無い。
里志が目撃するように仕向ければ足りる。その方法はいくつもある。デートの予定を第三者から知らせて尾行させる手でもいい。

だが、千反田は巻き込まれ偽装デートしていた。
下手ながらセリフ付きの演技だ。

里志が依頼人で千反田がターゲットの可能性はまずない。里志が千反田とのデートで、里志に求愛している伊原に協力を求められるはずはないからだ。

残る可能性を考える。それは千反田が偽装でデートし、それを誰かに見せつけるのが必要なケースだ。
それが正しいなら、その誰かは...
235名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 01:15:19.67 ID:GKvArsMn
ガチャッ
里志「よ、よぉっ…」
236名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 08:19:07.89 ID:MqY59Sai
そして、まんまと嵌められた奉太郎は隠し撮りされた写真を添えて学校に通報され、退学になりましたとさ

細切れ投下流行ってんの?
237名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 09:00:14.20 ID:Hb85KlqC
>>234
出来た分を上げていって様子を見るのもいいかもしれないけど、とりあえず最後まで書いて、
通しで読んで見直してみないとうまくつたわらない箇所や矛盾を発見して悶える事になると思うぞ。
238名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 12:17:10.09 ID:RyjtLzWk
全部一気にとはイかないまでも話の一区切りづつとか3〜4レスくらいとかは欲しいな
239名無しさん@ピンキー:2012/06/12(火) 13:45:29.44 ID:WjPC5Lnz
>>234の続き

その時、ロビーに人影が現れる。
やはり来たのは千反田だった。
俺の姿を見つけ、駆け寄って来る。
「折木さん、これを」
2枚の便箋を渡される。里志と伊原の直筆の手紙だ。

「奉太郎、もう気付いていると思うけど、今回の偽装ダブルデートは千反田さんの依頼なんだ。
僕と摩耶花のケンカは嘘。
正直、初めて握った千反田さんの手は冷たく柔らかで...
摩耶花以外の女性と過ごすって、知り合いなのに緊張した。
おっと怒るなよ奉太郎、これは役得。
でも、彼女は結局、僕を見ちゃいない。
それは分かる。僕は友達以上にはなれないということだ。
あと、摩耶花がキスのフリをした時は焦った。あれは予定外だったんだ。
まあいい、僕たちはこれからカラオケに行って打ち上げする予定、奉太郎も少しは楽しめ。」

「折木、騙してごめん。ちーちゃんがどうしてもあんたの本音を知りたいと言うから、この計画を立てたの。
この前、あんたが彼女を嫌いじゃないはっきり言ったから、私も覚悟を決められた。まあ、あれは誘導尋問だったけどね。

正直に言うとね。察しが良いあんたをこんな小芝居で釣れるとは思えなかった。
でも、あんた、彼女が絡むと、冷静さを失う事が多いからねそれに賭けてみた。
(追伸)
彼女には、事前に大胆にふくちゃんに迫って構わないからと忠告してたんだけど、あれが彼女の精一杯みたい。
演技でも、誤解されたくないとか。私に悪いからとか。
もう中学生じゃないのにね。

あとはちーちゃんが自分で話すってさ。
全く、こんな朴念仁の友人持つと苦労するわ。少しは成長しなさい。
(さらに追伸)もし私にキスしようとしたら、中止にしたよ。かなりヤバかったでしょ?」

千反田は下を向いたまま黙っているので、俺の方から話かける。
「千反田、正直に話して欲しい。ここまでの事をする価値が俺にあるのか?」
意地の悪い質問だと思うが、ここまで来たら、はっきりさせるべきだ。
240名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 00:39:25.77 ID:c0eboLKv
>>239の続き

千反田は俯いたまま、ゆっくりと話してきた。
「まず、折木さんを騙した事を謝らせてください。ごめんなさい。
怒ってますよね。当然です。」
千反田は顔を上げ、俺に視線を合わせる。
鮮やかな口紅の色が映え、大きく見開いた瞳がじっと俺を捉えて離さない。
それはいつもの好奇心一杯の顔ではなく、覚悟してる乙女の顔だ。
「先ほどのご質問の答えはあるとしか言えません。おそらくそれは幾つも言葉を重ねても理解してもらえないのでしょう。
だから、こうするしか...」
そう言うと千反田は俺の右手を両手で掴み、自らの左胸に手の平を押し付けた。
柔らかい胸の感触の奥に激しい鼓動感じる。

その時、放送が流れた。
「お客様、ロビーでの行為はご遠慮ください。」
監視カメラで見ていたのだろう。

ハッとして、千反田は手を離す。
感情が昂ぶると周囲が見えなくなるのは変わらない。
「部屋へ行こうか」「はい」
チェックインを済ませて、客室へ入った。
241名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 01:17:07.45 ID:j6aSWwSV
あ、そっか
そんなに何人も妙なばかり湧いてくるわけはないよな
この文章の癖って208の勝手に続き君か
242名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 02:43:09.96 ID:kWkdJ/Lo
162 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2012/06/12(火) 14:04:44.45 ID:???
イロイロと合成してみた
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3084443.jpg
243名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 07:27:38.16 ID:BNmkqHwg
チラ見するほうたる
244名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 08:33:27.80 ID:KRu7Nafj
>>242
のぼせるのも良く解る
245名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 10:46:01.19 ID:c0eboLKv
>>240の続き

交代でシャワーを浴びた後、備え付けのガウンだけを羽織り、ベッドに座って、千反田に尋ねた。
「ここに来ると決めたのは千反田か。」
すると、千反田は1枚のチラシを俺に見せた。
「只今、オープン記念サービス中、神山高校生大歓迎」とある。
「これ、入須さんから貰った割引券です。ここ恋合病院の系列で、最近不衛生が原因で性感染症が増えているから、その対策の一貫として建てたそうです。
だから、いざという時に使いなさいって。病院並の衛生管理をしているから安心です。」
用意周到な事だ。まあ、あの女帝ならあり得る。
高校生もターゲットにしないといけないとはこの業界も大変だ。

それにしても眠い。エネルギー切れだ。
「疲れきったよ」
「まだ、眠らせませんよ」
「勘弁してくれ」
「ねえ、折木さん」
「いや、奉太郎でいい」
「では、えると呼んでください」
「わかった」
「ねえ、奉太郎...さん、前からお聞きしたかったのですが、摩耶花さんとは、小学校からのお付き合いだそうですね。女性として意識された事は全くなかったのですか?」
答え難い質問だ。幼馴染の女性は兄弟に近いものだし。
「伊原は妹みたいなものだ。性格はキツいし、その点は姉に良く似ている」
「ああ、それで奉太郎さんは兄弟関係を悪いものと思われたのですね。今日、迫られた時、どうでした。」
「可愛いとは思った。妹としてな。でも妹や姉にキスする気にはならん」
いろんなトラウマが蘇る。
女性運の無い半生だ。
「摩耶花さん半ば本気だったらしですよ。」
「そうか。じゃ、ちた、いや、えるはキスしても良かったのか」
「それは...嫌です。あの、奉太郎さん。ここでキスしてもらえませんか」
千反田が伊原の仕草をまねて俺の首に両手を回して、顔を近づける。
俺は千反田の体を引き寄せキスをした。
息が苦しくなったので離したが、千反田は不満なようだ。
俺も興奮してきて、眠気は収まっていた。

この際、もっと踏み込んだ質問をしよう。
「なあ、える。俺はこんなぶっきら棒な言い方しかしてないが、不快にならんのか」
「むしろ心地よいですよ。私は持ってまわったような言い方されると理解するのに疲れてしまうのです。奉太郎さんはそのままが良いです。」
やはりなと考える。千反田高い記憶力とそれ釣り合わない思考力。それは千反田の抱える闇の部分だ。
だが、それを明らかしても益は無い。
本人が自覚して、治せるなら治す手伝いはしよう。
治せないなら、俺が代わりに考えるだけだ。
246名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 13:10:08.67 ID:9tHCAA0Q
>>245
なんかよく判らないんだけど。

病院の系列のラブホテルが「只今、オープン記念サービス中、神山高校生大歓迎」ってチラシを配ってたの?
神山高校の先生方は、何も言わないのだろうか。
いや、今は高校生はラブホテル推奨が標準なのかw

>>「疲れきったよ」
>>「まだ、眠らせませんよ」
このセリフは、事後だよね?となるとその後のキスの下りが理解できない。

何かに取り憑かれたように創作しているようだけど、一度ヌいてから推敲し直して欲しいな。
247名無しさん@ピンキー:2012/06/13(水) 17:47:48.95 ID:j6aSWwSV
〜の続きの人は空気が読めないふりして意図的に空気を読んでないだけだろう
その意図はともかくとして、わざとズレのある文章を書いてる気もするから
外部からなにを言っても意に介さず変わることなく続けるんじゃないかな


>>242
>>171
248名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 01:23:58.00 ID:ivXj78Zx
>>245の続き

「私、折木さんの気持ちが気になります。」
折木さんがお休みだった日に古典部のお二人にお聞きしました。
お二人は驚かれ、直ぐに笑い出されました。
「私、真剣なんです」
そういうと、摩耶花さんは
「あ、ごめん、ちーちゃん。ちーちゃんを笑った訳じゃないの。あいつはちーちゃんの事好きなはず。まあ、感情を表せない欠陥動物だから仕方ないか。」
福部さんは
「態度で分かるよ。奉太郎は千反田さんを好きなのは間違いない。
中学校の頃の奉太郎では考えられない積極性を見せてるし」
「どういう事でしょうか」
「いいかい千反田さん。
中学校の頃の奉太郎ってね。やるべき事以外は全くやらなかったんだ。徹底してね。」
「ちょっと違うわよ。ふくちゃん。小学校に入学してからずっとよ」
「そうかい?ともかく奉太郎の省エネ主義って筋金入りだったからね。授業も聞いているんだかどうだかわからない。ぼうってしてるだけ」
「それなのに、テストで赤点取った事は皆無、かといって好成績だった事もない。5段階評価でオール3なの」
「どうしてそうなったのでしょうか?」
「いや、僕にも分からない。」
「私にもさっぱり」
249名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 02:07:56.87 ID:byTGs6LD
>>248
の続き
「よし、千反田、もういい、落ち着け。少し混乱してるな。お前さっき、そのままの俺がいいって今言ったよな」
「…はい。この言葉に偽りはありません」
「分かった。よし、お前、そのベッドの上に四つん這いになれ」
「…えっ」
「聞こえなかったのか。四つん這いになれよ。すぐだ。ドッグイヤーなんだぞ?」
「奉太郎さん、ごめんなさい、ドッグイヤーは情報産g…」
「言葉じゃねぇんだよ!!雌犬!!」
突然の罵声に千反田が凍りつく。
思ったとおり、この田舎育ちの箱入り娘は直接的な暴力に対する耐性が0だった。
「お前ってシーフっぽいって言われない?ソーサラーとか」
「???」
「いいから、さっさと四つん這いになるんだ、花の命は、だぞ。千反田。お前は花なんだ。」
「花…ですか…わたし…奉太郎さんにとっての花なんですね…」
今度は頬にさっと赤味が差す。一瞬の躊躇の後、わかりました、と答えて、千反田は慎重な動作で、ベッドの上にこれから
腕立て伏せでも始めるかのような体勢をとる。安産型のお尻が奉太郎と対峙しました。
えるは熟したリンゴのような表情で、肩越しに何度も、不安げな視線を投げかける。
そのたびに漆黒の長髪が流れるように揺らめき、陰茎が怒張した。
「ラジオ体操か…みんなお前のおっぱいを見てたんだろうな。ん?公然わいせつだな千反田。
無知は罪って知ってるのか?君は知っているのかよ!!」
「???わたしは、わたしは奉太郎さんのおっしゃっている意味がよく分からないです…ごめんなさい」
打ち捨てられた子犬のように、千反田
理不尽な叱責に、千反田の涙腺は決壊しかかっている。
「何人お前のおっぱいで抜いたんだよ!!」
「ひっ!」
一線を越えた恐怖に、千反田が錯乱し始める。
250名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 02:09:40.16 ID:byTGs6LD
糞ったれ、推敲失敗した
251名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 02:15:56.73 ID:/v0w1ihg
なんだこのカオス
252名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 02:16:24.86 ID:ivXj78Zx
>>248の続き

「ではお二人はどうして折木さんのお友達になられたのですか?」
「私は友達じゃないわ。腐れ縁てだけ」
「僕は奉太郎に助けられた事があるんだ。」
「どういう事ですか?差し支えなければ教えてください。」
「僕は学校の勉強よりも自分の興味を優先するからね。
それをやり過ぎてテスト直前になって慌てた事があった。
全然授業をメモしてなかった。
テストの範囲が広すぎてヤマを掛ける事も出来なかった。
その時だよ。奉太郎が僕に初めて話しかけたのは」
福部さんがその時の折木さんの言葉を口調を真似て再現してくれました。
『おい、おまえ、明日のテストはここと、ここと、ここと、この問題しか出ないはずだから、そこだけやっとけ』
そっくりです。
「追い詰められてた僕は半信半疑だったけど、そのアドバイスに従った。そして本当にその通りのテスト内容が出た」
「最初は試験問題を盗んだんじゃないかと疑ったけど、次からは違ったんだ。
全部じゃなくて、半分以上は当たってた。盗んでたなら、それは有り得ないからね。
あいつに御礼を言うと、いつも『偶然だ』『たまたまだ』『運が良かっただけだ』とだけ。それからだよ。僕が奉太郎に興味を持ったのは。
ところで千反田さんは気付いてるかな?
奉太郎って推理が終わると、ニヤリとするんだ。凄く微妙で分かり難いけどね」
「えー、知らなかった。」
「なんだ摩耶花もかい?」

どうやら、折木さんて表情が読み取りにくい方のようです。
困りました。私、人の表情から気持ちを読み取る事が苦手なんです。
幼馴染の摩耶花さんですら分からない微妙な表情が私に分かるとは考えられません。
「では、どうしたら、折木さんの気持ちを知る事が出来るのでしょうか。表情を読み取るのではなくて、他の方法で何とかなりませんか?」
「うーん、そういわれても奉太郎は言葉では感情をまず表現しないからなあ。」
「方法はあるにはあるわ。でもその前に聞くけど、ちーちゃん、本気であいつの気持ち確かめたいの?」
「私、いつでも本気です。」
摩耶花さん。真剣な顔になりました。
「分かった。じゃ教えるわ。千反田さん『性愛』って言葉知ってる?」
「いえ、まだ習ってません。」
「授業では多分教えないわ。私もふくちゃんからこの前聞いた言葉だから。」
「デート中にね。」
「どういう意味の言葉ですか?」
「真顔で聞かれるとはずかしいんだけど、性行為で愛を確認するって事」
摩耶花さんと福部さん。見つめあってます。照れてるようです。
「それって、つまり、折木さんと私が...しちゃうという事ですか?」
「そういう事、だから覚悟あるのって聞いたの。私たちはこうしてたって、目くばせとか、会話で愛を確認出来るんだけど、折木とちーちゃんでは、それ難しいでしょ。」
253名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 03:07:44.76 ID:ivXj78Zx
続きの人です。
皆さんを混乱させてごめんなさい。
休憩時間や仕事の後で、時間ができた時に書いて投稿してます。
まとめて投稿する時間が取れないです。
ご批判は、後の作品に活かす予定です。

それから>>249さんは別人です。

どうしても、出来るだけ登場人物の心理面を書きたいのです。
そうでないと、精神的に満足できないので

皆さんも、どんどんと作品を投稿してください。僕も読みたいです。

奉太郎とえるって
割れ鍋に綴じ蓋の関係ですね。
お互いに欠点があるけど、パートナーになれば補い合える関係
それにエロ展開を絡ませたいです。
254名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 06:23:30.40 ID:yDjaxFZy
>どうしても、出来るだけ登場人物の心理面を書きたいのです。
誰もそんなとこに突っ込んでねーよ。ちょっとずつの投下が良くないって言ってんだよ。


>皆さんも、どんどんと作品を投稿してください。
ちょこちょこ投下されると他の人が投下しにくいだろ。作品投下後には感想だの批判だのレスがつくのにそんな投下されるとタイミングがつかめないんだよ。ある程度書きためてから一気に投下すればいいだけの話だろ
255名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 07:12:18.09 ID:DYInm7hg
ここでも読んでから出直した方がいい
http://hikaeshitu.h.fc2.com/frame.html
256名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 07:12:23.95 ID:bgIeaFHW
無駄だとは思うけれど一応貼っておこう

■書けたところまでぶつ切りで投下する■のは×
完結、ないし話の区切りの良いところまで書けていないのに
SSを書き込むのは避けた方が良い。理由として――
・話のつながりがわかりにくい・短すぎて感想を書きにくい
・スレの私物化と取られやすい・校正が満足にできない
・住人から見るといつ投下が終わるのかわからない
・他のSSの書き込みとバッティングを起こしやすい
・スレに初めて来た人にとっては、細切れのSSは非常に読みにくい
と、勧められる点が何一つ無い
SSはある程度まとめて投下、そして理想を言えば一回の投下で
本文に何かしらの見せ場は作りたい

ついでに、忙しくて○○まで書けない等の個人的な予定など知りたくない
内容についての批判も山ほどあるが、死馬の骨を買うという諺もあるので控えておく
ただ、自身で書いたものを幾度か通しで読み直してみることを推奨します
257名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 07:15:49.60 ID:bgIeaFHW
>>255
アドレスから一文字抜けているよ
http://hikaeshitsu.h.fc2.com/frame.html
258名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 07:38:06.71 ID:vOhlpBfk
携帯なんかだと細切れになって推敲が難しいと思うんだけど、投稿された感じからするとPCだとおもうので、
毎日書きためて、通しで見直して切りのいいところで上げるって出来ると思うんだよな。

雨後の竹の子のようにSSが上がってるならともかく、まばらなんだから焦らず行って欲しいと思う。
259名無しさん@ピンキー:2012/06/14(木) 23:42:28.01 ID:wKV/qQGw
日をまたぐなら酉くらいつけてほしい
260名無しさん@ピンキー:2012/06/15(金) 05:25:44.10 ID:iZl78x7+
>>252の続き

「残る問題は、何処でするかだね。」
「私は折木さんとなら、何処でも良いですが」
「ちーちゃんて、意外に大胆ね。極端な話だと、学校でも良い訳?」
「それは流石に嫌です。他の方から覗かれたら困ります。あっそういえば」
そこで、いつもお世話になっている入須さんから、新築のラブホテルのチラシを
頂いていたのを思い出しました。
「摩耶花さん。これ」
「あ、それなら、私も昨日貰った。綺麗なホテルね。この学生歓迎というのもい
い。ちーちゃん、ここにしたらどう。」
「そうします。」
展望が開けました。あとは勇気だけあれば....

性行為がどんな事かは小学5年生の頃に授業で覚えました。
女子だけで体育館集まって、男子は締め出しの秘密授業でした。
その時に担任の先生が「これは、まだまだ先の事です。でも、愛したい人が出来
た時に、慌てないで済むように、しっかり覚えておきましょうね。」と仰いました。
今がその時なのでしょう。
「私、決心しました。折木さんとして、気持ちを確かめます。いろいろとアドバイスありがとうござました。」
私はお二人にお礼をして、立ち上がろうとしました。
「落ちついてちーちゃん。『折木さん、ラブホテルに行きませんか。』と誘う
気?断られるのが落ちよ」
「ああ、そうですね。では、どうしたら良いのでしょうか?」
座り直します。
「実は、奉太郎が拒否できない頼み方があるんだ。」
261名無しさん@ピンキー:2012/06/15(金) 05:34:10.77 ID:iZl78x7+
>>260の続き

「ふくちゃん。どういう事?」
「奉太郎と知り合ってから約3年間、観察してて分かったことがある。
彼の行動原理は省エネだ。それは間違いない。やらなくてもいいことは、やらない。
やるべきことは、手短に。
では、その「やるべきこと」とは何か。
まず学生なんで当然勉強だね。でも、合格点さえ取れれば済むから、必要以上の
勉強もしない。
必要以上のことするには無駄なエネルギーが掛かるからね。
もう一つは争いを回避すること。争いは無駄なエネルギーだからね。
体制には逆らわない。目立つ事はしない。怖いと思っている人に逆らわない。
そこで、摩耶花から奉太郎に頼んで欲しいんだ」
「え、私が?」
「摩耶花は奉太郎に積極的に話かけたことあまりないんだろ。」
「そうね。小学校に入学したばかりの頃は、何度か話かけたけど、あいつって、
結局無視するから。」
「でもね。奉太郎の弱点は摩耶花なんだよ。奉太郎は摩耶花を怖がっているから
ね。摩耶花の頼みごとなら、断らない。
でもこの方法は欠点もある。これって奉太郎にとって嫌な取引なんで何度も使う
と奉太郎は古典部を辞めてしまう。」
「私、それは嫌です。」
「だから、今回だけにしようと思う。」
「奉太郎に頼むって気が引けるわ。」
「頼むよ、我が古典部の部長様の直々のご依頼でもあるし。」
「摩耶花さん、お願いします。」
「分かったわよ。で、どう頼むの?」
「そこで、僕が考えた即席のシナリオだ。摩耶花が奉太郎をデートに誘う。
理由は千反田さんに浮気をした僕への腹いせだ。奉太郎は、しぶしぶ従う。でも、当日に休む確率が高くなる。
そこで、千反田さんの登場となる。当日は千反田さんと僕もデートする話をする。
奉太郎は本気かどうか気にするはずだからまず確実に来るだろう。
デートする場所は、3箇所だ。
それ以下だと怪しまれるし、それ以上だと奉太郎のエネルギーが切れる。
最後はそのチラシのラブホテルにしよう。
他は、あいつが行き慣れている場所がいい。慣れている場所では警戒心が緩むからね。
奉太郎の行き慣れている場所といえば、中学校の帰りに立ち寄ったゲームセンター、市民パスで無料になる動物園ぐらいかな。」
「ずいぶんと寂しい話ね。」
「奉太郎って、基本は家でゴロゴロしているだけの怠け者だからね。」
「それでデートってどうすの?」
「移動は別行動だけど、場所ごとに互いにいちゃつく様子をあいつに見せる。いちゃつく方法は、摩耶花が僕にしてくれたようにして、構わないよ。
奉太郎は摩耶花に手を出すことは決してない。後が怖いと考えるから。」
「積極的に迫っていいの?まあ、ふくちゃん公認なら良いかな。
ちーちゃんもふくちゃんに積極的に迫って構わないから。その方があいつの刺激になるでしょ。」
「できる限りやってみます。摩耶花さん。演技ですね。」
「そう、演技、まじめにやる気はないわよ。」
「大事なのことは奉太郎に千反田さんの様子が分かるようにすること。そうして、奉太郎の中の千反田さんへの思いがはっきり意識されるようなると期待しよう。」
「わかった。やってみるわ。でも、ふくちゃん。なんか嬉しそうじゃない。」
「いや、興味が沸く展開になりそうだからね。」
「摩耶花さん、福部さん、よろしくお願いします。」
私は良い方にめぐりあう運命のようです。お二人にここまで協力していただけるなんて。

その後で、摩耶花さんから『性愛バイブル』という本を貸していただきました。
これを読んで、当日に備えなさいとのことです。折木さんは、こういうことに疎いからとのこと。

家で、じっくりと拝見したのですが、すごい内容です。
私も高校生ですから、時には折木さんの事を思って一人でするのですが、二人でないとできないあれやこれがあって、もう、なんだか当日にどうしましょうっていう感じです。
特にお尻でする話に興味湧きます。
私、そこが敏感なので。
262名無しさん@ピンキー:2012/06/15(金) 12:10:53.75 ID:ewbw4vM4
続きが楽しみだけに同意。一日に何度も見に来てるんだが…。
263名無しさん@ピンキー:2012/06/15(金) 12:16:23.95 ID:VE1J9EKu
話は悪くないと思っていたが、悪印象のせいか内容まで微妙に思えてきた
264名無しさん@ピンキー:2012/06/15(金) 13:00:18.66 ID:saLEBgJy
一気に書き溜めてばいサル喰らわない範囲で分割連投の方がよっぽど効率がいいのにな。

そうすれば話の繋がりとか会話の矛盾点とか推敲出来るし。
265名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 01:05:11.96 ID:fJE5qU2G
>>261の続き

折木を誘惑。
とにかくホテルまで送り込められれば私の勝ちな訳だけどそれだけじゃつまらない。

あいつって、昔は私よりも小さくて、友達も少ない寂しい奴だったのに、いつのまにか私よりも大きくなった。
おまけに推理が得意だったなんて、ちょっと見直した。

折木が古典部を辞めない理由はちーちゃんの存在はもちろんあるけど、私の存在も...あるわけないか。

昔は良くからかっていたから、あいつに嫌われてるのは確かね。
謝りたいなって思うけど、それって私らしくない。
だから、ふくちゃんが、私は折木の天敵みたいに言うのは認める。

それにしても、ちーちゃん。ううん、あえて千反田さんと呼びたい。
あのナイスバディ。身体検査や水泳の時に嫌でも見比べる。
胸なんかブラ外す時プルンと揺れる。体操の時もゆさゆさと揺れるの。
見てるこっちが変な気持ちになりそう。

触ったら気持ち良さそうね。
乳輪も小さくて、薄いピンク色。
大きさはたぶん90のC、私なんかまだ75のAだもん。

一度見惚れちゃって、
「摩耶花さん、何か付いてますか?」て聞かれて
おもわず「凄いの付いてるわよ」って切り返したんだけど、
キョトンとしてるの。

自覚が無い、天性の男性キラーだわ。
実際、ちーちゃんに言い寄る男子は、沢山いる
でも、「せっかくですが、お断りします。」でぜんぶ見事に拒否

さらに、あの名前をすぐ覚える特技ね。
あれも男子を誤解させてる。

これで折木との仲が他に知られたら、折木またいじめられる。
ちーちゃん、それを知ってるかなあ。
今度、注意しなくちゃ。

周りが私を置いてどんどん大人になってくな。
お姉さんは寂しいぞっと。

まあ、ふくちゃんは貧乳好きと言ってたから、大丈夫ね。

でもね。そんなちーちゃんも恋に悩む乙女、恋愛は私の方がずっと先に行ってる。
それが今日はっきりした。うふふ、可愛い。

恋はね。体型だけじゃ決まらない。
その事を実践で教えてあげるわ。
266名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 01:22:19.17 ID:fJE5qU2G
デートの前日、父に明日の初めての外泊許可を頂きました。
お友達の家に泊まりますと、初めて嘘をつきました。少し良心が痛みます。

当日の朝、迷った末にいつもの白いワンピースとピンクのカーディガンに着替えました。
もっと目立つ服もあるのですが、父や母に怪しまれると困りますので。
でも当然下着は下ろしたてです。

替えの下着も忘れずに持ち、出掛ける直前に、濃い赤のルージュで仕上げです。

待ち合わせの場所に付くと、すでに福部さんが待っていました。
「遅くなってすみません。今日はどうぞよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくね。千反田さん、それじゃ、行こう」
「はい」
「奉太郎は、この先のゲームセンターで摩耶花と待ってるはず。
千反田さん悪いんだけど。入口近くになったら手を繋いでくれる?」
「あっ、はい」
福部さんはいつもは雄弁ですが、今日はほとんどしゃべりません。
「あのう、緊張してらっしゃいますか?」
「そりゃ、千反田さんの様な美人と一緒なんだから、緊張しない方が無理」
「え、お世辞でも嬉しいです。実は私もです」
「それって...」
「あっ、はい。今日折木さんと過ごす夜の事考えて...」
「...あ、そ、そうだよね。」

すぐにゲームセンターに着きました。
福部さんが左手を寄せて来ましたので、予定通り手を繋ぎました。
福部さん、急にそわそわします。
「落ち着いて下さい。今日の作戦の要なのですから。」
「ああ、ごめん。きちんと演技しなきゃね」
「ええそうです。入りますよ」
建物の中に入るとゲーム台の間にお二人が待って居ました。

摩耶花さんは、いつものTシャツにオーバーオールではなくて、両肩と背中を大胆に出した紺色のホルターキャミソールに白のフレアスカートです。
少し寒そうですが、摩耶花さんてスレンダーで肩のラインがきれいだから、凄く魅力的ですね。

折木さんはというと、いつもの服装です。あっ目が合ってしまった。昨日も一人で慰めてた事を思い出し、急に恥ずかしくなりました。
今日、いよいよするんです。どうか拒絶されませんように。

摩耶花さんと作戦通りに声を掛け合って、次の場所に移動します。摩耶花さん、あの口上はらしくないですよ。
267名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 01:25:35.26 ID:fJE5qU2G
動物園に入り、ニホンザルのサル山に行きます。
昔は、あちこちに居た珍しくない動物だったそうですが、人口増加による宅地化などで棲家を追われ、動物園でしか見ることが難しい動物になったそうです。
福部さんがボスザルの見分け方とか、若いオスザルは群れを追われ、別の群れに入る話しとかしていただけました。
授業で習わない話が即興で出来るなんて、やはり凄い人です。
福部さんも話しが弾んで、緊張が取れてきた様です。

そこへ、例のお二人が来ました。
摩耶花さんが折木さんの手を引っ張っています。
二人が私達の向こう正面で、こちら向きに立ちました。

こちらの様子をみた後、摩耶花さんがクルっと折木さん方へ向き直し、両手を首に廻して背伸びします。
まさか、やり過ぎです。
長いです。あの本にあったように、舌を絡めてるのかな、見てて私も恥ずかしくなりました。
福部さんは、もう茫然自失です。

放心状態の私達を残して、お二人は最終目的地へ行ってしまいました。
やっと落ち着いてきましたので福部さんに声をかけて、お二人の跡を追いました。

ラブホテルに着くと、そこには摩耶花さんだけ、もう折木さんは中で待っているそうです。
先ほどの件が気になりましたので、聞いてみましたら、
「迫ったけど、拒否されちゃった。」
私の折木さんがそんなに簡単に落ちたりしませんよ。

お二人に御礼をすると、その場で便箋に走り書きをされ、折木さんに渡すよう言付けされました。
これからが、本番です。もう助けはありません。
まず謝って、それから私の思いをぶつけます。
268名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 01:33:47.65 ID:fJE5qU2G
続きの中の人です。
ごめんなさい、>>266>>267はアンカーつけるの忘れてしまいました。
265から267を連続で読んでください。

それから、もう少しで、終了となります。
269名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 02:34:43.73 ID:fJE5qU2G
>>267の続き

あの本によれば、最初はペッティングという体の触り合いをしましょうと有りました。
それが、二人の気持ちを通じあわせる最初の儀式であり、同時に最後の儀式ともなるらしいです。
どうするのか、決まった手順がある訳ではありません。
お互いの了解の元、気持ちよくなるようにするだけです。

部屋の明かりを消して、
お互いにガウンを脱ぎました。

薄明かりの中、私がベッドに仰向けになり、横に座った奉太郎さんに、私の体を触ってもらいます。
「なあ、える。触っては困る所があるなら、今言ってくれ。」
「どこを触っても構いません。奉太郎さんの思うようにしてください」
「分かった。俺も初めてだから、痛くしたら、ごめん」
彼の指先がぎこちなく動いて、私の頬から首筋へ、凄くいい。
両肩から二の腕へ、産毛にそっと触れるかどうかわからない位にやさしくなでてもらいます。

それから、しばらく躊躇うように肩の辺りを触ってから、胸の双丘を麓から頂上まで、掌で丸く何度も。
私、だんだんと息が上がって来ます。乳首が立ってるのを感じます。
それからおへその辺りの両脇、次に股間へ。

「舐めても良いか」
「はい」
熱い息が私の股間に掛かります。
はうう。いい。
ヌルッとしたものが股間にあふれてきます。

シャワーで奥まできれいに洗ったので臭いはしないと思いますが
恥ずかしい。でももっとしたい。
「あの、奉太郎さん。」
「どこか痛かったのか?」
「いえ、そうではなくて、その...お尻の方もして欲しいです。」

時計の秒針の音だけ聞こえます。
どうしましょう。
奉太郎さんの溜め息が3回しました。

ああっもうこれで終わりかなと思った時、
急に体を持ち上げられて、クルンと腹這いにされました。

両足の付け根の敏感な部分をなんども触られ、その手が少しずつ、あの場所に近づきます。
周囲の敏感な部分だけを撫で、その部分には触れずに、彼は言いました。
「少し匂うかな」
「いじわる。さっき、奥まで洗いました。」
「どうして欲しい?」
「うーん、できたら舐めてほしい」
「ああ、お前のならどこも汚くないからな」
あの場所に彼の舌が差し込まれる感覚がします。何か変な感じです。
私はシーツを掴んで、歯を食いしばります。

何か来る。
そう思った瞬間に、背筋に電気が走る感覚がして、私は気を失いました。
270名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 03:06:52.19 ID:SfuGQiIA
えるがなんでアナルを選ぶかって理由は後から出てくるのか?
妊娠する恐れがないからとかあるかもしれないが、女性の場合、拡張したりアナルオナニーしたりして
自分が感じるように努力しないと気持ち悪いだけで苦痛と不快な思いだけで終わるけどな。
もちろん、ろくにほぐれてないそこに入れる奉太郎も痛い思いをすることになるし。

まあ、聞く耳持たず、突き進むだろうから、何を言ってもムダだろうな。
271名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 03:40:22.13 ID:ta7L7nwj
あと少しか がんばれ。
272名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 03:48:02.70 ID:DHR235sn
完結するまでは何も言わぬ
273名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 05:43:54.74 ID:cYD0XmQ5
というかもはや何を言っても意味がない。アスペとかそういったレベルじゃねーなこれ
突然出てくるから何か書こうと思っても万一被ったらと思うと投下に二の足踏んでしまうわ
274名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 07:30:16.48 ID:uVMsmILi
90のC、75のAって変じゃないか?
二人とも細身な方だろうし・・・
275名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 15:23:09.30 ID:I+p9MAPV
投下してくれるのは別にいいんだが
まず宣言すんのがSS系スレの共通ルールだろと。
276名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 17:45:18.62 ID:rQPOys1j
>>269の続き


その時だった。突然、部屋になだれ込んできた男達によって、俺達は引き離された。
「千反田!」
何度も殴りつけられ、蹴りつけられて、意識を失う寸前。
目に映ったのは大きな袋を被せられて男二人に担ぎ上げられる千反田。
それが俺が見た最後の千反田えるの姿だった。

ホテルに踏み込んできたのは、どこからかことを聞きつけた千反田家の手の人間だった。
学校や警察には既に千反田家から手が回され、今回の件は俺が千反田を無理矢理ホテル
に連れ込んだという形で収められた。
勿論、ことに及ぶ前に俺は取り押さえられたという体裁が取られ、千反田に被害は無か
ったということになっている。

そして、俺は強姦未遂として警察に拘留され、当然のこと、学校からはすぐさまの退学
が言い渡された。里志と伊原も、俺に協力したということで学校を追われたと、聞いた
のは後々のこと。
高校生に部屋を提供した、どころかビラを配布しての呼び込みまでしていたということ
で、あのラブホテルもすぐに潰されたらしい。
地方都市――とはいえ所詮は山間の古い土地での出来事。噂が広まるのは思いの外早く、
千反田家はことのもみ消しに躍起になっていたそうだが、所詮は人の口などに戸は立て
られない。
口さがない人々にとって、地元の名家の娘が関わった不祥事などは格好の噂の種だった。

おそらくは千反田家からの圧力があったのだろう。俺の父親は勤め先から突然の解雇を
言い渡された。その上、自宅への度重なる落書きやゴミの投棄、終いには放火で家が全
焼したこともあって、俺の家族は引っ越しを余儀なくされた。
277名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 17:46:44.31 ID:rQPOys1j
>>276の続き


あれから三年。今、俺達は神山を遠く離れたとある県の、海にほど近い町で暮らしている。

「休憩時間や仕事の後で、時間ができた時に書いて投稿してます。まとめて投稿する時間
が取れないです。ご批判は、後の作品に活かす予定です。……っと。全く、ふざけんなよ
この248。何様だよ。俺の創作活動に水を差しやがって。糞ッ」
俺はキーボードを叩きながら一人ごちた。
「ええっと、皆さんも……皆さんも、どんどんと作品を投稿してください。僕も読みたい
です。」
なんて言って、投下があっても誰が読むものか。ここは俺の、俺だけの表現場所なんだ。
みんなも俺の投下を待っている。
だから、俺は自分の好きな時に、好きな量の文章を投下する。俺の書いた文章を読めるの
だから文句を言うな。問題にすべきは俺の効率。これが俺にとって一番効率のいい投下方
法なのだから。

あれ以来、エコ思想に拍車がかかり、とにかく動くのが面倒くさい。運動など全くしない
せいか、体重は高校の頃の倍以上に増えた。
仕事? そんなものはしていない。この崇高な創作をネット掲示板という舞台に投下する
こと。それだけが今の俺のエネルギーの使い道である。

風の噂によると、千反田はあの後すぐに全寮制の女子校に転校させられ、卒業後すぐに親
の決めた見合いで結婚させられたという話だ。
俺は自分の粗末な一物を取り出して、あの時見た千反田の尻穴を思い浮かべる。今はあの
穴も見合いで結婚した亭主のものになっているのだろう。こんなことなら、前の方にも手
をつけておけば良かった。
そんなことを考えつつ事に励みながら、俺は記憶を頼りに次なる文章の構想を練る。
そうだ。あの時の千反田達の心理面をもっと描写しよう。
なに、この俺ならあいつらの考えていたことなんて簡単に想像が付く。そう、それだ。そ
れこそが俺の精神を満足させる。どうしても心理面を書かなければならないのだ。

そして翌日、俺はPCを立ち上げて、作品の続きを書き始める。勿論のこと、始まりはいつ
もの一文からだ。俺はキーボードに、その最初の一文を打ち込んだ

>>252の続き」

おしまい


続きの中の人です。
これで、全部の、終了となります。
ご批判は、後の作品に活かす予定です。


ついムシャクシャしてやった。反省はしていない
278名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 18:23:57.57 ID:geSArnuy
糞ワロタ
文章上手いな
やっぱ贅肉のないスマートな文章って気持ちいいな
279名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 19:08:48.10 ID:oRozXak3
まさかほーたろーが第二の氷菓犠牲者だったとはw
280名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 19:22:52.97 ID:hrntFNnf
本来は無許可で他人の続き投下とか絶対にやってはいけないし
作中のキャラを酷い貶めかたしてて不快に思うべきなんだけど……
なんで無駄に上手くて妙に痛快なんだよw
ちゃんとしたSS書いてくれるなら、できればそっちも読んでみたいぐらいだ
281名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 19:37:31.99 ID:WB9plj92
>>276
『そういう』男達は不要なんだよ、カス
282名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 19:42:17.40 ID:SfuGQiIA
スゲエ、あの支離滅裂な内容、流れで文章うまいとかw
実際、エロに行きそうな流れでウツ展開して…まあ、そう言うのを望んでる人が多いってことか。
でも、なんかこー複数回線の自演乙としか思えないぜ。
283名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 21:13:01.73 ID:Ng4pXZhi
SSが充実してきて何より

というか>>206の続きはまだですか
284名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 21:20:37.58 ID:olBIc8zY
ホント無駄にうまいな。内容はきにくわないけど。
285名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 22:14:04.77 ID:hrntFNnf
やっぱりこういうルール違反なやり方で皮肉が強すぎるのはなんだけど
>>269の投下姿勢と、言ってしまえば内容にも不満があった自分はスッとした
どうせ>>269本人はこれでも気にせずに続きを投下するだろうし
むしろ>>277のなりすましで終わってくれた方が個人的にはまし
286名無しさん@ピンキー:2012/06/17(日) 23:18:10.37 ID:PmdXt0gr
個人的に女性視点ってあんま好きじゃないんだよな…
ミステリアスさがなくなっちゃうからね
287名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 02:05:59.85 ID:4dbGhJTF
>>269の続き

288名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 02:06:54.23 ID:4dbGhJTF
>>269の続き


眠い、今日は疲れすぎた。
やっと、千反田が眠ってくれた。

俺も寝るとしよう。
....

ん、この下半身をまさぐる手はまさか。
辺りを見回すと明け方近くらしい、布団を被ってたはずの俺の股間にうつ伏せで体を入れて懸命に刺激しようとしている千反田の姿があった。
ふとこちらをみる。やばい、目が合う。
「今日は寝かさないって、言ったじゃないですか」
「いや、もう限界だ。」
「仕方ないですね。最終手段を発動します。」
笑ってる。
そういえば、酔った千反田を見たことがあるが、あれが彼女の地の姿なのだろう。陽気に笑うのが好きなのだ。
いきなり、おれの逸物を咥えてきた。
どこで覚えたのか、ああ、さっき見たあの本か。そんな事まで書いてあるのか。
やめてくれ、そのカリの裏は敏感すぎる。

溜まったままだった逸物が起立する。
「おい、口を離せ、出てしまうぞ」
首を小さく振る。構わないということか。
「だから、離せ」
あの本は伊原に借りたといってたな。後で文句を言って...無理だ。
いや、もう限界だ。
「出す。」
俺のが脈を打っているのを感じる。あの千反田の口腔に出しているのだ。申し訳ない。
千反田は吐き出すかと思ってたら、全部飲もうとしている。
「まずくないのか」
「味はよくわかりません。飲んだことありませんので。ただ奉太郎さんの...全てを感じたいのです。」
時々咽ながら、そう話す口元に俺のが垂れている。それも舌で舐めとって飲み込んでいる。

女の方が性欲は強いと聞いたことがある。男は一度出したらしばらく賢者になってしまう。
女は何度もいける。例外はおそらく無いのだろう。
千反田は未だに興奮状態で、冷静な判断ができないらしい。
289名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 02:07:37.50 ID:4dbGhJTF
>>288の続き

「なあ、どうしたら満足してくれる」
「奉太郎さんと結ばれたらです。」
「つまり、性交ということか」
「交尾とも言います。」
「身も蓋もない言い方だな。」
「そうですか。でも人間、つまりヒトは霊長目ヒト科の哺乳類です。哺乳類であれば交尾します。だから交尾といっても間違いではありません。」
「そうじゃなくて、お前はどうなんだ。お前の気持ち的には」
「...したくて溜まらないです。奉太郎さんを体の中で感じたい」
やれやれ、とんでもないお嬢様だ。
「体位はどうするのが良い。」
「えーと、恥ずかしいので奉太郎さんに顔を見られたくありません。ですから、最初は本に書いてあった後背位にしてください。」
俺にはもう、十分恥ずかしい行為をしていると思うので、千反田の思考はわからん。
しかし、それがたぶん乙女心というやつだろう。その意思は尊重すべきだ。
「後背位とはどうするんだ?」
「女性の後ろから、男性が挿入することです。つまりわたしのおしり側から入れてください。それと、私初めてなので、最初はゆっくりお願いします。」
俺は、ベッドから起き上がり、うつ伏せになっている千反田の両足を後ろに引いた。丁度おしりがベッドの端に来る。
掛け布団をずらし、下半身だけを露出させる。さっきよりも少し明るくなったため、見えなかった所が見えている。
たちまち、賢者モードが解消する。それぐらい、童貞の俺には刺激が強かった。
色白で、この世にこれ以上綺麗なものは無いのではないかと思えるものが見えていた。

視線を感じたのか、布団の中からこもった声が聞こえる。
「じろじろと見ないでください。恥ずかしいですから」
「ああ、すまん。あまりに綺麗なので見惚れてしまった。」
「そっ...それより早く入れてください。」

すでに先走り液が出ている棒を千反田のアソコにあてがう。
入口は濡れているため、ヌリュという感じで入っていく。が奥はきつめだ。
おそらく処女膜とはこれのことだろう。
「これが、えるの処女膜か?」
「そ、そうです。膜というか襞です。本当に膜があったら、生理の時の下り物が出せません。最初はきついので、奉太郎さんので徐々に広げてください。」
その言葉に従い少しずつ、動かしていく。
「いっ...痛い」
「平気か?止めようか」
「...大丈夫です。今の調子でお願いします。」
「わかった。無理なら、すぐに言ってくれ。」
「は...い」
ゆっくりと、奥に進みつつ、また戻る。それを繰り返して、徐々に動かせる幅を広げていく。
何回かするうちに、先端に別の感触を感じた。
「着きました。もう平気です。もっと速く動かしてください」
もっと速く動かす。からみついてくる感触を必死でごまかす。
2回目が出そうだ、避妊具を着けてないので、慌てて抜いてお尻まわりに発射した。
「ああ、もう。もうちょっとだったのに」
「なあ、避妊具をつけてないから、中で出すのはまずいだろ」
「そうですね。ごめんなさい。でも、あの本には、中で出される感覚は格別とあります。...そうだ、後ろの穴に入れていただけませんか。」
290名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 04:57:59.38 ID:4dbGhJTF
>>289の続き(最終です)

「後ろの穴とは肛門だよな」
「排泄孔とも言います。総排泄孔といって、膣孔と共有している動物も居ます。近い場所なので感覚が共通らしいです。だから、こっちでも感じられるはずです。」
俺ので汚れた所を拭きながらたずねる。
「えるが、ここを感じやすいのは、昨日の夜の様子で分かった。だが、いきなりの挿入は無理だろう。」
孔の周囲をなぞってみる。
「そうですね。この穴は、本来出すだけの場所なので、粘膜も前の穴より薄いから...慎重にしないと...今は指を入れてください。」
爪で傷をつけてもいけないと思った俺は、コンドームを右手の人差し指に装着し、ローションをそれに垂らしてから、左手で穴の周囲を広げて、ゆっくりと入れていった。
「く、くふ。ああ」
溜息が漏れてくる。前の孔とは異なり、入口だけがきつく、中は広い空間だ。
「そ、そこが直腸...です。いい。気持ちいい。」
いちいち解説しなくていい。俺はそう思っていた。しかし、千反田はこう言うことで、必死に理性を働かせて、襲いくる快感に耐えようとしているのではないか。そう考えると、いっそう愛おしくなった。
俺の逸物がまた回復してくる。ふと思いつき、一旦引き抜く。
「途中で止めないでください。」
「なあ、前後両方に同時に入れてみないか」
沈黙が流れる。掛け布団を除けて千反田がこちらを振り向いていう。
「そんなことされたら、私おかしくなってしまいます。でも...してみたいです。」
長い黒髪が乱れ、すっかり上気した顔で返事をされる。
「わかった」
コンドームをもう一つ取り出し、装着。それにもローションを垂らす。
前の穴に俺のを挿入し。ゆるくなっている後の穴に指を挿入していく。
ほぼ同時に出し入れする。
「一緒にいってください。」
その声を聞いた瞬間、俺はまた果てた。
夜はすっかり明けている。
俺はカーテンを引き、満足そうに寝ている千反田の横顔を見ていた。
終わり。
291名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 05:30:31.28 ID:4dbGhJTF
続きの中の人です。
色々と混乱させてごめんなさい。
実は、もう少し、奉太郎の心境の方を書こうかと考えたのですが。
どうも、理解できなくて。

里志の独白の部分も作ったんです。
ですが、あまりにブラックな内容で読んでて辛い。

氷菓で、入部時に千反田が折木を引き止める部分があるのですが。
なぜ、千反田が折木を引き止めたのか。
予め折木の才能を知っていたからではないかな。ということで
二人の過去にまつわるSSも書いてみました。
しかし、あまりにベタ展開。これも没に。エロでもないし。

「正体みたり」を千反田視点で書いたりね。これもつまらない。

>>270どうでしたか。もっと良い展開が書けるといいのですが、
これが今の僕の限界かなと


しばらく、筆を置きます。
今度は、書き溜めて、よく推敲してから、連続で投下します。
292名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 05:56:07.73 ID:KYWEuy7o
感想はやっぱ間延びしたのと投下のテンポにイライラした事かな。途中まで丁寧で良いと思ったが。とにかくお疲れ。次回期待。
293270:2012/06/18(月) 07:44:26.14 ID:KpEQ2NUg
>>291
今度のは、読んでいて混乱せずに読めましたよ。
千反田さんと恋愛関係さえ微妙な奉太郎がラブホテルで千反田のあまり一般的でない要求をされ、
大変困惑しながら応じていく様子が伝わってきました。
奉太郎がアナルに指にしたのは、心情的にチンコを入れるのに抵抗があったからかな。

ともあれ、細かい描写とか独特の展開はいいと思いましたよ。
ご苦労様でした。次回を期待してます(^^)
294名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 08:22:29.19 ID:9H2gQuQd
>>283
なんか期待してくれてる方が数人いらっしゃるようなので頑張ってみます
295続きの中の人:2012/06/18(月) 12:51:33.18 ID:4dbGhJTF
>>293
ありがとうございます。

最後、せっかくだから、後背位ではなくて
座位で、両穴攻めされ、乳を揺られ激しく乱れる千反田が、さらに折木とキスするの書いても良かったかなと思いますが、
皆さんとの約束があるので
発表はしないでおきます。
296名無しさん@ピンキー:2012/06/18(月) 13:31:38.60 ID:++90js23
乱入の人、やっと終わった?
次からトリップ付けるかNGワード入れて欲しい
297名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 00:32:25.77 ID:Vrzx7QFG
>>75-82の続きです
奉太郎×える エロなし

ちと長いですがどうぞよろしく。エロ描写はもう少し先になりそうです
それと前回の感想、ありがたく読ませてもらいました。今後の参考にさせていただきます

※作中の名字の由来は適当に考えたものなので、決して鵜呑みにはしないでください
298Lのお見合い 01/17:2012/06/19(火) 00:33:30.18 ID:Vrzx7QFG
 寒くなると人恋しくなると言う。
 省エネを旨とするこの俺が、わざわざこうして階段を昇り部室へと足繁く通うのも、やはり
そういった感傷が心のどこかにあるからなのだろうか。
 暦は師走に入り、寒さと慌しさが混在してきた神山高校の放課後。俺は特別棟の四階にある
古典部部室――地学講義室へと足を運んでいた。この学校の最辺境とも呼べる廊下には人影も
無く、窓の外に広がる灰色の寒空が、よりいっそうの陰鬱さを醸し出していた。
 ――千反田は来てるだろうか。
 そう考えてから苦笑した。要らぬ心配だ。二度手間を省くため、職員室を覗いて部室の鍵が
ないことを確認している。おそらくいつものように千反田が持っていったのだろう。
 身に染みる寒さから逃げるように、俺は足早に部室へと向かった。

 部室のドアを開けると、意外にも中にいたのは里志と伊原の二人だった。千反田の姿は見え
ない。どうやら予想が外れてしまったようだ。少し落胆している自分に気づき、驚く。いや、
別に千反田に会いに部活に来ているわけではない。そうではないはずなのだが、どうも先日の
一件から千反田を意識しすぎな俺がいる。どうかしてるな、まったく。
「やあ、ホータロー。調子はどうだい?」
 能天気な笑顔を見せながら里志が挨拶してきた。
「寒い。死にそうだ」
 備え付けのストーブに手をかざすが、点けたばかりなのかまだそんなには暖かくない。
「折木は冷血動物だから、寒いの苦手なんでしょ」
 いつものように伊原が毒を吐いてくる。俺はそれを無視して里志に尋ねた。
「千反田はまだ来てないのか?」
「ああ、そうそう。そのことなんだけど――。千反田さんは今日、お見合いがあるから来られ
ないんだってさ」
 里志が爆弾発言をする。一瞬、気が動転した。しかし伊原の様子ですぐに嘘だと判明した。
「ふくちゃん、それ本当? 何でわたしに黙ってたのよ!」
 そう問いただす伊原に、里志は困ったような苦笑いを浮かべる。俺は溜息をついた。
「息をするように嘘をつくな。いったい何がしたいんだ?」
「いやあ残念無念。ちょっとしたサプライズドッキリさ。でもホータローも一瞬びっくりした
だろ。顔に出てたよ。この世の終わりみたいな顔をしてた」
 里志はにんまりと笑う。本当だろうか。ポーカーフェイスに徹していたはずだが。
「折木はリアクション薄いからつまんない」
 あいにくと俺はお笑い芸人じゃないんでな。心の中で伊原に突っ込んでおく。
 そこに当の千反田本人がやってきた。
「遅れてすみません。――――あの、みなさん、どうかされましたか?」
 別にどうもしない。俺は平静を装ったが、里志が横から余計な口を挟む。
「いや、それがね。千反田さんがまだ来てないって、ホータローが嘆いてたとこなんだよ」
「おい、でたらめ言うんじゃない!」
「あれ? 違ったっけ?」
 すっとぼける里志を睨みつけたが、何処吹く風といった感じで聞き流された。
「折木さん、そんなにわたしに会いたかったんですか?」
 嬉しそうに微笑む千反田に、俺は内心うろたえながら曖昧な返事でお茶を濁した。
299Lのお見合い 02/17:2012/06/19(火) 00:35:01.71 ID:Vrzx7QFG
 さて、古典部に部員が全員集まったわけだが、だからといって特に何をするわけでもない。
元々文化祭で文集を出すことを目的とするクラブだ。その文化祭が終わった今現在、やること
といったら雑談を交わして無為な時間を過ごすくらいなものだ。だが俺にとってはそれが案外
居心地が良く、気心の知れた仲間たちのいるこの古典部を気に入っている理由でもあった。
 今日もまたいつものように窓際の席に座った俺は、読みかけのペーパーバックに着手した。
 里志と伊原は雑談で勝手に盛り上がっている。千反田も里志たちの話に興味を持ったのか、
二人の雑談に加わった。俺も本を斜め読みしながら耳を傾けてみる。
 話の内容は名字のルーツについてだった。里志が言うには、名字の由来から先祖の出身地や
職業が判明することもあるらしい。いかにも千反田が好みそうな話題だ。まあ健全ではある。
前世が誰だったか、などというくだらないオカルト話よりかは断然ましだ。キリギリスだった
なんて言われるのはもう勘弁願いたい。
 俺は頬杖をつきながら、文庫本を流し読みしつつ、黙って里志の講釈を聞くことにした。
 
「伊藤姓は、伊勢の藤原氏がルーツだというのが定番だけど、その一族で藤の字を使うことを
許されなかった者が、伊原の名を名乗った――という説があるんだよ」
 里志が得意げに無駄知識を披露する。何でも最近は名字のルーツ探しに凝っていて、図書室
の文献やらネットでこまめに情報を集めているらしい。その熱意をほんの少しでも学業へ向け
れば、テストで悲惨な点を取らずに済むだろうに。
 以前、別のくだらないことに熱中していた里志に、そんなアドバイスをしたことがあったが
やつは一笑に付してこう言った。
「わかってないな、ホータロー。やらなくてもいいことなら、やらない、がホータローの信条
だっけ? ならその反対の、やりたいことしかやらない、が僕のモットーさ。でももし勉強に
興味を持ったその時は、たぶんホータローの成績なんてあっという間に追い抜いちゃうよ」
 いったいいつその時が来るのやら。そして、やりたいことしかやらないって、人としてどう
なのだろう。友人として、やつの将来が心配になる。
 いつも笑顔でマイペース、役に立ちそうもない情報収集が趣味の自称データベース。それが
福部里志という男だった。
 それはさておき、話を戻そう。
300Lのお見合い 03/17:2012/06/19(火) 00:36:35.73 ID:Vrzx7QFG
「でもさ、それって伊原は伊藤よりランクが下ってことなんでしょ。なんかむかつくぅー」
 伊原が不服そうにくちびるを尖らせる。童顔低身長でそんな顔をされると、まるで小学生に
しか見えない。だが見た目に惑わされてはいけない。どれだけ可愛らしく見えようとも、安易
に近づけばその毒舌で傷つけられる。それはまるで棘を持つ可愛らしい花、野茨の如し。伊原
摩耶花とは、正に、名は体を表すのことわざを地で行く人物なのだ。
「まあまあ。こんな説もあるってだけで、真実かどうかはわからないさ」
 里志が笑顔でなだめると、伊原は「まあ、いいけどね」とすぐに機嫌を直した。惚れている
弱みか、悪態をつきながらも里志には甘い。仲の良い千反田にも優しい。古典部メンバーの中
では、俺だけが伊原の棘に気をつけねばならぬのだ。

「じゃあさあ、ふくちゃんの福部の由来は?」
 その質問に、里志は待ってましたと言わんばかりに口を開く。
「よくぞ訊いてくれたね、摩耶花。福部は、福の字が衣服の服から変化した名字で、その服部
の別の呼び方がハットリ。元々は衣服を作る機織りの一族の、ハタオリという名字がハットリ
に変化したんだ。そして服部と言えば服部半蔵。そう、あの徳川家康を影で支えた忍者軍団の
首領だ。何を隠そう僕の家系は忍者の末裔だったってわけさ」
 里志は両手で印を結び、所謂《いわゆる》、忍者のドロンのポーズを決めて話を締めくくった。
 胡散臭い話だ。そもそも忍者の末裔以外の、機織りのほうの服部さんもいるだろうに、福部
がどちらの服部から派生したか何の確証もないではないか。戦国好きの里志のことだ。何とか
して戦国武将と自分との関係をこじつけるためにでっちあげた創作に違いない。
 苦笑するしかなかったが、女子部員二人はこの嘘くさい話に感嘆の声を上げていた。伊原は
兎も角、千反田までもが里志に尊敬の眼差しを向けている。
 何故だろう。何か気に食わない。俺は横から茶々を入れてみた。
「里志。忍者の末裔なら、忍者らしく語尾に『ござる』をつけないと駄目なんじゃないか?」
「そんなことしたら一発で忍者だとばれちゃうじゃないか。それじゃあ忍者失格さ」
 こいつ、忍者ハットリくんに駄目出ししやがった。
 文句を言ってやりたくなったが、面倒だからやめておいた。
301Lのお見合い 04/17:2012/06/19(火) 00:38:07.51 ID:Vrzx7QFG
 さて、順番からすれば、お次は俺か千反田か。それなのに里志の話は服部半蔵のエピソード
へと流れてしまった。話を脱線させるのはやめて、早く本題に戻って欲しい。最初は話半分に
聞いていたが、今は自分の名字の由来が気になって仕方ない。だが俺から話を振るのも、なん
だか癪に障る。そこへ千反田がおずおずと手を上げた。
「福部さん。折木さんの名字の由来はご存知ですか?」
 流石、千反田。ナイスタイミング! 好奇心の塊であるお前が我慢できるわけないもんな。
俺自身はたいして興味ないが、お前が知りたいのならしょうがない。
 そんな俺の心理状態を見透かしたのか、里志はこちらを見てにやりと笑った。
「庭先の木が折れてた。だから折木」
 えっ、それだけ? あまりにも簡素な答えなので、思わず頬杖をついた手からがくっと崩れ
落ちた。お前、自分は散々忍者の末裔だとか格好良いことぬかしておいて、俺のはたったそれ
だけの説明で終わらせる気か。庭の木が折れてたとか格好悪いにもほどがある。
「あはははっ、折木らしいじゃん、それ。もう最高!」
 伊原が腹を抱えて笑い出した。それにつられて里志も笑い出す。古典部の良心、千反田だけ
は、何とか笑いをこらえようと必死に手で口元を押さえていた。
 里志、伊原、あとで泣かす。俺は頭の中で復讐を誓った。まあ、今日寝て、明日朝起きたら
忘れているだろうが。……別に怒ってはいない。これくらいで怒り出すような俺ではない。
 しかし折木の名を馬鹿にされたようで、なんだか悲しくなってきた。それとも折木らしいと
言われてしまうこの俺が、折木の評価を下げているのだろうか。
 俺の浮かない表情を察したのか、里志が笑うのをやめた。
「ごめん、ホータロー。実はよくわからないんだ。だから今のは僕の創作さ」
「別にいいさ」
 申し訳なさそうに謝る里志に免じて、あっさり許すことにした。
「わたしはふくちゃんの説で、ぜぇーったい、合ってると思う」
 伊原、お前は許さない。軽く睨んでやると、伊原はべーっと舌を出した。
 俺と伊原は小学校からの腐れ縁だが、はっきり言って仲が悪い。いや、仲が悪いと言うより
無関心と言ったほうが近いのかもしれない。俺が伊原に無関心、伊原が無気力な俺を嫌悪して
突っかかってくる、といった感じか。まあ正直、伊原に好かれようが嫌われようが、どうでも
いいのだが。
302Lのお見合い 05/17:2012/06/19(火) 00:39:50.35 ID:Vrzx7QFG
 残るはあと一人、千反田姓の由来だけだ。ただ漢字を見ればなんとなく察しがつく。最初に
自己紹介をされた時は、メタリックな名前だなと思ったものだが、どんな漢字なのかを知ると
合点がいった。
 千反の田圃《たんぼ》と書いて、チタンダと読む。神山市北東部一帯の土地を牛耳る豪農、千反田家の
一人娘、千反田える。正真正銘、本物のお嬢様だ。普段の立ち振る舞いは、見た目通りに清楚
な御令嬢なのだが、一旦好奇心という名のスイッチが入ってしまうと途端に知りたがりな少女
――知りたガールに変貌してしまう、ちょっと困ったお嬢様でもある。何故かいつも俺を頼り
にしてくるので世話が焼けることこの上ない。正直面倒だと思う反面、頼りにされていること
を嬉しく思う俺がいる。それに気づいたのは、つい最近のことなのだが。
 そんなことより話を戻そう。

 里志が千反田姓について得意げに語りだす。
「千反田さんの名字の由来は漢字の通り、千反の田圃から来ているらしいね。たくさんという
意味での千反なのか、それとも本当に千反の田圃を持っていたのか定かではないけれど、もし
本当ならすごいもんだよ」
「そもそも千反ってどのくらいの広さなの?」
 伊原が質問を投げかけると、代わりに千反田が答えた。
「だいたい十反で一ヘクタールくらいの広さですね。千反だと百ヘクタールになります」
「一ヘクタールって確か百平方メートルだっけ?」
 伊原の呟きに、里志が相槌を打つ。
「そうそう。ちなみに東京ディズニーランドの広さが51ヘクタールで、東京ディズニーシーが
49ヘクタール。ちょうど二つを足した広さが千反と同じになるんだよ」
 里志の薀蓄に、女子部員二人が感嘆の声を上げる。里志はエヘンと胸を張るが、たぶんこの
薀蓄を語りたいがために千反田姓の由来を語ったのではないだろうか。そんな気がする。
 そもそも俺はディズニーランドに行ったことがないので広さが実感できない。結局のところ
千反は一キロメートル四方の田圃というわけか。田植えが大変そうだ。
 そんなことをぼんやり考えていると、千反田が残念そうに真相を述べた。
「でもそれはご先祖様の頃のお話です。戦後の農地改革など色々あって、今現在はその半分に
も満たない田圃しか所有していません」
 いやいや、それでも十分すごいだろう。悲しみに暮れる千反田を俺たち三人は懸命になって
誉めそやした。しかしよくよく話を聞いてみると、田圃とは別に山や畑などの土地をいくつも
所有しているらしい。ふざけるな、このブルジョワめ!
303Lのお見合い 06/17:2012/06/19(火) 00:41:17.82 ID:Vrzx7QFG
 金持ちの話を聞いてしまうと、この世のすべてが馬鹿らしく思えてくる。庶民の耳には毒だ。
そんな気分を吹き飛ばしたくて、つい軽口を叩いてみた。
「千反田、俺にも少し土地を分けてくれ」
「申し訳ないのですが、わたしの一存では決められません。家族に相談してみないと」
 丁重な断りに、冗談だと言おうとしたが、千反田の微笑みを見てやめた。これは千反田流の
ジョークなのだろう。そこへ里志が口を挟む。
「ホータロー、もっと上手い方法があるじゃないか。千反田家に婿入りすれば、すべてを手に
入れることができるよ。所謂、逆玉の輿。逆玉だよ、逆玉」
 こいつ、いらんことを言ってくれる。本人(千反田)の目の前でそういうことを言うな!
 ちらりと目を向けると、千反田は恥ずかしそうに頬を染めていた。
「ふくちゃん何言ってんの! ちーちゃんが不幸になるようなこと言わないでよ」
 こいつも失礼なことを言ってくれる。本人(俺)の目の前でそういうことを言うな!
「折木なんて、働かなくてもいいって状況になったら、ぜぇーったい、家でごろごろしてるに
決まってんじゃん」
 付き合いが長いだけあって俺のことをよく理解している。それでも俺はこいつに一言言って
やりたかった。
「伊原」と俺が睨みつけると、
「何よ」と伊原は訝しげに睨み返してくる。
「ナイスアイデアだな。それ」
「…………」
 しばし教室に沈黙が訪れた。うーむ、少しはずしてしまったか。
 伊原は呆れて物も言えないようだ。里志が「ニートまっしぐらだね」と苦笑する。千反田が
この沈黙を破るように大声を上げた。
「折木さん、働いてください!」
「すまん、冗談だ」
 千反田の剣幕に押されて、俺は素直に謝った。軽いジョークじゃないか。本気で怒るなよ。
 伊原、里志、千反田の三人が、一斉に口をそろえて俺を糾弾する。
「折木が言うと――」「ホータローが言うと――」「折木さんが言うと――」
「――冗談に――」
「――聞こえない!」「――聞こえないよ!」「――聞こえません!」
 四面楚歌。もとい、三方からの集中砲火。
 味方が誰もいないってのは悲しいことだ。へこむ。
 しょんぼりしている俺を尻目に、三人は和気藹々と談笑する。
「良かったね、千反田さん。これでホータローも心を入れ替えて働いてくれるはずだよ」
「はいっ!」
 おい、お前ら。婿入り前提で話を進めるな。そして千反田、嬉しそうな顔をするんじゃない。
「ちーちゃん、考え直したほうがいいよ。苦労するのはちーちゃんなんだから」
「まあまあ、摩耶花。僕たちは席を外して、あとは若い二人に任せておこうよ」
 いつからここは見合いの席になったんだ。そしてお前ら、同級生だろ。
 里志は渋る伊原の手を強引に引っ張って、教室から出て行った。ドアの外から聞こえてくる
伊原の、里志に文句を浴びせ続ける声が次第に遠ざかっていく。
 互いに視線を交わした俺と千反田は、苦笑を浮かべるほかなかった。
304Lのお見合い 07/17:2012/06/19(火) 00:43:12.75 ID:Vrzx7QFG
 先ほどまで騒がしかった部室が静寂に包まれる。教室には俺と千反田の二人っきり。あんな
話の後だと変に意識して、何を喋っていいかわからない。正直、里志の計らいはありがた迷惑
だった。いや、あいつは単に面白がっているだけか。これからどうしたものかと考えあぐねて
いると、千反田が俺の真向かいの席に座った。妙に嬉しそうな表情だ。おもむろに口を開く。
「折木さんのご趣味は何でしょうか?」
 俺は椅子から転げ落ちそうになるのを何とか踏みとどまった。
「正気か?」と千反田に問うと、にこりと微笑んで答える。
「折角ですから」
 何が「折角」なのだろうか。突っ込みたい気持ちを思いとどまる。まあ、いいさ。どうせ暇
なのだ。里志たちが帰ってくるまで、茶番に付き合ってやるとするか。
 俺たちは、擬似お見合いを始めることにした。

「俺の趣味は……。そうだな、寝ることだ。だいたい一年の三分の一は寝てる」
 真面目に答えるつもりは毛頭無かった。それに趣味と言われても、思いつくのが読書くらい
しかない。それではあまりに芸がない。
「はぁ、冬眠でもされるのですか?」
 千反田が不思議そうな表情で問う。俺は熊か何かか。
「それだと日常生活に支障が出るだろ。だから日ごとに割り振って、一日に八時間寝ることに
している」
「あぁ、なるほど」
 千反田の表情がぱっと晴れた。しかしすぐに眉根を寄せて困惑した表情になる。
「それはちょっと寝過ぎではないでしょうか」
「寝る子は育つって言うだろ」
「うふふ、折木さんらしいですね」
 千反田は嬉しそうに笑った。褒められている気がしないので、何が俺らしいのかは聞くまい。
「そういうお前の趣味は何だ?」
「何だと思います? 当ててみてください」
 質問を質問で返すなよ。それとも俺の推理力を試しているのだろうか。千反田は不敵な笑み
を浮かべている。よかろう。その挑戦、受けて立とうじゃないか。
305Lのお見合い 08/17:2012/06/19(火) 00:44:34.69 ID:Vrzx7QFG
 俺はぱっと思いついたことを口に出してみた。
「料理じゃないのか? 文化祭では大活躍だっただろ」
 千反田は、首を横に振る。
「料理は得意なほうですが、趣味かと言われると違う気もします」
 
「じゃあ無難に読書。曲がりなりにも古典部部長だからな」
 千反田は、ふたたび、首を横に振る。
「確かに読書も好きですが、それよりも好きなことがあります。それを当ててください」
 やけにもったいぶるじゃないか。はてさて、千反田の好きなことか……。
 
「芸術科目で音楽を選択するくらいだから音楽鑑賞。お嬢様らしく、ジャンルはクラシック」
 千反田は、みたび、首を横に振る。
「音楽を選んだのは歌うことが好きだからです。でも趣味とは言えません。ところで折木さん
は何故音楽を選んだのですか?」
「美術と書道は道具が重いから持ち運びが面倒だ。それに使ったら洗わないといけないしな。
単に消去法で選んだだけだ」
 俺の答えを聞いて、千反田は口元に苦笑を浮かべた。どうやら呆れているらしい。
 構わず次に行こう。
 
「農家の娘ということで、ずばり園芸! これでどうだ」
 千反田は、よたび、首を横に振る。
「農作物を育てることに愛情は持っています。でもそれは仕事であって趣味ではありません」
 意外と手厳しいな。これは長引くかもしれん。
 その後も俺は思いつく限りの趣味を口に出したのだが、残念ながら千反田を頷かせることは
できなかった。
「参った。降参だ。答えを教えてくれ」
 もう考えることに疲れた。柄にも無くむきになって無駄なエネルギーを使ってしまった。
 千反田は嬉しそうに微笑んで口を開く。
「では正解を言います。わたしの趣味は――、日常に潜む謎を解き明かすことです」
306Lのお見合い 09/17:2012/06/19(火) 00:46:12.73 ID:Vrzx7QFG
 したり顔の千反田を、俺は無言で手招きして呼び寄せた。
「何でしょうか」と千反田は席を立ち、俺のそばへ無防備に近づいてきた。いつものように、
俺が仰け反るほどに顔を寄せてくる。俺は千反田の柔らかそうなほっぺたを両手でつまむと、
思いっきり左右に引っ張った。
「なにひゅるんでひゅか」
 千反田は驚いた表情で目を見開く。おたふく顔になっても可愛らしい、どことなくタヌキを
連想させる愛嬌ある顔だ。俺は真顔で言い聞かせた。
「謎解きはいつも人任せだろ。趣味だと言い張るなら、自分で謎を解いてから言え」
「ごめんなひゃい」
 謝罪の言葉に満足した俺は、千反田の両頬から指を離した。つい怒りに任せた行動をとった
が、よく考えてみると千反田の顔に触れたのは初めてかもしれない。想像以上にすべすべした
柔らかな肌触りだった。俺はその感触を思い出し、柄にも無くどぎまぎする。千反田はという
と、頬を両手で押さえてこちらの様子を恐る恐る伺っていた。
「折木さん、もしかして怒ってます?」
「すまん、ついカッとなってな。今はもう気が済んだ。千反田の面白い顔が見れたからな」
 その言葉を聞いた千反田が頬を膨らませて俺を睨む。怒りの意思表示だろうか。まあ、全然
怖くないのだが。なんとなく俺はコアリクイの威嚇のポーズを連想した。
「女の子の顔に悪戯するのはどうかと思います」
 正論だ。自分でもどうかと思う。だがお前のほうにも問題があるんだぞ。
「千反田が無防備すぎるのがいけない。前から思っていたんだが、顔を近づけすぎだ。まだ俺
だからいいものの、他の男にそんなことをしてたら、いつか間違いが起きるぞ」
 言い終わってから気がついた。これではまるで独占欲の強い彼氏のような発言じゃないか。
 俺は恥ずかしくなって千反田から顔を逸らした。その逸らした先の視界の中に、千反田が顔
を覗かせてくる。
「折木さん、間違いとは何でしょうか? わたし、気になります」
 そこに喰いつくのか。それがわからないなんて世間知らずにもほどがある。それともこれは
計算ずくの行動で、俺をからかっているだけなのだろうか。訝しげな目で睨んでみる。
 千反田は小首を傾げながら、無邪気な瞳で見つめ返してきた。その仕草に俺は心臓を鷲掴み
されたような感覚に陥る。悪意の欠片もない瞳。子どものように純粋なのだろう。それゆえに
千反田の行動は傍《はた》から見ていて危なっかしい。なおさらそう思えてくる。
 千反田の顔がさらに近づいてきた。だから無防備すぎだって言っているだろ。忠告したそば
からこのざまだ。言ってもわからないなら、身体でわからせてやるしかないか。
 俺は千反田の薄いくちびるに目をやった。ほんのり色づいたその艶やかなくちびるは、俺を
誘うように開きかけている。
 俺は椅子から立ち上がり、千反田のほうへと一歩詰め寄った。
「そんなに教えて欲しいのか?」
「はい」と千反田は屈託のない笑顔で頷く。相変わらず顔の距離は近い。
 いいだろう。お嬢様に男の怖さってやつを教えてやる! 童貞のこの俺がな!
307Lのお見合い 10/17:2012/06/19(火) 00:48:13.59 ID:Vrzx7QFG
 いつもとは違う高揚感が俺を突き動かす。今だったら何でもできる。そんな万能感が身体に
満ち溢れていた。
 間近にある千反田の頬にそっと手の平で触れ、もう片方の手を彼女の背中へと回す。これで
逃げ場はなくなった。驚いて硬直している千反田に、俺のほうから顔を近づける。大きな目が
さらに大きく見開かれ、困ったように視線がさまよう。動揺している証拠だ。俺の意図に気づ
いた千反田は、徐々に頬を紅潮させていった。顔を少しだけ傾けて、くちびるが触れる手前で
動きを止める。吐息が少しくすぐったい。甘い匂いが鼻腔をついた。
 もちろんここでやめるつもりだった。これは単なる脅し。本気じゃない。
 しかし――。
 千反田は観念したかのように瞳を閉じた。何故、声も上げず、抵抗もしないのか。
 ――このまま本当にキスしてもいいのか?
 緊張のあまり、唾をごくりと飲み込んだ。落ち着いてよく見てみると、千反田の瞼から覗く
長い睫毛が微かに震えていた。こいつも緊張しているのか。そりゃそうだ。
 やめておこう。
 邪《よこしま》な気持ちがすうっと消えていく。こういった行為はもっとお互いの気持ちを確かめ合って
からするものだ。童貞くさい考え方かもしれないが、現に童貞なのだから仕方ない。
 俺はくちびるを奪う代わりに、千反田の鼻のあたまを指先でつんとつついた。目を見開いて
驚く千反田の姿に、つい口元がほころぶ。一旦、椅子に座り直して千反田との距離を置いた。
 余裕をかましているように見えるが内心は焦っていた。普段の俺らしくもない大胆な行動を
思い返すと、顔から火が出るほど恥ずかしい。それでも、お嬢様の悪い癖を直すことができる
なら、結果オーライといったところか。俺は立ち尽くす千反田に声をかけた。
「こんなことが起こったら、お前も困るだろ?」
「……そうですね。困ります」
 耳まで真っ赤になった千反田は、俯きながらそう答えた。
 よし、これでもう千反田の近距離攻撃に煩わされる心配もなくなるだろう。そう思った瞬間
千反田が顔を上げて、二の句を告げた。
「これからは折木さん以外の男性の方には、近づきすぎないよう気をつけます」
 真っ赤な顔のまま、そう宣言する。いや待て、違うだろ。何故そうなる。
「あのなぁ千反田。俺に対しても警戒しろよ。さっきみたいなことになるぞ」
「折木さんを信用してますから……。先ほども結局、何もされなかったじゃないですか」
 言葉の端に棘を感じた。何もしなかったことを責めているようにも聞こえる。自意識過剰だ
ろうか。
「俺だって男だ。妙な気分になることだってある。もしも間違いが起きたらどうするんだ?」
「その時は――」
 一瞬ためらった千反田は深呼吸した後、まっすぐ俺の目を見て言葉を続けた。
「――責任を取ってください」
 突拍子もない提案に、俺はしばし茫然とした。いったい何を言っているんだ?
「はあ? 責任って……、どういうことだ?」
「それは折木さん自身で考えてください」
 そう言って千反田は俺の顔を見つめてくる。
 つまり責任を取って結婚しろということだろうか? キスひとつで相手の人生を背負い込め
と? 古風な女だとは思っていたがここまでとは。いや、千反田らしいと言えば、何故か納得
できてしまう。冗談に聞こえるが、真剣な眼差しを見ればそうじゃないことは一目瞭然だ。
「責任、……取ってくれますよね?」
 ぐいっと顔を寄せてくる千反田の潤んだ瞳に、この俺が逆らえるわけもなく――。
「ああ……」と頷く俺を見て、千反田は嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。
308Lのお見合い 11/17:2012/06/19(火) 00:50:13.82 ID:Vrzx7QFG
「折木さん、小指を出してください」
 言われるままに差し出すと、千反田は自分の小指に絡ませて歌いだした。
「ゆーびきーりげーんまーん、嘘ついたら針千本飲ーます。ゆーび切った」
 遠い記憶の彼方にある幼少時代を思い出した。千反田は微笑んで俺を見つめてくる。お前は
子どもか。高校生にもなって指きりをする羽目になろうとは思わなかった。恥ずかしさに耐え
切れなくなり視線を逸らした。
 そんな俺に、千反田は追い討ちをかけるように言う。
「折木さん。指きりげんまんの、『げんまん』って何だか知ってます?」
 里志のように雑学に詳しくない俺は、当然の如く首を横に振った。
「拳骨のゲンに、数字の位のマンと書いて、拳万だそうです。約束を破ったときは、握り拳で
一万回殴るそうですよ。その後に針を千本飲んでくださいね」
 無邪気な笑顔のまま、恐ろしい言葉を吐いた。死んじまうだろ、それ! 
 まあ、約束を破らなければいいだけの話だ。いや、それ以前に間違いを起こさなければいい
だけの話か。俺は苦笑しながら千反田を見返した。

 その後、俺は手洗いに行くと告げて廊下に出た。別に逃げ出したわけではない。形勢不利な
状況を立て直すためだ。どうも千反田のペースに乗せられている。ここは一旦休憩を取って、
判断力が鈍った頭を回復させるとしよう。
 人気のない廊下は冷たい空気が張り詰めている。里志たちは見当たらない。いったいどこを
ほっつき歩いているのやら。
 取りあえず俺はトイレの手洗い場で顔を洗った。肌を突き刺すような冷たい水だが、それが
今は心地良い。すっきりしたところで先ほどの出来事を振り返ってみた。
 何かがおかしい。俺は調子に乗って千反田を少しからかっただけ。と思いきやいつのまにか
約束させられていた。千反田に手を出してしまうと、責任を取って結婚しなくてはならない。
現実味のない馬鹿げた話だとは思うが、これは現実で、お嬢様は本気だ。
 しかしよくよく考えてみると、これは千反田からプロポーズされたようなものだ。何しろ俺
以外の男には近づかないと宣言した上で、俺からキスしても構わないと言っているのだ。
 鏡に映る折木奉太郎の顔は、みっともないほどに弛緩していた。両手で頬をぱしっと叩き、
にやけ顔に活を入れる。浮かれている場合ではない。
 色々と問題点もある。何しろ向こうは名家の一人娘。一方の俺はただの庶民。不釣合いだ。
何の取り得もない俺が、千反田にふさわしい男だと先方に認めてもらうことは難しいだろう。
それをわかった上での「責任を取ってください」発言なのだろう。生半可な気持ちで手を出さ
ないで欲しいと言っているようなものだ。そして家が金持ちだからといってもいいことばかり
ではない。面倒ごとも山ほどあるだろう。自他共に認める怠惰な俺が、名家、旧家のしがらみ
に果たして耐えられるだろうか。
 ふと我に返る。これはどうみても先走りしすぎだ。思わず苦笑した。
 鏡に映る自分の目を見つめる。大事なのは、俺が千反田をどう思っているかだ。その答えは
もうすでに出ている。しかし切り出す勇気はまだない。正直この歳で結婚話を突きつけられる
とは思いもしなかった。今の俺には荷が重すぎる。結論はすぐには出せない。
 俺は深い溜息をついた。
 いつまでも千反田を待たせてはおけない。部室へ戻るとしよう。
309Lのお見合い 12/17:2012/06/19(火) 00:52:12.76 ID:Vrzx7QFG
 部室に戻ってみると、千反田は教室の窓際に立っていた。里志たちはまだ帰って来ていない。
窓の外を見ていた千反田は俺のほうを振り返る。一瞬、寂しげな表情に見えたのは、目の錯覚
だろうか。今は何事も無かったように微笑んでいる。俺は千反田の傍《かたわ》らに歩み寄った。
「何か見ていたのか?」
「いえ……、ただ、なんとなく伯父のことを思い出していました」
 そう言って千反田は寂しそうに笑う。
 窓の外には古い格技場が見えた。おそらく千反田はそれを見ていたのだろう。千反田の伯父
今は亡き、関谷純が神山高校を去ることになってしまった原因を。
 『氷菓』事件で知ったほろ苦い過去の出来事。関谷純は幼い千反田に「強くなれ」と言った
そうだ。弱いままだと自分のように悲鳴を上げることもできなくなる。生きたまま死ぬことに
なる。だから強くなれ、と。千反田は伯父の言いつけ通り、強くなれたのだろうか。
 もちろん俺などと比べるのもおこがましいほど強い人間だということは知っている。しかし
千反田を取り巻く環境は特殊だ。彼女の性格だと名家のしきたりには従順で、逆らうことなど
できはしないだろう。俺に責任を取って欲しいと言ってきたのも、そんな千反田からのSOS
なのかもしれない。
「どうかしましたか?」
 いつのまにか考え込んでしまっていた。不思議そうに俺の顔を覗き込む千反田に訊いてみる。
「さっきの責任を取れって話だが……、それはつまり、結、けっ、けこっ」
 鶏か、俺は! 面と向かってだと「結婚」という言葉が何故か上手く出てこない。千反田が
ぷっと吹き出した。俺の男としての面目は丸潰れだ。死にたい。
 千反田は口に手を当てて、くすくす笑いながら言う。
「折木さんって、可愛いですね」
「男が可愛いと言われても全然嬉しくない」
 嘘だった。実を言うとちょっと嬉しく思う俺がいる。口が裂けても言えないが。
「わたしは可愛いと言われたら嬉しいですよ?」
「それはお前が女だからだ」
「わたしは可愛いと言われたら嬉しいですよ?」
 何故二回言う。千反田は意味ありげな視線を送ってくる。ああ、そうか。言って欲しいのか。
 だが断る!
「千反田は自分のことを可愛いと思っているのか?」
 意地の悪い質問に、千反田は目を白黒させる。
「えっ? えっ? そ、それは、その……、自分のことはよくわかりません。ごめんなさい」
 千反田は赤面して俯いてしまった。とてつもない罪悪感に駆られる。このままだと寝覚めが
悪いな。仕方ない、期待に答えてやるとするか。
「千反田は可愛いな」
 耳元でそっと囁くと、千反田は飛び跳ねるように顔を上げた。目を見開いて俺を見つめる。
 もう一度言ってみた。
「千反田は、か、可愛いなぁ……」
 どうも面と向かってだと照れくさい。思わず天井を見上げながら言ってしまった。
 千反田は破顔一笑して言葉を続ける。
「折木さんも可愛いですよ」
「お前のほうが可愛い」
「折木さんのほうが――」「千反田のほうが――」
 じゃれ合いは延々と続いた。千反田は頬を染めて嬉しそうに。おそらく俺の顔も同様に。
 傍から見ると酷いバカップルに見えたことだろう。
 猛省しよう。
310Lのお見合い 13/17:2012/06/19(火) 00:54:18.02 ID:Vrzx7QFG
「話を戻すが確認しておきたいことがある。責任というのは、結婚のことか?」
 今度は上手く言えた。内心ほっとする。俺の言葉に千反田の表情が曇った。
「わたし、随分と身勝手なことを言ってますよね。本当にごめんなさい」
 深々と頭を下げる千反田。やはりそうか。再びほっとする。これが見当違いだったとしたら
どうしようもなく恥ずかしいところだった。
「いや、別に謝らなくていい。でも勝手に決めていいのか? お前ん家くらいの上流階級とも
なると、見合い話とか、結婚相手の格とか、色々あるんじゃないのか?」
 千反田は俺に背を向け、窓の外を見ながら話す。
「そうですね。お見合いのお話はいくつか耳にしたことがあります。でもわたしもまだ学生の
身ですし、大学を卒業するまではお断りを入れるつもりです」
 わかっていたことだが、俺は内心動揺した。名家の一人娘で器量良し。性格も良し。料理も
上手いとくれば、見合い相手が殺到するのも当然だ。ただ一つ欠点があるとすれば、千反田の
押さえ切れないほどの好奇心だろうか。
 もしも見合い相手と結婚した後で、その好奇心が理解されず、従順な妻でいろと言われた日
には――、千反田は好奇心を押し殺して、悲しみを押し隠して生きていくのだろうか。
 俺の頭の中で、寂しげな表情で笑う千反田の姿が思い浮かんだ。そんな千反田を見た日には
俺は一生後悔して生きていくことになるだろう。
 自分勝手な妄想に打ちひしがれているところを、千反田の声が現実へと引き戻した。
「どうされたんですか、折木さん?」
 心配そうに俺の顔を窺う千反田が目の前にいた。
「いや、何でもない」と、咳払いして誤魔化した。千反田は微笑んで話を続ける。
「でもわたしは、見合い結婚よりも、恋愛結婚に憧れています。女の子ですから」
 千反田はにっこり笑った。
「誰か好きなやつでもいるのか?」
 自分でもどうかと思う間抜けな質問に、千反田は眉をひそめて静かに答えた。
「気になる人がいます」
 俺のことだろうか?
「その人は、わたしが小さい頃好きだった伯父と同じように、いつもわたしの疑問を解決して
くれるんです」
 俺のことだろう。
「出会った頃は無愛想な人だと思っていたんですが、私にだけは優しい人なんです」
 俺のことだ。
「でもその人は面倒なことが大嫌いで、恋愛ごとにとても奥手なんです」
 俺だ!
「その人がわたしのことをどう思っているのか、気になります。折木さん、教えてください」
 千反田はすがるような目で俺を見つめる。その顔は恥ずかしさのせいか真っ赤だ。
 どう思っているかなんて、とっくに答えは出ている。問題は俺が責任を取れるかどうかだ。
千反田からの重圧が俺の肩に重く圧し掛かってくる。もしも千反田との恋愛を選択するならば
省エネ主義とはおさらばしないといけないだろう。恋愛と省エネは両立できやしない相反する
もの。恋愛を取るべきか、省エネを取るべきか、それが問題だ。まるでハムレットの心境だ。
ハムレット奉太郎、略してハム太郎。この俺、ハム太郎の選択やいかに――。
311Lのお見合い 14/17:2012/06/19(火) 00:56:13.08 ID:Vrzx7QFG
 ふと気づくと、俺は千反田を抱きしめていた。いつのまに? 無意識のうちに身体が勝手に
動いたのだろうか。慌てて飛び退こうとした瞬間、千反田が俺の胸に顔を埋《うず》めた。     
「……離さないでください」
 胸の中で、千反田が感情を押し殺したような声を漏らす。
 千反田の言う「離さないで」は、今この瞬間のことだけではなく、おそらくこの先もずっと
ということだろう。俺は何も言わず、何も言えず、千反田の華奢な身体を強く抱きしめた。
 か細い身体は柔らかく、温かく、俺のほうから抱きしめているはずなのに、逆に包み込まれ
ているような感覚で、不思議と安心感があった。千反田の黒髪から香る、シャンプーの匂いが
鼻腔をくすぐる。早鐘のように打つ俺の鼓動は、きっと胸の中の千反田にも丸わかりだろう。
それでも構わない。俺はこいつのことが、千反田のことが、好きなのだから――。
 省エネ主義? それが何だ。やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけない
ことなら手短に。それが俺の信条だ。そこに、俺のやりたいことに関する項目は存在しない。
 だったら今、新たに追加してやる。
 やりたいことは全力で。
 普段の省エネ行動で蓄えたエネルギーをやりたいことにすべて注ぎ込もう。俺が今やりたい
こと。俺の目標。千反田を全力で愛し、千反田を妻として娶《めと》ることに――。

 千反田が顔を上げて俺を見つめる。その瞳はいつものように好奇心の光に満ち溢れていた。
俺の答えを早く聞きたくて、うずうずしているのだろう。言いたいことはたくさんあるが、今
伝えるべき言葉はただ一つ。俺は千反田の瞳を見つめながら告白した。
「好きだ」
 力強く、シンプルに、俺はその一言を告げた。千反田の顔がほころび、その瞳から溢れ出る
涙がゆっくりと頬を伝い流れ落ちた。
「わたしも……、折木さんが大好きです」
 その言葉を聞いた瞬間、周りの景色が一変した。灰色から、薔薇色に――。別に視覚異常を
起こしたわけではない。この世界に対する俺の意識が、認識が変わったのだ。
 俺が今まで見てきたものは何だったのだろう。俺が今まで見落としてきたものは、どれだけ
あったのだろう。だが別に後悔はしていない。今、ここでこうしてこの腕の中に、確かな宝を
見つけられたのだから。
 俺は千反田の潤んだ瞳に吸い寄せられるように顔を近づけた。一瞬、責任という言葉が脳裏
に浮かんだがすぐにかき消した。今までの俺なら逃げ出していたに違いない。でも今の俺なら
大丈夫。千反田のためなら、千反田と一緒なら、何でもできるはずだ。
 俺と千反田は、くちづけを交わした。熱く、甘く、柔らかく。俺たちは、時が経つのも忘れ
互いのくちびるの感触を確かめ合った。目を開けて見つめあいながら、瞳を閉じて感触だけを
味わいながら、気の済むまで、息が止まるまで、強く、強く、抱きしめ合いながら――。
312Lのお見合い 15/17:2012/06/19(火) 00:58:16.46 ID:Vrzx7QFG
 どれだけの時間が過ぎただろうか。
 愛を充分に確かめ合った俺たちは、密着していたくちびるをそっと離した。まだ物足りない
のだろうか。頬を染めた千反田が名残惜しそうな切ない表情を浮かべる。そんな顔をされると
正直困ってしまう。俺は余韻に浸るように、抱きしめている腕に力を込めた。
 千反田は俺の耳元にくちびるを寄せて囁く。
「しちゃいましたね。キス……」
「ああ、そうだな……」
「責任、……取ってくれますか?」
 緊張しているのだろうか。俺に抱きつく華奢な細腕に少し力が込められる。そんな千反田に
俺は少し意地悪してみたくなった。
「どうするかな」
 千反田は可愛らしく頬を膨らませて俺を睨み、「指きりげんまん」と一言呟く。それを持ち
出されると俺に勝ち目はない。降参だ。まあ、最初から勝ち目のない戦いだったのだが。
 俺は深呼吸して一息ついた。ここまできたら後には退けない。覚悟を決めよう。
 千反田の瞳を真っ直ぐ見つめて――、プロポーズの言葉を口にした。
「千反田にふさわしい男になれるよう努力する。いや、必ずなってみせる。だから、その時が
来たら、俺と――、俺と結婚してくれないか?」
 俺が「努力」という言葉を口にした瞬間、千反田は驚きの表情を浮かべた。確かに、俺には
似つかわしくない無縁の言葉だ。しかしそれが俺の決意の表れだと理解してくれたのだろう。
驚いた顔が満面の笑みへと変化していった。
「はいっ。喜んでっ!」
 千反田は元気良く快諾してくれた。――のだが、ふと眉を曇らせて心配そうに告げる。
「あのう、結婚のことなんですが、千反田家に婿入りしてもらえないでしょうか。折木さんの
ご家庭の事情もあるとは思うのですが……」
 確かに折木家の男は俺一人だけだ。ただ千反田家とは格が違いすぎる。所詮、庭の木が折れ
ていた程度の家名だ。いや、その真偽のほどは定かではないのだが。まあ、別に惜しくはない。
「それは大丈夫だ。それよりも問題は、俺なんかが千反田と結婚させてもらえるかどうかなん
じゃないか? お前の親や親戚一同がそう簡単に許してくれるとは思えんのだが」
「ですからそこは折木さんが頑張ってください。努力してくれるんですよね?」
 前途多難じゃねえか! もしかして俺はとんでもない約束をしてしまったんじゃないだろう
か。心中で溜息をつく。まあいい。やらなければいけないことが増えただけ、と考えればいい
だけだ。これからはそれを効率よく手短に、こなしてゆくとしよう。
「わたしもついてますから。一緒に頑張りましょうね」
 千反田が無邪気に笑う。この笑顔、守りたい。決して手放したくはない。そのためには俺が
全力で頑張るしかない。心を奮い立たせた俺は、力強く頷いてみせた。
 千反田は安心したのかほっと息をつくと、催促するようにそっと瞳を閉じる。
 俺と千反田はもう一度くちづけを交わした。二人の将来を約束する、誓いのキスを――。
313Lのお見合い 16/17:2012/06/19(火) 00:59:41.94 ID:Vrzx7QFG
 俺たちは甘く長いくちづけを終えた後も抱き合ったままでいた。一瞬たりとも離れたくない。
そんな心境だった。おそらく千反田も同じ気持ちなのだろう。俺に甘えるように何度も身体を
すり寄せてくる。おかげで股間の膨らみを悟られないようにするのに一苦労だ。もしも千反田
に見つかれば、おそらくあの台詞が飛び出してしまうに違いない。それだけは何としても回避
したい。
「あったかいですね」
 俺の腕の中で千反田がぽつりと呟いた。
「……そうだな」
「寒くなると人肌恋しくなるって、本当だったんですね」
「人恋しくなる、だろう」
「人肌恋しくなる、とも言いますよ?」
 少し考えてみたが、どちらの言い方も使うような気がする。それよりも今、注意すべきなの
は千反田だ。いつものあれが発動するんじゃないだろうか。
「どちらが正しいのでしょうか? わたし、気にな――っ?」
 面倒なことになる前に、俺は千反田のくちびるを強引に奪って黙らせた。驚き、大きく目を
見開いた千反田だが、何も言わずに瞳を閉じて俺のくちづけを受け入れた。
 よし、いいぞ。今度から二人っきりの時はこの手でいこう。心の中でほくそ笑む。それより
も、先ほどから視線を感じるんだが……。何か大事なことを忘れているような……。
 嫌な予感がする。俺はキスをしながら横目で教室のドアを盗み見た。横開きのドアが微妙に
開いている。その隙間から人影らしきものが覗いていた。そうだった。そういえば里志たちの
ことをすっかり忘れていた。冷や汗が流れ出る。おい、千反田。耳の良いお前が、何故気づか
ない。……まあ、この状況なら仕方ないか。俺もお前もお互いに夢中だったんだからな。
 俺はそっと千反田に耳打ちした。思わず大声を上げそうになる千反田の口を手で塞ぐ。ここ
は下手に騒ぐよりも、何事もなかったように振舞うほうがいいだろう。
 俺たちは自分の鞄が置いてある席に戻り、椅子に座った。何食わぬ顔をして文庫本を開く。
千反田もぎこちない動作ではあるが、俺に倣《なら》って本を開いた。
 程なくしてドアが開き、里志と伊原が教室に入ってくる。
「ただいま」と一言。
 俺たちに気を遣って、素知らぬ振りをしてくれるんじゃないだろうか。友情に免じて、触れ
ずにそっとしておいてくれるんじゃないだろうか。そんな淡い期待を抱いていた。
 そうは問屋が卸さなかった。
「あれ、摩耶花。この部屋、やけに暑くないかい。いや、暑いというより熱いぜって感じだ」
「そうね。寒い廊下でずぅーっと待たされていた身には堪えるわね。熱くて妬けちゃいそう」
 二人は俺たちを見て、にやりと笑う。そうだよな。こいつらはこういうやつらだよ。
 最悪の展開だ。こうなったら隠していても仕方ない。
「お前ら、いつからそこにいたんだ?」
「ホータローが『好きだ』って告白したあたりかな。もうびっくりだよ。ホータローにあんな
情熱的な一面があったなんてね。このサトシの目をもってしても見抜けぬとは!」
 これまた随分と前からだ。一部始終を見られていたのか。恥ずかしいにもほどがある。それ
を聞いた千反田も、真っ赤になって身を縮めた。
「でも折木のこと、ちょっとだけ見直したわ。あんたにプロポーズする勇気があったなんてね。
そこだけはふくちゃんにも見習って欲しいんだけどなぁ」
「摩耶花。それは今、関係ないじゃないか」
「ほら、そうやっていつも逃げてばっかりなんだから。わたしだって――」
 里志と伊原がいつものように痴話喧嘩を始めた。これは好都合。と、いうわけで俺は千反田
に目配せをして帰り支度を始める。戸締りを里志たちに任せてこっそり部室から抜け出した。
314Lのお見合い 17/17:2012/06/19(火) 01:01:14.32 ID:Vrzx7QFG
 夕暮れの帰り道。俺と千反田は肩を並べて歩いていた。一緒に帰るといっても、校門を出て
すぐそこまで。自転車通学の千反田は、自転車を押しながら俺の隣をてくてく歩く。
「今日はいろんなことがありましたね」
「そうだな」
 本当にいろんなことがあった。思い返すと恥ずかしさと甘酸っぱさで胸焼けを起こしそうだ。
「今日の日記は大長編になりそうです」
「日記をつけてるのか。まめだな」
 俺には三日坊主ですら無理だ。そもそも書く気さえ起きない。
「さすがに毎日ではないのですが、嬉しいことや悲しいこと、特別なことがあった日に書いて
います。今日の日記は一生の宝物にするつもりです」
「そりゃ、よかったな」
 俺にはどうもそういった感覚がわからない。女子特有のものなのだろうか。
「うふふ、折木さんの言葉を一語一句忘れないよう書き留めておきますね。約束を忘れそうに
なったら言ってください。その時は読み聞かせてあげますから」
 えっ? 千反田……さん? ちょっと怖いんだが……。
 驚いて千反田のほうを向く。そこにはいつもと変わりない優しく微笑む千反田がいた。
「冗談です。でも折木さんがわたしのお婿さんになってくれる約束、忘れないでくださいね」
 可愛らしく念を押す千反田に、俺は苦笑せざるを得なかった。もう少し俺のことを信用して
欲しいものだ。まあ、今までの俺を見てきたのだから無理もないか。
「ああ、約束する。千反田は俺の彼女で、俺の婚約者だ。今はそれで充分だろう?」
 俺の言葉に千反田は、頬を染めて嬉しそうにこくりと頷いた。
 幸せな気分で歩いていると、千反田が何かを思い出したのか、くすくす笑い出す。
「うふふ、今日のお見合いは大成功でしたね」
 あれをお見合いと呼んでいいのだろうか。せいぜいお見合いごっこといったところだろう。
思い出して苦笑した。何故か千反田は、眉をひそめて黙り込む。何か気になることでもあるの
だろうか。
 千反田はすこぶる真面目な顔をして俺に問いかけてきた。
「これって見合い結婚になるんでしょうか? 恋愛結婚になるんでしょうか? わたし、気に
なります」

                                      おしまい
315名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 01:13:32.45 ID:edqNzHYC
甘酸っぱく、ほんわかしていいと思った。結婚を持ち出す辺り、宮崎某監督の作品を
思い出してしまうけど、奉太郎の努力ではムリそうなところも古典部員や関わった人、
あの姉ちゃんなどが絡むと何とかなってしまいそうな作品世界ですよね(^^)
316名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 01:29:35.83 ID:O2hFmwBv
すげぇもの読んでしまった。
名前の由来とはこのメンバーでは原作でやることはないんだろうなと思っていたら、
奉太郎のニート宣言でクスリと来て…、
読み応えも読了感も十分でした。おつかれでした。
317名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 03:00:04.50 ID:mELsLVQ8
思わず(・∀・)ニヤニヤ させられてしまった
いい読み物をありがとう
318名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 05:10:16.45 ID:plRl8cPf
イイねイイねえ。
319名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 05:38:15.24 ID:hdggP/sz
久々に心底感心する作品を読んでしまった
責任取って今後もいろいろ書いてくださいね
320名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 11:27:21.92 ID:M8gZspze
すごくよかったです
続きもあるようなので楽しみにしてます
321名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 11:32:37.58 ID:ljBf5iGD
読み応えばっちりだしすごい萌えた!
>>298が次はどんな物を書いてくれるのか、わたし、気になります!
322名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 12:24:15.26 ID:FqFo1K1/
結婚の件が多少無理矢理ながらも、これは上手いなあ
惜しむらくはエロパロ板だってことぐらいか
もう少し先に来るエロ描写にも期待しています
323名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 18:27:45.88 ID:Wwy3s6wy
書くの上手いなあ
続きwktk
あとひっぱってすまんが
>>206の続きを読ませろください
324名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 21:38:24.06 ID:iL89gRhY
ハム太郎nice!
325名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 22:39:53.92 ID:qh1j2avL
>>323
俺も待ち中
たぶん>>294の人だから気長に待ってみようぜ。パンツはギリギリまではいとく
326名無しさん@ピンキー:2012/06/19(火) 23:45:44.43 ID:CJ3oi/9u
乙でした
いちゃいちゃもいいけどエロいのもね

投下があってすぐに他の催促をするのはあまり良くはないんじゃないかな
それに催促ってのは励みになる書き手もいれば嫌がる書き手もいるんだよ
>>294の人は乗っかってくるタイプのようだけど
327名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 03:02:15.47 ID:DyE3q9XT
結婚エンドは安心の読後感だけど思い切って駆け落ちなんてのもみたい。行先は頼れるお姉さんのトコとかw。
328名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 09:32:53.56 ID:KtJmENbS
今気づいて読んだ。なんだこれすげえ。
神GJ
329名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 17:19:13.43 ID:LM9dx0pa
GJ

42文字で折り返し・・・? 電撃かなんかに応募してるヒトなんかな?
330名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 19:02:20.33 ID:tcGa58XU
ただのメモ帳の設定だろ?
331名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 21:05:28.19 ID:p41MGfHN
>>329
『氷菓』の42文字折り返しにあやかっています(クドから40文字になっていますが)
『Lの告白』のほうでは気にも留めていなかったのですが、原作を読み返していると
女性の「唇」が「くちびる」表記になっていることに気づき、なるべく原作の言葉を選ぶよう心がけてみました
とは言え如何せんラブコメ大好き人間なので、原作とは似ても似つかない、コメディ色の強いものになってしまいましたが。
それから、一人称視点のSSを初めて書くようなド素人ですので、過度な期待はかけないでください
それと、エロのないSSに寛大な皆様方のあたたかいコメント、本当にありがとうございます
それに甘えぬようエロも書いていこうと思いますが、遅筆な性分なので続きはのんびりと待っていただきたい
332名無しさん@ピンキー:2012/06/20(水) 22:14:33.26 ID:DyE3q9XT
ニヤニヤできる作品はいいな。上手い人のは自然と脳内再生される。
333名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 00:35:28.03 ID:sLvPSF07
>>331
クドで期待とはうんたらかんたらと言われていたが、それでも期待したる
ぶっちゃけエロなくても楽しめるから全然いいんだが、エロなしパロスレってどこかにあるもんなのか
334名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 00:56:02.76 ID:RvxWs3HX
オリジナル、二次創作を問わない創作発表板ってのが別にあるよ
ここも一応はトップにこう書いてあるような趣旨の板だからなあ
【この板の趣旨】
一般向け作品(漫画/アニメ/ゲーム/小説/ドラマ等)のエロ妄想・萌え談義、
およびオリジナル・パロディを問わないエロ小説創作等を行う板です。

別にガチエロでなくとも微かにエロを感じさせる会話とかぐらいでも
そういう方向に結びつけようとする姿勢ってのはまあ必要だと思う
SSを書ける場所が2chだけってわけでもないし

>>331
のんびりと待ちますので書き手さんの書きやすいペースで気楽に書いて下さい
335名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 01:34:29.61 ID:LKxJ3vxK
某魔砲少女スレなんざシリアスでエロ無しSSだらけの時期もあったけど特に荒れ無かったな
336名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 09:27:36.60 ID:zC1BAex7
>>335
某町おこし系4コマ漫画スレもエロなし率高かったしね。
(今は当時の職人がほとんどいなくなってるから見る影もないけど)
337名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 16:24:13.08 ID:+RnIO7o6
祝い唄を歌う男性たちを先頭に紋付、留袖の集団が道を行く
その行列の中ほどに白無垢姿で人力車に乗っている千反田の姿が
道の端に立って行列を黙って眺めている奉太郎
338名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 18:21:44.13 ID:77r1sQIF
奉太郎の性格だと、えるとの関係を進めることに二の足踏んでしまって、
そういう結末になる可能性が高そうだな(´・ω・`)
339名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 22:00:37.03 ID:2ci1CzKR
>>336
小学生は最高なバスケ作品のエロパロスレもエロ無し率高いな。
逆に陵辱が来ると荒れた。

340名無しさん@ピンキー:2012/06/21(木) 22:20:53.41 ID:iEVjElFB
>>335ー336
余所は余所、うちはうち。
そんなに余所が羨ましいならよその子になっちゃいなさい。

職人さん自体が甘えぬようエロもって言ってくれてるのに、
読むだけの側がその心意気に水差してどうすんのさ。
341名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 02:00:12.27 ID:vPil8OSM
>>340
>>336だが俺もそのスレに何本か投下してた事があったのよ・・・・・

スレの雰囲気が色々あって悪くなっちまってから
投下する気が失せてエタっちまったんだけど。
(でもプロットは練ってるから書こうと思えば書けなくはない)
342名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 02:02:30.17 ID:vPil8OSM
あー、最後書き忘れたけどスレ違いスマソ。
343前戯1/6 ◆zO7AQfurSQ :2012/06/22(金) 10:05:33.05 ID:AFt1rhCd
>>206

 千反田をベッドに座らせ、俺はその隣に腰掛ける。
「…………」
「…………」
 二人とも何も喋らない。というか何を話していいのか、何をすればいいのかわからない。
 繋いだ手が汗ばんでくる。落ち着け折木奉太郎。
 こういう時、いつもの俺ならどうする。
 しばし思考に浸ろうとし、すぐに止めた。こんなふうに考えることそのものが俺らしくない。
 やりたくないことはやらない。やるべきことなら手短に。そして、やりたいことは。
「千反田」
「は、はい!」
 突然の呼び掛けに千反田の身体がびくっとする。
「俺は今から千反田にいろいろしようと思う」
「……はい」
「その際に千反田に不快な思いをさせるかもしれない。その時は嫌なら嫌と言ってくれ」
「わかりました……で、でも!」
「?」
「お、折木さんになら、たぶん、何をされても、嫌ではないと思います!」
「……そ、そうか」
 相変わらず聞いてるこっちが恥ずかしい。
 俺は千反田の肩に手を回して引き寄せ、痛くない程度の強さで抱き締める。
 ふわ、とシャンプーらしき匂いがした。当たり前だが、先程キッチンで抱き締めた時と同じ匂い。
「風呂に入ってからきたのか?」
「はい、念入りに洗ってきました」
 それでか。
 いい香りはするが、千反田そのものの匂いが物足りない。
 俺は匂いや体臭フェチなどではないが、千反田に関してだけはその趣向がある。俺だって健全な男子高校生なのだ。
「キス、するぞ」
「はい……」
「…………」
 おい、千反田よ。
 お前の中でキスと言ったらそっちなのか?
 とりあえず軽いキスをしようと思ったら、千反田は口を開けて舌を差し出してきた。
 いや、俺は一向に構わんのだが。
 顔を寄せると目を閉じる。俺も目を閉じ、舌先を触れ合わせた。
 そのまま絡めながら唇同士をくっつけ、軽く吸う。
「ん……っ」
 ぴくんと千反田の身体が震え、俺の背中に回された腕に力がこもった。
 唇で舌を挟み込み、甘噛みしながら吸い上げるとますますその力は強くなる。
 千反田の後頭部に手を添え、今度は俺の方から舌を千反田の口内に侵入させた。
 反射的に頭を引こうとしたが、逃がさないようにしっかりと手に力を入れておく。
 唇、歯の裏側、歯茎、頬の内側、舌の付け根、あらゆる箇所を俺の舌が這い回り、蹂躙する。
 しばらくそうしてから唇を離すと、二人の間で唾液の糸がつうっと引いた。
344前戯2/6 ◆zO7AQfurSQ :2012/06/22(金) 10:07:10.15 ID:AFt1rhCd
 息をするのも忘れていたかのように俺達は荒い呼吸をする。いや、実際し忘れていたのかもしれない。
 頭がぼうっとするのは快感のためか酸欠のせいかわからなかった。
 千反田の身体からはすっかり力が抜けて俺に体重を預けてくったりといる。恍惚の表情をし、目がどこか虚ろだ。
 頭を撫でてやると力なく俺に抱きついてきた。
「折木……さん」
 やっとの感じで声を出してくる。
「部室で、やらなくて、良かったです……わたし、帰れなく、なるとこでした」
「力が入らないからか?」
「それも、ありますけど……いっときでも、折木さんと、離れたくなくなりました」
 そう言うと千反田はぎゅうっと全力で俺を抱き締める。とは言っても今の力では痛くもない。
 むしろ問題なのは俺の身体に押し付けられている二つの柔らかいもの。抱きつかれるのは何度もあるが、ここまで意識してしまうのは初めてだ。
 どうしたものかと思っていると、千反田が身体を離す。
「折木さん」
「なんだ?」
「もっと……いろいろ、してください」
 そう言ってベッドの上で座り込み、目を閉じる。
 俺はゆっくりと千反田に手を伸ばした。
 肩を掴み、キスをする。額に。瞼に。こめかみに。頬に。耳たぶに。うなじに。顎に。
 様々な箇所に唇を付け、時折軽く吸う。
 千反田が切なそうに眉根を寄せ、俺の手を握る。
 ぐっと肩を押すと一切抵抗せずに千反田はベッドに仰向けに倒れ込んだ。
「あ…………」
「千反田、脱がしていいか?」
「え、えと、その」
 自分で脱ぐから向こうを向いていてください、との言葉に俺は素直に従う。
 これからもっと恥ずかしいことをするんじゃないか? とは突っ込まなかった。
 しばらくして衣擦れの音がやむ。
「も、もういいですよ」
 振り向くとそこにはショーツ一枚になり、恥ずかしそうに腕で身体を隠す千反田がいた。
 そんな千反田の身体を見た俺の第一声は。
「綺麗だ……」
 だった。
 お世辞でも何でもなく思わず自然と出た言葉。
「あ、ありがとうございます」
 千反田にもそれがわかったのか顔を赤くしながらも礼を言ってくる。ちょっととんちんかんなやりとりかもしれないが。
「見せてくれ千反田」
 再び横になる千反田の身体を隠す腕を取る。
 素直に腕が解かれ、女性特有の双丘が露わになった。俺はそれを目掛けて腕を伸ばす。
「さ、触るぞ」
「はい……」
 ふにゅ、と柔らかい弾力が手の平から伝わる。
345前戯3/6 ◆zO7AQfurSQ :2012/06/22(金) 10:09:28.34 ID:AFt1rhCd
「……!!」
 なん……だ、これは。
 その千反田の膨らみは柔らかくて。暖かくて。指に力を込めるとその分だけ押し返してくる。しっとりと吸い付いてくる感触に俺はいつの間にかそれに夢中になっていた。
「ん、はぁ……あ、っ」
 千反田の微かに喘ぐ声で我に返る。
 様子を窺うが、特に嫌がってはいないようだ。どころか頬が上気して赤くなっている。
 ツンと尖った胸の突起をつまむとビクンっと身体を震わせた。
 気持ち良くなってくれているようだ。ならば。
「舐めるぞ」
「え、あの……ふあぁぁぁっ!」
 桃色の乳首を舌で舐め上げると、千反田が悲鳴のような声をあげ、ぐうっと仰け反る。
 舌で転がし、唇で挟み込んで吸うと、千反田が俺にしがみついてきた。
「あ、や、いやっ、折木さんっ!」
「…………」
 俺は唇から乳首を解放した。
 身体を起こして千反田を見つめる。
「え……あの、折木さん?」
「嫌、なのか?」
「! い、いえ、えっと、あの…………い、嫌じゃ、ない、です……」
 最後は消え入りそうなほど声が小さくなった。
 恥ずかしいのか視線を逸らす。
「お、折木さんも脱いでくださいっ、わたしだけ裸なんてずるいですっ」
 恥ずかしさは遥かに千反田の方が上だと思うがな。
 俺はばさりと上着、シャツを脱ぎ捨て、ズボンをそこらに放る。
 二人とも下着一枚の姿になり、そのまま俺は千反田に覆い被さるように身体を重ね、体重をかけないようにしながら抱き締めた。
 直に伝わる体温が心地良く、前面に感じる柔らかさを堪能する。
「……んぅっ!」
 突然の下半身への刺激に俺の身体が跳ねた。
 千反田の手が俺のトランクス越しに肥大した肉棒に触れてきたのだ。
「男の人って、これを触られると気持ちいいんですよね?」
 やめ、ろ。
 動かすな撫で回すな!
「気持ち良くなって、くれてますか? 折木さん?」
 もう……だめだ!
 俺はトランクスをずらして肉棒をさらけ出し、千反田の手を取ってソレを握らせる。
「え、あ、熱っ……お、折木さん?」
「すまん千反田っ、出るっ!」
 千反田の身体に興奮していて高ぶっていた俺はその刺激に耐えきれず、一気に射精への欲求が高まった。
 しなやかな千反田の指を肉棒に絡みつかせてしごかせると、あっという間に限界を迎える。
「あっ、あっ、ああっ! うあああっ!」
 びゅるっ、と先端から白濁液が放たれる。
「きゃ……っ」
346前戯4/6 ◆zO7AQfurSQ :2012/06/22(金) 10:11:21.53 ID:AFt1rhCd
 自分の身体に飛び散る精液に千反田が短い悲鳴をあげた。
 それでも避けようとはせず、幾度も放たれる精液を身体で受け止めてくれる。
「はあっ……はあっ……」
 ようやく射精が終わり、俺は肩で息をした。
 やばい。気持ちいいなんてものじゃない。自分でするより遥かにすごくて腰が抜けそうだ。
 しばらく余韻に浸ったあと、掴んでいた千反田の手を離す。
「えっと、その……すまん」
 とりあえず謝った。
 手を乱暴に使ったことや身体を汚してしまったことに対して。
 しかし千反田は小さく首を振る。
「わたしの身体で興奮してくれて、わたしの手で気持ち良くなってくれたんですよね? わたし、嬉しいです」
 少し恥ずかしそうにしながらもはにかむ。
 そのまま千反田は自分の手を眼前に持ってきた。俺の精液がべったりとついたその手。
「これが……折木さんの精子、なんですね」
 止める間もなく。
 それこそ一瞬の躊躇いもなく千反田はそれをぺろりと舐め取った。
「! お、おい千反田!?」
 しばらく口に含み、こくんと喉を鳴らして飲み込む。
「な、何をして……」
「平気ですよ、折木さんのですから」
 ちょっと苦いですけど、と軽く笑う。
 茫然とする俺を後目に、次々と飛び散った精液を指で掬っては口に含んでいく。
「不思議、ですね……この匂いと味、なんだかいやらしい気分になります」
 いや、すでに充分いやらしくなってると思うが。
 千反田が俺の精液を飲む光景に、俺のモノの硬度は出す前と変わらず萎えることなくそそり立っていた。
 それが気になるのかちらちらと視線を向けては逸らす。
 さっきの千反田のセリフではないが、これでは不公平だな。
 俺は開き直ってトランクスを脱ぎ捨て、千反田に声をかける。
「千反田、お前の全部が見たい。いいか?」
「…………」
 無言で千反田は頷き、わずかに腰を浮かした。
 その意図を汲んで俺は千反田の下着に手をかける。千反田の大事なところを覆う、最後の砦。
 ほっそりとした両脚を通してつま先を抜け、ついに千反田は一糸纏わぬ姿になる。
 下着を傍らに置いて千反田の膝に手を添え、開かせようとした。が、千反田はわずかに力を込めて抵抗してきた。
 そこまで強い力ではないので無理しなくとも簡単にこじ開けられそうだが。
「見せてくれ、お前の誰も知らないところ」
 俺がそう言うと千反田は突然傍の枕を取って自分の顔を覆い隠してしまった。
347前戯5/6 ◆zO7AQfurSQ :2012/06/22(金) 10:12:36.15 ID:AFt1rhCd
 と同時に脚から力が抜ける。
 俺はぐいっと一気に脚を開かせ、千反田の秘所を眼前に晒す。
 これが。これが千反田の。
 初めて間近で見るその女性器は美しくさえあった。
 俺は無意識のうちに顔を寄せ、襞の部分をぺろりと舐める。
「ひんっ! お、折木さん!?」
 枕の下でくぐもった悲鳴をあげるが、それには構わない。俺は知識を総動員して千反田を責める。
 上部にある小さな突起。これが多分クリトリスというやつだろう。
 唾液をたっぷり絡ませた舌先でそれをつつく。
「んんっ! んぅっ! ううっ!」
 千反田が脚や腰をくねらせながら喘ぐ。
 もっと。もっと聞きたい。千反田の声を。
 俺は陰核を挟んでいた唇を離して顔を上げ、枕を掴んで引き剥がした。
「え、ああっ!」
 千反田が慌てた声を出す。
 枕を取り返そうと伸ばした腕を俺は掴み、千反田に囁いた。
「声、聞きたい。もっと聞かせてくれ」
 ぴたりと千反田の動きが止まる。
 何かを言おうと口を開きかけ、また閉じる。そんな動きを幾度か繰り返し、ようやく言葉を出した。
「あ、あの、それは、ちょっと……」
「嫌か?」
「い、嫌というわけではないんですが……は、恥ずかしい、です」
 今更な事を言う。
 お互いにこれ以上ないくらい恥ずかしいことをしあっているのに。
「じ、自分でするより、全然気持ち良くって、変な声が出ちゃいますから……」
「…………」
 今千反田はとんでもないことを言った自覚があるだろうか?
 普段自分でしていると言ったわけだが多分気付いていないだろう。
 厄介なことになる前に俺は再び千反田の脚の間に顔を埋めた。
「ひっ……んんっ!」
 さっきよりも溢れ出てきている蜜をすすり、充血している陰核を少し強めに吸う。
 愛液を指に絡めて秘口に差し込むときゅうっと締め付けてくる。
 空いた手を伸ばし、柔らかな胸を揉みながら指先で乳首をつまむ。
 三つの行為を同時に行うのは重労働だが、苦ではない。
 千反田が喜んでくれるなら、気持ち良くなってくれるなら省エネなんてくそくらえだ。
「折木さんっ、折木さんっ! 折木さんっ!」
 俺の名前を連呼しながら上半身に伸ばした腕にしがみついてくる。
 指でかき回す膣内は千差万別に変化し、ぐちゃぐちゃになりながら締め付けてきた。ここにアレを入れたらさぞかし気持ちいいことだろう。
 しかし俺は逸る心を抑え、千反田に刺激を与え続ける。
348前戯6/6 ◆zO7AQfurSQ :2012/06/22(金) 10:14:33.74 ID:AFt1rhCd
「ああ、あっ、あ、あっ!」
 千反田の喘ぎが浅く短くなっていく。これはもう『イく』のだろうか?
 俺は体勢を変える。
 もう千反田の感じる箇所や強さ、角度等は先ほどまでの愛撫でだいたいわかった。里志も言っていたが、やはり俺は千反田が絡んだ時の集中力が高いらしい。
 膣内はそこまで感じるものではないようなので右手中指を入れるだけに留める。親指で陰核を重点的に責め、反応を窺いながら徐々に激しくしていく。
 左肘をついて体重をかけないようにし、覆い被さるように身体を重ねる。
 背中に腕を回してしがみついてくる千反田の顔を覗き込むような体勢だ。
 いや、実際覗き込んでいるのだが。
 誰も見たことがない千反田の上り詰める時の表情。俺はそれが見たかった。
「千反田、気持ちいいか? 感じてくれてるか?」
「はっ、はいっ! すごく良くて! もう、もう!」
「いいぞ、イっても。見ててやるから」
「そっ、そんなっ、見ないでっ、くださ……あっ、あっ、あ…………あああああああああっ!」
 ぐううっと千反田が背中を浮かせて身体を仰け反らせ、ひときわ大きな声を上げながら絶頂に達した。
 つま先がぴんと伸び、しがみつく腕の力がより強くなる。
「あっ……あっ……はあっ……はあっ……」
 しばらくの間びくんびくんと身体を痙攣させ、感極まった声が幾度となく漏れ出る。
 その千反田の表情は普段からは想像もつかないほど淫靡で。普段とはまったく違う魅力的なものだった。
 俺が頬に軽くキスをするとくすぐったそうな表情に変わる。
 さて。
 俺達は一度づつ達したわけだが、これで終わりじゃない。むしろこれからが本番なのだ。
 俺は千反田の耳元で囁く。
「千反田……いいか?」
 多くは言わず一言だけだったが、その意図は伝わるだろう。
 千反田も短く返事をしてくる。
「…………はい」




ここまで
最後までだと長過ぎると思ったので分割
次回でこの話は完結です
349名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 10:22:18.32 ID:ooSuyYYU
GJGJ!

このスレクオリティたかいの多すぎ!
350名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 10:24:52.27 ID:HDRAA2Cg
GJ!

続きが楽しみだ
351名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 16:01:42.33 ID:ZAIkmtu5
安心安定の全裸待機
352名無しさん@ピンキー:2012/06/22(金) 17:12:23.04 ID:fFfGj03w
キタコレーーーーーー!!!
GJGJGJGJ
353名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 02:18:01.02 ID:O672GLjf
『手作りチョコレート事件」より、題名「タイ焼きと巾着袋」

http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1335803079/61-70
 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1335803079/159-161 この辺の話を引き継いでいます。
・奉太郎xえる
・ちょいエロ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 去年、僕に好意を寄せてくれる摩耶花がせっかく作ってくれたバレンタインチョコを溶かして型にはめただけだろ?
なんて、傲慢にもほどがあるいいわけで断ったのに、摩耶花は僕を見限らず、来年は認めさせてやるんだから!と挫
けなかった。

 思春期特有だと自覚するけど、自分が中途半端なだけに摩耶花と恋愛なんて縛られたくないと、チョコに込められ
ていた本来の意味を知りながら、取って付けたようないいわけで逃げを打ってしまったのだ。
 摩耶花は、まっすぐでぶれないのはいいけど、通じないなら違った手を考えてみるのがムリや痛みの少ない人生を
過ごす秘訣だと思うんだよね。

 ともあれ、去年の自分を許せないだけに、迫り来る審判の日(バレンタインデー)を万全の備えで迎えないと行け
ないわけだ。
 幸いなのは、ホータローが古典部に入り、えるちゃんとくっついた事を契機に、僕と摩耶花の拗れが事故にあった
ように摩耶花のダイレクトな告白を産み、僕は自分の至らなさを乗り越えて摩耶花を受け入れられて、一番の難関を
クリアしている事だ。

 だとしたら、今年のバレンタインデーのチョコの意味は、どうなるんだろうか。
 去年の摩耶花の本命チョコの役目は、もう、済ませてしまったよな。となれば、今年もらうのは、念を押すためか?
 いや、摩耶花にとっては、そんな軽い物じゃない。
 僕は、どうしたらいいんだろうかと、どうにも落ち着かない。


 去年のバレンタインデーは、最悪だった。あたしも正直、うまくいくとは思ってなかったわ。チョコの出来は微妙
どころか、生暖かく見守って欲しいレベルだったし、思いを込めると言っても、業を煮やしてって気持ちが強かった
と思うから、おいしくなかったと思う。

 そういう意味で渡した味も思いも『苦くてまずい』という致命的な失敗にならなかったんだけど、でも、まさか、
里志、いや、あの時点ではふくちゃんが受け取らないとは、思わなかったのでカッとなって自分で処分しちゃった
のよね。

 他人に強く求めてしまう自分の強欲な黒い思いが気を重くして、きつい言葉が先に出てしまう。そんな自分を何とか
して欲しくて強く求めるんだけど、そうよね、そんな身勝手な渦のような思いをぶつけられても迷惑よね。
 そんなんだから横で見ていた奉太郎だって、引いちゃうわよ。

 ああ、もうっ!て訳で、今年は、えるちゃんとベースになる製菓用チョコをデパートに買いに来た訳よ。

「去年のバレンタインでは、その辺のスーパーで買ったブロックチョコで適当に作ったんだけど、今年はちゃんとした
のを使いたいのよね」
「このクーベルチュールなんかは、洋菓子店でも普通に使っているそうですよ。ミルクチョコなので無難だと思いますし」
「そうね。あたしとしては、このクーベルチュールでも、デュオフロールって良さそうな気がするのよ」
「確かに、そちらの方が高級ですね。食べたときの覚醒感がはっきりしてますし」
「覚醒感か。里志のヤツに目を覚まさせるのにちょうどいいかな、ふふふ」

 なんて感じで、えるちゃんはデコレーション用に使うのか、各色チョコペンと生クリームを買っていたので、あたしも
面白そうなのでチョコペンを何色か買ってみた。
354名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 02:18:40.63 ID:O672GLjf
 さて、2月の冷え込む日に外出などしたくはないが2回目の登校拒否児童を迎えに行くようなことをえるにさせるわけ
に行かないので、俺は自転車で千反田邸に向かっていた。
 正直、面倒な用事なのだ。自分は、その事件とも言うべき、悲劇の現場に居合わせてしまったので僅かながらの責任が
あるとえるが主張するので、さらなる悲劇を回避するべく、作戦会議が行われるのだ、などと自分を鼓舞しているうちに
千反田邸の門に着いたので自転車を停めて、インターフォンを押した。

 鈴を鳴らすような声で返事があり、「どうぞ」というので玄関に向かい、扉を開けるとえるが居た。

「お寒い中、ご足労くださいましてありがとうございます、奉太郎さん」
「うむ、楽にしてよいぞ、えるよ。っていうか足下から冷えるから上がらせてもらうよ」
「はい!」
 軽い足取りのえるの後に続き、暖房の効いた、えるの部屋に招かれた。

 クッションに座り、テーブルにおいてあったティーポットから、えるがカップに紅茶を淹れていく。
 立ち上る良い香りとほどよい濃さなので俺が来てから湯を入れたのだろうな。

 とりあえず、一口飲んでから、
「まずは、俺から行こうか。里志のヤツは、去年のバレンタインの後、摩耶花に数時間も謝罪してあるから、それについ
てはもういいだろうと。そして、既につきあっているから、今回のバレンタインには特に意味合いがないんじゃないか?
という事らしい」

 俺的には、里志の事がどうあれ、えるは俺のチョコをくれないんじゃないか?という懸念がある。深い仲になっている
から、さすがにそれはないだろうと思っているが、この寒波のような、心を冷えさす予感がある。

「はい。里志さんは、そのように思っているんですね。さて、摩耶花さんですが、実は玉砕覚悟でのバレンタインチョコ
だったようで、結果的には自爆なされましたが、受け取られたらもっと残念なことになったかもしれないと思っているよ
うです。その後、わたしと奉太郎さんがつきあうようになったことで弾みが付いて恋人同士になれたけど、どこか、まだ
親密になれない何かがあるので何とかしたいそうです。なので、今度のチョコは失敗したくないというので、先日、摩耶
花さんとデパートにお買い物に行き、上質な材料を仕入れましたよ!」

 去年のあの摩耶花の表情は、悔しさ+自分で作ったチョコの不味さが出てたんだな。

「う、うむ。ちなみにだな、えるもバレンタインチョコの材料を買ったのか?」

 不自然にならないよう、きわめて、自然に言えたと思う、たぶん。

「はい!きっと、喜んでもらえると信じてます」

 俺に向かって、このまばゆいばかりの瞳。信じて良いんだよな?える!と念を送ってみるが小首をかしげてやがる。

「俺としては、里志がどんなチョコであれ、摩耶花からチョコを素直に受け取り、食べれば済んでしまうと思う。
 所詮は、製菓会社の販促だろう?チョコアレルギーなら話が別だが」
「奉太郎さんは、ぜんっぜん判ってないです。摩耶花さんは里志さんとの関係が未だに十分じゃないと思ってるんですよっ」

 以前なら、こういうときにキスできそうなくらい寄ってきたんだが、判ってくれてるという安心感があるから迫ってこな
いんだろうな、少々寂しいが。

「そうか?あのこだわりのない里志が今まで続いているけど、もしや、深い仲になっているからそうしているだけで、あい
つはムリしてつきあっているのか?」
「うーん、どうなのでしょう。わたしから見て、そういう表面的なつきあいに思えないです。ただ、摩耶花さんにとって
何か足りないんじゃないかと」

 二人で考え込み、冷めかけた紅茶をすする。クッキーを食べつつ、
「里志のヤツは、興味のあるものにとことん集中するが、摩耶花にはあっさりなのか?」
「あっさりというかさっぱりした関係には見える、かな。そこが摩耶花さんには不安定に感じるのかもしれませんね」

「こう言うのも何だが、里志にとって摩耶花は絶対じゃないのかもしれない。正直、あいつがどんな女性を好むか判らないし、
何を求めているのかもはっきりしないから」
「そうだと、摩耶花さんは歯がゆいでしょうね。でも、つきあっていくうちに離れられない関係になっていったりしないんですか?」
355名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 02:19:07.71 ID:O672GLjf
「情が移るって感じか。無関係だった二人がつきあいを続け、徐々に心を開いていくに連れてお互いが無くてはならない存在
になるような」

「えるは、奉太郎さんにとってどんな感じなんですか?」
「外見で言えば、長い髪も顔立ちも可愛いし、その瞳に何度も魅了されたよ。内面で言えば、えるが興味を持つ事は心惹かれ
る事が多いし、その先も知りたくなる。俺はどこまでもえるを知りたいし、俺のことを愛して…欲しいと思う。えるはどうな
んだ?」

 えるは頬を染めて、まじっとこっちを見つめてうんうんと頷きながら聞いている。

「外見は、もう少し、愛想良くしても良いと思います。でも、影のあるような雰囲気に惹かれます。内面は、えるのあれこれ
にイラっとするのを隠そうともしないのが正直で好きです。でも、どうしてでしょう、わたしの心に届く素晴らしい事をして
くれるんです。愛されてるのかな?って思って甘えたりしてます。そして、えるのことをずっと離さないで欲しいです」

 部屋の湿度が上がったような、ほわっと良い雰囲気だな。

「こ、こほん。まあ、俺とえるは親密だよな?」
「もちろんです。切っても切れない仲とも言えます!」

 ふぅ。不思議ちゃんなところがあるだけに時々こうして確かめたくなるぜ。

「俺たちの仲が参考になるかどうか判らないが、そういうきっかけにこのバレンタインがならないとダメなんだな?」
「そうなんですよね。ちょっと摩耶花さんが考え過ぎって気もしますが」

 ふーむ、あの二人のことだ、具体的にああしろこうしろと言っても反発を食らうだけだろうな。

「単純にいくか。摩耶花は、漫画が得意だよな。となれば、自分の思ってること、伝えたいことをチョコにペンとかで描いて、
それを里志に渡せばいいんじゃないか?」
「となると、里志さんは手芸が得意ですから、なにか作って、摩耶花さんに渡せば、手製ですし、うれしいと思うんですよ。
摩耶花さんは、ずっと大切にすると思います」
 といったことを少し詰めて話し合い、俺は里志に、えるは摩耶花にそれぞれ伝えることにして作戦会議を終えた。

 そして、あっという間にバレンタイン当日となった。
 放課後の古典部部室にて、俺とえるは立会人となって、二人を見守る役目だ。不安げな里志は俺に目配せするので頷いてやり、
摩耶花はえるを見て、えるは両手を胸元で握りしめ、ファイト!と言う感じか。

「じ、じゃあ、あたしから。去年の反省を生かし、食べておいしく、見て判るチョコを作ってきたわ。受け取ってくれるなら、
この場で開けて見て欲しいの」

 摩耶花のチョコの箱は、雑誌くらいのサイズで大きいぞ。凄い気合いだ。

「謹んで、受け取らせていただきます。こっこれは、漫画チョコだ!」

 里志は、しげしげと漫画を読んでいて、ああ、これか!という表情になった。

「摩耶花、この魔法使いは、僕だよね」
「そうよ。あなたがあたしに魔法を使ってくれたわ」

「この子、摩耶花のお腹の中で暴れて苦しめていたものを魔法で引っ張り出したら、タイ焼きになったのか。
 タイ焼きって、以前、摩耶花としたあとにまどろんでいた時に言った、あのタイ焼き?」
「そう。読んで判るとおり、食べ物のタイ焼きよ」

「タイ焼きって、夢判断などで出てくる『魚』、だよね。その魚には黒い物を抱えている、摩耶花の中に澱んでいるあれこれ、
かな。それを僕が魔法をかけたの?」
「うん。あなたがあたしの中のどうにもならない物を魔法で変えて、おいしく食べられるものに変えてくれたの。
 ねえ、里志、これからもあたしに魔法を使ってくれる?」
「摩耶花のタイ焼きは、おいしいからね。何度でも魔法を使うよ。…そして、僕の魔法だけでは、不完全なんだ、摩耶花。
 このプレゼントを受け取ってくれるかい?」
356名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 02:20:01.09 ID:O672GLjf

 里志は、ラッピングされた袋を摩耶花に渡した。何を作ったんだろうか?

「なにかしら…あ、これ、巾着袋。しっかり出来ていて…、どうして?」
「僕の巾着袋は傷んできたので、新しいのを2つ作ったんだ。厚めの丈夫な生地でしっかり縫製したんだよ。僕の思いを込めた
袋で摩耶花の大事な物を長くしっかり守りたいって、感じなんだけど…、どうかな?」

 摩耶花の目に大粒の涙がこぼれ、ふたりは強く抱き合った。

 この場に俺とえるは、じゃまだろうということでえるの手を引いて、部室を後にした。
「奉太郎さん、わたし、気になるんです。タイ焼きってなんですか?」
「それは、里志と摩耶花だけがどういうものか通じる暗号みたいな物か。例えるならば、以前、学校の裏山にえるが連れて
行ってくれたじゃないか。『あの場所』みたいなものだ」
「ああ!そうですね、判ります。二人だけの大事な場所なんですよ」

 えるは、頬を赤らめ、あのときのことを思い出しているようだ。

 それより、俺にはもっと大事なことがある。この流れだとふつうに校門で別れて、愕然としている姿をリアルに見てしまう!

「そうだな。…それで、今日はバレンタインデーだよな?」

「ええ。それがどうかしましたか?……ぷーっ、久々に見ましたその顔!」

「ば、馬鹿、違うって、その、だなあ…」
「ごめんなさい、奉太郎さん。えるの家までチョコを取りに来てもらえますか?」
「ああ…もちろん、行くさ。万難を排してでも!」

「うふふ」と微笑む、えると千反田家まで自転車を飛ばして、えるの部屋まで来た。

「ちょっとそこで待っててください」「ああ」さて、どんなチョコなんだろう。

「…どうぞ」

 部屋に入ると、全裸のえるが色とりどりのチョコペンと生クリームのチューブを持っていた。

「奉太郎さんは、えるとあまり遊んでくれません。なので、えるチョコで遊んでみませんか?」
 えるに遊ぶための道具を渡された。
「…こういうチョコもあるんだな、驚いた。とりあえず、こんな感じか?」

 俺は、ストロベリーチョコペンでえるにルージュを引いて、甘いキスをしてみた。

「ふぅ、そんな感じです。さあ、奉太郎さんも裸になって。チョコからの逆襲もあるんですよ?」

 舌にチョコを塗って、グミチョコとか、俺の手の爪に色とりどりのチョコでマニキュアされて舐め取られたり、
生クリームでひげを描かれたり、お互いの体がチョコと生クリームで彩られ、興奮してきたえるが、俺の陰茎に複雑な
模様をチョコペンで描いては舐め、描いては舐めし始め、俺は、生クリームをえるの膣にぎゅうっと入れては溢れる
クリームが愛液と混じるので中出ししたみたいに見えて激しく興奮して吸い、舌を入れて味わったりして、勢いで挿入
しようと思ったら、コンドームを付け忘れてたことを思いだし、えるに怒られながら装着したコンドームにまた模様を
描かれたので、そのまま挿入するときゃーきゃーいいながら喜ぶえるが新鮮だった。
 えるの乳房に生クリームを盛って、抱き合いながらすると何とも言えない柔らかくて乳臭い物が俺とえるの間でうねうね
して気持ちよく、我を忘れて1度目イって、いろんな体位をしつつ、塗ったり舐めたりしていたので最後にはチョコも
生クリームも使い切ってしまった。俺とえるは何度イったのか判らない。

 そんなこんなで甘ったるくて、胸焼けしそうな狂乱のバレンタインは終わった。

 当分、チョコと生クリームを遠慮したいが、えるがたいそう満足していたのでよしとするか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
357名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 11:59:05.45 ID:i4dEiCRv
>>353-356
乙!!
状況を妄想したらおっきしまくりですた(*´Д`)
生クリーム&チョコまみれになった御両名はこの後風呂でもう1戦やり合ったのかな?

にしてもホータロー限定で痴反田えろなえるさんぱねぇっスw
358353:2012/06/23(土) 21:43:35.33 ID:O672GLjf
>>357
えるチョコは、キモイって言われるかな?と思ったけど楽しめたようで良かったです。
事後は、その通り、千反田邸の露天風呂で〜ということだと思いますw
359名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 23:38:53.07 ID:fkJb+OIN
里志のえるちゃん呼び
奉太郎の麻耶花呼び
千反田の里志呼び
千反田の一人称

出来れば直して欲しいが
360名無しさん@ピンキー:2012/06/23(土) 23:56:08.66 ID:tRddzVFJ
>>348
童貞ホータローと処女えるが時々積極的になりながらも初々しいのがすげー可愛い。
なんというかこの人の作品は「ああ、確かにこのキャラならこう動きそう」と思うくらいしっかりキャラを書いてるんだよな。
完結編楽しみにしてます。
361名無しさん@ピンキー:2012/06/24(日) 02:13:12.15 ID:86faZ3FX
ショジョエルたんマジ天使!
でももうすぐ散っちゃうのか・・・

そういや漫画版の水着えるって結構大胆な格好してるよね
意外と自分の体に自信があるかホータローの前だから見せつけてるのか
362名無しさん@ピンキー:2012/06/24(日) 02:34:36.78 ID:/a2NODij
たしか水着の版権イラストの注釈には、客観的に見て自分がいい体をしているっていう自覚がないため
羞恥心が薄いみたいなことが書かれてたな 原作ではスレンダー設定なのにアニメじゃ意図的に
変えられてるからな 原作者はどう思ってるんだろ
363名無しさん@ピンキー:2012/06/24(日) 04:27:45.71 ID:AfAm2+zo
あの話の里志は同級生女子二人をはべらせてプールに行くという刺されても不思議じゃない贅沢者
364名無しさん@ピンキー:2012/06/25(月) 17:31:10.09 ID:2hM8jy4d
>>362
別に気に留めるほどのことじゃないだろ
スレンダーだろうがグラマーだろうが話は変わらん
これくらいでビクビクしてたら、多少手心が加えられるだろう最終回で発狂するぞ
365名無しさん@ピンキー:2012/06/25(月) 20:15:05.27 ID:xene52L2
アニメだと温泉回がどうなるか楽しみ!って言ってたくらいだしな
366名無しさん@ピンキー:2012/06/25(月) 20:29:28.42 ID:XPrdCv1i
というか、ここまでも既に結構違う
温泉回のラストとか、折木迎えにくる千反田とか
後者の部分は概算でも回想として出てくるから……なんでああなったのかはわからん
367名無しさん@ピンキー:2012/06/25(月) 22:27:50.95 ID:WTPuFUGz
温泉回 → アニメだし救いのある終らせ方の方が良いと判断、原作レイプかは各自で判断
迎えにきた件 → 原作ストック的に2期(概算)は無いし奉えるでニヤニヤさせようとするスタッフの策略、原作レイプかは(ry

まあこれらの改変(特に温泉回)で最終回(雛)まで改変されるんじゃとスレで危惧されてるのは確か
奉えるでニヤニヤはしたいが雛であの言葉を口に出しちゃったとかは流石に勘弁
368名無しさん@ピンキー:2012/06/25(月) 23:50:25.12 ID:bakU9Ucy
今後折木と千反田ってラブラブの関係になるのかな?
それによってこのスレの見方も変わってくると思うけど。
369名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 07:15:16.80 ID:ZPB33PnS
ほろ苦い青春群像なんだから、結局は結ばれることなく終わるのが吉かと。
370名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 10:19:04.95 ID:uj9WLrtH
あのプールでの「折木さんは私にとって特別な人です!」はニヤニヤした
そのあとの追加セリフは照れ隠しだと脳内補完してる
371名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 14:11:17.02 ID:G74st7ve
>>368-369
仮に両想いになったとしても千反田家の親族方面から横槍入りそうな感じはするよな。
ああいう旧家って絶対過去のしきたりとかそういうのに縛られてそうだから。

その横槍を受け入れて別れるのか逆に押しのけてへし折って想いを貫くのかは当人の意志次第だが。
372名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 18:04:21.18 ID:yHRcFpOf
>>367
愚者の原作(文庫版)73ページの4行目
>...お嬢様、我があばら家まで迎えに来た...

原作でも迎えに来てる
家に上がったのは概算で明かされてるけどね
373名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 19:51:17.17 ID:4bYgjDev
アニメから読み始めたオタク組はよねぽの作風を理解できないだろうから、千反田と奉太郎が恋愛関係になれなかったら怒り狂うのは目に見えている
374名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 20:12:15.42 ID:BahehJJ/
そうやって意味のない壁作らないほうがいい
おまえもよねぽ先生の作風をどこまで理解できてるのか怪しいぞ
375名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 21:09:27.86 ID:h+sttOZZ
アニメのあと読んだけど、結構うまく表現している方だと思うけど、俺も、二人が結ばれるとは思っていない。
えるが天然知りたがり屋で、高校までは親が自由にさせているだけだと思っている。
376名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 21:44:16.83 ID:ZPB33PnS
兄も弟もいなくて、千反田家の存続をえるに任せなければいけない状況だし、
親としても多少は娘に対し、申し訳ないって気はあるだろうね。
家の事情が最優先だから、結婚も実質的にお見合いしか無理だろうし、
学生自体はモラトリアムという形なんだろうと俺も思う。
えるもその事はわかっているだろうし、奉太郎と結ばれることはないだろうな('A`)
377名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 21:49:27.20 ID:xq60/+OK
えるたそは進学する気満々なんで、少なくとも「高校までは」って訳じゃねーかと
まあ、シリーズがどういう形で終わるかはよねぽのみぞ知る、だな
378名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 21:59:02.83 ID:ZPB33PnS
この少子化の御時世に養子に入ってくれて、なおかつ千反田家の家業を
きちんと引き継いで指導的立場に立てる相手を、えるが自力で探すのはまず無理だな。
奉太郎じゃ絶対、えるの両親のお眼鏡にはかなわないだろうし、学生の間恋人として
付き合うことは出来ても、結局別れさせられるか、別れざるを得なくなるわけで…

それ以前に、えるが好きでも奉太郎の方が告白自体を断念しそうだ。
性格的に理屈で無理だと納得できれば、割と自分の感情をあっさり押さえちゃいそうだし。
379名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 22:04:27.45 ID:sD/zKIor
スレ的には、二人の間に既成事実を作って
ついうっかり違うものまで作ってしまえば解決
380名無しさん@ピンキー:2012/06/26(火) 23:12:04.17 ID:iJyUL1hz
それ、なんてニャル子?w
381名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 00:38:04.53 ID:pO/Wi0Zl
個人的にはくっついて欲しい感はあるが
原作でそれやっちゃうとなんか違うとかいうか別物になっちゃいそうだし
原作にないからこういうスレでの妄想も盛んになるわけで
でもやっぱりみてみたいなぁという無限思考ループでうごごごご…は
誰しも通る道だと思うぜ
382名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 00:46:04.42 ID:sfCqLdVt
俺もくっついて欲しいけど、婿養子の件で苦しいところはあるな
まあ、例えくっつかなかったにせよ
今まで伏せていたえるの気持ちをきちんと描いて欲しいな
383名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 01:07:41.81 ID:eM00jQby
アニメ制作サイドなんて、この2人くっつけよってノリで作っているように見える。

作者の作風的に原作では2人の結末どうなるかわからんが、
もしくっつく方向に話が行くとしたら姉が暗躍しそうな気がする。

えると姉が知り合いになったとして、姉がえるを気に入ったとしたら、
奉太郎に気付かれないように婿修行を仕込むことくらいやりそうだ。

千反田の土地の関係者の一人に好感持たれているあたり、まったく目がないわけでもないだろうし。
384名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 01:11:00.67 ID:JPk/03hC
おまえらネタバレスレでやれ
385名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 04:45:10.00 ID:3MnNiwVe
>>381
原作には期待できんので
このスレで勝手に作るのみだね
386名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 05:59:01.22 ID:bAgz1W1Y
二次創作系のスレって最新作まで知ってる前提じゃないの?
387名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 07:30:21.74 ID:KbVxI1ms
感想でも無く、創作でもない雑談を続けるなよ。場所を考えろって。
388名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 07:50:22.24 ID:g7xKeuR+
名家っていっても田舎の大きな農家だしわりと放任主義っぽいから二人の意志がはっきりしてたら全然いけるとと思うが
389名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 09:26:26.00 ID:xmNdgqwv
ハァハァするための妄想雑談ならまだしも普通の雑談なら本スレ行けって話だよな
390名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 09:49:59.99 ID:bAgz1W1Y
ああ、そういうことね
スレチ理解した
391名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 15:20:36.41 ID:vhE2fey2
婚約者が現れてものすごい後悔するほうたるはよ
392名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 16:28:07.93 ID:xmNdgqwv
ほうたる「クソッ、まさか婚約者がいたなんて……俺と千反田は結ばれない運命なのか!?」
婚約者「うふふ。これからよろしくお願いしますね奉太郎さん♪」
393名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 17:40:24.74 ID:pO/Wi0Zl
そっちかよwww
394名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 19:04:26.29 ID:E70m83Co
えるが婚約者に取られる話は需要無いのかね
395名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 19:06:08.21 ID:HJ7nPbP6
NTRは気分悪くなる
396名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 19:14:01.58 ID:xmNdgqwv
婚約者「奉太郎さんは私のものなのです! わかりましたかこの雌豚が!」グチュグチュ
える「ひぎぃぃ! わかりましたぁ、わかりましたからもっとえるにお仕置きしてくだしゃいいぃい!」
婚約者「はっ、こんな淫乱な姿を見たら奉太郎さんはなんて思うでしょうねえ!?」ジュプジュプ
える「もう、もうえるは身も心もあなたのものでしゅうう!」


こんなのが見たいのか。変わったやつだな>>394
397名無しさん@ピンキー:2012/06/27(水) 19:43:20.82 ID:uZIXqrG0
続けたまえ
398名無しさん@ピンキー:2012/06/28(木) 07:16:56.33 ID:L4XyNpyr
アホちゃう?
399名無しさん@ピンキー:2012/06/29(金) 07:55:11.32 ID:JpJietkM
婚約者がいい人だと思ったら実はクズで無理矢理やられてしまうえるたそきぼんぬ
400名無しさん@ピンキー:2012/06/29(金) 13:10:59.76 ID:rMwkPRgz
↑なんかこういうやついろんなスレで見かけるけど同一人物か?
どこ行ってもヒロインが男に鬼畜レイプされる展開を希望してるだけの乞食なんだが
401名無しさん@ピンキー:2012/06/29(金) 16:30:36.79 ID:2eY7JZKT
普通に純愛系だkら同人は逆でっていくらでもあるじゃんかよ、アホス
なんか、ヨスガで文句言ってた馬鹿と一緒の気がする
402名無しさん@ピンキー:2012/06/29(金) 16:56:23.23 ID:1Vbux9Be
ずいぶん狭い世間でつね
403名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 00:52:36.70 ID:fo632IZV
ここの住人的には入須×奉太郎は無しなん?
10話でティティンと来たんだけど
404名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:37:43.58 ID:krqlFDgd
しばらく投下します。
405名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:38:31.68 ID:krqlFDgd

文化祭も終わった10月の金曜日、今日も古典部で、俺は窓辺の席に座り、安物のペーパーバックを読みながら、過ごしていた。
千反田は珍しくウロウロと俺の周囲を回っている。
まあ、何か好奇心に触れるものを見つけようとしているのだろう。
里志は、俺のはす向かいのいつもの席で、部室の入口の方をじっと見つめている。

そこへ、伊原がやってきた。
「遅れてごめん、ふくちゃん。実はね、大ニュースがあるの。」
千反田がニュースという言葉に反応し、口を挟む。
「摩耶花さん。いったい、どういうニュースですか?」
「摩耶花、どういうニュースだい。」
同時に聞かれ、伊原はたじろいだ。少しは俺の気持ちも理解できたか?

「それがね。夏休みに行った青山荘の改修工事が終わったので、古典部の皆さんをまたご招待したいんだって。」
ああ、俺がバス酔いをしてさんざんな目にあったあの温泉か。
「それでね。今度は家族風呂というのを作ったそうよ。そのお試しをして欲しいって。もちろん宿代は只。どうする?行こうよ!」
「ぜひ、行きたいです。」
「そうだね。行こうか。」
「折木さんも、一緒に...」と言いかけて、千反田は口をつぐんだ。
「俺は遠慮しておく。この前も迷惑を掛けたし」
「そんな。折木さんも一緒に行くべきです。実はですね。万人橋さんのご親戚に、富山の方で薬の製造販売をしている方が居て、そのつてをたどって、強力な酔い止めの薬を入手したんです。
それを差し上げますから、一緒に行きましょう。」
まあ、俺も富山の置き薬ぐらいは知っている。これが結構侮れない。
幼い頃、風邪によく掛かっていた俺は何回か利用させてもらった。医者が処方してくれる薬より効いたことが何度もあった。
ただ、薬のネーミングがあまりにベタだ。それで損していると思う。
だから、千反田の好意はありがたく受け取ることにした。
里志、伊原、なぜニヤニヤしている?
「ああ、分かった。そうまでいうなら」
とたんに千反田の顔が笑顔になる。

「ところで、里志、家族風呂ってのはどういうのだ。」
「他人の目を気にせず、家族だけで入れるお風呂ってことだよ。ホータロー。」
「それって、混浴ってこと?」
「そうだね。家族だから基本は混浴さ。もちろん、正式な家族じゃない恋人同士でも使えるよ。」
「たとえば、私とふくちゃんでも、使える?」
「もちろん。摩耶花がその気ならね。」
おいおい、部室でする話か。
「あ、折木、今、いやらしい想像したでしょ。このムッツリスケベ」
話題を振ったのはお前だろ。そういえば、前回行ったとき、千反田は俺と混浴できなかったことを残念そうに言っていた気がする。
それを思い出し、ふと、千反田の方をみたら、千反田はしばらく俺の顔をじっとみつめて、プイっと横に視線をそらした。
機嫌を損ねるような事あったのか?

「そうそう、家族といえば、手紙にはこう書いてあったの。『それぞれの御家族も1名様だけ無料でご招待します。』って」
それは大層太っ腹だな。おそらく、家族で一緒の風呂に入ってもらい、その感想を宿の宣伝に使いたいというところだろう。
「へー、家族連れでも無料なんだ。たしかに、ありがたい話だけどさ、さすがに親を連れていくのはどうかと思うよ。」
「それわかる、ふくちゃん。親って年が離れ過ぎてて、じじばば臭い話題になって、つまんなくなるから」
「じゃ、こういうルールはどう?年齢の近い家族、つまり兄弟やイトコに限定する。それなら、僕は妹を連れていくことにするよ。ホータローはお姉さんを誘ったらどうだい?」
姉貴か。姉貴は俺にとって母がわりだから、連れてきたら、それこそどうかと思う。
「私はどうしましょう。兄弟は居ないですし」
「ちーちゃん。私も同じよ。無理に誰かを連れて来てとは書いていないわ。」
「そうですね。」
そういう千反田はやはり寂しそうだ。それを見た俺も一人で行こうと決めた。

「それで、日程なんだけど、いつにする?今月中ならいつでも良いって。ただ、この紅葉の季節を見逃すことはないから、早いうちがいいと思うんだけど。」
「明日じゃ間に合わないから、来週の土日でいいんじゃないかな。」
「賛成。ちーちゃん、それでいい?」
「私は構いません。折木さんは、どうですか?」
「かまわん。いつでも暇だ。」
「それじゃ、私から連絡入れとくね。宿の新しいパンフをあげるから、よく読んでおいて。」
406名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:39:29.10 ID:krqlFDgd
家に帰ると誰も居なかった。折木家ではよくあることだ。親父は仕事人間で、家に帰ってこないことが多いし。お袋はもの心ついた時にはもう居なかった。
姉はおそらく大学の飲み会だろう。
それにしても疲れた。
今日は体育があって、強制的にマラソンの練習をさせられたからだ。
適当に残り物で晩飯を取って、風呂に入った。
明日は、土曜日だ、やるべきことは明日やればいい。そう自分に言い聞かせて寝た。

目が覚めると姉貴が俺の前に立っていた。
「あ た し も つ れ て い け」
ぼうっとしていて、何のことか直ぐに理解できなかった。
姉貴が近づいてくる。左手にあのパンフレットを握っている。
しまった。リビングに置き忘れていた。
「奉太郎、あたしもこの温泉に行く。タダって所がすごく魅力よね。ところで、いつにした?予定空けとくから」
姉貴はもうすっかり行く気になっている、教えなければ多少強引な手を使ってでも俺から聞き出すだろう。ならば痛くされないうちに白状するのが賢明だ。
「来週の土日」
「分かった、ありがと。」
姉貴はそういうと、出掛ける支度を始めた、
「奉太郎、あたしは今日も遅くなるから勝手にやってて」
「ああ」気のない返事をして俺はいつものように部屋にこもった。

予定日の前日の金曜日
姉貴は何処から借りたのか7人乗りのワゴン車を用意していた。
「明日、これに乗って宿へ行こう。奉太郎の友達とその家族も載せてくから、そのつもりでいてね。」
えらい張り切りようだ。どんな心境の変化だ?

当日の朝、やたらテンションが高い姉貴の運転する車は、集合場所の神山駅に予定時間の10分前に付いていた。
駐車場に車を停め、車内で待っていると、自転車を押して古典部部長の千反田がまずやって来た。
ポニーテールの髪が可愛らしい。今日も綺麗だなと思いながら車内から眺めていたら、姉貴が、ドアを急に開けて、千反田を呼び止めた。
「もしかして、あなたが、千反田さんですか?」
姉貴、なぜその子が千反田だと分かった?
「すみません。どちら様でしょうか?」
「大変失礼しました。はじめまして、私、折木奉太郎の姉の供恵と申します。愚弟が日頃お世話になっています。」
「はい。千反田です。千反田えると申します。奉太郎さんのお姉様ですか。お噂はかねがね伺っております。お会い出来て光栄です。」
姉貴は車に振り向き、手招きした。
会話に入り込むタイミングを逸していた俺は急いで二人の所に駆け寄る。
「全くこの子は、肝心な時に役立たずなんだから、ごめんなさいね。
奉太郎が時々寝言で呼ぶ千反田さんがどんな方なのか、一度お会いして確かめておきたくて。本当にお綺麗で礼儀正しい方、これなら奉太郎を任せられるわね」
姉貴、俺がいつ千反田を寝言で呼んだ?寝言だから記憶に無い。
だからこそ、言って良い事じゃないだろう。
千反田は何と返事したら良いか分からなくなり、黙ったままだ。
このままでは不味い。

「姉貴、俺が千反田を寝言で呼んだって、本当なのか?」
「千反田さんでしょ。きちんと「さん」付けして呼びなさい。寝言は確かに言ってたわよ。
『すまん千反田』とか『ゆるしてくれ千反田』とか、これって痴話喧嘩の夢を見ているという事だから、二人は付き合ってるという証拠でしょ。」
我慢していた千反田が笑い出す。なにが可笑しい?
「それ、違います。私、折木さんに謎の推理をお願いして、それに折木さんが答えていただいてる関係です。」
「それは一体、どういう関係?よく分からないけど、つまり、あたしの勘違いで、二人は恋人同士の関係ではないと」
「ええ、まあ...」
「そう。でも、あたしは気に入った。ねえ、お友達にならない?千反田さん。下の名前はどう書くのか教えてくれる?」
「はい。えと、名前はひらがなで、え、る、です。」
「ありがとう。あたしは千反田さんをこれから、えるちゃんと呼ぶ事にするわ。だから、えるちゃんもあたしを下の名前の『供恵』って呼んで、漢字で子供の供に、恵みと書くの」
「供恵、さん。こうですか?あのう、失礼ですが、お姉さんと呼んでも構いませんか?」
「お姉さん?あ、いいわよ。なんか本当に妹が出来たみたいでいい響き。こんな可愛い妹が欲しかったんだ。
奉太郎ってぶっきらぼうでさ。やっぱり男の子だからね。女の兄弟もいたら、いろいろ相談出来るし。」
「私も供恵さんみたいなお姉さんが欲しかったんです。私一人っ子なので。」
「ああ、そうか。だから今日は一人で来たのね。」
「はい、そうです。」
407名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:41:07.62 ID:krqlFDgd
そこへ、里志と伊原が手を繋いでやって来る。
こっちに気付いく。
「供恵さーん。お久しぶりです。あっ、それが今回乗せて頂く車ですか?」
「そうなの、ちょっと大型だけど、その分、余裕あるからね、楽に移動できるでしょ。」
「お久しぶりです。供恵さん。お世話になります。」
「里志。妹はどうした?」
「いやあ、昨日までは一緒に行く予定だったけど、親から受験生なんだから、この大切な時期に遊んでないで勉強しなさいって言われてさ」
そりゃ残念。あの変わり者の妹も久しぶりに見たかったが。
「それでは、早速出発しましょう。えるちゃんは自転車を駐輪場に置いて来て」
「はい」
千反田が乗り込むのを待って出発した。
運転は姉貴で、俺が助手席、後部座席のドアは助手席の直ぐ後ろなので、その右側で運転席の直後が、最後に乗った千反田の席になる。
その後ろが伊原で、左隣が里志になる。

「ところで、えるちゃん。さっき言ってた謎の推理ってどんななの」
「えーとですね。私が疑問に感じた事を折木さん、いえ、奉太郎さんに解決していただくという、事です。」
「へー、こいつそんな事もしてたんだ。あ、『氷菓』事件もその一つって訳か。
あれ、あたしも気付かなかった。氷菓の意味や、なぜ古典部ではカンヤ祭は禁句なのか、言われれば納得するけどね。」
「お姉さんて、古典部だったんですか」
「奉太郎は言ってなかったの?こいつ、必要なことも喋らないから、ごめんね。」
「お姉さんがいた頃の古典部ってどうでしたか。私、気になります。」
「気になると言われても、至って普通よ。私は古典だから文学かなと思っていたんだけど、同じ部の友達には考古学の事だと思ってた子も居たし、クラシック音楽と思い込んでいる子も居たわ。
ただ、文集があって、それを作る予算が学校から出ているから、それだけは適当に作ろうって事にして、それぞれが考えた古典の解釈で適当な文章を作ってまとめていた訳。」
「文集を作るとき以外は、部員の皆さん、どうされていましたか?」
古典部部長としては適切な質問だろう。まあ、面倒な事になりそうだろうから、俺はあえて聞きはしないが。
「それがね。基本、何をするのか決まっていないから、好き勝手なことがやれるわけ。
で、私は奉太郎と違って人づき合いが好きな方だから、他の部員を巻き込んで、考古学的な文学研究とか、昔の音楽家と作家の関係とか、色々と調べていたわ。」
「へえ、楽しそうですね。」
「楽しかった。それが、私が卒業してから2年間も部員なし、このままじゃ廃部になると後輩から聞いて、奉太郎が同じ高校に合格したっていうから、強制的に古典部に入らせた訳。」
「奉太郎さん。お姉さんから強制されたから古典部に入っているのですか?」
「最初のきっかけは、そうだったな。でも、千反田、さんが、古典部に入ると聞いて俺が入る必要はなくなった。」
「でも、辞めなかった理由はなんですか?」
真顔で俺に聞くな。恥ずかしくなる。
「古典部が居心地いいからだ。家に帰っても俺は大体一人だ。姉貴はまず、家に居ない。それも悪くはないが、いいかげん飽きた。」
「そう、ですか。」
千反田は寂しそうに言った。


財前村は神山市の北西方向にあります。
神山市自体が比較的高い土地なのですが、さらに高い、いわゆる山間の村です。
ここは海から吹く湿った風で良く霧が掛かります。
今日も所どころで霧が掛かり、また晴れたりと急変して、山に来たという雰囲気を味合わせてくれます。
季節はもう秋、紅葉の美しい時期です。私の住む陣出周辺では、まだ所々黄色い木々が混ざった状態なのですが、ここではもう鮮やかな赤や黄色に色付いています。時折見えるナナカマドの赤い実が綺麗。

ただ、運転をしている折木さんご兄弟は今、その景色を楽しむどころではないようです。
「奉太郎、そっちの後ろ路肩を見てて、まだ行けそう?」
「ああ、あと50cmは余裕あるな」
「分かった。それなら、ギリギリで切り返せる。」
財前村へ至る道の途中は急な角度のカーブが多く、こういう大型の車では1度では曲がりきれない様です。
何度も角度を微調整して、やっと通行しています。
バスの時は手慣れた運転手さんだったらしく、切り返しはほとんどありませんでした。
それでも奉太郎さん、酔ってしまわれたんですけどね。
慣れてない方なら切り返しは多くなって当然だと思います。
それより気になりますのは、お二人の連携の巧さです。これが阿吽の呼吸というのしょうか?
折木さんは良く、お姉さんを苦手と言ってましたが、そんな事はないようですね。
私にも姉や弟が居たら、こういう関係が作れたかもしれません。
408名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:43:24.16 ID:krqlFDgd
急カーブの連続が終わった頃、福部さんがお話を切り出しました。
「ここで、古典部でのホータローの活躍ぶりを紹介しようと思うんですが、供恵さん聞きたいですか?」
「是非、教えてくれる?奉太郎の活躍というより、今の古典部の活動をさ」
福部さんは要領良く、『氷菓』事件の解決までや、2年F組の自主映画についての経緯を説明していました。最後まで黙って聞いていた供恵さんは
「なんだ。奉太郎もそれなりに働いていたんだ。全く意外。この子って身内であるあたしの頼みでも、まず素直には動かないもの。
今日だって、助手席に座る事でさえ渋ってた。
ねえ、えるちゃん。聞いていい?」
「はい、なんでしょうか?」
「奉太郎を素直に働かせるコツを教えてくれない?」
「いいえ、コツはありません。私、いつも奉太郎さんにこうやって、お願いしてるだけです」
私は返答しながら、立ち上がって、いつもしているように、助手席の折木さんの顔に顔を近づけます。お姉さんは、チラチラとその様子を見ています。
「ああ、なんとなく分かった。ありがとう。だけど今は運転中だから、宿に着いたら続きの話をしましょう。」
程なく財前村に入り、やがて青山荘に着きました。
一体何が分かったのでしょうか。
私、気になります。


青山荘に泊まるのはこれが2回目だ。
前回は車酔いで酷い目にあったが、今回は千反田がくれた薬でなんとか持ちこたえた。
千反田は何か嬉しそうにしている。
何があった?ああ、さっきの続きとやらが気になるのか。まあいい。今回答えるのは俺じゃない。姉貴だ。

宿につくと、民宿の経営者の善名夫妻と、その二人娘がまた出迎えてくれた。
伊原と千反田はその姉妹との再会を喜び、姉貴はご主人に前回の俺の失態を詫びている。
「この前は、弟の奉太郎が大変ご迷惑をお掛けしました。つまらない物ですが、これはお詫びの品です。どうぞお納めください。」
おそらく姉貴の事だから、事前に里志から俺が湯当たりで倒れる騒ぎになった事を聞き出してたんだろう。
「それから、これは、今回お世話になる事への感謝の気持ちです。こちらもお納め下さい。」
「わざわざ、ご丁寧に有難うございます。長旅お疲れの事でしょう。早速、お部屋へご案内いたします。」
そう言うご主人に案内されて、部屋へ通された。

宿の部屋割は4家族分の4部屋になっていた。
が、前回の幽霊騒ぎを思い出した伊原が一人で寝たくないと言い、結局、善名姉妹が伊原と一緒に寝てあげることになった。
俺も姉と一緒の部屋はまずいと思ったが、姉貴もそこは考えていたので、結局、姉貴と千反田、俺と里志が一人で寝ることになった。
「ホータロー寂しかったらいつでも呼んでくれ」
「里志、本気か?」
「ジョークだよ。いつもの事さ」

宿代無料を条件に家族風呂のお試しに志願した訳だから、少なくとも1回は入浴せねばならん。
やるべき事は手短かにの方針に従い俺と里志が先に入浴し、夜8時までに部屋へ戻る約束をした。それ以降は、女性陣の貸切だ。
部屋に荷物を置いて、さっそく二人で家族風呂に向かった。
409名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:44:50.49 ID:krqlFDgd
想定してたのと違う風呂場の入口に俺達は戸惑う。
「なあ、里志、家族風呂の場所はあっているか?」
里志が巾着からメモを取り出して確認する。
「メモによればここだね。」
そこには「男湯」「女湯」と描かれた暖簾が下がっていた。
「他に男女別の内風呂はあるか聞いてないか?」
「書いてないね。内風呂はこの家族風呂だけだ。」
「...とすると、まあ、今は時間も押している。とにかく入ってみよう。違っていても、また事情を聞いて入り直せば済む。」
「そうだね。入ろう。」
俺達は、「男湯」と描かれた暖簾のある入口から入った。
脱衣場で服を脱ぎ、浴室へ行く。
ヤケに広い浴室で、普通の内風呂の2倍以上ある。
大家族用か。いや、妙な事がある。
「水風呂」と描かれた札のある風呂が2箇所。2箇所は不要だろう。洗い場も2箇所ある。
ふと思いつく、多分正しい推理結果だ。
「ここは、元々、男女別の内風呂だったんじゃないか。その仕切りを外しただけだと思う。」
「そうだね。ホータローの考えで正しいと思うよ。」
おそらくは、家族風呂が流行っていると聞いた宿の経営者が、稼働率の低い男女別の内風呂を改装しただけなのだろう。
「たださ、僕はこれを家族風呂とは認められないよ。」
「何故だ。」
「入口に鍵が無い。これじゃ家族以外も入れてしまう。家族水入らずが成り立たない。」
それもそうだが、なにせまだお試し中なのだ。鍵の件も含めて、ダメ出しして欲しいとも考えられる。


男女別の脱衣場にも利点はあると僕は思う。
家族とは言え、母や1歳しか違わない妹と同じ脱衣場で脱ぐのは恥ずかしい。
それでも家族の親睦をお風呂で深めたいなら、湯浴み服に着替える手もある。お湯が汚れるのが好きではないので僕は使わないけど。
もちろん水着に着替える手もあるが、それでは温水プールと変わらない、全然粋じゃない。
いずれにせよ、脱衣場が別なら気兼ねなくいろいろできる。
これは良いアイデアだ。アンケートにはそう書いておこう。

ホータローは湯船で寛いでいる。前回と違い、湯温が低い内風呂だからのぼせる心配はなさそうだ。
しからば、僕の趣味である温泉の梯子をするため、前回行った露天風呂に行くことにしよう。今なら、湯船に紅葉が舞って、風情がありそうだ。
「ホータロー、のぼせそうだったら、水風呂入って目を覚ませ。僕はこれから例の露天風呂に行くとするよ」
そう言って、僕は家族風呂を後にした。


供恵さんと同じお部屋に荷物を下ろした時、思い切って聞いてみました。
「あの、先ほどお車で言われた、『分かった』とはどう言う意味でしょうか?」
「お待たせしたわね。話してあげる。」
「もしかして、私、奉太郎さんに、すごく失礼な事をしていたのでしょうか?」
「いいえ、違うと思うな。私は奉太郎じゃないので、推測するしかないけど、その為には、もう少し情報が欲しい。
まず、奉太郎に顔を近づけた時、あいつ、どう言う態度をしてた?あいつの言葉はじゃなくて、態度はどうだった?」
「態度、ですか。そうですね。私から目を逸らしてますね。」
「それだけ?他には?」
「うーん、そうですね...分かりません。」
「予断は与えたくないからヒントだけ。口元に変化ないかな。」
「あ、そういえば、唇の端、口角と呼ばれる所が上がるような気がします。」
「その仕草を覚えておいて。奉太郎に頼んで口角が上がったら、あいつが他にどんな表現をしていても、あいつ喜んでいるから。」
「そして。今まであいつに何か頼んで、あいつをずっと喜ばせているのは、えるちゃんだけ。後は自分で考えて」
分かった様な、そうでない様な、はぐらかされてしまったようです。
話題を変えた方がよいですね。
「あ、そろそろ8時ね。あいつらも部屋に戻った頃だから、早速行ってみない?」
「そうですね。行きましょう。」
摩耶花さんにも声を掛けて一緒に行きます。
410名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:47:05.72 ID:krqlFDgd
家族風呂に着きました。本当にここでいいのでしょうか。
「摩耶花ちゃん、ここで間違いない場所はあってるわね。」
「はい、ここで間違いありません。」
「ここの改修期間はどのくらいだったの?」
「たしか、2ヶ月ぐらいです。」
「じゃ、ここで間違いないわね。入りましょう。」
「どうして間違っていないと分かったのですか。気になります。教えてください。」
「ああ、それはね。ま、湯船に漬かりながらゆっくり話してあげるわ。」
脱衣場で服を脱ぎます。
供恵さんは女子大生ですから大人の女性の体型をしています。
私もそれなりにあるのですが、胸もお尻もひとまわりは大きいです。でもお腹周りは引き締まっています。
「奉太郎が見たら卒倒しそうなくらい綺麗だわ。」
「お姉さんに比べれば、私なんて大したことないです。」
「いいえ、奉太郎があんなに働くなんて、それ以外に考えられないもの。こんな素敵なお嬢さんと知り合えて奉太郎は幸せね。」
かなり照れます。そんなの自覚したことありませんでしたから。

浴室に入ってみてその広さに驚きました。普通の内風呂の倍はあるでしょう。
そして、私たちが入ってきた脱衣場のと並んで、もう一つの脱衣場への出入口が見えました。
皆で体を洗い合い。湯船に漬かってから、先ほどの疑問を聞いてみました。
「普通、内風呂を家族風呂にするなら、その入り口に鍵を掛けられるようにして暖簾を付け替えれば済むから、改装にどんなに遅くても1ヶ月も掛からないの。
それをわざわざ2か月も掛けたということは、浴室そのものに手を加えているということ。
でも逆に2ヶ月では、二つの浴室の壁を取り払うことしか出来なかった。暖簾が「女湯」とかだったのは、これから正式オープンまでに変える予定なんでしょう。」
「どうしてわざわざ、そんなことをしたのでしょうか?」
「うーん。摩耶花ちゃんが叔父さんに直接聞いてしまうのが確実なんだけど、推測でいいなら説明できるわ」
「お願いします。」
「脱衣場を同じにしたくないって要望があったことは確かね。いくら家族とはいえ、あたしは奉太郎と同じ場所で脱ぎたくないわよ。やっぱり恥ずかしいし。」
「そうですか。一応納得しました。」
私は弟が居たら、と思ってましたが、そういう部分では気遣いが必要なんですね。
「だけど、私だったら、こういう改装はしないわよ。」
「それって、供恵さん。浴室ではなくて、脱衣所に男女別の仕切りを入れる方が早いって事ですね?」
「摩耶花ちゃんの言うとおり、その方が工費も少なく期間も短くて出来るでしょ?だから他の理由があるのかもしれないわね。」


ん、寝てしまった。近くで聞きなれた女性の声が聞こえる。エコーが掛かっているようだ。
あれ?ここは風呂場だった。水風呂に入って頭をはっきりさせよう。
よいしょっと。
「あのう、何か音がしませんでしたか?」
千反田の声だ。
「まさかと思うけど、ふくちゃん、まだそこに居るの?」
伊原の声だ。
「ひょっとして、奉太郎?」
姉貴の声だ。
まずい、約束の8時を過ぎていたのだろう。
俺は、元男湯の岩風呂で寝ていた。岩の感触と湯温が心地よかったからだ。丁度、元女湯からは影になっていた。
「折木さんか福部さんか返事してください。」
「....」
「おーし、あたしが確認する。」
姉貴の声がする。
「もし、奉太郎なら、今のうちに返事をしろ、そうでないと、分かるな。」
「姉貴、俺だ。」
「奉太郎、お前、分かっててやったのか?」
「いや、寝てしまってた、不可抗力だ。許してくれ。」
「ふくちゃんは居ないの?」
「里志なら、あの露天風呂に行くって出て行った。」
「あのう、奉太郎さん。そちらへ行ってもいいですか?」
どういう意味だ。おい、千反田。
411名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:51:07.80 ID:krqlFDgd
「どういうこと、ちーちゃん。恥ずかしくないの?」
「えるちゃんて、そういう子だったの?」
「えっ、ここって家族風呂ですよね。お姉さんと家族のつもりでこうしているのですから、奉太郎さんともそうしたい。一緒の湯船に漬かって、体を洗い合ったりしたいです。変ですか。」
「変、十分変よ」
「でも、摩耶花さんは福部さんとそうしたいと...。私も奉太郎さんとそうするつもりで今日来たんです。」
「そうね。だんだん否定することが出来なくなってるわ。」
「ふーん、なんか、えるちゃんの真剣な目を見てたらえっちな気持ちが無いのが分かるし。やってみたら?でもたしか、あなたたち、恋人じゃないっていってたわよね。どういう事かな?」
私は小声でお姉さんに耳打ちします。
「それは、私の片思いだから。正式な恋人ではないという意味です。」
「ふっ、参ったわ。ま、やるだけやってみたら、もう止めないから。」
おいおい、止めてくれ。
「では、参ります、奉太郎さん。待っててくださいね。」
千反田がこちらへやってきた。タオルや腕で肝心な部分を隠しているが、当然、全裸だ。
タオルを畳んでおき、少し離れたところから、一緒の湯船に入り、こちらへ近づいてくる。おれは終始うつむいて、出来るだけ見ないようにした。
「おい、ち、千反田、さん。正気か。」
「奉太郎さん。私、いつでも正気ですよ。前回の露天風呂で、こうしたかったのです。念願かないました。」
千反田の首筋は白くきれいで、俺が前回想像したとおりのだった。
胸は..と視線を落とすと、はっと手で押さえて隠す。
「えっちは後で、今は家族として親睦を深めましょうね。」
その後、千反田俺の背中を流してくれ、俺も、目をつぶりながら彼女の背中を流した。
前はさすがにまずいので、遠慮した。
正直、俺のあれは、終始はちきれんばかりになっていたが、千反田はそれは男の人の生理現象で、仕方ないですねと微笑むだけだった。
何か悔しい気持ちが沸くが、俺としては、これ以上の手出しはできなかった。
近くに姉貴たちがいたからだ...というのは言い訳だ、童貞の俺には勇気が無かった。

「あたし、ふくちゃんを追いかけるわ。」
伊原の声がした。
「よし、あたしもそっちへ行くわ。」
姉貴も、全裸でやってきた。いや、まあ、そのう、なんというのかな。勘弁してください。
久しぶりに見る姉貴の裸体は、まぶしかった。千反田もすごいが、姉貴もすごい。というか、これは男としてどうなのだろう。
理性では姉貴は怖い存在だし、千反田は未だ遠い存在だ。それは変わっていない。
しかし、本能では、姉貴も千反田も雌にしか見えないのだ。それもこれ以上ありえない最高の雌だ。
その二人が童貞の俺に迫っている。しかしえっちな事は禁止とくる。
これって生殺し?
「久しぶりに、おまえと裸の付き合いをしよう。」
そう聞いたとたん、俺の意識が限界を迎えた。


奉太郎さん、気絶してしまいました。仕方ありませんので、お姉さんと一緒に部屋まで運びました。
一応浴衣を着せましたので、奉太郎さんの体の隅々まで見てしまいました。意外にたくましいです。
「あたしが少しは鍛えていたから。でも成りは大きくなっても、まだ子供。こうして、奉太郎を運んでいると、こいつが幼い頃に高熱を出して医者に駆け込んだ時の事を思い出すわ。」
「あの、失礼ですが、折木さんのご両親は?」
「あ、奉太郎、まだ言ってなかったんだ。そう、あたしんちは母を早く亡くしてて、あたしが、奉太郎の母親代わり。母が亡くなったのが、たしか、あたしが9歳の頃で、奉太郎は3歳だった。」
「亡くなってからしばらくは、叔母が家事を引き受けてくれてたんだけど、叔母の所も家族があるし、父は仕事人間で帰らないことも多いし。夜中には二人切りだった。」
「そんな時にこいつが風邪で高熱をだしてさ。奉太郎まであたしを置いて逝ってしまわないように、必死に電話して、医者を捕まえて連れて行ったの。幸い大事にはならなかったけどね。」
供恵さん、膝を改めて聞いて来ました。
「ねえ、えるちゃん。こいつ、この程度で倒れるような根性なしだよ。それでもいいの」
私はきっぱり言います。真剣です。
「構いません。奉太郎さんの過去も今も、全部含めて好きなんですから。」
「本当、えるちゃんに勝てる気がしない。じゃさ、奉太郎の介抱は任せていい?あたしは集合部屋でお酒でも飲んでるわ。」
「わかりました。喜んでお引き受けいたします。」
412名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:54:02.97 ID:krqlFDgd
ふふふ、二人きり、折木さんと二人だけのです。鍵はしっかり掛けました。だから、ここ密室です。
密室といえば、殺人事件?いーえ違います。密室といえば、古来より秘め事、そうに決まっているのです。
で、折木さんはいま、意識なくスヤスヤと寝ているのです。
外から覗かれないようにカーテンを閉めます。ちょっと興奮します。一旦全部脱いで、浴衣だけ羽織って準備します。
折木さんとは逆さまの格好で四つん這いで跨って、、パンツから気になるアレを取り出します。
さっきは、あんなに大きかったのに、意外に小さいですね。あの大きさになるなんて信じられません。刺激してみます。
手でニギニギしていると、少し固くなりますが、それだけですね。口に入れて舐めてみましょう。ムクムクと大きくなってきました。
「おい、千反田、何をしている。」
もう気づかれてしまいました。
「え..と..舐めてました。」
「何を?」
「折木さんのアレをです。大きくするためです。」
「そんなに、俺としたいのか?」
「はい、したいです。ひょっとして怒ってますか?」
「まあな。」
「どうしたら、許してもらえますか?」
「そうだな、おまえのを舐めさせろ、」
「はい、こうですか?」
腰を後ろに下げると、股間に熱い息が掛かります。大切な所を覗かれ、舐められてます。
恥ずかしい、でも、この切ない感じがいいです。奥から何かが溢れてきます。
「おまえ、もう濡れてるな。入れて欲しいのか」
「はい、お願いします。」
413名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:55:52.05 ID:krqlFDgd

気がつくと、ふとんの上で寝ていて、掛け布団の代わりに女性が被さって俺の下半身を舐めているというありえない状況であった。
舐められて気持ちよいので、そのままにして出してしまおうかとも考えたが、それじゃ悔しかった。
お尻を後ろの穴まで丸出しにして、こちらへ向けている。ただ、あるはずのホクロが無いから姉貴ではないし、伊原はもっと華奢だから違う。
となると、残る可能性はお嬢様の千反田だ。
「可能性の無いものを消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる」とはホームズの名言だが、これは奇妙すぎるのではないか。
何故か、一介の男子高校生に過ぎない俺が、豪農千反田家の一人娘から求愛されている。うれしいのは確かだ。感情の表現が乏しいからといって、感情が無いわけではない。
ただ、責任が取れるかと聞かれると弱いのだ。
千反田ははっきり言えば、俺にとって理想の女性だ。かわいいし、頭もよく、俺に欠けている部分を多く持っている。なんといっても、一緒に居て気持ちが安らぐ。
この半年間で、いろいろと体験できたと思う。もう、自分の気持ちという謎の答えを出す時なのだろう。

千反田に声を掛け、迫ってくる尻の谷間の臭いを嗅ぐ、少し臭うが、これが却って興奮させる。両手でそれを左右に広げ、しばらくじっくりと見る。視線を感じたのか、あふれ出て来るものがある。
それに口をつけると、かなり酸っぱい。旨いものではないな。これが甘いとか言うのは都市伝説だろう。
千反田は毛深い方だ。舐める時に、じゃりじゃりとするのは好きではないが、これもアリだろう。舌先で、溝の先にある突起物をチロチロと舐める。いっそう液体があふれ出てきた。

これからする事に持てる知識を駆使し、女性が一番楽な体勢で臨むことにした。
千反田を一旦立ち上がらせ、体勢を変える。俺は、胡坐をかいた。いわゆる坐位を試してみようと思ったのだ、これなら、千反田の負担も軽く、しかも顔を見ながらできる。
俺の股間のモノは十分大きくなっている。千反田を手招きして、俺の腰の上で向かい合ってしゃがむようにいう。
すっかり濡れている部分に俺のが入ろうとする。が入らない。
「すまん。位置がよく分からない。」
千反田は少し腰を浮かして、右手で俺のを入り口まで誘導し、離して両手を俺の両肩に添える。そして、ゆっくりと腰を落としていく。
痛みに耐えているのだろう。顔が苦痛に歪んでいる。
「大丈夫か」
なんと無粋な質問かと思う。
「ええ、平気..です。もう少しで...」
やがて、きつい空間を抜け、その先にまた別の空間を感じた。
「もう、奥まで届きました。もう動かしても大丈夫です。」
だが俺はあえて動かさずに、そのまま半開きになっている千反田の口に舌を入れ、口内を舐めまわす深いキスをした。併せて胸の双丘を両手で撫でまわす。乳首が固くなる。
キスを終わらせ、ぼうっとしている顔から、たわわな左胸に視線を移す、それを右手で掬う様に持ち上げ、乳首に唇をつけて、舌先でころがす。
同時に、お尻に左手を掛け、付け根の敏感な部分に指をそっと這わす。千反田の息がいっそう荒くなる。
「もう動いてください。限界です。一緒にいきたいです。」
その声を聞いて、両手を千反田の背中に廻して軽く押さえ、腰を上下に激しく動かす。ほどなく
「あ、ああ、いく..」
その声を聞いた瞬間、千反田の中で果てた。
414名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 02:58:28.71 ID:krqlFDgd
「なあ、避妊はしなくても良かったのか?」
「私、避妊はしないんですよ。」
「えっどういうことだ?」
詳しく聞いてみるとそれは千反田家の存続が掛かっているからとの理由だった。
えるのご両親はえるを身ごもるまでかなり掛かっていて、えるが生まれたあともしばらくは兄弟を作ろうと頑張っていたらしい。
しかし、出来なかった。
だから、えるの母は、えるが高校生になった時、なるべく避妊しないようにと伝えたらしい。子供が出来たら代わりに育てるからとのこと。
「でも、相手は誰でもいい訳ではありませんよ。私が好きになって、私を愛してくださるたった一人の方に決めてます。」


わたし、勘違いしてた。
美味しいご飯をいただいて、新鮮な空気を吸って、温泉で日頃のストレスを発散させて...それでふくちゃんとの距離は短くなるかな?
ううん、変わらない。

そう、ちーちゃんの言うとおり、この旅行を決めた時はふくちゃんと一緒に入浴したかった。それはえっちな意味もあったけど、もっと親密になり、思い出を作りたかった。
わたしがふくちゃんを求めているのに、それすらしないのは変。常識が心を曇らせてたんだ。反省しよう。
ふくちゃんがわたしをどう見ているか、それはもう知っている。
心は通じている。あの浮気性の優男にね。
うーん。でも、どうしようか。早くしないとふくちゃんが逃げる気がする。露天風呂に早く行く方法はあるかな。
迷っていると後ろから声を掛けられた。
「摩耶花おねえちゃんと。どうしたの?」
「ねえ、梨絵ちゃん、あの露天風呂に行く近道しってる?」
「ここの裏の崖をすべり降りれば近いけど、もう暗いから危ないよ。」
「どうしても行きたいの、詳しく教えてくれる?」
「わかった。こっちについて来て。」
そこは岩だらけの崖、ここを降りるのは厳しい。でも会いたい気持ちが強くなってる。
よし、と覚悟を決めてゆっくり降りた。見た目ほど距離は無かったので、怪我もしなかった。
露天風呂に急ぐ。


ふう、やっぱり温泉は露天だね。幸い、この時間では外湯の露天風呂には人がいない。景色を独り占めさ。
明るい照明の下、紅葉が湯船に浮かんでいる。これだよ。これこれ。
ここの泉質は硫黄泉、薄く白く濁り、湯の花が細かい糸のように沈んでいる。
その掛け流しの湯の中に浮かぶ赤と黄色の落ち葉がゆっくり揺れて流れてる。少し虫喰いのある落ち葉だ。
さーて、今日はこれぐらいにして、そろそろ宿へ帰るとしますか。

ん?何かあったのかな、崖の方から音がする。
「ふくちゃーん。お待たせ。」
あれ摩耶花だ。
「摩耶花も近道おしえてもらったんだ。やっぱり露天風呂はいいよ。」
「ねえ、そっちは誰か居るの?」
「いない、一人で風情を満喫してた。」
「じゃ、私も入るね。」
今からか。ま、いいや。一緒に出てあげよう。僕は、長いすに腰掛けて、ほてった体を覚ましていた。
突然、内扉が開いた。
「来ちゃった。」
って、おい女湯へ入るのじゃなかったのか?というか、タオルで前を隠してくれないかなあ。丸見えだよ。
「....どういうこと?」
「だから、最初に言ったでしょ?わたしにその気があれば、一緒に入ってくれるって」
あ、そんなことも言ってたような。僕はあせっていた。保留にしてた気持ちを急にはっきりさせないといけなくなったからだ。
「冷えちゃったからあったまるね」
タオルを畳んで、掛け湯をしてから湯船にはいる、その仕草を何気に見ていた。

いや、もっとじっくり見ていいんだよね。女の子が自ら男湯に入るってことは見せたがってるって意味でもある訳だし。見なけりゃ却って失礼というものさ。
ただ、その女の子が、中学・高校の同級生なんだよ。思い出とのギャップがすごいなあ。最初に出会った頃、告白された時のあの赤ら顔。色々思い出す。
そう、僕はよく怒られてるけど、摩耶花なら許せるというか、むしろあえて怒らせてその姿を楽しみたいとすら思う。怒る姿がかわいい。
415名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 03:07:46.19 ID:krqlFDgd
僕はロリ好きな性格だ。どうもこれは持って生まれた物で、変えようがない。中学1年生にすら魅力を感じる。この宿の娘の梨絵ちゃんも好みだ、手は出さないけどね。
だから、今でもその雰囲気のままの摩耶花が好みだ。
では、なんで告白に答えないか。僕は浮気性だ。博愛主義という方が正しいかな。特定の誰かに縛られるのは嫌う。
自分がそんないい加減な男だから、大切な摩耶花の心を傷つけるのじゃないかと心配する。

「ふう、あったまる、ここ宿の家族風呂より熱いんじゃない?」
湯船に漬かりながらこっちを見ている。
「露天だからね。温度を高くしてあるのさ。宿までに冷える分を考えてる。」
「そっか。ふくちゃんてやっぱり物知り。」
僕は照れる。データベースを自認してても、僕の知識なんて偏っているのは知ってるし。でもほめられると素直にうれしいって...あれ、摩耶花ってそんなに誉めることあったっけ?
「ん、どうしたの?」
「いや、摩耶花に誉められたのが嬉しい」
「今日だけ、いつもは怒るだけだから。でもそれじゃふくちゃんに嫌われるでしょ。わたし嫌われたくない。」

「ねえ、こっち来て、キスして。」
湯船の縁で両手を組んで頭をかしげて頼まれる。僕も湯船につかり、右側から寄って、顔をこちらへ向けてキスをした。
いや、意識したからじゃないな。自然にそうなったんだよ。唇を離すと、摩耶花は目をつむったままでこう言った。
「ねえ、ここでしちゃわない。すごくしたい気分」
「でも誰か入ってきたらどうする?ホータローとかさ」
「それは嫌よ、やっぱり部屋に戻りましょう。」
ホータローが来るとは僕は思ってないけど、まったく有り得ないことじゃない。だから僕が荷物を置いた部屋に移動した。


折木の無表情な目で覗かれるのは御免だわ。蔑まされてる気分になる。
部屋へ戻った途端、ふくちゃんたら、もう全部脱いでる。改まるとちょっと恥ずかしくなるけど、覚悟を決めたんだからやっぱり脱いだ。
立ったまま抱き合ってキスをした。もう私の股間は濡れてきている。ふくちゃんのもかなり大きくなってる。
どういう体位でして欲しいかはもう決めてた。
黙って、うつ伏せになって、お尻だけ持ち上げてお願いする。
「ねえ、早く来て」


後背位か、これは僕好みの体位だ。なんか、女の子を屈服させてる気がする。僕はSだ、認めるさ。この体位って動物がやってる体位だよね。
だから最も自然な形さ。僕たちも動物になってやろう。とことんね。だけど、人間しかしないこともしよう。まずは後ろの穴を舐めてみる。
「あ、そっちなの、前からにして。」

アレをゆっくりと挿入していく。もちろん、前の穴だよ。後ろはまたの機会にしよう。お楽しみはとっておくものさ。
さすがにきついな。両手を伸ばして摩耶花の両乳首をつまむ。ゆっくりとやさしくだ。そのリズムに併せて出し入れを繰り返す。
やがて奥にたどり着いた。動きをもっと速くする。摩耶花の息が乱れる。
「お、おお、あ、いい。ねえ、もっと強くして」
Mっ気があるのか。それならと両乳首をつまんで強くひっぱる。
「いい、いいの、もっと強く」
もっとかい。じゃあ、これでどうだ。摩耶花の脇腹を舐め、カリっと軽く噛んだ。
「いく、もう、一緒にいって、いきなさいってば」
最高、その瞬間に急いで逸物を抜いてお尻に撒き散らした。
「ねえ、なんで中に出してくれなかったの。もう、信じられない。」
「妊娠したら困るだろ。責任とれないし。」


不満よ、不満、もうこの浮気症の優男。でも一理あるわ。妊娠したら困るのは確か。でも中に出して欲しいなあ。
そうだ、さっき後ろの穴を舐めてくれたっけ。なら、こっちでもしてくれないかな?聞いてみよう。
「ねえ、後ろの穴で、もう一回だけ、やってくれない。そっちは中で出しても妊娠しないから、いいでしょ?」
「僕はいいけど、慣れない内は、切れ痔の原因になったりするよ。それはさせたくない。」
その心配は要らないのにね。
「ふくちゃん、試しに指をそっちの穴に入れてみて」

え、これは...すんなり指が飲み込まれていく。その度に腸液がじゅぶっと指にからむ。
「もう開発済みなの、後ろの穴。指2本でも入るの。最初のきっかけは、小5の時、テストで折木に負けたこと。
勉強に打ち込んでるわたしが、あの怠け者に負けた、その悔しさったら、ふくちゃん分かる?だから自分への罰を与える事にしたの。
それがこれ。ちょっと興味があったお尻の穴に指を入れることにしたの。」
416名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 03:09:53.75 ID:krqlFDgd

何か、ふくちゃん。真顔で聞いている、もう恥ずかしいったらない。でも、覚悟を決めたから全部さらけだすわ。
「最初は全く入らない。そうよね。簡単に入ったら、ずっとお漏らししちゃうもの。何か潤滑剤になるの無いかなって、最初はバター使っちゃった。ちーちゃんごめん、食べ物粗末にして。
それで、バターを細かく切って、押し込むわけよ。しばらくするとじんわりと溶けてくるの、そしたら、指をゆっくり入れてく。今度は案外スルっと入ったわ。
あとは、ゆっくりと出し入れする。『これは罰、悪い子へのお仕置き』そう呟きながらやってた。そうしたら物凄く感じてしまうの。
で、癖になった訳。ねえ、ふくちゃん。もう入れて欲しいな良いでしょ?」


僕にもちろん断る理由はない。摩耶花の後ろの穴に、話しを聞いてすっかり回復したあれを押し込む。ちょっと抵抗あったけど、少し押すとすんなり入った。
前の穴とは違い、きついのは入口だけだ。ゆっくりと奥までいれる。逆にゆっくりと引き抜く。途中まではすんなり出てくるが、端までくると、急に締め付けられる。


今、ふくちゃんのがはいってるのが分かる。熱い塊、自分の指じゃない。細くて冷たい棒でもない、それにわたしは今、貫かれてる
押し込まれると、軽くゲップが出る。これは悪い事してる罰ね。逆に引き抜かれると、まるで排泄してるみたいに感じる。
そうよね。わたし今ふくちゃんのアレを排泄してるんだ。それがまた押し込まれる。何度も繰り返す排泄。ありえない。
もう、倒錯の世界だわ。感じすぎちゃう。そろそろ限界。
「ねえもう限界、出して。」
その途端、一番奥まで挿入されたアレから、熱いものが注ぎこまれた。


ふう、摩耶花は満足して眠った。
僕は寝ている摩耶花にお休みのキスをして、寝た。


結局、千反田は妊娠しなかったが、その後、千反田から折に触れて求められる関係にはなった。どうも、妊娠することよりも、中で出される感覚が気になるらしい。
あのあと、姉貴は、深酒をした。
帰ってから、不満たらたらの姉から求められて、遂にしてしまったのだが、それはまたの話だ。
里志と摩耶花はどうも、帰りの車内でも見せ付けるようにイチャイチャしていた。
俺達は互いに、かなり深い関係になったのは確かだ。

おわり
417名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 03:28:12.12 ID:+Pok+h95
こ、これは……やりおる……!
418名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 07:04:27.67 ID:qP8iFnbT
>>404
なかなか構成力があるんじゃないかな。クドリャフカ形式を使い、うまく内容を盛り込んであると思う。
奉太郎とえるのえっちは、いささか断片的なのが残念。
それにしても、初めてでアナルもするって欧米化が進んでるんですか?w
里志と摩耶花はマニアックな方向で発展しそうでいいですね。
419名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 07:19:00.79 ID:rwisQVLK
ちょっと文章が拙いけど良かったやな。
どうでもいいが処女が座位をするととんでもなく痛いと聞いた。二次知識ばかりな俺はびっくりしたぜ。
420名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 07:34:20.42 ID:g9F2Sh4C
こ、これは・・・・・古典部の現役4名+OG1名による乱交フラグか・・・・・!?
421名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 08:16:44.42 ID:8wNorN3Q
良かった。ほうえるの絡みをもっとみたい。妊娠オッケーなのかw とにかくGj!!
422名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 11:42:35.21 ID:ODRwphe9
乙。古典部+供恵の会話が面白かった。

上下関係も策もなしに直球勝負で奉太郎にお願いを聞いてもらえるえるは一番強いと思う。
その点においては供恵もかなわないかもしれないな。
423名無しさん@ピンキー:2012/06/30(土) 21:04:59.77 ID:RKJQJujL
乙。原作で言及していないことを書くのは勇気がいるんだよね
折木母がいないのは確実だろうけど、千反田母はどうなんだろう
424名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 01:09:52.44 ID:qNMar/ld
えるたそはお祖母ちゃんとお父ちゃんしか言及されてないんだっけ
お祖母ちゃんはサマーウォーズの栄みたいな人だったら良いのになあと妄想
425名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 01:36:16.91 ID:T2jDbiV8
GJ!
上にも既に書かれているがもっとほうえるの絡みはみたかった
出来れば供恵さんとの致し方もお願いしますですたい
426中の人:2012/07/01(日) 02:11:45.08 ID:Y9E/i/ho
>>419
>処女が座位をするととんでもなく痛い
知らなかった、次回作(あったらだけど)では気をつける。
427中の人:2012/07/01(日) 02:32:19.36 ID:Y9E/i/ho
>>423
勇気というか想像力はいるかもね。
一応、供恵が特に初対面で丁寧な対応をとるのは母代わりということもある
その対応を当然と思ってる奉太郎はコメントすらしないという意味で
(奉太郎は信用できない語り手なんで)

摩耶花がマゾっ気があるかもといのは、自分にも厳しいという設定から思いつき
里志がサドっていうのは、チョコレート事件からの思いつき

その他、諸々が一応原作が未読でも楽しめるようにして、既読ならもっと楽しめるようにしたつもりです。

>>425
後日談をって事?
遅筆なんで、しばらく待っててくれ。
428名無しさん@ピンキー:2012/07/01(日) 13:17:23.30 ID:YogP6AXA
全レスがうっとうしい
429名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 01:19:04.24 ID:giq49dzz
女帝事件で落ち込んだほうたるを食っちゃうえるたその話はまだですかい?
430名無しさん@ピンキー:2012/07/03(火) 03:26:46.20 ID:++8gVEDU
今週のえるたそは蔑むような表情から天使の表情まで豊富だったな
431中の人:2012/07/05(木) 03:57:49.49 ID:/W+7ppbt
後日談ができたから、投下するね。4レスあります。
432中の人:2012/07/05(木) 03:58:55.90 ID:/W+7ppbt

今日は古典部の部室で折木さんと二人きりです。
二人きりで居ると、この前の旅行での出来事を思い出します。
あの時は、かなり夢中になっていました。温泉の熱のせいだったのか、それとも...わかりません。

ただ、あの大きなモノが私の中に入ったこと、そのあとの感触、ずっと気になったままです。

古典部の部室は地学講義室という学校の特別塔の4階の一番奥、階段より一番遠いのお部屋です。
それゆえ、ここで文集『氷菓』の最新号を販売した時は、このような遠い場所まで買いに来ていただけるかどうか、とても心配でした。
それほどまでに人はめったに通らないのです。

ですが、今回、私が密かに考えていることを実行に移すには、それは、むしろ望ましいのではないでしょうか。
私は、その事を伝えたくて、でも私からは言い出せなくて、先ほどからずっと折木さんの周囲をうろうろとしているのですが...


俺は、いつもと変化の無い日々を送っていた。今日も窓際の席で、時々窓の外から響く野球部の音を聞きながら、里志お勧めの本を読んでいた。
「ホータロー、たまには恋愛もののライトノベルってどうだい?今のホータローなら嵌るに違いないよ」
ということで、俺は珍しく恋愛ものを読んでいる。その内容は高校生が要するにくっついたり、離れたり、節操無くからみあったりするという割とどうでも良い話だ。

そういや、さっきから、千反田が俺の周りを動き回っている。
「なあ、千反田」
「はい、何でしょう、折木さん?」
急に立ち止まって、いつもの様に顔を近づけてくる。相変わらず近いが、かわいい。
改めて思う、美の女神様だよ、お前は。
こんなに近いと先日のアレをつい思い出す。いかん、場所をわきまえて冷静にならんとな。俺は妄想を打ち消し、努めて冷静に振舞う。
「おまえ、この本が気になるのか?単なる恋愛小説だぞ」


折木さん、肝心なところで気づいてくれません。女の子から言い出すのってとても恥ずかしいことなのに、あ、でもそれが折木さんでしたね。
恋愛小説ですか、そうですね、その内容からさりげなく本音を聞きだすのも良いかもしれません。
「折木さん、どういう内容なのですか、私、気になります。(本当はあまり気になりませんけど)」
表情は...口角が少し上がってすぐに戻りました。どうやら喜ばせるのに成功したようです。
「詳しい内容は言わんでおくが、要するに、同じ学校に通う男子と女子が、教室でいろいろしてしまう話だ。」
「いろいろとは何でしょうか?」
「要するにいろいろだ。」
「例えば、何でしょうか?」
「例えば、手を握ったり、告白したり、キスをしたり、他には...何を言わせたい。」
折木さん、視線をそらせ、顔を赤くしています。


「ねえ、折木さん、実際にそれやってみませんか?」
珍しく、千反田の方からの発言だった。もしやと見ると、千反田の目はいつもの好奇心であふれている。もちろん、俺もしたいとは考えていたが、単刀直入に問題点を指摘する。
「なあ、千反田、途中で誰かが、例えば里志たちが入ってきたらどうする?かといって鍵は掛けられんぞ、それこそ怪しまれる。」
「福部さん、今日は久しぶりに手芸部です。それと摩耶花さんは、図書委員会で5時までこちらへ来られないそうです。他の方はまず来ません。」
「この前と違い、今日は汗も流していないし、トイレにも行ったから、どうしても汚れている。不潔な状態でするのは、大切なお前に迷惑掛ける、それは避けたい。」
「ちゃんと、消毒用アルコールと綿棒も用意してあります。お互いのをこれで十分にきれいにしてからなら、大丈夫です。」
「わかった、降参だ。やろう」
「なにか、私に渋々従っているように聞こえますよ。正直にしたいって言ってください。」
千反田は頬を膨らませている。
「俺は、したい。これでいいか?」
「もっときちんと言ってください。」
「俺『折木奉太郎』は、『千反田える』としたい。これでいいか?」
「はい、よろしい。では、始めましょう。っと、何から始めたら良いのでしょうか?告白からでは変ですし。」
「まずは、キスからいいだろ。」
「そうですね。では、折木さんにお任せします。」
千反田は、そう言うと、座っている俺の膝に両足を揃えて座り、両肩に両手を掛け、顔を寄せて、静かに目をつむった。
俺はそっと、千反田の薄い唇に唇を重ねた。
433中の人:2012/07/05(木) 04:00:43.52 ID:/W+7ppbt

折木さんは口の中に舌を差し込んできます。私もお返しに舌を折木さんの口の中に入れます、お互いの舌を絡ませます。
これ、すごく好き。頭がぼーっとしてきます。二人の境界線が無くなるみたい。

これから、次の準備です。既に一度経験はしましたが、状況が違います。民宿のお部屋と、学校の部室の違いです。
折木さんも言っていましたが、鍵を掛けるのはいけません。確実に怪しまれます。でも、覗かれたらもっと良くない事態になります。

「なあ、千反田、服は着たままにしよう。」
「何故でしょうか?」
「誰かが急に入ってきた場合、服を脱いでいたら、どんないい訳もできなくなるから」
「そうですね。わかりました。でも、下着は外した方が...その、入れやすいですよ。」
「ああ、そうだな、頼む。」
「カーテンは閉めましょうか?」
「却って怪しまれるんじゃないか?ここ、4階だろ。下からは覗けまい。近くに窓から見える高い建物はないから、閉めない方がいい。」
「そうですね。」
「ところで千反田、お前は確か、校務員が3階で作業する音もここから聞き取れたよな。」
「ええ」
「なら、ここの階段や通路の足音は聞き取れるか?」
「たぶん、可能だと思います。」
「階段や通路の音がしたら俺にも教えてくれ、急いでごまかすそう。」
「それもスリルがあっていいですね。やってみましょう。」


「では、準備しますね。」
目の前ので起きている事が現実なのかどうか、何度経験しても夢ではないかとも思ってしまう。あれだけの行為をしつつも、俺は未だ千反田という謎を解き明かし尽くしてはいない。
ここは古典部の部室で、今は金曜日の放課後だ。時間は4時をまわっている。階下からブラスバンド部の音が響き、野球部のランニング練習の掛け声か飛び込んでくる中で、千反田は下着を降ろしている。
両手を制服のスカートの裾に掛け、少し持ち上げて、中に手をいれ、白い布に手を掛けて、スルっと抜きとって、急ぎカバンにしまった。
一瞬、薄い黄色が覗いた様だが、たぶん気のせいだろう。


折木さん。私の方をじっと見て、仕草を一つずつ目で追っています。下着は汚れてないはずだったんですが...良かった、気付かれていない様ですね。
「折木さん。私、あれからブラウザでいろいろと調べてたんですよ。この前したのは確か坐位と言うのでしたね。あれが初めてだとかなり痛いそうですよ。知らなかったんですか?」
「すまん、そこまでは知らなかった。許してくれ」
「どうしましょうか。そうですね、今日ちゃんとして頂ければ許してあげます。今日は正常位と後背位のどちらかを試してみたいと思っているのですが、どちらにしましょうか。」
「...正常位で、お前の顔を見ながらな。」
「ふふ、わかりました。では、まずは消毒をお願いします。」


千反田がカバンから取り出した消毒用アルコールのビンと綿棒の束を受け取る。
千反田は俺の前の机に腰掛けてから横になり、意を決してスカートの裾を持ち上げる。下着は無いので秘部が露出している。濃い目の毛に覆われた場所、小さめの突起と、2箇所の孔。
神秘の場所だ。もう、俺の下半身が充血しているのを感じる。落ち着け。努めて冷静に居よう。綿棒をアルコールに浸し、その秘部を中心に念入りに消毒する。
「なにか、スースーして、気持ちいいです。」
千反田は、横を向いて視線を合わせないようにしている。
「消毒は、これで十分だろう。次はどうして欲しい?」
「あの...この前のように舐めていただけますか?」
「ああ、分かった。」
俺はその秘部に顔を近づけ、左手で左右に開き、舌先で突起の周囲を舐める。その刺激に併せるように腰の周囲が動く。
「そう、そこです。いい、あ、それ、膣穴にも入れて」
俺は舌先を下の穴に入れる。この前よりも感じやすくなっているらしく、程なく潤ってきた。
「あの...お尻の方も舐めてくれますか?そちらも感じるそうですので。」
千反田は両手で顔を隠して頼んでいる。
「かまわんが、この体制だと、舐めにくい。両足を抱えてくれないか?」
「あ、はい。」
千反田の両足を机の上に持ち上げて、抱えさせる。お尻の穴が見えてくる。溢れてきている前の方の液を少し右手の人差し指にとり、その穴に垂らす。俺の唾液も混ぜて穴に口を付ける。
やはり少し臭うが、俺はこの臭いが好きだ。俺の下半身が更に熱くなってくるのが実感できる。
434中の人:2012/07/05(木) 04:02:27.15 ID:/W+7ppbt

ああ、やはり折木さん上手です。私の敏感なところを攻めてきてくれます。お尻って意外にいいです。私は出すだけのところって考えていました。舌が少し入ってきています。
ん、ちょっと待ってくださいね。階段の方から音がしています。
「誰か来るようです。」
折木さん、慌てて顔を離します。あっ。
「あのう、顔に毛が付いてます。」
そういいながら、机から降りて、スカートを整えます。折木さんも顔を擦って、私の縮れ毛を払っています。
しばらくすると
「やあ、千反田さん、ホータローお待たせ」
間の悪いことに福部さんです。もう、もうちょっとの所だったのに。
「あの、福部さん、今日は何か?」
「ん、僕が来ちゃまずいのかな。あ、さては。」
「い、いいえ。何でもありません。」
「さ、里志、そんな事より、今日も確か数学の補修だったろう?尾道が呼んでるんじゃないか?」
折木さん、ナイスです。
「そ、それは、そうなんだけどさ。ま仕方ない行ってくるよ。あ、そうだ、千反田さん、ついでにホータロー」
「何でしょうか?」
「何だ?」
「この場所でやるってのも悪くは無いよ。僕らは未だだけど、二人きりになった時試してみる。実際、部室でやってるカップルって大勢いるし。大概のことは暗黙の了解で許してもらえる。
でもね、あまり気持ち良いからっていって大声を出すとね。困った事態になるかもしれないよ。それじゃ。」
見透かされてました。そうですね。大声ですか。気をつけましょう。
福部さんはこっちを見てニカっと笑いながら去っていきました。


中断されて、千反田はかなり不満そうだ。態度に出るからよく分かる。千反田の頬が膨らんでいるからだ。こうなると、どう機嫌をとったものか。
「なあ、続きをしないか?」
「気分が乗らないです。そうですね。今度は、折木さんのアレを消毒してあげます。」
「俺のか?いや、自分でやる。」
「駄目です。きちんと消毒しましょうね。..それ、私の中に入るんですから。」
「分かった、ではどうしたら良い?」
「今度は、折木さんが机の端に座ってください。」
指示されたとおりに、机の端に座って、アレを取り出す。
「すまん、臭いがきつくないか?」
「え?私この臭い好きですよ。でもちょっときついかな。臭いは消毒すれば消えます。臭いを作る細菌がいなくなるからです。早速消毒しましょうね。」
千反田は俺のアレにぎこちなく触れながら、綿棒の先で消毒をしている。だが、それでは間に合わないと思ったのか、レースのハンカチを取り出しアルコールを浸して包むように消毒をした。
最初は、ちょっと沁みるたが、その刺激でなんとか我慢できた。しかし、アルコールが乾いてくると、もう、それは冷たくて柔らかな指による間接手コ..っとやばい。
「消毒完了です。」
ふう、なんとか我慢できた。落ち着け奉太郎。
「なあ、千反田。正常位は女性が下になるんだが、ここは下が固い机だから、俺が下になる、お前は上に乗ってくれないかな?」
「私は折木さんの顔を見ながらしたいだけなので、今日はそれでも構いません。」
俺はそのまま上体を倒して横になる。
俺のアレが天をつくまでに立っているのが分かる。千反田に見られて恥ずかしくなる。
435中の人:2012/07/05(木) 04:04:11.03 ID:/W+7ppbt

折木さんの、やはり大きいです。これがまた私の中に入るのですね。アソコが熱くなります。
私も机に上がって、スカートを広げながら、折木さんの腰のあたりでしゃがみます。
この前と同じように位置を微調整して、ゆっくりと入れます。
「ふう、ふう、ああいい、深いい。て、手を繋いでください。」
腰の辺りから、気持ち良さが波のように全身に押し寄せます。もう、癖になります。
私、父と母が性行為をしていたのは男の跡取りを産むためだけと考えていました。本当は、違いますね。
これ、止められません。果てしなく気持ちいい。
前回は初めてだったので痛みもあって、どこか醒めてましたが、今回はもう痛みもありませんので、気持ちよさに集中できます。


千反田の腰の動きに併せてスカートがふわりとはためいている。その微風が顔や腕にも掛かる。確かに俺は今、千反田の熱いアレの中に入っている。
でも激しく乱れている女性が果たして千反田なのか、どうしても現実感が乏しくなってしまう。これは何故だ。
それはおそらく、俺を灰色の高校生活に縛り付けていた原因、古典部の俺以外の3人と俺の違いなのだろう。
だが、俺はそれが何なのか、今は気にしないことにした。そうか、分からないものは分からないままでも問題はないのだな。
今はこの気持ち良さに身をまかせよう。

「もう限界だ。」
「私もです。一緒にいきましょう。」
俺は千反田の中でまた果てた。


この感触、私のお腹に何か熱いものが注ぎ込まれる感覚。これが好きです。例えると、そうですね、バターやアイスクリームを固まりのまま飲み込んで、それが食道でゆっくり溶けていくのに似ています。
注入が終わったようです。私は、ゆっくり立ち上がり、自分のアソコから垂れてくる粘液をハンカチでふき取ります。
折木さんのアレの周囲にも白い粘液がまだ絡んでいます。これ、どんな味がするのでしょうか?これをそのまま飲んだら、さきほど感じたのに似た感覚が得られるのではないでしょうか?
「あの、折木さん。これ、飲んで構いませんか?」
「え、いや、美味しくないと聞いているが、飲みたいのか?」
「あ、はい。どんな味がするのか気になりますので。」
「わかった。試してみてくれ」


千反田は机から降りて、俺のアレを口に咥えている。咥えてもらうのは初めてではないが、白い粘液を出した後は初めてだ。
残った粘液を吸い込んで舐め取っている。
「おいしくないですね。栗の花のにおい?」
「ああ、そう例えることが多いな。なあ、おいしくないものなら、無理に飲まなくても良いんじゃないか?」
「いえ、味も気になったのですが、飲み込んだ後の感触も気になりますので。」
千反田は、ゴクリと喉を鳴らした。飲み込んだのか。
「うーん、もう少し飲み足りないですね。折木さん、もう1回出すことは出来るのでしょうか?」
「あと、1回だけなら、なんとかな」
そういうと、千反田は、俺のアレを再び、口の中に入れた。舌先で刺激を繰り返す。目の前で千反田が端正な顔を歪ませて俺のアレを咥えている。目が合うと急いで目をつむった。
異常な行為とは知っていて恥ずかしいのだろう。でも強い好奇心が抑えられないのだ。
「なあ、千反田、手伝おうか?」
千反田はアレを口を離す。
「俺が直立するから、それから咥え直してくれ。」
「はい。」
その場で立ち上がり、しばし待つ。千反田はアレの根元を掴み、口の中に再び入れた。
俺は、千反田のサラサラ髪の頭をそっと両側から抑え、腰をゆっくりと前後に動かす、入れすぎると喉が痛くなるだろうから、途中までで止めて、戻すを繰り返した。
ほどなく、千反田の口の中に大量に出した。
千反田は、一瞬驚いた表情をしていたが、それをゆっくりと飲み干して、満足したようだ。

「なあ、千反田」
「なんでしょうか?」
「また、したいときは頼んで良いか?」
「ええ、もちろんです。もっと楽しみましょうね。折木さん。」

おわり
436名無しさん@ピンキー:2012/07/05(木) 04:18:39.35 ID:neqru+us
イイネ!!(*゚∀゚)o彡°
437名無しさん@ピンキー:2012/07/05(木) 05:46:31.15 ID:oPugpqao
ちょっと誤字脱字が気になったけど淡白気味な二人が可愛いからいいや!


そういや折木母がいないのってどこで言及されてたっけ?
438名無しさん@ピンキー:2012/07/05(木) 09:01:26.53 ID:m7/Hr+yW
>>432
奉太郎の読んでいたラノベは、実は美少女文庫だったんじゃないか?って、わたし、気になりますw
こんな事も、あろうかとって感じに消毒用アルコール等を持っている、千反田はエスパーですか? 以心伝心ですか?
でも、なんか面白かったです。
439名無しさん@ピンキー:2012/07/05(木) 19:25:07.78 ID:2hC4sdVF
>.432
乙。千反田の一人称を『私』ではなく『わたし』にすればもっといいかも

>>437
クドで姉貴が奉太郎の目覚まし時計を持っていったので寝坊→起こしてくれる者がいない
愚者でコンビニ弁当、クドで姉貴が弁当を作ってくれた→他に作ってくれる者がいない
決定的なのは、あきましてで、父は仕事上の挨拶、姉貴は何だかよくわからない理由で家を空けていたから
家で思う存分ヤドカリごっこをしていたという記述
千反田も関谷家と疎遠になっているということは、おそらく……そうなんだろうなぁ
440名無しさん@ピンキー:2012/07/05(木) 23:46:24.60 ID:d6XUG2wY
奉太郎×供恵か奉太郎×入須が読みたい
441名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 04:19:23.03 ID:3j3EHU8n
読みたいなら読めばいいじゃないか
誰も止めはせんぞ
442名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 05:18:47.30 ID:Vxr5icj2
>>431-435乙。

すっかり痴反田えろと化してるな(*´Д`)
443名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 09:08:19.85 ID:SUEO9Adk
>千反田も関谷家と疎遠になっているということは、おそらく……そうなんだろうなぁ

叔父が高校を退学になったということから、外聞を気にした千反田家やえるの母親が、
母方の実家である関谷家との付き合いを控えるようになったか、関谷家の方から
付き合いを遠慮することになったという可能性はないかな。
444名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 11:47:31.80 ID:AYTAwLdv
>>443
>外聞を気にした千反田家
ならはじめからえるママは嫁入りしてないし、えるは生まれてないでしょ
時系列がおかしい
445名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 18:37:42.40 ID:ah92pCpA
>>443
幼児えるが泣いた時、母が飛んできたという記述から、母が伯父に泣いた理由を聞いた可能性も考えられる
それなのに千反田から、当時のことを母に尋ねたという話が出なかったということは、おそらく……
446中の人:2012/07/06(金) 18:48:42.38 ID:44Xd+Ytq
>>437
>>439
次回作からもっと気をつけます。

>>440
そういや、姉弟相姦も書かないといけないや。
入須とほうたるかあ、入須がほうたるに言い寄る想定むずかしい。
摩耶花とほうたるの方が書きやすいな。

>>442
おもわず、吹いた。

>>445
だから、えるの母はもう亡くなっていると。
その可能性もあるけど。叔父が話したがらなかったのかもね。
それほどまでにトラウマだった可能性が高い。
それと、その記述からは、叔父は妹、つまりえるの母親の千反田家に居候していた
だろうと推測できるね。
いずれにせよ、このエロパロスレ向きの話題ではないと思います。
一応、作品の参考にはさせていただきます。
447名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 19:04:16.53 ID:ykgHzV6O
コテでの全レス返しってのはやめておいた方が無難ですよ
嫌う人も多いのでそこから書き手叩きに繋がる場合もありますし
448名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 19:19:21.69 ID:ah92pCpA
>>446
スレチでごめん。母がえるを連れて里帰りしていた時の話かもしれんよ
千反田の母が亡くなっている設定でSSを書いた時に、突っ込まれないよう予防線を張っておきたかったんだ
この話はこれでおしまい。返レス不要
449名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 19:24:36.07 ID:PasP1YVJ
伯父&える母が健在だった頃はえるがよく懐いてたっていうし疎遠じゃないだろう
疎遠ならそんな頻繁に訪れないだろうし形式的な挨拶ですませてすぐ帰るだろうし
伯父行方不明&える母死去でなんとなく疎遠な感じにって所じゃね

・・・高校退学で世間体悪いであろう人の妹を普通に娶る辺り、える父は家柄とかそこら辺は気にしない人物だし
つまりえるを真剣に愛して努力すれば一般家庭の奉太郎もそこまで反対されないんじゃとかどっかで言われてたな
450名無しさん@ピンキー:2012/07/06(金) 20:31:11.07 ID:QXExdpDf
妹の嫁ぎ先に居候って、図々しいにもほどがあるだろw
そんな関谷純は嫌だ!
451名無しさん@ピンキー:2012/07/07(土) 06:31:21.77 ID:JgyuoXFb
奉太郎「今更疑うものか!俺はお前を信じる!!」
える「折木さん、わたし」
奉太郎「そんなことより推理だ」
える「」

なんでフラグ折っちゃうんでしょうね折木さん
452名無しさん@ピンキー:2012/07/07(土) 08:10:13.86 ID:3cDDUW3u
アグリアスワロタ
453名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 06:32:11.62 ID:mpfJh3lV
ここには折木×伊原派はおらぬのか
原作初期は、卒業後はきっとそうなると思ってた
概算でほぼ否定な感じだけど
あの微妙な距離感が妄想を掻き立てる

千反田さんは馴れ馴れしすぎるんや……
454名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 07:08:34.01 ID:huQIh/df
たまには さとしきゅんの事も考えてあげてください
455名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 07:48:17.20 ID:m6t+SJ2x
チタンダエルと聞いた時の奉太郎の頭の中でこんな映像流れてそう

「使徒か」
「うん、使徒だね」
組んだ手のひらに顎を乗せた折木の呟きに、後ろで控えた里志が答えた。
「15年ぶりだな」
「いや、昨日も一昨日も部室で会ったよね?」
巨大な千反田えるが海から姿を表す。
ドンッ、ドドドンッ!! タタタタタタッ ドンッ ドカンッ!
海岸線にズラッと並んだ戦車隊が、全身を見せた大きな千反田に
間髪入れずに攻撃をしかけるが、えるはキョトンとした顔で瞬きをして
嬉しそうにスキップしながら折木のいる第3新東京市に向かう。
攻撃ヘリに対して、ニコやかに人差し指で「めっ!」とつつくと
ヘリはヘナヘナヘナ〜と落ちて、画面から切れたところで爆発。
煙と赤い炎だけがチラッと見える。
千反田がニコッと微笑むと
「1から第13層までの特殊装甲損壊!」
「さすがは千反田さんだね」
焦る折木といつもどおりの里志。
セントラルドグマへ侵入中のチタンダエルから小型の小さな天使が
ワラワラと放出される。
その小さな天使はネルフの対人装備した部隊に「キニナリマス キニナリマス」と言いながら迫り
ゲートを突破してどんどん侵入して行く。
「最終装甲板融解! まずい、メインシャフトが丸見えだ!!」
「そのまま降下中、すぐにここに来るね」
まあ諦めなよ、と肩にポンと手を置く里志。
「やめろぉ〜っ! 来るなあ〜〜〜っ!!」
ドグマ最深部で巨大な十字架に磔にされ、身動きの取れない折木に
目を輝かせて「気になります」と言いながら迫ってゆく千反田。
456名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 13:56:34.43 ID:6PClVEsp
チタンダエル
ミズギエル
ヨッパラエル
エプロンエル
スモックエル
ニューヨクエル

ほうたるを惑わす使徒たちか……
457名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 13:59:01.97 ID:toaoMV7L
>>454
つまり……アッ−!?
458名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 13:59:04.05 ID:tJzKXpWL
トモエルとかいうラスボス
459名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 15:40:32.04 ID:QIHj+H6E
ポニーテエルもお忘れなく
460名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 17:15:12.46 ID:wdnLGEnd
そして最終形態がオレキエル
461名無しさん@ピンキー:2012/07/08(日) 17:52:48.34 ID:6PClVEsp
>>459>>460
お前ら上手いな
462名無しさん@ピンキー:2012/07/09(月) 01:38:07.95 ID:MgzzzDM8
>>455
最強の拒絶タイプ…?
463名無しさん@ピンキー:2012/07/09(月) 17:29:42.74 ID:jCEMuWm4
むしろ融合タイプ
464名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 04:24:19.02 ID:LUVLEGHB
Lが酔ったときに奉太郎に送らせると
千反田邸にて奉太郎が襲われます
465名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 13:38:39.50 ID:waBH3q+z
奉太郎が酔った時にLに送らせると
千反田邸にお持ち帰りされます
466名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 13:49:35.34 ID:Roy4cGy/
つまりLたそがほーたるを逆レ○プするわけですね、分かりm(ry
467名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 14:52:32.20 ID:AYVzrY/l
えるは対奉太郎に限ってSな性分に思える不思議
でも奉太郎が持て余す情熱でえるを押せ押せする展開も胸熱
468名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 20:54:37.80 ID:WLdeCiQH
題名「土蔵での秘め事」

・福部x千反田
・軽いSM

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 金曜の夜、珍しく僕の携帯に千反田さんからメールが来た。

『件名:明日の夜、予定がありますか?』
『本文:少し離れた土蔵に興味深い物があったので、他の方には内密にして、
    ご足労ですが、20時頃に千反田邸まで来ていただけませんか?
    よろしくお願いします』

 何だろう? 僕だけを呼び出すなんて相当変わった物なんだろうな。これは行かざるを得
ないだろう、ということで直ぐに返事した。

『件名:Re:明日の夜、予定がありますか?』
『本文:明日は土曜日だから、特に用事はないよ。僕だけの呼び出しなんて光栄だな。
    20時に千反田邸に行くから、よろしく』

 どんな物を見せてくれるのかな。わくわくして眠れなくなりそうだよ。

 さて。夕飯を食べ終えてお腹も落ち着いた頃に僕は、「ちょっと出かけてくる」と言って、
自転車に乗り、暗い夜道の中を千反田邸に好奇心を抑えきれず、飛ばし気味で向かった。

 よく考えてみれば、何で夜なんだろう? 夜でないと見えない夜光の本とか? いや、それ
ならば、みんなで見てもいいと思うし…おっと、赤信号だ。考え事はほどほどしないとな。

 そんな感じで飛ばしたせいか、19時50分には千反田邸に着いた。インターホンを鳴らし、
「夜分、恐れ入ります。福部と申しますが、えるさんいらっしゃいますか?」
「はいっ! 少々お待ち下さい」

 玄関が開き、ぱたぱたとライトを持った千反田さんがやってきた。さてさて?

「こんばんは、千反田さん」
「急にすみません。ぜひ、一緒に見て、試していただきたい物があって。こちらです」

 彼女のライトの明かりを頼りに暗い道をしばらく歩いて行くと、林の中に鬱蒼とした土蔵があった。

「ここなんですよ。ちょっと前に見つけて、カギがなかなか見つからなくてやっと開けてみたら、
すごい物があったんです」

 そう言って、千反田さんは、きしむ土蔵の鍵を開けた。土蔵内には電気が来ているようでスイッチを
入れると電球が点いて明るくなり、中の様子が見えた。…こ、これは?!

「びっくりしたでしょう? わたしも初めて見たときは衝撃でしたよ。本格的ですよね。多分、父か祖父
か判りませんが、そうした趣味の人が居たんだと思います」

「あ、あのさ、天井の滑車から下がるロープや棚においてある束になったムチや大きい注射器、ちょっと
言いづらい何本もある物は間違いなく、そういう趣味の…」

「そうです! SM、ですよね。そこにある本とか見ているうちに、どうしてこんな、拷問のようなこと
をされて、気持ちよくなるのか、わたし、気になるんです! 折木さんにこの本のようなことをしてみて
くれませんか? と頼んだから、俺はノーマルだし、疲れるからと断られてしまったんです。なので…」

 千反田さんは、もじもじしている。うーん、予想の斜め上を行くというか。
469名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 20:55:04.04 ID:WLdeCiQH
「僕も男だから、正直、興味があるけど…ホータローと摩耶花には黙っていてくれるかな?」
「もちろんです! わたしは折木さんとして処女じゃないですから、遠慮無くして良いですよ?」

「とりあえず、そこにある本を読ませていただくよ。まさか、実際にできるとは思ってなかったので、
SMの知識は薄いんだ」
「はい。でも、あまり読んでいる時間が長いと朝になってしまいますからね? うふふ」

 僕が縛り方の本を読んでいる間、千反田さんは熱心にSM写真集を読んでいる。いいのかなあと思い
つつもムチの使い方の本にも興味が…ふむふむ。

 小一時間だいたいのやり方とやってはいけないことを学んだので、千反田さんに声をかけた。

「だいたい把握したんだけど、千反田さん、どうかな?」
「…あっ、はい。よろしくお願いいたします」

「じゃあ、お互い、裸になろうか」
「わかりました、わたし、脱ぎます」

 薄暗い土蔵の中、僕と千反田さんは、全裸になった。これだけで異様に淫靡だよ。

「では、まず、僕のことは、ご主人様と呼ぶように。お前は、えるだ!」
「はい、ご、ご主人様?」

「よろしい。える、両腕を上に揃えて。布を巻いて跡が付きにくくして、ロープを何十にも巻いて、
くぐらせて〜滑車で引っ張るよ」
「はい。わたし、すごい、ドキドキしてきました。もう、手が下ろせませんね。ふぅ」

 体を吊り上げるほどやると腕にしびれが残ったりするようなので、ほどほどにして床のフックにロープを
縛り付けて固定した。

「そして、片足ずつ、ロープで巻いて、壁のリングにそれぞれ固定して……と」

 千反田さんは、人という字みたいな形で固定された。

「ああっ、もう、手も足も自由に動かせません。これなんですね、はぁはぁ…」
「そうだぞ、える! こうして、乳房をぎゅっと握られても、股間をまさぐられても…」
「いやっ、そんなにしないで下さい。あっあっ、どうしても…逃れられませんね」

「僕のすることに一切、抵抗できないんだよ?」

「ご主人様、そんな酷いこと言うなんて…あっ、あそこが冷やっとしました…何をしてるんですか?」

「この太いバイブを入りやすいようにローションを塗ったんだ。えるの膣にもこうして塗り込んで…」
「そんなに大きなのなんて…あっ、ぬるっとして、太い、太いのが入ってくるーっ、どうなってしまうの?」

「別のひもを使って、バイブが落ちないように腰に固定してと。とりあえず、スイッチ入れるよ」

 ブゥーンと特有の音がして、千反田さんは腰をよじらせて眉根を寄せている。

「こんな、もう、中がいっぱいなのに動いて…、どうにもならないの…」

 僕は、たくさんの鞭を束ねたバラ鞭を握った。まずは、軽く。

「毎度毎度、お前の訳のわからない悩みは、迷惑なんだ! ばしーん!」

 白く柔らかい乳房が、びしゃっと歪み、赤い鞭の跡が付く。

「ひぃ、おっぱいになんて、ヒドイです、ご主人様! わたし、ちょっと気になるだけで…」
「口答えするな! 乳首に、うりゃ、ばしーん!」
470名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 20:55:48.78 ID:WLdeCiQH
「あっ、なんで?! うぅ…ん」

 びくんと飛び跳ねるように反応し、バイブの音がくぐもった。股間がくねくねして内股気味になってきた。

「徐々におかしくなってきたんじゃ無いか? この変態えるめ! ばしーん!」

 今度は、後ろに回り込み、お尻向けて鞭を振った。ぐっと尻が持ち上がり、またバイブの音が変化する。

「あひぃっ。お尻になんてするから、もぅ、ご主人様ぁぁぁん」

 背中を反らせ、股間から愛液がボタボタとこぼれ落ちた。

 千反田さんは汗ばみ、長い髪が体に絡みつき、あちこち赤いアザがついていて、ものすごくエロイ。

 さあ、バイブのスライドスイッチをぐっと上げて、いっくぞー!

「どうだ、鞭で叩かれて、よがるお前は、変態だ! 連続で行くからな! ばしーん! ばしーん! ばしーん!」

 体のあちこちをまんべんなく、鞭で打っていった。奇妙にくねる体が異常なエロさ。

「だめぇ、だめです、ご主人様、あそこがブンブンうねって、体中が熱くて、お、おかしくなっちゃぅ!」
「うるさい、この変態える! こうしてやる! ばっしーーん!」

 僕は、更に強く鞭をすくい上げるように千反田さんの股間に打ち当てた!

「きゃーーーーーーっ! うぐぅ」

 千反田さんは、大声で悲鳴を上げて全身を硬直させ、がっくりとうなだれて、じょじょーっと失禁してしまった。

 ヤ、ヤバイ、やり過ぎた。

 僕は青くなって、もどかしく地面のフックからロープを外して、抱き留めて、手足のロープを必死で外していった。
 洗い場があったので、そこまで連れて行って、頭からちょろちょろと水を流してみた。

「う…うーん、あれ? 冷たいですね。福部さん、わたしはどうしたのでしょうか?」
「ごめん、千反田さん。僕が興奮しすぎて、やり過ぎちゃったよ。ホント、ごめん」
「ああ、失神しちゃったんですか。体がまだ、じんじんしてます」

 洗い場から移動し、近くにあったバスタオルで千反田さんを拭いた。僕が拭くたびに色っぽい声で呻くので、
恥ずかしげも無く、僕は勃起してしまっていた。

「うふ。逞しくなってますね。むぐむぐ」
 うぅ、このツボを心得た舌使い、舐め方、摩耶花に教え込まねば。

「おわっ、すごい気持ちよさ。ホータローはこんなフェラしてもらってるのかよ。あっでも、さっきまでの興奮の
名残が俺にも、だ、ダメだ、出る、出るよ!」

 噴出する精液に千反田さんは、ぐふっとかしつつも精液を全部飲んでしまった。あ、最後まで吸われるぅ。

471名無しさん@ピンキー:2012/07/12(木) 20:56:02.76 ID:WLdeCiQH
「腰がガクガクする福部さん、おかしいですぅ。…そこにコンドームがありますから、最後にわたしをバックで
してもらえませんか?」

 そう言って、千反田さんは痛々しく跡のついた尻をこっちに向け、べっちょりと愛液にまみれた陰毛の奥にある
赤く濡れそぼった秘部を晒した。

 …もう、やるに決まってるじゃ無いか! 僕はコンドームのパッケージを破り、さっき出したばかりなのにギンと
勃起したちんこに装着した。そして、千反田さんの白くて柔らかい尻を鷲づかみして、ずんっと挿入した。

「あぁ〜やっぱり、バイブよりおちんちんがいいです。あっあっあっ、気持ちいい〜!」

 バンバン腰を使う僕に押しつけるように千反田さんの腰がついてきて、たまらない。

「ホータロー、ごめん。千反田さん、すごくいいよ! 中が絞まって、絡みついてくるっ!」

 たゆたゆしている乳房を掴み、乳首を弄ると痛がってるのか気持ちいいのか判らない声を上げる様子に更に盛り
上がり、へたりと地面に倒れ込んで熱い息を漏らしている千反田さんの腰をつかんでこれでもかと突き上げて、

「もう…だめぇ、わたし、いくいく、いっちゃいます、いくぅ…」

 と絶頂に達した千反田さんのマグマのように熱くたぎっている奥底にびゅるびゅると僕は射精し続けた。

 土間なので泥だらけになってしまったから、腰の抜けた千反田さんを抱っこしつつ、二人の服を持って、ライト
で道を照らしながら、千反田邸の露天風呂までこっそりとやってきた。

「ふーっ、誰にも会わなくて良かったね、千反田さん」
「はい、福部さん。ご苦労様でした」

 シャワーでお互いの泥と汗を流し、ボディーシャンプーできれいにした。僕の鞭のせいで千反田さんは湯に入れ
ないから、風呂から出て、脱衣所のバスタオルで体を拭き、着替えた。

「今日は、もう遅いから、このまま帰るね」
「わたしのわがままに付き合って戴き、本当にありがとうございました」

「ホータローと摩耶花には内緒だけど、貴重な体験させてもらったよ。じゃあ、おやすみ、千反田さん」
「おやすみなさい、福部さん!」

 チュッとキスされちゃったぜ。やっちまったものは仕方ないけど、今度、摩耶花にもSMをやってみようかな。
 なんて思いながら、妙に軽くなった腰で夜道を自転車で飛ばして帰った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
472名無しさん@ピンキー:2012/07/13(金) 01:30:05.09 ID:kGWsdDkB
乙!

一方その頃摩耶花とホウタローもよろしくやってたりしてwww
473名無しさん@ピンキー:2012/07/13(金) 01:43:35.00 ID:gAFTENI1
古典部メンバーがスワッピングってのもそれはそれで抜けそうだね(*´Д`)

摩耶花を犯しながら里志のちんこで喘ぐえるを眺める奉太郎とか
逆にえるをバックからハメつつ奉太郎のちんこで喘ぐ摩耶花を眺める里志とか
友人とはいえ彼氏以外の男に犯されて罪悪感を感じるも
快楽には抗えず喘ぎまくりながら互いをヲチり合うえる&摩耶花とかの四者四様なんて。
474468:2012/07/13(金) 13:05:53.78 ID:JUoq3PwP
どもどもです。
たまにはハードなのもいいかなあとか。

摩耶花は、ホータローに未練がありそうとか、そうですね、
次回があれば、摩耶花報復編とか書けそうw
475名無しさん@ピンキー:2012/07/13(金) 17:42:05.16 ID:sQFUptQP
乙!この組み合わせは珍しい

アニメになって福部x千反田はラジオやCDで
ツーショット絵だけは増えたがw
476名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 13:03:26.48 ID:4KMznTCm
>>474
えると犯った事が何かの拍子にバレて摩耶花に報復される里志、みたいな感じとか?
477中の人:2012/07/14(土) 16:24:22.18 ID:Hx6XDHQ+
ココロコネクトのネタでやるのも良いかも
折木と千反田の意識が入れ替わるとかね
千反田と伊原でもおもしろいし
エロパロだから、エグい表現も出来るな
478名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 18:45:01.03 ID:/nJ/CI8X
>>468 の続き見たな感じで。

・折木、福部x摩耶花
・軽いNTR感。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 この間、ちーちゃんと話していたら、とんでもないこと聞いちゃったわ。具体的には
言わなかったけど、要するにあのバカ、ちーちゃんとあたしに言えないような事した訳、
か。

 このはらわたが煮えたぎるような思いを晴らせてやるだけじゃつまらないので、おい
しい思いもしたいから、あたしはメールした。

「やあ、摩耶花。急に呼び出したりしてどうしたの?」

 ふふふ、ぬけぬけとあたしの家に来やがったわ、ふくちゃんめ。

「面白いことを思いついたのよ。ちょっと、目隠しさせて?」
 上目遣いにおねだりしてみれば、行けるでしょ。

「…あ、ああ、いいよ、どうぞ」

 かかったわ。背をかがめた奴にしっかり目隠しをして、後ろできつく縛る。

「服を脱がせてあげるわ。ドキドキするでしょ?」
「するけど…」

 いつものことなのでさっさと服を脱がせていく。全裸になったところで、
「正座。いいから正座しなさい!」

 ビクッとしながら正座するふくちゃんがおかしいわ。

「土曜の夜、あたしに言えないようなことをしていたそうじゃない?
ねえ、ふくちゃん」

「だ、だれからそんなことを…あれは」

「その口調じゃ、間違いないようね。あたしにプレイさせてよ。面白そうじゃない?」

 道具をまとめて置いたバッグを開き、太いひもの束を出して〜これが7mもあるから
長いのよね。

 自分で練習したとおり、半分の所を首に掛けて〜4つの結び目を作って〜一番下は、
ちんこを締めてやろ。

 後ろから順に前の結び目に別けたひもをそれぞれ掛けていって、亀甲縛りがきれいに
なるよう、バランスを取って、最後に両手を縛って、完成ね!
さて、目隠しを取りましょう。

「うふふ、無様な格好ね。ちーちゃんにもこういう事していたの? ねぇ?」

「ま、摩耶花、やけに手際がいいじゃないか。千反田さんには、ここまでしっかり縛っ
てないよ」
「でもさ?、失神するまで責め立てたって聞いてるわ、よっ!! ばしーん!」

 生意気な口答えするふくちゃんに、バラ鞭でお仕置きよ。

「痛い! 手加減しろよ、摩耶花。俺が誘ったわけじゃ、うぐぅ」
479名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 18:45:25.31 ID:/nJ/CI8X
 見苦し言い訳をするのでボールギャグを咥えさせましたーあはは。

「つまらない言い訳なんて、聞きたくないわ! ほーら?、ばしーん、ばしーん。
 あはは、男でも乳首が起つのね。ちんこもすごい勃起してるじゃない、ばしーん!
はぁはぁはぁ」

「むぐ、ぐぉ、ふーふー、ぐぅ」

「何を言ってるか、判りませんよ? ふぅ、鞭を振うのも疲れちゃった。
 折木〜入ってきてもいいわよ?」

「ずいぶん盛り上がってるな、伊原。…うわっ体中、真っ赤じゃないか、里志」

 ふくちゃん、目を白黒させてる。さて、あたしのお楽しみをしましょうか。

「折木ぃ、あたし、本当はあんたのことが大好きなのよ。ふくちゃんがしつこいから、
こうやって見せつけてやって、どれだけあんたを好きか、見せつけてやりたいのよ…」

 あたしは、折木の首に手を掛けてキスをして、舌を絡み合わせ、吸い合った。
 メールで打ち合わせた通りに進んでるけど、このキス、夢中になっちゃいそう。

「ふぅ。伊原のキスは甘いな。俺も実は伊原のことが気になって居てさ。
 前から、抱きたいと思っていたんだ」
「あぁ、折木ぃ、抱いて…。あたしのことをめちゃくちゃにして!」

 ふくちゃんの暴れること暴れること。ああ、見たことないくらいちんこが漲ってる!
 いやいや、今は折木とのセックスに集中しないとダメだわ。

 気を取り直して、お互い、服を脱がせ合い。裸になった。折木はあたしをベッドに抱
き上げ、そして、あたしの上に乗ってきた。

 ふくちゃんより背が高いから、ちょっと怖い。折木は、耳元で、
「伊原、愛してるよ」とささやき、耳にキスしてきた。そう言うの、ダメだから…もう、
なんて首をすくめたところをあ…舌先がいや…胸元まで来て、あっキスマークつけられ
ちゃった。ふくちゃん、また、暴れてる…乳房をまさぐる手つきがもう、ああ、ほんと
いけない事している気分でいい声が漏れちゃう。

 適当でいいって言ったのに…折木、ほんとにあたしのことを?

「ここ、びしょびしょだよ。里志をしばいて濡れたんじゃないか?
伊原も相当だな、ふふふ」

 うっ、図星かもしれない。鞭をしばきながらあそこが熱くなってたし。

「ば、ばかっ、折木が、上手だから、よ、たぶん…」

 折木の舌が秘部を少し舐めただけで背筋が震えるほど感じちゃう。ダメ、ダメだから、
もがいても折木のしっかりとした腕が両膝を押さえて逃れられない。ああ、ふくちゃん
の目が、あんなに…イっちゃうっ!

「そろそろいいかな。伊原、コンドームは?」

 ついに折木のがあたしの中に入っちゃうんだ。いけない気持ちより、折木に抱かれた
いって気持ちになっていた。あたしの中の気持ちがすっかり揺らいでいる。

「枕元の棚に置いておいたから…」

 箱を見つけた折木がコンドームを装着した。そして、あたしのあそこに思ったより大
きいのが当たって、何度か馴染ませた後、ずるっと入ってきた。
480名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 18:46:01.79 ID:/nJ/CI8X
 ああ…こんななんだ、折木って。セックスになれてるつもりでも男が変わると違うん
だな。折木らしい規則正しい腰使いにだんだん陶然としてきた。
 あたしは、折木を見つめ、折木も相変わらず、暗い顔だわ。そんな彼にキスをして、
彼に行為に体を任せていた。やがて、潮が満ちるようなどうにもならない高まりに連れ
て行かれ、限界が来たのか、急速にあたしの中に入ってるモノが暴れて、あたしが頭、
真っ白になる頃、何度も熱い呻きがあたしの中に来た。

 一息ついたところで、あたしと折木はベッドを降りた。そして、折木はふくちゃんの
亀甲縛りを解き、
「ああ、こんな顔になっちゃって…。ごめんね、ふくちゃん。このこちこちになっちゃ
ったの治まらないでしょ?
 前にあんたが二穴してみたいって言ってたよね。お尻の穴もきれいにしておいたから、
どう?」

「済まんな、里志。摩耶花にメールで相談されたんだよ。どうしたらいいかってさ」

 ふくちゃんは、痛ててと顔をしかめつつ、痺れた足をほぐしていた。そして、すっく
と立ち上がり、
「二度もこういう目に遭うとは…。まあ、僕が悪いとこもあるしさ、ネトラレのままで
いられるか!」
「きゃあ、ふくちゃん!」
 ふくちゃんにぎゅっと抱き締められ、やっぱり、これだわ!って気持ちになった。
 でも、折木と殴り合いにならなくて、良かったわ。

 ふー。そういうわけで、仰向けに寝た折木にあたしが上に乗って、コンドームを交換
して、精液臭いちんこをフェラチオして起たせて、膣に挿入した。
 お尻ってそんなにいいのかしら?と思いつつ、折木の上に寝そべって、なんか、すご
くドキドキしてきた。

「摩耶花、ローション入れるよ」「ひゃっ」

 お尻の穴に冷たいローションが注がれ、ふくちゃんの指がアヌスを弄ってる。
 折木のが入ったままで、そんなことされると変な気持ちが止まらず、じとっとした汗
が出てきた。

 初めは指1本でもきつかったのに徐々にほぐれてきて、退屈になった折木が腰を使い
始め、乳房を揉み始めたら、ムリだと思っていたアナルがいい感じになってきて、何本
もの指が粘液にまみれて中をたぐれるようになった頃には、もう、入れて欲しいと思った。

「ふくちゃん、もう…ちんこ、入れてよ」
「どうしようっかな〜さっき、意地悪されたし」

「じゃあ、折木とするから。ねえ、さっきみたいに愛して?」
「ああ、俺はさっさと済ませたい」

「ダメ、ぜったいダメ! じゃあ、入れるから。摩耶花、息を吐いて」

 ふーっと息を吐くと、ふくちゃんの熱くてカチカチになったちんこがじわじわと入っ
てきて、何この、どっちもいっぱいになって、犯されるような感じ。お尻が熱い。
 引っ張られるように折木のもキツキツになってきて、もう、体中に力が入らない。
 どうなっちゃうの?!

「根元まで入っちゃったよ、摩耶花。どうかな? 感想は」
「きつくって、あんまり楽しくないわ。あ…でも、動いちゃだめ、あっ、あぁぁぁ。」

 ちょろろっとおしっこが漏れちゃった。恥ずかしいけど、どうにもならない。二人の
男に挟まれて、溶かされちゃう…。どっちがどうとかそんなんじゃなくて、交互にされ
るとなんだかもう。
481名無しさん@ピンキー:2012/07/14(土) 18:46:20.00 ID:/nJ/CI8X
「さっきのは潮吹きかなあ。摩耶花が見たことないよがりかたしているよ。ホータロー
も下で大変だろうけど、もっと弄ってやってくれよ」
「ああ、伊原は重くないんだけど、これさ、男が大して気持ちよくないだろ?」

 折木があたしの首筋を舐めたり、乳首を弄ってくれてる。もう、なんなの?行きっぱ
なしって感じで、のんきに会話している奴らが憎い、もうっ、あそことお尻が熱くて死
んじゃいそうなのにっ!

「アナルの俺は、なかなかだよ。うぅ…この持って行かれそうになるような、絡みつき、
濃いぬめり。…あ、摩耶花が睨んでる。僕はそろそろ限界なんだけど、ホータローは?」

「お前が先に行け、俺は後にするから、はぁはぁ、思ったよりきついわ」

 あ、お尻の方がぐんぐん動き始め、あ、ビクビクし始めた、来るわ、異様な快感が。
 ぐっと腰に打ち付けられて、あっ、びゅう、びゅうと熱い精液が…お尻の中に出され
ちゃった。気が遠くなりそう…ふぅーふくちゃんがお尻から抜いてどいたので少し楽に
なった。

「伊原、じゃあ、俺は行くから!」

 折木があたしを抱き締めて、下からバンバン突き上げて、もう、もうっって感じで、
小柄なあたしは、全身に来る快感に翻弄されて、ばーんって感じになり、たぶん、一緒
にイけたと思う。
 だって、気を失っちゃったから、わかんないわ。

 気がついたら、お風呂場に居て、二人に抱えられて、しゃがんでお腹が何かいっぱい
で、出ちゃう。ぶぴゅーっとゲリみたいな感じで粘膜やら精液の名残が出て行った。
 二、三度残りを出したら、すっきり、晴れやかな気分に。

「腸内に精液が残っていると粘膜が炎症を起こしてしまうからね!」
 ふくちゃんがお風呂場の床をシャワーできれいに流していく。

「はぁ、何をぬけぬけと。あんたがコンドーム付けてアナルすればよかったんでしょ?」
「だってさー、初アナルだよ? 妊娠の恐れがないのにコンドームなんて!」
 そんなあたしたちの様子に折木は『ふっ』と呆れて、さっさと風呂場から出て行った。

 その後、何となくムラムラしてきて、お風呂場でしちゃった。

 もう一度、シャワーを浴びて、着替えて、部屋に戻ってきたら、やっぱりヒドイ臭い。
 慌てて、窓を開けて、換気した。

「ちーちゃんとのことを聞いて、あたしは許せない気持ちだったので仕返しのつもりで
やったんだけど、これはこれで、あたしのこと、許せない? ふくちゃん」

「黙っていたのは、悪かったよ。どう説明しても、摩耶花は激怒したろうから、そのさ、
僕は鞭で叩かれて、だんだん晴れていく摩耶花の顔を見て、許されたかなって思った。
 でも、その後がなあ。まだまだ摩耶花は、ホータローに未練があるって判ったので、
僕は、もっとしっかりしなきゃなって思ったよ、摩耶花!」
 ふくちゃんの熱いキスを受けながら、あたしは涙を流して、温かい思いに浸った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり
482名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 00:57:36.63 ID:YWgWr8pF
乙!

ほうほうなるほど
これはいぢめてやりたい摩耶花だ
しかしこうなるとほうたる一人が割を食った形になりそうだから
ほうたるによる千反田復讐編とかになりそうですのう
しかし折木がそこまでアグレッシブになるのも想像つかんから
姉貴が暗躍しそうだな
483478:2012/07/15(日) 08:36:39.61 ID:ax4yewOJ
>>476
ほぼ、そういう感じになりました。摩耶花は少々、やり過ぎなんじゃないかと思いますが。

>>482
どもどもです。これくらい強烈な摩耶花がいいかなって。
奉太郎は、この後、千反田とえっちしにいって、後は気にしないんじゃないかな?とか思ってます。
姉貴、どうなのかなあ。
原作っぽい流れにするなら、土蔵の存在を姉貴が知ってる→千反田をそそのかす→里志が被害に〜
なんて感じかな。


それにしても、ろくにチェックしないで上げちゃったので意味不明箇所が(^^;

>>480 ここの2行目から、

>> あたしは、折木を見つめ、折木もあたしを見ている。なんか暗い顔だわ。そんな彼に
>>キスをして見たら、表情が和らいだ。
>> 彼に行為に体を任せているうちにやがて、潮が満ちるようなどうにもならない高まり
>>に連れて行かれ、限界が来たのか、急速にあたしの中に入ってるモノが暴れて、あたし
>>の頭、真っ白になる頃、何度も熱い呻きがあたしの中に来た。

こんな風だったんだって読み替えていただけると幸いです(^^;
484名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 09:30:07.50 ID:fqqWt4X7
摩耶花の一人称は「わたし」だぜ
まあ、名前だけ一緒で別人格の人間にしか見えないからどうでもいいか
485名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 09:42:03.68 ID:u6nWIez6
とりあえず乙
しかし、里志も時々「俺」と言ってたり、名前だけ借りてきた感は強いかな
携帯小説かなにかの書き手かなと思ったり思わなかったり
486名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 17:33:34.67 ID:UAqgXyCa
おおう、GJ


ttp://moepic3.moe-ren.net/gazo/remod/files/remod102649.jpg
こんなん拾った
487名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 18:51:17.61 ID:TSowz6NS
>>484>>485
おまえは俺かと
488名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 21:36:21.96 ID:4neXEnq3
>>486
何というビックリマンw

名前からして天使だろうけど外見と能力はお守りに見えなくもないw
489名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 22:05:56.03 ID:0fb5YEfl
490名無しさん@ピンキー:2012/07/15(日) 23:54:52.75 ID:K0+3IxQ4
今度出るTシャツの絵柄か
491中の人:2012/07/16(月) 10:50:05.36 ID:fKEjLaJs
>>490
それより、茄子のワンポイントつきの黄色いエプロンはよう
492名無しさん@ピンキー:2012/07/19(木) 15:23:15.35 ID:HxNZWTQj
エピローグ
 長かったようで短い文化祭が終わった土曜日。自分でも思った以上に疲れていたのか、
目が覚めたときにはもう昼前になっていた。
 あいうえお盗難事件(里志の命名はいつもセンスがない)、氷菓の販促活動(そして
奇跡とも言える売り上げ)、摩耶花の漫画研究会からのほとんど脱退になりかけた騒動
の顛末、省エネをモットーとする自分からすれば活動しすぎだ。
 ぼんやりしながら一階に降りてきて、居間に行く。そこでは姉貴がソファーに座って
いた。
 「ずいぶん寝坊なのね」
 「ああ、いろいろあったからな。疲れた」ぶっきらぼうにそう答える。
 摩耶花がほんとど漫画研究会をやめかけたことを何とか解決したこと、氷菓をほんと
ど売り尽くしたことは自分でも驚くほどうまくいったといえる。あの摩耶花が後から頭
を下げて「奉太郎、ありがとう」と礼を言ってきたぐらいなのだ。
 あまりに意外なことにこちらの方がどぎまぎしてしまった。
 しかしまあ自分が大したことをしなかったと思っているのは事実だ。里志は「女帝も
かくやという調停ぶりだったね、奉太郎」と言ってくれたが、俺はちょっと方向を
示しただけだ。大部分は摩耶花自身によるものだし、これからあそこで摩耶花がうまく
やっていけるかどうかは摩耶花自身の行動にかかっている。
 
493名無しさん@ピンキー:2012/07/19(木) 15:26:18.92 ID:HxNZWTQj
姉貴は立ち上がると冷蔵庫に行き、手に麦茶のグラスを持って戻ってきた。それ自体
は別におかしなことではないが、いつもと違うのは手には二つのグラスがあり、一つを
俺の前に置いたことだ。
 どういうことだ?
 「お腹空いてるんでしょ? よかったらなんか作ってあげようか?」
 姉貴が優しいのは何か裏があるときだ。過去の経験からそれは間違いない。
 「何を企んでる?」そう言って麦茶を飲んだ。秋が目の前に迫っているとは言え、
まだ暑い日が続いている。冷たい麦茶が喉に心地よかった。
 「人聞きが悪いわね。人の好意は素直に受けとるものよ」
 「好意ねえ・・・」
 「古典部は楽しい?、他に新入部員も入ったみたいだし」
 「ああ、なんとか廃部は逃れた」
 「可愛い部員もいるんでしょ?」
 姉貴は摩耶花のことは知っている。そして姉貴の基準では摩耶花は「可愛い」女の子だ。
しかしここでわざわざ摩耶花の話をするわけはない。ということはつまり・・・。
 「何が言いたい?」
 「ほら、その千反田さんのところのお嬢さんよ。昔から知ってはいたけど、奉太郎と
同い年というのは知らなかったわ」
 やれやれ、どこで情報を仕入れてきているのだか。
 「だいたい、姉貴は千反田の顔知ってるのか」
 「いや、さすがにそれは知らなかったわ」
 「じゃあ可愛いとかどうして言える?」
494名無しさん@ピンキー:2012/07/19(木) 15:27:06.29 ID:HxNZWTQj
 「だってほらこれ」そういうとガラスのテーブルの上に何枚かの紙を置いた。しっか
り見るまでもなく、それは自分が部室でこっそり盗み見た千反田のコスチュームプレイ写真
だとわかった。急なことでさすがに狼狽する。しかし姉貴は俺がこの写真を見たことは知ら
ないはずだ。努めて平静を装いつついった。
 「妙な写真持ってるな。どうしたんだこれ」
 「ま、いろいろつてがあってね」
 姉貴のことだ、先輩の誰かを通じて写真部にコネでもあるんだろう。まったく油断できない。
 「これプライバシーの侵害だろ。ちゃんと処分しろよ」一応は非難する。
 「あら、欲しくないのこれ?」
 「何言ってるんだ?」
 「言うこと聞いてくれたらあげてもいいわよ、ちょっと頼みごとがあって」
 「断る」姉貴が企んでいたのはこれだったのか。
 「固いのねホウタロウ。ま、私のたったひとりの弟なんだからアドバイスしておいてあげると、
のんびりしている性格はあんたのとてもいいところだと思うわ。でもときには急いだ方がいい
ときもあるんじゃないかしら?」
 「意味がわからない」
 「千反田さんのお嬢さん、誰かに取られちゃってもいいの?こんな可愛い子なら、高校在学中、
いや一年生の間にだって誰かが言い寄ること間違いなしね」
 「そ、そんなのは彼女が決めることだ」我ながら狼狽を隠すことができずにそう答えた。確か
にそういうことを考えなかったといえば嘘になる。しかしはっきり意識して考えたことはなかった。
 「あんたはそれでいいの?」
 「そりゃそうだ。俺には関係はない話だもんな・・・」そうは答えたものの、千反田に彼氏が
できる、誰かと付き合うということを想像するのは、信じられないような動揺を心にもたらした。
自分らしくもない。
 「ま、いいわ。あんたが決めることだから。でもたまには姉を信頼して相談しなさいよ。悪いよう
にはしないから」そういうとソファーから立ち上がった。
 「そうそう、これ一冊もらっておこうかしら」テーブルの上にあった『氷菓』を手に取った。
「楽しみね、奉太郎の文章読むのも」
「一冊200円だぞ」慌てて言う。
「じゃ、その写真で支払うわ。本当はもっと高いものなんだけど、姉のよしみでまけといてあげる」
そういうと氷菓を手に持ったまま台所に向かって行った。

俺はテーブルの上に残された写真をいつまでもじっと見つめていた。

【完売御礼】
495名無しさん@ピンキー:2012/07/19(木) 17:21:17.42 ID:QNLLf43T
>>492
乙。アニメ版のその後って感じで、すんなり読めました。
原作イメージの姉貴より、性格が良さそうなのも良しw
496名無しさん@ピンキー:2012/07/19(木) 23:13:55.97 ID:YZAbIeuy
こっちの終わり方の方がいいかもw
497 ◆zO7AQfurSQ :2012/07/20(金) 13:09:24.94 ID:0EQ+MCvF
二人の距離の概算を読んだ。えるが折木家に来たことあったのに気付いたが後の祭り。でも知っていても二人で折木家に向かうシーン(>>203あたり)は書いたと思う。あーいうシーン大好きなんだよ……
そんなわけで投下


>>348

 俺は机の方を確認した。
 そこには千反田との合流前に念のためにと購入しておいた避妊具がある。もちろんコンビニや薬局で買う勇気など持ち合わせていない俺は自販機で購入したわけだが。
 それを取りに行こうと身体を起こすと、千反田に腕を掴まれる。
「? どうした?」
「あ、あのっ、えと……」
 何かを言い澱んで目線を逸らす。
 何を言いたいのだろうか?
「きょ、今日は大丈夫な日ですから……その……」
「…………」
 一瞬思考が停止した。
 つまり。これは。あれだ。
「つけないでしろ、と?」
「折木さんを、直に感じたいんです……ダメ、でしょうか?」
 俺はしばし考える。
 確かに男としてはつけない方がいいに決まってる。だが女の方は、千反田の方はどうなのだろう?
 得るものはあってもリスクもあるはずだ。
「……千反田」
「はい」
「安全日といっても百パーセント大丈夫というわけじゃない。それはわかるな?」
「……はい」
「一時の快楽に身を任せて後で悔やむ男女、なんてのはよく聞く話だ」
「…………はい」
「するべきところはきちんとするべきだと俺は思う」
「………………はい」
 だから。
 俺はきちんとしよう。
 少ししゅんとしている千反田に問う。
「だから万が一の事があった場合、俺は責任を取る気がある。千反田はどうなんだ?」
「!?」
 驚いた表情で俺を見る千反田。
 やがて嬉しそうなものへと変化し、がばっと抱きついてきた。
「わたし、折木さんなら構いません……いえ、折木さん以外なんて考えられません!」
 あー……なんだろう。これは所謂プロポーズ、なのだろうか?
 いや、俺も千反田とそうなることを考えたことがないわけではないが。
「折木さん」
 千反田が耳元で囁いてくる。
「お願いします。わたしの初めて、もらってください」
「……ああ」
 初めて、だけじゃない。ゆくゆくは千反田そのものをもらいたい。
 なんて。
 口が裂けても言えない言葉だ。少なくとも今は。
 変わりに軽く唇を合わせ、想いをのせる。
「いくぞ」
 俺は自身の肉棒を掴み、千反田の秘口に先端を押し当てる。
 あとはこのまままっすぐ進むだけ。
498 ◆zO7AQfurSQ :2012/07/20(金) 13:10:35.49 ID:0EQ+MCvF
「上手くできないかもしれないが、痛かったら噛んでもいいからな」
「そんなことしませんよ。でも……はい、お願いします」
 俺達は抱き締め合い、互いの肩に顔を預ける。
 ゆっくりと腰を進めると僅かに千反田が呻いた。
 先端が埋まるが、抵抗がきつくて思うように進めない。
 千反田が息を吐いた瞬間を狙い、俺は一気に腰を突き入れた。
 何かを引き裂くような感触とともに最奥部まで千反田を貫く。
「っ!! あ……っ、あうっ……!」
 痛ましい声が千反田の口から漏れる。
 原因は俺だというのに俺はそんな声を聞きたくなくて。
 でも俺にはどうしようもなくて。
 それでも少しでも痛みを分かち合いたくて。
「千反田、我慢するな! 噛んでいいから!」
 ガリっと鋭い痛みが肩口に走る。
 が、そんな些細なものは無視し、俺は千反田を思い切り抱き締めた。
 しばらくの間動かずそうしていると、千反田の歯が肩から離される。
「ご、ごめんなさい、痛かった……ですよね?」
「気にするな。千反田こそ平気か?」
「はい、違和感はまだありますけど痛みはもうあまり……今、折木さんがわたしの中に入ってるんですね……」
 弱々しく微笑む千反田の目尻からつうっと涙が零れ落ちる。
 それは苦痛によるものか嬉しさによるものか。
 多分両方だろう。多少なりとも嬉しさが混じっているというのは自惚れではないはずだ。
 俺は唇をつけてそれを吸った。
 どんな理由であっても千反田が涙を流すところなんてあまり見たくない。
「あの、折木さん」
「なんだ?」
「もう、だいぶ慣れてきたので多少なら動いても大丈夫ですよ?」
「…………」
 さてどうしたものか。
 いや、千反田を気遣っているのではない。自分自身のことだ。
 忌憚なく言わせてもらえば、千反田の膣内が気持ち良すぎるのだ。
 柔らかい襞がぎゅうぎゅうと様々に蠢きながら締め付けてき、気を抜くとすぐに発射してしまいそうである。
 こうなると一度千反田の手で出させてもらったのは正解だったかもしれない。ついでに肩の痛みがなければとっくに二発目を放っていただろう。
 が、千反田は俺の沈黙をどう受け止めたのか不安げな表情になる。
 なのでもう俺は観念して正直に話すことにした。
「悪い。千反田の中が気持ち良すぎて、今動くと出てしまう」
 そう告げると千反田ははっとして、そこから嬉しそうな表情をする。
 そのまま俺に回す腕に力を込めた。
499 ◆zO7AQfurSQ :2012/07/20(金) 13:12:19.57 ID:0EQ+MCvF
「いいですよ、出してください」
「ち、千反田!?」
「わたし、折木さんを受け止めたいんです。だから、そのままお願いします」
 そう言って小刻みに身体を揺する千反田は、脚まで俺の身体に巻き付けて絶対に離さないという意思を表明する。
 俺はそこから与えられる刺激に歯を食いしばって堪えるが、いつまでももちそうにない。
 覚悟を決める。
「千反田っ……出すぞ……このまま、お前の中にっ」
「はいっ、お願いします……折木さんのを、たくさん、くださいっ!」
「千反田っ、千反田っ、千反田っ!」
 俺は千反田を呼びながら腰を振り始めた。
 引き抜こうとすると絡みつき、挿し入れると嬉しそうに締め付けてくる。そんな肉襞の感触に俺がいつまでも耐えられるはずもない。
「う、あ、出る……出る……いくぞ、出すぞ」
「はい、はいっ、いっぱい出してくださいっ」
「う、う、うう…………うあっ! あっ! あっ! ああっ! あっ!」
 下腹部から脳髄、そして全身へと快感の波が伝わり、俺は千反田に膣内射精をした。
 一度出したとは思えないほどの量が尿道を幾度も駆け抜け、そのたびに情けない声をあげてしまう。
 びくん、びくんと身体が震え、射精が続く。
 千反田もその都度小さな呻き声をあげる。
 それは苦痛なものではなく、どこか艶っぽさを帯びていた。
 やがて長い射精が終わり、俺はとさりと千反田にのしかかる。いや、体重をかけないようにはしているが。
「……ありがとうございます、折木さん」
「……いや、俺の方こそ」
 なんだか顔を見るのが気恥ずかしくて肩に顔を埋めている状態だ。
 千反田はそんな気持ちを知ってか知らずか頬をすりすりと擦り付けてくる。
 このまま二人で微睡むのも一興だが、そうもいくまい。
 俺は身体を起こす。
「抜くぞ」
「あ……はい」
 腰を引いてずるるっと肉棒を千反田の中から引き抜く。
 俺の出した白濁液と千反田の破瓜の証が混じったピンク色の体液が性器にまとわりついていた。
 見たところそんなに血は出ていないようだ。
「シャワー、浴びるか?」
「……そうですね、汗もかきましたし」
 そう言って千反田も身体を起こそうとするが。
 バランスを崩して俺にしがみつく形になった。
「きゃっ……あ、あれ?」
 どうやら下半身にうまいこと力が入らないようだ。
 ちなみに俺もだいぶ体力を消耗しているわけだが、少しくらいは格好いいところを見せてやりたい。
500 ◆zO7AQfurSQ :2012/07/20(金) 13:13:32.37 ID:0EQ+MCvF
「よっ、と」
「きゃ……お、折木さん、無理しなくていいんですよ!?」
「大丈夫だ」
 一言だけ告げ、俺は千反田を抱き上げたまま風呂場へと向かう。
 そう、所謂『お姫様抱っこ』だ。このくらい苦でも何でもない。
 未だ恥ずかしがる千反田とともにシャワーを浴び、汗や体液を洗い流していく。
 出すものを出し切った俺は欲情することなく千反田の身体を綺麗にし、拭いてやったあとは再び抱き上げて俺の部屋に戻る。
 その間千反田は顔を赤くしながらもされるがままになり、一言も発さなかったが。
「さて、あとは寝るだけだが……どうする? 一緒に寝るか?」
 ベッドに横たわらせた千反田に聞く。
 本心は一緒に寝たいが、千反田が恥ずかしがったり二人では寝れないというなら仕方ないので一応確認。
「はい、あの…………う、腕枕、して、くれませんか?」
 俺は無言で千反田の横に寝転がり、腕を伸ばす。
 千反田は嬉しそうに腕に頭を乗せて引っ付いてきた。
 お互い服を着てないため心地良い体温が直に伝わる。
 このぬくもりは逃がしたくない。今だけでなく、これからずっと先も。
 だんだん襲ってくる睡魔に身を任せながらもそんなことを考える。
 いずれ千反田の家族にも挨拶とかしなければな。結婚とかはともかく交際しているのは事実なんだし。
 ……………………家族?
 ちょっと引っかかることができ、眠気が少し覚めた。
「おい千反田」
「はい?」
「今日、家の人には何て言って出てきたんだ?」
「え、普通に『友達の家に泊まってきます』って……」
「誰のところとか聞かれなかったか?」
「あ、その点は大丈夫ですよ。きちんと摩耶花さんにお願いしてきたので」
「そうか、伊原に………………………………え?」
「出がけに電話をして了解をいただきました。最後に『ところで本当はどこに泊まるの?』と聞かれたので折木さんのところと答えておきました。時間が迫っていたのでその後はすぐに電話を切ってしまいましたが」
 …………とりあえず眠気は完全に吹っ飛んだ。
 休み明けに問い詰めてくるであろう伊原にどう説明するかを今は考えるべきだ。べきなのだが。
「ふふ、折木さん、大好きです」
 千反田の顔を見ているとそれも面倒臭くなってきた。もう知ったことか。
 俺は多少自棄気味に千反田の頭を撫で、無理やり眠りについたのだった。





501 ◆zO7AQfurSQ :2012/07/20(金) 13:15:32.76 ID:0EQ+MCvF
ようやく完結させることができました。こんなオナニー作品を待っていてくださった奇特な方々には大変ご迷惑をおかけ致しました。
初体験というシチュは大好きなのですが、反面シリアスエロが苦手なので拙くなってしまったことをお詫びします。
これからもほうえるを、そしてもっとライトなイチャエロコメを投下していきたいと思いますので、その時は時間の許す限り読んでやってください。

乱文失礼致しました
502名無しさん@ピンキー:2012/07/20(金) 14:07:19.35 ID:E8ZgIRAd
>>501
乙!!待ってました
ニヤニヤしながら読ませていただきました
503名無しさん@ピンキー:2012/07/20(金) 14:41:32.64 ID:e6gQQZUB
>>501
乙です。
折木「お粗末様でした」
千反田「いえいえ、結構なお点前で」
というような印象を持ちました(^^)
504名無しさん@ピンキー:2012/07/21(土) 05:05:10.93 ID:9VgB4jpv
乙!
いいね
折木そのまま嫁ゲットだ
505名無しさん@ピンキー:2012/07/21(土) 21:09:13.57 ID:iza5IjE0
ついにきたああああああ!!
ほうたろーもえるも可愛いやん。シリアスエロが苦手って絶対嘘だろ・・・
もっと色々読みたいのでこれからも投下していただけるとありがたいです!
506名無しさん@ピンキー:2012/07/22(日) 20:04:23.04 ID:NrWYj+Og
SSってあんまり読んだことないけど、
こんなに起承転結もなんにもない糞みたいな文章ばっかりなの?
507名無しさん@ピンキー:2012/07/22(日) 21:01:03.45 ID:PZ/dKFfr
保管庫見てきたら?
個人的にはエロ無しのほうがクオリティ高いの多い
ありでもふたりの場所は好きって見たことあるけど
508名無しさん@ピンキー:2012/07/22(日) 23:49:59.36 ID:Pw6czFHQ
荒らしに対してエロパロスレでエロ無し勧めるのも色々と違うだろ
509名無しさん@ピンキー:2012/07/23(月) 05:06:38.42 ID:23o0ElnE
というかエロパロとSSは別物だろ
SSが読みたいならSS速報にでも行けよ
510名無しさん@ピンキー:2012/07/23(月) 06:25:36.26 ID:IC8RB/LO
>>506
気に入らなければ読まなければいいだけ
それでもこの板の東方スレよりはずっとマシなはず
511名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 00:17:51.49 ID:kBJbRCly
いつも冷笑的な入須先輩も、汚いものをみないで育ったような純なえるに触れて
ちょっとキュンときちゃったのかな。
「ふふ、私らしくもないわね」とか思い出し笑いしてそう。
それとももっと悪い事教えちゃおうかしら、かな?
512名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 07:40:52.39 ID:aNzMr0DC
折木×入須先輩を誰かお願いします。
513名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 07:44:16.65 ID:TMDyfpuC
断る
514名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 23:20:26.72 ID:xrXmJFUp
>>298-314の続きです
奉太郎×える エロなし

イチャイチャするだけでエロもオチもありませんが、どうぞよろしく
515Lの個人授業(前編) 01/11:2012/07/24(火) 23:21:24.30 ID:xrXmJFUp
 恋は盲目、とはよく言ったものだ。
 いまのいままで恋愛というものに縁がなかった俺は、その言葉を鼻で笑っていた。頭のどこ
かで小馬鹿にしていた。恋で周りが見えなくなるのは自己管理ができていない証拠だ。恋愛に
しか興味のない恋愛脳が陥る現象なのだと。だがしかし――。
 井の中の蛙、大海を知らず、とは、まさに俺のことだった。千反田えると恋仲になってから
この俺、折木奉太郎の頭の中は彼女のことしか考えられなくなってしまった。
 千反田の笑顔が――、無邪気な仕草が――、鈴の音のような声が――、抱きしめた時の柔ら
かな感触が――、ほのかに香る甘い匂いが――、熱く柔らかなくちびるが――、そのすべてが
狂おしいほどに愛おしく頭の中を駆け巡る。起きている時は当然のように千反田を想い、寝て
いる時も夢の中に現れ、俺を翻弄する。まさに寝ても覚めても、いついかなる時も、俺の脳内
は金太郎飴の如く、どこをとっても千反田だらけだった。
 これが恋煩いというものなのだろうか。思えば恋愛に全く免疫がなかった俺が、告白とキス
とプロポーズを同時にこなしたのだ。大人の階段を全速力で数段飛ばしで駆け上がったような
ものだ。恋愛初心者の俺が夢中になってしまうのも仕方がないことではなかろうか。

 学校の昼休みの時間、俺を冷やかしにきた里志に不本意ながら相談してみた。俺のこの精神
状態は異常なのだろうか、と。もちろん教室を離れて周りに誰もいない廊下で、だ。
 里志いわく、
「かなり重症だね。でも少し安心したよ。僕はホータローが色恋沙汰に興味を示さない仙人の
ような精神の持ち主なんじゃないかと危惧してたからね。いまのホータローは紛れもなく健全
な男子高校生だ。うん、問題ないよ。恋愛状態に陥ると人は皆そうなるもんさ。オキシトシン
ドーパミンといった脳内ホルモンが大量に分泌されて中毒症状を引き起こしているだけだから。
まあ、時間が経てばそのうち落ち着いてくるはずさ」
 そうか、問題ないのか。それならひと安心――って、問題が解決してないじゃないか。何も
手につかないこの状態を、いますぐ何とかする方法はないのだろうか。里志に問いただす。
「うーん、千反田さんに会える時間が部活の時だけだから余計に想いが募るんだろうね。今日
はもう時間がないから無理だけど、昼休みのこの時間に会いに行くってのはどうだい?」
 俺はため息をついてゆっくりと首を横に振った。あまり目立つ行動は取りたくない。
「賢明な判断だ。千反田さんには隠れファンが多いからね。下手すりゃ男子生徒の大半を敵に
回しかねない。いちゃつく場合は周りに人がいないことを確認してからにしたほうがいいよ」
 里志はにやりと口元を歪めた。やれやれ。当分あの日のことをネタにからかわれるんだろう
な。俺はもう一度深いため息をついた。
「まあホータローと千反田さんの仲の良さはわりと知られているから、いまさらって気はする
けどね。そのことでホータローをこころよく思っていない輩がいるのは事実だよ」
 そうなのか。そういえば思い当たるふしがある。何故か俺を敵対視するやつが一年生の時の
クラスメートにいたな。名前は思い出せないが。彼が俺に対して敵意を抱いていたのは千反田
絡みのせいなのだろうか。その真偽のほどは定かではないが、今後は気をつけることにしよう。
 予鈴が鳴って教室に戻ろうとする里志の背中越しに、ふと思ったことを訊いてみた。
「なあ、お前もこんな気持ちになったことがあるのか?」
 立ち止まった里志は肩越しに振り向いて苦笑を浮かべた。
「中学生の時に味わったよ。そしてそれはいまでも継続中さ」
516Lの個人授業(前編) 02/11:2012/07/24(火) 23:22:47.13 ID:xrXmJFUp
 放課後の古典部部室。そこはここ最近の俺にとって心のオアシスとも呼べる場所。誰の目も
気にしなくていい、校内で千反田と一緒にいられる唯一の場所だ。里志と伊原というおまけも
ついてくるのが玉に瑕だが、ここ数日、あいつらは俺たちに気を遣っているのか、部室に顔を
出さずにいてくれている。ありがたいことだ。篤き友情に乾杯。今日もまた俺は愛しき千反田
に会うため、(ルンルン気分で)足早に部室へと向かった。
 地学講義室のドアを開けると千反田はすでに来ていた。まあ、部室の鍵が職員室になかった
時点で、来ているのはわかっていたのだが。千反田は備え付けのストーブのそばで佇《たたず》んだまま
俺を見て笑みを浮かべた。
「折木さん、こんにちは」
 おかしい。俺は違和感を覚えた。
 いつもなら主人の帰りを待っていた飼い犬の如く、嬉しそうに駆け寄り抱きついてきたはず
なのに、今日に限ってそれがない。どうしたことか。もしかすると浮かれ気分なのは俺だけで
千反田のほうはもう醒めてしまったのだろうか。それとも知らぬ間に幻滅させるようなことを
俺がしでかしてしまったのだろうか。言いようのない不安に駆られる。
 ひとまず鞄とトレンチコートを机の上に置き、千反田の傍らに歩み寄った。
「今日はハグは無しなのか?」
 ストレートに訊いてみた。情けないことこの上ないが、気になるのだから仕方ない。わたし
気になります、と千反田的思考をしてみる。
「それは……、その……」
 千反田は頬を染めて目を伏せた後、胸の前で両手の人差し指をつんつんと突き合わせ、上目
遣いで俺を見る。
「午後の体育の授業でいっぱい汗をかいたので、汗臭いのではないかと……」
 そう言うと千反田は恥じらいの表情を浮かべて俯いた。
 安堵の息を吐く。それと同時に一旦しぼんだ俺の想いが一気にふくらみ破裂した。こいつと
出会ってからつい最近まで、俺はできるだけその言葉を使わぬよう意識してきたのだが、もう
我慢ならん――。
 可愛いなあ、こんちくしょう! もう一度言おう。(俺の)千反田は、とてつもなく可愛い!
 俺は千反田の身体を力いっぱい抱きしめて、チタンダ成分を思いっきり吸い込んだ。確かに
こいつの言うとおり、いつもより濃い、甘い匂いがする。どうして異性の、いや、好きな人の
匂いというのは、こんなにもいい香りがするのだろう。これは俺の身体が千反田を求めている
証拠なのだろうか。
 そんなことを考えながら、俺は(くんかくんかと)千反田の匂いを満喫した。
「やっ、だ、駄目ですよ、折木さん……」
「気にするな。俺はお前の匂いが好きなんだから」
「そんなこと言われても……、わたし、気になります」
 いつもならうんざりするその聞き飽きた台詞が、いまは素晴らしく刺激的な言葉に聞こえる。
恥らう千反田の言動に俺は興奮を覚えた。
 良いではないか、良いではないか、と時代劇風なノリで迫ると、千反田は嬌声とも悲鳴とも
つかないような叫び声を上げた。眉をしかめているので嫌がっているようにも見えるが、口元
は笑っているので良しとしよう。俺は千反田の身体を――、その感触と香りを、思う存分堪能
した。
 そんなお楽しみの最中に突如、部室のドアが開くのだった。
517Lの個人授業(前編) 03/11:2012/07/24(火) 23:23:49.80 ID:xrXmJFUp
「予想通り、やっぱり乳繰り合ってたわ。この二人」
 ドアの前で腰に手を当て仁王立ちする伊原。明らかに不機嫌そうな顔をしている。その後ろ
には楽しそうな表情の里志がのん気に手を振っている。仕方なく俺は千反田から離れて伊原に
応対した。
「何しにきたんだ? 二人して」
「何って、部活に来ちゃいけないの? わたしたちも歴《れっき》とした古典部の部員なんだけど」
 ごもっとも。千反田との蜜月の日々はここで終わりを告げるのか。軽くため息をついた。
「いちゃいちゃしちゃって、いったい部活動をなんだと思っているのかなぁ、エロ折木は」
 伊原が辛辣な意見を放つ。反論の余地もない。それならば――。
「しょうがないだろ。千反田が可愛すぎるのがいけないんだ」
 責任転嫁をしてみた。すまん、千反田。悪気はないんだ。
「えぇっ、わたしのせいなんですか? ご、ごめんなさい」
 ぺこりと頭を下げる千反田。おいおい、それだと自分のことを可愛いと認めてしまっている
ようなもんだぞ。――まあ、それもまた良し。可愛いなぁ、こいつ。思わず口元が緩む。
「駄目だ、こいつら……。早くなんとかしないと……。ふくちゃんも何か言ってやってよ」
「摩耶花も可愛いよ」
「ちょっ、ちょっとぉ、そういうのは二人っきりの時に言ってよ」
 真っ赤になって慌てる伊原。確かに可愛いかもしれん。だが千反田のほうが数倍可愛いがな。
 里志が俺に向かって親指を立ててみせる。うむ、いい仕事だ。俺も軽く親指を立てた。
 伊原がこちらに向き直ってまくしたてた。
「兎に角、折木ばっかりちーちゃんを独り占めにしないでよね! わたしだってちーちゃんと
いままでできなかった恋バナとか、いろんな話をしたいんだから!」
 お前のそれも部活と全然関係ないじゃないか。やれやれ、と俺は額に手を当て頭を振った。
伊原もわかってないやつだ。千反田が恋人兼婚約者であるこの俺と、友人のどちらを取るのか
火を見るより明らかだろうに。さあ、言ってやれ。千反田!
「わたしも摩耶花さんにいろいろと相談したいことがあります。それに今日の折木さんは少し
怖いですし……」
 そう言うと千反田は伊原の元へ駆け寄った。あっさりと振られてしまった。呆然とする俺の
肩に、里志が何も言わず優しく手を添える。
「なあ、里志。俺は何か間違っていたのか?」
「ああ、いろいろとね。それよりホータロー、あぶれた者同士で恋バナでもするかい?」
 却下と言いたいところだが、よく考えると昼休みにもしていたな。女の話は長いだろうから
暇潰しと洒落込むか。里志に聞いておきたいこともある。女子に聞かれたらまずい話だ。それ
ならば行き先はあそこしかない。俺たちは部室をあとにして、三階男子トイレへと向かった。
518Lの個人授業(前編) 04/11:2012/07/24(火) 23:25:30.20 ID:xrXmJFUp
「邪魔しちゃ悪いとは思ったんだけど、摩耶花がどうしても行きたいっていうからさ。ほら、
来週から部活動禁止だからね」
 道中、里志が悪びれもせずに言う。
 俺たちの通う神山高校は、中間と期末の定期試験の一週間前から試験が終わるまで、部活動
禁止命令が出される。以前なら別にどうということはなかったが、いまの俺にとっては、死活
問題だった。
「愛しの千反田さんに会えなくなるけど、ホータローはどうするんだい?」
 一応、案はある。試験期間中は図書室で千反田と一緒に勉強するというものだ。人目がある
ので、いちゃつくことはできないが、そこは問題ではない。あんな醜態を晒しておいてどの口
が言うかと思われるかもしれないが、俺は本気で勉強して試験に挑む所存だ。学力を上げて、
できれば千反田と同じ大学に行きたい。千反田にふさわしい男になりたい。そのためにはいま
千反田への想いを我慢してでも頑張るしかない。その旨を里志に話した。
「あの怠惰の化身ともいうべきホータローが、そんな決意をするなんて……。世界の終末は近
いかもね」
 さいで。
「でもちょっと羨ましくもあるよ。自分の信念を曲げてまで愛に生きるなんて、なかなかでき
ることじゃない。若いって素晴らしいね」
 誕生日で言えば俺のほうが年上なんだがな。しかし、そんな大袈裟に取られると恥ずかしい
ものがある。俺は咳払いをして別の話題を振ってみた。
「なぁ、里志。お前と伊原がつきあい出して半年以上経ったが――」
「八ヶ月ってところかな」
 里志から細かい訂正が入る。そこは正直どうでもいい。
「その……、どこまで進んだんだ?」
 いくら友人と言えども、踏み込んでいいような話題ではなかったかもしれない。だがそれは
下衆な好奇心からではなく、今後の千反田との交際の参考にしておきたかったからだ。
 里志は苦笑して首を横に振った。
「猥談は嫌いじゃないけど、さすがにそれは言えないよ。摩耶花から箝口令が出ているからね。
ばれたらただじゃすまない」
 その反応は、おそらく最後までしたということなんだろうな。うーむ、小さいはずの里志が
なんだか大きく見えてきた。いつのまにか大人になりやがって。
「まあ、統計だといまどきの高校生カップルは、つきあい始めて一週間後にキス、一ヶ月後に
Hをするのが普通らしいよ。ちなみに告白したその日にキスと結婚の約束をした高校生なんて
ホータローぐらいなもんだろうね。ギネスブックに申請してみたらどうだい?」
 ほっとけ。俺が何も言わずにいると、里志は芝居じみた言動を取り始めた。
「あぁ、あの無垢で純情可憐な千反田さんが、煩悩まみれのホータローにあんなことやこんな
ことをされると思うと――」
「おい、人聞きの悪いことを言うな! そういうお前だって、あのちっこい伊原にあんなこと
やこんなことを――」
 そう言いかけて、頭の中にやばい映像が浮かんだ。見た目は小学生な伊原のあられもない姿
と破廉恥な行為、そして――。
「ストーップ! 止めよう、こんな話。お互いが傷つくだけで何の意味もないよ」
 お前が言い出したことだろう。まぁ、きっかけは俺の発言からかもしれないが。でも止める
ことには賛成だ。俺と里志は互いに目配せをして頷いた。
「和解のしるしとして、これをホータローに授けよう」
 里志がいつも常備している巾着袋から、何かを取り出した。カラフルな包装で薄い正方形の
ブツ。一見、飴かガムの類《たぐい》のお菓子に思えたそれは、よく見るとコンドームだった。    
「お前、学校になんてもの持ってきてんだ」
「まあまあ、備えあれば憂いなしって言うじゃないか。名家のお嬢様を孕ませるわけにもいか
ないだろう。いらないのなら別にいいけどね」
 そう言って里志が巾着袋にしまおうとするそれを、俺は横から素早くかっさらった。
「友情の証として、ありがたく貰っておこう」
 感謝の気持ちと共にポケットへしまい込むと、里志がくくっと喉を鳴らして笑った。
519Lの個人授業(前編) 05/11:2012/07/24(火) 23:31:06.65 ID:xrXmJFUp
「オキシトシンは抱きしめホルモンとも言われていて、抱擁されたり愛撫されたりすると分泌
されるんだ。幸福感を与えて男女の絆を深める効果がある。そして恋は盲目状態を引き起こす
のも、このオキシトシンのせいなんだよ」
 何故か男子トイレで脳内ホルモンの講釈を聞かされていた。正直どうでもいい話だが、避妊
具を貰った手前、里志の顔を立てておいた。薀蓄好きには知識を披露する機会を与えてやれば
満足するものなのだ。里志も例外ではない。そして里志の講釈はまだまだ続く――。
「ドーパミンは知ってのとおり、やる気を促進させる効果がある。ホータローみたいなやる気
のない人は普段のドーパミン量が少ないらしいよ。だからいまのホータローはある意味健全だ
とも言えるね」
 失礼なことを言われた気がする。まあ、いい。里志には避妊具の借りがあるからな――って
コンドームひとつでどれだけありがたがってるんだ、俺は。
 結局、トイレで過ごした時間はそんなに長くはなかった。寒さに耐え切れなくなり俺たちは
部室へと戻る。千反田と伊原は教室の片隅で恋愛談義に花を咲かせていた。里志が二人の話に
加わろうとするものの、伊原の「男子は駄目!」の一喝に、すごすごと引き下がる。仕方なく
俺たちは、女子の雑談が終わるまで静かに本を読んで過ごすのだった。

 学校からの帰り道。俺と千反田は今日も途中まで一緒に帰っていた。いつものように千反田
は俺の横で自転車を押している。グリップを握る赤いミトンの手袋が可愛らしい。もちろん、
千反田の横顔も可愛らしい。千反田のすべてが可愛らしい。
 ――いますぐ抱きしめたい。暴走しそうになる感情をなんとか押し止める。そういえば今日
は変態行為が度を過ぎて怖がらせてしまったな。自重しよう。周りに人もいることだし。
 視線が気になったのだろう、千反田は小首をかしげて俺を窺い見る。咳払いして話を振った。
「伊原と何を話してたんだ?」
「ないしょです」と、千反田は嬉しそうに微笑んだ。このぅ、気になるじゃないか。
「ワタシ、キニナリマス」
 千反田の物まねをしてみた。我ながら似てないな。千反田が口に手を当てくすくす笑う。
「もう、折木さんったら。意外とお茶目なんですね」
 ちと恥ずかしいが、笑顔が見れたので良しとしよう。千反田が言葉を続ける。
「男女間の恋の駆け引き――みたいなことを教わりました。わたしに上手くできるかどうかは
わかりませんが」
 内緒と言ったわりに、千反田はあっさりと白状した。本当に駆け引きに向いていない素直な
性格だ。そこがまた千反田の魅力でもあるのだが。しかし伊原の忠告か。余計なことを吹き込
まれてなければいいのだが。里志のやつは伊原の尻に敷かれっぱなしだからな。俺もそうなら
ぬよう気をつけよう。すでに手遅れな気がしないでもないが……。
「それはそうと、来週からのことなんだが――」
 俺は先ほど里志に話した内容と同じことを、千反田にも打ち明けた。
「千反田は理系で学年トップクラス、俺は文系で平均点そこそこ。お前にとって何のメリット
もないかもしれん。でも俺はお前がそばにいてくれさえすれば、勉強も頑張れる気がするんだ。
どうだろう? 良ければ一緒に勉強してくれないか?」
「もちろん、いいですよ」
 千反田は俺の提案に快諾してくれた。嬉しそうに微笑んで言う。
「わたしのために折木さんが頑張ってくださるのですから、是非お手伝いさせてください」
 その返答に対して俺が首を横に振ると、千反田は不思議そうな表情を浮かべる。
「悪いがお前のためじゃあない。俺がお前のそばにずっといたいから……、自分のためにして
いるだけだ」
 千反田は頬を染め、俺を見つめたまま黙り込んだ。そして自転車を押しつつ、俺との距離を
縮め、寄り添うように身体をぴたりとくっつけてきた。
 俺は慌てた。まばらだが周りには帰宅中の学生もいるからだ。
「おい、千反田。人目があるんだぞ」
「折木さんがいけないんですよ。わたしを喜ばせるようなことを言うから……」
 見事に責任転嫁されてしまった。部室での仕返しか。そう来るのなら――。
「悪かった。お前を喜ばせるようなことは、もう二度と言わない」
「ああっ! そんないじわる言わないでください!」
 必死になって懇願する千反田に、つい顔がほころんだ。千反田もつられて笑い出す。ひとし
きり笑った後、千反田がある提案を申し出た。
「早速明日から勉強会を始めませんか? 善は急げと言いますし。わたしが折木さんのお家に
伺いますから」
 明日は第二土曜日。学校は休みだ。俺に異論などあるはずもない。一も二もなく承諾した。
520Lの個人授業(前編) 06/11:2012/07/24(火) 23:32:39.01 ID:xrXmJFUp
 土曜当日。時計の針は午前十時前を指していた。千反田が来る約束の時間まであと少しなの
だが、厄介な問題があった。姉貴が家にいるのだ。忌々しい姉貴がいま居間にいます。などと
くだらない駄洒落を思いつく。大学三年のこの時期は就職活動で忙しいんじゃないかと聞いて
みれば、なんのことはない。去年休学して世界を放浪していたので、まだ二年生なのだそうだ。
なんともお気楽な大学生である。
「今日は出かけないのか?」
 居間のコタツでテレビを見ていた姉貴に尋ねてみると、
「なに? 家に誰か来るの?」と、逆に質問されてしまった。
「どうしてそう思ったんだ?」と、さらに質問を返すと、
「だってその質問プラス、休みの日にあんたがこんなに早く起きてて寝癖まで直してるから」
 ごもっとも。論理的な答えだ。やはり姉貴の目は誤魔化せない。
「古典部の連中と期末試験の勉強会をやるんだよ」
 嘘は言っていない。学生は大変ね、と姉貴は自分のことを棚に上げた発言をする。
「じゃあ、そろそろ出かける支度をしようかな」
 姉貴は大きく伸びをして立ち上がると、俺を見てにやりと笑った。
「奉太郎もお年頃なのだね」
 ぎくり。
「なんのことだ?」と、できるだけ平静を装って返事をした。
「部長の千反田さん、だったかな。あの豪農千反田家の娘さん。下の名前は確か、えるだった
かしら。珍しい名前だから覚えてるわ」
 俺の姉は千里眼の持ち主らしい。何故そんなことを知っているのか訊いてみる。
「春先に電話で応対したから。可愛らしい声をしていて、すごく礼儀正しい子だったわ。部長
の件と名前は『氷菓』の奥付に書いてあったしね。あの有名な千反田家だってのは可愛い後輩
からの情報よ」
 実の姉ながら末恐ろしい。それでも俺は可能な限り白《しら》を切った。
「単なる勉強会だ。邪推すんなよ」
「ほほーう。いままで勉強会なんてしたことなかったのに、何故いまさら? あんたの成績は
赤点取るほどでもないのに省エネ志向に反するんじゃないの? 面倒臭がりのあんたがこんな
時間から勉強会? 笑わせるわね。どうせ女絡みでしょう。どうなの? 白状なさい!」
 そう言って姉貴は俺の頭にヘッドロックをかけてきた。痛たたた。じわじわと頭を締め付け
られる。俺はたまらず降参した。
「まいった、まいった! 姉貴の言うとおり千反田が家に来るんだ。でも勉強をするのは本当
だから、できれば二人きりにしておいてほしい」
 俺の答えに満足したのか、あっさり解放してくれた。
「まったく。最初から素直にそう言っておけば痛い目を見ずに済んだのに」
 姉貴がぶつくさと文句を言うが、文句を言いたいのはこっちのほうだ。もちろん口には出さ
ないが。
「まあ、頑張んなさい。いろいろとね」
 意味深な言葉を吐いて俺の頭をぽんと叩く。「変な言い方すんな」と睨んではみたものの、
姉貴は含み笑いを浮かべながら何も言わずに二階へと上がっていった。
 玄関のチャイムが鳴ったのは、それから数分後のことだった。
521Lの個人授業(前編) 07/11:2012/07/24(火) 23:33:35.15 ID:xrXmJFUp
「おはようございます。折木さん」
 玄関のドアを開けると、笑顔の千反田がそこにいた。いつも学校に着て来ているコートとは
違う真っ白で上等そうなコート。それに合わせたのだろう、白いニット帽を被っている。外は
雪がちらついているのも相まって、その姿はまさに雪の妖精と呼ぶにふさわしい風体だった。
……うん、言いすぎたな。それでも可愛いことには違いない。俺は千反田を玄関の中へと招き
入れた。
「外は寒かったろう。なんか悪いな。俺が勉強を見てもらう立場なのに」
「別にそんな。家庭教師だって生徒の家に伺うじゃあないですか」
「それは月謝を貰っているからだろ」
「えっ、もしかしてわたしもお金が貰えるんですか?」
 千反田が期待を込めた目で見つめてくる。なんだろう。お嬢様は天然ボケでないといけない
というおかしなルールが、この世界にはあるのだろうか。
「悪いがそんな金はない。身体で払ってもいいなら払ってやるがな」
 そう口走ってから後悔した。まだそんな関係にもなっていないのに、このジョークはないだ
ろう。しかし、
「じゃあ、身体で払ってください」
 千反田が提案をあっさり受け入れたことに驚いた。本気にしてもいいのか? そのわりには
千反田に照れた様子もない。
「冷え切ったわたしの身体を温めてくれませんか?」
 そう言って千反田は提げていたバッグを一旦床に置き、両手を広げて微笑んだ。
 そんなことだろうと思ったよ。でもこれはこれで可愛らしいおねだりだ。俺は望みどおり、
千反田の身体をぎゅっと抱きしめた。ぴたりと頬をくっつけると、ひんやりと冷たくすべすべ
した肌の感触が伝わってくる。
「うふふ、あったかいです」
 耳元で囁く千反田の声がこそばゆい。しばらくすると千反田の頬にも温かみが戻ってきた。
もう充分だろうと一旦顔を離すと、千反田は逆側の頬を向けてきた。なるほど。右の頬を温め
られたら左の頬も差し出せ、ということか。それならば、と催促どおり左の頬にも肌を重ねて
温めてやった。これでどうだと千反田の顔を窺い見ると、まだ物足りなそうな表情を浮かべる。
「くちびるがまだ寒いです……」
 そう囁いて頬を染め、俺の目をじっと見つめてくる。
 どこまで可愛いやつなんだ、お前は。我慢しきれなくなった俺は、千反田の薄いくちびるに
そっとくちづけた。この時、この瞬間、この世界は確かに俺たち二人だけのものだった。
 階段を下りてくる姉貴の足音が聞こえてくるまでは――。
522Lの個人授業(前編) 08/11:2012/07/24(火) 23:34:16.84 ID:xrXmJFUp
 頭の中に警報が鳴り響く。
 俺は素早く千反田を突き放した。俺の行動にとまどう千反田だったが、身振り手振りで状況
を把握してくれたようだ。玄関口で大胆な行為をしていたことに気がついたのだろう。頬を赤
らめ、そそくさとブーツを脱ぎ始める。そこに完全防寒装備に着替えた姉貴があらわれた。
「なーに? チャイムが鳴ってからずいぶん経つのに、まだこんなところにいたの?」
「いや、まあ、積もる話があってだな……」
 苦しい言い訳だ。そこへ脱いだブーツを揃えていた千反田がすくっと立ち上がった。
 千反田と姉貴が対峙する。二人は初対面のはずだ。こういう場合、両者を知っているこの俺
が、互いの紹介をするべきなのだろうか。そう思った矢先に千反田が口を開いた。
「初めまして。千反田えると申します。あの、折木さんのお姉さんですよね。その節はどうも
ありがとうございました」
 千反田は深々と頭を下げた。その節とは何のことだ? 姉貴に目をやるが、さあ、と両手を
広げて頭《かぶり》を振っている。千反田がそれに気づき、慌てて説明を付け加えた。
「あの、春先に電話でここの住所を教えていただいたことです」
「あら、それはご丁寧にどうも。そんなの気にしなくてもいいのに。――改めまして、奉太郎
の姉の供恵です。よろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
 千反田は礼儀正しくお辞儀をする。姉貴はそれを見て微笑んだ。俺にはわかる。どちらかと
いうと姉貴はざっくばらんな性格だが、合気道を嗜《たしな》んでいるので礼節も重んじている人間なの
だ。この顔からすると、どうやら千反田のことを気に入ったらしい。
「ところでどう? うちの弟、役に立ってる?」
 姉貴が俺の頭にぽんと手を置き、千反田に質問した。
「はいっ、立ちまくりです!」
 千反田は胸の前で両拳を握り締め、意気込みながら返答する。その言い方だとなんだか俺が
勃起しっぱなしのように聞こえるんだが。
「へぇー、起ちまくりかぁ。奉太郎も若いわね」
 うわっ、姉貴と同じ発想をしてしまった。こんな姉弟はいやだ。自己嫌悪に陥る。千反田は
意味がわかっていないのだろう。姉貴の顔を見つめながら、きょとんとしていた。
「あっ!」
 突然、声を上げる千反田。感づいたのかと思ったが、そうではないようだ。姉貴に詰め寄り
顔をじっと見つめている。その瞳はいつものように好奇心で輝いていた。姉貴は眼前に迫って
くる千反田の勢いに押されて身体を仰け反らせている。あの姉貴をたじろがせるなんて、そう
そうできるものではない。流石だ、千反田先生。いえ、師匠と呼ばせてください。――などと
馬鹿なことを考えていると、
「思い出しました!」
 ぽんと手を打って千反田が叫ぶ。
「去年の文化祭でお見かけしたんです。その時は顔立ちに見覚えがあるはずなのに会った記憶
がなくて不思議に思っていたのですが、ようやくいまわかりました。わたし、折木さんの面影
をお姉さんに見ていたんですね」
 どうやら長年の疑問が解決したらしい。千反田は嬉しそうに飛び跳ねてはしゃいでいる。
 姉貴が俺にそっと耳打ちした。
「なんだか面白い子ね」
「ああ、いつもこんな感じだ」
 俺の答えに姉貴は腹を抱えて笑い出した。なんなんだ、いきなり。千反田も驚いている。
「あははは、いいねぇ、千反田さん。断然気に入っちゃった。えるちゃんって呼んでいい?」
「あっ、はい。どうぞお好きなように」
「あたしのことは供恵って呼んでいいから」
「はいっ、供恵さん。これからもどうぞよろしくお願いします」
 そう言って頭を下げようとする千反田を姉貴は押し止め、さっと手を差し出した。千反田も
それに倣っておずおずと手を伸ばす。がっちりと握手を交わした二人は微笑み合うのだった。
「奉太郎のこと、よろしくね。――えるちゃん」
523Lの個人授業(前編) 09/11:2012/07/24(火) 23:36:27.77 ID:xrXmJFUp
 初顔合わせも無事に終わり、姉貴は車でどこかへ出て行った。ようやく邪魔者もいなくなり
ひとつ屋根の下で千反田と二人っきり。これで心置きなくいちゃいちゃできる――、否、勉強
ができる。
 俺たちは居間のコタツで試験勉強を始めた。俺の部屋という選択肢もあったのだが、ベッド
がある部屋というのも千反田に警戒心を持たせてしまうだろう。――というのは建前で、本当
は俺のほうが意識してしまって勉強にならないからだ。きのう千反田に大見得を切った手前、
真面目に勉強するところを見せておかないと格好がつかない。
 暗記科目は後回しにして、まずは数学から取りかかった。公式さえ覚えておけば割とどうに
でもなるのだが、それだとその場しのぎにしかならない。なぜそうなるのか仕組みをちゃんと
理解しておかなければ、己の知識になったとは言えない。期末試験も大事だが、その先にある
受験勉強のことを考えて、いまここでしっかり頭に叩き込んでおくべきだろう。そうは言って
も、いままで省エネ主義を言い訳にして、楽をしてきた俺には理解し難いものがある。
 こんな時は千反田先生に聞いてみよう。
「千反田、ここのところを教えてくれ」
 コタツをはさんで対面に座っている千反田に声をかけた。
「はい、どこでしょうか」と笑顔で応じる千反田。反対側からだと説明しづらいという理由で
俺の左隣に座り込む。たいして大きくないコタツなので、同じ面に二人が座るとかなり窮屈だ。
 千反田の胸が俺の左腕に当たっている。ベージュ色のニットセーターがゆるやかなカーブを
描いて胸のラインを強調している。正直、たまりません! いや、たまっている何かが出そう
です!
 千反田がさらに寄ってきて、たわわな胸がぐりぐりと押し付けられる。わざとか? わざと
なのか? いや千反田に限ってそれはないだろう。天然なのだ。天然で男を誘惑する女なのだ。
まったくもってけしからん。これはあとでおしおきだな。うん。
「折木さん、聞いてます?」
 千反田が俺の顔を覗き込む。はい、聞いてませんでした。おっぱいに夢中でした。と心中で
返事をした。さすがにこれはよろしくない。真面目にいこう、真面目に。
「すまんが、もう一度説明してくれ」
 千反田の解説を真面目に聞く。以前、パーツではなくシステムを理解したいんです、と豪語
しただけのことはある。千反田は驚くほど理路整然と説明してくれた。
 なるほど、わかりやすい。おかげで教科書に載っている応用問題もすらすらと解けた。
「やっぱり折木さんはやればできるんですよ。だってあんなに頭が切れるんですから」
 千反田が我がことのように喜ぶ。その無邪気さに俺はつい苦笑した。
 だが、やればできる子みたいな言い方は正直やめてほしかった。それは、やればできるのに
やらなかったと己の怠惰を責められているように聞こえるからだ。まあ、千反田が喜んでいる
ので指摘はすまい。
 俺は千反田のアドバイスを受けながら、次々と問題を解いていった。
524Lの個人授業(前編) 10/11:2012/07/24(火) 23:37:08.55 ID:xrXmJFUp
 ふと気づくと千反田が俺の顔をじっと見つめて微笑んでいる。どうしたのかと訊いてみると
「折木さんは考えることに夢中になると、前髪をいじる癖がありますよね」
 そう言って俺の頭を指差した。
 言われてみて初めて気がついた。確かに俺の指は前髪をつまんでいる。
「そうやって考えている時の折木さんは素敵です……」
 千反田が頬を染めて言う。おい、やめろ。恥ずかしいだろ。
「そうか。だったらずっとこうして前髪をいじっていよう」
 照れ隠しに冗談っぽく言ってみた。
「もう。それじゃあ台無しになっちゃいますよ」
 千反田はくすくすと笑いながら俺の髪に手を伸ばす。俺のくせ毛に指を絡ませて、楽しそう
に弄《もてあそ》び始めた。
「くせ毛っていいですよね。憧れちゃいます」
「お前、くせ毛の大変さをわかってないな。朝起きたら頭が爆発しているんだぞ」
「うふっ、じゃあ今度見せてくださいね」
 一瞬、どきっとした。わかってて言ってるのだろうか?
「その発言は、俺と一夜を共にしたいって意味か?」
 そう指摘すると、千反田は赤面しながら慌てて反論した。
「寝癖を直さずに学校に来てくださいって意味です」
 無茶言いやがる。思わず笑ってしまった。俺も千反田の髪に手を伸ばす。
「俺から見るとお前の直毛のほうが羨ましいけどな」
 千反田の長い黒髪を手で梳くと、さらさらと音を立てて指の隙間からこぼれていく。まるで
絹《シルク》のような手触りだ。俺たちは互いの髪を触りながら無言で見つめ合った。
 千反田の細い指が俺の髪を優しく撫でる。くすぐったいが気持ちいい。負けじと俺も千反田
の髪を撫でる。俺の指が千反田の耳に触れると、びくんと身体を震わせて小さく吐息をついた。
千反田の頬が紅潮し、潤んだ瞳が俺を誘《いざな》う。薄いくちびるが何かを言いたげに少し開いた。
 もう我慢できん! 俺は千反田を強引に抱き寄せて、荒々しくくちびるを奪った。いままで
躊躇していたが、初めて舌を入れてみる。目を見開き驚いた様子の千反田だったが、ゆっくり
と瞼を閉じて、大胆にも俺の首に腕を回してきた。意外と情熱的な千反田にびっくりだ。
 互いの舌を絡ませながら、唾液を交換する。お嬢様には刺激が強すぎるかと思ったが、嫌な
顔ひとつ見せずに、いや、それどころか積極的に舌を絡ませてくる。柔らかな舌の感触。甘い
吐息。熱い抱擁。脳が痺れて蕩けるような感覚だ。おそらくオキシトシンが大量に分泌されて
いるのだろう。千反田が愛おしくてたまらない。こうなったら最後まで突っ走ろう。
 ――俺は覚悟を決めた。
525Lの個人授業(前編) 11/11:2012/07/24(火) 23:37:52.14 ID:xrXmJFUp
 そのまま千反田を床に押し倒し、一旦くちづけをやめて確認した。
「千反田……、いいよな?」
 言葉足らずかもしれないが、もちろんこれは性交《セックス》のことだった。すべてを語らずとも愛する
二人に言葉はいらない――はず。千反田はとろんとした目で俺を見つめて口を開いた。
「折木さん……、これ以上は……駄目……です」
 ええぇーーっ? この流れで駄目なのか? あんなに積極的だったのに……、千反田のほう
から誘ってきたはずなのに……。それはあまりにも、あんまりじゃないか……。
 予想外の駄目出しに俺は茫然自失となった。が、すぐに気を取り直して訊いてみる。
「嫌なのか?」の問いに、
「嫌じゃあないです」の答え。
「それなら何故?」の問いに、
「まだ勉強中だからです。供恵さんにも、よろしくと頼まれましたから」
 千反田よ。そのよろしくは勉強のことだけではなく、少なからずこういった行為も含まれて
いると思うんだが。でもさすがにこれは言えない。弟の性処理を頼む姉なんて、どう考えても
おかしすぎるだろう。それにしても真面目すぎるというか、融通が利かないというか、千反田
には困ったものである。俺は別な方法で千反田の説得を試みた。
「千反田。俺と一緒に保健体育の勉強をしよう」
 ……我ながら最低な誘い方だ。千反田が眉をしかめて俺を見る。悪かった。そんな目で見な
いでくれ。俺は仰向け状態の千反田の手を取って、引っ張り起こした。
「わかった。真面目に勉強する」
 確かに勉強を始めてから三十分しか経っていない。勉強する気があるのかと疑われても文句
は言えない。ここは欲望をぐっとこらえて勉強に集中するとしよう。――とはいうものの、俺
の顔に落胆の色が浮かんでいたのだろう。千反田が慰めの言葉をかけてきた。
「折木さん、勉強がひと段落したら先ほどの続き……、してくださいね」
 千反田はそう言って赤面した顔を隠すように俯き加減になり、上目遣いで俺を見た。
 何故か無性にのどが渇く。俺は無理やり唾を飲み込んで、かすれた声で訊いてみる。
「千反田は、して欲しいのか?」
「折木さんのいじわる……」
 千反田はとんっと俺の肩に頭をもたせかけてきた。だからそういうことをされると我慢でき
なくなるじゃないか。俺は千反田の頭を撫でて、「すまん」と一言謝った。
 だがしかし、俄然やる気が出てきた。ドーパミン全開だ。男とは、かくも単純な生き物なの
である。俺はシャーペンを手に取って、教科書片手に勉強を再開したのだった。

                                       つづく
526名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 00:00:03.43 ID:0c+owUo1
うをー!寸止め!?


















わっふるわっふるわっふる!!
527名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 00:02:08.81 ID:LFQJOPIP
続きキボンヌ
528名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 00:17:18.10 ID:JJ2s911E
2828が止まらないw
続きが楽しみだw
529名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 00:23:16.57 ID:/F5SASOp
続きが気になります
530名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 04:51:09.50 ID:X7kGeTPd
ドキドキ……
531名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 05:07:49.13 ID:PLJRBAtO
俺もそんな時期あったわ〜

続きが気になります
532名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 11:33:08.62 ID:pDIzPBvM
最近は分割投下が流行りなのか?
533名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 12:28:13.47 ID:1qbKfyjY
流行りです。
534名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 15:23:14.00 ID:e/TjaRMY
GJ!
535名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 15:36:10.69 ID:XmhskSVs
ここがエロパロスレってわかってない奴多いよな
断ればエロ無しでも許されるわけではない
536名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 16:10:44.29 ID:w3vl+mqM
>>506と同じタイプの奴か

そういえば今は夏休みだったな
537名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 16:39:49.87 ID:0xKEjm/f
>>535の書いてることには同意だが、今回は当てはまらないだろ
最初からエロを放棄して開き直った50や75あたりの投下とは話が違うんじゃね
あくまで後のエロに繋げるための続きものの途中ってのを考慮して
最終的に一つの話中でそこまでもっていけば問題ないかと
>>532みたいのもいるが、20や30レスを一挙に投下されてもたまらない

むしろ、このスレはエロ無しに厳しい人の方が多いだろ
538名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 18:07:38.12 ID:X7kGeTPd
古典部のエロパロ倉庫には今回の物よりエロくないのなんていくらでもある
539名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 19:37:38.89 ID:GY78+q35
上を見ずに下を見た発言はよろしくない
540名無しさん@ピンキー:2012/07/25(水) 23:01:11.46 ID:Z2H5jEyM
>>525続きがきになります
541名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 07:57:31.33 ID:pelnmlBH
お前ら書いてから意見言えwww
542名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 09:27:59.16 ID:TjoPtBLd
>>537
50とかは最終的にエロまで持っていってるけどな。そこに到るまで長かったけどwww

まあエロなしばっかなのもどうかと思うので最低でも12禁くらいは欲しい
543名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 10:01:30.20 ID:+OZKccIp
そういや二次創作サイトとかで12禁とか15禁の表記があるけど
それぞれ具体的にどこまでの描写が該当するんだろう?
18禁は挿入まで含めたセックスの描写ありって意味だと思ってるけどそれ以外がよくわからない
544名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 10:03:55.69 ID:+OZKccIp
一番大事なこと書くの忘れてた
>>525さん、萌えたよ! 続きをwktkして待ってます!
545名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 10:29:51.36 ID:ztpGKScO
15禁はベロちゅくらいか?
546入須先輩のため息:2012/07/26(木) 12:19:13.44 ID:Pd1cBp5Y
「ふう、調子が狂ったな」
古典部部長に頼まれた『氷菓』の販売を手伝う件を、クラス上映の映画の受付を担当している
クラスメイトに依頼したあと、入須はちょっと休憩するといってクラスを離れて校舎の中を
歩いてた。
予想通り『氷菓』を売ることに反発する者などおらず、むしろ積極的に置いてあげましょうという
反応しかなかった。古典部の果たした役割は、クラス全体にぼんやりとだが知られており、印象が
良いのだから当然だ。
しかし古典部部長、千反田といったっけ・・・にいきなり依頼をされたのには驚いた。
折木奉太郎との最後の会話の後、てっきり古典部にあの話で明らかになったことを話していたと
思ったのだ。
少なくとも千反田には話していないことがあの態度からわかった。それを知っていたら自分のところ
に頼みにくることさえなかったろう。
黙っていてくれたのだろうか? いや、むしろ話す価値もないと思ったのだろうな。
そう考えるとちょっと悲しかった。

折木奉太郎に自分の考えを見抜かれたのは今でも心に引っかかっている。というよりずっと考え続けて
いる。自分らしくもないが、後悔している、ということかもしれない。
「入須先輩は人にものを頼むのが上手ですよね」
千反田の言葉を思い出すとちょっと笑ってしまう。普通なら嫌味すれすれだ。
だが、あの娘は本当に純粋にそう思ったのだろう。買いかぶりもいいところだが。

本当に頼み方が上手なら、折木に頼むときもあんなやり方ではなく、最初からすべての事情を明らかに
して依頼すべきだった。

折木には嫌われてしまったろうな、と思う。別に学年も違うわけだし、それで支障があるわけじゃない。
でもそれを考えると悲しかった。

千反田によれば地学準備部屋では折木が一人で店番をしているらしい。そこに顔を出して、お礼もかねて
一部『氷菓』を買うぐらいはしてもいいかもしれないな。
そこで謝罪をするというのは自分の柄ではないからできない。それに許してもらえるものでもないだろう。
しかし敵意がないことを見せることはできるのではないだろうか? 再び話が出来るようになる第一歩
にはなるかもしれない。

千反田に仲介してもらってなんとか仲直りをするわけにはいかないだろうか?
自分でも突飛な発想に驚く。
千反田と折木は仲がいいのだろうな。付き合っている感じではなかったが。
もしかして折木の事が気になってる・・・まさかね。

そんなことばかり考えて、地学準備室のある離れの棟に行くかべきかいつまでも迷い続けていた。
547名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 12:20:48.58 ID:Pd1cBp5Y
またエロ無し
でも反省なんてするわけない
548名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 13:10:28.64 ID:uyb98MZD
自分のことがよくわかってるじゃない
>>547が反省すべきはエロの有無以前に文章そのものだよな
エロ無しを反省するのはその後でも遅くない
549名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 14:07:22.92 ID:Sc/F8IHS
こりゃ完全に夏休みだな
変なのが沸いてでやがった
550名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 15:05:58.50 ID:OhD5avvb
>>549
同意。
いくら夏休みだからってクソみたいなSS投下されるのは迷惑。
551名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 15:13:41.10 ID:HkBDr8om
>>547
話が完結するまで溜めて、まとめてアップして欲しいんだけど。
あるいは、pixiv小説みたいに後編集できるサイトに上げて、リンクだけでも良いんだぜ?
552名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 18:36:50.08 ID:ztpGKScO
そもそも入須と千反田は知り合い
553名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 18:43:10.24 ID:XvkrEE5w
もう夏休み中はSSは禁止にした方がいい
554名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 20:18:00.84 ID:pelnmlBH
>>547
Pixivに来いよ。エロがあろうが無かろうが歓迎されるぞ。
555名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 21:40:28.33 ID:bjJH0a36
今までが甘すぎた。
これからつまらないSS、出来の悪いSSは容赦なく批判するからそのつもりで。
556名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 22:01:06.44 ID:TjoPtBLd
いや、今までも批判的意見はしてただろ・・・
557名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 22:02:08.39 ID:6Z3W+xHY
これを言っては元も子もないが「死馬の骨を買う」って諺があってだな
大体が>>555のはただの便乗荒らし行為で了見が違うだろ
つまらなかったと思うならスルーされるだけでも書き手は堪えるものだし
精々が書き手側に投下の方法や態度で問題がある場合にそれを指摘こそすれ
読み手側が態度の悪い行いをしていいってことにはならんよ
558549:2012/07/26(木) 22:34:51.68 ID:Sc/F8IHS
なんか誤解してるようだから言っておくけど
オレが指摘したのは>>547のSSじゃなくて>>548

つまらんからって上から目線での批判なんざ
>>555の言うようなつまらんSSを見せ付けられるのと
同じようなもんだよ。ハッキリ言って胸糞悪いだけでなんの足しにもならん
つまらんと思うなら>>557が言ってるように無視すりゃいいだけ
反応無いってわかれば書き手は離れる物だし
559名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 22:44:52.09 ID:RJrN2qia
つまらんものをつまらんと言って何が悪いのか
公に晒すなら批判されて当たり前だろ
それが嫌なら一人で勝手に妄想しとけ
560名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 22:57:08.13 ID:eQtokT7w
>>559
お前つまらないな
561名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 23:11:03.90 ID:uyb98MZD
直前の流れを知りながら、それも登場人物の関係すら把握してない内容の非エロはわざとに過ぎると思ったまでで
ほのかにでもエロい匂いがあれば批判なんかしないよ
548はあくまで開き直ってのエロ無し投下に対する皮肉

ともあれ、荒れると思いつつ書き込みんだのはすまなかった
562名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 23:35:27.39 ID:AW6JmEKv
もう謝っても遅えよ
このスレ終わってる
563名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 23:48:24.72 ID:j3GL4+76
みんな落ち着け
564名無しさん@ピンキー:2012/07/26(木) 23:59:12.62 ID:6Z3W+xHY
まあ、IDが変われば何事もなく収まるよ
エロ無しは荒れるが膿が出せて良かったと前向きに思えばいい
565名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 00:10:57.71 ID:veBAf5OH
「とりっくおあとりーとー!」
「いーえーーーい!!」
折木「なんだ、お前らは・・」
「とりっくおあとりーとーーー!!!」
「いーーーーえーーーい!!!」
折木「だから、お前らはなんだと・・、っておい何をする!なんで押さえつける!
おい、やめ、ズボンを下げ・・やめ・・・あーーー!!」
「とりっくーーおあーーーとりーーーとーーー!!!」
「いーーーーえーーーーーーい!!!」

みたいな微エロ読みたいなぁ。
566名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 00:13:45.14 ID:dbsWHYXW
「うわっこれすごい大きな水鉄砲だよ!」
「いいな〜試してみたいな〜(チラッ)」
「やっちゃおっか〜」
「やっちゃえやっちゃえ!」
567名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 00:20:06.34 ID:PJbyNOpu
なんだか凄い書き込みあるから良ssでも投下されたのかと思ったら夏休みのガキ共か
がっかりだわ
568名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 00:36:39.45 ID:O4BbNknW
とうとう製菓研まで出てきたか。もう天文部も出しちゃえよ。
569名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 01:26:06.68 ID:H+rfrqIB
沢木口先輩は物凄いプレイをしてくれそうだが…
案外ものすごく初心かもしれんね。おちゃらけていろいろ取り繕ってそう。

新作のアサミとか、概算の大日向とかがヒロインになる展開とか…
ないか。
570名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 01:56:56.34 ID:PJbyNOpu
大日向のビジュアルは凄い気になるな
沢木口先輩があんなに魅力的になるんだし
571名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 22:09:37.13 ID:zoKLIVs3
大日向は奉太郎いわく男か女か判断に迷うような顔
572名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 22:18:10.09 ID:O4BbNknW
じゃあ、次は大日向と大日向の友達が日本全国百合の旅をするヤツとか。
573クッキーは鉄の味:2012/07/27(金) 22:30:01.55 ID:nqh5O4Dn
 伊原のパンツが見えている。
 夕暮れの射した特別棟4階に至る階段。そこで千反田が家から持ってきた珈琲豆クッキーを
俺と里志、そして伊原の3人で舌鼓を打っていた。
 里志が階段の一番上の段に座り、千反田と伊原がその2つ下の段に。そして俺はさらに2つ
下の段に膝を曲げ座っている。
 伊原もまた同じように膝を曲げ座っており、合わさった膝の下、スカートの奥に白いものが
見え隠れした。
「このクッキー美味しい。これどうしたのちーちゃん」
「親戚からの貰い物なんです。ただ、私には少々カフェインが強かったようで……」
「まやか、僕にその茶色いクッキー取ってくれるかな」
「駄目よふくちゃん、もう四つも食べたじゃない」
 伊原は里志の座っているほうへ上半身を反らし顔を向ける。
 それが不味かった。合わさっていた膝が開いた。
(俺からだとパンツが丸見えなんだが……)
 伊原のほうは里志とクッキーに気を配っているせいか、下着が見えていることに気づいていないようだ。
(足を閉じろ、足を)
 もちろん指摘すれば何を言われるか分からないので、内心だけで指摘する。
 催淫薬としてカフェインが効いているのか、俺の目は伊原のスカートの奥から目が放せない。
それどころかじっくりと観察してしまう。きっと舐めるように見るとは今の俺の目線を言うのだろう。
 童顔の伊原はやはり下着も幼さが残る白い木綿のショーツを穿いていた。恥丘部分は柔らかく盛り上がっていたが、
クロッチ部より下には深い縦皺が寄り、その奥にあるまっすぐな恥裂の形を浮き立たせていた。夕日も相まって、
うっすらと赤い縦筋まで見えているような気がする。
 あまりにも淫猥な光景にたまらず愚息が反応してしまう。
 普段は口を開くと辛辣な言葉を投げつけてくる伊原。その伊原の恥ずかしい部分を覗き見ているというこの状況に
否応にも興奮を覚えてしまう。
(駄目だ、ズボンがきつくなってきた……)
 ゆっくりと腰を浮かし、前傾姿勢になったところで里志に声を掛けられた。
「どうだい奉太郎、白いのは美味しそうかい?」
 ギクリとした。
「え?福部さん白いクッキーも入っていましたか? ホワイトチョコレートでしょうか。私はてっきり…」
 見れば里志はニヤニヤと笑みを浮かべていた。恐らく里志は気付いていたのだろう。そしてこのタイミングで
声を掛けてきた。
自分の醜態が旧知の友にばれたことに思わず顔が上気していくのがわかる。
「折木、あんた顔が赤いわよ。大丈夫?」
もはや伊原の顔を見ることはできない。俺は顔を上に向かせた。鼻の奥から鉄の臭いがする。
「あはは、さすが奉太郎。コーヒークッキーのカフェインにやられたんだよ」
「まぁ!折木さん大丈夫ですか?」
「折木、あんたって奴は……」
 もはや、返す言葉も無い。口に残るクッキーの味はほんのり苦く、次第に鉄の味を醸し始めた。
脳裏に焼きついてしまった淫猥な光景は忘れられそうにないが、思い出したいことは思い出せない。
鼻血を出すのは一体何年ぶりだろうか……。




古典部4人、階段に座ってクッキーを食べようとしている版権絵を見て思いついた小ネタ
12禁くらいを目指してみたけど、あんまりエロくならなかった スマン
574名無しさん@ピンキー:2012/07/27(金) 23:59:16.12 ID:er3yAQ9G
乙です
このぐらいのエロ成分でも十分
情景が想像しやすいいい小ネタでした
575名無しさん@ピンキー:2012/07/28(土) 18:36:53.42 ID:dXxJQesN
8話の初登場シーンで、えるが「子供の頃からお世話になっています」って言ってるが、
そのわりに、14話でのえるの天然っぷりへのうろたえ方は、慣れてない感が強いのはなぜ?
576名無しさん@ピンキー:2012/07/28(土) 18:55:59.78 ID:j5TfGXJ7
家同士の交流はあったけど一対一には慣れてなかったんだろ
577中の人:2012/07/29(日) 00:34:28.23 ID:Aa44l84G
>>576
そうだろうね。そこが手慣れてる十文字かほとの違い。
ちなみに「える」と呼び捨てにするのは
家族以外では十文字だけ。
578中の人:2012/07/29(日) 00:46:39.76 ID:Aa44l84G
千反田って、謎解きをしてもらうのが
凄く快感になってるだろうな。
折木の言葉で、脳内の快感物質エンドルフィンがドバドバと出てくると。
かつては関谷純の役目だったんだが
7年もお預け食らってる放置プレイ状態
579名無しさん@ピンキー:2012/07/29(日) 06:43:55.59 ID:36sfAf9z
おじさんにすでに調教済みとか
580名無しさん@ピンキー:2012/07/29(日) 20:28:10.80 ID:ScA7IyhR
える「お願いです折木さん、千反田家の名前を私と一緒に継いでください!」
581名無しさん@ピンキー:2012/07/30(月) 17:59:38.62 ID:vetmKOVQ
>>91氏の混浴が好きすぎる
本番、NTR、SMはまだ個人的にはレベルじゃないけど
欲情(浴場w)、前戯、軽スワッピングがもっと読みたいれす
58291:2012/07/30(月) 20:47:55.30 ID:VMuYiS7E
>>581
そう言うのが好きなのであれば、pixivに上げた、
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1264870
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1264893
これは、あの夏で待ってるの二次創作だけど、そういう嗜好に合うかも?(特に2の方)
583名無しさん@ピンキー:2012/07/30(月) 20:54:35.16 ID:XA5N7unJ
>>582
氷菓の二次創作を上げるならともかく
他の作品の二次創作を何故ここであげる?

無駄な自己主張は大概嫌われるぞ
584名無しさん@ピンキー:2012/07/30(月) 23:23:13.39 ID:J7TrbzkE
>>582だと、このスレでの評価は下がりこそすれ上がることはないよな
書くにしても「pixivにも置いているので興味があれば〜と検索してみてください」がせいぜいかな
585中の人:2012/07/31(火) 07:46:43.96 ID:Mi8jSPkA
折木さんの謎解きを聞いていますと
わたしはとても気持ちが良くなります。
幼い頃、叔父様を質問攻めにして、その答えを聞いていた頃の気持ち良さが再現されてるようです。
もっとも、折木さんの言い方は遥かにぶっきらぼうで、だから、余計に気持ち良いのですが。

今日も古典部で折木に話しかけます。
わたしは、わたしが疑問に思う事の半分も自力で解決できないので、解決してくださる折木さんに頼ってばかり。
すると、折木さん。いつもの様に嫌そうに返答してくださいます。

ああ、もう、何でこんなに気持ち良いのでしょうか。
もっと、嫌そうにしてください。
もっと、わたしを叱ってください。

こんな感じでしょうか?
わたし、わかりません。
586名無しさん@ピンキー:2012/07/31(火) 18:11:11.87 ID:ylIgrF8e
全盛期のチタンダエル伝説

・1日5気になりますは当たり前、1日8気になりますだったことも
・朝の出会い頭に折木さんわたし気になりますを頻発
・千反田にとっての折木は気になります解決装置
・祝日に折木を呼び出し気になりますも日常茶飯
・卒業式後の打ち上げまで終了の状況から折木さんわたし気になります
・誰もがスルーでも余裕で気になります
・一回の気になりますで折木が三回溜め息
・気になりますで折木に推理させるのが特技
・気になりながら傍に近付くだけで折木が泣いて謝った、心臓発作を起こしかけたことも
・推理を聞いても納得いかなければ折木に詰め寄って再推理させた
・あまりに気になりすぎるからアルコールで酔わせられる
・その状態でも気になります
・気になることを一睨みしただけで折木が推理する
・学校の無い土日でも折木さんわたし気になります
・折木を使わずに叔父で手を打ってたことも
・自分の気になったことを自分で考えて混乱して折木に丸投げ
・昼休みに折木さんわたし気になりますなんてザラ、二回来ることも
・推理を聞いて納得するより次の気になりますの方が早かった
・自室から出てないのに気になることができた
・折木の断りに流暢な動きで詰め寄りながら気になります推理してください
・グッとガッツポーズしただけで5回くらい気になった
・気になりすぎて折木の脳内がパンクしたのは有名
・湾岸戦争が始まったきっかけは千反田の気になります
587名無しさん@ピンキー:2012/08/01(水) 07:04:12.56 ID:AQlEsZGz
俺、気になります→折木になります
588名無しさん@ピンキー:2012/08/01(水) 12:51:14.68 ID:nyBnjbYt
>>586
間違いなくほうたるが過労で倒れるな・・・
589名無しさん@ピンキー:2012/08/01(水) 16:56:19.31 ID:Ilsij6Xu
奉太郎と千反田がもし付き合い始めたら、互いの呼び方は
「える」「奉太郎さん」になるんだろうか?
590名無しさん@ピンキー:2012/08/01(水) 20:21:20.24 ID:Z/+bJntM
奉太郎は結納くらいまで千反田と呼び続けるタイプ
えるたその方はどうかな、微妙なところ
591名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 00:14:24.96 ID:rmPxF9zL
「折木さん」
「なんだ」
「ちたんだ、は4文字です」
「そうだな」
「える、は2文字です」
「ああ」
「ちたんだ、より、える、の方が、省エネだと思いませんか」
「・・・」
「あの、だから、ええと」
「?」
「・・・える、って、呼んでください」


なんとなく思い浮かんだので書いてみた
592名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 07:41:21.46 ID:d1usQjO8
>>591
ふおおおおい
ふおおおおおおおおい
593名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 09:14:54.42 ID:GgLGO+mS
「下の名前でお前を呼ぶことの心理的プレッシャーを入れたら、二文字分のエネルギーは相殺される」
「…」
「だから呼び方は、ちたんだ、のままでいい」
「…」

朴念仁奉太郎(´・ω・`)
594名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 10:48:54.50 ID:O1br/xX2
>>593 むしろそれは意識しまくってるだろ
595名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 10:55:01.78 ID:TJlkJPGt
「よ、よ、呼んでくれないなら今日から
折木さんの事をほーちゃんと呼びます!!」
「Σ!?」
596名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 14:12:42.66 ID:AQ9mFPr+
「千反田、千反田、千反田」
「ほ、ほ、ほーちゃ…………うう、折木さんいじわるですっ!」
597名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 14:37:42.53 ID:Wu0iAI6K
「 ほーちゃーん! ほ、ほーっ、ホーアーッ!! ホアーッ!!」
598名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 17:06:36.82 ID:lx0TIvlz
         奉太郎    える     里志     摩耶花

奉太郎      俺     千反田    里志      伊原

える      折木さん    わたし    福部さん   摩耶花さん

里志     ホータロー  千反田さん    僕      摩耶花

摩耶花     折木    ちーちゃん   ふくちゃん  わたし

呼び方はこれであってる?
599名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 17:40:46.15 ID:Cfbv+gcu
あってる
600名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 18:10:36.47 ID:lx0TIvlz
>>599
サンキュ
ちまちま書いてるが呼び方が違うと興ざめだもんな
601名無しさん@ピンキー:2012/08/04(土) 00:41:54.91 ID:BTdXFMdk
厳密に数えた訳じゃないが、奉太郎→える は「お前」の方が多いと思う。
602名無しさん@ピンキー:2012/08/05(日) 00:47:12.61 ID:aenVfGdO
そしていつの間にか「お前」「あなた」と
呼び合う様な仲になっちゃうわけか
603名無しさん@ピンキー:2012/08/05(日) 08:35:23.00 ID:1Qo6p2Tk
???「お前は3文字、えるなら2文字なので奉太郎さんの省エネ主義的にはえるの方がいいですよ」
604名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 04:43:58.22 ID:sEBcLFFg
      入須
幼少える  入須おねえちゃん
605名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 11:28:33.50 ID:fcRa2HRw
「奉太郎」
「!!」
「…さん」
「おい、急に何だ、お前は」
「折木さん、わたし達はもうお付き合いを初めて半年です。
わたしはお付き合いを始めたときから、下の名前で呼んでほしかったんです。
それに、摩耶花さんと福部さん方は付き合って半年の頃は、
すでに下の名前で呼び合っていました。」
「だからなんだ」
「ですから、これから…いえ今から、わたし達も下の名前でよb」
「却下だ」
「な、なぜですか」
「お前はすぐに慣れるかもしれないが、その呼び方に慣れるまでの時間や、
俺は呼ぶのにためらうだろうからな、その時の心理的なものなど、全て省エネじゃない」
「…………じゃあせめてわたしだけでもy」
「いや、俺が耐えられん。俺も千反田も今までのままでいい。」
606名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 11:33:42.92 ID:fcRa2HRw
続き。

「………それ程までに、折木さんはわたしと
お付き合いしてくださっていても、
そこまでの仲にはなりたくないのですね。
わたしは折木さんに呼んでほしかったです。下の名前で。
でもそれ程までに、呼びたくないのでしたら、 結構です。
わたしだけ、大好きな折木さんとお付き合いできた、と
舞い上がってしまいました。
折木さんはわたしが好意を抱いていることに 気づき、わたしに合わせてくださっているだけ、
ですよね。
わたしだけ、すいませんでした。今のは、 っ、わすれ て、っ ください…」
最後、千反田の声は涙を堪えたような声色だった。

「わたし、今日はお先に帰ります」
顔をあげて千反田の顔を伺うと、潤んではいるが、
いつものきらめいた瞳が、輝きを失い、一切の光を宿していなかった。

俺はとっさに立ち上がり、
教室の扉を開けようとする千反田に駆け寄り、後ろから抱きしめた。
「っ!!」
「…………」
「…………」
「あの、折木さんわたし」
「俺の千反田に対する想いは、別にお前に合わせているわけでは全くない。
俺が千反田が好きなんだ。あ、愛し てる。この想いは誰にも負けない。
呼べるなら、呼びたい。
呼んでくれるなら、呼んでほしい。
でも俺は今まで省エネ主義で生きてきた。だから、
いきなりにそんなこと千反田に言えないし、呼べない。
だから無理だと言った。しかし、勇気を出して言った千反田のことは全く考えられなかった。
俺自身、千反田と会ってから、明らかに変わってる。
それくらい、自分のことだ。気が付いている。
だから、また変わるのが少し怖かったのかもしれない。
本当に悪かった。すまない。今日のことは、俺がきちんと考えて、
また後日…いや、半年も待たせたんだ。明日、改めて返答する、でいいか?」
「……は、はい。ただ……」

「期待、してもいいですよね?」

千反田は、千反田を抱きしめている俺の腕に両手を添えた。
千反田だって勇気を出したんだ。俺だって

千反田を抱きしめている腕を一層強くぎゅ、として、千反田の耳もとで呟く。

「ああ。ごめんな、える。」

千反田の鼓動が早くなっているのが伝わる。俺の鼓動も早くなっているのだろう。耳が真赤の千反田を開放し、
「また明日な、千反田。」
と俺が言うと、こくり、と頷き、千反田は扉をあけて教室をでていった。
607名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 11:37:24.03 ID:fcRa2HRw
駄文すみませんでした
名前の話で思いついてあげてみました
608名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 14:40:50.86 ID:JPkudxHL
える「折木さん、千反田家の名前一緒についでもらえませんか?」
奉太郎「え?」
える「ここにハンコを押すだけでいいんです!」

里志「千反田奉太郎(笑) 名字も名前も3文字とかホータローらしいや」
奉太郎「だまれ」
609名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 16:00:19.01 ID:C0mkSfi7
なんという短刀直入
610名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 08:55:35.07 ID:4vtcgSJa
それを言うなら単刀直入……と思ったが、>>609は「あなたのハートを一突きです」みたいなうまいことを言おうとしたんだなきっと
611名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 15:50:09.13 ID:MIhwNdFg
「遠回りする雛」ででてたけど
折木が千反田の替わりに対外折衝や組織運営なんて
省エネでないことを引き受ける覚悟はいつ出来るのだろうか
612名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 16:44:07.72 ID:Fy682tKO
>>611
折木が大学に進学して、適切な学部に入り、それを学ぶとかすれば。
でも、千反田は、折木に恋愛感情が無いんだし、義理チョコさえくれない相手には、
よっぽどの変化がない限り、覚悟できないでしょうよ。
613名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 17:12:49.04 ID:60RjaZMU
>>612
二行目については誰も断定できるようなことは言ってないと思うが
614名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 17:31:38.20 ID:4vtcgSJa
親しい相手には逆に義理チョコとかはあげないと言っていたような
615名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 17:38:07.38 ID:5Fzep+tV
ここエロパロ板だよな?
どうせ語るならエロいネタに繋がることを語ろうぜ
616名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 19:21:46.42 ID:j1hISMhx
>>612
最新の短編では摩耶花視点ではえる→奉太郎らしいが
617名無しさん@ピンキー:2012/08/07(火) 22:36:40.84 ID:CqUk5urE
>>612
とりあえず原作(特に雛)を読み直せ
618名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 00:21:09.13 ID:ounZQyqw
>>617
原作持ってるから読んでるけど、折木が千反田に惚れているけど、逆は感じられないな。
それだけに千反田は、折木にバレンタインチョコを上げなかったと読める。
619名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 00:23:57.59 ID:QJam/ItW
原作スレでやれ
620名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 00:29:45.04 ID:4M6knJF4
不毛ですっ!
621名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 07:32:59.80 ID:QyreGmf1
>>618
行間の読み方、文節の要素の解釈は人それぞれだからな。
ただ、このスレの住人の大半と意見は合わないな。
622名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 18:11:23.51 ID:Xy3+rZS2
保存用にブルーレイ買いたいんだが、
最終回の展開については買わないかもしれない。
ほうえる
里摩耶  それぞれ最終回にはくっついているエンドでお願いします!!!!!!!
623名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 18:13:44.01 ID:HDNqZYKM
くっつけちゃうと2期が100%なくなるんで、
せいぜい原作+α程度の描写でおなしゃす
624名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 18:20:14.72 ID:PTs44ch1
2期は厳しいだろうから
どうせならよねぽ原作でがっつり改めても全然かまわん
アニメはもう二度と観れないが、原作はあと10年は続きそうだからな
アニメはアニメ、原作は原作で割り切れる
625名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 20:22:23.71 ID:Wr3nMrZh
原作であと残ってるのは奉太郎とえるの関係についてだから
数年の内に終わりそうな気も
626名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 23:46:58.67 ID:YK4IkJfx
>>625
「桁上がりの四名家」は結果全部出てくるんじゃないかな
627名無しさん@ピンキー:2012/08/08(水) 23:50:33.75 ID:PTs44ch1
>>625
卒業するまでだからまだまだ出ると思うな
一年に一巻とかそんなペースじゃないからなあ
おれは打ち切りすら覚悟してる
628名無しさん@ピンキー:2012/08/09(木) 13:25:08.41 ID:t+JMsaSh
【古典部】米澤穂信作品でエロパロ2【小市民】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1344486108/
480k超過してたので
629名無しさん@ピンキー:2012/08/09(木) 16:35:25.73 ID:5obIKx+s
>>626
百日紅家については全く触れてないな

書肆つまり本屋で、本屋やってた作者の経験が活かせるネタだけど、危険でもあるね

一応、SSにはあるんだが
630名無しさん@ピンキー:2012/08/09(木) 16:43:31.93 ID:5obIKx+s
>>620
パイパンの事か、もしかして千反田もそうなのか。

それは無毛症です。そうじゃなくて

というか、わたしパイパンじゃありませんよ
証拠見せましょうか?

いや遠慮しておく

どうしてですか?
そういえば、入須さんは未だ生えていないとか聞いたことあります。

かほさんは、わたしより薄いですね。

摩耶花さんは扇状に広がっていて
わたしのは縦方向におへその下あたりまであります。

631名無しさん@ピンキー:2012/08/10(金) 00:35:58.43 ID:j9AqMXwN
うめ
632名無しさん@ピンキー:2012/08/10(金) 07:06:18.85 ID:w275PSVQ
ume
633名無しさん@ピンキー:2012/08/10(金) 07:31:18.95 ID:gVA8EKRU
千反田はともかく、伊原の恥毛がどうとか知りたくもなかった
とにかく、千反田は夢中になるとよくしゃべる
羞恥心は何処へやったのか

そこへ、伊原がやって来た

話を立ち聞きしてたらしい

ねえ、折木が知りたいなら見せてあげようか?

いやいい

何で、もしかして、折木ってそっち系

いや違う

じゃ見ててよ。ちーちゃんも見せる気だし

仕方ない見てやる

おーし、言ったな
やはり、摩耶花さんの勝ちでしたね

騙してごめんなさい。折木さんがどう言うか。掛けていたのです。

でも、恥毛の事は本当ですよね。
まあね。やっぱり折木も普通の男子高校生だったか
634名無しさん@ピンキー
やはりな。それで、何を掛けたんだ?

どちらが折木さんとするかということです。

するって何を?

そのアレです。

俺の同意無しに?

ええ

何をするかわからないが、断る。