不気味なモノに寄生されて虜になる娘!!Part17
「もう、体調は平気?」
「うん、ありがとう、彰くん」
学校の昼休み、彰と遥は、屋上で一緒に御飯を食べていた。
「例の悪夢のあとで昨日休んじゃうから、心配したよ」
「うん。昨日はたまたま、ちょっと疲れが出ただけ…かな。えへへ」
実際は、自分で生やせるようになった触手で一日中オナニーに耽っていたのだが、そんなことは一言も言えるはずがなかった。
「それより、彰くんも大丈夫だった?昨日お話できなかったけど、
おばさま、本当は使い魔禁止だったんでしょ?その、私…」
「大丈夫。遥ちゃんのことは、許してもらえた」
「ほ、ホント?」
「うん。『あんないい娘なかなかいないから、大事にしろ』って」
「え、えへへ…」
「まぁ、メッチャクチャ叱られたけどね。下手くそとか甲斐性なしとかガキのくせにサカリやがってとか」
「それ…叱られたって、言うの?」
「それに、一晩中殴られた」
「うわぁ…」
「あと、『2人めは絶対ダメ』って。お前にはまだ無理、って」
「そ…そう」
遥にとって、使い魔であることは「本命の証」なので、別の意味で、増やしてほしくはなかった。
「そういや母さんからも聞いたけど、もう、悪夢は見なくなったの?」
「うん、おばさまのおかげ。一昨日はハルカさん出てきたけど悪夢じゃなかったし、昨日は全然夢見なかった」
「そっかー、良かったね!」
「うん。次はどんなスゴイ事されるんだろうと思ってたんだけど、ちょっと期待はずれ―」
「え?」
「あ、いやいや、何でもない、えへ、えへへ」
「ふーん。でも、いくら母さんが「治療」したとはいえ、ハルカがそんな簡単におとなしくなるなんてなぁ。
「変身」もしてないのに…」
『ふふふ、それは…』
突然、彰と遥の頭の中に、ハルカの声が響き渡る。
「え?き、きゃああああああ!?」
刹那、遥の胸が赤く妖しく一瞬光り、体を無数の真っ赤な触手が包む。
遥の大事なところを突き刺し、責め上げ、縛り上げ、締め上げる。
数瞬の後、胸に「眼」を輝かせ、真っ赤な目隠し触手ボンデージ姿の、ハルカが登場した。
「はぁい、ご主人様ぁ?」
「ちょ、ちょっとお前、何で…ていうか、人目が―」
屋上なのでそれほど人がいるわけではないが、気づいた2,3人の目が点になっている。
「あら、ごめんあそばせ」
というと、体中の触手が再び舞い上がり、今度は遥の制服の中にしゅるしゅると入っていく。
そして顔もぐるぐる巻きにすると、一見、遥と全く変わらない姿になった。
ただし、制服の下は相変わらずボンデージだし、胸とお尻は妙にボリュームが増しているし、
何より、瞳が真っ赤になっている。『遥ちゃん』に擬態した、『ハルカ』がそこにいた。
「ふふふ、改めまして、ごきげんよう。ご主人様」
「な、なんで、勝手に出てこれるんだ?」
「ふふふ。遥とワタクシは、『同化』したのですわ」
「な!?」
「遥がワタクシを受け入れ、ワタクシが遥を受け入れ。
2人の魂の距離が、ぐーーーーっと、近づいたのですわ。
今やワタクシにとって、遥はカワイイ生徒であり、カワイイ妹ですのよ」
「そ、そんな…」
『ハルカ』の『遥ちゃん』への干渉は、彰が最も避けたかった事態だった。
「おかげで、ワタクシはこの体で大変自由になりましたわ。
ほら、こんなこともできますのよ?」
『いやぁあああああああああああああ!!』
突然、遥の絶叫のような声が聴こえてきた。
「は、遥ちゃん!?」
「ふふふ。この触手スーツで責め抜かれ、いじめ抜かれている、遥の声ですわ。
心の距離が近づきましたのでね? お互い、いろいろコミュニケーションも取れるようになりましたのよ」
「そ、そ、そんな…」
『あはぁああん、ああああああん、いやぁあああああん』
「あーらあら、随分甘い声で鳴くようになったじゃありませんか。
遥ァ?貴方、もうこのスーツの責めをちゃんと受け入れてらっしゃるんじゃありませんこと?」
『ち、ちが、ちがいますぅ、あぁああああああん』
「ふふふ、この様子だと、レッスン2つばかり、スキップしてもよろしそうですわね?
…あ、あら?」
胸の「眼」が赤く光り、しゅるしゅると音を立てて赤い触手が縮んでいく。
現れたのは、一見先ほどと同じ姿だが、瞳の黒い『遥ちゃん』だった。
肩でぜーぜーと大きく息をしている。
「が、が、がっこうでは、やめてください、お姉さま…」
『は、なんとおっしゃいましたの?』
「ですから!学校ではやめてください、お姉さ…ま……あ……あきらくん……」
ハルカのことを「お姉さま」と呼ぶのをモロに彰に聞かれてしまい、耳まで真っ赤になる遥。
目が点になっている、彰。
『フフフフ。よくできる生徒を持って嬉しいですわ? 遥。
昨日は復習も熱心にしていたようですし?』
「ふ、ふくしゅうって、そんな…」
明らかに、昨日一人でやった触手オナニーを指していた。真っ赤っ赤で顔をうつむいてしまう、遥。
ここで、ある可能性に、気づく。
「あ、…っていうことは、まさか…お姉さま?!」
『フフフ。遥のお尻はよぉく「締まって」ますのね?フフフフフフ』
「ひ、ひ、ひどい…」
遥が涙目になる。
『ま、このように、ワタクシ気が向けば、いつでも馳せ参じることができるようになりましたので。
いつでも参りますわ、ご主人様。フフフフフ』
そして、ハルカの気配は消えた。
後には、呆然とする彰と、顔を真っ赤にして涙目の遥が残されていた。
その日の、放課後。
あれから遥は、ハルカにまた何を悪戯されるだろうとビクビクしていたのだが、実際には何も起こらなかった。
もっと言うと、気配すら、感じることがなかった。
どうやらハルカは、それほど長い時間活動しているわけではないようだ。
なので安心して彰の元へ向かおう、と思った矢先、後ろから突然ヘッドロックを食らった。
「はるかー、ちょっと最近付き合い悪いんじゃねーの?」
「あ、絵理ちゃん…」
クラスメートの、深山絵理。遥の親友の一人だ。
さらに言えば、彰を遥に紹介した人物でもある。
「彰ばっかり相手にせず、たまにはオレたちとも付き合えよ?なー澪?」
「そうですね?私も最近、遥さんとあまりお話してませんし」
こちらは、同じくクラスメートで親友の、乃坂澪。
長身ポニーテールでアクティブな印象を受ける絵理とは対照的に、
澪は中背やや小柄で、腰上まである黒髪ロング、いかにもお淑やか、な印象を受ける。
まぁ、話してみると、中身はそこまでお淑やかでもないのだが。
「今から澪とファミレスでダベるからさ。遥も付き合えよ。な?
がーるずとーくしようぜ、がーるずとーく」
この押しの強さに、遥はいつも負けてしまう。
「う、うん、そうだね…」
「よぉし決まり!」
「おーい遥ちゃーん…あれ、絵理?」
「おーあきらー。はるか借りるぞー」
「あ、ああ…」
「さて、さっそく今日の本題だけど…ヤッた?」
単刀直入すぎる絵理の質問にジュースを吹く遥。
「や、ヤッた、って…」
「決まってんじゃん彰とだよ!どうなんだよほら吐けよー」
「う、…うん」
遥の返事に、だあああ、と、大げさにシートの背もたれによりかかる絵理。
「やあっぱそうだよなー、ちょーっとここ最近おかしいなと思ったんだよなー」
「そ、そんなに、違った?」
「そりゃー違うって、なぁ澪?」
「そうですねぇ。ほんのりと色香がありました」
「そ、そう?私別に、服装とかも変えてないし、化粧とかも別に…」
「だーかーら、そういうのはフェロモンなんだよフェロモン!
ちっくしょー、いいよなー彰とのセックス最高なんだよなー」
遥が彰と付き合う前、絵理は彰と何度か関係を持っていた。
恋愛感情は互いに一切無く、彰は体…というより、精ほしさ、絵理は、単なる好奇心での関係だった。
そして、その関係を隠すこともしなければ、今カノの前で遠慮することもしなかった。
絵理は、とかく裏表なく、屈託なく、物怖じせず、そして好奇心旺盛。
性に奔放ではあるけれど、それも男好きとか遊び好きとかいう類のものではなく、
ひたすら旺盛な好奇心からくるものだった。
「で、どうだった?アイツのセックス」
「え、うん…す、すご、かった」
実際にはいろんな意味ですごかったのだが、絵理はそのうち1通りの意味で解釈した。
だああ、と、今度はテーブルに突っ伏す。
「だろー?あーあー、アイツがこんなに遥に惚れ込むとはなー。
遥と付き合って以来、なんか遥に操立ててぜんぜん相手してくれなくなっちゃったんだよなー。
こんなんなら遥のこと紹介しなきゃよかったぜー」
と、口ではこう言っているが、その実、ちょっと人見知りで内向的だった遥が、彰と付き合い始めて以降、
誰にも明るく笑うようになったので、紹介してよかったと思っていた。
そして、そんな事は遥も澪もよく知っているので、絵理の愚痴をにこにこしながら聞き流していた。
「なーはるかー、今度彰にヤラせてくれって頼んでくれねー?
アイツに比べると他の男は全然ダメでさー」
「絵理さん、さすがにそれを彼女に頼むのはやめましょうよ」
「なんでだよー澪、お前も彰にヤラせてもらえばわかるって。
いやむしろ、お前が積極的にヤラせてもらえよ。処女だろ?」
「そういう事をこんなところで大々的に言わないでください…」
目の前で絵理と澪の漫才が始まるのもいつもの光景だった。
彰と付き合い始めて確かに一緒にいる時間が減ったけれど、
やっぱりこの2人といるのは居心地がいいな、と遥は感じていた。
「そういや話変わるけどさー。今週末遊びに行かねー?」
日曜日、隣町駅前。
若者向けのファッションビルにある1テナントに、遥と絵理はいた。
先約があった澪を除き、2人で服を買いに来ていた。
本当は遥も彰とデートしたいな、と思っていたのだが、絵理に押し切られていたのだった。
絵理は相変わらずショートパンツ系のボーイッシュな服を選択し、
遥は、その店では比較的おとなしめの、レースの付いたワンピースを選ぶ。
それぞれ、試着室で試着中だった。
遥は試着を終えてワンピースを脱いで、ふと、鏡に写る自分の姿を見る。
「そんなに…色香あるかなぁ…」
先日、澪には色香が出たと言われたが、自分では全く自覚できなかった。
色香というのは、お姉さま…ハルカのようなのを言うのではないのか。
いや、あれは色香が出すぎだとしても、今日一緒にいる絵理だって、相当色香がある。
サバサバした性格同様、服装もいつもボーイッシュなものを着ているのだが、それがまた、
彼女の長身で引き締まった体、胸こそそこそこだが、くびれた腰と長い足を
遺憾なくアピールしていて、いつも、女として絶対に勝てない、と思わせるのだった。
しげしげと、裸になった自分を見る。
赤い宝石の両側に盛り上がる胸は、相変わらず、貧相だ。お尻だってかわいいもんだ。
淫魔としては、やっぱり、問題じゃなかろうか。
ポーズを取ってみたり、胸を寄せてあげてみたり、する。
「私も、お姉さまみたいなナイスバディになれるのかなぁ…」
『あら、なりたいのですか?』
突如として、ハルカの声が聞こえた。
途端に、へそから真っ赤な触手が現れると、その先がカップ状に変形し、遥の右胸に吸い付く。
(ちょ!ちょ、ちょっとお姉さま―)
声を殺しながらハルカに抗議する遥。
『フフフ。胸を大きくするには、ひたすら揉まれて感じることですわ。
エロい気分になることで女は成長するのですよ』
触手が遥の胸を激しく刺激し始める。
カップが胸を吸引し、揉みしだき、乳首をつまみ、表面を撫で回す。
(いや、ちょ、あっ、あぁぁん)
声が出るのを必死に我慢して、耐える遥。
へそからの触手が、先で遥の胸を虐めながら、自身を見せつけるかのように遥の目の前でニョロニョロと蠢いている。
と、そこへ。
「おーいはるかー、遅いぞー何やってんだー?」
試着室にノックもせず、絵理が入ってきた。
「あれ?遥、それ―」
刹那、触手が遥の胸から離れ、絵理に襲いかかる。
ぐるぐる巻きになる、絵理。
触手の先が、絵理の口の中に突っ込まれる。
「ふぐ、むぐ、うぐ」
「お、お姉さま!?」
『ひとまず、妖液を前後不覚になるほど飲ませてやりますわ』
「そ、そんなことしたら、絵理ちゃんが」
『良くて廃人ですわね?まぁそのときは、めいっぱい精を絞りとってやりますわ』
「そ、そんな、ダメ!」
遥が自身の力を振り絞って、触手を制御し、制止しようとする。
そのおかげで、一瞬だけ、絵理を縛り上げていた触手が、緩む。
そのスキを見逃さず、絵理は両手をぐるぐる巻きの拘束から振りほどくと、口に入り込んでいる触手を手で引っ張りだした。
「ちょ、ちょっと、タンマ―」
触手と格闘しながら、声を張り上げる、絵理。
ハルカ含め、全員の時間が、止まる。
「…これ、触手か?」
訊く、絵理。
「…うん」
答える、遥。
しばしの、沈黙。
「…す」
沈黙を破る、絵理。
「すっげーーーーーーーー!」
「え゛?」
予想外の絵理の反応に、遥が固まった。
店員が駆けつける前にショップを抜けだした絵理と遥は、ファッションビル最上階にある、喫茶店に入った。
比較的人のいない角の席を陣取る。
絵理はもう、触手に興味津々であった。
「そうかー彰って淫魔だったのかー。
そりゃセックスが上手いわけだよなー人間離れしてたもんなー」
「ちょ、ちょっと、声おっきいよ…」
「で、彰とセックスしたら、遥も淫魔になっちゃったわけ?」
「う、うん、そう、みたい…」
「えーオレ何回もしてるけど、ならなかったぞ?」
「ああ、私、初めてだったし…」
「ふーん。まぁアイツも、初めて自分が惚れた女だったから、手元が狂ったってとこかなー」
ぼかして答えた遥だったが、絵理は一発で正解を言い当てた。
「で、その、使い魔?って、オレもなれんの?」
「え、な、なりたいの?」
「うん、興味ある。オレも触手欲しい」
「そ、そう、なの?」
「無理なのか?」
「…うんと、ホントは使い魔はおばさまに禁止されてて、
私は許してもらえたみたいなんだけど、2人めはダメって、言われたみたい、彰くん」
「そっかー…」
がっくりと肩を落とす絵理。しかし、立ち直りも早い。
「じゃあ、触手だけもらうって、できねーの?」
「え?そ、それは、よく、わからない、かも…」
「うーん、いっちょ彰に直接頼んでみるかー」
「あら、できますわよ?」
「…え?」
ふと遥の方を見直すと、そこにいる女性の顔かたちは確かに遥だったが、その他のものが明らかに変わっていた。
匂い立つほどに漂う淫靡なオーラと、妖艶な体つき。何より、瞳の色が、真っ赤になっていた。
「…えーと?」
「話は聞かせていただきましたわ。
貴方、ご主人様とセックスのご経験がおありになるようですね?」
「ご、ご主人様、って?」
「須見彰さまのことです」
「あ、ああ、何度か…」
いまいち状況がつかめず、相手の雰囲気に気圧される、絵理。
その姿を、ハルカは上から下まで睨めつけ、チェックしていた。
「ふん、ご主人様の食料だった女ですのね。遥の練習相手に、丁度いいかもしれませんわ」
「し、食料?練習?」
「こちらの話でございますわ。そうですね、触手をお分けしても、よろしいですわよ?」
「ほ、本当か?」
「ええ、そのために―」
小首をかしげて、遥の姿をした妖艶な女は、ニタァ、と笑う。
「どこかこの辺で、セックスできる場所は、ございますかしら?」
ファッションビルのある通りから、少し裏手に入って坂を上がった、ラブホテル街。
その中の1つに、絵理と遥がやってきていた。
「こういうとこ、初めてか?遥」
「う、う、うん…」
「そっかー。まぁ、オレも女の子と来んのは初めてだけどなー」
「でも、さすがに、よく知ってるんだね」
「まぁな。ここは内装とかサッパリしててオレ好みだし。
あと、盗撮とかも比較的安全らしいしな」
「と、と、盗撮?」
「あー。こういうとこ、多いんだよ。隠しカメラとかさ。
まぁオレは普段は別に気にしないけど、さすがに触手を盗撮されんのはまずいだろ?」
ふえー、と、自分の知らない世界の話に、遥はただただ気圧された。
「とりあえず、オレ先にシャワー浴びてくっから。
その間に、その、『ハルカ』さん、だっけ? よくレクチャーしといてもらってくれよ」
「う、うん」
遥は再びハルカと入れ替わった後、絵理とセックスして触手を寄生させるよう、命じられていた。
『フフフ。これが次のレッスンですわ。ワタクシがあらかじめ手順を教えますし、
最中も逐一指導しますから、貴方の手でその女を堕としなさい。
貴方自身の、使い魔としての初仕事ですわ』
遥にとっては、3重の意味で気が重かった。
1つは、何もかもがまったくの「初仕事」であること、
もう1つは、大事な親友の絵理に、触手を植え付けないといけないこと、
そしてもう1つは…特に恋愛感情もない相手とセックスしなければならないこと、である。
なぜこんな事になってしまったんだろう、と今の状況を呪いつつも、
すべては絵理が望むことだから…と、何とか自分を奮い立たせようとしていた。
2人ともシャワーを浴びてバスローブ姿になり、ベッドの上で仲良く並んでいる。
胸の宝石を絵理に見せたりしていたので、遥の前は既にはだけている。
「で?まず何すんの?」
「あ、待って。まず、触手を、出すね…うっ、う、ぁあああん!」
遥は力を込めると、へそから真っ赤な触手を出した。
「…こうして改めて冷静に見ると、あんま迫力ないね、これ」
「えっ、そ、そう?」
「うん。もっと太くてゴツゴツしてんのかと思ってた」
「あ、他の人のはそうかもしれないけど、私のは…」
「はーなるほどね。確かに、遥っぽいなーこれ」
ぷぷっ、と絵理に笑われ、遥はちょっと不服そうに拗ねた顔をする。
「で、次は?」
「あ、えっと…この先から出る液体を、飲んでほしい…」
「そうなのか?いいぜーほら、くわえるから、出してくれ」
はむっ、と触手の先を咥えられ、快感が遥の体を伝う。
しかし、先日のオナニーの時とは違い、自身に液を含んでもいなければ、
置かれた状況にすっかり気後れしてしまっているので、なかなか自分を昂らせることができなかった。
「ほーりらの?」
くわえながら絵理が訊く。
「あ、あの、液を出すには、私自身が、気持ちよくならないと、いけないんだけど…」
「あー」
といって、一旦口から触手を出す絵理。
「なるほど。要は遥をイカせりゃいいんだな?」
「そ、そうかも、しれない…」
「わかった。何か立場が逆な気もしないでもないけど、任せとけ。
オレが目一杯イカせてやる」
そういうと、突然絵理が、遥に襲いかかった。
バスローブの下に手を差し込み、遥の体中をさわさわと優しく愛撫する。
「えっ!?う、うそ、き、気持ち、いぃ…あはぁん」
いつの間にやらバスローブを剥かれて後ろに回り込まれる。
後ろから耳やうなじを舐められ、胸をやさしく揉まれ、下腹部を撫でられる。
親友相手とか同性相手とか、そんなことを一瞬で忘れさせられるくらい、気持ちが良かった。
「え、絵理ちゃん、うますぎ…」
「まーな。…で、もしかしてここも感じるのか?」
と、へその下から、しゅっ、と右手の3本の指の腹で撫で上げ、そのまま、触手を柔らかく握って下から上に擦る。
「は、ぁあああん!」
「なるほど。これも性感帯か。男のアレと同じかな。
ふふん。コレはコレで慣れてるぜ」
というと、握っていた右手をそのまますーっと触手の先端までスライドさせ、そのまま先端を自分の口元で運んだ。
今度はいきなり咥えず、ちょろちょろと先や棹を舌先で舐め、虐める。
「う、うぅ?!」
体を大きくくねらせる、遥。
「へへ、男と女が両方味わえて、二度楽しいって感じだな」
そのまま、右手と口で男性器を責め立てるようにして触手をいじめ、左手はひたすら遥の女性としての体を刺激する。
「あ、イク、あっ、ああっ、あああん!」
こうして、数分のうちに遥はイカされ、触手を通じて絵理の口内に大量の液を放った。
絵理は、一滴も逃すまい、と、そのすべてを咽下した。
「へへ、飲んだぜー。男のと違って甘いんだな。
で、次はどうす…うぁ?」
突然、絵理の中を快感の奔流が襲う。
全身がかつてないほど熱くなり、アソコが疼いてたまらなくなる。
見ると、やや内股になったその根元から、大量に潮が噴き出している。
「こ、これは、キョーレツ、だわ…た、たまんねぇ」
絵理の顔はすっかりとろけて、フラフラし始める。
「…で、次は?」
「そ、その…絵理ちゃんを、もっともっと、気持よくしないと、いけないんだけど…」
「遥が、気持よく、してくれんの?」
「う、うん、だけど…」
よく考えると、遥は今までセックスで他人をリードしたことなどなく、
なので、相手を気持ちよくする方法が全然わからなかった。
「ど、どうしよ…あっ!?」
突然、一本の触手が飛び出して頭の周囲を周り、真っ赤なボンデージ風アイマスクとなり、遥の両目をすっぽりと覆う。
そして、胸の「眼」に光が宿り、ギョロギョロと周囲を見回す。
『じれったくて見ていられませんわ。貴方の意識を最低限残したまま、体はすべてワタクシが操作しますから、
貴方はすべてを体で覚えなさい』
「…はい、お姉さま」
「…な、なんか、雰囲気、変わった…な」
絵理にはハルカの声は聞こえていないので、遥が誰に返事しているのかわからなかったが、
突然、遥が操り人形のようになってしまったのはよくわかった。
次の瞬間、絵理の体を、遥の体を乗っ取ったハルカが押し倒す。
絵理の両手を自身の両手で押さえこむと、そのまま唇を重ね、舌で絵理の口内を蹂躙する。
(ちょ、キ、キス、うますぎ、だろ―)
すっかり蕩かされる、絵理。
『キスはこのようにするのです。わかりましたね?』
遥は、絵理から唇を離すと、
「…はい、お姉さま」
と、ロボットのように、つぶやく。
そのまま、ハルカは遥を教育しながら、絵理の体を髄までしゃぶりつくす。
『乳首の上で舌はこう転がすのです。わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『脇と背中はこうやって愛撫するのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『へそには舌をこう這わせるのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『脚と臀部にはこうやって触手を這わせるのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『会陰には指をこう伝わせるのですよ、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『クリトリスはこうやって剥くのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『Gスポットへの刺激はこのようにするのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
『アナルから前立腺への刺激はこのようにするのです、わかりましたね?』
「…はい、お姉さま」
先ほど、遥に何もさせずに遥を蹂躙した絵理だったが、今度は自分が全く何もできないまま、
ひたすら、操り人形となった遥に蹂躙され、イカされまくった。
「や…ヤバいな、これ…マジで…飛びそう…全然体が…言うこと…きかねえ…」
絵理は度重なる絶頂の末、意識が朦朧としていた。
ベッドの上で仰向けになって、体をヒクつかせながら、荒い息をしている。
と、そこへ。
遥のうなじから一本だけ、真っ赤な毛が生えてきた。
いや、それを毛と呼んでいいのかはわからない。
遥が持つ他の黒髪と比べても2周りは細く、ほとんどの人間は近くにいても気づかないだろう。
そして普通の毛との最大の違いは、自身が意思を持つように、動くことだった。
それは遥も気づかないうちにしゅるしゅると伸び、空気中をさまよう。
その先端はゆっくり、遥の右耳の後ろを抜け、大きく空気中を迂回しながら、
ぐるっと大回りした挙句、絵理の左耳に、本人も気づかないうちに、すーっと入っていった。
しばらくした後、絵理の耳元で、ぷつん、と、切れる。
すると、「毛」は再び縮み、最終的に、遥のうなじの中へと吸い込まれた。
一方、耳元に残った方の断片は、くるくると絡まり、絵理の耳の中へ消えていった。
『いいですか?今から絵理と『契約』をします』
「…はい、お姉さま」
『ワタクシが耳元でお前に文言を1つ1つ教えますから、一字一句違わず、そのまま、復唱なさい』
「…はい、お姉さま」
「で、は、はるか、つぎは、どうす―あ、あれ?」
キィン、という耳鳴りが左耳の方でしたかと思うと、頭の中で何か、ぷつん、という音がした気がする。
「あ…」
絵理の頭が突然、糸の切れたパペットのように、がくん、と、後ろに反れた。
そして、その双眸から、光が失われた。
「『契約』を、します」
「…はい」
二人は全く感情のこもらない声でそう会話を交わす。
絵理はその場で膝立ちになり、少し足の間を広げると、頭の後ろで両手を組んで正面を向いた。
そして、遥はその絵理の真正面に立ち、絵理の顔を見下げると、その額の中央に、右手の人差し指と中指をおいた。
そして、二人が再び、全く感情のこもらない調子で、言葉を交わし始めた。
「私の名は、佐久遥。深山絵理の、絶対なる、主」
「私の名は、深山絵理。佐久遥の、忠実なる下僕にして、奴隷」
「私は、我が忠実なる奴隷、深山絵理の、体と魂すべてを所有し、未来永劫、支配します」
「私は、我が絶対なる主、佐久遥に、体と魂すべてを差し出し、未来永劫、服従します」
「深山絵理にとって、私の命令は、絶対。抗うことは許しません」
「私にとって、ご主人様の命令は、絶対。抗うことは許されません」
「では我が奴隷、深山絵理よ。私に向かって恥辱なる隷属の姿勢を取りなさい」
「はい、ご主人様」
遥は絵理の額に当てた指を、軽く押す。
そのまま絵理は後ろにゆっくりと倒れ、仰向けになると、
左右の足首を左右の手で握り、高く持ち上げ、足を大きく開いた。
ヴァギナもアナルも上を向き、立ったままの遥から丸見えである。
すると遥はその場で膝立ちになり、少し足の間を開くと、
へそから伸びている触手の先端を、絵理のヴァギナの上に置いた。
「私は今から、深山絵理を支配する証として、我が子種を、深山絵理の子宮に与えます」
「私は今から、ご主人様に服従する証として、ご主人様の子種を、我が子宮に頂きます」
「我が子は深山絵理と一つになり、我が支配を、完全なものとします」
「ご主人様の子は私と一つになり、我が服従を、完全なものとします」
「さあ、我が子種を受け入れなさい」
「はい、お願いします、ご主人様」
すると、絵理のヴァギナの上に置かれた触手が蠕動し、そのまま先端を、ヴァギナの中へ潜らせていった。
更に―
『ふふふ、これは、サービスですわ』
遥のアナルから、約2センチ径のきれいな円筒形をした触手が伸び始める。
そして、弧を描くような軌道を進み、絵理のアナルに、ブスリ、と、刺さった。
『さて。後は、その2本の触手が勝手に進めてくれますわ。あとは2人で仲良く、子を与え、授かる悦びを味わいなさい』
「…はい、お姉さま…あ」
と、遥の目を封じていた触手がしゅるしゅると収まり、胸の「眼」から光が消える。
同時に、絵理の目にも光が戻る。
「ぷっはー!」
絵理は、解放されたといわんばかり、両足首を握っていた手を離し、そのまま大の字になる。
その足の間で、遥は『契約』最中と変わらない体勢で、両膝で立っている。
2人は、2本の触手でつながれている。
ようやく、2人は親友同士の会話を始めた。
「はぁ…すごかったー!何だ今の。ハルカさん?」
「うん…私がダメダメだから、途中から手伝ってくれたの」
「そっかー。いやー、テクは上手いしエロいし、オレマジで、イキすぎて死ぬかと思った。
まだ体が全然言うこと聞いてくれねーし…
それに最後のはちょっと、迫力あったよなー。まるで悪魔の儀式って感じだった」
「ま、まぁ、まるでっていうか、本物なんだけどね…」
「いやぁ、なかなか面白いもん体験できたよ。…ところで、これから、どうなんの?」
「うん、後は2本の触手が勝手にやってくれるから、楽しめ、みたいなこと言ってた」
「へぇ、でも特に何も… う、うぅ?」
「あ、はぁ、あん?」
突然、びくん、びくん、と遥のへその触手が、脈動を始めた。時を刻むように、正確に、1秒ごとに。
「あぅ、はん、はぁ」
「ふっ、…な、なんか、オレの中に、うんっ、液が、入って、くるんだ、けど?」
「な、「苗床」、だって、あふん」
「な、なにそれ?うっ」
「しょく、触手を、育てる、ところ、あふっ」
「な、なるほど、ここの、触手は、そのための、『ポンプ』って、わけだ、ぁはぁっ」
絵理の言うとおり、へその触手が機械仕掛けのポンプの役割を果たしていた。
一秒ごとに、苗床の形成に必要な液を、遥のへそから搾り取り、絵理の子宮に放出していた。
そしてそれは、遥の「射精」の快感を、絵理に伝える役目も果たしていた。
「じゃ、じゃあこの、アナルの、やつは?」
「さ、『サービス』、だって、あんっ」
「はははっ、はっ、ハルカ、さんって、ど変態、だなぁ」
アナルの触手はもう1つの「ポンプ」だった。
液が放たれるたびに絵理がアナルの触手を締め付けることで、絵理にアナルを締め付ける快感と、
遥がアナルに締め付けられる快感を与えていた。
そしてこれは、絵理の「受精」の快感を、遥に伝える役目も果たしていた。
その後しばらく、会話するのも辛くなってきた2人は、
一秒ごとに来る快感に、やはり一秒ごとに、ただひたすら、甘い喘ぎ声で応えた。
それはまるで、喘ぎ声で一秒の刻みを教える、
2人の少女をポンプでつないでできた、生きた時計だった。
何分経っただろうか。
ただひたすら膝立ちで立ち尽くし、快感に耐えている遥に対し、
その遥にむかって大きく股を開きながら、ベッドに寝そべって2本の触手を股間に穿たれている絵理は、
長くしなやかな肢体と引き締まった体で、その快感を存分に享受しようと、
腰をくねらせ、背中をそらせ、ベッドの上で艶かしいダンスを踊っていた。
そんな絵理は、今まで同性に特別な感情など持ったことのなかった
遥にとっても十分にエロティックで、心奪われるほどに魅力的だった。
「…なぁ、ご主人様」
「…遥で、いいよ」
「ははっ、じゃあ、遥…
動けるか?」
「うん、わ、私は、大丈夫…」
「そっか。オレまだ全然ダメだ…ぁあん…
なぁ、こっち来いよ。キス、しようぜ」
「…うん」
遥は 、『契約』後初めて体を動かした。
長身の絵理に近づくため、絵理の脚をまたぎ、絵理の腰の上にまたがると、
そのまま四つんばいに覆いかぶさり、絵理の両肩の横に自分の両手を置いた。
絵理はゆっくり、遥の首筋に手を回す。
「へへ、なんか、遥に抱かれてるって感じがする。
遥とこんなことするなんて、なんか不思議な気分」
「うん、私も。絵理ちゃんと、こんなエッチなこと、するなんて…不思議」
そういうと、2人はそのまま顔を近づけ、長く、優しいキスをした。
その間も、触手は1秒毎に2人を戒め、その快感が唇越しの吐息となって、互いに共有された。
「なぁ、オレの上に寝そべってさ、肌くっつけようぜ。
何か…気持ちよさそうな気がする」
「うん」
遥は少し後ずさりし、絵理の胸に自分の胸が合わさる辺りで、少しずつ、絵理の体の上に自分の体をぴったり重ねていった。
ちょうど、遥のへそから伸びた触手は2人の腹でサンドイッチにされる。
そして遥のクリトリスの下を抜けた後、絵理のクリトリスの上を通って、ヴァギナに到達していた。
触手の脈動が、ダイレクトに2人に伝わるようになった。
「ほんとだ、これ、気持ちいい…
絵理ちゃんが感じてるのが、すごく、わかる…」
「オレも、遥が感じてるのが、ダイレクトに、わかる、んはぁあっ」
時計の部品だった2人の少女は、こうしてぴったりと融合し、一匹の、時を刻む雌の獣になった。
ふと、触手の脈動が、止まった。
「…いよいよ、ってこと?」
「そう、みたい…あ、あぁ、あはぁ?」
急に、遥が絵理の上で背中をのけぞらせる。
「う、生まれる、のか?」
「な、なんか、そう、みたい、おへその、ところが、すごい…うふぁぁあああああ!!!」
ボコン、と、へその触手の根元のところが、拳大に膨れ上がる。
ゆっくりと、先に向かって移動する。
遥は体の力が抜けて、くたっ、と絵理の上に再び寝そべる。
触手の膨らみが、再び2人のお腹でサンドイッチされて、ダイレクトに2人に伝わる。
「ちょちょ、ちょっと、これ、でかいな、おい」
「はぁ、はぁ、そ、そう、だね」
「…最後に大試練、かよ。参ったな」
と言いつつ、遥の腰に手を回して自分の腹に押し付ける、絵理。
「え?絵理ちゃん?」
「せっかくだからさ、今から最後まで、ずっと2人で感じようぜ」
そういう間に、膨らみは少しずつ、2人の下腹に差し掛かる。
まず、遥のクリトリスを押し上げ、ヴァギナの上をなぞった。
「ひゃああああん!」
次に、絵理のクリトリスを押し下げ、ヴァギナの口まで、到達し、中に、入る。
「んふぁあああっ!あふっ、ぐっ、ぐぉっ、ぐぁあああああああ!!」
最後に、遥の触手から、放たれる。
「あ、出るっ、ふぅん、くっ、イク、うううっ!!」
ボトリ、と、絵理の子宮に、落ちた。
同時に、すべての処理が終了した、とばかり、2本の触手が絵理から自動的に引きぬかれ、遥の中に還っていく。
「はぁ、はぁ、これで、終わり、か?
…う、うっぁあああ?!」
突如、真っ赤な軟体生物が絵理の膣口から溢れ出す。
そのまま、ヴァギナとクリトリスの表面を覆い、うねうねと、蠢いている。
「こ、これが、触手、なのか?
な、なんか、動いてるし、ちょ、中で、暴れてるし、くぅ…」
「えっと、これ、幼生で、一晩で成体まで大きくなるって」
「ま、マジかよ、もっとでかくなんのか、これ…」
C
次の日の学校、1時間目の後の、休み時間。
事情を遥から聞かされた彰は、人払いをした上で、体育館の倉庫に、絵理を連れてきてもらった。
遥に入り口で見張りを頼むと、絵理を奥に連れて行って座らせ、スカートをまくった。
仰天する、彰。
絵理の股間を、「触手パンツ」とでも言うべき、真っ赤な触手の塊が覆っていた。
昨日、クリトリスとヴァギナを表面上覆っているだけだったそれは、更にもっこりと膨れ上がり、腰をぐるっと巻き込んでいた。
更に会陰部から、お尻の割れ目に食い込むように、アナルの上を通って尾てい骨の下までを覆い、
そこから伸びた細い触手が、太ももの付け根にいくつも巻きついていた。
そしてその上から、ちょうどクリトリスから生えたと思しき極太の触手が、大きな男性器のようにぶらさがり、
股下までぐるっと回り込んでいた。全体がうにょうにょと蠢いて、どうしようもなく禍々しい。
「いやぁぁ触手ってすっげぇなぁぁ…あきらぁ…」
「絵理…すっかりヤられてるよお前…
しかもこれ、子種まで作れるようになってるし、こんなの母さんに見つかったらただじゃ…
いや、それどころじゃない。下手すると、退魔師に皆殺しにされるよ、俺ら」
そして、もしそうなった場合、真っ先にやられるのは、遥だ。
はぁ、とため息をつく、彰。
「…取るよ?」
「えぇぇ何いってんだよぉ…せっかく生やしてもらったのにぃ…」
「だって、これで普段どうやって生活すんのさ」
「まぁぁ…これ毎日は…キツイかもなぁ…へへへ
…いやぁ、でもぉ、もう一日とかぁ…」
「お前本当にどうしようもないな…もう諦めろよ…」
「嫌だぁぁぁ」
取る、取らないのやりとりがさんざん続いた結果、彰が根負けした。
「わかったよ。じゃあ、残しといてあげる」
「ホントか!?」
「うん、でも、これは強力すぎるから、ちょっと、妖力吸収して、能力下げる」
彰は男性器のようにぶら下がってる一本を手に取ると、ぎゅ、と握りしめた。
みるみるうちに「触手パンツ」は小さくなり、下半身を覆っていた殆どの部分が消え去る。
結局、彰が握っていた一本だけが残り、その一本も、しなびたキュウリのようになる。
彰が手を離すと、絵理のクリトリスから、でろん、とぶら下がった。
「…なんか、しおれちゃったんだけど」
「当面の間、勝手に動くことはなくなったけど、絵理の意思で動かせるし、大きさも太さも変えられるし。
まぁ、初心者向け、としては、ちょうどいいんじゃない」
ふぅん、と最初はつまんなそうにしていた絵理だったが、触手を動かしてみているうちに、ちょっとずつ楽しくなってきたらしく、
振り回したり、大きくしたり小さくしたり、伸ばしたり縮ませたり引っ込めたりして遊びはじめた。
「…まぁ、それは家帰ってからいつでもできるしさ。そろそろ授業戻ろうよ」
「うん、そうだな」
さっきまで触手に嬲られてとろけきっていた絵理は、すっかり元の快活な絵理に戻っていた。
「あ、彰! 遥!」
授業に戻ろうとしている2人に、絵理が後ろから声をかけた。
「せっかくオレにも触手生えたんだしさ。また一緒にヤろうな!今度は3人で!」
すっかり呆れた表情をする彰と、顔を真っ赤にしている遥に向かって、
絵理は、嬉しくてたまらない、といった表情で、笑った。