ポケモン その22

このエントリーをはてなブックマークに追加
508名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 00:53:40.72 ID:RIbZceBP
(ま、またみがわり……!?)
まもるで粘られ、防御重視という割には高過ぎるオノンドの攻撃や、いばるの自滅で受けたダメージの回復に気を取られている内に、
またもやみがわりを出されてしまった。今回ばかりはあのトボけたぬいぐるみが憎らしくてしょうがない。
(14歳にもなってお漏らしなんて絶対にやだ!早く、早く…!あと少しなのに……!)
相手の手持ちは僅か2体。一体目のオノンドはもう一息で倒せるはずだが、そのもう一息が中々決めきれない。
509「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 00:54:48.74 ID:RIbZceBP
正直今すぐにでも足元のパネルを押して降りて行きたいが、このジムの仕掛けはチャレンジャーに課せられるルール及び安全性の都合から、
バトル中は龍の頭の昇降パネルがロックされ、反応しないようになっている。
つまり勝つにしろ負けるにしろ一度バトルを始めてしまったら勝負が付くまで降りられないのだ。
いっそのこと降参してしまおうかとも思ったが、たとえ降参でも負けは負け、決して安くない金額の賞金を提出しなければならない。
510名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 00:56:04.55 ID:RIbZceBP
それに「トイレに行きたいので降参します」などと言い出すのは、
ここまで6つのバッジを揃えて来たトレーナーとして、そして何より年頃の女の子にとっては耐え難い屈辱である。

「もぅ、いい加減にしてぇ!!」

いよいよ考える余裕も無くなってきたメイはヤケクソ気味にダイケンキに交代し、念の為に覚えさせておいたふぶきを連発させる。
ドラゴンタイプには効果覿面だ。
511名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 00:57:22.03 ID:RIbZceBP
が。

「あーもぅ、なんで当たんないのーっ!?」

こんな時に限って当たらない。命中率70%を今ほど恨めしいと思ったことは無かった。

「当たってよ…!サブウェイじゃあるまいし…!……はうぅっ!!?」

メイの焦りが伝播したかのように狙いの外れたふぶきがこちら側の足元に当たり、その余波のこごえるかぜがメイに吹き付ける。

(つ、冷た…!余計に我慢が……!うぅ〜〜〜!!)

足をトントンさせ、小刻みに跳ねるようにして必死に我慢する。
512「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 00:58:50.75 ID:RIbZceBP
「集中が乱れているようね。それではシャガさんはおろか私にも勝てないわよ!」

目の前では暖かそうなコートを羽織った女性のベテラントレーナー、タツミがこちらの焦りを見抜いたかのように発破をかけてくるが、こっちはそれどころではない。

(だ、だから…集中、したいんだけど…もういいから早く倒されてよぉ…!)
513「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 00:59:58.75 ID:RIbZceBP
―――守りを固めて持久戦に持ち込む戦法にはね、
   ポケモンだけでなく相手トレーナーの焦りや疲弊による集中力や判断力の低下を狙う意味合いもあるんだよ―――


こんな時に何故かトレーナーズスクールでチェレンが語っていた講義の内容が思い起こされた。
相手はこっちの事情など知りはしないだろうが、追い込まれたメイには相手が分かっててわざとやってるのではないかとすら思えてくる。
と、祈るように指示したふぶきがようやく命中し、オノンドを戦闘不能にした。

「やった!あと一体!!――――あ」
514「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:01:19.59 ID:RIbZceBP
チョロ…

「!?……〜〜〜〜〜//////!!!」

電光石火の速さで前を押さえる。

(ち…ちょっと出ちゃった……!?〜〜もうヤダぁ…!)

てこずったオノンドを倒してあと一体、というところでほんの一瞬気が緩み、少し、本当に少しだけだがパンツを濡らしてしまった。
暖かい、濡れた感覚が広がるの股間に感じ、メイは血の気が引くわすぐまた頭に血が上るわの混乱状態に陥る。
515「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:02:31.83 ID:RIbZceBP
(だめダメ駄目!!お願いもうちょっと待って!もうすぐ勝てそうなの!勝てるの!!あと少しだから!!!)

思わず股間を押さえて前かがみになったメイにタツミが怪訝そうな表情を向け、慌てて手を離し平静を装う。
幸いパンツまでで止まったのでキュロットに染み出してはいない。外から見ただけでは気付かれることは無いだろう。

(……も、もう、最悪パンツは諦めるしかないかも……うぅ、なんで今日に限ってお気に入りのやつ穿いて来ちゃったんだろ……)
516「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:04:15.23 ID:RIbZceBP
とにかくあと一体だ。もう少しの辛抱、あと一頑張りでこの苦しみから解放される。何がなんでも乗り切らなければ…。

―――数分後。

「か…勝ったぁ〜〜!!!」

ラスト一体と覚悟を決めたメイの最後の力を振り絞った攻めにより、今までの苦戦が嘘のような短時間で決着はついた。
バトルの終了が確認され、足元の昇降パネルに再び光が点る。
実際には試合開始から一時間も経っていないはずだが、もう丸一日見ていなかったようにさえ思える、メイにとっては何より待ちわびた勝利の証だった。
517「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:06:27.80 ID:RIbZceBP
辛く長い、苦しい戦いにメイは勝利したのだ。

「負けたわ…あれだけの守りを突き崩すなんて。最後の方はまさに鬼気迫る怒涛の攻めだったわね。
貴方ならきっとシャガさんの元へ辿り着けるはず。――で次の相手だけど、この上のトレーナーは右が…
「ごめんなさいポケモンセンターに行って来ますっ!!!」

言うが早いか、タツミの台詞を遮ってメイは分岐点に戻る「→」のパネルを踏んだ。鈍い駆動音を立てて龍の首が下がり始める。
518「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:07:14.11 ID:RIbZceBP
「そ、そう?まぁ大分PPも少なくなっているでしょうし、説明はまた後でも…」

遠くなっていくタツミの台詞はもう耳に入っていなかった。
最後の一体はすぐ倒せたとはいえ、もう我慢も限界に近い。もし次の波が来たら今度はキュロットも無事では済まないだろう。
いや、そのまま決壊するかも知れない。もういつ漏らしてもおかしくなかった。
519「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:09:09.69 ID:RIbZceBP
(下に下りたら、急いで外に出て、自転車…ううん、揺れるから自転車はダメ、ちょっと遅いけど走っていこう…
 で、真っ直ぐにポケセンに行って、すぐにトイレに入る!大丈夫、絶対間に合う!みんなごめん、その後でちゃんと回復するから!)

「早く降りて…早く…っ!」

今のメイには決して遅くは無い龍の像の動きですら鈍く感じられる。もう飛び降りでもしたい気分だった。ようやく中央の分岐点に着き、一旦龍の首が停止する。

(よし、後は下に降りていくだけ!)

「↓」のパネルを踏んで置けばジムの入り口まですぐだ。
520「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:13:20.33 ID:RIbZceBP
「は、早くもう一回押さなきゃ。よいしょっ、っと、わわっ!」

石像が動いている間も、振動を耐えるよう内股でかがみ気味だった体勢から「↓」のパネルを踏もうとして、思わず足がもつれてしまう。
――今転んだりしたら間違いなく衝撃で漏らしてしまう!
メイは危うく転びそうになった体を根性で捻ってもう片方の足を踏み出し、なんとか踏ん張って転倒を回避した。


カチッ


「ふぅ、危な……へ?」
521「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:17:59.29 ID:RIbZceBP
グゴゴゴゴ…
                                       ・・・・・・・
足元から聞き覚えのある音が響いたかと思うと、再び鈍い音を立てて足場が動き出す。左側に向かって。

「あ、え?なんで、え?ちょ、ちょっと待って、ねぇ…!」

足元を見ると、踏ん張るために踏み出した足が見事に「←」のパネルの真ん中を踏んでいた。

「ま、待って違うの、これは押したんじゃなくて、あのっ、そのっ、ねぇ!!」

言ったところで像が聞いてくれるはずもなく、ただパネルの入力に従って動くだけである。
そうしてついさっきまで死闘を繰り広げたタツミが見える位置まで来るとグイッと後退。絶叫マシンのレールのような「捻り」を付けて後ろに引く。
そう、この龍の像、戻るときは緩やかだが、トレーナーの前に移動する際は……
522「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:19:49.28 ID:RIbZceBP
「…パネル押し間違えちゃったかしら?皆結構やるのよね〜私達も下に降りる時は時々…」

「…………」

まるでスローモーションのように周囲の風景がゆっくりに見える。
こちらの事態を察したらしく向こう側で微笑ましげに笑うタツミを、メイはまるでどこか遠くの世界のことのように見ていた。
メイは彼女に向かってどこか吹っ切れたような引きつった笑顔を向け、―――歯を食いしばった。
せめてもの「わるあがき」に、スカートを掴んだ拳をギュッと力一杯握り締め、そして。

              ズ  ド  ン  !  !  !


こうかばつぐんの、「ダメおし」が決まった―――。
523「メイは がまんを した!!▼」:2012/08/18(土) 01:25:11.90 ID:RIbZceBP
――ソウリュウジムは元々トレーナー数が少なく、更に龍の像に合わせ上下左右に分かれて配置されているので、
基本的に各トレーナーは自分の持ち場にいる間、他の場所の様子を知ることは無い。
挑戦者の姿を見るのも、自分と闘う為に真正面に来たその時だけだ。
それに上の方に登っていれば、もう入り口にいるガイドーの位置からは挑戦者がどうなっているかなんて分かるはずもない。

(まぁどれも本当のことではあるんだけど。……どう声をかけようかしら……)

タツミはその「真正面に来た挑戦者」にかける言葉を、己の戦法のようにじっくりと考えようとしたが――当分、見つかりそうもない。



○月×日、ソウリュウジム
まるで挑戦者の悲哀を物語るかのように、白い龍の頭部からは金色の涙が溢れ、キラキラと降り注いでいた。
524名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 01:31:54.01 ID:RIbZceBP
終わり
PCのプロバイダがかれこれ一年近く規制されっぱなんで携帯に取っておいたのをちまちまと。
携帯からのカキコで一回の文章量間違えました。
レス数半分ぐらいに出来たかな…つーかロダに挙げれば良かったのか…色々gdって申し訳ない

>>500さんのヒュウメイ楽しみにしてます
525名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 01:39:52.37 ID:HWrzTPim
乙wwwせっぱつまった感じが伝わってきて面白かったwwww
526名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 01:47:44.09 ID:jF+hJz5m
(*´Д`)乙
しかし貯水ポケモンに吸わせるという手もあったのでは
527504:2012/08/18(土) 02:21:21.50 ID:RIbZceBP
>>526
>ちょすいに吸わせる
ググればログまとめか何かで見つかるかと思いますが、
以前単発で立ったおしっこ我慢シチュのイラスト板にポケモンネタ描いてくれた人がいました

絵柄も中々可愛かったんですが、そのシチュが
本を出してサイン会まで開いちゃうカリスマなアロマなお姉さんがスケジュールの都合で中々トイレに行けない
→追い詰められたお姉さんが近くにいたエルフーンを捕まえ、休憩所でこっそり綿毛におしっこを吸わせようとする
という中々クるシチュでした
528名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 02:38:43.17 ID:/r9b+18k
>>527
VIPで見たかも
確かおしっこ我慢してたけどトイレ間近まで来た所で漏らしてしまったFR女主人公もあったと思う。
529名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 02:48:17.20 ID:RIbZceBP
>>528
あ、そっちは知らないですね
VIPか…探せばまだログあるかな
530名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 17:14:05.34 ID:ufgFRzfX
>>524
乙。
尿我慢好きにとっては最高でした 早く規制が解除されるといいんだが

>>528のFR・LG♀は最終的に・・・
531名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 20:17:04.33 ID:U13l70n5
BW2ランダムマッチでBWを相手にするときトウヤから発せられる強者のオーラは一体何なのか

>>526
貯水もいいが呼び水ポケもなかなかだぞ
トリトドンやユレイドルといった萌えポケが揃ってるからな
女キャラと合わせて絵になる
532名無しさん@ピンキー:2012/08/18(土) 20:29:21.52 ID:RIbZceBP
とくせい:よびみず(エロパロ)
ちかくにいる おんなのこは きゅうにトイレにいきたくなる
また、「がまん」が うまく きまらなくなる
533名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 08:34:22.13 ID:Z6vI/4pX
以前から「ポケモンのわざってエロいよな?」的なネタスレがたま〜に立ったりしてたが、
その「よびみず」みたいにおもらしネタに使えそうなわざやとくせいも案外多そうだな

初代のポケモンタワーからBW2のストレンジャーハウスまでの心霊スポットと併せれば夏の風物詩の恐怖失禁シチュもイケるで!
534名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 18:30:23.29 ID:SzTh9TFf
>>529
今スレ立ってるよ
535本番前にリハーサル!:2012/08/19(日) 19:42:26.55 ID:X7qnfcai
お待たせの、早く書け太郎こと>>500です。やったー書けたよー

・ヒュウ×メイ。タイトル通り本番は書いてない。しかし無駄に長い
・ポケウッド万能説。自分がまだ楽屋に入れる所まで進めてないのでおかしいところあるかも
・キョウヘイがレギンス男子だからメイもレギンス。Not黒タイツ
・投稿は実は2回目なんだぜ!慣れてなくてスマン
536本番前にリハーサル!:2012/08/19(日) 19:43:22.12 ID:X7qnfcai
突如鳴ったライブキャスター。受話器越しに、幼馴染の女の子の慌てふためいた様子が伝わってくる。
「わかったッ!ポケウッドスタジオだな。すぐ行くから待ってろッ!」
具体的な状況は何一つわからない。それでも自分を支え助けてくれた大切な人―――メイのピンチに、ヒュウが向かわないわけがなかった。


ヒュウがポケウッドに来たのは久しぶり、かつ片手で数えられる程度だ。強いトレーナーや珍しいポケモンがいるわけでもなく、プラズマ団の情報も集まらない場所だったからだ。
スタジオ受付で呼び止められ、メイの名前を告げると受付嬢は確認いたします、と内線電話をかけた。
「メイさん、お客様が…。はい、そうです。…了解です、お通しします」
教えられた通りにメイの「楽屋」へ急ぐ。

『ポケウッドの新進気鋭女優』というメイの肩書は、本人や周りから聞いたことがあるが、まさか個別の楽屋を持つまでとは知らなかった。その楽屋の前に着いた。一呼吸ついて、ノックと共に声をかける。
「メイッ!オレだ、入るぞ!」
「あ!ヒュウ!!もう来たの?」
先程の電話とうって変わって、やや落ち着いた声と共にドアが開く。少し冷静になったようだ。
「…来たの、とか何だよ」
「ゴメン…こんなに早いとか思ってなくて…」
入って、と促され入ったそこは、ヒュウが思っていたより広く、贈り物の花やきらびやかな衣装、本棚にぎっしり詰まった台本と、まさに「違う世界」を感じさせた。
「まさかオマエがスターとはな…」
「うーん、気付いたらこんなことに、って感じ?運がよかったんだよ。でも…」
メイがちらりとテーブルに視線を落とす。一冊の本―おそらく台本だろう―がある。
「ついに来る時が来た…のかな?」
「詳しいこと聞いてなかったが、コレに何かあるのか?」
「…うん…ついさっきスタジオに置いてあったのを持ってきたんだけど…」
問題のページを開いて見せた。
「…ッ!?こ、これって…えッ!?」
いわゆる、ラブシーン、ベッドシーンが載っていた。TV放映されたら一瞬でお茶の間がフリーズボルトコールドフレアするレベルの。
537本番前にリハーサル!:2012/08/19(日) 19:44:38.04 ID:X7qnfcai
ヒュウは台本とメイとを見比べる。映画の主演を張れる程度のかわいらしい顔立ち。年相応に発育しつつ、普段トレーナーとして歩き回っているため華奢な身体。普段はほんわかした、だがいざという時はポケモンを守り戦い抜く気迫。
こんな女の子が、そんなシーンを、どんな大スクリーンで。
「(観たい…じゃないッ!)だ、ダメだダメッ!オマエこんなの、出演する気あるのかッ!?」
お兄ちゃんは許しません!とヒュウが詰め寄るが、メイは煮え切らない様子だ。
「でも…せっかく『ピッタリの台本が出来た』ってウッドウさんが言うし、あ、ウッドウさんていうのはポケウッドのオーナーで…
じゃなくて、何より映画って色んな人が協力して精一杯作り上げてるんだよ。あたし一人のワガママで撮影出来ないなんて申し訳ないよ…」
「……」
つい最近までうらやましそうに、一足先にポケモントレーナーになったヒュウを見つめていたメイではない。
彼女はすでに「ポケウッド女優」なのだ。

「でも、あたしやっぱり…あんまり知らない人と、その、こういうこと…そもそもやったこと、無いし!」
「…知ってるヤツなら、いいのか?」
「え?」
「穴開けるわけにいかないって言うなら、オレが練習相手になってやるよ」
「ええっ!!?」
誰とも知らない男が、メイに触れるなんて怒りすらこみ上げてくる。
「う〜ん…わかった。プラズマ団の事件の時も『助けろよなッ!』って言ってあたしに頼ってばっかだったもんね。『おんがえし』ってワケね」
「え、いや…そういう意味じゃ…」
「よし!リハーサルよ!」
どうしてこんな天然がチャンピオンだの女優だの何だのやれるんだろう。伝説に認められる人間は何か違うということだろうか。
538本番前にリハーサル!:2012/08/19(日) 19:45:38.87 ID:X7qnfcai
「よしッ、シーン1…キスシーンか」
「ヒロインから激しいキスを…え!?あたしから!!?」
思わず顔を見合わせるメイとヒュウ。
「女優から、か。仕方ない、来いよ」
「うっ……」
さすがにシーンの頭から自慢のアドリブを飛ばす訳にはいかない。
しばらく逡巡したメイは、ためらいがちにヒュウへ顔を近付け、一瞬だけ唇を合わせる。

「ッ…!」
「んっ!?…ふっ、んうっ!」
ただ触れただけのキスに我慢が出来なくなったヒュウは、 舌をメイの口内に滑り込ませる。
初めての柔らかさと暖かさに、夢中で掻き回した。
「んーっ!んんーっ!」
苦しそうな声と引き剥がそうとハリーセン頭をつかむ手で、ヒュウはようやく顔を離す。
「悪い…いきなりこんな…」
「うう…びっくりしたぁ…今の、何…?」
息を荒く吐きながら、唇の端からこぼれた唾液を拭うメイ。涙目の姿に欲望が煽られる。

「…激しいキスってのは今みたいのを言うんだ。ほら、お手本示したんだからやってみろよ」
「え!?今のを!!?」
「オマエが気持ちいいようにすれば大丈夫だろ」
「うー…」
よくわからない、と言いながらメイは優しく唇を寄せる。
ゆっくりと舌が絡み合った。
「ん…ふう、あ、ん…」
「…ん、ッ…」
鼻から抜ける息が、段々甘い声に変わる。
「は……」
唇を離した瞬間漏れた息が、どちらのものかもわからない。
539本番前にリハーサル!:2012/08/19(日) 19:46:24.27 ID:X7qnfcai
「メイ、オマエ上手いな…ホントに初めてか?」
「初めてだよ!…ヒュウがアドバイスくれたから、かな?」
メイは恥ずかしそうに身体を離し、再び台本を見る。
「次いこ!シーン2、『ベッドで…?…ぎ声?を上げるヒロイン』」
「読めないのかよッ」
喘ぎ声、だった。
「あえ、ぎ…?」
「…つまり、エロい声だ」
メイの顔が驚愕に揺れる。
「だ、出せないよそんなの!」
「じゃ出させてやるッ!」
「ぎゃー!痛い痛い!」
さっきまでの甘い空気はどこへやら、服の上から胸をまさぐるとメイは悲鳴を上げた。
「もっと色気のある声が出せないのかッ!?」
「だって…膨らみかけだから、痛いの…」
「そ、そうなのか。じゃあ」
ヒュウが黄色いキュロットに手を潜り込ませた。レギンスごしに撫でさする。
「いやぁ!!ヒュウのエッチスケベ変態チカン犯罪者ぁー!!」
「こっちはオマエのためにやってるんだッ!おとなしくしてろッ!」
「だって…あ、う」
ぎゅっと目をつぶって耐える。さっきのキスから違和感を感じている場所を執拗に触られ、頭がぼんやりしてくる。

「んん…やぁ…そこ、もうダメぇ…」
「ほら、そういう声だよ」
「くっ…」
自分が『声』を出しているのが信じられなくて恥ずかしくて、メイは唇を噛み締め我慢する。
「練習にならねーだろ」
一瞬手が引き抜かれ、再びキュロットの中に消える。今度はレギンスごしでない、肌と下着の間だ。
「きゃあっ!あ、あっ?」
「…はは、濡れてる」
「ち、違うもん!これは…汗だよ!…多分。」
とっさに否定したが、汗とは違う熱く湿った感覚はわかっていた。
「ふーん、そっか、タブンネか」
いたずらな手は止まらない。ずっと敏感な部分を弄り続ける。メイはただヒュウにしがみつき、未知の感覚と戦うしかなかった。

「あん、やだ、もうこんな、ゆるしあぁっ、はぁん」
もう立っていられない。メイの身体がずるりと崩れ落ちた。
「はぁっ…もう、もうムリぃ…」
「こらッ、しっかりしろ。…今日は、これでカンベンしてやるから」
ヒュウがすっかり力の抜けたメイのキュロットと下着をずり下げ、床に横たえた。
540本番前にリハーサル!:2012/08/19(日) 19:47:26.75 ID:X7qnfcai
「んっ、うちゅ、はむっ」
「はッ、そう、先っぽ吸って…う…」
二人は横向きに抱き合いながら、お互いの股間に顔をうずめている。
最後までしてしまったら、メイをただ悲しませるだけな気がした。怖くなって、それでも欲望の収まりがつかないから、こんな形になってしまった。
「オマエの舌、サイコーだな…ん…」
「はひぃっ、指、やめてっ!こんなの、台本に…あぁん!」
「大丈夫、必ず気持ちよくするから。だから、頼むッ…」
メイの脚と膣内が小刻みに震えている。ヒュウもその姿に限界を迎える。
「やっ、あっ、ああっ、も、ひぐっ、や、あああーーーっ!」
「くッ…!あ、は…」
熱いものが溢れ、お互いの顔を汚した。



「ん…あれ…?ヒュウ…?」
「お、起きたか」
ソファに寝かされていたのに気付き、メイがやや混乱した様子で辺りを見る。
「…服着ろよ。あと一応拭いといたけど顔洗っとけ」
「え?ああっ!!」
上はそのままだし下着は履いているが、レギンスとキュロットは床に投げ出されたままで、さっき起きたことが蘇ってくる。メイは真っ赤な顔で慌てて服をかき集めた。
「もうっ!ヒュウのバカバカ!最低!エロ魔人!」
「…いいかげんにしないと、オレは今から怒るぜッ…」
「あー、もう最後どうなったかわかんないし!」
「盛大にイってたぜ」
「…ああそうですー!変態お兄ちゃんにエッチな声言わされてましたー!」
「そっちの言ったじゃなくてだな…」

逆ギレしながら服を整え、洗顔も終えると、メイが言った。
「…あたし、この映画出たくない…」
「は?オマエさっき、出なきゃならないとか何とか」
「…あんな姿、誰にも見られたくないの…」
「…ッ!…ごめんな、ムリヤリ、オレ…」
メイが首を横に振る。
「ヒュウがキレるとイキオイだけで突っ走るクセ、知ってるもん。さて、台本返してくる!…せめて、このシーンはカットしてもらうよう頼んでくるね!」
戻るの遅かったら帰っていいから、とやけに明るく言ってメイが楽屋を出ていく。残されたヒュウは、このまま待つことにした。
(もし、撮影続行なら、このまま抱く)



思ったよりずっと早く、メイは戻ってきた。移動を考えても10分かかっていない。
「どうなったッ!」
「…ゴメン」
ヒュウの顔から表情が消えた。握りしめた手に汗がにじむ。唾を飲み込み、まずはメイの唇を塞ごうと―――
「あたし、台本間違えて持ってきてた!」
「な…ッ?」
「んーと、あの台本は別の役者さんに渡すためにたまたまスタジオにあって、それをあたしが自分の新作と思って…最初にスタッフに聞かなかったあたしが悪いの!…い、怒って、る?」
「怒る以前の問題だッ……」
よくよく冷静になって考えてみたらメイにベッドシーンは年齢的にアウトだ。そんなもの撮影できるわけがない、とスタッフに笑われたと言う
「やっぱ、冷静さ、大事だな…」
ヒュウがきれいな抜け殻よりカッスカスになってしまった。膝をついてうなだれる。
「だ、大丈夫だよ!リハーサルは無事できたわけだから…」
メイが抱き締めてきた。驚いてヒュウが顔を上げると、唇を舐めるようなキスが来た。
「…それに、キスって演技じゃなく好きな人とするのがいいと思うの!これからはいつでも、ヒュウとならラブシーンしてあげる!」


おしまい。
541名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 21:59:13.25 ID:Z6vI/4pX
>>534
最近まで知らなかったがどうやら毎週土曜夜にVIPに定期スレが立つ模様
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1345295342/
ここの>>75の人かな ちょうどアロマなおねえさんのまとめうpしてくれてる

>>535
エロいというか凄い勢いがあって良い感じのイチャラブ?というかエロコメ?GJ!
しっかり者の兄属性と天然気味の妹属性幼なじみは良いもんだ…
542名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:30:45.60 ID:M5LFbhoq
GJ!
ヒュウメイは安定してかわいいな
543名無しさん@ピンキー:2012/08/21(火) 17:41:30.74 ID:GpJVuSwz
GJ!
ヒュウの近所のお兄ちゃんってポジションいいなぁ
544名無しさん@ピンキー:2012/08/21(火) 23:14:48.13 ID:xLZHm+cR
ふとアカネがパイズリする話を書きたくなったのだが相手は誰にしたらいいかな
スタンダードにHGSS主かそれともイッシュで知り合ったBW主か
はたまた全くの別キャラか……意見求む
545名無しさん@ピンキー:2012/08/22(水) 11:12:20.29 ID:GGUSS68a
>>544
是非bw2主人公でお願いしたい。PWTで対戦して知り合いになる感じで。
アカネっておねショタ属性ありますよね

546名無しさん@ピンキー:2012/08/22(水) 12:27:06.65 ID:BSl4aLU4
>>544
なんとなくマツバさん、時点でツクシくん

前者ならいちゃラブご奉仕系、後者なら年下を責める系のシチュで
547名無しさん@ピンキー:2012/08/22(水) 18:18:22.37 ID:trTfMa2I
やっとホワイト2買えたんだけど
エロっつーか萌え的には主人公は男と女どっち選ぶべきなの?
548名無しさん@ピンキー:2012/08/22(水) 19:20:53.11 ID:9J9RuXLV
>>547
男主人公にすればルリちゃんに会えたり映画でエリトレ♀とラブコメしたりナツメさまとキス出来るよ。
549名無しさん@ピンキー:2012/08/23(木) 00:11:46.02 ID:BFC8nicY
女の子選ぶと出会い厨につきまとわれるわナツミが再登場するわと男のパラダイスだよ
550めたもんじん:2012/08/23(木) 13:53:43.00 ID:nfCEBrlZ
 久しぶりに投稿してみようと思います。

 注意。ちょい凌辱。オリキャラ一人、と言っても名前もないですが。
 以前、アドバイスしていただいたには感謝を至らぬ点あればまたご指摘ください。
551めたもんじん:2012/08/23(木) 13:55:05.21 ID:nfCEBrlZ
ジムリーダーにはもう一つの顔がある。
 ブリーダー。軍人。研究者。時には悪の首領。ポケモンのエキスパートたる彼らとて一人一人が人生を持ち、苦悩し、努力しつづけている。
 セキチクのジムリーダーたるアンズもその一人だった。彼女は幼いころより父から厳しい修行を課せられたことにより、ある一つの技能を身に付けていた。
忍者。それが彼女の持つもう一つの顔だった。

 闇から闇へと飛ぶ。
 アンズはあるクライアントより頼まれた尾行を行っていた。ターゲットは一人。闇夜を一人歩く金髪の男だ。
 夜ゆえだろうかあたりには人がいない。男は何をしているのかただ一人街中を歩いている。アンズは細心の注意を払いつつ尾行を続けた。
 実のところアンズは男の正体も目的も知らなかった。昔からのクライアントに「つけてくれ」と頼まれたのだ。だがアンズにとってそんなことはどうでもよかった。忍者に思想信条は必要ない。父から教えられたことだ。
ただ仕事をすればいい。そうアンズは思っていた。
「……」
 だがいささか今回の仕事は退屈だった。男はだらだらと街中を何度も周回するだけで、特に何をするでもなく歩いている。尾行を警戒している様子もなく。ともすれば散歩に見えないこともない。
 だがえらく時間が長い。アンズは尾行を夕方から行い、今、夜の12時を過ぎようとしていた。もちろんその間、男は歩き続けたわけではなく。たまに公園のベンチに座り込んだりカフェに入ったりもした。
 だが何もない。何もしないのだ。
「……?」
 さすがのアンズにも疑問符が頭に浮かんだ。一瞬、尾行対象自体を間違えたのかと思ってしまったほどだ。
彼女は油断していた。足元でパキリと小さな音が鳴った。単に小枝を踏んだだけである。
その「単に」は大きくつくことになるがアンズは音に気付きつつも無視した。
552めたもんじん:2012/08/23(木) 13:57:16.53 ID:nfCEBrlZ
 午前1時。相変わらず男はぐるぐると街中を回っている。アンズの心は徒労感でいっぱいになっていた。もういいかな。そんな忍者にあるまじき言葉まで生まれている。
急に男が道を変えた。それは男がいままで行かなかった道だった。
アンズは喜悦した。やっと進展がみられそうである。
男はゆっくりとした足取りで街中を歩いて行った。時には自販機でおいしい水を買って立ち止まり。アンズをいらいらさせた。
 彼女は己が喜悦たり苛々したりしていることを「あたりまえ」に受け止めていた。疲労と自分の行動の意義が分からない徒労感からくる
一種の思考停止と言っていいだろう。もちろん彼女は思考していると思っている。
だが自分の行動を客観的にみられないのはもはや「思考している」とはいえない、ただ感じているだけだ。
 やっと男が歩き出す。それに合わせてアンズも動く。すでにアンズに行動の主導権はない。彼女も気づかない。
 男がある廃工場の前で立ち止まり、これ見よがしにあたりを確認すると。警戒しながら中に入って行った。
アンズも後を追う、しばらく廃工場の入り口を観察してその屋根に飛び乗った。
見事と言っていい。トタン屋根が音ひとつ立てず彼女を受け入れたのだから。
アンズはボロボロのトタン屋根に穴がないか探した、中をのぞくためだ。しかし、以外にも穴はない。
 代わりに一つ窓があった。ガラスはなく縁は錆びついている。
アンズはそこから中を覗いた。薄暗い工場の中に一点だけ明るい区画があった。
あそこに男がいる。姿は見えないが、アンズそう確信した。
アンズは音を立てないよう注意しながらも、窓から侵入した。
 
 奇襲。突如アンズの顔に粉が降りかかってきた。毒、そうアンズは判断した。
 アンズは素早く奥歯に仕込んだ「なんでもなおし」の効果を持つ解毒薬のカプセルを噛む。タイムラグはない。瞬間、神速の速さで体制を建て直し。視界の端にいる「男」を確認する。
「きさまあああああああああああああ」
 アンズは咆哮し男に殴りかかった。心の底から「いかり」が湧いてくる。
 アンズは男の前で何かに阻まれた、じたばたと体を動かすが「何か」がさらに強く彼女を束縛する。
「はなせえ。はなせえええ」
「聞くでしょ?『いかりのこな』は、効かないもんねぇ薬。自分から『クモの巣』に向かってくる程度にはさ」
553めたもんじん:2012/08/23(木) 13:58:33.41 ID:nfCEBrlZ
 話を聞く様子のないアンズに男は語りかけた。傍らには「いかりのこな」の技主だろうかワタッコがいた。男は独り言のように続ける。
「疲れたでしょ。7時間くらいの尾行はさ。君全然休まないからびっくりしたよ、ついさっき小枝折ってくれた時はうれしかった。やっと油断してくれたんだってさ」
「な、なにお」
 いかりの形相でアンズは男を睨んだ。だが顔の端に不安がにじんでいた。この男は最初から気づいていたのだ。あの長い尾行も自分を疲れさせるものだったという。事実アンズは男の術中にはまった。
 カサリと音が鳴る。アンズが上を見るとクモの糸の先にイトマルがいた。アンズは必死に悲鳴をかみ殺した。腰にポケモンのボールはあるが、取り出せそうにはない。すでに「いかり」はとけている。
「イトマル。両手足を念入りに縛れ」
 イトマルは男の声に呼応して動き。アンズの片手片手を念入りに「クモの巣」に括り付ける。両足も同様だった。アンズの心に焦燥が生まれた。
「俺、君とポケモンバトルしても勝てそうにないから。没収ね」
 男はアンズの帯に括り付けたモンスターボールをひょいひょいと取り上げて。ワタッコの口に入れると、ワタッコをボールに戻した。鍛え上げたポケモンたちもこうなっては手も足も出ない。
「ちょっと多いけどワタッコの『持ち物』をボールにしてみたよ。ん?意外に平気そうな顔してるね、君」
 どうしよう、どうしよう。と少女らしい迷いを飲み込んで、精一杯平静「そう」に顔色を保った。
「あたいはなにもしゃべらないよ」
 不安を押し隠しアンズは男の目を見て言い切る。男の顔は柔和そのもので、口の端に出ている笑みはいやらしいというより自然といっていい。少なくともアンズにはそう見えた。
「そ」
 男は笑顔のまま。アンズの帯を掴んで、一気に引き抜く。
「……⁉」
 当然、アンズの袴は支えを失ってずり落ちる。イトマルの糸で多少開脚した格好のためか膝の上で止まった。白い腿とピンク色のパンツが露わになる。「忍者」とするには少々、綺麗すぎるほど傷一つない肢体。
多少のフリルをあしらったパンツ。男は笑みを崩すことなく、いや一切の表情を変えることなくそれを見た。
 アンズは恥ずかしさで腰をくねらせる。いつの間にか泣き出しそう顔をしていた。だがイトマルの糸が下半身を隠すことを許さない。むしろ膝の上で止まっていた袴がわずかに下へ落ちた。
 結局のところ彼女は未熟だった。男の策略の感知も、自己の精神支配もできないほどに。
「おかしいなあ」
 男は頭をかいてまじまじとアンズの下半身を見た。むにと腿を掴む。そのままなぞるように指を這わせる。
「ぃゃ」
 アンズは顔を赤くして、反射的に声を出した。男の指は冷たく、不快感が彼女を襲う。男はアンズの顔をじっと見つめた。
 男はアンズの袴の縁に手をかけて足首までずりおろす。無理に下した為、びりびりと音を立てて袴は破れた。着ているというよりひっかかっているといっていい。
忍者という職業柄、日に当たっていないからか、彼女の白雪のような肌が月明かりに映える。
「あーなるほど。ここにいれていたんだね」
 男はアンズ自身よりアンズの着ていた袴の残骸に興味を示した。袴の裏側にはクナイや「道具」が仕込んであった。男は手早くそれらを回収すると。自分のコートにしまった。男の目的はそれだった。
 アンズはこの期に及んでまだ目の前の現実が信じることができない。簡単と高をくくっていた依頼に失敗し、しかもいとも簡単に捕まってしまった。屈辱感と羞恥心の綯交ぜになった心を制御できず、彼女の目から大粒の涙が流れた。
 アンズのパンツの中に男の手が入る。
「やめて!」
 男はひとしきりパンツの中を探った後。彼女の「中に」手を入れてきた。後ろも前もである。男は「中で」指をくねらせ、折り曲げ、刺激する。
「ゃあ」
 ビクンとアンズの体が跳ね、口から色っぽい声を出した。男の手はひんやりしてる。男はそんなアンズを無視しつつ「行為」をつづけた。アンズのパンツがじんわりと湿る。男は気にしない、存外に優しい手付きではある。
「ここには仕掛けなしか……」
554めたもんじん:2012/08/23(木) 13:59:44.92 ID:nfCEBrlZ

 男は手を抜くと笑顔のまま、つまらなそうに言った。アンズは肩を上下させて、まるで愛玩動物のような目で男を見た。敵意は彼女のなかにある、だがそれをみせることに彼女は怯えていた。それが表情に現れたのだ。
 アンズのころころ変わる表情と対照的に男の笑顔は変わらない。
「……じゃあ、そろそろ君の依頼者について話してもらおうかな」
「あ、あたいはしゃべらない。ぜ、ぜったいしゃべるもんか」
 アンズは目をつむり声を張り上げる。まさに「必死」であった。
「そ」
 男が言い、手を上げると。イトマルが糸を切った。
「いた」
 拘束を解かれアンズは地面にしりもちをつく。壁との接点をイトマルに切られた糸はアンズを自由にしたが、かといって粘着力を失ったわけではなくアンズの足に絡まった糸はいまだ彼女の行動を阻害している。
「ひっ」
 イトマルがアンズの前に降りた。彼女には対抗する力がない。ポケモンも道具も男に奪われていた。かつてない危機、それが今の状況である。
 イトマルがアンズにとびかかり押し倒す。アンズは小さく悲鳴を上げ仰向けに倒された。
 そのままイトマルはアンズの右腕を糸で括り横に広げる。
「じゃ、左手もね」
 男は腰からモンスターボールを取り出して開閉する。一瞬の光からもう一匹のイトマルが姿を現す。もう一匹のイトマルは右腕と同じように左腕を拘束して横に広げる。
 ちょうどはりつけにされたようにアンズはなった。男はアンズの腿に腰を落として、両足の動きを封じる。
 アンズはもはや思考すら組み立てることができない。危機。それだけはわかる。
「……おとなしく口を割ってくれたらいいと思うけど」
「やだ、絶対しゃべらない」
 男は奥に表情を変えることなく。つまり笑顔のままでクナイを取り出した。先ほどアンズから取り上げたものである。
「……ああ……」
 ここで終わるのか。アンズは自分のクナイの放つ鈍い光を絶望とともに見た。謝りたい、謝ればこの男は許してくれるかもしれない。しゃべりたい、クライアントを明かせば自分に価値はない。助かるかもしれない。
 だが彼女はそれを許容しない。それをすれば彼女は二度と「彼女」足りえない。修行で培った倫理が誇り高い父の姿が彼女の最後の砦だった。
「や……やりぇ」
 恐怖で喉が引きつる。「やれ」の一言すら満足にいえない。だが彼女は言った。最後の矜持、誇りそれを心の葛藤から守りきった。滂沱の涙を流す両目には強い光があった。
 しかし、男はそんなアンズの決意をあざ笑うかのようにアンズの黒のシャツにクナイを入れる。
「なっ」
 アンズは男の行動に狼狽した。男は手慣れた様子でクナイを彼女の首元まで走らせてクナイを仕舞う。さらに服の切れ目に手を入れて男は服を広げた。中には少しほつれた網のシャツとかわいらしいリボンのついたブラジャーが見えた。
 男はまたクナイを取り出した。仮にアンズに何らかの反撃の手段がありクナイを取り返されたら面倒だった。ゆえに男は油断なく奪われないように心を砕きいちいちアンズの手の範囲の外にしまったのだ。男はその表情とは違い一切の驕りを持っていない。
 男は網シャツの上からブラジャーの接合部分をつまんで持ち上げた。
「しゃべった方がいいよ」
 アンズは顔をぶんぶんと横に振り拒否する。
 男は接合部分にクナイを入れて切り裂く。同時に網シャツも切り裂いた。
 ポンとブラジャーが左右に開かれた。同時にアンズの両胸も圧迫を失い、わずかに振れて露わになった。まんじゅうのように小ぶりの乳房にピンク色の突起。
「そろそろ、しゃべりたいんじゃないか」
555めたもんじん:2012/08/23(木) 14:01:14.99 ID:nfCEBrlZ
 
 男は優しい声でアンズに言った。アンズは顔を真っ赤にして男をみた。しゃべりたい、許しを請いたい、もう帰りたい。
(こ、こんなの嘘だ。夢、夢がいい、夢がいい。覚めて、覚めてええ)
 男はアンズの胸を掴んで揉んだ。
「意外に固いなあ」
 優しげな手つきで、男は揉む。ちょうど男の手のひらに入る程度の大きさだった。
 アンズは黙って顔を背けて。歯を食いしばる。
 男は気にせずに揉み続け。時には乳首を刺激した。だんだんとアンズの胸の「固さ」が取れて柔らかになる、ピクンとアンズの体が反応し始めた。
「こんなもんかな……」
 男はアンズの胸から手を離した。はあはあとアンズは息をして、うつろな目で男を見る。両腕は変わらずイトマルに拘束されている。
「アンズちゃん。これ見てみて」
 男の両手には一つづつモンスタボールが握られていた、「なに?」とアンズは疑問を浮かべる、男が「アンズ」と言ったことには疑問も浮かべない。
 男がボールを開閉すると二匹のケムッソが現れた。くりりとした大きな目が特徴的なムシポケモンだ。
「こいつにアンズちゃんの胸をしゃぶらせようとおもんだけど」
「!!!!!」
 アンズは男の思いがけない言動に耳を疑った。目を見開いて、死んだようになった感情がよみがえる。
「まあ、二匹だから。片方ずつね」
「や……やああああ」
 アンズは体を抑えられつつも全力で暴れた。しかし、無意味と言っていい。ポケモンのない彼女は「女の子」でしかない。暴れた拍子に胸が揺れる
 男は笑顔でケムッソを二匹掴んで、ゆっくりとアンズの胸に近づけた。
「いや、やめて」
 半狂乱になって暴れたアンズだったが、大した効果もなく無事にケムッソのお口にアンズの乳首が入った。
 ざらりとした口内の突起がアンズの乳首を刺激する。男はニコニコとアンズを見つつもケムッソが振り落とされないように、アンズの重心を抑える。くびれのついた細い腰をしっかり地面に押し付ける。
 かわいらしい下級ポケモンがかわいらしい少女の胸を容赦なく凌辱する。ケムッソの唾液がアンズの胸を濡らす。口内に「囚われた」乳首に至っては言うに及ばない。葉っぱを咀嚼する臼歯が原始的な舌がアンズを「可愛がる」。
「ひゃ、あっ」
556めたもんじん:2012/08/23(木) 14:02:14.00 ID:nfCEBrlZ
 と言葉にならない情動が喉を通って出る。アンズはわずかに残した理性で抵抗しようと体を動かすが、体を動かすたびケムッソの中で乳首も動く。そのたびに声が出た。かといって動かなければケムッソはさらに念入りにアンズの乳首を「教育」した。
 クチャクチャ
 音を立ててケムッソがアンズの胸を引っ張り、食み、吸う。
「クライアントは誰だい。アンズちゃん」
「だ、だれぎゃ、あっ、い、いゆもんか」
 最早単なる反射である。アンズはさっき決めたことをただ機械的にかいしているだけだった。
「そっかあ」
 男は二匹のケムッソの背を掴んでゆっくりとアンズから剥がす。ケムッソはおいしいのか訓練しているのか、アンズの胸をなかなか離さず剥がすときにざらりとした口内で乳首を「擦る」ことになった。アンズの口から嬌声が上がる。
「はあ、はあ、はあ。あたいじぇったいしゃ、しゃべらない」
 回らない呂律を無理やり回し、アンズは抵抗する。男は最初からそうだったがそんなアンズを気にしない。無視していると言っていい。主導権を握っているうちに「少女の戯言」を聞いてやる意味はない。
 男はコートの中から黄色い液の入った瓶を取り出した。
「ねえ、アンズちゃんこれなんだかわかるかな」
「……?」
「これね『あまいみつ』。ケムッソの好物」
 即座に意味を理解したアンズは今までにないほど暴れた。じたばたと無駄な抵抗をして叫ぶ。
「いやああ。そ、そんなのダメ。そ、そんなことしたらほんとに、ほんとに……あたい」
 言葉が続かない。言うべき語彙を彼女は知らない。
「大丈夫。大丈夫。少し媚薬も入れてるしね。はい胸出して」
 男はアンズの右胸を抑えて瓶をひっくり返す。ねっとりした冷たい液体が彼女の乳首を甘くコーティングする。男は瓶をはなしてからなじませるように胸をもむ。乳首を捏ねる。
「ギ!!!!!」
 アンズの体が跳ねあがる。今までとは比べ物にならないほどの快感。いや、表す言葉があるのだろうか。少なくともアンズの人生にはなかった。さっきまでの話だが。
 アンズは「空気を感じた」。そこにあることが分かる。アンズは舌を出して犬のように息をした。思考ができない、自分が認識できない。
「はい、こっちもね」
 男は左胸も比喩ではなくおいしく調理した。ただ蜜を塗り染み込ませるだけだが。
「ふふふーん」
「ああああああああああああああああああああああああああ」
 楽しげに鼻歌を歌う男とは対照的に、恥も外聞もなくアンズは泣き叫ぶ。泣かないと、叫ばないと、暴れないと意識が持っていかれそうだった。勝者と敗者その姿がそこにあった。
 ケムッソがにじり寄った。アンズは涙を流して意味のない懇願をする。
「こないでえええええ。あたい、むり、あたい、おいしくないからああ」
 ケムッソにとってはご馳走である。蜜がキラキラとアンズの胸を照らす。甘いにおいがあたりを包む。
557めたもんじん
「まて、ケムッソ」
 男がケムッソ達を静止する。そしてアンズ目を向けて言う。
「クライアントは誰だ?言えばやめるよ」
 天啓。そう言っていいほどアンズには男が優しく見えた。哀れな顔で口をパクパクと動かして男に何か伝えようとした。
「い、いヴもんかあ」
 言ってからアンズは後悔する。やだ、もうやだと心が絶叫する。誇りを保つこと。その意味を、辛さを、身を以てアンズは知った。
 ケムッソが近付く。アンズが悲鳴を上げる。アンズは男に目で懇願する。
(もう一度、もう一度聞いて)
 次は言う絶対言う。そう念じる。
「まて。まだだ、ケムッソ」
 アンズの心に喜悦が広がった。聞いてくれる。そう思った。
 男はアンズのボロボロになった服を掴んでさらに広げた。白い肩とうっすら肉のついた鎖骨が見えた。
「えっ」
 自然、アンズは声を出した。そもそもこの「男」が彼女の思い通りに動いたことなどない。妙な言い方だがアンズにとって信頼できる相手ではない。
「これで舐めやすいでしょ。ところでアンズちゃん。ケムッソってさもう一匹いるんだよね」
 パンツが下された。男の影で見えないが確実にアンズの下半身は完全に露わになっている。そして、局所に「ざらり」とした感触。アンズは知っている、身をもって知っている。
 見えないもう一匹のケムッソ。アンズの恐怖を新しく上書きする。
「ゆ、ゆるして。もうしませんから……」
「いいよ。ケムッソ」
 待ってましたとばかりにケムッソ達がアンズに食らいつく。
「ひゃああああ!!やめでえええええやめでえええええたしゅけてちゅて。おとうああああん。おとうさああああああああああ」
 美味し、旨しとアンズの両胸はケムッソの舌が溺愛する。やさしく、激しく。文字通り「餌食」にする。
蜜とケムッソの唾液が混ざる。ハムハムといつの間にか張っていたアンズの胸をほぐす。だがケムッソが舐めるほど、
噛むほどにアンズの乳首はケムッソの口内で反りあがった。ざらざらとした口内の壁に打ち付けられた乳首がアンズの敏感にされた神経を通りアンズの体をびくびくと跳ねあげる。
 両の胸がケムッソのおやつにされていたとき。アンズの秘所にもう一匹のケムッソが口を開けてアンズの自前で出した「蜜」を舐める。
「おかわりだよ」
 もう一瓶男は取り出してアンズの胸に塗りたくる。ケムッソは狂喜してこの目の前に転がった甘い「ご馳走」を堪能する。ケムッソにとってアンズはその程度の認識でしかない。ポケモンリーグ公認のジムリーダーとは思えないほどに威厳なく。力もない。
 そこにはアンズという女の子がいた。
 忍者として、セキチクノジムリーダーとしての「アンズ」と同姓同名の女の子。
「ひああああああああああああ」
 ただ生理的な現象で支配され。ケムッソのような下級なポケモンにすら「甘い餌」でしかない。
「あだい、あだいもうやべ、やべ、ひっ……ああいやあ」
 プライドはボロボロ。心は空っぽ。
「イトマル達も食べていいよ」
 もう手足の拘束すらする必要がない。男はアンズのお尻は局所にも蜜を塗る。
 夜が明けるまでまだ遠い。