キモ姉&キモウトの小説を書こう!part41

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1名無しさん@ピンキー
ここは、キモ姉&キモウトの小説を書いて投稿するためのスレッドです。

○キモ姉&キモウトの小説やネタやプロットは大歓迎です。
愛しいお兄ちゃん又は弟くんに欲情してしまったキモ姉又はキモウトによる
尋常ではない独占欲から・・ライバルの泥棒猫を抹殺するまでの

お兄ちゃん、どいてそいつ殺せない!! とハードなネタまで・・。

主にキモ姉&キモウトの常識外の行動を扱うSSスレです。

■関連サイト

キモ姉&キモウトの小説を書こう第二保管庫@ ウィキ
http://www7.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/1.html

キモ姉&キモウト小説まとめサイト
http://matomeya.web.fc2.com/

■前スレ
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part40
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1322241296/

■お約束
 ・sage進行でお願いします。
 ・荒らしはスルーしましょう。
  削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
  削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
 ・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
 ・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。

■投稿のお約束
 ・名前欄にはなるべく作品タイトルを。
 ・長編になる場合は見分けやすくするためトリップ使用推奨。
 ・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
 ・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
 ・作品はできるだけ完結させるようにしてください。

SSスレのお約束
・指摘するなら誤字脱字
・展開に口出しするな
・嫌いな作品なら見るな。飛ばせ
・荒らしはスルー!荒らしに構う人も荒らしです!!
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書いてね
・過剰なクレクレは考え物
・スレは作品を評価する場ではありません
2名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 10:10:23.40 ID:0vEY2q9f
知らない間に落ちてたから立てたけど、被ってない……よね?
3名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 12:17:26.07 ID:uZN4n7bu
>>1乙ディヤンス

要望に沿えてるかわからんけど前スレ>>793に触発されて書いてみたので投下

3レスほど消費予定

誤字脱字あったらごめんなさい
4がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/01/23(月) 12:25:51.91 ID:uZN4n7bu

俺の名前は西村一樹、そこそこ名の知れた私立大学の二回生で、学部学科は法学部法学科。今は四日後に迫ったテストの勉強をしているのだが、正直なところこのままではやばい。ものすごくやばい。
入学した時は「首席で卒業してやる!」なんて志を抱いていたのだが、入学して二年近
くになる今となっては、その志は見る影もなくなってしまった。民法?なにそれ。
「くっそ、次のテストは二週間前から準備しよっと」
「あんた、それ前回のテストの時も言ってたけど」
突然浴びせられた声にびっくりして振り返ると、そこには俺の姉が立っていた。
西村真美、それが姉の名前だ。性格はかなりきついのだが(特に俺には!)顔立ち、スタイル共に良く、大学でも人気がある。
風呂上がりなのだろう、明るすぎない程度に染めている茶髪が鈍い光を放っており、それが姉の綺麗な顔立ちと相まって、色っぽかった。
「特に藤澤は採点厳しいから、しっかり勉強しないと単位こないわよ」
そして、実は俺と大学どころか学部学科も同じ。
「ね、姉ちゃん、びっくりするだろ。ノックくらいしろって毎回言ってるじゃん」
内心の照れを隠すため少し強めな口調になったが、姉は事も無げに
「そうだっけ」
とすました顔で言い放った後、まあいいわ、と呟くと(何が良いのかさっぱりとわからんが)俺のベッドに寝転んだ。長年の経験から分かるのだが、これは姉が構ってほしい時にする合図のようなものだった。この合図をシカトすると、姉はものすごく不機嫌になるのだ。
しかし、一度構ってしまうと時間をとられるのは明らかだ。そして、今の俺にそんな余裕はない。かといって追い出すこともできないのだが。……どうにも集中できないな。俺は、はあ、とわざとらしい深い溜め息をつくと、またも机に広がるレジュメとノートに挑み始めた。
それからしばらくは、レジュメをめくる音と、シャーペンを走らせる音だけが室内に響いていた。
が、やはり全く集中できておらず、内容が頭に入ってこない。やはり、ここはいい加減部屋から出ていってもらうか、と口を開きかけた時だった。
「あんたさあ、明日暇?」
「え、まあ予定はないけど」
……あ。突然話をふられ、つい素で返してしまった。
「じゃあさ、買い物付き合わせてあげる、はい決定」
姉はニヤリと笑うと、話は終わったと言わんばかりに部屋から出て行こうとした。
5がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/01/23(月) 12:40:37.75 ID:uZN4n7bu
「いやいやいや、マジで明日は勉強するから無理だって。てか友達と行けばいいじゃん」
俺は慌てて姉を引き止めると、至極真っ当な主張を並べた。
「友達はみんな忙しいの。その点あんたは暇人だし、別にいいでしょ」
「いや、だから、そのね」
「あーうるさいなあ、これは童貞のあんたをこの美人な姉が少しはいい思いをさせてやろうって気遣いなんだから、素直に感謝なさい!」
いやいや、よくないって。マジ無理だって。俺がぶつぶつと文句を言うと、挙げ句の果てには
「あんたが女の子と買い物いく機会なんてそうそうないでしょ」
なんて、底意地の悪そうな笑みを浮かべ、そう言い放ってきた。
……む、確かに、1ヶ月前の俺なら何も言い返せなかっただろう。だがしかし、今の俺は違う。この質問を待っていたんだ(某宇宙海賊風)!
「いや、俺彼女いるし!」
俺はこれ以上ないどや顔で言った。実は、日頃俺がモテないことをからかってくる姉に一矢報いようと、この日まで温めてきたのだ。
ちなみに彼女は姉とは違い、可愛い系で物静かな娘だ。……怒らせると怖いけど。
姉がどんな反応を返すか待っていると「え」と間抜けな声を発した後、意外にも腹を抱えて笑い出した。
「あんたに彼女だなんて出来るわけないでしょ! 笑わせないでよ! あー、お腹痛い!」
「な、なんだよ、ほんとだって!」
きょどった俺の反応がさらに嘘っぽく映ったのか、姉はさらに爆笑しだした。ヒーヒーとひとしきり笑った後、
「明日は午前中からだからね。勉強が忙しいのは分かってるから、夕方までには帰るようにしてあげる」
と一方的に告げると、いやマジだから、彼女いるし、という俺のしどろもどろな抗議も聞かずに部屋に戻っていった。
一人残された俺は、あー今回のテストは終わったななんて絶望しつつ、意識はいつの間にか闇に落ちていった。


朝、目を覚ますと俺にはブランケットがかけられといた。妙なところで気がきく姉がやってくれたのだろう。
普段強気でわがままだけど、なんだかんだで優しさも持ち合わせているのだ。
姉に感謝しつつ寝ぼけ眼で携帯をひらくと、彼女からメールがきていた。
『おはよう。今日、10時から図書館で一緒に勉強しない? 急にごめんね。』
時間を確認すると九時二十分過ぎ。こ、これは急がねば!
『わかった、すぐいくよ。』
軽く返事をし、大急ぎで身だしなみを整え勉強道具をかばんに放り込むと、ばたばたとあわただしく家をでた。
途中で姉ちゃんとの約束を思い出したが、彼女と姉ちゃんの横暴どちらが大事か?当然彼女だ。
『ごめん、彼女から図書館で勉強しようって誘われたから行ってくる。買い物はまた今度で』
俺はルンルン気分(死語か?)で姉にメールを送ると、少しあった姉への罪悪感はすぐに頭から消えていった。


6がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/01/23(月) 12:43:01.19 ID:uZN4n7bu
投下終了
ツンデレ(仮)な姉、二部構成で前編です。
ツンデレって難しいですね。書いてて全くツンデレ要素がないと気づいたのは内緒

もしもし何で改行とかスペースおかしいかったらごめんなさい
7名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 13:11:11.11 ID:JRkc6xfA
>>1ー6乙
8名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 14:54:02.00 ID:ABoAyMIi
>>1
9名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 15:39:41.75 ID:r3dEHboa
>>1

>>6GJ
ツンツンなキモ姉可愛い
10名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 19:28:27.43 ID:m5NFt8ie
>>6
が、がお乙
11名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 20:35:38.89 ID:+U8P3f2f
>>6
乙カレー
キモ姉の行動が楽しみ

それはそうと投下したいんですが過去スレって、もう容量が限界なんでしょうか?
基本的な質問でごめんなさい。
12名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 21:50:21.76 ID:JRkc6xfA
はい
13人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/23(月) 22:04:35.01 ID:+U8P3f2f
ありがとうございます。では投下します。
14人格転生20 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/23(月) 22:06:56.66 ID:+U8P3f2f
夕暮れ。由衣がリビングのソファでウトウトしながら日記を書き始めている。
窓からのオレンジの日差しがやけに眩しい。
ちなみにあれからキッチンを全部説明したり、洗濯乾燥機の使い方から普段掃除してる場所まで丁寧に説明した。
さらに家で住んで貰うため、空きの部屋をいくつか案内して決めてもらった。両親がいた寝室を使ってもらおうと思ったのだが、恐れ多いという理由で断られてしまった。あの部屋が一番まともなのに。

その薫さんだが、さっきまで家の掃除をして今は夕飯の材料の買い出しに行っているところだ。

由利が起きるのはもうすぐ…
はぁ…どうするかなぁ…
帰ってきたところに由利と鉢合わせしたら…
…怖い。怖すぎる。

いっその事由衣の気を引き続けて夜まで寝かさないとか。遊んでやったらこいつは夜まで寝ないだろう。
だが人格が交代するローテーションを崩したらハプニングしか起きないし、朝の生活と夜の生活ではまったく違うからこいつらにとっても良くない。
そもそも、ふたりとも交代時に起きる強烈な眠気には耐えられないらしい。
今の安定した生活もこいつらと俺が必死に築き上げてきたものだ。

「んにゃ…お兄ちゃん…」
「なんだ?」
「…ふあぁ…また明日起こしてね…」
「ちょ、ちょっと待て」

おい! 俺を置いていくな!

「…おやすみなはい…んにゅぅ…」
「おい、由衣! 起きろ、まだ今日は終わってないぞ! ほら、トランプして遊ぼうぜ!」

必死になる俺。由衣の顔をペシペシ叩く。
まだ寝ないでくれ! 頼むから!

「…ん! いた…!」
「ひっ!」
「な…何をしてるんですか! 兄さん!」

冷ややかな視線で射ぬかれる。
一瞬のことで頭が真っ白になる。

「痛いですよ…つつ…」
「あの…」
「なんですか?」
「あのさ、実は…」

ガチャリと玄関のドアが開く音がした。
由利の顔が険しくなる。

「良也様、由衣様。ただいま戻りました」

玄関から薫さん特有の透き通った声がした。
由利は理解出来ない顔をしたまま玄関の様子を伺っている。

「それでは夕飯をお作り致します」

そしてリビングに入ってきてから、こちらを見てニッコリ微笑んでからキッチンに入った。
15人格転生21 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/23(月) 22:08:17.15 ID:+U8P3f2f
「兄さん」
「はい」

声を潜めてこちらを睨んでくる。

「誰ですか?」
「家政婦さん」
「え?」
「だから今日から働いてもらうことになった家政婦さん」
「もう一度お願いします」
「家政婦さん」

由利は眉間に指を当てて考える仕草をする。
そのあと人を殺せそうな目で俺を見る。

「兄さん」
「は…はい」
「説明してもらいます。二階に上がりましょう」
「はい…」

階段を上る。
由利から凄い不機嫌オーラが出ている。
俺たちは由衣たちの部屋に入った。

「さあどうぞ」

俺は今日の出来事と以前から爺ちゃんに言われていた事をきちんと話した。
由利は真顔でなんども考えこんでいた。

「私の存在が負担ですか?」
「え?」

真剣な表情で問い詰めてくる。目を見ると…
泣いてる? こいつが泣くのはガキの頃以来じゃないか?

「私は不要ですか?」
「なんでそうなるんだよ」
「私を精神病棟に送りたいんでしょう?」
「はあ?」

真顔だけれど声が震えている。本気で泣いてる。

「兄さんは第三者をこの家に入れる危険を考えたことがありますか」
「何言ってんだ?」
「私たちは病人です」
「ちゃんと生活してるだろ」
「兄さんの意見を聞いているんじゃありません。ここで言っているのは、社会から見た私たちの一般的な見解です」
「あの人も守秘義務があるし、話したらわかってくれるよ」
「まだそんなことを言ってるんですか?」
「…」
「なぜ私が病院に行くことをやめたか覚えていますか」
「消されるって…泣いてたな…」

当時の病院の診察室で悲鳴にも近い声で泣いていた由利を思い返す。
そのとき爺ちゃんと俺が由利と一緒に問診していた。
16人格転生22 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/23(月) 22:12:46.89 ID:+U8P3f2f
「そうです。DIDの治療は人格を一人に統合することです。
私の記憶は一番古くて幼稚園くらいのものですが、私は私なんです。
別の人間にされるのは嫌です。
今の医療技術では私の病気を治す手段は限られています。
人格の統合しかありません。
つまり私であって、あの子である、まったく違う別の人間になるということなんです」

「俺は…」
「兄さんは私のことを考えていてくれていると思っていました」
「考えてるよ」
「じゃあ! なぜ!?」

由利が叫んだその時だった。コンコンとドアを叩く音がした。薫さんだ。

「ただいま夕飯ができました。お好きなときに降りてきてくださいませ」

そう言ってあとに気配が遠ざかっていった。

「由利」
「…」

俺は由利を抱きしめた。

「兄さん…」
「深くは考えてなかったかも知れない。ごめん」

由利もきつく抱きしめてくる。目を赤くしながら。

「行こう。それで薫さんに話そう」
「薫さん?」
「あのメイドの人」
「そう…ですか…」

うなだれた感じでドアに向かう由利。その背中に声をかける。

「由利」
「…なんですか?」
「お前が通院や入院することは絶対ない。あの時も爺ちゃんと話合ったよな?
おまえと由衣の個人を尊重するって。もしおまえが強制的に入院させられるような事態になったら俺も一緒に入院する。
おまえも由衣も同じ姿だけど別の個性があるから俺はひとりの妹じゃなくて、ふたりの妹がいると思ってる。
何があったも一緒だし俺がおまえを見捨てることはない」

「兄さん…」
「だから自分がいらないとか病人だとか自分を否定することは言うなよ」

背中越しに軽くハグをする。由利の体から温もりと震えが伝わってきた。

「兄さん、お願い。捨てないで。私を捨てないで」
「だから心配するなって…」
「私は兄さんなしで、生きていく自信がありません」
「大げさだ。つかおまえも由衣を見習えよ。あいつなんか何も考えてないぞ」
「私はあの子ようには振る舞えない。あの子は強いんです。私は弱い」
「逆だと思うけどな」
「いつかは兄さんにもわかると思います。お願い…だから…」
「おい…泣くなよ…」
「グス…兄さん…がいなかったら…私…」
17人格転生23 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/23(月) 22:14:58.16 ID:+U8P3f2f
由衣の方が強い? そんなバカな?

俺が言うのもなんだが由利はどこでも通用する人間だと思う。
社会に出てもどこでもトップクラスの成功を残せるだろう。

むしろ心配なのは由衣だ。あいつこそ一人では何もできないどころか人に迷惑をかける。
スポーツでは成功できそうだが個人競技でも自分のやりたいようにしかやらないから指導者も四苦八苦して追い出されるのは目に見えている。
現に今まで部活などもしたことがあったがすべて3日も続かなかった。
その点、由利は生真面目でコツコツ努力できる能力もあり頭もいい。

その夜はリビングで俺と由利と薫さんで長いこと話をした。

家の事情。
由衣と由利の事情。
そして俺たちの事情。
ほとんどすべてを話したと思う。

薫さんは少し驚いた素振りだったが、落ち着いた表情で真剣に話を聞いてくれていた。
由利も不安な表情が徐々にほっとした表情になっていった。

由利の前に跪いて手に口付けをして「これから由利様に忠誠を誓います。ご安心下さいませ」って言われたら由利じゃなくても頼もしく思えると思う。
やりすぎだとは思うが、薫さんもそれだけ俺達の問題が深刻なのがわかっての行為だろう。

 そして明日から新しい一日が始まる。文字通り新しい一日が。
18人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/23(月) 22:15:53.68 ID:+U8P3f2f
投下終了です。
19名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 22:44:41.05 ID:r3dEHboa
>>18GJ
以外な力関係だ
きっとキモ力に比例するんだよ
20名無しさん@ピンキー:2012/01/23(月) 23:12:53.69 ID:OP0osknF
>>1
スレ立て乙です。

>>6>>18
ご両名ともGJです。
21吸精之鬼:2012/01/24(火) 12:44:32.85 ID:7qGQCMkx
両方とも続きを楽しみに待ちます。

投下します。
22吸精之鬼:2012/01/24(火) 12:45:10.35 ID:7qGQCMkx
「わざわざ済まないな、大輝君!」
「いいですよ、何時もの事だから」
母の実家でもある福原の家、40歳近い男性が丁寧に礼を言う姿に困惑しながらも、大輝が答える。

男性は母の弟で、大輝と桜にとっては叔父に当たる人物だ。
独身だが、若い頃、それも今の大輝よりも年下の時に娘を作り、以降は一度も結婚する事なく、今まで過ごしている。

今回の用事は大した事なく、両親が小旅行に行った時の土産を届けに来ただけだ。
こうしたちょっとした用事で大輝が福原の叔父を訪ねる事は、昔から良くある事だ。

「大輝君は良く来てくれるが、桜ちゃんは久し振りだったね?」
叔父の顔が笑顔のまま桜に向けられると、桜は驚いたように、
「は、はい!お久し振りです!」
と返事をする。
そんな桜を大輝は苦笑混じりに見ていた。

別に桜は人見知りする性格ではない。むしろ人懐っこい方だ。
だがこの時は違った。
桜は福原の家に入った時から、この家が持つ独特の雰囲気に呑まれていたのだ。

福原の家は多少古風な日本家屋、かなりの規模があり、長年に渡り仕えているという使用人達までいて、一般家庭で育った大輝と桜にはそれだけでも威圧的だ。
更にそれだけでなく、やや悪趣味とも言える美術品や飾りがそこいらにある。
大輝も幼少の頃にこの家を訪れた時は、随分と怖い思いをしたものだ。
叔父の話によると、祖父(大輝から見れば曾祖父)の代に相当な財を成したらしいが、詳しい所は叔父は語らない。
また、この美術品等も祖父よりも前から伝わっている物が多いらしく、叔父曰く「せめてこれぐらいは受け継がないと」との事で、処分する気はないらしい。

「桜ちゃんもすっかり大きくなって」
「そ、そんな事ないですよ、クラスじゃ一番小さいし・・」
「そんな事は気にする事ないよ、桜ちゃん達のお母さんだって、中学ぐらいまでは随分と小柄だったんだからね」
「ほんとですか!?」
叔父と桜が、そんな親戚の会話を繰り広げていた時、勢い良く開いた障子から、「大輝!」と飛び出してきた女性の姿があった。

福原の一人娘、明日香だ。
23吸精之鬼:2012/01/24(火) 12:45:44.40 ID:7qGQCMkx
部屋に飛び込むなり、明日香は大輝を抱きしめる。
「滅多に会えないから、お姉ちゃん、寂しかったんだよ!」
などと口にはしているが、基本的にはからかっているだけだ。
それは、
「は、離して!明日香姉さん!」
そう嫌がる大輝の顔を強引に自分の胸に埋もれさせると、
「テレちゃって、こうされるの好きでしょ!」
とケラケラと笑っている事からも分かる。
大輝がジタバタと暴れ、嫌がれば嫌がるほどに明日香は楽しくなつてくるのだ。

これは何時もの事、ただのじゃれ合いなのだが、その日は何時もより一人多かった。
「兄ちゃん!」
桜がそう大声を上げると、強引に明日香から大輝を引き離した。
その事でようやく明日香は桜の存在に気づいたらしく、
「あれ、ひょっとして、桜ちゃん?」
と少し目を丸くしながら聞いた。

「うん」
まだ噎せている大輝にしがみつきながら桜が、小さく頷いて返事をすると、明日香は、
「桜ちゃんだ桜ちゃん!久しぶりい!」
と喜びながらも桜を舐め回すように見ると、
「全然変わってなくて、可愛いまんまだあ!」
と荒い鼻息の中で言う。

そんな明日香に、流石の桜も怖じ気付き、懸命に大輝の背に隠れようとしたが、明日香はすかさずに桜を抱き込むと、
「久しぶりに会ったんだから、お姉ちゃんといっぱいいっぱいお話しよ!」
「お姉ちゃんが色々と、手取り足取り教えてあげるから!」
と、嫌がる桜に関係なく楽しそうに言葉を弾ませた。

「明日香姉さん、それくらいにしておいて」
ようやく呼吸が整った大輝が、明日香をそうやって宥める。
「あら、大輝、嫉妬してるの?」
大輝の言葉に、明日香は桜から身を離し、余裕の笑みを大輝に向けながら言った。
「そんな訳ないでしょう!」
「またまたテレちゃって!大輝の初恋の相手が私だって事、ちゃぁんと知ってるんだからね!」
そう得意気に言う明日香に、大輝は大きく首を振った。

大輝の初恋の相手が明日香であろうはずがない。
何故なら、明日香は大輝達の母に似すぎているからだ。
24吸精之鬼:2012/01/24(火) 12:48:01.64 ID:7qGQCMkx
桜も母に似ているが、父親にも似ている。
それは大輝にも言えることだが、この両親から生まれたのだから、二人の特徴を受け継いでいるのは、当たり前と言えば、当たり前だ。
その桜より、明日香は母に似ていた。

父親似のせいか、それとも明日香の母が自分達の母に良く似た人だった為なのかは、大輝には良く分からない。
何せ大輝は、明日香の母を写真ですら見たことがないのだ。
男女の問題ではあるし複雑な事情があるだろうから、大輝はその事を叔父に詳しくは聞いた事はない。

ただ大輝に分かるのは、明日香の母が大輝の母に似ていると言うことは、叔父が姉に似た女性を選んだと言う事で、
”叔父さん、シスコンだったのかな?”と思うと、”シスコンも遺伝するのかも・・””と考えてしまい、思わず大きく首を振りながら”俺はそこまでシスコンじゃない”と懸命に否定した。

「に、兄ちゃん、どうしたの?」
大輝の異変に気づいた桜が不安そうに聞く。
「なっ何でもない!」
大輝が慌てて声を上げると、明日香が、
「教えて上げようか、桜ちゃん?大輝が何考えてたか」
と意味深な笑みを浮かべながら、桜に言う。
「え?教えて、明日香お姉ちゃん!」
桜が明日香の言葉に食いつくと、明日香は大輝を指差しながら、
「大輝はね、自分のシスコンぶりに悩んでたのよ!」
と得意気に言い放った。

「兄ちゃん、シスコン?」
「ちっ、違う!俺はそこまでシスコンじゃ・・」
大輝の目を見て言う桜に、大輝は懸命に否定しようとしたが、
「シスコンじゃない!」
ときっぱりと明日香に切り捨てられる。
「だって、今日まで桜ちゃんを私から隠してたんだから!」
「別に隠してた訳じゃ!」
「そうだったんだ、兄ちゃん…」
悪乗りする明日香を否定する間もなく、桜が呟いた。
「そうよ、大輝は桜ちゃんの身体を狙ってるわ!」
明日香が真顔を作りそう言うと、桜は頬を染めて俯き、
「兄ちゃんなら、いいよ」
と呟いた。

「ま、待て!そこは駄目だろ!駄目と言ってくれ!」
「何で?わたし、絶対に兄ちゃん以上のブラコンだもん!」
「変なとこで張り合おうとするな!」
「ダメ!ここだけは絶対に譲らない!」

大輝と桜の家に居る時と変わらないやり取りに、叔父は呆れながらも微笑ましそうに、そして明日香は暗い目を持って、二人を見ていた。
25吸精之鬼:2012/01/24(火) 12:48:44.84 ID:7qGQCMkx
大輝と桜が帰った後、明日香は自室であることを決めていた。
不意に気付くと、そこに一人の女性が立っていた。
清水理沙だ。

「何だ、アンタか」
明日香は特に動揺もせず、理沙に声を掛ける。
理沙は丁寧に一礼をすると、
「どうやら昨日と違う考えに成られたようなので、確認しに来ました」
と静かな声で聞く。
「確かに変わったね、大輝とヤるつもりになったんだから」
答えた明日香の声も、何も変わらない普通の声だった。

「一応、お聞きしておきましょう。何故ですか?」
「別に、ただ気に入らないだけだよ、きょうだいで仲良くしてるってのが」
あくまで平静を装いながら答えた明日香だったが、理沙にはその言葉から滲み出る憎悪を感じる事が出来た。
それは理沙が自分の母親を知ってるからこそ、生まれたものだ。

「復讐ですか。別に構いませんが、そうしたら、貴女は大野大輝のモノとなりますよ?」
そんな理沙の言葉に明日香は口元を歪めると、
「私はアンタにだって興味があるほどだよ?そんな人間が…」
と笑い出した。
「私に興味を抱いてくれるのは光栄ですが、私がこの姿をしているのは理由がありますので」
「理由?何、それ?」
「吸精之鬼が男だから、これ以上は言えませんが」
追求しようとした明日香に対し、理沙はそれ以上は何も言わず、すぐに話を変えた。

「もし貴女が本当にその気なら、知っておくべき事が一つあります」
それは厳しく覚悟を問いただすような口調だった。
「何だよ、それ?」
明日香も流石に緊張気味に理沙の言葉を待つ。
「契約、義務と権利と言った方が分かり易いかも知れません」
「義務と権利い?」
その言葉に明日香はあからさまに嫌そうな顔をした。
「そうです。大野大輝が貴女を自分のモノとする権利を得た時、大野大輝は貴女が望む時には必ず精を供給する義務が課せられます」
「貴女は自身の望み通りに大野大輝より精を受ける権利がありますが、その為には貴女自身に貞操の義務が生じます」

「たったそれだけ?」
拍子抜けしたのか、明日香はそう言うと、
「権利だの何だのって難しい事、言う割に…」
そこまで言うと、堪えきれなくなったように笑い出した。
「ようは大輝を私に溺れさせれば、そんなの関係ないじゃん!」
明日香はそう言ってまた大きく笑った。

そんな明日香を理沙は、一抹の不安を感じながらも黙って見ていた。
今までこの契約を破ろうとした”人間”は存在しないのだから。
26吸精之鬼:2012/01/24(火) 12:49:31.91 ID:7qGQCMkx
投下終了です。
27名無しさん@ピンキー:2012/01/24(火) 15:24:10.45 ID:p4jJqbTJ
28名無しさん@ピンキー:2012/01/24(火) 16:56:54.74 ID:wq1C+UsU
GJ
29名無しさん@ピンキー:2012/01/24(火) 21:05:58.53 ID:henqUiiX
投下乙
30名無しさん@ピンキー:2012/01/25(水) 11:24:46.66 ID:thKLM/Y3
>>26
乙です
31名無しさん@ピンキー:2012/01/26(木) 22:11:35.20 ID:SPSr5Cu4
弟が浮気したのでママに叱ってもらう
そんなキモ姉
32名無しさん@ピンキー:2012/01/27(金) 00:29:31.07 ID:3P5qaLyG
溢れる嫉妬と独占欲から弟を拉致監禁磔にしてレイプするお姉ちゃん
33名無しさん@ピンキー:2012/01/27(金) 23:11:10.98 ID:BPs+ix7t
長編書いてる人たち来ないね
34名無しさん@ピンキー:2012/01/28(土) 00:17:52.11 ID:aZZeDpCu
一緒に産まれて育ってラブラブ結婚式を双子キモ姉としたい
近親婚が出来るように母が法律を変えといた
35人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/28(土) 08:00:07.36 ID:DcF4NkJL
投下します。
36人格転生 由利 24 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/28(土) 08:01:49.60 ID:DcF4NkJL
私には時間がない。

すべてが動き始めてしまった。
情報はもう完全に漏れたと思った方がいい。
昨日の夕方から寝ていない。
私で居られるうちにしないといけないことがある。
由利から由衣に代わってしまってはわからなくなる。

レポートは全てまとめた。

今日は日曜日。朝から特別の用事がある。

深夜までリビングのPCに日記のデータを打ち込み論文をすべてまとめる作業をしていた。
途中あのメイドが様子を伺いに来たりしていたが、『心配ないから寝て下さい。これからは寝ることも仕事のうちですよ』と追い返した。
邪魔は困る。そして今も邪魔をしようとしている。

「由衣…様? おでかけですか?」
「うん。ちょっと行ってくる。お兄ちゃんには心配しないでって言っておいて」

努めて由衣の振りをする。ちゃんと笑えているだろうか。
口調も仕草も似せているが大丈夫だろうか。自信がない。
それに少し眠くなってきた。
眠ってしまったら交代時間が来て終わりだ。

「了解しました。ですが朝御飯ができていますが…」
「外でなんか買って食べるからいいよ」

あなたの不味い料理など食べたくない。
鬱陶しいから話しかけてくれるのをやめてほしい。

「じゃあ行ってきます」
「いってらっしゃいませ」

私の家で私に笑顔で挨拶をするな。
お辞儀をするな。料理を作るな。起こすな。
あなたの家じゃない。私と兄さんの家だ。
神聖な領域を侵しておいて笑うな。

ドアを閉めると言いようのない嫌悪感が襲ってきた。
ああ気持ち悪い。昨日は手にキスをされた。私に触っていいのは兄さんだけなのに。
本当になんでも言うことを聞くなら私の前でだけ雌犬扱いしてやろうかしら。
従うわけがないけど。どうせ他人など信じられるわけがない。

あのメイドを雇ったのは、御爺様が兄さんの学業の負担を軽くするためと仰っていたようだが、内情は違う。すべてわかっている。
家の電話にはPC経由ですべての通話が記録されているし、兄さんの打ち込んだメールはPCでも携帯でも、すべて受信送信時にPCに記録されるようにプログラムしてあるからだ。
37人格転生 由利 25 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/28(土) 08:02:54.93 ID:DcF4NkJL
兄さんの携帯はスマートフォンだ。もちろん買うときは私が同行したし薦めた。
ガラケーよりプログラムがしやすくてありがたかった。
そして外部からのクラックは困難だが内部からのハッキングは容易い。
それに兄さんが使うパスワードもだいたいわかっている。

yuiyuri1115

由衣由利に兄さんの誕生日。どのパスワードもこれを使っている。
あの子の名前が先なのが気に食わないが兄さんのことだから悪意はないんだと思う。

兄さんもかなりPCには詳しいと思う。
情報の授業でもほとんどトップだし、PCの話題も豊富だし雑学も多く持ってる。
話しているだけで楽しいし、あれだけの雰囲気の良さを自然に作れるのは、私が家族という理由だけじゃない。
ルックスも悪くない。成績も能力も悪くない。何から何まで悪くない。内面の性格から外面の人間性まですべて。
本当はどれも最高に良い状態にできるのに目立ちすぎないようにしてる。
はっきり言って兄さんは私から見れば完璧な人間だ。そしてそれがわかるのは私だけでいい。

由衣に掛かりきりじゃなければ、兄さんならどんな女でも落とせるだろう。
例えそれが愛理さんでも。あの人は私から見ても別格だと思うが、それでも兄さんがその気になりさえすればなんとかなりそうな気がする。

さつきに至っては自然にレイプしたとしても許してもらえるんじゃないだろうか。

あのメイドのことはどうでもいい。私の監視下中ならいつでもコントロールできる。

だからこそ由衣には手の掛かる妹でいてもらわなければならない。
まあ、あの子は私が特に言わなくても自然にそうしてるんだけど。
本当にあの子だけは理解出来ない。
体に傷を付けないでと言っても擦り傷を作ったりしてる。
髪も乱れてるし服装も適当。下着を裏返しに着てることもあった。信じられない。

話がそれた。そんな兄さんでもPC関係を見れば素人だ。そう、私から見れば。
確かに詳しい。家に盗聴器や監視カメラなど設置したらすぐに気づかれるだろう。
それに由衣との交代もあるしリスクが大きすぎるからしようにもできない。
PCやケータイをちょっといじることぐらいが限界だ。

人格の交代。これさえなければ自由に動けるのに。
それに由衣がいるからコンピュータ機器を持ち歩くことができない。
今までも失くされたし。壊された。持ち歩けるのはこの、子供用GPS携帯だけだ。
もちろん今はGPSは切っている。
この携帯でも設定をプログラムして、パスワードを入れさえすれば、かなりのことはできるようになっているが限界がある。
38人格転生 由利 26 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/28(土) 08:04:34.50 ID:DcF4NkJL
考え事をして歩いているうちに病院の前につく。やけに日が眩しく感じる。

姫乃総合病院。

広大な敷地にそびえる多数の建物。形容する必要はない。

この国は事実上、姫乃グループに支配されてると言われてるほどの影響力がある。
日本トップ企業で世界3大企業の一つ。世界有数の金融資産。
明治からの伝統と格式。世界トップの技術群と経営能力。皇帝家との繋がりもある。
世界では日本の株価と為替を知りたければ姫乃を見ろと言われるくらいだ。

私もその医療技術に世話になっているわけだが。

受付には人がいたが無視してVIPの最上階に向かうことにする。
いつものように関係者意外立入禁止と書かれているVIP用のエレベータの横のパネルに、いつものVIP用のパスワードを入れる。

ブーと低いビープ音がした。

「え?」

思わず呟いてしまった。通らない? なんで?

「おい小娘。そこで何してる」

振り向くと黒服の筋肉質のスキンヘッドにサングラスの大男がいた。

「最上階に行こうとしただけですが。許可もありますよ」
「そうか。だが今は国賓が来客中だから諦めるんだな」
「はぁ? そんなの関係ないのよこっちは」
「礼儀のないガキだ。とにかく今日は帰れ」
「こっちも急用よ。帰れるもんですか」
「今は貴様のような庶民が来る時間じゃないだけだ」

さっきから眠気とイライラが止まらない。

「…るさいわね…急用だって言ってるでしょうが…ぶつぶつ…」
「なんか言ったかクソガキ」
「急用だって言ってんのよ! ハゲマッチョ!」
「ハ…ハゲマッチョ?」
「とにかく早く通してよ!」
「貴様は俺の触れてはいけない部分に触れてしまった」
「あんたと口論してる暇はないの!」

もう瞼も開きづらいのよ。なんで今日に限って…!

「いいか。よく聞け。今はな…ん?」

大男が黒いケータイを耳にする。

「あ、ああ。わかった。すぐに降りてこられるんだな。準備する」

そう言ったあと何か電話でいろいろと他の場所へ指示している。
数分後エレベーターがつく音がした。
ドアが開く。
39人格転生 由利 27 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/28(土) 08:07:35.60 ID:DcF4NkJL
黒い服の男が何人かいたが構わずエレベーター内に飛び乗った。時間がない!

「何者だ!」
「抑えろ!」

誰かが私を抑えつける。
関係ない! 早く行かないと眠ってしまう!

「さっさと降りて! 最上階へ早く行かないとダメなの!」

エレベーター内に目をやると見知った顔があった。
黒服に囲まれるようにその人がこちらに目をやっていた。

「愛理様! お怪我は!」
「…大丈夫だ」

黒服たちがその人を気にしている。
私は両腕を後ろに回されて壁に押し付けられていた。

「由衣ちゃん…なの? なんで?」

その後ろの声も知った人物だった。
でももう意識が…もう…ダメ…眠い…耐えられない…
でも…ここで眠ったら…何がなんだか…わから…ない…

そこで意識は途切れた。
40人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/01/28(土) 08:07:59.69 ID:DcF4NkJL
投下終了です。
41名無しさん@ピンキー:2012/01/28(土) 09:08:57.39 ID:nTOFiXov
朝から元気だね///
42名無しさん@ピンキー:2012/01/28(土) 13:32:49.01 ID:K9fNTAit
GJです。
息つかせぬ展開、毎回ハラハラしながら読み進めています。
43名無しさん@ピンキー:2012/01/28(土) 20:05:23.98 ID:aZZeDpCu
GJ
まだ話の全容が分からないね
44名無しさん@ピンキー:2012/01/29(日) 00:32:31.10 ID:P0B3oYCq
gj
展開が先か大地震が先か。
45名無しさん@ピンキー:2012/01/29(日) 11:21:29.92 ID:BC0VR2fO
>>40
乙です
46名無しさん@ピンキー:2012/01/30(月) 21:53:26.69 ID:E4TUjlrZ
家で寝転がってる無職キモ姉に
弟と結婚するから良いのと言われる弟
47名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 00:40:16.97 ID:zAMhHoiO
弟「働かないで食う飯はうまいか?」
48名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 01:08:58.02 ID:1pNsojIG
そりゃ厳しいかも。
相手を攻略するには経済面を抑えておくことが重要だからね〜。
逆にそれを武器にできれば兄弟どころか親さえ頭が上がらなくすることもできる。
そういう話だとエグくなるからか、親同士もきょうだいだった、ってパターンのほうが多い気がするけど。
49名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 02:58:00.72 ID:ymNgWBrJ
経済力にモノを言わせて合法的に弟を性奴隷化する姉か。
萌えるものがあるな。

つか姉が年に数千万稼ぐ実業家とかだったらいいんじゃね?
50名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 07:32:42.35 ID:Zhwga/k0
>>49
後のBNF 姉貴である
51名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 10:16:31.60 ID:N31UNFEq
会社の経営が悪化して大富豪姉に融通してもらう代わりに
姉とエッチするNTRエロゲ展開とか出来るな
弟は妻に見られながらキモ姉に犯されます

勿論会社の経営悪化も姉が手を回してる
52名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 17:50:09.43 ID:YDxSlbj2
>>49
兄の知らない所で姉妹が莫大な金を持ってるって設定よく見かける気がする
53名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 18:58:42.67 ID:EwbPJABS
キモ姉兼彼女に突然「別れよう」って言って反応を見たい
54名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 19:18:25.87 ID:jwN7BuBe
突然透明になってしまった姉が弟に悪戯する話が読みたいなー
何故か弟からは見えててやめてお姉ちゃんとか言ったりして
55名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 23:30:50.16 ID:YDxSlbj2
>>53
んでわりとあっさり別れられて、鬱になるんだろ
56名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 23:34:04.32 ID:43uLjzup
マジメに就職しようとするがいつも決定してから採用取消に。お金もなく心もボロボロ
実は姉が黒幕的な話を
57兄・弟の相談室 ◆Oc340crnMs :2012/01/31(火) 23:48:21.27 ID:IT8S2K+5
投下します






58名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 23:49:04.25 ID:ZJmXE8d7
>>55
そしてその反応を観察されているわけか
59兄・弟の相談室 ◆Oc340crnMs :2012/01/31(火) 23:49:43.91 ID:IT8S2K+5
弟「やってきましたこのコーナー」
弟「女兄弟を持つ男たちの悩みを解決する・・かもしれない 相談室です」
弟「では一通目

こんばんはいつも楽しみにしています
相談というのは最近の妹についてです。最近
妹がすごくくっついてくるようになりました。具体的に言いますと僕の布団に潜り込んだり僕が入浴しているのに風呂に入ってきたりします。
反抗期に入ってもおかしくない年齢で慕ってくれるのは嬉しいのですが反面このままでは兄離れできないのではないかと不安です。
このままでは結婚出来ないのではないかと思うこともあります。どうすれば兄離れさせることができますでしょうか。

お便りありがとうございます〜。
その気持ちよく分かります。僕も姉さんがチューしてきたり抱きついてきたりしますから・・コホンッ失礼しました。
んーそうですね。いきなり離れろというのはまず無理だと思うのでちょっとずつ離れさせるのがいいのではないでしょうかね。
まず風呂に乱入してくるのをやめさせたりとか 兄離れするといいですね。応援しています

では次の・・・ 」

60兄・弟の相談室 ◆Oc340crnMs :2012/01/31(火) 23:50:22.69 ID:IT8S2K+5
その頃違うラジオでは・・

姉「やってきましたこのコーナー」
姉「兄や弟に恋する乙女たちの悩みを解決してみせる相談室です」
姉「泥棒猫の始末、拉致監禁の仕方、戸籍の偽装、洗脳の仕方なのも教えちゃいます☆」
姉「ではまずは一通目

こんばんはいつも真剣に聞いてます。
最近兄が私を避ける気がします。昔は一緒に風呂に入ったりしたのに最近は別々ですし
他にも部屋も分けられ一緒に寝ることもなくなりました。
それに最近泥棒猫の気配がします。このままでは兄とピーしたりピーする夢がかないません。
どうすればいいでしょうか。

お便りありがとうございます〜。
その気持ちよく分かります。私も弟が最近避けるようになりましたからね。昔はよくチューぐらいしてたのに
嫌がったり抱きつくことすら嫌がったり・・次の日曜日は一日中デートしようかしら・・
その後ラブホテルに入ってうまく行けば・・
コホンッ失礼しました。
う〜んまず拉致監禁や洗脳は最終手段です。まずは誘惑することから始めましょう。
あからさまに誘惑すると逆効果なのでさり気なくやりましょう。
後媚薬を使うのも効果的です。この番組の最後に媚薬の通販をしているのでその媚薬を使うといいでしょう。

楽しい背徳近親相姦ライフを!!」




61兄・弟の相談室 ◆Oc340crnMs :2012/01/31(火) 23:50:41.54 ID:IT8S2K+5
投下終わりです
62名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 00:05:56.97 ID:dcobVZyl
小ネタGJ
63名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 03:55:38.55 ID:Mu9rBQmg
(∵)
64名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 18:36:52.36 ID:SHzR30Rk
>>63
死ね
65名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 21:23:14.76 ID:1fxddWbR
>>64
お前はリトバスの鈴ちゃんになんてこと言うんだよ
(∵)に秘められてる賛辞の意味を知らないのか?
あと鈴は妹キャラでもあるぞ
66名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 21:33:09.98 ID:UZCevqoT
>>61
gj
67名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 21:35:27.73 ID:dcobVZyl
NTRエロゲ世界で泥棒猫が勝手に自爆してキモ姉大勝利ssが読みたいな―チラッ
落ち込んだ弟を体で慰めるキモ姉見たいな―チラッ
自分には姉しか居ないと悟る弟見たいな―チラッ
68名無しさん@ピンキー:2012/02/01(水) 22:32:07.44 ID:xwQ4flTv
過疎すなぁ
69 ◆wBXWEIFqSA :2012/02/02(木) 02:32:57.46 ID:6VaSkV9f
こんばんは。
狂依存の33話を投下します。
今回が最終回です。
70狂依存 328:2012/02/02(木) 02:33:29.85 ID:6VaSkV9f
「ただいま……」
玄関のドアを開け、家に上がり、台所へと向かう。
幸い、由お姉ちゃんと沙耶さんの靴も玄関にあったので、まだ家に入るようだ。
「うんっと……これで、良いか……」
包丁を一本取り出し、手に取ってじっと見つめる。
本当にやるのか……いや、このまま二人が元に戻らなければ、やるしかない。
「そうだよ……僕は何も間違った事は考えてない……麻由お姉ちゃんが目を覚ましてくれないのが悪いんだ……」
二人は運命の赤い糸で結ばれる運命にあるのに、麻由お姉ちゃんが素直にならないからいけないんだ。
でも、沙耶さんは……まあ、良いか。あの人も僕の女である事には変わりないし、道連れが一人位いても良いだろう。
「……待っててね、麻由お姉ちゃん」
包丁を持ち、台所を出て、ゆっくりと階段を登っていく。
やるんだ……本当に殺るんだ……麻由お姉ちゃんを永遠に僕だけの物にするんだ……。
心の中でそう呟きながら、一歩、一歩部屋へと近づき、ドアの前に立った。

「…………麻由お姉ちゃん……」
ドアを開け、部屋に入ると、二人ともぐったりした様子で俯き、ベッドにもたれかかっていた。
良かった……まだ、二人とも逃げていなかったのか……。
「……?ひっ……!」
「あ、起きたんだ……おはよう」

僕の顔を見るや、麻由お姉ちゃんは怯えた顔をして後ずさったので、すかさず顔を掴み、
「そんなに怖がらないでよ。僕もさっきはやり過ぎたと思ってるからさ……」
「……触らないで……」
麻由お姉ちゃんは視線を逸らして、頬に当てていた僕の手を払いのける。

もう、本当に目を覚ましてくれないのかな……?
「ねえ、麻由お姉ちゃん。僕はね……麻由お姉ちゃんの事、好きなんだ。大好きなんだよ……この気持ちだけは、絶対に嘘偽りは無い。麻由お姉ちゃんもそうなんだよね?」
「……」
何も答えず、黙ったままだった。
「どうして、何も言ってくれないの?僕達は……僕達は……」
生まれた時から、ずっと……ずっと……愛し合ってる筈だ。
「きゃっ!」
今までだって、こうやって何度も肌を重ね合わせてきたんだ。
「い、いや……もう、嫌……」
僕が押し倒すと、相変わらず怯えた表情をして僕を見つめている。
この体……
白くて、大きな胸。この細いウェストに肌触りの良いお尻。
この体……誰にも渡したくない……。
「そうだ……僕だけの物……僕だけが抱いて良い体……麻由お姉ちゃんは僕の……」
「た、大輝……?」

「僕だけの物なんだああああああっっっ!!」
「きゃっ!!」
麻由お姉ちゃんの胸に顔を埋め、思いっきり乳房を鷲づかみにして、揉みしだく。
やっぱり、最高の触り心地だ。
「麻由お姉ちゃん……麻由お姉ちゃん……」
「はふっ!い、いやあっ!!」
左手で胸を触りながら、太股を右手でまさぐり、麻由お姉ちゃんの体全体を撫で回すように愛撫していく。
「あっ、いや……ダメよ、あんっ!触らないでえええっっ!!」
「何が触らないでだよ……麻由お姉ちゃんは僕の女なんだ。だから、僕が何をしようと勝手なんだ……」
「ひいっ!!あっ、ああああんっっ!!」
乳首に思いっきり吸い付くと、麻由お姉ちゃんは顔を上げながら、喘ぎ声を張り上げた。
この小さくて、ピンク色の形の良い乳首は何度吸っても良い。
くちゃ、くちゃと軽く噛みながら、蛸の様に吸い付いて味わう。
「あぐっ!!痛い……あっ、ああんっ!!止めて……止めてええっっ!!!」
「はく……何がやめてだよ!本当は嬉しいんだろう?」
「いやっ、ダメ……はっ、ああああっっっ!!」

71狂依存 329:2012/02/02(木) 02:34:19.45 ID:6VaSkV9f
麻由お姉ちゃんの膣穴にも指を突っ込み、掻き回していく。
はは……何だよ。こんなにいやらしい声を出しやがって。
「麻由お姉ちゃん。やっぱり、感じてるんじゃないか……僕達は愛し合っているんだよ」
「違う……ちが……ひっ……ぐああっっ!!」
指を思いっきり中で立てて、ぐいぐいと上から押し付けてやると体をビクつかせて潮を吹き始めた。

そろそろ、頃合かな。
ズボンを下ろして、肉棒を引きずり出し、麻由お姉ちゃんの秘所に向ける。
「ひっ……止めて……止めてええ……」
麻由お姉ちゃんは何故か泣きそうな顔をして、
「待っててね、麻由お姉ちゃん。今、入れてあげるから」
殺す前に思いっきり犯してやるからね。そして、あの世で永遠に愛し合うんだ。
「ひぐっ……い、いや……あっ、あぐああああぁぁぁっっ!!!!」
「ははは!!入った!入ったよ。そら、動くよ!」
「はっ、はぐうっ!!あっ、あんっ!!ああああんっっ!!!」
一気に挿入し、麻由お姉ちゃんの腰を掴みながら、子宮を突きまくる。
腰を動かすたびに、たぷんたぷんと揺れ動く乳房が、更に欲情を掻き立てていった。

包丁を持ってきたは良いが、この体に傷をつけるのはもったいないかもれない。
「はっ、はんっ!!!あっ、いやっ!!あっ、はああっっ!!」
「麻由お姉ちゃんの体、最高だよ……全部、僕の物だ……僕の物なんだ!!」
「あふうん!!あっ、やんっ!!ぐっ……うえええっっ……!!」
腰を振りながら、ありったけの思いを込めて絶叫し、麻由お姉ちゃんの首に手をかけて締め付けた。
やっぱり、絞め殺して、燻製にして永久保存にでもしてやろう。
そして、永遠に僕だけの体にしてやるんだ。
「愛しているよ、麻由お姉ちゃん!だから、ずっと愛し合おう……永遠に……永遠にあの世でずっと愛し合おう!!」
このまま、犯し殺して永遠に僕だけの……僕以外の物に汚されたことの無い、綺麗な体で葬り去って……。

「……そうよ……」
「え……?」
「そうよ……その目よ……それで良いのよ!!私が望んでいたのはその目なの!!」
「なっ……?」
麻由お姉ちゃんは突如、目を見開きながら叫び、首を締め付けている僕の手を掴んで腰を振り始めた。
な、何だ……一体、どうしたんだ……?
「止めないで、あなた……このまま、私を……麻由お姉ちゃんを好きな様に思いっきり犯し殺してえっっ!!麻由お姉ちゃんを昇天させてええっっ!!」

呆然として、しばらく腰の動きを止めていると、麻由お姉ちゃんは僕の背中に足を組んで、強引に腰を揺り動かしていく。
はは……そっか……
「そっか……麻由お姉ちゃん……そういう事だったのか……」
麻由お姉ちゃんは今まで僕の事、ずっと……。
「あなた、早くう……お姉ちゃんを思いっきり犯して、嬲り殺しにしてえ……はふんっ!あぐっ!!あっ、はああっっ!!」
「わかったよ……そこまで、言うなら思いっきりやってやるよ!!」
「はがっ……あっ、はあんっ!!あっ、はんっ!!あああんっ!!良いわ、あなたのち○ぽ最高よ大輝!!はっ、はあああっっ!!」
腰をがっちり掴んで、麻由お姉ちゃんの膣中を肉棒で思いっきり、ぶち壊してしまうぐらいの勢いで突き動かしていく。
「あっ、ああんっ!!愛しているわ、あなたあ……あっ、はんっ!!あああんっっ!!あっ、もっとよ……もっと、麻由お姉ちゃんを愛して……求めて……犯しまくってえっっ!あっ、あああっっーー!!」

その言葉で、僕の心も何かが弾けてしまい、乳首を指で抓って、更に思いっきり腰を動かしていく。
もう、頭の中はこの目の前にいる女を犯して、子宮に精をぶちまける事しか無い。
この女を……僕のち○ぽ嵌めてヨガっているこの淫乱な女を、ぶち壊すまで犯し尽くす事しか……。
「はふんっ!!良いわっ!!その調子よ!!あっ、はあんっ!!あっ、はん!この淫乱な雌豚はあなたの物……体も心も財産も魂も何もかも全部あなたの物よ!!だから、もっとおち○ぽ突いてええっっ!!」
膣肉で肉棒を圧迫しながら、腰を振り狂ったように絶叫して、ヨガリまくる麻由お姉ちゃん。
わかったよ……そこまで、言うなら好きにさせてもらうよ!!
「はああっ!!あっ、ああんっっ!!はっ、あんっ!!早く……あっ、イっちゃう!あっ、あんっ!!あなたのザーメン、思いっきりぶち込んでええっっ!!あっ、あんっ!!」
ははは……この狂いっぷり……
すっかり、元に――いや、もっとおかしくなっちゃったみたいだね……。
「あっ、はんっ!そうよ……麻由お姉ちゃん、完全に狂ったわ……生まれ変わって二度と元に戻らないわ!あっ、ああん!」
72狂依存 330:2012/02/02(木) 02:35:12.05 ID:6VaSkV9f
「ふ……ふふ……ふっ、ははは……そうか……」
「早くう……早く出してええっっ!!私のおまんこにザーメンいっぱい出してええええええーーーっっっ!!」
麻由お姉ちゃんは僕の手をがっしりと握り、淫らに腰を振って目を見開きながら叫ぶ。
それを見て、もう完全に頭がはじけてしまった。
「ふ……ふははは……う……ああああああああああああああっっっっ!!!!」
「あんっ!!あっ、はふんっ!!あっ、はああああああぁぁぁぁっっっっーーーー!!!!」

二人とも腰を動かしながら絶叫しながら達し、麻由お姉ちゃんの膣中に思いっきり精液をぶちまけた。
「はっ、はああああぁぁぁっっ……はんっ!ああんっ!!」
射精と同時に体を倒し、麻由お姉ちゃんを抱きながら膣中にザーメンを注ぎ込んだ。
半分白目になって、体をビクつかせて子宮に注ぎこまれていた精液を飲み込んでいった。
「ああん……はふん……こんなにいっぱい、出しちゃってえ……あなたあ……愛してるわあ……ん、んふう……ちゅ……」
麻由お姉ちゃんは僕の顔を掴んで熱い口付けをしていく。

今までしてこなかった分までするように
「ん、んちゅっ、ちゅぷ……ん、んふう……ちゅっ、ちゅ……ん、んちゅ……今まで騙していてごめんなさい、あなたあ……ちゅっ、んん……」
僕の顔をがしっと抱いて、蛸の様に吸い付いて唇を押し付けながら、謝罪の言葉を口にする。
何だ……やっぱり、僕を騙していたのか……。
あんなに必死になって抵抗していたのも全部……全部演技だったって事だ。
ははは……何だよ。結局、僕は完全に弄ばれていたのか。

「ん、んふっ……ちゅっ、ん、んふう……あんっ……!」
麻由お姉ちゃんの顔を突き放して、強引にキスを止め、横にいた沙耶さんに目を向けると、相変わらずぐったりして俯いていた。
もしかして、沙耶さんも……いや、間違いない。
「あんっ!」
沙耶さんをベッドに押し倒し、ブラを押し上げて、乳房を引きずり出す。
試しに胸を揉んだり、太股を触ったりするが今までみたいに嫌がる素振りも見せない。
「ああん……ダーリン……早く、私をダーリンのおち○ぽでイキ殺してええ……」
「ふーん……そっか……沙耶さんもか……」
「あはは♪そうだよ。沙耶、ダーリンにレイプして貰いたくて、わざと嫌がるフリしてたの。あああんっ!思い出しただけで天国にイっちゃううう♪」
何がおかしいのか、焦点の合わない目をしてヘラヘラと笑いながら体をくねらせ、膣穴からいやらしい液体を漏らしていった。
その様子は完全に頭がおかしくなってるとしか思えないものであった。
「はんっ!でも、こうなったのは大輝のせいだよ。大輝が沙耶を犯しまくったせいで、沙耶の心と体はダーリンへの愛で溢れておかしくなっちゃったの」
「……へえ……僕のせいなんですか……」

呼んでもいないのに、勝手に付きまとって、散々僕を振り回しといて、人のせいにする気なのか。
「ああ……そんな怒った目で見られたら沙耶、天国までイっちゃう……!その怒りをおち○ぽに集めて全部沙耶にぶつけてえ……はんっ!!!あああああっっっ!!!」
お望み通り、沙耶さんにおまんこに肉棒をぶち込んで、
「ああんっっ!!大輝のおち○ぽ、沙耶の中にじゅぼじゅぼ、入っていくううっっ!!あっ、はあんっっ!!」
「そら、そら!!これで、満足なんですよね!おら!!」
「はんっ!!ああうんっ!!愛してるわああ、大輝!!好き。好き!好き!!大好き!!!死ぬほど好き!!大好きだよ!!犯されるごとにどんどん好きになるのおおおっっ!!あっ、はあんっっ!!」

僕が子宮を突くたびに、好き、好きと連呼して膣中で肉棒を締め付けてヨガリまくる沙耶さん。
ははは!!本当に面白い人だ。こんなに都合の良い女がこの世に存在するなんてな。
「あはあんっ!!あっ、あんっ!!良いわ!もっと、激しくしてえ!!沙耶をもっとダーリンへの愛でおかしくしてえええっっ!!あっ、はああんっっ!」
好きという言葉に、中で抽送を繰り返していた男根は益々いきり立っていき、パンパンと腰を突き動かすスピードも速くなる。
面白いから、この女の事も飽きるまで、麻由お姉ちゃんと一緒に可愛がってやろう。
「はふっ!!イク……沙耶、もうイっちゃうううっっ!!はんっ!あっ、あんっ!!あっ、は、はああああぁぁぁっっっ!!!!」
思いっきり膣中に精液を叩き込んでやると、沙耶さんも白目を剥きながら絶叫して、それを子宮で受け入れた。
「はあんっ!!ダーリンの精液、沙耶の中にいっぱいいいいいっっ!!あっ、やんっ……妊娠しちゃうかもおお……」

73狂依存 331:2012/02/02(木) 02:36:04.20 ID:6VaSkV9f
うわ言の様に妊娠、妊娠と呟きながら、僕の肉棒を締め付けて、子宮で精液を飲み込んでいく。
妊娠なんて冗談じゃない。
別にこの人の赤ちゃんなんか欲しくもないし、そんな事になったら、麻由お姉ちゃんにも迷惑がかかる。
僕のお嫁さんは麻由お姉ちゃん一人だけだからだ。
「ああああん……大輝ってば、ひどーい……沙耶、絶対赤ちゃん欲しいのに……えっへへへ……でも、酷いダーリンも好きい……だーい好き……へへへ……」

こんなに乱暴にやりまくった上に、酷い事を考えていたのがわかっていながら、感じて喜んでるなんて……。
(気持ち悪い……本当におかしいや、この人)
「きゃっ♪そんな目で見ないでえ。沙耶、心の中まで犯された気分になって益々、好きになっちゃうう……」
半ば軽蔑の眼差しで沙耶さんを見つめると、恥ずかしそうに視線を逸らして、
「ねえ、あなたあ……次はまた私を可愛がってえ……ん、んふう……」
射精し終わり、肉棒を抜くと、麻由お姉ちゃんが抱きついて、キスして体を擦り付けてきた。
「ん、んふう……ちゅっ、ちゅぷ……ん、んふう……」
「ああ、ダメエ……まだ私と二回戦をやるのお……ね、大輝。ちゅ……」

それを見た沙耶さんが起き上がって、僕の頬にキスすると、
「ん、んちゅ……ふざけんじゃないわよ。私としたいのよね、あなた。ちゅ……」
麻由お姉ちゃんも反対の頬にキスし、僕の手を自分の乳房に押し当ててきた。
「やあん……私もまだ足りないよお……大輝も沙耶としたいんだよね?」
「この子は私が一番好きなの。そうよね、ん、んふう……」
沙耶さんも僕に抱きついて口付けしてくると、それに対抗するように麻由お姉ちゃんも沙耶さんを強引に引き離して、またキスをしてきた。
「くすくす……また大きくなっちゃって……さあ、早くまたお姉ちゃんのおまんこに挿入れて、じゅぼじゅぼ犯してええ」
「次も私にしたいんだよねー?はむっ……ん、んふ……」

「あっ、ちょっと!」
麻由お姉ちゃんが勃起しかかってた僕のち○ぽを手で擦ると、沙耶さんがその手を払いのけて、肉棒を口に咥えてしゃぶり始めてきた。
「ん、んちゅっ、ちゅぷっ……ちゅるっ、んふう……へへ……あんなに出したのに、どんどん大きくなっていくね。沙耶の愛のおかげかな?はは……ちゅっ、んちゅ……」
「あん……こんな変質者のフェラで感じるなんて……麻由お姉ちゃんのおっぱいの方が好きなのよね。ほおら……」
対抗するかのごとく、麻由お姉ちゃんは僕の顔に乳房を挟み込み、腰を振りながらぐいぐいと擦り付けて行く。
「ん、んちゅっ、ちゅ……はむっ、じゅるっ、ちゅっ、じゅるっ……」
「ああっ!!
二人とも好き勝手な事ばかりして、僕の体を弄んでいた。
勝手な事ばかりしやがって……。
……いや、僕もこの二人と同じか。
麻由お姉ちゃんも沙耶さんも僕が望んでいた事をずっとやってきてくれただけだったんだ。

「あんっ……もっと、私のおっぱい強く揉んでええ……ふふ……大好きな麻由お姉ちゃんのおっぱい全部あなたの物よ。遠慮なんかしないでえ……」
「ふ……ふふ……」
「ん?」
「ふ、ふはは……はは……はーっ、はははっ!!あーっ、はっ、ははははっっ!!」
何だろう?この二人を見てたら、何故だか笑いが止まらなかった。
「はーーっ、はっ、ははははっ!!あっ、ははははっっっ!!」
狂ったんだ。何もかも修復不可能になるぐらいおかしくなってたんだ。

最初から、こうだったんだ。
「はーはっ、ははっっ!!あっ、ははははっっ……は……はは……」
もう、何をやっても駄目だったのに、あんなに無駄に悩んで……本当に馬鹿みたいだったな。
「ん、じゅるっ、ちゅっ……ちゅっ、じゅっ……ちゅっ、ちゅ……」
「くすくす……ん、んちゅう……ん、んふう……」
笑いつかれて、がっくりと肩を落とす僕を尻目に、沙耶さんは何事も無かったかの様な顔をしてフェラを続け、麻由お姉ちゃんも嬉しそうな顔をして口付けをしてきた。
「ん、んん……悩まなくても良いのよ。あなたの望むこと、何でもしてあげるわ……なあんでもね……ふふふ……」
「ふーん……」
こんな台詞を恥ずかしげも無く吐く麻由お姉ちゃんを何処か冷めた気分で見つめた。
「だからあ……早く、麻由お姉ちゃんとしましょうよお……こんなに大きくしてるんだから、まだまだしたいんでしょう……ん、んちゅ……」
「……」
バンっ!
「きゃっ!」
「んあっ!ああん……」
74狂依存 332:2012/02/02(木) 02:37:31.85 ID:6VaSkV9f
麻由お姉ちゃんと肉棒をしゃぶっていた沙耶さんの髪を掴んで床に押し倒し、並べて股を開かせる。
「くすくす……さあ、私のおまんこに早く入れてえ……」
「やあん。私が先だよ」
二人ともだらしない顔をして嬉々として股を開き、膣穴を指で開いておねだりをしていく。
この二人って、僕の何なんだろう?彼女?姉弟?
「あん……さあ、良いわ……そのまま、奥深くまで……あっ、はああああんっっっ!!!」
「あっ、ああんっ!!はっ、はんっ!!」
僕の前に差し出された二つのマンコの一つに男根を突き刺し、奥深くまで突いて犯す。
二人の誰の膣中に入れたのかもわからなかった。
「あああっっ!!あっ、良いよ!ダーリン!はふんっ!!はっ、ああんっ!!もっと、もっと沙耶のおまんこ突いてええっっ!!」

「ひどいわ、あなた……私を差し置いて、そんな女に二度も続けてやっちゃうなんて」
「へへ……沙耶の方が好きなんだよ、きっと……はっ、はあああっっ!!」
犯しているほうの女に顔を乳房に埋め、乳首を吸い出す。
麻由お姉ちゃんも沙耶さんのどっちが好きかどうかなんて、もう関係ない。
とにかく、目の前にいる二人の女は僕の物なんだ。
だから、二人の区別なんてもうしない。
姉かどうかとか、麻由お姉ちゃんに悪いとかもどうかもどうでもいい!
「ああんっ!!良いよ……はんっ!!好き、大好きだよ!ダーリン!!あっ、ああああんっっ!!!」
「はんっ!!良いわ、あなた!もっと私をあなた好みの女にして!あっ、はふんっ!!!あああーーーっっ!!!」
既に頭の中は欲情で真っ白になっていたのだろう。
差し出された穴に肉棒を交互に嵌め込み、腰をがむしゃらに突き動かし、好きな時に精液をぶちまけ、二人との狂宴を延々と続けた。
「ああっ!!あんっ、イク……またイクのね!凄いわ!!あっ、あっ、あはんっ!!あっ、はんっ!!うあ……ああああああああっっっ!!!!」


……

おぎゃーおぎゃー
「ふふ……ほら、麻由。これがあなたの弟よ」
「おとうと……?」
「うん。大輝って名前なのよ。二人でちゃんと仲良くして可愛がってあげるのよ」
「……うん!よろしくね、たいき」
おさげの髪をした小さな女の子が母親に生まれたばかりの赤ん坊を差し出され、手を握って元気良く返事をする。
すぐに自分のお姉ちゃんだとわかった。
それは生まれたばかりの記憶。いや、そんな記憶なんか残ってるわけない。
これは夢なのだろう。
この頃の麻由お姉ちゃんは3歳になったばかりの利口で活発な女の子。
自分に新しい家族が出来た事を心から喜んでいた。
どちらかと言えば、妹の方が欲しかったようだが、弟でも凄く嬉しかったと言っていた。

「ほら、たいき。もう泣かないの」
カラカラ
「きゃっ、きゃ」
お父さんやお母さんが言っても、中々、泣き止まなかった僕を麻由があやすとすぐに泣き止んだ。
お姉ちゃんが優しい顔をして構ってくれるのが、何よりも嬉しかった。
「きゃっ。もう……髪いじっちゃ、め」
「あうっ、あ……」
僕が麻由お姉ちゃんのおさげをいじると、麻由お姉ちゃんは優しい笑顔で注意してくる。
その顔を見て、余計に嬉しかったのか、益々麻由お姉ちゃんに懐いていた。

「おじいさんは山へしばかりに。おばあさんは川に洗濯に行きました」
僕が2、3歳の頃の光景だろうか?
僕は麻由お姉ちゃんの膝の上に座って絵本を読んでもらっていた。
麻由お姉ちゃんも楽しそうに絵本を読んでいるし、僕も面倒を見てもらって、二人ともとても幸せそうな顔をしている。
僕と一緒にいて心から楽しそうにしている麻由お姉ちゃんの姿を見て、僕も暖かい気持ちになってきた。
「めでたし、めでたし……はい、おしまい」
「へへ……ありがとう。ねえ、これも」
「うん。良いよ」
75狂依存 333:2012/02/02(木) 02:38:53.93 ID:6VaSkV9f
僕がもう一冊の絵本をせがむと、麻由お姉ちゃんも嫌な顔一つせず、また朗読を始めた。
わがままを言っても聞いてくれるお姉ちゃんが本当に大好きだった。
ずっと、麻由お姉ちゃんと一緒にいたい。それが一番楽しいんだから。

「きゃはは……くすぐったいよ」
「こら、大人しくして。んしょ……流すよ」
また場面は変わって、僕は麻由お姉ちゃんと一緒にお風呂に入って、背中を流してもらっていた。
おぼろげながら、覚えているが、小さい頃は本当に良く一緒にお風呂に入っていた。
と、言うより、麻由お姉ちゃんと一緒じゃなきゃ嫌だと、駄々を捏ねた事も良くあったが、それでも麻由お姉ちゃんは僕が小さい頃は嫌な顔もせず、ちゃんと面倒を見てくれた。

穏やかでごく有り触れた仲の良い姉弟。
二人とも本当に幸せそうだったのに、何処でおかしくなったんだろう。
麻由お姉ちゃんは優しかった。だから、僕もそれに甘えていた。
……甘えすぎていたんだ……。

「はい、大輝。これも飾って」
「うん」
これは5歳前後の頃だろう。
麻由お姉ちゃんと一緒にクリスマスツリーの飾り付けをしていた。
二人とも、もうすぐ来るクリスマスをウキウキしながら、待っている。
今年のご馳走は何だろう?クリスマスプレゼントは何だろう?と、想像を膨らませてワクワクしていた。
「麻由おねえちゃん」
「ん?何?」
「はい」
麻由お姉ちゃんに声をかけると、クリスマスパーティーで良く被る三角棒を麻由お姉ちゃんに差し出した。
確か……幼稚園で作ったものだったと思う。
「くれるの?」
「うん」
「へへ……ありがとう」
麻由お姉ちゃんの頭に帽子を被せると、麻由お姉ちゃんも本当に嬉しそうにしていた。
「さ、終わったよ。綺麗に出来たね」
「うん。……えい」
「きゃっ」
飾り付けが終わって、一緒にツリーを見てた時、不意に麻由お姉ちゃんに抱きついた。
一瞬、驚いた顔をした麻由お姉ちゃんだったが、すぐに優しい笑顔で僕の頭を撫で、
「大輝って、本当に甘えん坊さんだね」
「へへ……だって、麻由おねえちゃんの事、大好きだもん」
「そう」
麻由お姉ちゃんの胸に顔を埋めて、頬ずりして甘える僕を優しく撫でてあやしていた。
「今年のクリスマスプレゼントは何が欲しい?」
「ん?うーん、とね」
少し、考えた後、
「麻由お姉ちゃんとずっと一緒にいられれば、何でも良いや。ずーっと一緒にいようね」
「ふふ……そうだと、良いね」
「うん!麻由お姉ちゃんとずーっと一緒」

ずっと一緒。
昔は純粋にそう願ってた筈なのに……。

僕は何がしたかったんだろう?
何を望んでいたのだろう?
あんなに酷い仕打ちをして、それが当然だと言わんばかりの態度を取って。
せっかく、元に戻ってくれたのに……。
謝らなきゃ。今、ここでちゃんと謝らなきゃ。
76狂依存 334:2012/02/02(木) 02:41:36.43 ID:6VaSkV9f
「麻由お姉ちゃん」
「ん?」
僕は麻由お姉ちゃんの胸に顔を埋め、
「ごめんなさい……」
「どうしたのよ?」
「ごめんなさい……いっぱい、ひどい事してごめんなさい」
久しぶりに感じた麻由お姉ちゃんの温もりを受けながら、ひたすら謝り続けた。
こんな事をしても許されないのはわかってる。意味が無いのもわかってる。
でも……今、謝らないと……ちゃんと麻由お姉ちゃんに謝らないと……。
「ごめんなさい……ごめんなさい。ぼく、ずっと良い子にするから……迷惑かけないから……」
「いきなり、どうしたのよ?別に大輝は何も悪いことはしてないでしょ?ほら、泣かない」
困った様な口調で、僕の頭を撫でて、慰めてくれる。
違う。僕は今まで、麻由お姉ちゃんにいっぱい、悪いことをしてきた。
さっきだって、自分の物にならなければ殺そうとすらしていた。
こんなに優しくて、良いお姉ちゃんなのに……嫌だって言っていたのに、その気持ちも考えず、僕の好意を押し付けるような真似ばかりしていた。

生まれてからずっとだ。
「うっ……えぐう……ごめんなさい、麻由おねえちゃん……ごめんなさい……」
「もう、良いの。気にしてないから。ね?」
「麻由おねえちゃん……」
麻由お姉ちゃんは僕の顔を掴み、優しい笑顔で、
「私は大輝の事、大好きだよ。どんなになっても、あんたは私の弟で私はお姉ちゃんなんだから」
「……!」
どんなになっても、僕は麻由お姉ちゃんの弟で、麻由お姉ちゃんは僕のお姉ちゃん……。
「だから、泣かないで。私はあんたの事、大きくなってもずっと思ってるから。どんなになったって、私はずっとあんたの事忘れたりしないから」

「うん……うん……」
そうだ。
ここにいる昔の麻由お姉ちゃんも……今の麻由お姉ちゃんも……僕に冷たくしていた麻由お姉ちゃんも皆、同じ麻由お姉ちゃんなんだ。
僕に対する想いが変わっていたって……僕の事を嫌いになったり、忘れたりしたって麻由お姉ちゃんは死ぬまで麻由お姉ちゃんなんだ。
それなのに、今の麻由お姉ちゃんは本当の麻由お姉ちゃんじゃないとか、勝手に思い込んで拒否するような態度を取ったりして……。
「う……うわああんっっ!!ごめんなさい……ごめんなさい……」
「泣くなって言ってるでしょ。もう……ほら!」
麻由お姉ちゃんは僕の頬を両手でパンと掴み、
「さっさとクリスマスパーティーの準備を始めよう。今日は私の分のケーキもあんたにあげるから。それで元気出せ!ね?」
「……うん!」
僕の頭を優しく撫でながら、力強い笑顔でそう答えた後、二人でクリスマスツリーを見つめる。
二人で過ごす本当の意味での穏やかな日々。
我侭を言えば、醒めないで欲しい。許されるなら、ここから全てをやり直したい。
それが適わないのはわかっている。だから、せめて目が覚めるまでこの温もりを少しでも長く感じていたい。
「麻由おねえちゃん、今日は楽しいクリスマスになるよね?」
「うん!絶対になるよ」

「へへ……このサンタコス可愛いね」
シャワーから出てきた沙耶は用意してあった、サンタの衣装に身を包み、くるくる回りながら部屋に入っていた。
「もたもたしてないで、台所にある料理持ってきなさい。もうすぐこの子が覚めるわ」
「はーい」
あれから大輝が気を失うまで、三人の宴は続き、寝静まった後、シャワーを浴びて体を清め、今夜行う予定だったクリスマスパーティーの準備を始めた。
テーブルの上と床には、クリスマスケーキにフライドチキン、サラダ、パンと定番のメニューが次々と並べられていった。
みんな大輝が好きな物ばかり。もちろん、全て彼のものだ。
「麻由ちゃんも似合ってるよ。そのおさげ。久しぶりだね」
「ふふ……この子が、昔の私に甘えてる夢を見ているから、それに合わせてやったの。目が覚めたら、もっと甘えさせて、こんな夢なんかよりずっと至福の一時を与えてあげるわ」
そして、これは私達の門出を祝う序章に過ぎない。
「ふふ……目が覚めたら、綺麗なサンタお姉さんを二人も侍らせて、好き勝手に出来るよ」
ちなみ私も沙耶と同じ、イメクラショップで買ったミニスカートのサンタの衣装を着ている。
こいつとお揃いなんて、嫌だけど、愛する夫の為なら仕方ない。
「それにしても、ケーキも料理もちゃんと三人分以上、用意してあったんだね。もしかして、最初から私も呼ぶつもりだったの?」
「ふん。どうせ、二人きりで過ごそうとしてもあんた付いてくるでしょ。雰囲気ぶち壊されるぐらいなら、最初から三人でした方が大輝も気が楽になると思っただけよ」
77狂依存 335:2012/02/02(木) 02:42:47.81 ID:6VaSkV9f
もちろん、本心を言えば、この子と二人きりで聖夜の夜を過ごしたい。
けど、こいつはどうせ邪魔しにきやがるし、後からぶち壊されるぐらいなら、最初から呼んでやった方がこっちのイライラも少しはマシになると思っただけだ。

「へへ。さすが、麻由ちゃん。話がわかるようになってきたじゃない。将来は私の良い義姉になりそうで嬉しいよ」
「ふざけた事、言ってると、追い返すわよ」
「あん!痛いなあ……」
沙耶を突き飛ばし、ベッドに寝ている大輝の頭を撫でる。
本当に穏やかな寝顔……良い夢を見ているのね。
「でも、それは夢よ。今の私はその時の何億倍もあなたの事を愛しているわ」
「そうだよ、ダーリン。目が覚めた、そんな夢より楽しくて愛欲に満ちた現実が待ってるんだから。早く起きて、お姉さんたちと楽しいクリスマスパーティー始めよう」
「こら。起こすんじゃないわよ」
沙耶が横になっている大輝に頬ずりしてきたので、頭を掴んで引き離す。
全く……目が覚めるまで、待てって言ってるのに聞きやしない。

「それにしても、良い寝顔だね」
「ええ。私の夢を見ているわ」
ベッドの上に座り、膝枕をして、頭を撫でてやると、大輝は私の太股に頬ずりをしてきた。
「あん……寝ていても、私の体を求めるなんて本当にお姉ちゃんのこと好きなのね」
「ははは……でも、今の大輝は麻由ちゃんだけじゃ、物足りないみたいだよ」
「ふん、あんたの事を認めるつもりはないわよ」
少し、強がった口調で言うと、沙耶もおかしそうな顔をして、大輝の頬を指で突き、
「なら、どうする?へへ……起きる前に決着をつけようか?」
「前にも言ったと思うけど、あんたとの漫才に付き合うのも飽きたわ。だから、しばらく休戦にしといてあげる」
今だって、殺したいほど憎いが、大輝が私の事を愛してくれただけで今は満たされていた。
「そっか!良かったね、ダーリン。後は私達の結婚を認めてくれるまで、私も頑張るから」
調子に乗りやがって……やっぱり、この女は嫌いだ。
「ふん。その代わり、粗相のないようにしっかり奉仕するのよ。何かあったら容赦なくぶっ殺すからね」」
「はーい」

大輝が飽きるまでは我慢しといてやる。
けど……この泥棒猫との戦いも長期戦を覚悟しなければならない様ね。
「ふふ……まあ、良いわ。私の体を一番愛してくれれば」
「一番か……さっきの大輝、凄かったね。ああん……
本当だ。
あんなにギラギラした目をして、私の事を求めてくれるなんてええ……。
素晴らしいわ!!最高よ!
あんなに欲望の赴くままに、私の体を犯して自分だけの物にしようとするなんて……。
「あああん……思い出したら、麻由お姉ちゃんの股間疼いてきちゃったわあ……」
「きゃははは!本当、変態になっちゃったね麻由ちゃん。でも、沙耶も同じだけどね」

「ん、ちゅぷ……ん、んふう……ちゅっ、あん!だめよお、」あなたあ……もっとがっついてえ……はんっ」
思わず、指を口に咥え、ヴァギナを指で擦り疼きを沈めようとするが、中々止まらない。
「ふうんっ!あんなに求められたら、嬉しすぎてショック死しちゃうわ……はっ、はあんっ!!」
「だめだよお……沙耶も思い出しちゃうじゃない!あっ、はんっ!!」
沙耶も床に転げ回って、狂ったようにオナニーを始める。
ああ……何てこと。この子の夢の中に出ている優しい麻由お姉ちゃんは、その弟にレイプされて感じるような女になってしまったわ。
「あんっ!でも、お姉ちゃん最高に幸せよおおおっっ!!ん、んあ!」
「あああああーーーっっ!!ダーリンのおち○ぽ、またじゅぼじゅぼって沙耶の中にいいいいいっっ!!」
「ちょっと。そんなに声を出したら、起きちゃうでしょうが」
「う……」
案の定、沙耶が大きな喘ぎ声を出したと同時に大輝がうっすらと目を開ける。
ほら、御覧なさい。
もう少し、この子の寝顔でオナニーしていたかったのに……。

78狂依存 336:2012/02/02(木) 02:44:23.73 ID:6VaSkV9f
「う……」
ここは……何処だ?
「ふふ……お目覚めかしら?」
「……麻由お姉ちゃん?」
目を開けると、僕を優しい笑顔で見下ろしている、麻由お姉ちゃんの顔が目に入った。
この頭の柔らかい感触は……膝枕してくれたのか。
「麻由お姉ちゃん……」
「あん……」
起き上がり、麻由お姉ちゃんの腰に抱きつく。
「僕は……僕は……」
「良いのよ……あなたは何も悪くないわ……悪くないのよ……」
夢の中と同じように優しく僕の頭を撫で、慰めてくれる。
でも、その顔を見ただけでわかってしまった。
もう、完全に後戻りが出来なくなってしまった事を。
髪型も顔も夢の中で出てきた麻由お姉ちゃんとほとんど同じだけど、心はもう完全に別人であった。
僕は……麻由お姉ちゃんと一緒に仲良く過ごしたかっただけだと思ってたのに……。
「うっ……う……ごめんなさい……ごめん……」
「ほら、泣かないの」
「うう……でも……」
自分が望んでいたはずの事を全て壊してしまった。
でも、もう良い。今の麻由お姉ちゃんを一生僕は愛していく。
この場にいる麻由お姉ちゃんだって……夢の中に出てきた昔の麻由お姉ちゃんと同じ人なんだから。
「もう……顔を上げなさい」
「う……麻由お姉ちゃん……」
麻由お姉ちゃんは優しく僕の顔を抱きかかえ、起き上がらせると、
「ん、んふう……ちゅっ、んふう……」
僕の腕を組んで、口付けをしてきた。
「ん、ちゅっ……ちゅっ、ちゅ……ん、んふう……愛してるわあ、あなた……ん、んふう……ちゅっ、んふ……」
「麻由お姉ちゃん……ん、ちゅ……僕は……」
僕は……
「うん……僕も愛してるよ……ん……」
「ふふ……嬉しいわ……ほら、見て。今日はクリスマスイヴなのよ。ご馳走いっぱい、用意してあげたわ。だからあ……」
「……」
麻由お姉ちゃんは僕の手を胸に押し当てて、腰をフリフリと動かし、テーブルに目を向け、そこに並べられているご馳走を指さした。
「ねえ、ねえ。二人で良い雰囲気になってないで、私の事も忘れないでよ」
後ろから、沙耶さんが抱きつき、右の頬にキスを繰り返しながら、胸をぐいぐい押し付けてきた。

「はい、あーん」
沙耶さんがサラダをフォークで口に差し出してきたので、それを口に入れる。
「ふふ……すごい、ご馳走でしょ。二人で一生懸命頑張って用意したの。褒めて、褒めて」
「あんた、ほとんど何もしてないじゃない。ケーキやフライドチキンだって私が予約して取りに言ったんだからね」
「ええー?このサラダ盛り付けたの、沙耶だしい……食器だって並べたもん」
「そのぐらいで、良く手伝ったなんて言える訳ないじゃない。ほら、あなた。このチキンも食べてえ……」
「ああん!じゃあ、これも……」
二人とも僕の両端に座り、僕の腕を組みながら、言い合いを始める。
でも、喧嘩と言うより、じゃれ合いのような感じがして、見ていても不快感はなかった。
「ああん……あなたってば、こんなに元気にしちゃって……お姉ちゃんのおっぱいでしごいてほしい?」
麻由お姉ちゃんは僕の気持ちを察したのか、サンタの衣装みたいな上着のボタンを外し、ブラジャーをちらりと見せ付けた。
「あの……そういう訳じゃ……」
「ここにある物は全部あなたのものよ。ケーキも他の食べ物も……目の前にいる私の体も……この部屋にある物全てはあなたが自由にしていいの」
「へへ……そうだよお……沙耶と麻由ちゃんはダーリンの言うことなら何でも聞くし、どんな事でもしちゃうから……」
僕の耳元で冗談でも聞けないような、甘い言葉を囁き続け、体を擦り付けていく二人。
もう、夢で見たような関係には戻ることは出来ない。
だけど……もう、良いんだ。無理に戻ろう何て思わない。
「ん?なあに?」
不意に麻由お姉ちゃんの肩に手をかけ、
「麻由お姉ちゃん……僕……麻由お姉ちゃんのこと、大好きだよ。どんなになっても……ずっと……大好きだよ」
「……ふふ……ありがとう」
麻由お姉ちゃんは妖艶な笑みを浮かべ、僕に軽くキスし、再び抱きついて胸を押し当てていく。
79狂依存 337:2012/02/02(木) 02:45:24.31 ID:6VaSkV9f
「私も愛しているわ……あなたの事、気が狂いそうなほど大好きよ……ん、ちゅっ、んふう……」
「うん……そうだったよ……ね……」
「くすくす……さっき見た夢で、変な感傷にでも浸っちゃったのかしら?お姉ちゃん、残念だわあ……また、あの時みたいな獣みたいな性欲で、こうやっておっぱい晒していやらしく腰を振っている麻由お姉ちゃんを犯しまくってえ……」
手に持っていたフライドチキンを一口かじり、ベロベロと僕の頬を撫でながら、耳元で淫猥な言葉を囁いておねだりしてくる。
明らかに夢で見た麻由お姉ちゃんがここまで変わり果てたという事を自らアピールしているようであった。
「そうよ。あの時の私とはもう違うわ。何もかも。ん、んふう……ちゅ……それをあなたが選んだのよ」
僕が選んだ……。
そう……なんだよな……。
「へへ……じゃあ、沙耶も……」
沙耶さんが背後から、ジーンズのファスナーを下ろし、肉棒を外に引きずり出して、手で竿を擦り始めた。

「はは……!もう、こんなにビクビクしているよ。実のお姉ちゃんにキスされてこんなになっているなんて本当にイケナイおち○ちん。沙耶の手で優しくしごいてあげちゃう」
「ちょっと、余計な事しないでよ。せっかく、この子もその気になりかけてきたのに。ねえ、こんな奴の事なんか放っておいて、早く私のおまんこで気持ち良くなりましょう」
麻由お姉ちゃんは僕の手を掴んで、乳房を強引に撫で回しながら、啄ばむように頬へのキスを繰り返す。
「うん……そうだったね……」
「ん?きゃっ!」
乳房に顔を埋めて、手で揉みしだくと、麻由お姉ちゃんも嬉しそうな悲鳴を上げて
「どんなになっても、大好きだよ……ずっと……こんな麻由お姉ちゃんでも大事なお姉ちゃんなんだから……ん、あふ」
「ああんっ!!ふふ……そうよお……その意気よ……でも、私の事なんて、大事なお姉ちゃんだなんて思わなくて良いのよ……私はあなたの獣欲を満たす為だけに生きる女。それが生きがいでそれが全てになったの。あっ、はああんっっ!!」
乳首に吸い付き、手で乳房を捏ね繰り回した後、押し倒して、股を開く。
麻由お姉ちゃんの事が大好き。ずっと僕だけの物にしたい。
そして、麻由お姉ちゃんもそれを望んでいるんだから……もう、悩んだって無駄だ。

「やんっ!さあ、入れてえ……お姉ちゃん、犯しまくってえ……思い出ごと、全部その逞しいおち○ぽで、犯しまくってええええっ……あうっ!!ああああああっっっ!!」
「あーあ。ね、次は私にしてよね。はむ……」
麻由お姉ちゃんの膣中に肉棒を突き入れると、沙耶さんは残念そうな声を出して、僕達の傍らに座り、料理を食べながら僕達がまぐわっている様子を見つめる。
「はあんっっ!!良いわああああっっっ!!あっ、あんっ!!
食べるのも忘れ、ひたすら、麻由お姉ちゃんの子宮を突いて、犯し尽くす。
一度、これに嵌るともう他の事は考えられなくなってしまっていた。
「はふんっ!!あっ、あああんっっ!!!イク……あなたも早くうううっっ!!一緒にイキま……あっ、はんっ!!あああああぁぁぁっっっ!!!!」

「ん、んちゅっ、ちゅるっ……ん、んふ……」
私とセックスし終わり、ぐったりとしてベッドに寝込んでいる大輝の肉竿を沙耶が丁寧に手で擦りながら、口でしゃぶっていってる。
やはり、愛する主人が他の女に奉仕されているのを見るのは、気分が悪いのだが、この子の望む事を最優先に行動すると決めたので、シャンパンをラッパ飲みしながらぐっと堪える。
それに私の事を永遠に愛してくれると、誓ってくれたので、それだけで今は満足してやることにした。
「ふう……私も甘くなったわね……んぐ……」
「へへ……もう、こんなに大きくなって……麻由ちゃんだけじゃ満足できないんだね……はむっ、ちゅ……」
沙耶は手コキをしながら、私をちらりと見つめて、挑発するような発言をしてくる。
相変わらずむかつく女だが、こんな奴の体も大輝は気に入ってしまったようだ。

トゥルルルル……
「ん、何よこんな時間に……」
もう、かなり遅い時間だが、電話が鳴ったので下に降りて出ることにした。
全く……お楽しみの最中だってのに……。
「はい」
「麻由?母さんだけど」
「ああ……どうしたの?」
「何よ、その不機嫌そうな声は。せっかく電話してやったのに」
あんなのを見せられて、機嫌が良いわけない。
「別に……今、大輝とクリスマスパーティーやっている最中なの。そっちは?」
「はあ?こんな時間まで?何やってるのよ?」
「何だって良いでしょ。今、良い所なんだから邪魔……」
「あっ、やんっ!!いあああっっ!」
っ!?
80名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 02:45:54.38 ID:6VaSkV9f
不意に、上の階から沙耶の大きな喘ぎ声が聞こえてきた。
あの馬鹿……ウチの母さんだってのが、わかったからってわざとドアを開けて……。
「ん?どうしたのよ?」
「な、何でもないわ……ちょっと友達が騒いでいるみたいで……」
「友達?大輝と二人じゃなかったの?」
「うん……ほら、沙耶って子いたじゃない。あの子も呼んでるの」
「ふーん……」
正直に話すこともなかったと後で後悔したが、取り敢えずあいつが家にいる事は話しておいた方が良いと思った。
「ちょっと感心したわ……あんた、良く我慢できるわね」
「え……?何が?」
「自分の男を他の女と分ける様な事をしてさ。私だったら相手の女殺してるわよ」
「……」

やっぱり、聞こえていたのか……。
くそ!あの馬鹿女が!いつか、本当に殺してやる。
「別に分けてるつもりはないわよ。ただ、大輝がそう望んだから、私もそれに従っただけ」
どうも全てを察しているようだったので、隠すこともないと思い、全部事情を話す。
「ふーん。ま、どうでも良いけどね。子供の色恋沙汰なんかに首突っ込む趣味ないし、あんたももう大人なんだから、どんな結果になっても私は知らないわ」
「ふふ……そうしてくれると助かるわ」
流石は私の母親だ。
私と同じ、性癖と体質を持っているだけあって、実に話が良くわかる。
「それより、大輝と喧嘩したみたいだったけど、何かあったの?」
「ん……?ちょっとしたトラブルがあってね。でも、今はすっかり解決して元通りになったわ」
「あら、そう。この前電話した時、大輝の奴が深刻そうな感じで、私に相談してきたから、あれからどうなったのかなって思ったんだけど」
「ふーん……お母さんにね……」

多分、あの日。私が合同説明会から帰ってきて、大輝にレイプされた日。
「あら?私が大輝を炊きつけたこと、怒ってる?」
「くす……まさか。おかげで万事解決したわ。ありがとう」
「ははは……お礼を言われると、逆に心外だわ。まあ、本人が良いって言うなら、いいか。じゃあ、もう切るけど、あんまり夜遊びし過ぎるんじゃないわよ」
「うん。わざわざ、ありがとう。……うん、じゃあね」
ガチャ
ふう……母親が弟に姉をレイプするよう煽る様な事を言うなんて、考えてみたら、恐ろしい事だけど、お母さんなりに私達の将来を考えてのアドバイスだったのだろう。
もしかしたら、お母さんも同じような経験を……?いや、考えるのはよそう。
両親にも触れられたくない過去はあるだろうし、あんまり首を突っ込んで無意味に親のイメージが悪くなるのもあれだ。

受話器を置き、再び部屋へと戻ると、沙耶がベッドで仰向けになっている大輝の上に乗って、体を仰け反らせながら、腰を揺り動かしていた。
「あぐっ!もう、イク……だめえ……!はっ、はあああああぁぁぁぁっっ!!!」
私が部屋に入ると、ちょうど、イキ終わった所なのか、沙耶は大きな嬌声を上げてがくりと体を倒した。
「はあ……はあ……先にイっちゃった……ごめんね、ダーリン……ちゅ……うわっ!!」
頬にキスした沙耶の腕を掴んで、ベッドから引きずり下ろす。
この糞女のせいで、恥を掻く所だったじゃない。
「もう……何するの〜〜?」
「それはこっちの台詞よ。いつも、私達の邪魔ばかりしやがって」
「だってえ……私もお母様にちゃんと挨拶したいしい……あっ!」
パン!!
沙耶に思いっきり、平手打ちした後、大輝に駆け寄り、
「ねえ、あなたあ……そろそろ、お風呂に入らない?お姉ちゃんが、また体を洗ってあげるわよ……さっき見た夢みたいに……ふふ……」
体を摩りながら、耳元で囁き、
「うん……良いよ……麻由お姉ちゃんがそうしたいなら……」
大輝も体を起こし、何処か諦めた様な口調で了承した。
ふーん……まだ心に何処か引っ掛かりがあるけど、変わり果てた私でも、一生そばにいて愛すると決めたみたいね。
つまらないわ……また、さっきみたいな有無を言わさない、獣の様な態度で犯して欲しいのに、さっき見た夢で毒を抜かれちゃったみたい。
まあ、良いわ。
どうせ、もう私から離れることが出来ないのは自覚しているんだし、これからゆっくりと料理していけば良いのよ。
「ふふふ……じゃあ、行きましょうか……あん……ここでしたいの?」
「あ、麻由ちゃんが行くなら、私も。ねえ、良いよね?一人より二人のほうが、気持ち良く洗えると思うし」

81狂依存 339:2012/02/02(木) 02:47:06.32 ID:6VaSkV9f
「……良いですよ……」
また、覇気の無い返事で答える。
「あん……あなたがそう言うなら、三人で行きましょうか」
私は大輝の右の腕を組み、沙耶も反対の左の腕を組んで、三人で浴室へと向かう。
三人でやった方が良いというなら、私も文句は言わない。内心はムカつくけど。
「ふふふ……これから、楽しみで仕方ないわ……はっ、ははは……はーはっ、は、ははははははっっ!!」
腕を組み、愛する人の頬すりしながら、私はこれから始まる長い長い宴に心が躍る。


あれから、半年以上経った。
僕達は夏休みを利用して、この前連れて来られた沙耶さんの山荘に三人で来ていた。
僕は第二志望で受かった大学に入学し、二人も何処だか知らないが、就職も決まったようだ。
だが、今はそんな事はどうでも良かった。

「ふふ……どうかしら?私のおっぱいは……そう……やっぱり、お姉ちゃんのが一番好きなのね」
「やんっ。私の方が気持ち良いよね。ん、んん……」
浴室で、麻由お姉ちゃんと沙耶さんが、僕の肉棒を両側から泡とお湯でぬるぬるとなった乳房で挟み込み、パイズリしてご奉仕していく。
四つの柔らかい乳房に包まれ、巧みに擦られた肉竿は、どんどん膨張していった。
「ん、んちゅっ、ちゅ……ん、んふう……ちゅっ、ん、んん……」

「ん、んちゅっ、んく……ん、ちゅっ、んちゅ……ちゅっ、んん……」
麻由お姉ちゃんは乳房を揺り動かしながら、亀頭を舌で舐め、沙耶さんは竿の部分を軽くキスをして責めたてていった。
「(気持ち良すぎる……)」
やられるのは初めてではないのに、二人の性技を受けるたびに、頭が狂いそうになるぐらいの快楽に襲われる。
いや、もう完全にこの快楽の虜になって、狂ってしまっていた。
「ちゅっ、んちゅ……んふう……そろそろ、出るみたいね……ちゅぷっ、ん……早く出してえ……はむ……」
先端から溢れ出ている、先走り液を舌で丹念に舐め取りながら、二人とも乳房を持ち上げる様に擦り上げ、中で挟まれている男根を絶頂に追いやっていく。
「ん、んちゅっ、れろ……れろ……ん、んちゅっ……ん、んあっ!!」
沙耶さんの頭を掴み、肉棒の先端に顔を近づけさせて、強引に口に咥えさせる。

この人の口の中で出してやることにした。
「ん、んちゅっ、ちゅ……ん、ちゅ……はむっ、はふん……」
「ん、もう……しょうがないわねえ……ん、れろっ、ん、んん……」
麻由お姉ちゃんは不満そうな声で呟いたものの、おっぱいに挟まっている肉棒をたくし上げて、ウラスジをチロチロと舌で舐めたり、玉を舌で転がしたりして、射精を促していく。
「ちゅっ、れろ……ん、んふう……もう、限界みたいね……早く出しちゃいなさい……ん、んふっ……」
「ん、ちゅっ、ちゅ……早く出してえ……はむっ、ちゅっ、んん、ん……ちゅっ、ん……」
「(出る……!)」
二人の舌と乳房に絶妙に弄ばれ、脈打っていた一物から、思いっきり精液が吐き出され、沙耶さんの口内に流し込まれていく。
沙耶さんも麻由お姉ちゃんもがっちりと乳房で肉棒を押さえつけて、
「ん、んふ……ちゅっ、んく……ぷはあ……!沙耶の口の中でこんなにいっぱい出してくれなんて……本当にいけないおち○ちんだね。ちゅ……」
四つの乳房に挟まれた射精して萎えかかったち○ぽを二人は嬉しそうな顔をして、再び舐め始める。
三人の淫らな時間は始まったばかりだった。

「ああんっ……そんな、いきなり嫌だあ……」
お風呂から出て、可愛らしい浴衣姿に着替えた沙耶さんを見てムラムラしてきたので、浴衣を引ん剥いて、ソファーに倒し、胸を貪っていく。
とにかく、目の前にいるこの女達を滅茶苦茶に犯したい。
僕の頭はそれしか、考えることは出来なかった。
「あっ、いやあん……せっかく、着たのにこんなにしちゃってえ……はぐっ!ああああっっっ!!」
「はふっ!!あっ、あああんっっ……帯で縛っちゃだめえ……あっ、やあんっ♪」
口では嫌がる言葉を発しながらも、あからさまに笑った顔をして、腰を振り挑発してくる沙耶さんに対する苛立ちが、彼女への扱いを更に乱暴なものにしていった。
そして、沙耶さんも抵抗するフリをして、嬉しそうにそれを受け入れている。
「はっ、やああんっっ!!ん、んちゅっ、ちゅっ、んふう……」

82狂依存 340:2012/02/02(木) 02:48:26.74 ID:6VaSkV9f
「あら、我慢しきれなくなっちゃったのね」
沙耶さんの膣中に肉棒を突き入れてすぐ、麻由お姉ちゃんも浴衣を着て姿を現し、その様子を愉快そうに見つめた。
麻由お姉ちゃんの浴衣もとても可愛い……。
「あっ、はあんっっ!!はっ、はんっ!!え……ちょっと……!」
「ん?きゃんっ!ああん……私としたいの……?はっ、ん、んん……!」
艶やかな麻由お姉ちゃんの浴衣姿を目に入れるや、沙耶さんの膣中に入っていた、ペニスを抜き、すぐに麻由お姉ちゃんに飛び掛って、壁に押し付けて体をまさぐった。
「あんっ!良いわよお……もっと、がっついてえ……あっ、はああんっっ!!」
「もう……私としている途中だったのに……」
沙耶さんがむくれた顔をして、文句を言うが、関係ない。

僕はもう、二人の体を好きな時に好きなだけ犯すだけだ。
それしか……考えられなかった……。
「ひく……あっ、はんっ!!あっ、ああああっっっ!!」
浴衣の帯を緩め、中から胸を直に揉みしだき、首筋を舐め回して、体を味わう。
既に何百回も味わった麻由お姉ちゃんの体。
だけど、食べれば食べるほど、どんどんその体は妖艶さを増して、虜になり、益々抱きたくなる。
「ふっ、あああっっ!!良いわよおお……そこ、もっと、いじってええ……あっ、はふんっ!!」
「ぶう……いつも途中で止めちゃうなんてひどーい」

「あん……もう、入れちゃうの……?あっ、はあん……」
「へへ、じゃあ、私も」
麻由お姉ちゃんを四つん這いにさせて、お尻を突き出させると、沙耶さんも麻由お姉ちゃんの右隣で四つん這いになって、お尻を突き出してきた。
「ねえ、あなた……早く、入れてえ……」
「ああん……私が先だよお……昨日もあんまりしてくれなかったじゃない」
何の恥かしげも無く、お尻を振って、おねだりをする二人を見て、一瞬悲しい気分になった気がするが、そんな物もすぐに吹き飛び、
「ひゃっ……あああっっ……あっ、はあああああんんっっ!!!」
「あうんっ、はっ、あんっ!!いいわああっっ!!あっ、はんっ!!」
僕の面前に差し出された二つの淫らに濡れた穴の内の一つに、肉棒をぶち込んだ。
挿入したと同時に、膣肉は僕の一物をぎゅっと締め付け、極上の快楽をもたらし、腰を動かすスピードを自然に速めていった。
「あっ、はああっっ!!あっ、あんっ!!あなたのおち○ぽ、私のエッチなおまんこの中でぐちゅぐちゅと犯されてるううううっっっ!!!あっ、ああんっ!!」

お尻を掴んで、子宮を肉棒で突く度に卑猥な言葉を吐いて、ヨガリ狂い、お尻を揺り動かしていった。
「はふっ!!あっ、あん、あああーーっっ!あっ、はんっ!!あっ、ああああっっ!!」
「ねえ、ねえ。私にもお……」
傍らにあったもう片方のお尻が僕の目の前に突き出されたので、一旦、肉棒を抜き、
「ああん……まだ、して欲しいのに……」

「へへ……交互に嵌めさせて、どっちがイカせるか、競争しようか?はんっ、あああああああぁぁぁっっ!!!」
先ほどより、更に淫液で濡れていた膣穴に指を入れ、掻き回した後、既にいきり立っていた肉棒を入れ子宮を突く。
「あっ、はあんっ!!やあ……そこ、あっ、あああああっっっ!!良すぎるうううっっ!!」
もう一つの穴も、さっき入れた奴に負けないぐらい、膣壁が肉棒に絶妙に絡み合って物凄く気持ち良い。
二人の膣中は何百回も僕の肉棒で擦られていく内に、完全に僕の物が一番気持ち良くなる感触を覚え、それに合わせる様になっていたようだ。
「はっ、はあんっっ!!このまま、イクう……!!あっ、はああっっ!!あっ、あん!!」
「ああああっっ!!また、入れるのねええっっ……あんっ、ああっっ!はっ、はあああっっっ!!」
ひたすら、目の前に突き出された二つの穴に交互にち○ぽを嵌めて、腰を動かしていく。
頭の中はもうこの膣穴で精を思いっきりぶちまける事しかなかった。
それしか、なかった……。
「あうっ!!もう、イク!イクのねえっっ!!あっ、ああんっっ!!はんっ!!良いわよ!出して!!お姉ちゃんのエロマンコに思いっきりぶち込んでええええっっっ!!!」
円を描くようにお尻を振って、膣中に入れている肉棒を引っ張るように弄んで淫猥な言葉を吐き捨てる。
子宮を突きまくっていたち○ぽは肉ヒダに締め付けられ、絡みついた感触でガンガン脈打っていき、いつでも達する準備が出来ていた。
83狂依存 341:2012/02/02(木) 02:51:01.01 ID:6VaSkV9f
「あっ、ああんっっ!!!イク……弟のち○ぽでまたイク!!お姉ちゃん、イク、イク、イクわあああああああああああーーーーーっっっ!!!!」
天にまで届くのではないかというぐらい、絶叫が響き渡った後、麻由お姉ちゃんの中に入れていた物から、精を思いっきりぶちまける。
腰を強く握って、子宮の奥深くに先端を突き入れ、精液を叩き込んでやった。
「あああああああぁぁぁぁっっっ!!!!いっぱい、出てるうう……実の弟に精液いっぱい子宮に出されてるうううう……」
白目を剥きながら、
「はあ……はあ……」
ようやく、射精が収まり、体を倒して息を切らした。

こうやって、僕は二人に甘やかされながら過ごしていた。
二人は何でも言うことを聞いてくれるし、食事から掃除から何まで身の回りの世話も何でしてくれるし、好きなだけ犯らせてくれる。
麻由お姉ちゃんと二人でする時もあれば、沙耶さんとやる時もあるし、今みたいに二人一緒にやるのも僕の自由だった。
デートなんかも二人の好きな方とするし、文字通り二人を取替え、引き換え、好き放題していた。
そして、二人ともそれを悦んで受け入れて僕のされるがままになっている。
麻由お姉ちゃんも沙耶さんと二人でする事に何も文句を言わなくなっていた。
二人とも僕をひたすら甘やかしていて、目先の欲求を満たすだけが生きがいになっていたみたいだ。
「くすくす、ダーリン、何ボーっとしているの?まだまだし足りないんでしょう……今度は私に出してええ……きゃんっ」
沙耶さんが起き上がって、僕の顔を手で艶やかになぞって、誘ってきたので、その場に押し倒す。
何度しても、し足りない。
どれだけ抱いても満足出来ない。二人を見ただけで、ムラムラしてきて犯したくて、犯したくて仕方が無くなる。
抱いて射精しても満足感を得られるのは本当に一瞬だけで、すぐに体が二人を求めるようになってしまっていた。
「ん、んふう……ちゅっ、んふう……ん、ちゅ……ん、んふうっっ!!」
足りない。まだいっぱいにならない。満足出来ない。
その異常な渇きを癒すように沙耶さんに抱きついて、ひたすら唇を貪り、胸を捏ね繰り回していった。
「ふふ……本当に元気ねえ……ん、ちゅ……」
それを見た麻由お姉ちゃんも僕の傍らに抱きつき、頬にキスの雨を降らせて、豊満な胸を僕の腕に押し当ててくる。
「むう……邪魔しないでよお……ん、んちゅっ、んふう……」
不満そうな声を出しながらも沙耶さんは僕の体に抱きついて、体を擦り付けてきていた。

良いんだよね……これで……。
これが、僕が……僕達が望んだことなんだから、これで……。
そうなんだよね、麻由お姉ちゃん。
「ええ、そうよ。私達はずっと一緒よ。ずっとね……」
「あん」
麻由お姉ちゃんは沙耶さんを押しのけ、僕をソファーに座らせて正面から抱きつき、
「ん、んちゅ……ん、んちゅ……じゃあ、また入れるわよ……はっ、あぐう……あああああああっっっ!!」

「あああー!また、独り占めしてえ……麻由ちゃんばっか、続けたら飽きちゃうじゃない」
「寝言抜かしてんじゃないわよ。この子は私が一番好きなんだから、何万回私とやっても飽きることなんて有り得ないわ。そうよね、あなた……あっ、ああああんっ!」
正面から、肉棒をごりごり擦った後、自ら膣中に入れ、ガンガン腰を打ち付けてくる。

うん、わかったよ。麻由お姉ちゃん。
僕も麻由お姉ちゃんの事、大好きだから……それが、子供の頃からの……今でもずっと願っている事だから。
今の麻由お姉ちゃんのこともちゃんと全部愛してるから。
「ああんっ!!ほら、あなたあ……もっと、腰動かしてええ……!あっ、はんっ!!そうよ!!あっ、ああああーーっっ!!」

だから、これからもずっと一緒にいようね。

84 ◆wBXWEIFqSA :2012/02/02(木) 02:58:01.43 ID:6VaSkV9f
以上です。
もしかしたら、この三人のその後も書く事があるかもしれませんが、これで終わりです。
予想だにしなかった長編になってしまいましたが、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
85名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 03:00:14.09 ID:6aI4sSex
>>84
リアルタイムGJ!
完結お疲れ様でした
次回作期待しております
86名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 03:01:26.46 ID:6aI4sSex
IDが何かえらいことになってたでござる
87名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 03:17:01.15 ID:WqPr5L4S

カーチャンも掘り下げて欲しいな
88名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 11:15:25.62 ID:BcKMuqnT
Gj!
完結お疲れ様
妊娠した話が見たかったです
89名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 12:13:22.81 ID:XbYBZoUn
おぉ!完結してくれたか
ありがとういつも楽しみに見てたGJ!

狂もうとも終わりそうだし…楽しみが無くなっていく
90名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 18:09:55.83 ID:lEsFV0zH
狂依存gj

完結お疲れ様です! その後の話が今から楽しみだ。

ここしばらくの楽しみが終わったという意味では、色々と複雑な想いがあるけどw
91名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 18:32:23.80 ID:Dtd/wUXL
ハッピーエンド!
92名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 19:24:32.77 ID:OjYQG+mU
完結おめ!この作品を読むたび股間がやばかった。
93名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 21:39:41.13 ID:/tQwVVGa
完結お疲れgjです
長編の完結リアルタイムで始めてみました
凄いですね。文章に勢いがありました
姉ものもいいですね〜
本当にお疲れさまです。
94名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 21:41:57.86 ID:/tQwVVGa
341回続けたんですね。見習わなければ
95名無しさん@ピンキー:2012/02/02(木) 22:49:09.10 ID:3Iz4QYZj
狂依存完結お疲れ様です!
落ち着いたら是非三人の今後は書いて欲しいですね。
96名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 02:38:00.93 ID:u051nQq2
姉「春までに殺すッ!春までに殺すッ!それまで愛し合ってろテメエ等ァ!」
97名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 07:33:00.17 ID:h/D2I5XR
弟「お前が死ねよ糞姉」
98名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 09:06:51.03 ID:ID5BhLo2
そんな事言うとお姉ちゃん泣いちゃうぞ…
99名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 09:41:04.33 ID:4Htn+w9+
弟「ごめん…お姉ちゃん…」
100名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 12:18:25.56 ID:h/D2I5XR
弟「なんて言うと思ったか馬鹿姉!大っ嫌い!」
101名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 21:12:23.64 ID:ID5BhLo2
馬鹿お姉ちゃんが幼馴染を威嚇してた
幼馴染が怯えるから止めて欲しい
102名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 23:21:58.71 ID:ID5BhLo2
お姉ちゃんが赤ちゃんの頃から世話した弟を他の女のが奪う行為は
焼肉で人の焼いてた肉を焼き上がりに取るのと同じで許されない事だ
つまり姉弟は夫婦になる為に産まれてきたんだよ
103名無しさん@ピンキー:2012/02/03(金) 23:52:56.96 ID:hiZAUXzw
これは投下減りまくる勢いですね
104名無しさん@ピンキー:2012/02/04(土) 01:02:17.82 ID:3JtDpBJj
姉はー外ー妹は内ー
射精的な意味で
105ロリ姉とたっくん  ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:02:30.14 ID:Iv5qW+Fw
投下します。
106ロリ姉とたっくん1 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:04:20.63 ID:Iv5qW+Fw
俺の姉。名を神咲瑠璃子(かんざき るりこ)。
大人っぽくていい名前だと思う。姉弟の俺から見ても。
聞くからに優しく物静かなお姉さんと言った感じだろう。
そう、名前を聞いて格好良い女性を想像した人も多いと思う。

そしてその想像は必ず裏切られることになる。
そう特にこの時期は。

「お前の姉ちゃんって綺麗って聞いたぜ? 見に行こうぜ」
「入学式だろ? 嫌でもこれから目にするって」

友人の質問に、俺はうぜえと言った感じで机に突っ伏しながら答える。

「でもさ。お前と同じガッコの奴が絶対見とけって」
「誰だよ、そんな無責任なこと言うやつは」

どうせネタにしようとしてるに決まってる。姉ちゃんは良くも悪くも有名人だからな。

「行こうぜ!」
「いやだ」
「名前からして相当な先輩なんだろ? 俺に惚れられるのが怖いか?」
「そうやって期待持つと泣くことになるぞ」
「またまた〜もう名前からして美人で大人の先輩って感じじゃん」
「だからさ…」

そう言いかけた時だった。教室の外から声がしたような気がした。

「たっくーーーん!」

俺は耳を塞いだ。あの声は幻聴だ。絶対にそうだ。そうに決まってる。

「おい、廊下からすげえ可愛い子が手振ってるぜ。ちっちゃくて可愛いなぁ。俺たち新入生であんな子いたっけ?」

だからアレが俺の姉ちゃんなんだよ!

「神咲くん、あの子…じゃなかった。お姉さんが呼んでるわよ」
「ああ…わかった…」

俺は廊下に出ることにする。友人を見ると興味ない顔で手を振っていた。
おまえさっきまで興味深々だったよな? るり姉見た瞬間興味ゼロかよ。

「ようロリ姉、なんかよう…ぐふっ!」

言った瞬間鳩尾に姉のパンチが入っていた。

「なんか言ったかなぁ? たっくん」
「い…言ってません」

瑠璃子だからるり姉と呼んでいる。でもつい本音が出てロリ姉と読んでしまうことがある。
そう。目の前の姉は俗に言うロリ系と呼ばれる部類に属する。
身長142p。黒髪の左側にツーテールのロング。
バストは…小さいけど普通だと思う。出るところは出てるし。
そしてルックス。明らかに高校2年とは思えない。ぶっちゃけ小学校6年でも通用すると思う。
とにかく幼い。でも見る人が見たらむちゃくちゃ可愛いんだとか。まあ俺には理解不能だ。

「たっくん今日の帰りヒマ?」
「めっちゃ忙しい」
「入学祝いしたいんだけど」
107ロリ姉とたっくん2 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:06:10.45 ID:Iv5qW+Fw
るり姉は指を口に当てて上目遣いをする。俺は昔からこれに逆らえない。
姉に異性など感じない。感じても所詮姉だ。なんとも思わないはず。
だけど俺は何かを感じてしまう。なぜか逆らえない気持ちになるのだ。

「ああ、いいよ」
「やった。じゃあ放課後迎えに行くね」
「好きにしてくれ」
「うふふ。じゃあねぇ。あと何か学校でわからないことあったらなんでも聞いてね」

そう言って姉は自分の学年の階に降りていった。
俺は教室に戻る。

「おまえロリコンでシスコンだったんだな」
「…」

アホな友人が決めつけてくる。ああ…やっぱり…
周りかもヒソヒソ声が…

「神咲くんって結構タイプかと思ったけど…」
「あれじゃあね」
「お姉さんも可愛いしあれは相当見る目厳しんじゃない」
「あの人と自分見ると自信なくすわぁ」

言いたい放題だ…ああやっぱり…中学の時と一緒だ。


姉と一緒に玄関を潜る。いい年して姉弟べったりで恥ずかしいと思う。
でもこの習慣が変わることはない。なぜか変えようとも思わない。変えたほうがいいのに。
後ろからカチリと玄関の鍵を閉めた音が鳴った。

「たっくん」
「何?」
「入学祝いするね」

そう言って腰に手を回して背中を直に触ってくる。

「おい! なんだよ、るり姉!」
「別におかしくないよね?」
「おかしいに決まってるだろ! なんのつもりだよ!」

俺を見ながら、るり姉は自分の口に指を当てて上目遣いでもう一度囁く。

「別におかしくないよ。今時の姉弟ってこんなもんだよ」

いや、おかしい…くないのか? なんか頭がくらっときた。
確かによくあることなのかも知れない。

「お姉ちゃんがキスしてあげるよ。ちょっと屈んで」
「あのさ、るり姉…」

いや明らかにおかしいだろ! 俺も何屈んでんだよ。

「ん…ちゅ…んぐ…ちゅ…」
「んぐっ…ん?」

姉にディープキスされてる俺。
幼い顔をした姉が間近になる。
良い匂いがする。熱心に舌と唾液を絡めてくる。
108ロリ姉とたっくん3 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:07:53.55 ID:Iv5qW+Fw
「ん…んチュ…ん…あふ…」
「うん…んん…んく…!」

って何やってんだよ!
急いで姉を引き剥がす。

「おい! るり姉! やっていいことと悪いことが!」
「入学祝だよ。それに欧米では普通だよ?」

また上目遣いで口に指を当てる。
普通…なのか…? 言われてみればドラマとかでは普通にしている。
でも姉弟だぞ。ディープキスまでは…
いや、するのかも知れない…

「これからたっくんにしてあげることは姉と弟なら普通のことだし。凄く気持ちのいいことで、お姉ちゃんを抱きたくて我慢できなくなるんじゃないかな?」

また上目遣いで指を口に。その人差し指をねっとりと上下に舐める動作をするるり姉。
ああ、あんなふうにしゃぶられたらたまんないだろうなぁ…あの幼い口におもいっきり精液をぶちまけてみたい。

おい! 今何考えた? 俺? しっかりしろ! 姉弟だぞ! 近親相姦だぞ?

「ん…お祝いだから普通のことだよ。これからお姉ちゃんはたっくんにフェラチオしてあげるけど私にしゃぶられるたびに幸せな気持ちになると思うよ」

ああ…そうなのかも知れない。るり姉のことは嫌いじゃない。大切な血の繋がった家族だ。
第一、俺のモノはビンビンに立ってる。るり姉にしゃぶってもらいたい。
これは家族を思う普通の感情だ…と思う。いや、違うだろ! さっきから頭がくらくらする。

「でもたっくんの意見を尊重するよ。私はたっくんがしゃぶって欲しいならしゃぶってあげる。幸せにしたげる」
「るり姉…」
「たっくん、きっと気持ちいいよ。お姉ちゃん、がんばるから。たっくんを気持ちよくしてあげたいの」
「でも近親相姦…」
「それだから余計に興奮して気持ちよくなるかもね」

指を口にしたるり姉の気持ちが伝わってくる。ああ、そうだ。このまま一線を超えたら…
だからダメなんだって! でもるり姉にしゃぶってもらえたら…
そう、だから興奮するんじゃないのか?

そう、姉弟だから…あの幼い顔と体と口がたまんないんじゃないか?
禁忌だからこそ燃えるんだろ?

「精液も飲んだげるよ。飲みたいの」
「るり姉…」
「なあに?」
「しゃぶってよ」
「本当!?」
「我慢出来ない。早く…るり姉、口で…」
「うん!」

るり姉がしゃがんで俺のズボンのベルトに指をかける。チャックから出た俺のモノは今にもはちきれないばかりだった。

それを手にとる。まじまじとそれを見つめるるり姉。

「たっくん凄い…」
「るり姉…早く…」
「うふ…わかってる。ちゃんと唾を付けて濡らして…んぐ」

るり姉が俺のチンコを咥えた。ヤバイ。気持ちいい。
るり姉の口の中があったかい。上目遣いで見るるり姉を見るだけでいけないことをしてるのが痛感できる。

「んん…ちゅぽ…んちゅ…ちゅ…んん…ん…んぐ…んふ…たっくん…どう…?」
109ロリ姉とたっくん4 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:09:22.28 ID:Iv5qW+Fw
上下にゆっくりと俺に媚びたように上目づかいでチンコをしゃぶる。その幼い顔を見るたび幸せな気分になる。
早く出したい。るり姉に俺の精液を飲ませるんだ。

「ん…ちゅぐ…んぐ…ちゅる…ん…はっくん…ひひでひょ…ん…ひい…んぐ…」

るり姉は本当に可愛い。どれだけ俺を想ってるのか強烈に伝わってくる。
るり姉の幼い口を犯してる気分は最高だ。こうやって意識してみるとその仕草はかわいすぎる。
そろそろこみ上げてきた。出そうだ!

「るり姉…出る!」
「ん! 口に出して! 私にたっくんのザーメンいっぱい飲ませて!」

そう言ってディープスロートを必死で始めるるり姉。懸命な姉の姿に感動を覚える。
ああ…るり姉…好きだ…気持ちいい。

「んぐ…ん…ちゅ…ちゅく…ちゅる…ん…んん…んぐ…んぐ…ん…ちゅ…んぐ…ん…ちゅぅ」
「出る! 出るよ! るり姉、飲んで!」

思い切りるり姉の頭を掴んで、その幼い顔を引き寄せた。

「んーーーー!! ん! んん…!」

その口に思いっきり精液をぶちまける。
るり姉の口の感触とザーメンの熱さがチンコに伝わってくる。
気持ち良すぎる! オナニーなんかと比べ物にならない!

「んん…こくっ…ん…ごくん…んぐ…ん」

必死で大量に出したザーメンを飲んでいるるり姉。

「ぷは…ああ…あごがしんどい…」
「おい、るり姉、だいじょうぶか?」
「うん…ありがと…」

瞬間凄い罪悪感がした。姉とファーストキスをした。
それどころか姉にしゃぶってもらってしまった。
さらに大量に精液を飲ませてしまった。しかも姉弟で…
もし世間にバレたら…

「たっくん」
「な…何?」
「大丈夫だよ」
「な、何が?」
「お姉ちゃんのフェラチオ気持よかった?」
「フェ…!?」

直接的な言葉で聞くと物凄いことをしたと実感する。
るり姉の口元にはまだ精液が付いている。
なんてことをしてしまったんだろう…


「るり姉…ごめん…ごめん」

許されることじゃないけど自分からしたことだ。
謝るしかなかった。

「…優しいんだね、たっくんは」
「な、なんでだよ…」
110ロリ姉とたっくん5 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:10:11.56 ID:Iv5qW+Fw
るり姉が俺の頭を包み込むように抱いてくる。
幼い体つきの割に意外と胸もあるんだと不埒なことを考えてしまう。

「悪いのはお姉ちゃん。たっくんは悪くない」
「そ…んなこと言っても…う…」
「今日、朝から変じゃなかった?」
「何が…だよ…」
「私がほら、こうすると…」

るり姉が口元に人差し指を当てる。

「……!」

動けない。固まってしまう。

「ごめん。2ヶ月前から催眠術かけてたの」
「あ…あ…」

そう言えば思い当たる節がある。るり姉は毎日、夜中に俺の部屋に来ていた。
部屋に入ってしゃべりかけてくるだけで特別なにもないと思ってたけど。

「だから、ほら…おちんちんまだ硬くなるでしょ?」

ニッコリと妖艶な幼い顔で笑いかけてくるるり姉。

「あ…っく…」

その仕草に反応して反応してしまう。駄目だ。時分の姉なのに…

「たっくん。可愛い。それじゃ今度は私がするね。ほら、お姉ちゃん綺麗でしょ?見て」

制服を脱ぎだするり姉。小柄な体に反して凄くイイ体をしてる。
バストは控えめでも思ったよりある。ウエストもしまってる。
パンツを脱ぐときのおしりのラインに興奮してる自分がいる。

「犯して」

全裸になった姉に対してドクンと心臓がなった。

「好きにして。ほらお姉ちゃんのおまんこ見て。濡れ過ぎちゃってどうにもならないの」

指でおまんこを広げるるり姉。俺の理性は切れていた。

「きゃあ!!」

るり姉の腕を掴んでソファに押し付ける。後ろから胸を揉みまくってやった。

「あはぁん…お願い…優しくして…ん…ううん…」

小振りで意外とあるおっぱいを揉んだあと、両手でるり姉の腰を掴んで、バックの体制を取った。

「ああ! ちょっと! 初めては向きあいながらがいい!」
「知るかよ」

弟の純情弄びやがって。

「お願い!」

泣きそうなるり姉を見て小学生を犯してる気分になる。
構わず後ろから挿入した。
111ロリ姉とたっくん6 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:11:25.30 ID:Iv5qW+Fw
「んああぁ! 入ってくる! たっくんのが入ってくる! あぁ!」

凄い締め付けだった。その小さな体にこんな力があるのかと言うほど。

「あん! あぁん! …んふ! あぁん! あ…ああ…あふ…うぅ!」

るり姉のおまんこの中は熱くてキツくてヌルヌルしていて気持ちよかった。
フェラの時もすごいと思ったがこっちは別次元だ。

「あっ! あんっ! あっ! あんっ! ああっ! あぁん!」

後背位の形でるり姉の腰を持って突きまくる。
小学生は失礼だ。こんなエロい小学生がいるわけない。
せめて中学生だろう。それにしてもおまんこの中は気持よすぎる…!

「あん! あん! あはぁん! 突いて! もっと激しく犯して!」
「うるさいな」

パアンと思いっきり尻を叩いてやった。

「痛い!」

瞬間、おまんこの締りがきつくなった。

「うっ…!」

思わず射精しそうになる。さっきしたばかりなのに。

「はぁ! あん! たっくん、乱暴しないで…!」

涙目のるり姉を見てもっといじめてやろうと火がつく。
催眠術なんかセコイ真似で強姦しといてよく言う。

「まずそっちから謝れよ」
「え? た、たっくん?」
「俺は本気で悪かったと思ったんだぞ。騙しといてそれはないだろ」
「う、うん…ごめんなさい」
「よし」
「ごめんなさい」
「わかったから。もうすぐ出そうだからどこに出して欲しい」
「お尻か背中にかけて。妊娠は怖いから」
「そっか」

るり姉の華奢で幼くてエロい体を舐め回す。
繋がったままの状態で首筋と耳にキスしまくった。

「んふ…はふん…あふ…あん…もっと愛して…」
「じゃあ膣内で出すから」
「え?」

瞬間、るり姉の童顔が恐怖で引きつる。
セックスを開始した。懸命にるり姉のおまんこにちんぽを出し入れする。

「あんあん! あぁあん! や、やめて! 膣内はやめて!」
「はぁはぁ! いいじゃん! 孕んじゃえよ!」
「お願いぃ…やめてぇ…あん…あん…あふ!」

最初に手を俺に手を出したのはるり姉だ。
妊娠しても自己責任なはずだ。
なにせ弟を犯して弄んだんだ。
112ロリ姉とたっくん7 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:12:37.64 ID:Iv5qW+Fw
「はあ! ほら! 俺の子供産んでくれよ!」

尻を叩きまくったあとキュンキュンしまるおまんこの中を突きまくる。

「あん! ああ! やめて! 妊娠はいや! お願い! 外に出して!」
「くっ! 出そうだ! 中に出すぞ! るり姉!」
「やめてぇ!! お願い!! やめてぇ!!」
「ぐっ…!」

るり姉のおまんこが締まると同時に膣内に大量に射精した。

「あぁあぁっ! 膣内に出てるぅ! いやぁ! 妊娠しちゃうよぉ!」
「くぅ…!」

締り具合が半端じゃなかった。数秒続いた射精。
中の精液が全部絞り取られるんじゃないかと思った。

「熱いよぉ…熱い…いやぁ…」

自分のモノをるり姉のおまんこから引き抜くとドロッと精子と愛液が流れでてきた。
るり姉を犯してしまった思いと同時に幼い子を犯してしまった感覚にとらわれる。
ロリコンの気持ちがわかった気がする。大量のザーメンが流れでてくる姉のおまんこをみながらそう思った。

「やだよぉ…もっと…優しくして欲しかったよぉ…」
「るり姉から誘っといてよく言うよ」
「あぁん…たっくんが好きだったからぁ…」
「妊娠するって言ってたけど今日危険日?」
「ううん…でもこれだけ出されたら…」
「るり姉」
「な、何?」
「シックスナインしよう」
「う…うん」

はっきり言ってこんなもんで収まるわけがない。
こんな気持いいことがあるなんて知らなかった。
るり姉の体は最高だ。

俺を上にるり姉が尻をこちらに向けてまたがる。
まだ濡れ状態のおまんこにキスをする。
少し血の味もした。処女だったのか。


「あん…そこ…もっと上、クリトリス…うん、そこ舐めて」
「ん、わかった。るり姉も休むなよ」
「うん、はぐ…あむ…ん…ちゅ…ちゅく…ん…んふ」

お互いに性器を貪り合う。
そして今度は騎乗位の形になる。

「今度はるり姉が動いて」
「うん」

るり姉は時分のおまんこと俺のちんぽに手をやりながら、結合してくる。

「ん…はぅん…入った…あん」

るり姉のイヤラシイ幼い体が跳ねるたびに射精しそうになる。

「あん! あん! 気持ちいい! 気持ちいいよ! たっくん!」
「くっ! 俺もだ、るり姉!」
113ロリ姉とたっくん8 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:13:28.32 ID:Iv5qW+Fw
気持よすぎる。おまんこがちんぽへ吸いつきが凄すぎる。
近親相姦は相性が多いとは聞いたことがあるが、これほど凄いとは。
るり姉が初めてだからかわかんないけどシャレにならないくらい気持ちいい。

「あん、あ、あ…ああん、ぁあん、うふん、うぅ…あん! あ! イキそう!」
「ぐ…」

おまんこの締め付けがキツくなる。その瞬間るり姉の尻を思い切り持ち上げた。
正常位の形になる。我慢出来ない。早く射精したい。早く…

「あん! あ! あんあん! イキそう! イク! いっちゃうぅ!」
「イケよ! 俺も出そうだ! また中に出すぞ!」
「うん! お願い! 出して! たっくんのザーメン、私のおまんこに注いでぇ!!」
「くっ…出る!」

思い切りるり姉の胸を揉みながら深いキスをする。

「んん…んふぅ! 好き! たっくん好き!」
「俺もだ! るり姉! イクぞ!」
「来て! 来て! あんああん! あん! あぁん! んふ…んぐ…」
「ん…んん…」

思い切りお互いキツく抱きしめあいながらディープキスをした。
そのあとに続く快感。

「んんんんーーーー!!」

るり姉の膣と体が痙攣する。
その瞬間、大量に膣内に射精した。

「っく…気持よすぎるだろこれ…」

射精後も腰を振りまくってるり姉を犯しまくった。
その後、るり姉は失神してしまった。
114ロリ姉とたっくん9最終話 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:44:25.76 ID:Iv5qW+Fw

「姉さん、起きてよ、姉さん」
「ん…もう少し…」
「ダメ」
「寝かしてよ〜」

姉さんを起こす。この人はいつまでも変わらない。
俺たちは社会人になった。それからもあまり生活は変わってない。
呼び方がるり姉から姉さんに変わったくらいだろうか。
結局姉さんの身長も体もあまり成長しなかった。
本人は成長したと言ってるが、俺的には成長しないもらいたい。
童顔でロリ系の姉さんが好きだから。

俺が今でも結婚しないのも姉さんがいるからだ。
姉さんもまたしかり。俺たちはあれからお互いしか愛せなくなった。
というのもお互い他の異性とも付き合ったが、結局帰ってくるのはお互い姉弟のところだから。
最初は罪の意識がかなりあったが最近はなくなってきてる。
実にヤバイことだと思う。

姉弟で結婚できたら一番いいんだろうけど、日本に結婚できる法律はないしな。



お互いの通勤でいつもの駅に歩いている最中。

「姉さん」
「何?」
「俺たちどうすんだよ、これから」
「今日は仕事終わったらすぐに帰ってくるよ」

いつもと変わらなくて可愛い姉さんが微笑む。

「違うくて、将来だよ」
「え?」
「俺さ。日本で姉弟が結婚できる法律あったら間違いなく姉さんと結婚してるよ」
「ちょっと…!?」

姉さんは目をぱちくりしている。スーツ姿でもロリ可愛さはかわらない。

「たっくん、どうしたの? 熱でもあるの?」
「真剣な話だよ」
「でも今のままでいいじゃない」
「俺、姉さんの子供が欲しい」
「う…何を…」
「マジで言ってるんだぜ」
「うん、ありがとう、でも…」
「でも?」
「あはは…妊娠してるって言ったら信じる?」
「は?」
「いや…あの…たっくんの子…だよ…」
「マジで?」
「うんマジ」

姉さんの顔は真剣だった。
そしてこれからが俺たちの物語の始まり…

「姉さん、愛してる、結婚出来ないけど結婚しよう」
「私もたっくんを愛してます、幸せにして下さい」

二人の愛は永遠に 〜FIN〜
115ロリ姉とたっくん ◆qtuO1c2bJU :2012/02/04(土) 05:44:46.83 ID:Iv5qW+Fw
投下終了です。
116名無しさん@ピンキー:2012/02/04(土) 05:47:08.90 ID:ZzQzy62t
乙乙です
ロリ姉いいねぇ
117名無しさん@ピンキー:2012/02/04(土) 11:33:56.26 ID:Sd/idx2f
Gj
ロリ姉良いね
118吸精之鬼:2012/02/04(土) 14:09:44.40 ID:voNYPzKr
GJ!
やっぱりハッピーエンドはいいですね。


投下します。
119吸精之鬼:2012/02/04(土) 14:10:23.31 ID:voNYPzKr
大野家と福原家、
共に異質な血を受け継ぐ両家だが、そこに大きな違いがある。

大野家はその血を伝えず、一般の家庭となった。
福原家はその血を伝え、その能力によって財をなした。

代を重ねる毎に薄まっていく血、それは福原の人間にとって耐え難い事実だ。
その状況下で、福原の家では初とも言って良い女児が産まれた。
次に男児が産まれた時、既に当時に存命だった当主達は決断していた。

福原に流れるその血をより濃くする為に、禁忌を犯させる事を。

その結果に産まれてくる子の将来は考えず、ただその血を守る為だけに。


全てが済んだ後、姉は逃げるようにして福原から出た。
産んだ子を捨ててでも、その家に残っていたくはなかった。
弟は福原の家から逃れる事は出来なかった。
ただ産ませた子に自由を与える為、その血を語らず、その母を語らなかった。
120吸精之鬼:2012/02/04(土) 14:11:01.64 ID:voNYPzKr
その日、大輝は珍しく暇を持て余していた。
その日は最近では珍しく早く帰宅出来た母が、久し振りに家事全般をやっているからだ。
その為、普段ならまだ家事に使っている時間が、自分の時間となったのだ。

机に向かってはいるが、勉強している訳ではない。
その日に済ませておく課題は既に終わらせていた。
今は引き出しから取り出した指輪を眺め、思案に耽っていた。

その指輪は先週の日曜に桜に買ってやった物だ。
結局、その日に渡し損なってしまい、今も大輝の手元にある。
「どうするかな、これ?」
一度、渡し損なった物を再度渡すのは意外と難しい。
特に深い意図があって買ったわけではない代物を、何の理由もなく渡すのには抵抗感があった。
「状況ねえ…、要はそんな雰囲気を作ってから渡せって事なんだろけど…」
「って!妹相手にそんなの考えてどうする!」
最初に渡そうとした時に桜に言われた言葉を思い出し、思わず首を振った。
「適当なタイミングで適当に渡せばいいだけだろ!」
そうは言ってはみるが、その適当なタイミングで適当に渡せてないから、この指輪が大輝の手元に残されているのだ。

基本的には何でも器用にこなせる大輝だが、こういった事は苦手だ。
彼女いない歴=年齢なのだからしょうがないと言えばしょうがない。

結局、堂々巡りの思案から抜け出せないまま、指輪とにらめっこする時間だけが過ぎていた。
そんな中、控え目に部屋のドアをノックする音が聞こえた。
大輝が慌てて指輪を引き出しにしまい、その対応に出ると、そこに立っていたのは、母だった。
121吸精之鬼:2012/02/04(土) 14:11:41.62 ID:voNYPzKr
その電話を切った後、明日香は大きな溜め息をついた。
その電話の内容、それが二十歳を過ぎた自分がするようなモノでないことぐらいは、明日香にだって分かっていた。
それでも明日香は知りたかった。
母の愛情を。

屋敷、そう呼ぶに相応しい福原の家、
今、ここには明日香一人しかいない。
父は仕事の都合で何日かは帰ることがない。
使用人達には明日香が休みを与えた。

一人でいる事、それが明日香にはとても辛い事だ。
清水理沙は明日香の事を快楽主義者だと評した。
それはハズレではないが、明日香を表現しきれてはいない。
確かに明日香が次から次へと相手を変え、相手の年齢は勿論、性別すらも気にせずに性行為を繰り返してきた理由に快楽があるのは否めない。
が、人との繋がりを求め続けていたのも事実だ。
明日香が求めた繋がり、それは他人では決して得る事のないモノだ。

それまで明日香はそれが何なのかは分からなかった。
大輝と桜、この”実の兄妹”を見て、初めてそれに気づいた。
だから二人に嫉妬し、それを壊したいとも考えた。
その前に明日香は知っておきたかった。
実の母の愛情を。

大輝は明日香にとって弟、例え流れている血の半分が違っていたとしても、大事な弟と言う存在には変わりない。
もし、母が自身の存在を認め、娘としてくれるなら、大輝を壊す事はしたくない。


電話をしてから二時間ぐらいしてからだろうか、
呼び鈴が来客を告げた。
その来客は望んでいた母ではなく、大輝だった。

あの人にとって自分は娘ではない。
そう悟った明日香にもう悩みはない。
”壊してあげるよ、アナタの息子を”
そう呟くと、何食わぬ顔で大輝を招き入れに向かった。
122吸精之鬼:2012/02/04(土) 14:12:34.22 ID:voNYPzKr
投下終了です。
123名無しさん@ピンキー:2012/02/04(土) 16:49:18.35 ID:Sd/idx2f
Gj
この秘密は従姉しかしらないのね
124名無しさん@ピンキー:2012/02/06(月) 00:32:24.08 ID:RUOgFMiN
泣いて土下座して子作りをお願いしてくるキモ姉
125名無しさん@ピンキー:2012/02/06(月) 01:33:23.15 ID:QABd3Css
>>124
「姉ダイアリー」嫁。
126名無しさん@ピンキー:2012/02/06(月) 09:17:18.61 ID:RUOgFMiN
>>125
もう見た、正確には胸を揉ませてたキリッ

押入れに引きずりこんでくる貞子無口キモ姉とか良いと思う
127名無しさん@ピンキー:2012/02/06(月) 11:00:34.07 ID:ZHPerOrv
そのネタもーらい
128名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 17:31:11.56 ID:k2YJquj8
なんか、作品見てたら投下意欲が沸いて来た気が…下手ですが、投下しても
宜しいでしょうか?これから少し用事あって投下は深夜頃になると思いますが。
129名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 17:53:47.96 ID:CpcFy6W5
>>128
お願いします
130名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 19:48:13.95 ID:VA4DRuFt
テンプレでも大歓迎って書いてあるしね
131名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 22:20:10.80 ID:i+clLLeD
今年に入って投下の無い作者何人いてるんだ?
132名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 22:34:52.42 ID:Dku1ZUTx
オツムの弱い姉ちゃん言いくるめてエッチしたい
133名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 23:30:02.83 ID:Kw57Puz3
>>132
どこら辺がキモ姉なのかkwsk
134名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 23:33:19.42 ID:w4fFI3lQ
狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い狂もうと来い
135名無しさん@ピンキー:2012/02/07(火) 23:48:39.54 ID:VA4DRuFt
暇ならオナニーでもしてろよ
136名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 00:16:26.50 ID:ugva2SAX
>>128
風見のような糞駄作じゃなければ良いよ
137名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 01:25:07.98 ID:JPja5m/n
兄姉弟妹のシチュで 兄→妹 姉→兄 弟→姉 妹→弟 妹→兄
で妹が実は義理という複雑な設定はどうだろう?
138名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 05:20:17.48 ID:C6NYDjzn
>>132
キモ姉の高度な誘い受けで
毎日無防備な姿見せてエッチしたらもう離さないんだよ

>>137
面白くなるとは思えないぞ
あと兄弟複数は嫌だな
139名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 10:57:46.34 ID:YGmLQADi
>>137
妹ただのビッチじゃないですかやだー
140名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 16:11:12.35 ID:C6NYDjzn
弟のお世話をするだけの簡単なお仕事です
要資格お姉ちゃん
141名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 19:13:03.87 ID:odiLNXzN
兄を欲しがってる弟君に対してキモ姉妹ができる事は何かな

そんなSSも悪くない
142名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 19:29:54.62 ID:0A8/r/DJ
男兄弟だと遠慮いらなさそうだし、プロレスごっことかどうよ
というわけでこの願いを叶えるためキモ姉妹が弟とプロレスごっこを…
143名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 20:34:06.85 ID:SSUbMmnA
気持ち悪い弟も略せばキモウトだ
144名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 23:00:22.96 ID:C6NYDjzn
小さい頃弟に兄が欲しいと言われて男みたいにするキモ姉
しかし年頃になると弟は昔言った事を忘れ男みたいなカッコするなと言う
弟の約束を守ってた姉は怒って弟をレイプする
145名無しさん@ピンキー:2012/02/08(水) 23:38:47.36 ID:C6NYDjzn
ええ―きもーい―
ブラコンが許されるのは小学生までだよね
146がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/02/09(木) 13:43:52.99 ID:XAgAdBpo
お久しぶりです。
>>5の続きを投下します。最初は二部構成のつもりでしたが、三部構成になりました。ややこしくてすみません
5レスほど消費予定です
147がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/02/09(木) 13:47:42.05 ID:XAgAdBpo
「おはよう。ごめん、遅くなって」
俺が大学の図書館についたのは、10時10分前だった。俺が到着した時には、
彼女は既に勉強を始めていた。テーブルの上にはレジュメとノート、過去問が丁寧に並べられている。
「おはよう、一樹君。私のほうこそ急に誘ってごめんね」
彼女の名前は三山恵子(みやまけいこ)で、俺と同い年。大学はもちろん学部学科も一緒。
外見の方はといえば、一言でいうと可愛い。愛らしい顔立ちに、小柄な肢体。
それにふわふわと波打つ栗色の髪が、彼女の可憐な容姿にマッチしている。100人いたら95人は「可愛い」
と口をそろえて言うだろう。あとの5人はきっとゲイか熟女好きの男だ。
性格の方は普段は物静かだが、俺と二人きりになるとよく喋る(よくといってももとが無口なので、一般的なレベルになる)。
本人は隠しているつもりのようだが、非常に嫉妬深い。俺が数少ない女友達と喋っていると、黒いオーラが見え隠れする。
しかし、基本的にはよく気が利き、甲斐甲斐しく俺に尽くしてくれる良い娘なのだ。
一人暮らしの彼女の家にお邪魔した時は、いつ把握したのか俺の好きな料理をたくさん作ってくれたり、
冬休みの時など懸賞でチケットが当たったとかで旅行に連れて行ってくれたり。
それに、彼女の実家は、どうやらかなり裕福のようだった。
148がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/02/09(木) 13:49:29.16 ID:XAgAdBpo
以前、彼女にさりげなく何かほしいものはないかと聞いたところ、やんわりと断られた後
「ずっと一緒にいてほしい」「私に甘えてほしい」
といった旨の返事を戴いた。いつも横暴な姉ちゃんにこきつかわかれている反動か、俺は情けなくもその言葉で泣いてしまった。
そんな俺を、彼女は慈愛をこめた優しい表情で抱きしめてくれた。
かくして、俺の役割はそれまで以上に彼女に甘えることとなり、彼女の役割はそれまで以上に俺の世話を焼くこととなった。
俺が甲斐性なしのヘタレ駄目人間というのは、俺自身も含め周囲共通の見解であるが、
彼女の前では骨抜きになってしまっても仕方ないことだと思う。
俺の生活は、彼女抜きにはだんだんと成立しなくなっていった。
149がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/02/09(木) 14:00:19.68 ID:XAgAdBpo
今も、彼女が自分の勉強そっちのけで教えてくれたおかげで、最もやばいと目していた商法が終わったところだ。
「ふう、こんなもんかな。少し休憩するか」
「そうだね。あ、私クッキー焼いてきたから、外のベンチにいこ?」
彼女にそう告げられ、外へと歩く。図書館前の広場にあるベンチに座ると、
冬の風が肌を乱暴に撫でてきた。隣にいる彼女が、一瞬ぶるりと震えた。
「寒いなぁ……。一樹君、あっためて?」
彼女はふにゃふにゃとした笑顔で、俺に小さな身体をすり付けてくる。普段は俺の世話を焼く彼女だが、
時折こうやって甘えてくることがある。上品な猫のようで、とても可愛かった。
「あのさ、恵はテスト大丈夫なの? クッキー焼くのだって大変じゃないか?」
「ううん、私は一応普段から勉強してるし、人に教えることで自分も勉強できるから。クッキーだって、結構簡単なんだよ?」
確かに、昨年度彼女は法学部の成績優秀者として表彰されたらしいので、余裕はあるのだろう。
クッキーだって、器用な彼女にかかれば簡単なことかもしれない。
「そっか。結局いつも世話になってる俺が言うのもなんだけど、負担だったら言ってな」
「全然負担なんかじゃないよ。あ、早くクッキー食べてみて。今日のは自信作なんだよ?」
はい、あ〜ん、と口に放り込まれたクッキーをよく噛んで味わう。香ばしいバターの風味と、甘い味が広がっていく。
ふと隣をみると、彼女は笑顔で……いや、惚けた顔で俺を見つめていた。
クッキーは、自信作というだけあって、とてもおいしかったけど。
150がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/02/09(木) 14:01:57.86 ID:XAgAdBpo
朝起きると、一樹がいなかった。最初は家のどこかにいると思った。でも、トイレにもいないし、
風呂場にもいないし、リビングにもいなかった。家中どこを探しても、いなかった。携帯を開くと、メールが一通。
『ごめん、彼女から図書館で勉強しようって誘われたから行ってくる。買い物はまた今度で』
ふざけたメールは、一樹からだった。嘘、でしょ?彼女って何?笑えない冗談言わないでよ。
なんで彼女なの?彼女なんていらないでしょ、私と一緒にいて、喜んでたんじゃないの?
買い物、デートの約束は?いつ彼女なんて作ったの?悪い虫がつかないよう見守ってたはずなのに。
なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。
心臓がばくばくと暴れている。一樹に、彼女?彼女と図書館にいる?私のことをいつも優先していた一樹が?私の弟の一樹が?
定まらない思考でメールを送る。『下らない嘘はいいから帰ってきて』『怒るよ?』『今なら許してあげるから』『どこにいるの』『ご飯くらい奢るから一緒にいこ』…………何件も送ったメール。返信は、一時間経ってもついに帰ってこなかった。
……助けに行かなきゃ。一樹は優しいから、きっと騙されているんだ。
じゃなきゃ優しい一樹が、私との約束をすっぽかすわけない。
そもそも姉との約束を放棄させる彼女なんてろくでもないやつに決まっている。
待っててね、一樹。
151がおー ◆ctpDG7E5wY :2012/02/09(木) 14:03:12.11 ID:XAgAdBpo
投下終了です。もしもしからなんで改行や空白がおかしなとこあります、すみません
152名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 14:12:16.26 ID:u9E6ugPm
>>151
乙です
153名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 16:07:17.25 ID:taVTIN9m
>>151
GJです。
お姉さんと彼女さんの性格がまたいい感じにコントラストを描いてますね。
154名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 17:10:51.46 ID:JYfua87U
GJ
キモ姉妹スレなのに泥棒猫派・・・
155名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 18:52:19.41 ID:w+iio9RJ
Gj
姉との約束を破る弟はお仕置きだ
156名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 20:08:43.06 ID:7AyKyken

>>155
この場合姉にも非があるからむしろ姉がきちんと更正してほしいな
157名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 22:18:16.78 ID:WmOdCtFD
>>151
乙です やっぱりキモ姉キモウトは泥棒猫がいてこそ輝くということを実感しました
158名無しさん@ピンキー:2012/02/09(木) 22:26:01.73 ID:WmOdCtFD
すいませんsageるの忘れていました
159名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 02:55:29.66 ID:rPQS+PsT
先生!義妹は泥棒猫に入りますか?
160名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 05:01:07.70 ID:KdQGsOqi
兄弟を奪う女は、誰だって泥棒猫だろう、
例えそれが肉親でも。
161名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 22:24:36.58 ID:zVfWmlOJ
離れて暮らす姉から手紙が来た
内容は「結婚しました」と書かれた結婚式の招待状だった
場所は豪華客船で海の上での結婚式
ブラコンだった姉が結婚する事を少し寂しくも嬉しいと感じる弟

しかしそれは弟を狙った姉の巧妙な罠だった
162名無しさん@ピンキー:2012/02/11(土) 14:20:58.97 ID:4frGiiE7
落ちた?
163名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 17:26:49.91 ID:6AELhDk4
髪切った?
164名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 18:27:17.94 ID:P3xmC52h
血の繋がった姉弟で子供作ると気持ち良いのは常識と言い張る姉貴
165名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 22:19:12.69 ID:t857ST8s
人類みな兄弟だから問題ない
166名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 22:44:59.63 ID:Zg8uXqX3
ここって、義理設定の姉か妹でもOKなんですか?
167名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 22:48:53.55 ID:6AELhDk4
いいだろ
168名無しさん@ピンキー:2012/02/12(日) 23:03:07.89 ID:Zg8uXqX3
>>167
おおっ
分った
169名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 00:03:56.90 ID:P3xmC52h
両親より遺伝子が近い姉が子供を産んでくれるなんて弟なら泣いて喜ぶに違いない
それでまた姉弟が産まれたら子供作らせてを繰り返したい
そんな事を考え実行するキモ姉
170 ◆m10.xSWAbY :2012/02/13(月) 00:44:11.86 ID:luilFXnN
夜中にちらっと見たアニメできもーと見たいなこが出てたよ
お姉ちゃんにべったり系の
ヤンデレズに興味が無いカラすぐ寝ちゃったけどナU・x・U
171名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 03:50:59.64 ID:YoqBSE9t
姉妹二人に逆レイプ寸前くらいまでの勢いで愛される日常を送る長男。
朝はフェラで起床。
食事は常に口移し。
どこへ行くにも姉妹はべったり。
風呂は交代で背中を流され、アナルどころか腸の中まで清められ、ベッドはいつも川の字で寝返りさえも打てません。
でも一つ困ったことがありました。


姉妹は二人とも、すっげえ――ブスだったのです。

172名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 07:56:45.15 ID:lclI+91Q
うちの姉ちゃんラミアで他の女の子といると機嫌悪くなって
巻き付いてきたり女の子を食べようとしちゃうんだよ
それでお姉ちゃんとエッチしないのは蛇だからなのと言って泣き出して大変
173名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 08:20:59.47 ID:OCuCummu
アブノーマルじゃねぇか
174名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 10:58:37.58 ID:Hgt0Q+iq
>>171
すっげーブスでも姉なら問題無いいや問題だあるな
175人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/13(月) 16:53:32.10 ID:PYuuYfVW
投稿します
176人格転生 由衣 28 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/13(月) 16:55:16.44 ID:PYuuYfVW
〜15時間〜

ん。どこだろ、ここ。家じゃない。蛍光灯が眩しい。
まだ眠いや。お兄ちゃんどこかな。
服は私服…てことは由利ちゃんがここにきた。
なるほど。全然わかんない。

とりあえず部屋出たらわかるかな。
それにしてもこのベッドふかふかだなあ。
起きるのがもったいないなあ。
でも起きないとわかんないし。

「よっと」

体みる限り何もない。それにしても…

さすが由利ちゃん、カッコいい服のセンスしてるなあ。
こんな服あったっけ。焦げ茶のカッターに黒のシャツにスカート。
タイツなんてめんどくさいのまで着てる。
くるりと回ってみる。うーんオシャレ。
っていうかあたしカックイイ。

由利ちゃん、家で引きこもってるのはもったいないぞ。
ま、由利ちゃん、お兄ちゃんしか見てないからなあ。しかたないか。

って、それよりお腹減った。
ドアをあけた。

「おはようございます!」

あれサッチンに先生?

「おはよう由衣ちゃん、大丈夫?」
「うん、あれ? ここは?」

辺りを見回して少し見覚えがあるのに気づいた。
由利ちゃんがたまに来るところだ。

「姫乃総合病院、記憶素子力学研究室」

先生がお茶を飲みながら言った。
そういやそんな長ったらしい名前だった。
うーん。由利ちゃんはここに用があったんだよね。

「あれ? でも?」

なんでサッチンがいるんだろう。

「この方が運んでくれたのよ」
「サッチンが?」

サッチンはニッコリ微笑んでる。

「さすが親友! なんかよくわかんないけど、ありがとう!」
「あはは、どういたしまして」
「お礼にお兄ちゃんあげるよ」
「あはは、ありがたい申し出だけど由衣ちゃんも付いてくるから」
「ひどっ!」
「あははは」
177人格転生 由衣 29 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/13(月) 16:56:06.50 ID:PYuuYfVW
あたしたちも笑う。
でも、ここはお兄ちゃんにも秘密だと言われていたはず。
これはマズイぞ。どうしたらいいのかな。

「それじゃ由衣ちゃんも無事だったし帰ります」

サッチンが先生に頭を下げる。

「じゃあね由衣ちゃん」
「う…うん」

ドアを出ていくサッチンを見送るしかなかった。
この場所は秘密と言われたのにどうしよう。
由利ちゃん怒るかな。

「あの先生」
「用意は済んでるわ」
「由利ちゃんとおしゃべり?」
「ええ。でもよく聞いてちょうだい。由利ちゃんにはこう伝えて」

そう言って先生は唇を噛み締める。なんで悲しそうなんだろう。

「あなたの意識はもうすぐ無くなる…って」
「どうゆうこと?」
「恐らく持って15時間。明日はないと思ったほうがいい」
「由利ちゃん、死んじゃうの?」
「死なないわ。ただあなたたちが一緒になってしまえばどんな人格になるか私にもわからないから」
「ん…? それ前にも聞いたような。でも単に一緒になるだけなんだよね。交代もなくなるから便利じゃん」
「あなたはそうかも知れない。でも由利ちゃんは…」
「うーん。なんかよくわからないけど由利ちゃんと話せばわかると思うよ」
「じゃあ、いつもの装置をセットして。もう一度言うわ。残された時間は15時間。これを覚えといて」
「わかった」

あたしは額と首に、なんか色々配線のあるヘッドバンドを付けて診察台の上に仰向けになる。

「行くわよ」
「うん」

ジーンとしたショックと共に頭がぼんやりしてくる。
この起きてるけど眠ってる感覚は相変わらず気持ち悪い。
178人格転生 由衣 30 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/13(月) 16:57:19.13 ID:PYuuYfVW
「…える…? 聞こえる…? い…由衣…」
あ…ああ、由利ちゃん…元気?
「元気? じゃないわよ。あれからどうなったの? 私と話せてるってことは研究室にはいるのよね?」
そうだよ。サッチンが助けてくれたんだ。
「さつきが? 愛理さんはどうしてる?」
いなかったよ。
「なんで…でも…じゃあ国賓って愛理さんのことなの…? でもそれなら…」
ブツブツ言ってもわからないよ。
「しょうがないでしょ。意識の交信なんだから感情だだ漏れなのよ」
そうだ。なんか先生があと15時間しかないって言ってたよ。
「嘘!? 早すぎる…!」
別に一緒になるんだからいいじゃん。
「よくないっ!」
えへへ。これからはお兄ちゃんと思う存分いられるよ。
「由衣…はっきりさせておくことがあるわ」
何?
「あなたは兄さんのことをどう想ってるの?」
大好き!
「それは家族としてってことよね」
そうだよ。
「私はね。おかしいけど異性として好きなの。愛してるの」
前にも聞いたよ。
「あなたの好きと私の好きは違う」
そうかも。由利ちゃん、お兄ちゃんにゾッコンだもんね。
「あなたは兄さんに恋人ができたらどうする?」
いい人だといいなぁ。お兄ちゃんには幸せになってほしいもん。
「私ならどんな手を使ってでも阻止するわ」
でも兄妹じゃ結婚出来ないよ。
「そういう問題じゃないの。良識や常識なんて関係ない」
お兄ちゃんがかわいそうだよ。
「幸せは自分で作るものよ。誰かが作ったルールなんかクソくらえよ」
自己中だなぁ。
「あんたに言われたくない! もう時間がないのよ。私が私でいる内にちゃんと気持ちを伝えるわ」
うん、がんばれ。
「あなたは兄さんを好きじゃないの? あの人の妹に生まれたことをなんとも思ってないの?」
良かったと思ってるよ。お兄ちゃんは大好き。でも由利ちゃんのようには思えないんだ。
「あなたもあなたでいられるのは今日しかないのよ? わかってるの?」
また明日には会えるよ。
「聞いてないの? あなたの意識と私の意識が一緒になれば、そこにいるのは『私達』じゃないのよ」
でも今までのことも覚えてるんでしょ。
「そうかも知れないし。そうじゃないかも知れない」
どうゆこと?
「人格が統合されたあとの人格のケースは4つ」
あはは…わかりやすくお願いね。
「1つめは由衣の人格が多く出るケース。由利の人格は知識くらいのもの」
うーん。今と変わらなくてあたしが賢くなるってことかな。
「2つめは由利の人格が多く出るケース。由衣の人格は性格くらいは少し受け継ぐかも」
由利ちゃんはつらそうな性格だからいいかもね。
「あなたは自分じゃなくなるのが怖くないの?」
ちょっと怖いかな。でも由利ちゃんと一緒にいれるしお兄ちゃんも一緒だよ。
「…っ! …なんで…あなた…は…‥」
泣かないで。
「な…泣いてない! み、3つめはまったく別の人格になるケース」
ええ!? そんなのありえるの?
「ありえるわ。人の自我や意識は今の科学ではほとんど解明されてるけど私たちのケースは特殊だからどうなるかわからない」
うーん、3つめは怖いかな…っていうか嫌だ。
「下手をすれば意識がなくなり廃人になる可能性もある」
うう…怖くなってきた…
「4つめは…これは多分理解できないと思うから例外事項…」
とにかくあたしか由利ちゃんの性格が出ればオッケーなんだね。
179人格転生 由衣 30 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/13(月) 16:58:17.97 ID:PYuuYfVW
「まあ、そうなのかしら。でも私は私でいたい」
あ、そうそう忘れてたけど、あと15時間だって。
「…え?」
先生が15時間って。
「早すぎる!」
そんなこと言われても…
「嘘…そんな…どうしよう…チャンスは今日しかないの…?」
チャンス?
「私達はあと一回しか交代できないのよ…今日が私達の寿命」
でも死なないんでしょ?
「だからわからない」
こうやって話せるのも最後かな?
「そう…ね」
ありがと。楽しかったよ。由利ちゃん。
「…うぅ…やめてよ…ぅ…」
泣き虫だなぁ由利ちゃんは。よしよし。
「ぐす…とにかく…今日は兄さんと過ごして…お願い」
うん。そうするつもりだよ。
「お願い…あとあのメイドには…きを…つけ…ぉ…ょ」
何? 聴こえないよ…由利ちゃん!
「由衣…ありがと…ぅ…こ…れ…もだけ…ど…」
聞き取れないよ…

「由衣…ありがとう…」

あたしも。由利ちゃんありがとう。


そこであたしの意識が戻った。
180人格転生 由衣 ◆qtuO1c2bJU :2012/02/13(月) 16:59:24.19 ID:PYuuYfVW
投稿終わりです。最後31でした。すみません。
181名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 22:23:50.99 ID:RA9jovvj
GJ
話の大きな分岐点が来そうだな


さて、明日はキモ姉妹が色々と本気を出すであろうという日か

182名無しさん@ピンキー:2012/02/13(月) 23:37:36.03 ID:lclI+91Q
Gj
片方消えてしまうのか?
続きが気になる所


明日はツンデレ姉ちゃんが義理でやると言ったチョコが
実は弟の為に手作りだった日だ
183名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 00:18:52.28 ID:erFIBwJG
このスレ的に柚木N’の姉コントロールなんてどうだろう
キモ姉のビジュアルが完全にマッチした
人それぞれだがおすすめ
184名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 00:24:20.05 ID:0PjrRJ3B
>>183
後半の姉の見た目は好きだけど他の男とエッチは余計だろ
作者はキモ姉のなんたるかを分かってないキリッ
姉好きなのは音音だろドヤッ
キモお姉ちゃんにはウェディングドレスで迫られたい
185名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 00:45:32.37 ID:erFIBwJG
>>184
たしかに他の男とのエッチはいらなかった
NTR気分になる
まあ最後は自分の意志で弟をゲフンゲフン
186名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 05:16:18.43 ID:CzTd8KbF
>>180

もう一度読み直したくなってきた






















>>181-182
逆に手作り義理チョコ渡して姉妹を唖然とさせる
その隙に幼なじみの女子に(性的な意味で)襲われてくる
187名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 09:39:43.58 ID:erFIBwJG
三つの鎖はもう更新こないのだろうか・・・

私待つわ
いつまでも待つわ
188名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 11:21:54.80 ID:9gPoJZEK
お兄ちゃん、よりによってバレンタインに風邪を引くなんて災難だったね
私も学校お休みにしたし付きっ切りで看病してあげるから今日は一日家で安静にしてなきゃダメだよ?
大丈夫、チョコレートなら私がちゃんと用意してあげたから寂しいバレンタインなんかじゃないよ?
ふふ……そう、今日お兄ちゃんにチョコレートを渡せるのは私だけ……うふふふふ……
189名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 12:48:50.93 ID:ZAKcLcke
バレンタイン用のキモ姉、妹の投下はまだですか?憤死しそうです。
190名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 14:39:19.25 ID:jrpcQpov
ないよ
191名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 16:27:10.34 ID:Ls5sizWp
ないアルよ
192名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 17:39:28.87 ID:SxvwDyur
>>186
逆チョコに睡眠薬入れて・・・
姉「ぐかーzzzZZZ」
弟「(酷い鼾・・・)これでいいの?」
幼馴染「よくできました♪いただきま〜す」
193名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 17:47:05.91 ID:erFIBwJG
>>192
幼馴染「ぐうぐう・・・zzz」
弟→兄「これでいいの?」
妹「うん♪」

妹一人勝ちEND
194名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 19:05:18.80 ID:uEyRKF9v
インフルエンザ流行ってるらしいし、自分でかかってから移せば強制的に隔離できるな
195名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 21:16:48.44 ID:v5gx29u5
俺、姉と妹から逃げ切ったら
あの子からチョコを貰うんだ
196名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 21:58:20.70 ID:1G94m8zB
?<俺、キチな姉妹がいるんすよ
 帰ったらナニか渡されるらしくて
 脱走経路も用意してあったりして
197名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 22:54:18.61 ID:0PjrRJ3B
病院で異常な性欲と診断されたキモ姉を家族公認で性欲処理を手伝わされる弟君
コンドーム付ければ近親相姦にならないし姉は弟以外とエッチしないとかで弟は大変
198変名おじさん ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:05:21.63 ID:uEyRKF9v
投下
199ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:06:27.90 ID:uEyRKF9v
2月14日に生まれた人間の気持ちが分かるだろうか。
幼少に、普段ねだっても買ってもらえないオモチャを勝ち取るチャンスを、
日本の製菓会社の陰謀でチョコ一つに減価交換される子供の気持ちが分かるだろうか。
誕生日というイベントに恋愛行事が重なるせいで集まりの悪い誕生日会を、
それでも気を利かせてくれるたった数人の親友のために開くことを強いられ、
チョコを塗られた、苺の載らないケーキを目の前で切られる幼子の姿が、思い描けるだろうか。
あまつさえ、子供の憧れの一つであるパティシエまでが世間の風に流され、
気付かぬまま生クリームの『ハッピーバスデー ○○くん』を『ハッピーバレンタイン』と書き間違えた挙句、
己の手でロウソクを立てるべく目の前で箱を開けた時に見せ付けられた、
取り返しのつかない、作り直させるに間に合わず、返金騒動で誕生日ムードを壊すこともできない絶望。
被害者として恋愛資本主義の市場原理をまざまざと見せ付けられ、
友達が祝ってくれようにもバレンタイン独特の空気の中で奇妙な距離感に晒され、
女子からは『あげるならチョコ』という雰囲気のせいでかえって気軽にプレゼントをしてもらえず、
延々と青春における恋愛イベントを一つ潰され続けた男の気持ちが、果たしてそうでない他人に理解できるだろうか。

否。

否、否、否である。決して誰にも分かるまい。分かってはならぬ。この憎悪は己のみのものだ。
真に果たすべき想いを、誓いを誰かに任せ、共有することなどあってはならぬ。この願いは己だけのものなのだ。

バレンタインデーを破壊せねばならぬ。

勝てるとは思っていない。
宿泊学習、夏休み、修学旅行、文化祭、体育祭、クリスマス、冬休み、正月、ホワイトデー。
いずれも男子1人の手には余ろう。
これまで数々の益荒男が挑んで勝てなかったものの一つに、よもやこの細腕では敵うまい。
しかし恥辱にも堪えられぬ。ならば行動あるのみであろう。
もはや子供でもなくなり、されど「そういう展開」を狙っていると思われて学友、
特に女子に誕生日を告げられぬまま終わる、などという日々には我慢がならぬ。
齢20を超えて今更有難味もないが、たとえ年に一度の誕生日、
数少ない祝い事を呪いに変えてでも一矢報いねば気が済まぬ。
200ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:07:41.85 ID:uEyRKF9v

バレンタインデーを破壊せねばならぬのだ。

全国で行われる無数の睦言、行事そのものや概念の打倒には至らずとも結構。
そんなことは自明である。
故にバレンタインデーなるのこの甘々しい、いや苦々しく毒々しい「空気」さえ打破できればよい。
無辜の人間を無闇に傷付けようとは思わぬ。
しかしリア充ではなく、リア充が醸し出し、
また奴らを包み込んで2人きりの世界を作り出すピンク色のオーラに亀裂は入れねばなるまい。
具体的には傷害で刑事罰をいただくような行為には腰が引ける。
何ぞ珍事でも起こして耳目を集め、一方この身は軽やかに現場から撤退できる手が好ましい。
本来はバレンタイン反対と、渋谷だの原宿だのでデモ行進でも行えれば最適だ。
だがあのような輩と一緒にされるのは不本意である。
あの手の輩に、バレンタインデーやクリスマスが誕生日の人間がどれだけおろうか。
誕生日がイベントと重なったが故にあるべき青春から遠ざけられた者が、一体何人いるだろうか。
これはバレンタインに青春の機会を得られなかった者の嫉妬ではない。
バレンタインに青春の機会を奪われた人間の復讐なのである。
行き場のない怒りを、理不尽への憎悪を、溜め込んだ果てにぶち撒ける慰めなのだ。

復讐とは感情だ。
故に正当性などない。
だが、感情であるが故に、それは己の中で明確にしておかねばならぬ。
得られなかったから他者の物を壊すのではなく、奪われて戻らぬから、
壊しても失うだけと知りつつ、報復のためにその全てを壊すのだ。
奪われたのは己一人、故に独りで遂げねばならぬ。
復讐は独り、己のために己だけで。
その決意さえあれば、いつかは堤を壊す蟻の一噛みとなろう。
201ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:08:49.03 ID:uEyRKF9v

さあ、バレンタインを壊そう。

何にもならぬ復讐を己のために遂げよう。
学徒としては身近だがこの時期の大学のキャンパスなどはテストを終えて無人であるし、
ともすれば罪のない学生の入試会場になっていたりもするから避けるとして。
場所はどこがよいだろうか。
この一家に一台以上の消火器とド○キで買ったバラエティグッズや花火があれば、
適度にカップルの雰囲気を壊す騒ぎを起こしつつそうそう官警の世話にはなるまい。
犠牲なくして潔しとは思わぬが、ほとぼりの冷めた頃に自主でもすれば多少の温情は得られよう。
もう何も恐くない。
さて。
先ずはどこからどのように始めるか────────。










む。妹が帰った。







202ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:09:41.30 ID:uEyRKF9v

「たっだいまぁ。う゛〜、やっぱり外は寒いね。また降ってきたよ」

例年にない冷え込みで積もった、純白の冬景色を背に。
両の手に膨らんだビニール袋を掴み、首都圏の郊外、我が城たるアパートの廊下に立つ妹を招きいれる。
歩むに従って赤く色気付いたコートの肩から薄く雪塊がはたはたと落ち、長く腰まで伸ばした妹のポニーが尾を振った。

「ん」

買い物の予定は了解していたので鍵は開けてあったが、予想通り手が塞がっていたため、
足音が聞こえ次第ケータイを鳴らされるより早く出迎えた。
差し出される荷物を淀みなく受け取る。
妹は手透きになると腰を屈め、自由を得た手にブーツの紐を掴むと、しゅるしゅると解き始めた。
やり終えてチェック柄のマフラーを引くと、背に預けられていたポニーテールの尾っぽが乗り場から柔らかく落下し、
雪のように真白いうなじがコートの赤にはっと浮かぶ。
膝丈のコートの裾からは黒いスカートが色を見せ、つい付け根を追いそうになる視線を切るのに苦労した。
預かった袋を手に冷蔵庫へ、山と買い込まれた食材を上から切り崩して収納していく。
計算の上に購入された品々は組み合わさると無駄なく中古で買った家電のスペースを埋め、
ほうと息を吐くと、背後で引き戸の開く音がした。

「んふふ〜。おーにーいーちゃ〜ん♪」

振り返るより早くホールドされる。
何とか首を巡らすと、御歳20になる妹は背面から通した両腕で私を拘束し、
兄の背、というよりも首筋に鼻先を埋めていた。
組まれた両手は私の胸の真ん中で合わさっており、ブーツなど履かずとも十分な上背に恵まれたことを語っている。
私も首都圏にあっては平均的な身長の持ち主に過ぎないが、
女子(おなご)の身で数センチしか違わぬのは疑いなく『高い』と言えよう。
言うに及ばず出るところも出ており、着替えたらしい白のセーターの上から、肉厚な柔らかさが私の背を打つ。
心臓の高鳴りが胸にある妹の両手に握られ、逃げ場に惑う衝動が口から不意に抜けた。
聞こえたか聞こえないか、気味悪く上ずった声が呼気と踊る。
203ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:10:48.21 ID:uEyRKF9v

「こら」
「なぁに?」

我ながら臆病なほど声を引き締めても、妹は動じない。
童子か思春期の女子のような無警戒さで応じて、甘く無邪気に身を擦ってくる。
声音に不似合いなほど高い背丈と相まり、かえって危険なまでの幼さが覗いていた。

「何のつもりだ」
「ん〜? んっふっふー」

問うて、未だ閉めていない冷蔵庫に並ぶ食材達を前に、幾許かの時間を待つ。
漏れてくる冷気が室内でシンと指先を刺すまでになって、満足した妹がようやく背を離した。

「お誕生日おめでとう。お兄ちゃん」

その誕生日に食べる料理の材料をしっかりと仕舞って、妹に向き直る。
両手を腰の後ろで組み、緩く背を曲げた妹は、快活な笑みと上目遣いでそう応じた。

「それは今朝にも言ったろう」
「いいの。お祝い事なんだから何度言っても」
「祝うような歳でもないのだが・・・・・・・」
「細かいこと気にしないのっ。
 私にとっては、また一年お兄ちゃんと過ごせた記念なんだから。素直に祝われる祝われる!」

そう言って、意味もなくぎゅうと背中を押されてしまう。
我が妹ながら全くもって敵わない。

「ほらほら、後は私が準備するから。お兄ちゃんはテーブル出して、座って待ってて」

理屈に合わぬとなれば無理を通したもの勝ちだ。
押しやられるまま室内をぐるりと回り、自室の前へと運ばれてしまう。
後は己が部屋で待つばかりと、プライバシーの守り手たる引き戸を閉めようとして。
204ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:11:41.46 ID:uEyRKF9v

「んん?」

はたと、妹の視線が部屋の一点で止まった。
部屋の隅に鎮座ましますのは我が決戦兵器である消火器やバラエティグッズの数々であり、
なるほど、妹でなくとも男一人の座敷に見るには不審なこと疑いない。
私にとっては崇高なる聖戦のための頼もしいあれやこれやなのだが、
妹もまたバレンタイン生まれではない以上、志を同じくするには能(あた)わないのだ。
しまった、という思いが浮かぶ。
妹が出ているうちに一戦して帰って来るつもりが、深い思索に陥るうちに気を逃した。
予想より早い妹の帰宅も相まり、思考に耽っていたこともあって、
片付けることもなく色取り取りの品々が散在している。

「それ、自分で買ってきたの?」
「う、む。まあな」
「もー。別に誕生日を盛り上げたいなら、言ってくれれば私が何肌でも脱ぐのに」

幸いにも明かりを消しておいた室内、妹の目は最も色鮮やかな仮面だのマスカラだのの所で止まっていた。
しかし。

「・・・・・・ふぅ」
「んー?」

それに安堵してみれば、不意の吐息に反応した妹の視線はぴたりと私の瞳を見据えており。
違和感をたたえた双眸がキョロキョロと兄と室内とを行き来すると。

「・・・・・・・あの消火器、玄関にあったやつだよね。何で、わざわざ外して置いてあるの?」
「隣に花火があるだろう? お前と2人、誕生日くらいは童心に帰って興じるのも悪くないかと思ってな。
 冬に花火というのもそれはそれで趣があろう」
「アパートじゃ敷地内で勝手に火は使えないよね。それに花火の消化に消火器はないと思うの」

これだけは用意しておいた言い訳も空気に虚しく、正面から両断される。
205ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:12:43.15 ID:uEyRKF9v

「今年もなの?」

脈絡を飛ばした妹の声は問いというより呟きのようで。

「っもー!」

癇癪を起こした妹に正面から当身をもらい、一応のところ抱きとめながら2人、畳の上に転がる。
時間差で腹と背に加えられた衝撃にむせれば、きゅっと軽妙な身のこなしで腰の上に回った妹の拳が、
マウントでぽかぽかと私を責め立てた。

「今年こそは最後まで兄妹水入らずで過ごすって決めたでしょー!?
 今日は『お兄ちゃんの誕生日』なんだから、バレンタインなんて気にしなくていいのー!」

馬乗りの姿勢から繰り出される連撃に重さはなく、ただ心中のほどを手数で示すのに合わせ、妹のポニーが左右に高々と嘶く。
普段は丸くふっくらとした目や頬がきゅっと吊り、しかし鋭いというには及ばず、
怒っても稚気のある表情が駄々っ子のようにくしゃりとしていた。

「本当に、毎年毎年毎年っ! どうしてずっと家にいてくれないの!?
 そんなに自分の誕生日が嫌? 家族水入らずの時間を捨ててまで騒ぎを起こしたい!?」

柔らかく兄の胸を叩きながら、地団駄を踏むようにどすどすと腰を跳ねさせる。
後に管理人や住民に怒られるやもしれぬが、優先して考えることにも非ず。
今は兄にさえ理由の分からぬこの兄好きな妹を八方いや千手尽くしてでも宥めるべきで、
お互い歳を取ってから家族を泣かせるというのは、幼少の喧嘩より胸が痛い。
206ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:13:33.50 ID:uEyRKF9v

「うー・・・・・・! う゛ーーー!」

ましてやこの妹、大学にも通う成人にしてついに涙など浮かべる始末。
我ながら甘いと思うこともあるが、兄離れどうこうよりこんなにも情緒不安定な者が家族にいては、
そうそう目が離せないのもむべなるかな。
我が家のサイフ事情もあって高校大学と近い場所に通って物件は同居し、
妹の監視の下では聖戦を発起すること上手く叶わず、
また万一官警の世話になった場合の反応を思って本気になれぬのも道理である。
聖バレンタインと製菓会社、世のリア充どもめらは、妹に感謝せねばなるまい。
兄離れできず、背丈に反して奇妙に子供っぽく、家族ながら随分と奇矯な妹ではあるが、
贔屓目に見てよくできた妹だ。
世が世なら、いやさ今生にして邪悪なる兄の手から世のヴァレンタィインに生きる者共を守護する聖女である。

「分かった、分かった。分かったから離れんか、妹よ」
「うー・・・・・・」

もう少し普通の子女らしく育って欲しかった気分もあるが、それはそれで寂しいか。
家族、というよりも兄思いな妹というのも昨今は希少であろう。
ましてや兄の贔屓目で見て抜群に可愛い妹である。
意外に級友から頭一つ抜き出た身長を気にしていることを兄は知っているが、世の男共の、
『背の高い女に美少女はいない。いるのはキレイ系の美女だけ。背のある可愛い系とかキツい』などという言葉を聞くにつけ、
まことに見る目がないと嘆くことしきり。背も肝っ玉も小さいこと。

「妹よ、兄が悪かった。またぞろバレンタインの蟲が騒いでな。
 女性(にょしょう)とバレンタインに縁のないこと20と数年、
 男の性として矮小なプライドを切り離せぬ未熟を恥じ、またしかと詫びる所存である」

話を聞くために動きを止めた妹の腰から半身を抜き、畳に平身低頭して詫びを入れる。
何をそこまでと己で思わぬでもないが、女子に、ましてや家族に泣かれては男が悪い。
身から出た錆なのも確かなことであって、我が身では他の所作を思いつかぬ。
207名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 23:13:46.30 ID:vwihBjzh
支援?
208ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:15:18.38 ID:uEyRKF9v

「出るのは止めだ。今年も誕生日はお前と2人で過ごす。
 今日は寒いからな。誕生日、と兄の願いを聞き入れてくれるなら、料理は鍋がよい。
 家族仲良く身を寄せ合ってつつこうではないか。今年もあるのなら、お前からのプレゼントも楽しみにしている」
「むぅ。それは、勿論お兄ちゃんへのプレゼントも容易してるけど」

怒気を潜めた声に面を上げる。
下より見遣る妹の顔はまだ不満げであり。

「けど、プレゼントだけじゃないもん。バレンタインのチョコレートだって作ったもん。
 女の子とバレンタインに縁がないって言うけど、お兄ちゃんには私がいるもん!
 毎年プレゼントもチョコレートも上げてるもん!」

難解なるかな乙女心。あるいは妹の空よ。
兄としては顔を伏せたうちに苦笑を噛み、はてと異性の胸裏を探るしかない。

「うむ、確かに。お前も乙女であった。すまんな」
「お兄ちゃんのバ〜カ!」

この歳、背にして『あかんべえ』がよく似合う。
まこと可愛げの極み。

「・・・・・・チョコレート、ちゃんと食べてくれる? 今年も頑張って作ったの」
「ああ」
「本当に? お兄ちゃんのバレンタイン嫌いは知ってるけど、『バレンタインデーの』プレゼント、
 無理して食べようとしてない?」
「兄がよかろうというのだ、妹よ。
 実は兄が世のカップル共が放つ甘い空気が嫌いなだけであって、甘いもの自体は嫌いではない」
「うん、知ってる」
「然様か」

何故か相手の方にはにかまれた。
妹は常の快活なそれよりも、甘く笑って腰を上げる。
209ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:16:12.95 ID:uEyRKF9v

「じゃあ、ちゃっちゃと作っちゃうから。・・・・・・消火器は戻しておいてね?」
「承知した」

部屋の隅で沈黙する赤色の鈍器を尻目に、しかと肯く。

「本当、お兄ちゃんてばこっちに出てからはろくに帰省もしないし、お母さんたちも心配してるんだから」
「誕生日くらいは私と、家族2人きりで過ごさないと」
「お兄ちゃんて外出も多いし、自炊もしないから、たまには私が作って食べさせなきゃいけないんだからね?」

それは兄としてお前の無防備さに距離を測りかねているからなのだが、
あえて告げるほどのことでもなし。
兄としては寂しい限りだが、いずれ妹にも相応しい良人が現れよう。
あるいは兄の手で見つけてやらねばならぬかもしれぬ。

「本当、これじゃ何のためにルームシェアしてるのか分からなくなっちゃうよ」
「許せ」
「とーぜん!」

可憐ばかりが花にも非ず、さりとて無闇に手折るに非ず。
兄としては複雑だが、それも含めて自慢の妹。

「それじゃあお兄ちゃん、後でね!」

襖が閉まる。
切れてゆく妹の背を見送って、戸で完全に遮られてから、私は深く息を吐いた。


210ハッピーバレンタイン・バースデイ ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:17:34.57 ID:uEyRKF9v










────────襖が閉まる。

「可哀想なお兄ちゃん」

閉じた戸を背に、彼女はゆるく独りごちた。

「本当は、私がお兄ちゃんに近付く女を片っ端から排除してただけなんだけどね。てへぺろ(・ω<)」

セリフの雰囲気に似合わぬ笑み、兄には決して見せない表情を浮かべてするすると歩む。
さして広くもない室内で数歩の距離を詰めて、彼女は保冷のための家電を開いた。

「ぁん」

漏れ出す冷気に熱の浮いた吐息を当て、ごそごそと中をまさぐると奥からラッピングされた小箱を取り出す。

「お兄ちゃん。それじゃあ、今年も2人きりで」

冷えてゆく手で包装を頬に当てながら、

「ハッピーバレンタイン・バースデイ」

彼女は、静かに冷たく笑っていた。








211変名おじさん ◆lnx8.6adM2 :2012/02/14(火) 23:18:32.37 ID:uEyRKF9v
投下終了
インフルエンザぱないですね。それでは
212名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 23:28:44.62 ID:G8Iquojl
213名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 23:37:06.48 ID:oDL+3BU6
214名無しさん@ピンキー:2012/02/14(火) 23:48:43.95 ID:2d2rmIzZ

お久しぶりです
215名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 00:34:00.81 ID:u6TtXLCM
GJ!
変なおじさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
もうこないと思ってました!バレンタインに感謝
216名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 00:47:13.24 ID:2CZtRanM
睡眠薬をサーッ!と入れたチョコを食べた弟を姉が食べる
217名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 01:05:20.63 ID:0tz/Ns4v
弟を虐めた不良やビッチを53人素手でバラバラにして殺害した死刑囚姉とかどうよ
刑が執行されても無傷な肉体なので刑務所にずっといたがある日姉が脱獄した
お姉ちゃんは無邪気で弟命だから弟にお願いされて刑務所にいたのでその気になれば何時でも出れる
218名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 01:29:20.78 ID:uXlds41g
シンメトリーにより弟に被害が及ぶと直感した時や
弟の誕生日やイベントには脱獄するとか
219 ◆60FGmgZsgk :2012/02/15(水) 02:16:09.14 ID:3FKkcltt
投下します。

妹モノ。
バレンタインは太陽が昇ってくるまでがバレンタインだと思っている。
220バレンタインは突然に:2012/02/15(水) 02:19:01.08 ID:3FKkcltt

「おにーちゃんおかえり!」

とある地方の住宅街、ぼろでもなければ立派でもない家に少女の歓喜の声が響いた。
その声とともに玄関に走って出迎えるのは沙希という今年小学校に入った愛くるしい少女だった。
沙希はその将来を思わせる可憐で美しい顔に万遍の笑みを浮かべながら兄に抱きついた。

「ただいま。さっちゃんはいい子にお留守番してた?」

「うん!学校から寄り道せずに帰ったし、宿題もやったよ!」

「えらいえらい。さっちゃんはいい子だね。」

沙希はしばらくの間兄の高校の冬服の匂いを堪能して恍惚としていたが
いつも帰ったらすぐに閉めている玄関の扉が開きっぱなしであることに気がついた。

「おにいちゃん、玄関あいたまま。」

「おっと、人を待たせてたんだ。」

この家に兄の友人が何度か来たことがあったので沙希は今度もそう言うことだと思った。
そして今日という日がどういう日であるか分かっていないであろう兄の友人を静かに恨んだ。

「ちょっと待っててくれる?荷物置いてくるからさ。」

「うん、わかった。」
221名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 02:21:05.26 ID:3FKkcltt
玄関から顔を出した人物はいつもの男友達ではなく沙希が見たことのない女だった。

「お兄ちゃん誰?」

「えっとクラスメートの中川さん。一緒に帰ってきたんだ。」

「あら、この子が沙希ちゃん?すっごいかわいいね!
 初めまして!」

自分は中川のこと知らないが中川は自分のことを知っている。
そのことに沙希は兄が中川と非常に親しい仲であることを幼い頭脳で悟った。

沙希は中川を無視するように兄の後ろに隠れた。

「おいおい、中川のねーちゃんがさっちゃんと友達になりたいって。
 ごめんね、この子ちょっとシャイなんだ。」

「いいっていいって。」

自分と母親以外で兄が仲良くしている女を生まれて初めて見た沙希はショックを受けた。
母は去年死に、単身赴任中の父は当分帰ってこない今、兄から一番愛を受けるのは自分であると沙希は思っていた。
実際兄は母が死んでから親の代わりになろうと必死になって家事を覚え、
沙希の世話と勉強の面倒を献身的に行ってきた。

兄は自分を何よりも大事にしてくれている。
そう言う実感がこの1年沙希を満たしていたのだった。

だが目の前に現れた中川という女はどうだろう。
沙希の兄と中川は高校という場所で最近親密な仲になったらしいことは分かった。
兄はいつもどおりの様子で変化は見られなかったし、制服から異性の匂いがしたことは無かった。
つまり今日、2月14日という日が男女の仲を発展させた。
兄のことなど微塵も理解していない発情した猫であると沙希は読み取った。

さらに気に入らないのが兄の態度である。
自分という最優先で愛を注ぐべき存在があるというのに
まるでそれを置いてどこかへ出かけていくような口ぶりではないか。
「荷物を置いてくる」とはどういうことだろうか。
高校の重苦しいかばんだけでなく、自分もまとめて片付けてくると言われたようで
それが沙希の幼い心に秘めた『兄の一番である』というプライドを大きく傷つけた。
222バレンタインは突然に:2012/02/15(水) 02:23:52.73 ID:3FKkcltt
「さっちゃん、俺今からちょっと出かけてくるからさ。
 もう少しお留守番しててくれるかな?夕飯までには帰るから。」

「えぇー?沙希も行きたい!先も行きたい!」

「いやー困ったな、さっちゃんはいい子だからお留守番できるよね?」

「遠藤くんかわいそうよ。いいじゃない、一緒に行きましょ?」

「え、中川さんがそう言うなら。まぁいいか。
 さっちゃん一緒に来てもいいって。ほら上着着てきなさい。」

「わぁい!やったーありがとう!」

沙希はリビングへ走って上着を取りに言った。
声こそ無邪気な少女を演じていたが、兄を言いなりにしている中川が心底気に入らなかったし、
調教済みの犬のようになっていた兄を見せ付けられて激しい怒りを抱いていた。

223バレンタインは突然に:2012/02/15(水) 02:26:08.86 ID:3FKkcltt


沙希と兄、それから中川は近所の公園に来ていた。
本当はファミリーレストランでみんなで夕食を食べる予定だったが沙希が遊びたいと駄々をこねたのでこの公園に来ている。

「おにいちゃん、肉まんが食べたい」

「だーめ、晩御飯食べたくなくなるよ?」

「だって寒いんだもん。ね?中川のおねーちゃん?」

「うん、さすがに今日は冷えるね。子供は風の子っていうけど違うみたいね。」

兄は中川とこの公園に着てからなんだかそわそわと終始落ち着きがない様子だった。
そしてこの会話の後、沙希の様子を見て少し考えて言った。

「しょうがないな、ちょっと寒そうだし。
 買ってくるから二人とも待っててね。」

「はーい!」

兄は小走りで近くのコンビニを目指して行った。
公園には沙希と中川が二人で残された。

「さっちゃん、お兄ちゃんが帰ってくるまで何かして遊ぼうか。」

「えーっとね、鬼ごっこがいい!」

さっちゃんと自分を呼んでいいのはこの世で兄だけだ。
と沙希は口には出さないが憎しみを込めて思った。

「うわ、寒い中キッツいけど私がんばっちゃうよー。
 私が鬼でいい?」

「いいよー。それじゃ逃げるから捕まえてね。」

沙希は美しい薔薇を思わせるような笑顔で言った。
224バレンタインは突然に:2012/02/15(水) 02:28:18.35 ID:3FKkcltt


「おねーちゃんこっちこっち!」

「まってまてー!」

沙希と中川は公園を飛び出して近くの雑木林まで来ていた。
山に隣接したこの林は昼間でも人通りが無く近所では誰も寄り付かない。

中川は体力に自信があるほうだったが思いのほか沙希がすばしっこく、
なかなか捕まえられないで居た。

中川は走りつづけてちょっと息が上がってきたのに沙希は全く乱れていない。
子供の元気は底なしだと思い知らされて中川は鬼ごっこで鬼になったことを少しだけ後悔した。

「ちょっとタイム、おねーちゃん疲れちゃった。」

「あら、そう?結構あっさりあきらめるんだね。
 そういう人は好きよ。」

沙希は走るのをやめて中川の周囲を回りだした。

「ありがとう、さっちゃん走るの早いんだね。すっごーい。」

「ココまで付いて来れたご褒美にいいもの見せてあげる。
 私にタッチしておねーちゃん。」

沙希は中川を呼ぶように手を叩いて見せた。

「ようし、まってろよぅ!」

中川は力を振り絞って沙希に近づいた。
225バレンタインは突然に:2012/02/15(水) 02:30:50.01 ID:3FKkcltt
「きゃっ!」

とその時、中川が急に地面に落ちた枯葉の山に沈んだ。
落とし穴だった。

ドチャッっという鈍い音が林の中に響いた。

「・・・うぁ!ぁああ!」

見ると中川には無数の矢が刺さり、腕や足、腹部を貫通していた。
矢は落とし穴にあらかじめ設置されたものだった。

穴はあまり深くなくむしろ浅いものだったが、
凄まじい悪臭を放つ糞尿とも腐肉とも区別の付かない物体がそこらじゅうに敷き詰められており、
身動きしたり息を吸い込むたびにむせ返って身動きが取れなかった。

「おねーちゃん知ってた?傷口からばい菌が入ると死ぬんだって。」

「さっちゃん、助けを呼んできて・・・お願い。」

「自分で呼んだら?臭いのに耐えて叫んだところで誰も来ないけど。」

「・・に言ってるの?は・・早く・・・さっちゃん」

「気安く呼ばないでよ、薄汚い豚の癖に。
 そう読んでいいのはおにいちゃんだけ。」

「え?」

「あなたは何を勘違いしているのか知らないけど世界で一番おにいちゃんを愛しているのは沙希よ。
 お兄ちゃんも沙希のことを一番なによりも大切に思ってくれてるの。
 世界で一番愛してくれているの。
 お兄ちゃんが辛いとき楽しいとき、悲しいとき嬉しいとき・・・
 全部知ってる、全部わかってあげられるのは沙希以外いないの。
 昨日の今日仲良くなっただけのあなたにお兄ちゃんの何が満たせて上げられるの?」

「ゴホッ・・・だから・・・こんなことしなくたって・・・
 いたいよぉ・・たすけてよ・・・」

「なによ!お兄ちゃんが助けてほしいときにそばに居なかったゴミのくせに!
 お兄ちゃんを飼いならそうとしたメス豚はそこで死ね。」

「飼いならすって・・・そんなことしてない・・・」

「お兄ちゃんはお母さんの分までがんばらなくちゃって思ってるの。
 お兄ちゃんはお兄ちゃんの手で私が立派に育ってくれるのが一番の幸せ。
 だってお兄ちゃんには私しか居ないんだもの。
 お兄ちゃんは私と一緒にいることが最高の幸せ。
 だってあなたみたいな悪い害虫が邪魔をしないんだもの。

 私の幸せはお兄ちゃんの幸せ。
 だから・・・お兄ちゃんの幸せは私しか実現できない。」
226バレンタインは突然に:2012/02/15(水) 02:32:55.19 ID:3FKkcltt
「あなた・・・おかしい・・・何コレ?」

中川はもがく内に白い棒状のものに手が当たった。

「おかあさん。」

「え・・・?ウヴぇ!」

中川は耐え切れず口から汚物を出した。

「じゃ、そろそろ戻るね。おにいちゃん心配しちゃうし。」

「まって!・・・お願いよ、遠藤くんとは・・・別れるから・・・
 許して・・・!」

「似たような台詞を去年聞いたような?
 安心しておねーちゃん!今度ココに突き落とす豚を殺す雑菌を
 おねーちゃんが用意してくれるんだから。無駄死にじゃないわよ。」

「じゃあね。」と言うと落とし穴にあらかじめかけてあったネットと枯葉を上にかぶせて沙希は足早にその場を去った。

沙希が雑木林を抜けたとき人とも獣ともわからない鳴き声が大きく木霊したが、
林はすぐにいつもの静けさを取り戻していつもの誰も通らない場所になった。


「おーい、肉まん買って来たぞー。
 あれ?中川さんは?」

「そこの公園で韓国のアイドルが通ったからそれを追っかけてどっかいっちゃったよ。」

「ええ?なんだそれ?」

「おにいちゃんより大事なんだって。
 あ、沙希はおにいちゃんが一番大好き!愛してるよ。」

「さっちゃんありがとう・・・俺も愛してるよ・・・。」

兄の目には失意の表情がはっきり表れていた。

「早く家に帰ろ?沙希チョコレート作ったから元気出して?」

「あぁ。」

邪魔者を始末しても心は戻ってきていないと沙希は感じ、
帰ったらお仕置きが必要だと心に決めた。
227 ◆60FGmgZsgk :2012/02/15(水) 02:35:01.27 ID:3FKkcltt
以上で終わりです。

寝る前に小さい妹が楽しみしていたバレンタインをめちゃくちゃにしたいなー
っと思ってたら急に書きたくなって書いた。

後悔はしている。
228名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 04:56:19.60 ID:qGMokqb7
>>227
GJ! いいよいいよ〜
キモウトはこうでないといかんと思うのです。
最近古参の方がスレに現れるので嬉しいです。
自分の書いたのも目にはしてくれてると思うと涙でそう…
229名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 04:58:45.60 ID:qGMokqb7
メス豚はそこで氏ねと韓国のアイドルにニヤニヤしてしまった
さぞかし妹には良いバレンタインデーだったと思うw
230名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 08:52:43.58 ID:LaRfLFZp
gjです
231名無しさん@ピンキー:2012/02/15(水) 12:51:24.94 ID:QG8K6yA2
GJです。ただ一つだけ言わせてくれ。
お前はどこの信長だよ、妹よ。
232名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:01:48.22 ID:tubCMUDR
う〜ん、初めて書いてみたけれど、なかなかキモ姉にならないな・・・
駄文ですが、投下してもよろしいでしょうか?
233名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:09:17.96 ID:U51tn4YQ
バッチ来い
234名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:12:18.25 ID:tubCMUDR
では投下させていただきます
あまりキモ姉では無いので、その辺りは何卒ご容赦ください
235名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:12:59.72 ID:tubCMUDR
――ああ、今日はバレンタインだっけか。

板垣祥文(いたがき あきふみ)は何時も通りの時間に起き、何時も通りに身支度を済ませ、朝食のスクランブルエッグをフォークでつつきながら、
いつも同じチャンネルの朝の情報番組を見て、今日が何の日であるかを改めて思い知った。

何しろ、祥文は中学以降男子校に入った事もあり、こういった行事に関心も関わりも無かったのである。
こういったイベントが控えた朝というのは、漫画やらドラマやらでは、そわそわしたり、何かと意識したりする描写が目立つものだが、
如何せん現実世界では、そんな事にかまける暇人など居やしない。現実では、ただの忙しい、何の変わり映えもしない平日でしかないのだ。
そういった意味では彼、祥文の反応はいたって普通かもしれない。

いや、祥文の「何時も通りの朝」にしては、変わった所が合った。
そう、姉、祥子(さちこ)の姿が見えないのである。
普段なら、祥文より早く支度を済ませ、祥文がダイニングに来るころには、祥子は涼しい顔で紅茶を飲んでいるのが板垣家の「何時も通り」であった。

「そういえば、姉さんは?」
「ああ、祥子さんなら、生徒会の用事とかでもう家を出ましたよ。」

キッチンに居た母親は特に興味も無さそうに祥文の疑問への明快な答えを出したのであった。

――姉さんも生徒会なんて面倒な事をよくやるねえ・・・

祥文の疑問が解けた事で、キッチンに向けた視線をまた点けっ放しのテレビへ向け直しつつ、再び朝食へ手をつけ始めた。

姉である祥子は九段の白百合学園に通う、彼の一つ上の姉である。
彼女を形容するならば「美女」と「長身痩躯」ほど相応しい言葉は無いのではないだろうか。
色は白く、目鼻立ちははっきりとしていて、長く黒く艶やかな髪を歩くたびに揺らし、長い睫毛に周りを覆われたその双眸は何ものをも見透かすかのようであった。
いや、実際、彼女のその双眸は何ものをも見透かすと祥文は思っていたし信じている。
何しろ、祥文は彼女のその双眸を前にすると、全く嘘によってその場を取り繕うと言った事が出来なくなるからである。

祥文にとって、姉は頭の上がらない存在であり、また己と姉とを比較し劣等感を多少感じずにはいられない存在でもあった。
姉は勉強も運動も絵画も音楽も何でも出来るが、己がせいぜい敵うのは勉強程度。運動はからっきし駄目で、それどころか度々大病に冒されるほど。
絵心は全く無いし、姉がやっているのを見て始めたピアノも結局姉ほど上達はしなかった。
だからと言って、祥文は姉に嫉妬だとか苦手意識だとかの僻み根性を持っているつもりは全く無い。
彼は姉を尊敬している、いや、畏敬の存在と言っても良いかもしれない。
しかし、一方で祥文の心の襞に触れるモノがあるのも事実だった。ただ、彼の名誉の為に言っておくが、彼は姉が家族として大好きであった。



祥文にとって、姉と共に朝食を取らなかった事を除けば、居たって何時も通りの朝であった。
何時も通りに、自由が丘を7時17分に発車する渋谷行きの通勤特急に乗り、中目黒で日比谷線に乗り換え、広尾で降り、高校へと向かう。
何時も通り、いや、何時も通りの筈だった。
236名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:14:52.75 ID:tubCMUDR
――校名に「麻布」と付いているのに、最寄駅が「広尾」とは、之如何に。

何時も通り、最寄駅にしては、若干遠さを感じる距離を歩きつつ、何時も通り上記のくだらない疑問を浮かべながら、高校へ向かった。
道程は何時もと変わらない風景を見ながら。


「あっ、調度いいところに来た。お前さ、英語の課題やった?」

教室に入るなり、クラスメイトの杉野肇(すぎの はじめ)が話しかけてきた。
彼は、正気の沙汰とは思えないような色に髪の毛を染め、両耳はピアスだらけという、一見、六本木界隈で怪しげな商売でもしている人間のようであった。

祥文の通う高校は、都内でも屈指の進学校で、「御三家」の一角に数えられるほどであるが、校則が無いという事でも有名で、
彼のような奇抜とも言える風貌の生徒は多数居るのである。
生徒の風采のみならず、例えば、「ジャンプ」や「マガジン」などの週刊誌の発売日なら、誰かが買ってきて、授業中だろうと休み時間中だろうと回し読みされ、
終業の頃にはボロボロに成って、本来の持ち主の許に還る。これがこの高校での見慣れた何時も通りの風景の一つである。

「杉野く〜ん、ボクが今まで課題をやって来た事があるかね?」

と、わざと居丈高に、それこそ胸を張って、祥文は答えた。

「ですよね〜。じゃあ田中に見せて貰うか。」
「あれ?彼まだ来て無いの?っていうか借りてきたらボクにも見せろよ。」
「いや、知ねぇけど、まだ見て無いからまだ来てねぇんじゃね?」
「きっと、女だ。そうに違いない。何しろ今日はバレンタインだからな!」

と、いきなり話に割り込んできたのが同じくクラスメイトの伊達忠雄(だて ただお)である。彼も杉野肇と同じく髪を染めていた。しかも緑色に。

「ふ〜ん。」

興味も無かった為、適当に相槌を打つと、すかさず伊達から二の矢が放たれた。

「余裕っすね、板垣さん。」
「こいつは、ホラ、美人の姉ちゃんいるし。きっと毎晩・・・」
「うわ、禁断の愛じゃん。つーか俺にもヤラせろ。」

野郎二人は祥文を置いて、勝手に下卑た妄想に花を咲かせていた。これも何時も通りであった。
ちなみに、姉、祥子は祥文の学校の文化祭に毎年のように顔を出して居る為、校内では知らぬ者が居ないほどで、ファンクラブなるものまで結成された。
そのファンクラブの創設者は杉野・伊達の二名である。

「いや、姉さんをオナネタにするなら勝手にすれば良いけど、家族のボクの前で言うの止めてくれよ・・・食欲が著しく減衰しそうやん?」
「あ、そうそう。この前の合コンでさ、一緒だった東京女学館の娘がさ、お前のメルアド知りたいっつてたけど、教えて良いの?」

杉野肇からの一言で、最近あまり思い出したくは無い出来事を、祥文に想起させた。

――「合コン」か・・・アレの後に家に帰ったら姉さん機嫌悪くなったんだよな・・・しかも一週間機嫌悪いままだったし

二週間前、杉野肇にせがまれ、その勢いの圧倒され、「合コン」に祥文は参加をせざるを得なかった。
杉野はこの学年では他校にも顔がよく効き、男子校付きものである女子校との合コンをよくセッティングしていた。
元々、内向的で多数の人と交わるということに猥雑さしか見出せない祥文としては、億劫で仕方が無い催しであった。
特にこれと言った印象も残らず、家に帰ればなぜか機嫌の悪い姉にビクビクする羽目になっただけの、苦い初合コンであった。

「ん〜・・・まあ知りたいって言うなら、やぶさかではないけど・・・っていうか誰だい?その娘は。」
「え〜と・・・ああ、高埜凛(たかの りん)ちゃんだ。ほら、調度お前の向かいで座ってた。じゃ教えるから。」

――「蓼食う虫も好き好き」って奴かしら・・・いや、そういうのじゃ無いか。っていうかどんな娘だったかな・・・記憶に無いな。

この、何気ない決断が何時も通りでは無い一日に大きく変わる。
237名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:15:52.39 ID:tubCMUDR
何時も通り、授業を受けて、何時も通り男子校特有の下卑た話題で盛り上がり、そして何時もどおり終業を迎えた。
校舎は夕日に紅く染まり、校舎特有の陰の指し方を見ると、時間の移ろいやすさに改めて気付かされる。

「なあ、ちょっと歩を進めて、東洋英和の女の子ナンパしねぇ?」
「ボクが行っても、逆効果だろ・・・常識的に考えて。」

帰り支度をしてると、伊達忠雄は突拍子もない提案を祥文にぶつけた。

「んなことねぇだろ。お前はさ黙って立ってりゃいいんだって。」
「いや、何かそれ馬鹿にされてるような・・・それに此処から六本木って結構歩くぞ。」
「俺は今、猛烈に女が欲しいんだよ!」
「いや、知らんし。杉野誘え。ボクじゃ力不足だ。」

あまりの異性に対する情熱に尊敬と軽蔑の念を持ちつつ、祥文は伊達忠雄を置いて教室を後にした。

校門を出ようかとしていると、杉野肇が何やら女性と話をしているのを目の端に捉えた。
もっとも彼は「色男」だからこういう風景は見慣れたものであるから、特に意識もせず、そのまま通り過ぎようと祥文はした。

「あ、おい、板垣祥文!待った!」

いきなり杉野に呼びとめられるとは、思いもしなかった為、祥文は心臓が止まるのでは無いかと思うほど驚いた。

「なんだ、いきなり・・・びっくりしたわ。」
「えっと、この娘が朝に言ってた、高埜凛さん。」

高埜凛を一目見て、祥文は思い出した。

――ああ、この美人さんか。この娘が高埜さんか。

「あの・・・すいませんいきなり。」

と言って、いきなり高埜凛は頭を下げた。故に祥文も恐縮してしまった。

彼女、高埜凛は、如何にもスポーツ少女と言った印象を与え、髪の毛はポニーテールに、肌の色は冬だというのに日焼けしていた。
しかし、彼女はそれでも尚、美人だとの印象を十分与えるほどの十分な器量を持ってもいた。
姉の双眸は、何処か鋭さを憶えるのに対して、彼女のその双眸は何か柔らかさを感じるものであった。

「いや、そんな謝らなくても、大丈夫ですよ・・・それでボクに何か?」
「じゃ、後はお二人さんで宜しくやってくれ。」
「あ、おい杉野!」
238名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:16:53.59 ID:tubCMUDR
祥文はまさかここでさっそく杉野が退場するとは、思いもしなかった。何しろ筋金入りの人見知りで、初対面の人間と二人きりになるのは、
何としても避けたいと思っていたからである。

「あの・・・ご迷惑かもしれませんが、これを・・・」

高埜凛から差し出されたのは、ジャン・ポール・エヴァンの包装紙に包まれた菓子であった。

――まさかこの歳でバレンタインのチョコを頂くとはな・・・しかも結構値の張るモノじゃないか。

「わざわざ此処までご足労願うとは、すいません・・・いやぁ、ありがとうございます。有り難く頂戴致します。」
「お口に合うかどうか・・・」
「いやいや、甘いものは大好物ですから・・・お気になさらず。」

結局、二人は広尾の駅まで一緒に歩くことになった。何しろ、男子が女子を見送らずに帰るのは男子の名に廃るからである。
二人は最後までギクシャクした噛み合わない会話をして、駅で別れた。

――ここで、気の効いた事を言えれば良いんだが・・・如何せんボクにはそれほどの甲斐性も無いようだ。
  杉野の如き「色男」には成れんな・・・

己の不甲斐なさに、自嘲を感じつつ、しかし、同時に祥文は無意識的に今まで感じた事の無い、温かみを彼女との過ごした時間に見出した。


「ただいま。」

家に帰ると、姉の靴があり、祥文より早く帰宅をしている事がわかった。

「フフッ、おかえりなさい。祥文。」

視線を廊下に向けると、祥子が己の髪の毛先を弄びながらこちらを見ていた。

――今日は機嫌が良さそうだな。

「ああ、ただいま姉さん。今日は早かったね。」
「まあ、ね・・・それに今日は特別な日だし。」
「ふ〜ん。」
239名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:17:41.69 ID:tubCMUDR
何時も通り祥文は荷物をリビングのカッシーナのソファーに無造作に置き、手を洗うため洗面所へと向かった。
高埜凛から貰ったジャン・ポール・エヴァンの菓子も他の荷物と一緒にしたまま。

祥文が手洗いとうがいを済ませ、リビングに戻ってくると、祥子は怪訝そうにジャン・ポール・エヴァンの包装紙を見つめていた。

「ねえ・・・あなた、コレどうしたの?まさか私へのプレゼントかしら?」

祥子は視線を祥文に向け、クスクスと笑いながら疑問を投げかけた。

「残念ながら、違うんだな、これが・・・ま、ちょっとした頂きものさ。」
「頂き物?あなた男子校よね?男同士でチョコをあげるのが流行りなの?ねえ、祥文、誰から頂いたの?ねえ、答えて頂戴。」

祥子からの疑問は、矢継ぎ早に展開された。祥文は何一つ、責められるべき事をした憶えは無かったが、祥子のそれは、
まるで法廷での検察官の如く舌鋒鋭かった。
あまりの剣幕に祥文は、たじろぎながらも答えた。それも正直に。

「いや、ほら、この前の合コン≠ナ一緒だった娘がくれたんだけど・・・」
「・・・っ。そ、そう。良かったわね・・・早いうちに頂いておきなさい・・・姉さんちょっと疲れたから、お部屋に居るわね」
「うん、わかった・・・大丈夫?姉さん」
「大丈夫よ・・・ちょっと横になりたいから、一人にさせてね?祥文」
「ん・・・晩御飯になったら呼ぶから」

祥子は努めて平静を装い、祥文の両頬に手をあてがい、語りかけた。
だが祥文には明らかに姉の様子が変わった事がわかった。元々、天の邪鬼で自分勝手なところのある姉の機嫌を常に窺って生きてきた祥文にとって、
姉の様子は語らずとも、手に取るようにわかるのである。そして当の姉の様子は、不機嫌というより「狼狽」していた。
祥子の美しくも、何処か鋭利な刃物をも思わせる双眸は、潤み揺れていたのだ。
祥文は、一体何が姉をそうさせたのかも理解できずに、呆然と美しい艶やかな髪を揺らしながら歩く祥子の背を見つめ続けていたのだった。
240名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:18:22.19 ID:tubCMUDR
祥子に取って、弟、祥文は特別な存在であった。弟として、そして異性として。
祥子は祥文が弟として存在している事に神に感謝すらしていた。尤も素直にそう思っていたのは、せいぜい小学5年生までだが。
大きくなるにつれ彼女も当然ながら社会常識を学び、祥子が抱く感情が許せざるものである事を理解し、
そして姉弟であることが大きな障害である事を彼女は理解した。だからと言って、祥子は祥文を諦めるつもりは毛頭無かったのだが。
いやむしろ、余計火がついたのかもしれない。彼女はなるべく秘めた気持ちを誰にも悟られぬように、しかし徐々に布石を打ってきたのだ。来るべき日に備えて。

両親の経歴から見ても、お互い中学受験をさせられて私立に入れられる事がわかっていた。故に祥子は当時、小学5年生の祥文に男子校への進学を強く薦めた。
なるべく、祥子以外の女性と触れる機会を持たぬようにする為に。祥子の通う白百合と同じ九段にある暁星中学を。
帝国陸軍の高級将校であった曾祖父を強く尊敬し、同時に「軍事オタク」に成りつつあった祥文ならば、サン・シール陸軍士官学校の制服の意匠に影響を受けた、
暁星中学ならば薦める口実も受け入れる公算も十分あると踏んで。
案の定、祥文は父に進められて決めつつあった第一志望を学習院から、暁星へ変えた。
祥子の誤算だったのは、祥文が祖父を安心させる為に、そして「記念受験」のつもりで受験した麻布中学に合格した一方で、第一志望であった暁星に落ちた事であった。
ただ、どの道男子校に祥文を入れる事が出来た為、祥子は当時は大したことと捉えなかった。「良かった、良かった。これで私の祥文は安全だわ。」と。

だが今日、男子校に入れ際すれば、万事が安全、大丈夫であるということは、祥子の勝手な思い込みであった事が知らされたのだった。

――そもそも、高校生の分際で「合コン」ってどういうことなの・・・やっぱり麻布にあの子を入れたのは間違いだったわ・・・
   一体どんな野良かしら・・・私の大事な祥文に手を出して、弄ぶなんて・・・万死に値するわね・・・
   大体、私は反対だったのよ!麻布なんて。チャラチャラしてて!それなのに、お父様もお母様もあの子が合格したら浮かれちゃって!
   それに麻布に合格しておいて、暁星に受からないあの子もあの子だわ!

祥子自身も「高校生の分際」であるにも拘らず、祥子は怒りの矛先を、祥文の通う学校に、チョコを渡した見知らぬ女子に、両親に、そして最愛の祥文に向けていた。
部屋に入ってからというもの、祥子は己の部屋に置いてあるリビングとお揃いのソファーに座り、常日頃の女王然とした風格が嘘のように貧乏ゆすりをし、爪を噛んでいた。


「姉さん?お母様が晩御飯が出来たって。」

祥文はヒヤヒヤしつつも、姉の部屋をノックした後、要件を告げた。

――大丈夫かな・・・姉さん意外とメンタル弱いし・・・って言うか生きてるよね?
  しかし、訳がわからぬ。いきなりああ成るとはな。

「わかったわ。」

と祥子の返事を生存確認の代りにし、目的は達せられた為に祥文は安心してダイニングへ向かおうとした。
だが、いきなり部屋から出てきた祥子に

「さあ?いきましょう?祥文。」

と言われ腕を組まれたのである。あまりにいきなりの事で祥文は驚き

「え?あ、うん・・・」

と、姉に対してなんとも妙な反応をしてしまった。

――あれ・・・何時も通りだ・・・さっきまでのアレは虫の居所が悪かったのかな?

「晩御飯食べたら、姉さんの部屋に来てくれるかしら?祥文、良い?」
「ん、わかった」
「今日の晩御飯は、何かしらね?」
「ミラノ風カツレツとかって、お母様が言ってたなあ・・・」

祥文は何時も通りの祥子の様子に安心しきっていた。姉の双眸が何処か怪しく光っている事にも気付かずに。
241名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:19:06.50 ID:tubCMUDR
夕食後、祥文は何時も通り持病の薬を食後服用し、姉の部屋に向かった。

「姉さん?ボクです。」
「あら、どうぞいらっしゃい。」

部屋に入るなり

「ここにきてお座りになったら?祥文。」

と姉の隣を進められた。

「じゃ、失礼して・・・」

既にソファーテーブルには、ロイヤルコペンハーゲンのティーセットが置いてあった。

「祥文、ハイ。Happy Valentine!」
「ああ・・・ありがとう!姉さん!今食べても良いの?」
「ええ、そのために部屋に呼んだんですもの。紅茶もあるしね」

祥文は丁寧に包装紙を破り、チョコを口に含んだ。

「お味はどうかしら?一応手作りなのよ?ソレ」
「あ、そうなの?いやおいしいよ。それに見た目も綺麗で・・・買って来たものかと思った。」
「フフッ、何しろ特別なモノだから・・・」

祥子の双眸は怪しく光り、さすがにこの時は祥文も気付いた。

――なんだ?まさかわさびが一個入ったモノがあるのかしら・・・

某リアクション芸人の如く、良いリアクションが己にも取れるのかを心配する祥文をよそに、祥子は涼しい顔で紅茶を堪能していた。

結局、祥文が心配したようなものはチョコには入っておらず、ただ、姉の部屋で優雅に紅茶とチョコを楽しんだだけであった。

「祥文、そろそろお風呂に入ったら?」
「えっ、もうそんな時間?でもまだ20時・・・」

と祥文は言いかけ、祥子の部屋に置いてある電波時計を、中腰になって覗き込もうとしたその時、祥文は膝から崩れ落ちた。

――なっ・・・力が入らない?いかん、頭も何か・・・持病が出たか?

祥文は朦朧としその場で動けなくなった。姉に助けを乞おうとし、なんとか頭を姉に向けると、
姉は平生では見たことも無い黒く濁った双眸を祥文に向けてただ立っていた。

「ね・・姉さん・・・ちょっと、たす・・・」
「ごめんね、祥文・・・でもこうしないと祥文を護れないから。でも大丈夫。姉さんにすべて任せて、ね?」
「ちょっ・・・ね、姉さん何を・・・?」
「好きよ、祥文。Happy valentine...本当のプレゼントをあげるわね」


祥文はその言葉を最期に意識を失った。
242名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 01:21:52.76 ID:tubCMUDR
以上で投下終了です。
こんな駄文でお目汚し申し訳ありません。出来ればバレンタイン当日に投下したかったのですが・・・
題名も思いつかなかったし・・・

己で書いてみて改めて、キモ姉・キモウトのキモさの表現がいかに難しいかわかりました。
いや、職人の皆さんはすごい・・・
ROM専に戻ります。ではでは・・・
243名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 02:56:57.93 ID:5wXjwpAK
244名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 04:02:58.69 ID:2g4R3TxQ
すごいよかった!
245名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 05:47:09.59 ID:VAVc5uIX
246名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 10:08:50.45 ID:m47Aby05
GJ!
安心して男子校に送り出したことを心底後悔する姉

だがそれがイイ
247名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 11:26:25.38 ID:i94sKHKg

こりゃ高埜だけでなく杉野も抹〇だな


>明日はツンデレ姉ちゃんが義理でやると言ったチョコが
実は弟の為に手作りだった日だ



(もう過ぎたけど)ツンデレ姉の場合「マジきんもーっ☆」と言いながらチョコを踏み付けるか姉の顔面にヒットさせたい(ツンデレファン失敬)
どんな反応するんだろ
248名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 13:18:23.66 ID:CLm07dML
Gj
これがキモ姉じゃなかったったらどこからキモ姉なんだよ?


>>247
それやるとツンデレ姉は今までの弟への仕打ちで嫌われたと思いご奉仕姉になります
249名無しさん@ピンキー:2012/02/16(木) 23:42:05.81 ID:1koeMzBt
>>247
そんな人間流石に愛想尽かすわ
250名無しさん@ピンキー:2012/02/17(金) 04:48:21.24 ID:hR001E59
>>249
キモ姉妹は貴方の考えてる以上に底しれずツンを解き放ちいきなり襲い掛かり兄弟食女子へ進化。
もしくは受けてた仕打ちも考慮して>>248
251名無しさん@ピンキー:2012/02/17(金) 18:02:21.15 ID:V4rNOBLN
>>211>>227>>242
お三方とも、バレンタインにちなんだ作品、GJです。
特に>>242さんは初めて筆を執られたようで、これから大いに期待させていただきたいところです。
しかし姉貴が白百合で弟が麻布とかすごくハイソな家庭ですね。

>>250
兄弟食…。このスレから豆食女子に次ぐ新たなジャンルが生まれましたね。
兄弟を食うのはこのスレではデフォでしょうけど。
Heartspeaksの続きが気になるところ。
252名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 17:43:47.96 ID:ml/XT2uV
ジャンルって言うのは形になって初めて成立する
253名無しさん@ピンキー:2012/02/20(月) 01:53:25.72 ID:U6IYi/U0
>>252
作品!作品!投稿!保管庫整備!優良SS紹介!
254名無しさん@ピンキー:2012/02/20(月) 22:04:43.28 ID:oaeBCCez
じゃかぁしぁこのがきゃあ!!!
255キモ姉の星:2012/02/20(月) 22:31:35.67 ID:gSyp2MTU
♪思いこんだら 試練の道を行くが姉の ど根性
真っ赤に燃える 泥棒猫自分の弟を つかむまで
血の雨降らせ 子種を奪え
行け行けキモ姉 どんと行け



勢いで書いた。
反省はしてる。
256名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 01:14:46.65 ID:ENrnVoy/
>>255
キモ姉養成ギブス付けてたりしてそうな姉だな
257名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 09:29:28.50 ID:jJAIsfH7
保管庫にもう一つ巨人の星の小ネタがあった事思い出した
258名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 12:34:25.45 ID:K1q8TD7O
巨根の星だね。
259名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 16:25:35.16 ID:8yt1GaJo
キモ姉「お薬の時間だね(ニッコリ」
260名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 22:53:59.45 ID:6yB5J0Mk
>>259
弟「優しくしてね//////(頬を赤く染めてお尻を突き出す)」
261名無しさん@ピンキー:2012/02/21(火) 23:17:15.77 ID:G3n6aTqW
>>260
気持ち悪い弟だなおい
262名無しさん@ピンキー:2012/02/22(水) 01:16:45.51 ID:OgQzffzj
カルガモみたいにお姉ちゃんについてくる弟とか良いよね
アマゾネスならぬアネゾネスで
必ず姉が産まれて弟には親は手を出さず姉が育て旦那にする一族
263名無しさん@ピンキー:2012/02/22(水) 02:09:29.59 ID:ASTIF91Q
姉限定じゃなきゃ「帰郷の夜」とか。
あとアマゾネスつったら身長2メートルの妹を思い出すな。
264名無しさん@ピンキー:2012/02/22(水) 10:14:18.97 ID:0lXJwSWz
>>261
キモ姉に調教されたのだろう…
265名無しさん@ピンキー:2012/02/22(水) 16:11:26.33 ID:m5LUzhUW
>>263
帰郷の夜ってSS?
266名無しさん@ピンキー:2012/02/22(水) 18:52:28.36 ID:oIJDAsnu
>>265
うん、短編。
村全体で近親婚の風習があるという、キモ姉妹の桃源郷のような場所が舞台。
267名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 05:33:07.74 ID:J0IbHjuQ
クールな妹が出てくる保管庫にあるオススメのSS無い?
268名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 12:38:48.26 ID:u+NNOP5q
完結した長編で言うと_(仮)、綾シリーズ、きっと壊れてる
クールなキモウトは結構多いから片っ端から漁って
269名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 20:21:23.80 ID:1BpWs32U
_(仮)は保管庫で読んだけど好きだった。ただ、あれだけの長編なのに何故タイトルを付けなかったのかが疑問
270名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 21:34:33.59 ID:IRgHugjy
だとそういう題名のない長編って結構あったような。
まあ何にせよ思いつかなきゃそのままでもいいとは思うがね。
271名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 21:35:48.31 ID:IRgHugjy
あ、>>270はヤンデレスレのことね。
272名無しさん@ピンキー:2012/02/23(木) 23:04:26.83 ID:d+6/F5Dg
名前なんて飾りです 偉い人には(ry
273名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 00:57:48.45 ID:BpRDOs1U
>>259
弟「(逃げちゃ)いかんのか?」
274名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 01:02:03.13 ID:W7Dua22h
>>273
ageちゃいかんでしょ
275名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 01:14:54.07 ID:qeO8KBf9
>>273
キモ姉はいかんざき
276名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 01:38:44.10 ID:bT/pLObe
>>273
アハハ
277名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 02:41:03.35 ID:qyuzbdn6
>>273
兄「俺達兄弟の力を合わせれば!」
278名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 12:53:32.27 ID:OGi+77IR
>>277
キモ姉妹においしくいただかれてしまいましたとさ
279名無しさん@ピンキー:2012/02/24(金) 21:13:01.32 ID:Pcw8Ej8t
おい風見!!でてこいや!!
280名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 00:11:43.39 ID:w4rKbMhS
人外キモ姉ちゃん達に取り合いされたい
281名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 10:04:57.77 ID:G8h/N64U
頻繁に出てくるな人外
とくにラミア
282名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 11:25:34.98 ID:w4rKbMhS
異能の力を持ったキモ姉妹達に追いかけ回される
人外の力を巧妙に隠し社会では模範的な存在で
兄弟には絶対的な力で襲いかかるわけだ
283名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 17:54:35.60 ID:0lb9BsVy
ラミア姉のss起承転結の起のそうにょう当たりまで書いているのですけどそっから
先が思い浮かばない・・・
284名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 19:18:29.93 ID:1jHKde34
>>283
アイデアは唐突だ!何でも試してみるのさ
285名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 20:16:51.21 ID:lM6NvHhN
おれふうみっていうんだぜ
286名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 22:02:49.83 ID:w4rKbMhS
>>283
ラミア姉の嫉妬は怖そうだ
縦に割れた瞳で睨まれたい
287名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 23:25:12.74 ID:dFZ2AhlF
ロリババアが一番
288名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 23:33:34.65 ID:LDTEnfds
風見が吸精之鬼と名前変えて未だに駄作を執筆してると聞いて
289名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 23:36:13.04 ID:lM6NvHhN
マジか。ここに常駐して風見本人を誘き寄せるか
290名無しさん@ピンキー:2012/02/25(土) 23:44:32.51 ID:w4rKbMhS
>>287
実年齢70とかで身体は若いロリなキモ姉妹か
親の年齢が気になるな、妹がロリババアだと兄も年寄りになっちゃうよ
291名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 00:28:18.68 ID:MsFRDpBU
前世はキモ姉だった幼馴染vs前世は幼馴染だったキモウト
292名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 00:44:14.69 ID:WLRPf6y7
アレか、前世でキモ姉、キモウト、幼馴染、先輩、後輩、でそれぞれ対立関係にあったヒロインたちが、
来世でシャッフルされてまた転生するのか・・・実に恐ろしきは女の情念也
293名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 00:47:36.52 ID:xygthbn8
喧嘩売りに来ました。



やっぱり長有名女優が一番!

近くのタンポポより遠くの薔薇だぜ!
294名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 00:50:36.59 ID:GdRqWe51
双子は恋人の生まれ変わりなんだっけか?
弟は覚えてないけど前世では無理心中したキモ姉と双子に転生するとか良いな
今度こそ夫婦になる為弟を調教する双子キモ姉にまた転生した幼馴染が襲い来る
未来永劫弟の奪いあいが続くわけだ
295名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 01:38:13.67 ID:evOkrGHj
それ最終的にキモ姉と幼馴染の間に愛が芽生えるパターンじゃね?
296名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 01:43:00.16 ID:GdRqWe51
>>295
世界が滅んでもキモ姉と幼馴染が和解するわけないだろ
297名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 11:56:55.74 ID:nRSuE7NX
キモ姉に「これって子作りだよな」って言ったらどうなるの?
298名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 16:10:09.92 ID:LyPBL4Tf
自分で確かめろ
299名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 16:54:18.32 ID:goAKC552
>>297はそれ以降姿を現すことはなかった
300297より:2012/02/26(日) 17:52:15.42 ID:lyOtWOfr
「これって子作りだよな」
毎晩毎晩、当たり前のように俺を求めてくる姉に、俺は始めてそう言う言葉が出た。
はっきりと言って、もう限界だったのだ。

それは俺にも落ち度があるのは認める。
姉の淫靡な誘いに乗り、背徳の快感に酔いしれていたのは否定出来ない。
でも、もう無理だ。

毎晩どころじゃない。
目が合えば俺を求める姉、
しかもその全てが中出しとなれば、どこかにストップをかけたくなった俺の心情も分かってくれよう。
が、その言葉は何の意味ももたらさなかった。

「だから…なに?」
「な、なにじゃなくて…、子供が出来たらどうすんだ!」
冷静な言い方をする姉に、俺は懸命に声を上げる。が、
「出来る訳、ないでしょう」
との姉の言葉に、俺は固まってしまう。
そんな俺に関係なく、姉が言葉を続ける。
「私と貴方との間に何人たりとも立ち入る事は許されてないのよ」
「例えそれが私たちの子供であったとしても」
凄絶な、そんな微笑を浮かべながら言う姉に、俺はもう言葉はない。

「繋がりましょう、永遠に」
それは終わりのない始まりの言葉だった。
301名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 18:20:39.87 ID:Vml4lpou
繋がりません。勝つまでは
302名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 20:25:47.17 ID:goAKC552
>>300
乙!
でも二人の赤ちゃんにも愛情を向けるキモ姉妹というのも見たいかも
303名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 21:32:05.87 ID:GdRqWe51
Gj!
キモ姉は子供に弟を取られたくならいならキモ姉な娘を産めば良い
304名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 21:52:08.20 ID:Lgh1737y
gj
>>303
犠牲となる弟とセットで生まんと効果ないな
305名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 23:26:42.82 ID:nRSuE7NX
ロリ姉を孕ませたい衝動に駆られるのはなんでだぜ?
306名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 03:55:39.52 ID:w5PU+6lo
なんだ調教済みか
307名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 18:54:49.85 ID:lkAgAMJX
キモ姉≒発酵女
308名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 21:38:31.58 ID:fhoaJAyN
161様よりのネタ
前後の二回で終了予定。
309名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 21:39:14.05 ID:fhoaJAyN
「結婚します」
そう手書きでしたためられた便箋が同封された郵便が、僕の手元に届いたのは、5月のGW明けすぐの事だった。
その差出人は内海晴香、僕、内海俊輔の実姉だ。

その郵便に同封されていたのはその他に結婚式の招待状、姉さんと結婚する相手であろう男性との写真、それに式場までの旅行券まで入っていた。

相変わらずの姉さんの気遣いに、僕は苦笑を押さえられない。
昔から姉さんはそうだった。
僕をまるで子供のように扱い、僕の全てに干渉してきた。
それは父子家庭で、姉さんが母親の役も背負っていた責任感があったからかもしれないけど、
それでも、僕には姉さんの存在が重荷になっていた。
姉さんの僕に対する干渉は、ただの躾に留まらなかったからだ。
それは僕の、それこそ全てに及んでいた。

当たり前の一般常識、だけでなく僕の友人関係や、身内にはあまり知られたくない性的な事にまで及んでいた。
その異常なまでの干渉、
いや、束縛が怖くて、僕は中学を卒業すると共に、逃げるようにして家を出たのだ。
310名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 21:39:53.53 ID:fhoaJAyN
アパートの部屋の中、同封されていた写真を見る。
姉さんとその相手の男性が仲睦まじく写っている写真、
それを見た僕の中には、久し振りに見る姉さんに懐かしさと相手の男性に対する嫉妬心のような気持ち、それ以上に安堵感と言うべきような、精神的な安らぎがある。
この写真が、姉さんが僕に対しての執着をなくしてくれたから、そう思えたからだ。


姉さんが僕に干渉する、その一番は僕の交遊関係、特に女の子に対する時だった。
幼い頃からそれはあった。
同い年の子達と遊んでいる時、その中に女の子がいると、姉さんは血相を変えて怒鳴った。
「○○ちゃんに近づかないの!」
「あの娘は俊ちゃんを狂わせる!」
そう姉さんは僕に言い聞かせていた。
幼い僕にとって姉さんは絶対だった。
だから、その時の僕は姉さんの言葉を受け入れていた。

それが変わったのは中学の時の事だ。

始めて好きな娘が出来た。
少しでも一緒の時間を過ごしたい、そう願ったけど、どうすれば良いのか分からずにいた僕は姉さんに相談した、
いや、相談してしまった。
その時の姉さんの答えは、
「ふぅん、そう…」
それだけだった。
その時の僕は、その答えに不満を抱いたものだ。
でも、それは後に恐れに変わった。

その娘はそれからすぐに精神科の病院に入院した。
何の兆候もなかった。
普通の娘だった。
でも、暴漢に襲われ精神を狂わせた。

その事を姉さんに話した時、姉さんは何の表情も浮かべず、
「当たり前でしょう」
と言うと、
「俊ちゃんを誑かしたんだから」
と、今まで見た事のない類の笑みを浮かべた。
311名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 21:40:47.37 ID:fhoaJAyN
もうあの頃の姉さんではないのだ。
姉さんとその相手が幸せそうにしている写真を見ながら、僕は懸命に首を横に振る。
「姉さんはちゃんと相手を、僕じゃない相手を見つけたんだ」
そう独り言を呟いた時、
「何やってんの!」
といえ声が突如として響いた。

声の相手は藤井美月、
僕の恋人で、半同棲している女性だ。

「これダレ?綺麗な女性だねえ」
美月が僕の手から写真を奪い、感嘆したような声で言う。
「姉さん、僕の姉さんだよ」
「え、お義姉さん?」
僕の答えに美月が驚いたような声を出す。

「今までお義姉さんがいるなんて言ったコトないじゃん!」
「なに、急にお義姉さんがいるなんて!」
せわしなく言いながら、美月が俺に迫る。

言えなかったのだから仕方ない。
僕は家を出た後、姉さんはもちろん、父さんにすらその連絡先を教えないようにして、その連絡を一切絶っていたのだ。

僕が何も言えないままいると、美月は結婚式の招待状を見つけ、
「お義姉さん、結婚するんだぁ」
と微笑ましそうに言い、
「だったらちゃんとお祝いに行かないと」
と嬉しそうな表情を浮かべた。

僕は何か言おうかとも思ったけど、見れば、結婚式の招待状もそこまでのチケットも、きちんと二人分用意されていた。
だから、僕もつい、
「美月も一緒に行ってくれるか?」
と言ってしまった。

僕のそんな言葉に美月は無邪気に喜んでくれたが、僕はこの時、もう少し考えるべきだったのだ。
ここの住所は、父さんにも教えていない、
ましてや姉さんが知るはずもなかった事を。
312名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 21:41:34.13 ID:fhoaJAyN
投下終了です。
313名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 22:18:06.78 ID:4RO7Yfuy
彼女に姉の必殺技が炸裂するのか
314名無しさん@ピンキー:2012/02/27(月) 22:30:28.04 ID:bVLf5e2q


恋人もまた独占欲強そうですな・・・
キモ姉キモウトが居る男は姉妹以外の寄ってくる女性もまた
独占欲が強い傾向が往々にしてあるようだ・・・
315名無しさん@ピンキー:2012/02/28(火) 07:45:18.86 ID:2ZYKItXx

続きが気になる

ところでもし手紙をシカトすればキモ姉から逃れる事は可能なのだろうか…?
316名無しさん@ピンキー:2012/02/28(火) 11:17:56.45 ID:KgKLGrnf
沈黙は肯定と同じだろ
姉的に考えて
317名無しさん@ピンキー:2012/02/28(火) 13:16:50.72 ID:owICkOxK
>>315
姉は住所を知っているから襲撃してくるよ
旦那に暴力を受けたと嘘をついて逃げてくるフリでな
318名無しさん@ピンキー:2012/02/29(水) 11:24:19.08 ID:+e+MFqjr
>>317
「逃げないで正々堂々と戦うんだ!」と言いながら姉に鉄拳制裁すれば逆レ展開になりますかな?
319名無しさん@ピンキー:2012/02/29(水) 19:57:13.23 ID:388VNPvs
>>318
「逃げないで正々堂々と戦うんだ!」→「(弟と)逃げないで(泥棒猫と)正々堂々と
戦うんだ!」
と解釈して逆レイプされます。
320名無しさん@ピンキー:2012/02/29(水) 21:41:20.37 ID:71BDfRl5
本当に投下少なくなってるんだな
321名無しさん@ピンキー:2012/02/29(水) 22:42:39.54 ID:JJEOwLnv
無いよりマシさ
閑古鳥鳴くスレや次スレ立たずに瀕死のスレがどれだけあることやら
322名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 21:53:00.84 ID:3qKdgCkK
まだまだましな方だと思いますよこのスレ
後未完成のやつって投下しても大丈夫ですか。
書いていたんですけど続きが書ける気がしなくて・・・
323名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 22:28:10.76 ID:w8eA5nWz
>>322
さっさと投下しないとキモ姉ぶつけるぞ!

未完成でも大丈夫ですよ
324名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 22:53:45.98 ID:wkjJg15r
>>322
完成している分を前編にして複数構成でもいいから上げちまえ
一度上がればここの連中は気長に待つさ 多分
325名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 23:07:42.50 ID:SnJDTTii
待たねーよ
326名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 23:15:56.33 ID:3qKdgCkK
>>322 >>324
言い方が悪かったです。未完成の物を投下して他の人に
続きを書いてもらったり加筆修正してもらうような形は
いいですか?
327名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 23:22:49.14 ID:X/dH7ljS
何を…言ってるんだ?
328名無しさん@ピンキー:2012/03/01(木) 23:54:42.28 ID:SnJDTTii
>>326
あぁ、VIPならたまにあるけど、ここは基本的に人様のSSに手を加えるのは御法度だから
皆最後まで書こうと思って書いてるからね
初めから続き書く気がないならやめた方がいいと思うけど、どんな形にせよ終わらせる気があるなら投下したらいいんじゃない?
329名無しさん@ピンキー:2012/03/02(金) 00:20:46.09 ID:/xgONiWQ
確かに、かつてに比べれば投下は減ったかもしれんが、なんだかんだと言ってヴァレンタインに投下があったから、
ホワイトデーになればまた幾つか投下はあるだろうて
330名無しさん@ピンキー:2012/03/02(金) 00:29:09.61 ID:mbAVfE1O
>>326
死ね
一億と二千年ROMれ
331名無しさん@ピンキー:2012/03/02(金) 00:43:59.50 ID:Mhs5hLUz
>>329
そうか、もうあと二週間でホワイトデーか。
そういや明日は雛祭りだね。
でも愛だの恋だの願い事だのが絡まない行事ってネタにしにくいもんだね。
332名無しさん@ピンキー:2012/03/02(金) 01:24:12.16 ID:5RUKHJZj
姉曰くひな祭りの雛段一番上は実は姉弟なんだとさ

>>326
中途半端で終わりまで書く気ないなら少ネタで良いじゃない
キモ姉妹達の戦いはこれからだ!オチで万事解決
333名無しさん@ピンキー:2012/03/02(金) 02:18:32.90 ID:pVDC6ox/
>>326
アイデアの一つとしてなら参考なるかもしれんから投下してみて
334名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 11:04:57.85 ID:efr2zrRP
返答ありがとうございます。
もう少し書いて見ることにしました
335名無しさん@ピンキー:2012/03/04(日) 00:05:32.49 ID:2WfXbvST
住人が姉弟だけのキモ姉村
キモ姉紙の呪いで姉弟しか産まれない邪悪な土地にその村はある
336名無しさん@ピンキー:2012/03/04(日) 00:47:11.90 ID:VmSIVJVH
>>335
キモ姉紙ってアレですか、名前を書かれた弟は姉から逃げられない
未来日記とかデスノート的なものの構成物質ですか
337名無しさん@ピンキー:2012/03/04(日) 04:15:04.74 ID:9q62hNsh
>>336
真性のキモ姉は何も使わずに弟の全てがわかるからなぁ
338名無しさん@ピンキー:2012/03/04(日) 23:05:02.49 ID:2WfXbvST
キモ姉達に無理矢理軟禁され養われて
母が尋ねて来た時に助けを求めたらお姉ちゃんが弟を養うのは当たり前と言われそのまま帰ってしまう
キモ姉ハーレムで日替わりで相手させられる弟
339名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 07:19:03.21 ID:ioIkONiL
小ネタでは時々有るが、年の差キモ姉妹はどうだろー
姉→OL 弟→小学生
兄→大学生 妹→幼稚園
キモ姉の場合、弟は幼すぎて姉の欲望に気づかなくて無邪気に懐く。
その態度に姉は萌えて葛藤するとか…
キモウトの場合兄は妹が可愛くて仕方がない。その幼さの中に有るキモさに気づかなくて、一緒に風呂とかも入る。
キモウトも正体がバレるのが嫌だから、表向きは可愛い幼児を装おうが、兄がデートしていると無邪気を装いながら邪魔しにいく。
しかし、泥棒猫から「可愛い!」とか言われてキレるとか面白そう。
340名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 07:20:12.68 ID:WxWYBsaQ
やっと勝ち取ったひとり暮らし、と喜ぶ兄
しかし屋根裏にはキモウトが魔改造を施し住居化して住んでいるのだった
兄「あれ、俺の下着減ってね?」
341名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 07:37:50.25 ID:Kp04mf35
いつの間にか設定考えるスレにでもなったのここは?
342名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 16:51:38.48 ID:d+KsdiBH
設定「も」考える。
343名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 18:47:23.48 ID:MIv8Yf9T
>>341
このスレ基本そんなんばっかり
雑誌スレ
344名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 19:36:56.27 ID:3D9wFAhQ
設定載せてたら誰か書いてくれるかもしれないじゃないですか
後こういうのは結構インスピレーションが湧いたりします
345名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 20:13:13.80 ID:Kp04mf35
その結果書く人が全然来ないじゃないよ
346名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 20:33:02.04 ID:AojTDHMj
>>345
雑談とか思いつき設定レスしちゃいけないの?
雑談が無ければ投下増える訳じゃないし気にしすぎ
347名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 21:16:42.15 ID:MIv8Yf9T
>>345
目障りなのはわかるけど、別に害になる訳ではないから無視しとけ
どうせ書き手増えないし
348名無しさん@ピンキー:2012/03/05(月) 22:17:56.12 ID:1m1dJYk9
>>345
お前が書けよ
349名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 06:45:30.05 ID:38PFMN1D
スルー、スルー!
投下が少なくなると、八つ当たりする連中が出てくるし
Yスレの嵐も混じってるかもしれない。
今は住民のスルー力が試される時期だな
350名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 09:29:52.06 ID:F5CH4uyM
だな
誰か書かないかな
351名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 12:49:01.20 ID:Ilobqr0p
ここって、ヒロインにヤンデレ成分がないとスレチ?
普通の(普通じゃないけど)兄妹間での近親相姦は投下できる?
352名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 13:20:26.22 ID:+tyuTRZi
>>351
それだったらいもうとスレでいいんじゃない?
姉と妹の両方が出てくる作品の投下先だったらここ以外ないかなとは思うけど。
353名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 13:39:23.94 ID:3zjQDwo6
ヤンデレ+姉妹∈キモ姉妹
愛情表現とか内に隠されたキモイ感情が書かれてればヤンデレじゃなくとも
354名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 13:40:39.87 ID:F5CH4uyM
ヤンデレはオワコン
355名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 13:42:16.06 ID:6wF1FydP
まず始まってない
356名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 13:45:44.37 ID:F5CH4uyM
せやったな
357名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 16:20:25.21 ID:v0WGl9fC
>>351
最低条件としては姉妹は兄弟がキモいくらい好きじゃないと


余談だがこのスレだと逆に兄弟がヒロインになるパターンが多い気がする
358名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 23:21:33.67 ID:xLU0YunU
  ,、_,、
 ( ゙ω゙) 妥協します
 (   )
  しωJ
 
359名無しさん@ピンキー:2012/03/06(火) 23:31:09.64 ID:O3aIpD/C
姉ちゃんが義理の姉妹とか只の同居人じゃんと怒ってた
神聖な姉弟を汚してるらしい
360名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 00:10:55.27 ID:nq9OHU1H
>>359
宗教にどっぷりと浸かってるんですかお姉さん
361名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 00:26:29.62 ID:ITBSAJ6K
>>351
キモいまででもなくても最低限ブラコンじゃないといけないと思います
362名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 01:36:27.47 ID:Sp4tDlSM
あくまでも法的な結婚にこだわる兄弟に対してあらゆる手段を講じて憲法改正を実現させるキモ姉妹
363名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 01:44:50.75 ID:IDQMxGtK
>>362
遵法闘争姉貴オッスオッス
364名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 12:40:26.71 ID:pzWnkIVD
あくまで憲法は国家権力を縛るものだから、改正するなら民法じゃないのか
365名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 18:38:17.20 ID:PgsXEs65
弟との結婚の為に政治家になる姉か
同属の支持者がつきそうだ
366名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 18:59:30.77 ID:lIiu6K4F
小選挙区制下においては当選するのも大変そうだが・・・いや、当選に必要な票数が相対的に低くなる中選挙区制でも無理そうだがw
367名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 19:06:03.71 ID:rbeeSWyV
日本じゃなくてもお姉ちゃんはアメリカ合衆国大統領とか
泥棒猫には海兵隊が攻撃してくるよ
368名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 19:06:48.29 ID:XJsxo/qj
そこで首相公選制…は厳しいから、姉弟婚姻を禁じる民法第734条は、
日本国憲法第24条に違反するから無効だとの申し立てを… 
369名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 21:13:34.72 ID:nq9OHU1H
まったく魅力を感じないな
370名無しさん@ピンキー:2012/03/07(水) 23:55:22.90 ID:LV9JYG55
キモ姉妹にとっての最大の壁は兄弟が
近親相姦をタブーと想ってることだ
ようするに一般常識&本能という壁だ
法律よりも、そちらを攻略する方が先決
371名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 00:55:55.80 ID:mDbiNv6D
なあに無人島に漂着すれば後は瓶詰地獄よ
372名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 01:10:53.90 ID:pdori5g8
>>371
いけないことを全部教えてくれる先生姉さんか。
373名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 01:27:26.74 ID:yKwETHx3
常識が問題なら一般常識が身につく前に姉弟兄妹結婚は当たり前という常識を植えつけなければ行かんな
一番楽なのは親親戚が身を持って証明してくれるあたりか
374名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 02:34:49.94 ID:rtl+E1tr
魂が互いを求め合う双子こそ最強な気がしてきた
375名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 03:06:11.52 ID:YbEyK9Jd
黙れカス
376名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 07:32:29.14 ID:WYrcBBPE
姉と結婚が出来るようになった時の弟はどうなるのか?
何時もみたいに弟が姉弟は結婚出来ないと言ってたら法は変わっていた
377名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 07:36:56.86 ID:6P2ZfQEA
失せろカス
378名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 12:30:56.19 ID:1Z6oYgA1
カンキン
379名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 18:58:37.90 ID:6Ex9HrJM
>>374
どうしても自然分娩できないので、やむなく帝王切開したら
子宮の中で弟を犯していた極めつけのキモ姉?
380名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 21:36:48.11 ID:h2CtXng+
黙れカス
381名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 21:46:39.96 ID:WYrcBBPE
幼馴染をぶち殺してこそのキモ姉
幼馴染で結ばれるとか思ってる雌豚をどう始末するのか
そこがキモ姉の力量が問われる
382名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 22:50:55.42 ID:pdori5g8
>>381
姉「私が幼なじみだ」
383名無しさん@ピンキー:2012/03/08(木) 23:04:53.42 ID:mDbiNv6D
幼馴染の背中にチャックがあってだな(ry
384名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 00:51:39.85 ID:pfsh/s9F
>>383
というかそこまでしなくても姉弟であるということを隠せばいいだけじゃ・・・
385 ◆60FGmgZsgk :2012/03/09(金) 02:45:23.16 ID:eSDRY+16
投下します。

短編 序盤 妹モノ
   終盤 余計なミステリー風のなにか

タイトルは王子と奇怪物
386王子と奇怪物:2012/03/09(金) 02:47:37.00 ID:eSDRY+16
年の近い兄とは幼い頃からとっても仲が良かった。
私が遊ぶとき、学校に行くとき、お風呂に入るとき、寝るとき。
全ての記憶に兄が一緒にいた。私達はずっと一緒にいると当然のように思っていた。

兄の好きな冒険ゴッコでも必ずお姫さまにしてくれたし、ゲームでも気を使って私ができるゲームだけ選んで遊んでくれた。
小さいながら兄は紳士的に私を扱ってくれた。御伽噺の王子のように。
私はそんな兄の唯一のヒロインであることに疑いは無かったし、誇りに思っていた。
それははじめた私の中に宿った男女の愛の原型であった。

成長するに従ってその原型は私の心に残り、中学にあがっても兄は私の中では小さな王子だった。
でもあるときから、兄は大人の男になったんだって実感した。
上級生のクラスで見せる家とは違う顔。
仲間と笑う顔、女子と話す顔、苦しそうに断りを入れる顔・・・
どれも美しい顔だった。儚げで、愁いを帯びた表情にどこか現実を受け入れているような穏やかさが新鮮だった。

そして、私が見ず知らずの男子に告白を断ったとき、
兄はしつこく迫るその男子と私の間に割って入り守ってくれた。
兄は身を挺して私を守ってくれた。今でも王子でいてくれた兄。
私は成長しても兄のお姫様だったことがたまらなく嬉しかった。
387王子と奇怪物:2012/03/09(金) 02:49:40.59 ID:eSDRY+16
そのときから私は兄に対して愛が燃えあがるを感じた。
それは私の中で家族愛という言葉では済まされないほど大きくなっていった。

でも、兄はそうは感じていなかった。
高校に入ってすぐに言った。「彼女が出来た。」と。
受験勉強で、兄と同じ高校に行くために努力している中で言われた。
「小学校から気になってた子なんだ。」人生で一番嬉しいとはっきり兄は・・・

あなたのために思いを募らせている私はなんなの?
髪型や服装、趣味や志望校まで変えて努力している私に報いは?
どこのどいつなのそれ?
そんな口に出せない鬱屈した気持ちでいっぱいだった。
社会のルールがそうである以上わたしには沈黙以外なかった。

「よかったね、お兄ちゃん」そう言って私はその晩部屋で泣いた。
部屋の外で父と母が兄を祝福している声が聞こえた。
すぐに部屋から飛び出て家中荒らして暴れまわってめちゃくちゃにしてやりたかった。
でも、できなかった。私は兄の妹。許されないから。

行き場のない怒りと嫉妬を押さえ込んだまま3年が過ぎた。
兄と恋人の仲は3年間でもっともっと親密なものとなって
私の愛ももっともっと・・・押さえつければつけるほど増幅していった。
まるで箱からあふれ出ようとする怪物のように。
私の心で暴れるの。狂いそうに激しく心を打ちつけるの。
388王子と奇怪物:2012/03/09(金) 02:51:50.82 ID:eSDRY+16
そんな矢先、あんなことが起こるなんて思いもよらなかった。
兄の恋人が死んだの。「日本の切り裂きジャック」「覆面男」だとかいう殺人鬼に惨殺されて。
13番目の犠牲者だったかしら。

同時に両親も死んだわ。
二人で郊外へドライブに行ったっきり事故で。

兄は抜け殻のようになった。立て続けにあんなことがあったら仕方ないかもしれない。
私も両親が死んでショックだった。仲は悪くなかったから。
でも、私はそれ以上に兄への想いが勝った。

邪魔な恋人は死んだし、私の愛をとがめる両親もこの世にいない。
私は今で呆然とする兄に後ろから腕をまわし、迫った。
私の抱擁と口付けを慰めるように兄に。

でも、兄は拒んだ。
それ以来兄は私を妹として、人として見てくれなくなった。
怪物でも見るかのような恐怖に満ち満ちた眼差しが私の心を深くえぐった。
部屋の荷物をまとめ、この家を出ようと模索する兄の姿はもうかつての王子ではなかった。

私はただ兄に居てもらいたかった。
私と兄、かつてのような私だけの王子であってほしかった。
だから、兄が寝たときに注射器で空気を打って殺したの。

私から離れた兄はどうするとおもう?
私を捨てて新しい女とあのときのように子作りするに決まってる!
世界で一番兄さんを愛している私を紙くずみたいに投げ捨てて!

誰にも兄さんを渡したくなかった。
兄さんを愛したのはこの世で私一人。
それが私の全て。
389王子と奇怪物 2:2012/03/09(金) 02:53:56.52 ID:eSDRY+16


ここは都内の住宅街のとある一室。

「そうでしたか。それで兄の死体を冷蔵庫で、ミイラにしたんですね。」
納得がいったように少女のような見た目の若い刑事が問う。
童顔で低身長であるが正真正銘の刑事である。

「兄は絶対に私と離れちゃ駄目なんです。それが死んだあとであっても。」

「では、なぜ貴方の兄と似た外見の男性を次々殺したんですか?」
童顔の刑事は再び問う。

「兄は私のことを愛していたか・・・それが確かめたかった。
 兄から私を愛していると一度もいっていなかったから。」

「だから代用で似たような男性に接近した。ですか。」

「でも偽者は偽者よね。ぜんっぜん駄目。
 下品で醜悪なクズばかりだった。兄と同じ生き物と思えない。
 生きる価値なんてない、つまらないゴミだから処分しただけ。」

「そうですか。では、続きは署でお伺いしましょう。」
淡々と刑事は言う。

「その前に聞きたいんだけど、どうして私が怪しいって思ったの?
 最初から目をつけてられてたけど。」

「あなたは私と同じ穴の狢ですから。匂いでわかります。」
にやりと刑事はわらう。

「は?」
390王子と奇怪物 2:2012/03/09(金) 02:56:04.39 ID:eSDRY+16
「フフ、それはさておき、殺害に使われた注射器ですが何のツテもなしに一般人が入手するのは容易ではありません。
 しかし、この辺には違法粗大ゴミが投棄されているゴミ捨て場がありますね。
 そこではもちろん用途はわかりませんが、正体不明の注射器が捨てられて問題になっています。
 凶器に使われた注射器がそこで手に入れたものだとしたら、
 どこかに犯人と思わしき人物がコンビニなどのカメラに映っているのではないかと思って。
 探してみたんです。」

「あけぼの町のセブンイレブンね。近道なのよあの道。」

「ええ、その通り。貴方の家から最も近いコンビニに夜遅く出かけている貴方が
 店の前を往復する姿が確認されました。
 戻ってくるとき、衣服に泥が付着していましたよ。
 つまり、あの晩ゴミの山をあさったということに違いないんですよ。
 往復にかかった時間も自宅とゴミ山を往復する時間と一致していますからね。」

「こんなに早く足がつくとはね。」

「まぁおかげで私は最初っからビデオ係でした。
 さて、凶器の注射器はどこですか?」
刑事はポケットに手を突っ込んでため息をついた。

「どこにあると思う?」
そう言うと犯人は隠していた注射器を取り出す。

「やはり自殺用に隠し持っていましたか。」

「今行くからね・・・お兄ちゃん!」
391王子と奇怪物 2:2012/03/09(金) 02:58:16.65 ID:eSDRY+16
腕に注射器が届く瞬間、ダァン!という銃声が響いた。
注射針が刺さっているはずの腕には針が刺さっておらず、砕けたガラスの先端が皮膚を切っているだけだった。

「実は私、大学時代はエアピストル射撃で代表候補だったんですよ。」
煙を上げる拳銃を手に刑事は言った。

「・・・・なんで?」

茫然自失となっている犯人に刑事は続けた。

「貴方が殺した男性たちは貴方にとって他人であっても
 彼らは家族にとっては兄でした。貴方と同じ!兄だったんです!
 都合よく死ねるとでも?それは・・・彼女たちは許しませんよ?」

「彼女・・・たち。」
犯人はその場に座り込んで表情を変えぬまま、一筋の涙を流した。

「さぁ、いきましょうか。」


犯人を護送するパトカーの中で刑事は言った。
「一番愛しているだけでは駄目なんです。
 人に愛してもらうにはそれだけでは駄目なんです。」

「え?」

「さっき言ったじゃないですか。
 ・・・特に血の繋がりはそれ以上に厄介です。」

「・・・あなた・・・」

「いったでしょう、同じ穴の狢であると。」

「苦労するわね。お互い。」

「ええ、苦しいですね。水が飲めないオアシスみたいに・・・」

「ヨースケは今頃どうしてるかな?」と小声で刑事がつぶやいたのを犯人は聞いた。
パトカーは夜の霞ヶ関のビル街に消えていった。
392 ◆60FGmgZsgk :2012/03/09(金) 03:00:12.09 ID:eSDRY+16
以上で終了です。
393名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 03:01:24.18 ID:w9vjWX11
乙です
394名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 04:06:05.73 ID:gOL9sMbW
乙乙
短いながらも良かった!
また頼むよ
395名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 05:22:47.64 ID:cGD2HMsQ
Gj!
ミステリー物で面白かった
でも一見刑事が良いこと言ってるようでただのキモ姉妹でワロタ
396名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 12:38:02.68 ID:juiYWqPc
>>372
魔法のくーにのお姉ちゃんはー
397名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 17:22:10.39 ID:xzxPOk4F
おお、乙です!
サスペンス仕立てで面白かったです。
しかし妹さんお気の毒に…。
哀れなオチも味わい深いですが、胸が締め付けられるようです。
398名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 17:26:13.65 ID:LA34vyqr
締まりが良いキモウト
399名無しさん@ピンキー:2012/03/09(金) 21:23:04.86 ID:uvzACxAo
嘆きの平原
400名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 00:36:53.72 ID:AaJFWKxi
キモ姉妹は兄弟に否定されてなんぼだよな
401名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 19:34:31.66 ID:AZsIwPkH
>>400
それは分かりますね。否定されて取り乱すのがいいのです
後泥棒猫が現れて嫉妬に狂うのもいいですね
402名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 20:26:21.60 ID:wHnQKCHQ
早く彼女作りなさいよて言いながら弟の性処理をするツンデレキモ姉
403名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 20:55:25.95 ID:skw6k3FX
でも泥棒猫が現れると結局排除しちゃうツンデレキモ姉
404名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 21:25:03.47 ID:QIvVHbuI
>>402
ツンデレじゃないけど「家族愛」の姉が近い気がする。
あの話自体は彼女を作る前じゃなくて寝取られがメインだけど。
405名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 23:02:52.66 ID:cGl5iVIM
>>404
強引なところもあったけど姉のキモさ以外にも個人的に弟の可愛さと無垢な感じもよかった

逆に兄弟に振り回されるSSってあったかな?
406名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 23:37:01.39 ID:AUjOBtVH
ファッキューアッネ
407名無しさん@ピンキー:2012/03/10(土) 23:37:35.76 ID:4zMmxLk6
死ね
408名無しさん@ピンキー:2012/03/11(日) 07:44:30.01 ID:n57mIZLT
お姉ちゃんは何があっても弟のお姉ちゃんである
なのでお姉ちゃんは離婚すれば他人になる夫婦なんか羨ましくなんかない
409名無しさん@ピンキー:2012/03/11(日) 13:19:17.54 ID:rLSIXIOg
姉貴涙拭けよ
410名無しさん@ピンキー:2012/03/11(日) 21:28:39.62 ID:Z09lfxKE
サンデーの寿司のマンガがどんどんキモウトになってる
411名無しさん@ピンキー:2012/03/11(日) 23:16:24.99 ID:mOySWn2c
画像
412名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 00:16:17.04 ID:JPWMRicj
兄弟以外としかフラグが立たない姉妹、

どれだけ頑張ろうと、兄弟とは絶対に関係を進められないどころか、その気もない相手としか上手くいかず、下手すると泥棒猫と百合関係になりそうになったりして、
それで常に歯ぎしりしてるようなキモ姉妹、

そんなのはダメだろうか?
413名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 00:25:04.75 ID:5tGMFXUJ
キモくてエロければ問題なし。エロイかについてはハードル高そうだが
そこは御身の力に期待する。
414名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 01:16:43.51 ID:1AVmfaAD
姉に誘われ仲良く屋上で日光浴
オイルも脱ってあげてご機嫌な姉と一個のコップにストロー2本でカップル気分
415 ◆NthuNVRfAQAr :2012/03/12(月) 02:12:36.19 ID:Xj5UDl4b
こんばんは。
新年に投下をするつもりだったものを投下いたします。
季節外れとなりますが、よろしくお願いいたします。
416後悔した人の話:2012/03/12(月) 02:13:04.58 ID:Xj5UDl4b
拝啓、皆様、新年あけましておめでとうございます。

世にいる皆さんは正月を楽しんでいるんだろうか?
もし楽しんでいられるというなら、実に結構だ。
人生が順調にな証拠だよ。

では、人生の落伍者にとっては?
まあ詰まる所、今の俺みたいになる、ということだ。

1年の初めだというのに、死んだ両親の代わりに親戚の集まりに呼ばれ、
定職にも就かないどころか返す当てもない借金持ちでは嫁さんも貰えない、と毎年毎年同じお説教を頂戴して、
その後は部屋の隅でこそこそ隠れながら時間が過ぎるのを待っているわけだ。
全くもって例年通り、本当に……
417後悔した人の話:2012/03/12(月) 02:13:44.33 ID:Xj5UDl4b
「ところで、蓮ちゃんはまだ来ていないのかしら?」
例年通り、だと思っていた俺の心臓が跳ね上がった。
けれど、"蓮"と、誰かがそう言ったのがはっきりと耳に入った。
「蓮が来るんですかぁ!?」
思わず上げた大声に、叔母さんが体を震わす。
「え、ええ、蓮ちゃんから昨日電話があったそうなの。
 あの子、欄君には言ってなかったのね」
当たり前だ、もし知っていたら間違ってもこんなところに来るものか。
こんな所で出会うなんて予想もしていないぞ、あいつはアメリカにいたはずだ。
親の葬式にも顔を出さないようなやつがどうしてわざわざ正月の集まりなんかに?
いや、そんなのどうでもいい、早くここから逃げないと。
「すいません、俺、今日これからバイトがあるんです、だから……」
「おいおい、何言ってるんだよ、折角、妹に6年ぶりに会えるって言うのに」 
「いえ、急がないと」
俺を止めようとする親戚を押しのけて手をかけるよりも一歩早く襖が開いた。
「お待たせしました。
ごめんなさい、思ったより来るのに時間がかかってしまって……」
そして、襖の向こうに立っていた、背の高い女と向かい合う形になった。
涸瑠 蓮(かれる れん)、俺が世界で一番会いたくない人間、俺の妹……。
「あら、兄さん、お久しぶりです。
 お出迎えですか、ふふ、そんなに蓮に会いたかったのかしら?」
クールな表情を和らげて蓮が笑った、ように周りの連中は思っただろう。
418後悔した人の話:2012/03/12(月) 02:14:28.39 ID:Xj5UDl4b
*********************

「ほー、じゃ、蓮ちゃんは社長なのか!!」
親戚の一人が感心したように頷く。
「ええ、社長、と言いましても小さなバイオベンチャーですが……。
 でも最近、○○製薬とパテントの使用契約が結ばれて、
 少なくとも向こう数十年はなんとか大丈夫というところですね」
良くは分からないが、少なくとも、蓮があちらで成功していたと言うことなのだろう。
蓮が来てから1時間ほど立つが、蓮は親戚達の相手をしっぱなしで俺には視線の一つも寄越さない。
ひょっとして、もう俺には興味がなくなったのだろうか?
だったら幸いだ、このまま何事も無く過ぎてくれれば……。
「あれ、兄さんどうされましたか? そんな怖い顔をされて」
まるで俺のそんな安堵を読みきったかのように、急に蓮が俺へ興味の矛先を向ける。
そして、俺の前に座ると、じっと俺の顔を見つめたまま動かなくなった。
暫くしてから、ぽん、とわざとらしく手を叩いて頷いた。
「ふふ、失礼いたしました。
 明けましておめでとうございます。
 さ、お年玉ですよ」
そう言って、全く飾り気のない、だが、目を見張るほど分厚い茶封筒をスーツのポケットから取り出し俺に向ける。
親戚の子供が呆けたようにそれを眺めるのを、母親が小声でたしなめる。
だが、彼女自身も、いや、その場の誰もがその封筒から目が離せていない。
中には紙幣が300枚近くは入っているだろう。
少なくとも、俺の借金を返済するのには十分すぎる量なのは間違いない。
419後悔した人の話:2012/03/12(月) 02:14:58.57 ID:Xj5UDl4b
「な、何だよ!? それ!?」
「何って、お年玉ですよ。
 兄さんは奨学金が返せなくて困っているって、聞いたものですから……ね?」
「そんなの、お前に何の関係があるんだよ?」
「ふふ、困っている兄さんを妹の蓮が助けるのに理由なんて要りますか?」
俺は何も返せず、黙って蓮を睨むしかなかった。
「でも、どうしても要らないのなら、仕方がないですよね……」
ため息をつきながら、蓮がゆっくりと封筒を仕舞おうとする。
「あら、どうされましたか、ふふ」
「え、あ、ああ?」
気づいた時には蓮の腕を掴んでいた。
それを見た蓮が笑いながら、俺の前にもう一度その封筒を突き出す。
「駄目ですよ、大事なものですから、無駄遣いなんてしちゃ、ね」
「ありがとう……ございます……」
消え入るような声で返事をして、蓮の顔が見えないように俯いたまま、両手で受け取る。
封筒はずっしりとして、重い。
「いいえ、たいしたものではないですわ、蓮にとっては、ね?」
さっきまでの宴の賑やかな雰囲気は消え、居心地の悪い思い空気が充満する。
その中心にいるのが俺だ。
口には誰も出さないが、親戚たちが俺に向ける侮蔑の感情を向けている。
妹にたかり、寄生する兄。
この場にいる誰もがそう思っているだろう。
420後悔した人の話:2012/03/12(月) 02:16:16.84 ID:Xj5UDl4b
「ったく、蓮ちゃんは高校出たてでアメリカに渡って、自力で会社まで興したってのに……。
お前は大学まで出させて貰ってフリーターか、いいご身分だよなぁ?」
口火を切ったのは、叔父さんだった。
「あらあら、おじさま、そんなことを言わないでください。
 私にとっては唯一の肉親なんですよ。それに、出来・不出来は本人の責任なんかじゃありませんわ。
兄さんは昔から努力家だったのですから」
「努力も何も駄目なものは駄目だ。
 ほんっとにお前は出来が悪いやつだな。
 俺だって高卒なのにお前の年くらいには会社に入って、結婚して、今じゃ・・・・・・」
ごちゃごちゃと何かを言おうとする叔父を蓮が宥める。
「出来が悪いかどうか、そんな事は私には分かりませんが、
 ……兄さんには私がいないと、何も出来ないのは確かもしれないですね」
叔父の相手をする合間に少しだけこちらに顔を向けて、俺だけに見えるように、にたり、と口をゆがめて笑う。
猫が動けなくした小鳥を転がして遊ぶ、そういう場面をイメージさせる気持ちの悪い笑顔だった。
「……すいません、ちょっと失礼します」
俺はトイレに行くと言って席を外した、そのまま玄関へ向かい、靴を履く、
音を立てないようにそっとドアを開けて、そして、全力で駆け出した。
親戚たちにどう言われようと知ったことじゃない、けど、蓮とは一分一秒でも一緒に居たくない、
その時の俺の頭の中は蓮から少しでも遠くへ逃げることだけしか考えられなかった。
421後悔した人の話:2012/03/12(月) 02:17:05.95 ID:Xj5UDl4b
以上で終了です。
長さとしては中編程度かと思います。
失礼いたします。
422名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 03:09:03.98 ID:XWpkx4aw

続くんだよな?
423名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 08:13:52.08 ID:85g6YRHx
久しぶりだー
期待せざるを得ない
424名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 08:27:15.33 ID:Q8fHbZny
Gj!
なかなかきついな
425名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 11:39:42.67 ID:p0d10+am
>>421
乙乙!
426名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 11:45:51.18 ID:90r7FPE+
これからの展開が気になる終わり方だった。
次の話も楽しみにまってるわ
427名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 11:47:03.62 ID:4vsTiuav
お前らも妹を見習って働けよ
428名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 11:53:07.12 ID:Rv2sSmvs
>>427
働いたらなんか虫がつくとか豚がよるとか…
429名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 12:02:44.22 ID:4vsTiuav
>>428
奇遇だな…俺もだ…
430名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 12:50:10.42 ID:+ztHgVU6
Gj!
親戚の前で妹からのお年玉…
なんという屈辱
431名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 15:49:56.70 ID:BAyznofk
GJ
失礼ながらこんな妹いたら嫌だけど続きが気になる!
432名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 19:54:50.19 ID:wLRMyCSE
こういう感情移入できる素晴らしい作品は久しぶりだぁ......
433名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 20:04:04.43 ID:rIQWF2nl
働けクズども
434名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 20:15:19.46 ID:R5dLNaOz
働かない男は姉妹を望む権利無し
435名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 20:19:02.90 ID:wLRMyCSE
働いとるはボケ!!!
436名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 20:35:31.24 ID:Rv2sSmvs
ニートになることを…(姉や妹に)強いられているんだ!
437名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 21:10:44.65 ID:NvkZ3jsj
              ,`  :
            ~、 :. ' ・ ∵ ____
            _,_ '.、゛‘ (姉妹。゚,`ゝ
│││    │ .{々 |  |   ヽ  _>
│││ │ │ .`ヽ |  |    |  |_
  ││ │ │   |  |   |  /   |
  ││ │ │   |  |   | |   ||
│  │ │      } }     | |  ||
│││  │ ∧__∧ .|      | |  ||
│││  │ ( 兄弟) |      | |  ))
  │    │  〉   ^|    〈ムイ. | |
  │││ _ /    .|   |   .|  | |
│││〈´ム〉|     |   |   |  | |
│││ ヾ、`|  |   |      |  | |
│││   \" |    \     |  | |
│  │ . │\/  人_ .⊥   | `))
││       |   | |  |  |   し'´´
│││  │ ..|  | |__ |  |
  ││││  |  | / _.{
  ││││  |  | \__|  
│││  │  |   |
│││  │  |  .|
│││     }"__〉


安らかに眠ってくれ(反抗期の兄弟の図)
438名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 21:39:02.98 ID:DhfhSZ8q
GJです。
妹は金持ちだから(兄に対して)やりたい放題だな。
そう考えると姉妹にとって一番まずい事態は兄弟が巨富を蓄えることなのかもしれんね。
何せ資金力があれば自己防衛もやりやすくなるし、泥棒猫も寄ってきやすくなる。
439名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 21:47:59.53 ID:+ztHgVU6
弟が金持ちになったらニートキモ姉はお小遣いを要求してくるはず
その代わりにニートキモ姉は家事や夜のお世話はては子供も産んでくれる
姉的に完璧だな
440名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 22:18:49.82 ID:BAyznofk
それは流石にねーな
441名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 22:29:50.28 ID:13pnOXIL
(働かにゃ)いかんのか?
442名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 23:15:51.86 ID:DhfhSZ8q
>>439
それは最早ニートというより主婦といっていいのでは……。
まあどの道SP雇うなり何なりしてブロックされるだろうけどね。
兄弟に恋人でもいりゃ疎ましがられるだけだろうし。
最悪の場合「これで××くんのカネも心もチ○ポもあたしのもんだ〜!」って泥棒猫大勝利エンドになる恐れもあるかと。
443名無しさん@ピンキー:2012/03/12(月) 23:27:17.34 ID:wLRMyCSE
シンジ君的ヘタレはヤンデレと似合う
444風見:2012/03/13(火) 00:14:13.06 ID:Z6ikF2n5
天才作家として働いてる俺を見習って働け、ニート共!!
445名無しさん@ピンキー:2012/03/13(火) 00:16:21.15 ID:Uv2SYR/z
お姉ちゃんだよぉぉぉおおおおお

って抱きしめられる夢を見た
446名無しさん@ピンキー:2012/03/13(火) 00:42:38.31 ID:Utq25ulu
>>441
(畜生でニートは)いかんでしょ
447名無しさん@ピンキー:2012/03/13(火) 02:32:58.15 ID:hLvuigBt
>>442
そこで兄弟を破産させて路頭に迷わせた所を文字通り身請けですよ
泥棒猫は風俗に沈める
448名無しさん@ピンキー:2012/03/13(火) 13:15:42.14 ID:DNh+FpZd
>>447
泥棒猫は10年代の恥部だ、兄もが蒸し返したくない暗部(ry
449名無しさん@ピンキー:2012/03/14(水) 22:45:36.86 ID:glFy35Ce
ホワイトデーのお返しの要求が性的な意味でエスカレートしていくキモ姉妹の話をはよ
450名無しさん@ピンキー:2012/03/14(水) 23:16:10.95 ID:4sLaQDjc
超ラッキーガールなキモ姉まだ?
泥棒猫達は勝手に自滅し弟はお姉ちゃんに惚れていき
弟への愛を我慢してたら弟から告白されてハッピーエンド
451名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 00:21:41.68 ID:zYHZ6V/b
                   /::::::::::: i::::::::: |:::::::: ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ 
                   イ:::::i:::::::ハ::::::::: ヾ:::: |:::\:::ハ::::| :::::::::::::::::::::::\ 
                   |::|::::l:::!:::/ \:::::: ヾ:::|::::::::| ::i::::1::リ:::: |: i:::::::::::::ゝ
 __                |::|::::|:::l::ハ|_ ヾ ::::::| ヽィ::::j/=、|::::::|::::7: /:::i::::| ____
     \ :'´⌒ヽ         |::ハ:::V:::| イ⌒゙`\:i リ \|ノ 弋_フノ /:::/: /
      |i   " )_,,, _     l:ゝ::.\::i〃⌒゙ヽ  〃⌒゙ヾ //::) | 'ハ::::: |   お 
 た や |i         ヽ   | ト/人7} 〃〃    〃〃´ ∠イr 'ちノ::::: |  レ  兄
 え っ  |i      / ・ i     イ:リ::::|    '、        |:::::rイ:::::::: |  ○ ち
 ち た  |i          t    / i:::::ハ    r‐--ー、     /ハi!:::::::::::::::: |  プ ゃ
 ゃ ね  |i         〃 ●   ハ::::::: \   .イ_ _,,ツ  イ/'/:::::::::::::. <  し  ん
 ん    |i   r一 ヽ      )  /i::ハi::::i:::::>,, ___ _,, ´ /,,ハ/|/:::ii:::::::: |  た  を
 !    |i   |   i   ∀"    "  ̄ ̄     ト、  //ヽ  ̄" ̄  |    よ
        |i   |    i   ノi            ノ:r j       :ア` …‐: |    !!
       |i ニ|   |二二◎        __,..'| /        /   :::: |
       |i  i    i   ヽ      __,,:'´   t/       /    :: |
       li           }    ,_:'´     {    ,,___ /     ,,/i \____
       |i           |  /j\    _:ヘ:ニヽ,,,/_,,    , /:::j      j
  __ /          / ⌒`)⌒) i:::::ヽ::`r‐'___ `   ヽ ,,:_,,_,,/:::::ノ"ノシ    〃
      ,ノ フr フ   メ   / ノ  ゝ:::::: ゝ- 、 ヽ     |::::::::::::::::::::ソ /     ./
452名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 00:24:25.62 ID:p6THb70K
>>451
おいばか
やめなくていい
453名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 00:31:01.86 ID:jURILGmn
弟「なお、まにあわんもよう」
454名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 01:00:09.55 ID:QtywZVBh
後悔したヒューマニズムまだか
455名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 07:44:01.79 ID:CzLLxGbs
兄「私は抱くより抱かれる方が好きなんだ。だからどんなに誘おうともお前を抱けない」
456名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 15:29:26.06 ID:MIzVz10N
それ逆レイプ(ry
457名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 15:30:31.17 ID:a8oGktM7
(ノ∀`)アチャー
458名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 22:41:50.49 ID:7iw2XStD
自分から地雷踏み抜きに行くのはこのスレでは珍しいな
さり気なく仕掛けてあった奴に引っかかるのはあるあるだが
459名無しさん@ピンキー:2012/03/15(木) 22:42:46.26 ID:QT0r61o3
(ノ∀`)アチャー
460名無しさん@ピンキー:2012/03/16(金) 19:59:48.40 ID:37ltMMgn
>>451
アレよく見たらくまのぬいぐるみの顔が違うような
461名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 01:42:03.62 ID:63KYW62F
久しぶりにきたらすごい賑わっててビックリした
ヤンデレ系って徐々にメジャーになりつつあるのか
462名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 02:17:51.57 ID:29w7SPV1
賑わってねーだろ
463名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 02:53:26.74 ID:agwu0az9
>>461
それはないから安心しろ
464名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 07:29:58.25 ID:nILhPeWB
>>461
申し上げにくいことですが、賑わっているとは言いがたいです
465名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 10:15:53.31 ID:6Zf270V4
雑談板としては賑わってるな
466名無しさん@ピンキー:2012/03/18(日) 23:54:10.63 ID:8kUmtbKR
弟に甘えまくる甘キモ姉とそれを見て機嫌が悪くなるツンキモ姉
これって修羅場になりませんかね?
467名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 00:01:03.25 ID:nvCij9JQ
なります
468名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 00:02:38.47 ID:DjAUEnrP
妹の方がいいなー
469名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 00:57:03.14 ID:jEaTHPDY
>>468
兄「弟の方がいいなー」
470 ◆rhFJh.Bm02 :2012/03/19(月) 04:43:41.10 ID:DjAUEnrP
投下します。
471榊さん家の三姉妹 ◆rhFJh.Bm02 :2012/03/19(月) 04:49:30.02 ID:DjAUEnrP

現在、15:13分。6限目、数V。

先生の説明を聞き流しながら黒板に書かれた数式を何も考えずに写す。
午後の授業とはどうしてここまで眠くなるのだろうか。
榊 錬太郎は睡眠欲と戦っていた。
時計の進みが遅い。ちらりと横を見ると悪友の柴田がいびきを掻いて豪快に睡眠中。
先生もここまで気持ち良さそうに寝られると文句を言う気にもならないらしい。
大口を開けたいかにもアホそうな寝顔を見ていたら何時の間にか授業は終わっていた。

「あぁ〜ようやく放課後になったな」
「お前は殆ど寝てたからあっという間だろうに」
「俺は放課後に輝く男だからな。放課後を有意義に過ごす為に充電してんだよ」
「で、放課後の予定は?」
「ゲーセンに新作をやりに行くかな」
「お前の高校生活はそれでいいのか。もうすぐテストだというのに」
確かこいつは4〜5教科危険信号が灯っている状態だった筈だ。
「ふふん、何事も諦めが肝心なのさ。しかし今回、錬太郎は人の心配が出来る立場ではないだろ?」
そこを言われると何も言い返せない。前回のテストは偶然、姉さんの来襲期間と被ってしまったのだ。
思い出したくも無い。
あれは悲劇だった。
「確かにそうだ。だから今回はテスト対策に全力で臨む」
「ほう、その策を聞かせてもらおうか。流石に今回ばかりは無理だと思うけどな」
「・・・会長に・・・教えてもらおうと思う。」
「それはとてもいい考えだな!」
嬉しそうな柴田がとんでもなく憎たらしい。

我が校の生徒会長である春日井 桜は天才と呼べる人物だろう。
様々な分野に手を伸ばし才能を発揮している。
毎回全国模試では有名進学校の上位陣と争う程だが何故か平凡なこの高校に通っている。
本人曰く堅苦しい所に居たくないそうだ。
現在、多くの大学や企業からの誘いが来ている状態で自分の一番楽しい事を探してる所という神が何物も与えたスーパー超人である。

だが、彼女は悲しい事にとんでもない変態なのだ。

彼女に教えてもらえば前回の絶望的なテスト結果さえどうにか出来るかもしれない。
但し、その見返りを受け入れるには相当な覚悟がいるのだ。
今後の人生にトラウマとして刻まれる事は確実である。
しかし、単位を落とそうものなら姉によって途轍もないトラウマが刻まれる事になる。
どの道に進んでも不幸しか待っていないのだ。
他人の不幸でとても楽しそうな柴田の顔が本当に憎たらしい。殴りたい。



472榊さん家の三姉妹 ◆rhFJh.Bm02 :2012/03/19(月) 04:52:27.59 ID:DjAUEnrP
柴田と別れ、生徒会室に入る。
「失礼します。会長いらっしゃいますか?」
「あれ?錬太郎じゃん。こんな所来てどしたん?」
広い生徒会室の奥に目をやると机に足を乗せた会長がいた。
小柄なので机に乗せた足しか見えない。
「会長にどうしても頼みたい事があって来ました」
「ふむ、言ってみんしゃい」
「・・・せめて単位を落とさない所まで勉強を教えて欲しいです」
「あぁ、そういえば錬太郎この前ギャグみたいな点数取ってたね。あれは桜ちゃん的にはとても面白い出来事でした」
「俺は今、笑えない状態になってるんですよっ!本当にお願いします!」
頭をこれ以上無いぐらい下げる。
会長は机から足を下ろし、座りなおす。顎に手を当てて何かを考えている様だ。
「・・・錬太郎の頼みなら仕方が無い。桜ちゃんのお願いを一つ叶えるのならば教えてあげよう」
「あ、ありがとうございます!」
後でどんなお願いがくるのかは分からないが、今は強力な助っ人を得た事を喜ぼう。
認めたくないが彼女は天才なのだ。


会長の教え方は分かりやすく、スラスラと問題が解ける。
いつも通りならここまでやれば十分なのだが、今回は学年でもトップクラスの点数が必要だ。
普段はやらない様なキツイ応用問題も解いていく。
なんとか化学の範囲を終わらせた時、生徒会室にノックの音が響いた。
入口に目を向けると妹の香織がいた。

「兄さん。そろそろ帰りませんか?」
香織に言われ、時計を見ると下校時間ギリギリだった。随分長い間教えてもらってたな。
「会長、こんな遅くまで教えてもらってすいません」
「別にいいよ〜。後で奴隷としての働きに期待してっからね」
・・・一体何をされるのだろう。嫌な予感しかしない。
「じゃあ、放課後は毎日ここで桜先生の補習を受けるように」
「はい、それでは」
「桜先輩失礼します」
まだ仕事があるという会長を残して生徒会室を出る。
会長のお陰でなんとか単位を落とさないで済みそうだ。


来客が去り、静けさを取り戻した生徒会室。
残された桜は再び机に足を乗せる。
「いやぁ、流石にガードが堅過ぎだなー」
先程まで居た来客について考え、一人呟く。

もう少しで錬太郎と良い感じだったのになー。

一体、どこから見張ってるんだろうなー

あれは絶対にタイミングを計って出てきたなー。

良い雰囲気になりそうになるといつも中断させられるなー。

今日の彼とのやり取りを思い出して恋敵の存在を再確認する。
彼女は高校生活の中で生きがいを見つけるという目標を持っていた。
「むぅ、まったく。妹ちゃんはどこまで警戒心が強いんだにゃー」
榊 錬太郎。
彼女が見つけた生きがいは一人の少年だった。
473榊さん家の三姉妹 ◆rhFJh.Bm02 :2012/03/19(月) 04:56:26.67 ID:DjAUEnrP
「兄さんは本当に馬鹿ですよね」
何故かご機嫌斜めな香織は開口早々悪態を吐いてきた。
「何だよ。いきなり」
「姉さんのおもちゃになったと思えば今度は生徒会長のおもちゃですか」
「ぐっ」
何も言い返せない。
「会長のおもちゃとしてどんな事をされるのでしょうね?姉さんが家に居る時の様に、毎晩兄さんの喘ぎ声を聞く羽目になるのでしょうか」
「会長は変態だが流石に姉さんの命令を超える事は無いと思うよ。天才だろうと会長は人の子だし」
「少しは抵抗すればいいじゃないですか。何故いつもされるがままなんです?」
「・・・あれはもう絶対に、逆らえないんだ。」
この前帰って来た姉さんを思い出す。
冷や汗が止まらない。
多分今体温が体感で2℃程下がった。
「・・・・・・兄さんの馬鹿」
「何か言ったか?」
「いいえ、何も。それより兄さんは今日何が食べたいですか?」
「ハンバーグ!・・・と言いたいが最近野菜を摂って無いな」
これでは我が家で待っている愛しの加奈ちゃんの栄養が偏ってしまう。
「・・・野菜たっぷりの鍋で!」
「分かりました。ふふっ、兄さんの好きな食べ物って小さい子そのものですね」
「うるさい。小さい頃から香織の旨い料理食べてるんだ。旨い物は幾つになっても旨いんだよ。」
「・・・そ、そうですか。ではスーパーに寄って行きましょうか」
香織の顔は真っ赤になっていた。
相変わらず褒められるのは苦手みたいだな。
「あぁ、行こうか」

鼻歌交じりにスーパーへ向かう香織の後を追う。
何時の間にか香織の機嫌も直ったみたいだ。

いつもと変わらない日常。
やっぱり平和が一番だ。
474榊さん家の三姉妹 ◆rhFJh.Bm02 :2012/03/19(月) 04:59:17.58 ID:DjAUEnrP
「おかえりー!お兄ちゃんっ」
帰ってきて玄関のドアを開けると妹の加奈がダイブしてくる。
落とさない様に全力で受け止める。
「ただいま加奈!」
頭を撫でる。
「えへへー今日ね、先生に褒められたの!加奈ちゃんはとっても良い子だねって」
「そうだぞー加奈はとっても良い子だ!」
抱き着いてくる加奈を抱きしめ返しながら頭を撫で続ける。
幸せそうな加奈の後ろから香織がとても冷たい視線を送ってくる。
犯罪者でも見ている様な目だ。
失礼な。誰だって加奈の可愛さの前ではこうなる。

加奈は俺達と一回り離れた妹だ。
それはもう可愛い。天使。
忙しい両親の代わりに小さい頃から成長を見守り続けている。
父親になって娘が出来たらこんな感情になるんだと思う。
「お兄ちゃん。あーん」
夕食の野菜たっぷりの鍋を美味しそうに食べていた加奈が満面の笑みでキャベツを差し出してくる。
「あーん」
「どお?美味しい?」
「ああ、旨いよ。ほら加奈にも」
「うんっ!」
差し出した肉団子を美味しそうにほうばる加奈。
あぁ、幸せってこういう事か。
「・・・・・・・・・ロリコン兄さんは楽しそうですね」
「ちっ、違うぞ!これは父親的感情であって!」
「どちらでも一緒です。今の兄さんの顔は明らかに性犯罪者の顔つきでした」
香織の表情は分かり易く侮蔑の意味を表していた。
香織が機嫌を損ねた後、機嫌を直してもらうのは非常に難しい。
母さんが居ない今、料理の出来る人間は香織のみ。
香織は怒ると料理を全く作らない。
我が家で香織の機嫌を損ねるという事はかなりの非常事態なのである。

「・・・ふんだ」
「あのな、その・・・」

香織を怒らせない様に言葉を選んでいる時、突然電話の着信音が鳴り響いた。
・・・嫌な予感がする。

「はい、榊です」

香織が機嫌悪そうに応答する。

「えっ、姉さん!?」

香織のその言葉により電話の相手が姉さんだと分かる。
冷や汗が止まらない。
身体が小刻みに痙攣を起こす。

「・・・そう・・・うん・・・分かった」

香織が受話器を置く。
姉さんとの通話は終わった様だ。
自分を落ちつけようと自身の身体を抱きしめる。

「姉さん、仕事が早めに片付いたから直ぐに帰るって」

香織の言葉を聞き終える前に、俺の目の前は真っ暗になった。
そこから後はよく覚えていない。
475 ◆rhFJh.Bm02 :2012/03/19(月) 05:01:31.53 ID:DjAUEnrP
以上です
>>466を元に書いたのにどうしてこうなった
476名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 13:25:12.94 ID:d+ix5QFh
わっふるわっふる
477名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 15:00:32.80 ID:HUsWXJqD
>>475 GJ!面白かった、続き期待
478名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 15:03:14.89 ID:Fh/IZdPm
sage
479名無しさん@ピンキー:2012/03/19(月) 15:44:16.81 ID:/b0mpnKC
>>475
乙乙!
480名無しさん@ピンキー:2012/03/20(火) 21:21:09.28 ID:iHYawH5o
>>475

姉との間に何があったのかワクワクしてます
481後悔した人の話2:2012/03/21(水) 03:07:47.94 ID:nfcZO5Ao
こんばんは。
表題につきまして投下いたします。
482後悔した人の話2:2012/03/21(水) 03:08:27.41 ID:nfcZO5Ao
夏なのに汗一つ掻かずにきっちりとセーラー服を着こなした蓮が俺のクラスメイトを睨む。
気の弱そうな彼女は、可愛そうに、まるで検事を前にした犯罪者のように縮こまっている。
けれど、彼女は加害者なんかではなくむしろ被害者で、容疑者といえるのは俺だった。
それもついさっきまでの話だったが。
「ではもう一度聞きますが、雨宮先輩。
貴方はさっき、私の兄さんが貴方の机を漁ったんだと言いましたよね?」
発端は実に簡潔だ。
俺たちの学年は水泳の授業で教室を空けていた。
帰ってきたら机の中にあったはずの彼女の財布が、偶然、無くなった。
誰かに盗まれたのかもしれない。
そして俺は朝から腹痛により、偶然、保健室で寝ていた。
そんな立場の苦しい状況で、偶然、俺に用事があって教室に来た蓮が彼女に詰め寄った。
調べたら、偶然、鞄の中にあるのを見落としていただけだということが発覚した。
そして、蓮が怒りを露にして彼女を責めている、傍から見ればそういう状況だ。
483後悔した人の話2:2012/03/21(水) 03:09:25.63 ID:nfcZO5Ao
「でも、私は本当にお財布を机の中に置いていたから、鞄になんて入ってるはずないよぉ。
 ひょっとしたら、誰かが入れ替えたのかも、その、間違えてとか……」
「はい?
先輩は何か勘違いをされていませんか?
 私は探偵なんかじゃないんです。
何でそうなったかなんて考えませんし、
万が一、誰がそうしたとしてもそんな事は知りません。
 ただ、兄さんを犯人にしようとした事が許せないと言っているのです」
「で、でも、それに、私は誰かがもしかしたら持ってったのかもって思っただけで……」
そう、彼女は俺が犯人だと言っていない。
それに、確かに俺のことを疑わしいとクラスの大部分は思っていたのだろうが、
蓮がここに来て彼女を詰問するまでは誰も俺が犯人だなんて口には出していなかった。
けれど、蓮は彼女への詰問の中で言葉巧みにまるで俺しか犯人が居ないように話を誘導し、
彼女が俺を疑っているという印象を周囲に持たせた。
その上で、俺の無実を晴らすという名目で、蓮は雨宮さんにもう一度自分の荷物を検めるように言ったのだ。
そして、財布は彼女の鞄の中から出てきた。
「いい加減にしてください!!
 保健室で寝てただけの兄さんが犯人呼ばわりですか!?
 全部貴方の不注意のせいじゃないですか!?」
484後悔した人の話2:2012/03/21(水) 03:09:59.69 ID:nfcZO5Ao
蓮が激高して怒鳴る、ひっ、と小さな声を上げて雨宮さんが体を怯えて震わせる。
そのまま、彼女の弱々しい反論は打ち消された。
「ご、ごめんなさい」
彼女は泣き出してしまった。
はぁ、と蓮はため息をついた。
「もう過ぎた事です、今更これ以上どうこう言おうとは思いません。
 とはいえ、先輩の軽率さにはほとほと呆れますが」
それから、彼女にお説教というには生ぬるい人格否定の言葉を一通り投げかけてから、
蓮は笑みを浮かべて俺に向き直った。
「さ、兄さん、これでもう一安心ですね。
 皆様も失礼いたしました。
……全て彼女の不注意に起因しますが」
そこでもう一度、蓮は泣いている彼女に視線を落とした。
「では、失礼しますね」
そう言って蓮は教室から出て行った。
廊下を歩いている蓮を追いかけ、呼び止める。
「おい、蓮!!」
「あら、どうされましたか、兄さん?」
「何てことをするんだよ!!
 雨宮さんは俺の友達なんだぞ!!」
「友達? ふふ、お友達は友人を根拠も無く疑ったりはしませんよ。
 あれは友達なんかじゃありませんから、安心してください、ね」
そう言って蓮は笑った、ニタァ、と口元を歪めて。
485後悔した人の話2:2012/03/21(水) 03:11:12.42 ID:nfcZO5Ao
*******************************

昔の嫌な夢で目が覚めた。
暖房も入れていないのに布団が汗でぬれていて気持ち悪い。
俺の、蓮に纏わる最悪の思い出の一つだ。
当時、人見知りで友達ができなかった転校生の彼女と、
クラスに友達の居なかった俺は余り者同士で仲良くなった。
なのに、あの事件以降、彼女は蓮の事を恐れて俺に近寄ろうともしなくなった。
彼女は高校に入ってからの初めての友達だったのに、それを蓮が一瞬でぶち壊してくれた。
「どうせあれも、あいつが仕組んでた癖に……」
ぼそり、と呟いてもう一度目を閉じた。
そして、今度は蓮の居ない夢を見れるように祈った。
486後悔した人の話2:2012/03/21(水) 03:11:49.20 ID:nfcZO5Ao
短いですが、以上で終了です。
失礼いたします。
487名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 03:50:18.55 ID:5vqkIf7c
>>485
万感の思いを込めて、待ってました!!gj!!!
488名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 06:48:16.36 ID:XysJllFD
狂もうと今年入ってまったく来てないな
書くの疲れたか
489名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 07:12:05.93 ID:rORPq3i4
>>485GJ!
これは悪いキモウトですね
490名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 09:01:08.20 ID:V6Yg6yD7
こわいけど……良い
491名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 15:42:03.74 ID:HAUaSkyE
>>486
乙です!
492名無しさん@ピンキー:2012/03/21(水) 22:20:51.73 ID:rORPq3i4
弟に彼女が出来てエッチしても怒らない姉ちゃん
弟が恥をかかないようにキスやエッチや子作りを実際にやって練習させてくれよ
493名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 04:32:31.83 ID:+Ty7TFFU
>>492
泥棒ぬこ「むしろ初な方が犯り甲斐があるので問題ない」
弟「と言う訳なので今から幼なじみに抱かれますね」
494名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 13:04:30.44 ID:aNiu0lbd
(腹パン)
495名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 14:16:21.87 ID:y2vvrSJ6
>>481
おまえ風見だろ?
496名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 14:29:51.24 ID:s0eaWY62
誰?
497名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 15:20:56.97 ID:vvzSpwe7
>>496
知らんぷりするなよ風見くたばれ
498名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 15:51:56.44 ID:3o1tpiV7
世界を救えるのは姉しかいなくてその姉の生贄にされる弟
499名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 18:10:42.17 ID:EaJqlB8O
をここぞとばかりに吸い尽くす妹
500名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 18:26:59.67 ID:302uy2gz
姉か妹かそれが問題だ
501名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 18:33:56.02 ID:VrkY7FE0
黙れ死ね
502名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 23:06:36.85 ID:3o1tpiV7
>>500
エターナルフォースブリザード
妹と泥棒猫は死ぬ
503名無しさん@ピンキー:2012/03/22(木) 23:59:27.33 ID:Vh9IjSS7
アナザーの小椋さんがブラコンぽくて良かったね
504名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 00:01:06.69 ID:1junDZHS
黙れ死ね
505名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 00:21:09.36 ID:Ko2VmM+0
ドモリで根暗で貞子なキモ姉ちゃんに監禁されたい
506名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 01:24:25.47 ID:pF9d7zXF
死ね
507名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 01:38:16.37 ID:R6/cUhLH
NGばっかでわらた
508名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 07:42:21.15 ID:P6+joc4l
ここまでキモ妹
509名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 08:40:20.93 ID:v9PVop0J
>>495
>>497
変身ブイスリャー
トゥ

仮面ライダーV3
510名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 08:49:06.09 ID:v9PVop0J
>>495
今だ!
トウ
V3反転キック
V3きりもみキック
ダブルタイフーン
511名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 08:51:56.62 ID:v9PVop0J
>>497
すまない、逆ダブルタイフーン使ったから3時間変身不能なんだ…
512名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 09:37:14.20 ID:Ko2VmM+0
仮面シスターアネキが来たのか…
513名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 11:36:22.11 ID:GZzRZK42
仮面ライダーとか頭おかしいんじゃねーのw
なんでもくっつければいいってもんじゃないだろ
514名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 11:59:44.16 ID:xWaTcXSc
単芝del
515名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 13:01:11.06 ID:weRbgRF9
>>513
仮面ライダーなめてると姉ちゃんに怒られっぞ
516512:2012/03/23(金) 14:55:55.14 ID:cqTDpxdZ
迫るショター  泥棒猫
弟をねらう  黒い影 姉貴の性活を 守るため
ゴーゴー・レッツゴー 輝く包丁
シスター「絞殺!」 シスター「刺殺!」
仮面シスター 仮面シスター シスター アネキー

迫るキモウト 悪魔の血縁 
我が弟ねらう 黒い影 姉貴の弟を 守るため 
ゴーゴー・レッツゴー  真紅のバット
シスター「撲殺!」 シスター「毒殺!」
仮面シスター 仮面シスター シスター アネキー

こんな感じ?
517名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 16:46:00.37 ID:bJzEoKFq
◆NthuNVRfAQArさんの話は社会的な要素が噛んでて面白いよね
大好き
518名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 21:40:46.28 ID:AVA4U1Ym
elonaをやったら自分の異名が「姉に捧げる支配」だった。
これは喜ぶことですよね?多分
519名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 21:48:00.88 ID:9RdEB0vt
「歴代最強。常に産廃」
AC2〜ACLRブレーキング強化OP!!!
(スロット消費2。付けても何も変わらない)

「AAから殴り込み。回り込み対策は完璧だ」
AC2AA後方機銃!!!
(後方を取られる事を意識してACを組み立てる事はまず無いため堂々のランクイン)

「2シリーズからの登場。まさかの後ろへの射出」
2系インサイド爆雷!!!
(ブレードのお供の爆雷も後ろに出ちゃ意味がない)
 
「AC3からランクイン。見ろENケージがゴミのようだ」
AC3EN追加装甲!!!
(バグで即効ENケージが空になる)

「ザ・ガッカリ賞。全ミッションSランクのご褒美だ」
AC3SL6連ハンドガン!!!
(最も入手が難しいくせに弾が全く当たらない。)

「使う機会はいつの日か。超空気」
AC3SLシステムエラー回復装置!!!
(空気にもなれませんでした)
 
「水没間違い無し。ブースタがイカレているだと」
ACNX初期ブースター!!!
(飛べないACはただの鉄塊だ)

「黒歴史の中の黒歴史。用途一切不明」
ACFFデッドインサイド!!!
(インサイドを使わせ無いようにするパーツ。全く意味がわからない)

「弱ァァァァいッ!説明不要」
N系ENマシンガン!!!
(ノーコメント)


これ見てたら産廃って言ってもレールキャノンちゃんはまだマシに見えるな
逆にUAVちゃんはランクインできそう
520名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 21:49:24.72 ID:9RdEB0vt
まさか・・・ここに誤爆するとは・・・!
すまぬ・・・すまぬ・・・
521名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 21:52:24.09 ID:0gB6xab+
おい風見誤爆しすぎや
522名無しさん@ピンキー:2012/03/23(金) 22:29:05.26 ID:Ko2VmM+0
>>516
性技の姉ヒーローて良いな

何やらせても駄目な産廃キモ姉はどこに捨てれば良いですか?
523名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 02:06:05.03 ID:CGdj0moL
弟に依存するから大丈夫
524名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 02:33:47.60 ID:rnRCtqJS
 /i /{/'⌒'}  }}Y/ / ,r-、ヽ,  /
 ノ、|、ヾ_,,ノ  ノ ノ{ ヾ {^')) }フ/ /          _/
   \ヽ、    彡'`、、  'ー' ノ //",,゙ """ /    ヽ 
 ヽ-、ミ‐-、、 、,r=‐'¬ー=、、,-‐'_ ヽ、    /ノ     / 『味』 ド・  こ
 ミ/   ~          ̄ノ /\   /彡 ""  |/   だ  ロ・  の
  /   ,'    u ∪   ! ヽ  | i、゙ー''"彡     /|   ぜ  ボ・  味
  、、∪ / ノ /  _,,,...-‐‐ニ=,ノ,,/ ヽ、,,_ \   ,イ / |    :  ウ・  は
  ニ、=!, l_. レr=-ニ二、,,,.-'"    ー、==-ヽ'"/ / ヽ   :  ネ・
  、(・,)>ノ⌒  ∠,(・,)_く  ゙`   ヽ゚ノ`ー=、_ /// ∠   :  コ・
    ̄/""゙   ヽ ̄ ̄  \ヽ      ̄ ̄ //   ノ     の・
  u 〈  、     u   (ヽ          //     ̄ノ
    ヽ -'   lj     >、       //  /    ̄ヽ、
    /ヽー‐ 、      /'"´ 'i     //  /       ∨ヽ/
    ^゙"⌒ヾ、     ,i|  ,"__}    //  /  /
    ー-  -      ヽ_人`'′ //  /  /
               / i'゙' /-─‐‐''/_/_
   、         _/-‐ヽ、___,,,, -‐‐  ̄
   ー-、、,,__,-‐'//ノゝノ ノ  ヽ\
525名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 05:49:10.96 ID:sq9Cu8zW
>>521
風見志郎の事か?
526名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 12:16:29.51 ID:sq9Cu8zW
なの〜
阪本〜
   / ̄ ̄ ̄ ̄\ノ)
  /  |    `ア
 /  | /| |ヽ  ヽ
`| /|/-ヽ|-|/|  |
 レ|N/テO  /Oヘヽ |
  (YLヒソ  ヒソ亅||)|
  ||゙     ゙|| |
  |( ( ̄ ̄)  || |
  | >-┬┬-<~V |
  |/ >ヘ></< ヽ |
  | \ V / | |
  || \/ | | |
  ||    | | |
527姉日記 ◆Oc340crnMs :2012/03/24(土) 14:53:28.73 ID:yfmU+KIQ
投下します
528姉日記 ◆Oc340crnMs :2012/03/24(土) 14:55:46.30 ID:yfmU+KIQ
××××年○月△日
今日から日記をつけようと思います
弟がほしい
××××年□月○日
お母さんに弟をねだったら早くねたら
弟が出来るわよっていわれた。
今日から早くねようと思った
××××年A月B日
弟が出来る。すごくうれしい
弟に早く会えないかな
×××△年※月ろ日
弟が産まれたやったー
初めて見た弟はすごく可愛いかった。
×××A年◎月■日
弟がすごく可愛い。私がだいてあげたらスヤスヤと気持ちよさそうに
ねてすごく可愛い。ねがお可愛いなあ。
泣いてても私がだいてあげたらすぐ泣き止んでくれる。
もうお姉ちゃん子なんだから
529姉日記 ◆Oc340crnMs :2012/03/24(土) 14:56:29.56 ID:yfmU+KIQ
×××い年ろ月は日
お姉ちゃんお姉ちゃんってすぐ私についてきてすごく可愛い。
ちょっと意地悪して隠れたらお姉ちゃんどこー?って泣きそうになりながら
私を探していた。もうすごく可愛い。つい我慢できなくて抱きついちゃったけど
すごく嬉しそうな顔をしていた。お姉ちゃんも嬉しいよ
×××▼年Σ月β日
今日弟に大きくなったらお姉ちゃんと結婚するーって告白された。
嬉しいお姉ちゃん弟の婚約者になっちゃった。今まで生きた中で
一番嬉しい出来事だった。あっでも弟が産まれた時とどっちが上か
悩むなあ。あととりあえず誓いのキスをした。
弟の唇柔らかくてよかった。
×××▲年α月λ日
弟が今日小学校を卒業した。
弟がだんだん凛々しくなっていくのがわかる。
凛々しくなっていく弟と家でふたりきり・・・
ダメだ、ちゃんと我慢しないと
とりあえず抱きついてチューをした。
照れながらもしてくれる弟は可愛い
×××●年α月へ日
お風呂に一緒に入っていたら弟が勃起した。
すごく嬉しい。お姉ちゃんで興奮してくれたんだ。
弟はすごくあたふたして可愛かった。
とりあえず弟に基礎的な知識を教えたあと
弟のおちんちんをくわえた。
弟はお姉ちゃんダメえって言いながら
すごく気持ちよさそうな顔をしていた。
弟の精液はすごく美味しかった。今度から勃起したら
私が抜いてあげよう
530姉日記 ◆Oc340crnMs :2012/03/24(土) 14:56:56.70 ID:yfmU+KIQ
×××c年ほ月k日
弟が反抗期に入っちゃった。お風呂もダメ一緒に寝るのもダメ
チューさえもダメって言い始めた。反抗期ってことはお姉ちゃんから
離れようとしているの?お姉ちゃんから離れなくても全然大丈夫だよ
親と違ってお姉ちゃんは弟と死ぬまでいや死んでも一緒だよ?
もしかして外に毒されちゃったのかな。それなら治療しなくちゃ
そう思ってとりあえず一日中抱きついた。
弟すごくたくましくなったなあ
××●◆年に月∴日
弟が彼女ができたなんて妄言を言った。彼女・・・?
私と結婚の約束までしたのに彼女なんているわけない
こんな妄言を言うようになったのは私が構ってあげなかったからだろう。
寂しくて気を引くために言ったのに違いない。
とりあえず一日中抱きついたあとチューをした。
もうすぐ結婚しようね
××●β年は月▽日
弟が泥棒猫と一緒に歩いていた。
人の婚約者に手を出すなんて発情期ならそこらへんの男でも喰ってなさい。
あの泥棒猫に弟は毒されてたんだ。助けないと弟がひどい目にあったと捨てられるのは
目に見えている。そう思って私は今日弟の毒抜きをしようと思う。弟お姉ちゃんとずーっっと
ずーと一緒だよ。お姉ちゃん今日弟に今まで大事にしてきた初めてあげちゃうよ。
弟との子供孕んで幸せな家庭つくろうね。子供は一姫二太郎がいいな
えへへへえへへ
531姉日記 ◆Oc340crnMs :2012/03/24(土) 14:57:27.18 ID:yfmU+KIQ
投下終わります
532名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 15:22:00.09 ID:cwNrd4Ae
>>531
続きもかいておくれ!
533名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 16:12:18.55 ID:Pq70jzEA
川゜言゜ 兄さん兄さん
534名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 16:15:54.36 ID:59xOETkQ
>>531
乙乙
535名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 17:35:23.77 ID:K3Nkid+a
gj!
なんで弟は結婚の約束を破ってしまうのか
約束は守るべき
536名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 18:43:20.90 ID:maUGIlzi


>>535
まあここは幼さかったと言う事で猫を責めるべき
537名無しさん@ピンキー:2012/03/24(土) 21:04:37.88 ID:jNims51W
>>531
乙!乙!
以前姉日記と短編を投下した人と同じ人か?是非シリーズ化して欲しい
538名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:12:03.39 ID:R1aQ8gUv
知人が昔ここに書いていたらしく、お前も書けば?
と言われたので、書いてみたいのですが書いても良いでしょうか?
書き込みは苦手ですが
539名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:27:50.58 ID:C1ev8ip0
ぜひぜひ(・∀・)
540名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:33:11.50 ID:R1aQ8gUv
布団の中はとても温かくて、まるで体が蕩けているような気になった。
 寒い冬、寒い外からここだけは遮断されていて、私はお兄ちゃんに守られているのだ。そう思うと、安心できたし、癒される。
 私は今、お兄ちゃんに抱き締められながら昼寝をしている。いや、昼寝をしているのはお兄ちゃんだ。春休みに入ってから、お兄ちゃんと私は何処にも行かず布団で横になっている。お兄ちゃんは凄く眠いが口癖で、本当にずっと寝ているのだ。
 休日はいつも十三時までは寝て、それから食事をし、寝る訳ではないが布団に入るという怠惰な性格をしている。
 私はいつも一緒に寝ている。お兄ちゃんは「寒いから、もっとこっちにおいで。隙間ができるから」と、私を優しく包み込むように抱き締めてくれる。
 幸せ。安心感と眠気が私を襲う。昔なら、うとうととして眠りについてしまっただろう。けれど、今は少し違う。安心感や眠気を上回って、胸が痺れる様に痛むのだ。息使いが荒くなるのだ。
 お兄ちゃんに抱き締められているとこうなる。最近気がついた。私は興奮しているのだ。兄に欲情している。
 知ってしまったのだから、もう戻れない。
 可愛い顔で眠りこけているお兄ちゃんの胸に顔を埋める。匂いを堪能し、胸に頬擦りをする。お兄ちゃんの温かさを感じながら、一日が終わって行く。
541名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:35:10.05 ID:R1aQ8gUv
 今日はお兄ちゃんに腕枕をしてもらっている。とても良い。お兄ちゃんの顎が頭に触れている。お兄ちゃんが眠りについたのを確認してから、私は何を思ったのか、首に噛みついた。力を入れているわけではない。甘噛みである。
確かに分かった。
体が痺れて、へその辺りがむずむずする。唇をお兄ちゃんから離すと、唾液が糸を引いた。それにくらくらし、お兄ちゃんの体を撫でまわす。
「どうすれば、私のものになってくれるの?」
 恥ずかしくなり、私は目を閉じる。それから少ししてお兄ちゃんは起きた。
 眠たそうにしながら、それでも布団から出ようとしないのはお兄ちゃんらしい。お兄ちゃんらしいとは可愛らしいという意味である。
 お兄ちゃんは寝ぼけ眼で頭を撫でてくれる。癒されていく。まるでペットのような扱いだが、この行為は愛情だ。私が一番喜ぶことを知っているのだ。とても単純なのだから、頭を撫でてもらうだけで幸せになれるし嬉しくなるし気分も良くなる機嫌も良くなる。
 「おはよう、お兄ちゃん」
 「おはよう。本当にお前は暖かいねー、抱き締め心地最高」
 お兄ちゃんの抱き締め心地も最高だ。
542名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:36:40.86 ID:R1aQ8gUv
最悪なことに、春休みが終わった。昨日から学校なのだ。お兄ちゃんは眠そうに目を擦って学校へと向かう。その後を私は歩く。離れたくなくて、ついお兄ちゃんの制服の袖を掴んで歩いている。
 同じ学校の人々から見られている。学校では、私のブラコンは皆に知られている。それを恥ずかしいとは思わない。
 しばらく歩いて、学校に到着。お兄ちゃんが私から離れていく。袖を掴んでいた手は伸ばされたままで悲しかった。
 寂しい。寂しい。寂しい。寂しい。私がどれだけ兄を必要としているかは、自分が一番分かる。これは病気なのだと、授業もろくに聞かずに俯き続ける。苦しい。
 「じゃあ、二人組を作って練習してー」
 教師が告げる。けれど、何のことかさっぱり分からない。今は英語なので大方会話練習だろう。呆けていると、クラスメイトになったばかりの誰かが声をかけてきた。名前は分からない。
 「俺と組まない? 楓さん」
 楓は私の名前である。けれど、いきなり名前を呼ばれて不愉快になる。
 「ああ、ごめん。気分悪くした? でもさ、白木さんって呼んだら先輩と被るかなと思って」
 「それなら、白木先輩って呼ぶだろうから関係ないと思う」
 「まあまあ、細かいことは気にしないでさ」
 そう言って、彼は私の頭に触れ、撫でた。慌てて、離れる。
 「あ、ごめんごめん。てか、そんなに嫌がらないでよー」
 「私は他の人と組むから」
 そう言って、前から同じクラスだった人と組んだ。

543名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:38:01.33 ID:R1aQ8gUv
 誰よりも早く帰宅して、私がしたことといえば、入浴である。髪を執拗に洗う。何度も何度も何度も洗う。入浴が終り、お兄ちゃんが使うタオルを使い体を丹念に拭く。
 はあはあ、と息使いが荒くなっていることに気がつく。お兄ちゃんのタオルを使ったのは失敗だったかもしれないけれど、この気持ち悪さを拭うには仕方無かった。思わずお兄ちゃんのタオルにすら欲情してしまう。本格的に自分は駄目かも知れない。
 服を着替え終えると、お兄ちゃんが帰宅した。それを出迎え、お兄ちゃんに抱きつく。お兄ちゃんは抱き返してくれる。
 「お兄ちゃん、頭を撫でて欲しい。お願い、早く」
 「ん? いいよ」
 お兄ちゃんの手が頭に添えられる。これだけで幸せになれる。狂いそうになるくらいの快楽を感じる。
 お兄ちゃんの手が動くたびに汚れが消えていく。
 しばらく堪能し、お兄ちゃんは着替えた。着替シーンはこっそりと覗き堪能した。
 いつもなら、お兄ちゃんがシエスタと称し、布団に潜ってから私も入れてもらうのだが、今日は押し倒すように私から布団についた。
 「おっと、どうしたのかな? 楓らしくないね」
 それを無視して、お兄ちゃんに貪り喰うように抱きつく。
 「何か悩み事? 嫌なことでもあったのかな?」
 「……ちょっとだけ、あった」
 「言ってみなさいな」
 今日、知らないクラスメイトに頭を撫でられ、それが堪らないほど不快だったことを話す。話し終え、もっとお兄ちゃんに撫でてもらうつもりだった。けれど、お兄ちゃんがそれを聞いてしたことは最悪だった。
 「ごめんね。頭撫でられるの嫌だったんだね。注意するよ」
 何を言っているのか分からなかった。
 「ち、違うよ。お兄ちゃんに撫でら――」
 「いいよ。大丈夫だからね。楓は昔から上手く言えないもんね」
 言うだけ言ってお兄ちゃんは私に背を向け、寝てしまった。
544名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:40:54.17 ID:R1aQ8gUv
体から何かが抜けていくようだった。魂を抜かれたような消失感。
 手を伸ばし、お兄ちゃんの背に抱きつく。お兄ちゃんは私を勘違いしている。いつもの温もりは感じられずに悲しさが募る。寂しいよ。
 お兄ちゃんは勘違いしやすい。それは彼の優しさから来るものだとは分かっている。
 お兄ちゃんからの愛を貰えなくなったのは全てあのクラスメイトの所為だ。
 許せない。
 今すぐお兄ちゃんを起こしたかったけれど、起こすのは気が引けた。
 代わりに私が起き上がり、お兄ちゃんの正面へと回る。
 優しい表情を見ながら、私は異常な衝動にかられる。
 いつもならば、お兄ちゃんに抱き締められている安心感などから、満たされている感覚からこんなことにはならない。
お兄ちゃんの僅かに開く唇に視線がいく。目を離そうにも、僅かに開かれた唇がブラックホールのように私を引き寄せる。徐々に近づき、お兄ちゃんのと息を感じる距離に行く。鼓動が早まる、早く早く早く早くと急かすように。
 ああ、駄目だ。ああ、駄目だ。ああ、もう無理だ。
 気がつけば、唇と唇とが重なっている。驚いて目を見開く。
 正気が保てたのはその一瞬だけだった。
 最初は唇を触れさせるだけだった。そして、徐々に唇をぶつける様に激しく。貪るように、啄木鳥を連想させるように何度もすぐに唇を合わせる。
短く唇を何度も味わう。最後には長く長く唇を合わせる。涎がお兄ちゃんに垂れ、やっと正気が戻る。
 落ち着きを失っても、お兄ちゃんを起こさないようにしていたらしい自分が恥ずかしい。
 でもキスはとても、
 「よかった。ふふふふ」
 思わず、笑みが零れる。しばらくして、起きたお兄ちゃんに土下座して、再び愛してもらえるようにした。我慢していた自分が恥ずかしい。何故、いままでこんな幸せなことをしなかったのかと、後悔した。
545名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:42:27.51 ID:R1aQ8gUv
以上です。
短いし下手ですいませんでした。
546名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:54:29.47 ID:pq9Oz1uY
>>545
すごいよかったよ!

続きも読みたい。
547名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 18:55:51.04 ID:C7lx2oE0
おつ
548名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 19:44:25.16 ID:Ojph+9QI
>>545
コテ付けてSS作家デビューするんだッ!!
549名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 20:06:51.87 ID:P21gR0Sz
とてもよかった
乙です
550名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 20:15:29.57 ID:6DTQKufp
まあまあかな
4点
551名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 20:21:08.28 ID:wnuk/BQZ
>>550
5点中
552うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
553名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 22:15:35.93 ID:rpMafLe/
>>550
このツンデレめ
554名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 22:48:45.02 ID:hExmKQ5y
>>552
マジかよ!熟マンイランから六万くれ!
555名無しさん@ピンキー:2012/03/25(日) 23:13:58.20 ID:gtwvgwv8
>>545
GJ
もちろん続きは書いてくれるんだよな
556名無しさん@ピンキー:2012/03/27(火) 09:30:42.74 ID:NKkAcEjO
>>545
乙乙!
557名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 02:38:37.63 ID:kbn2gfGn
最近ずっと過疎ってるな
558名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 02:48:10.81 ID:GhAFk0vV
まだまだ序の口
559名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 03:19:59.73 ID:4GHatBHG
どこも過疎ってるよ
560後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:22:05.99 ID:jPJiZr/P
こんばんは。
投下をいたします。
561後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:23:30.71 ID:jPJiZr/P

……駄目だ、どうにも眠れない。
あいつにまた会ってしまった所為で神経が過敏になっているのが分かる。

蓮、蓮、蓮、と考えたくもないのにあいつの名前と姿が頭から離れない。
蓮が嫌いだ。
昔から蓮のことを憎んでいた。
あいつなんて居なければ良かったのに、何度そう考えただろう?
わざわざ俺を貶めて、嗤う、蓮はそういう奴だった。
蓮はいつも俺のことを嘲笑っていた。

例えば、あれは高校の何時だっただろう、中間か期末試験の朝、あいつはわざと目覚し時計を止めて俺を遅刻させた。
そのせいで試験の受けられなかった俺のために、あいつは俺を職員室まで引っ張って、
担任に必死で再試験を要求し、どうしても承諾しかねる教師の前で文字通り額を床に擦り付けて懇願した。
そのお蔭でとうとう教員が折れて俺は赤点を免れたが、
教師たちの間での俺は、学校創設以来の才女に土下座をさせた愚兄として有名になり、評判はがた落ちになった。
当たり前だが、両親からも烈火のごとく怒られたのだが、それを懸命に宥めてくれたのも蓮だった。
いつも俺の失敗を仕組んではそれをフォローする、その繰り返しだった。
562後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:25:56.04 ID:jPJiZr/P
それから、蓮は俺の人間関係にも深い影を落としてくれた。
学校での蓮は家にいる時以上に俺に絡んできた。
俺がどこに居ても、誰と居ても、常に割り込んできた。
普通なら学年も違うような同級生の妹が居たら誰もが不審に思うだろうが、
美人で頭も良く、当然性格も(外面だけは)良いとくれば男子は誰からも大歓迎だった。
そして女子からもその10代とは思えない大人びた様子から、
年下でありながら姉のように慕われていた。
気が付くとクラスメイトの誰もが蓮のことを知っていて、誰もが蓮と親しくなっている。
一方で、俺は蓮のおまけのような扱いになって、
せいぜい、俺と居れば蓮と会えるという目印代わりになっていた。
そして、偶に俺と仲良くなってくれそうな人がいても、
いつも何かしらの事件が起きて俺から距離を置くようになる、さっきの夢の中の彼女のように。
その原因を作っているのは間違いなく蓮だったのだと確信していたけれど、
どんなにがんばっても一回もその証拠を掴む事はできなかった。
結局、俺は小・中・高とずっとクラスにいる名前だけ知っている誰かというポジションから抜け出せず、
親密な友人関係を誰とも築けなかった。
皮肉な事にそんな俺の話し相手になるのは蓮だけだった、外でも、家の中でも。
……認めたくないが、もしも蓮が俺を相手にしなかったらきっと俺は孤独に押しつぶされていただろう。
結局、俺はあいつが元凶だと、裏では俺の事を嘲笑っているのだと知りながらも、
蓮に縋らざるを得なかった、そして、縋るたびに惨めな気持ちになった。
563後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:26:50.95 ID:jPJiZr/P
何回も何回も、執拗に俺を絶望的な自分だけではどうにもできない状況に陥らせる。
それをぎりぎりのところで救い出し、慰めて、嗤う。
ずっと蓮から、そうされ続けていた。
俺はその事を誰にも言うことが出来なかった。
どうせ信じるやつなんていないことが分かっていたし、
蓮の機嫌を損ねてもっとひどい目に会うことにも怯えていた。
そして、蓮は表では俺を支えながら、いつも裏では嘲笑っていた。
あの思い出すだけでも気分の悪くなる笑みを浮かべて。
「あいつは、一体何がしたかったんだ?」
頭の中に浮かんだ嫌な笑顔をかき消すように言葉を吐き出す。
結局、蓮にとってそれが何の得になったのかは、未だに理解ができない。
きっと蓮は俺が憎かったんだと、そう思うことに俺はしている。
何かしら俺の言動か、していた事が蓮にとっては気に入らなかったのだろう。
それとも、自分に出来の悪い兄がいるということ自体が気に入らなかったのかもしれない。
とはいえ、それでは納得が出来ない事がある。
本当に憎かったのなら俺のことを不幸のどん底に叩き落してそのままにしていれば良いのに、何であいつはそうしないのか?
大体、憎い人間のために、あれだけの気の遠くなる手間を掛けられるものなのか?
あいつは、俺を陥れておきながら、俺を助けるためには自分が恥を掻くのも厭わなかった。
そこまでして憎い人間を助けたいのか?
考えてくると、ぐるぐると思考が回って頭が痛くなってくる。
……まあ、あいつの考える事なんて分かないし分かりたくないし、
そんな事は俺が考えるべきことなんかじゃない。
564後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:28:04.62 ID:jPJiZr/P
蓮が何を考えていたにせよ、俺はいつも蓮から逃げることだけを考えていた。
蓮から逃げさえすれば、そうすれば俺は救われるとずっと信じ続けるしかなかった。
そして、やっとあいつから逃げるチャンスがやってきた。
それが大学受験だった。
俺はわざと自宅から通えないような大学を志望校にして、必死に勉強をした。
そこは俺から見れば難関だったが、蓮の実力からみればレベルに見合わない学校だった。
だから、わざわざ蓮が将来を潰してまで嫌がらせに来るとは思えなかったし、
両親は素行の悪い俺に蓮が構うのを良く思っていなくて、
いつも俺を蓮から引き離そうとしていたから、
もしも蓮がこの学校を志望しようとしても両親が許さないだろう、そういう読みだった。
そして、その甲斐があって、めでたく合格。
家計の都合から俺の一人暮らしを両親は若干渋っていたが、奨学金を自分で借りることと、
そして、今後は蓮に近づかないことを条件にして何とか説き伏せた。
こうして晴れて蓮のいない日々を迎えることが出来た。
入学してから1年、蓮が渡米したことを聞いた。
蓮が俺の下宿先へ行こうとしても決して許されなかったことや俺と同じ大学を受けようとしても認められなかったことに反発したのだと、親父とお袋は言っていた。
それを知った俺は踊り出さんばかりに喜んだ。
理由なんてどうでもいい、蓮と俺が海に隔てられたのだ。
いっそのこと、あっちで事件にでも巻き込まれて、死んでくれれば尚良いとまで思っていた。
565後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:30:04.65 ID:jPJiZr/P
決して大学生活が今までを帳消しにしてくれるほど素晴らしいものだったかと言うとそういう訳ではない。
何とか会話を交わせる友人ができた程度で基本的にはコミュニティの中では孤立しているし、恋人なんかは望むべくも無い。
それでも、そこには何かをするごとに足を引っ張られることはなかったし、
たとえ、失敗をしてもそれは自分の所為だと納得できたし、
その失敗を嗤う陰湿な奴も居なかった。
傍からみれば俺の大学生活は惨めにしか写らないだろう。
それでも、俺にとっては初めて訪れた平穏で、何物にも代えがたい幸せだった。
けど、そんな慎ましい幸せすら長くは続かなかった。
まず、俺が3年生の夏に実家が火事になり両親が亡くなった。
警察の人が言うには長時間火に焼かれて、かなり苦しかっただろうということだ。
そして、4年生の春、内定を得ていた会社が倒産した。
大きくはない会社だが業績は良く経営も安定していたのに、
何故か銀行から融資を引き上げられてしまったらしい。
結局、俺は就職先も確保できず、
大学4年間の成果と言えば奨学金分の返す当てもない借金だけで、
もちろん両親からの遺産なんて当然無い。
566後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:30:29.53 ID:jPJiZr/P
「はあ、何やってるんだろうな、俺……」
実の妹に嫌がらせをされて、そいつから逃げることだけに人生を無駄遣いして、
気づけば借金持ち、友達ゼロ、恋愛経験なしの貧乏フリーター、か。
考えないようにはしているが、惨めとしか言いようがないよな。
「ま、蓮が居ないだけましか……」
自分でも余りにも情けないが、結局はその一言に尽きる。
俺は蓮さえいなければそれで満足しているんだから。
ふと、その時、部屋の隅に視線が行った。
「……これは大丈夫だよな」
そこにある、部屋に戻ったときに投げ捨てた鞄を見つめる。
中にはあの300万円が入っているはずだ。
蓮が何を考えているのかは分からない、本当にただ俺を嘲りたい為だけだったのか?
昔の蓮は、あの程度の嘲りだけで満足するようなやつだったか?
まさか、これも何かの罠だったりしないだろうか?
ぞくり、と背筋に嫌な汗が流れた。
「い、今さら、何ができるっていうんだよ!?」
誰が見ているわけでもないのに、何かを威嚇するように声が大きくなった。
567後悔した人の話3:2012/03/28(水) 03:32:13.45 ID:jPJiZr/P
「あ、あいつがくれるって言ったんだから貰ったんだ!!
 盗んだわけなんかじゃない、何も問題なんてないんだ!!
 ここのことは誰も知らない、借金だって返せる!!」
そうだ、ここには大学の学生寮を追い出されてから来た上に
、不動産屋がまともな客には紹介したがらないくらいのボロアパートなんだから蓮に居場所が分かるはずなんて絶対にない。
しかも、例えあいつが来たところで借金を返した後ならどこにだって逃げられる。
「それに、俺は一度あいつを出し抜いて、逃げ切っているんじゃないか。
 あの時みたいにすればいいだけなんだ。
 もう今更、あいつになんて捕まる訳がない!!」
昔みたいに蓮の思い通りになんて絶対に行くわけがない。
そうやって自分に言い聞かせていると、突然、笑いがこみ上げてきた。
未だに蓮に怯えている自分が滑稽でしょうがなくなった。
「何だ、何も恐れることなんて無いじゃないか? はは、はははは」
そうやって、馬鹿みたいに笑っていると、ポーンと掠れた音の呼鈴がなった。
お隣さんかな、ここの壁は薄いから笑い声が聞こえていたのだろう。
568名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 03:58:16.36 ID:EEzJNeCF
支援
569後悔した人の話3:2012/03/28(水) 04:00:23.97 ID:jPJiZr/P
「あ、はいはい、すいませーん、今開けます!」
慌てて鍵を開ける。
「ふふ、お邪魔します、ねっ!!」
「え?」
扉の前にいる人物が蹴飛ばしたドアにぶつかって、尻餅をついた。
その痛みを感じる間もなく今度は鳩尾を蹴飛ばされた。
息の出来ないような鈍痛に襲われて、思考が出来なくなる。
「こんにちは、私のだーい好きな、に・い・さ・ん」
あ…痛さで……頭……おかしくなってるんだ……蓮が……大好き……とか……。
「兄さんは本当に甘いですねー♪
 現金の隙間に発信機なんて、ロスじゃあ日常茶飯事だぜ、ですよ?
 って、あら、聞いてないですか、くすくす」
目の前が真っ白になって何も見えなくなった。
570後悔した人の話3:2012/03/28(水) 04:01:26.79 ID:jPJiZr/P
以上で終了です。
また、次回で終了の予定となります。
ありがとうございました。
571名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 04:06:50.51 ID:4GHatBHG
おつおつ
572名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 04:09:41.34 ID:GhAFk0vV
おつやで
573名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 04:52:33.61 ID:ItUyJgwR
期待してます
574名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 08:59:54.85 ID:7jcx91FO
Gj
こわいよ……
575名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 09:15:05.26 ID:VCnaUq8i
>>570
乙です
こわ…
576名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 11:50:31.18 ID:ypQGGQK/
いいキモウトだぁ(恍惚)
577名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 15:27:15.61 ID:tjl7es24
これはひどいキモウトですね
578名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 17:52:36.46 ID:koQP+ymn
まさにキモウトの鏡
これぞって感じ
579名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 17:57:11.76 ID:Z4rEng46

この妹に天罰とまではいかないが罰当たってほしい
580名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 17:57:41.76 ID:Z4rEng46
まあ無理な話だろうけど
581名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 17:58:34.21 ID:MIiDlbc5
ウフフ
582名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 19:43:32.57 ID:kTxmUjxh

ラスト3行のせいであの画像のポーズとる妹の姿が浮かんでしまった
583名無しさん@ピンキー:2012/03/28(水) 20:54:07.40 ID:PGb9degs
おおー後悔した人投下来たか!!一気にテンション上がるな
584名無しさん@ピンキー:2012/03/29(木) 00:03:39.04 ID:IjkqNMJz
>>570gj

ここって定期的にキモ姉派とキモウト派の対立が起こるよね
585名無しさん@ピンキー:2012/03/29(木) 02:20:32.96 ID:OMBrTTv6
そんなお前はどっち派なんだ?
586名無しさん@ピンキー:2012/03/29(木) 02:33:49.78 ID:uyNiLpIC
「ハス」は、まずい・・・・・
587名無しさん@ピンキー:2012/03/29(木) 10:03:59.81 ID:mGqCqIp0
蓮…蓮というと……
「幼馴染を選ぶ理由は何があるんでしょうか? 妹じゃ駄目なんでしょうか?」
とか言って自分以外とのフラグを仕分けるキモ姉妹を想像してしまう。
588名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 00:16:22.62 ID:3HKeHD1x
死刑囚のお姉ちゃんが刑務所で出会ったキモウトと脱獄して弟のいる学校に立てこもるとか

ファンタジーで王族だが不吉とかで捨てられたキモ姉が成り上がり
弟を手に入れる為に世界を支配し女勇者や女魔王を倒すとか
589名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 00:18:59.73 ID:/s34hKCH
キモウト一択に決まってんだろ!
みんなちがって、みんないい
590名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 00:33:47.49 ID:HKoehtJt
(二股じゃ)いかんのか?
591名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 01:24:03.60 ID:tSQ3ZApY
股裂かれて半分こってか
592名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 03:33:48.05 ID:nWvnsC9l
間をとって双子で
593名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 11:27:58.64 ID:eyJYP76M
>>588
どこのコードギアスだそれは

まあ、性別逆だが
594名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 18:19:25.55 ID:LH8k9y0q
>>579
憎たらしいくらいがキモ姉妹の真髄なのかもね。
595風見2:2012/03/30(金) 18:21:06.41 ID:TQINBxMp
風見に注意
596名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 18:49:38.19 ID:/OXdKylu
あぼーん
597名無しさん@ピンキー:2012/03/30(金) 23:34:20.92 ID:3HKeHD1x
良く姉弟の恋愛で周りに気付かれないようにとかはなんなの?
周りに知られた位で問題になる程度の愛なのかよ!
と姉が言ってます


姉弟のお見合い結婚とか斬新じゃね?
母もキモ姉だから姉弟で改めてお見合いさせるんだよ
598名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 02:08:50.59 ID:2IdTeGr+
>>588
ええんやで(ニッコリ
599名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 19:35:54.04 ID:Jpd4oHM8
姉と妹天秤にかけなくちゃいかんとか嫌や
両方モノにしたい
600名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 19:41:27.13 ID:UQeViO4N
>>599
お前こそ真の兄弟だ
一兄弟多姉妹制で多重結婚だ
601名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 20:42:59.84 ID:IZL8mFWS
>>599
お前はモノにされる側だろ
図々しい奴め
602名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 21:30:20.90 ID:ZJr9CNeP
姉妹から求められて求められる側が両方欲しいって言ったらどうなんだろ ここのスレ的には
他に取られないだけマシと妥協ENDか鮮血の結末か
603名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 23:03:38.21 ID:q2HWJwZG
二つに分けましょう
604名無しさん@ピンキー:2012/03/31(土) 23:17:52.34 ID:k5gdJNFy
キモウトの足を舐めたい
605名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 00:39:10.77 ID:4Okp4byw
俺実は姉よりナースが好きなんだすまない



そういえば今日はたしか・・・
606名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 01:13:56.91 ID:6eUcOD7a
エイプリルフールか嘘つき放題だなこりゃいっちょやってきたろう
607名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 12:02:58.55 ID:py2HU6ST
>>605
私は姉様が大好きです
608名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 15:43:05.25 ID:/Xi3yGRL
>>607
姉自演乙
609名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 15:47:56.25 ID:0lna9Jps
今日くらいは妹に愛してると言ってやるか
嘘つく日だし問題なかろう
610名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 15:48:27.16 ID:YcKEpr0T
エイプリルフールこええ
611名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 16:44:26.04 ID:3QpFSD0E
お兄ちゃん、皆を騙すのにこの婚姻届にサインして!
大丈夫、騙すのに使うだけだから
612名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 16:47:27.58 ID:YcKEpr0T
そういえば、嘘付いても良いのは午前中だけだよな
613名無しさん@ピンキー:2012/04/01(日) 21:22:15.30 ID:SP1j68/q
なぁに午後に嘘ついても本当にすればいいだけの話よ
いつものことじゃないの
614名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 00:11:03.20 ID:JttWVfU2
ぬるい環境にいるといつも途中で投げ出す書け手ばかりだな
るいは友を呼ぶというか、皆同じようなタイプだし・・・
ぽけーっとしてへんではよ書けや!!はよ!!はよ!!
615名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 00:27:44.42 ID:nBeoPlph
全くソノトオリ
616名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 00:42:16.17 ID:MyArXt8d
キモ姉は貧乳か巨乳かで悩む
貧乳キモ姉にパイズリされたらアバラ骨ズリ
617名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 02:38:19.59 ID:H3J6LrTt
>>614
ガッツがないし書き溜めることもしてないな。
ッたく、これぐらい言って短編の投下があればましか
618名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 03:06:19.29 ID:sd8TMYWp
投稿ないのは規制のせいかなって思ってるけど避難所から代理で書き込んでくれる人もいないし、
単に書き手が不足してるのかな
619名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 03:25:00.43 ID:nBeoPlph
オワコン
620名無しさん@ピンキー:2012/04/03(火) 07:45:21.37 ID:4W41Adza
>>618
このスレだけじゃないよ
どこのスレも書き手がいないんや・・・
621名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 00:19:25.72 ID:GeMEhE9y
>>614

がっ!
622名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 06:58:44.71 ID:GeMEhE9y
623名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 19:21:28.48 ID:Dh9gp/No
三つの鎖とかノスタルジアとか、もうこないのだろうか?
作者が飽きたのか…
狂モウトとかも、大分経つな…
624名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 22:28:27.22 ID:YMg7KNZI
メンヘラでリストカットの跡があるキモ姉にストーカーされる弟
625名無しさん@ピンキー:2012/04/04(水) 23:02:01.36 ID:Bgyh2jav
>>624
それを短編にして書いたらいいやん
626名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 00:23:27.04 ID:muLXPr86
>>624
書けよ
627名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 02:14:21.72 ID:djbYk5QM
メンヘラは勘弁
628名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 06:00:24.19 ID:W5VruY1z
>>627
メンヘラじゃないキモ姉妹てどんなの?
629名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 10:30:04.82 ID:djbYk5QM
ヤンデレやろ
630名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 10:34:54.46 ID:9nCWeBJO
自称妻の恐妻家姉ではいかんのか?
631名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 14:08:44.38 ID:c/CyCPXm
日本語がおぼつかない奴は無理して書かなくて良いよ
632名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 14:47:45.94 ID:muLXPr86
だな
633名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 14:54:26.24 ID:RBc9Lw/S
バカはくるな
634名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 16:38:15.39 ID:W5VruY1z
投下ないと短気になってるな
毎日投下があるような時期もあったのに過疎だな
キモ姉妹スレはまだマシか
635名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 18:18:55.49 ID:QniNICHD
投下しても文句言う奴出てくるわ投下しないはしないで荒れるわもう・・・
636名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 18:20:37.98 ID:DcTSwKbt
お前らが投下しろ
637名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 18:36:44.30 ID:sn802MQ0
>>635
他のスレより全然マシ
638名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 19:56:19.82 ID:TXXXJx48
>>630
いかんのかシリーズも大概にしときな
639名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 21:35:09.42 ID:4a52VvK9
早く
640名無しさん@ピンキー:2012/04/05(木) 23:41:39.91 ID:Ow27CSTL
ここのスレに来てる時点でお前らは何も言う資格はないwww


641名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 00:12:25.82 ID:H0OV+E5M
誰か書いてください
642名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 02:35:46.49 ID:/iOqik0R
何で俺には姉も妹もいなかったんだ
姉妹がいたらここでずっと待つ必要も無かったのではないか
643名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 02:38:40.43 ID:lDvkxWZJ
そろそろ書いてくれても良いよね?
人多いんだから一人二人ぐらいは書いてよ
644名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 02:40:38.41 ID:/iOqik0R
てめえが書けよ!
645名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 02:41:46.85 ID:lDvkxWZJ
>>644 書けよ!
646名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 04:05:06.35 ID:hf1btkcN
>>644
NGにしとけ
647名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 10:38:08.89 ID:OLtiB+23
>>644-645
ちょっと笑ったw
648名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 22:02:11.95 ID:oHa2rmGB
ちょっとだけ書きためてる
649名無しさん@ピンキー:2012/04/06(金) 22:03:41.01 ID:hs8SqMoE
よし今すぐ書いてください
650名無しさん@ピンキー:2012/04/07(土) 10:11:31.36 ID:uVRf9/vx
亀だが>>631>>630に言ってるんだろ
651名無しさん@ピンキー:2012/04/07(土) 10:13:03.72 ID:zQC/rwHx
ほんとに亀さんだね
652630より:2012/04/07(土) 12:07:05.98 ID:vAYzrEaV
「自称妻の恐妻家姉見参!」
「どうよ、弟君!」
「いや、どうよも何も…、どこから突っ込んだらいいのか…」
「妻って言葉に突っ込みを入れたいんでしょう?確かに私と弟君は法的には結婚できないもんね、だからそこは自称妻で妥協してあげてるのよ」
「自称も何も妻にする気はないんだけど…、それよりも姉さん、誰かの夫になるの?」
「何言ってるの?私は弟君の妻になるのよ、でも私は厳しいから、恐妻家姉になってしまうけどね!」
「え、えーっと…姉さん?」
「ナニ、心配?大丈夫よ、弟君への愛は不変だから!」
「そうじゃなくて…、恐妻家ってのは妻が怖い夫の事を指すんだけど?」
「え?」
「まさか本気で知らなかっ…」
「そそそそんなわきゃないでそ!…愛妻家、愛妻家と言い間違えたの!」
「それも姉さんが夫になる」
「はああ!そんなにょってゅ…」
「姉さん、落ち着いて!何言ってるのか分からない!」
「そうよ、間違ってないわ、夫になるのよ!」
「はいぃ?!」
「昼は弟君の姉として妻として、夜は弟君の夫として弟君を襲う!」
「えっえっえっ、えー!」
「弟君、やらせろお!」
「ちょちょっ…いやあ!」

誰だ!姉さんをおかしな形で覚醒させたのは?
653名無しさん@ピンキー:2012/04/07(土) 16:50:04.12 ID:wXjzXY2W
うん
654名無しさん@ピンキー:2012/04/07(土) 18:23:25.68 ID:pYQJKCYq
へぇ
655鶏風見:2012/04/07(土) 19:41:21.86 ID:+8PlaOY8
つまんねー
656名無しさん@ピンキー:2012/04/07(土) 19:56:42.66 ID:7dZ83k4v
大体妻より姉のが親密な関係なんだよ
妻なんか頭に虫の沸いた奴等が喜ぶだけの物
姉は死んでも姉
657名無しさん@ピンキー:2012/04/07(土) 21:47:40.47 ID:vuEt9U0a
うん
658名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 01:49:43.85 ID:82C/FSY5
この雰囲気なんや
659名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 02:02:59.38 ID:/fKVsMxJ
ん?
660名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 02:11:06.29 ID:DIK6y+yo
実際、姉貴はガチで頼りになる
661名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 04:09:09.54 ID:/fKVsMxJ
うん
662名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 05:02:47.30 ID:KCntj/Sg
>>658
ID:/fKVsMxJが一人で荒らしてるだけ
663名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 05:14:50.24 ID:EG8ueGNx
>>661
荒らすな
664名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 09:24:04.14 ID:GpvoH1wS
みんな仲良く
665名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 15:18:16.10 ID:EG8ueGNx
やれやれ
666うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
667名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 19:03:56.22 ID:6ebAAp22
ちょん切ってやる!
668名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 19:06:23.71 ID:6ebAAp22
わかるかな、チョンだけにちょん切ると・・・・・自粛します。
669名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 19:10:38.37 ID:GprKcy4i
>>668
大笑い
670鶏風見:2012/04/08(日) 19:11:42.26 ID:+mQ9zBFb
>>668
座布団一枚
671名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 19:11:51.54 ID:gIbDauDN
弟の起源は姉!
お姉ちゃんが母に弟をねだったから弟は産まれたんだよ!
だから弟はお姉ちゃんに感謝しなさい
672鶏風見:2012/04/08(日) 19:12:36.33 ID:+mQ9zBFb
はあ??両親の性欲だバカヤロー
673名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 19:13:05.59 ID:1wiUOoQp
>>671
糸目の弟はやだなぁw
整形した姉ちゃん(笑)
674名無しさん@ピンキー:2012/04/08(日) 19:17:14.20 ID:/fKVsMxJ
>>673
それ面白そうだな
675名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 00:24:12.34 ID:dc+qRHpf
姉からDV受けてみたい
676名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 01:09:42.11 ID:gBwtSo7n
韓国人の姉に逆レイプされた
677後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:49:51.33 ID:8mEkibG8
こんばんは。
表題について投下いたします。
678後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:50:42.52 ID:8mEkibG8
しゃっかしゃっか、しゃっかしゃっか。
ずきずきとした痛みに響く、リズミカルな音で気がついた。
どうやらここはまだ俺の家の中らしい。
手足は動かない。
変な光沢の無いテープのような物で縛られている。
体も同じテープで柱に括り付けられて、俺は座らされている状態だ。
「あー、やっと起きましたね、兄さん」
そして、目の前には思いもしない光景が待っていた。
蓮が両手に持ったマラカスを振っている、すごくノリノリで……。
「あら、どうしたんですか、兄さん、その冷めた目は?
 おーい、可愛い兄さんの妹の蓮ちゃんですよー?」
しゃんしゃんとマラカスの音だけが狭い部屋に響く。
「……何やってるの、お前?」
「何? これから始まるのは何か、なんて決まっているじゃないですか?」
そこで蓮が一度間をおいて、大きく息を吸った。
「どきどき蓮ちゃんクーイズ!!」
しゃかっ、という音と共に目の前にマラカスが突きつけられた、もう訳が分からない。
「は?」
「えいっ!!」
お前馬鹿じゃないのか、そう言おうと口を開く前に、再び腹へ鈍痛が走った。
今度は力いっぱい拳で殴られた。
「今、失礼な事を言おうとしましたねー? 
駄目ですよー、蓮ちゃんにはお見通しなんですから。
さて、兄さんにはこれから、100個のクイズに答えてもらいます。
大丈夫ですよ、全部兄さんに関わることですから、ちゃんと答えてくれれば何も問題はありませんよー?」
蓮には、痛みで絶え絶えになっている俺の呻き声がまるで聞こえていないのだろうか。
まるで何事もなかったように訳の分からないことを続ける。
679後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:51:18.66 ID:8mEkibG8
「問題、兄さんの一番大切な人は誰でしょうか?」
「は?」
「1,2,3、4、5、6、7、8,9、じゅーう」
いきなりの意図不明な質問に思考が止まる俺を尻目に蓮が指を折り曲げてカウントを行う、
「はい、ざんねん、正解は妹の蓮ちゃんでした〜。
 当然ですよね、だって、兄さんに親しい人なんて私以外に居ないんですから」
蓮の声は楽しそうに弾んでいた。
「ちなみに今のは練習問題ですから別に良いですけど、本番で不正解をしたらこわーい罰ゲームですからね? 
もちろん!! 正解すればご褒美だってあります」
あ、早押しですからいつでも答えて良いですよ、と要らない忠告を差し挟んだ。
「では、第一問」
蓮の声からさっきまでの愉快そうな抑揚が消えた。
表情は笑顔のままだが、そこから何の感情も汲み取れない。
「どうして、兄さんは蓮から逃げようとしたのでしょうか?」
一問目から難問だ、どう答えれば最良なのか分からない。
もしも、ここで蓮が気に入るような答えを出せば許されるだろうか。
いや、そもそも蓮の気に入る答えって何だ、あるわけないだろう。
要は俺をいたぶりたいだけ、だから、無駄に考えたところで意味がないだろう。
680後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:52:12.74 ID:8mEkibG8
俺は正直に答えることにした。
「お前が嫌いだからだ」
また殴られると思って腹に力を入れる。
けれど、蓮は何もしなかった。
ただ笑顔を顔に張り付かせたまま問題を続ける。
「第2問、どうして兄さんは蓮が嫌いなのでしょうか?」
「……ふざけてるのかよ、お前?」
「ふざけてるのは兄さんですよ、蓮が嫌い、何の冗談なんですか?
 全然、笑えませんよ、それ」
蓮が俺の胸元を掴んで睨み付ける。
その表情から少なくとも蓮はふざけている訳ではないようだ。
「次は、ちゃんと答えてくださいね。
 まったくもー、ホントに、兄さんは駄目な子さんですねー」
ダメなコ、その言葉が俺のなけなしの反発心に火をつけた。
精一杯の怒りをこめて蓮を睨み返した。
「……じゃあ、言ってやるよ。俺は、お前が大嫌いなんだよ!!」
「へぇー、どうしてですか?」
蓮の瞳が一回り細くなった、まるで、猫が獲物を狙うように。
けれど、今の俺はそんなものに怯えるほど冷静じゃなかった。
「お前が俺の人生をめちゃくちゃにしたからだよ!!」
681後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:55:19.05 ID:8mEkibG8
「はへ? じ、人生!?」 
「確かに俺はお前から見たらつまらない人間だろうよ!!
 だからって何でそんなに俺をいじめるんだよ!?
 どうして俺をそっとしておいてくれないんだ!?」
「え? え?
 ちょっと、兄さん、何を言ってるんですか!?」
その答えは蓮にとってはあまりにも予想外だったらしく、蓮の顔に困惑の色が浮かぶ。
「蓮は兄さんをいじめてなんていませんよ!?」
そう答える蓮には全く罪の意識が見られなかった。
自分が加害者であることさえ認める気がないのか、こいつは。
「いい加減にしろよ!!
 お前のせいでずっと友達はできなかったし、
 いつも、いつも、みんなの前で恥ずかしい思いをして!!」
脳裏に浮かぶつらかった日々、それをぶつけるつもりで蓮に言い放つ。
「教えてくれよ、蓮。
 一体どうして俺のことがそんなに憎いんだよ!?
 俺の何が気に入らないんだよ!?」
「ええっと、兄さん?
 要は、蓮の所為で友達ができなかったとか、恥をかいたとか、そういうことですか?
 だから、蓮から逃げたと?」
「そうだよ!! お前のせいで俺は!!」
さらに言葉を続けようとして、蓮の様子がおかしいことに気づいた。
蓮は呆気にとられたように、口をぽかんと開けたまま停止している。
「おい……お前?
俺の話、ちゃんと聞いてるのか?」
すると、蓮がはっとわれに返り、急に声を上げて笑い出した。
682後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:56:33.72 ID:8mEkibG8
「れ、蓮!? 
 どうしたんだよ!?」
自分の声に怯えの感情が混じっているのが分かる。
さっきまで腹の内から込上げていた怒りが抜けてしまうほどに、
その蓮の豹変振りはあまりにも気味が悪かった。
「くっくくく、ごめんなさい、くく」
蓮が笑いを必死にかみ殺しながら俺の声に応えた。
「ねえ、兄さん、私が兄さんの人生をめちゃくちゃにするなら、どうしてだと思います?」
「嫌いだから、憎いから、じゃないのか?」
蓮の質問の意図は分からない、けれど、手間隙を掛けてまで誰かの人生を貶めたいというのなら、
憎しみとか嫌悪とかそういう感情が根底にあるのが普通だろう。
理由は分からないけれど、蓮だってそういう負の感情を俺に抱いていたのは間違いない。
「嫌い? 憎い? それなら……」
気味の悪い笑みを浮かべながら、蓮が顔を近づける。
顔を背けようとする俺の顎をつかんで、強引に前を向かせる。
「ん、んんん!?」
自分の口の中に柔らかいものが入り込む。
生ぬるい蛇が這いまわるようなイメージが頭に浮かぶ。
「ん、ふふ、憎いなら、こんなことはできませんよね?」
口から漏れた涎を蓮が美味しそうに指で掬い、口に戻す。
その動作は上品なのに、何か生理的な嫌悪感を催させるものがあった。
もごもごと咀嚼をするように口を動かして、蓮がゆっくりと喉を鳴らした。
そして、口を開いた。
「大好きです、兄さん、昔から、誰よりも、何よりも……」
俺のことが好きだという蓮の言葉は、普通なら性質の悪い冗談にしか思えなかっただろう。
しかし、その蕩けきった表情と熱を帯びた瞳見せる普通でない雰囲気には、それがただの冗談ではないと信じ込ませるだけの説得力がある。
683後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:57:41.09 ID:8mEkibG8
蓮は暫く俺を見つめたまま黙っていたが、急に蓮はまた声を上げて大笑いをしだした。
目には涙すら浮かべている。
理由は分からないがこいつにとってはこの状態が面白くてしょうがないようだ。
「ぷ、くくく、あははは、だ、駄目ですね。
 少しはシリアスに行こうかと思ったんですけど、兄さんってば、面白過ぎますよ」
「な、何なんだよ、さっきから何がそんなにおかしいんだよ!?」
「だって、ま、まさか人生だなんて……。
 余りにも兄さんが可愛すぎるのですもの、くく」
気持ちが悪い、何が可愛いんだよ、何なんだこいつは!?
「可愛いってどういう意味だよ?
 頼むから俺に分かるように話してくれよ!?」
「ご、ごめんなさい、そうですね、
兄さんには知る権利がありますよね、ふふふ」
蓮が目元に溜まった涙をふき取りながら答える。
「まず、兄さんは大きな間違いをしています。
 いいですか、昔から私は兄さんのことが大好きなんです。
 あ、当たり前ですけど、ここで言う「大好き」って言うのはもちろん家族愛とかじゃなくて性的、あら、「異」が抜けてましたか、異性的な意味ですからね?」
「異性って俺たちは血のつながった……」
「兄妹ですよ、そんな事くらい蓮だって知ってますよ。
 そして、社会的には近親相姦って、誰にもどこでも決して認められない事だって、ね?」
「なら、お前だって分かってるんじゃないか」
「んー、でも兄さん?
 例えば、倫理的に正しくないから呼吸をするなって言われたら、兄さんは口を閉じて死ぬまで息を止められますか?」
「それは……」
「無理ですよね、例えどんなにがんばったって体が勝手に空気を吸い込んじゃいますもの。
 それと一緒ですよ?
 私も、どうしても兄さんを求めずにはいられないんです。
 水を飲むくらいに、呼吸をするのと同じくらい自然に、こうやって……」
「や、やめろよ」
蓮が俺に顔に向かって伸ばした手をとっさに避けた。
「あら、つれないですね、ふふ。
 まあ、いいですよ、時間はたくさん、たーくさん、ありますから」
蓮が楽しそうに、声を殺して笑った。
684後悔した人の話4:2012/04/09(月) 02:58:56.81 ID:8mEkibG8
以上で終了です、ありがとうございました。
修正を加えた際に分量が増えてしまったのでもう一話あります。
よろしくお願いします、失礼します。
685名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 03:14:15.91 ID:gBwtSo7n
キムチ食べたい
686名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 04:58:44.73 ID:F0Kojmyw
きゅんきゅんした
超乙 期待してます
687名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 05:25:57.64 ID:lmYfxcYG
>>684
乙乙
688名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 05:56:40.16 ID:XKrOyRgd
いいキモウトだったわ。
やはり兄とキモウトの考え方は解り合えないままなんだね
689名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 06:26:04.66 ID:1udFDvMc
韓国のキモウト
690名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 08:37:24.79 ID:7BqOFyap
まあ普通に考えたらあんな仕打ちしたら嫌われるだろうな
691名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 09:43:36.83 ID:HYnNw2vW
GJです。
最後の一話、期待しています。
692名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 10:08:39.19 ID:sh/cCKQj
>>684
乙です!
693名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 12:06:10.42 ID:5RT5gVej
おっつ〜!
694名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 12:46:51.55 ID:kYiU+/7q
蓮はなんかエロいな。
695名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 15:45:52.45 ID:wjoAymCg
キムチはみんな何がスキ?
696名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 15:52:57.98 ID:3Sf1gRTY
韓国嫌いだからやめろ
697名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 16:10:08.67 ID:lmYfxcYG
NGっと
698名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 16:35:35.20 ID:7V6VwWUx
ここれお
699名無しさん@ピンキー:2012/04/09(月) 16:52:40.27 ID:lAqUgvrN
>>684
やっぱり妹はこうでなくちゃな
700名無しさん@ピンキー:2012/04/10(火) 23:13:27.18 ID:qrjGtIZJ
また前みたいに投下増えて欲しい
701名無しさん@ピンキー:2012/04/10(火) 23:18:43.29 ID:Qo1xDncj
投下が少ないのも北朝鮮の人工衛星のせいだな。
702名無しさん@ピンキー:2012/04/11(水) 01:01:00.29 ID:4SsfHc+k
まぁまた皆書きたくなったら書くさ
703名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 21:51:45.59 ID:9tkS49Rx
主人公(男)とヤンデレ妹と義妹(金髪幼女)と姉とかどうだろー
姉(性格普通。男装大学生)妹(ヤンデレ高一)義妹(ツンデレ小四)主人公(実は姉が好き+普通の女に興味無し高三)
少し設定を捻ってみた
704名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 23:07:01.74 ID:qqUjw0vT
>>703
姉妹が入ってる以上普通はこのスレには合わない感じがするけど全員キモいなら大丈夫なのかな?
あとは徐々に変化させたり

そしてふと思ったけど男装キャラって扱うの難しそうだね…
男っぽさと女らしさの調整、そしてこの場合主人公(カップル男性)の表現や容姿とかの釣り合いも


…偉そうに長々とすみません
705名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 23:20:28.02 ID:J7h9t2oM
にゃ〜
706名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 01:09:23.98 ID:gDBOOVTN
みゃあ〜
707名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 20:34:00.62 ID:P6HpWAJQ
テスト

 彡川川川三三三ミ〜
   川|川/  \|〜 プゥ〜ン
  ‖|‖ ◎---◎|〜        
  川川‖    3  ヽ〜      
  川川   ∴)д(∴)〜      
  川川      〜 /〜  にゃ〜みゃ〜
  川川‖    〜 /‖ _____
 川川>>705-706 /‖  |  | ̄ ̄\ \
   /       \__|  |    | ̄ ̄|
  /  \___      |  |    |__|
  | \      |つ   |__|__/ /
  /     ̄ ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄|  〔 ̄ ̄〕
 |       | ̄
708名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 20:42:23.67 ID:QM1WpCuk
ギャー!
709名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 21:13:52.35 ID:gDBOOVTN
おい>>707
>>705は知らないが、俺は巷でノゲイラってアダ名なんだぜ?腕折っちゃうよー?
710名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 21:27:18.77 ID:fU5uK4Iy
通報した
711名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 21:38:26.02 ID:0rarz7Do
通報しますた
712名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 22:15:26.98 ID:hXv7gIb4
申し訳ないがゲイはNG
713名無しさん@ピンキー:2012/04/13(金) 22:34:50.06 ID:SVnT1kuc
>>709
死ねカマ野郎
714名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 22:03:31.57 ID:ujaoaN0Q
保管庫にあったから義姉&義妹はOKだよね?
父親再婚。義姉&義妹連れ子
父親あぼーん
主人公義母に惚れている。義姉&義妹は母親抹殺を目論む
義母は……
どんなキャラがイイかね?w
715名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 22:19:23.86 ID:WvCKoNoK
父親の姉で
716名無しさん@ピンキー:2012/04/14(土) 23:57:40.73 ID:j0YpRkBW
ババアじゃねえか
717名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 03:03:17.80 ID:GbzRFdFX
ババアの策略
718名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 12:51:15.94 ID:F45L8Khh
>>714
娘二人を溺愛していて、主人公の父親とは金目当てで結婚しただけ(既に殺害済み)
既に主人公にも多額の保険金をかけてあり、殺害計画中。
719名無しさん@ピンキー:2012/04/15(日) 22:38:42.85 ID:eYYKCPVf
>>718
母親がラスボス?
それは斬新な展開だな。
720後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:21:46.60 ID:Ziv4TZ1H
こんばんは。
表題の最終話を投下いたします。
721後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:22:56.34 ID:Ziv4TZ1H
「ふふ、少し話が脱線してしまいましたが、私は兄さんのことを憎んだなんていないっていうことは分かっていただけましたね?」
「憎まれてた方がましだったのかもしれないけどな」
「ふふ、兄さんはツンデレさんというものなんですね。
 そういう言葉があるって最近知りましたよ」
蓮なりのジョークなのかも知れないが、余りにも馬鹿ばかし過ぎる発言に突っ込む気が起きない。
「……それで、お前が俺のことを好きだからって、どうしてああいうことをしたんだよ?
 普通、好きな人の人生を台無しにしようなんて思わないよな?」
「ああ、それはですね。その……」
急に蓮の言葉の歯切れが悪くなる。
「その、あれ、ですよ、何て言うのか」
よそよそしげに視線をそらしてあらぬ方向を見ながら言葉を続けた。
「ほら、良くあるじゃないですか?
好きな子に意地悪したくなっちゃうな〜、なんてこと」
蓮の頬が赤く染まった。
「あー、その、何と言うか、初めは兄さんが私以外の事で嬉しそうにしてるのが嫌でしょうがなかったからなんですけどねー。
 ほら、小学生の初めの時は兄さんってばクラスの人気者だったじゃないですか?
 その上、可愛い可愛い妹の事を蔑ろにしだしましたよね、あの時はとーっても傷ついたんですよ。
 だって、兄さんは私だけの物でないといけないのに。
 そこで、当時の蓮ちゃんは考えたわけなんですよ、兄さんが皆から嫌われる様な事をすればまた蓮ちゃんを大事にしてくれるんじゃないかなって。
 ついでにその兄さんを庇ってあげれば、さらに好感度アップも間違いなしって、健気ですよねー。
 それで、試しにちょいちょいってクラスの誰かの給食費を兄さんの鞄に入れてみたんです」
蓮の話に自分でも忘れていた記憶が蘇る。
ある日突然なくなったクラスメイトの給食費、自分のランドセルから出てきた茶色い封筒、緊急学級委員会という魔女裁判、必死で犯人をかばう蓮。
今思えば、あれが俺の暗い学生時代の始まりだった。
722後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:24:08.22 ID:Ziv4TZ1H
「お前がやったのか?」
「ええ、私がやりました」
バツが悪そうに蓮が笑った。
「効果は絶大でしたね、必死に言い訳をしても信じてもらえなくて、次の日からは泥棒呼ばわり」
蓮はどこか遠い目をしていた。
「そんなある日、廊下の隅でこっそり泣いていた兄さんをたまたま見つけちゃった訳で。
 ……その、それが可愛すぎて、それで、癖になっちゃって、あ、あははは」
「は、癖になった?」
「はい、生まれて初めての感覚でした。
 胸が締め付けられて苦しいのに気持ちよくて、体中に弱い電気が走るみたいにむずむずして……」
「それで、もっと気持ちよくなりたくて、もっと兄さんにいたずらをして、そしたら段々エスカレートしすぎちゃって」
そこから蓮は滔々と今までにあいつがしてきた悪事を告白した。
文化祭の為のカンパを亡くして皆から吊るし上げられた事、受験票を亡くしてセンター試験を受けられなかった事、
体育祭のときに女子の着替えが無くなって影で俺が疑われたこと、
それを見た蓮がどれだけ興奮したか、それが蓮にどれだけの快楽をもたらしたか。
蓮の鮮明な描写に昔を思い出して、吐き気が込上げた。
それに、俺の就職先を潰したのも蓮が裏で糸を引いていたということも判った。
そして極め付けに吐き気を催したのは、高校生になってからは、
蓮が俺を嵌めた日はそれを思い出しながら何度も自慰に耽っていたということだった。
そういうただひたすら聞きたく無いことを延々と聞かされた。
723後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:25:10.32 ID:Ziv4TZ1H
「流石に兄さんが高校生の時にクラス中の誰からも居ないもの扱いにされているのを見たときは、
 その、ちょっとやりすぎちゃったかな〜って、少しは思ってみたりしてた訳で。
 あら、兄さん? ど、どうしたんですかいきなり泣き出して!?」
気づいたときには頬に熱いものを感じた。
涙がぼろぼろと零れて、嗚咽が漏れる。
「なんだよ、なんなんだよ、それ?
 じゃあ、お前の惨めな姿を見るのが気持ちいいから、それだけの理由で俺に干渉していたのか、
 それで、俺はそれだけの為にこんな人生を歩む事になったって言うのかよ?
 気持ちよくなりたいから、たったそれだけの理由で……?」
「ええ、まあ、そういう言い方もできると思いますよ?
それに今の兄さんも、とってもそそるものがありますね〜」
「ふざけるな!!
 お前、自分がした事が分かってるのかよ!?
「だから、ごめんなさいって謝っているじゃないですか」
蓮が困った笑顔を浮かべた、けれど、瞳は興奮を隠せないように潤んでいる。
その態度が余計に頭に血を上らせる。
「謝ってすむ問題かよ!?
 ふざけるな、お前なんか消えちまえ、お前なんて大嫌いだ!!!」
「まあまあ、兄さん落ち着いて」
「嫌いだ、蓮なんて、お前なんて居なければ良かったんだ!!」
「ちょっと、兄さんってば」
「お前さえ居なければ、友達だって、恋人だって、皆居たはずなのに。
 お前のせいで、何もかも台無しじゃないか!!」
「落ち着いてください、兄さん」
「お前なんか大嫌いだ!!」
「ああ、もう、いい加減にしてください!!
 だから、ごめんなさいって言ってるじゃないですか!?」
蓮はそう怒鳴るや否や、俺の頭を殴った。
気を失いそうになるくらいの痛みに呻いた。
「はぁ、兄さん、これで少しは落ち着いてもらえましたか?
 私のしたことは余り良い事じゃなかったのは認めますよ。
 でも、たったそれだけの事じゃないですか?」
蓮の声には苛立ちが混じっていた。
まるで、聞き分けの悪い子供をあやすのに疲れたような表情を見せていた。
「今、何回嫌いって言いましたか?
 蓮なんて大嫌いですか? 蓮が大嫌い?
たったあれだけの事で蓮を嫌いだなんて言えるんですか?
 兄さんにはデリカシーが足りなさ過ぎです。」
蓮はため息を吐いた。
724後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:25:54.72 ID:Ziv4TZ1H
「大体さっきから大事なもの大事なものって、何なんですかそれ?
 すいませんが、蓮には全然理解ができません
 兄さんが失ったものなんて、兄さんを認めないクズどもとその評判だけですよ。
 それのどこに蓮よりも価値があるのですか?」
「それはお前のせいで……」
「いいえ、たかが私のいたずら程度で兄さんを仲間外れにするような連中です。
 そんな奴らは、ちょっとでも何かあったら平気で兄さん見捨てるに決まってますよ。
 それでも、そんな方々との友情がそんなに大事なんですか?」
蓮は何の迷いも無くきっぱりと言い切った。
「私ならどんな時も兄さんだけを愛し続けられます。
 たとえ兄さんが殺人犯でも、強姦魔でも、そして、例え私を避けたとしても、ね」
なのに、と蓮は呟いた。
「なのに、兄さんは不満だって言うのですか。
 こんなに兄さんの事を想っている私がいるのに?」
ああもう、さっきは笑えてましたけど、全然笑えない話ですね。
 そんなくだらない理由で兄さんが私から逃げようとしたなんて、それだけの為に兄さんとの時間を6年間も失ったなんて」
蓮の言っている事は理不尽極まりないのに、怖くて何も反論ができない。
俺が怯える姿を見た蓮は満足そうに笑って、表情を緩めた。
「まあ、でも良しとしましょうか、そういう愚かさは兄さんの魅力の一つですもの。
 可愛いですよ兄さん、食べたいくらい、壊しちゃいたいくらい」
蓮が俺を見つめて、心地よさそうに喉を鳴らす。
「この6年間も結果的に無駄だった訳じゃないですしね、私にとっても、兄さんにとっても」
「俺にとっても?」
「ええ、とっても、ふふ、兄さんもこの6年間で理解してくださいましたよね?
 兄さんは蓮がいなければ何も出来ないっていうこと。
 ふふ、私から離れてから、お友達は何人できましたか?
 恋人はできましたか、恩師と呼べるような方はいますか?」
ずきり、と胸が痛んだ。
「……少しは、できたよ、友達」
「できてないでしょ?
ふふ、嘘を言っても無駄ですよ。
遠くには居ましたが、色々な方法で蓮は兄さんを見ていましたから」
くすり、と蓮が満足そうに嗤った。
「大学では、いつも一人でしたね。
 ああ、一応、何人か同じ学科の方とは言葉を交わしては居ましたか、とても無様に。
 ふふふ、影であの方々がどんな言葉で兄さんを嘲笑っていたか知りたいですか?」
「うるさい、黙ってくれ」
蓮は嫌なやつだ。
自分に友達が居ない、そんなのは分かっている。
725後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:26:31.60 ID:Ziv4TZ1H
「けど、それは皆お前のせいで友達の作り方も分からなくて……」
「いーえ、違います。
 確かに、私は兄さんにいたずらをしたかもしれません。
 でもね、他の人だって多かれ少なかれ人生に障害は付き物で、それを自分で乗り越えていくものなんですよ?
 なのに、兄さんってば、全部蓮が悪いって諦めて、蓮が解決するのを待って、何も努力しなかったんじゃないですか?
 ちょっとでも失敗すれば蓮のせい、蓮が悪いって。
 くすくす、それが兄さんの6年間だったじゃないですか?
 結局、兄さんは私に依存しないと失敗を誤魔化すことすらできないですね」
「違う、勝手に決め付けるな!!」
「違いません、大体、普通の人なら6年間で友達が一人も居ないなって絶対に有り得ないですよ」
友達がいないのが有り得ない、その一言に胸が痛く、苦しくなる。
反論をしようにも苦しくて言葉を吐けない。
「私は、兄さんよりももっと悲惨な境遇の方々をあちらで見てきましたよ?
 生まれたときから家族がいないとか、命にかかわるくらいの差別を受けてきたかたとか……。
 それでも、その方々には親友と呼べるくらいの深い中の友人を誰もが持っていましたし、新しいお友達だって何人も作っていました。
 なのに、どうして兄さんだけは友達どころか、まともに話し相手になってくれる方すら、蓮以外にいらっしゃらないのですか?
 ふふ、不思議ですねー?おかしいなー?」
蓮はべらべらとしゃべっている事は全部でたらめだ、絶対に嘘だ。
俺は自分に出来る精一杯の努力をしたんだ、こんな変態妹に誹られるような情けないことは絶対にしていないんだ。
それなのに、涙が止まらない。
こんな所で泣くなんてまるで蓮を肯定しいるみたいじゃないか、蓮を喜ばすだけじゃないか。
726後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:36:04.46 ID:Ziv4TZ1H
「ふふ、そんなに泣かなくたって良いですよ?
 私は別に兄さんの努力不足を怒っているわけではないんですから。
 いいえ、むしろ、超大歓迎です。
 私に依存しなければ兄さん、なんて魅力的なんでしょう?
 考えるだけでぞくぞくします」
さっき苛ついていたのは何だったのだろうと疑問に思えるくらいに、蓮は上機嫌だった。
「ふふ、6年間という代償は大きかったですが、見返りも大きいものですね。
 こうやって兄さんを一生養えるだけのお金もできましたし、
 今の状態の兄さんなら失踪しても誰も疑問に思いませんでしょうし、願ったり叶ったりですね。
 しかも、私と兄さんを引き離したゴミだって片付いたのですから。
 怖いくらいに全て思い通り、うんうん、結果オーライです」
「お前は父さんと母さんに何をしたんだよ?」
自分の声には自分でも呆れるくらいに緊張感も、怒りも含まれていなくて、
ただ疲れ切っているだけだった。
「さあ、何でしょう?
 蓮はアメリカにいましたから、手を下す事なんて出来ませんよ?
 もっとも、ゴミをゴミ箱に入れたのが誰かなんて一々気にするようなことではありませんけど」
蓮が、くすり、と笑う。
「ふふ、やっぱり罰ゲームをやりましょうか?」
俺の首を両手で掴んで、力を込める。
「兄さんにはやっぱり自分の罪を自覚して、償っていただく必要があるみたいですね。
 それに、今の兄さんの顔を見ていたら我慢できなくなってしまいました」
蓮が俺の唇を舐める、ぬるりとした感触が気持ち悪い。
「この6年間、私は兄さんをどう楽しむか、それを考える事だけが楽しみだったんです。
 何度も何度も、数え切れないくらいにたくさん考えて考えて……」
蓮が嗤った、6年前まで何回も見た獲物をいたぶる猫のような目をしている。
その目で見つめられると体から力が抜けて、まぶたの一つも動かせなかった。
昔はあの目が憎くてしょうがなかった、けれどその意味を知った今は怖い。
その反応がますます蓮を喜ばせていると分かっていても、恐怖を隠す事ができない。
727後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:36:39.35 ID:Ziv4TZ1H
「冗談です、ちょっと苛め過ぎちゃいましたね、ごめんなさい。
 ふふ、そんなに怯えないでください、そそられちゃうじゃないですか?」
蓮が俺の頬に軽いキスをした。
「逆ですよ、蓮が償ってあげる事にしました。
 兄さんが失ったもの、ぜーんぶ、蓮があげますよ?
 恋人も、家族も、兄さんが欲しかった物はみんな蓮で埋めてあげます」
「どういう意味だよ?」
蓮は何も答えないで、ただ幸せそうに微笑んでいるだけだ。
「簡単な事ですよ。
 兄さんが憧れたもの、最良の伴侶を得て、結ばれ、契り、平凡で幸せな家庭を築く。
 それを蓮がプレゼントしてあげるんです、さ、まずは恋人から、ですね」
蓮が両手で俺を抱きしめて、下から覗き込むように視線を合わせる。
頬を染めてまるで慈母のように優しげな表情を作る。
認めたくないが、俺が今までに見た女性の誰よりも綺麗だった。
728後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:37:27.14 ID:Ziv4TZ1H
「愛してるわ、欄」
蓮が優しく、甘く囁く。
それから、今度は舌を絡めてのキス。
拒絶したいと思っているはずなのに、体が熱くなった。
人生ではじめて聞いた甘い言葉、女の匂い、唇の感触、
そして、その先にあるだろう初めての快楽への予感、それが頭の中にくらりとするような心地よい多幸感をもたらす。
嫌だ、蓮のものになんてなりたくない、なのに、蓮が欲しくなる。
「ふふ、欄は誰にも奪わせない、欄はずっと私だけのもの」
俺は今になって蓮から逃げた事を後悔した。
あのまま蓮にいたぶられていれば、蓮に憎まれていると思い込んで、蓮を憎み返していれば良かったんだ。
そうすれば、きっと蓮から奪われるだけですんでいたのに。
俺の奪われた全てを蓮で満たされるなんて嫌だ。
絶対に嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ。
頼む、お願いだから、誰か助けてくれ。


「ふふ、兄さんには誰も、だーれもいませんよ、蓮以外には、ね?」

729後悔した人の話5:2012/04/16(月) 03:38:47.03 ID:Ziv4TZ1H
以上で完結です、ありがとうございました。
今度は長編を作ってみたいと思います、その際はよろしくお願いいたします。
失礼します。
730名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 04:25:50.21 ID:ZsJrdkbF
短編にしては十分長かったし良かったです
後は脳内補完ってやつですかね
お疲れさまでした
731名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 04:35:26.54 ID:IGg8h9dE

兄自殺エンドしか見えないな
732名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 09:30:03.69 ID:7BrVRHSF
>>729
乙乙!
733名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 09:46:04.22 ID:d4s0+D9e
乙さん
面白かったよ
734名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 16:31:31.59 ID:8j92K9AT
お疲れ様でした。
これでめでたく欄は蓮に養われるのですね。本人は嫌がるでしょうが。
しかし、内定先を潰すなんてどうやったんでしょうね。
735名無しさん@ピンキー:2012/04/16(月) 21:37:19.42 ID:AzkLvX4g
素晴らしいな。こうカッチリしっかり完結してくれると読み終えた時の満足感があるから最高。
短編だからこれから先の事も妄想できるしw
736名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 00:07:25.51 ID:I5/zJFF6
書き手が次々にスレから消えていく
737名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 00:34:38.75 ID:J5218/9N
>>736
うるさい死ね
738名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 01:04:05.75 ID:tdmQz7Rx
>>728
妹と結婚してハッピーエンドGJ!
子供が産まれたらまた一波乱ありそう
739名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 08:45:57.86 ID:I5/zJFF6
>>737
おまえが死ね
740名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 13:25:20.34 ID:eC6Rn8wB
>>739
は?死ねバーカ
741名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 14:50:09.64 ID:I5/zJFF6
だからおまえが死ね
742名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 15:10:46.32 ID:jiqMbNz1
>>741
死ねよ
743名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 15:18:04.82 ID:DSOxHim3
なに喧嘩してんの
落ち着けよ
744名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 16:09:58.99 ID:ROOI8v9R
どうしてこんなことになってしまったんだ
745名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 17:59:30.80 ID:9p6i09jh
これも泥棒猫とキモ姉妹の喧嘩だと思えば、なんだいつもの光景ではないか。
746名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 23:22:58.81 ID:Tgi1iEKS
キモ姉の必殺泥棒猫口撃
弟はカルチャーショックを受けるに違いない
747名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 23:26:31.23 ID:hv3RUtaK
748名無しさん@ピンキー:2012/04/17(火) 23:58:19.67 ID:RSHllzaa
>>729
乙です
読了後の余韻感が非常に心地良い、素晴らしいキモウトでした。

こういう、鬱ハッピーエンド好きです。
749名無しさん@ピンキー:2012/04/19(木) 23:52:17.73 ID:WLrUHWLl
姉の生贄になる為に産まれてきた弟か良いよね
姉が迫ってくる事を母に言ってもあんたは姉の婿にする為に産んだんだよとハッキリ言われるのさ
勿論母もキモ姉で代々産まれた娘には弟をあげるのが当たり前だと思ってるわけよ
750名無しさん@ピンキー:2012/04/19(木) 23:55:22.40 ID:OlemxfkQ
遺伝子って怖い
751名無しさん@ピンキー:2012/04/21(土) 14:33:43.90 ID:iizCC8JG
寂れる雰囲気満々w
752兄と妹:2012/04/21(土) 17:33:34.10 ID:8Fmx9Ml6
短編というよりプロットです。
753兄と妹:2012/04/21(土) 17:34:30.88 ID:8Fmx9Ml6
好きってなに?
嫌いってなに?
僕にはそれが分からない。

僕が持っている一番古い記憶、
それは父さんが母さんの首を絞めている光景。

目の色を変えて母さんの首を絞める父さん、
苦しそうに顔を歪めながらも憎悪を隠していない母さん、
それを止めようとする僕と妹…。


家族愛は分かる。
父さんも母さんも僕たち二人に愛をくれた。
それは二人分の愛、ではなく、父さんと母さんがそれぞれにくれた愛情…。

文句はない。
でも、だから分からない。

人を好きになるってなに?

何もない他人同士、
そこからなにが生まれるの?


誰かが答えてくれるわけじゃない、その答えを知りたくて、
多分、僕は生きている。
754兄と妹:2012/04/21(土) 17:35:11.55 ID:8Fmx9Ml6
好きなのは兄さん、
嫌いなのはそれを邪魔する人。
私がずっと思っていた事。

私の一番古い記憶、それは兄さんの笑顔、
どれだけ幼かろうと小さかろうと、それだけは決して消えない宝物。

お父さんとお母さんが大喧嘩した時もあったけど、私がした行動は一つだけ、
兄さんを守る、
ただそれだけ。


お父さんとお母さんはそれぞれに私達に愛情を注いでくれる。

それは要らない。

私には兄さんがいれば良い。


家族愛、
それは私と兄さんの為にある言葉。
恋愛、
それは私と兄さんが紡ぎ出す物語。


兄さんが色々と悩んでいる事は知っている。

でも知って欲しい。

私が兄さんをどれだけ愛しているか、を。
755兄と妹:2012/04/21(土) 17:36:25.76 ID:8Fmx9Ml6
以上です。

話を作る時にでも流用してもらえれば幸いです。
756名無しさん@ピンキー:2012/04/21(土) 21:06:35.70 ID:J8pEvyMa
GJ
両親の喧嘩がどうでも良いとは将来有望なキモウトだ
757名無しさん@ピンキー:2012/04/23(月) 12:51:11.37 ID:Cix7ieSB
常に兄をストーキングする妹物が見たいです
758名無しさん@ピンキー:2012/04/24(火) 07:40:46.16 ID:sSEvRJOi
逆に兄(弟)に振り回されるキモ姉妹を見てみたい
759名無しさん@ピンキー:2012/04/24(火) 09:36:45.18 ID:9CpTVGzA
>>757
兄弟をストークするのはキモ姉妹のデフォルトのような気が。
妹じゃなくて姉だけど、一番凄いのは「傷」の弥生姉さんだろうか。

>>758
兄貴に寝屁を嗅がされた妹がいたような。
760名無しさん@ピンキー:2012/04/24(火) 15:21:04.75 ID:sSEvRJOi
>>759
なぁにそれぇ
けどそれは(だけでは)振り回されるとは言わないのでは
761名無しさん@ピンキー:2012/04/24(火) 17:17:03.85 ID:sJRYt7UX
トラブル体質で、行く先々で問題を起こす弟
影から全てを解決する姉
とかはどうでしょう
762名無しさん@ピンキー:2012/04/24(火) 18:23:32.63 ID:sSEvRJOi
度々すみません
トラブル系統より兄弟に魅了されて振り回されるの方で…
763名無しさん@ピンキー:2012/04/25(水) 01:02:14.73 ID:heBVn1gV
>>762
つまり兄(弟)から言われたことは何でもやるよ!みたいな感じですか!
764名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 15:19:27.95 ID:7J+9VT2A
書き込みすらない
765名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 15:37:16.60 ID:V2CNuN5T
>>764
それでそれでwwww
766名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 15:51:40.21 ID:7J+9VT2A
は?
767名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 16:25:34.44 ID:viMOzrxp
>>766
ほいで?w
768名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 16:36:16.84 ID:7J+9VT2A
え?
769名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 16:48:34.10 ID:Gytb7g8K
無駄なレスしてる暇があったらなんか書けよ
770名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 21:38:06.06 ID:DJ+FKH1N
キモ姉・キモウト的には、弟・兄がハイスペックだと嫌なものなのかねぇ
何しろ(キモ姉・キモウト的に)悪目立ちするわけだし
771名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 21:51:38.45 ID:Gytb7g8K
>>770
構わないが
772名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 22:28:47.58 ID:sScOv67A
キモ姉の心理は
弟が優秀→私の為に頑張る弟最高→泥棒猫は弟の金目当てで愛してないから殺す!

弟が優秀ではない→お姉ちゃんが(一生)面倒見る口実が出来た→泥棒猫は弟をもて遊ぶつもりだから殺す!

結局泥棒猫は死ぬ
773名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 22:31:32.67 ID:v9NIKRpQ
盗みはいかん 死刑
774名無しさん@ピンキー:2012/04/28(土) 23:23:18.95 ID:c4TJgkFI
せやね
775名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 01:38:51.86 ID:2hS3rvCg
a
776名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 04:35:52.00 ID:Tk7j9sLs
ヤンデレとの差別化を図るべき
777名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 08:59:21.48 ID:z8Jp8byE
今やってるアニメのニャル子さんみたいなキモさでお願いします!!1
778名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 11:59:47.06 ID:vMrxcIls
>>777
ニコ厨は死んで、どうぞ
779名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 12:31:12.70 ID:z8Jp8byE
別にニコ厨というわけでもないんだがな
不快にさせたのなら悪かった
780名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 13:25:46.23 ID:EUxgiBcv
>>777
キモ姉キモ妹をフォークで刺したり顔面を辞書の角にぶつける事ができれば私得なんだがな
781名無しさん@ピンキー:2012/04/29(日) 14:24:15.49 ID:YmZDpdBF
それで投下は?
782名無しさん@ピンキー:2012/04/30(月) 23:45:08.42 ID:8eLX7SSN
投下ないのか、それじゃ終わりか
783名無しさん@ピンキー:2012/04/30(月) 23:54:34.71 ID:/d6vm7jw
落ちちゃう・・・
書き手はどこいっちまった?
784名無しさん@ピンキー:2012/04/30(月) 23:57:53.26 ID:j86od31P
この時期は異動したばかりやらなんやらで忙しい人も多いでしょう
もう数週間もすれば戻ってきてくれるでしょう
785名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 02:42:25.91 ID:wxjOIiot
>>783
姉が社長だとどの営業所にいようと逃げられない
何かと理由をつけ本社に集合されて一対一の性的な面接を強いられる
786名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 06:54:20.03 ID:ueEQjmzv
姉「セクハラしちゃいけないの?」
787名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 13:37:49.15 ID:2XKmzw/h
>>784
戻ってくるもなにも、続きもの書いてる書き手何人ぐらい残ってるの?
788名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 16:37:50.20 ID:jCOOsF7X
短編投下します
789姉さん:2012/05/01(火) 16:39:52.70 ID:jCOOsF7X

「陽くん、ごはんだぞー」

一階から間の抜けた声が響いてくる。
僕はベッドからゆっくり起き上がって、下へと向かった。

リビングには、縁姉さんがいて、料理をテーブルに並べているところだった。
音で気づいたのか、姉さんは一旦並べる手を止め、僕を見て微笑んだ。

長い黒髪を一本にまとめており、露出したうなじは艶めかしい。
縁姉さんは十八歳であり、凛とした顔立ちにはほのかに大人の魅力を感じる。

「今日のご飯は?」
「ハンバーグ、陽くんの大好きなものだよ」

優しげに笑い、姉さんは僕を座らせた。

席に着きながらしばらく待っていると、
ホワイトシチュー、ハンバーグ、ご飯、と料理が並べられていき、
最後に麦茶が用意されて、姉さんが椅子に座った。

「じゃあ、食べましょうか」
僕らは手を合わせ、「いただきます」と同時に言った。
790姉さん:2012/05/01(火) 16:41:54.17 ID:jCOOsF7X

まずハンバーグに手をつける。
箸で肉を分けると、中から肉汁が溢れてきた。
かかっているデミグラスソースと混ぜ、口に入れる。

「あっつ!」

食い意地をはってすぐに食べたのがいけなかった。
予想していた以上に肉が熱く、舌がひりひりとする。

「大丈夫!? 陽くん」

その様を見るや否や、姉さんが慌てて自分のコップをもって僕の方に手を伸ばしてきた。

「ほら、陽くん。水のんで」

麦茶の入ったコップを半ば強引に僕の口につけ、飲ませる。
口の中が冷やされ、痛みが和らいだ。

「単に舌をやけどしただけなのに……姉さんは大袈裟だな」

僕がからかい混じりに笑うも、姉さんは心配そうに見つめてくる。

「だって陽くんまでいなくなっちゃったらって考えると、私……」

姉さんはそれきり黙り、俯いた。
バツが悪くなった僕は、唐突に話題を変えた。
791姉さん:2012/05/01(火) 16:44:00.65 ID:jCOOsF7X
「そういえばさ、姉さんは彼氏とかいないの?」

今まで考えたこともなかったが、ひいき目に見ても美人であり、男がよってこない気はしなかった。

「いないわよ。だって、興味ないもの」
「告白されたことは?」
「七、八回くらいだったかな。でも全部振ったわ。そんなことより、陽くんはどうなの?」

姉さんが身を乗り出して、僕に尋ねてくる。
告白されたことをそんなことで一蹴するとは、さすが姉さんだった。

「今日、ラブレター貰った」
「……嘘」

姉さんは口をぱくぱくして呆然とした表情を浮かべた。

「そんなに意外かな?」
「う、ううん。陽くんは優しい子だから、もてるのは当然よね。でも……付き合うの?」

姉さんが不安そうに訊いてくる。
その言葉を聞いて、僕は少し頭を悩ませた。

「知らない子だから。会ってみて決めようかと」
「なら駄目よ、付き合っちゃ」

意思の強い目で僕を見据え、姉さんがきっぱりと言った。
792姉さん:2012/05/01(火) 16:46:01.92 ID:jCOOsF7X
「どうして?」
「だって一目ぼれってやつでしょ。ふざけてるわ、陽くんと友達になって好きになったならともかく」

ぎりっと歯ぎしりの音が鳴った。姉さんは本気で怒っているように見えた。

「じゃあ、姉さんは僕がどういう子と付き合って欲しいの?」
「そうねえ……優しくて、料理ができて、綺麗で、文武両道で、面倒見の良い子なら、許せるかもしれないわね」
「それ、高望しすぎだよ。僕の知ってる限りだと姉さんくらいしか思いつかないんだけど」

溜息を吐く僕を見て、姉さんは何故か頬をりんごのように真っ赤に染めた。

「も、もう。陽くんったら。……本気にしちゃうぞ?」
「いや、素の気持ちだし。いつもありがと、自慢のお姉ちゃんだよ」

褒め言葉を聞くと、姉さんの顔全体が赤くなり、頭から湯気が出てきた。

「ちょ、ちょっと台所に行ってくるね」

それから姉さんはあたふたとして、この場を逃げるように去っていった。
弟に褒められるのが照れくさかったのだろう。

いつもの落ち着いた姉さんからは見られない仕草で、可愛らしかった。
数分待つと、姉さんは戻ってきた。手には何故か杏仁豆腐を乗せた皿があった。

「はい、デザート忘れてたから。これも陽くん好きでしょ」

先程までの照れはなくなっており、姉さんはすごくいい笑顔をしていた。
台所で、リフレッシュしてきたのだろう。
793姉さん:2012/05/01(火) 16:48:03.61 ID:jCOOsF7X
「うん。ありがと、姉さん」

姉さんから皿を受け取り、杏仁豆腐を食べ始める。
まだ舌のひりひりも残っていたので、丁度よかった。

「ちょっとざらざらしてる気もするけど、すごく美味しいよ」

上に砂糖でもまぶしてあるのか、いつものとは少し食感が違った。

「ふふ、良かったわ。残さず食べてね」

姉さんは頬杖をつきながら、幸せそうに僕を見ている。
「食べないの?」と僕が訊くと、しばらくこうさせてて、と言って微笑した。

杏仁豆腐も食べ終わり、シチューに箸を進めようとすると、急に眠気が襲ってきた。
頭がくらくらとして、目を瞑れば寝てしまいそうである。

「陽くん、眠いの?」

姉さんの問いに、僕は言葉を出すのも億劫だったので頷いて肯定した。

「じゃあ、お布団しいてくるから。そこで待っててね」

透き通るような声で鼻歌を歌いながら、姉さんは嬉しそうに二階へ上がっていく。
僕は疑問を抱くも、考える気力もでず、僕は目を瞑ってしまった。
まどろみ、意識は失せていった。
794姉さん:2012/05/01(火) 16:50:20.89 ID:jCOOsF7X



「陽くん、起きて」

ゆさゆさと揺らされる感覚がした。
目を開けて、横を見てみると、姉さんが添い寝をしてくれていた。

「ん、なんで?」

風呂上りなのかシルクのパジャマ姿で、髪からはシャンプーの良い香りがしている。
姉さんは僕の右腕を全体で抱えるようにしており、柔らかい胸の感触を右腕に感じる。

「ここまで運んでくるの、重かったんだからね」
「ああ、寝ちゃってたのか。ごめん、姉さん」
「いいのよ。それより陽くん、こっち向いて」

目覚めたばかりで身体は重かったが、頑張って顔を右の方に向けた。
すると、それと同時に柔らかい感触が唇に伝わってきた。

「……え?」
「ふふ、キスしちゃった」

姉さんは頬を仄かに赤らめながら、微笑んだ。
どうして、と僕が呆気にとられた表情をしていると、
それに答えるように姉さんが口を開いた。

「陽くんがいけないんだからね」
「ぼ、ぼくが?」
「だって、私のこと、とっても褒めてくれたじゃない」
795姉さん:2012/05/01(火) 16:52:22.91 ID:jCOOsF7X
両頬に手をあてて、姉さんはうっとりとした様子で僕を見つめた。
確かに僕は、姉さんのことを褒めたし、好きだ。
……けれど。

「僕たちは姉弟だよ。こういうのは、駄目だと思う」

語尾を強めて言い、姉さんを諭すように軽く睨んだ。
姉さんはそれを受けて、ひどく悲しそうに笑った。

「うん、私もそう思うよ」
「だったら……」
「でもね、陽くんが他の娘に奪われるのを想像すると、すごく嫌な気分になるの。
それで陽くんが悪い女の子に誑かされてウチを出ていっちゃうなんて想像したら……」

姉さんは身体を震わせながら、僕を抱きしめてきた。

「今日までは耐えるつもりだったわ。
うん、陽くんの口から私が一番だって聞くまでは。
ふふ、こんなの言い訳ね。私は陽くんが好きで耐えられなかった……それだけよ」

そう言うと、姉さんはまた唇を押し付けてきた。
柔らかくて、溺れてしまいそうなほど心地よかった。
髪からの女性特有の甘い香りが鼻腔をくすぐる。
このままでは不味い、僕はそう危機感を感じた。
796姉さん:2012/05/01(火) 16:54:26.39 ID:jCOOsF7X
「ごめん、姉さん」
「きゃっ!」

誘惑を堪えて僕は姉さんを押しのけ、布団から立ち上がり、扉へ向かおうとした。
が、足についた何かに邪魔されて転び、無様に床に伏す羽目となった。
足に視線を向ける。両足に手錠がかかっているのが分かった。

「陽くん、大丈夫!? 痛くない?」

突き飛ばしたにも関わらず、姉さんはこけた僕の心配をしてくれた。
色々と気まずいとは思ったが、現状を把握するために僕は尋ねてみる。

「う、うん。大丈夫だけどコレは?」
「陽くんが逃げないようにするためにつけたの……ごめんね、痛かったでしょ」

潤んだ目で僕を見つめ、しょんぼりとした感じで謝ってきた。

「いや、そんなに痛くはなかったけど」
「良かったあ。でも、逃げようとしちゃ駄目だぞっ。私、悲しかったんだからね」

伏している僕に近づいてきて、姉さんは後ろから身体を重ねてきた。
胸があたり、人肌で背中が温かくなった。
吐息は首にかかり、動悸が激しくなり、おかしくなりそうだ。
797姉さん:2012/05/01(火) 16:56:28.63 ID:jCOOsF7X
「もう逃がさないんだから」

耳元で姉さんが囁いた。

「……うぅ」

姉さんは僕を布団の上に誘導すると、自分の服を脱ぎ始めた。
白い陶磁のような肌に、ほどよく膨らんだ乳房。
スラッとした体型で、見とれるほど綺麗だった。

「きれい、だ」
「ふふ、陽くんが喜んでくれて嬉しいぞ。それじゃあ陽くんも脱ぎましょうね」

そう言うと、姉さんは僕の服を取り払った後、下着を足のところまで降ろした。

「おっきくなってるね。私で興奮してくれているんだ」
「ね、姉さん。まだ間に合うよ、やめよう」
「だぁめ。それに、陽くんだってそのままじゃ苦しいでしょ」

姉さんは屹立した僕の性器を優しく握り、上下に擦りだした。

「……うぐ」
「熱くて硬いわよ、陽くん」

先程よりさらに股間の一物はそそり立ち、我慢汁が少し出た。
が、ちょうどあと少しでいきそうになったところで、姉さんの手が止まった。
798姉さん:2012/05/01(火) 16:58:31.39 ID:jCOOsF7X
「これでもう大丈夫、かな」
「な、なにが?」

姉さんは問いには答えず、馬乗りになる一歩手前の状況で僕を見下した。
膣が僕の性器にあてられており、あと数センチで姉さんと繋がってしまうだろう。
駄目だ、そう叫ぼうとしたが遅かった。

「っ!」

姉さんが小さく呟いた。
結合部からは赤い雫が垂れている。
処女だったのだろう、得体の知れない罪悪感が僕を襲った。

「……痛かったら無理しないでね」
「こんなときでも、陽くんは優しいんだね」

儚げに姉さんは笑うも、動きを止めることはなかった。
姉さんの膣は締め付けが強く、すぐにでもいってしまいそうなほど気持ちいい。
おぼつかない動きでゆっくりと上下されるのがまた快感だった。

姉さんはとろんとした目で僕を見つめていた。

「んっ! 陽くん。好きだよ、好き」
「…………僕もだよ」

一線を越えてしまったせいもあってか、僕も覚悟を決めた。
もとより、姉さんのことが好きだったから。
799姉さん:2012/05/01(火) 17:00:33.52 ID:jCOOsF7X
姉さんの頬に手を伸ばし、撫でる。
どこか悲しそうな表情をした姉さんを見てられなかったのだ。

「本当に?」
「うん」
「ふふ、よかった」

泣いているような笑っているような顔をして、姉さんも僕の頬を撫でた。

「姉さん、ごめん。そろそろいっちゃう」
「んっ。私もよ。一緒にいこっ」

穏やかに姉さんは言ったが、僕は困った。

「でも、ゴムもつけてないし、そろそろどいた方が」
「大丈夫、ピル飲んでるから。思いっきり陽くんのを出して」

その言葉を聞いて、僕はもう耐えるのをやめた。
姉さんを気持ちよくできるよう、僕自身も優しく腰を動かす。

「あっ。陽くん、陽くん」
「姉さん!」

最後に腰を突き上げて、僕は果てた。
姉さんの身体も、二三度痙攣していて、顔はふやけている。
膣からは白濁液がこぼれており、それがまた官能的だった。
800姉さん:2012/05/01(火) 17:02:35.47 ID:jCOOsF7X
僕は自分の顔が真っ赤になるのを感じた。

「あ、姉さん。僕は……」

僕が言葉を紡ごうとすると、姉さんが唇を押し付け、それを黙らせた。
その後、ゆっくり唇を離して、僕を見つめながら姉さんは口を開いた。

「好きだよ、陽くん。これからもずっと一緒なんだから」



…………
……




次の日から、僕と姉さんは彼氏彼女の関係になった。
姉弟という禁断の関係ではあるが、後悔はしていない。
たった二人の家族なのだから、寄り添ってこれからもずっと一緒にいよう。
801名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 17:04:38.81 ID:jCOOsF7X
以上です
802名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 17:29:05.36 ID:19MIiW+L
やはり姉こそ至高
GJ!
803名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 18:53:15.97 ID:zteMV8DO
乙です。
素直に良い姉弟だと思いました。
804風見2:2012/05/01(火) 18:54:44.84 ID:wAxrekL3
3点
805風見3:2012/05/01(火) 20:23:03.86 ID:OT+PXcOQ
ここにも風見やNTR作者が湧かないように俺が監視するねw
厳しい審査するから宜しく
806風見2:2012/05/01(火) 20:29:58.42 ID:nbnOSRlk
風見には気をつけろ
807名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 21:59:51.28 ID:1DxjefeS
>>800GJ!
これキモ姉じゃなくね?と思ったけど弟をレイプするだから十分キモ姉だよな
最近キモ姉に慣れすぎた
808名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 22:03:42.38 ID:2XKmzw/h
キモ姉人気あるな
母性求めてんのか?
キモウトだせキモウトを
809名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 22:10:06.61 ID:aQwLz49M
>>804-805
NO Thank you!
巣に帰れ脳障害
風見とかいうバカは知らん
一応水遁依頼出しといたwww
アク禁に成ったらゴメン(大爆笑)
810風見2:2012/05/01(火) 22:45:50.25 ID:zTaHlRiY
>>809
間違いないこいつだわ
811名無しさん@ピンキー:2012/05/01(火) 23:02:26.79 ID:XhNMnuUF
GJ!
まぁ春だから、湧いてるやつもいるが気にしないでくれ
812風見3:2012/05/01(火) 23:09:32.47 ID:OT+PXcOQ
>>810
そうみたいですねぇオヤビン...
813名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 04:56:19.81 ID:zFt6V3QM
>>801
おつかれGJ
814名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 10:58:43.76 ID:yNX15bcu
>>801
乙乙!
815名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 11:52:51.02 ID:HbZCaIq8
見えないレスが沢山あるよぉ・・・
816名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 19:35:50.98 ID:aWEJLlRE
狂もうとのとか三つの鎖とか未来のあなたへとかその他諸々続き待ってる
817名無しさん@ピンキー:2012/05/02(水) 19:50:09.93 ID:0cNKGZVc
>>816
皆楽しみにしてた作品ばかりだけど、来る気配すら無いな
忙しいのかも知れんが
818名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 22:50:22.90 ID:hmFu4zip
狂もうとがピタリと来なくなったな・・・
819名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 22:55:31.29 ID:Lco5l49D
結末を妄想する楽しめるからいいけどねw
820名無しさん@ピンキー:2012/05/03(木) 23:04:53.72 ID:6Qxt4Wlu
>>819
チョンか?
821名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 15:55:39.12 ID:6+ltgOtP
突然なに?
822名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 16:00:07.99 ID:ccoHSH3K
>>821
おっwチョン反応したかw
823名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 16:03:03.23 ID:6+ltgOtP
いや>>819じゃないよw
突然チョンか?って書いたからなんで?と思ったんだよ
824名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 16:08:52.52 ID:x9hzwATn
チョンチョンうるせー
825名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 16:31:39.00 ID:OUoWCOHV
これは病気やね
826名無しさん@ピンキー:2012/05/04(金) 16:33:49.68 ID:54oN7+H8
これだから在日は
827風見X:2012/05/04(金) 18:47:18.79 ID:DRvPnQy1
>>820
風見か?
828風見X:2012/05/04(金) 18:54:11.77 ID:DRvPnQy1
投下マダー???風見監視&作品検査批評の仕事ってひまだなぁ〜...
829名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 02:37:07.13 ID:ND/uN1pb
キモ姉とキモウトの盆踊り
830人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:25:04.09 ID:8cKuhsFZ
投下します。
831人格転生 由衣 32 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:28:55.67 ID:8cKuhsFZ

「終わったかしら?」

その声でなんだか意識がはっきりしてきた。

「う、うん」
「悲しいことあった?」
「…え?」

思わず頬を拭う。涙が出てたみたい。
あれだけお兄ちゃんのこと好きなんだから、きっと由利ちゃんはお兄ちゃんと話したいことが山ほどあるんだと思う。
伝えたい気持ちもたくさんあるんだと思う。
何かしてあげたい…

「先生」
「何?」
「もう行ってもいいですか?」
「ええ、どうぞ」
「そ、それじゃ、またね!」
「またね…か…」

先生は何かつぶやいてたけど、あたしは時間を無駄にしたくないから早く家に戻る準備をした。
えっと。バッグはなし。携帯はちゃんとチェーン付きのホルダーにある。

「バイバイ、先生」
「元気でね」
「うん!」

研究室から出た。



「それでまた、なんでこんなとこに来たんだ?」

お兄ちゃんの一言でふと我に返った。
あたしたちは並んでベンチに座っていた。

あれからお兄ちゃんに連絡を入れてから一度、家に戻った。
それでお兄ちゃんを誘い近所の遊園地に来た。
ここはこじんまりしてて小さいところだけど、家族での思い出の場所だし遊園地内の売店も充実してて雰囲気がいいところなのだ。

あたし達はめいいっぱい遊んだ。
ジェットコースターからお化け屋敷まで。
あたしの方が楽しんじゃったけど、それ以上にお兄ちゃんを見てるだけで楽しかった。

(お願い…今日は兄さんと過ごして…)

由利ちゃんも喜ぶと思うし遊園地に来たのは我ながらナイスアイディアだったと思う。

でも途中からちょっとアンニュイな気持ちになってしまった。
お兄ちゃんもしきりに気にしてくれたし。

(私達はあと一回しか交代できないのよ…今日が私達の寿命)

思い出してドクンと心臓が跳ね上がった。
寿命…もう…会えない…由利ちゃんとも…
ひょっとしたら、お兄ちゃんとも…?

「さっきからどうした? 由衣」
「ううん、なんでもない」
832人格転生 由衣 33 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:30:30.54 ID:8cKuhsFZ
そう言いながら笑い返した。

「嘘つくなよ」
「え?」

お兄ちゃんの顔は真剣で思わずびびってしまった。

「何かあったんだろ?」
「だから何も…あっ」

あたしの左手が握られる。暖かい手。

「汗かき過ぎ」
「うっ…」
「なんか悩みあんだろ。言えよ」
「悩みって…」

話してもいいのかな。でも研究所のことはお兄ちゃんには秘密だって由利ちゃんに言われてるし。

「挙動不審すぎるんだよ。遊園地周ってる最中も俺の顔ばっか見て。なんかついてんのか?」

お兄ちゃんと一緒にいられるのが、もし今日だけだとしたら…
そんなことを意識したら、途中から気が気じゃなくなってきたんだった。

(下手をすれば意識がなくなり廃人になる可能性もある)

怖い。あたしはバカだけど明日には自分がいなくなることもあるっていうのはわかる。
怖い。あたしがいなくなるのは。
怖い。お兄ちゃんやサッチンたちと会えなくなるのは。

「…あたし、いなくなるのかな?」

考えているうちに自然に涙がこぼれてきた。

「おい、大丈夫か?」
「えぐ…えぐっ…ぐす…」
「いなくなるって?」
「うう…明日からもお兄ちゃんとご飯食べたい…学校行きたいよぉ…」
「何言ってんだ?」
「死ぬの嫌だよぉ…」
「はぁ!? おい! 由衣! 大丈夫か!?」
「怖いよぉ…お兄ちゃん…」
「いいから話せっ!」

気づいたら、あたしは全部話していた。
そしたら急激に眠くなってきた。
お兄ちゃんの胸と腕の中は気持よかった。
あたしもずっとぎゅーってしていた。

由衣からすべてを聞いたあと、由衣はそのまま眠ってしまった。きっと安心したんだろう。
でも由衣の話を聞いたところによると、由衣と由利にとんでもないことが起こっているらしい。
由衣の説明は支離滅裂だったが、二人の人格に大きな影響があるらしいのはわかった。
それによって由衣と由利が消える可能性も。

ベンチの上で俺の膝を枕にしてスヤスヤと寝ている由衣を見つめる。
そろそろ交代の時間だ。遊園地内は人影も減り、夜の帳が差し掛かっていた。
833人格転生 由利 34 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:32:24.05 ID:8cKuhsFZ
「…ん…兄さん? こんばんは」
「由利、話してくれ」

聡明な由利のことだ。わかっているはず。

「なぜ? …あの子は兄さんに何かしましたか?」
「何かってなんだ? お前と由衣にヤバイことが起きてることはわかってる」
「ああ、そっちの方ですか…」

そう言いながら由利は顔をこちらに向けて仰向けになった。

「おい、ちゃんと起きろよ。いつまでも、ひざ枕にすんな」
「だって気持ちいいし…ふふふ」
「とにかく話せ」
「離しません」
「話してくれないとわかんないだろうが!」
「このままの方が、兄さんの表情がわかって嬉しいですけど」
「はぁ?」

なんか会話がおかしい。とにかくちゃんと聞かないと話にならない。

「なあ由利、本気なんだ。話してくれ」
「ふふ、じゃあキスしてくれたら離しますよ」
「本当だな」
「え? ほ…本当ですよ」

由衣は時間がないと言っていた。急がないと。
ここは由利のおふざけに付き合うしかない。

「…するからな」
「え? うそ…?」

由利の顔を起こして、そのおでこにキスをした。
真っ赤になった呆けた顔がそこにあった。

「…」
「…」

なんか気不味い。子供の頃にしたことはあったが。
ひざ枕からベンチに座り直した由利は無表情だった。

「さあ話せよ」
「…」

なんか様子が変だ。

「おーい、由利さん」

ほっぺたをペチペチ叩く。


「…カウント…」
「へ?」

うつむき加減の由利がぼそっと呟いた。
834人格転生 由利 35 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:34:13.67 ID:8cKuhsFZ
「ノーカウントです…今の…」
「何言って…」
「離れましたが今のはダメです」
「は? 約束は約束だろ。話してくれよ」
「おでこじゃダメです」
「へ?」
「兄さんは嘘つきですか?」
「ちゃんとしただろ」
「してません」
「じゃあ…」
「ほっぺもダメです」
「…う」

くそ。話が進まない。由利のことだから意地でもキス…それも口付けしないと話さないだろう。
覚悟を決めるしかないのか。相手は妹だ。ただの愛情表現だと思えば…

「兄さん…お願いします…」

う…由利の顔はマジだ。
髪型はツインテールで顔も由衣と同じなのに全然感じが違う。
ほんのりと赤らめた頬に、凛とした表情。
その鋭い視線が突き刺さる。

「…行くからな?」
「は…はい…」

どうしても聞き出す必要がある。それだけだ。
自分だけは見失うなよ、俺。相手は妹だ。
女ではあるが妹に過ぎない。

「ん…」
「…ん…んん」

お互いくちづけを交わす。

「んんーーっ」
「ん!?」

こいつ、舌入れてきやがった!
引き離そうとしたが、頭をがっちり抑えこまれて引き戻される。

「ん…く…やめろって…んん」
「はぁ…んちゅ、ちゅ…兄さん…ひいはん…ん…んん…ちゅ…」
…10分経過

「はぁ…」
「うふふ」

妹とディープキスしてしまった…鬱になる。
不覚だ。こいつの気持ちは知ってたし、こうなる可能性は予測できたはずなのに…
横を見ると由利はいつになく幸せな笑みをしながら俺の腕にひっついている。

「んふふ…うふふふ…」

そして気持ち悪いくらい顔が崩れてる。

「さあ話せよ」
「うふふ〜離しません〜」

瞬間、沸点に達した。
835人格転生 由利 36 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:35:42.89 ID:8cKuhsFZ
「おいっ! 約束くらい守れよっ!!」
「痛っ!」

思わず由利の胸ぐらを掴んでいた。
こっちは妹相手にキスまでしたんだ。
それでも話さないってなんだよ!

「…」

怯えた表情の由利に気づく。

「あ、悪い…」
「…兄さん…?」

手を離して服を整えてやる。

「ごめんなさい…ごめんなさい…許して…嫌わないで…お願いします…」
「おい…泣くなよ…」
「兄さんに嫌われたら…私…」
「だから話してくれたら…」
「嫌です…離れたくない…お願いです…最後くらいは一緒に居させて下さい…」

どうにも話が食い違ってるような…
会話に致命的な欠陥があるのに気づいたのはそのあとすぐだった。
辺りはすっかり暗くなっていた。



「それで今日、おまえが寝たら人格の交代がなくなるのか」
「ええ、私ではないと思います」
「由衣か、由利か、別人格か、それ以外の4つめのケースってことか」
「そうです」
「最悪の可能性はどれくらいあるんだ?」
「ほとんどないと言っていいです」
「信じるからな。あと4つめのケースの説明がイマイチわかんなかったんだが」
「ふふ…そうですね」

そう言うと由利はふわりと立ち上がってからこちらを見た。
久しぶりの綺麗な夜空に浮かぶ月と一緒に由利の表情が映る。

「もう一度この場所を思い出すことができればわかると思います」

由利はこれまでに見たことのない穏やかな表情で微笑んでいた。
なんだか不安になった。このまま由利が消えてしまいそうで。

「なあ、お前がいなくなるわけじゃないんだよな?」
「はい、私はちゃんとここにいます」
「明日からも一緒に居られるんだよな?」
「うーん…」

指を口に当てて考えこむ由利。

「おいおい…」
「たぶん大丈夫かと。私と由衣が合わさるだけですから」
「あのさ…この場合なんて言ったらいいんだ?」
「お別れの言葉ですか?」
「そう…なるのかな…」
「縁起が悪いのでやめて下さい」
「だよな。じゃあ、なんかしてほしいことあるか?」
「だから縁起でも…」
836人格転生 由利 37 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:37:08.05 ID:8cKuhsFZ
俺たちは、そこに人影とその足音が大きくなってくるのに気づいた。
知っている人影だったけれど、今はそれが不安だった。

「兄さん」
「なんだ?」
「念の為に言っておきます」
「…」
「私の名付け親は兄さんでした」
「ああ」
「だからずっと兄さんを想い続けることができたんです」
「そうだな」
「不完全な私を…ちゃんと私と認めてくれたのは兄さんだけだったから…」
「…」
「異性としても好きになったんだと思います」
「…そっか」

そう答えるしかなかった。
由利は目にうっすら涙を浮かべながら小さく震えていた。
俺は肩を抱こうとした。

「兄さん」
「ん?」

鋭利な小声に動きを止める。

「今から由衣のフリをしますから兄さんも合わせて下さい」
「は?」

目の前には見慣れたメイド姿の薫さんが微笑んでいた。

「良也様、由衣様、心配でしたのでお迎えにあがりました」

丁寧にお辞儀する姿が、夜と綺麗な黒いメイド服と合わさって酷く不気味に見えた。

「お兄ちゃん、帰ろ!」
「あ、ああ」

急にテンションの変わった由利に合わせる。
でもなんで合わせる必要があるんだ?

「遊園地は存分に楽しまれましたか?」
「うん! 楽しかった!」
「由衣に振り回されっぱなしでしたよ」

薫さんはニッコリと微笑んでから言った。

「では、思い出はお作りになられたんですね、『由利』様」

瞬間、空気が凍りついた。

「…」
「…」

なぜ由衣の格好なのに、見ただけで由利だとわかった?

それに…

なぜこの場所に来れたんだ?

誰にも連絡してないのに。
837人格転生 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/05(土) 10:37:51.41 ID:8cKuhsFZ
投下終了です。
838名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 11:33:22.01 ID:ND/uN1pb
おぉ超久しぶりだ!有難いGJ!
839名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 13:45:57.40 ID:+orgg2f7
GJです。
このまま二人は消えてしまうのか、ハラハラしながら読み進めています。
この続きに大いに期待させていただきたいと思います。
840風見2:2012/05/05(土) 14:28:11.37 ID:iO0GlT4u
2点
841名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 16:49:43.55 ID:9Boq4c4I
>>837
乙です!
842風見弐:2012/05/05(土) 17:38:31.82 ID:OuN6vLH3
3点
843名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 20:50:47.81 ID:DXaTLDfu
ボーイッシュキモ姉て少ないよね
844風見:2012/05/05(土) 20:55:28.06 ID:/tO0NBGX
だなあ
845催眠姉 ◆Oc340crnMs :2012/05/05(土) 20:57:35.65 ID:TnZefe1F
キモ姉&キモウトの小説を書こう! 避難所にて新作を投稿いたしました。
タイトルに催眠とついていますが催眠の割合は低いです。
内容はキモ姉が催眠術で弟を自分のものにっていう内容です。
以下のリンクからどうぞ
http://www2.atchs.jp/test/read.cgi/kimosisters/1/323-333
846風見:2012/05/05(土) 21:02:24.54 ID:3QBerVDU
Oops, I was dead if I did not support a KUSO-SURE
847名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 21:18:18.90 ID:zE19qqLW
>>837
GJ
続きが楽しみです。頑張って下さい。
848名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 23:26:17.28 ID:ND/uN1pb
>>843
姉に限らず、キモウトでも少なくないか?
俺も好きだけど、ボーイッシュってあんまり見ないよね
このスレで言うと、どの作品だろうか
849名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 23:32:03.66 ID:ND/uN1pb
書き方悪かった
ボーイッシュのキモ姉作品はあるかな?
850名無しさん@ピンキー:2012/05/05(土) 23:40:31.50 ID:DXaTLDfu
>>849
ボーイッシュキモ姉だけじゃない
キモ姉妹の胸騒動にいたよ
この位しか思いつかん

弟に兄が欲しいと言われ男らしくしてたのに弟が年頃になるとなんで女らしくしないのと言われキレてレイプ
851名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 00:05:31.75 ID:ND/uN1pb
>>850
ありがとう、見てくる
852風見X:2012/05/06(日) 00:11:46.48 ID:Lz69ZnSq
無駄話はいいから投下はよ
853名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 01:30:10.40 ID:f9/5YffS
仮定の時制が理解できていないと見受けられます。
wereではなく、would be そもそも、be dead ではなく would dieのほうが自然。
KUSO-SUREも変なローマ字表記でなく英訳すべきですし、また、単数形でなく複数形になるべき。
中学校のテストならおまけで1点貰える程度でしょうか。

854名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 20:04:21.09 ID:yaVSVz7K
そろそろスレの容量がヤバそうだけど
855名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 20:11:12.23 ID:FvXuc6Sf
>>854
次スレ立てといた

キモ姉&キモウトの小説を書こう!part42
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1336302603/
856名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 20:24:08.35 ID:dVxcZWKT
おつつ
857名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 21:45:50.55 ID:EJSPgA7R
>>855
おつ
858名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 22:39:14.54 ID:yaVSVz7K
859名無しさん@ピンキー:2012/05/06(日) 22:42:53.34 ID:qr6/uNk6
おつんぼ
860名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 01:41:43.84 ID:tbrCzBD7
スレ立て乙


……なんだけど、エロパロ板の容量って、500KBだったんじゃ?
861名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 04:18:09.85 ID:9LBr8t2j
test
862名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 04:20:23.19 ID:9LBr8t2j
>>860
500KBなら今371KBだからまだいけるね
こっちを消化してからにする?
1000レスまで大丈夫だと思うし
863名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 07:40:14.47 ID:UW5DLt5C
500なの?ならまだ余裕じゃん
864名無しさん@ピンキー:2012/05/07(月) 19:41:16.78 ID:gb6JeAVj
先に1000いくんじゃないか
865埋まらないネタ:2012/05/07(月) 21:58:47.45 ID:hKxVWorK
「へっへへ、これでここは埋まるんだ」
その時、俺はそう確信していた。
「もうお別れだよ、お前とは!」
妹を埋めた場所に向かってそう呟く。


別に妹が嫌いだった訳じゃない。
むしろ、思春期を迎えても仲の良い兄妹だったとは思う。
兄と妹、性別こそ違えど、家族として円満にやれていた、
そう思っていた。
だが、それは俺のただの勘違いに過ぎない。

妹が俺に向けてきた視線、
それは兄に対する妹のものじゃなかった。
異性に対する愛情、そんな生易しいものでもない。
狂気的な、どこか壊れているほどの情、
それは俺に恐怖を呼んだ。

その恐怖が現実の物となったのは、俺に告白してきてくれた女の子が死んだ時、
その女の子は惨殺された。
穴という穴に大量の鉄棒を突き刺され、特に女性器には念入りに何本もの棒が突き刺さった状態で発見されたのだ。
それを知った妹は、嘲笑った。
今まで見たことのない冷酷な顔で。

その時、俺は分かった。
コイツを始末しないと俺の未来はないと。


妹を埋めた場所から去り家に着くと、ようやく安堵感を覚える事が出来た。
”終わったんだ、何もかも”
そう考えてタバコに火を付けようとしたその時、誰かが俺のタバコに火を付けた。

「禁煙したらって、何時もいってるでしょう」
聞き覚えのある優しい声、
その声に俺は身を固まらせる、
「何を怯えてるの?私を殺そうとした事?」
柔らかい手の感触が俺の頬に伝わる。
「そんなのを恨む必要もないでしょう」
「兄さんが初めてを私に捧げてくれたんだから」
淡々と紡がれる言葉に俺は何も出来ない。
「兄さんがいる限り、私はずっと兄さんの側にいますから」
その言葉を聞いた後、俺は全ての意識を手離した。
866埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:51:04.83 ID:UnJHK1iF
「めんどくさ…」
ため息と共に吐き捨てられたやる気の無い言葉を背中で軽くウケ流し、後ろを振り向く
六畳部屋の真ん中にあるソファーにもたれ掛かり、此方を眺めている一人の女性
髪は綺麗な黒髪で、お雛様のようなパッツン
スタイルもまぁ、いいほうなんじゃないだろうか?
出てる所は出てるし、引っ込んでる所は綺麗に引っ込んでる
しかし、撫子のような見た目とは裏腹にこのやる気の無さ…
口を開けばため息…一言目にはめんどくさい…

飯は作らない、掃除はしない、着替えもしようとしない

だから一緒に住んでいる弟である自分が、当たり前のようにソファーに寝そべる姉である摩季(まき)の世話係をしているのだ

「摩季、手伝えよ」

「いや、疲れるめんどくさい足痛いお腹減った。それに摩季じゃなくて、摩季お姉ちゃんって呼べ」
一切此方へ目を向ける事なく携帯をいじりながら言い放つ
「携帯触るのもめんどくさい……里美(さとみ)メール返しといて」
壊れる心配もせず携帯を此方へ放り投げると、リモコンを掴みテレビに向けた
電源ボタンを何度か押してテレビ自体の電源が入っていない事に気がついたのだろう、立ち上がる素振りすら見せず、ソファーに顔を埋めた
867埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:52:23.01 ID:UnJHK1iF
「はぁ…ったく」
床に転がる携帯を掴み、画面に目を向ける
名前欄には男性らしき名前が書かれている

「彼氏かぁ?どんなメール返せばいいんだよ」
片手で携帯を操作しながら摩季に声をかける
「彼氏じゃないし、男でもない」
ソファーから視線だけを上げて此方を睨み付ける

「睨むなよ…でもコレ男の名前じゃないの?」
「男っぽいだけでしょ?あんたの名前だって女っぽいじゃない」
確かに…里美って文字を見たら女と間違えられるかも知れない…
相手からの受信メールを確認して、メールの内容を把握した後、当たり障りの無いメールを返した

「休みだからってだらけてると、身体腐るよ?」
「あんたも家にいるでしょ。文句言わないでよ」
携帯を姉の手のひら返し、今度は自分の携帯を取り出す

「もしもし?今何してんの?」
未だにソファーから動かない摩季から目を反らし、電話しながら台所へと向かう
お握り、卵焼き、味噌汁を盆に乗せ、姉が寝そべるソファーの前にあるテーブルに持っていくと姉の肩を軽くポンポン叩き昼御飯の用意ができた事を伝える

横目でテーブルの上を確認すると、ノソっと起き上がりお握りを手に掴み小さく口に入れた
868埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:52:53.88 ID:UnJHK1iF
「今暇だから遊ばない?」
『おぉ、俺も暇だから別にいいぞ〜』
電話の相手は中学時代からの友達だ

『あぁ、そう言えばお前あの後どうしたの?』
「あの後?なんだあの後って」
『この前の合コンで知り合った子だよ!お前ら良い感じだったろ!』


「おまっ、このバカッ!」
慌てて電話を切り、折り畳む
だが、時既に遅し…
無音が耳に響く中、後ろで摩季が立ち上がる気配を感じた
あれだけ動く気配を見せなかったくせに…

携帯を握りしめ、恐る恐る後ろへと振り返る

「ねぇ、合コンってなによ?」
先ほどまで無言で食事をしていた摩季が、オニギリを掴んだまま後ろに立っていた
「さぁ…何か勘違いじゃないの?」
「携帯かして」
オニギリを掴んでいない方の手を俺の前に差し出す

「な、なんで…?」
「めんどくさいなぁ…早く携帯かしなさいよ」
あえて奪い取ることはせず、自分から渡すよう急かす摩季

いつもこうだ――普段は無気力なのに、俺の回りに女の影がちらつくと彼女の如く干渉してくる
姉のすることか?と他人が見たら突っ込みたくなるだろうが、これは摩季が悪い訳ではなく、五年前までの家庭環境に問題があったのだ…
869埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:53:29.67 ID:UnJHK1iF
家族は四人家族
父と母、俺と摩季の四人だ
ごく一般的にありふれた、何処にでもある家族だろう


そして何処の家族にでも起こりえる、家族の亀裂…

摩季は父の事を誰よりも尊敬していたし、愛していた
勿論それは家族愛だが、父の事になると顔色を変えるほど姉の中では父が絶対的な存在になっていた
だから父に気に入られたいが為に“品格”を常に守っていた…

そんな姉がある日、見てしまったのだ

――父の浮気を

腕を組んで町中を歩く父とケバい女
最悪な事にそれと鉢合わせてしまい、姉の中にある父が崩れてしまったのだろう……全てを投げ出し、父の理想になる事を辞めてしまった

それからは離婚も早かった…
父も母も別に騒ぐ事なくハンコを押してアッサリ家族離散
どちらへ引き取られるかと言う話になったのだが、変わり果てた摩季を父も母も受け入れようとせず、父がマンションを借りて、そこに俺と摩季が二人暮らしする事になったのだ

少なからず父にも罪悪感と言うものが芽生えたのだろう…1ヶ月に一回父から電話がかかってくるが、摩季が対応する事は決して無い
870埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:54:20.55 ID:UnJHK1iF
「分かったよ…でも変なことするなよ」
仕方なく摩季に携帯を手渡す
何も言わず俺の手から携帯を掴むと、俺に見えないようにピコピコと操作しだした
何を見られているんだろうか…ドキドキしながら摩季の指先を眺める

「……」

「な、なんだよ?」
数分後、摩季の指先がピタリと止まると、携帯画面から目を放し此方へ視線をあげた
そして、おもむろに携帯を自分の耳に添える

俺の携帯電話からプルルルルルッと小さく呼び出し音が聞こえた

誰かに電話をしている…

「……もしもし?あんた誰?」
「おい摩季、おまえ誰に電話してるんだよ」
携帯を奪い取ろうと手を伸ばすが、ヒラリと交わしてソファーに歩いて行った
その後を追いかける

「はぁ?電話番号そっちのメモリーに登録されてるんでしょ?この番号で女から電話かかってきてるんだから用件ぐらい分かるでしょ、あんたバカなの?」
捲し立てるように、言い放つ摩季
間違いない…摩季は合コンで知り合った子にかけている
「悪いけど、番号消してもらえない?里美の携帯からも貴女の番号消去するから、お願いね。それじゃ」
言いたいことを言い終えると、携帯を閉じて俺に差し出した
「その女の番号自分で消しなよ」
871埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:54:51.33 ID:UnJHK1iF
「…なんで?」
「私にへし折られたいか、自分で消すか決めなさいよ」
「はぁ…はいはい」
どうせ口喧嘩しても体力を消耗するだけだ…抵抗せずアドレス帳から番号を消去した。
「ふぁ〜あ…ご飯美味しかった。ちょっと昼寝するから、夕方起こして…あと、勝手に外出しないでよ」
「あいよ…おやすみ」
満足したのか、ソファーに寝そべると、欠伸をして目を瞑った
それを見たあと、姉の食器をキッチンに持っていき、水に沈める

――基本的にこれが家の姉だ

普段は全てに無気力で、何もせず俺に頼る姉
昔は父が好きで父に向けていた愛情が、歪みに歪み、俺に向いただけだ


「お〜い、里美〜」

「ん〜?」

「次は無いから覚えておきなさいよ〜?お姉ちゃんもあんまり無茶したくないからさー……」
872埋めネタ ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:55:16.47 ID:UnJHK1iF
「あぁ……分かったよ…」
後ろから聞こえてくるやる気の無い無機質な声に、聞こえるか聞こえないか微妙な声で返答する

「まっ、性欲発散したいだけなら、私に言いなさい。相手ぐらいならしてあげる…か………zZZ…」

「……はぁ」
摩季の寝息を確認すると床に腰を落として、大きなため息をついた
――情けない話し、摩季の寝息を聞いて、やっと心が休まるのだ
これも全てあのアホ親父のせいだ…
つまらない女遊びなんかで家庭壊しやがって

「親父……恨むからな…」
恨み辛みを込めて親父を呪うと、姉を見つめて呟いた



――めんどくさ…
873 ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/08(火) 01:56:56.79 ID:UnJHK1iF
埋めネタにはならないねw
ありがとうございました、終わりです
狂もうとも近々投下させてもらうので、よろしくお願いします
874名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 10:35:08.59 ID:0hbPBg1Z
埋めネタ乙です!
875名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 13:29:33.28 ID:gnoAWn2X
>>872

なんか煮え切らない姉だな
876名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 16:38:30.57 ID:7PO60E2f
>>873
オツカレGJ!

こんなキモ姉がいてもいいじゃないかw
877名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 20:07:48.38 ID:d6Adgjmk
狂もうとの人というところも意味があるな
↑の奴らはまったくそこに触れろよ
878名無しさん@ピンキー:2012/05/08(火) 20:15:03.48 ID:xvRQt8gS
気長に待とうや
879名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 00:05:33.50 ID:Q27CmHuf
埋まらない人にレス付いてないけどGJ
880名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 02:09:37.48 ID:uW7Qel/U
>>865
881名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 02:17:59.88 ID:xD+I/CSl
狂もうとの人息てたよかったー
882名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 12:21:42.79 ID:8cBHTEBy
琉球神道がとてもキモウト向けだったので

おなり神
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%AA%E3%82%8A%E7%A5%9E
883名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 15:49:46.56 ID:S5k3XNla
キモウト「そうだ、琉球行こう」
884名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 15:52:34.16 ID:6tT8xAVO
キモ姉向けの紹介してよ
885名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 17:06:57.80 ID:DDyS3c70
>>882
これがSSになると確かに面白そう
886名無しさん@ピンキー:2012/05/09(水) 22:44:12.19 ID:MOPbcJSI
>>882
>そもそも厳密には、琉球方言の「をなり」「えけり」は本土方言の「妹」「兄」という意味ではない。「兄から見た妹」を「をなり(おなり)」、「妹から見た兄」を「えけり」と呼ぶ。
>つまりをなり・えけりは、兄と妹のみで完結した関係性なのである。をなりとえけりの想定する宇宙には、男女は兄と妹しか存在しない。

「をなりとえけりの想定する宇宙には、男女は兄と妹しか存在しない」
琉球、侮り難し!!
887名無しさん@ピンキー:2012/05/10(木) 14:12:46.76 ID:sMjuU2bw
>>886
おい馬鹿情報が一月おせーYO!
連休は沖縄で過ごすんだったぜコンチクショウ
888名無しさん@ピンキー:2012/05/10(木) 16:30:14.40 ID:RFGpLAnx
実はガチホモな兄貴を持つキモウトも流石にこればかりはお手上げだろうな
889名無しさん@ピンキー:2012/05/11(金) 20:14:56.32 ID:Q1wvrvU+
>>887
四月に貴方のお姉さんが、>>886と何か取引していたようだよ。
890名無しさん@ピンキー:2012/05/11(金) 23:27:55.06 ID:Wjsez4R6
姉に姉NTR物のエロゲや漫画を見られちゃうんだよ
姉は無表情で全部庭で燃やしちゃう
数日後のニュースでエロゲ会社や漫画の作家や出版社の姉NTRに関わったのが全員惨殺死体で発見される
そんなキモ姉
891名無しさん@ピンキー:2012/05/12(土) 00:22:23.16 ID:aNvxVX/r
エロゲにどことなく不快感があるからちとな
892名無しさん@ピンキー:2012/05/12(土) 11:43:01.72 ID:w0YAkVIY
>>890
キモ姉&キモウト=人殺しの方程式
893名無しさん@ピンキー:2012/05/13(日) 15:09:31.38 ID:OPGYqQEf
こっちを埋めろ
894名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 02:09:30.71 ID:63p1Z5U6
ってもまだ900手前だしな…
ふと思い浮かんだ小ネタを投下。

•グロ注意。
•半サイコパスな兄とメンヘラ妹の話になる予定だったのに兄の出番が消えてた。
•セリフ一つのみ。
•キモウトの筈が何かただのメンヘラになっちゃった。


「あっははははは!何を言い出すかと思えば『死にたく無い』だなんて!
安心したまえ、君を殺そうなんて非生産的な事をする訳が無いじゃないか。
君がお仲間達と一緒になって僕の友人を強姦した挙句、自殺に追いやった事に対して、殺人という返答は明らかに不釣り合いだ。
その位の分別は僕にだってあるとも。ああそうさ、安心したまえ、もう少ししたら拘束具だって解いてあげよう。
…しかし、その敵意に満ちた視線と下卑た声は不愉快だ、これからきちんと治してあげないと。
…何故かって?理由なんて簡単さ。君達は、これから、一生、僕の、奴隷として生きていくんだから、ね!あは!あははははははは…!
さて、差し当たっては躾の続きといこうじゃないか!そうだね、取り敢えずはみっともなく小便を撒き散らしているその汚物を切り取ってしまおう!なぁに麻酔はいらない、傷口もすぐに焼いて塞いであげるよ!
その醜悪な面構えも不愉快だ、きちんと皮を剥いであげよう!そうだな、サンドバッグの代えが欲しかった所だし、2、3体は手足を切り落として、残りは腱を裁っておくとしようじゃないか…うん?どうしたんだい?そんなに怯えて。
ちゃんと喜びたまえよ、君達を蛆虫以下からせめて蝿程度の価値を持つ様にしてあげるんだ、感謝に咽ぶのが筋というものさ。
なあそうだろう?僕は何か間違っているのかい?……ん?へぇ、そうか間違っていると言うのか。ふむ、こいつ等はそう言うけど兄様、はてさてそうなのかな?是非とも兄様の意見を聞かせてくれないだろうか。
……うん、そうだね。流石兄様、僕の望む答えをすぐさま返してくれる。嬉しいよ兄様、今日も今日とて僕達の絆には一片の陰りも見えない様だ!喜ばしい!
さてさて、妙な結論を出した君には取って置きのプレゼントだ。
まずは0か2か、どちらかの数字を選びたまえ。ほら早く、これ以上骨を砕かれたく無いのなら!うんうん、自分の立場が漸く理解できて来た様だね。
…ああそうか、さっきの珍回答は自分の事を尊厳ある人間だと思い込んだが故の物だったのかな?さっきも言ったろう、君達はまだ蛆虫以下の存在だと。
良かったじゃないか、君はまた一つ賢くなれた。良い事だ、が…それはそれとしてお仕置きの続きだ。いや、プレゼントだったかな?まあ良い。所でこれは何だと思う?
そう、マイナスドライバーと呼ばれる工具だ。用途は勿論、ネジを回す為の物だ。今回はネジを締めるのに使う。さて、回すネジとは他でも無い、君のその緩み切った頭のネジの事さ。
ああ心配は要らない、頭を態々切り開くなんて真似はしないから。あれは縫合が面倒臭いんだ、あんな煩わしい行為はもう懲り懲りだ。それにそんな事しなくても、始めから頭蓋骨には穴が空いているじゃないか。耳の穴?いやいや違う違う、そっちは後で別の楽しみに使う。
正解は分かったかな?分からない?そうだな、ヒントをあげよう。今僕の手にあるコレは一体、何処を指し示しているでしょう、か…?
895名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 02:11:06.97 ID:63p1Z5U6
はは、分かった様だね!そうさ、その眼窩を通せば良いんだよ!こらこら頭を振り乱すな、照準が乱れるだろう!
そぉれ…っ!あは、あっひゃひゃひゃ!良い悲鳴だ、良い濁声だ!そらそら、きちんとネジは締めてやらねば!さてさて君は2を選んだのだったね、それでは文字通り2つ目のネジもしめてあげよう!
まあ0を選んだ場合、それは締まっていないネジを0にする、と言う意味だったのだがね!
さぁ二つ目だ、喜んで受け取りたまえ!そらぁっ!…おや、痛みと失血にに耐え兼ねて意識が朦朧として来た様だ。仕方ない、取り敢えずはここまでにしておこう。躾の続きはまた今度だ。
さて兄様、そろそろ夜も更けて来た事だし、僕達は帰ろう。うん?餌は与えなくて良いのかって?ああそう言えば、そろそろ飲まず食わずで3日程経つのか…。
よし、そこに鉄箱があるだろう。あれは冷凍庫になっていてね、中には肉が入っている。
安心したまえ、毒なんて盛っていない。正真正銘、普通の肉だ。以前兄様に寄って来た女の肉だよ、女体は君達の大好物だろう?遠慮なくおあがりよ。
手足は縛ったままにしておくから、ダイヤルは噛み付いて回すんだ。番号?自分達で探したまえ、そこまで僕は甘くないよ。
まあ余りに時間が掛かっても餓死してしまうだろうし…そうだね、今ここでそこに転がっている潰れた眼球を食べられたら、ヒントをあげよう。制限時間は60秒だ。始め!
おや?君、もう起きたのかい……はは、どうしたんだい?もうその眼球は潰れて引き千切れてしまっているんだ、そんな物を必死に守るなんて馬鹿げているよ?
ほら、御友人達も餓死しない様必死なんだから素直に渡してあげなよ、何なら君が食べたって良い。
そんな争いで体力を消耗するなんて…ああ、決着が着いた様だね。
うんうん、噛みつき合いだけの格闘戦とは真に醜い物だね、まあ伴奏の悲鳴と怒号は中々だったから良しとしよう。
さあ、では約束通りヒントをあげよう。
そこで襤褸布の様になっている友人の眼球と引き換えに得たヒントだ、心して聞きたまえ。
では…正解は0000では無い。
以上だ。良かったね、試行の手間が一つ省けたよ?
さてさてそれでは、今度こそさようなら、だ。帰ろう兄様、僕らの閨へ」
896名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 02:12:28.68 ID:63p1Z5U6
終了です。キモウト分の少ないこと少ないこと…スレ汚し申し訳ない。それでは。
897風見c/:2012/05/14(月) 02:17:36.71 ID:VVGa3xS0
風見の足元にも及ばないですがお疲れ様でした
898風見2:2012/05/14(月) 02:34:45.94 ID:vs/Yz3HD
3点
899名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 09:57:59.17 ID:epVR+3jY

900名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 15:05:35.23 ID:JnDZbYXo
901名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 15:17:03.09 ID:eg9pKIVW

でも、見づらい……
902名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 15:47:16.64 ID:VA6MP49+
>>896
乙乙!
903名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 23:40:36.40 ID:iCbZGoH4
904名無しさん@ピンキー:2012/05/14(月) 23:44:14.03 ID:zsvjFrZf
仲の悪いSSってどれぐらいありますか?
姉妹が兄弟を嫌ってるように見せかけてるとかでもいいです
内心は兄や弟の事をばかり考えてるみたいな
905名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 11:43:10.83 ID:hN/fuIKX
>>889
ちょ、リア姉いるからその手のネタ振りは勘弁
906名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 13:51:48.51 ID:1duTYSMI
>>905
裏山スイーツ
907名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 14:13:52.65 ID:sIKtkFMZ
>>904
リアルなど気にせずドゥンドゥンやろうじゃないか
908名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 18:17:01.67 ID:i/2qu7cS
909名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 20:31:02.09 ID:qhGXgpow
p
910名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 21:45:02.08 ID:uFtowPKV
オークションに出た兄を妹が買い取る話しってこのスレだっけ?
妹は兄に病弱だって嘘ついてた気がする
911名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 21:56:08.93 ID:Ni1vQYdV
>>910
キモ姉妹スレだからここのだよ
合法的に兄弟を奴隷にする姉妹達の八百長オークション
912名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 21:58:59.74 ID:uFtowPKV
作品名を聞いてんだこのバカタレポンポンが!
913名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 22:49:03.78 ID:Ni1vQYdV
>>912
なら最初からタイトル聞けよ
タイトル忘れた。長編の何処かにあんだろ
914名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 23:11:48.15 ID:8cnLOFDg
>>912
探せ、保管庫の何処かへ置いてきた
915名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 23:12:18.44 ID:uFtowPKV
ありがと
まぁ、探すのめんどくさいからもういいや
916名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 23:30:43.71 ID:Z5I+iKVd
長編読みまくったのに覚えてないぞ
そんなんあったっけ
917名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 23:55:00.44 ID:PokUfp/2
あーなんかあったなその作品
妹が確か丁寧口調でドSのやつだった
918名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 23:55:50.17 ID:sHnxIYQj
919名無しさん@ピンキー:2012/05/15(火) 23:56:51.49 ID:Z5I+iKVd
オークションと病弱と言う言葉でググったけどそれっぽいのわからなかかった
920名無しさん@ピンキー:2012/05/16(水) 00:05:27.73 ID:64ZJRuc8
>>918
ありがとう
921名無しさん@ピンキー:2012/05/16(水) 04:43:29.57 ID:e+/T5APt
何この言われ様
折角書いて貰ってるものを・・・
922 ◆oCD/yCY95s :2012/05/17(木) 23:40:02.83 ID:wo3uuush
過疎すなぁ
埋めネタでも投下しますわ。
覚えている人いないと思うけど、前一度投下したやつの続きね
923河童の学校 ◆oCD/yCY95s :2012/05/17(木) 23:42:44.62 ID:wo3uuush
暑い……暑い……なんでこんなに暑いんだ。
皮膚が熱を帯び、湯気が体中から出ているような気がする。
俺はいつの間にか火山の噴火口にでもきちまったのか……。
ハァッ……ハァッ……ヤバい、喉が渇いた……水が欲しい……。

……ピチャ……ピチャ……。
!!
僅かながら口の中に水が入ってきた。
うまい……喉がカラカラの時に飲む水は、なぜこんなにも美味しいのだろうか。

……ピチャ……ピチャ……。

うまい……が、なんかこの水、生温かい気がする。しかも口に違和感。
なんていうか、人の唇の感触。
いやおかしいな、オレはファーストキスもまだだし、こんなリアルな夢見られるわけがないのだが……。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ガバッ
目を開けて起き上がると、トンネルを抜けた後のように世界が眩しく輝いている。
そこは雪国ではなく、いつものオレの部屋だった。
時計を見ると、朝の6時半を指していた。
「きゃあ!! ……急に起き上がらないでよ〜お兄ちゃん〜」
そして、なぜか学校の制服を着ていて、寝ている俺の横で女の子座りをしているマイシスター木野子が、
ふくれっ面でこちらを睨んでいた。
……まさかな?……いや、さすがの木野子でもそこまではしないだろう。
念のために確認しておくか。
「木野子ちゃん」
「何?とりあえず、おはよう!かー君」
「……おはよう。ところで今、誰かにキスをされる夢をみたんだが」
「へ〜良かったじゃない」
「……まさか君じゃないよね??お兄ちゃんにそんな事してないよね??」
「うん、してないよ!」
満面の笑みで答える木野子。
ホッ……よかった。どうやら、俺のファーストキスは死守できたようだ。
この唇の初めては、マイエンジェル珠美ちゃん(クラスメイト)と決めているからな!!

「そうか、ならいいんだ」
「うん!良かったね!お兄ちゃん!」
「……で?」
「ん??なぁに?」
「君はお兄ちゃんの部屋で、こんな朝っぱらから制服を着て何をしているの?」
「うん!聞いてお兄ちゃん!木野子、夜にいつも通りお兄ちゃんのベットに忍び込んだじゃない?それから……」
「ちょっと待て」
「??なぁに?」
「さぁて問題です。先ほどの木野子の発言にはおかしな所がありました。どこでしょう?」
「えっ?う〜ん、あっわかった!」
「ほう」
「『もう高校生になったんだから、自分の事を下の名前で呼ぶのはやめなさい!』でしょ??」
「ちげーよ!!!!!!!!!!!!! 俺のベットに忍び込んだってところだよ!!」
「なんだ〜いつもの事じゃん」
「そうだけど……そうだけど……まぁいい、話が進まないからな。続き行け、続き」
「うん、それからパジャマのまま絡み合っていたんだけど、なんか違うかなって、これじゃただの仲が良い兄妹かなって思ったの」

うわぁ!すごくツッコミたい。これパスなの!?コイツなりのボケなの!?
いや、待て冷静になれ。
ここでツッコんだら、負けな気がする。耐えろ……耐えるんだ河童……。
924河童の学校 ◆oCD/yCY95s :2012/05/17(木) 23:44:23.69 ID:wo3uuush
「それでね!一度木野子の部屋に戻って、制服に着替えてからもう一度ベットインしたの!
ほら?お兄ちゃん前に『制服と浴衣は3割増』とか言ってたでしょ??」

確かに……言った記憶があるが……それは珠代ちゃんに対してのセリフだ……お前ではないぞ妹よ。
しかもベットインする意味がわからない。
着替えてくる意味も結局わからない。

「そしたら〜お兄ちゃんが寝言で『水……水……』って言ってたからね、飲ませあげた」
「わぁ!ありがとう、優しいな木野子は」
「へへへ〜でしょう? こんなに優しくて可愛くて巨乳な……」

「で??????????どうやって飲ませてくれたの?」

「口移しで」

うん、予想通り。どうやらこの木野子(アホ)は口移しとキスは違うと考えて、先ほどは申告しなかったようだ。
いや、正確には違うんだろうけど、この木野子(バカ)の場合、確信犯だよね? 悪意あるよね?
もういいや俺、二度寝するわ。
おやすみぃ。

「あぁ!寝ちゃだめだよ!お兄ちゃん! キスまでした妹を放っておくつもり!?」
「やっぱり、キスのつもりじゃねーか!!」
「へへへ〜。いや〜初めてはお兄ちゃんからってのが良くて、つい嘘付いちゃった」

最悪だよ。ファーストキスの相手が妹だよ……。
お前ら、うらやましいとか思ってんだろ? 実際に妹がいる奴よ……想像してみな?
最悪だろ!? 俺にとっては現実なんだぜ……これ……。

「元気出して?お兄ちゃん。そうだ! パフパフしてあげるから!」
「俺はドラゴンボール持ってない! もういい!! シャワー浴びてくる!」
「あぁ! お兄ちゃんのいけず……」

しがみ付こうとする木野子を振り切って、シャワーを浴びた俺は朝食を摂る為リビングへ向かった。

「おはよー河童」
「うい」
台所で家族全員の朝食を作っていた母親に朝の挨拶をすると、テーブルに座る。
明神家のルールとして、『朝食及び夕食は家族全員一緒にとるべし』と云ういうものがある。
どうやら、明神家に代々伝えられてきた家訓だそうだ。
特に困る事もないので、これまでの人生素直に従ってきた。

いつの間にか木野子も既に着席していて、家族の中では俺が最後だった。
「おはよう河童! 彼女できたか!?」
このいきなり失礼な質問をしてきた人物こそ、我が家のなんちゃって大黒柱である父親、明神狸(ミョウジンタヌキ)だ。
ちなみに母さんの名前は明神狐(ミョウジンキツネ)だ。
……何も言うなよ? 俺が一番ツッコミたいんだからな。
ちなみに、顔は皆さんが想像している通りです。
やだな〜お父さん、木野子がお兄ちゃんの彼女だよ」
と、スクランブルエッグにケチャプをかけながら、木野子が答えた。
「なんだ!? 木野子と付き合ってんのか河童は! それ近親相姦じゃん! ていうか……近親相姦じゃん!」
「何で2回言うんだよ!! 付き合ってねーよ! この木野子(アホ)が勝手に言ってるだけだ!」
しかも、他に言う事あるだろ父よ……。
「ははは〜お兄ちゃん照れちゃってる、でもね二人っきりの時はとっても優しいんだよ?」
「あら、河童は木野子と付き合ってるの? 良かったわねー木野子。でもまだ子供は作っちゃ駄目よ?」
「めでたいのう、河童よ後でワシのコレクションの中から1つ持っていってよいぞ?」
ご飯を作り終え、テーブルに戻ってきたマイマザー狐と、テレビの中の女子アナに夢中だったブル魔王(祖父)が話題に入ってきた。
てか、ブル魔王の事みんな覚えてる? うん、忘れててもいいや!
てかなんでこの家、みんなボケ担当なの?俺疲れちゃうんだが……。

925河童の学校 ◆oCD/yCY95s :2012/05/17(木) 23:46:00.42 ID:wo3uuush
「ダーリン、早く食べないと学校遅刻するよ?」
「ダーリン言うな」
「お兄様……早く食べないと遅刻しますよ?」
「ほう……敬語妹か……けっこう萌えるじゃないか」
くだらない話をしていると、本当に時間ギリギリになってしまっているのに気付く。
「あっヤバい!おいっ!急ぐぞ木野子!」
「あっ、待ってよ〜お兄ちゃん〜」

木野子と共に通学路を歩く。
俺達の通う、妖怪大戦争学園は自宅から徒歩で15分程度の、高台にある敷地だけなら同地区で一番の学校だ。
しつこいようだが、学校名は(以下略)

偏差値も中の中程度、スポーツも特にこれといって強い部はない。
実は成績優秀である俺は、もっと上の高校も狙えたのだが、『家から近い』という最強のアドバンテージに魅かれ、ここに入学した。
木野子は毎朝、坂道が疲れるだのなんだの言っているが、俺はこの高台から見える街の景色がお気に入りだ。
朝には、1日の始まりを告げるように街を光で照らし、夕方は1日の終わりを告げるように街を夕日で照らしてくれる。
シンプルな風景だが、日々奇人変人と戦っている俺にとっては、癒し以外の何物でもない風景なんだ。
だからここに入学してよかったなぁと思う。……・それに珠代ちゃんに会えるし。

「ねー、かーく……じゃなかった、お兄ちゃん」
「んあ?」
「ちょっと、レディーに向かってそんな気の抜けた返事しないでよぉ」
「レディーは紳士のベットに潜り込んだりしない」
どうでもいいが、コイツは『淑女』と言えなかったりする、必ず噛むらしい。
「お兄ちゃんは紳士じゃなくて変態だからぁ……じゃあ大丈夫だよね!」
「そうだな。で、どうした?」
面倒なのでスルーします。
「うん、実はね……最近悩んでいる事があるの」
「どうせ、『背が伸びない』とかそんなんだろー?」
「それもある」
「違うのか」
「最近体調が悪くて、力が入らないの……。もしかして妊娠でもしたんじゃないかって……」
「ハイ、解散」
はははっ、ワロス。んなわけねーだろ、
毎晩『私処女だよ? キッツキツのギュッポギュッポだよ?』とか言いながら迫ってくるくせに。
「ちょっと〜! 本当だって〜!」
「ハイハイ。ちなみに父親は誰だ? 30代ミュージシャン志望とかはやめておけよ〜」
「お兄ちゃんなの……」
「そうか、念願叶ったなぁ〜良かったなぁ〜ハハハッ」
「本当だってば〜」
無視無視。相手にするとつけあがるので、ここは無視が最善の対処なのですよ。
俺らはその後、グダグダと学校までの道のりを歩いた。

そして学校……。
「おはよー河童」
「ういっす」
「おはよー河童君」
「おはよー」
「おはよー明神」
「おはようモブキャラ」

朝の爽やかな挨拶をクラスメイト達と交わすと、俺は自分の席へ着く。
俺の席は窓側の後ろから2番目、授業中退屈すると、空を眺めながら色々な妄想にふける事が出来るという素晴らしい位置だ。
しかも右隣は、マイエンジェル珠代ちゃん。
今日はまだ来ていないみたいだ。
オレのクラス、2年C組は校舎の3階に陣を取っている。
木野子のクラス、1年E組は2階だ。
なんで教室の位置を説明したのかというと……特に意味はない。
ほら……何もないのが一番幸せって言うだろ?
常識人に囲まれて過ごせる学校が一番落ち着くんだよ……ゆっくりさせてくれよ……。
926河童の学校 ◆oCD/yCY95s :2012/05/17(木) 23:47:35.57 ID:wo3uuush
「おはよう、河童君」
!!!!!!!!!!!!
「おはよー!! 珠代ちゃん!!」
へへっ、やっとゆっくりできると思ったのに、この世で一番俺をドキドキさせる奴が登校してきやがったぜ。
そう、天使が降臨したのだ。
おいお前達、PC前であぐら書いてんじゃねーぞ、珠代様の降臨だよ?
あぁ……なんて美しいのだ、本当に羽が生えていてもおかしくないその美貌に、俺の心はドキドキしまくりスティーだ。
パッチリとした睫毛。
スプーンですくってペロペロしたいクリックリの目。
スッと芯が通った歪みねぇ鼻。
毎晩ヤスリでもかけているのではないかと俺は疑っているプリッとした唇。
そして胸部を制圧している、二つのダイナイトボールですよ。
なんだよあれ・・・。俺は元々貧乳派だが、珠代ちゃんの胸についたバレーボールはそんな思想すら、
いとも簡単に打ち砕く魔力を持っている。
くそう、魔法のバレーボールめ……。

「珠代ちゃんヴァリボー!!」
「きゃあ! 何? 河童君どうしたの?」
おっと。つい、心の声が外に出てしまい珠代ちゃんを怖がらせてしまった。ここはうまい事フォローしなければ。
「ぐふふふ、珠代ちゃん今日は何色のパンツ履いてるの!?」
バシーンという音が教室中に響き渡った。
うむ、今日のビンタも体重が乗っていて良いビンタだ。珠代ちゃんは今日も健康ですな。
勘違いしないでくれたまえ、俺は別に本気で珠代ちゃんのパンツの色が気になるのではなく、
こうビンタされる事によって珠代ちゃんの健康状態を云々。。

「お兄様、ちょっといい?」
ん? 俺の背後から声が掛かる。振り向くと木野子が立っていた。
な……んだと……(本日二回目)
既にダークサイトに堕ちてらっしゃる!
多分ほとんどの人が忘れているので、説明しよう!
木野子は定期的に暗黒面に堕ち、性格がものすごーく怖くなるんだ! ついでに形相もすごくなるんだ!
しかもその時の記憶は一切ないというオマケつきだぜ!

「木野……子さんじゃないですか、ハハハ」
「お前、さっき何て言った? あの女の下着の色がそんなに気になるのか? ああん!?」
「ヒィ! ちょ……! やめて、引っ張らないで! ほらもうすぐ朝会始まるし! お前ら! 見てないで助けてくれ!」

クラスメイトの連中に助けを求めるも、皆さんゲラゲラ笑っていらっしゃる。
なんだろう、俺は自分で思っているよりも人望がないようだ。

「オラ! さっさと屋上来いや!」
「いや〜〜!! やめて〜! 今日一限目は俺の大好きな保健体育なのに〜!!」

俺の必死な懇願むなしく、木野子はすごい力で俺を引っ張っていく。
てか、こいつ力有り余ってんじゃん。
そして……あぁ、珠代ちゃんが虫けらを見る目でこちらを見てる。
うふふふ、侮蔑している顔もカワユスなぁ。

というわけで、俺の学校での生活は毎日こんな感じだ。
中途半端だけど、この後2時間くらい屋上で正座させられて説教されるシーンしかないので、
今晩はここまで。皆、スウィート・ドリームス。
927河童の学校 ◆oCD/yCY95s :2012/05/17(木) 23:49:37.51 ID:wo3uuush
終わり。エロなし注意するの忘れました。以後気をつけます
928名無しさん@ピンキー:2012/05/17(木) 23:55:36.17 ID:Ox0+e3b1
>927
乙 続編来るとは思ってなかった、次回も期待
929名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 00:04:34.93 ID:9wVatgxx
乙ー
930名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 00:27:51.92 ID:fwbbUN6Y
2ちゃんねるの癌、れいぱあずを叩くスレ
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1265871669/
【カワハギ】ロボゲ板も荒らしてるキチガイ11【総合】
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1327575744/
931名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 00:42:59.88 ID:vhCtUa3I
ちんぴく
932名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 00:50:35.15 ID:DnlP9MbL
>>927
乙です!
933名無しさん@ピンキー:2012/05/18(金) 08:07:17.43 ID:M5Y45KD+
934 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:11:39.87 ID:6A/eOGsd
短編2つ投稿します。

『関西から来たキモウト』

『経済姉〜エコノミックシスター〜』

>>46-52
本当にありがとうございました。

935関西から来たキモウト1 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:12:47.55 ID:6A/eOGsd
『件名:お兄さんへ511 差出人:神菜 一ヶ月前

暖かくなってきましたね。
新学期も始まり私も高校生活を楽しんでいます。
受験の時は本当にありがとうございました。
私が合格できたのは、お兄さんがメール越しにでも勉強を丁寧に教えてくれたおかげです。
お母さんはまだ、お兄さんとお父さんと会うのを許してくれませんが、いつかは会ってみたいです。
東京に行ってみたいです。そして、できればお兄さんと一緒に一緒の高校に通いたいです。
お兄さんは元気でしょうか。体は大丈夫でしょうか。
そちらの近況も聞かせてください。お返事待ってます』

生まれは東京、育ちも東京。
俺は東京が好きだ。
地元と言う意味でもそうだし、なにより東京は日本の中心だし、なんでもある。
日本中じゃなく世界中から人が集まってくるし、何もかもが新しく文化の中心。
世界に誇れる街。それが東京だ。

その反対に大阪が大嫌いだ。
野蛮な喋り方で図々しい。
やけにフレンドリーでテンションが高く付き合った大阪系も苦手な奴らばかりだった。
奴らがネットスラングで阪人だの大阪民国だと言われるのもわかる。
何よりテレビを見ればその品のなさは見て取れる。
阪神ファンは最悪だし、マスコミに出てくる芸人らの下品なトーク。
何より気持ち悪いのは一方的に東京を変に意識していることだ。
ネットでも高圧的な奴が多い気がする。

そんな俺には2歳下の高校一年の可愛い妹がいる。

家の事情でもう10年以上会ってないが妹は大阪で暮らしている。

関西人でも妹だけは例外だ。

それは定期的にやり取りしているメールの文体からも読み取れる。
女子が普段使うような絵文字や顔文字もほとんどない。
きっと環境が良くて大阪に染まらずに育ったんだろう。

たまにメールと一緒に写真も付いてるが、はっきり言って可愛い。
黒髪のショートカットがとてもよく似合っている。
目元もぱっちりしていて笑顔が最高だ。
妹バカと言われるかもしれないが自慢の妹だ。

なんせ最近付き合いだした幼馴染の彼女が嫉妬するくらいだ。

実はそんな可愛い妹がこの夏休みに大阪から東京に来ているのだ。
936関西から来たキモウト2 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:13:27.21 ID:6A/eOGsd
『件名:お兄さんへ1023 差出人:神菜 3時間前

やっと会えます! お兄さんがどんな人か楽しみです!
東京も楽しみ! 直接お兄さんとお喋りできます!
あと彼女も紹介して下さいね!』

妹はもう新幹線で東京に着いていると言っていた。
あとはこの場所にいつ来るか。
目の前には忠犬ハチ公がいる。
渋谷でもこの場所は有名だし。
妹が見たいと言っていたし喜ぶだろう。

『件名:お兄さんへ1024 差出人:神菜

やっと着きました。ひょっとして水色のカッターシャツの人ですか?』

お、近くには来てるのか? 『そうだよ』と返事をする。
妹らしき人物を探すべく周りを見渡す。

…トントン

肩を叩かれて振り返る。

そこには妹がいた。

間違いない。写真と同じだ。
ショートカットの髪型にグレーのラフなTシャツにチェックのスカートが似合ってる。

「…」
「…」

なんせ10年ぶりの再開だ。
お互い顔を見合わせるが言葉が出てこない。
しばし見つめ合う。

「…お兄ぃ…なん?」
「…神菜…か?」
「うわ…写真よりかっこええやん」
「そ…そうか」

おまえも可愛いぞ、と言いたいが黙っておく。

「なあ、めっちゃ疲れたから、その辺でお茶せーへん?」
「いいよ」
「じゃ、あっこのマクドでええ?」
「あ、ああ」

うわぁ…関西弁だよ。なんかカルチャーショックだ。
喋るとメールの印象とは随分違う。でも間違いなく妹だ。
10年越しに会った妹は生粋の関西人だった。
937関西から来たキモウト3 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:14:24.65 ID:6A/eOGsd
「お兄、彼女できたんやって?」
「うん」
「どんな女なん?」
「普通だと思う」
「幼馴染なんやろ?」
「まあ」
「メールで聞いたけど結構気ぃキツイんやって?」
「いや、おまえほどじゃ…」

やばっ…うっかり本音が…
妹のこっちを見る目が変わる。
品定めをされるような視線が…

「ふぅん。で、可愛いん? 美人? どっちなん?」
「び…美人かな…」

それにしても何か圧迫感を感じる。
メールで想定していたギャップが余計にそう感じさせるのか?
さらに可愛い外見とは違いキツそうな性格。

「写真どこ?」
「え? 何の?」
「幼馴染のんに決まってるやろ。メールでゆったけど送ってくれへんかったやん」
「あ、こ、これ…」

ケータイを操作して幼馴染の彼女の写真を見せる。
それを黙って無表情で見つめる妹。

「告白したん、この女からやろ?」
「え?」

なんでわかったんだろう。メールには付き合い始めたとしか書いてないのに。

「お兄の性格みたらわかるわ。あと喋っててもわかる」
「ど、どんな性格なんだよ」

なんか見透かされてる感じがして気分が悪い。

「良うゆうたら大人しい。悪くゆえば…」
「言えば?」
「ヘタレ」

ぐさっとくる。ああ、そりゃ大人しいほうだよ。
だから押しの強い人間が苦手なんだ。
妹の神菜は違うと思ってただけにショックだ。
おまえも世間で言われてるような関西人なのか?

「やっぱ決めたわ。一週間で大阪戻る予定やったけど夏休み中ここにおる」
「げ…マジかよ…」
「なんかゆうた?」
「う…」
「そんでアタシがお兄を一人前の男に育てたる」

可愛い顔に似合わない、拳を立てるポーズを取る。
お前はどこの仙一だよ、と突っ込みたくなった。
が、できない自分を呪うのだった。
938関西から来たキモウト4 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:15:56.56 ID:6A/eOGsd
ちなみに家のマンションに入るまで、妹に東京の何ヶ所の名所に案内させられた。
観光名所を見ながら、その説明をさせられた。
その間、妹はやけに興奮していた。
すっご、やっば、めちゃええやん、とか繰り返していた。
さらに大阪との違いについても質問されるはめに。
俺がそんなん知るかよって。

もうすでに1年分の関西弁を聞いた気がする。早く帰って欲しい。

「うち、コーヒーちゃうくて、紅茶な! 砂糖多めで牛乳な!」

お茶を出そうと思った瞬間にこれだ。
あと、ソファにもたれかかる時、ふぅー疲れたわーとか言ってゴロンと横になる。
その間パンツが見えたが黙ってたら、むっつりはダメとか怒られた。
何様だお前は。家族だからってちょっとは遠慮しろよ。

「お兄、リモコンどこなん?」
「あ、テレビの下じゃなくてテーブルの下」
「ん、あんがと」
「そこは『おおきに』じゃないのか?」

会ってから始めての感謝の言葉に思わず突っ込んでしまう。

「アホ、マスコミに乗せられすぎや。若いんは老人以外使わへんで」
「そうなのか」

あまり勉強ならない。つーかどうでもいい知識だ。

「なんや、テレビも大阪とあんま変わらんやん。つまんなー」
「そんなもんじゃないのか? 大阪だって一応、都会だろ」
「…いちおう?」

こ、怖い。妹の表情が変わる。ひょっとして俺は今、大阪をバカにしてしまったのか?

「いや、大阪は最高の都会だよ。日本で一番人材を輩出してるのは関西、それも大阪だと言い切れるね」
「せやろ? わかってるやん」

っていうか、なんで俺は、客の立場である妹にお伺いを立ててるんだろう。
自分のヘタレさ加減に泣きたくなる。
939関西から来たキモウト 最終話 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:18:34.96 ID:6A/eOGsd
「はい、紅茶」
「ん…サンキュ…ずず…」

そこにプルルルルと電話が鳴る。家の固定電話だ。

「はい、もしもし」
「有か?」
「ああ、父さん」
「神菜とは会えたか?」
「今家にいるよ」
「そうか良かった。あのな。落ち着いて聞いてくれ」
「なんだよ、もったいぶって」
「俺はしばらく帰らん」
「はぁ?」
「その…ひょっとしたら復縁するかも知れん」
「誰と?」
「母さんだ」
「はぁ?」
「お前と神菜の母さんだ」
「マジかよ…もう離婚届け出してるんじゃなかったのか?」
「…詳しくはあとで話す。今は母さんと大事な話があるんだ。
 仕事の関係もあるが、しばらくは大阪に滞在することになる」
「ちょっと待て…」
「すまん。神菜とは仲良くするんだぞ」
「無理だって! ちょっと待て!」

ガチャン…ツーツーツー…
なんつー勝手な親だ…
そりゃフリーライターだから仕事場は選ばないだろうさ。
結婚だって父さんの自由だ。
でも、だからってこのタイミングで行くか?

「お兄…」
「おまえは知ってたのか?」
「うん。でも心配ないで」
「気休めはよせ」
「ちゃうって。お兄はアタシが育てるもん」
「…」

軽く目眩がした。

俺の夏は終わりそうにない。

きっと妹に関西人にされてしまうんだ。

夏が終わる頃には俺も関西弁になっているんだ…
もうやだ…このキモウト…


〜終了〜
940関西から来たキモウト ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:20:27.90 ID:6A/eOGsd
投下終了です。
941 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/19(土) 21:22:02.80 ID:6A/eOGsd
連投規制に引っかかりそうなので、
もう一つは12時頃に投下します。
942名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 21:30:36.30 ID:LBOYLmtn
>きっと妹に関西人にされてしまうんだ
ヤンデレじゃなくてもおもしろいw
943名無しさん@ピンキー:2012/05/19(土) 21:32:39.05 ID:mNwihExj
以下、無駄レスなし
944経済姉〜エコノミックシスター〜 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:32:57.39 ID:9sAlsa3C
投下します。
945経済姉〜エコノミックシスター〜1 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:34:15.18 ID:9sAlsa3C
お金っていいよね。なんでも買える。そう、なんだかんだ言って金だよ。世の中。
金で買えないものがあるとか言ってる奴もいるけどそんなの嘘だよ。
現に金で買えるじゃん。社会的ステータスだって女だって。

今や時代の風雲児の姉ちゃんだって言ってるじゃん。

 「金で買えないものはない」って。

宮野 美佳(みやの みか)。通称ミミちゃん。
僕の姉ちゃんだ。億万長者で実業家。世界経済を動かす女。
ついたアダ名が女版ホリエモン。テレビでも目にした人は多いと思う。
美人で金持ち、頭もいい。何より実行力がある。
これで人気が出ないはずがない。もちろん嫉妬ややっかみも多い。
でも姉ちゃんは失敗しない。このへんが凄いところだ。
金を稼ぎ続ける能力は超一流と言える。

ここに至った経緯は話そう。

うちは元々お金持ちだった。中流家庭だけど一戸建てでお金はある。
両親というか、うちの家系は元々高級官僚を輩出してきた。
父は海外を飛び回ってるし、母はそれに付いていっている。
なので、資産も十分にあり将来だって保証されてる。

まあそれくらいあれば僕たち姉弟もお金に不自由しないわけで。
中学生まで月の小遣いが1万だったし。

でも今はお小遣いとして、もっと桁外れの金が僕の口座に振り込まれている。
親ではなく姉ちゃんから。はっきり言って使い道がないので貯金しかしてない。

僕は貯金しかしてなかったけど姉ちゃんは違った。

小学生の時から株を買っていたし、中学でFXや先物取引で一攫千金で億単位の金を稼ぎ出す。
そして現在は色々な事業に手を出し成功を収める女子高生実業家だ。


海外でも有名になってる。
この間もCNNが家に取材に来て英語で受け答えしていた。
日本のマスコミも来るが家には上げたことがない。
前にフジテレビが無断で家に取材に来たときは無茶苦茶怒ってた。
今度無断で報道陣が来たら株式を全部買い占めると公言していた。
946経済姉〜エコノミックシスター〜2 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:35:13.87 ID:9sAlsa3C
「シンちゃん、何してるの?」
「あ、姉ちゃん」

見るとパジャマ姿の姉ちゃんがいた。
とても日本の経済界をリードする大人物とは思えない。
なんてったって普通の女子高生の暮らしをしているから。

「朝は私が作るって言ってるでしょ」
「いや、姉ちゃん大変じゃん。これくらいさせてよ」
「それはこっちのセリフよ」

姉ちゃんは僕からフライパンを取り上げて野菜炒めの準備をしだす。

「せめて着替えてからにしなよ」
「いやよ。その間にシンちゃん料理終わらせちゃってるでしょ」
「まあ、そうだけどさ…」
「作りたいからするの」
「姉ちゃん夜遅くまで仕事してるんだからいいよ。もう出前でもいいんじゃない? いくらで金があるんだし」
「…シンちゃん!」

姉ちゃんの目が途端に厳しいものになる。

「世の中にはね。お金で買えないものがたくさんあるの」
「テレビで言ってることと随分違うんだね」
「当たり前よ。マスコミ向けと本音が違って当たり前じゃない」
「じゃあなんであんだけ働くの? 姉ちゃんには金もステータスもなんでもあるじゃんか。美人だし性格もいいし」
「……え?」

姉ちゃんが壮大に野菜をフライパンから床にこぼしていた。

「な、何を言ってるのよ! もう! そ、そんなこと言ってもお小遣い増やさないからね!」
「ああ…料理が…! …えっと、雑巾とモップ…」
「…シ、シンちゃんが突然変なこと言うから悪いの! それに…」

なんか顔を真っ赤にして小声でなんか言ってる姉ちゃんを無視して掃除を始める。
姉ちゃんってときどきこういうことがあるんだよな。
外ではクールビューティー気取ってる癖に妙にドジっぽいというか。
それにこれ以上使い道がないし、お小遣いなんかいらないというのが本音だ。
947経済姉〜エコノミックシスター〜3 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:36:04.38 ID:9sAlsa3C
そのとき姉ちゃんの携帯が鳴った。

「あ、シンちゃん。片付けごめんね。ちょっと電話取るね」
「気にしなくていいよ」

姉ちゃんがいつもの凛とした顔つきになる。仕事モードってやつだ。

「何? …え? ユーロが落ちてる? じゃあ破綻したの?
 ええ、そう…でも為替の方はどうでもいいのよ。その影響で倒産するかもしれない会社が20社ほどあったでしょ。
 今日の午後までに株価が半分になったところから売りなさい。それ以外は保有してて大丈夫。
 ヘッジファンドの連中からも何も連絡がないから大丈夫よ」

仕事の時は本当にビジネスマン…じゃなかったビジネスウーマンと言った感じだ。
口調も平坦で淡々とこなす。

「とにかくこの時間に電話はかけてこないでって言ってるでしょ。メールにして。急用?
 そんなの関係ないわ。私の貴重な時間を奪うことが増えるようだと、あなたの明日の生活は保証できないわよ。
 じゃ切るから」

さらりと怖いこと言ってるような…それにしても野菜炒めもダメになった、朝食どうしよう。

「ごめんねシンちゃん。ご飯ダメになっちゃって」
「トーストくらいしかできないけどいい?」
「うん。シンちゃんと同じならなんでもいいよ」
「じゃ、着替えてきなよ」
「はーい」

その柔らかな笑顔は先程厳しい表情をしていたものとは思えない。



結局僕達はトーストだけで登校することになった。
いい年して姉弟で登下校するのは恥ずかしいが、姉ちゃんのボディーガードも兼ねているのでしょうがない。
いつ狙われるかも知れれないから守るのが僕の役目だ。
姉ちゃんがいうにはボディガードはプロじゃなくて身内の方がいいらしいのだ。
給料として多額の金が口座に振り込まれてくるし断れない。
もう僕の通帳残高にはメジャートップスター選手の年俸並の数字が並んでいる。
その数字を見るとなんだか怖くなるので、最低限の現金しか持たないようにしている。
948経済姉〜エコノミックシスター〜4 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:37:25.18 ID:9sAlsa3C
「姉ちゃん」
「何?」
「いつも思うんだけど、腕まで組む必要があるのかな」
「あるわよ」
「歩きにくいんだけど」
「じゃ、手繋ごっか」
「とにかく人が来る前に離れてよ」
「ちぇっ」

姉と密着状態だから、その…腕に当たるんだよな…胸が…
役得と思えばいいんだけど姉ちゃんだからなぁ。
手を繋ぐのはもっと恥ずかしいし。

校門に着こうと言うところに見知った顔を見かけた。

「あ、宮野クン! おはよう!」
「おはよう、奈々ちゃん」
「今日もお姉さんと仲がいいのね」
「あはは、まあね」
「チョコレートどうだった?」
「うん。おいしかったよ。あれお酒入ってたでしょ」
「うふふ、わかった?」
「僕アルコール駄目なんだけど」
「あ…ごめんね…」
「いや、いいよ。美味しかったし」
「そうなんだ! ありがとう!」
「いや、礼を言うのはこっちだよ。ごちそうさま」
「いいえ、どういたしまして」

夕月奈々(ゆうづき なな)ちゃんは最近、仲良くなったクラスの女の子だ。
僕達一年のクラスでグループになることが多く、授業ではよく喋るので自然に仲が良くなった。
喋りやすくて明るくてクラスの男子からも結構人気がある良い子だ。
奈々ちゃんの家もトップクラスの企業のお嬢様なので話が合う。
僕の家も今や姉ちゃんのおかげで資産家なので、周りからの雑音に対してアドバイスもしてくれたりして、とても頼りになるのだ。
949経済姉〜エコノミックシスター〜5 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:38:01.74 ID:9sAlsa3C
姉さんも僕達の会話に入ってくる。

「シンちゃん」
「何?」
「私のチョコレートも食べてくれたよね」
「なんか凄かったね。まだ食べきれないよ」
「…そう…フランスから直接取り寄せたんだけど…」
「いや、美味しかったよ。美味しすぎたって感じかな。僕にはもったいないよ」
「ごめんね」
「そんなことないよ。ちゃんと食べるし。楽しみに取ってるんだよ」
「そうなんだ! よかった!」

満面の笑みを浮かべる姉ちゃん。よかった。
でも、あんな高級そうなチョコレート食べにくいとは言えない。
機嫌のよさそうな姉ちゃんは奈々ちゃんに話しかける。

「奈々ちゃんだっけ?」
「はい」
「シンちゃんをよろしくね」

そう言って姉ちゃんは奈々ちゃんの肩をポンポンと叩いた。

「痛っ…」
「あ、ごめん。強すぎちゃったかな?」
「い…いえ…」
「奈々ちゃん」
「は、はい」
「……ゎるな…じゃないと…」

姉ちゃんは奈々ちゃんの耳元で何か呟いた。
奈々ちゃんの顔が真っ青になった。
また何か言ったのかな…

「…し、失礼します」

奈々ちゃんはそのあと慌てて校舎に駆け込んだ。

「なんて言ったの、姉ちゃん」
「え〜別にぃ」
950経済姉〜エコノミックシスター〜6 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:39:13.46 ID:9sAlsa3C
その三ヶ月後に奈々ちゃんの会社の取引が全部停止して今に至る。
奈々ちゃんも巨大な借金の肩代わりに高校を辞めて、働いているらしい。
それも風俗嬢として。僕のクラスメイトもお世話になったと言って喜んでいた。

わかってたことだった。僕を好きになる女性はみんな不幸になる。
人間は金には逆らえない。姉ちゃんはそのことを誰よりも熟知してる。

でも、こんなの狂ってる。一体何人の一般市民を金で黙らせて沈めてきたんだ?

いつかは終わりが来る。金にしろ姉ちゃん自身にしろ同じ事だ。
だから言わなくちゃならない。
周りの人のためにも、姉ちゃんのためにも。

僕は銀行で全額の貯金を現金に替えた。
18億ちょっとくらいのお札は重かったけど、なんとか全部家に運んだ。
姉ちゃんは僕の行動に驚いてた。
なにしろ僕は現金を下ろしたことがなかったからだ。

「姉ちゃん」
「な、何かな、シンちゃん」
「もうやめようよ」
「何をよ」
「姉ちゃんが欲しいものは何? 僕ができることなら、なんでもあげるよ」
「い、今の生活よ…」
「嘘だ。姉ちゃんが欲しいのは僕だろ?」
「ち、違うわ…」

姉ちゃんの顔をじっと見ると目が泳いでる。
こんなに美人なのに。こんなに能力があるのに。
それが許せなかった。金なんかで姉ちゃんが狂ってたまるか。


「じゃあ僕が姉ちゃんを買うよ」
「何言って…」
「姉ちゃんを18億円で買うから、僕のものになってよ」
「シンちゃん! 言っていいことと悪いことが!」
「僕の中で姉ちゃんの価値は18億だ」
「わ、私が…たった18億…の価値?」
「たった18億じゃないよ。僕の思いが詰まった全財産だ」
「やめて…!」
「お金で僕の気持ちを買えるのか?」
「やめて…! お願い…! それ以上言わないで…!」

姉ちゃんは床に膝をついて泣いていた。
でも、ここで引いたら、また同じ事を繰り返すだけだ。
姉ちゃんはお金で買えるものと、お金で買えないものがあるのもちゃんと知っている。

「なんならこのお金と家を燃やして、姉ちゃんと一緒に死んでもいいよ。それで僕が手に入るだろ?」
「私は…こんなの…望んでない…望んでないよ…」

泣きながらうずくまる姉ちゃんを見下ろす。
そこにはもう女子高生実業家の姿はなかった。
ただの普通の女の子が泣いてる姿だった。

…これで姉ちゃんも懲りただろう。

明日は休日だ。僕も疲れた。少し寝よう。
その場をあとにして部屋で眠った。
951経済姉〜エコノミックシスター〜7 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:40:27.73 ID:9sAlsa3C
「おはよう、シンちゃん」

目が覚めると腕に手錠がかけられていた。
手錠もベッドに固定されて身動きが取れない。

「なんだよ…これ…」
「ごめんね、シンちゃん。昨日のことでお姉ちゃん、反省したよ」

そう言いながら服を脱ぎ始める姉ちゃん。ブラとパンツだけになる。
姉ちゃんはスレンダーだしスタイルもいい。
なぜか急激にムラムラしてくる。なんで…ひょっとして薬…?
やけに下半身が元気になってる。

「さ、先に手錠外してよ」
「私はお金を稼ぐ能力はあったけど、肝心の能力はなかった…」
「…なんだよ」
「弟の気持ちを知る能力はなかった」
「だからか? こんなことして…」
「私にはこういう愛し方しかできない。18億でもいいわ。シンちゃんが抱いてくれるなら」
「おかしいよ」
「だってシンちゃんが私の血の繋がった弟である限り、こちらを向いてくれないんだもの」
「これで姉ちゃんは幸せなのか?」
「ええそうよ」
「嘘だ」

明らかに姉ちゃんの顔がこわばったの見逃さなかった。

「じゃあ、なんで今まではお金で僕を縛れなかったんだ?」
「それは…」
「それに、こんなことをしたら姉ちゃんにも危険がある。監禁罪だ」
「バレなければいいの。お金があればみんな黙るわ」
「じゃ、僕みたいな奴がいたらどうするんだ?」
「シンちゃんは特殊よ。今まで見たことない」
「姉ちゃんは間違ってる」
「間違ってない!」
「いや、間違ってる! 姉ちゃんのために何度でも言うからな! お金で動かないのは僕だけじゃない!」
「私のために言う…ですって?」
「そうだよ」

目に涙を浮かべながら微笑する姉ちゃん。
薬のせいだろうか。やけに下着姿の姉ちゃんが魅力的に映る。
まずい。実の姉に欲情しかけてる。
952経済姉〜エコノミックシスター〜8 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:41:26.67 ID:9sAlsa3C
「私のためを思うなら抱かれてよ。私の恋人になってよ。無理でしょ? だから…だから」
「こうするしかないって?」
「…そうよ」
「いいよ。でも僕を抱くだけ自分が惨めになるよ。僕も姉ちゃんを抱くだけ嫌いになる」
「嫌…いやぁ…! いやああああああああああ!!」

ついに頭を抱えながら悲鳴を上げて泣きだした。

「姉ちゃん…」
「うぅ…何よぉ…」

うなだれたまま僕の手錠を外していく姉ちゃん。
目が真っ赤でやつれている。
たぶん昨日も寝てないんだろう。
そんな姉ちゃんを後ろから抱きしめる。

「シ、シンちゃん…?」
「言っとくけど、僕は何があっても姉ちゃんが好きだからな」
「ううぅ…でも家族としてでしょ…酷いよぉ…」
「酷いのは姉ちゃんの行動だろ。また問題行動したらいくらでも付き合うよ」
「恋人として付き合ってよ…」
「ダメ」
「うぅ…ええん…うぁ…ぐす…セックスしたい…お願い…抱いてよぉ…」

僕もおかしくなったんだろうか。
そんな弱々しい下着姿の姉ちゃんを見て、なんかそのまま押し倒したくなってきた。
胸とお尻に目が行く。その体のラインは魅力的で…
まずい。ドキドキしてきた。
今すぐ襲いかかりたい。きっと薬のせいだ。
でもこのまましてしまったら姉ちゃんは変わらない気がする。
しかしそれ以上にしなかったら姉ちゃんが壊れそうな気がした。
お金の価値を姉ちゃんに伝えるためにはどうしたらいいんだろう。
やっぱり、こういう手段しかないのだろうか。

「…18億」
「う…な…何?」
「今から18億で姉ちゃんを買う」
「…え?」
「姉ちゃんは今からコールガール…売春婦だ」
「…抱いてくれるの?」
「僕の全財産で」
「嬉しい…」
「本当に?」
「…私を抱く価値はあるってことだよね? それに好きだって言ってくれた」
「それは…」
953経済姉〜エコノミックシスター〜9 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:42:23.23 ID:9sAlsa3C
そう言おうとしたとき、姉ちゃんが覆いかぶさってきた。
ねっとりとキスをされる。丹念に舌で口の中を舐めまわされる。
姉ちゃんの手が僕の股間に伸びる。
ペニスをズボン越しになでられると一瞬射精しそうになる。
そのあと姉ちゃんの顔が、僕の股間の前に来る。
ベルトを緩めながらズボンとパンツが降ろされる。
ギンギンのペニスがあらわになった。

「私の口…フェラはいくらの価値かな?」
「え?」
「私の体が18億だよね」
「…5億…?」
「やった。これで13億…じゃあ5億分の奉仕をするね…」

上目遣いで僕のペニスを咥える姉ちゃん。
唾液を絡めてペニスを出し入れする。
その行為にとんでもない背徳性を感じてしまう。

「…んちゅ…ちゅ…ちゅる…ん…」
「ちょ…! …出そう!」
「だしてひいよ…精子飲んであげる…ん…ちゅ…んん…」
「出ちゃうよ!」
「出して! …ん…ちゅぽ…ちゅ…ん…ん…んん!」

あまりの気持ちよさに姉ちゃんの頭を掴んで腰を振っていた。
されるがままの姉ちゃんが妙に可愛かった。
なんだ、この感覚? 姉ちゃんを自分のものにした快感。
姉ちゃんは僕の奴隷。好きにできる。
姉ちゃんは僕に逆らえない。例えそれがお金の力だったとしても。

「ちゅ…ん…ん…んん…んちゅ…うん…ぅん…!」

束縛してる快感。支配した快感がペニスから体に駆け巡る。

「出すよ! 飲んで! 姉ちゃん!」
「んん…ん…ぅん…ちゅ…ん…! ちゅる…ちゅ…ん!」

姉ちゃんの綺麗な髪を掴んで思い切り口の中に射精した。

「んーーーーーーーーっ!」

初めてのフェラチオの快感に腰がしびれる。
姉ちゃんの口は5億なんて言葉じゃ表せなかった。
たぶん姉ちゃんは処女だ。
それに世界をリードする支配者側の人間でもある。
そんな人のフェラチオ。僕はひょっとしてとんでもない買い物をしたのではないだろうか。

「ん…コクン…ん…ごく…うん…」

僕の精液を必死で飲み込む姉ちゃん。

「姉ちゃん…」
「ん…?」

トロンとした顔の姉ちゃんは精液を飲み干していた。
「5億のフェラチオはどうだった?」
「良かったよ。最高だった」
「やった」
小さくガッツポーズを取る姉ちゃんに萌えてしまう。
とにかく可愛くて仕方ない。
954経済姉〜エコノミックシスター〜10 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:43:10.96 ID:9sAlsa3C
「ええっと、次は…ここ…」

姉ちゃんは大事な場所を広げながら僕にまたがる。

「セックスの価値は…?」
「13億」
「ええ? 全部?」
「姉ちゃんがそれだけいいってこと」
「…っ!」

顔を赤らめながら涙目になる姉ちゃん。

「いくね?」
「うん」
「童貞だよね?」
「姉ちゃんは?」
「もちろん処女」

そう言うとペニスが姉ちゃんのあそこに包まれる。
じゅぶじゅぶに濡れていたので、おまんこがきつかったけど最後まで入った。

「ん…あん!」
「姉ちゃんの中、凄い気持ちいいよ…」
「うん…ありがと…動くね…あぁん…」
「くっ…締まる…」

僕たちは動物だった。獣のように腰を振って突き上げた。
僕が腰を振るたび姉ちゃんもそれに答える。

「あん…あんっ…ん…あん! 気持ちいい! シンちゃん! 好き! 好き! ずっと好きだった! あん!」
「俺も…姉ちゃん! 姉ちゃん! 僕の姉ちゃん!」

懸命に姉ちゃんの腰に自分の腰を打ち付ける。
僕のペニスが姉ちゃんのヴァギナの中を行き来する。
周りには卑猥な音が響きわたっている。

「あん…あ…! シンちゃん! お姉ちゃんイクかも…! あん…あん! イキそう! イク…!」
「はぁ! 姉ちゃん! 気持ちいい? これでいい!」
「うん! いいよ! 来て! もっと来て! あん! いく! イク!」

姉ちゃんの膣が締まると同時に中に大量に射精した。
あまりの気持ちよさに体が震えた。
姉ちゃんを見ると失神していた。
昨日から寝てなかったんだろう。

…僕はこのとき何を買ったのか本当の意味で理解していなかった。

「姉ちゃん、やらせてよ」
「ダメよ。まだ13億溜まってないでしょ」
「10億あるよ」
「3億足りないわ」
「もう我慢出来ないんだよ!」
「わかったわ。じゃあ今月も借金ね。占めて56億と」
「姉ちゃん…早く…!」
「わかったわ。可愛い子ね。で、この間みたいにセックスだけ?」
「いや、フェラもしてよ」
「じゃあ61億の負債ね」
「そんなのいいよ! 早くしてよ!」
「よしよし、いい子ね、今すぐ抜いてあげる…」

そう言って僕の前にひざまずく姉ちゃん。
この姉ちゃんを支配できる快感の為に姉ちゃんを買ってると言っていい。
この感覚だけは誰も理解できないだろう。
世界を金で動かす女の価値を知るのは僕だけだ。

でも、その代償はどれだけ付いたかはわからない。僕は学校も辞め。
今は姉ちゃんに従って仕事をしている。付き人と秘書が業務だ。
月給10億。そしてそのお金は全部姉ちゃんを買うことで消える。
借金は姉ちゃんにしてるが、そんなことはどうでもいい。
僕はもう、姉ちゃんがいないと生きていけないから。

一体いつからだったんだろう。
姉ちゃんの体を知って、なにか大切なことまで売り渡してしまったみたいだった。
もう遠い昔のことでよく思い出せなかった。

(了)
956経済姉〜エコノミックシスター〜 ◆qtuO1c2bJU :2012/05/20(日) 02:46:50.54 ID:9sAlsa3C
投稿終了です。

良ければ感想くださると嬉しいです。
957名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 04:59:10.62 ID:3OepX0w8
妹の方の続きが見たい
大阪生まれ育ちの私からすればあんなに関西弁話す女の子見ないから違和感感じる
これはSSだから気にしても仕方ないけど
958名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 05:10:07.68 ID:9sAlsa3C
うめ

>>957
ありがとうございます。っていうかオイラも大阪人っすよ。
あの口調は事実に基づいてます。ノンフィクションです。
今の子は違うのかな?
違和感感じられたってことはオイラが未熟ってことです。
959名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 08:53:01.99 ID:h5stH2/a
猛虎魂を感じる
960名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 09:15:00.67 ID:q7vCo9mX
資産家姉ちゃんなら子供作っても何も問題ないよね
961名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 09:56:45.89 ID:7Q07/qjk
埋めネタ乙です!
962 ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:35:38.12 ID:chGfxPsQ
狂もうと投下します
963狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:36:13.29 ID:chGfxPsQ
「篠崎さんは退院されましたよ?」
優くんが入院しているはずの病室を、呆然と眺めている私に後ろを通り掛かった看護師が話しかけてきた
「ぇ…退院ってまだ意識を取り戻して4日ですよ?」
空っぽになった病室を見渡して、看護師に問いかける
返答が無いので後ろを振り返ると既に看護師は通路遠くを歩いていた
看護師に声かける事を諦めて通路に出ると、来た時同様に再度病室の名前表示を見た
やはり優くんの名前を書かれた紙は抜き取られている…
納得できないが本当に退院したみたいだ
自主退院だろうか?それでも医者が止めるはずなのだけど…
目に硫酸を流し込まれて生死の境をさまよった患者を意識取り戻した4日後に帰らせるなんて…そんなことありえるのだろうか?

いや、ありえない

「また、あの人達じゃ…」
頭に零菜さんと由奈ちゃんの顔が浮かぶ
そしてもう一人…
由奈ちゃんに怪我させたあの短髪の子…あの子はいったい誰なのだろうか?
優くんとも親しそうだったけど…

とにかく、今は優くんと連絡を取らないと――




「こら、姉ちゃん!病院内は携帯禁止だぞ?」
964狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:37:04.48 ID:chGfxPsQ
「あっ、ごめんなさい!!」
優くんに電話をしようと携帯を取り出した瞬間、後ろから注意の声が投げ掛けられた
慌ててポケットに携帯を戻し振り向くと、頭を深くさげ謝罪した

「あれ?キミたしか…そ、そら…ちゃんでいいのかな?」
間違いない…優くんの病室に居た子だ
自然と身体が強張る
またスタンガンを隠し持ってるんじゃないだろうか?
ロングTシャツに下はシンプルなミニスカートだから隠す場所なんてないと思うのだけど…失礼だが、今初めて女の子だと気づかされた
前はズボンだったから男の子と間違えたのだろうか?
いや、スカートとか男の子とかそんな事じゃない
匂いだ…前は香らなかった女性の匂いがこの子からする

「姉ちゃんどうしたの?兄ちゃんに会いに来たの?」
覗き込むように顔を近づける空ちゃんに苦笑いを浮かべ一歩後退る
「え、うん…退院したって聞いてビックリしてさ」
「そうだよ、零菜のバカが無理矢理退院させたんだ!」
怒ったように声をあげると、空っぽになった病室を睨み付けた
やはり零菜さん…何を考えているのか分からないが、危険だと言うことが分からないのだろうか?
965狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:38:07.90 ID:chGfxPsQ
優くんはあの妹達に頭が上がらないらしいけど、これでは優くんの人生がめちゃめちゃになってしまう
友達として…好きな人だから支えてあげたい

零菜さんや由奈ちゃんに脅されたけど、所詮はただの女
あの時は迫力に騙されたけど、どうせ何もできっこ無い

「…優くんは何処に居るの?」
「え?家だよ」
「優くんの家まで連れていってくれない?」
もし何かされたら警察に逃げ込めば大丈夫だろう…零菜さんに限っては職業が職業なだけに表立った事もできないはず

「いいよ、それじゃ付いてきなよ」

「えぇ、お願い」




※※※※※※※

「由奈、まだなのか?」
「もうすぐだよ。もうすぐだからちょっとだけ我慢してね」
車椅子に揺られ、車の排気音を右耳で受け止めただ運ばれる
本来なら自分の足で地面を踏み締め歩きたいのだが、今は無理だ
何故かと言うと、どうやら俺は目を怪我してしまったらしい
しかも両目…
完治まで時間が掛かるらしく、今から大きな病院へと移動しなければいけないそうだ

そしてその病院に行く為の車を今待って居るのだけど…

「由奈、何分経ったんだ?」
「15分ぐらいかな」
まだ15分しか経っていないのか…
966狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:38:42.05 ID:chGfxPsQ
目が見えないからか、時間が進むのを遅く感じてしまう…
そして何より頼りに頼りきっていた目が見えないという事実に大きな不安を覚えていた
今俺の命を握っているのは後ろに居る由奈
由奈を疑っている訳では無いが、やはり自分の命を人に預けるのは怖い

「お兄ちゃん寒いの?」
震える肩に由奈の手であろう感触が伝わる
一瞬肩をビクつかせてしまったが、後ろへ振り向き由奈にわかりやすく笑顔を向けると、また前に顔を向けて由奈に気づかれないよう小さくため息を吐いた

「あぁ、ちょっとだけな。でも大丈夫だよ」
膝にタオルケットのような物が掛けられる
普段使っている由奈のタオルケットが頭に浮かんだ
感触から言って多分それだろう
何かに包まれると不思議と安心する…タオルケットを握り締め背もたれに深く背中を預けた






――キャアアアアアアア!!!

「な、なんだッ!!?」
突然の悲鳴に腰が浮くほど飛び上がる
「由奈大丈夫か!?」
慌てて後ろに手を伸ばす
柔らかい肌を自分の指先が強打するのが分かった
多分由奈の腕だろう…構わず握り締めた

「大丈夫だよ、お兄ちゃん。私じゃないから……なんか交通事故みたいだよ」

「そ、そうか…」
967狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:39:09.86 ID:chGfxPsQ
ほっと胸を撫で下ろし由奈から手を放す
確かに悲鳴の前に激しく打ち付けるような音が耳に入って来た気がする
車にぶつけられた音だったのか…

「どうなったんだ?ひかれた人は大丈夫だったのか?」
「ううん……トラックの下に巻き込まれたから多分ダメなんじゃないかな。後続車も轢いちゃったみたいだし」
どうやら大事故らしい…耳に入ってくる周りの声も悲鳴やら怒鳴り声やらで騒がしい
やっぱり目が見えないと不自由だ…状況把握に時間が掛かる

「兄ちゃ〜ん!」
ざわつく耳に聞き慣れた声が飛び込んできた
空ちゃんだ

「兄ちゃんごめん遅くなって!車来たから行こっ」
「うん、ありがとう」
空ちゃんの手を握り締め、由奈に押されながら車椅子が進む

――正直空ちゃんとは距離をおくつもりだった…しかし今朝、空ちゃんからキスをしたことを泣きながら謝られて、間違った事をしたと言う自覚があるのだと判断したので許すことにした

空ちゃんも年頃だからそういった事に興味もあったはずだ
だから身近に居る俺で試したに違いない
だから目くじらを立てて怒る事じゃ無いし、あの時あからさまに拒絶したのは自分でも大人気ないと思った
968狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:39:40.85 ID:chGfxPsQ
零菜や由奈の事もあったので少なからず影響を受けたのかも知れないけど…俺はただ、空ちゃんとは真っ白な兄妹関係で居たいのだ
由奈も自慢の妹だが、由奈は既に歪んでしまっている
兄がこんなこと言ってはダメかも知れないが、由奈は多分治らない…
だから空ちゃんにはそうなってほしくないのだ

本当に甘えたいなら、“兄として”甘えさせよう
だから空ちゃんが大人になって彼氏ができた時には胸を張って兄として彼氏の前に立ちたい
エゴかも知れないが、それが本心だ
それが兄としての幸せだと俺は思っている

「さ、兄ちゃん車椅子から降りて」
空ちゃんの手を握りながらゆっくりと立ち上がる
左手に空ちゃん、右手には由奈
二人に支えられながら、車の段差に足を乗せる
一歩一歩足場を探しながら車へ乗り込んだ

「よっと……(狭いな…)」
乗り心地でそう思った
病院の車と聞いていたのでワゴン車だと思っていたのだが…
空ちゃんと由奈の肩が完全に俺の肩に触れている

「それで、いったい何処の病院に行くんだ?」
「……」
「由奈?」
俺の質問に返答は無い
再度由奈に声をかけようとしたのだが、激しい排気音を鳴らして車が走り出してしまった
969狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:40:16.23 ID:chGfxPsQ
シートに伝わるエンジンの振動に軽自動車や搬送用の車では無いことがすぐに分かった

「由奈、この車…」

「凄い音でしょ?見た目も可愛いのよ、この子」
隣からではなく、運転席側から聞こえてきた返答に心臓がはね上がった
突然聞こえたからでは無い…忘れたくても忘れられない声だからビックリしたのだ
見えない目を痛くなるまで見開き、包帯越しに睨み付ける

「なんでお前が此処に居る」
「あら…酷い言われようね?あれだけ愛しあった妹に」
間違いない…車を運転しているのは零菜だ――
だとするとこの車は零菜の車か…
「由奈…俺は病院から病院を移動するんじゃなかったのか?どうなってる」
「えぇ…その事なんだけど…」
言いにくそうに言葉を濁す由奈
はっきりと話さない由奈に苛立ちを覚えながらも、返答を待ってみる

「貴方はこれから篠崎の息のかかった病院に向かうのよ」
「お前に聞いてないから黙れ」
「黙らないわ」

「ッ!?…危ないだろ」
突然の急ブレーキに身体を強張らせる
エンジンを止めたのか、けたたましい音が突然消えた
そして前から何かが迫ってくる気配を感じ、顔を少しだけ仰け反らせた
多分零菜だろう…
970狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:43:11.04 ID:chGfxPsQ
しかし今の俺では何の対応もできない
由奈が居る前では何もしてこないと分かってはいるのだけど、コイツだけは本当に何をするか分からない…
「優哉…貴方を今から実家に連れて帰るわ」
「……はぁ?」
間近で聞こえる零菜の言葉に首を傾げた
実家に連れて帰る?
実家に連れて帰られても何もする事は無いし、用事も無い

「帰る理由が無いだろ?」
「帰る理由ならあるわよ?篠崎家の……現当主さん?」

篠崎家…現当主?

「当主は父だろ?それで時次期はお前なはずだ」
何を世迷い言を…危ない薬でもしているんじゃないだろうか?
俺が当主?能無しの俺が何故篠崎の家を継がなければいけない

「勝手に決めないでくれる?これは決まった事よ。貴方には実家に帰って家を継いでもらうから」
「ふざけんな、誰が継ぐか!」
「ふふ、それじゃ実家に帰ろっか?」
「降ろせ!俺は絶対に実家には帰らないッ!」
絶対に嫌だ…また実家に帰ってあの生活に戻るのは…絶対に嫌だ

「そう…それじゃ、此所で降ろしてあげましょう」
そう零菜は耳元で呟くと、扉を開けて外に出てしまった

「お、おい零菜!兄ちゃんに乱暴するなよ!」
971狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:43:56.61 ID:chGfxPsQ
意味が分からず固まっていると、後部座席側の扉が開かれた
空ちゃんの声と共に勢いよく胸ぐらを掴まれると、外に引きずり降ろされた

「ぐッ!」
突然の出来事に無防備に地面に転がり肩を強打すると、零菜が居るであろう場所から何かを投げ付けられた

「この、糞女ッ!」
それを手で掴むと、投げ返えそうと大きく振りかぶる
「あら、貴方それがなかったらどうやって歩くの?死ぬまでずっとそれに頼って生きていかなきゃいけないのよ?」
「……」
投げ返すのをやめて、両手で何を投げ付けられたのか手探りで確かめる
指先で端から端まで触ると、スグに何か理解できた

杖だ…

確かに今の俺には必要なモノだ…しかし零菜が放った言葉に無視できない部分が混じっていた

「死ぬまで…ってなんだ?」
「そのままよ…貴方目が見えなくなったんでしょ?なら杖がなきゃ歩けないじゃない」
クスクス耳障りな笑い声に目が痛む

「あぁ…だが、目が治るまでだ」
杖を掴み立ち上がる
また目が見えるようになったら今度こそコイツと縁を完全に切ればいい
双子だとか妹だとかもうどうでもいい

もう、うんざりだ

「由奈帰るぞ」
由奈を呼び零菜に背中を向ける

これでお別れだ
972狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:44:24.80 ID:chGfxPsQ
「ふふ…失明ってそんな簡単に治るの?」

「……は?」

今なんて言った?
失…明…?
歩き出した足を止めると、聞き間違いか確認する為に再度零菜に顔を向けた

「治る失明もあるらしいけど…貴方のはどうなのかしら?」
唖然とする俺の手から杖を奪い取られると、軽く肩を押された
本当に軽く押されただけなのだが、あっけなく俺は2〜3歩よろけて方膝を地面についてしまった
医者から聞いた話では、二週間ほどで視界を遮る包帯が取れて視力が回復するはず
ずきずき痛む両目を手の平で押さえ込むように覆う

「失明って…お、おい由奈…どうなって…」
「ごめんなさい、お兄ちゃん……零菜さんの言ってる事は本当なの」
「う、うそだろ?なぁ由奈、おまえ俺をからかってんだろ?零菜と組んで俺を驚かそうとしてるんだろ?なぁ!?」
手探りで由奈が居る方角へと手を伸ばす
しかし、空を切るだけで由奈を捕まえる事はできなかった
「優哉、貴方の目が見えない事はもうしかたの無いことなのよ」
「黙れ!ふざけるなよ!?俺が失明なんてするわけないだろ!ドラマじゃあるまいし、知らない間に失…」

――知らない間?

自分が放った言葉に違和感を覚えた
973狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:45:10.85 ID:chGfxPsQ
そういえば、俺はなぜこんな大怪我をしたのだろうか?
いつ?どこで?全然思い出せない…俺は零菜の監禁から逃れた後、どうなったんだ?
由奈や空ちゃんと一緒に車に乗ったのは覚えている
そして、家に帰ってベッドで寝て…そこから記憶が無い
気がついたら目に包帯が巻かれており、目に怪我を負ったから入院……だから、何故何処でいつこんな怪我を負ったんだ?

「うぅ…ッ」

頭が痛い…

「兄ちゃん大丈夫か!?」
「は、はなせッ!」
空ちゃんであろう補助の手を振りほどくと、何処に居るか分からない“妹達”を睨み付けた

「なんだよッ…なんで俺が失明なんかしなきゃいけないんだよ!?俺の目返せよお前ら!」
唾を飛ばし、枯れた声で四方八方に怒鳴りちらす
「零菜、何処にいるんだよ!」
手を回りに振り回し、零菜を探す
絶対に零菜だ…零菜以外考えられない

「分かったから落ち着きなさいよ」
振り回す手を鷲掴みされると、強引に引き寄せられた
勢いよく引っ張られたので躓きよろけると、突然頬に柔らかい感触を感じた…多分零菜の胸だろう

「由奈、空。少しだけ外してもらえないかしら?」
「はぁ?私が貴女とお兄ちゃんを二人にすると思ってるの?」
974狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:45:36.54 ID:chGfxPsQ
「5分だけよ…すぐにすむわ」
「………三分よ…」
足音が二つゆっくりと遠ざかっていく

「ふふ……それじゃあ…貴方を実家に連れていく前にハッキリさせておきましょうか」
「……何がだ」
背中に回ると、今度は両手を首に絡めてきた

「まず…貴方の目はもう治りません。失明の理由は押し入った強盗がベッドで寝ていた貴方の目に硫酸をかけたから。由奈や空が止めようとしたみたいだけど…あっ、由奈や空は無傷だから安心してね」
「強盗…硫酸?」
なんだ?零菜の言葉に違和感を感じる
強盗が硫酸?
ベッドの部屋は奥…由奈や空ちゃんは無傷?

「そう…貴方の悲鳴を聞いて逃げ出したらしいけどね。でも安心して?もう強盗は居ないから…」
強盗は“もう居ない”?
まただ…また零菜の言葉に違和感を感じた
会話の節々に気持ち悪い引っ掛かりがある

「本当に…目は治らないのか?」
「えぇ…残念だけど」
失明…
俺にはまったく関係の無いものだと思っていたのに
これからどうすればいいのだろうか?
目が見えないのにどうやって生活していけば…

「優哉…貴方はね。こうなる前に、私も由奈も全部遠ざけて一人逃げなきゃいけなかったのよ」
975狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:46:14.83 ID:chGfxPsQ
「突然なんだよ」

「由奈にしてみれば貴方は麻薬みたいなものなのよ…溺れさせた貴方の責任…罪よ」
罪?俺が犯したのか?確かに俺は由奈に甘えていたのかも知れない
由奈を強く引き剥がせなかったのも俺の責任だ…だけど、これは俺の罪になるのか?

「弱ったお母様の心に付け入り快楽に溺れさせたのも、貴方の罪」
付け入る?ふざけるな
これは完全なる被害者だ
眠っている俺に…勝手に…

「私の半身でありながら、勝手に歩き回るのも罪。私と一緒に産まれたくせに…離れようとした…貴方はたくさんの罪を犯した…だから目を失ったの」
今までの行いのせいで失明した?
そのような大罪を俺は犯したのだろうか
違う…俺は目を失うような罪は犯していない

「ふふ…やっぱり…貴方と身体の関係を持ってから全然聞こえなかったのに…今は貴方の心の声が聞こえるわ。自分は罪を犯していない…被害者だ…被害者だ被害者だ」

うるさい…なんだコイツ
頭おかしいんじゃないか?

「私は頭おかしくないわよ?貴方は私から離れた事が罪であり、私や由奈を完全に切る事ができなかった事が罪なのよ」
耳元で囁く零菜の声に身体が震える
976狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:46:45.85 ID:chGfxPsQ
「思い出しなさいよ。私と寝た日…ずっと私のお尻を掴んで腰を打ち付けてたわ」
違う…あれは無理矢理お前が俺を…

「お母様とセックスをしたビデオを見た時…貴方お母様の事を思い浮かべながら私を抱いてたんじゃないの?」
ふざけるな…ありえない
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い
全然気持ち悪い

「頭でお母様の裸体を想像しなさい。あの時のお母様…貴方に抱かれていたお母様は綺麗だったでしょ?」
綺麗だった…かも知れない
だけど気持ち悪かった…女の顔をした母が綺麗だったから気持ち悪かったんだ

「優哉…もう逃げるのはやめなさい。貴方には貴方のやらなきゃいけない事があるのよ」
俺がやらなきゃいけないこと?
いっぱいあるさ
仕事を探さなきゃいけない
彼女を作らなきゃいけない
妻をもらわなきゃいけない
結婚もしなきゃいけない…

そして…


「子供も作らなきゃならないものね……アナタ」

「……あぁ…そうだな」
小さなカゴの中で飛び回っても、どうせ捕まるんだ…産まれた日から後ろも前も逃げ道なんてなかった
いや…あったのかも知れないが、俺は知らない道に反れるのを恐れた
977狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:49:56.96 ID:chGfxPsQ
だから一本道をずっと走って逃げてきた…小さなカゴの中だと知らずに――

「ふふ…やっと帰ってきたわね優哉。一つの顔に目は四つも必要無いもの…目なんて無くなってよかったのよ」
甘い匂いと共に口に柔らかい何かが触れた

覚えがある感触だ

「三分過ぎたわよ、離れなさい」
少し遠くから由奈の声が聞こえてきた
先ほどのやり取りを見ていたのだろうか
あまり由奈には見られたくなかったのだが…
「んっ……それじゃ行きましょうか、私達の家に」
柔らかい感触が口から消えると同時に零菜の手が俺の身体から離れて行った
遠ざかる零菜の足音を聞きながら、見えない零菜の背中を見つめる

「あっ、そうだ。優哉前に話した、双子の昔話し覚えてる?」

「あぁ、覚えてるけど」
確か手を繋いで産まれてきた双子の赤ちゃんの手を斬って封印したって言う話だった気がする



「私と優哉も手を繋いで産まれてきたそうよ?放さないようにしっかりと握り締めてね……お母様が難産で苦しかったって話してたわ」
それだけ言い放つと、車へとスタスタ歩いて行ってしまった


「お兄ちゃん、少しの間だけ我慢してね?すぐにまた私とお兄ちゃんの二人で住めるようにするからさ…」
978狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:50:36.03 ID:chGfxPsQ
遠ざかる足音と近づいてくる足音
声を聞く限り、近づいてくる足音は由奈だ
俺の前まで足音が近づいてくると、手を掴み、ゆっくりと車に誘導してくれた
車に到着すると、扉を開けて後部座席に座っる
俺が座るのと同時に、また胸に響くエンジン音を鳴らして車は走り出した
今度こそ実家まで止まる事はないだろう…
次エンジンが止まる時は実家の車庫の中だ

「由奈…ごめんな」

「どうしたの突然?」
なんとなく由奈の顔が頭で想像できた
不思議そうな顔をしているに違いない
手を伸ばして由奈の顔を撫でてやる

「ん、くすぐったいよお兄ちゃん」
くすぐったいといいながら由奈は頬をすり寄せてきた

罪か…確かに俺は罪を犯してしまったかも知れない
こうなる前に由奈を絶対に正しい道に導けたはずだ
だけど俺はそれをしなかった
一人上京した俺は由奈の存在が何より有り難かったから…それに頼りすぎたんだ

「お前らさぁ……俺が死んだらどうするんだ?」
今回も硫酸なんて死んでもおかしくない事件なはずだ
零菜は…大丈夫かも知れないが、由奈は心配だ

「さぁ?私は身体半分が死ぬなんて考えられないから、一緒に死んであげるわよ」
979狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:51:04.31 ID:chGfxPsQ
鼻で笑って軽く話す零菜
多分冗談だと思うが、今零菜はどんな顔をしているのだろうか?
無表情ではないことを祈ろう…

「お兄ちゃんが一緒に死んでほしいと願うなら、一緒でいいわよ」
由奈も笑いながら答えた
冗談か本気かは区別できないが、冗談だと思うのだが、触っている顔に変化はなかった

「わ、私も兄ちゃんと一緒だからな!」
俺の右腕を掴み大きな声で叫ぶ空ちゃん
零菜にうるさいと言われて、押し黙ってしまった
空ちゃんは…多分空気に流されただけだろう

強く握られる右腕に流れ込んでくる空ちゃんの想いは絶対に受け止めてはいけない…

「なんなら、このまま道反れてみましょうか?隣は崖だから皆仲良く死ねるわよ」
車が左に軽く傾くのが分かった
身体に力が入る

「そうね、此処から落ちたら即死できるかもね」
ゆっくり…ゆっくり…左に車が移動する

「うわっ、本当だ!すんげー高い…死ぬかなこれ」
死ぬ?
今から死ぬ?
イヤだ…まだ死にたくない

「痛っ!お兄ちゃんどうしたの?」

「ぇ…あ、あぁ……ごめん」
由奈の声を聞き我に帰る
知らない間に由奈の太ももを強く握っていたようだ
由奈の太ももから震える手を無理矢理引き離す
980狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:51:32.19 ID:chGfxPsQ
「死ぬわけないでしょ?ただの左折よ左折。さっきも言ったけど、貴方はまだしなきゃいけない事がいっぱいあるんだから」
俺の心を読んだのだろう…零菜がため息混じりに呟いた
そうだ…死ぬわけない
零菜だってこんなバカな事はしないはずだ

だけど…

だけど、車が左右に傾く度に心臓がキュッと縮むような感覚に陥る

「私向こうに帰ったら会社建てるからさ、お兄ちゃんそこの社長になってよ」

仕事を手に入れて

「そんなにすぐ働けないだろ。兄ちゃんは目が見えないんだから…私をバイトさせてくれるなら兄ちゃんの目になってやるけどな」

優しい妹に愛されて

「優哉の目は私の目で十分だから心配無く。あんたは学生なんだから勉強してなさい。それに優哉は私としなきゃ行けない事があるのよ」

綺麗な妻を手に入れて

「だから、私が貴女とお兄ちゃんを二人にすると思ってるの?」

想像していた未来とは程遠いけど

「そうだよ!兄ちゃんは私の兄ちゃんなんだから私が手伝うんだ!」

これが幸せなのだろうか?

「あ〜、あ〜、五月蝿い五月蝿い。優哉は当主になるんだから私が優哉の側にいるのよ」

これが幸せなら…
981狂もうと ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:52:27.88 ID:chGfxPsQ
「妄想もここまで行くと救いようがないわね」

なぜこんなに息苦しいのだろうか?

「そうだ、バ〜カバ〜カ!」
家族らしい会話の中に見え隠れする、爛れた感情
目が見えなくても分かる
苦しくて…頭が痛くて…心臓が潰れそうだ

「ははっ…お前ら喧嘩するなよ…姉妹なんだから皆仲良くしろ」
――それでもこの生活を手放せない俺は…この妹達よりも狂っているのかも知れない
いや…確実に狂っているのだろう

だって…

「まぁ、お兄ちゃんが言うなら」
「兄ちゃんが言うなら仕方ないな」
「優哉が言うなら喧嘩はしないわ」

――こんな三人の妹が可愛くてしかたないのだから――
982 ◆ou.3Y1vhqc :2012/05/20(日) 12:56:03.96 ID:chGfxPsQ
ありがとうございました、投下終了です
後二〜三回の投下で完結になりますので、それまでよろしくお願いします
983名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 13:00:06.88 ID:zanuFbsT
狂もうとマッテマシタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
リアルタイムに見れて嬉しいです!乙!
984名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 13:20:56.10 ID:DtceOFAn
>>982
GJです!とうとう薫ちゃんは消されてしまったか…
985名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 22:01:45.87 ID:GxItEas7
>>982
乙乙!
986名無しさん@ピンキー:2012/05/20(日) 22:05:03.47 ID:7csnO2QU
うめ

それにしてもスレの最後に神書き手が続々現れる神展開

皆さんgjです!
987名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 00:21:02.17 ID:bDgl6qlp
ようやくキタヽ(;▽;)ノ
gj!!


俺…狂もうとが完結したら働くんだ…
988名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 00:21:49.13 ID:V6mBtve2
>>987
嘘は良くないな、嘘は
989名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 00:39:04.46 ID:LXk1IM3i
妹「あとちょっとだよ」
姉「ええ、ちゃんと埋めちゃいましょう」










―この醜い泥棒猫を
990名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 05:23:33.69 ID:+2XDoWGz
近(親相)姦日食か……
991名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 07:51:59.85 ID:hPjxZ1ur
キンカンー
992名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 07:52:28.26 ID:PIVUNmX/
カンキーン
993名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:22:01.19 ID:NLr9FErn
泥棒猫「ところがどっこい! 死んでまいせん!」
妹「ひぃっ!」
姉「落ち着いて! 殺し損ねただけよ!」
994名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:23:50.11 ID:NLr9FErn
泥棒猫「私を埋めるんなら1000まで埋めるべきだったね」
姉「まだ7スレあるわ」
妹「そうだそうだ! 時間が経つごとに埋まっちゃうよ!」
995名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:27:39.72 ID:NLr9FErn
泥棒猫「最後だから言うわ。私が埋まったら彼も連れて行く」
姉「なんで弟君が出てくんのよ!」
妹「お兄ちゃんは私と結ばれるのよ!」
996名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:29:00.60 ID:NLr9FErn
泥棒猫「そろそろね。もう埋まってきたわ」
姉「なんでここまで埋まってきてるのよ」
妹「やだ! 足にまで来てる! 埋まっちゃうよ!」
997名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:30:00.04 ID:NLr9FErn
泥棒猫「あんたたちも道連れよ。一緒に埋まってもらうわ」
姉「断る」
妹「同じく」
998名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:31:21.13 ID:NLr9FErn
妹「あと2レスしかないよ」
姉「心配しないで。泥棒猫だけ置き去りにして私たちは脱出すればいい」
泥棒猫「そう上手く行くかしら?」
999名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:33:13.61 ID:NLr9FErn
姉「いい? せーので脱出するわよ」
妹「うん。こんなとこで埋まりたくない」
泥棒猫「ふふ、それはどうかしらね。主人公くーん! 来てー!」
1000名無しさん@ピンキー:2012/05/21(月) 09:34:47.90 ID:NLr9FErn
主人公「1000ゲットォォ!!」

姉「…埋まった」
妹「…埋まっちゃったね」
泥棒猫「…オワタ」
10011001
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