【うpろだ】専用スレのないSS その3【代わり】

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147名無しさん@ピンキー
【エロ内容】
メティスで射精
【ストーリー内容】
カミカゼ☆エクスプローラー/琴羽
【ターゲット属性】
上記エロゲークリア・爆乳・幼なじみ・ひたすら射精
148名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 11:11:48.53 ID:SWZiFRvQ
貪欲マーメイド

琴羽とベッドに入り、肩を抱いて耳元で囁く。
「なあ、今日は1つ試してみたいことがあるんだ」
「何?」
「メティスを使った実験。多分、気持ちいいと思うんだよ」
「い、いいわよ……何をするのか知らないけど」
琴羽のおっぱいに吸い付きながら挿入する。
「ああ……いつもながらいいおっぱいだよな。母乳とか出ない?飲んでみたい」
「ん、んっ。出ない……わよっ!飲みたいの?じゃあ、は、孕ませるとか……」
「今日はそんな感じになるかも」
「ちょ、マジ?!ま、まあ、どうしても孕ませたいってなら……はんっ」
腰を振りながらおっぱいを揉みしだく。いい。イイ……
これは国宝級のカラダだと本気で思う。
ちゅぷっ、ちゅぷっ……
先端で子宮口をつつきまわす。
ここに出せば、孕ませられるんだよな……孕ませたい……
快感がじわじわと高まってくる。もうすぐだ。
琴羽も切なそうな声であえいでいる。
「そろそろ……イクよ……」
「は、あっ!来てぇ!」
149名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 11:13:08.85 ID:SWZiFRvQ
「……マーメイドっ!」
イク瞬間、マーメイドをコピーしたジョーカーを発動させる。
どぷっ……どぷどぷどぷっ!どぷぷぷぷっ……
「んっ……熱いの、来たっ……………………う、…………え?ええ?長いっ?」
よし、精液の流れをコントロール……できている!!
どくどくっ……どくっ……
射精が……長いっ!出る、出る、出るぅぅぅ!!気持ちいいいいい!!
どくっ……どくっ……どくっ……
射精が終わらない。止まらない。
「え、ちょ、これっ!出すぎ!……孕んじゃうよっ!絶対できちゃ、うっ、あ、あああっ」
竿の中をひたすら精液が駆け抜けて行く。ああ、ああ……気持ちいい!!
どくっ……どくっ……どくっ……どくっ……どくっ……どくっ……
「や、すご、だめ……好きっ……孕むぅ……あ、あ、ああああ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
オレの腰を両手で抱え、自分の腰にぎゅーーーーーっと押し付ける琴羽。
やばい。気持ちいい上に……嬉しすぎる!
………………………………ぴゅっ。
おそらくは最後の一滴、そこまで出して……やっと射精は終わった。
「はぁ、はぁ、はぁ……す、すごかった。2分くらい射精してたか?その間ずっとイってた」
「実験ってこれだったのね。お腹の中……たっぷんたっぷんよ……もうっ」
「孕んじゃいそう?」
そこで違和感に気付く。
あれだけ出した精液があふれていない?
「……うん。孕んじゃいそう」
にへへ、と笑いながらお腹をさする琴羽。
どうやら琴羽もマーメイドを使っていたようだ。膣外へこぼさないように……
てことは……孕む気まんまんじゃないのか、琴羽。
150名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 11:14:43.46 ID:SWZiFRvQ
「んふふっ……んじゃ、いつもみたいにこのままもう1回。ね?」
琴羽がしがみついて胸を押し付け、おねだりしてくる。
オレの後ろにまわした手が、こちょこちょと首筋をくすぐる。これは琴羽の愛情表現らしい。
「んふっ、んっ……うんっ……」
鼻を鳴らしながら頬擦りして甘えてくる琴羽。ちくしょう、すっげぇ可愛い。 
いつもなら竿は硬いまま、おねだりに乗って2回戦に突入している所だ。
だが、全てを出し切った竿は精液プールのような膣内で萎え始めていた……
「…………むぅ」
「あ、あれ?しぼんできてる?毎回毎回、抜かずに2回か3回してるじゃない」
「出し切っちゃうと……無理、みたいだ……ごめん」
「おーい、元気だせ?」
琴羽が足の外から股間に手を伸ばし、タマをさわさわふにふにと撫でる。くすぐる。
指先にもてあそばれる2つのタマがメチャクチャ心地いい。
普段のオレなら、ぱっつんぱっつんに天をつく状態まで回復し、腰をふり始めるところだ。
けれども今回は硬くならず、半勃ち程度まで萎えて来てしまう。
151名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 11:16:10.04 ID:SWZiFRvQ
「むー……だめか……あ!そうだ!」
なにやら思いついたような琴羽。ニヤリと笑う。
イヤな予感。わるだくみしてる顔だぞ、これは。
「ね、ちょっと返すね。痛かったりしたら言ってね」
「返す?!」
ぞわっ……
ちゅるるっ。
「やっぱりできた。よしっ」
これ、尿道を……え?
「いけ、マーメイドっ」
ちゅるるるる〜っ
精液が……逆流して来る?!え、あ……うわああああ!
キモチイイ!!あ、うああああああきもちいいいいい!!
竿の中をどくどくと逆流して睾丸に入り込んでくる精液。
尿道、そして射精管を通り抜ける感覚がハンパじゃなく気持ちいい。
「なんだ……これ……う、は、もっと……してくれっ!」
「おー?気持ちいいんだ。あははっ!じゃあもっと返しちゃえ!どうせまたくれるんでしょ」
「お、おうっ!」
152名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 11:17:22.08 ID:SWZiFRvQ
ちゅるっ!ちゅるるる〜っ!
流れが強くなる。気持ち良さが強くなる……っ!
や、やばい。これ、は……クセになりそう、だ……
そういや射精管の中を精液が通過する時、付近の神経を刺激して快感が発生しているんだっけ。
逆流でもその刺激は刺激で変わらないわけだ。ってかそんなのどうでもいいか。
とにかく気持ちいい!すっげぇ気持ちいい!もっともっと……くれっ!
さらに、精液が戻ると共に萎えた性欲がぐんぐんと戻ってきているのを感じていた。
竿は硬度を取り戻していた。というか、ペネトレイターを使ったように超ガチガチだ。
睾丸にぱんぱんにたまった精液が、たぎってくる。
……切ない。これ、出したいっ……琴羽の膣内、に。
どっくんどっくん射精したい!さっきのように強烈な射精が……したいっ!!
世界で1番気持ちいい、琴羽のここに!!思いっきり!!
「あー、なんか返しすぎた?私の愛液も混ざってるし。1.5倍くらいそっち行ったかも」
「はぁ、はぁ、はぁ、なんかこっちがたっぷんたっぷんだよ……」
「……どう?」
「どうもこうも……あーもう!抱かせろっ!いますぐ膣内に出したい!出したいぃ!!」
「きゃっ!」
琴羽の上で再び腰を振り始める。
「なあ、これさ……何度でもできるんじゃないか」
「……うん。できるね」
「朝まで、する?」
「する、するぅ!」
「「マーメイドっ」」
…………
……
153名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 11:19:02.54 ID:SWZiFRvQ
どくどくっ……どくどくっ……ちゅるる〜っ……
「これ返しすぎだろ。ちょっと金玉痛いぞ」
「あ、ごめん。でも気持ちよさそうにもっともっとって言ってたじゃん」
「うっ……次は半分おっぱいに出すからな!膣内に出すとお前全部返すし」
「やんっ、おっぱいじゃ孕めないもんっ」
「残り半分で孕ませてやっから!」
「……え、えへへっ!じゃあ許す!」
どくっ……どくどくどくっ!!…………
「うはっ、吸ってる!マーメイド使って吸ってるだろ琴羽!」
「このほうが勢いがあって気持ちいいでしょ?ほーれほれ。子宮にたっぷり寄越しなさい」
「く……う、あっ!もっと吸って、くれぇっ!!」
ちゅるるる〜〜っ
「返すのってなんか寂しいのよね。……って聞いてないか。寝る前には全部ちょうだいね」
「聞いてるって!精液戻した状態じゃムラムラして寝れねーよ。ああもう気持ちいい〜っ」
……どくどくっ………ぴゅぴゅっ…………ちゅるる〜っ……
「さっき射精の直前、途中のここに精液が溜まってたのよね。タマタマに戻す前に溜めてみるね」
「う……お、おぉ?これ、射精寸前のぐぐぐっ!って高まる感じだ……」
「ほっほー?んで気持ちいいの?」
「超きもちいいっ!!でも続けられると厳しいな。射精したくてケモノみたいになっちまう」
「いいこと聞いた♪ふっふっふー」
「お、おいぃ?…………う、うあ?!?溜めすぎ!水圧かけすぎ!やばきもちいっ!」
「溜めた上に水圧かけるといいのか、ふむふむ」
「許して!これ、ぐぐぐってなった状態が続いて……早く!早く射精がしてぇっ!!」
「や、あ、はっ!奥、突きすぎっ!あ、あふっ……!ホントにケモノねっ」
どくっ、どくっ……どぷぅっ!ちゅるる〜っ
どぷどぷ……ちゅるぅぅっ……
朝になってメティスパワーと体力が尽きるまで。
オレと琴羽は何度も何度も最高の快楽をむさぼり続けるのだった。

おわり
154名無しさん@ピンキー:2013/03/04(月) 23:25:51.83 ID:LaaJvCFL
sage
155名無しさん@ピンキー:2013/03/05(火) 16:46:59.17 ID:dGccPPWM
いいね!
156名無しさん@ピンキー:2013/04/13(土) 07:11:28.79 ID:tA7rsRDl
このスレはっ!
157名無しさん@ピンキー:2013/04/13(土) 21:34:48.66 ID:Z5XxzieY
まさにっ!
158名無しさん@ピンキー:2013/04/23(火) 06:52:21.06 ID:1YHP18I3
保守
159名無しさん@ピンキー:2013/04/26(金) 21:01:25.93 ID:6dKyAAkQ
age
160名無しさん@ピンキー:2013/05/05(日) 22:20:42.90 ID:ePtzVzUt
時代劇です
陵辱ものです
ヒロインは電撃コミックス「仕上げに殺陣あり」の冴さん
13レスでお送りします
161女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:22:09.90 ID:ePtzVzUt
人足の絶えた暗い夜道を、武家の男が二人、ひたひたと歩いている。
右手に行灯を持って先を行くのは筋骨逞しい堂々たる体躯の侍で、後を歩くのは全身から中間管理職の苦悩と哀しみを
漂わせた初老の男だ。
二人が三田・南代地町の雑木林に差し掛かったところで、初老の侍は足を緩め、少しずつ、少しずつ、先を行く侍との
距離を開けていく。
どこかで、遠雷が聞こえた。
前を歩く侍が立ち止まり、後ろを振り返った。
「鈴木殿、いかがなされた?」
そのときである――
道端に建つ地蔵堂の影から、ひとつの影が飛び出すと同時に、稲妻が疾った。
稲妻の光が一瞬、襲撃者の姿を浮かび上がらせる。
それは長い黒髪を靡かせた、まだ十代の美しい娘であった。
腋とフトモモを大胆に露出させた傾いた出で立ちの少女の姿に驚き、一瞬棒立ちになった侍に向かって、少女が身体ご
とぶつかってきた。
「うわわ!?」
信じられないことが起こった。
まだ少女といってよい華奢な娘が、巌のように逞しい体躯の侍を、人形かなにかのように軽々と持ち上げたのだ。
そして抱え上げた侍の身体をくるりと反転させ、その脳天を勢いよく地面に打ちつける。
「ぐげッッ!」
鈍い音とともに首が嫌な角度に曲がり、侍の全身からがくりと力が抜ける。
即死であった。
その間、初老の侍は微動だにせず、ことの一切をじっ見守っている。
絶命した侍を再び抱え起こした少女が顔をあげ、初老の侍と視線を合わせると、侍が微かに頷く。
少女は侍の亡骸を崖下に投げ捨て、風のように駆け去った。

あくる日――
下谷の湯島天神下に、五千石の大身旗本・杉浦丹後守(たんごのかみ)正峯の屋敷がある。
その奥の間で、二人の武士が密談を交わしていた。
一人は昨夜の殺しを見届けた武士で、名を鈴木市兵衛という。
もう一人は屋敷の主である丹後守その人であり、市兵衛は丹後守の側用人であった。
「そうか、小文吾は上手く始末できたか」
「はっ、表向きには夜道で足元を誤り転落死、ということに」
「うむ」
丹後守はさも満足気に頷き、すぐさま思い出したように顔を顰めた。
162女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:23:15.56 ID:ePtzVzUt
「それにしても笹野小文吾、目をかけてやった恩も忘れて大それた真似を」
「畏れ多くも丹後守さまから金品を脅し取ろうなど、全くもってけしからん話でございます」
どうやら昨夜殺された笹野なにがしという侍、主君である丹後守に対し強請りの類を働き、それがために殺されたとい
うことらしい。
「それにしてもあの小文吾を刀も抜かせず仕留めてのけるとは、その仕上人とやら、相当の剛の者よの」
ここで鈴木用人が適当に相槌を打っておけば、その後の展開は全く違ったものであったろう。
だが愚直なまでに正直者の鈴木用人はついうっかり、こう言ってしまった。
「それが驚いたことに、まだ二十歳にも満たぬ、見目麗しい女子でございまして」
それを聞いた丹後守の瞳が不気味な光を帯びた。
「女子、女子か…殺しを生業とする、若く、美しい女子……」
主のその様子を見て、今更ながらにこれは迂闊なことを言ったと慌てふためく鈴木用人。
「そ、そういえば先日我が家の三毛猫めが真っ白な子犬を産みましてな!」
などと意味不明な言動で必死に話題を逸らそうとするがあとの祭りである。
「これ市兵衛よ」
優しげといってもいい声音で、丹後守は側用人に話しかけた。
「その娘、是非とも喰らってみたいのう」
質実剛健、硬骨の武人と世評の高い丹後守、実は度を越した漁色家のうえ大いに嗜虐的な性癖の持ち主でもあった。

「うわわっ!?」
奇声とともに浪人の体が宙を舞った。
料亭・大村の玄関口で暴れる浪人者を投げ飛ばしたのは女中の出で立ちをしてはいるが、数日前の夜に笹野なにがしを
鮮やかに暗殺してのけた少女だ。
「こ、こやつめっ!」
激高して刀を抜いた浪人の足元の地面に、どすんと突き刺さったものがある。
それは人の臓腑を破り、骨を砕くに必要充分な質量を有する砲弾型の漬物石であった。
次弾を用意し投擲の姿勢に入った少女を見て、浪人は素早く身を翻した。
脱兎のごとく逃げ去る浪人を見送った冴は天を仰いで――
「ああ、嫌な渡世だなぁ…」
と、「座頭市物語(昭和37年・大映)」の勝新太郎のような科白を吐く。
「さすが冴ちゃん、頼りになるねえ」
「いよ、日本一!」
女中仲間や板前から口々に囃したてられ、冴と呼ばれた少女は苦笑した。
当時の江戸のこのあたりには、辻番所もなければ自身番もいない。
そこでこうした店ではどこでも力自慢の若い衆を置いて不測の事態に備えているのだが、どうやら大村では冴がその役
目を引き受けている様子である。
冴は物心ついたときには旅芸人の一座にいた。
163女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:24:35.23 ID:ePtzVzUt
生まれついての大力の持ち主で、燃費も出力に見合ったものであったため、口減らしのために売られたのだ。
その後の冴は辛く厳しい人生を送り、現在は「黄泉路の宗右衛門」こと蓬屋宗右衛門配下の仕上げ人となっている。
とはいっても殺しの仕事がそう毎日あるはずもなく、普段は蓬屋が表の看板にしている口入屋の伝手で、女中や仲居の
仕事をして日々の糧を得ているのだ。
今日も大村での仕事を終えた冴は、夕闇迫るなか、長屋への道のりを一人歩いていた。
するといきなり道の両側の竹やぶから、7〜8人の男たちが冴の行く手と背後を塞ぐかたちで飛び出してきた。
全員が貧乏臭い風体の浪人もので、もれなく木刀や棍棒を手にしている。
「かかれっ!」
「ッ!?」
浪人たちが襲いかかってくると同時に、冴は「水戸黄門」の<かげろうお銀>のように一挙動で着物を脱ぎ捨て、ボデ
ィラインも露わな仕上げ人スタイルにチェンジする。
どう考えても無理のある早変わりだが、そこは時代劇のお約束ということでご容赦いただきたい。
「ぐあっ!」
先陣を切って打ちかかってきた浪人が、さっそく冴の拳を顔面に受けて地面に倒れた。
「おのれ女!」
おめき声をあげて木刀を振りかぶった二番手の大振りの一撃をかわしざま、柳腰をせくしぃにくねらせ半身を捻っての
回し蹴りを叩き込む。
「こやつめ!」
「手強いぞ!」
口々に叫びながら襲いくる浪人どもを相手に、生身の体ひとつで果敢に戦う冴。
人並みはずれた身体能力にくわえ、数々の<仕上げ>で鍛えられた体術はなまなかの武士にはひけをとらぬ。
拳を打ち込む度に着物の胸元を押し上げる豊かな膨らみが元気良く弾み、鋭い蹴りで腰まわりの布地が引き伸ばされる
とむっちりとしたお尻のラインが扇情的に浮き上がる。
その姿を竹やぶの中からじっと見つめる、ちょっと福本清三に似た眼光鋭い浪人がいた。
本所・四ッ目の外れに道場を構える釜本九十郎という名の剣客で、金になることならなんでもやる。
いま冴と戦っているのはみな、普段は釜本の道場でとぐろをまいている無頼浪人たちである。
油断なく見つめる釜本の前で、左右から同時に打ちかかって来た浪人を手刀と膝蹴りで捌いた冴がバランスを崩し、大
きく身体を泳がせた。
釜本はその機を逃さず飛び出した。
冴が体勢を立て直す間もなく、釜本の手にした長さ三尺の樫の木の棒が素早い動きでまず鳩尾に、ついで側頭部に入る。
「ぐっ…」
性根は卑しいが腕は一流の無頼剣客から痛恨の一撃をもらい、冴はたまらず昏倒した。

ttp://001.pinknotora.net/pinksketch/img/57-16.jpg

すらりと伸びた四肢を投げ出し、仰向けに倒れた冴の周りに浪人どもが集まってきた。
164女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:25:48.27 ID:ePtzVzUt
「女め、手こずらせおっておって」
「だが美しい顔をしておるな」
「体つきもたまらぬわ」
気を失った冴の肢体に、ギラつく牡の劣情が浮かんだ視線を這わせる。
浪人のひとりがぐったりと脱力した冴の着物に手をかけた。
「ククク…」
襟を掴んでぐったりと脱力した上半身を引き起こし、そのまま左右に押し広げる。
乱暴に肌蹴られた胸元から豊かに実った胸果実が、着衣の束縛から解放されたことを悦ぶように勢い良くまろびでた。
若さと張りに満ちた見事なバストの開帳に、浪人たちは口を揃えて「おおっ」「ほおっ」と感嘆の声をあげる。
それはまさしく巨乳であり、なおかつ美乳でもある、一種芸術のような美しさであった。
トップとアンダーのバランスは理想的。
もぎたてのメロンのように瑞々しく、それでいて艶めかしい。
冴を剥いた浪人が、辛抱たまらぬといわんばかりにたわわに実った双球に指を這わせ、朱鷺色のニプルにむしゃぶりつ
こうとしたそのとき――。
「そこまでだ」
釜本がまったをかけた。
命知らずの無頼浪人も釜本には頭があがらぬらしく、しぶしぶといった体で冴の胸から手を離す。
そのあと浪人どもは縛りあげた冴を用意しておいた筵でくるみ、大八車に乗せて何処へと運び去ったのだった。

性交地獄に冴はうめいていた。
三人の男に責められていた。
膣は男のもので塞がれていた。
その冴の尻を別の男が抱えている。
男は肛門を責めていた。
その格好で冴はもう一人の男の男根を口に含んでいた。
男たちは冴の乳でも男根を擦らせる。
射精するまでやらされる。
ただやるだけではない。
冴はあえがねばならない。
男根に貫かれてどれだけ気持ちいいか、精液を飲まされてどれほど嬉しいかを口にしなければならない。
失神しているとき以外あらゆる痴態を演じさせられ、あまりの快楽に思考は麻痺状態。
被虐の悦びに何度も絶頂を極め、射精の度により奥へ注ぎ込んで欲しいと必死に懇願する。
膣と肛門には寝ているときでさえ肉棒か器具が挿入(はい)っていた。
この地獄がどこにあるのか、冴にはわからない。
この地獄が始まってから、何日が過ぎたのかもわからなくなっていた。
165女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:27:12.11 ID:ePtzVzUt
牛込の早稲田町で薬種問屋を営む加島屋金五郎という男がいる。
この加島屋、実は丹後守の同好の士であり、冴が運び込まれたのは加島屋と丹後守が二人して人目を憚る趣味を心ゆく
まで楽しむため、江戸市中に用意した秘密の別宅であった。
「んむ…ぶぐぅ……」
押し殺した呻き声とともに、白い女体がくねっている。
冴の肢体は荒縄で緊縛され、天井から吊り下げられていた。
室内には甘い香りの煙がたなびいている。
口に噛まされた猿轡には濡れた布切れが巻かれ、その布から染み出た甘く熱い液体が喉に流れ込んでくる。
「むむうぅうんんッ!?」
豊かな乳房は上下を紐で締め上げられ、パンパンに張り詰めている。
静脈を浮かせた乳肌の表面を、滑らかな脇腹を、脂の乗った太腿を、無数の舌と指が這い回る。
屋敷に運び込まれた冴は加島屋と丹後守の餌食となり、屋敷内に飼われている女奴隷たちの濃厚な色責めを、延々と受
けていたのであった。
女たちの舌は勃起しきった乳首を意地悪く避け、しつこく回りを舐めしゃぶっている。
荒い息をつきながら、冴はせつなそうに腰をよじっていた。
冴の力ならばすぐにでも縄を引き千切って抜け出せるはずなのだが、猿轡から染み出す得体の知れない薬液が筋肉を弛
緩させ、室内に漂う甘い香の香りが思考を鈍らせていた。

ttp://001.pinknotora.net/pinksketch/img/57-17.jpg

「どうだい、たまらないだろう?」
冴を責める女奴隷たちを仕切るのはヨランダという名の、信じられないほど大きな胸とくびれた腰、そして長い脚を持
つ金髪碧眼の白人女性である。
座敷牢に押し込められ、薬で酩酊状態にした冴に調教を施したのがこのヨランダであった。
それにしても幕府が鎖国によって外国に門戸を閉ざしていたこの時代、将軍家のおわす江戸城にこれほど近い場所で南
蛮人の女を囲うなど、よほどの後ろ盾がなくてはとても出来ぬことである。
そういえば笹野小文吾暗殺に仕上げ人を雇うよう丹後守に進言したのも、冴の拉致を命じられた鈴木用人に私兵として
使っている釜本一派を紹介したのも加島屋であった。
加島屋金五郎、なんとも底知れぬ男である。
「仕上げ人というからどんな女かと思っていたら、なんて可愛らしいお嬢ちゃん」
冴の鼻先に息がかかるほどの距離に顔を寄せ、ヨランダは淫猥極まる娼婦の笑みを浮かべた。
「本当、全身どこもかしこもお見事ね」
ヨランダの言うとおり、痛々しく緊縛されていてさえ、冴の裸身は美しかった。
広い肩幅に豊かな胸、乳輪は幅広で淡い桜色をしている。
身体の線は腰周りでぐっとくびれた後、臀の部分で大きく広がり、すらりと伸びた脚へと続く。
「せっかくの身体を無駄使いして……私が正しい使い方を教えてあげるわ」
166女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:28:12.69 ID:ePtzVzUt
肉感的な唇が割れて、恐ろしいほどに紅い舌が現れた。
反射的に強く閉された冴の唇にヨランダの唇が吸い付き、細長い舌先がうねうねと動く。
「んんっ……」
冴は強引な口づけから逃れようと顔を激しく左右に振り、身体を大きく揺さぶった。
柔肌に縄が食い込み、鍛えられた冴の背筋が軋む。
「大人しくしてなさい、可愛がってあげるから」
瑞々しい冴の肢体に、淫蕩なヨランダの肢体が絡みつく。
身体を強張らせる冴の首筋に唇を滑らせると、ゾクリと戦慄が走った。
「んんっ――ふふうあっ――」
自分の喉が切なげな喘ぎを搾り出すのに慄然とした冴は、全身を緊張させて堪えようとする。
「無駄よ」
身体の横に回ったヨランダが、首筋に舌を這わせながら乳房に手を触れてきた。
胎内が淫熱を帯びて全身が脱力をさせられていく。
「この…変態――はぐぅ…っ!」
頬が上気し心臓が早鐘のように高鳴りをさせられて、息乱れる全身が霧を吹いたように汗に濡れる。
瞳が潤み細い肩が扇情的に上下し、頭や乳房の内側、腰の最奥が燃えるように熱を上げさせられてゆく。
しなやかなヨランダの指が、瑞々しい女体を撫で這い回る。
柔らかな上腕内側、脇の下、そして細い腰回りを執拗に舐められる。
「やめ、ろ……そこっ!くふぅ、んんぅッ!」
徐々に蓄積される悪魔の媚悦を振り切ろうと、冴は肢体を躍らせ縄を軋ませた。
だが涎に濡れた唇から漏れる声はあまりに甘く、潤んだ瞳と艶っぽい表情は、肉体が被虐の悦びを覚えているなにより
の証拠だった。
薬に犯された身体は理性の望まぬ期待感に淫熱を上げ、ドクドクと心臓の鼓動を早めてゆく。
(ああ、ダメ!気持ち良過ぎる……!)
乳房から生じる甘い愉悦が、徐々に大きくなってくる。
下腹が疼き、秘裂に熱いものが滲む
淫毒に犯された身体は熱い衝動を感じている。
子宮はまるで、坩堝のように煮え滾っていた。
「ああッ、ああああッ……!!」
苛烈なまでの切なさに、キリキリッと全身の筋肉を硬直させる。
ドッと汗が滲んでくびれた脇腹を滴った。
白蛇のようにのたうちながら、緊縛されたダイナマイトボディを震わせ続ける。
ヨランダの指が、熱く潤った雌花に触れた。
「はあんッ……!!」
冴が絶叫を迸らせた。
指の腹で軽く撫でられるだけで、感じ易すぎる肉薔薇は少女の子宮に鋭い快美感を送り込んでしまうのだ。
湿地を掻きまわす指先が膣口の粘膜を擦り上げると、快感電流がビビビンと疾り、身体が勝手に反り返ってしまう
167女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:29:06.39 ID:ePtzVzUt
弓なりになった背筋に合わせ、桃尻が見えない手に吊られたようにせり上がる。
淫靡な悦びを産みつける指先から逃れようとして、冴は自由の利かぬ身体を揺すり、必死に腰をくねらせた。
だが蕩けた腰には意志が伝わらず、くびれたウエストが虚しくくねるだけ。
焦ってさらに身悶えれば、今度は胸の肉果がたぷたぷと揺れ、縄目に擦りまくられ快感を倍化させてしまう。
ヨランダが泣き悶える冴を喜々として弄っているところへ、屋敷の警護に当たっていた釜本浪人がやって来た。
「おいでになられたぞ」
丹後守は冴を捕らえたと聞くや、加島屋を伴って飛んできた。
丹後守が通された部屋で、冴は一糸纏わぬ姿で柱にくくりつけられていた。
両手は革の手枷を嵌められ、柱を後ろ抱きにする形で拘束されている。
胸の上下と腰にも革ベルトが回され、柱に固定されている。
ベルトに挟まれた乳房は固く張り詰め、先端の乳首は局限まで飛び出していた。
「おおっ!」
抑えきれない官能に身を灼かれ、切なげに身悶えする冴の、美しくも淫らな姿に丹後守の喉がゴクリと鳴った。
「下拵えは済んでおります、存分にご賞味くださいませ」
揉み手しながら加島屋が言う。
「う、うむ…」
瞳に劣情をギラつかせ、舌なめずりしながら冴ににじり寄る。
「その肌と孔、じっくりと味あわせてもらうぞ…」
女奴隷たちの愛撫をたっぷりと受けた柔肌は淫蕩に赤らみ、媚薬効果を持つ軟膏を塗りこめられて、いやらしくぬめり
光っている。
丹後守は身動きできぬ冴の背後に回ると、滑らかな背中にゆっくりと顔を近づけ、頬を擦りつけた。
「はうっ!!」
中年男のザラついた肌による刺激が、柔肌に宿った淫熱を揉み散らす。
鋼線を束ねたようなしなやかな背筋が、豆腐のようにグズグズになってしまう。
「おお、なんという心地よい肌じゃ、絹のように滑らかで、しかもモチモチしておるわい」
悶える冴の背に唇を這わせつつ、鼻腔を広げて体臭を嗅ぐ。
「しかもこの香り、若い牝の芳香だ」
グヘヘと下品に笑った。
「さて、いよいよ……」
冴の乳房に、丹後守の手が下からそっと添えられた。
乳根にかかっていた重量が軽減し、上下に揺すられる。
「いやらしい肉がたっぷりと詰まっておるわ、それに形も素晴らしい、今まで何人の男に揉ませたのじゃ?」
冴は一言も発することなく、殺意に満ちた鋭い視線を返す。
「気の強そうなところも良い」
柔らかさよりも張りと弾力が勝る若い乳房に丹後守の五指が貼りつき、ムニムニと圧力を加えはじめる。
168女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:55:39.36 ID:ePtzVzUt
柔らかな肉球をうねうねと変形させ、親指と人差し指で乳首を嬲る。
丹後守の熱い息の仲で乳首が震えた。
舌が伸ばされる。
生暖かいザラつきとぬめりが、まずは淡い乳輪をチロッとなぞる。
ギチッ!
冴の身体が強張り、柱の後ろで革帯が鳴った。
ざらついた舌が、薄桃色の愛らしい乳頭を転がし始める。
ゆっくりと、やがて唾液が飛び散るほど激しく。
「嫌……」
思わず陵辱の予感に怯える生娘の、弱々しい声が出てしまった。
それに気をよくしたのか、丹後守はひたすら冴の胸を責めた。
「むう、かように揉み心地のよい胸は初めてじゃ、ずっと揉んでいたいぞ」
そういいつつも、丹後守は冴の胸から離れ、その攻め手を下半身へと向けた。
「加島屋、お主も此奴の胸を味わってみるがよい」
そう言ってぷりぷりとした尻たぶを両手で揉み込み、大冠水した三角州に顔を埋める丹後守。
「では、お言葉に甘えて…」
加島屋が乳房に吸いついた。
二人がかりの責めに、冴の性感は否応なしに昂ぶらされていく。
金五郎の手が、大きな水晶球を磨くように乳房を撫で回す。
「はひっ、ああん、ふああああ……」
下から上へ、手前から奥へ、金五郎の手が動くたびに、乳房の中で新たな喜悦が花開き、花蜜をじくじくと溢れさせる。
「とても滑らかで柔らかいですねえ、なんともいえない弾力もありますよ、手にかかる肉の重量感もたまらない。私が
手がけた商品の中でも最高の一品です」
金五郎の賞賛に見せかけた言葉嬲りが、冴の怒りに火をつけた。
「殺す…お前たち、絶対に殺す……!」
「おお、怖い怖い」
両手の指が同時に、強く乳房に食い入った。
「あっぎひいいいっ!」
五本の指がめり込み、美乳の形が大きくたわむ。
全体が前へ押し出されて、盛り上がった乳輪部分が苦しげに跳ねまわり、さらに硬さを増した乳首が内側から破裂しそ
うに振動する。
その全てが、目もくらむ快感の暴風を生み、冴の意識を吹き飛ばした。
食い込んだ指が、熟れ切った肉果実を千切り取るように上下左右に振り回す。
「ひいやああああああっ!」
目の前に光が飛び散った。
痛みはなく、別のものが爆発して冴を打ちのめす。
169女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:56:38.06 ID:ePtzVzUt
パチンッ!と音を立てて、腰を戒めていた革ベルトが外された
床に跪かされた冴の眼前に、丹後守の股間から反り返った男根が突きつけられていた。。
「さ、まずは口でご奉仕よ」
ヨランダがビクビクと脈動する肉竿に手を添えて、優しく口付けをしてみせる。
「咥えなさい、根元まで呑み込んでレロレロするのよ」
「だ、誰が…こんな、汚いモノ……ほおおおおぉッ!?」
拒絶の言葉は途中から悲鳴に変わった。
ヨランダが冴の菊門に人指しを挿入したのだ。
「や・り・な・さ・い」
そして中で“つ”の字型に曲げた指で肉壁を引っ掻く。
「んぁ、んッ、いひ……ぐむむッッ!?」
肛虐の激感に喘ぐ冴の口に、手練の肉槍が突き入れられた。
「佐分利(さぶり)流槍術免許皆伝の腕前、とくと味わうがよい」
年齢の割りには引き締まった丹後守の腰が不気味なほど滑らかに動き、リズミカルに抽送される男根が冴の唇から喉奥
までを、徹底的に犯し抜く。
「むう、口はいまひとつじゃのう…」
「初めてはそんなものでございますよ」
不満気な丹後守を加島屋がなだめる。
「ではこれを使いましょう」
加島屋のモノにフェラチオ奉仕をしていたヨランダが身を起こして冴の傍らに移動すると、たわわに実った肉果を両側
から寄せ上げて、張りのある柔房で男根を包み込んでいく。
「おう、これはいい!柔らかい乳肉が儂のモノを締め付けて…おう、これではすぐに射精してしまうわ。ほれ早く、早
く動かして儂の精液を搾り出さんか!」
「やるのよ、それともまたお尻を虐められたい?」
冴は美貌を羞恥と屈辱に歪め、鴇色の頂を尖らせた豊乳を自ら上下に動かして、丹後守に快楽を与えはじめた。
肉竿を挟んだ双球はゴム鞠のように弾みながら血管の浮き出した淫幹を扱き、肉房の内部まで染み込んでくる雄熱が両
胸を激しく疼かせる。
不意に冴の乳に抱かれた肉棒がビクビクと脈打ちはじめたかと思うと――
「んー!」
喉奥で爆発が起こった。
口腔に溢れかえる液体は凄まじい量で、窒息しかかった冴はゴクゴクと飲み続けるしかなかった。
四肢をついてゲェゲェと咳き込む冴を他所に、丹後守の暴れん棒は一度精を噴き出しただけではいささかも萎えず、天
に向かってそそり立っている。
それを満足気に見たヨランダは、冴に休む間を与えず押し倒すと、お尻を突き出させた。
「さ、お殿様」
ヨランダは、冴のぷるりんとした尻の谷間に指をこじ入れ、とろとろと愛液を垂れ流す肉あけびをぱっくりと割り開く。
170女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:58:25.69 ID:ePtzVzUt
ゆさ、ゆさ――
犬のように四つん這いの姿勢をとらされた両腕の間で、たわわに熟した胸果実が揺れる。
「あっ!?」
ぐにゅ!
背後からのしかかる丹後守の重みで胸が落ち、冷たい床に潰された乳首が乳暈にめり込むと、柔肉がこじられて鋭い快
感が刻みこまれた。
いきり立った肉の凶器が冴の秘部にあてがわれ――
ズニュ……ズプズプ……ジュプジュブ……
「くはぁああぁああぁああああっ!やめ……あぐっ……ッ!?」
愛液に濡れてもまだ硬く狭い膣壁を擦りながら、奥を目指して突き進む肉槍が、純潔を守る最後の障壁に触れ停止した。
丹後守の顔に残酷な笑みが浮かび、冴の肉体が処女を散らされる慄きに震える。
「やめ……て……許し……」
声を震わせ哀願する冴。
だが、エレクトしたペニスに良心はない(ミッキー・スピレイン)。
ズプッ!ジュブズリュブジュリュウウウウウゥゥゥッ!
汚れを知らぬ花園を踏みにじる無慈悲な挿入がいま、行われた。
「あひッ!ンはッ……ふぅはぁあああッッ!」
(ああっ!硬い、熱い、太いぃいッ!)
男根を挿入された途端、こらえ続けていた淫欲が爆発した。
痛みを凌駕する快感にたまらず声をあげ、男の腰に自ら脚を絡ませる。
肉欲に我慢ができなくなっていた肉体は早くも膣壁をうねらせ、雌蜜をまぶした男根に絡みついて淫靡に蠢く。
「何たる美味、何たる媚態、実に素晴らしき女体じゃ。隅々まで味わい尽くしてくれようぞ」
直線的だった丹後守の腰使いが、緩やかに執拗に掻き回すような円の動きへと変わる。
グチュグチュと泡立つ密度の高い分泌液が、二人の結合部から溢れて板の間を濡らす。
数多くの女を喰らってきた丹後守の熟練の腰使いに、肉の悦びに屈服してしまった牝の心と身体が過敏に反応した。
「ふくぅぅぅ…ふぁ、あっ、あふぅぅン…」
胎内に直接打ち込まれた剛直がもたらす効果は、ヨランダから受けた愛撫の比ではない。
「…く、はぅ、あおぅぅっっっ!」
全神経を振り絞り、必死に声を出すまいとする。
「おぉぅっっ!くほぅぅっっ!」
けれど不可能なのだ。
強靭な筋力と女性らしいまろやかな曲線を両立させた自慢の美体は、ヨランダの調教によって娼婦のような淫肉に性質
を変えられてしまっている。
誰が聞いても発情した牝のものだとはっきりとわかるいやらしさで、喉から太く、深みのある嬌声が吐き出される。
「こ、ぉぉぉっっ…あひぃっっっ!」
胸を揉まれ、膣を突かれる度、全身を疾る激感に涙を流し、張りを増す牝の肢体を淫らにくねらせて懊悩する。
171女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 22:59:16.07 ID:ePtzVzUt
陰茎に膣壁を押し広げられるたび、背筋を反らせて甘声を迸らせた。
ちゅぶっ!くちゅぅ……。
脂ぎった丹後守の唇が、冴の口唇に重ねられた。
肉悦に翻弄される冴はどうすることもできず、されるがままに舌の侵入を許してしまう。
「んふっ!むふっ!んんん…」
蛭のような丹後守の舌が、冴の舌に絡みつく。
ねっとりと互いの粘液が混ざり合い、漏れ出た唾液が顎を垂れ、荒々しく揉みしだかれる双球を濡らした。
腰が止められない。
犯されているというのに、我慢しきれぬ肉体が自発的にくねりだす。
「おおう!よいぞ、もっと腰を使え。貴様の肉体と技でもっと奉仕するのじゃ!」
「はぃ、いぁぁぁっ……!」
獣の体位で犯されながら、明らかに冴は興奮し、豊満な肢体をくねらせている。
「この、生まれながらの好き者が!そりゃ、そりゃあっ!」
「ふぐぅ、うふぅんッ、はあ…あはぁ……」
苦しげに吐息を繰り返しながら、美しい顔を歪めて悶える冴の姿は、丹後守の嗜虐心を大いにそそった。
「どうだ、イイか?儂の逸物は美味いであろう、この牝犬めがッ!」
様々な体位を駆使しての丹後守の怒涛の責めに、冴は全身がぬめるほどの淫汗を噴出し、何度も絶叫を張り絞る。
「そら、熱いぞっ!」
煮え滾った牡のエキスが冴の胎内にぶちまけられる。
その衝撃、その歓喜。
「ああイく、イく…いぃいっ!クぅうう―――――ッ!」
ヘソを突き上げ、乳房を揺らして、ガクガクと痙攣する冴の裸身が限界まで仰け反り、一瞬の硬直の後、がっくりとく
ずれ落ちた。
「さあ、私の番ですな」
丹後守と交代した加島屋が冴にのしかかる。
「うう!」
人生初の膣内射精の衝撃から立ち直る暇もなく、再び雌花への侵略を受けた冴が弱々しく喘ぐ。
加島屋は冴を抱きかかえるとごろりと回転して自分が下となり、冴の身体を持ち上げて騎乗位の体勢をとった。
「どうですお嬢さん、私たちの奴隷になりませんか?」
ガンガンと突き上げながら下から手を伸ばし、ゴム鞠のように弾む双球をグニグニと揉みしだく。
「あうっ…ヒッ!」
「ひとこと『なる』と言えばもっと気持ちよくしてさしあげますよ?」
右の親指と人差し指で摘んだ乳首をキリキリと抓り、左で鷲掴んだ乳球をギュッギュと捏ね回す。
「なっ……なりますぅぅッ!」
男根がもたらす性の悦びに圧倒され、遂に自分から奴隷の言葉を口にする。
「では、ひとつ今度はこちらを味あわせてもらおう」
172女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 23:00:13.88 ID:ePtzVzUt
加島屋と冴の性交を見ているうちに、硬さを取り戻した丹後守が冴の尻を抱えた。
「さあどうぞ」
加島屋が両手で冴の尻たぶを掴み、左右に広げてアヌスを剥きだしにする。
「あうっ!」
菊門をこじ開けようとする剛直の圧力に、身体を仰け反らせて抵抗する冴。
「力を抜け、すぐに極楽へ連れて行ってやる」
ズンッ!
一気に根元まで挿入すると、見事なプロポーションの肢体を揺するように動かしはじめる。
「あ、ああ、あぁあ……ッ!」
加島屋が前を、丹後守が後ろを、リズムを合わせての二穴責めに冴の口からよがり声が迸る。
「うお、出すぞ!」
「こちらもいきますぞぉ!」
「あっ、あっ、ああぁーっ!あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――っ!」

ttp://001.pinknotora.net/pinksketch/img/57-18.jpg

それから何度目の射精であろうか。
丹後守も加島屋もいずれ劣らぬ蝶☆絶倫であり、一回の射精量も常人の及ぶところではない。
子宮と直腸に入りきらない白濁がどぼどぼと逆流し、雪崩のように冴の裸体を滑落した。
胸も尻も白濁にまみれ、汗と涙に濡れた顔面も白く染め上げられる。
鴉の濡れ羽色の長髪も丹念に白化粧を重ねられ、滴り落ちた白濁が板の間に精液溜まりを作り出す。
身体の中も外も男の精でくまなく満たされ、冴は疫病に罹ったようにのたうち、悶え、すすり泣いた。
「なかぁ、らめぇぇ……ひ!ま、またぁ……!?」
どぶ、どぼぼ!
剛砲が再び脈動し、抜かずの二発目がぶちまけられた。
内蔵を破られそうなほどの圧迫感が胎内に広がり、もうその苦しさと、剛肉棒の脈動だけしか感じられない。
圧倒的な被虐に押し流され、冴の正気が彼方へと消えていく――
「こ、こんなぁ……おなふぁ、おなかいっぱひ……!だめぇぇ……っク、イクぅ……!」
「ククク、また果ておったか……どこまでもはしたない牝だ、だが儂はまだ満足しておらぬぞ、まだまだたっぷりと注
ぎ込んでくれる……ハハハ!」
「休んでいる暇はありませんよ。さ、続き続き…」

「んぐっ、む……んあ……ぷ……」
冴は一心不乱に舌を動かしている。
前後の肉孔を獣のように突かれながら、根元まで口の中に埋まった肉棒を舐めしゃぶる。
同時に両手の指もしなやかに動かして、熱く脈打つペニスに手淫奉仕を続ける。
173女仕上人乱れ泣き:2013/05/05(日) 23:01:15.71 ID:ePtzVzUt
びゅるるっ!どくどくっ!正面でフェラチオされていた浪人が一番に果てた。
寸前に口から抜き出されたペニスが、びくびくと震えながら精液を吐き出していく。
冴の端正な顔に、一瞬で白い河川ができあがった。
「くふぉっ!」
「んあっ!!」
「射精(で)るッ!」
「んむうっ!」
「おおうっ!」
どぴゅうっ!ぶぴゅるっ!!ぶびゅびゅっ!ぴゅるびゅるるっ!!ぶぴっ、ぶぴゅーッ!
乳に、尻に太腿に。
髪に、腋に、脹脛に。
どこもかしこも淫靡で柔らかな冴の肉に擦りつけられていた男根が、牡汁の一斉射を浴びせかける。
「ふおっ、あぶうぅ!ん、ぐぅっ!!ふあっ、はあっ!あ、あああぁ……ッ!」
冴を甘美に狂わせる男たちの男根が、申し合わせたように一斉に、大量の精液をぶちまけた。
口の中に迸る沸騰した粘液。
味蕾に広がる苦しょっぱい味。
気道を遡って鼻腔に満ちる濃密な牡香――冴は男根を吐き出し、弾けるように反り返った。
ドピュッ!ドピュピュッ!!
ビュル、ビュルルルル!
仰向いた冴の顔に、べちょべちょと降り注ぐ大きなダマ。
唾液にぬめり光る男根はもちろん、頬や口元に擦りつけられていた肉棒からも煮詰めたように濃密な牡汁が迸る。
「うぅ、うぅぅ……」
紅く染まった冴の頬を、白い滴が幾筋も流れ落ちる。
黒髪を汚した白濁液はなだらかな額を下り落ち、鼻筋の脇を下って口元を濡らす。
顔を外れた奔流は乳房に飛び散り、柔らかな曲面に沿って白いぬめりの塊が広がる。
胸の谷間にも、硝子細工のように華奢な鎖骨にも、ヌメヌメ輝く粘液が垂れ落ちる。
「せいえき……せいえきぃ……こんなにたくさん、せい、え…きぃ……」
どろりと流れる大きなダマに瞼を塞がれながら、冴はうっとりと微笑んだ――

丹後守と加島屋にたっぷりと嬲り抜かれた冴は、次に釜本道場の浪人どもに散々に輪姦された。
加島屋は冴を自身や配下の慰み物にする一方、同好の士を集めた集会の見世物として、犬や豚、さらには飛騨山中に人
知れず生息する大型類人猿とも交わらせた。
そして半月後――
「ど、どうしちゃったんだよ冴……」
加島屋金五郎の仕上げを請け負い、別宅に忍び込んだ涼の前に立ちはだかったのは、従順な肉奴隷に墜ちたかつての相
棒だった。
174名無しさん@ピンキー:2013/05/06(月) 13:30:00.37 ID:nbCLi+cm
知らないけど原作が読みたくなるSSだった。
世界観が微妙と思ったら、江戸なのに眼鏡とか原作からそういうノリなのな。
GJでした
175酔いのシメ:2013/06/11(火) 22:29:31.16 ID:sAkejxQk
  
洋酒は苦手だ。
上手く言い表せないが、洋酒を飲んでいると大蛇に頭を締め付けられているように感じる。
『呑む』のではなく『呑まれる』感覚。
俺の得意客にはウイスキーやブランデーを嗜む人間が多く、その付き合いとなれば俺も洋酒を呷らざるを得ない。
とはいえ、俺も1人の酒呑みだ。
嫌な思いをした酒の席の後は、心地良い酔いで取り返したいと思う。
そんな時、俺が頼るのは一件の居酒屋だ。

「ミッちゃん、ミッちゃんよう……」
俺は千鳥足で店先へと辿り着き、救いを求めるように引き戸を押し開けた。
昭和の時代から引きずって来たような狭い居酒屋。
客の姿はなく、それもそのはず、今は夜中の3時。本来なら店の営業時間はとうに終わっている。
表にも準備中の札が出てはいるが、それは一般の客に向けた話だ。
「………………。」
カウンターの向こうに立つ女は、俺の方に視線すら寄越さない。
良い女は良い女だ。
ひと昔前のスケバンを思わせるようなキツい目つき、色白な肌、小ぶりな鼻と唇に、咥え煙草。
愛想など欠片もないその横顔は、しかし何人の男の心を奪うだろう。
ただ、だからとて俺がその美貌を目当てに通っているかといえば、どうにも違う。
この『ママ』美智子は、七年前に事故で死んだ幼馴染の嫁……それ以上のものじゃない。

俺がカウンター席に着くと、美智子はコップに酒を注ぎ、硬い音を立てて俺の前に置いた。
ちびりとそれを飲る。
地酒ながらこれという癖もない、他所に住んでいればわざわざ呑みに来る事はないだろう味だ。
けれどだからこそ、どんな料理にも邪魔にならない。難しい考えを抜きにして愉しめる。
いわば白米のようなものだ。
俺がコップの酒を呷る前で、美智子は焼き網の上で何かを炙り始める。
普通の客に出したメシの余りを簡単に処理した、いわば『賄い』だ。

網からの煙と、煙草の煙が調理場に交じり合う。
物憂げに手元を見つめる瞳、だらしなく斜め下に咥えた煙草。
無造作にゴムで結わえた髪と、紫のジャージとの間に覗くうなじ。
酔いのせいか、それら全てが妙に色めいて見える。
じっさい美智子は、未だにハタチの頃のそれと大差のないボディラインを保っている。
欲情に足る対象である事は、客観的にも明白だ。

店に立ち寄った客から聞いた、彼女をイメージする。
客の前で煙草は吸わず、髪をきちりと結い、着物を着ている。笑みを見せる事もあるという。
そのような不可思議な姿を、俺は見たことはない。
彼女の素しか、俺は見ることはない。
176酔いのシメ:2013/06/11(火) 22:30:46.86 ID:sAkejxQk
  
簡素なつまみが供される。
半端に割れたような形の陶器に、あぶり焼きの筍が乗っているもの。
横には蕗味噌が添えられており、これが筍とあわさって中々にいい肴になる。
まずは箸の先で弄くるようにしながら、それらの苦味を味わっていく。
美智子はカウンターの向こうで頬杖をつき、煙草を咥えたままでテレビを眺めていた。
時おり煙草の灰を落としながら欠伸をする。
俺はしばし、黙って時を過ごした。暗黙の了解とでも言うのか。

「……ミッちゃん、よう」
十分余りをかけて一品目を粗方喰い、皿の溝に入り込んだ蕗味噌を箸で穿り返しながら、ようやくに俺は口を開く。
そこから始まるのは愚痴だ。
他愛もない世間話を交えながらの愚痴。
美智子はたまに「へぇ」や「そうかい」といった応えを寄越しながらも、基本的には聞き流している。
稀にスケバンさながらの眼光でジロリとこちらを見やる事もある。
普通の男なら気圧されて黙るだろう。
しかし、美智子が鋭い瞳を寄越すのは、相手にある程度の関心を抱いている証拠だ。
逆にその瞳をペルシア猫のように若干開き、一見興味深そうにした時が興味の切れ目。
美智子に熱を上げる男どもの九分九厘が、この辺りの機微を履き違えている。

美智子は折に触れてコップに酒を注ぎながら、逐次肴を拵えては供してくれた。
煮魚の残り物を焼き直したもの。
照り焼きのような魚の身に、煮凝りが添えられているのが嬉しいところだ。
焼きによってパリッと張りを持った皮に、ややパサつきながらも旨み・汁気共に十分な身、濃縮された味の煮凝り。
酒が進んで、進んで、仕方がない。やはり『魚』こそは『肴』の最たるものだと実感させられる。

次の、蓮根と牛蒡を煮付けたものも美味だった。
作ってから時間を置いて冷えた分だけ、ぎゅうと味が染みこんでいる。
根菜特有の“噛みしめに応える歯ごたえ”と同時に、酔っていても解るダシの風味が滲み出てくる快感は並ではない。
シャクシャクと噛みながら、同時に口の中でその砕いた野菜を啜る。しばし言葉を封印する。
旨い。

次には、ここで淡白な冷奴が供された。
青葱とおろし生姜だけを乗せたものに、醤油を注いでおもむろに箸で割る。口へ運ぶ。
いっさいの誤魔化しがない清涼な風味だ。どこをとっても清清しいほどに、和。
あまりの心地よさに、いつも酒を二の次にして掻きこんでしまう。中毒性があるが、二個はいらない。

さらに酢ダコ、鴨肉の切れ端などが続き、いよいよ俺の酔いも深くなってきた。
もはや呂律も回らず、自分が何を語っているのかも解らない。
ふわふわと波間を漂うようで心地良い。そして供される料理も、酔いが深まるほどに美味く感じるものが多い。
この辺りの美智子の采配は、さすがと言うほかはなかった。
177酔いのシメ:2013/06/11(火) 22:31:42.11 ID:sAkejxQk
  
そしてついに、シメの一品が現れる。幻のメニュー、魚介ラーメン。
毎度ながらこれがたまらない。
おそらく素面の状態で喰っても、さほど感動などないだろう。
しかしアルコールが入って味覚の麻痺した状態でなら、その評価は一変する。
スープはあっさり目で重くはない。重い腹にも抵抗なく受け入れられ、妙に美味い。
アゴやホタテ、シジミ、アサリ、ハマグリなどから十分な時間をかけて摂られたダシが絶妙だ。
さらに美味いだけでなく、それらの含まれる成分によって、二日酔いが劇的に抑えられるという利点もある。
最後のこれを喰う事によって、俺の呑みは幸せに終わると言って良い。

俺はラーメンをぺろりと平らげ、万札をテーブルに置いて席を立った。
「多いよ、また細かくなってから払いな」
美智子は一旦はそう言ってつき返そうとするが、俺が譲らない。
時間外の迷惑料と、良い酒の席を得られた感謝の気持ちだ。
美智子は数度の悶着の後、諦めたように万札を引き取った。

「…………お疲れ。」

店を出る最後の瞬間、後ろから掛けられた一言で、俺はすべてから救われた気分になる。
一言返した口の中を、苦味と渋み、そしてそれを覆う豊かな甘みが巡り、俺に夢見心地を味わわせた。



                             終
178名無しさん@ピンキー:2013/06/11(火) 22:35:07.87 ID:/kEfV0yM
リアルタイムGJ!
読んでて口の中のよだれが止まらなかった。
超リアルで日本酒を冷やでやってた所だからw

こんな気の利いた居酒屋。近くにあればなぁ・・・・orz
179名無しさん@ピンキー:2013/06/11(火) 23:59:16.69 ID:PobtV1KJ
夜中になんつーもん読ませてくれるんだアンタは!
GJ!
180名無しさん@ピンキー:2013/06/12(水) 01:45:37.39 ID:Zd+bpFY0
なんて腹の減るssなんだ……
とてもgj
181名無しさん@ピンキー:2013/06/12(水) 13:40:00.80 ID:ftaxvYM5
乙!
182名無しさん@ピンキー:2013/06/13(木) 00:42:40.69 ID:Fsx5cZnJ
よりによって夜中に読んでしまった…
口の中に唾液がわいてたまらん
魚介ラーメン食べたい
GJ
183名無しさん@ピンキー:2013/06/16(日) 23:35:16.59 ID:hnKooKIX
GJ!! 
やっとレスできた!
こういうの大好きだ、読めて最高です!
184名無しさん@ピンキー:2013/06/17(月) 00:23:04.09 ID:ABrxBS3j
ほんとは最低1週間空けないとダメだとは思うんだけど、
規制解除された隙に、投下させてください。
申し訳ない。


>>46-60のその後の話を投下しに来ました。

戦国・夫婦もの
和姦

今回で投下終わりです。
だらだらすみません。

規制のキツくてまいりました
もし投下中にまた規制されたら、すみません。

スル―の場合は、10レス分、>>195付近まで飛ばすか、タイトルNGでおねがいします。

以下投下↓
185片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:24:39.52 ID:ABrxBS3j
           
織田家を放逐され浪人の身となってから、はや二年が経とうとしている。
かつての同僚たちの出世や躍進が聞こえ、弥が上にも焦りは募る。

又左が、主信長寵愛の茶坊主十阿弥を、主の目の前で斬殺したのが二年前。
信長の逆鱗に触れその場で勘当され、以来何処にも仕官せず、ただ織田家への再仕だけを考えてきた。

「なんとしても、手柄を挙げねば」

『桶狭間の戦』から一年。
この、美濃森部の合戦でも、又左は単独で織田家の加勢として奮闘していた。

敵方の侍大将を死闘の末討ち取り、負傷し血みどろになりながらも、戦績を鼓舞するように信長の元へ目通りを願った。
帰参の赦しを請うために、今まで侍大将の首をいくつも挙げてきたのだ。

それでも信長は、この戦においても又左を無視し、一顧だにしなかった。

「これでもまだダメか!」

かっとなった又左はその場に首を投げ捨て、再びその勢いで敵陣へ突入していった。

――これでダメなら、討ち死にするまでだ!

もはや、信長へ当てつけてやる、という一念のみが頭を支配していた。



先ほどの闘いでの傷は存外深く、多くの血が失われていたようだ。
勢い勇んで戦線にもどったものの、四肢の先が急速に冷え、目がかすんできた。
大身長柄の槍の重さが腕にこたえ、相手に突き込む手元がぶれる。
次々に迫る目の前の敵に、振っても突いてもきりが無く思え、体の動きが鈍ってゆく。
冷えた汗にまみれた体が、たまらなく不快だ。

徒歩の一撃をなんとかかわしたとたん体勢を崩し、とうとう馬上から滑り落ちた。
尻もちをつきかけたところに、すぐさま刃が落ちてくる。
咄嗟に槍で体を支え、片手で太刀を抜きざま、それを弾きあげる。
相手は、二間ほど吹っ飛び、敵味方入り乱れた群れの下敷きになっていった。

――今の己と、大差ないではないか。

次々と向かってくる太刀を払いながら、又左はなんとか体勢を整え片膝をついた。
己の体が、とてつもなく重かった。
このままでは、侍大将の首を挙げるどころか、その前に力尽きてしまいそうだ。

帰参どころか、生きてまつの許に戻ることさえあやうい。

――殿が認めぬのなら、死んでやるまでだ。

つい先ほどまでそう思っていた。
唐突に、笑いが込み上げてくる。

――このままでは、まさしく“犬死に”だな。

又左は、口の端をつりあげ笑った。
混沌とした戦場で、踏みつけられ泥濘に埋もれゆく骸と、己が重なる。

――おれが死んだら、幸は……まつはどうなる。

かすむ視界に、数日前に抱いた、妻の姿が浮かび上がった。
186片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:25:31.59 ID:ABrxBS3j
    


*****



「またざさまっ、いけませ……幸がおりまする!」

抗しきれず、前を向かされて軽々と膝の上に抱えあげられた。
六尺(約180cm)豊かな夫と、四尺五寸(約135cm)少しの妻では、体躯が違いすぎた。

次の戦に臨む前に、又左はまつと幸の顔を見にやって来たようだった。

短気があだとなり、主信長に勘当され織田家を放逐された又左は、浪人者として暮らしてきた。
信長の勘気を解き、織田家への再仕を叶えなければ、己のゆく道はない。
その一念で、他家からの誘いにも応じず、常に単騎で織田勢に加わり共に戦ってきた。
しかし、戦の度何がしかの戦功を挙げるも、なかなか信長の赦しはもらえない。

いつまでこんな暮らしを続けるのか――。

二年になる浪人暮らしで、心身ともに逞しくなったとはいえ、焦りの色は隠せない。
又左を密かに援助してくれている、織田家重臣の柴田権六や森三左衛門にも、いつまでも頼るわけにはいかない。

実家である前田家も、桶狭間の戦の後父利春が没し、長兄利久が城主になっていた。
兄嫁は子連れの再婚で、器量は良いが、派手好きで性根がきつい女だ。
子の無い利久は、連れ子の慶次郎を養子とし、跡を継がせるつもりでいる。
まつは態度にこそ出さないが、荒子での暮らしが、さらに肩身の狭いものになっていることは間違いない。
今となっては、兄たちの厄介者、ただの居候に過ぎないからだ。
妻子を己が実家に預けて浪人者として暮らしてゆくのも、もはや限界であった。



「長八郎、はずせ」

又左はそう言い、供をしてきた家来の村井長八郎を部屋から遠ざけた。
荒子城のまつの居室を訪れた又左は、話もそこそこに、まつに手を伸ばした。
陽は高々と中天を目指して進み、居館の表から働く女たちの和気あいあいとした声が聞こえてくる。

「せめて幸が昼寝をしてからに、あっ」

座らされた内股に押しつけられた又左の熱い昂りを感じ、まつは頬を染めた。
眼の前のすぐ傍に、幸がいる。
二歳になった娘の幸は、父が土産に持ってきた鞠に目を輝かせ、独り遊びに興じている。

「身ぐるみ剥ぐことはせぬから、案ずるな」
「まっ! おまえさまという人は。お戯れは後になされませ、ね?」

城の午前の仕事がひと段落ついたところでの、又左の来訪だった。
端折った着物の裾からのぞく白い脚と、たくし上げた袖からのぞく細い腕は、又左の男を煽ったらしい。
187片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:26:59.68 ID:ABrxBS3j
              
又左は、側から見えぬようまつの裾を引き下ろし、小さな体を背中から抱きすくめた。
つ…とうなじから肩へ唇を滑らせて、襟の内へ顔をもぐらせるように埋め、久しぶりに妻の甘たるい体臭を嗅ぐ。

「んっ……おまえさまっ、幸が」
「抱き心地がよくなったな。良いことだ」
「幸がいるの……やめて……っん、あぁっ」

まつの言葉も意に介さず、確かめるように衣の上から体を弄り始めた。
又左がまつの着物の裾を直したのは、せめてもの気遣いなのだろうが、だとしても幸の手前承服しかねた。
しかし、熱い塊はちょうどまつの女陰にあてがわれ、容赦なく秘裂に押しつけられている。
身を捩れば、硬さを増した男根が秘裂に沿って前後に滑った。

くちっ……。
粘ついた音がすると、まつは体を震わせた。
体は、火にあたったように火照っている。
又左がさらに長躯を屈めてまつの体の前へ腕をまわし、裾の中へ手をもぐらせた。

「あっ」

押しつけられ擦りつけられる熱の塊とは別に、太い指がまつの秘裂の端に触れる。
思いがけず繊細に蠢き、花弁を指二本で押し開く。
そのまま止まることなく、別の指が円を描くように蠢き、花芯を探りだす。

「ぁんっ」

びくりと跳ねた体は、さらに強く抱きすくめられた。
裾の内へ忍んだのとは別の腕が、まつの肩に絡めるようにまわされ、小柄な体は又左の体に押し包まれてしまっていた。

「芽がでてきたな……」

そうささやき、又左は陰核の尖端を、触れるか触れぬかという加減で幾度も撫でる。

「くっ、ん、ん……」

指のわずかな動きにもまつは顔をゆがめたが、声は漏らすまいと歯を食いしばった。
もぞもぞと動く腕を掴んだ手の力は、又左が痛みを感じるほどに強くなっている。

そんな乱れまいとするまつの表情とは裏腹に、女の部分はすでに蕩けきっていた。
淫蜜がたっぷりとあふれ出し、尻から秘裂にかけてあてがわれた男根もろとも、又左の膝へ伝い落ちている。
声は我慢できても、少しでも互いの体が揺れれば、容赦なく水音がたった。
又左が、指で当然のように蜜を絡めて、陰核へ塗り込む。
そして、腰をわずかに揺らして、まつをさらに昂ぶらせようとしはじめた。

「あーたん」

突然発せられた我が子の声に、ふたりは動きを止めた。
188片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:28:21.97 ID:ABrxBS3j
         

父母の異変に気付いたのかどうか。
幸がふたりのすぐ傍へ寄ってきた。
鞠を掲げ、嬉しそうに見せにきたのだ。
「あーたま」と、母のまつに鞠を差しだした。

「……こう」

はぁはぁと荒い息をやっとのことでおさめて、まつは辛うじて娘の名を口にした。
すぐ又左の腕の力が緩んで、まつは幸へ手を伸ばした。

しかし、又左の膝の上に跨り、秘裂に灼熱の塊が押しつけたられたままである。
下の肌身を互いに密着させたままであり、又左が動けば、まつはあっという間に艶声をあげてしまいそうであった。

差しだされた鞠を受け取り、まつは額に浮いた汗を、すばやく手の甲で押さえた。

「うれしいのね。父さまからいただいたのですものね……」

優しく微笑むと、軽く鞠を投げるような仕草で、幸の小さな掌に鞠を戻す。
鞠を手にした幸が、父である又左を見上げ、満面の笑みを浮かべた。
まつの頭上で、ごほん、とばつの悪そうな咳ばらいが聞こえた。

――今ならば、又左さまの腕から逃れる隙がある。

ふたたび幸が手渡す鞠を受け取りながら、まつは思っていた。

「まつ……」

又左が、幸からは見えぬ逆側のまつの耳にささやいてくる。
耳朶から首筋へ吹きかけられた熱い吐息は、甘い痺れとなり、密着した部分へと奔った。
「あ」と声が漏れたが、すぐに泣き笑いのような笑顔をつくる。
動いたたために、互いの肌がわずかに離れて淫らな水音が聞こえたが、それにかまわずまつは腰を浮かせた。

「幸、ほぅら」

次の刹那、まつは鞠を半開きの戸の間めがけて、外の濡縁のほうへ、ふわりと放った。

「庭に長八郎がいますよ、遊んでもらいなさい」

落ち着いた母の声音で、幸を外へいざなう。
幸は鞠を追いかけ、戸の外側、濡縁へと駆けだした。
驚いて顔をあげた又左は、すぐに幸が驚かぬ程度の声で、外にいる長八郎の名を呼んだ。

長八郎からの返答の声がし、すぐに戸外の幸の楽しげな笑い声が、父母の抱き合う部屋の隅まで響いてきた。
189片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:30:06.23 ID:ABrxBS3j
      
        
「来い……」

少しの間、ほっとした空気が流れたが、すぐ又左の勢いが戻ったようだ。
又左は、膝立ちとなり離れたままになっているまつの腰を、少々乱暴に抱き寄せた。
その顔には、笑みがひろがっている。

「おまえも……ほしいなら、ほしいと言え」

反り上がった勃起が、天を向いている。
一瞬、夫の乱れた裾からのぞくそれを見て、まつは強くまぶたを閉じた。

腰を掴まれ、脇を支えられながら、夫の部分へと引き寄せられていゆく。
まつの秘口に、尖端が押しつけられる。

「あぁ……」

待ちわびた夫のものに圧倒されて、まつは切なげな息を吐きだした。

「あぁ……はぁ……っ」
「遠慮は、せぬぞ」

答える代わりに、まつは自らの重みを又左の腕へと預けた。





「またざ……さ……っ……もう……」

中天を過ぎたとはいえ、まだ陽の高い日中の部屋のうす暗い片隅で、大きな影が蠢く。
悲しげにも聞こえる少女のような喘ぎに、時折甘えたような響きが混じる。
ふたりから発せられる、濃厚な男女の匂いや行為の音は、その周辺の空気を淫猥なものにして、さらにふたりを没頭させていた。
押し殺した嬌声、呻き、吐息が、入り乱れる。
着物を着たまま抱き合うふたりは、部屋の外からはうかがい知れないよう、秘めやかに房事を行っていた。

幸はこの部屋のすぐ外、城の裏手にあたる庭で、長八郎を相手に何やら遊びに興じているようだ。
その様子は時折、半開きになっている戸の間から見ることができた。
部屋の片隅で、まつはその光景から目を逸らした。

夫の膝の上の体は、人形のように跳ねまわって己で止める力は残っていない。
力なくもたれ背中に密着した又左の体の熱を、火傷をしそうだと思いながらも、離れることができなかった。
それに、先ほどから胸を着物の上から鷲掴みにされながら、大きく腰を回しながらの動きにめちゃくちゃにかき回されている。
自分で加減することも赦されず、ただ夫に与えられる激しい快楽の中にいる。

「もう、やめ……て……」

乳房を鷲掴みにしている手に手を重ねてぎゅっと握った。
先ほどまで、片方の頂きは、着物の上からむしゃぶりつかれ口で弄られていた所為で、じっとり濡れている。
散々弄られたそこは、布地を押しあげてぴんと尖り、敏感に震えていた。
熱の塊に穿たれたまま、気が触れそうなほどに中も外も刺激され続け、幾度目かの快楽の極まりへ再び飛ばされそうになっていた。

しかし、それは、まつが絶頂へ向かう途中で突如中断した。
190片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:31:23.14 ID:ABrxBS3j
            

「どうして……」

肩で息をする妻の背中に、己の体を密着させるように抱きしめ、又左はくっと笑った。

「やめろと申したぞ」

振り向き夫を見上げた妻は、まるで小鳥が首を傾げたようだ。
まつは、恨めしげに眉をゆがめた。
可愛らしさと欲情したおんなの入り混じった表情になった。
何か言いたげに半開きになった唇からは、弾む息が漏れ出ている。
上気した頬に、幾筋かの髪が汗で張り付き、目尻に涙を湛えた瞳はきらきらと光る。

「や……いやいや……っ」

又左の剛直をまつが締め付けた。
まつは、幼子のように頭を振りながら同時に、まるでねだるように腰を揺り動かす。
又左は今にも放ってしまいそうになるのを堪え、まつの顎に指を掛け、顔をこちらに向けさせた。
花弁のような唇に吸いつき、さらに頭の角度を変えながら、懸命に応えてくる舌を夢中で味わう。
ひとしきり貪ると、猛然と腰を突き上げ始めた。

「ふはっ……! あっ……! ふぁ……っぁん!」

又左の膝の上で、体を押し上げられるたび、部屋の隅の柱に手をついて前のめりになる体を支える。
と、戸のすぐ傍で、幸の弾けるような笑い声がした。
まつの体が強張った。

「こ、幸が……だめ! 又左さまっ……おねが……っ」
「まだだ! まだこれから……っ、宵まで……朝まで――――」

縋りつくようにして、部屋の隅の柱に上体を押しつけながら、まつは急速に増していく昂りに身を任せた。
激しく揺れながらも、うしろへ、探るように伸ばしてきたまつの掌を又左は受け取り、指を絡めて握り締める。

「だ……めぇっ、はあぁっ、ああぁっ」

又左がまつを追うようにして腰を浮かし、体を密着させ、熱を放つまつの頬に頬を狂おしく擦りつける。
やがて、がりり……と柱の木肌に爪をたて、体をぶるぶると震わせて、まつは白い喉を仰け反らせた。




拭ったところに、ぬるみを感じる。
夫の注いだそれは、拭ってもなお、まつの秘所をぬるぬるとぬめらせた。
手早く身づくろいを済ませて立ち上がると、またもそこへ又左の手が伸びてきた。

「いま一度」
「……っ、幸を部屋へ入れる刻限です」
191片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:33:49.81 ID:ABrxBS3j
             
日は傾き始めている。
腕を掴まれ、そのまま、夫の胸の中に崩れそうになるのを、まつは踏ん張ってこらえた。

「では、一度ここを去り、宵に紛れて忍んで来よう」
「今日はおしまい。また次においでの時に」
「今宵は褥でおまえと肌身をあわせて……」
「だめ」

すばやく夫の頬を両手でつまみ、むにっと左右に引っ張った。

「又左どの! 聞き分けなされ」
「うぅ……」
「これで最後じゃないでしょう? そんなに焦らなくてもよいのに」

まつは、座る又左を上から母のように睨みつけたあと、むにむにと頬を揉んだ。

「困ったお犬さま。昔からちっとも変わらないんだもの」

ため息をひとつついてから、すばやく、ぽんと突き放すように又左から離れた。
後ろへ体勢を崩した又左は、床に手をつきぽかんとした顔でまつを見ている。

「ぷふっ、ふふふっ」
「まつ! なにをする!」

まつが身を捩るほどに笑いだしたので、怒るのも馬鹿らしくなった又左は、ムッとした表情で黙った。
ばつが悪くなり、怒られた子どものように、鬢をぽり……とひと掻きしてまつを見る。
まつは笑うのをやめ、その場に座り居住まいを正した。

「又左さま。戦で功を焦っては、お命まであやうくなりましょう?」
「ふん。何を申すか。誰が焦ってなど……」

いや。
言われたとおり、たしかに、焦っている。
仲の良かった信長近習の者たちの顔が、眼の前に次々浮かんできた。
ただの人懐こく面白い奴だった藤吉郎が、下士からのし上がり、今では信長が気に入りの家臣としてとりたてられている。
美濃への戦では、必ず帰参が叶う働きをせねば――おれにはあとがない。

まつは近づいて又左の傷痕だらけの手をとり、小さな両の掌で握り締めた。

「必ずまつのところへ帰ってきてもらわねば、困ります」
「むろんだ。案ずるな」
「まつのおうちは、荒子ではなく高畠でもなく、又左さまのいるところです」
「……」
「母と別れてから、やっとできた、わたしのほんとうの居場所なのですもの」
「…………そうだったな」

又左と夫婦になったことで、やっとほんとうの家族とよべるものを、まつは得たと言っているのだった。
192片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:34:51.58 ID:ABrxBS3j
               
まつの母は、我が子を姉の婚家である前田家へ預け、高畠家へ再嫁してしまった。
母の事情があったとはいえ、まつはわずか四歳でたったひとり、見知らぬ家に預けられたのだ。
家族同然に育てられたとはいえ、心細かったにちがいない。
明るく笑うその胸の内に、人知れず屈託を抱えて生きてきたのだ。

「失うことになれば、後を追います」
「たわけたことを」
「母のように、べつの男のところになぞ、いきたくありません」
「誰が死ぬか。勝手を申すな」

見つめる瞳は凛として、意志の固さを示している。
まつは幼い頃から、こうと決めたらてこでも動かない、肝の据わったところがあった。
言うからには、どんなことがあろうと、自分の想いの通り信ずる方へとゆく。

「又左さま。必ず……やくそくです」
「うむ。次の戦こそ、だな」
「では、槍の又左どのの御働き、織田の殿さまのために、ご存分に」
「むろんだ!」

まつは近づき、膝頭同士をくっつけて、下から見上げるように又左を見つめた。
又左がいぶかしんで見つめ返すと、とたんに小さな体が伸びあがり、開いた唇に小鳥が啄ばむように唇を触れさせた。
すぐ抱きしめようとした時には、もう、まつは元に戻り、にっこりとほほ笑んでいる。
瞬く間のことだ。

「な!」

たじろぐ又左に、まつはうつむいて言う。

「戦を終えたら……です」

言い終らぬうちにもじもじとし始めた。
頬に朱が差している。

「本当はわたしだって、今宵も……ううん、あのままずっと可愛がって欲しかったのだもの」

最後の方は小さく消え入りそうな声だ。
まつは、なおも続けた。

「ちゃんとお戻りにならないと、まつはイヤです」
「む……」
「次の閨では……まつは、なにもかも又左さまの言うとおりに」

まつはすっかり頬を染めて、おずおずと又左を見上げた。
見つめられた又左の方は、頭に何を思い描いていたのか、頬を染めたまつよりも赤くなっている。

「ちゃ、ちゃんと戻るに決まっておろーが」
「じゃ、やくそく」
「む、わかった」
「ご武運を――又左さま」
「おう」

又左は照れながら、武辺者らしいごつごつした手でまつの手をすっぽりとおさめ、握り返した。
まつは握られたまま、一転して強く射抜くような瞳で見つめ、言った。

「必ず、まつのところへお戻りくださいね」

言い終わったところへ、幸が戸の間から、満面の笑みをのぞかせた。
193片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:36:49.47 ID:ABrxBS3j
            



*****



色を失くし揺らぐ視界に、まつの白い体が艶めかしく浮かび上がる。
柔らかな乳房、あたたかな太腿、その内側に潤う甘い匂い。
漲る欲に耐えられぬような小柄な体をしていながら、侵していく先から己の欲望を溶かしてゆく。
閨だけに見せる、妻の姿態は又左だけのものだ。

ゆらゆらと視界が揺れ、今度は幼い頃のまつの姿が浮かんだ。
初めて荒子へ来た時、又左の差しだした手に、おそるおそる小さな手を重ねたまつ。
しっかり握りしめた時の、あたたかく柔らかな感触を、今も忘れてはいない。

遠駆けに行った帰り道、馬の背に揺られて、いつもこの腕の中で、体をほかほかさせ眠りこけたこと。
抱き上げてふくよかな頬に頬ずりすると、眉を寄せて嫌がり、逃げ出したこと。
眠ったふりのこの頬に、そっと頬を寄せてきた、春の宵。
あの狭く粗末な侍長屋で、抱き合って眠ったぬくもりも。

すべて、まるで昨日のことのように、目の前に浮かんでくる。
幼い頃から一緒に暮らしてきたまつのことは、誰よりも、何もかも全て、体の隅々まで知っているのだ。

『朝まで抱いてくださいませ』
まつのささやきが、耳元でよみがえる。

――誰が他の男になぞやるか。

ぐわっと腹の底から、焼けるような思いが突き上がってきた。
脳髄まで血が遡り、頭の先へ突き抜けてゆく。
目に浮かぶまつを抱く男の影を、思い切り太刀で薙いだ。

眼の前の徒歩の首が、胴体と離れて飛び、血飛沫がざっとあたりに散った。
ぼうっとした視界に、色彩が戻ってきた。

又左は足場を確かめるように、地面を踏みしめた。
腰を落とし、構えを崩さずにあたりをぐるりと見回す。
意識せずとも、槍が弧を描き、太刀を振っている。
走り来る敵が、仰け反り、あるいは崩れ、もんどりうって泥の中に落ちてゆく。

死ねば――まつとの約束も無邪気な我が子も、帰参の願いも、欲も嫉妬もなにもかも、むなしく消えてなくなってしまう。

まだぼんやりしている頭の中に、ふっと艶めかしい声がした。

『やくそくです』
まつの声が頭の中に次々と響いてくる。
感極まり、切なげに己が名を呼ぶ声に、又左は反応した。
血潮がどくどくと体中を巡って、体の芯へと集中する。
194片月―かたわれのつき―:2013/06/17(月) 00:38:47.46 ID:ABrxBS3j
           
「……呼ぶな!」

声を振り払うように、槍を薙ぐ。
一振りごとに、視界が晴れ、次第に靄が晴れてゆく。

「殿ぉぉ!!!」

長八郎の呼び声が、耳に届いた。
いる。見える。
侍大将らしき男が、視界の先まっすぐに、いる。
再び、又左を呼ぶまつの声が響いた。

――呼ぶな、気を乱すな。

いや。

「……導け!」

又左を助け先導していた長八郎を追い越し、馬に飛びついた。
手綱を引き、腹をあおった。
そのまま、一気に敵陣へ突っ込んでゆく。
血がどうしようもなく滾り、総身が燃えるようだ。

「うおおおおお――――っ」

知らず体の底から湧きあがるものが、咆哮とともに迸った。
視界にいる馬上の男との距離が、急速に縮まる。
己の咆哮に呼応するかのようにあがる鬨の声を背に、又左は侍大将の前の構えを蹴散らし、吠えるように名乗をあげた。





「又左は死ぬ気ですぞ!」――柴田権六らのとりなしで、手負いで戦場に戻った又左に信長がようやく援護の兵を送った頃。
又左は深手を負ってなお、阿修羅のごとき暴れぶりで、織田勢の中でも目を見張る戦功を挙げることとなった。
この戦で、又左は武功を認められ、柴田らの尽力もあってようやく織田信長の家中へ帰参が叶った――。






その後、まつの願ったとおり、ふたりは戦乱の世の中で『家』を築いた。
闘い守ってきたものは、移ろう時代の中で、ゆるぎない、かけがえのないものになってゆく。
ゆるやかに結ばれた絆は、しなやかに強固にふたりを繋ぎとめ、約束したとおりはなれることはなかった。
あの幼い頃の出逢いより、時を経てなお今も。





おわり
195名無しさん@ピンキー:2013/06/18(火) 17:41:58.48 ID:SOYRhWbv
楽しませて貰ったー、乙&GJ!
やっぱこのスレ良いわ、妙に俺好み。
196名無しさん@ピンキー:2013/06/19(水) 16:42:51.53 ID:y08kEfTA
乙!
197名無しさん@ピンキー:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN ID:jSlK2xKL
保守
198仮初の異国:2013/09/01(日) 16:45:13.60 ID:f6shoLL2
私は趣味を問われれば、登山だと答える。
しかし、一般的にイメージされるようなアクティブなものではない。
ごく低い山の中腹まで歩き、森林浴を愉しむ程度。
最近はお気に入りのロッジもある。

そのロッジは、私のようなにわか登山者の溜まり場だった。
食事の提供はあるが、材料は客持ちなのが特徴的だ。
訪れた人間達が何かしらの具材を持ち寄り、ロッジの主がそれを調理して場の人間に振舞う。
どのような具材が入るのか解らないため、闇鍋のような楽しさがある。
とはいえ、幾度も痛い目を見た常連ほど、保守に走ってしまいがちなのだが。
私は今週末もそのロッジへと足を向ける。弘前の友人が送ってくれたイカを携えて。
私もまた、無難な方に走ってしまう常連の1人だった。



扉を開けると、途端にカレーの匂いが鼻をつく。
このロッジでカレーが作られることは多い。
たとえどれほどバランスの悪い具材が揃っても、カレールゥを溶かしたスープにぶち込みさえすれば、
最低でも『カレーもどき』になるからだ。
ただ、カレーとて万能ではない。山で食うカレーは美味いが、ビールの相方としては不十分だ。
「おう、待ってたぜ!」
「遅かったな。何ぞ新しいツマミでもくれやァ」
顔なじみ達が私を振り仰ぎ、口々に言う。
彼らの前にあるテーブルには、宴の残滓ともいうべき料理があった。
くい散らかされ、欠片しか残っていないチーズ。ルゥのこびりついた皿。焼き鳥の串……。
私がクーラーボックスからイカを取り出すと、その倦怠感溢れる空気が一新される。
「おお、良いモン持って来やがって!」
「イカだ、イカ!!」
赤ら顔の親父達が騒ぎはじめる中、私はイカをロッジの主に手渡した。
無口で無愛想な主は、しかしかすかに笑みを見せたような気がする。
ロッジで供される料理は、一切の金を取らない代わりに、彼の賄いも兼ねているのだ。
199仮初の異国:2013/09/01(日) 16:45:45.73 ID:f6shoLL2
  
持参したイカが調理されている間に、私は奥まった席に腰を下ろした。
目の前に皿と、いくつか氷の入ったコップ、そしてビール瓶が回されてくる。
ビールの種類は『ビア・ラオ』、俗に言うラオスビールだ。
ロッジ主の趣味なのか、小屋内にはこれとスーパードライしか常備されていない。
私はビア・ラオの栓を開け、コップへと注いだ。
常温で放置されたビールを、氷入りのコップに注ぐ。この原産地ラオスに則った飲み方にも、ずいぶん馴染んだものだ。
たっぷりの泡を壊さないよう気をつけて注ぐ。
そしてその後、乾いた喉へと一気に流し込む。
えもいわれぬ爽やかさが私の中を通り抜けた。キンキンに冷えている訳ではないのに、十分に冷ややかだ。
口当たりが軽く、飲みやすいビア・ラオの特性がまた良い。

途端に腹の根が鳴りはじめ、私は何かツマミを探す。
とはいえ、やはりほとんどめぼしい物はない。
楕円形の陶器皿に盛られた、ルゥばかりのカレー。
その横には深さのあるガラス皿があり、その中に沢山のシジミが入っていた。
それぞれ塩味と唐辛子で味付けしてある。『ビア・ラオ』と同じく、東南アジアで見られる小料理だ。
これが山のように残っている理由はハッキリしている。喰いづらいのだ。
僅かな中身を食べるために、いちいち殻を歯で割って取り出さなければならない。
それは面倒で、よほど腹が減っている時ぐらいしかやらない。
200仮初の異国:2013/09/01(日) 16:46:16.72 ID:f6shoLL2
  
私は仕方なくシジミに手を出した。
唐辛子の塗されたひとつを口に放り込み、奥歯で殻を割る。
そして舌で殻を口の外に追いやりながら、中の身を咀嚼する。
運よくスムーズにいった。悪い時だと殻が細かく砕け、吐き出すのに苦労する。
しかし苦労の甲斐あり、この唐辛子で味付けされたシジミはビールに非常によく合う。
特に『ビア・ラオ』のような軽い口当たりのビールとは相性が絶妙だ。
その美味さが空き腹に染み渡り、面倒さを乗り越えて次のひとつへと私を突き動かす。
次は塩のかかったひとつ。
魚介類の塩との相性は反則的だと、私は常々思っている。
濃厚な磯の香りを漂わせながら、塩を塗されて荒々しく煎られたこの小さな貝もそうだ。
高級料理などでは断じてない。それでいながら、舌の上を満たすこの美味さは何事なのだ。
これが世界有数の料理でない事が信じられない。
僅か数秒でありながら、私の味蕾と脳はそのような至福に彩られた。

貝をこじ開ける作業に飽きれば、小皿に取り分けたカレーを匙で掬って舐める。
冷めた事で、ほどよく香辛料の馴染んだ家庭的なカレーだ。
中にはカレーにはあまり見られない具材もあるが、特別に味の邪魔をしているわけでもない。
これを供に酒を呑み続けるのはつらいが、一品料理としてならけして悪くない。
風味付けにセロリなぞへかけて喰らうのも、また一興だ。
そうこうして時間を潰している間に、キッチンの方からいい匂いが漂ってくる。
イカの炙られる、香ばしいあれだ。
多少腹ごしらえをしているとはいえ、再度私の腹が鳴り始めた。
201仮初の異国:2013/09/01(日) 16:47:14.30 ID:f6shoLL2
  
やがて、待ち焦がれたものが大皿に乗ってやってくる。場に歓喜の叫びが湧いた。
湯気の立つそれを小皿に移し、早速一口喰らう。
美味い。期待にしっかりと応える、新鮮なゲソの香ばしさ。
私は思わず頬を緩めた。
ゲソの細切りにはモヤシが合わされ、そのモヤシに巻きつくような葉は、高菜だろうか。
そしてそれらを、唐辛子がピシリと引き締めている。
庶民的な具材ばかりながら、風味は充分だ。この飾らない味わいが、また淡白なビールとよく合う。
夢中で食べるうちにあっという間に皿は空になり、そこにはダシの色をしたスープが残った。
皿を傾けてそれを啜れば、塩コショウの香りが私の鼻腔を通り抜けた。
一拍遅れてダシの風味が口に広がる。
なるほど、イカのエキスが染み出したダシそのものも良い。

私は二皿目のゲソ炒めを上機嫌につまみながら、場の男たちとビールを酌み交わす。
泡を壊さないようにだけ注意し、次々にコップへ注いで。
ゲソ炒めに飽きれば、冷えてやや固くなったまろやかなカレーを喰らう。
それにも飽きればシジミの中身を穿り返し、そのうちやがてゲソ炒めが恋しくなる。
至福の時間だ。
私は異国情緒のある海の幸を堪能しながら、ただただ幸せに酔っていった。

週明けにはまた多忙な日々が待っているだろう。
だが今だけは、急ぐ事はない。


                             終
202名無しさん@ピンキー:2013/09/01(日) 18:11:13.65 ID:9ukq2WTX
この夕食前になんつーSSを上げてくれるんだアンタは!!!

やべえ、明日仕事なのにビール飲みたい。
そのシジミ食ってみたい!
あとダシスープ飲ませろ。
203名無しさん@ピンキー:2013/09/02(月) 12:40:05.44 ID:cYG/UTQB
腹減った乙
204名無しさん@ピンキー:2013/09/21(土) 23:03:40.78 ID:a53+f0Td
超電子バイオマン 第10話 さよならイエロー 【予告編】

「あっ」
駆け寄るひかる
左腕で薄い胸を庇ったまま、力尽きて仰向けに倒れているイエローフォウ
眩しく輝くスーツの光沢

「イエローフォウ! しっかりして!」

ああ…… ひかる……ひかるなの……

わ…… わたし…… 怪人に……
無理やり……バイオスーツの上から……

「何も……言わないで…… お願い……」
うん……
 
わたしの……お願いも…… きいて……
「もちろんよ 何でもする」
イエローの……このスーツの……汚れを…… とってほしいの…… 
「えっ」
優しく…… 舐めて…… 綺麗に……
「…… わ、わかったわ……」

to be continued
205名無しさん@ピンキー:2013/10/20(日) 19:37:44.41 ID:DU4KooX3
【エロ内容】
レイプ
【ストーリー内容】
同性愛
【ターゲット属性】
40代女性

百鬼夜行抄の「お母さん」・飯嶋絹と、
オリキャラの弟子・山沢久

この二人を動かしてみました。

http://img.chobbit.com/2393XNS.pdf

pdfにまとめてあります。
よろしくお願いします
206名無しさん@ピンキー:2013/10/22(火) 16:13:50.83 ID:7tig5zG6
あげ
207名無しさん@ピンキー:2013/10/28(月) 19:21:49.24 ID:WZYMHkl6
投下します。
石持浅海氏の碓氷優佳シリーズのエロパロです。『扉は閉ざされたまま』以降の話。
・エロ薄め
・普通の二十代カップル、和姦
色仕掛けスレは違う感じがするのでここに。計算高いスレとか前あったようななかったような

――――――

改札を出て、駅の出口に向かう。
マンションや商店が建ち並ぶ反対側の出口と違って、夕方になっても人はまばらだ。
おかげで伏見は、軽く微笑みながら迎えてくれた優佳をすぐ見つけることができた。

「ただいま、かな」
「おかえり。疲れてるでしょう?」
「飛行機で寝られたから。それほどでもない」
「そっか。良かった」

並んで歩き出す。
火急に監視しないといけない対象もなく、学会にもまだ間があり、今は優佳が時間のとれる時期らしい。
今回の出張の前、何日かバタバタしていた時期にも、家事を代わってくれた。
出張がつつがなく終わったのも、優佳のおかげと言える。
今日も優佳は、夕食の材料が入っているのだろう、エコバッグを下げている。

「さっきね、高校のときの友達に会ったの」
「へえ。こっちにいる人なの?」
「いや。東北で就職したんだけど、お盆で逆に都会に帰って来たらしいよ」
「あ、そうか」
「B3のときの同窓会以来だから、何年ぶりかな。ずいぶん長く立ち話しちゃって。それでね……」

明日からは伏見の里帰りに優佳も同行し、何泊かしていく予定だった。
そう考えながらじっと見つめていると、それに気付いた優佳は「やだ」と言いながら笑った。
すこし取っつきにくそうな美貌が、魅力的なものに変わる。
伏見は毎回、見蕩れそうになる。
208(2/6):2013/10/28(月) 19:23:20.82 ID:WZYMHkl6
――――

家に帰る前に、駅前にあるドラッグストアに寄っていくことになった。
駅のこちら側にあるほぼ唯一のまともな商店で、今も随分と賑わっている。

「優佳」

嬉しそうに振り向く。
この呼び方をしただけで、伏見にだけ分かるくらい、目が輝く。

「絆創膏無くなりそうだったから、取ってきてくれる」
「分かった。大きいやつだよね?」

見回しながら店の奥の方に向かっていく。
伏見も店を回りながら、切らしていた健康食品、胃薬、予備のボールペンなどを籠に放り込んでいく。

「あったよ」

一通り思いつくものを選んだとき、見計らったように優佳が戻ってきた。

「あとこれ、綿棒、なくなりそうだったから」

毎度ながら、優佳のよく気がつくことに伏見は感心している。
こんな些細なことからしてそうだ。全てを、最善の状態で運んでいく。
全てを。

――――

「……そうなんだよ。あ、何か買うものあったっけ?」
「いや、無いかな……うん、大丈夫」

コンビニに差し掛かろうとするところで、さりげなく、聞いてくる。
しかし、その光は何分か前から見えていた。
だから優佳は、ちょうどコンビニの前で話が途切れるように、夏休み中の大学の不便さの話を選んだはずだ。
お笑い芸人でこのような能力に長けた人たちもいる、とは聞いたことがあるが。
優佳のそつの無さには、そら恐ろしくなることがある。
209(3/6):2013/10/28(月) 19:24:25.86 ID:WZYMHkl6
――――

優佳はいつも謙遜しながらも、手間がかかり過ぎもせず、雑でもない、申し分のない料理を作ってくれる。
必要とあらば、つまみを作って晩酌にも付き合ってくれる。
段取りを付けるのが得意という以上に、飲んだり食べたりすることが好きなのだろう。
伏見自身も家事は嫌いではない。後片付けは、伏見の役目である。

食器を一通り洗い終わって、居間に目を向ける。
料理をするときに優佳は、邪魔だからと艶やかな髪を一つに結んでいた。
覗くうなじを見て、欲情が首をもたげる。
ソファに腰掛けるのもそこそこに、もたれるように抱きかかって、耳に口付けた。

「ふっ、ん……ぅ……っ、ん…………」

そのまま啄むようにすると漏れてくる慎ましやかな声を愉しみながら、伏見はずっと引っかかっていた違和感を思い出していた。

コンビニの前に差し掛かったとき。
「何か買うものあったっけ?」と聞かれた。
そのとき優佳は、何を念頭に置いていたのか。

ドラッグストアに、一通りの雑貨はあった。伏見自身がそれを見て回っている。
くわえて、同じものが置いてあるのだったら、たいがいドラッグストアのほうが値段は安い。
コンビニにだけあるものと言ったら弁当やデザートの類だろうが、それなら「何か買うもの」という言葉遣いはしないだろう。
「何かいるもの」「何か食べるもの」ではない。なければ不都合があることが決まっているものを指す言葉だ。
第一、夕食は優佳が用意した食材で作った。
それに、日本を発つ前に何日か家事をしていたのは優佳だ。伏見よりもむしろ家の事情は知っているはず。
何の意味もない質問なら、わざわざタイミングを合わせてする必要がない。

コンビニには何が置いてあるか。雑誌、文房具、化粧品……

衛生用品。

ドラッグストアに寄ったとき、絆創膏は優佳に取りに行ってもらったため、その棚に伏見は近づいていない。
しかも奥まったところにあったその棚は、伏見の視界からは完全に隠れていた。
だからコンビニに意識を向けなければ、もしそれを切らしていたとしても伏見が思い出すきっかけはなかった。

優佳が遠回しに、買うかどうか確認しなければならなかったもの。
……詳しくは言うまい。
210(4/6):2013/10/28(月) 19:25:02.64 ID:WZYMHkl6
待ち合わせをした時のことも記憶から引き出される。

優佳は高校時代の友人と会って立ち話をした、と言っていた。
しかし、駅のこちら側から出ていく人数は段違いに少ない。
そこで、全国に散らばっているはずの高校時代の友人に偶然会うということがあるだろうか?
もちろん充分にありえる話ではある。
それとも、時間を潰しにどこかの店に入ろうとして、駅の反対側に回ったのかしれない。
否定することはできない。それでも、疑うことはできる。

優佳が時折話してくれる、高校時代の思い出。
つい卑猥な方向に意識してしまう綽名。
もしそれを、伏見に思い出させようとしていたなら。

「ん、う…………んふ、っ! ぁ、っは……」

舌を首筋、鎖骨、肩口と這わせていきながら、指は優佳の膨らみや脇腹を繊細に撫でる。
俯いた顔から漏れる吐息が段々、余裕なげなものになっていく。
指先が腰の後ろの一点に触れたときには、肩を大きく震わせた。

優佳は、その物を絶対に用意させる必要があった。
それが無いことに気付いて、中断される可能性を消しておくために。
それを使う行為を、どうしてもしたかったのだろうか。
"わたしの奥まで、愛してください"
ポルノめいた想像が浮かぶ。
優佳は普段、そんな煽情的な科白を言うような女ではないのだけど。
時折、欲情の滲んだ声で大胆なことを口にすることがある。
それを望む男を愛したなら。言うことが最善なら。躊躇なく言える、そういうことなのだろう。
あの時のように。
ただそれが、伏見の望む姿、伏見に見せたい姿かどうかというだけのことだ。
211(5/6):2013/10/28(月) 19:27:02.72 ID:WZYMHkl6
よく考えてみれば、今日、しない方がおかしい。
ろくに家で寝ることも出来なかった時期と併せて、一週間はそういうチャンスはなかった。
それに明日からは伏見の実家に泊まる。姉夫婦の息子が走り回る家ではさすがに難しいだろう。

それに、優佳は分からないが、少なくとも伏見は「溜まって」いる。
出張先でも決して時間があるわけではなかった。
いかがわしい場所で欲望を発散するようなことは、断じてない。
優佳も、それをよく知っている。

「んん、っ、ふぁ、…んぅ……ちゅ……る……」

誘うようにわずかに開かれた唇がたまらなく魅力的で、自分の唇を合わせた。
熱い吐息を感じながら舌をゆっくりと差し入れると、優佳もおずおずと応えてくる。
空いた手をお互いに探り合って、深く絡ませる。

女に求められて、嬉しくならない男などいない。
それでも、この外堀から何重にも埋め尽くすような求め方はどうだ。

きっとこれは、優佳なりのサイン、そして愛情表現なのだろう。
このくらいの不自然さに、伏見が気付かないはずはないのだから。
求められていることに伏見が気付いて、喜ぶことを期待している。
優佳が愛している男は、そうするはずだ。
ならば、応えるしかない。
この女性の傍にいる定めなら。
212夜に出る (6/6):2013/10/28(月) 19:31:36.13 ID:WZYMHkl6
優佳の髪をかき撫でていた右手を離し、太股に指を這わせた。

「……やっ…………ふ、ぅぅっ……」

スカートを反射的に押さえるが、動きは緩慢で、力も弱くすぐ振り払えてしまう。
伏見の指が優しく撫で上げるたびにぴく、と細かく反応する。

疑念が残っている。
優佳のアプローチは、少し、直接的すぎはしないだろうか。
もう少し遠まわしに、それこそ伏見が無意識に動かざるを得ないようなやり方も出来たのではないか。
それとも、これも優佳のアピールか。

繊細な、しかし徐々に目立っていく反応に自らも昂りながら、伏見は少しずつ触れる位置を上げていく。

なぜ、あの物に拘ったのか。
考えていると、伏見の頭の中で光るものがあった。

それがないとできないことが、もう一つあった。

それを、機能させないこと。
正常に機能していると伏見に思わせて、安心させること。

優佳が、それに傷を付けるつもりなら。
あるいは、すでに「準備」は済んでいるのなら。
明日の訪問には、違う重みが加わるかもしれない。

スカートの下に差し入れた手が強ばるのを感じた。
わずかな湿り気と熱を、指先が捕えた。

――了――
213名無しさん@ピンキー:2013/10/28(月) 19:33:59.14 ID:WZYMHkl6
おしまい
タイトル忘れ、連番忘れなど失礼しました
二次難しい
214名無しさん@ピンキー:2013/10/29(火) 13:57:46.01 ID:nN5d0Vuy
乙!
215名無しさん@ピンキー:2013/11/14(木) 06:01:54.43 ID:YMO7srTb
ふむふむ
216コータとマコ:2013/11/19(火) 20:16:21.88 ID:v6umbckE
元ネタ:TVドラマ 海の上の診療所
分類:成人 ♂♀ 純愛 ノーマル エロ
長さ:7〜9レス ぐらい


「ちゃんとして!」
いつもなら、この言葉と同時にスリッパの打撃音が響き、航太が頭をかきながら謝るところなのだが、
今日はかなり違っていた。

だいたいが、今ここは診療船の後部デッキではなく、ホテルのベッドの上であって、
なおかつ航太も眞子も裸だったりするわけで……

そう、はっきり言ってしまえば、二人はエッチの真っ最中だった。


航太が瀬戸内を巡る診療船に着任してから、幾度となくバトルを繰り返しながらも、
いつしか互いの気持ちの起伏さえ寸分の違いもなく読み取れる関係になって、
それが恋に変わるのにさほどの時間はかからなかった。

そして、二人はスリッパを介在させないディープなコンタクトの時間を迎えている。

二人だけで。なかよく。


先ほどの眞子の叱責に、開かれた彼女の両足の間から航太が顔をあげて、
怪訝な顔で眞子の顔を見あげて問う。

「なに?」
217コータとマコ:2013/11/19(火) 20:17:46.36 ID:v6umbckE
眞子は思わず声のするほうを見てしまったが、
自らのささやかなふたつの乳房と陰毛の先に彼の顔があるというシュールな光景に、
あわてて横に視線をそらす。

「だ、だから、へんなことしないで!」
「これのこと?」

そう言うと同時に、舌先で亀裂を下から上になめ上げ、最後にクリトリスをはじくようにした。
彼女の体が大きく跳ね、くぐもった声がした。

「これって、ぜんぜん変なことじゃないと思うんだけど」
「で、でも、恥ずかしいの!!」

「わかった」
そう言うと航太はベッドサイドのテーブルへと向かった。
クラッチバッグから小さなものを出し自らに装着した後、ベッドへと戻る。
四つんばいになり、眞子の横にたどり着くと、そこに寝そべった。

乳房に吸い付きながら、右手を眞子の股間に差し伸べ、両足を開くように促す。
その意図を汲み、眞子は一度は閉じた足をおずおずと開く。
少なくとも恥ずかしさ的には、見られていない分、先ほどよりはマシだった。
右腰に当たってる、ゴムを被ったやたら硬いものの異様な存在感を差し引いても。

そんな眞子の思いなど考慮されることなく、
自由を得た数本の指は、やわらかく形を変える陰唇をかきわけながら進んだあと、
少しぬかるみはじめていた入り口へとすぐにたどりつく。

人差し指がスッとそこに当てられた。

「あっ」
天井まで届く手前で途切れてしまう、眞子の吐息。
218コータとマコ:2013/11/19(火) 20:19:22.07 ID:v6umbckE
時をあけず、それはゆっくりと粘膜の内側へと侵入していく。痛くないように。驚かないように。
節くれのない美しい指が眞子の内部へと徐々に突きたってゆく。ゆるゆると。

一方の眞子は、もたらされる不思議な感覚と恥ずかしさに、ただただ体を硬くし、目を閉じている。

目を開ければ真ん前に彼がいるわけで、いったいどんな顔で見ればいいのかがわからなかったせいだ。
乳房を吸われ、指で大事なところをいじくられてる今の状態はとても言葉に表せないほどの事態なのだから。

痛いといえば痛い。しかし、彼がとても気をつかいながらすすめているのが分かっている。
今は航太に全てを任せるしかない…… 眞子はそう心に決めた。

そのうちに、本人が分かるほどの量の粘液が内部を満たし、
動く指にあわせ卑猥な音を立て始めるようになった。

眞子はかつてないほどの羞恥の中で身の置き場を無くし始めていた

頃合と見たのか、航太は体を離し、彼女の顔を見据える。

「じゃ、いいね?」
それは問いかけではなく宣言だった。
少なくとも、彼女の答えはこの部屋に入ったときから決まっていたのだから。

形式的な問いかけの返事など待つことはせず、航太は腰をすすめる。
押し当てられた彼のものがかすかに彼女の入り口を押し広げる。

痛み。失われるものと得られるもののせめぎあい。愛情。想い。
さまざまな感情と感覚がいちどきに眞子の体に押し寄せ覆い尽くす。

……混乱を解決する方法はたったひとつ。

「航太先生!」
そう言いながら彼女は彼の体にしがみつく。首筋に唇を押し当てながら。
『最愛のひと』にすきまなく体を寄せて。
219コータとマコ:2013/11/19(火) 20:21:51.96 ID:v6umbckE
「きょうのお姫様はやたら可愛い。あと航太先生じゃなくて航太ね?」
からかうような口調に思わず眞子は体を離し目を開けた。
この期に及んでわたしをからかうなんて、どれだけ……

タイミング良く唇を重ねることで航太は眞子の反論を止める。
繋がった粘膜からもたらされる感触に彼女は思わずのめりこんでしまう。
唇が離れても、気づかないほどの状態のまま、彼の声が耳に届いた。

「ほんとうに可愛いんだからしょうがないだろ?」

至近距離でそんな言葉を吐かれ、思わず目を開けると、航太の微笑がそこにあった。
彼女は顔を真っ赤にして絶句する。

「あー たまらん! 無理」

「ごめん。オレやさしくできないかも。ほんとにごめん。ゆるして、眞子ちゃん」

言葉と共に、航太の下半身の一部が、眞子のひだをかきわけて奥へと進む。
一瞬、本能的に胸板を押し返して逃れようとした眞子に対して、
男は動きを止め、彼女の体を包み込むように抱きしめ、耳元で囁いた。

「大丈夫だから。こわくない、こわくない」

その言葉と共に、眞子の体のこわばりがスッと消えた。

二人が見つめあう中、下半身ではゆっくりと奥へ侵入が始まる。
ときおり眞子の表情にピクリと痙攣が走るのは痛みのせい。
それでも二人は互いの瞳の奥へ思いを伝え合っている。

そして全てが埋め尽くされた。すきまもなく。

体をつなげ、思いをつなげ、二人の距離を零にした瞬間。
二人はそれぞれに、押し寄せてくる情動の大きさに驚かされる。

日々の診療現場で医者と看護士として絶妙なタッグを組んでいた二人ではあったが、
こうして、ただの男と女としての関係においても、
これほどまでに幸せな時間を共有できるとは予想していなかった。

そんな相手と、この瀬戸内の海でたまたまめぐり会うということも……

「すごいね」
「うん」

互いの想いが同じであることは、いとも簡単に確認できた。
220コータとマコ:2013/11/19(火) 20:22:34.13 ID:v6umbckE
航太の腰が動き始める。

一度ゆっくり抜いていくと、眞子の陰唇が彼のものに絡むようにまとわりついていく。
まるで引き止めるかのように。

ほとんど抜かれ先端のみ中に有る状態から、反転して押し込むように中へと再び入り込む。
まだ痛むのか、ときおり彼女が体を震わせる。そのたびに航太は動きを止める。

「いいよ、もう大丈夫」
「?」
「だから航太せ……こうたの好きにして」
「お、おう」

許しが出て、男は動きを徐々に早くする。

先ほどまでは痛いだけでなにもわからなかった眞子だったが、
今は、自らの奥の状態がすこしつかめるようになっていた。

そう、今、体の中に突きこまれるものの先端が、眞子の子宮の入り口に当たっている。
ゴムで隔てられていたとしても、その存在感ははっきりとしていて、
そしてそのこと自体が、彼女にとって予想外なことに……うれしい…ことだった。

「眞子! もう、オレ」

コドモ? 航太との子供? 今はまだ早いけど、きっと、

「すごく、いいよ! 眞子! 眞子!」

欲しいよ、航太、二人の、子供!

「いくっ!!」
「航太!」
221コータとマコ:2013/11/19(火) 20:23:30.76 ID:v6umbckE
---- * ---- * ---- * ---- * ---- * ---- * ----

あてにならない男だと思ってた。初めて会ったときから。
彼は、綺麗な女性と出会うたびに恋に落ちて、
「お世話になりました。明日、船を降ります」
と繰り返す、どうしようもないヤツだった。

でも、医療に関する事柄とか人の思いに対しての理解とか、見掛けと全然違ってて、
そんなことに気づいた瞬間に、そう、眞子は彼を受け入れていた。

「さっき、オレがイく直前、なに考えてたの?」
頭をなでながら航太が眞子に問いかける。

「ないしょ」
「うわっ、もう秘密?」
「いいでしょ、女は謎があったほうが」
「そりゃそうだけどね」

「じゃ〜ん。でもわかっちゃうんだなこれが」
「無理ムリ」
「ではお答えしましょう。眞子は『航太との子供が欲しい』って思ってた」
「えっ!?」
「おっと、当たってしまったか〜 いやぁオレって出来すぎなのが唯一の欠点?」

「ど、どうして?」
「かんたん。さっき奥まで入れたときに、眞子の奥のほうで子宮口が降りてきて、
 オレの先端のほうにねちょねちょからんで、おっと、思い出すともう、ウヒッウヒッ」

パカーン!!

「ちゃんとして!」

仁王立ちする眞子のその手には、いつのまにか赤いスリッパが握られていたのだった。

    Fin
222コータとマコ:2013/11/19(火) 20:33:03.05 ID:v6umbckE
と、以上でした。

新スレ立てても、無駄になりそうなのでこちらに落としました。
223名無しさん@ピンキー:2013/11/19(火) 23:16:14.50 ID:gfVr+sxa
おおい、この組合せ、プレスト-リーが読みたいんだが。

瀬戸内に浮かぶ診療船の中でやりかけて失敗するとかそういうシーンをだな。
224名無しさん@ピンキー:2013/11/20(水) 12:10:41.19 ID:aLtnTWs0
GJ
225名無しさん@ピンキー:2013/11/20(水) 19:50:35.48 ID:mKYRXLl4
避難的保管庫作りました。
http://file3.rdy.jp/matome/surenasi/
以前の場所が4年ほど更新されてないため。

更新はしませんので、ここまでのストックとして捉えてください。
何年かしたら、どなたかが続き分をまとめる…なんてのがいいかも。
226名無しさん@ピンキー:2013/11/20(水) 21:24:43.43 ID:saKBDY2t
おっつん
227名無しさん@ピンキー:2013/11/21(木) 15:26:54.76 ID:9dnp+ppj
228名無しさん@ピンキー:2013/12/24(火) 18:50:29.97 ID:sLrOFhBB
ほす
229あけおめ:2014/01/04(土) 05:40:24.71 ID:RvWiVoVq
ファイナルファンタジータクティクスで1レスsenka
凡庸ジョブ娘の話で、FFシリーズスレには投下し辛いのでここに






 よく聞く話だ。50年戦争の終結直後。食いっぱぐれた元兵士の盗賊どもが襲ったのは
町から町を廻る商人隊。町民達が餓えた子供にと、希望のよすがにしている食糧品類奪い
尽くし、男は皆殺し、女は犯し。
 剣(つるぎ)に弓矢、武器もて追い詰めたのは護衛の年若い姉妹が一組。
 姉はモンク、妹は白魔道士。なかなかの器量良しで、絶命の危機に吊上がった姉の瞳と
怯えきって泪を湛えた妹の眼差しの対比が餓狼どもの慾を煽った。
 右目を刀創で失った、如何にも、という風貌の頭目が姉に取引を持ちかける。
「お前がその身を差し出せば、妹だけは俺の部下に手出しはさせまい。
 断るならば、刃を交わし、四肢を断った後に姉妹ともども獣の群れに放り込むまで」
 蒼い顔色で唇を噛み、寸時、思案した姉であったが最初(はな)から答えは決まっていた。
「あたしは… あたしは、どうなってもいい。だから、この子だけは…」
 頭目の口端が嘲弄に歪む。白魔道士のフードを引っ掴み、泣き喚く妹を引き摺りながら
涎を垂らさんばかりの手下どもに無造作極まりなく言い放った。「好きにしろ」
 下卑た呻き声とともに、菓子に群がる蟻のように。一斉に姉に襲いかかる。
 モンクの衣類を、白桃の皮を剥くがごとく、無数の手指が引きはがす。たまらず戦士に
似つかわしくない甲高い悲鳴を上げた彼女を押し倒して、男達はありったけの劣情を哀れ
な女にぶち撒けた。
 子宮と胃袋と直腸と。臓腑に繋がる穴という穴に、孕み汁をたっぷりと注ぎ込まれて。
 順序を待ちきれぬ男もちらほらいて、そんな輩は乳房に肘に膝裏と、ありとあらゆる肉
の柔い部分を己が剛直をしごくのに使い、達した精は彼女の身体に塗りたくった。
 盗賊の中に、元彫り物師がいた。貴族お抱えの業人であったが、戦の影響下で先祖伝来
の職を失い今や明日をも知れぬ流浪人。女モンクの引き締まった肉体を見て、たちの悪い
巫山戯事を思いついた。思いつく限りの卑猥な言葉、猥雑な図柄に涜神的な紋様。生涯消
えぬ刺青を、嘲笑しながら描きこんだ。かつては心身ともに清らかに、技を極めるために
磨かれた美しい身体の隅々にまで。
 まだ刺青が罪人、異端の証に使われていた時代のことである。もし、生きてこの修羅場
から逃げ果せたとしても、二度とは人目に晒せぬ身体にされてしまった。誇り高いモンク
として厳しい修行に耐え、己が肉体を鍛えてあげてきた彼女が…。
 襤褸同然の有り様となり、もはや声も出せぬ姉を手下どもが引き摺り頭目のテントへと
連れていく。
 天幕を開けると妹が、雌犬のように四つ這いで頭目に犯されていた。手縄に口輪、乳首
には銀の金具が突き刺さり、頭目の陽物が菊門を出入りするたびに、張形を咥えこんだ妹
の前孔は愛液をぷしゅ、ぷしゅ、と噴き出していた。
 愕然とする姉の前で頭目が一物を引き抜くと、身を犠牲にして自分を救おうとした家族
の眼前で、媚薬に狂った妹は嬌声を発しながら自慰を始めた。
「約定どおりに、手出しはさせなんだぞ。部下達にはな」
 皮肉の籠もった物言いは毀れた姉の心には届かなんだ。
 よく聞く話だ。ありふれた話。哀れな姉妹の行く末も、これまた珍しくも無い結末で…。
230名無しさん@ピンキー:2014/01/04(土) 15:48:44.03 ID:kQowrq2c
231名無しさん@ピンキー:2014/02/08(土) 01:29:56.05 ID:30g2rmgH
短編 ティファの戦い

「ほひー!いいお尻!」
コルネオは太い、節くれだった指でパンティの上からティファの尻をムニムニと揉みしだいた。
「(アッ!この変態!金縛りが解けたらコイツのタマタマ潰してあげようかな。これくらいの低レベルの魔法、気合で無効化できるはず・・・)」
しかし、ティファにかけられた魔法は思いのほか強力なもので、ティファの思い通りに無効化できるものではなかった。
「ほひー柔らかいお尻ちゃん!お尻の形、感触サイコー!すごく興奮してきた!顔、うずめちゃお!」
コルネオはの純白のパンティに包まれたティファの尻の割れ目に顔をうずめ、さかりのついた豚のように匂いを嗅ぎ始めた。
「フガフガ クンカクンカ ほひーほひー! パンティをフィルターにして味わうお尻ちゃんの匂いサイコー!」
「(キャァーッ!何をするの!このド変態!ホントに金縛りが解けない!悔しい、いつもの力が出せたらこんなヤツに負けないのに
  このままじゃ、私、汚されちゃう・・・)」
コルネオは顔全体でティファのお尻の感触を味わい、割れ目に差し込んだ鼻をつかい猛烈な勢いでティファの陰部の匂いを吸引している。
「(こうなったら、アレしかない・・・女の操を守るために発動できる裏リミット技・・・あまり使いたくないけどやるっきゃない・・・)」
ブーーーーーッ ブリブリブリッ ブォォォーッ  
「うがっ!ほひー! くさい!」
その瞬間、ティファの金縛りは解け、コルネオは鼻を押さえてベッド下へ転がり落ちた。
「どお?この変態ブタ!私のリミット技『デスピーチエアロ』は?」
パンティ越しとはいえ、ティファのアナルに鼻を密着させていた状態で強力な風圧のオナラがコルネオの鼻腔に注ぎ込まれた。
しかもただのオナラではなく、ティファの魔力によって量と匂いが尋常ではないレベルにまで高められていた。
「よくも私のお尻をもてあそんでくれたわね!許さない!」
ティファは床にのたうち回るコルネオを足で踏みつけ、仰向けになったところでコルネオの顔をまたぎ、馬の鞍にまたがるように
コルネオの顔の上に座り込み尻の割れ目でコルネオの鼻を完全にロックした。
「そんなにお尻が欲しいなら、今からたっぷり味わわせてあげる!」
ブーーーッ ブッブゥ ブゥゥ プスッ スッ スゥゥゥ ブフッ ブバッ ブフゥゥ プゥッ
ブリブリ ブベベッ プスーーーッ ・・・・・
金縛りが解けたティファは魔力全開で腹部に気を集め、最初よりも最悪レベルの量と匂いのオナラをコルネオの鼻腔へと発射し続けた。
「ほひーほひー!くさい!助けて!・・・」
コルネオはボッキしたまま気を失った。
「クスッ 私の勝ちね この技、使う者の羞恥心を守るために受けた者の記憶を消す効果があるの、あなたのタマタマ
 潰さないから、これからは心を入れ替えなさい。それじゃ最後にきついの一発!」
ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
232名無しさん@ピンキー:2014/02/08(土) 04:01:01.48 ID:xydLddJR
>>231 臭ッ!(笑)…GJ!!
233名無しさん@ピンキー:2014/02/13(木) 07:40:18.72 ID:vqD676Ad
>>231
まさに「魔法は尻から出る」だなw
234名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 21:16:37.44 ID:1vqP8DAO
425 :枯れた名無しの水平思考:2014/02/19(水) 20:39:49.65 ID:2cqHvzCk0
通報される恐れか……
一応、自分たちが犯罪者だってことは分かってんのね
バレなきゃ良い的な、中国とか韓国の海賊版業者みたいな思想してんのな
235上海夢中料理  1/5:2014/02/22(土) 02:39:35.69 ID:XztRPQr0
 
入社4年目にして、貧乏クジを引いたものだ。
得意先の会長である史沼氏との会食。
それは、中途退社の目安である3年目を乗り越えた社員への、洗礼の儀式である。
偉大なる俺の先輩方は、口を揃えてそう言った。
聞けば、史沼老人は某難関私大の出である事を誇りに思っており、同大学出身の者を贔屓するという。
そしてもし、会食の『犠牲者』が別の大学出身であった場合、史沼氏には苦言を呈される事となる。
態度が悪い、喋りがつまらない、食事のマナーが云々……。
それらのクレームを会社が受け止め、恩を売る形で『犠牲者』を萎縮させる。
そうしてこの会社は、某大学の出身者を中心として派閥を形成してきたのだそうだ。
大学を出たばかりの頃、俺はその話を信じなかった。
しかし、入社以来3人の『犠牲者』を見てきた今は、もはや信じざるを得ない。
まさか自分がその『犠牲者』になるとは思いもしなかったが。

史沼老人に連れられて中華料理屋に向かう最中も、俺の心は晴れなかった。
俺は件の大学などとは全く無縁の人間。暗黒の未来がすでに見えるというものだ。
そもそも、中華料理屋という時点で色々と勘繰ってしまう。
近年重要な市場である中国への理解度を試そうというのか。
俺が中華料理を食べる様を見て、マナーがなっていない、学習意欲に欠けるとこき下ろすつもりか。
そのような疑惑が頭の中を駆け巡る。

事実、席についてからも史沼老は快い反応を一切示さなかった。
俺の世間話は確かに大したものではなかったかもしれないが、それに対して返事もろくにしない。
ただ仏頂面でこちらを観察しているだけだ。
そうして場の空気が依然として硬いまま、届いた食事を摂る破目になった。
俺が頼んだのは“上海套餐”。
いくつかの上海料理が少量ずつ楽しめ、値段も手ごろというお得なセットだ。
史沼老が頼んだものに合わせたのだから、チョイスに文句を言われる筋合いはない。
となれば、後は食べ方だ。
史沼老は相も変わらず、今ひとつ読みづらい表情で静かにこちらを観察している。
馳走を前にしてその視線に晒される。
それは俺にとって、耐え難かった。
趣味の少ない俺だが、食に関する興味は強い。そこを侵されるのは、たとえ得意先の会長とて度し難い。
この怒りが俺を開き直らせた。
それまで続けていたおべんちゃらを放棄し、目の前の料理に専念する。
もはや相手の評価は考えない。悪くて元々、だ。
236上海夢中料理  2/5:2014/02/22(土) 02:40:17.92 ID:XztRPQr0
 
それなりに高級そうな中華料理店だけあり、セット料理はいかにも美味そうだった。
サラダに麻婆豆腐、シュウマイ2つ、若鳥の唐揚げ。それに白米とワカメスープ。
それらを一瞥した瞬間、俺の頭に直感が走る。
“白米が足りなくなる”、という危惧が。
セットの中で、白米を消費するのは麻婆豆腐、シュウマイ、唐揚げの三種。
シュウマイ2つの消費量はたかが知れているとしても、唐揚げが問題だ。
一瞥して美味いことが判別できる類の、衣も美しい大振りの唐揚げ……それが8個。
俺は、本当に美味いメインディッシュはどうしても白飯を添えて食いたい。
しかし、茶碗一杯の飯では明らかに足りなかった。
唐揚げに一口かぶりつくたび、チマチマと箸の先に白飯を乗せる、とやっても、唐揚げ分だけで飯が消える。
通常であればそれでもいいかもしれないが、問題は残る麻婆豆腐だ。
何しろこの麻婆豆腐、黒い。
赤い色をしているなら、唐辛子系の味として割と普通に食える。
しかし経験上、本場の黒い麻婆豆腐はヤバイ。花椒の舌にビリビリくる辛さは、白米なしには耐えられない。

「すみません、ご飯のお替りできますか」
俺は食事に入る前に、まずそれを店員に確認していた。
中国人らしき店員は、一瞬俺の言葉を頭の中で確認して首を振る。
メニューの白米欄を指し、ツイカ、と呟いた。
どうやらお替り自由ではなく、替わりが欲しければその都度ライスを頼む必要があるらしい。
しかし、背に腹は変えられない。たかだか200円、軽い傷だ。
俺は店員に、ライス追加の予定があり、今から10分ほど後にもう一椀持ってきて欲しい旨を伝えた。
10分後、さりげないが譲れない線だ。
俺の脳内では、すでに料理の攻略がシュミレートされ始めている。
シュウマイを軽く片し、肉厚大振りの極上唐揚げを堪能する時間が約10分。
そこで一杯目の白飯が空になり、すかさず追加の白飯で麻婆豆腐に挑む……これが理想。
あまり早く追加の飯が来て冷めるのはNG。かといって待たされるのも辛いものだ。
メインの一品ごとに、まだ熱い飯をガツガツといきたい。
ちなみに俺は、『三角食べ』が出来ない人間だ。
一品に手をつけると猪突猛進。付け合せの青野菜まで食い切り、皿を空にするまで他には目もくれない。
それが俺の培ってきた食事作法だ。今さら変えられないし、変える気もない。
史沼氏の評価は、いよいよ下がってしまうだろうが。
237上海夢中料理  3/5:2014/02/22(土) 02:41:01.52 ID:XztRPQr0
 
中華料理特有の長い箸を手に取り、いよいよ食事開始だ。
こちらを見つめる史沼老はとりあえず無視し、本能に身を委ねる。
俺の箸はまず、無意識に唐揚げを掴みあげた。
作法としては多分最悪だ。
和食の場合は汁物から手をつけるべきだし、消化吸収を考えるなら、前菜でもあるサラダから行くべきだ。
しかし俺の腹は、あまりにも減りすぎていた。こうなっては、まず唐揚げ以外にはありえない。
澱みない動きで唐揚げを口へと運ぶ。
半ばほどへ歯を立てると、ジュリリ、と衣の割れる音が響いた。耳に心地良い。本当に良質な衣である時の音だ。
衣自体にほのかな醤油めいた風味がついているので、レモンも山椒塩も必要なさそうだ。
衣を愉しみながら、さらに肉の中へと噛み進めると……当然、肉汁が来る。
その瞬間、俺は見えないながらに確信した。この肉汁の色は、澄んだ黄色だと。
前歯の圧迫で飛沫き、舌の上へと拡がる油。
尋常でない快感が、そそそそと細く脳を駆け上っていく。
美味い、これは美味い! あまりの美味さに、舌の柔らかさが増していくのが解る。
味蕾はふつふつと歓喜し、新たな肉汁が伝うたび、舌の先がくるりと巻いてしまう。
極上の肉汁を逃がすまいという反応だろう。
衣には、ジュリ、ジュリと噛める絶妙な湿り具合の部分もあれば、サクサクとした香ばしい部分もちゃんとある。
この衣の多様さこそが本当に良い唐揚げの条件だと、俺は勝手に思っている。
勿論、肉自体も質が良い。
歯で噛むとサクリと抵抗無く切れる柔らかさ、臭みのない肉の味、そしてあふれ出す汁。
牛豚ならともかく、鶏肉にこれ以上の説明なんて必要ないだろう。最高だ。

1つ目の唐揚げを咀嚼しながら、白米を掻きこむ。
当初箸の先にちびちびと乗せて喰うはずだった計画は早くも崩れた。
箸先に乗るギリギリを掬い取ってがばりと喰らう。そうでないと肉の旨みとの調和が取れない。
噛みしめれば、たちまちコメの甘さが唐揚げの味わいを覆い尽くしていった。
飯ひとつを取っても丁寧な焚き方だ。この甘さからいって、たぶん釜炊きだろう。
改めて、細部まで拘った立派な料理屋だ。
白米が美味いのも誤算となり、唐揚げの消費と共に白米もみるみる減っていく。
ここは計画を変更し、いくつかの唐揚げは単体で食すしかない。
コメの甘みと共に味わう機会が減るのは悲しいが、たまに肉本来の旨みを堪能するのも変化がついて良い。
そんな事を考えるうち、茶碗は完全に底を晒す。
唐揚げは残り2個。うち1つを口に含み、付けあわせの野菜も口に放り込んで咀嚼する。
生野菜なぞ嫌いな俺だが、こうすればかろうじて食える。しかし、これを最後に持ってくるのは愚作だ。
唐揚げと併用してもなお残る野菜の青臭さを、残る1つの唐揚げで完全に払拭する。
白米も野菜も気にすることのない、純粋に味わえる肉の旨み。ある種金曜の夜に近しい開放感がある。
238上海夢中料理  4/5:2014/02/22(土) 02:42:10.94 ID:XztRPQr0
 
ついに唐揚げの皿が空になり、膳の中にぽっかりとスペースが空く。
ここまででおよそ4分弱、美味だっただけあって計画より早く平らげてしまっている。
次の白米が来るまではやや猶予がある状態だ。
が、視界を巡らせると誤算に気付く。まだシュウマイもサラダも残っているのだ。
いずれも俺の中でのメインディッシュ足り得ない。麻婆豆腐を堪能した後でこれを食べる状況は御免だった。
仕方なくサラダに手を伸ばす。青臭さを先に取り、シュウマイで口直しする作戦だ。
だが、思ったよりこのサラダは口当たりが軽かった。
上にかかっている中華ドレッシングのせいか、あるいは千切り大根の効果か。
いずれにせよあっさりとサラダを平らげ、シュウマイに移る。
こちらは、まぁ予想通り。肉汁充分、大きさもあって、ただ流石に若干冷めているのが残念だ。
とはいえ、俺の中でシュウマイは唐揚げより優先するものではないので、哀れだが多少の劣化は仕方ない。
期待外れではないので上等だ。

と、ここでタイミング良く白米の2杯目が運ばれてくる。
となれば、いざ麻婆豆腐との対決だ。
ごろごろとした豆腐を真っ赤な唐辛子が縁取り、さらにそれを花椒が覆い隠している。
上に飾られた刻みネギが良いアクセントだ。
皿を手前に引き寄せた時点で、ツンと来る挑戦的な匂いが鼻腔を支配する。
しかし、臆するわけには行かない。
添えられたレンゲで勢い良く豆腐を掬い、口に運ぶ。
レンゲから啜るように食せば、たちまち清涼感が頭をつき抜けた。
そこから後追いでラー油の辛さが舌を炙り、そしてあの舌のビリビリくる辛さが燃え上がる。
たまらず白飯を口に放り込んだ。
コメの甘みが、かろうじて麻婆豆腐の辛さを中和してくれる。
まだ湯気の立っている暖かい飯だと、余計に甘さが感じられて助かるものだ。
辛い、本当に辛い。
しかし……本格的な麻婆豆腐なのは疑う余地も無かった。
そして本格的な麻婆豆腐の悪い点は、非常に中毒性が高いことだ。
舌の痺れが、いつのまにか次なる快感を待ちわびる疼きへと変化している。
唾液が舌の上から止まらず、自然と指が動いてしまう。
239上海夢中料理  5/5:2014/02/22(土) 02:43:00.99 ID:XztRPQr0
 
2口、3口、4口5口6口……。
豆腐の口当たりの良さも手伝い、中毒になったように次々と手が動く。
食べ進めるほどに、辛さにも慣れてしまうのが凄い。
飯も凄まじい勢いで減っていき、ちょうど麻婆豆腐との共倒れという形で空になった。
ふぅーと長い息を吐く。
痺れた舌を細い空気が通っていき、むず痒い。
額にびっしりと汗を掻いている中、視界は唯一残るワカメスープを捉えていた。
この辛さに対する口直しにはもってこいだ。
俺はやはりレンゲを使い、ワカメを救い上げて口に含んだ。
痺れた舌へ湿布のように張り付かせ、スープを染み渡らせてから飲み込む。
とろりと蕩けたワカメが喉を通る感触は最高だ。
それを数度繰り返した後に、ほどよく冷めたスープを一気に飲み干す。
最後の最後でまた胡椒の味が多少したとはいえ、良い口直しだ。

また、息を吐く。今度はさっきよりも長く。
視界にはもう何も食い物は映らない。ただ白い皿と黒い茶碗が並んでいるばかりだ。
そして、ここで初めて俺は気がついた。
正面にいる史沼老が、呆けた様な表情でこちらを凝視している事に。
さすがに無視が過ぎただろうか。反応が悪くとも、もっと丁寧に接待するべきだったかもしれない。
これは最悪、左遷もありうるかもな。
俺は食後の心地良い気だるさに包まれながら、ぼんやりそう考えていた。

数日後。
史沼氏の俺に関する評価が、会社へと伝えられた。
それをさらに知らされた俺は、なにやら妙な気持ちが今も抜けずにいる。
だって、仕方ないだろう。
『じつに素晴らしい喰いっぷりだった』
毒舌で知られるあの史沼氏が、ただ一言、そう伝えたきりだったというんだから。



                     終わり
240名無しさん@ピンキー:2014/02/22(土) 12:21:00.71 ID:hV6Ar9CI
興奮した(食欲的な意味で)
241名無しさん@ピンキー:2014/02/22(土) 16:23:04.16 ID:mtjmeHod
おいこらww夕食のメニューが決まってから見たのが悪いんだが
中華が喰いたくなったじゃないかww
242名無しさん@ピンキー:2014/02/24(月) 20:42:47.50 ID:nnnuCgFR
美味そうな飯の話第三段ktkr
全部同じ人なのかな…本にして売ってほしいわw
243名無しさん@ピンキー:2014/03/31(月) 07:15:05.91 ID:C6Q0heOE
244名無しさん@ピンキー:2014/03/31(月) 19:55:41.36 ID:Be1YEts3
245名無しさん@ピンキー:2014/04/02(水) 18:47:12.91 ID:9DwKfGL6
age
246乙男 春 01:2014/04/15(火) 22:06:42.78 ID:SOkU9sBq
注:TVドラマ準拠

「都塚さん、じゃなくて、りょ、りょうさん」
「はい。なんですか飛鳥さん?」
「あの、その、手に持ってる大きな荷物はいったい……」
「あ、これですか? これは『お泊りセット』です」
「お、お泊り?」
「はい」

正宗家の玄関。居るのはいつもの二人。
出迎える飛鳥の顔は真っ赤になってるが、訪れたりょうのほうは至ってふつうだ。
ありえないほど普段どおり。微笑みさえ浮かべている。

大学の卒業式の翌日、飛鳥の家に彼女が遊びに来ること、
そして二人で料理を作ること、それらは前からの約束だった。
なつかしい銀ワンのてっぺんハンバーグと苺のショートケーキを作る準備は今朝のうちに整えられている。

ちなみに最近、彼女の作るケーキは、巨神兵でも王蟲でもなくなっていて、
美しさはともかくケーキと認識できるレベルになっている。

いや問題はそんなことじゃなくて。

都塚さん…… 意味、わかって言ってるんだろうか。
お泊りっていうのは……こう、男と女が、同じ布団で夜を迎えて、そ、それで……
飛鳥の妄想はふくらみ続ける。

「飛鳥さん、熱でもあるんですか?」
言葉と同時に、りょうはのびあがって手のひらを押し当ててくる。

そのために顔から火が吹き出そうになった飛鳥はぎりぎりのところでなんとか体勢を立て直し、
彼女に家にあがってもらうことで事態を収拾した。

---- * ---- * ---- * ---- * ---- * ----

飛鳥とりょうが出会ってから、既に六年近くの月日が経っていた。
別々の大学に進学はしたものの、お互いへの思いは全く変わることがなかった。

卒業後の進路は二人とも早い段階で決めていた。
りょうは4月から警察学校に進み、秋には巡査デビューする予定で、
一方の飛鳥は母の会社に入って営業部に所属することになっている。

しかし、肝心の二人の仲は高校の頃から全く先へと進展することなく、
いまどき貴重な標本として博物館に寄贈できそうなほど、清く正しい交際のままだった。
247乙男 春 02:2014/04/15(火) 22:08:02.01 ID:SOkU9sBq
「ヨイショ!」
ドン!

応接室の床が立てた音からすると、彼女が片手で軽く持ってた荷物は結構な重さがあったらしい。

「どうぞ、紅茶です」
飛鳥は動揺を悟られぬよう、おだやかな口調でアールグレイティーを勧めた。

「いただきます。あぁ〜 いい香り〜 飛鳥さんの入れてくれる紅茶、最高です」
飛鳥も同じく紅茶を口にしたが、その目はついつい荷物のほうへ……
日課の筋肉トレーニング用の機材でも入ってるだろうか…

「あ、実はきのう、小針田センパイと偶然お会いして、いろいろとお話しをうかがったのですが」
あわてて彼女のほうを見る飛鳥。

「そうですか。先輩、お元気でしたか?」
「えぇ、あいかわらず素敵な方ですね。女性としても人間としても」

「そういえば、そのとき、多武峰さんも一緒でした」
「えっ? 多武峰が? 二人はつきあっているのですか?」
「つきあってる……というのでしょうか、あれは。ちょっと不思議な距離感でしたけど」

「不思議な? あぁ、あぁ、…なんとなくわかる気がします」

『おまえを美しい蝶にかえてやろう… オレのすべての力を使って……』
『どうしてもとおっしゃるのでしたら、ずっとメイクモデルになってさしあげてもよくてよ…
 わたくし、心は広いのです』

多分、そんな、かみあってるのか、かみ合ってないのか、いまひとつ不明な会話が、
あの頃と同様に交わされているのだろうと、飛鳥は推測した。

「それで」
「?」

「今日、飛鳥さんの家に行くのですが、母様が急に出張なさることになって、
 それでもお邪魔していいものかどうか、聞いてみたんです」

「それで、この」

「えぇ。問題はないけど、20歳を過ぎた女子が彼氏の家に行くなら、
 お泊りセットを持っていくのが常識だと。わたし、そういうこと、うとくて」

……いったい、なにを教えてるんですか、小針田先輩。基本的に間違ってはいませんが、それにしても。

飛鳥は胸のうちで大きくため息をついた。
248乙男 春 03:2014/04/15(火) 22:08:44.63 ID:SOkU9sBq
「大事なのは、綺麗な下着とか、歯ブラシとか」
「……」

「あと、エプロンが重要なんだそうです。私、使い慣れた割烹着があるからそれで、
 って言ったら、エプロンじゃなきゃダメだとか。わけを聞いたら、男のロマンだというばかりで」

小針田先輩…… それに多武峰も……
飛鳥は虚空を見上げる。

「あ、やっぱり、赤の他人である私が、お母様が居ないのに泊まったりすること自体が」
「いえ、とんでもありません。だいたい、りょ、りょうさんは、赤の他人じゃなくてぼくの『彼女』ですし」

つい飛鳥が口走った科白に、時間が歩みを止める。紅茶のカップを持ったまま固まる二人。
10秒後、再起動した飛鳥が言葉をつなげた。

「だから何の問題も」

いや、問題といえば問題が……

「残念ねぇ、久しぶりに都塚さんに会えると思ったのに。よろしく伝えてね」
「はい。それより母さん、急がないと飛行機に遅れるから」
「はいはい。あと、くれぐれも、飛鳥? 女の子には、 や さ し く ね?」
「なっ、なにを」
「二人で素敵な思い出つくってね〜 女の子にとって一生に一回のイベントなんだから」

わが母親ながらなんてことを。しかしそれをそのまま話すわけにも……

「つもる話もあるだろうから、泊まってもらってゆっくりお話ししたら?
 って、そのように母から言われてますし」
「そうですか。じゃ、遠慮なく」

多分都塚さんは、文字通り、夜通し僕と『話』をする気なのだろうと、飛鳥は確信した。

男としてつらい夜になりそうな予感がする……

---- * ---- * ---- * ---- * ---- * ----

夜七時。今二人は懐かしい「てっぺんハンバーグ」を食べている。

多少の紆余曲折はあったが致命的な問題となったわけではない。

りょうがひっかけた小麦粉入りのボールが飛鳥の頭にヘルメットのように着地して、
罰ゲーム状態になったりとか、タマネギのカットが大きすぎて、
歯ごたえがありすぎる味になったりとか、せいぜいその程度のことだ。

ちなみに、3時に食べたケーキは、姿かたちを除けば、とてもいい仕上がりだったことを付け加えておこう。

ともかく、二人は今、ちょっと大人っぽくワインなんか傾けながら、なつかしい味に舌鼓を打っている。
249乙男 春 04:2014/04/15(火) 22:12:05.67 ID:SOkU9sBq
ほどなく話題は遥か昔へとさかのぼる。彼女の口は、こころなしか饒舌になりつつあった。

「剣道場で戦うわけにはいかなかった飛鳥さんが可愛くて、
 あのとき、本当に守ってあげたくなったんですよね」

うぅ……

「でも、今もわからないのですが、あの教会に飛鳥さんを閉じ込めたのはどんな組織だったのでしょう……」

ぶほっ! 橘の奴がいい加減な設定をしたもんだから辻褄のあわせようがない!
いや、感謝はしてるけど、うん。それにしても悪の組織って。

のんびりとした食事のあと、二人で食後の片づけをしていると、お風呂の沸いたしらせが部屋に響いた。
どうしても固辞するりょうに負けて飛鳥が先に入ることになる。

(はぁ〜 夜は長くなりそうだ。男の欲望をわかってくれなんて、あの人には言えないし)

飛鳥は湯船につかりながら天井を見上げる。

(でも、エプロンって……)

飛鳥の脳内で、エプロン『だけ』を身に着けたりょうの姿が再生された。
胸は隠されているが、引き締まったお尻がぽこんと飛び出していて、
彼女が恥ずかしそうに飛鳥を見ている……

グハッ!!

そのあまりのエロさに、飛鳥は衝撃を受ける。
と、同時に、自らの煩悩の深さに限りないやりきれなさを覚えた。

「ア〜〜〜〜ッ!」
身のよりどころすら無くして思わず絶叫する。

タタタタッ、ガラッ!

「大丈夫ですか、飛鳥さん? なにがあったんですか?!」
りょうがバスルームのガラス戸をあけて、中を覗き込んでいる。
視線をあちこちにめぐらせ、怖い顔で策敵中だ。

「あ、いや、ただ、大声出してみたくなったんで、すみません」
「そうですか。それなら安心しました。失礼します」

彼女は裸の男性がそこにいることなんか気にもかけていなかった。
あいかわらずだよな〜などと思いながら体を洗う。
風呂から出てパジャマを着てリビングに戻った。

「お風呂どうぞ。あ、そうだ。もう、りょうさんも、パジャマにして下さい。
 誰もいないし、二人でパジャマパーティー風にあとの時間は過ごしましょう」

「それ、いいですね。なんか、高校生の頃に戻った感じで」
250乙男 春 05:2014/04/15(火) 22:20:50.46 ID:SOkU9sBq
「飛鳥さん、これはちょっと恥ずかしいかもしれません」
彼女の声がやたら控えめだった。不審に思いながら振り向いた飛鳥は、鼻血を噴き出しそうになった。

お風呂上り、部屋の入り口にたたずむりょうが身に着けているのは、
やたら薄い素材でできた可愛らしいベビードールだった。

乙男である飛鳥はそのようなものがこの世に存在することを知ってはいたが、
それを愛する彼女が着て目の前に立っている状況などというものは全くの想定外だった。
見れば、胸の先端がしっかりと布越しに立体感を主張し、ピンク色の乳輪も透けて見えていた。

そう、彼女はブラをつけていない!

「これ、小針田先輩がプレゼントだと言って買ってくれたんですけど、
 どんなものか見せてくれなかったんですよね。
 で、着る時まで絶対開けるなって命令されてて」

飛鳥の視線を胸に感じて、彼女は両腕で胸をおおう。

「で、今、あけたら説明書があって、こんな薄っぺらだし、上のほうは下着つけちゃダメだ、
 って書いてあったんでその通りにしたんですが、なんか全然落ち着かなくて」

飛鳥はもう、その言葉を最後まで聞いてはいなかった。
ふらふらと引きよせられるように彼女のもとへと向かう。

そのままぎゅっと抱きしめる。最初は驚いたりょうだったが、おずおずと飛鳥の腰に両手をまわす。

「りょうさん」
「飛鳥さん」

呼び合った二人は、互いの瞳をみつめあう。
唇を重ねたあと、再び強く抱き合う。

少しの時間の経過後に、彼女の耳元に飛鳥が囁いた。

「りょうさん、僕はもう我慢できない!」

その言葉を告げると同時に両手でりょうを抱き上げた飛鳥は、お姫様抱っこのまま寝室へと向かった。

ゆっくりと、まるで壊れ物を扱うかのようにベッドにりょうを下ろす飛鳥。
いったいなにが起きているのか全く理解できないまま、
ベッドの上に座ったままのりょうはじっと彼氏を見つめる。
251乙男 春 06:2014/04/15(火) 22:28:05.95 ID:SOkU9sBq
ここは飛鳥から一歩踏み出すしかなかった。

「りょうさん」
「はい!」
「俺はこれからあなたを抱きます」
「?」
「あなたを襲います。女性であるあなたを、男として。欲望を持って。
 覚悟して下さい。女性にとってはかなり痛いものだと聞いてます」

ポカンとしてる彼女の表情に、やはり、と飛鳥は思った。
あんなきわどいベビードールが男にどんな効果をもたらすか、
どんな事態を招くか、これから何が起ころうとしているのか、
そんなことなど全然わかっちゃいない。

しかしそれも彼女らしいと言えば彼女らしいわけで……

「……!」

りょうの表情が驚愕へとかわる。

「あ、飛鳥さん。もしかしてそれは、男女の、その」
「そうです。その通りです」

よかった。めしべとおしべの話から始めるのかと思って、正直気が重かった……

「でも、私達はまだ」
「まだ?」
「その、夫婦になることが決まったとかそういう」

うわっ、そこなのか!
もしかしたらと思ったが……都塚家の教育方針をやはり侮ってはいけなかった……

気を取り直した飛鳥はすぐに次のステップへと進む。

「じゃ、今、それを決めましょう。というより、俺は高校の卒業時点で決めていたんですけどね。
 りょうさんと結婚するんだ、って」
「え? え?」
「なので、いま、返事下さい。俺と、俺と結婚してくれますよね?」

「……………………………………… はい!!!」

すごい笑顔だった。うれしそうで、幸せそうで。
252乙男 春 07:2014/04/15(火) 22:29:44.50 ID:SOkU9sBq
ゆっくりと飛鳥はベッドに登る。
彼女の後ろにまわり両腕ごと抱きしめ、首筋にくちづける。
りょうがくすぐったそうに首をすくめるが、かまわず続ける。

右の首、そして左。ついばむように。いとおしむように。
徐々に彼女の口から出る吐息が悩ましさを帯びてくる。

飛鳥の両手がいましめを解くと同時に、その両手が左右の乳房の上に置かれた。
彼女の体がビクッと震える。生まれて初めて男に触れられて。

ベビードール越しに、円を描くように飛鳥のてのひらが乳房を揉む。
未熟ながらもそれなりに押し寄せる快感の中、首がのけぞる。
無防備となった胸元のリボンに飛鳥の手がかかった。

シュッ!
蝶結びがほどけると、ふわりと生地が左右に開き、
白く柔らかなふくらみが半分くらいまで見えるようになる。

「脱がせますよ」
そう言いながら、ひざもとの生地をつかむ。
意図を理解した彼女が腰を浮かせると、そのまま一気に持ち上げる。
脱がせたベビードールをベッドサイドに投げた。
視線はりょうのカラダから一瞬も外されたりはしない。

飛鳥は思った。
彼女はとてつもなく美しい女だと。
決して胸は大きいほうではないが整った形で、なによりすべてが真っ白で。
鍛え上げた体のはずなのに、女性としての曲線も十分に兼ね備えて。

飛鳥はたまらず、自分のパジャマを脱ぎ捨て、一気にりょうにのしかかる。

唇を重ね、せわしなく全身にキスの雨を降らす。
すべての曲線に両手を這わせ、愛撫する。
乳首を唇で吸う。

全身からもたらされる快感にとまどい、彼女は身をこわばらせている。

「こわくないから。楽にして。俺に全部任せて?」
「は、はい」
「深呼吸して」
「す〜っ、は〜っ」

大仰な深呼吸で緊張がそれなりにほどけたところで、飛鳥は下半身の中心へとターゲットを移す。
253乙男 春 08:2014/04/15(火) 22:51:01.18 ID:SOkU9sBq
下着越しに触れた瞬間、反射的に両の手が伸びその飛鳥の手首をつかむ。
もう一方の手で飛鳥はその手をゆっくりとほどかせる。

飛鳥の右の手のひらが彼女の大切な部分を下着越しに覆い、
一方で唇は右の乳房をついばんでいる。
生まれて初めての刺激と羞恥の中、彼女の両手は所在無く飛鳥の肩をつかんでいた。

体の位置を下にずらし、飛鳥はりょうの最後の下着の両側に手をかけている。
ぎごちない動きとともに彼女が腰を浮かす。
下着が脱がされ、彼女のカラダを覆うものは、もうなにもない。

凄い勢いでトランクスを脱ぎ捨てた飛鳥は、ベッドサイドの引き出しからコンドームを取り出す。

ベッドに戻り座り込んで、封を切った。

「コンドーム、つけますから、安心して下さい」
「なんか、お手伝いしたほうがよければ」
起き上がろうとする彼女を片手でおしとどめる。

「いや、大丈夫です。こっち向かないほうがいい。
 女性からしたら、男のこれってグロテスクかも知れませんし」

「そんなことはありません! 飛鳥さんの体も心も、全部素敵です!!」

無垢な乙女の告白は破壊力抜群で、飛鳥はハートを打ち抜かれたまま、少しの間、固まっていた。

その間に近寄っていた彼女はコンドームを被ったものをしげしげと見ている。
ピクリピクリと脈打つそれは、彼女の好奇心をいたく刺激した。

「うわっ、な、何をしてるんですか!?」

「こうなってるんですか〜 これで、気持ちよくなったり、子供を作ったり、
 いろいろとするんですね」
「ま、まぁ、そうですけど」
「わたしは、ちゃんと知っておきたいんです、飛鳥さんのすべてを」

どんだけ真面目なんだか。

「はい、じゃ、見学会は終わりです」

このままじゃ埒があかないと見た飛鳥は、
不満そうな彼女を横たえ、唇を重ねながら両足の間に腰を入れる。
固くなった先端が、ちょうど、りょうの股間にあたっている。
254乙男 春 09:2014/04/15(火) 22:52:05.42 ID:SOkU9sBq
さすがに位置関係がわかりにくいので、飛鳥は一度膝立ちになってみた。
自由になった手で彼女のひだを開いてみると、ぬるりと粘液があふれた。
指で中を探ってみると、下のほうにそれらしき穴が……

「ここ…ですかね?」
「わかりません」
彼女は両手で顔を覆って答える。恥ずかしさ満開で。
しょうがない。多分これで合ってるはずだし。飛鳥は決断した。

ゆっくりと押し込むと、「あ」と彼女の口から声が漏れた。
「大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です、思ったほど痛くありません」

抵抗はあったが、ゆっくりと挿入してるうちに、奥まで到達した。

「全部入ったんですか?」
「えぇ、多分」

「よかった」と笑顔を見せる彼女に、飛鳥もまた安堵した。

あふれる思いとともに唇を重ねる。むさぼるように吸い、たまらず舌を押し入れる。
おずおずとされるがままだった彼女も、そのうち自ら舌をからめるようになり、
頃合と見た飛鳥は腰をゆっくりと前後に動かし始める。

りょうは両手で彼の二の腕をつかんでいる。
華奢な口元からは、吐息がなまめかしく連続で放たれ、
そんな色っぽい喘ぎ声にせかされるように、飛鳥は一気に頂上へと駆け上って行く。

転校をする前に、剣道の試合を申し込んで来るような、そんな彼女が、
こうやって、男と女として、飛鳥と交わっている。

そんな感慨を吹き飛ばすかのように射精衝動が、一気に飛鳥に襲い掛かった。

「りょうさん!」

叫びにも近い言葉のあと、彼女の膣内で断続的に射精が繰り返された。
全ての欲望が吐き出され、飛鳥はぐったりと彼女の肩に覆いかぶさる。

彼女の両手がそんな彼の髪を撫でる。

飛鳥さん、かわいいです……
りょうが小さくつぶやいたが、既に飛鳥は満ち足りた夢の世界に旅立っていた。
255乙男 春 10:2014/04/15(火) 22:56:07.31 ID:SOkU9sBq
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目覚めとともに、とてもいい香りがした。
これは…コーヒーの匂い?

ふと見れば、隣にいるはずの彼女がいない。
飛鳥はベッドから起き上がりパジャマを着てダイニングに向かう。

テーブルの上には朝食の用意が整いつつあった。
目玉焼き、トースト、そしてコーヒーカップ。

「もうすぐ出来ますから」
そう言いつつ、キッチンから彼女が出て来た。

その姿は……

エプロン『だけ』を身に着けていた。想像したとおりに真っ白なお尻が…

一秒後、鼻血を止めるためにティッシュを探す飛鳥がいた。

Fin
256名無しさん@ピンキー:2014/04/16(水) 09:57:27.35 ID:S9iejrI8
投下おつ!
257名無しさん@ピンキー:2014/04/16(水) 23:53:51.01 ID:vpESOrrZ
オチまでもGJ
258名無しさん@ピンキー:2014/04/19(土) 21:18:07.75 ID:Fd8qTMJ9
原作:黒子のバスケ
分類:高校生 人男×獣♀ 獣姦
内容:「キセキの世代」の皆さんがパズドラのアメジストカーバンクル(♀)を犯す話です。黒子いない。「生意気な○○をシめてやるッ!」の改変。
259名無しさん@ピンキー:2014/05/24(土) 08:50:52.24 ID:Lk51Gh84
上げ
260原けんじ
http://kie.nu/1Xx-

http://imepic.jp/20140520/511830
http://imepic.jp/20140520/512270

原けんじ とは、
ken (iwgp19) on Twitter
The latest from ken (@iwgp19).
http://twitter.com/iwgp19
である。
IT業界→歯科技工士
プロレスラーの肉体美を愛し、真っ赤な褌を意のままに操る。
平塚工業高校卒業後に当時の彼氏を追って渡米
神奈川県出身・California州 Irvine GayHouse在住.
原タダユキは兄にあたる。