乙
おつ
近頃体育祭の練習だとかで毎日放課後に居残りさせられる。とてもしんどいので何かと理由をつけてサボっていたのだけど、とうとう理由も底を尽いてしまったので委員長に睨まれる前に屋上に退避。
「お」
「……やあ、彰人。久しいね」
しかし、そこには先客がいた。瑠璃色の長い髪を風に遊ばせ、金網越しに虚空をぼーっと眺める変人。友人の瑠璃だ。
「久しくねえ。さっきぶりだ」
瑠璃の隣に並び、金網に軽く背中を預ける。キィ、と金網が小さくきしんだ。
「彰人もサボりかい?」
「も、ってコトは……お前もか。ダメだぞ、ちゃんと練習しないと?」
「彰人はすごいね。サボりにきた当人が恥ずかしげもなくそんなこと言えるんだから」
「ちょお馬鹿にされてる」
「いや、純粋に尊敬しているんだよ?」
俺の手を握り、にっこり微笑む瑠璃。
「俺に尊敬できるところなんてねーよー」
瑠璃から視線を逸らし、遠い稜線を眺める。生徒達の声の隙間から、鳥の声が聞こえてくる。今日も世界は平和だ。どこかで世界を守ってる偉い人ありがとう。
「……ん?」
ふと隣を見ると、瑠璃がじーっとこちらを見ていた。
「どした?」
「彰人といるとね、なんだか自分がとてもちっぽけな人間に感じる時があるよ」
「いやいや、いやいやいや。逆ならともかく、お前がそんなの感じる必要ねーだろ」
性格は浮世離れしているものの、成績優秀眉目秀麗才色兼備といくつ四文字熟語を連ねればいいんだ的なスペックを誇ってるくせに、何を言ってるのだコイツは。
「うーん……彰人は素直に世界を愛しているよね。私には到底無理な芸当を平気な顔でするところに、私はとても惹かれているんだよ?」
「はい?」
「……いや、そんな彰人だからこそ、世界から祝福されているのか?」
瑠璃は何事かぶつぶつと呟きだした。俺には分からない世界に生きているようだ。賢すぎるってのも可哀想だな。
「何を言ってんだ?」
「ん、ああ。簡単に言うと、平行世界を信じるかい、ってことさ」
「唐突だな……パラレルワールドか。面白いけど、信じるかと言われると、うーん」
「なるほど。理想の答えなのかもしれないね?」
「何がだ」
「うーん……やめておくよ。記録はともかく、記憶から消えてしまうのはとても悲しいからね?」
「…………。あの、何の話をしているのだ?」
「ふふ、いいんだよ。彰人はそれで」
瑠璃はいつものように薄く微笑むだけで、それ以上説明しようとしなかった。
「……ふぅ。たくさん喋ったら疲れてしまったよ」
何か言いたげに甘い視線を俺に向ける瑠璃。それに気づかないフリをする俺。はい、根性ナシです。
「……彰人は根性ナシだ」
むぅ、と瑠璃の口が尖っていく。このように、瑠璃にはすぐに看破されてしまうので悲しい。
「もう一度だけ言うよ? ……ふぅ。たくさん喋ったら疲れてしまったよ」
「あーと。よろしければそちらのベンチに座ってはいかが?」
「……20点、かな」
瑠璃さんは中々に辛口だ。
「疲れたらベンチに座る。人類の共通認識だと思いますが」
「そこに個人の嗜好というノイズが入るから、人間というのは面白い。そんな発言をする人もいるよ?」
「えーと。つまり?」
「よければ一緒にベンチに座らないかい? とスマートに誘ってほしいものだよ」
少しだけ頬を膨らませ、瑠璃はいつもよりちょっとだけ感情を込めて言った。
「なるほど。じゃあそれをさらに進歩させて……ええと、瑠璃。よければ俺と踊りませんか?」
何らかの化学反応が俺の脳内で起こったのか、ベンチに座るはずが夢の中へ行く感じになってしまった。
「……喜んで」
一瞬目を見開いて驚いた様子を見せた瑠璃だったが、すぐにいつもの薄い空気のベールを纏いなおし、たおやかに自分の手を俺の手に乗せた。
「えーと。自分で言っておいて何だが、踊れません」
「…………」
瑠璃の頬が膨らむのと比例して、彼女の目に涙がどんどんたまっていく。
「ああごめんごめんなさい俺の知ってる踊りでいいなら踊りますから泣かないで!」
必死で慰める俺だった。
「……ここかっ!? あーっ、いたっ! ……けど、あの、何やってるの?」
「遅い夏祭りを実施中だ」
「……夏祭り?」
目を輝かせて俺と一緒に盆踊りをする瑠璃を、怪訝な目で見る委員長だった。
>>1乙
あと符丁もげろ
…いや、ただもぐだけではもはや足りない!!!
パンツァーファウスト!パンツァーファウスト!
目標符丁!消し飛ばせ!ファイエルン!!!
>>1乙
>>7 安心と信頼の符丁もげろ
素クールだろうが甘くて甘えてればいいんだよ!
>>1 男「乙カレー」
女「む、カレーはカラいからキライだよ!でも…」
男「でも?」
女「食べさせてくれるならその限りではないんだよ!」
男「……」
>>1乙
次スレが立っていたとは気付かなかった…
こっちに糖化した方が良かったかな
糖化とスレ立て乙っす!
>>7の盆踊りと
>>11のカレー…これが意味することはつまり、ボンカレー!
これからずっとあなたの食べるボンカレーを作らせてくださいっ!って告白してくる甘えっこを幻想したぜ
前スレ
>>966-972の続き的なモノを書きました。
まずは今までの登場キャラ設定を糖化します。
これやっとかないと私が設定忘れちゃうし、ネタ切れの時アドバイスもらえるし。
小宮 宮都 (コミヤ ミヤト)
(19) 2年 3/29生まれ
身長168cm 体重56kg
成績優秀、冷静沈着。しかしノリが良く、場合によってはかなりキャラ崩壊する。また、我流で様々な武術を使う。
すでにジークンドーの使い手に達しているが本人は無自覚。
すでに卒業に必要な単位は取得済み。准と共に特例で研究室に入る。
黒髪でアホ毛が一本飛び出ている。
中性的な顔立ちで、さらに先天性の病気により喉仏が未発達であるので、地声はボーイアルト気味。
その気になれば幼女からセクシーな女性まで様々な声が出せるので、本気で女装すると准以外誰も気付けない。
夏目 准 (ナツメ ジュン)
(20) 2年 4/3生まれ
身長163cm 体重 禁則事項
A (なにがだって? わかるだろ。)
剣道3段
瞳の色は金。しかし顔立ちは日本人。
また、母親譲りの金髪を背中の半分まで伸ばしている。
宮都とは生まれた時から一緒に過ごして来たため、普段からべったりしていたいが場所はわきまえる。
すでに宮都とは、「あれ」「それ」などの代名詞で会話ができる。
誕生日が1年離れているため、自分の方が年上な事にコンプレックスを持っている。
2年生の前期までに宮都と共に卒業に必要な単位は獲得している。尤も、これは全て宮都のおかげであるが。
綿あめ製造機は准主体で作られているが、これは准なりの意地である。
三田 隆 (ミタ タカシ)
(21) 3年
身長173cm 体重61kg
黒髪。
目が細いので表情が分かりにくいが
基本的ににこにこしてるので問題なし。
いつもにこにこ、頼れる先輩。
宮都と准をいつも温かく見守ってくれ
休憩などの準備もしてくれる。
また、武田教授には厳しく接するなど
リーダーシップを遺憾なく発揮している。
作者のイメージとしては腹黒くない
黒髪のWORKINGの相馬さん。性格は違うけど。
武田 昌 (タケダ マサシ)
(45) 生命系教授
身長179cm 体重71kg
説明しづらい風貌。
茶髪?でいつも不精髭を生やしている。ちゃんとすれば格好イイ。
年中白衣を着ている。
キャンパス内を散歩しては、なにやらの実験をしている。
タバコやアルコール大好きで
何でも持ち込み放題の研究室を開いている。
気さくで気持ちいい性格なので、学生からの人気は高い。
怖い嫁さんから逃げるため
彼は今日も研究室に泊まる。(ベッド持ち込み済み)
作者のイメージとしては
屍鬼の尾崎 敏夫を豪快にした感じ。
もちろん性格は違う。
現在21時40分。電車内は人も疎らでそのほとんどが眠っていた。
そんななか、宮都は眠る事はおろか座ることも出来なかった。なぜなら…
「ん〜 スースー えへへ〜」
背中で大切な幼馴染が幸せそうな表情で眠っているからだ。(宮都からは見えないが)
結局あの後、電車待ちの間に准は眠ってしまい少し揺すっても全く起きる気配がなかったのだ。
最初は無理にでも起こそうと思ったが、強く揺するとまるで赤子のように泣きそうになったので断念した。
それにこの状況は宮都も嫌いではない。
2人は最寄りの駅に到着した。改札口では駅員に事情を説明して、定期を出す必要がなかった。
何故か駅員がニヤニヤしていた気がするが。
准の家までの約10分の道のりを宮都は黙々と歩いた。静かに歩き、なるべく揺らさないように。
やがて宮都は家の前にたどり着いた。木造で2階建ての一軒家だ。表札には『夏目』と記されている。准の家だ。
宮都はため息をつくと、呼び鈴を鳴らした。すると「ハ〜イ」と返事があり家から金髪の見た目は30歳位と思われる女性が出て来た。
「あら、宮都君。こんばんは」
女性は微笑みながら言う。准と同じ見る者を安心させる笑顔だ。
「こんばんは、エリザさん」
宮都も返事を返す。
「あらあら、准ったらまた眠っちゃったの?いつもごめんなさい。」
「いえ、これは俺がやりたくてやっている事ですから。気にしないでください」
「そう言ってもらえると助かるわ。ありがとう。良かったらご飯でもどう?智久さんも会いたがっているでしょうし」
「ありがとうございます。でも今日はご遠慮させて頂きます。」
「そう?それじゃあまた今度招待するわね」
エリザは強引な性格だが、決して人を無理に誘ったりしない。このようなところに宮都は好感を持っていた。
宮都はフッと笑うと、エリザに准を渡そうとするが、准は首にガッチリとしがみついて離れない。
「准、起きなさい。もう家よ。いつまでもしがみついちゃ迷惑でしょ」と強めに准を揺する。
すると准は寝ぼけ眼ながらも一応起きたようで、フラフラした足取りでエリザに掴まった。
「それじゃあ俺はこれで。准、また明日な」と帰ろうとする
すると………ドサッ
いきなり准に抱きつかれた。しかも涙目で。
「イヤッ!まだ一緒にいたい!!」
今まで眠っていたとは思えない程の声で叫ばれた。しかも耳元で。
宮都はキンキンする耳を押さえながら准を抱きしめて
「もう22時過ぎてるんだ。また明日会えるだろ?」
と言うが准は「泊まってって!」
聞く耳持たずである。
「今日は俺も用事があるんだから。プレゼントも取りに行かなくちゃならないし」
そして一息ついて
「それにこの前も泊まったばっかりだろ。夏目さんにそんなに迷惑はかけられない」
「そんなに莉緒ちゃんのことを考えてるの!?私とどっちが大事なのよ!?なんでプレゼントをくれないの…黙ってないで返事しなさい!!」
寝起きでさらに泣いているので、文法もメチャクチャである。しかし宮都は冷静に、それでいて微笑みながら
「妹を大事にする俺と、大事にしない俺。どっちが好き?」
と准に聞いた。これには准も何も返せなかったらしく
「明日、迎えに来てくれる?」
と涙目で聞いて来た。宮都は不敵な笑みを浮かべながら言った。
「俺を誰だと思っている?」
この返事に安心したのか准は軽く頷くとそのまま眠ってしまった。
「そろそろいいかしら?」
エリザが遠慮がちに声をかけて来た。少し顔が赤い気がする。
「アメリカ育ちの私でもここまで……」とかなにやらブツブツ言っている。
宮都は今度こそ准をエリザに預けると夏目家を後にする。一緒に巻いていたマフラーは准の首に巻いて来たため少し寒い。
そして彼は、大事な妹のためにアクセサリーショップに向かって歩き始めたのだった。
取り合えずここまで。
甘党の皆さんを砂糖漬けにするには
まだまだ修行が足りないかも知れませんが
お付き合いいただけたら幸いです。
准の寝起きはいつもあんな感じです。
決して嫉妬深い訳ではないので。
え〜っと… 続く?
キスまでか
ふと眼を覚ますと見慣れない天井が目に入った
自分の部屋とはまるで違う、石のような材質でできていたのは部屋全体のように見える
今自分が横たわっているのもどうやら石で出来たベットのようで、なんとなく体が痛い…
「ようやく起きられましたか…」
声のする方、というか真横を見ると綺麗な銀紙の女性がいた 何故か裸で…
よくよく見ると、何故か自分も裸になっている事に気付く…
寝起きの働かない頭で素数を数えながら現状を認識しようとしていると
「昨晩はあんなに激しくしたおかげで、よく寝れたようですね」
・・・・・落ち着け、心を平静にして考えるんだ…こんな時どうするか……
2… 3 5… 7…9 落ち着くんだ…『素数』を数えて落ち着くんだ
「9は素数じゃないですよ、まだ寝ぼけているのですか?
そろそろ起きて下さい “あなた”」
“あなた”・・・? あなたとな! これじゃまるで夫婦じゃないか?
一体何が起きたのか説明して頂戴!
「ナニって…/// 昨晩、貴方が私の下のお口に貴方の長い触手を入れて子種を…///」
なん・・・だと・・・
まるで覚えていないのが凄く残念、いやそれよりも/(^o^)\ ナンテコッタイ
見知らぬ女性と事に及んだだけでなく、中田氏だなんて…
「大丈夫ですよ ここは生贄の間という子作り専門の部屋ですから」
生贄の間?確かにここはそういう名だと連れが言っていたような…
そうだ!俺は確か遺跡の探索という目的でここに来ていたはずだ!
他の仲間は一体どこに?
「他の方々は別の部屋で私の姉妹としっぽりなさっていましたよ」
さよですか… しかし、一体何があったんだ?
「ここはとある高貴な方々が成人の儀式を行うための場所で、貴方達はそれと知らず迷い込んでしまったのです
ちなみに現在進行形で成人の儀が行われているところです」
高貴な方々… それに成人の儀式とは… 頭がまるで追い付かない…
「では分かり易く説明しますね。あちらのスクリーンをご覧ください」
彼女が指差した方を見ると、埋め込み型のテレビのようなものに何やら映像が映されている
よく見ると、そこにはなんと男性が幼女に追われている光景が!
「まずあの男の人が試験を受けている方で、追っているのは私たちの娘です」
はいストップ まずここからkwsk説明して下さい…
「ここからですか… 私の下のお口に貴方の触手が子種を注ぐ、そうしたら貴方の娘が私のお腹から生まれた
順番通りじゃないですか…/// 何かおかしいところでも?」
全部だ(EVERYTHING)! なんで一晩で子供が生まれるんですか!
「それは、その… 私達がそういう体質の生物だからです!」
さよですか… で、何故私たちの娘が男を追っているのでしょうか…
「私たちの娘を認知してくれた… よかったねアン…
と、すみません、ちょっと幸せに浸ってしまいました///」
照れるな…、何故かこっちまで恥ずかしい…
「それで、あの娘があの人を追っている理由でしたね
理由は単純で、生まれたばかりの子達は甘えん坊で、ハグするのが大好きなのです
胸を貫かんばかりの勢いでハグするのが大好きなので、目の前の男の人にハグするために頑張って追っているのです」
そこは理解した では何故男は逃げるんだ?
「抱きつかれたら負け、というルールなので安全なラインまで逃げ切れれば無事合格ということになります」
なるほど… ちなみに抱きつかれて負けたらどうなるんだ?
「あそこで画面を食い入るように見ている方が無理心中を図ります」
今まで気付かなかったが、綺麗だけれど凄く強そうな女性が画面を凝視していた…
気配をまるで感じなかったが、一体何者なんだ… というか無理心中だと!
「あの女性はこの宇宙で最強に類する種族の貴族の方でして、あの追われている人の婚約者…
もしも婚約者が自分以外のメスに抱かれでもしたら、それはもはやNTR、許嫁としての最大の屈辱…
自ら愛する男と命を絶つしかなくなるのです…」
なんという大和撫子… って言ってる間に娘が転んだ!あぁ、膝をすりむいて今にも泣きそうだ…
これには流石の男も駆け寄るそぶりを見せるが、娘の哀願を振り切って駆け出した!
男ォーーーーーッ!てめえの血は何色だーっ!!
「ちなみに私たちの血は砂糖水で出来ています」
聞いてねぇから!滅びかかった人体を復元させるとかいいから!
「今ので私たちの娘の出番は終わりのようですね 一緒に迎えにいきがてら脱出しましょうか?」
そういえば姉妹がいるとか言ってたから姪っ子?も追いかけっこに参加しても不思議じゃないな…
というか脱出?確かに無理心中は御免こうむる…
「それもありますが、母に見つかると少々面倒なので早々に退散しておかないといけなので…」
お義母さんですか… 挨拶するのが筋なのでしょうけれど面倒とは一体…
「その… 母は緊縛プレイの真っ最中でして… そろそろ高ぶるリビドーを解放するために親子丼プレイをしようとせまってくる頃愛で…」
なにそれこわい じゃあさっさと脱出しよう ところでええと… 君の名前は?
「名前ですか?私の名前はエイリです。」
しがない考古学者の青年とエイリとの間に生まれた娘アンの日常を描いたドタバタSFホームコメディー「エイリ・アン」
大ヒット上映中!
前スレでプレデター書いたと思ったらいつの間にか次スレ…
な、なにを言ってるのか分からないと思うg
(省略されました、続きを読むには糖分を与えて下さい
初登場したエリザさんの設定です。
夏目 エリザ
(48) 准の母親 翻訳家
身長175cm 体重 禁則事項
E (何がかって?わかるだろ?と言うかわかってくれ!!口に出すと准が泣くんだよ!!!)
アメリカ生まれながら日系で日本人の血も引いている。
金髪を腰まで伸ばしていて、とてもグラマラス。しかし娘の体型は……
遺伝というものは必ずしも受け継がれるわけではないようだ………
外見がとても若く48歳にはとてもじゃないが見えない。
今でもよく20歳くらいの男にナンパされる。
智久とはアメリカの剣道大会で通訳として出会い、そのまま一目惚れ。甘えに甘え、結婚に至る。現在は、本の翻訳を仕事にしている。
硬派な智久をどの様に落としたのか。2人は何も語らない。
准のキャラ設定のAは分かりにくかったかなぁ…母親のエリザさんはEです。
次は妹出したいんだけど、どんな性格にするか迷う…
伏線として宮都を嫌っているみたいなの入れちゃったし、どうしよう…
>>1&
>>27乙
夏目准ときいてビビビって来てしまった 聞いたことがある名前な気がする
29 :
名無しさん@ピンキー:2011/10/12(水) 00:38:20.60 ID:5ZK5H9+w
>>16 設定のプロットは出さずにキャラがわかっってもらえるようにした方が…
シチュはいいのになぁ
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316416548/l50 迷ったらココへGO↑
>>24 おいまてw
「エイリ・アン」 てwww
>>7 MOGERO
l[]l
__┌「二」┐__
《 ̄`>Y⌒Y<´ ̄》
≧=ニ从ヾノ从ニ=≦
|_∧≧≦∧_| <プラズマレーザーキャノン発射ァァァ!
厂||l=||=l|厂|
__ L..||l=||=l|L..| __
_┌┬仆≦>/ ̄¨ ̄\<≧仆┬┐_
│ |=l|=l|´/ ̄ ̄`TT´ ̄ ̄\`|l=|l=| │
/| ミ|=l|=l|\/ ̄ ̄TT ̄ ̄\/|l=|l=|ミ |\
,' 人_|=l|=l| :| |/| |: |l=|l=|_人 ',
_|_ノ'⌒\|凵| :| , '二二二' , |: |凵|/'⌒ヽ_|_
< ///\ ` ̄| :| ∧/ 丁 \∧ |: | ̄´ //// >
/// ∨///ヘ\__人.:| |W __||__ Y| |:.人__/ハ///∨ //\
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││ |==l|==l| |_l| | l.二| | |l_| |l==|l==| ││
あんまりここでこういうこと言いたくないけど、設定をスレに投げるのはやめてくれ
時間を空けてキャラ設定だけ投下するとかちょっとのぼせ上がってるとしか思えない
「のぼせ上がってる」とかどんだけ狭量なのかと
言いたいことは分からないでもないが
別の作者の投下の30分後に設定だけ投げるやつなんて見たことないわ
非常識な行為だけど恐らく悪意があるわけじゃないだろうからそういう表現にしたんだけどな
>>26 監督、南極で10万年前からハグハグぎゅーパックンする日を夢見ていた辛抱強いXちゃんのドキラブロードムービーはまだですか?
>>29 待て、それはモゲラだ、つーかAAあったのか
プラズマレーザーキャノン撃たない方のモゲラだったら
男の足元の土掘って崩れた所を抱きとめて
やったぁとか言いながら頬ずりしてるんだろうか…その前に圧死するか
初代モゲラは他のモゲラが掘った穴に落ちて壊れたんだっけ。
今更だけど可愛いやられ方だよな
>>16にフォロー入れとくと、
書きたいっていう意欲が伝わってくる分余計にキツいこと言えないんだけど、
たとえ甘えっ娘スレでも
>>32みたいにきちんと甘やかさないで言ってくれる人がいるのは幸せなことだぞ。
>甘党の皆さんを砂糖漬けにするにはまだまだ修行が足りないかも知れませんが
何回も言うけどモノはいいの。大好物なの。でも問題はそれ以外のところにあってですね…
上の方に貼った控え室スレ以外にも、「エロパロでエロネタ書いて叩かれた」スレ、書き方なんかも活用して、
もっともっと良いものを見せてくださいな。
あと、ネタ投下するなら余り遜らずもっと堂々と投下するべき。
そういや以前控え室スレでこのスレのことを「ある意味魔境」扱いしてる人がいたな。
前スレで
「お前ら腐女子とタメ張れるんじゃね?」→「むしろいちゃらぶしようぜ!」
の流れを見てその言葉の意味をとくと実感したもんだ。
ノリとふいんきで貼ったモゲラのAAにもしっかり食いついてくれるお前ら大好き。
37 :
宮都と准 作者:2011/10/12(水) 02:33:14.20 ID:83NrUw6G
>>30様
本当に申し訳ありませんでした。
恐らく指摘されなければ気付かなかった点だと思います。
確かに「のぼせ上がっている」と思われても仕方が無い、思慮の足りない行為でした。
深くお詫び致します。
>>24の作者様
私のせいで不快な気持ちにさせてしまった事、深くお詫び致します。今後このような事が無いよう注意します。
>>29様
シチュエーションに対してお褒めのお言葉ありがとうございます。
紹介して頂いたスレッドで少しずつ勉強して行こうと思います。
また、今後は作品内で人物像がわかっていただけるような作品を目指すよう、精一杯心がけます。
これからも至らぬ点などありましたら、是非とも御指摘をよろしくお願いします。
まーまー余り固くならずまろやかとろとろでれでれに行こうぜ!
一読者としては妄想の余地が残ってた方がいいって考えだけど、一書き手としては
自分の作った世界を皆と共有したいって気持ちもとても分かる
あれだよ、自分の妄想を文章という形にしていくとき楽しいだろ?その楽しみを少し分けてくれよ!って思う
そしてモゲラがなんのことやら分からない俺はきっとYUTORI
思わずググり、一瞬「モゲラのきぐるみを着た特撮好きの甘えっ子」を思いついたが
知識と脳汁が足りなかったので諦めた
長編を書ける書き手はすごいなーと単純に思うよ
皆様からのご指摘により、途中まで書いていた3話の文章を大幅に書き直してます。
未だに至らぬ箇所はあると思いますが、精一杯努力してます。
一通り書き終わったら、投下しようと思っているのでその時は評価お願いします。
書き手が頑張っていてかつやたらと謙遜するのとまだ勝手がわからない
それを住民が指摘してなんか投下しづらくなる
エロパロスレでは一度は必ず通る道
41 :
26:2011/10/12(水) 22:14:28.45 ID:blhPnZIy
>>37 この程度で不快になるなら最初から糖化なんてしてないさHAHAHAHA
私のように1スレに1本くらいしか糖化しない微糖の存在なんてあんまり気にしなさんな
さて、次はなにを糖化するかな…
こんばんは。まず初めに
>>36 >>38 >>40 >>41 様方。フォローコメントありがとうございます。特に
>>41様。今後このような事が無いよう努力致します。
第3話を書き終わりましたので糖化します。4〜6スレほど頂きます。
>>42の誤爆失礼しました…なに早速ミスってるんだ私は……
宮都はアクセサリーショップ 『ブルーダイア』の前にいた。朝に電話で言われた通り、隠してあった鍵で裏口から店内に入る。
作業場の扉を開けると、机に突っ伏して眠っている20歳後半程の女性が目に付いた。
髪色は少し青っぽい黒。肩にかかる位まで伸びている。
身長は155cm程だろうか。雰囲気が子供っぽくて、なんだか起こすのを申し訳なく感じさせる。
宮都は躊躇いながらも、女性をゆすって声を掛けた。
「茜部(アカナベ)さん。宮都です、起きてください」
すると茜部はハッとしたかのように飛び起きると、いきなり宮都の腕を掴み
「こんのドロボーがアアァアァ!!」と吠え、宮都に一本背負いを決めようとした。
……が宮都は空中で器用にバランスを取り、叩きつけられる事なく着地した。
下半身はブリッジ、上半身は茜部の腕に掴まっている状態である。
「こんばんは、茜部さん。この前注意したばかりですがまだ勢いが足りません。もっと一瞬で投げないと」
宮都はその体制のまま、冷静に批評する。
茜部も意識が完全に覚醒したのか
「あ、あら、宮都くんおはよう。」と引きつった表情でにこやか?に挨拶をする。
「もう22時はとっくに過ぎてますけどね。…そろそろ腕を離していただいてもよろしいですか?」
「あ、ああ〜。ゴメンね〜 あはははは… ゴメン」
流石に気まずいのだろうか、そそくさと宮都の腕を放す。ようやく解放された宮都は何でもないように笑う。
「さてと。起きたばかりで申し訳ないですが、例のものを受け取りにきました。」
「ああ。りょ〜かい!ちょっと待っててね〜」
そう言うと茜部は店の奥へと入っていく。そしてなにやらごそごそやっていたが、やがて箱を手にしてきた
「はいこれ。鮮やかでそれでいて決して派手すぎず、莉緒(リオ)ちゃんに似合いそうに作っといたよ」といって宮都に箱を手渡す。
「料金はすでに受け取ってるから…と。領収書いる?」
「いえ、結構です。それにしてもありがとうございました、こんな夜遅くまで待っていただいて」
宮都は深々と頭を下げるが、それを茜部が制する。
「イヤイヤ、そこまで畏まらなくても。私だっていつも道場でお世話になってるんだし、お互い様だって」
茜部は笑いながら言う。さっき宮都を投げ飛ばしたことを気にしているのだろうか、すこしぎこちなかったが。
「それにしてもかなり奮発したねぇ〜、大学2年生ってそんなにお金持ってるの?」
茜部が少し茶化すように言うと宮都も
「大事な妹の為ですから」
と笑顔で応える。そして会話が途切れた頃合いを見計らって
「本当にありがとうございました。妹も喜んでくれるとおもいます。それではまた道場で。」
宮都は店を後にしようとする。
「ちょっと待って。」
帰ろうとする宮都を茜部が引き留める。
「何かご用ですか?」
「あ〜いや…さっきのことなんだけど。師範に報告しちゃったりする?」
茜部の通っている道場の師範はとても厳しく、余程のことがない場合道場以外で人を投げることを禁止している。
規則を破った場合破門されても不思議では無い。
さらに宮都は師範補佐の立場にいるのでそのような不祥事が起こった場合、報告する義務を負っているのだ。茜部が不安になるのも無理はない。
すると宮都は少し意地の悪い顔を作って見せて茜部をさらに不安にさせて遊び始めた。
「まぁ義務ですからね〜 俺も投げられたとき腕が痛かったしなぁ〜」
「ぎゃ〜ゴメン!謝るから許してぇ〜」
茜部は宮都に抱きついて懇願する。目もウルウルしていてなんとも可愛らしい。すると宮都はフッと笑うと優しく微笑んで
「それじゃあもう1つ注文を受け付けていただけますか?ネックレスなんですけど。料金は勿論お支払いしますので」
「それで黙っててくれるならおやすいご用!今度こそ准ちゃん用でいいの?」
「いえ、エリザさん用に」
「うえぇ?」
茜部は素っ頓狂な声を上げた。それに対し宮都は笑いながら
「冗談ですよ、准の為です」
「ほえ〜びっくりした!まだ心臓がバクバクいってるよ」
「投げられた仕返しですよ」
宮都は笑いながら言う。そして財布から10,000円札を3枚出し
「これで作ってください。もし余ったらその分は商品の受け渡しと同時に返してください。お願いします」
「わかった、まかしといて。准ちゃんに似合うぴったりのを作るからね」
茜部は腕をまくって、いかにも『任せておけ』といったポーズをする。
「ところで、なんで准ちゃんに作るの?誕生日はまだ先でしょ?」
すると宮都は微笑みながら
「准と一緒に過ごす毎日が記念日みたいなものですから。俺はあの笑顔にどれ程救われて来たか……」
こうして独身、彼氏無しの茜部は地雷を踏んだのだった。
茜部が宮都の惚気の餌食となっているのと同時刻、准は自室のベッドに横になっていた。しかし、先ほどまでぐっすり眠っていたのが嘘のように目は冴えてしまっている。
「はぁ…」
ため息をつく。どうしても眠れない。
「背中……暖かかったなぁ」
そう。准はさっきまで、宮都の背中で寝ていた為に、ベッドでは眠れなくなっていたのだ。
宮都の背中は暖かく、歩く際の揺れがとても心地よい。准がいつもおんぶをねだるのは正にこれが目的なのだ。
准にとって宮都のおんぶは麻薬のようなものだった。しかも非常に中毒性が高く、1度でも知ってしまったら抜け出す事など出来ない。
「ん〜……ん〜…………」
あまりにも眠れなくて唸っているが、もちろん眠くならない。
毛布に頭ごとくるまったり、まくらを抱いてもねむれない。
そうしているうちに、さっきの事を思い出して自己嫌悪に陥る。
「私…どうしてあんな事を言っちゃったんだろ?」
『帰らないで!』『泊まっていって!』玄関で宮都に抱きついて叫んだ言葉が頭の中を反芻する。
普段の准は宮都に甘えはするが、わがままはあまり言わない。そのような箇所はエリザの教育の賜物だろう。
それならば何故? 准も大体の理由はわかっていた。
恐らくは駅での宮都との会話が原因だろう。特にあの莉緒の事を自慢げに話す宮都の優しそうな表情が、自分に向けられていないという現実。
それを認めたく無かった。宮都が自分の元から離れて行ってしまうような錯覚を感じた。
嫉妬では無い。ただ純粋に悔しくて、そして羨ましかっただけ。その感情が嫉妬と何が違うのか准自身にもわからない。
今の准の願いはただ1つ。それはとてもささやかな願い。
「みやとぉ……早く会いたいよぉ……」
准の眠れない夜はまだまだ続く。
以上で糖化を終わります。
何か気になった点などありましたら、ご指導お願いします。
おんぶっていいよね
抱っこより関係が深そう
>>48 おつっす。あまり全レスとか気負わずにね
指摘は黙って次に活かすくらいに、楽に投下すると良いよ
おんぶ、抱っこか……肩車はどうだろう
新スレ乙がてら投下してみます。
Q.なんだいそりゃ
A.『本番は』ございません
「おにいちゃん、おにいちゃん」
背後から一定の間隔で、なんだか呪文のようだ。
自分を兄と呼ぶなら、少なくとも相手は年上ではない。
「おにいちゃん、ってば」
普段なら快く受け入れられるのだが、今日はタイミングが悪い。
極力苛立ちを抑えて、少年は静かにペンシルを置いた。
「美緒、気が散る」
机に向かっている時に背後から抱きつかれ、おまけにガクガク揺さぶられてはたまら
ない。せっかく手をつけた課題の回答も、おかげ様でブレまくっている。
「俺が何をしてるか、分かるよな」
振りかえると、引きはがした黒い髪の少女が映る。一個下の歳だが、見た目はより一
層幼い。
杉田美緒はひとつ頷き、「しゅくだい」と口にした。
「そうだ。だからお前がそうしてると気が散るんだ」
無言で妹の唇が尖る。思わずほっぺたを突きたくなるのを堪えて、杉田陽介は兄の立
場で彼女を引き離した。
しかし、どうも不満そうな表情を崩さず、美緒は視線を送ってくる。
「ずっとそれだよ、『おかえり』も言ってくれないじゃない」
「言ったら満足するのか」
学校の制服でいるのはその為だったようだ。確かに、彼女が帰ってきたのも気付かず、
プリントと格闘しているのは事実だが。……まるで優先順位が違うのでは、と言ったと
ころで、おそらく妹には通じない。
「はいはい……。おかえり、美緒」
「ただいま、おにいちゃん!」
途端、思いきり抱きつかれる。力強いハグは上半身を捻っただけの姿勢だと結構つら
い。そのまま頬ずりまで移行する前に、陽介はあらためて美緒を離した。
「終わるまで待ってくれないか」
「……終わったら、いいの?」
既に、美緒の目は机に置かれたプリントの束を捉えていた。これから取り組むのかも
う終えているのか、後者であってほしいと思いつつ、どこか不安になる。
「肩に手をのせてもダメ?」
「気になるからダメだ」
「髪の毛いじるのはダメ?」
「抜けるからダメだ」
「すりすりしちゃダメ?」
「字がブレるからダメだ」
気が散る、と言っているのに要求することは変わらず、少しおかしくなってしまう。
妹とはいえ女子なのだから、そんなに接触していると集中力が続かない。
「むーっ!」
「唸るなうなるな」
言って、頭を撫でてあげる。見た目の幼さを際立たせているような黄色の花飾りと、
それに付属のゴムが括っている小さなサイドテールが、首の動きにあわせてぴょこぴ
ょこ揺れる。
「えへへ」
「ほっこりするな」
上を向いていた眉が、一気に垂れさがった。
とにかく部屋から出て欲しいのに、こんな調子だからいつまで経っても終わらない。
陽介もこれはいけないと認識するまでに、かれこれ何十回かは手を往復させていた。
「じゃあ、終わるまでの辛抱な」
頭ひとつ分はある身長差も手伝って、美緒は本当に軽い。正面から抱きかかえて部屋
の外に連れ出すと、そこで下ろして強引に閉め出した。
「お、お別れのちゅーは?」
「そんな習慣はないっ」
扉を閉めても尚、むこう側から抗議の声が聞こえてくる。何度かノックもされたが、
それくらいで開けるような陽介ではない。
「終わったら遊んでよ、絶対だからね!」
「ああ、分かってるよ」
そんなやり取りを最後に、妹の声は聞こえなくなった。直後にパタンとドアが閉まる
音が聞こえ、なるほど自分の部屋に戻ったようだ。
一気に音が静まった部屋に一人、陽介は残る。未だ終わっていないプリント数枚を眺
め、小さくため息をついた。
兄に『遊んで』って、あれでも同じ学校に通う下級生なんだろうか。
「ま、宿題じゃしょうがないよね」
という訳だから自分の部屋に戻ってきた美緒は、着たままの学生服に手をかけながら、
ひとりごちる。
衣替えから久しぶりに羽織る紺の上着を脱ぎ、ハンガーへ。しゅるり、と細いリボン
をワイシャツから外し、宙に浮いているポケットにしまう。
「……うぅ」
しかしだ、大好きな兄との一時を邪魔する宿題が憎い。せめて自分が兄と同学年か、
あるいはそれ以上なら、一緒に取り組むとかもありえた話だった。下級生と言うだけで
知らない分野が多すぎて、とてもそうはいかずに美緒は唸る。
灰色のプリーツから足を抜くと、それをクリップで留めて吊るす。ハンガーを動かし
た慣性でふたつはしばらく左右に揺れていたが、やがて止まった。
脱ぎっぱなしの格好で、机に置かれた黒い機器を手に取る。
ブゥン……と中身が回転する音を発し、それは起動した。
ふと時計を見れば、部屋に戻ってから二時間は経過していた。黒一色の携帯ゲーム機
に没頭していた美緒は、慌てて電源を落とし、ベッドに背中から倒れた。
「痛っ!」
ゴン、と鈍い音。勢い良くしたせいで壁と後頭部が激突し、鈍痛が襲い掛かる。ゲー
ムは手から離れてしまうが、構わず患部を押さえつける。体勢を立て直すと、枕を腰に
当ててシーツの上に体育座り。
痛みが少し引いてきたところで、サイドテールを作っている髪飾りを取り外す。数年
前に陽介が何かの景品で入手して、それを貰ったものだ。こまめに手入れをしているが、
ゴムの痛みはどうにもできない。
かなり危なさそうな状態の花を傍らに、少女はふうと息をついた。
「宿題、終わったかな」
一か所をクリップでまとめられたプリントが、既に終わったものなら。そんなことも
考えるが、体は動かない。兄の様子を確かめようとはしなかった。
ゲームの最中も多少は気にかけていたが、こう、普段通りに触れあえないのはどこか
寂しい。いつもなら夕食後や風呂上がり、課題に手を付けるのはもっと遅い時間だから、
尚更だ。
それだけ集中する必要があるのだろう、美緒も経過を確認する様な真似は出来ずにい
た。
「あ……」
妙に熱のこもった息だった。
体がムズムズして仕方がなく、ワイシャツと下着とソックス、極めてラフなスタイル
だというのに、体温が上昇する一方で。
淡い白色のボタンを順に分け、薄緑色の胸当てが露出する。周囲と比較しても小ぶり
なバストに、自然と手が伸びていた。
「う、んっ」
布地ごと、ふくらみをやや強めに押す。刺激がまわりに広がり、足の先から痺れが生
まれる。
揉むようには出来ないので押しては離れを繰り返し、それでも弾力があって柔らかい。
しばらく夢中になっていたが、肩や背に掛かっている部分が煩わしくなり、美緒は胸
を守っていた布を取り払った。これから発生するであろう汗を吸ってしまうワイシャツ
も、腕を抜いて放り投げる。
ぱさ、と、シーツの上に白い塊がひとつ。
「ひゃっ」
露わになった胸を手で覆えば、一際大きな電流が体を伝う。慣れないながらも微動し
て、美緒の口からは小さな喘ぎと息が漏れ出した。
腰に置いた枕と背を預けている壁のおかげで、両手が使える。ふにふにと指先で形を
変えるバストは、さながら兄に触られているようだった。
「あ、おに、い……ちゃん……」
かすれた声。陽介の事を思い浮かべると、もう脳内は彼の事でいっぱいになる。壁を
隔てた隣の部屋にいるが、その姿は見られないうえ触れることも叶わない。
だんだんと範囲を狭めて、美緒の指はニップルへ。摘まんだだけで強い刺激が生まれ、
びくん、と体が揺れた。背がずり下がり、擦れる音を発した。
「やぅ……っ」
まるで音のない空間に、少女の息遣いと喘ぎ声だけが響く。
少し触れた突起はすぐに硬くなり、存在を主張し始める。胸の全体を押すだけでは足
りなくなってしまった所で、その狙いは尖っている部分へと移る。
「は……あ、あっ」
指の腹を軽く当て、円運動に巻き込む。ゆっくりと転げ、足の方にあった痺れが各所
に伝染した。その刺激に耐えかね、両手で同じ行動をとれない。
しばらく続けているうち、小刻みに体が震え、山を作っていた脚が崩れた。放りだし
てもむず痒くて、すぐに曲がってしまう。
「あんっ」
いつだか兄がそうしたように、美緒の手も移動する。扱いやすい人差し指で、乳首を
何度も擦る。それによる刺激を知っているので、さすがに自分の指では陽介のように素
早くは動かせないが、あまり痛みもなく両手を使うことができた。
息の音が耳にまとわりつく。寝転んだ状態では上手く出来ないから壁に寄りかかって
いるのだが、呼吸を抑えることは不可能だ。吸おうが吐こうが、どちらの場合にも大き
な音になる一方で。
「あ、っ、んあぁ……!」
そもそも、美緒には口を押さえるという選択肢が無い。兄に体を触られている――そ
んな淫らな想像から、両手が責めの役割を担ってしまった。初めは意識していたものの、
次第に薄れて生の声が部屋に響いている。
しびれの残る突起を捏ねると、ぴりりとした愉悦がやってきた。それを最後に、胸か
ら手を外し、さらに下降する。わき腹を通過してショーツにたどり着き、一段と高い熱
を感じ取った。
「やっ……」
自分の体だ、バストやニップルを弄っている最中に変化があったことくらい、分かる。
熱く蒸れて、クロッチの部分を触れると濡れたような反応が返ってくる。
崩していた脚の片方を開き、秘部を刺激しやすい格好になる。さすがにエムの字を作
るのは恥ずかしさが勝って、片脚だけにとどまった。
目で見えるだけでも、染みの範囲は広がっている。下着の上から指が往復して、さら
に液体が染み込んでいく。
「ぁ、ん……あっ!」
ブラジャーと同じ色の布に、指先から潜り込む。侵入に対してぬるついた表面が移動
を助け、一気にショーツの中へと収まった。それによって与えられたのは電撃めいて、
美緒は背を反らして鳴いた。
「ん……おにい、ちゃん……」
体に触りたい。もっと触れて欲しい。そんな事を思いながら、妹は兄を呟く。
珍しく強硬手段に出たのが、美緒に疎外感をもたらしていた。束になってやってきた
課題を片付けなくてはならないのが理解できるが、どうしようもなく寂しくて。
口にして、尚も下着の中で指がうごめく。肌どうしの摩擦が気にならなくなる程に滑
り、動きに合わせて手を隠している布が音を立てる。
「はぁ……っ」
片足だけ、ショーツから外した。どうせ洗濯すると分かっていても、液にまみれた下
着をかごに放るのは躊躇いがあった。他の汚れ物と、いっそ自分の衣類だけでも、後で
洗濯機にかければ済む話だが。
明らかに体温より低い空気に触れ、高熱を放つ恥丘がひんやりとした。しかし、それ
も一瞬だけ。仕事を終えた片手が戻り、再び上下した。
「く、あっ……んん、ん……」
今、家には兄と二人だけだ。陽介は宿題にかかりっきりで、食事の材料を買いに行く
とか、準備する時間にはまだ早い。だから美緒の行為はエスカレートする一方で、それ
を止める者もない。
スリットを撫でるだけだった二本の指が入り口を見つけ、先端の方から沈む。押し広
げられるのと同時に、内側に入り込む感覚に呻くが、しかし引き返すことはできなかっ
た。
「あ……あんっ」
まるで体が指を欲しがっているような感じだ。粘膜が貼りつく割に移動はスムーズで、
関節がひとつ、ふたつと埋まっていく。同時に二本も咥えたことにはもちろん、簡単に
奥まで進んでしまったことに、美緒自身も驚いた。
根元まで入り込んだ証拠に、にち、と下腹部に溜まった愛液が揺れた。
「あっ、んう……!」
ぐねぐねと動く肉襞に逆らい、指を抜く。もちろん根元まで分泌液をもらって、ぎら
りと輝いている。
だが、全てを取り出したわけではない。まだ残っている先端が入り口を確保したまま、
再度の侵入を試みた。
「ん、あぁっ!」
身体のどこかがキュッと締まったような気がした。一緒に膣肉も縮まり、指には強烈
な圧迫感。時間にして数秒もないが、突然の事に美緒の口からは高い音が出ていった。
愛液が鳴り、引き返しては根元まで深く入り込む。体内を擦って生まれる刺激は特に
強く、痺れは手にも現れる。だが、いよいよ性欲が思考を占めてきた美緒は、それを止
めるでもなく続ける。
壁に背を預けているから、指を速く動かしても倒れない。それまでシーツについてい
たもう片方の手も、支えるのをやめて胸に近寄った。
「ひ、は……っ」
電撃の発生箇所がふたつに増えた。バストをゆっくりと押し込むのに合わせ、蜜壺に
入れた方のスピードが落ち着いてくる。しかし、得られる性感は減少せず、遅いテンポ
で発せられる水音がはっきりと耳に入った。
手のひらで主張する突起を捏ねれば、また一段と強い刺激になった。少し弄ってから
反対側へと移り、万遍なく触れる。
「あっ、おにいちゃんっ、おにいちゃん……!」
涼しくなってきたとはいえ、こうも盛り上がると体は熱い。手の甲や脇、太腿は汗を
滲ませ、額からは垂れてくる。だが、それを拭き取るものは近くに無く、まして今の美
緒にその意識はない。
吐息交じりで兄の事を口に出し、彼を受け入れた蜜壺を指でかき鳴らす。喘ぎに負け
ないくらい、淫らな水音は部屋に響く。
「んぁ、あぁ……――!」
やがて、引き上げられた性感が爆発した。中身をかき回した二本に向かって、押し出
すように液体が浴びせられる。寒気めいたものが背を伝い、美緒の身体は何度か跳ねた。
固まった肉の中からふやけそうな指を引き抜き、掬ってきた液体を口に含む。自分の
ものながら表現しにくい味は、朦朧とした意識から回復するには不適切だった。
「美緒、いるんだろ?」
むしろ、ドアをノックする音と共に聞こえてきた兄の声で、オーガズムの余韻を残す
頭がパニック状態になってしまう。
「え? えっ……!」
寝るつもりではなかったので、掛布団などは別の場所にしまってある。手近にあって
身を隠せるものなど、脱ぎ捨てたワイシャツしかなく、
「み、お……!? お前、なんて恰好……」
何気なくドアを開けた陽介の顔が、みるみる赤く染まった。
慌ててそれを掴んだところで、隠れる範囲はたかが知れている。下腹部に被せ、胸は
手で遮るが、裸でいるのは覆らない。
「悪いっ」
耐えきれなくなったのか、兄は扉の向こう側へ消えた。その際に発せられたバタン!
という音が、美緒からえっちな思考を取り除く。
呆然と眺めるだけだったが、あらためて静寂の中、ワイシャツに袖を通した。
「おにいちゃん……」
力の入らない足でふらふら進み、閉じられたドアを開けると、廊下にその姿はあった。
電灯の真下を避けるように立ちつくして、美緒が呼びかけて初めて顔を上げた。
「宿題、終わった?」
なんだか母親のような言葉に、返事が来るまで少々の間があった。
やがて、陽介は首を横に振る。
「壁の向こうから音がするんだ。それに女の子の声も聞こえてきてな」
プリントに答えを書いている最中、ずっとだ。机は正面に本棚があるが、それでも最
初に何かをぶつけた様な大きな音がして、次からは誰かの声に変わる。
「もう少し静かにならないかと思って来たけど、その……」
部屋に入ろうとドアを開けたのだが、そこにいたのは素っ裸の妹だった。
「……っ」言いにくそうに咳払いをして、事実を告げる。「……まる聞こえだったぞ」
「あ……」
二人の部屋は壁を挟んで隣同士だ。その距離がどうにも短く、音どころか声も伝わる
ほど。陽介の側には机があるところを、向こう側は美緒のベッドが置かれている。つま
り、自慰に耽っていた少女の痴態を目撃するまでもなく、声だけで色々な想像をさせら
れていた。悶々としてしまって課題どころでは無くて。
「だって、おにいちゃん触らせてくれないよ」
恥ずかしさに顔から火が出そうになる。美緒は俯いて小さく唸ってから、あらためて
口にした。
普段通りにベタベタできないのもそうだが、摘まみ出されてしまって、さらに孤独な
感じがしたのだ。気晴らしにゲームをしても効果は無く、終わってからの無音状態にむ
なしくなった。
「二、三時間でもダメか」
頷く。大好きな兄に触れられないのは、美緒にとっては死活問題。学校では抑えてい
る分、家で陽介の成分を補給する必要がある。
今回は触るのを(少し)我慢したが、そのせいで体温が上がり自慰にまでこぎつけて
しまった。扉の陰に隠れている恥丘は、未だに熱っぽく液を垂らしている。
「……まあ、いきなり頑張りすぎるのもダメだよな」
陽介は申し訳なさそうに言った。頭をかいて苦笑いを浮かべている。
課題が進まないのは、まるっきり彼女のせいだけではない。量が多くて簡単にいかな
いのだ。それだから帰宅するなり手をつけたわけだが、妹はそれが気にくわないらしか
った。
「『今日の分は』お終いだ。後は美緒に付き合うぞ」
「ほんとう?」
訊けば、兄は「ああ」と返事。
何も今日中に仕上げなければならない相手でも無いので、いくつかに分けて進めると
いう選択に行きついた陽介。最初こそ早めに仕上げて、後は自由にしようと思ったのだ
が、意外と両立ができるものだ。
何より、妹がこんな状態になってしまうのでは、ほったらかしには到底できなかった。
「んんーっ!」
ずっとお預けを喰らっていた状態から解放され、嬉しさが妙な音になって美緒の口か
ら出ていく。
「おにいちゃん、大好きーっ」
わっと駆けて、兄に飛び付く。他に誰もいないので、動作に遠慮する必要はなかった。
「わ、美緒っ……」
ワイシャツにソックスだけの姿は、直前までプリントと向き合っていた身には刺激が
強すぎた。辛うじて抱きとめたものの、一瞬だけ目眩と似た症状に見舞われ、ふらつく。
「せめて、せめて下着をつけてくれーっ!」
「えー?」
陽介の悲鳴は、廊下に空しく響くだけで終わった。
以上です。新スレでもよろしくお願いします
>>57 乙です。
文才がうらやましい。神は何故廟堂では無いのか……
そして妹が可愛すぎる
二人ともGJ。
Q&Aの人を何カ所かで見かけるが、
必ずエロシーンを入れてこようとするから時々これはないだろ〜って時がある。
まあただの才能への嫉妬なんだけどね。
壁|ω・)…
壁|ω・)っ【いちごジャム】
壁|ミ サッ
壁|<…ククク カロリー50%オフに対した甘えられるかな…?
マイ砂糖・黒糖・ショ糖・スクロースは常備している。問題ない。
これを忘れているぞ
つサッカリン
ちゃんと歯ぁ磨けよー
あんまり摂取しすぎると体から甘い匂いが出たりして
>>63 カブトムシやクワガタに混じって甘党の女の子がよってくるんじゃない?
「身体なめさせて〜、ペロッ あま〜い♪」みたいな感じで
前スレ完走乙
前スレも良い完走でしたね
いい走りだった
前スレの1000、良くやった。
甘えん坊勲章を授与する。
俺は早朝からペチャペチャという音を伴ったくすぐったさで目が醒めた。
「ん、、んん?」
今、頬を何かが何回も往復している。こそばゆいが耐えられないこともない。
何なのか確認しようとしても夜勤明けのまぶたは重く、確認することは叶わない。
そして寝ぼけた脳には想像で物を補完することも出来ない。
刺激は不規則だが気持ち良く、心地よい眠気をもたらす。
数分して、寝るまいとしていると突然刺激の位置が動いた。
首筋から胸に向かい何かを塗りたくられる
…?胸?何で俺は服を着てないんだ?
そんなことはお構い無しに刺激はすーっと下へ降りていく。
そして腹を通り下半身…
「ってオイ!何なんだよ!」
跳ね起きると何処かで見た"ハチミツの壷"を持った少女が
ハケで俺に液体を塗りながらこちらに驚きの表情を向けていた。
先ほどまで塗られていた液体が口につく。甘い…確実にハチミツだ。
なぜ俺はハチミツ塗しにされたんだ…訳がわからない。
更にわからないのは、少女がしたり顔で舌嘗め摺りをしていることか。
- - - - - - -
なんかこのスレ見てたら、何なのかすら分からない電波を受信した。
ひとまず源流のスレに放り込む。
70 :
名無しさん@ピンキー:2011/10/17(月) 01:33:04.81 ID:LGIjX9/u
>>69 ハチミツ壺だから熊のプー子かな?
俺もペロペロされたいっていうかむしろしたい
おや?こんなところにハチミツが……
sage忘れスマン
「血の味がする。……そりゃそうだよね」
数年前、調理実習か何かで指を切ったとき、少女は躊躇いなくそれを口にくわえた。
その、ねっとりとした感触は、今でも忘れる訳がなくて。
昼休み、食事を学校の屋上で摂っていた学生が二人。青空の下、男女一組で、人目に
つきにくい屋外ファンの影で包みを広げ、その中身を食べ終わっている。
寄り添ってこそこそとしているのは、ちょっとした訳があった。
「……ねえ、いつも何を食べてるの?」
弁当は普通なんだけど、と、ポニーテールの少女。直前まで少年が食べていたのは塩
で味付けしたご飯、ミニトマトが二つ、細くカットした胡瓜、自然解凍でOKな金平とク
リームコロッケなどなど、どちらかというと塩分の方が多い品物だ。
だが、彼の指は、なんというか不思議な感じだった。
甘い。
幼馴染ゆえ、ランクアップして恋仲になれば距離は一気に近くなる。もう何か月も前、
一緒に弁当を作って、彼は何時ぞやの様に指を切った。その時、少女も昔と同じでそれ
を口に咥え、血を吸い取った。赤い液体を嚥下してから、味覚が感じた鉄とは別に、ほ
のかに甘みがあったのだ。以来、少女は気になったときに彼の指を口に入れ、味を確か
めるようになったのだが、
「薄めた砂糖水みたい」
一向に甘いままだった。咥えた指先は唾液が残り、きらりと眩しい。
「とは言っても、俺もわからないんだよ」
少年も原因は分からなかった。だから症状(?)は進行するばかりで、最初は指先だ
けだったのが指の全体に、それから手に、現在は腕の方まで、舐めると甘みが広がるよ
うになっている。
「……なんだ、続けるのか」
いちど咥えた指と交互に、少女は物欲しげな表情を見せる。唐突に仕掛けてきたくせ
に、続きをするのに了解を取るのはどういう事だろう。
少女は再び手首を掴み、もう片手で人差し指を導き、口に入れた。鮮やかなピンクの
唇に挟まれ、さらに奥まで飲み込まれていく。
敷いてある舌が波打つように動いて、指紋と擦り合った。
「ん、ふっ……」
初めは柔らかく、次は熱く。関節を二つまで進み、また引き返す。自在にうねる軟体
が内部で絡みつき、唾液を塗り付ける。その後、ジュースをストローで飲むように吸引
して、指先が圧迫された。
「うんっ……ん、くっ」
体液が甘いと思われているのか、爪と指の腹を軽く噛まれる。それで滲み出ているの
かは不明だが、ザラザラした物体がうごめき、ちゅううっと吸い取る。
少女に、乳飲み子じゃないんだからと言いたくなる。一生懸命というか一心不乱とい
うか、その黒い髪を撫でていても反応を見せないほど、指を咥えて離さない。
鼻や口腔から出される息は温かく、同時に漏らす声が艶っぽい。異性が指を咥えてね
ぶっているのが、ここ最近どうも性的に見えてきて仕方がなかった。
「うわっ」
それまで関節二つまでしか喰われなかった指が、一気に根元まで引きずり込まれ、少
年は思わず大きな声になってしまう。
歯の表面を擦り、舌が側面を這いずって指の付け根まで現れる。隣との境目をなぞら
れ、次第にくすぐったさが出てきた。
反対側にも唾液を塗ろうと、少女は軟体を操って指の向きを変えようとする。力を抜
かなければならないのは少年も承知しているが、無意識に手の先が硬く緊張していた。
頬の裏側なんて、歯医者でも手袋なしでは触らないところを指している。舌とは違う
粘膜の具合を、指から感じていた。
「はむ、ふ……っ」
いつからか味の付いた少年の指を、少女は未だ口に含んでいる。息苦しい訳ではない
が、どうしても声が出てしまう。嚥下するのは溜まった唾液で、甘い味付けをされて自
分の体に入っていく。
咥えた人差し指の全体を舐り、口の中に甘味が充満してきたところで、最後にひと吸
い。
「……ご、ごちそうさま」
食事を終えた挨拶としては正しいが、果たしてそれが自分に向けられる意図がよくわ
からず、首を傾げる少年。指を咥えたこれも一環に含まれているのだろうか。
ポニーテールの少女は随分と顔を赤くして、手持ちのハンカチでごしごしと拭いてく
れた。――ちょっぴり痛い。
「さて、お弁当も終わったことだし」
「教室に戻るか?」
開けっ放しだった弁当の包みを結びながら返すと、すぐさま「違うっ!」と強めの言
葉が戻ってきた。
「次の授業に備えて、寝るの」
一瞬ひるんだうちに、少女はがばっと抱きついてきた。髪から匂いが漂い、鼻腔をく
すぐる。肩のあたりに彼女のバストが触れて、そちら側の腕が動きを封じられる。
こんな状態で「いいでしょ?」などと小声で言われてしまっては、およそ断れないの
が男であって。
無言を承諾と取ったか、少女はいちど離れて背を向けてから横たわる。胡座をかいて
いた太腿の片方に頭が、もう一方に体が乗った。
背中が股座を踏みつけて、そこはかとなく痛い。上気した顔で指を咥えられ、心臓が
妙に高鳴っていたのは聞こえていないはずだが。
「うん、甘い」
特に感付いた様子もなく、仰向けに寝た少女から笑顔があふれた。
少年は指や腕に味が付いた他に、体から発散されるにおいも甘くなっていて、香水を
つけたのかと誤解を受ける始末。つくづく学校の身なり検査は厄介な相手だった。
自宅では布団もすぐに甘ったるくなり、以前に比べれば心地よく眠れるようになった。
尤も、それでいいのかと言われれば素直に頷けない。
「……ちゃんと起こしてね」
じと……と一瞥される。
ちょっと一睡するつもりが、そのままぐっすりと眠りこんでしまう事は多々ある。匂
いで落ち着いてしまって、なかなか目が覚めなくなってしまった。
寝る、と宣言した少女を安心させるため、少年は先程のように彼女の頭に手を置いた。
頭頂部の方ではなく、前髪のあたりをゆっくりと撫でていく。
「…………」
ほどなくして、すやすやと規則正しい息が聞こえてきた。胸に注目すれば、それに合
わせて上下している。
しかし、腹に物を詰めた後。眠たくなるのは少年だって同じで。
「起こしてって言ったー!」
高い声が解放された空間に響く。
午後の授業をひとつ終えたところで、慌てて少女を起こした。わずかにあった緊張の
おかげで先に目を覚ませたが、まあ立派なサボりである。
周囲を眠りに誘う匂いをばら撒きながら、少年は先にかけていった彼女に続いた。
彼は甘いものの取りすぎで体質が変わってしまったのさ……
虫を擬人化して取り囲もうと思ったけどできなかった、これで勘弁してください
ふぅ・・・
指舐めがこれほど恐ろしいとは
75 :
宮都と准 作者:2011/10/17(月) 20:18:15.38 ID:7/2U7guM
>>69 >>72 乙です。やっぱり甘い…
近い将来糖尿病になりそうな気がします。
第4話が書き終わりましたので糖化します。
最初の方がチョット暗めですので気を付けてください。
暗い部屋の中に1人の少女が俯いて座っている。既に外は暗くなっており普通の少女なら灯りを点ける時間だろう。しかし彼女は俯き、何かに耐えるかの様に震えている。
彼女が何を思っているか知る術はない。しかしその姿は見るもの全員の心を痛めるだろう。
少女が何か声をあげる。いや、声ではなく嗚咽だろうか?それは何か大事な物を失ってしまったかのような、聞く者全ての心を締め付けるような、そして聞いただけで悲しくなってしまいそうな泣き声。
少女が顔をあげる。すでに目が充血しているため、かなり前から泣き続けていたことが予想される。少女は徐に携帯電話を取り出し何かを確認する。それが終わると、また俯いて泣き出す。
「……なんで、…………どぉして?………やっぱりわたしが…悪いの?」
少女は機会的に自問自答をする。恐らく長い間、ずっとこれを繰り返して来たのだろう。そして繰り返すたび、深い自己嫌悪に苛まされて来た。自分は嫌われても仕方ない事をして来たのだから。
大事にしてもらっている事を確認したい。
頭を撫でてもらいたい。
抱きしめてもらいたい。
あの笑顔を私に見せて欲しい。
昔みたいに甘えたい。
それだけで幸せになれる。
嫌われてしまった今となっては最早叶わぬ願いもしれない。でも…
「うぅ…ごめんなさい。謝るから……だから………」
そして少女は泣き崩れた。その時1階から聞こえて来た「ただいま〜」という声は、果たして少女に届いたのだろうか…
あの後、宮都と茜部は少しだけ話し込んだが、5分もしないうちに茜部が切り上げた。
なぜかゲンナリした表情をしたまま奥に入って行き
階段を昇って行ってしまった。店の2階が自宅となっているのだ。
最後に言い残した言葉は「ブラックコーヒー飲んで中和して寝る……」だったとか。
もうすでに23時10分前くらいだろう。宮都は家族の待つ家へと向かって黙って歩いた。
そして宮都はやっと目的の一軒家にたどり着いた。近代的な造りで2階建て。そして表札には 『小宮』と書かれている。
鍵を開けて扉を開くと甘いケーキの香りが漂ってきた。どうやらパーティーはもう終わってしまったようだ。
「ただいま〜」
そう声を上げるとリビングから40歳前半くらいに見える女性が出てきた。
宮都よりも10cm程背が低い。
髪色は黒、襟までの長さしか無い。
老けて見えるがまだ17歳…いや、今日で18歳になったのか。
これが宮都が大切にしている妹の莉緒である。
……というのはもちろん冗談で
「ただいま、母さん」
「おかえり、宮都。今日はどうだったの?」
「いつも通りだったよ。明日には綿あめ機も完成しそう」
「あら、そう。もう少しで綿あめ食べ放題ね♪」
「また太るぞ。ただでさえ最近ダイエット失敗したばっかりなのに」
宮都は呆れたように言うが
「失敗は成功の元って言うでしょ。過去は振り返らない、あたしはいつでも前を向いて生きて行くの!」
宮都の母はまるで大演説をするかのように声を張り上げた。すると……
「おい、近所迷惑だぞ、香代(カヨ)」
リビングからこちらもまた、40歳前半くらいに見える男が出てきた。
宮都よりも2〜3cm程背が高い。
髪色は黒。少し白髪も混じっているものの、それにより優しそうな雰囲気を引き立たせている。もちろん莉緒じゃない!
「あら、一弥(カズヤ)さん。起きてたの?」
「あんな大声出されたら誰だって起きる。」
一弥はまだ目が光に慣れていないのか、眩しそうに目を細めながら文句を言う。
そんな一弥に宮都は声をかける。
「ただいま、父さん」
「ああ、おかえり。随分と遅かったな?飯とケーキは冷蔵庫に入ってるぞ」
「ありがとう。後で食べる。ところで、莉緒は?」
宮都がそう聞くと2人は顔を見合わせた。
宮都は少し不安そうな顔をして、何があったのか教えてくれと2人に表情で伝える。
すると一弥が口を開いた。
一弥の話によると、莉緒は友達数人を呼んで誕生日パーティーをしていたらしい。
しかし友達が帰ったあと急に塞ぎ込んでしまい、入浴してすぐ部屋に閉じこもってしまったのだという。
「考えてみたらパーティーの最中も度々寂しそうな顔をして携帯を見てたわね」
「ああ。それにやけに時計を見ていたな。何か他の友達とでも約束があったのかも知れんな」
「それに外で何かが通る気配があるたびに、ハッとしてたわね」
「ああ、ただの通行人だとわかるとその度にがっかりした様子だったな」
「友達も心配してたわね。希美ちゃんなんか何度も声をかけてたし」
「ああ、いい友達を持ったな。しかし、友達にも言わないとすると、一体何が原因なんだ?」
「う〜ん。もしかしてダイエットとか」
「お前じゃあるまい」
一弥と香代は2人してひたいにシワを寄せながら考え始めた。しかし宮都は考える事はせず、莉緒の部屋に向かう。
「何があったのか莉緒に聞いてみる。ちょうど渡したいものもあるし」
それを見送りながら一弥は
「そうか、頼む。原因がわかったら俺たちにも教えてくれ」
と心配そうな顔で言う。
すると一人唸っていた香代が何か閃いた顔をして
「もしかして彼氏からのメールでも待ってたのかしら?」
とニヤニヤしながら言った。するとその瞬間
「ぬぁんだとおおぉおぉォ!!?」
一弥がほえた!吼えた!!咆えた!!!とにかく大声で吠えた!!!!
その豹変たるや、まるでのどかな小春日和に突然、富士山が噴火したかのようだ。もしくは和風ジキルとハイド?
「ふざけるな!!あいつはまだ18なんだぞ!?早すぎる!!!」
ツバを撒き散らし、大声で喚く。先程の香代の2〜3倍は声が大きく、近所迷惑極まりない。
これには流石の宮都も慌てて
「と、父さん。まだ決まったわけじゃ無いんだから。少し落ち着け!? なっ?」
「お前にお義父さんと呼ばれる筋合いは無い!!」
「俺は実の息子だ!!しっかりしろ!!」
ダメだ。完全に錯乱している。挙げ句の果てには、香代に抱きついてわんわん声をあげて泣き出した。
40過ぎてみっともない……
その後、香代の「ここは私に任せて宮都は莉緒をお願い」と言うありがたい言葉を頂いて
宮都は莉緒の部屋に向うことになった。
一弥は香代の胸にに顔を埋めてまだグズグズしていたが、香代に頭を撫でられ少しずつ落ち着いてきたようだ。
香代も満更でもないようで、顔を赤らめながらも、ヨシヨシなどと言ってあやしていた。息子の前でイチャイチャするとは……
宮都はそんな、倦怠期など訪れそうもない両親を半ば誇りに、そして半ば呆れながらも莉緒の部屋に向かうのだった。
階段を昇って『莉緒』と書かれた可愛いネームプレートが掛かった部屋の前で深呼吸。
そして宮都はドアをノックする。
80 :
宮都と准 作者:2011/10/17(月) 20:25:42.87 ID:7/2U7guM
以上で糖化を終わります。今回は次への繋ぎです。次回はとうとう妹を登場させるのでよろしくお願いします。
ブルーになって携帯パタパタやってるのは妹じゃないのか
まぁそんな揚げ足取りはさておき、
投下gjであった。そしてお前の両親もげろ
ちょっと甘えてきます
ちょっとだけだぞっ
>>82-83 「ちょっとだけ」を具体的に提示してください。
サ○マのドロップスでいうと何缶くらいでしょうか?
既に缶の単位なのがすげぇw
しかしバリエーション豊かな甘えっ子に会えるな
弟「甘い、甘いよ!」
姉「弟うるさい」
弟「あまーい!」
姉「・・・」
ドロップの缶だと色々な味があるから、四十八手みたいだな…
程度を表すなら、パ○ンアメ一袋とかミ○キー三箱でもいいかも。
>>87 個人的には氷砂糖を推したい
このスレ的に考えるとくーるなあまえっこ……イイな
>>86 姉「甘い!」
男「なっ、後ろだと!」
姉「……」スリスリ
男「……」ナデナデ
妹「甘い!!」
男「なっ、挟み撃ちだと!!」
妹「……」スリスリ
男「……」ナデナデ
社長「甘いぞ遊戯!」
どうも。今回は甘くしたつもりですが、やっぱり難しいです。
ドロップ5缶くらいを手に持ちながらお読み下さい
宮都はドアをノックした。
「おい、莉緒いるか?」
返事は無い。
しかし息を呑む気配があったため、眠ってはいないようだ。
もう一度呼びかけてみたが、やはり返事は無い。
そこで宮都は
「莉緒。話があるんだ、少し落ち着いたらでいいから、俺の部屋にきてくれ。頼む」
と告げ自室に戻る。
宮都の自室も2階にある。
部屋には必要最低限のものしか置いていないが、隅に小型ながらも冷蔵庫がある。
中からオレンジジュースを取り出し、一気に飲み干すと
そのまま疲れたように二段ベッドの下段に腰を下ろす。
何をするでもなくジッと座って莉緒がくるのを待つ。
しばらくするとドアから控えめなノックが聞こえてきた。
「入っていいぞ」
宮都がそう声をかけると、俯いたまま少女が入ってきた。莉緒だ。
宮都よりも8cm程背が低いだろうか、黒髪を肩まで伸ばして天然の癖っ毛がいい感じに髪をハネさせている。もっとも、宮都のようなアホ毛は無いが。
普段から化粧はしていないが、それでも十分に可愛い顔立ちをしている。
宮都は莉緒をイスに座るよう言うと
「ジュースでも飲むか?」と聞くが
「………」莉緒は首を横に振って応える。
「そうか。」
暫しの沈黙。
莉緒は普段から無口で、家庭ではあまりしゃべらない。
宮都は莉緒と会うたび話しかけるようにしているが、いつも一言二言会話すると莉緒は離れて行ってしまう。
准に相談したところ『嫌われてるんじゃないの〜』とからかわれた。
程なくして莉緒が口を開く。
「…………電話」
「え?」
「…………見た?」
宮都は大学にいる時は携帯をマナーモードにしている。
慌てて受信ボックスを確認すると、未読のメールが3件あった。
なぜ!?普段ならバイブレーションで気付くはずだ。しかし、受信時間を見てハッした。
一件目のメール受信時間は20時30分ころ。ちょうど武田が大演説をしていた時だ。
あの時は話に夢中で携帯の事など全く考えていなかった。
同様に2件目は、夏目家で准に抱きしめられた時刻。3件目は、茜部に投げ飛ばされた時刻だ。
そしていずれのメールも、言葉は違うが『まだ帰って来ないの?』といった内容だ。
宮都は愕然とした。(つまり俺はずっと莉緒を無視していた?莉緒が悲しんだのは俺のせい!?)
宮都は恐る恐る莉緒に顔を向ける。莉緒の表情に怒りはない。ただただ深い悲しみがあるだけだ。
(俺は馬鹿か!?あそこまで妹の為と准や茜部さんに言っておきながら……)
「済まなかった。」
宮都は莉緒に頭を下げる。
すべては偶然の産物だが、宮都が携帯の確認を怠ったのは紛れもない事実だ。言い訳はしたくない。
「……………」
莉緒は何かを呟いた。とても小さい声で
「なんだ?」宮都は聞き返す。
「私のこと……じゃ……?」
莉緒は再び繰り返すがまだよく聞き取れない。まるで宮都の返事を聞くのが怖いかのようだ。
宮都はベッドから立ち上がると、耳を莉緒の口元に近づける。
すると莉緒は顔を真っ赤にして遠ざかる。驚かしてしまったのだろうか?
「あ、ああ。悪い、驚いたか?」
宮都は慌てて離れると、莉緒の言葉を待つ。
「…………………」
莉緒は顔を真っ赤にしたまま俯いた。しかし意を決したのか顔をあげてこう言った。
「私のこと…キ、キライになったんじゃないの?」
宮都は愕然とした。莉緒はまるで、心のダムが崩壊したかのように続ける。
「だって…いつもはメールするとすぐに返事をくれるのに
きょ、今日は全然返事してくれなくて。」
宮都はあまりの展開に、莉緒の話しを理解するのが精一杯だった。
莉緒は涙目になりながら
「いつもならすぐに返事くれるのに……いつもお兄ちゃんは私のこと気にかけてくれて……いつも優しくしてもらってるのに
わたしいっつも返事しなくて……それで、私とうとう……み、見放されたと思ってえぇぇえぇぇ」
とうとう莉緒は泣き出してしまう。今まで心の中にたまっていた感情が一気に溢れ出る
宮都は話を聞きながら、ただ後悔していた。自分が研究室で楽しく談笑していたさなか、莉緒は不安に押しつぶされようとしていたのだ。
「ふぇええぇ……うええぇぇぇ………」
そんなことを思いもせず、ただプレゼントを渡して祝ってあげようと思っていた自分の考えの浅はかさに怒りが湧く。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
違う、謝るのは俺の方だ。何としてもこの誤解は解かなくてはならない。
「莉緒、よく聞け」
「ッ!?………」
静かでいて、それでいて迫力のある声に驚いたのか、
莉緒は泣く事も忘れて宮都の言葉に耳を傾けた。
「おれは絶対にお前を見捨てたりなんかしない。何があろうとも、いつ如何なる時でもだ。
お前は…莉緒は俺の大切な唯一無二の妹なんだからな。
今日の事は本当に俺がうっかりしていただけなんだ!だから…だから泣き止んでくれ!俺にできる事なら何でもするから!」
最初は諭すように優しく。そして次第に気持ちをぶつけるかのように激しく。宮都は莉緒に想いを伝える。
しかし莉緒は俯いてしまう。宮都は自分の想いが伝わらなかったのかと思い、今一度口を開こうとしたが
「……んと?」
「え?」
「今言ったこと。……ほんと?」
俯きながら聞いてくる。宮都はやっと微笑んで
「ああ、全部本当だ。俺が今まで莉緒に嘘ついた事があったか?」
「ううん、無い」
「だろ?だから安心しろ。」
宮都はそう言いながら莉緒の頭を撫でる。そして莉緒を優しく抱き寄せ、包み込むように抱きしめた。
莉緒も宮都の胸に顔を埋めてされるがままになっている。
「何度でも言ってやる。莉緒は俺にとっていなくてはならない大切な妹なんだ。だから、嫌われたなんて思うな。そんな事ぜったいにあり得ないんだから」
「…。うん、わかった」
莉緒は泣いていた。しかし理由はさっきまでとは正反対。幸せ。莉緒はただ幸せだった。
(お兄ちゃんに包まれて、撫でてもらえて嬉しい……ずっとこのままがいいな………)
無意識に莉緒が何かを呟く。
「おに…………き…」
「ん、何か言ったか?」
「!?……何でもない!」
莉緒は慌てたように宮都から離れた。
もう泣いてはいないが、やけに顔が赤い気がして宮都は首を傾げた。
「まぁ、誤解が解けてよかった。これからは存分に甘えてくれよ。できる事なら何でもするからな」
「うん。……ありがと」
莉緒は幸せそうな顔をし、兄に礼を言う。
「あと、これ。」
宮都は莉緒に箱を渡し、開けるよう促す。莉緒は言われた通りに箱を開けると
「……!?これって」
「ハッピーバースデーだ。莉緒」
入っていたのは鮮やかなネックレス。決して派手すぎず、清楚な莉緒にとても似合いそうだ。
「綺麗………」
どうやら莉緒も気に入ったようだ。宮都は徐にネックレスを手に取ると、莉緒の首にかけてみて
「おお。やっぱり似合ってるな」
満足そうに微笑む。
「で、でもこれって高いんじゃ……」
「ん〜 それは否定しない。でも金ってモノは使うべき時に使うモンだろ。」
にこにこ笑っている宮都。
「でも……」
「さっき言っただろ、存分に甘えろって。それじゃあ俺は風呂入ってくるから」
莉緒に何か言われる前にそそくさと退室する宮都。
部屋には莉緒が残された。ネックレスに手をやり幸せそうな顔をしている。
足音が遠ざかり階段を降りた事を確認すると、兄のベッドに静かに腰を下ろす。
「……存分に甘えろ、か。」
莉緒はポツンと呟く。
いつも私のことを大切にしてくれた大事なお兄ちゃん。嫌われたと思ったのもすべて勘違いだった。
「……考えてみたら、今まで面と向かって『大事な妹』なんて言われたこと………無かったな」
お兄ちゃんに大事にしてもらっている事が確認できて嬉しかった。
お兄ちゃんに頭を撫でてもらえて嬉しかった。
抱きしめてもらえて嬉しかった。
昔みたいに甘えることができる事が嬉しかった。
あの笑顔がずっと好きだった。
幸せだった。
「お兄ちゃん。……大好き」
莉緒にとって今日が生涯最高の日である事は、彼女の表情を見る限り疑いようがないだろう。
5話はここまでです。
無口な子って難しい。
…の使いどころや長さにかなり悩みます。
リアルタイムにGJ
ところで、缶つながりで「おもちゃの甘詰め」とかどうだ
中身はヒミツだよ!
おれはやっとこの瞬間を迎えることが出来た。
チョコポール(-pole)の箱に付いてくる銀のシュガースティック5本を入手し
ついに念願の物を手に入れたのだ
「これがおもちゃの甘詰か…ってかその輸送に使った段ボール箱だよな」
何か不気味なオーラすら感じる…サイズ2m×1m×1mというバカでかい箱
そして時折ガタガタと動いてる気がしないでもない。
「これってよくある中に女の子とか入ってますとか無いよな?
おもちゃの範囲越えちゃうし。」
ひとまず開けてみなければ分からない。
まずは段ボールを切り裂く。
「おお、缶だ。」
そこには流線型の缶が現れていた
何というか棺桶に見えなくもない不謹慎さすら漂う
「さてそれでは…ご開帳〜…うわああああああ!?♪?」
ーーーー続きは自分で当ててね!
ちょっとチョコボール買い占めてくる
>>98 >チョコポール(-pole)
>>97がわざわざ読みまで書いてくれてるのに……よっぽど目が悪いのですね
…………盲目の甘えっ子?
眼鏡が手元になかったんだよ、きっと
甘えるためには必需品の眼鏡すら粉砕してみせる甘えっ娘
>>103 「眼鏡無くしちゃったの・・・。危ないから腕組んでもいい・・・?」
「あれ?眼鏡ならそこn」
「フンッッ!」グシャッ←念力
「」
「腕組んでもいい・・・?」
「」
こうですか?
ゴムにも穴開けてきそうだな
自転車のチューブを定期的にパンクさせて一緒に徒歩帰宅を強要か…
むう、サイコキノとな。
「むふっ。もくひょーはっけーん。」
「ん?なんだか体が動かんぞ?」
「ケンちゃん!おはよーだよ!」
「…ささめ。いつの間にサイコキネシスなんか覚えたの?」
「えへ。せっかくのお休みにささめのことほっといちゃうのが続いたから、バビル二世と超人ロックと地球へを読んで勉強したの。」
「…みんな漫画じゃん。しかも微妙なチョイス。」
「今日は六国峠から天園、かまくらまでハイキング!円海山号の切符も買ってあるから文庫駅から案内付きだよ!」
「ちょっと!今日は友達と約束が」
「そこは母さまに頼んでなんとかなってるよ。さー、品川までれつごー!」
「ち、ちょっと待って!君ら親子は本当に稲荷神なの!?」
「ケンちゃん限定で何でも有りなの。ちゃんと母さまの実家のお館様も公認なの。」
「…伏見稲荷さま何やってんの…」
「さ、遅れちゃうから行こ!」
「…神様には逆らえないか…」
「帰りにぶっくおふでいいから11人いる!とスターシマックとマップス買ってね。」
「何で?ってかまた微妙なチョイスなの!」
「ささめと一緒のお出かけなんだから。お供えよ、お供え。」
「…ふう。ま、いいか。」
健康のためと甘いものとか油ものとか避けてて、それで平気になってたのに、いま買ってきたドーナツが目の前にある現実
…これはこのスレの陰謀だ。そうに違いない
俺の意思が弱いんじゃない。甘えっこほしい
>>108 半額セールに浮かれた罰として煩悩の数だけ食べるがよい
このスレ的に、ドーナツには無糖の茶かコーヒーが欲しいとかいったらどうなる?
甘え娘に中出ししたい
>>109 黙って角砂糖とコーヒーフレッシュのみ出されます
ついでにドーナツにたっぷりの粉砂糖を振りかけられ、脇に生クリームとバニラアイスを添えられます
コメダ珈琲のシロノワールとキャッツカフェのネバーギブアップを食べに付き合わされて来るといいよ。
(ローカルネタだなぁ)
113 :
、、の人:2011/10/23(日) 00:33:46.95 ID:f9w43R72
今更ながら、スレ立て乙&保管庫更新乙です。
投下します。
・前スレ614の続き
・エロ無し
・ゆるゆる
な感じでお送りします。では、以下9レスほどいただきます。
〜・〜
起死回生の一手が欲しい。
現在この俺、椎名幸人(しいな ゆきと)の心情を占めているのは、その一言だった。
なぜなら、俺はどうやら目の前の幼馴染の機嫌をひどく損ねてしまったらしいからだ。
俺の正面でベンチに座っている俺の幼馴染こと、近江真帆(おうみ まほ)は、
ワンピースの裾の上においた拳をわなわなと震わせながらも、俯いて俺に顔を合わせようとはしてくれない。
いや、顔を合わせるどころか、返事もしてくれはしない。
普段あまり怒りを露にすることのない、ともすれば喜怒哀楽において怒の感情が抜け落ちているんじゃないかという
真帆の性格を考えると、このようなシチュエーションは幼馴染の俺にとってもほぼ初めてだった。
だからこそ、困っている。
どうしてこんな状況になってしまったのか。
俺はどこで何を間違えたのか。
解決策はどこにあるのだろうか。
そう思いながら、俺はこれまでいたって平凡だったはずの昨日今日を振り返る。
〜・〜
「も、もしもし、ユキ兄。今お時間はありますか?」
と。
自宅でのんびりとくつろいでいたところに真帆から電話がかかってきたのは、昨日の夕方頃のことだった。
宿題を済ましてしまうかなー、でもめんどくせえなー、などと、どうせ結論は決まっている無駄な葛藤の最中だったので、
この新しく現れた選択肢は願ってもないものだ。
「ああ真帆か。大丈夫だよ。どうした?」
「え、えと」
「あの、」
「その、ですね……」
真帆から電話があること自体は別に全く不自然なことでもない。むしろ、この年代の女の子には少ない方だと言ってもいいくらいだろう。
だから、俺は普通に電話に出たはずだった。
なのに何故か、その時の真帆の様子は普段のはきはきしたものとは程遠く、なんだか歯切れが悪かった。
「おいおい、どうした? 大丈夫か?」
「……」
その様子が気になり、俺は聞き返す。
ところがあろうことか真帆は自分から電話をかけてきたにも関わらず、しばらく黙り込んでしまった。
「おい、真帆?」
その様子を不審に思い、俺は受話器に耳をそばだてる。
すると、ぼそぼそと小声で誰かと会話をするような音が聞こえてきた。
誰か傍にいるのだろうか?
そう思い、しばらく沈黙を守ってみる。
やがてほんの少しの間を置いて、受話器の向こうの真帆は言葉を発した。
「あ、あの。男の人って、誕生日プレゼントにはどのような物が欲しいものなのでしょうか?」
「は?」
突然現れた何の脈絡も無い質問に、俺はきょとんとしてしまった。
誕生日と言われても、俺の誕生日はまだまだ先の話だし、第一これまで真帆は、プレゼントを選ぶときに
そんなことを俺に聞いてくることなどなかったからだ。
「突然どうしたんだ?」
「実は今横に居る友達の、お姉さんの彼氏さんが、来週誕生日なんだそうです。
それで、何かプレゼントをしたいんですけど、何を渡したらいいのかな、と」
ああ、なるほど。
突拍子もない質問に驚いてしまった俺だったが、それを聞いて事情は納得いった。
同級生にでも聞けばいいじゃないか、と思わないでもなかったが、お姉さんの彼氏、ということは、
当然その人も真帆から見て歳は上になるのだろう。
つまりは、年上の男の人に何をプレゼントすればいいのか、アドバイスが欲しいというわけか。
というか、やはり横に友達が居たんだな。
「気持ちがこもってれば何でも嬉しいと思うけどな。そうだ、隣に友達が居るんなら、一緒に買いに行けばいいんじゃないか?」
俺は、自分が思いつく最善のアドバイスを述べた。
大体恋人でもない限り、誕生日プレゼントなんてそんなに気負って選ぶものでもないだろう。
ようは喜んであげることが大事なんじゃないか、と思うのだ。
それで買い物のときの友達とのエピソードでも話すことができれば、喜んで受け取ってもらえるだろう。
そういう心積もりである。
「そ、そうですよね。ではやはり、私は友達と一緒に……」
『ちがーう!そうじゃないでしょ!』
「うお!?」
納得しかけた様子だった真帆の声に突然割り込んできたのは、真帆とは別の女の子の声だった。
この声の主が、さっき行っていた友達だろうか。
予想もしていなかった大音量に、俺は思わず驚きの声を上げてしまう。
「申し訳ありませんユキ兄、少し待っていてください!」
驚いたのは向こうも一緒だったのか、そう言って真帆は、そのまま受話器の向こうでその声の主と会話を始めてしまった。
『いきなり何するの!』
『真帆ちゃんそれじゃ電話した意味ないじゃん! 私と買い物してどうするの!』
『でも、この流れは不自然じゃあ……』
『そんなことないって!とりあえず暇かどうか聞かなきゃ始まらないよ!』
『うう……私は別にそこまでしなくても……』
『だめだめ!ほらほら早く聞く!』
どうやらその女の子に、真帆が何やら一方的に説得されているようだが、受話器の向こうで、しかも小声なのでよく聞き取れない。
俺は仕方なく、ぼんやりとその会話を聞きつつ、黙って受話器を片手に待つことにした。
そして数分後。
「ユキ兄、お待たせしました」
「おお、大丈夫か?」
どうやら話はまとまったらしく、ようやく真帆が俺の方へと話し始めた。
「あの、明日、ユキ兄はお時間ありますか?」
「明日か? ……いや、別に予定はないけど」
『ほらほら、ちゃんすだよちゃんす』
部活の予定をチェックしつつ俺が返事をすると、再び横からぼそぼそと先ほどの女の子の声がした。
相変わらず小さくて何を言っているのかはわからないが、何かを促すようなその声に、俺はありゃ、もしかしたらまた長くなるのかな、
などということを考えたが、しかし今度はそんなことはなかった。
すぐに真帆は、
「でしたら、明日買い物に付き合っていただけませんか?」
と切り出してきたのだ。
「買い物って、さっき言ってたプレゼントか? でも、俺より友達と行った方がいいんじゃあ」
「友達はですね、えっと、ばつのサインを出し、……じゃなくて、明日は予定が合わないそうです」
サインって、何だ?
なんだか良く分からないが、とにかく友達は一緒に来られないから、他に一緒に選ぶ相手が欲しいということか。
まあ、そういうことなら。
「別にいいぞ。こないだのご褒美も中途半端なままだったし、その追加ってことで」
「あ、あれは忘れてください!」
速攻で答える真帆の声を聞いてあはは、と笑う俺の耳に、
今度は小さく『みっしょんこんぷりーと!』という言葉が飛び込んできた。
真帆は真帆でそれに対して、
『ちょっと、静かにして!』
などと言い返している。
……真帆は、なんか変わった友達を持ってるんだなあ。
〜・〜
雲ひとつ無い青空のおかげで、太陽の陽射しと時折吹く涼しげな秋の風の組み合わせが、非常に心地よい昼前の時間。
俺は目当ての場所である大時計の下に幼馴染の姿を見つけ、小さく手を振った。
すると真帆の方も俺に気付いたのだろう、ぺこりと頭を下げた後こちらへ向かって駆けてきた。
「では、駅前の時計の下に、午後1時でよろしいでしょうか?」
そう言った真帆の言葉を思い出しつつ、改めて時計を確認すれば、現在時刻は12時50分。
念のためと思って早めに来たつもりだったが、どうやら真帆は俺より更に早く到着していたらしい。
「悪いな、待たせたか?」
「いえ、全然待ってなどいませんよ。それより私こそ、お休みの日にお呼びたてして申し訳ありません」
「いや、それこそ気にすんなよ」
この畏まった口調は小さい頃からの真帆の癖とはいえ、こんな場面で使われるとなんだか
自分がものすごく悪いことをしたような気分になってしまう。
「じゃあ早速行くか。……ってか、どこに行くかはもう決まってるのか?」
「はい。とりあえずショッピングモールに向かおうと思っています」
「まあ、そんなところかな。じゃあ行こうか」
言って、俺の隣に並ぶ真帆。
その服装は、水色のワンピースに白のミュールと、かなり涼しげな格好だ。今日は天気がよくなるということを、
あらかじめ見越してきたのだろう。
歩くたびにふわりと揺れる長いポニーテイルもいつもと変わらない。
「それにしても、友達の、姉の、彼氏さん?だっけ?誕生日プレゼントを買おうなんて、真帆は律儀だなあ。
関係的にはほとんど他人みたいなもんだろうに」
と、俺は呟く。
そこまで離れていたら、なかなか接点などないと思うのだが。
自分のお小遣いから誕生日プレゼントを買おうと思うほど親しくなっているということは、よほど仲良くなっているということだろうか。
「いえ、他人なんてことはありませんよ。お兄さんにはしばしば勉強も教えていただいたりしています。
教え方がとても上手なんですよ?」
「へえ、そうなんだ」
「ですが、年上の男の人に何を渡せば喜んでいただけるのが良く分からなくて。それでユキ兄を頼らせていただいたわけです」
まあ、大方俺の予想通りの理由と言うわけか。
しかしそうだとすれば、突っ込みどころが一つあるわけで。
「というか俺だって男だろうに。真帆、いつもプレゼントくれてるじゃないか」
と、俺は疑問を投げかけてみた。
俺に対してはきちんとできているんだから、あらかじめ年上の男に対する心構えくらいできていても良さそうなものだが。
そう思った上での疑問である。
すると、
「ユキ兄の好みは大体把握していますから。それは別の全く別の話ですよ」
と返されてしまった。
確かに真帆のプレゼントって、そのとき俺が欲しいものをピンポイントで付いてくるんだよなあ……。
もしかしたら、何かリサーチでもしているのだろうか?
真帆は変な所で凝り性だからなあ。
「お兄さんの好みはまだそんなに詳しいわけではありませんから。だからこそユキ兄の助言が欲しいんです」
「ふうん。しかしお兄さん、だなんて、確かにその人と随分仲良さそうだな」
友達の姉の彼……何度考えても大分遠い人にしか思えないのだが。
それだけその彼が、魅力的と言うことなのだろうか。
「あ、いえ、これは! その、友達がその人のことを『お兄ちゃん』『お兄ちゃん』って呼ぶものですから、つい釣られてしまって!
別に私自身がそんなに仲が良いわけでは……」
何故だか大いに慌てた様子で、ぶんぶんと両手を振りながら真帆は言う。
腕に合わせて首を振るたびに長い髪の毛が左右に揺れていて、まるで鞭みたいである。
というかその言葉からすると、その友達も、自分の姉の彼を『お兄ちゃん』と呼んでいるわけか。
家族ぐるみの付き合いがあったりするのだろうか?
「ああそうか、真帆が俺をユキ兄って呼ぶようなもんなのか」
それなら全然不自然さは無いな。むしろその方が自然なくらいだ。
「ぜ、全然違います!」
「?」
自己完結して一人納得しかけた俺だったが、真帆に両手で握りこぶしを作って力説されてしまった。
心外だ、とでも言わんばかりのトーンである。
そのまま少し興奮した様子で、更に真帆は続ける。
「ユキ兄をユキ兄って呼ぶのは、もっと、そう、特別なものですから!」
「へえ。どういう特別なんだ?」
子供の頃から使われ続けている呼び名なので、俺の方はもう慣れてしまって当たり前のようになっているのだが。
真帆が特別だと思っているだなんて、全然知らなかった。
「それは、その……」
「?」
答えが気になる俺は、何故だか言いよどむ真帆の方を見る。
すると真帆は、逃げるように俺から視線を逸らしてしまった。
「……うー!ユキ兄はいじわるです!絶対教えてあげません!」
真帆はそのままつかつかと、早歩きで俺の前へと出る。
よく分からないが、先ほどの質問には答えてくれないようだ。
「……特別、ねえ」
そりゃ10年近くも一緒に居れば、特別にもなるか。
俺はそんなことをひとりごちながら、前方で歩調を緩めた真帆に追いつくべく、大股で歩みを進めた。
〜・〜
悩んだ末に結局、プレゼントはクッションに落ち着いた。
初めはCDやら服やらアクセサリーやら、候補が絞り込めなくて迷ったりもしたのだが、
聞けばその彼氏さんはあまり活動的な方ではなく、実用的なものを好みそうな雰囲気があったので、俺が薦めたのだ。
そこそこの値段で、実用品で、貰うと嬉しいもの。
その条件で吟味していき真帆の目に留まったのが、空色の、いわゆるビーズクッションというやつだったのだ。
しかし真帆は、よく着るワンピースといいこれといい、淡い青色が随分好きなようだ。
「ユキ兄、これ、どうでしょうか?」
「ああ、いいと思うよ。こういうのって、自分じゃなかなか買う機会ないからな」
真帆が選んだのは、一抱えほどもある大きめのクッションだった。だが大きさの割に値段はそこまで張らない。
プレゼントとしてはいい線いくだろう、と思う。
唯一の欠点は持ち運びが辛そうという点だったが、それは俺が持って帰ってやればいいだけのことだ。
「本当に、ユキ兄が一緒で助かりました。私一人だったら、こんなにすっぱり決められたかどうか分かりません」
「気にすんな。別に大したことはしてないし」
などと会話しつつ、そこそこ大きなショッピングモールから外へ出る。
空は相変わらずの晴天で、冷たい風が吹き始めるこの季節にしては珍しく、外はじんわりと汗ばむような陽気をはらんでいた。
「そういや真帆、お腹空かないか?」
と、俺は真帆に尋ねた。
というのも、外に出るなり生クリームやクレープ生地、ドーナツなどの甘い匂い、ファーストフードや店頭販売の香ばしい
肉の匂いが鼻をくすぐってきたからだ。
このショッピングモールでは、店舗のすぐ外に屋外フードコートのような食べ物屋さんが数多く並んでいるのだ。
「そうですね、少し空腹かもしれません」
時計を見れば、時刻は既に4時近い。
よくよく考えると、午後1時にやってきて3時間近く買い物で動きっぱなしである。
そりゃあお腹も空くだろう。
「足も疲れただろうし、帰る前に何か食べるか。奢ってやるよ、何がいい?」
帰りは電車に乗ることになるが、きっと休日のこの時間だと席は空いていないだろう。休憩も兼ねて何か軽く食べよう。
そう考えつつ、俺は真帆に何が欲しいかを尋ねた。
「いえ、奢りなんてご迷惑をかけるわけにはいきません。自分の分くらいは自分で出します」
真帆はそんな風に、年下らしくもない遠慮を見せた。俺としてはつまらない。
まあ、ここで遠慮をしないというのも、それはそれで真帆らしくないのだが。
「いいんだよ、折角のデートなんだから」
とにかくこのくらいは出すのが、それこそ「年上の男の人」だろうと、
俺は自分の右手に下げられたクッションを受け取るであろう、見も知らぬ男のことを考えつつ、
真帆の遠慮を解くような言葉を続けた。
「で、ででででデートだなんて、そのような……」
すると、真帆は予想以上にいいリアクションを見せてくれた。
幼馴染なのに今更デートもないよな、と思いながら、俺は真帆に
「ほらほら、分かったら何が食べたいのかさっさと言えよな。俺も早く座りたいし」
と言葉をかける。
人に気を使いがちの真帆は、こう言えばもう断れはしないだろう。
長年の付き合いから理解している思考パターンであるから、恐らく間違いはないはずだ。
「じゃあ、クレープが食べたいです……」
「お、やっぱりか?さっきからいい匂いしてたもんな。じゃああそこの車のとこに行くか」
案の定俺の提案に乗っかってきた真帆と一緒に、白とピンク色のマーブル模様をした、小さなトラックの前に移動する。
いわゆる移動販売のクレープ屋、というやつだ。
店頭の見本を見ながら、どれがいいんだ?と促せば、真帆は一番安い、オーソドックスな苺のクレープを選んだ。
まだ遠慮してるなあ、と微笑ましくなりつつ、俺も同系統のバナナとチョコレートのものを選び、二人でそばのベンチへと座る。
俺が右に、真帆は左に。荷物を降ろしたところで、ようやく一息つき、二人してクレープを口へと運ぶ。
「お、美味いな」
食べやすく、かといってボリュームを失わない程度にカットされたバナナと、ずしっとくるくらい甘いチョコソース、
そして軽い甘さを添える生クリーム。
チョコレートとクレープ生地の甘い匂いもあいまって、かなり期待以上のものになっていた。
「こちらも、美味しいです」
真帆の方は、薄くスライスされた苺が白い生クリームの上に前面に広がり、さらにその上から赤いストロベリーのソースが
斜めにかけられていて、その赤と白のコントラストは視覚だけでも美味しそうだ。
女の子らしく一口を小さくちょこちょこと食べていく様子は、小動物を見ているようで何か微笑ましい。
「あの……そんなにじっと見られると、少し恥ずかしいのですが」
食べている様子を見られているのに気付いたのか、少し視線を逸らすようにして真帆は言う。
「あ、悪い悪い。美味しそうに食べるなあ、と思ってさ」
「でも、本当にご馳走になってしまってよろしいのですか?」
未だに気にするような態度を取る真帆に、俺は最後の一押し。
「だから気にすんなって。別にそんなに高いものじゃないんだから。気兼ねしないで味わって食べてくれればそれでいいんだよ」
「そう……ですね。せっかくのユキ兄のご馳走ですし、遠慮せずに、美味しくいただくことにします」
言って、再び真帆はもきゅもきゅとクレープを食べる作業に戻った。
しかしこのクレープ、確かに甘くて美味しいのだが、いかんせんそこまで甘党でない俺には、途中で少し飽きてしまう。
一方で、真帆の食べている方は苺もソースも酸味が利いていて美味しそうだ。
……ふむ。
「真帆、そっちちょっともらうな。……あむ」
「!!?」
生クリームや生地と一緒に、スライスされた苺を2,3枚同時に軽く頬張る。すると甘さ一辺倒ではない、上品な味が口いっぱいに広がった。
うーん、俺もこっちにしておけばよかったかな。これなら飽きずに食べられそうな気がする。
「さんきゅ、そっちも美味しいな。……って、真帆?」
「い、今、か、かかかかかんせつ……」
「?」
先ほどまでとは違うクレープの味を堪能して、真帆の方を見れば、きっ!とこちらへ鋭い視線を向けた後、俯いてわなわなと手を震わせていた。
膝の上で握られたこぶしには力がこもり、顔を赤くして。
……しまった、怒らせてしまっただろうか?
「ご、ごめん真帆、俺ちょっと食べ過ぎたか!そんなに楽しみにしてたとは思わなかったから」
急な様子の変化に、思わず平謝りする俺。
だが真帆はそんな俺の言葉には耳を貸さず、俯いたまま動かない。
何度も言うが、真帆のこういう態度はあまりお目にかかれるものではないのだ。
そういえば昔から真帆は、こういう人と何かを分けるというのはあまり好きではなかったなあと、俺は昔のことを思い返す。
俺が、「これ美味しいぞ、食べてみるか?」と言ったりしても、首を横に振るばかりだったのだ。
人のを食べるなんて意地汚い真似はやめておけば良かったな、と思うもそれは既に後の祭り。
今はどうやって真帆に機嫌を直してもらうかを考えなければならない。
「ごめんって真帆。ほら、俺のもやるからさ。いや、それよりもう一つ新しいのを買って来ようか?」
なだめるような俺のその言葉に、真帆はぴくりと反応した。
お、手ごたえありか? と思って返事を待つ俺に、たっぷりと間をおいた後、真帆は
「……ユキ兄の、くれるんですか」
と、俺の手の中にあるクレープをしっかり見つめながら、小さくつぶやいた。
「あ、ああ。いや別にこれじゃなくても、新しいのを買っても……」
「ユキ兄ので、いいです」
やはり怒っているのか、ややぶっきらぼうな様子で言う。
クレープを受け取ると、真帆はどこから食べたらいいのか悩むような仕草を見せ、しばらくまごついていた。
「遠慮しなくていいから。好きなだけ食べてくれ」
「そ、そうですか。では」
俺の言葉に、真帆はもう一度だけ逡巡し、意を決したように口にふくんだ。
「美味しいです。ユキ兄」
「そうか。じゃあ食べちゃっていいぞ」
「はい。でも、全部は食べられそうにないので」
そこで真帆は言葉を切り、俺の方へ向き直り、
「あ、あ、あーんしてください」
と言った。
意趣返しのつもりで俺を恥ずかしがらせたいのか、そんなことを言っている真帆だったが。
顔は真っ赤で、目線は定まっておらず、手はぷるぷる震えていて、明らかに自分の方が恥ずかしそうだ。
……なんだこのかわいい小動物は。
そんなことを考えながら俺は、差し出されたクレープをひとくち口に含む。
そしてお返しに、
「なんかこうしてると、恋人どうしみたいだよな」
と言ってやった。
真帆は初めはその言葉に呆然としていたが、一拍置いてその意味を理解したのか、まだ人間の顔って赤くなるんだな、
というくらいにみるみるうちに頬を紅潮させた。
ぼん、という音がしそうなくらいである。
「こ、こここ恋人、ですか、私がユキ兄の?」
「はは、まあ俺と真帆じゃあ釣り合わないだろうけどな」
「そ、そのようなことはないと思いますが……わ、私も……」
「そうか? そりゃ嬉しいな」
小声でぼそぼそとだが否定してくれる真帆に返事をして、俺は真帆の頭をぽんぽん、と撫でる。
「う〜……」
とくすぐったそうな真帆を横目に荷物を手に取り、俺はベンチから立ち上がった。
俺たちは随分ゆっくりとクレープを食べていたようで、秋の早い日はもう沈み始めていたからだ。
「電車が込んだらまずいし、そろそろ行こうか」
「あ、はい。……あの!」
「ん?」
食べながら歩いても良かったのに、慌てた様子で残ったクレープを食べ終え、真帆は俺に言う。
「て、手をつないでもいいですか?」
「なんだ、本当に恋人気分か?」
「いえ、あの、剣道をやっているせいか、何か手持ち無沙汰だと落ち着かなくて……。駄目、でしょうか?」
可愛い幼馴染にこんな不安そうな顔でお願いをされて、断れるやつが他にいるものか。俺は
「ん、いいよ」
とだけ言って、荷物を持っていない空いた左手を真帆の方へ差し出す。
「で、では、失礼します」
なんて、真帆は礼儀正しくわざわざ声をかけてから俺の手を取った。
真帆と手を繋ぐのなんて、一緒に小学校に通っていたとき以来ではないだろうか。
「やっぱりユキ兄の手は暖かいですね。落ち着きます」
真帆も昔のことを思い返していたのか、そんなことを言った。
暖かいのはお前も同じだよ、と。
少し懐かしくなりながら、ぎゅ、と力を入れてくる真帆のやわらかい手の感触を楽しみつつ、ぎゅ、とその手を握り返す俺だった。
122 :
、、の人:2011/10/23(日) 00:52:08.06 ID:f9w43R72
以上で終わりです。クレープ食べたい。
そんでぎゅーまで行くはずがぎゅ、までしかいかなかった。
間接ちゅーを照れ照れするところを書きたかっただけなのに、どうしてこうなった。
少しでも糖分補給の足しになれば幸いです。
それでは、お目汚し失礼しましたー。
123 :
名無しさん@ピンキー:2011/10/23(日) 06:35:59.49 ID:Z4JSc0gg
GJ
おなかすいた
マスター、コーヒーだ!
うんと濃いブラックを頼む!いっそエスプレッソでいい!
恥ずかしがり屋は大好物です
クレープ食いたいGJ!
チョコラテはここに置いて行け、ニーニョ
>>126 甘十刃(アマエスパーダ)ですねわかります
チョコラテ…?エスパダ…?
(ぽんっ)
グラナドエスパダのことか…
まあ確かに「甘えっ子そうな使用可能NPC」実装されるしな…。
>>127 甘えスパーダだと…
昔ホンダにスパーダという、イタリアンデザインのバイクがありましてね。
アルミフレームのコンパクトな車体にトルク重視のエンジンで楽しいバイクなんですよ。
何が言いたかったのか自分でも分からなくなったけど、とりあえずスパーダたんのタンク磨いてくるわ。
甘えっ娘
キスを夢見て
今日も寝る
僕のご主人様は結構ズボラ。
朝起きるのが遅いからご飯食べないし、寝癖は直すけど髭は剃らないし、シャツもよれよれしわくちゃのままで着て行くし。
そんなご主人様を見かねて、最近は僕がお世話をしています。
ご主人様が出かけてから暫くすると、僕は人間の姿になります。耳と尻尾は出たまんまだけど、誰も見てないから別にいいかな。
溜まったお皿を洗って、洗濯物を洗って干して、晴れた日にはお布団も干します。お掃除もして換気もして、ご主人様が帰って来たときのためにご飯も作って、お風呂も綺麗にしておきます。
一通り終わったら、ご主人様の匂いが一杯のベッドに飛び込みます。
ご主人様の匂いを嗅いでると、頭がぽわーってして、お股が熱くなっちゃいます。
毛布に包まるとちょっと暑苦しいけど、ご主人様に抱きしめられてるみたいで気持ちいいです。
お股をいじってると、体がどんどん熱くなって、そのうち頭が真っ白になって、体が震えて、ぐったりしちゃいます。
そのうちだんだん眠くなっちゃって、目が覚めると、今日一日はもう人間に戻れません。
でもしょうがないです。眠いから。
ご主人様の匂いと足音で目が覚めます。汗だくのご主人様いい匂い。
今日もご主人様は首をひねっています。何か困ったことがあったのかな。
それよりご主人様、僕、今日も頑張ったよ!いっぱい頑張ったよ!褒めて! 撫でて!ギュッてして!
僕がご主人様に近づくと、ご主人様は困った顔をします。ついでにちょっとだけ、怖い顔をしてます。
今日も怒らせちゃったのかな。
僕、悪いことしたのかな。
何か間違えたのかな。
お皿洗ったから?洗濯物洗ったり干したりしたから?お掃除したから?お風呂洗ったから?ご飯作ったから?僕がお布団で寝てたから?
だから、怒られたくないから、僕はやっぱり離れます。
ご主人様は苦笑いして、お風呂に行きます。
お風呂からでたら、ご飯を食べて、テレビとパソコンをして、お布団にはいるのが、いつものご主人様です。
今日も、いつも通り過ごすみたい。
いつも通り、撫でてくれないし、触ってくれないし、褒めてくれない。
ご主人様は、僕のこと、怖がってるみたいに近寄って来ない。
ご主人様に嫌われてるのかなすてられたくないな怒ってるのかなたたかれるのかな嫌だな嫌だな。
ご主人様に甘えられないのは、辛いな。
ご主人様は電気を消したあと、少し離れて横になる僕に、最近毎日声をかけます。「お前か?」って。
そうだよ、って返事をするけど、僕は犬の姿だから、いつも通り鳴くことしかできない。
ご主人様は「おやすみ」って言って、目を閉じます。
今日も撫ででもらえなかった。
今日も褒めてもらえなかった。
今日も触ってもらえなかった。
今日も遊んでもらえなかった。
明日も、もっと頑張らなきゃ。
続く
一日中ご主人のいる日曜日はまだか!
よし、この子は俺が引き取るからご主人様はもげろ
>>131 俺の読み方が悪かったのか、
途中までエラく怖かった…。
すまん、どうやら今の俺は甘え犬っころ娘の期待には応えられないようだ。
古今東西ありとあらゆる甘えの修行に向かうとするぜ…ノシ
>>135 ならばチョコランマの頂上ににいるという甘仙人に会うといい、きっと助けになるはずだ
土曜日の昼、昼ご飯を食べた後姉さんが尋ねてきた
「耕太、ちょっといい?」
「ん、なに姉さん?」
「耕太はこれから何か用事があるの?」
「うーん、今日は部屋でゲームでもしようかと思ってる…」
「じゃあ用事はないのね?来なさい。」
そういって連れてこられたのは姉さんの部屋
姉さんが強引なのはいつものことだとして、何かしたっけと思っていたら、するりとベッドに入る姉さん
「昼寝をするから抱き枕になりなさい。寒いのよ。」
「……暖房つければいいじゃんか。」
「馬鹿ね、ちょっとは考えなさい?暖房点けると部屋が乾燥して肌に悪いのよ。」
「まあ、いいけどさ……どうすればいいの?」
「ここに横になって?……違う、ちゃんとこっち向きなさい。」
なんだか気恥かしくてそっぽを向いたけど、向い合せにされてそのまま胸のところで抱きしめられた
その感触と姉さんのいいにおいに一気に顔に血がのぼるのが分かる。
「ちょ、ちょっと姉さん、恥ずかしいよ!」
「姉弟なんだから気にしないの。ほら、動いたら眠れないじゃない。」
……そんなことを言っているうちに、いつの間にかぐっすり寝ていたみたいだ。
気がつけば時計は二時を回っている。
「もしかして姉さん、僕が最近ゲームしすぎて寝不足なの知ってたのかな……」
多少の尿意を感じてトイレに行き、ちょっと迷ってまた姉さんの部屋に来てしまった。
部屋に入ると、姉さんがぼーっとした目で体を起こしていた。
「どこいってたの、こーくん?」
「いや、ちょっとトイレに……」
「いきなりいなくなったらおねえちゃん寂しくなっちゃうでしょ!こっちに来なさい!」
近づくと寝起きとは思えない力でベッドに引きずり込まれた。
そしてさっきよりも強く胸に抱きかかえられる。
「こーくん、お昼寝するって言ったんだからちゃんとおねえちゃんのところにいないと、めー、なのよ?」
「ほら、ちゃんとこーくんもぎゅーってしなさい、ね、して?」
恐る恐る姉さんの細い腰に腕を回すと、すぐに姉さんの腕の力が緩くなり、規則的な寝息が聞こえはじめた
そうして僕も、姉さんの心臓の音を聞いてるとやってきた心地よい睡魔に身を委ねたのだった。
……結局今日は先週買ったばかりのゲーム、進められなかったな。
でもまあ、あの後起きた姉さんが恥ずかしそうに顔を赤らめていたのを見れたから、いいや。
どうせ明日も休みなんだし、ぐっすり昼寝したから全然眠くない。今日は徹夜しようかな?
そう思っていると、僕の部屋をノックする音
扉から顔を出す姉さん、お風呂上がりのパジャマ姿で、手には枕を抱えている。
「……耕太、その……、だ、だきまくら!……抱き枕になりなさい!」
姉さん、顔真っ赤です。
でもまあ、なんか眠くなってきた、かも?
-----------------------------------------------------------------------------------------
投下終了。普段クールなお姉さんの寝起きの幼児退行っていいと思うんだ。
なんだこのやろう大変によろしいじゃねえかこのやろう姉さん可愛いじゃねえかこのやろうgj
抱き枕買ってきてお姉ちゃんって呼んでやる…
>>135 そんなあなたにツンデレな猫っ娘を
相変わらず、気怠げな表情のまま『ぱそこん』とか呼ばれるテレビに似た箱を見つめているご主人。……そんなことより、せっかく帰ってきたのだから私を撫でて欲しいのに。
私がにゃーと鳴いても、待ってての一点張り。
…………なんなの。ただ、構ってくれるだけでいいのに。
苛立った私は長い尻尾二本を地面にパタパタと叩きつける。それでもご主人は私を一瞥すらしてくれない。
……そろそろ私も我慢の限界。
ゆっくりとご主人の元へと近寄って、私の特等席であるご主人の膝へと座る。……やっぱり変化なし。
更にパリパリとわざとらしく爪を立ててご主人の表情を伺っても苦笑いするだけだった。本当になんなの、怒ったり、叱ったりしてくれたって構わないのに。そうして欲しいからこうやってるのに……。
今度は手の甲に向かって犬歯を食い込ませる。それでもご主人は痛いと呟いて顔を顰め、私の事を咎めるような視線で目を細めて睨んでいる。
今度こそーーー……
怒られることを予想して、耳を伏せて顔も俯かせた。でも、頭に降ってきたのは叩く衝撃ではなく、まるで幼子を愛でるような、柔らかな感触だった。
ーーー………なんで撫でてるのよ。
そう、叱りつけるのではなく悪い子を優しく言い聞かせるような、その雰囲気に酷似していた。
「良い子だから、待っててな」
ーーー………本当になんなの。
ばーか、ばーか、ばーか……私は手間のかかる悪い子なんだから、怒りなさいよ、叱りなさいよ、怒鳴りなさいよ。
本当に、そんな優しくしてると、もっともっと悪い子なるよ?
だから悪いことして……絶対に振り向かせてやるんだから。
♢
「ふぅー……終わったー」
先程から打ち込みっぱなしだったプレゼンの資料が纏まり、漸く一息付けた。傍らにある冷めたコーヒーを啜って時計に目をやると10時を指していた。
「……あれ?ユキ?」
少し前まで膝の上にいた筈の飼い猫のユキがいなくなっていた。何かに集中してると周りが見えなくなる言うが、これ程までとは……それはともかく、何処に行ったのやら、部屋を見回してもいない。
ズボンにはまだ温もりと、ユキの白い毛が名残としてまだあった。
「どっこいしょっ……と」
長時間座っていたせいだろうか、少し痺れ気味の足を耐えつつ仕事部屋を後にした。
廊下に出て、一番近くに位置するトイレを覗くが案の定、真っ暗で便器があるだけ。
ここではないな……
♢
適当に部屋を虱潰しで覗いてみたが、いなかった。そして最後の部屋は俺の前にある寝室。
恐らく、いや、この部屋に絶対いる筈だ。
「………」
何故か高鳴る心臓、その原因は僅かに扉が開いて光が漏れているからだろう。
自然なのか、人の本能なのか、表現し難い好奇心が動作を静かにかつ、ゆっくりと扉に手をかけ室内が見える程度に開ける。
と、同時に鼓膜に響いたのは
「………ぁ、……ぅ」
布を噛み締めている、言うなればそう、くぐもったような声。腰を落として扉の隙間から覗く。薄暗い廊下で寝室の様子を見るのにはそうかからなかった。
「ふ、くぅ……ごひゅ、じ……んっ!」
ベッドの上に小さな少女がいた。何度か見たこと、いや毎日目にしている白く、そして絹糸のような柔らかな輝きを発する長い髪。
普通の人には無い、初雪の色の毛で覆われた耳をピンと立たせ存在を主張している。
それだけではない、ゆらゆらと空を漂う純白の長い二つの尾。
ーーーー飼い猫であり、猫又のユキがいた。
猫又で長い間生きているせいか、稀に人間になって甘えてくることはあったが、発情期以外、こんな乱れっぷりは未だに目撃したことがなかった。
吊り目気味の金色の瞳は垂れ下がり、頬を鬼灯色に染まっている。
あどけなさを感じさせる端正な顔立ちは、それに似つかわしくない艶美な色に変わっていた。そして、産まれたままの姿でシーツを引き千切らんばかりに噛み締め、幼く無垢なそれを弄くり回していた
「……っ! ふ、ぅぅ!」
小さくなだらかな割れ目に指を這わせ、ある時は蜜を指に絡ませて割れ目を掻き分けると赤く充血した肉芽を乱暴に擦り付け、ある時は指を根元まで突き刺し、止まらない蜜をかき混ぜる。
限界が近いのか、嬌声が漏れ始めて愛液が止め処なく溢れ幼い花弁は物欲しそうに震えている。
「ぐ、ぅ、んふ、ぁ……も、ぅ…だ、め…」
表情、肌に手、全てが乱れ、汗、涙、涎……快楽か悶絶か苦しそうに顔を歪めて、その数瞬、ユキの身体が弓形に浮いた。
「ーーーーーーー!!!」
目を見開き声にならない媚声を上げながら小刻みに震え、スラっと肉の締まった脚は弧を描きピンと張った。
暫くして、ベッドに身を投げ出したような状態でぐったりとしている。
「はぁ……はぁ……ご主人、見てる、んでしょ?」
荒い呼吸に紅潮した顔を覗き見している俺に向けた。
ばれてるか……。
ふぅ、と軽く息を吐いて気持ちを静めて、隙間を作っていた扉を全開にしてユキのいる寝室へと足を踏み入れた。
ユキがベッドから起き上がると、縁に座り隣を叩いた。
恐らく、隣に座れと言いたいのだろう。促されるまま、隣に腰掛けるとユキが腕に抱き付いてきた。
「……ご主人」
「な、なんだ?」
「…………私は悪い子」
「え?」
悪い子という意味と言った意図が理解出来ない。確かに、ユキは悪戯はするが、それほど強く叱ってはいない……筈だ。
たまに、噛まれたりするがそれについてもまた同じ。それに怒ればユキも止める。だからこそ、悪い子の意味が分からない
「ご主人は……優しい」
ぎゅ、っと抱き締める力が強くなった。
「?」
「でも、悪い子の私は見てくれない」
「……ユキ?」
「だから、悪い子の私は悪い事をしてご主人に見てもらうしかないの……」
「ちょ、んっ!?」
猫又の力なのか、人間とは思えぬ強さで押し倒され強引に口付けされた。そして、ぬるぬると滑らかな感触が口内に這ってきま。縦横無尽に動き回りながら侵食を進める。
俺も負けじと、ユキの小さな唇に舌わ咥えさせ応戦する。
ーーーいいさ、お前が悪い子って言うなら俺は俺なりのやり方で叱る。
♢
この後、ユキが泣き叫ぶまで叱って、プレゼンが間に合ったかはまた別の話。
ついでに、この日を境にユキが人間の姿で過ごすようになったのもまたまた別の話。
♢♢♢♢
即興と妄想と糖分に頼った結果がこれだよ!
猫ってツンツンな子もいれば甘えん坊までいるから可愛い
なんかネタがないかと帰宅の景色を物色していたら、
目の前に女子高生2人が居たんだけど、
片方(後輩っぽいほう)が肩まで腕回してベッタリだった。
先輩側も嫌がる様子無く。
なんだ。同性甘えっこ(後輩)か…ありふれているな…
あれ?ありふれてる?いやいやいやいや、ありふれて無いだろ普通。
なんで俺は普通にレアな状況を無視しようとしてるの?
俺の中は何がおこってるの??
ーーーーーー
ここまで今日夕方の俺の脳内
>>137 いいな。
俺も甘えっ子の姉さんほしい。
>>143 ありふれてるよ
うん
大丈夫だ、問題ない
147 :
一緒に寝る:2011/10/28(金) 10:04:20.88 ID:bOV6lATC
「姉さん久々に一緒に寝ない?」
弟が冗談でそう言うと、姉は眉をひそめた。
「はあ?なに気持ち悪いこと言ってんの?馬鹿じゃないの?」
姉はそう言い捨てると、二階の自分の部屋に入って行ってしまった。
「冗談だったのに、あんなに言うことないだろ・・・」
弟が自室でつぶやきながらベッドで横になっていると、ドアをノックし姉が不満げな表情で部屋に入ってきた。
「姉さん、どうかした?」
「・・・何で部屋に来ないのよ?」
「え!?」
「一緒に寝るんじゃなかったの?」
「でも嫌だって・・・」
「別に嫌だなんて言ってないでしょ・・・」
「・・・」
「もう!一緒に寝るの?寝ないの?」
「・・・じゃあ寝る」
弟がそう言うと姉は笑顔になり、弟のベッドにもぐりこんできた。
「うふふ、何か久しぶりだね。」
「う、うん・・・・」
「ベッド、あんたの匂いする・・・」
「あ、ごめん臭かった?」
「別に臭くないよ。なんか落ち着く・・・」
そう言いながら姉は弟に密着してきた。
シャンプーだろうか?姉の甘い香りが弟の鼻をくすぐった。
「どう?私の匂いするでしょ?」
「うん・・・」
「それだけ?」
「・・・なんかいい匂いする」
「えへへ♪じゃあ今日は二人とも良い匂いに包まれて眠れるね?」
「う、うん・・・」
「じゃあ、お休み・・・」
「お休み・・・」
姉はすぐに寝息を立てて眠ったが弟は眠れず、翌日は寝不足になったとさ。
−終わり−
甘えっ娘の姉がほしい・・・
>>147 少年よ、間違いを起こすでないぞ
姉ネタいっぱいありますやん、ごちそうさまです
最近の姉ラッシュは何なの?
俺を萌え殺す気なの?
正直たまりません
>>149 お前、そんなこと言ってると甘えたい盛りの妹に……
従妹がアップを始めたようです
姉 「男、ちゃんとお姉ちゃんの傍にいなさい?」
妹 「お兄ちゃん、寒いからだっこしてー」
従姉 「男くん、私たち結婚できるんだよ?」
従妹 「四親等だからね!だからちゅーさせてにーちゃん!」
姪 「おにーたん、すきー!」
再従姉「男ちゃん久しぶりに会ったらすっかり大きくなってるわねー」
再従妹「たまにしか会えないんですから甘えさせてくださいね兄さん?」
母 「あらあらすっかり人気者ねうふふ」
幼馴染「付け入る隙がない……だと……というか物理的に埋まってるが大丈夫かおとこー」
こういうネタはやったもん勝ちだよね
>>152 姪っ子ってそれお前姉か妹の子供だからつまり娘だろうがああああああ
「……寒いですね、先輩」
「そうだな」
寒空が見下ろす秋の空気。
しかし、秋というのに冬の上旬並みに風が冷たく俺たちの体温を奪う。
「でも、先輩はあったかいです」
コートの中に突っ込んだ後輩の手が掌に絡まる。
照れ隠しなのか、はにかんだ様子で微笑む。
俺もその後輩の愛らしい笑顔に庇護欲というのか、愛しさというのか抱き締めたい欲求に駆られた。
悪戯好きな悪魔が耳元で囁く。
そうか、ならばその欲望に従うとしよう。
名残惜しいが後輩の手を離し、後輩の歩行進路を塞ぐように前へと歩み出る。
後輩はというと、何か狐に摘ままれたような、呆然とした面持ちで俺の顔を瞳に映している。
名残の温もりがある手を消える前に、そっと抱き寄せた。
ふわり、と後輩から柑橘類の甘い匂いが漂い、鼻腔を擽る。
「お前の身体も温いぞ」
布越しから伝わりにくいが、後輩の体温が身体の隅々までじんわりと温かさを齎す。
「……そういう先輩の身体もあったかいです」
ぎゅっと、後輩の掻き抱く腕に力が込められた。
……たまには寒い日も悪くない。
♢
寒い日が増えてきたから勢いで書いた
反省してない
それに姉妹の甘々な感じもいいけど、後輩や先輩の関係で青春特有のもどかしいようなのもいいと思うんだ……
川端康成さんの雨傘の雰囲気とかな
>>156 GJGJ
付き合う前のもどかしさあたりが好物です
甘々というよりは甘酸っぱい感じの
お菓子やるからイタズラさせろ
菓子が食いてえ。しかし、金はない。どうしようかと思いながら黒板を見る。その端に、今日の日付が書いてる。10月31日。……そういや、今日はハロウィンだな。……ハロウィン?
「どしたの、符長くん? なんかぐったりしちゃってさ」
「その時、俺様の脳細胞が活性化した。そう、今まさに天啓が俺様に!」
「符長くんが壊れた!?」
失礼なことを言う犬子のほっぺを引っ張る。
「いひゃいいひゃい、いひゃいよ符長くん!」
「しょうがないよ、犬のくせに人間様を馬鹿にしたんだから」
とはいえ、犬に罰を与える趣味はない。とっとと手を離してあげる。
「うぅ〜……今日も当然のように犬扱いだよ」
「ちょどいいや、お前もつきあえ」(なでなで)
「付き合うって、何に?」
なんとなく頭をなでながら提案すると、犬子は不思議そうな顔で問いかけてきた。
「今日の日付を考えれば分かるだろう。ハロウィンだ!」
「はろうぃん? え、仮装して色んな人の家に行くの?」
「そのつもりだ。俺は全裸に仮面をつける仮装をするから、犬子もそれに準ずるように」
「痴漢&痴女のコンビの出来上がりだよ、符長くん! とっても嫌だよ!」
「なんだ、贅沢だな。しょうがない、犬子だけがその仮装していいよ。らっきー♪」
「気遣いの方向が明らかに間違ってるよ、符長くん! ちっともらっきーじゃないよ!」
「なんだ。しかし、実際どういう仮装にしようか。コスプレは大好きだが、実際に衣装は持ってないんだよなあ」
「……あの、あのね、符長くん? その、たぶんだけどね、仮装して家々を回っても、お菓子はもらえないと思うよ?」
「俺が行く直前に犬子が先回りして、その家の菓子を根こそぎ奪って行くから? どこまであくどいんだ、お前は」(ぐりぐり)
「勝手に悪人にされたっ!? あうぅーっ!」
悔しさを指先にぶつけ、犬子のおでこをぐりぐりする。
「うぅー……今日も符長くんは酷いよ」
両手でおでこを押さえ、犬子はうるむ瞳で俺を見た。
「ごめんね。我ながら言いがかり以外の何物でもなかったね。近く自殺するので許してね」
「符長くんが切腹する!? そこまで恨んでないよ、ていうか死ぬなんて絶対に許さないよ!」
誰も死ぬ手段が切腹とは言ってないが、犬子は慌てた様子で俺の手を握り、力強い目で俺を睨んだ。
「あー、まあ、半ば冗談だ」
「半ば!?」
「全部だ、全部。ごめんな」(なでなで)
「うぅー……そんな冗談、勘弁して欲しいよ」
空いてる手で犬子をなでる。犬子は悲しそうに俺の手に鼻を寄せた。ふにふにと指で鼻を押してやる。
「……えへへ♪」
なにやら嬉しそうに微笑んでくれたので、悲しみは消えたと考えてよいだろう。やれやれ。
「それより犬子、さっき菓子をもらえないと言っていたが、なんでなのだ?」
「あのね、日本にはそういうイベントは根付いてないから、そんなのやっても不審者扱いされるだけだと思うよ?」
「大丈夫、慣れてる」
「符長くんの日常が思ったより可哀想!?」
なんて台詞だ。後で泣かす。
「しかし、菓子をもらえないのか……うぅむ、どうしたものかな」
「お菓子? ……あの、符長くん。ひょっとして、お菓子が食べたいだけ……とか?」
「おお、よく分かったな。この犬は賢い犬だ」(なでなで)
「犬じゃないのに……でも、どしてコンビニとか行かないの? 売ってるよ?」
「お金がないんだ」
はぅーって顔をされた。
「あの、それじゃ、よかったらだけどね、私がお菓子作ってこようか?」
「マジか!? 流石は犬子、俺の嫁にしたいランキング一位だな」
「嫁っ!? しっ、しかも一位!? はわっ、はわわわわっ!?」
「いかん、犬子の言語がいい感じに面白くなってきた! はい、深呼吸」
「す、すーはーすーはーすーはー。……ふぅ、ちょっと落ち着いたよ」
「おお、さすが俺の嫁」
「はわわわわっ!?」
「わはははは! 犬子は愉快だなあ」
「こっちは好きで愉快じゃないよっ! もー、どーせいつもの冗談でしょ? 知ってるもん」
「わはははは」
「もー……それじゃ、明日持ってくるからね? あ、でも、もしおいしくなくて許してね? 私、あんまり上手じゃないんだ」
「分かった、表面上は許す」
「怖いよっ! いっそ許してくれない方がありがたいよっ!」
今日も犬子は愉快だった。
もげい
犬子一匹嫁にください
はいはいもげろもげろgj
もげろや!
あと犬子置いていけやあ!
相変わらず符長もげろ
お前らもげろしかないのかよwww
符丁待ってろよ、今からもぎに行くから。
あと犬子は俺が幸せにしてやるから安心しろ。
符長もぐ
符もげ
mo-ge-ro
裂けろ
あと犬子よこせ
モマイラ落ち着け。
符長がもがれたら犬子は悲しむだろう。
犬子は符長じゃないと本当の幸せは掴めんだろう。
そんなこと、言われなくともモマイラにはわかってるはずだ。
それでも符長にもげろと言うのであれば、
俺にも考えがあるというものだ。
全面的にモマイラを支持するから一緒にもぎに行こうZE☆
犬子可愛いよ犬子。あと符長はもげろ。
もげーもげーもっげもげー
安心と信頼の符丁もげろ
符ろ
みんなもげろもげろばかり言ってないで符長がもげた後の犬子のことも考えてやれよ
でもとりあえずもげろ
符長から溢れ出るオーラだけで口の中が甘くなるから満足だったりするのだが。
しかし、符長であることがじわじわと気に食わなくなってくる。
もげろ。というかポロッと取れろ。
え?犬子なら隣で寝てるけど?
ここはモゲラの巣だったのか?
普通なら犬子がすり寄ってきたら性欲を持て余していいはずなのにあの賢者っぷり
実はもうもげているのではなかろうか
ついでに犬子ももげちゃえ
ここの住人はもいだあと甘えんぼうの"符長彰子"として妄想のネタにしそうだから怖い
天啓だ…
184 :
1/2:2011/11/02(水) 21:44:56.95 ID:VUGzb4dU
恋人であるところのハナがお土産片手に遊びに来たので、頭をなでてみた。
「お土産効果、抜群です。これはもう、毎回お土産を持ってきて頭をなでてもらうしかないです!」
何やら勘違いされてる御様子。
「別に土産を持ってきたからなでたのではなく、なんとなくなでただけです」
「とっても残念な真実です……」
何やらしょんぼり具合が大きくなったので、気合を入れて頭をなでてみる。
「えへへぇ♪」
すると、喜び具合が大きくなったので俺の選択は正しいことが証明されました。
「んで、ハナの人や。何を買ってきたのかね?」
「しゅーくりーむです。大安売りしてたので、奮発して四つ買ってきました、四つ。……偉いですか?」
「歴史の教科書に載る程度には偉い」
「知らず大業を成し遂げていたようです!」
「んじゃ食おう食おう。あ、飲み物何がいい? 俺の唾液?」
「……あ、あーん」
「信じるな。口を開けるな。頬を赤らめるな」
「あ、彰人くんならやりかねないと思ったんです。私の想い人は少し頭がおかしいんです」
「酷いことを言うものだ」
恋人に頭がおかしいと評される符長彰人ですこんばんは。そして俺の脳内こんばんはは今日も冴えている。
「彰人くんに鍛えられました。……凄いですか?」
「あー凄い凄い。んで、飲み物何がいい?」
「んと……紅茶がいいです」
「紅茶ね……あったかなあ」
自室を出て台所へ向かっていると、何やら背後から気配が。すわ背後霊が実体化した、と一瞬思ったが、当然そんなわけはなく、ハナがついてきていただけだった。
「何もついてくる必要はないと思うのだけど」
「……だ、ダメですか?」
「え、いや、ダメではないが……」
「じゃ、じゃあ、一緒がいいです。いっしょ、いっしょ」
ちょこんと俺の服の裾を小さくつまみ、ハナは嬉しそうに呟いた。
「キミはいちいち可愛いので困ります」
「そ、そんなこと言われたら、私の方が困ります」
「双方困ったということで、おでこの刑」
「や、やー! おでこやー!」
ハナはなぜか知らないがおでこをさらされるのを嫌い、普段は前髪で隠している。だが、嫌がるリアクションが楽しくて、俺は度々ハナの前髪を上げ、おでこをさらしてしまう。
「ううう……普段の彰人くんは大好きですが、こうやって私のおでこを晒す彰人くんは嫌いです」
ハナは俺から離れると、少し拗ねたような口ぶりで言った。
「俺はどんなハナでも大好きだよ」
「……そ、そゆこと言って私の機嫌をうかがう彰人くんはずるいです。さっき言った嫌いがもうどこかへ行ってしまったじゃないですか」
ハナは俺の傍まで歩み寄ると、再び俺の服をきゅっと握った。
「えい」
「や、やー! またおでこやー!」
このお嬢さんに学習機能はないようです。
「ううう……いっぱいおでこを晒されました。陵辱されました」
「また人聞きの悪いことを……」
結局台所に辿り着くまで4回おでこを晒しました。楽しかった。
「ぷんぷんです。普段ならすぐに許してしまいますが、私の怒りは有頂天に達して怒髪が天を突いてます。ちょっとやそっとじゃ許しません」
「よく分からないが、怒ってることは伝わった」
「それだけ伝わればじゅーぶんです」
「以心伝心で嬉しいな」
「はい♪ ……い、いやいや、違います。私は怒ってるんです。……あの、彰人くん。あまり私を喜ばせることは言ってはいけません。許しちゃいます」
「ものっそい笑顔で“はい♪”って言ってたな」
「お、怒ってるんです!」
「はいはい」(なでなで)
「な、なでなでも禁止です! ほ、ほら! なんか嬉しくなってきちゃいましたよ! どーしてくれるんですか!」
「そんな怒られても」
「う、ううー……彰人くんはすぐに私を嬉しくするので注意が必要です。要注意人物です」
背後で変なことを言ってる恋人を余所に、紅茶を探す。えーと……あ、棚の中にあった。
「あったあった。よし、たまには俺も紅茶にしよう」
「う。……ま、またです。一緒の飲み物を飲むことにより、私を喜ばせる作戦です。彰人くんは今日も策士です」
「そんなつもりは毛頭ない」
185 :
2/3:2011/11/02(水) 21:45:49.57 ID:VUGzb4dU
勝手に策士認定されつつ、カップに湯を注いで部屋に戻る。紅茶はハナに持たせました。
「うし。んじゃ、ちゃっちゃと紅茶作って、ハナの買ってきたシュークリームを食おう」
インスタントの紅茶をカップに入れ、ちゃぷちゃぷと揺する。
「? どした、ハナ。紅茶作らないのか?」
「彰人くんの使ってるのを後で使います。……あ、それとも、使い回しとか嫌ですか?」
「いやいや。それどころか、経済観念のしっかりしたお嬢さんで嫁に最適と思った次第だ」
「……お、お嫁さん」
ハナの顔が今世紀最大に赤くなった。
「し、将来の話だよ!?」
「そ、そですよね。……び、びっくりしました」
「俺もびっくりした。サルの尻くらい赤くなるんだもん」
「でん部扱いです……」
何やらしょんぼりした様子で、ハナは俺から受け取った紅茶をカップに入れてちゃぷちゃぷした。
「はぁ……。びっくりしすぎて、怒ってるのがどっか行っちゃいました。大弱りです」
「弱って字が鰯に似てるから?」
「今日も彰人くんの思考は謎に包まれてます」
真顔で言われると辛い。
「まあいいや……ともかく、シュークリームを食おう」
「あ、はい。カスタードといちごの二種類があるんですけど、どっちがいいですか?」
ハナは両手にシュークリームを持ち、俺に訊ねた。
「こうなったら運否天賦だ。せっかくだから俺はこの茶色いシュークリームを選ぶぜ!」
「は、はや……何が折角か分からないし、両方とも茶色いです」
はい、と渡されたシュークリームをまふっとかじる。カスタードの甘い味が口内に広がった。
「カスタードだ。ん、うまい」
「よかったです。じゃ、私はこっちを……いちごです。甘くておいしーです」
ハナは両手でシュークリームを掴み、まふっとかじった。途端、とろけるような笑みを浮かべるので、思わずこちらも気持ち悪い笑みを返してしまう。
「……あ、彰人くん。そ、そーゆー、誰もがくらくらーってなっちゃう笑みは控えるべきです。……むぎゅーってされたくなっちゃいます」
「馬鹿な!? 自分では気持ち悪いことこの上ねぇ笑みのつもりだったのだが……」
「素敵過ぎて心臓が止まりそうになる笑みです。どきどきはーとびーとです」
本当にこのお嬢さんは俺と同い年なのか時々疑問に思う。
186 :
3/3:2011/11/02(水) 21:46:11.68 ID:VUGzb4dU
「……あ、あの、彰人くん。……ち、ちょこっとだけ、そっち行ってもいいですか?」
「え、あ、うん」
ハナは俺の隣に座ると、ぴとっと肩をくっ付けた。
「あ、あの。ハナさん?」
「ちょ、ちょこっとです。ちょこっとだけしたら、満足しますから。我慢してください」
「いや、我慢も何も俺も嬉しいからいいんだけど、なんでまた突然」
「……さっきの彰人くんのすーぱー笑顔を見ちゃったら、なんだかとってもくっつきたくなったんです。くっつきたくなっちゃったんです」
ハナはうつむきながらぼそぼそっと呟いた。髪の隙間から覗く耳がやたら赤い。
「あー。あのさ、ハナ。俺たちゃ一応恋人なんだから、好きな時に、好きなだけくっつける権利があるんだよ? だから、別に許可なんか取らなくてもいいんだぞ?」
「で、でも、それだと四六時中くっつく羽目になってしまいます。日常生活が破綻する自信があります」
「あー。なんつーか、死ぬほど好かれてますね、俺。はっはっは」
「……そ、そうです。いっぱい好きです」
笑いながら真っ赤になってる馬鹿と、うつむきながら真っ赤になってる馬鹿が二匹います。ああもう恥ずかしい。
「あ、一応言っておくが、俺もハナに負けないくらいハナが好きだよ?」
「あ、彰人くん、そーゆーことをさりげなく言ってはダメです! 頭がおかしくなってしまいます!」
ハナは顔を真っ赤にしたまま両手をばたばた振った。いっぱいいっぱいなのか、半泣きだ。
「ああもう。ハナちょー可愛い」
「はや、はやややや!? これはもう確実に頭がおかしくなりましたよ!?」
我慢も限界だったのでハナを抱きしめる。しばらくばたばたしていたが、頭を数度なでると、徐々に落ち着いていった。
「はふぅ……。彰人くんに抱きしめられるとドキドキしますが、同時にすっごく落ち着きます。不思議です」
「あー、俺も俺も。ハナに触れてると、何やら落ち着く」
そう言いながらハナのほっぺをふにふにする。ハナはくすぐったそうに目を細めた。
「えへへ。じゃ、いっぱい触ってくださいね?」
「ハナはえろいなあ」
「そ、そういう意味じゃなくてですね!?」
「あ、そういや今日は両親が家を留守にしてたんだ」
「はや、はややややっ!? ど、どうしましょうかっ! 勝負ぱんつをはいてきてませんよ!?」
「しょうがない。じゃ、今日のところはちゅーだけにしておこうか」
「はやーっ!?」
この両目がぐるぐるしてる生物はとても可愛いなあ、と思った。
MO☆GE☆RO
ホットミルク飲もうとしたらホット練乳になってた位甘々だな、そしてもげろ
SA☆KE☆RO
もげろ
あえて流れに逆らってみる。二人ともお幸せに。
MOGERA
>>186 ハナはノンストップで幸せそうなので読んでて顔がゆるんで大変です
「おでこやー!」
やべえ萌え死ぬww
おかしい、符丁がもいでももいでも生えてくる……?
ハナが可愛すぎて死にそう
府長は何も言わずもげろ
符丁は言葉のサラダの常況にあるのではないか
俺も今まで幾度となくこの言葉を発してきたが、
大抵は本気ではなかった。
だが、今日という今日は心からこの言葉を進呈させていただきたい。
符長もげろ。
ぶちっともげろ。
「もげろ」とは、他力本願だな。
俺はもぐ!
なんか国語の活用形を思い出したw
未然・連用・連活・仮定・命令だっけ?
あと忘れた。
これらの擬人化で甘えんぼうの女の子を妄想出来たらそいつは神
>>202 未然・連用・終止・連体・已然・命令な、書ける人がいるなら書いてくれ俺には無理だ、参考になるかわからんが、文の最後が体言のときはすぐ上の言葉は連体になるって習ったと思う
現代口語文法娘たち
未然は「べ、別にあんたとちゅーなんてしようと"思わ"ないもん!あんたなんかに甘えたり"し"ないもん!」なツンデレ娘
連用は「私はいつだって君とちゅー"し"たいんだぞ。さあいますぐキス"し"よう!」な素直クール娘
終止は「ぎゅー"する"ー!。今日は休みだから思いっきり"甘える"ー!」なデレデレ娘
連体は「ぎゅーを"望む"私!今か今かと"待つ"私! ……!? ……と、突然ちゅーされて"驚く"私!?」な不思議娘
仮定は「……このタイミングで彼の部屋に"入れ"ば……自家発電中に乱入しそのままコトに……完璧だ!ふははは!」な策士娘
命令は「お前のためにがんばってご飯作ってあげたぞ!さあ褒美にぎゅー"しろ"!ついでになでなで"しろ"!」な尊大娘
カタカタカタ
「チーフ、ここまで進めば発売の発表できますね」
「ええ、でも気を抜かないで、発売延期なんてそう何作もやっていいものじゃないから」
「へいへい、今日も徹夜ですね」
そういって男は再びPCの前に向かった。
昔から続く人気ゲームのチーフに私が選ばれて時間に追われるような生活をしてて
大好きなあの人にも会えない日々が続いている、
仕事だと割り切ってはいるもののやはり彼にあえないのは寂しい、
でも、このゲームをやれば、いいえこのゲームの発表を見れば私の想いわかってくれるはず・・・
早くこのゲームを完成させて彼に思いっきり甘えたいんだから
そして、発表当日
「さーて新作ゲームの発売情報はっと・・・」
俺はそう呟いて買ってきたゲーム雑誌をめくっていく
アイツももうすぐゲームの発表ができるとか言ってたっけ?
すると程なく彼女の作っているゲームの新作発表のページに
たどり着いた。だがそれを見て俺は目を疑った。
“スーパーロボット大戦甘!”
な、なんだそりゃ!!???
いやここは参戦作品が大事だ、そう思いページをめくり
参戦作品に目を移すするとそこには・・・・・・
機糖戦士甘ダム
機糖戦士Z甘ダム
機糖戦士ZZ甘ダム
∀甘ダム
アマジンガーZ
グレートアマジンガー
糖将ダイスキ
☆UFO戦士ダイアマロン
アマクロス7
アマクロスF
☆太陽の牙ダブラブ
超獣機神甘クーガ
☆勇者特急アマイトガイン
六神合体ゴットアマーズ
糖穹のファフナー
☆アマイドルマスターXENOGLOSSIA
糖鉄ジーグ
カン×トード
☆銀装騎糖オーディアマ
☆甘速電人ラブベガス
☆NG騎士ラブネ&40
☆は初参戦
「思いっきり君に甘えたいって私の願い君に届いたかな?」
そんなことを言っている彼女の姿が目に浮かぶ、
人気ゲームを使った彼女からの愛のメッセージにただただ俺は
困惑するしかなかった。
以上です
思いつきで勢い任せで書いた、無茶苦茶なのは判っている。
まあ楽しんでくれたら幸いです。
てか参戦作品の元ネタってどれくらい通じるんだろうか・・・・・・
>>203 未然、連用、終始、連体、已然、命令は古文の活用形だね。
現代文だと已然形がなくて仮定形が出てくる。
>>204 そしてGJ
人間やればできるんだなぁw
「できるできる気持ちの問題だ」とはよく言ったもんだ。
ああ、尊大娘はお預かりしますね。
>>206 つまりそこは彼氏との初デートにうっかり「機糖戦士甘ダム ショ糖の逆襲」を選んだ
寺田貴子プロデューサーのいる平行世界だな(棒
>>204 甘乙です。
そして、そしてこのスレのネタ拾いの上手さに驚きw
週末は終止娘と遊びに行きますね。
俺は未然娘と…
>>207 何という甘さ……!
>>204 『仮定』通りにいかなくて涙目の仮定娘がこっち見てるからちょっくら相手してくるよ
お前ら、こんな話を知ってるか?
"怪談話をしていると怪異が寄ってくる"
実際、オカ板のスレを見てたら、自ら怪異を体験してしまった…なんて話は希によくあるらしい。
つまりだな、こうも考えられないだろうか?
"甘えっ娘話をしていると甘えっ娘が寄ってくる"
ところで、さっきからお前の後ろにいる、その女の子は誰だ?
誰かの視線を感じたとき、後ろを向いても誰も居ないよ
だって
(膝の)上にいるもの(なでなで)
つまりこういうことですね
あれ、このスレって別につきあって甘々な関係だけじゃなくて
好きで甘えたくてしょうがない女の子が告白してつきあって、
そして無事に甘えられるまでを書いてもいいのか?
>>216甘々なのも、付き合う前のもどかしい甘酸っぱさも良い。好きに書いてもええんではなかろうか。
怪談で思い出したが
甘え女房って知ってるかい?
それは昔、冴えない農民の男が大層美人の女子を妻に取ったつう話だ。
その女子は飯を食わない代わりに「お前様に甘えれば何も要りませぬ」と言って、男に対して付きっきり。接吻や抱っこ、夜になれば夜伽までもせがんでなぁ。
男も女子に流されるままで、友人にも惚気るぐらいに惚れてな。
そうそう、子宝にも沢山恵まれたそうだ。
男が老いを重ねる毎に妻は老けるどころか艶を増してく。
男は不思議に思ったが、女子の優しさと温もりに疑心は薄れ寧ろ、どんどん好いた。
やがては子供もすくすくと育ち、都入りをして独立し、夫婦はまた2人っきりになった。
男も老いて、寝床に浸りっきりのある日のこと。
「お前には世話になったな……」
痩せこけ、弱々しい男の手を女子はしっかりと握り締めていた。
「
いいえ、それはわたしの方です。見ず知らずのわたしを此処に置いて下さったのですから。それに……わたしは、お前様に嘘をついておりました」
「……言ってみろ」
「わたしは人ではありませぬ。そう……妖。甘え女房という、妻がいない男に取り憑く妖であります」
女子の言葉に男は驚きはせずに、そうか、と呟いて微笑んだ。
「お前が妖であろうと、構わない。俺のところでお前が幸せと感じたのなら本望だ。なぁ……お前」
「……はい?」
「俺はそう永くない。お前を残して逝く俺を許して、くれ……」
瞼がゆっくりと閉じていく。やがては息が止まって目を開けることはなかった。
「何を仰います、お前様。わたしは妖。人ならぬ物の怪。故に、わたしは何処でも何時でもお前様の側におります…………」
女子の身体は足元から薄れていき、優しげな笑みを浮かべたまま消えていった。
♢
これが日本むかし話の甘え女房だ。
もしかしたら、お前さん方に女子が尋ねてくるかもな。
元ネタは食わず女房でさぁ。怪談で思い出してな。
糖分は足りないのは甘々すぎて書けなかったのさね。
何がともあれ、お目汚し、失礼しました。
>>208 そうだったか、すまんありがとう。
>>204 まじで妄想できるとは思わなかったぜ
最近、寒くなってきて、こたつ出して思ったんだがこたつで甘えられて出れないってのはあったが、(擬人化した)こたつに甘えられて出れないってのはなかった気がする、ついでに俺はその上に甘い蜜柑っ娘にも甘えられて出れなくて次の日風邪をひくというところまで妄想した
>>220 前に拾った炬燵が麻雀好きなアヤカシで…ってのがあったよおな…
222 :
のっぺら:2011/11/05(土) 09:37:17.69 ID:bAPsaGKv
では、私も怪談を一つ・・・
---------------------------------
「しくしく…」
月の出ない夜、女が道端で泣いている。
「どうしたんですか?」
人気の無いところで泣いている女は無気味ではあったが、男は思わず声をかけてしまった。
「無いんです…」
女は振り返らずに言った。
「え?何がですか?」
「顔が…」
女が振り返ると顔には何も無くノッペリとしていた。
男は驚いたが、泣いている女を可哀相と思う気持ちのほうが強かった。
「大丈夫だよ…」
男はギュッと女を抱きしめた。
「え!?あ、あの…」
「大丈夫…」
男が他の人と違う反応をするので、女は戸惑っていたが、
大丈夫大丈夫と頭を撫でられながら男に抱きしめられていると不思議と気持ちが安らいでくる。
「大丈夫だから…」
「はい…」
女は頬を赤らめて男を抱きかえした。
こうして、男は女を嫁にもらって末永く幸せにくらしたとさ。
顔のない女と暮らしていけるのかって?
大丈夫、のっぺらは実は呪いだったのさ。
そしてその呪いを解く方法は、男に甘えることだったという事。
めでたしめでたし
文法だろうが妖だろうが萌やして見せるお前らの変換力に嫉妬
誰か休日出勤を糖化してくれまいか…
たまにエッチなのが読みたくなる
>>223 休日出勤の必要が無いのに、会社に来てて
実は男の為に簡単なお弁当を持って来てるのに、上手く渡せない。
この機会に親しくなって甘えたいのに…
ここまでは受信したぜ、誰か甘受性が高いやつ後は頼んだぞ。
こなさんみんばんわ
お久しぶりです、名前と台詞のないアレの人です
本番アリ、その他グロ要素なし
今回もひたすらイチャコラギシアンキャッキャウフフさせてます
ではどうぞ
「アキ君」
彼女がいつものように胡座を掻いた膝の上に収まってきた。毎週火曜日の午後9時、CSでやっている海外ドラ
マをこうして観るのが最近のお約束になりつつある。
「アキ君の身体、ぽかぽかして気持ちいいです」
身体に羽織った毛布を更に強く巻き付けるようにして、彼女は俺の両腕を掴んで自分の胸の前で交差させる。
俺から見ると彼女を後ろから抱きしめる格好だ。室内とはいえ、夜に冷えるようになってきたこの時期だから、
俺をカイロかなにかのつもりで扱っているのだろう。それなら本物の毛布をかぶったほうが暖かいと思うのだ
が。
「毛布は暖かいですけれど、アキ君は暖かくて気持ちいいですから」
どこが違うのか、具体的に説明してくれるつもりはないらしい。第一、お前は暖かいかもしれないがこちらは
肌寒いのだ。お腹の前は暖かいけれど。
うっとりとTVドラマに夢中になっている彼女に一言断ってベッドの上の毛布に手を伸ばす。それを肩に引っか
けると、今度は毛布も併せて俺の腕を引っ張った。『アキ君の身体は暖かくて気持ちいい』のではなかったの
か。
「暖かくて気持ちよくて、暖かいからです。――拗ねないでくださいよ?」
誰が拗ねるか。呆れているだけだ。それなら最初から毛布だけでもいいじゃないか。鼻息一つ、呆れたものだ
と吹きつけると、彼女は毛布の中で俺と手を繋ぐ。それでも不安なのかこちらを見上げてくるのがおかしくて笑
いながら手を握り返してやると、ようやく身体の力を抜いてTV画面に集中し始めた。
いつの間にか眠ってしまっていたらしい。もぞ、と腕の中が向き直った違和感で目覚めた。だがまだ瞼は重
い。彼女に揺り起こされるまであとちょっとだけこうして休んでいよう。
「……あ、よだれ」
情けないことに涎を垂らしていたらしい。しかし今は休んでいるのだ。この後、ベッドに横になるために起き
たときに拭えばいい。
「ん……れぅ……」
彼女に涎を舐められている。頬をぬめった何かが這っていく。そのまま口の中に突っ込まれる。開きっぱなし
で若干乾いていた口の中を一通り湿らせて出ていった。まだ続きがあるのかと身構えたがそれきり動きはなかっ
た。
彼女がこれくらいで収まるなんて珍しい。こっちが寝ていようが起きていようが、お構いなしで襲いかかって
くるのに。どうしたのだろうか、と気になり、眠りを邪魔された風を装って薄目を開けると鼻筋へキスされた。
軽く吸いつかれたが思ったより不快感は覚えなかった。それにキス程度で収まるなら安いものだ。毎晩彼女から
アプローチされ、毎晩のように睦み合っているのだから、たまにはこれだけで終えてしまっても悪くはないだろ
う。
「あぁ、ホントに、好き、だな……」
ブツブツと呟きながら彼女は膝立ちになっていた。右に傾いでいた頭を真っ直ぐに支え直し、俺に正対する。
そろそろ起きるタイミングか。
「アキ君は私のこと、好きですか?」
タイミングを逸した。こんな状態で目は覚ませない。
「好きなんですよね?5日前にはそう言ってましたから」
そんな数字いちいち覚えるな。というか、『嫌いだ』と言うまで『好きだ』という言葉を信じていてほしい。
俺としては自分はそんなに軽く言葉を扱う人じゃないと思うのだけど。
「……あ、起きた」
耐えられなくなって目を覚ますことにした。うすぼんやりとした視界の真ん中に彼女の顔がある。目を凝らし
て焦点を合わせつつ、意地悪な質問をしてみた。
「えっと、その、なんでもないです」
何か言っていたみたいだけどどうしたのか、と質問をぶつけると、彼女はあからさまに狼狽して見せた。
言いたいことがあるなら言えよ。聞いてやるからさ。いつものようにそう言うと、彼女も分かりました、とだ
け返事をする。どれだけ恥ずかしくても俺だって訊かれれば答えるというのに、何が怖いのかそれ以上彼女は訊
いてはこない。いつものことだ。
「ところでアキ君、涎、垂れていましたよ?」
口の辺りを拳骨で拭うが、当然今はもう涎は垂れていない。怪訝な表情を作って見せる。
「もう拭いておきました」
しれっと言い放つ彼女に笑ってしまいそうになる。舐めとった、と言われてもそれはそれで困るが、そんな嘘
を吐いたところで顔が若干濡れているのは隠しようがないわけで。追求してもよかったが、止めた。本当に嫌だ
ったら寝た振りなんかせずに彼女を突き飛ばしている。
「ねぇ、アキ君? 今のこととは別に訊きたいことがあります。身体、疲れてますか?」
溜息を吐きつつ、そんなの見たら分かるだろう、と返す。見ての通りに疲れきっているよ。そう付け足すと彼
女は得心したと大きく頷く。
ほんの1時間、ドラマを観ていたはずなのに涎を垂らすほどぐっすり眠りこけていたのだから、わざわざ訊く
までもないことだと思うのだがどうかしたのだろうか。
「やっぱり、私と一緒にベッドで寝るのは疲れますか?」
この部屋にある寝具は俺がこの部屋に越してきたときに持ち込んだベッドだけだ。この3年、身体を寄せ合っ
て寝ている。当然両手両足を思い切り伸ばして眠るなんてことはお互い出来ず、初めの頃は全身に変なコリが残
って大変だった。もっと大きなサイズのものを買おうと提案したことはあったが、彼女に引っついて寝たいと可
愛らしいことを言われたお陰で我慢することに決めたのだ。
その結果、毎日求められても逃げ場のない今の環境が完成してしまったのだが……
「アキ君、最近お仕事あるときはいつもご飯食べてすぐこっくりこっくりして寝てしまうしょう? そんな風に
眠ってしまうにしても、私のことを抱っこしてくれたり、とっても嬉しいんですけど、本当はもっとお喋りし
たり、えっちなことしたり、苛めてほしいなって」
後半に本音がダダ漏れている気がするが、聞こえなかった振りをして黙って先を促す。
「それで同じゼミの子達にそれとなく訊いてみたんです。『毎日身体がダルいのだけどどうしたらいいか』っ
て。そうしたら『ちゃんとぐっすり眠れているのか』って逆に訊き返されちゃって」
3年近くも一緒に寝ていて今までそれに全く考えが及ばなかったらしいという点に関して大いに言いたいこと
はあるが、とりあえずのところは、他人に相談してみて本人なりの答えを考え出せた、そこに成長が見て取れる
ので黙っておいてやろう。
「以前にも狭いって話をしていたのを思い出して。私はなんともないんですが、アキ君は辛いのかなと思いまし
て」
あんまり真面目で思い詰めた顔をしてそう言うので、辛いと言ったらどうするつもりだ、とその目を見返す。
「辛いなら、寝具を大きなものに変えればいいだけの話です。……どうかしましたか?」
俺が驚いたと呟くと彼女は一体どこに驚く要素があったのか、と笑う。
以前までの彼女なら『邪魔ならいなくなります』などとネガティブな意志を伝えてくるところだった。こっち
としても半ばそう返ってくるだろうと予想して投げかけた言葉だったから驚いたのだ。
図々しい奴だな、とだけ笑って彼女を煙に巻いて、じゃあ明日は寝具の下見にでも行くか、と提案する。する
と彼女は待ってましたとばかりに近場でアウトレット家具を扱う店の名前を挙げた。
「明日は早くに出てしまいましょう。少し距離がありますし、夕方はゆっくりしたいです」
彼女は言外に週に一度の俺の休みが楽しみだ、ということを伝えてくると軽くキスをして、照れたように微笑
む。クソ、かわいいな、と喉の奥から出てくる前に彼女の身体を抱き寄せた。
「あ、ひゃぁっ……むね、ちくび、ばっか、りぃ……」
部屋着のTシャツを掻き上げて全く膨らんでいない胸の、唯一標高が見て取れる辺りを口で弄るとそう言われ
る。 真っ平らでそこしか攻めるところがないのだから仕方がないんじゃないか、と訊くと、彼女は息を一つ呑
み込み、唸って黙ってしまった。嫌いか、と訊いても返事がない。重ねて俺は気にしないぞ、と言いながら充血
し始めたそこに歯を立てる。
「気にしない、というのは、嫌です。……あっ」
前歯で潰しながら口の中に入ってきた部分を舌で嬲る。彼女の温かい体臭が立ち昇ってくる。それをもっと感
じたくて、彼女を床に転がし、肋骨を舐めながら身体の中心へ進んでいった。
「アキくん、に、どうでもいい、って、言われてるみたいで、や、です」
なら巨乳のほうがいいって言ったらどうするんだ、豊胸手術でもしてくるつもりか。そう茶化すと、彼女はそ
うするに決まっている、と言う。
「そうしないと、アキ君といられないなら、し……ます。わ、たし、きらわれたく、ないから」
似たようなことを今まで何度も言われてきた。本当に危うい奴だ。それだけに、さっきの発言は驚いたと同時
に嬉しかった。付き合うなら対等のほうがいい。変に依存されたら大変ではないか。
「ま、だ、し、ないで……っ!」
臍に殆ど留まらずに一気に本丸まで攻め込んで肉芽を弾く。急な強すぎる快感に耐えられなかったのか、軽く
鼻を鳴らして身体を硬直させる。
「やぁ、そこ、えっちなとこ……」
彼女の反応を見て、徐々に硬さを増してくるそこを重点的に攻めることに決めた。両手で皮を押し広げて中身
へ息を吹きかける。皮に沿って舌先で少しずつ刺激する。そのものにいきなり触れるような無粋なことはしな
い。
とろとろと粘度のある愛液が溢れて筋に沿って流れていく。いくらなんでも準備が出来るのが早いんじゃない
か。これではただの変態だ。
「へんた、い、でも、いいんです。アキくん、に、満足して、ほし、いから」
まるで俺が変態の相手をするのが好き、みたいな言い草ではないか。酷い奴だ。
蜜を大袈裟に音を立てながら啜り、内部へ舌を突っ込み、クリトリスも時折指で転がしてやると、彼女は身体
に力を入れて耐えた。息を詰めてこちらの動きをやり過ごそうという魂胆だ。だが今日はそこで止めてやれる気
分ではなかった。もっと意地悪に彼女を責め立てたい。
「アキくん、いじわるです」
そうだろうか? 一応優しい彼氏を演じていると思うのだが。
「……アキ君は優しいです。演技じゃなくて本当に。私、そういうの分かりますから」
それはおかしいな。俺は意地悪なんだろう? そう揚げ足を取ると、彼女はやおら身体を起こして俺の目を覗
きこむ。
「意地悪、好きなだけでしょう?」
薄く微笑んだ彼女に、とっさに返事が出来なかった。悔しいが俺の負けだ。黙って抱き寄せた身体はもう随分
火照っていた。
挿れたい、と言うと、床は堅いからベッドで、と極めて現実的な意見を述べられたので移動する。
この、行為の流れの中で移動するというのは苦手だ。どうにも慣れない。攻めるにしても守る(?)にしても
一気に突っ走ってしまいたい。彼女はそんな俺に背を向けて先にベッドへ手をかけていた。
――そうだ、俺は意地悪が好きなだけだ。
「え? きゃっ!」
半ばベッドに上がっていた彼女を引き戻した。軽い悲鳴を上げながら、しかし素直に引き戻ってくれた。
「……なに?」
怪訝な顔をしながらしっかり俺の股間に手を伸ばしているとは分かっているではないか。やや力を込めて身体
を寄せながら、さっきまで舐め啜っていた乳首とクリトリスへそれぞれ手を伸ばす。
「ベッド、下で、するの……? あ、きく、んっ……あぁ……」
とりあえずその口調から拒否の意志は読みとれなかったのでこのまま続行することにした。
胡座の左膝に乗せ、背面座位のような格好でお互いの大事な部分を触り合う。後ろ手という少し窮屈な体勢だ
というのに、パジャマ代わりのジャージの上から掌で先端を探り当てて、それを押し包みちょうどいい強さの茂
樹を与えてくる彼女のエロスキルは相当なものだ。
「いやらしいのはアキ君もです。わたしのよわい、とこっ……全部、知ってるくせに」
そりゃ知っている。乳首をこうして捻ると俯いて我慢しようとする。クリトリスを皮ごとこうしてこすると涎
を垂らしそうに顔を緩める。耳たぶをこうして後ろから舐めると吐息と嬌声の混じったものが出てくる。全部彼
女が実演して教えてくれたことだ。
「わたしも、一緒です。せんぱ……アキくんが、喜んでくれるから、覚えたんです」
先輩、と昔みたいに呼びかけて慌てて言い直す。別に先輩呼びのままでもいいのに。
「アキ君は、アキ君です。ずっと先輩って呼んでいたら、ずっと甘えてしまいそうだって、思うから」
そんな話、初めて聞いた。時々先輩呼びに戻っていた最初の頃はいつもの気まぐれだとさえ思っていたのだ。
お前も成長するんだな、と溜息を吐きながら言うと、彼女は少しムッとした顔をする。
「身長とか、胸とか、全然成長してないですけど。……溜息吐かないで下さい」
彼女は、悲しくなります、と拗ねてみせる。しかしそれは、俺には逆効果だ。身長が小さいことはいいこと
だ。こうして抱けばすっぽり収まってくれる。胸は小さいほうが感度がいいと聞く。要は、俺が好きな相手であ
れば体形なんてどうでもいいのだ。そうでなければ毎日同じ女を抱くだなんてとっくの昔に飽きている。
「……アキ君は、私のことを喜ばせるのが上手過ぎます。もう少し下手になって下さい。心臓に悪いです」
本当のことを言ったのに酷い言われようだ。第一、お前の心臓の調子まで俺のせいにされては困る。
「困らないです。アキ君のせいなんだから。だから、アキ君、して? 私の大事なところ、見たでしょう? 我
慢できないよ、アキ君……」
我慢できないのは俺も一緒だった。
分身がしっかり顔を出せる、最低限だけジャージを下にずらして枕元のコンドームを使い、彼女をその上に誘
う。応えた彼女はこちらへ向き直った。対面だ。
「う、あっ……」
ゆっくり彼女が腰を下ろして密着する。俺の好きな体位だった。
「アキくん、これ、好き、だよね? ……わたしも、すきです。アキくんだから、すき」
耳元でこんなことを言うのだから、彼女も俺を喜ばせるのが上手過ぎる。俺だから、だなんて酷い殺し文句
だ。それを知ってか知らずか、彼女が腰を前後にスライドさせる。
「すき、好きです、アキく、うぅっ!」
男が対面座位で出来ることなんて限られている。彼女の腰の動きに合わせて腰を打ち上げてやるだけだ。
「だいすき、あい、してる、ひゃ、きくん……っ!」
我慢できないとは聞いていたが、奥を少し小突いただけでもう限界が近いらしい。呂律が回らなくなってきて
いる。それくらい参っているのにまだ自分の腰を振っているのだから、彼女の貪欲さは底が見えない。
「あきくん、ひゃから、きもひいい、んで……やぁっ! とまらな、ひぃ、よぉ……っ!」
彼女は唸るような意味のない声を吐き出しながら腰の動きに没頭している。
「おへそ、うら、ごりごりこすってる、の……きも、ち、いいよぉ……」
一番気持ちのいい場所を見つけてそこに自分で押し当てる。俺の身体を使ってオナニーをするつもりか、と思
い浮かべてしまう。
「あ、アキくん、きもちいい、の、ここ、きもちいいのぉ……」
腰を突き上げる。そりゃあお前は気持ちがいいかもしれないが、俺だってもっとよくなりたいのだ。
「なら、いっぱいシて? わたしがこわれちゃうくらい、シてぇ……っ!」
彼女の言う気持ちのいいところに押しつけるのを意識しながら激し目に動く。温かくて心地よく締め付けてい
た媚肉が動きを変えた。咥え込んで離さなくなった。意識的にしていることではないだろうが、彼女の考えてい
ることがよく分かる。
そんなに心配をしなくても、俺は黙ってどこかに消えたりはしない。消える理由もない。ここに、こんなに大
事な奴がいるんだから。
「あーっ、あ、ああーっ、あーっ、あ、あーっ、ああぁぁ……」
珍しくいいことを言ってやったのに殆ど聞こえてなかったようだ。ならば二度と言ってやるものか。そう心に
決めて最後のスパートをかけていく。
「あっ、き、くん、いっしょぉ、いっしょぉ……っ!」
言われなくてもこっちだって結構ゴールが見えてきている。
「イ、くっ! あ、イくっ! アキくんのでっ! あ、やっ、やだぁっ! すぐイっちゃうの、やあっ!」
ガクガクと身体が震えている。そこまでして耐えなくてもいい。こっちの無茶のほうが心臓に負担をかけてい
そうだ。だから、また俺のせいだと言いがかりをつけられては困るのだ。
「アキくんの。おっき、く、あああぁぁぁっ!」
最後の楔だとばかりにゴム越しの先端を彼女の一番奥まで突き挿れる。俺も彼女の悲鳴とほぼ同時に発射し
た。
「アキくんでイく、の、イっちゃうの、すごっ……く、きもち、いいよぉ……」
最近ないほどの乱れっぷりを発揮したせいか、お互いまだ呼吸が整わない。それどころか繋がったままだ。
「つかれ、ちゃいましたね」
同意の意志だけ伝えると、彼女は照れくさいといった様子で頭を掻いた。
「こんな、燃えたの、久しぶりですね。どうしてでしょうか?」
理由なんて分からない。というか分かりたくもない。こんな悲鳴まがいの吐息が響き、お互いが息を切らすよ
うな激しい性交なんて毎日するものではない。そりゃ、こっちも気持ちよくて満足だったが。しかし気持ちがい
いとか悪いとかじゃなくて、こういうのは普段の生活に影響が出てしまう。
「アキ君の言っていることはもっともです。……そうだ、これからは2日に一回、今みたいなエッチをするよう
にしましょう」
ああ、そこは隔日なんだ。
「考えたのですが、毎日すると一回一回の持つ意味合いが薄まってしまっていたのではないかと思うんです」
だから溜めて吐き出せと言いたいのか。
「有り体に言ってしまうとそういうことです」
何かおかしいことを言っているのか、という目でこちらを見てくる。もっと頻度を落として薄まったエッチ、
という選択肢はないのだろうか。まあ、今日くらい濃いのを毎日、などと言い出さないだけ十分に成長――
「本当は、毎日激しくしてほしいんですけど」
――前言撤回。やっぱり彼女の本質は変わっていない。エッチが出来れば何でもいいのだ。
「……とりあえず、今夜は寝かせませんよ? お互いの足腰立たなくなるまでシましょうね」
俺の呆れた顔を見て何を言いたいのか察したのだろう。彼女は会話を打ち切り今度こそベッドに上がって俺を
手招きしながら、空恐ろしい提案を口にした。こういう提案をするときの彼女は必ずに派手に乱れるのだ。つま
りそれに付き合わなければならないということでもある。
「だから、ほら」
彼女がベッドで催促する。縁に腰掛けて両腕を広げて、いつでも飛び込んでこい、と言わんばかりだ。
……ベッドといえば、明日、ベッドを見に行こうかという話があった気がする。朝の内に外出して夕方には部
屋に戻っていたいと言っていた奴もいた気がする。
「そんな昔のことは覚えていません」
20代にして痴呆が始まった彼女の発言に腹を括った俺は、ベッドの上に飛びかかった。
と以上です
書けば書くほど病んでくのはどうしてですかだれかたすけて
>>223 ごめんね、お母さん休日出勤とかよく分からなくてごめんね
甘受性も低くてごめんね
咄嗟に別の小ネタ書けなくてごめんね
>>223 >>225自分はこんな風に受信した
「課長……腕に抱き付かれるとキーボードが打てないんですけども」
「知らん。私など気にせず続けてくれ」
課長も折角の休日だったのに出勤ということになって今朝から機嫌は最悪らしい。
頬を膨らませて、今の私は不機嫌ですオーラを醸し出しつつ、一向に腕を離す気配がない。
……故意なのか無意識なのか分からないけども、たわわに育った胸を押し付けたり、胸元を見える角度まで視線を持ってこさせようとするのはどういうことでしょうかね。ただでさえ、貴女から漂う甘い香りに当てられてる自分の身にもなって下さい。
理性が揺らいで抱き締めたくなってしまいます。
「休みだったのに休みだったのに……」
呪詛の如く、延々と休みだったのに、と繰り返し呟く。彼女がこんな怨念を抱くのは分からなくもない。
何しろ、彼女と同棲してる身である自分。
今度の休日は家でまったりとする予定だったのだが、突然の出勤命令で今に至る訳だ。
ご立腹なのも同意したいが、一応、明日は休みなのだから我慢して欲しいところ。
「恨めしいのは分かりますけど……仕事終わらせましょう。ほら、三時間すれば帰れますし、ね?」
「ん、むぅ……でも……」
課長の頭を撫でると気持ち良さそうに吐息を漏らした。相変わらず、機嫌は下向きだが、気分は良くなったみたいだ。
「休みだったんだぞ今日。悔しくないのか?」
「悔しいって……勝負じゃないんですから。じゃあ……そんな不満なら有給休暇でもとります?」
そう言い終わると、彼女は埋めていた胸元からガバッと顔を上げてキラキラした瞳を自分に映した。
子供が欲しい玩具を手に入れた、そんな驚きと嬉しさによく似ている。
仮に、彼女に犬の尻尾があればブンブン振っているだろう。
「い、いいのかっ!?」
「幸い、課長も自分も有給取ってなかったですし。2日ぐらい休みましょうか」
「お、おぅ! さぁ、仕事を早く終わらせよう!」
興奮気味な課長に現金だなとか思いつつ、休日の計画を頭に浮かべた。
「……取り敢えず、仕事してくれるのは有難いんですけど、腕を離しませんか?」
「嫌だ。これだけは譲れんからな」
♢
糖下はいいが、糖分が足らん……
スマソ
これ以上甘くなるのか……ゴクリ(口に溜まった砂糖)
甘すぎて毒です
>>225,234
本当にやってくれるとは…熱糖風呂で疲れが癒えた
ありがとうごちそうさまありがとう
>>233 母さん今日もおいしいオカズをありがとう
アキ君キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
GJ
なあ、お前らミラクルフルーツって知ってるか?そう、西アフリカ原産のあれだ、次に食ったものが甘く感じるやつ、これを甘えっ娘に変化させると最初はいきなり甘えてこないのに次の行動でおもいっきり甘えてくるという甘えっ娘になるのではないだろうか
残念、ミラクル(略)はツンツンした柑橘娘をデレデレにできる男だったのだよ
>>240 なん・・・だと、
・・・よく考えると辛くても苦くても甘くなるんだよな・・・辛い女の子ってどんなのだ?
>>242 ツンなんじゃないか?
辛味→ツン
苦味→クール
酸味→元気
甘味→デレ
此処まで想像した
わたしの波糖砲は108式まである
ミラクルフルーツという単語をどこかで見たなと思っていたら、前スレ850前後で出ていた
新しい分野を開拓したと思ったらすでに出ている話題だったってのはこのスレでよくあることだったけど、だんだん
その話題ループのスパンが短くなっている……
今もなお発展を続ける現代社会、しかし実はそれらの技術は超古代文明「アマエンティス」の子孫たちが代々受け継いできた
超技術のほんの一部でしかなかったのだった……
子孫たちは超金属「オリハルゴトウ」を使い無限の砂糖を手に入れることができ、非常に甘い物好きだったと言う。
そして代々「甘い」パートナーを探して、パートナーの仕事にアドバイスを与える形で日々の世界の進歩を陰からサポートし、
自身は決して歴史の表舞台には立たなかったという。
古くから伝わる戒律により貞淑でありながら、子孫を残す意識が高く、パートナーへの接触がが激しい傾向がある。
『The Story of Amaentis』(1896)
ごめん、なんか調べたら意外と面白くってつい……
このスレ住人の甘性にはいつも驚かされる
>>247 名前的に超金属より超砂糖みたいな感じのほうがいいと思う、その近くで甘えるとその甘さに応じて砂糖が増えるにたいな感じで
オリハル後藤
無から金団を生み出す錬金術師か
甘めの練乳術士?
円甘の理に導かれて…
このスレ読み返してて今更
>>87から電波受信。
6レスいただきます。
〜・〜
「あ、お兄ちゃんお帰りー。舐めてー」
「あ、やっと帰ってきたのか。早く舐めてよ」
ばたん。
今しがた自分の手で開いたばかりの玄関のドアを、勢いよく閉めた。
……いやいやいや、帰ってきて早々意味が分からない。
ちょっとでいい。ちょっとだけ待ってほしい。
白昼夢を見たような思いに駆られながら、住み慣れたはずのアパートの部屋番号を確認すれば、そこは確かに自分の部屋で間違いなく。
しかしながら俺に、あんな女の子に「お帰り」なんて言われる心当たりがなく。
って言うかその後に続けて、なんて言った?なめてよ?ナメテオ?新たな隕石系の魔法か何かだろうか。
俺はいいですとも!って返せばいいのか?
ああそうだ、きっとバイトで疲れてるんだな。
結局出た結論は平凡なもので、俺は再び今閉めたばかりの自分の家(のはず)の玄関を開ける。
「ちょっと、なんで閉めたの?」
「ちょっと、なんで閉めたんだよ?」
……次は妙なステレオで怒られてしまった。
「え、ごめん……。じゃなくて。君たちはどこの誰? ここは俺の家なんだけど。どうやって入ったの?」
俺はちゃんと家を出るときには鍵をかける習慣がある人間だし、ここには引っ越したばかりで合鍵をなくした覚えもない。
こんな女の子が簡単に侵入できる家なのならば、俺は即刻引越しを考えなければならないことになってしまう。
「「お兄ちゃんが連れてきたんじゃない」」
今度は二人の声が綺麗にハモった。
そのせいで、とても聞こえてほしくない言葉が、綺麗にすこーんと頭の中に入ってきてしまった気がする。
……
…………
………………
これはあれですか。
俺、無自覚の犯罪者と化して人生終了というやつですか。
〜・〜
うん、まあ待て。
突拍子もない言動のせいで危うく思考を停止するところだったが、そんな言葉を鵜呑みにするのはアホ丸出しだろう。
どう思い返しても俺は身に覚えがないわけで、とりあえず状況の整理を先にしたい。
問題の目の前の女の子2人はやけに大人しく俺の反応を待っていてくれたので、俺は数秒でそこまで冷静に戻る。
頭上に?マークが浮かんでいそうな表情で小首を傾げている2人の間を抜け、ひとまず勝手知ったる自分の家へと入り込んだ。
すると2人は、
「も、もしかして怒っちゃった?」
「ねーねー、兄やんなんでボクらの相手してくれないのさー」
などと言いながら、ちょこちょこと俺の後ろに着いてきた。
悪い感情を持たれていないことは確かなようだが……
「えーと、君たち、名前は?」
俺はベッドへぽすんと腰掛けながら、とりあえず二人の名前を尋ねた。
「林檎だよ!」
「蜜柑だ」
セミロングの大人しげな方が林檎ちゃん、ショートカットの活発そうな方が蜜柑ちゃんというらしい。
林檎に、蜜柑……関連性のある名前であることから推測すると、二人は姉妹なのだろうか。
確かによくよく見れば、顔立ちが似ていなくも無い。
「林檎ちゃんに、蜜柑ちゃんね。それで二人はなんで俺の家に居るの? 俺が連れてきたってどういうこと?」
「そのままの意味だよ。お兄ちゃんが私たちをここに連れてきたんだよ?」
「……っていうか、ボクら二人だけじゃないんだけどな」
「な、それってどう」
どういうことだよ、と。
聞き返そうとした俺の言葉は、とさ、といきなり背中にかかった体重、そして首に回された細い腕にかき消された。
「むー、全然私には気付いてくれないんですね。ちょっと寂しいです」
耳元で囁かれた声に振り向けば、そこにはもう一人、ポニーテールの少女が居た。
すると、その声を皮切りに
「あー、こら檸檬!ずるいぞ!」
「ずるいずるい、私もだよ!」
「じゃあ苺もー!」
と、今度は前方から次々と体重が乗っかってくる。
……あれ。
今、声が一つ多くなかっただろうか?
後ろから抱き着いてきた子から視線を外し、再び前の林檎ちゃんと蜜柑ちゃんの方へ顔を向ける。
すると一人どころか、新たに二人の女の子の姿が増えていた。
「苺はおにーちゃんと手つなぐ!」
と言いながら俺の右手を取っている、ゆるふわカールの小さな子。
そして、
「…………」
無言で俺の左手をきゅっと両手で包み込んでいる、艶のある長い黒髪の女の子。
後ろに居る子も合わせると、合計5人の女の子が俺の周りを取り囲んでいた。
いや、それでは表現が甘いか。
5人の女の子が俺の上に乗っかってくっついて、いた。
「ちょ、ストップストップ!一旦ストップ!」
小柄な女の子たちなので1人1人はそう重くは無いが、流石に4人も5人も乗っかってこようとすると、
負担を感じずにはいられない。
俺は両手……は塞がれているので、首を大きく振りながら、制止の言葉を発した。
すると意外にも、5人のうち1人を除いてはそそくさと居住まいを直し、俺の前に並んで正座した。
除いた1人はと言えば、
「……………」
と、無口無表情のままで俺の左手をふにふにともてあそんでいる。
一向に離れようとしないその姿に、俺は何と言ったものかとしばし逡巡したが、
「こら薄荷。お兄ちゃんが困ってるよ」
という林檎ちゃんの言葉に、渋々と言った様子で俺の手を離し、皆の横に並んでちょこんと正座をした。
「……さて。いろいろと聞きたいことはあるんだけど」
「いいよー?なになに?」
率先して返事をするところを見ると、どうやらこの5人の中では林檎ちゃんがまとめ役らしい。
だから俺は、とりあえず林檎ちゃんに疑問をぶつけることにした。
「君たちは、どうして俺の家にいるの?」
「どうして、と言われても。だからお兄ちゃんが連れてきたんだってば」
要領を得ないその解答に、俺は思わずこめかみに親指を当てて頭を抱える。
「えーと。じゃあ、質問を変えようか。君たちは、どこから来たの?」
「どこから、って言われてもー。んー、そこ、かな?」
言って林檎ちゃんは、部屋の中のある一点を指差した。
それに続くように、他の4人も同じ方向へ人差し指を向ける。
一体何があるんだよ、と。そちらへ視線を向ければ、指差されているのは何の変哲もない一番下のタンスの引き出しだった。
「いや、意味が分からないんだけど……」
「ほんとだよ!苺たちはそこから来たの!」
「そうですよ。そこに何が入ってるか、お忘れですか?」
「………………」
明らかに困惑しながら聞き返すと、信じてよ!と言わんばかりの必死な表情で全員が視線を集めてきた。
何が入ってるか、って言われても、その一番下の引き出しはあまり取り出さないようなものしか……
ん?
林檎に蜜柑、苺、檸檬と……薄荷って言ったか?
「まさか」
「あ、やっとボクらのこと、分かってくれた?」
してやったりという感じで、蜜柑ちゃんが聞いてくる。
確かにその名前の羅列から思い浮かぶものが、その引き出しの中には入っている。
しかし、それがこの子たちと結びつくなんていうことは、到底考えられはしなかった。
恐る恐る、といった感じで引き出しを開け、「それ」を取り出し、振ってみる。
だが、いつもからからと音を立てるはずのドロップの缶は、何の音もしなかった。
「良かった。忘れられていたわけではなかったんですね」
と、檸檬ちゃんが安堵の息をはき、俺の手を取る。
そのドロップ缶は、おばあちゃんの形見だ。
小さな頃、おばあちゃんっ子だった俺に、最後に残してくれたもの。
そのときの俺は、これを食べてしまうとおばあちゃんとサヨナラをしてしまう気がして、食べられないでいて。
そのうちに食べることも捨てることもできなくなって、思い出の品としてずっと持ち続けていたものだった。
「いや、でも本当に……?」
「そうだよー。ほら、甘い匂いだってするでしょ?」
言って林檎ちゃんは、その柔らかな頬を俺の右頬に擦り付けてきた。
鼻の前で揺れるそのさらさらな髪からは、確かにほのかにリンゴの香りがする。
「あー!林檎ぬけがけ!」
言って飛び出したのは蜜柑ちゃんで。
「私も……いいですか?」
「苺もー!」
「…………♪」
二人が来たことで、当然のごとく他の3人も俺のほうへ飛び掛ってきた。
5人分の体重を受け止められるはずも無く、俺は再びベッドの上に押し倒されるような形になる。
正面には林檎ちゃんと蜜柑ちゃんの顔があり、右からはリンゴの香り、左からは微かな柑橘系の香り。
その上で檸檬ちゃん、苺ちゃん、薄荷ちゃんに全身に抱きつかれたような姿になり、俺は再び慌てる。
微妙に俺よりも温かい皆の体温がやけに生々しくて、少し変な気分になってしまいそうだ。
「ちょっと!ちょっと待てって!」
再び俺は制止の声を上げる。まだ、聞かなければいけないことがあるからだ。
すると今度は2度目だからか、5人とも俺の上から降りることなくそのまま俺の方へと視線を合わせてきた。
もういい、その体勢でいいから聞いてもらおう。
「じゃあ、君たちは何しに来たの?」
「何しに、って」
「兄やん、そんな分かりきったこと聞くなよー」
林檎ちゃんと蜜柑ちゃんが呆れた様子でつぶやく。
いや、そっちには分かりきってるのかもしれないけど、俺には全然わからないんだって。
「んっとね、苺たちはおばあちゃんに言われて来たんだよ?おにーちゃんの傍にいてあげなさい、って」
…………ばあちゃん、あんた天国で何てこと考えてるんだ。
確かにそうと考えるしか説明のつかない出来事ではあるが、だからといってこれは羽目を外しすぎだろう。
超常現象のバーゲンセールだ。
「まあ、そういうわけですから」
「大事に取っておいてもらえるのも嬉しいけど」
「やっぱボクらは、もっとやってもらいたいことがあるからね」
「苺たちは、そのために生まれたんだよー!」
「………………お兄ちゃん♪」
口々に言いつつ、5人は次第に俺の顔の方へとにじり寄ってくる。
その表情がにやりと笑みの形になるのを見て、俺は彼女たちがこれから何と口に出すのかを悟った。
ああ、そうだ。
何のためにここに来たかって理由は、俺が信じられなかっただけで、そういえば最初にちゃんと言ってたんだな。
「「「「「舐めても、いいんだよ?」」」」」
〜・〜
……だけど、これって倫理とか道徳的に大丈夫なんだろうか?
女の子5人に囲まれて舐めて、なんて言われてる図って、絵面的にはすごく危ないような気がするんだけど……
「5人じゃないよ?まだ居るよ?」
「…………マジで?」
つづかない
〜・〜
以上です。
ドロップって他にどんな味あるんだっけな。とりあえず名付けやすい順に選んでみた。
性格とかネーミングに異議のある方は、各自で味付けしてくれちゃっていいんだぜ!
ではでは、お目汚し失礼しましたー。
>>259 gj!
「・・・・・・・マジで?」の下の文が読めない
あと、俺の好きな葡萄を忘れてもらっては困る
ちょっとドロップ買ってきます
続きに期待超期待
30の俺も七五三で千歳ちゃんを連れて帰っていいですか?
つんつんしてるけど甘えん坊な金平糖ちゃんとデートしてくる。
古風で慎み深いべっこうちゃんが上目遣いに見つめてきたら俺ぁもう
ぽわぽわしたアホの子なぐるぐるキャンディちゃんにペロペロされて来る。
いろいろな味のあるチュパちゃん(チュパチャプス)を忘れてもらっては困る
浴衣姿の三姉妹りんご飴あんず飴わた飴
普段はクールだけどあなたの前では甘えん坊な氷飴
何人いるんだ金太郎飴
普段は甘えん坊だけどあなたが大変な時には甘やかしてくれますのど飴
いつでもデレデレ水飴
じゃあ、俺は「乾パン一家」の氷砂糖ちゃんをお預かりしましょう。
私のおじいさんがくれた、私は特別なのだと感じさせてくれる甘くてクリーミィなあの子
塩飴のイメージの文が思いつかない
>>272 運動部のマネージャー甘えっ子
男のドリンクだけ、頑張って!!そして、もっと甘えさせてね☆って愛情込めちゃったり。
最近みんなに置いて行かれ気味で寂しそうにしている
ニッキちゃんは俺が貰っていく。
少し邪道だと思われるいちご飴とみかん飴は俺がもらっていきますね
いつ甘えてくるかと待ってたが...
俺んちのはおはじきだったよ...orz
飴は甘めぇ
>>276 まだおはじきっ娘という可能性が残されている
男梅は流石に無理だろう
俺っ娘というか、男勝りな甘えっ娘くらい居るだろ。
警察犬とか熊が調教師にはベタベタに甘えに行くみたいな感じで
さて、今日はポッキーの日だが…
アッキーナのヴァッギーナに俺のボッキーナを
バッコーナバッコーナ
wiki見たらきりたんぽやもやしの日でもあるようだ
>>285 彼、韻を踏んでるからな
ビートを刻んでいるのかもしれない
甜菜だけにな
>>286 だが言ってることは変態なことに変わりない
絶句。
別に、彼女の家に呼ばれたから、緊張のあまりソファの上で硬直しているわけではな
い。
「……」
固まって動かない少年の前で、少女は袋を手にしたまま首を傾げている。
「……」
スーパーやコンビニではチョコでコーティングした赤い箱や、緑の箱でサラダ味の棒
状プレッツェルが立ち並んでいる。そういう日なのだそうだ。
しかし、少女が持っているのは白くて細長い。遠くでザバザバと水の音が聞こえたか
と思うと、キッチンで中身を丸ごと洗って皿に盛り、とことこと戻ってきた。
同じ色の白い皿にはなんというか、目立たない。先端部に豆のような物体があるそれ
は、炒めものや味噌汁、何にでも添えられるモヤシだった。
それを、一つだけ口に咥えて少女は隣に座る。
「……」
お互いが言葉を発さない。――そういう日なのだそうだ。
理解しつつも、少女がモヤシを咥えてしまって、少年はそれを反対側から咥える以外
に選択肢がない。こういう時ばかりイニシアチブを取るのはずるいと思う。
ただ、白い棒状のものを咥えるだけだというのに心臓が高鳴る。口からモヤシを飛び
出させたまま、少女はソファに腰かけている。
「……」
覚悟を決めた。二人しかいないのだ、学生服のままだからと言って臆することはない。
少年は口だけを使って、水平方向に伸びている白色の棒を咥えた。
「……」
しかし、この時点で随分と近距離である。話題になっている菓子と違って極端に短い
ので、唇だけで何とか支えている状態だ。
見つめ合ったままなのも、どこか羞恥を煽る。意を決してモヤシを口にしたが、顔は
火照るし嫌な汗が出る。少女も同じく頬を朱に染めて、目が泳いでいた。
だが、このままでは落ちる、そう考えると、少年の手は自然と相手に伸びて。
「……!」
少女の目がハッと見開かれる。が、口を開いてはせっかく咥えたモヤシが外れてしま
う。
ぎこちなく肩に乗った手を掴むと、それ同士が触れあう形になった。
手のひらが合わさった形から、さらに指が絡み合うまで時間はかからなかった。少女
の指も汗をかいていて、緊張しているのは同じのようだ。
口とくちを結ぶ白い道を進み、少年は前歯で潰して音を立てる。
どうしようかと迷っていたもう片手も、距離が縮むと彼女の首を引き寄せるように動
いた。
「……っ」
唇が触れる時、皿の端を掴んでいた少女の手が背後にまわった。ふたりして抱き合う
ようになり、その分キスの時間も長くなる。
少年は、ふたりを繋いでいたモヤシを奪って食べた。唾液が染みて食感は微妙だが、
少女の唇に挟まれていた反対側で、これもまた間接キス。
「……」
片手が離れ、白くて細い指が皿に伸びようというとき、それより速く少年は一つ摘ま
んだ。口に咥えてみせると、少女の困った顔が目に映る。
しばらくキョロキョロと顔を動かしていた少女だったが、こく、と唾を飲んだ後、モ
ヤシの先端を咥えた。
「……」
真っ赤な顔が目だけで笑いかけてくる。破壊力抜群の笑顔だが、少年は顔を背けるこ
とができなかった。
一日遅れたけどモヤシネタ
煙突の日とかもあるんだね、11月11日
……そこ、棒状のものが四つ並んでればいいんじゃね? とか言わないの
生徒会長幼なじみ人外魔法少女(見た目)ロリツインテールツンデレツルペタツリ目若干変態お隣許嫁な女の子という訳のわからん電波がきた
>>291 欲張り過ぎだろww
そんなこと言ったらおかし買ってあげないぞ?
もう5つくらい減らせないものか
このままだと踏み台なしだと演説できない身長の女子が
瞬間移動で男の部屋に入り込んで衣服のニオイを嗅いで
いる所しか浮かばないぞ
ぷりちー
>>291 キャッツカフェのアンビリーバブルじゃないんだからw
「貴方のオムツを変えたり、ここまで育ててあげたのは誰だと思ってるの?諦めて私に甘えられなさい。何のために、齢(ピー)歳の私が小娘の真似をして学校に通ってると思ってるの?」
って、長寿不老まで付加してしまったじゃないか…
大は小を兼ねるとも言うし多い方がいいじゃないか
ってか、なんだかんだ言ってしっかり乗ってくるのな
ネタ振り自体ある意味、相手に甘えてるって解釈したら…
>>291 序章的な
朝が来た。そう、いつもと変わらない朝が。
俺は高校2年 襟江 愁(えりえ しゅう)。俺の両親は親父が海外に
単身赴任中。しかし親父は、一人ではゆで卵の作り方すらわからない。
だからそれに際して母さんがついていかざるを得なくなった
(もはや単身ではない)。そして俺は一人っ子。つまり、このそれなりの
大きさの一軒家に、高校生の俺一人暮らしというわけだ。しかし学校も
比較的近いところにあるというのに、現在の時刻は6:00。なぜ俺が
こんなにも早く起床しているのかというと、
〜〜♪〜〜♪
充電器にささっているケータイが鳴り出した。こんな朝早くからと
普通の人は思うだろう。しかし俺にとってはもはや習慣に近くなっているものだ。
「もしもし」
「あっ、愁君。わるいんだけど、また莉音のことお願いできないかしら。」
電話の声の主は隣の家の奥さん、もとい隣の家に住んでいる俺の幼馴染、
華神莉音(はなかみ りね)の母親の奈瀬(なせ)さん。さっきの依頼は娘を起こして、
朝ご飯を食べさせてあげてほしいというものだ。
「わかりました。そっちはまだ忙しいんですか?」
「えぇ、まだしばらくはそっちには帰れそうもないはね」
向こうの家の両親も仕事が忙しいらしく朝は莉音だけのことが多い。しかし
それだと莉音はいつまでも寝続けてしまう。だから隣で幼馴染の俺が
起こしに行っているわけだ。これが俺の早起きの理由。
「いつもごめんなさいね。頼めるの愁君だけだから」
「別に構いませんよ。大変ですねそちらも」
というか、となりの両親が忙しい理由というのが
「そうね、家に帰りたいのもやまやまだけど」
「魔空界の経済事情、一向に良くならないから、お仕事全然無くならなくて」
えー、今の一行で ん? と思った方もいるだろうが、ちゃんと説明します。
実は隣の一家は人間ではない。ではなんなのかというと、まず“魔空界”の
説明からしなくてはならない。魔空界というのは、空の雲の上に存在する、
翼の生えた魔法使いたち“魔空師”たちが住んでいる世界のこと(ケータイは
繋がる)。そして隣の一家は、魔空界から来た魔空師一家というわけだ。
そして莉音の両親はその魔空界の国家機関で働いているそうだ。以前は
人間界(隣の家)から仕事場へ通勤していたようだが、しばらく前から魔空界の
社会情勢が悪化しているようで、なかなかこちらへ帰ってこれないらしい。
説明はこれくらいでいいだろうか。
「ま、こっちのことは俺がやっときますんで、体に気をつけてくださいね」
「ありがとね、愁君。じゃ莉音のことお願いね」
プッ
ケータイをおき、窓に向かってひと伸び。
さて朝飯作って、莉音のやつ起こしに行くか。
ちなみに鍵は預かっています。
つづけるやも
やるのか…wktk
ファンタジー久々
キスしたら
妊娠するぞ
甘えっ娘
ちょwwwおまwwwww
305 :
295:2011/11/14(月) 13:58:29.43 ID:uEkPjNOH
>>303 公式は工事中だったのか。
昔、一人で食べ切ったら奢りって勝負を友人とやって半分過ぎた辺りのアイスクリームゾーンでギブアップした事が…
その後一ヶ月ぐらい、生クリームとバニラアイスが食べられなかったw
さらに名古屋の某山でチョコバナナスパゲッティを完全登頂した時は二ヶ月ぐらい生クリームとチョコが食べられなかったwww
306 :
298:2011/11/14(月) 17:11:27.81 ID:SXID9v1P
>>299 無理があると思ったのに序章書いてくれてありがとう続き期待して待ってる
>>303 見た瞬間笑った、もはやデザートとしと人の食える量ではない
308 :
295:2011/11/14(月) 19:23:25.06 ID:1QMUAgLI
>>299 続
朝食もそこそこに作り、隣の家へと向かう。鍵を開け、いつもと同じ経路で
ひとつの部屋にたどり着く。一応女の子の部屋なのでノックをする。
コンコン
しかしこのノックで返事が返ってきたことは一度もない。返事があるまでノックを
続ければ、俺の拳かドアのどちらかが壊れてしまいそうなのでドアを開け中に入る。
そこには俺の暗く少し冷たい殺風景な部屋とは対照的な、やさしく暖かいほんわかとした
部屋があった。その部屋の中を見渡すと、ベッドの上の布団が何かを包んでいることに
気付く。ま、その何かはわかってるんだけどね。
「お〜い、起きろ〜」
「・・・」
「朝飯できてるぞ〜」
「・・・うぅん・・・」
「おい」
「・・・すぅ・・・」
「とっとと起きろ!」
ガバッ
睡眠を促進していた布団をのけると、そこには丸くなりながら何かを抱きしめている
女の子が眠っていた。そうこいつが莉音だ。相変わらずのんきに寝ていやがった。
だが今の季節は冬、暖かい雰囲気の部屋だろうと、暖房は効いてないので無論寒い。
寝ている間体を暖め続けていた布団を一気にはがせば、こいつもたちまち目が覚める。
「ひゃう!・・・うぅさむい」
ほら起きた。冬の寒さは目覚ましに使うのは効果的だな。しかし、毎度毎度こいつから
布団をはがして、こいつの姿を見るたびにその体のサイズに驚く。かなり小さい。
本当にこいつは同い年だろうか、高校2年生だろうか。春の身体測定で140だと本人は
強く主張していたが、測定結果139.4に彼女が落ち込んでいたのを思い出す。
ちっさ
「!」
バッ
突然莉音はなかなか起こそうとしなかった体を一気に起こした。
「どうした?」
「い、いま!ちっちゃいっていった!!」
おや、心の声が出てしまっていたようだ。
「よくもひとがきにしてることを〜〜しゅうのアホ!!」
ブンッ
次の瞬間
俺の目の前は真っ暗になった。莉音が抱きしめていたものを俺の顔面に生きよい良く
投げつけたからだ。視界を妨げたのはどうやら服のようだ。
「悪かったよ」
「うぅ〜〜〜」
視界の障害を取っ払って、俺は軽く謝ったが莉音はこちらをにらみ続けている。
「ったく・・・あれ、この服」
「ぅん?・・・・!」
この服は見たことがある。青のチェック柄で、春と秋頃に結構お世話になっている
羽織れるやつだ。というか
「これ俺のだよな、なんでここにあるんだ?」
「そ、それは、しゅうがこのまえ、わすれていったからじゃない!」
「・・・あぁ、そうか」
洗濯カゴにないと思ったら、ここに来たときに暑くなって脱いでそのままにしてしまったのか。
「s、そうよ、まったく」
「悪かったな」
「べつに、とくにこまることでもないし」
「んで?」
「・・・なによ」
「その俺の忘れ物を抱きながら寝ていたのはどうしてだ?」
「!!」
そう、布団をめくったときこの服は間違いなく莉音が抱いていた。その証拠に服は
微かだがぬくもりを持っていた。
「そそ、それは、しゅうにわたすの、ゎわすれないようにするためよ!」
「ほほう」
「だだから、きのうからもtってたの!」
「なるほど」
「そうよ!べつに、においをかぎながりゃ、ねむろうとしたとか、そういうにょじゃないんだかりゃね!」
さっきこいつは俺のことをアホ呼ばわりしたが、アホはどうやらこいつの方みたいだ。
「まったく・・・もぅ」
その証拠に本人は本音をしゃべったことに気付いていない。
「まぁいいや。とにかく顔洗って、髪とかして、着替えてさっさと朝ごはん食べに来い。わかったな」
「わかったわよ」むぅ
わかりやすい不機嫌を横目に部屋を出て、俺は支度するため自宅に戻った。
つづけたい
名前無い方が感情移入出来て好きだ
そんな奴いない?
>>312 それは人の好み次第だから何とも言えんね
少し書いてみるか
>>295 黄昏が宵闇に潜み始める。白い息が吐ける程、寒くなってきた気温が足取りを重くさせるのは気のせいか。
…………つーか、物理的に重い。
「……重いなぁ」
俺の背中に絡みつく軽くて小さな物体。
軽いけども、鞄を二つ持たされて帰路を自宅に向けて歩いてるせいなのか、重く感じるのだ。
「………へぇ?」
ギュッと、首辺りに回された腕に力が入る。少し苦しいけども、そこまで息苦しいっていう訳でもない。
こんな事するのは恐らく重いって言われたことに対しての抗議だろう。
「あんたも生意気に育ったねぇ。つい前まではよっちよっち歩くのすらままならなかった癖に」
「そりゃ悪うござんした。何時もこんな帰り方してる身にもなって欲しいもんですね、お母様?」
「ほぅほぅそうか。そんなにあたしが重いか。全く……あたしの乳吸って育ったお前の態度がそれかい」
「……」
記憶が曖昧で吸ったのかも覚えてないし、しかも俺を拾われたから尚更分からん。
それに背中に柔らかさが感じない自体、ぺったんこなのは丸わかりだし制服を着ながら登校して、生徒会長での仕事をこなしてる時も、身体が小さいからか、踏み台なしで演説出来ないし。
だから母さんに乳って……あるのk、ぐぇ。
「……そろそろ、減らず口を閉じないと本気でするつもりだから。息子君、分かったかな?」
「人の心を読まんで下さい。つーか、母さん、首絞めるのは酷いんじゃないですか?」
「……ふん、生意気には良い薬さ……いや、それとも」
ふぅ、と小さな吐息が耳にかかった。それと同時に、ドクン、と身体中の心拍数が上がったかのような感覚と共に皮膚が熱を持ったかの様に身体全身が火照り始め、呼吸が浅く、速くなった。
「今、ここで……しちゃおっか?」
「……っ!!」
淫魔の瘴気を当ててきた母さん。
悪ふざけならやめろ、そう言いたかったが、呼吸し辛く、呂律は回らない挙句理性が鍔迫り合いを繰り広げているせいか、喉に言葉が引っかかって上手く言えない。
「あたしは構わない……あんたが望むなら、受け入れるよ」
心臓は相変わらず早鐘を打ち、母さんは誘惑する様に、耳元で囁く。
淫魔が男を堕とす色香。母さんから漂う甘く鼻腔を刺激し、思考をぼやかす。
足に力が入らない。そもそも、歩いてるのかどうかさえ、微妙な感覚だ。
「はぁ……はぁ……」
「……なーんてね。ほら、家に着いたから」
母さんの瘴気、匂いと重みが消えた。母さんの後を辿るように視線を上に上げる。
そこには何時も見慣れた二階建ての家。何時の間にか、家に着いたようだ。
ふらふらの足を持ち上げながら、母さんと家に入った。
♢
人外と言われ思いついたのは葛の葉と淫魔と吸血鬼でした
続くかも
もうえっちぃ方向に行くのは一目瞭然だけど
>>314 義母属性とかツボ過ぎてやばい…!
続き全裸待機
316 :
291:2011/11/15(火) 08:33:57.24 ID:fdTKXvCX
俺に飛んできた訳のわからん電波からどんどん広がっていく・・・なんだかうれしい
317 :
1/2:2011/11/16(水) 01:37:52.71 ID:U8lCRTLd
先日、とある事件に巻き込まれ、結果、ちっこい娘さんが我が家に居候することになった。
それはいい。構わない。俺がロリコンなのでどこまで我慢できるかという一抹の不安はあるが、それより大きな問題がある。
「彰人、彰人」
とか思ってたら、当の本人が人の背中をちょんちょん突ついてきた。
「ん? おお、更紗。どした? 何か用か?」
くるりと振り返り、件の少女──更紗に向き直る。一見すると子供のような体躯だが、俺と1つ違い、のハズだ。もし学生だと高校1年生になるのだろうか。
「用はない。けど、強いて言うなら、抱っこしてほしい」
そんな更紗が抑揚なく呟く。寝起きかと見紛いかねないほどテンションが低いが、これがコイツの普通だ。
「子供か」
「見た目は子供、頭脳は大人」
「どこの新一だ。まあいいや、おいで」
手でカムカムすると、更紗はスムースに俺の胸の中に収まった。
「ん。ん。……ん」
そして何かを確認するかのように数度コクコクとうなずいた。
「何の確認だ」
「気になるなら自分で繋げて調べればいいのに」
「そこまで興味ねー。それに、俺は出来る時と出来ない時があるから。何より、疲れるからあんま繋ぎたくない」
「……根性ナシ」
「無茶言うない」
「言ってない。出来るのにやんないのは、ただの怠惰」
「面倒くさがりなんだ」
「知ってる」
「そりゃそうか……」
というか、いま俺に抱きついてるちっこい娘が知らないことなど、存在しないと言ってもいい。
事実だけ伝える。更紗はアカシックレコードに接続できる存在だ。
簡単に説明すると、そこに接続すると、この世界の全てのことが分かる。先日の事件に巻き込まれた結果、限定的だが、俺も接続できるようになってしまった。正直、悪用すれば国家転覆も容易いと思う。
……誰だっ! お兄さん中二病って言葉大嫌いですよっ!?
「? どしたの?」
「や、なんでもない」(なでなで)
「むー」
そんな凄い(笑)のが二人揃っている訳なのだが、世界をどうこうするつもりは……少なくとも俺には全くなく、こうして更紗をなでてるだけで幸せだったりします。
……大丈夫とは思うが、一応、更紗にも聞いておくか。
318 :
2/2:2011/11/16(水) 01:38:10.79 ID:U8lCRTLd
「なあ更紗、お前は、えーと……」
うぅむ、聞きづらい。どうしたものかと思っていたら、更紗は俺の頬を優しく撫でながらつぶやいた。
「──私は、私を分かってくれる人がそばに居てくれるなら、それだけでいい」
「あー……繋いだ?」
「今の彰人の状態を読んだだけ。上層の意識のことしか読んでないから大丈夫」
「勘弁してください」
「ちょこっとだけ他のとこも読んだ。彰人はロリコンだ」
「読まないで! そして読んだとしても黙っていて! それが大人というもの!」
「実年齢が二桁だとしても、私みたく見た目が幼ければ興奮する?」
「します! いや何を聞いてんだ。ていうか読んだなら知ってるだろ。アレか、言わせたいだけか」
「彰人のへんたい。えっち。だいすき」
「変なのが混じってます」
「しまった、本音が漏れた」
「ぜってーわざとだ」
「実はそう。……嬉しい?」
小悪魔的な表情で俺を見つめる更紗。何かを探るかのような視線が突き刺さる。
「えーと。つるぺたは大好物なので嬉しいです」
「──。一応本音だけど、照れ隠しが多大に入ってる」
「読まないで!」
「……それで、本当はどう?」
「はぁ……。もう読んだんだろ? じゃ、全部分かるだろ」
「……そういうことは、調べるんじゃなく、本人の口から聞きたい、という程度の乙女心は持ってる」
ちょっとだけ頬を染めつつ、更紗がつぶやく。
「あー……まあ、なんだ。成り行きとはいえ、お前が今ここにいるのは、俺がそうあってほしいという意思が含まれているんだから、そこから行き着く答えは?」
「もっと短く。要点をまとめて。照れずに」
「……もっとお前と一緒にいたい、とは思っている」
一瞬で更紗の顔が赤色に染まった。
「す、ストレートすぎ。流石にびっくりした」
「お前が言わせたんだろうがっ!」
ええい、恥ずかしい。
「しかし、情熱的なプロポーズだった。仕方ない、結婚してやろう。結納に世界をあげる」
「してねえっ! いらんっ!」
「がーん」
うちの居候は厄介です。
厨二病? 大歓迎だ!
そしてあえて言おう、符長もげろと
GJ
……でもやっぱもげろ
なぜいつも符長ばかりいい思いを…orz
もはやもぐだけでは生温い!
有罪だ!符長をもぎちぎってやる!
乙
そして符丁もげまくれ
うはwww符丁の新シリーズきたwwwwもげろwwwwwwwww
正直符丁ネタ飽きた
俺はいつも楽しみにしてるぜ
全裸で
>>325が風邪をひいてしまう!
そう思った甘えっ子が真っ赤な顔で上着を差し出しています
327 :
名無しさん@ピンキー:2011/11/16(水) 17:30:11.18 ID:Wqe0vjvY
俺ももげろもげろ言ってきたけど
符丁マンネリ気味じゃね?
>>327 糖分足りてないのか?これでも食べろ
つ氷砂糖
飽きたと不平を言うよりもすすんで砂糖をつけましょう
加糖リック教会 スローガンより
信者だろうが自演だろうが構わんけどどこぞみたいな気持ち悪いノリは持って来るなよ
せやな
作者もこっちでは書かないみたいだし、あとは気持ち悪い儲出て行けば皆ニッコリ
どうしようもねぇな
まあVIP臭い低レベル作者が一人居なくなったところでどうでも
ついでに草931信者も居なくなればいい
符丁の人は何パターンか設定・シチュエーションを変えて色々書いてくれてるし、マンネリってことはないだろ
どうしても不満なら読み手として甘えるだけじゃなく書き手として皆を甘やかしてみてください
ていうかこのスレって文章レベルとか要求されんの?
文章レベルが云々は嵐が荒らすこじつけだろ
気にするだけ、面倒なことになるだけだと思うがね…
せやな
符長の人のは、後輩ちゃんの続きが読みたいわ
アレが一番笑ったw
もぎもぎフルーツ、もぎもぎしたーらもぐもぐ
>>336 文章レベルとか○○臭いとか、VIPやVIP発のパートスレで良く見る荒らし方だよ
つまり一番VIP臭い奴が他人にVIP臭いとか言って追い出したの
荒らし→嵐→嵐娘
構ってもらいたくて暴れるが、周囲に多大なる被害を与えてしまうのでなかなか甘えられない
勢いが収まってきたところで、相手の服の裾をちょこんと掴んで上目づかいで甘えてくる
ここまで糖化した
これからの時期ならクールビューティーな吹雪娘だな
>>342 クールな雪娘かね
「寒い寒い寒い寒い寒い寒い……」
歯がカチカチと震える。寒いってもんじゃない。ニュースでやっていたが何が暖冬か、外は猛吹雪だし、電車が止まり、会社には行けなくなった。
それでコタツに入っているのだが寒い。
尤も原因は他にある訳なのだが……
「其処まで言う程寒くはないだろう?」
そう、隣にいるこいつである。家に居候してる雪女。妖怪雪女。雪女郎……言い方は様々だが、恐らく皆が頭に浮かべてる通りの筈だ。
こいつと知り合ったのは一昨年の富士山を登山していた時のことだ。突然の吹雪に襲われ、視界が見えなくなり遭難しかけていたところ、吹雪の中でこいつが佇んでいた。
白装束に真っ白な髪、赤い眼。
吹雪には不似合いすぎる格好に不気味さを感じたのだが、その時の自分は何を思ったか、こいつを抱き締めて「吹雪をやり過ごせる場所を探そう」と言ったのだ。
そっから吹雪が止み、下山し、まぁ成り行きでこうなった。
そして今に至る訳だ。
「そりゃお前雪女だからだろ。寒くないのは当然だろうに」
「まぁ、そうだが……ところでお前の声が震えてるのは何故だ?」
「寒いせいだ!」
「……ふむ、そうか」
肩に乗っけていた頭を持ち上げ、隣から膝の上へと場所を移動した。
「こうやって密接してれば寒くならんだろう」
「いや、でもお前寒……くない?」
おかしい、とは思った。こいつに触れると冷んやりとした冷気が伝わる筈だが……それがない。それどころか、人肌並みの温もりがある。
寒くない分には有難いが……どういう風になっているのだろうか。
その疑問に答えるように紅い瞳をこちらに向けた。
「私は腐っても雪女だ。寒さぐらい幾らでもコントロール出来る」
「じゃ、なんで何時も冷気出してんだよ。こっちからしたら寒くていい迷惑だぞ」
「良いじゃないか。それに寒いと君は基本的に外に出ないしな」
「まぁー……そうだけどさ……」
「君と触れ合う理由も出来る。私からすれば良い手段なんだよ。
ところで。会社とやらが無いことだし、今日は私とこうやって過ごすのは如何かな?」
「……はぁ。分かったよ。今日だけゆっくりするか」
「良い判断だ。……私もこうしていたいからな」
今日一日。片時も雪女から離れることがなかったことを書いておく。
雪女いいね。
GJでした。
この間天気予報で「冬将軍がやってきた」って言ってた。
……いやいや、このスレの住人の素晴らしい頭脳をもってしても、
さすがに「冬甘え将軍娘」はないだろうw……チラッ
北風甘えっ子と太陽甘えっ子
常に高圧的な態度で甘えさせてと命令する甘えっ子と控えめな態度で眼を潤ませながら甘えさせてとお願いする甘えっ子の双子が起こすドタバタ甘えコメディー。
アリとキリギリス甘えっこ
働き者の妹と怠け者の姉
けい○んの平沢姉妹みたいな感じか
…いいかもしれん
今日で今年初めて雪が積もった札幌住民の俺にこそ雪女はふさわしい!
……ほんと大変なんだよ。噂では強く吹雪いて“札幌市内で”遭難しかけた人もいるらしい
道路が升目状で区別付かないってのもあるが、手袋マフラーコートないと死ぬんじゃないかってくらい吹雪くときがあるからなあ
個人的には甘やかす隙がなさすぎる感じ。ストーブ娘と布団娘に甘えております
おい
>>348!
お前がストーブ娘と布団娘に浮気しているせいで
雪女が嫉妬して吹雪を強くしているというのにまだ気づかないのか
雪女はちょっとヤンデレ属性持ちか
…雪女いいな、ちょっと北海道逝ってくる
全裸で
雪女「ぜっ全裸で来ても吹雪を弱めてあげないんだからね!
あんたみたいな変態、氷漬けになっちゃえばいいのよ!」
…
雪女「えっ、吹雪が弱まってないかって?
何を言っているの!そ…それっ…それは!私が疲れてきたからであって、
絶対絶対ぜ〜ったい!あんたの為なんかじゃ…、ないんだからぁ…」
…
「あなたが……凍えて…死んじゃうよぉ…早く服着てってぇ」
なんか、大幅に嗜好と方向性を間違えた気がする。
弱ってるデレな雪女もいいと思うんだ
♢
「うー……あー……熱いよぉ……」
「ったく……」
雪女兼幼馴染が風邪を引いた。目の前で額に熱さまシートを貼っつけて魘されてるこいつがそう。
俺とすれば、ハーフとは言え雪女が風邪を引くのだろうか、という疑問しかない。
そう、こいつのお母さん、詰まるところおばさんなんだが、本物の雪女なのだ。
そして今の時期は雪を降らす為とかで、おじさんと東北の方へと行ってしまった。
その数日後、おばさんから連絡があり「うちの子が風邪引いたらしいの。良かったら看病に行ってやってくれないかしら?」との事を伝えられ、おばさんには日頃お世話になっている為、俺は快く了承して、今現在面倒見てる訳だ。
「お母さんもお父さんも薄情だー……うぅ……」
「仕方ないだろ。おばさんも外せないことだし。ほら、口開けて。あーん」
「うー……あーん、んぐんぐ……」
「まぁ、熱も微熱まで下がったしな……お粥食い終わったらデザートにアイスでも食うか?」
「んぐっ! ……い、いいの!?」
雪女という血のせいか、冷たいものが大好物なのだ。おばさんもそうだが、アイスやカキ氷、キンキンに冷やしたジュース等……腹が壊しそうな物を平気な顔をして大量に食う。
ただ、風邪を患ったので、アイスは禁止にしたのだが体調も良好そうだから良いだろうと判断を決した。
「食い終わったら、な。元気にもなってきたしな」
「やったっ……ケホッ!」
「嬉しいのは分かったが。咽せるなよ……ほら、お茶」
「んくんく……はぁ…………落ち着いた。さんきゅ」
「ゆっくり食え。何、アイスは逃げたりしない。取り敢えずお粥は全部食え、ほらあーん」
「ん……えへへ」
「……何だよニヤニヤして」
「んー別に? 何でもないよぉー何だか恋人みたいだなぁーって」
「……何馬鹿なこと言ってんだ、ほら食えよ」
「あれー? 顔赤いよー?」
「……うるせーほら食えって」
「君も風邪引いちゃったかな? なんてね、ケホッ!」
「あーほら、具合悪いんだから大人しくしてろって」
「うぅ……」
調子が悪いのに元気そうな幼馴染の慌ただしく動き回る感情を抑えるように宥めたり。
幼馴染の我儘で一緒に風呂入って、密着した状態で寝たりと、まぁ、つきっきりで面倒を見たおかげか僅か二日で治った。
……逆に風邪がうつり、幼馴染に面倒見られるのはまた別の話。
ハーフは幸せだな
お風呂入ったり一緒に抱き合って寝ても溶けないのだから
奥手な純血雪女さんは見つめ合うだけで顔から湯気がたち
手をつないだ瞬間に空へ消えてしまいました
そして、別れに涙した男だったのが…
翌朝…何とそこには…
雪の積もった庭で元気にはしゃぐ雪女さんの姿が!!
>>310書いてるものですが
勢いでなんか書いたもの投下
歌詞だ
終わらない甘を愛でよう 甘ったれな貴女のため
終わらない甘を愛でよう すべては君だけのために
終わらない甘を愛でよう 姉に、妖怪、幼馴染
終わらない甘を愛でよう 明日また甘えられるように
普段では冷たい君と 二人きりになった夜
これほどかと思うことは 今まで何度でもあった
ホントにデレるときはいつも 死ぬほどかわいいものだから
にやけが止まらないことは 今まで何度でもあった
終わらない甘を愛でよう 甘ったれな貴女のため
終わらない甘を愛でよう すべては君だけのために
終わらない甘を愛でよう 嫁に、後輩、妹まで
終わらない甘を愛でよう 明日また甘えられるように
いつだって場所も選ばず 甘えられたら照れくさい
それでも僕は君のこと いつまでも愛すことだろう
終わらない甘を愛でよう 甘ったれな貴女のため
終わらない甘を愛でよう すべては君だけのために
終わらない甘を愛でよう 先輩、メイド、魔法少女
終わらない甘を愛でよう 明日また甘えられるように
終わらない甘を愛でよう 甘ったれな貴女のため
終わらない甘を愛でよう すべては君だけのために
終わらない甘を愛でよう 一人ボッチで泣いた夜
終わらない甘を愛でよう ・・・・を慰めた日々
終わらない甘を愛でよう 甘ったれな貴女のため
終わらない甘を愛でよう すべては君だけのために
終わらない甘を愛でよう ペット、従姉妹、生徒会長
終わらない甘を愛でよう 明日また甘えられるように
30分ぐらいで書いた
結構冷えてきたけどお前ら大丈夫か?
俺は鼻風邪娘に感染されて、今パブロン娘に治してもらってるところだ
お前らのところにはどんな娘が来た?
ねつさま娘
ぷるんぷるんだぜ・・・ ゲホリ
359 :
名無しさん@ピンキー:2011/11/19(土) 23:47:12.33 ID:VWU8lJTS
>命令は「お前のためにがんばってご飯作ってあげたぞ!さあ褒美にぎゅーしろ!ついでになでなでしろ!」な尊大娘
「……ううう、ううううっ」
「メシ喰うときとトイレ行く時くらい待てませんか、莉乃ちゃんよ」
「ご飯は私が食べさせてやりたいんだぞ。恥ずかしがって自分で出来るなんて言うから、やることがないじゃないか……」
「赤ちゃんじゃねーから、おれは。風邪ひいた時や腕の骨折った時にでも……おい待て今やな感じに目が光ってねえ? バールのようなモノは無しだぞ」
「……ダメだ、そんなのダメに決まってるだろおっ! なんてこと言うんだ、お前はっ! このっ、このこのっ!」
「一体なんだよ! 人のご飯中にポカポカ殴るの禁止って! 急に泣き出したりして、何!? 今度は一体何だって言うの!?」
「だって、だってねっ……、宗太が怪我したの想像したら……痛そうで、悲しそうで……。やだよぉ……、泣くに決まってるだろっ、このバカ宗太ぁっ!」
「えぇ……そんな、想像で泣かれても……」
「お前が喜んでくれる事を、私は毎日探してるんだぞ! 私が宗太を悲しませるような事をするなんて想像……ひぐっ、ひううっ、そうたにっ、そうたに、そんなふうにいわれるなんてぇ……! うあああん! びええええん!」
「――ごめん。ごめんな、莉乃。俺だって……莉乃が泣くのなんて嫌なのに、俺が泣かせちゃって、ごめん」
「許して……欲しい? 宗太は……りのに許して欲しいの?」
「許して欲しい。どうすればいい?」
「ぎゅーってしろっ! なでなでしろっ、宗太あっ! いっぱい、いっぱいっ! 今日は二時間コースだからな、そーじゃないと……」
「そうじゃないと?」
「……宗太の好きなえっち、しばらく禁止してやる」
「それは困るな。じゃあ――二時間とは言わず、夜までずっと、いちゃいちゃするのは?」
「わ、わたしが困るだろっ! こ、こころの準備がその、出来て無いじゃないかっ……。第一、泣いたあとの顔なんか、不細工で、見せられないのが――」
「んっ、ぷはあっ。……素直に言わない莉乃だって、悪いんだからな。くそっ、折角の休みだってのに、これじゃ休めねーよ! 莉乃が可愛すぎてっ!」
「んちゅ、むちゅるっ、ふうんっ、ふうっ……。宗太のきすっ……すきいっ、らいすきいぃ……。いっぱい、なでなでしろぉ……。してよおっ、そうたぁ……」
//
丸一日潰して何も出来なくて、挙げ句就寝一時間前に絞り粕しか出なかったこと、みんなもあるよね!
>>204のお父さん、尊大娘さんを僕にください!
……地の文書けないとダメっすか。そうですか。甘え娘道はマジで奥が深いね
>>357 中途半端にこんなん来ました
火狐の設定忘れてsage忘れました。すんませんorz
>>359 良いな
だが、甘え娘道だと? ……つまり甘道を極める者か
甘師の腕輪つけてダンジョンに潜り、元々こっちを篭絡する為に仕掛けてある罠を拾って設置、
徘徊する甘え娘モンスターたちを逆にその罠にかけまくる訳か
デロデロの罠ならぬデレデレの罠とかあるんだな
>>362 久々にアスカ入れてカカルー潜ってた身にはタイムリーすぐるw
シレン5には国った時の巻物なるものがあってだな…
>>310 続き
支度といっても、莉音のところに行くまでにあらかた済ませていたので、テレビを
見ながら先に朝食をとっていた。テレビでは朝の占いがやっている。今日の俺の
運勢は可もなく不可もなくといった感じだった。そのついでに莉音の運勢を見ると
今日のあなたはちょっとアンハッピー。ちょっとした横着がとんでもないことを
招いてしまいそう。誰かに助けを求めることも時には重要ですよ
だそうな。ま、俺はテレビの占いはあまり信じていないからどうでもいいんだけど。
とそんなことを思いながら朝食を食べていたその時、
「しゅう〜〜〜〜たすけて〜〜〜〜〜!!」
段々とこちらに近づいてくる声が聞こえた。
「一体なんなんdおわ!」
「ふえ〜〜ん、しゅうどうしよ〜〜〜」
家の中に駆け込んできた少女は、髪が重力に逆らって四方八方にのびていた。
「お前、何した」
「うぅ〜ねぐせ、なおそうとして、まほうつかったらぁ〜」
失敗したのか。テレビの占いも当たるものだ。
「横着するからだ。アホ」
「だって〜〜」
「あぁもういい、俺が髪直してやるから、お前は飯食ってろ」
「うぅ・・・わかった」
「ったく。じゃほら座れ」
「・・・うん」
莉音俺の脚の上に座らせた。なぜこのような形になるかというと、まぁこの体制が髪も
直せて、莉音も飯が食えるというだけだ。
それにしても莉音の髪をこうやって直すのも何回やったかな。出会ってもう7年か。
あの時からだもんな。
魔空界でのしきたりでは、魔空師の女の子は10歳になると、生涯の伴侶すなわち
結婚相手を決める。10歳でそんなことを決めて大丈夫なのかと思う人がほとんどだろうが、
魔空界では結ばれた夫婦が離婚したという前例がない。なぜそのようなことに
なっているのかというと、その答えは結婚相手の決め方にある。
「緊張してる?莉音」
「だ、だいじょぶ・・・」
「いっぱい練習したんだもん。絶対うまくいくわよ」
「うん・・・」
「じゃ、一応もう一回確認しておきましょうか。
まず大祭司様に一礼をしてから、魔法の詠唱をする。そうすると翼が白く光り
自然に羽ばたきだす。そうすれば神様が会場に集まっている魔空界の男の子の
中から、あなたにふさわしい男の子のもとへと翼を誘ってくださるわ」
「・・・」
「莉音?」
「ふぇえ!?」
「ふふっ、莉音深呼吸、肩の力を抜いて」
「すぅ〜〜〜はぁ〜〜〜・・・」
「いい莉音、神様はみんなのことをよく知っていらっしゃるの。だからこの男の子と
この女の子が結ばれれば、いつまでも愛し合えるということがわかるの。その神様が
翼を誘ってくださるから何も心配いらないわよ」
「うん・・・」
「大丈夫、お母さんも、このしきたりでお父さんと出会ってから今に至るまで、ずっと
仲良しだもん。今からあなたが出会う男の子も、あなたのことを必ず大切に思って
くれるわよ」
「・・・ぅん・・・うん!!」
それでは皆さん、会場にお入りください。
「じゃ、お母さん保護者席で見守ってるから、頑張ってね」
「うん。がんばる」
「ふふっ、どんな子と結ばれるか、楽しみにしてるわね」
次の者、前へ
「はい」
(莉音、さっきまで緊張してたのに今はすっかり落ち着いてる。もう10歳か。子供の
成長ってはやいわね。莉音、詠唱は落ち着いてゆっくりでいいからね)
莉音は練習通り詠唱を始めた。
「神よ 我は問う 我と共に 同じ時を歩むべき者は何処にいる その者の
居場所を示し 魔空界の未来を紡ぐために 翼を誘いたまえ」
莉音の翼が光り、羽ばたき始め、そしてその体が上へとあがっていく。あとは会場の中に
いる一人の男の子の前へと降り立つ・・・はずだった。
ぐるんっ
「へ?」
突然、莉音の体が上空で回転し、そのまま止まってしまった。
「莉音!?」
ガタッ
・・・ザワ・・・ザワ・・・
いままでにないことに大司祭も立ち上がり、会場もざわつき始めた。
「え!?ふぇえ!?な、なに!?」
パニックになる莉音。すると突然
ブワッ!
「う、うわああああああぁぁぁぁぁぁ・・・・!!」
「莉音!!」
翼が先ほどの穏やかな羽ばたきを忘れ、勢いよく莉音の体を会場の外に跳ね飛ばした。
「どこ行くの莉音!!」
バサッ
母親の奈瀬が後を追うように羽ばたきだした。
莉音の体はどんどん会場から離れていく。
「・・・・ぁぁぁぁぁぁああああああああ!!」
すると
ピタッ
「ぎゃっ!!」
翼は突然、莉音を停止させた。その足元を見てみれば、そこはもう魔空界の領域を
飛び出した、ただの雲の上の空だった。
「な、なんなのよ・・・」
「莉音〜〜〜!大丈夫〜〜〜?」
「お、おかあさ」
追いかけてきた母親の声に応えようとした。途端
ビューーーーーーー!
「ひっ、ひぃえあああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・!!」
「莉音ぇっ!!!」
莉音の体は雲を一気に突き抜け落下していった。その莉音を追いかけ奈瀬も雲の中へと
飛び込んだ。
「莉音っ!莉音ぇっ!!!」
奈瀬は慌てていた。というのも、実は魔空師の翼は、子供の頃は全く動かすことが
できないのだ。先ほど莉音が行っていたしきたりで生涯の伴侶が決まったのち、二人で
契りを結ぶ。すると翼に力が宿り、はれて二人は自由に翼を動かせるようになるのだ。
つまり誰とも契りを結んでいない今の莉音は、自由に飛ぶことはおろか、浮くことすら
できないのだ。
「いやあぁ!ふぁあ!!うあああ!!」
猛スピードで急降下していく莉音。
「莉音っ!!手を伸ばして!!!」
奈瀬は出せる限りの声で莉音に呼びかけた。その声のもとに必死に手を伸ばす莉音。
「あと、あと少しっ」
二人の手が近づいた、その時ちょうど雲を抜けた、次の瞬間
ブワッ!!
莉音の翼がまた大きく羽ばたくと、莉音は今までにない速度で下へと落ちていった。
「うわああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」
「莉音ええぇぇぇぇ!!!」
続けろ俺の脳
>>365 GJ!
続き待ってるから頑張れ
どうでもいいが保管庫にいれるときタイトルどうなるんだろな
保管庫更新されてるな
糖分摂取がてら見に行くとしよう
「三年ぶり、ですよね」
高熱を出して寝込むことになった男の頭上で、少女は声を漏らした。
「あら、私は五年ぶりよ」
同じく、頭上で女性の声。
集まっているのは一つのベッド。これだけ多く乗っていると重量オーバーになりそう
な光景だが、『これが普通』だ。
「昔は夏場も使ってくれたんですけどね」
淡いグリーンのワンピース姿は、この時期だとどうにも肌寒そうだ。しかし、三年ぶ
りに表に出てきて、室温の方が彼女の体温よりも高い。寝ている男に膝枕をして、彼の
体を冷やしている。
引っ越しを機に買い替えた新しい冷蔵庫。その冷凍室から容量の都合で野菜室に移さ
れ、今回の風邪に際しては出遅れてしまった。
「昔はもっと病気がちで、私も看病したっけ」
懐かしむように話す女性は、氷枕の少女よりも大人びた態度でいる。同じく薄着で青
い半袖だが、あちらよりも豊満なバストを男の額に乗せて、その体から熱を奪っている。
熱冷ましのシートが最後に使われてから、既に五年の月日が経っているが、冷蔵庫の
奥から引っ張り出されて絶賛看病中という訳だ。
「男が、あまり、料理をしない……のが、仇に、なったな。……まあ、そのおかげで、
ワタシの、出番があった……訳、だがっ」
ベッドの脇で男の左手を握っている、別の少女。妙な口調だが長髪をかき上げ、氷枕
の少女に挑発的な視線を投げた。
「そんなくらいじゃ、風邪の時には効果ないですっ」
「ふ、言ったな。どこか一カ所しか、冷やせない、キミと……違って、ワタシには、仲
間が、いるんだ、ぞ」
それが手を握っている――握られている――保冷材の利点だ。洋菓子なんかを買った
時に付いてきたものを残してあるため、家の冷凍室には彼女の仲間が沢山いる。一部は
製氷室まで占拠する事態になっているが。
「量で、なら勝るさ……。手足を、冷やして、貢献して、くれる……」
口にする間にも保冷剤娘の顔にはしずくがだくだくと流れ落ち、着ている白の衣服を
透かす。小さめのを持ってきたせいで、男の体温ですぐに溶けてしまっているようだ。
「あら、保冷剤ちゃんは戻った方が良さそうね」
「うむ……そう、するよ」
熱冷ましの女性に従い、保冷剤娘は白い髪を揺らし、ふらふらと部屋を後にする。ほ
どなくして、すっかり元気になった彼女が廊下を騒がしく鳴らして戻ってきた。
「どうだ。一つ欠けた位では損失にならんのだよ」
生きいきとした表情で、やはり氷枕の少女に言葉を投げる保冷剤娘。冷え切った室内
で新品と交換し、顔を流れていた雫は無くなっている。
「夏場は使ってもらえないと言っていたが、ワタシはキミの不在期間もしっかり彼と一
緒だったからな」
得意げに話す保冷剤娘とは対照的に、氷枕の少女は口を開けて固まっている。
「特に最近の夏は暑いからな、べったりくっ付いているとすぐに時間切れで参る」
タオル越しなのが気に喰わないが……という彼女の愚痴も、少女の耳には入っていな
い。ショックのあまり氷になってしまいそうだ。
「わ、私はこれから目一杯使ってもらいます!」
「風邪以外で、冬場に氷枕が必要かな?」
これからの季節、さらに気温が下がる。保冷剤娘の発言は自身にも係るのだが、膝枕
をしている少女にはそれ以上のダメージが入ったようだ。
「ワタシは小回りも効くからな。首筋や手足を触れるだけではないのだよ」
と、ベッドの脇に座っていた娘はベッドを半分だけめくり上げ、男の部屋着に手をか
ける。
「こんな場所……に、だって用事はあるのさ。……たくましかったぞ?」
「そっ、そんなの聞きたくありませんっ!」
氷枕の少女は、ぷいとそっぽを向いた。保冷剤娘はそれを見て、ふっと笑む。今もズ
ボンで山を作っているそれは、熱い季節だとベッドの中で露わになっていることが多い。
思い出すだけで、にじみ出るしずくが多くなってしまう。
「せいぜい、腰までだものな……。実物を、拝んだこと、は、無いか」
「うーーっ!」
悔しげな唸り声。温度は違えど、舌戦では保冷剤娘に軍配が上がった。
「…………あの、体温を計りたいのですが」
温くなって再び交換に出ていった娘に代わって、机の上に座っていた白衣の少女が男
の元へ寄る。
たわわな胸乳をぷるんと揺らして、熱冷ましの女性が体を引いた場所、額にその手を
かざす。……熱い。
「まだ下がらないかしら」
「……はい。正確な数値が知りたいです」
壊れてしまった水銀タイプのものではなく、新しいデジタル式の体温計だ。検温の方
法は幾つかあるが、彼が自身のために購入したこともあって、もっぱら口で行っている。
男の体を跨ぎ、闘病中の体と重なる。黄色い十字架のネックレスがぶら下がり、ふた
りの間に挟まった。
唇を指で開き、体温計の少女はその隙間に自らの舌先を差し込んだ。すぐに、舌伝い
に彼の持っている熱が伝染する。
「うーん、高いわね……」
検温の結果は両側の腕輪に表示される。三十五度、三十六度、三十七度と進んで、さ
らに細かく一分、二分……と上昇していく。
体温計少女の示した温度を逆さに見て、熱冷ましの女性はふうと溜息をついた。昨日
からこの調子だ、薬を飲んで寝て、一向に下がる様子はない。
一方、氷枕の少女は検温中の少女をじっと見ていた。その瞳には何か、嫉妬めいたも
のが見え隠れ。
「むぅ、今日の彼は熱が高くてかなわんな」
あらためて新品と交換し、もとどおりの元気な姿に戻った保冷剤娘。やはりベッドの
脇に座り込み、寝込んでいる男の左手を握る。
「……何をしているんだ」
大胆にも男と重なっている少女。彼女が着ている白衣のところどころに引かれたライ
ンは、黄色と赤が混ざり合っている。かなり体温が高い証拠だ。
「抜け駆けはよくないな」
無造作にお尻を触れてやると、検温の為にキスをしている体温計少女から短い悲鳴が
上がった。
「――っ、真面目に検温していたんです」
「はいはい、ケンカしないの」
そこは――代わるがわるの品である保冷剤や買って間もない体温計より――年上、熱
冷ましの女性が二人の間に流れる電流を遮る。体温計少女はふいと顔をそらしたが、熱
に反応する白衣のラインは、男から口を離しても色が青に戻らない。
「…………」
この中で一番の巨乳と見つめ合う保冷材の娘。あまり主張しないが、熱冷ましの女性
も何かを考えているようだ。
「丁度いい。彼のココも膨らんでいるし、ひとつ鎮めてやろうじゃないか」
その発言には、氷枕の少女と体温計少女が驚いた。声こそ出さないが、向けられたふ
たりの表情は驚きそのものだ。
もちろん、保冷材娘はそれくらいでは動じず、すぐ実行に移した。男の部屋着をずり
おろし、下着を露わにしてしまう。
「な、何をしてるんですか! 風邪をひいてるのにこんな事……」
白衣に橙のラインを引いた少女が、そのままの姿勢で咎める言葉を放つ。
だが、彼女の小ぶりな尻が置かれているのは、より分かりやすくなった山の真上で。
「まさかとは思うが、腰を振ったりとか、してないだろうな?」
「し、しっ、してないです!」
しかし、パニック状態になった体温計少女は、姿勢を変えることもできずにいた。
「ひゃあっ!」
さらに、とつぜん体の内側をひんやりとしたものが擦り、高い音を上げるしかない。
それは、検温が終了したときの電子音ではなく、熱を含んだ異なる調子のもの。
「……思いっきり汗をかくのは良いんだったな?」
「そ、それはっ……!」
色々な方面から問いかけられ、もう泣きそうな声になってしまう。体温計少女はうー
っと唸って、この恥ずかしさに耐えるのでいっぱいだ。
「さあ、今年の夏より逞しくなった、彼の息子を拝むとするか」
「あーっ! わ、わたし、三年ぶりなんですよ!?」
一連の出来事で再び固まっていた氷枕の少女が回復し、トランクスをも下ろそうとし
ている保冷剤娘を止めにかかる。
「あらあら、私は五年ぶりよ?」
熱冷ましの女性も移動して、大きなバストを上下させる。
……もちろん、冷やすべき定位置からふたりが外れたのは当然のことで。
この後、四人が役割を忘れて乱れたことで、男の症状がちょっぴり悪化したのは……
また別のおはなし。
>>358や他のみんなの風邪が治りますように
>>371 GJ!
実は風邪をひいたら体は冷やすよりあっためた方がいいつまり男の風邪が悪化したのは当然であると言えよう
>>373 GJ
頭部は冷やした方がいいけど体は温かくして余計なカロリーは使わないようにするのが最善
つまりこの看病だと風邪は治らないよなぁ…
すばらしい!
西洋では風邪を引くと水風呂に入れて一気に体温を下げるのが一般的だそうで…。
ガクブル((((゜д゜;))))ガクブル
今日はいい夫婦の日だな、おまえ等何か考えてないか?いい夫婦の日にかこつけておもいっきり甘えてくる嫁という普通のことしか思いつかなかった。なんかごめん、明日はいい兄さんの日(11月23日)だからそれと混ぜてこの夫婦は兄妹夫婦あると考えられるな
夫婦になったときの予行演習として男の家に押し掛ける幼馴染甘えっ娘とか…
>>376 体温が42度超えてる人への応急処置として氷風呂に沈めるって話はあるらしいけど…
別にくれくれというわけではないが昨日は思ったより作品が出なかったな、いい夫婦といえばいろいろ妄想できるのに
だったらあんたがその妄想を投下してくれ。一人で楽しむなんてずるいぜ。
今思いついたんだが
良い夫婦の日の翌日の今日は良い兄さんの日
>>377の言った通りに兄妹夫婦だとして、今日は勤労感謝の日……
つまり、今日は働き詰めだった兄が妻である妹に労わってもらう日だと思うんだ
>>381 PSPで作品の投下はきついものがあるぜ・・・、簡単なものでいい?
妹とは昔は妻という意味でした
そういうことです
つまり妹として生まれ落ちたときから兄の嫁になることが運命づけられていたというのか…!
妹「“母”…“姉”…“幼なじみ”…
どこから来て、どこへ行く?
そんなものは、この私が破壊する!」
キモ姉妹スレを開いたのかと勘違いした。
可愛いあの子は年下の幼なじみ
そんで「お兄ちゃん」と慕っていて、結婚しても時々クセで言っちゃうわけです
妹も妻も法もクリア
これならば完璧だ、そうは思わないかね小林くん!
なるほど完璧な作戦ッスねーーッ
そんなヤツがいないって点に目をつぶればよぉー
では第2案
「問題ないわ。だって、お兄ちゃん養子だし」
>>390 兄がそれを認知しているかしていないかで大いに分岐するな
そんなSSあったな確か
幼馴染には兄がいて、幼馴染は兄が好きで男は幼馴染に片想いだったんだけど、
病気で兄が死んで、戸籍を調べてみると実は兄は養子で幼馴染の実兄は男の方だった
義兄は幼馴染のコトが本当は好きだったんだけど立場上言うコトができずにいて、
それを悟った男は家も何もかも放り出して逃げてしまう
みたいなの
かなり切ない話だった
>>392 悟ったってのは自分が居たせいで2人の幸せを壊してしまったとかそんなん
「お母さんは好きな人に取っておきなさいって言うけど、
私は兄さんが好きなんだから…いいんだよね?」
「ん?ん゛ーっ!?」
妹よ、私は何をされるんだ?
なぜ目を醒ましたらベットに縛りつけられているのだろう
兄は説明が欲しいぞ。ついでに口の猿轡についても説明が欲しいぞ…
「こうでもしないと兄さんは逃げて行っちゃうから…
いくよ兄さん…私を受け止めてね…」
「ん!?!」
しかし、それは俺の予想に反していた
妹は俺の小脇に飛び入り横から抱きついてきた
しかし、その後は特に何もなく妹はスヤスヤと満面の笑顔で寝始めたのだ
はぁ…?
ーーー
後に顛末を聞くと俺が数年前から妹と寝なくなったのが原因らしい…
作戦決定後、最近寝てくれないのは嫌われていたからという最悪の場合、
予想される抵抗と暴言を恐れた結果に道具の購入に至ったそうだ
まぁ俺は縛られていなかったら襲ってしまったかもしれないので一応助かったと言うべきか…
まぁ俺達は和解が成立して久しく隔てが無くなったわけだが…
以来、妹が定期的に縄を持ってくるので困っている
何かに目覚めたんじゃないだろうな…?
投下忘れ。11(いい…よね?)23(にーさん)の日
よーし妹よ
久しぶりにお兄ちゃんといっしょにお風呂入ろう!
いやでござる。
いい双子の日。
>>390 そういえば逆パターンのssどっかで読んだ
小さいころに連れ子同士の再婚で兄妹になって、当然血縁的には他人だと認識
で、お年頃になったときに一線越えちゃうんだけど、実は現両親は元々不倫してて腹違いの兄妹だったと発覚するという
確かバッドエンドだった
仲良し兄妹(笑)
「ねぇ、兄貴(笑)」
「どうした(笑)寒いか(笑)」
「寒くねーよ(笑)どんだけ(笑)」
「じゃあくっつくなよ(笑)」
「良いじゃん(笑)減る(笑)もんじゃなし(笑)」
「妹(笑)の癖に態度デカい(笑)」
「んな(笑)ことよりどっ(笑)か連(笑)れてってよ(笑)」
「”(笑)”の位置おかしいぞ(笑)」
「せっかくの休み(笑)なんだよ(笑)」
「寒い(笑)しゆっくりしようぜ(笑)」
「寒くねーよ(笑)血が薄いんじ(笑)ゃないの(笑)」
「精力減ってますから(笑)」
「栄養(笑)ド(笑)リンク(笑)買って飲め(笑)」
「お前が買ってこい(笑)」
「やだ寒い(笑)」
「寒くねー(笑)って言っただろ(笑)」
「軟弱ぅ(笑)」
「うっせ(笑)お前が搾り取るせいだろ(笑)」
「男(笑)の金(笑)とタマ(笑)は握っと(笑)けってな(笑)」
「下ネタ(笑)はいいからたまには解放してくれ(笑)」
「……(笑)」
「黙んな(笑)」
「じゃ(笑)たまには(笑)兄貴を労わってやり(笑)ますか(笑)」
「何(笑)その手(笑)」
「小遣いくれ(笑)精力剤(笑)買ってくる(笑)」
「栄養ドリンクじゃなくて精力剤(笑)かよ(笑)」
「(笑)」
「意味深にニヤつくな(笑)」
「ま(笑)そんなん(笑)飲んだら結局(笑)家から出(笑)られないか(笑)」
「どっちだよ(笑)」
「それはそれで良い(笑)」
「おい(笑)……それにしてももう少し”(笑)”を抑えようぜ俺たち」
「……」
「……」
「……ぷっ(笑)」
「ダメだこりゃ(笑)」
「でもそんな兄貴(笑)が大好きです(笑)」
「やめろ(笑)照れる(笑)」
「だから解放しない(笑)」
「そこはしてよ(笑)」
・
いつからここはグランディア3のスレになった
今日はいい(11)風呂(26)の日。
つまりは甘えっ子が一緒にお風呂に入ろうと画策を…
おや…妹が呼んでいるようだ…
妹を湯船につけたら確実に壊れるんじゃないのか?
ディスプレイごと。
日付とは関係ないが思いついたので投下
「重いんだけど」
「重くない」
「動けないしさ」
「動ける」
「正直邪魔」
「邪魔じゃない」
「やっぱ怒ってるだろ」
「怒ってない」
そうだ、そうじゃない、の論争だけが続いている。いま俺、正樹は家のソファーに座っている。その俺の上には
同棲している彼女の麻衣が座っている。それだけ聞けば、仲良しなカップルに見えるかもしれない。だがいまの
麻衣はなんだか不機嫌そうだ。ま、心当たりはある。最近俺が仕事で出張にいったのだが、これがかなり
突然であったために、出張のことを麻衣に伝えたのが、出発してから電話でという形になってしまったのだ。
最初は、麻衣も仕事している時間だと思い、気遣ってメールで出張すると送ったのだが、すぐに麻衣から
電話で返事が来た。でるなり耳に大音量が響いた。いきなりなんてひどいとか、メールで知らせるような
内容じゃないとか、正樹のアホと麻衣はかなり怒っていた。怒鳴る麻衣をなだめるのには、小一時間はかかった。
そして5日後に出張が終わり、家に帰ると麻衣は目に見えて不機嫌だった。謝罪をしても、軽く反応するだけで
それ以上はなかった。それでどうしたものかとソファーに座っていると、なぜか麻衣がその上にのってきたのだ。
「座りづらいだろ」
「平気」
「たばこ取りたいんだが」
「我慢すれば」
「テレビ見たい」
「何もやってない」
全然動いてくれない。だが俺に対して怒っているはずだ。だがなぜ麻衣はこうするのだろう。もしかして
「・・・」
「・・・」
「なぁ麻衣」
「・・・」
「寂しかったのか?」
「さ、寂しくなんてなかった!」
いままで一定のトーンだった麻衣が、いきなり声を張った。どうやら当たりのようだ。
「そうか、そうだったか」
「だ、だから違うって言ってるでしょ」
「本当、ごめんな」
「だから、そうじゃないって・・・」
「寂しかったんだろ」
「寂しくなんかない」
「怒ってるよな」
「怒ってない!」
「俺が悪かったな」
「悪くない!!」
「俺のことまだ好き?」
「嫌い!!!」
「・・・」
「あっ・・・」
あまのじゃくな返事が続いていたので、いたずら心で俺はとっさに麻衣に好きかと聞いてみた。帰ってきた
返答は悲しいものだが、麻衣の反応を見ると、間違った返答をしたというのは、すぐわかった。
「いやっ、えと、ち、ちがう、ちがうの、その」
「悪かったな、変な質問して」
「ち、ちがう!ちが・・グス・・ちがうぅのぉ!」
「麻衣?」
「ヒック ちがうもん!グス 嫌いじゃなもん!そんなこと想ってないもん!!ウゥ、ウェ~ン」
麻衣は泣き出してしまった。
「麻衣、大丈夫だ、わかってるから」
「ヒック ほ、ほんとぉ?」
「あぁ、本当だ」
「ウゥ ごめんね私」
「悪いのは俺の方だ。ごめんな」
いつのまにか俺の方に座っている向きを変えている麻衣を、俺は抱きしめた。しばらくずっとそうしていた。
「ごめんね正樹」
「だから麻衣が謝ることないって」
「ううん、正樹のこと嫌いって言っちゃったんだもん。ほんと、ごめんね」
「変なとこで質問した俺が悪いんだよ。ごめんな」
麻衣は微笑んでくれた。
「ところで麻衣」
「なに?」
「俺のことまだ好き?」
再びその質問をしてみた。麻衣は顔をあげ、俺の方を見た。その顔はとてもかわいい笑顔だった。
「大好きだよ。正樹は」
「俺はずっと大好きだよ。嫌いになったことなんかないよ。ていうか、これからもならない」
ここまで麻衣が寂しがりとは知らなかった。俺は麻衣を悲しませた自分が許せなかったその日俺は麻衣を抱きながら、
こう心に決めた。もう二度と麻衣に寂しい思いはさせないと。
ついでに
>>368続き
ところかわってこちらは人間界。
「ったく高橋のヤロウ、今日も俺に突っかかってきやがって、一度間違い指摘して
やっただけで目の敵にしやがって」
一人の少年が、帰り道教師の愚痴をこぼしていた。そして家の前に着いたとき
「さて、今日なにすっかな。宿題ないし、友達と遊ぶ約束もないし、昨日あの
ゲームクリアしちまったしなぁ。」
少年はとても退屈な日々をすごしているようだ。
「あーあ、なんかアニメみてぇな面白いことないかなぁ」
と少年は空を見上げた。すると
「・・・・ぁぁぁぁぁぁぁ」
「ん?」
「ぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」
「は?・・・ひ、人ぉ!?」
少年の頭上から少女が落ちてきたのだ。
「あああああああ!!」
「う、うわぁっ!!」
少年はとっさに少女を受け止めようとした。だが到底少年の腕で受け止められるとは思えない。
少年もそのことに腕を出してから気づいた。ダメか、そう思ったとき。
ピタッ
「ふぎゃ!!」
「へ!?」
少女は停止した。少年はその状況に驚いた。なぜ少女が上から降ってきたのか。なぜ自分と少女は
ぶつからなかったのか。そしてなぜ少女は今宙に浮いているのか。少年にはなにがなにやらまったくわからなかった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
少女は息を荒げていた。と、少女の翼の白い光が消え、少女は地面に座り込んだ。
「え・・・え〜と」
「は、はぁ・・・うぇ・・・と、どまっだぁ〜〜〜うぅ・・・えぐっ、うわぁぁぁん・・・」
「あ、えっと・・・君だ、大丈夫?」
少女は地面に落下しなかった安堵感からか少年の前で泣き出してしまった。
「ひっく・・・うぐぅ・・・ひっ・・・」
少女は泣いている。少年はどうしてよいやらわからず困惑している。
「まいったなぁ・・・」
少年は少女に、しゃがみながらいろいろと話しかけようとしていると、
「莉音!」
その声の方に少年は振り向くと、また少年は驚いた。大きな翼をつけた女性がそこにいたからだ。
「莉音!よかったぁ」
(なんだこの人、翼生えてる!?なんかのコスプレか?)
タッタッタ
女性はこちらに近づいてきている。
(ん?あの人莉音とか言ってたけど、この子の名前かな。てことはこの子の知り合い。
見たところすごく若いし、あと美人だし、この子のお姉さん?)
「お、お゛がぁざぁぁん!」
(え!?)
「よかった。無事でよかった」
「ふぇ〜〜〜ん」
少年はそこで抱き合う女性と少女を、ただ見ているしかできなかった。
「あっ」
女性はそこにいた少年の存在に今気付いた。
「あの、あなたがこの子を救ってくれたの?」
「あ、い、いや、俺は何も・・・なんかその子上から落ちてきて、んで受け止めようと
したら、急にとまって・・・」
少年は今あったことをただ話すが、言っている自分でも何を話しているのだろうと思っているようだった。
「そう・・・この子を受け止めようとしてくれたのね。ありがとう。でも、なんで
この子はこんなところまで・・・あら?」
女性は少女を見てあることに気付いた。
「翼の光が消えている・・・」
見ると先ほどまで白く光っていた少女の翼が、今では光っていない。しかし翼の光は、神様が
生涯の伴侶のもとへ誘うまで消えることはないはずがない。
「どういうことかしら」
「つ、翼?そういえば、なんで翼なんかつけてるんですか」
最初に思った疑問を少年は聞いた。
「あっ!そうだった翼!」
「は、はい!?」
女性は何かを思い出し、腕を上げた。
(なんだ)
と女性は指をパチンッと鳴らした。と同時にさっきまで背中にあった翼が一瞬にして消えてしまった。
「え、消えた?」
「あぁ、何度も驚かせてごめんなさい。そうね、最初から説明するわ」
女性は少年に全て説明した。名前が莉音と奈瀬ということ、自分たちは人間でないこと、
何があってここに来たのかということなどだ。
「で、人間界で翼が生えてる人はいないから、さっき魔法で消したのよ」
「はぁ、まあいろいろわかりましたけど」
少年は聞かされたことに対して、半信半疑な様子だった。
「で結局、その子の相手はどうなってるの」
少年は少し落ち込んでいるような莉音を見て聞いた。
「そこが問題よねぇ。この子の翼も動かなくなってしまったし・・・あっ!」
奈瀬は気付いた。
「翼、莉音があなたの前に来たときに動かなくなったのよね?」
「え、ああ多分そうだと思うんですけど」
少年の回答を聞いて奈瀬は微笑んだ。
「てことは・・・あ〜あなた名前は?」
「襟江 愁ですけど」
「愁君、あなたが莉音の生涯の伴侶よ!」
「・・・は?」
「そうとわかれば、ほら莉音、愁君と契りを結んで」
「え・・・でも、その・・・にんげんだよ?」
「・・・あの」
「神様が誘ってくれたんだもの。魔空師かどうかは問題じゃないわ」
「・・・わ、わかった」
「え〜と、せつめ」
少年が何のことか尋ねようとした。がそれと同時に、
がしっ
瀬奈に肩を掴まれ動きを止められてしまった。
「少しじっとしててね」
「え?え、あの」
ちゅ
奈瀬の方に振り向いたのと同時に、愁の頬が暖かい感触を感じた。目をやると莉音の顔がすぐそこにあった。
これまでこんなにも女の子に近づかれたことのなかった愁は、その行動に頭が混乱して何も考えられなくなった。
「そうだ。愁君のご両親にも話さなくちゃ」
「え、親?」
愁は混乱している頭で何もわからなくなっていて、知らない人を家に入れてはいけないという
よくある決まり事を忘れ、二人を家に入れてしまった。
「おかえり、愁。あら?」
家には仕事から早く帰っていた母親がいた。少し驚いた様子の母親に魔空師親子は軽く挨拶をして、
家の中へ上がっていった。
続く予感
すいません なんか別のと区別つきにくくなって
ま興味ある人少ないでしょうけども
>>405-410 gj!
そんなことないぞ!俺はいつだって全裸で待機して待ってるぞ!だからがんばってくれ!
いいよいいよーGJ
ただ自虐はいらん
全裸待機しようと思い服を脱いでいると、後ろで年下の幼なじみ(甘えん坊でよく俺をお兄ちゃんと呼ぶ)が服を脱いで布団に入っていくのが見えた、若干顔も赤いんだがどうすればいい?
>>415 風邪を引いて頭が回っていないのかもしれない、とりあえず服を着て看病してあげるんだ。
何を言われても手を出すなよ!
そっちの方が面白…ゲフンゲフン
417 :
忘れ物だぞ!:2011/11/27(日) 18:55:29.51 ID:FhmdPWYx
「忘れ物だぞ!」
そう言って妻が引き止めてくる。
靴下はさっき履いたはずだしネクタイもちゃんとつけたはず…
「ほらハンカチ忘れてるぞ!」
まったくもう…と言いながら妻はハンカチを持ってトテトテと走ってきた。
「今度から忘れたら罰として私をぎゅってしろ!分かったな!」
そういいながら抱きついてくる妻。
大人とは思えない無邪気な顔で抱き締めてくる。
子供のような薄……軽い体を受け止め、その手の中からハンカチをしっかり受けとる。
まるで親子のようだと苦笑それをポケットにいれながら言った。
「あっ、そういえば忘れ物」
そう言ってなにか他に忘れていたかとキョトンとした顔をする嫁を抱きしめてキスをする。
10秒ほどのキスが終わり、真っ赤になる妻を見て私は言った。
「行ってきます」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ってな電波を
>>414 より受信した。
418 :
415:2011/11/27(日) 21:58:05.86 ID:tpAjMdSe
>>416 何も手を出さなかったら「期待させておいてひどい」って言って泣き出したかと思うといきなり押し倒してナニされたぞ!
しかも「責任取ってお嫁さんにしてねお兄ちゃん」とか言われる始末どうしてくれる!
いや、中に出した俺も悪いけどさ
幼なじみにナニをもがれてしまえ
>>418 そうだな、とりあえずドアの隙間からそっちを熱っぽい視線で覗き見てる従妹への対処をオススメしておこうか。
投下してみます。
Q.あの字は使っても良かったの?
A.載ってた。
ただの通学路が、これほど長く険しいものだとは思いもしなかった。
三橋鷲一には、周囲の視線が痛かった。
特注品の学生服に身を包んだ、黒くて長い髪の女子。
鷲一よりも三十センチは小さく、身分証明書なしに表を歩けない彼女が、自分の後ろ
を歩いている。今日も、虚をついて現れた。
誘拐犯になった気分とは、まさにこの心境を指すのだろう。少女が同じ学校の生徒で、
同級生だという事を声に出したい。
そもそも、鷲一の着ている制服を掴んで歩く時点で、誘拐云々ではないのだ。なのに
通りかかる人々の目が『よからぬ人物』を見るようなもので、耐えがたい。
「闇理、歩くなら隣か前にしてくれないか」
立ち止まり、振り返る。歩くだけでダメージを負うようでは、教室についた頃にダウ
ンしてしまう。しかし後ろは色々と誤解される、とは言わなかった。
香住闇理――思わず『名前に使える漢字』で検索したくなる名前の少女――はひとつ
頷くと、掴んでいる制服の裾を小さく引いた。
「……待て、まさに今、おぶる所を見られるのは色々と不味い」
手や服を下方向に引くのは、鷲一と闇理の間でだけ通じる暗号のひとつ。しゃがめ、
という指示だ。おそらく背に乗るつもりで、少女は歩くことすら放棄しようとしていた。
「という訳だから、歩いてくれ」
つい屈みかけたが、鷲一は一歩前に進んだ。アスファルトを踏む靴の音が背後から近
づいてきたと思うと、今度は闇理に片手を取られた。
「手はつなぐのな」
百三十九センチの高さからやってくる視線は、それでも意思がある。そっちの要求を
呑んだから、これには従え、と言っているようだ。
もう両手では利かない回数のやりとりを終えて、ふたりは改めて歩き出した。
『鯛焼きうどん! 鯛焼きうどん!』
校舎内につくられた中庭に、少し場違いな声が響く。
闇理はゲームが強かった。
携帯ゲーム機にイヤホンを付けてプレイする様子は以前から鷲一も見ていたが、いざ
対戦してみると本当に強い。色とりどりの物体を並べて連鎖を作るパズルゲームで、彼
女の適格な攻撃は、まるで相手の画面を見ているようにさえ思う。
鷲一も小さい頃から馴染みのあるゲームだったが、これほどまで実力差があるといっ
そ清々しい。
『ばいばーい!』
苦労して作ったはずの七連鎖は、闇理が繰り出した十一連鎖に負けてしまった。その
無駄のない動きは、素直にすごいと言いたくなる鷲一。これで百十二戦全敗である。
こんな相手でも、彼女は画面に向かって笑みを浮かべている。割と楽しそうで、いつ
かは勝ってみたいと刻むのだった。
『もっと勝負して、強くなるぞ!』
授業中に指名されて読み上げる以外で、闇理の声を聞いた者はあまり多くない。それ
だけに、一緒にゲームを楽しんだり、昼食を共にすることが、鷲一にはなんだか特別な
感じがしていた。――もっとも、今はカレシカノジョの間柄なので、その度合いは段違
いだが。
アクティブな主人公と一緒になってセリフを口にした彼女に、もう十分に強いのでは
と突っ込むことはせず、買っておいたサンドイッチの包みを開けて差し出す。
お気に入りのフルーツサンドを、闇理は両手で支えて少しずつ口に入れる。その様子
を眺めているのもオツなものだ。
なにしろ、差し出した手を支えて食べるのだから可愛らしい。ひとくち噛んで、喉に
通した後でまた一口。
もぐもぐ、ごっくん。最後まで食べきった後、彼女は幸せそうな笑みを浮かべた。
「次は体育だったろ。ほら、もう一つ」
いつもは二つ入りの片方だけを渡して残りは自分で食べるが、こういう時だけは別だ。
ぜんぶ闇理に食べさせてしまう。
同じクラスになってすぐ、鷲一が驚いたのは闇理の昼食だ。市販の栄養ブロックをい
くつか食べ、ボトル入りのレモン水を飲みこんで終了。フルーツサンドを食べるように
なったのは最近の話で、それまでは他に何も口にしていなかった。次が体育の授業だろ
うと同じで、よく足りるなと毎日かんがえるほど。
一個目と同様にして差し出すと、黒髪の少女はぱぁっと顔を輝かせて、やはりその手
を支えた。
はむ、と一口。ふんわりしたパンとホイップクリームの味を楽しんでいるであろう彼
女は、目を細めて咀嚼している。
のみこんで、二口。コンビニに並んでいるサンドイッチのバリエーションには改めて
驚かされた。鷲一は自分の基準で選んでみたが、カツサンドなんかは闇理に言わせると
『重い』らしい。
三口目。挟まれているキウイか桃を食べたのだろう、ちょっと笑顔になっている。同
じサンドの系列でも、ブルーベリーのソースやパイナップル入りのものも試してみたが、
彼女はこれが一番お気に入りのようだ。
続けて四口。具材を落とさないよう、自然と口に入れる量が多くなっていく。さすが
に二個分もこの体勢でいるとなると、鷲一も手が緊張して痛くなる。だが闇理の為だ、
そう思うと気分を持ち直せた。
やがて、彼女の手がパンと一緒に離れた。残りを口に入れ、嚥下するまで時間はかか
らない。
すっかりお馴染みのレモン水を少しだけ飲み、こく、と喉を鳴らした。
ふう、と息をつくと、闇理はすっかり笑顔になった。
鷲一は、その満足げな顔に付いた余韻を見つけ、
「ホイップいただき」
人差し指で、唇の横にあったホイップを掬った。ほんの少量でも、やはり甘い。
闇理はいっしゅん驚いた顔になったが、すぐ頬を赤らめた。うーっと唸り、そっぽを
向いた彼女から、ちらちらと視線が寄越される。
「うおっ」
いくら長身の男とはいえ、不意を突かれれば倒れる。鷲一は至近距離にいた少女に体
を押されて、芝生と背中を合わせる格好になった。
腹の上には闇理の姿。座った拍子にプリーツが浮かび、一瞬だけ黒い布地が目に入っ
た。
だが、恥じらいの表情や本日のショーツを網膜に焼き付けている場合ではない。ちょ
っとした幸せは何処へやら、彼女は真っ赤な顔をそのまま、拳を作って振り下ろしてき
た。
「は、くっ、かし、ぐはっ……たのかっ!」
腹に乗り、ぽかぽかと打撃を見舞う少女。その光景は他人から見ればどこか微笑まし
く見えるのかもしれない。
しかし、鷲一は百三十九センチの彼女を振りほどくことができない。打撃も、どこか
らそんな力が出せるのかと思う程度には強烈で、頭を叩かれた時は本当に痛かった。今
だって胸を攻撃されているが、実に苦しい。効果音がぽかぽかで表現できる威力ではな
い。恥ずかしかったのかと、それすらまともに言えないのだ。
懸命に地面を叩くアピールに従ってくれたのか、照れが収まってきたのか、ほどなく
して闇理は攻撃を止めた。肩で息をして、長い髪をかき上げる。
「く、フルーツサンドの恩を仇で返すとは……」
パニックに陥った闇理も、さすがに申し訳なさそうな顔をした。続けてか細い謝罪を
受けてから、鷲一はゴミを片付ける。
その最中、朝の通学路と似たような気分になり、頭を上げた。
「……珍しいアクティブぶりに、みんな驚いているぞ」
何気なく口にして、傍らに座っている少女を見やる。同じように周囲を見ていて、ど
うやら視線に気づいたようだ。
同級生がいれば、物静かな女子という印象で通っている香住闇理の意外な一面を見た、
というところだろう。
「んがっ!」
前触れもなく鋭いパンチが額を直撃し、鷲一は再び地面と背中合わせになった。お前
のせいだ、と言いたげに放たれた拳で青空を見上げ、恋人って難しいな、とかを考えた。
さて、黒髪の少女は倒れてしまった男子生徒を見ておろおろ落ち着かなくなってしま
う。たったいま拳を放った箇所はぷっくりと膨れて、そこを撫でさする事しか出来なか
った。
しかし、心配はしてくれたようだ。
鷲一は放課後、下駄箱で闇理から絆創膏を貼りつけられた。前髪で隠れているから他
人にもあまり見えないが、直前に見たのは犬のプリントがされた可愛らしい一品だった。
夕日に染まった道を逆戻りするときは、さほど視線に晒されない。朝も昼も注目され
てしまった身としては、この静けさがやはり安心する。
「闇理、乗るのか?」
それまで手を繋いでいた小柄な少女が、くいくいと下方向に引いてきた。朝と同様、
しゃがめ、と言いたそうな視線が送られる。
周囲を確認し、屈んだ鷲一の背中に、彼女はしがみつく。
「よし、っと」
鷲一は鞄を渡して、代わりに自由になった両手で腿を支える。スカートから生えるき
め細やかな質感が直に伝わり、おぶさった途端に心臓が高鳴りだした。
闇理と彼女のリュックサック、自分の荷物を合わせても六十キロにはならない。並ん
で歩くのも楽しいが、たまに帰途でおんぶするのも、鷲一の楽しみだった。
「……ん?」
車通りのさらに少ない路地に差し掛かると、少女の手が前髪を分けた。
「ああ、昼のなら平気だ」
額を何度かさすっている。闇理は自ら負わせた怪我に触れて、様子を見ているようだ。
腫れが大きくないから問題はないはずだ。実際、痛みもすぐに引いたので、その後の
授業はきちんと参加した。
「こら、言った傍から指を押し付けるなっ!」
いてててっ、と鷲一は喚いた。思い切り指の腹を押し付けられれば、さすがに痛い。
耳元で笑い声が聞こえたから、彼女もわざとやっている訳ではないだろう。闇理は本
当に不思議な存在だった。
闇理をおぶったまま、鷲一は帰宅した。三橋家は香住家と学校の中間あたりに位置し
て、こうして連れ込むのもさほど苦ではない。
荷物を少女に任せてしまうので、最近は家の鍵を学生服にしまう様になった。この方
が、玄関の前で立ち往生しなくて済む。
「適当にしててくれ」
先に闇理を下ろして、彼女は二人分の荷物を持って階段を上がり、鷲一は居間へ。部
屋の位置を理解している恋人の足音は、程なくして聞こえなくなった。
グラス一杯の水でもあれば、帰宅時の汗は落ち着く。冷水を喉に通し、もう一杯。手
に残っていた肌の感触も、冷たいガラスが忘れさせる。
「なっ……!」
自室のドアを開けた鷲一は、グラス二つを載せたプレートを落としそうになった。
物静かな少女が学生服を脱ぎ捨て、中に着ていたブラウスとスカートの姿でいたから
だ。おぶさるというのもまた二人の暗号みたいなもので、しかし突然の事に驚きを隠せ
ない。
まず、飲んで落ち着けとばかりに闇理にガラス容器を突き付ける。すぐに喉の鳴る音
が聞こえたが、昼食の時と同じで量は大して減っていない。
鷲一も水を飲んだ。飲み干した。食道を冷たいものが移動する感覚に背筋が震え、代
わりに鼓動が緩くなった。
空のグラスを置いたところで、カーペットを擦りながら闇理が隣まで寄ってきた。白
いシャツに黒髪はよく映える。身長差のせいで彼女がしっかり座っていても、その頭は
肩に並ぶ程度。頭頂に手を乗せて、撫でるには丁度いい高さだ。
リズムよく叩いて、往復の勢いを変えてみたり。しばらく続けていると、少女の体が
崩れてしまった。ずるり、と支えを失った頭が、胡座をかいていた腿に落ちる。表面を
流れている髪の他に、内側にも黒色が透けて見えた。
闇理は自分で仰向けになり、鷲一はその額に手を乗せる。
「……はふっ」
前髪の辺りが彼女の好みらしかった。目を細めて、くすぐったそうに息を吐く。
撫でる手はそのまま、鷲一は闇理の耳や頬にも触れてみる。ふっくらとした耳朶や指
先を埋められるほっぺた、どこを取っても異性の体は柔らかい。
ひとしきり顔のパーツを堪能したところで、鷲一は片手を掴まれた。
上体を起こした闇理が、勢いもよく飛び込んできた。ぎゅううっ、と抱きしめられ、
胸板に顔を擦りつけている。
ここぞとばかり、鷲一は少女の後ろ髪に指を入れた。この身長でも腰まであると流石
に長く、それでいて引っかからずに通り抜ける。たまに髪形を変えて遊んでいる時もあ
るのだが、鷲一の好みは結び目の全くない、下ろしたスタイルだ。
緩く抱き返しながら髪を触れていると、闇理が使っている洗髪剤の香りが、午後の授
業で噴いた汗のにおいと一緒に漂ってくる。
その間にも平常に戻っていた心拍数が加速を始め、顔が熱くなる。よしよし、なんて
言えば年下の子供と触れ合っている風にも捉えられる光景だが、実際は違う。
黒髪の少女は満足したのか少し距離を取り、束の間、ちょっぴり幼い表情があらわれ
た。
「っ……」
先程よりさらに身を乗り出し、鷲一は両肩を掴まれて頭ががくんと下がる。そこへ闇
理の顔が迫って、唇が触れた。
ちゅ、と軽い音のしたキスを仕掛けた少女は、離れた後で悪戯っぽく笑んでいる。
鷲一は彼女の肩を押さえて近づき、口紅のいらない桃色の唇が少し潰れる程度の口付
けで返した。
最初のキスが終わった後、鷲一は今いちど確認を取るつもりだったがその必要はなさ
そうだ。黒髪の少女は既にスイッチが入っているようで、言葉を出す間もなく彼女の方
からキスがやってくる。
「ん……はあっ」
何度も粘膜で接触し、息切れしている間は鷲一の手番だ。学生服を脱いで、その下に
着ている白いブラウスを二つに分ける。スカートに近い方が既に外れていて、地肌の色
が少しまぶしい。
両腕を袖から抜き、うっすらと透けていた下着が一番前に出てくる。バストに巻きつ
いた布のような胸当ては、最低限のラインしか隠していない。どこまでも平坦なボディ
とはいえ、鷲一にとっては刺激的な光景だった。
「く、ぅ……」
それらを済ませると、呼吸を整えた闇理に再び順番が回る。口でくちを塞がれながら、
鷲一は彼女の髪をかき上げ、首筋をくすぐっていく。
「ん、くふっ……!」
その手を肩や手まで下げて、すべすべの肌を触れる。口腔に繰り出された舌がとつぜ
ん引っ込んだりして、キスの最中も楽しい。
積極的に動き回る闇理の軟体を追いかけて擦り、唾液を鳴らす。同時に、数度の往復
を終えた手指で鎖骨から下、黒い布を目指した。
「や……っ」
闇理から、小さな悲鳴が上がった。
布切れの上からニップルを探すのは、彼女がときどき着ているキャミソールよりも容
易だった。最初からまさぐる範囲が限定されている分、指が起伏を感じるのも早い。
「ちょっと、待っててな」
言って、鷲一はベッドの上から枕を抱える。
あらためて少女の下着に手をかけると、表の方をずり上げた。不健康そうな白い肌に、
二つの苺はよく目立つ。
背を支えて闇理の体を倒し、彼女の頭を就寝用の枕に乗せる。床には特徴的な黒髪が
広がった。
「は……んっ」
間を埋めるのもキス。寝転がっていると体躯の差も気にならず、闇理は鷲一の頭を抱
き寄せるように手をまわす。ねっとりと舌を合わせていると、頭がふわふわしてなんだ
か心地いい。
くちゃくちゃと唾液が鳴り響き、離れる時に細長い橋を作った。
唇の端に残った液を拭い、鷲一はずり上げた下着の方へ手を伸ばす。
「ふぁっ!」
指の腹がニップルを擦った途端、闇理の体が震えた。少し柔らかかったのは何度も繰
り返すうちに硬くなり、ふたつとも尖って存在感を増している。
周辺のバストをぷにぷにと押してから、鷲一の狙いは突起へと絞られた。
摘まんだ指の中で転がし、感触を確かめる。指の腹で押したまま円を描くようにして、
可愛らしい乳首を弄ぶ。
「ん、あっ……」
思わず吸い付きたくなる形状に、鷲一はキスを浴びせた。ちゅ、ちゅ、と、わざと音
を立てて、同時に先端を吸引する。
胸からの刺激に、闇理は咥えていた自分の指を噛みそうになった。ニップルの片方は
くりくりと捏ねくられ、もう片方はザラザラした軟体が唾液を塗りにきている。床に爪
を立てていた手を、しゃぶりつく鷲一の頭に置く。
「っ……う、んんっ!」
息に混じって、嬌声が発せられる。少女は自分で指を咥えて、ぐぐもった音にしてい
た。家には誰もいないのだが、そのいじらしさが鷲一の興奮を煽る。
頭を掴まれたまま、口での乳首責めを続ける。最中、反対側の突起を弄っていた手で、
彼女の下肢を探りに行った。
灰と赤のチェック模様が描かれたプリーツをまくり上げ、帰り道で触れていた腿をな
ぞる。冷たいグラスを持って忘れていたはずが、同じ感触だとすぐに理解できた。
闇理は脚が落ち着かなくなってきた。スカートに隠れている部分を指が滑るのは、普
通ならくすぐったいだけで済ませられる。しかし、バストを舐られて性的な刺激を受け
ている今、体のどこを触られても同じ反応になってしまう。声は抑えられても、下腹部
の熱が上がりっぱなしなのはどうにもできない。股を閉じても、すぐに開かれてしまっ
た。
「スカート、下ろすぞ」
ぼんやりしはじめた視界の代わりに、耳が鋭くなっている。乳首を空気だけが触れる
ようになり、闇理はひとつ頷いた。
ボタンを外し、ジッパーを下ろして拘束を緩め、ほっそりとした脚から抜く。後に残
ったのは爪先から脹脛にかけてのハイソックスと、局部を隠す黒い下着。
鷲一は、こく、と息を呑んだ。胸当てもむねあてなら、下着もしたぎだ。細く伸びた
線の先、結び目が両脇に見えて、とても衝撃的だった。
「あ、ふっ……」
内腿を経由して、鷲一の手はショーツを触れた。胸を責めたのが効いたか、汗ばんだ
ように熱を持っている。
布越しのスリットを上下すると、次第に湿っぽくなってきた。黒いながらも、一部に
滲みついた目印のようなものが浮かぶ。
「ひ、あっ! ……んあっ」
強烈な電撃に、闇理は反射で脚を閉じた。
だが、鷲一の手はショーツの中に潜り込んでいる。腿で取り押さえることもできず、
生の恥丘を指が蹂躙している。蠢いて秘肉を押す度、びくっと体が跳ねた。
下着の内側では、次からつぎへと蜜が溢れ出てくる。数度の往復で指の全体がうっす
らと濡れて、分泌する液のおかげで動きがスムーズになっていく。
そのうち音まで立てるようになったところで、鷲一は紐の結び目をひとつ解いた。解
体された黒い布は、仕事を終えて離れた場所に移る。
「ん、ん、ぅぅ……!」
外気に晒されるようになると、羞恥も相まって性感を強く刺激される。ぬるついた指
が何度も上下して、疼く下腹部を直撃する。
「横に……そうだ」
頃合いを見て、鷲一は恥丘から手を離した。絡みつく愛液を口に含み、闇理の陰で制
服のズボンを少しだけ、下着ごとおろす。
それから、彼女の体を横向きに――肩と床が接するように――した。
身構えた様子の少女を後ろから抱き、バストを覆う。
「やぁ、うんっ」
未だ硬いままの突起を捏ねくると、闇理は控えめに鳴いた。わずかな間も愛撫を途切
れさせず、露わになって脈を打つ勃起を静かに動かした。
「は……!」
尻肉に擦られながら、下半身の移動は続く。剥き出しになった闇理の恥丘と触れ合い、
あまりの熱量に鷲一も驚いた。
しかし、にじみ出る汁を使って擦り合わせる。滑りもよく、前後の度に鈍い水音が生
まれた。
「ん、あ……っ、あんっ!」
所定の位置についた肉棒が前後移動を始めて、さらに乳首まで責められ、闇理は声を
抑えるどころでは無くなってしまった。鷲一の手を片方だけ掴むも、三カ所から来る愉
悦に負けて力が抜けてしまう。くりくりとぬるぬるが同時にやってきて、まともな思考
ができない。
すぐ近くで喘ぐ少女の声に反応して、恥丘と擦れあう勃起に血液が向かっていく。接
触している部分に愛液を纏う一方、それ自体が滲ませるカウパー液を、彼女にも与えて
いる。
「あっ、あ、ふぁ……あっ」
天井に近い側の手を闇理と握り合い、ぬちゅ、ぬちゅ、と下腹部を鳴らす。いきりは
頭が激しく摩擦されて、愉悦と同時に痛みも伝わる。
床に髪を広げている少女は、まだ体内に異性を受け入れたことがない。鷲一は彼女の
体を壊してしまわないかが心配で仕方がなく、一度も結合に至ったことはなかった。
「平気、か?」
幾度も体を震わせた闇理を再び仰向けにすると、鷲一は訊いた。黒髪の少女は細かく
息をつきながら頷いて返事をする。その体はうっすらと汗を滲ませていた。
「ん……んっ……!」
小さな唇に覆いかぶさり、キスしてちょっと休憩。とはいえ片手でニップルを転がし、
闇理に刺激を与える事は止めない。
唾液が糸を引いてから、鷲一は彼女の下肢をぐっと持ち上げた。
「はぁ、あ……!」
分泌液を広げてギラリと光る少女のスリットに、脈打つ肉棒が乗る。ぴたりと合わさ
った太腿に向けて、ゆっくりと前進した。
今度は、奥まで進むと闇理のしなやかな脚に挟まれる形となる。手とは少し違った感
触が左右から迫れば、先程より遥かに多くの快楽が得られた。
動きやすい状態なのもあり、性感はぐいぐいと引き上げられる。
「闇理、このまま……っ」
カーペットの床は、液体をこぼすと後でいろいろ面倒くさい。だから、最初は横向き
にして胸と一緒に責め、スパートをかける時にだけ体勢を変えている。往復を繰り返し
ている屹立は、そのうち火でもつきそうなほどに熱く、痺れている。
ぬっ、じゅぷっ、と、恥部の上を往復する勃起は、あたかも自分の股から生えている
ように見える闇理。赤黒い頭部が見え隠れする度、それが実際に膣へ挿入されていると
錯覚してしまう。
引き上げられたままの性感に体が固まり、太腿に抜き差しされる肉棒から目が外せな
い。闇理は自分を呼んだ少年の名前を口にしようとしたが、簡単な音と息しか出ていか
なかった。
「きゃ、あぁ、ぁ……っ!」
強く、速くの摩擦に、闇理は一瞬だけ込み上がるものの存在を感じた。体が縮んで痙
攣をしている間に、腿を犯していた鷲一の分身が、白いゼリーを吐きだした。
その脈動は脚をしっかりと伝わってくる。振動した回数だけドロドロの液体をこぼし
て、ほとんどが腹部で固まっていた。
「くっ……」
真っ白な視界に少女の姿。何度か脈を打ったいきりは次第に硬さを失い、太腿の隙間
を窮屈と感じなくなっていた。愛液にカウパー、様々なものに犯された下肢を元に戻す
と、白濁が降り注いだ腹部があらわれた。
百三十九センチの少女は、のんびりとした動きで指にゼリーを取ると、口に含んで、
「…………っ」
眉間にしわを寄せ、うぇーっ、と舌を出して苦そうな表情を作って見せた。
鷲一は、ちょっと頑張った彼女の前髪を撫でてあげた。ほどなくして目を細め、笑顔
になった。
「本当はな、いきなり脱ぐから驚いたんだぞ」
すっかり暗くなった道を、鷲一は闇理をおぶって歩く。自分の荷物をなくしたら、そ
れこそ五十キロ未満の重さになっているはずだ。
普段なら彼女がゲームを始める、または本を読むとかで待機時間があった。しかし、
今回は家に着くなり学生服を脱ぎだして、誘った側が動揺してしまっていた。体を触る
ようになってしまえば、それはもう行為の始まりと一緒だ。せっかく落ち着いたと思っ
た鼓動が再び速くなり、制動が利かなくなる。
黒い髪の少女から反応はない。家を出たときに正面からしがみついてきたが、そのま
ま送る訳にもいかず、何とか言い聞かせておぶさっている。駅弁を運ぶのとは違って視
界も制限されるし、いろいろ意識してしまうのだ。
「明日はどうしようか。たまには苺のサンド食べるか?」
カットされた苺がホイップと一緒に挟まれている、お馴染みの一品。カツサンドより
は安い。
「……いててて」
絆創膏が貼られている部分をぺしぺし叩かれた。どうやら拒否している様子。
「じゃあ、いつものにするか」
お気に入りは同系統の商品と比較して一番高い。ホイップクリームにキウイと黄桃の
カットが入った、中々ボリュームのある一品だ。
「ど、どっちなんだ!」
まだ腫れている部分を指で押され、鷲一はその場で悶えた。せっかく収まってきた痛
みがぶり返してきそうだ。
そんなやり取りをしている間に、ふたりは香住家へとたどり着く。徒歩十分以内、闇
理がいつの間にか背後を取っているのもわかる気がする距離だ。
玄関近くで屈むと、少女はその足でアスファルトを踏んだ。近くの街灯に照らされ、
黒髪が光る。
「……ん、もう一発か?」
立ち上がってすぐに手を下方向に引かれ、鷲一は膝を曲げたと同時に頭突きをもらい、
バランスを崩して道路に転がった。額の傷も攻撃されて、威力はかなり増している。芝
生と違って地面も硬いので、後頭部にもダメージが入る。
「おお……」
何とか起き上がったが、頭の前後がジーンと痛い。不正解という事がわかるが、もう
少し加減してほしかった。闇理はというと、普段の表情より眉が寄っている。違うちが
うと無言で伝えていた。
あらためて腰を落とすと、不思議な魅力の少女と唇が重なった。
あんまり突然すぎて、離れた後になって目をぱちくりしてしまう。
「闇理っ」
我に返った鷲一が呼びかけた頃には、彼女はたたっと駆けていって扉の奥に消えよう
としていた。格子状のドアを少しだけ開け、わずかな空間から顔を出して、様子をうか
がっている。
鷲一は闇理をつかまえて、百三十九センチの体と目線を合わせた。
「……また明日な」
キスでお返し。そのまま続けているといつまでも終わらなさそうで、一言添えてすぐ
に離れた。
香住家の入口に設置されたランプが放つ暖かい光が闇理を照らし、朱に染まった顔が
そっぽを向いている。このやりとりは予想していただろうに、恥ずかしげにして可愛ら
しい。
明日も、フルーツサンド持参を心に決めた鷲一だった。
以上になります。
人名って覚えるの苦手……
乙
相手を思いやっての本番挿入なしってのはかなり好きなシチュエーションだ
乙乙!
無口系甘えっ娘ええなぁ…
433 :
415:2011/11/28(月) 17:09:18.30 ID:xAnlLRe0
>>422-430 乙!おもしろかった!
>>421 それに関しては深くつっこまないでくれ、従妹が一部始終見ていたせいで親の前で
「私のことは遊びだったの!?」
とか言い出したんだ、お前とは普通に友達として遊んだ覚えしかねぇ
それを聞いた父が「あえてどっちも取るという選択指もありだな」と言い出したんだ
そんな選択指ねーよふざけんなくそ親父
ちなみに今晩その従妹が俺と一緒に寝るらしい、頭痛ぇ
幼なじみのところに逃げようかな
(従妹と幼なじみは同い年で結構仲がいい)
あのねえ
>>433くん、君がわたしのところに逃げてきた経緯はわかったんだけど……とりあえず、「選択指」じゃなくて「選択肢」だよ?
あいかわらずうっかりさんだよね。
ね、ね? わたし賢いでしょ? 褒めてもいいんだよ? 今日は泊めたげるから、可愛い幼馴染はなでなでを要求するのだ。
>>434 おお!ホントだ、ありがとな
なに、なでてほしいだと?よーし禿げるまでなでてやる(わしわし)
なんだろうこの安価スレ的な雰囲気…
嫌いじゃないけどさ。
今日電車で座っていたら、隣に座っていた女性が俺の肩に
頭乗せてきて、あっ見たことあるシチュだって思ったけど、
頭乗せられてる肩が超こそばゆくてかなり辛かった。
いままで女の子が頭預けてくるシチュ考えたことあるけど
実際だと厳しいみたい
現実ってうまくいかないね
>>436 いいじゃないか嫌いじゃないならなおさら
下手に過疎るよりこんな感じでも続いている方がマシだろ
このスレなかなか過疎らないけど
>>436「安価レスなんかして!これだからド素人は!」
>>436「でも嫌いじゃないわ」
というガチ百合展開はまだですか?
うん、ちょっと酵素貰ってくる…
何故か今ホワイトデー小ネタ
学校×昼休み。
焼きそばパンを頬張りながら、友達と無駄話に講じている男子。
名前は山城八介、通称パチ。
「で、プロセスチーズが納得いかない訳よ俺としては」
「もうちょっと野菜の甘みをだな」
そんな話をしていると、彼に影が差した。
振り向くと、頭の左右に菓子パンのマンハッタンを乗せたような髪型の女の子。
金髪で青い眼、白い肌の長身美人が、口元にご飯粒を付けている。
「ホワイトデーデース、何カクダサーイ」
留学生、エレナ・ペンはそう言った。
「何ちゃって、です」
友達たちは突然無言になり、さーっと席を離れて行く。
「ちょっと待てー! 俺に押し付けるのかよ!」
「頑張れ負けるな無責任な言葉だけどひたすら君にエールを送る」
「いつの爆笑オンエアバトルだ! おーい!」
取り残されたパチの隣に、エレナは座る。
「あ、パチさん美味しそうな物を持っていますね」
彼女は流暢な日本語に、丁寧語がトレードマーク。
だがやることは結構ストレートで、早速食べかけの焼きそばパンを標的にした。
「俺の昼飯なんで困る」
「ぱく」
横から一切の遠慮なくかぶりついたと気づいたのは、既に事後だった。
「ちょっ、こら!」
彼は慌ててその顔を押し退けるも、かなり削り取られてしまっていた。
「ん! 好みのソースです。焼きそばも柔すぎずちょうど良いですね」
残ったパンを手で隠しながら、彼は非難の視線を向ける。
「張り倒されたいかこんにゃろ。自分の弁当はどうした」
「もうお腹の中ですよ。けど全然足りません」
彼女の机の上には既に空となったお重が置かれている。
家族で日本に来て長く、一家揃って和洋中なんでもいける食通だ。
だが、お昼が鰻重ときては仲の良い女子も呆気にとられていた。
「何かありませんか」
「ねーよ」
「日本ではホワイトデーなるイベントがあるそうですね? お菓子ください」
「バレンタインデーのお返しにってな。エレナさんからは何も貰ってねーわ」
嫌みったらしく言うが、元々彼は初めから期待などしていなかった。
「渡したはずです。きちんと買ったことまでは覚えています」
「で、美味そうだから全部自分で食べたんだったな」
つまり、彼女の食欲は底無しなのだ。
「パチさんは頭が硬いですよ。ホワイトデーとはお返しの日ではなく、女性にプレゼントをあげる日なんです」
「都合の良い話にすり替えて消費を煽ろうとするマスコミかお前は」
「くださいよ」
そう言うなり誘惑するように、もとい甘えるように彼の体に擦り寄った。
教室内の生徒たちは、うわぁまた始まったよ、という注目を向ける。
「離れろよおい」
「プリースギブミーお菓子、です」
「だからねーよしつこいな。他の奴に頼めよ」
すると彼女は姿勢を戻して、首を傾げる。
「パチさんだからこそ頼んでいるというのに、およよ」
「何がおよよだ。しかも口にご飯粒なんてつけてうろつくな」
彼女はへ? といった表情をして、ハンカチで口元を拭う。
取れたようだ。
「助かりました。私なかなか格好悪かったです」
そして、改めてせがむ。
「それはそうとして、何か恵んでください」
「腹減るなら弁当増やせば良いだろうがよ」
「今日は体育があったので、いつもより余計にお腹が空きました。それに、あれ以上の弁当箱はありません」
そんなことを言いながら、彼の体を物色する。
”しつこいのでついつい餌をやる”
これはいけないことなのだろうが、彼もこれまで堪え性がなかった。
結果、もう彼女は彼にさえ甘えれば何か出てくると思い込んでいる。
そしてそんな二人のやり取りは、周囲にとっては日常茶飯事だ。
傍目からすれば人目憚らずイチャつく痛いカップルを、生暖かく見守る周囲。
「あいつら絶対体の関係までいってるな」
「いやまさか」
ひそひそと噂しつつ男子は羨むが、同時に和んでいる。
個性的な彼女と、その面倒を見る彼と、ちょうど釣り合いが取れてるからだ。
「まあ、パチが上手く餌付けしてるのは間違いない」
というより、見ていて付け入る隙のない、観賞用夫婦関係。
パチは結局プレッシャーに負け、焼きそばパンをあげてしまった。
隣で幸せそうにパクつくエレナ。
「はー、俺ってなんてアホなんだ」
独り言のように呟いてはみても、彼女はお構いなしである。
すぐに食べきってしまうと、飲みかけのコーヒー牛乳も拝借される。
「エレナさん」
「はー、美味しかったです。はい、何ですかパチさん」
調子を狂わせる素の表情。
「人の栄養を毎日のように持っていって、俺には何の補償もなし?」
「いつも感謝しています」
感謝を押し売りされても困るもの。
「あ、では、今度家族と中華街巡りをするので、パチさんも一緒にどうですか?」
「中華料理食べ歩きか」
「グルメなパチさんなら、父とはきっと話が合いますね」
「いや、気まずいから」
ちなみに彼は後で憐れんだ友達から「リア充氏ね」と言われつつ、パン耳ラスクを恵んでもらったのだった。
めでたしめでたし
妹渇懐優福栄糖幼覇 甘えんぼう流 萌天七生!
また思いついたので書きます
カラカラ・・
俺の部屋の窓が開いた。だが俺は窓に手をかけてはいない。泥棒かとも、もう思わなくなってしまったな。
外から隣の幼馴染、藍が屋根伝いにやってきたのだ。
「どうした藍?そんなしょげた顔して」
「・・・」
ギュ
「藍?」
「・・・ごめんねコウくん」
「俺は藍に謝られるようなことされた覚えはないけど」
「・・・今日学校で、コウくんのこと、みんなの前で嫌いって言っちゃった・・・」
「あ〜あれか」
「みんなから茶化されて、それで私、恥ずかしくなって、思ってもないのに、嫌いって・・・」
「別に、俺は気にしてないよ」
「えっ、でも嫌いって・・・」
「藍がそんなことホントは思ってないってわかってるよ。何年一緒にいると思ってんだよ」
「ほんと?」
「もちろん」
「よかったぁ。でも嫌いって言ってごめんね」
「もういいって」
「フフッ ありがとね、コウくん」
「どういたしまして」
ナデナデ・・・
「あぅ・・・〜〜♪」
頭をなでてやると藍はとても気持ちよさそうな表情をした。
パッ
なでていた手を放した。
「ぅん?」
藍は眉尻を下げてこちらを見つめている
「なんだ、もっとか?」
ワシワシ・・・
「〜〜〜♪♪♪」
とっても嬉しそうな表情をして、さらに体を押し付けてきた。
「・・・ところで藍」
「ん〜?」
「この部屋には俺と藍以外に、俺の友人が二人いるのだが」
「う〜ん・・・!?」
バッ!
藍が振り返ると、そこにはベッドの腰かけているやつと、ベッドにもたれかかっているやつがいた。
「よ、よ〜委員長」
「お邪魔してるぞ・・・」
「佐藤君に、鈴木君!?」
(声デカい・・・)
「しかし・・・いや〜これがあの委員長の素顔とはねぇ」
「紘一!お前超うらやましいぃなぁ!」
「あ・・あぁ・・・」
「あの空手の県大会優勝者とは思えないねぇ」
「隣に住む幼馴染の女の子が、屋根を伝って部屋にやってくるなんてことあったんだな!」
「はゎ・・・ああ・・・」
「にしても、俺らに気付かないほど、紘一のことしか見えてなかったんだねぇ」
「なあ!なあ!結婚式には俺らも招待してくれよな!俺、友人代表として最高のスピーチしてやるからさ!」
「お前がそんなん出来ねぇだろ。余興の方で頑張れよ」
「それもそうかもなぁ!ハハハハ」
「・・・・・・」
「藍?」
「・・・・・・」
「どしたの委員長?」
「・・・ぉ・・」
「あれ・・ちょっと・・・」
「・おぉ・・・・」
「なんか、怖いんだけど・・・」
「・・お・・おぉ・・」
「・・いいんちょ〜・・・」
「おおりゃあああぁぁあぁ!!!」
ドガッ!!
「ぐはっっ!!?」
ドサッ
「さ、佐藤!?」
「りゃああああぁぁぁああぁあ!!!」
ガスッ!!
「だばっっ!!?」
バサッ
「はぁ〜・・・はぁ〜・・・」
「あ〜あ、やっちゃった」
「だ、だって、だって!」
「ハァ〜しょうがねえなぁ」
「・・・ぅ、ん〜・・」
「・・あ、あれ俺たち・・・
「目が覚めたか?」
「紘一、それに、委員長?」
「紘一はともかく、なんで委員長が?」
「二人がもみくちゃになって倒れて、そのまま伸びちゃったからって、紘一が私のとこに言いに来たのよ」
「あれ?そうだったか?」
「そうだよ。もう大丈夫か?」
「うん、どうやらダイジョブみたい」
「あれ?もうこんな時間か」
「ホントだ。じゃもう帰るか」
「悪いな、迷惑かけて。そんじゃまた明日」
「委員長もサンキュー。じゃな」
「気分悪くなったら医者行けよ」
「お大事にね。また明日」
「藍、あれ使うなっていったろ。あれ危険なんだから」
「そんなこと言われても、びっくりしてわかんなくなっちゃって・・・」
「それにしても便利な技だな。これで何回目だ?」
「6回くらいかな・・・」
先ほどの藍の暴力行為、あれは過去に何度か起きている。藍は都合の悪いこと誰かに見られたとき、
相手を拳で一発殴ると、そこの記憶だけを消すことができる記憶末梢術を使えるのだ。
昔空手の稽古中に偶然出来て、そのまま習得してしまったのだ。
でもその都合の悪いことというのは、全部俺に甘えているとこ見られたときだけなんだけどね。
「ていうか、人がいたのに頭なでないでよ」
「俺は別に恥ずかしくないから」
「私は恥ずかしいの!」
「そもそもは、よく確認しないで部屋に入ってきたお前が悪い」
「それは・・・そうだけど・・」
「これからは気をつけろよ」
「・・うん・・努力する・・・」
「んで、藍どうすんの?」
「・・・?なにが?」
「家に帰るかどうか。今この部屋には俺と藍しかいないけど?」
「!・・・本当でしょうね」
「逆に誰かいたら怖〜よ」
「・・・そっか♪」
俺がベッドで胡坐をかくと、藍は足の隙間に入ってきた。
「・・・やっぱ落ち着くなぁここ」
「普段から気を付けていれば、今日みたいなこと起きないんだけどな」
「そうしたら、こういう風にできないじゃん」
「まぁ藍がしたいなら、やめろとは言わないけどさ」
「ヘヘッ♪」
藍はまたさっきの笑顔に戻り、夕食の時間になるまで話したり、ゲームで遊んでいた。
以上です
>>409の続きが難航している
ほかにも書きかけのがある
学校の課題がある
辛い
449 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/01(木) 22:26:32.55 ID:oaI+0xCa
股間がキュッとなった
>>448 君が書こうとしている限り、必ずや創作神は降りてくる。
焦らず、佳作を投下してくれ給え。
GJです。
GJ
しかしリアルの近況報告とか別に聞いてないから書かないでくれ頼む
いくら思いついたアイデアや妄想が良くても、それを表現する最低限の語彙や文章力がなければ
出てくるのはただのオナニー文章だってことが、ここ最近のこのスレを見てると分かるなー
書きたい所だけ書いてるから書いてる方は楽しいんだろうけど読む方としてはなんのこっちゃわからん
そうですかね?
甘えっていう限定された関係なんだしある程度場面を絞らないとスレ違いになるんじゃないでしょうか
それにここに投下されてる方は他の板と比べても十分読みやすくて
妄想をきちんと具現化した文章を書かれてると思いますよ
語彙やら文章力は、そういうことを意識して読み書きする癖をつけないと磨かれないもんだ
文章作法やらネット作法はまた別だが、中身については長い目で見てやらんといかんぜ
ネタの中身についてはいいと思うんだよ。スレで出た小ネタとかもあるし、設定は面白いなと思うんだけど…
なんというか、言わせたいセリフや書きたい状況だけを書こうとして、それ以外を雑に終わらせてる気がする
それならその瞬間だけを切り取って他はモノローグで終わらせればいいのに、自分の世界観を説明したいから
長々とステレオタイプな説明台詞や説明文を入れて、結局中身が薄くなってるような印象を受ける
>書きたい所だけ書いてるから書いてる方は楽しいんだろうけど読む方としてはなんのこっちゃわからん
>それならその瞬間だけを切り取って他はモノローグで終わらせればいいのに、自分の世界観を説明したいから
>長々とステレオタイプな説明台詞や説明文を入れて、結局中身が薄くなってるような印象を受ける
5W1Hレベルで欠けてるような、萌えに関係ないおはなし書く位なら符丁的なもので十分じゃね?と勝手に解釈させて貰ったけども
まあ、みんな足りないなりに試行錯誤で足掻いてるんだと思うしかないんじゃね。目が肥えたこの際筆を執ってみるのも手じゃなイカ?
>>452-456 そろそろやめろよ
このスレに嵐がきて荒れてくるぞ、せっかく12まで続いているのに避難所行きはイヤだぜ
なんのためにこのスレ見てるんだか
アパム!砂糖もってこい!アパーム!!
砂糖というと、某パームが恨み言呟きながらコーヒーに砂糖を何倍も何倍も入れてたのを思い出す
恐いけど整えたら素材は良い、そんなメンヘラ系甘えっ子
とりあえず少年アマガジンでも読もうぜ
連載作品だって
コー糖ブレイカー
あまじめの一糖
AMAI49、恋愛甘々条例
A−MAUT!
あまひるの空
波打際のあまみさん
我甘乱
甘法先生ネギアま
アマ・ギア
アマイン!!
さよなら激甘先生
フェアマリーテイル
探偵犬シャーベット
エリアの菓子
生糖会役員共
賭博甘王伝零
ブラッティメアリー
って作品も揃ってるし
砂よなら絶糖先生 じゃなかったっけ?
糖分を絶ってしまった風に見えるなそれ
それにしても
>>462はIDがえろいな、Hばっかりじゃん
甘えるな
甘エロ
孤軍粉糖
報復絶糖
甘えっ子の甘えを避け続けた結果ヤンデレよろしく縛り付けられて報復とばかりに甘えられる結果に…
七転八糖
甘難辛苦
469 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/04(日) 14:10:15.10 ID:G/v6tEDi
羊糖ぷにぷに
もはや元の四字熟語がわからん
三甘四温
471 :
報復絶糖:2011/12/04(日) 16:43:41.77 ID:kAg+pDlD
>>466 目が覚めると、俺は見たことのない部屋のベッドに縛り付けられていた。
縄は固く縛られており身動きは取れない。
状況を把握しようとあたりを見回すと、ソファーで体育座りをした幼馴染を発見した。
「お、お前!? まさか、これお前がやったのか?」
「あんたが私の事を学校で避けるから悪いんだ…」
幼馴染は俺の顔を見ず、つぶやくようにそう言った。
今、俺と幼馴染は学校ではあまり話さないようにしている。
それは、学校でもやたらと甘えてくる幼馴染を、クラスの奴がからかいだしたので、
噂がなくなるまでしばらく甘えを禁止したのだ。
その方が幼馴染の為だと説明して、幼馴染もしぶしぶ納得したはずだ。
「だから、それは説明したろ? もうしばらくすればさ…」
「人が何て言おうと、気にしなければいいでしょ!」
「…」
幼馴染の言うとおりだ。幼馴染の為だと言いながらも俺は自分がからかわれるのが嫌だったの
だ。
「…ごめん、お前の言うとおりだ。甘えは解禁するよ。だから、とりあえず縄をほどいてくれ
ない?」
「もう、遅い…」
そうつぶやくと幼馴染はソファーから立ちあがりゆっくりとベッドに近づいてきた。
「お、遅いって何だよ?何する気だ?」
俺の足元から幼馴染が四つん這いでベッドの上に這い上がってくる。
ギシッとベッドがきしみ、ベッド越しに幼馴染の体重を感じた。
俺はこのまま犯されてしまうのだろうか? それとも殺されるとか…
そんな俺の想像は外れて幼馴染は俺の体に重なるようにして俺の体をギュッと抱きしめてきた
。
「ああ〜久しぶりだな〜この感じ♪」
「…」
忘れていた。こいつは体は成長していても中身は、おこちゃまだった。
「なんだ、それがやりたかっただけかよ?」
「だって、ずーっとやってなかったんだもん!」
そう言いながら幼馴染は俺の胸に顔をスリスリとこすりつけた。
その後、幼馴染の気のすむまでスリスリをやらせた後、俺は解放された。
ちなみに、俺が縛られた部屋は、幼馴染の両親の秘密の部屋だったらしい。
縄以外にも鞭やローソクがゴロゴロしていたが、そこはスルーすることにした。
幼馴染にもこの親のDNAを受け継いでいると思うと、もう二度と甘えを禁止することは出来
なかった。
終わり
472 :
七転八、糖?:2011/12/05(月) 06:10:49.02 ID:5TYqr0Xb
冬場はスカートの下にジャージ、女子の基本だろう。
「実歩、熱くないか?」
「人肌でぬくいよー」
返答は頭の上からやってくる。寒空の下、田原陸人はおよそ五十キロ相当の荷物を背
負って通学しているところだった。
彼は荷物の一つ――もとい一人、米村実歩をおぶさって、車の進入できない路地を進
んでいる。というのも、少女は何もない場所で転ぶことができる能力の持ち主。通学の
最中に躓く回数だけで十回以上。スカートを穿いた日には膝や脛が変な色になってしま
うので生足ではいられず、ジャージを着用しているのは冬場に限ったことではない。
しかし、そんな実歩を背負っているおかげで、陸人はこの季節でも寒いと言わなくな
った。むしろ、臭いを気にして朝から体を洗うように生活そのものが変わっている。
大通りに差し掛かる手前で少女を下ろし、並んで歩く。授業を受けるうえで必要なも
のは学校に置いてあるので、実歩の荷物しか持っていない。それも渡して、色とりどり
の花が描かれた地面を踏む。
「アツト、昨日のドラマ観た?」
「ああ。……でも、最近はケーサツ絡みが多くないか?」
母親が好んでいるのを一緒に観ているので、女子のイマドキな会話にもついていく陸
人。あの展開がどうとか、この俳優が――という話も、頷いては言葉で返す。
「あの番組に出てた、ナイフを仕込んだクマのぬいぐるみなんだけど……」
話をしていた実歩の体がガクンと下がり、すぐに悲鳴が上がる。
「……お父さんの実家に同じやつがあるんだって。お父さんビクビクしてたよ」
両手で支えて転倒を免れたようだ。反対方向からくる通行人の視線を浴びながら、陸
人は少女の手を取って立ち上がらせる。
まさか、模様のわずかな隙間でつまづいたのかと思うのだった。
「きゃっ!」
ある時はよく整備された校庭で、
「うわぁっ!」
またある時は掃除の終わった廊下で、
「あうっ……」
はたまた体育の授業中に、
「く……あっ!」
時には階段を上る途中、
「わわわわわっ!」
そして下りるときにだって転ぶ。
呪われているんじゃないか、誰かが悪戯しているんじゃないかという話も出るが、い
ずれも違う。周囲に陸人しかいないときも、特に滑る、つまづく要素が無くても、実歩
は構わず転ぶのだ。
陸人もどうして彼女が転ぶのか謎のまま、かれこれ十七年間は過ごしてきた。
もはや生涯のパートナーは救急箱、とりわけ絆創膏との付き合いが長い。小学校の頃
からこんな調子で、膝から下には痛々しいくらいの傷がついたこともある。水泳の授業
ではプールサイドですっ転び、O型の血を脚から垂らして即退場。彼女は四季の中でも
特に、露出が多くなりがちの夏を楽しめない。
……よく無事だなぁ、なんて考えるようになったのも最近の事だった。
「――アツト、青信号だよ」
言われて、陸人は物思いに耽っていた所から引き戻された。正面の信号は帽子をかぶ
った人影が歩いている姿を映し、反対側からぞろぞろと人がやってくる。
「あっ」
通行人の肩が接触したのか少女はよろけ、しかし歩こうとする。普通ならバランスを
取り直して平常に戻るはずだが、そこで耳に入ったのはやはり悲鳴。
「っと……」
陸人は反射神経という点について自慢できるところがあった。咄嗟の指示にも対応で
き、きちんと手足が動く。
意図せず身に付いたのは、往来のど真ん中で転ぶ実歩のおかげでもあるが。
「……あ、りがとね、アツト」
また地べたに這いつくばりそうになった少女の肩を掴み、無理矢理に安定させる。
「あ、信号が変わっちゃう!」
実歩の声で、陸人は再びハッとした。ほんの少し止まっていただけなのに、青信号は
チカチカと瞬き始めていた。自然と焦りがうまれてくる。
少女の手を取ったまま、早足で対岸を目指す。横断歩道の白い帯は向こう岸まであと
三本、二本、
「きゃうっ!」
一本というところで実歩が躓き、彼女と手を繋いでいた陸人も必然的に転倒する。引
きずられるように体勢を崩し、片手で防御するも額と拳が激突。
駆けてきたスーツ姿の男女に助けられ、タイヤの下敷きになる事態には至らなかった。
歩道と車道が区別されていない場所ほど、実歩にとって危険な場所はない。
「今日、マラソン大会だったな……」
仲良く転んでおでこがひりひりと痛む陸人は、今は学生服の少女とは繋がっていない。
なるべく車道側を歩いて、躓いた拍子に車と接触してしまう可能性を排除する。もちろ
ん、彼女が電柱の手前で体を崩し、正面からぶつかるというケースも無い訳ではないが。
「去年は……俺がおぶったんだっけ」
少女は照れ臭そうに頷いた。
入学した年度の同大会に、実歩はその前日までに傷を負った状態で参加し、コースの
半ばで足を引きずっていたので、陸人が背負った記憶がある。路面は雪解けで滑りやす
いのに大会を決行するだなんてと、ふたりで愚痴りながらの完走となった。
「じゃあ、今年は」電柱の付近で屈む陸人。「教室まで運ぶから自力で走れ」
学校でも少女を背負っての登校は有名になっていた。しかし同じ校内で生徒に注目さ
れるのと見ず知らずの大多数に目を向けられるのでは訳が違う。だから往来の激しいと
ころでは背負おうとしないし、その手前で下ろしている。
ここから学校まではほんの少しだ。後ろ手で合図をすると、実歩はそっと背後に立ち、
体重をかけてきた。地に足がついていなければ、そもそも転ぶこともない。
「アツトってさ」
「ん?」
耳元で少女の声。陸人は負荷をかけられながらも立ち上がり、元の通学路に戻る。
「細いけど体力あるよね」
それが、なぜか陸人の心臓を高鳴らせた。彼はあー、うー、と唸るだけを数回繰り返
し、
「……実歩で鍛えられてるからな」
あはは、と笑いが聞こえたのは直後の事だ。かなり音量を絞ったつもりが、それでも
彼女には聞こえた様子。
確かに、運動系の部活動に勤しむ男子生徒と比較すれば陸人の体は細身だ。こんな風
に褒めるのも実歩しかいない。だが、どうにも照れ臭かった。
「マラソン、走りきれよ」
「うん、私がんばるよっ」
力強く口にした実歩の声は、とても頼もしかった。
――そして、マラソン大会。
「アツト、ごめんね……」
「いや……」
学年の高い順に男子、女子と続いていく決まりだ。とうぜん陸人は実歩より先にスタ
ートしたのだが、次の番で気合を入れて張り切っていた実歩は走り始めに転倒。のんび
りとしたリズムで移動していたところを後続のクラスメイトに呼び止められた彼は(や
むなく)引き返し、様子見のつもりでしばらく走っているうち、さらに三度ころんだ実
歩をおんぶすることになった。ジャージを着ていて膝が露出していないのが救いだった
が、アスファルトは布越しでも痛そうだ。
「みほ、大丈夫?」
「陸人くん、頑張ってね」
もちろん少年のペースは格段に落ちている。運動が苦手だと漏らす女生徒と並んで進
む程度で、クラスの知り合いは男女を問わず自分たちを抜き様に励ましの声をくれた。
「…………なあ実歩、歯軋りは勘弁してくれ」
耳元ではギリギリという音と共に、低い唸り声が発されている。人肌で温かいと思う
一方、呪詛のように聞こえるそれが怖い。
他人から格好良いと言われて嫌な気分はしないが、背負っているジャージ姿の少女が
負のオーラを身にまとい、重量が増している気分の陸人だった。
以上、
>>467から
ことわざ本来の意味とは違ってるけど勘弁してください
乙です
寒い季節に人肌恋しさ、良いよね
糖甘即熱:甘えられるとすぐ熱くなること(いろいろと)
臥男嘗甘
>>477 『男に臥して嘗むれば甘し』と読めばまさに甘々な女の子を体現する良句ですね
性交糖帝
糖王朝の女帝で代表的名君。激甘な糖治主義で民から慕われる。
そういえば糖朝ってデザート専門レストランが中国とか台湾にあったな
西走糖奔
甘えっ娘が男に甘えようとあちらこちらにせわしなく走ってついてくること
>>481 「東奔西走」では?
意味合いに関してはそれで合ってると思うが。
真糖滅却
意味、本当に好きな人に甘えられるのならば他には何もいらない
渇いた喉に流し込んだ甘い香り 心が次から次へととろけ出す
フルーツポンチをずっと追いかけてるような あの頃と同じ瞳で甘えないで
三年目の糖下はとっくに慣れきって 代わりにあたしは何かを無くしたの
何だって盛り上がった遠い日のスレッド
ちょっとぎこちなかったシチュの雑談も 今ではちゃんと出来る常連(とし)になった
一日をこんなに甘く感じるのに 一年がこんなに早く過ぎてしまう
一年がこんなに早く感じるのに 一生をどんなにうまく甘えられるでしょう
この時期になると思い出す曲
最近一日に書き込まれる量が少なくなってきたな
一緒にここを見ている従妹が不安そうな顔してるぜ
昨日は、「アマス!!」って叫びながら抱きつかれて大変だったぜ…
皆既月食の影響で、黒猫系の妹が甘えてくるという電波を受け取った
甘えさせる暇を与えないくらい甘えたい
491 :
489:2011/12/11(日) 00:57:29.17 ID:vMWaCfcw
テキトーに3レス
何かさ、久しぶりに妹が俺の部屋に来たんだ。
普段は嫌われてるというか、無関心みたいな感じで趣味も違うし。
あれだ、ゴスロリの服着てコスプレとかする奴で、厨二大好きな奴で。
それが何しに来たんだか。一瞥してやると睨まれた。
「今から暫く一緒にいて」
何のことやら飲み込めないところに、妹は部屋に入って来た。
ベッドにぽすんと腰を下ろして、普段よく見せる苛立たしげな表情だ。
「俺に何か用事?」
すると、チッと舌打ちする妹マジ可愛くねぇ。
「良いけど、邪魔するなよ」
そう断って、俺は中断していたPCゲームの続きを始める。
妹は大人しくしていた。背中を見られてる感じはしたけど。
で、良いところまで行ったので、また一休みすることにした。
何か夜食でも作って食おうかとイスを立ったら、
「どこに行くの」
俺はありのままを伝える。そしたら妹は、
「それは許さない」
と、ますます訳の分からないことを言う。
俺は呆れて、無視して部屋を出ようとした。
「許さないって言ってるでしょ!」
「知るか」
ああ、こうやって喧嘩するのもたまにあることだ。
だけど妹は俺の手首を捕まえて恐い顔をしている。
「お前の考えてることなんて、分かんねぇよ」
「行かないで」
急にしおらしく言われると戸惑う。
「分かった。行かないから、理由を話して」
妹は手首を離すと、言い辛そうに俯く。
「……今夜は皆既月食だから、私の魔力が限りなく低下する」
あー……なるほど。
「だから少しの間だけ、私の身を守って」
ベッドの隣に座ると、妹は妙に改まったように緊張していた。
ただ月食の時間が差し掛かると、俺の腕に腕を巻きつけて、寄り添ってきた。
「恐い」
何だかなぁ。何かになりきってるのか、その辺はあまり理解しようがない。
ただ、妹にこんな形でくっつかれたのは、ずっと昔以来だと思う。
「大丈夫か?」
「お願い……腕一本にしがみつくだけでは、真の闇から逃れられない」
妹の頼みで、向き合ってハグ。
とても気恥ずかしかった。仲の良い兄妹でも想像出来ない。
「……」
髪の毛から良い匂いがする。しっかり俺に、腕を回してくれてる。
とても気恥ずかしい、んだけど何か儀式のような感じが特別な意識を醸し出す。
別に嫌な気はしない。不思議だ。
「まだ、寒い」
そりゃ、そんな暖かくはなさそうなもの着てるんだからな。
ただずっと同じ体制でいるのもきついから、
「少し布団に入るか? 俺のなんかで良いなら」
妹は抱きついたまましばらく何か葛藤して、やっと頷いた。
一緒に布団に潜り込んで遊んだのは、いつだったかな。
時間が経って、俺たちはまた同じようで違うことをしている。
布団の中は、人二人分こもるとすぐに暖まる。
俺の片腕の中で、胴に抱き付いて息を潜めている妹。
皆既月食はそろそろ終わるんだろうか――そんなことをぼんやり考えていた。
「……」
妹だけど、女の子だな。普段からこれくらいなら可愛げがあるのに。
「……て」
「ん?」
「精を、分けて」
「ごめん、意味が分からん」
「触は普段の満ち欠けと違って、短時間にバイオリズムを狂わせる」
体を起こして俺を跨ぎ、妹は、見下ろしてくる。
「私の体が、耐え切れるか自信がないから、別の力で中和してほしい」
顔が近い。息がかかる。
「本気か? 精を分けろって、どういうことか」
「そうね、練習台と思えば良い。簡単でしょ」
「兄妹だぞ。馬鹿げてる」
「妹としての、最後の頼みでも?」
妹の表情を見ていると、複雑に胸が痛んでくる。
「最後の頼みって、おい」
「家族でも、住む世界は段々違っていく。今だって、そう」
仕方ないこと、じゃないのか? 俺は諦めていた。
「……」
「黙るなよ」
「……」
分かり辛い奴。何つか、それは昔からだったかな。
「どうなっても知らんよ?」
目の前にいる妹は、妹としての違和感よりも、女性としての魅力が上回る。
昔だったら違っただろう。変な気なんて欠片も起こさないでいられたはず。
ただ今は、本当に住む世界の違った、女の子のように感じてしまう。
体に触れて、薄目を閉じた。
「……分かってる」
妹は、決心をつけるまでに少し時間を要してから――俺に、キスをした。
非常識をそうと自覚出来なかったのは、妹じゃないけど月食が原因だったのか。
そう思い込んでしまうと楽だ。唇に残る、甘い感触。
舌を絡めあった時、少し変な感じがした。前に別れた彼女のものとは違う感じ。
けれど、忘れるように溶け込む。妹は積極的に、俺を求めてきた。
本当は、こんなダメで趣味が合わない兄にも、もっと甘えたかったのかもしれない。
そんな積年の気持ちを今ここで、ぶつけられてるような気がした。
リボンとかごちゃごちゃした服を脱がしていく時の恥じらい。
妹の普段に、少し興味が湧いた。こんなどうかすれば可愛い服を見せびらかしてる訳だ。
胸の膨らみ。下着もフリルの付いた大人を感じさせるもの。
意外とほっそりとした体が弱々しく、何か愛おしく感じた。
最近ダイエットなのか、あまり家で食事をしてないせいか?
こんな時に今更兄ぶって、いろいろ心配してしまう。
私の身を守って、か。
妹の大事な場所を愛撫して、そしてされる。
知らない間にそういう知識も持ってたんだなと思うと、何か変な気分。
なのに、挿入れたら処女だったということが分かり、妙に焦った。
そんな気がしてなくもなかったが、本当に俺に、初めてをくれたのかと思うと、だ。
きつい膣内。喘ぎ声。
夢中で妹の体を、俺は犯していりことになる。
いく間際、そのまま射精してと言われて、ぎゅっと手を繋がれた。
俺を頼るような、妹の手。
拒めずに出しきってしまった。
それから肌蹴た服とか全部脱がせて、収まらない熱をもう一度ぶつけ合った。
ゴスロリの黒っぽさと肌の色の対照は何とない良さを感じ、でも生まれたままの姿も綺麗だった。
妹の乱れる様は普段とのギャップが大きくて、興奮する。
多分、いけないことをしているという意識も、それを余計に引き立たせたんだろうと思う。
胸や首元や耳や、あらゆるところにキスをしたし、された。
そして最後にまた膣内で果て、そのまま倒れる。
月食はとっくに終わっていただろうな。
俺たちは、兄妹にあるまじき行為をして、それから抱き締め合っていた。
「ごめんな」
何気なくそんな言葉が出て、妹は黙って、まだ俺に抱かれてくれた。
その先は言わない。でも、本音が出たと思う。
もうこんなことまではしなくて良いから、これから少しくらい、昔のように仲良く出来たら。
俺ももう少し、優しくなろうと思う。
けれども、妹はケロッと――って言うのも変なんだけど、すぐまた不機嫌な妹に戻った。
解放したら何か一人で脱いだ服持って出て行ったし。
やっぱり分からん。いや、分かったつもりになっておこうか?
またいつか、甘えてくるかもしれない。
……いや、不機嫌でもなるべく、俺が世話を焼いてやるべきなのだろうか。
冷ややかな視線を向けられること覚悟で、妹の部屋を訪ねる。
「おい。で? お前はちゃんと月食を乗り切れたのか?」
「……」
何コイツ、という顔をされてる。やっぱりな。
いつもなら諦めて引き返すところだ。だが、今はそんな薄情にはなりきれない。
「今度詳しく教えてくれよ。魔力とか、さ」
「……魔力の入れ替えは成功した。同時に、新しき力を感じる」
ふむ?
「……」
一瞬、何となく照れたような気がした。
おしまい
>>492-494 GJ!
最後の妹のせりふが妊娠したと読みとってしまった俺の魂は闇の力に冒されているにちがいない
GJ
月食は見逃したけど俺の魂も一緒に浄化してほしい
甘えっ子って...いいね
GJ
甘えっ子は変にストレス感じないから良い。
今日は誰も来てねぇな
みんないろいろ甘えられて、くる暇ないのかな
最近書き込み少ないし
>>499 いい加減寒いしな、妹と暖房器具を押入れから引っ張り出したりするのに忙しいんだろう。
コタツに入って膝の上に妹を乗せて抱きしめると何とも心地よい。
ただ問題は、妹が満足するまでトイレに行くのも許されない事だ…
>>501 いや、トイレに行くのはそういう用事じゃなくてだな。
寂しい
甘えん坊な女の子をイメージしているつもりが、
いつの間にか甘えたくなる男をイメージしてしまっている。
オナ禁中の男に甘えっ娘がすり寄って来たらどうなるのか?
我慢できずに襲ってしまうか、その娘を大切に思うがゆえに我慢するか
そんな夢をさっき見た。
よくみたら
>>500は暖房器具と一緒に妹も押入れから引っ張り出しているわけだが…
兄と一緒に過ごしたくて兄の部屋の中で密かに住む(兄にはバレバレ)な妹を想像した
いいね
いいね
少し早いがみんなクリスマスはどんな風に過ごす?
俺は姉と妹ともに寒いのが苦手だから家で炬燵で鍋パーティだ
幼なじみや仲のいい先輩と後輩(全員女)も呼ぶんだが、
幼なじみと姉と妹が俺の隣をめぐって修羅場になるんだ
今年は普通に鍋が食べられますように・・・
女の子同士で交流深めてほしいってことで男友達の家に行って男だけで過ごす
帰ってくるといつの間にか酔っ払った女の子たちにくっ付かれキスされ
そのあとn(ry
何をやってもダメな男だが、今年のクリスマスイブは
天使に「お前はその日一日のみで5つ善行を為さないと死ぬ」と言われてるから
様々な困ってる甘えっ子の為に走り回るよ
甘えんぼうのサンタクロースがもうすぐクル━━━(゚∀゚)━━━!?
甘えんぼうのサンタクロースがクリスマス前にやってくるのか
>>514見たらつい懐かしくなって甘えサンタの話を保管庫に読みにいってしまった
甘えっ子はキス一粒で300m歩ける
今日も廊下が騒がしい。
「タイはどうしたんですか。今日は全校集会なので未着用は違反になりますよ」
二人組の男子生徒を捕まえて、本来はシャツの上にあるべきものの着用を命じる少女。
彼女には相手の名前が分かっているようで、すぐにメモ帳を取り出してはペンシルで
書き込む。
「お持ちでないなら貸しましょうか?」
そう言って肩掛け鞄から取り出したのは、学校指定のネクタイだ。もっとも、彼女が
所属する風紀委員の文字が、裏面に大きく書かれているが。赤地に白なのでとても目立
つシロモノで、いくら見えにくい場所だからといって着けたがるものは少ない。男子生
徒達も代替品を目にした途端、ズボンのポケットから丸めたタイを掴み取り、慌てた様
子で首に巻いた。
「そこの一年生。スカートが基準より短いから直して」
いつの間にか、少女の目標は通りかかった女生徒に移っていた。彼女に付いてきてい
た少年も、先の男子がしっかりとネクタイを締めた事を確認してから、スカートを指摘
された同級生の方を向く。
女子が穿くスカートの長さは、概ね膝上から五センチだ。相手は腿がかなり露出して
いて、着用した事のない少年でも短いと分かった。
「そのくらいね。あんまり短いと襲われるかもしれないから、気をつけてね」
さり気なくアドバイスをしてあげるあたり、少女が――少々きつい物言いの風紀委員
長だという事を差し引いても――女子に評判だというのが理解できる。注意された女生
徒たちも、最初の不満そうな顔はどこへやら、目を輝かせて頷いていた。
言われてすぐに服装を正し、そのまま集会に臨んでくれるのは一年生の良いところで
ある。――もっとも服装を乱すべきではないのが校則に従うことなのだが、上級生たち
と比較するとその差は歴然というか。同じ一年生、ひいては少女と同じ風紀委員として、
少年は一人で考えた。
「ほら、付いてきて」
黒髪――校則によって決められている『腰より上』程度の長髪――をなびかせ、少女
はつかつかと上履きを鳴らして歩く。少年は慌てて一歩後ろに並び、周囲の服装を見よ
うと視線をいろいろと動かした。
四クラスあるフロアの廊下を端からはしまで歩き、階段の踊り場まで着くと巡回は終
了だ。立て続けに二件を出した後は服装・髪型の乱れもなく順調。少年少女はふたりし
て安堵の息をつく。
「今日は一年生だけでしたよね」
少年が訊くと、少女はひとつ頷いて返した。
「集会の後に服装頭髪検査があるから、事前準備ってところかしら」
一年生から三年生まで全員が参加する集会の後、風紀委員と生徒会で行う検査が待っ
ている。ぜひとも隣に並ぶ上級生を参考にしてほしいものだ。
「……ねえ」
少女は普段のハッキリとした調子ではなく、小さな声で呼びかけてくる。注意してい
ないと聞き逃してしまいそうな、そんな音。
じっ、と見つめ合う。ほとんどの生徒は先程のチャイムで教室に引っ込んだようで、
この踊り場は冷たい空気が支配している。
「疲れちゃった」
近付いてきたと思うと、少女はすれ違い様に耳に届けていった。彼女は自分の教室に
戻るつもりで動いたのではなく、そのまま踊り場を出て廊下へと進む。
あまり大きな声を出さないように気を配りながら、少年は静かにその背中を追った。
「わ、委員長っ……」
今しがた歩いてきた方向とは逆の、実習室が並ぶ道の曲がり角。影に隠れた途端、少
年は壁と背中を押しあてられた。思わず出そうになった大きな声をどうにか抑えて、し
かし胸の高鳴りがうるさい。
自分とほとんど変わらない百六十九センチの風紀委員長が、逃げられないように両肩
をがっしと掴んでいる。まだ朝の早くだというのに、前日はしっかり休んだのだろうか。
「あの、朝ごはんは」
食べて来たけど、と少女の口が動く。香水の類は禁止されているが、髪の手入れに使
っているだろう何かが香って、鼻腔をくすぐる。
「充電、させて」
少年もこの展開は初めてではないが、いつも心臓が鼓動を打ち鳴らして治まらない。
すぐ近くにある双眸から、つい視線を外してしまう。
「う、んっ!」
くいっと片手で顎を取られた直後、唇に柔らかいものが触れた。勢いで後頭部を壁に
ぶつけてしまうが、その痛みすら忘れさせる感触が頭の中にまで広がっていく。
唇どうしが密着して潰れそうになり、口での息ができなくなる。少年は鼻を使って体
に酸素を取り込み、少女との長い口付けに応えた。
「……遅れますよ?」
「っ、ダメ……」
風紀委員長をしている時の凛々しい部分はどこへやら、紅潮して蕩けた表情になって
いる少女を正気に戻そうとしたが、腰に手をまわされてホールドされた。また細い声で
止められてしまい、彼女の後輩にあたる立場としては何も言えない。
ずるりと少女の腕を滑った鞄が、軽い音を立てて床に落ちる。一限目の時間を使って
の集会なので、教科担当の先生さえ姿はない。少年は両脇を確認したが、あらためて彼
女とふたりきりだという結論に至った。
「これから検査で、授業で、長いこと会えなくなるから」
ぽつぽつと耳に入る声。長いとは言うがせいぜい七、八時間程度だ。学校生活の上で
そうなら、休日は――メールのやり取りはするが――どうなのだろう。
少年は疑問符を頭頂に乗せたが、
「……っ!」
いきなりキスを見舞われて、それを落としてしまった。
一瞬のうちに少女は離れたが、眼前には頬を赤くした姿が映っている。その口から同
じくらいの赤を持った物体が顔を出し、少年の唇をひと舐めした。
「ふ、くっ……」
合図に応じて、少年も舌を繰り出した。相手の軟体と先端をつついて、ざらざらした
部分を擦り合う。最中、腰にまわっていた風紀委員長の手に力が入り、さらに密着して。
すぐ近くで響くのは、思考を麻痺させるような鈍い唾液の粘着音。日にひに下がって
いく気温に対抗して学生服の中にも何枚か着ているが、それを脱ぎたくなるくらいに蒸
し暑く、鼓動は加速するばかり。
「ん、んっ」
少女も舌の扱いにいくつかの声を混ぜている。ときどき出る息の音が艶めかしくて、
やっぱり年上なのだと実感できる。少年もどうするべきか迷っていた腕を動かし、彼女
の腰にまわして抱き寄せた。
先程とは違い、いくらか呼吸をするための隙間がある。唇で先端をつかまえて、吸引
されてはやり返し、集会に遅れるとかはどこかに押しやられていた。
「はっ……。委員長……」
二度目の長いながいキスを終え、少年は再び大きく呼吸する。未だ近距離にいる黒髪
の少女も、さすがに肩を揺らしていた。そもそもの目的は充電らしいが、これではむし
ろ消耗しているようにも感じられる。
それにしても、廊下には暖房設備が一切ないのにあつい。抱き合ったままでなければ
すぐにでも制服の上着を脱ぎたい気持ちが芽生え、額からは汗が垂れた。
「……減点、一」
いきなり言われて、少年は「あっ」と声を上げた。無意識のうちに片手が少女の頭に
乗って、撫でるように動いていたのだ。
少し不満そうな様子で、しかし腰にまわった腕はそのままの力を維持している。
「委員長、撫でてもいいですか?」
同じくらい、小声で訊く。生徒の通り道には全く反響せず、ただ彼女の耳にだけ届き、
たった一音、「ん」とだけ返ってきた。
許可が下りたので、少年はあらためて手を動かした。鼻をくすぐった香りはひと撫で
ごとに範囲を広げ、強くなっていく。
「あの、充電の方は」
後ろ髪を梳きながら尋ねた。顔がすれ違っていて少女がどんな表情をしているのか分
からない代わりに、小さな声でも確実に届けられる。
「終わった、けど……もう少し」
どこか矛盾する答えだった。既に委員長モードではないのか、言葉もふやけた調子に
なっている。普通の口付けに加えてディープキスまでしたのは、これからの検査で体力
を使うからだろう。今日は一年生、後日、二年生や三年生も検査の対象になる訳で、そ
のつど巡回の後でこんなことをしているのだ。最近のクルマと比較しても燃費が悪い。
そんなふたりの左手に巻かれているのは、荒々しい書体で所属が書かれた腕章。不純
異性交遊がどうとか、生徒会と一緒になって取り締まるべき立場だが、今はこの有様だ。
万が一、この場面を目撃されれば少女ともどもただでは済まない。
だが、若干のタブーも少年には刺激的で、不思議と止められなかった。
「委員長、すごく可愛いです」
「げ、減点。一万飛んで一……!」
なんとなく口から出た言葉が、とんでもない減点を生んでしまった。
相変わらず撫でながらの応対になったが、指に引っかからない髪はとてもサラサラで、
男ながら羨ましい。
「っ、ほら、集会に遅れるわよ」
弾かれるように腕の中から逃げ出し、自らの手で髪を直す少女。少年は呆気にとられ
ていたが、彼女の顔はまだ赤くて。
「どうしたの? ……もう、早くっ」
ぐっと手首を掴まれ、そのまま引かれるようにして歩く。どこか苛立ちを含んだ物言
いで、一瞬にして普段の委員長に戻った様子。
しかし、少年には彼女と手を繋いでいるようにしか感じられない。
「……笑ったでしょ」
階段の一つ上で、風紀委員長は振り向いた。
靴音の中でよく聞こえたなぁ、と思いつつも、少年は浮かべた笑みを消すことはしな
かった。
今日も一日、頑張ろう。
以上、
>>516から。
最近寒くて体が上手く動きません
クール委員長のデレとかご馳走すぎる
性別が逆なら通報だね
>>519 遅ればせながらgj
クール→デレのコンボは最強
異論は認める
俺も甘えっ子とこんな青春したい
いいなぁ
俺も一回死んで生まれ変わったらこんな青春できるのだろうか・・・
うまいことフラグが立てば、
天国なら天使やら女神に
地獄なら鬼や悪魔に
引き止めて貰えるんじゃ無かろうか。
>>526 その発想はなかったわ
ちょっと逝ってくる
>>256 いや閻魔様かもしれないぞ
「あなたは甘地獄行きです。永遠に私に甘えられなさい」みたいな
あと、閻魔様は男のイメージが強いけど世代交代があるらしいから女の子の可能性もあるんだよ
地獄の沙汰も甘え次第というわけか・・・。
確かに中国の地獄みたいに閻魔や鬼がみんな役人ならありうる
ハッ!・・・甘える脱衣ロリババア最高や
久々に来たけど相変わらずここの住人の妄想力はぶっ飛んでいる
悪魔ならサキュバスが良いなぁ
拗ねてる仏ちゃんと甘茶プレイしてくるぜ!
よし、頭を冷やせ(甘茶鉄砲に空気を充填しながら
533 :
名無しさん@ピンキー:2011/12/23(金) 01:38:54.72 ID:T/KeMS9t
よし氷(砂糖)で冷やせばいいんだな
さげ忘れスマン
天国とか地獄からは少し離れるが、シスターっていいよな
おっとり天然なお姉さんシスター(きょぬー)か、健気で純朴な妹系シスター(ひんぬー)か
異論は認める むしろ皆の異論を聞かせてくれ
仏って死んだ人を示す言葉でもある
つまり
>>531は幽霊っ娘と甘茶プレイしているともとれるな
>>535 敬虔な信徒で、穏やかな物腰に淑やかな言葉遣い、外面は非の打ち所のない完璧な淑女(包容力のあるバスト持ち)
なのに本性ナチュラルサドっ娘で、気になるアイツにだけ本性出ちゃって不器用にしか甘えられない
誤解されていつもモヤモヤ、懺悔してみたり悪いのは向こうと告解を迫ったりするクーツンデレ
そんなシスターに、私は甘えられたい
>終止は「ぎゅーする! 今日は休みだから思いっきり甘えるー!」なデレデレ娘
いつもなら一人で苦いブラックコーヒーを啜る休息の時も、部屋に一人増えただけで
騒がしくて甘ったるい空気に染まる。ティーカップに注いだ綺麗に澄んだ赤みがかった
紅茶も、ミルクと砂糖が混ざると柔らかい薄茶に染まっていく。テーブルにティーカッ
プを並べた少年が決して飲まない類の甘ったるい飲み物を、同級生の宮坂佳恋はおいし
そうに飲んでいた。ドングリを抱えるリスみたくティーカップを両手でちょこんと持っ
て、ちびちびと飲んでは幸福そうに目を細めて、白い息を吐く。
「――用意してる時くらいじっとしてろよ」
空っぽになったカップにお代わりを注いでいる途中、背中に感じたやわい弾力が少年
の手を止めた。純白のシャツの中でたゆんと揺れたふたふさは、結んだネクタイを谷間
で挟める程に豊かな半球を成している。それを押しつけられた感触がむにゅうと歪み、
密着していく。おんぶのように覆い被さる佳恋の触れ合いに応えるには、手にした熱湯
入りのポットが邪魔だった。
「うぅ、冷たいよお……。もっとちゃんと、ぎゅーってするの! 今日も明日も明後日
もお休みだから、思いっきり甘えるのー!」
「ちょっ、危ないからやめろって! 火傷するっ、普通に火傷するからっ!」
見境のないスキンシップが、背中の上で暴れまくる。ぱたぱたとばたつく手脚に揺ら
されて危うくポットの中の熱湯を零しそうになったものの、間一髪でポットを床に置く
ことができた。後ろを振り向けば、いつもにやけきった表情だった佳恋が、欲求不満で
ぐずぐずと不満げに唇を曲げている。行き場のない想いに臨界間近の彼女の腰を、少年
はぐいと掴んで引き寄せた。
「こんのっ……。捕まえたっ! ほらっ、ここでいいからじっとしてろ」
プリーツの刻まれたスカートがふわりと舞い、重力がすとんと佳恋の身体を落として
いく。ぽふり、と腰を落ち着けた先が少年の両膝の上だと知ると、さっきまで沈んでい
た筈の瞳も、一層強く輝きだした。
「お膝だっこ……感激です、かんどーです! おねだりなしで達成しちゃうなんて……
嬉しすぎますよ! これはっ」
「そうか、じゃあオプションで追加してやる」
嬉しさの余りに両腕を抱き、大きな黒目を丸くして潤ませて喜びを露わにしていた佳
恋の脇の下を、すっと少年の腕が潜り抜けていく。脇の下を蠢く片手5本ずつの指使い
が、佳恋の表情を喜びから悦びの色へと変えていった。
「きゃふっ、ひゃうっ! く、くすぐったいっ、や、やだっ、ひうっ、あはははっ!」
紅潮した顔は笑い泣きとなり、肩を大きく揺らした身体は熱い吐息も切れ切れの悶絶
を晒していく。音の切れた笛みたくひゅーひゅーと喉を鳴らす頃に、少年もようやく佳
恋を解放した。
「少しは体力削れたか、この妄想狂――――うわあ」
ほんの悪戯心でやったことが、結果としては大惨事を引き起こしていた。膝から転げ
落ちてごろんと床に転がった佳恋は、予想以上に笑い疲れたのか、くすぐられてぐった
りとした――というよりも、絶頂にうち震えた『事後』の様相を見せていた。
「はひっ、ひぅうっ……うぅ、ふぅ……。も、もう……いきっ、くるしくなるぅ……」
犬のように荒く短い息を吐く口元も、強いられた喜悦の証に一条の涎の痕を残してい
る。白いシャツも少し汗ばんだせいか、たゆんで揺れた胸を覆う、薄い水色のブラジャ
ーさえ透けて見える。弱々しく震えながらも、佳恋は涙に濡れたきらきらと眩しい視線
を捧げるように、少年を一心に見つめていた。
「……誘ってんじゃねえよ、このえろ人間が」
「うにゅー」
佳恋の痴態から目を逸らすと、少年は真っ赤な頬を両手で掴んでぐりぐりとつまんで
伸ばした。その熱を倦んだ柔らかい肌の感触が、昂ぶった心臓を強く鳴らしていく。
ごまかすように弄れば弄る程に想いは火照る。それでもなんとかして冷ました頃には
、テーブルの上に放置された飲み物もすっかり温くなってしまっていた。
ひぃひぃ喘ぐ程くすぐられた割に、息を吹き返した佳恋はすぐに調子を戻していた。
「誘ってるとか……。なるほど、そんなご趣味だったとは知らなかったですよー」
テーブルで重そうなうしちちを並べて、得意のにへら笑いでにやにやと対面にいた少年を見つめている。本人的には生温い視線、余裕の表情のつもりなのかも知れないが、
口元にお茶菓子に出したクッキーの欠片をつけたままで目を細められても、どこからどう見てもアホの子である。
「佳恋の悪女ごっこは、いつ見てもストレートにアホでいいよな」
少年の素直な感想に、ばかにされた! と目を丸くした佳恋の顔が、膨れっ面になっ
ていく。
「わっ、わたし、アホじゃないですよ!」
「バカじゃなくてアホだって」
「同じじゃないですか!」
「関西じゃ可愛い子を微笑ましく眺めるときにも『アホやなあ』って言うらしいぞ。ほら、佳恋ちゃんアホかわいい」
かわいい! の部分を褒めるような響きで強調しながらのアホの連呼に、喜んでいい
のか凹んでいいのか分からないのか、佳恋の顔色も悲喜交々に移り変わる。
面白いから少年も続けていると――佳恋は目を伏せ、小さく頭を振った。
「……やです」
「あ……」
やりすぎたかと、後悔が脳裏を過ぎる。児戯のようなからかいが相手を傷つけてしま
ったかと、罪悪感が胸中に去来した、次の瞬間――
「……そのっ、アホはぬきで……いえ、なんでもないです」
佳恋は恥ずかしそうに頬を染めて、少年から目を逸らしていった。『素直にかわいい
ってもっと言え』と言わんばかりのジェスチャーに、釣られた道化も席を離れ、反撃に
向かう。
「佳恋ちゃんかあーいいよおっ、よーしよしよしよし」
少年はヘッドロックにも似た形で、両腕でぎゅっと佳恋の頭を包むと、ウェーブのか
かった明るい色の髪をくしゃくしゃになるまで撫でていった。自分の顔をぐりぐりと寄
せるのも忘れないこのスタイルで、数多の猛獣を愛で制してきた男のように。
もっとも、ムツ●ロウは愛が通じなくて指食われた事もあるらしいが。
「うぅ、可愛がり方が動物王国です……」
「わんって鳴いてもいいぞ、この雌犬っ」
「わたし、犬扱いです……ううぅ、わん」
少し拗ねたような顔で、それでも黙って撫でられる佳恋は、実際子犬みたいに人懐っ
こかった。見えないしっぽをぶんぶん振って、手綱を持つ少年を思いのままに振り回し
ている。
少年がひとしきり撫で終わると、佳恋はてれてれと眼を細めて笑い、両手を広げて『
ハグ待ち』のポーズを見せてきた。蕩けた顔はすっかり出来上がってるくせに、光を宿
した目の色は少年を映そうとして、より一層輝いている。言葉にするのはへたくそな癖
に、甘えたがりな仕草はやられる方が恥ずかしくなる程上手かった。
「……ぎゅーって、してください」
「あ……う、うん」
きらきらと輝く視線光線に、どぎまぎしながら少年も身を寄せていく。互いにぎゅう
っと抱きしめ合うと、佳恋は舌で濡らした瑞々しい唇を、そっと少年の口元に寄せてき
た。キスかと思い、身構えた緊張も空振っていく。佳恋はそっと開いた唇から舌を見せ
、少年のお茶菓子の残りを舐めとっていた。口元が終わっても熱っぽい舌先はどんどん
と版図を拡大し、とうとう子犬のように顔全体を舐める格好になった。
「あ、ほっぺにクッキーの欠片ついてますよ! わふっ」
「――やっぱり犬じゃねえか」
色づく頬が重なり合う。熱っぽい感触に心が爆ぜる。心臓が跳ねる感覚が、唇が近づ
く秒読みを数えるよう聞こえて――重なるよりも早く、二人の熱い吐息が混ざり合い、
一つになった。
最初のタイミングはそれぞれズレてたけど、小さく啄むようなキスを交わしあう内に
、リズムを数える事も忘れてしまった。閉じた唇の狭間をほぐすように舌が道を拓き、
互いの咥内を舐り合う。
「んむぅ……れぅ……コーヒー、苦いです……。紅茶の方が、ちゅーも甘くておいしい
ですよ?」
子犬に愛された身も、最早獣じみた欲求を抑えられなかった。水音は鈍く頭に響き、
熱情に浮かれた脳味噌も沸く。
「……これ位がいいんだよ。十分甘い」
佳恋の舌は、ぬるくて甘ったるいミルクティーの味がした。
ぐずぐずと火照る赤に顔を染めた甘えたがりの涎が強烈過ぎて、少年はさっき飲んだ
苦さを、もう思い出せそうになかった。
乱文失礼しました。ネタへの反応が今更の上にエロ抜きとか申し訳ない…
年越し前に甘え道から戻ってこれたのでまた潜りにいくよ
リアルタイムにGJを送るぜ
俺も国語辞典買えば会えるだろうか
頼む、このままエロ展開ください
ひゃっほぅ!
今日はクリスマスイブだぜ
甘えんぼうのサンタ娘が遊びにくる日だー!
イブの夜もクリスマスの夜もバイトが入っちまってうちの妹が凄く不機嫌です
誰かいい慰め方教えてくれませんか
>>544 バイトから帰ってきたらサンタのようにこっそり妹の部屋に忍び込み一緒に寝てあげる事をオススメするぞ
即席で投下。
季節ネタのつもりだが肝心なものが無くてすまない。
朝の番組では日中の最高気温くらいしか教えてくれない。天気予報通りに雪が降り、
路面は車や街灯の明かりを滲ませている。
少年は、あまりの寒さに見た幻覚だと思った。何かに耐えかねて逃げ出してきたとか、
そういう可能性も浮かんできた。しかし、近くではケーキの販売をしているわけでもな
し、どこかの喫茶店が冬季に用意したイベントの最中という訳でもない。それでも、そ
の恰好はこの季節によく見る販売員の格好そのものだったが、どれも否定される。
並んだ建物の隙間、通路とは思えない細く狭い場所に、赤い塊がうずくまっていた。
「…………」
それにしても――と、少年は近くを通りかかる人々に注目する。
スーツ姿の男性、分厚いコートを羽織った女性、みんな自分と同じ歩道を歩いている
が、誰も建物の隙間にある赤に気付いた様子はない。子供が立ち止まったが、母親と見
られる女性に促されてその場を離れてしまう。
車の通りを確認してから、少年は反対側の歩道に移り、塊に近づいた。
「ねえ、何をしているの?」
こうしてみると、なるほど体育座りをした格好だとよくわかる。誰からも注目されな
かった赤色は、びくりと全体を震わせた後、尖った角の部分をゆっくりと持ち上げた。
「ひ、ヒトだったのか……」
不健康そうな白色が身に着けているのは、大部分を赤で占めた所謂サンタ服というも
のだ。もこもこした白の装飾と、葉をデザインした緑色が独立している。角に見えたの
は帽子の先端だった。
「み、見えるんですか?」
高い声と共に、ブルーの目を真ん丸にした女の子と視線がぶつかる。
声をかけた側も驚いたが、かけられた側も同様らしかった。少年は寒さのせいで言葉
が続かず、頷いて返すだけにとどまる。
「事情は後で話します、あなたの家に入れてくださいっ」
なるほど、他人が声をかけない理由が何となく分かった。こういう面倒事に関わりた
くないからだろう。
とはいえ興味を持って接してしまった少年は断る訳にいかず、雪の中にはとても目立
つ赤服の少女を自宅に連れて行くことにした。
「ありがとうございます、助かりましたっ」
そう言ってしきりに頭を下げる女の子。頭にかぶさっている帽子の先端にある、白い
毛玉が同じ数だけ跳ねる。
適当なところで動作を止めさせ、玄関で体に積もっていた雪を落として彼女を家に上
げ、少年はすぐにハロゲンヒーターの前に座らせる。
「はぁ……生き返る様な気分です……」
オレンジ色の光に照らされて、肌や髪が同じ色に染まっていく。手を引いて歩いてき
たのだが、危険だと思うくらいにその体は冷たかった。気温は一桁もいいところ、何時
から居たのかは知らないが、屋外で長時間も固まっていればいずれは凍ってしまう。
ぱっと見て、彼女が外国の人に見える要素は二つ、アイスブルーの瞳と鮮やかな金の
長髪。水を吸いすぎて毛先が変な風にカールしているが、腰まで長いそれは少年の目を
引いた。
その上、不思議なことに言葉が通じる。
「ほら、飲んで」
「わあ、ありがとうございます!」
横に座ってインスタントのホットココアを差し出すと、少女はすぐに受け取った。く
んくんと鼻を鳴らして、一口啜る。
「……はふっ」
ほんわかした、ゆるい表情を作った。まだ飲んでいないココアの甘さと温かさが見事
に表現された顔に、少年は初対面ながらもどぎまぎしてしまう。慌てて目を逸らし、自
分も手持ちのカップを口に付けるが、どうも落ち着かなかった。
「……それで、どうしてあんな場所に?」
対照的に、サンタ少女の方はココアを啜る毎に息を吐いて、落ち着いた様子だった。
「その、恥ずかしい話なんですけど」オレンジ色の頬で、まっすぐ向けていた目を伏せ
る少女。「私、予定を一日早く勘違いしていたみたいで」
予定? と首を傾げる少年を見て、少女はあっと何かに気付いた風になる。
こほん、と一つ咳払いをして、少女は居住まいを正した。
「私、サンタなんです。本当ならクリスマス、二十五日に向こうの世界からこちらに来
る予定だったんですけど、それを一日早く、今日に来てしまって……」
「ま、待って。話が見えなくなってきた」
少年はカップを持っていない手で話を遮る。
何よりスケールが違いすぎる。目の前に座っている少女がサンタを名乗り、サンタの
世界があって、十二月二十五日のクリスマスに彼ら彼女らがこの世界にやってくるなん
て、どこのファンタジーだと言いたくもなる。
「ごめん。にわかには信じがたいから、もう少しやさしく説明してほしい」
ココアを一口。混乱してきた頭には、甘ったるいだけの飲み物という認識しかなく、
温度とかはどうでも良くなっていた。湯気が立ち上っているのに、不思議と熱くない。
「はい、あの……」
サンタ服の少女もカップの中身を啜って、再び咳払いをした。
「――なるほど」
これで二杯目になる茶色の飲み物を口にして、少年はふうと息をついた。
目の前にいる金髪の少女はサンタクロースの世界からやってきた存在で、両親揃って
サンタをしているそうだ。この世界には毎年、十二月二十五日にやってきてはプレゼン
トを配っているという。
で、この少女は今回が初めての仕事だったらしいのだが、予定を勘違いして一日早く、
二十四日にこちらへやって来てしまった……という訳だ。
「本来なら二十五日の夜に来るはずだったのですが、これでは両親にどう報告すればい
いか……」
プレゼントを配って、翌日の早朝までには全員が帰還するそうだ。だが、早く来てし
まった分については元の世界に戻るための『扉』が開かないため、こうして建物の隙間
でうずくまっていた、という事になる。
「でも助かりました。あなたのおかげで宿無しは免れましたし」
「まあ、一人でいるよりはいいかな、って思っただけだから」
少年は二年前に越してきて一人暮らし。来客は両親くらいなもので、他の誰かを家に
上げることはほとんどなかった。もちろんこんな日にも一人だったが、不思議な少女の
存在で少し救われた感があった。
「ねえ、お父さんとお母さんもサンタさんなんだよね」
「はい。父は『神速の運び屋』、母は『ブランド女王』なんて名前で呼ばれていたんで
すよ」
誇らしげに語ってくれた。彼女の父はトナカイの速力にこだわりを持っていて、自ら
飼料を開発し、育成するような人物だとか。その一方で、母はブランド物を希望する子
供たちの相手ばかりをしていたことで、いつの間にかそう呼ばれていたという。
「君は『疾風のうっかり者』とか」
「そんなっ、初めての仕事で不甲斐ない二つ名をつけるなんてあんまりです……」
少年はサンタ稼業の関係者ではないが、咄嗟にそんな名前が浮かんできた。失礼だと
は思いつつも、口にしたくて仕方がなかった。
「ごめん。……ほら、その仕事は明日からだし、そこで成果を挙げればいいと思うよ」
慌てて謝り、項垂れた少女の肩を数回たたく。これを引きずったまま仕事に臨んで、
この二つ名に相応しい失敗をしてはたまらない。
「そうですね、この名前を返上できるように頑張ればいいんですよね」
少しばかり解釈の程が違ったが、なんとか立ち直った様なので少年は良しとした。同
時に、気にかかることが入れ替わりにあらわれた。
「……お風呂、入る?」
雪が積もっていたサンタ服は、じっとりと濡れて冷たかった。
「もう、そんな時間ですか」
テレビ番組を興味津々で観ていた少女の格好は、初めて会った時と同じ赤の衣装だ。
少年は彼女を風呂に入れている間に、この衣装を含めた着衣をひとつ残らず乾燥機に
放り込んだ。たっぷり一時間の入浴を終え、乾いたサンタ服を着直して現在に至る。
クリスマス・イブだろうと一人暮らしの少年には関係なかった。特別なことは考えず、
普段通りの食事を振舞ったところ、意外と好評だったのが嬉しかった。食文化も異なる
ようだが、少女は味噌汁が美味しいと言って三倍くらいは飲んだ気がする。
「いつも使ってるもので悪いけど、それしかないんだ」
少年はサンタ少女を自分の部屋に案内して、置かれているベッドを示す。急な来客―
―それも睡眠をとるケースなど想定してはいないから、一人用のそれを彼女に渡し、自
分は居間で一夜を明かすつもりだ。
思えば食事を終えてから、あっという間の三時間だった。二人でテレビを観ていただ
けだが、隣で笑う少女はとても可愛らしかった。ふだん見ないような容姿だからそう思
ったのかもしれないが、とにかくそんな気持ちが心を満たした。
「じゃあ、おやすみ」
何か言いたそうにしていた少女だったが、部屋に押し込んで扉を閉める。上半身は普
通に長袖の服を着ているのに、下半身が膝上の短いスカート。膝丈の白いソックスを着
けていたが、あんまり見ていると危険な衝動に駆られそうで、少年はそれを無理やり押
さえつけた。
着ていたコートを毛布代わりに、ソファの上で横になる。窓の外はイルミネーション
のせいで色とりどりの光が映り、降りつづけている雪が様々に変化していた。
「…………」
つけたままの腕時計は深夜二時を指していた。見上げるかたちで映る外の景色は相変
わらずで、オールナイトでつけられる照明に雪が照らされている。このままでは次の日
に雪が積もっているのではないか、外に行くのが面倒になるなと考えるようになる。
「……あの」
とつぜん聞こえた声に、少年は驚いて飛び上がりそうになった。体を強張らせて目を
見開いただけで済んだが、一瞬誰かと思考して、サンタの娘を寝かせているところにた
どり着く。ふと安堵の息が出た。
「眠れない?」
「……はい」
夜明かりにぼんやりと映る赤。ハロゲンのスイッチを入れてオレンジ色の光を入れる
と、白い肌や金の長髪までが現れる。丸い毛玉のようなものを二つ付けたサンタ服は、
少年がいつも使っている毛布を羽織っていた。
下の方は相変わらず同じ色のミニスカートと白いニーソックスで、とても夜から深夜
にかけて活動するとはとても思えない格好。暖色の光に、まるで誘われるように少女は
移動し、ぺたんと両足を崩した。
「怖いんです」
半身を起こしたところ、少女の声が金属ばねの軋みに混じって届いた。少年は床に両
脚をつけて、毛布を引きずる背中を眺める。
「明日が初めての仕事で、私、上手くできるかどうか……」
不安の原因は、やはり一日早くやってきてしまったことだろうか。危うく寒空の下で
凍えてしまうところだったのもあって、まだ出会って一日も経っていない少年でも、彼
女がどういう人物なのかを大まかに描けてしまう。重ねて失礼だが、うっかり者もあな
がち間違っていないのではないか、とか。
「ん……」
話の間に、少年はサンタ衣装の少女に近づいていた。斜め後ろ側に静かに座って、帽
子をつけていない頭に手を乗せる。そっと後方に動かし、また頭頂に乗せて、と繰り返
す。
歳の離れた従妹を寝かしつける時、少年は似たようにしていた記憶があった。状況は
全く異なるが、落ち着かせる手段としては間違っていない。
「僕はサンタさんの仕事をしたことがないからアドバイスはできないけど、今できるこ
とだったら何でもしたい」
「え……っと」
子供たちに夢を与える仕事なら、その当人が不安を抱えたままではいけない。少年は
そう考えて宣言した。仕事をする上での助言など出来るはずもないが、それとは別の手
段で彼女のモヤモヤを取り除きたかった。
赤服の少女は、すこし考えたように言葉を発して、それから一人で頷いた。
「そのまま、動かないでください」
「……?」
いきなり言われて、少年の方が身構えてしまった。頭を撫でていた手から抜け出し、
少女はハロゲンに背を向ける格好、ふたりで向かい合った状態になる。
「わっ」
途端、金髪が躍りかかった。広げた両腕で何をされるのかと思えば、少年は両肩を包
まれて力をかけられた。
「温かいです」
すれ違った表情は窺えないが、代わりに声がはっきりと伝わった。小さな声は少し続
いて、少女は何かあると母親に抱きつくことがあるらしい。人肌の温かさが自分を落ち
着かせてくれるらしかった。
とはいえ、少年には異性に抱きつかれる経験が数えるくらいしかない。行き場のない
手をどうしようか、空中で泳がせてから数秒、
「ぎゅうって、してください」
そんな風に要求された。
自分より少し小さな体にそっと両腕を当てて、少しずつ力をかける。下手をすれば壊
してしまいそうなほど柔らかくて、温かい。子供の頃を思い出してしまいそうな、どこ
か懐かしい感じもする。
ハロゲンの動作音がはっきりと耳に入るくらい、居間には音がなかった。少年は心臓
が不規則な鼓動を刻んで、それが少女に聞こえていないか心配になってくる。
「……えへへ」
しばらくして、離れたサンタの少女はにっこりと笑った。低い声で話をしていた時と
は打って変わって、憂いとかの感情は読み取れない。
「やっぱり、あなたに出会えて良かったです」
「どういうこと?」
くすくすと笑んだ少女の手が、たったいま彼女を抱きしめた手に触れて、少年は体が
固まってしまう。
「私たちの姿は、心がきれいな人にしか見えません」
一瞬ぽかんとした少年だったが、少女に初めて遭遇した時の様子を思い出し、納得し
た。通りかかった大人はみんな気付かず、家族連れの子供だけが彼女を見つけている。
「僕、そんなにきれいじゃないと思っているつもりだけど……」
反抗期はきちんと経験しているし、なんだかんだで両親とケンカしたこともある。学
校での生活だって少し変わっていた部分もあって、とてもじゃないが綺麗な心を持って
いる自覚なんてなかった。
「でも、あなたはとても優しいです」
お風呂に、ご飯に、寝床に……と、細い指を折って数えるサンタの少女。どれも些細
な事じゃないかと、なぜか卑屈になってしまう。
「それに、今も」
訳が分からず、少年は首を傾げた。
「サンタは相手の心が読めます。あなたは今も、私の事を色々と考えてくれているのが
わかります」
「そ、そうなの?」
疑問だけでいたところに、いきなり焦りが生じる少年。少女の格好を見ていかがわし
い事を考えそうになったりして、その度に思い切り押しつぶしたのだから、無理もない。
話によれば、寝ている子供の心が綺麗かどうかは、この読心能力によって判別するら
しい。
「本番は明日だから、今日はゆっくり休まないと――そう考えていますね」
大正解だ。しっかりと休養を取らないと、来る本番で実力を発揮できなくなってしま
う。彼女の場合はスケジュールを間違えて屋外で過ごしていたから、体力の消耗が激し
いはず。それは当初からの心配だった。
「本当に沢山の事をしてくれて、私も何かしたいと思うのですけど……」
少女はうーんと唸った。それから、何か閃いたように両手を鳴らして、そこでようや
く手が離れる。少年は汗だくになった手をコートに擦りつけた。
「特別にひとつだけ、プレゼントをあげます。なんでも言ってください」
なんでも、とは本当になんでもだろうか。ふと考えて、彼女が読心をできるのならと、
一つ念じてみる。
サンタ娘の驚いた顔が、そこにはあった。
「……それが、あなたの望みですか」
視線をあらゆる方向に泳がせ、オレンジの光があっても恥ずかしげにしているとわか
る。心が読めるのは紛れもない事実だと、ここでようやく少年は確信した。
個性的な二つ名を持つ両親の子から、「出来ないことはない」と言われると楽しみで
仕方がなかった。
「か、代わりに、私の言う事も聞いてくださいっ」
「僕に出来ることなら」
あいにくサンタではないので、少年にできることは限りがある。この場に無いものを
要求されても、さすがにそれは叶えられない。
「ココアを、ください。……それから、後で一緒に、寝てください」
「ん。…………ん!?」
いちど頷いてしまったものを撤回するのは――こと、読心ができる少女の前では――
とても難しい。一杯のココアを要求された段階で首を縦に振ってしまって、その後に続
いた言葉はあまりに小さく聞き逃しそうだった。
「ずるくないです。あなたにできることのはず、です……」
か細い声で呟き、少女はハロゲンと向かい合って暖をとり始めた。
むしろ少年が気にしているのは、サンタ服の少女と同じ場所で寝るだなんて、自分の
理性が持つかどうかの問題だった。……これは彼女には聞かれていないようだが。
細長い袋に入ったインスタントのココアをマグカップにあけ、湯を注ぐ。望みを一つ、
とは言われたが、実際は少女と出会えたこと自体が立派なプレゼントなのかもしれない。
おしまい
サンタクロースって25日に来るんだよ……ね?
>>552 GJ
うちは24日の夜に来てたなぁ。
ガキの頃はそれが当たり前だと思ってたけど、
よく考えると24日って所詮は「前夜祭」なわけで。
祝ったり祈ったりするのってやっぱり本来なら25日にすべきなんじゃないかと思うようになってきた。
つーか、日本は23日に天皇祝って、
次の日にキリスト祝って忙しいなw
昔は日没から日没までが一日の区切りだったそうで、
24から25にかけての夜にイベントやるのが正しいんだとさ
だからこのタイミングで正しいよGJ
あ、ありのまま朝起きたことを話すぜ
自分のベッドでの寝ていたはずなのに起きてみると
俺の布団の中に姉、妹、幼なじみ(もちろん女)、後輩(もちろんry)、先輩(ry)が全員全裸で寝ていた
酒の勢いとか(誰かが持ってきた)その場の雰囲気とかそんな茶地なものじゃ断じてねぇ、
もっと恐ろしいクリスマスパーティの片鱗を味わったぜ
ん?股の間とか確認したのかだって?できるわけないだろ怖くて
>>555 OK、わかった。
まずは落ち着け、俺達はお前の味方だ。
その女の子達がどんな誤解を受けようと、
俺達はお前を弁護してやる。
よし、そのためにはまず爆発しろ。
話はそれからだ。
突然だが、甘えっ子度合いが進行すると依存っ子にジョブチェンジするんだろうか?
甘えん坊と依存の境界線が分からん。
>>557 身体か精神に明らかな禁断(離脱)症状が出だしたら依存症と見ていいんじゃない?
甘えられなかった日は過食症になるとか幻覚が見えるとか
依存娘はあなた無しには生きてけないみたいな受け身の従属で
甘えにも色々あるから一概に言えないが
デレデレな甘えっ娘はむしろ甘えずにはいられなくて自分から甘えに来ちゃう印象
ちなみにある程度慣れてくると甘えられないと、自分にも禁断症状が出るようになる
つまり自分が甘えられるということが一種の薬物的なものになる
Lv1
緩めに抱きついて
「少年、あったかいな」
Lv2
上目遣いで
「なでなでを要求する」
Lv3
とつぜん口を開けて
「あーんで食べさせてほしい」
Lv4
同じ布団で
「これで、一心同体だ」
Lv5
合宿か何かで留守の時
「なんだか寒くて震えが止まらん」
Lv??
子泣きなんとかさんと化す
……異論は認める
>>561 サクラさん(パズーの親方のおかみさん)の声で再生された。
>>561 口調と態度のギャップが好きだ
甘え・依存の話題とは関係ないが1レス使います
「手が悴(かじか)むなー」
帰りたてでまだ冷えた部屋の中、彼女が言う。
「もう少ししたら温まるぞ。普段から手袋でもしとけよ」
「手袋なー、薄いと意味ないし厚いと手作業に邪魔なんだよね」
そして、暖房を調整してる俺の後から抱き着く。
冷たい掌で視界を覆われた。
「やめれ」
「ふー、君の顔も冷たいなー。体のどっか温かいとこないかな?」
「ポケットの中にでも手を突っ込んでろ」
「自家発電?」
「そういうこと言っちゃダメ」
そんなやりとりの最中も、彼女は体を密着させて離れない。
「あまり外気に触れない部分とか多分温かいよね」
「例えば? 胸の谷間とか?」
「ほー、挑発的な発言だな」
「いてぇ、抓るな」
大きくないこと暗示するとすぐこれだ。
「例えば、股の間とかね」
「人前でやってたら変態だわ」
「まー、ここなら気兼ねする必要ないし。あー冷た」
もぞり、と何かが太腿に違和感。
「って、何俺のに差し込もうとしてんだ。自分のでやらんかい」
「それじゃー君が役に立たない」
「俺をわざわざ有効利用しようとするな」
でも、彼女は聞かない。俺も甘やかしてしまう。
彼女の手が、俺の股下を撫でている。
「触り心地良いなー。柔くて太い」
「やめれって」
「ところで何か手首に当たるけど、これは業物の太刀?」
「業物などとは某(それがし)、身に余る光栄であります」
「やだー、誇張だよ」
「ほっとけ」
しかし、手の位置は段々上ってくる。
「で、直接触って良いって誰が言った」
「ここも温かくならないかなー。ついでに大きく」
「問題発言」
「手が暇だから、君の(ry を弄って遊ぶだけだよ」
「”だけ”の範囲が既に深刻な領域だっての」
このまだ寒い中でセクハラとか勘弁です。
「仕方ないなー、手を貸して」
少し温まったらしい彼女の手が、
「こうすれば君の手も温まるでしょ?」
と、俺の手まで一緒に入れようとする。
「何が悲しくて自分の股座に自分の手を突っ込んで温めないかんのじゃ」
「ズボンの上からこんな風にしてると、どきどきするねー」
「結局如何わしいこと考えてたんだな」
「君がオn(ry してるみたいで、ちょっと、むふふー」
ダメだこの人。何とかするってレベルの話じゃない。
「おい、真剣にやめ、っ?」
「ん、ちゅ」
顔を向けるのを見計らっていたように、キスされた。
「ふ、む、ふはっ」
「んふー。文句あるみたいだから、じゃー本気出そっかなー」
「出さなくて良い。発情禁止」
「でもほらー、大きくなってきたよ?」
「俺のバカ」
どうやら結局彼女には抗えないようだ。 終わり
>>564 GJ
みんな今日も元気に盛っていて大変よろしい。
うちの幼なじみは、この時期の登校時には臆することなく俺のズボンに両手を突っ込み
縮こまったり固くなったりするのを楽しみながら、血液が集まって暖かくなってくるととてもご満悦です
つまりちんこを冷たい手で触られると気持ちいいよね!
ちきしょー
悲しくなってきた
例えそれが、どんなに有り得なくても
例えそれが、どんなにご都合主義でも
甘ければ、妄想乙だって構わない――
…って考えでいいんですかね、先生方
最近、現実から遠すぎる甘えっこしか妄想出来んとですよ(´;ω;`)
>>568 現実から遠くたっていいじゃない、妄想だもの みつを
みつをはそんな事言わねーよ
蜜をは言うだろうな
くそう蜜をにふいちまったwwww
ものすごく甘々なポエムを書く文学少女ですねわかります
愛多蜜王
何か神々しくなった…
般若波羅蜜多心経みたいだな
神様や仏様が甘えっ娘だったらどうしよう…
仏様はともかく神様は八百万なので、甘えっこの神様はいるに違いない
甘えっ子神様へ逢いに行くための百度参りか
寝て待てば向こうからくるよ
579 :
、、の人:2011/12/29(木) 22:09:40.55 ID:UzqtFRDj
お久しぶりです投下します。
エロなし小ネタ、4レスほどいただきます。
>>254の続き?というか派生。
〜・〜
かたかたかたかた。
かたかたかたかた。
会社への書類提出締め切りまであと数時間と迫った、年の暮れ。
年末年始を気持ちよく過ごすために、俺はキーボードともう半日くらい格闘していた。
ざざーっ。
ざざーっ。
と。
数十分ほど前から背後で、押入れのふすまがせわしなく開け閉めされる音がしていたが、ここは断腸の思いで無視する。
かたかたかたかた。
かたかたかたかた。
ざざーっ。
ざざーっ。
かたかたかたかた。
ざざーっ。
また何度かふすまを開閉する音がするが、やはり相手にはしない。
すると今度は、何か恨みがましさがこもった視線を背後から感じるような気がしてきた。
そわそわと落ち着かない雰囲気が、見なくても伝わってくるようだ。
かたかたかたか
「ねえ、兄やん。まだお仕事終わらないの?」
痺れを切らしたのか、遂に蜜柑は声を上げた。
いつも遊ぼう遊ぼうと快活な蜜柑にしてはよく我慢した方だとは思うが、それでも今の俺は鬼になる。
「まだ。もう少し待っててくれ」
「うー。兄やん、昨日からそればっかり」
「しょうがないだろ。いいから、林檎と遊んでなって」
「ボクは、兄やんと遊びたいの!」
「ほら蜜柑、お兄ちゃんを困らせたら駄目だよ」
隣にいるであろう林檎が、蜜柑をたしなめる。
いつもは結構大人っぽい面もある蜜柑だが、この二人の組み合わせになると途端に幼く見えてしまうから不思議だ。
「というか二人とも、そんなところに居たら風邪引くぞ」
「布団にくるまってるから平気だもん」
会話をしながらもキーボードを叩きつつ言う俺に、蜜柑は少々むくれた声で返す。
振り返って後ろを見ることはしないが、朝方からの状況に変化が無ければ、今林檎と蜜柑の二人が居るのは押入れの中である。
今日で仕事が終わるぞー、という俺の独り言を聞きつけた蜜柑が、
「じゃあボク、終わるまでここに居ていい?」
などと言って、そそくさと押入れの中へ入っていったのだ。何でも、俺の仕事が終わったらすぐに分かるようにしたいのだとか。
「はいはい。寒くなったら言うんだぞ。林檎、ちゃんと見ててやってくれよな」
「了解だよー」
「平気だよっ! へくちっ」
「わ。ティッシュティッシュ」
お約束、とばかりのタイミングでくしゃみをする蜜柑に俺は苦笑いしつつ、暖房の温度を1度上げてから
再び意識の全てをパソコンに向けた。
蜜柑に言われるまでもなく、仕事を早く終わらせたいのは俺だって同じだ。
ただ、再び書類を見返すのが年末年始を越えてとなると、万が一ミスが発覚したときに記憶が曖昧になっている可能性が高い。
そんな面倒くさい手間を減らすために、今仕上げる書類だけは完璧にしておきたいのだ。
ゆえにもう少しで終わるとはいいつつも、まだそこそこの時間が必要だった。
途中でトイレに立ったり、凝り固まった身体をほぐすために伸びをしてみたり、飲み物を取りにいこうと冷蔵庫へ向かってみたり。
少しでも俺がアクションを起こすたびに蜜柑は
「まだ? ねえまだ?」
と聞いてくる。
もう少しで泣いてしまうんじゃないというくらい必死なその表情を見、声を聞くたびに、俺はやる気を補充された。
そして、こなし続けていればどんな仕事にも終わりはやってくるもので。
「終わったー!」
ぐらり。と俺の体が後ろへ傾く。
俺はそのとき、会社の自分のアドレスへと間違いなく送信が完了したのを確認して、両手を突き上げ声を上げた、はずだった。
だが次の瞬間には、俺の身体は後ろへと倒れこんでいた。
何事か、と驚く俺の目に映ったのは、後ろから首を抱くようにまわされた、二本の細い腕だった。
「遅いよ兄やん……」
「お兄ちゃん、お疲れ様!」
どうやら、引き倒されて仰向けになった俺の背中の下には蜜柑がいるらしい。
耳元で今にも消え入りそうな蜜柑の声がし、天井へ向いた視線の先には林檎が居た。
「悪い悪い、待たせたな蜜柑。さ、何して遊ぶ?」
「…………」
あれ。
やっとこれで蜜柑の言うことを聞いてあげられる、と思ったのだが、蜜柑から返事が無い。
「お兄ちゃん、なんか蜜柑、気が抜けちゃったみたい。ずーっとお兄ちゃんとくっつけなくて、すごく寂しそうだったから」
「り、林檎うるさい!」
あ。
思い返してみれば確かに、ここのところ蜜柑とはあまり会話もした記憶が無い。
というか、蜜柑が自由な日に限って仕事が多く、あまり構ってあげられていなかったのだ。
「悪かったな蜜柑。今日はもう一日自由だから。何でも好きなことできるぞ?」
「一日、自由?」
「ああ。明日は久しぶりの休みだからな。今日は夜まで何もすることはないよ」
「いちにち、じゆう……」
その言葉が信じられないのか、噛み締めるように蜜柑は繰り返した。
うわー、そんなに寂しがらせてしまってたか。仕事に忙殺される日々だったとはいえ、悪いことをしたな、と反省してしまう。
蜜柑は活発なだけに、人一倍寂しがりの面も強いのかもしれない。
よし、今日明日はできるだけ蜜柑の願いを叶えてやろうじゃないか。そう密かに心に誓う。
「ほら、おいで蜜柑」
俺は床の上に胡坐をかき、ぽんぽん、と膝をたたく。
すると蜜柑はおずおずと俺の足の中にやってきて、すっぽりとその中に収まった。
そしてきゅう、と俺の身体にしがみついてくる。
「さ、何かしたいことあるか?」
背中をさすってなだめるようにしつつ、俺は蜜柑に聞いた。
「このまま。今日はずっと、このままがいい」
「は? ……遊びたいって言ってたのに、そんなんでいいのか? もっとこう、トランプするとか、買い物行くとか」
「ボク、このままがいい。……このまま、テレビ見たり、ゲームしたりする」
「あはは。蜜柑、嬉しすぎて自分が何をしたかったか分からなくなったみたいだね」
林檎ちゃんがフォローを入れた。どうやらそういうことらしい。
蜜柑はやっと構ってもらえたことに安心したのか、ぐず、と鼻をすするような声さえした。
「そうだな。たまにはそういうのもいいか。そんじゃ、コタツ行くぞコタツ。コタツでぬくぬく、テレビでも見よう」
言ってひょい、と蜜柑を抱え上げる。
「あ。……えへへ」
他人の手で移動させられるのが嬉しいのか、鼻声交じりながらも蜜柑は嬉しそうに笑う。
いいなー、とぼそりとこぼしながら、きっちり暖房のスイッチを消してから林檎は俺の後についてきた。
「で、なんでこういう配置になるんだ?」
「だってこの方が」
「暖かいんだもん」
コタツに入った俺の膝の上には、右に蜜柑、左に林檎。
「寂しかったのが蜜柑だけだと思ったら、大間違いなんだよ」
「まさかボクらのこと、重たいなんて言わないよね?」
えへへ、と。
二人揃って俺を見上げてくる笑顔と、ほんのり香るアップルとオレンジのフレーバーに、
あー、いろいろとあったかいなあ、なんて思ってしまう、年の瀬だった。
つづかない
583 :
、、の人:2011/12/29(木) 22:15:11.14 ID:UzqtFRDj
以上です。
>>508からネタ拝借。押入れってあの秘密基地感がいいよね。
>>260>>262 に続きと言われたのだけれど、自分の頭だと何度構成してもえろ方向に行きそうに無い上に、シリアス路線以外の続きが思い浮かばなかったのでこんな小ネタでお茶にごし。
少しでも糖分補給していただけると幸いです。
それではみなさん、良いお年をば。
GJ
両膝に花か、爆発し……やっぱりそのままでいいや
GJ
爆発しろ
と言いたいが年末だし気分がいいから見逃してやろう
GJ
爆破してやりたいのは山々なれども林檎ちゃんと蜜柑ちゃんの可愛さに免じて今回ばかりは許す
>>409 続き
四人はテーブルに座って、奈瀬が話し出した。
「実はうちの子とお宅の愁君が・・・」
かくかくしかじか・・・
「というわけなんです」
「あら、すごいじゃない愁!もう将来のお嫁さんが見つかって」
母親の言動に愁は驚いた。その言葉は遠まわしに2人のことを了承していた。
「あなた莉音ちゃんっていうのね。これから愁のことよろしくお願いね」
母親はすべてを聞いて、全てを受け入れた。もう愁は何も言えなくなった。
「じゃ、一旦魔空界に戻ります。前例がないので、いろいろと問題あるかもしれませんけど」
「あら、大変そうですね」
「でも、娘と将来の息子のためですもの、力を尽くします。じゃ莉音一旦戻りましょう。今回は私が引っ張っていくから大丈夫よ」
「うん。またね、しゅう」
「お、おう・・・」
奈瀬は再び翼を出し、莉音の手を引っ張り空へと飛んで行った。
莉音が愁のほうを見ようと下を向いた。だがその時、莉音本人ですら予想だにしていなかった事態が起きた。
「ん?・・・あ・・・あぅ、うう、うわあああぁぁああぁぁあああぁああ!!」
「え!?莉音!?」
莉音は恐怖に襲われた。怖い。高いところがなぜか怖いのだ。いままで空高いところで暮らしていて、日々下を見下ろすことに
慣れていたはずなのに。突然暴れる莉音をどうすることもできず、奈瀬は再び下に降りた。どうやらさっきの急降下のせいで
高所恐怖症になってしまったようだ。しかしこのままでは魔空界へ帰れない。仕方なく奈瀬が一人魔空界に戻り大司祭のもとへ行き、
策を講じてくるということになり、結局その日莉音は襟江家へ泊ることとなった。
リビングのソファーの上で莉音は膝を抱えたままじっとしていた。それを見ていた愁も、どうすればいいかわからなかった。
この日父は仕事で帰ってこない日だったため、愁は母親が頼みの綱だった。しかし、
プルルルルルr・・・
家の固定電話が鳴り出した。母親の対応を見るとどうやら仕事の内容のようだ。すると先ほどの着信音が気になったのか、莉音も
その様子を見に来た。愁が莉音にあれは電話といってうんたらかんたらと説明していると母親が二人のもとに来た。
「ごめんね二人とも、なんか職場でトラブルが起きたみたいで、今から行かなきゃならなくなっちゃたの」
いつもの愁ならば、よくあることだと頑張ってねと言えたが、今の状況では大変よろしくない。しかし母親の職場は母親がいないと
どうにもならないようで、仕方なく愁は母親を見送った。こうして家の中には初対面で将来を約束された人間と魔空師の二人きりと
なってしまった。
再び莉音はソファーで膝を抱えている。愁はというと、その二人きりの状況を回避しようとキッチンにいた。というのも母親が
夜に家を出ているときには夕食は愁が作っているのだ。愁は無難にカレーを作り始めた。莉音の好き嫌いがわからなかったので、
自分も好きなカレーにしたのだ。いつも通りに作り、食卓にサラダと一緒に並べた。
「ご飯できたよ」
「なにこれ?」
愁はその言葉に一瞬驚いたが、それもそうかと莉音に教えた。
「カレーっていうんだ。おいしいよ」
「かれー?」
「まぁ食べてみなよ」
二人は向かい合って座った。
「いただきます」
「なにそれ?」
「ん?食べる時の挨拶だよ」
「そうなんだ」
「そ。いただきます」
「いただきます」
莉音はおそるおそるカレーを食べた。
「・・・ん!おいひい!」
「そう。よかった」
「こんなにおいしいのはじめて!」
莉音は久々に笑顔になった。
困難はあるが続く
GJ
待ってたぜ
続きもがんばってくれ
卯「あと11時間で11年間待つ作業が始まるお…」
甘え卯を11年放置したら危険が危ない !
大丈夫だ、お務めが終わるという事は
むしろ明日から11年間丸々オフだ。
11人(匹?柱?)と過ごしつつ、
たまに帰ってくる辰を目一杯甘やかす作業が始まる…ッ!
情熱的な甘えっ子とクールな甘えっ子の、一年間の膝上権を得るための熾烈な戦いが始まったな
なあ、知ってるか・・・兎って、寂しいと死んじまうんだぜ・・・
離れるのをいやがる卯娘と、新しくやってきた辰娘の熾烈なバトルが
595 :
名無しさん@ピンキー:2012/01/01(日) 00:07:30.60 ID:K9UJ0BKU
あけおめー
あまおめ
明けましておめで糖
最近、レス追いかけてなかったんだ。結構前から。
それを一気に読んできたらさ、
心の底から幸せになった。
まぁそんなことはいいや。
今年一年、このスレの住人が引き続き、甘さに塗れますように。
さぁ、甘えん坊達が初もうなでに行く準備を始める頃だぞ。
あけましておめでとー
と言いながら半裸で飛び込んできた姪(11)に起きて早々お年玉を要求された、起きてそのまま来たらしい
無視をきめこんで二度寝しようとしたら布団に入ってきて抱きついてきてなでなでを要求された
という初夢を見た、姪は預かっているのは事実だけど
姉ちゃんの子なんだが、姉夫婦は大晦日から一週間旅行に行ってるから預かっているんだ
ところでなんで姪が俺の布団の中で天使の寝顔をさらしているのか教えてくれまいか
手を出したら殺されるそうなんだが、俺が
子供は心細いとその場で一番頼れる大人にすり寄っていく本能みたいのがあるから
お前しかいないんならしょうがない
まったり投下。ギアナ高地のような深い心で読んでください。エロ無し。キスだけ。
夕日がビルの底に沈む始める頃。
僕は先輩と帰宅してベッドに腰掛けた。
「久しぶりに二人きりになれたね」
そう言って先輩は僕に抱き着いてきた。
学校では厳しくて活発な先輩も僕の部屋では猫のように甘えてくる。
「えへへっナツだいすきっ!」
僕の名前を呼びながら腕に抱き着く姿に、思わず骨抜きにされてしまいそうになる。僕しか知らない先輩の本性だ。
「はいはい。今日もよく頑張りましたね〜えらいえらいっ」
綺麗なロングヘアーをとかし、小さな子にするように頭を撫でた。
「んにゅぅ…ふぁぅっ」
喉から放たれる天使の甘声。これは完全に甘えモードに入っている証拠だ。幸せそうに笑顔を浮かべて僕にべったりと甘える先輩。
その時ふと僕の胸に顔を埋めてきた。
「キス…して…?」
上目使いにとろけたような表情でおねだりする姿を見て、世の男がこの誘惑に勝てるだろうか?いや、勝てぬ。そしてこの表情だけで僕は幸せに満たされてしまう。
「ふぁあっ…んむぁっ」
互いに抱きしめ合いながらのキス。二人きりなんて滅多にないチャンスだから先輩も思いっきり甘えてくる。
そしてだんだんに大人のキスへ移す。
「ひゃぁ…ふっ…」
そこで僕は趣向を変えたキスをすることにした。先輩の舌を唇で挟み、そのまま唇を左右に擦る。
「ふゃっ!? ひゃへぇぁっ…んむぁあぁっ!?」
先輩の口から甘い甘い嬌声とよだれが漏れる。それでも僕はそのまま舌を愛撫し続けた。
「まっ…ふぇっ…ひゃっらぁっ!」
先輩の懇願も無視して舌だけを執拗に責め続ける。擦るのに緩急を付けたり、急に吸ったり。
「んぉあぁっ!? ふゃぁっ!」
「はぁっめぇ…! ひっひゃぅ…!」
先輩の口からはよだれがひっきり無しに垂れ、制服をびしょ濡れにしている。そろそろかなと思い、僕はキスを一旦止めた。
ちゅぽっと音を立て、先輩の舌が自由になる。そのまま肩で息をする先輩の頭をきゅっと抱きしめた。
「ふぁっ…やめてって言ったのにぃ…」
先輩のとろけた顔のほっぺにキスをする。
ちゅっ
「んふぁうっ…ばかぁ…だいすきぃ…」
先輩は自分だけ気持ち良くなるのが嫌みたいで、大概やり返してくる。もちろん嬉しいんだけど。つまり今回は互いによだれまみれになるってこと。
「もうっ…私も…するっ!」
先輩の逆襲が始まるのであった。
最後は舌同士を絡めてラブラブなキスをするのが決まり。鼻から漏れる先輩の艶やかな声が部屋に響く。
「んっぅ…ふぅっ…んぷぁっ!」
僕の息が続かなくなるので唇を離した。
「ナツぅ…おいしいっ…すきぃ」
恍惚とした表情は僕の理性を吹き飛ばしてしまいそうだ。だけどぐぐっと堪える。
「ずっとキスしてたい…よぉ…」
心ここに在らずと言った感じの先輩が愛おしい。二人きりが久しぶりだから尚更だ。
「はいはい。先輩は甘えっ子ですねー」
「むうーっ、私が甘えるのはナツだけだもんっ」
キスの余韻に浸りながら拗ねる先輩を見て心が躍る。多分僕の方が先輩にぞっこんなんだろうな。
「じゃあ続きしよっか」
笑顔で先輩に話しかける。
「うんっ!」
この笑顔は僕だけのものなんだ。
おわり。
かわいいなあ
キスってエロいよね
続きはwebでとは言わせんぞ
ここがWeb……あれ、このやりとりどこかで……
合法ロリの60代魔女と、同い年ながらやはり若い夫の夫婦の家に
年末年始に里帰りで娘家族がやって来て、3日間があっという間に過ぎた
元日の為に準備していたお雑煮やおせち作り、団らんの時
目に入れても痛くないほど可愛い孫たち、元気が良くていろいろ連れ回されて遊んで
でも、それも今日でお別れ
駅まで見送りに来ると、涙ながらに孫たちを抱き締めて「またおいでね」と言う
新幹線の窓の顔に手を振り、車両が見えなくなるまでその場に立ち尽くして
帰宅すると、がらんと静まり返った家の中が寂しく、物悲しい
散らかった部屋を片付けてゆっくりしよう、と思うけれど
ふとまだ孫たちや娘の声が聞こえるような気がして、切なくてたまらない
同じ気持ちに見える表情の夫を見つめると、つい寄り添ってしまう
お盆や来年のお正月も、みんなの顔を見ましょうねと言うと
返事の代わりに肩を抱かれて、また少し涙が出てしまう
そんな甘えんぼう(?)も良いんじゃないかな
>>607 そして二人は久しぶりに身体を寄せ合い、若い頃のようにベッドで盛り上がるわけですね
仲の良い普通の老夫婦じゃだめやったんか?
魔女て…
男にはベタベタだけど、甘いものは嫌いな辛党甘えっこ
おせちに飽きたからって麻婆豆腐を作り始める
この時期は特に寒いからと容赦なくカプサイシン大量摂取させて
「えへへ、辛いね?」
とか、辛いに決まってるだろと突っ込みたくなるような満面の笑み
この甘えっこは刺激的だぜ(味覚的な意味で)
そういえば辛み成分についての議論が
このスレには足りないな。
甘さを引き立てるには重要であるべきかと
中辛ぐらいの辛さのカレーぐらいが一番甘さが引き立てられると思います!
遠距離恋愛の俺と彼女。
半年ぶりに会うことになって駅で待ち合わせ。
待ち合わせの場所に彼女が到着し、ぎゅうっとだきしめた。
が。
「こんなところでベタベタしないでくれるかな。」
そういい放つとだきしめたのが一瞬でほどかれる。
呆気にとられているなか彼女は俺の手を握り歩き始める。
「どこいくの?買い物いきたいんじゃなかった?」
「黙って私に着いてきなさい。」
「はい。」
素直に従い歩いていくとどう見てもホテル街です本当にありがとうございました。
久々に会った彼女が冷たくて俺密室で何されんの死ぬのかな。
それから色々考えているとラブホの一室に俺らはいた。
「さっきは、ごめんね?」
ぎゅーっと抱き締めてくれる彼女。
背伸びしてよしよししてくれる。
ちゅ、と口付けられて「久々に会ったらえっちしたくなっちゃった」と言われて俺は服から手を入れて久々のおっぱいを堪能した。
甘辛ってなんですか><
往来の真中では控えてる感じかな
それで二人だけの時はめっちゃくちゃ甘いんですよね
もげろよ
>>602>>601です。他の方に刺激受けたのでうちも糖下。少し続きっぽく。よだれ、…、エロ無しが気になる方はわさびガム食べててください。
ツインハイキック、ポニーテールアタック、胸ハグロック。先輩が学校で僕に繰り出す技の数々。
「ほらっそこグダグダしないっ!」
「アンタもクラスの代表なんだからね!」
「また5分も遅刻っ!ちゃんと反省しなさい!」
甘えのかけらも見せない先輩。それに学校では名前で呼んでくれない。少し寂しい感じもする。だけど、二人きりになるといきなり甘えん坊になるから不満なんてないんだ。
僕の腕の中で、キスを激しく求めてくる先輩。僕もそれに応じてキスを堪能する。
「んぁっ…ナツぅ…しゅきぃっ…ふぁぅっ…んむぁっ…すきぃっんぅっ!」
幼さが残る先輩の艶声とベッドが軋む音が部屋に響く。お互いの制服がシワになるのも構わずに、先輩は僕に抱き付きながらキスを繰り返す。染めたこともない純粋なロングヘアーが揺れるたびに、甘い香りを僕の鼻腔に届けてくれる。
そんな愛らしい先輩の舌を吸い上げたり歯茎を愛撫したりしながら、先輩の口を卑猥に濡らしていく。
「ひにゃっうっ…んくぅんんっ!?」
「ぷぁっ…んみぅっ!ちゅっあっん!」
だんだんと発情する頃合いを見計らって、淫らに絡まる唾液を先輩の口に流し込んだ。
「んむぁあぁっ!?」
戸惑いと快楽の声が先輩の口から漏れる。一旦口を離し、先輩が唾液を吐き出さないように顎に手を添えた。
「ちゃんと味わってからごっくんしなきゃ続きしてあげませんからね」
笑顔で先輩に指示してどんな反応をするか見守る。いぢわるだけど先輩が可愛すぎるのがいけないんだ。
「んっぅ…」
口に溜まる唾液に困惑する表情もとびきりに可愛い。すがるような目で見つめられても僕は見つめ返すだけ。やがてあきらめたのか先輩の口から卑猥な音が聞こえてきた。
「くむっ…んっくっちゅ…むぅあぅっ」
口をむごもごさせて唾液を味わう先輩の行為に僕の感情もさらに高まる。
「ちゅくっ…ちゅぷぁっ…っちゅっ」
先輩の愛らしい顔がだんだんと朱に染まっていく。恥ずかしながらも自分の行為に感じてきたみたいだ。
「んふぁっ…!んっちゅっ…くっんっ…!むあぅっ…ふあぁっ…!」
先輩のはしたない声がだんだん強くなる。
「くすっ…今の先輩すっごくえっちで可愛いですよ」
僕の言葉に耳まで真っ赤にして恥ずかしそうに目を逸らす先輩。
「くちゅっ…んふぅうっ…にゅあぅっ…」
抱き付く先輩の身体がふるると震える。
「それじゃあ先輩そろそろごっくんしましょうね」
そんな姿を見ていた僕の方が我慢できなくなり、先輩の頭をぽんぽんなでなでする。顔を真っ赤に染めたえっちで可愛い先輩は喉を鳴らしながら唾液を少しずつ飲み込んでいく。
「んくっ…こきゅっ…んっ…ふっ…んふあぁっ…」
喉さえも感じて声を漏らす先輩。
「んくんっ…ふぁっ…くきゅっんっ…んくぅっ…こくっんっ……ひぁっ…ふあぁあっっ…っんっ!ふぁっああぁっ…!」
ようやく全ての唾液を飲み込むと、艶がかるため息をついた。
とろけて潤んだ目。ひくひくと誘う鼻。緩んだ口端から垂れる涎。淫れる可愛さ。
「ぜん…ぶっ、のみっ、まっ…ひたぁっ…」
口を開けて空っぽです。のアピール。呂律が回ってないのにもキュンとしてしまう。
「よくできました。えらいね〜」
なでなでのご褒美に先輩は鼻を鳴らす。
「んうっ…くぅっん…」
唾液に濡れた制服に包まれる先輩。さすがにこれ以上制服を汚すのは悪いと思い、休憩も兼ねてお風呂に入ることにした。
「ふぁぇっ…?も、う終わ…り…?」
ぽーっとしながらもねだる先輩をなだめつつ、お姫様だっこで脱衣所に連れていく。その間先輩はだっこに喜びながらも物足りなさそうな視線を向けてくる。
「じゃあお風呂でする?先輩のいやらしくてえっちな声が響いて楽しいかもしれないですよ?」
自分でもいぢわるな質問だと思う。
「えっ…?あっ…うぅ…」
否定も肯定もしないで、ただ耳を真っ赤っ赤に染める先輩は食べちゃいたいくらい可愛い。
「はいはいはい。ちゃんとお風呂でも先輩の考えてることしてあげますよー」
もちろん初めからそのつもりなんだけどね。汚れても綺麗にできるから調度いい。
「うぅーっ、ナツのばかぁっ…」
そんな可愛く拗ねるお姫様をどんな風に鳴かせようか考えるだけで、僕の顔はだらしなく緩んでしまうのだった。
おわり。
みなさんぐっじょぶで虫歯進行中ですさ。
みんなまとめて甘えっ子に懐かれてちゅっちゅの刑だ。
>>616 GJ!
もちろんお風呂編もあるんですよね
なにこれえろいgj
GJ
やはり、普段甘えない子が二人きりの時だけ甘えてくるシチュは最高だ
まだ脱いでないのに…キスだけなのに…見事だ…・・・
青春って、なんやぁぁぁぁぁ!!!
ツンデレと甘々のダブルコンボか……!
ジョジョの甘美な冒険
「君がッ、ナデナデするまでッ!
抱き着くのを、やめないッ!!」
「あんたは彼氏を見つけたら、一目散に駆け寄って抱き着くだろう?
誰だってそーする。あたしだってそーする。」
「あたしは我慢するのをやめるぞ、男ーッ!!」
「『甘える』と、心の中で思ったならッ!
その時すでに行動は終わっているんだッ!!
だからそんな言葉は使う必要がねえッ!
『甘えた』なら使ってもいいッ!!」
すまん、俺の知識じゃこれが精一杯だった
誰か他の作ってくれ
好き好き好き好き好きー! 大好きー!
らぶらぶだね…
すたんどめい あいらぶゆー
能力 強制的に甘えることができます。
お前は今まで耳をハムハムした回数を覚えているのか?
男「『甘えんぼう』に共通する見分け方を発見した。それは…甘えんぼうは男の体臭を少しでも嗅ぐとだな… 鼻の頭に血管が浮き出る」
女「(えっ…うそでしょ男くん!) 」
男「ああ、うそだぜ! だが…甘えんぼうは見つかったようだな」
ペロッ
「こいつは、甘えたがっている『味』だぜ…!」
>>626 1436回だよね?
正解したんだから、ごほーびちょーだい!
そんな天才系甘えっ娘。
こいつは甘ぇーッ!キツネ色になるまで溶かした砂糖の匂いがプンプンするぜぇーッ!
育った環境で甘えんぼうになった?違うね!コイツは生まれついての「甘えんぼう」さッ!
スタンドとはstand by me そばに立つもの。すなわち甘えっ娘こそがスタンドなのだよ
素質の無いものにスタンドは見えない→屋外で甘えてきても観衆の目がという言い訳がきかない→甘えっ娘ヘブン
ss書きたいと思うんだけど改行とか分からん
アマーズACT3 近距離パワー型。触れられた男が女に近づくとそれに比例して加重を与える。
「あなたに甘えていたら、恥ずかしい話なんだけど・・・その・・・発情・・・しちゃってね」
片想い甘えっ娘は毎晩慰めてそう
甘え発情とか最高だよな
こんな夜中に部屋に入ってくるのは誰だ?
妹だよ、お兄ちゃん。怖い夢見たからここで寝てもいい?
ここで寝るのはいいけど、俺の布団には入ってくるなよ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんの布団に入っちゃいけないの?
布団に入ってもいいけど、抱きつくんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんに抱きついちゃいけないの?
抱きついてもいいけど、正面にまわりこむんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんの正面にまわりこんじゃいけないの?
正面に回り込んでもいいけど、胸を当てたりするんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんに胸を当てちゃいけないの?
胸を当てるのはいいけれど、脚を絡めるんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんに脚を絡めちゃいけないの?
脚を絡めてもいいけれど、擦り付けたりするんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんに擦り付けちゃいけないの?
擦り付けてもいいけれど、俺のものを握ったりするんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんのを握っちゃいけないの?
握ってもいいけれど、あそこにいれるんじゃないぞ。
分かってるよ、お兄ちゃん。でもお兄ちゃんのを私の中に入れちゃいけないの?
中に入れてもいいけれど、朝までやめてって言うんじゃないぞ。
なぜかつくばねの唄を連想したはいいものの、実際にやってみると甘えっ娘との相性悪いな。
>>639 このままいもうと大好きスレに投下してみては?内容的にあっちの方があってると思う
あと、念のために言っておくが見下している訳じゃないからなあくまで一つの意見としてとらえてくれ
>>639 甘えん坊と言うよりMCのイメージだったのは俺だけか。
でも良いな。いつの間にかヤりまくってるってのが良いわww
甘えん坊視点と甘えられてるもげろ視点のどっちがいい?
>>642 甘えんぼうの心中を読みたいから甘えんぼう視点希望だけれど
余裕があれば両方書いてくれていいのよ?
もげろ視点かな
646 :
名無しさん@ピンキー:2012/01/11(水) 02:32:28.13 ID:dSsgmjkq
もげろ
お年だあま
「おとしだまくれー」ぎゅー
「却下」ばっ
「けちー」キーン!
「〜〜〜ッ!!(涙目)」
「おとしだまもらいっ」ぺろぺろ
彼氏くん、一緒の大学に行ってずっと抱きつこうね!
甘えっ娘と彼氏くんの心と身体が入れ替わればいいのに
やばいそれいいな
頭ごっつんこで入れ替わっちゃうとか甘えっ娘らしくて可愛いと思う
それぞれ相手の香りの染み付いた布団で悶々としちゃうんですね。分かります。
僕はわからないので詳しく説明をお願いします
>>655 フランダースの犬を玉ねぎ切りながら朗読する
好きな人の身体になってたら
そりゃあ・・・
あけましておめでとうございました。投下してみます。
Q.説明は? 過程は?
A.SS保管庫専用のロダを借りてきました。お手数ですが前半部分はこちらからDLしてください。
(SS保管庫専用アップローダー)
http://u3.getuploader.com/eroparo/index/1/date/desc ※表示されたページにない場合は「さくら」で検索をかけると見つかります。
Q.注意点とか
A.属性については
>>291から拝借。全っ然反映できてないけど魔法少女が戦う以外は(割と)普通。
話は前半部分を読んだことを前提にしてますので、そちらにもご注意をば。
視界にとらえた時計の時刻は、日が変わって一時間も経過していなかった。
ふと目が覚めた祐はベッドの中でごそごそと動き、頭のすぐ脇に置いた携帯を開く。
『なんか、つかれた……』
着信が一つ。さくらから送られてきたメールだった。送信日時は五分ほど前。着信音
そのもので目覚めた訳ではないが、体が反応したのかもしれない。
『お疲れ様。明日も学校だから、ちゃんと休まないと毒だよ』
あまりに簡素な内容。しかし、相手が疲れているのは画面越しにも伝わってきた。
起き掛けには眩しすぎる光に目を細めながら、返信する。小さい頃は病気がちで、現
在は疲労を表に出さなくなってきたさくら。いじっぱり、という彼女の内面を知ってい
るゆえ、祐は保護者のような口調がメールにも出てしまう。
『ねえ、そっちに行ってもいい?』
送信からわずか一分以内で返事がきた。疲れたと言いながらもメールを打つ手は相変
わらずのようで、祐は不思議と安心した。
寝なければいけないのは分かっているが、あの少女はきっと来るだろう。キーを打ち
返すのを止めて、周囲を確認しながらベッドから降りる。
手にした携帯のライトを頼りに部屋のドアを開けると、すぐそばに同じような白色の
光が浮かんでいた。
「おはよう、祐」
「ああ、おはよう……」
深夜二十四時。とても真っ暗な廊下でかわす挨拶ではないが、祐はわずかにあった驚
愕を押し隠して応じる。
幼少のころ、お互いに万一の事があってはいけないと、それぞれ相手方の家に上がれ
るように合鍵を持っていた。だから、さくらがいつの間にか部屋にいるというのも時た
まあって、こうして夜中に来ることも――最近の事だが――例外ではない。
百四十センチの少女は、空けたドアの隙間から部屋に入っていった。手にした携帯が
ぼんやり光って、まるで人魂のよう。
「どうしたの? 眠れない?」
扉を静かに閉め、先にベッドに腰掛けた少女に訊く。明かりを取り入れるつもりで開
け放たれたカーテンのふもとで、ツインテールの元になるロングヘアが揺れた。
「ご飯食べてすぐに寝ちゃったんだ。それで、起きてからシャワー浴びたら目が冴えち
ゃって」
寝直そうにも布団の中を転がるだけで、時間だけはのんびり進む。暗がりの中で携帯
をいじるくらいしかする事もなく、祐にメールを出したのだった。
少し距離を置いて座った祐に対し、さくらは距離を縮めてくる。やがて、彼女は腕に
しがみついて動かなくなった。
「……ん、祐といると落ち着く」
顔を押し付けたままの言葉に、祐も自然と笑みがこぼれた。空いている方の手で、さ
くらの頭をゆっくりと撫でる。髪を洗ったのが数刻前の事なのか、一往復ごとにふわり
と香った。
祐も、彼女といるとどこか温かくなり、落ち着いた気分になれる。……といっても学
校生活で振り回されている間ではなく、家族でいる時や今この状態を限定しての事だが。
生まれた月日は違えど同い年。しかし、祐は年下の子供をあやすような手つきで優し
く撫でて、目が冴えてしまったという少女に眠気を催させる。
「ねえ、祐」さくらが、ふと顔を上げる。「寝たいの?」
「そりゃ、ね。明日も学校だし」
さくらが疲れたと言うなら、同じだけ走り回った祐も同じだ。座っているのもいいが、
横になって脚を投げ出したくなるような疲労感が残っている。これでまだ週の始まり、
しっかり休まないと、彼女に出したメールの通り、体に毒だ。
「マジメ……」
尤もらしい意見だが、さくらは腑に落ちなかった。
納得がいかなさそうに小さく唸る少女に、祐はとつぜん腕を引っ張られた。支えを失
って彼女の方へと引かれ、とうぜん顔の位置が低くなる。
「っ!」
途中で止まったかと思った刹那、傾いたままの頬に何か熱いものが触れて、どうして
いいのか分からなくなる。わずかに動かせる目で捉えられるのは少女の髪だけで、後は
暗くて判別がつかない。
何秒、何分だかの接触を終えると、祐の体は元の位置に戻された。
「もう少し、思い切ってもいいんじゃない?」
しかし両方の頬を押さえられ、無理矢理にさくらと目が合う格好になる。先程のがキ
スだと理解して熱の上がった部分に対し、少女の指はどこか冷たい。
「その、私……と、祐は、っ、し、将来、結婚するんだからさ……」
キッと睨むような目は少々潤んでいて、祐は不思議と視線を逸らすことができなかっ
た。歯切れが悪くなったと思えば、その先が続かなくなったさくらは、またしても唸る。
「……ああもう、おかしくなりそうっ」
「んむっ……!」
再び顔を傾けられ、祐は二度さくらと触れた。直前は頬、今度は唇どうしで繋がり、
急変する事態についていけない。
「わ、私がしてもいいって言ってるんだから、……しても、いいのっ」
保護者然とした態度でさくらを寝かせようとしていた祐も、さすがに彼女がどういっ
たつもりでここに来たのか理解した。彼氏彼女が部屋にふたりきり、立て続けにキスし
たせいで熱の上がった頭の中では、他のあらゆる思考よりも優先される事柄が割って入
ってくる。
祐はそれに従い、無理な姿勢でいるのを一旦戻して、ベッドに腰掛けていた所から少
し奥へと移動する。
「じゃあ、するよ?」
小さな背中を後ろから抱きしめると、
「……やさしく。やさしく、ね」
細い声でさくらは呟いた。
やることは強引なくせに、そう要求するのがなんだか愛らしかった。
「ん、っ」
顔をずらして、さくらにキスを浴びせる。一瞬で離れて間を置き、二度目はそっと口
付けした。
この季節でも彼女の唇は潤っていて、離れるのを躊躇わせる。ふたりとも鼻で呼吸を
しながら、繋がった部分が潰れそうなほどの強いキスに時間を費やした。
「これ、ボタン?」
窓からの明かりだけでは、着衣の構造までは分からない。祐はさくらに問いかけて、
自分の携帯で彼女を照らした。
桃色の可愛らしいパジャマにつけられた、小さなボタンを外していく。途中で明かり
が失われてしまうが、後は手探りで順に分けていった。
「さくら、寒くない?」
「祐、こんな時までそういう心配するのはナシだよ」
がさ、と衣擦れの音をさせて、さくらは少年が分けたパジャマの袖から腕を抜いた。
夜の冷たい空気が肌をなぞるが、そんなことは構わなかった。
「ゆ、祐と一緒だから平気だし」
唇とは対象的に、少女の指は冷たかった。もう随分前から廊下にいたのではないかと
考えていた所に、繋いだ手を揉まれて祐は息を漏らす。
「そうだね。これから、もっと熱くなるから良いんだよね」
「そっ、そういうコト言うなっ!」
見上げてくるさくらの顔は、電気が点いていれば紅く映っただろう。小声でも迫力が
あって、思わず苦笑い。しかし、この言葉に似た事を考えているらしいのは何となく分
かった。
「よし。今度こそ、ね」
言って、下着の紐が引っかかっている肩から二の腕にかけてを撫で、注意を引く。余
計な心配だと理解した後、途切れてしまった行為を再開するために、キス。
口と手で繋がっているので、祐は片割れの可動範囲でさくらの体に触れる。細くて冷
たい腕、薄いインナーを身につけた背中、腰のあたりまで満遍なく指を滑らせる。
「は、ぁ……っ!」
口付けを終えた唇が小さく開いた。胸を一度撫でつけて、その片方を覆うように置き
直す。
高い身体能力がウェイトを占めているのか、少女の体は十六歳にして幼いまま。祐と
も大きさを比較したくなるバストだが、不思議とふんわり柔らかい。
「あっ、んんっ……」
少年は押すような手つきで胸の全体を刺激してくる。さくらはほぼ無音の部屋に自分
の声ばかりが聞こえて、ベッドの縁に置いていた手で自分の口を覆った。
キャミソールの上からゆっくりと円を描くように、祐は手を動かした。握りっぱなし
になっている方は不規則に強弱がかかり、どちらともなく汗をかいて蒸れている。
「あ、う……、んっ!」
キスをした姿勢から少しずつ動き、手の行動範囲を広げる。留守になっていた反対側
の胸にも伸びて、さくらを控えめに喘がせた。
「ひゃ……!」
突然の事にさくらは悲鳴にも似た声を出しかけ、済んでのところで押し込んだ。首や
肩が緊張し、思いきり目を瞑って堪える。胸から離れた手が髪を分けて、露わになった
耳に熱を持った軟体が迫って一舐め。気温とは違う寒さが背筋を通り抜けていく。
「はぁ、あっ、あぁっ!」
大きめの耳たぶを甘噛みして、その間にも胸元をまさぐる祐。さくらは口を覆って声
を出さまいとしているが、こもった息の音は聞こえてくる。
「ふぁ……っ」
やがて、バストの高さを稼いでいる突起の部分を触れた時、黒髪の少女はそれまで以
上に甘い響きを聞かせてくれた。
下着越しに指の腹で擦ると、弾力のあった箇所はすぐに硬くなって主張を始める。ぴ
んと立って彼女のキャミソールを持ちあげた。
「んっ、あぅ……」
耳元にあった唇がいきなり動いて、自分の名前を囁く。さくらは乳首を突っつかれて
いる刺激に耐えるのでいっぱいで、吹きかけられた息に反応して、思わず少年と繋いで
いる手を強く握ってしまった。
背後に聞こえたベッドの軋みが収まり、暗がりでキス。合図に応じて口から離れた片
手は行き場を失い、責めている相手を捕まえに行こうとしたが、遅かった。
「っ! んん、うっ!」
じつにスムーズに下着を浮かせたと思うと、その内側へと容易く侵入してきた。腹よ
りちょっぴり冷たい手指が触れて、びくりと肩が揺れる。
口付けの最中も、祐は責めの手を緩めない。細やかな肌の上を滑った指で、さくらの
バストをつつく。直に触れると柔らかさも段違いで、その質感が癖になりそう。
「ぷはっ……あ、あっ」
何度かぐぐもった悲鳴を上げていたさくらは、口が自由になっても呼吸を整える暇が
なかった。ニップルをひとつ摘ままれて、送られてくる弱電流に体が震える。
中空で指を丸めたまま、手をどうしたら良いのかが分からない。胸をまさぐっている
祐を捕まえるべきか、どこか別の場所を掴んでいるべきか。
「あんっ、ん、あ……っ!」
摘まんだ二本の指で、突起をくりくりと捏ねまわしにかかった。片方だけとはいえ絶
え間なく動かされ、さくらは相手にかける力の具合さえ不明になってくる。そのくらい
愉悦は凄くて、思考を麻痺させてしまう。
「ゆ、うっ、んぁ、はっ……そん、なにっ、したら、ぁ……!」
ついでに耳を舐ぶられては堪らない。体は熱いのに寒気が走って、いよいよわけがわ
からなくなってきた。聴覚を刺激する音がまとわりついて、やっとの思いで祐の名前を
呼ぶ。自然と足も持ち上がり、ソックスを履いていない指先がまるくなった。
「そんなにしたら、なに?」
頑張って発したさくらの言葉を聞いて、祐は舌での責めを中断した。こっちは耳に近
いから、どんなに小さな声でも届けることができる。
夜明かりの中で、囁いた耳が傾いた。
「な……なん、でも、ないっ」
僅かに間を置いて、少女はぼそぼそと呟いた。俯いて、尚も乳首を弄られるのに震え
ながらも耐えている様子だ。
祐は、さくらの突起を指の腹で押しつつ、事実を伝えてあげた。
「さくらが押さえるから、ダメって言われても止められないよ?」
初めから繋ぎっぱなしだった手は指が絡むまで複雑になり、ついさっきキャミソール
の内側に入った方も、その上から押さえつけられている。どかそうと思っても動かせず、
指の位置を変えて責めるだけしかできない。どちらもかなりの力があって実は少し痛い
のだが、そこには触れなかった。
「は、やっ……!」
ぴんと立ったニップルを押しボタンの様に扱われ、刺激が走る。動作に微妙な間があ
り、何か言う余裕をくれているのかと思えば、そうではなかった。不規則な攻撃はむし
ろ発言の機会を失わせ、さくらは喘ぐだけになってしまう。
頭が下がって、しかし彼女の体がぴくぴくと震えているのを、祐は背中と触れている
部分で感じ取った。
「じゃ、横になろっか」
胸を責めている手は重しが取れたので、その辺りで中断する。絡み合った指をゆっく
りと解いて、祐はさくらの体をベッドに置いた。百四十センチが横たわる。
「ホント、こういう時だけ鬼畜だよね、祐は」
「き、鬼畜は言いすぎだよ……」
責めの手から解放されたさくらは、ひとつ毒づく。どこで覚えてきたのか、せめて意
地悪と言ってくれた方が良かった。祐は壁側から少女に迫って、可愛らしい唇にキスを
する。
さらに、首や鎖骨にもついばむ様な口付けをして、同時にさくらの下着を持ち上げる。
動きを察して腰を浮かせてくれ、彼女の胸から腹にかけてが露わになった。
「ん、あ、んっ!」
祐は暗闇に浮かんだ携帯電話の光を頼りに、むき出しになった乳首に吸い付く。
手にかいた汗は掛け布団にうつって、少しだけ乾いたところで改めて繋ぎ直す。小さ
いが力は強く、そう簡単には離せない。
「ふ、うぅ……んっ、んぅっ」
さくらは漏れていく声を抑えようとして必死だった。空いている方の手で口を覆って、
今度は唇も閉じている。
しかし、歯を食いしばったところで、胸からの甘い刺激がそれを解いてしまう。少年
が突起を吸い、舌を動かす音が立っても、自分の声が一番大きな気がして。
「あっ! ……ぁ、はぁ……!」
乳首のもう片方を指で擦った途端、少女から抑えた声とは別の音が上がった。すぐに
小さくなったが、阻むものが無い状態での悲鳴はやはり可愛らしい。
自由な手はがら空きの部分を責めるようになり、胸に位置する突起の両方を刺激され
る。声を出すのと同時に口を覆っていた手が飛んでしまい、今度は送られてくる愉悦に
耐えようとして指がまるくなる。さくらは声を殺そうとして出来なくなってしまった。
「さくら、こっちもするよ」
「っ、いちいち言うな、ぁ……!」
やっと口にした抗議も足の付け根を撫でられ、かすれてしまう。度重なる乳首責めで
下腹部は熱くなり、さくらの頭は押し付けられたショーツを冷たいと認識した。
「ばか、あっ、ん、うぅ……」
暗がりで睨んでいた相手が迫ってきて、そのまま口付けされる。最中もパジャマの股
をゆっくりと擦られ、ぐぐもった悲鳴を上げた。
指の往復に体を震わせながらのキスを終え、少年と見つめ合う。
「……ばか。祐のばか」
罵られるが、祐は何も言わずに頷く。動きが見えにくいだろうから宣言したのに、ま
たも余計な心配だったらしい。
当てた手を挟んでいる少女の脚から、履いているズボンを抜いた。布団をごそごそと
鳴らしていた下肢も露わになって、後にはキャミソールとショーツだけが残る。
「は、んっ……!」
きめ細かい内腿をなぞり、秘所を覆っている布にたどり着く。表面から一枚はずした
事で、明らかに上昇している温度を感じ取ることができた。
水気を感じた指先で下着を擦ると、さくらは脚を閉じて抵抗する。手首まで挟まれて
しまうが、その力はむしろ密着を強めて、彼女に押し当てられている風になってしまう。
「濡れてる」
「もうっ……!」
そういう反応をくれるから、祐は言わずにはいられない。ぷいとそっぽを向いた少女
の手は布団を握っていて、クロッチの部分を撫でる度に体が震える。脚の方は固まった
みたいに変わらない力加減で締め付けを続け、下着と接触している手が痺れてきた。
パジャマを脱がすために離れて自由になった片割れの助けを借りて、祐は両手を取り
戻した。続いてショーツも下ろしにかかり、細い脚を通って布を抜く。
「んぁっ!」
背筋を駆けた感覚に発した声を聞いた時にはもう遅い。さくらは慌てて口元を手で覆
うが、高い音が出た後だった。
低温の空気が触れている恥丘の表面を、少年の指が動く。それは擦る、というより滑
るといった感じで、報告通りの状態だったことを否応なしに思い知らされる。
「うぅ、んっ、はぁ……」
蜜を滲みださせている秘部の蓋に、それを塗ったくる。引き伸ばされた汁は空気と触
れて乾きだすが、後からあとから溢れてきて、暗闇の中でも光を反射しているように輝
いた。
足裏をベッドに擦りつけて悶える少女は口に手を当てて、しかし息の音は隠しきれな
い。
祐は体重を預けていた手を、直前まで舐っていた胸の突起へと伸ばした。
「ひっ……! はっ、あっ!」
突然の事に、さくらは声が裏返った。一度は解放された乳首を摘まみ、捏ねまわされ
る。刺激が増大して、布団にくっついていた腰が浮かぶ。だが、突っ張ったままのそこ
は触られるのを待っていたかのようで、
「さくら。そっち、もっとする?」
少年に言われるまで彼の手を掴んでいたことに気が付かなかった。ぼんやりしている
意識では力加減が肯定か否定か不明で、かっと顔が熱くなる。
「んん、っ、あんっ、あ……っ!」
訊いておいて、祐は返事を聞かなかった。愛液をもらって濡れている指も加勢して、
さくらの可愛らしいバストを責めにかかる。しばらく放っておいてもニップルはぴんと
硬く、彼女が目を閉じて喘ぐ様子は感度の良さをうかがわせる。
鬼畜――もとい意地悪のスイッチが入った祐は、指先を何度も擦りつけて扱き、平ら
な胸を滑っていった。
「……はぁ、んっ、ふ……」
握られたままの手から痛みが失せて、ふと見た少女はすっかり脱力した様な息を吐い
ていた。
だが、遅い調子で両側を同時に刺激すると、彼女はぴくりと体を揺らす。
「もう、いい?」
呼吸を整えている様子のさくらに訊く。返事代わりに唇が接触し、一瞬のうちに離れ
ていった。
「……して?」
これでお終い、そのつもりでいた少年は、彼女の言葉に驚きを隠し得なかった。目を
まんまるにして、しかし視界は相変わらずはっきりとしない。
こちらはズボンの中で主張する物があったが、それは後でどうとでもするつもりだっ
た。それだけに、異なった解釈をされてしまって後に引けなくなる。
祐は小さく唾を飲み込み、閉じてしまったさくらの下肢を再び開き、携帯を片手に入
口を探した。
あらためて明かりを照らすと、彼女の恥丘はじっとりと濡れていた。反射して少し眩
しく、表面の液体が指にまとわりつく。その先で、鮮やかな桃色が息をするように微動
している。
「んっ!」
なるべく相手の目につかないように、祐は脈を打つ自らの分身を表に出した。光源を
少女の腹に置き、両手で広げた秘肉の中に埋めていく。頭から締め付けられる感覚に顔
が歪むが、そのまま奥へと進む。
「く、ぁ、んんぁ……っ」
さくらの口から、重たい悲鳴が上がる。ゆっくりと確実に侵入してくる異物を、下腹
部がどうするつもりなのかは本人にも分かりかねた。しかし、体を内側から押し広げら
れる感覚に、ぞくりと肌が粟立つ。
「っは……!」
屹立が根元まで入り込んで、祐はひとつ息を吐いた。明日は学校だ、早く寝なければ
という意思はどこへやら、急にあらわれてはそれらを黙らせ、主張する別の思考に従う
ように、腰を使って埋めたばかりのものを引きずり出す。
「ん、くぅ、ぅ、あっ!」
片手は布団を、もう片方は口元をそれぞれ握り、覆っていても、喉の奥から音が溢れ
てしまう。ベッドの軋みに混じって、さくらの息と声も弾んでいく。
祐は肉棒が半ばまで露出したところで、また奥へと戻した。指で触れたのは表面だけ
だったが、その中も十分に濡れそぼっていて、いちど広げた膣肉は再度の侵入を助けて
くれた。
「ふぁ、あ、んんっ」
ぐちゅ、と粘っこい音が立つごとに、少女から甘い息が漏れる。体は小さいのに男を
受け入れている様はまさに女体の神秘というか、その洞に抽送を繰り返しながらも祐は
不思議に思っていた。キイキイと鳴るばねの軋みも次第に加速して、動きが順調になっ
てきた事を知らせてくれる。
「あ、はっ! んぁ……っ」
腰を捕まえ、前後に動くものを体で感じるさくら。先端あたりの張った部分が粘膜を
ひっかきまわし、胸を触られた時とは全く違うかたちの刺激が脳まで伝わる。
祐は身を倒して覆い被さるようになると、ベッドに沈んでいた背中に手を回し、抱き
起した。硬直して力が入っているとはいえ、やはり彼女は軽くて持ちあがる。しがみつ
こうとして絡みついた腕は、姿勢が完全に変わりきる頃には二つに増えていた。
「や、あんっ!」
足が羽毛を踏んでいても、臀部がさらに落ちて体内を抉られる。さくらは少年と抱き
合い、これ以上ないほどの密着で、それでも沈んでいくような感覚になる。
汗ばんだ背中と後ろ髪を腕の中でひとまとめに、祐はさくらの体を揺するように動く。
百四十センチの少女は股ぐらや膝に座ると身長差が気にならなくなり、すれ違った口が
耳元で喘いでいる。二人分の体重が集中してベッドが放つ音も倍増し、がくん、がくん
と遅いペースで膣を犯して、同じ数だけ鳴り響いた。
「ゆう、っ、あんっ……き、こえ、ちゃ……っ!」
重心を落とし、ばねの反動で揺さぶられ、さくらの髪はふわりと浮かぶ。体に入った
少年の物は上下それぞれの動きで奥深くに突き入り、呼吸のリズムが取れなくなってし
まう。
「聞きたい」複雑にうねる肉襞に分身を揉まれながら、祐は答えた。「聞こえちゃうけ
ど、ききたい」
言ってすぐ、体をベッドに沈めた。黒髪の少女は突然の動きに対応できず、耳元で喘
ぐ。反動をつけて跳ね上がり、ばねがギシッ、と重たく響く。
「ヘン、だよっ……ぁ、あっ!」
さくらは言葉を作るのもやっとだ。高熱を含んだ棒は体内で膨張している気がして、
膣内で激しく暴れている。短い往復に対してバランスを崩さないように少年にしがみつ
くので精一杯で、とても口元まで手を運ぶ余裕はなかった。
「あんっ、んっ、んう、んあっ……!」
そして、そのままでは声を抑えることもできない。挿入のそれは度重なる愛撫によっ
て疼きを訴える下腹部を直に触れて、閉じた口はすぐに開いてしまう。意志の力だけで
はどうにもできないのだ。
白樺家の構造については、ふたりとも解っている。この真下は玄関付近の廊下なので、
寝室にいるであろう少年の両親は用を足しに来るぐらいでしか音を聞き取れないはずだ。
だが、声までとなってしまうと不安で、しかし物理的に塞ぐ道をとれないまま。
「ゆ、うっ」
結局、聴覚に一番近いところで息を漏らすだけになってしまった。繋がって体内を犯
す少年の名前を呼ぶと、その動きが少しだけ鈍る。
胸を責められた分も合わせて、さくらの性感は押し上げられていた。さんざん揺さぶ
られて、後は欲求に素直になるしかなかった。
「ちょうだい、っ、ゆうの……!」
びりびりと流れる電気の中で、喘ぎながらの要求。
しかし、祐はさくらがえっちな事のし過ぎでおかしくなってしまったのではと、むし
ろ不安になった。
「……い、いいって、いって、るっ……だから、あっ、はあぁ……っ!」
いいと言っているのだから構わない――こんな時だというのに幼馴染は思い切ってく
れず、さくらは素に戻りかけたが、ずぶぶ、と肉棒を押し込まれて淫靡な声で鳴いた。
こんな疲れた日だからこそ、大好きな彼を思い切り感じたかった。必然的に両足を少
年の腰に絡め、体勢を変えることも許さない。
「さくら、っ……」
いいの? と呟いた中には色々な念があった。体や布団にぶちまけた時の後始末や、
このまま体内に精を放っても平気なのかという疑問、それから、言葉に応じる素直な欲
求。
祐はさくらの言葉と自身の性感を求める意思に従い、屹立に跨っている少女を揺すっ
た。
「ん、あんっ、あっ、ふぁ……――!」
直後、上下方向の動きが止まる。深く入り込んだままの肉棒から、とくべつ熱いもの
が放たれたらしかった。強く脈を打ち、その振動が縮んだ膣肉を通じてさくらにも認識
できた。結合を維持してなお、キュウッと締まった下腹部が少年から子種を搾り取ろう
として、鼓動と一緒に妙な感覚が残る。
「く、んん……っ!」
思わず鈍い声を上げたのは祐。
ドクン、と衝撃が体を走ってすぐ、詰まっていたものが勢いよく弾け飛ぶような、そ
んな感覚に陥った。幼い体系の少女と繋がっている自らの分身が、それまで以上に熱を
帯び、意思とは無関係に脈動を始める。
「は、っ……はぁ……っ」
喉が焼けつくように熱い。久方ぶりに味わった異性の体がそうさせるのか、吐精はま
だ終わらない。潰されそうな程の圧力をかけてくる膣肉が、勝手に跳ねる器官から無理
矢理にでも引き出そうとしている。
きつい締め付けから未だ解放されない中、どちらの汗だか分からないほど滲んでいる
手だったが、同じく絶頂を迎えて脱力している黒髪の少女をそっと撫でた。
「祐、すき」
「僕も」
荒い息に混じってそんなやり取りをした後、祐は照れたような表情を浮かべる少女と
のキスに応じた。
「ありがと。ちょっと、元気出た」
布団に埋まったさくらの声が、胸元で聞こえる。後始末を済ませても帰る様子はなく、
そのまま一緒のベッドで寝ることになり、祐は心臓がうるさかった。
「さくら、服……」
「平気。大丈夫」
服は着ないの? と言いかけたところで遮られた。少女の体を触って、その中に屹立
を入れるようになっても、こういった状況はどこか気恥ずかしい。
なにしろ、彼女はキャミソールとショーツだけの、いわゆる下着姿だ。百四十センチ
の身長で幼い外見をしていても、祐にとっては魅力的な存在で、抱きつかれては堪らな
い。全身のどこも柔らかく、腕のやり場に困っていた。
「ホントに風邪ひくよ? 着なきゃダメだって」
「……もうっ、保護者かあんたはっ」
こもった声と一緒に痛みが届けられた。小さいが力は強くて、背骨がミシミシと悲鳴
を上げる。祐は身をよじって抵抗しようとしたが、そもそも体が動かなかった。
「布団の中だから平気なの。…………そ、それに、祐と一緒だから」
少女はなにやら続けて言っていた風に聞こえたが、その全ては分からなかった。祐は
一拍おいてから二つ返事で返し、
「そ、そろそろ勘弁して……」
未だに強烈な力で締め付けられているのをアピール。喉から出ていく声が次第にかす
れて、息をするのもかなり苦しい。
程無くしてさくらの手が緩み、解放された。思い切り息を吸って体内の空気を循環さ
せる。
「危うく夫の体を壊すところだったわ」
「うん、自分でも危険だと思った……」
腰より上側に痛みが残る。祐は自分の危機的状況を思い出して溜息をつき、無言で驚
いた。
「……ほら、結婚! けっこん、する、から……」
ずいぶんと自然に『夫』と口にしていた。祐はよく声が出なかったと、我ながら感心
する。しかし驚愕の表情だけはしっかりとさくらに映ったようで、彼女も自分の発言に
慌てている様子だった。
幼馴染という間柄、将来の夢が『お店屋さん』や『お嫁さん』といった可愛らしい時
期から二人は一緒に過ごしている。祐がさくらの将来を垣間見たのはその時だけだが、
彼女はそんな幼少の夢をより具体的にしていた。
お互いを好きだと認識して彼氏彼女になるのは、将来夫婦になる者のする事――とい
うのがさくらの持論だった。これを説明されたのは祐が好意を打ち明けてからで、その
とき彼女はプロポーズとも受け取ってくれたらしかった。
かくして告白と婚約を同時にした祐だが、頭まで布団に潜って、うーっと唸る黒髪の
少女には相変わらず振り回されている。しかし、その魅力は当時より倍以上にも感じら
れた。
「絶対、ぜったい守るからね。祐との結婚……」
さくらは小声で呟いた。
持論を述べた後も、幼馴染の少年はそれを破棄するとかは無かった。一目惚れして相
思相愛になった両親にあこがれている節もあるが、本当に好きな相手とは結ばれたかっ
た。特に、この約束は悪の組織と闘う魔法少女が、木ノ実さくらという女の子であるこ
とを照明してくれる。魔法で記憶を偽らずに取り付けることができた大きなものだ。そ
れだけに、何度も口にしては噛みしめる。
「さくら、なにか言った?」
「……っ、ううん、なんでもないっ」
同年代ではたった一人、特別扱いしないでくれる少年。彼の温かさとにおいで落ち着
き、それまで冷えていたさくらにも睡魔が訪れた。
「明日、ちゃんと起こしてね」
「え、いま何時……?」
そういえば、と祐は目覚まし代わりに使っている携帯電話の画面を開く。折り畳み式
を片手で扱い、時計のデジタル表示に驚愕した。
以上です。
一センチの差で扱いが変わるのは気にしない、そういうお約束
ネ申光臨
いろいろと賛辞を述べたいんだが、
ありすぎて何から話していいかわからんから、
何も言わずに寝るノシ
GJ!にやけながら読みましたわ〜
活力になりますぜ!
670 :
健全カノジョ:2012/01/18(水) 00:23:53.78 ID:3C7nf3oq
投下
「ねぇ〜一緒に寝ようよ〜」
「一人で寝ろよ」
「爽くんといっしょがいいの〜」
「はぁ〜・・・結衣さ」
「なに?」
「今何時だと思ってんだよ」
「いまもう9時半だよ」
「一般人からしたら“まだ”9時半なの!」
「え?もう寝る時間30分もすぎてるんだよ?」
「前から思ってたけど、就寝時間9時って早すぎだろ!」
「そんなことないよ〜普通だよ〜」
「いや普通じゃないから、少なくとも俺からしたら普通じゃないから」
「そうかな〜よる9時に寝て、あさ7時に起きるのは普通だって」
「てか10時間って寝すぎじゃねぇかそれ」
「寝すぎじゃないよ。それによく言うじゃん、寝る子は育つって」
「いや、結衣中学ぐらいから身長変わってないじゃんかよ」
「ま、まだ・・・育つもん」
「そうかい。けど、俺まだ寝るわけにはいかないんだよ」
「・・・なんで?」
「レポート書き上げないといけないからだよ」
「・・・あぁ、あれ?」
「そ、だから寝れねえの」
「ちゃんと・・・やっとかないから」
「しょうがないだろ。ていうかお前は終わってんのかよ」
「課題でた3日後に・・・」
671 :
健全カノジョ:2012/01/18(水) 00:25:06.01 ID:3C7nf3oq
「早ッ!・・・とにかくひとりで寝ててくれないか」
「いっしょに・・・ねたい・・・」
「今は無理、俺も早く終わるよう頑張るからさ」
「・・・ぅ〜・・・」
「日付変わるころには終わると思うから・・・ん?」
「・・・」
「結衣?」
「・・・スゥ・・・」
「・・・しゃあねぇな」
俺は寝落ちした結衣を抱え上げて、寝室のベッドに運んだ
結衣を起こさないように注意した。だが
「・・・ん〜?」
「あ、起きた?悪いな、気を付けたんだけど」
「・・・いっしょに・・」
「だからまだ無理だって」
「・・・む〜」
「終わったら隣で寝るから、な?」
「ぜったい?」
「ていうかこの家で寝るとこ、このベッドしかないじゃん。毎日隣で寝てんじゃん」
「・・・そっか」
「先に寝てろ。おやすみ」
「・・・おやすみ」
じゃレポート頑張るか・・・
眠たい甘えっ娘もいいねぇ。
そのうち“まだ9時30分”と言わず自然に寝るところまでは想像できた
キスで起こして欲しい
慎重に扉を開けると、すぐに独特のにおいが鼻をついた。
ベッドがドア付近にあり、奥には机。床が少し散らかっているのが、らしいと感じる。
首のあたりまで布団をかぶり、すやすやと寝ている少年に近寄る少女。ゆっくりと音
を立てないように入ったのは、この過程で彼を起こさないようにするためだ。
「おはよう……」
挨拶も小声。きょうだいでもない唯の幼馴染だが、近所に住んでいるゆえ上がり込む
許可はもらっている。朝の時間帯に弱い少年を目覚めさせる役割を買って出たのだ。
今朝も、
『いつも悪いわねー、あの子ったら何時まで経っても寝ぼすけでねぇ』
『いえいえー』
少年の母親とこんなやり取りをしたばかりだ。あちらは朝食に弁当とやることが多い
ので、昔から続く役割もそのまま、少女が行っている。
「っ!?」
ビクッと肩を揺らし、突然の大音量に少女は驚く。枕元でうるさく鳴っているのは充
電器と繋がった携帯電話。バイブの振動でシーツの上を動き回るが、少年が目を覚ます
様子はない。
少女は折り畳み式のそれを開いてマナーモードに設定すると、静かに閉じて置き直し
た。
再び空間に静寂が訪れ、寝ている男の呼吸音だけが響く。
「…………」
少年を、じっと眺めた。
それにしても気持ち良さそうに寝ている。時計はまだ朝の六時代だが、二人とも学生
なので起こさなければ遅刻してしまう。
(寝てる……寝てるよね。声かけたけど起きなかったし、近くで携帯鳴ったけど動かな
いし……って、あの音量で起きないのは相変わらず流石というかなんというか……)
設定を変更した枕元の携帯が、バイブ機能だけを発揮して振動しだした。
(わ、バイブ生きてるっ。これで起きたりしないよね……?)
充電器のコードを抜き取り、ヴヴヴと音を出す物を掴むが、寒さで冷えた手は上手く
掴むことができずに、携帯を落っことしてしまう。
普段通り操作をする姿勢まで運んだため、およそ百四十五センチ程度の高さから落下
し、床面のカーペットとぶつかった。
(ごめんねっ。ごめんなさいっ。ああもう、なんで落としちゃったんだろ……。キズつ
いてないよね、大丈夫だよね?)
携帯の角は無事なようで、床も目立った傷などは見られなかった。これがフローリン
グならさらに大きな音になっただろうし、最悪ヘコミができたかもしれず、少女は安堵
の息を吐いた。
「……っ!」
しかし、再び手の中で携帯が動いた。折り畳める背の部分に付けられたランプが色と
りどりの光を放ち、バイブの振動音がうるさい。今度は落とさずに済んだが、代わりに
少女の方が大声を上げそうになった。
少年の携帯はアラームが一定の時間おきに作動するスヌーズ設定のようだ。落ち着い
て操作し、本日分の目覚ましが起動しないよう、それを解除する。やはり枕元に置き直
して、尚も目覚めない事を確認し、よしっ、と握り拳を作った。
(よし、これで邪魔は無くなったはず……。どうやって起こそうかな?)
ここ最近、少年を前にして彼を起こす方法を考えるようになった少女は、もやもやと
手段を浮かべる。
(布団を剥がすだけでも起きそうだけど……揺する? でも首が痛くなったら大変だし
……。 叩く……はおたま持ってないから無理だとして……あ、それだと大きな音立て
るのもフライパン必要か……)
何か今までにない方法はないかと考えるが、どうにも上手くいかない。いつも悩むが、
けっきょく布団を剥がして名前を呼ぶくらいが精一杯だった。
しかし、
(キス? ……キス!?)
この日ばかりは少し違った。
童話でも見覚えのある手法に、少女の思考は勝手に盛り上がっていく。
(無防備な彼、迫る私。唇とくちびるが触れ合ってお目覚めの合図。一回だけじゃ足り
なくて何度もするようになって、舌も使って激しくなって……。それで抑えが利かなく
なった彼は私を組み敷くように体勢を変えて、だ、ダメだよ朝から……なんて言っても
聞いてくれなくって、でもそれもいいよね……)
異性の部屋で繰り広げられる妄想はやがて鮮明になり、最初に仕掛けたのはどちらと
いう事もお構いなし。いつの間にか少年の方が強引に始めているような格好になる。
(特に理由は無かったけど下着は新しいし、準備万端で彼のところに来たわけで……き
ゃっ、私ったら)
朝の気温は五度にも満たない程度だが、暖房なしでも気にならないくらいに少女の体
温は高まっている。イメージが過激すぎて心臓が高鳴りを始め、携帯のバイブよりうる
さいのではと思えるほどだ。
(お母さんは……まだ料理してるだろうから平気だよね。その、彼と、き、キスして、
その後に移っちゃっても……ね)
体を伝う振動は、トクン、という素敵な音ではなく、バクバクとけたたましい。おま
けに額から汗を垂らして、少女はいよいよ興奮を覚えていた。
(い、いいよね、大丈夫だよね、一回くらい……)
妄想が突っ走っている少女。しかし、少年とは彼氏彼女の間柄ではなく、あくまでた
だの幼馴染でしかない。
ところが、その大前提すら抜け落ち、恋人同士の営みを経験したことのある風に思考
していた。――想いは本物なのだが、なかなか言い出せずにいた。
(が、がんばれ私っ、これは目覚まし、めざましなんだからっ)
ぐっ、と拳を作って決意を固めた途端、
「……んあ? 何してるんだ?」
とつぜん声がかかった。
「お、こんな時間か……危うく寝坊するところだった」
ごしごしと寝ぼけまなこを擦るのは、まさにお目覚めのキスを仕掛けようとした相手
だった。少年は髪をあらゆる方向に広がらせ、大きく欠伸をしている。
「ありがとな、いつも」
「……うぅ」
そんな感謝の言葉が、なぜか嬉しくなかった。
「うわっ、どうしたんだよ」
「う、うるさい! 寝てるから起こそうと思ったのに!」
せっかく決心した事を引きとめられて、少女はやり場のない思いに暮れていた。半身
を起こした少年に飛び付き、その体をベッドに寝かせる。
「お、おい、着替えられないぞ」
「知らない! こっちの方が重要だもん!」
学生服が皺を作ってしまうが、そんな事は構わなかった。少年に思いっきり抱きつき、
寝起きの暖かさやにおいを感じる少女。ムキになってしまうのは仕方のないことだ。
それでも、少女はこの時間と役割が失われない事を、ぎゅうぎゅうと押し合いながら
に思うのだった。
たまには甘えっ子の視点から覗いてみるのもどうかなって
そのまま二度寝してしまい、手をつないでダッシュ
遅刻ギリギリアウトで教室に入り、恋人すらも飛ばして夫婦認定ですねわかります
甘えっ娘において
男の子の匂い+女の子の匂い=無限大のエネルギー
・・・宇宙の法則が乱れるな
甘え視点かわいーです。
じょぶす!
ちゅーは恥ずかしがるのにぎゅーは自然にこなすとは…。
これは真性の甘えっこの匂いがするぜ!
だ…脱甘だなんて…そんな事出来ない!無理!脱甘無理!
付き合ってないけど、なんか寂しいときに甘えてくる子は甘えっ子でいいですか
それとも、びっちさんですか
甘えっ子は一途なのです
付き合っていようがいまいが見初めたらその相手一直線なのです
奪甘屋
原作は名前だけしか知らないので、ひとまず原作レイプ
------------
ある日突然、世界各地で甘えっこの甘え衝動が無くなる事件が発生。
それに伴い低血糖に苦しむ男性が続出するとともに、
甘えさせフェチと呼ばれる分類の男たちは
欲求を処理できなくなり怪死するか、代替行為として
凶悪犯罪に及んだために衛生・治安を急速に悪化させていった。
その混沌の中、姿を表した首謀者HUTYOUは世界の男達に
去勢を要求し、この世の女性達を我が物にしようとした。
この事態に立ち上がった人々が居た。彼らは、
甘きを取り戻す者達−すなわち『奪甘屋』−と称された。
銀:糖等ココアまで来たんだね。
蛮:ああ、ウイロウは心配すんな。俺が見とろけてやる。その力が何をつまむのか
銀:ありが糖。俺、蛮ちゃんと一緒で本糖が甘かった。
蛮:ばぁか、最後まで虫歯になるなよ銀次。
銀:うん、蛮ちゃん!
二人:次回、ゲットバッカーズ!
銀:取り返すよ、甘味をこの手に!
風邪引いたかも…体中がシャレにならないくらい痛い…
会社はさすがに早退させてもらった…
…で、なぜオイラがこんなことをここに書いたか、わかるな?
じゃあ、病院行ったら布団にくるまって寝るわ。
風邪っぽいなら女の子も甘えるのは我慢か
ただおでことおでこをくっつけて熱を測るくらいは、良いよね?
お大事に
>>687さん
か、風邪だからキ、キスは駄目だけど…
んと、あ…の、わ、わたしが湯たんぽになってあげようかな…なんて…
あ、あの、あの、身体温めなきゃだし、わたしもひとりだと寂しいし…ち、ちがっ、そう、じゃなくて…
そ、それに、ぎゅーってしながら寝ると風邪治りやすいって本に書いてたから…ほ、ほんとだよっ…!
あ、の…とにかく一緒に寝たい…です…
風邪早く治りますように。
>>687 布団ごと簀巻きにして鍵の付いたお部屋の中で
「大丈夫だよ。私が、私だけがずぅっと面倒見てあげるから。
だから、ね?私だけ見て私だけに触れて抱っこしてキスして私だけ好きって言って私だけに私だけに私だけに」
って手厚い看護してくれる瞳に光のない甘えっこ派遣しときました!
逆に甘えっ娘が風邪をひいたら・・・?
付きっ切りで甘々な看病するに決まってんだろ!!!!!!!!!!
ごはんは寝たままあーんで食べて、寒いからいっしょにお布団入ってなんてせがんだり、汗ばんだ体をタオルで拭いて貰ってるうちに
熱くて湿っぽい呼吸も風邪のせいなのか甘えたがりな気持ちのせいなのかだんだん分かんなくなっちゃう訳か
アステルパームちゃん。略してアパムちゃんですね。
両者風邪でぼーっとした頭でわけわからなくなるまでちゅーも捨てがたい
698 :
687:2012/01/26(木) 13:40:38.39 ID:nWy5OJ28
心配してくれた人ありがとう。
病院で熱を計ったら39.2℃あったw
ということで、甘えっ娘はしばらくお預けだぜ。
甘えん坊が
>>687が風邪を引いたことで気を動転させてあたふたしながら
>>687をベッドに押し込み大量の毛布を掛けて、
さらに顔の周囲に大量の氷嚢を敷き詰めたために
>>687は身動きがとれなくなる。
そして待ち受けるのは、色は紫でありながら黒いオーラを発している熱々の"お粥"
近づけられるそれから
>>687は風邪のだるさと布団と
氷嚢と甘えん坊の気合いの為に避けることはできない。
無理に抵抗すればその物体は顔にかかりヤケド、
抵抗しなければどのような結末になるか解ったものではない
まぁ翌日は見事に立場逆転で
>>695なんだろ。もげろ。
俺も風邪ひいた
お前らのがうつった
服脱ぐからや・・・
パンツはかぶってる
704 :
1/4:2012/01/27(金) 23:15:39.30 ID:eHWchWt2
きっと
>>343のお嬢さんが
>>352なんだとばかりに妄想したのでつい
半分は雪女の血を引いてるくせに、俺の幼馴染はしょっちゅう風邪をひく。小さな頃なんか、風邪で弱った彼女を我が家で預かったことも有るくらいだ。
長いつきあいのお陰で人の面倒を見るのは正直慣れたけど、逆に病気で寝込んだことが殆どない俺自身、面倒を見られるのはどうにも慣れない。
それがいつもは面倒を見てもらうのが当たり前の幼馴染相手だと……。正直、心配でおちおち寝込んでられそうになかった。
「うわ、熱っつい……。ずっと触ってると溶けそうかも。こういう時はハーフでよかったと思うよ」
「お、温度調整、できませんでしょうか……。冷えすぎて、だんだん意識が遠のいて……」
「ご、ごめんねっ! うう、お母さんだとコントロール出来るんだけど、わたし、まだ半人前だから」
「……まあ。大分楽になったよ。ありがとな」
額に触れる手は、雪女独特の透明感を帯びた澄んだ白を湛えていた。見た目には陶磁器のように美しい指先も、人肌に触れると沸騰しかけた脳みそから熱を根刮ぎ奪いとるほどに冷たい。
熱い風呂から水風呂にざぶんと入った時みたく血管の末梢がきゅうっと閉じて体の芯まで染み渡る『寒触』で、体の感覚が全て『冷たさ』に統一される、静かな穏やかさを与えてくれた。
……嫌いじゃないが、やり過ぎるとそのまま気持ちよく逝けます。やってる本人も充分分かってるらしく、危うく風邪の看病で死なせてしまいそうになったと、急いで手を離してくれた。
母親は沈着冷静、クールビューティな姐御肌でいかにも雪女って感じの人なのに、その娘の幼馴染はどっちかと言えばcoolというよりkoolだった。似て非なるというかぽんこつというか。
風邪ひくって分かってても好きなアイス山ほど食べて結局風邪ひいて『風邪ひいたよ〜……』なんて泣きつく子がクールかどうかなんて、真面目に答えるのもどうかと思う。
冷たいのは肌くらいのもんで、むしろさっきから一々何かしてくる度に口元の緩んだあほの子みたいな笑顔を晒しまくっている。
まあ、黙ってりゃクールビューティに見えないこともないかもしれないけど。ただ、ひとたび動けば残念な本性が露わになるよ。
「えへへ、いつかのお返しですから! あ、そだ。お返しついでに、おかゆ作ってきたよ!」
「レンジでご飯暖めるだけでいいっていったのに……すっごく冷たい奴とか、そういうベタなのじゃないよな」
「が、がんばって、暖かいおかゆ、作りました……ううう」
「お、ほんとだ。……うん。あったかい味が体に染みるよ。頑張ったなぁ、猫舌なのにさ。火傷してない? 大丈夫?」
「ちょ、ちょっと! 病人が起き上がっちゃダメだって! ただのお返しです! そんな、褒められるようなこと、してないし……」
本職?のお母さんの雪女さんは熱い料理もたしなむほど度に人里に適応していたが、『半人前』の彼女は少しの日焼けや熱いココアで軽い火傷を起こすくらい、熱さが本当に苦手なのだ。
それなのに、俺の目の前に差し出された小さな土鍋は、湯気が立つほど暖かかった。三つ葉の乗った感じがちょっと本格的な卵雑炊で、弱った胃にも優しい味が今の俺には有り難かった。
苦手なことまでさせてしまった申し訳なさと、そこまでしてくれた気遣いが、ただでさえ早い病人の鼓動を尚更どきどきさせてしまう。
幼馴染も幼馴染で、先程から続く照れ隠しも更に酷く、両手をばたつかせて挙動不審になっていた。クールどころか真っ赤に染まる頬っぺたはどう見てもホットです。
「こうやってずっと触ってたらほんとに溶けそうだよな。あー、ほっぺあったかいー。うにーってしてやる。うにーっ」
「……溶けないよ。お母さんが言ってたもん。本当に好きな人だったら、って」
「げほげほっ、あーもーしぬ……恥ずかしいこと聞かされて風邪悪化してきた」
「し、死んだら氷漬けの刑だからね! ご先祖さまなんかイケメン集めてコレクションしてたんだよ!」
「……自慢じゃないけど、俺はコレクション対象からは外れると思うんだ」
「た、蓼食う虫も好き好きと言いますし」
「それ、褒めてないよ?」
フォローが逆効果だろーと真っ赤なほっぺをぐにぐにと引っ張ってみると、拗ねた顔が小さな声で「好きなんだからしょうがないじゃん」とか言い出してきた。
……やっぱこいつ、正真正銘、クールじゃないです。
705 :
2/4:2012/01/27(金) 23:17:01.93 ID:eHWchWt2
思えば、今年の寒波も相当の代物だった。雪の降らない街にうっすらとだが白い層が積もり、公園じゃ小学生が少ない雪をかき集めて雪だるまに雪合戦までする有様だ。
街を出る前にみかけた雪女さんは、期待だろうか、いつもの凛々しい顔を微かな朱に染めて、今年は優しい笑顔で旅立っていた。
枕元においたラジオはニュースは東北・北海道地方の豪雪を知らせていて、頑張ったんだろうなと他人事でもついつい感慨に耽ってしまう。
まあ、そのお陰で、俺も風邪ひいたわけだけど。寒気の抜けない体に、頭だけが沸々と熱に沸く。正直、しんどい。
幸い暖かい食事のあとで一緒に薬を飲めたし、幼馴染兼雪女さんのひんやりとした手が冷却シート代わりにふっとーしそーな頭をちょっと触れては離し、触れては離しの繰り返しで冷やしてくれたから、しんどいなりに少しは楽に休むことが出来た。
ぺたり、ぺたりと触れる感触がくすぐったくて、それがまた、心地いい。これで俺を見下ろす顔がだらしのないにやけ面じゃ無ければ言うことはないのだけど。
「えへへ……、こんな風に、ずっと風邪だったらいいのに」
「人の不幸が蜜の味?」
「そ、そういうつもりでいった訳じゃなくて! ……うう、いまのは冷血って言われてもしかたないです」
「刺激すれば熱くなるのになあ。……どこが、とは言わないけど」
「あれー、頭に熱が回ってるのかなー? セクハラする子は冷やしちゃうよー」
「ごめっ、ひゃうっ! つめたっ、てか凍る! のーみそこおるっ!?」
幼馴染は最近自分の武器への理解を深めており、冷たく笑う照れ隠しも必殺の一撃と化しつつあった。触れられた額からは湯気が立つくらいすごい勢いで熱が奪われていく。やべえ死ぬ。
「じっとしてなきゃ、治るものも治らないよ。ほらほら、寝てなきゃだめだからね」
「……こんな世話焼きで心配性な奴が、冷血な訳ないだろ。むしろハートウォーミングだし」
反撃とばかりに日頃気にしてそうな発言を放り込んでみると、今度は色白な幼馴染の顔がぼっと湯気が立つほど赤くなった。雪女は冷たいんだろーとか、物心ついてない子供は残酷だ。
「う、うう……。ご、ごめんね、気、使わせちゃったみたいで! 気にしないから!」
「つきあい長いし、慣れてるよ。さっきのもどうせ『風邪ひいてたら、こーしてぺたぺた触れる』とでも思ってたんだろ」
「……こ、凍れえっ」
「照れ隠しに冷やすのやめようよ! ううう……だんだん眠くなってきた……ね、眠ったらしぬうう……」
てれてれと恥ずかしそうに片手で顔を隠し、もう片手で人を凍らせようとする幼馴染。知らない奴にしたら本気で怖がられるだろ、とは流石に怖くて言えない。俺が凍る羽目になる。
「そ、そんなに冷やしてないからね! 風邪薬、眠くなるのだって書いてあったから。素直に寝ていいの」
それでも、雪女としての力を惜しげもなく使えた幼馴染は、人前で必死に力を抑制している懸命な時とは違い、落ち着きがなくて慌てんぼうで、ちょっと弄ったら拗ねるお子様のくせに――母親と同じ、優しい表情で笑えていた。
そんなのを間近で見ると、肌の冷たさで人に近づけず、人から避けられたせいで余計に表情も険しくなったから、雪女への印象は『冷たい』なんて言われるのかもな、なんてふと思う。
幼馴染のお父さんが雪女さんと帰ってきたら、『本当はどーだったんですか?』とか聞くのもいいかもしれないな。……『娘はやらんぞ』と、ブチ切れられるの覚悟で。
「……ほんと、ありがとなー」
「……うん、おやすみなさい」
そんなことを思いながら、少し熱の引いた脳みそがどんどん眠気に引きずられていく。寒気に震えていた体も少しぽかぽかと暖かい。
何より、はにかむ笑顔を眺めながらまどろむのが、幸せな気分。無駄な思考でぐるぐる回っていた意識も、すっと、ほどけていった。
706 :
3/4:2012/01/27(金) 23:18:56.06 ID:eHWchWt2
すげえだろ俺の幼馴染は雪女なんだぞ! 風邪の時に冷却シート買わなくてもいいんだ、やったー! ……などと言うのが、雪女とお知り合いになるメリットです。
あと生鮮食品は保冷剤要らずとか手で混ぜるだけでアイスクリーム作れるとか(どうでもいいけど雪女の『手でこねる』お手製アイスは絶品です)夏場はかき氷食べ放題とか、
そーいった微妙に食方面に偏りがちな生活臭溢れるスキルフルな一応・妖怪さんが、幼馴染と幼馴染母、である。ちなみに幼馴染は、雪女さん曰く『まだまだお子様だから、雪女と言うよりは、ゆきわらしだな』らしく、
人間のお父さん曰くそれを言われた幼馴染も毎度すげえ涙目になってお母さんと氷塊飛び交う親子喧嘩を繰り広げている、らしい。
どれだけ酷い罵倒語なのかと尋ねたら『……この童貞野郎』に相当するとのこと。……娘にそれは酷過ぎるわ、雪女さん。母親にそういうこと言われたら、俺なら絶望で家が燃えるよ!
――そんな、話に聞いた素敵な家庭内妖怪大決戦(雪女限定)を夢に見て、軽くうなされてしまい、目が覚めてしまった。
窓の外はもう暗い。流石にもう帰っているだろうと思った筈の声は、部屋の奥で楽しそうに弾んでいた。
「……うん、うん! そっか、じゃあ、それでわたしやってみるよ。ありがとね、お母さん!」
「んあぁ……。あ、まだいたのか……」
「まだいたのかって、ひどいよー。君がつきっきりで看病してくれたんだから、わたしだってちゃんとしますー!」
「いや……、風邪、うつしたら悪いなって」
「わたしの方は体調は万全ですから! 整えてるから病人は心配しないの。ほら、お熱計ってみよ?」
なんだかんだいって仲がいいんだ、なんて一人勝手にくすくす笑う俺に、幼馴染が膨れっ面で抗議してくる。
同じ学校に通う学生なら誰もが同じものを着るから制服姿なんかありふれたものだけど、色素の薄い淡い髪色と、白い肌、澄んだ瞳といった一種日本人離れどころか妖怪には人種なんてかんけーねー!
とばかりに、凝縮された特別を備えた彼女が着ると、立派な衣装に見えるから不思議だった。雪女さんが言うようにやっぱりちょっとだけ幼い振る舞いも、制服の似合う歳でやられると妙に恥ずかしい。
やられる方が気恥ずかしい。母親を継がなかった丸い目を輝かせる、そんな感じのぽんこつゆきわらしは、起きたばかりの俺の世話を忙しなく焼いてきた。
「37度9分。……ぎりぎりで38度だ」
「もうしばらくは寝てた方がいいよ。――そうだ、汗かいたでしょ? き、着替えた方がいいと思うけどなー」
「急にへんたいスイッチ入った!? あーもう、自分でやるからいいってば……。雪女っていうより雪痴女だろ、それ」
『着替え』の単語を口に出した瞬間、幼馴染の眼光が怪しく光った。『ゆきわらしのくせに発情してんじゃねーよ』とか、あくまで脳内でしか言えない台詞だ。
これが相手が妖怪・さとりだったりすると俺みたいなやつはすぐ死ねると思う。相手が雪女でよかったとつくづく思う。
そんなゆきわ、じゃなかった雪痴女もとい幼馴染、両手をぱちんと柏手叩いて頭を下げて頼み込んできた。
「い、一回だけっ、挑戦させては貰えないでしょうかっ」
「……勝算があると言うのか」
「ふっふっふ、ここはわたしにまかせて頂きたい!」
胸を張ったらおっぱい揺れるというのに、お構いなしな自信たっぷりの幼馴染が不敵に笑う。
どうやらおれは、実験台になるようです。ああ、ここで終わりか。短い人生だったなー……。
707 :
4/4:2012/01/27(金) 23:23:56.59 ID:eHWchWt2
「……………………いきます」
細い指を絡ませて、丁寧に両手を重ねていく。ゆっくりと目を細めた幼馴染の姿は、まるで神様に祈りを捧げているようにも見えた。
祈りを終えると、握った手も開かれ、閉じた瞳も開いていく。いつになく真剣な表情はまるでお母さんの雪女さんみたいだな、
なんて思ってると、彼女の手が俺を包む三枚重ねの布団をめくりあげ、寝汗に染まるパジャマ、その胸元へと伸びていった。
「はい……。ってつめた――」
「え、ダメだった!? そんな……!」「――くない」
「あうう……、真剣にやってる時に冗談禁止だよ!」
「どうしたんだよ、これ。冷たくない、ってかむしろ、人肌で……あったかいんですけど」
いつもにはない素早い手つきに驚いてしまったせいで、肌に触れた温度を正しく確かめることなく、先入観が口を突く。寝汗のせいもあったから、少しは冷たかったってこともある。
企みが失敗したかと思ったのか、ショックから一転ほっと安堵の表情を見せた幼馴染の手は、今まで触れたことのないくらい、じんわりと暖かい感触を帯びていた。
「えへへ、おかあさんに聞いたんだー。冷たい雪女がふつうの人と同じ温度で人に触れる術」
「なんだ、そんなのあるんだ。もっとはやく教えて貰えりゃよかったのになあ」
「……教えたがらない訳があったんだよ。雪山で男の人を騙す時に使うって」
「ひいい!?」
「だ、騙さないよっ! わたしがきみのこと騙すわけないし! ……むしろ、騙されまくってるし」
更なる驚愕の新事実に、心臓は更に早鐘を打ち始める。物憂げにおそるおそる口を開く告白ってよくある異種婚姻譚なおとぎ話の死亡フラグじゃねえか! 氷漬けですか!?
信じてくれと半分涙目になりながら訴える幼馴染。最後の台詞でちょっととばっちり喰らってる気がしないでもない。……元凶、俺なんですか?
「嘘つけないもんな。顔にすぐ出るだろ。色白いとすぐ赤くなる」
「そ、そんなに赤くしてないもん! あうう……」
「あはは、そーいうとこだって。いや、でも……暖かかったんだな、やっぱり」
「……お父さんから貰った熱が、わたしにもあるんだって。お母さんが言ってたんだ。えへへぇ、ハーフだと寒暖自在みたい!」
隠し事のできない性格なのか、嬉しい時の幼馴染は本当に嬉しそうに笑う。恥ずかしいのもすぐ顔に出るから、色白のせいですぐにバレたけど。
「便利だなー。やっぱり将来の就職先は雪女さんみたいに冷凍倉庫なの?」
「て、天職だけど! 職業選択の自由も欲しいです。そ、その……お嫁さんとかいいと思うけどなー」
「そっちの家、共働きじゃん」
「工場長って呼ばれるよりお嫁さんって呼ばれたいの! うう、あこがれの話なのに、いじわるだよ」
四季の内三つは雪の降らないオフシーズン、ってことで選んだお仕事は冷やすスキルが冷凍技術に活きるらしい。『毎日冷たいと気持ちいいよ』とは雪女さんの談である。
そしてまたすぐ拗ねる幼馴染。丸い瞳に輝く光は、段ボールで捨てられた子犬の如く、見る者の庇護欲を誘いまくる。対抗してこっちも捨てられた子犬の目で反撃してみると。
「いぢわるしたから、凍らせる?」
「こ、凍らせないよっ。これなら、冷やさなくても触れるから……え、えっと……いっぱい、ぺたぺた出来るし……」
「……甘えたがりのスイッチ、入った?」
「……うん」
こくん、と小さく頷いた幼馴染は、真っ赤に染まった顔を両手で覆ってふるふると振って見せた。その様子に、恥ずかしいなら言うなよな、とは言わないし、言えない。
「先に言っとくけどな」
「うんっ! なにっ?」
「風邪うつすといけないのでちゅーもはぐも添い寝も出来ないよ」
「……うううう!」
期待に応えて貰えると思って、元気よく応えたのも束の間。現実を前にした幼馴染はまた拗ねた顔に戻ると、俺の胸をぐっと押してきた。
「ちょ、こら、また冷やすな! せっかく治りかけてたのにぶり返すからっ!!」
「早く治してくれないと、ほんとにコレクションにするからね!」
「子孫の趣味が悪いってご先祖様が泣くぞ」
「……いいの。わたしが、好きな人だから」
「げほげほげほっ、あー、また悪化するう」
「ああもう、ふざけないで寝ないとダメだよっ! 寝ないとこおらすー!」
看病なんだかちょっかいなんだかよく分からないやりとりの末に、治りかけた風邪もぶり返して結局幼馴染の期待に応えられたのは一週間後になったのだけど、それもまた別の話。
お目汚し失礼しました。
>>687ももう風邪治ってんだろーけどお大事に
GJ
雪女ってこんなに可愛かったっけ……
GJ!!
ちょっとバイクで雪山行ってくる!
GJ!
初体験でちんこ凍ってもげろ
712 :
687:2012/01/30(月) 00:00:47.74 ID:DnPQYnR9
(ジャパネットた○た風に)
あ〜まえっ娘あ〜まえっ娘〜♪
キミの甘えっ娘あまま〜♪
寝る前に思いついたんだ。
反省はしてるが後悔はしていない。
そしてみんなありがとう、風邪は治った。
今夜は隣家の夫妻が共に出張とかで娘を預けてきた。
すると夜中に「うでまくら」と寝ぼけながら
その幼なじみが部屋に来たのだが…
「いやぁ、良作がいっぱいでスレの容量が膨らむ膨らむ。
まぁつるぺたのお前には関係ないな」
「ままま、まだ膨らむよ!」
「いや、もう16歳だろ?そのサイズだって。しかも大きいサイズで甘えられると
俺のマグナムがキヤノン砲になっちまうので今のままでいいんだよ」
「なにそれ喜んでいいの?それとも女として見て貰えてないと悲しむべき?」
「その解釈はお前の自由だろうな。まぁそれで悩んでいる内はお前が甘えてきても
俺はゆっくりブラックコーヒーを飲めるよ」
「確実にバカにされてる…こうなれば、実力行使とかしちゃうよ?」
「は?熱でもあるのか?暴走はそこまでにしておけ。
変なことを始めるなら向こう一週間は腕を貸してやらんぞ」
「えっちょっ!それは無し!腕が無かったら私耐えられない!死んじゃう!」
「けっこう恥ずかしいこと言ってくれるじゃねぇか…」
(しかし、“実力行使”は自分でも変なこと(?)だと思うことなのか…何をする気だったんだ…)
そんな言葉を交えながら、この3歳下の隣人との夜は過ぎていく
GJ
ここも前スレのように容量ぎりぎりで1000を迎えるか、
それともその前に限界を迎えるのか、後者にちょっと期待している
節分で浮かんだ小ネタです。拙くても投下。
節分の夜。晩飯用にアカウオの粕漬けを焼いていたので窓を開けておいたらコタツの方で何やら音がする。
アパートの隣の大家さんちのトラコさん(茶トラ猫♀13才)が匂いを嗅ぎつけてたかりに来たのかなとおもっていたら、「くちゅん」と可愛いくしゃみが聞こえた。
アカウオをお皿に移してコタツに持ってくと、そこにはガタガタと震えながらコタツに浸かっている裸の赤毛の少女が居た。 少女は僕をみると、それまでしかめていた顔をぱっと輝かせて話しかけてきた。「あ、おにーさん!トラコ来たよー!美味しいものちょーだい!」
にぱーっと笑顔全開でおねだりしてくる半裸の少女。よく見ると頭の上にはピクピクと動く猫耳。お尻からは茶トラ縞模様の二股尻尾がゆらゆら。
「…えーっと。もしかして大家さんちのトラコさん?」
「そーなの!おかーさんお出かけで今いないのね。さっき赤くて頭に角が生えてる人がね。『とーでんのしゃちょー』さんちに入りたいけど鰯の頭がじゃまで入れないて困ってたの。だからトラコ、食べてあげたら赤いひと喜んだの。
お礼がしたいっていうから、おかーさんのお手伝いしたいから人間にしてくれるっていったら、いい子だねって誉めてくれてこの姿にしてくれたの!」
にわかには信じがたいコトを曰う自称トラコさん。
「そんで喜んでお家帰ったら入り口がちっちゃくて入れないし、お毛毛がないから寒くて泣きそうだったの。
そしたらおにーさんのお家からいーによいしてて、はいれそうだから来たの。」
そこまで言ってまたくしゃみ。とりあえずジャージの上下と半纏を着せてアカウオの半身を食べさせてあげた。
満足したトラコさんは猫のときみたく僕の胡座の上に乗って来て頭を擦り付けて来る。
「おかーさん帰ってきたらおにーさん一緒に来てね。おかーさん驚くとイヤだし。」
「…僕がびっくりするのはいいの?」
「おにーさんはおにーさんだからいいの!」
よくわからない理屈たけど猫ならしょうがないか。
以上です。『とーでん以下略』のトコはお好きなように変換して下さい。
猫の13才って相当お年を召されておいでで…
>お好きなように変換して下さい。
糖電の社長って言ってほしかったんか?ん?どうなんだい?
>>715 GJ
かわゆいかわゆい
猫又換算すれば13才はロリなんじゃないかな
「恭一! 恭一!」
しきりに玄関扉を叩く音に、在宅を知らせる返事ができない。志水恭一は一人、布団
の中でまるくなっていた。
これで四日目。このような状態になってしまってから、自分を呼ぶ女の子は毎日のよ
うに家までやってくる。ドアの音はともかく、声はご近所にも聞こえているはずで、そ
れが一層、応対する気力を殺いでいた。
その時間は概ね二十分ほど。弱っている体は彼女の襲撃を警戒して、二日目から十五
時四十五分――それがやってくる頃――に目が覚めるようになってしまった。眠ってい
れば気にならないのに、しっかり定時にやってくるので寝直せない。
「恭一! いるんでしょ!」
ドンドン、ドンドン、とドアが叩かれている。あれを破られれば彼女の侵入を許して
しまうので、まさしく最後の壁といったところだろうか。しかし、体が熱くて起き上が
れず、恭一はただ祈るだけ。
さすがに叩くだけで蹴るような真似はしないのは幸いで――どうやら思考もおかしく
なっているらしい。早く休養をとるべきだと思えど、この騒音では寝ようにも叶わない。
(…………行ったか?)
さらに複数回の打音を聞いて、それきり声も無くなった。充電器に繋いだままの携帯
電話は十六時一分を表示しており、以前より四分早い。ここまでくると誤差のレベルだ
が、恭一はあらためて眠ろうと曲げていた体を布団に広げた。
「きょ・う・い・ち」
「……!」
可愛らしい声。驚いて大の字を作ったばかりの身体が硬直し、顔まで掛け布団で覆っ
ていたのをありがたく感じた。
部屋の扉を開ける音。床を踏む足音。どれも彼女がやってきた事を無理にでも理解さ
せてくれる。
「今日はね、恭一が会ってくれないから……来ちゃった」
頭の向いている方に座ったのだろう、女の子の声が耳に入る。
「メールもした。電話もしたよね。でも、恭一は出てくれないんだ」
着信は二つとも合わせて三十件前後。電話はその十分の一にも及ばず、ほとんどは学
校生活における授業の内容とか、その日に起こった出来事を発信してくれた。目が覚め
るようになってからは返すようにしていたが、弱っているのでそのまますぐに寝てしま
う。単純な返事しか出来ない事の方が多かった。
「ねえ恭一。……最近、『あいつ』といつも一緒だよね」
記号で呼び、その低い声が敵意のあらわれだろう。それは、まさに恭一が布団にこも
りっぱなしの理由だった。
「毎日布団の中で一緒にいて、そんなにイイのかな」
少年は急に、学校に来なくなった。少女は同級生として、恋人として心配なのだ。
「恭一のこと、これ以上ないくらい好きなんだよ? だけど最近、メールもそっけない
し、チャイム押しても開けてくれないよね」
玄関に一番近い部屋にいるから、分からないはずはない。しかし、いくら呼び鈴を鳴
らしても、玄関扉を叩いても駄目だった。
「ここで私の初めてを持っていったのは……遊び、だったのかな」
少女の言葉に、布団をかぶったまま恭一は押し黙る。そもそも何か言うには体力が足
りない。そのくせ心拍数はだだ上がりで、未だ硬直した四肢は動かせない。
彼女が言った事はいくつか事実ではある。だが、それをいま言われるのは厳しかった。
「……あのね、まだ別れる気が無いんだったら、私にも手段があるんだよ」
「この錠剤を恭一に一杯飲ませて、一緒にいる『あいつ』ごと――」
動かぬ布団に、少女は一拍置いて告げた。
「――恭一を殺しちゃう」
「うわあああっ!?」
死を悟ったその時、恭一の体はバネ仕掛けの玩具みたいに跳ね起きた。それまでの硬
直も嘘のように無くなり、手足の指が自由に動く。
「恭一ぃっ!」
背後から少女がしがみついてきた。声は明るさそのものだったが、まだ恐怖が抜けて
いない恭一には直前の言葉が響いて、いよいよ危機を感じてしまう。
「ああ、久しぶりに恭一の声を聞いたよ! 会いたかった、あいたかった……!」
低い声は一気に高くなり、普段の彼女に戻ったと思えば、いきなり泣き出して扱いに
困る。
少しだけ手を動かして少女を引き剥がすと、あらためて正面から抱きつかれた。
「いきなり音沙汰無くなるから、愛想尽かされたと思った……」
ぐすぐすと鼻を鳴らしながら話す。恭一はそんな恋人――雨宮未依那の頭をそっと撫
でた。
「もう、寂しかったよ! 顔も見られないし、触れないし!」
割と、未依那はスキンシップの多い女の子だった。ある時は椅子に座っていると背後
からやってきて頭頂部に顎を乗せ、またある時は昼食を口移しで食べさせようとしたり。
この間柄になってからはほぼ毎日、学校で触れ合っていたせいなのか、恭一は今も背
中や腰をぺたぺたと触られているところだ。
「あ、ほら恭一っ、ちゃんとお薬飲んで」
未依那は市販の薬を持っていた。さきほど錠剤と言っていたような気がしたが、一日
二回でよく効くタイプのカプセルだった。とにかく、どちらでも口いっぱいに詰められ
たら窒息死は免れない。
殺す、というのは絶賛療養中の恭一に巣食う風邪のウィルスを指していて、いろいろ
と口にしたのは演技だった。しかし事実を言ってくるから、恭一もどこで突っ込めばい
いかわからず、タイミングを逃してしまっていた。
「……ああ、離れろはなれろ」
「どうして? せっかくの再会なんだから、もっと思いっきりぎゅうってしてくれても
良いんだよ?」
ハグのついで、さらにキスまで要求された。とはいえそこまで粘膜的な接触をしては
彼女にとっても毒なので、黒髪を撫でるだけにとどめる恭一。
未依那は少し不満そうだったが、ふと頷く。
「きょ・う・い・ち」いきなり艶のある声を発する未依那。「ご飯にする? お薬にす
る? そ・れ・と・も」
「薬で」
「最後まで言わせてよっ!」
予想できたので先制。不思議な事に、明るい少女の姿を見ていると元気が出てくる。
ここ数日、家族とも大した会話をしなかったが、未依那を相手にはよく口が開いた。
「四日でこれなら、もし万がいち入院した時なんかはどうするんだよ」
「毎日病院に行くよ!」
即答。鍵をかけられる自宅は恵まれた環境だと思った瞬間だった。現にこの四日間も
毎日のように訪れていたので、彼女ならやり兼ねないとは思ったが。
「ほら、風邪がうつる」
「そんなの、恭一からなら喜んでうつっちゃうよ」
「……俺は見舞いには行かん」
生憎すすんで異性の家に行くような度胸は持ち合わせていない。確かに未依那の事は
好きだが、それとこれとは話が別だ。
恭一は何気なく言ったが、それを受けた少女の表情がみるみる崩れて、
「恭一、私との事はやっぱり遊びだったの!?」
なぜそうなる、とは言えなかった。言葉を出すよりも先に未依那が再びしがみついて、
腹部に彼女の頭部が激突する。姿勢を変えたのがいけなかった。
ぐすぐす聞こえてきたので、やはり少女の頭を撫でて落ち着かせた。
「……あ、薬だね」
思い出したように、未依那は手持ちの箱からカプセルをひとつ取り出した。個包装ご
と少年の手に乗せて、自分は鞄からペットボトル入りのミネラルウォーターを掴み取る。
彼女は用意周到だった。容器に入った水までくれて、台所まで汲みに行く手間が省け
た。
「ありがと、な」
照れくささのあまり呟くようになってしまったが、未依那は黒髪を揺らしてえへへ、
と笑んだ。これだけ話せる元気が出るのなら、きちんと一日目からチャイムに応対する
べきだったと、恭一に後悔の念があらわれる。
「デート一回」
アルミの包装を破いていた手が止まる。少女の呟きはわざとらしく、ここが街の喫茶
店ならば聞き逃すレベル。
様子を窺っている未依那と視線がぶつかった。潤んだ目にはならず笑みを浮かべてい
るが、
「風邪が治ったら、でいいからね」
少年は折れた。もとより風邪をひいてから今日まで顔も合わせていなかったので、そ
の間に少女が送ってきたメールの内容も考えると妥当だろう。授業の内容なんかは本当
にありがたかった。
「あ……あと、さ」
カプセルを流し込もうとボトルの中身を口に含んでいた時、ベッドの縁に腰掛けた未
依那が、ちょっと恥ずかしそうに頬を赤くしていた。意地の悪い小声ではなく、つい恭
一の手が止まる。
「完治祝いに、っ……えっち、しても、いい……よ?」
衝撃的な発言に、少年は口腔に入れていた液体を勢いよく噴き出した。話を聞く姿勢
だったので顔は少女に向いていて、彼女が着ていた学生服に飲もうとした水がぶちまけ
られる。ボトルも手から落ちてシーツを濡らすし、もう最悪だ。
「……服が乾くまで一緒にいられるね!」
前向きすぎるのも怖い。恭一は無言で頭を下げると、床に転がっていたカプセルをち
り紙で包んで捨てた。
とうぜん、代わりの薬を呑む事になり、
「お薬はデート一回だよ、恭一」
学生服が濡れたのにご機嫌な表情をしている未依那に、二回目を約束された。
今度は水を飲む前だったので事なきを得たが、
「…………えっちも、ね?」
上目遣いでの一言に再度、ボトルの中身を噴き出した。バラエティ番組ではない筈な
のに、恭一は立て続けに噴き出して自分の服も濡らしてしまった。そういうのを飲料を
含む時に呟くのは反則だと思う。……いや、完治祝いではなかったのか。
随分トバした様子の少女に視線を送ると、すぐに代わりのアルミ包装があらわれた。
「今度はサービスだからね」
青と白のそれを、未依那は自分の掌で中身を転がした。隣にいる少年は部屋着のシャ
ツを濡らして、肌が少し透けているのが、なんだかセクシー。
「恭一。……あーん」
薬を手渡し。どちらの意味でのサービスなのか、思わず疑ってしまう。
しかし、いつも以上に顔を赤くしている恋人の態度で、彼女がとても心配してくれて
いるのだと恭一は理解した。これはもう、彼女が敵視している悪いもの――風邪のウィ
ルスだが――と決別する他なかった。
「未依那。…………どうやって入ってきた?」
「今!?」
ぼんやりした頭では物事の順序というものが組み立てられなかった。その後、愛はど
んな障害も乗り越えられるの! と自信たっぷりに言われたので、恭一はそれ以上訊く
のをやめた。
風邪引いた人は治ったらしいし、出遅れちゃった感
甘えっ子に殺すって言ってほしかったんだけど相性が悪いと思った
イイヨイイヨ
こんな娘が来てくれるなら喜んで末期甘゙でもなんでもかかってやる
723 :
名無しさん@ピンキー:2012/01/31(火) 20:06:54.78 ID:GwhUcdsn
あまざけのんだよー!
甘納豆で豆まきしようか。豆って入ってるし
甘恵方巻
甘えたい相手の正面に立って一言も喋らずに全て食べきると
1年間ずっと相手に甘えられる権利を与えられる。
ただし、相手から脇腹をくすぐられるなどの妨害があるので
これを達成出来た者は少ない。
うちに居候している甘えっ娘鬼が外で豆投げられて追いかけ回されたから、拗ねて俺の布団から出てこない・・・
初節分だったとはいえトラウマになったようで一人で外に出たくないらしい
さて、こいつに豆ぶつけた奴等ちょっと体育倉庫裏までこい
甘鬼娘をひとりで外出させた
>>726が悪い
罰として鬼娘は連れて帰ります。
布団の中で別の豆を弄ってなぐさめる姿をですね…
こんな所にお豆発見(c)ガビョ布
ですねわかります
男「僕の恵方巻食べていいよ?」
女「ホント!?じゃあアタシのお豆も食べていいよ!」
さぁ、ここから何を想像するかね?
まるかいて おまめがふたつ おむすびひとつ
あっというまに 3Pですね
いつものお前らで安心した
俺は歳神様に恵方巻き食べさせてくる
釣り場であった怖い話
「…鰈の刺身が喰いたい…」
突然の欲求を満たすため、冷蔵庫に常備のアオイソメの塩漬けと釣り道具を持って深浦まで出撃。
釣り場までは愛車であるママチャリ、『快速逐電丸5世号』でもって15分。
冬場の夕まずめ。他に釣り人の気配はない。立野で買った5.4メートルの磯ザオに中通し錘三号。クッション代わりのゴム管の下により戻し、ハリス1号に丸セイゴ10号の仕掛けを鏡の様な水面にブッコんでアタリを待つ。
待つこと数分。
本来投げ釣り用ではない柔らかい穂先を締め込むようなアタリ。カリカリと音を立てる古いリールを巻いてくると、尺は越えていると思われる石カレイが寄ってきた。
ホントはマコガレイかマガレイがよかったけど、いい加減寒いし、これでいいやと〆ていると。
「…びって。ぐーてんなはと、へる…」
ドイツ語で話しかけられて振り向くと、海面に降りる階段にしどけなく腰掛けた全裸の金髪美少女が半ベソをかいてこちらをみていた。
あまりのことに固まってると、くぅ〜っとお腹の鳴る音がして、血抜きをしたばかりの石カレイを指をくわえてみつめている。
急いでカレイを五枚におろして携帯まな板に載せて近くまで持ってくと。
「べ、べすてんだんけ!」
と、目を輝かせて中骨以外の身をはむはむとかわいらしく、しかもあっという間にたいらげてしまった。
彼女は満足したらしく、一息つくとキスをしてきてそのまま抱きついてきた。
「ありがとうでご馳走さまです。言葉わかりますか」
「う、うん。で、君は誰で何者?」
「名前、エファです。…半人前のローレライです。お魚捕るの下手で、『歌』も上手く歌えないのでラインから修行に来ました。
お婿さんをつれてかないと故郷に帰れません。」
「…え、えーと…」
「おにーさんはお魚捕るの上手ですね。…彼女居ますか?」
「残念ながら居ないんだけど?」
そう答えるとエファの眼がきらあんと光り、不思議な歌を歌い出すと僕の意識は次第に薄れ…。
何故か今はライン河畔でドイツ鯉釣ってエファと娘たちに喰わせてます。
なにそれもげたまへ
ローレライすら甘えに変換できるというのか…
冬。昼休み。屋上。風が一段と冷たい。
隣に立つ彼の腕にしがみ付く。
「私がキミに抱き付いているのは寒いからであって決してくっつきたいからではな、んむっ…!」
「少し黙ってろ」
粗野なキスが私の口を塞ぐ。
「…はい」
私は彼の言葉におとなしく従う。
「いい子だな」
くしゃくしゃと頭を撫でる彼の手。
その感触に私の心がとくんと跳ねる。
「期待すんなよ」
今夜は寝かせない。の合図だ。
「別に…期待などし、くむっ…」
再び塞がれる口。
もう彼のことしか考えられない。
「ぷぁっ…!期待…している…よ…」
こそっと本音が漏れた。
「ふん」
彼の不機嫌そうな横顔。
「やっぱり…だいすき…だ…」
「うるせぇよ」
だからキスは反則だってば。
「くんぅっ…」
早く夜になればいいのに。
この時期、俺は憂鬱になる…それは14日にブツが貰えないからではない。
貰えるブツ(にこもった愛)が大きすぎるのだ。
俺は彼女に普通に接していたつもりだったのだが、
どうも過大評価を受けていたらしい。4年前から小さな異変が起こったのだ。
4年前はポストに入った小さなブツだった(もらえないタイプの俺にはそれだけで至福であった)
しかし3年前にポストの中身は大きなケーキとなった。
2年前には冷蔵庫内に芸術作品と化したブツが入っていた。
ついには去年、部屋に帰ると裸体で液状のブツを持っている彼女が居た。
(後方にはバケツ一杯分がスタンバイされていた)
つい先日、板チョコが詰まったレジ袋を持ちながら
スーパーに消えていく彼女を見かけてしまった。
今年、俺はどう接したらいいのだろうか…そして何をされるのだろうか…。
そして俺は彼女の家の合鍵は持っているが、
俺の家の合い鍵を渡した覚えはない…
>>737 お前の彼女なら寸胴でチョコを湯煎しながら、もうひとつの鍋で注射器のでかいやつを煮沸消毒してたぞ
うれしそうに「チョコファウンテン・・・」とかなんとかつぶやいてた
俺の実家洋菓子屋やってんだけど毎年この時期になると忙しくなるから手伝いに行ってんだ、もちろんバイトも雇うけど
俺がチョコを作っても誰もくれる人がいない、家族からすらもらえん。
毎年今年こそはと考えながら14日の夜、一人で自分の作ったチョコケーキを食べている、なんか甘いはずなのにしょっぱいんだ
誰か助けて!
寧ろケーキを甘えっ子に擬人化すれば良いのだ
チョコケーキは褐色でちょっぴりビターな性格
イチゴショートは赤髪白ドレスの可愛い定番型
チーズケーキは飾らずしっとりとして、でもキスは濃厚なお姉さん
フルーツケーキは酸味(ツン)と甘さ(デレ)の二重奏
743 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 22:45:13.80 ID:TdTWoFz3
擬人化で思いついたんだが
ひっつきむしの擬人化ってやばくないか
>>743 おなもみのこと?それともそういう虫がいるの?
745 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 23:05:20.41 ID:TdTWoFz3
辞書ひいたらおなもみだった 混乱さしてすまぬ
>>743 …ツンツンなくせに離れたがらない…だと?
おなもみに限らず、センダングサとかヌスビトハギとかいろいろバリエーションがあるよな
つまりそれだけ多様な甘えっ子がいるということで
748 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 23:23:28.50 ID:TdTWoFz3
外でいつの間にかつ(付)いてきて部屋の中につ(連)いてくる、一人で妄想してニヤニヤしていた
749 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/10(金) 23:57:30.50 ID:pma0tJpm
強か呑んだ金曜深夜。
かしわ台止まりの終電降りて二軒目のイレブン屋の横、鷹見塚のとこに差し掛かったところで。
「うぃ〜っ、ひっく。♪しぃなののくぅにぃ〜わ〜〜〜#は〜っしゅ〜にぃ〜っとくりゃ。うわっ、ひっく。おっとっと…」
足をとられてすっころんだ僕は枯れ草の中に倒れてしまった。
「うゎたった、マジかよ転んじまったぜ。」
苦笑しながらアパートに帰り着くと上着を脱いでそのまま万年床へパタンきゅー。
で、朝、目が覚めると妙に心地よい。
うんっと伸びをすると、全身から可愛い声が。
「「「おはよーごさまーし」」」
驚いてよくみたら、身長20センチほどのかーいらしい女の子が沢山、ズボンからYシャツから全身にしがみついている。
「…おはよう。…えーっと、君たち、誰?ってゆーか、何!?」
喉元にしがみついてる子が可愛いく返事をする。
「あい。私たちはイノコヅチでつよ。おにーさんありがとうです。秋からずっとわたちたちまってたですの。わたちたちを春までかーいがってくだたいね。」
「「「「よろちくおねあいちまーつ!」」」」
こんなんで宜しいか?
750 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/11(土) 00:14:02.04 ID:8lR3AItR
文書化サンクス、マジgjだ!これでぐっすり眠れそう。おやすみなさい
うわあい
あま
>>740 まあ待て
雇っていると言うバイト、女の子だったりしないか?
やたらと目があったり、顔を赤く染めてたり、スキンシップに積極的だったりしないか?
754 :
740:2012/02/12(日) 22:36:09.55 ID:IByI/Lgj
>>753 確かに女の子だが、そういわれてみるとそんな気がする。
やたらと話しかけてくるし、この前彼女がいるかと聞かれたり、道具運んでいてつまづいたのを俺がだきとめたりしたりはした。
あとは、まかないをその子が作ってくれるけど俺の分だけ無駄に凝っていてたまにハート型の野菜が入っている。
そういや前に「がんばってるな」ってほめたらなでなでを要求されたからしてやったがこれは関係ないな
差し出されたまかない飯が胃の中で爆発しちまえ
480KBだな。
そして
>>754は…そのバイトの子とあったことを作品にするんだ。
しないなら塵一つ残さずにもげろ
それなら、ノミだってついてくる事があるよね
「一体なんなのよ、もう!」
「さっきからどうした?」
買い物が終わってから、彼女は怒っているようだった。
「あのレジの人よ!」
レジ?あの女の人がなにかしたっけ?
「あの人、お釣り渡すときあなたの手をとってお釣り渡してた!」
「・・・」
「私がすぐそばにいたのに、ホント考えられない!」
「・・・いや、あれはただの親切心だろ」
「それに、あの人お会計全部終わった後に、あなたに対して笑顔向けてたじゃない!」
「それはマニュアル通りに業務を行っただけだろ」
「なんなのよ、ホントに!私がここにいるのに!」
彼女は俺の隣で不快感や怒りをあらわにしている。
「もうっこんなんなら、私以外の女なんてみんないなくなっちゃえばいいのよ!」
「・・・」
「ねぇ!そう思うでしょ!」
「・・・そうは思わないな」
「え・・・」
俺の言葉を聞いて、彼女は足を止めてしまった。
「なん、で・・・なんで!私だけいればいいじゃない!」
人通りは少ないが道の上で彼女は声を張った。
「どうしてよ・・・わたしじゃ・・・いやなの?・・・」
今度は声が小さくなっていった。
「そういうことじゃない」
少し後ろに立っている彼女のもとに近づいた。
「じゃあなんで!」
「・・・もし世界のお前以外の女がいなくなったら、男共がお前を狙うかもしれないからだよ。地球に残った唯一の異性なんだから」
「え・・・」
「お前が唯一の女、そうなったらお前を奪おうとするやつが出てくるかもしれない。そりゃ俺だってお前のこと全力で守るさ。
けど、守るにしても限界がある。男一人で世界の男全員から守るなんて、考えるだけで絶望的だろ。だからお前に嫌な奴が寄って
こないようにするためにも、世界から女がいなくなったら困るんだよ。」
「・・・」
俺の言い分を聞いて、彼女は口を尖らせていた。
「・・・なんか屁理屈っぽい」
「まぁそうかもな。とにかく、いなくなればいいとかそういうことあまり言うもんじゃないぞ」
「・・・わかった」
「じゃあ帰ろうぜ」
「でも、浮気とかしたら」
「しないよ。お前がいるじゃん、それで充分だ」
「・・・」
「どうした?ほら行くぞ」
「・・・うん♪」
「そうだ、たい焼き買ってくか」
「ホント?やった!私カスタードね」
「いつものやつか」
「だって、とっても甘いんだもん♪」
俺と彼女は買い物袋の持ち手を片方ずつ持ち、寄り道してから家路についた。
お前らのその遣り取りがカスタードなんぞよりダダ甘な件について
てか男もげろ
俺は男なのに
>>759のやりとり見てたらキュンとした。
まあそんなことはどうでもいい。
TORERO
おれはカスタードよりもチョコがすきなんだー(棒
馬鹿野郎!たい焼きといえば粒餡一択だろうが!
こし餡ちゃんは貰っていきますね。
765 :
ちょっと急展開:2012/02/15(水) 23:58:14.21 ID:Dq2ghrre
「おかしらって何なんやろうね」
「鯛焼きの方で満足しているおまえには当分わからないことだろうな」
「なっ!なにさ!その言い方ぁ!!」
「事実だよ。まぁおかしらはあった方が喜ぶ人たちは多いよ」
「何その言い方…ウチの事、バカにしてへん?」
「なぜそうなる…」
「あ、バカにしとるなっ!?」
「聞いてないなこいつ…」
「罰として今日一日は膝をウチに献上しぃや!」
「それが目当てか…」
俺は軽くぼやきながら膝の上を正して彼女を呼び寄せる。
「むふ〜♪」
残念、それは私のおいなりさんだ
おかしらといっても空から女の子が降ってきたら報告しに行かなければいけないひとのことではありません
FF5も違うかのう
769 :
1/2:2012/02/17(金) 23:33:16.74 ID:bxN4s9Qf
「あのね、僕は怒っているんですよ小夜さん」
「……はい」
「たしかに小夜さんと僕はお付き合いし始めて三ヶ月ほど経ちました。
そして先日、僕にとっては念願の初めてのお泊りをしました。」
「はい……」
「正直僕はすごく期待していたんです。やっと、ようやく僕は小夜さんとえっちなことが出来るんだと。
そりゃこちとら健全に育った二十の男です。そういう欲だって十分あります。
でも小夜さんは『お泊まりはしますけど、そういうことはダメです。』と、
『もうちょっとだけ待ってください』と言いましたよね。」
「言いました……」
「それを聞いて僕は我慢しました。ええ我ながら素晴らしい忍耐力だったと言えます。
うちは八畳一間でお布団だって一組しかなくて、小夜さんが一緒の布団で抱きついてきたら
それはもう僕の理性は煩悩の海に塗れてボンボヤージュですよ。
つい先月捨てたはずの百八つが十倍になって帰ってきたんですよ。
それでも僕は小夜さんが好きですから、小夜さんが待ってほしいというなら待ちますよ。」
「あの、ごめんなさ……」
「それをなんですか、こんな夜遅くに突然訪ねてきたと思ったら、
この間のことを友達に話したら変だって言われた、だって?
『一緒の布団で寝て手を出さないなんて愛されてない証拠だ』と言われた、だって?」
「ごめ……」
「いい加減にしてください。僕はあなたを愛してるんです。
だからこそあなたを大事に扱いたいと思っているしあなたの望みを叶えようと
小夜さんの体の柔らかさや首元にかかる吐息をを般若心経で必死に忘れようとしたんです」
「あの……」
「それを何ですか、愛していない証拠ですか。
それはあれですか、僕よりその友達とやらを信用しているんですか。
ならばその友達とやらと仲良く百合百合でもすればいいじゃないですか!
その際は僕がその様子を撮影させていただけないでしょうか!」
「うっ…ぐすっ…ごめんなさい…ひっく…」
「ああごめんなさい泣かないで小夜さん怒鳴ってごめんなさい」
女性の涙に対してなんと男が弱いものか
それが己の惚れた女の涙であれば、間髪いれずの全面降伏以外の選択肢などないであろう。
770 :
2/2:2012/02/17(金) 23:33:56.08 ID:bxN4s9Qf
「耕太さんは、わるくないです。私がこんなこと言えば困るのわかってるのに…ただ、不安になっちゃって…」
「そーですよね不安になっちゃったんですよねー」
「思いきってぎゅって抱きついても変な顔してブツブツ言ってるし…」
「そーですよねー……えっ?」
「首元に顔うずめても顔そらされちゃって、逆に私が余計こーふんしちゃって…」
「えっと、小夜さん?」
「頑張って下着も可愛いの着けてきて、どうすればこーたさん喜んでくれるかなって考えて…」
「あの?」
「でもこーたさん、何もしてくれなくて、私じゃその気になってくれないのかなって思ったら不安になって仕方なくて、
友達に聞いたら変だって、『そんな唐変木にはもっと露骨にアピールしなきゃ!』って言われて、
そんなこと考えてたらどうしても我慢できなくなってこーたさんの家まで押し掛けてきちゃって、」
「えっとそれは……」
「でもこーたさん、私にこーふんしてくれてるって言ってくれて、
そんなこと言われたら私、どきどきが止まらないです。
三ヶ月もかかってやっと私たち結ばれるんだって思うとなんだかおなかがきゅう、ってして」
「あの小夜さん……」
「今日は友達にお勧めされたとびきり可愛い下着着てきました。
ちゃんとお泊まりセットと、その、こん……む、も持ってきました。
私はこーたさんのを直接いっぱいいただきたいですけど、それはへたれなこーたさんが尻込みしちゃうかなって」
「なんかちょくちょく引っかかる言葉が……」
「そんなへたれなこーたさんには、ちゃんとはっきり言わないと分かってくれないんだって分かりました。
こーたさん、私をもらってください。」
女性の誘惑に対してなんと男が弱いものか
それが己の惚れた女の誘惑であれば、間髪いれずに全面進攻以外の選択肢などないであろう。
「きゃーこーたさんだめー」
「笑顔でそんなセリフを言うんじゃない!」
-----------------------------------------------------------------------------------------------
テーマは「奥ゆかしい恥ずかしがり屋の彼女だと思ったら実は誘い受けの肉食系だったでござるの巻」
脳内の第一稿では「ヤンデレ気味の彼女と付き合ってみたら実はドM甘えん坊だったでござるの巻」だったはずだったのに
どうしてこうなった。
あと次スレ建てた方がいいと思うが建て方分からん。
771 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/18(土) 00:26:29.32 ID:L1fPkcXk
gj!!
あれ、今日歯医者いったばかりなのに
歯が痛い
GJ!
ところで
>>771、そんな夜中にあいている歯医者がどこにある
>>772 きっと時差が8時間ぐらいある国の甘え娘なのさ。
>>774と歯医者というか虫歯ネタ
「乙かれさまー。いやーいい仕事してくれたよ。これで甘えっ娘たちの未来が繋がったってもんだね、うん!」
「スレ立て一つで大げさな……。キーボード打つだけの簡単なお仕事ですよ?」
「分かってないなあ……。甘えっ娘が甘えられる世界が無くなると……世にも恐ろしい事が待っているんだよ」
「それ依存娘だろ! 離れたらどーなんだよ。別に大した――痛え!」
「まあ、甘い味覚で麻痺していた虫歯が一気に痛み出すんだけどね」
「痛て痛でいでえぇっ! す、スレ住民が依存とか痛てててて!」
「さあ、どうしよっか? 痛みに悶えながら甘え断ちするか、それとも……次スレもずうっと――うふふ、甘えっ娘と一緒に、いちゃらぶするぅ?」
「す、スレ立ったぞ! もう良いだろっ、もうやめっ、やらっ、いたひのやらっ」
「……くっくっく。お前はそこで悶えてイけえー♪」
「お、鬼ぃぃぃーっ!」
いいスレ立てだ。今後10レス分、もがないでおくことにしよう
うめ
梅「なーに?」
「うむ。私は悪い上役に騙されて大宰府に行かなくちゃなんないんだ。だからね、梅ちゃん。今日でお別れなんだよ。」
「…?…!?え?えぇ〜!み、みっちゃん。もう逢えないのぅ〜?そんなのヤだぁ〜」
という会話が道真公と飛び梅の間に交わされた…のか?
>>780 「来ちゃいました! 遠路はるばる、あなたに会いに!」
「え、えええっ!? ほ、本当に君が都に残した、あの梅の変化なのかい……。顕現できる範囲は散った花が届く限りって言ってたじゃないか!」
「ふっふーん、お庭を確認すれば疑問も解けると思いますよ?」
「庭って……わたしの屋敷には何も――梅!? なんであるんだよう!?」
「うっうっ、聞いてくださいよぉ! 聞くも涙語るも涙の旅路を経て……こ、恋しい道真様にお会いするまで、わたし、頑張ったんですからっ」
「それよりもまず、その格好だよ。……見ればどれほど苦労してきたかなんて、分かるじゃないか」
「ご、ごめんなさいっ! 本当は身嗜みを整えてからご挨拶に伺うべきなのは分かってます……で、でも!
離れた時間が寂しくて……寂しすぎて……。わたし……待てなくて……」
「体を清めておいで。下男に風呂を用意させるからね。話す時間はこれからずっとあるんだ。……また出会えるなんて、わたしも嬉しいよ」
「ふ、ふえぇぇん……みちざねさまぁ! さみしかったよぉぉ!」
「変化に本体背負わせて運んでって、み、都から太宰府までぇ!?」
「重かったですよー。うふふ、これが愛の重さか、なんて思っちゃいましたもん!」
雷神様をネタにするなんて罰当たりもいいとこやね
くわばらくわばら
782 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/22(水) 18:59:25.34 ID:mc0jDjZL
道真様には受験の時にお世話になりました
オイラのお世話はしてくれなかった(´・ω・`)
道真公は雷神の悪人部分と教育の神の善人部分があるってGS美神でやってた
>>785 確か善人部分のほうは受験控えた学生達に合格させてくれって言われながら追い回されてたよなw
菅原道真=学問の神
これを証明しよう。
上記レスより、道真を甘えっこ好きと仮定する。
甘えっこ好きは甘味好きとも解釈される
また受験生は合格欲と性欲を溜め込む。
また試験終了により性欲解消に走る受験生もいる。
またキットカットは甘く、受験期には某社の商法によりよく頼られる
まぁその他、なんだかんだを行って、道真=甘えっこ好き=お菓子=キットカット=学問の神様
なるほど
えっ
な、なるほど
押し切られんなよww
がくもんのか(ん)み
この土日に本気出さないと受かるかわかんない俺に甘えっこは来ないかなぁチラッチラッ
受かったら来るって言ってた
おまえが受かるまで甘えっこも禁欲を強いられているんだ。
おまえも邪な考えは一旦やめにして頑張れよ。
僅かだけ見える内側の様子は、それだけで全容を把握するのに十分だった。顔を動か
して部屋の主を確認すると、扉の向こうで息をつく。
普段は正面にあるテレビがついているはずが、今は机に向かう背中。音楽のひとつも
かけず、他に誰もいない家には筆の音さえ響いている。
その様子を窺いながら、少女は内心わくわくしていた。
自分は進級し、黙々と勉強している少年が進学して、『先輩と後輩』になる。年齢に
して一歳差、似たような背格好だが事実だ。……まだ受験前なので結果次第ではあるが、
この事は彼女の頭からは抜けていた。
椅子に腰かけている部屋着の背に、合格祈願の念を乗せた視線を送る。これまでも姉
弟の様に過ごしてきた仲だ、少年が見ていたならばすぐに理解してくれるだろう。しか
し、あいにく彼は教材とにらめっこしているので、そんな気配はまるでない。
先輩として教えてあげようか――だが、そんなことをしては彼との距離が近くなって
しまう。普段から抱きついては頬ずりして、周囲に呆れられるほどのスキンシップを披
露している身体は、最近になって切ないものまで味わうようになった。
そういった、触りたいという思考から派生する全てを押さえつける。彼は受験を目前
に、少しぴりぴりしている風に感じられて、やたらとちょっかいを掛けられないのが現
状だった。
少女の口からは再び息が出る。自分ができることなんて、遠くから見守るか応援する
くらいしかないのだ。進学する学校についてどうこうというのは目の前にある壁を乗り
越えてからの話で、どうにも役に立てない。
それにしても寒い。新春も目前だというのに、暖房が効いていない廊下の温度は体を
震わせる要因となる。冷たいフローリングにスリッパを履かずにいるものだから、次か
らつぎへと体温を奪われている気さえした。
男女がふたり、家族は出かけていて不在、ここは少年の家。勉学している様子を扉の
隙間から眺めているとはいえ、かなり出来上がった状況だ。……彼が気付いてくれさえ
すれば。
だが、背凭れを向けたまま動く様子はない。シャープペンの音がうっすら聞こえて、
少女は掛けていた眼鏡のズレを直した。
人肌で温める、真っ先にそんな思考が出てきて、思わず額の前で手を振る。確かに彼
とはそういう関係で、蒸し暑い夏場に何度も重なったのは、年が明ける前ながら鮮明に
記憶されている。今年は受験生だからと冬場は自重していたものの、少女はその出来事
を思い出すだけで体に痺れがまわる程だった。張りつめた雰囲気という意味とは違った
『ぴりぴり』が手足にあらわれ、胸や下腹に妙な感覚を残す。
「…………っ」
いけない――と、少女は首を左右に振った。同じ多感なオトシゴロだが、男子の側よ
り興味がある様に捉えられては困る。視界の中で彼は頑張っているのに、自分が変な事
を考えては駄目だ。
次に、頭を抱えて自己嫌悪に陥る。少しだけ開いているドアの向こうでは一人で悶々
とする女の子の姿があるのだが、あらゆる分野の問題と格闘している受験生は、それに
気づく由もなかった。
休日にもかかわらず少年の家に上がったのも、彼に会いたかったからだ。学生ゆえの
好奇心というか、ふと覚えた物足りなさを解消するための好意に走ろうとした部分も含
め、ひとしきり自身を責め抜いた少女は、みたび溜息をついた。
「…………」
気持ちを切り替えるとポケットから携帯電話を取り出し、メールの作成画面に移る。
アクセサリを揺らさないように注意しながら、静かにキーを打った。
数字ボタンの『2』を一回、『*』で濁点を付け、『0』を三回、『6』に『*』、『4』
を押して『#』を二回押して逆走し、再び『4』を四回。最後に『0』の後で『#』を四
回叩いて感嘆符を添えて完成。
出来上がったのは平仮名五文字にエクスクラメーションマークが一つ。なんとも簡素
な文面だけに件名に迷ったものの、結局『件名なし』に落ち着いた。
足音を立てずに玄関まで戻り、少年の部屋から遠ざかったところで文書を送信する。
人肌恋しさは来る試験のストレスから解放されたそのあと、存分に発散すると心に秘
めて。
容量も近いので控えめにさせていただきますね
合格したあとのことを書いてもいいんじゃよ
はい、いかがでしたか?
皆さん、このスレを締め括るに相応しい、甘酸っぱさを感じる、SSでしたね〜
短く、台詞がないにも関わらず、情景が思い浮かぶようです
受験独特のピリピリしたムードにおいて、甘えんぼうの切なさを対比させて
また体の関係も、嫌らしくない感じに、うまく引き出しています
そして最後の、メールを打つ描写、見事な描写ですね〜
敢えて遠回しに、秘めた思いを表現しているところに、巧さがあります
まさに
>>794GJと、言えるんではないでしょうか
はい、お時間が来ました
それでは次のスレをご期待ください
さよなら、さよなら、さよなら
797 :
名無しさん@ピンキー:2012/02/26(日) 08:34:30.96 ID:IwM3blbu
淀長乙。
500バイト達成。
甘い、専ブラじゃ499KBだったのだ!
という訳でみんな、13スレ目においでなすってー
梅
うめ
甘えっ娘たちの大切な場所を801で終わらせたりするものか!
いざ行かん甘えんぼうたちの新天地へ