952 :
赤い闇:2011/11/09(水) 01:25:51.46 ID:59M5WgU6
奇しくも彼女の見た夢は繰り返されている。現実となって。
アンドレの手のひらは小ぶりの乳房をすっぽりと包み、優しく揉みこんでいく。
柔らかな双丘は下から持ち上げられ、寄せられたり、離されたり、形を変える。
薄紅色の敏感な蕾を舌で愛撫される甘美な刺激に、彼女は熱い吐息を漏らす。
すでに泉が溢れんばかりになっているのが、彼女自身にもわかるほどだった。
乳房を愛撫していたアンドレの手がすべりおり、その指が泉の奥へ深く沈んだ。
こんなにも俺を待っていてくれたのかと、歓喜する。
愛する人をさらに悦ばせるため2本に増やされた指は淫らに蠢く。
浅く、深く、ゆるゆると。
オスカルは身をよじらせ、こらえきれずに彼の背に爪を立てた。
くいこむ鋭い痛みさえ、彼には愛しい。
やがてオスカルが快楽のすすり泣きを始めると、ゆっくりと指を引き抜き、
そそり立つ彼自身を処女の泉にあてた。
「愛しているよ、オスカル。命ある限り」
静かに腰をうめていく。
痛みを訴える彼女に気づかいながら、少ずつ、根元まで。
オスカルはアンドレのゆうるりとした律動に身を任せ、揺れている。
――私は女になったのだ。愛する男の手によって。
結ばれた箇所が焼けつくように熱い。
熱さが拡散していく。腹に、胸に、脚に、腕に、すべてに。
熱い……熱い……血が熱くたぎる……
***
翌日の空はどこまでも青く澄みわたっていた。
二頭の馬が、のどかな田舎道を歩いている。オスカルは数歩後ろから続くアンドレを
馬上から幾度となく肩越しに見る。そのたびに視線は熱く絡まる。
「アンドレ…」
「ん?なんだ?」
「いや…」
はにかみながら微笑む。可愛らしい。後ろから抱きしめたい衝動を彼は抑える。
これまでとは違う、恋人同士になった二人がいた。
「オスカル。農夫が干草を運んでいるぞ。分けてもらおう。昨日から馬に何も
食べさせていないからな」
「ああ、そうしよう」
きんすを渡された中年の農夫は大喜びをした。ええ、どうぞ、どうぞ、いくらでも。
あっちに井戸もあるよ、馬に飲ませてやればいい。ほくほく顔で案内をする。
「へえ、ピッキンゲル城の巡回ですかい。呪いだの淫魔だのって有名でねぇ」
馬が干草をのんびりと食んでいるあいだ、オスカルは草原に腰を降ろして休み、
アンドレは馬のそばで気さくな農夫と世間話をしている。
「死んだあとも淫魔になって女にとりつくんだって?伝説にしても不気味な男だな。
ピッキンゲル伯爵ってやつは」
「違うよ、旦那。淫魔は伯爵じゃない。近衛隊長だよ」
「近衛隊長が?」
953 :
赤い闇:2011/11/09(水) 01:27:03.77 ID:59M5WgU6
「男を惑わして殺す魔女だったんだよ。嵐の夜に呪われて生まれたんだ。父親が淫魔の血を
封じこめるために息子として育てたのさ。処女でいる限り淫魔にゃならないって予言者の
お告げがあったとかでね。でもピッキンゲル伯爵に見破られてさ。あの古城に連れ込まれて
大勢の男どもに陵辱の限りをつくされたそうだ。それで淫魔の血が目覚めちまったってわけさ。
伯爵も部下の連中も、淫魔の虜にされてね。操られて同士討ちを始めて、みんな殺されたそうだ」
「ふう…ん、そうか……」
アンドレは農夫の話のどこかに、ぞわりとする感触を受けた。
それがどこなのか、話をたどっているうちに、満腹をした馬が干草から顔を離し、
ぶるぶると頭を揺すり小さく嘶いた。
「それじゃあ、俺達はこれで。親切にありがとう」
二頭の手綱を持った彼の心はすでに、草原で待つ美しい恋人への思いに占められていた。
***
見るものすべてが輝いている。
ジャルジェ家で慣れ親しんだ仕事の一つ一つも新鮮に感じる。
幸福に満ち溢れたアンドレは何をしていても心はずんだ。
仕事を終えて自室の寝台で横になり目を閉じる。
瞼の裏に愛しい人の姿が浮かぶ。
恐ろしいくらい幸せだ。気の遠くなるような歳月、思い続けていた彼女をこの手で抱いた。
オスカル、もうとっくに眠っているだろうな。可愛い寝息をたてながら。
俺を思いながら眠りにつくことはあるのか、俺はおまえのことばかり考えて眠れない。
ギイ、ときしる音をたてて部屋の扉が開いた。
「誰だ!」
「アンドレ……」
ぬるく湿った淫靡な空気が流れ込んでくる。
オスカルが手にする燭台の火は、闇の中で彼女の顔を炎の色に染めていた。
「私が欲しいのだろう?」
蒼い瞳は炎を映し赤く光り、ゆらめき、輝く。
ゆっくりと夜着を脱ぎ捨て、惜しげもなくすべてを晒す。裸身に火影がたわむれる。
驚きの叫びさえでなかった。
烈しい淫気がアンドレにまとわりつき、思考を奪おうとする。
「火照って熱い。おまえの体でこの熱を鎮めてくれ」
オスカルが唇を重ねてくる。温かい舌を割り込ませ、彼の舌をとらえると
ねっとりと絡ませた。
突き放すことができない。官能を注ぎ込まれるようだった。
唾液をひきながら離れた彼女の唇は、彼の耳へ、首筋へ、鎖骨へ、心の赴くままに、
口づけの雨をふらせた。
「愛している、アンドレ。私のアンドレ…」
低い、甘い声が鼓膜を震わすたびに、彼の脳髄は麻痺していく。
しなやかな彼女の手が、異常に敏感になった彼の肌を薄いシャツの上から
緩慢な動きで撫ではじめた。ぞくぞくする感覚に我を忘れて酔いしれる。
待て。これはおかしい。消えかかる理性がか細く訴えるが。
強烈な快感がアンドレを襲った。
オスカルが彼の勃起した男根を口に含んだのだ。
「や、やめろ、オスカル。おまえが、こんな……」
「こうして欲しかっただろう?望んだことがあったはずだ」
長いあいだおまえを苦しめてしまった、何でもしてやろう、愛するおまえのために。
そう微笑む彼女の瞳は赤々ときらめく。蝋燭の炎のせいか。狂った夜が見せる幻影か。
954 :
赤い闇:2011/11/09(水) 01:28:13.52 ID:59M5WgU6
先端のしずくを舐めとり、再び口に含むと、唇に圧力をかけて妖美な顔を前後に動かした。
速度が増していく。さらに強く吸う。
たまらずアンドレはオスカルの金髪を両手でつかんだ。
「ああ、オスカル!」
ふいに彼女は唇をはなす。
「まだだ」
オスカルはアンドレの身体をまたぐと、その身をゆるりと沈めていった。
記憶の断片がぐるぐると廻りながら押し寄せ、遠ざかり、消えていく。
城に入った女は淫魔にとりつかれる――くだらない伝説など信じない
私はこれまでにもこの城に入ったことがある――何も起きなかっただろ
処女でいる限り淫魔にゃならないって――誰が言ったのか。ああ、農夫か…
「ううぅ…」
アンドレは低く呻いた。
彼女が腰を前後にくゆらせ始めたのだ。
ツンと立った乳首とともに乳房が揺れている。
陰核を彼の陰毛にこすりつけながら、陶然とした面持ちで感じるところを探すように
腰だけを振り動かす。
「あっ…、あぁ、はぁっ…ああっ」
身悶え、喘ぐ。なんて美しい。
わずかに残っていた分別も砕け、彼はオスカルの腰を両手で掴んだ。
下から激しく突き上げる。
「そうだ、アンドレ、もっと強く。あぁもっと!」
高笑いをしながら乱れ狂うオスカルを、彼は夢中で突き続けた。
しめつける肉壁の中で、彼の男根は最後の膨張をする。
絶頂に達し、精をはなった。
***
ふりそそぐ陽光を浴びて朝食の席についたオスカルに淫靡な気配はまったくない。
もしや、覚えていないのでは。
アンドレはそれとなく水を向けてみる。
「…昨夜…、よく眠れたか」
「うん、少し疲れていたので早めに寝台へ入った。夢さえ見ずに熟睡したぞ」
屈託のない笑顔が返る。やはり覚えていない。
酒のにおいはしなかった。よしんば酩酊していたとしても、あり得ないことだ。
あれは、まるで。
――淫魔がとりつく――
ばかばかしい。アンドレはかぶりを振る。
思考の澱みを追い払い、納得できるあらゆる理由を頭の中で探す。
目の治療を施してくれたジャルジェ家の主治医のよもやま話を思い出した。
眠っているあいだに無意識で起き出し、なにかをして、また眠る、
本人はそのことを覚えていない、そんな患者がいたといっていた。
オスカルもその病であるのなら。
視力の検査を口実にアンドレは主治医のもとを訪れた。
実際、虚偽ではなく、彼の視力は衰えつつあった。
右目を酷使しないようにと予想通りの診断を受け、ふと思いついたように
夜歩く患者の話しを口にしてみる。
955 :
赤い闇:2011/11/09(水) 01:29:18.73 ID:59M5WgU6
「原因がわからん限り治療法はないだろう。家族はその患者を地下室に幽閉して
外には出さなかったそうだ。気の毒だが仕方がない。家の恥だからね」
アンドレの本意を知らない主治医は忌憚ない意見を述べる。
ぎゅっと握りしめた両手の指先は冷たくなっていた。
古城で過ごした翌日を彷彿させるような青空が広がる日。
アンドレはオスカルを遠乗りに誘った。
馬を走らせ風をきる。
緑の香りを胸いっぱいに吸い込みながら、大地に響くひずめの音を聞く爽快感。
「絶好の遠乗り日和だな、アンドレ。なんといい気分だ」
黄金の髪をなびかせ、見事な手綱さばきで森を駆け抜ける彼女の笑顔は
はじけるほど輝いている。まぶしさにアンドレは思わず目を細める。
大樹の根元に腰をおろし口づけをかわす。
あの夜いらい<彼女>はあらわれない。
ぎこちなく初々しい唇の動きは、あれは現実ではない、淫らな性夢だったとさえ彼に思わせた。
「ずっと…私のそばにいてくれるか?アンドレ」
オスカルは目を閉じて彼の胸に頭をあずける。
「俺がどこへ行くって言うんだ。俺のいる場所はおまえのいる場所だ。いままでも、これからも」
だからおまえも俺の手の届かないところへ行かないでくれ。
柔らかな金髪を撫でながら、アンドレは心の中でつぶやいた。
「おまえがいないと生きていけない気がするよ。不思議だ。愛はこれほど人を変えるのだな。
誰よりも強くあれと生きてきた私なのに。…いや、私は弱い人間なのだ。
変わったのではなく、おまえを愛して真実の姿に気づいたのかもしれない」
誰も知らない無防備なさまを彼だけに見せる。
愛しくてたまらず抱きしめた華奢な体には、軍服を着続ける重圧がのしかかっている。
急に不安が濁流となりアンドレの胸の中で渦を巻いた。
夜歩く原因はオスカルの生き方そのものなのかもしれない。
女の性を抑圧し、青春のすべてを王宮の警護に捧げてきた。
心と身体が女になっても生き方は変えられない。
性の権化のようなあの姿は、心の悲鳴では。
明日から衛兵隊部隊長としての任務が始まる。
近衛よりも、おそらくはるかに女であることを意識させられ、
男であることに徹しなければならない職場。
オスカルは、また、夜歩くかもしれない。
***
初日から最悪だった。
衛兵隊の兵士たちは練兵場に誰一人あらわれなかった。
アンドレの制止を振り切り、オスカルは兵営へ乗り込んだ。
女隊長に侮蔑と卑猥な野次を浴びせる兵士たちと、乱闘にまで及んだ。
彼女は見くびられまいとする。より敢然と、より雄々しい態度で彼らに挑む。
勤務中の飲酒と賭博を厳しく取り締まり、怠惰な勤務姿勢の引き締めもおこなった。
敵意と憎悪と無遠慮な欲望の視線を浴びながら、懸命に厳格な軍人たらんとする。
顔に疲労の色が浮かび始めた。
956 :
赤い闇:2011/11/09(水) 01:30:12.20 ID:59M5WgU6
「オスカル、今日はもう遅い。そろそろ屋敷へ帰らないか」
執務室の机の上に山積みにされている書類に熱心に目を通している彼女に
アンドレは帰館を促した。
「ん…、もう少し」
「その量じゃ徹夜しても終わらないぞ」
「それもそうだな、明日にするか」
オスカルは書類をとんとんとそろえると、机の上を軽く整理する。
大きく息を吐いて椅子にもたれかかり目を閉じた。
可哀そうに。毎日これでは身体がもたない。何よりここの環境は危険だ。
とにかく早く帰って湯浴みの用意をしよう、熱いショコラも…。
深い憂色を浮かべながら、アンドレは頭をめぐらせていた、
そのとき。
凄まじい淫気が押し寄せてきた。
<彼女>だ。
陽炎のようにゆらりと椅子から立ち上がり淫猥に微笑む。
情火に燃える赤い瞳がアンドレの体の内側に火をつける。
彼女が吐息をするたびに、その火が燃え広がっていくのがわかる。
「…帰らないと、俺は…俺たちは…」
情欲に呑み込まれ、思考は散漫になる。
「アンドレ、私が欲しいか?」
20年ものあいだ、たった一人、彼女だけを見て、彼女だけをを愛し続けてきた。
欲しい、それ以外の答えなどあろうはずがない。
導かれるように言葉を返しそうになるが、すんでに理性が引き戻す。
「オスカル、屋敷へ帰ろう。おまえは病に罹っている。病気なんだ」
「私はおまえが欲しい。…愛していないのか」
「愛している!愛しているよ。だが……」
オスカルは媚態に満ちた眼差しを向けながら、机の端に尻をのせた。
片脚ずつブーツを脱いでいく。
キュロットと下着をおろし足首からくぐらせて抜きとり、床の上にばさり落とす。
すべての動作がひどくゆっくりで、ひどく官能的だった。
上質な絹の靴下をはいた優美な脚を片方上げると、熱く脈を打っている彼のズボンの前を
そのつま先で、つついて擦る。
「うっ…ううっ…」
快感が電流のように走り、呻いた。
オスカルが欲しい、欲しくてたまらない。オスカルの熱い体の奥深くに入りたい。
心を見透かしたかのように、彼女は唇の両端を吊り上げて笑う。
「…ここに…だろう?」
脚の間を開けて、しなやかな指を秘所に分け入らせる。
「あぁ…、愛するおまえを待って、もう、こんなに…」
悩ましい吐息を漏らし、うっとりと自慰にふける。肉襞を見せつけな
957 :
赤い闇:2011/11/09(水) 01:32:57.25 ID:P/GHoonF
悩ましい吐息を漏らし、うっとりと自慰にふける。肉襞を見せつけながら。
濡れた音が執拗に彼を誘う。甘い拷問。耐えられるはずもない。
喉の奥で呻き声をあげると、アンドレはオスカルを机に押し倒した。
片手で彼女の片脚を肩に担ぎ上げ、もう片方の手で引きちぎるようにズボンの釦を外す。
怒張したそれを取り出すと、前戯もせずに一気に貫いた。
オスカルは歓喜の声を上げ、白い頚をのけぞらせる。書類がばらばらと机から落ちた。
荒い息遣い、淫らな喘ぎ、腰を打ちつける音。執務室に濃密な空気が篭る。
通りがかりの兵士が異変に気づいた。
ひそかに覗いた視線の先に、従僕とつながる准将がいた。
***
夜勤交替の太鼓の音が聞こえる。
雲の陰から月が顔を出し、オスカルの清らな顔を照らし出す。
夜勤状況の視察まで始めた彼女に、アンドレは暗鬱な表情で付き従っていた。
彼の罪悪感と焦燥感は極限に達している。
<彼女>に抗えない。欲望の虜にされて抱いてしまう。
オスカルが得体の知れないものにとりつかれているなんて信じたくない。
淫魔は男を殺すと農夫は言っていた。俺は生きているじゃないか。
やはり病なんだ。生き方を変えない限り<彼女>はまたあらわれる。
「なあ…オスカル。これからも軍人として生きていくつもりか?潮時ってものもあると思うが」
くそっ。もっとマシな切り出しかたができないのか、俺は。
きっと柳眉を逆立てる、ますます話しにくくなると、彼は苦悶のため息を漏らす。
だが意外にもオスカルは穏やかな表情を浮かべた。
「それが私のさだめだ」
静かに言葉を紡いでいく。
「だが今は…別の生き方を模索することがある。女として過ごせたらと……おまえと共に…」
「…本当か?オスカル!」
それはまさに彼の渇望。はやる気持ちをこらえてアンドレは続く言葉を待った。
「自分でも戸惑っているのだよ。武官として生まれ、武官として死ぬのだと思っていたのだから。
姉上のところから養子を迎えたいなどと言ったら父上は卒倒なさるだろうしな」
彼女は小さく苦笑したが、アンドレは驚きと希望で息苦しいほど胸を昂ぶらせた。
もし…、もしそれが可能なら。
突然、辺りが騒がしくなった。
王妃と逢引をしていたフェルゼンが衛兵に姿を見咎められたのだ。
「おそらく王妃さまがご一緒だったはずだ。ご無事にお戻りになられたか気がかりだ。
私は辺りの様子を伺ってみる。おまえはフェルゼンを西門まで送ってくれ」
「……わかった」
もっと話しを続けたかった。オスカルを一人にするのも嫌だった。
だが彼女の王妃への思慮を蔑ろにすることもできず、アンドレはやむを得ず西門へ向かう。
闇の中に溶けこんでいくオスカルを彼は何度も振り返る。
二人の距離がじゅうぶんに離れるのを待ち、男たちはオスカルを連れ去った。
「おまえたち!何のつもりだ」
後ろ手に縛られ、食堂に連れ込まれたオスカルは、怖気を抑えて男たちを睨みつけた。
「隊長さんよ、執務室で従僕とヤッてただろ。コイツが見てたぞ」
「ヤッてた!ヤッてた!ずっぽり咥え込んでた!」
「濡れまくって悶えまくってたってな」
「ああ、アンドレ、もっと深く突っ込んでぇ」
周りを取り囲む男達がいっせいに下卑た大笑いをする。
958 :
赤い闇(終):2011/11/09(水) 01:35:54.87 ID:Wn/Ap56x
「この下司どもが!わけのわからぬ下賤な話しを。私ばかりかアンドレまで
侮辱するつもりか、許さんぞ!」
「すっとぼけやがって。すました顔してたいした淫乱だ」
後ろにいた男がオスカルの金髪を鷲づかみにして乱暴に揺さぶった。
「…く…っ」
「酒とカードは禁止でも男とヤルのはかまわねぇってか?ご立派なお貴族様だぜ」
「なんの話しを…」
「上官どのが身をもって新しい規則を教えて下さったんだ。従わねぇとな」
床の上に突き倒される。
囃したてられている理由はわからずとも、男たちの目的が陵辱なのは明白だった。
思いのままにされるものかと全身で激しく争ったが、何人もの男たちに恐ろしい力で
押さえ込まれて身動きすらできない。
軍服の釦がいくつか飛び、ブラウスが引き裂かれる。
張りのある白い乳房があらわになると、野太い腕が群がった。
「よせっ!やめろ」
屈辱と羞恥でひきつる上官の顔は彼らの劣情をますます煽る。
ブーツがどこかに投げ飛ばされ、またたくまに下半身も露わにされる。
後ろ手の戒めは頭上で縛りなおされ、交差した細い手首の上に男の膝がのる。
数人が左右から彼女の膝裏を持ち上げて、脚が胸につくほど折り曲げ、大きく開かせた。
一瞬の空白のあと、猥りがましい歓声があがり、口笛が鳴り響く。
あまりの恥辱に声も出ない。顔面を蒼白にし、わなわなと唇を震わせる。
無力な存在に堕とされた准将の姿に、男たちは溜飲を下げ、嘲笑し、弄んだ。
やがて、愛や思いやりとは何の関係もない、ただ欲望を満たすためだけの凶暴な男根が
彼女の乾いた秘所を押し広げて貫いた。裂かれるような激痛に意識が遠のいていく。
一人が果てると押しのけるように次の男が捻じ込んでくる。
伏せられていた彼女の目が見開いた。
男たちは蒼い瞳が赤く輝くのを見たような気がした。
***
ちくしょう!やはり一人にするんじゃなかった。
無数の足跡と引きずられたブーツの跡を追って、アンドレは無我夢中で走る。
俺は淫魔なんて信じない。オスカルは心を病んでいるだけだ。
軍を辞めて、喧騒から離れ、どこか静かな場所で過ごせばきっと治る。俺が治してみせる。
なのに、何故か思い出される。農夫の言葉が。
そうだ、確か……
――淫魔は陵辱した男たちを虜にして操り、同士討ちをさせて、みんな殺した――
息せき切って駆けつけたアンドレは、食堂の扉を脚で蹴り開けた。
<了>
2文字欠けたとこがあったので一行かぶらせましたorz
GJ!
凄いまとめ方にひたすらGJ!昼と夜じゃ全然違うというのも良いなあ。
このまま投下なく次スレかと思ってたから思いがけないプレゼントを
貰った気分だ。ありがとうそしてありがとう^^
個人的に皆殺しENDは好きだが
これじゃ救われないなー
男共の血潮を浴びて妖艶に微笑むオスカルに萌え
GJ!!
面白かったあ!
こういう話もイイネー
ちょっとこの元ネタのエロアニメもみたくなっちったよw
淫魔妖女MAYA
持ってるw
ナカーマw
GJ!
上官を拉致レイープして仲間割れ殺し合いにしか見えないはず
あわてたブイエが事件をもみ消す
記憶ないオスカルはアンドレと幸せに暮らす。革命にも巻き込まれない
ハッピーエンドだ!
GJ!!!!
とっても面白かった。
こういうのもなんだか新鮮でいいね。
自分も966と同じ妄想をして救いがある終わり方にしたw
すっごいよかったGJ! ゾクゾクしたわ!
妖しい雰囲気で読み応えあったよ!!
>>965 ネットで北米版も見たけど
DVDは省略されていた。
北米版はフェルゼンとアンドレを足して割ったような男がいたが
なぜ割愛したのだろう
日本版には金髪アンドレいるw
アニメのマヤタンのほうがずっとひどいめにあってるのに
こっちのオスカルタンのほうが可哀そうに思えた
アンドレの気持ちの表現がいちいち切ない
>>971 流餌餌のは普通のノーカットエロビデオセットの回覧だおw
セックス米ちゃんに怖いメールを送った人かw
スレ違いですよおばちゃん。
サイト話は巣でしてくれ。
976 :
名無しさん@ピンキー:2011/11/10(木) 22:26:55.91 ID:Xc9yoGGm
∧_∧
O、( ´∀`)O
ノ, ) ノ ヽ バッ
ん、/ つ ヽ_、_,ゝ
(_ノ ヽ_)
「お前はそんな粗末な物を私の中に入れろというのか?
話にならんな。 せめて皮が剥けてから出直してこい! 」
匂いそう…
衛兵隊員に林間されるよりは
フェルゼンにほのぼのレイプされる話が読みたいなあ
衛兵隊員に林間はアニメならわかるが
まんがの隊員だとそれこそほのぼのに
TPPのおかげでこのスレともさようならですね
長い間のご愛顧有難う御座いました
ナゼ
著作権の扱いが厳しくなるからでしょ。
わたしもさよならです
常にヲチババに監視され、建前だけの自由で
結局のところ自由の無いこのスレに見切りをつけた。
楽しいSSを落としてくれた職人様、本当にありがとうございました。
もう、返って来ないでね。
>>985 そうなの? じゃ今のうちにせいぜい楽しまないとあかんな
ようつべとかもヤバイのだろか
次スレ、たてれないので
どなたかお願いします。
すまん、やってみたが無理だった
こっちはSSの話題中心、雑談はキャラへって入れるのどう?
次スレは職人さんにガンガン投下してもらいたい〜
だからTPPでエロパロ禁止になるんだってば
うめ
まつ
たけ
あん
どれ
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。