男主人・女従者の主従エロ小説 第五章

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465名無しさん@ピンキー:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN ID:5YO19UsD
一番槍GJ!
466名無しさん@ピンキー:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN ID:cKOCbGXF
GJ!! シビラさんの過去がだんだん分かってきたねー
この主従なんだかんだで仲いいのに
肝心なところでいい雰囲気をぶち壊すニート様が流石すぎて笑うwでも萌えるww
467名無しさん@ピンキー:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN ID:qQqPRgPF
やっぱり女を従える男たるもの真性の変態でなくてはいかんな
468名無しさん@ピンキー:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:rcRynChm
優しい人だ・・・とか言い始めるなんて
ヒロインこのままDVの被害者並みに落ちていきそうだなw
469名無しさん@ピンキー:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:fX44rF+4
DVの被害者とか適切な表現過ぎでワロタw
だがそういう関係好きよ

女は従順なのが宜しい
470カイト×アイル2:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:ajxpIdvp
 はじめに、今回は短いです

 1.
「うっ…」
 仰向けになっているカイトの股間からは、凶悪な大きさのモノが隆々とそびえている。
 アイルはその頂点に狙いを定め、ゆっくりと腰を下ろす。
「あっ…いっ…痛っ…」
「無理するな。ゆっくりでいいからな」
 カイトがアイルを抱くのはこれがまだ3回目。
 アイルは痛みに耐え必死に腰を下ろすが、カイトのモノを全て飲み込むことがなかなかできずにいる。
 まあ、そんな姿もカイトの目を楽しませているわけだが。
「んっ……くっ……ま…まだ…?」
 カイトはアイルの手をつながっている部分へと導き、自らの手で余っている部分を確認させる
「う…そ…まだ…こんなに…」
 なおも必死に腰を下ろそうとするアイルをカイトが手でそっと静止する。
「今のアイルならこれだけ挿れることができたら十分だ」
「で…ですが……」
「この前よりも進んでるぞ。まあ無理せず少しずつ頑張れ」
「は、はい…私…頑張ります…だからっ…」
「よし、動くぞ」
「あっ…あああっ!」
 カイトはアイルが言葉を紡ぐ前に勝手に注挿を始める。
471カイト×アイル2:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:ajxpIdvp
 2・
「んんっ…あっ、ああっ…」
 カイトの動きに合わせて、ベッドのスプリングがギシギシと揺れる。そして、アイルの身体も。
「アイルも自分なりに動いてみろ」
「えっ…ひあっ…」
 カイトの突き上げにアイルはまったく動くことができず、ただマグロ状態となってしまう。
「いいかアイル、いい女の条件にはベッドのテクニックも必要だ」
「テ…テクニック…とはっ…ひあっ!」
「俺を楽しませるように腰を動かすとか、中を締め付けるとか」
「はっ…はいっ…いいいっ…」
 言われたとおりしようとアイルはとりあえず腰を動かしてみるが、残念ながらカイトに快感を与えるものには程遠い。
「そ、そのっ…どうでしょうかっ…くぅっ…!」
「うーん……まあ頑張ってくれてるのはわかるが…」
「ううっ…すみませんっ…どうすればいいのかっ…ああっ…!」
「それはアイルが考えろ」
「ひうっ…すみませんっ…」
「次までの宿題だ、アイルは優秀な女だから期待してるぞ。まあ今日は一方的に気持ちよくしてやる」
「はいっ…ん、あうっ…んっ…んんっ…!」
472カイト×アイル2:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:ajxpIdvp
 3.
 いつのまにか体位は正常位へと移行し、アイルはカイトの下で責めを受けるだけとなった。
 カイトのモノがおかまいなしにアイルの中を行き来する
「はうっ、うっ、あうぅっ…!」
 ぐりぐりと奥を突くと、アイルは期待通りの大きな声をあげる。
「ああっ…カイト様のっ…きついっ…はうっ…!」
「うむ。俺のモノは凶暴だからな」
「だ、だめっ…ですっ…奥にっ…深すぎっ…てっ…はあぁっ…!」
 アイルは既に息も絶え絶えといった感じだ。
 そんな様子を確認してカイトはスパートに入る
「ああぅっ…だめっ…だめっ…はああっ…!!」
「よし、いくぞ」
 短く宣言して、たっぷりと中に射精した。
473カイト×アイル2:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:ajxpIdvp
 4.
「あ……」
 目が覚めると、私はカイト様の胸に抱きとめられているのがわかった。カイト様の温かい体温を感じる。
(カイト様…寝てるんだ…)
 キレイに整った寝顔は子供のようで母性本能をくすぐられる。
(カイト様…)
 カイト様のお腹にそっと触れてみる。無駄な脂肪はなく、引き締まった腹筋が寝息に合わせて前後する。
 そして、そのまま手をそっと下方へと移動させる…
(これが…)
 少し前まで、私の中を行き来していたもの。
 今はもちろん力なく萎えた状態だが、それでいて手に余る大きさとどっしりとした重量感。
 すやすやと寝息を立てるキレイな顔からはとても想像できない…
(やっぱり、すごい…)
 改めて感じるカイト様の逞しい体。アイルの手も少しずつ大胆な動きになって……
「…ん……」
(っ…!)
 突然のカイトの声にアイルは慌ててその手をカイトから離す…!
「ん、アイル、起きてたのか…」
「カ、カ、カ、カイト様!?」
 ば、ばれた…?
 心臓ばくばくのアイル。
「んん、何か変な夢見てたなぁ…」
「へ、変な夢ですか?」
「ああ。なんかアイルにべたべた抱きつかれる夢だった」
「な、なるほど…で、でも、カイト様に夢に出られて嬉しいです、あははは…」
「まあ現実とはキャラが違ったけどな」
「そ、そうですよ、あははは…」
「まだ眠いな…おやすみ」
 そう言ってカイト様は再び寝息を立てはじめる。
 完全に寝てしまったことを確認してから、そっとつぶやく。
「好きです、カイト様…」
 そして、再び、その体をカイト様に預けて……
「ずっと、傍に、いさせてください…」


以上です。ありがとうございました。
3の構想もなんとなくできてるので、近いうちに投下します
474名無しさん@ピンキー:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:Dnc48ksf
475名無しさん@ピンキー:2013/09/19(木) 21:00:52.31 ID:zvoIASRf
(´-`).。oO(という夢だったのさ
476名無しさん@ピンキー:2013/09/20(金) 12:36:40.31 ID:VwPBTnFB
ニート様待ち
477名無しさん@ピンキー:2013/11/01(金) 15:57:53.56 ID:WA1Q1MZy
かわいい従者が優しく起こしてくれたらがんばって仕事行く
478ニート様の4:2013/11/02(土) 00:46:26.58 ID:FzIQ9/o4
投下します

10レス予定
男の娘くずれ注意
479ニート様の4 1/10:2013/11/02(土) 00:50:24.49 ID:FzIQ9/o4
今日の仕事が終わり、私は自室に向かっていた。
いい一日だった。
だって何も変わったことが起こらなかったんだもの。平穏無事とは素晴らしい言葉だと思う。
いつも私を振り回すあいつも現れなかった。私は彼にペースを乱されることなく一日を
終えたのだ。

とにかく、あとはベッドに潜り込んで眠るだけだ。
軽い足取りで長い廊下を進む。あの角を曲がれば女性の使用人の寝室が並ぶ一画で、
その中に私の部屋──ありがたいことに個室をあてがわれている──がある。

いよいよその角に差し掛かった時、その先から人の気配を感じた。
私はなんとなく嫌な予感がしたので、身を潜めそっと様子をうかがった。私の部屋の前に
メイドが立っている。

この時間、近くの部屋を使っている若いメイドたちはもう休んでいるはずだ。なのに
扉の前の彼女は、寝間着ではなく制服、いわゆるメイド服を着ている。私に何か用が
あるのだろうか。
しかしこのメイド、……誰だっけ? 見覚えが無い。
年は私と同じくらいに見える。色白で整った顔立ちだが、肩までの黒髪が顔の半分を
隠している。年配のメイド長が見たら「髪はきちんと纏めなさい!」と叱られそうだ。
メイドは腰を屈めてドアノブに顔を近づけている。どうやら鍵穴を覗こうとしている
らしい。不審な行動に眉をひそめながら、次は何をするのかと見守る。今度は扉に
耳をくっつけている。聞き耳を立てているのか。
どう考えても怪しい動きだ。使用人に変装して忍び込んだ盗賊だろうか。だが盗みを
働くなら主たちの寝室や宝物庫を狙うのではないだろうか。
ともかく、この不審な女を捕らえよう。女は耳を扉に貼り付けるために向こうを向いている。
私は足音を立てぬようにそろりそろりと彼女に忍び寄った。
間抜けな侵入者は私がすぐそばまで近づいているのに気がつく様子は無い。
騒ぎを起こしてしまうと、昼間の仕事で疲れているであろう本物のメイドたちの眠りを
妨げてしまう。なので女の腕をつかむと同時に、ごく小さな声で話しかけた。

「何者だ」

ひ、と息を飲む音が聞こえた。

「ここで何をしている」

女がゆっくりと振り向いた。

「シ、シビラ……」
「!」
480ニート様の4 2/10:2013/11/02(土) 00:52:30.71 ID:FzIQ9/o4
私は驚きを隠せなかった。賊が私の名前を知っていたからではない。その発した声に
驚いたのだ。
これはよく知った声だ。サーっと血の気が引いていくのを感じた。私は長い廊下の左右を
見渡して誰にも見られていないことを確認すると、素早く部屋の鍵を開けて、中へ
メイドを押し込んだ。

「いったい何をされているのですか!」

私は小声で彼女……もとい彼を問い詰めた。

「なんでそのような姿なんですか、セドリック様!」


最初こそばつが悪そうにしていたセドリックだったが、すぐに開き直っていつもの横柄な
態度になった。私のベッドに足を組んで腰かけ、長めのスカートからスネ毛の生えた足を
のぞかせている。ああ気持ちが悪い。

「こんな趣味までお持ちとは知りませんでした」
「そりゃ誰にも言ってないから知らないわな」

セドリック曰く、以前から自分の部屋の中だけで時々女装を楽しんでいたそうだ。小さい
頃から色々な人に「女の子みたいに可愛らしい」と言われていたそうで、その結果女の子
の服を着てみたくなったと。10歳頃からということなので結構年季が入っている。私が
ここにやってきてからは退屈しなかったので最近はやっていなかったとも。そのまま
やめてしまえば良かったのに、なぜまた着てしまったんですかねぇ。

「だって……さっき鏡見てたら気がついたんだよ」
「はあ、何にですか」
「なんか最近顔の輪郭がゴツくなってきた」

どこがだ。子供の頃の彼を知らない私にはわからない。

「それに、ヒゲも生え始めた頃より濃くなった気がする」

これもわからない。つるっつるじゃないか。そういえば引きこもりのくせにいつも顔の
手入れを綺麗にしているのは女の格好をするためだったのか。

「だから今のうちに思う存分やっておこうと思ったんだ」
「はあ」
481ニート様の4 3/10:2013/11/02(土) 00:55:16.82 ID:FzIQ9/o4
間の抜けた返事をしながら私は得心した。
女と見紛うような美少年だったという彼も二十歳近くになっておっさん……もとい大人の
男性らしい外見に変わりつつある。(脳みその方も早く大人になって欲しいものだが、
それはまあ置いておく)
そうなれば女装に無理が生じてくるから卒業しなければならない。彼は決して男色の気が
あるわけではなく、あくまで可愛くて綺麗な自分が好きなだけなのだから。

「このナルシストが……」
「ん? なんか言った?」
「いいえ、何も」

思わず雑言が口をついて出たが、セドリックにはよく聞こえなかったようだ。

「それで、その誰にも見せたことのない姿のまま、何故私の部屋に遊びにいらしたの
ですか? しかもコソコソと」

彼は「あー」と思い出したかのように声をあげると、一瞬口ごもった。

「……怒らないで聞いてくれよ?」

つまり私を怒らせるような理由なのか。当然腹を立てないという確信は持てないので、
私は頷かない。
しかしこの図々しい男は沈黙を肯定だと受け取ったようだ。

「女物の衣装はいくつも持っているんだ。あ、どうやって手に入れたかは秘密だけどね」

別にそんな秘密は知りたくもない。

「だけど、未だ入手できてない物があるんだ。それが無ければ女装は完璧とは言えない。
で、君に借りようと思ったの」

本当は黙って持っていこうと思ってた癖に。

「それとは何なんですか?」
「えっとね、女性用の下着」
「……は?」
482ニート様の4 4/10:2013/11/02(土) 00:58:50.91 ID:FzIQ9/o4
化粧道具あたりだろうと予想していた私は、その答えを聞いて空いた口が塞がらなかった。
セドリックは呆然としている私を見て、「よかった怒られなかった」などと的外れなことを
ほざき、スッとベッドから立ち上がった。

「では早速物色させていただこう」

言うが早いか、大股で部屋の隅のチェストに向かって歩きだす。彼が引き出しに手を
かけたところで私は我に返った。

「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」

慌てて後を追って引き止めようとしたが、既に彼の手にはひらひらした何かが数枚
握られていた。そしてそれらを一枚一枚広げて吟味し始めた。

「オーソドックスな白!」
「あっ! やめっ!」
「わあ! 黒のレースだ」
「あわわ、やめてくださいって!」
「これはこの間やった時に履いてたやつか」
「わーっ! 返して、返して!」
「ガーター発見!」
「ぎゃーっ!」

セドリックは私の下着を広げては放り投げ広げては放り投げを繰り返し、私は小声で
悲鳴を上げながら床の上のそれらを拾い集めた。次々に飛んでくる布切れたちを回収する
ので精一杯で、変態の手を止めることが出来ない。

「うーん、どれもこれも魅力的で悩むな」

伸縮性の高い生地でできた膝上の靴下をびよんびよんと伸ばしながら、セドリックは
眉間にシワを寄せた。
待て、それは私のお気に入りのストッキングだ。そんな乱暴に扱われては困る。
焦った私はそれを力ずくで取り返そうと飛びかかった。
483ニート様の4 5/10:2013/11/02(土) 01:01:38.60 ID:FzIQ9/o4
「それ駄目ですっ、返して!」
「おっ? わっ! 危な!」

ストッキングを握る手を開かせようとしたが、紙一重でかわされる。ところが、
かわしたはずみで彼はバランスを大きく崩してしまった。あっ、と思った時にはもう
後ろへぐらついていた。

「危ない!」

反射的に彼の方へ手が伸びる。手首をつかみ、服の襟元をつかみ、倒れないように
引き寄せようとした。
が、少し遅かったらしい。
私とセドリックは派手な音を立てて床にひっくり返ってしまったのだった。

「痛たたたた……」
「大丈夫ですか!?」

床にぶつけてしまったらしく、セドリックは後頭部を手で押さえてうなっている。私は
半身を起こして上から彼の顔をのぞきこんだ。

「お怪我はありませんか?!」
「ん……ちょっと痛いけど大丈夫。それよりもシビラ、重い」
「んあっ!」

動転して変な声が出た。
倒れた時に覆いかぶさった状態になったらしい。私は仰向けになっているセドリックの
腰のあたりにまたがっていた。
屈辱的な話だが、身長では彼に少し負けているのに体重では私の方が勝っている──
引きこもりで見るからに運動不足の彼と、元騎士で今も早朝の剣の稽古を欠かさない
私とでは筋肉量が比較にならないから仕方がないけれど──。
とにかく、自分より目方の重い者が上に乗っかっているのだ、さぞ苦しかっただろう……
と心配したのに。

「女性上位か、積極的だな」
「違います!」

このセクハラ発言である。
ムカつきつつ、慌てて飛び退こうとしたのだが、それよりも早く下から腕をつかまれた。
グイっと勢いよく引き寄せられる。
もう一度彼の上にふせた私の耳に、彼の唇が近づいた。
484ニート様の4 6/10:2013/11/02(土) 01:04:38.85 ID:FzIQ9/o4
「僕があんまり可愛いかったからって押し倒すなんてせっかちだな」
「アホか」
「ん?」

いけない、つい本音が口から飛び出た。
しかしセドリックは意に介することなく次のセリフを放つ。

「照れ隠しとは言え酷い暴言だね。そんな恥ずかしがってるフリなんてしなくていいよ、
僕は積極的な女の子は好きだよ」
「あっ」

私が何か言い返すより早く、舌が耳朶を撫でた。背中側に回された手が腰をすうっと撫でる。
まずい、逃げないと。私は床に手を突き再び体を起こそうとした……のだが、
セドリックはそれを見越していたのか絶妙なタイミングで背骨に沿って指を走らせた。
ぞわっと全身の産毛が逆立つのを感じた。「ひっ」と小さく悲鳴を上げてしまう。

「あ、感じちゃった、かーわいー」
「ち、違います、あ、ひゃああ」

舌が耳に差し込まれた。尖らせた舌先の蠢きが音となって直接聴覚を刺激してくる。
気持ち悪さとくすぐったさと気持ちよさがないまぜになって頭が混乱してきた。
声が出そうになるが、ぐっとこらえる。隣の部屋に私の妙な声が聞こえたら、何事かと
心配して見に来るかもしれない。この状況を見られたら……どうなるのだろうか。
考えたくもない。

耳を犯されながら、いつの間にか体勢
は逆になっていた。セドリックは床に横向きに転がされた私の上にのしかかり、耳朶を
甘噛みし、首筋からうなじへと唇を這わせる。同時に腰をさすっていた手がスカートを
たくし上げて太ももを撫でまわしている。その力加減がまた絶妙で、身体の力が抜けて
逃げることが出来ない。

「んっ、くっ……ダメ、出ちゃう」
「声? 駄目だよ、我慢して」
「んんっ……」
485ニート様の4 7/10:2013/11/02(土) 01:08:17.08 ID:FzIQ9/o4
顎をつかまれて唇を唇で塞がれた。すぐに熱い舌がぬるりと侵入してきた。私はそれに
自分の舌を絡ませ夢中で貪った。
いくら彼がテクニシャンであろうと、ちょっと触られただけでこうやって快楽に堕ちて
しまうなんて、なんて情けないんだろう。節操無くてだらしなくて、きっと私のような
女を淫乱とか尻軽とか言うのだろう。
弱みを握られて仕方無く、なんて言い訳に過ぎない。迷惑そうなフリをして、でも本当は
振り回されて、おもちゃにされて喜んでいるのだ。

私は彼の背に回した腕に力を込めた。
唇が離れてくちゅりと唾液が鳴る。
ゆっくりとまぶたを開くと、彼と目が合った。
そういえば今のセドリックはメイドだった。元々が色白だから気がつかなかったが、
よく見ると薄く化粧までしている。口紅は剥げてしまっているが。今から女の姿のままの
彼と行為に及ぶのか……、妙な気分だ。しかし倒錯的なこの状況に高揚もしている。頭の
中が蕩けているせいで、彼が妙に色っぽく見えて鼓動が速くなる。

下着に手をかけられた。

「腰を浮かせて」

私は頷いて言う通りにする。
それはするすると下ろされてあっという間に足から抜き取られた。

「あ、もう準備万端。ぐっしょり」
「言わないでくださいよ、そういうの……」
「だって脚なでなでしただけなのに」
「…………馬鹿、あっ」

またひっくり返されて、今度はうつ伏せにされた。彼は私の腰を抱いて引き上げる。
どうやら四つ這いにしたいらしい。何でもいいから早くどうにかして欲しいので大人しく従う。

「上はきっちり着てるのにお尻だけ出てるのって悪くないね」

尻肉をぐっとつかまれる。中から溢れたものが内腿を伝うのがわかった。それに気が
ついたセドリックが生唾を飲み込んだのも。
衣擦れの音が聞こえてきた。ちらりと見ると膝立ちになった彼がメイド服の長いスカート
部をまくりあげている。普通メイドには付いてないであろうモノが現れる。……そっち
だって準備万端じゃないか。
私がそれを見ているのに気がついたセドリックがにやりと口の片側をつりあげた。
486ニート様の4 8/10:2013/11/02(土) 01:10:33.28 ID:FzIQ9/o4
「そんな物欲しそうな顔で見ないでよ。ちゃんとあげるから」
「……そんな顔してませ、んっ……」

反りかえったモノを入り口に充てがわれた。また溢れる。
すぐにでも挿れて欲しいのに、彼は先端でなぞったり、ひたひたと音をさせたりして遊ぶ。
もどかしくておかしくなりそうだ。

「ね、意地悪しないで……」
「お、やっと本音が出たね。でもおねだりはもっと上手にしないとね。ほらお尻振って」
「……」
「ほら、どうしたの、何て言うの?」
「……ちょうだい」
「何を?」
「セドリック様の……」
「僕のをどうして欲しいの?」

後ろから顎をつかまれ無理矢理振り向かされた。彼も随分と昂っているらしく、目が
血走っている。

「挿れて……」

私はやっとのことで要望を口から絞り出した。言った後で、男性器の名称も口にした方が
良かったかしらと思ったが、セドリックは満足してくれたらしい。
すぐにそれは突き入れられた。

「ひぃっ」

ずん、と腹の奥に衝撃が走る。引きつった悲鳴が口から漏れた。いけない、隣に聞こえる。
こらえなければ。
しかし後ろから激しく突かれ、腰をつかまれて揺さぶられ、喉の奥から喘ぎが押し出され
てくる。

「あっ、やっ、おっきい、こえ、でる、でちゃうぅ」
「我慢して」
「やああ、むり、たすけて」
「仕方が無いなあ」

後ろから彼の手が伸びてきた。床に散らばっていた下着のうちの一枚をつかんでいて、
それを私の口に押し込んできた。

「うぐぅ……、う、うーっ」
「ほら、しばらく、それ、噛んでて」
487ニート様の4 9/10:2013/11/02(土) 01:13:38.52 ID:FzIQ9/o4
私がうめき声しか出せなくなったのを確認すると、セドリックはより激しく腰を振りはじめた。
肌がぶつかる乾いた音が繰り返され、その間には粘液が絡む濡れた音が聞こえてくる。
一番奥を何度もえぐられ頭が真っ白になる。衝撃に耐えられずに腕と膝の支えが崩れる。
私は床に腹を付け、突っ伏した状態になった。
セドリックは私が潰れてもかまわず腰を打ちつけてくる。尻に跨り上から私を犯し続ける。
私の姿勢が変わったために突き入れられる角度も変わった。初めての体位、初めての
刺激に身体がぞくぞくしている。突かれてはうめき、引き抜かれてはうめく。
気持ちいい、すごい、身体が熱い、目を開けていられない、叫びたい。

「ううーっ、ふううう!」
「いいよ、いって、あ、僕も……!」

私が達したと同時にそれは抜き去られた。尻と腿に熱い物がかかる。

「はあ、は……、いっぱい出た……。君の綺麗なお尻、こんなに汚しちゃったよ」

息を弾ませながら彼は私の尻を撫で、自分の出した精液を塗り広げた。ぬるりとした
感触は心地よいのか気持ち悪いのか、頭がぼうっとしてよくわからなかった。

そのまましばらく、私は快感の余韻に浸っていた。というか、単純に身体を動かす事が
できなかったのだが。
しかしそろそろ後片付けをしなければならない。口から唾液まみれの下着を吐き捨て、
緩慢な動作でなんとか身体を起こす。ちょっと嫌な予感がして吐き捨てた下着を見ると、
それは先程まで私が穿いていたものではなく、チェストから引っ張り出されて投げ捨て
られていたもののうちの一つだったのでホッとした。今まで自分の下半身に身につけて
いたものを口に入れるなんて、彼の下半身に口を寄せるよりも不快だ。
そういえばその彼は? 妙に静かだ。

「セドリック様?」
「あっ」

振り向いた私が目にしたのは、さっき彼に脱がされたばかりの私の下着を身につけた
セドリックの姿だった。
ちょうど穿いてしまったところだったようで、スカートをたくし上げたまま、具合を
確認していたらしい。

「何かが……はみでてますが……」
「うん、今しまおうと思っていた」

いや、私が言いたいのはそんなことでは無い。

「僕はこれが気に入った。しばらく借りる」
「えっ、あっ、ええ?」

待ってくださいと私が言うより早く、彼は部屋の扉を開き、最後に「おやすみ」と一言
残し、颯爽と去って行った。

いくら長いスカートでもスネ毛は処理した方が良いですよ、とか、もう少し小股で
歩かないと女らしく見えませんよ、とか、言いたいことは多々あった。いや、これらは
言う必要の無いことだけれど。
結局、一番言いたかった「パンツ返して」を言うことは出来ず、私は呆然としたまま一人
寒い部屋に取り残された。
488ニート様の4 10/10:2013/11/02(土) 01:17:42.08 ID:FzIQ9/o4
なんだろう、この悔しさは。
セドリックの最初の目的はチェストの中の下着だったはずだが目ぼしい物が無かったの
だろう、途中でターゲットを脱ぎたてホヤホヤのそれに変えた。そしてそれを得るために
私をその気にさせたのだろう。
つまり性行為は単なるオマケだ。
オマケごときに悦んで、恥ずかしい台詞を言わされたり、下着で口を塞がれたりしたのか
と思うと、ふつふつと怒りが沸いてくる。もちろんセドリックに対してだが、自分に
対してでもある。

そういえば下半身に付けられたぬるぬるをまだ拭き取っていない。ふと床を見ると脱ぎ
捨てられている男性用の下穿き。あの野郎忘れて行きやがった、と小さく悪態をつき
ながらそれを拾い上げ、尻と脚を拭った。
拭って汚れた部分が内側になるように軽く丸め、心の中で「このド変態が!」と叫びつつ
床に叩きつけた。柔らかい布なので大した音は立たなかった。
手放した物の代わりに床にある適当な下着をひっつかみ(ちなみに黒だった)、それを穿いて
ベッドにもぐりこむ。
シーツを頭までかぶりさっさと眠ろうと目を閉じた。が、上を着替えていないことを思い
出し長いため息をついた。
もういいや、明日で……。

この情けない気分を払拭するために別の男性の事でも考えようと、私は私の本当の主
であるオーベール様の顔を思い浮かべた。

「オーベール様……今日も凛々しかった……」

自然と顔がにやける。
しかしだ。
凛々しくて格好良くて男らしいオーベール様の立ち姿を思い出そうとすると、何故か
メイド服姿になった。

「……なんだこりゃ」

これは……何かの後遺症なのだろうか。さっきの出来事が思ったよりも自分にとって
ショッキングだったのかもしれない。
女装趣味というものの存在は知ってはいたが、目の当たりにしたのは当然初めてだったし、
しかもそのようなことをしている者と性行為までしたのである。脳みそに何らかの
ダメージを負っていることも考えられる。

「アホらし、本当に寝よ」

そういえば独り言も疲れが溜まっている時に出やすいのだと誰かから聞いた気がする。
私は堅く目を閉じ、羊を一匹二匹と数え始めた。その羊たちがメイドのヘッドドレスを
頭に載せていても気にしない、気にしてはならないのだ。
489ニート様の4:2013/11/02(土) 01:20:03.97 ID:FzIQ9/o4
終わりです

それでは皆様、良い週末を
490名無しさん@ピンキー:2013/11/04(月) 01:37:12.41 ID:RX2SrANX
夜更かししてよかった。

乙乙乙!
セドリック変態すぎるけど妙に爽やかでキモくないwww
491名無しさん@ピンキー:2013/11/11(月) 22:25:57.60 ID:XrXgozwx
>>489
GJです
セドリックがマジキチ変態過ぎて感動したw

>>490
そうか?
むしろ無駄に爽やかなせいで怪しさやらおかしさやらキモさやらがあらぬ方向に大爆発している気がするw

まあ、俺は大好きですがw
492名無しさん@ピンキー:2013/12/20(金) 21:36:30.35 ID:p6M9JelK
ピアノにあこがれたメイドがお屋敷のホールの掃除で一人になった時につい触ってしまう
それを旦那様に見られて、触りたいのならその回数のたびに一枚ずつ脱いでいくようにと取引をする
ピアノに夢中なメイドはついに全裸に・・・・
会っている間に旦那様にも夢中になり旦那様も欲しいとかいってピアノも性の知識も教え込まれてゆく
というところまで妄想しててピアノレッスンだなこれとかおもっちゃった
493名無しさん@ピンキー:2014/01/04(土) 20:05:51.88 ID:3hELCnPD
妻子ある男主人が如何にも幸薄そうな健気で儚げな女の子を権力を行使して犯すのが良い
494名無しさん@ピンキー:2014/01/16(木) 23:30:38.81 ID:9jJDM4jS
保守
495名無しさん@ピンキー:2014/01/24(金) 01:33:48.83 ID:G1YRnrOH
主に健気に尽くす薄幸な女従者とか萌える
496王様×男装従者(1/3):2014/02/19(水) 12:47:22.43 ID:9i328Pds
王様×男装従者です
>>317-321の後の時間軸
エロなし幕間
多分3レス頂きます

以下投下


それはずいぶんと唐突な提案だと思った。

いつも通り陛下の夕餉の側に控えて、空になった器を下げようとしていたときのこと。
ここ数日、珍しく上機嫌の続いた陛下から告げられた言葉は、私の心を冷やすものだった。

「そなたは国へ戻れ。早いほうが良い、明日にでも陣を発つように」

「……はい?」

一瞬、言葉の意味をとらえ損ねた。
理解が頭に染み入るにつれ、感情が納得できずに駄々をこねる。

「陛下、何をおっしゃいますっ……私は気付かぬうちに、失態を犯しましたでしょうか」
「そうではない。そなたは覚えているか、財務書記官付きの赤毛を」

挙げられた名は陛下と歳の近い文官で、誠実な青年のもの。
忘れるはずがない、陛下の覚えも良く、生前の兄とも顔なじみだった。

「は、はい、存じあげております。兄ともども、何かと懇意にして頂きました。でもそれが……」
「あの者がそなたを嫁にと望んでいる。城へ戻り婚礼を挙げよ」

それは陛下の気まぐれによる唐突な提案などではなかった。
機を図り周到に根回しされた上での、命令だった。

現在、戦局は友軍に有利に運んでいる。だが周囲の国は同盟を結んでおり、全て敵。
いかんせん数の差が大きすぎる。勝つにせよ負けるにせよ、終戦まではまだ何年もかかるはず。
ここで帰国してしまえば、私は陛下に会うことすらなくなるだろう。

ましてや嫁ぐともなれば、側に仕える機会など二度と無い。


「……承服しかねます」
決死の覚悟で声を絞り出したが、それは情けなく震えていた。
「何?」
陛下の声に含まれた不快げな色におじけつきながらも、私は言葉を続ける。
「せめて今回の会戦が終わるまで、それまでは陛下にお仕えさせてください」

激しやすい陛下の眉間に、深い皺が刻まれた。しかしここで引き下がるわけにはいかない。
私はまだ陛下にとって何の役にも立っていない。これでは兄の墓に会わせる顔がない。

そう言い募ると、単純な怒気に染まっていた陛下の表情が、かすかに苦い色を含んだ。
「そんな願いは聞き入れられない。そなたは支度が整い次第疾く陣を離れよ」
「私は、兄に代わって陛下のお役に……」

さらに食い下がる私を手で制して、陛下が言葉を紡ぐ。
自身の本心を覗かせるようなことは、普段絶対におっしゃらない陛下が。

「男装して、兄の名を名乗り、兵として従い、よくぞ今まで予に仕えた。
 それでも、そなたの兄には成り代われぬ。……そなたは女だ。
 女には女の幸せがあるだろう。
 望まれて嫁ぎ、子を為して、幸せな家庭を築け。それをヴァーリも望んでいるはずだ」
497王様×男装従者(2/3):2014/02/19(水) 12:49:25.89 ID:9i328Pds
陛下はお優しい。私の身のような些末事にまで、こんなにも心を砕いてくださる。
よかれと思って差配してくださったのだ。これは笑顔で受けるべき話だ。

「……それが、陛下のご命令なら。私は謹んで従います」

陛下の表情がふっとほどけた。そこに混じる安堵の色に、やはり胸はひどく痛んだ。


それから陛下と話し合い、後任の人事や帰国の手順など、細かい点を詰めていった。
結局、私は五日後に本隊と別れる北上部隊に一時編入されることになった。
最寄りの都市に着いた時点で、私は軍籍を離れることとなる。
古くから栄える大きな街だ。現在は友軍の支配圏であり、その街を拠点とする常駐の部隊もいる。
そこからなら本国までの馬車を仕立てられる。道のりもさほど危険はない。

着々と、陛下との別れの準備が進んでゆく。

「ではそのように運べ。都にもそう伝えよう」
「陛下のお心のままに。では支度もありますし、今宵は下がらせていただきます」
大まかな段取りも決まり、一礼して下がろうとするのを呼び止められた。
「しばしまて。将棋の相手を務めろ」

……ああ。陛下はやはり優しくて、残酷な方だ。
婚儀を勧めたからにはもはや私に触れないだろうに、習慣を曲げてまで遠ざける気もないのか。

残された数日を変わらず過ごせと、それが陛下の意向なら私は臣下として努力するまでのこと。
でも今は、今すぐにはできない。

「申し訳ございません陛下、今日は……無理です」
早口で言い捨て頭を下げ、私はそのまま天幕を飛び出した。


走って、走って、宿営地を抜ける。やっとの思いで木立の暗がりに飛び込んだ。
緑の匂いに包まれた瞬間視界が波打ち、溶けて流れた。溢れた涙を拭うも止まらない。
寂しくて悲しくて息が詰まりそうだ。引きつれた喉から、10年堪えた嗚咽がこぼれる。

私と陛下の思いは、どこまでいっても平行線なのだろう。
どれほど強く志を立てようと、所詮は女の身。
軍学を修めたわけでも武勲に優れているわけでもない。
私が陛下のお側にいたところで戦局に影響が及ぶはずもない。所詮私は陛下にとって、たいした役には立たないのだ。

それでも。それでも私は、側に仕えていたかった。
けれど陛下は認めてくださらなかった。ひとえに私が女だから。
せめて身をもって陛下の盾となれたらこの思いも昇華されるだろうに、それすら許してはもらえなかった。

「陛下……陛下ぁ」

服の上から胸元を探ると指先に硬い手触りがある。さらしに巻き込んだ翠玉だ。
陛下のためなら何だってすると、この石を賜った日に決めた。
誰にも弱みを見せないと、この石に誓った。
だから陛下の命に従おう。笑顔で陛下に暇を請うて、笑顔で嫁ぎ子を産もう。
そしていつの日か、子孫に囲まれ笑顔でこの世に別れを告げよう。

造作もなくできるはずだ、それが私の望みでなくとも。
陛下の意に従うのは私の喜びなのだから。

ただ、今はこの気持ちを吐き出しきってしまいたかった。
498王様×男装従者(3/3):2014/02/19(水) 12:50:29.74 ID:9i328Pds



あれに断られた瞬間には腹立たしくも思ったが、その夜は思わぬ楽しい時間を過ごした。
定時報告に来た元帥と仕官を相手に指した将棋が、ことのほか興に乗ったからだ。

「やはりヴァーリと違い、私共では陛下のお相手は務まりませんね。申し訳ございません、下手な指し手で」
それは仕方ない。将棋好きの予に付き合って、あれも古今の棋譜をかなり学んでいる。

「いや、目先が変わって面白かった。また誘うことがあれば受けてくれ」

それは本心からの言葉だ。あれと予は昔から将棋を指し合ってきたが、それゆえ互いの筋を知りすぎている。
戦場に出てからはもっぱらあれと指していた。癖の読めない相手は久々で、頭蓋は心地よい疲労を訴えている。

戦争は長引けど先が見えぬ訳でもなく、将棋の差し手には事欠かず、あれはもうすぐ望まれて嫁ぐ。
あれはきっと幸せになる。少なくとも戦場で砂塵と硝煙にまみれているよりは。
安全で安楽な、穏やかな日々を過ごせるはずだ。

だから予の気分は上々だった。士官の口からこぼれた、次の言葉を聞くまでは。

「それは光栄ですが。何かありましたか?ヴァーリの奴、泣いていたようですが」

虚を突かれ、自分の顔がこわばるのがわかる。横に控えていた元帥も、そんな予を見て目を丸くした。

「……それはまことか」
「は、はい。隠れていましたがヴァーリかと」
「どこで」
「その先の木立の陰です。すぐに仕事に戻っていましたが」
「わかった、もうよい。……今宵は付き合わせて済まなかった」

手を振って二人を下がらせ、粗末な椅子に深く座り直す。
耳障りな木のきしみに、繰り返されたあれとの時間が脳裏をよぎった。
膝に崩れる痩躯、手に馴染んだ白い肌、予をまっすぐに見る、潤んだ瞳。
唇を引き喘ぎをかみ殺し、言いつけを必死に守ろうとする従順さは思い出すだけで予の欲望を静かに満たす。

だが耳底に染みついた昔の泣き声が、心の隙間をさらに広げた。
庭園の片隅にうずくまる影の記憶が、腹の底をちりちりと焦がす。

「予に隠れて泣くなど、何も変わっておらぬでないか……」

足りない。何が足りないのか、どうすればこの焦燥が収まるのかも分からないまま欠落感に煽られ、普段自制している強い酒に手を伸ばす。

久々に、酔いに溺れたい気分だった。
499王様×男装従者(〆):2014/02/19(水) 12:52:10.70 ID:9i328Pds
以上です。
最初に書き忘れましたが3レス目だけ王様視点です。
スレ汚し失礼しました。
500名無しさん@ピンキー:2014/02/20(木) 21:42:19.65 ID:3WNCc2N5
>>499
その後が気になってあれこれ妄想しておりました〜
続きが読めて嬉しいです!
陛下の誘いはマジ将棋だったんですかそうですか…。
501名無しさん@ピンキー:2014/02/23(日) 11:50:50.82 ID:hV9wU94J
久々続き投下キター乙!
また続き投下楽しみにしてる

>>500いやでも本当に指してたら……
違った展開があったかもと想像させてると自分は思ったんだがw
502名無しさん@ピンキー:2014/04/01(火) 13:30:28.99 ID:/EG6YwRa
503王様×男装従者(1/3):2014/04/18(金) 07:34:43.10 ID:yT+GcIFo
王様→男装従者
・従者不在
・一部王様×モブ
3レス頂きます
以下投下



食事のたびにスープが熱すぎて舌を焼く、袖襟や手巾の洗い替えがすぐなくなる。
気に入りの馬がよく調子を崩すうえ、先日はあやうく落馬しかけた。これではおちおち早駆けにも出られない。
近頃、それまで気にも留めなかった瑣末事に手を取られることが増え、食欲は無くすし寝覚めも悪い。

原因は分かっている。
危うく落馬をしかけたのは強く引いた際に手綱が切れたから。手綱が切れたのは、手入れの脂を塗り込めるのを怠っていたから。
食事の汁物が熱くて舌を焼くのも、隠しに汚れた布しか入っていないのも、気に入りの馬が調子を崩ししばらく乗れないのも。
たまにならば気にも留めないが重なるとどうにも気に障る。

近頃たびたび起こるそれらの事態を招いたのは、どうやら全てあれの不在のためだ。
予は今まで手近にいたあれに欲望をぶつけることで溜まった鬱屈を晴らしていたと思っていたが、それだけではなかったらしい。
あれが予の身の回りに気を回し、様々を予の気に入るようにあらかじめ取りはからうことで、心身の負担は軽減されていたようだ。
それを自覚して心の据わりが悪い。これではまるで依存ではないか。己の弱さに腹が立つ。

――王たる者、軽々しく喜怒哀楽を露わにするものではない。
幼き頃より父王に仕込まれ、そうあるべく振る舞ってきたが、押さえるのも隠すのも一番の不得手は瞋恚。
一人笑いの癖は手で隠すことを覚えた。哀しみは受け流すことを学んだ。
だが怒りだけはまだもてあましてしまう。他者に対するものも、己に対するものも。
冷たいしこりとなった思いを持て余す、それすら予の未熟を突きつけてくる。


思うに任せぬ事々に酷く気分がささくれ立つので、気晴らしに街に出て女を買った。
かつて城下を遊び歩いた頃好んで抱いた、背が高く肉感的な女を選んで。
肩を、尻を、乳房を。つかんだ指が軟らかな肉に食い込む。くねる肢体を安っぽく派手な褥に押しつけ、胎を奥へ奥へと突き上げる。
恥肉は媚びるように蠢き、肉棒に熱く纏わり付く。突き込む先端が最奥に触れ、そのたび女は嬌声を上げた。
「あ、ああっ、深いっ、良い、良いのっ」
腹の底にわだかまる微かな違和感を払いたくて、深く押し込んだまま豊かな胸元を吸い上げる。
「んっ、いやぁ、動いてぇ……も、頭、おかしくなるぅ」
白くしなやかな腕が伸ばされて、肩に回された。足を絡め腰を揺らし、望むまま貪欲に快楽を求める女。
半ば開いた唇からこぼれるのは、引いた紅よりも赤く熟れた欲望。
「ねぇ、突いて……もっと来て、めちゃくちゃにしてっ」
甘い声でねだられて、脳裏を掠めるのは濃い栗色の髪。押さえられた声に、縋ろうとしない頑なな腕。

途端、頭にかかっていたもやがすっと晴れた。
熱を失った自身を引き抜きしどけない白い身体を引きはがすと、女は熱に浮かされた目をこちらに向けた。
「……気が削がれた。もう良い」
「いやぁ、んっ、こんな生殺しでぇ」
縋る手を振り払い、衣服を纏う。充分な金貨を枕元に置き部屋を出ると、扉の向こうからこちらを呪う言葉が聞こえた。
504王様×男装従者4(2/3):2014/04/18(金) 07:36:52.01 ID:yT+GcIFo
娼館を出て夜の街を歩く。占領下の街は人影もまばらだが、混乱は収束しておりそぞろ歩きに不安もない。
外套の襟を立てても入り込む冷たい風が、冬が間近いことを伝えてくる。
今は晩秋。あれを失ったのは、まだ夏が終わろうかという時期だった。

あの日。夜明け前に敵の奇襲を受けた。哨戒網を抜け予想外の早さで駆けつけた敵の増援だった。
暗中での乱戦に予が指揮する隊まで壊走しかけた。何とか持ち直し押し返したものの、多くの兵卒を失った。

そして帰らぬ者のなかに、あれがいた。
あれが最後に目撃されたのは混戦のさなか、敵陣深くだった。遺体は出なかったが生還は絶望的だろう。
こうなることだけは避けたかった。だからあれが早く国へ帰るよう計らっていたというのに、予の決断が遅かったせいでこの様だ。
これでは予が死んだとき、あれの兄に会わせる顔がない。


兵舎と定めた建物に帰り着く。元はこの街の夜警の詰め所、質素で守りに堅い造りが少し気に入っている。
警備兵の報告を受けたのか、将軍が慌てて顔を出した。すぐ執務室に戻ろうとする予を引き留めてくる。
「陛下、どちらにお運びでしたか」
「黙れ。予の勝手だ」
「お食事はお済みですか」
「腹は空いておらぬ、先日もいちいち聞くなと言ったであろう」

適度に聞き流しながら追い払おうとする予にそれでも食い下がってくる。
「失礼を。……陛下、実は軍使が」
なるほど、と近従は応対に当たっているのだろう、予の帰営に際して出迎えが少なかったのはそのためか。
「何処からだ、敵か味方か」
「最大の敵国、東の皇帝からの密使です。陛下との謁見を求めております」

使者の用件は簡潔だった。
「これを国王陛下にお返しするように、と言いつかりました」
小箱で捧げ持たれ、今は予の手中にある冷たい石。涙滴型に整えられた翠玉、優美な細い金の鎖。

「……それは、誰からの命か」
「我らの皇帝から、直接」

この細工は間違いなく、幼き日に予があれに与えたもの。――それが彼の者の手にあったということは。
「持ち主は」
「取り返したくば探し出して見せよ、とお伝えするように、とのことです」
生きてはいる、ただし返す気はない、ということか。

「そなたの主は、予がただの雑兵一人にそのような酔狂をすると思っているのか。見くびられたものだな」
「私は主の言葉をお伝えするだけです」

手のひらの翠を握りしめる。その堅さに指先から駆け上がる何かが首裏を通り、頭皮が泡立つ感触がする。
胸に湧く感情そのままに、言葉が口をついて出た。
「探しはしない、とそなたの主に伝えよ」
「左様でございますか」
「探すまでもないのだ。……どうせ貴国は予のものになる、民ごと」

使者も臣下も皆息を呑んだ。凍り付いた広間の空気の中、予と周囲の温度差が心地よい。
「……確かに、主に伝えましょう」

手を振って、使者を下がらせる。謁見に列席した者達も下がらせ、人払いをした。
椅子に深く腰掛け、長い息をつく。ここしばらく腹に据わった感情が、こみ上げる熱で溶けていく。

あれが生きている。どのような状況かもどのような状態かも全くわかりはしないのに、その事実が予を滾らせる。

久々に腹の空く気をおぼえた。
505王様×男装従者(3/3):2014/04/18(金) 07:38:35.51 ID:yT+GcIFo
翌朝、これからの行軍方針を伝えると、軍議の場は一瞬静まり、そして荒れた。

「今後も進軍を続けるなど……無理ですっ、補給線を担保しかねます」
「これから冬です、かの国の冬は我が国よりも厳しいものです、兵が持ちませんっ」

これは決して最善手ではない、それは誰に言われるまでもなくよく分かっている。
それでも予はあれを取り戻したい。
予の懐を荒らした者には相応の報いを与えねばならぬ、それは国も民も女も同じこと。
かの者には身の程を知らしめねばなるまい。

そこまで考えてふと苦笑がこぼれ、手で口元を隠した。
なんということだ。かつては軍議に私情を持ち込むなどあり得ないと思っていたのに。
今、私情で兵に苦難を強いようとする己に、危険を感じつつも止める気にならないとは。

くつくつと胸中で忍び笑う。すっかり弱くなってしまったものだと。
しかし予が弱くなったのは、あれを得てからか、失ってからか……。

そんな物思いを空咳で払い、場を沈める弁明に集中することにした。
506王様×男装従者(〆):2014/04/18(金) 07:40:04.81 ID:yT+GcIFo
2レス目、タイトルに要らない数字が残ってしまいました。
失礼しました。
507名無しさん@ピンキー:2014/04/19(土) 07:25:15.05 ID:1nk7hzh3
王様キター!
従者どこいったー!
作者さま、ここまできたら書ききってください…何卒
508名無しさん@ピンキー:2014/04/19(土) 10:13:37.77 ID:pNof261+
従者さんどうなってしまうの……

続き楽しみにしてます
509名無しさん@ピンキー:2014/04/20(日) 19:44:43.65 ID:0g0mkhvx
新展開キテター
続きが楽しみだ
510名無しさん@ピンキー:2014/04/20(日) 20:10:20.57 ID:Noyu7kAV
ここ、ちょっと過疎ってる?
自分としては一番好きなシチュエーションなんだがなぁ。
511名無しさん@ピンキー:2014/04/24(木) 07:35:48.74 ID:ww9p06Ai
基本はまったり進行だよここ

>>506
>これでは予が死んだとき、あれの兄に会わせる顔がない。
って言ってるけど普通は妹性欲処理に使ってる時点で合わせる顔ないから
王様早く責任とって従者を幸せにしてあげてください
512保守小ネタ:2014/07/10(木) 07:35:05.34 ID:vJj2b4rE
1レスエロなし保守
台風が絡むので不快な方は回避推奨
若社長と秘書の会話

「台風きちゃったね」
「だから早く帰りましょうと申し上げましたのに」
「いやでもまだ作業が終わってなかったし」
「いくら社にとって重要な施設といえど、社長みずから保守管理点検に最後まつき合われるなどただの酔狂です」
「そうかな、ごめんね」
「天候回復は明日の午後の見込みです。午後一番の飛行機は確保しました。会長にも帰社が遅れる旨連絡済みです」
「手間をかけたね。父さ……会長は何か言ってた?」
「ここからが勝負だ、しっかりやれよ、と……大丈夫ですか?しゃがみ込まれるなんて、顔も赤いですし熱中症でしょうか」
「あ、いや、大丈夫。体調は悪くない」
「そうですか?」
「うん、ちょっとバレバレなのがさすがに堪えたというか」
「?」
「ところで、今夜泊まるところは確保できた?」
「その件ですが、昨日までの部屋は次の予約が入ってしまっているようです」
「夏のリゾートだからねえ」
「他のホテルも満室で。唯一空いていたのが昨日のホテルのロイヤルスイートだけでした」
「ほほう」
「社長はそちらに。私はこの施設に残りますので」
「却下。君も僕と一緒に行こう」
「は?で、ですがスイートといえど寝室は一室ですし、非常時の保守要員として……」
「それこそ秘書の職分じゃないでしょ。当直の担当者もいるんだし餅は餅屋だよ、せっかくのスイートだよ」
「ですが……」
「広いよ快適だよロイヤルスイート。ベッドも一台ずつ使えるはずだし、もちろん君の意に反して何か強要したりはしないよ?」
「!そんな心配をしているのではなくてですね、」
「もちろん君さえその気なら僕は大歓迎だけど」
「!?そ、それも秘書の職分ではありません!」
「今18時を回ったから我が社の規定では終業後だね。プライベートタイムだ。……さあ、君はどうしたい?」
513名無しさん@ピンキー:2014/07/10(木) 12:23:20.81 ID:wAvNFSDo
お見通しの会長カッコいいw

若社長がんばれよ!
514名無しさん@ピンキー
投下乙
ちょw主役の若社長を食いすぎてる会長www