30 :
夜の牙:2011/07/25(月) 02:22:35.99 ID:rx9glY2S
アルマの生き物のような舌が白い肌の上で踊る。
何も結わえていない、長く垂れたルリの豊かな髪が彼女の頬と肩に纏わりつく。
彼の右手がルリのしなやかな足に伸び、腿を撫でつける。
暗闇に浮かび上がる真紅を思わせる体の、野獣のようなアルマの姿と女の白い肌。
それはとても扇情的であった。
「アルマさ・・ん。」
ルリは目を瞑ったまま、顔を天に向けた。
「あなたになら殺されても構わない。それで少しでも、あなたの心が楽になれるのなら。」
その言葉にアルマの動きが止まった。雷に打たれたかのように彼は震え、微かな呻き声
を上げた。
「アルマさん・・・?」
彼の全身を蝕むように覆っていた魔の殻が消えていく。彼女の言葉に溶けていくように。
二人は、その場に崩れ落ちた。膝をつき、荒い息を吐くアルマは元の姿を取り戻していた。
意識がはっきりとした彼はルリの無残な傷に気づいた。
血にまみれた彼女の首筋、汗ばんだ真珠のような肌は残酷なほど美しかった。
「ルリ・・!これは一体・・・!?」
まただ。またしても自分は、彼女を傷つけてしまったのか。
「アルマさん、元のあなたに返ってくれたのね。良かった・・・。」
少女は優しく、聖母のように微笑んだ。その微笑みは、とても眩しかった。
「俺は、俺はまた君を・・!どうして俺の為にここまでするんだ!!こんな危険な
目に合ってまで・・・!!」
ルリは悲しげな目をしてアルマを見つめた。
「ずっと申し訳ないと思っていました。私のせいで、あなたを戦いに巻き込んでしまった。」
大きな瞳に涙がいっぱいに溜まっていく。
「私さえ現れなければ、あなたは平穏に暮らせたかもしれないのに。あなたを追い詰めて
しまったのは私です。」
彼女は目を閉じ、涙が水晶のように流れ落ちた。
「ごめんなさい・・・。」
31 :
夜の牙:2011/07/25(月) 02:26:15.48 ID:rx9glY2S
違う、謝るのは自分の方だ。アルマは目頭が熱くなるのを感じた。
今まで自分の為に、ここまでしてくれた人がいただろうか。
周りから恐れられ、暴言を吐かれ、世間の冷たい仕打ちに耐えてきた。
優しいのは亡くなった母親だけだった。その面影がルリに重なった時、彼は彼女を抱きしめていた。
「違う・・違うんだルリ。誰のせいでもない、これは運命なんだ。この戦いは避けられかった。」
アルマはルリを強く抱きしめた。
「俺は、君のおかげで自分を変える事ができた。学校での皆の誤解を解く事もできたし、
仲間もできた。感謝している。だから自分を責めないでくれ。」
ルリは潤んだ瞳で顔を上げた。
「アルマさん、あなたは覚えていないかもしれないけれど、私はあなたに助けられた事が
あるんです。ずっと小さい頃、あなたは工事現場で頭上に落ちてきた鉄骨を受け止めてく
れましたね。」
信頼に満ちた純粋な瞳であった。
「あの時の事は今でも忘れられません。私はあなたに、あらゆる困難に立ち向かう勇気を
貰ったんです。だから今度は私が、あなたを助けたかった。力になりたかった。」
彼女の澄んだ声が部屋に確かに、静かに響く。
「あなたが好きです。」
アルマは顔上げた。切ない表情で目を細め、初めて彼の胸を温かいものが満たした。
「ルリ・・・!!」
二人はただ、ただ強く抱き合っていた。もう二度と離れないというかのように。
そんな二人を包むのは夜の静寂。見守るのは夜空に輝き、瞬く星だけであった。
32 :
書いた人:2011/07/25(月) 02:40:16.75 ID:rx9glY2S
このお話のイメージでは美女と野獣を思い浮かべました。
凶暴な純愛を書いてみたかったのです。愛とは平和ではなく、戦いなのだと
どこかで聞いた事があります。人を愛し、救うには自分も時には血を流す
事もあるのではないでしょうか。アルマとルリも、これからは過酷な戦いに
身を投じるかもしれません。本編とは違う部分もあるかもしれませんが、
どうかお許し下さい。
では、次回まで・・・。
33 :
書いた人:2011/07/25(月) 22:18:25.56 ID:R7hevBQX
突然ですみませんが、続きは他のところで書く事にしました。
このスレがいつ落ちるか分からないですし、時々書き込みができなくなるの
です。小説サイト「小説家になろう」の「にじファンサイト」に載せようと思って
います。このままでいくと文章が長くなりそうなので、内容的にもその方が良い
と判断しました。サイトは検索すればすぐ分かると思います。見つけたサイト内で
「セイクリッドセブン」で検索してみてくださいね。それでは、またお会いしましょう。
ありがとうございました。
34 :
書いた人:2011/07/26(火) 02:23:15.42 ID:Oiy+jmCT
小説サイト「小説家になろう」に加筆修正したのを載せました。
サイト右側の下にあるグループ一覧をクリックすると「ムーンライトノベルズ」
の表示があるから、そこにアクセスして検索してみて下さい。
それでは・・・。
作者さんの作品は、人間関係が丁寧に描かれていて
キャラを大切にしてくれているのがわかるので、読んでいると嬉しくなります。
これからは、他のサイトで続きを書かれるという事で
そちらも楽しみにしています!
職人さんの作品投下心待ちにしてます!!
37 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/29(金) 14:34:45.13 ID:gh+Vrt0q
新たな職人さまもお待ちしておりますっ!
アルマくぅーん
39 :
名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 19:52:34.88 ID:Ol2V/J29
(*´д`*)ハァハァ
40 :
名無しさん@ピンキー:2011/08/03(水) 18:22:08.94 ID:uZBBfLLd
募集あげ
ルリお嬢様の破瓜の血で血清を作る陵辱モノを誰か
なにそれ滾る
セイクリにはもっと書き手が居ていいはずだ
44 :
名無しさん@ピンキー:2011/08/13(土) 12:25:46.08 ID:4OlnLPgX
アルマ×ルリ
カガミ×ルリ
ナイト&フェイ×ルリ
カガミ×アルマとか
妄想膨らむ展開ならいっぱいあるはず・・・
かがみんとSPちゃんが諸事情により生身で見張り中な感じ
「……」
「……なんですか」
「……いやぁ、アンタってけっこーイイ男だなぁって」
「……」
「アハハ、ウブでやぁんのぉ〜」プニプニ
「今は非常時です。確かに暇なのは否定しませんが、謹んで下さい」
「……ちぇ〜。つれないなぁ。やっぱりアレ?シュクンヘノアイ?」
「……それ以上は、いくら研美さん直属といえど痛い目を見ていただきますが」
「はぁ〜い」
「全く……」
「……」
「……」
「……ねぇねぇ」
「……なんですか」
「……」
「……」
「……ロリコン?」
「……」
「しゅっ、しゅごすぎぃぃぃぃ?!!ゆ、指だけで、アタ、シが……ぅぁぁああああああああああん!!?」
「残念でしたね。メイドの躾は慣れているんです。というか、盛大なよがり声の割にイキ顔は必死に隠そうとしているあなたの方がウブなんじゃないですか?」
「ひゃめぇぇええええ!??!」
「生意気美女もなんのその!ヒーローズがズバッと解決!」(`・ω・)/ズバッ
※なお、お嬢様の性の乱れはヒーローズのもう一方の片割れが責任を持って面倒を見る模様
こんな感じの話を誰か書いてくれないんですか(^q^)
もう一方の片割れとか日本語おかし過ぎワロス死にたい
あと↓若干ネタバレ注意
研美さんの言い付けでアルマとルリのデートを監視するSPちゃん
(おぉ、近い近い)
(まじ?!もう手とか繋いじゃうの!?)
(一緒にスイーツ!デートすげぇ!ていうか私も食べよ!)
(海で二人で花火とか超ロマンチック〜)
(結局小指の意味ってなんなのぉ〜?!)
「さて、2人のデートはどうだったんだい」
「超ラブラブ!もう子供デキそうなレベル!!」
「な、なんと……若い子は進んでるな……!」
SPちゃんマジかわいいけど実はこんな風に純情アホの子とかだったら世界が崩壊するレベルでかわいい
小さなルリちゃんにデカいアルマのイチモツが収まるのか心配です
50 :
名無しさん@ピンキー:2011/09/08(木) 09:31:07.15 ID:eYQUTwxT
ルリちゃんが研美さんの筋肉質な肉体で目茶苦茶にされちゃうエロパロください
ルリちゃんがアルマに滅茶苦茶にされるのが読んでみたい
アオイお嬢さまと鏡さんよかった
ちょっと年の差開きすぎてるけど…
翡翠たんがナイトに犯されている画像ください。
募集あげ
55 :
名無しさん@ピンキー:2011/09/30(金) 01:00:49.40 ID:bpqAH0Ck
必中アゲ
アオイお嬢様が鏡を逆レイプするも途中からやり方がわからなくて涙目に。
結局逆転され鏡に間違った知識含め色々教え込まれちゃう。
そんなのありませんか。
かがみん「まずはこの『張り型』をですね…」
「痛いっ……痛いわよ鏡ぃ……」
「困りましたね、これでは私のモノは入りませんよ」
「そ、そんなぁ……どうにかなさいよっ!」
「指が二本入っただけでこれではとても……仕方ありません、道具で慣らしていきましょう」
ヴィィィィィィィ
「な、なにそれ!?」
「私のバイブをアオイお嬢様の中に」
「私のハジメテをバイブにあげ……ないわよ。
ていうかなんでそんなの持ってるのよ鏡ジュニア」
「……執事の嗜みです」
わっふるわっふる
ナイトは変態
アオイ「鏡ジュニアってあそこもジュニアなのね!」
保守
63 :
名無しさん@ピンキー:2012/01/09(月) 23:02:56.44 ID:UDIBofoT
職人さんかもーん
かもーん
ほしゅ
ほしゅ
ほしゅ
ほしゅ
69 :
書いた人。:2012/03/31(土) 06:07:48.57 ID:7iU983U3
小説の続きはピクシブに移動しました。
一応、報告します。
70 :
名無しさん@ピンキー:2012/04/10(火) 01:44:47.57 ID:jrvEp7Pb
わふわふ
ほしゅ
保守
捕手
ルリ
ラウ
76 :
名無しさん@ピンキー:2013/04/30(火) 01:56:24.71 ID:6ZTbvd10
ほしゅ
77 :
名無しさん@ピンキー:2013/11/05(火) 20:58:27.08 ID:w5ChmqsC
うむ
ルリ
まだ残ってる!
最近見たから仲間いなくてさびしいよ
ありがたく頂戴します
アルルリかわいいよアルルリ