952 :
願い事 2/3:2011/10/10(月) 00:06:26.10 ID:P+IZsSox
ギュウッ
女は男の胸に顔を埋めた
「こっ…こうしてたら暖かいかな〜?って」
声が引きつっている。さすがに、男に抱きつくのは勇気が要るだろう。緊張しているはずだ
だが勿論、された側の男も例外ではない
「な…ななな、ななナニヲシテ…」
ムギュウウウ
「むふふ〜ん…先輩あったかい…」
「後輩ちゃんってこんなキャラだったっけ?もっとテキパキしてる冷静キャラだと思ってた…」
すると女は顔を上げて言う。
「そんなのは表の顔です。せっ先輩には本当のままでありたいんでしゅっ…噛んじゃった」
「おっ、おう。そうなのか」
噛んだ辺りで、やばい抱きつきたいと男は思ったが残り少しの理性で押し止める
ひとまず手持ち無沙汰な手で、サラサラの黒髪を撫でながら話を修正する
「そうだ。願い事の後一つって何だったんだ?」
「それはですね。そろそろ……欲しい…なって」
「どうした聞こえないぞ?何が欲しいんだ?」
「…ス…が欲しいなって」
「何だ?乗りかかった船だ。一品くらいなら買ってやるよ。働き詰めでどうせ給料余ってるからな」
「あ、物はいいんです」
「じゃあなんだ???」
「えっと…次スレが欲しいなぁ〜って」
953 :
願い事 3/3:2011/10/10(月) 00:39:48.49 ID:P+IZsSox
「くそっ…すまない…。忍法帖が足りないからそれだけは無理だわ…」
「そうなんですか…」
またしょんぼりとした顔をする
そこに、
12時のチャイムが小さく、数度だけ鳴る
蛇足だが、作業の効率化に時間配分がどうとかと毎時間鳴るものだ
「もうそんな時間か、日付変わったな。そろそろ仕事再開する?暖まっただろ?」
「ですね…あ、日にち変わったんなら返事聞かないと」
「今、何と」
「先輩は私のこと好」
「それは俺がたった20分で答えを出したと言う意味になるぞ。最低でも明日の昼まで待て」
「私、夜勤終わったら日中は休みなんですけど…」
「それもそうか…俺も朝から休みだ」
「あ!じゃあ私の家でお昼作りますから、そこで教えてもらうって言うのは」
「おいおい、男を家に連れ込むってどういうことになるのか分かっているのか?」
「え?お昼はお昼でしょ?」
「キャラ変わると頭の構造も変わるのか?」
「なんのことですか?」
女は目の前の男が無害であると信じきって性的な展開を全く考えていない
女の言う好き嫌いは嗜好のそれでしかなかったのだ。
そんな状態で問答が続き、女が男の言葉の意味を理解するのは次の1時間後のチャイムであった
今後、仕事が立て続けにあるのでムシャクシャしてやった
少し反省している。
955 :
1/2:2011/10/10(月) 01:30:50.07 ID:+LocV7Kb
家に着くと部屋でちっこいのが寝息を立てている。割とよくある日常だ。しかし、以前このことを友人に言ったら鼻で笑われ「妄想は口に出すな」と言われたので、すぴすぴ言ってるこいつは俺の妄想が作り上げた存在なのかもしれない。
「ん……あー。帰ってきてたんだ、彰人」
しかし、俺の妄想の産物であるはずのコイツは目を覚まし、俺の意思とは関係なく喋りだした。それでもなお妄想と言い張るのか、俺は。
「ん? どしたの、彰人。難しい顔しちゃって」
「んや、なんでもない。ただいま、莉未」
「おかーり」
莉未はごろごろ転がって布団から抜け出すと、そのまま俺の足元まで転がってきた。
「抱っこ」
「へいへい」
両手をこちらに向けてる莉未を抱き上げ、むぎゅーっと抱っこする。ついでに頭もなでてやる。
「んー」
何か唸りながら、莉未は俺の胸に顔をこすりつけている。どうにも猫っぽい。
「頭を動かすない。なでにくいだろ」
「なでなきゃいーじゃん」
「なでないと怒るだろ」
「怒る」
なんてわがままな。いつものことながら、この幼なじみは中々に厄介だ。
「あのさ、彰人。録画してるアニメ一緒に見よう」
「ゲームしたい」
「私はアニメ見たい」
とか言いながら勝手に人のビデオを再生する莉未。俺の意見は往々にして却下されがちです。悲しい。
「ん」
準備を終えると、莉未は部屋の中央に置いてある座布団をぽふぽふと叩いた。そこにあぐらをかいて座ると、次に莉未が俺の膝の上に座る。俺の部屋でのいつもの鑑賞姿勢だ。
「あ、しまった。お茶菓子用意してねえ」
莉未が肩越しに俺を睨む。
「しょうがねえだろ、帰って来て早々にこんなことになるとは思ってなかったんだから。ていうか睨むな。お前目つき悪いんだから怖いんだよ」
このお嬢さんは見た目は可愛いのだが、三白眼のうえ愛嬌がないので知らない人からは怖い人だと思われがちだ。昔はクラスメイトから「莉未さんってヤクザの子なの?」とよく聞かれたものだ。
「生まれつきだからしょうがないもん。そんなのいーから早くお菓子用意してきて」
「スーパーめんどくせえが、分かった」
莉未をその場に置いて、台所に向かう。棚をあさると、食いかけのせんべいを発見。文句言われそうだが……まあいっか。
「えー……おせんべ? ケーキとか食べたい」
戦利品を持って部屋に戻ると、想像通り評判は芳しくなかった。
「贅沢言うない」
むーっとした顔のまま、莉未がせんべいに手を伸ばす。
「う。……湿気てる」
「え? ……うわ、マジだ。ふにゃふにゃだな。あ、莉未。ふにゃふにゃって猫っぽく言って」
ふにゃふにゃという語感が気に入ったので、そんな頭の悪いことを言ってみる。
956 :
2/2:2011/10/10(月) 01:31:06.52 ID:+LocV7Kb
「なんで? まあいいけど……んと、ふにゃふにゃ」
「うむ。100点」(なでなで)
「意味分かんない」(ちょっと嬉しそう)
その後も数度ふにゃふにゃ言ってから、莉未はビデオの再生ボタンを押した。最近莉未がはまっている魔女っ子モノのアニメだ。ただ、俺はあまり興味がないのでふわあああ。
「…………」
「はい、すいません」
じろりと睨まれたので、真剣なフリをして鑑賞する。
そんなこんなで30分後、番組終了。満足げに莉未が息を吐きつつリモコンを操作してビデオの電源を落とした。
「はぁー……今回も面白かったね!」
「そうですね」
「うー……なんかムズムズしてじっとしてらんない。そだ、コスプレして遊ぼう!」
「勘弁してください」
「服取ってくるから、ちょっと待っててね!」
「繰り返すが、勘弁してください」
俺の懇願など意にも介さず、莉未は部屋から出て行った。ほどなくして、服を二着持って戻ってきた。
「はい、これが彰人の」
俺にゴテゴテした服を渡し、自身も魔女っ子服に着替えだした。
「まあ、コスプレは今更いいとして、幼なじみとはいえ年頃の女性が男の前で着替えるのはどうかと思うぞ」
「? 彰人だもん、家族みたいなもんだからいーよ、別に」
「家族なあ……」
……まあ、今はいいか。
「そんなのいーから早く着替えて!」
「へーへー」
そんなわけで、恥ずかしい服に着替える。莉未も着替え終わったようだ。髪型まで魔女っ子仕様でツインテールになっている。
「んじゃ、いくよ? くらえっ、マジカルキャノン!」
魔女っ子のステッキをこちらに向け、恥ずかしげもなく全力で叫ぶ莉未さん(高校2年生)。これはこちらも全力でいくしかあるまい。
「ぐああああっ! ……くうっ、右腕を持っていかれたか」
「そーゆー風にはなんないの!」
「よく知らないんだ」
「さっきまで一緒に見てたのに! 彰人はあとで要復習ね! んじゃ、もっかい! てーっ、マジカルキャノン!」
「ぐああああっ! ……左腕を根こそぎだと!?」
「腕の種類の問題じゃないの!」
「難しいね」
「難しくないっ!」
などとマジカル棒でぺこぽこ叩かれながらも、楽しくコスプレしました。ただ、本音を言うと、もっと淫靡な方のコスチュームプレイがしたいです。
符長もげろ
符丁マジカルキャノンでチンコマミれ
あ、途中送信しちゃった
>>956 ふにゃふにゃ幼なじみかわいい
>>956 GJ!そしてもげろ
またお前は新しい娘とイチャイチャしやがってww
お兄ちゃんどいて、次スレ立てられない
ホスト規制だってさ
>>1の「エロパロ」が「エロパレ」になってるから直してくれたら嬉しいな
実はエロパレが2スレ目からの伝統だっただなんて言えない……
>>963乙
また甘えっ子との愛の巣を引っ越すときが来たか
966 :
宮都と准:2011/10/10(月) 22:41:24.95 ID:0tzlHc32
注意書き。
甘くない。無駄に長い。初心者。
誤字脱字あるかもしれない。
アドバイスもよろしくお願いします。
それでも良かったらどうぞ。
967 :
宮都と准:2011/10/10(月) 22:49:13.95 ID:0tzlHc32
とある研究室で2人の若い男女が何かを造っていた。
「ちょっと。それ取ってくれる?」
「はい、これだろ?」
「そこのも」
「ほい」
「そうそう。 これでこうして …っと、あとさっきの計算結果は?」
「えーっと……端から40mmだな。あと2〜3mm左でもOKだ。」
「そう?それじゃあここをこうして。宮都、ちょっと裏からおさえといてくれる?」
「わかった。え〜っと、12mmのスパナは何処やったかな…」
「あとそれもやっといてくれる?」
「大丈夫。明日穴を開けるから。それよりもそれ大丈夫か?」
「ああ、髪?これくらい平気よ」
そして少し離れた場所には男が2人。温厚そうな20歳程の学生と、この研究室の主である40歳程の教授。
「あの2人、相変わらずいろいろやってるな」
と教授が学生に話しかける。学生はパソコンから目を離し
「ええ。しかし今度は一体何を造ってるんでしょうかね」
「前回は…たしか発電機だったっか。オープンスクール用の。行列出来てただろ?」
「ああ、自転車漕ぐと電球が光る奴」
「最初は見学に来る高校生には子供っぽいと思って止めたんだが、中々に好評だったな」
「こんな研究室にあそこまでの行列が出来たんですからね〜」
教授は頷きかけて
「どういう意味だ?返答次第では研究室から永久に出て行ってもらうぞ?」
と言ったが、学生は真面目くさった表情で「冗談です」と返す。
「まぁ取り敢えず2人に聞いてみますか。」学生は笑いながら2人に声をかけに行く。
968 :
宮都と准:2011/10/10(月) 22:52:51.71 ID:0tzlHc32
「2人とも疲れただろう?お菓子と紅茶でもどうだい?」
その声に先ほど宮都と呼ばれた男、というよりも少年が反応する
「ん? …ああ、もうこんな時間だったんですか。准、今日はもう終わりにしよう」
宮都は一緒に作業していた少女に声をかける。しかし女は渋い顔をしながら
「え〜今いいとこなのに。」
と、まだまだ作業を続けたいことをアピールする。しかし
「すでに今日のノルマは終わってるだろ。もう少し余裕を持ってもいいぐらいなんだし、三田先輩の誘いを断るのももうしわけないだろ?」
と優しく諭され、作業を中断し、3人一緒に教授の下へと向かう。その後しばらく4人で談笑をしたがここで三田が本題にはいった。
969 :
宮都と准:2011/10/10(月) 22:55:47.95 ID:0tzlHc32
「ところで、小宮君と夏目さんは一体何を造っているんだい?」
「ああ。気になって夜も眠れない。このままでは俺は過労死してしまう。」
教授は大袈裟に両手を上げ、いかにも疲れた表情をする。宮都はそれを見て少し笑うと、こちらも大袈裟に驚いた表情を作り
「死なれては困ります。この研究室、1番規則が甘いので居心地がいいんですから。」
と言うと、准もそれに続き
「お菓子持ち込み放題、テレビ見放題、遊び放題、何でもし放題ですからね」と続けた。
「まぁ、それはこの部屋の主に似たんでしょうね。この前も期末試験で授業の感想だけで60点の問題出したでしょう?武田教授の微生物概論簡単すぎって専らの噂ですよ」
三田は呆れたように言ったが当の武田はそれを聞いて満足そうに
「そうか!それは良かった」と言うが三田は
「そんなんじゃクビになりますよ!どうしてそういい加減なんですか」
「いいか、三田。我々教授とは本来、学生たちの未来のために様々なことを教えることだ。
しかしそれには学生たちの意欲・関心が無ければならない。しかし悲しいことに今の学生のほとんどはそのようなものを持っていないんだ。
だから私は講義を通して皆にその気持ちを育ててもらおうと思ってだな…」
「で? 本音は?」「採点が楽!さらに全員が単位を取ってくれるから俺の教授としての株も上がる!!
まさに1石2鳥ではないか!!!」
宮都と准は2人して笑っているが三田はというと、突っ込む気も失せたのか頭を抱えてため息をついている。
970 :
宮都と准:2011/10/10(月) 22:57:36.37 ID:0tzlHc32
「それで?いったい何を造っているんだ?」
武田は笑いながらもう一度聞いた。なんだかんだで興味があるらしい。
准と宮都は顔を見合わせて同時にうなずくと宮都が口を開いた。
「綿あめ製造マシンです」
「「は?」」
これには唸っていた三田はおろか武田までもが素っ頓狂な声を上げる。
「あれ?ご存じないんですか。真ん中の筒にザラメを入れて回転させるやつですよ」
「いや、そうではなくて…なぜそんなものを?」
「だいたい俺の研究室は微生物がメインなんだが」
2人して怪訝な顔を宮都と准にむける。それに対して准が
「だってこの研究室私たち4人しかいないじゃないですか。それだと少し淋しいし。ですから面白いものを造って皆さんにこの研究室に興味を持ってもらいたくて」と笑いながら言う。10人中10人がつられて微笑んでしまいそうな暖かい笑顔だ。それを聞いた武田は
「聞いたか三田!!これが俺の講義の成果だ!!こんなに可愛い研究生2人に想われて…俺は幸せだ!!」
武田は感激の余り腕を大きく振り回し三田に大演説をした。その結果、テーブルの上のティーカップが落ちて割れたため宮都がこそこそと掃除を始める。
「おっと!スマン。だがこれ程までに我が研究室のことを思ってくれていたとは…」すでに涙ぐんでいる。これまでどんな教員生活を送ってきたのか…
その後酒を持ち出し飲み始めた武田。ハイテンションのまま談笑が再び行われ、この後1時間以上も続いたのだった。
「それでは私たちはもうそろそろ帰ります」21時を少し過ぎた頃、宮都が帰り支度を始める。それにつられて准も帰り支度を始めた。
「そうかい?お疲れ様。また明日」三田は微笑みながら宮都と准に返す。
「武田教授はどうします?すっかり眠っちゃってますけど…」准は心配そうに聞くが、三田は微笑んだまま
「どうせもう少し残るつもりだったから。僕が起こすから大丈夫」
と返した。結局この研究室には武田想いの学生は3人いるのだ。
971 :
宮都と准:2011/10/10(月) 23:00:11.03 ID:0tzlHc32
研究室から出た2人は研究棟に配置してあるロッカールームに荷物を取りに行く。廊下は冷え冷えとしていて少し薄気味悪い。
准は不安げな顔をして、さりげなく宮都に向かって手を伸ばす。それに気づいた宮都はフッと笑って准に手を伸ばす。
すると准は安心しきった顔になる。いつも通り、宮都にしか見せないふにゃ〜っとした笑顔だ。2人で手をつなぎながらロッカールームへ向かい荷物を取り出す。
いつも通り長めのマフラーを2人の首に巻き、准と宮都は手を繋いだまま研究棟をでる。
流石に21時ということもあってキャンパス内にはほとんど人がいなかったが、たまたますれ違った女学生のグループには歓喜の悲鳴を上げられた。
いつも通りなのに…
そのまま駅に向かって道を歩く。
「准、寒くないか?」
「ううん。全然平気」
「そうか。それにしても最近めっきり寒くなったな。地球温暖化なんて嘘なんじゃないか?」
「そうね。まぁこうやってくっつく口実が出来るからうれしい限りなんだけど」
「別に口実なんていらないだろ、これくらい幼馴染なんだから普通だし」
「まぁそうなんだけどね。でもやっぱり理由は欲しいじゃない。」
「ああ。それにしても武田教授があそこまで感激するとは…驚いたな。普段と全くキャラが違ったし、准の説明の仕方が良かったのかな」
准は首を横に振り「それだけ宮都の発想が良かったってことでしょ。それに綿あめ機なんて少し楽しみだし。半年後はもう少し増えるかなぁ」
人数が増え賑やかになっている所を想像したのか、准の顔がさらにほやほやっとする。その顔を見た宮都もつられて微笑んでしまう。
そうして他愛無い雑談とお互いの手のひらの温もりを楽しみながら2人は駅へと向かう。
972 :
宮都と准:2011/10/10(月) 23:02:01.15 ID:0tzlHc32
「そういえば今日でしょ?例の日。ちゃんと準備出来てるの?」
駅で電車を待っている最中に准は宮都に聞く。もちろん未だに手は繋いだままだ。駅中の人々の視線を感じながらも宮都は、
「もちろんだ!俺を誰だと思っている?ちゃんとあいつが喜びそうなものをきちんと予約してある。帰りに受け取りに行くことも伝えてあるから大丈夫。」顔をほころばせながらそう答えた。
「本当に妹想いね。妹さんが羨ましいな〜」
「ふっふっふ。そんなことを言っても分けてやらないぞ。大事な妹の為の物なんだからな」
「その割には妹さんにはその愛情が伝わっていないみたいじゃない?」
「誰にでも反抗期というものはある。決して俺は嫌われてはいないと思うぞ。いや嫌われていない!」そう断言する宮都。昔から妹のこととなるとキャラが変わることを知っている准はさして驚いてはいないがそれでもやっぱり悔しいらしい。
「宮都。駅から家までおんぶして?」
「ん?足でも痛めたか?」
「少し疲れちゃったから…ダメ?」
「ダメ」
「酷い!こんな美少女が頼んでるのに」
「美少女? ああ、微少女ね」
「今何か悪い方に言い換えられた気がする。」
「気のせいだろ。そんな我儘イチイチ聞いていたらつけあがっちゃうだろ。言うことを聞かない猫みたいに」
「ニャ〜!」「痛い!」猫パンチが宮都の頭に炸裂した。
「すでにつけあがってしまっている!?これは今更治すことはできないな。仕方がない、毒を食らわば皿までという諺もあることだし、おんぶしてやるとするか」
やれやれ顔を作りながら宮都がそう言うと准がいきなり宮都の背中に飛び乗り首に手をかける。
「やた〜」
「駅から家にまでだろ!なぜここで飛び乗る!?」
「電車が来るまでの時間も追加」宮都からは見えないがものすごい幸せそうな顔をしている准。宮都はやれやれといった仕草をしながらも幼馴染の重みを感じながら電車が来るまでの時間を待つのであった。
973 :
宮都と准:2011/10/10(月) 23:06:22.06 ID:0tzlHc32
以上です。
このスレに一年以上いるけど、やっぱり書くのは難しい…
2人になると正確が変わるというのが書きたかったんだが、上手く書けたか自信がない。
974 :
名無しさん@ピンキー:2011/10/10(月) 23:27:16.88 ID:4/AoTMR8
>>973乙! おまえのせいで俺の心が温暖化だどうしてくれる!
おつおつ!
初心者ということなので幾つか気になったところを…
>甘くない
後半のほんのり美糖…じゃなかった微糖な展開はイイもんですわ…
ところで准ちゃんは微少女″ってことはひょっとして小柄なのか?
それから美乳なのか微乳なのか。どっちなのかハァハァ
そういうとこまで書いてあると、より萌えられるかな〜
>無駄に長い
確かに、二人になるまでの前置きがやや冗長かな?
というか教授のキャラ立ち過ぎワロタだし三田さん視点も入ってるしで、
主役の二人に余り集中できなかった…
>2人になると正確が変わるというのが書きたかったんだが
あんま変わってなくね?と思ったらキャラ変わるのは男の方だったの?
その辺がよくわかんない。
下手したら前半部分は丸ごといらなかったかもしれない…
長いと思ったら、回想で済ませるとか手はいくらでもある。
書き足すだけじゃなく削るのも大事なこと。
>誤字脱字あるかもしれない
不安なら2〜3日くらい後にもう一度確認して、きちんと推敲すべし。
熟成期間を経ることでより深みのある味わいのSSができるものですよ。
>初心者です
>アドバイスよろしくお願いします
このフレーズを見るとどうしても辛口になっちゃう癖が…
しがない書き手くずれの戯言ですが、次回以降甘味を引き立たせるためにご活用ください。
977 :
宮都と准:2011/10/12(水) 00:08:34.54 ID:83NrUw6G
>>976 アドバイスありがとうございます!
やっぱり最初の方長すぎましたか…
軽く流すつもりが、予想以上に教授と三田に愛着が湧いてしまってつい…
それに後半よりも前半の研究室の方が
スラスラ筆が進む事進む事… 甘えんぼうスレ向いてないかも…
性格が変わるのは准の方のつもりでしたが、やっぱり余り変わんなかった…
一応次スレに続き書いたので、そちらの方もよろしくお願いします。キャラ設定も載せました。
今すぐ捨てたい 理想郷の甘さ求めてる自分を
ぎらついたツンとデレが交差するSpiral days
絡み合う不確かな愛情 時に”ぎゅー”でさえ心を溶かす
甘えたい? それとも甘えない? ”もげろ”を強さに変えて!
Drastic my sweet あるがままこの思いを導いて
Drastic milkish 1000を越えて新しいスレへと
Drastic my sweet 確かめたい 今甘え求める意味を
Drastic milkish もっと甘く二人萌え突き抜けて
I believe in Drastic my sweet!
次回
糖12度 ロストグラウンド
雑談が糖下を呼び、糖下が虫歯を呼び、虫歯がもげろを呼ぶ
その中で芽生えた職人も、プロットも、萌えの中に溶け込むしかないのか?
行くは甘え、来るは甘え、全て甘え…!
ほんとは13だけど
ナレーション:若本かいな
夕陽の中、手を繋いで歩く幸せそうな兄妹をバックにエンディングテーマが流れてゆく……
次スレが稼動しちゃってますが、埋めついでに4レス
ただし以前書きかけたまま未完結のもの
中途半端に終わっているので注意
町の小さな小児科は、夕方で間も無く閉まる。
「吉野ゆきちゃん、どうぞ」
待合室に放送が流れ、呼ばれた彼女は席を立った。
ぺたぺたとスリッパの音が、すっかり静かになった室内に響く。
そして、診察室に。
「大山せんせー、こんにちわっ」
入ってきたのは、小学校高学年といった外見の少女。
「こんにちは。今日も一人で来たのかな?」
「そーだよ」
対するのは、白衣の若い医師――大山峰夫。
回転するイスに、一面の薬の棚。
机には処方箋の用紙やら何やら、子どもにはよく分からない類のもの。
峰夫は本日最後の患者である相手を、目の前のイスに座らせる。
彼女――ゆきは何故か嬉しそうに、”先生”を見つめる。
「喘息の具合はどう?」
「――なるほど、ここに来ると良くなるんだね」
説明を復唱し、苦笑いの峰夫。
しかし受け答えははっきりしており、物怖じもしない。
それどころか、病気で来ているはずなのに、満面の笑み。
まるで優しく親しい人を、慕うようだった。
「聴診は看護婦さんに手伝ってもらおうか?」
峰夫がそう言うと、ゆきは迷わず訊いた。
「どーして?」
気にせずとも問題はないが、思春期にも入るであろう子に対する、多少の配慮である。
しかし大人の立場としては、そんなことを言われても返答の仕方に窮する。
「嫌がる子もね、いるから」
峰夫は考えて、やや曖昧に答える。
「え? 嫌じゃないよ。それに、普段は黙ってしてくれるのに」
聞き方次第ではドキリとしそうな、台詞。
「一番最初の時も訊いたけど、ほら。消極的な子がなかなか言い出せない、ってことがあったからね」
「じゃ、上着を捲ってね? 聴診器を当てるよ」
確かに今に始まったことではなかった。
何回も通っている相手が言うように、今更訊くことではないかもしれない。
「…はーい」
ただ、若干恥ずかしがるような、意識する態度は見せるのだ。
ゆきはジャケットを脱いだ。下には、ワンピースを着ていた。
診察を受けることを分かっていて、何を思って選んで来たのだろうか。
捲る、なんて程度ではなく、上からボタンを一つ一つ、外していく。
アンダーを着けておらず、幼い胸にはまだ当て物もなかった。
そして、バナナの皮を剥いたように、上半身を裸に。
冷たい聴診器が、胸の辺りに触れていく。
顔を赤くして、どこか艶のある表情で、峰夫を見つめるゆき。
しかし、目に入りながらも、手馴れた風に続ける。
異音は聞こえないが、心臓がとくとくと、速い鼓動を打っている。
その理由を、峰夫は理解していた。
幼く、されど女の体つきを見せつけて、恥ずかしさで悶える。
特別な思いのある人だからこそ、気持ちが煽られて大胆になれるのだろうか。
そして、切なさは増していく。間接的にだが、触られて感じる。
「はい、良いよ」
あっさりと離れた聴診器。思わずあ、と名残惜しむような声を出してしまうゆき。
「今度は口を開けてね」
間髪置かず、峰夫は次に進む。
「あーん」
銀色の物が、舌の上に乗せられる。
アイスのスプーンのような形――ゆきはそんな風に認識している。
冷たい感触。それも僅かな時間で、終わる。
しかし目を瞑って、近くで覗き込む峰夫を感じると、それはキスに似る。
口を開けたまま、思わずうっとりと佇んでしまうゆき。
「はい。じゃあ上着着て、喉のお薬吸っておこうか」
診察はこれで、一通り終わり。
「せんせ?」
不満気に、服を着直そうともせずに、峰夫を見つめるゆき。
「どうしたの?」
「…喘息、治っても、来て良い?」
これには思わず、溜息を吐かざるを得ない。
「ここは小児科だからね。そんなにお薬が好き?」
「せんせーが好き」
峰夫は額に手を当てて、二度目の溜息。
子どもには裏がない。純粋に好意を示してくる。
そして遠慮をしない。好きだと言ったら、何処までも好きなのだ。
「とても嬉しいけど、こんな立場だから無理だよ」
しかし勿論、納得などしない。
「う…けほんっ」
「早く服を着て、拗らせないようにしないと」
そんなことを言っても頑なに、成長途上の体を隠そうとしない。
「けほ…せんせーと会えなくなるなら、ずっと喘息で良い」
強情に、またどこかいじらしく呟く。
「ゆきちゃんが健康でいてくれるのが、僕にとって一番」
「わたしは嫌なの!」
言うなり、ゆきは行動に出た。
イスを立ち、抱き着いて来かねない迫力で、峰夫に近づく。
膝の白衣をぎゅっと掴み、顎を引いて上目遣いで見せてくるのは、欲求不満な顔。
医師を好きになる女子や、看護婦を好きになる男子はよくいる。
彼も、多少なりともその類のアプローチを経験している。
しかし、こうまで盲目だと困るというもの。
「せんせーを好きになっちゃいけないの?」
「結論から言うと、駄目だよ。君はまだ子どもだし、特別扱いなんて出来ない」
峰夫は、残酷だがそう返してやる以外に、良い回答が思いつかなかった。
「……」
上半身裸のまま、ゆきは絶句していた。
「…うぅ…けほっ」
悲しい顔をされて、いよいよ困る峰夫。
「まずはほら、ちゃんと温かくして」
「げほ、げほ…」
ショックが発作に繋がったのか、咳が連鎖する。
「ゆきちゃん?」
「げほ…くすん…」
それでも覚悟を決めているのか、そのままじっと動かない。
こんな態度に、男は結構弱い。
「…仕方ない、よしよし」
峰夫は頭を撫でると、小さな肩に手を置いた。
直に触れる体は冷たく、ぴくりと過敏に反応されたが、それから洋服を着せてあげる。
目の前の少女がほわん、と顔を赤くして驚いている内に、イスを返して処方箋を書く。
「……せん、せ?」
「僕のこと、好きなんだね?」
ゆきが頷くと、峰夫の横顔は優しく緩んで見えた。
「いろんな障害があっても、乗り越えられる? 単なる憧れや気の迷いじゃない?」
「…違う」
手を動かしながらしばらく考えて、そして返事を決める。
「…良いよ。付き合ってみようか」
峰夫は最初、年相応にという条件付きにするつもりだった。
「――!」
しかしゆきは嬉しさの余り、抱き着いてきていた。
不思議な心地は反射的に、体を受け止めさせる。
女の子、か――じんわり温まる胸が、そんなことを思う。
これほど真面目に愛を求められる立場になったのは、峰夫にとって初めての経験だった。
戸惑いを感じながらも、妙に高揚していることを自覚する。
それは依存を起こしそうなほどに、強い感情。
一旦、心を落ち着ける。抑え込むように、息を吐く。
「……」
喉の治療が済み、一旦薬局に薬を貰いに行ったゆき。
「今日は特別に、送ってあげるよ」
という自分の言ったこととしたことに、後悔中の峰夫。
仕事はまだ残っているが、看護婦が気を利かせてくれていた。
「先生も隅に置けないですねぇ? 残りは私たちがやるから、頑張って」
なんじゃそりゃ、である。
冷静に考えれば、小児科医が児童に手を出して良いはずはない。
雑念を振り払い、どうするのが一番良いかを考える峰夫。
「良いじゃないですか。ずっと忍んだ恋は年齢問わず、応援したくなるものです」
しかし手で顔を覆う。一瞬でもそんな思いを受け入れてしまった、自分を責めるように。
「それとも先生は、ゆきちゃんの気持ちを知っていて、弄んできたんですか?」
「人聞きの悪いこと言わないで。相談に乗ったり仲良くしたりはしても、こういう意味の本気じゃない」
「心にもないことは、例え口をついたって出てきませんよ」
その言葉に、顔を見合わせる。
看護婦は優しく見守ろうとしつつ、面白がってもいるような、そんな表情で峰夫を見ていた。
子どもに好かれる人間というのは、ある種生まれ持った才能だろう。そして、育った環境。
或いはそんな風に蓄積した経験から、無意識の内に”子どもに好かれるタイプだ”と思い込んでいるのかもしれない。
勿論他にも原因はあるだろうが、随分と前から漠然と、峰夫はそれを自覚していた。
実際、大人の女性と恋仲になったことは、今までなかった。
何故か身近な異性より、こういう子ども相手の方がしっくり来る――そんな風に思う日々。
ゆきが小児科に戻ってくると、峰夫は半ば無理矢理送り出された。
駐車場に連れ行き、車の鍵を開け、今まで乗せたことのない人を乗せる。
気の済むまで付き合ってあげるだけだと、申し訳程度に自分に言い聞かせる。
大人と子どもの関係において、これは健全でない。
それを傷つけないよう時間をかけて、気づかせてあげるしかないのだ、と。
「せんせ?」
助手席に座ったゆきが、隣を向く。
「?」
「えへへ…」
照れ臭そうに笑う。車内はまだ少し冷たい。
ゆきが最初に小児科に来たのは、数年前。
喘息も含め、元々体が強くはない子であり、以降よく通っている。
土台から、それなりに長い付き合いなのだ。
「お母さんは元気?」
「元気だよ」
父親が早くに他界し、ゆきは母子家庭で育っていた。
最近は会う機会もなかったが、気丈で優しげな母親は、峰夫にとっては印象深い。
「ね、せんせーは独り暮らしなの?」
「そうだよ」
「そっか……あのね、じゃあわたし、行っても良い?」
車内で二人、目が合う。
いきなりそこまで踏み込まれて動揺しないはずがない。
「どうして?」
「いつか、ここに来なくて良くなっても、ずっとせんせーに会いたいから」
こんな時に最も純情な顔で、積極的なゆき。
まだ幼い子に溢れるほどの好意を向けられると、人は優しい気持ちになる。
童心に返って、昔の姿になって、付き合うことが出来たら、これ以上ない幸福かもしれない。
峰夫は体を傾け、ゆきの肩を抱いた。
「…」
ただ宥めるつもりも、若干その気になりつつある自分自身に、戸惑う。
一人で来るだけのことはあり、小児科からゆきの家までは、遠くはない。
運転中峰夫は、ここはこう行くんだよ、と道を教えてもらう。
そして数分で、車を団地の駐車場に止めることが出来た。
鍵を抜き、外に出ると温度差が応える。
「寒いね」
峰夫はゆきを、自分の家に呼ぶかどうかはともかく、まず約束を果たすつもりだった。
”家まで送ってあげる”。
近くに落として行くだけでは心配であり、また軽薄でもあるからだ。
「せんせっ」
そんな男に、嬉しそうに寄り添う小さなレディ。
やや風の強くなった夕方。
二人はくっついて歩いた。この方が寒さを緩和出来るのは、確かなこと。
「ゆきちゃん」
「な〜に?」
「ゆきちゃんは、同い年の子とかは、気になったりしないの?」
問いかけた刹那、二人に向かい風が吹きつけた。
差し込むような冷気に、体は縮こまる。
「うう〜」
思わずだろうか――より強く、峰夫に密着するゆき。
風はすぐに収まった。
白い息を吐くと、二人のそれは絡まりながら、空へと流れていく。
「…しない。だって、こんな風に優しくしてくれるの、せんせーだけだもん」
そう言って、歩き出すゆき。
優しいのは”先生”だからだよ、と峰夫は言おうとしたが、言えなかった。
振り返り向けてくる笑顔に、気を取られて。
―――
何だろう、医者がすごい職業に見えてきた
GJ
小児科医は子供達を世界で一番愛せないとなれないって聞いたことがある
「……?」
これで何度目になるだろうか。
テレビゲームの最中に視線を感じて、少年は振り返った。
しかし、背後には誰もいない。
「おっと、コンボの最中だった」
ポーズを解くと、再びガチャガチャとコントローラーの上で指を躍らせる。三十コン
ボの表示は瞬く間にはね上がり、二倍、三倍の値にかわっていく。
最中、少年は振り返った。
部屋は引き戸が隔てているが、いつの間にか少しだけ開いていた。が、やはり人の姿
はない。
再び画面に意識を戻すと、百を超えたコンボ数は一向に途切れず、百十、百二十と上
がっていく。体力が尽きているのに、なおも攻撃されている対戦相手に同情するくらい
の風景だった。
コンボの打撃音を聞きながら、やはり背中に刺さるものがある。
肩越しに振り向くと、引き戸の開幅が先程より明らかに大きくなっていた。まだ昼間
なのに、そこはかとなく恐怖体験の気がする。
いい加減味方から何か言われそうな攻撃ぶりだが、二百コンボに到達しても、その手
は緩まない。
引き続きドカバキやっていると、技を繰り出すコマンドの入力に失敗して、コンボが
止まってしまった。
「ぬあーっ」
回数にして、二百三十九。獲得経験値にボーナスは付いたが、記録の更新には至らな
かった。
戦闘が終了し、気の抜けた少年は床に寝そべり、
「……!」
そのまま跳ね起きそうになった。視線の先には四つん這いになった少女がいて、あち
らも驚きのあまり目を丸くしている。長いポニーテールを床に垂らして、瞳をぱちくり。
しばらく静止したままだったが、姿勢もそのままに近付いてきた。
「ね、ねえふぁん」
言葉が続かない。
少年は頬をつままれ、むにむにと弄られる。対して少女はほんわかと笑みを浮かべて、
なんだか楽しそう。
にこにこ笑顔を間近にして、照れくさくなったところで起き上がる。上下左右に引き
伸ばされたほっぺがわずかに痛い。
彼女は少年の姉にあたる。三つ年上で頭が良く、物腰もまさしくお姉さんなのだが、
どこか悪戯っぽい。朝は寝起きを観察しようとしたり、先程のように背後からじっと眺
めていたり。
「ええと、なんか用事?」
早朝から記録更新に挑んだものの、結局できずにゲームのデータをセーブする。訊い
たすこし後に振り向いたが、少女は指を唇に当て、ほわんと笑った。背景にはなびらが
飛んでいそうで、特に用はないらしい。
ひとつ挙げるならゲームを見に来たくらいか。しかし自分はプレイしないのだから変
な話だった。
ディスクを交換し、別のソフトを起動する。
最近はインターネットを通じて離れた相手とも対戦できる機能を持った、スグレモノ
のゲームもある。少年はそんなネット対戦に明け暮れることもあった。
「おうっ」
対戦相手を探している最中、少年は背中に体重をかけられ、倒れそうになる。首から
手をまわされ、頭とあたまが接触する。手入れされた髪が流れて、心地の良い香りが鼻
をくすぐる。
柔らかい肌の感触が背に。おまけに脱力して寄りかかってくるものだから、これから
コントローラーを操る体には少し辛い。
しかし、それ以上なにも言わず、少年は勝負を始めた。
対戦の内容は割と単純である。
配置されたパネルをひたすら消し、相手にブロックを送ってフィールドを埋めてしま
えば勝利だ。
ただ、勝ちを得るにはコントローラーをかなりの速さで操作する必要があり、同時に
画面にも集中していなければならない。
そんな少年には姉が抱きついているため、それとなくハンデを背負った形でプレイし
ている事になる。首の両側を触れている二の腕と、背中に密着している彼女の体、それ
ぞれの柔らかい質感を意識するなとは酷な事で。
「……どうよ、16連鎖っ」
少年は思わず笑んだ。
ファンファーレと共に、相手の場に大きなブロックを落とす。ここまでこぎつける間
にも、姉は腕で体を寄せようと力をかけたり、背中に頬ずりしたりと色々だった。
なんとか勝利を収めた頃には、すっかり息が荒くなっていた。
姉を背負ったまま、少年はゲームを続けていた。
画面が切り替わる時に暗転するのだが、そこで彼女がちょっかいをかけてくる様子が
ぼんやりと映る。
頬をつつき、首筋をなぞり、腹に触れ、それから頬ずり。時々抱き寄せようとしてき
たが、ついでに首を絞められて悶絶。
音で判断しているのか、勝利した時は頭を撫でるなどして褒めるようにするが、敗北
するとぎゅうっと抱きついて首を絞めようとする。スキンシップが両極端だった。
「よし、こんなもんか」
で、かれこれ二十戦を終え、戦績は十一勝九敗。画面の向こう側では分からないハン
デを背負っていたが、まあまあと言ったところ。
一段落ついたところで、少年は首から下がっている姉の手に触れた。細い腕には無駄
な肉が一切なく、指も白くほっそりとしている。それでいてぷにぷにと柔らかく、買い
物に行く時などは何かにつけて手を繋ごうとしてくる。さすがに往来の真中で迫られる
のは、いい歳なので恥ずかしいから止めてほしいのだが。
持ち上げて、その手を離す。力なくだらんと下がって、腹に当たった。
「…………」
結局、彼女は一度もテレビの画面を見ることはなかった。少年で遊ぼうとしていたの
が本当のようで、散々触りまくって密着したままの体勢で、規則正しい呼吸をしている。
既に夢でも見ているのか、ぼそぼそと寝言が耳に入ってくる。安心しきって眠ってい
る様子で、女子の扱いに慣れない少年は、姉を起こさずに体から引き離す術を持たない。
「あっつー……」
こちらを向いたままの扇風機に、つい役立たずと言いたくなるくらい暑かった。
7月くらいに書いてた。埋めネタになるといいな。
アクションゲームなんかプレイしてる時に、背後から抱きつかれたらひとたまりもないよね
GJ
抱きついたまま寝れるようならちょっと動かしたぐらいじゃ起きないからそのまま膝枕とかして寝顔堪能したい
>>989 姉さんかわいいよ姉さん
やはり姉はたまらんなあ
>>981 そして甘獄へ…
リアルだったら問題だけどここなら無問題
ついでに埋めネタ
「ねぇねぇ、暇だから遊ぼうよ〜」
「今忙しいからまた後でな」
「さっきもそういった〜」
「分かった分かった、じゃあ
>>1000まで埋まったら遊んであげるから…」
「拘束制御術式 第3号 第2号 第1号 開 放 」
「ちょっと待てコラ」
俺が在中し始めてから初めてみる甘えんぼうスレの要領ぎりぎり終了。
お前等よくやってくれた。
夢で甘えん坊に一日中振り回されるように祈ってあげよう
「……ーちゃん、こーちゃん、ねえ起きて?」
「ん……、んー、んあ?」
最初に聴覚が目を覚まし、優しく肩を揺さぶられるると規則的なリズムの振動も戻ってくる。
最後に覚醒した視覚に飛び込んできたのは、あかね色に照らされた幼馴染の顔
「もう次の駅で降りないとだよ?乗り過ごしたら晩御飯に遅れておばさんに怒られちゃうよ?」
「……んー、悪い寝てた……起こしてくれてありがとな、琴音。」
「えへへー、どういたしまして。こーちゃんの寝顔久しぶりに見れたからいいや。」
「おまっ、恥ずかしいから見んな!」
「ぐっすりだったね。……ごめんね、せっかくの休みなのにいろいろ連れまわしちゃって。疲れちゃったでしょ?」
早朝から叩き起こされ連れて行かれたのは、学校でも話題になっていた隣町のアウトレットモール
何も用意をしていなかったから彼女にほしい服を買ってあげられなかったが、替わりとプレゼントした
シンプルなネックレスは彼女の首元で夕日に照らされている。
「いや、俺も楽しかったからさ、また来ような?……今度は見てたあの服買ってやれるように、バイトしとくからさ。」
「い、いいよそんなの!それより…ね、もっと休みの日は一緒にいたいなーって。」
「そうか……、そうだな。また今日みたいに一日中遊べたらいいな。」
「うん!……でも、あっという間だったな……こんな時間がもっと、続けばいいのに……」
そう呟いて彼女はネックレスに触れながら、寂しそうにうつむく。
そんな表情は今日の終わりに相応しくないと思ったら、考えるより先に言葉がこぼれた。
「あのさ、こうは考えられないか?」
「?」
「今のってる電車は確かに遊んでいたところから帰る電車だけどさ、
これを降りた帰り道は、次にまた一緒に過ごしていく楽しい生活に続く道だと思うんだ。」
「……」
「あー、いやだからさ、別にこれで最後とかじゃないし、これからまた一緒に登校したり昼飯食ったりさ。」
「……」
「だからなんというかその、えー……すまん、何でもない……」
やばいなんか格好つけようとして滑った。
そう思っていると、しかし彼女は顔を上げて満面の笑みを浮かべていた。
「ううん。こーちゃんの言いたいこと、分かるよ。」
「そ、そうか?」
「つまり、今日はこれからお家でもずーっといちゃいちゃしていいってことだよね!!!」
「声デケえよ!」
車両内の人影がまばらなのを確認して、はぁ、とため息をつく。
まあ、格好つけないほうが自分と彼女の自然体らしい。
「……十時までな。あと、おじさんとおばさんにはちゃんと断りいれるから。」
「ほんと!?いいの?いつもはすぐ追い出されちゃうのに……」
「今日だけだぞ。……たまにはな」
彼女が甘え上手なのか、自分が甘やかしているのか、それとも自分が甘えているのか
いままで食い下がる彼女を送り出していたのは、“たまに”が“いつも”に変わると知っているから。
でも、そんなことに抵抗を感じる必要はなかったのかもしれない。
思い返せば、小さいころから彼女と自分は“初めて”を繰り返してきた
それはつまりそれまでの関係の“終わり”
次のステップが二人をどう変えるかは分からないし、別の正解があったのかもしれない。
でもこうして隣でネックレスを掲げ微笑む彼女を自分は見たくて、
そして彼女が新しい服を着ているところも見たいと思っているから。
振動のリズムが遅くなり、夕日がホームの陰に隠れた時
何となく彼女の手を取って立ち上がってみる。
握り返す彼女はさっきとはまた違う笑顔で、つられてこちらも笑顔になる。
「それじゃ、帰るか。」
「うん!……これからも、よろしくね?」
毎回スレの終わりは寂しくなるけど、ちゃんと誰かが見送って
新スレでもちゃんと受け入れてくれるって幸せなことだよね、と思って駄文投下
容量オーバーで上手いこと締めようとして全然足りないのもまあ、御愛嬌ということで。
ということで埋めのために残り三レスは自分の好きな甘えシチュを書いていけ
コンマ以下が叶う確率な
自分は寒い早朝に甘えっ子と布団の中でいちゃいちゃしてたい!
GJ
いつも三歩後ろを歩き無言で自分のサポートをしてくれるような気の弱い甘えっ子との帰り道で、
俺の家に着いて「じゃあまた」って別れた所で何かに引き止められ、
振り向いて見ると甘えっ子が真っ赤な顔で俺の袖を掴んでいて
頭をなでなでしながら家に招待して朝まで甘えられたい
抱きつかれたら抱き返して顔真っ赤にさせたい
思う存分甘えさせてやりたい
もげろと言われるようなリア充生活を送りたい
>>1000なら全員甘えっ子と抱き合いながらぐっすり眠れる。
1001 :
1001:
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。