【俺の妹】伏見つかさエロパロ20【十三番目のねこシス】

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 通話を終えて、安堵のため息を吐いた俺を、胸をはだけたままのあやせが、泣きべそ顔でじっと見ていた。

「まぁ、聞いての通りだ。明日は、俺の大学の友人で、陶山っていう奴と、その彼女である川原さんって人
を、お前のお目付け役にする」

「お、お兄さんのお友達なんて、信用できません……。きっと、お兄さんとどっこいどっこいの変態で嘘吐
きなんでしょ?」

 俺は、陶山と川原さんを悪し様に言うあやせに少々ムカついたが、あやせの言い分にも一理ある。
 全く面識のない奴をお目付け役だって言われても、警戒心しか湧かないよな。

「陶山ってのは、医学部の学生で、ものすごく頭のいい奴だ。川原さんは陶山の同級生で、やはり医学部の
学生だ。二人とも正直で、気のいい連中だぜ。明日、本人たちに会ってみれば、お前だって納得するだろう」

「……もう、それしかない、って言うことですか?」

 俺は、恨めしげなあやせに無言で頷いた。こうでもしなきゃ、危なくって仕様がない。

「だったら、そ、それでいいです……。でも、お兄さん……」

「今度は何だよ……」

 いつになく哀れっぽい口調が気になったが、俺はそっけなく振る舞った。あやせには油断がならないから
な。色々と……。

「……あ、あの……、わ、わたし……、お、お兄さんに……」

「俺に何だって?!」

 先刻、いきなり首を締められたから、かなりきつい口調で言い返しちまったな。
 その俺の一言で、あやせが、びくっ、と身を震わせたようだった。

「……あ、あの……」

「だからどうした?」

 この口調もきつかったかな。どうも、さっき殺されかけたってんで、語気が荒くなっちまう。

「い、いえ……。何でもありません……。も、もう……、いいです……」

「そうかい……」

 そう言って、俺はすっくと立ち上がった。

「ど、どこへ?」

「隣の部屋だ。さっきみたいなことがあったんじゃ、おちおち眠れないからな。俺は隣の部屋で寝ることに
するよ」

 あやせに殺されるのが怖い、というのは自分でもよく分からないが、多分本当じゃない。
 あやせと同室で寝たら、きっと彼女を犯してしまうだろ。性的な衝動を抑え切れない自分が怖かった。
 頭では自分を殺そうとした女を抱けないと思っても、本能は違う。
 事実、俺のリヴァイアサンは、はち切れんばかりに怒張したままじゃないか。
620風(後編) 60/63:2011/07/18(月) 11:06:22.50 ID:8mgfk2k0
「あ、あの……」

 あやせが何かを言いかけたようだったが、俺は彼女に背を向けて自室から出た。廊下に出て、階段を下り、
洗面所で顔を洗った。

「……高坂さん……。何かあったんですか? ちょっと騒々しいようでしたけど……」

 洗顔を終えて階段を上がろうとしたところを、下宿の女主人に呼び止められた。
 あれだけの騒ぎだ。昔ながらの重厚な造りの下宿屋であっても、何らかの物音は伝わる。

「ああ、どうもすいません。妹と格闘系のゲームをやっていたものですから、ついつい熱が入って、俺も妹
も荒っぽい言葉遣いになっていたようです。ちょっと反省してます」

「ああ、そうですか。それなら結構です」

 下宿の女主人は、安堵したのか、表情を和らげた。兄と(自称)妹との禁断の愛の営みが展開されている
と思ったんだろう。実際は、もっとヤバイ状況だったんですけどね……。

「それと、妹の奴は、俺の部屋で寝たいんだそうです。ですので、俺が自室の隣の部屋で寝てもいですか?」

「ええ、いいですよ。お布団は、お部屋の押入れに入っているものを自由に使ってください」

「はい、ありがとうございます」

 許可を得た俺は、自室の隣部屋に入り、布団を敷いて横になった。
 長いこと仕舞ったままだったせいか、何となくカビ臭いが、これぐらいなら我慢できる。

「しかし、疲れているのに、寝付けねぇな……」

 あやせが馬乗りになるまでは、眠くってしょうがなかったのに、今はあやせの乳房と秘所の感触を思い出
すと、気持ちが昂ってなかなか眠れない。

 それでも、ようやく夢うつつになった頃、自室の襖が開く音と、あやせのものらしい足音が聞こえてきた。
 俺ははっとして身構えたが、足音はそのまま俺が居る部屋の前を素通りし、階下へと向かって行った。

「何だ、トイレかよ……」

 しばらく経ってから、階下から水を流す音が聞こえてきた。

「ずいぶんと長いトイレだな……」

 そんなことを呟きながら、俺はいつしか泥の様な深い眠りに落ちていった。


*  *  *
 翌朝、膨れっ面というか、まぶたを腫らしたあやせを伴って、俺は大学の正門前に向かった。

「やっほぉ〜〜!! 高坂くん、こっちこっちぃ〜〜〜!」

 正門前には既に川原さんと陶山が待っていた。
 川原さんは、いつもは一本のお下げにしている長い髪に軽くウェーブをかけて、腰の辺りまで伸ばしていた。
 ファッションは、普段パンツルックがほとんどだってのに、今日に限って白いゆったりとしたスカート、
ノースリーブの黒っぽいカットソーにベージュ色した薄手のカーディガンを羽織り、鍔が大きな白い帽子で
キメ、襟元にはダイヤらしい宝石がちりばめられたネックレスが輝いていやがる。