【俺の妹】伏見つかさエロパロ20【十三番目のねこシス】

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617風(後編) 58/63
 電話の相手は、イケメン眼鏡の陶山だ。

「なかなかに大変だったよ。そいつについては、明日にでも話せるだろう』

『明日か……。大学は休みだぞ』

 そりゃそうだ。日曜日なんだからな。だが、頭のいい陶山のことだ、俺が会いたいってニュアンスを感じ
取っているに違いない。 

「まぁ、ぶっちゃけ、明日はお前と川原さんに助けてもらいたいんだ。実は、妹が来ているんだが、俺は俺
で、千葉から来る友人の相手をしなくちゃならねぇ。それで、俺が友人と居る間に、ちょっと妹の面倒を見
て欲しいのさ」

 友人になって日が浅い陶山に頼むなんて、我ながら非常識だよな。
 案の定、陶山は困惑しているらしく、『え〜〜?』と絶句している。
 だが、

『えっ? 何、何? 高坂くんの妹さん?』

 川原さんらしい、素っ頓狂な女の声がスピーカーから轟いた。

『きゃっ! 高坂くんの妹さんが来てるんだって?! で、その子の世話をさせてくれるのぉ? やる、
やる、絶対にやる。いいえ、や、やらせてください!!』

『……お、おい……。安請け合いはするなよ……』

 川原さんをたしなめる陶山の声がしたが、川原さんは、

『うっさいわねぇ! あたしがやるっていったら、やるの! あんたは黙ってなさい』

 と、陶山を一喝していた。女って、怖いな。
 それはともかく……、川原さんは何で陶山とこんな時間に一緒なんだろ。大体想像はつくが、追及するの
は野暮ってもんか……。

『ごめんなさ〜〜い、亮一のバカが気が利かなくって。でも、あたしがOKなんだから、もう、こいつには
四の五の言わせなぁ〜〜い。だから、明日は、是非是非、高坂くんの妹さんを宜しくお願いしまぁ〜〜す!!」

「あ、ああ……、こ、こちらの方こそ、よ、宜しくお願い、し、します……」

 なんだい……。川原さんのハイテンションぶりに思わず敬語っぽく話しちまったじゃねぇか。
 でも、これで、明日は何とかなりそうだ。

『で、待ち合わせとかはどうするのぉ?』

 俺たちは、午前9時に大学の正門前で落ち合うことにした。

「まだ説明しておきたい事柄があるけど、電話では何だから、明日、会った時に話すよ。いいかな?」

『うん、うん、全然オッケイ! じゃぁ、明日は楽しみにしているからね〜〜』

「こちらこそ。あと、陶山にも宜しく」

 そう言って、俺は通話終了のボタンを押した。

「ふう……」