成績優秀だった女の子が、馬鹿になるシチュ

このエントリーをはてなブックマークに追加
723名無しさん@ピンキー:2012/07/29(日) 23:03:27.18 ID:nBFuQhny
知能低下系ってどこかにまとめてない?
724名無しさん@ピンキー:2012/07/30(月) 10:35:59.83 ID:zMdtLPqv
これpixivにもあげてるんだっけ
どこにあるの?
725名無しさん@ピンキー:2012/07/30(月) 20:41:13.13 ID:ZHiyT6dI
輾転さん、どしたんだろ。
いつも楽しみなのに。

頑張って女の子をケバ化させて下さいね。
726名無しさん@ピンキー:2012/08/02(木) 03:25:45.09 ID:de2S1DSO
貴種流離譚的なモノはこのスレ的にはあり?
727名無しさん@ピンキー:2012/08/05(日) 18:13:17.49 ID:jEiBCRqe
輾転さん今日は書いてくれるのかなぁ

続きが気になるのう
728名無しさん@ピンキー:2012/08/05(日) 22:00:21.33 ID:Liy1Qtr7
輾転さんいるなら返事してー  いないならいいけど
729輾転:2012/08/06(月) 16:46:14.58 ID:+d244pt+
すみません。二週間の職業研修に行っておりました。
今週の土日に上げたいと思いますので、どうかお付き合い願います。
本当に申し訳ありません。
730名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 22:42:18.22 ID:Ab3KZfUx
>>729
謝らなくていいよ、仕事あっての余暇活動なんだからさ。
ほとんどの人はまったり待ってる。
731輾転:2012/08/12(日) 17:49:54.90 ID:jY1m7t2N
「また来てねー」
「今度はバンゴー教えてよ」
あまり嬉しくない見送りだった。菊池は取って喰われるような恐怖を抱きながらソソクサと学園を後にした。
「先輩、やっぱりコレって洗脳なんでしょうか?」
先をズンズン進んでいく廣田に追いつきながら尋ねる。
「・・・少し違うと思うがな」
廣田の少ない言葉は菊池にとってより自体を把握し難くする。
「お前はもう戻れ、オレはもう少し調べたいことがある」
何時も意思表示を余りしない廣田が、ハッキリと自分を拒絶したことに少し腹が立つ。
「いや、だからですね。私は先輩に付いて回るのが、今上から命じられてる仕事なんですって」
そんな反論に顔の皺一つとして動かさない。元々、廣田という男はそういう男なのだ。
誰とでも打ち解ける事の出来る菊池でも、この男の本懐を理解できない。
会社でも浮いた存在で、新人研修等はあぶれ者である廣田に回ってくる。廣田もそれに対してコレといった意義もなく受け入れる。
それだけに会社としても扱いづらい、物言わない背信行為は罰しづらい。
「コレはオレの個人的なモノもある、お前はデスクに今日の話を話しておけ」
感情のない言葉に、もう何を言ってもこの男が首を縦に振ることはないだろう。
~~
「廣田博巳・・・」
机の上に置かれた一枚の名刺を見ながら木原は何か物思いに更けていた。
学園での彼の地位は今や、増田どころか全職員の中で最も高い位に位置していた。
そして、その立場を用いて多くの抵抗勢力や異分子を排除してきた。
保護者も最初こそ訝しげに扱っていたが、通じ合うことの出来なくなった子供とのパイプ役を担う木原に異質な信頼感を持つようになった。
「どーったのー、キーやん」
そんな木原には常に『女』が寄ってくる。それはどれも若く、そして品が無い。しかし、妙な色気と明るさがある。
女に不自由しない木原であったが、ある不満と不安があった。
「いや、今日来た新聞記者の事なんだけどな・・・」
不満とは、自分が何の為に学園を変貌させたかという理由。
元来、真面目な正確であった木原は未だにその理念を貫くことに関してはブレていなかった。
人が本来欲求する欲望に子供達が素直になること。それは子供達を幸せにする最も理想的な教育であると。
木原は妄信的に、希望が体験させてくれたあの一時からそんな理想を求めていた。
しかし、今それが思うように進んでいなかった。
「あそっだー、今日さ玲さんが遊びに来るんだってー」
「・・・ノゾミは?」
「う〜ん、来ないんじゃないかなー」
不安とは希望の事。彼此希望とは2ヶ月近くあっていない。突然途絶えてしまった彼女との連絡。
木原にとって神にも等しい希望との断絶は不安を煽るものだった。
「記者のこと、サエちゃんに伝えとこーか?」
希望にとって変わって今、彼等を仕切っているのは小早川沙枝だった。彼女の何かを含んだような言い回しと行動に木原の不安は大きくなる一方。
紗枝と木原では考え方が違っていた。木原はある種の正義感が暴走したものであるが、冴は違う。
そんな風に木原は沙枝を注視している。
「ねー、たまにはキーやんもサエちゃんとこ行こーよ」
732輾転:2012/08/12(日) 17:51:03.06 ID:jY1m7t2N
「で、どーだったよ。取材」
デスクに突っ伏せた格好になりながら項垂れる菊池に上司が声を掛ける。
「あっ、いやぁ・・・なんて言うか、思っていた以上の案件ですね」
「というのは?」
「いや、何かちょっと問題が綻びが出始めた程度だと思ったんですが、全体が急に変わってしまったというか」
菊池は自身が目で見たことを上司に話す。
「品性ってモノが無くなっちゃったていうか、品性を保たなくていいと思っちゃってるような・・・兎に角、気持ち悪いくらいにおかしいんです」
言葉では伝わらない。自分も取材を始めるまでその変化を半信半疑に捉えていた。
しかし、目の当たりにした学園の変化は余りの激変ぶりであった。
「・・・私は以前の彼らを知りません。でも、あの荒れ方はまるで悪意を持って荒れてるようにしか思えません」
言い切ると菊池の凄みに少し気圧されている上司がいた。菊池の反応が真に迫ったものであったが為だろう。
「すみません。私興奮しちゃって」
「いや構わんけど。で、廣田はまだ出ているのか?」
廣田は未だ取材を続けている。半ば強引に振り切られた菊池は素直に社に戻っていた。
彼女にもそれなりに仕事に対する自尊心があった。目の前にある事象を取材したいという欲もある。
あわよくばスクープをモノにしたいと言う気持ちだってあった。しかし、廣田に付いている限りそんな事は不可能。
「あの相談があるんですが・・・」
菊池は位を決した様に上司に口を開いた。
~~
「ふ〜ん、新聞記者・・・」
タバコを燻らせながら、差し出された名刺をぞんざいな持ち方で見つめる玲子。
キャリアウーマンとしての姿は影を潜め、Tシャツにカットジーンズ、ピンヒールのミュールといった格好をしていた。
彼女は出版社を辞め、取材で培った人脈を肉体を用いて生かし、オリジナルのブランドショップを立ち上げていた。
そのラインナップはどれも若者受けするファッションであり、逆に言えばどこにでもある汎用なデザインのものばかり。
しかし、彼女の店は繁盛していた。学生をターゲットにしたからだ。学割等で普通に買うよりは安くし、木原などと結託した。
また、広告代理店にも掛け合うなどして自らのブランドを宣伝し続けている。
勿論、最初こそ彼女の店に対する大人達の反応は、手厳しいものがあったが、若者達からの支持が伸び始めればそれも気にならなくなった。
「ブランドの取材?もしかしてー、あたしへの個人取材?」
相手の意図を判った上で意地悪に質問を返す。ここら辺は前職での経験が染み付いている。
勿論、この取材が学園に関するものであるということは判っていた。
「いえ・・・この取材は御宅の店のユーザーに関する事柄です」
そんな意地悪な質問に眉一つ動かさず切り返す廣田。少し、面白みの欠ける廣田の反応に玲子はつまらなそうに名刺を放る。
「貴方のお店は確か、学園の生徒が多く利用されているということですが?彼女達が多く出入りする様になった原因等は思い当たりますか?」
「ええー、何それー、何か棘ないですか?」
廣田の言い回しは意図的に相手の感情を逆なでするものだった。玲子にとってその取材の手段も熟知するところであったが、
「私も取材をしている中であまり良い話は得ていないのです。この店はある意味で今回の事案のアンテナ的役割を担っているのではないかと」
玲子の反論を無視して、取材の動機と流れを口にした廣田に、玲子は腹を決めたかのように口を開く。
「・・・その考え方を否定することは異ねめ無いですね。確かに、アタシの店は学園の生徒を優遇してますから」
「でも、彼女達はお客様、アタシはあくまで提供するのがお仕事で、彼女達がどう変化するかなんて責任は持てませんし・・・」
「確かに」
玲子が二の次を口にしようとするのは遮って、廣田はその考えを肯定した。あまりに早い廣田の反応に玲子は拍子抜けする。
「でしたら、この取材はどのような意味があるのか、アタシは疑問ですね」
「いいえ、意味はあるんです。只貴方がこの事案に対し何らかの意識や関わりを持っているという事を確認できればよかったのです」
廣田はそう切り返すと、
「また取材と違った意味でお話ができれば幸いです」
「・・・もう取材は終わりなんですか?」
スクリと立ち上がり、帰り支度を始める廣田に玲子は訝しそうに尋ねる。
「ええ、貴方もこれから用事がお有りになるようなので・・・小早川紗枝さんに宜しくお伝えください」
玲子は何か気持ち悪い悪寒を感じた。
733輾転:2012/08/12(日) 17:52:05.88 ID:jY1m7t2N
「うっわぁ、また来てくれたんだー、ショージキ嬉しーかも」
「いやぁ・・・」
翌日、菊池は学園を再度訪れた。今回は廣田から離れ単独での取材というわけであった。
昨日の内に連絡を入れた時には益田が応対をしていたのだが、益田は体調不良のため出勤していないということだった。
代わりにで迎えに来たのは、学園の生徒達だった。妙に馴れ馴れしくて、年上の菊池に対してまるで友人に接する様な態度だった。
「菊っちゃんって、下の名前なってゆーの?」
「桃華って言います」
「モモちゃんかー、俺ユウキ。よろしく」
ユウキという生徒は言わば軽い感じの生徒で、他の生徒よりも積極的に桃華に話しかけてきた。
でもさー俺、年上のオネーサンとかと話す機会がなくてさー・・・
新聞記者って危険なトコとかも取材すんのー・・・
彼女欲しーわ・・・
余りにも個人的な内容と鬱陶しさに桃華は度々、ほかの生徒に話しかけようとする。しかし、その度にユウキは桃華に話し掛けてきた。
「あのね、私は今日この学園について取材に来たの。貴方の取材をしに来たわけじゃないの」
強い口調でユウキを突き放そうとした。対して、ユウキは目を丸くしてキョトンとする。
これで彼がしつこくついてまわる事はないと思った。
「そうなんだ!じゃあさ俺が案内した上げるよ」
急に大声を上げたユウキは妙に上機嫌であった。意図の分からないユウキの反応に桃華は呆気にとられる。
そうこうしている内にユウキは桃華の手を引っ張り歩き出した。
~~
「・・・」
「で、ここで大体みんな集まって駄弁るんだー」
尚も呆気に取られっぱなしだった。ユウキは学園の内部を様々に案内してくれた。
それは学園の『学校』たる意味が崩壊していることを認識するのに十分な光景だった。
まず各教室、これらは言わば集会場の役割になっている。思い思いの時間に登校しては落ち合う為の場所。
図書室は雑誌が多く、どれも学習性に乏しいものばかり。ユウキは皆が持ち寄ったものだと自慢げに話した。
視聴覚室や音楽室では、配備されたAV機器でビデオ鑑賞会や音楽を垂れ流すなどしている。
そんな探訪の最中でもタガの外れたような笑い声や叫び声が桃香を恐怖させていた。
「勉強はしないの?」
あまりにも直球すぎる質問に桃華は後悔をした。
「べんきょー?」
ユウキはまたしてもキョトンとする。その顔は場違いな質問をしてしまったのではないかと思わせるほど、驚きをたたえていた。
「此処は学校じゃない。此処には勉強をしに来てるんじゃないの?」
最早、言ってしまった事を取り消すことは出来ない。それならばこのまま質問を投げかけしてしまおうと桃華は質問し続ける。
しかし、ユウキの答えに桃華は混乱を覚えた。
「何でべんきょー何かしないとダメなの?」
この質問に桃華はこの学園で起きている変化が尋常なものではないと改めて認識する。と同時にユウキに同応対していいのかわからなくなる。
小さな子供がこの質問をするのならばまだ答えようがある。しかし、目の前にいるのは勉強をし続けてこの学園に入学したはずの生徒。
そんな彼に勉強に身を解くのは愚行であり、哲学並みに難しい事である。
尚も不思議そうな顔をするユウキ。余りにも純粋な表情は何を説いても無駄だという気にさせる。
~~
「今日は木原先生は居ないの?」
粗方、学園内を回り終えたので質問すると、
「今日はいないよ、ほかのセンセーも殆どいないし」
桃華は学園に来て今まで持っていた違和感に初めて気がついた。大人が居ないのだ。
「居ないって今日は休みじゃないじゃない」
そう言うと、困った顔をするユウキ。
「だってさ、キーやんが今日は来るなって言ったら来ちゃいけねーんだもん」
またしても意味がわからない。木原が号令を掛けると教師達大人は学園に来ないと言う。
これはとてつもない事実を知ってしまった。そんな風に内心興奮しながら、少し不安を抱く。
「ねぇ、そんなこと話しちゃって良いの?」
「ダメだよ、だってこの事話したらキーやんがクビになっちゃうじゃん」
ユウキは本当に馬鹿なのか、それとも何か裏があるのか桃華はその言葉にゾッとする。
「ここまでで今日は取材は終わりにしましょ。ありがとう」
早めに切り上げようとする桃華。しかし、そんな彼女をユウキが呼び止める。
「モモちゃん。取材料は?」
734輾転:2012/08/12(日) 17:55:53.28 ID:jY1m7t2N
本日は以上です。
長らくお待たせして本当に申し訳ありません。
私事で皆様に約束した毎週上げるという約束を破ったことを深く反省します。
また、ここ最近性描写が少なく物足りない内容になっているかもしれません。
できれば今後そういった内容を増やすとともに、pixivで上げている物には、
そういった内容を増やすよう努力します。
735名無しさん@ピンキー:2012/08/13(月) 14:34:12.48 ID:cpgcR1Pt
いつもGJです。
pixivで上げている物のタイトルは?
探せませんでした。誰か教えてください。
736輾転:2012/08/13(月) 19:30:58.42 ID:iLSLlNxC
>>735
ありがとうございます。
題名は「堕ちる話」といいます。
こちらのアップは空いた時間を見つけながらなので、非常にスローペースです。
これからもよろしくお願いします。
737輾転:2012/08/19(日) 22:36:36.57 ID:0wpGHOkR
ユウキの突然すぎる言葉に桃華は思わずバックから財布を取り出す。
「・・・諭吉くれるの?」
ユウキは不思議そうな顔でそう言う。どうも取材料とはお金の事ではないようだった。
「あの、取材料ってどうすれば?」
オズオズとしながら質問をすると、急に距離を縮めてくるユウキ。
「勿論、モモちゃんのボデーで」
「えっ」
雰囲気的にまさかの想定で予想していた。しかし、こうも簡単に包み隠さず言われると思っていなかった。
寧ろ、襲われる覚悟すらしていただけに、このユウキの態度は拍子抜けするもので逆に恐怖を覚える。
至極当たり前に他人に肉体関係を求めてくる。それはどんなん人間でもまずは段階を踏んでから行うもの。
しかし、ここの生徒達はソレがないのだろうか?
「ちょっと待って、幾ら何でもそれは・・・」
「えー、だって俺モモちゃんの事が好きになっちゃたんだもん。いーじゃん」
まるで駄々を捏ねる子供のようにワガママを言うユウキは、年相応の倫理観は持っていないようだった。
桃華の両手を握りながら関係を求めるユウキを周りにいた生徒達も、
「モモちゃん、いーじゃんヤっちゃえよ」
「ユウキがカワイソーじゃん」
「大人なんだから代価支払わないと」
まるで桃華が悪者かのように批判めいた言葉が飛び交う。それに勢い付いたかの様にユウキは詰め寄り始める。
「じゃあ、デートで我慢して、ね?」
桃華の言葉に周りは「逃げた」「汚ねー」と尚も野次が飛ぶ。
しかし、目の前のユウキは目を爛々とさせながら嬉しそうに、
「イイよ!」
短い言葉であったが、桃華はこの場から逃げれる安心感から自然と微笑む。
~~
昼間だというのに商店街の人の多さに学園の変化の度合いを思い知らされる。
皆、どう見ても十代、もしくは二十代そこそこ。そして、そんな彼らを遠巻きに訝しげな面持ちで見つめる大人達。
そんな視線を自身にも向けられていると思うと百華は何とも言えない心境になる。
「モモちゃんどんな服が好きなの?」
「え、あ」
未だユウキの馴れ馴れしい態度について行けない感が残る。しかし、強引ではあるがユウキは桃香を喜ばせようと様々なデートの提案を出す。
その中で桃華は気になる言葉を耳にする。
「最近さ、ウチの女子連中に人気ある店行かない?ウチの生徒の親がやってんだってその店」
この街の大人達の目はとても冷たく、学園の生徒を受け入れるような寛容な人間はいない、そう思っていた桃華はその店にこの異変のヒントがあるのではと睨む。
ましてや、生徒の親が経営する店。いずれは取材対象になるだろう。廣田より先に取材したいという気持ちが芽生える。
「うん、行こ。私興味がある」
桃華の態度にユウキは尚更、上機嫌になる。
738輾転:2012/08/19(日) 22:38:06.88 ID:0wpGHOkR
「あら、この店も偉く注目されるようになったものねー」
店主の玲子の言葉に変な焦りを感じる。
「もしかして、廣田が取材に?」
この異変について嗅ぎ回っているのは自分達だけだろう。他の記者が嗅ぎ回るようなことは考えづらい。
であれば、想像は容易だった。
自分が危険な橋を渡る間、廣田は悠々とその先を歩いている。それがとても悔しく歯痒い。
「あの、実はですね・・・彼とはちょっと違う視点で取材をしてまして」
咄嗟に嘘をついてしまった。そうでもしなければ、結論が同じになる取材になってしまう。
「ふーん、ま、見たところガッコの子と仲イイーみたいだし、あの廣田って人とはちょっと違うみたいね」
玲子の言葉が若干丸みを帯びたのを感じる。自分に対する態度を少しは軟化させてくれたようだ。
「で?どんな事聞きたいの」
「え・・・えと先ずですね、ここの店に来る子供達についてどう思われるか?お聞きかせください」
在り来りな質問だと言う自覚はあった。それだけに玲子が答えてくれるか?それが不安だった。
「単純よ、みんな楽しそうじゃない?アタシ、子どもの笑顔って好きなの」
あまりにナチュラルに答える。しかも、その言葉は付入る事が出来ない言葉だった。
「あれ〜、もしかして意外だった?でもね、これは嘘じゃないの。勉強なんかしてる時より生き生きしてると思うの」
続いて出た言葉は、まるでコラムやエッセイでも出す為に取材をしているようだった。
それからも玲子の言葉は、何とも場違いさを感じる真っ当な言葉だった。
勉強だけが・・・人生は・・・楽しまなきゃもったいない。
しかし、桃華がある質問をした途端、玲子の饒舌ぶりは影を潜める。
「素晴らしいお考えですね。お子様も理解があるお母様で鼻が高いでしょうね」
桃華は咄嗟にマズいワードを上げてしまったことに気がつく。そして、玲子の機嫌を損なわないように慌てて、
「ところで、ココの服は住田さんのデザインなんですよね?私も一着買ってみようかな?」
店に来てからあまり目にしていなかったが、どれも在り来たりなデザイン。
しかも、十代ならまだしもそれ以上になると派手すぎるイメージの服ばかり。
とてもじゃないが、桃華は着る事を躊躇うものばかり。それでも、フォローの為服に興味がある素振りをする。
「それじゃぁ、アタシが見立ててあげる。オマケに割引してあげるわね」
~~
「へー、モモちゃんて意外と化けるんだねー」
ユウキの言葉に少しムッとする。そして同時に服代は経費で落ないだろうな、と言う虚しさを覚える。
取材自体はあまり良い収穫はなかった。強いて挙げるなら、玲子とその子供の関係性について疑問が残った程度。
それ以上に、今の自分の姿を知り合いに見られないようにする事の方が至上命題となっていた。
肌の露出の多いクラッシュレギンス、オフショルダーのタイトワンピースといった出立ち。
それに反して飾りっけのない化粧はナチュラルな状態に自信がある桃華の強みとも言えるが、
今の風体には少し違和感がある。
「やっぱり恥ずかしい、少し無理があると思うし」
「なんで?スッゲー無理じゃないって。てか、寧ろ新鮮」
ユウキが色々と煽てるが、桃華にはあまり響かなかった。
「それアタシに対するあて付け?」
玲子の一言に慌ててそんな意図はないと弁明する。玲子には少なからず好印象でいてもらいたい。
「それじゃ、何か興味があったらまた取材に来て頂戴。アタシも貴方に興味があるから」
「え?」
玲子の微笑みは母親の様な微笑みがあった。しかし、その真意は掴み様のないものでもある。
~~
「じゃぁ、次どこに行こうか?」
「ゴメンなさい。私一度社に戻らなくちゃいけないの」
この申し入れにまたしてもポカンとするユウキ。この顔がデフォルトに感じてしまうほど見慣れた。
「なんで〜、デートって言ったじゃん」
「でもね、私仕事中だから。仕事もちゃんとしないとユウキ君に会えなくなっちゃうかも知らないよ?」
「それはヤダよ」
「じゃあ、我慢して。今度休みの時にご飯でも食べましょ」
「・・・続きってこと」
首を縦に振るとユウキは先程までの落ち込み様が嘘のようにハシャギ始めた。
ハンバーガー好き?パスタ好き?それとも和食が好き?
まだ明確に決まっていない未来に思いを馳せる姿は、幼稚な子供であった。
そんなユウキに桃華は、特別警戒をしなくても大丈夫ではないかと思い始める。
「今度会う時はその格好で来てね!絶対に」
739輾転:2012/08/19(日) 22:39:35.06 ID:0wpGHOkR
「アレが昨日来た記者の片割れ?」
桃華たちを見送る玲子に話し掛けるのは、トモキだった。
玲子の店はトモキの店の真下に位置するテナント。トモキの計らいでこの立地に店を構えた。
「あれ〜、トモくんそんな目であの子見つめちゃうんだ〜」
先ほどまでの大人っぽい玲子とは違う甘ったるい口調に変わる。
そして、トモキに対してあからさまな嫉妬を見せ始める。今や、玲子はトモキの女になっていた。
二人が顔を合わせない日はなく、またお互いの店で一緒にいる姿は見ないことがない。
それはまさに恋人同士といった様子、そして何時も熱を帯びた絡み合いに発展する。
「嫉妬するなんてまだ若いんだな。だいじょーぶ、あの女は何とかするってよ」
誂い半分に返事をすると、もうっとふくれっ面を見せて起こる玲子。
「しっかし、男の方はどうすんのか見当がつかねーな」
~~
ズチュ・・・ズチュ
相変わらず紗枝のマンションは異様な空間だった。歳いくばくもない男女が絡み合う一方、
明らかに未成年であろう客がカウンターに座りアルコールを口にする。
今や、集会以上に発展したこのマンションは、ある種の会員制クラブのように予約がないとは入れなくなっていた。
それだけに時たま、客層に当てはまらない人間が来たりする。
「ねぇ〜、アッチばっか見てないで〜、お話しよ〜」
年齢にして親子ほど離れた男女がカウンターに腰を掛けている。
男はこの異質な空間に目を丸くしながら、背後で行われている絡みから目が離せないでいる。
それに対して女はしなだれる様に甘える。
「スズちゃん?ココってスゴイとこだね・・・」
男は緊張と不安から、酒を一気に飲み干しながら喉を潤す。
そんなグラスをスゥっと引き、新しいグラスを差し出す紗枝。
「小早川先生お構いなく、自分はそんな強いほうじゃないので・・・」
「あら?お口に合いませんでした」
そう言うと悲しそうに見つめ返す紗枝は、妙に媚びているようにしか見えない。
しかし、緊張とアルコールの効果はそんなあざとささえ気づかなくさせる。
「そうじゃありません。大変美味しくてまるでジュースのようで・・・」
そうフォローをすると、一気に酒をあおり、またグラスを空にさせる。
「わぁ〜、センセースッゴーイ」
寿々は両手で小さく拍手をしながら男を称える。
「でも、先生。申し訳ありませんが、この事は内密に」
男の手を掴むと、人差し指だけを立てるように握らせ、自らの唇の前に持っていく。
「シーですよ」
と、隣の寿々がいう。
紗枝の薄暗い中でプリッ膨らんで見える唇に、男は生唾をゴクリと飲み込む。
「・・・は、はい。勿論、口外はしません」
男は堕ちた。それを確信に帰るために寿々はある行動に出る。
「センセ、アタシね。アレ見てるとさ〜」
後ろの男女を指差して、寿々は尚も甘えるように男に擦り寄る。
「・・・しょうがない子だな、後藤田くんは」
アルコールがまわり分別も付かなくなり始めた男は、そう言うと寿々の腰に手を回して席を立つ。
「小早川先生、それでは申し訳ありませんが、自分はこれで」
そう言うとマンションから立ち去った。万冊を数枚おいて。
740輾転:2012/08/19(日) 22:43:06.09 ID:0wpGHOkR
「あ〜、マジウケた」
マンションの入口からケタケタと笑い声が響く。
入ってきたのは後藤田寿々とその彼氏、松田洸治郎だった。
以前の健康的な日焼けとは全く違う黒光りした肌は、その下品な笑い声によく似合う。
「あの先公、最初こそ腰振り凄かったけどさ、二発くらいでギブとか言いやがんの」
「あら、そうなの?あの先生も気概があるようで意外とだらしないのね」
今、寿々と洸治郎はこのマンションを根城にしている。
主に、寿々が体を売り、渋る客がいれば洸治郎が出てくるといったシステム。
そして、紗枝はそんな二人を大人達への対策の方法として使っている。
「お前さ、少し和遠慮ってもんしろよ。俺がいんだぞ」
少し、面白くなさそうな洸治郎。しかし、
「でもその方が燃えるくせに」
そう反論すると、むっつりした顔のまま黙りこける。
「あのね、二人に今度どうにかして欲しい人がいるの」
そんな二人に紗枝が廣田の写真を差し出す。
「うわ、スッゲー渋ーい。この人とヤレってこと?」
「別に方法は構わないわ。ただ、少しこの辺りを彷徨いているから気になるの。それと・・・」
そう言うともう一枚写真を撮り出す。
「洸治郎くん、今度この子の事で声を掛けるかもしれないから、その時はよろしくお願いね」
決して目は笑っていない微笑みを紗枝は浮かべる。
741輾転:2012/08/19(日) 22:46:35.71 ID:0wpGHOkR
本日は以上です。
桃華のキャラクターが最初と若干違いますね。
自分のいい加減さが身にしみます。
>>658
僕のできる男の学力低下がユウキみたいな事です。
742名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:04:35.55 ID:3C6OKAm0
感想だが駄作だね。全然ダメ。関口家の異変を書いている人に書かせた方が良いと思う。
もうそろそろ別の作品期待したい。この作品は面白くない。
743名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:07:22.26 ID:BoN/WKwz
乙でしたー
登場初期とキャラが変わってくるのは商業作家でもよくあることだし
気にしても仕方ないと思うよw
744名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:09:22.00 ID:3C6OKAm0
とにかく面白くないから強制喫煙シチュで書いている作家さんや堕ちる教師を書いている作家さんを研究するなりしろ。
本当に駄作
745名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:20:00.75 ID:OiMnTUPJ
乙乙、毎週楽しみにしてます。
寿々もすっかり染まったなあ。初期から読んでるとその落差に興奮するよ。
桃華もやがって染まっていくのかな?

746名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:22:25.58 ID:3C6OKAm0
正直、ネタ不足なら書かなくていい。他の作家にチャンスをあげたいから。面白くない駄作を載せられても迷惑。
747名無しさん@ピンキー:2012/08/19(日) 23:44:08.19 ID:GnOspBTe
輾転さんって専ブラ導入してるのかな
物腰が丁寧であまりこういうとこに慣れてない感じがあったんでちょっと心配になったんだけど、
もし使ってないなら是非オススメするよ
748輾転:2012/08/19(日) 23:44:09.15 ID:0wpGHOkR
>>742
そうですね。正直、手詰まりな感じになってきてしまっています。
他の方も上げていない現状を考えると、この場で僕が上げるのはそろそろ限界かもしれません。
Pixivの方で気長に書いていこうと思います。
749名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 00:56:27.07 ID:RtoDfTzr
何かwwwwww上から目線のてんこ盛りwwwwwwwが湧いてるwwwwww調子に乗っちゃwwwwだめーwwwwwww
750名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 07:09:37.90 ID:mKMsP4vt
>>748
個人的には今も昔も面白いと本気で思ってます。
でもここは結局管理が行き届いてなくて、ID:3C6OKAm0のように
荒らしが1人でも居座るとすぐに崩壊しちゃうから、
IDブロックできるpixivの方が作者さんもストレスなく書けるんじゃないかとは思います。
結構長いことここで投下してもらってたから移動するのは寂しいけど、
pixivでの投下も楽しみにしてますので頑張ってください。
751名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 10:26:10.12 ID:k0txMx5q
ていうか駄作駄作いってんの一人だけじゃん  上から目線過ぎて逆に吹くんだが  
>>748堕ちる話で検索してもこの話全然出てこない
752名無しさん@ピンキー:2012/08/20(月) 14:43:28.12 ID:WIyQpIrL
>>751
出てくるよ

pixivの検索はデフォだと小説が引っかからないし、18禁も見つからない
753名無しさん@ピンキー:2012/08/26(日) 18:11:27.90 ID:z3gS4l9B
新しい作家さん来てくれ。マンネリ作品はいらない
754名無しさん@ピンキー:2012/08/26(日) 19:13:08.40 ID:5pXQ2e3j
お前の方が要らないから安心しろ
755名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 18:55:50.43 ID:hABzDhFF
折角いい作品が続いていたのに、輾転さん戻ってきてください。
自分で書きもしない人が、あれこれ中傷するのはおかしい。
このスレが廃れるのが怖い。
756名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:02:45.02 ID:s6YDCGM6
輾転さんはサイトかブログで作品を投稿すべきです
自己満足な作品は載せないで下さい
757名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:28:53.59 ID:AmyBiY44
SSの投下が自己満足以外のなんなんだ?
ここはエロパロ板だぞ?
自分のズリネタを投下して、その他の読み手にお裾分けしてくれてるんだろうが。
はっきり言って見当違いだろ

ということで、 輾転さんは気にせず今まで通りお裾分けお願いしますm(_ _)m
758名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:32:47.46 ID:s6YDCGM6
エロはなく、引き延ばしか知らないがしょうもない新キャラ出して話が進まない
もうアイデアがないならさっさと終わらしてくれ
つまらない
糞作品
759名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:50:14.54 ID:bz7RheoH
そう思うならNGすれば?
少なくとも俺はキュンキュンくるけど?
ここは直接的なエロじゃなくてシチュに萌えるスレじゃなかったのか?
760名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:52:19.80 ID:s6YDCGM6
シチュもめちゃくちゃ
一から勉強し直せと言いたい
761名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:57:41.21 ID:FqFk3/R9
他スレでもこうやって言いがかりつけて投下者追い出す奴がいたなあ。
762名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 19:59:52.47 ID:s6YDCGM6
他スレでは言っていない
つまらない作品を載せる暇があるならもっと有意義に時間を使いなさい
763名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 20:09:06.23 ID:m97KkxEB
この方はよっぽど素晴らしい作品を投下してくださるようで!
期待してますよ!
764名無しさん@ピンキー:2012/08/28(火) 20:09:47.41 ID:FqFk3/R9
お前ももっと有意義なことに時間使えよって言われるとは思わなかったの?
765名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 06:36:37.37 ID:BK3wnfi7
書かないやつが書く方に文句をつけるとかね・・・
せめて作品投下してから偉そうなこと言えよ
766名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 10:19:58.83 ID:QqEBznsU
いや読んでやってるんだからどう感想言おうが自由だろうが
いいSSだったらそらGJするよ
767名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 15:51:00.64 ID:2cDaqVYb
マンセーしないといけないって空気もあれだけど
ケチつけると書く人がいなくなるから仕方ない
768名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 17:24:39.15 ID:sVAeOaqM
まあぶっちゃけ他スレで猫目さんに粘着してたのと同一人物だろうな、やり口がまったく一緒だし。
単に低脳の取る手段は常に同じってだけかもしれんが。
769名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 18:44:32.24 ID:troqqpEy
>>768
違う
猫目さんて何だ?
770名無しさん@ピンキー:2012/08/29(水) 19:51:13.16 ID:rW8go5Sg
>>769
お前と同じくカスオブカスの読者様(笑)だよ
771名無しさん@ピンキー:2012/08/30(木) 22:06:48.26 ID:YRASGr+V
有志で成り立ってるコミュニティでは、入り口が狭くなるとあとは衰退するだけ
772名無しさん@ピンキー
>>766
読んでやってるとかいやなら読むなよ