【俺の妹】伏見つかさエロパロ19【十三番目のねこシス】

このエントリーをはてなブックマークに追加
564風(後編) 8c/63

「あ、い、いえ、そうでした。今度の土曜日には、野点に招待されていたこと……、ちゃ、ちゃんと覚えて
いましたよ……」

 そう言いながら、俺は傍らの陶山と川原さんをチラ見した。
 案の定、二人とも、口をぽかんと開けたまま、絶句している。無理もねぇや。ついさっき、この日はお茶
会をしようって決めたばっかなのに、いきなりの横槍だからな。それも何の脈絡もなく、超絶美人が毛筆書
きの書状を持ってだぜ。
 二人の頭の中は、『この美人は誰?』、『高坂との関係は?』、『野点って、何?』といった様々な要素
が錯綜していて、どう反応していいか分からないってとこだろう。何せ、俺だって、保科さんの急な登場で、
頭の中が混乱しているんだからな。

「では、大丈夫ですね?」

 畳み掛けるような保科さんの問いに、俺は思わず軽く頷いてしまった。
 いけねぇ! ついさっき、陶山や川原さんとお茶会の約束をしたばっかだってのに。
 本当に二人とも済まねぇ。でも。保科さんの野点の件が先約なんだよ。
 何よりも、保科さんの笑顔は穏やかなのに有無をも言わせぬ強制力みたいなもんがあるんだよな。