【真島】ギルティでエロパロ Part4 【芽衣子】

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1名無しさん@ピンキー
ここはドラマ「ギルティ 悪魔と契約した女」のパロスレです
次スレは>>980か480KBあたりで立ててください

■お約束
 ここにある作品は、いわゆる「生もの」「半生」と呼ばれている実在の人物、
あるいは俳優を使ったドラマや映画を元にした二次創作(エロありエロ無し問わず)です。
したがって「表」に出すことは厳禁です。

 ドラマ板のギルティスレ、出演俳優さんの個人スレ、またその他のブログや
Twitter・ファンサイト等、ギルティエロパロスレ以外の場所で、「エロパロスレ」や
「guilty_paro@wiki」の内容を話題にしたり、書き込んだりしないでください。

◆書き手さんへ
 ○可能であれば、題名とHNをお願いします
   HNを付けない場合もお知らせしてください
 ○エロパロスレですが、エロなしでも全然OKです
 ○新規職人様随時募集しております
   初SS挑戦でも躊躇しないで是非どうぞ

◆その他
 ○書き手さんが投下し易い雰囲気づくりをお願いします
  ・SS投下宣言、直後は雑談をしばらく自重
  ・自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること
 ○こういうSSが読んでみたい等のリクエストは節度を持って
 ○荒らし、煽りは勿論スルー
 ○sage進行です。メール欄に半角で sage と書いてください。ageた人を煽るのはやめましょう。
   大半のsageていないレスは荒らし目的の釣りか煽りです、慎重に見極めて反応しましょう。

◆前スレ
【真島】ギルティでエロパロ Part3 【芽衣子】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1297479008/

◆まとめwiki(保管庫)
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/
※一緒に管理して下さる方募集中
2名無しさん@ピンキー:2011/04/09(土) 18:54:28.68 ID:4Xz1QKvb
スレ立てありがとうございます
もう4スレ目なんですね〜〜
こんなにギルティのSSが見れて嬉しいです


zero様
チャット絶対参加します
金曜土曜どちらでも良いですが、土曜なら仕事が休みなので昼間寝溜めができるかな?と思いますw
3名無しさん@ピンキー:2011/04/09(土) 21:22:00.43 ID:YPQsjIZB
ご意見ありがとうございます!土曜日ですね、不参加の方がいなければ
そうさせていただきますzero
4名無しさん@ピンキー:2011/04/09(土) 21:48:29.07 ID:Iyx29Cv1
>>1乙ですー
5名無しさん@ピンキー:2011/04/09(土) 23:49:43.00 ID:nZ7hU0jF
>1 おつです
6名無しさん@ピンキー:2011/04/10(日) 01:32:58.83 ID:scc2rIv+
>>1とみなさん乙です

いつも感心しながら読ませていただきながらも、
ブカブカYシャツや温泉旅行とたま〜にお題を出している者です。
時期的にお花見の話はいかがでしょうか?
7名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 12:14:55.11 ID:QpuXccHl
前スレ埋まりましたね 乙です〜
8ぎるちぃ:2011/04/11(月) 19:47:09.25 ID:5xb8hD/L
>>1 乙です!ありがとうございます

まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

もう4スレ目突入ですか
ギルティ熱の冷めないみなさんと一緒に
こんなに長いことギルティに嵌れて嬉しい限りです

では、前スレ>631の続きを投下します
9ぎるちぃ:2011/04/11(月) 19:56:06.86 ID:5xb8hD/L

続編11 唯一(5)


(芽衣子視点)

閉じた瞼の向こう。
頭上の窓から差し込む早朝の白い光をかすかに感じて目を開けた。
と同時に、無意識に隣を見る。
すうすうと寝息を立てる、私と同じ顔。
…よかった。
昨日の朝は、ソファで眠る真島さんの胸に半身を預けるようにしている亜由子さんを見て、
胸の奥底から何かが湧き上がるのを感じた。
あんな光景、もう見たくない。

少し頭を起こすと、ソファの背の影に真島さんのふわふわした髪が見えた。
昨夜のことが脳裏に突きつけられるように蘇り、
一気に体中の血が重力に逆らって集まってくる。

『真島さん、抱いて…今すぐ…。』

私ったら、真島さんになんてことを言ったんだろう。
顔が燃えそうに熱い。

昨夜はかなりお酒を飲んだつもりだったけど、記憶は鮮明に残ってる。
いや、記憶よりも、体が覚えてる。
真島さんに与えられた狂おしいほどの快感。

頬の熱さを持て余した私はそっとベッドを抜け出し、洗面所に向かった。
冷たい水でバシャバシャと顔を洗うと、火照った頬から熱が引いていく。
お湯が出なくてちょうど良かったかもしれない。
10ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:00:16.46 ID:5xb8hD/L

「おはよう。早いな。」
顔を拭いていたタオルをずらすと、正面の鏡に映った真島さんが微笑んでいた。
「お、おはようございます。」
振り向いて挨拶をするけれど、また昨夜のことを思い出してしまい、
真島さんの顔を直視できない。
引いたはずの熱がまた戻ってくるのが分かって、
頬を覆ったタオルさえ外せない。

真島さんは私の全身を素早く眺めるように一度足元に視線を落とし、また戻す。
「戻ったようだな。」
「えっ?」
「昨夜、立てなかっただろ?」
!!
「い、言わないで下さい!」
もう…堪らなく恥ずかしい…。
「私、朝食の準備しますから!」
笑って私を見る真島さんの脇をすり抜ける。
ますます熱を持った頬から湯気が出ているんじゃないかと思いながら、
キッチンへ向かった。

朝食を終えた後、警視庁に行ってみたいから真島さんについて行くと
言い始めた亜由子さんを、何とかなだめて真島さんを送り出す。
「何よ固いこと言っちゃってさ、社会見学みたいなもんじゃない。」
不満を漏らし続ける亜由子さんを、今日はそっとしておこうと思い、
私は琴美さんに頼まれていたお店のポスター作りに没頭していた。
11ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:02:30.96 ID:5xb8hD/L

夕刻、ちょうど給湯器の修理が済んで電気屋さんを見送った時、
真島さんから電話が入る。
『芽衣子?今から帰るけど、何か買って行くものあるか?』
「いいえ、大丈夫です。気をつけて帰って来てくださいね。」
『ああ。じゃあまた後で。』
電話を切ってふと見ると、キッチンでコーヒーを注いでいた亜由子さんが
カウンター越しにこちらを伺っている。
「今の電話、真島さんから?」
「はい。もうすぐ帰って来るみたい。」
亜由子さんはカウンターを回り込んで近づいて来ると、
私の真正面に立って挑戦的な目を向け、唐突に言った。
「芽衣子さん、私ね、真島さんのこと好きになっちゃったの。」
「えっ?」
「別にいいでしょう?まだ結婚してるわけじゃないし、
 どっちが先なんて順番、恋愛には関係ないわ。」
…。
どう答えて良いか分からなくて、泳いでしまう視線を落ち着かせるように下に落とす。
「芽衣子さんじゃなくたって、私でも良いはずよね?だって同じ姿形なんですもの。」
亜由子さんは余裕の笑みを浮かべ、私の顔をうかがう。

「あら?外見だけに惚れられたんじゃないとでも言いたそうな顔ね。」
「私は…私を愛してくれている真島さんを信じるだけです。」
「じゃあ、試してみましょうよ。」
「試す?」
「ええ。真島さん、もうすぐ帰ってくるんでしょう?
 私が芽衣子さんの振りをして彼を出迎えるわ。芽衣子さんは隠れてて。」
「そんな…。」
「怖いの?」
「……。」
12ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:06:14.42 ID:5xb8hD/L

…違う。
こんなことで真島さんの愛情を量るなんて、何か違う。
私でさえ鏡を見ているような錯覚に陥りそうになるほどそっくり亜由子さんを、
たとえ真島さんが私と見間違えたとしても、
そんなもの私への愛情を疑う材料になんかならない。

だけど…。
もしもそのまま私に気付いてもらえなかったら…。
真島さんはいつも私にするように、
亜由子さんを抱き締めたり、キスしたり…、それから…。

私は唇を噛み締めて、握った手を胸に押し当てる。

コツ、コツ、コツ、コツ。チャリ…。
扉の向こうで足音と、鍵を取り出す音。
「ほら、真島さん帰ってきちゃったじゃない!」
「きゃっ!」
灯りを落としたベッドスペースの方へ、半ば突き飛ばされるように肩を押さえ込まれる。
床にペタリと座り込んだ私を残し、亜由子さんは玄関先へ出て行く。

ガチャッ。
「真島さん、お帰りなさい。」
…。
亜由子さんと私は声も似ているみたいだけど、いつもの亜由子さんの口調じゃない。
私の口調を真似しているみたい。
「…ただいま。」
亜由子さんの様子は見えるけど、真島さんの姿は壁の影になっていて全く見えない。
その声だけが低く響く。

「真島さん…キスして。」
13ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:08:42.62 ID:5xb8hD/L

亜由子さん!
私は立ち上がろうとした。
だけど、その後すぐに発せられた真島さんの言葉にそれを制される。

「どういうつもりだ。」
「え?」
「芽衣子はどこに行った?」
「やだ、真島さん何言ってるんですか?芽衣子は私です。」
「悪いが、いくら外見がそっくりだろうと、惚れた女を間違うほど
 落ちぶれてないつもりだ。」

真島さん…。
『惚れた女』。
胸の中がくすぐったくて、頬までジンと熱く痺れる。

「…どうして?どうしてなの?…」

亜由子さんの口調が変わる。

「どこから見たって芽衣子さんと同じなのに、どうして私じゃ駄目なの!?」
「同じじゃない。」
「そうね!同じじゃないわ。私見たの!
 芽衣子さん、体に大きな傷があるじゃない!私の方がずっと綺麗だわ。」

亜由子さんは自分の着ているブラウスの襟元を掴み、左右に引きちぎった。
飛んだボタンが床でパタパタと跳ねてあちこちに転がり散る。
亜由子さんは露になった肩で荒い呼吸をする。

亜由子さんを止めたいのに、
真島さんの前に飛び出して行きたいのに、
金縛りに遭ったように体が動かない。

「あの傷は、俺を庇った傷だ。」
「え?」

え?、と問いたいのは私の方だった。
14ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:13:05.81 ID:5xb8hD/L

「芽衣子は刺されそうになった俺の身代わりになったんだ。命懸けでな。」

なんで知ってるの?
真島さんには、転んだ怪我だということにしてあるはず。

「う…そ、でしょ?そんな。いくら好きな相手のためだって、自分の命投げ出すなんて。
 そんな人いるわけないよ!」
「芽衣子はそういう女だ。あんたとは違う。」
「じゃあ…じゃあ真島さんは!?あなたは芽衣子さんのために死ねるの!?」
「ああ。どうなったって構わない。芽衣子を守れるならな。」
「……。」
「わかったらさっさと服を着ろ。」

ピリリリリ! ピリリリリ!
電子音が私の手の中で鳴り響く。
携帯!
さっき真島さんからの電話を受けて、そのまま持ってたんだった…。
「芽衣子?」
「あ…の…。」
「何してるんだ?こんなとこで。」
真島さんが近づいてきて、座り込んだ私の肩を抱いて立たせてくれる。
「どこか具合でも悪いのか?」
「いえ…その…。」
電話どころじゃなくてあたふたしている間に、携帯の呼び出し音も鳴り止む。
真島さんの手が私の額にあてられる。
「ん?少し熱あるんじゃないのか。」
多分、顔が熱いのは真島さんのせいで…。
なのに追い打ちをかけるように真島さんの額が私の額にこつんと触れる。
「あ、あの、ちょっと暑くて、それでだと思います。熱は全然無いと…。」
恥ずかしいのをごまかしたくてまくし立てた私の言葉が、
亜由子さんの呆れたような声で遮られる。
「あーもぉ!やってられない、馬鹿馬鹿しい。」
私が亜由子さんを見ると、真島さんも私の額から離れて振り返る。
「なんか、もうさぁ、勝手にやってって感じ。
 だいたい私、他の女に夢中で振り向かないような男を
 いつまでも追いかけるほどウブじゃないし。」

亜由子さんは、洗濯してたたんであった自分の服を掴んで、
脱衣所に入って行った。
真島さんが私を見る。
「ほんとに具合悪いわけじゃないんだな?」
「あ、はい全然。大丈夫です。」
「だったらいいけど。」
15ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:17:07.94 ID:5xb8hD/L

しばらくして脱衣所の扉が勢い良く開く。
「お邪魔様!」
ウエストポーチを手に玄関を出て行こうとする。
「あ、亜由子さん、どこに…?」
「これでも泊めてくれる男の一人や二人、不自由してないの。」
亜由子さんはウエストポーチから携帯電話を取り出して見せ、
悪戯気味に笑うと、
「お幸せにっ!」
と言い残して玄関を出て行った。


(亜由子視点)

「はぁ…。」
ため息をつきながらてくてくと夜道を歩く。
私は携帯電話を開いて、電源を入れる。
ほどなく表示されたメールの受信数と着信履歴に驚く。
何十通ものそれは、全部彼からのもので…。
私はメールを一通一通開いて読んでいく。
『何やってんだ。』
『どこにいるんだよ。』
『連絡よこせ。』
『お前いいかげんにしろよな。』
その中に変わらない彼の態度を見て、
「やっぱり優しくない。」
と呟く。

「あれ?」
留守電が1件だけ入ってる。
伝言を残すのが嫌いな彼にしては珍しすぎる。
私はメッセージを再生させて携帯を耳にあてた。
『早く帰って来い。心配すんだろ…。』
穏やかな優しい声で、それだけ言って途切れた留守電。
真島さんほど優しくもないし、エリートでもないけど。
「…逢いたいな。」
今、無性にアイツに逢いたい。
「しょうがない、帰ってやるか。」
私は夜の街を、彼の家へ向かって歩き出した。
16ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:19:48.83 ID:5xb8hD/L

(芽衣子視点)

「何だったんだ?いったい。」
真島さんがボソッと呟く。
なんだか嵐が突然やってきて、瞬く間に去って行ったようで、
真島さんも私もなんとなくその場に立ち尽くしてしまっていた。

少し間を置いて、真島さんと顔を見合わせる。
ふと私は、さっき不思議に思ったことを尋ねた。
「真島さん、聞いてもいいですか?」
「ん?」
「亜由子さんと私って、外見は本当にそっくりだと思うんです。」
「ああ、そうだな。」
「さっき出迎えたのが私じゃないって、どうして分かったんですか?」
真島さんは一瞬きょとんとして、ふっと噴き出す。
「芽衣子。」
「はい?」
真島さんの腕が私を抱き寄せる。
「俺を見くびるな。同じ外見の女が何人いたって君を間違えたりしない。」
「そんなっ!亜由子さんが何人もいたら私、嫉妬しすぎておかしくなっちゃいます!」
「嫉妬?」
「あっ!…いえ、何でも無…。」
真島さんが肩を掴んで私の体を離し、少し笑みを浮かべて私の顔を覗き込む。
「妬いたのか?」
「えっ?…えっと、いや、あの…。」
「何で隠すんだ?正直に言っていい。」
「…。」
「ん?」
「ヤキモチ…妬いちゃいました。」
17ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:21:50.54 ID:5xb8hD/L

(真島視点)

芽衣子が妬いているのは昨夜のアレで気付いていたが、
改めて彼女の口から言葉で聞くと、また更に甘い喜びが胸を打つ。
「妬いてくれるのは嬉しいけど、不安を一人で抱え込むんじゃない。
 芽衣子だけだってこと、いつでも証明して見せてやる。」
「真島さん…。」
芽衣子は俺の腕を掴んで下へ引き、ベッドの端に座るように促す。
俺が腰を下ろすと、ベッドへ上って俺の背後に回った彼女は
俺の背中に手を当てて頬を寄せる。
「お願いがあるんです。」
背中越しに芽衣子の声が響いてくる。

「真島さんは私のために命を投げ出したりしちゃ駄目です。」

……。
そう…か、さっきの話、
俺と亜由子のやり取りを芽衣子は聞いていたんだった。
俺が芽衣子を守るためならどうなったって構わないと言ったのを
気にしているんだろう。
しかし、何だと…?
芽衣子は捨て身で俺を守ろうとするのに、俺にはそれを禁じようと言うのか。

「お願いです。私のために、死んだりしないで。約束してください…。」
芽衣子の声が、涙に濡れていくのが分かる。
「芽衣子…。」

今だけ…そういうことにしておこう。
「わかった。約束する。」
君が安心するなら。

だが、俺の想いは変わらない。
俺の命は、芽衣子の命と共にあるんだから。
今夜、果たすつもりのない約束をしたこと、
許せよ、芽衣子…。
18ぎるちぃ:2011/04/11(月) 20:25:01.79 ID:5xb8hD/L
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

これで、そっくりさん完結になります
お付き合いありがとうございました

でも物語はまだまだまだまだ続きますw

週末のチャット楽しみだなあ
19名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 20:34:33.86 ID:iUTXaJr4
zeroです。
ぎるちぃさん、新スレ突入そうそうやってくれました。
萌えの多量摂取で身体がヤバいです(笑)惚れた女とビシっと言ってやる真島ちゃんGJ
ぎるちぃさんの真島ちゃんは特に芽衣子大好き大好きが伝わってきますw

予告どおり今週の土曜日チャットを開催します。
(芽衣子の誕生日がすぎた頃ですね)
いつもどおり八時から、スレ内にリンクを貼り付けます。
たくさんのご参加お待ちしております。
20名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 20:40:48.54 ID:4alnenhj
見間違わないのかーすごいな真島w
そして果たすつもりのない約束、かっこ良すぎるっ

今週はチャットを糧に過ごしまーすw
21名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 21:57:13.30 ID:44ByilnV
>>1さん乙
ぎるちぃさん
新スレ初投下ありがとう
もうキュンキュンしちゃいました
真島の愛を信じる芽衣子とそれに答える真島
誰も入り込めないほど二人の愛は深いですね
最後の約束の件で涙が出てしまいました
素敵なお話ありがとうございます

チャット楽しみだー
22Eliza:2011/04/11(月) 22:24:51.16 ID:NikLafJc
こんばんは。
Elizaです
>>1
スレ立てありがとうございます。

>ぎるちぃさま>hitoshiさま
常に変幻自在、スーパー・エロワールド
>zeroさま
文学的な余韻
>ANKOさま
キュートでチャーミング
>glenさま>>piyoさま>>Johnさま
綿密な構築で映像的
>もくれんさま
穏やかな優しさ

前スレもあっという間で
いずれも幅広い作品
ずーっと楽しませて頂きました。

終了して、又すぐ読めるのは
まとめ職人様のお蔭です。
ありがとうございます。

前スレ>>624の続き です
23Eliza:2011/04/11(月) 22:25:58.21 ID:NikLafJc

* Abyss-Love (6)

心を許し合ってから、色々あり過ぎて、、
互いが抱えるものが多過ぎて、、
俺達は潰されそうだった。
今は平穏な日々を少しずつ戻してる。
だから、もういいだろ?
・・・
頬にそっと口づけ
薄絹を剥ぐように、芽衣子の全てを露わにした。
組み敷くと
薄桃の乳首がふるん、、と甘美に揺れる。
顔を埋めると、激しい鼓動が聞こえた。
まだ、震えている。

静かに包み込み、それから、、
逃げ場を与えない様、密着する。
「、、ずっと、、こうしたかった。」
俺の熱い唇が泳ぎ出すと
芽衣子は溜まらず身を捩じる。
「はぁぁ、、、あ!」
容赦なく身体を締め付けると
激しく、強く吸い付いた。
芽衣子の肌が、甘桜色に染まっていく。
・・・
「真島さ、、ん、もう」
「、、ん?」
俺の下から掠れた懇願の声がした。
「、、、、くるし、い」
芽衣子の額に汗で髪が張り付いている
こんなに熱くなって、、
「、、少し、、待ってろ。」
24Eliza:2011/04/11(月) 22:26:46.85 ID:NikLafJc
* Abyss-Love (7)

冷蔵庫を開けた。
製氷機の氷を口に含み、ベッドに戻る。
・・・
芽衣子の口内に、口移しで氷を入れてやった。
氷を頬張り舐め回す芽衣子の顔、、
上から眺め、俺は密かに興奮する。

口内から氷を取り返す。
濡れた芽衣子の唇を舌でこじ開けた。
「は、ぁ!」
冷たい快楽を奪われ、芽衣子も舌をねじ込んで来る。
ギシ、、ベッドが軋む音。
互いに絡めて、溶けあう。
一筋の滴が、、唇の端に流れ出す、、
・・・
ベッドサイドの引き出しに手を伸ばす。
一振りして歯で封を切ると
硬く勃ち上がったそれに、手早く着けた。

その間、芽衣子は灯りを消そうとする。
俺は、許さない。
「駄目だ、、」
腕を捕えベッドに倒すと
小さな悲鳴が聞こえた。
、、少し乱暴にしたか?
・・・
溢れる雫を舌で舐めあげた。
「あっああ、あ! 」
ゆっくり、深く、、
内に中指をすべり込ませると
芽衣子が崩れ折れた。
俺はその身体を抱き起す。
・・・
「ここ、来い。」
「え、、」
「、ほら、、」
25Eliza:2011/04/11(月) 22:29:41.28 ID:NikLafJc
今宵はここまででございます。
これは
次回(10)で終らせて

これに続くシリーズで
真島×門倉(お笑い?)
真島×芽衣子
警察と真島(?)
を構想中です。
26名無しさん@ピンキー:2011/04/11(月) 22:54:21.42 ID:W7p/H2LE
お、たくさん構想がありますねえ
Elizaさんの独特の間、結構好きなので楽しみです!
27名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 00:02:08.83 ID:xC1WBWwC
>ぎるちぃさん
ホントに嵐のように過ぎ去ったそっくりさんでしたね
素直に嫉妬する芽衣子もかわいければ、真島はもう熱い、どんだけ深い愛だか。
最後の粋な終わり方がいいですね

>Eliza、こりゃまた、良いところで続くですか。
も〜このジラしプレイ、たまりまへん。エロの表現も素晴らしい。
続々と作品を投下して頂けるようで楽しみに待ってます。

それと、前スレ最後の質問にレスして下さった方、ありがとうございます
参考にして近日中に書き上げたいと思います。
次回はほのぼの脱力系とはうって変わって
ズンドコなダークなお話です。てへ
28名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 00:05:19.98 ID:xC1WBWwC
ぎゃーElizaさん、すみません。呼び捨てにしてるし。
私、名のってないし。ANKOでした。
新スレでも何かやらかしそうな悪寒。
29john:2011/04/12(火) 00:32:14.88 ID:cwVpBvSS
ANKO様,Eliza様,zero様、glem様、もくれん様、piyo様その他職人様へ
遅くなりましたが私の駄文にレスしてくださった方たち、いつもdkdkなお話投下してくださる作家の皆様ありがとうございます。

二度目の投下になります。
タイトルは 本編外伝2 です。

本放送時はテレビをつけてるだけの状態でところどころしか見てなかったのですが。二人の熱演に引き込まれて今ではDVDレンタルして一気見しているものです。
ああ恐ろしや ギルティ (゚д゚ノ)ノ
30john:2011/04/12(火) 00:34:24.89 ID:cwVpBvSS
「私たち別れましょう・・・」

昨日の自分のセリフはもし誰かが見ていたとしたら三流女優並の滑稽さだったに違いない。
鏡の中のすっぴんの自分は笑いたいのか泣きたいのかわからない間抜けな顔をしていた。

我ながらかっこつけすぎ。
彼に好かれるためならなんだってしてきたのに。

彼を好きになるのに0.01秒もかからなかった。会った瞬間に体に電流が走ったから。

恋をすると誰でも自分に自信がなくなる。
ファッションなんて頭からっぽの馬鹿女のためのものとばかりに思っていていたのに雑誌で「いい女が着る服」などのタイトルをみると手

にとらずにはいられなくなってしまっていた。

なぜかって榎本万理が女としていけてないのは自分が一番良く知ってたから。
子供の頃から、男には絶対負けないとばかりに必死に生きてきた。
女の子らしいことなんて振り返るとなにひとつしたことがない。
それでもこんな私でもいいといってよってくる男たちもいたが結局は私の仕事への情熱に呆れていつのまにか去っていった。

宇喜田なんて「お前ほんとに女なのか?色気ゼロだな、ゼロ!」
と暴言を吐いたこともある。
あたしは内心、この最低な上司を「腐れヤギ」と呼んで蔑んでいた。
想像の世界ではこいつの頭に拳銃をつきつけて殺害してしまったことさえある。

時間がないながらも、雑誌に載ってるコーディネートを丸ごと買って着てそのまま出勤する。
そのうちどう着まわしするかもわかってきた。
すると同僚や上司たちの見る目が変わった。
宇喜田に関しては今まであたしをを女としてみたことすらなかったのに、服装が変わってからはセクハラまでしてくるようになった。

けれど肝心の彼の興味を引くことは全くできなかった。
あるときなどすれ違いざまにこう言われた。
31john:2011/04/12(火) 00:37:30.78 ID:cwVpBvSS
「おまえそんな靴はいて走れるのか?」
瞳は笑っていないのにいつでも口角があがっているニヒルな表情で言う。

(そんな靴って、マノロ・ブラニクの靴なのに!?)

「民間人に溶け込むためにはこれくらい派手な格好のほうがかえって目立たないのよ。」
と着飾った本当の理由は隠す。

「刑事が目立つ格好するなんてあちらさんも思わないから好都合だし。」
「ふぅん。まぁいいさ。ただ絶対に隙はみせるなよ。フォローするにも限度がある。」

「わ、わかってるわよ・・」


真島拓郎、あたしの同僚。
警視庁捜査一課のキャリア官僚候補だ。
その肩書きだけでも、多くの女性を引寄せるのに充分だ。

天は二物を与えずという言葉があるがそれは彼には当てはまらなかった。
まさに二物も三物も与えられている。
神は本当に不公平できまぐれなのだ。

町を歩けば誰もが振り返る端正な容姿、そしてそれを全く利用しない謙虚さ。
更に正義感が強くて面倒見がいい。
後輩にも好かれている。
交通課の婦警たちの間ではその立ち居振る舞いの優雅さと黒いスーツが誰よりも似合うことから密かに「捜査一課のblack swan」と呼ばれ

ていた。
もっとも表立って彼にアタックするほどの自信家の女はほとんどいなかったので真島本人は自分が女性に人気があるとは露ほども気づいて

はいない。

ですぎた杭は打たれるという言葉があるが彼も例外ではなく、一部の同僚や上司からは嫉妬と羨望の入り混じった視線を向けられている
あれだけ女性にもてれば男たちが面白くないというのも理解できる。
彼がいつか失敗しないかと期待している輩もいるくらいなのだ。

そしてついに彼らの期待通りのことがおきてしまうのだ。
32john:2011/04/12(火) 00:39:35.03 ID:cwVpBvSS
あの日あたしは非番で家で雑誌を読みながらコーヒーを飲んでいるところだった。
携帯がなる。
ディスプレイをみると真島拓郎と表示されている。

拓郎?変ね。こんな時間に電話がくることなどないのに。
と思いながらでると

「浩太が・・・浩太がやられた!・・」
「ちょっ。。拓郎?浩太が浩太がどうかしたの?」
電話はすでに切れていた。

嫌な予感がする。
彼の慌てようは普通ではなかった。
声色もいつもの彼ではない。

万理はすぐに捜査本部へ電話して事情を確認した。

コウタが死んだ・・・!?
万理は悲しむと同時に真島の心情を考えていた。
目の前で後輩を生きながら焼き殺されたのだ。
そんな彼にどんな言葉をどんな表情でかければいいというのか?

「溝口という男」浩太を焼き殺した連続通り魔殺人鬼は真島が逮捕した。
そのことは今か今かと真島の失敗を期待していた奴らの格好の攻撃のねたとなった。
後輩を犠牲にしてまで功を焦ったなどと噂するものまで現れた。

もともと心優しい男の真島は自分を激しく苛むことになる。
自分の指示がもっと違うものだったならば、浩太は殺されずにすんでいたかもしれないと。

あれから二人の関係はすっかり変わってしまった。
以前にはなかった負の感情が彼を支配した。

髪もひげも伸びっぱなしになり、職場での態度も一変した。
上司である三輪さんはなにかにつけ彼をかばったが、宇喜田などはここぞとばかりに真島を貶めた。
誰もが彼はもう終わりだなと思った。
ただ一人、万理を除いては。。。

(彼はこのままじゃ終わらない・・・)
グロスをひいて化粧をすっかり終えいつもの女刑事の顔に戻った万理は部屋を後にした。


もしこの時、愛する男を「破滅へ導く堕天使」が足音をたてずに忍びよってきているのを察知できていたら絶対に彼を手放さなかったのに

と後に万理が何度も悔やむことになったのは言うまでもない。










33john:2011/04/12(火) 00:46:03.64 ID:cwVpBvSS
以上です。
必要以上に女らしさを前面に押し出してくる人って実は男っぽい女性が多い気がすると思って書きました。
だって女性性に自信があるならわざわざファッションでそれを強調しなくても女は女だから。
34john:2011/04/12(火) 00:48:33.45 ID:cwVpBvSS

またまた駄文ですいません。
ではおやすみなさい。
35名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 00:50:48.07 ID:zxF3ZqZT
johnさん
おぉ〜物語の始まりみたいな終わり方がかっこいいですね
腐れヤギ、想像の世界で殺害、の部分は笑ってしまいました(万里なら考えかねないw)
真島が婦警に人気だとか万里が真島を好きになっておしゃれに目覚めたとか
こういう裏エピソード本当にありそうで全然違和感無かったです
36名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 01:07:00.25 ID:zxF3ZqZT
Elizaさん
うわ〜何か独特なエロい空気感漂いますね
氷というアイテムは初ですね
氷とエロはかなり合いますよね〜うふふ
電気灯そうとする芽衣子を阻止するちょい強引なところも萌えました
続き待ってます!
37名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 04:17:32.72 ID:bIZrvYJu

John様
wikiにうpさせて頂いた前回の作品ですが、ページの最後に※で記載したとおり、
ドラマタイトルそのままは…なので、題名を「side story 1-1」
と勝手に変更して、まとめサイトにうpさせて頂きました
大変申し訳ありませんでした

今回の「本編外伝2」は、前回投下された
「ギルティ 悪魔と契約した女 side story 1-1」の続きのようなので
最初の題名「side story 1-1」を、「本編外伝1」に統一させて頂いて
ページを作成しなおしていますが、よろしいでしょうか?

また、キャラ別のカテゴリを「万里×真島」に移動させて頂きましたが、
この後、芽衣子も絡むので今までのまま「真島×芽衣子」のカテゴリで
ということならば、お知らせ頂けますか?
今後、もしも違うカテゴリに入っていたら、指摘してください


Eliza様
こちらも、wikiにうpさせて頂いた前回の作品ですが、
同じく文末に記載したとおり、1投下を1ページにまとめております
したがって、()数字表記を段落としての表記にさせて頂きました
現在、まとめwikiの総ページ数は270ページを超えているので、
後々ページを管理しやすくしておくためにもご協力お願い致します。


新規の職人様
文中で使用される行間記号等についてですが
・・・(中点?) …… wikiでは文字化けするので、毎回「…(三点リーダ)」に修正しております
---(半角ハイフン) … wikiでは水平線の記号なので「―― (罫線)」に修正しております
区切りとして使用されるのであれば、「……(連続三点リーダ)」「―― (罫線)」を
使用して頂けますでしょうか? 勝手なお願いで申し訳ありません


まとめ職人(@wikiの管理人)としての書き込みは控えたかったので
悩んでいたんですが、聞かないと判らない事もあったりで、
適当にwikiを更新するのは職人様に失礼なので
書き込みさせて頂きました すみません

体調の良し悪しで、作品の内容を読まないで更新することも多々あるので、
間違いがあれば指摘してやってください
なので、キャラ別カテゴリや注釈文等つけてくださったら、とても嬉しいです
宜しくお願いします
38john:2011/04/12(火) 08:38:40.52 ID:cwVpBvSS
まとめ職人様へ
なにぶん2チャンネル投稿事態はじめてに近い状態でしたので、混乱させてすみません。
こちらとしましてはカテゴリ、タイトルなど全て職人様のお好きにして頂いて全然構いません。
いろいろお約束があるようなので次回からは気をつけます。<(_ _)>

39名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 09:12:56.43 ID:bIZrvYJu
>>38 john様
いえいえ 私の好きにしたい為に書いた訳ではないので誤解しないでください
john様の大事な作品をいい加減に扱いたくないので、質問しただけなんですよ
私の好きなようにとか全然違いますから、そんな権限私にはないですよ
威圧的に見えてしまったのなら、本当にすみませんでした

ただタイトルについては、他の方からご指摘頂いたので
ドラマタイトルそのままを使用することができなかったということと

本編外伝1.2は続きものでいいですか?
カテゴリは「万里×真島」ってあってますか?

この2点を確認させて頂きたかったんです

失礼にならないようにと、丁寧に書いたつもりなんですけど
言葉って難しいですね ほんとすみません
40名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 12:13:45.95 ID:cwVpBvSS
まとめ職人様へ
一度で回答しきれなかったみたいでこちらこそすみません。
それではparody外伝1.2として頂けますか?
続きものでカテゴリは「万里×真島」 でOKです。
ご面倒かけて申し訳ありません。
確認ありがとうございます。威圧的とはとっていませんからご心配無用です。(^-^)ゝ
john


41名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 12:25:05.01 ID:KekErsht
以前も管理人さんが表記の留意事項について
同じようなお知らせ書かれてたし
転載に関する質問や確認に
「好きなようにしてください」はないじゃないかとチラっ思いました

表記や転載に関して了承するかの確認やカテゴリー・ペンネーム等の必要事項は
まとめてテンプレにしておけばいいのでは
42名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 17:05:20.10 ID:bIZrvYJu

◆まとめ@wikiからのお願い
・作品名
・ペンネーム
・キャラ別カテゴリ
・作品の設定等に関する注釈、注意事項等

上記の記載をお願いします
基本的にここに投下された作品は、まとめ@wikiに掲載されます

<@wikiで使用不可な文字>
・ 「・・・(中点?)」
・ 「---(半角ハイフン)」

<使用可能な文字>
・ 「……(連続三点リーダ)」
・ 「―― (罫線)」


>>41
ありがとうございます まとめてみました

>>40 john様
タイトル自体変更されますか?
たぶん変更は夜になると思います すみません
43名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 17:08:14.98 ID:bIZrvYJu
あー なんか小姑みたいですよね
スレの雰囲気悪くしてたらごめんなさいっ

↓何事もなかったように 次の投下お願いしますっ
44名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 18:47:32.85 ID:cwVpBvSS
まとめ職人さまへ
タイトル自体変更お願いします。まとめ職人様が気分悪くなされてないか心配です。
すみません。私の最初の文の真意がうまく伝わらなかったみたいで。
何度もお手数かけて申し訳ありません。
次の投下私からもお願いします。
john
45名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 20:20:06.32 ID:XVKgzJUW
管理人さん、いつもありがとうございます。
いろいろお手数をおかけします。
johnさんも、お二人とも変な印象ありませんでしたよ。
言葉って難しいですね。
では私の駄作でよければ投下させて頂きます
46名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 20:24:37.72 ID:XVKgzJUW
いきなり名のるのを忘れたw

ANKOです

題名『桜の樹の下で その1』

キャラカテゴリ)真島×芽衣子

注釈)今までのおさらい
ラストシーンその後
服毒したものの一命をとりとめた芽衣子。
一年の植物状態ののち奇跡的に意識が戻る。
後遺症もほとんどなく順調に回復。
現在真島とアンの子供と穏やかな暮らしをしている。
芽衣子の罪状は懲役二年、執行猶予三年。
現職の刑事である真島のかわりに三輪さんの奥さんが身元引受人になっている
という設定でおとどけしています
47ANKO:2011/04/12(火) 20:31:34.56 ID:XVKgzJUW
――芽衣子は死にたがっている――

俺と共に生きると誓っても…。
抱きしめればもう逃げる事なくその身を俺に委ね、
口づけをかわした唇で愛してると言葉にしてくれても
心の奥底に潜んでいる゛全ての事を終わらせたい゛
という思いを消してはいない。
そんな俺の不安が現実となる悲劇が、芽衣子の身に襲いかかった。


「真島さん、朝ですよ」
最近は芽衣子の方が先に目覚め、朝食を用意してから俺を起こす
布団を優しく揺すり、俺の顔をのぞき込む芽衣子を
ベッドの中に引き込みたい衝動にかられながら、身体を起こす。
朝の光が降り注ぎ、部屋中に味噌汁のうまそうな匂いが立ちこめる。
そして笑顔の芽衣子がいる。
このなんでもない普通の暮らしこそが、かけがえのないものであり、
ずっと続くものだと信じていた。
芽衣子の心の奥底に潜む暗い影、笑顔の裏の顔。
いつしか俺は幸せな生活を壊したくない為に見ないように
していたのかもしれない。

クローゼットの引き出しにしまってある姉のネックレスの位置が、
微妙に違っているのを俺は気付いていた。
俺がいない間、芽衣子がどんな気持ちでそれを眺めているのか
想像はできた。
終わりを告げたあの日から一年半あまり過ぎた。
だが、一年間意識不明だった芽衣子にとって、まだ半年もたってないんだ。
仕方がない事だと思い込もうとした。

「辛いのか」と聞けば
芽衣子は「大丈夫」と無理して微笑むだろう。
俺が気遣えば芽衣子はかえって負担に感じるとわかっているから、
その話は避けていた。
芽衣子は重い十字架を背負って生きていくのが自分に課せられた償いなんだと考えている。
俺も宏太を死なせてしまった罪を背負っているから、その気持ちはよくわかる。
だが芽衣子の傷は俺よりはるかに深く重いものだった

「殺したって憎しみや悲しみは消えない。
抱える苦しみがもっと増えるだけなんです。
相手がしたのと同じようにたくさんの人を苦しめた事に気付くから」
溝口を殺そうとした俺を止める為に言った言葉。
それは良心の呵責に苦しむ芽衣子自身の事を言った言葉だったのに
幸せな時間と俺に向ける笑顔で薄れていくような錯覚すらあった。

芽衣子はまさにその苦しみの中にいたのに…


48ANKO:2011/04/12(火) 20:39:41.55 ID:XVKgzJUW
数日前から芽衣子は、俺の出勤の途中まで
タロウの朝の散歩がてら一緒に来るようになった。
近くの小さな公園に向かう道と警視庁に向かう別れ道。
玄関ではキスをしてからの見送りが、
流石に往来では出来なくなったのは残念だが、
朝の日の光を浴びながら「いってらっしゃい」と
明るく手を振ってくれる芽衣子の姿はまぶしく愛おしかった。
何度も振り返りたい気持ちを抑え、歩き進むのだった。

昨日と何も変わらない朝。
しかし今思えば虫の知らせだったかもしれない。
俺はめったに忘れ物をしないが、
その日は昨夜まで調べていた資料を置いて来た事に気が付いた。
警視庁まであともう少しというところだが、
遅刻覚悟で取りに戻る事にした。
駆け足でマンションまで急ぐ、
芽衣子と別れた道にさしかかろうとした時、
タロウがリードをぶら下げたまま、
俺の姿を見つけると必死で吠えながら走ってきた。
「タロウか。どうした!芽衣子は!」
リードを持つと、タロウは公園の方へ俺を引っ張る。
胸騒ぎがした。溝口に襲われた時が蘇る

公園へと続く細い路地に入ると、心臓が凍り付くような光景が見えた

わき腹を抑えうずくまっている芽衣子。
「芽衣子!」
俺はすぐさま抱き上げる。
服は真っ赤な血で染まり、その範囲を広げている。
「芽衣子、しっかりしろ!」
「ま…真島さん…」
顔面は蒼白だ。
地面には血の付いたナイフが転がる。
その側で震えながら放心状態の女が座り込んでいた。
見覚えのある女…。
それは芽衣子が自殺に追い込んだ菅沼敏也の妻だった。


続く
49ANKO:2011/04/12(火) 20:51:06.32 ID:XVKgzJUW
以上です。
ずっと前にレスを頂いた中で「菅沼の妻がなんかしでかしそう」
と言うのをやっと話に繋げられました。
ぎるちぃさんのとこの芽衣子同様、刺されてしまいました。ネタパクリすんまへん。

ドタバタ劇からうって変わってシリアス路線、さぁ私に書けるか。
続きはまだ一行も書いとりません。
気を長〜くしてお待ち下さい。
50名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 20:56:56.11 ID:zxF3ZqZT
ANKOさん
おぉ〜ほんわか路線も好きですがシリアスも全然イケてるじゃないですか!
ここで「復讐の連鎖」に触れるのはあまり無かったですね
本編では死で断ち切りましたけどこちらは生きてるバージョンですから
こういうお話もいつかあるかなと思ってました
続き楽しみにしてます
51名無しさん@ピンキー:2011/04/12(火) 21:36:02.94 ID:pYznjN0b
ANKOさん
シリアス路線いいじゃないですかっ
続き楽しみに待ってますよ〜 ちなみにうちの真島と芽衣子は呑気に花見に行こうとしやがって・・・
自分、一応シリアス路線一直線のつもりなのにw
52Eliza:2011/04/12(火) 22:29:43.37 ID:OSzO1Oxh
こんばんは。

まとめ職人様へ
お気遣いありがとうございます。
今後共、よろしくお願い致しますペコリ
それとご無理のない様
お身体気をつけ下さいね。

ANKOさんへ
>>28
いえいえ〜
呼び捨てに萌えましたw
あの奥さんも気になるキャラだったので
気になります。

>>36さん
氷というかアレ使用が初めてかなー?って
真島は使っちゃイヤン!な方がいたらスルーでお願いします。

>>24の続き投下します。
53Eliza:2011/04/12(火) 22:31:25.79 ID:OSzO1Oxh
* Abyss-Love (8)

「ここで。両足、、開いて、、」
導かれた芽衣子は首を傾げた。
上に跨らせると
俺自身を支えて、芽衣子にあてがう。
……
深く深く、沈んでいく。
「、、ゃ!」
芽衣子はひどく痛がる。
「、、そっといくから、、」
キスをして撫であやし、ゆっくりと進み、、
ようやく、、奥に到達した。

「掴まってろ。」
俺の首に手を回させると、尻を抱え
芽衣子を前後に動かす。
「ぁあ!、ぁっ!、ぁん!」
声がもっと聞きたい。
俺は速度を上げた。
……
そのまま、芽衣子をゆっくり倒す。
しばらくは繋がったまま、、
息がもう止まない。
俺の熱が満ち、中で脈打ってる。
……
また動き出す。
繰り返し、、繰り返し、、
「はあぁン!!」
、、その声が、堪らない。
何度も、何度も。
突きあげた。

静かな部屋に、淫靡な音が響く。
行為の間、俺はその音を聞いていた。
喉が鳴る、、

俺は、、芽衣子の中で跳ねた。
54Eliza:2011/04/12(火) 22:32:48.96 ID:OSzO1Oxh
* Abyss-Love (9)

芽衣子の痕跡を、そっと拭った。
……
俺を見つめるその目から涙がこぼれている。
芽衣子と1つになれた幸福感と同時に
少しだけ俺は罪悪感に陥る。

頬に触れると、何か言ってきた。
「、、でした、、」
「ん?」
途切れ途切れの、小さな声。

「夢見てるみたい、でした、、」
「ああ、でも、夢じゃない。」

芽衣子の唇を塞ぐ。
息が止まる程深く吸ってやると
俺は耳に唇を寄せて呟いた。

「お前は俺のもの、、
 俺は、お前のものだから、、」

「、、はい、」
俺の胸に顔を埋め、芽衣子はいつまでも頷いた。
俺達はそのまま、、深い眠りに落ちた。
55Eliza:2011/04/12(火) 22:34:51.19 ID:OSzO1Oxh
* Abyss-Love (10)

腕の中の確かな温もり。
隣で芽衣子が微笑んだ。
もう朝?、か、、。
「、、おはよう、、」
初めての夜。
芽衣子の白い項に、俺が貪った紅い痕。
愛しくて、、そっと指で触れた。
……
一緒に家を出る。
毎朝の事だが
あの灰色の庁舎に行くのは、嫌な気分だ。

いつもは俺の後を歩くのに
今朝、芽衣子は俺の隣にいた。
互いの手を強く絡めて繋ぐと
胸が、熱くなった。
ああ、そうだ今言おう。

「いつか、、近いうち、、
 芽衣子が店持ったら、俺も手伝うから。」
「、、真島さん!」

驚いた芽衣子は繋いだ手を緩める。
俺はその手を、もう一度ギュッと手を握った。

「、、一緒になろう。
 お母さんの事も、任せてくれ。」
芽衣子の目から大粒の涙がこぼれた。
昨日からもう泣き通しだな。

「返事は?」
「、、はい、、。」

お前の心の鎖は、俺が外してやる。
俺が、自由にしてやる。
愛してる。
お前を、、誰にも渡さない、、
56Eliza:2011/04/12(火) 22:37:18.63 ID:OSzO1Oxh
以上でお終いです。
初投下、全完了!滝汗ふぅ〜。
駄文通り越して、もう駄駄駄文ですが
レスなど頂きありがとうございました。

余震が続くので皆さまご注意下さいませ。
57名無しさん@ピンキー::2011/04/13(水) 00:17:47.83 ID:BHDb4lSh
ANKOさん
刺されたとこで続くってw
まさにテレビドラマ状態。
続きを楽しみにしています。
58名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 00:55:50.41 ID:qdAdok3Y
そういえば今まで全部生だったんだw
パイカリなんて一晩で孕ませましたからね、そんな感じでいいんじゃないでしょうか
芽衣子と店やる気まんまんの真島さんも可愛いです
あれですかね、魔女宅みたいな感じですかね<二人でお店
59名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 07:27:33.72 ID:Bk7lfAcG
避妊ネタは初めてでは無いよ
2度目
60名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 07:45:14.90 ID:sf7pOgo4
書いた人は覚えてる
読んでいる人は覚えていない
61名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 08:30:48.56 ID:P3su+Dhe
ANKOさん、ありがとう
あの二人の性格ではノー天気に幸せを謳歌できるわけないですもんね
菅沼妻の再登場は説得力ありすぎ

Elizaさん、ごちそうさまでした
「返事は?」って言いそうですよね〜、それも優しく
前回の「一振りして歯で封を切る」ってすっごく彼らしい
かっこいい仕草で萌えました。氷の使い方も映画みたい。
おほめの言葉にドキドキしましたよ。読み返すと綿密じゃない部分に
気づいて推敲不足を後悔するglenです……(汗)
62名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 10:42:40.58 ID:Bk7lfAcG
>>60
読んでる側だけどね
63名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 11:03:02.07 ID:CZyLs13a
ごめんなさい。真島が警察やめると言い出すのがどうしても違和感
理由が警察嫌いってのも…、人間関係はともかく仕事には誇りも持ってたと思うし
辞めるなら二人が助かった直後や、一緒に暮らし始める前にケジメつける男かと
64名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 11:15:36.66 ID:2SVIXl5I
>>63
>>1を読め
違和感を持つ所は人それぞれ違う
65名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 11:18:51.51 ID:tsqz723a
>>63さん 気持ちは分かるけど一応
>>1 ・自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること
66名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 11:19:39.88 ID:tsqz723a
あ、ごめん >>64さんとかぶった
67名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 12:22:23.43 ID:coUS3ANi
違和感を持つのはひとそれぞれだし、まぁ、それも感想のひとつかな。
書き手が書きにくい感想はなるべく配慮したいものですが。
ドラマ中で、何度も警察辞めると言ってたし、違和感持ってない人もいるから
気にしない。気にしない
68名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 13:41:44.61 ID:k6w73whu
他のスレみたいに
「○○×○○」とキャラを指定
「○話と○話の間」や
「生存設定(○回以後)」
「本編の設定まんま」
「NGな方は○○で回避お願います」
ってお断りを入れておくと、探しやすいし、読みやすいかも
69名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 17:13:35.33 ID:ou8fg4o/
最近時々投下しにくい雰囲気になるね
70名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 18:06:36.36 ID:ATBQvGPt
>>42で管理人様がテンプレ作ってくれてました
>>68で重複しちゃいました
すみません
71名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 18:17:17.90 ID:qdAdok3Y
まあこういうのは正にサッカー・パンチだからね
目を閉じろ、心を開け、そして自由を手に入れろ
人の数だけ物語があるって素晴らしいよ
でもこのスレ意外に長いねwドラマが終わってからも宝の地図が随分増えたな
72ぎるちぃ:2011/04/13(水) 18:51:11.68 ID:NsVesw3P
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

タイトル 「続編12 印し」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編10話ラストで真島が宇喜田を撃った後、
芽衣子が三沢親子への復讐を思い留まったら…
真島&芽衣子生存設定でストーリー進行中

では>>17の続きを投下します
73ぎるちぃ:2011/04/13(水) 18:55:13.79 ID:NsVesw3P

続編12 印し


(真島視点)

「あっ!…」
声を上げた時はもう遅かった。
それは俺の手を離れて、パタパタと階段を転がり落ちていく。

これから捜査に向かう場所を確認するため、内ポケットから手帳を出した。
地下鉄の入り口の隅に立っていた俺に、
ものすごい勢いで駆け込んできた若い女が接触し、
持っていた手帳を弾かれる。
「すみませぇん!」
女は振り返って謝罪するものの、やたら急いでいるのかそのまま走り去って行った。
「全く…。」
こういう時、芽衣子だったら。
申し訳なさそうに慌てて手帳を拾って駆け戻って来るだろう。
『ごめんなさい!大丈夫ですか!?怪我ないですか!?本当にごめんなさい!!』
想像できて、笑いが零れる。
何かにつけて芽衣子のことを思い出す自分にも。

落ちていった手帳の後を追って階段を下りる。
ちょうど一人の男性が、足元からそれを拾い上げた所だった。
「すみません。ありがとうございます。」
駆け寄る俺に、少し微笑んで手帳を差し出す。

帽子を深めにかぶった初老の男性。
ひどく痩せているが、顔立ちは美形だ。
身なりもちゃんとしている。
見知らぬ赤の他人なのに、その男性を見ていると
何やら温かいものに包まれる気がする。
74ぎるちぃ:2011/04/13(水) 18:57:29.83 ID:NsVesw3P

どこか掴みどころの無い思いを感じながら手帳を受け取ろうとした時、
男性が口を開いた。
「この…女性は…?」
え?
何のことかと思い男性の視線を追うと、手にした手帳からはみ出している
芽衣子の写真。
例の雑誌に載った浴衣姿の写真だ。
女の写真を肌身離さず持ち歩いているのを発見され、一瞬羞恥の思いが湧くが、
相手は通りすがりの他人だと思えば、それもすぐに静まった。
「恋人…ですかな?」
更に突っ込んで尋ね直す男性。
いつもなら、初対面の人間に芽衣子のことを聞かれて警戒しないはずは無いのだが、
なぜか直感的に、この人は大丈夫だと確信があった。
「ええ、婚約者で。」
答えた俺に、男性は微笑みを深くして一度大きく頷くと、
「そう。それはおめでとう。」
そう言って俺に手帳を渡し、それではと去っていく。
「ありがとうございます。」
俺がかけた声に振り向くこと無く軽く右手を上げ、
その後姿は遠ざかって行った。

初対面で少々馴れ馴れしいと思う会話も、なぜか嫌じゃなかった。
俺は不思議な感覚を覚えながら、その場を後にした。


(芽衣子視点)

「芽衣子さん、お疲れ様。よかったらお茶でもいかが?」

一ヶ月ほど前から、週に一度の依頼で出張トリミングに通っているお屋敷。
庭の一角に誂えられたドッグランでゴールデンレトリバーのハッピーを遊ばせていると、
いつものように橋口さんの奥さんが休憩を勧めてくれる。

「はい、ありがとうございます。」
答えて振り向いた時、視界の隅で何かが動く。
その方向に視線を移した瞬間、窓のカーテンがサッと勢い良く揺れる。

まただ…。
ここに来ると幾度と無く感じる、二階の窓からの視線。
私がそちらに目を向けると、まるで姿を隠すように閉じられるカーテン。
誰かいるのは間違いないけど…。
75ぎるちぃ:2011/04/13(水) 19:00:55.15 ID:NsVesw3P

首を傾げてその窓を見つめている私の手に、湿ったものが押し付けられる。
手元に目をやると、ハッピーが私の持っているボールをねだるように鼻をこすりつけ、
長い尻尾を振っていた。

「芽衣子さん?どうしたの?こちらにどうぞ。」
「あ、すみません。お邪魔します。」
私はハッピーにおもちゃのボールをくわえさせて頭を撫でてやる。
「また後でね、ハッピー。」

通された居間では、橋口さんのご主人がお茶を飲んでいた。
「こんにちは、お邪魔しております。」
「やあ、芽衣子さん。いつもハッピーの世話をありがとう。
 何も分からないまま犬を飼い始めてしまったから、本当に助かってるよ。」
「あ、いいえ。こちらこそいつもお茶に誘っていただいてありがとうございます。」
ソファに促されて腰掛ける私に、奥さんがお茶とケーキを出してくれる。

橋口さんご夫婦は二人ともお医者様で、北海道で病院を経営している。
ここはほんの別荘だと言うけど、裕福な方の多いモンアンジュのお客様の中でも、
たぶん一番大きなお屋敷だ。
ハッピー専用の洗い場とドッグランまである。
「ハッピーのためにいろいろ設備を整えたけど、
 忙しくてなかなかこちらにも来れなくてね。」
と苦笑するご主人。
これまで自ら指揮を取っていた病院を最近息子さんに譲り渡し、
間もなくもう一つ別の病院を開院する予定らしい。
その前にしばし休息をということで、今はこの別荘で過ごしている。
「でも、ハッピーが来てからとっても楽しいわ。
 私も犬を飼うのは初めてだけど、ワンちゃんってこんなにかわいいのね。
 それに、芽衣子さんが来てくれる日が本当に楽しみで。」

微笑みあう橋口さんご夫婦を見ていると、胸にふわりと温もりを感じる。
三輪さんご夫婦に…似てるかな…。
年の頃も同じくらいだろうか。
夫婦仲が良くて、誠実そうで、優しい雰囲気。
目の奥が熱くなるのを堪えていた時、
「それに…、あの方も…」
奥さんが小さな声で独り言のようにつぶやいた。
「おいっ。」
ご主人が奥さんに目配せして首を小さく横に振る。
奥さんは、はっと口をつぐむ。
76ぎるちぃ:2011/04/13(水) 19:03:10.54 ID:NsVesw3P

会話が途絶え、気まずい空気が流れる。
私は何か話題をと思いを巡らし、二人に尋ねた。
「あの、今こちらにはご主人と奥様お二人でお住まいなんですか?」
二人が表情を変えて私を見る。
「あ、あの、すみません。いつもお二階の窓から、
 どなたか外を見ている気がしたものですから…。」
「あ…あのね、そう、北海道から連れて来た身内の者が…一人いるわ。
 病気がちで…そう、籠もりっきりだから、時々外を眺めているんだと思うのよ。」
どことなく歯切れ悪く説明してくれる奥さん。
何だかさっきより空気が張り詰めてる気がして…。
詮索しているようで申し訳なく思う。
「そ、そうでしたか。」
私は残りのケーキをほおばり、お茶を飲み干す。
「あ、私そろそろハッピーのシャンプー始めますっ。ごちそうさまでした。」
そそくさと立ち上がってお辞儀をし、居間を後にする。

身内の方だったんだ。
気にするほどのことじゃなかった。
言いにくいことを言わせるような質問をした罪悪感と、
得体の知れない存在の謎が解けた安心感を感じながら、
私はドッグランへ向かった。

家に帰って夕食を済ませた後、真島さんが一枚の紙を取り出して私の前に差し出す。
茶色で印刷されたそれには、黒のインクで書かれた真島さんの字と、
朱で押された『真島』の印。
「俺のとこはもう書いたから。明日、一緒に出しに行こう。」
「はい…。」

『婚姻届』…。
真島さんと私が、社会的に夫婦になる証。
私はこの証の向こう側に、
本当に足を進めていいのだろうか。
この期に及んで、未だ罪の意識が頭をもたげ、私を躊躇させる。

真島さんはそれを察したように、後ろから私の肩を両手でそっと包むと、
耳元に唇を寄せる。
「もう、二度と後戻りさせないから。」
真島さん…。

私が一生背負っていかなければならない罪は、とても重い。重すぎる…。
でもその罪ごと私を愛し、救ってくれた真島さん。
たとえこの先、罪の重さに日ごと苦しむことがあっても、
私は、愛する真島さんの側にいたい。

答える代わりに私は、真島さんの手に自分の手を重ねた。
77ぎるちぃ:2011/04/13(水) 19:04:40.78 ID:NsVesw3P

真島さんがシャワーを浴びている間に、私は婚姻届に文字を刻んでいく。
『真島拓朗』と書かれた隣に『野上芽衣子』と記し、印を押す。
ふと私は『野上』の印鑑をじっと眺める。
そして届に押された『真島』の印に目を移す。

私、『真島芽衣子』になるんだ。
愛する人の苗字に。

「ましま、めいこ。」
つい確かめたくなって、口に出して呟く。
「いい響きだな。」
思いがけず背後からかけられた声に、持っていたペンを取り落とす。
振り向くと、いつの間にシャワーから出たのか、
すぐ側に真島さんが立っていた。
その顔には、すごく嬉しそうな笑みが浮かんでいて。
「び、びっくりした…。」
は…恥ずかしい…。
私、今絶対顔真っ赤だ。

恥ずかしすぎていたたまれなくて俯いていると、
目の前のテーブルに、真島さんが何かをコトンと置いた。
「これは…?」
印鑑ケース?
「今後必要になる。芽衣子の分だ。」
私はそれを手に取って開ける。
中には、真新しい『真島』の印鑑。
「取り合えず認印だけだがな。」

溢れるほどの愛情だけじゃない。
婚約指輪、婚姻届、印鑑…。
次々と与えられる、形のある印し。
「真島さん、ありがとうございます…。」

私はその印しを胸に抱き、
形のある未来に…泣いた。
78ぎるちぃ:2011/04/13(水) 19:18:37.20 ID:NsVesw3P
本日は以上になります
駄文失礼致しました

もうまとめのページ数270ページ超にもなるんですね!
それを素晴らしいまとめ技できれいに整理してまとめて下さるまとめの方にも、
素敵な作品を書いて下さる職人の方にも、
いつも感想をコメントして下さる読者の方にも、
みなさんのギルティ愛に拍手&感謝です!

>Elizaさん
手早くゴムつける真島さんに、萌えましたw

>johnさん
本当は不器用な万里の素が伝わってきます。

>ANKOさん
シリアスも上手いです!
ぜんぜんパクリじゃないですよー
ANKOさん独自のシチュですし。続きドキドキして待ってます

>zeroさん
何度も言うようですが、チャット楽しみですw
79Eliza:2011/04/13(水) 21:17:31.30 ID:75IgFn0x
>>63
仰る通りです。
矛盾した内容は勿論
最初にラストの注釈を入れておくべきでした。
本当にごめんなさい。
記憶からサックリ削除して下さいね。

ロムに戻ります。
また皆さまの作品を楽しく読ませて頂きますね。
では。
80名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 21:33:20.39 ID:n/YkiOkL
>>79 
パロディなんだし、気にしないで楽しく妄想しませんか♪
矛盾取っ払ったら芽衣子なんてもう死ry

>>25のSSも楽しみに待ってますので!
>真島×門倉(お笑い?)
>警察と真島(?)
このあたりがすごく読みたいですっ
81名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 21:54:26.65 ID:srl9Lo7Y
本当にパロディなんだから気にする必要は無いですよ。
>>1を読まずとも違和感違和感言ったら書き手が不愉快になるのはわかるはずですよね。

みなさんの投下を楽しみにしています
82名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:08:39.66 ID:6ylJUYII
>>80
芽衣子は責任感の強さから
死を選んだことになってるし
パロディでもみんな原作のファンなんだから
何処まで許せるかは人それぞれなんだよね〜
難しいね

警察辞める程度で、設定おかしいって言うのもどうかと思うんだけどね
83名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:11:23.35 ID:ou8fg4o/
>>79
つーか、他職人様の作品投下のすぐ後に、
こういう空気作って去って行くのもどうかと思うけど
84名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:20:20.27 ID:qdAdok3Y
まあ、でもこのドラマ複数の人が即興で作ってたから厳密には原作もないし作者もいないからな
原作あると、原作が二次を否定する展開になる事も多いけど
天国エンドでその可能性は皆無
だから真島と芽衣子はそれぞれの大事な物語を決して否定しないのが
二人が死に際に遺した奇跡のような気がするな
想像力は世界を救うよ
85名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:28:07.01 ID:r3fJFBR2
>>84
想像力は世界を救う、いい言葉ですね。

>ぎるちぃさん
ありがとうございます。
怪しい影がまたもや波乱を起こすのでしょうか。
どきどきします。
86名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:32:08.00 ID:6ylJUYII
>>84
言ってることがよく分からない…
天国エンドだから、2次は何をしても良いってこと?
それとも、死を選んだ2人の意思を尊重しろってこと?
意味が通じないんですけど…すみません
87名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:43:59.52 ID:BHDb4lSh
つか79は謝る必要なんてこれっぽっちもないんだが。
"Don't mind"こりずに次の投下待ってるよ。
88名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 22:53:36.54 ID:j8fbcAdC
>>87さん同意。

>>79さん 作品投下待ってまーす。
89名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 23:10:50.69 ID:ONrmx4Vf
こんだけ否定意見少ない平和なスレ滅多にないよ
作品に対し肯定的な人が圧倒的に多いんだから
否定的な意見にいちいちぐらついて「投下やめる!」とか過敏に反応しないでスルーしてほしい
90名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 23:11:02.73 ID:nZFfaL/J
ぎるちぃさん
『緊張のあまり芽衣子が婚姻届を何度も書き損じて、でも真島が10枚予備を
 用意してある もしくは 婚姻届が足りない』
なんていうことないかな?と考えながら見てしまいました。
これじゃ単なるパロですねw
変なこと考えてすみません。。。。。。。
91名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 23:13:57.10 ID:n/YkiOkL
>>90
わー! それすごく想像できるーw

さらに派生したSSが出来そうですねー
YOU書いちゃいなよ!w
92名無しさん@ピンキー:2011/04/13(水) 23:37:00.83 ID:coUS3ANi
ぎるちぃさん、一難去ってまた一難?
ほんと、次から次ぎと構想が出てくるなんて脱帽ものです。
流れるように読める文章は羨ましさすら感じます。
続きワクワクしながらまってます。いつもありがとうございます。

>>79さん、初めての投下ってすごく勇気がいりますよね
そんな時、思わぬレスにへこむのはわかります。
でも、私は楽しませてもらいましたよ
渡鬼から出張してきたようなクソ婆を上手く絡めたストーリーやら。初エロとは思えない大胆かつリアルな表現。
しっかり脳内妄想させて頂きました。
真島ちゃんが芽衣子の店を手伝うなんて、どんなかなって、
とりあえずカットモデルなんていかがですかって言いたかったのに。

私んちの真島ちゃんはケツ噛まれてますよ。服のセンス悪い事になってるし。
もう楽しんだもの勝ちです。
ずっと待ってるから。また投下してくださいね

何度もやらかしてるANKOより
93名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 00:01:48.24 ID:BhrOEgsO
>>91さん
90です。さすがにそのSSは書けませんが、ものすごくベタベタな話を書きました。
あまりにもベタすぎる話に投下する勇気が……

YOU 書いちゃいなよ!←その表現に思い当たる節が……w
94名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 00:15:01.51 ID:amqwXTP6
ベッタベタでもドッロドロでも書いちゃえそして投下しちゃてー。
95名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 00:30:55.69 ID:3qSgju/s
ぎるちぃさん
次から次にそのアイデアはどこからわいてくるのか不思議
しかもどの話も引き込まれてしまうクオリティの高さ!
真島が出会った初老の男性と芽衣子の客の豪邸の夫婦は関係してるのかな?
どう絡んでくるのかドキドキです
二人の愛の印が増えていって幸せですねー
96名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 00:30:56.10 ID:h5K3+TT4
※まとめの方wikiにこれは収録しないでください。雑談の流れででたので。
90のヒントを得て書きました。

区役所に結婚届をとりに行く真島。

「あの結婚届を…」
「はい、結婚届ですね。」
「おめでとうございます。」

職員におめでとうと言われて初めて本当に芽衣子と結婚するのだと実感した。
芽衣子の喜ぶ顔が早くみたい。
俺は自宅に飛んで帰った。

おもむろに紙をテーブルの上に置く
「芽衣子、これ書いてくれるか?」
「え?」
「これは…」
結婚届の文字が瞬時に芽衣子を困惑させる。

「私…」
これにサインをするのは芽衣子にとって敷居が高すぎる。
まるで世界最高峰の山エベレストに登頂して来いといわれたようなものだ。

「す、少し考えさせてくれませんか?」
この期に及んでそれはないだろう?と真島は世界一深いマリアナ海峡にでも突き落とされたような気分になっていた。
いったいどうしたら芽衣子にぐるぐると巻かれたぶっとい悔根の鎖を切ることができるのかと「ロダンの考える人」同然のポーズで真島は小一時間考えこむはめになる。
俺はなんのために役所の職員に呆れられながら用紙を10枚ももらったのか…
ぼやく真島だった。

おしまい
97名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 00:58:39.08 ID:bhRQDb33
>>96タソ
もういろんな意味でGJ!!
98名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 01:35:29.32 ID:i3Ytth7k
>>96
夜中に笑わせて戴きました
ありがと!
99名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 01:52:56.52 ID:wIS2vDLx
ここ最近スレの流れ早いですね!
皆さんの文章には相変わらず感心しながら楽しんで読ませて頂いてます。

あくまで希望なので、スルーして構いませんが、
真島か彩乃を驚かせようと少しイメチェンしようとして
耳より上でポニーテールしてる芽衣子、でも慣れてないので恥ずかしがる、
みたいな設定で読んでみたいです
自分の文章力では書けそうもないのでorz

妙なお題ですいませんが時間があればお願いします
100Eliza:2011/04/14(木) 03:14:45.71 ID:V+lrit2D
>>79 のElizaです。
時間経って落ち着いたので
皆様にお礼とお詫びに…。
レス順が不動ですがスミマセン。

>>83
開いてすぐもう、えっ?て感じだったので
この時はどうしよう!ってただパニックで
周りが見えてませんでした。
今は冷静に見えてて、あーと反省中です。

>>89
過敏ていうか、「!」でなくて雰囲気がもう
自分のせいで、ど、ど、どーしようって感じで。

>ぎるちぃさんへ
投下された後、すぐの書き込みごめんなさい。
ぎるちぃさんが投下して下さると、いつもホッと
する一日です。
楽しみにしてます。

>>ANKOさんへ
優しいお言葉ありがとうございます。
和みました。

またその他の皆さまも、心配とお言葉を
ありがとうございました。

とにかく自分の投下で流れがあれっ?てなってて
一瞬で真っ青の、真っ白になってしまいました。

2ch歴は長いしスルーとかも頭で分かってるんだけど
こんなに自分がパニクるのって、ここが好きなんだなと
改めて思いました。

>>80
警察と真島編は、基盤の流れから
もう触れない方がもいいかなーと思うので
また落ち着いたら、エロパロらしいライトな方を
投下出来るといいかなと思っています。

101名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 04:54:25.23 ID:BMNjLHLO
全然気にしなくて良いと思いますよ♪
ただ、パロディでも人によって許せる範囲はいろいろあると思いますので
今後は注意書きを最初に書いて、NGな人には回避してもらっちゃいましょっ
102名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 07:29:29.61 ID:LFj+R5+V
良かった復活して下さった…。
みんなが貴方の作品を待ってます。新作楽しみに待ってますね。zero
103名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 09:15:43.36 ID:h5K3+TT4
どうも和気藹々としてるのが気にくわないと思ってる奴がちらちら登場して人を不愉快にするのに味をしめている。
新しい人はそういうのわからないから思いっきり釣り針に引っかかってしまうな。
どんな感想を持つのも勝手なのは認めるけど。
あれ?って思うレスを完全スルーしたらどうか?
特に作家さんがそれに反応するとそいつは小躍りして喜ぶ性格の持ち主。
104名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 12:33:40.30 ID:amqwXTP6
ここで一旦CM入ります。(まとめに載せなくていいです)

「愛してる」といえば
「愛してる」という

「幸せ?」といえば
「幸せ」 という

それでも少し調子に乗って
「エッチする」といえば
「エッチする」という

こだまですか
いいえ芽衣子です


ギ〜ルティ
105sage:2011/04/14(木) 14:21:35.08 ID:GzOnRKK3
>>104
あっちこっちの2ちゃんにACのCMカキコミされてるけど、
パクリはさすがにいくないんじゃーない?
106名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 14:35:22.20 ID:Vs/KYL9l
>>105
sage入れ場所間違えた?
107名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 18:55:26.71 ID:gWDMPW39
大丈夫ですよ
ただちに影響はありませんから
ただ300ギルティ以上のレスをお子様に読ませてはいけません
基本ここは18歳以上のみなのでセーフです
108ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:10:24.07 ID:feXzODh9
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

タイトル 「続編13 娘」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編10話ラストで真島が宇喜田を撃った後、
芽衣子が三沢親子への復讐を思い留まったら…
真島&芽衣子生存設定でストーリー進行中

※かなり長文の上、流血シーン有りです

では>>77の続きを投下します
109ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:12:12.58 ID:feXzODh9

続編13 娘


(真島視点)

「おめでとう。」
「え?」
「日付、変わったぞ。」

芽衣子が目をやったベッドサイドの時計の針は、頂点を越えていた。
「あ、ほんとだ。ありがとうございます。」
芽衣子はクスッと笑う。
「何だ?」
「真島さん、さっきから何か待ってるみたいに何度も時計見るから、
 何だろうって思ってました。」

…待ってた。この日をずっと待ち焦がれていた。
芽衣子と何もかも結ばれるこの日を。

実を言えば、芽衣子と結婚するにはかなり道が険しいと思っていた。
十五年前の事件。
真実は冤罪と言えど、社会的に芽衣子は犯罪者とされている。
警察組織に身を置く者と、犯罪歴がある者との婚姻は、暗黙のルールで禁じられている。

俺は、その『暗黙の』という部分にかけてみようと思った。
結婚が決まった場合、警察は事前に相手の氏名や住所、家族に至るまで詳細を提出させ、
身辺調査をする。
それで上からのお咎めが無ければ晴れて結婚できるわけだが…。

調べてみると、警察官と犯罪歴の有る者が結婚した前例があることがわかった。
その夫婦が、結婚前にどうもキナ臭い事件に巻き込まれていたことも。
…やはりだ。
警察組織の上層部は、およそ警察とは胸を張って言えないようなことをやっている。
三沢親子と繋がって芽衣子を犯罪者にでっち上げたのがいい例だ。
だが三沢親子は、秘密裏に動いていた俺達捜査一課に逮捕され、
すぐさまマスコミは大々的に世間へ知らしめた。
こうなった以上、上のヤツらはもう三沢親子を庇うメリットは無い。
記者クラブが情報を掴んで一時期話題になった、
堂島が全ての事実を書いたという原稿の存在もある。

やましい事だらけのヤツらが今抱えているのは、
事実が世間の目に触れてしまう事への恐れだ。

ヤツらのこの弱みを、俺は武器にした。

そして、数日前。
総務係から婚姻に関係する手続き書類が渡された。
110ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:14:14.59 ID:feXzODh9

俺は…心底ホッとした。
万が一、芽衣子との結婚が許されなかった場合をいろいろ考えてはいたが…。

本当に…良かった…。

「真島さん?」
芽衣子の呼びかけに、我に返る。
「ああ、何でもない。」
感慨深く芽衣子の顔を見つめる。
見つめ返してくるその瞳に、
「おめでとう。」
もう一度言って力いっぱい抱き締める。

口付け、体に触れる。
34年間、生きてきたこの体。
幼い頃は、幸せな時もあったと思う。
だが…。
それよりも遥かに多くの苦しみをくぐり抜けてきただろう。
この小さく細い体で。

これからは、幸せがその割合を占めていくように。
芽衣子の体に快楽を刻んでいく。
そして繋がれば、芽衣子はその快楽を俺に与え返してくる。

芽衣子…。
共に生きよう。
共に、果てる時まで…。


(芽衣子視点)

「おめでとう。」

いつものように真島さんの腕の中で目覚めて。
夜を越えて年を重ねた私に、今朝はいつもの『おはよう』の代わりに
そう言葉をかけてくれる真島さん。
「もう何度も言ってもらいましたよ?」
「何度でも言いたいんだ。」
私を抱き寄せる腕。
真島さんの鼓動と温もりに包まれて迎えた34回目の誕生日に、
この上無い幸せを感じていた。

「そろそろ起きるか。今日は忙しくなる。」
「はい。」
短い口付けを交わしてベッドを出る。
111ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:17:02.29 ID:feXzODh9

出かける支度を終え、真島さんの前に立った私に、
「それ、やっぱりよく似合うな。」
と、真島さんが目を細める。
「ありがとうございます。」
今日はどうしてもこれを来たかった。
ホワイトデーに真島さんから贈られた白いワンピースと青いストール。
真島さんに初めて抱き締められて、そしてプロポーズの言葉をもらった
夜光虫の海。
ほの白く青く光るあの海に、どこか似ているこの服を、
今日この身に纏いたかった。

「じゃあ、行くか。」
「はい。」
私たちは、アンを連れて家を出る。

アンを預けるためにモンアンジュを訪れると、待合室で琴美さんと彩乃ちゃんが
おいおいと声を上げて泣いている。
「ど、どうしたんですか!?」
慌てて駆け寄って行った私を、二人が同時に抱き締める。
「芽衣子ちゃん、良かったわ…。ほんとに…。おめでとう。」
「うわあぁぁん!芽衣子さぁん…おめでと…ひっく…ございますうぅうっうっ…。」
琴美さん…、彩乃ちゃん…。
私まで涙が込み上げてきてしまう。
「琴美さんに彩乃ちゃん。ほら、もう朝一のお客様来ちゃいますから。ね。」
泣きたいのを堪えて体を離し、二人に笑いかける。
「芽衣子ちゃん、幸せに…なるのよ?」
「真島さんと芽衣子さんなら、大丈夫です…絶対に。」
止め処なく零れる涙を拭っては泣き続ける二人。
「…ありがとう…ございます…。」
せっかく堪えた私の涙は、あっけなく溢れ出して止まらなくなっていた。

「真島さん、芽衣子ちゃんをよろしくお願いします。」
「芽衣子さん、行ってらっしゃい。」
二人の祝福に見送られて、モンアンジュを後にした。

婚姻届を提出するために、その足で区役所に向かう。
窓口で真島さんと並び、カウンターの向こうにいる職員に書類を渡す。
職員の人が書類に目を走らせていくその様子に、息を呑んで見入る。
なんだか審査をされているようで、すごく緊張する。
「はい、こちら確かに受理させていただきました。
 おめでとうございます。」
その声に、真島さんと私は同時にほぅっと息を吐き、二人で顔を見合わせて笑った。
112ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:19:37.10 ID:feXzODh9

その後真島さんと私は、母がいる施設に来た…。

真島さんと暮らし始める少し前、
万里さんが私の冤罪を母に伝えてくれたらしい。
その時ひどく取り乱し、以来記憶が混乱してしまっているようで、
母は私と会っても、姉と勘違いして話してくるようになった。
「あら小夜子、今日は天気がいいわねぇ。」
「翔ちゃんは元気なの?」
と、父や私の話題が出てきたことは無いけど、
母の中では忘れたい過去として封印してしまったのかも知れない。

「私が伝えてしまったせいだわね。ごめんなさい。」
万里さんはそう私に謝っていたけれど、母に憎悪を向けられるより、
姉と間違えられても、穏やかに微笑みかけてくれる方がいい。
これでいいと、思ってる。
これ以上は、望んじゃいけない。

そして、今日。
真島さんが、私の母に会いたいと言ってくれた。
少し、迷ったけど…。
分かってもらえなくてもいい。ちゃんと報告しようと、そう思った。

施設職員の人が母を庭へ連れ出してくれる。
私は母にゆっくり近づいてかがみ込み、真島さんも側に立つ。

「あら、小夜子。来てくれたの?」
……。
いつもと同じだ…。良かった。
私だと認識して取り乱すよりも、この方が…。
「…うん。」
「今日はとっても具合がいい。」
「良かった。」
「小夜子。…芽衣子は元気かい?」
!!
母の記憶がおかしくなってから、初めて出てきた自分の名前に動揺する。

「う…うん。結婚するって…言ってた。」
「そう…。」
113ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:22:12.47 ID:feXzODh9

母の視線は少し離れた一点に留められて動かない。

「私は…とんでもない母親だったねぇ。
 取るに足らない理由で芽衣子を憎んで、…あの子を傷つけてきた。」

母の声が…だんだん涙声になっていく。

「あの事件の時だって、あの子の言葉に一度も…耳を傾けなかった。
 実の娘なのに…。」

自分の頬を涙が伝っていくのが分かる…。
「小夜子!あなたから、伝えてもらえない?お母さんが悪かったって…。」
母が私の手を取り、懇願するように見つめてくる。
「うん、わかった…、ちゃんと伝える。」
やっとのことでそう答えた私に、母はホッとしたように何度も頷く。
どんなに堪えようとしても止まらない涙を、隠すようにうつむいたけれど…。

「…お母さんっ…!!」
込み上げる慕の心情に抗えず、私は思わず母を呼んでいた。

「…ああっ?…あぁぁ…ぁ、あぁっ……。」
母は徐々に私を認識し、声を上げながら私の手を握る。

母が取り乱したと思ったのか、施設の職員が慌てて近寄って来て
車椅子を押していく。
母は名残惜しそうに私の手をさすりながら離す。
ふと、側に立つ真島さんの姿を見つけると、その手首をすがるように掴む。
職員の人が歩みを止め、真島さんがその場にしゃがんで母を見る。
「芽衣子を、よろしくお願いします。」
そう言って深く頭を下げる母に、真島さんはしっかりと頷く。

車椅子を押されて去って行く母を見送った後、
その場に泣き崩れる私を、真島さんは強く…強く抱き締めた。

施設から宝石店へ向かい、数日前に注文しておいた結婚指輪を受け取りに行く。
その道中で、真島さんとご両親を思った。

真島さんは、私にプロポーズしてくれた後、ご両親のことを少し話してくれた。
真島さんが自分の手柄のために後輩を死なせたと、マスコミが書き立てたことで、
ご両親との間に確執を持ってしまったままだという。
『落ち着いたら必ず紹介するから、もう少し待っていてくれるか?』
真島さんは、そう私に言った。
真島さんもまだ、苦しんでるんだ。

その確執も、いつか溶けるといい。
この春の日に、凍りついた母の心が溶けたように…。
114ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:24:20.62 ID:feXzODh9

宝石店で結婚指輪を受け取った後、私達はデパートに来ていた。
「ちょっと買い物したいんだが、先に昼飯にしよう。」
確かに、お昼をとうに過ぎていてお腹がぺこぺこだった。

デパート内のカフェで遅い昼食を取って、お茶を飲む。
真島さんがくいっとコーヒーを飲み干して、
「急いで買い物してくるから、ここで待っててくれるか?」
そう言って上の階に上がって行った。

琴美さんと彩乃ちゃんに、無事に入籍したことを伝えようと思い、
携帯でメールを打つ。
その時。
パン!! ガシャーン!!
銃声とガラスか何かが割れるような大きな音がした。
上の階から…。

真島さん!
私はもうその場を駆け出していた。

悲鳴が飛び交う中、私は人波に逆らって銃声が聞こえた方へ急ぐ。
エスカレーターを駆け上がってすぐに目に飛び込んできたのは、
一人の男をうつ伏せに取り押さえ、背中を膝で押さえ込んでいる真島さん。
瞬間、離れた場所で動くものに、頭の中で危険信号が光る。
真島さんはそれに気付いていない。
「危ない!!」
私は飛び出し、真島さんの前に立ちはだかった。
「芽衣子!!」
パンッ!!
ぎゅっときつく目を閉じた直後に銃声を聞く。
115ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:26:07.98 ID:feXzODh9

…衝撃が、来ない…?
目を開けて視界に映ったのは、誰かの背中で…。
集まってきた何人もの警官と警備員によって、銃を撃ち放った男が捕らえられるのを
遠くに見る。
そして、目の前の背中が…崩れ落ちる。
とっさに後ろから手を添えるけれど支えきれず、
私も目の前の体と一緒に、ペタリと床に腰を落とす。
「芽衣子!大丈夫か!?怪我は!?」
「私は大丈夫です!だけど…。」
見ると、手で押さえられたその太ももに、みるみる血が滲んでいく。

「大丈夫ですか!?あのっ…。」
前に回り、声をかけながら顔を覗き込む。

その顔を見た瞬間、ドクンッ!と心臓が音を立てる。
「…え…?」

随分痩せた上に、年月相応の老いはある。けれど…、
遠い記憶の中の面影が確かに残る。

絶対に、そうだ…。
間違いない。
鼓動が頭の中で早鐘のように鳴り響く。

「お…とう…さん……。」


(真島視点)

俺の前に立ちはだかった芽衣子を更に庇って銃撃されたのは、
昨日手帳を拾ってくれた、初老の男性だった。

そして、芽衣子が呆然と呟く。

「お父さん。」と…。
116ぎるちぃ:2011/04/14(木) 20:32:20.68 ID:feXzODh9
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました

今日は芽衣子の誕生日ということで、
いろいろ盛り込んでたら長い上にせわしない一日になっちゃいましたがw
続きます

>Elizaさん
ぜんぜんオッケーですよー!気になさることは全く無いです
作品の投下楽しみに待っています

>>96
結婚届10枚ありがとうございました!ワロタ!
>「ロダンの考える人」同然のポーズ
本編で芽衣子に復讐を告白されて、自室で悶々と悩む真島を思い出しました
117名無しさん@ピンキー:2011/04/14(木) 22:47:30.26 ID:/F9Htgth
>>99
じゃあぎるちぃさまの後にこっそり名無しで投下してみます、下手ですが
「さらさら」

芽衣子さん、髪の毛随分伸びましたねえ
ちょっと耳の上まで上げてみたらどうですか、ポニーテールとか似合いそう
ええっ・・・!そんな、この齢でポニーテールなんて・・・
と彩乃の提案を手を振って否定している芽衣子の前をガラス越しに
帰宅の準備を済ませたポニーテールとミニスカート姿の琴乃が手を振りながら颯爽と通り過ぎた
それを苦笑いしながら手を振って見送った彩乃と芽衣子は
目線を店内に戻して後片付けを続けながら話を続ける
やっぱりファッションは気合ですねえとよく意味の解らない事を感慨深げに呟いている彩乃を尻目に
芽衣子は家で彼女を待っている真島の事を思い出していた
この前、万里が仕事の話があるから!とマンションに乗り込んで来た時の話だが
まだ帰宅していない真島を待ちながら勝手にテレビを見ていた万里が急に芽衣子を呼びつけた
野上さん!これよ!この女よ!最近拓朗このタレントが好きらしいわよ
この前職場のTVでこのCMが流れてた時、門倉と一緒にデレデレしてたもの!
とテレビ相手に盛り上がる万里に菓子を出しながら、芽衣子も画面を覗くと
そこには今が旬の美女タレントがシャンプーのCMで髪をキラキラさせながら映っていた
フン小娘が!と鼻息を荒くする万里の肩を揉みながら、そうか真島さんも綺麗な髪が好きなんだと
芽衣子は妙に感心していた。そっかあ、やっぱそうだよねえ
ふと芽衣子の中で悪魔芽衣子が何かを思いついたようにニヤリと笑った
「彩乃さん」「何ですか芽衣子さん?」「最近のポニーテールのやり方教えてもらえる?」
まかせて下さい芽衣子さん、そうこなくっちゃと彩乃が楽しそうに笑った

携帯でCNNやBBCのヘッドラインをチェックしながら
全く毎日毎日ひでぇ世の中だと真島は心の中で吐き棄てるように呟いた
ニュースのチェックは刑事としての義務だが、こう毎日世の中が狂ってると気が滅入る
今日は久しぶりに早く帰って芽衣子の聖母のような笑顔に癒されたい
そう考えながら気分転換に軽いニュースを見ていた真島は一つの記事に眼を留めた
何でも世界一の美女が米国で今決まったらしい、どうせ宣伝だけどなこういうのは全部
と、真島は何の感動もなくその美女の写真を眺めたが、成る程確かに1位になるだけあって
写真の中の髪を上げた美女は真島に女王の風格を湛えながら艶然と微笑みを返した

ただいま
玄関を開けて鍵を置いた真島は土産を置きながら家の中の芽衣子に話しかけた
今日ははやく帰れたよ、最近遅かったからなあ、この前万里が上手いって言ってた菓子また・・・
買ってきたと言い終える前に真島は驚いて息を呑んだ
髪を上げて、いつもより少し大人っぽい服で、いつにも増して魅惑的な魅力を湛えた芽衣子がそこにはいた
・・・何か今日は雰囲気違うな
ちょっと髪が伸びたんで彩乃ちゃんと遊んでみたんです
ふふふと笑う芽衣子がまるで自分の魅力を知り尽くした悪魔のように見えて真島はぞくっとした
まるで女王だ、こいつの未来は世界一の美女か?俺はどこまで追いかけりゃいいんだ
だがそれも一瞬の事、真島が買ってきた菓子をみてまるで子供のようにはしゃぐ芽衣子を見て
真島はほっとするとともに、今日もあのさらさらとした絹のような髪を撫でようと
目の前できらめく芽衣子の髪に手を伸ばすと、芽衣子が恥ずかしそうに笑った

勢いで書いてみましたが、芽衣子恥ずかしがってるの最後だけ・・・!
あまりお役にたてずにすみませんorz
118john:2011/04/14(木) 23:43:00.18 ID:h5K3+TT4
こんばんは 3度目の投下いきます。

・作品名 捜査一課のとんでもNIGHT お花見編
・ペンネーム john
・キャラ別カテゴリ 万理×真島 (その他捜査一課大勢)

・作品の設定等に関する注釈、注意事項等

18禁ではありませんが、多少下品です。
まだ真島が生きていた頃、捜査一課でお花見する話。
細かい時系列は完全無視して展開します。
119john:2011/04/14(木) 23:45:04.80 ID:h5K3+TT4
きれいね。
仕事が終わって自宅へ急ぐ途中にある街道は薄桃色の桜が満開だ。

もう拓郎はいないけど…
万理は夜桜の隙間からこぼれ出る月の光の透明なカーテンを立ち止まって眺めながらため息をついた。
あれから四ヶ月がたつ。

野上芽衣子
私の愛する人をあの世に連れ去ってしまった女。

捜査一課の面々はいつもどおりに仕事をこなす毎日が続いていた。
この一年ちょっとのうちにだいぶ人がいなくなってしまった。
浩太と拓郎、宇喜田、三輪さん。
セクハラを繰り返す宇喜田がいないのは万理にとって諸手を挙げて喜びたいが、真島がいないのにはいつまでたっても慣れそうにない。
彼と似た背格好の男性を雑踏で見かけるとわかっているのに、前にまわって顔を確かめずにはいられなかった。

去年のお花見の幹事はあたしと拓郎だったけ。
男くさい捜査一課もひとつの組織だから仕事だけというわけにはいかない。
万理はこういった集まりはあまり好きではないのでこの時期は少し憂鬱になる。
なにしろ宇喜田という上司の仮面をかぶった下種野郎の相手をすることになるからだ。

予想はあたって、花見が始まると即座に万理の横は宇喜田に占領されてしまった。
苦虫をかみつぶしたような顔の女の横で上機嫌のあごひげを蓄えた男が座っている。
120john:2011/04/14(木) 23:47:07.10 ID:h5K3+TT4
真島はその席に遅れていた。
今日の仕事は銀行強盗を逮捕することだった。

(いってぇ・・・)
強盗との銃撃戦でうっかり右腕上部に弾がかすってしまい、スーツは破れ、下の白シャツに赤いシミが少しづつ広がる。
まぁこれぐらいは病院に行かなくても大丈夫か。
真島は医者でもないのに勝手な自己判断をしてお花見の席へ向かう。

「おい!おせぇぞ。真島!」
すでに出来上がったような上気した顔で門倉が叫んだ。
「ちゃんとホシはパクったんだろうな?」※ホシ=犯人、パクる=逮捕する 刑事用語。
「当たり前だ。」
それを聞いて門倉の顔に明らかに面白くないと書いてあるのを真島は見逃さなかった。

仕事とはいえ、なんでこんな奴らと酒を飲まないといけないんだ。
真島はまずい酒の席に付き合うくらいなら、極寒の地で24時間ヒゲ面の気味悪いニューハーフを張り込みをするほうがまだましだと真剣に

思った。
(実際そういう仕事があったが、その時はそのニューハーフに未練たらたらの元彼と近所の住人に哀れみの視線でみられた)

横をみると門倉は「ああ、もぉアチィ〜な〜。」というなり自ら服を脱いでダウンした。
門倉は自分の体に自信があるのかすぐ脱ぎたがる・・・。
(お前は小島よしおか?)テレビでみた脱ぎ芸人が脳裏をよぎる。
眼前の下品な光景をみて軽くめまいがした。
男ばかりの飲み会なので毎回こうなのだ。
これからこいつを介抱しなければならない後輩たちにも同情の視線を送る。

三輪は隅っこでひっそりと酒を楽しんでいた。
そばで同じくお花見をしている家族たちの子供がよってくると飴玉を渡してやっている。
本当に穏やかな人で万理と真島を時には自宅に招いて奥さんの自慢の手料理を振舞ってくれることさえあった。


121john:2011/04/14(木) 23:49:26.28 ID:h5K3+TT4
ふと向かい側にいる万理をみると俺に意味深な視線を投げかけている。
またあいつか…

宇喜田の奴!
ショートヘアの美しい部下にぴったりくっついて彼女の太ももをさすっている宇喜田が真島の視界に入った。
万理も相手が宇喜田でなければ平手の一つも食らわす性格だが、仕事なのでぎりぎり堪えていた。
もし上司でなければすっ飛んでいて拳をお見舞いしてやるんだがと唇をかむ。
一々宇喜田のやることに腹を立てているようでは捜査一課で仕事を続けられないのでむかむかとこみ上げる気分をなだめてどうやって彼女

を場の雰囲気を壊さずに助けるか考えることにした。

「今日の格好は一段と色っぽいじゃないか?」と酒で血走った目でなめまわすようにみる。
「やめてください。」近寄る宇喜田の体を力いっぱい押し返した。

時代劇の悪代官の役をもし宇喜田にやらせたら全く違和感なんてないだろうと万理は思った。
もっとも時代劇俳優にでも転職してくれたら大歓迎なのだがそんなことはありえない。
一応、こいつのこういう攻撃に備えてロングタイトスカートを選択したのに、スリットから覗く肌をみて興奮しているらしい。
すっかりそこらのエロ親父になりさがった宇喜田の相手をするのはもうやめて帰りたいと思った時、拓郎と目が会った。

(拓郎、こいつをなんとかしてくれない?)
(わかってる)

と言葉をかわさずに目だけで会話する。
こういう時の真島の瞳が万理はたまらなく好きだった。

さっきダウンした門倉が寝言を言っている。
「ん〜もう食べられないよ。みきちゅわーん!」
(美紀…誰だ・・・?)
真島は聞きなれない女の名前が誰なのかそばにいた奴に聞いた。

後輩たちがあきれ顔でつぶやく。
「美紀さんは門倉さんお気に入りのキャバ穣ですよ。」
122john:2011/04/14(木) 23:51:30.09 ID:h5K3+TT4
真島は門倉を使うことを思いついた。
門倉の耳元で囁く。
「おい、おまえのお気に入りの美紀ちゃんがあそこにいるぞ。」
指差した先には宇喜田がいた。

「なに?」いきなりガバっとパンツ一丁の姿で起き上がった門倉はうすぼんやりした目で指された方向をみた。
「ほんとだ、みきぃぃいいい!」というが早いか宇喜田は体格の良い門倉にがっしりホールドされてしまった。

宇喜田の悲鳴があがる。
「ひぃいいいいいい!なんだお前は!」

次の瞬間宇喜田の唇は門倉に奪われていた。

そう、実は酔うと門倉はキス魔でもあったのだ。
それも男女見境ない、、、
真島もやられそうになったことがあるが寸での所でかわしたことがある。。。
その場にいた何人かは口から飲んでいた酒を勢い良く吹き出した。

男同士のキスシーンをみた真島は胃酸が逆流してくれるのをこらえるのに成功すると万理の失笑する顔をみてまた目で合図を送った。
(やったな!)
(ありがと、拓郎)

万理は真島に浩太も三輪さんも誘って飲みなおしましょうと提案した。
あの時のお酒は本当においしかったと今になって思う。
もうあの面子で飲むことが不可能になるとはあの頃の自分は想像もしてなかった。

このあと門倉を強制わいせつ罪で逮捕するべきかどうか捜査一課の面々は悩んだが宇喜田理事官に相談すると顔を真っ赤にして
「馬鹿!俺の前で2度とその話をするな!」
と一喝されたあとにうやむやになってしまった。

騒ぎの張本人である門倉は次の日なにごともなかったようにキリリとした面持ちで仕事をこなしていた。
酒の力は恐ろしい。記憶がすっぽり消えているようだ。
今日はなにか背中に悪寒が走るな。
自分に突き刺さるドライアイスのように冷たい視線が宇喜田のものだとは少しも思わない門倉だった。


あたしは去年の馬鹿騒ぎをずっと遠い記憶のように懐かしんだ後、自宅に着いてすぐベッドに倒れてそのまま朝まで眠ってしまった。
夢の中で拓郎は野上芽衣子と幸せそうに見つめ合っている。
それをみて不思議なことに悔しいという感情は少しも浮かんでこないのになぜだろう涙がとまらない。

123john:2011/04/14(木) 23:53:32.99 ID:h5K3+TT4
以上です。なんかしょーもない内容w ではおやすみなさい。
124名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 00:09:31.07 ID:1DALF2Us
おお、ssの連続投下でお花見状態ですね
後でゆっくりつまみ用意して呑みながら読もうっと
皆さん乙です♪
125名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 00:23:16.53 ID:Xhg0uwfp
×真「理」
○真「里」
126名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 00:25:25.01 ID:Xhg0uwfp
>>125
間違えた
×万「理」
○万「里」
127名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 04:41:29.96 ID:l1aSKH47
>>117
設定リクエスト作品っていいですね〜
でも、テンプレの項目ないけど、まとめ職人さんが困らない?
128名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 07:46:01.37 ID:tO3tFNJ7
John様って文章上手いですね〜
以前も投下されてた人かな?
129名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 09:22:58.67 ID:qv+cHaYV
ぎるちぃさん
芽衣子の誕生日にパパママ登場ですか!
展開にドキドキします
ぎるちぃさんの物語の構成力はもちろん、ここぞという時の溜めと言うか、
間が絶妙に伝わってくる文章が好きです

117さん
芽衣子が何か今までと違うことをしでかす時って、
琴美と彩乃が絡んでそうですよね
真島はこの後、芽衣子のうなじにむしゃぶりつくのでしょうかw

johnさん
門倉がキャバクラ行ってるってなぜか納得w
宇喜多のセリフがリアルです
130名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 09:39:10.99 ID:qfTFpGvk
ぎるちぃさん
芽衣子皆に祝福されて幸せそう
本編の母親とのシーンを上手く組み込んでいてアッパレですね
初老の男性は芽衣子パパでしたか!!
どんな風に絡んでくるのか楽しみです!

>>117さん
真島ちゃんがタレントにデレデレなんていや〜ん
でもそれを聞いてポニテに挑戦する芽衣子が健気で可愛い
「こいつの未来は世界一の美女か」って真島どんだけゾッコンやねーんw
芽衣子は無垢な部分と色気が混在してる子悪魔ですね

johnさん
あのギスギスした捜査一課のメンバーでお花見って想像するだけでシュール
誰が盛り上げるんだろう〜でも門倉と宇喜田のキスで盛大に盛り上がったのかなw
真島に操られる門倉の絵がすごく微笑ましいです
131glen:2011/04/15(金) 17:15:37.45 ID:XHPWQ4I0
ぎるちぃさん、結婚するとなったら芽衣子父の行方は問題になるはず
と思っていました。ついに登場! 次回をお待ちしています。

>>117さん
新しいお仲間かしら? 放送前に悪女と聞いて想像した
芽衣子のイメージが出てきて新鮮でした。
ここではたいてい素朴なM子ちゃんだからw

johnさん、いつも多彩なお話ありがとうございます。
門倉のキャラに笑いたくなるほど納得しました。
脱がなくてもエロい真島には負けるかもだけど
門倉もきっといい体ですよね。


では拙作投下します。
タイトル: 「最後のトリミング:Part 1」(全4Part)
カテゴリ: 芽衣子×エリコ(美貌の未亡人)
設定: 出張トリミングの仕事先で、芽衣子が寂しい未亡人を慰める。
注意: 百合ネタおよび本当の同性愛者でもない女性がそういう行為をするのが嫌いな方は
    前半スルーお願いします。 
132glen:2011/04/15(金) 17:17:28.01 ID:XHPWQ4I0
すみません、注意点を打ち間違えました。
「前半スルー」ではなく「Part 1のみスルー」です。


たった今、エリコさんのお宅での出張トリミングの仕事が終わった。
かわいいコッカースパニエルのエレンちゃんとも今日でお別れ。
エレンちゃんは、トリミングで気持ちよくなったのか猫みたいに丸くなって眠ってる。

エリコさんは、三か月前ご主人を亡くされ、もうじき芦屋のご実家に帰るのだ。
「うちの子、芽衣子ちゃんにとってもなついてたのに残念だわ」
「私も残念です。エリコさんにもよくしていただいたのに」
「実家の両親が、私が主人の後追い自殺でもするんじゃないかって
ひどく心配するの。今はせめて年老いた親のために生きてなくちゃ
と思うだけよ」
「そんな……」
エリコさんがサロンにやってきた日のことは忘れない。
店内にいた男性客のみならず、女性も全員がはっと息を呑んだ。
卵型の上品な顔立ちには"美しい"という形容詞だけでは足りないと思わされた。
小柄ながら均整のとれたプロポーション。
ときどき真島さんが「小さな芽衣子」と言うけれど、私はまったくの平均身長。
エリコさんは150cmくらいしかなさそうで、
ほっそりしていながら、あるべきところには豊かに肉がついている。

エリコさんはご主人と撮った写真を見せてくれた。
「ね、見かけは気のいい小太りなおじさんでしょ?」
返答に困る。たしかにベンチャー企業のやり手社長のイメージからはほど遠い。
「世間は会社が傾きかけたから、実家の財産目当てに私を狙った
なんて言ったけど、そんなんじゃない。ほんとに私を愛してくれたもの」
エリコさんは寂しげに口をつぐむ。しばらく二人で写真を見つめていた。
「芽衣子ちゃん、私の分まで幸せになってね」
「あ……ありがとうございます」
「このごろ表情が明るくなったし、着るものも変わってきたわよね」
「そう……ですか?」
「できればもっと明るい色で体の線が出るのを着てほしいな。
あなた、いい体してるんだから」
かっと頬が熱くなる。私はあけすけな物言いをする人が苦手だ。
でもなぜか、エリコさんは何を言っても……何をしても許せてしまう。
「え……でも、私エリコさんとちがって子どもっぽい体型だし……」
「凹凸の問題じゃないのよ。
胸なんて大きくたって、もう触ってくれる人もいないんだもの」
133glen:2011/04/15(金) 17:18:16.99 ID:XHPWQ4I0
どうしてあんなことをしたのか、自分でも説明できない……
華奢で頼りなげなエリコさんがかわいそうでしかたなかったのか……
いつのまにかエリコさんを抱きよせて豊かな乳房をさすっていた。
エリコさんがみずから乳房を押しつけてくるので揉んであげた。
「ねぇ、ベッドに行きましょ」

「芽衣子ちゃん、さっきの続きしてちょうだい」
「はい」
ひとしきりブラウス越しに胸を揉んでから、
ボタンを丁寧にはずしていった。
高級レースをあしらったピンクのブラジャーが現れる。
「きれい……特注ですか?」
「そうよ、チビで痩せてるのに大きいから……お金かかってばかみたいでしょ」
そんなこと言うなら私のと交換してほしい。
胸の谷間にキスしてると、エリコさんがもどかしそうにする。
「ホックはずして」
締め付けをとってあげると……魅力的なふくらみがぶるん、と顔を出した。
仰向けになっても盛り上がったお椀形の胸の上には
薄茶色の乳首がついている。
「いきなり噛んじゃいやよ」
「大丈夫ですよ」
真島さんはそんなことしないもの。外側から両手でゆるく揉んでいった。
「エリコさん、感じますか?」
「あたしあんまりそこが感じるタチじゃないんだけど……いい気持ち」
親指で乳輪の周りを撫でてあげた。
「うっ……ふ……ん」
私の手にあまるふくらみを両側から寄せててっぺんにキスする。
「芽衣子ちゃん、すてき」
と言ってくれるので、気をよくして首筋にキスしながらわき腹をさすると
エリコさんの体がびくんとなった。
134glen:2011/04/15(金) 17:18:59.17 ID:XHPWQ4I0
そろそろと両足を広げ、内腿に唇を這わせていく。
次は……意を決して下着を脱がせる。
女の人のデリケートな部分が目の前にあった。
たじろいでいると、
「芽衣子ちゃん、おしまいにしましょ」
「わ、わたし、やり始めたら最後までやらないと気が済まないタチなんです」
「ふふ、おかしな子ね。じゃあ、指でしてちょうだい。
口じゃあたしも気がとがめるから。そこはもう見ないで」
私はエリコさんの肩に片腕を回し、表情をうかがいながら指で始めた。
うっとりして口を半開きにするエリコさん。
力を入れすぎないように気をつけて表面を撫でる。
「……ん……ぁああ」
胸の頂を吸いながら指を動かしていると、
エリコさんの息遣いが荒くなってきた。
唇のなかのものがすっかり硬くなり、蜜が指に触れる。
「感じてるんですね」
義務を達成しつつあるような気分になって
がんばってもう一方の胸も吸いながらそっと中指を入れた。
「芽衣子ちゃん、もうちょっと奥」
短い指をできるだけ奥に差し入れる。
「もっとよ……芽衣子ちゃん……もっと」
指が攣りそうになってきたが、がんばって動かす。
豊かな胸を突き上げ、のけぞるエリコさん。
苦しげに眉を寄せた顔が扇情的的だ。
エリコさんが嬌声をあげながら腰を突き上げてくる。
私はふくらみのてっぺんの硬くなった部分を軽く噛み
指の関節を曲げた。
「あぁぁぁぁーっ!」
エリコさんは気絶してしまった。
135glen:2011/04/15(金) 17:24:12.02 ID:XHPWQ4I0
ここから次のパートです。

タイトル: 「最後のトリミング:Part 2」(全4Part)
カテゴリ: 芽衣子×エリコ(美貌の未亡人)
設定: 事後の女二人が愛する男や自分の体験について語り合う。
 

「エリコさん、エリコさん、大丈夫ですか!?」
目の前の綺麗な女の人は、うっとりと目を開ける。
「だいじょぶよ。感じすぎて失神しただけ。
13年ぶりだわ」
「!?」
「芽衣子ちゃんはそういう経験ないの?」
「ありますよ、しょっちゅう」
「え、しょっちゅう?」
「あ、いえ、その……そういうこと……もあります」
「13年ぶりって言ったらずいぶん驚いたみたいだけど
もしかして、毎回イクのが当たり前だと思ってる?」
「……ちがうんですか?」
エリコさんはケラケラ笑った。
「陰気な刑事さんと思ってたけどマジマさんてすごいのね」
この人には何を言われても腹が立たないけど、間違いは訂正しなくては。
「マシマさんです。それにいつもむっつりしてるわけじゃないですよ」
「うふふ、そうなの。陰気なんて言ったけど、これでも尊敬してるのよ。
勇敢な人だもの。こないだの重傷って後輩をかばって撃たれたんでしょ?」
「え!?」
「いろんな業界にボーイフレンドがいるから、情報が入ってくるの。
フレンドって言っても誠実な男なんて一人もいないけど」
胃のなかが急に冷えてきた。
溝口の前で灯油をかぶったとき、あの人は宏太さんへの贖罪として
死ぬつもりだったと思う。その気持ちは消えていないのか……。
136glen:2011/04/15(金) 17:24:56.01 ID:XHPWQ4I0
「ごめんなさい、余計なこと言っちゃった?」
「い、いえ。でも怪我とか病気とかもっと気をつけてほしいのに
自分のことにはほんとに無頓着で……」
「うちも同じ。主人はああ見えて九州男児でね。痛いの疲れたのって
絶対に言わないから、気がついたらもう手遅れで……」
真島さんはああ見えて……どこの出身なんだろう? まだ知らないことが多すぎる
泣きごと言わないところは、エリコさんのご主人と同じではないか。
先週は左腕をジャケットの袖に通すのに苦労していたので手を貸したら
「大丈夫だ」と言ったけれど……ほんとうは肩に銃弾の破片でも残っているんじゃないのか?
一昨日の深夜。ソファーでうたたねしていたら、帰ってきた真島さんに起こされた。
「起きて待たなくていいって言っただろ。こんなことしてると体壊すぞ」
なぜ自分は倒れないと思い込んでいるのか。

エリコさんはしどけなく横たわったまま、私の髪をかき上げる。
「気持ちよくしてくれて、ありがと。
自分の都合ばっかりの男たちと大違いだわ」
「あの……いつも自分がしてもらってるとおりにしただけです」
「そう……大事にされてるのね」
「ええ……」
「男たちなんて言ったから、軽い女だと思った?」
「そんなことありません! でもご主人はやさしかったんでしょ?」
「あの人、あまり上手じゃなかったのよ。
……だけど夫婦の生活ってそれだけじゃないから。あのね、男たちっていうのは
独身時代の話。13年前そういうことが巧い男とつきあってて、ベッドの快楽は
教えてもらったけど、それ以外は最低でね……ほかのボーイフレンドたちは
やり方が乱暴で痛いことが多くていやだったな……」
満ち足りた人生を送ってきたのかと思っていたら、寂しいことが多い人だったのか……。
「ま、過ぎたことはいいわよ。
男の人からあんなふうに触ってもらってるなんて羨ましいわ。
愛されてるのが実感できるでしょ?」
いつも実感してたけど……退院して日もたつのにここのところ何もない。
エリコさんは人の気持ちに敏感な人だ。
「どうしたの?」
「あの……肩に大怪我してからは、仕事だけでも大変なのはわかるんですけど
……退院してから一度も、その……」
「毎晩かわいがってもらってるのかと思ってた。
ご無沙汰なわけね?」
「……はい」
「このところ雨がちだったし、季節外れの冷え込みがひどかったから
傷が痛んだんじゃないの?」
「それは……そう……ですよね……」
「でもずいぶん暖かくなったし、今夜はお呼びがかかるんじゃない?
あ、そうだ」
エリコさんは衣服を身につけると、ウォークインクローゼットから
紙袋を持ってきた。
「これ、貰ってくれない? ただの木綿のパジャマだけど」
木綿といっても高級糸を使ったいい品だ。薄ピンクの綺麗なパジャマ。
「こないだ衝動買いしたけど、私より芽衣子ちゃんのほうが似合うと思う」
「そんな……着るものをいただくなんて……」
「いいの、いいの。今夜これ着てみてよ。ささやかな御餞別。
お二人にいいことがありますようにって呪文かけちゃう。
式の日取りが決まったら教えてね。お祝い贈るから」
137名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 18:51:21.83 ID:9pGy+xrN
あ、glenさんもしかしてばいさる規制ひっかかった?
途中支援した方が良かったか
138glen:2011/04/15(金) 19:10:10.80 ID:XHPWQ4I0
>>137さん、心配かけてごめんなさい、そしてありがとう。
「ばいさる規制」をググッて初めてなんのことかわかりました。
百合板でもないのに書きすぎちゃったかと思っちゃった(←無知)

「以上です」
とちゃんと書くべきでした。続きはまたあした。
139名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 19:12:25.86 ID:9pGy+xrN
規制じゃなくて良かったですー
140hitoshi:2011/04/15(金) 22:29:11.72 ID:9pGy+xrN
ちょっと筆止まり中なので、息抜きに短編投下します

タイトル:5秒の深呼吸
カテゴリ:真島×芽衣子
設定:本編内捏造w エロなしで〜

途中で一回だけ視点が変わります、読みにくかったらすみません。
1411/3:2011/04/15(金) 22:31:28.09 ID:9pGy+xrN
恋なんて、まともにしたことなんてない。
中学校のときは皆の憧れの先輩。友達と一緒に泣いたり笑ったり大騒ぎしたかな。
高校のときは物理の先生。
確か大学を卒業して1年か2年、眼鏡をかけた背の高い先生だった。
いつも眉間に皺を寄せて難しいことばっかり言ってた。
言ってることは殆ど分からなかったのに、難しい顔の中で瞳だけがキラキラしてて。
好き、だったかもしれないけど、憧れ、だったかもしれない。
その程度の“恋のようなもの”しか知らなかった私。
そんな私に突然訪れた、恋。
真っ白なシャツの袖を肘まで捲って、癖のある少し伸びた髪を揺らしながら去った後ろ姿。
「生命預かってんだろ?」
不躾な言葉と冷酷な視線を残していったその人が、私の脳裏に焼きついた。

「何、笑ってる?」
隣からその不躾な言葉の主の声が聞こえて、芽衣子は笑みがこぼれていたことに気がついた。
真島に食事をご馳走すると言われ、一軒のバーに連れて来られたのだった。
若くてヘアスタイルをびしっと決めたバーテンが、そんな二人を盗み見るように視線を送る。
「いえ、えーっと。」
言い淀んで、射抜くような真島の視線に芽衣子は少し俯き加減に頬杖をついた。
「……真島さんと初めて会った日のことを考えてました。」
嘘をつくようなことでもないし―と芽衣子は思った。
(その後ろ姿に恋をしたとは言えないけれど。)
正確には後ろ姿に恋をしたのではない。
命の大切さを説いた真摯な姿に恋をしたのだ。
あの日の真島は一見近寄りがたく怖くもあったけれど、犬を助けるために手を貸してくれたのは
やっぱり優しいからだと芽衣子は思った。
芽衣子が不用意に微笑みをこぼすように、真島も今日はやけに上機嫌だった。
「こいつのオムライスはほんとに美味いんだ。」
卵がどうだとかその男にはおよそ不似合いな言葉を続けて、まるでオムライスを楽しみにする子どものように笑っているが、、
その笑顔が芽衣子と一緒にいるからなのは明らかで。
恐らく真島本人も気がついていないだろう、こんな真島は久しぶりに見たと真島の友人でもあるバーテンは思った。
1422/3:2011/04/15(金) 22:33:34.97 ID:9pGy+xrN

この人のこんな笑顔を見ることができるなんて、生きていて良かったと思う。
私にとって生きることは苦痛でしかなかった。
冤罪で服役しても待っていてくれる人のいない人生。
真面目に、ひたすら真面目に刑務所での時間を過ごして、少しでも早く出所できたとしても
却って疎ましがられる存在。
私は自分のことをそんな風にしか思えなかった。
面会に来たお母さんからお姉ちゃんの自殺のことを聞いたとき、それを報せた口で
『あんたの思う通りになって良かったね』
と言われたとき、私には生きている価値なんてこれっぽっちもないと思った。
何もかも私のせい。
あの日しょうちゃんのご機嫌を取ろうとチョコレートケーキなんて買わなければ。
一番初めに私がそれを食べていれば。
後悔は尽きるところを知らず、砂を噛むような時間を越えて私は決意した。
その決意を後悔したことなんて一度も無かった。
私はそれだけが生きる支えだった、この人に出会うまでは。

「ああ、三輪さんの犬を助けた日のこと?」
真島さんは、少し遠い目をして記憶を辿っているようだ。
私たちがアンを通して出会ったのは、そんなに前のことじゃないのに
なんだか随分遠くまで来たような錯覚に囚われる。
「私、怒られちゃって。」
私はそのことを気にしていない証に舌を出して見せた。
「あのときの俺は何も…解ってなかった。」
真島さんの顔から笑顔が消える。
「大切にしなければいけなかった、預かってた命を守れなかったのは俺だから。」
そう言った横顔が、私と同じものを背負っているような気がした。
失った生命と取り戻せない時間。
暗闇の中に自分を置いて、自分で傷めつけるような、そうしなければいられない感情。
つい先刻、彼の笑顔を見て生きていて良かったと思った私が、もう出会ったことを後悔している。
恋なんて浮かれていた自分の愚かさに気づかされた。
この人は刑事で、私は犯罪に手を染めた。
近づいてはいけない人だったのに、なんて残酷な巡り合わせ。
私は復讐のために悪魔と契約を交わして、それと引き換えに彼を愛する権利を失ってしまったのかもしれない。
この復讐を始める前に彼に出会っていたら、私は思いとどまれただろうか。
1433/3:2011/04/15(金) 22:35:06.83 ID:9pGy+xrN
もう一度思い出す。
脳裏に焼きついた言葉。
真っ白なシャツの背中。
今よりも少しだけ短い、癖のある跳ねた髪。
冷酷なのに―哀しい視線。
なんの遠慮も躊躇いもなく私に近づこうとする激しさ。
もしも時間を巻き戻せたら、私はそれらの為に復讐を諦めただろうか。
私の中に生まれた、恋なんて生半可なものではない愛というイタミのために。
この笑顔を見るために生きたいと思う感情のために。
もしも時間を巻き戻せたら…。

―あり得ない仮定。
時間は今も刻一刻と過ぎてゆく。
私は忘れないように、あの時は見送った背中にそっと手を添える。
笑顔の消えた彼の背中に。

「真島さんは悪くありません。」―そんなに自分を追い詰めないで。

私は悪魔と契約したけれど。
だけど、それでも願う。

どうか、5秒だけ。

目を閉じて深呼吸をする。
本当は忘れなければいけない愛だけれど、この瞬間だけは許してください。
彼の大きな背中と体温を掌で感じることを…。
この手を離したら。
この掌の記憶だけを留めて、後は全て忘れますから。

このぬくもりと背中の優しさだけを想いに残して、後はすべて。

すべて忘れますから。


fin
144hitoshi:2011/04/15(金) 22:38:44.65 ID:9pGy+xrN
以上です〜
皆さんエロエロだったり、しっかり長い文章を書いておられるのに
3レスくらいの短編ばっかり書いちゃってw 
精進します・・・
145名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:28:10.03 ID:v+9VfKUx
zeroです。チャット前日ということで一仕事。

タイトル:愛苦しい
カテゴリ:真島×芽衣子
設定: 芽衣子が三沢Jrとエロパロ板らしい関係をもつ、
    (あくまで復讐のため、三沢に対して恋愛感情一切なし)
 それを知った真島ちゃんと芽衣子のお話。
  
後味悪いし全体的に暗いし痛いし真島ちゃん若干鬼畜です、
苦手な方ご注意…芽衣子誕生日次の日にこんなの投下してすみません。
146名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:29:11.23 ID:v+9VfKUx
  全部、全部私が悪い、こうなったのは。
   それでも元を辿ればアイツが、あの男があんな事件を起こさなければ。
   どうしてもその考えを変えることはできなかった。
   私の人生が狂ったのは、アイツのせい。
   またたくさんの人が失わずに済んだ命を自ら捨てざるおえなくなったのは、私のせい。
   全ての元凶だったアイツが死んだのも、私のせい、そして、真島さんをこんな風にしてしまったのも……私の、せい。
   「…真島…さん、」
   誰よりも愛しいその名前を呼ぶ声が震えていた。彼の事を怖いと思ったのは初めてだ。
   溝口を殺そうとしたとき、そのときの真島さんも物凄い形相だった。けれどあの時は、全然。怖くなかった。
   あの時は、恐怖というよりは何よりも悲しい共感に近かった。けど今は違う。
   「…今、お前は何を考えながら俺の名前を読んでいる?」
   「私は、…始めて真島さんを…怖いと思っています。」
   こんな事、言わなくっても真島さんはきちんと感じ取っていたはずだ。私が彼に対して恐怖を抱いていること。
   ガタガタと小刻みに震える両手をベッドに縫い付けて押さえ込んでいるのは紛れもない真島さんの両手だし、
   至近距離で見詰め合う顔だって、明らかに私の表情を読み取っているようだった。
   「……だろうな、」
ほらやっぱり。やっぱり気付いてた。気付いてたうえで問うたんだ、私の事。
   そうやってさらに私が恐怖で顔をこわばるのを真島さんはきっと愉しんでいる。彼の顔は、笑っていた。
147名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:30:38.40 ID:v+9VfKUx
  「…どうする、つもりですか?」
   声を振り絞りやったのことで私はそう発した。そしてそれと同時に真島さんにはこれからどんな自由も 
   与えられる。どうする、つもりですか?、なんて。どうにでもできるんだ、彼は。それを拒む権利は、私はない。
   真島さんは無言で私の上着に手をかけると肌を露にしていく。
   「………っ、」
   いつもと、違う。ここにいるのは紛れもなく真島さんなのに。いつもだったら最初、キスをされる。
   そして優しく髪をなで、私がそっと彼の背中に手を回し…、だめだ、今それを考えるのは嫌だ。
   「…何だよ、その顔。」
「…っ!」
嘲笑うようにそういわれて私の顔はさらに歪曲する、そしてそれを見て真島さんがまた笑う。
少々乱暴とも取れる手つきでその手は私の身体を弄った。
「…っぁあ、!」 
「その声をアイツにも聞かせたのか?」
「………!!」
どんなに、どんなに酷く抱かれても、どんなに自由を封じられても、真島さんなら構わなかった。
けど、それだけは、その台詞だけは我慢できなかった。
「違う……、」
「どう違う?聞かせたんだろ、その声。触れさせたんだろ、お前自身を。」
そこからは何を言われても返答できる自身がなかった。綺麗事は嫌い。
理屈で言うとそうなのだ。私はアイツに、三沢に自分を触れさせた。
148名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:31:26.63 ID:v+9VfKUx
 必死で堪えながらも零れ落ちる眼球の涙と平行して真島さんはさらに私の深いところまで触れていった。
   他の愛撫を一切しないまま自らの肉棒を取り出し、真島さんの右手によって押さえつけられた私の両脚の
   間にそれをうずめていく。
   「やっ…ふぁああっ!…ああっん!…!!」
   いつも…(だめ)…いつもだったら、(だめだってば)…
   両手を握って(思い出しちゃだめ、)指を絡ませてくれるのに。
   「俺も聞きてぇんだよ、アイツに対してどんな声で鳴いたのか、だからもっと声出せ、」
   アイツに、どんな抱かれ方をされたなんて覚えてない、その日のうちに瞬時に忘れた。
   真島さんとの行為は一つ一つ覚えているのに、それは真島さんとの行為の回数が多いからとか、
   そんな理由でないことも私はよく知ってる。
   「ああっ、…!ふあっ、あああっ…!!」
   押さえつけられた手と脚が痛い。必要以上に真島さんが押さえつけるから。
   そんなことしなくても私はここから逃げないのに。こんな抱かれ方でも真島さんなら構わないのに。
   「……………っ!」
   「ああっ…、ふぁああ、ああん!!…、っああああああ!!!」
   いつもよりやけにはやい絶頂とともに、訪れるのは彼の抱擁ではない。今日は違う、絶対。
   それでも構わない。彼だから。真島さんだから。それにこうなったのは、私のせい。
   そして私がアイツに抱かれたと知ったとき、真島さんは三輪さんが死んだとき以来始めて泣いたから。
   だから私はもうじきこの手で命を終わらせるそのときまで、彼を愛し続けることができる。
149名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:34:16.47 ID:v+9VfKUx
以上です。あれ…なんか行がおかしい…まとめの方すみませんでした!

ぎるちぃさんのいい具合に本編と絡んだパラレルストーリーや
117さんの芽衣子が可愛すぎる小話、johnさんの捜査一課の微笑ましい一話や
hitoshiさんの短いのにぎゅーーーっと中身が溢れそうなまで詰まったお話、
どれも楽しく読ませていただきました。
150名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:36:37.41 ID:v+9VfKUx
追記 ごめんなさーい!!もう一言、glenさんの斬新な百合もニヨニヨしながら電車の
中で読んでましたよー!!明日がとても楽しみですw2人のエッチ経験話が凄く新鮮でした!
151名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:39:43.11 ID:2Iu1lk2/
最近またすごい勢いだな!
職人様祭りだ
みんなGJ!!
152名無しさん@ピンキー:2011/04/15(金) 23:52:29.87 ID:1DALF2Us
何か、花見ですよねw
感想が追い付かないけどどれも面白いですよー
桜の下でss団子食ってる気分です
福島じゃ今は桜も見難いとか哀しいですよね
15年後にはフクシマの人達もまた心から笑えてる事を祈ります
153名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 00:07:35.33 ID:X/5koGAk
>>99のポニーテールのお題を出した者ですが>>117さんありがとうございました!
最初は誘惑する素振りしてても真島が髪に触れると
やっぱり恥ずかしがるのも芽衣子らしくていいです
彩乃&琴美も好きなので嬉しい。
余裕があればその後の展開も見たいです。


それにしてもスレ伸びるの早いこと。
明日のチャット楽しみにしてます。
やってる時に地震こないでほしいと願うばかりです。
154名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 02:13:11.90 ID:e17xBbb3
怒涛のSSラッシュで感想が追いつかないけど
どの作品も楽しく読んでおりますー
職人さまありがとー!
155ANKO:2011/04/16(土) 09:25:29.33 ID:74obzP4n
サーバーが重くなったのか暫く入れませんでしたー。
開けてびっくり!
花見宴会ですか?チャット前夜祭ですか!
すごいss投下うれしい連鎖!
感想が追いつきません!みなさんありがとうございます。

という事で感想を書く前間に私も芸を披露させて頂きますw

早くしないと桜の樹の下が毛虫だらけになっちゃうよー
156ANKO:2011/04/16(土) 09:29:07.80 ID:74obzP4n
題名『桜の樹の下で その2』
カテゴリ真島×芽衣子

注釈)前回のあらすじ
菅沼の妻、知香に刺された芽衣子。駆けつけた真島に発見される
157ANKO:2011/04/16(土) 09:31:23.99 ID:74obzP4n
俺は救急車を呼び、捜査一課に出動を要請した。
女は焦点の定まらない目をして
「あなたのせいよ…あなたのせい…」とブツブツと唸る
すぐにこの女を逮捕しなければいけないが、
今、芽衣子から身体を離すわけにはいかない。
抑えた手の間から血がドクドクと滲み出る。
「芽衣子、必ず、必ず助かるから!しっかりしろ!」
芽衣子は苦しそうに顔を歪め、肩で息をしている。
「ま、真島さん…その人を…逮捕しないで…おねが…い」
一言言う度にさらに血が流れだす。
「わ…たしが…わるいの…わたしの…」
「芽衣子!もう話すな!」
救急車の到着がこれほど遅く感じた事はない。
息が徐々に弱々しくなっていく。

やっとのことでサイレンの音が聞こえた。
救急車とパトカーがほぼ同時に到着する
隊員にタンカーに乗せられ運ばれる芽衣子。

パトカーのドアが開き、万里と門倉が降りてきた
「拓朗!芽衣子さんは!」
「腹を刺されて重傷だ」
万里は地面にへたり込んでいる女に目をやる。
「菅沼の妻だ」
万里は一瞬で事の次第を把握した。
「わかったわ。後は任せて。拓朗は芽衣子さんと病院に行って!」
「頼む」
万里は女に手錠を掛け、両脇を抱え立ち上がらせる
はっと我に帰った女は泣き叫んだ
「私…なんて事を…!ごめんなさい…!いやぁぁぁー!」
俺はその声を後ろに、救急車に乗り込む。
芽衣子は止血の応急処置をされながら、消えそうな声で俺に訴えた
「知香さんには…罪はないの…わたしが…」
「芽衣子!」
こんな時にも君は…。
もうやめてくれ。自分を責めないでくれ。

しかし、俺は最も聞きたくない言葉を耳にしてしまう

「これで…終わりに…できる」
そう言い残し、芽衣子は一筋の涙を流して意識を失った。
俺は闇に突き落とされた感覚になった。



158ANKO:2011/04/16(土) 09:33:45.60 ID:74obzP4n
………警察病院、手術室前……

―――これで終わりに――
恐れていた言葉
聞きたくなかった言葉
復讐の連鎖を切りたがった芽衣子。
君はあの時と何も変わってはいなかった。
いやそれ以上の苦しみの中にいたんだ
俺はわかっていたのに…。
ごめん。君を救ってやれなかった。俺はこんなにも無力だ
だが、それでも君を失いたくない。もう俺を置いていかないでくれ。
ずっと孤独だったのは俺だ。
守ってやるつもりが救われていたのは俺の方だった
エゴだと思われてもいい。俺を一人にしないでくれ。

手術中のランプが消え、扉が開き医師が神妙な面もちで出てくる。
「先生!芽衣子は!」
「一命は取り留めましたが、出血がひどいので、危険な状態です。
今夜が峠かと…」


芽衣子は集中治療室に運ばれた。
呼吸器を付けられ、輸血と点滴の管に繋がれている

―――いつか見た光景。痛々しい芽衣子の姿。
またこんな姿にさせてしまった。
悪夢の続きを見ているような、現実とは思えない感覚に襲われた
手を握りしめ、芽衣子を見つめるしかなかった。
弱々しく刻む心電音だけが頭に響く。
一晩中看護婦が点滴を替えたり、状態を診たりしたがそれすらも、
遠いところで眺めているような気がする。

どれぐらい時間がたっただろう、廊下で人が行き交う気配がする
朝になったのか…。

心電図は昨夜よりしっかりと刻みこんでいる。

医師が入ってきた。
芽衣子の状態の確認をする
「なんとか危険は脱しました。あとは意識が戻るのを待つだけです」と言った。
俺は深いため息をつき、芽衣子の頬に触れると、涙がとめどなく流れ出た。


午後になり、様態も安定してきたので
集中治療室から一般病棟へと移される。
しかしまだ目覚めなかった。

「芽衣子」

呼びかけても反応はない。
俺は不安になった。
このまま、また長い眠りに入ってしまったのではないだろうか
次の日になっても芽衣子は眠り続けたままだった。


159ANKO:2011/04/16(土) 09:44:22.43 ID:74obzP4n
部屋をノックする音がした。
返事をするとガチャリとドアが開き、万里が入ってきた。
「芽衣子さんの具合はどう?」
「ああ、もう命の危険はないが、まだ意識は戻らない」
「そう…。」
万里は俺の肩に手を置いいて、慰めるように言った。
「拓朗の方が重傷な顔をしてるわ。大丈夫?」
「ああ」
「こんな時だけど、事件の現場検証に立ち会ってほしいと
門倉が言ってるんだけど出られるかしら」
「わかった」
俺は看護婦に報告し万里が運転する車で現場へと向かった

一通りの現場検証が済むと門倉は暫く仕事を休めと言った。
俺の顔色を見て、仕事が出来る状態じゃないだろうと一喝された。

「拓朗すぐ病院に戻るんでしょ。乗って」
「ああ、すまん。
病院へ戻る前にマンションへ寄ってくれないか
荷物を取りに行く。」
「わかったわ、」
車を発信させようとする万里に、菅沼の妻の事を聞いた

「彼女、とても事情聴取できない状態で医療刑務所に収容されたわ。
彼女、事件が明るみになってから、精神的に追い込まれてて、
そんな中出産して、かなり精神を病んで
入退院を繰り返していたようよ。
だから心神喪失で不起訴になるかもしれない。」
「そうか…。」
俺はなぜかほっとした。
溝口の時はあんなに恨んだ法律も、それで救われる事もある。
皮肉なもんだ

160ANKO:2011/04/16(土) 09:54:30.42 ID:74obzP4n
「それでも傷害の被害届け出さないと…。」
「いや、それは芽衣子は望まないだろう。
あいつは、意識がなくなるまで、逮捕しないでくれと訴えていた
しかも、…これで終わりに出来ると言ったんだ…」
「どう言うこと?!死を覚悟したって事?!
嘘でしょう。あんなに幸せそうにしてたじゃない」
「芽衣子はずっと苦しみ続けていたんだ。
俺に悟られないよう微笑みながら…。
なあ万里、俺は芽衣子を生かした事で、残酷な事をしていたのかもしれない。
今、芽衣子の眠る姿を見て、
もう目を覚まさなくてもいいとまで考えてる…。
辛いのならずっと寝てていいと。
そうしたら、もう悲しんだり苦しんだりしなくてもいい。
俺も傷つくあいつの姿を見なくてすむ。それに…
俺は本当は、またいつか芽衣子が去ってしまうんじゃないかと不安だったんだ。
眠ったままなら、確かにそこに居る。触れれば温かい芽衣子が…」
「何言ってるの!そんなの生きてるっていえない!
一緒に笑って感じて…
あなたたち、世界で一番幸せそうにしてたじゃない。
生きてる喜びを見せてたでしょう。弱気になっちゃ駄目よ!」
俺は、万里の言葉に寂しく笑うしかなかった。

万里はぐいっとアクセルを踏んで発進させた

マンションに着いた。
ざっと入院の支度と自分の着替えを鞄に詰めると
待たせている万里の車に乗り込もうとした
その時…
マンションの側の植え込みからクンクンと犬の鳴き声が聞こえた
「タロウ!」
薄汚れて、うなだれて近寄ってきた
「悪かった。ここでずっと待っていたのか」
尻尾をふりながら悲しそうに見つめる
「タロウ…。芽衣子は、しばらく戻ってこれないんだ」
そう言うとさらに悲しげに俺の顔を舐めた。

タロウは彩乃さんに預かってもらう事にした。
彩乃さんは泣きながら受け取ってくれた

病院へと急ぐ。
万里は別れ際に
「芽衣子さんは絶対に拓朗の元にもどってくる。私と約束したんだから。」
と言い残して去って行った

病室に入る。静かに眠り続ける芽衣子がいた

「遅くなってごめんよ。」
俺は芽衣子の髪を撫で、頬に触れる

すると、少しづつ、瞼が開き始めた
「芽衣子!!」
ぼんやりと俺を見つめる。
「気がついたのか!!俺がわかるか!」
芽衣子が辺りを見渡す
そして…また俺を見て、言った

「ここはどこ?お父さん。」

続く
161ANKO:2011/04/16(土) 10:02:38.59 ID:74obzP4n
以上です。乱文失礼しました。
続きは近日中、チャット楽しみにしてます。
162名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 10:12:24.50 ID:yme933Gy
ANKOさん続き楽しみにしてまーす

今まとめで全部読んできました。昨日から今日にかけて怒涛の投下でびっくり。
まとめ管理人様、お疲れ様でした。
皆さんすごーく腕をあげておられるなあと感心しきりです。
さらさらも可愛くて好きだし、zeroさんの鬼畜真島も好物かもw
いろいろ感想は尽きませんが今晩チャットにて〜
163名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 10:21:33.71 ID:bf7V9h16
腕を上げたってまるで筋トレですねw
確かに今日はジムさぼろうかなーって日にここみると
行かなきゃ!って気にはなるなあ
ある意味心のエアロビですw
164名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 10:38:04.45 ID:yme933Gy
ジム ワロタw めちゃツボはまった
ここ見て行こうと思うってどういう展開なんだろうw
165名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 10:45:09.03 ID:zvSLGo8b
ジムってどんだけw
166名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 11:12:40.12 ID:Uuxwy/xE
管理人様
いつもお疲れ様です
お願いなんですが、まとめwikiのカテゴリに
原作キャラ以外のオリキャラの名前を表示するのはやめていただけますか?
原作ファンには分からないので、誤解を生むと思います
(二次ではオリキャラが歓迎されない風潮もありますので……
カテゴリ訳が難しいようであれば、オリキャラのカテゴリを作る方法もアリと思います
まとめwikiが好きなのでよろしくお願いします
167名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 12:15:14.18 ID:KoczLTiZ
117様
本編で芽衣子と目があってどきどきしている真島を思い出しました。
真島フィルターを通すと、きっと芽衣子は悪魔的美女なんでしょうねw

glen様
芽衣子は長年刑務所で女だけの生活だったからもしかしたら…(以下略)
ありえなくなもない設定でどきどきしました。

hitoshi様
芽衣子ってそういう女ですよね。もうはたからみてると奥ゆかしすぎw
でももしずうずうしい女だったら誰も支持しないだろうけど。悪魔との契約にクーリングオフが効いたらよかったんですけどね。。

zero様 どSな真島いいですねぇ!
私が一万年修行しても書けない内容なんですごいなと素直に思います

anko様 ずっとシリアスと思って読んでいたのにタロウ登場でうっかりふいてしまいした。ワンコザギルティが頭をよぎったのでw。それにしてもいつも面白い。

最後にいつも作品投下してくださる作家様やまとめ職人様・レスしてくれた方ありがとうございます。
john
168名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 12:26:34.71 ID:KoczLTiZ
嗚呼!大変失礼しました。
ぎるちぃさんへの感想を忘れました、、、
もしギルティの続編があるとしたら、二人の結婚式から始まればいいのにとぎるちぃさんのSSを読んで思いました。それでそこに邪魔がはいるとかね…。続きをろくろ首状態でお待ちしております。
john
169名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 12:53:28.50 ID:bf7V9h16
そういえば放送終了後、誰か二人のその後の冠婚葬祭プロポーズ、結婚出産まで書いてよー
とか言ってたけど本当に出来ててワラタw
何かドラクエに出てくる開通したトンネルを思い出したw
170名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 13:12:54.79 ID:l1HpM7Nj
>>166
他の方からも、wikiの方に同じ内容の問合せを頂きました
内容的に「真島×芽衣子」前提のストーリーという雰囲気でしたから
最初は「真島×芽衣子」の長編に入れたんですけど、
glen様の指定は、「芽衣子×エリコ」でしたから、かなり悩んで、
glen様のテンプレ通りにカテゴリを作成し、※で説明を入れさせて貰いました

すぐに質問すれば良かったんですけど、また雰囲気悪くしても
嫌だなと思って、一応悩んで悩んで現在の形にしました
ただ、このままオリキャラが増えると、その度にカテゴリを作ることに
なってしまうと思ったので今もかなり悩んでます

166さんの理由にプラス、左メニューが長くなると、
携帯読者の方が、作品にたどりつきにくいとも考えてます

まとめ@wikiは私が管理してますけど、私の好き勝手にしていい場所ではありません
ここのスレの皆さんの意向が一番大事だと思ってます
(とても複雑な管理になると、それはそれで管理できなくなっちゃいますけどね)
でも、管理人という名前で質問すると、威圧的?偉そう?に見えないかと気にしてしまって…

だから、>>41さんや >>166さんのように、他の方が問題提議してくれるのは、
私としてはとても嬉しいです ありがとうございます

glen様の意向と、皆さんの意見で変更させて頂きたいと思ってます

そして良かったら、166さんも一緒にまとめwikiの管理をしませんか?
共同管理してくださる方を、随時募集中なので是非いかがでしょう

ただただ、職人様の投下した作品を、dat落ちで流したくない一心でしたので
エロパロ板に来るのも初めてなら、wikiの編集、 ましてサイトの管理なんて
したこともなかった私としては、色々試行錯誤してやってきましたが、
こんなに大変とは、実は思ってませんでした
なので、二次創作に詳しい方が他にも欲しいなと思っている今日この頃です
171名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 14:17:16.88 ID:74obzP4n
ANKOです
まとめwiki管理人さん、いつもありがとうございます。
私も二次やエロパロは初めてで、そういう事があるんだー
と勉強になります。
基本的にはスレなりの空気や流れが独自にあってもいいかと思うんですが
いろんな方が出入りするからそういう訳にもいかないんですね
まとめwikiもしかり。
書き手からのカテゴリは指定は今回からなので、まとめ易いなら、あえて指定するならと
書き手も深く考てないんじゃないかなと思います。違うかな。
確かにタロウというカテゴリを付けられたらびっくらします。
タロウってナンダロウものです。なくて良かった。
私はなんでもいいですけど、抵抗ある方がいらっしゃるなら
ドラマのキャラにくくる事にしますか?
それとも『その他』にするとか?
私は投下しっぱなしで申し訳ないです。
どなたか二次に詳しい管理できる方いませんかー。
管理人さんがぼちぼちと体調のいい時だけ編集できるよう願ってます
172ANKO:2011/04/16(土) 14:32:00.75 ID:74obzP4n
連投です。流れに乗りたくて勢いでSS投下しましたが、
読んで下さってありがとうございます
しばらく規制ではいれなかったのでびびりました。
ところで、ばいさる規制も初めて知りました。
私のは書き込めないんじゃなくて、はなっからスレが開かず違ったみたいですが。
サーバーのせいみたい。ちなみに携帯です。
で、他の作品をじっくり、ゆっくり読ませて頂きました。
なんかたっぷりホルモン剤注入されたわ

>ぎるちぃさん、ブラボーです。パラレルでありながら押さえはしっかりしてて。
特に刑事と犯罪者の結婚。説得力ある設定に拍手です。そして最後の言葉にうっとり。
>117さん、ファッションは気合いです!琴美さんの存在は説得力ありましたねw
うなじにむしゃぶりつく真島、誰か書いて〜

>johnさん、捜査一課のランチキ騒ぎ。想像すると可笑しい。門倉いいキャラしてますね
でも楽しければ楽しいほど過去形が切ない。
で私のSS、タロウ登場で笑えましたか。やっぱりw
笑うところじゃないんですがねw。放置もできなくて
>hitoshiさん、毎度読ませますね。文章にうっとり、しんみり来ました。
>glenさん、百合ネタ、私は全然オケです
というか知らぬ間に仕込まれていた芽衣子タン。(ここポイントw)
そして、テクニシャン真島に毎度のようにイカされていたという幸せの認識(さらにポイントww)
ごっつぁんです!
でも今はちょっぴりすれ違いを感じてる芽衣子。続き期待してます。

>zeroさん、男らしくてSな真島。私も好物です。私はエロ修行の旅に出ても書けまへん。さすがにHNにエロが入ってるだけある。
ぐいぐいいっちゃってやっちゃって〜。
続きはチャットでイきましょう
173名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 14:35:11.17 ID:yme933Gy
管理人さんが発言されたので書きこみます
>>166さんはまとめwikiが好きと書いておられるので
理解していただけると思うのですが
>原作キャラ以外のオリキャラの名前を表示するのはやめていただけますか?
の部分が少し手厳しい感じがしてしまいます

職人さん側からのカテ指定スタイルを取ると、こういうことは有り得るんです
それをまとめに載せる際に管理人さんがどう判断するかの部分が今のままでは曖昧です
最初の方からのスレ住人の方は分かると思うのですが
こちらの管理人さんは職人さんの意向を重視される方なので、悩まれたと思いますよ

実は私もごく最近まとめの管理を手伝わせていただくようになりました
管理人さんがあまりにも大変そうで見るに見かねて…
二次は初めてではないので、気がついたときは手直ししたり相談したりしていますが
今回はとにもかくにも職人さんの意向と、時間的な都合でこちらでの質問に相談が間に合いませんでした
不愉快に思われた方には、私からも謝罪させていただきます

このところスレとしては嬉しいことに投下が多いですよね
それゆえに事務的にまとめていることもしばしばです
ご指摘はありがたく頂戴しつつ、二次の性質上、まとめの方の掲載の際に変更点が生じることも
ご理解いただければ幸いです

*管理人さん、すみません。勝手にカミングアウトしちゃった。
174名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 15:01:59.70 ID:qoWTn8nE
意見はいいけど書く時は読み返して
管理するのも大変だよね
175名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 15:35:18.86 ID:e17xBbb3
>>172
>さすがにHNにエロが入ってるだけある。
コーヒー返してwww
176glen:2011/04/16(土) 17:36:01.82 ID:YaKRvl6D
管理人さん、glenの無知ゆえにご苦労かけてすみません。
「最後のトリミング」で一番描きたいのは芽衣子×真島のエロでして
贔屓客とのあれこれはその起爆剤であり、
芽衣子が自分の境遇をふりかえるきっかけという位置づけです。
ですので
管理人さんのもともとのお考えどおり、カテゴリは「芽衣子×真島」としていただけますか?
Part 1,Part 2は真島は名前が出るだけですけど、かまいませんよね?
お手数かけてすみませんが、よろしくお願いいたします。

皆さんの怒涛の新作喜んで読ませていただいてます。

johnさん、お言葉ありがとうございます。
女子刑務所出だから「ありだったかも」とまでは考えが及ばなかったです。
そういやそうだ(言われて初めて気がつく私)。

zeroさん、電車の中でエロパロ読むとはチャレンジャーな!w

ANKOさん、お腹壊さずに読んでいただけてよかったです。
ええ、すれちがいが切ない芽衣子なんです。悪気はなかったんだけど、
ここんとこずーっと真島に禁欲を強いていたのでいい加減解除します。

では、昨日の続き行きます。
177glen:2011/04/16(土) 17:37:13.17 ID:YaKRvl6D
タイトル: 「最後のトリミング:Part 3」(全4Part)
カテゴリ: 芽衣子×真島
設定: 引き続き女二人の会話。後半は帰宅後の芽衣子と真島の会話。


夜はフレンチのケータリングをごちそうになった。
「二人だけで送別会しましょ。芽衣子ちゃん、お酒は弱いんだっけ?」
「グラス二杯こえると、いろいろあやしくなります」
「じゃ、一杯だけね。真島さんがその気になってるのに芽衣子ちゃんが
眠っちゃったら申し訳ないから」
赤面していると、エリコさんがぎゅっと手を握ってきた。
「ほんとに、物事の明るい面を見るようにしてね。
私はご苦労なしで生きてきて、いきなり愛する人を奪われちゃったけど、
あなたはこれから楽しい思いをしなくちゃ」
マスコミが冤罪事件で大騒ぎしていたころ、
お客さんたちには興味本位であれこれ訊かれたり、
大げさに同情されたり、心底うんざりさせられた。
エリコさんだけは何も言わずにいつもどおり接してくれた。
結婚を目前にしても単純に浮かれた気分になれないことまで、察していたとは……。

乾杯のあとは、『アニマルプラネット』の録画を見ながら料理を楽しんだ。
エリコさんはいきなりベッドルームの話を持ち出す。
「芽衣子ちゃん、ああいうこと初めて?」
「も、もちろんです」
「女性相手に目覚めちゃったりした?」
「いいえ、疲れちゃって……あ、ごめんなさい、
エリコさんが気持ちよくなって嬉しかったんですけど
……腱鞘炎になりそうなことはもうしたくないです」
エリコさんは笑いが止まらない。
「芽衣子ちゃんておもしろい子だと思ってたけど、
……そうよね、あなたはやっぱり男の人に抱かれるのが合ってるわよ」
男に触られるなんてゾッとすると思っていた。
刑務所でも、一部の女たちの性体験自慢には吐き気をもよおした。
真島さんに出会わなければ、対男性といえば自分を捨てた父親への思慕とかすかな憎悪、
自分を無実の罪に陥れた男たちへの軽蔑と強烈な憎悪だけを抱えて生きていただろう。
今でも男性客の相手となると、すこし体がこわばる。
「男の人に」じゃなくて「真島さんに」なんですよ、エリコさん。

「これでおいとまいたします。色々ありがとうございました」
「さよなら。これからが芽衣子ちゃんの人生よ。
私は静かに余生を送ることにするわ」
まだ若いんだから出会いがありますよ、などと言う気にはなれなかった。
エリコさんは運命の人と出会い、そして死に別れたのだから。
178glen:2011/04/16(土) 17:38:20.29 ID:YaKRvl6D
玄関から明りが洩れてる!
「真島さん、帰れたんですね!」
「ああ、芽衣子もお帰り」
彼はシャワーをすませたらしく、グレーのスウェットに着替えて
ビールを飲みながらニュースを見ていた。
「飲んできたのか?」
「お客さんのお宅で晩御飯ごちそうになって
シャンパンをいただいたんですけど……酒臭いですか?」
「いや……ちょっと顔が赤いから」
芽衣子は酒が入ると顔が上気して目がうるんで……大胆になる。
「シャワー浴びてきますね」
「ああ」

いただいたパジャマを着てみた。
手首やウェスト部分にシャーリングが入っていて……
エリコさんが着たらさぞかし胸の形が強調されることだろう、
で、ほかの部分はブカブカになるはずだ。
私にはちょうどいい。

芽衣子はリビングの真島の隣に座った。
「あまり見ない格好だな」
「さっきお客さんにいただいたんです。
あの、ど……うですか?」
「え? よく似合うよ」
芽衣子はここ数日世話をした犬のことやら
お客の忘れもの探しで彩乃と奮闘したことやら
たあいないおしゃべりをした。
いつもどおり聞き役の真島も最近になくくつろいだ表情だ。

「年休届を出したよ。明日は休みだ」
「よかった。やっとですね」
「店も定休日だったよな。花見に行かないか」
「ほんとうに?」
「桜が咲いたら行こうって言っただろ?」
適当な口約束などしない男だとわかっていても、連日の激務を見ていて
休みが取れたら静養にあてるべきじゃないのかと芽衣子は思っていた。
真島が考えていた場所は車で2時間半もかかるところだった。
「じゃあ今夜は早く休まなくちゃ」
「まだそんな時間じゃない」
真島は芽衣子を両手で抱きよせて深く口づけする。
「……今夜は、お前を抱きたい」


Part 3は以上です。
179名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 19:13:58.80 ID:X/5koGAk
>>172
確かここでは真島はうなじフェチだったはずw
見てみたいですね〜

>>177
エリコさん大胆だけど憎めない感じで好きだ

チャット楽しみにしてまーす
180名無しさん@ピンキー:2011/04/16(土) 19:58:35.83 ID:+yT+3ks7
eroです。間違った、zeroです。

http://m-pe.tv/u/page.php?uid=girty&id=1
あともう少しでチャットへのリンクをページに追加します。
たくさんのご参加待ってます。荒らし、冷やかし等はおやめ下さい。
181名無しさん@ピンキー:2011/04/17(日) 07:47:09.58 ID:e++V66PW
ANKOです
zeroさん、皆さん、昨夜はありがとうございました。楽しかったです。
あの時の会話はこれからのSSに反映されると期待してます。頑張って下さい
182名無しさん@ピンキー:2011/04/17(日) 16:56:18.25 ID:LN63FUzx
zeroです。昨夜はたくさんのご参加ありがとうございました。
今日の四時まで続いたそうで…皆さんのギル愛恐るべし…
またいつか開催できたらいいなと考えています。
183Eliza:2011/04/17(日) 22:30:40.83 ID:q08daoZw
懲りずに復活しましたw
Elizaです。

昨日は遅くまでお話されてたようで
皆さんお疲れさまでした。
次回に機会があれば、私も参加したいと思います。
今日はどなたも投下されてない様で
つまらないものですが、繋ぎで投下します。

タイトル:「玉葱 」
カテゴリ:真島×芽衣子
設定: 芽衣子が真島の為に手料理。可愛い甘モードのお話。

※芽衣子は料理が得意ではなみたいです。
お好みスルーでどうぞ。
184Eliza:2011/04/17(日) 22:31:19.13 ID:q08daoZw
* 玉葱

「真島さんの好きな料理って何ですか?」

芽衣子に聞かれ、答えに詰まった。
俺は特に好きなものはないし、嫌いなものもない。
何でも食べるし、何を出されても平気だ。

だがもしかして、、俺に作ってくれるのか?
だったらちゃんと答えた方が良いよな。
「ハンバーグ、かな。」
「じゃあ今度の水曜、真島さんに作ります!」

やっぱりそうか。
良かった、ちゃんと答えて。
ハンバーグと答えたのは無意識だ。
多分、これを作ってる芽衣子の姿が見たかったんだろうな、俺は。
……
水曜は俺も芽衣子も仕事が休み。
午後から一緒に買い物に行く。
カートを押している俺達は、端から見れば
新婚夫婦に見えるかもしれない。

「玉葱と合挽の肉、、、それと、、。」
芽衣子が食材を籠に入れ
俺はそれを籠の中で揃えていく。

「、、楽しみだな。」
「料理はあんまりした事なくて
 でも真島さんに作りたいな、って。」
俺のために、か。
何だか嬉しい。
それに芽衣子の真剣な顔。
可愛くて、俺が思わず微笑んでしまったのは内緒だ。
185Eliza:2011/04/17(日) 22:31:53.13 ID:q08daoZw

「座って待ってて下さい。」
「ああ、、」

その間、資料作成でもやるか。
俺はソファの前でパソコンを開いた。

ガサガサと材料を出す音。
少しすると、包丁の音が聞こえてきた。
ガタン、ザク、、ザックン!
何か、、
お世辞にもあまり良い音では、、ない、気がする。
静かに後ろを向くと、、

玉葱と格闘している芽衣子が泣いている。
「おい、大丈夫か、、」
「ぅーん、、ちょっと涙が出てるだけです!」
涙を拭いてやり、芽衣子から包丁を預かる。

「玉葱は俺が担当するから。」
「す、すみません、、」
……
玉葱にピタリと包丁を当てる。

お前は俺の芽衣子を泣かせた。
これは重罪に値する。
、、覚悟しろ、、
スッスッと切り目を入れると、俺はこいつを
一気に切り刻んでやった。

「真島さんて、実は料理が上手いんですね、、。」
「、、宿直で自炊をする事があったんだ、昔の事だけど。」
そう、思い出した。
宏太や万里、三輪さんにカレーなんかを作ってた。

「じゃ、交替。」
俺はまたパソコンに向かう。
真っ赤な目をした芽衣子は、フーッと息を整えた。
186Eliza:2011/04/17(日) 22:32:56.75 ID:q08daoZw
「あれっ?何か、どうしようこれ、、」
時々聞こえてた芽衣子の独り言。
しばらくして、ジューッ!と音が聞こえてきた。
肉汁の良い匂いが漂って、、
完成したのはちょうど7時。

「美味そうだな、頂きます。」
芽衣子が俺の為に作ってくれたハンバーグ。
付け合せの野菜も綺麗に盛られ、デミグラスソースもたっぷりだ。

食べようとすると、芽衣子が俺の顔に近づいてくる。
「、、おい、、」
「あ、すみません!」
思わず笑った。
だがすぐに、それは感嘆の溜息に変わる。
「、、うん、、美味いな!」
「本当ですか!良かったー。」

温かなご飯と、優しい微笑、、
テーブルを共にする相手がいなければ、決して味わえない時間。
2人だけの幸福な時間だ。
……
後片付けを一緒にやる。
芽衣子は上機嫌で鼻歌を歌ってた。
「美味かったな、また食べたい。」
「次のリクエストも決めておいて下さいね!」
「ああ。」
皿を拭き終えると、俺はふとパソコンに目をやった。

「仕事ですか?、、これから、、?」
「いや、急ぎじゃないし。」
俺はパソコンを終らせ、パタンと閉じる。
「ごめん。」
「いえ、大丈夫です!」
首を大きく横に振り、芽衣子が目を逸らす。
俺は頬に手を添え、その瞳を繋ぎ止め
それから、、

「料理のお礼、、するからな、、。」
芽衣子に唇を重ねた。
187Eliza:2011/04/17(日) 22:38:42.74 ID:q08daoZw
以上です。
駄文お目汚し、失礼しました。
サッパリスッキリまた投下していきます。

スレが凄い進んでいて感想が書ききれませんが
サスペンス、エロ、コメディ、、
全て違ったテイストで素晴らしいです。
まとめて下さる管理人様。
ありがとうございます。

チャットで盛り上がった皆さん今夜はゆっくり休んで下さいね。
188名無しさん@ピンキー:2011/04/17(日) 23:22:49.22 ID:DjnWNQaj
あらお帰りなさいw
読んでてほのぼのしましたー
アンの出産の時みたいに共同作業する真島と芽衣子っていいですよねえ
あれが基礎テキスト、これが応用編って感じでごちそうさまです(^^)
189名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 00:08:45.48 ID:GC5Tga9E
Eliza様
お帰りなさ〜い
さっそくGJですね
素敵なSSありがとうございます
190名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 01:38:06.14 ID:we/4oswB
Eliza様
おかえりなさい
芽衣子ドタバタ具合が1話を思い出しますね
でもあの時は真島は疎ましそうだったのに今は優しい〜
>お前は俺の芽衣子を泣かせた。これは重罪に値する。
この件爆笑しましたw玉葱にも容赦無しの真島ちゃんw
ほのぼのしました〜ありがとうございました!
191glen:2011/04/18(月) 17:47:31.64 ID:4y+rTvSh
管理人様、お世話になっております。
>>176に書きましたとおり、「最後のトリミング」はPart 1〜4すべて
真島×芽衣子のカテゴリに入れていただけますか?
今後「その他」を作ることにならないよう気をつけます。

Elizaさん、エロかっこいい話の次はほのぼの路線ですね!
料理のお礼場面でも何のお礼場面でもいいので、お気が向いたら創作していただきたいです。
私も「歯で封を切る」仕草に迫るかっこいい真島の動きを書きたいのに思いつけない……。

zeroさん、皆さん、チャットではお世話になりました。
チャットを参考に推敲してみても無い袖は振れぬことがわかり
高次元のエロに修正できないままPart 4イキます。


タイトル: 「最後のトリミング:Part 4」(完結)
カテゴリ: 真島×芽衣子
設定: 真島負傷後、久しぶりに愛を交わす二人。
192glen:2011/04/18(月) 17:48:56.74 ID:4y+rTvSh
エリコさんの予言が当たった。
「ま……しま……さん」
芽衣子はかすれた声を出して真島の首筋にほおずりする。
「後ろ向きに体あずけてごらん」
片膝立てた真島の胸にもたれかかって目をつぶる。
はげしい愛撫を予感していると……パジャマ越しに大きな手が
乳房の下方を支えるようにそっと持ち上げて撫ではじめた。
背中に真島の胸筋を感じるのは、久しぶりだ。
「……気持ちいい……」
しばらくすると親指で脇を押し、残りの四本の指で
乳房を軽く揉む動きに変わった。
「はぁ……ぁ……」
身をよじっていた芽衣子は、たまらず上を向いてキスをねだる。
真島に唇を吸われながら胸を包まれていると
頭のなかが真っ白になりそうだ。

「真島さん……お願い……」
「ん?」
「じかに触って」
やはり酒が入ると大胆になるんだな。
真島はそろそろと芽衣子のパジャマをまくり上げる。
かえって恥ずかしい……全部脱がせてくれればいいのに……
羞恥の念が強まり、芽衣子の顔はいっそう紅潮する。
男の指は円を描くように胸を撫でまわすだけで
一番敏感なところに触れそうで触れない。
「……はぁ……あぁ……ん……」
じらされていっそう感じる芽衣子は、たびたびぴくりと肩をすぼめ腰をよじる。
真島の手の動きが止まり、両の乳房を軽く押さえて形を確認する。
頂がこらえきれないかのように存在を主張している。

芽衣子の耳元で「だいぶ張ってきたな」と囁くとパジャマの拘束からのがしてやる。
右腕で肩を抱いてうるんだ瞳を見つめた。
額に一つキスを落とすと空いたほうの手で乳房を押しあげる。
芽衣子に昼間抱いたコンプレックスがよみがえる。
「真島さん……わたし、もっと胸が大きかったらよかった?」
「なぜ? 考えたこともないよ……形がいいし」
左の乳首すれすれにちゅっと口づける。「あっ」
「感度もいい」
今度は右だ。「んっ……」
体のことを褒められて恥ずかしくなり、同時に嬉しくもなる芽衣子。
胸じゅうにキスを浴びせられる。
唇と髭が胸を這いまわる感触がたまらない。

首をのけぞらせる姿勢が苦しいだろうと思い、
真島は芽衣子をソファーに横たえる。
ようやく左の乳首を口にふくみ
舌の裏でやさしく転がしてやった。
同時に右のそれをゆるく摘まんで震わせる。
「んあぁぁ……はぁ……あん……ま……しま……さ……」
じょじょに手に力をこめていきながら両の乳房を揉み
かわるがわる先端を舌でつつく。
「……あぁん……いや……もぅ……はや、く……」
芽衣子はもうわけがわからない。
「あ……たし……胸だけで、イッちゃ……う」
「がまんしないでイケばいい」
真島は首筋から胸元まで唇を這わせたかと思うと
片方の乳首を指にはさんで乳房を押しこね、
もう片方の乳首をねぶり、芽衣子の全身に走る痙攣を感じながら強く吸い上げた。
193glen:2011/04/18(月) 17:49:32.73 ID:4y+rTvSh
失神しかけの芽衣子からパジャマのズボンと下着を
剥ぎとり、すらりとした脚に手をすべらせる。
「……ねえ……もう……きて」
「まだだ……時間をかけてゆっくり愛してやるから。
ずっと我慢してたんだろ?」
恥ずかしそうにうなずく芽衣子。
「真島さんは脱がないの?」
「あとでな」
芽衣子の片足を持ちあげて一本一本指を口にふくむ。
初めての部分に受ける愛撫は、あらたな快楽を教えた。
「……んっ……んっ」
芽衣子はぎゅっと目をつぶる。どこかに連れていかれそうな感覚を味わい
不安を感じて無意識のうちに真島の手を求めた。
真島は芽衣子と指を絡め、唇をふくらはぎに、それから太腿の外側に這わせる。
恥ずかしがってももはや力の入らない両脚をそっと広げる。
中央で真島の訪れを懇願するものの存在はそのままに、
腿の内側を付け根に向かって舐め、さすり、それから遠ざかる。
せめて指で触ってくれるかという期待も空しくなり
芽衣子は半泣きになりながら言った。
「ほしいんです……真島さんが……んっ」
真島はねだる芽衣子の唇を唇でふさぎ、
抱きあげてベッドに運んだ。
ベッドスタンドの明りを微小にし、リビングの照明を消す。
芽衣子に四つん這いの姿勢を取らせると
自分も身にまとったものを脱ぎ捨てた。
薄闇に逆三角形の上半身が浮かび上がる。

左肩には銃で受けた傷跡にかぶさるように青あざがある。
先週の複数犯人逮捕のさい、
クソ野郎が振り回す角材にしたたか打たれたのだ。
芽衣子には「張り込みで泊まる」と嘘をついて
捜一のソファーでひと晩横になった。
芽衣子は俺の疲れを心配していたが、
土気色の顔で家に帰って本当のことを知られるよりはましだ。
破れたジャケットやら血痕のついたワイシャツやら
芽衣子が目にしたら泣きだしてしまいそうな物は、本庁の「燃えるゴミ」収集所に捨てた。
このところ彼女に触れなかったのは、体がきついこともあったが
一般人にはどぎつく映るだろうあざがある程度消えるのを待っていたのだ。
どす黒かった色はかなり薄くなったとはいえ、できれば明るいところで見せたくない。
194glen:2011/04/18(月) 17:57:46.72 ID:4y+rTvSh
秘部が潤いをたたえて誘っていても、いきなり久々の挿入で
痛がることを気遣い、真島は中指で探ってみる。
芽衣子は腰を突き上げ、もっともっととせがんでくる。
「はぁぁん……やっ……あぁぁ」
人差し指も添えてなじみの箇所をこすってやると達してしまった。

真島は猛りたった己をそろそろと入れる。
「あ……あぁっ……」
待ちわびたものを三度ばかり奥まで受け入れ、
ぎりぎりまで抜かれるや、芽衣子はまたも絶頂を迎える。
力が抜けて四つん這いの姿勢すらとれない芽衣子を、
後ろから横向きに真島が抱きかかえる。
しばらくは体のわななきを鎮めるように、首筋に唇を這わせ、
両手ですべらかな腹や腰を撫でまわしていた。
やがて脚を使って芽衣子のそれを開かせ
後ろからさっきより強めに責めはじめる。
「はぁぁ……あ……んっ……やめ……て……」
幾度も腰を打ちつけないうちに、芽衣子の内部は
男の腰の動きにびっくりしたように痙攣した。
「ま……しま、さん……もう……堪忍して……」
「あれだけねだって、もう降参か」
「イクんなら真島さんの顔を見ながらじゃなくちゃいや……」

195glen:2011/04/18(月) 17:58:29.15 ID:4y+rTvSh
それは真島も同じだった。
芽衣子を仰向けにすると、ひざ裏をすくって突き進む。
根元まで入れては腰を引き、
下から上へと芽衣子の体内を突き上げた。
「……あぁ……あっ……はぁ……うれし……い……」
芽衣子は朦朧とした意識のなかで、揺りかごに寝かされて
あやされているような錯覚にひたり、それから
勢いを増す真島の動きに痺れるような快感を覚えはじめた。
夢中で男の体にしがみつく。
男は、地獄の底から浮き上がるような感覚に襲われる。
「あぁぁぁ……ま……しま……さん」

終わってもしばらく、二人はつながったままでいた。

芽衣子は真島の裸の胸に頭を載せ
自分とはまったくちがう硬い胸や腹にてのひらを這わせる。
「真島さん、最初すごくやさしかったのに……途中からあんなにはげしく……」
真島はだまって芽衣子の髪を撫でる。
「無理してないですか? だいじょうぶ?」
真島は低い笑い声をもらす。
「芽衣子を抱いて疲れを心配されるとはな」
芽衣子は今度は筋肉が浮き上がる腕に触れる。
「今日のお客さんのご主人、若いのに病気で亡くなられたんです」
「そうか……気の毒にな」
「お客さんは働き過ぎのせいだって……
真島さんもすこしは自分の体に気をつけてください」
「以前ほど無理がきかないことは自覚している。無茶はしてないつもりだ。
死んじまったら、いっしょに花見にも行けないしな」
「……おはなみ……おべんと……なに、つくろう……かな……」
ひとつため息をつくと芽衣子はすとんと眠りこんでしまった。
素肌が触れ合ったまままどろむ心地よさに包まれ、
真島も久しぶりに深い眠りに落ちた。



以上で「最後のトリミング」終了です。
読んでくださった方、お疲れ様、そしてありがとう。

196名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 22:27:55.09 ID:xw80UJoO
ANKOです。皆様お世話になってます
>Elizaさん、幸せワールドのマシメイ癒されました。真島からハンバーグ、オムライスとか、このギャップがいいですね。この後はお約束のデザートは芽衣子 ですね。あ、メインディッシュかw

>glenさん、
イイ!!イイわ〜。もう脳内であんな事こんな事、いかがわしいポーズ。しっかり想像させて頂きました。
禁欲の後はさぞかしうまかろう。
傷だらけの体を見せられないという理由、これぞ真島ですね。惚れる。


さて、シリアスに挑戦のANKOですが、先回は思わぬ所で笑いを取ってしまいました。
今回はどうかな。
>>160の続きを投下します

題名「桜の樹の下で その3」
カテゴリ 真島×芽衣子
197ANKO:2011/04/18(月) 22:41:54.84 ID:xw80UJoO
「ここはどこ?お父さん」

芽衣子は大きな瞳で俺をじっと見てそう言った。
どういう事だ…。俺は愕然となった。

「お父さん、お腹痛いの…痛い」
ぼろぼろと涙を流しながら泣き始める。
「今、医者を呼ぶから」
俺はナースコールを押した。

医師と看護婦が駆けつける。
芽衣子は白衣の医師を見ると俺にしがみついた。
「注射するの?イヤ!怖い!」
泣く芽衣子となだめる俺の様子を見て、医師はすぐにその異常を察知した。

「大丈夫ですよ。お腹の痛みをとりましょうね」
医師は痛み止めと精神安定剤を注射した。
しゃくり上げて泣く芽衣子が落ち着くと
ゆっくりとした口調で問いかける。

「芽衣子さんは何歳ですか?」
「六歳です。あ、七歳になったんだ。お父さんに買って貰ったランドセルで小学校に行くの。ね。」
俺の方を見て、くったくのない笑顔を見せる。

「詳しく精密検査をしないと断定できませんが、
出血多量で脳への血流不足による記憶障害か、心理的なものなのか…。
とにかくCTスキャンを撮って検査しましょう。」

芽衣子はすぐに検査室へ連れていかれた。
不安げに怯える芽衣子が痛々しかった



……………………………………

検査で疲れた芽衣子は病室で眠っている。
俺は診察室で画像を見ながら説明を受けた。

「脳には異常は見あたりません。
芽衣子さんの場合、かなりのストレスを抱えていたところに、
事件のショックが引き金となった、心理的なものと考えられます。
PTSDでは言動の一部に幼児返りの症状が出る事はありますが、
それよりかなり重症です。
幼児退行という人格障害の可能性があります。」
「人格障害…。回復の見込みは…」
「一過性なものなのか、今は、なんとも…。
しばらく様子をみるしかありません。」
「芽衣子は俺の事を自分の父親だと…」
「記憶障害や認知症が合併する事があります。
おそらく一番慕っている人をそう思うのでしょう。
なるべく、ご本人の話を否定しないで下さい。
お辛いでしょうが、パニック症状を起こす恐れがありますので」

刑事である俺はこの病気の事は知っていた。
しかし受け入れがたい事実に目の前が真っ暗になった。

落ち着け…。

俺は自分に言い聞かせて、病室のドアを開けた。
198ANKO:2011/04/18(月) 22:50:04.71 ID:xw80UJoO
「お父さん、どこ行ってたの?」
心臓がドクンと脈を打った

「起きていたのか、一人にしてごめん。先生と話をしていたんだ」
「芽衣子、検査がんばったんだよ。ちょっと怖かったけど」

いつもと同じ瞳で俺を見上げる

「そうか、えらいな…」
声が詰まってそう言うのが精一杯だった…。

「お父さん、どうして泣いてるの?」
「いや、目にゴミが入っただけだ…」
じっとのぞき込む芽衣子。
俺は涙を見せまいと、
「もうゴミは取れたから大丈夫だ」と、顔を背けた
「まだ痛いの?かわいそう。
芽衣子がお父さんの痛いの、とってあげる」

ふいに俺の頬に自分の頬を重ねてきた。
俺は芽衣子の頭に手を添えて抱きしめ、髪に顔をうずめる。
変わらない芽衣子の香り…。
「もう痛くない?」
「ああ、ありがとう」
「お父さんの痛いのが、芽衣子にうつりますようにっておまじないかけたの。
だって、お父さんの事大好きなんだもん。」

ああ、いつだって君はそうだった。
自分の心の傷の方がはるかに痛むのに、俺の分まで背負おうとしていた。
俺も祈るよ。
君の痛みが俺にうつりますように。
芽衣子、愛してる


続く
199ANKO:2011/04/18(月) 22:53:22.91 ID:xw80UJoO
今回は短いですが以上です
それではおやすみなさい
200名無しさん@ピンキー:2011/04/18(月) 23:18:47.47 ID:WttcGV+a
Elizaさん
おかえりなさい。
なんでもない幸せな二人のシーンが好きでした。特にたまねぎのくだりは最高
ドラマの雰囲気が再現できていて良かったです。

glen様
角材でぶんなぐられそれを芽衣子に隠す真島に萌えました。やっぱ彼はこうでないと。なんかねもうおまえらなんでそんなにいじらしいのってところがギルティの好きなところです。

ANKO様
子供がえりですか!わかる。真島ってなんだか父性愛溢れる人でしたよね。絶対いい父親になれるというか。包容力がありすぎ。では続きをお待ちしております。

john
201john:2011/04/18(月) 23:42:47.60 ID:WttcGV+a
・作品名 guiltyで居酒屋
・ペンネーム john
・キャラ別カテゴリ 万里×真島

・作品の設定等に関する注釈、注意事項等

捜査一課のお花見のあと飲みなおす
万里・真島・浩太・三輪の居酒屋での会話
やっぱり今回も18禁ではありません。
時系列完全無視でおくります。
短編です。
202john:2011/04/18(月) 23:47:41.48 ID:WttcGV+a
真島「さっきのみたか?あの宇喜田の顔!」
万里「拓郎、考えたわね。門倉相手ならそうそう宇喜田も怒れないはずだからw」
浩太「明日、門倉さんがどんな顔で出勤してくるか楽しみっす!」

真島「あいつ酒癖が異様に悪いんだよな。俺なんて、一回唇奪われそうになったんだぜ…」
真島「もちろん奴の腕をがっとつかんで手で押し返したから無事だったんだけど間一髪だった。」
三輪「俺は間に合わなかった…」
 
 真島、三輪、万里、全員なぜかすまなさそうな顔になる…

浩太「ま、まぁここは嫌な奴もいないことだしぱっと行きましょう!」
真島「そうだな。」
万里「飲みましょ!おでんもおいしいし。」
真島「おやじ、俺にビール追加」
浩太「はぁっ。やっぱうまいっすね。田舎やのおでん」
万里「あんたは食べすぎ!太ったら女にもてなくなるわよ。女は痩せた狼が好きなんだからね。」
203john:2011/04/18(月) 23:49:44.20 ID:WttcGV+a
浩太「じゃあ明日からダイエットしようかな?俺好きな女がいます」
万里「え?誰、誰よ?」
浩太「…」

浩太「教えないっす」
万里「つまんないの。」
真島「おまえはにぶい奴だな」

万里「は?」
真島「なんでもない。今のは聞かなかったことにしろ。」
万里「ちょっとその言い方だとあたしがまるで浩太の好きな人みたいなんだけど…」
万里「そんなことないあるわけないでしょw」

浩太「そうですよ。万里さんなわけがないです…」
真島「じゃあどんな女が好みなんだ?」
浩太「不器用だけどなんにでも一生懸命でそれでいて芯がしっかりしていてそれでもって背なんかすっと高くて…」

真島「でかい女が好きなのか…」
 
 意味深な視線を万里に送る
204john:2011/04/18(月) 23:53:55.23 ID:WttcGV+a
万里「な。なによ…」
三輪「命短し恋せよ。乙女か。若いっていいねぇ。俺も若くなって万里ちゃんに恋したいよ。」

万里「奥さんに聞かれたら殺されますよw」
三輪「ははは。そうだな。そろそろ鬼の奥さんにお土産でも買って帰るかな。ペットサロンに預けた犬も取りに行かなきゃならんし。」
三輪「そろそろおいとまするかな。」

 携帯電話が鳴る。

三輪「…ああ野上さんもうあと15分ほどでそちらに行きます。えぇよろしくお願いします。」

万里「野上さんって誰です?」
三輪「うちの犬を預かってくれてるお店の子だよ。とってもきれいな子だ。」
205john:2011/04/18(月) 23:56:15.97 ID:WttcGV+a
真島「きれいな子か…」
真島「ちょっと会ってみたいね。」

万里「えぇ?目の前にとってもきれいな女がいるの忘れないでよw」
真島「はいはい、失礼しました。」
浩太「万里先輩、真島先輩に飽きたらいつでも言ってください。俺いつまでも待ってますから。」

万里「冗談はよしてよ…w」
万里「明日も早いからもう今日はお開きにしましょ。」
真島「そうだな、早く帰って寝るとするか。」

終わり

なんか落ちが…
またしょーもないけど。では皆さんおやすみなさい。
206Eliza:2011/04/19(火) 00:08:52.12 ID:hRuErfXT
>>188>>189>>190
ありがとうごさいます。ただいま!です。
投下作ない様でしたので
ハンバーグの玉葱で繋ぎ≠チて事で復活しましたw
>>glenさま
いやもう初回はゴタゴタで。。。
パンー具パン具ーからまたエロに戻りたいですね。
glenさまの作品、携帯で禁断の車内読みしてしまい
ニヤニヤ止まらずヤバイw
>>ANKO
「君の痛みが俺にうつりますように」
真島が優しくてじーんとしました。
言われたいみたいw
>>john
ただいまです。
実は宇喜多の変態ぶりも好きだったりしますw
お花見楽しませて頂いてありがとうございます。
それと早速の新作、今から読ませて頂きます!
207名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 00:31:38.55 ID:O30bmfXi
glen様
新たな描写でwお待ちしてましたっ
様子がおかしいと思ってたらさらにケガしちゃってたのね
おかげで倍増する色気と優しさにやられましたw
でもできれば芽衣子ちゃん気付いて〜さすってあげて〜w

ANKO様
芽衣子が幸せだった時に戻るなんて…
真島もかなりかわいそうで…この悲痛な感じ、まさにギルティです!
どシリアスな展開楽しみにしてます!

john様
浩太登場ですね!4人で写ってるあの写真が思い出されます…涙
何気に三角関係恋愛ドロドロな捜査一課がうけるw

208名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 05:51:04.14 ID:waMz9Tqf
>>205 john様
1つご了承して頂きたいことがあります
前スレでのHNは 「John 」 で 「 J 」 が大文字でしたが
こちらのスレでは、「 j 」 が小文字になっています
なので、現在も当初と同じ、大文字の「John」で統一させて貰ってます
過去全ページの修正は避けたいので、よろしくお願いします

そして今回の作品「guiltyで居酒屋」で、まとめ@wikiの200作品目の
掲載作品になりました

確か100作品目の掲載は、hitoshiさんの作品でした

このスレには、200作品もSSが投下されたんですね
209名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 09:14:13.57 ID:mAoqMJtS
200作品とはすごい!
書いてくださるかた、まとめてくださるかた、ありがとうございます。
いつも楽しく読ませていただいています。
210Eliza:2011/04/19(火) 12:25:54.00 ID:hRuErfXT
>>ANKOさま >>johnさま
>>206のレスでお名前が呼び捨てに〜
うわーん!ごめんなさい

>>johnさま
何気に「きれいな子」に反応する真島w
…200作って本当に凄いですよね。
過去作含めて書いて下さった皆様
まとめて下さる管理人さま
たくさんの作品をありがとうございます。
211名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 19:28:04.17 ID:x9ZurGmE
祝200作品目!

なんといってもまとめてくださる方のおかげです、
そして続々誕生する職人の皆さん、的確な感想書いてくださる方たち
ありがとう

2ちゃんで一番優しいのがエロパロ板だなんてこの歳になってビックリ
明後日はもう四回目の月命日ですがまだまだ賑わいそうですね
212名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 19:39:17.39 ID:TZ6e0MrZ
200作品目突入おめでとうございます
ここ最近投下活発で感想追いつきませんが
しっかり読んで萌えさせてもらってます
こんなに愛されてましめいその他のキャラ幸せだなぁ
これからもずっと皆さんのギルティ愛が冷めませんように!!!
213名無しさん@ピンキー:2011/04/19(火) 22:04:59.80 ID:xA5ojT/k
祝200作品突破!!!

ギルティの皆さんからお祝いの言葉を頂戴しました。

芽衣子
「これもみんなさんのお陰です。伝えてください、ありがとうって」

真島
「このスレを守りたいと思う人の気持ちを無駄にするな。
ずっと投下待ってるから」

宇喜田
「これもギルディの愛だな、愛だ」
214hitoshi:2011/04/19(火) 23:01:09.25 ID:3hjcSPmI
200踏みそこなったので201作品目をいただきます
投下〜

カテ:その他?門倉×万里
設定:原則本編通りで最終回の直後から エロはないです
2151/3:2011/04/19(火) 23:01:38.91 ID:3hjcSPmI
テオイノケモノ

真島が野上芽衣子の後を追って死んだ。
パトカーで駆けつけた門倉が最初に見たのは、二人ではなく二人の背後の美しい夕焼けだった。
真島はその夕焼けを背に、野上芽衣子の上に崩れるようにして亡くなっていた。
真島。
お前、彼女をそんなに愛してたのか。
どうしてそんなことをしたのかは分からない。
真島と野上に同情したのか。
警察としては不祥事に値するからか。
それもあったが寧ろ後から来るだろう万里にこの姿を見せるのが酷なような気がして、
門倉は刑事としてはあるまじき行動をとった。
真島を野上から離そうとしたのだ。
しかし真島はまるでまだ意志が存在しているかのように、野上から離れなかった。
門倉はもう一度頸動脈を確かめる。やはり。
霊魂なんか信じないが、真島の心がまだ残っているのかもしれないなどとセンチメンタリズムに浸る自分も少しおかしいのかもしれない。
真島を好きではなかった。
力を持つことのできるポジションにいながら、それを放棄しているようなヤツに負けたくないと思っていた。
しかし、結局真島の刑事としての熱意に敗北していたような気がする。
自分だって出世ばかりを考えていたわけじゃない。
でも真島ほど必死で事件を追っていただろうかと思い返せば、やはり自己保身を優先していたと気づかされる。
真島が愛のために命を投げ出すなんて、この目で見なければ信じられなかったと思う反面、
なんだか真島らしいような気もした。
「拓朗……」
いつの間にか到着していた万里の声が聞こえた。
失望。
そんな言葉では言い表せない声だった。
もっと取り乱してもいいはずなのに、万里の行動は刑事としての分別を残していた。
現場保存のために真島に触れることもせず、すぐに白い手袋をはめた。
「榎本。」
思ったよりも優しい声が出たような気がする。
彼女は凛とした横顔を崩さずに、真島と野上の傍らに屈みこんだ。
「何?」
口調が真島に似ていると思う。
そんなことすら今の門倉には悲しみを集める材料になった。
「大丈夫か?」
問うべきではなかったかもしれない。万里の肩が不安定に揺れた。
「…大丈夫よ。予想してた。」
万里の口調は変わらない。
2162/3:2011/04/19(火) 23:02:31.91 ID:3hjcSPmI
刑事の勘か、女の勘か。門倉には分からないが万里はそう言ってやっと真島の肩に触れた。
真島の黒いスーツに夕陽の色を移す白い手袋が妙に眩しくて、門倉は目を伏せる。
自分でも意外なほどに哀しみが感情を支配していた。
宏太を失い、三輪を、宇喜田を、そして真島を失った。
真島の最期は幸せだったろうか。
野上の傍に寄り添って。
気がつけば頬を何かが伝っていた。
「門倉さん」
藤井の声に我に返った。手の甲でぐいと頬を拭うと眼鏡の縁を少し上げた。
「心中じゃなさそうだ、真島が野上の後を・・・」
いつも通りに振舞おうとして、できない自分に気がつき門倉は肩を落とす。
万里は真島の手の中に野上がいつもしていたネックレスを見つけた。
「門倉。」
「どうした?」
「拓朗は…真島は、幸せだったかしら。」
そう言った万里の瞳からキラと涙が落ちる。
「……そうだな。」
門倉は万里の肩に手を置いた。その手に縋るように万里は泣いた。
哀しみを重ね合わせて、門倉は夕陽をみつめていた。

暫くは騒然としていた周辺も、やがて真島のことなど忘れていく。
捜査一課も例外なく新しい上司と新しい部下がやってきて、事件に追われる毎日が当たり前のように続いた。
たとえどんなに哀しくとも、遺された者は生きていかなければいけない。
しかし忙しさに気を紛らわせても喪失感は消えなかった。
それをどうやって埋めたらいいのかも門倉には分からなかった。
自分でさえこうなのだから。
気丈にふるまう万里が本当に大丈夫なのか、門倉は突然不安になる。
「榎本。」
自動販売機の前で万里に声をかけると、万里はいつもの顔で門倉を見上げた。
「どうしたの」
「お前、大丈夫か?」
「何が?」
万里の声が少し震えたように思えた。
2173/3:2011/04/19(火) 23:03:14.40 ID:3hjcSPmI
「飯、行くか。真島の話でもしよう。」
分け合わなければ耐えられそうもない、門倉はそう思った。
「いや。彼の話はしたくない。」
拒んだ万里の声が確かに震えていて、門倉は知らずに万里の肩を引き寄せていた。
「ちょっ…」
(哀しみを誤魔化すために寄り添うつもりか。)
自分を戒めるが、それだけではないことにも気がついていた。
万里が真島と別れた後も、いつも真島を視界の隅で追いかけていることは知っていた。
真島を失ってからは、追いかける対象もないのに探していることも。
「お前のためじゃない、俺のためにつきあってくれないか。」
いつも凛として隙を見せず、真島の前でだけ女の顔をしていた万里は
今はまるで手負いの獣のようだった。
緊張の糸をピンと張って自分に向かってくるものに威嚇するように牙を見せる。
しかしその肩は震えているのだ。
「何、真島のこと嫌いじゃなかったの?」
努めて冷静にふるまったつもりでも、真島の名を口にするときに声が震えるのはどうしようもなかった。
「好きじゃなかったけどな。」
万里の肩を抱いたまま、自販機の前の椅子に座りこむ。
彼女も振りほどこうとはしなかった。
「お前があいつに夢中だったから嫌ってたのかもな。」
そう言った門倉を見遣れば、自嘲気味に口の端で笑っている。
「門倉?」
「俺は榎本のことでも仕事のことでも、これっぽっちもあいつに勝てる気がしなかった。」
―真島がやさぐれていた時でさえ。
「勝てないまま先に逝かれちゃあなぁ。」
もう一生叶わない。途方もない敗北感。
万里はふと門倉の手に触れる。本当に哀しいのはこの男なのかもしれない。
ライバルを失って、目標が定まらず当惑しているように見える。
門倉に恋愛感情があるわけではない。
でも今の喪失感をどうして埋めたらいいのか、万里にも分からなかった。
「…そうね。食事よりもお酒がいいかもね。」
二人で真島の思い出を語り合うにはそれが相応しい。
門倉もまた手負いの獣。
失ったものの大きさに突然気付かされ、しかし二度と取り戻すことができず。
負った傷をどうやって癒したらいいのかも分からない。
だから。
―飽きるほど話しましょう。あの男の思い出話。
そしてこの傷が痛まなくなったら。
威嚇の牙が必要なくなったら。
今度こそ前を向いて歩きだせる。もしかしたら肩を並べて。
そうすればいつか真島に会えたとき、胸を張って笑える。
万里も門倉もそう思える日が来ればいいと、心の底から願った。
218hitoshi:2011/04/19(火) 23:05:39.78 ID:3hjcSPmI
以上です

なんか後味が微妙ではあるんですが。
門倉は本当は真島のこと好きだったんじゃないかと(変な意味じゃなく)
門倉と万里は同じくらい痛手を負ったような気がして、書きました

ということで祝200作品!!職人さんの皆さん、まとめの皆さん
これからもよろしくです
219名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 09:13:43.83 ID:rAvmzZiQ
>>218
思わず泣いてしまいました
220名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 10:44:26.07 ID:CpgxJNp3
hitoshiさん

私も泣いてしまいました。
しかも、号泣...

あの、伝説のラストシーンの後...
自然にこんな場面があったのではないかと思わされます。

深い...

221名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 11:11:18.52 ID:Eqrf/LGy
hitoshiさん
やばい。。。私も涙がボロボロ・・・
残された者達もつらいですよね
万里を支える門倉いいなぁ
門倉は心から真島を嫌ってたわけじゃないというのは本編でも感じていました
10話で協力してくれと祈願された時嬉しそうでしたもんw

深みあるお話で読み応えありました!
222名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 19:39:13.32 ID:QQVXF81C
hitoshiさん
ただいま脳内シアターで上映が終わりました。
観客全員スタンディングオベーション中です。
ありがと!感動した。
223名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 20:35:57.09 ID:mend8i2U
いつのまにやら200作ですか
ssは現代の和歌ですからこれで百人一首が2セット作れます、2クラスが坊主めくりで遊べますよ(笑)
皆さま乙です
224名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 21:41:41.05 ID:NnTwGD07
貴重なかどまりありがとうございますhitoshiさん!
万里と門倉の痛みが凄く伝わりました。
門倉の時代をありがとう。そして万里には幸せになって欲しいです…

zero
225名無しさん@ピンキー:2011/04/20(水) 22:32:50.91 ID:15bd+c0N
感動しました。
素敵な作品ありがとうございます。
226名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 00:10:20.06 ID:PMb+iXin
私も感動してこみ上げるものが。
きっとあの続きはこうなんでしょうね。素敵に書いてくれてありがとう。
ANKO
227Eliza:2011/04/21(木) 00:24:09.28 ID:8TO0TcEp
>>hitoshiさま
悲しいけど余韻が残る
色味のある映像が浮かんできました。
それと「テオイノケモノ」っていう語が凄く好きです。

この様な作品の後に投下って勇気入りますが
特攻隊いきますw
急に思い立って続編を作ってみました。

カテゴリ:真島×芽衣子
タイトル:玉葱 続編
設定:芽衣子の為に真島がお料理するお話
「玉葱」の続編です。
エロ可愛いモード。
真島が料理するとこうなっちゃいますw
注※微エロあり 
228Eliza:2011/04/21(木) 00:25:11.43 ID:8TO0TcEp
* 玉葱 続編

「芽衣子、好きな料理って何だ?」

迷う事なく芽衣子は即答する。
「お寿司です!」

質問の意味を分かって貰えず俺は苦笑する。
「そうじゃなくて、、」
「えっ、あっ、、ああ!」
「今度は俺が作ってやろうと思って。
 芽衣子の為に。」
……
女性が男に料理されるのはどうかと思うが
たまには嬉しいだろうと思った。
芽衣子は何でも食べるし、何を出されても平気だろうが、、

「何がいいですかねー、うーん、、
 思いつかない。 」
「、、、。」
「真島さんに作って貰えたら何だって食べますよ。
 何だって食べられますよ!」
「、、、。」

やっぱり。
予想通りだったな。
じゃ、俺が決める。
「カレーはどうだ?」
「はい!食べてみたいです。」

そう、この間思い出したんだ。
宏太と万里、三輪さんに作ってたやつを。
それが何だか懐かしくて、、
芽衣子にも作ってやりたくなった。
229Eliza:2011/04/21(木) 00:26:27.13 ID:8TO0TcEp
水曜日、また2人で買い物に行く。
今日は芽衣子がカートを押した。

「牛肉に人参、、それと玉葱、、」
俺が食材を籠に入れ
芽衣子が籠の中で揃えていく。
「真島さんが料理してくれるなんて、、」

「いつも料理なんてしないけど。
 まあ、たまには芽衣子の為に作ってやらないとな。」
「すっごく楽しみです!」
芽衣子が嬉しそうに笑う。
何だか照れ臭くて、俺は思わず芽衣子の頭をこずいた。
……
「じゃ、座って待ってて。」
「はい、、」
芽衣子はトリミング関係の本を開いた。
犬、犬、犬、、犬だけらけの本だ。
犬種が違えば色々あって、覚えるのも大変なんだろうな。

俺は買ってきた材料を確認した。
牛肉、ジャガイモ、人参、、
それから、玉葱だ。
じゃあ、またお前から刻んでやるか、、

まな板の上に玉葱を置き、俺は包丁を当てた。
タンタンタン、、と素早く刻み始めたその時
、、ガタ!
「え?」
ちょっとしたバランスの悪さ。
手が滑った瞬間、包丁の刃が俺の指を擦った。
ちょっとしたアクシデント。
指先から赤い鮮血がジワジワと噴出した。
230Eliza:2011/04/21(木) 00:29:11.93 ID:8TO0TcEp
「大丈夫ですか!」
気付いた芽衣子が駆け寄ってきた。
「また玉葱か、、今日は俺だな。」

俺は自嘲気味に笑ったが、芽衣子は心配そうにしてる。
「血が出てる、、」
「大丈夫だ、ちょっと切っただけだから。」
「駄目ですよ!」
芽衣子は俺の指を咥えた。
口内に指を入れチュッと吸い上げ
それからペロリ、、と舐め上げる。

温かな芽衣子の舌が、俺の血を纏う。
舌の動きに合わせ、目を閉じた芽衣子の顔が
ゆっくり左右に振れると、、
俺は何だか、、おかしな気分になってきた。
「、、芽衣子、、、。」
……
吸い寄せられる様に、芽衣子の唇に近づく。
俺は唇を押し当てたまま、ソファに芽衣子を倒した。
「、あ、の、、指は?」
「、、、、血、もう止まったから。」
芽衣子の服をたくし上げ、柔らかい胸に手を這わせる。
「、、お、料、理、、」
「後で、こっちが先、」

舌を絡めたまま、胸と下部に手をやる。
いきなり同時に攻められ、芽衣子は腰をくねらせながら
荒い息で何か抗議してきた。
「お礼、は、、まだ、」
どの口が言うんだ? 俺を惑わせといて。
「、、まだ、早いですっ、、ぁっあ、、、」
「お礼?、、」
「、、あぁ、、ん、!」

お礼は、、今欲しいから先に貰う。
ボヤく芽衣子の声がもう消えた。
231Eliza:2011/04/21(木) 00:32:33.56 ID:8TO0TcEp
以上でした。
毎度の駄文お目汚し、失礼致しました。
あと>>213さん
上手い!爆笑しましたw

ではおやすみなさい。
232名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 06:02:59.31 ID:Y9DY3DQm
Eliza様
グッときますね!
Eliza様の作品もとっても素敵ですよ
続きを楽しみにしてますね
233名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 07:59:25.15 ID:mwX+VtY0
Elizaさん、おいしくいただきました
>質問の意味を分かって貰えず俺は苦笑する。
↑ 芽衣子の好きな抱かれ方を訊いたのかと誤読した
自分……脳が腐ってるな
指切っちゃった恋人の傷口を舐めるってツボです!
Elizaさんの"大人にしかわからない微エロ"描写のセンス、また読ませてくださいね!
234名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 18:30:49.32 ID:PMb+iXin
Elizaさん、ごちそう様でした。
。ほのぼのカップル和むわ。
天然入ってる芽衣子の微妙さがうまい。
だけど、まともに受けて、寿司を握る真島ちゃんもいいかもと想像してしまいました。
>>233さんには負けますがね。どんだけエロ脳w
235名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 20:21:07.49 ID:2cikkQb+
Elizaさま、まさか玉葱がこのように調理されるとは!
指舐め、かなりエロイです。
こういう微エロ好きです!

hitoshiさま、本当に情景が浮かびました。
あの最終回のあと、残された万理や門倉の気持ちを考えるとそうだったのかなって。
悲しさのなかにも門倉の優しさにきゅんときました。
236名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 23:01:09.73 ID:o7G9I3Hq
ぎるちぃさんのSSの婚姻届を書くところで『芽衣子が書き間違えて真島が
予備を用意しているのを思いついた』と90番に書いた者です
91さんがぜひと書かれていたため、思い切って書きました
投下する決心がつかなかったですが、投下することにしました
初めてなので出来は良くないですが……

・作品名  婚姻届
・ペンネーム  司
・キャラ別カテゴリ  真島×芽衣子
・設定 婚姻届を書く真島と芽衣子のほのぼの系の話です
237名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 23:04:19.64 ID:o7G9I3Hq
真島さんから、彼の署名捺印がされている婚姻届を渡される。
私のしたことを全部知った上で愛してくれて、しかもこれからの人生を
一緒に生きていこうと言ってくれた男性と結婚をするための書類……
ドキドキして手の震えが止まらない。

「ごめんなさい、ミスしちゃって……」
緊張のあまり書き間違えてしまった。
申し訳なくて何度も謝ると、彼はため息をついた。
『呆れているんだろうな……。私って何でこんな時まで……』
と思っていたら、真島さんから彼の署名捺印が入った新しい婚姻届を
渡される。
「え?」
「こんなこともあるかも知れないと思って、予備を用意した」
私って予備を用意しておかれるほど、そんなにドジだと思われていたの?!
…………そりゃ、私だって少しはドジなところがあることは自覚している。
だからこそしっかりしなきゃと思って努力しているのに、それでもドジだと
真島さんに言われたみたいで軽くショックを受ける。

今度こそ失敗しないようにしないと……と思ったらそれがプレッシャーになり、
2枚目も間違えてしまった。

でも真島さんは慌てず、笑顔で新しい婚姻届を渡してくれた。
もちろん彼の署名捺印入り。
この人はどこまで準備が良いんだろう?
しかも私のミスを楽しんでいるかのような笑顔だ。

238名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 23:05:48.70 ID:o7G9I3Hq
結局5枚目を書き損じてしまい、さすがの真島さんも呆れたようだ。
もう自分が情けないし恥ずかしい。
「5枚ミスしたか……しょうがない」
そう言って新しい婚姻届に名前を書き始めた。
「5枚までのミスは想定したから書いておいたが、5枚全部ミスするとは
思わなかったから予備はない」
「あの……どうしてこんなに紙が……」
「ああ、念のため15枚もらってきた。……俺も5枚失敗したが」
「…………」
「だから失敗したこと、気にするな」
苦笑いしながらそう言ってくれる。

真島さんが5枚失敗したのが本当なのか、私を安心させるためなのかは
わからないけど、その気遣いが嬉しい。
でも本当に5枚失敗したとしたら、真島さんも意外にドジだったりする……?

「15枚ももらってきて、役所の人に呆れられませんでしたか?」
ふと思った疑問を聞いてみる。
「ああ、呆れられていた。そういうヤツがいたと覚えられても、それが
俺だとまでは覚えていないから大丈夫だろ」
「…………」

その後もお互いプレッシャーからかミスを連発し、婚姻届がちゃんと書けたのは
10枚目で、結局もらってきた用紙を全部使ってしまった。


翌日二人で役所へ婚姻届を出しに行く。
窓口の人は真島さんを見て、あっという反応をした。
真島さんはこの人から婚姻届15枚をもらったんだろうなと思った。
真島さんの言う通り、この人は真島さんが婚姻届を15枚もらったことは
知っている。
でもこの人は知らない、その15枚全部私達が使ったことを。


以上です

どうもすみませんでした。

今度はもっと良い文章が書けるよう努力します
239名無しさん@ピンキー:2011/04/21(木) 23:37:10.93 ID:GC1tHKNj
>>238
91ですw ありがとうございますーっ
真島さんも失敗したんだというのがツボでした! 可愛いーw
覚えられていないと意味不明な自信を持っているところとか
15枚全部使い切ったとか
諸所にクスッとさせてくれるSS大好きですっ
とても楽しく読ませていただきましたー
240名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 00:37:25.76 ID:gJ3xUHtW
いやいや、お上手だと思いますよ
ありがとうございます
何かこう文だけでもビジョンが浮かぶのがssは素敵ですねえ
夢の設計図って感じです(^^)
241名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 07:37:08.95 ID:+Py5RWsS
司さん、ありがとうございます。チャットではお世話になりました
結婚届の方だったんですね。
そして初投稿おめでとうございます。
読みやすい文章で二人の温かい空気が伝わってきました
焦る芽衣子を仕方ねぇなぁみたいな優しい眼差しで見つめる様子が
目に浮かんできました。一度書いたら、壁越えて投下の連鎖を生むのです。私もみなさんの支えでここまでこれましたw
次の投下も待ってます。
ANKO
242名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 09:22:01.51 ID:+3OiJDxs
司さん、初投下おめ^^そしてありがとうございますー
楽しく読ませていただきました
243名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 09:26:11.25 ID:lCq3Mez9
司さん初投下おめでとう!
ほのぼのした気持ちになりました
二人共複雑な境遇乗り越えての婚約
普通のカップルより緊張増すのは当然です!
でも15枚はさすがにwwwドジッ子コンビ可愛いかったです
また勇気出して次回作も投下してくださったら嬉しいです
244名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 18:30:10.59 ID:63xc26sy
…区役所職員の回想…

今日さ、すっごいイケメンが結婚届とりに来たのよ…

「あ、あの用紙をもう少しもらえませんか?」
「は?ああ。予備ですね。はいどうぞ」
「あと13枚もらえませんか?」
「…」

あたし思わず手元にある用紙全部あげようかとおもっちゃった。
あまりにも思いつめた表情だったからw

あれでちゃんと結婚できるのかしらと余計な心配を赤の他人にされたことを
へたれ真島は知らない。



245名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 18:58:20.25 ID:DuohbOwn
>>244さん GJwww

ぎるちぃさんのSSからこんなに広がってるーw
246名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 19:57:22.09 ID:ok6e43vs
婚姻届ネタは前にもあったよ
特定の職人さんのみ持ち上げるようになるから、そう言うのはやめようよ
SSが多いから圧倒されちゃってなかなか覚えにくいけどね♪
247名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 20:21:38.44 ID:DuohbOwn
>>246
持ち上げてるつもりはなかったのですが
すみませんでした
婚姻届ネタ前にもあったんですね♪
捜してみますー
248名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 20:51:39.68 ID:N3jiXGz6
持ち上げてるようには見えないが
249名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 21:41:29.50 ID:lCq3Mez9
>>246
>>236

持ち上げてるとかじゃなくて
ぎるちぃさんの婚姻届ネタを見て
予備用意してる話を司さんは思いついたの
だから>>245さんは話が広がったねって言ってるだけでしょ
250名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 21:41:38.07 ID:X2x0fcuA
>>244
この作品もまとめwikiに掲載したいんですけど、いいですか?
良かったらHN教えて頂きたいんですけど、駄目でしたらレスNOで
載せさせて頂きますが、どうしましょう?

司さんの作品とセットで読むと面白いと思うんですよね
251名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 21:52:30.58 ID:jMce8HgZ
司さん、244さん投下ありがとうございました。
これを初めてとは思えないほどプロ級です、
チャットではお世話になりました!
zero
252名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 22:15:11.85 ID:63xc26sy
to 250
どうぞ☆
こんなものでよろしければ名前は名無しの権兵衛です。
253名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 22:34:15.41 ID:X2x0fcuA
>>252
了解 まとめに載せさせて頂きました
254名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 23:04:27.33 ID:2GE14jt2
結婚ネタや指輪ネタは他の職人様も使っているから
って言うツッコミなんじゃない?
ここの盛り上がりだとネタが被っちゃうのも無理もないしね!
気にしない気にしない!
255名無しさん@ピンキー:2011/04/22(金) 23:09:44.47 ID:e0bKAoGj
>>254
もうそれ以上言わんでいいよ
256名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 01:28:25.62 ID:RwDRDHpo
そういえばチャットの花見浴衣ネタはどうなったんだろうか・・・
257名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 08:18:24.82 ID:/aea9bym
>>256
自分はそのチャットに参加していませんが
エロにつながりそうもない花見ネタ
エロしかなさそうな浴衣ネタ
は脳内下書き中です
浴衣で花見、なら無駄がないのだが、うーん……
glen
258名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 08:31:03.67 ID:X9QLOGpO
浴衣は春に着るものではないよー
夜の温泉宿や自宅内ならともかく
花見席に浴衣で現れたら驚くかも
浴衣なら夏らしく花火の方が無理がないのでは…
259名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 08:36:43.23 ID:X9QLOGpO
連投すみません
glanさん、どちらも楽しみですー
エロしかない浴衣というだけで
野獣のような真島ちゃんが浮かぶw
260名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 12:33:14.41 ID:IPu7SJG3
>>255
何か怖い…
261名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 17:11:47.56 ID:6jOtnGMJ
エロしかない浴衣にふいたw
期待してます。
262名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 18:37:35.94 ID:6jOtnGMJ
200作品突破「めざせ300作!!」を記念しまして
エロパロ板ギルティオリジナル目覚まし時計はいかがですか〜。

商品詳細
真島&芽衣子生声入り

セットした時間になると真島の声で
1、「お前はもう、一人じゃない」
2、「愛してる」
3、「ずっと待ってるから」
と、五分おきに順番に流れます
そしてまだ起きない場合さらに五分後に芽衣子の声で

「永遠にさようなら」

と流れます


ご希望の方は


自分で作ってくださいw。
263名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 20:27:34.31 ID:XODFZ7Vm
じゃあ花見?でちょっと書いてみる、エロ無しなんで基本役立たずですけど
何か途中で花見からズレちゃいそうなんでglenさんの花見ネタも投下お願いしますです

「cherry」
桜の下で隙間から注ぐ光を浴びて楽しそうに笑う芽衣子を見て真島は目を細めた

アンも連れてくればよかったなあ
そうですねえ
でも桜見せてもわからねぇかな
きっと、喜びますよ

ふふっと軽く笑って芽衣子はそのまま珍しそうに木の下で桜の写真を撮り続けた
季節の移り変わりが伝わらない空間でずっと生きてきたから
きっと植物の小さな変化も今の芽衣子には愛おしくて面白いのだろう

でも意外だな
「知ってます?桜の木の下には死体が埋まってるんです
その時から桜の花は血を吸って、白から薄いピンクになったそうですようふふふふふふ」
ぐらいの事、言うかと思ったんだけどな
と、真島は自分の発想とは裏腹に
通りがかった子供と無邪気に遊ぶ芽衣子の姿を観て苦笑した
どうも俺はこいつの闇の部分も結構好きらしい
三輪さんから貰った本の一説を思い出す
「優れた刑事と優れた犯罪者は実はどこかで似通っている
優秀な刑事になる為には優秀な犯罪者である事も必要だ
闇を見たことがない奴に本当の光の価値は解らない」

言っても、こいつがあんな、闇を背負わなきゃいけなかった理由なんかないけどな
と、真島は空を見上げた
全く、神だか悪魔だか知らねぇが随分と好き勝手やってくれるぜ

まあいいさ、と真島は視線を目の前の芽衣子と桜に戻した
こっちもその分好きにやらせてもらうさ

あ、真島さん笑ってる!と芽衣子がカメラのシャッターを押した
桜の花びらがまるで瞬間の共犯者のように芽衣子と真島の周囲に踊りながら降り注ぐ
これから映画を観に行こう、今日は平和な日曜日だ
264名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 22:29:22.18 ID:kCVNb5QO
真島がべらんめぇ調ってw
光に闇はつきしもの
お互い自分を闇だと思っていて相手を光だと思っている。
そんな二人でしたね。GJ thanks!
265名無しさん@ピンキー:2011/04/23(土) 22:55:51.84 ID:nKV37iZn
でも真島ちゃんがキレた時の
てめぇどの面下げてんな事言えんだ!は
禿萌えたからもっとああいう台詞も聞きたかったな
普段は紳士だけどキレると結構荒っぽいとか萌える
266Eliza:2011/04/24(日) 00:49:40.95 ID:Uic3yp4K
司さんと>>244さんの連携プレイ
区役所職員になってたい…w
ネタを受けてすぐ書けちゃう>>263さん
三輪さんから貰った本の一説、2人に当て嵌めると
凄く納得。
>>265さん 見たい聞きたい〜
>>glenさま
浴衣で…ふっふ楽しみですw

脳内構想と全く違ってしまった内容ですが
とりあえず投下します。

カテゴリ:真島×芽衣子 
タイトル:Voyage(航海)
設定:真島の同期が殉職、事件に過去を重ねる芽衣子を連れ
   通夜に出かけるお話。
   しっとりモード、エロなし
267Eliza:2011/04/24(日) 00:50:26.17 ID:Uic3yp4K
*Voyage(航海)

「真島!」
日野署で久しぶりにあいつに会った。
以前は地域課で勤務をしていたが
刑事講習での推薦から、今は警部補に昇任していた。
「俺、本庁の一課希望してるんだけどな。」
「そうか、楽しみだな。」

「もうすぐ子供も産まれるから、あ、お前の方は?」
「ああ、実は、、」
「そうかー!じゃ、2人で家に遊びに来いよ。」
「連絡する。」
だが、それが最後だった。

逃走犯は、デパート地下の食品売り場に逃げた。
買い物客を回避しての犯人確保。
だが犯人は刃物を隠し持っていた。
あいつの傷は、頚動脈にまで達していた。
……
弔事の黒いネクタイ。
見るたびにああ又か、と思う。
俺の靴を揃え、芽衣子は鎮痛な顔をしていた。

「ご家族は辛いでしょうね、、」
「ああ。」
「私も、犯人と同じ事をした、、」
芽衣子の肩が震えた。
「私は復讐の為に命を奪った。
 残された人はきっと、同じ様に辛かったでしょうね。」
「芽衣子、、」
268Eliza:2011/04/24(日) 00:51:10.86 ID:Uic3yp4K
「分かってます、ごめんなさい。
 お友達のご冥福を、心から、、」
乗り越えて、またぶつかって、、
俺はずっと一緒に向き合ってきた。
だが芽衣子にしか見えないものだってある。
これは、、芽衣子自身が越えるものだ。

「、、芽衣子、芽衣子も一緒に来てくれないか?」
「えっ、、」
芽衣子は黒い服を合わせ
仕事を終えると、俺と一緒に通夜に向かった。
「焼香して、奥さんにご挨拶したら帰るから。」
「はい。」
……
かつて着た制服と賞状、、
遺影のあいつは、思い出の品に囲まれていた。
、、一緒に組めたかもしれないのにな。
まだ早過ぎるだろ。
それから紹介する、俺が共に生きていく相手を。
芽衣子だ、野上芽衣子。

芽衣子が祭壇に向かう。
あいつの奥さんが俺に気づいた。
俺は列が切れるのを待って、挨拶した。
「、、残念です、、」
「真島さん、わざわざ。」
「いえ、葬儀には来れないので、、」

奥さんの大きなお腹。
あいつは子供が産まれるのを待てずに、、
俺は言葉を失った。
269Eliza:2011/04/24(日) 00:51:46.89 ID:Uic3yp4K
「昇進で、、警視になりました、、」
殉職に伴う、在職階級からの昇進、、
名誉と叙勲は遺族に対する補償だ。
空しい気持ちがこれで消えるわけじゃない。
だがこれは、気持ちの隙間を埋める唯一の方法。

「こちらの方は?」
「妻、あ、、結婚を決めた相手です。」
「そうだったんですか、、」

「あいつに会わせる約束をしてたので。
 ご焼香をあげさせて頂きたく、今日は一緒に伺いました。
 芽衣子、微挨拶を。」
俺は芽衣子の背に手を回した。
……
「野上、芽衣子と申します、、
 このたびは、心からお悔やみ申し上げます、、、」
芽衣子の瞳から大粒の涙が零れると
奥さんは優しく芽衣子の手を取ってくれた。

「真島さんと主人は、同期でした。
 警察学校で真島さんは主席で、主人は次席でね。
 真島さんは頼りになる方ですよ、お幸せに。」
「、、ありがとうございます、、、」

弔問客が続いて入って来る。
「では本日は、、これで失礼します。」
俺は芽衣子を促し、葬儀場を後にした。
270Eliza:2011/04/24(日) 00:53:01.85 ID:Uic3yp4K
「突然誘って悪かったな、、」
「いえ、、」
「何か作ろうか?」
俺が冷蔵庫を開けると、芽衣子が背中に抱きついてきた。
言葉が思いつかない。
だから、ただ抱きしめた。

温めたミートソース缶をかけただけ、、
茹で過ぎのパスタ。
「美味くないよな、、ごめん。」
「そんな事ないですよ。」
ようやく芽衣子が笑った、、

「今日はありがとう。」
芽衣子は首を横に振り、俺に頭を下げた。
「紹介して頂いた時、心が強くなりました。
 真島さんは優し過ぎるから
 もっと頑張らなきゃって、、」
俺は芽衣子の頭を撫でた。
「いいよ、頑張らなくても。」
……
「真島さんて、、」
「ん?、、」
「お父さんみたいです。
 お父さんみたいに、、優しい。」
芽衣子は目を閉じた。
「そうか?
 こんな可愛い娘がいたら、、お父さん心配だな、、」
悲しくて優しい夜、、、、
俺も、ゆっくり目を閉じた。
271Eliza:2011/04/24(日) 00:56:18.77 ID:Uic3yp4K
以上です。
毎度の駄文お目汚し、失礼致しました。

真島のお仕事の話を書きたかったけど、途中挫折し
全く違うお話になっちまいました…
でもとりあえず書き終えたので、投下してみました。
長文でスミマセンヾ(_ _*)…おやすみなさい
272名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 01:24:59.59 ID:tCpxhVeb
GJGJ!!
可愛い娘がいたら心配な真島ちゃんかわゆすww

メイコと結婚、娘が産まれデレッデレの真島パパ。
メイコに呆れられる始末。

そして娘が年頃になり彼氏をつれてくると、
不機嫌オーラ満載の真島パパ。
またメイコに呆れられる始末。
を想像しちゃった〜!

ところでぎるちい様はしばらくお休みなのかな?
すごく続きが気になってます。
273名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 07:30:03.73 ID:ejxQHtkO
>>263さん
粋な文体に萌えました。本の光と闇のとリンクして短いながら読み応えありました。

>>Elizaさん、しんみりした内容で、考えさせられます
お腹の大きい遺族に胸が痛い
>芽衣子が越えなくてはいけない
そうなんですよね。


さて、「桜の樹の下で」が滞ってる私ですが、自分の息抜きに
とってもくだらないのを思いついたので投下します
274名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 07:32:11.95 ID:ejxQHtkO
題名「花粉症」
カテゴリ真島×芽衣子


真島は朝から何度もクシャミをしてる。
昨日はずっと外で張り込みだったので花粉症が悪化したようだ
何回も鼻をかんで辛そうな様子。
「お薬飲んだほうがいいんじゃないですか?」
芽衣子は救急箱から鼻炎の薬を取り出そうとしたが
「仕事中眠くなるからいい」と断わられた。
鼻をかむ様子を見て、芽衣子はふと思いついたように洗面台からある物をもってきた
「真島さん、ヒゲがあるから余計にクシャミがでるんじゃないですか?
鼻もかみにくそうだし…剃っちゃいましょうよ」カ半減するからな」
「もう!」
真っ赤になって振り返る芽衣子
その唇を奪おうとした瞬間

ハッックション!!!

クシャミをまともに顔面に受けて真島の唾でべたべたになる芽衣子
「スマン…」
「もう!!真島さんの毛、全部剃ってやる!!」
「お、下も剃ってくれるのか。さすがトリマーだ」

しばらく芽衣子は口を利いてくれなくなった。


おしまい


以上です、またスレの品性を落としてスマン
275名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 07:34:26.91 ID:ejxQHtkO
あれーまた失敗。
再度upしますから上のはなかった事に
276ANKO:2011/04/24(日) 07:36:17.92 ID:ejxQHtkO
題名「花粉症」
カテゴリ真島×芽衣子


真島は朝から何度もクシャミをしてる。
昨日はずっと外で張り込みだったので花粉症が悪化したようだ
何回も鼻をかんで辛そうな様子。
「お薬飲んだほうがいいんじゃないですか?」
芽衣子は救急箱から鼻炎の薬を取り出そうとしたが
「仕事中眠くなるからいい」と断わられた。
鼻をかむ様子を見て、芽衣子はふと思いついたように洗面台からある物をもってきた
「真島さん、ヒゲがあるから余計にクシャミがでるんじゃないですか?
鼻もかみにくそうだし…剃っちゃいましょうよ」カミソリ片手にジワジワと近寄る。
たじろく真島。
「大丈夫ですよ。私トリマーなんですから。綺麗に剃ってあげます」
大きな瞳で真島を見上げるその表情は、まるで小悪魔のようだ
暫くじーと見つめる芽衣子、ふと微笑んだかと思うと
「やっぱりヤメましょう」
とくるっと体の方向をかえて洗面台へ戻っていく。
真島はニヤリと笑い、追いかけた。
カミソリを元の場所へ戻している芽衣子を
後ろから抱きすくめ、耳元で囁く
「お前、今、俺のヒゲを見て、いやらしい事考えたろ。」
「そんなこと…!!」
「これがなきゃ気持ちよさも半減するからな」
「もう!」
真っ赤になって振り返る芽衣子
その唇を奪おうとした瞬間

ハッックション!!!

クシャミをまともに顔面に受けて真島の唾でべたべたになる芽衣子
「スマン…」
「もう!!真島さんの毛、全部剃ってやる!!」
「お、下も剃ってくれるのか。さすがトリマーだ」

しばらく芽衣子は口を利いてくれなくなった。


おしまい
277ANKO:2011/04/24(日) 07:38:16.09 ID:ejxQHtkO
ありゃりゃ
もうグダグタじゃん。
失礼しました。
278名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 08:19:55.72 ID:pYTdrihx
>>263
GJGJ! 二人の光と闇、真島の粗っぽさと理知
両方あってこそ魅力的なんですよね!

>>Elizaさん
うわーん、感動して泣きそう。
真島が主席、友人が次席ってツボなエピソードです
ここでも納得の真島お父さん説が(笑)
二人は折り目正しい言葉づかいも合いますね。そのうち「家内です」とか
紹介するのかwkwk

>>ANKOさん
いつもながら緩急自在、硬軟自在!
そりゃ気持ちよさ半減したら困りますわなw
279名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 10:29:10.09 ID:rHZDR2Lr
>>263 さん
まとめアシスタントです。こんにちはー
えっとHNの記載がなかったのでレスNo.でとりあえずまとめに載せました
もしHNご希望であればスレにてご連絡ください
HNのご指定のない場合は、レス番で掲載させていただきますのでご了承ください〜

280名無しさん@ピンキー:2011/04/24(日) 20:06:45.72 ID:jZOye44S
>>279
アシさま乙です、じゃあ数字だけでお願いします〜
Elizaさん
真島さん父性全開ですねぇ、何か葬式で難しい顔が似合いそうなとこも
あの二人の魅力だと思いますです、苦楽を共にって感じですね
ANKOさん
真島さんのお髭いいですよねぇ、タンタンの冒険がスピルバーグで映画化されるそうですけど
タンタン役よりも、髭担当の船長を誰が演るのかがいまから気になってます
冒険におけるお髭せくしぃの重要性をスピが解ってるか心配ですw
281ANKO:2011/04/24(日) 23:11:01.32 ID:ejxQHtkO
>>280さん
>お髭せいくぃの重要性
真島に出逢うまでは髭男は苦手だったけど一気に髭落ちw
髭が似合ってこそ男という基準に変わりました。あと不幸と苦悩が似合う男。なにげに私のSSでは痛がったり悶々悩んだりする真島ちゃんが多いですw

という事で>>189の続きを投下します。本日二度目の投下。またANKOかよとお思いの方軽くする〜して下さい
282ANKO:2011/04/24(日) 23:17:09.12 ID:ejxQHtkO
いきなり間違えた>>198の続きです

題名『桜の樹の下で その4』
カテゴリ真島×芽衣子
注)幼児プレイを期待、もしくはどん引きされてる方。その要素は一切含んでいないつもりです
283ANKO:2011/04/24(日) 23:29:57.66 ID:ejxQHtkO
それから数日たっても芽衣子は子供のままだった。

夜、芽衣子が寝付いた後、真島はマンションへ戻った。
手早くシャワーを浴び、鞄の中の入院用具を入れ替える。
そして万里に連絡をとり、鶴見のバーで落ち合った。

「いらっしゃいませ…あ、真島さん」
「久しぶりだな」

この店に入ると外の喧騒も消え、落ち着いた気分になる
カウンターにはもう万里が座っていた

「待たせたな。」

「私も今来たところよ。すこし痩せたわね。大丈夫?」

「ああ。お前に任せっきりですまない。
で、事件のその後は何か進展はあったのか?」

「彼女は不起訴処分になって、医療刑務所から民間の病院へ移されたわ。
異例の早さで、マスコミに嗅ぎ付けられる事なく極秘に処理された。
上層部としては事件を蒸し返されたくないって事ね。
でも私も今回はそれで良かったと思ってる」

「そうだな…」

「精神的にかなり安定してきて、今日、話をする事が出来たの。
子供に夫の面影を見て、夫の愛情は嘘じゃなかったと信じてるのに、
世間の好奇の目にさらされて、
一連の事件の夫への嫌悪感と喪失感が入り混じる中、
どう子供を育てていいのか悩んでたらしいわ。
そしてその苦しみも全て、夫を死に追いやって幸せを壊した芽衣子さんへの憎しみとなり…、
気が付いたら刺してたと。
芽衣子さんが意識がなくなる寸前まで、知香さんを逮捕しないでくれと
訴えていた事を伝えると申し訳なかったとすごく泣いていた。
芽衣子さんの辛さがようやくわかったと。
今度こそ子供と向き合って生きていきたいって言ってた。
きっと彼女は立ち直るわ。
芽衣子さんに安心してと早く伝えたい。」

「それが…今の芽衣子には伝えられないんだ。」
「どういう事?意識が戻ったんでしょ。まさか、何か障害でも…」

真島はグラスの水を一気に飲み干して答えた

「……芽衣子は今、七歳の子供の人格に戻っている。
全く別な人格が交代で現れるのとは違って、
一貫して自分自身の子供の人格だ。」

「そんな…」
万里は絶句した。
284ANKO:2011/04/24(日) 23:49:51.09 ID:ejxQHtkO
「脳には異常はなく、精神的なものだ。
おそらく一番幸せだった頃に返っているんたと思う。
そうする事が最終的な自己防衛なんだろう。
俺を父親だと思いこんで、すごく戸惑ったが…

でもな、あいつ、すごく無邪気に笑うんだ。
事件に巻き込まれる前の家族が揃っていた幸せな時…
あんな苦しみも悲しみもない世界にいるんだ。」
「一時的なものじゃないの?!事件のショックで」
そんな簡単なものじゃないことは万里もわかっているが
そう聞かざるをえなかった。

「それはわからない。
もしかしたら一生かもしれない。
でも俺はあいつがどんな姿に変わってもずっと守っていく。」

「拓朗…。」

「俺なら大丈夫だ。心配かけてすまん。
あいつに会ったらなるべく話を合わせてほしいんだ」

「わかった…。」
拓朗も無理しないで…貴方まで壊れてしまう
万里はそう言いたいのを堪えた。

「じゃあ俺はまた病院へ戻るよ。
芽衣子が目を覚ました時、俺がいないと寂しがるからな」

真島は慌ただしく店を出て行った。

重い空気が店内を漂う

「どうしてでしょうね…」鶴見がグラスを洗いながら呟いた
「世の中にはずるくて利己的な奴がのうのうと暮らしてるのに
善人ばかりが辛い目に合うなんて理不尽ですよ」
万里はグラスに残った水割りを飲み干す
「鶴見君、お酒おかわり、もっと強いのを頂戴」
「はい…。俺も今日は飲みたい気分です。
店を閉めて付き合いますよ」

………………………………………………
病院へと急ぐ真島はふと足を止めて夜空を見上げる。

「相変わらず東京の夜空はぼんやりしてるな」

視線を下ろすその先に桜が街灯に照らされて、妖しく揺らめいていた

「お父さん…か」

真島は、もう女性として芽衣子を愛せないんだと胸が痛んだ。
俺も相変わらず情けないな。
芽衣子が生きて、幸せならそれでいい。これ以上何を望むのか。

真島は深く深呼吸するとまた歩き始めた。


つづく
285ANKO:2011/04/24(日) 23:53:41.56 ID:ejxQHtkO
以上です
まだ続くんかいとお思いの方、申し訳ありません
次回で終わりますからーいや早く終わらせたい。
286名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 08:30:49.59 ID:FGIGe/As
>>ANKOさん
芽衣子もかわいそうだけど真島も辛すぎる
芽衣子がどんな状態になっても受け止める覚悟に泣けます。
やっぱ包容力のあるお父さんなんですよね……
287名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 12:04:12.81 ID:F3xcr9Gv
ANKOさん
申し訳ないなんてめっそうもない!
シリアス路線のこのお話もすばらしいです
真島の愛の深さはすごいなぁ
「俺がお前を受け止める」をしっかり有言実行してますね
続きが楽しみです
288名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 17:42:35.04 ID:XQvLdoxb
ANKO様の素敵文章に触発されました。
駄文蛇足なので嫌な方はスルーしてね。
まとめさんもwikiに載せないでね。
(こんなもん載せねぇかw)
289名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 17:45:34.47 ID:XQvLdoxb
…Barで酒を飲む万里…

なによ、拓郎ったら芽衣子、芽衣子って!
少しは聞かされるあたしの身にもなってみろっての。
同僚としての顔をくずさないのがこれほど大変だとは
思わなかった…
あああ
あんなせつない顔しちゃって。
男のくせにすっかり恋する乙女じゃない。

あんな子のどこがいいっていうの?
そう思った瞬間に彼が彼女に魅かれた理由を自分のほうが
よくわかっているのに気づいて自嘲する。
そうよわかってる。
あの子は私が決してできないことをした。
290名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 17:47:39.04 ID:XQvLdoxb
彼を悩ませる悪魔を地獄へ送り返したのだ
自らの手を汚すのもためらわず。

おかしいわね。
今日はいくら飲んでも酔えない。

鶴見君、もっと強いお酒ちょうだい!!!!
(こんなんじゃ酔えねぇぇええええんだよっ!)

と叫ぶ万里の顔が宮廷画家も筆を追って即刻逃げ出すほどの
恐ろしい悪魔の形相だったことは

【伝説になった刑事たちの素顔】
〜ある棒テンの回想〜
著者 鶴見真人 定価1200円

に後に記載されてあるとおりである。


291名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 23:03:56.91 ID:0xVl48KH
ANKOです
読んで下さってありがとうございます。
>>286>>287さん、この言葉を支えにラストまで頑張りますわ。
>>289
私の拙作からSS作って下さってありがとうございます。
万里の形相目に浮かびましたw。鶴見の暴露本欲しいです
しかしいつもドラマを見て思ってたんですが、
信頼してるとはいえ、一般人の鶴見の前で、べらべら喋る二人。
いったい刑事の守秘義務はどうなのよってw
292名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 23:26:11.79 ID:QYO1AXWx
ANKOさん、286さん連作ありがとうございます。斬新な設定ですごく好みです〜
いよいよ本格的にお父さん化した真島とロリ芽衣子可愛すぎる
このネタだけで飯何杯でもいけます。zero
293名無しさん@ピンキー:2011/04/25(月) 23:34:53.33 ID:2VgTGRTL
Elizaです
>>ANKOさん
グッと耐える姿が似合う男ですよねー真島って。
万里も聞き役、辛いだろうなーと思って読んでたら
>>289さんのミラクルプレイに拍手でしたw 
万里と鶴見って意外とお似合いかも?
294ぎるちぃ:2011/04/25(月) 23:48:46.18 ID:wI6d+NBM
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

少しご無沙汰してしまいました
続きが気になる、ぎるちぃは休み?とコメント下さった方、
ありがとうございます
すみません、私としたことがダウンしておりました
書きたいネタもたくさんあるし、
チャットでいただいたお題も書きたいし、と思っていたら、
ガチで真島さんと芽衣子が夢に出てきましたw
重症ですw

では、>>115の続きになります
タイトル 「続編14 娘(2)」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編10話ラストで真島が宇喜田を撃った後、
芽衣子が三沢親子への復讐を思い留まったら…
真島&芽衣子生存設定でストーリー進行中
295ぎるちぃ:2011/04/25(月) 23:51:28.20 ID:wI6d+NBM

続編14 娘(2)


(真島視点)

撃たれた男性は、すぐさま駆けつけた救急車で病院に搬送される。
俺と芽衣子も、男性に付き添って救急車へ乗り込んだ。
弾は大腿部を貫通し、命に関わる傷ではないものの、
男性に連れがいなかったことと状況説明のため、
そして何より、芽衣子がその人物を『お父さん』と言ったことが、
俺を衝動的にそうさせた。

デパートの宝飾品売り場で銃をぶっ放した強盗二人組を署員に託し、
体に力の入らない芽衣子を抱えるように救急車へ乗せる。

病院へ急ぐ救急車の中で、傷の応急処置をする救急隊員に状況を伝えると、
隊員が男性の耳元で少し声を張って尋ねる。
「お名前を言えますか?」
男性は痛みとショックとで少し朦朧としているようで、
目をうっすらと開けて上げる声は呻きにしかならず、
はっきりとした答えは得られない。

隊員が、男性の持ち物から身分証明と思われるものを探し出し、
「望月太助さん?間違いないですか?」
再度尋ねる声に、男性は大きく頷く。
同時に、俺の隣に座った芽衣子の体がガクガクと震え始め、
両手で口を覆っている。

「お父さん…なんだな?」
芽衣子の両肩を掴んで問いかけると、彼女はぎゅっと閉じた目から涙を零しながら、
うんうんと何度も頷いた。
296ぎるちぃ:2011/04/25(月) 23:54:22.59 ID:wI6d+NBM

運び込まれた病院の廊下で、男性の治療を待つ。
芽衣子は胸の前で両手を握り込み、処置室の表示灯を真正面に
呆然と佇んだまま動かない。
そっと寄り添って肩を抱くと、まだその体を小さく震わせていた。

父だと、言った。

あの人が…、
芽衣子の…?

以前芽衣子が話していた。
芽衣子の父親は、彼女が中学生にもならない頃に、
外に愛人を作って出て行ったと。

その父親が突然目の前に現れ、身を呈して銃弾から芽衣子を守った。

そして…。
昨日俺が落とした手帳を拾い、会話を交わした相手が
その人物だったという偶然。

偶然…なのだろうか…?

俺は、混乱していた。
ただ、その混乱の中で納得したことが一つあった。

昨日、初対面だったあの男性にどこか温かさを感じ、
初めて会った気がしなかったのは、
面立ちが芽衣子とよく似ていたからだ。 
警戒心さえどこかへ追いやられてしまったのも頷ける。

俺は再び隣にいる芽衣子を見た。
窓から差し込む陽は既に深く傾き、芽衣子の横顔をオレンジ色に照らす。
芽衣子もおそらく混乱の中にいるのだろう。
俺の比ではないくらいに。
297ぎるちぃ:2011/04/25(月) 23:55:38.47 ID:wI6d+NBM

(芽衣子視点)

お父さん…。
やっぱりそうだった。
さっき救急車の中で聞いた名前。
『望月太助』は、間違いなく父の名だった。

ずっと会いたかった父が、今こんなに近くにいる。

父は家族を捨てたのだからと、ずっと母に言われて過ごしたけれど、
私は父を恨んでなんかいなかった。

要領が悪くて、自分から大人にアピールするような子ではなかった私は、
いつも優秀な姉や周りの子と比べられ、蔑まれていた。
そんな私に、お前はやれば誰よりもできる子なんだからと、
お父さんの大事な娘なんだからと、
いつも私の存在を認め、必要としてくれた父。
その父が私達を捨てて出て行った時から母の態度も豹変し、
父によく似ている私のことを疎むようになった。
私が自分の存在価値にさえ自信が持てなくなった発端は、その時だったかも知れない。

それでも、私は父を恨んだりなんてできなかった。
ただ、悲しかった。
大好きだから…悲しかった。

そして今、私達を捨てたはずの父が突然現れ、
捨て身で私を庇って怪我をした。

こんな形で会うなんて…。
偶然?…それとも…。

その時、長い廊下の向こうからパタパタと足音が聞こえた。
不意に顔を上げて視線を向けると、ひどく慌てた様子で近づいて来るのは
見覚えのある二人。
それが更に近づいて確信に変わった時、私は声を上げた。
「橋口さん!?」
298ぎるちぃ:2011/04/26(火) 00:05:13.02 ID:4uElOzKH
本日は以上になります
駄文失礼いたしました
続きます

いやはや、他の職人さん方の作品の数々も一気に読ませていただきました
感想が追いつかなくて申し訳ないですが、もう、素晴らしいです!
あらゆる観点、表現でこんなにたくさんの素敵なギルティストーリーが読めること、
まだまだこのスレがギルティに盛り上がってることが嬉しいです!
チャットでいただいた、「芽衣子ポニーテール再び&真島あの声で言葉責めw」なネタも
今のストーリーがキリの良い所で必ず書きますので、
もうしばしお待ちくださいませ
299名無しさん@ピンキー:2011/04/26(火) 00:18:18.45 ID:03nHiubj
グチ
300名無しさん@ピンキー:2011/04/26(火) 13:49:55.97 ID:YZGcj64n
ぎるちぃさん
続き待ってましたー!
ここに豪邸の夫婦が出てくるとは、芽衣子パパと何か関わりあるのかな
読んでていつもハラハラしながら、構成と文章に引き込まれます
301名無しさん@ピンキー:2011/04/26(火) 16:02:46.90 ID:9obO6bCa
>>300
ぎるちぃさん
続き楽しみにしてました!投下ありがとうございます
話がつながってきましたねー
でもどういう展開になっていくのか予想がつかなくてドキドキです
302ぎるちぃ:2011/04/26(火) 22:27:21.70 ID:LhYFUJ4X
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

連続投下になりますが、

タイトル 「続編15 娘(3)」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編10話ラストで真島が宇喜田を撃った後、
芽衣子が三沢親子への復讐を思い留まったら…
真島&芽衣子生存設定でストーリー進行中

では、>>297の続きです
303ぎるちぃ:2011/04/26(火) 22:28:40.09 ID:LhYFUJ4X

続編15 娘(3)


(芽衣子視点)

「橋口さん!?」
「め、芽衣子さん!どうして…ここに?」
橋口さんのご主人は、私の疑問と全く同じ問いをぶつけてきた。
「あの、私…。」
口を開いたものの、どう答えていいものか悩みながら言葉を探す。
その時、すぐ側の扉が開き、青い術衣を纏った医師と思われる人物が
姿を見せる。
「望月太助さんのご家族の方、は…。」
医師がここにいる全員に視線を移しながら言う。

今この場にいる誰よりも、『家族』という括りに一番当てはまるのは私なのだろう。
だけど、生き別れて二十数年、つい先ほど再会したなどというややこしい事情が、
何のためらいも無く手を挙げることを拒む。

「あ…えー、今は私と妻が…生活を共にしてお世話をさせていただいてます。
 主治医の橋口と申します。」
少し気まずそうにチラリと私の方を伺い、橋口さんのご主人がそう答えた。

今…何て?
生活を共にって…お父さんと?
主治医?
橋口さんが?

「治療は終わりましたから中へ。もう間もなく気がつかれると思いますので。」
医師に促されて、橋口さんご夫婦が処置室へ入って行く。
その時、扉をくぐろうとした奥さんがふと振り返った。
「芽衣子さん。きっと…きっとお父さんご本人がお話してくれるから、
 少しの間待っていてちょうだい。」
私はその言葉に頷くも、未だ思考が追いつかずただぼんやりとその背中を見送る。

この短い時間に突きつけられた様々な出来事が頭の中を渦巻いて、
私はまだ混乱の真っ只中にいたけれど…。

ひとつだけ、ほんのひとつだけパズルのピースが隙間無くはまった気がした。

橋口さんの別荘で私が感じていた視線。
二階の窓で度々揺れるカーテンの向こうにいたのは…。
お父さん…だったんだ…。
304ぎるちぃ:2011/04/26(火) 22:31:06.66 ID:LhYFUJ4X

(真島視点)

芽衣子は、橋口という夫婦が消えて行った扉をじっと見つめている。

少し躊躇しながら、俺は芽衣子に問いかけた。
「芽衣子、さっきの二人、知ってるのか?橋口さんっていう…。」
はっと我に返ったように、芽衣子が俺を見る。
「あ、あの、ペットサロンのお客様で…。
 少し前から週一回、私が出張トリミングに伺ってるんです。それで…。」

自分の中で整理するように俺に説明するが、そこから先は言葉は続かない。
「お父さんと暮らしてるって?」
「えっと…、待ってください。分からないんです、私…。何が何だか、
 分からない…。」
芽衣子は俯いて額に手を当て、首を横に振る。
「分かった、すまない。無理しなくていい。」
俺は芽衣子の頭を胸に抱き寄せる。

辺りはもうすっかり陽が落ち、
いろんな事がありすぎた今日を、夜が包み始めていた。

知らない方が幸せだろう真実を、そっと隠すように…。
305ぎるちぃ:2011/04/26(火) 22:40:57.75 ID:LhYFUJ4X
本日は以上になります
駄文失礼致しました
続きます

そうだ、ご無沙汰してしまって言いそびれていましたが、遅ればせながら
zeroさん 先日はチャット開催ありがとうございました!
そのチャットでお話して下さったみなさん、ありがとうございました!
とっても楽しかったです♪
かなり暴走気味な会話に萌えましたw
またの機会をワクワクしながら待ってます
306名無しさん@ピンキー:2011/04/26(火) 23:05:55.31 ID:LykItmvI
ぎるちぃさん、チャットからダウンしちゃってたんですね。
復活おめでとうございます。
スリル&サスペンスのSS引き込まれます。
こっちはホンマモンのお父さん、今までどんな人生を歩んできたか。気になる気になる。

チャットのお題でSSこちらも烈しく気になります。正座して待ってます。
ANKO

それから
>>z eroさんへ
ロリ芽衣子言うな〜w
もしや以前、介護プレイと言ったのもお主だなw
307名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 05:54:23.54 ID:GH/l77Fo
ぎるちぃさん
気になる終わり方〜!
元祖焦らしプレイはまだ続いてますねw
>「芽衣子ポニーテール再び&真島あの声で言葉責め」
何そのダブル悩殺!w
楽しみに待ってます
308名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 06:16:21.80 ID:X2dWVj97
介護芽衣子は私ちゃいますよ〜(笑)
ぎるちいさん連投ありがとうございます!
wktkが止まらないっ!お身体にはくれぐれもお気をつけ下さいませ〜
zero
309名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 07:19:49.45 ID:9ynT8uK0
131 名前:名無しさん@ピンキー [sage] :2011/04/16(土) 23:39:30.41 ID:WmqlNlvK
>>129
誰がヒステリー?
出てけっつうなら出て行くよ
そのかわり、受け入れてくれる別板を提供してくれない?

そしたら素直に出て行くよ
310名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 18:45:46.38 ID:doSdpRYB
ポニーテール芽衣子で見たいと書いた者ですが、
色々と増えていくそうで楽しみにしてます

ぎるちぃさん、待ってるから
311名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 19:47:56.96 ID:Z2BawH//
ぎるちぃさんでなくてすまぬが
お題で一個思いついたから投下逃げするね。

・作品名 Land's End
・ペンネーム John
・キャラ別カテゴリ 真島×芽衣子

※初めて真島×芽衣子を書いたよ(冷や汗)
312名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 19:49:59.27 ID:Z2BawH//
「あの、私の顔になにかついていますか?」

みつめる視線に気づいて頬を赤らめて怪訝そうに
芽衣子は真島を見る。

「あ。いやごめん。」
「その髪型似合ってるなと思って。」

「最近暑くなってきましたからね。お店ではいつもこうしてるんです。」

そういってポニーテールの結び目をきゅっと押し上げる
芽衣子の華奢な腕に俺は目を奪われる。

こんな時の彼女は全く普通の女で
つらい過去を背負った殺人犯には見えない。
彼女の裏の顔、表の顔
いったいどっちが本当で偽者なのか時々わからなくなる。

俺が触れただけで心が乱れているのが
手にとるようにわかる修道女

誰をも省みずたった一人で復讐という棘の道を
血まみれで歩いている地獄の使者
313名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 19:52:04.54 ID:Z2BawH//
どっちも君でどっちも君じゃない?

「なんだか今日の真島さん、変ですよ?」
「ほらコーラフロートのアイスとけちゃってます。。。」

慌ててコーラフロートを飲み干した時
芽衣子は ふふふ と微笑んだ。

その微笑はまさしく悪魔だった。
悪魔が目の前にいる。
背筋が凍るって意味がたった今わかったような気がした。

悪魔に魅入られたものの末路…
俺はかぶりをふってその忌まわしい妄想を追い出す。

芽衣子とならどこへだって行く。
例えそれがこの世の果てでも。

the end


314名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 20:58:24.24 ID:eO/P47C9
ぎるちぃさん
知らない方が良い真実???
なんだか意味深ですねー
橋口さんと芽衣子パパにはどんな関係があるんだろう?
続きハラハラ


Johnさん
本編でも真島は芽衣子をよく見つめていましたよねー
復讐してる時は本当に憎しみに満ちた悪魔の形相で
普段は無垢な天使という二面性に真島もノックダウンですね
でも真島がコーラフロートって想像すると可愛いw
315ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:19:35.29 ID:HNW2Ltmh
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

タイトル 「続編16 娘(4)」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編10話ラストで真島が宇喜田を撃った後、
芽衣子が三沢親子への復讐を思い留まったら…
真島&芽衣子生存設定でストーリー進行中

※長文で内容重めです

では>>304の続きを投下します
316ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:21:32.87 ID:HNW2Ltmh

続編16 娘(4)


(芽衣子視点)

それほど間を置かず、処置室の扉が再び開かれる。
「芽衣子さん、お父さんが呼んでらっしゃるわ。
 そちらの方もご一緒に。」
橋口さんの奥さんが、真島さんと私を招き入れる。

無機質な空間の中に置かれたベッドには、先ほどの男性が横たわっていて、
近づいていく私達に目を向ける。
その側で、橋口さんの奥さんが何かリモコンのようなものを操作すると、
低い機械音と共にベッドの背がせり上がる。

少し距離を置いた位置で無意識に立ち止まった私に、
「芽衣子…。」
充血して潤んだ目を細め、両手を広げて私の名前を呼ぶ。
「お父…さん…。」
足が勝手に前に進み、私はその胸に飛び込んだ。

涙は堰を切ったように次から次へと溢れ続ける。
それを堪えようなんていう思考もその術も、今は持たない。
「お…父さ…、お父さん…。」
ただ父にすがり、父を呼んで、幼い子供のように泣き続けた。


(芽衣子の父視点)

嗚咽が落ち着いたのを確かめて、私は芽衣子の肩にそっと手をかけ、
体を離す。

綺麗になったな…芽衣子。
だが、幼い頃の面影もちゃんとある。
あの頃と変わらない、芽衣子の大きな瞳をまっすぐに見据えて、
私は口を開いた。

「芽衣子に話しておきたいことがあるんだ。」
「……。」
「聞いてくれるね?」
芽衣子は私に曇りのない視線を返し、大きく頷く。

私は、芽衣子に真実を話し始めた───。
317ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:24:19.09 ID:HNW2Ltmh

おそらく、私とチヅが離婚した原因は、私の不倫だと聞かされているだろう。
だが、私には愛人などいなかった。
私はチヅを愛していたから。

ちょうど芽衣子が生まれたばかりの頃だっただろうか。
私は、大学時代に家庭教師をしていた時の生徒、橋口君と、
ひょんなことから再会した。
聞けば、長いこと病を患っていたご両親を、立て続けに亡くしたばかりだと言う。
父と母の病気を治したいという意思を貫いて医大に合格し、
大学に通いながら必死に働いていた矢先の事だったらしい。
橋口君は、ご両親の治療費と入院費で多額の借金を負い、途方に暮れていた。

私は橋口君に、その借金の肩代わりを申し出た。
もちろん彼は、私に迷惑はかけられないと断ってきたが、
橋口君の両親には昔とても世話になった恩義があると、私が押し切る形になった。

借金は思ったよりも多額で、さすがに一括で肩代わりするのは無理だった。
私は長い年月をかけて、少しずつそれを返していった。
しかし私は一介のサラリーマンで、まだ幼い二人の子もいる。
借金返済の資金元は、資産家だった妻の実家だった。
私は度々チヅの実家に頼み込み、何かとそれらしい理由をつけては金を借りた。

ようやく借金の返済も終わった頃、医師として経験を積んだ橋口君は
北海道に病院を開業する。
私は、恩人の息子である橋口君の成功を心から喜んだ。
その後ほどなく、私は妻から離婚を言い渡された。
妻の両親からは、よそに女を作って金をせびるろくでなしと罵られる日々が続く。
妻が抱いた私への疑念は、いつしか形を変え、
小夜子だけを猫かわいがりし、私ばかりか芽衣子までをも疎むようになった。
豹変していく言動、向けられる鬼のような形相。
私はそんな妻を見ていることがだんだん辛くなっていった。

それでも私は、そこに留まるべきだったのに…。
318ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:28:11.19 ID:HNW2Ltmh

芽衣子が中学に上がる少し前だった。
『入学祝い、何か欲しい物あるか?』
そう尋ねた私に、芽衣子が遠慮がちにねだったものは、大きな犬のぬいぐるみだった。
『本物の犬は飼えないけど、ぬいぐるみだったら…いい?』
『よし、わかった。』
そう約束した日、私は離婚届にサインをし…家を出た。

妻の実家が経営している会社に勤めていた私は、仕事も失うことになる。
医療機器の販売の仕事をしていた私に、橋口君が病院内の設備管理をしてくれないかと
誘ってくれた。
私は北海道へ移り住み、橋口君の病院で働くようになったが、
その後も時々、小夜子や芽衣子の様子を見に来た。
会えばチヅがまた芽衣子に辛く当たりはしないかと思い、
こっそり見るだけではあったが、その度に成長していく娘の姿が楽しみだった。

そして、あの日も。
ちょうど北海道から東京へ向かおうとした時だった。
私の目に映ったのは、病院前の道路へ飛び出して行く小さな子供と、
スピードを上げて突っ込んでくるトラック。
咄嗟に私は道路へ走り出て、子供を突き飛ばした。

後は何も覚えていない。
気がついた時には、もう十三年の年月が流れていた。
私はその事故で植物状態となり、ずっと眠り続けていたらしい。
目覚めて一番に聞かされたのは、
『息子を助けてくださって、ありがとうございます。』
という橋口君の言葉だった。

そうか…あの子は橋口君の息子。
助かったのか。
良かった。

奇跡的に意識を回復した私は、橋口君の病院で世話になりながら、
二年余りのリハビリを経て、体を動かすことができるようになった。

そんなある日、私の元に一人のジャーナリストが訪れる。
堂島と名乗るその男は、私に一冊の雑誌を差し出した。
319ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:30:27.10 ID:HNW2Ltmh

『こ…これは…。』
私は絶句した。
その記事は、芽衣子が小夜子の夫と息子を毒殺したというものだった。
『警察のお偉方と政治家が手を組んで、身内の罪を隠すために
 彼女を殺人犯にでっち上げた。冤罪ですよ。』

なんてことだ…。
なぜ芽衣子がそんな目に!?

どうして側で守ってやれなかった?
それでも父親か!
無力さと自分に対する失望。
とにかく自分に腹が立って仕方がなかった。

『あの時、誰も彼女を救おうとする者はいなかった。
 無実の罪で十三年服役して、去年出所している。』

いても立ってもいられない。
今すぐ芽衣子の元に飛んで行ってやりたい。
そう思っても、まだ不自由の残る体がもどかしく、恨めしかった。

『とりあえず、今お嬢さんの側には少なくとも一人は味方がいます。
 真島という刑事が懸命に彼女を守り、救おうとしてる。
 …だが、彼女は今が一番苦しいのかも知れない。
 もしかしたら…死を選ぶほどにね。』
『どういうことだ!?』
『だから早く行ってやってくれ!体が動くようになったらすぐに!』
『堂島さん…あんた、いったい…?』
『頼んだよ、望月さん。』

私は動かない体を無理やり動かすようにリハビリに打ち込んだ。
数ヵ月後、日常生活に支障無い程度に動けるようになった私は、
橋口君に全てを話し、懇願した。
東京に行きたい。芽衣子に会いたいと。
橋口君は私の望みを聞き入れ、しばらく東京の別荘で暮らせるように
手配してくれた。

ちょうどその時、芽衣子が表紙に載ったペット雑誌を見つけ、
芽衣子がトリマーとして働いている事を知った。
橋口君は、犬を飼って出張トリミングを依頼してはどうかと提案してくれた。
 
週に一度、芽衣子が訪れる日がそりゃあ楽しみでしょうがなかった。
隠れて垣間見る形ではあったが、その時間が何より幸せで。
320ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:32:48.23 ID:HNW2Ltmh

そんな中で、昨日偶然私が拾った手帳の持ち主が、芽衣子の写真を持っていた。
初対面で不審に思われるかと心配になったが、聞かずにはいられなかった。
するとその青年は、婚約者だと答えた。
手帳の表紙に、『T.MASHIMA』という印字を見て、
堂島さんが言っていた言葉を思い出す。
『今お嬢さんの側には少なくとも一人は味方がいます。
 真島という刑事が懸命に彼女を守り、救おうとしてる。』
この人が…。
私は心底安心すると共に、この青年に感謝した。

そして今日、芽衣子の誕生日に何か贈りたいと思い立ち、
デパートに向かった。
そこで遭遇した強盗を取り押さえたのは、昨日会った青年で、
突然駆け込んできた芽衣子がその前に立ちはだかる。
私は躊躇すること無く、芽衣子の前に躍り出た。

この数々の偶然は、運命の巡り合わせと言うものかどうかは分からない。

「───これで全てだ。」


(芽衣子視点)

涙が頬を零れ続ける。止める術無く。

こんな私を、どうしてみんなそれほどまでに救おうとするのか。
お父さんも、堂島さんも、真島さんも…どうして?
私なんかに、勿体無いよ…。

コンコン。
と、扉をノックする音が響いた。
白衣に身を包んだ看護師さんが、大きな包みを抱えて入ってくる。
「望月さん、お買い物された品が落ちていたそうで、今デパートの方が
 届けて下さいましたよ。」
看護師さんから受け取った大きな包みを、お父さんは私に差し出してくる。
「芽衣子、誕生日おめでとう。プレゼントだ。」
「え?…」
「開けてみなさい。」
「あ…ありがとう。」
私は戸惑いながら包みを開く。

中から出てきたのは、大きな犬のぬいぐるみだった。
「芽衣子が欲しがっているものは、それしか浮かばなくてな。」
照れくさそうに鼻をこする仕草。
それはあの頃と同じで。
「ありがとう…。大事にする。」
私はぬいぐるみを抱き締めて、顔を埋めた。
321ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:35:28.29 ID:HNW2Ltmh

(真島視点)

ふと、芽衣子のお父さんが俺に視線を移す。
「真島さん、と…おっしゃったね?」
「はい。」
「芽衣子を…、よろしく頼みましたよ?
 私の大事な娘なんだ。どうか…幸せにしてやって欲しい。」
「はい。必ず。」
誓い頷いた俺に、昨日と同じ深い微笑みを見せた。

帰り際、明日も見舞いに来ると言った芽衣子に、
お父さんと橋口夫妻は困ったように顔を見合わせた。

「実は、この所お父さんの体調が思わしくなくてね。
 明日北海道の病院へ移ってもらう予定だったんだ。
 今日の怪我もあるが、ヘリでなら問題なく移動できるだろう。」
「明日!?体調が悪いって…お父さん、大丈夫なの?」
心配そうに問う芽衣子に、橋口さんのご主人が微笑んで言う。
「そんなに重いものでは無いから大丈夫だよ。
 ただ治療は早い方がいい。すぐに治るよ。」

芽衣子はホッと安心したように息をつく。
「治ったら、また会いに来るから…。
 芽衣子、元気で…幸せにな。」
「う…ん。ありがとう。お父さんも…気をつけて。」
322ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:37:45.26 ID:HNW2Ltmh

病院を出た俺達は、モンアンジュに預けていたアンを引き取り、家路に着く。

隣で表情を曇らせ、俯いて歩く芽衣子が気になった。
「なんでそんな寂しそうな顔するんだ?」
「あの…お父さんはもう、北海道へ行ってしまうんだなと思って。
 やっと会えたのに…。」
「病気を治したら会いに来てくれると言っていただろう?
 またすぐに会える。」
芽衣子は少し間を置いて、自分自身に納得させるように大きく頷く。
「そうですよね。また…すぐに会えますよね。」
「ああ。」
ふと病院の方向へ振り返った芽衣子は、空を仰ぐ。
そしてまた、俺の隣に寄り添い歩き出す。
「今度お父さんが来た時、アンに会わせてあげたいんです。」
「アンに?」
芽衣子は、俺が担いだバッグからひょこっと顔を出しているアンを撫でる。
「はい。お父さんも犬が大好きだったから。
 お母さんは犬が嫌いで、お姉ちゃんはアレルギーだったから家では飼えなくて。
 昔よくお父さんと一緒に、野良犬が住み着いた公園にこっそり通って、
 エサをあげたり遊んだりしてたんです。」
「そうか。」
ようやく笑顔の戻った芽衣子を見てほっとする。

芽衣子、君はこんなにも愛されてる。
幸せな未来を掴むことを、いろんな人に願われている。

両親、ペットサロンのオーナーに同僚、三輪さん夫婦、そしておそらく、堂島も。
それから、きっと姉さんも。
その愛情と願いを受け取って然るべき、価値のある人間なんだ、君は。
あんな事件さえ起こらなければと何度思ったか知れないが、
戻らぬ時を悔やむより、これからの君の幸せは俺がこの手で守っていく。
犯した罪は、俺も共に背負っていく。
だから、微笑っていてくれ。
俺の隣でずっと。愛してるから…。
323ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:39:37.79 ID:HNW2Ltmh

「あっ!」
ベッドに入ってから思い出す。
しまった、すっかり忘れていた。

ベッドから出た俺は、ソファの背にかけてあった上着のポケットを弄る。
「真島さん?どうかしました?」
包みを手にして再びベッドへ入る俺に芽衣子が問いかける。

芽衣子の手を取って包みを乗せてやりながら、ベッドサイドの時計を見ると
もうあと十数分で日付が変わる所だった。
「間に合ったな。誕生日おめでとう。」
「え?」
「開けてみろ。」
「は、はい、ありがとうございます。」
俺は、包みを解いて現れた物を手に取ると、芽衣子の手首に着けてやった。


(芽衣子視点)

「これって…。」
真島さんが私に着けてくれた腕時計は、どことなく見覚えがあった。
「真島さんの腕時計と同じ…。」
「ああ、同じデザインの女性物だ。」
あ、もしかして。
「今日デパートで買ってたのって、この腕時計ですか?」
「まさか強盗に出くわすとはな。」
不意に、真島さんを狙っていた銃口が脳裏に蘇り、ゾッと背筋が凍る。
私は思わず真島さんにしがみついた。

「どうした?」
「真島さんが無事で…私…。」
「君とお父さんに助けられたんだ。俺のせいでお父さんに怪我をさせてしまって、
 申し訳なかった。」
私をぎゅっと抱き締める腕の中で、私は慌てて首を横に振る。
「いいえ、違います。真島さんのせいじゃないですから。そんなふうに思わないで。」
「芽衣子…。」
包まれる腕の強さを感じ、目を閉じてその感覚に浸る。
「しかし…。」
「はい?」
「芽衣子の勇敢で無鉄砲なとこは、父親譲りだな。」
銃の前に飛び出してくるなんて、と真島さんは少し呆れたように笑った後、
「もう二度と、あんなことするんじゃない!いいな!」
そう強く諌めるように言って、私を抱き締める腕にいっそう力が籠もる。
私は、温もりと力強さの中で、真島さんと同じ時を刻む時計の音に
耳を傾けていた。
324ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:41:40.38 ID:HNW2Ltmh

(芽衣子の父視点)

「橋口君、すまなかったね。無理を言って東京に連れて来てもらった上に、
 あんな嘘まで言わせてしまって。」
「それは構わないのですが…。本当によろしいのですか?
 お嬢さんに体の事を伝えなくて…。」
「私は、どういういきさつであれ一度あの子を捨てた。
 なのにまた別れを告げるなんて、あまりにも酷なことだ。
 しかも今度は、生きて再び会える望みなど無い…永遠の別れだ。」
「望月先生、だったらなおさら…。」
「私はね、橋口君。これ以上芽衣子に辛い思いをさせたくはないんだよ。」

さっき芽衣子に伝えた事は真実だ。
ただ一つ、私の病の件を除いては。

橋口君が北海道で新たに開院するのは、病院ではなくホスピスだ。
私の病は、今の医学ではもう手の施しようが無い。
主治医である橋口君の勧めで、体力を奪われ弱ってゆくばかりの治療を完全に止め、
モルヒネで痛みを抑えながら、わずかな余生を穏やかに送る。
ホスピスとはそういう所だ。
私はこれから、心静かに死と向き合う場所へ行く。

その前に、芽衣子と再会できた。
美しく成長した姿も、幼いあの頃のように無邪気に犬と走り回る姿も、
束の間だが垣間見ることができた。
今まで何一つ父親らしいことをしてやれなかった私が、
最期の最期に父として芽衣子を守ることができた。
良い青年と出会い、幸せに向かう芽衣子を見届けることができた。

もう…充分だ。
そう思わなくては、いけないのだろうな…。

だが、今しばらくは…。

「また会える…今は互いにそう信じていたいんだ。」
「望月先生…。」

芽衣子…。
今までの悲しみや苦しみは、全て私の所に置いて行け。
そして、幸せになれよ。
お前は、お父さんの大事な娘なんだから…。
325ぎるちぃ:2011/04/27(水) 21:53:35.86 ID:HNW2Ltmh
本日は以上になります
駄文長文失礼致しました
真島さんと芽衣子の入籍日&芽衣子の誕生日は、ひとまず完結となります
長い一日でした
物語は続きます

>Johnさん
投下ありがとうございます!
修道女と地獄の使者という例えがミステリアス!
コーラフロートって真島さんにしては意外だけど、そこがまたイイんですよね
本編のオムライス思い出しました

芽衣子のポニーテール人気だなぁ
似合いそうですもんね

>ANKOさん、zeroさん
ありがとうございます、ご心配かけました
すっかり元気でーす!
皆様も体調にはご留意を…
326名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 22:18:49.38 ID:J7iVpHdc
>>312
おー、ポエムチックで面白いです!
悪魔かつ正義の二面性がエロティックですよねえこの二人

ぎるちぃさんも大長編ですねえ
芽衣子の父は芽衣子にそっくりらしいけど
どんだけイケメンなんだよwって感じですよね
327名無しさん@ピンキー:2011/04/27(水) 22:32:18.49 ID:GH/l77Fo
Johnさん
オムライスを、特に卵が、、と語っていた真島さんは、
コーラフロートも、特にアイスが、、とこだわりを見せるのでしょうかw

ぎるちぃさん
ヤバイ、涙が止まらぬ
芽衣子はお父さんっ子だったらしいので、
芽衣子を可愛がってたはずのお父さんはいい人であって欲しいと思ってました
こういう理由なら芽衣子の事件を知らなくても仕方なかったなと
納得できる設定ですね
とにかく泣けました、GJです!
328Eliza:2011/04/28(木) 00:15:54.77 ID:U8k6YVYR
>>ぎるちぃさん
お元気になられて良かった〜
今作は全体の繋がりが楽しみでした。
芽衣子の入学祝いから繋がる、犬のエピはじーんときました。

まとめ管理人様とアシスタント様
いつも速攻でまとめて下さりありがとうございます。
皆様も無理をせず、お身体に気を付けて下さいね。

>>Johnさん
フロートが溶けて、真島は芽衣子に溶かされた〜w
お初のマシメイだったんですね。
私もマシメイ以外、お初の真島×門倉で投下です。

お暇つぶしにどうぞ。
329Eliza:2011/04/28(木) 00:16:48.63 ID:U8k6YVYR
カテゴリ:真島×門倉(その他) 
タイトル:目撃者
設定:ドラックストアで買い物する真島を門倉は見た!
笑いと友情のデレモード
注※真島のお買い上げ「商品」

*目撃者

仕事の帰り、俺は近くのドラックストアに寄った。
まずミネラルウォーターをカゴに入れる。
それから歯ブラシ、あ芽衣子の分も。
色はピンク?いや、赤がいい。

頭痛薬が切れてたな、目薬も。
それから、ティッシュ。
それと、、
俺は足早にそのコーナーに入る。

『LOVE×2』―― 最薄の一体感!!3箱セットでお買い得

これはカゴの一番下に入れた。
(どうせ見られるけど、何となく、、だな。)

レジは若い女性店員だった。
「いらっしゃいませ。」
彼女がカゴに手を入れた瞬間、俺は思わず声を出しそうになった。
(あ!、、)
、、下から最初にやるか普通、、
しかも、それをわざとらしく紙袋に入れた後
チラリと俺を見た。

そして最後はお決まりの台詞。
「ポイントカードお持ちですか?」
「あ、いえ、、」
いつ聞かれても、答えは同じ。
財布に色々入れるのは好きじゃない。
カードなんて作らされても、行方は不明だ。
……
会計を終えて店を出る。
信号待ちをしていると、背後で含み笑いがした。
振り返ると、門倉だった。
、、無視する。

だが信号が青に変わり歩き出すと
門倉が俺を呼び止めた。
「待てよ、真島!」
330Eliza:2011/04/28(木) 00:17:24.56 ID:U8k6YVYR
「おい、何で俺を尾けてんだ?」
「は? ただの偶然。
 まあ面白い光景だったけどな、お前の私生活が見えて。」

門倉は俺を死角からずっと見ていたらしい。
やめてくれ、万引きGメンじゃあるまいし。
偶然でそこまでやるか?
これストーカー行為だろ、、。

「ついでに飲みにでも行くか?」
「、、、行かない。」
「じゃ、」
ガタン!
門倉は自販機で缶コーヒーを買い、俺に投げた。
「俺は無糖しか飲まない。」
「は? 糖分だらけの生活が何言ってる?」

意味あり気な笑いにムッとする。
分かってる、芽衣子の事だ。
「、、。」
仕方ない、飲んでやる。
俺は甘いやつをゴクリと口にした。
「で、何の用だ?」
……
、、夕暮れの光景。
目の前を、犬を連れた女性が通り過ぎる、、
芽衣子の姿が重なった。
今朝は早かったから、あまり話せていない。
早く会いたい。
なのに、、何で俺はこんな奴とこんな所にいるんだ、、。

突然、門倉が口を開く。
「お前、背負うもんが大きいからさ。」
「、、え?」
「俺だって少なからず心配してたわけだ、同僚としてな。」
同僚? こいつに「同僚」なんて言われるのは
何かこそばゆいんだが。
331Eliza:2011/04/28(木) 00:18:11.65 ID:U8k6YVYR
「それと真島、、」
ようやく饒舌になった門倉だが、俺の携帯が鳴った。
着信は、、(芽衣子!)
「もしもし、俺だ。
 今少し寄り道してて、、ああ、買った。
 今日はもう帰るから、、ああ分かった、じゃ。」

背を向けたが、聞こえない筈はない。
こいつに芽衣子との会話を聞かれたくなかった。
振り向くと、スケベそうな笑みを浮かべてる。

「お前メールやらないのか?
 女には可愛いデコメ、、あ、使えなかったりして?」
「、、メールじゃ、、声が聞けないだろ。」
羨ましいか?
わざと挑発してやった。
だがこれは本当の事だ。
……
「ったく何だよ!、、心配どころか、、」
「、、、。」
「、、お疲れ!!」
「おい門倉!」

言い終えると門倉は俺に背を向けた。
、、あいつ。
少しの間その後ろ姿を見送ったが
俺も反対方向に歩き出す。
その時、、
「真島ーっっ!!」
門倉の声に、俺は振り返った。

「最薄の使い心地ィィ! 教ろよーぉおお!
 ヒュゥゥ〜♪」
通行人が一斉に振り返る。
「、な!、、門倉ッ!」
しまった、やり返されたか。
それにしても、、お前、、声、デカいだろ、、、。
332Eliza:2011/04/28(木) 00:19:23.95 ID:U8k6YVYR
以上です。
毎度の駄文、くっだらない話で失礼しました。
しかし色々と脱線脱皮しつつ、真島×芽衣子で
大人の黒エロを頑張って進行中です。
333名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 00:39:11.51 ID:aYBW0fdd
>>312
314 325 326 327 さん
皆さんの的確なつっこみにふいたw(言われてみればその通り)
せめてアッフォガードにすりゃ良かった。

ぎるてぃさん
芽衣子お父さん死んじゃうんですか。芽衣子に関わったものは例外なく
死の翼に触れてしまうのね。せつない。。
そして大長編ありがとうございました。 John
334名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 00:44:37.51 ID:aYBW0fdd
Elizaさん
ちょっwwwワロタ
堂島もそうだけど男にまとわれつきすぎな真島…
335名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 13:51:37.00 ID:33Ggy5Qo
ぎるちぃさん
長編お疲れ様です!
本編でも父親は芽衣子を可愛がっていたらしいのにどうして絡んでこないのか不思議でした
こういう理由があったんだ!とすれば違和感が無いですね
芽衣子の自分を犠牲にしてまで他人を守ろうとする性格は父親譲りだったんだなぁ
父親も死ぬ前に芽衣子に会えて誤解を解く事が出来て報われたでしょうね

Elizaさん
>「俺は無糖しか飲まない。」
>「は? 糖分だらけの生活が何言ってる?」

ここ上手いなぁ〜と思いましたw
それにしても門倉立派なストーカーですなw
でも門倉なりの心配、愛情表現っていうのがきちんと伝わりました
微笑ましくて癒されました
大人のエロも楽しみにしています
336glen:2011/04/28(木) 17:52:34.93 ID:yOLSukBD
ぎるちぃさん
もはや大河の重厚感ですね
芽衣子父の最後の日々が心安らかなものでありますように

Johnさん
本編の芽衣子はジミ〜なかっこばかりさせられてたけど
パラレルワールドで髪型まで可愛くしてもらえてよかったよかった

Elizaさん
ポイントカード作らない、とかディテールが凄く説得力あります
無表情でナニを籠の一番下に入れる真島さんの顔が浮かぶw
門倉って愛嬌あっていいですね
黒エロ楽しみにしています


では拙作投下します
タイトル:花見
カテゴリ:真島×芽衣子
設定:花見がてらドライブ。途中で寄り道。エロはPG12程度。
337glen:2011/04/28(木) 17:53:38.71 ID:yOLSukBD
花見 (1)

「真島さんて全然道に迷わないんですね」
「一度通った道は忘れないが……今朝、地図で確認したし」
「なんでも一度見たり聞いたりしたら忘れない?」
「そんなことはない」
真島はかすかに笑う。
「音楽関係は何度聞いても覚えられんな。
あと歌手やモデルの顔は見分けがつかない」

堂島との会話を思い出す。
「真島ちゃーん、デカがそんなに世事に疎くてどーすんのよ!
ほら、歌でも聞いてさ、あー振られて悲しいとか
お金がなくてわびしいとか、大衆の心の機微ってものも知らないと
犯人も説得できないよー」
「ばかばかしい、歌なんか聞いて事件解決できるなら警察は要らない。
俺なりのやり方で犯人にはいつも吐かせているが」
「でもさー、相手によっちゃ怒鳴りつけたりしてんでしょ?」
「ほかの手が通じない場合はそうしているが……」
「取り調べの可視化が実現したら、真島ちゃんみたいのがまっさきに槍玉にあがるって。
それからね、指名手配犯の顔しか覚えられないってのも人間として問題ありありよ。
ほらこれ見てよ。高橋ハルカちゃん、可愛いでしょ。
こっちナツミちゃん、B細工でしょ」

「あ、じゃあ私が今日最初にかけた曲覚えてます?」
「え?」
いつも沈着な真島が冷や汗をかきそうな顔をする瞬間が、芽衣子には新鮮だ。
「こういうメロディーですよ。タタタタ、タタタタァ〜」
「あれか……〈アブラムシ〉か?」
「きゃははは! そんなタイトルだったら誰が喜んで歌いますか!
〈カブトムシ〉ですよ。ひゃひゃひゃ」
何がそこまでおかしいのかよくわからないが、
近頃沈みがちだった芽衣子が笑っているのはいいことだ、と真島は思う。

「なあ、花見の前にちょっと寄るところがあるがいいか?」
「ええ、もちろん」
「両親に結婚の報告に行く」
「えええ〜!?」


(「花見 (2)」につづく)
338名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 19:07:40.33 ID:jcw6GhDE
>ぎるちぃさん、長編ありがとうございました。いろんな伏線を回収して話が繋がって素晴らしいです。
お父さんに最後まで愛されていて良かった。じんわり感動しました。

>Johnさん、真島にはアッフォガードなんて小洒落たスイーツ似合いません。
やっぱコーラーフロートでいいんです。
カフェより喫茶店が似合う男ですから。断言!

>Elizaさん
お徳用買っちゃうなんてwイヤンバカン
Elizaさんの真島はとっても日常的で等身大でいいですね。
ドラッグストアで3箱パック、すぐ画像が浮かんできちゃいました〜。だって私店員だったもん。絶倫さんいらっしゃ〜いでした。
でも真島ちゃんみたいな人が来たら、どんな店員もポーカーフェイスでレジ打てないでしょうね。門倉のツンデレ的?優しさがいいですね

>zeroさん、介護プレイはzeroさんじゃなかったんですね。エロの冤罪申し訳ありませんw。

>glenさん、
両親に結婚の報告ー!!
続きをはやくっ
339名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 21:57:17.50 ID:vOgnnpK0
zeroです、こんばんは、

タイトル:哀苦しい
カテゴリ:真島×芽衣子
設定:前回の鬼畜真島ちゃんの続きのようなもの、注意事項はほとんど同じです。
   一応少しは後味のよいものにしたつもりですが甘々以外苦手という方は観覧
   しないことをお勧めします、

ぎるちぃさん もう長編の神様ですか貴方は。芽衣子のお父さんというありそうで
       なかった設定のお話とても楽しみに読ませていただきました。
       次回も期待していますwまた楽しませてくださいね、

Johnさん   翻弄される真島ちゃんが素敵すぎます、無自覚な芽衣子がまたいい!
       また素敵なお話いつまでもお待ちしています!

Elizaさん   ひたすら楽しかったです。避妊具を買う真島ちゃんにときめいた自分
       おかしいですね(笑)真島ちゃんに付きまとう役目が堂島じゃなくて門倉
       というところも美味しかったですw

ANkOさん   だwかwらwそんなに面白いこといわれちゃったらせっかく素敵な小説
       投下してくださったのにそっちに眼がいっちゃうじゃないですかー(笑)!
 エロの冤罪ツボりましたwここではあまり活躍しない堂島が久しぶりに見れて
       嬉しかったです。
340名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 22:00:55.76 ID:vOgnnpK0
ぎゃあああすみませんglenさんの作品をANKOさんのものと勘違いしていました!
glenさんジャンピング土下座します。しますからまた神SSたくさん投下してください!
ほのぼの描写がとことんなかったギルティなのでとても救われました!

以下、投下します
341名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 22:01:33.82 ID:vOgnnpK0
何よりも俺を苛立たせるもの、それは。
芽衣子が他の男とそういう関係になったから、いや、若干違う、近いようで少し遠い。
どんなに彼女の事を愛していても、どんなに誰にも渡したくないと思っていても、もし
芽衣子が俺以外の誰かに心から惚れたとしたらここまではいかなかった。
俺は、芽衣子が復讐なんて惨めなもののためにそういうことをしてみせた、という
その事実に対してどうしようもなくもがき苦しんでいる。
「……………うっ、」
絶頂を向かえ果ててもなお俺からの愛情を一切受け取れずにいる彼女の顔は
俺の心境と比例して歪んでいた。強すぎるくらいに掴んでいた芽衣子の手首から
手を離す、それは芽衣子を気遣ったのではなく、疲労した彼女にそんなことは
しなくても動きを封じるのはたやすいと思ったからだ。そのくらい芽衣子は弱っていた、
「耐えろ、お前はもっとむごいことをたくさんの人間にしてきたんだ。」
「……………!」
そのとき芽衣子が見せた顔は今までの数ある表情の中でも際立って歪んでいた。
この言葉、いやこの言葉だけじゃない、俺がさっきから発した台詞がどんなに芽衣子を
傷つけたのかくらいよく分かっている、
342名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 22:02:08.53 ID:vOgnnpK0
「お笑いだな、復讐する道を選んだくせにそれを受け入れることすらできねぇのか、」
「違う、…違う、私は!」
分かってる。彼女がどんなに人の痛みを理解できる人間なのか。
どれほど優しい女性なのか。そんな芽衣子が彼女が復讐した人間と
その遺族が抱える痛みを全部取り込めるはずなんかないのだ。
「できねえんだろ。」
押し倒した状態からさらに顔を接近させ声を押し出す。芽衣子は返す言葉を失った、
そうだ、できないんだ、だがやつには、三沢にはそれができる。だから芽衣子は
自分自身を三沢に売った。
「…………………。」
始めて手荒に抱いた芽衣子の身体。胸元には鮮血のあとが多々残っていた。
鈍い痛みを伴うだろうそれにさらに真島は歯を立てる。
「……あっ、!」
それでも先ほどに比べると彼女の苦悶の表情は軽かった。
芽衣子は肉体的な痛みには慣れている、それくらい知ってる、
「お前が一番、恐ろしく思っている痛み、分かるか?」
「……え?」
ゆっくりと芽衣子の身体から唇を離すともう一度至近距離に顔を近づけこう続ける、
343名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 22:03:08.78 ID:vOgnnpK0
「お前には到底全部受け止めることのできないもんだ、人を殺した、人に痛みを
与えた、それをお前は一番、何よりも、怯えてるんだ、」
確信があった。知っている。彼女は一度、手を汚したら必ず決まった場所で涙を
流す、電話越しに聴こえた、必死で俺に悟られぬように声を押し殺した泣き声は
いつまで経っても俺の耳から離れない。
「……、……ます、」
「……?」
「違います、」
ハッキリと、芽衣子はこう言った。それがさっきの{違う}とは異なることを俺は本能的に
察知した。言い訳でも強がりでもなんでもない、芽衣子の1つの意思。
「私は…私は…、……………」
「言うんだ。」
押し黙る芽衣子に俺は強くこういった、芽衣子は大きく躊躇しながら、言い出す見切りを
長い間見つけられず、それでもようやく口を開いた。
「私が一番怖いのは、貴方に…貴方に…貴方が背負う必要のなかった痛みを背負わせることなんです、」
最初途切れ途切れにつむいだ言葉を最期、強い意志で芽衣子は言い切った。
そんな事。本当にそんな事が。俺は自分が何をどうするべきか本当に分からなくなりそうだった、
「嫌な女でしょう?、自分が傷つけてきた人たちより好きな人の方を優先するんですよ?」
344名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 22:03:48.31 ID:vOgnnpK0





裏を返せば結局は俺のせいなのだろう、芽衣子は否定するだろうがようするにそういう
ことなのだ。俺から遠ざかる、その意図も込めて芽衣子は三沢に接近した、
「…最低だな。」
「…はい、」
彼女にとっての優先順位なんて問題じゃない、何が大切でなにがそうではないかなんて
人それぞれだ。だが到底自分には背負えるはずのない自己犠牲の塊みたいな意思で
自分自身を悪魔に売った芽衣子が、どうしても、今は憎かった。
「………っ!」
「……だから離して下さい!!お願いします!!」
瞬間、芽衣子はベッドから起き上がるように身体をうねらせた、だが弱った彼女を押さえつけ
もう一度同じ体勢へと仕向けるのはそれこそ赤子の手をひねるようなものだった。
「分かってるんです!貴方は、貴方はこれから時間が経つとさっきから私にしてきたことに
ついてまた十字架を背負うんです!分かってくれたんでしょう!?私が一番怖いこと!!
それがまた起きようとしてるんです!!だから離して!!」
追い詰められた獲物が狩人に反撃するかのように芽衣子はこれまでより一際強く
バタついた。それに力をこめて制止する俺の心情にも変化があった。
暴れられるのは嫌いだ。こうして俺も押さえこむ力を強くしなくちゃならなくなる。
やっとの思い出再び芽衣子を押さえ込んだとき彼女はもう完全に涙していた。
もう、取り返せない、また、彼女を怖がらせてしまった。
「…………、」
頬を、撫でる。久しぶりにこんな風に彼女に触った気がする。それでも彼女は
いやいやをするように顔を左右に降る。彼女の涙が指先に付着する。
その涙を触れるのは、芽衣子が自分の痛みを分けているような錯覚に囚われる、
「うっ……、」
その指で芽衣子の涙のスジをスー、っと辿る。
硬く閉じた瞼、結ばれた唇、紅潮した頬はどこか生々しいものがあった。
震える頬にもう一度そっと片手を添えると今夜深く触れるのはこれが最後であろう、
口付けを落とした。

345名無しさん@ピンキー:2011/04/28(木) 23:49:51.32 ID:v9u+WMnR
うわー乙です、出た!野獣まっしー
普段クールだけど熱い時は熱いとか萌える(>_<)
最近何かもうギルティ組でフィギュアの団体戦に出れそうな気がしてきました
順位はともかく世界のマダムもうっとりですよw
346名無しさん@ピンキー:2011/04/29(金) 08:53:57.56 ID:QrJZkd8u
zeroさん
荒涼感漂う文章に引き込まれました。
相手を想うほど傷を深めてしまう辛さがキリキリと伝わります。
しかし、アウトローなS男真島がたまらん。
もっとこの真島カモ〜ン

しかしジャンピング土下座するzeroさんの映像もちらついてしまうANKOですた。

>glenさんのSS、最後の両親への挨拶が衝撃的で、
それまでの車の会話が
ぶっとんでしまいましたが
世間に疎い真島、ツボです。真面目なほど真島ちゃんて笑える。
347ANKO:2011/04/29(金) 09:05:53.70 ID:QrJZkd8u
という事で
ゴールデンウィーク初日を飾る脱力系SSをお届けします
烈しくくだらないので、家でゴロゴロして暇を持て余してる方のみお読み下さい

Elizaさんの>>184「玉葱」に触発されました。
勝手に一部頂く事お許し下さい
348ANKO:2011/04/29(金) 09:19:10.17 ID:QrJZkd8u
題名「料理」
カテゴリ真島×芽衣子


「真島さんは、他にどんな料理が好きなんですか?」

その質問にしばらく考え込む
「刺身だな」
「お刺身?」
俺の質問に寿司と答えたその天然さに、
反対に言われれば気が付くかなと真島は思った。
少々嫌みっぽいが、芽衣子をからかってみたくなった。
しかし、キョトンとしたような顔をしただけで特に反応はなく、それで済んでしまった。

次の日、芽衣子は夜が明けぬまだ薄暗い早朝に出かけて行った。
そして昼過ぎに「ただいま〜」と元気な声で帰ってきた。
「お帰り。朝早くから何処へ行ってきたんだ?」玄関まで出迎えると、芽衣子の抱えているものを見て驚いた。

「なんだそれは!」

発砲スチロールの箱の中には活きのいい魚がピチピチ跳ねていた。

「鯛ですよ。築地まで行ってきたんです。
近所のお魚屋さんに頼み込んで連れていってもらったの。
生け簀に入れて一緒に運んでくれたから、さっきまで泳いでたんですよ。
さばき方も教わってたから遅くなっちゃって。
ごめんなさい。今お昼準備しますから」

唖然とする真島をよそに、芽衣子は腕まくりをして魚をさばき始めた
「私、筋が良いと誉められちゃったんですよ」
てきぱきと包丁を入れ、あっというまに、鯛の活き作りが完成した。

「すごいでしょ」どや顔でテーブルに置く芽衣子
「参った。お前には叶わないよ」
そうだったな。いつだってお前は研究熱心で、もの覚えも早かった。
それにしても俺の話をまともに受けるとは。
天然を超越した感覚に感心するよ。
だが俺の為にこんなに一生懸命で、なんて可愛いやつなんだ。

「ありがとうすごく美味しいよ。プロ並みだ」
「本当?!」

嬉しそうに微笑む芽衣子。まったくお前ってやつは…。
満足気にぱくぱく食べている芽衣子を見ていると、
またちょっとからかいたくなった。
「なぁ、刺身と掛けて芽衣子ととく、そのこころは?」
「突然クイズですか?」目まるくしてを、考えている様子

「わからないか。
最後はツマ(妻)をいただくんだ」
芽衣子は頬を赤らめて、金魚のような口をしてぽかんとしている。
ホントに可愛い奴だ
いますぐ食べてしまいたい。

しかし芽衣子は心の中で呟いた
(真島さん、それ、さんざん既出。しかも古い。)

だがその夜は真島の腕の中で活きのいい魚如くピチピチ跳ねる芽衣子だった。

お後がよろしいようで
349名無しさん@ピンキー:2011/04/29(金) 09:25:10.15 ID:QrJZkd8u
以上です。またまた誤字脱字すみません


チャットで出た「女○盛り」にしようかと思ったけど
変態過ぎてそんなの真島じゃない、道を外れるのもいい加減にしろ
と座布団投げられそうだからヤメました
350名無しさん@ピンキー:2011/04/29(金) 15:40:13.37 ID:1Oylcn/R
>>337 真島に取調べられるとか。
真島にミツメラレル、ナダメラレル、ハラヘッテナイカと言われる。
最後にドナラレルとかね。
取調べしてほしいと思った私は立派なヘンタイですね。
はい即刻消えますです。

>>341
二人のキリキリするような関係が伝わってきました。
本当にいろんなところであと一歩ですれ違って
しまうところがギルティっぽい。

>>348
最後は黒芽衣子に真島が料理されて終わるかと推測したのに
はずれちゃったw

芽衣子振りかえる
包丁キラン☆
真島「ヒィィ!黒メイコ」
寝室で「ギャァアアアアア!タノムカラネカセテクンロ」
〜以下自粛〜
みたいなw
351名無しさん@ピンキー:2011/04/29(金) 18:54:22.22 ID:uQpnCYkw
zeroさん
自分の体を憎い相手に売るなんて精神的肉体的にもの凄く負担な事
なおかつ愛する人に否定されたら精神崩壊してもおかしくない状況
なのにそんな状況でも相手>>自分で相手が傷つくのが一番怖いという芽衣子の優しさに涙
真島ちゃん興奮してしまい自分>>相手で芽衣子を追い詰めるのはちょっと余裕ないなぁ
でもたまにはこういう自分本位になって暴走してしまうハードな展開も萌えですね
ダークな世界楽しめて良かったです

ANKOさん
芽衣子どんだけ尽くす女〜
自分ならスーパーで刺身買って盛り付けるぐらいしかしないだろうなw
自分のためにここまでされたら男は嬉しいだろうなぁ
「それさんざん既出」の芽衣子の心の突っ込みにワロタ
「こいつ照れてポカンとしてるな」と解釈する真島ちゃん、お前の方が可愛い奴だw

お後は想像して楽しみまーす
352glen:2011/04/30(土) 11:22:28.53 ID:kTZuwVXk
管理人様、お世話になっております。「花見 (1)」のつづきです。



花見 (2)

「急にそんなこと言われても、私ノーブ……」
「は?」
「年配の方にご挨拶できるような服装じゃないし」
「心配するな。墓参りだから」
真島さん、家族の話をしたことなかったけど、ご両親亡くなってたんだ……。

さびれた田舎の山道を走るうち、あたりの風景にそぐわない
立派な寺が見えてきた。その近くに墓地はあった。
芽衣子は真島の隣で手を合わせる。
――はじめまして、野上芽衣子と申します。
  拓朗さんにふさわしい妻になれるように努めます。
  お父さん、お母さん、見守っていてください。
「芽衣子、ありがとう。じゃ、花見に行くか」
「ご兄弟はないんですか?」
「弟がいる。何年も音信不通なんだが……」

口ごもる真島に、芽衣子はそれ以上訊こうとはしなかった。

武雄……優しくてほがらかで、俺と名前が逆だろうと誰もが言った。
気立てはいいが意志というものがまるでない奴だった。
学校の成績は最低ライン、剣道をやらせても柔道をやらせても長続きしない。
よからぬ連中に声をかけられれば、断りきれずにずるずるとつき合ってしまう。

親の急死から一週間後に受けた大学入試に受かり
俺はいささか天狗になっていた。グレかけていた武雄に
しっかりしろだの甘ったれるなだの、偉そうに説教をしたと思う。
このとき初めて弟が口応えというものをした。
「ちょっとばかり体がでかくて勉強ができて武道が得意だからって
いちいち偉そうに保護者面すんじゃねーよ。
だいたい親が死んだ直後に試験に受かるのがそんなに偉いわけ?
あんたって、自分の勝ち負け以外頭にないんじゃないの?」
気がついたら武雄を殴っていた。自分とちがって華奢で小柄な弟を。
女を殴ったみたいに後味が悪かった。
353glen:2011/04/30(土) 11:23:08.59 ID:kTZuwVXk
宏太の死後、正論をならべたてる万里がうとましくてならなかった。
あの頃の自分を見ているようで。
無意識のうちに、弟がわりに宏太をかわいがっていたのかもしれない。
それなのに、俺はあいつを守れなかった。

結局、武雄は高校を中退。
俺との暮らしに息が詰まると言って仲間のアパートに転がり込んだ。
自分の食いぶちはあやしげなバイトで稼いで
俺にはさっぱり分からないジャンルのバンド活動に熱中していたらしい。

それから数年後、武雄は一度だけ俺の前に現れた。
「俺、仲間といっしょにアメリカに行くよ。
これでもう兄貴には迷惑かけないからさ。
せいぜいがんばって、立派な警察官僚になってよ」

犯罪者相手に仕事をするうち、ひとつだけ発見した。
すこしばかり違う環境に生きていたら
自分は感情を爆発させる凶悪犯にも緻密な犯罪者にも
なりえていた可能性がある、と。
取り調べの最中、たたきつけられた言葉が忘れられない。
「だんな、俺のことがよくわかるよね。
あんたもこっちの世界にきてりゃ相当なことやらかしてたと思うぜ」
自分のなかの悪を消すために、そいつを殴り殺したい衝動に駆られた。
俺のそんなところを、武雄だけは見抜いていたのかもしれない。

武雄……弱い者には徹底的に冷たいあの国で
今ごろどうしているのか。
立派な警察官僚どころか、一時はドロップアウト寸前まで落ちぶれ
今も地べたを這いつくばって生きているような
俺を見たらあいつはなんと言うだろう?
弟のことはずっと忘れていた。
俺は芽衣子が思っているほど優しい人間ではない。
そりの合わない存在は、心の中で切り捨ててしまうのだ。
354glen:2011/04/30(土) 11:23:46.99 ID:kTZuwVXk
「真島さんてお父さん似なんですか? お母さん似?」
「少々心外なんだが、外見も性格も親父そっくりと誰にでも言われたよ。
お袋は、強情で言い出したらきかないところがとくに困るとこぼしてた」
「うふふ、そうなんですか」
「おまえを困らせてるか?」
「いいえ、今のところ私の方が困らせてると思いますけど」
そのうちに夫婦喧嘩なんてこともするのだろうか?
そんな贅沢なことを、と芽衣子は思う。
「お父さんはどんなお仕事をされてたんですか?」
「うちは代々警察官だ。祖父がここらの警察署長だったから、
こんな辺鄙なところに墓がある。
親父は警視庁勤務だった。
俺が高三のとき、お袋と乗ってたタクシーが凍った雪道でスリップして
トラックと衝突して……即死だった」
「そうだったんですか……」

親の代の派閥抗争はねじれながら現在にいたる。
芽衣子の冤罪事件が世間で取りざたされ、宇喜田の属していた派閥は劣勢に。
逆に、俺を敵視していた連中が妙にすり寄ってくるようになった。
退院の日に登庁したら、俺をとりこもうと某理事官が
娘との見合いをもちかけてきた。
こちらは理事官の弱みを握っていることをにおわせつつ
やんわりお断りして、あまり険悪にならずにその場を切り上げた。
男社会の女々しい駆け引きや足の引っ張り合いを芽衣子に知らせる必要はない。

だが理事官が立ち去りぎわに放った言葉は、かなりこたえた。
「きみは結婚すれば、あの女を救えると思っているのか?」
355glen:2011/04/30(土) 11:24:30.40 ID:kTZuwVXk
今日はここまで。「花見 (3)」に続きます。

六十歳前後の苦み走ったいい男とろうたけた美女……みたいな真島夫妻を期待した方
いらっしゃるでしょうが、こんな肩透かしでごめんなさい。
孤独感ただよう真島さんには、親に早くに死に別れたイメージしか持てず。
挫折を知らず今ほど包容力もなかったころの彼の父性が裏目に出たら……
と想像して武雄クンを書きました。暴走許されたし。
356名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 15:56:41.23 ID:No4Vbt5J
glenさん
おぉ〜自分も真島は親分肌なので弟がいるイメージでした
両親とは死別か縁が薄めかってイメージを持ってたのでピッタリ
支えてくれる家族がいたらあんなにやさぐれたり後追い死は出来なそうですもん
いつか弟とも和解出来るといいなぁ
真島にソックリの真島パパ見てみたい・・・w
357名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 18:32:07.03 ID:XKb0ghWx
glenさん乙です!私もこの前まっしーが子供の頃に親と死に別れた夢を見て、起き笑いしました(笑)
どうもアイアンマンのヒゲ社長と脳内で一緒になってたらしいです
もうすっかりお髭属性ですよw
358名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:00:50.69 ID:gEKuZ/wH
こんばんはzeroです、
最近色々とアレなお話ばかり投下してるのでちょっと微笑ましいのを
投下します、…とりあえず今日は門倉×万理です。
その続きとして後日真島×芽衣子を投下する予定。
一応、以前投下した門倉と芽衣子の話の後日というちょっと面倒くさい
設定ですごめんなさい。

タイトル 愛嬌(愛、凶)
カテゴリ その他

ANKOさん ANKOさんの作品はとことん微笑ましいです。普通に会話している
     シーンなのにそれだけで幸せいっぱいの2人が想像できる文章力に
     頭が上がりません。そして恒例のギャグ要素もしっかり入ってておなか一杯ですw

glenさん 本編では全く出てこなかった刑事以前の真島の過去。とても説得力が
     あり昔から傷を抱えていたという設定に大いに納得、いっぱい失ったから
     人の痛みが理解できるんですね〜深い。
359名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:01:28.98 ID:gEKuZ/wH
「…門倉さん、何かあったんすですか?」
「…え?」
「…いや、偉くご落ち着いてない様子ですから、」
藤井に突然声をかけられふと現実に引き戻される。隣には高部もついていた。
こいつらの顔は見慣れている。結果論としてこいつらも俺の顔を見慣れていることになる。
こいつらがそういうのならきっとそうなんだろう、
「え、ああ……そうか?」
「俺もそう思いますよ、さっきから門倉さん自分の眼鏡ずっと磨いてるじゃないですか、」
自分のことなのに初耳だ、どうやら俺は精神的に不安定なとき眼鏡を拭く癖があるらしい。
落ち着いていない、という藤井と高部の発言には正直納得できないところがあるが少なくとも
たしかに今の俺は落ち着いてはいなかった。もちろんそれには理由があった。
「何かあったんすか?」
「…いや、別に……。」
「嘘つきましたね、門倉さん今髪掻き揚げましたよね?それ門倉さんの嘘つくときの癖です、」
ギクリと心臓が大きく飛び跳ね冷や汗があふれ出る。だめだ、そしてまたこいつらに今の
俺の心情を悟られる。俺は早々と眼鏡を掛けなおすとその場から立ち去った。
「あれ、どこ行くんすか門倉さん!」
「うっせえ!!何でもねえ!!」
バンっっ!!!!!!!!!
360名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:02:14.04 ID:gEKuZ/wH
扉を閉め少し離れたところまで脚を進めると、溜息をつきながら俺は立ち止まった。
「何なんだよあいつら、……。」
いっそ探偵にでもなったらどうなのだと言ってやりたいくらいの洞察力だ。
それともまさか自分が分かりやすいだけなのか、だとしたら刑事としては致命的だ、
「クソ………、」
悪態つきながらポケットに収めていた携帯電話を取り出し、スケジュールを見る。
そこにつづられている文字が今俺がこんなにも不安定な状態でいる理由だった。
{ 10時30分、仕事終了後、 榎本とデート }
画面に写されている文字は何度読んでもたしかにそう書かれてあった。
大丈夫、大丈夫、夢じゃない、妄想じゃない、これから起こる事実だ。
(…………何かあったんすか?)
(…………偉く落ち着いてない様子ですから。)
「誰が教えるかよ、ボケ。」
言うものか。絶対言うものか。言ったら大変なことになる。普段は忠誠とでもいえるくらいに
俺についてくるくせにこの手の話題が上るとたいてい、いやもう絶対藤井と高部は俺の事を
茶化し、煽る。悪気がないのは分かるがそういうのはごめんだ。昔から恋愛は苦手だった。
この捜査一課にはなぜか、そういうタイプが多い。俺の相手の榎本もそういう女である。
そして、あいつも。
361名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:02:50.22 ID:gEKuZ/wH
「…!」
「…!」
気付かないうちに俺の近くを通っていた何者かの気配を感じ咄嗟に携帯を閉じる。
危ねぇ……、と、とりあえず例の文を見られなかったことに安堵する。
「…お前かよ、」
「悪かったな俺で。」
真島拓郎。こいつも恋愛下手だ。俺も人の事は言えないが少なくともコイツよりは女の事は
分かっているつもりだ。真島は近くにある自動販売機のほうへと向かっていった。
「……………。」
そんなんだから同じ恋愛に疎い者同士、榎本とはなかなか合っていたのかもしれない、
認めたくはないが、そうだ。よく考えたらこいつは榎本のいわゆる元カノ、なのだ。
そう思うと急にいつもの憎たらしさが増しつい睨みつけてしまう。
その視線に気付いたのか真島と眼が合った。
「……何だよ」
「別に。」
榎本、10人いたら10人全員が美人と言うルックスの持ち主、だが彼女のことを「可愛い」と
言う人間はいったいどれくらいいるだろう、いるとしてもかなり少ないんじゃないか。
西洋人のような高い鼻に美しい釣り目、ギリシャの彫刻のような美形。
美人だが可愛いと表現するのは少し違う顔だ。顔だけじゃない、
362名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:03:30.56 ID:gEKuZ/wH
プライドが高く基本何でも出来る、そして何より人に弱みを見せない。
それを榎本は、はしたないことだと思っているんだろう。
だから人前では、泣かない。弱みを見せない。それが悪いことだとは言わない。寧ろ立派だ。
(けど男からしたら女には時々甘えてほしいもんなんだよなあ…)
…要するに、そういう榎本の要素が周りの人間にたくさんの誤解を与えてしまっている。
お高くとまった、プライドの高い、美人だが可愛げのない女だと。
「…おい真島」
「あ?」
「お前…野上に可愛いって直に言ったことあるか?」
「………は?」
榎本には、とはあえて言わなかった。「可愛い」単純だが女が言われて一番嬉しいこと
なんじゃないか。少なくとも本気で言われて不快に思う女なんていない。
「…な、…そ…、別に、」
「……ないんだな。」
野上芽衣子。いつか通り魔殺人の事情聴取で関ったことがあるがいわゆる榎本とは
間逆のタイプだった。確かに複雑な過去があるが「可愛い」と人から言われたことがないとは思えなかった。
榎本のこと、可愛いと思ったこと、実際何度かある。昔、榎本の活躍で凶悪犯を
逮捕することが出来た時、三輪管理官や当時男女の仲だった真島たちに褒め称えられ
照れながらも笑顔を浮かべていたとき、
交通課の婦警たちに俺みたいに恋愛のことで茶化され真っ赤になって怒っていたとき、
363名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:04:38.43 ID:gEKuZ/wH
「…考えてみれば普通にあるんだよな…、」
「は?」
「何でもねぇよこっちの話だ。」
そう考えると一度は榎本に「可愛い」と言うべきなんじゃないか、と変な使命感のような
ものが湧いてきた。可愛い?榎本に?言うのか?直接?この俺が?
「というかどうしてそんな話…」
「ああもういい、悪かったな、帰れ。」
デートまでまだ数時間あるのに早くも落ち着きを失っている俺がそんなことできるのか。
……無理だ、顔から火が出る、それだけならまだいい、失神だってする自身がある、
怪訝な顔で去っていく真島をよそに俺は今後のことで脳内がたくさんだった。
………………午後10時40分
時間の流れというものは早いもので瞬く間にその時刻が来たとき、一旦帰宅し女としての
装いを終えた榎本と合流し、彼女の要望でとあるバーに訪れた。
「…あれ、榎本さん、そちらの方は?」
「ん〜、新しい男。同僚なのよ。」
「へぇ!じゃあ真島さんとお友達なんですね!」
「友達じゃねぇよ。」
何だこの流れ、なんか前にもあったな…。それはさておき腰を下ろす、デートが始まって
小一時間ほど経つがどうにも拍子抜けするような今までだった。
待ち合わせ場所で会い、仕事の話をしながら徒歩でここまで来た、それだけ。
364名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:05:40.05 ID:gEKuZ/wH
「何にします?」
「オ…、あっ何でもない。…とりあえずビール2人分」
オ…?オートブル?おにぎり?何といいかけたのかは分からないが後者はありえない。
「ま、ほどほどにしときましょうね、門倉、明日も仕事なんだし。」
「…ああ、」
自分でも分かるほど無愛想だった。さっきからずっとこの調子、これでは彼女がかわいそうだ。
もちろんわざとやっているわけじゃあない、だが元来おれはこういうのが得意じゃないのだ…、
簡単に言うと、緊張で上手くしゃべれない。
それでも一度、榎本にあの台詞を言ってみたいという要求はある、できれば今。
だがこのタイミングで言うのは得策ではない。さてどうしたものかと視線をめぐらす、
「…何。じろじろ見て。」
「!…、いや、」
ふと、眼に入った。榎本が下げていた品のいい、だがけして地味ではないペンダント。
これだ!と本能的に思った。もちろんペンダントのことを「可愛い」と言うのじゃダメだ。
あくまで榎本自身に対してその言葉を放つ。
(まず、そのペンダントをどこで買ったのか聞こう。)
そして答えが帰ってきたら即効「可愛いな、」と発言する。これだ!
一見ペンダントを可愛いと言っているようで違う、それを身に着けた榎本が可愛い、
言い換えればよく似合う、ということになる。完璧だ、ここまでくれば勝ったも同然。
ペンダントにも対象を向けるので俺の気恥ずかしさも半減されるというわけだ。
「お待たせしました…あれ…?榎本さん、それシャネルですか?」
「え?そうよ、よく分かったじゃない。」
突如バーテンが榎本に向けてそう言った。ナイスだ!自分で言う手間が省けた!
すかさず俺はそれに便乗しようと口を開く。
365名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:06:14.58 ID:gEKuZ/wH
「よく似合ってますよ。可愛らしいですね。」

「ありがとう、鶴見君。」
そういいながら万理はビールを一口、口に含んだ。
「あれ…門倉?」
「お客さん…どうかしましたか…?」
どこか具合が悪いのか、そう誤解した鶴見は店の奥にある電話機まで足を
向かわせようとしたそのとき、後ろから肩を1つの手により捕まれた。
「門倉…さん?」
「どうしちゃったの門倉、」
「て…めぇ………、」
きょとんと呆気にとられる万理と鶴見をよそに門倉はテーブルに脚をかけ
鶴見がいるゾーンまで乗り込んできた。
「ブッ殺おおおおおおおおおす!!!!!!!!!!!!」
「ちょっと何やってんの!!」
「ぎゃあああああああああああ!!!!!!」
そおの後しばらく暴動は続き万理の電話によりやってきた真島により
やっと動きを止められた門倉は、真島の恩恵により鶴見に被害届けを出される
ことはなかったが最悪のデートを終えた。

366名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:16:21.81 ID:zZsd/bUd
zeroさんありがと
むっちゃ笑った
門倉かわいい
367名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:25:14.93 ID:Z/wJcCie
可愛そうな門倉w
脳内で必死に考えてたことを鶴見にしてやられてる。
ありがと。おもしろかった。ではおやすみなさい!
368名無しさん@ピンキー:2011/04/30(土) 22:25:57.10 ID:fJYzohSa
Elizaです。

>>zeroさん
尖った空気感が堪らん!です。
芽衣子の受台詞が、切ないけど強くて
芽衣子らしく好きだなあ。
そしてもう1作、気の毒な門倉に爆笑w

>>glenさん
前回から緩急が凄くあって
続き物はこういうのが楽しみです。
宏太と万里と真島の弟の関係が上手ーく繋がってて
うんうん!と思いました。

>>ANKOさん
繋げて頂いて嬉しゅうございます。
築地に行く芽衣子、3話で使ったクーラーボックス
持って行ったのかなーw
↑それで食の話から突如思いついて…短編投下します。
黒エロ道に入ってますが
また脱線しちまいますw
369Eliza:2011/04/30(土) 22:27:25.10 ID:fJYzohSa
カテゴリー:真島×芽衣子
タイトル:楽しい朝食
設定:真島と芽衣子の朝食。
朝から天然炸裂の芽衣子に、真島はつい悪戯心を起こす。
短編。
注※妄想的な微エロあり


朝食はコーヒーさえあれば十分だった。
元々俺は、眠りが浅くて朝はあまり食欲がない。
ところが今は芽衣子に感化されて
朝もきちんと食べてから家を出る様になっている。

芽衣子の食いっぷりは朝から豪快で、、
時にエロテイックだ。
だから俺は、朝食が楽しみになったのかもしれない。
……
スライスチーズの封を切り、親指と人差し指でつまむ。
「このフニャッ〜としたのが好きなんですよね、、」
芽衣子は舌でチロチロ丸めてながら口に入れる。
「あぁ〜 とろけるぅ〜!」
「、、、、。」

そんな芽衣子を見ると、俺はつい悪戯心を起こしてしまう。
「もっとゆっくり食えよ、いくか?」
と、もう1枚渡す。
「あ、いきます。」
今度は舌をゆっくり動かし、味わう様に食べる芽衣子。
「しっとり?」
「はい、とってもしっとり、、」

「あ、トースト焼けたぞ。」
俺はパンにジャムをたっぷり塗ってやる。
重みでジャムが滴り落ち、慌てて芽衣子は吸い上げた。
「あっ、ああ!」
ジャムがテーブルに滴り落ちる。

「やだぁこんなに! 真島さんお願い、拭いて。」
「ああ今拭いてやるから、、」
芽衣子は中指と人差し指で唇を拭いながら
こぼれ落ちたジャムと格闘してる。
だがトーストは皿に置いたまま。

「ほら、もう硬くなってるぞ。」
「あっああ!、早く食べなきゃ!」

可笑しくて可笑しくて、、俺はもう笑い転げてしまう。

「何が可笑しいんですか?変な真島さん、、」
「いや別に、、ごちそうさま。」
芽衣子は唇の端にまだジャムをつけたまま。
俺はそれをペロリと舐めあげた。
370Eliza:2011/04/30(土) 22:29:19.61 ID:fJYzohSa
以上です。
毎度の駄文で失礼しました。
又しても、くっだないお馬鹿な話ですんませんw
それでは皆さん、祭日も楽しいギ〜ルティでお過ごし下さい。
371名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 14:55:22.05 ID:NB3haR5q
>>359-365
〜門倉と万里 Bar で〜

なんだか今日の門倉は変ね。
仕事場では軽口ばっかとばしてるくせに。
さっきからあたしの胸元をちらちらみてるし。
それになんていうか挙動不審?

ああ、隣にいるのが拓郎だったら…
仕事にかこつけて誘ってみたけどだめだったのよね。
今は野上芽衣子の事で頭一杯って丸わかり。
「ん?」
門倉なんか顔真っ赤になってきてない?
「え?」
鶴見君に殴りかかろうとしてる?なんで?
372名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 14:57:30.01 ID:NB3haR5q
門倉「て…てめぇ…」
「ブッ殺おおおおおおおおおす!」

このあと鶴見のBarがめちゃめちゃになり門倉はしばらくの間
出入り禁止になった。

万里は門倉と鶴見の喧嘩を止めるという最もらしい理由
で拓郎を呼び出せてラッキーと2828していたという話は

真島拓郎の秘密のブログ「警視庁の怪物たち」という
フィクションの形をとった小説に記載されている
ことはあまり知られていない。

(※zeroさんのSSの感想代わりのSSです。
まとめさまwikiに掲載は不要です)

Elizaさん
e r o い目で芽衣子を見つめる真島(笑)
373名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:50:09.49 ID:1uG71hhI
こんにちはzeroです。
昨日の続きのようなものを投下します。

カテゴリ真島×芽衣子
タイトル愛嬌(愛、今日)

Elizaさん
真島ちゃんと一緒にこっちも爆笑しました。芽衣子相変らず可愛すぎです。
あと真島ちゃんは少し変態チックぐらいが丁度いいかもしれないとも思えましたw
Elizaさんが書く若干変態真島ちゃんに惚れましたw

371さん
とんでも駄作からまさかの連携作品を投下してくださってありがとうございます!
万理視点は全く書いてなかったので嬉しいです!携帯にコピーさせていただきました!

374名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:51:01.95 ID:1uG71hhI
「まったく…、」
「すみません、真島さん、こんな夜中に。」
あと一歩でマンションの入り口に脚を踏み入れるという時、鳴り響いた携帯電話。
〜…………門倉が急に鶴見君に殴りかかったの、お願い助けて!…………〜
シカトするわけにもいかず急いでバーへ向かいやっとの思いで暴動を止め今に至る。
「おかげでちょっとの打ち身で済みました…ちょっと机が傷ついてしまいましたけど…。」
「お前が自分の怪我を治療している間に門倉は榎本に連れられて出て行った、」
門倉が、鶴見を、殴った。…意味が分からん。この2人の接点なんて今までなかった
はずだ。どういういきさつでこうなったのかまるで見当がつかなかった。
「…あの刑事さん、シャネルに何か嫌な思い出でもあるんですかね…。」
「は?シャネル?」
「ブランドの名前ですよ。榎本さんがそのブランドのペンダントつけてたんです。
それを僕が可愛いって褒めたらあの刑事さん急に殴りかかってきて…。」
「はぁ?まったく意味がわから…………、」
「…どうしたんですか真島さん?急に黙って。」
可愛い、可愛い、可愛い、可愛い……何だこのワード妙に引っかかる。
何だ、どこで聞いた、思い出せ、思い………。
 
………お前、野上に可愛いって直に言った事あるか?
375名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:51:57.97 ID:1uG71hhI



まさか、まさか。万理に告げようと決意したその台詞を鶴見に先を越されて?
それで…それでこんな事を?
「……まさかな、」
いや。そのまさかかしれない。ありえる。あの口より先に手が出る気性なら
それだけのことでもこれくらいはやるだろう。
「あぁー…………」
しまった、という風に勝手を額にあてがいながら溜息をつく真島の意図を鶴見は
分かるはずもない、まだ拙く動く身体を前に向けこう提案した。
「仕事帰りだったんでしょう?本当にすみません、お礼に何か作りますよ。」
「いや、すぐに変える。芽衣子が心配するだろうから、」
本人に教えてやるべきか一瞬悩んだが何しろそれが事実とは決まったわけではない。
鶴見としてもこのことは忘れたいだろう、そう思った真島は再び帰宅の準備を始めた。
「あの刑事さんが暴れる前、榎本さん、一瞬オムライス頼みかけたんですよ。」
「……それで、?」
「で、一瞬考えてやめました。」
「……そうか。」
短い返事だが何かを悟ったように真島は鞄を持ち店を出て行った。

………お前、野上に可愛いって直に言った事あるか?
376名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:52:32.63 ID:1uG71hhI

結果論から言うと、ない。心情で思うことは多々あっても直接それを言った事は
芽衣子に限らず今まで知り合った全ての女に対して、ない。
(言われた方はやっぱり嬉しいのか…?)
まあそうなんだろうな。少なくとも不快には思わないんじゃないか。
さきほど入るのを妨害されたマンションの入り口に再び真島は脚を踏み入れる。
「1時30か……。」
急いだつもりだったが長居しすぎた、だが多分芽衣子は起きているだろう。
俺がどんなに仕事で遅くなったって芽衣子はいつだって必ず起きて待っている。
「ただいま、」
そんな確信があってもインターホンは押さず鍵を差し入れドアを開ける。
芽衣子は……やってこなかった。聴こえていないのかとリビングまで押し入る。
「……………。」
芽衣子は、寝ていた。だが寝場所はベッドではなく椅子に座り机に倒れ掛かるような
寝方で、電気も換気扇もつけっぱなし。これはどう見ても先に寝たのではなく
起きていようと最期まで睡魔を拒み結果負けてしまった様子だった。
(寝ていてよかったのに…。)
真島はスーツを脱ぎ、顔を荒い最低限の行動を終えると芽衣子を起こさないように
ゆっくりとした手付きで抱え上げ寝台へと運んだ。相変わらず軽い。
こんなに華奢で本当に大丈夫かといつも不安になる。
377名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:53:06.22 ID:1uG71hhI
「………、」
「あ、すまない、起こしたか。」
寝台の上に芽衣子をおろしたところで眼を覚まさせてしまった。
一瞬この状況を理解できずにいた芽衣子はすぐに正気を取り戻す。
「…真島さん、帰ってきたんですか?」
「今。」
少しだけ跳ねた髪の毛に半開きの目、呂律も微妙に回っていない。
典型的な寝起きの子供という感じだった。
「起きてくれているのは嬉しいがお前にも明日はある、きつくなったら無理しないで寝ろ。」
「大丈夫ですよ…明日定休日なんです、」
そう天真爛漫に微笑む芽衣子を前に真島の脳内には1つの感情がわきあがっていた。
「……お前、可愛いな。」
「……え、」
言えた。普通に言えた。自分でも拍子抜けするくらいあっさりとしたものだった。
もちろん今の言葉は虚言ではなく真実だ。それだけにズバッと言えたのかも知れない。
その台詞を言われて芽衣子の反応は大方予想通りのものだった。
あっという間に顔が火照り平常心を失う。
「ままま真島さんっっ!?」
「…やっぱり可愛い。」
「二回も言わなくていいです!!」
378名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:53:40.83 ID:1uG71hhI

可愛い。普通に可愛い。直接口で出してみるのと思うのだけのではかなりの違いがあった。
照れているのは芽衣子。だが間違いなく俺もそれに似た灯火を持っていた。
「だああっもう!!!」
「!?」
たまらなくなり強すぎるくらいに抱きしめる。慣れた行為のはず、なのに熱の量が違う。
「お前。…可愛すぎる……」
「ちょっと真島さん本当にどうしちゃったんですか…!」
「お前がいつも犬を見て可愛い可愛い連呼しながら抱きしめてるのと同じだ。」
「それ私が犬と同類ってことじゃないですか!!」
そんな芽衣子の台詞を半ば耳に入れず真島は芽衣子の唇を塞ぐ。
一度動いた歯車は止められるはずもなく芽衣子の白い肌へとそれは動いた。
「ちょっと…!、ふぁ…!もうこんな時間ですよ!」
「明日定休日だろ。」
「真島さんは通常出勤でしょう!!」
この俺があんなに可愛い、と連呼した芽衣子。だが今の彼女には可愛いという
形容詞がすこし不似合いだ。押し殺せずに漏れる声も俺を迎える準備をする身体も、
快楽に火照る顔も、全てが艶かしい。
「もっ…今日の真島さんおかしいですっ!」
「悪かったな。」
379名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 17:54:15.75 ID:1uG71hhI







芽衣子の秘部にするりと手を添え指をかき回す。火照った芽衣子の体温がさらに
上昇するのが分かる。訂正しよう、やはりこんな状態でも可愛い。
「あ…っ!ふぁ…んっ!!」
ここまで来たならもうあとはたやすいことぐらい知っている、
快楽にひれ伏せた芽衣子を好きにできる、俺は自身を芽衣子に送り込む。
「…っ!!力抜け…!!」
「うあっ…あああっ!!」
彼女の脚をゆっくりと持ち上げ、広げるとさらに奥へと腰を動かす。
その度互いに快楽の度合いがピークに達していく。
「……っ!!!!」
「ふぁあああああああっ!!!」
名残惜しいが彼女との距離を少しだけ離し、もう一度近づき抱きしめる。
「…可愛い、」
「……何回目ですかその台詞っ!」
「嫌か?」
「………。」
押し黙っているようでそうではない。なにかぼそりと芽衣子は言いかけた。
それがどういう趣旨の言葉なのかは大体分かるがあえて彼女に言わせたい。
「あ…?何か言ったか?」
「うっ…嬉しいです!!もうこんな時間ですから寝ます!!おやすみなさいっっ!!」
ああ、少しからかいすぎたか。もちろん紛れもない本音なのだが彼女には
刺激が強すぎたらしい。夜というより朝に近いこの時間、芽衣子はすぐに眠りについた。
「……可愛い、」
寝顔を覗き込むと真島はもう一度そういうと眼を閉じ枕に頭を添えた。

380名無しさん@ピンキー:2011/05/01(日) 20:01:06.93 ID:lqBSGPjj
zeroさん
門倉万里と真島芽衣子のお話面白かったです
「可愛い」でここまで話を膨らませられるなんて凄い
おいしいところを鶴見に持っていかれる門倉
影響されて実行して芽衣子と美味しいおもいをする真島の対比が良いですねw
照れる芽衣子は本当可愛い!
このスレで久々にエロを見た気が!ゴチでした〜

>>371さん
万里目線のお話お上手
門倉、、愛しの万理には「拓郎だったらいいのに・・」なんて邪険にされ
鶴見には美味しいとこどりされ散々ですねw
門倉に幸あれ!

Elizaさん
何気無い朝食を脳内でエロに転換して楽しむ真島ちゃんどスケベですねw
「しっとり?」「はい、とてもしっとり」
まるでトーストのCMのような台詞オンパレードで笑えましたw
この二人でCMやったらって想像しちゃいましたw
381glen:2011/05/02(月) 18:17:09.11 ID:I2tJzYwA
「花見 (1)&(2)」には恋愛要素がなかったのに、
いろいろと丁寧なコメントをいただいて嬉しかったです。
ありがとうございました。

Elizaさん
天然エロの芽衣子がたまりません
真島の攻め方が朝からすごいw 低音の「いくか」を想像しただけで鼻血が……

>>371-372
おもしろいです!
秘密のブログを読んでみたいと思いました。

zeroさん
芽衣子に火をつける方法はいったい何通りあるのでしょうか!
これからも色々教えてくださいませ
前作の鶴見の描写もgood。
脇役陣は職人様たちのおかげで、本編よりずっと生き生きしてますw

では、「花見 (2)」の続きです。
382glen:2011/05/02(月) 18:19:28.82 ID:I2tJzYwA
花見 (3)

墓地からほど近い小川の土手に、桜の大木が三本並んでいる。
真島が車を停めると、芽衣子は小さく歓声をあげた。
「静かでいいところですね。桜もちょうど満開で綺麗」
山の緑に薄紅色が映えて、真島はああ今年もやってきたと思う。
カレンダーに載るような整った形ではないが、
ごつごつして生命力を感じさせるところが気に入っている。
誰かといっしょにきたのは初めてだ。

溝口と刺し違えてろくでもない人生にケリをつける妄想くらいしか
頭になかったあのころ
芽衣子に出会った。

思いもよらない縁で立ち会った犬の出産。
命の誕生を眼前にして、俺は忘れていた感情を呼び覚まされた。
凍っていた体内にあたたかい血が通い始めたのを感じた。
子犬を見て微笑むおまえに、かすかに自分と同じにおいをかいだかもしれない。

桜を見て、おまえはふたたび命の誕生のようなものを感じているのか。

小さな体で重い過去を背負っていると知ったとき
哀れでならなかった。
なんとかしてやりたいと思った。

が、それはとんだお笑い草で
救われたのは俺のほうだった。

俺たちは眠りが浅い。それでもともに暮らすようになってから、
悪夢にうなされることは減ったと思う……二人とも。
できることなら、たまには楽しい夢を見てほしい。
383glen:2011/05/02(月) 18:20:14.77 ID:I2tJzYwA
真島家の男は人並み以上に身体頑健でありながら
無事に老年を迎えられる者が少ない。
俺にもしものことがあったとき
残された芽衣子に子どもの一人もいなければ
あまりに不憫だ。

母親に愛されなかった娘だからいい母親になれないと言うが
おまえには温かい母性があるではないか。
できることなら、子を持つことを考えてほしい。

結局は、大きな壁を越えられないから決心がつかないのだろう。

生存している冤罪事件関係者への憎しみも
復讐相手の遺族に死んで詫びたいという気持ちも
一生消えるものではないかもしれぬ。

芽衣子がふたたび闇の世界に向かうなら
俺はあれ以来口にしていない言葉をかけよう

愛している、と。

それでも止めることが叶わないのなら
おまえを殺して俺も死のうか。
おまえに生き地獄を強いたのは、この俺なのだから。

できることなら
できることなら
おまえの十五年分の孤独を
消し去ってやりたい。

できることなら
来年もまた二人でここに来よう。


(次回「花見 (4)」でラスト)
384名無しさん@ピンキー:2011/05/02(月) 19:00:56.19 ID:JfVyay1L
>>382-383
真島が俺の子供を生んでくれ!なんて言ったら
芽衣子(ガビーン!シロメ、汗ダラダラ、脈拍キュウジョショー)
と、と、ととととととととんでもない!
だ、だだだだだってあたし人殺しなんですよ?って
首を百万回ちぎれるほどふるような気がw
385ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:19:05.41 ID:9n8IDoLp
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

タイトル 「続編17 声」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編10話ラストで真島が宇喜田を撃った後、
芽衣子が三沢親子への復讐を思い留まったら…
真島&芽衣子生存設定でストーリー進行中

チャットのお題の芽衣子ポニーテール&真島あの声で言葉責め が
完成しましたので投下させていただきます
ストーリーは>>324の続きになります
386ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:21:43.57 ID:9n8IDoLp

続編17 声


(芽衣子視点)

出張トリミングからモンアンジュへの帰り道。
先週と同じ時刻に通る同じ場所を、今日はまだ夕日が照らしていた。

つい最近まで、この時間になるともう日が暮れて真っ暗だったのに。
「日が長くなったんだなぁ。」
凍りついたものを溶かしゆく春が、また暖かさを増すのを感じながら
歩いていた。

もうすぐモンアンジュへ着くいつもの曲がり角。
随分はしゃいだ声が聞こえてくる。
「さっきの、えっとペットサロン?の前で電話してた人でしょ!?やっぱ思った?
 すっごいイケメンだったよね。」
「あの人に見つめられただけで、あたし濡れる自信あるわ!」
「声とか超やばいし!あの声でささやかれてみ?あたしもうそれだけでイっちゃう!」
「もー、マジかっこよかったー!あの大っきい手でどうにかされたい。
 携帯じゃなくてあたしをいじって!って感じ。」

ちょっと卑猥な内容だというのは私にも分かる。
その会話に頬を熱く感じながら若い女の子三人とすれ違い、
大きく息をついた時だった。
私はその先に見える姿に思わず足を止める。
『分かった。じゃ明日はそっちを当たってみる。』
真島さんがモンアンジュの門の前で、携帯を手に話してる。
じゃあ、あの女の子たちが言ってたのって…。
『いや、必要ない。…ああ、そうだな。』
あんな会話を聞いた後だからか、真島さんの声だけマイクを通したように響いて
私の鼓動は急激に高まっていく。

こんな所でずっと立ち止まっているわけにもいかず、私は歩を進めた。
と、私に気づいた真島さんが、電話での会話を続けながら私に微笑みかける。
私は動揺を悟られまいと、平静を装って微笑い返し、
電話の邪魔をしないようにというお誂え向きの建前の元、
そそくさとモンアンジュの門をくぐった。
387ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:24:20.15 ID:9n8IDoLp

真島さんが浴びるシャワーの音がかすかに聞こえる部屋の中で、
私は抑えようの無い胸の高鳴りを持て余していた。

モンアンジュからの帰り道も、夕食の最中も、
今日は真島さんの声がやけに胸を震わせる。
大きな手、長い指が動く度に、艶めいた思いが沸き立つ。
私を見つめる目に、いつも以上に心が逸る。

原因は、分かってる…。
さっきの女の子たちのあからさまな会話。
顔も声も手も、真島さんの何もかも全部が大好きだけど、
他の女の子が真島さんの事をあんな風に言っているのを聞くと、
意識が勝手に集中してしまう。
「それにしたって、私ったら…。」
自分の中の甘い欲望が生々しく表に引き出されるような気がして、
私は風呂上りのまだ湿った髪と共に頭を左右に振り、
意識を無理やり他へ向けた。

ブラシで髪を梳きながら、テーブルにスタンドミラーを立てる。
私と一緒に鏡の中で納まっているのは、ソファの上に居場所を確した
大きな犬のぬいぐるみ。

「お父さん…。」

父は…、どんな思いを抱えて独りで家を出たのだろう。
父は母のことを愛してたと言った。愛人なんかいなかったと。
その母に信じてもらえず、憎しみを向けられ、側にいることさえ辛い
毎日なんて…。
私は、遠い思い出にそっと背中を押されるように、
髪を束ね始めた。

シュシュをねじりながら髪に巻きつけ、最後の一巻きを終えて
鏡を覗き込む。

幼い頃、そう、まだ家族みんなが幸せに溢れていた頃。
母は、よくこうして頭の高い位置で私の髪を結わえ、
姉にもらったきれいなリボンを結んでくれた。
『芽衣子はポニーテールがよく似合うこと。』
微笑む母にそう言われ、父にも見て欲しくなった私は駆け出して行く。
父は私を膝に抱き、ポンポンと頭を撫でながら、
『可愛くしてもらったな。』
と目を細めた。

鏡の中の自分が涙で歪んでいく。
感傷に浸りたかったわけじゃないけれど…。
388ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:26:20.34 ID:9n8IDoLp

その時、カチャッとバスルームの扉が開く。
少し驚いて私を見つめた後、ふっと笑みを浮かべて近づいてくる真島さん。
思い出から一気に現実に引き戻された私は、
真島さんには今まで見せたことの無い自分の今の様装が恥ずかしくなり、
シュシュを外そうと手を伸ばした。

私を足の間に入れるようにして、背後に腰を下ろした真島さんは私の手を掴み、
後ろから私の肩に顎を乗せてささやいた。
「なんで解くんだ。もう少しそのまま…。」
耳元で低く響く声。
鏡の中から私を甘く射抜く視線。
手首を掴んだ大きな手、長い指。
『あの人に見つめられただけで…』
『あの声でささやかれてみ?あたしもうそれだけで…』
『あの大っきい手で…』
女の子達の会話が再び頭の中で蘇る。
見えないものに体を撫でられるような感覚に耐え切れず、
私は俯いた。


(真島視点)

バスルームから上がった俺の視線は、釘付けになる。
髪を上げた芽衣子を見るのは、あのペット雑誌の撮影の時以来だ。
俺は引き寄せられるように近づいた。

恥ずかしそうに慌てて髪を解こうとした芽衣子の手を、俺はすかさず掴む。
「なんで解くんだ。もう少しそのまま…。」
後ろから芽衣子を抱きすくめるようにして、肩越しに鏡を覗き込む。
芽衣子が髪を上げると、不思議なことに可愛らしさと色っぽさという
相反する魅力が同時に増す。
俺は鏡の中の芽衣子に魅入った。

そうする内に、芽衣子は身をよじりながら俯いてしまう。
「顔上げて。もっと見ていたい。」
芽衣子は体をびくんっと跳ねさせ、俯いたままきゅっと肩を縮める。
明らかにいつもと違う様子と、思い起こせば先ほどかすかに潤んでいた瞳。
俺は芽衣子の耳元で問いかけた。
「どうした、何かあったのか?」
芽衣子は更に身をすくめ、
「な、何でも無いんです…。」
と焦ったように答える。
何でも無いわけ無い。
「芽衣子。俺を見くびるんじゃない。君の様子がおかしい事くらい気づいてる。
 何かあったなら言え。」
俺の言葉にまたひとしきり身じろぎし、おずおずと顔を上げた芽衣子は口を開いた。
389ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:28:53.62 ID:9n8IDoLp

芽衣子は、他の女が俺の声だの手だのをネタに噂していたのを聞いたのだと言った。
「それで…私、さっきから何か変なんです…。
 真島さんの声聞いたり、顔見ただけでどうにかなりそうなくらいドキドキして…
 何だか…熱い…。」

……。
いつも芽衣子を前にすると俺の心の中で甘く光る何かが、
今日は一段と妖しく俺を突き動かす。

「どうにか…なってしまえ!」
俺は芽衣子の耳に唇を押し当て、吐息混じりに囁いた。

手首を掴まれたまま、その手をぎゅっと握り締めて再び俯く芽衣子。
俺は片方だけ放した手で、確かめるように芽衣子の秘所を探る。
「やっ…」
敏感な箇所はまだどこも愛撫していないのに、そこはもう感じた証が溢れていて。
俺の声と視線だけで感じ濡れる芽衣子が、愛しくて堪らない。
と同時に、それは俺の中の一面を駆り立てる。
「まだ何もしてないのに、こんなになってる。」
俺がわざと芽衣子の羞恥を煽るように耳元で囁くと、蜜が更に俺の手を濡らす。
「い…や…。」
芽衣子は俯いたままか細い声で訴え、俺の手を押し退けようとする。

髪を上げて露になった白いうなじに、俺は誘われるように唇で触れる。
「ぁんっ…」
それだけで芽衣子の手の力は緩み、背中を反らせて声を上げる。
泉から溢れる愛液は止まることを知らず零れ続ける。
「ほら。体は嫌がってない。」
俺は芽衣子の首筋に唇を触れたまま囁き、指はわざと水音を響かせるように
秘裂を行き来する。
「あっ!あんっ、やっぁん…あっ、ふ…真島さ…いや…やめ…て…あっ…。」
俺を呼び喘ぐ声と、拒む声。
感じ求めながらも僅かに残った理性に引き止められる芽衣子を
どうしようもないほど翻弄してやりたくなる。

俺は手首を掴んでいたもう片方の手で、芽衣子の顎を持ち上げて深く口付ける。
舌を絡め取っってはそれを解き、ほんの少しだけ互いの唇が触れる位置でまた囁く。
「芽衣子…。」
顎から乳房へ手を移し、もう硬く上向いた頂をパジャマの上から指で掠め、
秘所を滑っていた手で茂みを撫でる。
390ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:31:22.15 ID:9n8IDoLp

先ほどは快楽から逃れようと身をよじっていた芽衣子が、
今度は感じ易い箇所から微妙に愛撫をずらされて、身じろぎする。
俺は全ての愛撫を解き、芽衣子の耳に一度ぺろりと舌を這わせて言った。
「本当に嫌なら止めるけど。」
そして、ふと気付く。
目の前に置かれた鏡に。
そこに映し出された芽衣子の表情は、俺を更に煽り立てる。
「どうして欲しいのか言ってみろ。」
「真島さん…。」
「前に言ったはずだ。俺が欲しいなら求めて来い。」
鏡の中の芽衣子は少し俯きながらも頬を上気させ、耳元で囁く俺の声に
肩をびくりと震わせて目を閉じる。
「言え。どうされたい?言わなきゃこのままだ。」
芽衣子はもう一度ぎゅっと目を閉じた後、涙声で言葉を紡いだ。
「もっと…触って下さい、私に…。真島さんを、感じたい。
 お願い…します…。」

俺を…感じたいと。
鏡に泣きそうな顔を映してそう懇願する芽衣子に、俺の余裕も吹き飛ばされる。
俺は芽衣子の衣服をもどかしく取り去ると、
目の前の細いうなじを吸い、柔らかな乳房を揉みしだき、
花芽と蜜壷の内側を同時に責める。
「あぁっ!んっ、やっあっ!も、もう…あぁあ!」
焦らされたせいか、芽衣子はすぐに達した。
俺は秘所から指を抜き、芽衣子の腰を抱え上げると、
自身の猛りを後ろから突き入れる。
まだヒクヒクと絶頂の名残を持つ内部は、俺をも快楽の頂点へ誘い招こうと
蠢き締め付ける。
不意に俺が腰の動きを止めてみると、芽衣子はねだるように自ら腰を揺らす。
腰を掴んでいた手で芽衣子の肩を引き寄せ、再度耳元で声を送り込む。
「腰、動いてる。」
「あっ…だって…、んっ、勝手…に、あんっぁあ!」
「そんなに欲しかったのに、どうして嫌だなんて嘘ついた?」
俺は芽衣子の中から己を引き抜く。
「真島…さん…。」
芽衣子は切なそうに俺を振り返り、訴えかけるように濡れた瞳を向ける。
「どうしたい?」
芽衣子は羞恥に耐えられず、ふるふると首を横にふる。
芽衣子の中へ、早く再び入りたいのは俺なのに、
俺の中で揺さぶられた一片がとことん芽衣子を責めたがる。
「言わないならこのままだと言っただろう。…言え。」
「…入れて…下さい…。お願い…早く。」
391ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:34:26.08 ID:9n8IDoLp

恥じらいの極致で欲望を口に出す芽衣子。
愛しくて…やる方無く愛しくて。

俺は芽衣子の腰を抱き寄せて再び繋がる。
ゆっくりと芽衣子の中を擦りながら、芽衣子の頬に触れて視線の方向を促す。
「前、見てみろ。芽衣子が感じてる顔、鏡に映ってる。」
芽衣子は一瞬だけ鏡に目をやり、はっと顔を逸らす。
その瞬間、芽衣子の中がいっそう締め付けを強くして収縮を始める。
それを合図に俺は腰の動きを早め、
高まりゆく芽衣子の喘ぎを、彼女の唇に触れた指先と鏡が映す表情とで確かめながら、
やがて共に引き寄せ合うように上りつめていった。

ぐったりと気をやった芽衣子をベッドへ運ぶと、
もう一度彼女の耳に唇を寄せ、囁いた。
「おやすみ、芽衣子。」
392ぎるちぃ:2011/05/02(月) 21:38:41.24 ID:9n8IDoLp
本日は以上になります
駄文失礼致しました
うーん、言葉責めと言えるのかどうか…
こんなんでよかったら、読んでいただけると幸いでございます
物語は続きます

>Elizaさん
最薄3箱セットに噴きましたw
門倉のキャラがいいですね!
門倉は、本編でもっと描かれていればこんな感じだったんだろうと
しっくりきました
真島さんと芽衣子、朝食食べてるだけでなんてエロいのかしら!w

>glenさん
アブラムシって、真島さんのマジなボケっぷりがかわいいですw
真島さんの家族の設定に激しく納得!
真島さんも孤独と寂しさを抱えた人だったから、
芽衣子とも共鳴し合ったんだなあと、切なくなりました。

>zeroさん
zeroさんの書く真島さんの愛ゆえの鬼畜っぷりは、もう
ぎゅんぎゅん来ますw
>芽衣子は肉体的な痛みには慣れている
ほんとにその通りですよね
溝口にコンテナへぶつけられようが、膝踏まれようが、
腹殴られようが、復活早かったし
万里に可愛いって言おう言おうと思って、
鶴見に先に言われて怒っちゃう門倉もかわいかったですw
で、可愛いなんて一生口に出しそうにない真島さんが、
芽衣子になら何度でも言ってしまうのも萌えました!

>ANKOさん
一度教わっただけで鯛さばいて活造りなんて、
さすが覚えの早い芽衣子w
ANKOさんが書く「女○盛り」もすごく読みたかった気がw
393名無しさん@ピンキー:2011/05/02(月) 23:14:22.95 ID:9oVkVKZi
うほほー。SSがいっぱい!ありがたいありがたい。
>glenさん、アブラムシから一転、深い話になりましたね
両親への挨拶で芽衣子と同じく動揺してしまった素直な読者ですが、
亡くなっていた事にすごく納得しました。うん多分絶対そう。
弟の存在も、真島の人となりがすごくわかりました。
墓参りをする二人の姿いいですね。続きまってます

>Elizaさん、どスケベで微変態な真島。朝っぱらからなにしとるんじゃwwこんなテイスト大好物。面白かったです。真島同様ニヤニヤしながら読みました。

>zeroさん
門倉がますます好きになりましたよ。
頑張れ〜って心の声をかけながら読みました。
あまりに気の毒だからいつかリベンジさせてあげてね。
そしてちゃっかり「可愛い」で燃え上がる二人。笑った。

>ぎるちぃさん
言葉責めに恥辱プレイ。素晴らしいエロ描写。
ごっつぁんです!!
女三人組をスパイスにした話のもっていき方はさすがです。
ほんとに上手ですね

はぁ今夜は良い夢見れそう
やっとどうにか完成しそうなSS。明日、投下します ANKO
今日はこのままいい気分で寝たい。ほほほ
394ANKO:2011/05/03(火) 08:18:40.80 ID:SOAsiZl/
おはようございます
なんとか最後まで書けましたので投下します

ぎるちぃさんが濃厚な真島を書いてくれたので
私は心おきなく?禁欲修行僧のような真島を投下できますw
長くなりますので2話に分けます

では>>284の続き
「桜の樹の下で その5」
395ANKO:2011/05/03(火) 08:22:28.69 ID:SOAsiZl/
芽衣子はスケッチブックに絵を描いている。
不思議なもので子供が描く絵そのものだ。
のぞき込んでじっと見る俺に気付くと、顔を上げて微笑んだ。
「みんなでお花見した時の絵よ。
桜の樹の下でお弁当を食べたよね。またお花見したいな。
いつお家に帰れるの?」
「今日、先生に診てもらったら聞いてみような」
咄嗟にそう応えてしまった。家か…。
芽衣子の帰る家はあのマンションだ。どう説明しようか。
俺はこれからの事も考えた。仕事もそんなに休んではいられない。
かといって子供のような芽衣子を一人、マンションに
置いていくわけには行かない。いろいろ思いあぐねていると、
部屋をノックする音がした。回診の時間だ。

包帯を外すと、白い肌に生々しい傷が赤黒さを所々残しながら浮かび上がる。
自分の傷跡を見るのが怖いのだろう、ぎゅっと目をつむる芽衣子が哀れだ

体の状態は良好だった。
その後の心療内科での診断と合わせた結果、退院の許可がおりた。
なるべく早く元の環境に戻した方が回復の可能性があること、
しかし無理に思い出そうとしてはいけない、
退行をさらに進める危険もあると釘をさされた。
俺の中で戻ってほしい気持ちと、思い出さないままにしてやりたい気持ちが入り交じる


……翌日
芽衣子は嬉しそうに着替えをしている。
「やっとお家に帰れる。お母さんとお姉ちゃん、待ってるね」
俺は帰り支度をする手が止まった。やはり言っておかなければいけない。
芽衣子の目の高さに合わせて腰を屈めてゆっくりと話す
「芽衣子、今から帰るのは別の家なんだよ」
「どうして?」
驚いた顔に躊躇しながらも、とってつけたような話を続けた。
「今、あの家は少し壊れて建て直してる。
芽衣子は怪我をして病院に通う為に俺と近くのマンションに住んで、
お母さんとお姉ちゃんはもっと遠い所に住む事になったんだ」
「そうなんだ…お姉ちゃんと遊びたかったのに…」
芽衣子から笑顔が消え、寂しそうな顔をする。
もっと気の利いた嘘は思いつかないもんか、俺はふぅと溜息をつく

「しばらく俺と二人きりだがいいか?」
「うん」こっくりと頷いた
「さぁ、行こうか」
荷物を持ち病室を出ようとすると、芽衣子がすっと手を繋いできた。
俺はその華奢な手をぎゅっと握り返す。
そうだな、こうやって手を繋いで歩いていけばいい。
躊躇う必要は何もないんだ。
396ANKO:2011/05/03(火) 08:36:15.26 ID:SOAsiZl/



車に乗り込むと、やはり沈み込んだ顔をしている。
俺は芽衣子を喜ばせる事を思い出した。
早速、彩乃さんに連絡する。
芽衣子の状態は事前に伝えてあるが
急に会わせればやはり戸惑いを隠せないだろう。


「いらっしゃいませ」
元気のいい彩乃さんの声にほっとする。
「こんにちは」
芽衣子は俺の背後から恥ずかしげに顔を覗かせ
た。
「こんにちは。お待ちしてました。
芽衣子さんのワンちゃん、連れてきますね」
彩乃さんは微笑んで、ごく自然な対応をしてくれた。
こういうところは女の方が上手いのだろうか。
俺は妙に感心してしまった。

「芽衣子のワンちゃんって?」
訳がわからず店内をキョロキョロ見渡す芽衣子。
彩乃さんがタロウを抱いて来た。
店に入った瞬間から、すでに芽衣子の気配を感じたのか、
鳴き声は聞こえていた。
タロウは芽衣子の姿を見ると、ちぎれんばかりに尻尾をふり
声にならない鳴き声で甘える
「可愛い〜」
「お前の犬だ。タロウと言うんだ」
「うそっ。飼ってもいいの?嬉しい!」
満面の笑みを浮かべていたが、ふと顔を曇らす
「でも、…お姉ちゃんが、アレルギーだから飼えない…」
「大丈夫だよ。しばらく俺と芽衣子だけだから。
またみんなと一緒に暮らす時はお姉ちゃんのアレルギーも治ってるさ」
苦し紛れについた嘘だが、
今の芽衣子は疑いもせず信じてくれるのは助かる。

「お姉さん、ありがとうございました」
「芽衣子さん、またワンちゃんと遊びに来て下さいね」
「はい」
手を振る二人。
芽衣子の後から店を出る俺に彩乃さんは
「真島さん、また何かお手伝いさせて下さいね」
と涙を浮かべながら言ってくれた。本当に彼女には感謝する事ばかりだ。
397ANKO:2011/05/03(火) 08:44:50.48 ID:SOAsiZl/


…………真島マンション………

「ここがお父さんと芽衣子が住む家?」
「ああ。そうだよ」
「なんだかカッコいい」
そう言いながらも実際のところ、犬に夢中で家の事など
それほど関心もない様子が、好都合だった。
「あんまりはしゃぐなよ。傷が痛むから」
「はい」
無邪気でくったくのない芽衣子の笑顔と笑い声、
違うのは、いつも芽衣子に入れてやるマグカップの中身が
コーヒーからホットミルクになっただけだ。
こうやって気負わず変化を徐々に受け入れていけばい。

夕飯の後片づけを済ますと、先ほどのはしゃぎ声がなく静かになっているのに気付く。
ソファーを見ると芽衣子が眠っていた。
退院したばかりだから疲れたんだろう。
俺は芽衣子を抱き上げベッドへと運ぶ。
そう言えば以前こんな事があったな。
その時はタロウにえらい目に合わされたが。
苦笑しながらベッドに降ろす。
俺はそのまま芽衣子の隣に横たわった。
これからは男としての俺は封印しなくてはいけない。
それはとても辛いが、芽衣子を失う事を考えたらなんでもない
穏やかな寝顔の芽衣子の頬に触れ、髪を撫でながら俺は眠りについた



「朝ですよ。起きて」

優しく揺すられ、俺は目を覚ました。
ぼんやりとした視界の中に芽衣子が朝の光に包まれながら微笑んでる
俺は手を伸ばして引き寄せよせた。
俺の胸の上に芽衣子の頭が落ちる
「きゃ、びっくりした。あはよう。お父さん」
顔を上げてクスクス笑う芽衣子
はっと目を覚ました。しまった、いつもの朝と間違えた…。
「お、はよう…」
動揺しながらも返事をする。
だが正直、元の芽衣子ではないとがっかりする自分もいた…。


「ねぇ、天気がいいからお花見に連れてって」
「花見?まだ退院したばかりだから、無理だ」
「え〜、桜が散っちゃう…」
芽衣子は懇願するようにじっと俺を見つめ、その瞳が潤んでくる
「わかった。少しの時間だけだそ」
俺の言葉にぱっと顔を輝かせる
「わーい。タロウも一緒に行こうね!」
仕方ないなと思いながら、以前の芽衣子はいつも遠慮がちだったから
こうやって素直に我が儘を言い、甘えてくる事を嬉しく思う。
398ANKO:2011/05/03(火) 09:05:39.75 ID:SOAsiZl/


朝食を済ませ、片づけをしていると、
着替えをしていた芽衣子が近づいてきた。
「靴下を捜そうと引き出しを開けたら、出てきたの」
手の中にあるのは、姉の形見のネックレスだった。
俺は一瞬血の気が下がった。
「前にお姉ちゃんがお祝いで芽衣子にくれるって言ってたのだよね。」
よりによってこれを覚えているとは。しかし記憶の混乱が…
「小学校に入学したお祝いよね。今日付けていっていい?」
「あ、ああ。…いや、駄目だ。
これは落として無くすといけないから置いていきなさい」
まだ辛い記憶に繋がるものは避けてやりたい。
後で芽衣子の目の届かない所に締まっておこう。
しかし、芽衣子の瞳がまた潤んでくる。
俺はこの瞳に弱い…。
「わかった…。落とすなよ」
まったく俺ってやつは咄嗟に上手い言葉が浮かんでこないとは。
それでも刑事か…。

「お父さん、つけて」
芽衣子が後ろ髪をかきあげる。
白く細いうなじ。シャラリと鎖をつけるとその艶っぽい美しさが際だつ。
いちいちドキっとしてしまう俺は情けない。
相手は七歳の子供なんだ。しっかりしろ。


「腹は痛くないか?」
「大丈夫。行こっ!」
芽衣子はタロウにリードをつけると足早に部屋を出た。

まだ行き先を決めていない。長い距離を歩かせるわけにはいかないから
車でどこかの公園まで行くとするか。桜の綺麗な公園…。

「お父さん、あの公園に行こう」
「あの公園?どこだ?」
「高台の、東京の街がみえるところ。ほら、去年みんなで花見したとこ」
高台…。あそこか!
病室で描いていた絵はあの場所だったのか…。
芽衣子の姉が自殺した場所
そして俺たちが終わりを告げた…。
あの場所は悲しみだけではなく、家族の思い出の幸せな場所でもあったのか…。
「お父さん、早く」
「あ、ああ。わかった」連れて行ってもいいものなのか、迷いながらも車を発進させた。
399ANKO:2011/05/03(火) 09:19:28.60 ID:SOAsiZl/
『桜の樹の下で その6』

公園近くの駐車場に車を停めると、高台へ続く坂へと向かう
ここはあの時必死で駆け上がった坂。
そこを今、芽衣子と手を繋いでゆっくり歩く。
春の風がそよそよと吹いて心地よさを感じた。
心の中は複雑であったが引き返そうとは思わなかった

しばらくすると芽衣子が立ち止まった
「どうした」
「疲れちゃった…」
まだ傷が癒えてないから仕方ない。
「おんぶしてやるよ。ほら」
屈むと俺の肩に手を回し芽衣子がふわっと背中に覆い被さってきた。
「お父さんの背中、大きくて気持ちいい」
肩に頭をのせて体を密着さる芽衣子の体温を感じると
俺も気持ちが安らいだ
歩き始めると芽衣子が突然呟いた
「あれ?お父さんの匂いが違う」
「そ、そうか?石鹸を変えたからかな。嫌か?」
「ううん。この香り大好き。
でも初めての香りじゃないような気がする」
芽衣子の中に少しでも俺の存在が残っていた…それだけいい。
俺は胸が熱くなった。



そして、あの場所に着いた…。
ここで俺たちは終わりの時を迎えようとした
沈みゆく太陽が別れをつげるかのような黄昏の中。
秋が終わり木々は枯れ葉をまとい、俺たちの永遠の眠りを迎え入れるように、すべてのものも深い眠りにつこうとしていた。
だが今はあの時と全く違う。
木々は生い茂り生命の息吹を感じ、空は真っ青に晴れ渡っている。
「気持ちいいね。」
清々しく微笑む芽衣子が眩しい。
ここは君の家族にとって幸せな場所だったのに
その後の悲惨な出来事を思うと胸が痛んだ

「街がよく見える。お家はあっちの方だよね」
「ああ、そうだな」
「桜、ほとんど散っちゃったね」
「残念だったな。少し遅かったか」
「あ、あの樹だけお花いっぱい」

なぜか一本だけ満開に咲き誇っていた。

「良かった。あの樹の下でお弁当を食べたんだ。
きっと芽衣子たちの事待ってたんだよ。」
その樹の下で桜を眺める。光があたり薄ピンク色に輝く桜は美しかった
「綺麗。お弁当持ってこれば良かったな」
「少しここで休んでから帰ろうか」
「うん、芽衣子、喉がかわいちゃった。ジュースが飲みたい」
駐車場に自販機があった事を思い出した。
「買ってくるから、ここで待ってろよ。どこにも行くんじゃないぞ」
「はい」

芽衣子を座らせ、俺は駐車場へ缶ジュースを買いに行った。

戻る坂の途中でタロウの鳴き声が聞こえ、慌てて駆け上がった。
400ANKO:2011/05/03(火) 09:31:37.91 ID:SOAsiZl/

樹の下で芽衣子が倒れている
「芽衣子!!」
抱き上げるとうっすら目を開けた
「大丈夫か!」
こくんと頷く。
良かった…。
まるであの時のようで、俺は心臓が凍り付く思いがした。
「やはり外の風はまだ無理だったな。もう家へ帰ろう」
芽衣子を抱いて立ち上がろうとした時、
俺の腕をぎゅっと掴んだ

「ま…真島さん」
「…芽衣子…!?」
「わたし…どうしたの…」
「芽衣子…戻ったのか!芽衣子!」
俺は芽衣子を抱きしめた。
「俺がわかるのか?」
涙を流して頷く
「…ずっと夢を見てた…とても幸せな夢…
お父さんが側にいてくれた。
私…どうしてここに?」「君が来たいと言ったから…」
「夢じゃなかったのね。おんぶしてもらって…ゆらゆら揺れて…
あれはお父さんじゃなかった…
ごめんなさい…私、あなたの事忘れて…」
「いや、君は俺の事を覚えていてくれたよ。
それにすべてを忘れたとしても、
何があっても俺は受け入れるつもりだった。前にそう言っただろ。
だが、目覚めない方が幸せだったかもしれないのになぜ戻ってきた。」

芽衣子は胸元のネックレスに触れる。
「お姉ちゃんが、私をここに呼んで、
ちゃんと生きて行けって、真島さんの元に返してくれたんだ…。」

その時、ぷっつりとチェーンが切れた。
「お姉ちゃん…」
手の中のネックレスを見つめる。

そして意を決したように起き上がり、桜の樹の下に穴を掘り始めた
言わなくても何がしたいかわかっていた。
俺も一緒に深く深く掘る。
そして、そっとネックレスを埋めた

「私、真島さんとずっと一緒に生きていきたい。お姉ちゃん、ここで見守っていてね」

その時、風が強く吹いた。
桜の花びらがはらはらと舞い、ネックレスを埋めた場所をピンクに染める。

「来年も、再来年も二人で、お姉さんに会いに来ような」
芽衣子は深く頷いた。

「さあ、家に帰ろうか」差し出した手を芽依子はしっかり握りしめた。

これから先、まだ辛いことがあるだろう、
それでも二人一緒に歩いて行くんだ。
もう二度と俺の手を離すなよ。


401ANKO:2011/05/03(火) 10:01:09.56 ID:SOAsiZl/
以上です
やっと終わったー
長々とお付き合いありがとうございました。

『無償の愛』がテーマだったのですが
途中でロリ芽衣子に翻弄される真島で話が膨らみそうだったを必死で抑えました。

我慢汁な真島ちゃん、あやうく『夢精の愛』になりそうでした。

ではでは皆様、ゴールデンウィークをお楽しみ下さい。
402名無しさん@ピンキー:2011/05/03(火) 17:51:01.04 ID:ZXe6Lv0e
ぎるちぃさん
むほほ〜あすなろ抱き鏡越し目と声で犯しプレイでてんこ盛り萌え〜
このシチュエーション今までで一番好きかも!!
すっかりここでは真島ちゃんのうなじ好きはデフォになってますねw
真島ちゃんの目、手、声は確かにやばい!
言葉攻めと恥ずかしながら祈願する芽衣子とでエロさ倍増でした

ANKOさん
こちらはうってかわって禁欲修行の真島ちゃんw
ロリ芽衣子相手に暴走っていうのも見たい気もするけどさすがに手を出したら不誠実
きちんと無償の愛が描かれていましたよ
真島ちゃんよく耐えた!!これからは心起きなく食べちゃってw
あの高台が楽しい思い出の場所でもあるという設定で今までを振り返ると泣けました
403名無しさん@ピンキー:2011/05/03(火) 19:27:14.40 ID:ojPpWRr+
glenさん
真島家という単語にきゅんきゅんしました!
その中に芽衣子も入ると思うと余計にW。
真島芽衣子と桜、最高にマッチした組合わせでした!

ANKOさん
おおお面白かったです!反面終わってしまって切ない…ドラマ終了後に味わった感覚に近いものを堪能できました。次は女体○りですよ(笑)


ぎるちいさん
いつもにもまして積極的な真島ちゃんGJです。
芽衣子にしたらたまったもんじゃないですがWW
とことん攻めモードの真島、完全にノックアウトです。

zero
404名無しさん@ピンキー:2011/05/03(火) 21:47:41.05 ID:vhtGnHWJ
Elizaです。
今日のお天気は寒かったけど
ここはあったかですね。

>zeroさん
内容とリンクしたタイトルの付け方が
いつも上手いなあと思います。
語の深さを感じます。
>glenさん
>>真島家の男は人並み以上に身体頑健でありながら
>>無事に老年を迎えられる者が少ない。
本編ラストを思い出して泣いてしまいました・・

>ぎるちぃさん
他人の会話に焚きつけらる芽衣子の感情が
伝わって、、真島の言葉にもドキドキ。
>ANKOさん
芽衣子が子供言葉なのが切なくて
7歳の子供だと言い聞かせる真島も切なくて、、
だけど>>401の『夢精の愛』で爆笑w
405Eliza:2011/05/03(火) 21:48:49.31 ID:vhtGnHWJ


カテゴリー:真島×芽衣子
タイトル:ベルベットブルーの夜

設定:真島と芽衣子の夜。
真島が苦悩しつつダークサイドに。
一気投下につき少し長文かも。
注※エロあり
真島が黒モード入ってますが
繊細に屈折した真島らしさを含ませたつもりです。
お好みスルーでお願いします<(_ _)>


リビングに散乱した服、、、
バスルームから漏れる俺達の声。
互いの手を絡め合い、芽衣子とシャワーを浴びた。

掌で芽衣子の胸の感触を弄ぶ。
強く求めると、光の飛沫がはじけて消えた、、
「愛してる、、、愛してる、、、」
耳朶を愛撫をしながら俺は囁き続ける。
その言葉を確かめる様に、芽衣子の指先が俺の唇に触れた。

まだ濡れ髪のまま、、
芽衣子を肩に抱えベッドに落とした。
「もっと大きいベッド買わないとな、、」
「、、真島さんが暴れなければ大丈夫ですけど。」
「暴れさせる方が悪いんだぞ、、」
……
肌にゆっくり手を這わせた。
「ぁぁ、、」
芽衣子はもう甘えた声を出してくる。
「あっぁ、、あ!」
俺を全身で感じる芽衣子の声。
眉根を寄せ、耐える様に目を閉じて、、
「真島さ、、ん、、!」

始まりはいつもと同じ。
こんなふうだった。
それが今夜は少しずつ違っていく、、
406Eliza:2011/05/03(火) 21:49:27.54 ID:vhtGnHWJ

ここ数週間、俺は事件に掛かりっきりだった。
今夜は久しぶりの時間。
芽衣子に触れて甘く優しい時を過ごす、、
それだけで十分なのに、、、

今夜は欲望の赴くままに動きたい。
俺は狂った様にひたすら愛撫を繰り返す。
……
手を止めてじっと芽衣子を見つめた。
唇に俺自身をあてがう。
「あっ、あの、、。」
「嫌なのか?」
「いえ、、、、。」
「俺が望んでるのに?」
首を傾げ強い口調で問うと
芽衣子の唇がおずおずと先端に触れてきた。
まだぎこちなく未完成。
だが悪くない、、

舌を深く前後させ咥えられると
俺も、、昂ってきた。
「あの、、慣れてなくて、、」
芽衣子は動きを止めた。

悪気が無いと分かってる。
だが途中で止められ、俺は極めて冷たい言葉を返していた。
「、、慣れとか。そういう事じゃないだろ?」
もう歯止めがきかない。

俺は箱から数個を取り出した。
目の前でやってみせる。
巻き終えると外し、また新しく封を切ると
芽衣子にそれを渡した。

407Eliza:2011/05/03(火) 21:50:00.12 ID:vhtGnHWJ

「着けろ。」
今覚えた通りに芽衣子が俺に着ける。
ゆっくり、そっと、、
最後まで終え芽衣子はホッと溜息をついた。
だが、まだ終わりじゃない。

膝立ちで後向きの姿勢をとらせ、芽衣子を抱く。
のしかかって胸をまさぐり、首筋に唇を這わせた。
ここは弱い、、又すぐに声を出してくる。
「ぁ!ああ、、」
声を遮る様にベッドに押し付けると
芽衣子は両手を着いた。
……
「あの、、、、、」
こんな恰好をさせたのは初めてだ。
芽衣子は起き上がろうとする。
「そのままでいろ。」
「恥ずかしいです、、嫌です、、」
「嫌?」

だが内から差し入れると、芽衣子は俺の指を濡らす。
しかもあっさり飲み込んだ。
「、、じゃこれは、、?」
芽衣子の滴を背中に塗りつけてやった。

そこを仰ぎ見ながら、指で探り、掻き混ぜた。
舌を這わせると、芽衣子の膝が崩れ落ちそうになり
芽衣子は頬をグッタリ枕にうずめる。
「真島さん、、」
「こんな事する俺を嫌いになったか?」
芽衣子は震えて、弱々しく首を振った。
408Eliza:2011/05/03(火) 21:50:39.89 ID:vhtGnHWJ
それでも、、俺を欲してる、、
そう思うとまた壊したい願望が強くなり
芽衣子の脚を開かせ、後ろから強引に進んだ。
「んあぁッ!、、」
反動で芽衣子が大きく前屈の体勢になる。
それがまた俺を刺激する。

「どう、して?、、い、つもみたいに、、」
その問いに俺は答えられない。
「いゃ、あ!」
抗う芽衣子の声。
だが、、
腰に手を添え俺の方へ引き寄せると
芽衣子は自分で姿勢を取った。

最奥まで進入させ、ゆっくりと腰を回す。
すると芽衣子は、俺を受けて揺れ出す、、
「っぁ、、ん、、」
くぐもった声音も変っていく、、

言葉とは裏腹に芽衣子の身体が反応していた。
また、俺の中で愛欲が渦巻いていく。
俺はどうしたのか、、どうしたいのか、、。
このまま、、俺の手で芽衣子を壊してしまいたい。
……
なのにこれ以上、荒っぽい事は出来なかった。
何故?、、、、
愛してる、、から。
それもまた、答えだった。

今夜は、その狭間で苦しんだ。
苦しみながら、、俺は芽衣子を愛した。
409Eliza:2011/05/03(火) 21:52:23.50 ID:vhtGnHWJ
毎度の駄文、失礼致しました。
このお話は「夜」ですが、後編として「朝」に続きます。
続きはまた投下します。

今日はちょっと寒い位でしたので
皆さん体調を崩されませんように〜では。


410名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 00:16:54.62 ID:gDoeG8Vh
エロ作品が続いて興奮します(まぁ本来エロパロスレだから当たり前かw)

Elizaさん
絶倫男が数週間もおあずけじゃさぞ野獣度もUPしますよねw
真島のどSっぷりと芽衣子のどMっぷりが炸裂ですね〜
後ろからプレイ大好物です!
壊したい本能と守りたい理性の間で揺れる真島ちゃん良かったです
411名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 00:49:02.92 ID:ARh8tYDO
おっ、ポニーテール編きてる!ぎるちぃさん乙です!
鏡越しにするのも新鮮で、どんだけうなじ好きなの真島ちゃんw
ってのが伝わってきて良かったです。
正面や横顔を見つめまくってたり、
うなじの見える違うヘアスタイルでも見たいかもです。
芽衣子は似合うヘアスタイル多そうだ。

ANKOさん、切なさが上手く表現されて想像しやすい、
と思うも最後の夢精の愛に笑ってしまいましたw

Elizaさん、「もっと大きいベッド」のところがツボです
芽衣子は無意識に惑わせすぎだ
真島ちゃん、これ以上野獣になるのかなw
「朝」編楽しみにしてます

GWだけどまっしーと芽衣子は相変わらず激しいことw
412名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 01:39:14.56 ID:gpa5WSgb
>>395-400 を読んでの感想+おまけSS
(※まとめさまwikiに収録は不要です)

Inspired by the 桜の樹の下で

…もしも幼児返りした芽衣子の面倒を見るために
万里が真島のマンションにきたら…

「おばちゃん誰?」幼児返りした芽衣子が言う。
「お、おばちゃん???」
おばちゃんという言葉に相応しい年齢だということをわかって
いても目の前でそう言われると心に乱気流が発生し、
わなわなと拳に微妙に力が入る
真島は慌てて万里に話をあわせてくれ頼むっ!
とばかりに目配せしてきた。
わかっているわよ。
わかってる彼女はPTSDで幼児返りしてるだけなんだから。
(わざとやってんじゃねぇだろうな?…あぁこの○りっ子が!)
413名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 01:42:37.99 ID:gpa5WSgb
「おばちゃん、怖い。パパ助けて!」

真島の背後にさっと隠れて万里を見上げる。
うっかり芽衣子ちゃん(自称6〜7歳)の目を
凝視していた自分にはっと気づく。

「大丈夫だよ。おばちゃん、怖くないから。」
真島は優しく芽衣子を見つめ、万里にはキっとニラミを聞かせる

おば…って拓郎まで言うことないでしょ?と思ったが
すぐにあることを閃いた。

「芽衣子ちゃん、おばちゃんたちは大人の遊びをこれからするの」
「だからあなたはここで静かにしててね。」

拓郎!ちょっとこっちきて
万里は真島を別室に呼んでドアを閉めた
414名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 01:45:15.54 ID:gpa5WSgb
「おい、なにするんだ?わっちょっとなんで脱がせる?」
「暗くするな!」
「いいじゃない、あたしたち初めてじゃないし。」
〜1分後〜
「あぁ!拓郎そこ、そこじゃないもっと上」
「違う、もう少し下」
「そうそこそこ」
「あぁん、もうだめ!」
「痛ッ!万里もう少し優しくしろ」
「だぁめっ、これ以上優しくなんてできない」

物音と共に艶っぽい声が聞こえてくるのを芽衣子は壁に
ガラスコップを押し当てて聞いていた。
子供ながらに尋常でない状況を把握したのか表情が段々
強張りはじめる。
「パパ、パパ!大丈夫?パパを…」
「真島さんになにするんですかーーーーーー!」
(てめぇーーただじゃおかねぇぞ!!)
415名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 01:48:30.33 ID:gpa5WSgb
ドアをバタンと開けるとそこには全裸で正座して神経衰弱を
している真島と自分は服を着たままの万里が微笑みながら
芽衣子をみていた。

ミスしたらデコピンをお見舞いするというルールで
プレイしていたらしい…

「フフフwひっかかったわね。野上芽衣子。」
「拓郎の危機にあなたが冷静でいられるはずがない。」
「良かったわね。彼女正常に戻ったんじゃない?」

熱い眼差しで見つめあう二人を見て急に馬鹿らしくなった
万里はそっと扉を閉めると家路へ急いだ。
2度と拝めないと思っていた拓郎の全裸姿はお礼として頂いたわと
ほくそ笑みながら…

P.S
(幼児返りしたのが野上芽衣子でよかった。
もし拓郎が幼児返りしたら…OH MY GOD!)

おわり
416名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 01:50:49.97 ID:gpa5WSgb
>zeroさん とんでも駄作なんて控えめにもほどがあります!
とても楽しめましたw
あなたの心理描写には卓越したものを感じます。

>glenさん 苦悩する男、真島が鮮やかによみがえりました。
武雄がこのあとどうからんでくるのか続きを早く読みたい。

>ぎるちぃさん 今回の二人の描写は私には刺激が強すぎて…以下お察しくださいw
いろんなネタをこれでもかこれでもかと料理していくあなたの才能に脱帽です。

>ANKOさん 呼ばれてないのにまたまたわいてきた私を許してくださいw 
お父さん真島を存分に堪能できました。面白いのであっという間に読めてしまいました。
あとがきの話が膨らみそうになったというところにかなり興味あります。
ぶっとんだ内容でも全然OKなのでいつか書いてもらえないでしょうかw

>Elizaさん エロでもパロでもなんでもこなせる素敵なあなたに嫉妬。
417名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 08:44:15.40 ID:5VgI90Rj
夢精に愛なんてありません。間違えました。

『夢精の哀』
『朝立ちの日々』
『女体盛り』
の三本立てでお送りします
なんてね そんなの書けまへんがな。

>Elizaさん
エロのテクニック。腕をあげましたね。
禁欲の真島を払拭させる素晴らしい、どS真島をありがとうございました。救われました。
そしたまたゴムをうまく使ってw。三箱も買ったんですもんね。
「暴れなければいい」ってどんなけハッスルするんだよ。
でも最後、狭間で悩みながらイタス真島ちゃんはらしくてこれもまたイイ。

>>416さん
BARで酒乱の万里と同じ方ですよね。ありがとうございます。
芽衣子を覚醒させた万里の荒療治GJです。
またはっちゃけた万里を書いて下さい。
優等生もたまには壊れなきゃ。

ANKO
418名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 10:38:07.73 ID:i9GB7bOz
>>417
ハッスル ワロタw
419名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 12:49:37.04 ID:Qi6J88QG
未だ感想が追い付かない程ssがあるとか、皆様楽しいGWをお過しですねw
GJですよ!紫式部もこの時代にいたらインターネッツやってますよー
そういや源氏物語の映画、式部(中谷)が道長(ヒガシ)に惚れたから源氏(生田君)の物語を紡いで悶々とする話らしいですね
いつの時代もやる事は同じですねw
420ANKO:2011/05/04(水) 19:10:13.94 ID:5VgI90Rj
GWだと言うのに
父ちゃんは釣りに、お子らは部活に母ちゃんはエロパロに。
という事で連投下で失礼します

『桜の樹の下で おまけ編』
注)シリアスだった話がうって変わって脳天気な話になってます。 繋がらなくても広い心でお読みください。
421ANKO:2011/05/04(水) 19:17:13.52 ID:5VgI90Rj
芽衣子視点

退院してから一週間がたった。
私たちは以前のように穏やかで平和な日々を過ごしている。
少しだけ違うのはやたら真島さんの視線を感じる事だ。
今もソファーに座りながら、テレビではなく私を見ている。

「私の顔に何かついてますか?」
「いや別に」

そう言ってまだじっと見てる。
その瞳がちょっとだけすけべそうに感じるのは気のせいだろうか

「ねぇ、真島さん。あまり覚えてないんですが、私、どんな状態だったんですか?」
「特には何も。ただ可愛かった」
そんな言い方余計に気になるじゃない。

「何か失礼な事をしたんじゃないかと、不安で不安で…」
真島さんの目をみてたら涙が溢れてきた。

「おいちょっと待った、俺はその瞳に弱い…わかったから。」

真島さんはフッと笑って「ここにおいで」って
自分の膝をポンポンと叩いた
ここって…真島さんの膝に座れって事!?

「え…、そ、そんな」
「いいから」
ぐいっと引き寄せられ、落ちるように真島さんの膝の上で
抱っこされる形になってしまった。

「…恥ずかしいです」
真島さんはくっく笑って、
「君はなんの躊躇いもなく乗ってきたのに」
とか
「こうやって座ってると後ろから、首に手を回してぶらさがってきたぞ」とか
「俺の腰にもふいに抱きついてきたな」
とか顔から火がでるような事を言う

「私が…ですか?」
「ああ、なのに俺は自分を抑えるのに必死だった」
「???」
「君からお父さんって呼ばれたからな」
「ええ?真島さんの事を?」
「全く覚えてないのか。ひどい奴だな。
もうお父さん言うなよ
あれは正直、男としては嬉しくない。萎える。」

なんとなく、子供の頃の夢を見ていた気がするけど
具体的にはぼんやりするだけで。
お父さんの存在は感じてたけど…覚えてない
真島さんと間違えてたなんて。
422ANKO:2011/05/04(水) 19:26:11.70 ID:5VgI90Rj
「落ち込むな。
でも本当に可愛かったんだよ君は。
素直に甘えてきて。あのままでも良かったぐらいだ。
それに今ならこうできるし」
ふいに口づけをしてきた。
何度も何度も私の唇を啄んで、そして侵入してくる。
とろけるような口づけ
。でももっとちゃんと話を聞かなきゃ
「ちょ、ちょっと待って」
「待てない」
私はそのままソファーに押し倒された
じっと私を見つめる。
彼の少し潤んだ瞳。
揺るぎない彼の愛情。
どんな事があっても、どんな私になっても受け入れると
言ってくれたこの人に、私は何が出来るのだろう。
「一生君を抱けないと思った」
首筋に口付けを落とし、ぎゅっと抱きしめてくれた
「うっ」

「痛むのか。すまない」「大丈夫です」
「馬鹿だな。我慢する奴があるか」
「でも…」
「痛い時は、痛いよってわんわん泣いて、俺にしがみつくといい」
「私、そんな事しましたか」
ははは、と真島さんは笑う。

「傷がまだ癒えてないお前を抱くほど俺はそんなに鬼畜じゃないよ。
直ったらたっぷりサービスしてもらうから」

申し訳ない事に、真島さんは私の傷が完璧に治るるまで禁欲の日々が続いたのでした。

私ができる事ってナ二かしら。研究しなくちゃ


おしまい
423ANKO:2011/05/04(水) 19:28:33.28 ID:5VgI90Rj
ご〜め〜ん なさいね
肩すかしのようなSS
エロほとんどなしです。修行してきます
424名無しさん@ピンキー:2011/05/04(水) 20:13:23.88 ID:gDoeG8Vh
ANKOさん
禁欲解禁??と思いきや・・・そうだよなぁ〜まだ芽衣子の傷が完治してないんだ
でもほのぼのして和みましたよ!!!
甘えん坊ロリ芽衣子も捨てがたいのでもうちょっと素直に甘える芽衣子も見ていたい気もしますね
溜まった分、濃厚なの楽しみにしてますよ〜w
425hitoshi:2011/05/05(木) 11:12:49.54 ID:rFO01JJb
ちょいシリアスなの、投下します
本編捏造してます

タイトル:遣らずの雨
カテ:真島×芽衣子
回避はタイトルでお願いします
426遣らずの雨1:2011/05/05(木) 11:13:43.34 ID:rFO01JJb
遣らずの雨

野上芽衣子が店で前科者呼ばわりされているのを、俺はただ黙って見ていた。
刑事であることを隠して仕事はSEだと偽っていたから、
彼女は多分前科があることを部外者の俺に知られたと思い、傷ついただろう。
彼女に対するオーナーの態度からは彼女の過去を知って雇っているのは分かっていたが、
同僚のアヤノと呼ばれている娘がそれを知っていたかは疑問だった。
彼女の仕事が終わるのを待って、俺は彼女をいつもの海へ連れて行った。
柵を越える彼女に手を貸しながら、内側に収まりのつかないものがざわついているのには気が付いていた。
蒼く光る海を見て
「あれ?何か光ってる…」
と彼女は呟いた。
「夜光虫だな。」
俺は彼女に一歩近づいてそう答えた。
眼下に蒼い波が見える。
「夜光虫…綺麗。初めて見た。」
30歳を過ぎた女性が夜光虫を見たことがないと言った時、先刻感じた胸中のざわつきが増すのを感じた。
これは。
「初めて?」
「…もう20年以上も海には来ていなかったから。」
彼女の瞳は蒼い波の色を映していて、俺はその瞳から目が離せなくなった。
瞳が不安げに揺れて、突然帰ると言い出した彼女を引き止めた。
「優しくされることに慣れてないんです。だから、もうこれ以上近くに来ないで。」
涙を堪えるようにそう言った彼女に、俺の中のざわつきが急に俺の身体を支配した。
427遣らずの雨2:2011/05/05(木) 11:14:41.45 ID:rFO01JJb
女を抱き締める。
それがただ言葉の意味だけの行為ではないような気がした。
俺がそのとき抱き締めたのは彼女の身体だけではなく、寂しさや虚しさに囚われているその心。
そして同じ色をしている俺自身の心。
彼女は一度俺の胸に顔を埋め、しかし自分の想いを振り切るように俺を突き放して立ち去った。
俺は彼女が去っていく後ろ姿を見ていることしかできなかった。

「…雨?」

手の甲にポツリと水滴を感じた。
さっき越えた柵へと小走りに向かう彼女の後姿がまだ見える。
たった一粒の水滴から始まった雨粒は、すぐに次から次へと降り落ちてきた。
何をどうするべきなのか。
普段の俺なら冷静に状況を判断するだろう。
今何かを決断すべき時ではないことは十分すぎるくらい分かっていたのに。
突然降り出した雨が、俺の判断を狂わせたのか。
俺はポケットにコーヒーの空缶を突っ込んで、彼女を追いかけて走り出していた。
「おいっ」
彼女は振り返らない。
それでも俺は諦めなかった。この雨が…もし。
「野上……」
いつものように呼ぼうとしたのに、俺の言葉は続かない。
彼女が俺の手から逃れて、どこへ行こうとしているのか。
どこにも。
どこへも行かせたくない。

「芽衣子っ!!」

白い柵の手前。
彼女の脚が止まって、それでも振り返らない。
俺はそこで彼女に追いついた。
強引なのは分かってた。怖がらせるかもしれないと思った。
でも自分を止める術も、その時の俺は持っていなかった。
腕を掴んで俺の方を向かせた。
掴んだ腕が思いのほか細くて心臓がどくんと音をたてた。
428遣らずの雨3:2011/05/05(木) 11:15:36.63 ID:rFO01JJb
「や…やめてくださ…」
言いかけた唇を自分のそれで塞いだ。
白い柵に彼女の背中を押しつけたとき、ガシャンと耳触りな音がした。
まるで。
何かが壊れる音のようだった。
芽衣子は一瞬呆然としてそれでも再び抵抗を試みたが、俺はそれを許さなかった。
両腕を捉えて柵に押し付け、上半身を使って逆らおうとする彼女を押さえつけた。
唇は離さずに。
いつからこうしたいと思っていたのだろうか。
頭の隅で考えれば、彼女を愛し始めていた自分を肯定することにしかならなくて。
瑞々しい果実のような唇に舌で触れる。
唇は固く閉じられたまま、それでも緊張で固くなっていた身体から
徐々に力が抜けるのが分かる。
俺が彼女の細い手首を解放すると、膝から崩れ落ちるように芽衣子の身体が傾いた。
「あぶなっ…!」
間一髪、その身体を掬いあげ腕の中に閉じ込める。
芽衣子はもう逃げることも抵抗することも忘れたように、俺の肩に縋りついて身体を支えていた。
― まさか初めて…じゃないよな?
暗い空からは雨が降り注いで、俺たちを濡らしていた。
429遣らずの雨4:2011/05/05(木) 11:16:14.13 ID:rFO01JJb

部屋につくと俺は玄関先で、雨を吸ってやたらと重くなったジャケットを脱ぎ捨てた。
ポケットの中の空缶が布越しにカランと音を立てた。
芽衣子は俺の後ろで立ちすくんでいる。
「とりあえず中、入って。」
芽衣子を促しながらタオルを取りに行く。
どうやって彼女をここまで連れてきたのか、何か誘いの言葉をかけたわけではなかった。
あのキスが誘いでなかったら一体何なのかと問われると困るが。
近づくなと言われたのに、パーソナルスペースを侵した俺を彼女は許してくれているのか。
濡れ鼠のままついてきた彼女に、特別な感情を期待したとしても仕方ないだろうと自分を正当化する。
まったく、どうしようもない。
本当にどうしようもない男だと自分でもそう思う。
だが雨が降り出した瞬間に、俺はもう決めてしまっていたんだろう。
タオルを持って玄関に戻ると、靴だけを脱いで立ちつくしている芽衣子がいた。
その頭にタオルを放り投げるようにしてかけた。
「早く拭いて、ソファにでも…」
座って。と言うつもりだったが、タオルを頭からかぶったまま芽衣子は俺の背中に額を寄せてきた。
「真島さん…」
優しくされることに慣れていないと言った芽衣子の言葉を思い出す。
本当にそうなら、俺が優しくしてやりたいと思う。
近づくなと言われても、もう遠ざかることはできない。
この道は初めから一方通行だったんだ。
「なに?」
努めて優しい声を出したつもりだったが、実際には些か欲望に掠れた声だった。
濡れて背中に貼りつくシャツの気持ち悪さと、芽衣子の額の心地よい体温があいまって、余裕が失われていく。
「どうして私に近づくんですか?なぜ優しくするんです?」
彼女の声には俺を責めるような色はなく、ただ疑問を解消したいというような単調さだ。
俺は…覚悟をしなければいけない。
ここまで来たんだ、一方通行の道を。もう後戻りはできない。
「私は…ダメなのに。」
単調だった声は、その時涙の色を帯びた。
言葉の真意は図りかねた。いや本当は解っていたかもしれない。
だけど、拒否の言葉ではないと感じたから。
「ああ。それでも俺は。」
君がいいんだ。
心の中でその言葉を告げると同時に、下半身に血が巡るのを感じた。
この女を好きなんだ、俺は。
抱きたい、俺のものにしたい。
「君を…」
言葉にはできなかった。
その代わりに振り向いて口づけた。
先刻よりも激しくその華奢な体を抱きしめた。
雨はまだ降り続いていた。
430遣らずの雨5:2011/05/05(木) 11:16:51.41 ID:rFO01JJb

不格好なことこの上ない。
玄関から濡れ鼠の女をベッドルームに引き摺りこむなんて。
もっとスマートに「シャワー使うか?」とでも言えなかったのか、俺は。
でもシャワーなんてどうでも良かった。
感情と身体の昂りが俺を支配した。
芽衣子も俺に従った。
それで結局、二人して濡れ鼠のままベッドの傍で身体に張り付いた衣服と格闘する羽目になった。
シャツを自分の身体から引き剥がすようにして脱ぐ。
ちらと芽衣子を見ると、俺に背を向けて薄手のボーダーのニットから腕を引き抜こうとしている。
俺たちの関係をこんな風に始めてはいけないのかもしれない。
きっと彼女もみじめな気分でいるだろうに。
小柄で細身の白い背中をそっと抱き締めた。
「真島さん?」
肩越しに少しだけ俺の方に首を巡らせた芽衣子の頭からニットを脱がせた。
後戻りはできないと知りながら、俺は先刻からぎりぎりのところで行ったり来たりを繰り返している。
迷い、だろうか。
彼女の濡れた髪に顔を埋めると雨のにおいがした。
「俺を…赦してくれるか?」
まだ何も始めていないうちから赦しを請う。
いや、もう既に俺は彼女を傷つけただろうと思う。
彼女が俺の髪の中に手を差し入れる感触にぞくりと背筋が震えた。
「確かに私たちは、お付き合いしているわけじゃないけど」
芽衣子の肩が少し揺れた。
「私は…真島さん―」
「ちょっ、待ったっ」
慌てて芽衣子の言葉を遮った。
俺は本当に何をしているんだ。
彼女に先に言わせるつもりだったのか。
自分に腹が立った。
だから、本当に思い切って、口を開いて一息で。
「君が好きだ。」
内側で出口を失って渦を巻いていた感情を言葉にしてみると楽になった。
「最初から惹かれてた。」
「私も、真島さんが好き。」
聞きとれないほど小さな声でそう言って俯いた彼女は耳も、うなじまでもが赤い。
こんなに可愛い彼女を危うく見逃すところだったのか、俺は。
「私は…ダメなのに…。」
玄関で言った言葉を芽衣子はもう一度呟いたけれど、俺はその『ダメ』も受け容れる覚悟ができた。
「ダメでもいいから。俺が君を好きで君も俺を好きでいてくれるなら。」
何の問題もないだろう?
そして俺は、迷いを捨てた。
431遣らずの雨6:2011/05/05(木) 11:18:08.98 ID:rFO01JJb

雨に濡れた身体は冷えきっていて、お互いの素肌で温め合うように俺たちは抱き合った。
さっきの強引なキスを上書きするように、芽衣子の瞼にキスをした。
長い睫毛がふるりと揺れた。
芽衣子の頬を手で撫でて、その後を追いかけて唇でなぞる。
愛おしいと思う気持ちが溢れて止まらない。
「さっきは悪かった。…怖かっただろう?」
耳元で謝罪の言葉を口にした俺に、芽衣子の口元が緩んだ。
「少し驚きましたけど、真島さんだから怖くなかったです。そんなに謝らないでください。」
彼女の手は、俺を宥めるように背中を上下に撫でた。
そんな緩やかな動きなのに、俺は煽られて熱くなる。
「今は?怖くない?」
「大丈夫です。でも…」
「でも?」
「私のこと、誰とでもこういうこと簡単にできる女だと思わないで…」
一瞬何のことか分からなかった。
だが、考えてみれば俺たちは、出会ってまだそんなに時間が過ぎたわけではない。
普通の段階を一気に飛び越えてしまったのだと、今更気が付く。
「芽衣子は?俺のこと、簡単にこういうことする男だと思うのか?」
ちょっとずるい言い方だとは思ったけれど、こう言えば俺の気持ちが伝わると思ったから。
「思うわけないです!真島さんは真面目で優しい人だから」
そこまで言われると流石に照れくさい。
「俺も同じだ。芽衣子が真面目で優しいって知ってる。」
瞳を見詰めると、芽衣子は恥ずかしそうに笑った。
その唇に、俺にできる一番の優しいキスを。
触れた瞬間、唇が強張るのが分かった。
何度か角度を変えて啄ばむように口づけるうち、唇が呼吸を求めて緩く開いた。
その隙間から舌を滑り込ませる。
「ん…」
初めて聞く彼女の甘い声。
歯列を割って入りこむと、彼女の舌を追いかけてそっと絡めとる。
背中の手がしがみつくように首に回されていた。
最初はされるがままだったが、やがてためらいがちに応え始めた彼女の唇と舌を俺は夢中で貪った。
「…んぁっ…ぁっ…」
声は唇を通して直接喉から耳に響く。
耳だけでなく脳まで響いて、俺から理性を奪う。
彼女の身体に残された砦の下着の肩紐に手をかけた。
唇を首筋から肩へと滑らせるように移動する。
芽衣子は声を殺してはぁと囁くように息を吐いた。
快感に背筋が震える。
「声、聞かせてくれないか?」
我慢するのもつらいだろう。
「そ…んな…あン…」
羞恥から抗おうとする彼女の胸の先端に下着の上から触れた。
もう十分に存在を主張していて、俺は気をよくして手を滑り込ませる。
432遣らずの雨7:2011/05/05(木) 11:18:51.67 ID:rFO01JJb
反対の手で彼女の背中を探り、金具を外した。
「やぁ…だ…め……」
腕を抜いて露わになった彼女の乳房は小ぶりだがツンと上を向いていて、その形の良さに見惚れる。
「だめじゃなさそうだけど」
右手で乳房を緩やかに揺すりながら、耳元に囁くとその先がさらに固くなるのが見て取れた。
「芽衣子、綺麗だ」
自然に言葉が出た。
俺は最中にでもそういうことを言う男ではないはずなのに。
「そ…ゆこと、言わないでください。」
「どうして?」
「恥ずかしいです、それに、真島さんの声…反則」
そう言う芽衣子の声こそ、俺にとっては反則だ。
「もう、止められそうにないけど…いいか?」
そんな風に思うのも、問うのも初めてかもしれなかった。
甘さも艶っぽさも俺が知っているどの声とも違っていて。
「…聞かれても…困ります」
それは許可…だよな?
余裕を失いつつある俺は、芽衣子の言葉を許可と受け取り
芽衣子の胸に顔を近づけた。
硬く充血した頂に唇で触れると彼女は背中をぴくんと跳ね上げた。
声はまだ我慢しているようだ。
舌で舐め上げて突くと漸く声が漏れた。
「あっっ…やっぁあん……」
執拗に舌で責めながら、もう片方は指で刺激した。
摘んで少し強めに捻る。
「…んぁ…っ、ま…しまさ…」
彼女が俺を呼んで、その声はまるで縋るようだった。
俺に縋ればいい、苦しみも寂しさも内側に抱えてるなら。
俺が全部、受け止めるから。
中指で彼女の秘唇にそっと触れると、下着の上からでも濡れているのがはっきりと分かる。
強めに押すと蜜が溢れる淫猥な音がした。
「あぁ…ん…あっ…」
下着の隙間から指を滑り込ませて、入口を馴染ませるように行き来させる。
芽衣子の口からはもう言葉らしい言葉は聞こえず、ただ俺の与える快楽の刺激に身をゆだねているようだ。
指で中を拓くように、ゆっくりと奥へと進めると芽衣子の中がざわりと蠢いた。
433遣らずの雨8:2011/05/05(木) 11:19:39.92 ID:rFO01JJb
「…はっ…あっ、こんなの…わた…し…」
「指1本でもキツイな。」
その締めつけは俺にこの先に待っている快感を想像させた。
続けて胸の頂を舌と指で弄ぶと、芽衣子の中は更に強く俺の指を締めつけた。
「ああっ!やあぁあんっ…」
白い喉を仰け反らせ、快感に耐える美しくて愛しい女。
男は視覚で快感を得ると言うが、こんな姿を見せられれば俺だってもう我慢できるはずもない。
下着を取り去って、今度は中指に加えて人差し指も一緒に差し入れる。
充分にぬかるんだそこに2本の指を受け容れて、芽衣子は腰を浮かせた。
そのまま親指で蜜を掬い、花芽を円を描くように擦ってやると、悲鳴のような声をあげた。
「…まっ…てぇっ…、やぁあっ!」
「どうした?気持ちいいだろ?」
「そ…んなっ、こと…あっ、ああぁンッ…」
「先にイっていいから」
耳元で囁いた途端、内側がざわめいて激しい収縮と締めつけが俺の指を襲った。
「…んあぁぁ─っ!」
彼女が達するのを感じながら、俺はもうその中に自分を挿れたい衝動を抑えきれない。
「悪い。」
イったばかりの彼女にそれを求めることが酷なのは分かっているから。
そしてきっと苦痛も伴うだろうから。
卑怯な俺は先に謝って、それでも自分の欲望を遂げたいと思ってしまう。
唐突に頭の奥でガシャンと耳触りな音がしたような気がする。
あの海の傍の白い柵に芽衣子を押し付けた時にした音。
あれはきっと、俺が理性の中に押しとどめていた感情が溢れ出た音だった。
今も。
理性が壊れる音を聞いたのかもしれなかった。
「芽衣子」
一度名前を呼んだ。
指を抜くとき彼女はふるっと身を震わせて、俺はその身体を抱き締める。
「ごめん」
もう一度謝った。今度はまるで子どもが赦しを請うように。
ああ、今日の俺は赦しを請うてばかりだ。
ベッドサイドの引出しを探り、久しく使うことのなかったゴムをつける。
その少しの時間さえももどかしく、早々に芽衣子の両膝を抱え上げた。
434遣らずの雨9:2011/05/05(木) 11:20:12.47 ID:rFO01JJb
「真島さん、待って、まだ…」
まだ絶頂の淵から戻らない潤んだ瞳を俺に向けて訴える彼女の声に
「悪い、もう我慢できない」
言い訳して猛る自身で入口を求めた。
俺のモノが一度花芽を掠めて、彼女が喘ぎ声を上げた隙に見つけた秘唇に向かって腰を進めた。
「やっっ、あぁぁっ!!」
芽衣子は悲鳴を上げたが、思ったよりは容易く一気に根元まで入った。
入ったところまでは良かったのだが。
「……っ!締めすぎだっ…」
思わず声が出た。
一度達しただけでなく、まだその余韻が続く芽衣子の中は俺に絡みつき纏わりついて
今にも絞り取ろうと収縮を繰り返す。
負けじとその内壁を擦る。
「だ…めっ、やだあぁっ…!!」
快感が行き過ぎて苦痛に近くなっているだろう芽衣子の嬌声を聞きながら
俺は思ったよりも早く自分の限界が来るのを察して
彼女の奥をめがけて深く腰を打ちつける。
「やあぁっ、あっ、んあぁっ…」
「はっ…ぁっ…もう…」
芽衣子の喘ぎ声は絶え間なく、予想を超える快感に俺自身も声を発していた。
奥に嵌ったような感覚がした瞬間、芽衣子が大きく震えて喘いだ。
彼女の中は俺自身を食いちぎらんばかりに締めつけて、俺もたまらず解き放った。
435遣らずの雨10:2011/05/05(木) 11:20:57.41 ID:rFO01JJb

雨はまだ窓に叩きつけるように降り続いている。
「優しくするつもりだった。」
この期に及んで優しいとはいえなかった行為を悔いても始まらないのは承知の上で
俺は芽衣子を腕に抱き、その肩を撫でながら言った。
芽衣子はまだ胸を上下させながら、荒く呼吸していた。
彼女の沈黙が怖くて、次の言葉を探す。
「…真島さんは優しくしてくれましたよ。」
言葉が見つかる前に、芽衣子はそう言って上目遣いに俺を見る。
「好きだって、…綺麗だって言ってくれて」
それは本当に綺麗だと思ったから。
「……夢中になって、愛してくれたじゃないですか。」
芽衣子が真っ赤になって言った所為で、俺も自分の顔が火照るのを感じた。
確かに夢中だった。
夢中で芽衣子を追い求め、自分も追い上げられた。
優しくされることに慣れてないから─と言った芽衣子の言葉を再び思い返す。
俺は、少しでも芽衣子に優しくできたんだろうか。
芽衣子の呼吸が規則正しく整い始め、やがて眠りのそれへと変わりはじめた頃。
さっきよりももっと優しさを込めて、俺は芽衣子にキスをした。

あの海で降りだしたこの雨は。
逃げるように帰ろうとする芽衣子を引き止める為に降ってきたのだと思った。
そう思ったからこそ、俺は彼女を追ったのだけれど。
本当はどちらの為に降ったのだろう。
帰りたくなかったのに帰ろうとした彼女か、帰したくないのに見送っていた俺か。
それとも二人ともか。

雨は更に激しくなったようだ。
その雨に引き止められて、もう暫くこの部屋に閉じ込められていたい。
できることならいつまでも、この二人だけの空間に。


fin
436hitoshi:2011/05/05(木) 11:27:12.87 ID:rFO01JJb
以上です
ちょっと長くなりやした
いつも皆さんのSS、楽しく拝見しています
エロいのもエロくないのも、楽しみです
437glen:2011/05/05(木) 11:48:14.17 ID:i/7fRrST
管理人さん、まめな更新ありがとうございます。「花見 (3)」の続き投下します。


花見 (4)
「随分しゃれたものが作れるんだな」
「最近お客さんにごちそうになったお料理を
見よう見まねで作ってみただけです」
野菜の千切りを巻いたビーフロール
マッシュポテトやシーフードのパイ詰め
真島が想像するよりははるかに簡単なフルーツの寒天よせ。
もともとは料理好きだったのに、いっしょに作ったり褒めたりしてくれる姉が
結婚して家を出てから興味をなくしていた。
刑務所に入ってからは、食事とは生きるために口に押しこむものでしかなかった。
真島と暮らすようになって、料理を楽しむことを思い出したのだ。
「見かけだけはわりと似せることができましたけど」
「いや、味もいい。うまいよ」
生きながら焼き殺される人肉の臭いをかいで以来
真島は嗅覚を遮断して生きていた。
当然味覚もマヒしたようなものだった。
芽衣子と暮らすようになって、食事を味わうことを思い出したのだ。

あたりに人の往来はなく
車や電車の音も遠くからときおり聞こえてくるだけだ。
たまにスズメが餌をついばみにこなかったら
世界が静止したかと思われるほどだ。
がんばって早起きして豪華な弁当作りに精出した芽衣子は
疲れて眠ってしまった。
桜の木の幹を背に、うとうとしはじめた芽衣子を胸にもたれかからせて
どれくらい時間がたっただろう。
ふだんでも三十過ぎには見えないが、
眠っているとまるで童女のようだ。
438glen:2011/05/05(木) 11:48:44.67 ID:i/7fRrST
「お願い……じかに触って……」
無邪気そうな顔していったいなんの夢を見てるんだ!?
空気が冷えてきた。
「おい、そろそろ帰るぞ」
芽衣子が身じろぎする。なんだか変だ。
薄いブルゾンとシャツの下に何もないような感触なんだが……。
「なあに真島さん?」
「すこし寒くなってきた。もう帰ろう」
「今のぞいたでしょ」
「そんなことしてない。でも……つけてないだろ」
「こすれて痛いからはずしてきちゃったんです」
「……すまんな」
「そうじゃなくて……起きたときはなんともなかったんですけど、
お料理してる最中にゆうべのことを思いだしたら、
急に胸のさきっぽが窮屈になって」
「料理しながらそんなこと考えてたのか?!」
――だって、ゆうべの真島さん、すてきだったから。
「ねえ……噛んで」
「おまえ寝ぼけてるだろ」
――寝ぼけてるから大胆なことが言えるんです。
真島はひとつだけ開いていたシャツのボタンをもうひとつはずし
人差し指と中指で薄ピンク色の乳首に触れる。
「ばかだなぁ。こんなに柔らかいときに噛んだら痛いだろ」
「真島さんずるい。私の体のことを私より知ってるんだから」
一陣の風が吹く。
桜の花びらがひとつ、ふたつ
芽衣子の白い乳房に舞い降りた。
439glen:2011/05/05(木) 11:49:32.24 ID:i/7fRrST
帰り道。
毛布にくるまってソファーで寝ているつもりだったが
助手席に座っていたことに気がつく芽衣子。
高速にのってから安定した振動が心地よくて
眠ってしまったらしい。
運転席の真島を見やると
左手でハンドルを握り、右手で肩を押さえている。
やっぱり冷えてくると痛むんだ……
なぜ白シャツ姿?
芽衣子はようやく毛布ではなく真島のジャケットを
かけられていたことに気がつく。
アンの出産のときもそんなことしてもらったような……。

お姉ちゃん、真島さんといっしょになってもいいかな?
ご両親の墓前で、いい奥さんになりますって約束したから。
あたしなんて大事にされる資格はないと思ってたけど
この人も、あたしがいないとひとりぼっちになっちゃうみたい。
ながいこと、自分だけが大事な人を次々に失った寂しい人間だと思ってたけど
そうじゃなかった。
あたしをわかってくれる人なんていないと思ってたけど、
そうじゃなかった。
あたしにできるのは、怪我したところをさすってあげることくらいかもしれないけど……。

芽衣子は真島の左肩をそっとさすり、そこを押さえる男の右手に手を添えた。
「目が覚めたか」
「また眠っちゃってごめんなさい」
「いいよ、早起きしたんだから。
風邪ひいてないか? 何度もくしゃみしてたけど」
「え、そうですか?」
真島さんこそ肩を冷やすといけないからジャケット着てください
なんて言っても聞く人じゃないから
このまま、かけさせてもらおう。
「来年のお弁当はもっと手早く作れるものにします」
「そうか」
「今日はご両親の命日だったんですか?」
「いや、命日は二月下旬だが」
「じゃあ来年は命日のお墓参りにも連れて行ってくださいね」

例年二月から彼岸あたりまでは泊まりがざらで休めたためしがない。
なんとか年休が取れるころには桜が咲いていて
いつのまにか時期はずれの墓参りの帰りに花見という習慣になっていた。
それはともかく……芽衣子が"来年"の話をする気になった……。
来年こそ事前に命日の休暇願を出すか。
寺にも十七回忌の法要を頼まねば。

「ああ、もちろんだ」
真島は右手をハンドルに移し、左手で芽衣子の手を握った。
そのときは、刑事の女房になったおまえを連れていく。

(「花見」おわり)
440glen:2011/05/05(木) 11:52:24.73 ID:i/7fRrST
以上です。浴衣でくんずほぐれつする二人の姿を頭から振り払いながら
最後までH抜きを通しました。はげしいのは前の晩済んでる設定だし、
真島は先祖の墓のそばでそういうことしたくなさそうなので(本当か?)。
お笑いなんだか真島苦悩話なんだかはんぱなエロなんだか
はっきりしいや(怒)と思われた方は、柏餅でも食べて糖分補給してくださいませ。
感想書いてくださった方々に励まされながら投下できました。

ぎるちぃさん
さすがエロマスター、ごちそうさまです!
真島の声&手&目=エロの結晶 の法則を理解しました。
やっぱ最初は男が後ろからってのが官能の世界の鉄則でしょうか。

ANKOさん
力作堪能いたしました。感情表現も自然描写もすばらしい。
ネックレスの扱いに感動しました。
芽衣子ちゃん、二度と真島さんの手を離しちゃだめよ〜(涙)
でも「これから先、まだ辛いことがあるだろう」にも、きっとそうだろうと思ってしまいます。
「おまけ編」も大好き! エロありでもなしでもお膝抱っこはツボです。
私も、もっと芽衣子から甘えてほしいに一票。

Elizaさん
繊細に屈折した真島が魅力的です。
いつもながら無駄を排した文章に惹かれます。
「巻き終えると外し」って想像するのも心臓に悪い凄いドS。大人の作品ですね。
あのベッド、大型コンビの真島万里時代は狭かったんじゃないかしら。
続き楽しみにしてます。

>>416さん
「大丈夫だよ。おばちゃん、怖くないから。」 と(てめぇーーただじゃおかねぇぞ!!)
に大ウケです。そしてまんまと騙されました。
全裸は刺激強すぎるけど、上半身裸の真島さんを拝めるなら私もトランプしたい。
拙作にお言葉ありがとうございます。しばらくして別のエピソードを思いついたら武雄を出すかも
しれません。今後、ほかの職人さんのSSで一人っ子の真島とか実は双子説とか、
各種登場するかも……想像力を刺激するキャラです。芽衣子もね。

hitoshiさん
おお、拙作投下直前にまた傑作を!
私なんぞこれ以上推敲してもムダと観念しました。
芽衣子の処女を奪うSSは何通りよんでも飽きません。
雨に冷えた体をあたためあうってところにもじんときます。
441名無しさん@ピンキー:2011/05/05(木) 18:53:45.72 ID:Pa2/g/Uq
皆さま乙です
>>遺らずの雨
夜光虫の時いろいろ気付いて、その後眠れずに悶々悶々とする真島さんは萌えますよねー(>_<)

>>花見
ほのぼのしてて和みます、こどもの日にふさわしいss乙です!柏餅食べつつ読みますw
442名無しさん@ピンキー:2011/05/05(木) 20:06:26.53 ID:Q5879m+7
このGW中職人様方大活躍でしたねー
予定が無いさみしい自分みたいなのには救いでしたよー
本当にありがとうございました!

hitoshiさん
おぉ〜長作ですね〜4話からエロに発展というのは初じゃないですか?
柵に押し付けてガシャンぶちゅ〜の流れがエロすぎます!
真島ちゃんって理性的な部分と衝動的な部分が混在してますよね
その後の余裕無い中で気遣う優しいSEXも良かったです!

glenさん
芽衣子ったらなんつう夢を見てるんだww
覚めた後夢の続きがしたくなっちゃったのかな?
「噛んで」なんて芽衣子から祈願するなんて珍しいですねー
こういう積極的な芽衣子とちょっと戸惑う真島ちゃんってのもいつもと違って良いですね
443名無しさん@ピンキー:2011/05/05(木) 23:22:48.45 ID:R2YpYj22
hitoshiさん、ありがとうございます
もう、うっとりです。四話という早い段階でそうなっても無理のない流れにしてしまう手法はすばらしい。
『遣らずの雨』 恥ずかながら三十過ぎた女ですが知りまへんでした。
行く者を引き留める雨
こんな素敵な表現があるんですね。ああもうSSにひれ伏しましたさ。

>glenさん、しっかりエロいですよ。青空エチしそうなんてw。
芽衣子、どんな夢みてんのー。
で、ちょっと触ってあげる真島ってどうよw
このシチュエーション、新鮮で気に入りましたw。
子供の日にふさわしいかどうか(人のレスに突っ込みw)わかりませんが車の中といい、二人の関係がとっても親密で互いに解り合えてるところが良い夫婦になっていく様が見えて良かったです。
444名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 00:01:36.63 ID:IVAFumgV
glenさん
随分前にさすってあげて〜って書いた者です、ありがとうございますw
冷やすと痛むの分かってるのにジャケット脱いでかけてあげて
黙って耐える真島さん、優しくそしてかっこえぇ男だw
桜の下のノーブラ芽衣子はさぞかし刺激強いでしょう。
この調子で積極的になれれば喧嘩する二人とかもいけるかも…なんて思っちゃいました。
445名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 23:48:26.38 ID:bpmVtuAj
下着つけてない芽衣子って設定で何か出来そうだ
浴衣編も見たいし、これからの季節薄着だし、
まだまだネタはありそうですなw
これからも楽しみにしてます
446名無しさん@ピンキー:2011/05/06(金) 23:59:46.69 ID:inxFsB4q
>まだまだネタはありそうですな
→まだまだ下ネタはありそうですな
と読んでしまいました。イッてくる。

ちなみにくだらない下ネタ執筆中です。
期待しないでお待ちください。
447名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 15:45:14.37 ID:GLn+iQ/9
以前『万里の回想』とか『犬のジョン』とか書いた者です。
自己紹介が面倒なので,HNを使います。mukiebiです。
規制とかもあって久々に来ましたがこのスレが盛況で何より!ギルティ萌えは永遠ですね。
ってことで,久しぶりに投下します。
あるCMがヒントの真島×芽衣子のおちゃらけエロです。
448『真島の謎』@:2011/05/07(土) 15:47:12.41 ID:GLn+iQ/9
「その包み,どうしたんですか?」
「当たった」
「当たった?」
「よくわからんが懇親会の景品。1等だとか言ってたな」
「ええっ?! すごいじゃないですか!開けていいですか?」
「どうぞ」
自分で当てておきながら,まるで気のない素振りでソファにどっかと座り込む。
その脇で嬉々として包みを開ける芽衣子をそっと盗み見るようにしてふっと表情を緩める。
「わあ! 携帯ゲーム機ですよ。ニンテンドーって書いてあります」
「芽衣子はゲームやるのか?俺はやらないけど」
「私もやったことはありませんけど・・・
でも,CM見て面白そうだなって思ってたからチャレンジしてみようかな」
「ま,俺がいない間にせいぜい楽しめよ。ソフト1本買ってやるから」
「ふふ。案外拓朗さんもハマっちゃうかもしれませんよ?」
「俺はそういう趣味はない」
「そうですね。じゃあ明日自分で買ってきますから,お金ください」
芽衣子がいたずらっぽく手を差し出す。
真島はその手を握って芽衣子の身体を引き寄せた。
「あっ・・ん」
唇の柔らかさと胸の弾力を楽しむ。

(これより面白い事なんてあるか)

ひとしきりの愛撫で上気した顔を満足げに眺めると
芽衣子の身体を軽々とベッドまで運ぶ。
スカートの下の下着をするりと脱がせ,ベルトを外す。
あっという間に自分のペースに持って行ってしまう真島は本当にずるい,と芽衣子は思う。
自分だって思い描いている形があるのに。
でも,そんな些細な不満もどこかへ吹き飛んでしまい,いつも最後は真島の腕の中で夢心地の自分がいた。
449『真島の謎』A:2011/05/07(土) 15:48:15.59 ID:GLn+iQ/9
「ただいま」
「お帰りなさい」
キッチンから明るい芽衣子の声が返ってくる。
「もう少し待っててくださいね」
「ああ」
ジャケットを無造作に脱いでテーブルに着くと,ふと,昨日のゲーム機が目にとまった。
早速何かソフトを買って試してみたようだ。
「面白いか?」
「あ,ゲームですか? はい。とっても」
シチューの鍋を運びながら芽衣子が答える。
「拓朗さんもやってみたらどうです?」
「いや,俺はいい」
「ふふ」
(何がおかしいんだろう。まあ,いい。昼間俺がいない間いい暇つぶしができてるんなら)

その夜の芽衣子はいつにも増して感じているようだった。
屈託のない笑顔で癒してくれる芽衣子とはまるで別人のように「女」に豹変している。
そのギャップが真島の男としての本能を焚きつける。
ついこの間まで男を知らなかった女をここまで開花させたことに馬鹿な自負を感じる一方
どんどん溺れていく自覚もあった。
どんなに遅くなって疲れて帰っても,芽衣子を抱きたい欲求は萎えることはない。
今まで付き合った女性にはついぞ経験したことのない感覚だった。
「お前,だんだん大胆になってきてるぞ。以前より感じやすくなってる?」
「えっ,そ,そうですか?自分ではあんまり」
「排卵期か」
「!」
「冗談だよ」
困り顔の芽衣子を抱き寄せ額に軽くキスをした。
真島は芽衣子をからかうことで自分が優位に立とうと思っている。
そうでもしないと確実に芽衣子に溺れつつある今,男としての自尊心がズタズタだ。
450『真島の謎』B:2011/05/07(土) 15:50:36.75 ID:GLn+iQ/9
次の日
真島は非番で,芽衣子は久しぶりにペットサロンのメンバーと食事会だと言っていそいそと出かけていった。
コーヒーをいれ,新聞にゆっくり目を通し,パソコンにたまったメールやらDMやらの整理をする。
が,すぐにやることが尽きてしまい,ぼうっとテレビを眺めていた。
何日ぶりかのゆったりとした時間を満喫する予定が
いかに仕事ばかりで趣味らしい趣味もなく過ごしてきたかを思い知らされることになった。
芽衣子がいないことが,物足りない気持ちに拍車をかけた。
(・・・腹減ったな)
冷蔵庫を探りにキッチンへ行く。
普段あまり立ち入らないので気付かなかったが,芽衣子の心遣いが隅々まで見てとれた。食器は一人暮らしの頃よりうんと種類も増えたのは当然だが
決して高くはないだろうが趣味のいい色柄で統一されている。
種類豊富な料理道具と一緒に,見たこともない調味料が
まるで雑貨屋のディスプレイのごとくずらりと収納されている。
そして,カウンターには可憐な一輪の野花。
それを見た真島から思わず笑みがこぼれる。
(まるであいつみたいだな)
いろいろ食材は見つかったが,肝心の料理の腕はないので
結局カップ麺を持ってテーブルに着く。
ゲーム機が視界に入る。
できあがりを待っている間手持ち無沙汰なので,何気なくスイッチを入れた。
451『真島の謎』C:2011/05/07(土) 15:51:45.77 ID:GLn+iQ/9
『謎解きアドベンチャー桜田門外の変』

タイトルが出る。
1人プレイ→New Game→主人公の名前と選択していく。
『これは,あなたが警視庁エリートキャリア捜査官になって
ある殺人事件の捜査から,日本全土を揺るがす大事件の捜査へと携わっていく
壮大でスリリングな謎解きゲームです』
(はあ? キャリア捜査官だと?)
カップ麺はとっくにふやけていたが,どんどん画面を進める。
「ふむ。こうするとドアが開くのか」
「おいおい,そんな推理の選択肢あるかよ。ありえないだろ」
「クソ!なぜここで車が故障する」
「弾は3発,敵は5人・・・どう切り抜ける?・・・」

日が落ち,とっぷり夜の帳が降りても一心不乱に画面と向き合う真島の姿があった。
芽衣子が帰ってきたのにも気付かずに。

「拓朗さん,ただいま」
「・・・・」
「拓朗さん・・・?」
ソファでうつむいたまま返事もしない真島に,具合が悪いのかと慌てて駆け寄り覗き込むと
手にはゲーム,眉間に皺を寄せてぶつぶつ呟いている。
肩に手を置くと,こちらがびっくりするくらいの勢いで振り返った。
「ごめんなさい。驚かせちゃいました?」
「いや,こっちこそごめん。帰ってたのか」
「ずっとやっていたんですか?」
「い,いや。暇なんでちょっと触ってただけだ。で,どうだった。楽しかったか?」
「ええ。琴美さんがね」
真島の耳に芽衣子の言葉は届いていない。
(あと一つの謎って何なんだ)
頭の中でゲームの画面がぐるぐる渦巻く。
その後もずっと上の空で芽衣子との会話をやり過ごし,食事と風呂を済ませた。
今,芽衣子は風呂へ入っている。
抗いきれない衝動に,思わずゲームを手に取った。
しかし,今度は芽衣子に気取られないように細心の注意を払うことを忘れない。
452『真島の謎』D:2011/05/07(土) 15:54:29.17 ID:GLn+iQ/9
その夜,ベッドに入っても真島は芽衣子に手を伸ばそうとしなかった。
背中を向けて眠りに落ちたように見える。
今日はきっと濃厚な夜を過ごすに違いない。
そう思ってドキドキしながらベッドに横たわった芽衣子にとっては完全なる肩透かしだった。
(ずっと家にいて十分休養できたはずなのに。
拓朗さんって疲れている方が性欲が高まるタイプなのかしら)
期待だけですでに真島を受け入れる準備ができていた芽衣子は,そのまま諦めて寝付くことができない。
広い背中に顔を埋め,後ろからそっと抱き締めた。
そのまま胸板をさぐっているうちに,どんどん大胆になってゆく。
(ああ,こんなに欲しいのに)
乳房から下腹部まで身体を密着させ,股間に手を伸ばす。
パジャマの上からそっと握ると,驚くことに,そこはすでに固く存在を主張し始めていた。
453『真島の謎』E:2011/05/07(土) 15:55:46.79 ID:GLn+iQ/9
「拓朗さん,起きてるの?」
恐る恐る聞いてみる。
「ああ」
てっきり寝込んでしまったかと思っていた真島が芽衣子の方へ突然向き直る。
「きゃ」
「今日は芽衣子が疲れてるだろうと思って」
「え?」
「まさか,寝たふりしてる「子」を起こされるとは思わなかった」
いじわるそうな笑顔を見せたかと思った次の瞬間,獣の目に変わる。
芽衣子に被さると荒々しくキスをした。
パジャマを捲り上げ二つの乳房を露出させると両の乳首を指で捻るように愛撫する。
芽衣子は声を上げ,身体を反らす。
さらに口に含み,舌で転がす。
(ああ,こんな風にして欲しかったの)
芽衣子は感じるままに声を上げ,身体をくねらせた。
やがて,ベッドの軋みと共にさらに甲高く芽衣子の喘ぎが響き渡る。
後ろからも横からも。様々な体位で攻められ気が狂いそうだ。
最後は芽衣子が上になり,下から突き上げられるようにして果てた。
けだるく甘い空気に無言の二人。
言葉では表せない充足感で満たされた,幸せな時だった。
自然にまどろみ,どちらからともなく眠りに落ちた。
454『真島の謎』F:2011/05/07(土) 15:57:00.42 ID:GLn+iQ/9
「芽衣子,寝たのか」
向こうを向いた顔は見えないが,返事はない。
深い呼吸に合わせてゆっくり肩が上下している。
真島はそろそろとベッドを抜け出しリビングへ向かう。
もちろん目的は「謎解き」だ。
外出から帰った芽衣子がすぐに眠るだろうという目論見が外れたこと,芽衣子の方から求めてきたこと,
そしてそれに乗った自分がまたまたどっぷり彼女の身体に溺れてしまったことは計算外だったが,
お陰で今度こそ疲れて眠ってくれたようだ。

警視庁内部の陰謀を暴き,真の敵は警視庁外部の大物政治家であるところまで突き止めた。
あとは,その政治家が関係したらしい15年前の事件の謎を解くだけだ。
部屋の灯りも点けず,ゲーム機のスイッチを入れる。
画面の光がまぶしい。
(よし,きっと事件の謎を解く鍵はあそこだ)
真島は自分の推理の正しさを知りたくて気が急いた。

(拓朗さんったら,ゲームは面白いって素直に言えばいいのに)
ベッドではそっと真島の様子をうかがう芽衣子がいた。
(暗い中であんなに画面を見つめて・・・目が悪くなっちゃうんじゃ)
何やってるのって突然声をかけようか,それともこのまま見守ろうか・・・
しばらく心が揺れ動いた後,
(やっぱり今はこのまま知らない振りをしてあげよう。本当に子どもみたい。
でも,そんなところも好き)
芽衣子はふふっと一人笑った。布団で声を消しながら。

・主人公:タクロウ
・プレイ時間:8時間16分

真島が風呂に入っている間にチェックした画面を思い出し,また一人布団の中で笑ってしまう芽衣子だった。

−終わり−
455名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 16:38:18.65 ID:QF0V98k3
>>447
お久しぶりです。GJです!
万里の回想も、ときどきジョンも大好きなSSです
また新作が読めて本当に嬉しい
「真島の謎」めちゃくちゃ笑いました
あるCMって何だろうって思いましたがゲームタイトルでやっとわかりましたw
真島が食いつきそうなソフトを選ぶ芽衣子乙!でしょうか
二人の同棲生活もすっかりなじんで、天然芽衣子に翻弄される真島が可愛かったです
456名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 17:04:04.55 ID:jAPA3tDY
mukiebiさん
ゲームがからむ作品は初めてです。おもしろかった!
ふーん、芽衣子がしてほしいのはそういう愛撫なのか、むふふ
457名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 18:10:22.13 ID:rMKu8qeJ
真島が髪も髭も伸び放題の真の理由はこれだったんですね。
ゲームしてる暇があるなら美容院にイケw
それにしてもmukiebiってw
エビチリ食べたくなるじゃないですか!
458名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 18:17:26.54 ID:eH0rtmI2
>>447
乙!乙!
ニンテンドーって書いてあるとか
食材は豊富にあるのにカップ麺とか
寝たふりしてる子を起こすとか
二人ともマジメなのに可笑しくて可笑しくて爆笑しました
エロは相変わらず圧倒的で芽衣子も積極的になっちゃっていいですw

HN付けられたんですね
また読めると期待してます
459mukiebi:2011/05/07(土) 19:36:16.97 ID:GLn+iQ/9
>>455-458
感想ありがとうございます!

ちなみに,この後,隠しきれなくなった真島はもう1台ゲーム機を購入し,
芽衣子と通信2人プレイを楽しむという展開です。
もちろんその夜はベッドで2人プレイですw
その辺りは,みなさんそれぞれでご想像していただければ,と思います。

多分もう少ししたら,ちょっとシリアスなものを書き込むと思います。
その節はまたお付き合いください。
460名無しさん@ピンキー:2011/05/07(土) 21:10:45.33 ID:QF0V98k3
>>459
プレイすること沢山だ〜
二人ともタフだなタフ

新作も楽しみにお待ちしています
461名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 00:37:57.31 ID:9RsN904A
>>447
万里の回想・・・懐かしいです
たしか10話を挟んでの投下でしたよね
あの頃はエンドの予想したり、9話のラストと10話の最初がつながらなくて怒ったり
ここの職人が脚本書けばいいのにとか、盛り上がってたのを思い出しました
熱かったな〜

新作、とても面白かったです
堂島にB型認定された真島ちゃんを思い出しましたw
二人とも素な感じでいいな〜
ずっとクスクス笑い通しでしたよ
目論見が外れて、またまたどっぷり、計算外で・・・エリートキャリア捜査官大丈夫か??

次作も楽しみ、ありがとう
462名無しさん@ピンキー:2011/05/08(日) 07:40:01.00 ID:oyEcZnji
『ときどきジョン』の方ですね。
先輩と呼ばせてください。犬がらみのSSを書いた者です
今回の話もすごく面白かったです。
のめり込みやすい性格の真島とか、寝た子を起こされたとか
濃厚な夜を期待した芽衣子もGJです
いろんなプレイを楽しむ二人も読みたかったです。脳内と言わずぜひぜひぜひ。
シリアスも楽しみにしてます。
463mukiebi:2011/05/08(日) 17:22:53.65 ID:CgkhCXc1
>>460
自分の中では真島ちゃんは絶倫認定済みですw

>>461
本放送中の盛り上がり懐かしいです。本スレも萌えスレ(?)も出入りしてましたが楽しかった!
このスレももうスレ番4まできたんですよね。感慨深いです。

>>462
ひょっとしてワンちゃん目線のお話の方ですか?
あれ面白くて大好きですw
犬飼ってたらきっと毎日毎日二人のいちゃこら一杯見せつけられてるんだろうな〜って想像をかきたてられましたw
あのシリーズまた読みたいです。 
464ぎるちぃ:2011/05/09(月) 21:38:25.09 ID:JSCKungh
まとめの方、読者の方、職人の方、いつもありがとうございます
ぎるちぃです

続編をちょいと休憩し、
本編のお話を番外編として書きました

タイトル 「番外編1 永遠」
カテゴリ 真島×芽衣子
設定 本編最終回ラストシーンの二人

では投下します
465ぎるちぃ:2011/05/09(月) 21:41:34.15 ID:JSCKungh

番外編1 永遠


(芽衣子視点)

高台から眺める景色が、突然傾いた。
麻痺していく体。

「芽衣子!」
真島さんの声。
靴音が近づいてくる。
「芽衣子…。」
体が揺れて、ずっと心の中で求め続けた温もりを感じる。

やっぱり真島さん…。
また私を追ってきて。
放っておいてとあんなに言ったのに…。

近くに来ないでと、関わらないでと、
どんなに拒んでも、遠ざけても、
私を追って来るあなた。

私は胸に刺さった氷の刃を、自ら深く衝き刺して復讐の道を歩んだ。
進めば進むほど、この刃を力ずくで抜くことはもはや叶わず、
増してゆく冷たい苦しみと悲しみで、私は凍えそうだった。

真島さんは、私の全てを温めてその刃を溶かそうと、
自分が凍りつくことも顧みず、私を何度も包み込んだ。

だけど真島さん…。
もうこれ以上は、決して追って来ては駄目。
あなたは光の差す道に戻れるのだから。

私は、さよならの代わりに、復讐の証を真島さんの手に落とす。

今、終わったんです…。
真島さん…。

ずっと口に出すことを許されず、告げるつもりも無かった言葉を、
さよならよりも悲しくて言えなかった言葉を、
今伝えてもいいですか…?
466ぎるちぃ:2011/05/09(月) 21:47:22.05 ID:JSCKungh

苦しい…。
もう、呼吸が…ままならない。
早く…、真島さん…もう少し近くに来て。

「…あ…い…し…て…る…」

…言えた。
やっと。

「芽衣子…。」
「は…。」

ごめんなさい…。
答えたいのに、声が出ない。

もう…視界がかすんできた…。
愛しい人の顔が、滲んでゆく。
さようなら、真島さん…。

愛する人の腕に抱かれて眠りにつく幸福をかみしめながら、
私は…瞼を閉じた…。

……。
………。
あれ?まだ体が温かい…。
それに唇も…温かくて柔らかいものに包まれて、
口の中も溶かされるように何かが撫でる。

真島さんだ…。
何度も拒みながらも恋しくて、密かに求め焦がれた温もりだもの。
見えなくても分かる。

この世を去り、暗闇の中に引き込まれた私は、
真島さんを感じることももう失くなるんだと思っていたけれど、
最期に与えられたのは、永遠の愛しい温もりと口付け。

真島さんの腕の中。
私が何よりも愛した場所。

初めてあなたに抱き締められた夜光虫の海で、私は願った。
このまま…この夜を止めてと…。
この願いだけ、叶ったんだ。

真島さん、私…、
今がいちばん幸せです…。

ありがとう…愛してます。
永遠に…。
467ぎるちぃ:2011/05/09(月) 21:52:30.31 ID:JSCKungh

(真島視点)

「芽衣子!」
駆け寄って抱き上げた時には、芽衣子はもう死出の河へ独りで飛び込んだ後だった。
復讐を果たし、その目的の証を俺の手に託した芽衣子は、ほんの刹那、
ただ俺を愛した一人の女に戻る。
俺の胸に縋り手繰り寄せながら、途切れ途切れに紡いだ『愛してる』の言葉。
芽衣子は最期の告白を俺に遺し、満たされた表情を浮かべて静かに瞳を閉じる。

「芽衣子!!」
永遠の別れの予感に、悲しみの嵐が襲い来る。
閉じられた芽衣子の瞳の端から零れてゆく涙を拭い、頬をさする。
芽衣子の額に、額で触れて擦り付ける。
どうしたって、何をしたって、芽衣子はもう戻らない。

……。
君を受け止めると言ったのは…俺だったな。

堪える術の無い絶望的な喪失感につぶされそうな心を抱き、
腕の中の芽衣子に物言わず語りかける。

苦しかったな、芽衣子…。
もう終わったんだ。
眠れ。
もう辛い夢など見ないように、俺が…。

最期の別れに唇を重ねようとした時、一つの可能性が頭をよぎり、はっとする。
瞬間、もう俺の思いは決まっていた。
迷いなど微塵も無い。

約束どおり、俺は君の全てを受け止める。
だが、君が俺に告げたさよならだけは、受け入れない。
愛してるんだ、芽衣子。

独り命を消そうと旅立った君にこの手が届くことを願い、
俺はそのまま、芽衣子の唇に深く口付けた…。
468ぎるちぃ:2011/05/09(月) 21:58:07.39 ID:JSCKungh

君は、荒む俺の前に舞い降りた天使だった。
しかし、あまりにもひた向きで、誰よりも純粋な心と深い愛を秘めていたがゆえに、
既に君は悪魔をも虜にしていた。
悪魔に魅入られた君は、無垢なその手を罪に染められてしまったんだ。
そして、その手を更に罪の色に濃く染め、俺を救った。
すまない、芽衣子…。
君の生きる答えは復讐なんかじゃなかったのに。

全ての復讐は、決して自分のためではなかっただろう。
愛する者のために、小さな肩に苦しみと憎しみの荷を背負い、
胸に刺された刃を自ら奥へ奥へと衝き立てて、
その辛さにたった独りで泣きながらも、ひたすら走り続けた。
与えられる優しさや幸せも拒み続けて。

だがもう、美しい天使の羽根を、悪魔の復讐に縛り付けていた鎖は解けたのだ。

君はいつも、俺の腕の中に温もりの余韻だけを刻んで去って行く。
だけど、もう逃がさない。
この腕の中の温もりも、触れた唇も、一瞬たりとも離さない。

だから、安心して眠れ、芽衣子。
俺がずっと側にいるから。
愛してるから…。
お前はもう…独りじゃない。


─────


最初で最期の口付けは、共に駆け抜けた二人の僅かな時を閉じると同時に、
二人に永遠を与えた。

降り積もる枯れ葉は、二人の深い眠りを包む。
黄昏が、心の傷と悲しみを連れに下りて来る。

その中で寄り添い重なる二つの影。
それは互いを愛しぬいた二人の、
哀しいけれど幸せな誇りだった。
469ぎるちぃ:2011/05/09(月) 22:07:50.30 ID:JSCKungh
本日は以上になります
駄文失礼致しました

実はこれ、最終回オンエアの直後から書き始めていた作品でしたw
ラストシーンの二人の心情、特にお互いに対する想いを掘り下げたかったんですが、
書くのが辛くて何度も書き進めては止まり、
パソコンに向かいながら一行も書けなかった日もあって…
さらに白状すると、この作品のせいで真島&芽衣子の幸せサイドストーリー連載に
逃避していた感も拭えませんw
その割には冴えない文章で情けないんですが、
闇に葬るのもアレなんで、投下させていただきました

他職人さんの感想も後ほど書き込ませていただきまーす

では、また続編or番外編を仕込みます
470名無しさん@ピンキー:2011/05/09(月) 23:09:40.76 ID:87k1VOIw
ぎるちぃさん
冴えない文章なんてとんでもない!
もー号泣しました
二回目は最終回見ながら読んだらしっかりリンクしてて
二倍泣けました
最後に互いを思うましめいの心情としてブレが無いからですよね
素晴らしいです!
471名無しさん@ピンキー:2011/05/09(月) 23:29:18.40 ID:ljkH1fE8
ぎるちぃさん
自分も最終回見ながら読みました
泣けて切ないんで、ほのぼの3話リピしてくるw
472名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 00:42:11.95 ID:Z/nmntYM
ぎるちぃさん
ぜんぜん冴えなくなんか無いですよー
ラストシーン見たあと読み直してみたらさらに泣けました
これを書くのはさぞ精神力必要そうですね・・・
葬らずに投下してくださってよかったです!
重く切ないですが美しい作品だと思います
473名無しさん@ピンキー:2011/05/10(火) 01:50:34.80 ID:QlgQ7sUa
ぎるちぃです
では職人さん方の作品の感想をば…

>ANKOさん
寝起きの真島さんが、ロリ芽衣子をいつものように引き寄せてしまうのに萌えちゃいましたw
真島さんはどこまでも熱く芽衣子を愛していますね
お姉ちゃんもきっと見守っていてくれるはず
情景が目に浮かびました
>『夢精の哀』『朝立ちの日々』『女体盛り』の三本立て
すっごい読みたいんですがw

>Elizaさん
暴れる真島さん…エロそうw
強引Sな真島さんに、どこまでも控えめで恥らう芽衣子のコンビは
もうゴールデンですね

>>412さん
おばちゃんと言われた万里のムカムカが伝わってきましたw
全裸ででこピン正座の真島さんを想像してフイタww

>hitoshiさん
情景に絡めたストーリー運び、さすがです
遣らずの雨…素敵な言葉ですね
4話はいいシーンなだけにもうちょっと二人が進展しても、と
思っていたので、バッチリ補完できましたw

>glenさん
じかに触って…って芽衣子の寝言ツボ!
芽衣子ったら野外でノーブラ、真島さんもナニ触ってるのぉ〜!w
>浴衣でくんずほぐれつする二人
も読みたい!楽しみにしてます

>mukiebiさん
おお、真島芽衣子ときどきジョンの方ですね!
初期の作品も読ませていただいてましたよー
今回の作品もほのぼの楽しくて素敵です
ゲーム内の名前をしっかり「タクロウ」にしてる真島さんかわゆい!
シリアス作品も楽しみにしてます
474ANKO:2011/05/10(火) 19:07:16.32 ID:guT9GYB2
みなさん、まとめ管理人さん、いつもありがとうございます。

>ぎるちぃさん
また私を泣かせましたね〜。
叙情詩みたいな素敵なSS。二人の切なく美しくて優しさも感じるこのラストシーン、
読みながら思い浮かべると胸が苦しい。


しんみり感動させるSSの後でナンですが
「桜の樹の下で」の続編を投下します
皆様、投げる座布団のご用意お願いします
475ANKO:2011/05/10(火) 19:14:50.66 ID:guT9GYB2
『桜の樹の下で おまけ続編』


仕事に復帰してから数日たった。
休んでいる間、大きな事件がなかったのは幸いだが、
雑務に追われる日が続く。今日は帰宅が10時過ぎになった。
それでもその日に帰れるだけマシというものだ。
玄関を開けるとまだ灯りが付いていた。
「ただいま」
タロウが真っ先にワンワン吠え、玄関まで迎える。
いつもなら、芽衣子がその後ろから嬉しそうな顔をして
来るはずなんだが、また俺を待ちながら、うたた寝をしてるのだろうか。

部屋に入るとソファーに座っていた芽衣子が俺に気付いて立ち上がった
「ま、真島さんお帰りなさい」
なぜか慌てた様子だ。
「お腹すいてませんか?」
「いや、シャワーを浴びてくるよ」
「シャワーだけじゃ疲れが取れないから、お湯はってきます」

夕飯はいらないと連絡しても、用意しようとしたり、
傷で湯船に浸からず、自分もシャワーですませているのに、
毎度、俺の為に風呂の準備をする。
体が治るまでゆっくり休んでくれればいいと思うが
俺が帰宅するとあれやこれや世話を焼きたがる。
芽衣子がバスルームに行っている間、
持ち帰った仕事を片づけようとパソコンを開けた。
先ほどまで使っていたようだ。
スリープ状態になっていたが、マウスをクリックすると前画面が現れた

俺は自分の目を疑うほど驚いた。

『男を喜ばせるsexテクニック』
男女が絡むエロチックな画像とともに、なにやら卑猥な言葉の羅列

な、なんだこれは…

履歴を表示してみた

『女性向け、アダルト&エロ動画付き』
『快適なsexlife』
『フェラテクニック』
次々表示されるエロサイト

…芽衣子がこんなものを見ているとは意外だ。
幼児退行の反動だろうか…。
476ANKO:2011/05/10(火) 19:22:36.84 ID:guT9GYB2


「きゃーーー!!」
後ろを振り向くと芽衣子が悲鳴を上げながら突進してきた。
顔から火がでるというのは正にこの事だ、というぐらい真っ赤だ。
「まままま真島さん、いやぁー!」
半泣き状態で、バン!と壊れそうな勢いでパソコンを閉じ、覆い被さる。
「大丈夫だよ。女性も観るのは普通だから」
「私、私…」
その必死な様子に可笑しいやら可愛いやら俺は笑いを堪えた。

「芽衣子の傷が治るまで俺はしたいのを我慢してるんだが、
君も同じなら嬉しいぐらいだ」
「わわわ、わたし、真島さんにサービスしなくちゃって」
「ああ、前に冗談で言ったのを真に受けたのか」
芽衣子の頭をくしゃくしゃと撫でる

「だって真島さん、前から思ってたけど、私なんかでいいのかなって…
わっ私、真島さんしか男の人を知らなくて、
私で満足出来てるのかなって…。」
何も泣きながら言わなくても…。
パソコンに突っ伏している芽衣子の肩を抱きしめた
「俺は君に不足なんて感じた事は全くない。
これ以上虜にされたら困るぐらいだ。
それに、何も知らなかった君が俺で変わっていく様が
興奮するって事がわからないのかな。
でも、研究の成果は楽しみにしてるよ

わざと耳元で囁いてやった。
顔を伏せている芽衣子を残して、俺は風呂に入った。

あいつがあんなものを見ていたんだと想像したら、
己がムクムクと反応してきた。こら静まれ。
いちいちこの程度で変化するなんて、そうとう溜まってきたんだろうか。
俺は苦笑しながら冷たいシャワーをかけた。

風呂から上がると、芽衣子はベッドに入っていた「もう寝たのか?」
掛け布団をめくると、隠れるように下の方へ潜り込んで小さくまるまる。
「ほら、もっとこっち来いよ」
と言えば、ベッドの隅に移動してしまった。
今日はそっとしておくか。
俺は芽衣子に構わず眠りに就いた。
477ANKO:2011/05/10(火) 19:25:14.20 ID:guT9GYB2


ところが、うとうとしかけた頃、芽衣子が俺に身体を密着させて、
スウェットパンツに手を伸ばしてきた。
「芽衣子?」
「真島さん。いいですか?しても…」
いいも悪いも、返事をする間もなく下着の中に手を侵入させ、
俺自身をまさぐる。
いつになく大胆な芽衣子に驚きつつも、俺は腰を浮かせて
脱がせやすいようにし、その行為を有り難く受ける事にした。
研究の成果を見せてもらおうか。

芽衣子はするりと俺の下着も一緒に脱がすと、股の間に顔を埋め、
それを口に含んだ。
舌を這わせ一周させると、裏筋をちろちろと舐め上げる。
その都度、己はビクンビクンと反応する。
以前はぎこちなく、時折歯があたる事があったが
その滑らかな舌使いの快感に酔いしれる
「くっ…」
思わず声が漏れてしまうほどだ。
しかも今度は袋を口に含み転がした。
ゾクゾクっと下半身からわき上がる熱いものを感じた。
芽衣子は一旦、顔を股間から離すと、
「口の中に出して…」
と、はち切れんばかりに強ばった己を、再度口に含み、
充分な唾液とともに、うねるように舌を這わせながら上下させた。
俺を含みながら時おり上目使いで見る顔はなんとも官能的だ。
吸いつくような動きに
己はぐっと強ばりもう発射寸前だ。
478ANKO:2011/05/10(火) 19:35:20.97 ID:guT9GYB2


しかし不意に、肩にコツンと当たるものを感じた
目を開けるとぎょっとした。

芽衣子の頭?!!なぜここに!?
はっと気付いた!

――布団を被って並んで寝てる俺たち…!!

これは夢だ!
ヤバイ!!!
俺は、がばっと跳ね起き、トイレに駆け込んだ

間一髪だった。危なかった!
三十過ぎて、夢精なんてシャレにならない所だ。
全く、芽衣子が刺激的なものを見せるから…
はぁと溜息を吐き、ベッドに戻る。
芽衣子を起こさないよう、そっと潜り込んで横たわった。

「大丈夫ですか?」

ゲッッ!

「お、起こしちゃったかな?」
なんだか俺、言葉が変だ。
「お腹壊したんですか?」
「い、いや、ああ、そうだ。もう大丈夫だ。起こしてすまない」
腹を壊した…そういう事にしておこう

「真島さん、私の看病してて、体を休める事なくすぐ仕事に復帰したから…
疲れがでたのかしら。
ごめんなさい」
「いやいやいや、そうじゃないから、
もう治ったから、寝よう、ささ、寝るんだ」
布団をかけ直し、寝たふりをした。
しかし、しばらくするとまた芽衣子の手が俺の方へ伸びてくる
今度は夢じゃない。
ヘソの周りを円を描くようにすりすりとさする。
「こうすると、お腹の痛みがとれるから…」
「…もう大丈夫だから。いいから寝なさい」
「小さい頃、お腹が痛いとこうやってもらったんです」
好意をむげにするわけにはいかない。
芽衣子の手が優しく、さわさわ、すりすり…と俺の腹を撫で回す
しかも、股間に触れるか触れないかの位置で

すりすり〜すりすり〜って…、
気持ち良すぎるじゃねぇか!

せっかく大人しくさせたムスコが―――。


こうやって天使のような悪魔な芽衣子によって、真島は生き地獄を味わうのであった。

頑張れ真島!
゛解金゛まであと数日の辛抱だ


おしまい
479ANKO:2011/05/10(火) 19:44:13.95 ID:guT9GYB2
以上です。また品性下劣なスレにしてすみません。

>mukiebiさん、はい、先輩、犬がらみのSSを書いたものです。
また読みたいなんて真に受けて書いちゃいますよ
mukiebiさんの真島は「寝たふりをした子」を起こされた ですが
私のは、「寝かしつけた子」を起こされた、ですね。

私の真島はいつも可哀想でヘタレぽくなっちゃって。
どうか他の職人さんの手で、哀れな真島を救ってやってください
Sで男気のある真島カモ〜ン。
480Eliza:2011/05/10(火) 21:41:14.17 ID:Ysg5APP9
Elizaです。

>412さん
万里の心の声も好きだけど
「フフフwひっかかったわね。野上芽衣子。」
が特に大好きですw

>hitoshiさん
静と動の流れが素晴らしくて
読めばもう言葉は不要っていうか、、
タイトルから内容から神エロ領域だと思います。
(感想の続きはまた後半に)

「夜」の続きが出来ましたので投下します。

カテゴリー:真島×芽衣子
タイトル:ベルベットブルーの朝
設定:昨夜に引き続いた2人。でも今朝の芽衣子は。。
>>405の続きのお話
注※エロあり
芽衣子若干黒モード、お好みスルーでお願いします。
481Eliza:2011/05/10(火) 21:42:06.88 ID:Ysg5APP9
*ベルベットブルーの朝

明け方からの激しい雨。
隣で芽衣子がモソリ、と動いた。
「、、起きてるのか?」
何でそんな隅にいる、、
白い背中に、胸が締め付けられそうになる。
「起きてるんなら、、こっち向いてくれ。」

激しい程に切ない雨音、、
昨夜の事が思い出された。
欲望のままに進みたかったが
俺は結局、それを閉じ込めた。
慰めて、、、諦めて、、、そして恐れた、、、。
それはとても、不安定なものだった。

そんな俺に芽衣子はずっと応え続けてくれた。
謝りたかった。
「昨日は悪かった、、。」
「、、、、。」
「乱暴にして、、」
「、、、、。」
「嫌だったろ?」
「、、、、。」
「芽衣子、、、、何か言ってくれ。」
……
「あの、、」
ようやく芽衣子が口を開いた。

「真島さんは慣れてるかもしれないけど、、
 私、ガッカリさせたろうなって、、
 思い出すと恥ずかしいんです、、」
(慣れとか。そういう事じゃないだろ?)
昨日、俺が芽衣子に浴びせた台詞。
思わずまた言いそうになり、俺は苦笑した。

多分、つまり、、
言葉でも行動でもない。
相手の感情に、互いが委ねればいい。
昨夜はあれで良かったんだ。
「真島さんが好きなのに、、
 なのに、どうしようもなくて、、、」
どうしようもない?
その黒い瞳で見つめられたら、、、
俺だってもうどうしようもない、、、。
482Eliza:2011/05/10(火) 21:43:52.00 ID:Ysg5APP9
「だから昨日はごめんなさい。」
「、、もう、、今日だろ。」
煽る様に叩きつける雨音、、、。
俺はまた芽衣子をシーツに沈めたくなる。
「それから謝るな。」
「、、怒ってるかと思って。」
「そんな事あるわけないだろ。」

頬を撫でながら芽衣子の唇を親指で割り開くと
俺は舌をねじ入れた。
そのまま組み伏せようとすると、、、、
芽衣子の方から俺に跨ってきた。
(、、、、、?)

俺を見下ろしている芽衣子に呆然とした。
思わず起き上がろうとすると
「駄目、、、」
芽衣子の唇が俺の首筋をつたい、鎖骨を強く吸い上げた。
紅い痕が薄ら浮かび上がっていく。
いつもは俺が芽衣子にしてやる事だ、、
身体が溶けそうになる。
……
さすがに俺も冷静ではいられない。
「お、おい!、、あんまり、、無理するなよ、、」
「無理じゃありません、、」
首を横に振りながら芽衣子は掌で俺を包む。
(何だか夢を見てる様だ、、)
芽衣子が俺自身を飲み込む姿を、俺はぼんやりと見ていた、、
だがもうすぐに、全身が快感に支配されてしまう。

舌先で辿られると、俺は反射的にビクッと震えた。
「、、大丈夫ですか?、、」
「あっああ、大丈夫だ、、」
唇と舌が交合に吸い付き芽衣子の手は俺のそれを撫でる。
優しく、柔らかく、戯れながら、、
「、ぅ、、」
「どうですか?、真、島、さん。」
駄目だ、、もう、、
「ッ、っっ!、」
俺は声をあげた。
483Eliza:2011/05/10(火) 21:46:26.54 ID:Ysg5APP9
俺が荒い息を整える間、、
床に散乱した中から、芽衣子が1つを手にした。
取り出すと指でじらし、俺を煽りながら着ける。
そんなの教えてない、、、。

今朝はすっかり主導権を取られてる。
嬉しいような、どこか面白くない気もした。
「、、少し譲れよ。」
芽衣子をずらし上げ、俺は身体を少し浮かせると
下からそこを舐め上げた。
「あッ、!」
ほら、ここは弱いからすぐ腰を引こうとする。
「逃げんなよ、ほら。」
引き戻してもう一度。
「嫌ぁ!」
その顔、ゾクゾクする。
……
「もぅっ、真島さん意地悪!」
芽衣子は俺を押しのけると
拗ねたように唇を尖らせた。
「分かった分かった、じゃあ反撃してこいよ。」

噛み付くように俺にキスすると、芽衣子は腰を落とす。
俺は自身を支え、芽衣子にあてがった。
芽衣子の身体が沈み、、、中に俺の全てを受け入れる。
だがまだ、上手くは動けない。

芽衣子の腰に手を添え、ゆっくり前後に揺らしてやる。
誘導通り芽衣子が腰を揺らし始めると
俺はそっと手を離した、、

後は、、自由にするといい、、

俺の首筋まで汗がつたうと
芽衣子がペロリと舐めた。
礼の代わりに、俺は芽衣子の胸を鷲掴んだ。
484Eliza:2011/05/10(火) 21:47:12.52 ID:Ysg5APP9
雨はまだ降っていた、、、、。
外は仄暗く、朝なのか夜なのか分からない位だったが
そろそろ時間だった。

「芽衣子、交替だ。」
今度は俺が下から突く。
「いゃぁあ!」
反動で芽衣子が跳ね動き、苦し気に喘いだ。
俺は躊躇して動きを弱めてしまったが
芽衣子が必死に懇願してきた。
「も、、もっと、真島さんお願い!!」

求められたのは、、、、、初めてだった。

「分かった、じゃ覚悟しろ、、。」
俺は芽衣子を振り落とす勢いで動いた。
身体を起こし、向かい合わせに抱き直すと
今度は芽衣子の乳房を頬張りながら
更に激しく突き上げていく。
「真島さ、、!!」
こんなに繋がってるのに、、
「ぁぁあっ、、!」
そんなに俺を求めてるなら、、、
「んっ、、ぁあ、ん!」
いくらでも与えてやる。
……
「あっ、ぁッぁあ!!」
芽衣子が一際高い声をあげると
俺の温もりを芽衣子に放った、、。

まだ繋がりを解かずに、俺達は崩れるように
ベッドに倒れ込んだ。
互いに荒い息が続く。
「ど、う、、でした?」
「、、もう、、降参だ。」
芽衣子は嬉しそうに笑った。

心地良い倦怠感、、、 、
俺達は、、昨夜からどれだけ愛し合ったんだろう。
だがこうなってくると、、、
これからは攻防戦。
芽衣子、俺も優しいばかりじゃいられないな。

485Eliza:2011/05/10(火) 21:50:24.73 ID:Ysg5APP9
以上です。
毎回毎度の駄文、長文でまとまりなく失礼致しました。

他投下時も緊張してますが
エロ投下は更に手が冷たくなりますが…
直前にANKOさんの楽しいお話を投下して下さってたので
ゲッラゲラ笑って、緊張少しほぐれました。

また色々一巡して、大人エロは再挑戦したいと思います。
精進だ、精進だな(by宇喜多)
今度は楽しいお話投下したいです。

(感想の続きです)
>glenさん
お外でちょっと大胆な芽衣子にドキドキしました。
後半のまとめ方は、何だか映像が見える様です。

>mukiebiさん
設定がとっても斬新で可愛くて、面白かったです!
真島は、芽衣子かゲームか、ゲームか芽衣子か悶々とw

>ぎるちぃさん
色んな想いが溢れてる、切ない優しい作品でした。
本編のラストシーンが見たくなりました。
→そして1話からエンドレスギールティw

>ANKOさん
ヒャー楽しかったです〜
これは3本立のうちの1本て事で良いんでしょうか?w
だとするとあと2本…ニヤリ
486名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 06:40:14.86 ID:3yVxrdhZ
412さん
万W里W本来は芽衣子の方が年上なのにWW
作戦GJです。ここの住人なのにそんなナイスな作戦思いつきませんでした。

hitoshiさん
こういうの待ってました。2人のリアルな初夜が艶っぽいけど切なくて素敵な情景描写に圧倒されました。

glenさん
積極的芽衣子かわええええ
真島ちゃんの調○のかいあってですねWそんなおねだりされる真島ちゃんちょっと羨ましいです。

mukiebiさん
わー!お久しぶりです!初期のましまりも時々ジョン大好きでした!平和な日常の風景にお決まりのエロも練り込まれて二度美味しかったです。

ぎるちいさん
いつものぎるちいさん作品よりは短めなお話…
それなのに何でこんな胸にぐっとくるんだろうリアルに泣きました。
長編だけでなく短編もこなせるんですね。素晴らしい。

ANKOさん
夢おち…!?真島ちゃんじゃないけど残念!!あの野獣が
芽衣子相手だと悶々と我慢しちゃうのに爆笑
芽衣子早く元気になって真島ちゃんに奉仕してあげてWW

Elizaさん
主導権握られて悔しい真島ちゃんいいですね〜
やっぱりとことん攻めたい派かこのドSが(笑)!
加えて芽衣子が上であれするのは大好きなので萌えさせていただきました。

zero
487名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 07:57:12.76 ID:tEVbXot5
Elizaさん
「朝」が来るのを待ちかねていましたよ!
>嬉しいような、どこか面白くない気もした
これって男性のリアルな感情だと思います。
二人の心理的、身体的なかけひきが大人っぽくてツボです
>芽衣子、俺も優しいばかりじゃいられないな。
Elizaさんの今後の作品のテイストが妄想できてdkdk

488名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 21:55:21.04 ID:f2TB9m5X
zeroです。
この前の愛嬌シリーズ(可愛い云々)の続きのようなもので
彩乃ちゃんin鶴見のバー設定投下します。
かっこ悪い門倉ばかりでごめんなさい。

カテゴリ 真島×芽衣子 いちおうマシメイ前提ですので
タイトル ヘテロ
489名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 21:56:20.99 ID:f2TB9m5X
「ちょ…っ大丈夫ですかお嬢さん。」
「うう〜〜…もう、ほっといてください!!!」
ドン!とビールが空になったグラスをテーブルにたたきつけ綾乃は机に伏せた。
バーテンさんが困っている。必死になだめてくれているのに嫌な返事しかできない。
やがて見かねたように彼は私が伏せるカウンターの側にお洒落なカクテルを持ってきた。
「コレ…、サービスです、何があったか知りませんけど元気出してください。」
「…ありがとう。」
初めて出来た彼氏と、初めての喧嘩。何が原因かだったかなんて忘れた。
けれど酷いことをたくさん言われた。何より酷いことをたくさん言ってしまった。
こんなときにふと考える。芽衣子さんは、真島さんと喧嘩したことあるのだろうか。
いつかペットサロンで、宇喜多とか言う人からの電話をとった後、ペットサロンから外に
出た芽衣子さんと真島さんが激しく揉めてるのを一度だけ見た。
随分驚いたから印象に残っている。あの時2人の様子は正直見ていられなかった。
だから多分今の私も他の人から見たらそうなんだろう。
ガチャリ……………………
「…いらっしゃいま…あ………!!!」
どうやら新しいお客さんが来たようだ。いちいち顔なんてあげてられないけれど
バーテンさんが急に驚きの声を上げた。
490名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 21:58:00.21 ID:f2TB9m5X
「その…何だ、…この前は…悪かった、」
「あああ…いや、もうっすよ、済んだことですし。」
「門倉、これに懲りたらもう物や人間に当たるのは大概にしとけよ。」
「うるせえよ。」
バーテンさんを除いた男の人2人の声。うち一人には聞き覚えがあった。
真島さんだ。たまたま?それとも常連さんか何かなのか、
「…おい、バーテン、あの女は?」
「え…ああ、ちょっと色々あったみたいで…そっとしておいてあげましょう。」
聴こえてますよ。ひそひそ話しているけれど。髪は下ろしているし私服だし、
顔を伏せているので多分真島さんは私の事に気づいてないと思う。
「…大丈夫なのか、本当に?随分気分が悪そうに見えるが…。」
「いいんですよ真島さん。こういう仕事しているとよくあるんです。
男の人だけじゃないんですよ。女の人だってお酒で嫌なこと忘れたい時、あるんです、」
ああやっぱり真島さんだった。いつもの私なら、あっれ〜!真島さんじゃないですか!!
と飛びついて芽衣子さんとどこまで進んだのか、とか色々聞いていたに違いない。
今はそんな気力すらない。
「ええっと…榎本さんはいないんですか?」
「バカ!鶴見お前…!!」
「…てめぇ………。」
「え!?ちょ!!今謝ったばっかじゃないっすか!!」
「落ち着け門倉!!今度は流石の俺も上に報告せざるおえねぇぞ!」
491名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 21:58:23.78 ID:f2TB9m5X






あたふたと三人がもみ合うような音が聴こえた。ようやくそれが静まったとき、
彼らの会話を聞いていて大体つかめたことがある。先日この門倉という人が
バーをめちゃくちゃにし、それが原因でそこに居合わせていた榎本さんに
軽蔑され恋愛的な意味で関係が悪化しているようだった。
「何なんだよもう…せっかく真島とは吹っ切れたってのに…!!」
挙句の果てに彼は自棄酒を始めた。愚かなことをしたが少し可哀想だと思った。
「あのなぁ…お前、要するに自分で撒いた種だろ。それをそのまま撒き散らした
ままにするのか尻拭いして綺麗に花を咲かせるかはお前しだいだろ。」
「…そうですよ、いいじゃないですか。やり直せるんですから。……
もう、手遅れになって…それで後悔している人が世の中にはたくさんいるんです。」
綾乃は少しだけ顔を上げた。それでも彼らが座っている席とは一番離れたところに
いるので気付かれた様子はないが。バーテンさんは一枚の写真を手に取っていた。
バーテンさんともうひとり、男の人が肩を組み合って笑っている。
「……………。」
今の自分の心情はあの門倉という人のそれと似ているだろうか。
綾乃は鶴見からサービスされたカクテルを一口、流し込んだ。
「おいバーテン、」
「はい?」
「ビールくれ。」
492名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 21:59:54.58 ID:f2TB9m5X
少しだけ時間が経った。真島さんと門倉さんはお酒を飲みあい門倉さんは早くも泥酔状態だった。
私も中に入りたいと思ったが女が混じる雰囲気でないことぐらい空気の読めない自分でも分かる。
「ヒック…、おい真島…お前、結局野上とはどうなんだ、ああ?」
「ああ?」
「あ、それ僕も聞きたいです。」
私も聞きたいです。綾乃は脳内で返事をした。店内にかかるBGMのせいで聞き取りにくい。
必死で耳を澄まし彼らの会話に耳を傾ける。
「俺は誰かさんとちがって言いたい事ははっきり言える。」
「あ!?言ったのかよ!!可愛いって!?」
か…可愛い?真島さんが、芽衣子さんに?想像して真っ先に浮かぶのは真っ赤になった芽衣子さん。
可愛い…私だってアイツに、言われたことぐらいある。素直に嬉しかったこと、覚えてる。
「あんだよどいつもこいつも……ヒック!どうせその後、ヤったんだろうが」
「悪いかよ。」
「ブッ!!!!」
思わず口にしていたカクテルを吐き出した。男の人がこういう話をたまにするのは知っているけど
ここまであからさまに、しかも真島さんもあっさり認めたのに開いた口がふさがらなかった。
「あーあ、いいよな、キャリアは」
「いやキャリアは関係ないですよ門倉さん…というかホラ、女性もそこにいるんですから!
もうちょっと…ね?分かるでしょう、話し変えましょう、真島さん、芽衣子さんのどこが好きなんですか?」
「……笑顔…とか、」
493名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 22:00:31.37 ID:f2TB9m5X
…笑顔…かぁ、分かる、同性の私でもあの微笑は大好きだ。
「じゃぁ身体のパーツは?」
「門倉さん!!」
こんのっ!!酔っ払い親父が!!いくらお酒が入っているとはいえこれは酷い。
さっきまでシンパシーを感じていたが訂正する、絶っっっっ対私と似てない!
「……うなじ。」
え…?ちょちょちょっ真島さん……!?
「真島さんまで!!!」
「ハハハ!!キャリアといえどもやっぱり変態は変態か!!」
「いや意味分かんないっすよ!なんっすかキャリアって!!」
ううううなじいいい?よりによってなんでそんなとこ!!しかも真顔で!!
卑猥な映像が脳にチラつきお酒の力以上に彩乃は赤くなった。
何?どうしちゃったの!?それとも男の人ってみんな裏ではこうなの!?
「俺は脚だな、あ、榎本のな。一度でいいから触ってみた…、」
ドゴン!!!!!!!!!!!
「いってえええええええええええ!!!!!!!」
気がつくと彩乃は立ち上がりカウンターにセットされちた椅子を思い切り持ち上げ
門倉に投げつけていた。唖然とする男三人をものともせず彩乃は一言、
「男の人って最低!!!!!!!!」
そう叫ぶと酒代は払わずバーを走って出て行った。
494名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 22:01:35.15 ID:f2TB9m5X
以上です。しょうもなくてすみません門倉大好きですこれでも。
この後一連の会話を彩乃から聞いた芽衣子と真島の話を近いうちに投下予定です。
495名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:00:33.38 ID:jL76rP0i
(※まとめ様wikiに掲載不要です)
zeroさん
あなたのSSを読んで飲んでいた麦茶が宙に舞いました。カエセw
椅子をなげつけられて門倉は入院するはめになったのだろうか…?
真島の「悪いかよ。」 というセリフに思わず赤面。
面白かったです。続編楽しみにしています。
さてzeroさんのあとにコッソリ紛れてしょうもない作品を投下
するとしましょうか…

ぎるちぃさんの素晴らしい作品を読んだらなぜか
こんなものが出来ました…(サァ!卵を投げる準備をお忘れなく)
解釈は人の数だけある!と心が太平洋より広い方にはオススメ。
それ以外の方はスルーを決め込んで!
11話の話。まだ最終回にたどりついていない方は絶対に
見てはイケナイゾ
496やさぐれ刑事よ 永遠に!:2011/05/11(水) 23:02:34.91 ID:jL76rP0i
ああ…
これで楽になれるんだ。
お姉ちゃんたちにやっと会える?

芽衣子はペンダントに仕込んだ毒の蓋を開けるとそれを傾け飲み込んだ。
その瞬間口の中に苦い味が広がり、胃のあたりから感じたこと
のない不快感が広がったあと
全身が言うことを聞かなくなりその場に崩れ落ちた。

心臓の鼓動が早い。
頭を金槌で殴られるような痛みが駆け抜ける。
激しい吐き気が繰り返し襲ってくる。
そして
全ての光景が映画のようにスローモーションになった。
視界が白い霧で曇ってきた頃
遠くから自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
「…イコ…めいこ…芽衣子ーーーーーーーーーーーーーー」
白い霧の中から
愛しい男の声が聞こえてくる。
497やさぐれ刑事よ 永遠に!:2011/05/11(水) 23:04:41.69 ID:jL76rP0i
あ、あれは真島さん?
どうしてここが?
最後に最後にあなたに言いたかったけど言えなかった想いを伝えたい。
芽衣子は大きな声で話してるつもりだったが注意しなければ
聞き取れないほどのか細い声で
「あ…ぃ…し…て…ル…」
これでなにも想い残さず死ねる。
と黄泉の国への扉をたたこうとした時…

あぁ!真島さん、まさか私にキスしようとしてる?

真島に危険を知らせようとするが既に全身が言うことを
きかなくなっている!

わっ!ちょっと
らめぇええええええええええええええええええええw
だ、だめだって。
だってあたし、服毒しちゃったんだからぁ!
ば、馬鹿、馬鹿馬鹿真島さんのバカーーーーーーーーーー
ブチュッ!
ぎゃ!クーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!

ちょ。。。息が息ができねぇ〜(゜Д゜)ヾ

【ガクッ…】窒息死シタカモ
498やさぐれ刑事よ 永遠に!:2011/05/11(水) 23:07:52.83 ID:jL76rP0i
芽衣子が脱力し魂が天へと旅立ったのを呆然と見送る真島

メイコ
めいこ
芽衣子ッ…
俺を置いて逝くな!
おぉぉ!お前を助けることができなかった…
ああこのきれいな涙は俺のために?
真島はそっとその涙をぬぐうと芽衣子に最後のお別れのキスを
しようと顔を彼女に近づけた。

芽衣子、さようなら。。。愛してる。愛してる。永遠に。

う。。。
うげぇ〜!
く。苦しい、なんだこの不快感とめまいは?
はっ…ヤヴァイw
芽衣子、コンニャロー!青酸カリ使ったのか…
だとしたら俺もヤヴァイーーーーーーーーーーーーーーーーー!
死ぬぅぅううううううううううううううううううう!
499やさぐれ刑事よ 永遠に!:2011/05/11(水) 23:10:02.49 ID:jL76rP0i
こうして期せずして真島拓郎の人生の幕はおりた。
それにしてもなんというオバキャな男だろうかw
重なり合って発見された二人を見て現世で結ばれないなら来世で
ということかと多くの彼らを知るものが涙したが
二人の本当の内心は…

良心の呵責に苦しむのは拓郎だけ。 野上芽衣子に罪の意識など、存在しない

と万里がブツブツ 独り言を言っているのを聞いて門倉が身震いしていた
ことなど誰も知らない。


おわり
500名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:14:06.60 ID:jL76rP0i
>>421-422 最後の一行にフイタw あと三本立てのネーミングセンス
で笑い死ぬところでした…
>>475-478 芽衣子にあせりうろたえる真島に再度ふきましたww

>>426-435 激しい雨のバリアで外界と
一切遮断されるってロマンティックですよね。
hitoshiさんは本当に文章がお上手で感心します。
このままドラマ化しても違和感なさそうです。
ただ放送できるかは…いやそのなんだw
501名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:17:33.16 ID:jL76rP0i
>>437-439 刑事の女房になったおまえを連れていくって
ところがいいですね。この二人は本編では
○んでしまいましたがここでは怒涛のごとく
生存設定で皆さん書いているからなごみます〜。

>>448-454 CMってあれですよねw私すぐわかりました。
真島の謎、ゲームに熱中するキャリア刑事笑えました!
プレイ時間8時間に驚き!
502名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:19:36.64 ID:jL76rP0i
>>465-468 すごい!まさにギルティのノベライズを
読んでいる気分になりました。
ネ申エンディング時間にしたら短かったけど
二人の間の心情はいかばかりだったかと考えると
本当にせつなくなります。彼らの心情を再現しようと
するのは作業的に大変なのはよくわかります。
彼らの背負ってきたもの、どうしようもできない現実。
二人が自由になるには極楽浄土の世界へ旅立つしかなかったと…

>>481-484 目の前にはPCの画面だけなのに、なぜなんでしょうね
自分もすごく投下するのに緊張しますヨ。
今回はどSな真島直球できましたねw
503名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:20:26.22 ID:qugraO3v
小話だけど面白いですよー
ギルティ、話重かったけど
見返すとまっしーかっこよすぎて泣くより笑うので気持ち解りますw
何か真島ちゃんてフィギュア入ってますよね
真島・ランビエールって感じ、拓郎だけどw
504名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:21:56.04 ID:jL76rP0i
>>465-468 すごい!まさにギルティのノベライズを
読んでいる気分になりました。
ネ申エンディング時間にしたら短かったけど
二人の間の心情はいかばかりだったかと考えると
本当にせつなくなります。彼らの心情を再現しようと
するのは作業的に大変なのはよくわかります。
彼らの背負ってきたもの、どうしようもできない現実。
二人が自由になるには極楽浄土の世界へ旅立つしかなかったと…

>>481-484 目の前にはPCの画面だけなのに、なぜなんでしょうね
自分もすごく投下するのに緊張しますヨ。
今回はどSな真島直球できましたねw
505名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:27:20.01 ID:jL76rP0i
>>465-468 すごい!まさにギルティのノベライズを
読んでいる気分になりました。
ネ申エンディング時間にしたら短かったけど
二人の間の心情はいかばかりだったかと考えると
本当にせつなくなります。彼らの心情を再現しようと
するのは作業的に大変なのはよくわかります。
彼らの背負ってきたもの、どうしようもできない現実。
二人が自由になるには極楽浄土の世界へ旅立つしかなかったと…

>>481-484 目の前にはPCの画面だけなのに、なぜなんでしょうね
自分もすごく投下するのに緊張しますヨ。
今回はどSな真島直球できましたねw

506名無しさん@ピンキー:2011/05/11(水) 23:31:29.89 ID:jL76rP0i
ごめんなさい エラーです。
お目汚しごめんなさい。
507名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 05:32:30.15 ID:duBWLuaW
もはや自演としか思えないw
508名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 10:52:49.73 ID:c72YbumS
zero様
門倉がかわいすぎて萌えますw

>「どうせその後、ヤったんだろうが」「悪いかよ。」
聞く方も聞く方ですが、本当のことを答える真島に笑いました

実は女一人でラーメンを食べに行ったらそばにいた男性二人組が
「だから、女なんて生でヤっちゃえばいいだよ」
と言う内容だったのを思い出しました
509名無しさん@ピンキー:2011/05/12(木) 10:54:58.85 ID:QS3+GkB6
>>506
ID:jL76rP0i [10/10]さん
名前欄に何か名前入れてくれると嬉しい
510名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 12:36:30.56 ID:eN8Z4wjs
あれ急に人がいなくなった??

>>496さん
ちょwwそのラストシーンをギャグチックにしてしまう勇気が凄い
真島ちゃんうっかり死というオチかw
あの世で芽衣子は平謝りしてる姿を想像しちゃいました
511名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 21:57:58.90 ID:V9iA6Ld6
これが噂のスレストですか
まさかここで起こるとは思いもしませんでした
いつかはこのスレも過疎るとは思ったけど
こんな形とは 無念
512名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 21:59:42.41 ID:5eiZLsZU
何の話
513名無しさん@ピンキー:2011/05/14(土) 22:13:15.99 ID:S4aRhGJf
誤爆じゃろ
514名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 00:13:07.80 ID:/7+CcW1e
1日2日書き込みがなかったことくらい前にもあった
職人さまがただって暇じゃないんだから
515名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 00:42:36.50 ID:LFzejZjT
>>511
ここの職人層知ってるでしょ?
お子様の運動会シーズンだと思う
516名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 00:53:11.58 ID:dBniLeTX
>zeroさん
ヘテロっていう語を初めて知りました、勉強になりますw
本編だとあのバー、いっつもお客がいないんで
こんなふうに皆が泥酔してるの微笑ましいです。
>496さん
私これかなり笑えて好きですよ〜
脳内に可愛いギルティアニメも浮かびましたw

Elizaですけど。
じゃあこんな時間に何かちょっとアレですけど…
投下し難い雰囲気もありますけど…
投下しちゃいます。
517Eliza:2011/05/15(日) 00:54:26.59 ID:dBniLeTX
カテゴリー:万里×真島
タイトル:怖い女たち
設定:張り込み中の万里と真島。
無事に女子高生を保護したものの、、。
エロなし。
今回は女子高生に翻弄される真島です
つまんないもんですが、お暇潰しにどうぞ。
518Eliza:2011/05/15(日) 00:56:23.04 ID:dBniLeTX
*怖い女たち

人気キャラクターグッズの有楽町店。
同じビルの上階に犯罪組織の影がある。
女子高生を巧みに誘い、風俗のバイトをさせ
薬漬けにする。
裏に暴力団が絡んでいる事が分かっていた。

向いのファーストフードからは様子が伺えた。
ここから店の中は伺い知れないが
勧誘現場は押さえられる。
俺と万里は窓側席から張り込んだ。
「後の怖さが分かんないのよね。
 アルバイト気分であっさり入っちゃう子が多い。」
「ああいう短いスカート丈ってどうなんだ?
 親は一体どう思ってんだ?」
「さぁ〜親に聞いてみないとねぇ、、。」
俺の隣で万里は飲み食いを始めた。

「お前、緊張感ないな、、、」
「これ位可愛いもんでしょ、宇喜多なんか機密費流用して派手に遊んでた、、」
「死んだ人間の悪口はやめろ。」
「ごめん、、食べない?、、」
「俺はいい。」
……
ショップの外に、3人組の女子高生。
「あの子達、派手ねえ」
上階の窓から何度も男が確認している。
「、、来そうだな。」
予想通りだ。
ビルの裏口から、男が数人出て女子高生達に近づく。
「よし、行くぞ。」
519Eliza:2011/05/15(日) 00:57:29.32 ID:dBniLeTX
まだ手は出せない。
証拠確認の為、まず万里が彼女達に近づく。
ところがここで、予想外の展開が発生した。
男達はまさかの行動に及んだ。
「お姉さん、凄く綺麗なんですけど、、
 今何かお仕事してます?」
「えっ、、、、私?え、えーと今、、失業中です!」
(嘘〜、女子高生以外もアリなわけ?)
「じゃあイイお仕事があるよ。
 今からこの子達にも説明するんで、一緒にどう?」

万里はそのまま、男達と一緒に上がって行った。
こ、こんな漫画みたいな事ってあるのか?
俺は笑いを堪えた。
だがこれ以降様子は伺えないから、慎重にだ。
とりあえず応援を要請する。
……
しばらくして俺の携帯が鳴った。
「私、今トイレから。統括役以外に5人いる。」
「相手はどうだ?」
「とりあえずここは、ニートかヤンキーね。」
「分かった。」

応援パトが到着すると、薄暗い階段を上がっていく。
俺は威嚇の為、派手にドアをダン!と蹴った。
「警察だ!」
室内の人間が一斉に立ち上がった。
「風営法違反で検挙、その先は署で聞く。」

こうして女子高生達は無事に保護したが、、、
520Eliza:2011/05/15(日) 00:58:46.41 ID:dBniLeTX

「家族に連絡すんの?」
「げっマジ?マジで?」
「え、困るし!」
こいつらは、、
自分達の行動を全く反省していない。
「、、身柄引受人に来て貰わないといけないから、ご家族には連絡させて貰う。」
「あり得なくね? ウチら被害者だし!」
女子高生は、俺が喋る倍速のスピードで被せてくる。
俺は敢えてペースを乱されない様に、ゆっくり喋った。
「これから君達も同行して貰い、署で調書に記入して貰うから、、」

「てか、、こーの刑事ー エロす!」
「髭エロ〜まじヤバくね!」
「なんか、かっけぇぇー!」
……
おい、、、何でこうなった、、
車中はもう大騒ぎだ。
俺が頭を抱えながらハンドルを切ると
万里はもう我慢出来ず、俺の前で噴き出した。
いや、お互い様だ。
まさかお前が勧誘されるなんて、、
思い出したら俺も噴き出してしまった。

「何よ?ちゃんと運転しなさいよ拓郎!」

「イケメン怒られたーー!」
「チョー、タクロウ〜っち!!」
「まじウケるんですけど!!」
頼むから一斉に喋るのはやめてくれ。
てか、ていうか、、これ以上こいつらの餌食になりたくない。
卑怯な手口だが、もうこうするしかないな。

「ああ真島だ、現場を押さえて今署に戻る途中だ、、」
 戻ったら調書を頼みたいんだが、、
 いや、保護した女子高生の方だ、、
 3人もいるんだ、、 そうか、助かるな。
 よろしく頼む、門倉。」

俺は無線を切ってほくそ笑んだ。
、これでよし、、、と。
521Eliza:2011/05/15(日) 01:01:30.54 ID:dBniLeTX
以上です。
毎回毎度の駄文、つまらんもので失礼しました。
ではお休みなさーい。
522名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 11:12:11.62 ID:8VwP43fD
Elizaさん、乙です!
美しい女性刑事はスカウトされちゃうわけですね。
ちゃらい若い子と真島の絡みはいつもおもしろい。
真島の刑事口調大好物です。ごちそうさまでした。
二行削っては三行書き足し、下書が終わらないglenです。
523名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 11:41:56.31 ID:TR7l5MUh
真島と今時の女子高生の絡み想像するだけで笑っちゃいますねw
何気にスカウトされちゃう万里嬢にワロタ
524名無しさん@ピンキー:2011/05/15(日) 12:35:44.80 ID:DKIcfgLR
休日の昼間なのに布団の中
ましめいみたいにエッチしてるわけじゃありまへん。
疲れが溜まって軽く五月病みたいな感じかなぁ

Elizaさん、ありがとうございます。読んだら元気が出てきました
面白かったです
最強の女子高生パワー。眉間に皺を寄せて、困惑顔の真島が浮かんできます。
スカウトされる万里様素敵。
この後女子高生の調書とウハウハの門倉が撃沈にされるのを想像したら笑えます
「さっきのもじゃ毛のオヤジじゃねぇの?あんた誰?キモっ」
とか言われたりしてね

丸投げした知能犯真島GJ

glenさん頑張れ〜
私は脳内構成して消しゴムかけてる最中です。
ANKO
525名無しさん@ピンキー:2011/05/16(月) 06:33:03.59 ID:Pz34VVk/
zeroです

624さん
笑い死にました。まさに傑作です。
最後の万里のしめくくりも良かったです。
次の投下待ってます。

Elizaさん
Elizaさんの作品は思わずクスリとくるのが多くて和みます。
女子高生に振り回される真島の図、好きです。
しかしこの光景芽衣子が見ちゃったらどうなるんだかWW
526hitoshi:2011/05/16(月) 23:10:29.99 ID:RfgWK5kS
ANKOさん、体調いかがですか?
ゆっくり休息してくださいませ。復帰楽しみにしてます

glenさんが頑張っている間に短いの一本投下いきます。

タイトル:硬直した日常
カテ:真島×芽衣子
設定は『誰のために〜』の後日談、ラストシーンで真島が芽衣子を助けて
色々あって一緒に住んでいる設定です。
※エロあり、っていうかほとんどエロ?真島ちょっと鬼畜。
苦手な方はタイトルで回避願います。
527硬直した日常:2011/05/16(月) 23:12:31.75 ID:RfgWK5kS

硬直した日常は、常に崩壊の種を内包している。

芽衣子が真島の部屋を出て行く、と言った。
真島が彼女の命を助けてから、1年ほど二人は一緒に暮らした。
その部屋から二人は仕事に行き、大抵芽衣子が先に帰って真島を待った。
愛する女が待っている部屋に帰る毎日の中で、真島はその日常に幸せを感じていた。
「しばらく一人でやってみたいんです。」
芽衣子は言った。
真島は二人の当たり前の日常が、芽衣子にとっては退屈だったのだろうかと思う。

硬直した日常。

まるでアニメや漫画のキャラクターが年をとらず、同じ光景を繰り返すように。
いつしか自分たちはただ同じ光景を繰り返していただけだったのだろうか。
真島は芽衣子と初めて繋がった日のことを思い出した。
彼女の意志で選ぶなら、その未来に自分がいなかったとしても受け容れようと
そう思った日のことを。
しかし真島にとってはもはや同じ光景が硬直した日常のようだったとしても
手放せない日々になっていた。
「今の私は真島さんの傍で、何もかもただ許されて。それは幸せだけど。
 一度離れて自分の力で生きたいんです。」
芽衣子はそう続けた。
528硬直した日常:2011/05/16(月) 23:14:34.26 ID:RfgWK5kS
「俺を愛してる?」
何を未練がましいことを言っているのだろうと、自分でも思う。
「…愛してます。変わらず。だから部屋もここの近くに…」
言葉を続けることは許されなかった。
真島は芽衣子をソファの背中に押し付けて、唇を深く重ねた。
自分の中に芽生えた執着にも似た独占欲が彼女を手放すことを拒否する。
いつもは優しく繰り返す口づけは、今は強引に芽衣子の口内を犯した。
「…やめ…っ」
呼吸を求めて唇をずらした隙間から、彼女の制止が聞こえるが
聞こえていないふりをする。
彼女にも、自分の心にも。
1年の間に真島が慣らした芽衣子の身体は、触れればやがて甘い疼きを訴え始める。
真島はそれを知っていて、わざと執拗に芽衣子の舌を翻弄する。
押し付けた身体はもうゆらりと揺れていて、もっと強い刺激を探していた。
「へぇ。」
真島は意地悪く言い放つ。
「俺はもう要らない?」
故意に乳房を掠めて芽衣子の両脇に手をついた。
芽衣子の背筋にぞくりとした感覚が過って、強く目を瞑る。
真島は分かってくれると思ったのに。
いつも優しくて、誰よりも自分を愛してくれて、穏やかな日常を与えてくれた。
生きようとする自分の意志を尊重してくれる人だと、芽衣子は本当に真島を尊敬していた。
「そ…んな、」
そんなわけない。
真島のいない人生なんて、自分の未来にはない。
「要らないなんて言っても、何の説得力もないよな。」
突然真島は芽衣子の下着の中に手を突っ込んで、中指を第一関節までいきなり挿入した。
「や…んぁあっ…!!」
急激な刺激が足の先から頭のてっぺんまで駆け抜ける。
「こんなに濡らしてるくせに」
疼いて待ち焦がれた刺激からは、しかしすぐに解放される。
真島は芽衣子の蜜で濡れた指先を見せつけるように舐めた。
味わったことのない羞恥に芽衣子は目を逸らす。
真島はいつも芽衣子を優しく愛したから。
それが時には激しさを増しても、優しさが失われたことはなかった。
しかし今日の真島は違う。
それでもその指をもう一度挿れて欲しくて、芽衣子は熱い息を吐く。
「どうして欲しい?言えよ。」
既に硬く勃起している自分を衣服ごしに芽衣子のソコに押し当てる。
それだけで女は腰を揺らし、男も押し当てるだけでは飽き足らず擦るように緩く動いた。
529硬直した日常:2011/05/16(月) 23:16:42.07 ID:RfgWK5kS
真島も快楽だけで芽衣子を繋ぎ止められるとは思わない。
そんなことをしても惨めなだけなのは百も承知で。
何をしても手放したくないという憤りに近い感情を制御できない。
「そん…なこと…言え…ま、せっ、…あぁっ!」
もとより彼女が簡単に欲望を口にするとは思っていない。
真島は再び、今度は強引に芽衣子のジーンズを下着ごと剥ぎ取った。
考える暇も与えず、二本の指を秘裂に根元まで突き入れる。
彼女の中がぎゅっとその指に喰らいついた。
「ココは正直だよな、放したくなさそうだけど?」
まだ指は動かさない。
それでも彼女の中はざわついて指を締めつけ緩め、自ら快感を得ようとするようだった。
「指が入ってるだけでイきそうなのか。まだ胸も触ってないぞ」
「いやぁ…んンッ…」
真島の言葉に胸の頂で蕾が愛撫を求めて勃ちあがる。
上半身は下着も衣服もまだ乱れておらず、真島の視線にそれが晒されないことだけが救いだった。
触れられていないのに敏感になった蕾は、下着の布地と擦れるだけで快感を呼ぶ。
芽衣子はソファの背に頭を倒して喘いだ。
その様子を見ながら真島は片方の眉を少し上げる。

「どうするかな」
まるで夕食のメニューでも考えるような口調で、真島は呟いた。
指を締めつけるソコは入口から奥に向かって痙攣を始めている。
「どうしたいか言わないなら、」
タイミングを見計らって真島は指をそろりと抜きかけた。
「やっ、まっ…て」
追い縋るように芽衣子の腰が動いて、真島はニヤリと笑う。
指は第二関節まで埋めたままだ。
二本の指を擦るようにして少し動かして芽衣子に次の言葉を促す。
いきなり突き落とされた快楽の淵で、解放もされず達することも許されず
芽衣子は羞恥心が崩れ落ちるのを感じた。
530硬直した日常:2011/05/16(月) 23:18:55.28 ID:RfgWK5kS
「お…ねがい…、奥まで、」
その言葉が終わるのを待たず、真島は今度は芽衣子の乳首を指で弾いた。
服の上からでもその快感は芽衣子を更に突き落とす。
「こっちは?」
芽衣子の“お願い”に応じて指を再度奥まで突っ込んで、左手で乳房に触れた。
「も…、無理、はや…く、さわって…っ!」
一度口にした途端、恥ずかしさよりも快感を貪りたいと思う気持ちが先に立った。
乱暴にブラウスのボタンをはずすと、ブラジャーの肩紐だけをずらして蕾を露出させる。
「まだこっちは触ってもいないのに」
真島は薄笑いを浮かべて、乳首を強めに捻る。
「あぁぁっ、んンぅっ!」
求めていた強い刺激に芽衣子は胸を突き出した。
真島の指を伝って女の蜜が溢れた。
もう片方の頂には真島の舌が這う。つついて甘噛みするとまたソコから溢れ出る。
指を動かさない真島に焦れて、芽衣子は腰を前後に揺すった。
その腰の動きを下半身で封じて、真島はもう一度意地悪く言う。
「勝手に気持ち良くなるな。言えば良くしてやる。」
「ゆ、び…動かし、て…く、ださっ…」
泣きそうな声で言った望みを男はすかさず叶えてやる。
─言えば与えられる快感を覚えさせるために。
ざらりとした部分に意識して触れながら、蜜を掻き出すように指を動かした。
「あ、あ、あぁっ…」
指の動きに合わせて女の声が高くなる。
乳首を弄んでいた舌は、女の入口の近くにある突起を舐め上げた。
「あ、はあぁ…、そ、こ」
「まだイくなよ」
「そん、な」
「まだだ」
酷なことを言っている、と分かっていて。
指で中をかき混ぜるようにしながら、突起を味わう。
舌全体で舐め上げ、吸い上げる。
531硬直した日常:2011/05/16(月) 23:22:05.89 ID:RfgWK5kS
ふと思いついて空いた方の乳房に芽衣子自身の手を導いた。
「なに…するんで、」
目を見開いた彼女に言い放つ。
「自分で触れよ、そこまで手が回らない。」
「そんな…」
「んじゃ、止めるか?」
指も舌も全ての動きを止めてやると、たまらず芽衣子は首を左右に振った。
「や…めない…で。」
唇を噛んで目を伏せて、女は自分の手で乳房に触れる。
真島は乳首を弄る動きだけを再開した。
それを真似るように、芽衣子は自ら指を動かした。
「あぁ、みないで…っ、」
快感が押し寄せて。
「やらしい、芽衣子」
耳元で囁いて中の指の動きも再開する。
「まだイくな。俺がいいって言うまで。」
「そんなの…、む、りで…」
「我慢しろ」
言っておいて、親指で突起に蜜をなすりつけた。
芽衣子の腰が跳ねる。
「がまん…な、んて」
苦しそうな声。
思考はもうグズグズに溶けている。
限界が近いなら、と真島は指を抜いて自らのモノを取り出した。
入口に先端をあてがうが中には挿れない。
そうしておいて芽衣子にたった一言。
「ほら」
はぁっと深く甘い息を吐いて、芽衣子は自分から腰を揺らして真島のモノを飲み込んだ。
「ああぁぁ―っ!!」
入っただけですぐに絶頂が来た。
後はもう真島が、達した芽衣子の中を存分に味わって、芽衣子はただ啼き続けた。
次々と溢れる蜜が芽衣子の脚を伝い、ソファに染みを作る。
真島のモノで突かれるたびに達するような快感が芽衣子を襲う。
その都度に中が締まって、真島も堪えがたくやがて全ての欲望を吐き出した。
532硬直した日常:2011/05/16(月) 23:24:35.86 ID:RfgWK5kS
真島の胸中にすぐに後悔が押し寄せた。
どんな結論も受け容れると、あの日決心したのに。
硬直した日常は、思っていたよりも遥かに居心地がよく。
当たり前のように土管のある空き地で遊ぶ子供たちのように、
ひと昔前の服装と髪型でランドセルを背負って学校に行く子どものように。
しかし、その日常はいつ崩壊するのか分からない不安定さを秘めていて、
真島はそれが怖くて、芽衣子に酷い行為を強いた。
ソファで力尽きて気絶したように眠る芽衣子の顔を見ながら、呟く。
「すまなかった。」
きっと彼女は自分を責めないだろうと真島は思う。
それが野上芽衣子という女性だから。
しかしそれに甘えて日常だけでなく愛までも崩壊させてしまったら、もう取り返しがつかない。
もしかしたら既に取り返しがつかなくなっているのかもしれない。
彼女が目を覚ますのを審判を待つような気持ちで待った。
「こんな風にしてまで、私を傍に置いておきたかったんですか?」
やがて目を瞑ったまま芽衣子が言い、真島はそれをただ黙して聞いていた。
「私が真島さんを置いて、どこかへ行くと思ったんですか?」
そうだ、自分は芽衣子に置いていかれるのが怖かった。
幸せな日常が硬直から解き放たれていくのが。
「…いつでも傍にいますから。」
芽衣子はそう言って目の前にある真島の髪に触れた。
―あ。
もう謝ったつもりで、芽衣子が目覚める前だったことを思い出す。
「すまなかった。」
「いいですよ、真島さんになら何されても。」
計算のない言葉。
真島の狂気めいた愛し方さえも赦して、愛は崩壊を免れたようだ。
真島は安堵のため息をついた。
「あんな形でお前を繋ごうなんて、俺は」
「あの、少し急いで決めすぎましたか?私。真島さんのお世話にばかりなっていたくなくて。」
―普通の恋人みたいにお互いの部屋を行き来してみたいですし。
芽衣子はそう言ってふふっと笑った。
つられて真島も少し笑った。
もう二度と芽衣子をこんな風に抱くまいと心に誓いながら。

硬直した日常は崩壊の種を内包している、かもしれない。

しかしその日常が崩壊した後に、新しい幸せな日常が待っている、かもしれないから。
現在(いま)に拘るのはやめて、未来(あした)の道を。
愛さえ崩壊しなければ。
「俺を愛してる?」
「愛してますよ、もちろん。─真島さんは?」
芽衣子の顔を覗きこむと微笑みに出会う。
真島は静かに噛みしめるように言葉を紡いだ。
「愛してるよ、芽衣子。」


fin
533hitoshi:2011/05/16(月) 23:27:41.60 ID:RfgWK5kS
以上です〜

Elizaさんの「髭エロ〜」に思いっきり笑わせていただきました
いやあ、まさに髭エロw たまらん

ではおやすみなさいませ
534名無しさん@ピンキー:2011/05/16(月) 23:40:17.19 ID:gR+R4yw1
Elizaです。
皆さん力作を執筆中なのですね。
季節の変わり目で疲れもありますが、、
体調にはお気を付け下さいませ。
ベテラン職人様方の復帰をお待ちしています。
私も>>517の続きを思いついたので、明日投下します。

>hitoshiさん
嬉しい〜リアルタイムで投下に遭遇しました!
リアルで遭遇すると、次投下まで本当にドキドキで
待ってられるんですね。
超ドSな真島にPCも熱くなってますw
素晴らしい素敵エロです…ありがとうございました。
535名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 11:32:15.33 ID:QabJM14m
>>533
GJです。
ドキドキしました。
この後別々に暮らすのでしょうか?
536名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 13:56:52.83 ID:C+lY4B0z
hitoshiさん
別に別れるわけじゃないのに(近くに住むと言ってるのに)
発狂する真島ちゃん、あーたどんだけ芽衣子中毒なのw
俺無しでその体は耐えられるのかい?オラオラ〜なドS真島と
しっかり反応しちゃうドM芽衣子の絡みエロすぎます
そういえば普通の恋人同士のように家を行き来する設定はここでは無いですね
新展開楽しみです!!結局寂しくて毎日のように通っちゃうんじゃ・・・w
537John:2011/05/17(火) 15:01:47.92 ID:ODJtb50b
・タイトル  残されし者の黄昏
・ペンネーム John
・カテゴリ 万里×真島 (+門倉)

・作品の設定等に関する注釈、注意事項等

最終回の後の話を猫の額より狭い知識で勝手に捏造したら…
※18禁ではありません。

管理人さん、職人さん、読者さんいつもありがとうございます。
それではよろしくお願いします。
538John:2011/05/17(火) 15:06:46.21 ID:ODJtb50b
夕焼けの橙色と澄んだ空気で辺りが満たされた頃、
静寂を破る悲鳴が公園にこだまする。

「ママー、あのひとたち動かないよ?どーして?」
「え?」
「今行くからちょっと待って…」
「キャァーー!!!!」

たまたま公園に遊びにきていた親子は折り重なって倒れている男女を発見する。
女の口からは血が滴り落ちていた。
主婦は腰を抜かしながらも、すぐに持っていた携帯電話で病院へ連絡した…

その日私は拓郎と別れて捜査本部に戻り、
宇喜田のスーツのポケットから密かに抜き取った
堂島が命がけで残したUSBメモリーの原稿をPCで見ていた。
中身は驚くべきものだった。

タイトルは【ギ△ティ 悪魔と契約した女】

センセーショナルなタイトルにまず目を奪われる
そこには野上芽衣子が歩んできたつらい道のりが
詳細な事実と共に書き残されていた。
539John:2011/05/17(火) 15:13:05.78 ID:ODJtb50b
拓郎…あなたが愛した女は…
 原稿が最終章に差し掛かった頃、電話が鳴る。

「え…?なんですって。。。」

「嘘…」
「そんな…」

危うく受話器を落としそうになり自分が聞いた言葉が誤報であってほしい!
と願うほどのひどい内容を聞いて万里の血の気はすっかり失せていた。

 公園で意識不明の男女二人の発見、病院へ緊急搬送されたが
 既に両名ともに心肺停止状態で医師の検視結果から死因は青酸化合物による服毒死、
 着衣に乱れはなく状況その他から事件性はなく心中・自殺と判断。
 遺留品から判明した身元・氏名は―――


    【真島拓郎と野上芽衣子】
540John:2011/05/17(火) 15:30:26.73 ID:ODJtb50b
体が急にがくがく震えだし、頭の中を今聞いた言葉が何度も繰り返し響く。
捜査一課の見慣れた景色は突然灰色に変わった。
自分は立っているのか座っているのか平衡感覚がおかしくなるのを感じる。

 今にも気を失って倒れそうな万里を見ていた門倉が口を開いた。

こんな時、真島ならなんと声をかけるだろう?
と日頃、彼を敵視していた男にそぐわないことを考えるが
口をついで出たのは今し方、愛する男が他の女と心中したことを知らされた
人間にかけるには全くふさわしくない言葉だった。

「こんな時になんだが、お前を真島の関係者として事情聴衆しなくちゃならない…」
「できるか?」
(あぁっ!しまった。こんなことを言いたいのではなかったのに!)
(もっと気の利いた言葉をかけるだろ、普通…)
541John:2011/05/17(火) 15:36:35.62 ID:ODJtb50b
ポーカーフェースの裏で男が無味乾燥な言葉をかけたことを
死ぬほど後悔して慌てふためいているのを知ったら
女も少しは口を開く気になっただろうが今はそれどころではない。

そこに誰もいないかのように呆然自失している万里を哀れむような表情をつくったあと、
なにか言いかけた口を閉ざすと髪をかきむしりながら門倉は喫煙室へと去った。

――病院へ行かなければ

まずは信じたくない出来事の確認をと刑事らしい気丈さを
やっと総動員させて病院へと万里は急いだ。
門倉が同行しようとしたが振りきって一人捜査一課をでた。
万が一取り乱した時、彼がいたら自分は泣くに泣けないだろう…

受付で警察手帳を見せる。

「榎本刑事ですね。先ほどご連絡頂いた。真島拓郎さんと野上芽衣子さんはこちらです。」
案内された場所は病院の部屋ではなく
地下の霊安室だった―――
542John:2011/05/17(火) 15:43:54.92 ID:ODJtb50b
つい半日前まで自分と言葉を交わし、
生気を吹き返したかのように見えた男が今 青ざめた顔で横たわっている。
遺体が別人のものであってほしいという切な願いは木っ端微塵になった。
瀟洒な顔、長いまつげ、すっと通った鼻筋、口角が少しだけ上がっている唇、
無精髭、少しくせのある漆黒の髪、どれも見慣れているものばかり。
 
間違いなく【 真島拓郎 】本人だった。

こんな、こんな再会って…
真島が野上を逮捕後、取調べ、調書作成していつもどおりに仕事が終わり、
自宅に帰り、そして朝がきてという繰り返しの日常が訪れると固く信じていた
自分をあざ笑うかのようなシュールな現実をつきつけられて
万里の心臓の鼓動は破裂寸前まで動悸が激しくなっていた。
そっと愛する男の手をとってみる。

――冷たい
543John:2011/05/17(火) 15:50:55.82 ID:ODJtb50b
人の手がこんなに冷たいとは…
その瞬間、万里の中で緊張という名の糸が切れ、瞳のダムが決壊して洪水をおこし廊下に

「いやあぁぁーーー!」と悲鳴が反響した。

いい大人が泣きじゃくるとは…とまるで他人事のように頭の中では
もう一人の自分が自嘲しているが嗚咽がとまらず、遺体にすがる。

職業柄、いつも死は意識していたが、人はなぜか自分や近親者は死なないという
根拠不明の絶対の自信を持っているものだ。
それがいかに思い上がったことなのかいまさらながら思い知らされる…

案内してくれた看護婦は気を利かせたのかそれとも声をかけるのをためらったのか
いつのまにかいなくなっていた。

今日ほど刑事になったことを恨めしく思ったことはない!
刑事にならなければ彼に出会うことはなかった。
こんなつらい目にあうこともなかった。。。
544John:2011/05/17(火) 15:57:42.70 ID:ODJtb50b
でも彼のいない人生に一体、何の意味があるのだろうという疑問がすぐに湧き上がり
彼のとなりで同じく横たわっている野上芽衣子をちらと見て

 拓郎…
 あなたもそう思った?
 野上芽衣子のいない世界に未練はないと…

傷つき荒野を彷徨っているあなたに寄り添おうと何度も努力したけれど
心を掴むことが最後までできなかった…
ごめん、ごめんなさい…

 彼女はそんなあなたの心をしっかり理解し癒すことができた唯一の存在だった…
 悪魔と思っていた憎い恋敵は実は愛する男の魂を救った天使だった。

皮肉な神様のトリックは暴かれ、二人の魂は結ばれ天へと昇りニ度と地上に戻ることはない。

 ――肉体にはあまり意味はないかもしれない、それはいずれ衰え消えてしまうもの。
545John:2011/05/17(火) 16:05:50.74 ID:ODJtb50b
自分は何度も彼に抱かれたが、野上芽衣子は恐らく一度も彼と交接したことはなかっただろう。
 そんなことをすれば彼女の命をかけた復讐への足止めにしかならず、
なんといっても最愛の男を苦しめる結果になるからだ。
  
  千の体の交接は一度の魂の甘美な交接の前では瞬時に色が褪せてしまうのだということは
 頭に電撃ショックを食らうよりもはるかに衝撃的な真実に万里には思え心がきりきりと痛んだ。

私がこんなに悲しむと知っても死ぬのをやめようと思わなかった?
彼にとって自分はこれっぽっちもこの世への未練になりえなかったことが
万里の惨めさを更に増し、後追いされるほど彼に思われてあなたは幸せだと
野上芽衣子を羨む気持ちと愛する男をまんまと奪い去られた恨みとが交錯する。
546John:2011/05/17(火) 16:11:10.57 ID:ODJtb50b
ひとしきり泣いてハンカチで涙を抑えたあと、
スカートのポケットにいれたUSBメモリーを取り出して眺めると

 ――私にはまだやるべきことがある。泣いてばかりはいられない。
こんな悲劇を二度と繰り返さないためにも自分ができることは山ほどある…

彼に会えるのはそれが済んだずっと後だ…ずっとずっと先―――

無理やり自分を鼓舞して壊れた涙腺の蛇口をめいっぱい閉めて強い女を演じようと試みた万里に
もし真島が生きていて声をかけたならあの優しい眼差しできっとこんな風に言ったであろう。

「無理するな。泣きたい時は泣けよ、万里。お前の強がりは俺しか理解できないからな…」と

もう自分を理解してくれたたった一人の人間はこの世にはいない…
万里は絶望的な思いを抱えて病院を出た。
547John:2011/05/17(火) 16:16:15.47 ID:ODJtb50b
びゅっと木枯らしが吹いて枯葉が舞う11月が来るたび女は物思いにふけるようになり、
部下たちはそんな彼女の憂いを秘めた表情を見て彼女の心の中に
いつまでも住んでいる男について語り継ぐようになった。

 数十年後、雑誌のインタビュールームで質問にに答える一人の女性。
髪に白髪がうっすらと混じってはいるが若い頃はさぞや美人であったろうと
誰もが思う容貌にすらっとした長身の女が西洋のしゃれた椅子に座る。

 「…なぜここまで到達することができたのかそのわけをお聞かせ願えますか?」
 「そうね。女だてらにここまで来るのは並大抵のことではありませんでした。」
 「本当なら今ここに座っているのは別の人間のはず…」
 「え?と言いますと…」
 「彼が生きていたら私がこんなに苦労することはなかった…」

言葉を一瞬つまらせたあと女は話し続ける。
548John:2011/05/17(火) 16:23:52.11 ID:ODJtb50b
「もう亡くなってしまったけれど、私よりずっと有能で勇敢な刑事がいたの。昔のことよ…」

顔に人生の歴史がまだ刻まれていない肌が艶々の若い男性記者は
これはまずいことを聞いたかと顔を曇らせたがすぐにそうではないことがわかりほっとする。

 「いつか話せる日がくると信じていたけれど今日がその日のようね…」

彼女はぽつぽつと愛した男の物語について語りだした。
彼が亡くなった日が自分が遥か高みを目指すきっかけとなったことや
濡れ衣を着せられた哀れで不運・そして純粋な心を持った女の話。
あのあと力が無ければなにもできないと悟った自分がわきめもふらず
女としての幸せも一切放棄して仕事をしたことも

仕事運は銀座の有名占い師からもまれにみる強運をお持ちですと
太鼓判を押されたが、恋愛・結婚運を聞くとほとんどの占い師たちの顔は青ざめ
口ごもったという話まで…。
549John:2011/05/17(火) 16:27:36.20 ID:ODJtb50b
生涯結婚することがなかった万里を同性愛者であるとか不倫しているなどと
心無い噂をするものもあったが真実は彼女を本当に知る少数のものたちの間では
暗黙の了解であった。

(※後に彼女は両親とも事故でなくした甥を養子と迎えることになった)

警視庁の汚職・不正を行うものを悉く一掃し、
一時の腐敗は今やすっかり過去のものとなった。
海外から視察が訪れるようにまでなった内部改革の手腕
その功績や私利私欲のない高潔な人格を認められてのノンキャリアとしては
超異例の大抜擢が行われた。


―――拓郎、見てる?あなたが望む世界に少しは近づいたかしら?
550John:2011/05/17(火) 16:30:44.93 ID:ODJtb50b
日本初の女性警視総監は黄昏に目をやると寂しそうに微笑む
カチャリとドアの開く音と共に隙のない着こなしで体格の良いスタイリッシュな
メガネがトレードマークの男がたたずんでいる。

「榎本総監、南米のS国から警視庁へ視察・研修依頼がきていますがいかがなさいますか?」
「日程は一杯だけど調整したらなんとかなる?…門倉」
「はっ、難しいですが、関係各所にかけあってなんとかしますっ。必ず…」

バッキンガム宮殿の衛兵も真っ青なしゃっちほこばった動きの男と目を一瞬だけ
あわせたあと、万里は視線を彼方になげるのだった。

相変わらず上には低頭平身な男ねと口端を軽く上げるさまは
彼女の今尚、最愛の人に少しだけ似ていた。。

551名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 16:40:25.09 ID:KFR092r2
Johnさん、傑作です!
>千の体の交接は一度の魂の甘美な交接の前では瞬時に色が褪せてしまうのだ
これは本編の肝ですよね。だからこそ五カ月たっても飽かず語り合えるという……。
Johnさんの手腕のおかげで、万里は本編より遙かに魅力的なキャラになりました。
>「無理するな。泣きたいときは泣けよ」
想像しただけで泣けます。
壮大なスケールのSSをありがとうございました!
552John:2011/05/17(火) 16:44:02.48 ID:ODJtb50b
□あとがき

おおお!なんだこの長文は…
読んでくれたあなた、ありがとうありがとう!
皆さんのSSいつも楽しく読ませて頂いているのでせめてものお礼です。
拙作ですが少しでも喜んで頂けたら嬉しいです。

551さん
即レスがついて死ぬほどびっくらこいたw
ありがとうありがとう
553名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 18:14:09.87 ID:VFejRhKn
Johnさん

真島亡き後、万里が歩んだであろう道が脳内補完できました。

目から汗が…

門倉は相変わらずなんですねw

すばらしいお話、ありがとうございます。
554名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 22:40:45.67 ID:DK+tEgQZ
>hitoshiさん、またまた素敵な作品ありがとうございます。
究極のジラしプレイ。どSな真島でありながら刹那的で、体で繋ぎ止めれるわけないのにそうしてしまう焦燥感と切なさが伝わってきました。
芽衣子の依存せず自立した自分で恋愛したいという、一歩踏み出した生き方もいいですね。最後は温かい気持ちになりました。
そして私はエロ注入してもらいパワーもらいました。五月病というよりただのナマケ隊でした。
心配して下さってありがとうございます

>Johnさん
映画を観ているような感覚になりました
万里の壮絶な悲しみがすごく伝わります
その後、真島が成しえなかった、上を目指したというのが深いですね
肩肘を張った強さではなく、いろんな事を乗り越え凛とした美しい万里が浮かんできます

しかし二つともええ話やなぁ〜。



で、脳内に消しゴムかけた構成しかかった話
あまりにくだらないので構成だけ置いておきます
・禁欲中の真島、芽衣子と買い物へ行く
おりしも、お魚市場開催中
新鮮な魚介類が並ぶのを楽しそうに見て歩く芽衣子
しかし真島は男性○器に似たミル貝を不思議そうにじっと見つめる芽衣子に欲情
アワビに欲情
甘エビを試食する芽衣子に欲情
まぐろ解体ショーを見て芽衣子の上トロのような舌を想像して欲情

以上禁欲末期症状の真島
こんな幼稚園レベルな稚拙エロしか浮かばなくなっちゃったよ。orz
555名無しさん@ピンキー:2011/05/17(火) 22:51:02.08 ID:VtbNUlzZ

Elizaです。
>Johnさん
大長編お疲れ様でした。
本編でこういう形の総集編作れそうですね。
>ANKOさん
ナマ物がいっぱいだw
私も昨日>>517の続きを思い付きましたが…
投下前に全く違う話にしてしまい
自分は気が多いのか?持続力が無いのか?ですが
でも書いちゃったら何とかなりますよ…どんまいですw

さて雨の日の息抜き、お暇潰しにどーぞ。

カテゴリー:万里×真島
タイトル:怖い女たち 続編 
設定:犯罪の手から女子高生を保護した真島は
調書を門倉に押し付けた。
引き受けた門倉を待ち受けていたものは、、
556Eliza:2011/05/17(火) 22:51:37.64 ID:VtbNUlzZ
*怖い女たち 続編 

女子高生の1人がしつこく俺に構ってくる。
「拓朗っちってジョニデっぽい!」
じょにで?、じょにでって何だ、、?
帰ったら芽衣子に聞いてみるか、あいつにも分かるかどうかだが、、。

「佳奈は、拓朗っちとブラりたぁ〜い!」
「さっきから何言ってんだお前は、、、、」
こいつのペースに口が滑った。
その結果、、、
「チョーお前呼ばわり!もう結婚するしかねーーー」
「オメ〜!」
「超ダッシュ婚じゃーん!」
睨んでみたがもう遅い。
倍速で話を被せるのはこいつらの得意技だ。
俺の代わりに万里が応戦した。
「大人をからかわないの!
 この人ちゃんと相手いるわよ、それに、、
 恋愛はそんな簡単なもんじゃないでしょ。」
……
「ね、じゃ〜佳奈と愛人契約しよ!」
「誰に口聞いてんだ?、こっちは警察だぞ、、」
こんなだから簡単にキャッチに引っ掛かるんだ、、、
普通の未成年が言う台詞じゃない。
二次被害も心配だ。
「警察てか、拓郎っち自身はどうよ?」
「俺は子供は相手にしない、、
 善悪の区別も出来ない様な子供はな、、。」

憐みか優しさか軽蔑か、、分からない。
俺は佳奈って奴にそう言っていた。
彼女に全く効き目はなさそうだったが、、、。
557Eliza:2011/05/17(火) 22:52:09.43 ID:VtbNUlzZ
署に到着すると、俺は先頭パトの実行犯の方に回る。
ふと目をやると、、、
女子高生達が俺に向かって車の窓を叩いていた。
(、く、、車が、、揺れてる、、!)
……
一旦、女子高生達を万里に任せて門倉に会う。
「実行役の聴取は榎本1人は無理だし、、悪いな。」
「これは俺の担当外だが。
 髭面の強面のお前がやるよりは
 優しいお兄さん、的な俺に女子高生も安心するだろうさ。」
 
「ただ、、少し思う事がある。
 ただの勘だけどな、、、
 榎本に所持品の検査はさせてるが。」
「簡単にキャッチに乗る位だからな、、で、やっぱ可愛いのか?」
「今時の子だ、、相談室の102の方に入れてるから。」
「、、任せとけ。」

あの部屋を万里に指示したのは、わざとだ。
あそこはモニターが使える。
「真島だけど、、どうだ万里?」
「身元引受人に連絡が終わったとこ。
 実行役の聴取は1時間後でしょ?、何か問題?」

「先に門倉に女子高生の聴取を頼んだ。
 相談室の102だ、、モニターに来ないか?」
「門倉の事心配してる?、それとも高見の見物ってやつ?」
「確かに最初は押し付けた、、今は両方かな。
 気になる事がある、、。」
558Eliza:2011/05/17(火) 22:53:00.56 ID:VtbNUlzZ
拡声に切り替えると同時に、スピーカーから笑い声が聞こえた。
「担当の門倉です。
 事件についての調書を配布しますので、記入の上提出して下さい。
 特に太枠の欄は漏れなく、、」
「太枠!とか漏れなく!とか嫌ぁあーあ!」
「やばいやばいーーーー !」

「とにかく、、、十分に反省し、、」
「意味ぷーっ!!」
「ねーねー眼鏡ダッサ!、イケてる男はやっぱ髭だし!」
門倉が沈黙した。
まだ1分も経ってないが、、
「、、、るっせええぞ! てめえらは純然たる被害者じゃねえ!!
「何このダサ眼鏡!!」
「ダサイ言うな馬鹿! イギリスのブランドもんだぞ!」
、、子供の喧嘩か、、
万里と俺は頭を抱えた。
猛獣相手に門倉も埒が明かない。
だが怒号が飛び交い、机がひっくり返る音が聞こえた後
「お前、、、これは、、!!」
……
門倉の重い声が響いた。
尋常でない様子に、俺達はモニタールームから飛んで行った。

「門倉どうした!?」
「真島、、お前ら、聞いてたのかよ、、!」
俺に付きまとってた佳奈が泣いていた。
「こいつが暴れて、スカートの中に隠していた薬が落ちたぜ。
 お前ら大変な奴を捕まえたな、!」

万里は首を横に振り、大きく溜息をついた。
「身体検査まではやらなかったわ、、そこまでは。」
車の中で一瞬過った俺の不安が的中した、、、
もう、、調書じゃ済まなくなった。
559Eliza:2011/05/17(火) 22:54:02.55 ID:VtbNUlzZ
「やってたの、、私だけだから!、、」
「お前もしかして、、最初から他の2人を、、」
佳奈は小さく頷いた。
そうだそういえば、、店の前で3人がずっと喋っているのも
上から男が確認する様子も不自然だった、、。
「万里、こっちももう一回検査しろ。」

万里は頷いて他の2人を別室に促した。
彼女達はすっかり青冷め、もう声も出せない状態だ。
さっきの賑やかな騒ぎがまるで嘘の様だった。
……
「佳奈、腕を見せて貰うけど、、」
俺が袖を捲ってやると、佳奈の腕に複数の注射痕があった。
常習者特有の、、黄色く焼けた痕。
俺は言葉を失った、、、。

女子高生は薬物に抵抗感がない。
彼女達は集団で行動し、仲間に広げるネットワークを持っている。
だから暴力団組織に狙われる。
「拓朗っち、、私、、どうなんの?」
「薬の入手経路、乱用状況、譲渡状況をこれから調べる。
 後は家庭裁判所で、、保護監察処分になるかどうか、、
 お前、、何でこんな事、、。」
「最初はただ、、痩せようと思ったの、、
 そんだけだったけど、、色々やったらお金が、、
 仲間を連れて来れば、もっとくれるって、、。」

「善悪の区別がつかないなら、、まだお前は子供だ。
 いいか、売人達は自分では薬に手を出さない、、、
 他人を廃人にして金儲けをするだけだ。」
「拓朗っち、、」
「お前を利用する卑怯な大人がいる。
 その事だけは、、覚えておけ、、。」

―― 門倉に佳奈を頼み、俺は実行犯のいる取調室に向かう。
だから、、俺はそういう大人達を許さない。
弱い者をターゲットにし、捻り潰すやり方を許さない。
廊下に響く俺の足音に、万里のヒールの音が合流した。
560Eliza:2011/05/17(火) 22:57:58.55 ID:VtbNUlzZ
以上です。
毎度毎回の駄文で失礼しました。
門倉は想定通りでしたが、何だかまさかの展開にしてしまい…w
最近、万里とか門倉が多かったので
またマシメイで書きたいと思います。
皆さんの復活投下、楽しみに待ってます。
管理人様とアシスタント様も、体調を崩されませんように…
561名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 01:58:02.46 ID:cOydH9tG
hitoshiさん
当たり前の日常はある日突然崩壊する明日は誰にもわからない。
男性は逃げると執拗におっかけてきますよね。なんででしょうね〜w
真島に追いかけられたいです。地の果てまでも

ANKOさん 投下予告レスの単語が刺激的ですね〜自作期待大です!

Elizaさん 女はほんと怖いですよね。特に女子高生はそれでは
私も女子高生言葉で感想を...
「怖い女」チョーうけんだけどwww
マジワロス、拓郎のひげ、○フオクで売んねぇ?
仕事中の真島の話がつぼです。
けっこう真島はいろんな女性犯罪者と芽衣子以外にも逸話がありそうな
匂いがプンプンします。。。

John
562名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 06:43:23.19 ID:FdzvlU/G
hitoshiさん
久しぶりの刺激的なエロ、たっぷり堪能させていただきました。
独占欲全開の真島もそれを受け入れる芽衣子も2人の運命共同体を
リアルに想像できるナイスな引き出しでした。

johnさん
その後の展開はやはりこうなるんですよね…
万里の悲痛な思いが痛いほど表現されていました
それでも正義を貫き通した万里、凄いぜ…。
そしてシリアスなましまりをありがとうございました。

Elizaさん
続きお待ちしてました。真島、門倉、万里のトリオとても美味しかったです。
女子高生に振り回される真島、でも振り回されるだけじゃなくて…
合間のシリアスなターンも良かったです。次の投下も期待しています。

zero
563名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 16:10:32.39 ID:J8H0WdHP
johnsさん
うう・・・万里目線はやっぱ切ない
私の事は考えてくれなかったの・・
という訴えが切なすぎる
それ以上に芽衣子を1人でいかせたくない気持ちが勝ってしまったんだなぁ・・・
その後の映画みたいな壮大な展開がかっこいいー!!!
なにげに門倉の一途っぷりに涙・・

Elizaさん
女子高生言葉どこで研究したんですか〜〜
もう笑い死にしちゃいましたw
じょにで=ジョニーデップですよね?似てます!うんうん!そこは女子高生に同意でしたw
女子高生に対して「???」な真島と
ムキになる門倉の対比がいいですねーきちんと想像できちゃいました
一変してシリアスモードになる後半も違和感無く入り込めました!
564名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 22:30:09.01 ID:x/B9Mhnf
そういやジョニデ、探偵夫婦&犬の夫婦漫才リメイク映画に出るそうですね
あらっ!誰かさん達に似てるんじゃない?
とか思っちゃいましたよwもう今からお髭待ちですw
565名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 23:07:23.83 ID:mMGduH+1
Elizaさん、続きまってました。
女子高生の会話、うまい〜。テンポよくて笑えました。
刑事の勘は健在の真島と暴れさせた門倉もお手柄と言うことでw
ところで今日のニュースで女子高生覗き部屋、経営者逮捕を見て、
このSSをすぐ連想しました。
566名無しさん@ピンキー:2011/05/18(水) 23:26:11.54 ID:mMGduH+1
>>564さん
あらやだ
名犬タロウも活躍させなきゃw
ANKO
567名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 00:17:56.09 ID:HgAOL22m
>563さん
そうです。じょにではデップの事です。
髭面が真島に似てると思って。
女子高生言葉は車内で結構聞いたりしてますw
このSSは○谷のファーストフードの窓側席から某キャラショップを見て
思いつきました。
>565
そうなんですね、びっくりしました。
最初はタイトル通り、真島も門倉も叶わなくて
万里が全てを解決するお話でしたが、もう少しダークに変えたくなって。
>ANKOさん
タロウの独白、また聞きたいなあ。
そろそろお嫁さんとか…ましめいが刺激されるタロウの夜とか
どーでしょうかw
by Eliza
568John:2011/05/19(木) 11:00:26.56 ID:uJQccn4K
・タイトル  罪な男
・ペンネーム John
・カテゴリ 万里×真島(+ 鶴見)

・作品の設定等に関する注釈、注意事項等

真島が亡くなった夜におきたことを万里目線で勝手に捏造
(またかよ…引き出しが少なえねぇなあという声が聞こえるー)

私に貴重な時間をとってレスしてくださった人たちに感謝。

※18禁ではありません。

管理人さん、職人さん、読者さんいつもありがとうございます。
それではよろしくお願いします。
569John:2011/05/19(木) 11:03:11.04 ID:uJQccn4K
カラン
ドアノブの乾いた音が鳴る。
万里は何百回くぐったかかわからないほど馴染みのバーの扉を開けた。
こんなに扉を重く感じたことがかつてあったろうかと思いながら――

そこにはいつもどおり今時の若者といった風情の黒服を着てピアスをした
細面でハンサムな男がグラスの曇りを丁寧に拭いていた。

―一いつも通りか…

毎日特に異変がなく目まぐるしくも充実した毎日、
それが500キャラットのダイヤモンドが内包された鉱山なんかよりずっとずっと
価値のあるものであったことを女は今し方思い知らされたばかりだった。

「万里さん、今日はなんにします?…」
バーテンが注文を取ろうとしたその時、

「鶴見君…」
「拓郎が…………………」
570John:2011/05/19(木) 11:05:56.86 ID:uJQccn4K
彼の名前を出したあと、言葉を続けようとしたが声にならない。
もし口にだしてしまったらやっとの思いで防波堤を築いたのにそれを
簡単に押し崩す涙という名の大波が急襲するのを止められない。
唇が細かく震える。口の中で歯がカタカタと小さな音で奏でる悲しい歌が
女の脳裏で反響していた。

万里の今までにみたことがない青ざめて固い表情と泣きはらしたかのような
赤い瞳に気づいて鶴見の心臓は冷たく鋭い水晶の槍で貫かれたような衝撃が走っていた。

「まさか…」
「真島さん…」

目を大きく見開いて、悲しみに沈んでいる女に視線をやる。

万里は小さく頷いた。
それだけで充分だった――

次の瞬間パリンと音がして床に「フランス製の高価なワイングラス」だったものが
細かいガラス片のゴミくずへと姿を変えていた。
571John:2011/05/19(木) 11:09:10.71 ID:uJQccn4K
一時は酒に溺れて自暴自棄になってしまったが元は心が温かくて誰からも好かれていた
暖かい瞳の親友の姿が男の脳裏で再生されていた。

その親友がもうここへ二度と現れないとは――
例えようのない空虚感が欧風の洒落たバーの中に蔓延していた。

半時間も沈黙が優雅に踊った後、鼻を赤くした男がようやく口を開く。

「喉が渇いたでしょう?」
「なにか作りますよ…」

シェーカーを慣れた手つきでシャカシャカと振ると男はイタリア産の
赤いリキュールを使った薄桃色の細かい泡の立ったきれいな飲み物を差し出した。

「ありがと…」と言って口へ運ぼうとした時
カクテルの中に何か光るものが…

「あれ、これは???」
「指輪?」
572John:2011/05/19(木) 11:13:42.50 ID:uJQccn4K
バーテンは口端を少しだけあげて頷いた。
小粒だが質がいいのか光を乱反射してとても綺麗な赤い宝石がついた
ゴールドのシンプルなリングをグラスから取り出すと万里はわけがわからない
といった表情を浮かべる。

「真島さんからです…」
「どういうこと?」

バーテンはまだ浩太も生きていた頃のことを思い出していた。
俳優さんだよと紹介しても誰も疑わないであろう整った顔に
瀟洒なたたずまいだが見かけと違って猛禽類のように
獰猛な一面をもつ男がこんなたわいもないことで
悩んでいるのをみた時のことを…

「鶴見、万里にプレゼントしようと思ってるんだが、やっぱあれかな?」
「あれだよ…」
あれでは全く話が終わらないやれやれとバーテンが呆れたころ、彼が言った。
573John:2011/05/19(木) 11:16:55.28 ID:uJQccn4K
「スタンガン110万ボルト、催涙スプレーSIMIMASU、特殊警防鋼鉄製、それから…」
「やっぱいざという時、身を守れないとな。俺が24時間ガードするわけにいかないし。」
「今言った中でお前ならどれにする?」

(女にスタンガン贈る奴がどこにいる。それにその中の一つを選んで贈るつもりなのか?)
(全部贈るべきじゃないのか?)と脳内で軽く突っ込みをいれながら苦笑する。

「真島さん、それじゃどんな女も逃げ出しますよ…」
「そうか?」と真面目に衝撃をうけたような表情を男は浮かべた。
 この人は本気で言っていたのかと更に呆れるとバーテンは続けた。
「プレゼントって一体なに用です?」
「誕生日用だ…」

(女の誕生日に贈り物をしたいのか…)
それにしてもどこから防犯グッズを誕生日に贈ろうという発想が浮かんでくるというのか。
574John:2011/05/19(木) 11:22:01.85 ID:uJQccn4K
「だめですね、俺のほうが真島さんより女心に詳しいと思いますよ…」
自分の提案をすげなく拒否されて真島はがっくりとうなだれる。

「じゃあ女はなにをもらえば喜ぶんだ?」
「アクセサリーなら大抵の女は喜びますよ。」

「アクセサリーか…」漆黒の少しくせのある髪をくしゃくしゃとかきむしると
東大入試の超難問を前にしたかのような表情を男はした。

この人は自分より大男でも臆せず殴りかかるものすごい勇気と決断力があり、
どんな難事件でも素早く解決できるくせに、女に贈り物ひとつできないのか…
と長年の親友は自分だけが知るそのギャップを楽しんでいた。

「次の休み、俺が案内しますよ。きっと万里さんに喜んでもらえます。」
「ほんとか?助かるよ…」
「俺がアクセサリーショップとか一体なんの罰ゲームだって感じだからな…」
575John:2011/05/19(木) 11:25:58.32 ID:uJQccn4K
たしかに黒尽くめの格好の射るように鋭い眼差しをした男がきらびやかな
宝石のショールームに現れたら相当場違いだなと鶴見は納得した。

それから数日もしないうちにあの事件が起きた――
真島と行動中に浩太が生きたままガソリンをかけられ焼き殺されてしまった…
そのあまりの衝撃的な出来事に彼はその日から自暴自棄になってしまう。
特注の赤い宝石がついた指輪は女の指にはめられることなく宙に浮くことになった。
ある時、酔っ払って正体不明になった男がこう叫んだ。

「鶴見ぃーーー、俺もいつ死ぬかわかんねぇぞ!」
「こないだの指輪、俺が死んだら万里に………」

と言いかけると真島はバーカウンターに突っ伏して寝てしまった。

あれからその指輪はずっとバーカウンターの棚の片隅で出番が来るのを
息を潜めて待っていた。
576John:2011/05/19(木) 11:28:15.24 ID:uJQccn4K
指輪の出番が来るのが遠い未来かできれば永遠に来ないことを心の底から
願っていた彼の長年の親友の想いは今日裏切られることになった。

「はめてみてください。」
「あなたのものですから、ピッタリなはずですよ…」

彼女がバーに来たときさりげなくリングサイズを真島の代わりに測ったこと
を思い出しながら鶴見は寂しげに微笑みを浮かべる。

指輪がなぜ今贈られたのかという理由がわかってすぐに女の顔は
みるみる赤くなりついに涙の防波堤とやらはガラガラと音を立てて決壊した。

すっかり消えうせてしまったと思っていた彼の自分への愛のかけらがまだ残っていたなんて!
万里は体中の水分が全て流れ出してしまったかと思うほど咽び泣いた。
577John:2011/05/19(木) 11:31:30.65 ID:uJQccn4K
その指輪を通したネックレスを万里はかかさずつけるようになった。
いつも彼女が同じネックレスをしているのに気づいたものが不思議そうに質問すると
彼女は冗談めかしながらこう言った。

「これはね…とても高価で貴重なものなの」
「世界中どこ探しても見つけられないくらいに…」

決して安くはないが高くもない指輪を宝石商が見たら1秒もしない内に興味を
無くすような代物だったが万里にとっては高級宝石店の奥で眠っている
国宝級の一品にも負けない最高の贈り物だった。。

――全く真島さんも罪な男だ――

万里のネックレスのわけを知るバーテンは短いため息をついた。

578John:2011/05/19(木) 11:40:58.67 ID:uJQccn4K
ふぅっ投下終了。最後までついてこれた方、お先にお礼を!
ありがとうーーーーーーーー
Elizaさん SSの思いついたエピを聞くのは面白いですね。鶯谷ですよね?
ってちがうだろーーーwww
ちなみに自分はこのSS boy geo○ge cryi○g ga○e 聞きながら考えました。
古い映画ですね。

579名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 14:56:16.75 ID:cUk7HG17
仕事でムカムカハラハラするうえSSの下書きが進まずイライラしておりました。
精神性の高い作品、社会性の強いりっぱな作品群のあとに
なあんのひねりもない志もない、ぬるめの長風呂みたいなの投下します。

タイトル:お留守番の前に
カテゴリ:真島×芽衣子
設定: 温泉地でホテルに一泊。芽衣子がくだを巻くシーンの後はエロのみ。
真島はよくある備えつけの寝巻き浴衣、芽衣子はホテルのレンタル浴衣(作品の都合上、寝巻きではダメ)を着用。
580glen:2011/05/19(木) 14:57:20.01 ID:cUk7HG17
「おい、そのへんでやめとけよ」
いーじゃないですか、真島さ〜ん。
おいしいなー、シャンパン以外にもおいしいお酒ってあるんですねぇ。
いえいえ、私が飲んであげますよ、
これじゃ白ワインじゃなくてジュースだなんて言う人に、これ以上あげたらもったいない。
だいたい飲まずにいられませんよ、昨日もおとといも真島さんは泊まりで
私は一人で寂しい夜をすごしたのに
明日からまた出張なんて……しかも四日間も
怪我したんじゃないかとか心配しながら過ごさなくちゃならないなんて
「何度も言ってるだろう、研修みたいなものだからなんの危険もないって」
危険がなくたって、ほっとかれる身にもなってくださいよ〜。
ケンシューってなんですか? 
チンピラさんを怖がらせずに自白させる方法を学ぶとか? クククッ。
あ、もしかして大切な女性をほったらかしにしてる刑事さんを集めて
お説教だったりしてー、ヘヘヘッ。
「おまえ、そんなに酒癖悪かったか?」
え〜、どこがあ? こんなにお行儀いいのにぃ。
真島さんが困った顔してるとおもしろいな〜、
ふふふ、泣く子も黙るホンチョーのマシマをホーロー
……なんだっけ?
あ、ホンロウする女、野上芽衣子! 堂島さんなら記事一本書けるかな〜。
「はい、もうおしまい」
あ、人のグラスひったくるなんてひどい。ボーリョクはんた〜い……zzz


あれ、さっきまでテレビ前の椅子でワインを飲んでいたはずなのに
ダブルベッドの上だ。硬い幅広の帯は部屋に入ってすぐ解いたから、
今の私は浴衣っていうか細い腰ひも付きのただの寝巻きを着てる気分だ。
隣を見ると、真島さんが肘をついて寝そべっている。
家ではまず見られない格好だ。こうしてみると、背が高いというより……長い。
寸足らずの浴衣から長い脚がにょっきり出ているのが気の毒な感じ。
退屈そうにTVのリモコンをカチャカチャやってる。
彼らしくない……怒りと退屈のオーラが出てるかも。
古い洋画らしき画面になった。
『キスするとき、鼻はぶつからないのね』
出張トリミング先に、いつも名画のDVDをかけっぱなしにしているお宅がある。
たしかそこの奥さんのお気に入り作品だ。
「日本人がこんな台詞言ったら、笑っちゃうわよね」と言ってた。
キスするとき真島さんの高い鼻とぶつかりそう……と思ったことはあるけどな。
581glen:2011/05/19(木) 14:58:04.90 ID:cUk7HG17

真島さんの広い背中に飛びついた。
「真島さん、怒ってます?」
「いや、あきれてるだけだ」
こちらに振り向いた顔は無表情だ。
笑いさえしなければ、けっこう怖い顔の人だということを思い出す。

「お酒に弱いかわり、冷めるのも早いでしょ、私?」
「自分で言ってりゃ世話ないな。しかも、酔いは残っているようだが」
いきなり真島は芽衣子の耳に噛みつく。
芽衣子は「きゃっ」と逃げ出そうとするものの
うつぶせの姿勢で押さえこまれてしまう。

真島は目の前のうなじから肩にかけて舌を這わせては何度も吸う。
芽衣子は快感が過ぎて身をよじるが
上半身を押さえつけられているのでたいして動けない。
「あ……跡を……つけないで」
「そこまで強くしてない。ここにもつけたことないだろ?」
今まで上体を押さえつけていた手が身八つ口から入り
芽衣子の右胸をまさぐる。
いつもとちがって乱暴に揉まれるのがいやで、芽衣子は男の腕から逃げ出す。
真島の加虐的な気分に火がついた。
「じらすなよ」
ぐいと仰向けにさせた芽衣子の両手を頭上で押さえつけ、首筋に歯を立てる。
「あ、痛っ」
かまわず浴衣の上から右乳房を強く吸い
突起を探り当てると舌で無理やり押し込むようにした。
「真島さん、苦し……い」
立ち上がろうとする突起をなおも痛めつけるように
歯ではさんで舌でぐりぐりし、敏感な下半身には膝を押しつける。
芽衣子は全身で逃げようとする。
「いや……もうやめ……てください」
真島はなおも責めたのち、左手を芽衣子の手からはなすと襟元をぐいと引き
いきなりむき出しになった乳房に息を吹きかける。
芽衣子の体がびくんとのけぞり、その震えは止まらない。
顔を見るとおびえている。
582glen:2011/05/19(木) 14:58:49.33 ID:cUk7HG17

「すまん、やりすぎた」
俺としたことが……。
「こんな真島さんやだ」
「悪かった」
「私、そういうことに慣れてる女の人たちと違う」

そういうことに慣れてる女のひとたち、か。
実は背伸びしてるだけのお嬢さんも含め、
色事には自信ありげな女たちばかりが寄ってきて
そのなかで気に入ったタイプとつきあってきた。
かつては、武道の試合の後、どちらかといえば負けたときより勝ったとき
仕事でひと山越えて、どちらかといえば失敗したときより巧くいったとき
高ぶった自分を鎮めるためにも女を求めずにいられなかった。
相手がいやがるようなことはしなかった……つもりだし
礼儀として終わったらすぐ背中を向けるような真似もしなかったが
自分がすっきりしてしまえば、
頭にあるのはおおむね次の試合や仕事のこと……というのが正直なところだ。
情事の余韻にひたるのは女だけだと思っていた。

芽衣子を抱いたあとは、いっそう愛しさがつのる。
初めのころは、なるべく怖がらせないように苦痛が少ないように
気をつけていたのに。
いつのまにか、悪い意味で慣れが出てしまったのか。
死にたがっているのではないかという不安を感じさせたころのほうが
生の実感を味わわせるためにも、丁寧に抱いていたかもしれない。

一人寝が辛いと訴えたところで、芽衣子は夜のことを知ってまもないのだ。
もっと自制すべきだった。
酒をあおったのも、日ごろ押さえている気持ちを口に出しやすくする
ためもあったろう。
殺人事件を担当する刑事とつきあっていて気軽でいられるはずがない。
たしかに、最近は帰りが遅くなったり泊まりになったりが多かったうえ
三泊四日も留守にするのだから、文句を言いたくなってもしかたがない。

583glen:2011/05/19(木) 15:00:34.26 ID:cUk7HG17

真島は芽衣子を胸に抱き、片手をうなじの後ろに当て、
もういっぽうの手で背中をやさしくさすってから腰の後ろのくぼみに当てた。
こうされるのが芽衣子は好きだ。真島の鼓動と温かさが伝わってきて安心する。
安心するけど……
「真島さん、やめちゃうの?」
「いや、仕切り直しだ。今度は優しくする」
真島は両手で芽衣子の頬を包み、ついばむような動きから始め
いたわるように芽衣子の唇を吸った。
それから首筋に三度ばかり口をつけると
浴衣の襟をさっきよりも引いて右の肩をむき出しにする。
耳触りになってきたTVをリモコンで消す。
身じろぎする芽衣子と両手の指を絡め
鎖骨にそって唇を這わせ腕の付け根までいくと
脇の下を強く吸った。
「あぁっ……」
今までとくに入念に愛撫したことはなかったが
ここも感じる箇所か、と真島は記憶する。
二度、三度舐め上げるたびに芽衣子はのけぞり胸を突き出す。

真島は左手を芽衣子の手から放し、さきほどの無礼をわびるように
腹から胸へ、胸から腹へと何度も掌でゆっくりとさすってやる。
ふたたび芽衣子に口づけしながら乳房をやさしく揉む。
「はぁ……あ……ん、もっと強くしていいのに……」
痛いたしいほど立ちあがった乳首を掌の中央で撫でながら
「痛くないか?」
と訊くと、芽衣子は気持ちよさそうに首を横に振る。
真島はそこを何度か下から上へと舐め上げ、
口にふくむと吸ったり舌でつついたりをくりかえした。
甘い声をあげながら全身で悶える反応をしばらく楽しんだのち、
右手で襟を引いて左の肩もむきだしにする。
ふたたび、鎖骨から脇の下まで唇による愛撫を重ねていく。

真島は右腕を芽衣子の肩にまわし、深く口づけながら
脚で浴衣の裾を割り、あいた手を下着の奥にしのばせて芽衣子の敏感な部分を
探った。指はいざなわれるように泉の中に滑り込む。

芽衣子はいつの間にかシーツを握りしめ
みずから腰を動かしていた。
「そろそろ一回イッておかないと辛いだろ」
「……うん」
真島は立ちあがった左胸の突起を吸い上げながら、さらに奥深く指を挿し入れる。
いつも以上に広くまんべんなく愛撫されて感度が高まっていた芽衣子は
指の動きがすこし速くなっただけで達してしまった。


(つづく) これで半分です
584名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 15:01:43.85 ID:cUk7HG17
落ちこぼれ新人アナが送るグレコローマンスタイルの実況中継みたいな文章の羅列、失礼しました。

Johnさん
素敵なお話ありがとうございます!
「瀟洒なたたずまいだが見かけと違って猛禽類のように 獰猛な一面をもつ男」
「こないだの指輪、俺が死んだら万里に………」
この二か所、とくに痺れます。あ〜、死んだあとでもいい男っぷりを
感じさせて、ほんとに罪な男です!

ANKOさん
お魚でも山の珍味でも、私はなんでもおいしくいただきますよん!
芽衣子のお腹の傷治癒祝いのHネタなども構想中かしら。
585名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 20:09:38.32 ID:BkQ5EiUp
Johnさん
うぅまたまた切ない
万里ますます忘れられなくなっちゃうじゃない・・・
亡くなった後も心を縛り付ける罪な男ですねー
真島が女性に対してのプレゼントに悩むという設定は頷けました
そういうのに疎そうですもんね

glenさん
やった〜ましめいエロきたあああ
お酒入ると普段言えない本音を晒してちょっと甘えたになる芽衣子可愛いです
強引エロと優しいエロと両方盛り込んでいただいてゴチです
うつぶせ状態で後ろからって体制エロ〜てか脇攻めここで見るの初ですね〜うふふ
続き楽しみにしてます
586名無しさん@ピンキー:2011/05/19(木) 22:52:49.36 ID:iqCP6FG3
>johnさん
万里も確かに拓朗から愛されたという証があって良かったです。
そんなの残されたら余計切ないですけどね。
お守りのようにずっと身につけていくのでしょう
でもいつかそれを外す男が現れるといいですね

>glenさん
お酒に芽衣子の組み合わせは最強ですね
そしてワッキー攻め。盲点でしたw刺激的〜♪
そして、今までの寸止め劇とはまた違った止め方。
いろんな意味で新鮮エロありがとうございました。

私の稚拙なSSを待って下さるほんの2、3人の方。優しいお言葉ありがとうございます
タロウも海の幸もぐるぐる回ってますのでもうしば〜〜〜らくお待ちください。

ANKO
587John:2011/05/20(金) 07:38:52.05 ID:WKdustoA
>>569 の一番初めに誤りがありましたので訂正します。
ドアノブじゃなくてドアベルです(苦笑)
すぐに「ん?」と気づいたあなたはすごいです!話の初めからこけてるSSですんません。
>ANKOさん この話の本当の「罪な男」は実は鶴見です。
たぶん真島は天国で(鶴見ぃ、余計な事すんじゃねぇよ!と憤慨してるかとw)
まあでも芽衣子は真島本体をGETできたんだからアクセサリーくらい
やったんさいよという気分で書きました。
婚約指輪とかにすると激しく違和感がでるので誕生石のリングとしました。
(万里の誕生日がいつか知らんけど…)
死者からの贈り物(縛り付けてる)は悲しすぎるからすぐに拳銃かなんかで万里が撃たれて
致命傷になるはずがネックレスでわずかにそれて(ネックレス破損)
588John:2011/05/20(金) 07:41:02.00 ID:WKdustoA
助かったみたいなエピをも入れようと思ったんですけど…ね。
自分は万里目線で書いてますけど、本当に書きたいのは
「いつまでも忘れられない、いい男、真島」
が書きたいんですけど、難しいですね。SSは…
真島がただ死んだってだけだと空しいんでいろんな波紋を残して死んだ話
どなたかすごい構成力で捏造してくだされ〜w
(お前が書け!って言わないでぷりーず)
皆さん、本当にいろんな切り口で書いてくるので感心します。
ANKOさんの面白可笑しくて時々シリアスなSSがなつかすい。再会をお待ちしております。

ところでgrenさんグレコローマンスタイルとはなんぞや?
私はその言葉ここで初めて目にしました。
(目の前の便利な箱で調べてみます)

長レス失礼しました。ここに書いてはいませんけど、他にレスしてくださった
方ありがとうございました。
589名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 21:18:17.98 ID:vmWN9EUb
773 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/05/16(月) 20:06:59.18 ID:YXJHGX9k
二次で名前の誤変換は地味に萎える

807 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/05/17(火) 20:27:44.77 ID:EXP25gLe
どうして主人公の名前を誤変換するんだあっ
しかもなげぇ…
書いた後確認しないで投下するのか?
間違って覚えてるのか?
二次の書き手として主人公の名前間違え続けるってどうなんだ
590名無しさん@ピンキー:2011/05/20(金) 22:31:31.38 ID:u5CbBBOT
>>589
このスレは代々半分ぐらいの人が間違えてるねw
まっ、細かいことは気にしない〜
591名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 00:07:49.12 ID:IYpuUm7f
どれが間違ってるっけ
592名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 00:15:46.61 ID:K3JV8BlZ
>>591
真島は拓『朗』で
榎本は万『里』だけどね
593名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 00:31:35.53 ID:jUkTzWjQ
×宇喜多 ○宇喜田
×芽依子 ○芽衣子

書く方も読む方も気になる人は気になるし
どうでもいい人はどうでもいいんだろうな
594名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 00:44:06.70 ID:pe1D9NPC
>>580 glenさん
浴衣Ver.待ってました!
浴衣+酒+うなじの見えるアップヘアにした芽衣子は最強に色っぽそう
真島ちゃんは黒か灰っぽい浴衣をやや肌蹴てセクシーに着てるイメージだw
595名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 00:54:58.43 ID:LfimkmhZ
>>589>>592>>593さん
真島は暗いっぽいのに「朗らか」の「朗」と頭で分かってましたが
変換されないので拓朗で打つ時は注意しようと思ってにも関わらず
投下前にそのままにしてしまいました。
宇喜多は完全にこのままで覚えてました(汗)
長文の件も合わせてすみませんでした。Eliza
596名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 01:04:40.24 ID:LfimkmhZ
あ、緊張して読み間違えたけど真島の方は変換直してました。
前レス通り宇喜多→宇喜田の方です。
すみませんEliza

597誤変換陳謝:2011/05/21(土) 10:02:00.57 ID:CN8vvZGi
>>589 
おおおおおおおおおおおお!君を萎えさせてしまって
正直すまんかった…
自分も間違っている。(Elizaさんと共に陳謝します。)
とてもとてもありがたいご指摘ありがとう。
次からはそんな間違いをおかさないように致しますのでお許しください。
John
598名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 10:14:16.86 ID:lriCK8si
おおおおおお!一読者だけどまったく気づいていなかった。
なんとなく一緒に謝っておく。
すまんかった。

書いてくださってる皆様、
これからも楽しみにしております。
599名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 10:41:51.96 ID:lOCEq6BP
おやおやおや!
ほんとに間違えてたのねーw
エロパロだからドラマと微妙に離すよう意図的だと思ってました

私もあるかな
芽衣子はいちいち依を衣に直すけどそのまんまもあるかも
今更ながら単語登録しましたw

誤字脱字の巣窟ANKO
600名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 12:56:52.99 ID:xLCZnkPP
何様w
601名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 14:18:28.46 ID:FEbB4aZy
おやおや〜w
本気で間違ってる人なんて居たんだ(ププッ
わざとだと思ってた〜w
単語登録しときなよね(キリッ
602名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 14:34:24.62 ID:lOCEq6BP
ANKOです
私のレス、そんな風に受け止められる失礼な書き方だったんですね

申し訳ありません。青ざめました。
またやっちゃっいました。
603名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 14:56:08.00 ID:EspXCKM4
誰にレスしてるのかアンカーつけなよ。出ないと答ええる方はワラワラ湧くから
604名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 15:15:38.58 ID:Gzqe6St0
>>589はただの荒らし
いい加減スルーしよう
605名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 15:29:15.03 ID:Ch0eLetS
何度もやっているなら学習が必要ですよ
606名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 15:49:06.45 ID:gcU5NHAM
名前の誤りは正しい指摘でしょう
正しい指摘にも逆ギレして荒らし扱い?

荒らし=自分たちの馴れ合いに都合の悪い指摘をされること
って言うテンプレを作ったら?
ここに残っているのは職人のみだから、スムーズにテンプレに載るでしょ?
607名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 16:15:57.20 ID:Gzqe6St0
>>606
どこのスレの話か分からないコピペで正しい指摘とは笑わせる
誤字を指摘するなら、名前間違ってるよって普通に書けばいい
基本コピペは荒らしと思われる行為だよ
>>592-593みたいにきちんと指摘してる人まで荒らし扱いする気はない

ま、職人じゃなくて読み専だけど、名前の誤変換は気にはなってたから
荒らしの手法を使わないならどうぞやってください
608名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 16:28:31.09 ID:Ch0eLetS
どんな方法で指摘されても内容が正しいなら
コピペだろうと荒らし扱いなんておかしいよ
それがきっかけでようやく指摘出来る雰囲気になったのも嫌な現実だけどね
609ANKO:2011/05/21(土) 16:33:11.07 ID:lOCEq6BP
ごめんなさいね。
なんだか私の書き方のマズさで、私のレス以降空気が悪くなってしまいました
引っ込んでいた方が良いかとおもいますが、ちょっと弁解を
誤りの指摘は当然あっていいと思います
有り難く受け止めてます。
今回は主役の誤字は私はドラマと切り離して書いてるのだと
本気で思ってた自分にちょと驚いたまでですが
嫌みな書き方で失礼しました。
>>604さんは、私が気にしないよう書いて下さったのと
「コピペ」での指摘の事を言ってるのだと思います。
他の方の指摘は当然な書き方です。
またこうやって書くと荒れちゃうかもですが

言葉って難しいですね

気を遣いすぎると投下し辛くなるので
なるべく気楽に、書きたいのですが
私ははもうちょっと早とちりと調子こくのを控えねば
ではでは
真島と芽衣子とワンコと海の幸と会社の報告書が
回転寿司のようにぐるぐるしてるだけの猿より劣るANKOでした
610glen:2011/05/21(土) 17:02:05.42 ID:xGVySH2M
「お留守番の前に」の後半です。



お尻がベッドの左端にくるように体を動かされる。
下着を脱がされ、両脚を広げられ、右足を抱えあげられた。
真島さんがその行為にとりかかるとき、私はいつも恥ずかしい。
はじめのころは、そんなことをされるのにびっくりしたし
慣れてからは、自分をむき出しにするような格好をさせられて……
それを望んでいると知られることが恥ずかしい。

今日は浴衣のおかげで自分の下半身も
彼の顔もよく見えないからいつもほど恥ずかしくないかも。

さんざん指でほぐされたところを、
柔らかい舌でとろとろにされて
それだけでもどうかなりそうなのに
髭がちくちく当たるたび、ぴくっと腰が浮くのを止められない。

されるのは好きだけど、一度でいいのに。
あんまり何度もイカされるとダメになってしまいそうで……

ああっ……また……
悲鳴をあげて隣の部屋に聞こえたりしたら……
浴衣の襟を噛んでなんとかこらえた。

体中ぐにゃぐにゃになっているあいだに
またもとの位置に戻されて、枕を頭にあてがわれた。
まるで宝物みたいに大事にされて涙が出そう。
でも、勝手に人の下着を脱がせておいて
自分は私が知らないあいだに脱いでいるのがずるいと思う。
おまけに今日は、私だけが浴衣の前をはだけさせられて
真島さんはあまり着崩れてない。
たくましい胸筋はさっきお風呂場でたっぷり見せてもらったけど……。

体の奥がまだぎゅっとなってるのを感じながら彼の顔を見上げると
「安心しろ、待っててやるから」と言われた。
「待つのって……男の人には辛いんでしょ?」
「俺はそれくらいコントロールできる」
口元が笑ってる。
ついでに「そういうことに慣れてるからな」なんて言われなくてよかった。
611glen:2011/05/21(土) 17:02:51.95 ID:xGVySH2M

私が不安がってるような時は
最中でも何度も肩を抱いたりキスしたり話しかけたりしてくれる。
今日もそうだ。
こんなに優しくしてもらえるなら
初めにちょっとくらい怖い思いしてもいいかな……。

真島さんはしばらく背中を撫でてから
また私を仰向けにすると脚を開かせ、すぐに入ってきた。
やっぱり知らない間に下着を脱いでいる。
何度彼を迎え入れても、そこが触れあう瞬間はドキドキする。
ゆっくり出たり入ったりするあいだに
片腕を私の肩にまわして、もう一方の手で髪を撫でてくれた
「……芽衣子……」
そんな姿勢は苦しいだろうに優しさに心がじんわりする。
「真島さん……」
あまりやったことがないけど、自分から目の前の首もとにキスした。
彼は愛おしそうにこちらを見つめるといったん動きを止めて
私を抱きしめ、それから離れていく。

いつの間に持ってきたんだか、腰の下にクッションをはさまれた。
「え?」
「心配するな。もっといい気持ちにしてやるから」
いきなり奥まで刺し貫かれる。
「ああっ……すご……い……」
一番感じるところに硬くなったものの先端が当たる。
のけぞった首元が指でなぞられる。
両方の乳房を揉まれててっぺんを摘ままれる。
イキそうになるとちょっと休むのが二、三度繰り返された。
あとはひたすらぐいぐい責められっぱなし。
「もう……だめ……」
突いてくる腰の動きが激しくなって
私はますますわけがわからなくなって
部屋じゅうに、ベッドがきしむ音と粘液が絡みあう音と
肌と肌がぶつかりあう音が響いて
体がベッドにめりこむんじゃないかと心配になって
これ以上無理なところまで真島さんが入ってきたとたん
……意識が飛んだ。

気がつくと真島さんは浴衣の襟を合わせて両手で抱いてくれていた。
「これで三晩いい子にしてられるか?」
「やだ、そんな言い方して」
敏感な部分を触れ合わせることができないのだけが辛いんじゃない。
いやな夢を見たとき、背中をさすってくれる大きな手がないと寂しい。
「芽衣子」と呼んでくれる低い声を聞けないと寂しい。それから……。
浴衣は夏のものだけど、脱がずに愛し合えるんだから
冬にも着たい……なんて思うのはへん……です、か……zzz
612glen:2011/05/21(土) 17:04:57.94 ID:xGVySH2M

「あんまり心細かったら、彩乃さんにでも泊まりにきてもらえば……」
なんだ、もう眠ったのか。
なんとなく、はじめてアンを預かった晩を思い出す。
「やっぱりなんだか似てるな、おまえたち」
芽衣子の頭を撫でて俺も目をつぶった。

 〜 おまけ:モーニングサービス 〜
早起きした家族連れの子どもたちが廊下をパタパタ駆ける音がする。
芽衣子はそろそろと身を起こした。
と、眠っていたように見えた真島に後ろから抱きすくめられた。
「どこに行くんだ」
「シャワー浴びようと思って」
「まだここにいろよ」
そのまましばらくうなじに軽く唇で触れる動きが続いた。
「うなじにキス……だけ?」
「おまえの体が本当に目覚めるのを待ってるんだ」
芽衣子は体の前で組まれた男の長い指を唇にあてがい、舌を滑らせる。
「真島さんの手、大好き」
小さな手で大きな手をつかみ、頬に当て、首筋に当て
それから胸元へとすべらせる。

「そんなに次に進みたいなら……」
両脇の身八つ口から大きな手が入ってきて、乳房を包む。
「あぁん……またそこから……」
夜にくらべるとやんわりした調子だし、
人差し指は頂にふれるかふれないかの動きをするだけなのに
はやくもそこはしこりはじめる。
「……ん……あっ……あぁぁっ……」
強烈に誘うような声が出るのには、
出した本人も愛撫をほどこす方も驚かされた。
胸から離れた両手が今度は膝をすくって脚を開かせる。
まだ下着をつけていないそこが晒される恥ずかしさに
芽衣子の頬が赤らむ。
真島は片手で腿の内側をさすりながら
もう片方の手で一番敏感な部分を撫でてやる。
女は、乳房の反応がよかったわりにすぐ潤わないのがもどかしい。
思いあまって背後の男を見上げると
「そんな申し訳なさそうな顔するな。
いちどに全身が起きるわけじゃない。
ゆっくりほぐしてやるから」となだめられた。

613glen:2011/05/21(土) 17:05:41.41 ID:xGVySH2M

うなじへのキスが再開され、マッサージするように腿の外側が
さすられる。しばらくすると、男の指が浴衣の襟にかかり、胸を広げられた。
衣服をはだけた状態で揉まれるだけでも、芽衣子はさっき以上に感じてきた。
「おまえも自分で見てみろよ」
器用な指でゆっくりと両側から寄せたり押し上げたりするように
こねられるそれは、いっそう先端を尖らせていく。
「色も変わっていくだろ?」
そんな恥ずかしいこと言わないで……。だがこうして
触覚による刺激にかぶせるように言葉による聴覚への刺激を受け
いやらしく形を変える自分の乳房から視覚的な刺激も受け
芽衣子は腰の疼きを感じはじめた。
しきりに身をよじっていると、ふたたび男の指が下にふれてくる。
「大丈夫だ。ちゃんと濡れてる」
男は右手で乳首をゆるく捩じりながら
下部にあてていた左の中指を潤った入口から挿し入れては抜く。
「いやぁ……はぁっ……そんなふうにされたら……イッちゃう……」

半泣きの声を聞いた真島は、束縛していた体をいったん自由にしてやり
軽く背中を押す。
なじんだ手順にしたがい、芽衣子はみずから四つん這いになる。
浴衣が尻までまくりあげられると、次の刺激をねだらずにいられない。
細腰ががっしりと両手でつかまれ、待ちわびたものを挿入される。
受け入れる側は初めかすかな痛みを感じたものの
すぐに中を知り尽くしている男の動きにおぼれはじめた。
「ああ……ずっと……やめ、ないで……」
打ちつける腰の動きがじょじょに速まっていく。
男を離すまいと女の襞が執拗にからむ。
芽衣子の体内の収縮に抗い切れず、真島もやがて果てた。


(「お留守番の前に」おわり)

614名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 17:06:46.13 ID:xGVySH2M
朝のおまけなんて、男女が真島×芽衣子である必然性ゼロだ、ゼロでしたorz

Elizaさん、ドンマイ!
私はあとで自作を読んでみて、もっと単語を削ればよかったと思うこと多々あり。
そんなglenには憧れのぴりっとした短編、また読ませてくださいね。

Johnさんもドンマイ!
私も真島のハードボイルドないい男っぷりを描きたいんですけど
今回は悪代官もどきになりかけるし……(汗)これから芽衣子が
脱がせやすい季節になるなーとか脳内がダメな方向に行ってます。
真島さんにはあんまり……アロハとかタンクトップとかで筋肉見せびらかして欲しくない(これって差別?)

ANKOさん、君は巻き込まれただけなんだ(with撫で撫でする真島の手)&ペロペロ(byタロウ)
週末ゆっくりやすんで英気を養ってください。
615名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 17:37:45.92 ID:x1utzqbD
glenさん乙です!
必然性なんていーですよぉ
エロと友達を助ける事に理由は要らないんですよbyドラえもん
そんな事言ったら赤ずきんの今度の実写映画、監督妄想しまくりで原作成分一割とかですよ
でもそういう人だからこそ、トワイライトの映画が撮れるんですよ(^-^)
ましめいと浴衣エロは世界平和に必要です!<嘘
616名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 18:04:47.38 ID:ZdX8p12C
本人は悲劇のヒロイン振りたいのに
瞬殺してどうするw
617名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 18:51:11.51 ID:FI2Gr12L
やれやれ
結局、問題から目を逸らしたまま

友情なら
名前の間違いがあれば指摘する
無神経な発言があれば注意する

出来ないから馴れ合いって言われる
このスレを原作ファンがどう思っているか少しは考えてみたら?
618名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:01:55.42 ID:IYpuUm7f
>>617
何か勘違いしてるみたいだけど原作に忠実を求める人はここ見てはダメ
原作に忠実である決まりはここでは無いので間違いも何も無い
「原作と違うよ!!」って指摘してる方が的外れって事
極端な話ANKOさんの言うように「芽衣子」を「芽依子」でもここなら有り
ドラマ本スレならNGなのでドラマスレで間違ってる人いたら存分に指摘してくださいな
さようなら

glenさん
前半の野獣エロと後半の紳士エロどっちも捨てがたい
しかし紳士エロ時の理性のコントロール術はすばらしい
散々芽衣子に翻弄され自制させられたからコントロール術が身に付いたのかなw
浴衣の襟をぐいってのが個人的にツボです
いちいち紐解いて〜とか律儀にじゃなくグイッがいいんですよね〜〜うふ
619名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:20:39.40 ID:iQjzAcLK
>>618
極端な話ANKOさんの言うように「芽衣子」を「芽依子」でもここなら有り

これは無いでしょ
勘違いしてるのは>>618だと思うんだけど
620名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:28:09.14 ID:J8d9Iktt
何で毎回毎回どうでもいい事でケンカできるんだwwwww
誤字ありますよ→ほんとだ、ごめんなさい
これだけで済む話だろ。
621名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:33:14.41 ID:/gpTCi4I
>>620
同意
誤字を出してしまった職人さんと指摘した人の数レスで解決しろよwww
622名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:33:54.38 ID:EspXCKM4
>>619の言うとおりだと思う。
>>616の本人は誰の事か分からんw
623名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:37:16.54 ID:jUkTzWjQ
芽衣子を芽依子って書くのはANKOさんだけ(警察病院、再生、桜の樹・・・)なんだけど
ANKOさんのレス読んでると何か意味があったのかも知れない

やっぱりここで指摘や注意しても>>618みたいになるだけだな
だからコピペ元が繁盛してるんだろうけど
萎える人もいるって事実を職人さんがこの先どうするかかな
624名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:41:44.51 ID:FV9GP31g
原作に忠実じゃなくて良いからって、名前も誤ったままなら
別にギルティじゃなくてもいいでしょうに

レス数と勢いをドカドカあげて
SSを投下してるのか荒らしに餌を撒いているのか

芽衣子の字は唯一間違っている本人が、事実に気付いてないだけでしょ
625名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:43:22.57 ID:IYpuUm7f
あれ?何か自分ズレてた?w
芽衣子を紀子とかまったく別人の名前にしたらさすがに無いだろうけど
何か考えあってやってるかもしれないから芽衣子を芽依子ぐらいはOKだと思うけどね
指摘や注意の話でいえばその仕方が大事だと思うね
普通に「誤字ありますよ」でいいわけだし
>>600>>601はもはやただの突っ掛かりで注意でも何でもないし
そもそもANKOさんの発言別に無神経で悪意あるレスに見えないしなぁ

>萎える人もいるって事実を職人さんがこの先どうするかかな
職人さんは↑で素直に受け止め謝罪までしてるけど
626名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:45:09.95 ID:/gpTCi4I
いちいちくだらなすぎる。
お前ら何歳?
627名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:49:47.32 ID:J8d9Iktt
>>625
全文同意
これが全て
628名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:52:07.86 ID:EspXCKM4
まあいい機会だから徹底討論すればいい
629名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:53:08.80 ID:HMeLXM8E
>>620には激しく同意だけど、
指摘した人のやり方に悪意を感じる
必要以上に不快にさせる方法を選んでる感じ
無駄に相手を傷つけない最低限のものの言い方ってあるだろ
2ちゃんの基本ルールにもそんな感じのこと書いてあるよ
630名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:53:46.71 ID:K3JV8BlZ
職人が謝っているのに職人じゃない人が噛みついてくるのもデジャブだ
631名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 20:56:25.02 ID:EspXCKM4
多かれ少なかれ結局誤字はあったわけだよね
長文の問題はどうなの?
632名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:03:06.37 ID:IYpuUm7f
とりあえず普段こんなにたくさんの人がこのスレ見てた事に驚きw
指摘してる人だけで今日だけで10人以上いるじゃん
こういう時だけワラワラ出てきて普段黙ってSS見てるだけなの?
職人さんに感想ぐらい書いてあげなよ
ほら、すぐ↑にせっかくglenさんも新作載せてくれてるよ
633名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:03:43.06 ID:HMeLXM8E
>>631
>多かれ少なかれ結局誤字はあったわけだよね
だから指摘された職人は謝ってるだろ、このモメサが!
634名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:05:42.02 ID:/gpTCi4I
>>631
誤字ってそんな重罪ですかwww
635名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:07:52.54 ID:x1utzqbD
音楽の演奏みたいなもんで
多少ミスはあっても雰囲気がよければ個人的には好きだけどな
636名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:11:34.89 ID:Gzqe6St0
>>630
職人以外は意見も感想も言ってはいけないのか?
職人が謝ってるのにしつこいから見るに見かねて意見したんだけど
>>632 感想は気に入ったSSには書いてるよ
自分の嗜好に合わないのはスルーって>>1にあるからその通りにしてる
いつから全レス推奨になったのか経緯が分からないから、ルールは守ってるつもりだけど
637名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:14:05.27 ID:lOCEq6BP
ひ〜ANKOです
私が出てくるとややこしくなるけど来ましたー
>>623さん、指摘されたSS自分の読み返しました
あれ〜私マジで間違えてる
気がつかなかったw。
というか全部じゃないのにちゃんと細かいところまで読んで下さってるんだなぁと
感心というか感激すら感じてしまった私は
自ら刺身のっけて回転寿司レールに乗りたい気分です。
638名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:14:28.67 ID:IYpuUm7f
>>636
誤字指摘の人等ね<10人以上
639名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:14:39.47 ID:HMeLXM8E
プロが執筆して名の知れた出版社から世間に売り出された本だって、
誤字脱字けっこうあるよ
それを良しとするわけじゃないけど、
ここの職人はプロじゃないし、厚意で書いてくれたのをタダで見てるんだろ?
時々荒れると、何でそんなに今だとばかりに職人を叩きのめすの?
640名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:19:09.26 ID:J8d9Iktt
誤字があるだけでよくもまぁここまで言い争えるもんだ
まさか成人したやつここにいないよね?さすがに子供が言い争ってるんだよね?
641名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:21:34.61 ID:HMeLXM8E
>>640
おまえもモメサかw
642名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:29:14.04 ID:fIj4wcE9
わんわん、わん
クゥ〜ン
643名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:31:52.40 ID:FV9GP31g
原作ファンとして言いたいことが溜まってる人がたくさん居るってことでしょ
プロでも間違えるから素人の私達のSSに文句付けるなって言う人達が
原作の脚本が穴だらけって、プロを馬鹿にしてるし
644名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:41:57.24 ID:ieHk38Fj
普通のファンからすれば
スレ乗っ取って私物化してる連中がモメサ
645名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:43:12.66 ID:iQjzAcLK
>>625
>何か考えあってやってるかもしれないから芽衣子を芽依子ぐらいはOKだと思うけどね

意図があるなら注意書きに書く必要があると思う
上にもあったけど主人公の名前を意図的に変える意味ってなに?

自分は誤字指摘よりも ID:IYpuUm7fのズレた思考の方が気になって口出した
646名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:47:11.71 ID:IYpuUm7f
>>643
原作ファンだけどここは別物として楽しめるって人は見ればいいけど
色々言いたい事溜まるって人は見ない方がいいよ
だいたい文句つけるなーなんて反応職人さん達してないでしょう
名前違いに対してはきちんと謝罪してるし


647名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:49:05.48 ID:tpWAmUMJ
まとめwiki管理人です
こんな状況の時にすみません

ぎるちぃさん
まとめページ編集するにあたって伺いたいことがあるので
http://www43.atwiki.jp/guilty_paro/contact
こちらから連絡頂けますか?

zeroさん
同じくまとめページの件でメールさせて頂いたので
確認してみてください

すみません よろしくお願いします
648名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:49:59.29 ID:x1utzqbD
そのつどフォロー入れてる人だっているじゃん
別に真島&芽衣子っぽい男女の話でいいと思うよ
そういうイメージング好きが恋愛ドラマの主要な客層なわけだし、それがエロパロ板
エロパロ板に文句があるなら該当スレがあるからそこでやるのがマナー
649名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 21:50:10.21 ID:HMeLXM8E
>>644
職人がSS投下して読者が感想書くことが
スレ乗っ取って私物化してることになるわけ?
また違う話題を引っ張り出してつついてるお前がモメサ

流れを変えたい

もう490KBだね!
次スレ立てる?
自分はまだまだ職人さま方のすばらしい作品を読ませていただきたい
職人さま方、これに懲りずにこれからも投下していただけると
ありがたい
650ANKO:2011/05/21(土) 22:00:58.40 ID:lOCEq6BP
>>645さん
誰も意図的に変えてませんよ
他の方の間違いを意図的なのかなと私が勝手に思ってただけです

その私も気がつかないところで誤字してましたし。
間違えてますよ→すみませんで済む話が〜

glenさんの超絶エロが〜もったいない事に
明日もう一回ゆっくり読ませていただきます
651名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 22:09:09.00 ID:LfimkmhZ
昨日から続いていたので…

昨夜>>589さんはどこのレスかなと思って
文面をコピーして検索したら、どこのものか分かりました。
そちらのスレも全部読んできました。
>>643さん
自分は全くそんなふうに思った事はないです。

細かく確認したところ、最初のお話で1つ「郎」の字になった
ものがありました。
宇喜「田」はもう叩き込みました。
その他誤字があった場合についても、申し訳ありません。
それから、これからは思いつきで書かない様に
続編の場合は、最初からちゃんと決めて書く様にしたいと思います。
突如続きが投下されると、萎える…かなと思いました。

書いてる側としては真摯に反省してますので
(皆さんそうだと思います)
どうかもうご勘弁頂いてよろしいでしょうか。
今お休みの職人さんもいらっしゃるし、、
>>649さん
すみません、よろしくお願いします。
>>glenさん
ANKOさんと同じく私も後でゆっくり読ませて頂きます。

今日も暑かったですね、もうすっかり初夏です。
Eliza
652名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 22:24:53.28 ID:HMeLXM8E
>>649です
申し訳ない、次スレ立てられなかった
どなたか立てられる方いましたらよろしくお願いします
653名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 22:31:12.31 ID:Gzqe6St0
スレ立てチャレンジしてくる
654名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 22:35:34.67 ID:Gzqe6St0
655名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 22:41:11.66 ID:X9jFEg9g
zeroです。私も確認したらかなり誤字が多かったです。以降気をつけます。ANKOさんどうか気を落とさないで〜!

grenさんの浴衣エロたぎりました。なんだこのクォリティーは…!
乱れた浴衣でむつみあう二人が想像できました。芽衣子の恥じらう描写が乙です。
656名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:09:48.19 ID:iQjzAcLK
>>654
乙です
657名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:12:46.43 ID:Ch0eLetS
ここ実際にブログ状態なんで私物化って嘆くのも分かる
書き手にまずい指摘があるとムキになって話題を逸らそうとするし
何回書き込めば気が済むんだろ?
658名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:19:40.03 ID:6qumadBl
SSの投下と感想のみなら誰も文句を言わない

自分の職業や旦那や子どもの行動
病気になったかも
こんな悩みで修行に行きます
会社の仕事内容はこうです
こんなSSを考えてます
今日はここまで書きました

日記帳状態ならチラシの裏で
659名無しさん@ピンキー:2011/05/21(土) 23:35:23.39 ID:IYpuUm7f
書き手さん達がこれだけ素直に受け止め謝罪してるのにいつまで愚痴愚痴言ってんの
無料で読みますが感想は書きません、でも文句は言わせていただきますってか
660名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:04:50.57 ID:uK4IYbyG
>無料で読みますが感想は書きません
さっきからあなたの言ってることなんだかズレてないか?
無料で読めるからここにきているわけではない
好みのSSに共感したら感想つけるのが一般的
合わなかったらスルーするだけ
後書きや自分語り、投下予告や被せが嫌われるのは常識だし
基本は名無し投稿でなるべく作品に集中したいんだよ
全レスもいつのまにか半強制的になってるし
板というか2ch長いならわかると思うけど
個人特定できるような発言は控えたほうがいいと思うよ
661名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:06:28.47 ID:ZTHmZ9I2
また逆ギレ?
書き手が謝ってるんだって、ずいぶん上から目線ね
施してやってるって感覚が丸見えよ
読んでるって決め付けられてるけど
ここは嫌なSSはスルーして良いんでしょ?
662名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:11:46.25 ID:x4nDfPc/
みんな一体なにと戦っているのか?
どうしたいのか…
(それとどこからこんなに人がわいてきたのかw)

良心の呵責に苦しむのは書き手だけ、読み手に罪の意識など、存在しない
663名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:11:59.52 ID:dfPJw3cr
>>657、658
匿名掲示板の性質上、利用者の多くがプライベートを明かさないだけで、
明かすことを禁止されてるわけじゃない
自分が気に食わないことを、勝手にさもそれが規則のように
事を荒立てて取り締まるなよ
それに指摘って言っても、必要以上に相手傷つけるような物言いしなきゃいけないわけ?
そんなに目くじら立てるほど自分に合わないスレなら、
来なければいいだけのこと
664名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:16:13.96 ID:Y/CVXlrH
元々馴れ合いじゃないスレで馴れ合いになってる!って自治するならわかるけど
ここは常連は一定だしチャットやったり馴れ合いスレだよ
今更常連増やそうとかスレの雰囲気変えようとも思ってないし馴れ合いのままで結構

普段投下したり感想書いたりスレ活性化に協力してる住人が指摘や自治するならまだしも
このID数見ると普段協力しない人間が自分好みのスレに変えたいがためにごちゃごちゃ言ってるの見え見え
そんな図々しい人等に従う必要なんてない
ここが合わないと思う人等は他行ってね〜ぐらい強気な返しでOKでしょ

って事で文句ある奴は他行けな
665名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:18:21.15 ID:dfPJw3cr
>>661
どこをどう読めばこんな解釈になるのか
666名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:22:22.32 ID:fEqltLlS
>>662
そんな書き方したら良くないと思うよ
それに、読み手さんと決めつけてるけど、元々は書き手さんだと思うよ

>>663
確かにその通りだし、必要以上に相手を傷付ける云々は正しいと思うけど
来なければいいというのは間違ってるよ
好きな書き手さんもいると思うし、何よりギルティが好きだから来るんだと思う

>>661に書いてあることは、最低限のマナーだと思うから、
もう少し冷静になって、私たちも反省すべきところは反省した方がいいと思う
確かに慣れ合いスレになっているけど、この板にいる以上は
最低限のルールは守るべきだと思うよ?
667名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:24:25.17 ID:fEqltLlS
>>666 の >>661さんの引用レスは >>660さんのレスの引用でした
668名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:27:34.52 ID:kyD4yVMu
>>664が職人による乗っ取り宣言でしょ
興味あるSSが投下されないために
書き込まない普通のファンを無視してる

書き込む常連が決まっているんなら、不特定多数が閲覧するこの板に留まらず
限定された人間で他所へ行けばいい

このフォビョりッぷりはコピペスレで見かけたんだけどね
669名無しさん@ピンキー:2011/05/22(日) 00:31:24.00 ID:Y/CVXlrH
>>668
自分は読み手の方ね
リクエストあるなら要求すればいい
何も動かず自分好みのスレに変えようなんて図々しい
合うスレにGO、合わないスレはスルー、合わないスレにいつまでも執着する必要は無し

書き込む常連が決まってるスレなんて2ちゃんにわんさかある
そのスレ全部に行って回りな
670名無しさん@ピンキー
>ここは常連は一定だしチャットやったり馴れ合いスレだよ

誰が決めたの?

>今更常連増やそうとかスレの雰囲気変えようとも思ってないし馴れ合いのままで結構

あなたの意思でスレが動くの?
よっぽどの常連なんだね

>普段投下したり感想書いたりスレ活性化に協力してる住人が指摘や自治するならまだしも

ここは上で言われているように気に入らないSSはスルーなんで
みんなそうしてるだけなんだ
スレを活性化してやってるって
一方的な思い込みだよ

>って事で文句ある奴は他行けな

あなたに返ってくる言葉なんだけど……