タバサが読んでた「イーヴァルディの勇者」アレをスピンオフで書いて欲しかったわ。
ルーントルーパーズはネット小説で読んでる
昨日メディアファクトリーから手紙届いて、改めてノボルの亡くなったことを実感。
ルイズのデレているイラスト、デレというか嬉しそうな悲しそうな眼差しが余計に悲しくなる。
朝から手紙読んで泣きたい気持ちになっちまったよ。大好きな作品だったし。
ノボルううううう戻ってこいよおおおおおおお
ついったーでコンスコンって笑えねえよおおおおおお
アニメ版設定
百合注意 才人不在
ルイズ強化、ふたなり、性格改変注意
フーケはロングビルに
以前書いたSSの続きで学院に戻った後からアンリエッタ訪問まで
ゼロとロングビル2
学院に戻ったルイズ、キュルケ、タバサ。そして応援に駆けつけた教師のコルベール、シュヴルーズ。
最後に、ルイズしか知らない物の、その正体がフーケであった学院長秘書ロングビルの計六名は、フーケを取り逃してしまった物の(ルイズは誰にも言っていない)破壊の杖は奪還したことを学院長に報告。
それぞれ褒美を貰い(ルイズは夜間の自由行動をさせてもらえるよう頼んだ。無論授業に影響のでない範囲で認められた)これを持って事件解決と相成った。
その夜……
「もうそろそろ良い時間かしら?」
生徒たちが寝静まった真夜中。
ルイズは自室を出ると、ロングビルの部屋へと向かった。
無論、自分の物であり、お気に入りのメス犬となったロングビルに躾を行う為。
部屋の前まで来た彼女は入り口の扉をノックする。
「はい。どなたで…ッッ!?」
「こんばんわミス・ロングビル。事始めにはうってつけの素敵な夜ね……」
「……」
扉を開けて顔を出したロングビルは明らかに怯えていた。
「中へ……入れてくれますわねミス?」
「は……はい……、」
部屋に入った彼女は室内を見渡す。
部屋の中にはクローゼットと化粧台、簡素なベッドがあるだけ。
魔法学院の学院長秘書としてはとても質素な部屋と言えた。
ただ、ルイズとしては豪奢な天蓋付きベッドよりも、こういう簡素な作りのベッドの方が好きなのだが。
「さて、どうしてこんな時間に貴女の部屋を訪れたか……わかっているわよね?」
「く……ああ、イヤでも分かるよ……あたしを犯しに来たんだろ……ッ、」
ロングビルの目つきや口調が変わり、フーケの物となった。
敵愾心剥き出しで睨み付けてくる彼女に、ルイズが態度を崩すことはない。
「ご名答。でもそれだけじゃないわ。躾をしに来たの……」
「し、躾だって?」
「そ、私好みの貴女にするためにね……まずは、その口調を改めて貰うわ」
「な、に…?」
「フーケとしての喋り方や性格こそが貴女の本来の物なんでしょうけど、それをロングビルとしての物に変えて貰うわ。私としてはフーケよりもロングビルの方が好みなのよ」
「だ、誰が変える物かい! あたしに命令するんじゃないよ!!」
自分という人間を否定するようなルイズの言葉に激昂するロングビル。
しかし……
「言ったはずよね? 貴女は私の物になったって。主人の命令は聞く物よミス・ロングビル。じゃないと……おしおきしなければならなくなっちゃうでしょ?」
「……ッ!」
ルイズの言葉にロングビルの顔色が真っ青になる。
思い出したのだ。昼に両手足を焼かれたこと、逆らえばどういう目に遭わされるか分からないことを。
「ねえ……犬、返事は?ご主人様の言うことが分からないの?」
屈辱的なルイズの言葉だが、悔しさや憎しみなど圧倒的力の差が生み出す恐怖の前にかき消されてしまう。
故に…
「も、申し訳ございませんミス・ルイズッ、い、以後気をつけますのでどうかッ! どうかお許しをッッ……!」
彼女はフーケではなくロングビルとなるしかなかった。
「そう、それでいいの。すぐには変えられないでしょうけど貴女はフーケじゃないの。フーケは私に殺されたと思いなさい」
自分の考えを押し付けるルイズではあったが、実の処これは彼女の事を考えた上での措置でもあった。
何故なら盗賊フーケは貴族の屋敷に押し入り盗みを繰り返すばかりか、盗みに入った屋敷の貴族を殺害した事もあるのだから。
その殆どが悪徳貴族であったとはいえ、これは死罪にしても余りある大罪であり、決して許されない犯罪行為。
そんなことは百も承知でロングビルを自分の物にしたルイズは、本気で彼女を大切にして守っていこうと考えていた。
身体の奥深くまで一つに融けて交わった事で、熱い情が生まれてしまったというのもある。
だからこそ何とか彼女に普通の人生を歩ませてあげたい。その為には盗賊フーケの存在は消し去る必要があったのだ。
もしもロングビルの正体がフーケであり、未だ存命中であることがばれてしまっては、またも王家から追われる身に逆戻りとなってしまう。
それでも一度抱いた彼女を見捨てたりはしないが、如何にルイズが強いとは言っても王家=国を敵に回してたった一人で守りきれる自信など無い。
最悪二人共に死罪となる可能性とて考えられるのだ。
それはルイズの望むところではないし、ロングビルも嫌だろう。
なればこそ彼女をフーケに戻すことなど有ってはならないし、戻すつもりもないルイズは、彼女自身が作り出した【ミス・ロングビル】という存在に身も心も生まれ変わらせてしまおうと考えたのである。
多少酷いことをしてでもフーケという存在、彼女の過去の全てには死んで貰わなければならない。
「これから貴女はミス・ロングビルとして生きていくのよ……いいわね?」
そう、彼女の名はミス・ロングビルだ。盗賊フーケは死んだし、それ以前の貴女もフーケに殺されてしまった。
いまここに居る貴女はロングビルという名の別人で私の大切な従者。
何度も何度も繰り返し彼女に言い聞かせる。時に優しく、時に脅しを交えながら。
その真剣な表情と瞳で語りかけるように伝えてくるルイズの想いというのは、ロングビルにも伝わってきた。
一体何が彼女をここまで真剣にさせるのか。自分の事を物や使い魔のような存在と言い切り手込めにして陵辱する少女ではあったが、大切に思う真剣な気持ちというのは目を見張る物があった。
嘘偽りのない言葉と射貫くような、それでいて包み込むようなその瞳にロングビルの心は揺れ動く。
「は、はい……ミス…ルイズ……」
恐ろしい。怖い。そういう感情はあった。
手足を焼かれて陵辱されて、いつ如何なる時でも自身を殺せてしまうような力を持つ存在に恐怖を抱かない者など居はしない。
しかし、そんな中に見つけた真剣な眼差しが、ロングビルの口から素直に従うという言葉を引き出させたのだ。
「素直ね……そういう風に素直にしてれば何も酷いことしないから……さ、服を脱いでベッドに仰向けになりなさい」
そして一度素直になった以上、ルイズも優しく穏やかな口調と表情のみを見せるようになる。
素直に従う相手に対して恐怖を与えるような悪趣味はない。そんな無意味なことをして陵辱するくらいなら、優しく接して心と体の交流を図った方が百倍いいし有意義に決まっているから。
「は…い…、」
「あっ、マントは着ててね。裸マントって結構そそられるの」
ルイズに言われた通り、ロングビルはマントを一枚残して全裸になった。
本当は自分の手で脱がせる楽しみも味わおうかとも考えたのだが、早く味わいたいという逸る気持ちが抑えられないのだ。
その間にルイズも服を脱ぎ捨てて全裸になる。
ただ、ルイズの方はマントも脱いでしまい、所謂生まれたままの肢体を晒した。
自分が裸マントになった処で自分の体に興奮するようなナルシストな性癖など持ち合わせてはいないからだ。
豊かな胸とすらりと伸びた長い手足を持つロングビルだからこそ、裸マントという格好も性的にそそる部分がある。
ただ、ロングビルの方がどういった趣向が好みなのかまだ知らないため、次にするときか性交が終わってまったりした雰囲気になっているときにでも聞いておく必要があるだろう。
そんな他愛ない事を考えながらベッドにあがってロングビルの足を大きく開かせたルイズは、自分の股間の女性器を男性器に変化させた。
「うふふ♪ むっちりした長い足……。羨ましいわぁ」
「あ…、ル、ルイズ……も、もう、そんなにも、大きく…なって……、」
「ロングビルの理想的な肢体を見せられたら何もしてなくてもこうなるわよ」
現れた男性器は既に硬く大きく勃起していて目前の花園に包まれたいとばかりにびくびくと痙攣を起こしていた。
「さ、ロングビル……身体の力を抜いて」
「っ…」
ルイズの言うとおりロングビルは身体から力を抜く。
逆らったら怖いからという事ではなく、自分と同じ処女――童貞であったにも拘わらず、何故か彼女は上手くしてくれるから。
「そう、楽にしてるのよ」
ルイズはまだ濡れてもいないロングビルの股間の秘裂に自分の男性器を宛がう。
緑色の陰毛が亀頭に纏わり付いてぞくぞくするほど気持ちいい。
だが、こんな処で達していたら元も子もない以前に恥ずかしすぎるというもの。
そう考え切っ先を渇いた蜜壺に角度を付けて添えた所でロングビルは焦ったように制止してきた。
「お、お待ち下さいミスっ! せめて…っ、せめて前戯を……!」
前戯――つまりロングビルは渇いている膣を指や舌で愛撫してほぐし、刺激を与えて愛液を出させてほしいと訴えているのである。
でなければいきなり逞しいペニスを直で挿れられる事になり痛いから。
無論それはルイズも分かっていたが、そういった行為をする余裕が残っていないのもまた事実。
「そうしてあげたいけれど、生憎私の性器見ての通りこんな状態なの……」
「そ、そん、なっ、」
一目見れば分かる物だがルイズのペニスは今にも射精してしまいそうなほどびくびく痙攣を繰り返している。
もし今、不意打ちでロングビルにペニスを触られでもしたら暴発してしまいそうだ。
ならばこのまま膣に挿入してロングビルの中に出した方が無駄がなくていいし、精液が潤滑液の代わりを務めてくれるから一石二鳥でもあった。
「大丈夫……昼よりももっと優しくしてあげるから。ね?」
「で、ですがっ!」
結局ルイズはロングビルを押し切る形で宛がったペニスの切っ先を渇いたまま準備の整っていない膣内へゆっくり差し込んでいく。
つぷ…つぷぷぷ…っ
「あ…っ、ァァぁ…アッッ!」
やはり痛みを感じたロングビルは、乾いた膣内を押し割って入るルイズのたくましい男性器の感触に、背を浮かせて小さな喘ぎを漏らしている。
ゆっくりと秘裂を押し割られる感触を味わわされているのだから当たり前の反応だが、痛みから来る苦痛に歯を食いしばって耐えているのが痛々しく可哀想だ。
「ほら、身体が硬くなってきたわ。もう一度力を抜いて……」
「あ…うっ、い、いた、い…です…わ、」
「変に力を入れるからよ。乾いてても身体を楽にしていれば痛くないわ。昼にして分かったけど、貴女と私の身体の相性は信じられないくらいいいの。だから大丈夫」
犬だ躾だの酷い言葉を浴びせておきながらも、ルイズは痛みを訴えるロングビルを気遣い、極力痛くならないようにと配慮する。
素直に受け入れるロングビルに苦痛を与えるのは本意ではないし、自分だけが気持ちいいのは許せない。
そんなルイズの気遣いに、大人しく言うとおりにさえしていれば本当に優しくしてくれるのが昼に犯された時に理解していたロングビルは、彼女の言うとおり身体の力を抜いた。
自分の事を本当に大切にしようとしてくれているのを理解しているからこそ、安心して身体を預けることが出来るというのも大きいだろう。
一方、ロングビルの身体から力が抜けたのを確認したルイズも再び性器を埋め込んでいく。
つぷつぷつぷ……
「あっ…ぁぁ…っ、ァァァぁ〜っ!」
徐々に徐々に肉を割る感触が深部へと近づくのを感じているロングビルの声から苦痛が消えた。優しい挿入に心地好さを感じているのだ。
それでも渇いた膣襞と亀頭の粘膜が擦れ合い、皮を引き剥がされるように引っ張られるのは痛かった。
痛みにびっくりした膣は侵入してくるペニスに対し、強張り締め付けるように纏わり付く。
その状態で無理に押し広げて奥へ奥へと進んでくるのだから、痛みを感じないはずは無い。
だが、自分の自由を奪い、恐怖で縛り付けた後で見せたルイズの優しい目に、ロングビルは望まぬ性交を強要されているにも拘わらず女の悦びを感じていた。
それが分かるルイズは愉悦の表情を浮かべて根本まで挿入してしまう。
ぢゅぶんっ!
「あぅン!!」
「どう? 私のモノが奥に付いてるのが分かるでしょ……?」
「は、は……い……ル、ルイズ、の……っ、生殖器…が、わた、わたくし、の……っ、奥に……っ、」
熱い吐息を吐き出しながら自分の感じていることを伝えてくるロングビルに、ルイズは優しく微笑むと
「いま、気持ち良くしてあげるからね……」
といって、腰を前後に動かし、抽挿を開始した。
「ああァ……あっ……ァっ、」
始まるのは女と女の性の交わり。
二人だけの静かな部屋にルイズの息遣いとロングビルの心地よさそうな喘ぎが響いている。
「うっ、んんっ、あ……ァァ……ァァっ……っっ」
ルイズは喘ぐロングビルの秘裂に性器を全て埋めて、まずは最初の射精を行う。
元々出そうになっていたのだから僅かな刺激で達するのは当たり前だ。
それに一度射精して、膣内を精液で満たしておかなければロングビルに苦痛を与え続ける事になってしまうのだから致し方ない。
「出すわよ…っ」
どくん……どく……どく……
子宮口に口づけるペニスの先から込み上げてきた濃厚な白濁が噴火するように飛び出し、ロングビルの子宮内を満たしていく。
「あっ! ァァァぁぁ――っっっ 熱いィ──ッ!!」
いきなり中に出されたロングビルは拒否も出来ないまま子宮に入ってくる精子を受け止めつつ、半ば強制的にイかされてしまった。
下腹部の奥、秘裂を貫くルイズの男性器。それ自体の熱と感触、その性器という硬い肉の棒に股間の割れ目を奥深い処まで貫かれている。
肉の棒がびくびく痙攣するたびに射出される精の迸りを感じながら、ベッドの上で仰向けにされている身体を僅かに浮かせた。
また子宮の入り口を無理にこじ開けてどろりとした熱い液体を注ぎ込まれるのをイヤと言うほど感じさせられる。
「あ……あ…・…なかに、出て……っ、」
子宮の中にじわじわと広がりゆく生温かい感触。
中に出されている。子宮の中にルイズの精子が溜まっていく。それを感じて総毛立つ身体を小刻みに震わせてロングビルはイった。
だがそれはルイズの嗜虐心を刺激するものでもある。
ロングビルの子宮に精子を注いでやった。
中に出されてショックを受けている。
それでいて彼女の心は膣内射精を受け入れている。
(ああ……そそられるわ……)
刺激される嗜虐心は更に先を求める。
そして嗜虐心に隠された優しい心はロングビルを求めてしまう。
(ああ……ロングビルを孕ませたい……妊娠させたい……でもまだ。孕ませるつもりで犯してあげるけど、じっくり楽しんでやるわ……覚悟なさいロングビル。貴女は私の物、ご主人様の子を生まないといけないの)
それはロングビルを孕ませて子供を生ませるというもの。
女同士で子作りをし、孕ませ、生ませるという背徳的な行為。
それを思うだけでルイズはぞくぞくする。
(シエスタだったら流石に出来なかったわね。友達をいたぶったり、まして妊娠させたりなんて絶対無理)
だが、ロングビルならそれが出来るのだ。なにせ彼女は一度自分を殺そうとした。そんな相手に遠慮など無用なのだから。
昼間たっぷりと自分の存在を刻み込んで、所有物にした訳だがその程度で収まりそうもなかった。
もちろん大切にする。自分の物にした以上たっぷり愛情を注いで彼女を大切にするつもりだ。
そんな言い訳をしながらも本心ではロングビルを求めているからこそ出てしまう独占欲であると気付いていた。
しかし彼女はそれを素直に出せるような人間ではない。だからこそ仲の良い学院のメイドを引き合いに出して言い訳じみた考えを頭に思い浮かべてしまうのだ。
ロングビルもまた同じような物。
自分は望んでもいない相手、それも同性であるルイズに辱めを受けている。
逃げたい。逆らいたい。でもそんなことをすれば爆発魔法で手足を吹き飛ばされるから大人しく従うしかない。
そうやって言い訳しながらルイズに抱かれているいま、心も身体も満たされていた。
それはやはりルイズの真剣でありながらも優しい眼差しを視てしまったから。
彼女と同じ目を持っていたのは無き両親、反逆罪で処刑されたマチルダ・オブ・サウスゴータの両親だけ。
あれ以来盗賊に身をやつして生きていた自分に初めて向けられた温かく包み込むようなその目の持ち主に、自分の全てを奪われてしまった。
最早マチルダではなくフーケとしてでもない、ロングビルとしての生を生きるしかないのだ。
自分の全てを奪い、そして与えようとしてくれるこの少女の傍らで。
殺し合いの果てに交わした情交は二人の距離を縮めるどころか、一つにしてしまっていたのである。
お互いその事に気付いていながらも素直になれない性分なので、身体を重ね続けて愛の交歓を交わし続けるしかない。
ルイズは奪い与え、ロングビルは奪われ注がれ、その存在全てを溶け合わせるのだ。
精子を出し切ったルイズはロングビルを抱き起こして、彼女の髪に手を伸ばした。
「な、なに、を……っ」
「ん? 髪をほどくの。ポニーテールもいいんだけど、やっぱりエッチをしているときはベッドに大きく髪を広げて喘ぐロングビルを見ていたいわ」
そう言ってルイズが髪をほどくと、ロングビルの艶やかな緑色の長い髪は滝のように彼女の背中を流れ落ちて、ベッドの上でとぐろを巻いた。
「ロングビルの髪の毛は膝の下まで届く長さでしょ? それが白いシーツに広がったらとても綺麗だと思うの」
ルイズはそれを実行に移した。髪をほどいて再び彼女の身体をベッドの上に寝かせたのである。
「ああ、綺麗だわ……」
白いシーツの上を扇状に広がる緑。
(別に髪にフェチシズムを感じるような性癖は持ってない筈なんだけど……なんか目覚めちゃったのかしらね。それとも自分が癖っ毛だから嫉妬しちゃってる?)
ロングビルくらい長い髪の持ち主にしか作れない宗教画のような光景。
ルイズ自身も腰くらいまである長さだが彼女ほど長くはない。序に言うならば癖があってこう上手く扇状には広がらないだろう。
緑色の美しい髪。真っ直ぐで、膝の下まで届いている長い長いロングビルの髪。
扇状に広がった長すぎる髪はベッドの縁から垂れ落ちてもまだ余裕があるほどだ。
ポニーテールにして纏めているときにはそれほど長く感じないのに、ほどくとゆうに膝下にまで届く長さなのが不思議といえば不思議だが。
逆にそのギャップもまた性的興奮をもたらしているようだ。
「ああ、ロングビル……いいわ……貴女最高!」
そして、その光景を目に収め性の欲望を刺激されたルイズは、性の交わりを再開させた。
「あっ…、ああ…っっ、あ、ン…っ、ああっ、ぁァァ…っ」
ルイズの優しい抽挿に甘い声で喘ぐロングビル。呼吸をするために開いた唇から熱い吐息が漏れている。
「はァっ アっ はァァっ、はぁ…ンっ、」
彼女は地上に打ち上げられた魚のように口をぱくぱく開閉させながら、熱に浮かされ頬を紅く染めている。
そんな彼女を目に映しながらルイズはリズム良く腰を突き込み、亀頭の先で子宮口へのキスを繰り返す。
「んァァ! アアっっ…っ、アっ…あうう…っ!」
「ねぇ、気持ちいいでしょ?」
「は、はひ…っ、きもち…い……っ、ひうゥ!」
ロングビルは腰の突き込みと性器が膣内を優しく擦る感触に、気持ちよさそうに喘ぎながら、その豊満な両の乳房を揺らす。
彼女の腰を掴んでいた手を離して上半身を前に倒したルイズは、身体を重ねるようにして彼女に覆い被さると腰だけを振り抽挿を続けながら、
喘ぐロングビルの首筋に唇を付けた。
「あ…ンっ、んうっ…!」
ピンク色のクセのある髪がロングビルの頬や胸をなぞり、首筋に落とされた唇に汗を舐められる。
ルイズがロングビルの髪を撫でるのと同じように、宙に手を伸ばした彼女もピンク色のふわふわした髪を撫で梳いた。
「んちゅ、ぴちゅ… 良い味出してるわね……」
凡そ彼女ほどルイズの性欲を満たしてくれる女はこの世にいないだろう。
そもそもにして自分が持つ男性器――ペニスは、一度交わった相手とするときにしか現れないという特徴を持つ自由度の無い物。
昼に初めて交わった相手――つまりはロングビル相手にしか使用できないのである。
(大切にしなきゃ ロングビルは、私の宝物よ……)
ぢゅぽ ぢゅぽ ぢゅぽっ
淫らに響くのはルイズとロングビルの結合部が激しくこすれ合う音。
奥まで挿れると混ざり合った二人の液が溢れ出し、互いの股間部をべちょべちょに濡らしていく。
その膝や股間が接触するたびに感じるぬるぬるもまた気持ちがいい。
じゅぼっ じゅぽっ じゅぶっ
「あァ! はうんっ! ルっ、ルイ…ズっ…っ!」
自分の全てを奪い、犯し、陵辱するルイズの名をロングビルは叫ぶ。
股間に突き立つペニス。熱い精を送り続けるそれはいま膣内を掻き混ぜ擦り、深く抉り込むように抽挿を繰り返している。
子宮の中に溜まった真っ白な精子の入り混じった濃厚で粘り気のある白濁が、ちゃぽちゃぽ跳ね回る感触。
亀頭の先が胎内に通じる入り口に何度もキスをしている。
時々先走りの汁が子宮内に入っては、内部に貯留した精の嵩を増していく。
「ロングビル、貴女は私に抱かれて、私の精子を受け入れて……幸せを感じているのよ」
「は、ぁぁっ、あ、あ……あ、あァっ、あァっ、ふっ、うぅっ、」
「私と貴方は……。きっとこうなる運命だったの……」
「うっ、あ…ぁぁ、あっ、アアンっ……ルイっ、ズっ、っっ ルイズっうぅ〜〜っ、」
「私と交わって、子を孕んで……。私は貴女が幸せで有り続けるために毎日抱くわ。毎日抱いて、必ず妊娠させてあげるから」
自己陶酔に浸り、それが出来るというのが事実で有りつつ、女である自分が女である彼女を孕ませるという、狂気としか言えないことを言い続けるルイズ。
だが、そんなルイズの言葉に快楽によがり狂うロングビルも(そうなのかもしれない)と思ってしまう。
「そしてロングビルは私の子供を産むの。私と貴女で子供を育てるの」
「あっ、ぁァ…っ、わたくし…が……っっ、あな、た……の、子を……産…む……?」
ルイズの股間から生える男の生殖器に、股間の秘裂を深々と刺し貫かれ優しい抽挿を繰り返されて女の悦びを感じ喘ぐロングビル。
生殖器で膣襞をこすられることで生じる身体を貫く痺れに甘く切ない声で「あっ……あっ……」と鳴いている。
この生殖器の存在が示している。自分がルイズの子を孕む可能性があるということを。
そして言葉通り彼女が自分を孕ませようとしているという事実が痛いほど理解させられた。
何故なら、いま自分の膣奥深い場所まで差し込まれているのだから、そのルイズのペニスを。
「昼にした契約の交わりで私は貴女の子宮に精子を注いだわ。言ってみれば貴女は私の使い魔みたいな物になったの」
「つか、いま……っ、」
「そ、使い魔と主はパートナーとして信頼を築いて行かなきゃダメでしょ? だからね、ロングビル」
「あっ……あっ……あァァ……っっ」
「性の交わりを、エッチをいっぱいして ……仲良くなりましょう」
素直に仲良くなりたいとは言えないルイズの下手な言い訳。
抱く想いも、重なる身体も、そして心さえも共有しながら、そんな事を言う自分に呆れてしまう。
そして言葉を受け取るロングビルも意識せずに溢れ出た【パートナー】という言葉に悦びを感じる。
全てを奪われていい。奴隷でも蔑む目でもない。パートナーとして優しい、温かい眼差しを向けてくれる怖い少女の側に居続けられるのなら。
奪ったルイズと奪われたロングビルは脚を絡ませ、深く深く繋がりながら抱き締め合う。
「んんっ! んむうっ…ちゅぱ、れるっ、」
強く抱き締め合ったまま唇を重ねて舌を絡めながら熱い想いの籠もった口付けを繰り返す。
「ルっ ルイ…ズ、わた…くし…っ、」
「ええ……一緒に……」
微笑みかけたルイズに恍惚の表情を浮かべて限界を告げたロングビル。
二人はただ微笑み、再度のキスを交わす。
「んちゅ…っ あむっ…」
交換される唾液がねばねば絡み糸を引いて、愛の交合に渇いた互いの喉を通り潤していった。
そして、その瞬間を感じたルイズは最後となる大きな突き込みで腰を深く沈めて、ペニス全体を埋め込みロングビルの膣を刺し貫く。
自分の居場所となった彼女の中に入るのを遠慮する必要など何処にも無い。
子宮の入り口を押し広げて一部が内部にまで入り込んだ切っ先が射精の体勢を整えた。
「アアアア〜〜〜〜っっ!!!」
入り口を無理やりこじ開けられたロングビルが身体を駆け巡る痺れと快感に一際大きな嬌声を上げた。
犯し尽くされながらも感じる性の快楽と心地よさは、ロングビルに女の悦びを与えているのだ。
ルイズに抱かれ犯されるのは喜ばしいこと。喜びに包まれたロングビルは一瞬の後に訪れる射精を待つ。
瞬間、重なり溶け合った二人の身体はほぼ同時に訪れた絶頂に痙攣を起こして最後の時を迎えた。
「で…る…っっ!!」
どくんっ!!
「アア――ッッ!?」
どくんッッ ドビュウ〜〜〜〜〜ッッ!!
「ッッあああァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!!」
ロングビルの身体が跳ね、立てていた両足が宙に向かってピンと伸び、身体と共に小刻みな痙攣を繰り返している。
熱く煮えたぎる白いマグマは既に半分以上満たされていた彼女の胎内を隙間無く埋めていく。
どくん どく どくっ
「んっ んあァァ…っ ルイズ…っ いっぱ…い 出ております…わっ…っ」
「全部残さず…っ、出してあげる…っ、から…ね…?」
びくっ! びくっ!
と痙攣を繰り返すたびにルイズの体内から送り出される熱い精の迸りは、唯々、ロングビルの中に出される。
射精する気持ち良さ。中に出すという背徳的な行為に快感を覚えたルイズ。
犯し尽くされ、再び快楽の坩堝に落とされてしまったロングビル。
「ん…っ、んむ…ちゅくっ ちゅくっ…っ、」
時間を掛けて想いのままに性交を交わした二人は、ベッドの上で抱き合い、最後の口付けを交わして唾液の交歓をした後
身体を繋げたまま深い眠りに就くのであった……。
*
それから暫くして――。
「トリステイン王国王女、アンリエッタ姫殿下のおな――――り――――ッ!」
トリステイン魔法学院に響く、この国を統治するやんごとなき身分のアンリエッタ王女来訪を告げる衛兵の声を、ルイズは寝ぼけ眼で聴いていた。
「ミス・ルイズ。アンリエッタ姫殿下がご来訪になられた様子ですわ」
寝ぼけ眼のルイズが居るのは、本塔玄関の正門前から反対側の声しか聞こえない位置にある木陰。
彼女は今、ファスナー付きのタイトなスカートの職員服と紫のマントに身を包み、長い緑髪をポニーテールに纏めた眼鏡の女性、学院長秘書ミス・ロングビルの膝の上に頭を乗せて休んでいた。
「あっそう、生憎だけど世間知らずのお姫様に興味は無いわ」
「まあ、宜しいのですか? そのような事を仰っても」
不敬罪ですわよ?と窘めるロングビルに「どうせ聞いてるのは貴女だけなんだからいいの」と返して欠伸をする。
本当はこんな所で寝ていていい筈無いのだが、気分が悪いと仮病を使い、ロングビル付き添いという名目で抜け出して来たのだ。
世間知らずのお飾り姫を出迎えるよりも、こうしてロングビルに膝枕して貰っている方が余程有意義な時間の使い方というものである。
「まったく貴女は……。わたくししか居ないからといって不用意な発言は慎むべきですわ……」
ロングビルは自分の膝を枕にして休むルイズの、癖のある桃色の長い髪を優しく撫でながら注意した。
しかし注意しながらも彼女の髪を撫でるロングビルの手付きは、慈しみと愛情を感じられるもの。
「いいの。私には姫様よりロングビルとの時間の方が大切なんだからね」
その言葉にもロングビルへの愛情が籠められている。
互いに愛し合う二人はいつでも一緒に居たいのだ。
「ふふ、お上手ですこと」
「本心からよ。それともアンタは嫌だっていうのかしら?」
少し凄む桃色の少女鋭い視線。
だが、何度も身体を重ねて心を通わせたロングビルは、ルイズが凄んでも怖いと感じない。
「それこそまさかですわね……。わたくしもルイズと過ごす時間が一番大切に決まっておりますわ」
にっこりと大人の色気を感じさせるロングビルの微笑みを受けたルイズは、さっと目を逸らして言った。
「べ、べ、別に嬉しくなんてないんだからねッ!」
「うふふ…。嘘ばっかり♪」
最近ロングビルは小生意気になったような気がする。
「えいッ!」
「きゃッ!」
ルイズは勢いよく起き上がってロングビルを押し倒す。
「もうッ、生意気なことばっかり言うメス犬には躾が必要ね!!」
「あッ あンッ……。いけませんわルイズ…っ このような所で……あァァ!」
「うるさーいっ!」
服を着たままスカートをたくし上げて下着を脱ぎ捨てると、押し倒したロングビルのスカートも股間が見える位置までめくりあげた。
そして、いつものように雄雄しく猛るペニスを現出させ、彼女の下着を引き剥がすように脱がせてから、膣の奥まで一気に刺し貫く。
「ァァ〜〜ッッ!!」
期せずして始まってしまった愛の交わりは、ルイズが満足行くまで続けられるのであった……。
終わり
>>750イヤイヤ…オカシくねェか?1話で仔を孕んで産むほど恭順の姿勢見せたハズなのに反抗的になってるんだがこういったプレイなのか?
752 :
750:2013/06/03(月) 22:34:54.54 ID:vZaSPHrF
>>751 前書き不足でした
前話は元々1話完結で書いたから、あの結婚して子供産んだ部分以降はこのSSのエピローグ的な話になってしまいます
今回書いたのは破壊の杖巡ってバトルした後、つまりロングビルさんを屈伏させて関係を持ったすぐ後の話
変則的な話のうえネタバレになって申し訳ない…
>>752 やはり時系列がゴッチャになっていたか。
良いんじゃねェか?既に決まっている結末にどう繋げるかが見物だから。
GJ
性格改変とかいう割にはルイズらしさが出ててイイ感じ。
でも毎日こんなエッチして中出ししてたらルイズが三年生に上がる頃にはもうロングビル妊娠して子供産まれてると思うぞw
一つだけ疑問点、フーケの事件とロングビルの設定がアニメ版なの?
姫様訪問の時系列が原作になってるからそう感じたんだけど。
細かいことはいいさ。とにかくGJ!
いろいろと先を考えるのがおもしろいssでした
才ルイでエロ無し投下します
「シエスタ、なにそれ?」
ド・オルニエールのある一室。いつものようにサイトとルイズが他愛もないお喋りをしていると、シエスタが見慣れない髪飾りを着けて入ってきた。
「これですか?これは、シロチュメの髪飾りです。このハート型の葉っぱがシロチュメっていうんですが、昔、タルブでこれで冠作って遊んでたのを思い出して、
つい懐かしくなっちゃいまして。てへ」
雑草をを頭に着けて、真顔でてへ、なんて言うシエスタに思わずサイトは吹き出しかけたがなんとかこらえた。
というか、ハートの葉っぱ?それって…
「なにそれ、ハート型の葉っぱなんてあるの?ちょっと見せてみなさいよ」
「あ、ちょっと引っ張らないで下さいよ、ミス・ヴァリエール」
ルイズに見せるため、シエスタは頭をルイズの目線にまで下げた。それで、隣に座っていたサイトにも髪飾りの全容が見える。
それは緑のハート型の三つ葉で、サイトも見たことがあるものだった。ていうかクローバーだった。
「シエスタ、それ、俺の世界ではクローバーって名前なんだよ」
「へえ、サイトさんの世界にもこの葉っぱあるんですか!」
「うん、懐かしいなー…」
昔、幼なじみの女の子と一緒に作ったなー、なんか無理矢理冠を被せられて、女装とかさせられたなー、あの時は公園のトイレで泣いたっけなー、
とかサイトが遠い昔の黒歴史に近い思い出にふけっていると、その女の子の言葉を思い出した。クローバーには特別ななんとかがあるとか…
「俺の世界ではさ、葉っぱが四枚ある四つ葉のクローバーってのもあるんだ。こっちにもある?」
「さあ、知らないわ」
「どうでしょう…私は見たことないですね」
「そうか…。ま、俺の世界でも珍しいし、仕方ないか」
少し落ち込んだ様子のサイトを見て、ルイズは悲しくなった。
ティファニアの忘却がかかってから、サイトはルイズの前でも故郷に思いをはせることが増えた。そんなときの、どこか遠くを寂しげに見つめる目を見ると、どうしようもなく悲しかった。そして、そんな目をさせているのは自分のせいだと思うと、胸がギュッと締め付けられた。
ルイズは、そんなサイトになにかしてやれないかと思った。すぐ思い付いた。
「サイト、ちょっと出掛けてくるわ」
「え、なんだよいきなり。用意するからちょっと待てよ」
「いいわ、サイトは留守番してて」
ルイズは怪訝そうな顔で見つめるサイトとシエスタを残し、屋敷を出た。出たとたん、ダッシュで草原まで行った。そして固まった。
勢いで出てきたけど、無理でしょ。見つからないでしょ。こんなの、辺り一面草しかないじゃない。四つ葉どころか三つ葉も見つからないわよ。
早くも諦めようかと迷いだしたルイズの頭に、嬉しそうなサイトの笑顔が浮かんだ。
「そうよ、何怖じけづいてんのかしら私ったら。珍しい?それが何よ。私はルイズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。そう、ヴァリエール家の三女なのよ。見つけられない訳がないじゃない」
今はそんなことは全然関係ないのだが、ぶつぶつ呟いてるうちによくわからない熱意がわいてきた。ルイズは燃えていた。
「草の根分けてでも探しだしてやるわ!見てなさい!」
その後のルイズの様子は一言、鬼の様だったとだけ記しておく。
「ちょっと出掛けるって言って、何時間出掛けるつもりだよ」
夕方、サイトはなかなか帰ってこないルイズを探していた。出ていったのは昼過ぎなのに、もう日が沈もうとしている。馬が繋いであるので遠くには行ってないはずだと踏んで、屋敷の近くを回っていた。
「ルイズーどこだー?寝てんのかー?」
少し背の高い草がしげるところに入る。ここは昼寝には最適で、時々お弁当を食べたりしている。
何度か見た場所だが、向こうの方が明らかにいつもと違っていた。
「…なんか草が抜かれて土がぼこぼこしてるぞ…。何があったんだよ…」
そこは荒れ地のようにぐちゃぐちゃになっていた。見通しがよくなったそこに、ルイズはいた。
「なにやってんだよ」
ルイズはドロドロだった。泥んこ遊びをした子供のように汚れて寝転んでいるご主人様にサイトは呆れた。
「……うるさいわね、なんでもいいじゃない」
「いやいや、いきなり飛び出して行って泥んこ遊びって…いつから俺のご主人様は幼児になったんですか」
ルイズはなにも答えずに右手をサイトに突き出した。
「え、なに?」
「……四つ葉のクローバー」
なるほど、ルイズの手にあるのは、少し萎れてはいるものの確かに四つ葉のクローバーだった。
「え、お前、もしかしてこれを探してこんなドロドロに?」
「なによ、悪い?サイトの故郷にもあるものなんでしょ。わざわざご主人様が見つけてあげたんだから感謝しなさいよ」
ルイズ、俺のために…。
サイトは激しく感動した。汚れているのも気にせず、ルイズを抱き締めた。
「ルイズ、ありがとう」
「ふ、ふん、少しは寂しさも紛れるかな、って思っただけよ」
頬を軽く染めてそっぽを向くルイズは、泥で汚れていても、すごく可愛かった。だが、サイトはそれより、ルイズの言葉が気になった。
「寂しい?俺が?」
「え、あんた、さっき落ち込んでたじゃない。違うの?」
「違うよ。クローバーには特に嬉しい思い出なんかないしネ…」
サイトは生暖かい目で遠くを見つめていた。なんか目が潤んでいた。
「じゃあなんで落ち込んでたのよ」
ルイズは自分がしたことが無駄なことだったのでは、と思い、語気が荒くなった。サイトは無言でクローバーを受けとると、茎の部分でわっかを作った。
「なにそれ?てか答えなさいよ」
「いいから、ちょっと左手出してみ」
ルイズは言われた通り手を出す。すると、サイトはルイズの手をとり、クローバーのわっかの部分を薬指にはめた。
予想外のことにルイズは目を見開いてサイトを見る。サイトは少し顔を赤らめて、頬を掻いた。
「四つ葉のクローバーは幸せの四つ葉のクローバーって言われててさ、見つけたらいいことあるって言われてるんだ。だから、ルイズにあげようと思ってさ」
「な、ななな、なんで指輪なのよ。し、しし、しかも薬指って…」
ルイズが真っ赤な顔で俯く。
「よ、予約」
サイトもルイズから目をそらす。
よ、予約ってそれ、プロポーズじゃないの、なに使い魔の癖に主人にプロポーズしちゃってんのかしら、ほんとに、ふんとに、なんてルイズは思ったが、実際は聞こえるか聞こえないかぐらいの声で、「そ、そう……」と言うのが精一杯だった。
「じゃ、じゃあ、暗くなってきたし屋敷に戻ろうか!」
気恥ずかしさに耐えられなくなったサイトはくるっと後ろを向いた。しかし、ルイズが袖をぐいっと引っ張って無理やり後ろを向かせた。
「なにす、んむっ」
サイトはルイズからの不意討ちのキスに一瞬目を大きく開くが、すぐに閉じて更に唇を押し付けた。
「あ、あのね、これはお礼なんだからね」
ルイズは顔を真っ赤にして言うが、瞳は潤んでいて、全く迫力がない。
「はいはい、わかってますよご主人様」
ニヤニヤ笑いながら、今度はサイトから唇をくっつける。
絶対わかってない、とルイズは思ったが、たまにはいいかと思い直しサイトの首に腕を回した
終わり
ごめんなさい、2レスじゃおさまらなかった
久しぶりの投下乙でした。
そろそろと手を伸ばすと、ルイズのネグリジェに触れた。
思いきって胸に手を伸ばす。
……なんか前より少し、大きくなってる?
柔らかい感触が手のひらを刺激し、直に触りたい欲望に負けて、首の隙間から手を差し込んだ。
「ふぁ…」
びくっ!とルイズの身体が震え、唇からため息が漏れた。
小さな声で
「……起きてる?」
と尋ねると、
「うん…」
と照れたような返事が返ってきた。
やばい。キスしたい。才人は素直に言葉にした。
「……キスしたいんだけど」
すると、暫く間があってから、こくりと頷く気配がした。才人はそろそろと手を伸ばし顎に触れた。
そのまま引き寄せると、ルイズが少し顔の角度を傾けた。それに合わせて唇を重ねる。
「ん……」
小さく声を漏らしたルイズを抱きしめたくて、才人は腰に手を伸ばした。細い腰に右手を伸ばすと、ルイズは身体を近づけ、首に腕を回してきた。
なんだか夢中になってきてしまい、才人は思わずネグリジェをたくしあげようとしてしまう。すると、ルイズはネグリジェの裾を軽く押さえて抵抗してきた。
「……恥ずかしいの?」
「だって……」
「いいじゃん。一回見たんだから」
しばらくして、ルイズの手から力が抜けた。
そのままゆっくりとネグリジェをたくしあげた。
「や、やっぱり一回見せたとかそんな問題じゃないわよ……」
ルイズは要所を腕で隠し、顔をうつむかせた。そんな恥じらいがまた愛しく、才人はルイズの顔を持ち上げ、再びキスをした。
ルイズはぐいぐい唇を押し付けてくる。唇を割って舌を中に差し込み、歯列をなぞってやると、身体を震わせ、小さく声を漏らした。
もうこれはどうしようもない平賀才人じかに胸さわりまーす。
いつの間にかルイズの腕は胸から外れていた。右手をルイズの薄い胸に当てた瞬間……。
びくんっ!と身体が震えて、先ほどより大きく声が漏れた。
「あぁ…っ」
胸に這わした手はそのままに、才人は固まった。
なに、今の声。甘いような、切ないような…。
いわゆる、あれである。喘ぎ声であった。才人はルイズのそんな声を聞くのは初めてだった。
右手の真ん中あたりでは、胸の先端が硬く勃起し、才人の手のひらを押し上げ自らを主張している。
これらの事象は、ルイズが感じている、ということを才人に教えてくれた。その事実は、才人を激しく興奮させた。
「ル…ルイズ…ここ、勃ってる」
親指と人差し指で軽く先端を摘まむと、ルイズは身体をよじった。
「ちょ……はぁ、サイト、恥ずかしいじゃないの、よ…あぁっ…!そんな、こと、わざわざ…んっ…言わないでよね…」
才人が胸を揉んだり、指で先を摘まんだり転がしたりする度にルイズの身体が跳ねる。
声が漏れてはシエスタやタバサを起こしてしまうので、その間ずっと唇を重ねていた。
「ルイズ……」
「サイト……」
ヤバい。ここで終わらないと、いくところまでいってしまう。
才人は慌ててルイズから身体を離した。
「サイト…?」
「ルイズ、これ以上はダメだ。これ以上やったら…」
止まらなくなる、と言おうとしたらルイズにキスで唇を塞がれた。数秒だけくっつけて、すぐに離す。
「サイト、いいよ。最後までしても」
「…でも」
「ううん。してもいい、じゃなくてしてほしいの。そうじゃないと、私…」
そこまで言うと、ルイズは恥ずかしそうに目をそらした。
太ももを擦り合わせてもじもじしている。そろそろルイズも我慢が出来なくなっていた。
そんなルイズを見て、才人は悩んだ。ここで止めたら、ルイズも自分も中途半端だ。
でも、だからといってこのまま続けたら、確実に最後までいってしまう。それではルイズとの約束を破ることになる。
悶々と考える才人の思考回路を断ったのはルイズだった。
なんとルイズ、自らネグリジェを捲りあげて、口にくわえ
「ねえサイト…我慢出来ないの。お願い……して?」
なんて言いやがった。
うわ、なにこれ。
もう限界だった。これまで何度も焦らされていた才人の息子は、もう爆発寸前である。
挿入れなかったらいいんだヨ、中に出さなかったらいいんだヨ。と自分に言い訳をして、ルイズの胸にしゃぶりついた。
「んあっ!サイト…!先っぽ吸っちゃや…!なんにも出ないわよう…」
「そんなことないよ。ルイズのおっぱい、おいしい…」
才人は硬く尖った先端に軽く歯を当てた。
「ひ、や、ああ!噛んじゃダメぇ!指でこりこりしないでぇ!」
片方を左手で、もう片方を舌で愛撫すると、右手が余る。右手で太ももを撫で上げると、脚が閉じられた。
「ルイズ、脚開いて」
才人が太ももをなでながら耳元で囁くと、脚から力が抜けた。
手を太もものすき間に割り込ませ、割れ目をなぞると、そこはかなり濡れていた。
「うわ、ルイズ、びちょびちょ…そんなに気持ちいい?」
ルイズの目の前に、太ももの間から引き抜いた手を見せる。才人の手は、とろとろしたなにかで光っていた。
「ほら見て、ルイズ…もうこんなになってる」
ルイズの前で指を開いたり閉じたりしてみせると、ルイズは顔を真っ赤にした。
「ちょ…バカ…」
「ルイズ可愛い…大好き…」
才人はうわ言のようにそうなんども呟きながら、胸の先端を口に含み、秘所を指の腹でこする。
ぐちゅっ…ぐちゅ…
「はああ…ちょ、サイ…ト、あっ、なんか…おかし…んぅっ!」
気持ちいいのに、刺激が薄く達するのには足りない。そのうち、ルイズは自ら腰を動かし、才人の指にこすりつけ始めた。
「サイト…足りない…もっと…」
ルイズがそう呟いた瞬間、ルイズの中に才人の指が入れられた。
「あ、んああ!」
才人の指がなかを開いたりかき回したりする。そのうち、内壁のざらざらしたところをみつけ軽く押した。
「あは、なんか、なんかくるぅ!ダメ、サイト、そこダメ!」
「ここがいいんだ?」
ルイズの声に限界が近いことを悟った才人は、いきなり今まで触れてなかった肉芽をつまむ。赤く充血したそれをつまみ上げ、なかでいいところを刺激する。
「へぅ!?あっあっダメあっいあああああああ!」
ルイズは身体をびくびく震わせ、いっそう高い声をあげて果てた。息を整えていると、ルイズの秘部に熱いなにかが押し当てられた。サイトの…だ。ルイズはなんとなくそれがなにかわかった。
「サイト…するの?」
ルイズが期待と不安の混じった声で聞く。しかし、才人は首を振った。
「ううん、挿入れないよ。それは結婚してからだろ。でも、ここで終われそうもないから…」
才人が苦しそうに息子を秘所に擦り付け始める。
「素股で我慢する…」
すまたがなんなのか、ルイズにはわからなかったが、正直ルイズの脳内はそれどころじゃなかった。
「あっサイト…!それ、いい…!」
熱い塊が自分の秘部に擦り付けられ、ルイズはなにも考えられなくなった。ただ、一心不乱に腰を動かす。
「ルイズ…」
才人が自らの先端をしごく手を止め、代わりにルイズの手を被せた。
「俺のやつ、いじってくれたら嬉しい…」
ルイズは言われる通りに才人の息子を扱う。だんだん才人も息が荒くなってきた。
「く…そう、ルイズ、そんな感じ…」
「サイト…サイト…!」
「ルイズ!ルイズ!」
ぐちゅぐちゅという液が絡まる音がいっそう二人を高めさせる。そのうち、ルイズの声に切羽詰まったものが混ざり始めた。
「あ、サイト、あんっなんか、はあっまたくるっ!」
「ルイズ、俺もイきそう…!」
才人はルイズの胸に歯を立て、一気に吸い上げた。
「や、きた、や、ぁあああああああ!」
「くぁ…」
ルイズが果てたのと同時に、才人は白濁の欲望をルイズの腹にぶちまけた。そのまま、ルイズの上にどさりと倒れる。
「サイト」
しばらく経って、ルイズが声を発した。少し非難の色が混じっている。
「ごめん。でも、ルイズ可愛かった」
言いながら、ルイズと身体の位置を反転させた。ルイズは、いきなり上下が入れかわったことと、身体が軽くなったことで一瞬とまどう。
「!…も、もう…バカ」
才人の気づかいと、言葉が嬉しくて、ルイズは才人を抱きしめた。
「ルイズ、大好き」
「……ありがと。…私もよ」
才人は、ルイズがはっきりではないにしろ、ちゃんと自分を好きと言ってくれたことに驚き、感動した。感極まって、思いきり抱きしめる。
「うわ、サイト、ちょっと苦しい…」
「あ、ごめん。つい、抑えきれなくてさ…。ルイズ、ありがと」
「…もう」
ルイズは才人の額にキスをした。
「もう寝ましょう。明日起きられなくなっちゃう」
「そうだな」
「おやすみ、サイト」
「おやすみ、ルイズ」
二人は目を瞑り、相手を優しく抱きしめた。二人が眠りにつくまで、二つの月が、優しく二人を見守っていた。
「はあ…私たちのこと、忘れてますね、完璧に」
ルイズも才人も眠りにつき、静まりかえった部屋でむくりと二つの人影が起き上がった。大きい方の言葉に、小さい方が頷く。
シエスタとタバサだった。
「あんな激しくやるなら、よその空き部屋にでも行ったらよろしいのに」
「忘れてる」
「そうですね、私たちのことを忘れてあんな声出してるんですものね。他の部屋に行くなんて発想は浮かびませんよね」
そこでシエスタは大きくため息をついた。
「なんていうか…ここまでやられちゃ、かえってすっきりしましたよ」
タバサがこくりと頷く。
「ミス・タバサ。私たちも寝ましょうか」
「明日の朝が楽しみ」
次の日、シエスタとタバサは才人とルイズに、汚れたシーツの弁解を何時間も聞かされたとか。
終わり
768 :
762:2013/09/13(金) 19:00:56.41 ID:09SYcF3D
やっぱエロ書けねぇorz
さすが耳年増タバサさん
見聞きするだけなら余裕だぜ
保守
771 :
名無しさん@ピンキー:2013/12/03(火) 17:40:41.00 ID:zPAmem3B
保守
772 :
名無しさん@ピンキー:2013/12/08(日) 06:26:17.24 ID:/W/jO9a2
FrontWingのヤマグチノボルは彼かな?
ほ
おっぱいが…ない…だ…と・・・・・・?
来年こそはタバサと添い遂げる
タバサぁ
タバサ好きだぁあああ
778 :
名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 15:58:46.87 ID:IzWeK9Ln
保守
779 :
夜中の練習:2014/03/18(火) 19:16:00.14 ID:wQZxwkzA
3巻はじめくらい
アルビオンでの任務が終わり。ルイズが異常優しくなったりしたものの、二人は普段の日常に戻っていた。数日前までは。
授業が終わり、才人とルイズは女子寮へと続く廊下を歩いていた。二人とも、虚ろな目をして、足取りもおぼつかない。ふらふらと倒れかけたルイズを才人が肩を抱いて支えた。
窓から射し込む日差しが眩しい。軽く目を瞑って、才人は呟いた。
「眠い……」
才人は最近寝不足が続いていた。
理由は簡単で、優しくなったルイズが才人をベッドで寝かせるようになったからだ。女の子と同じ布団で寝ていてドキドキしない思春期男子はいない。さらに、それが好きな女の子ときたら、とても寝れたもんじゃない。そんなわけで、才人は毎晩布団の中で固まっていた。
まあ、自分の寝不足は慣れたら治るだろうし別にいい。
それよりも……。
「ふぁぁ……」
才人は隣であくびをかますご主人さまを見た。大口を開けて、瞼を袖でごしごし擦る。美少女台無しである。
「なあルイズ」
「あによ……」
眠いのか、声にいつものような張りがない。目の下にはうっすらくまが出来ている。
「お前さ、なんでそんな寝不足なわけ?」
才人の質問に、ルイズは10センチほど飛び上がった。
「べ、別にいいじゃない! あんたに関係ないでしょ!」
「関係あるっつの。そんなふらふらして、倒れられたら困るし」
「いいから、ほっといて!」
真っ赤な顔でそう怒鳴ると、ルイズはドカドカと大股歩きで先に行ってしまった。
怪しい。
才人は眠れない夜のおかげで、ルイズが毎晩どこかに出掛けていることは知っていた。トイレかと思って気にかけてなかったけど、それだけで寝不足になるのはおかしい。それに、あそこまで必死に隠す必要もないだろ。
才人は『考える人』のポーズになった。
いい年した娘が毎晩隠れて出かける理由なんて、そう多くはないはずた。しかも、さっき寝不足について指摘したら、ルイズのやつ、顔を赤くした。ここから導き出せる結論は……。
男か。
自分の結論に才人はがっくりと肩を落とした。ルイズへの気持ちを自覚しはじめていたゆえに、余計ショックだった。
でもいいんだ。俺、犬だし。ご主人さまが誰と何をしてようと、使い魔関係ないし。
そう自分に言い聞かせる。でも、やっぱり気になるものは気になる。
才人は頭をかきむしると、ぬぉおおお! と唸った。それから、ぶつぶつ呟きながらルイズの部屋へ向かった。
夜。才人はルイズが動き出すのを、今か今かと待ち構えていた。
ご主人さまの非行を止めるのも使い魔の役目だろ。大貴族の娘ですし、スキャンダルなんて起こしちゃ大変ですから。なんて自分に言い訳しつつ、結局現場を捕らえることにしたのだ。
何時間経っただろう。ルイズが起き上がる気配がした。しばらくして、タンスを開く音が聞こえる。おそらく上着だろう。杖を取るためか、枕元へ戻ってくる。才人の顔をちらっと見ると、ルイズは音を立てないように扉を開けた。
ルイズが完璧に出ていったのを確認して、才人は起き上がった。藁束の上のパーカーを引っ付かむ。そろっと扉を開けて廊下を見ると、遠くにルイズの桃色がかったブロンドが見える。音を立てないように、抜き足差し足でルイズのあとをつけた。
ルイズは周りをキョロキョロ見回しながら、どんどん進んでいく。どうやら、ヴェストリの広場に向かっているようだ。外で逢い引きするのだろうか、と才人が思っていると、火の搭の側でルイズが足を止めた。慌てて近くの壁に隠れる。
ルイズは辺りを見回してから、なにかごそごそやりはじめた。
ヴェストリの広場は日中でも日があまり差さない。月が出ているので真っ暗ではないが、ルイズが何をやっているのかまでは見えない。才人は壁に背中を預けて空を見上げた。
外に出てから、30分ほど過ぎた。ルイズに近寄る人影はない。そろそろ寒くなってきた。帰ろうかな、と才人が立ち上がったとき、ルイズが小さくくしゃみをした。
思わずルイズの方を見た。月が移動したからか、さっきより姿がよく見える。月明かりにぼんやりと浮かぶ彼女の姿は、ネグリジェ一枚だった。
「あのバカ」
考えるより先に駆け出していた。
780 :
夜中の練習:2014/03/18(火) 19:20:56.08 ID:wQZxwkzA
ルイズはいきなり後ろから何かを被せられた。驚いて、持っていた物をネグリジェの中に隠す。
「なにやってんだよ、風邪引くだろが」
振り向くと、才人が呆れた顔で立っていた。
「な、なんであんた起きてんのよ! べ、べべべ別に関係ないでしょ!」
そう言ってルイズはそっぽ向いた。だが、寒いからかすぐに才人に身体を寄せる。くしゅんっとまたくしゃみをした。
「ほら、やっぱ寒いんだろ? 上着貸してやるから、帰るぞ」
才人がルイズの手を引っ張るが、ルイズはいっこうに動かない。
「おい」
「あんただけ帰りなさい」
そう言って、ルイズは才人の手を振り払おうとする。才人は握る力をさらに強くした。
「バカか。誰を待ってるのか知らないけど、誰も来ねーよ」
才人は頭にきていた。もうルイズが逢い引きしているかどうかなんてどうでも良かった。こんな格好で、寒さに震えているのに意地を張り続けるルイズにムカついた。
「ほら、帰るぞ!」
「嫌だって言ってるじゃない! それに、別にわたし誰かを待ってるわけじゃないわよ!」
「……んじゃ、何してたんだよ」
ルイズは少し俯いて呟いた。
「……魔法の練習よ」
「え?」
才人は握っていたルイズの手を離した。ぽかんとしてルイズを見つめる。それをどう思ったのか、ルイズは憮然とした表情になった。
「出来もしないくせに、ばかばかしいと思ってるでしょ」
「そんなことないよ」
「うそ。思ってるくせに」
「思ってないって。そうじゃなくてさ、お前魔法出来なくてもすごいじゃん。こんな夜中まで練習しなくてもいいだろ」
ルイズはバカね、と呟いた。
「魔法が出来なかったら、手柄を立てても認めてもらえないじゃない」
ルイズの言葉に、才人は城から帰ってきた日の教室を思い出す。モンモランシーの言葉は負け惜しみに近かったが、ルイズは相当悔しかったようだ。
ルイズは空を仰いで、独り言のように続けた。
「努力しても失敗するときはするわ。今までのわたしはそうだった。でも、これからのわたしはどうかしら。明日には、失敗が成功に変わるかもしれないじゃない。たった少しでも可能性があるのなら。絶対に出来ないって決まったわけじゃないのなら。わたしは絶対諦めない」
唇を固く結んで、月を見上げるルイズは神々しいほどに美しい。
才人はそんなルイズを見つめるしか出来なかった。
781 :
夜中の練習:2014/03/18(火) 19:21:59.04 ID:wQZxwkzA
「って、こんな話あんたにしてもしょうがないわよね。何言ってんのかしら、わたしったら」
うらめしそうにぼやくルイズ。それを見ながら、才人は口を開いた。
「あ、あのさ。俺、昔聞いたことあるんだ。人は絶対何かの天才なんだって」
「なにそれ」
「いいから聞け。天才ってことは上手ってことだろ。じゃあ、ルイズは努力したらなんでもできるようになるってことだ。なんせ、努力の天才だからな」
そっぽを向いて話す才人を、ルイズはぽかんと見つめていた。なんとなく恥ずかしくなって、目を反らす。
「なにそれ、意味わかんない。むちゃくちゃだわ」
「うるせー」
顔が熱い。暗くて良かった、とルイズは思った。
「サイト、帰るわよ」
ルイズは才人のパーカーを頭から被り直した。
「練習するんじゃなかったのか?」
「わたしが帰らなかったら、あんた帰らないでしょ」
「別に終わるまで待ってるけど」
「バカ、そんなかっこで外にいたら、風邪ひくじゃない」
ルイズは才人に背を向けて歩き出した。
「お前にだけは言われたくねえよ」
才人もルイズの横に並ぶ。
双月の光が照らすなか、並んで歩く。会話はない。
ルイズは才人にバレないようネグリジェの中に手を突っ込んだ。毛糸と編み棒があることを確認して、ほっとする。
ルイズと才人はほとんど一日中一緒にいるので、1人になれる時間はあまりない。そのため、ルイズは日課の練習ついでにセーターを編んでいたのだ。
782 :
夜中の練習:2014/03/18(火) 19:22:39.98 ID:wQZxwkzA
「ルイズ」
いつの間にか寮の前にまで来ていた。才人の呼び掛けに、ルイズは慌てて手をネグリジェから出す。
「な、なによ」
「明日からは早く寝ろよ。魔法の練習はいいけど、それで風邪ひいたら意味ないだろ」
ルイズは少し頬を染めた。誤魔化すように才人に食いかかる。
「っていうか、あんたはなんであんなとこに居たのよ」
「お前が夜遅くに出ていくから、連れ戻しに行っただけ」
「どうしてよ」
「……変なことしてて寝不足にでもなって倒れられたら俺が困るし」
暗くて才人の表情はよく見えない。
なにそれ。わたしの心配してくれてたんじゃなかったの?
才人がくしゃみをした。
まだ春の終わりだ、Tシャツ1枚では寒い。ルイズはため息をついた。
心配してたわけではないといえ、こんな夜中に来てくれたのは確かだ。その上、自分も寒いのに、パーカーを貸してくれた。
自分のためにしてくれているのに、これ以上わがまま言うわけにもいかない。
「そうね、あんたの言う通りね。明日からはちゃんと寝るわ」
才人がルイズに顔を向けた。驚いているようだ。
「え、どしたのお前。ほんとに風邪ひいた?」
「失礼ね」
ルイズは腕を振り上げた。だが、しばらく上げた腕を見つめると、ゆっくり降ろした。
そして、頭を抱えてしゃがんでいる才人を置いて歩き出す。
「別にあんたに言われたから早く寝る訳じゃないわ。寝不足でろくに身体が動かないんじゃ、あんたが粗そうをしたときにお仕置きできないじゃない」
そういうことかよ、まあそうだよな……とかなんとか才人がぶつぶつ言っている。
そうじゃないけど、そういうことなの。そういうことにしとくの。ルイズは心の中で呟いた。
ふと窓の外を見ると、双月が輝いていた。
次の日、二人揃って風邪をひいて、学園にルイズと才人が夜中に外で破廉恥なことをしていた、という噂が流れるのはまた別の話。
乙