「そう!そうなんですよ!勿体無いでしょ?可愛い彼女が彼氏のために夜な夜な練習してるのに、『そういうの、ちょっと気持ち悪い』ですよ!?いくらなんでも酷くありません?」
女はまくしたてた。表面上は恋人として慕いながらも、身体の繋がりでは不満が溜まっていたのだろう。
「で、どうせ披露の場は無いし、今夜、あなたに精一杯奉仕……っていうか、やりたいことやらせてもらおうかな、って思ったんです」
律動を続けるうちに彼女の唾液は乾いたのだろうが、まだペニスと白い指の間には粘液が纏わり付いていた。カウパーが止まらないくらいに俺は興奮しているらしい。
「じゃあ今日は試してたこと俺にやってよ。こんな関係だ、後腐れ気にせずやってみな」
「ホント?それじゃ遠慮無く……」
漫画のように妖しく舌を出した彼女は、棒をしごく手を止めないまま口をペニスに近づけていった。そのまま舌先だけが尿道に触れ、独立した生き物のように穴をまさぐる。
「ッ……!」
声にすらならなかった。彼女が初めての行為であるように、俺にとっても尿道を舐められるなど初めての感覚だった。思わず腰を引きたくなるのに反して、しかし俺の手は彼女のふわふわのパーマをした頭を掴んで離さなかった。
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ…。
粘膜と摩擦、そして妖しく息が漏れる音だけが頭の中を支配していた。
「ン、ぴくびくしてきた……。出そう?好きなときに出していいから、イクときに言ってくださいね」
くちゅ、くちゅ、くちゅ、くちゅ…。
その呼びかけに俺が答えないでいると、女は今度は亀頭ごと咥えた。舌は裏筋に這うように位置どり、彼女の口全体がペニスを犯していた。
俺は彼女の言葉に答えなかったのではなく、答えられなかったのだ。一つ口を開いてしまうと、喘ぎが止まらなくなってしまうのが怖くてーーー。
「あ……ごめ、もう、」
とうとう堪らなくなって、漏れるように吐き出した言葉。頭が朦朧としながらも、それを聞いた彼女の目が輝いたのだけはわかった。
亀頭を咥えながら、口の中では舌が尿道に責めるように入り込んできた。手が再び愛撫に加わり、上下に激しくしごかれる。
「ん、ご、ごめん!」
何故か謝りながら俺は果てた。
彼女はこく、こくとここまで聞こえる音を立てながら、ペニスから流れる液体を飲んでいる。
「飲んで……え?飲んでる?」
彼女の閉じていた目が開き、泣きそうな目で見上げるようにこちらを見つめる。
その視線にゾクゾクと何かが込み上げた俺の、ペニスは最後にびくりとまた液体を吐き出したのだった。
「ぷは……。思ったより苦ぁい……。」
「飲んでくれたんだな。ありがとう、めちゃくちゃ良かった……」
「喉にまとわりついて正直おいしいかと言われたら違うんですけど……。なんか、なんか飲んだらお腹のあたりが興奮する、えっちな感じ……。」
惚けたような蕩けたような顔でそんなことを言うものだから、愚息はまたも固くなり始めていた。
「……えへ。まだまだ出来そうですね。それじゃ先にお掃除しますね」
そういって女はまたペニスを持ち上げ、カウパーや精液でベタベタになったそれを舐める。
ただでさえ敏感になっているトコロを舐められ、身体が跳ねる。
「あ……今はダメ。イったばかりだから……」
それを聞いてまた、にへらと笑う女。今度はペニスをぱくりと咥え、尿道に残った精液を吸い出し始めた。
もう、言葉すら出ない。
付き合っている女にフェラチオは何回かしてもらったことがあるが、飲まれるのはもちろん果てた後の掃除なんて初めての経験だった。
「はい。綺麗になりました。……気持ちよくなってくれたみたいで何よりです」
ここまで奉仕されっぱなしだった俺は、年上の威厳とやらはともかく、今度は彼女を気持ちよくさせてあげたかった。
仕切り直しの意味を込めて、軽くキスをする。華奢な身体を抱きしめるように腕を回し、キャミソールを脱がせた。
「ん……そういや私、まだキャミも着っ放しでしたね」
「おう、こんなにえろい娘だとは思わなかったよ」
言って、キスを唇から首筋へ、首筋から胸元へ這わせる。
薄い水色の、ツルツルとしたサテン生地の下着。その上から乳首の位置をまさぐる。
コリコリとした感触が見つかり、しばらくはそれを弄ぶ。
「ん……」
恥ずかしがる彼女が俺の肩にうな垂れた。
紫煙
左手で胸の愛撫を続けながら、右手を背中に這わせ、指先をゆっくり腰へ下ろしていく。
「ぁっ……」
俺の指が冷たかったせいか、彼女が小さな声を上げた。
「手が冷たい人って、いい人らしいですよ」
「ならそれは嘘だろうな。だって浮気で若い娘抱いてるような男だぞ」
「あなたも若いと思うけど……。浮気に関しては、私も同罪」
半ば会話を打ち切るように、ブラのフロントホックを外し、その控えめな胸元に顔を埋めた。
しかしこの女、本当にどこもかしこもいい匂いがする……。
赤く小さな乳首をはむ。軽くかじり、ねぶる。
「やっ。あ……ん」
俺の頭を抱えるように彼女は抱きついた。刺激を与えると、小さく身をよじる。感度がいいのかもしれない。
下着の上から尻を撫でる。胸と同じく小ぶりだけど形は整っている。その手を少しずつ尻から股間へ這わせて、秘所に辿り着く。
秘裂をなぞると、下着の上からでもじわり指先でと濡れているのがわかる。
「ん……はぁっ……」
人差し指は水色のショーツを横にずらし、彼女の中へ侵入する。
「はぁっ……嫌ぁ……」
人差し指を鉤のように曲げて内壁をこする。彼女の性感帯を探すように上へ下へ、右へ左へ指先で探っていく。
「……んっ!そこ、そこダメです……」
「……ここ?」
そこであるとわかっていても聞きたくなるのが男心。涙目で俺を見上げる彼女の訴えを無視して、何度もそこをこする。
「……っ!んんっ……!や、ダメ……!」
彼女の両手が俺の二の腕を抑えるように握る。しかし止めてはやらない。
「あっ!ダメです、ダメです、ダメ……ゃ」
びくっと身体が跳ねたかと思ったら、彼女はそのまますぐに身体を預けてきた。
「……意地悪。ダメって言ったのに……」
少しだけ鼻声になっていた。それにしても泣くこた無いだろう……。
「これでおあいこだよ。それじゃ、そろそろ挿れるぞ」
彼女の首の後ろを支え、仰向けに寝かせる。
上下の下着が腕と脚に絡まったままの姿が、たまらなく扇情的だった。
ショーツを膝のあたりまで下げる。
「下着、着たままエッチするんですか?……変態ですね」
お前が言うな、と思ったが口には出さず、挿入に集中する。
少し乾いた抵抗があって、濡らし足りないかと心配はしたが、杞憂だった。亀頭が完全に入ってしまうと後はずぷり、と彼女を貫いていく。
「ん…………」
あれだけ派手にフェラチオしていても、自分が挿れられるときは恥ずかしいのか。耐えるように顔を両手で覆ってしまっている。この女の羞恥のポイントは、本当によくわからない。
身体が小さいせいか、彼女の膣中は狭く、短めだ。
「奥届いてるの、わかる?」
目を瞑ったままこく、こくと彼女は頷く。
「舐めてるときも思ったけど、やっぱり大きい……。ちょ、ちょっと苦しいくらいです」
すぐ楽にしてやるから、と耳元で呟いて、俺は腰を動かし始めた。
動く度にきゅうきゅうと締め付けてくる彼女の感覚。
汗と精液と愛液と唾液、そして彼女のやわらかな匂い。それらがごっちゃ混ぜになって漂うわけのわからない、しかし脳髄を滾(たぎ)らせるニオイ。
あれだけ俺を責めていた彼女の、その儚く脆い身体。頭。首、胸。白く折れそうな腕。手、腰。俺の腰の横に左右に伸びるしなやかな脚。
紅潮した頬。ぷるぷるとした唇。ゆるいふわふわのパーマ。
一宿一飯の存在であるはずの、彼女の全てが愛おしく感じる。
カラダの相性がいいと言うのは、こういうことを言うのだろうか。
彼女のために俺のカラダがあって、俺のために彼女のカラダがある……。そんな感覚。
「ゃっ……ぁっ……」
愛する女のために出てきたこの街で出会った、今俺に抱かれているこの少女を、せめて朝までは真剣に愛そうと思った。
「あ、あのっ」
「……どうした?痛かったか?」
「いえ、その……私たち、イイかもしれませんね。その、相性!」
この女は冗談抜きで俺の心を読む能力でもあるのだろうか。
「すごく、すごく気持ちいい。もっと、もっとして欲しいです」
それに答える代わりに、俺は腰を動かした。彼女の膣はとても温かく、滑りがいい。
「んっ!あ!やっ!あっ!」
膣の奥にペニスを打ち付けるのと彼女の声が連動する。二人が一緒になっている感覚が心地いい。
気付けば彼女の腰も動いていた。もしかしたら彼氏といるときにはそんなことも許してもらえなかったのかもしれない。
喘ぎながらも彼女の口元は笑ってる。この行為を本当に楽しんでくれているのだろうかと思うと、悪い気はしなかった。
しかし蜜に溢れた時間も終わりが近づいてきた。……射精が近い。
「ごめん、もう」
「ぁ、はっ!……で、出そうですか?い、いつでもどうぞ。……受け止めてあげます」
慰めるように彼女は俺を迎えいれた。俺はそんなに情けない顔をしていたのだろうか。
もう止められないラインを越えた。あと数秒も経たないうちに彼女の中に精液をぶち撒けるだろう。
「ゃっ!ぁっ!あ、中でぴくぴくしてます……出、ますね。あ、来た?」
「ぅ、あ……」
正常位のまま、彼女に頭を抱えられ、俺は彼女の中に果てた。
「ん……。はい、お疲れ様でした。……気持ちよくしてくれて、ありがとう」
あの後はすぐに二人とも眠りについた。碌なピロートークもなく、ぐっすりと。夜というよりもう朝に近い時間だったし、寝たといっても数時間程度のものだった。
七時になり、俺と彼女は三宮駅に来ていた。
「あんた、今からどうすんの?」
「服、居酒屋とホテルのニオイついちゃってるし、今回は彼に会わずに帰ろうと思います。今度はちゃんと、メールとかマメにしないとなぁ……。あなたは?」
「俺も今日は出直すよ。さすがに女のニオイつけて会いにはいけないしな。まあ、またいつでも会えるし。…………なんなら、一緒に」
一緒に、今日一日過ごさないか。
一緒に、新幹線乗って帰るか。
偶然から一晩を共に過ごしたこの女と、少しでも長く居たかった。繋がりを切りたくなかった。
「ダメです」
「多分、これ以上私たちが出会うことがあったら、お互いにとても大切なものを無くします。だから、やめましょう。別々に、帰りましょう」
彼女の方が俺より遥かに大人であった。
俺は一時の下心で情の湧いた女を囲おうとした。でも彼女はそんな俺をすっぱりと断った。案外、本当に心の中読まれていたのかもしれない。
「そうか。楽しかったよ。それじゃ、ここまでだな……。彼氏とお幸せに」
そういって俺は彼女に背を向け、駅の方を向いた。
「はい。私も楽しかったです。あなたも彼女さんとお幸せになってください。それじゃ、また。」
「…………また?」
もう会わないと言った女が「また」と言った。
思わず後ろを振り返ったが、既にパーマのかわいらしい少女はどこにもおらず、駅の雑踏だけが俺のそばにあった。
発車のアナウンスが鳴り、新幹線が動き出す。
「……また、会えたら抱かせてくれよな」
神戸の街に淡い思い出と希望を残して、俺は席にまどろんだ。
おわり
遅筆&駄文、大変失礼しました。
また何か思い浮かんだら書かせてくださいませね
続き投下、超乙!
最後まで、行きずり感が出ててよかった。
マジで続き読めて嬉しいよ。ありがとう GJ!!
差出人:タイナカ
宛先:
[email protected] (件名なし)
2011年3月X日23:48 ●未開封にする
バイトがあるので少し遅めでお願いします。
20時に駅前広場でエリコさん大丈夫ですか?
対中君と私はいわゆる、愛人関係にある。
若い男の身体を求める代わりに、彼には金銭を支払う。『愛人』という文字の意味する割りには愛などどこにも無い、そんな言葉。でも、恋愛よりずっと合理的なこの距離感が、私には気楽で合っていた。
金曜日の予定を見直し、了承する旨のメールを返す。
あと二日。あと二日仕事に励めばまた、対中くんのしなやかな身体に抱いてもらえる。
そう考えただけで身体が疼き、軽く火照るのがわかる。
自分でも嫌になるほど私は雌なのであった。
「ん、あぁっ……。そこ、そこもっとして……ぃ、や、あっ!」
二週間ぶりの蜜月はエリコを狂わせていた。
淡々とタイプを打ち、ソツ無く原稿を仕上げるライターとしてのエリコはベッドの上に無い。
黒の長く煌めく髪が、後ろから腰を突かれているせいで意志を持ったように跳ねる。
「エリコさん、腰、動き過ぎ……。そんな、好きなの?これ」
『これ』の言い切りに合わせて、対中ケンイチは腰を更に奥へ押し付けた。
「んあぁっ!す、好きっ!好きなの!だから……んっ!もっと、頂戴っ!」
余程自身の欲求が切迫していたのか、エリコは対中をホテルに連れ込んですぐに行為をせがんだ。
服を脱ぐ手間と時間さえ惜しんだエリコの姿は酷く扇情的だ。
タイトスカートこそ脱がせはしたものの、ブラウスは前を開いただけ、下はショーツとストッキングを膝まで下ろしただけで二人は繋がっていた。ついでにエリコの真面目さを象徴する、細い黒縁の眼鏡まで掛けたままだ。
行為の前まではどう見ても理知的なキャリアウーマンにしか見えないエリコが乱れ喘ぐ様に、ケンイチも昂り、ただひたすらに腰を動かしていた。
「エリコさん、もう俺、出そう。……どこに出してほしいの?」
「な、中っ……。中でいいからっ!お願い、たくさん頂戴っ!」
エリコは空気を求めるように舌を出し、後ろから自分を突いているケンイチを振り返る。
その目からも意思を汲み取ったケンイチはエリコの背中に覆い被さるように屈み、揺れる双丘を手に取った。
エリコのたわやかな乳房を持ち上げるように、また押し潰すように荒々しい弄る。
エリコを突きながらは少し体勢が苦しいが、どうせすぐに下半身が果てるので、気にすることはなかった。
「出すよ、エリコさん」
「出して、私に、中に出してよっ……ぁ、あぁぁぁっ…………!」
おへそのあたりにじわり、と温かい感覚が広がる。彼は無事、私の中で果てたようだ。
私たちはしばらく行為の余韻に浸り、動かずにいたが、先に彼が動いた。
膣からゆっくりと芯を抜いていかれる感覚。ごぽり、とまるで音が聞こえるように私の脚の間から二人が混じり合った液体が溢れる。
彼は事後の処理より先に、うつ伏せの私にキスをしてくれた。粘膜がまとわりついたペニスが尻に触れたが、それさえも愛おしいと思える程、充実したセックスだった。
「それじゃ、これ。いつもありがとう」
この言葉だけを聞けば、人は全くいかがわしい行為に対しての報酬とは思わないだろう。
私も彼との関係を「いかがわしい」ものだとは思いたくなかった。人は食事を取り、就寝も行う。同じことなのだ。
「エリコさん、一枚多いよ」
封筒を開けた彼の顔は、少なくとも喜びを表してはいない。
「だから、いつもありがとうってこと。学生でしょ?大人しくもらう方が可愛らしいわよ」
「もらえないよ。……てか俺、金なんていらない」
対中君の意中は自覚しているつもりだ。彼は私に契約以上の感情を求めている。申し訳ないけれど、私にとってそれは越えてはいけない線引きなのだ。
「……そう。ならもうこの関係もお終いね。辞めにしましょう」
「なんでそうなるんだよ!そうじゃねえよッ!俺は、エリコさんと普通に……ッ」
彼が告白する一切の言葉を遮ってキスをした。
息が止まるくらいに長く、脳髄が蕩けるように甘い、恋人同士の口付けをした。
卑怯な大人だと、つくづく思う。
重ねている間と同じくらい時間をかけて唇を離す。二人の間には細い糸が垂れて、すぐに見えなくなった。
理解できない、と書いているかのような彼の顔を見つめると、少し切なくなる。
「今の関係以上を望まなければ、あなたには何でもしてあげる。勿論、あなたが飽きるまでの間でいいの」
彼は何も言わない。けれど多分、泣いていた。涙を見ると同情が決心を押し流してしまいそうで、彼の頭を抱いて目を逸らした。
「上手いよ……対中クン。気持ちいい。そう、そこ……ゃぁっ」
相変わらず彼との関係は続いている。
私に対中クンへの恋愛感情が無いのかと言えば、そういうわけでもないのだろう。
単なる男娼、極端に例えると高級バイブ……さすがにこれは品が無さすぎた。
そういった性欲の捌け口としての感情以外に、彼を愛おしく想う気持ちが確かにある。
恋人でもない、セックスフレンドというとまたニュアンスが違う。なんだっけ、ちょうど都合のいい言葉が……。
ああ、そう。私にとって彼は『愛人』なのだ。
120 :
◆GActh5u2wI :2012/02/20(月) 11:57:10.70 ID:EH6xvs1/
新作が出来たのでageさせて頂きますね
ただ今PCが使えない状況で、昨日と今日書いた分はスマホで書いています
PCでご覧の方からはもしかすると大変見辛いかもしれませんが、ご容赦下さいませね
それでは駄文失礼しました
乙
このお互い特別になりきれない背徳感がたまんねぇ
次作期待
水を跳ねる音がこの昇降口までも届いている。
喧騒の主はクラスメイトだろう。懸命に水を掻く者、プールサイドに上がる者、見学者の話し声、教員の笛ーーーここにいるだけでプールの情景が自然と頭に浮かぶ。
「暑…………」
一抹の孤独と頬を垂れる汗を振り払い、内履きの靴に履き替える。
遅刻をしている身ではあるが、授業が行われているプールに向かう気はなかった。
ただでさえ遅刻して授業に入るものはいくらかの注目を受けるし、それが水着姿であると思うと更に抵抗が増した。
下手に教室で待つのも盗難騒ぎやらが起きたときに分が悪い。
ここは多分校内で僕だけが使っている、屋上へ向かう事にした。
屋上への扉は通常、施錠されている。その入り口に至るまでも、古かったり予備の机と椅子が重ねて置かれていてバリケードとなっている。そのため、雑に並んだ机の上を歩いて進む。
四階から上の階段は清掃区域にも指定されておらず、足元は埃で満ちている。
蜘蛛の巣を潜り抜け、虫の死骸に注意しながらバリケードの上を歩いて行くと、空へ抜ける扉が見える。……はずだった。
「ひっ……!」
踊り場を曲がり、階段の上半分に行こうかとしたところで小さな声が聞こえた。
自分以外の存在に拒絶を感じ、上を探る。
次に目が捉えたのは、視界一杯に映った女。
雪崩のごとく崩れてきた女は、僕に向かって落ちていた。
顔を確認するどころか、避ける余裕すらない。
結果的に飛び込んできた身体を受け止めることになり、僕の身体は背中から壁に叩きつけられた。
一瞬、目の前が真っ白になる。肺を直接打ったような痛みでしばらく咳が止まらなかった。
「ッゥ……イタタタタ……あ」
上に跨る女がようやく僕に気付いた。早く、そこからどいてくれ。
そんな恨みの籠もった目を受けて女が立ち上がる。
「ご、ごめんね。大丈夫?」
「凄え痛かった。あと重い」
痛みのせいか、いつもよりスラスラと本音が出ていた。
「ちょ、重いは酷くない?」
太いとは断じて口にしていない。重さの原因は多分無駄に育った一部分のせいだ、という言葉は飲み込んだ。
「ていうか新免さん、こんなとこで何してんの?」
「……テースケ君もお互い様じゃん。屋上、行くつもりだったんでしょ?お生憎様だけど鍵、開いてないよ」
憎まれ口を返す代わりに制服のポケットから鍵を取り出して見せる。この様子だとここへ来たのは初めてなのだろう。
「うお……用意いいね」
「常連だから。僕以外のお客さんは初めてだけどね」
126 :
◆GActh5u2wI :2012/02/21(火) 23:44:18.65 ID:Aq3T5BPi
短いけど今日はここまで
「屋上関係」はエロ薄めの予定です
またぼちぼち時間を見つけて投下していきます
乙
まってる
しばらく寄らない間に、神戸の人来てたのか!
続きも新作もよかったです。また続き期待してます!
保守
保守
131 :
名無しさん@ピンキー:2012/08/06(月) 03:22:59.67 ID:B0yXbvZc
保守
保守
屋上関係待ち保守
特別じゃない関係
保守な関係
って、なんだそりゃw
保守系の男の子と女の子が旧日本軍の話とかして盛り上がっちゃってそのままセックス
ほしゅ
139 :
名無しさん@ピンキー: