強制女性化小説ない?Part40

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1名無しさん@ピンキー
男のキャラクターが科学や魔法やその他の方法で、意思に反して女性化されるSSを楽しむスレッドです。
SSへのコメントや、その他TS系サイトの情報、あるいは強制女性化の萌え談義で盛り上がりましょう!

【前スレ】
強制女性化小説ない?Part39
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1277636363/

■暫定ローカルルール
最近マナーの良く無い発言が目立ち、荒れる原因となっているので、暫定措置としてこのスレにおいては、次のローカルルールを適用します。

※SS投下・妄想ネタ・TSF情報・ポジティブな感想・GJ以外は、全て議論スレへ。
※作者、読者ともマナーを守って進行していきましょう。
※次スレ立ては>980、若しくはスレッド容量480KBを目安に。
※容量が危ない時は、作者様は極力次スレに投稿していただきたいです。ご協力をお願いいたします。

【注意】
◇以下の事を守れない人はどんな人であっても荒らしです
◇強制女性化でも萌えは各人各様。好みが異なる人ともマターリ共生を。

【スレが荒れたときの対処】
◇荒らしは、自分の書き込みに対するスレの反応を楽しみます。
◇荒らし煽りはスルーが原則。
◇本人の意図に関わらず、荒らしに反応しているレスもその一部です。
◇荒らしに議論を仕掛けることは、スレの荒廃を招くだけです。
◇どうしても一言物申したいときは、議論スレ等でぶちまけること。
◇状況が目に余るときは、やんわりとこのテンプレを示す。
◇コピペ荒らしやブラクラなどの書き込みは削除依頼を。
◇趣向が合わないと思った書き込みはスルーすること。自分の好みに他人を従えようとすれば、スレは荒れてしまいます。
2名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 23:53:44 ID:d2J0FIKW
【現行TS関連(?)スレ】
「性転換」スレッド http://find.2ch.net/?STR=性転換
「女性化」スレッド http://find.2ch.net/?STR=女性化
「女体化」スレッド http://find.2ch.net/?STR=女体化

【関連サイト】
八重洲メディアリサーチ http://www14.big.or.jp/~yays/
アダルトTSF支援所 http://tsadult.s7.x-beat.com/

【保管所】
強制女性化小説 投稿SS・イラスト保管庫 http://red.ribbon.to/~tseroparo2ch/
強制女性化SS保管庫 http://yellow.ribbon.to/~tseross/
強制女性化小説ない?スレ保管庫 http://library.s12.dxbeat.com/tsf/
3名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 23:58:25 ID:d2J0FIKW
あーと、旧支援所はもう見れないんだったか

アダルトTSFコンテンツ支援所(β)
http://www.tsadult.net/
新しいのはこっち
4名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 00:03:35 ID:d2J0FIKW
そしてキューティエアリィの作者さんはGJ、とこっちで(向こう残り1KBみたいだし)
些細な喧嘩と仲直りはお約束ですねぇ……片方の中身がおっさんだけどw
つーかおっさんは会社でなにやっとんのじゃwwww
5魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/05(土) 00:08:24 ID:BGD169O9
>>4
スレたて乙です。
すみません、容量に気がつかなくて。
6名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 00:27:36 ID:rkWZJOkL
>>5
筆が乗っているときにはよくあることです
とりあえず間に合って良かった

ところで三人目って……こっちもまたTS娘なんでしょうか
いや、そうだと面白いけれどw
7名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 02:33:34 ID:J65i3Quc
ダブル乙カレー
8前スレ>>3:2011/02/05(土) 03:11:48 ID:QircGdFq
あれ…?みんな、性別変わらないの…?
ふふっ、それとも女の子になったけど、ビックリして男の子のままのフリしてるのかな…?
まぁ…その方が面白いわね。
ココロがじわじわ女の子に変わっていくのって…本当にヤミツキになるくらい気持ちよかったもの…



…と、小ネタはまぁ置いといて。まとめサイトを更新されている方にお願いなのですが、
実は前スレで「バースディ・プレゼント」なる駄文SSを投下したものです。
こちらのミスで文章が中抜け状態になっておりますので(その部分も投下済みです)、
そちらの部分もハメ合わせて掲載していただけると嬉しいです。
ぶしつけなお願いではありますが、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
9名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 07:44:48 ID:wW3bkk3J
エアリィはシリーズ最後は元に戻って欲しいなあ。長編でコメディ落ちは、現実に帰れなくて辛いわ。
10名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 16:56:18 ID:OIO/jTOk
>>9
それならアレだね。変身中にエアリィが強く頭を打って記憶喪失になっちゃうパターン。
変身解除しても絵梨にしか戻れない(元の男の姿を想像できないため)。
色々手は尽くしたものの記憶が戻らず、あきらめようとした時、ダークウィッチが登場。
激戦の中、再度頭を打って記憶回復……とか。
ドキッとさせつつ、ほのぼのコメディ落ちになっていい気がする。
11名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 17:45:12 ID:Sxgb/fIQ
男に戻れなくなるエンドを希望するぞなもし
12名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:45:32 ID:PMbK/J3Z
魔力枯渇とかで元に戻れないENDで、絵梨として幸せをつかんで欲しい
13名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 23:54:17 ID:wW3bkk3J
それだと美夜子と紗英が不幸のどん底じゃん。もともと家族を守るための変身なのに。
ここでいつも数人が求めるのは戻れずに終わるパターンだから読み手もそろそろ飽きてくるよ。
14名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:04:25 ID:+Nrtx6cD
何を今更
献身的に尽くしてくれる彼女を捨てるどころか
なんとも思わずに曖昧につなぎとめておいて
新しい彼氏とくっついて幸せになりましたとか
TS物には多い展開じゃないか

普通献身的に尽くしてくれる彼氏を捨てて
新しい彼氏ゲットする女は叩かれるのに
不思議だよな
15名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:06:46 ID:SseyFy7d
そう言えば、某動画サイト見てて、その昔に「天空のシンフォニア2」という魔女っ子ゲー(?)があったの思い出した。
アレも、主人公♂が不慮の事故で身体が傷つき、女性の身体に入って魔女っ子として活躍することになるんだよなぁ。
戦闘時だけじゃなく、平常時の女の子モードもあって、他の仲間に「お姉さま〜」って感じで慕われてて、
時間が経つにつれ、女の子状態に慣れてきて「ヤバい!」と危機感抱いてたっけ。
16名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:08:58 ID:Wluo0Mkh
>>13
オイマテ 戻れないパターンを希望しているレスの方が多いんぞ?大丈夫か?
それとレス数から判断するに、戻れないパターンに飽きたのはお前であって住民の過半数は飽きて無いだろうに
17名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:23:38 ID:b13Yi24q
こういうオチ希望 みたいなのって書いてる方としてどうなのかな・・・
期待されてる半面、良い気分ではないと思うんだけど。
18名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:34:36 ID:qqWQfnp8
まあ確かに
戻る戻らないは書き手に委ね俺たちはTSについて・・・

ん?なんだこの変なうさぎみたいな生物は?
19名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:48:51 ID:nDaqA7DA
昔別サイトでTSモノかいてたが、読み手側の堕ち予想合戦になってしまって、
すこしでもその道から外れようものなら、ものすごく叩かれて、嫌になって書くのをやめた。(中途のまま放置)

そうならないことを祈りつつ、エアリィの作者さんには、思うまま、書いて欲しいと願います。
20名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 00:52:02 ID:INBcfWmZ
その後>>18を見た者はいない・・・

しかしその同時期にやたらファンシーな格好をした少女が目撃されるようになったという・・・
21魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/06(日) 01:06:15 ID:zlD9Pufp
皆様ありがとうございます。

実はオチの大体の構想は既に考えているので多分皆様の意向には添えないと思います。

ただ、皆様のご意見は今後の展開で非常に参考になりますのですごく感謝しています。
やっぱり長編ものってアイディア枯渇しそうになるんですよね(;´д`)
そういう時に様々なご意見はすごく刺激になって新たに毒電波の周波数を合わせることが出来るようになります。
22名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 16:15:52 ID:M3QcQGUj
毒電波だと!
(`・ω・´)ゆんゆんしてやんよ!
23名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 22:30:06 ID:InePk+8S
>>2
保管庫もこっち
ttp://w.livedoor.jp/tsf/
24名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 22:41:32 ID:sMZZQIHc
製薬会社に勤めてる父親が、実験中に若返り&女体化
上司に相談したら臨時で出張したことにされて
治療薬ができるまで製薬会社の出資してる高校に行くことに

その高校に入ったら娘と同じクラスで
以前、娘から気になってる人がいるって聞いたのを思い出して
その気になってる人に娘にあってる奴かどうか確かめるべく
アプローチしてみることに…
(娘がその人の前では態度が変わりすぎて特定できたみたいな)

結局そいつと話したり遊んでたりしたら
娘じゃなくて自分にコクってきた
少し経てば元に戻るし、失恋の1回くらいさせてやろう
とか言い訳をしてOKする
(もうここら辺で精神が女の子に)

付き合ってるうちに、自分の方も好きになっちゃって…

て言うのを誰か書いていただけませぬか?
毒電波受信するだけして発信できないのですが
25名無しさん@ピンキー:2011/02/06(日) 23:32:34 ID:JfiyuSxa
>>24
その構想だけでお腹いっぱいになった俺は大丈夫なんだろうか…。
26名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 00:41:58 ID:1+SYfHsr
骨組み十分
肉付けはぼんきゅっぼんで。

以外とこれが、難しい。
27名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 00:52:51 ID:YzXaXXhn
突然リストラされた35歳の妻子持ちサラリーマン
ハロワに寄るが就職難のこの世の中、求人も見つからず途方に暮れて帰っていると電柱に怪しい求人広告を発見
怪しいとは思ったが追い詰められていた彼はその広告の会社へと行ってしまう
なんとそこは正義の魔法少女と対立する悪の組織で仕事内容は悪の魔法少女として活動することだったのだ
始めは嫌々やっていたが(普段の仕事内容は精エネルギーの収集、触手使い魔の飼育等)自分の元勤め先へ復讐をしてから次第にはまっていく主人公
こんな毒電波を受信した
ちなみに正義の魔法少女は勿論彼の娘
妻が正義の組織の社長という設定
28名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 08:43:13 ID:tjXgt0f8
そのまま毒電波に当てられて女性化させられてしまえ!
29名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 14:20:56 ID:QeYzcZQj
アイデアはちょくちょく浮かぶけど文章には・・・っていうの、
わかる、わかるよ。

ところで、最近妙に胸の先がちくちくするんだけど・・・?
30魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/07(月) 15:40:38 ID:rPRp/t2c
>>29
きっと朝起きたら女の子ですね。

ってことで、エアリィさん第六話完成しました。
投下は今日の夜を予定してまーす。
31名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 18:38:51 ID:CcMWAh6B
エアリィ楽しみだな、よーし、持ち帰りの仕事を今のうちに片付けておくか。
32魔法少女キューティエアリィ 第六話:2011/02/07(月) 22:13:27 ID:/kfBP/G+
こんばんわ〜

キューティエアリィ第六話投下しますが、最初に注意事項あります。

今回の話、ちょっと苦手な人もいるかもしれません。

それは・・・モロネタバレになりますが・・・

ついにエアリィさん大人の階段を一個上ってしまいます。

そういう話が苦手な人はごめんなさい。

では始まりです。
33魔法少女キューティエアリィ 第六話−1:2011/02/07(月) 22:14:07 ID:/kfBP/G+
絵梨「へぇ、ここって少人数制なんだね。」
明日美「そうよ。だから生徒への極め細やかな指導が行き届くの。
まあ、あたしは大人数制の授業形態の塾に行った経験がないから詳しい違いはわからないけどね。」
絵梨「確かに、みゃこの性格だったら大人数でバリバリやるよりもこういう少人数制のほうが合ってるかもしれないなぁ。」

絵梨は明日美に連れられ、明日美の通う塾に見学に来たのであった。

事務員「あら、明日美ちゃんお友達?」
明日美「ええ、そうなんです。塾に通いたいって聞いたので、ここを紹介してみました。」
事務員「あら、ありがとう。えーっと?」
絵梨「西山です。西山絵梨。」
事務員「西山さん、もしよかったらこの資料どうぞ。親御さんに見せてね。入塾の申込書もあるから。」
絵梨「ありがとうございます。」ガサッ
絵梨「へぇ・・・入塾に際して保護者の面接とかはないのね・・・これならバレないか。ん?なになに?・・・」

事務員「明日美ちゃん、よかったじゃないもしうちに入ってくれたら女の子一人だけじゃなくなるね。」
明日美「ええ、そうですね。」

絵梨「・・・さっき明日美が言ってた・・・だから生徒への極め細やかな指導が行き届く・・・っての
この謳い文句そのまま言ったでしょ。」パサッ

・・・大人数制とは違う!だから生徒への極め細やかな指導が行き届く!・・・

明日美「バレたか!ふふふ」
明日美「でも、きちんと教えてくれるのは本当よ。指導がわかりやすいもの。」
絵梨「そっかぁ。じゃ、みゃこにも通わせてみるか。」

絵梨「そうだ、事務員さん念のため申込書もう一部いただけますか?」
事務員「はい、どうぞ。」

絵梨「しかし、この年になってまた中学の勉強やり直すなんてなぁ・・・ついていけるかな・・・」
明日美「いいじゃない、老化した脳の活性に役に立つわよ。」
絵梨「老化って・・・もう、人をおじいちゃんみたいに言わないで〜!」

第六話「Function!ピンチです!私ひとりでできるかな?」
34魔法少女キューティエアリィ 第六話−2:2011/02/07(月) 22:14:34 ID:/kfBP/G+
大樹「ここが前言っていた塾の資料だよ。」パサッ
美夜子「へぇ・・・お父さんありがとう。」ガササッ
美夜子「少人数制なんだ・・・極め細やかな指導が行き届く・・・かぁ。」
美夜子「少人数制ならあたしに合ってるかも・・・」
大樹「そうだろう。それに友達もできやすいと思うぞ。」
美夜子「そうだね。いい子がいればいいなぁ。」

紗英「あなた用意がいいじゃない。」
大樹「そりゃぁみゃこの為だもんな。」
大樹「そうだ、今後しばらく週二回遅くなるからよろしくな。」
紗英「わかったわ。」

・・・
そしてここは明日美の塾

数学先生「今日からうちに通うことになった、えーっと・・・西田美夜子さんと、西山絵梨さんだ。よろしくな。」
美夜子「よ、よろしひゅおね、お願いしましゅ!イタッ舌噛んだ!///」カチンコチン
クスクス
カンダゾ
ププププ
絵梨(あらまぁすっごい緊張しちゃって・・・)
生徒たち「美夜子ちゃん頑張って!」
美夜子「は、はい!」テレテレ
絵梨「西山絵梨です。よろしくお願いします!」
生徒「二人ともカワイイなぁ・・・俺この塾通っててよかったァ。」
生徒「明日美も良い線行ってるけどツンツンしてるんだよな〜」コソコソ
明日美「ギロリ!」
生徒「あーこわ・・・」

数学先生「はいはい、授業始めるぞ〜」

カリカリ

数学先生「だから、この定理は・・・右からxを・・・」

カリカリ

数学先生「はい、しゅーりょー、後ろから集めてなー」
35魔法少女キューティエアリィ 第六話−3:2011/02/07(月) 22:15:11 ID:/kfBP/G+
ガヤガヤ

絵梨「しんだ・・・久しぶりに死んだ・・・」プシュー
明日美「絵梨、絵梨、だ、大丈夫?」
絵梨「も、もう限界・・・」モクモク
美夜子「ふふふ、面白いね西山さんって。」
明日美「西田さんも十分面白いわ。塾での自己紹介なんかでであそこまで噛む人はじめて見たわ。」
美夜子「ひどーい、北島さん。ちょっと緊張しちゃったのよぅ。」プクーッ
明日美「ふふふ。冗談冗談。あ、あたしのことは明日美でいいわ。」
美夜子「じゃ、あたしも美夜子とかみゃこって呼んで。」
明日美「ほら、絵梨、そこで死んでないで、顔あげなさい。」
絵梨「むーだってぇ・・・脳が・・・脳が・・・あー私も絵梨でいいよお・・・」
美夜子「あははっ。明日美ちゃんと絵梨ちゃんは友達なんだね。学校同じとか?」
明日美「あー・・・そう、そうよ。同じなの。桜山。美夜子ちゃんは?」
美夜子「美星よ。」
明日美「へぇ学校近いのね。」
美夜子「じゃ、今度みんなで一緒に遊びに行かない?」
明日美「いいわね、行きましょうか。」

絵梨「明日美、明日美!」コソコソ
明日美「なによ。」
絵梨「遊びに行くのはまずいってぇ。私とみゃこは親娘だからばれるよぉ」コソコソ
明日美「大丈夫よ。まず自分の父親が女の子になってるなんて思わないから。」
絵梨「大丈夫かなぁ。」

美夜子「??」

・・・
そんなこんなで三人のファーストコンタクトの印象は良好であった。

・・・

紗英「みゃこ、塾はどんな感じ?ついていける?」
美夜子「うん!だいじょうぶだよーまっかせておいて♪
みゃこちゃんは天才だからすぐに理解できるのですっ。」フンス
紗英「ほんとう?みゃこ頼もしいじゃない。」
美夜子「お友達もできたよ!えっとね、明日美ちゃんって娘とね絵梨ちゃんって娘なの。」
紗英「よかったじゃない。」
美夜子「絵梨ちゃんって娘がねぇ面白いんだよ。
表情がコロコロ変わって、よく一人芝居みたいなことするの。」
大樹「ごほっゴホゴホ・・・」
紗英「あなた大丈夫?」
大樹「ケホケホ・・・ビールが咽たんだ・・・大丈夫。」

自分のことを噂されて気が気じゃない大樹さんであった。
36魔法少女キューティエアリィ 第六話−5:2011/02/07(月) 22:16:00 ID:/kfBP/G+
そして期末試験も終わり美夜子たち中学生は冬休みへ突入・・・

スキー旅行、大樹が出発する日・・・

大樹「さて、仕事も終わったしあいつに会ってから出発するかぁ・・・」

そして明人のいる市民病院・・・

明人「絵梨ちゃん、僕もうすぐで退院できることになったんだ。」
絵梨「ホント!?よかったじゃない。」
明人「まだ万全じゃないけどね。退院してもリハビリ生活だよ。」
絵梨「私も応援するから!私が応援するんだから絶対よ。」
明人「!」

・・・応援するから!私が応援するんだから大丈夫!・・・

明人「絵梨ちゃん・・・君って本当に・・・望美にそっくりだ・・・言い方まで・・・」
絵梨「え・・・そ、そうなの?思い出させちゃって・・・ごめん・・・」
絵梨(・・・しまったなぁ・・・)
絵梨「ご、ごめんなさい!そんなつもりで言ったんじゃないの・・・その・・・」
明人「いや、こっちこそ・・・そんなこと絵梨ちゃんが知ってるわけじゃないし。
うん、絵梨ちゃんに応援されたら大丈夫な気がしてきたよ。」
絵梨「そ、そう?じゃ、いっぱい応援しちゃうんだから!フレフレ明人っ!」オー
明人「ありがとう。すっごくうれしいよ。」
絵梨「えへへ///あ、そろそろ帰らなきゃ。」
明人「そっか・・・もうそんな時間か、絵梨ちゃんといると時間を忘れるよ。」
絵梨「そ、そうかな?」
明人「いつも来てくれてありがとね。」
絵梨「うん、じゃ、またね〜」フリフリ
明人「またね」フリフリ
37魔法少女キューティエアリィ 第六話−6:2011/02/07(月) 22:16:50 ID:/kfBP/G+
・・・

絵梨「はぁ・・・いつも私の一言で明人さんを落ち込ませちゃう・・・」キリキリ
明日美「そうね・・・でも、絵梨の存在が明人さんを元気にさせているのも確かよ。」
絵梨「うーん・・・悩みすぎて・・・お腹が痛くなってきた・・・」ウーン
明日美「ったく、お腹が痛くなるって・・・絵梨らしいんだから。」
絵梨「うううう・・・あれ?ホント・・・痛い・・・ちょ・・・ちょっと・・・トイレ・・・」
明日美「はぁ・・・行ってらっしゃい。」ヤレヤレ

・・・

絵梨「うううう・・・この痛み・・・ど、どうしたんだろう・・・」シュルシュル・・・ストン

・・・

絵梨「!!!!!・・・・ひぃぃぃぃ!!!!!!!」
絵梨「ついに来た・・・ついに・・・あああああ・・・」
絵梨「ど、どうすればいいんだ・・・これ・・・あ、明日美に聞かないと・・・」
絵梨「と、とりあえず・・・カラカラ・・・よいしょ・・・うーん・・・これで大丈夫かな?」
・・・
絵梨「あ、明日美ぃぃぃ・・・」コソコソ
明日美「どうしたのよ絵梨。変な歩き方して・・・」
絵梨「あの・・・私・・・男でしょ?」
明日美「今は女だけど・・・」
絵梨「そういう事じゃなくって・・・その・・・あの・・・こういう時どうしたら良いかわからないの・・・」モジモジ
明日美「なによ、笑えばいいんじゃない?」
絵梨「ふざけないでぇぇ・・・ひゃっ・・・ダメッ・・・は、はやく・・・あの・・・アレのときどうしたら良いの??」モジモジモジ
明日美「アレ???アレって・・・!もしかして・・・」
明日美「生理ぃぃぃーーーー!?」
カフェの客が一斉に声の主の方を振り向く。

絵梨「しっ!明日美!声が大きい!!」アセアセ
明日美「はっ!あははぁ・・・せ、整理整頓しなきゃだめよ、絵梨///」マッカッカ
絵梨「明日美・・・苦しい言い訳・・・」ハァ
絵梨「と、とりあえず、トイレに一緒に来てぇ・・・」
明日美「ちょっ、ちょっとまって・・・確かバッグの中に・・・あった。
さ、行くわよ!」
38魔法少女キューティエアリィ 第六話−7:2011/02/07(月) 22:17:22 ID:/kfBP/G+
ギィバタン
明日美「本来はこれ母親とかの役目なんだけどなぁ・・・」
絵梨「しょうがないじゃない。聞ける人が明日美しかいないんだから。」
明日美「ほら、これ」
絵梨「?これ・・・どうやって使うの?」
明日美「あー・・・とりあえずパンツ膝あたりまで下して!」
絵梨「は、恥ずかしいよ・・・」
明日美「恥ずかしがらない!しょうがないでしょ。こっちだってあんまりいい気分しないんだから!」
絵梨「こう?///」シュルシュル
明日美「ほらこうやって広げて。」ピッ
絵梨「んーこれどっちが前なの?」
明日美「広い方がお尻の方よっ!んで広げたらパンツの上に裏のテープを張り付けるの。」
明日美「で、羽の部分を下に回り込ませて。」
絵梨「こ、こう?」
明日美「そうそう。それでパンツを穿く。ホントはサニタリーショーツの方がいいんだけど、今ないからこれで我慢して。」
絵梨「はぁ・・・ありがとう。」
明日美「とりあえず何個かあげるから、次からは自分で買ってね。」
絵梨「あ、ありがとう・・・!」
絵梨「あの、私、気がついちゃったことがあるんだけど・・・
明日美にここまでやってもらって悪いんだけど・・・あのさ、単純に元に戻ればよかったんじゃない?」
明日美「!え〜りぃぃぃぃ!?だったら最初からそうしろぉぉぉ!!!!!」バシィ
絵梨「あいたぁ☆ご、ごめぇぇぇん。でも、ありがと。」
明日美「じゃ、出てるからさっさと元に戻ってね!」
バタン!
絵梨「はぁ・・・怒っちゃった・・・そりゃそうだよねぇ、ここまでやってもらってんのに・・・」
絵梨「リリース!」
絵梨の体がピンク色の光に包まれ、徐々に体が大きくなり、体の線が太くしっかりしてくる。��
大樹「はぁ・・・焦ったなぁ・・・女の子は大変だよ。あんな痛み初めてだ。」
大樹はレベルが上がった!パララパッパッパーン
女の子への理解が1上がった!
大樹はアノ日の女の子に対してもっと優しくしてあげようと思ったのであった。

大樹「でも・・・俺ってどんどん女の子化していってるような気がする・・・大丈夫だよな・・・」
ギィ・・・バタン
大樹「さっきはごめんな。ありがとう。」
明日美「もういいわよ。そうそう、あなたこれからから家族でスキーに行くんでしょ?」
大樹「そうだけど・・・」
明日美「念のため、絵梨の服持って行った方がいいわよ。」
大樹「使うかなぁ・・・」
明日美「念のためよ。何があるか分からないでしょ?」
大樹「うん、わかった。じゃ、行ってくるよ。」
明日美「任せておいて。お土産よろしく〜」
大樹「はいはい。」
39魔法少女キューティエアリィ 第六話−8:2011/02/07(月) 22:18:25 ID:/kfBP/G+
そして駅・・・
大樹「紗英?そっちはどうだい?これから電車に乗ってそっちに向かうよ。」
紗英「みんな楽しくやってるわよ。駅に着くころに迎えに行っとくからね。」
大樹「悪いな。よろしく頼むよ。」
こうして大樹はスキー場に向かうべく列車に乗って出発した。

大樹「さてと、到着までしばらくあるな。ひと眠りするか・・・」
大樹「・・・・zzz」

・・・
えーお茶、コーヒー、ビールにワイン、おつまみです。
お弁当は・・・

「む・・・ふぁぁぁぁ・・・車内販売か・・・ちょっとビールでも飲むか。」
「あ、すいません、ビールとおつまみ下さい。」

販売員「え?すみません、未成年にはお酒は・・・」
「な、何を言ってるの?って・・・ま、まさか・・・?この声!」
「!!!なんで!す、すいません、ちょっとどいていただけますか!!」
販売員「は、はぁ・・・」
販売員(変な女の子・・・ブカブカのスーツ着てる・・・)

・・・
バタン
絵梨「え・・・絵梨になってる・・・寝言で変身したのか?
ってそんなはずないな・・・ハーティジュエルを着けてないのに・・・」
絵梨「というか元に戻らないと・・・」
絵梨「リリース!」
ピカッ
大樹「はぁ・・・戻れた・・・とりあえず席にもどろ・・・」
・・・
大樹「よいしょっと・・・しかしどうして変身したんだ?」
そして・・・10分ほどすると・・・
大樹の体がピンク色に光り始める。
大樹「え!?あわわわわ・・・勝手に変・・絵梨「身しちゃうぅぅぅ・・・」
絵梨「なんで?なんでぇぇぇ?」
絵梨「まさか・・・もう男に戻れなくなったりして・・・ど、どうしよう・・・もう一回・・・」
絵梨「リリース!」
ピカッ
大樹「戻れ・・・るな・・・周りがガラガラで助かったよ・・・」
そして、5分後・・・
絵梨「いやぁぁぁ・・・また絵梨になってるぅぅぅ」シクシク
絵梨「リリース!」
大樹「戻れた・・・」
そして20分後
絵梨「また変身した・・・どうやら戻れる時間はランダムだけど、
男には戻れることは戻れるなぁ。」

絵梨「ってイタタタ・・・またおなか・・・やばい!こんななら着替えとくかぁ。」
40魔法少女キューティエアリィ 第六話−9:2011/02/07(月) 22:19:03 ID:/kfBP/G+
タタタ
ギィバタン
絵梨「はぁ・・・明日美に幾つか貰っておいてよかった・・・」
絵梨「まいったなぁ・・・スピカに聞いてみるか・・・」
絵梨「聞こえる?スピカ。」
スピカ「なによ。」
絵梨「大樹に戻れなくなっちゃった!ううん正確には戻れるんだけど、自動的に絵梨になっちゃうの。」
スピカ「うーん・・・どうしたのかしら・・・ハーティジュエルには異常はないみたいだけど。」
絵梨「変身がばれたのかなぁ・・・でも、変身は誰にもばれていないと思うんだけど・・・」
スピカ「変身がばれたなら大樹には一切戻れなくなるから、そういうことじゃないと思う。」
スピカ「なにか女性側の力が大きくなっているのかもしれない・・・」
スピカ「なにか変化なかった?」
絵梨「うーん・・・も、もしかして・・・生理が始まったから・・・?」
スピカ「!きっとそれね。絵梨、終わったらちゃんと大樹に戻れると思うわ。」
絵梨「ほんとかなぁ・・・じゃぁ・・・しょうがないか。終わるまで絵梨でいよう・・・」

絵梨「大変なことになったなぁ・・・」

こうして駅にたどり着いた絵梨・・・

絵梨「あっ!!!紗英に連絡するの忘れてた!!・・・っと、一旦大樹に戻って連絡しておくか・・・」

???「あーーーーーーーーーーー!!!絵梨ちゃん!!!」
絵梨「びくっ!も、もしかして・・・」ソロリ
美夜子「やっぱり!絵梨ちゃんだ!どうしたの?絵梨ちゃんもスキー?」
絵梨「う、うん・・・そんなとこ・・・(まずい・・・連絡できない・・・)」
美夜子「私もなんだぁ。お友達と来てるの。今日はお父さんが来るはずなんだけど・・・」
美夜子「お母さん、お父さん来た?」
紗英「この電車のはずなんだけど・・・おかしいわね・・・この方は?」
美夜子「あ、私が行っている塾のお友達。絵梨ちゃんっていうんだよ。」
紗英「あら、こんばんは。美夜子がいつもお世話になっております。」ペコリ
絵梨「あ、あはは・・・こ、こんばんわ・・・」ペコリ
美夜子「今日は・・・明日美ちゃんは?」
絵梨「えっと・・・今日は私一人。」
美夜子「一人で来たの!?すごい!一人で来るなんて・・・もしかしてスキー得意だったりする?」
絵梨「そ、そんなことないよ(ああ・・・紗英が心配そうな顔してる・・・)」
美夜子「もし、よかったら私たちと一緒に滑らない?」
絵梨「あ、ああうん・・・(どうしよう・・・連絡しないと・・・)」
紗英「・・・・」パカ。ポチポチ
プルルルルル!
絵梨「びくっ!」
美夜子「?絵梨ちゃんケータイ鳴ってるよ?」
絵梨「あはは、あ、ほんとだ・・・ちょ、ちょっと電話かけてくるねーー」ダッシュ
美夜子「絵梨ちゃん・・・ここで電話すればいいのに・・・」
プルルルルル!
絵梨「とりあえずトイレに!」
41魔法少女キューティエアリィ 第六話−10:2011/02/07(月) 22:19:38 ID:/kfBP/G+
バタンッ
ヌギヌギ
絵梨「ひゃぁ寒いぃぃぃ」ガタガタ
絵梨「リリース!」
大樹「と、とりあえず電話しなきゃ・・・」
プルルル
ガチャ
紗英「あ、あなた?どうしたの?乗ってるはずの電車に乗ってないじゃない。」
大樹「す、すまん!」
紗英「え?」
大樹「電車に乗っている途中で客先でトラブルがあったみたいで・・・
引き返して仕事に行ったんだ。
紗英「え!?それ、あなたじゃないとダメなの?」
大樹「う、うん、俺じゃないとだめなんだ。
また明日客先に行かなきゃならんから明日も行けない・・・すまん。」
紗英「もっと早くに言って欲しかったわ!」
大樹「この埋め合わせは必ずするから!」
大樹の体が光り始める。
大樹「(ま、まずい・・・)じゃ、呼ばれて絵梨「いるから」ガチャ
紗英「あなた?ちょっと!」
プーップーップーッ
紗英「もー!・・・あれ?最後・・・なんか・・・女の子みたいな声してなかった?」ブツブツ
美夜子「お父さんなんだって?」
紗英「あ、お父さん急に仕事が入って来れなくなっちゃったんだって・・・」
美夜子「なにそれー」
タッタッタ
絵梨「あ、ごめんなさい!」ハァハァ
美夜子「あ、絵梨ちゃん。」
絵梨「それで・・・どうしたの?」
美夜子「お父さんったらね、急に来れなくなったんだって!」
紗英「困ったわ・・・宿の食事キャンセルしなくちゃ・・・」
美夜子「!絵梨ちゃん!今夜泊るところどこ?」
絵梨「あ・・・これから探すんだけど・・・」
美夜子「良かったら私たちと一緒に泊らない?」
絵梨「えー悪いよ・・・(一緒に泊ったらまずいよ、ばれちゃうよ)」
美夜子「今から宿探すなんて大変だよ!それに女の子一人なんだし一緒に泊った方が安全だよ!」
美夜子「ね、お母さん、そうしてもらおう!」
絵梨「だけど・・・(まずいぃぃぃ)」
紗英「そうねぇ・・・美夜子のお友達だし・・・うん、いいわよ。絵梨ちゃん?
遠慮しなくていいのよ?是非いらっしゃい?」
絵梨「そんな、悪いですよ。」
紗英「そうね・・・あなたのお母様とお話しできるかしら?」
絵梨「え・・・ちょ、ちょっとまっててください・・・」タタタタ〜
42魔法少女キューティエアリィ 第六話−11:2011/02/07(月) 22:20:16 ID:/kfBP/G+
絵梨「ど、どうしよう・・・そうだ!明日美に・・・」
プルルルル
ガチャ
明日美「どうしたの?」
絵梨「あ、明日美!ごめん、今から私のお母さん役やって!」
明日美「え、絵梨?なんで?戻ったんじゃないの?
ってなんであなたのお母さん役しないといけないのよ。」
絵梨「実はね・・・」カクカクシカジカ
明日美「はぁ・・・そんなことがあるなんて・・・まあいいわ。お母さん役やってあげる。」
絵梨「ありがとう!じゃ、ちょっと待っていてね。」
タタタタ〜
絵梨「はぁはぁ・・・はい、私のお母さんです。」
紗英「あ、ありがとう。もしもし。西山さんのお母様ですか?」
明日美「はい、うちの絵梨がお世話になっております。」
紗英「・・・ということで、ちょうど一人分空きができたので一緒に泊ったらと思いまして。」
明日美「まぁ、そうなんですか。じゃ、うちの絵梨をお願いします。」
紗英「はい、わかりました。ではごめん下さいませ。・・・はい、絵梨ちゃん。」
絵梨「ありがとうございます。あ、あの・・・お母さん?」
明日美「あーら私のカワイイカワイイ絵梨ちゃん?ふふふ。まったく、あなたも大変よね。」
絵梨「うん、ごめんね。」
明日美「まあいいわ。一応これでも家族団欒なんだし、楽しんでね。」
絵梨「うん、うん、ありがとう。」
ピッ

美夜子「お母さんいいって?」
絵梨「うん。いいって言ってた。」
美夜子「やったーほら、荷物持ってあげるから。」ヨイショ
絵梨「あ、ありがと・・・」
絵梨(確かに今の時期この格好で宿取るのは難しいかもな・・・)
絵梨「お言葉に甘えてしまって申し訳ございませんが、よろしくお願いします。」ペコリ
紗英「あら、ご丁寧に。はい、よろしく。」
美夜子「あれ?このバッグ・・・お父さんのに似てる・・・」
絵梨「あ、私バッグ持ってなかったからお父さんの借りたんだ。あははは。
女の子がこんなの持ってるのっておかしいよねぇ。」
美夜子「あ、そうなんだ。良くあるデザインだもんね。」
絵梨「そ、そう良くあるデザインなんだ。」
絵梨「さえじゃなかった・・・美夜子ちゃんのお母さん?」
紗英「なあに?」
絵梨「そ、その出る前に薬局寄っていただけないでしょうか?」モジモジ
紗英「いいわよ?あ、もしかして?」
絵梨「あ、あはは・・・はい・・・」ポリポリ
43魔法少女キューティエアリィ 第六話−12:2011/02/07(月) 22:20:47 ID:/kfBP/G+
ピンポン
イラッシャイマセー

絵梨「わぁ・・・いっぱいある・・・うーん」キョロキョロ
絵梨「どれ買えばいいんだろう・・・」
紗英「どうしたの?もしかして、買うの初めて?」
絵梨「は、はい・・・こっちに来る途中で初めてなっちゃって・・・
いくつかは持っていたんですけど。」
紗英「まぁまぁ、お赤飯も買って帰らなきゃね。」
絵梨「///そ、それはいいです!で、どれを買ったらいいか・・・」
紗英「今持っているやつはお母様が?」
絵梨「あ・・・は、はい。念のため持っておきなさいって・・・」
紗英「そうねぇ・・・初めてだったら・・・これがいいかもね。」パサッ
紗英「それと、サニタリーショーツね・・・絵梨ちゃんだったらこのサイズのやつでいいと思うわ。」
絵梨「ありがとうございます!!いろいろ助かります。」
紗英「さて、あとはお赤飯ね。」
絵梨「それはいいですぅぅぅぅ。」
紗英「あら、あなたのお母様になり変って私がしっかりとお祝いします。遠慮しなくっていいのよ。」
絵梨「遠慮じゃなくってぇ(だめだ、こうなった時の紗英は話聞かない・・・)」
美夜子「よかったね♪」
絵梨「はぁ・・・」

こうして紗英は人数分の赤飯を買ってから車に乗って
彼女たちの泊るペンションへ向かうのであった。

美夜子「着いたよ!ここが私たちが泊っているペンションでーす!カワイイでしょ。」
絵梨「は、はぁ。か、カワイイね。」
美夜子「とりあえず私の友達呼んでくるから紹介するね。」タッタッタ
絵梨「あ、ありがとう・・・」
しばらくすると、ガヤガヤと賑やかな一団がやってきた。
ワイワイガヤガヤ
美夜子「紹介するねっ。こちら、トモちゃんとアキちゃん。」
トモ「こんばんは。鈴木トモミと言います。トモって呼んでね。」ペコリ
アキ「こんばんは。あたしは小金井アキホって言います。アキでいいよ。」ペコリ
美夜子「んでぇ、こちらが私の塾の友達の絵梨ちゃん。一人で滑りに来たんだよ。」
絵梨「あ、あの・・・西山絵梨です。よろしくお願いします。」ペコリ
トモ「絵梨ちゃんカワイイーーー!なんかナデナデしたくなっちゃう。」
アキ「うんうん、かわいいよねぇ。」
絵梨「///は、はぁ。そんなことないです・・・」マッカ
美夜子「さてみなさーん、これからお祝いをします!」
トモ「え、なになに?」
アキ「なにかあったの?」
美夜子「ちょっとこっちに来て?」ゴニュゴニョ
アキ「そうなんだ!おめでと!!」
トモ「おめでとーーー」パチパチ
絵梨「/////は、はずかしぃ・・・・」↓
絵梨(みゃこの時もこうやってお祝いしたけど・・・恥ずかしかったのかなぁ・・・)

そしてペンションの料理の他にお赤飯を食べ、みんなで盛り上がった。
44魔法少女キューティエアリィ 第六話−13:2011/02/07(月) 22:23:32 ID:/kfBP/G+
トモ「へぇ、絵梨ちゃん桜山なんだぁ。うちらのガッコの近くだね。」
美夜子「同じ塾にね、明日美ちゃんって娘もいて、その娘と絵梨ちゃんが同じ学校なんだよ。」

・・・

アキ「絵梨ちゃん好きなげーのーじんいる?あたしはねー嵐山のゴトバ君!はぁカッコイイ」ウットリ
トモ「えー嵐山だったらダイゴ君の方がかっこいいと思うけど。」
美夜子「アキちゃんはゴトバ君マニアだもんねぇー。絵梨ちゃんはいないの?」
絵梨「え?あーあんまり芸能人知らないからなぁ。あはは。
でも、嵐山とかKIYOTOは知ってるよ。」
絵梨「私は芸能人よりもサッカー選手かなぁ。リアルマドレーヌのロナルドが大好き。」
美夜子「あ、知ってるその人。私のお父さんも同じ人好きなんだ。」
キャッキャウフフ

こうしてガールズトークで夜が更けていった。

そして東の空が白んできた早朝・・・

???「美夜子・・・起きろ・・・ミーヤ・・・悲しみが溢れる。君の出番だ。」コソコソ
ムクリ・・・
ミーヤ「おーっほっほ!ついに来たわね!ミーヤ復活の狼煙を盛大に上げてやるわ!」
トモ「んん・・・うるさいなぁ・・・・」
ミーヤ「はっ・・・しーっイオ、静かにしなさい・・・」
イオ「はぁ・・・うるさいのはミーヤの方だよ・・・」
こっそりと部屋を抜け出すミーヤたち・・・

ちなみに絵梨は大樹の代わりに紗英の部屋で寝ていたのでこの騒動には全く気が付いていなかった。

絵梨「ふぁぁぁ・・・おしっこ・・・」ムクリ
絵梨「うぁぁ、さむぅぅぅ。早く済ませてもっかい寝よ。あ・・・忘れるところだった・・・ゴソゴソ」
ギィバタン
絵梨「はぁ・・・最近すっかり女の子の生活に慣れちゃってる・・・そんな自分が怖いよ。」
絵梨「しかも、男の時には服とかお化粧とか全然興味なかったのに、
いろいろ見たり選んだりするのが楽しいと思ってきちゃってるし・・・」カラカラカラン
モソモソ
ジャー
ギィバタン
45魔法少女キューティエアリィ 第六話−14:2011/02/07(月) 22:24:34 ID:/kfBP/G+
絵梨「さ、もっかいねよ・・・ん?ってぇぇぇぇ!!!!!!!!??????」
絵梨「なんでこんな時に!!!!」
絵梨「スピカ!スピカ!来て!!!」
シュン
スピカ「何!?こんな朝早くから。」
絵梨「ウィッチーズスペースよ!」
スピカ「ほんとね・・・絵梨、変身よ!」

絵梨「アクセプト!」
絵梨が叫ぶと首のピンクのハーティ ジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
絵梨「キューティメタモルトランスレーションエアリィアップ!」

ハーティジュエルからピンク色の光が出て絵梨の体にまとわりついていく。
パキィンと光が弾けるとハート型の花びらが舞う。
花びらの中かから現れるのは・・・

腕 は白にピンク色の縁取りがされたロンググローブ
足はハイヒールのようなロングブーツ
頭はピンク色の髪になり急激に伸びていき、ツインテールのように
そして、最終的に首にあるハーティジュエルからリボンのようなものが出て全身を包み込む。
リボンが腰に巻きつき、ピンクの段々のフリルがあしらわれたスカートになる。
リボンが体に巻きつき、無数のピンクのラインのついた袖が広く、襟が大きなフリルだらけの白いジャケットになる。

エアリィ「そよ風のように幸せ運ぶ!キューティエアリィ!おまたせっ」

エアリィ「外出るのぉ?こんな格好で・・・寒そう・・・」ガクガク
スピカ「何言ってるの?行くわよ!」
エアリィ「ひゃぁぁぁさむぅぅぅぅ・・・くない?」
スピカ「当り前でしょ。あなたの着ている魔法少女のコスチュームの防御力は装甲戦車以上なんだからね。
それに衝撃以外にも寒さとか熱さはわけないわ。」
スピカ「もちろん肌が露出している部分も同じよ。わかってるもんだと思ってたわ。」
エアリィ「そんなの聞いてないもん。」プンスカ
46魔法少女キューティエアリィ 第六話−15:2011/02/07(月) 22:25:45 ID:/kfBP/G+
ミーヤ「おーっほっほ!エアリィ!久しぶりねぇ。
あなたとこんなところで会えるなんて思ってもみなかったわ。」

エアリィ「その声は!!ミーヤ!!」
エアリィ「私もこんなところであんたと会うなんて思いもよらなかったわよ!」
ミーヤ「あら?アーシィはどうしたの?」
エアリィ「今日はお休みよ!ちゃっちゃと終わらせるわよ!」
ミーヤ「あなた一人で大丈夫?早めに降参したほうがいいんじゃなーい?」
エアリィ「うるさい!!早く来なさいよ!!」
ミーヤ「イライラしちゃってぇ。アノ日なんじゃないの?」
エアリィ「うるさいうるさーーーい!!」
ミーヤ「ふふっ図星か。じゃあ、ちゃっちゃとやっちゃって!」

グギャァァァァァ
ミーヤの後ろから鳥のような無獣が現れる。

エアリィ「っく!初めて一人で戦う・・・大丈夫よ!いままでアーシィだって一人で戦ってきたんだから!」
エアリィ「私だって、一人でやれるもん!」
エアリィ「いっくわよぉお!!!エアリィボウ!!」
エアリィの手の中にエアリィボウが現れる。
そして・・・エアリィの頭の中に自然と呪文が浮かび上がり、呪文の詠唱を始めた。
エアリィ「風を纏いし桜色の矢よ、我が力となりて我に仇なす全ての禍へ切り裂き貫き通せ!
エアリィ!トルネード!!」
ヴーン
キューーーン
エアリィが呪文を唱えると、エアリィの目の前に巨大なピンク色の魔方陣が現れる。
そしてエアリィの弓から放たれた無数のピンク色の矢に風が帯電しながら纏わりつき、
一つ一つがドリルのように回転しながら無獣へと向かっていった。

ドンッドンッドンッドンッドンッ


次回予告
一人で戦うことになったエアリィ。
アーシィの戦い方を真似てみるが苦戦してしまう。
迷う心の中勝利することができるのか。
楽しいスキー旅行は夢と消えてしまうのか。
次回「Glare!私、絶対にあきらめない!」
アーシィ「あなたに全てを克服できる力があるかしら?」
47魔法少女キューティエアリィ 第六話:2011/02/07(月) 22:28:15 ID:/kfBP/G+
さーて、第六話おしまいです。

絵梨さん女の子の日になっちゃいましたね。
しかもまともに戻れません。

こういう描写苦手だった人はごめんなさい。

ただ、この描写エアリィだけ、ちょっと特別に必要なんです。

ってことで、次回、一人でできるもん編w後編お楽しみに。
48名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 22:40:47 ID:CcMWAh6B
おー、パチパチパチ(拍手)なんか特等席で見てる気分でした。
このシリーズ、好きだわあ。さて残りの仕事しないと。
49名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 22:52:37 ID:K1ItHByq
生理が来ちゃって一時的に男に戻れなくなる……
これはむしろ お 宝 だ!
50名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:17:43 ID:X4NPNmyO
話の筋が良く考えられているナリなぁ。
こう言った作品は最後まで読みたいものさね
51幕間(1):2011/02/08(火) 00:30:54 ID:X4NPNmyO
>>30乙。期待に胸膨らまりんぐっ、っと」


・・・さて、ブツが投下されるまで暇だ。
何か時間を潰す物は無いだろうか?

「つってもゲームも2ちゃんもpixivも飽きちまったしなぁ」

伸びをしたあと机に突っ伏すと、机との間にムニュっと鈍痛が走る。
見ると胸が身体と机の間に挟まっている。Aカップしか無いからか、完全に存在を失念していた。
溜息をついて、トレーナーの上から手を被せる。

「やっぱブ・・・サラシ巻かないと駄目かな」

一瞬ブラジャーと言いかけて慌てて言い直す、
何考えてるんだ?男がブラジャーなんか付けたら変態じゃないか。
そう思った俺はトレーナーを脱いで、シャツをはだけ、
右手でサラシを持ってその端を左脇で挟み、空いた左手で自分の胸を抑え付けた。

「よっと・・・ぁんっ!?」

左手の薬指が胸の敏感な所に触れて思わず声が出る、それと同時に背筋を走る寒気、
自分の身体の筈なのに初めて味わったかのようなキモチワルイ感覚、だが妙に好奇心を刺激された。
恐る恐る手を伸ばして、そこを摘む

「んっ・・・」

肌が粟立つ様な悪寒、すぐに手を離す。でも・・・でも、もう一度味わってみたいような・・・
そこで閃く。いきなり頂を摘むから駄目なのだ、胸の付け根に手を置いて少しづつ這わせて行けば良いじゃないか。
52幕間(2):2011/02/08(火) 00:32:04 ID:X4NPNmyO
「・・・っと」

両手を胸の下に這わせて、少しづつ少しづつ頂点を目指す。だが

「はぁ・・・はぁ、ふぁんっ!?」

先ほどの行為で敏感になってしまったのか、手を這わせるだけで堪え切れない悪寒が走る。
これではとても"そこ"まで達する勇気が沸かない。
仕方が無い、ここは周囲を撫で回すくらいに留めておこう。。
階下の親にバレないようにシャツの襟を噛み、声を押し殺して胸を触り続ける。
身体が熱い。熱さで脂肪が柔らかくなったのか、胸がふるふると震えて手のひらを押し返して来た。

「ん・・・くぅ・・・」

時折漏れ出る吐息は、興奮を抑えているせいで普段にも増して高くなって行く。

「ひゃ!?」

熱中し過ぎてまた一瞬だけ乳首に触れてしまった。
思わずクロスして抱え込む腕の中、俺のCカップの胸がきゅっと谷間を作り出す。
汗で水気を帯びた真っ白な乳房、その上にほんのりと載った桜色がツンと上を向いていた、
決して大きい方ではないが、美乳の部類だと俺は思う。
髪の毛に篭る熱気を払おうと首を振ると、ふぁさっ・・・と栗色の髪が降りる。
備え付けの鏡を見ると、いつも通りの肩までかかるストレート、
色白で鼻筋が通り、切れ長の目に長い睫毛の物憂げな瓜実顔が映っていた。

ふと昔を思い出した、中学の頃に俺を苛めていた奴ら。俺を投げ飛ばして首根っこを掴み、ニヤニヤ笑っていた。
もしあの頃の俺が今の美貌を持ち合わせていたなら、一体どうなっていたのだろうか?っと妄想する。
53幕間(3):2011/02/08(火) 00:33:51 ID:X4NPNmyO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「あっ!やっ、やめてよぉ」

たぶん、あの後で二の腕を掴まれて後ろ手に組まれ、壁に手を付かされてズボンを脱がされ

「やめてやめて、お願いだからぁ!」

お気にだった縞々のパンツも、男たちの野蛮な腕によって無残に引き裂かれ、外気に晒された無防備な俺の・・・

想像するとゾクっとする。ゾクゾクゾクンッっと、股の間から胎内に向かって熱い湿り気が上がって来るのを感じる。
俺は堪えきれずに股間に左手を滑り込ませた。
そこには長年見慣れ触り慣れてるはずなのに、いつもと違う何か・・・蜜を滴らせる、"それ"が・・・

きっと男どもはその様子を見て、更に喜び猛り狂うだろう。
何者にも汚された事の無い穢れ無き白が、どす黒い欲望に汚されて行く。
胸を揉まれ、首筋を舐められ、やがて胎内にまで侵入されて何もかも奪いつくされてしまうだろう。
右手で胸を揉みしだき、左手で股間をまさぐりながら俺の妄想は続く。

「やっ!やだぁあぁああ!!んっ!」

挿入の瞬間。絶望の終わりと始まり。
男の腰に合わせて胸が揺れる、楕円を描いて乳房が揺れる。
Eカップくらいなら、それこそプリンの様にぶるぶると揺れる筈だ。

そう思った所で乳房の底が熱くなる、先端がムズムズして思わず喘ぎ声が出た。
乳首を男に撫でられる時の感覚って、こう言う感じなのではないだろうか?っとふと思う。
捏ね回る右手に胸が吸い付くように張り付いて来て、まるで大きく柔らかく膨らんで行くかのようだ。
54幕間(4):2011/02/08(火) 00:38:27 ID:X4NPNmyO
さて・・・己を守る術を何もかも剥ぎ取られた少女、だがまだ最後の砦が残っている、
"理性"と言う名の、人間が人間であるために装う偽りの仮面。
だがそれもまた風前の灯だ。

「あ?・・・やだ、そんな・・・あっ!?」

苦悶の声に、少しづつ艶が混じるようになっていた。想像して俺は目一杯可愛い声を出す。
先ほどまでのハスキー掛かった声は更に高く、アニメのロリ美少女の様な甘く幼さを帯びた囀りになる。
胸が切ない、股の間から胎内に向かって耐え難い幸福感が襲う。
辱めを受けているはずなのに、悔しいと思っているはずなのに、快感の奔流が確実に精神を蝕んでいるのだ。

「やだ!?そんな、どうし・・・くぅ!?いくっ!うそ!?やだ!!!」

最後の抵抗、精一杯の抗い、だがもう遅い。
心がどれだけ嫌がっても、頭がどれだけ否定しても、刺激を受け続けた身体は言う事を聞かず、
やがて他ならぬ少女自身の脳から、定められた条件反射を行うよう全身、そう・・・"心"も含む全神経に命令が下される。


  こ  の  オ  ス  の  精  を  胎  内  に  取  り  込  め


「いっ・・・やっ・・・やだっ・・・いっ・・・」

少女の目から涙が溢れ出た、この先に起こる事は分かっている。彼女に拒否権は無い。

「・・・や・・・・いっ!・・・・・・いっ!」

刹那、息を止める。それは理性による抵抗か?それとも野生の猛りだったろうか?

「いくぅぅっ〜!!」

硬直して海老反りになる身体。本能と言う名の厳正な裁き。その瞬間、少女は人間から

・・・一匹の、牝に堕ちた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
55幕間(5):2011/02/08(火) 00:43:43 ID:X4NPNmyO
暫く体勢をキープした後、唐突に制御を失って床に倒れ込んだ。
身体が動かない、何も考えられない。
ただ全身を駆け巡るキモチヨサに、己の手足の末端がビクッ・・・ビクンッ・・・と痙攣するのを感じていた。


15分ほど経った、少しづつ身体に力が戻りだした俺は、のそっと身体を起こす、
シャツをはだけたままで、机に向かう。
目的は2ちゃんブラウザのスレッド更新、開いているのは『強制女性化小説スレッド』だ。

「え〜?キューティエアリィ、もう投下されてるのぉ!?」

しかし時既に遅く、楽しみにしていた作品は既に投下され、住人の感想カキコが始まっている。

>>33-47とっても面白いです、気になるので是非是非最後まで書き上げて下さい、お願いします・・・と。」

即座に書き込んだ。

「はぁ・・・」

感想レス一番乗りを逃した私は頭を抱え込んで、再び机に突っ伏す。
Fカップの胸が冷たい机に乗る感触が何となくこそばゆかったけど・・・でも嫌な感じは。もうしなかった。

【END】
56名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:49:51 ID:7zmi+G6s
>エアリィさん
ベリーGJです。続きに期待がふくらむ!

>55
なんちゅぅ……なんちゅうモンを投下してくれたんや(京極さん風)
こちらもGJ!
57魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/08(火) 07:51:28 ID:k3lWniZ4
>>55
面白いです。
絵梨「GJだよっ!こういうのも面白いね。で、でもちょっとえっちぃ///」テレテレ
明日美「絵梨・・・元男とは思えないわね。ともあれ、ありがとうございます。」ペコチ
58名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 09:21:46 ID:PVpJ3Noh
…大樹、スクライドに出てきた来夏月爽の真似事でも出来るようになったのであろうか?
正直、そうとでも思わなきゃならないレベルの掛け持ちっぷり。
このまま絵梨.の行動範囲が広がるに任せていると、大樹の体力的にどうなるか…過労でどうにかならないことを祈る。
59名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 15:47:00 ID:bMWwjehY
いきなし横やり入れてすみません
小ネタっぽくない、本格的なSSで台詞が台本形式って読みづらくてしょうがないのですが・・・
エアリィ楽しく読ませていただいてますがコレだけは気になってしゃーなかったので
何というか、普通の文体の中に台本形式のが混ぜこぜになってると中途半端でしまりが悪く見えちゃって、ホントのホントにもったいないな・・・と。
60名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 16:37:45 ID:sFPEbVtN
それは正直俺も思っていたんだが、言っても仕方がない。
書き手の実力的な問題だろうからスルーが吉ではなかろうか。

残念ながら俺はエアリィはエロもないので全く読んでないんだが
スレが賑わえば>>55みたいなものも来る。それで良いではないか。
61名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 18:35:10 ID:AyWUdanD
エロメインの板でエロ入れないって
本当に単なる作者のオナニーになっちゃうからね。

文章かけんが、絵を描かくときは意識してエロ入れるようにしてるわ。
62名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 22:14:48 ID:GJoh96MJ
>>19
支援所の竜頭を思い出した
催眠術でヒロインのNTRがでて住人の好き嫌いで荒れてたよな
最後は作者様が綺麗に纏めて終わってくれたが過度の感想はいかんと学んだよ
チラ裏すまない
63名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 23:17:59 ID:PiPo1Kb2
カップルの男のほうがTSされて
二人そろって孕み奴隷にされるのが好み
64名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 23:24:43 ID:z/efbGYR
>>62
探してみたけど、もう見れない?
65名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 07:34:19 ID:n5qlnJmc
>>64
ttp://tsf9.rdy.jp/cache/
ここで見れるよ
66名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 09:13:11 ID:gWFOLozj
うーん……。
直接的な性交、あるいは自慰シーンがなくても、フェティッシュ(もしくはマニアック)なエロさを醸し出すのではダメなのかねぇ。
このスレも含めて、特殊なシチュやキャラをテーマにしたエロパロスレって結構そういうSSの投下を「よし」とすると思ってたんだけど。
逆に、作中に挿入&射精が必須……とか言われるとハードルが高いわぁ。
67名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 09:32:05 ID:iDeUvG8F
よしあしは、定義にあてハメて考えるのではなく、スレでの人気で判断するのでは。
多くの人がエアリィ好きだから、よしだと思うよ
68名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 09:32:42 ID:FFD6THmI
> 作中に挿入&射精が必須

誰もそんなこと言ってないような?
ただ、それをハードルが高いと感じる人がこんなスレに張り付いてるのは
変な話だなぁと思わなくもないが。過去作は圧倒的にそっちが多いんだし。
69名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 11:21:37 ID:YeqdQ6kY
エロパロ板にあるんだから最低限のエロは欲しいわな
どの程度が最低限と考えるかはこの板の制限である21歳以上なら各自で判断できるだろう
70名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 11:36:09 ID:z0i0YWIk
>>69
ふむ……たとえば、自分なんかは、
「TSにより女体化した男性が、渋々女物にら着替えるシーンをねちっこく描写する」とか
「女性化して初めてブラジャー付けられるシーンを微に入り細に入り描写する」とか
「女体化の呪いをかけられた男性の陰茎が日に日に萎縮し、睾丸も消失、女陰が形成されていく」
なんてシーンには、かなりのエロスを感じるのだが、そーいうのではダメなの?
あるいは、肉体交換した女性(元男)が、勃起している男性(元女)を弄ぶ(ただし性交はせず、言葉いじりとかせいぜい足で踏む程度)とか。
エロスの嗜好はさまざまだと思う。
71名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 11:50:07 ID:m/V+YdwX
>肉体交換した女性(元男)が、勃起している男性(元女)を弄ぶ(ただし性交はせず、言葉いじりとかせいぜい足で踏む程度)とか。

これに射精我慢(or射精させない)を加えたのが好きだな。
72名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 11:51:11 ID:YeqdQ6kY
そういう『基準』を書かないようにしたのにわざわざ書き出してどうすんだアホ
その程度の文脈読み取れないガキはすっこんでろマヌケ
73名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 12:18:40 ID:FFD6THmI
まあ落ち着け。さんざん繰り返してきた定義ネタだからうんざりするのはわかるが。

>>70
どう考えても新参っぽいので優しさ半分でレスするが、
まさかエロ本や同人誌買った事がないわけではあるまい?
君が言うとおりに「エロスの嗜好はさまざま」だが、最終的にエクスタシーが欲しい、
あったほうがいいな、というのはいまさら言うまでもない普遍的な欲求だろうに。
(エクスタシーは女性的&男性的どっちでも含むぞ)

あくまでたとえばだが、エアリィは現状でも面白いしファンも結構いるようだが
過去には(面白かったのに)エロがないだけで叩かれたケースも無数にある。
そういうのはよくないね、と住人が思ったから今は許容される空気になってるんだ(多分)
しかし、エアリィにハードなエロが入って主人公が陵辱されることを嫌がるような人間は
このスレにはまずいない(多分)。そんだけのこと。

……で、一番嫌なのはこういう話が始まってエアリィの作者が萎縮して
投下を躊躇うようになることだ。どうかそれだけはないように願いたい。
作品を発表した時点でどうしても出てくる雑音だと思って我が道を進んでくれ。
74名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 12:21:56 ID:lD891496
こう言う流れを見ると、長編書くのって本当に大変だな・・・と思う
75名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 13:14:27 ID:sws4+A8Y
スレが賑わえば新たな作品だって期待出来るのになんでいちいち口を挟むんだか
見守っておけばいいじゃんよ
76名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 14:25:56 ID:FFD6THmI
仕方ない、空気を変えるために即興で短編をひとつ投下しよう。


【TS専用車両】

その朝、俺はいつも通り、通学用の電車に乗っていた。
鮨詰めの満員電車。右も左も前も後ろもおっさんの背中。息が苦しい。

(くそっ、せめて俺が“男のまま”だったら……こいつらの肩から上にアタマが出てんのにっ)

だが、そんなことは思うだけ無駄だ。
今の俺は、身長165cm程度の可愛らしい女子高生になってしまっているのだから。

俺にとってはまったくとばっちりもいいところなのだが、
この鉄道会社が運行している全ての電車は、通勤時に「TS専用車両」と化してしまうのだ。
これは、いわゆる「女性専用車両」がもっと進んだものだと思ってくれ。
どんなに啓蒙しても撲滅できない通勤電車の痴漢被害に女性団体がキレまくって社会問題化した挙げ句、
だったら電車に乗る間は性別が逆転しちゃえばいいじゃない……というとんでもない結論に至り、
最新科学を結集したこの電車が作り出されてしまったのだ。
つまり。
俺の周囲を取り囲んでるリーマン風のおっさんどもは、電車を一歩外に出ればOLおばちゃんになる。
俺だってこの電車を一歩出れば、ギリギリ180に身長が届く背の高い方の男子高校生になる。
容姿も変わるし、服装も自動的に変わってしまう。そういうしくみなのである。
細かい事は聞くな。最新科学の結晶である電車のしくみなんか、一高校生の俺に聞かれてもわからん。
77名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 14:26:37 ID:FFD6THmI
(つーか、このおっさん……いや、おばさん連中の厚かましさはなんとかならんのかっ。
 お前ら絶対、TS車輌が出来るまではもっと早い電車に乗ってただろ……!)

毎朝のように繰り返す悪態を、俺はこの朝もやっぱり吐いてしまっていた。
TS電車は確かに痴漢被害をほぼ根絶したが、電車に乗っている間は「性的弱者」では
なくなるんだとわかったとたん、一番図に乗ったのは「普段でも別に性的弱者ではない」
おばさん連中だったのだ。
痴漢に遭うことがなくなったと思えば、平気で遅刻ギリギリまで電車を遅らせる。
乗車マナーも悪い。車内限定で手に入れた腕力と体格を職場の憂さ晴らしに振るいまくる。
そう、こうやって、若くて華奢な女の子になっちまった俺の足を踏んだり平気でドツいたり……!

「い、っ……いたっ、いてっ……! ち、ちくょ……うぐ」

別に俺、痴漢したこともなければやろうと思ったこともないのに!
何でこんな目に遭わなきゃなんねーんだよ!
ていうか、このおっさ……ババァ連中、体臭がくせぇ! 加齢臭か! 吐き気がするわ!

「……君、大丈夫?」

急に、アタマの上から声をかけられた。
見ると、男の俺でもびっくりするようなイケメンのリーマンがそこにいた。年齢は三十いったかどうか。
つまり、電車の外へ一歩出れば、小雪とかハセキョーみたいな背の高いスレンダーなアラサーの超美人、
ということになるのか。

「毎朝、大変そうだよね。ずっと見てたんだよ」
「へ……? 俺をですか?」
「あはは、その可愛い見た目で俺とか言われると、違和感あるなあ」

いや、そんなこと言われても。電車に強制TSさせられた自分の顔なんか、まじまじ見ませんし。
78名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 14:27:02 ID:FFD6THmI
「通れるかい? こっちにおいで。少しは楽になるよ」

そのイケメ……お姉様は、中年どもを自分の身体で防ぎつつ、電車のすみっこへ俺を導いてくれた。
そのおかげで背中は電車の扉、サイドは電車の壁になる。
前面はそのイケメ……お姉様が俺を守ってくれる格好だ。

「これで大丈夫かな。壁の方に身体向けて、じっとしていればいいよ」
「あ、ありがとうございます。でも、代わりに……えっと、あなたの方が」
「私は大丈夫。気にしないでいいから」

やばい。何か俺、ちょっと胸がときめいた。
あれか。女が男に惚れる瞬間ってこういうヤツか。優しさ大事。今後のために憶えておこう。

「何なら、今度から毎朝、こうやって守ってあげてもいいよ。通勤時間、一緒みたいだし」
「え……ま、マジですか? ほんとなら嬉しいですけど……」
「ただ、条件がひとつ……あるんだよね」
「え?」
「目的地に着くまで……私が何をしても、絶対に抵抗しない、声を上げないこと……」
79名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 14:28:00 ID:FFD6THmI
そのイケメ……お姉様の、手が。
撫でるように、俺の胸元を這う。

「え、ちょ……?! な、何して……」
「あれ、条件、呑めないの? それとも、私に触られるのは嫌?」
「え、あ、そ……えっ? えええっ……?!」

これが本当に男なら、たとえイケメンだろうと何だろうと力尽くで拒絶する! 俺はホモじゃねぇ!
い、いやしかし、このイケメ……お姉様は、本当なら小雪とかハセキョーみたいな……!
そんなお姉様にナデナデされてるとかどんなご褒美だよ! 抵抗する気なんか起きるか!
い、いやでも、今はでもイケメ……いやでも本当はお姉様……?!

「……ふふっ。くすくす……。戸惑ってる姿も可愛い……」

混乱してる俺をよそに、イケメ……お姉様の手が、俺のセーラー服のスカートを持ち上げる。
内股へそっと触れた掌が、つつ、つつっ……と、股間の方へ這い上がって――――――


-------------
というところで一旦打ち切る。
気が向いたら続き書きます。
80魔法少女キューティエアリィ 第七話:2011/02/09(水) 15:41:46 ID:q/G0tXjR
ありゃ、なんだか私がインフルエンザでぶっ倒れている間いろいろあったみたいですね。

そうなんですよねぇ、文章力ないくせにこんなSS書いちゃって・・・
もうしわけないです。

最初エアリィさんにもエロ成分少し混ぜようかなと考えたこともありました。
でも、エロ混ぜちゃうと大樹の誠実さとか家族を守っていこうっていう気持ちが否定されるような気がして・・・
ちょっと書けなくなってしまいました。
ごめんなさい。

その代わりと言っちゃあなんですが、ちょっとえっちぃエピソードを少しだけ入れていこうとはしているつもりです。

それが将来的にエスカレートしてグチョグチョエロエロになるか、まったくえっちくなくなってしまうとかわかりませんが・・・

では、これからエアリィさん第七話投下します。
81魔法少女キューティエアリィ 第七話−1:2011/02/09(水) 15:42:25 ID:q/G0tXjR
エアリィ「私だって、一人でやれるもん!」
エアリィ「いっくわよぉお!!!エアリィボウ!!」
エアリィの手の中にエアリィボウが現れる。
そして・・・エアリィの頭の中に自然と呪文が浮 かび上がり、呪文の詠唱を始めた。
エアリィ「風を纏いし桜色の矢よ、我が力となりて我に仇なす全ての禍へ切り裂き貫き通せ!
エアリィ!トルネード!!」
ヴーン
キューーー ン
エアリィが呪文を唱えると、エアリィの目の前に巨大なピンク色の魔方陣が現れる。
そ してエアリィの弓から放たれた無数のピンク色の矢に風が帯電しながら纏わりつき、
一つ一つがドリルのように回転しなが ら無獣へと向かっていった。

ドンッドンッドンッドンッドンッ
��
第七話「Glare!私、絶対にあきらめない!」

そして矢が当たると、無獣の体に抉れたような穴がいくつも開いた。

ギャァァァァァァン

ミーヤ「あら、今日はずいぶん強いじゃない。どうしちゃったの?エアリィ。」

エアリィ「・・・ど、どうしちゃったの?私・・・」
スピカ「おどろいた・・・本来、呪文詠唱に伴う魔方陣形成は魔法少女の上位魔法なのに。」
エアリィ「上位魔法?」
スピカ「ええ、いつも使っている技ってそのまま技名を言えば発動していたでしょ?」
エアリィ「ええ、そうね。あまり気にしたことなかったけど。」
スピカ「言ってみればいつも使っている呪文詠唱なしの簡易魔法ね。
技の発動はすぐに行われるけど、その分威力は弱いわ。」
エアリィ「え、じゃあさ、いつもその上位魔法?っていうの使えばいいんじゃないの?」キラキラ
スピカ「あなた、いつも呪文頭に浮かんでくる?こないでしょ?」
エアリィ「・・・こないわね確かに。じゃあ、その呪文覚えて唱えればいいんじゃないの?」
スピカ「それじゃ意味ないのよ、頭に浮かんでくるってことは、
あなたに呪文発動権限が与えられているってことなの。」
スピカ「すごいわ、アーシィだって上位魔法はまだ使えないのに。」
エアリィ「なんで今日は使えるのかな?」
スピカ「うーん・・・良く分からないけど、もしかしたら今のあなたは女性的割合が大きくなって、
魔法少女としての純度が高くなっているからかもしれないわね。」
エアリィ「そうだったのね。」
エアリィ「ってことはさ、もし私が純粋な女の子だったら、超強かったってこと?」
スピカ「そうとも限らないわよ。アーシィだって純粋な女の子だけど、まだここまで強い魔法は使えないでしょ?」
スピカ「もしかしたら、今まで抑えられていた力が女性的割合が大きくなって力が解放されたのかもしれない。」
エアリィ「すごいすごい!女の子の日って辛いばかりじゃないのね!
よーし、一人でやっつけてアーシィを驚かせちゃうんだから!」

グジュルシュゥゥゥゥ
みるみる無獣の傷ついた部分が回復していった。
エアリィ「か、回復していく・・・?」
82魔法少女キューティエアリィ 第七話−2:2011/02/09(水) 15:42:52 ID:q/G0tXjR
ミーヤ「ご相談は終わったかしら?話に夢中になっているとやられるわよ。」

ギャァァァアァン
体が回復した無獣が翼を羽ばたくと、羽をミサイルのように飛ばしてきた。
キィィィン
ドドドドドッ
エアリィ「きゃっ!あ、あぶなかった・・・」
エアリィは寸前に回避し、羽が着弾した場所は地面が大きくえぐれていた。
エアリィ「結構威力が強いわね・・・気をつけなくちゃ。」

クワァァァン
無獣は口を大きくあけた。
そして・・・
ブァァン
ィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!

エアリィ「きゃ!!な・・・なにこれ!!!耳が!!!」
ィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!
エアリィ「ちょ、超音波??これじゃ呪文詠唱どころじゃない・・・」
エアリィ「こ、こんなときアーシィだったら、どうやって戦う??正面突破はダメよね・・・っくはっ
きっつぅぅ・・・」
エアリィが耳を押さえていても無獣の超音波に対してあまり効果はなかった。

そして無獣は翼を使ってエアリィを叩き落す。
バシィィィィ!
エアリィ「きゃあ!」

エアリィは地面に叩きつけられてしまった。
エアリィ「ぐっ・・・近づいてはダメね・・・」

エアリィ「アーシィなら・・・そ、そうだ・・・後ろから回り込めば・・・」

エアリィは無獣の背後に回り込み、狙いを定める。
幸いにも無獣の超音波を回避することができた。
エアリィ「こ、ここなら・・・」

エアリィは呪文を思い浮かべる。
エアリィ「清浄なる大気よ我が腕に宿り、我とともに・・・・」
バァァン!!
呪文詠唱の途中で無獣の尾がエアリィを襲う!
エアリィ「キャーーーッ」
エアリィは無獣の攻撃を防御姿勢で防ぐ。

エアリィ「っつぅぅ・・・後ろからの攻撃・・・読まれてた・・・」
83魔法少女キューティエアリィ 第七話−3:2011/02/09(水) 15:43:26 ID:q/G0tXjR
気をとりなおして再び呪文詠唱を始める。
エアリィ「清浄なる大気よ我が腕に宿り、我とともに目前の敵を打ち砕け!
エアリィ!インパクトぉぉぉぉ!」
エアリィの握りしめた拳に魔方陣が浮かび上がり無獣へパンチを叩き込む。

ギャァァァァン
無獣の尾がはじけ飛ぶ。
しかし、傷が回復し再び尾が形成された。
グジュルルルル
そして口をエアリィに向ける。
ィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!
エアリィ「!!!うううっまた超音波!離脱しなきゃ・・・」
エアリィは超音波の届かない場所まで離れた。

エアリィ「アーシィだったら・・・傷が回復する前に攻撃するわよね・・・ってことは・・・」
エアリィ「ダメージを与えられないわけじゃないから・・・下から回り込んで・・・うーん・・・」

スピカ「エアリィ!危ない!!」
ガイィィィン!
エアリィに飛ばされた羽はスピカのシールドで間一髪防がれた。
エアリィ「!ここまで飛んで来るの!?」

エアリィ「あ、ありがとう・・・はぁはぁ・・・さ、作戦考えている暇がない・・・」

ミーヤ「あら、エアリィさん、最初の勢いはどうしたのかしら?
ちょこまかと動き回っているみたいだけど、もしかしてアーシィの真似事でもしているの?」
エアリィ「うるさぁぁい!エアリィ!インパクトぉぉぉぉ!!」
ヒョイ
ミーヤはエアリィのパンチを軽々と避けた。
ミーヤ「今の相手は私ではないでしょ?
ほら、よそ見をしていると。」

ドッガァァァァン
エアリィ「キャァァァァァ!!!」
ミーヤ「ほら、ね。」
エアリィ「ぐっ・・・・やっぱり私一人じゃだめなの???」
ミーヤ「あああ、いいわねぇその絶望にゆがむ顔。ゾクソクしちゃう。」

エアリィ「こんのォ!変態!」
エアリィ「い、今は無獣に集中しなきゃ・・・懐に入り込んで・・・ううん・・・
前から行ったら超音波でやられちゃう・・・」
84魔法少女キューティエアリィ 第七話−4:2011/02/09(水) 15:44:19 ID:q/G0tXjR
ミーヤ「はーぁ・・・いつものエアリィらしくないんだから・・・つまんない。
そろそろ終わりにしていいかしら?」

エアリィ「いつもの私らしくない??ふ・・・ふふふふっ」
エアリィ「そうか、そうよね。やーめた!うん、私らしくないよねぇ。
そりゃ、アーシィの真似事してもうまくいくはずないよね。」
エアリィ「ミーヤぁ!ありがと!大事なことに気がつかせてくれて!」
ミーヤ「何を言ってるのかしら?」

エアリィ「やっぱり私は正面突破のエアリィちゃんですよね!」ウンウン
エアリィ「せっかくパワーアップしているんだもの、やってやりますか!」

エアリィ「よしっ!集中!!」パァン
エアリィは自身の顔を両手で叩いて気合を入れる。
エアリィ「私は絶対に負けない!!ミーヤ!覚悟しなさい!」ビシィ
エアリィ「いっけぇぇぇ!!」

エアリィは無獣の正面に立ちはだかる。

ィィィィィィィィィィッィン!!!!!

エアリィ「っく!きっついけどぉ・・・まずはあのうるさいお口を黙らせないとね!!!」
・・・・
エアリィは大きく深呼吸をし、攻撃をすることだけに集中した。
エアリィ(心落ち着かせれば大丈夫・・・頭に呪文が浮かんでくるわ・・・)

エアリィ「雷纏いし大気の渦よ、わが衣となりて我らに仇なす全ての者を貫き壊せ!
エアリィ!スピアぁぁぁぁぁ!!!」
バチッバチバチバチバチィィィ
エアリィの周囲が帯電を始め、体全体が風で覆われ、無獣に向けて槍のようなキックが放たれる。
ヴーーーン
そして無獣の面前にピンク色の魔方陣が現れ、魔方陣ごと無獣の顔にキックをねじ込んだ。
すると、超音波は鳴りやみ、無獣の顔は跡形もなく吹き飛んだ。
グジュルジュルジュル
エアリィ「こんなになっても回復するの!?次よ!」

間髪入れずに次の攻撃態勢に入る。

エアリィ「風を纏いし桜色の矢よ、我が力となりて我に仇なす全ての禍へ切り裂き貫き通せ!
エアリィ!トルネード!!」
ヴーン
キューーー ン
エアリィが呪文を唱えると、 エアリィの目の前に巨大なピンク色の魔方陣が現れる。
そ してエアリィの弓から放たれた無数のピンク色の矢に風が帯電しながら纏わりつき、
一つ一つがドリルのように回転しながら無獣へと向かっていった。

ドドドドドドッ

無数の矢が無獣へ突き刺さり、爆ぜた。

グゲェェェェェェェァァァ!!!

無獣の体は原形を留めないほどダメージを負ったが、無獣は徐々に回復し始める。
グリュリュリュリュリュ・・・・
85魔法少女キューティエアリィ 第七話−5:2011/02/09(水) 15:44:54 ID:q/G0tXjR
エアリィ「回復する前にホールドよ!」
スピカ「わかったわ!ホールド!座標x5645y12081z346!無獣を固定化!」

無獣の周りに光の輪ができる。
その輪は回りだし、少しずつ速くなっていった。
速くなってくると、 ランダムに無獣の周りを回りだし、ついには球体のようになって無獣を囲んだ。
シュンシュンシュン
カキーーン

エアリィ「我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・ウィンドヴァーゴ!」��
エアリィの持つ弓が光を帯びて形状を変える。��

エアリィ「風よ我の放つ矢に祝福を、大気を震わせ我に抗う者を滅せよ!
エアリィ!シューティングスター!!!」

バババババババッ
無獣の体中にまるで的のように魔方陣が無数に現れた。
エアリィ「こぉれぇでぇ!最期よぉぉぉぉぉぉ!!!!」
そして、エアリィが矢を放つ
全ての魔方陣に矢が命中し、魔方陣を巻き込みながら矢が回転して無獣の体を貫いた。
バシュゥゥゥゥゥ

グゲェェ・・・

無獣が断末魔を叫ぶより早く全てが消滅した。

エアリィ「次!」
エアリィ「雷よりも速く、我に光の翼を授けん!
エアリィ!ライトニングウィング!」

エアリィが呪文を唱えるとエアリィの背中に魔方陣が現れ翼が生える。

ミーヤ「またかぁぁぁぁ!!!ちくしょぉぉぉぉ!」
ドゴォォォォン
ミーヤはエアリィ目がけて攻撃を仕掛ける・・・が、既にそこにはエアリィはいなかった。
ミーヤ「なっ?私の攻撃を避けたぁぁぁ??」
エアリィ「遅いわよ!」
バシィ
ミーヤ「ぐぅっ!この私が速さで負けるなんてぇ!!」
エアリィはミーヤに圧倒的な速さで連撃を加える。
ミーヤ「ふっっざけるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ミーヤは辛うじてエアリィの攻撃を防いでいたが、反撃できず防戦一方であった。

エアリィ「エアリィ!インパクトぉ!」
ドンッ
ミーヤ「ぐはぁぁぁぁっ!はぁはぁ・・・そんなバカな!」
エアリィ「これで終わりよ!」
ミーヤ「どこだ!どこにいる!」
86魔法少女キューティエアリィ 第七話−6:2011/02/09(水) 15:49:31 ID:q/G0tXjR
エアリィ「風よ我の放つ矢に祝福を、大気を震わせ我に抗う者を滅せよ!」
ミーヤ「上か!!!」
ミーヤ「させるかっぁぁぁぁ!!」

エアリィ「あたしの生活を邪魔する奴は許さない!エアリィ!シューティングスター!!!」

ミーヤは放たれた矢に向かって行った。

しかし、ミーヤに矢が当たる瞬間のことであった。

イオ「ちょっとイタズラが過ぎるね。」
イオが立ちはだかり、手を翳すとイオの目の前で止まった。

イオ「こんな高エネルギーのものがミーヤに当たったら大変なことになるよ?」
イオが矢に触ると何もなかったかのように矢は消え去った。

その直後、
イオ「エアリィ、今日の遊びはおしまいだ。また会おう。」
エアリィ「!見えなかった!?」
イオがエアリィにトンと触れるとそのまま後方に弾き飛んだ。
エアリィ「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」

イオ「さあ、ミーヤ帰るよ。」
ミーヤ「イオ・・・!」シュン

エアリィ「ぐぅぅぅ・・なんなの?あいつ・・・ミーヤ以上じゃないの・・・!」
スピカ「イオは要注意ね。」

そして彼女たちが気づかないところでこの戦いを見ていた人影があった・・・

???「泥臭い戦い方ね・・・もっとスマートにいかないのかしら。」
???「まあ、勝ったんだしいいじゃないか。」
???「先輩なんだからしっかりしてもらいたいものね。」
???「さあ、帰るぞ。」

スピカ「ん?この反応は?・・・無くなった・・・気のせい?」
スピカ「ほら、シャンとしてこの後は人助けよ。」
絵梨「そ、そうね・・・」

絵梨「急がないと雪の中じゃ凍えちゃう!」
絵梨「あれかな?」

絵梨は雪の中倒れている男性を見つけた。

絵梨「大丈夫ですか!?」
男性「う・・・・うぅーん・・・こ・・・こは?」
絵梨「雪の中倒れていたんですよ。とりあえず建物の中に入りましょう。」

絵梨は男性の話を聞いてみると、先日雪山登山をしていたときに、仲間が自分の不注意で滑落してしまい、
自分だけ生き残ってしまったということがあった。
そして償うこともできずに悲しみにくれていたところ気がついたら雪の中に倒れていたということであった。
絵梨は彼の家族に連絡をして事情を説明した。
あたたかい家族に触れて彼も少しずつ回復していくことだろう。
87魔法少女キューティエアリィ 第七話−7:2011/02/09(水) 15:49:56 ID:q/G0tXjR
・・・
そして、絵梨はペンションに戻るとみんな起きていた。

美夜子「絵梨ちゃん、どこ行ってたの?みんな探してたんだよ?」
絵梨「あ、あのね・・・朝早くに目覚めちゃって散歩してたの。」
紗英「そういう時には連絡しておいたほうがいいわよ。皆心配するから。」
絵梨「ご、ごめんなさい。」シュン
紗英「さ、朝御飯食べましょ。」
美夜子「うん、お腹ぺっこぺこ。ささ、絵梨ちゃんここに座って?」
絵梨「う、うん。」
美夜子「いっただきまーす!」
絵梨「いただきます。」
アキ「ねね、今日はさ頂上から反対側の山に降りて麓にある温泉行かない?」
トモ「お、いいねー行こう行こう!」
美夜子「じゃあ、お風呂セット持っていかないとね〜」
絵梨「美夜子ちゃんのお母さん・・・あの、私・・・アノ日だから・・・」
紗英「そうねぇ・・・湯船に入らなければ大丈夫よ。
体だけ洗って早めに出て休憩スペースで休憩しておくといいわ。」
アキ「さあ、そうと決まればちゃっちゃと食べて出発だ〜」
美夜子「あーん、待ってよぉ。まだ食べるの〜」
トモ「早く早く!」
絵梨「ふふふっ美夜子ちゃん面白いですよね。」
紗英「そうね。私達の自慢の娘よ・・・」

スキー場!!

絵梨「みんなスノボやるんだ。私はスノボしたことないからスキーでいい?」
美夜子「いいよー。でも、あたしたちもそんな上手じゃないけどね。」
アキ「じゃ、行こうか!」

絵梨は小さいサイズの体とスキーに最初は戸惑っていたが、少しずつ慣れていき、学生時代に鳴らした腕で華麗に滑った。
美夜子「絵梨ちゃん、すごい!やっぱり一人でスキーに来ることはあるねぇ。」
トモ「うんうん、コブの斜面もひょいひょいだもんね。」
アキ「こんなにちっちゃくて可愛い子なのにね。」
紗英「この激しい滑り方・・・どこかで見たような??」
88魔法少女キューティエアリィ 第七話−8:2011/02/09(水) 15:52:49 ID:q/G0tXjR
絵梨「うううっ・・・だいぶ・・慣れたけど・・・コブを越えるたび・・・おっぱいが・・・痛い・・・」

美夜子「すごいすごーい、絵梨ちゃん上手だねぇ。」
絵梨「はぁはぁ・・・昔よくスキーに行ってたからね。」
トモ「昔?」
絵梨「あ、ううん、こっちの話。でもさ・・・女の子って辛いよね・・・激しく滑るとおっぱいが痛くて・・・」
美夜子「へぇーーー絵梨ちゃん辛いんだぁ・・・あたしたちはぜんぜん痛くないよねぇ。」
アキ「うんうん、絵梨ちゃん・・・それはあたしたちに対するあてつけかな?」
絵梨「え、いあや・・・その・・あははは。」
トモ「みゃこ先生、これはお仕置きせねばなりますまい。」
美夜子「そうですな、トモ先生」
アキ「絵梨ちゃん・・・覚悟しなさーい」
絵梨「きゃぁぁぁぁ。」
アキ「雪の中に放り投げてしまえ!」
アキトモ「「せーの!」」ポポポイ
ボスッ
絵梨「や、やめてぇぇぇごめん、ごめん!」
美夜子「ほれ埋めてしまえ固めてしまえ!」ザックザックパンパン
トモ「ふぅ・・・正義は勝つのだ!」
絵梨「ううう。ひどいよお。」
アキ「ね・・・固められた絵梨ちゃん見てみなよ・・・」
美夜子「!雪で固まってるのに、絵梨ちゃんの胸が主張してるよ!」
トモ「なんか、あたし達、余計に惨めに感じないか?」
美夜子「ううう・・・はぁ・・・まだ、中学生だしこれからこれから!あははは。」
アキ「さ、我々は絵梨ちゃんなんかほっといて温泉に向かいますか。」
美夜子「そうですな。温泉入って美味しいお昼食べましょう。」
絵梨「あーん・・・置いていかないでぇぇぇ」ジタバタジタバタ

そして温泉へ・・・

美夜子「あー汗かいたぁ。びしょびしょだよお。」
絵梨「みゃこちゃんはコケまくってたからねぇ。」
トモ「うんうん、滑るというより転がり落ちてたよね。」
美夜子「でも!最後の方は少し滑れるようになったもん!」
アキ「最後ってほとんど平らだったじゃない。」
美夜子「むぅぅぅぅ。少しは上達したもん。」
紗英「さ、入るわよ。はい入浴券。」
アキ「ありがとうございまーす。」
絵梨「どうも。」
美夜子「・・・絵梨ちゃん?」
絵梨「なあに?」
美夜子「そっち・・・男湯だけど?」
絵梨「?」
アキ「私達はこっちでしょ。」
絵梨「!!あ、あああはは、そうそう、こっち、私はこっち。冗談ですよ冗談。」
美夜子「やだなぁ絵梨ちゃん、面白いんだから。」
トモ「あまりに自然に入ろうとするからツッコミ忘れるところだったよ。」
絵梨(お、女湯・・・トイレまでは行けたけど・・・女湯はまずくないか??)
アキ「さ、いこいこ。」グイグイ
絵梨「あ、アキちゃん引っ張らないでぇ。」
89魔法少女キューティエアリィ 第七話−9:2011/02/09(水) 15:53:43 ID:q/G0tXjR
キャイキャイ
ワイワイ

美夜子「あっちゃあ、こんなところにアザが出来てるよ。」
トモ「きっと盛大にコケた時だね。」
アキ「あ、トモちゃんのブラかわいい!」
トモ「いいでしょー」
美夜子「あれ?絵梨ちゃん、そんな端っこでどうしたの?」
絵梨「え・・・あはは・・・な、なんでもないよ・・・///」マッカッカ
絵梨(みんな・・・みんな裸・・・裸だよおお・・・いいんでしょうか・・・私がこんなトコロに居て。)
美夜子「絵梨ちゃん真っ赤だよ?大丈夫?」
絵梨「うん・・・(うわぁぁ、目、目の前にみゃこのおっぱいが・・・)」ドキドキ
美夜子「絵梨ちゃんなんで目を閉じてるの?早く脱いじゃお?手伝ってあげようか?」
絵梨「いいよ!自分で!自分でできるから!」
美夜子「そう?じゃ、先に行ってるね。」ペタペタ
ガラララ
絵梨「はぁ・・・さっさと体洗って出よう・・・」ヌギヌギ
ペタペタ
ガラララ

カコーン
キャイキャイ
キャハハハ

絵梨「みんな盛り上がってるなぁ。ここなら皆の姿見えないからいいか。」
ジャバー
トモ「あ、絵梨ちゃんあんなところで洗ってる!」
アキ「髪洗ってる時にそーっと近づいてやろうぜ。」

絵梨「はぁ・・・髪長いと洗うの大変だなぁ」ワッシャワッシャ

ソーット
トモ「なにそんな端っこで洗ってるんだよっ」ムギュゥ
絵梨「わひゃぁぁぁ!つ、つかんでるの誰ぇ?」
トモ「わ、大きいなぁ・・・柔らかい・・・いいなぁ。」モミモミ
絵梨「やぁぁん・・・トモちゃん!そんな揉まないでぇぇぇ。」
アキ「絵梨ちゃん、スタイルいいよね。」
美夜子「うんうん、いいなぁ。」
絵梨「い、いつまで触ってるのおおお。」
トモ「あ、ごめんっ」パッ
絵梨「ううう。ひどい。」
美夜子「ごめんごめん。そんな端っこにいないでさ。こっちにおいでよ。」
絵梨「え、そんないいよォ。」
紗英「みゃこ、絵梨ちゃんアレでしょ?そんな無理強いしないの。」
美夜子「あ、そうか!ご、ごめんなさい・・・」
絵梨「ううん、いいの。こっちこそごめんね。」
バシャー
絵梨「先上がってるね。」

ガラララ
絵梨「はぁ・・・心臓に悪いよ・・・」ドキドキ
絵梨「私ってそんなスタイルいいのかな・・・」
90魔法少女キューティエアリィ 第七話−10:2011/02/09(水) 15:54:27 ID:q/G0tXjR
・・・
絵梨「みゃこ達が上がってくるまで休憩所で寝とくかぁ・・・今日は朝早かったし・・・ふぁぁぁ」ネムネム
絵梨「すごい強い魔法使えたけど、あのミーヤと一緒にいるぬいぐるみ・・・あんなに強いと思わなかった・・・」
絵梨「いつかはあんな強いのと戦わなくちゃならないのか・・・な・・・ふぁ・・・」スースー

・・・
美夜子「絵梨ちゃん、絵梨ちゃん、起きて。」ユサユサ
絵梨「ん・・・ふぁぁ・・・みゃこか・・・今日学校は?」
美夜子「絵梨ちゃん?今スキーに着てるんだよ?」
絵梨「あ・・・そうか・・・ムニャムニャ」
美夜子「寝ぼけてるの?大丈夫?」
絵梨「うん・・・大丈夫・・・」
美夜子「さ、お昼食べよ。向こうにみんないるよ!」
絵梨「うん。ありがとう。」

こうして皆で少し遅めのお昼を食べ、ペンションまで戻っていった。

美夜子「はぁぁぁ、つっかれたぁ」ヘトヘト
トモ「うん、こりゃ明日筋肉痛かなぁ。」
アキ「みゃこ大分うまくなったよね。」
絵梨「うんうん、すごくうまくなったと思うよ。」
美夜子「ほんと?えっへん!」
絵梨「あははは。」
トモ「みゃこはすぐに調子乗るんだから。」
アキ「ねね、絵梨ちゃん明日あたしにスキー教えて!」
トモ「うん、あたしも教えてほしい!」
絵梨「ごめんね・・・明日の朝帰る予定なんだ。」
美夜子「えー!もうちょっと滑ろうよー」
絵梨「みんなはいつまでいるの?」
アキ「えっとね、火曜日の朝帰るつもりだよ。」
美夜子「火曜日までとは言わないからぁ。」
絵梨「ごめんね。明日帰ったらちょっと用事があるの。」
トモ「うーん、しょうがないか。」

そして翌日スキー場の最寄り駅・・・

絵梨「じゃ、私は先に帰るね。」
美夜子「うん、また塾でね。明日美ちゃんによろしく。」
絵梨「うん。」
アキ「楽しかったよ。またあたしたちと遊んでくれるかな?」
絵梨「もちろん、また遊ぼうね。」
絵梨「いろいろとありがとうございました。」ペコリ
紗英「いいのよ。またうちの美夜子と遊んであげてね。」
絵梨「はい!是非!じゃ、またね!」フリフリ
トモ「またねー」
美夜子「またねー」

絵梨「最初はどうなることかと思ったけど、なんとか大丈夫だった・・・」
絵梨「楽しかったな。子供の時に戻ったみたいに大はしゃぎしちゃった。」トコトコ
絵梨「みんないい子だった。ああいう子たちだったらみゃこは幸せだね。」トコトコ

プシュー
プワーン
ガタンゴー
91魔法少女キューティエアリィ 第七話−11:2011/02/09(水) 15:55:43 ID:q/G0tXjR
絵梨「さて、明日から仕事だけど・・・それまでにアレ終わるかな・・・はぁ」
絵梨「とりあえず帰ったら明日美におみやげ渡そうかな。」
パカッ
ポチポチ
絵梨『今帰ってるんだけど、夕方会わない?おみやげあるし、話ししたいことあるし。』
ヴーンヴッヴーン
明日美『いいわよ。いつもの喫茶店で待ち合わせしましょ。』
ポチポチ
絵梨『了解』

カタタンカタタン

絵梨「さてと、強くなれれば私達でもミーヤに対抗出来ることがわかった。
とりあえずあのイオとか言うのはまた考えないといけないけど・・・」
絵梨「普段の状態でも上位魔法が使えるようになればいいんだけど・・・」

そして到着・・・
そしていつものカフェ

明日美「待った?」
絵梨「ううん、私もさっき着いたばかり。」
絵梨「はい、おみやげ。」
明日美「ありがとう・・・おまんじゅう?」
絵梨「うん、温泉まんじゅう。おいしいよ。」

絵梨「そうそう、お母さん役ありがとうね。」
明日美「なんどもやりたくないわ。これっきりにしてね。」
絵梨「わかりました!恩に着ますぅ」スリスリ

そして絵梨は上位魔法のことを明日美に伝えた。

明日美「へぇ・・・上位魔法ね・・・」
絵梨「うん、これがあればミーヤにも対抗できるとおもうの。」
明日美「でも、どうやったら使えるようになるのかしら・・・」
絵梨「私の場合は特殊な条件があったから使えたみたいだけど・・・」
明日美「普通に使えるようになるにはどうしたら良いかってことね。」
明日美「アル、アル?聞こえるかしら?」
アルデバラン「聞こえているよ。」
明日美「上位魔法ってあるわよね。」
アルデバラン「うん、あるよ。」
明日美「単刀直入に言うわ。使えるようになるにはどうしたらいい?」
アルデバラン「このまま無獣を倒し続けてレベルをあげるか・・・」
アルデバラン「他には魔法少女が4人集まると使えるようになる。」
明日美「無獣を倒し続けるって、どれくらい?」
アルデバラン「さぁ・・・あと5匹かもしれないし、50匹かもしれない。」
明日美「全くわからないってことね。」
明日美「じゃあ、もしかしたら4人集めた方が早いかもしれないわね。」
アルデバラン「ただ集めるだけではだめだぞ。
全員の気持ちが同調できるようにならないとパワーアップはできない。」
明日美「わかったわ。ありがとう。」
絵梨「私と明日美ちゃんだってこんなに仲良くなれたから大丈夫だよ。」
明日美「そんな簡単に行けばいいけど・・・」


次回予告
苦戦しつつも上位魔法の発動によって無獣を撃退したエアリィであった。
ミーヤをも上回る力である上位魔法、その獲得までの道程は険しい。
そんなある日、絵梨たちの前に現れたのはスーパーお嬢様?
次回「Happy!お嬢様急接近!」
アーシィ「あなたに全てを克服できる力があるかしら?」
92魔法少女キューティエアリィ 第七話:2011/02/09(水) 15:58:38 ID:q/G0tXjR
さて、今回はこれでおしまいです。

明人以外の助けた人間の人物像を全然掘り下げていないですねぇ。
まあ、今後の展開にかかわらない人物たちなのであまり深く掘り下げてもなぁと思っています。


次回は新キャラが出てきます。

では、しばしお待ちください。
93名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 16:28:44 ID:n/WtAqoE
まずは、作者さん乙。
94名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 18:35:29 ID:N0bXhDqJ
彼女いない男友達が交代交代で彼女役やるのが好きダス
95名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 18:37:01 ID:lD891496
エアリィ乙
女学生の他愛ないやりとりが妙にツボりましたぜ
>>79
こっちも乙、どう見ても罠ですry

むかしYAT安心宇宙旅行で、
不細工男ほど美女になるなんてエピソードがあったのを思い出しますた
96名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 22:52:22 ID:Wl+grcuS
>>91乙です

>絵梨「私ってそんなスタイルいいのかな・・・」
もう片足半分まで突っ込んでるな・・・はてこのままどうなってしまうのか・・・・
97名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:53:35 ID:FFD6THmI
【TS電車・つづき】

頭の中はパニックだった。
どうすればいいのかわからず、俺は身体を硬直させることしかできない。
そのうちに、スカートをまくりあげて内股に触れているイケメ……お姉さんの手が。
俺の股間に、触れた。

――ズクンっ。

「……っ?! うあ……」

声が出そうになって慌てて手で口元を押さえる。
なんだコレ?! 男でいる時にはそりゃ人並みに自分のアレを触ることもあるが、
何か全然違う。触られた感触が秘部だけに留まらずに、腰全体……っていうか、
胸元までブワッと波が来たような、何か凄い変な感じが――。

「くす……。キミ、感じやすいんだね。今の姿では、って但し書きがつくかもしれないけど」

イケメ……お姉さんが俺の耳元で囁く。
お姉さんは女子高生になってる俺の身体を背中から抱きしめて、胸の辺りを
さわさわと撫でながら、何も無い股間を優しく指先で圧迫してきてる。
男の時だったら、きっと、こんなの何でもない。そのくらいフェザータッチ。
なのに、なのに――なんだこれ、どうなってんだ、このお姉さん一体何してるんだ?!
わけわかんない、わけわかんないよ……!
98名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 23:58:12 ID:FFD6THmI
「……あ、残念。駅に着いちゃった」

お姉さんは突然言って、俺から手を離す。
電車の扉が開く。

「さ、降りましょ。キミもここで降りるんでしょ?」

混乱して戸惑うばかりの俺の手を取って、一緒に電車を降りる。
その瞬間、俺はいつもの男子高校生に戻って、お姉さんも――――――

――――いや、訂正。
女神が、そこに居た。
こんな美人、俺、今までの人生で一度も見たことない。

「あら、男の子の姿でも結構可愛いんだね、キミ。
 ……でも、残念。私、男の子って興味ないんだ」

悪戯っぽく笑って、お姉様――女神様は、一歩、距離を取る。

「契約、おぼえてる? また明日の朝、逢いましょうね」

つややかな長い黒髪を翻し、女神様が踵を返して歩き始める。
俺は言葉もなく、周囲の迷惑も顧みず、その場に呆然と立ち尽くして。
……下品な話だけど、その、下腹の方のアレでソレも立ったままで。
悠然と歩み去っていく彼女の後ろ姿が見えなくなるまで、見つめ続けていた。


-----
てなところで一端終わり。
明日またお会いできるかどうかは気分次第で。

>>80
良かった、杞憂だったようで何より。
でもエロ書きとしちゃあ異を唱えたい部分もちょっとあるけどね。
セックスしてない夫婦はいないし、愛とエロスは真剣に書く価値のあるテーマだよ。
できれば挑戦して欲しいなー。エロパロ的な意味で。
99名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 00:15:45 ID:o+t8tVba
その口調や指摘って荒れそうな雰囲気プンプンだからやめた方がいいよ。
100名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 00:57:20 ID:OyIVnAgb
>>98

お姉さまは調教うますぎだろwww
101TS専用車両:2011/02/10(木) 21:51:51 ID:rISvZ6lK
過去:>>76-79 >>97-98


 その日はもう授業にならなかった。あんな経験しといて勉強に身が入る訳がない。
 教師には怒られ、友達には病気じゃないかと心配され……。
 何をやってもそれだけ上の空だったんだろう。

「なあ、TS専用列車ってあるよな……?
 あれ、逆に男の方が痴漢されたり、そういうケース、ないのかな」

 昼休みにダチ連中とダベってた時に、それとなく話を振ってみた。

「ああ、あるらしいな。大人の女が若い女を痴漢して……まあ要するに、
 スケベなおっさんがうっかり可愛くなっちまった若い男に手出しちまうって。
 で、被害者は中身が男だから、女の子みたいに怯えて萎縮したりしねーから、
 ソッコーで声出してめでたく御用ってわけだ」
「そう思うと痴漢ってマジでバカだよな、見た目に騙されすぎだっつーの。
 中身が男だってわかってんのにさー」
「いや、それはしょうがないんじゃねーかな。こないだテレビでやってたけどさ。
 男ってアレだろ、脳味噌の構造的に視覚からの刺激で興奮するもんらしいから。
 痴漢みたいな我慢のできない変態は、目の前に美女とか美少女がいたらどうしても
 手を出しちまうってことらしいぜ。もう病気だな」
「そう思うと、あの電車作った連中の狙い通りってことなのかもね」

 そうか、そういうものなのか……。初めて聞いた。
 知らない事がいろいろとわかって興味深かった。
102TS専用車両:2011/02/10(木) 21:52:13 ID:rISvZ6lK
「じゃあ、男が女を痴漢するのも結構フツーにある……のか。
 つまり、その、美女が若い男に手を出す、というか」

 遠回しにそんな話をしてみたんだけど、友達には鼻で笑われた。

「要するに痴女ってことだろそれ。しかもレズ?」
「どんだけレアケースなんだよ。そんなん俺も遭遇してみてーわ」
「いやでも、その時って痴女は痴漢になってるんだろ? 嫌じゃね?」
「あ、そうか……でも、中身は女なんだから……いや、でも……うーん」

 お前らは俺か。
 でも、そういうものなんだろうな。きっと。
 実際遭遇したら、何もできなくて硬直しちまうわな……。

 そんなこんなで、その日の学校も終わって。
 家に帰る。メシ食って風呂入って、テレビ見て、普通に過ごす。

 だんだん、次の朝の通学時間が迫ってくる。

 俺、明日、どうしたらいいんだろう。同じ電車に乗るのかな……。
 早起きなんて苦手だけど、ちょっとだけ頑張れば「あのひと」をスルーするのは
簡単なんだと思う。そう、嫌なら簡単にスルーできるんだ。できるけど……。

『……はい、では次のニュース。先日から導入された強制TS電車ですが……』

 つけっぱなしのテレビから、気になる言葉が流れてきた。
 俺はふと、顔を上げる。

 ――――――――心臓が飛び出るかと思うほど、驚いた。

『こちらが、強制TS装置の開発者のおひとりでいらっしゃいます。
 外園凜博士です。本日は博士にインタビューを……』

 テレビの中でインタビューを受けているのは、紛れもなく。
 あの、イケメ……お姉様……女神様、だった。
103TS専用車両:2011/02/10(木) 21:58:38 ID:rISvZ6lK
今日はここまで。
次からはもうエロばっかなので、書きあげられる余裕のある時までお待ち下さい。
以下、予告らしきもの。

「……でも、俺……」
「だから、俺、って言うのは止めて。ほんとに今のキミに似合ってないから。
 できれば私とか、あたしとか。目一杯譲っても、ボク、が限界かな」
「い、いや……でも、俺……」
「あ、また俺って言った。
 今度言ったら、契約破棄だと見なして や め ち ゃ う よ ? 」

てな感じでやろうかと思ってます。
ではまた気が向いた時に。
104名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 00:09:01 ID:D5mT+acz
ああっ、やめないでください!

なんて言っちゃいそうになるな
TSって中毒性高すぐるな
105名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 16:28:07 ID:eu06h1G1
3代目支援所にアクセスできない件
106名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 17:58:12 ID:/aiVPbUU
繋がらなくなってるな
107名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 19:58:14 ID:LDd9Rj7w
なんだまた鯖落ちか?w
と思って見に行ったら403かよ……
108名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 20:03:29 ID:IIyTZpea
転送量オーバー?
109名無しさん@ピンキー:2011/02/12(土) 18:46:56 ID:C1twVK0c
避難所板のURLもテンプレに載せたほうがいいのかね。

>新々掲示板、立ち上げについて "管理"人◆e7GB6zM3a2 11/02/12(土)15:49 No.954 [返信]

>β掲示板にてアクシデントがあったため、
>γ掲示板を立ち上げる予定です。

>今回は有料レンタルサーバを契約しようと考えています。
>諸般の事情によりアフィリエイト導入するかもしれませんが
>予めご了承ください。
110名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 02:43:01 ID:cPwIlS2q
111魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/14(月) 10:18:26 ID:tL6kqzVJ
待ってないかも知れないけど、お待たせしました。
エアリィさん第八話完成しました。
推敲して今日の夜投下します。
112名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 13:44:16 ID:4PI8RjK6
(`・ω・´)マッテマシタ!
113名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 18:13:36 ID:W45lU3hX
(`・ω・´)ハヤクトウカシテクレ。ウツニナリソウダ・・・
114魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/14(月) 18:40:27 ID:1iqVnHKa
漫喫で投下しようと思ったが・・・
規制されててできんかったorz
115名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 20:07:56 ID:xuuRBhyQ
>114 どんまいだ。なに、気長に待つさね。
116魔法少女キューティエアリィ 第八話:2011/02/14(月) 22:23:21 ID:dyiYUY9u
こんばんわー

これからエアリィさん第八話投下します!

応援ありがとうござりますm(・ω・)m

ってか、投下のために立ち寄った漫喫代400円かえせぇぇぇw
117魔法少女キューティエアリィ 第八話−1:2011/02/14(月) 22:24:01 ID:dyiYUY9u
月曜日の早朝、大樹・・・いや絵梨は自宅で目が覚めた。

チュンチュンチチチチ
絵梨「ふぁぁぁ。ねむ・・・まだ終わってないけど・・・今日は仕事だし・・・一応大樹に戻ってみようかな・・・」
絵梨「リリース!」
絵梨の体が光り、体が大きくなっていく。

大樹「・・・ふう・・・とりあえず戻ったが・・・出勤までの2時間・・・ずっとこのままでいられるかが問題だな・・・」
大樹「まずはこの状態で、朝飯でも食っとくか。」

そして朝食後1時間が過ぎた頃・・・
大樹の体はピンク色の光りに包まれ絵梨に変身した。

絵梨「やっぱりまだ絵梨になっちゃうなぁ・・・でも、結構大樹のままでいられるようになってるね。」
絵梨「このままじゃどっちが本当の私か分からなくなっちゃう。」
絵梨「リリース!」
ピカッ
大樹「まあ、体が光り始めたら速攻トイレにでも駆け込むか・・・そうそう仕事休んでばかりもいられん。」
大樹「さてと、少々早いが出かけるとしますかね。
電車の中で戻りそうになったら途中下車しなきゃならんしな。」

大樹は意気揚々と仕事場へ向かうのであった。


第八話「Happy!お嬢様急接近!」��


一方明日美は・・・

ママ「行って来ます。出かけるときには戸締りお願いね。」
パパ「じゃ、行ってくる。」
明日美「うん!パパ、ママ行ってらっしゃい。今日は夜あたし塾だからね〜」
ママ「わかったわ。」
バタン!
明日美ママ「ふふふ、ずいぶん元気になって・・・それに楽しそう。」
明日美ママ「明日美のキラキラした笑顔が見られるようになってよかったわ。」
明日美パパ「ああ、そうだな・・・明日美がこんなに元気になるなんてまるで奇跡のようだ。」

・・・
明日美「上位魔法か・・・一体どんな感じなのかしら・・・早く仲間を見つけないとなぁ。」
明日美「それまでは効率よく魔法は使わないと、最近苦戦してばかりだし。
エアリィとの連携も強めないと・・・」
明日美「ふふふ、いろいろ考えることがいっぱいね。」
アルデバラン「そう言っている割に楽しそうじゃないか、明日美。」
明日美「あら、アル聞いてたの?女の子の独り言を盗み聞きするなんて男の子のすることじゃないわよ。」
アルデバラン「ごめんごめん、でも最近本当に嬉しそうだよ。」
明日美「うーん、そうねぇ。やっぱり親友ができたからかな?
ふふ、親友だなんて改めて言うとちょっと恥ずかしいけど・・・」
明日美「絵梨の存在が大きいと思うの。
彼女、事情はちょっと特殊だけど自分だけじゃない、他人のことを思いやれるすごくいい子だと思う。」
明日美「それに、あの子といると凄く元気をもらえるの。」
アルデバラン「そうだな。あの時の明日美の判断は正しかったわけだ。」
明日美「それは結果論でしかないし、出来ればこの戦いに彼を巻き込みたくはなかったけど・・・
でも、やっぱり一人は心細かった・・・仲間ができて嬉しいと思ってしまう。」
明日美「あたしって・・・ひどい子かな?」
アルデバラン「そんなことないと思う。巻き込んでしまったのは確かだけど、
彼も奴らを倒すのに積極的になってくれているし、どちらにしろ4人揃えなければならないんだ。」
明日美「そっか・・・あと二人・・・あの子みたいに私達に協力してくれる子ばかりだといいけど・・・」
118魔法少女キューティエアリィ 第八話−2:2011/02/14(月) 22:25:01 ID:dyiYUY9u
・・・
ここは明日美が通う桜山女子中学正門前
普段は女子中学生が賑わう学び舎であるが、現在は冬休み、人もまばらである。
そこにおおよそ女子中学に似つかわしくない黒塗りのリムジンが停車していた。

???「お嬢様、こちらが三学期より通われる桜山女子中学校です。」
???「へぇ。ここが・・・まぁまぁじゃない。高遠、理事長に挨拶しにいくわよ。」
高遠「し、しかし本日は理事長とはお約束ありませんが・・・」
???「ここの理事長はお祖父様の部下だった人でしょ?話を通せるはずよ。」
高遠「わかりました。萌波お嬢様のご希望とあれば。
しかし、少々お時間をいただけますでしょうか。話を通してまいりますゆえ。」
萌波「早くして頂戴。」
バタン
萌波「ここにいるのね?サダルスウド。」
サダルスウド「ああ、ここの二年B組にいる。」
萌波「ふふん。なるほどね。せいぜい仲良くしようかしら。北島さん」
萌波「で、もう一人は?」
サダルスウド「前田建設って会社の課長やってる。」
萌波「ぷっあははははっ課長ですって?あの前田建設の?すごい偶然ねぇ。」
萌波「そっちの方が面白そうね・・・」
萌波「理事長への挨拶さっさと終わらせて次はそこね。」

・・・
プルルル
ハイマエダケンンセツエイギョウ2カデス

大樹「田中君はこの資料を早急に財務課へ回して。」
大樹「山本君は午後三時の会議に間に合うようにこの強度計算を見直して。」
大樹「俺は20分後の会議に間に合うように・・・」
キラキラキラピカー
大樹(まずい・・・光ってきた・・・)
大樹「トイレに行ってくる。」タタタ
田中「トイレかよ!」ビシッ
山本「田中君、ナイスツッコミ!」
大樹「やばいやばい!!」タッタッター
バタンッ
絵梨「ふぅ・・・間に合ったぁぁぁ。」
絵梨「大分タイミングが分かってきたな。えへへ、さすが私だねっ。」
絵梨「今日にも終わりそうだし、明日はずっと大樹のままでいられそう。うふふふ。」
絵梨「でも、女の子でいるのも結構楽しいのよね。
ちょっとサービスしてもらえたり・・・かわいい服着れたり。」
絵梨「あ、そうだ!今日駅前に新しくケーキ屋さんができてたんだ。
今度明日美とみゃこ誘ってみよーかな。ふふふ楽しみ♪」
絵梨「やば、そろそろ会議だ。こんなコトしている場合じゃないや。」
絵梨「リリース!」
ピカッ
大樹「ふぅ・・・」
ギィ
バタン

大樹「さて、会議の準備を・・・」
田中「あ、西田課長!富田部長から電話が入っています。」
大樹「はいはい、回して。」
ガチャ
大樹「はい、西田です。」
富田「あ、西田君か、社長がお呼びだ。至急社長室まで来るようにと仰っている。」
大樹「え、しかし私はこの後すぐ会議があるのですが・・・」
富田「そんなのはいいからすぐに行ってくれ給え。私も一緒に行く。」
大樹「は、はぁ・・・わかりました。」
119魔法少女キューティエアリィ 第八話−3:2011/02/14(月) 22:25:33 ID:dyiYUY9u
・・・
そして社長室前

富田「社長から直々に呼ばれることなど滅多にないからな。
もしかしたら最近の君はよくやっているから昇進の話か、それに準ずる話かもしれんぞ?」
大樹「いやまさか・・・そんなことないですよ。
業績がいいのだって課のみんながよくやっているからであってですね。」
富田「ま、いい。とにかく入るぞ。」
コンコンコン
富田「前田社長、富田、西田両名ただ今参りました。」
前田「おお、入れ。」
ガチャ
バタン
前田「君が西田君か。」
大樹「はい、営業2課の西田大樹と申します。」
前田「よく来てくれたな。あーすまんが、私と西田くん以外は外してくれないかね?」
富田「は、わかりました。」
ガチャ
バタン
前田「よし、居なくなったな。」
前田「実は、ここに君を呼んだのはある方が君にどうしても会いたいということで、わざわざこちらまで来られたのだ。」
大樹「はぁ、ある方?」
前田「君は、この会社の筆頭株主の事は知っているな?」
大樹「はい、東條グループホールディングスでしたか。」
前田「そこの東條グループ総帥のお孫さんが君に会いたいと仰っている。」
大樹「え?ごめんなさいちょっと意味が分からないのですが・・・」
前田「私にも分からんよ。とにかく奥の応接室にお待ちだ。
君一人で来いとのことだから私はここで待っているから早く行きなさい。」
大樹「は、はぁ。」
前田「くれぐれも、失礼のないようにな。」
コンコンコン
???「どうぞ。」
大樹「失礼します。」
ガチャッ
120魔法少女キューティエアリィ 第八話−4:2011/02/14(月) 22:26:18 ID:dyiYUY9u
???「あなたが西田大樹様でございますね。
わたくしは萌波お嬢様の使用人、高遠と申します。」
大樹「はい、はじめましてよろしくお願いします。」
高遠「そして、こちらが東條グループ総帥、東條英吉様の御孫様の東條萌波様でございます。」
萌波「よろしく。へぇ・・・あなたが・・・ふぅーん。」ジロジロ
大樹(なんだ?このお嬢様の目付き・・・人を蔑むみたいに・・・
年の頃はみゃこや明日美と同じくらいか。ただ、背は絵梨よりも10p以上大きいか?)
大樹「はぁ、よろしくお願いします。」
萌波「高遠、あなた、席を外して頂戴。」
高遠「は、わかりました。」
ガチャッ

萌波「誰もいなくなったわね・・・ほんとにこの人なの?ただの冴えないおっさんじゃない。」
大樹「!君ね!筆頭株主の孫娘か何かしらないけど、
初対面の人間に向かってその言い方はないんじゃないか?」
大樹「それに、仮にも君は僕よりも年下じゃないか、もう少し年上を敬うようにしたらどうなんだ。」
萌波「へぇ・・・言うじゃないあなた。私にそこまで言うのあなたが初めてよ、絵梨ちゃん。」

大樹「!・・・(なぜその名前を・・・バレたのか?
って、相手の術中にハマっては駄目だ・・・冷静に・・・冷静に。)」
大樹「ははは、何を言っているのかな?君は・・・」
萌波「あら、違ったかしら?それともこう呼んだほうがいい?エアリィ。」
大樹「君は・・・何者だ!」
萌波「あら、動揺しちゃってるわね。ふふふ。」
萌波「やっぱりあなたが正解だったわよ。サダルスウド。」
シュン
サダルスウド「だから言っただろう。風の魔法少女は男だって。」
大樹「ね、ねこ?・・・ってことは・・・」
萌波「そ、私も魔法少女よ。魔法少女キューティアクエリィ。
名前の通り水を司っているわ。よろしくね。」
萌波「ねぇ、あなた女の子に変身できるんでしょ?なって見せてよ。」
大樹「ぐっ・・・こんなところでなる理由なんてない。」
萌波「あら、あるわよ。私が変身してって言ってるんだもの。立派な理由でしょ?」
大樹「そんなのが理由になるか!」
萌波「あら、こわい、そんな大声出しちゃっていいのかしら?それに・・・もしここで私が叫んだらどうする?」
大樹「っち脅迫かよ・・・わかった・・・」
大樹「アクセプト!スタンバイメタモルトランスレーションエアリィ!」

叫ぶと大樹の体はハーティジュエルから放たれたピンク色の光に包まれる。
体が徐々に小さく、体の線が丸くなっていった。
そして徐々に光が収まるとその姿が見えてきた。
121魔法少女キューティエアリィ 第八話−5:2011/02/14(月) 22:26:51 ID:dyiYUY9u
絵梨「これでどう?満足したかしら?」
萌波「きゃーーーん!ちっちゃーーい。かわいいいいいいいい!
スーツがブカブカぁぁぁ。」ガバッ
ムギュウウッ
絵梨「むぐぅぅっ」
ジタバタジタバタ
絵梨「はなせぇぇぇ」
萌波「ふふふっ、ごめんなさい。」パッ
絵梨「はぁはぁ・・・なんなのよう一体。」プハッ
萌波「あまりにもちっちゃくてかわいらしい姿だから抱きしめたくなっちゃったのよ。」↓
絵梨「ば、ばかにしないで!ちっちゃいのはしょうがないでしょ!」↑
萌波「私はかわいいものに目がないの。ぬいぐるみとか。」
絵梨「私はおもちゃじゃないのよっ!」
萌波「ふふふ、あなたのその姿、十分武器になるのにねぇ。勿体無いわ半分男なんて。」
絵梨「話聞いてないし・・・」
萌波「いろんな服着せてあげたいわ。」
絵梨「むぅ・・・・なんだかすごく馬鹿にされたような気がする。」
萌波「あら誤解しないで。」
絵梨「え・・・?」
萌波「気がするんじゃなくて実際馬鹿にしているのだから。ふふふっ。」
絵梨「むきぃぃぃ!なによっ!やっぱりあなた大っきらい!!」プンスカプンプンプン
萌波「その姿で怒っても可愛らしいだけでちっとも怖くないわ。」

萌波「ところで・・・数日前のあなたの戦い方見させてもらったけど・・・」
絵梨「!見てたの?全然気がつかなかった・・・」
萌波「もっとスマートに戦えないのかしら?あんなボロボロになって・・・みっともないったらありゃしない・・・」
絵梨「結果的に倒したんだからいいじゃないっ」
萌波「倒すにしても美しくなきゃね。せっかく魔法少女を名乗っているんだもの。」
絵梨「そんなに言うならあなたやってみなさいよ!まだやったことないんでしょ?」
萌波「ええ、いいわよ。次は私一人でやってあげるから。美しい戦い方って言うのを見せてあげるわ。」
絵梨「なんかむかむかするぅぅぅ。もう勝手にしてっ」
絵梨「もう、話はおしまい?もう元に戻るよっ。」
萌波「戻るなんてもったいない。そのままの姿でいいのに。」
絵梨「私はこれから仕事するの!このままの姿じゃできないでしょっ!」
絵梨「リリース!」
ピカッ
大樹「はぁはぁ・・・あんたといるとコッチの身がもたん・・・とんだ我儘お嬢様だ。」
萌波「まあ、いいわ、今日は楽しかったわよ。じゃ、またどこかで会いましょう。」
大樹「俺はあまり会いたくないが・・・はぁ会わなきゃならんのだろうなぁ・・・」
大樹「じゃーな。」ヒラヒラ
萌波「御機嫌よう。」ニコニコ
ガチャ
大樹「疲れた・・・ドッと疲れた・・・」
前田「だ、大丈夫だったかね?お嬢様に失礼なことはしなかったか?」
大樹「はぁ、多分大丈夫だと思います。」
前田「何を話したのかね。」
大樹「たいした話じゃないですよ。その・・・頑張って仕事をしろ的なことを言われただけです。」
前田「それだけか?」
大樹「はい、それだけです。」
大樹「申し訳ありません、仕事がありますので、課に戻ります。」
前田「あ、ああ。」
ガチャ
122魔法少女キューティエアリィ 第八話−6:2011/02/14(月) 22:27:23 ID:dyiYUY9u
・・・
ガチャ
前田「あ、お嬢様、うちのものがなにか失礼なことはしませんでしたでしょうか。」
萌波「高遠・・・」ゴニョゴニョ
高遠「は、お嬢様は先程の西田様が大変気に入られたとのことです。
そして、仕事を頑張って続けて欲しいとおっしゃています。」
前田「そう・・・ですか。」
高遠「では、失礼いたしました。お忙しいところお時間いただきまして誠にありがとうございます。」
前田「はい、こちらこそ。わざわざお越しいただきましてありがとうございます。」

・・・
大樹「なんなんだ!あのお嬢様!教育がなっていないというか・・・親の顔が見てみたい!」プンスカ
田中「課長戻ってきてからなんかプリプリしているな。」
山本「ああ、部長になにか無茶なこと言われたか?」
木下「無茶なプロジェクトとかだと俺らも大変になるよなぁ。」
大樹「それに比べてうちのみゃこはいい子だなぁ。」ニヘラ
田中「今度はニヤニヤしだしたぞ・・・不気味だ・・・」
木下「何があったんだろうな・・・マジで。」

・・・

大樹「はぁ・・・とりあえず明日美に連絡しておくか・・・」
パカッ
ポチポチ
大樹『今日、3人目に会った。』
ヴーンヴッヴーン
明日美『なんだって!?3人目ってあの3人目か!』
大樹『ああ、ただ俺、自信ないよ(-。-;)』
ヴーンヴッヴーン
明日美『どういうことだ?』
大樹『とんでもないやつでさ・・・』
ヴーンヴッヴーン
明日美『わかった。今日塾行くだろう?その前に話し合おうぜ。』
大樹『了解』
123魔法少女キューティエアリィ 第八話−7:2011/02/14(月) 22:27:52 ID:dyiYUY9u
・・・
そして明人のいる市民病院・・・

絵梨「はい、スキー旅行のおみやげ。」
明人「あ、ありがとう。」
明人「あのね絵梨ちゃん、ついに僕、年明け早々退院できることが決まったんだ。」
絵梨「ホント!?良かったじゃない!」
絵梨「あの・・・迷惑じゃなかったら・・・お迎えに来てもいい・・・かな?///」
明人「ああ、喜んで!絵梨ちゃんが来てくれるとうれしいよ。」
絵梨「ホント!?迷惑じゃない?」
明人「迷惑なもんか。大歓迎だよ。」
絵梨「ぐすっ・・・あれ?ずずっ・・・うれしいはずなのに・・・なんで・・・涙が・・・」
明人「あわわっ泣かないで?ごめん、なんか僕余計なこと言ったかなぁ?」
絵梨「ううん・・・最初に明人さんのつらそうな姿を見てたから・・・
ここまで元気になったんだなぁと思うと・・・なんだか嬉しくなっちゃって・・・」
絵梨「ごめんね。こんな泣き虫で。」
明人「絵梨ちゃん・・・」
絵梨「あ、ごめん、そろそろ塾に行く時間だ。ごめんね慌ただしくって。」
明人「ううん、少しの時間でも絵梨ちゃんと話ができてよかった。」
絵梨「ふふふ。また来るからね。」
明人「じゃ、またね。」

明人(絵梨ちゃんか・・・望美・・・僕はどうしたらいい・・・
君は許してくれるだろうか・・・)


絵梨(どうしよう・・・やっぱり私・・・こりゃ完全に・・・
やばいなぁ・・・まずい、まずいよ・・・)ドキドキ
124魔法少女キューティエアリィ 第八話−8:2011/02/14(月) 22:28:16 ID:dyiYUY9u
・・・
そしていつものカフェ・・・

絵梨「おまたせっ。」
明日美「あれ?どうしたの?絵梨目が赤いわよ。泣いたの?」
絵梨「え?ホント!?うわぁ・・・顔洗ったんだけどなぁ・・・やっぱばれちゃうかぁ。」
明日美「明人さんとこで?」
絵梨「うん・・・ちょっと泣いちゃった。」
明日美「喧嘩でもした?」
絵梨「違うの。明人さん年明け早々退院できることが決まったの。」
明日美「それでなんで泣くの?」
絵梨「私にもわかんない。退院のこと聞いて嬉しいっって思ったら・・・自然に涙が出てきちゃって・・・」
明日美「それって・・・」
絵梨「うん・・・気づいちゃった・・・」
絵梨「ね、どうしよう・・・これって浮気かな?紗英のこととても大事だと思ってるんだよ?でも・・・」
明日美「うーん・・・絵梨と大樹じゃ考え方とか違うから・・・浮気とは違うと思うけど・・・」
絵梨「けど?」
明日美「ね、絵梨はさ、紗英さんのことはどう思ってるの?」
絵梨「え?すごく大事な人。私の人生に掛け替えのない人だよ。」
明日美「それはわかってるわ。男女の関係としてどう思ってるかってことよ。」
絵梨「え?・・・この姿の時にそれを聞く?」
絵梨「紗英を人間としては・・・好き・・・でも恋愛感情とか男女の関係ってことを考えると・・・
そういう気持ちは前よりは薄くなっているかも。」
明日美「やっぱりね。以前のあなたなら迷わず、愛してる!って言ってたはずよ。
絵梨の姿でも。」
絵梨「うんそうだったと思う。でも、大樹のときは恋愛感情はまだ・・・ある・・・と思う・・・」
明日美「確信はないのね・・・となると、やっぱりあなたの女の子の割合が大きくなってきているのは確かね・・・」
絵梨「えぇぇぇぇ!ど、どうしよう・・・戻れなくなったりするのかな?」
明日美「正体がばれない限りそれはないと思うけど・・・」
明日美「例えば大樹の状態でも女の子的な思考が強くなったりすることが出てくるかもしれない・・・」
絵梨「それって気持ち悪いかも・・・」
明日美「まぁ、そんな急激にはならないと思うから大丈夫だと思うけど・・・ただ・・・」
絵梨「?」
明日美「明人さんと付き合ったりするのはちょっと考えたほうがいいかもしれないわね。」
絵梨「うぐっ・・・会うなってこと?」
明日美「そこまでは言わないけど、恋人関係にはならないほうがいいってこと。」
絵梨「恋人関係って!///ソンナソコマデカンガエテナイシ・・・///」
明日美「今度は冗談じゃなく本気よ?
大樹の思考にも影響がありそうなら考えたほうがいいでしょ?」
絵梨「うーん・・・なんか最近絵梨の時に気が付くと考えていたりするのよ・・・明人さんのこと・・・」
明日美「あちゃぁ・・・完全に恋だわ・・・」
絵梨「だよねぇ・・・まさか女の子としての恋がこんなにつらいなんて・・・」
絵梨「でも・・・この気持ち・・・つらいけどなんだか幸せな気持ち・・・」
明日美「ふふふ、なんだか絵梨、最近とてもかわいくなったわよ。」
絵梨「ほんと?そ、そうかな・・・」
明日美「恋をすると女は変わるからねぇ・・・あたしはまだしたことないけどね。」
絵梨「ぷっ。知った風な口を聞いてっ。こいつめっ」コツン
明日美「あ、やったなぁ。」
絵梨「いつもやられているのお返しですぅ。」
明日美絵梨「「あははははは。」」
絵梨「はぁ、笑ったらすっきりしたー。」
明日美「ふふふ良かった。」
125魔法少女キューティエアリィ 第八話−9:2011/02/14(月) 22:28:49 ID:dyiYUY9u
明日美「で、本題なんだけど・・・」
絵梨「うん、3人目のことね。」
明日美「どうやって3人目だってわかったの?」
絵梨「会いに来たの。自分から。」
明日美「会いに?ずいぶん律儀な子ね。」
絵梨「それがね、違うのよ・・・」

絵梨は萌波に会った経緯を説明した・・・

明日美「乗り込んできたぁ?あなたの会社に?」
絵梨「そうなのよ。大胆だよねぇ・・・しかも絵梨に変身してみろっていうのよ?」
明日美「よっぽどの自信家ね・・・」
絵梨「しかも超が付くほどのお嬢様・・・はぁ・・・この先仲良くやっていく自信ないよ。」
明日美「でも、自分一人で倒すって言ってるんでしょ?」
絵梨「うん。」
明日美「協力して連携していったほうが効率いいのに・・・」
絵梨「自己顕示欲の塊なのよ。お嬢様だから。」
明日美「確かにねぇ・・・まあ、あたしはまだ会っていないから何とも言えないけど・・・」
明日美「実際に一緒に戦ってみてどんな戦い方をするか見てみたいわね。」
絵梨「美しく戦うって言ってたわよ。」
明日美「確かに絵梨の戦い方はまっすぐ一直線だから美しくないけどね。」
絵梨「あーひっどーい!明日美まで。」プンスカプンプン
明日美「あはは。でも、絵梨のそういう戦い方あたしは好きよ。
その一直線なところがあるから打開策が見えてくるんだし。」
絵梨「でしょでしょ?」フンス
明日美「だからと言って、突っ走りすぎは良くないから節度を保ってね。」
絵梨「はぁい・・・すいませぇん・・・」
明日美「あははは。あ、いっけない、塾に遅れるわよ!」
絵梨「あ、ほんとだ!急がなきゃ。」
126魔法少女キューティエアリィ 第八話−10:2011/02/14(月) 22:29:19 ID:dyiYUY9u
・・・

英語先生「・・・この動詞が現在進行形になってingになるわけだ。」

カリカリ

英語先生「関係代名詞が入るが・・・この場合は何が入る?はい、西山。」
絵梨「whichです。」
英語先生「そうだ、正解だ。先行詞が人以外だから、ここはwhichだな。」

カリカリ

ジリリリリン
英語先生「はい終了!宿題は32Pのエクササイズ2から6までやってくること。」
みんな「はぁい。」

ガヤガヤガタガタ

明日美「さて、帰るわよ。」
絵梨「明日美、明日美、今日一緒にご飯食べない?もう私おなかぺっこぺこよ。」
明日美「あなた家で食べないの?」
絵梨「紗英は明日帰ってくるの。だからファミレスかファーストフードで食べて帰ろ?
もしお母さんが夕食準備してるなら別だけど・・・」
明日美「・・・ちょっとまってね・・・」
プルルルル
明日美「あ、ママ?友達が今日家に誰もいないから夕食外で一緒に食べないかって言ってるんだけど・・・」
明日美「え?うん、うん。わかった聞いてみるね。」
絵梨「どうだって?」
明日美「あなた、明日仕事行く時自宅からじゃなくても大丈夫?」
絵梨「うん・・・まぁ大丈夫だけど・・・」
明日美「じゃ、うち泊まらない?ママが夕食食べてついでに泊まっていきなさいって。」
絵梨「え!?いいの?迷惑じゃない?」
明日美「もちろん、大樹に戻られたら迷惑だけど・・・絵梨のままならOKよ。」
絵梨「うーん・・・じゃ、お邪魔しちゃおっかな・・・服とか借りてもいい?」
明日美「ええ、いいわよ。じゃ決定ね。」
絵梨「というか・・・明日美ってママって呼ぶんだ・・・へぇ。」
明日美「うっさいわね!いいでしょ!」
127魔法少女キューティエアリィ 第八話−11:2011/02/14(月) 22:29:51 ID:dyiYUY9u
・・・

絵梨「明日美の家はここからどれくらい?」
明日美「ここの駅から南方面へ二駅目よ。」
絵梨「桜山中学のほうに近いのね。」
明日美「うん」
絵梨「あ、ちょっとそこのコンビニ寄っていい?のど渇いちゃった。」
絵梨「・・・・・・」
絵梨「あれ?・・・もしかして?・・・気配が・・・」
明日美「・・・そうよ、現れたわ・・・ダークウィッチよ!」
絵梨「ったくーーーおなか空いてるのにぃぃぃ!」

絵梨「変身するわよ!」
明日美「ええ!」

絵梨「アクセプト!」
絵梨が叫ぶと首のピンクのハーティジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
絵梨「キューティメタモルトランスレーションエアリィアップ!」

ハーティジュエルからピンク色の光が出て絵梨の体にまとわりついていく。
パキィンと光が弾けるとハート型の花びらが舞う。
花びらの中かから現れるのは・・・

腕 は白にピンク色の縁取りがされたロンググローブ
足はハイヒールのようなロングブーツ
頭はピンク色の髪になり 急激に伸びていき、ツインテールのように
そして、最終的に首にあるハーティジュエルからリボンのようなものが出て全身を包み込む。
リボンが腰に巻きつき、ピンクの段々のフリルがあしらわれたスカートになる。
リボンが体に巻きつき、無数のピンクのラインのついた袖が広く、襟が大きなフリルだらけの白いジャケッ トになる。

エアリィ「そよ風のように幸せ運ぶ!キューティエアリィ!おまたせっ」

明日美「アクセプト!」
明日美が叫ぶと首の黄色いハーティ ジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
明日美「キューティメタモルトランスレーションアーシィアップ!」

ハーティジュエルから黄色い光が出て明日美の体にまとわりついていく。
パキィンと光が弾けるとハート型の花びらが舞 う。
花びらの中かから現れるのは・・・

腕 は白に黄色の縁取りがされたロンググローブ
足はハイヒールのようなロングブーツ
頭は黄色の髪になって 急激に伸びてポニーテールになった。
そして、最終的に首にあるハーティジュエルからリボンのようなものが出て全身を包み込む。
リボンが腰に巻きつき、黄色いフリルがあしらわれたスカートになる。
リボンが体に巻きつき、黒いラインの入った袖が広く、襟が大きなフリルだらけの黄色いジャケットになる。

アーシィ「大地の優しさで包んであげる!キューティアーシィ!おまたせっ」
��
エアリィ「ちゃっちゃと倒すわよ!」
アーシィ「もちろん!」

???「あなたたちの手出しは無用よ。」
128魔法少女キューティエアリィ 第八話−12:2011/02/14(月) 22:30:33 ID:dyiYUY9u
エアリィ「こ、この声は・・・もしかして・・・」

萌波「そうよ。そちらの黄色い方はアーシィさんかしら?」
アーシィ「エアリィ、こ、この娘が?」
エアリィ「うん、そうなのよ・・・」
萌波「はじめまして、アーシィさん、今日は後輩の戦いぶりを見ていてくださるかしら?」
萌波「いくわよ、サダルスウド。」
サダルスウド「いつでもいいよ。」

萌波「アクセプト!」
萌波が叫ぶと首の水色のハーティ ジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
萌波「キューティメタモルトランスレーションアクエリィアップ!」

ハーティジュエルから水色の光が出て萌波の体にまとわりついていく。
パキィンと光が弾けるとハート型の花びらが舞 う。
花びらの中かから現れるのは・・

腕 は白に水色の縁取りがされたロンググローブ
足はハイヒールのようなロングブーツ
頭は水色の髪になって 急激に伸びて縦巻きカーリーヘアになった。
そして、最終的に首にあるハーティジュエルからリボンのようなものが出て全身を包み込む。
リボンが腰に巻きつき、水色のフリルがあしらわれたスカートになる。
リボンが体に巻きつき、白いフリルブラウスに水色のラインの入った黒いタイが装着される。
そして白に水色のラインが入った広い袖、小さめの水色のラインが入った襟のジャケットが現れる。

アクエリィ「癒しの水音奏でてあげる!キューティアクエリィ!おまたせっ」


��ダークウィッチ「魔法少女が三人だと?!」
ダークウィッチ「ぐぬぬぬ!お前らの相手はこいつだ!無獣よ奴らを倒すのだ!!」

グギュルルルル

巨大なオオカミのようだが、背中に数本の角がある姿の無獣が現れた。

アクエリィ「お二人はそこで見ていて頂戴。」

アーシィ「大した自信ね。いいけど、あなたが危なくなったら私たちも戦うわよ。」

アクエリィ「うふふふ。お気遣い感謝するわ。
でも、そうならないから安心して頂戴。」
129魔法少女キューティエアリィ 第八話−13:2011/02/14(月) 22:31:18 ID:dyiYUY9u
アクエリィ「コマンソン アン パルティ!(パーティを始めましょう!)」

アクエリィ「アクエリィフュエ・・・」
アクエリィの手に長い透明な鞭が現れる。

グギャァァァァ

アクエリィの攻撃よりも先に無獣が動いた。
無獣は背中の角をミサイルのようにアクエリィへ飛ばした。
が、アクエリィは動かない。

エアリィ「アクエリィ!避けて!!」

アクエリィ「アクエリィリフレクシオン!」
鞭を頭上でくるりと回転させるとアクエリィの周囲に水のドームが展開した。
ミサイルはそのドームに反射しあらぬ方向へ飛び空中で四散した。

すかさず無獣はアクエリィへ爪を出して殴りかかる。
アーシィ「危ない!!」
無獣の爪はアクエリィに当たった・・・が手ごたえがなく困惑しているようだ。

アクエリィ「どこ狙っているの?私はこっちよ。」
いつの間にかアクエリィは無獣の背後にいた。

アクエリィ「今のはアクエリィミロワール、私の虚像。」

無獣はその声を聴き、振り返らずに尻尾で攻撃。
しかし同じように手ごたえがない・・・

アクエリィ「攻撃が単調ね。そろそろ反撃してもいいかしら?」
アクエリィの姿が四方に現れ、無獣を挑発する。

グギュギュギュギュゥ!!

無獣は背中を丸め、全方位にミサイルを発射した。
アクエリィすべてに角は当たったが、すべては霧散して消え失せた。

アクエリィ「どこを見ているのかしら?私はさっきからあなたの目の前にいるというのに。」

エアリィ「!あそこ!全然気が付かなかった!!」
なんとアクエリィは無獣の文字通り左目の前2m程の場所に浮かんでいた。
130魔法少女キューティエアリィ 第八話−14:2011/02/14(月) 22:32:13 ID:dyiYUY9u
アクエリィ「アクエリィエギュイーユ!」
アクエリィはヒュンと鞭を一回転させる。
するとアクエリィの周囲にパキパキと音を立てながら無数の細い氷の針が現れる。
そして数千本の針が無獣へ突き刺さる。
無獣は前足で防いだが、何せ数が数である。防いでも意味がない。
針のほとんどが無獣の体中に刺さってしまった。

グギャアアアア!!

アクエリィ「アクエリィプリュイ!」
アクエリィは数回鞭を回転させると無獣の上にポツポツと雨が降り注ぐ。
ダークウィッチ「な、なんだこれは・・・!雨?か?ウィッチーズスペースに雨か?」

エアリィ「雨?」
アーシィ「これは!!タダの雨じゃない・・・」
アクエリィ「そう、タダの雨じゃないわ。」
無獣の体から白煙が上がりだす。
そして、無獣は叫び声をあげて苦しみだした。

グロロロロロ---ン!!

アクエリィ「強酸の雨よ。うふふ・・・傷ついた体に酸は痛いでしょう?」

無獣が苦しみだしたところにさらに攻撃を加えるアクエリィ。
アクエリィ「アクエリィバーギュ!」
鞭を後ろから前へ振るうとアクエリィの背後に水壁が立ち上がり、
水壁が無獣へ津波のように襲いかかる。

グアアァァァァ!

ダークウィッチ「反撃しろぉぉぉ!」
無獣は苦し紛れに背中のミサイルを発射し、目の前のアクエリィに爪を立てようとするが、
迫り来る水圧に全て押し返されてしまう。
そのまま大量の水流に押し潰される無獣。
無獣を操るダークウィッチには明らかに焦りの色がうかがえる。

アーシィエアリィ「「すごい・・・」」

アクエリィ「さて、かわいそうだからそろそろ終わりにしましょうか。」
既にその目は無獣に対してではなくダークウィッチに対して向けられていた。
そしてアクエリィはアクエリィフュエを握りしめた。


次回予告
アクエリィの猛攻は続く。
攻撃に派手さはないものの確実に無獣へダメージを与えていた。
このままアクエリィは無獣を倒せるのか。
次回「Invitation!深まる二人の絆」
アーシィ「あなたに全てを克服できる力があるかしら?」
131魔法少女キューティエアリィ 第八話:2011/02/14(月) 22:34:34 ID:dyiYUY9u
さて、今回はこれで終わりです。

3人目出てきちゃいましたね。
名前は東條 萌波(とうじょう もなみ)と言います。

水を司る魔法少女で鞭が武器です。
女王様ですね。


そして・・・絵梨は自分の恋心についに気が付いてしまいました。
紗英はどうするのでしょう?そして明人との関係は?

ってことで次回までお待ちくださいませ
132名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 23:27:24 ID:YKZDfgh7
いいねいいねー盛り上がってきたよ。次回が楽しみだ。
133名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 23:31:31 ID:xuuRBhyQ
GJ! 400円は… ご愁傷様です…
134名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 10:49:09 ID:L1onc4eW
>>131
今回も面白かったよGJ!
でもエロ書きとしちゃあ異を唱えたい部分もちょっとあるけどね。
セックスしてない夫婦はいないし、愛とエロスは真剣に書く価値のあるテーマだよ。
できれば挑戦して欲しいなー。エロパロ的な意味で。
135 冒険の書【Lv=3,xxxP】 :2011/02/15(火) 11:25:06 ID:eJmxcCzc
!ninja
136TS専用車両:2011/02/15(火) 12:40:31 ID:lH7Mvj7r
>>134
すまんがやめてくれ。
俺のはあくまで板住人の書き手として自分の感想を自分の言葉で言ったのであって、
荒らし煽り的な意図はない。つかそうやって使われると俺が後々投下しづらくなる。
137名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 16:57:53 ID:aLQrK/jC
>>131
GJ 面白かった!

>>136
自業自得
138魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/15(火) 18:12:25 ID:JqyVbwJ0
はい、エアリィさん第九話完成しました。

アクエリィ登場編、後編です。

また夜投下します。
139TS専用車両:2011/02/15(火) 18:38:21 ID:lH7Mvj7r
>>137
すまない。エロパロ板でエロ見たいというのの何が自業自得なのか全くわからない。
その言葉を煽りのように流用したのに腹が立っただけなんだが。
できれば挑戦してほしいという要求の何が悪いんだろうか。

過疎るよりはいいし、スレを荒らしたくないので控えてきたが、
そもそも「エロが入ると表現できないテーマ」を主軸に据えているというなら、
エアリィは根本的にこのスレに投下すべき作品じゃないだろう。
しかも、突発シチュエーションを起こしているだけじゃなく、相当な大作だ。
ここは「エロパロ板」の「強制女性化」「小説」スレだぞ。

……というか、エロ成分少しでも入れようと稚拙ながら頑張ってたつもりだが
どうもさっぱり歓迎されてない気がしてきた。ぼちぼち消えるよ。
別の作品地味に書いてエアリィが終わった頃に名無しで投下しにくる。
140名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 19:12:16 ID:dnTV+/MO
>>139
続きを待っているのでここが駄目なら

専用スレに投下できないSS 2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1275079758/

スレに投下し辛い/迷うSS【元・追い出され3】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1242308022/

【お焚き上げ】投げSS供養スレ【墓場】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1221031954/
でお願いします
141名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 19:26:40 ID:382Czj6v
定期的にこの種のギロンはあるけどさ〜
 「エロス」=通常のセックス(愛撫なども含む)シーン
という限定しなくていいじゃん。
自分個人はあんましそういう属性ないので実感しがたいけど、
「女性に踏まれる(性器でなくても可)」
「女性の靴下とか髪の毛に(下手したら生身以上に)興奮する」
「女性の着替えシーンを覗き見るだけでお腹いっぱい」
という性向の人だって少なからずいるワケでしょ?
「女の子になって「コレがボク?」と言うことを考えただけでご飯3杯はイケる」
「女の子に変身して女の子として振る舞う男を見てるだけでビンビンになる」
というシュミ(そして多分ココでは決して少数派ではないと思われる)のもと、
それに即したSSを投下したっていいと思う。
「さらに過激なシーンが見たい」という欲求は否定しないけど、
「なければココに投下すべきではない」というのは言い過ぎじゃないかな?
142名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 19:54:27 ID:OpI8ZJx5
>141
いくらなんでもそりゃー詭弁だ
143名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 20:09:56 ID:kBvJJzFP
そんなにエロ無しが不満なら、自分でギトギトエロエロな作品を書けば良いのに

そして俺はそれを座りしままに読む
144魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/15(火) 20:15:23 ID:JqyVbwJ0
なんか、すみません。
エロなくて・・・

もしかしたら終わり付近でエロあるかも知れないけど、今のところはエロはないです。
無理矢理入れようかとも考えたこともあったけど物語が破綻しそうなのでやめました。

第一話投下後にも聞きましたが、もしやっぱりスレ違いということであれば消えますが・・・

私の作品のせいでスレが荒れてしまうのを見るのは忍びないのです。
私の好きなスレでありますし・・・
145名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 20:53:09 ID:kBvJJzFP
構へん構へん、お前さんの作品が薄いぶん、
俺が猛烈にエロいの書いて中和するから

・・・って>>146が言ってた
146141:2011/02/15(火) 21:15:05 ID:382Czj6v
いや、そう言われても自分も薄エロ派なので……その、困る。

>142
でも、同じエロパロ板でも、「悪堕ち」スレや「悪の女戦士を屠る」スレみたく、セックス系描写なくても、そのスレの該当シーンがあればOKなトコロもあるワケだし。
有名な
「あなたがライトノベルと思うものがライトノベルなのです」
というフレーズをもじって言えば、
「あなたがエロパロSSと思うものがエロパロSSなのです」
じゃないかな。
無論、出来栄えや内容によって支持されるか否かは分かれるにせよ。

その点、「魔法少女キューティーエアリィ」は大いに支持されていると思うよ!
147名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 21:22:50 ID:Ye/b5swn
>>141に全面的に同意
148名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 21:34:02 ID:afxiVT3j
「よそはよそ。うちはうち。」や
「他がそうだからここもそうあるべき。」や
「エロパロなんだからエロが無いのはおかしい。作者あんた日本語読めてる?(笑」
というのは、もうやめとこうぜ。

Q,何の為のタイトル付?
A,NGして透明あぼんしやすくするため

Q,何の為のスルースキル?
A,21禁なんだから、オトナな対応をしよう。この変態紳士どもめ(褒め言葉

今作品読んでいて楽しい思いをしているところに水を差す痛い子は、
非可逆の美少女になっちゃえ!!!
149名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 21:36:13 ID:KLTaYNZq
今は18禁なんだぜ
150名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 21:55:39 ID:m206t6Z6
エアリィスルーしてる自分としてはTS専用車両さんや他の作品が来ないと少し寂しい
151魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/15(火) 21:56:46 ID:gaWE3WWB
で、では改めてこれからも投下続けても良いってことで良いですかね?

今後エロが濃くなるかどうかは展開次第ってことですが、
最終話までこのまま薄い可能性があります。
その点ご容赦ください。
152名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 22:14:35 ID:2yJRFrzX
>>146
>でも、同じエロパロ板でも、「悪堕ち」スレや「悪の女戦士を屠る」スレみたく…

もうエロパロにない「悪の女戦士を屠る」スレや「調教や洗脳などで…(悪堕ち)」のような
SSが投下されると荒れる特殊なスレを例に出されても全く説得力無いよ
153名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 22:24:28 ID:KLTaYNZq
そういうことでそれらのことを引き合いに出したんじゃなくて
性転換するということだけで性的興奮を覚えたりするかどうかってことじゃないの?
悪堕ちスレだったら悪堕ちするっていうことだけで本番とかなくても興奮するし
性転換でもそういうのでいけるんだったら無理やりエロなくてもいいと思うけど
154名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 22:37:28 ID:NrW/a1SJ
>>144
どうせ最初から消えるつもりないんだろうからそんなこと書かなくていいよ
155名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 22:48:23 ID:9lpRDeUc
作風としては確かにエロパロじゃない気がするといえばする
156名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 22:49:59 ID:sFkRT26B
でもここで良くある胸がムニムニ膨らんで股間がキュンキュンと女の子になっていくSSってさ、
実はエロ全く無くね?
157魔法少女キューティエアリィ 第九話:2011/02/15(火) 22:53:49 ID:GI9aMNcc
エアリィさん投下準備できたので、これから投下しますが・・・


>>154
すみません・・・続けたい気持ちはすごくあるんですけど、
もしやめろと言われたら投下しないほうがいいかなって思ったので・・・


では、第九話はじまりです。
158魔法少女キューティエアリィ 第九話−1:2011/02/15(火) 22:54:45 ID:GI9aMNcc
アクエリィ「さて、フィナーレよ。」


第九話「Invitation!深まる二人の絆」


アクエリィ「プレパラシオン アレグロ。」

アクエリィは静かに無獣に体を向ける。

アクエリィ「シャッセ グランジュテ。」
軽快に無獣に向かい空中で足を大きく開き突き刺さるようなキックを与えた。

アクエリィ「ステュニュ アラベスク・アロンジェ。」
蹴りの後その場でくるりと回転し、無獣に背を向けると左手を前に突き出し、
そのまま後方にまっすぐと伸びるようにキック。

アクエリィ「シソンフェルメ アッサンブレ ピルエット ピルエット ピルエット」
再び飛ぶようなキックをし、無獣の目の前に出た。
すると今度は体を何度も回転させながら鞭を無獣に叩きこむ。

アクエリィ「バッチュ バッチュ バッチュ!」
何度も何度も鞭で叩きこむ。

エアリィ「・・・お、踊っているみたい・・・」
アーシィ「この動きは・・・バレエね・・・攻撃にバレエの動きを取り入れているの?」

グルゥゥゥゥ

アクエリィ「ソーテ シャッセ ロンドゥジャンブ。」
飛ぶような蹴りを加え、横移動してその場でくるりと回し蹴り

アクエリィ「アンレヴマン!」
アクエリィは鞭を無獣の体に巻きつけ、真上に放り投げた。
アクエリィ「フィニシオン・・・」

ギャァァァァァアン!
無獣はなす術もなく空中でもがき苦しむ。
159魔法少女キューティエアリィ 第九話−2:2011/02/15(火) 22:56:47 ID:GI9aMNcc
アクエリィ「アン レポンセ ア モナペル、フォルメズ ユヌ イマージュ・・・
(我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・)オンディーヌヴェルソウ!」
アクエリィが叫ぶと手にしているアクエリィフュエが光りながら形状を変える。

アクエリィ「サダルスウド!」
サダルスウド「わかった!ホールド!座標x578y3326z225!無獣を固定化!」

無獣の周りに光の輪ができる。
その輪は回りだし、少しずつ速くなっていった。
速くなってくると、 ランダムに無獣の周りを回りだし、ついには球体のようになって無獣を囲んだ。
シュンシュンシュン
キュイィィィィン

アクエリィ「アクエリィ!アルカンシエル!!!」
アクエリィが鞭を下から上へ振り上げ、さらに弧を描くように振り下ろす。
すると・・・
周囲から水のアーチがいくつも立ち上り無獣へ突き刺さる。

パキ・・・パキパキパキィィン

無獣が自身の形を保てなくなり粉々に砕け散った。
それがキラキラと光を反射し、水のアーチが虹色に輝く。

エアリィ「虹が・・・できた・・・」

アクエリィ「まだ終わってないわ。」

アクエリィ「アレッテ!」
アクエリィが叫ぶと鞭がダークウィッチの体に巻きつく。

アーシィ「やったわ!アクエリィ!
ダークウィッチをついに捕まえた!」

エアリィ「すごいすごーい!」
160魔法少女キューティエアリィ 第九話−3:2011/02/15(火) 22:57:25 ID:GI9aMNcc
アクエリィ「アクエリィエギュイーユ!」
アクエリィはヒュンと鞭を一回転させる。
鞭が離れるとダークウィッチはここぞとばかりに逃げ出そうとする。
ダークウィッチ「ひっ!」

アクエリィの周囲にパキパキと音を立てながら無数の細い氷の針が現れる。
アクエリィ「ピケ」
無数の氷の針がダークウィッチの逃げ出そうとする背中に突き刺さる。
ダークウィッチ「ぐぁぁぁぁっ!」

エアリィ「な・・・なにをしているの!?」

アクエリィ「バッチュ!」
追い打ちをかけるようにダークウィッチへ鞭を振り下ろす。
ダークウィッチ「やっ!やめてっ!ぐはっ!やめてく・・・れっ!」

アクエリィ「バッチュ!」
鞭を振り下ろす。
ダークウィッチ「も、もう・・・にげ・・・ない・・・ぎゃんっ!からぁ!」

アクエリィ「バッチュ!」
鞭を振り下ろす。

アクエリィ「アラベスク!」
後ろ蹴りを入れる。

ダークウィッチ「ぐはっ!お・・・ね・・・がい・・・」
ダークウィッチは虚空に手を伸ばす・・・

アーシィ「やめろ・・・やめろぉぉぉ!!!」
エアリィ「もう戦う意思はないじゃない!ひどいよっ!」

アクエリィ「ドゥバン ソーテ!」
前蹴り、飛び蹴り

アクエリィ「ブリゼ ジュテ」
鞭で地面にたたきつけ、そのまま上へ投げ上げる。
ダークウィッチはぴくぴくと痙攣はしているが、それ以上は動かない。

アクエリィ「アクエリィバーギュ!」
鞭を後ろから前へ振るうとアクエリィの背後に水壁が立ち上がり、
水壁がダークウィッチへ津波のように襲いかかる。

もはやダークウィッチはボロ雑巾のようだった。

エアリィ「待って・・・待って・・・待ってぇぇぇぇ!!!きゃぁぁぁぁぁ!!!だめぇぇぇぇ!!!」

アクエリィ「アクエリィ!アルカンシエル!!!」
アクエリィが鞭を下から上へ振り上げ、さらに弧を描くように振り下ろす。
水のアーチがダークウィッチへ突き刺ささり、そのまま突き抜ける。
そしてガラスが砕けるように砕け散った。
そこには・・・血の色の虹ができていた・・・

アクエリィ「ユンヌ フィニ・・・」
161魔法少女キューティエアリィ 第九話−4:2011/02/15(火) 22:59:30 ID:GI9aMNcc
アクエリィは髪をかきあげながら地上に降り立つ。

エアリィ「ひどい・・・殺すことないじゃない・・・」
アーシィ「アクエリィ!これが・・・これがお前の言う美しい戦い方か!!」

アクエリィ「あら?何を怒ってらっしゃるのかしら。
私は一回も攻撃を受けなかったわよ。」
確かにアクエリィは息も乱さず、体には埃一つ付いていなかった。

エアリィ「もう戦意喪失してたじゃない!そこを容赦なく攻撃して・・・」
アーシィ「エアリィの言うとおりだ!捕まえていろいろ聞きだせることもあるでしょう!」

アクエリィ「こいつらは悪いやつらではなかったのかしら?
私はそう聞いているけど、違ったかしら?」

アーシィ「やり方ってものがあるでしょう?捕まえていろいろ聞くことができるのに。」

アクエリィ「おかしなことを言う方たちね・・・捕まえた後はどうするの?
ずっとどこかに閉じ込めておく?それとも逃がしてしまうのかしら?」

エアリィ「そ・・・それは・・・」

アーシィ「だからって、殺すなんてひどすぎるよ・・・あいつらの正体もわからないのに・・・」

アクエリィ「正体を知って何になるの?もしかしたら凶悪犯罪者かもしれないでしょ?」
アクエリィ「通常空間で何にも力を持たないあなた達が留めておくこと出来るの?」

アーシィ「それは・・・警察とかに・・・」

アクエリィ「あっははははは!おかしいこというのね。一介の女子中学生がそんなことするの?」
アクエリィ「偽善ね・・・あなた達の考えていることは偽善でしかないわ。」
アクエリィ「いいこと?あいつらはこの世界を破壊しようとしているのよ?
世界が破壊されるときには大勢の人が死ぬ。」
アクエリィ「私たちは世界の破滅から守っているんじゃなくって?
その破壊者を殲滅することになにをためらうことがあるの?」

絵梨「あのひと・・・最期やめてって言ってた・・・お願いって言ってた・・・」
絵梨「命乞いをしている人をあなたは!あなたはぁぁ!!!」
萌波「感情論ね・・・だから戦いでもボロボロになるのよ。」

明日美「絵梨・・・こいつに何を言っても無駄よ・・・」
絵梨「だって・・・だってぇ!!ぐすっ・・・」

萌波「もうお話は終わりかしら?それじゃ帰るわね。車を待たせているの。」
162魔法少女キューティエアリィ 第九話−5:2011/02/15(火) 23:00:19 ID:GI9aMNcc
明日美「せめて!せめて・・・無獣発生者の介抱はしてあげて?」

萌波「興味ないわ。したけりゃあなた達がどうぞ。」
コツコツコツ
明日美「ぐっ・・・」
絵梨「明日美・・・泣いてる・・・の・・・?」
明日美「あいつは・・・あたしのやってきたこと否定した!悔しいよ・・・悔しい・・・」ギュウ
絵梨「明日美・・・」

明日美たちは無獣発生者を探し出し、介抱した。
どうやら飼っていた犬が不良少年たちに無残にも嬲り殺されてしまい、
失意のどん底にいるところで意識が無くなったらしい。

せめてもの救いは、その犬が飼い主の手の中で静かに息を引き取ったということであろう。

絵梨「・・・」
明日美「・・・」
明日美の家に向かう間、二人は言葉を発することができなかった。

二人は駅を降り、しばらく歩いてやっと口を開いたのは絵梨だった。

絵梨「明日美・・・私たちって・・・間違ってないよね?」
明日美「ええ、あたしの中では間違ったことはしていないわ。」

明日美「でも・・・彼女の言うことも分からなくはない・・・」

絵梨「私は・・・分からないよ・・・どうしてあんなひどいことが・・・ぐすっ・・・」

明日美「分からなくはないけど、あたしは彼女を許せない。
そして、ほとんど言い返せなかった自分のことも許せない・・・」

絵梨「明日美・・・」

絵梨「私たち、魔法少女として3人でやっていけるのかな・・・」
明日美「このままじゃ無理でしょうね・・・はーあ・・・しょうがない!」
絵梨「しょうがない?」
明日美「絵梨!もう過ぎちゃったことはしょうがない!
あたしたちはあたしたちの考えでやるしかないわ!」
絵梨「うん・・・でも・・・」
明日美「くよくよしない。前へ進むだけよ。ほら、絵梨らしくないぞ。」
絵梨「うん・・・」
明日美「また、考えよ?」
絵梨「うん・・・」
明日美「ほら、ここがあたしの家よ。」
絵梨「ここが・・・」
ガチャ
163魔法少女キューティエアリィ 第九話−6:2011/02/15(火) 23:01:01 ID:GI9aMNcc
明日美「たっだいまーーー!」
絵梨「おじゃましまーす。」
ママ「おかえりなさい。
あなたが絵梨ちゃんね良く来たわね。さ、上がって頂戴。」
絵梨「は、はじめまして・・・おじゃまします・・・」
ママ「そんな緊張しなくていいのよ?あなたのことは明日美から良く聞いてるわ。」
絵梨「え・・・?」
ママ「取っても元気で、まっすぐで、とってもカワイイ子だってね。」
絵梨「そ、そんな・・・私・・・///」
ママ「明日美ったらね、いつもあなたのことお話ししてくれるのよ。
よっぽどあなたとお友達になれたのが嬉しかったのね。」
明日美「ママ!・・・ちょっと恥ずかしいよぉ・・・」
ママ「あら、何を照れてるのよ。ホントのことじゃない。」
ママ「絵梨ちゃん、荷物は明日美の部屋においてね。」
絵梨「はい。」
明日美「あたしの部屋はこっちよ。」
カチャ
絵梨「お、おじゃましまーす。」
明日美「ふふふ。何を緊張してるのよ。」
絵梨「なんか、女の子の部屋に入るの久しぶりで・・・」
明日美「そうよね・・・良く考えたらあたし男の人自分の部屋に入れてるのよね・・・」
絵梨「あぁっ!ご、ごめん!変なこと思い出させちゃった!」
明日美「しかも一回り以上年上のおじさん・・・きゃー」
絵梨「えとえと・・・ほら、私今女の子だし、ね、どこからどう見ても女の子でしょ?ね、ねね?」
明日美「あはは、冗談冗談。」
絵梨「もー明日美ったらぁ。」
明日美「でも、絶対に大樹に戻らないでね?もし戻ったらどうなるかわかるわよね?」ニコニコ
絵梨「明日美・・・こ、こわぁぁ」
コンコン
明日美「はい」
カチャ
164魔法少女キューティエアリィ 第九話−7:2011/02/15(火) 23:02:23 ID:GI9aMNcc
ママ「二人ともお風呂沸いてるから一緒に入っちゃいなさい。」
絵梨「ええっ!その、えとほら、明日美お先にどうぞ。」
明日美「絵梨こそお先に。」
ママ「どうしたのよ。二人で入ればいいでしょ?うちのお風呂そんなに狭くないんだし。」
絵梨「えぇぇぇ・・・その・・・やっぱりまずくないですかね?年頃の娘さんと私が一緒に入るのは。」
ママ「何を言ってるの?絵梨ちゃんもその年頃の娘さんじゃないの。」
ママ「絵梨ちゃんって明日美の言うとおり面白い子ね。
ほらほら、年頃の娘さん同士入っちゃいなさい。」
明日美「ほら、絵梨もそう言ってることだし、別々に入った方が・・・」
ママ「食事いっぺんに作ってるんだから、
別々に入ったらせっかくの温かいご飯が冷めちゃうじゃないの。」
ママ「はいはい、四の五の言ってないで二人で入る!上がるころに食事できるようにしておくから。」
明日美「ママ!」
ママ「この子なら大丈夫、この子は人の痛みを理解できる子よママ一目見て分かったわ。
ありのままの自分を見せてあげなさい。」
明日美「ママ・・・」
カチャ
パタン
明日美「ど・・・どうしよう・・・」
絵梨「やっぱ・・・まずいよねぇ・・・」
明日美「あなたの正体を知ってるだけ余計にねぇ・・・」
明日美「でも、あんまりぐずぐずしてると怒られるし・・・」
絵梨「あの・・・私お風呂入るのやめようか?」
明日美「そういうわけにはいかないでしょ?」
明日美「ね、絵梨のままでいるのは絶対として・・・」
絵梨「う、うん」
明日美「あなた、今女性の裸想像して興奮する?」
絵梨「え、そんな急に言われても・・・うー・・・うぇ?全然興奮しない・・・
っていうかじっくり細部まで想像したらちょっと気持ち悪くなった・・・」

明日美「よし、大丈夫ね!じゃあさっさと入っちゃいましょ。」
絵梨「大丈夫って・・・なんか・・・男として軽くショックなんだけど・・・」orz
165魔法少女キューティエアリィ 第九話−8:2011/02/15(火) 23:03:36 ID:GI9aMNcc
・・・

明日美「ここがお風呂場よ。」
絵梨「へぇ・・・」
明日美「さっと脱いでさっと入っちゃいましょ。」ヌギヌギ
絵梨「うん。うー寒いねぇぇ。」ヌギヌギ
明日美「じー・・・」
絵梨「えっと、下着畳んで・・・服も畳んで・・・ん?」
明日美「じー・・・・・・よしっ・・・」
絵梨「な、何見てるの?」
明日美「あ、いや、奇麗な白い肌してるなぁって思ってさ。いいなぁ。」
絵梨「は、はずかしいよぉ///」
明日美「何今更恥ずかしがってるの?あたしはあなたの初潮のお世話もしたんだよ?」
絵梨「///うー言わないでぇぇ。」
絵梨「明日美も早く脱いじゃいなよぉ。」
明日美「え、う、うん・・・む、向こう向いてて?」
絵梨「明日美こそ何恥ずかしがってるのよ。
ほら、明日美もパッと脱いじゃいなよ。」
明日美「うん、脱いじゃうから先入ってて。」
絵梨「う、うん。じゃ、お先に入るね。」
ガチャ
絵梨「うわぁ、結構広いお風呂だね。」
ガチャ
明日美「うん、あたしのお父さんがお風呂好きでね。
お風呂にこだわって作ったらしいよ。」

絵梨「これなら二人でも余裕を持って・・・は・・・い・・・れ・・・るね・・・?」
絵梨「ご・・・ごめん・・・」
明日美「あ、気にしないで・・・といっても気になるよね?これ。」
絵梨「気にならないよ・・・と言ったらウソになるかな・・・」
明日美「あはは、そんな落ち込まないでよ。ほら、あたしは今何でもないでしょ?」ピョンピョン

絵梨「言いたくなかったら言わなくてもいいけど・・・どうしたの?」

明日美「言いたくないなんてことはない。
むしろ絵梨には聞いてほしいの。」
166魔法少女キューティエアリィ 第九話−9:2011/02/15(火) 23:05:13 ID:GI9aMNcc
明日美「この胸の傷のことを・・・」

絵梨「左胸から鳩尾の下あたりまで・・・これって・・・」
明日美「そう、心臓の手術痕。」
明日美「あたしね、ちっちゃいころから病弱でさ・・・しょっちゅう入退院を繰り返してたんだ。」
明日美「心臓の病気よ。二十歳まで生きられないんじゃないかって言われてたの。」

絵梨「そんな・・・」

明日美「小さいうちから何度も手術してさ、だからこんな大きな痕が残っているの。」
明日美「だから学校にもほとんど行けなくて・・・友達と呼べる子はいなかったわ。」
明日美「たまに学校行けたりすると、HRで先生が言うのよ。
北島さんは入院していることが多いからみんな友達になってあげてね。って・・・」

明日美「あたしはそんなこと言う先生がイヤだった・・・わかる?
先生が友達になりなさいって言って仲良くなんてなれるわけないじゃない。」

明日美「確かにいじめとかはなかったわよ?
・・・でも、ずーっとそれこそ腫れものを触るみたいに・・・」

明日美「あたしは心臓が弱いから、運動会や遠足とかもあまり参加することがなかった。
たまに参加すると、ずっと先生が横についていて、大丈夫?無理しないでねって言うのよ?
それで一番最後にゴールしたり、目的地に着いたりするとみんなで拍手するの。」

明日美「拍手だよ?想像できるかな?あたしパンダみたいって思った。」
絵梨「明日美・・・つらかったんだ・・・」
明日美「みんなは優しかったけど、ずっと孤独感があったの。
一人ぼっちで怖くていつも泣いていたな。」
明日美「で、中学に上がったころの自己紹介の時かな?
その時の先生も小学校の先生と同じように仲良くしてあげてねー
って言うのよ。」
絵梨「うん・・・同じこと言われたんだ。」
明日美「思わず、そんなのいらない!あたしはみんなのパンダじゃないんだ!って叫んじゃった・・・」
明日美「みんなびっくりした顔してた。
そしてあたしは息が苦しくなって、そのまま周りが真っ暗になっちゃって・・・」
絵梨「気が付いたら病院にいた・・・とか?」
明日美「うん・・・胸が張り裂けそうだった。
病気のせいもあるけど、誰もわかってくれない、あたしは気を遣ってほしいんじゃないって思った。」
明日美「でも、もうダメだったんだよね・・・」
明日美「あたしの心臓は酷使されすぎちゃってたんだ。
二十歳どころじゃない明日をも知れぬ命だって言われて・・・」
明日美「緊急手術が必要だったの・・・でも、あたしはその手術から戻って来れないなって直感してた。」
絵梨「そんな・・・弱気になっちゃだめだよ。」
明日美「あはは、今の話じゃないよ。
でも、本当の友達が欲しかったなぁって思いながら手術室に向かったの。」

絵梨「でも、ここに明日美がいるってことは手術は成功したんだよね?」
167魔法少女キューティエアリィ 第九話−10:2011/02/15(火) 23:06:32 ID:GI9aMNcc
明日美「ううん・・・手術は失敗したの・・・」


絵梨「え?ど、どうして?」

明日美「うふふ、あたしお化けじゃないよ?足、あるでしょ?」
明日美「心電図がフラットになった時かな?
ああ、あたしはもう死ぬんだ・・・って思っていたら・・・
ふふふ、おかしいでしょ?麻酔が効いてるのにそんなこと思うなんて。」


明日美「先生も看護師さんもみんな動かなくなっちゃったの。」
明日美「ぼーっとした頭で周りが見えていたけど、
ふと足元を見たら、あたしの足元に一匹の猫がいたの。」

絵梨「もしかして・・・」
明日美「そう、アルデバランよ。その時は何が起こったかわからなかったわ。」
明日美「明日美、明日美って話しかけるんですもの。」
168魔法少女キューティエアリィ 第九話−11:2011/02/15(火) 23:07:05 ID:GI9aMNcc
・・・

アルデバラン「明日美・・・君は明日美だね?」
明日美「猫がしゃべってる・・・死後の世界って猫がしゃべるのね・・・」
アルデバラン「明日美、君はまだ死んでいない。僕の名前はアルデバラン、
今僕の力で凍結フィールドを展開して時間を凍結している。」
明日美「・・・な・・・んで??」
アルデバラン「君は資格があるからだ。」
明日美「しかく?」
アルデバラン「ああ、君はこの空間で活動できる。ということは適性があるってことなんだ。」
明日美「さっきから何を言ってるの?しかくとかてきせいとか・・・」
アルデバラン「魔法少女としての適性だよ。君は魔法少女に変身することができる。」
明日美「そんな・・・マンガやアニメじゃあるまいし・・・」
アルデバラン「現実だよ。それに、魔法少女になれば君の病気は克服できる。」
明日美「それって・・・」
アルデバラン「生きていられるってことだよ。」
明日美「もう・・・生きていてもしょうがないわ・・・生きていても楽しいことなんてないもの・・・」
アルデバラン「明日美・・・君は生きていたくないのか?」
明日美「うん・・・でも・・・ひとつだけ・・・あたし・・・本当の・・・友達が・・・ぐすっ・・・欲しかったなぁ・・・ぐすっ」
アルデバラン「生きていればそれも叶えられるよ。」
明日美「でも、こんな体じゃ・・・」
アルデバラン「大丈夫、僕が生命を繋ぎとめてあげるから。
でも、本人に生きていたいという強い意志がないと繋ぎとめることはできない。」
アルデバラン「今一度問おう。明日美、生きていたいかい?」
明日美「・・・ぐすっいきて・・・いきていだい・・・ぐすっ・・・いぎていたいよおおおお・・・」
アルデバラン「わかった・・・」
アルデバラン「でも、魔法少女になったら一つだけ僕の願いを聞いてほしいんだ。」
明日美「ぐすんっ・・・ど、どんなこと?」
アルデバラン「魔法少女になったらダークウィッチーズというやつらと戦ってほしい。」
明日美「ぐすっ・・・戦う?」
アルデバラン「うん、やつらを倒さないと世界が壊れてしまう。」
アルデバラン「だからお願いだ・・・魔法少女になってやつらを倒してほしい。」
明日美「うん・・・どうせ一度は死にかけた命だし・・・自信ないけど・・・」
アルデバラン「ありがとう・・・」
169魔法少女キューティエアリィ 第九話−12:2011/02/15(火) 23:08:35 ID:GI9aMNcc
アルデバランは明日美の体の上に黄色いハート型の宝石のようなものを置いた。

アルデバラン「コネクト!我アルデバランはパートナーとして、
この者の精神、肉体、時間を接続する!そして新たな魔法少女として構築、再生を行う!」

アルデバランは背中から翼を生やし、その翼で明日美の体を優しく包み込んだ。

明日美「て・・・んし?」

翼の中で明日美の体はハートの宝石を中心として光り輝いていく。
その光の中で止まっていた心臓は再びドクンドクンと力強く鼓動を始めた。
そして今受けていた手術で開いた傷は跡形もなくなった。

傷が完全に塞がると明日美の体は宙に浮く。
完全に明日美の体が浮かび上がると、アルデバランを含め全体が光り輝き、
どんどん光は強くなってまるで繭のようになった。

アルデバラン「明日美・・・聞こえているか?」
明日美「うん・・・」
アルデバラン「自分の胸に手を当ててみてくれ。」
明日美が胸に手を当てると、強い鼓動を感じることができた。

明日美「動いてる、あたしの心臓動いてるよ!」

アルデバラン「うん、手術の傷も塞いだ。今までの手術痕は残ったままだけど・・・」
明日美「ううん!こんなに軽やかに動いているなんて奇跡よ!ありがとう!」
アルデバラン「喜んでくれてよかった。」
明日美「それで、魔法少女になるにはどうしたらいいの?」
アルデバラン「魔法少女になるためには、ウィッチーズスペースっていう場所でないとなることができないんだ。」
アルデバラン「今はウィッチーズスペースが発生していないから変身できないけど・・・」
アルデバラン「このハーティジュエルを使うんだ。
これはチョーカーになってるから、首にこのハーティジュエルを巻いて、こう叫んで手で術式を描く。」
アルデバラン「アクセプト!キューティメタモルトランスレーションアーシィアップ!」
アルデバラン「君の声で叫べば術式はハーティジュエルが 自動的に手を動かしてくれる。」
明日美「うん・・・わかった。」
アルデバラン「そろそろこの凍結フィールドも限界だ・・・やつらが現れた時はまた教えてあげる。」
明日美「うん!うん!ぐすっ・・・」
170魔法少女キューティエアリィ 第九話−13:2011/02/15(火) 23:09:22 ID:GI9aMNcc
・・・

明日美「そして、目の前からアルデバランは消え去り、通常の時間の流れに戻ったの。」
明日美「手術台からあたしがムクリと起き上った時は、
お医者さんすごいびっくりした顔をしていたわ。」
絵梨「でしょうね・・・」
明日美「パパとママなんて抱き合って大泣きよ。奇跡だぁぁぁって。」
絵梨「そりゃ嬉しいわよね。お父さんとお母さんの気持ちわかるよ。
私も娘がいるからね。」
明日美「うん、でもあたしが病気だったってことですごい心配かけてたんだなぁって思った。」
絵梨「そりゃそうよ。」
明日美「でね、昔の自分に怒らなきゃ、全然孤独なんかじゃなかった。
パパとママがずっとずっと支えてくれていたんだって。」
絵梨「うんうん。明日美は孤独なんかじゃない、あなたのお母さんをみたらわかる。
明日美のこととても大事に思ってると思うよ。」
明日美「うん、すごくわかる。
この家だってあたしの体のことを思って設計されているってわかる部分がたくさんあるもの。」

明日美「でも、中学でのみんなの対応は変わらなかった・・・」
絵梨「せっかく元気になったのに?」
明日美「うん、やっぱりおっかなびっくりなのよ。
表面に出さなくてもね・・・わかっちゃうんだぁ・・・」
明日美「無獣を一人で倒しながら、なんであたしこんなことしてるんだろう・・・
なんで生き返っちゃったんだろうって思ってた。」
171魔法少女キューティエアリィ 第九話−14:2011/02/15(火) 23:09:55 ID:GI9aMNcc
明日美「でもね、無獣を倒した時に倒れている人を助けたときにね思ったの。」
明日美「ああ、この人たちは悲しみを抱えているんだ。このまま突き放したらダメなんだーって。」
明日美「誰も助けてくれる人がいなかったから付け込まれちゃったわけでしょ?」
絵梨「うん。」
明日美「あたしはこれでいいんだ。生き返れた代わりに悲しみを浄化してあげなきゃって思って一人戦うことにしたの。」
絵梨「明日美は優しいよ。大変だったよね・・・」
明日美「いいえ、そんなことはないわよ。」
明日美「やっぱり一人だと心細かった・・・あたしはもうやめたいって何度も思ったの。」
明日美「そこであなたが現れた・・・」
明日美「正直に言うわね、あなたが仲間になってくれたとき、すごく嬉しかったの。」
絵梨「明日美…」
明日美「ごめんなさい・・・なし崩し的にこんなことに巻き込んでしまって・・・」
絵梨「最初はやっぱり男の私が魔法少女になんてなって困惑したわ。」
絵梨「なんで魔法少女!!!???ってびっくりしたわよ。」
絵梨「でもね、明日美と一緒に戦ううちに、魔法少女の責任の重さ、明日美の大変さがわかって、
すごく大切なことを今まで一人でしてたんだなあって思って、私も支えなきゃって思うようになったの。」
絵梨「だから!私は魔法少女になってすごく良かったと思うわ。」
明日美「絵梨・・・」
絵梨「明日美、ありがとう。」
ピチョン
絵梨「ひゃっ!クチュン」
明日美「あはは、かわいいくしゃみね。
ずいぶん長話しちゃった。早く洗って上がろうか。」
絵梨「ずずっ。うん!」

ザザーン
キャハハハ
明日美「絵梨ってちっちゃいのにスタイルいいよねーずるい!」
絵梨「そんなジロジロみないでぇ。」
明日美「うっしっしっし。どれ、おじさんにそのおっきな胸揉ませろお。」
絵梨「えええん・・・明日美がおかしくなったぁぁ。その手をわきわきさせるのやめてぇぇぇ。」
明日美「あら?絵梨、胸また大きくなった?」
バッシャーン
絵梨「きゃぁ」
明日美「あはははは!」
コンコン
ママ「いつまで入ってるのー?もうご飯できてるわよ。」
明日美「はーい」
ママ「あ、絵梨ちゃん、新しい下着と寝巻ここに置いてるからね。」
絵梨「ありがとうございまーす。」
172魔法少女キューティエアリィ 第九話−15:2011/02/15(火) 23:10:50 ID:GI9aMNcc
・・・

ブォオオオオオ
明日美「ふぅ・・・いいお湯だった。」
絵梨「うん。気持ち良かった。」
絵梨「はぁぁ・・・おなかぺっこぺこだよぉぉ。」
明日美「うん、あたしもー。」
絵梨「食べに行こう。」
明日美「うんっ。」

・・・

明日美「いただきまーす。」
絵梨「いただきます。」
ママ「はい、召し上がれ。」
パパ「あははは。絵梨ちゃんはかわいいなぁ。」
絵梨「ぶっ・・・な、なんですか・・・からかわないでくださいぃ。」
パパ「からかってないさ。」
明日美「あー、パパ鼻の下のびてるぅ。」
ママ「パーパ・・・後でわかってるわよねぇ?」
パパ「え、なんのことかな?僕は純粋に意見を述べただけで・・・
あははそんな怖い顔はしないでくれるかな?ママ。」
絵梨「ふふふ。明日美んちっておもしろいね。」
明日美「うんっ、あたしこのうちだーいすき。」
ママ「明日美・・・」
パパ「僕もだーいすきだぞーうおー!!」
明日美「パパったら・・・もう酔ってるの?」
アルデバラン「にゃーーん」
ママ「ふふふ、パパったらアルにも馬鹿にされてる。」

アハハハ

・・・
カチャカチャ
明日美「あ、絵梨、片づけなくていいよ。」
絵梨「え、でも悪いよ。」
明日美「何言ってるの。絵梨はこのうちの大切なお客様だよ?
お客様にそんなことさせられません。」
絵梨「そ、そう?」
明日美「うん、すぐ片づけるから先にあたしの部屋に行ってて?寝る前にちょっと遊びましょ?」
絵梨「う、うん・・・じゃ、お願いします。」
パタパタ
カチャ

パパ「明日美・・・いい友達を持ったな・・・」
明日美「・・・うん・・・とっても大切な友達・・・
たった一人だけど・・・世界で一番大事な子・・・」
ママ「大事にしなさいね。
あの子は人の悲しみを知り、自分の喜びを分かち合える子よ。」
明日美「うん・・・あたしもそう思う。
どんなことがあってもあの子は私の親友・・・」
173魔法少女キューティエアリィ 第九話−16:2011/02/15(火) 23:11:31 ID:GI9aMNcc
・・・
カチャ

明日美「おまたせー。」
絵梨「あ、明日美。」
明日美「えへへーアイス持ってきちゃった。
食べる?」
絵梨「うん!食べる!」

明日美「ひゃー冷たーい。冬に食べるアイスっておいしいよねぇ。」
絵梨「うんうん、わかるー。」
明日美「あ、そうだ、あたしの服着てみる?」
絵梨「え、いいの?」
明日美「うん、好きなの選んでよ。」
絵梨「ありがとう。」

ガラララ
明日美「じゃーん、ここがあたしのワードローブでーす。」
絵梨「わぁ・・・いっぱいお洋服がある・・・カワイイのばっかり。」
絵梨「じゃねじゃね、このチュニックスカートとワンピースとブラウスとえとえとパーカーと・・・
うーん迷っちゃう。」
明日美「全部着て見ていいから、そんな迷わないでよ。」
絵梨「えへへ。ついつい嬉しくなっちゃって。」
174魔法少女キューティエアリィ 第九話−17:2011/02/15(火) 23:12:34 ID:GI9aMNcc
ヌギヌギ
シュルシュル
絵梨「じゃーん!どう?」
明日美「かわいいーすごい似合ってる!」
絵梨「でも・・・ちょっと胸がきついかも・・・」
明日美「ぴくっ・・・絵梨ぃぃーーー?なんか言ったぁぁぁ?」
絵梨「えっ!いや!なんでも!何でもないです!」
明日美「いーや!絶対言った!胸がきついですってぇぇぇ?」
絵梨「きゃぁぁぁ。ごめんなさいぃぃぃ。」
明日美「この胸か!この胸が悪いんか!」ムニュムニュ
絵梨「いやぁぁぁぁん。揉まないでぇぇぇ。」

アハハハ
キャッキャッキャッ
絵梨「たのしーね。」
明日美「うん!とっても楽しい!」

ママ「そろそろ寝なさいよー」
絵梨「はーい」
明日美「はーいママ。」

明日美「じゃ、もう寝ようか。」
絵梨「うんっ」

パチン

絵梨「ね、今日の萌波って子・・・大丈夫かな?」
明日美「そうね・・・あんな子でも一応は同じ魔法少女だし・・・」
絵梨「うん・・・私ね考えたんだけど・・・今日はつい感情的になっちゃったけど・・・」
絵梨「・・・あの子にもいろいろ考えがあるんだと思うし、否定してばっかりじゃいけないと思うの。」
明日美「うん・・・」
絵梨「ちょっとあの子とすぐに友達ってまではいかないかもしれないけど、
少しは仲良くなってみる努力してみようかなって思う。」
明日美「絵梨・・・絵梨ってすっごくいい子ね・・・あたしがあなたに惚れそうだよ。」
絵梨「えっ!あのあの!あわわわ。
私って女の子だし、女の子同士はあのちょっと・・・
あ、そうだ!そのそれに私男だし・・・おじさんだし・・・あの。」
明日美「ぷっぷははははっ冗談よ。絵梨っておもしろーい。」
絵梨「またからかったぁぁぁ。」プクゥゥゥゥ
明日美「ほっぺた破裂しちゃうよ。」プスッ
絵梨「ぷふぅ・・・はははは!」
明日美「絵梨、大好きだよ。」
絵梨「うん、私も・・・だ・・・い・・・す・・・」クーー
明日美「おやすみ・・・絵梨・・・」

明日美(アル・・・あたしの願い叶ったよ・・・)
アルデバラン「明日美・・・」


次回予告
絵梨は明日美の過去を知り改めて二人の絆を再確認するのであった。
一方でアクエリィの一方的な戦いは続き、エアリィの歩み寄りも無視するアクエリィ。
それでも懸命にエアリィは少しでも仲良くなろうと努力する。
そして退院する明人、彼と絵梨の気持ちはどうなっていくのだろうか。
次回「Jealous!近づくほど傷つく気持ち。」
アーシィ「あなたに全てを克服できる力があるかしら?」
175魔法少女キューティエアリィ 第九話:2011/02/15(火) 23:14:21 ID:GI9aMNcc
第九話、これでおしまいです。

明日美が魔法少女になった経緯がわかりましたね。

アクエリィちょっと鬼畜ですね。

でもそんなアクエリィが私結構お気に入りだったりします。

では、次回までお待ちくださいませ。
176名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 00:19:42 ID:HVMnm0Sw
乙でした
177名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 00:38:34 ID:Th2crIqs
>>175
乙カレー
面白かったですお
178魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/16(水) 00:41:03 ID:lMsgdg+v
ちなみに、アクエリィが細かい攻撃する時に言っているのは技名ではなく、実在するバレエの型です。

また、アクエリィが戦闘中に喋っているのはフランス語です。
179名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 01:34:44 ID:+Gbevu6/
融合・性転換物って需要あり?
今SS書いているのだが…
180名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 02:01:11 ID:3lPjTrkV
構わん、投下したまえ
181名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 02:10:43 ID:MS8ad3g5
>>140
ありがとう。待っていると言ってくれるだけでも嬉しい。
続きは必ず書こうと思います。気長に待っていて頂けると助かります。

>>141 >>146
確かにセックス描写に限定などする必要はない。フェチ心が満たされればいい。
最終的にはスレが賑わってTS嗜好を持つ連中がわいわい楽しめればいいんだ。
エアリィもその流れで自然発生的に生まれたもんだし。

しかし、今となってはぶっちゃけエアリィは長すぎる。
俺の目にはもうTSモノじゃなくちょっと変わった魔法少女モノにしか見えないし、
作者氏本人も「ライトなTSエロ」ではなくて「TSの物語」を書こうとしてるんだと認めてるんだぞ。
スレ違いを自覚してるんじゃないか。
2chでスレ違いの話を数百レスも延々とされたら普通もっと荒れてくると思う。

きつい言い方かもしれないが、作者氏はスレ違いかもを自覚してるなら
「投下していいですか?」とか聞く前に投下できないSSスレなどに行って欲しい。
そして、短くても不完全でも単なる妄想でも無責任なお願いでもいいから、
みんなのTSエロシチュ、TSフェチが見たいし書きたいし、そういうのを応援したいと俺は思う。
182名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 02:20:52 ID:OwJNSvly


アルデバランって聞くと、どうしても某黄金聖徒が頭に出てくる
183名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 02:24:28 ID:i6QIX3aM
エロが少ないからスレ違いだろうと主張する気持ちもわかるが、
面白くてそれが受け入れられているのならそれはスレ違いとは言わないだろう。
作者さんにプレシャーを掛ける気は無いけど今後の展開にもよるだろうしさ。

これ以上は不毛な議論だからほっくり返さないほうがいい
つまり何が言いたいかというと俺も魔法少女になりたいし、TS専用車両にも乗りたいということだ。
184名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 02:45:41 ID:8kjuz6fJ
文章に特徴が出過ぎてるぞ?
185名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 02:51:33 ID:5rG/LW/5
いや、面白いからスレ違いじゃないってのは流石に変な話だろう
話の内容的に他所でやったほうがいいとおもうんだけどな
186名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 03:08:00 ID:MS8ad3g5
>>183
すまなかった。俺は黙々とエロいSSを書いて投下する作業に戻るよ。
意見そのものは君に同意だ。

一つだけ補足すると、俺は作品それ自体に異を呈しているのではなく
「エロを入れると物語の邪魔になるから入れていない」という
作者氏の姿勢に異を呈したかっただけなんだ。

フェチやエロスを表現しようとしてうまくいかないのは仕方がない。
好みに合わないものはスルーすればいい。
しかし、そもそもエロスを表現しようとしないというのはさすがに違うだろうと。

作者が意図していなくても、ファンがいてエロスを感じて面白がっているならそれで良し、
という考えもあるとは思う。スレを荒らした形になって申し訳ない。
なるべく早めにSS投下して挽回しようと思う。
187名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 06:45:11 ID:wzSveVDY
議論で賑わっているが険悪な感じではないな。このスレは健全(^-^)

今回もエァリィ面白かったなあ。次回も楽しみだ。

しばらく投下が少なかったスレが盛り上がってきて嬉しいよ。
188名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 07:49:20 ID:jKHEe3+V
TS専用車両の人は自分よりうまくかけるのにエロがないから嫉妬してるんだろ
彼は自分の微妙な部分をエロでごまかす手法を取ってるからな
しかしまあTS専用車両を読んで驚いたよ
よくあの文のレベルでこのスレに投稿しようと思ったよな
別に何のフリもなく投下したのなら問題ないが
あそこまで人にいちゃもん付けておいてあのレベルでは…
189名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 07:55:10 ID:rjII4ROQ
>>181
概ね同意

作者氏がスレ違いじゃないか、と心配してるのはエロが全くないからであって内容自体はTS王道だと思う。

ただやっぱり大作になってしまった分賛否両論出てきてしまうのはしょうがないし、かつての大作も同じような状態になって消えてしまったものも数知れず。

何が言いたいかって言うと作者氏には批判に負けずこれからも頑張って欲しいということ。
190名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 07:59:02 ID:rjII4ROQ
>>189
概ね同意と言っておきながら>>181をよく読んでみると俺の意見と正反対だなw
すまん読解力なくてw
191名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 16:24:19 ID:MS8ad3g5
>>188
そして君はそもそも何も書けないから
俺みたいな下手くそSS書きにまで嫉妬してるという訳かい?
面白くてエロいの投下してくれれば何でも構わんぞ。

>>190
いや別にいいんじゃないのかなw
俺の意見は>>186でシメなんで間違ってないと思うよ。
192名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 16:28:14 ID:Htt0IRKp
流れぶったぎってすまん
TSもので男がやむを得ず(洗脳とかではなく自発的に)
女言葉を使うのにエロスを感じる人って
俺以外にもいたりする
193名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 16:59:47 ID:JZAhlCB4
>192
ここにいるぞーー!
最初は慣れなくて、色々おかしかったり、噛んだりして、
でも、いつの間にか慣れて自然に話せるようになって、
それでまた自己嫌悪したりする描写があると神。
194TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:04:54 ID:MS8ad3g5

 その朝、俺はいつも通り、通学用の電車に乗っていた。
 鮨詰めの満員電車。右も左も前も後ろもおっさんの背中。息が苦しい。
(くそっ、せめて俺が“男のまま”だったら……こいつらの肩から上にアタマが出てんのにっ)
 だが、そんなことは思うだけ無駄だ。
 今の俺は、身長165cm程度の可愛らしい女子高生になってしまっているのだから。

 俺にとってはまったくとばっちりもいいところなのだが、この鉄道会社が運行している
全ての電車は、通勤時に「TS専用車両」と化してしまうのだ。
 これは、いわゆる「女性専用車両」がもっと進んだものだと思ってくれ。
 どんなに啓蒙しても撲滅できない通勤電車の痴漢被害に女性団体がキレまくって社会問題
と化した挙げ句、だったら電車に乗る間は性別が逆転しちゃえばいいじゃない、という
とんでもない結論に至り、最新科学を結集したこの電車が作り出されてしまったのだ。
 つまり。
 俺の周囲を取り囲んでるリーマン風のおっさんは、電車を一歩外に出ればOLおばちゃん
になる。俺もこの電車を一歩出れば、ギリギリ180cmに身長が届く背の高い方の男子高校生
になる。容姿も変わるし、服装も自動的に変わってしまう。そういうしくみなのである。
 細かい事は聞くな。最新科学の結晶であるTS電車のしくみなんか、いち高校生でしかない
俺に聞かれてもわからん。

(つーか、このおっさん……いや、おばさん連中の厚かましさはなんとかならんのか!
お前ら絶対、TS車輌が出来るまではもっと早い電車に乗ってただろ……!)
 毎朝のように繰り返す悪態を、俺はこの朝もやっぱり吐いてしまっていた。
 TS電車は確かに「性的弱者である女性たち」の立場から開放したし、結果として痴漢被害を
ほぼ根絶したが、弊害がなかった訳ではない。
 女性ではあるが、普段でも性的弱者ではない連中――つまり、図々しくてあつかましい、
周囲の迷惑など省みない、そういう「おばさん連中」までも男性化してしまったのだ。
 連中がかろうじて女だった頃は、周囲の目を気にして多少なりと抑制が働いていたのだが、
電車に乗っていれば男性になる――自分ではなくなって一種の匿名性が確保されるとわかった途端、
平気で遅刻ギリギリまで電車を遅らせる、最悪な乗車マナーを省みもしない、車内限定で手に入れた
男の腕力と体格を職場の憂さ晴らしに振るいまくるという最低な人種と化してしまうのだった。
 そう、ちょうどこうやって、若くて華奢な女の子になっちまった俺の足を踏んだり蹴ったり、
拳や膝を使って平気でドツいたりな!
「い、っ……いたっ、いてっ……! ち、ちくょ……うぐ」
 別に俺、痴漢したこともなければやろうと思ったこともないのに!
 何でこんな目に遭わなきゃなんねーんだよ!
 ていうか、このおっさ――ババァ連中、体臭がくせぇ! 加齢臭か! 吐き気がするわ!
195TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:05:23 ID:MS8ad3g5
「……君、大丈夫?」

 急に、アタマの上から声をかけられた。
 見ると、男の俺でもびっくりするようなイケメンのリーマンがそこにいた。
 年齢は二十代後半か、せいぜい三十代くらいだろう。TS電車のしくみから考えれば、外へ一歩
出た途端に小雪とかハセキョーみたいな背の高いスレンダーなアラサーの超美人になる、という
ことになるのか。
「毎朝、大変そうだよね。ずっと見てたんだよ」
「へ……? 俺をですか?」
「あはは、その可愛い見た目で俺とか言われると、違和感あるなあ」
 いや、そんなこと言われても。電車に強制TSさせられた自分の顔なんか、まじまじ見ませんし。
「通れるかな? こっちにおいで。少しは楽になるよ」
 そのイケメ――お姉様は、中年どもを自分の身体で防ぎつつ、電車のすみっこへ俺を導いてくれた。
前面は電車の扉、サイドは電車の壁。背後はそのイケメ――お姉様が俺を守ってくれる格好だ。
「これで大丈夫かな。壁の方に身体向けて、じっとしていればいいよ」
「あ、ありがとうございます。でも、代わりに……えっと、あなたの方が」
「私は大丈夫。気にしないでいいから」
 やばい。何か俺、ちょっと胸がときめいた。
 あれか。女が男に惚れる瞬間ってこういうヤツか。優しさ大事。今後のために憶えておこう。
「何なら、今度から毎朝、こうやって守ってあげてもいいよ。通勤時間、一緒みたいだし」
「え……ま、マジですか? ほんとなら嬉しいですけど……」
「ただ、条件がひとつ……あるんだよね」
 イケメ――お姉様が、思わせぶりにくすくすと笑う。
 そして、とんどもない一言を言い放った。

「目的地に着くまで……私が何をしても、絶対に抵抗しない、声を上げないこと……」
196TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:05:43 ID:MS8ad3g5
 そのイケメ――お姉様の、手が。
 撫でるように、俺の胸元を這い始める。
「え、ちょ……?! な、何して……」
「あれ、条件、呑めないの? それとも、私に触られるのは嫌?」
「え、あ、そ……えっ? えええっ?!!!」
 これが本当に男なら、たとえイケメンだろうと何だろうと断固として力尽くで拒絶する!
いやだって俺はホモじゃねぇ! 男に身体をまさぐられるなんて願い下げだ!
 しかしだ、しかし、このイケメ――お姉様は、本当なら小雪とかハセキョーみたいな
美女なんだよな?! そんなお姉様にナデナデされてるとかどんなご褒美だよ! 抵抗する気
なんか起きるか! い、いやでも、今はでもイケメ――いやでも本当はお姉様?!
「ふふっ。くすくす……。戸惑ってる姿も可愛い……」
 混乱してる俺をよそに、イケメ――お姉様の手が、俺のセーラー服のスカートを持ち上げた。
 俺の内股へ、そっと、他人の触れた掌が、触れる。
「……ひっ……」
 ゾクッとした震えが、内股から背筋を通って体幹を振るわせる。
 そして、少しずつ、少しずつ。つつ、つつっ――と、その掌は俺の股間の方へ這い上がってくる。
「あ、う……うあ、あああっ……」
 頭の中はパニックだった。
 どうすればいいのかわからず、俺は身体を硬直させることしかできない。
 そのうちに、スカートをまくりあげて内股に触れているイケメ……お姉さんの手が。
 俺の股間に触れた、その瞬間だった。
197名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 19:06:09 ID:PFEAR6z3
>>192
最近、女言葉を使ってる女って、おばさん以上の世代ぐらいしかいなくね?
198TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:06:14 ID:MS8ad3g5
 ――ズクンっ。

「……っひ?!!!! うあ……!!」
 声が出そうになって慌てて手で口元を押さえる。
 な、なんだコレ――?! 男でいる時にはそりゃ人並みに自分のアレを触ることもあるが、
何か全然違う。触られた感触が秘部だけに留まらずに、腰全体……っていうか、胸元まで
ブワッと波が来たような、何か凄い変な感じがした。頭の中を揺さぶられるみたいな――。
「くす……。キミ、感じやすいんだね」
 イケメ――お姉様が俺の耳元で囁く。
 感じやすいも何も、普段こんな感じ方したことないし!!
「可愛い……。食べちゃいたいくらい……」
 お姉さんは女子高生になってる俺の身体を背中から抱きしめて、胸の辺りをさわさわと
撫でながら、何も無い股間を優しく指先で圧迫してきてる。
 男の時だったら、きっと、こんなの何でもない。そのくらいフェザータッチ。
 なのに、なのに――なんだこれ、どうなってんだ? 身体中に電気が走るような衝撃が、
いちいち全身を駆け巡ってくる。このお姉さん一体何してるんだ?!
 わけわかんない、わけわかんないよ――――!

「あ、残念。駅に着いちゃった」
「……っ、え……?」

 頭の中が真っ白になりかけていた俺は、ふと我に返る。
 お姉様が突然俺から手を離すと、すぐ目の前にあった電車の扉が開いた。
「さ、降りましょ。キミもここで降りるんでしょ?」
 混乱して戸惑うばかりの俺の手を取って、一緒に電車を降りる。
 その瞬間、俺はいつもの男子高校生に戻って、お姉様も――――――。
199TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:06:45 ID:MS8ad3g5
 ――――――いや、訂正する。お姉様じゃない。
 女神様が、そこに居た。
 こんな美人、俺、今までの人生で一度も見たことない。

「あら、男の子の姿でも結構可愛いんだね、キミ。……でも、残念。私、男の子って
全然興味ないんだ」
 悪戯っぽく笑って、お姉様――女神様は、一歩、距離を取る。
「契約、おぼえてる? また明日の朝、逢いましょうね」
 つややかな長い黒髪を翻し、女神様が踵を返して歩き始める。
 俺は言葉もなく、周囲の迷惑も顧みず、その場に呆然と立ち尽くして。
 ――下品な話だけど、その、下腹の方のアレでソレも立ったままで。
 悠然と歩み去っていく彼女の後ろ姿が見えなくなるまで、見つめ続けていた。

         *

 その日はもう授業にならなかった。教師には怒られ、友達には病気じゃないかと
心配され――。何をやってもそれだけ上の空だったんだろう。
 でも、あんな経験しといて勉強に身が入る訳がない。
 頭の中は、朝に起きたあの事件のことで一杯だった。

「なあ、TS専用列車ってあるよな……? あれ、逆に男の方が痴漢されたり、
そういうケース、今までないのかな」
 昼休みにダチ連中とダベってた時に、それとなく話を振ってみた。
「ああ、あるらしいな。大人の女が若い女を痴漢して……まあ要するに、スケベな
おっさんがうっかり可愛くなっちまった若い男に手出しちまうって。でも、被害者は
中身が男だからさ。女の子みたいに怯えて萎縮したりしねーじゃん。ソッコーで
声出して、場合によっちゃ反撃もする。めでたく御用ってわけだ」
「そう思うと痴漢ってマジでバカだよな、見た目に騙されすぎだっつーの。中身が
男だってわかってんのにさー。何で触っちまおうとすんのかね?」
「いや、それはしょうがないんじゃねーかな。こないだテレビでやってたけどさ。
男って脳味噌の構造的に視覚からの刺激で興奮するもんらしいから。痴漢みたいな
我慢のできない変態は、目の前に美女とか美少女がいたらどうしても手を出しちまう、
ってことらしいぜ。もう病気なんだよ」
「そう思うと、あの電車作った連中の狙い通りってことなのかもね」
 そうか、そういうものなのか。初めて聞いた。
 知らない事がいろいろとわかって興味深かった。
200TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:07:12 ID:MS8ad3g5
「じゃあさ、男が女を痴漢するのも結構フツーにある……のかな。つまり、その、
美女が若い男に手を出す、というか」
 俺は遠回しにそんな話をしてみたんだけど、友達は一斉に笑い始めた。
「要するに痴女ってことだろそれ。しかもレズ?」
「どんだけレアケースなんだよ。そんなん俺も遭遇してみてーわ」
「いやでも、その時って痴女は痴漢になってるんだろ? 嫌じゃね?」
「あ、そうか……でも、中身は女なんだから……いや、でも……うーん」
 お前らは俺か。
 でも、そういうものなんだろうな。きっと。
 実際遭遇したら、何もできなくて硬直しちまうわな――。

         *

 そんなこんなで、その日の学校も終わって。
 家に帰る。メシ食って風呂入って、テレビ見て、普通に過ごす。

 ――だんだん、次の朝の通学時間が迫ってくる。

 俺、明日、どうしたらいいんだろう。同じ電車に乗るのかな。
 早起きなんて苦手だけど、ちょっとだけ頑張れば「あのひと」をスルーするのは
簡単なんだと思う。そう、嫌なら簡単にスルーできるんだ。できるけど――。

『……はい、では次のニュース。先日から導入された強制TS電車ですが……』

 つけっぱなしのテレビから、気になる言葉が流れてきた。
 俺はふと、顔を上げる。
 ――――――――心臓が飛び出るかと思うほど、驚いた。

『こちらが、強制TS装置の開発者のおひとりでいらっしゃいます。
 外園凜博士です。本日は博士にインタビューを……』

 テレビの中でインタビューを受けているのは、紛れもなく。
 あの、女神様、だった。
201TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:07:36 ID:MS8ad3g5
         *

 ――翌朝。
 俺は、駅のホームに立っていた。
 いつも通りの、時間に。
(や、やめるなら今のうちだぞ、ひとつ電車を遅らせても遅刻する訳じゃないんだ、
わかってるよな、あんな痴女と関わりあってもいいことなんて、何も……)
 そんなことを自問自答していたものだから、つい想像してしまう。
 あの女神様が、俺を背後から抱きしめて身体をまさぐっている様を。
(う、うあ……。た、たたっ、勃ってきやがった、こんなところでっ……)
 慌てて深呼吸。妄想を振り払う。
 でも、俺は健康で健全な高校生だ。エロいことに興味津々なお年頃だ。いくら理性で
ダメだダメだと言い聞かせてもブレーキなんかかけられるはずがない。頭の中では、
昨日この身体をまさぐられた感触がありありと蘇ってきて――――。
(……あれ)
 急に、勃起が萎え始めた。
 いや、興奮はしてるんだ。心臓なんかバクバク言ってて、今も女神様に抱きしめられて
身体中をさわさわとまさぐられてる想像が止められない。二十四時間前のあの事件の記憶を
リアルタイムで絶賛再生中だ。
 でも、俺のアレは、確実に萎えていく。
(な……んで……?)
202TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:09:16 ID:MS8ad3g5

 ――――その、代わりに。

 何だろう、これ。
 お腹の中、底のほう――腰の、中?
 何だか、キュン、というか。
 ムズッ、というか。
 何だ、これ。何だろう――――――。

『……ご注意下さい。電車がホームに入ります。白線の内側まで……』
 うあ、電車来ちゃった。乗らなきゃ。
 俺は乗客の流れに身を任せて、電車の中へと入っていく――――って。
 バカか俺は!! 乗っちゃったじゃん!!!!
 乗らずに一便やりすごすハズじゃなかったのかよ!!!!

「……くすくす。おはよう。来てくれたんだ」

 背丈が十五センチ以上縮んで、すっかり華奢な身体をしたセーラー服姿の女子高生になった
俺の頭上から、聞き覚えのある声が――忘れられたくても忘れられないイケメンの声がする。
 女神様、だ。
 いや、違う。外園凜博士、だ。
「あ、あの……」
「こっちにおいで。さ、早く」
「あっ……」
 手を引っ張られて、昨日と同じ場所へ誘導される。
 そして、昨日と同じように――――背中側から、抱きしめられる。
「あ、あ、あのっ、外園さん、外園凜博士、ですよね」
 思わず俺は、口走る。
 俺の身体をまさぐろうとしていた凜さんの手が、止まった。
203TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:11:38 ID:MS8ad3g5
「……どうして、私の名前を?」
「あ、や、やっぱり、凜さんなんだ……。昨日、テレビで……」
「テレビ……? ああ、二ヶ月くらい前に取材……。放映日、昨日だったんだ」
 納得したように呟くと。
 凜さんは急に、俺の身体をぎゅっと強く抱きしめてきた。
「ひ、ひえっ?!」
「こら。契約違反。何をされても声を出さない」
「あ、ご、ごめんなさ……じゃなくて! 何であの、こんなこと……」
「不公平」
「……へ?」
「キミは私の名前も素性も知ってるのに、私はキミのこと何も知らない。教えて?」
「い、いや、えっと……」
 個人情報は守った方がいい、という意識が脳裏をちらっと掠めた。
 でも、それより早く、凜さんは俺の胸ポケットに手を伸ばす。
 ――そこは、セーラー服の胸元。
 本当だったら、詰め襟の学ランの内ポケットに入れていた学生書を、取り上げられる。
「あ、ちょ、ちょっと……」
「ふうん、ずいぶん男らしくてかっこいい名前なんだ」
「え、あ……そ、そう、ですか?」
 名前を褒められたことなんか滅多にないから、俺はついはにかんでしまう。
「似合わない」
 はにかんだ顔が引き攣った。
「ああ、勘違いしないで。少なくとも、今のキミには似合わないっってコトだよ。
 ね、今だけでいいから“みーちゃん”にしようよ」
「み、みーちゃんって……俺……」
「俺、ってのもナシ。みーちゃん、せっかく可愛いんだから。私、って言って」
 言いつつ、凜さんは生徒手帳をスカートの隠しポケットに入れて――って、え?
セーラー服ってそんなとこにポケットついてんの? うっそマジ? 知らなかった。
「じゃあ、そんなワケで。……今朝もいっぱい、みーちゃんの可愛いとこ、見せて?」
204TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:12:04 ID:MS8ad3g5
 凜さんは、俺の身体を再度まさぐり始める。
「っ……?! あ、っ……」
「声出さない。我慢、我慢」
「え、あ……で、でも、でも、っ……」
 おっぱいと、下の方の大事なトコ、おっきい掌で掴まれてぐにぐにされたら、勝手に
声が出ちゃうんだよっ! 出したくて声出してるワケじゃないんだってばっ!
「っ、ぅ……ぁ、は、っ……っ、はあ、はあ……っ、ぅ、あ……っ……」
「ふふっ、かーわいい。ほんとに……すっごく、可愛いよ……みーちゃん」
「だ、だから……俺、みーちゃん、じゃ……」
「あ。また俺って言った。私でしょ? 約束守れないなら、やめちゃうよ?」
 いや、止めて下さって結構ですから!
「ど、っ……どうして、こんな……こんな、こと、して……っ……」
「ん……? こんなことって、どういうこと……?」
「だ、だから……っ、こんな、その……こういう……」
「えっちなコト?」
 凜さんが俺の――あ、違う、私――いや、俺でいいんだよ!――の、耳元で、
囁くように言いながら、俺の股間に“何か”をした。

「――――――――――っ、ひ?!」

 今までにない嬌声が喉を突いて出そうになって、私――――いや、俺だってば!
――――は、慌てて自分の手で自分の口を塞ぐ。持って居た鞄が電車の床に落ちる。
「あ、ごめん。ショーツの上からでも痛かったかな。今ね、クリちゃん軽く引っ掻いちゃった」
「え……あ? く、りちゃ……?」
「クリトリス。……知ってるでしょ?」
 言いつつ、凜さんは、俺――いや、違う、私――あ、俺でいいんだっけ――の股間に
あてがったゆるゆると指を動かす。さっき引っかかれて嬌声を上げそうになった辺りを、
指の腹で撫でるように、押し揉むように。
205TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:12:35 ID:MS8ad3g5
「あ……? っ、う……あっ、や、っ……あっ……」
 あ、ヤバい。これ。
 ――きも、ち、いい。
 男の、時に、アレ――しごいてる、時の、感じに、ちょっと、似て、る。
「……目、とろ〜んってなってきた。だんだん可愛くなってるよ」
 凜さんが耳元でそんなことを言う。
 ていうか、この人なんで、背中から抱きしめてるくせに俺の顔色が手に取るように
わかっちゃうんだよ――――って、電車の扉についてる窓に映ってた。
「え……? ちょ、ちょっと……?」
 電車の窓に映った、セーラー服姿の女子高生。
 セミロングの艶やかな黒髪の、すごく可愛い、女の子。
 それが背後から、すんごいイケメンに抱きしめられて。

 ――気持ちよさそうに、喘いでる。

「こ、れが……俺……?」
「俺じゃないでしょ、もう。何度も言わせないで。ほんとにやめちゃうよ?
「い、いや、その……」
「もう。じゃあ、ちょっとだけ妥協。ボク、にして。それ以上は譲らないよ?」
「あ、そ、それなら……ボク……」
 ――ボク。
 その一人称が、電車の窓に映る可愛い女子高生の姿に、ぴたっとマッチする。
 可愛い女の子。名前は、みーちゃん。自分を呼ぶ時は、ボク――。
206TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:12:59 ID:MS8ad3g5
「……みーちゃん」
「え……あ、はい……?」
「顔、上に向けて? キスしよ」
「え、き……えっ? ぼ、ボク、キスなんて……」
「したことないの? じゃあ、ファーストキス、もらっちゃうんだ」
 凜さんがボクの細い顎に手をかけて、くい、と上を向かせる。
 ――イケメンの顔が、ボクの目に、映る。
(う、うわっ、ちょっとタンマ! 俺、ホモじゃねーから!)
 一瞬だけ、そんなことを考えたんだけど。

 今、ボクは――みーちゃん、だった。
 可愛くて、セーラー服着てて――オンナノコ、だった。

 それが、かっこいい男(ヒト)に、抱きしめられて、キス、される。

 ――――フツー、だよ、ね。こんなの。

「……ん、ちゅ……ぷはっ。ん。みーちゃんのお口、美味しかった」
「う……あ、っ……」
 身体中をまさぐられながら経験したファーストキスは、舌と舌が絡み合うディープキス。
凜さんとボクの唇の間に細い唾液の橋がかかる。
 ――きもち、よか、った。
「みーちゃん。……もっかい、しよっか」
 凜さんの顔が、近付いてくる。
 ボクはそれを、抵抗なく受けようとして――――。
207TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:13:26 ID:MS8ad3g5
(こ、こらっ、しっかりしろ、何やってんだ“俺”はっ?!)

 ――――寸前で、理性が勝った。やべぇ。
「あ、あの、凜さん、その……何でこんなことを? どうして……」
 その質問を、なんとか搾り出す。
「ふーん。みーちゃんは、そんなことが知りたいんだ?」
「い、いや、だからボ……俺は、みーちゃんじゃなくて……」
「うん。わかった。話してあげる。“また明日”にね」
 凜さんが手を離す。
 電車が、目的地に着いたらしい。
「あ……」
 俺は凜さんに手を引かれて、電車の外へ。
 イケメンと可愛い女子高生から、女神かと思うほどの美人とフツーの男子高校生に戻る。
「またしばらくお別れだね。また明日、待ってるよ」
 俺は、去っていく凜さんの姿を見送る。
 今度は、呆然として、ではなく。自分の意思で。
「また、明日……か」
 呟きつつ、俺は学校へ向かうための出口方向へ歩き出す。
「……………………ん?」
 何か、違和感。
 パンツの中。歩くと冷たい。
 いわゆる袋のところ――じゃないな、尻の穴と袋までの間かな。
 ねちょっ、というか、ぬるっ、というか。
「……何だよ、これ」
 駅のトイレに駆け込んで調べてみたら、自分の股間とパンツの底が、じっとり濡れている。
 触ってみたら、唾液みたいにぬるっとしてて、糸を引いていて。精液とか先走りとか、
そういうのに似てるんだけど、あの独特のむせるような臭いは全然なくて。
 ――――まさか、愛液?
 凜さんに愛撫されながら俺が垂れ流してたってのか? こんなにたくさん? つーか、
オンナノコになってた間に分泌したモノは元にもどってもそのままなのか?
「い、意味わかんねぇ、何だそりゃ……。じゃあ俺、明日どうすりゃいいんだ……」
 いや、パンツの替えを持ってくりゃいいんじゃね? と、脳裏でとっさに閃く。
 王明日の電車をキャンセルする、という選択肢は、最初から除外されていて。
「まあ、別に、大したこと、ないか。これくらい」
 股間とパンツのねとつきをトイレットペーパーで拭って、ズボンを履き直す。

 その時、俺はずっと感じていた。
 電車に乗る前に感じていた、変な感触。
 お腹の中、底のほう――腰骨で包まれている内臓の付近。
 自分のモノの勃起から力を奪っていった、変な感触。一種の疼きのようなもの。
 それが、トイレの中で処理をしている間、ずっと続いていたことに。
 でも、トイレを出た時には治まっていたので、すぐに忘れた。
208TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:14:06 ID:MS8ad3g5
 
         *

 それから、俺は――――――。

 ――――――いや、ボクは。

 毎朝、いつもの電車に乗って。
 毎朝、凜さんに抱きしめられて。

 キモチイイ思いを、し続けていた。

「……教えてあげるね。私がなんで、こんなことしてるのか」

 凜さんは愛撫をしながら、話をする。

「私ね、若い頃、痴漢に遭ったことがあるの」
「相手は汚いオッサンで、息も煙草臭くて、ほんと最悪。でも、腕とか太くてね。
もし抵抗して乱暴されたらどうしようって、怖くて、怖くて……何もできなかった」
「しかも、その一回だけじゃなかったの。二度、三度って、何度も電車の中で遭って。
 ……みーちゃんと私みたいに、毎日ってワケじゃなかったけどね」

 それが、三日目の話。
 次は、四日目。その続き。

「それでね、あれ、何度目だったかなぁ……」
「きっと、その痴漢のヒト、すごく上手だったんだよ」
「……イカされちゃったんだ。私。その痴漢に」
209TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:14:57 ID:MS8ad3g5

 ――――――そんな話をしながら。
 ボクも。
 凜さんに、イかされた。

 クリの周辺を、じっくり、たっぷり、ねちっこく愛撫されて。
 そのうちに、男の時に慣れ親しんだ射精の感覚がこみあげてきて。
 やめて、ダメ、ボクもういっちゃうからっ――って、小さな声で抵抗したんだけど。
 凜さんは、容赦なくて。ボクのクリから、手を離さなくて。
 イッて、しまった。

 でも、心配してたようなことは――大量の白濁の放出は、起きなくて。
 クリとその周辺が、ペニスで射精した時みたいにヒクヒクしながら、気持ちイイ感触を
身体中にずっとバラ撒き続けているだけだった。
 男の時と似てるのに、何か、変にこう――気持ちいいのが持続して。
 ボク、電車の中でへたりこんじゃって。
 凜さんに抱きしめられるようにして、やっと電車を降りた。

「……私、すごいイヤだった」
「好きでもない男に身体をまさぐられてイかされて……気持ちよくなっちゃって。
痴漢のことも嫌悪してたけど、それ以上に自分を嫌悪してた。何て汚らわしいんだろうって」

 ――凜さんは、悪く、ないよ。
 ボク、わかるよ。
 だって、こんなに――――こんなに気持ちイイのに。
 抵抗、でき、ない――――――よ。

「ありがと、みーちゃん。……でもね、私、それでちょっと歪んじゃったんだ」
「女の身体が大嫌い。感じちゃうのが大嫌い。……男を欲しがっちゃうのが大嫌い」

 お、とこ? ほし、がる?

「わかんないかな? 今のみーちゃんみたいな感じだよ。……ほら」
210TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:15:47 ID:MS8ad3g5
 ――――ぬるっ、と。
 感じすぎて、身体中の力が抜けて、恍惚としちゃったボクのアソコに。膣口に。
 凜さんの、ゆび、が、はじめて、入って――――――きた。

「それでね、必死で研究を始めたの。自分が女でなくなるにはどうすればいいかって」
「手術とかで中途半端にするんじゃない、根本的に自分が女でなくなる方法……。
 あ、みーちゃんには難しいか。適当に省略するね」
「でね。基礎理論はほぼ確立したんだけど、それを実現する資金がなくて……」

 ――――ボク、は。
 もう。
 凜さんの話を、半分も、聞いてなかった。

 膣の中を掻き回されて。
 クリと一緒にGスポットをさんざん責め立てられて。
 凜さんが口元に添えてくれたハンカチを必死で噛みしめて、声を押し殺しながら。
 あまりに強烈な快楽に耐えきれず、目元からぼろぼろと涙をこぼしながら。
 足元にぽたぽたと雫状になった愛液を垂れ流しながら。
 たった数駅動くだけの間に、何度も、何度も、何度も、イかされた。

「……でね」
「たまたまテレビをつけたら、電車の痴漢問題が取り上げられててね」
「ああ、これだって閃いたの。で、鉄道会社に売り込みをかけた」
「そのテクノロジーの、肝心な部分は……秘匿したままで」

 ひ、と、く?
211TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:16:25 ID:MS8ad3g5
「……難しいことは省略するけど」
「電車の中でTSして、性別が逆転した状態で、異性の“真の絶頂”を経験するとね。
 TSが電車の中だけじゃなくて、外に出ても固定化しちゃうの。
 つまり、完全に性別が逆転しちゃうワケ」

 ――――あ。
 凜さん。
 いつも、降りてた駅、過ぎてっちゃった、よ。

「女が男になった時は、女の膣内の感触をたっぷり味わって一度射精すればOK。
 そして、男が女になったときは――――」

 ――――きゅん。
 きゅん、きゅん、きゅん。
 ああ、まただ。また疼いてる。ボクのおなか。
 なんだろう。これ。

 なにかを。
 凜さんを。

 ――――――欲しがってる。

「……ごめんね、みーちゃん。巻き込んじゃって」
「でも、その代わり、“俺”が、キミのこと、幸せにするよ」




「ね、二人で、いっしょに………………イっちゃお?」
212TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:18:14 ID:MS8ad3g5
 
         *


 その後、TS電車はどうなったか。
 強制的に女性にされ、痴漢どころかオバサン連中の暴力に遭い続けた男性連中が
反対運動を起こしてしまって、社会問題化したのが原因だ。
 鉄道会社は多額の投資をしていたものだから、なんとかTS車輌を存続させようと
あの手この手を尽くしたんだけど。

 でも、その頃には。
 開発者の外園凜博士は消息不明となっていた。
 そもそも、開発費のほとんどを浪費していたTS装置のブラックボックスが、
見た目だけのTS機能とまったく関係がないらしいということが判明したものだから、
鉄道会社の内部でも問題にされてしまって。

 結局、全てのTS電車は廃車となった。



「……外園美衣さん、外園美衣さん。診察室へどうぞ」
 看護婦さんに呼ばれて、私は読んでいた新聞を折りたたみ、ラックに戻す。
 そして、大きいお腹を抱えて、よっこいしょと立ち上がる。
「あら、順調みたいですね。来月には予定日どおり出てこられるのかな?」
 顔なじみになった看護婦さんが、私のお腹を優しく撫でる。

 ――この子、電車の中で授かったんですよ。
 なんて言ったら、びっくりするのかな。
 まあ、凜さんと二人だけのヒミツだから、口が裂けても言わないけれど――――――。
213TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:19:34 ID:MS8ad3g5
はい、そんな訳で終了です。
あとは名無しに戻ったり別の作品で。

最後に一言だけ皮肉を言わせてくれ。

>>188
最低でもこれ以上の作品を待ってるぞ。
214TS専用車両・完全版:2011/02/16(水) 19:34:39 ID:MS8ad3g5
ごめん、>>209の一部にミスがあった。


> 「……私、すごいイヤだった」
> 「好きでもない男に身体をまさぐられてイかされて……気持ちよくなっちゃって。
> 痴漢のことも嫌悪してたけど、それ以上に自分を嫌悪してた。何て汚らわしいんだろうって」

 また次の日に抱かれながら、凜さんが話の続きを聞かせてくれる。
 その凜さんの声は本当に辛そうで、苦しそうだった。

>  ――凜さんは、悪く、ないよ。
>  ボク、わかるよ。
>  だって、こんなに――――こんなに気持ちイイのに。
>  抵抗、でき、ない――――――よ。


文章が一部抜けてました。訂正。
215名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 20:36:34 ID:Ga8EgBRl
やばいきゅんきゅんきちゃった
主人公羨ましい
216名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 21:15:54 ID:aaNLymO5
アクエリィに踏まれたい団−−−発足
廃車になった払い下げ車両を性犯罪者のいる刑務所に移築。

こんな展開があったら、と想像して抜いた。GJ
217名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 22:53:04 ID:IHdAGlSK
やべえTS車両GJすぎてやべえ
218名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 22:56:25 ID:17u+O9dE
きつい言い方かもしれないが、TS専用車両氏は歓迎されてないかもを自覚してるなら
「挽回しようと思う」とか言う前に投下できないSSスレなどに行って欲しい。
そして、短くても不完全でも単なる妄想でも無責任なお願いでもいいから、
みんなのTSエロシチュ、TSフェチが見たいし書きたいし、そういうのを応援したいと俺は思う。
219名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 23:14:50 ID:wzSveVDY
などと意味不明な供述を繰り返しており…。
220名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 23:43:28 ID:MS8ad3g5
専用電車の者です。好評だったようで何より。
蛇足ではあるけど、SSの主題的に邪魔だったんで書かずに省いたウラ設定を
投下できないスレにこそっと書き込んでおきました。
そっちも軽く目を通しておくと、お話的にはより楽しめるかもしれません。

>>218
というわけで、君の言うとおりにさせていただいた。
気が向いたら楽しんでくれ。
221名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 00:29:29 ID:FWXaTDK/
>>213
GJGJ 裏設定も読んできたが素晴らしいですぜ

職人さんを叩くようなのはスルーでおk
222名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 01:12:12 ID:BSOfu0tV
専用車両GJ
ちょっと上から目線だし、こいつほんとに良いもの書けるのか?と思っていたが個人的にこんぐらいのエロい話が好みだわ
次回作期待してます
223名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 03:01:54 ID:Lz24jDT9
裏設定を本編から除いたのは正解だな。
こういう設定は、理由付けが上手くいってないと違和感が残ってしまい、
それが読む者の感情移入をスポイルしてしまう。
かといって、完全な人物像を作るためには、膨大な記述を必要とするので、
退屈で冗長な話にもなりかねない。
そのへんのバランスを良く吟味してある。

良い仕事だった。
ただ、このレベルを全員に求めるのは酷ではないかとも思う。
224名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 03:36:50 ID:1m5YTWsH
>>197
んでもやっぱり言葉の使い方は違うと思うですよ
ハリウッドでは映画のシナリオを男性のセリフ専門のライターと
女性のセリフ専門のライターが書きなおすそうな
そうじゃないとカマっぽいしゃべりになったり
逆に不自然にジェンダーを強調したしゃべりになったりするからなんだそうで
まあそういう感じの女性風のしゃべりをするTS話が好きだっつーわけですわ
225名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 09:38:38 ID:NADpvoZ6
TS専用車両の人って自分も書き手なんだから
読者様よりずっと書き手の気持ちを理解出来る筈なのに
どうしてあんなに魔法少女の人に対して激しく攻撃的なレスをしてきたんだろう
もしかしてパラノイアなのかな
だとしたらあんまりこれ以上触れてあげるのも可哀想だね
だから魔法少女の人は全然気にする必要ないですよ
226名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 10:14:27 ID:9q1wvNHr
>>212
やっとエロいのきてた・・・
ありがてえありがてえ
227名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 10:15:15 ID:rVBCjGsd
抜いた
228名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 16:56:41 ID:LG4LRRlN
>>223
電車の中の人です。別に求めてないですよ…
時間あったら自分のものらしきカキコ見返してみて下さい。
ていうか、褒められすぎで恐縮です。

>>225
簡単に言えば「書き手だから」だ。
最初の方はスレが賑わって有り難いなと好意的に捉えていたよ。
その態度を変じた理由については既に述べてるので、もう蒸し返さない。
そして今後も投下が続くなら、別に何も言う気はないです。
229魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/17(木) 23:59:57 ID:zgC8AjKe
なんか自分のせいでスレが荒れているようで虚しいです。
自分の事が嫌いな人も複数人いるようですし、
自分が投下しない事でこのスレが平和になるならもう投下を止めようと決断します。
自分の一番好きなスレが荒れているのをみるのはとてもつらいことでした。
長々とお邪魔なレスをし大変申し訳ありませんでした。

230名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 00:28:07 ID:wQM6+vKC
>>229
嫌いな人も居るかもしれんが、好きな人も居るのですよ?
少なくとも俺は続き読みたいなと思うし、他にも居ると思いたい
しかしこのまま投下し続けろというのも無理強いになりかねないし、どうだろうサイトなりブログなり開設しては?
サイト立てるというと大げさに感じるかもしれないけど、そういう特定の使い方も結構アリですよ

……というか正直、思い詰めて投下を止めたり果ては削除したり、などというのは支援所で見飽きた
やりきれないよ
231名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 00:28:34 ID:WX6hvELX
所詮、ここなんてネットの掃き溜めなんだから
こんなところで好かれようが嫌われようが気にしなかったらいいと思うけどな

「書き手だから(キリッ)」
これは流行る
232名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 00:29:47 ID:gif5A25Z
>>229
まったく逆だ。むしろ投下しないと逆に荒れる。
ここまでやってきたのは君の頑張りだ。結果、ファンもついた。
懐疑的な人も議論した上で許容する姿勢になってる。>>186の最後三行をよく読め。
いきなり終わらせる理由は何もない。頑張れ。
233魔法少女キューティーエアリィ:2011/02/18(金) 00:40:51 ID:LOMzsjmE
>>229
というか、あなたは誰ですか?
もうすぐ十話書き上がるのに・・・

私自身、ここまで来たら完結まで頑張りたいです。

よっぽどの大批判が多数あればべつですけど、せっかく結末が固まりつつあるのにもったいないw
234名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 00:42:59 ID:wQM6+vKC
え?

……作者氏、トリップ付けた方が良くないか?
235名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:04:47 ID:qWRF2sdz
なかなか楽しかった
両氏ともにGJ
続きを期待する
236名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:09:07 ID:gif5A25Z
よくわからんが、最悪の状況は回避されたのか…?

>>231
どうでもいいやと割り切れるのは、どうでもいいやと思ってる人だけだよ。
つーか荒らすな。
237名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:22:15 ID:IflXOZ5x
>>229の書き込み時間で、もしやと思ったが・・・
さてどっちが本物なのやら?w
238名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:40:14 ID:+lKtnXkq
こういった事態を回避するためにもトリップ付けてくれ
239名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:44:51 ID:2kTjaYla
エアリィの人は支援所の方が作風としてあってると思うんだけどなぁ
どのみちここの住民は支援所も確認してるだろうし
240名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:49:11 ID:9XdOlS3Y
ああもう、女の子になりたいなぁもう!
241名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 01:53:07 ID:bRc1zHVe
>>240
残念、ここは強制女性化スレだから、女の子になりたい男は女性化されません
女になりたいとは思っていない男だけが女性化されます
242名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 02:13:18 ID:7zePIWPu
いずれにせよ
応援レスがある作品は人気がある証拠
批判レスがある作品は逆の意味で人気がある証拠

レスがない作品は消えてゆく…
トリップですか・・・
これでどうかな?

というか、まどか視聴した・・・いやぁこの作品すごいねぇ引き込まれてしまう。
私もこういう脚本かけたらいいなと思う。

てかQB鬼畜

ってことでまどかには遠く及ばないどころか比較するのもおこがましいですが、
十話完成したので投下します。

こんかいちょっと長め
エアリィ「ったくクリスマスイブだってのになんで出てくるのよーー!」
アーシィ「しょうがないでしょ、文句言わないの。」
エアリィ「そーだけどさー、せっかくケーキ買ったのに・・・」ブーブー

アクエリィ「あら、だったら帰っていいわよ。」

エアリィ「出たわねーーー!」
アクエリィ「人をお化けみたいに言わないでくれるかしら?」
アクエリィ「今回も私一人でやるから手を出さないで頂戴ね。」ニコッ

エアリィ「ハイそーですかって言うと思ったら大間違いよ!」ビシィッ
アクエリィ「人を指差さないで頂戴。」
エアリィ「今回こそは一緒に倒すわよ!ね、アーシィ!」
アーシィ「あ、う、うん。エアリィ、冷静に、冷静に・・・ね。」
エアリィ「分かってるわよ・・・
あの子のためにも、あんなこと二度とさせないんだから・・・」ボソッ


第十話「Jealous!近づくほど傷つく気持ち。」


アクエリィ「はぁ・・・勝手にして頂戴。
でも、私の邪魔だけはしないでね。」ニコッ

アクエリィ「アクエリィフュエ。」
アクエリィは鞭を一振りすると無獣へ向かう。

エアリィ「エアリィ!インパクトォ!!!」
ズドォォォン!!

アクエリィ「さすが、スピードだけは速いわね。」

キャァァァァァ
無獣がエアリィの攻撃でよろめく。

エアリィ「アーシィ!」

アーシィ「OK!アーシィ!ストライクっ!」
パキィィィン!

ズズーン!
よろめいたところにアーシィの攻撃で無獣は倒れてしまった。

アーシィ「次、行くよっ!」
エアリィ「いっけぇぇぇぇ!エアリィ!トルネード!!」
バシュゥゥゥ!!
エアリィの放った無数の矢が風を纏いながら無獣へと突き刺さる!
しかし・・・
キュェェェェェ!!!

無獣は手で矢を薙ぎ払った。

アクエリィ「アクエリィリフレクシオン!」
跳ね返された矢が3人へ襲いかかるが、アクエリィの防御でさらに跳ね返す。

アクエリィ「危ないじゃないの!それに、私の邪魔をしないでと言ったでしょう!」
エアリィ「ふふっ。ごめんね。でも・・・ありがと!」−☆パチッ
アクエリィ「馬鹿にしないで!」

エアリィ「速攻よ!」シュン!
ドドーン!!

クァァァァァン!!
無獣はエアリィの場所に向かって鞭のような腕で叩きつけたが、
既にその場所にはエアリィはいなかった。

アーシィ「アーシィ!ヘヴィスタンプ!」
タタタタン!
メキッメキメキメキィ!!
アーシィがハンマーを叩きつけた場所がクレーターのようにへこむ。

ギュルルルルゥゥゥゥ!!

アクエリィ「アクエリィエギュイーユ!」
パキパキパキィン!
アクエリィ「ピケ!」
数千本の氷の針が無獣に突き刺さる。

エアリィ「エアリィ!ホークダウン!」
エアリィが矢を上空に打ち上げると空から超速度の矢が降り注ぐ。
ズドドドドッ!!
グルルルル!!

無獣は前面は数千本の針、頭上からは超速度の矢を浴び、
防ぐことも逃げることもできずにダメージを受ける。

アクエリィ「邪魔しないでって言ってるじゃないの!」

エアリィ「いいじゃない♪ダメージ受けてるんだし♪♪」

エアリィ「そろそろ仕上げかなぁ。」

アーシィ「エアリィは上から、あたしは下から突き上げるわ!」

エアリィ「りょーかい!アクエリィは前からお願いねっ♪」
シュン!

アクエリィ「・・・ふざけないで・・・」
アクエリィ「ふざけないでよ・・・なんなのよ・・・あなた・・・」


エアリィ「いっくよぉおおおお!!!」
アーシィ「はぁぁぁぁぁ!!!」

エアリィ「エアリィ!トルネードぉぉぉ!!」
アーシィ「アーシィ!ビートぉぉ!!!」

グギャァァァァ!
ドドドド!
無獣は二人の攻撃をかわし、アクエリィの方へ突進した。
アーシィ「しまった!」
エアリィ「アクエリィ!!」

アクエリィ「ヌ ヴネ パ!(来ないで!)」
アクエリィ「アクエリィミロワール!」
無獣はアクエリィの虚像に突進したがそのまま通りぬけてしまった。

エアリィ「アクエリィ!ドンマイドンマイ!」

アクエリィ「何が・・・ドンマイよ・・・」
アクエリィ「ヌ プレザンテ パ!!!(ふざけないで!!!)」グッ

アクエリィ「バッチュ!」
パシィン!!
アクエリィは鞭で無獣を叩く
アクエリィ「アレッテ!」
鞭を巻きつけ無獣を拘束した。

そしてアクエリィはエアリィの目の前に立ちはだかる。
エアリィ「避けられちゃったからびっくりしたよ。
でも、アクエリィが捕まえてくれてよか」
パシィィィィン!!
エアリィ「・・・た・・・?」
アーシィ「エアリィ!!アクエリィ!あなた!!」
アクエリィはエアリィの頬を叩いた。

アクエリィ「邪魔しないでって言ってるでしょう・・・
私は慣れ合うつもりはないの。」

アクエリィ「これ以上私の邪魔をするなら、
あなたといえども容赦しないわよ。」

アーシィ「アクエリィ!あなた・・・エアリィの気持ち分からないの!?」
エアリィ「アーシィ・・・いいよ・・・」
アーシィ「でも!」
エアリィ「ううん、いいの。
ごめんね、アクエリィ・・・でも、私はこういう風にしかできない。」
エアリィ「だから・・・一緒に戦お?
私たち仲間だもん。私はあなたを信じてるよ。」

アクエリィ「・・・あなたのその甘い考え・・・虫唾が走るわ!」
アクエリィ「他人なんて信じるといつか痛い目に合うのよ・・・」

エアリィ「痛い目?いいよそんなの・・・
仲間が傷つくのを見るよりはいい。痛い目なんてエアリィさんがどーんと受け入れちゃう。」ポンッ

アクエリィ「ふーん・・・そう・・・あなたがそれでいいって言うなら分かったわ・・・
さっきも言った通り、あなたといえども容赦しないから。」

エアリィ「うん、いいよ!
さ、やっつけちゃお!」
エアリィ「アーシィ!もう一度行くよぉ!!」フワリ

アーシィ「う、うん。」

エアリィ「エアリィ!トルネードぉぉぉ!!」
アーシィ「アーシィ!ビートぉぉ!!!」

ズドドドドォォォン!!
キャァァァァン

エアリィ「あれ、いっくよーーー」

アーシィ「うん!」

エアリィ「我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・ウィンドヴァーゴ!」
エアリィの持つエアリィボウが光を帯びて形状を変える。

アーシィ「我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・グランタウラス!」
アーシィの持つアーシィハンマーが光を帯びて形状を変える。

エアリィ「エアリィシュート!」
バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ!

エアリィは無獣の周囲に矢を放つと地面に突き刺さった。

アクエリィ「アン レポンセ ア モナペル、フォルメズ ユヌ イマージュ・・・
(我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・)オンディーヌヴェルソウ!」
アクエリィが叫ぶと手にしているアクエリィフュエが光りながら形状を変える。

アクエリィ「サダルスウド!」
サダルスウド「でも!」
アクエリィ「いいから、やりなさい。」
サダルスウド「わかった・・・ホールド!座標x239y1246z128!無獣を固定化!」

エアリィ「エアリィ!ストーム!!」
矢の内側に風が巻き起こり、その風は徐々に大きくなり無獣を竜巻が包み込んだ。

竜巻と矢を弾き飛ばし無獣の周りに光の輪ができる。
その輪は回りだし、少しずつ速くなっていった。
速くなってくると、 ランダムに無獣の周りを回りだし、ついには球体のようになって無獣を囲んだ。
シュンシュンシュン
キュイィィィィン
エアリィ「はじかれた・・・」

アーシィ「!アクエリィ!!」

アクエリィ「アクエリィ!アルカンシエル!!!」
アクエリィが鞭を下から上へ振り上げ、さらに弧を描くように振り下ろす。
ヒュヒュン!
周囲から水のアーチがいくつも立ち上り無獣へ突き刺さる。

パキ・・・パキパキパキィィン
ク・・・・クォォォォォン!!!

無獣は粉々に砕け散った。
それがキラキラと光を反射し、水のアーチが虹色に輝く。

ダークウィッチがその様子を見て逃げ出そうとする。

アクエリィ「アレッテ!」

エアリィ「いけない!!」シュン!

エアリィはアクエリィが伸ばした鞭の前に立ちはだかった。
しかしアクエリィは鞭の勢いを緩めることはなかった。

パシィィン!!
エアリィ「きゃぁぁぁぁ!!」

アーシィ「エアリィ!!」

アクエリィ「この期に及んで邪魔するの!?」
アクエリィ「バッチュ!」
アクエリィはダークウィッチに向かってエアリィ共々鞭を振り下ろした。

エアリィ「くはっ!!っく!
あ、あなたには!絶対に!殺させない!!」

アクエリィ「っふっざけるなぁぁぁぁぁ!!」
アクエリィ「バッチュ!」

エアリィ「ぐっ!お願い!」
エアリィは鞭で打たれながらもアクエリィに向かっていく。

アクエリィ「バッチュ!」
エアリィ「ああっ!っくぅぅ!」
アクエリィ「ヌ ヴネ パ!」
ギュッ
エアリィはアクエリィを抱きしめた。
エアリィ「アクエリィ、何をそんなに怖がっているの?
私はあなたの味方だよ?何があってもあなたを信じるよ?」

アクエリィ「嘘だ!嘘だっ!!!」
アクエリィ「離せぇぇぇ!!!」

アクエリィはエアリィの腕の中でもがく。

エアリィ「大丈夫・・・人を怖がらないで・・・」

アクエリィ「人なんて・・・信じられるのは自分だけよ!!」
アクエリィ「なぜ?なぜあなたは私の邪魔をするの!?」

エアリィ「あなたはずっと泣いているもの。
泣いている人を助けるのがおかしいかな?」

アクエリィ「私は泣いてなどいない!」
エアリィ「ううん、私はわかる。
あなた心の中でずーっと泣いてるでしょ。」

アクエリィ「どうしてそんなこと言うのよ・・・わかったわ・・・
もう・・・離して・・・殺さないから・・・」

エアリィ「うん。」

アクエリィ「私はやっぱり人は信じられない・・・だからあなた達とは馴れ合いたくない・・・」

エアリィ「でも!私は・・・ううん、私たちは待ってるよ!ずっと・・・」

アクエリィ「ふふっ・・・おかしな子ね・・・でも私は私のやり方を変えるつもりはないわ。」
アクエリィ「じゃあ・・・ね。」

エアリィはアクエリィに向かって微笑むとそのまま気を失ってしまった。

アーシィ「エアリィ!!」
アーシィ「こんなに傷だらけになって・・・ぐすっ・・・
ほんとエアリィは真っ直ぐなんだから・・・真っ直ぐすぎるよ・・・」
アーシィが明日美へエアリィが大樹へと戻る頃には、受けた傷はすっかりきれいに元通りになっていた・・・

明日美「ふふっ・・・こんなおじさんを膝枕してるの見られたら誤解されちゃうかな?」
明日美「この人はなんにでも真っ直ぐで、いつも真剣に考えてて・・・他人が傷つくのを我慢できなくて・・・」
明日美「そしてあたしを救ってくれた・・・」

大樹「う・・・ううーん」
大樹「はっ!アクエリィは!?あれ?」
明日美「もう帰ったわよ。」
明日美は大樹の顔を覗き込む。

大樹「!あ・・・ああああ!!!な、何やってるんだ!明日美!っていうか、俺戻ってるじゃないか!」
明日美「何って膝枕だけど?」
大樹「ひ、膝枕ってえぇぇ!!誤解されるだろうがぁ!」
明日美「はぁ・・・そう思うならさっさと起き上ったら?」

明日美と大樹は無獣発生者を解放してから公園のベンチで少し話していた。

明日美「どうして彼女にあそこまでするの?」
大樹「んーちょっとな・・・昔同じような子がいてな・・・
なんかああいう子見るとほっとけないんだよ。」
大樹「萌波の姿は見ていてこっちも心が痛くなる・・・」
大樹「あの子の心は凝り固まってるんだ。
だからほぐしてあげないとな。」
明日美「そっか・・・優しいんだね。」
大樹「お人よしなだけさ。
こういう性格だからかな結構損ばっかりの人生だよ。」
明日美「あら、あなたには素敵な奥様とかわいい娘さんもいるじゃない。」
大樹「そりゃぁ損ばっかりだけど、たまには見返りも欲しくなるさ。
それくらいの幸せ許してくれよ。」
明日美「ふふふ・・・魔法少女になったことも損?」
大樹「いや、結構面白いな。」
明日美「じゃ、絵梨になったことは?」
大樹「そりゃ、得した気分だな。
同時に二つの性別を経験できるんだから。」
明日美「なんだ、お人よしの人生あまり損ないじゃない。」
大樹「結婚する前は結構損ばっかりだったんだぜ。」
明日美「そうなんだ。
あの・・・じゃぁ・・・さ、あたしと出会えたことは?」
大樹「そりゃ明日美と出会えなかったらこんな面白いこと経験できないままだったからな。
もちろん得さ。」
明日美「そう・・・ありがと・・・そう言ってくれて・・・」
大樹「ん?どうしたんだ?うつむいちゃって・・・」
明日美「ううん・・・なんでも・・・ない。」
明日美「ほら、それよりも、こんなところで女子中学生と会っていたら怪しまれるでしょ!
ケーキ持って温かい我が家に帰りなさい!」
大樹「へいへい。じゃーな。」
明日美「今日は!あなたといろいろな・・・話聞けて・・・よかった。」
大樹「おう!俺も絵梨のときとはまた違った感じがして面白かったぞ。」
明日美「また・・・話してもいいかな?」
大樹「?いいぞ?じゃ、またな。」
明日美「うん、ばいばい。」


明日美「はぁ・・・・こんなのってないよ・・・あたしの親友は絵梨・・・」

明日美「でも・・・それが悲しく感じることも・・・あるのね・・・」
・・・
こうしてそれぞれがjクリスマスイブの家に帰って行った・・・

大樹「ただいまー!ケーキ買ってきたぞー!」
美夜子「わーい!ケーキ!ケーキ!」
紗英「おかえりなさい。
もうすぐに食事よ。もうみゃこがおなかすいたってうるさくて。」
美夜子「そうだぞー食べ物の恨みは恐ろしいんだぞーがおー」
大樹「スマンスマン、さっと着替えてくるからそれまでの辛抱だ!」
美夜子「もーまてなーい。」
紗英「うふふふ。」


明日美「ただいま。」
ママ「おかえりー」
明日美「パパは?少し遅くなるって。
先に食事にしましょ。」
明日美「ケーキはパパが帰ってきてからってことね。」
明日美(パパと同じくらいなんだよね・・・なんかあたしおかしいのかな・・・)


萌波「こんなに馬鹿にされたのは初めてだわ・・・」
萌波「あんなバカに!あんなおせっかいに!あんなお人よしに!」
萌波「悔しい!悔しい!あの子は私が持っていないものをすべて持っている!」
萌波「悔しい!・・・・うらやましい・・・さみしいよ・・・」
萌波「・・・あの子の手温かかったな・・・」
萌波「お母様・・・お父様・・・私は・・・」
・・・
そして年が明けた・・・


大樹「あけましておめでとうございます。」ペコリ
紗英「おめでとうございます。」ペコリ
美夜子「おめでとうございます。」ペコリ

大樹「はい、みゃこお年玉。」
美夜子「わーありがとう!!お父さん。」

大樹「みゃこの振袖カワイイな。俺も着てみたい。」

美夜子「・・・え?今なんて?」
紗英「あなた・・・どうしたの?」

大樹「なんだ?二人とも俺のこと見て。」

美夜子「じょう・・・だん・・・だよね?」
紗英「あなた自分が何て言ったか覚えてないの?」

大樹「振袖カワイイなって・・・あれ?なんかおかしかったか?」

美夜子「お父さん・・・振袖着てみたいって言ってたけど・・・本気?」

大樹「え?えええ?そんなこと言ったか?
あーああーーアノな振袖着たいんじゃなくって、着物着たいって言う意味だよ。」

美夜子「あーなーんだ。びっくりしたー。」
紗英「私もよ。あなたにそういう趣味があったのかと思ったわ。」

大樹「あはは、そ、そんなわけないじゃないか。
第一俺が女の子の格好なんかしたって気持ち悪いだけだろうが。」

美夜子「うーん・・・結構イケルかもよ?」
紗英「みゃこ、気持ち悪いからそれ・・・」
美夜子「だよねぇ。あははっ。」

大樹「あははははは。」
大樹(あっぶねぇぇぇ・・・思わず振袖着たいなんて言っちまったぁ。)
大樹(男の時でもそんな風に思うなんて・・・ちょっとまずいかなぁ・・・)
大樹(でも、みゃこ・・・いいなぁ・・・振袖着てみたい・・・カワイイなぁ・・・)
大樹(っちがーーう!!)ブンブン

紗英「あなた・・・なに頭振ってるの?」
大樹「なんでもないよ。うん、なんでも・・・」
美夜子「あ、今日の午後ね、アキちゃん、トモちゃんとで初詣行く約束してるんだけどいいかな?」
紗英「いいわよ。」
美夜子「あ、絵梨ちゃんも誘いたいんだけどなぁ・・・メルアド聞くの忘れた・・・
お母さん聞いてないよね?」
紗英「聞いてないわねぇ・・・」
美夜子「あ、明日美ちゃんも誘ってみようかな?そしたら連絡取れるかもしれないし。」
紗英「明日美ちゃんって同じ塾の?」
美夜子「うん。絵梨ちゃんと同じ学校の子だよ。」
美夜子「ちょっとメールしてみよ。」
パカッ
ポチポチ
美夜子『あけましておめでとうございます。
今日、午後に初詣行かない?できれば絵梨ちゃん誘ってほしいんだけど・・・』
チャカチャンチャカチャン♪
明日美『あけましておめでとうございます。
いいよ。ちょうどあたしも絵梨誘って初詣行こうと思ってたし。』

ヴーンヴッヴーン
大樹「ひっ・・・」
紗英「あら?あなた電話じゃない?」
大樹「あ、ああメールだと思うから後で見るよ。」
紗英「今見ればいいのに・・・」

大樹(明日美めぇ・・・・すぐにメール送るなんて怪しまれるだろうがぁぁぁ。)

大樹「あ、ちょっとト、トイレ。」
タタタ
カチャ

カチャ
大樹「よいしょっと」
パカッ
明日美『あけましておめでとう。
知ってると思うけど、美夜子ちゃんから一緒に初詣行かないかだって。』
ポチポチ
大樹『あけましておめでとう。
知ってる・・・ってかすぐメール送って来ないでくれぇぇ・・・家族に怪しまれる。』
ヴーンヴッヴーン
明日美『あ、ごめんごめん、で行けるの?』
大樹『無理だよ・・・どういう理由つけて出てくりゃいいんだ。』
明日美『仕事で呼ばれたとか・・・』
大樹『ま、とりあえず今日は無理だな。ごめんなみゃこと行ってやってくれ。』
明日美『いいよこっちこそごめん。わかった。』

大樹「はぁ・・・無理だよなぁ。
これじゃまるで愛人と密会しようとしてるみたいじゃないか・・・」
ドジャーッカチャ
254魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/18(金) 02:34:38 ID:LOMzsjmE
連続投稿規制
美夜子「絵梨ちゃんだめだってー。
でも、明日美ちゃんは一緒に行けるんだってさ。」
大樹「そか、絵梨ちゃんは残念だったな。
まあ、明日美ちゃんって子と仲良くな。」
美夜子「うん。」

大樹「俺たちは二人で初詣行こうか。」
紗英「そうね。どこの神社に行く?」
大樹「うーん・・・南口の星神神社はどうだ?
神社の境内においしい甘味屋があるらしい。」
紗英「いいわね。でも、あなたが甘いものなんて珍しいわね。」
大樹「そうだったか?」
大樹「そうそう、みゃこはどこの神社に行くんだ?」
美夜子「うんとね、あたしたちも駅の方だけど、
北側の雲川神社に行こうと思ってるの。」
美夜子「お父さんお母さんは夫婦水入らずで楽しんでね。」
大樹「ああ、みゃこも楽しんできてな。」
紗英「遅くなるようなら必ず連絡するのよ?」
美夜子「うん。」

紗英「じゃ、おせち片づけて準備してくるわね。」
大樹「おう。」

・・・
ガラッ
大樹「おおっ・・・着物姿の紗英・・・なかなかイイナ。」
紗英「どう・・・かな?久しぶりに着てみたんだけど。」
大樹「うん、紗英奇麗だ。」
美夜子「お母さん、きれー
紗英「ありがと。」

大樹「じゃ、準備はいいか?」
紗英「ええ。いいわよ。」
紗英「じゃ、先に出るけど、戸締りちゃんとしてね。」
美夜子「うん。行ってらっしゃーい。お二人さんラブラブだねっ」
大樹「大人をからかうんじゃない!」
美夜子「えー、そんなこと言っている割にお父さんデレ顔だよ?」
紗英「ふふふ。じゃ、デート行ってきまーす。」

ガチャ
バタン
大樹「ふぅ・・・今日は寒いなぁ。」
紗英「はーっ・・・そうね。」
大樹「こうやって二人きりで出かけるの久しぶりだな。」
紗英「普段あまり出かけられないしね。」
大樹「みゃこ、いい子に育ったよな。
いい友達もいるみたいだし。」
紗英「ええ、でもまだ時々夜にうなされるのは、
まだ気持ちが完全に落ち着いていないからかしら。」
大樹「そうだな・・・だからこそ俺らが守ってあげなきゃならないんだ。」
大樹「みゃこには絶対幸せになってもらいたい。
おれはそう決めたんだ。」
紗英「あら、私もよ。
ね、あなた幸せ?あなたとの子供・・・」
大樹「おっと、その先は言わないでおこうな。
俺はいますごく充実してて君たちと家族になれて世界一幸せなんだ。」
紗英「ふふふ。私も世界一幸せよ。ね、あなた。」
大樹「なんだ?」
紗英「ちゅっ」
大樹「おうぁ。外でするなんてだれか見てたらどうするんだ///」
紗英「あらいいじゃない夫婦なんだし。
それともイヤだった?」
大樹「嫌なもんかい。むしろ凄く嬉しかった・・・けど恥ずかしかった・・・」
紗英「ふふふ。」

・・・
紗英「はぁ・・・やっぱり元日は混んでたわねぇ。」
大樹「そうだな。ちょっと疲れたよ。」
紗英「そろそろ帰りましょうか。」
大樹「そうだな。だいぶ遅くなっちまった。」
ピンピロリロリ♪
紗英「あら、みゃこからメールだ・・・」
美夜子『ねね、友達みんなうち来てもいい?ってかもう来てるんだけど。』
紗英「だってさ。いいわよね?」
大樹「ああ、お正月は賑やかなほうがいい。」
紗英『いいわよ。』
美夜子『やったーお母さん大好き。』
・・・
大樹「ただいまー。すごい混んでたなぁ。」
紗英「ただいま。」
美夜子「おかえりー」
紗英「はい、おみやげ、駅前の甘島堂のたい焼きよ。」
美夜子「おお!ありがとーーあたしあそこのたい焼き大好き!」
「「「おじゃましてまーす」」」
大樹「おお、にぎやかだな。あけましておめでとう。」
大樹「あ、トモちゃんアキちゃん久しぶり。」
トモアキ「「あけましておめでとうございまーす。」」
大樹「!・・・そ、そちらの方はもしかして?みゃこ?」
美夜子「ああ、そうそうお父さんは初めてだったね、同じ塾の明日美ちゃん。」
明日美「は、はじめまして・・・あけましておめでとうございます///」
大樹「明日美ちゃんは緊張してるのかな?そんな真っ赤になって。」
明日美「き、緊張なんてしてないです///」

アハハハ
デネデネー
アハハハ
明日美「本当は絵梨って子もいるんですけどね、ちょっと来れないみたいで。」
紗英「ほんと残念よね。みゃこ、今度遊びに来てもらったら?」
大樹「あははは・・・・ほんと残念だーはぁ・・・」
美夜子「そうだね。今度呼んでみるよ。
お父さん、絵梨ちゃんってねちっちゃくってかわいいのにスキーすっごい上手なんだよ。」
大樹「へぇ・・・そうなんだーー会ってみたいなぁー」
明日美「ぷっ・・・」
大樹「明日美ちゃん、なにがおかしいのかなー?」
明日美「いいえ、別にー」
トモ「あんなかわいい子ならモテルだろうなぁ。」
明日美「それがねー、もういるらしいよ?」
アキ「ほんとー?そりゃあれだけスタイルよくってかわいかったらねぇ。」
大樹「ぶーーー」
美夜子「やーお父さん汚い!」
紗英「どうしたんですか?あなた。」
大樹「い、いや、ちょっと気管に入っちゃって・・・ゲホゲホ(明日美・・・後でおぼえとけよー)」
明日美「ふふん。」
アハハハハハ
キャーウフフフ
ヤメロー

明日美「はぁ・・・楽しかったです。」
アキ「うん、時間たつのあっという間だったね。」
トモ「そーだね、相変わらずみゃこのお父さん面白いし。」
美夜子「あはは、あんなんだけどねぇ・・・また来てね。」
紗英「気を付けて帰るのよ。」
大樹「ぐおーーーーぐおーーーー」
美夜子「ほら、お父さん、みんな帰るよ。起きてよ!」
大樹「むにゃむにゃ」
明日美「いいですよ、そのまま寝かせてあげてください。」
美夜子「もー恥ずかしいったらありゃしない。」
明日美「いいお父さんね・・・美夜子ちゃん。」
美夜子「うん。いいお父さんよ。大好きなお父さん。」
「「「おじゃましましたー」」」
・・・
そして明人退院の日・・・

絵梨「うードキドキするなぁ・・・よしっ」
絵梨「こ、こんにちわー」
明人「あ、絵梨ちゃん!来てくれたんだ!」
明人「お母さん、こちらいつもお見舞いに来てくれる絵梨ちゃん、西山絵梨ちゃん。」
明人母「あら、いつも明人がお世話になっています。」
絵梨「こ、ここここんにちは・・・あの、こちらこそおせわになってます。」
明人母「あら、そんなに緊張しなくていいのよ。フフフ」
明人母「じゃ、私は退院の手続きしてくるからね。絵梨ちゃんに失礼のないようにね。」
明人「うん。じゃロビーまで一緒に行こうか。」
絵梨「うん、あ、荷物持つよ!」
明人「あ、いいよ僕の荷物だ、女の子に持たせるわけにはいかないよ。」パッ
絵梨「あ・・・///手が・・・・///」マッカッカ
明人「ご、ごめん・・・///」マッカ
絵梨「ううん、いいの・・・///」
明人「じゃ、一緒に・・・持って・・・くれるかな?///」
絵梨「う、うん・・・」ギュッ
絵梨(ああ・・・明人さんと手つないじゃったぁぁぁぁぁ!やっぱり嬉しいよはぁぁぁ幸せぇぇ)ポーッ
明人「絵梨ちゃん・・・だ、大丈夫?」
絵梨「うん・・・だいじょうぶ・・・」
看護師「お、初々しいねぇ。がんばれよ少年少女!」
明人「///」
絵梨「あうあう///」
絵梨(どうしよう・・・ますます私の気持ちが大きくなっちゃうよぉぉ。)
絵梨(会ったら気持ち大きくなるし・・・会わなくても大きくなっちゃうし・・・あー私どうしたらいいの・・・)
明人「絵梨ちゃん?大丈夫?」
絵梨「う、うん、大丈夫。」
明人「あの・・・絵梨ちゃん・・・ごめん、こんなこと聞いたら気を悪くするかもしれない・・・」
明人「君は望美によく似ているんだ・・・いや、似すぎているんだ・・・」
明人「君は・・・望美と本当は何か関係があるんじゃないかな?」
絵梨「え・・・?」


次回予告
明人が意味深な言葉を絵梨に投げかける。
困惑する絵梨・・・
そして絵梨は萌波との邂逅はできるのか。
大樹、明日美、紗英別のところで別の物語も動き出す。
次回「Knowledge!どうして私が魔法少女なの?」
アーシィ「あなたに全てを克服できる力があるかしら?」
さて、第十話終わりました。

アクエリィにもなにやら過去がありそうな感じです。
この物語の登場人物ほとんど何らかの過去がありますねぇ・・・

全部回収できるんでしょうかw

そして明人君何か引っかかることがあるみたいです。
それが次回明らかになるのか?

それとも引っ張るのか。

そういえばもうすぐで1クール終わりますね・・・
なんか長々とここまでやってきてしまいました。

ってことで次回までお待ちくださいませ。
260魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/18(金) 07:51:48 ID:hTzftNcd
>>251
十話の8で脱字ありました。


明日美「パパは?少し遅くなるって。
先に食事にしましょ。」


明日美「パパは?」
ママ「少し遅くなるって。
先に食事にしましょ。」

です。
261名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 10:06:20 ID:w/fjYvFv
相変わらずセリフばっかりでしょーもない文章だ
262名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 10:55:07 ID:ZKXAQ4Kn
乙でした
面白かったのでこの調子でどんどん言ってくだされ
263名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 11:02:15 ID:OYph3UD3
五行戦隊っぽけど、五行の10分の1も抜けない
264名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 11:42:43 ID:XnF2D85E
ここ、数スレに1回は必ず揉めるよな。
実際に見た中で一番酷かったのは、嫌百合厨と百合厨の争いだけど。
265名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 11:46:32 ID:w/fjYvFv
数スレに一回しか揉めないなんて平和じゃん
266名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 11:59:55 ID:IflXOZ5x
まぁ、単発や短編SSに比べて、長編は好みの問題が噴出しやすいわなー。
エロなしなのは不満だが、書き終わるまでがんばるぞーっていう姿勢は応援する。
がんばれ!
267名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 12:15:14 ID:PQC57qqx
エロ無し投下にヘイトが出る、ってのはむしろ健康な事なんじゃね?
文句イッコも出ずに絶賛されてたら他の作者怒っちゃうって
そういうの多分全部承知でやってるエアリィさんすげえって思うよ
268名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 12:33:17 ID:vtEH7jng
他の作者って言ったって
魔法少女が投下されて以来、TS専用車両の人以外には
誰も投下してないわけだが誰と戦ってるんだ?
269小ネタ:2011/02/18(金) 12:37:00 ID:1o4KfmXv
 東京地方検察庁きってのヤリ手検事、美剣玲(みつるぎ・れい)。
 かつて彼は、担当した事件の被告を100%有罪にする「ミスター・パーフェクト」として恐れられていた。
 しかしながら、学生時代からの友人であり、良きライバルでもある弁護士、鳴穂堂隆(なるほどう・たかし)との法廷における何度かの戦いを経て、彼はいつしか失っていた「真実を明らかにする」というかつての理想を取り戻す。
 現代では失われつつある「正義の象徴」として、さらなるカリスマと人気を得た玲だったが、それを心良く思わない勢力によってハメられ、とある強姦殺人事件の被告として法廷に立たされることに。
 親友である鳴穂堂の弁護により、殺人に関しては無罪を勝ち取ったものの、「強姦」の方の容疑を晴らす時間がなく、玲は「第五種刑」を受けることに。
 第五種刑。それは、死刑、懲役刑、禁固刑、財産(罰金)刑に続く5番目の刑罰であり、おもに痴漢や強姦、重度のセクハラなどに対して適用される。
 特殊な医療技術によって、受刑者の性別を転換し、異性の立場で社会経験をさせることで、反省を促すというものだ。
 重度の受刑者の場合は、懲役的な色合いも含み、日本で唯一「売春」が公的に認められている公営娼館「よしはら」で一定期間娼婦として働かされるのだが、幸いにして玲の刑はそこまで重くはなかった。
 判決は、「第五種刑ののち、半年間、公営のクラブでホステスをすること」。ちなみに、この刑期は働きぶり次第で増減される。
 「私は負けない! 必ず真実を暴いて、私を罠にハメた人間をつきとめてやるぞ!」
 冤罪を証明すれば男性に戻ることもできるが、検事としての地位を失った今、それは苦難に満ちた道でもあった……。
 『逆転性別』
 美剣玲改めレイの孤独な戦いが、今始まる!

 ……という電波を「逆転検事2」やってて受信した。俺、疲れてるのかなぁ。
270名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 12:37:46 ID:vtEH7jng
>>260
今回も面白かったしヌけたGJ!

>最初の方はスレが賑わって有り難いなと好意的に捉えていたよ。
>その態度を変じた理由については既に述べてるので、もう蒸し返さない。
なんて偉ぶってる読者様の意見は無視すればいいんだ
271名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 12:56:59 ID:IflXOZ5x
>>269
それは読んでみたいなwww

性転換刑っていいなぁ。
いろいろ妄想できる。
272名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 12:57:34 ID:9h6ZYa9G
台詞ばっかしでアニメかドラマの台本みたい

自サイトでやれ

ANGE OU DEMONか橘悠くらい書ける人の長編だったらいいのに
273名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 12:58:18 ID:OYph3UD3
痴漢電車前スレのが抜けるな
274名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 13:28:02 ID:w/fjYvFv
変態同士喧嘩するなよ
275名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 17:49:44 ID:4jJrmSUD
TSというシチュエーションに萌える
TSしたキャラに萌える

この違いは結構大切だと思う
276名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 17:53:23 ID:OODujq1J
>>275
そこで好みに大きな違いが出るよな、実際
277名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 18:22:05 ID:gif5A25Z
TSモノも最近流行ってきて数が増えてきたが
このジャンルの「定番」シチュって何だろうな?

俺が思いつくところだと
・射精するたびだんだん女に近付く
・TSして電車に乗って痴漢される
・親友とヤることになる
みたいな感じだが、他に「コレがあったら俺的に鉄板」とかあるかね。
ちなみに俺は一番上のが一番好きだ。
278名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 19:40:17 ID:RHkGYQon
俺、2番目と3番目
279名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 21:05:15 ID:b2yZyvNQ
2番の痴漢、あとはトイレと風呂?
280名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 21:14:21 ID:dXLDF91V
俺は1番目と3番目。特に3番目は甘い純愛ものにもできるから好き。
>>279のトイレや風呂は鉄板だなw
281名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 22:11:18 ID:jaLfjen8
性別変化中の胸が膨らんでるとか子宮ができてるとかは流石に違うな
282名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 23:37:31 ID:WX6hvELX
はぢめてのぶらじゃあが抜けてるぞ

TS+巨乳こそが俺の中のジャスティス
283名無しさん@ピンキー:2011/02/18(金) 23:45:28 ID:I79DMo6I
>277
俺の鉄板はTS病かねぇ…
TS-ウイルスとか、保管庫にあった「国の実験」系とか。
外的要因により、抗えず強制的にTSして、っての。
その後の発展で>277の2番と3番につながると、ご飯3杯は行ける。

TSすると痛覚がすべて快楽に置き換わるとかだと、尚ハマる。カイトの乳首リングとかね…

こんなかんじかねぇ・・・
284名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 00:14:20 ID:ug6231xh
女の快感に戸惑いつつオナニーかな
285 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:28:26 ID:xN97eW1S
他の作者と言われたので(ry

鯖が飛んだのと不景気による人員削減のせいであまり時間が取れていないため短いですけどできてるところまで……
286「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:29:50 ID:xN97eW1S
「それではア、アルたん。そのまま上に乗ってくr――いや待て待て!飛び乗るな、ゆっくりだ」
 チッ気づきやがった。

 言葉の使い方に注意するようになったらしい。ベッドの上で寝転ぶ将軍に言われるまま将軍の上に腰を下ろすと、いきり立っているものの真上なので少しずらして下ろすことにする。
「はふぅぅっ」
 下着に擦れた瞬間変な声をあげるが、この際それは無視することにしよう。
男の腰の上で股を大きく広げて喜ぶ趣味は無いため、内股気味に座るものの……その様子を見て将軍はさらに興奮度が上がってしまったらしい。
このまま心筋梗塞にでもなればいいのに。
287「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:30:50 ID:xN97eW1S
 靴しt……もといソックスは先ほど脱いでしまった、とは言え例え穿いていたとしても素足に直接するのは変わらなかっただろう。
両太ももの間で遠慮なく脈動するそれは期待に溢れ、ますます硬くなっていた。

 将軍の両手が自分の腕ごと両膝を押さえたため、選択肢が与えられることなく次の行動が要求されたことを悟る。
多分選択肢が表示されたとしても――
288「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:31:50 ID:xN97eW1S
  ┏━━━━━━━┓
  ┃どうしますか?  ┃
  ┗━━━━━━━┛━━━━━━━━━━━┓
    ┃                 .            ┃
    ┃ ⇒1.素股           .          ┃
    ┃  2.素股           .           ┃
    ┃  3.素股           .           ┃
    ┃                 .            ┃
    ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
289「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:32:50 ID:xN97eW1S
 こんな感じに違いない。

 逆に考えるんだ、別に素股をしてしまってもいいじゃあないかと考えるんだ。
そうだ、ここで抜いてしまえばその先はしなくてもいいじゃないか。
そう思い至ると軽く内股に力を込めて体を上下に動かし始める。

「うほっ。ひゃうぅうん!――ひぁ……あはぁん♪」
 粘り気のある水音と将軍の嬌声が交じり合う。
字面だけだと興奮するかも知れないが、これオッサンの声だから。勘違いして興奮しないで欲しい。
いわゆる茶臼風味の素股という体勢のおかげで、そのだらしなく緩みきった表情まで見えてしまうのは正直勘弁してくれとか思わないでもない。
290「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:33:50 ID:xN97eW1S
……
…………
………………

 結論から言おう。世の中を舐めていました、ごめんなさい。
4回目を過ぎた辺りから数えることを放棄したため、実際は何度出したのかは分からないが、頑張った結果は両足の内股から膝にかけてが白濁したゲル状の物質に汚されただけだった。
絶倫魔神恐るべし……賢者モードにスイッチする気配すら無い。

「ぁふぅ……アルたん。積極的ぃ〜」
 何かをやり切った感のある満足げな表情が何となくムカつき、とりあえず鼻の下を殴っておく。
別にやりたくてやったわけではないのだが自分の取った行動を省みてしまい、赤くなる。鏡を見たわけではないが、耳まで熱くなったから間違いないだろう。
屈辱だ……こんなことをしてしまったのも。もちろんそれによる将軍の言動についても。
291「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:34:50 ID:xN97eW1S
「――ところでいつまで胸触ってんだ?」
 自己嫌悪に陥っている間に手を伸ばされたらしい。将軍のごつい手がささやかな主張をしている胸をなぞるように触っていた。
先ほどまでは主に悪戯的な意味合いだったせいか、それとも女性の手だったせいか、それとも触り方が違うのか……とりあえず何だか擦れる感じが痛い。
「いやこれパット無しでこの小さs……サイズなんだよね、何となく希少価値の希少価値たる所以を確認しておきtぶふぇら!」
「死ね!てめぇ今すぐに死ね!」
 将軍のムカつく顔に数発拳を叩き込んだが、続けて人差し指と薬指を立てた手は掴み止められた。
……チッ
「いや、危ないよね?目は痛いよね?治すのに時間かかるしさ」
 治るのかよ!
医術だか魔法だか分からないが、案外単細胞生物のような再生能力でも持っているのかも知れないが、将軍の体はちょっとやそっとでは生命活動を停止するようにはできていないらしい。次からもう少し加減を緩めることにしよう。

 指先を額に当て、ため息をつこうと思ったのだが、将軍は手を離してくれる気は無いようだ。
上目遣いで『はなして?(はぁと)』とかやれば話してくれるのかも知れないが、それは手を離されると同時に何か大事なものまで手放してしまいそうで躊躇される。
292「アルたん王子の敗北」 ◆vJEPoEPHsA :2011/02/19(土) 00:35:51 ID:xN97eW1S
ごめん、エロにいけてないしオチもついてない
293名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 00:58:15 ID:wFUelWWc
いやちぐはぐになるならエロは別に無くて問題ない
面白かったまた次も頼む
294名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 01:10:03 ID:2dJqeZGC
>>292
GJ
エロいシーンなのに腹痛いwww

295名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 02:05:19 ID:HYVPcCLm
なんにしてもSS投下増えてうれしい限りだわ
296名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 02:28:31 ID:nwaDYlQB
>>292
ぶっちゃけ全部オチだろコレwww
297名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 06:44:34 ID:fDic9qOo
>>292
GJ
下半身埋め尽くすってどんだけ絶倫なんだwww
298名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 14:58:50 ID:cBVs8SFm
ttp://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko041976.jpg
なんかもうヤケクソのなってた
299名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 15:15:10 ID:wFUelWWc
>>292
エロくない
だがそれがいい
300名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 18:25:48 ID:LJFYmTSi
GJ
笑ったwww


ところで、数年前このスレかどこかに投下されてた黒姫心の長編って結局未完なのか・・・?
301名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 20:09:29.59 ID:wHqVxQf/
アルたんGJ!
さすがだ

>>284
おまオレ
302名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 20:52:28.91 ID:iNXinqEv
>>300
黒姫心は他の場所で続いてたけど、作者さんが病気で書けなくなって未完のまま
303名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 22:05:25.87 ID:LJFYmTSi
>>302
そうだったのか・・・情報ありがとう
304名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 22:16:09.85 ID:/KMuLvzg
・射精するたびだんだん女に近付く
・ウイルスなどの外的要因で全く意図せず強制TS
・男だった時の親友が異性になってしまい、性の対象になる
・電車に乗って痴漢される
・トイレや風呂など日常の行動に戸惑う
・初めてのぶらじゃあ(含む女性専用の衣類? 巨乳専用?)
・ゆるやかなTSで胸が膨らんだり子宮ができたりする様を描写する
・女の快感に戸惑いつつオナニー

今まで挙がったTS王道はこんなとこかな。なんかわかる気がするねw
ちなみに「痛覚が全部快感に」はTSと直接関係ないんじゃなかろうかと思ったので、
一応省いておきました。
305名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 22:59:39.94 ID:LJFYmTSi
>>304
あと、最初に鏡に映る自分に欲情するとかもそうかな
306名無しさん@ピンキー:2011/02/19(土) 23:42:44.15 ID:IjUryLsr
もしも理想の女性〜スレで投稿されていたポキールなんかが好きだったなぁ。
快楽に屈して女の子口調を強制されていくけれど実はノリノリみたいな。
まぁ、懐古はおいといて アルたん乙!
307名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 02:09:19.14 ID:1+S+RMtR
>>304
初めての生理に欲情します。
308名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 02:11:54.02 ID:ZTSjKZbn
>>304の1・7番目のような話が好きだわ
そういうのでおすすめの話ってないかな
309名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 09:52:04.72 ID:4Uw7hBCG
>>308
前スレ685の小ネタは該当するんじゃね?
310名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 15:59:39.79 ID:67mI6TOP
背が縮んだり腰がくびれて胸が膨らんでいく変化の過程が個人的に女性化の見所。
特に膨乳シーンが大好きです。
なんで、完全に女性化した後の絡みは別にいいかなと。特に一人称だと精神的には男同士でしてるわけだし。
311名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 16:38:16.20 ID:P9+3Syg5
>精神的には男同士でしてるわけだし

その精神までもが徐々に女性化していく描写も美味しいのですよ?
312名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 17:10:22.05 ID:hoLKJ4cf
初めてのオナニーでクリの勃起に失くしたペニスの感覚を重ねて切なくよがりまくるけど、射精はできずに悶えてる内にイッてしまって女の快感を知るというのはどうだろう
313名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 19:04:23.60 ID:2cIjA3Ih
「俺はゲイではないんだがな……まあ理想の妻を手に入れるためだ」
「やぁぁ、やめろぉぉ!」
あいつが俺のペニスをしごくたびに、俺はいとも容易く絶頂に達した。
その都度心臓はギリギリと痛みを覚えるほどに早鐘を打ち、全身のいたるところが変化していく。
一度射精をすれば乳首がツンと痛み、二度射精すれば胸板が柔らかな脂肪に覆われる。
内側を乳腺が満たし、まろやかな曲線を描いた時にはさらに別のところが変化していく。
陰嚢がズルズルと体内に消えていくとお腹の中にズンと痛みが走り、子宮と卵巣が形成され、
ペニスはいつのまにか小さな豆のようになってしまい、奴の指の腹に乗るくらい
小さくなってしまった。
「念をいれてあと十回はイかせてやろう」
「やぁぁぁ……も……イきたくない……よぅ……」
いつのまにか俺の声は高く細い声に変わっていた。
頬を撫でるのは長く伸びた髪、ガクガクと震える足は柔らかで白い。
俺は……あたしはあいつの腕にしがみつくしかなかった。
あたしはあいつの指技で弄ばれる女の子になってしまったのだ。
「可愛い奴め」

こんな感じですか?
314名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 21:11:25.59 ID:GF6yyup8
大好物ですよ?
315名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 21:30:07.96 ID:H8H6b1YS
長編でたのむ
316名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 23:00:01.11 ID:Inv3t4B/
まず初心に戻って自分に萌えると言うのはどうだろうか?
317名無しさん@ピンキー:2011/02/20(日) 23:46:35.79 ID:f0i9spGH
これが、ボク? か。

別スレで男装麗人が想い人に「お前は本当はかわいいんだ」って言われて、
セーラー服着せられて…「これが…ぼく? わーーっ うわーーーっ! すごい綺麗! なにこれ なにこれ!」
って場面があって… 別スレなのに、なんだかすごいデジャヴを感じてしまったさ。
318名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 11:31:36.29 ID:qoAa9nSV
ふと「メルモちゃんシステム」という妄想が思い浮かんだ。
大人(あるいはハイティーン)の男性が、いったん赤ん坊なり、
別の動物なりへの変化を経由して、12〜16歳くらいの少女になる話。
「赤ん坊(or犬猫)にされて、一時はどうなることかと思ったけど、
何とか戻れてやれやれだぜ……って、元の姿じゃないッッッ!?」
て感じの二段落ち形式。
?? あれ、そんな話、どっかで見たような記憶が・・・って、
オオハシタカユキの漫画「パラふり」か!
(何話かで、馬からお姫様になってたはず)
319名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 23:04:16.70 ID:5bCbem6h
エアリィマダー?
320名無しさん@ピンキー:2011/02/22(火) 23:44:53.75 ID:g5cZccjA
>>319
同様にエアリィ待ってます!

>>260
続き期待してます。
321名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 01:35:10.67 ID:QmFkCyZC
保管庫おつ
322魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/23(水) 03:24:55.84 ID:3zphX40U
>>319
>>320
ありがとうございます。
すいません、一度完成直前までいったんですが、核心に触れすぎてしまって今後の展開が破綻しそうだったので十一話全部破棄してしまいました。

新たに書いているのでもうしばらくお待ちください。

ところでやっぱり自分の文章力の無さに辟易・・・読みにくいとお叱りを受けていますが、読みやすい文章はどんな風に書いたらいいか勉強しています。
これが完結したら一度全部文章構成し直したいなとも考えています。
323名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 06:32:22.78 ID:e+1XkduC
>>322
むしろここから面白い作風として成長する可能性もあるし、この文体を好ましく思う俺もいますよ。
324名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 14:39:49.03 ID:FNsJHQkg
>完結したら一度全部文章構成
これ発表するときはさすがに専用ブログとか立てた方がいいかと…
325魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/23(水) 14:53:55.62 ID:Qaq8Rhve
>>324
あ、それは当然そのつもりですw
326名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 15:37:34.88 ID:+EvdiDgP
別に叩く気は無いので、好きなだけ投下すれば良いが
正直に言うと、現状は読み飛ばしてる
もっと文章が上手くなって、強制女性化小説として
読みたいと思える内容になったら読む

気に入らないのは、エアリを過剰に擁護してスレを荒らし
TS専用車両の人を追い出し、他の作者に対しても
SSを投下し難い雰囲気にした、スレ粘着基地街

エアリの作者には罪は無いが
基地街が君を信奉してると言う事だけは、覚えていた方が良いかと

その存在は、君にとってもスレにとってもマイナスに働くだろう
327名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 15:55:38.10 ID:VoSewnZH
お前も終わった事いつまでも蒸し返してんじゃねえ。

少年少女文庫に投稿するって手もあるぞ。>エアリィの人
あそこエロは禁止、他所で発表した作品の投稿おkだから。
328魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/23(水) 16:49:54.59 ID:Qaq8Rhve
>>327
なるほど、どうやら投下すべき場所に移動したほうが良さそうな感じですね・・・

>>326
耳が痛いです。
文章力は努力はしているのですが・・・
329名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 23:14:33 ID:E6F4mS6r
>>328
いや別にここでいいよ。様々な論法で作者を次々追い出す事を生き甲斐にしている御仁が1人いるだけだからさ。
330 ◆J2PEWq3eG. :2011/02/23(水) 23:20:41 ID:Csm18q6f
うむ。
331名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 23:29:23 ID:60ywTZqZ
>>328
ここで全く問題ない
ここは強制TSというシチュに萌える場であって、決して書き手を選別する場じゃないから

書き手を追い出そうとしてるのは無視しておk
332名無しさん@ピンキー:2011/02/23(水) 23:48:47 ID:RPblUHVR
完全に擁護の単発レスが短時間で一斉に書かれる。
そのレスの内容は「誰か一人が書き手を追い出そうとしてる」で統一されてる。
文章を延々と投下し続けて、他の人間の投下がなくなるまで荒らし続ける。

このパターンを他のスレでも何度か見たんだけど気のせい?
333名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 00:40:42 ID:r5LjZJhs
>>332
全員がお前に反発してるんだよ。頼むから作者を次々追い出す画策をいい加減やめてくれ。
334名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 01:21:58 ID:moIaVt43
あー、あいつきてるなぁ・・・
332を書いた時点では半信半疑だったけど、>>333のレスで確信できたわ。
335名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 01:47:23 ID:pXRJcvmB
修羅場スレ、ヤンデレスレの次はここを潰そうって魂胆か?
336名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 02:10:19 ID:68+2LkhN
>>328
ま、気にせず投下を続けてくださいな
337名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 08:03:07 ID:zj1olzja
スルースキルが足りない

とりあえず細かい話は別にして良作がくるのだからいいじゃないか
338名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 17:31:57 ID:r5LjZJhs
>>334=332
自分勝手な思い込みで同一人物認定したり、作者を親切ごかしに他スレにしつこく誘導するお前のいつもの手口に騙される者ばかりではないぞ。

いい加減勘弁してくれよ。
339名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 22:29:58 ID:VFolVpoB
流れをぶった切って悪いんだが…
今ss書いてるんだけど、やっぱエロがあった方がいい?
基本エロ書くの苦手だから、皆さんが満足できるかが不安で仕方がないorz
340名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 22:38:56 ID:zzYObHds
何でもいいからEROアリアリで頼みます
341名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 22:40:31 ID:BH0oc7OK
そりゃエロないならエロパロ板以外でやってくれって返事がくるのは当たり前だろう
342名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 22:48:44 ID:VFolVpoB
>>340-341
そうだな、スマン。
とりあえずエロありで頑張ってみる。
投下はもう少し先。
343名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 22:59:30 ID:BH0oc7OK
頑張れっ!
所詮素人の書いたものなんだ。
文章技巧なんて気にせず勢いのまま書いてしまえばいいよ。
344名無しさん@ピンキー:2011/02/24(木) 23:01:31 ID:eQTvPqIK
エロなくてもシチュだけで興奮する輩もいるっちゃいる
345名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 00:25:54 ID:SOeCAxxZ
小ネタならともかく、長編で台本形式はやめてほしいんだよね。
小説(作文)の作法って、小学校で習うよな?
文章力なんてなくても、作法に沿って書くことぐらいはできるはず。

まぁ、エアリィは台本形式でずっと書き続けてるから、この先もこのまま
行くつもりなんだろうけど。
もし、終わりまで書いたあと小説形式でリライトしようと思ってるのなら、
今からそれをやっても問題はないと思うぞー。
346名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 00:58:17 ID:ViPr9ITn
>>345
ごちゃごちゃうるせーよ、お前の年寄り臭い好みなどどうでも良い。
347 ◆J2PEWq3eG. :2011/02/25(金) 01:05:04 ID:qeMASvK1
途中だけど書いてみた。
348さきゅ☆ぼく :2011/02/25(金) 01:08:39 ID:qeMASvK1
今宵は満月。澄み切った紺色の空に月明かりがほのかに赤い。
古来より魔の者が集うそんな夜。
そして…

「………困ったわ.。このあたしがここまで参るなんて…本気でヤバいわ…」

とある街中をフラフラと力の無い様子で、地面すれすれを飛ぶ魔性がそこに居た。
一見すれば少女、いや幼女と言っても過言ではないが、背中に生えている蝙蝠のような黒い翼を
広げて飛ぶ姿は、あきらかに人外であると言える。
その彼女は、姿を消す魔法を使っているのか、周りの人々はこの存在には気が付かずに足早に通り過ぎていく。
どうやら彼女は、背中の翼を動かし、飛ぶことすらままならない状態のようだ。

「はぁはぁ…このままだといくら悪魔族のあたしでも限界……」

ぜいぜいっと息を付きながら、なんとか飛んでいる。

「ちょっと気が進まないけど『あれ』をやるしか無いわね…」

そう言うと、残った力を振り絞って地面から勢いよく飛び、空中で静止する。
周りを見渡しながら様子をみる。眼下では繁華街から少し離れた住宅街。
少女は一本の髪の毛を触覚のように伸ばし、ゆらゆらと揺らしている。

「…これだけ人間が居れば適合者なんてすぐに……」

ピクピクと髪の毛が反応する。

「あ、見つけた!」

疲労していた彼女の表情が幾分明るくなり、魔の者特有の妖艶な雰囲気を少し取り戻した。

「えーと…あれ?真下…なの?」

どうやら彼女の探している者は、すぐ近くのようだ。

「それじゃぁ、早速…あれ?…はう!」

彼女は眩暈したのか、ふらふら状態からすーと頭から落ち始める。
目当ての者が見つかった安心感で一瞬気が緩んだのだろう。
力が抜けた少女は気を失うと、そのまま落ちていった。
349さきゅ☆ぼく :2011/02/25(金) 01:11:27 ID:qeMASvK1
同時刻、とある歩道。
息を切らせ、走っている人影がいた。

「急げ、急げ!!」

はぁはぁと息を上げながら、通行人を避けスピードを上げている。
通りすぎるたびに通行人が振り向く。それもひとりやふたりではない。
中には頬を赤らめる者もいる。

「恥ずかしい…」

急に前に屈みがら走っていく。

「まったく…毎度毎度…わわ、宿題!」

少年の名は、佐久魔夏樹。地元の私立中学校の生徒で、今は自宅へと向かっている。
放課後、友人達とゲームの話で盛り上がり、いつのまにか日暮れを過ぎていた。
今日は多めの宿題が出されているのにだ。

ふいに、ヒソヒソと声が聞こえる。
ちょうど帰宅途中の女子高生の集団に近づいた時だった。

『きゃぁ、かわいい』

『うっそぉ。あの子、マジかわいいじゃん』

『あの男の子、本当は女の子じゃないの?』

夏樹は顔を下にしたままその場から離れようとしていた。たしかに彼は
背が低く、ショートカットでサラサラした髪にふわりと漂う甘い匂い。
くりくりとした大きな瞳と長いまつ毛に小さめの顔とくれば、どう見ても女の子という言葉が相応しい。
それもとびっきりの美少女と言った方がしっくりくる。

もし男子の制服を着ていなかったら、十中八九誰も彼を男だと思わないだろう。

「だめだ。だめだ。僕は男なんだ!」

そのため長年、コンプレックスになっていた。

「はぁはぁ。後、少し…」

ちょうど角の道路を曲がり、路地裏の公園の前に来た時だ。
350さきゅ☆ぼく:2011/02/25(金) 01:12:35 ID:qeMASvK1
「あ、あれは?」

きらきらと光るものが空から降りていく。
帯びのように上からきた光は、よく見れば人の形をしている。

「え!?まさか」

すぐ間近に来た時、夏樹はそれが女の子だとわかった。仰向けの状態でゆっくりと降りてくる。
彼は急いで、女の子の真下に来る。丁度彼の目線に来た時、ぐらりと彼女の体が動いた。
咄嗟に腕を伸ばして彼女を抱きかかえるが、勢いで地面に膝をついてしまう。

「いたた…うー、お、重い…」

「ううん…」

彼女の瞼がわずかに動く。どうやら気絶していたようだ。

「ふう。いったいこの女の子は…」

どうして空から?
と疑問に思いながら、目を閉じている女の子が気になったのか
夏樹はまじまじと彼女の顔を見つめる。

どうみても自分と同年齢の女の子は、長い睫毛に、透き通るような白い肌を持ち
頬をほんのりピンクに染め、髪は燃えるように鮮やかな赤で腰まで届いている。
小顔で可憐そうな彼女は、アンティーク人形のようにかわいい。
甘い女の子の匂いに夏樹は思わず赤らめる。
351さきゅ☆ぼく :2011/02/25(金) 01:13:33 ID:qeMASvK1
「そ、それにしても変わった服だな…」

肩ひもで白い肌が剥き出しの紺のワンピースにフリルがついた超ミニスカート。
履いているのはエナメルのロングブーツで、背中には何やら小さい翼がついているようだ。

「なんかのコスプレかな。でもすげーかわいいよな」

どうやらこの子に夏樹は興味をいだいたようだ。

「ううん…あ、あれ?」

「あ、起きたの?」

夏樹のうでの中で彼女が目覚めた。
周りを見回してすぐに彼の方へ視線を向ける。

「お、女の子?」

「ほっといてよ!」

むっとなる夏樹。もう何度も聞いている言葉につい語気を強める。

「ご、ごめんなさい。…あれ?あたしが見えるの?」

驚いた表情の彼女。夏樹は訳もわからずきょとんとしている。

「何言っているだ。ちゃんと見えているよ」

「…って事は…もしかして…」

彼女は難しい表情で夏樹の腕の中で顎に手をやって何やら試案を始めた。
しばらくしていきなり手をポンっと叩くとニヤリと口を綻ばした。
352さきゅ☆ぼく :2011/02/25(金) 01:17:16 ID:qeMASvK1
「すぐ見つかるなんて、超ラッキー♪目の前に適合者がいたって事は、あたしって運がいいわ」

「はいぃ?」

いきなりはしゃぎだした彼女に夏樹はすっとんきょうな声を上げる。
さすがに恥ずかしかったのか、夏樹は頬を赤らめながら。

「ど、どうでもいいけどさぁ。そろそろ降りてくれない?重いんだけど…」

「まぁ、かよわい女の子に向かって失礼よねぇ。男だったらちゃんと支えなさいよ…って、きゃぁあ!」

両腕が痺れ支えきれなくなった夏樹は彼女を地面に落してしまう。尻もちをつき、痛がる彼女。
だが、すぐに起き上がると、蝙蝠のような黒い翼を広げ体を浮き上がらせはじめた。
同時に周りの景色も変わる。月明かりに照らされた街路地が一変して何もない空間へとなっていた。

目の前に起きた異常事態に夏樹は驚いて、腰を抜かしてしまう。

「わわ!なんだよお前は!」

空中に留まった彼女は、見えない椅子に腰掛けたように白い脚を組んで夏樹を見下ろす。
その姿は…ロールプレイングゲームでお馴染の…

「あ、悪魔?ほんとうに悪魔なのか?」

「ピンポーン♪うふふ、悪魔は悪魔でも、サキュバスって言ってくれるかな…夏樹クン」

「ど、どうして…僕の名前を…」

「そりゃぁ、悪魔ですからね。簡単にわかるわよん」

えへんっと背筋を伸ばす彼女。

「お前…ぼ、僕を殺す気か?」

悪魔の伝説は小さい頃から夏樹も聞いている。
人を騙して魂を抜いては、地獄へ送られる…夏樹は彼女を睨んでいたが
下半身はガタガタと震えていた。だが目の前の彼女はそんな夏樹を知ってか知らずか

「きゃはは。そんな野蛮な事はしないわ」

ずいっと夏樹の目の前に近づく。
353さきゅ☆ぼく :2011/02/25(金) 01:19:36 ID:qeMASvK1
「うふ♪あたしを助けてくれた事には感謝するわ。あたしの名前はリリム。夏樹君、君を探していたの」

「探していたって…」

「んーまぁ、あたしを助けてほしいのよね」

「僕に?」

「そう。実は…」

リリムの説明はこうだった。

彼女は、ある目的で人間界に来ているわけだが、魔界から出る時、神様が造った強固な結界を
強引に突破した結果、本来の魔力を大幅に失ってしまったというのだ。
人間界での今の姿では失った力は回復できない。
そこで魔力回復のために夏樹に協力して欲しいと言うのだ。

「ど、どうすればいいわけ?」

「んーとね。簡単に言えば、君の体をあたしに貸して欲しいのよね」

「どうして僕が。それに、ど、どうやって?」

「うふ。それはね…」

そのままリリムは夏樹に口付けをする。
354さきゅ☆ぼく:2011/02/25(金) 01:21:32 ID:qeMASvK1
それもただ触れているのではない。
舌を伸ばし、こじ開けるように彼の口膣を犯していく。
一連の行動に夏樹は何も出来ず、そのまま硬直してしまう。

「んん…ふぁ…ああ…熱い…」

溢れる唾液に絡められる舌。リリムの行為に、呆然と受け入れる夏樹。
リリムから送られる唾液を飲み込むたびに次第に体が熱くなっていくのがわかる。

「ああ…熱い…ああ」

中学生とはいえ、まだ幼い夏樹にとって淫魔の唾液は強力すぎた。
媚薬そのものである淫魔の唾液は、まだ経験のない夏樹の意識を疼きという形で侵食していく。
火照る体にシャツの上から掻き毟る夏樹。

「うふふ。どう?欲しくてたまらないでしょ。でも、まだまだこれからだよ」

リリムの手が夏樹に触れると、着ていた着衣が瞬時に融解してしまう。
そのまま全裸になった夏樹の体をしげしげと見るリリム。

「ふーん。やっぱ男の子だよねぇ。顔は女の子みたいにかわいいのにね」

体の線は細いが、平らな胸板に股間にはあるべき物、
男根は疼きによって、立派に膨張していた。

「んじゃぁ、そこに仰向けになってくれるかな」

素直に従う夏樹。リリムは彼の傍に膝まづくと男根を細い指で握った。

「あうう…」

「うふふ。気持ちよくしてあげる」

355 ◆J2PEWq3eG. :2011/02/25(金) 01:23:16 ID:qeMASvK1
途中だけど、ここまで。
遅筆なので続きはいつになるやら・・・(汗)
356名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 05:40:38 ID:SOeCAxxZ
なんだなんだ気になるじゃねーか!
wktkして待つしかないな…
357魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/25(金) 19:21:46 ID:HNgXIPHC
>>355
GJ!
エロいですね往年の名作「俺はオンナだ!?」を彷彿とせます。

私もこんなエロ書ければいいなと思います。

さて、エアリィさん十一話ですが、今日にも投下できそうです。

もし眠くなかったら投下しますのでよろしくお願いします。
358名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 20:34:35 ID:WxasUafj
>>357
よろしくお願いします。
359名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 21:06:24 ID:XF447te2
>>304
>・男だった時の親友が異性になってしまい、性の対象になる
>・電車に乗って痴漢される

これ違うでしょ

・女の時でも女しか性の対象にならないとヘテロ思考から脱却する
・女性専用車両に乗って周りの女の子に触りまくる
360339:2011/02/25(金) 22:11:06 ID:+IDlfowm
いつぞやの>>339です。
今日中にエアリィを投下されるとのことですので、エアリィ投下終了後、しばらくしたらこちらも投下させていただきたいと思います。
微エロを含んでいるつもりです。
361名無しさん@ピンキー:2011/02/25(金) 23:44:19 ID:XcJpd+M7
>>357
面白くないから続きなくて結構です。
362名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 00:00:14 ID:ViPr9ITn
エアリィさんまだかな?全裸で待っているので風邪引きそうだ。
363魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/26(土) 00:09:13 ID:4PICFUN5
>>360
すいません、投下にもう少しかかるので先に投下してくださいませ。
364魔法少女キューティーエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/26(土) 00:10:53 ID:HBNtFYuu
>>362
服着ておいてください。
眠ってしまったので進んでませんもう少しかかるのです
365339:2011/02/26(土) 00:15:36 ID:nriAFVgh
>>363
了解です。
今のところタイトル未定です(お恥ずかしい…
投下開始します。
366339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:16:25 ID:nriAFVgh
誰にも親友がいると思う。
そう、多少無茶な頼みをされても協力できるくらいの友達。
ボクの親友はすごくいい奴、だと思う。
中学校から一緒で、その時に女顔だからとイジメられていたボクを助けてくれた唯一の男。
ボクは霧崎 夕陽。きりさき ゆうひ、だ。
そして親友の名は、相川 司。あいかわ つかさ、ね?

それは突然のことだった。

………………………………………

その時ボク達は高校の昼休みを過ごしていた。
司はものすごいお金持ち、つまりお坊ちゃんだから常に付き人がそばにいるんだけどね。
その日はいつになく司が黙っていた。

なんとなく不安になって、
「どうかした?具合悪い?」
と、聞いてみると
「いや‼なんでもないから!うん…」
と言うばかりだった。
しばらくの沈黙のあと司が付き人に、例の物を、と言った。
それは普通のお茶のような色をした液体だった。

司はそれをボクに渡し、
「飲んでくれ。まぁ、なんだ、うまいから、さ?」
と言った。
ボクは一言、ありがとう、と礼を言いそれを飲んだ。
味は…甘いのか…?
367339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:17:05 ID:nriAFVgh
その途端。
身体が燃えるように熱くなった。

「かはっ……、なに…こ…れ…?あつい……あついよぉ…‼」
口が乾き、思ったように話せない。
「つかさ…、なに…を…ボク……に?」
視界が白く染まってきた。
意味がわからない…。
どうして…?
何が起きている…?

意識を手放す時、司の泣き声と謝る声が聴こえた気がした。

………………………………………

目を覚ますと、大きな高い天井が見えた。
広いベッド、天井にはシャンデリア、昔の自分の記憶からしてここは司の家だろう…。
どうして?

再び眠りに落ちてしまいそうになったとき、部屋のドアが開いた。
入ってきたのはメイドさんと司だった。

司はボクの元に来るなり土下座をした。
「すまない‼俺は夕陽を騙した‼事情があったんだ…‼
有名な所のお嬢さんに結婚を申し込まれて、でも俺はタイプじゃなくて…、結婚なんてしたくなくて…。
それで誰かと付き合っていることにすることにしたんだ」
「付き合うって…、男のボクと?」
「いや、それは違う。だから、夕陽を女にさせてもらった。
自分の身体を見ればわかると思う。
本当に…、すまない…」

ボクが…女に?
あり得ないだろ…?
恐る恐る布団を捲ると、明らかに女の子用のパジャマの胸は、大きいとはいえないがはっきりと膨らみがわかった。

「そんな…バカな…」
下も手で触って確認をする。
しかし、そこには今まであった物の無くなったという空虚感しかなかった。

「つ、司…、キミは、ホントに…」
あり得ない、と言おうとした。
そこにメイドさんが鏡を差し出す。
鏡には肩まで髪の毛を伸ばした少女が映っていた。

「やっぱり元が良かったからな、かわいいよ、夕陽」
と司は言う。
「何が 元が良いから、だよ…」
おかしすぎる。異常だろ…?
「何の説明もなしに酷すぎるだろ‼」
ボクは叫んでいた。
368339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:17:44 ID:nriAFVgh
………………………………………

その後、2人からの説明で事情は理解した。
そして、少なくとも10年は男に戻れないことも。
だから絶対に司の結婚を阻止しろ、だそうだ。
だけどボクは納得できなかった。
司が騙すような真似をした時点でホントに信じられない。

あれから自分の家に戻って、学校にも行かずにずっと寝ている。
親は海外にいるから話をしていない、というかできない。

今日も学校が終わる時間。
実際、ボクは司に協力できるならしたかった。
それは、もう女装でもなんでもして。だけど司は黙ってやった。
それが悔しくてならない。
涙が溢れてくる。
悔しい。悔しい。悔しい…‼

"ピンポーン"と玄関のチャイムが鳴る。
仕方なく外に出ると、そこにいたのは司だった。

………………………………………

司を家に入れる。
沈黙が続く。その空気が嫌で、それにさっきの自分の思いを伝えたくてボクから話しかけた。

「ねぇ、司」
司は少しビックリしながら
「ん?どした?」
と返事をしてくれた。

「ボクね、事情については何も怒ってなんかいない。
だけど…‼どうして黙ってやったんだよ?
隠さなくてもいいじゃん⁉相談してくれればよかったのに…‼
女の子にされてしまったのは、もうこれ以上何も言わない。
ただ、隠し事はしないでほしかった…、ましてや騙すなんて…」

司は俯いている。
でも、ボクが本当に言いたいのはこっちだ。

「司がボクをイジメから守ってくれたことは感謝してもしきれないよ…。
だからボクは司になんだって協力したのに……‼」

"司のためならなんだってできる"
これが伝えたかったこと。

不意に、司が抱きしめてきた。
「夕陽、ゴメンな?俺ら親友なのに…。
俺なんて夕陽のこと何にもわかってなかった。
本当にゴメン…。でも…‼絶対、これからも夕陽を守るからっ‼」

…こんなこと言われたら照れるに決まってる。

「そんなこと…、べ、別にいいよ…。
それより、これからは恩返ししていくから。協力するよ…」
「夕陽…。俺らの約束な?」
「うん‼」

これがボク達の新しい始まりだった。
369339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:18:19 ID:nriAFVgh
………………………………………

その日は今までの分を埋めるかのように、くだらない話をしたり遊んだりしていた。
そして、明日は学校に行く約束もした。
学校には司が上手に事情を説明してくれているそうだ。

司の作ってくれたご飯を食べ、司の淹れたお茶を飲み、すごく幸せな時間を過ごした。
今までこんな風に思ったことは無かったのに。

別れ際、無性に胸がさみしくなった。
「ねぇ、司?」
「どうした?」
「明日さ、朝、迎えに来て欲しい。その…、少し不安だから」
「それくらいお安い御用さ」
それを聞いて少し安心した。

と、思ったのに。
胸がドクンと波打った。
身体が誰かに操られているかのような感覚。
「あっ…司…、目、瞑って?」
「目、か?わかった」
司の顔が近づく。
そして。
チュッ と音を立てて頬っぺたにキスをした。

「なっ…?司?」
「明日っ‼よろしくねっ‼」
そう言って強引にドアを閉めたボクの顔は、熱かった。
370339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:18:55 ID:nriAFVgh
………………………………………

Side Tsukasa

今まで男だったとは思えない、妖艶さがあった。
あれは夕陽だろうか…?
そんなことを思いながら迎えを待つ。

ふと、後ろに気配を感じた。
「メイドか?」
「はい」
と返事が返ってくる。

「先程の様子、見せていただきました。
以前ご説明した通り、副作用が出ています。
精神の変化、ですね」
まさか、そんなに早く…?
「いくらなんでも早いんじゃないのか?」
「いえ、通常通りです。頬へのキスはまだ軽い部類です。
最悪、性交までいくケースもありますから」
「じゃあ、今後はどうなるんだ…」
「霧崎様の場合、あくまで予想ですが、まず恋愛対象が男性になります。
司様とは限りませんが。
また、女性の感情などを持つようになります。
お二人の別れ際のキスはそれによるものと思われます」

俺は…、夕陽を壊した…?
いや、作り替えようとしているのかもしれない。
最悪な自分を、夕陽は親友と思っていてくれるだろうか…。
帰りの車内でそればかりを考えていた。
371339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:19:31 ID:nriAFVgh
………………………………………

寝れない。司と別れてから身体が火照り続けている。
操られているかのような感覚はまだ続いている。
手が服を捲る。司の家でもらった下着が露わになる。
ブラを取ると、標準サイズの胸が出てくる。
手が動く。自分の胸を揉む。

「…はぁっ…、んくっ…ぁんっ……」
気持ちいい。
こんなの…、男じゃ感じられない。
「あ…んっ……やっ…ひゃん‼」
乳首に指が触れた途端に電流が走ったようになった。もっとやってみたい。
「ひゃっ‼…あんっ!……つ、かさぁ…きもちいっ‼」
ボクの手は司の物になっていた。
いつも優しい司。
思いやりのある司。
ずっと一緒にいてくれる司がボクの胸を揉んでくれている…‼
「つかさぁ…つよいっ…‼でも…っ、きもち、いーよ……もっとぉ…」
目の前がチカチカしてくる。
怖い。
だけど、司となら…。
「つかさぁ‼なんか…くる、きちゃうぅ‼あんっ…はあっ‼
あっ、あっ、つかさぁぁぁ‼」
"親友"の名を叫び、ボクは果てた。

「司、ゴメン…、この気持ち…、わかんない…」
そう言ってから、意識を手放した。

………………………………………

翌朝。
司のメイドさんに教わったように身だしなみを何とか整えた。
男のときはそんなに気にしなかったのに、やっぱり女はメンドくさい。
いつも通りの朝食を済ませて司を待つ。

「ふぁぁあっ…、眠い…」
昨日、初めて女でイっちゃったからかな…、とか思うわけがない、いや、思いたくないっ‼
司が来るとなると少しドキドキする。
例えば、そう、ちゃんと可愛く…
"ピンポーン"
司だよね⁉
「夕陽?俺だよ、司」
「あ、うん、ちょっと待ってて」
もう一度鏡を見る。前はこんなことしなかったなぁ…とふと思ったけど。

…よし!行こう。
372339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:20:06 ID:nriAFVgh
………………………………………

登校中は司が学校に伝えたことなんかを教えてくれた。
とりあえずボクはホルモンの異常で胸だけ膨らんだ、ということになっているみたい。
クラスの皆んなも心配してくれているそうだし。
イジメとかをされないで変わらない関係でいれるといいな、なんて思ったり。
そうこうしているうちに、教室の前にきた。
「夕陽、行けるか?」
「うん、大丈夫」
そう言ってから教室に入ると、いつもつるんでいた 澤野 海斗(さわの かいと)が真っ先に来てくれた。
「夕陽‼ったく…、俺は心配したんだぞ?マリアナ海溝並みに」
「おはよう、悪かったよ、心配かけて」
「いや、いいんだ。早く病気治るといいな。
…しっかし、何だ、お前の胸はマリアナ海溝よりはぜんぜn」
「黙れ、変態」
そう言って海斗の頭を叩いたのは早瀬 光(はやせ ひかる)。
元気で活発な明るい女子かな。
何かとお世話になってたりする。
司は海斗に捕まったみたい。
「夕陽。あんたも大変だね…。
まぁ、困ったときは言いなさいよ?」
光はこんな風に声をかけてくれる。
これなら安心かな。
「ありがと。またいろいろ迷惑かけるけど…」
「気にしないで。私は大丈夫。
それより澤野みたいのに気をつけるのよ?」
「ははっ…、そうだね」

その後、復活した海斗が
「でもまぁ、なんだ、光の胸はマリアナ海溝くらいはあるぞ?
つまりは巨ny」
「そーか、そーか、澤野はドMなんだね?
じゃあもう一発やっとこうかな♪」
となったことは海斗の黒歴史だと思う…。
373339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:20:34 ID:nriAFVgh
………………………………………

Side Tsukasa

夕陽が再び学校に通い出してから3日。
夕陽が変わらずに仲良くやってるのを見て安心はしている。
けど、俺はまだ隠し事をしている。

そう、副作用のことだ。
いつもいつも、放課後は1人でどうすればいいか悩んでる。
もちろん、今日も。
「はぁ…」
溜め息が出る。
誰かに相談したい。誰かのアドバイスが欲しい。
「どうすりゃいいんだよ…」

「何がどうすりゃいいって?」
誰だ?
「誰だよ?」
「私だよ、光」
「あぁ、光か…」
こいつにだったら…いいのかもな…。
「で?何を悩んでるわけ?」
「いや、その…」
「夕陽のこと…かな?」
「そうだよ…」
「相談にのってあげるけど?」
「はぁ。実はな…」
俺は全てを打ち明けた。
副作用も、夕陽との約束も。
そして、夕陽の思いも。

「…司。私から聞いといて悪いんだけどさ。
あんた、最低だね」
「っ……‼そうだよ、最低だよ…」
パシンっと乾いた音が聴こえた後、自分がビンタされたことがわかった。
「何よ…、その態度…。
夕陽はすごく頑張って…、あんたのためにやってんのに…」
「それくらい…」
わかってる、と言えない自分がいた。
「今、あんたができることは包み隠さず夕陽に話すことよ。
それ以外の選択肢はないわ。
早く。行きなさいよっ‼」
「光…だけど…」
そんなこと言ったらものすごいショックを夕陽が受けるだろ…。
「隠す方が悪いわ。
あんたには話すことがまだたくさんある。
それは全部夕陽に話してからよ」
「っ……、わかった…。
とりあえず、一歩を踏み出させてくれてありがとう…。
行ってくる…‼」
そう言って俺は教室を飛び出した。
うしろで光の泣き声が聴こえた気がした。
374339@タイトル未定:2011/02/26(土) 00:22:08 ID:nriAFVgh
以上です。
続きは考えていますが、書くのが遅いのでいつになるかはわかりません。
タイトルも考えておきます…。

エアリィさん、よろしくです/
375名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 00:43:26 ID:m/DcAs8p
なかなかいいね、今後にも期待出来そうだ。

ところで、週末なんだしエアリィさんものんびり休んでいいと思う。締め切りなんてないんだし。
376名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 00:45:07 ID:VXJXPbXK
いや多分もう寝てるんじゃね?
全裸待機の人は明日から大風邪だな
お待たせしました。
台所を片付けて洗濯物干してたら遅くなってしまいました。

これから投下をしていきます。

今回は難産でした。
結局2回ほど全部書き直しました。

では始まります。
第十一話「Knowledge!どうして私が魔法少女なの?」


明人「君は望美によく似ているんだ・・・いや、似すぎているんだ・・・」
明人「君は・・・望美と本当は何か関係があるんじゃないかな?」
絵梨「え・・・?」
��明人からの疑問に絵梨は困惑し、思わず聞き返してしまう。

絵梨「どういうこと?私は私だよ?」
明人「そっか・・・ごめん、なんか変なこと聞いちゃって。」
明人は一度うつむいた後、天を仰いで半ば諦めたようにつぶやく。

明人「だめだなぁ・・・まだ吹っ切れなくって。」
絵梨「明人さん・・・」
明人「こんなことを言うと君に嫌われてしまうかもしれない・・・
でも正直に言おう。僕は絵梨ちゃんに望美の姿を重ねてしまう。」
明人「やっぱりどうしても忘れられないんだ。
望美のこと・・・だからそっくりな君が望美と関係があるんじゃないかっておかしなことを思ってしまう。」

明人は泣きそうな顔でうつむいていた。
その姿を見ている絵梨は何も言えず黙って聞いていた。

絵梨「・・・」
明人「ごめん、やっぱり引いちゃうよね・・・
これから生きていくには過去に囚われないで前向きでいかなきゃね。」

絵梨「あの!あのね。」
絵梨は明人の言葉を遮るように声をかけた。

絵梨「忘れちゃダメ・・・望美さんのことは忘れちゃだめだよ。」
絵梨は明人の手を握りまっすぐと目を見て訴えかける。
その目は決意と慈愛に満ちていた。

絵梨「あのね、望美さんとの思い出は大事なかけがえのないものなんでしょ?」
絵梨「だったら、その大事な思い出まで閉じ込めちゃったら、
それこそ過去に囚われているのと同じだよ。」
絵梨「前に進むためには思い出と一緒に進まなくちゃだめだと思う。
私じゃ何の役にも立たないかもしれないけど・・・明人さんの力になりたいの。」

��明人は絵梨の言葉に静かに真剣に耳を傾けていた。
そして、明人はうん、と納得したように笑顔を絵梨に向ける。

明人「そうか・・・前に進むのは思い出も一緒にか・・・
うん、ありがとう。なんかすっきりした気がするよ。」

絵梨「えへへ、どういたしまして。」
明人から感謝の言葉を投げかけられて照れる絵梨。
ふと今まで疑問に思わなかったことが頭によぎる。

どうして自分が魔法少女なのかっていうこと・・・

それは絵梨自身が望美や明人に対して前進していこうという気持ちから生まれた疑問であった。
絵梨「あ、そうだ・・・望美さんってそんなに私にそっくりなの?」

明人「うん、双子かなって思うくらい。」

絵梨「そうなんだ。
・・・もし良かったら・・・写真見せてくれる?」
明人「いいよ。ちょっとまってね。」
明人は荷物の中からごそごそと携帯を探す。
絵梨は言い表せぬ不安と期待に胸打ちながら明人を見つめる。

明人「ほら、これ。」
パカッ
絵梨「!こ、これ・・・ホントに私みたい・・・」
明人「そっくりだろ?」
絵梨「うん。びっくりしちゃった。こんなことってあるのね。」
絵梨はその自分と瓜二つの人物の姿を見て驚きと、
自身のアイデンティティの揺らぎを感じてしまった。
それほど絵梨と望美は似ていたのだ。

絵梨はその他の写真も明人の解説を交えながら見させてもらった。
明人の学校や友達、そして望美を見て普段の明人を垣間見ることができた。

写真を見て思ったことは、どれも静かな印象を受けるものばかりだった。
図書室で本を読んでいる姿、
クラスメイトがはしゃぐ中、静かに微笑みかける姿−その微笑みかける相手は明人だろうか・・・
そして、彼女の誕生日だろうか、友人に体を押され恥ずかしそうに明人と密着して映っている姿。
全てが幸せそうに映っていた。
この写真の数々から撮影者から彼女への愛しい気持ちが伝わってくるようだった。

絵梨「望美さんって私と似てるけど、私と違っておとなしい感じね。」
絵梨は写真から受けた印象で素直に感想を述べた。

明人「あはは。そうかもね。」

絵梨「ね、この誕生日の写真、両方から明人さんと望美さんがくっつく様に押されているけど・・・
これは望美さんの誕生日?」

明人「うん、そう・・・実は望美の誕生日にみんな呼ばれてね・・・
この時に僕が望美に告白したんだ・・・それで・・・OKもらったんだ。」
明人は顔を真っ赤にして恥ずかしそうに答えた。

明人「それで、友達にからかわれてさ、こんな写真になったんだよ。」
明人は恥ずかしそうにしながらもどこか遠い目を向けていた。

明人「そうか・・・誕生日だったんだよなぁ・・・9月2日か・・・」
明人の言葉に絵梨は耳を疑った。
絵梨「え?今何て言ったの?」
明人はきょとんとした表情で言いなおす。

明人「誕生日だったんだよなぁ・・・って・・・」
絵梨「ううん違うの、そのあと。」

明人「ああ、9月2日って。
望美の誕生日が9月2日だったんだよ。」
絵梨は驚愕した・・・彼女の誕生日を聞いてである。
彼女の誕生日は絵梨の・・・大樹の誕生日と全く同じだったのだ。
もちろん生まれ年は違うが・・・その偶然に動揺を隠せない絵梨。

絵梨「実はね・・・その私の誕生日も9月2日なの・・・」
その事実を恐る恐る明人に告げる絵梨だった・・・

明人「絵梨ちゃん・・・それって・・・」
絵梨「うん・・・私も驚いてる・・・こんな偶然あるのかな・・・」
絵梨「もしかして・・・」

絵梨がしゃべろうとした時、手続きを終えた明人の母が戻ってきた。
絵梨は明人の母の姿を見て我に返り、
続きはしゃべらなくてよかったのかもしれないと少し安堵した。

明人母「あ、お待たせー手続きに時間がかかっちゃった。」
明人母「さて、これからお昼でも食べに行こうか?絵梨ちゃん嫌いなものとかある?」
絵梨「え・・・ないですけど・・・私がお邪魔してもいいんですか?」
明人「そんな邪魔なんてとんでもない。」
明人母「遠慮しなくてもいいのよ。今までお世話になったんだからおばさんにお礼させて?」
絵梨「は・・・はい。ありがとうございます。」
明人の母の明るさに安心感を覚え、ここは疑問は一旦忘れようと思った。

・・・
そして食事が終わり・・・
それぞれ自分が食したものの感想、
そして明人は自分が味わった病院食がいかにまずかったかを熱弁、
そのおどけたような話し方にその場は笑い、和やかに時間は過ぎていった。

明人「やっぱり普通の食事はいいなぁ。」
絵梨「病院食ってあまりおいしくないもんね。」
絵梨「おばさま、ごちそうしていただきありがとうございました。」
明人母「いいのいいの、たかがファミレスなんだし。」
明人母「でも、絵梨ちゃん、見れば見るほど望美ちゃんにそっくりねぇ。」
明人の母の言葉に、思わず明人は自分の母を制止するように言葉を遮ろうとした。

明人「母さん!そんなこと・・・」

絵梨「いいの、明人さん」
絵梨は明人の母の言葉は気にしないというように明人を見つめた。

絵梨「はい、私も明人さんに写真見せてもらってびっくりしました。」
絵梨「でも、望美さんは私と違って清楚なお姉さんって感じですね。」
絵梨はおどけるように話した。
明人の母はうんうんと何やら納得した様子であった。
明人母「うん、これも何かの縁よね。
ふつつかな息子ですが、これからもよろしくお願いいたします。」
絵梨「そ、そんな・・・あ、あのあの・・・えと・・・は、はい。」
明人「母さん・・・恥ずかしいよそれ。絵梨ちゃん困ってるじゃないか。」
明人母「あらいいじゃないの。」
明人の母のおおらかな笑顔に絵梨は癒されるようであった。

絵梨「あ、そろそろ私帰りますね。今日はごちそうさまでした。」
明人「うん、またね。
あ、そうだこれ、僕のメルアド・・・もし・・・よかったらメールしてくれるかな?」
明人はもじもじしながらメモを絵梨に渡す。

絵梨「あ、ありがとう。あとでメールするね。」
そして絵梨はレストランを後にした。
ピンポーン
アリガトウゴザイマシター

明人母「明日、望美ちゃんちに行くわよ。
まだお線香あげてないでしょ?」
絵梨が出ていったのを見計らって息子に翌日の予定を伝える。

明人「う、うん・・・」
明人母「望美ちゃんはかわいそうかもしれないけど、
絵梨ちゃんって子・・・いい子ね・・・大事にしなさいね。」
明人「!母さん!絵梨ちゃんとは・・・そんなんじゃないから・・・」
明人母「この出会いは・・・何か運命的なものを感じるの・・・
おかしな話だけどね。」
明るく元気な明人の母であったが、鋭い勘を働かせていた。

そして、絵梨は元気になった明人を見ることができてウキウキと帰宅していた。
絵梨「ホント望美さん私にすごく似てたな。
あれじゃあ、明人さんが戸惑っちゃうのは無理ないか。」

絵梨「でも・・・誕生日まで同じなんて・・・何かあるのかな・・・
これはスピカに聞いてみないといけないなぁ。」

絵梨はキョロキョロと何かを探すように辺りを伺った。
その目的のものを見つけるとぱっと明るい顔になった。

絵梨「ここのコンビニでいっかな?」
絵梨「そろそろ元に戻らないとね。」
・・・
大樹「あーあ・・・だいぶ俺も女の子として板についてきたなぁ。
絵梨のときに感じている心がザワザワする感じ・・・
男でいるときも少し感じるようになってきた・・・」

大樹は近くの公園のベンチに座り、一人ごちた。
大樹は徐々にではあるが女の子である自分が、
男の自分を侵食しているということを感じていたのだ。

大樹「まずいかなぁ・・・俺・・・ん・・・?この感じ・・・そっか来ましたか・・・」
大樹は気配を感じベンチから立ち上がる。

大樹「あーあ、せっかく元に戻ったんだけどなぁ」
大樹「ま俺一人だけど・・・やってやろうかね!スピカ!」
シュン
スピカ「来たわね。」
大樹「ああ、変身するぞ。」
スピカ「うん、一応アルとスウドには伝えておいたわ。」
大樹「お、サンキュー・・・アクセプト!」

エアリィ「アクセプト!」
エアリィが叫ぶと首のピンクのハーティジュエルが光り、手がハートの形に動いていった。
エアリィ「キューティメタモルトランスレーションエアリィアップ!」

ハーティジュエルからピンク色の光が出てエアリィの体にまとわりついていく。
パキィンと光が弾けるとハート型の花びらが舞う。
花びらの中かから現れるのは・・・

腕は白にピンク色の縁取りがされたロンググローブ
足はハイヒールのようなロングブーツ
頭はピンク色の髪になり急激に伸びていき、ツインテールのように
そして、最終的に首にあるハーティジュエルからリボンのようなものが出て全身を包み込む。
リボンが腰に巻きつき、ピンクの段々のフリルがあしらわれたスカートになる。
リボンが体に巻きつき、無数のピンクのラインのついた袖が広く、襟が大きなフリルだらけの白いジャケットになる。

エアリィ「そよ風のように幸せ運ぶ!キューティエアリィ!おまたせっ」

エアリィ「さてっと!私一人でもやっちゃうもんね!
無獣はどこかな?って、あれはわかりやすいっていうか・・・何あれ・・・」

エアリィは周囲を見回し、目的の無獣を探すとその姿に戸惑う。
その姿はトイレットペーパーの芯のような円筒形をしており、
それが立っている状態でふわりふわりと浮かんでいた。

エアリィ「人型とか動物型とか球体とかいろんな形があったけど・・・
また面白い形が出てきたわよ・・・ま、どんな形であろうとエアリィさんはやりますよ!」
ミーヤ「来たわね!エアリィ!」
エアリィ「あっちゃー今日はあんたなのね。」
ミーヤ「ふん、うるさいわね。
今日もあなた一人だけなのね。お仲間に嫌われでもしたのかしら?」
エアリィ「今日も偶々なの!もーさっさと倒すからね!」
フワリ
エアリィは浮かびあがり、無獣に近づいた。
無獣の近くまで行くと、体の円周に沿って光点がくるくると回っているのがわかった。

エアリィ「なんかあからさまね・・・これって弱点かしら?それとも・・・」
エアリィの手の中にエアリィボウが現れる。

エアリィ「ま、いっか・・・とりあえずっと。」
エアリィはくるくると回っている光点に狙いを定めた。

エアリィ「エアリィ!シュート!!」
シュババババッ
小さな爆発とともに光点が消えた。

体の別の場所に新たに光点が現れ、
今度は先ほどよりもスピードを上げて再び円周上を回りだす。

エアリィ「なに?これ・・・」

そして光点の光が強くなって・・・
キラリと光ったと思った時だった。

ドドドーン!

エアリィの目の前がすさまじい光に包まれ、爆風を浴びた。
��エアリィ「きゃっ!!!」

エアリィが目を開けるとそこには・・・
アクエリィがエアリィの目の前に立っており、水のドームでエアリィごと守っていた。

エアリィ「アクエリィ!!助けてくれてありがとう!」
アクエリィ「相変わらず後先考えないのね。
私がリフレクシオンを展開していなかったらあなた蒸発していたわよ。」

ミーヤ「へぇ、あなたね3人目って。私はミーヤよ。」
ミーヤはアクエリィに向かってびしっと指をさした。
が・・・アクエリィはミーヤをチラリと見もせず話を続ける。

ミーヤ「・・・」
アクエリィに全く反応がなく、指した指の行きどころを失い、
絶句してプルプルと怒りに震えるミーヤであった。

アクエリィ「とにかく!また前みたいに邪魔しないで頂戴ね。」
アクエリィはエアリィの方を振り返ることなく言った。
エアリィ「はいはい、全く素直じゃないんだから。」
エアリィ「さてと・・・気を取り直して行きますか!」

ミーヤ「あなたたち・・・無視するんじゃないわよ!」

アクエリィ「あら、いたの?やかましいわね。」
またもやミーヤの方には一瞥もくれずに言い捨てた。

エアリィ「ああ見えてもミーヤって超強いから気をつけた方がいいよ。」
アクエリィ「そう。そんなの私には関係ないわ。」

アクエリィ「とりあえず邪魔になるからあなたはこっちに来ないで。」
エアリィ「ふふふ、それってアクエリィの戦略ってやつですね。」

エアリィは嬉しそうにアクエリィの位置と反対側へ回り込む。

アクエリィ「・・・はぁ」
アクエリィは呆れたようにため息をついてヤレヤレと頭を振った。

アクエリィ「全く・・・あの子と話すと調子狂っちゃう。」
それはあきれ顔と少しの優しさと照れが垣間見えた。

ミーヤ「なんかあなたむかつくわね!そんな態度をしていられるのも今だけよ。」
アクエリィ「ぎゃーぎゃーと良く吠えること。
あなた知ってる?良くほえる犬ほど弱いのよ?」
ミーヤ「おーっほっほ!あなたむかつくけど最高に面白いわ!」

エアリィ「あの光点は攻撃しない方がいいわね・・・さて・・・どうしたものか。」
エアリィ「うーん・・・内側からやってみるか。」

エアリィ「エアリィ!ホークダウン!!」
エアリィが矢を上空に打ち上げると空から超速度の矢が降り注ぐ。
ズドドドドン
そして見事筒の内側に矢が突き刺さる。

すると筒全体がぐにゃりと歪む。

エアリィ「!これはダメージ与えられたってことかな?」
エアリィは小さくガッツポーズをして次の攻撃に移ろうとした時、
遠くにアクエリィの姿を見た。

エアリィ「ん?アクエリィもこれに気が付いたみたいね。」
筒の内側を覗くと内部に入り込んでアクエリィが踊るように鞭を振るっていた。
アクエリィ「シソンフェルメ アッサンブレ ピルエット」
飛び蹴り後の回転鞭撃により、再び無獣の体はぐにゃりと歪んだ。

アクエリィ「アクエリィエギュイーユ!」
アクエリィはヒュンと鞭を一回転させる。
するとアクエリィの周囲にパキパキと音を立てながら無数の細い氷の針が現れる。
そして数千本の針がアクエリィを中心として四方に放たれ無獣へ突き刺さる。

エアリィ「負けてられないわね!」
エアリィ「エアリィ!ランサぁぁぁぁ!!」
エアリィ「エアリィ!ストーーム!!」
無獣は攻撃の度にぐにゃりぐにゃりと体を歪ませた。

エアリィ「この無獣は外側のビーム?みたいのさえ気をつければ簡単ね。」

アクエリィ「バッチュ!」

アクエリィ「アッサンブレ!」

アクエリィも連続で攻撃を加えていた。

アクエリィ「セ エトランジェ・・・(おかしい・・・)」
アクエリィはただ攻撃を受けているだけの無獣に対して疑問を感じていた。

アクエリィ「・・・本当に何もしてこないの?」

すると無獣がぐらぐらと揺れだした。

アクエリィ「なに?!」

アクエリィは無獣内部にいることに危険を感じ、外側へ移動した。
パララ・・・
無獣はその円筒形の体を解し、蛇のような体へ変化した。
変化したという表現は少々語弊がある。
この無獣は元々蛇のような細長い体で筒状に螺旋を巻いていただけであったのだ。

エアリィ「なに・・あれ・・・??」
そして、今までタダのビーム発射口だと思っていたのは目であった。
その目は細長い体を端から端へ移動していた。
目・・・であると認識できたのは時々光点が瞬きのようにパチパチと消え、
良く見ると光点の中心部分に瞳らしきものがあった。

アクエリィ「気持ち悪い・・・」

エアリィ「エアリィ!トルネード!!!」
風を纏った矢がドリルのように無獣へ・・・突き刺さらない!
エアリィ「っく!こいつ細過ぎ!狙いが定めにくい!」
アクエリィ「あなたの攻撃じゃ駄目よ。邪魔だから下がってて。」
アクエリィはいつの間にかエアリィの前に立ち、エアリィをトンっと押し下げた。

アクエリィ「アクエリィプリュイ!」
アクエリィは数回鞭を回転させ、無獣に強酸を浴びせる。
無獣はドタンバタンとのたうちまわる。
そして、無獣の光点-目がアクエリィを捉えると目に光が集まり・・・
目もくらむような光がアクエリィに照射された。

アクエリィ「アクエリィリフレクシオン!」
しかし水のドームが光を反射した。

アクエリィ「その攻撃は無駄だってことまだわからないのかしら?」

エアリィ「アクエリィ!うしろ!!!」

背後から無獣の細長い体が忍び寄っていることにアクエリィは気が付いていなかった。
エアリィの声に反応したときには時すでに遅く・・・

アクエリィ「!アクエリィ!ミロワール!」
水で虚像を作り上げようとするも間に合わず細長い体に巻き取られてしまう。
アクエリィ「私が!こんな・・・っく!!」

ミーヤ「悔しそうねぇ・・・ふふふ嬉しいわぁ。
はぁぁん。ぞくぞくするわよその悔しそうな顔。」
ミーヤはぺロリと舌なめずりをする。

アクエリィ「ふ、ふん・・・こんなのただ縛りあげているだけじゃない・・・
私のアクエリィフュエの方が・・・すごいん・・・だからっ・・・」

エアリィ「待ってて!今助けてあげるから!」
アクエリィ「エ・・・エアリィ・・・邪魔って言ってる・・・でしょ!」
アクエリィ「助け・・・るなんて・・・余計なこと・・・しな・・・いでっ。」

ミーヤ「へぇ、かわいいわねぇ。
ふふふ。強がりを言うあなたもとっても素敵よ。」
ミーヤはニヤリと笑って・・・そして堪え切れずに大きな声で笑い出す。

ミーヤ「ふふっ・・・ふふふっ・・・あなた、
そいつが単純に縛り上げるだけだと思ってんの?
あーっはははははっ!あーおっかしぃ。」

アクエリィ「な・・・」
アクエリィは確かに感じていた・・・この自分を縛りあげている縄のような体・・・
その体の内側が微かに脈動を続けていることに。
その違和感は徐々に大きくなり、確信へと変わると同時に衝撃を味わっていた。

アクエリィ「あ・・・あ・・・きゃぁぁぁぁぁ!!!あっががっがあああっがあ!」
その脈動は無獣の体を堅い突起の高速移動になり、アクエリィの体を傷つける。
まるでチェーンソーのようにアクエリィの体を切り裂こうとする。

ミーヤ「どうかしら?ただ縛っているだけじゃなかったでしょう?
感じる?うふふ、感じるかしら?キモチイイ?」
エアリィ「アクエリィを離せぇぇぇぇ!!!」
エアリィは無獣の体に掴みかかり、何とかアクエリィから引きはがそうとするが、
動いているチェーンソーを鷲掴みしているようなものである、
エアリィの手も同様に切り裂かれそうになる。

エアリィ「っぐぅっぅぅ!アクエリィをぉ!離せぇぇぇぇ!!はなっせぇぇぇぇ!!」
エアリィは自身の痛みなど気にしないかの如くアクエリィから引きはがそうとしている。
アクエリィ「やめ・・・な・・・さい!じゃ・・・ま!ぐぁぁぁぁぁぁ!しないでっ!!!」
エアリィ「ぜったいにぃぃぃやめない!!やめないいいいい!!!」

ミーヤ「ふふっ・・・ははははははぁ!二人ともいい声で鳴くねぇ。
私こんな感動する歌聞いたことなかった。
あなた達に感謝するわ。」

エアリィがなんとか無獣を少しだけ引きはがすと、僅かに、ごく僅かに隙間ができた。
エアリィ「これで・・・ご・・・ごめん!ちょっと・・・・くぅぅ・・・痛いかも!!!」
アクエリィは痛みのためだろうか、無言であった。
エアリィ「エアリィ!トルネーェェドォォオ!!」
エアリィは僅かに開いた隙間目がけてエアリィトルネードを放つ、
しかし、僅かに千切れるだけで完全には引きはがせなかった。
エアリィ「も、もう一度!!」

???「まって!エアリィ避けて!!」
うしろから響くその声に咄嗟に避ける。
振り返るとそこはハンマーを大きく振りかぶる影が見えた。
その姿はアーシィであった。

アーシィ「アーシィ!ストライク!」
パキィンと乾いた音を響かせ僅かに千切れた部分にハンマーを叩きこむ。
すると、パキパキと音を立てて縛り上げている無獣の一部が崩れ去った。

エアリィ「はぁはぁはぁはぁ・・・アー・・・シィ・・・おそい・・・わよ・・・
まったくどこのヒロインよ。」
エアリィは息を切らせ、遅れてきたヒロインに憎まれ口をたたく。

アーシィ「ごめん!エアリィ、大丈夫?」
エアリィ「私は大丈夫・・・少し待てば回復するわ。
それよりも、アクエリィよ・・・」

アクエリィは傷口が回復しつつあるがいまだ意識は朦朧としているようだ。
コスチュームが擦り切れ、あちこちから血が流れている。

アーシィ「ひどいわね・・・ちょっと離れたところに連れて行ってあげて。
こいつは・・・あたしがやるわ!」
エアリィ「一人でも平気?」
アーシィ「こいつのこの形態ならあたしの攻撃方法の方が向いていると思うの。
だから、お願いこの子についていてあげて。」
エアリィ「わかった。危なくなったら呼んでね。」
アーシィ「ええ、その時はお願いする。」

二人は目配せしてそれぞれ分かれた。
ミーヤ「ふふっふひひひっ・・・まあいい、後でじっくり遊んでやるわ。」

アーシィ「選手交代ね。
あなたの相手はこのあたしよ。」

ミーヤ「ふんっ・・・お前なんかにやられてなるものか。」

アーシィ「さて、どうかしら?」
アーシィはミーヤを一瞥すると無獣へ向かいハンマーを構える。

無獣は再び筒状に螺旋を巻いた。

アーシィ「ふーん、こんな形になるのね。」

アーシィ「アーシィ!へヴィスタンプ!!!」
タタタタン!
メキッメキメキメキィ!!
アーシィがハンマーを叩きつけた場所がクレーターのようにへこむ。
そして筒の表面に穴が開いたように抉れる。

アーシィ「こいつはあたし向きの無獣ね。」
アーシィ「次、行くわよぉぉ!!!」
アーシィはハンマーを肩に担いで走り抜ける。

アーシィ「アーシィ!ビートぉぉ!!!」
ドドドドドン!!
アーシィは連続攻撃を加える。

アーシィ「よしっ!」
アーシィ「アーシィ!ストライク!!」
ズドンと強い一撃を加え、無獣に大穴を開ける。

アーシィ「我の呼びかけに応え、イメージを具現化せよ・・・グランタウラス!」
アーシィが叫ぶと持っていたアーシィハンマーが光を帯び、形状を変える。

アーシィ「行けるわね!アル!ホールドして!」
アルデバラン「わかった!ホールド!座標x1414y3325z11!無獣を固定化!」

無獣の周りに光の輪ができる。
その輪は回りだし、少しずつ速くなっていった。
速くなってくると、ランダムに無獣の周りを回りだし、ついには球体のようになって無獣を囲んだ。
キュインキュインキュイン

アーシィ「いっけぇぇぇ!!アーシィクェイク!!!」

パキン!
アーシィがハンマーを無獣に叩きこむと衝撃の強さの割に甲高い音がした。
アーシィ「貴方の心に響いたかしら?」
アーシィがパチンと指を鳴らすと無獣の体全体に波紋ができる。
するとピシピシとガラスのようにひびが入る。
そして無獣の体は粉微塵に砕け散った。
アーシィ「さて・・・次はあなたの番ね・・・」
ミーヤ「・・・今日はあなたとは遊ばないわ・・・私は新しいコと遊ぶつもりで来たのよ。」
アーシィ「そうはさせないわよ!!」
アーシィはミーヤの前に立ちふさがり、アクエリィの方へ行かせまいとした。

ミーヤ「どいて。」
ミーヤが一言言うとアーシィの目の前からミーヤが消えた。
同時にアーシィは衝撃で弾き飛ばされる!

アーシィ「っきゃぁぁぁ!しまった!ま、待ちなさい!!」
アーシィは叫ぶがミーヤは素直に待つわけもなく、アクエリィの方へ行ってしまった。

ミーヤ「つぶれろぉぉ!!」
ミーヤが攻撃態勢を取りながらアクエリィに迫る。
しかし、それよりも先にエアリィが立ちはだかる。

エアリィ「何をしようとしてる?」
エアリィの表情はやや下を向いているため分からない。

ミーヤ「ぐっ・・・おまえ!いつの間に!!」
そのスピードに怯んでしまうミーヤ。

エアリィ「何をしようとしてるのかと聞いている・・・」
エアリィは静かであるが気迫を感じさせる言葉を投げかける。

ミーヤ「ふんっ!新しいコに私が直々に挨拶をしようと思ってねぇ。」
エアリィの迫力に気押されながらも不敵な笑みを浮かべつつ応えた。

エアリィ「私の仲間に指一本でも触れてみろ・・・」
ミーヤ「強がりを言ってくれるね!触れたらどうなるというんだ?」
ミーヤ「どうなるというんだぁぁぁぁ!!!」
ミーヤはエアリィを押しのけアクエリィへ殴りかかる!
スパァァァン!

ミーヤ「あ・・・?」

いつの間にかミーヤの視界は天地が逆転していた。

エアリィ「私は言ったはずだ・・・私の仲間に手を触れるなと・・・」

ミーヤ「貴様!何をした!今、何をしたぁぁぁ!!」
ミーヤ激昂・・・

エアリィ「払いのけただけ。」

ミーヤ「おま・・・え・・・だれ・・・だ?ぎゃっ!!」
ミーヤが言い終わるよりも速く体が弾き飛ばされる。

エアリィ「私は・・・エアリィよ・・・私の仲間に手を出したら・・・ゆるさないからっ!」
ゆっくりゆっくりとミーヤに近づくエアリィ。
その姿に恐怖を覚えるミーヤ。

アクエリィ「う・・・エ・・・エアリィ?」
アクエリィは傷が癒え、ようやく目を覚ました。

エアリィ「良かった・・・目を覚ましたのね・・・」
アクエリィの姿を一度見て彼女に微笑み返す。

ミーヤ「おまえ!あの時の力か!?」
エアリィ「違う・・・魔法なんて使っていない。」
事実エアリィの攻撃に呪文詠唱や魔方陣の展開は確認できない。
そのため、ただ純粋な力をミーヤに行使しているにすぎなかった。
では、ミーヤが弱体化したのか?いや、ミーヤには変わりがなかった。
エアリィは傷ついた仲間を守るという一点のみで力を100%近く出して迫りくる脅威から排除していた。

ミーヤ「このくそったれがぁぁぁぁ!!!」
ミーヤはエアリィに突進するがエアリィにはじき返される。

エアリィ「さっさとおうちに帰りなさい。
私はあなたも傷つけるつもりはないわ。」

ミーヤ「くはっ!はっはははっ。どういうことだ・・・この私が・・・」
ミーヤは信じられないと言った様子で地面の砂を噛む。
ミーヤが立ちあがろうとした時イオが現れた。

イオ「ミーヤ・・・今日はもうだめだよ・・・帰ろう・・・」
ミーヤは言葉なくうなだれるしかなかった。
エアリィの前からミーヤは掻き消えた。
エアリィ「・・・ミーヤ・・・なんて悲しい瞳をしているの?・・・」

そしてウィッチーズスペースは解けていく・・・

大樹「ううっ・・・だ、だめだっ・・・」
明日美「大樹!だ、大丈夫?」
明日美はよろける大樹を見て駆け寄った。

大樹「あ、ああ・・・ちょっと疲れて膝ががくがくしてるよ・・・」
明日美「年ね・・・」
大樹「馬鹿言うなぁ!まだまだ若いですよ。」
大樹はほっとした表情で公園のベンチに座る。

明日美「あなたたちはここで休んでて、あたしは助けてくるから。」

大樹「はぁ・・・すまん・・・頼むわ。」

大樹「しかしこれは今回キツかった・・・萌波・・・大丈夫か?」
木陰に座り込んでいる萌波に声をかけた。

萌波「ええ、大丈夫よ・・・その・・・あの・・・」
萌波はもじもじと顔を真っ赤にして何か言いたそうにしていた。

大樹「なんだ?何か言いたいのか?」

萌波「・・・り・・・と・・・」
萌波は蚊の鳴くような声で何かをしゃべった。

大樹「ん?聞こえないぞ?もっと大きな声でしゃべってくれ。」

萌波「ありがとって言ってるの!!!」
さらに顔を赤くして大樹に叫んだ。

大樹「あはは。どういたしましてお嬢様。
そう、そんなふうに素直になった方が可愛いぞ。」
元気になった姿を見て大樹はおどけてみせた。

萌波「今回は私の慢心が原因ね。今度は油断しないようにしなきゃ。」
大樹「まあ、それもそうかもしれないが・・・もう少し仲間を信用してはくれないか。」
優しく、それこそ父親が娘に諭すような口調で言った。

萌波「なによ・・・そんな風に言ったって馴れ合ったりしないから。」
大樹「はいはい・・・まあ、あんたのやり方で俺らを使ってもいいからさ。」
萌波「だったら・・・使ってあげてもいいわよ・・・」
大樹は萌波の素直じゃない言い方におかしくなって笑った。

萌波「なによ、何がおかしいのよ。」
大樹「ふふっなんでもないよ。」
ニコニコしながら萌波を見ていると明日美が戻ってきた。

そして、全員揃ったところで大樹はある決意に似たような覚悟をした。
大樹「なあ、みんな・・・ちょっと聞いててほしいことがある。」
明日美「なに?どうしたの急に。」
いままでおどけていた大樹が急に真剣な態度になって明日美は少し心配そうな眼差しを大樹に向ける。

大樹「俺さ、今日明人の退院のお迎えに行ったんだよ。」
萌波「なあに、あなた男のお迎えに行ったの?気持ち悪いわね・・・」
大樹「まあ、いいから話を聞いててくれよ。」
萌波が茶化すがお構いなしに話を続ける大樹。
その口調は少しずつ真剣な面持ちになっていく。

大樹「そこでな、ちょっと疑問ができたんだよ。」
明日美「ギモン?」
大樹「ああ、なんで俺が魔法少女なのかってことをさ・・・」

明日美「それは・・・」
大樹「ああ、わかってるよあの時は仕方なくってことだったんだろ?
そういうことじゃなくってもっと根本的なことだよ。」

大樹「そこでだ・・・俺を魔法少女になんてものにした当事者に聞いてみようと思う。」

大樹「な、スピカ」
大樹はスピカへ話しかける。

大樹「・・・単刀直入に言う。俺の体は望美さんの体なのか?」

スピカ「どうしてそう思うの?」

大樹「俺も最初はちょっと信じられなかったんだが・・・
でも明人と話してて明らかにおかしいことに気が付いた。」

スピカ「その根拠は?」

大樹「絵梨の時の俺の姿って望美さんにそっくりと聞いてるよな?」
スピカへ静かに問いかける。

大樹「今日、明人に望美さんの写真を初めて見せてもらった。」
大樹「これは雰囲気とかいうレベルじゃなかった・・・驚くほど瓜二つだった。」
大樹は単純に自分が感じた印象を伝えた。

大樹「それに、似ていたからだけじゃなく・・・
俺の誕生日が望美さんと同じだった・・・」

大樹「どうだ?偶然にしては出来すぎだろう?」

大樹「だから、スピカ・・・お前の知っていることを全て教えてほしい。」
大樹はスピカへ静かだが問い詰めるように尋ねた。

スピカ「・・・そう、やっぱり話さないとダメね・・・
わかったわ・・・これから話すこと落ち着いて聞いてちょうだいね・・・」
大樹「わかった、覚悟はできている。」

そしてスピカは静かに話し始めた・・・

次回予告
ミーヤとの戦闘で実力の差を見せ付けられ心も体も大きく傷ついた萌波。
しかし大樹の父性に触れてほんの少し心を開くことができた。
そして明人との会話で自分のルーツに疑問を感じた大樹。
スピカの告白は大樹へひいては魔法少女たちにどのような影響を与えるのか。
次回「Laugh!そんな気持ちになれないよ」
アクエリィ「あなたに心から信頼できる仲間が居るかしら?」
はぁ・・・今日はこれで終わりです。

萌波さんデレてきましたね。あともうひと押しかな。

大樹さんさすがお父さんという感じですか。

もしかしたら萌波にもフラグ立てちゃったかもしれません。

さて・・・
いろいろ試行錯誤していますが・・・つまらないと思った方はスルーしてください。

やっぱり作者ですからここに投下している以上評価は気になるわけです。
一度ならず何度も出ていこうかなと真剣に考えました。

そのいろいろなことが積み重なって十一話は結果的に難産になってしまったわけですが・・・

まあ、今後も続けていこうとは思います。

ほんと、つまらない面白くないと思った方はNG登録してください。
394名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 08:09:19.80 ID:m/DcAs8p
おぉ、予告がアクエリィに♪休日朝のアニメみたいに楽しみが定着してきた。ありがとうね。

ミーヤが相対的に弱くなってきたし、美少女戦士物だとそろそろ敵方にテコ入れのタイミングだろうか。
395名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 18:40:00.85 ID:YLrZmGv+
エアリィは意味不明だし女の心って何?とツッコミ満載だしまあ楽しめないのは確か
396名無しさん@ピンキー:2011/02/26(土) 18:47:29.99 ID:wv8BuaS0
面白くないならNG登録して読まなきゃいいのに
397名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 00:14:58.20 ID:9/jhp4ut
台本SSの時点で文章力以前の問題だわ
エロないならここに投下する意義ナイね



抜けないしw
398名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 00:36:45.59 ID:saHoBaR7
セリフの「」の前に誰のセリフか名前が付いてるような台本は全スルーしてるからいいんだけど、エアリィ長過ぎじゃね
またかよ!と思ってる
抜きどころもないらしいのにww
399名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 00:57:20.85 ID:VMLC9gpJ
エアリィは少年少女文庫向きじゃないかなあ
それかTS支援所に画像付きでリライト再投稿がいいと思う
400名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 01:44:44.75 ID:Zx4uwkLf
台本形式で書くのは著者の勝手だし、批評批判したければ、なろう系や理想郷でやればいいじゃない
401名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 03:33:18.73 ID:+xN6jaIy
台本形式だからこそ、こんなに早く書けるんだと思うがな
フルスペック小説でこの分量だと終わるまで一年は掛かるでしょ

早く書くのは悪い事じゃない、エアリィ好きはいち早く続きが読めるし
エアリィ嫌いは少しの我慢で嫌いな作品が完結する
402名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 04:06:03.77 ID:7KQM8k54
枯れ木も山のにぎわい
403名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 08:10:29.41 ID:8oIN2Ms+
筆が早い人はそれだけで価値がある
404名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 10:08:08.55 ID:Z4T6FunB
おい 議論スレどこいった…?
405名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 10:11:30.06 ID:srixsvdk
エアリィは話もキャラも大好きだけど、だからこそエロなしなのが物足りないんだ。
本編でやりたくないなら番外編とかでもいいからなんかやって欲しい・・・
406名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 12:19:28.15 ID:ScjKM2yC
エアリィ面白いな(・∀・)
いよいよ残る仲間もあとひとり。同じパターンの登場だとダレるし作者さんも大変だべなあ。
続きに期待してますよー。
407名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 14:57:40.73 ID:7AVW3JhB
>>24のシチュをいただいて、遅ればせながら書いてみた。
まだ冒頭部分しか出来てないけど

【お父さんは恋敵!?】

冬の寒さも幾分か和らぎ、春の訪れを感じるようになってきた二月下旬のある朝。
いつもならばとっくに都心行きの満員電車に乗り込んでいる時間だが、今日の俺は外どころか、自分のいるこの部屋からさえ出たくない気持ちでいっぱいだった。
さっきからノックの音が聞こえてくるが、ドアを開ける気になれない。
「はぁ……」
何度目になるか分からない溜め息をついて鏡を見やると、俺を憂鬱にしている元凶が目に飛び込んでくる。
紺色のブレザーと胸元にあしらわれた赤いリボン、そしてひざ上までのチェックのスカート……
妻子持ちの中年男が着るには大いに問題のある服装だが、俺に女装趣味はないし、だいいち一番の問題はそこではない
鏡に写る自分の姿が見るに耐えぬ女装中年男性などではなく、県内でも可愛いと評判の高校制服を違和感なく着こなせている、華奢で可憐な美少女であるということ、それこそが最大の問題なのだ。
「どうしてこんなことに……」
以前の自分のものとは似ても似つかぬ高く甘い響きの声でひとりごち、俺はこの馬鹿げた事態を引き起こした自分自身を恨むのだった。
408名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:00:23.19 ID:7AVW3JhB
俺の名前は大塚雄輝、そこそこ名の知られた製薬会社の主任研究員として、ここ数日は新薬開発に向けた実験漬けの毎日を過ごしている。
妻と一人娘に会えないのは寂しいが、これも二人の生活を守るためには仕方あるまい。そう思って気合を入れなおし、今日も徹夜で作業を続けていたのだが……
(眠い……)
ドリンク剤でどうにかごまかしていた眠気が抗えぬほどに強くなり、瞼が重みを増す。
さすがにここまでにしておこう、と試薬の数々をまとめて片付けに入ったそのときだった。
(うおっ?!)
急な眠気の波を受けて体の力が抜け、あろうことか手にしていた試薬の詰められた箱を取り落としてしまう。
「パリンッ」と試験管の割れる音、内容物が入り混じって俺に降りかかる。そして次の瞬間、焼け付くような痛みが全身を襲った。
「ぐぅ……っ、がぁぁぁあああ!!!」
骨が音をたてて軋み、体中の内臓がのた打ち回っているかのような激痛。
呼吸するたびに肺が炎に焼かれ、血液が内側から身体を食い破らんばかりの勢いで駆け巡る。
そのあまりの苦しみに視界が霞み、意識もだんだんと遠のいていく。
「沙耶香……、詩織……っ」
床に倒れ伏し、最愛の妻と娘の名をうわ言のように呟くと、それっきり俺は気を失ってしまった。
409名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:04:24.84 ID:7AVW3JhB
ここは……)
目覚めた俺の目に映ったのは、見覚えのある天井……研究室の隣に設けられた宿直室のものだ。
どうやらあのあと誰かが運んでくれたらしく、俺はベッドの上に横たえられていた。
とりあえず命は助かったのかと一安心していると、
「おおっ、目を覚ましたみたいだな。」
声と共にこちらを覗き込む男の姿が視界の横から現れる、同期で学生時代からの親友の沢城だ。
恐らくこいつが倒れた俺を見つけてくれたのだろう。壁時計の指している時間はまだ出社時間には早すぎるし、恐らくこいつも泊り込みだったのだろうな。
「ああ、すまんな沢城。お前のおかげで助かっ……た?」
返事した途端に違和感を覚えた。
低くて渋いと妻に褒められ秘かに自慢にしていた自分の声が、まるで変声期以前のように……いやそれよりも高く、澄んだものになっていたのだ。
口をパクパクさせて沢城の顔を見つめると、奴はボリボリと頭を掻きながら言った。
「あ〜、その様子じゃあ気づいてないみたいだな。起き上がって自分の体を見てみろ。」
「はぁ?何を言って…」
そう言いかけたところで信じられないものが目に飛び込んできた。
掛け布団を取り除こうとした俺の両手が、まるで子供のそれのように小さく滑らかなものとなっていたのだ。
あわてて跳ね起き手を持ち上げると、やけにぶかぶかする衣服に包まれた腕も、ジム通いで未だに衰え知らずの筋肉がすっかり削げ落ちてしまっている。
「まさか若返ったなんてことでは……っ!?」
自分の考えを否定したくて助けを求めるように目の前の男に問いかけると、
「それだけじゃあ、ないんだよなぁ……」
奴はかぶりを振ってそう答え、さらに目線で俺の顔より下を指し示した。
猛烈に嫌な予感がするが、現状を確認する他はない。意を決して顔を下に向けると、だぼだぼになった上着を僅かに押し上げる二つの膨らみがそこに存在していた。
小さくなった両手でそこに触れる。掌から伝わる柔らかな感触と同時に、俺の胸からも触れられているという確かな感触が脳に送られてくる。
そんな状態で呆然としていた俺を気まずそうな目で見つめていた沢城が、無言で背中に隠していたらしい手鏡を差し出す。
二重のぱっちりとした瞳に困ったようにたれ気味の眉、ふっくらと瑞々しい唇と、上品にちょこんと乗っている鼻。
年のころは娘の詩織よりもやや幼いくらいか、“お人形のような”と言う言葉がぴったりあてはまる、黒髪の可憐な少女の顔がそこにあった。
「つまり、そういうことだ。」
鏡の中に映し出されたあんまりな現実を受け入れられず、最後の確認とばかりに股間へ手を伸ばしたところで、俺の思考は停止した。
410名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:08:59.16 ID:7AVW3JhB
「で、どうして実験室でなく所長室に連れて行かれなければならないんだ?頼むからすぐに元に戻る薬を作らせてくれ。」
「もうすぐ出社時間だろうが、そんな時に他の職員に見つかったらどうする?社の機密施設に見知らぬ女の子がいるなんて大問題だろ。」
「なら事情を説明すれば良いじゃないかっ!」
「それもダメだ。性転換に若返りの薬なんてやばい薬、知らない人間が多いに越したことはない。まずどうすれば良いか、所長の判断を仰がないとな。」
そんなわけで放心状態から立ち直った俺は今、所長室のドアの前にいる。

最初は意地でも実験室に戻ろうとしたが、抵抗むなしく沢城に腕を引かれて強制連行とあいなったわけだ。
もとの体であれば力勝負でこいつに負けるはずがない。身長でも10cm以上俺のほうが上回っていたのに、今では奴のほうが頭一つ分も大きい。
恨めしげな顔で睨み上げる俺を無視するどころか、何故か微笑ましげな表情で見下ろしながら、沢城はドアをノックする。
「失礼します、所長。先ほど連絡差し上げました用件で相談が……」
「うん、入ってくれ。」
室内からの返答に従って二人で部屋に入ると、興味深げな視線が俺に向けられた。
「ほほぅ、君があの大塚君か?なるほど面白……いや、これは大変な事態だ!」
内心がだだ漏れですよ、所長。
「仰るとおり大変な事態なんです、一刻も早くもとの体に戻るために研究室へと戻らせていただきたいのですが。」
「いやいや、そういうわけにもいくまい。沢城君が言ったかもしれんが、この大発見をあまり多くの人間に知られたくはないんだよ。
 こちらで信用のおける人材を集めてチームを作るから、どうか任せてくれないかね?」
「自宅待機ということでしょうか?」

自分の手でなんとかできないのはなんとも歯痒いが、沢城をはじめウチには俺より優秀な研究者がたくさんいる。
この所長の提案としては意外なほどに普通の案だし、ここは素直に引き下がるか。
最近ろくに家族とも触れ合ってはいないし、いい機会だろう……こんな姿で妻や娘に会うのはこの上なく恥ずかしいけれども。
だが所長の考えは、俺の予想の斜め上を行くものであった。
411名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:13:51.35 ID:7AVW3JhB
「それじゃあつまらな……いや、サンプルを採るのに手間だし、ご家族に余計な不安を与えてしまうだろう?
 ご家族には急な海外出張に行ってもらうと連絡しとくから、君にはウチが出資している虎州薬科大付属高に通いながら治療を受けてもらおう。
 ああ沢城君、君の親戚ということで経過観察と保護者役を引き受けてはもらえんかね?
 君の奥さんは以前ウチで働いてたし、大塚君のご学友でもあるのだろう?そのうえご近所さんだ。きっと理解が得られると思うんだが……」
「ダメですよ、虎州付属といったら娘が通っている高校じゃないですか!
 それに、こんな姿で由美さんに会ったらなんて言われるか……
 沢城っ、お前も断って『了解しました』おいっ!!」

そんなわけで当人の意見などまったく聞かぬまま、俺は女子高校生としての生活を余儀なくされたのである。
412名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:15:53.98 ID:Fwxty3eO
長い長い旅路を僕らは歩んで来た。
勇者スランと賢者ソフィ、人界随一の強者である僕らは民の期待を一身に受けて
ただひたすらに魔王討伐の旅を続けた。
そしてやっと辿り着いた魔王城、すでに魔物は敵ではなく
魔王もまた、容易く倒せるものと思われた。
だが違った。
魔王は全く次元の違う強さを見せつけ、僕らを小枝を折り取るように
呆気なく地に伏せさせた。血と砂ぼこりの中、僕はソフィのことだけを考えていた。
どうか彼女だけは無事に逃げて欲しいと、僕はいいから彼女だけは、と。
そうだ、僕は彼女さえ幸せならなんだって良かったのだ。
だけど事態はそんな僕の想いなんて無視して動いていく。
指一本動かせない僕を魔王は抱えあげ、その首筋に牙を打ち立てた。
最初、それは血を飲み干すための行為だと思った。
しかしそれは違っていた。僕の身体はすぐさま変調を来していた。
全身の骨と筋肉が痛み、酷い腹痛に襲われて、身体がどんどん変化していった。
胸とお尻が豊かになり、腰がキュウっと細くなり、僕は女になっていた。
鎧を剥がされ服を破かれ、床に下ろされた時、僕は意識を失った。
次に意識を取り戻したのはベッドの上だった。
大きなベッドで、絹のシーツが張ってあり、見事なものだった。
起き抜けでボンヤリとしていた僕はうつ伏せで、状況がまったく読めなかった。
だけど次の瞬間、自分がなぜ起きたのか思い出した。
それはソフィの声が聞こえたからだ。「スラン逃げて」、と。
声のしたほうにとっさに顔を向けるとソフィはいた。
広いベッドの片隅で、彼女は裸だった。
白い肌と豊かな胸の彼女は白い何かにまみれていて、一目で何をされたのかわかるくらいだった。
そんな彼女を見て魔王への怒りが湧く前に、その仕草に奇妙なものを感じた。
目を手で覆い、顔を背けていた。
それがつまり、今から起こることを見たくないという意味だと認識する前に、
背にのしかかる重みを感じた。
腰を掴まれわずかに持ち上げられ、内臓を深々と抉られる。
未知の痛みに叫びをあげることすらままならない。
繰り返し繰り返しズンズンと膣奥を穿たれる感触で、自分が女になったことを思いだすほど
今の自分の状況を把握できていなかった。
抵抗すらできない、できることはシーツを掴むことくらい。
しばらくすると魔王はその肉竿をグッと僕の中に押し込んで動きを止めた。
何が起きるのかわからなかったけど、起きた事実は圧倒的だった。
413名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:16:32.77 ID:Fwxty3eO
熱い何かがお腹の中に広がり、染み込んでいくような感覚。
脈動がそこから感じられ、何か強制的に諦めさせられていくような不思議な現象だった。
取り返しがつかないのは女になってすぐの身でも分かった。
それが魔王の膣内射精だったのだ。
青ざめている僕の身体に再度の異変が起こった。
お腹の奥がカアッと熱くなって、乳首が尖り立ち、ペニスの跡に残った小さな豆のような
部分がキリキリと膨れ上がっていったのだ。
思わず起き上がって、魔王のほうを向き直った僕は、
思い出したくもないけれど、魔王に懇願した。
続きをお願いします、と。
それから何時間も可愛がられて、僕は白い粘液の中で眠りについた。
そして目覚めた時にはソフィに抱きしめられていた。
彼女は汚されてなお美しかった。
彼女の肌の温もりを感じながら僕は泣いていた。
幸せでいてほしかったのに、幸せでいさせられなかった。
だけど彼女はただただ僕を抱きしめていてくれた。

それから数十年後、魔王と僕らの子たちが世界を制した。
僕らは魔王妃と呼ばれ、人の歴史には最悪の反逆者として長く語りつがれることになる。
414名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:17:33.06 ID:Fwxty3eO
し、しまった
415名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:19:24.63 ID:7AVW3JhB
「優希ちゃ〜ん、もういい加減準備できたでしょう?」
いつまでたっても出てこない俺に痺れを切らしたのか、客間の扉を開けて由美さんが入ろうとしてくる。
あわてて扉を押さえつけようとするがもう遅い。
研究員には似合わないとまで言われた巨躯からうって変わり、昨日測ってみたら150cmにも満たなかったこの華奢な体では、女性とはいえ恰幅の良い彼女の侵入を阻むことなどできない。
ちなみに優希とは本来の俺の名前を女の子が使ってもおかしくないように変えたものだ。読みは変わっていないので違和感はないのだが、後ろにちゃん付けするのはどうかやめてほしい。
「何よ、結局制服着てるんじゃない。その歳で高校生活なんて大変でしょうけど、これは治療の一環なんですからね
 ……って、まぁ!似合ってるじゃないの、とっても可愛いわ!!」
「な……っ!?」
「清楚で良い感じよ。有希ちゃんは小柄で顔も幼い感じだから、この辺の制服だと市立第三中のセーラー服なんて似合いそうだったけど、
手足がすらっと長いからかしら……これはこれでいいわね。」
「こ、高校に行くのだって恥ずかしいのに中学校の制服など着られるか!第一これは治療の一環でっ」
「はいはい、分かってますって。今日は早めに行って職員室に寄るんでしょう、グズグズしてたから時間ないわよ?」
そうだった!時計を見ると時刻は七時四十分、徒歩圏内とはいえ早めに到着することを考えると危ない時間だ。
「仕方ない、こうなれば覚悟を決めて行くしかないか。」
自分を鼓舞して鞄を手に取る。初日ということで授業に使うもの全てを満載した鞄は非力なこの腕には重すぎ、一歩ごとに振り回されてしまう。
これは初っ端から心が折れそうだ……
416名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:25:52.35 ID:0RxBhtZ3
> Fwxty3eO
タイミングだけはマズかったがGJでしたよw
台詞とか入れて倍くらいに引き延ばしてもいいくらい美味しいシチュだね。

お父さんは恋敵の人もGJだ
417名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:27:16.14 ID:7AVW3JhB
玄関の戸を空けて一歩踏み出すと、暖かくなってきたとはいえ未だ冬の冷たさを残した空気が体を震わせる……と、言うよりこれは
「むぅ、下半身がすーすーして寒いし落ち着かん。冬だというのに脚を露出させる格好を制服に指定するなど、どうかしている。」
「慣れよ、慣れ。ほら、お弁当忘れてるわよ。」
そんな独り言に応えて、由美子さんが弁当箱を手渡してくれた。ありがたいのだが、なんとも可愛らしい大きさとデザインだことで。
「それにしても……やっぱりこのスカートは短すぎないか?正直その、めくれたりしやしないかと不安でたまらないんだが。」
あまりに頼りなく落ち着かないものだから、無意識のうちに内股になって太ももを擦り合わせてしまう。
「それも慣れよ。大丈夫、今時の娘ならそれくらい普通だって。
 あんまり短いと下品だけど、優希ちゃんはせっかく綺麗な脚をしてるんだもの、出さなきゃもったいないわ。」
「いや、そういう問題じゃぁ『由美おばさん、おはようございます!』って、し……詩織!?」
門扉の外から声をかけてきた少女は……間違いようがない、一人娘の詩織だ!

「あら詩織ちゃんおはよう、今日も元気ねぇ。」
暢気に挨拶してる場合じゃないだろう、由美さん!
「あれ、おばさんその娘だれ?見かけない顔だけど……」
ほら、早速!
(「大丈夫よ、詩織ちゃんは今の貴方のこと何も知らないんだから」)
「この娘はねぇ、旦那の親戚の優希ちゃん。わけあってウチで暮らすことになってね、今日から虎州付属に通うことになったのよ。」
「転校生!?私は大塚詩織、この近所に住んでるの。おばさん達とはお父さんが友達だからよくしてもらっているわ、宜しくね。」
そう言ってにっこりと微笑む詩織。その笑顔を見ていると、なんだか居た堪れない気持ちになってくる。
「ほら、優希ちゃんも挨拶したらどう?」
そんな俺の気も知らずに由美さんが促す。まあ、無視することも出来ないし仕方がない。
「さ、沢城優希……っ。その……宜しく」
詩織の無垢な微笑みを直視できず、そっぽを向いてぶっきらぼうに応えることしかできなかった。
印象を悪くしただろうかと心配になり、ちらちらと様子を伺うと、何故か彼女は目をキラキラさせて俺のことを見つめていた。
「恥ずかしがりやさんなのかな、でもなんか可愛いっ!ねえ、沢城さんって何年生?」
む、娘に可愛いなどと言われようとは……それにしても、はて何年生との設定だったか。
俺が思い出せずに答えに窮していると、由美さんが助け舟を出してくれた。
「詩織ちゃんと同じ2年生よ。」
「えっ……てっきり年下かと思っちゃった。こめんなさい、気を悪くしないでね?」
ぐぬぅ……しかし娘と同じ学年とはどうにも嫌な予感がするが、
「詩織ちゃん、悪いけどこの娘を学校まで連れて行ってくれないかしら?越してきたばかりだから、ちょっと心配でねぇ。」
にやにやしながらこんなことをのたまった由美さんのせいで、そんな予感もすっとんだ。
大きなお世話だ、学校までの道のりなど知り尽くしている。こっちはボロが出ないように必死だってのに……でも、
「はいっ、任せてください。優希ちゃん、行こっ!」
この娘はいい子だから、断ったりはしないよなぁ。と言うか、いつの間にか名前呼びに……
なんとなく嬉しくなって油断しているうちに、手をとられてしまった。
(もとの)俺に似て長身の詩織の手は、小さな俺の手をすっぽりと覆ってしまっている。
突然の詩織の行いに対する驚きや、親子の体格差の逆転に対する戸惑いのために、思わず間抜けな声が上がってしまう。
「わっ、わわ……っ」
「ふふっ、優希ちゃんって本当に恥ずかしがりやさんなんだね。
それにしても同級生かぁ……同じクラスになれるといいねっ!」
……それだけは勘弁してくれ。
418名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:32:38.35 ID:7AVW3JhB
とりあえずここまで、改行失敗して読みづらくなってしまっていますがお許しを。
お父さん小柄にしたのは私の趣味です、フヒヒ
同級生の子にもマスコット扱いを受けるのって萌える。

>Fwxty3eO
こちらも気付かずそのまま挟んでしまって申し訳ないです。
419名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 15:50:51.23 ID:7KQM8k54
両者ともGJすぎる!
風邪引いてるけど、続きがくるまで全裸で待機するぜ!
420名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 22:02:18.89 ID:BmL+AQjw
…絵梨の領地が広がっているが…大樹はどうなるんだ?
軒先を貸して母屋を取られるなんてのは、御免こうむるが…。
421名無しさん@ピンキー:2011/02/27(日) 22:59:50.26 ID:jK1PLsMQ
作者にプレッシャーになりそうな行為はご免被りたいねえ
422名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 10:53:49.18 ID:H7fxh2Qu
自分が昔書いた男→魔女っ子物では、ラスボス戦で時空の因果が歪み、男と女、両方の主人公がいる世界が生まれた……って力技で強引にハッピーエンドにした。
ま、いろいろやり方はあるモンですよ。
423魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/28(月) 16:31:45.38 ID:TVD4VhPS
どうも、だんだん評判悪くなってきたエアリィさんですが・・・

ここらで番外編を投下したいと思います。

本筋にはあまり引っかからない話なので影響はないと思います。

今回の話はエロ有りです!
直接的なエロです!

何というか、>>405さんの提案で番外編書こうと考えました。
ありがとうございます。

番外編なら本編に無理やり入れることなく自由にエロできるしね。

いらなかったら投下止めますがいかがしましょうか?

なお、投下は夜を予定しています。
424名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 17:57:54.17 ID:IO6kxbIx
>>423
>いらなかったら投下止めますがいかがしましょうか?

この一文が余計すぎる
投下したいならすればいいし、叩かれるのがいやならやめとけとしか

そもそも、評判が悪くなってきたって何だ
はじめからスレの総意で絶賛されてきたわけじゃなく、いい意味で目立ってたからそれに対する不満が出てきたってだけだろう

こういう場所への投下はあまり多くを求めない方がいい、とだけ言っておくよ、同じ書き手の経験としてね
425魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/28(月) 18:02:58.79 ID:h14xsbuz
>>424
そうですね。
ごめんなさい、確かにおっしゃる通りです。

手厳しい中にも優しいお心遣いありがとうございますます。
惚れてもいいですか?w
426名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 18:05:16.29 ID:IO6kxbIx
>>425
俺をかわいい魔法少女にしてくれるなら許可する
427魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/28(月) 19:41:10.17 ID:h14xsbuz
ひいい!
規制されとるぅ

スマホでちまちま投下しようかなあ
その@「大樹(絵梨)の場合」

俺は西田大樹、38歳、普通のサラリーマンをやっている。
二歳年下の嫁がいて、中学二年生のかわいい一人娘がいる。
まあ、ごく一般的な家庭でそれなりに幸せに暮らしていた。

ある日のあの出来事までは・・・

何の因果か、ある日怪獣と戦っている女の子がいて、
その子を助けようと思ったら逆に殺されかけてしまった。
なんともはや情けない話だ。
そんなに簡単に死にたくないわけで、なんと気が付いたらしゃべる猫に命を助けてもらった。
だけどもタダで助けてもらえるなんてそんなうまい話は当然あるわけなく・・・
俺を殺しかけた怪獣と戦えなんて言われてしまった。

まあ、せっかく生き返ることができたのだし、そういう対価はしょうがないなと思った。
それに俺は昔からそういうヒーローものが大好きだったしな。

それでいざカッコよくヒーローになって変身!なーんて思っていたら・・・
それが大間違いだったってわけだ。

何が大間違いかって言うとだな・・・
変身した後の姿が問題だ。
普通、変身ヒーローモノって言うと、ビルのような大男になったり、
ベルトを巻いて仮面をつけた姿になっているのを想像するじゃないか。

でも違ったわけだ・・・まあ、まずは変身中の様子から解説するよ。

それは筆舌にし難い感覚だった。
まずピンク色の光に包まれたと思ったら、体が燃えるように熱くなるんだ。
そして体の中心から内側に向かって引っ張られるような感覚がする。
そのあと、骨がきしみ、上半身と下半身がバラバラになりそうな感じがすると思ったら、
胸の内側からエイリアンでも出てくるんじゃないかと思うくらい胸がぐいーっと内側から押されるんだ。
そして、下から突き上げるような 気持ち悪さを感じ・・・こう言っちゃ下品かもしれないが・・・
そうだな鈍く継続的に金蹴りをされるような感じと言ったらちょうどいいかもしれない。
どうにも気持ち悪さがあった。

その気持ち悪いのが収まったらと思ったらまだ終わりじゃない。
今度はへそから下の内蔵がぐちゃぐちゃにかき回され、なんというか急に膨満感がある感じ。

そうだ、ちょうど風船をおなかに突っ込まれておなかの中で風船が膨らむ感じといったらいいな。
実際には一瞬で終わるんだが、初めてこの感覚が自分の体に起きた時は、
気持ち悪かったね・・・もう吐きそうだったよ。
まあ・・・このプロセス今となっちゃあだいぶ慣れたものだが・・・

そして、やっと変身できたと思っていたら・・・
顔の周りは髪の毛がふぁさふぁさしてるし、
胸はなんか苦しいし、
周りのものがちょっと大きく見えたし・・・
というよりもなんだか全体的に細くなった感じがした。
さらに無意識に出た声の高さにびっくりした。

それで、その場所にいた女の子に俺の姿を鏡で見せられたんだけど・・・
もう驚いたね俺は、その変身した姿って言うのが・・・

ちっこい華奢な少し幼さの残る女の子だったってわけよ。
要はヒーローとは程遠い、いわゆる魔法少女っていうものだったの。
服装もそんな魔法少女って感じのもので、
最初に怪獣と戦っていた女の子と同じようなフリフリのかわいらしい格好になってしまったのよ。
で、そんな姿でいきなり戦えなんて言われたってどうやって戦っていいかわからなかったけど・・・
頭の中にどうやって戦うかが浮かんできて、その通りにやってみたらなんと魔法が使えたの。

どうにかこうにか怪獣をやっつけたんだけど、
はっきり言って38歳のおじさんが魔法少女になって戦うなんてちょっと信じられないわよね。

でも、結構何度か魔法少女として戦っていると、
やり方もわかってきてまあ、ちょっとしたやりがいみたいなのも出てきたのよね。

それで、一緒に戦っていた女の子とも友達になることができたしね。
もちろん友達って言っても男の時じゃなくって女の子の時の話ね。


女の子になって戦うようになっても普段はサラリーマンやって家庭を持っているわけだから、
魔法少女の時とサラリーマンの俺って言うのは意識的にしっかりと分けていた。
当然と言えば当然だ。俺は女の子になりたいわけじゃないし、
いつか完全な男に戻ろうと思っているのだから。

でも、おっさんから中二ぐらいの女の子、西山絵梨の姿になっているとどうも感覚が狂っちまう。
カワイイ服やアクセサリー、苦手だったはずの甘いものに興味が出てくる。

そんなこんなで俺が魔法少女として過ごしてしばらく経ったある日のこと・・・
もう一人の魔法少女、キューティーアーシィ・・・北島明日美とカフェで話していた・・・
「今日は楽勝だったね、明日美。」
「でも、いきなり飛び出すのも考えものよ。
あたしヒヤヒヤしちゃったわ。」

私たちはケーキぱくつきながら、今日の戦いの反省会・・・
という名のお茶会に興じていた。

「あ、そのケーキ一口もーらい。」
「え、ちょっと絵梨!もう・・・いいよとも何とも言ってないのに・・・」
「ごめんごめん、だっておいしそうだったんだもん。」
「私のケーキもあげるから、ね許して?明日美様ぁ。」
「しょうがないわね・・・」

そんなほんわかした女の子の会話もかなり慣れてきた私は、
そんな慣れを当たり前と思うようになっていた。

「絵梨、そろそろ帰ろうか。」
「あ、そうだね。」

私が紅茶を飲み干したのを合図に明日美が帰宅の提案をする。
私はその提案を素直に飲み、いそいそと荷物をまとめ準備をしていると、
明日美がその姿に何かしら疑問を感じたのか、私に話しかけたの。

「絵梨?いいの?」

その明日美の言葉に理解できず、しばらく固まってしまった私。

「ん?明日美?なにがいいの?」

「いや、元に戻らなくていいのかなって思って。」

確かに、いつもカフェを出るときには西山絵梨から西田大樹に戻っていたのだから、
今日の私の行動に疑問を感じるのは当然のことね。
だって、そのままの姿で帰ったら私の妻と娘が驚くしね。
しかし、この日は特別だったの。
それはね・・・
「ふう・・・酔っ払っちゃったぁ・・・
こら、絵梨ちゃん!中学生がお酒なんて飲んじゃダメでしょ!」
「なーんちゃってねぇーははは。あーおっかしぃ。」

ポイポイと脱いだ服を洗濯かごに入れてお風呂に入った。
ナイロンタオルを泡立てて体を洗ってた。普通に・・・

でも、ふと目の前にある鏡を見たら・・・酔っていた勢いもあったのかな?
自分の変わった姿を見てちょっぴりドキッとしちゃった。

「私・・・そういえばこの体になってからあまり意識してなかったけど・・・」
「私って今、女の子の体なんだよなぁ・・・」

この時、既に心臓がドキドキしていたのがわかっていた。

「や、やっぱり、自分の体なんだし・・・いろいろ知っていないと・・・
ダメ・・・だよね・・・うん。」

誰が聞いているわけでもないだろうに、一つ一つ言葉を発して確認した。

「か、まずは髪の毛からね・・・」
さわさわと濡れた髪の毛を触って感触を確認した。

「男の時と違って、やっぱり柔らかいなぁ・・・ふわふわしてる。」
「丁寧に洗わないとね・・・」

「次は・・・目かな・・・まつ毛がすごく長くなってる。うん」

「お鼻は・・・ちっちゃいね・・・男の時は鼻筋がすっとしてたのに・・・」

「唇・・・小さくてぷるんとしてる。
男の時はどんな大きなものでも食べられそうな感じだったけど、
今はおっきいものは無理そうね。」

「次は・・・首・・・うわ、ほっそー。」

「次は・・・えっと・・・うん・・・腕ね・・・ここも細いなぁ・・・
そう言えばエアリィの時は別だけど、絵梨の時ってあまり重いもの持てないな。」

私は上から順番に鏡を見ながら一つずつ自分の体のパーツを確認していった。
でも、やっぱりなかなか女の子特有の部分には近づけなかった。
ちょっと怖いというか、なんかやたらと触ったら悪いような罪悪感っていうのかな?
そう言うのがあったの。
だから、あえて避けてしまった。

でも、そんなこと言ってもやっぱり自分の体だし、本当は男なわけだから興味がない
って言うのは嘘。
結局は恐る恐る触ってみた。
「つ、次はおっぱい・・・かな・・・」

ゴクリ
私が胸を触るとき浴室に響きそうなほど唾を飲み込む音が聞こえた気がした。
ドキドキと心臓が破裂しそうだった。
そして、軽く触ってみた。

「んひゃん・・・や、柔らかい・・・」

当然、男の時は自分の胸を触っても堅い胸板だし、何とも思わないが、
実際に女の子になって自分の胸を触ってみると、その触り心地にびっくりした。
そして、何より敏感だったの。
いつもよりも感覚を研ぎ澄ましていたかもしれないけど、軽く触っただけで電気が走ったと思った。

その恥ずかしい話だけどもっと触っていたかった。

「んっ・・・んっ・・・はぁ・・・この感触・・・不思議な感じ・・・」

ふにゃんふにゃんと優しく優しく揉むと、自然と声が出てきてしまう。

「そう言えば、明日美・・・私の胸が大きくてうらやましいって言ってたけど・・・」

※うらやましいとは言っていません、男に負けたと言ったのです・・・
※絵梨の脳内補正が働きました。

「私の胸って・・・そんなに大きいのかな?」
ふにっ
くりっ
「んっ・・・ここ・・・すごい・・・電気走った・・・はぁ・・・」
「女の子って・・・触るとこんな風に感じてたんだ・・・」
「はぁ・・・でも・・・んっ・・・不思議な・・・感じ・・・」

私は触れば触るほど体の火照りは増して行き・・・
おなかの中がキューーーンと疼くような感覚。
これは男の時には絶対にわからない感覚・・・
ああ、自分の体には子宮が存在するんだなと改めて思い知らされちゃった。

そしてそういう時に・・・何故か自然と頭に思い浮かんだのは・・・
・・・明人さん・・・だった・・・本当に違和感なく頭の中に浮かんでくるから、
何度も何度も否定しようとした・・・けれどもやっぱり思い浮かぶのは・・・
明人さんだった・・・6
明人さんを思い浮かぶと、切なくて切なくて・・・自分の体を抱きしめてしまった。

そして・・・自然と私の片手は・・・下へ下へと滑るように降りていく。

「はぁ・・・あんっ・・・だめ・・・どうしよう・・・はぁぁ。」

もう・・・私の手は止めることができなかった・・・ゆっくりと・・・そして確実に・・・
目的の場所へ近づいていく。
1mm近づく度に一つ多く鳥肌が立つ。
1mm近づく度に心臓は血液を全身に1ml分多く巡らせる。
ドキドキがとまらない。
溢れだす気持ち・・・
そして体がジンジンと痺れる・・・そして痺れるたびに溢れだす・・・
私の体から・・・何かが溢れていくのがわかる。

そして、長い長い旅を終え、目的地にたどり着く私の指・・・
指先にまだ幼い薄くて柔らかい翳りが触れ、それを慎重にかき分けて行く。
・・・指先はたぶん一番敏感であろう場所はすぐに触りたくなかった。
やっぱり怖いんだと思う。自分の体が自分でなくなるようで・・・

私にとって、ううん・・・大樹にとって長年連れ添った親しみのあるモノはそこにはなく・・・
深い切れ込みが存在していた。
しかし、その切れ込みは存在を主張し、焼ける様な熱さを感じた・・・

そして、ようやく躊躇していた私の指は淵に降り立った・・・

「んっ・・・こんなになるんだ・・・」
くちゅりと湿り気を帯びるその場所は、決してシャワーの水滴によるものだけではなく・・・
少しぬめりを含んでいた。
「はぁはぁ・・・触れば触るほど・・・冷静ではいられなくなっちゃう・・・男の時と全然違う・・・」
触る度にビクンと体が震え、私の切れ込みから液が溢れてくる。

「ここって・・・こんな風に・・・っん・・・あんっ・・・感じるの・・・んっ・・・ね・・・」
「はぁ・・・ちょっと・・・んはぁぁ・・・こんな風に・・・感じるなんてぇっ・・・こわい・・・いっ。」

こわいと思いながらも私の胸を揉みしだいている左手、私の切れ込みを擦っている右手は・・・
止められなかった・・・
それだけこの刺激は私にとって新しく、衝撃的で、魅力的だった。

くちゅくちゅと指を動かすたび、浴室の床にポタリポタリと私のいやらしい液が落ちていく。
床面が水で濡れていなかったら、小さな水たまりくらいできていたのではないかと思うほど太ももを伝って
垂れていたのであった。

「ど・・・あんっ・・・どうしよ・・・やんっ・・・止まらないよぉっ・・・」
ふと、私は目の前にある鏡を見た・・・
そこには肌を桜色に染めておっぱいを揉んで、股間に指を這わしているとってもエッチな女の子がいたの。
これが自分なのだろうかとひどく現実離れした印象を受けたな。
で、やっぱり気になっちゃった・・・もう興奮ついでにって感じなんだけどね。
鏡の前で足を広げて・・・今の自分がどうなっているのか・・・見ちゃったの・・・

そこは充血していて・・・ぬらぬらと光って・・・まるで別の生き物みたいだった。
これが自分の体についているのかと信じられなかった。

そして、意識的にだろうか、無意識だろうか・・・今となっては知る由もないが・・・
私の指が切れ込みの天辺にあるポイントに当たると今まで以上に体に電気が走った。
いや、電気どころじゃない、雷に打たれたような感覚があった。
その時は・・・

「ひゃあああんっっ!あんっ!・・・な、なに?・・・すごい・・・ここって・・・こんな感じなの?」

私は本来の姿は子供ではないので、この場所をどう触ればいいかくらいは分かっているつもりだったけど、
実際に自分の体として触ると世界が変わった。
継続的に感じる快感、それに合わせて波のように襲ってくる快感、二つ以上の快感が複雑に絡み合って・・・
そして快楽は私を支配する・・・
もはや私の指を私のピンク色の思考を
止める気持ちは微塵もなかった。

「はぁはぁ・・・・いいっ・・・んっ・・・もっとっ・・・んっ・・・」
「やんっ・・・私の・・・おっぱ・・・い・・・柔らかい・・・っん・・・やんっ・・・」
「こんなの・・・止められ・・・ない・・・よ・・・あんっ・・・」

私の嬌声は続いていく。
さらにその高い声に酔いしれて行く。
私の男としての心は深い海の底に沈み、二度と浮上してこなかった。

「あっあっあっ・・・はぁはぁ・・・あんっ・・・!・・・なにか・・・来るっ・・・やんっ。」
私の両手は加速度を増して行く。但しその動きは乱暴に同じ速度ではなく、
緩急をつけ私の気持ち良くなるポイントをタイミング良く擦りあげていた。
そして・・・

「!ああっ!!ダメ!ダメダメ!!やんっ!も・・・来るっ・・・イクッ!あああっ!」
「イッちゃうよぉぉぉっ!!!あ、あきとさぁぁぁぁん!!!イックぅぅぅぅ!!!」

私は右手を足でギュッと挟み込みひくひくと浴室の床に寝転がってしまっていた。
時々ピクピクと体が痙攣し、
大きい波、小さい波、小さい波、大きい波
と少しずつ快楽が引いて行くのがわかる。

「はぁ・・・はぁ・・・すごい・・・こんなの・・・ぜんぜん・・・ちがっ・・・う・・・はぁはぁ・・・」
私は息も途切れ途切れであった。

そして冷静になっていく私の頭。
もう酔いはすっかり冷めている・・・

「どうしようどうしよう・・・ついにやっちゃったよ・・・あああ・・・もう・・・なんだって・・・こんな。」
「しかも、最後頭に浮かんだのは・・・明人さんの顔・・・」
「私おかしいよ・・・男なのに・・・男なのに・・・男の人の顔が浮かぶなんて・・・」

その人の名前を改めて口にすると私の顔は見る見る赤くなっていくのが自分でわかった。

「あああ・・・どうしようどうしよう・・・」

結局激しい後悔と嫌悪に見舞われてしまった・・・
と、同時に、心の奥底で病みつきになったらどうしようと考える私が囁いていた。
「くちゅん」

なんとも男の時とは違うカワイイくしゃみで再度我に返った。

「体・・・洗って・・・早く出よう・・・風邪ひいちゃう・・・」

そのあと、体を念入りに洗って・・・そしてアノ部分は特に念入りに洗って・・・
髪の毛も優しく優しく洗った。

そして第一回一人反省会が執り行われた。
「あああ・・・もう・・・こんなことやめよう・・・さっさと元に戻っておけばよかった・・・」
「男の時に一人でした時よりも罪悪感が大きい・・・この強烈な賢者モードはなに?」
「でも・・・気持ちよかったのはたしか・・・うんうん。」
「いや!だめ!もうだめ!ふういんします!きゃーーーもう・・・うっうっうっ。」
「というか、もう元に戻ろうか・・・」

「はぁ・・・絵梨・・・一人で何小芝居やってるのよ・・・」

突然のその声にびっくりする私。
そうだ、そうでした。このうちには私一人だけではなかったのでした。

「すすすすすすすぴか!な、いつからそこにいたの???」

大慌てでものすごくどもりつつスピカに聞いた。
もう、動揺がすぐに表に出ちゃうわね・・・

「ふふっすごい慌てよう・・・いつってずっと最初からいたわよ。」

ああ・・・最初からか・・・もうサイアクだぁ・・・

「安心して、あなたがお風呂場で何をしてきたか誰にも言わないから。」

ううっ・・・完全にばれてるし・・・

「でも、あなた・・・すっごい声ね・・・」

やーーーーもうやめてーーーしぬーーーだめーーーー

「さっきからコロコロ表情が変わってるけど・・・なんで何も言わないの?」

「なんて言ったらいいかわからないの!!」

「もういいっ!大樹に戻ってさっさと寝る!!」

「リリース!」

こうして俺は男に戻った。
男に戻るときの詳しい描写・・・いる?いらんよな?対して面白くないし。

というわけで、俺の嬉しはずかし初体験は幕を下ろすのである。

あ、そうそう、この翌日俺に・・・というか絵梨に初潮が来るのだが・・・
たぶん、と言うかほぼこの時のアレが原因で生理が来るようになったのだと思う。
なんとなく直感でわかる・・・

少しずつ女性の体に近づいて行くのが・・・こわい・・・
436魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/28(月) 20:07:59.36 ID:h14xsbuz
とりあえずおしまいです。

エロかったかなあ?

>>426
魔法少女にしていげたいけど
もしかしたら魔女になっちゃうかもしれないですよ?w
437名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 20:18:10.60 ID:H7fxh2Qu
乙です〜!

>>426
ダメ、ぜったい!(Don't be Magica!)
……つか、当分「魔法少女勧誘」はトラウマだわ
438魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/02/28(月) 20:31:13.38 ID:h14xsbuz
>>437
魔法少女の契約、ご利用は計画的にw
439名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 20:37:29.19 ID:tV5WfBVi
魔砲少女とか
魔法小女とかになりたいなぁ…
440名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 21:02:41.60 ID:U/w8G4O9
>>439
上のは最近よく聞くけど「魔法小女」って何だよw
魔法が使えるようになる代償に、お人形サイズにでもなっちゃうのか?


・・・・・アリかも。
441名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 21:24:06.85 ID:IO6kxbIx
>>437
昔の感覚で言ったら、魔法少女にリスクや鬱展開は当たり前だったんだけどなぁw
442名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 21:47:14.21 ID:N9feJSqX
>440
まさしくそれだよ。
自分は妖精スレ属性もあるので、
変身したら人形サイズの少女妖精になって、問題を解決していく。
エロシーンでは全身をつかって奉仕して、無理矢理つっこまれても先っぽだけで、
でも健気に気持ちよくしてあげたいとか思い始めて…


自分なにいってるんだろう… おかしくなったようだ。
443名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 21:58:56.36 ID:+DtihRlu
…状況が読めない。
大樹はいったい何処に居る?自宅?

444名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 21:59:48.57 ID:9ueLMwFG
>>436
それだ!それだよ俺が読みたかったのは!!!

ぶっちゃけ他キャラとの百合絡みも読みたい(´ー`)
445名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 23:19:46.42 ID:1qUhfEFz
アキの話マダー
446名無しさん@ピンキー:2011/02/28(月) 23:44:29.06 ID:nEIMegOX
>>436
ご馳走様でした。
447魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/03/01(火) 01:28:35.31 ID:otAirIVa
>>443
ぎゃあ

コピペミスしたあああ
スミマセン、3と4の間に話あります。

これから改めてコピペします・・・
「あ、実は今日から妻も娘もスキー旅行に行ってるのよ。」
「だから、今日は一日家に一人きりってわけ。」
「元に戻るのもめんどくさいなーって思ってさ、だからこのまま帰ろうと思ったのよ。」

そういう理由があったからいちいち着替えるのも面倒だし、
誰にも見られることないから家で戻ってしまえばいいかと思ったわけ。
思えば、これが間違いの元だったんだなぁといまさらながらに思うわ。

「そうなんだ。じゃ、今日はあなた家に一人きりってことね。」
「うん、久しぶりに一人だよ。明日から私も仕事終わりにスキー行くけどね。」
「いいなー。お土産よろしくね。」
「うん、わかった。」
「じゃ、気をつけて帰ってね。」
「明日美もねー。ばいばーい。」

そう言って私たちはそれぞれ帰宅の途に就いたの。
まあ、帰り道はさしあたって大したことなかったわ。

で、コンビニに寄って夕食のお弁当を買ってから帰った。

初めて自分の家にこの女の子の姿で入ったけど、
同じ家なのに視点が違うと全然違う印象を受けた。

とりあえずテーブルに買ってきたお弁当とビールを置いて
一人ということを満喫しながら夕食をしてたの。

未成年でお酒飲むなと言わないでね、私は成人している38歳なんですから。

ま、それはさておき・・・たかがビールと思って飲んだのがまずかった。

いつもは350ml缶なんてあっという間に飲んじゃうのに、
半分も飲んだあたりで頭がぐらぐら、ふらふらになってきたの。

やっぱり、体自体はまだ幼いんだなぁとか思っていたんだけど、
久しぶりの感覚にちょっと楽しんでた覚えがある。

それでそのままの格好でお風呂に行った。
449魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/03/01(火) 01:33:37.91 ID:otAirIVa
ごめんなさい(T_T)

スマホで投下は無理があるよなあ
なんて言い訳してみたりしますw

すみませんでした

規制のばかあああ(T_T)
450名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 09:43:10.83 ID:qJa4NsiJ
つうかスレ的にどう見てもこっちが本編だし
延々やってる方が番外編なんじゃ…
451名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 10:48:32.85 ID:ltG0jjF8
ははw
452名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 11:58:59.97 ID:YAP945eX
俺・・・女性化したら、オナニーしまくるんだ・・・。
453名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 16:51:47.93 ID:naXJgRe7
考え方を変えれば、二次創作は元作品の「それっぽい言動・行動のお約束」があればこそト書きだけでなんとかなるわけで
エロ編だけだと説明しきれない、もしくは冗長すぎる世界設定やキャラクター付けを固めた上で
エロに行くのは表現としてアリでしょう。あと作品の評価はやっぱり完結してみないと付けづらい。
454名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 17:54:34.18 ID:qJa4NsiJ
つっこみどころが多すぎてびびる>>453
「リーマンのおっさんが魔法少女にされました」程度で表現できる設定以外は
エロパロ板的にもスレ的にもまったく必要無くなることくらい察しがつかんのか。

こういう番外はますます投下してほしいのでファンにも作者氏にもきつく当たりたくないが
エロじゃなく物語が表現したいんならよそに行けってのが大原則なのは忘れちゃだめだろう
455名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 18:12:08.46 ID:P/OGYkoR
個人的には十分エロイのでこのまま続くのがいいです
456名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 19:23:34.42 ID:gFV8Y1E5
>>454
それはあなたの主観だよね?
そう思うならそれでいいけど、必要無くなると言うのは言い過ぎだとおもうよ?

何度も議論されているけどシチュだけで萌えるという人もいるわけだし。

今回みたいなエロなしで投稿しておいてキャラや世界観が固まってから作者自身がその作品の二次的なものとしてエロを投稿する。ってアリだと思うけどな。

本編の文章とエロ編の文章形態が違うのだって二次作品ですよっていう意味合いが大きいんじゃないか?

そもそも投稿する場所が別れていたら今回のエロ作品も無かった訳だし。

457名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 19:34:46.59 ID:gFV8Y1E5
それともう一つ
性別を扱うシチュ的にエロいシーンがこの先出てくるかも知れないだろ?
そうなったらエロ禁止の少年少女文庫だと作品の幅が狭くなる可能性も有るんじゃないか?
458名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 19:57:27.47 ID:0ws2CMti
まぁ、散々議論されてなお結論が出ない命題だわな。
自分なんかは、
「状況設定や背景描写が凝ってる方が妄想力が働くのでよい派」
で、かつ
「直接的行為シーンがなくても、シチュがエロければ満足派」
だけど、「やはりエロいコトしてナンボ」って主張もわからないではない。
とくに「エロいと思うシチュエーション」か否かは個人差があるけど、
「セックス」か否かは、かなりシンプルに判断できるしね。
ただ、成年漫画誌的に毎号不自然な程に無理やりヤってるシーン入れなくても
青年漫画誌的に、何話かストーリーを溜めたうえで性描写を入れるのは
アリだと思うんだ。ソコまで否定されると、味気ないかなぁ。
459名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 20:42:51.74 ID:qJa4NsiJ
>>457-458
勘違いされてるみたいな気がする。俺が言ってるのは原則のことだぞ。
>>453は「エロにもTSにも関係ない話を長々投下し続けても、それを使って
ちょっとエロTSやればOK」と言ってるようなものなんだが…
それは違うだろ、原則はそうじゃないだろ、ってのが俺のもともとのカキコ。

つか、エアリィの作者さんが最初からこの番外みたいなのをメインでもってきて、
キャラや物語に対しての掘り下げはもっと圧縮する、あるいはヨソでやってたら
全然問題なかったでしょ。
もし仮に、君らや>>453のような許容論(原則ではない)を原則にした果て、
このスレがエアリィ本編のようなタイプの物語ばかりで全て埋まったとして、
それが本当に君らや俺が望む状況だとはあまり思えないんだけどなあ。
460名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 21:08:02.87 ID:P/OGYkoR
問題なんてそもそもない
原則なんてどうでもいい
書かれたものが面白ければ読む
エロければ抜く
それだけの話
461458:2011/03/01(火) 21:29:28.30 ID:0ws2CMti
>>459
>それが本当に君らや俺が望む状況だとはあまり思えないんだけどなあ
数値で表すのがエレガントでないことを承知の上で、敢えて数字にすると、
459とかはエロ:非エロの割合が、「7:3〜9:1くらいはないと」って
感じなのかな。言うなら成年漫画誌派?
自分は逆に「エロ:非エロ=2:8〜1:9」くらいでも一向に構わん!
のだけどねぇ。青年漫画派なので。
462名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 22:14:12.50 ID:+5d8Ykn4
>461 少年漫画派な俺はどうしたら… おと×まほ でも十分抜けるんだが…
国崎出雲やハヤテでご飯10杯は軽い…


もうだめだぁぁぁぁorz 人間おわってるぅぅぅ
463名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 22:42:14.22 ID:AHlPdgpb
こういう場所が健全に機能するためには、各員がある程度気にいらないものをスルーしないとダメだろう。
で、さらに言えば、自分の好みを主張したかったら話を書くのが一番早い。文章書けねぇって奴はネタ投下でもいい。
ぶっちゃけ一番の問題は書き手不足なんだろうからさ、書き手が「ここに投下したいな」って思えるような雰囲気にしてこうぜ
464名無しさん@ピンキー:2011/03/01(火) 22:44:07.70 ID:LKw7vNCt
例外ばかりがいて通例化するのは好ましい状況じゃないな。
465名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 00:41:20.77 ID:+NG+qTd2
だけど、確実に例外だけを確実除外し、良作だけを保護する方法は、全くと言って良いほど、無い。
ならば言える事はただ一つ。無人の荒野より玉石混淆を選ぶしかない。気に入らない物はスルー。
なかばその為に書き手は暗黙のうちにコテハンを要求されてる訳なんだから。
466名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 00:51:27.01 ID:7oLQCtM4
だいぶ前から途中放置してる文章力ない俺の処女作があるんだ
研修中で暇だから今は色々構想練れるのにいざ家に帰ったら他にやること多くて結局やらないっていう
>>27のネタも書いてみたいんだがなあ
467名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 02:06:55.54 ID:LDis+JCB
>>464
一言で言えばそういうことだよな
変わったものを許容するのは結構だが「それは異端だから遠慮してね」
と言える空気は保っておくべきだと思う。
そういう意味では>>464は変だぞ。気に入らないモノを除外したいと言ってる訳じゃないだろうに。

>>466
途中でも投下してしまえ。人気があればモチベにもつながるぜ。
468名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 04:33:36.05 ID:UPGy1Ipm
前にも言ったが、エアリィの作者を叩く気は一切無いが
エアリィを過剰に擁護してスレを荒らし
他の作者を追い出したり、SSが投下し難い雰囲気にした
スレ粘着基地街が常駐していると言う事を、忘れない方が良いかと

>>328
日本語が読めて、それを判断出来る頭が有れば分かると思うが
スレに必要が無いのは、少しでもエアリィに批判的なレスが付くと
即レス長文を連投して、過剰な擁護を行う荒らしの事で有って
作品を投下している君の事を言ってるのではないよ

それが分からないのは、君がその擁護者に甘えているか
その擁護者が君の身内又は自演か、そのどちらかなのだろう

どちらにしろ過剰な擁護レスは、このスレには必要無い
他の書き手の存在が、君にとってマイナスに働く事も無い

一見すれば苦言に見える意見も、長い目で見れば君の役に立つ
故に擁護レスの存在は、君に対して不利益をもたらす存在となる
469名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 05:22:47.38 ID:tB1c+2VX
>>468
途中のおかしな決めつけ以外はほぼ同意。

叩きだろうが擁護だろうが、基地外に粘着されるとロクなことにならないってことに変わりはない。
ただ、粘着された本人には何の罪もない話なんで、逃げ出す必要は全くない。
(本人も含めて)その場の全員が、そういった非常識な書き込みはスルーを徹底出来ればいいんだけどね。
470名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 07:52:08.18 ID:bEbDwo3s
>>468
俺自身エアリーは読んでないが、あの作品以来いくつかいろいろな作品が出て来だしたのは確かだとおもうぞ?

それに、他の作者って誰か追い出されたか?

最後に、なんであんたはそんなに偉そうなんだよ。君の不利益になるって意味わからん。先生かよ。
ここは、同じシチュで興奮する輩の集まりじゃないのか?
同じシチュなら何を投稿してもいいじゃねえか。
その作品を読みたくなければスルーすればいいだけだ
471名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 11:43:27.39 ID:VLYP31+b
お前ら仲良く女性化されようぜ!
472名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 12:43:18.01 ID:iWW66mBx
>>470
俺が知ってるのは、随分前にここでダーク系の話書いてたHiroshiって人。
473名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 15:23:11.74 ID:fZMe5LoA
ハンドル思い出せないけど、粘着荒らしに付きまとわれて逃げたのが何人か居たような気がする。
スレ進行を妨害する荒らしは放置して勝手に枯死してくれれば良いけど、特定個人粘着は放置すると碌な事が無いな。
474名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 18:41:55.49 ID:4cfl1Lts
まあエアリーはここでやるには少しソフトすぎるよな
コロコロコミックの漫画をヤンマガでやられてるような微妙な感じになる
475名無しさん@ピンキー:2011/03/02(水) 20:34:21.03 ID:atV6WBW1
いつもダーク系ばかりだし、たまにはライトなのがあっても良いと思う
476名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 01:45:51.98 ID:nyFYCyUn
ダーク系なんか最近ないし
ライトすぎるし たまにじゃないし
477名無しさん@ピンキー:2011/03/03(木) 01:55:16.75 ID:uswG6ffx
粘着を女性化すればいいじゃないか、というかそうしてた頃もあったな。
478【お父さんは恋敵!?】:2011/03/03(木) 20:56:29.74 ID:j2vhVHix
この流れで投下してもおk?
自分は「非力になったせいで重いものを持つのに女の子の力を借りなきゃならない」
くらいのシチュエーションでも余裕で抜けちゃうくらいなので、
エロ濃度はかなり薄くなるかと……せいぜい2:8くらいか。
今回からコテハンつけさせて頂いたので、気に入らない方はスルーして下さい。

ここに投下されたネタを膨らめたものなので、ここで書かせてもらってますが
ここの趣旨にそぐわない内容と判断されるようであれば、ノクターンか支援所に移動します。
479【お父さんは恋敵!?】2-1:2011/03/03(木) 21:02:15.48 ID:j2vhVHix
「……ということで、今日からこのクラスに転入することになりました沢城優希さんです。」
(あのお気楽所長っ、仕組んだな!)
自分よりも一回りも年下の担任の紹介を受けて教室に入り、教壇の上に立った俺を拍手で迎える40人の生徒たち。
その中に見知った一人を発見して、頭を抱えそうになる。
(「やっほー、優希ちゃんっ♪」)
頼むから手を振ったりなんかしないでくれ、ほら余計に目立ってしまったじゃないか!
(「大塚さんの知り合い?」「ちっさ〜い、お人形さんみたい。」「やばい、俺の好みだ…」
「この時期に転入なんて珍しいな、わけあり?」「ロリ もえ」)
こちらを見つめる視線の濃度が一気に上がった気がして、思わずたじろいでしまう。
こんな子供たち相手に俯いて黙り込んでしまう自分が情けないが、かろうじて「宜しくお願いします」とだけ声を絞り出してお辞儀をする。
「沢城の席は……後ろに用意したんだが、やっぱり前のほうが良いだろうな。逢沢、すまんが代わってやってくれ。」
「分かりました。」
教師に従って一人の少年が立ち上がる。以前の俺くらいとは言わないが、なかなかの体格の持ち主だ。
近づくと痛くなりそうなほどに首を曲げなければ目をあわせられないのがちょっと悔しいが、
わざわざ退かせてしまったのだ、礼は言っておかねばなるまい。
「ごめんなさい」
「いや、別に……」
……?そっぽを向かれてしまった。なんだ、無愛想なやつだ。
480【お父さんは恋敵!?】2-2:2011/03/03(木) 21:04:37.34 ID:j2vhVHix
「ねえねえ、どこに住んでるの?この辺?」
「大塚さんの家の近所、親戚のおじさんの家にお邪魔させてもらってる。」
「詩織とはもう知り合いなんだね?なんか手振ってたけど。」
「今朝たまたま家の前で会って……それで道案内してもらっただけだよ。」
「なんで照れる?まぁ可愛いんだけどさ……ねぇ、身長何cm?」
「ぐっ……ヒャクヨンジュウロクダガナニカ?」
「ちょっと抱っこさせてもらってもいいかなっ!?」
「断固断る!」

……はぁ、さっきから休み時間のたびにこの調子だ。
女性に囲まれて話題を独り占めなんて本来なら嬉しい状況だが、相手は娘と同い年の子供たちだし、このままではいつかボロが出てしまう。
一人称を「私」に変えるのは仕事場と同じと考えれば容易いことだが、口調までは変えられずに堅苦しさが抜けない。
それでも「ギャップがあって面白い」と概ね好評だったのがせめてもの救いか……

「趣味は?好きな歌手とかいる?」
「野球観戦と将棋を少々、Simon&Garfunkelの歌ならそらで歌えるぞ。」
「……へぇ、なんか渋いね?」
「あっ……う、うん。父の影響で……」
「じゃあさっ、好みのタイプとかはっ!?」

むぅ、危なくなってきたぞ。口調はなんとかなったが、若い娘たちの話題となるとどうしようもない。
会社の女の子たちの会話ですらついていけないんだ、俺に女子高生の相手なんて務まるわけがないだろう!?
流行りの男性像なんて知るはずもないし、だいいち男の俺に野郎の好みもなにもあったものか……っ

「ほらほら、優希ちゃんが困ってるじゃない。それくらいにしてあげたら?」
「しお……お、大塚さんっ」
答えられずに黙り込んでしまっていると、横から割り込んできた詩織が助けてくれた。
こらっ、肩を抱くんじゃあない!みんなが好奇の目で見てるだろうが!
それに娘とはいえ、そう密着されるとだな……その、当たるものがだなぁ
「それより優希ちゃん、もし良かったら昼休みに校内を見て回らない?
 うちの学校けっこう広いから、いろいろ案内してあげるよ。」
「ごめん、せっかくだけど昼は無理だ。ちょっと用事があるから……」
用事というのは当然この身体の検査だ。うちの会社が出資している薬科大の付属高なだけあって、
ここにはスポーツ医学関係の研究施設などもあり、そこに例の薬の研究チームが来ているらしい。
ここの養護教諭も一時的にチームの一員に替えられているとかで、昼のうちに保健室で簡単なサンプルの採取をするように言われているのだ。
「ははっ、詩織ったらふられてやんのっ!」
「うぅ、残念っ。優希ちゃんったら冷た〜い、嫌われちゃったかな?」
「ち、ちが……っ!本当に用事があって仕方ないんだ!
 そんな……大塚さんのことを嫌ってるとか、そんなことあるわけないだろう!」
むこうはからかったつもりなんだろうが、娘にそんなことを言われると否定するのにも力が入ってしまう。
まいったな、皆ポカンとした表情を浮かべているぞ。詩織もきっと答えに困って……なぜそこで赤くなる。
「あはは……なんか照れちゃうなぁ。ねぇ、優希ちゃんも私のこと詩織って呼んでよ。
 大塚さんなんて他人行儀な呼びかたしないでさ」
「ああ、ええと……それじゃあ詩織、で。」
普段呼び慣れている娘の名前、やはりこちらのほうがしっくりくるのだが……そう見つめられると照れるなぁ。
「なによ〜二人して赤くなっちゃって、ラブラブ?私たちも混ぜてよぅ」
「そんなんじゃないっ!ほら授業が始まるぞ、席につきなさい。」
「つれないなぁ、もうっ……これってツンデレ?」
「ツン……?なんだそりゃ」
481【お父さんは恋敵!?】2-3:2011/03/03(木) 21:08:38.96 ID:j2vhVHix
昼休み、勝手に机をくっつけてきた詩織とその友人たちのお喋りに翻弄されつつ弁当をたいらげると、俺は足早に保健室へと向かった。
ここに関係者がいるはず。とりあえはずノックして入ってみるか
「失礼します、2-Bの沢城ですが…って『遅いじゃないの雄輝おじさんっ!』郁美ちゃん、どうしてここにっ!?」
いや、言わずとも分かる。あの所長、まさかこの子を送り込んでくるとは……
椅子に座って待ち受けている白衣の女性の名は沢城郁美、沢城と由美さんの娘である。
晩婚の大塚家と違って二人はスピード結婚だったので、彼女も詩織とは七つ差だ。
両親の影響か、虎州薬科で学んだ彼女は一昨年うちに入社して研究員職に就いていたのだが、
「できるだけ身内だけで人を集めたからこうなっちゃったのよ、びっくりした?」
「ああ、それはもう。まったく、教えてくれても良かっただろうに……」
ジト目で見つめてやりながら、彼女が手で指したベッドの上に座る。
「ごめんなさい、ほんの冗談よ。可愛いお顔で驚くところが見たくてつい♪」
むぅ、謝る気はなしか。こちらを見つめる彼女の目は、いたずら成功とばかりに細められている。
「それにしても、改めて見ても可愛くなっちゃったわねぇ……優希ちゃんって呼んでもいいかしら?
 ふふっ、制服姿も似合ってるわよ♪朝はこっちの準備で会えなかったから、楽しみにしてたの。」
「こらこら、からかうんじゃあない。俺が授業を受けてる間にも、研究は続いてるんだろう?成果を教えてくれよ。
 それに早いところ、サンプルの採取とやらも済ませてもらわないと……」
昼休みもそこまで長くはない。いくらなんでも初日に遅刻しては目立ってしまうだろう。
「そうだった!なんかその姿のおじさん見てると、つい可愛くてからかいたくなっちゃって……」
おいおい、こっちはなんだか由美さんと話してる気分で調子が狂ってしまうんだが……親子ってのはやっぱり似るものなんだな。
「結論から言うと、今のところは殆ど成果ゼロ。僅かに残った薬でマウス実験をして分かったのは、
 ・雄のマウスを完全な雌のマウスに変えてしまう
 ・その際、高齢のマウスを中心に肉体年齢が退行する現象が見られる場合がある
 ・雌のマウスに使った場合は効果が小さく、不完全な変態に留まる
 これだけで、変化の仕組みだとかそういった事はまだサッパリ。
 当面の方針としては、あの日おじさんが作った試薬の数々をもっと分析して、
 どれとどれを組み合わせるとどんな効果が出るのかを総当たりで調べるしかないみたい。」
ふむ……何から何まで謎だらけな状態では仕方がない、か。
「でもこれでも状況はかなりマシよ。おじさん、没になった薬についても物凄く詳細なレポートを残してくれてたでしょ?
 あれのおかげで作業はかなり捗ってるの。所長も一ヶ月あればある程度の成果は出せるって言ってたわ。」
一ヶ月か、長いと見るか短いと見るか……それにしても自分でも使わんだろうと思っていた報告書が助けになっているとは、真面目に働いておくものだな。
「そうか、皆頑張ってくれているみたいだな。ありがとう、なんだか希望が見えてきたよ。」
精一杯の感謝の気持ちを込めて告げると、彼女は突然すっくと立ち上がった。
手を白衣のポケットに突っ込んだりなんかして、顔も落ち着かなげだし紅潮している……柄にもなく照れているのか?
「そ、そう……それじゃあ希望が見えてきたところで、おじさんにも研究に協力してもらおうかなっ!?」
「へ……?」
482【お父さんは恋敵!?】2-4:2011/03/03(木) 21:13:02.71 ID:j2vhVHix
ぶわっ、と身体が浮かんだと思ったら、次の瞬間背中からベッドに着地する。
驚いて瞑ってしまった瞼を開くと、目の前にどアップになった郁美の顔があった。
どうやら今俺は、寝ころがされた上で両腕をつかまれ、彼女にのしかかられているらしい。
「なっ、何をするんだいきなり!」
抗議しながら彼女の手を振りほどこうともがくが、脱出するどころか逆に完全に力で押し負け、ばんざいの姿勢をとらされてしまう。
「なにってサンプルの採取に決まってるじゃない。肉体年齢とかを調べるんなら髪の毛とかでも良いみたいだけど、
 男性から女性へどう変わってるのかとか、どれだけ完全に変化しているのかを調べるには、
 やっぱり男女で一番差の出るところからサンプルを採らないとね?」
言われたことの意味が分かると同時に、腕によりいっそうの力を込めるがびくともしない。
郁美だって普通の女の子のはずなのに……それだけこの身体が非力すぎるのか。
「気はすすまないけど、時間もないし……悪いけどおじさん、少し我慢してね。」
そう言うと彼女は片手で俺をしっかりと拘束しながら、もう片方の手でポケットから何かを取り出した。
香水の瓶?いや違う、あれは……っ!

シュッ

瞬間、強制的に俺の抵抗が止んでしまう。その他の部分の感覚はまったく正常なのに、四肢に力が入らないのだ。
「うわ〜っ!おじさんの作ったこの薬って、やっぱり凄い。
 効果時間は短いけど、警察にだけしか売られていないってだけあるわね……さて、今のうちに♪」
ガチャリ、と両手に何かをはめられる。手錠か……こんなものまで用意していたとは。
「それじゃあ早速始めちゃうね?」
言うが早いかスカートに伸ばされた手がファスナーを下ろす。
抵抗する力を失った脚からスルスルと容易くチェックの布は除けられ、それが本来隠すはずだった下着を露出させる。
「ワンポイントのプリントが可愛いね♪おじさんってこういうのが好きなの?」
「ち、ちがっ……由美さんが買ってきてくれたのを着てるだけだ!」
一番安くて飾りっけのないものをと注文したのに、彼女が選んだのはどれもフリルや何やらのついた派手なものばかり。
こんなものを履いているだけで変態になったような感覚を覚えるのに、ましてそれを人に見られるなんて恥辱の極みだ。
しかし、俺にとって幸か不幸か郁美はどうやら下着にはたいして興味がないらしい。
「へ〜っ、どうだか。それじゃあこれもどかしてっと……」
あまりにあっけなく下着はずり下ろされ、最も隠すべき場所が彼女の目に触れる。

「生えてないんだぁ♪特殊な変身をしたからなのか、単に未発達なだけだからか……
 ん〜、性器のほうは良く見えないなぁ……よしっ、よっこらせっと!」
掛け声と共に両足を持ち上げられ、開脚させられてしまった。あまりに屈辱的な姿勢をとらされ、たまらず抗議の声が上がる。
「おいっ、いい加減やめてくれよ!恥ずかしくないのかっ!?」
「え?私は気にしてないけど……感覚的には女の子同士だし。
 そりゃおじさんは恥ずかしいでしょうけど、どうしても必要な作業なのよ。
 なら知らない男の研究員にあそこを見られるより、私がやったほうがまだマシでしょう?」
そんなわけがあるかっ、今の俺の格好ときたらまるでオムツを替えてもらっているみたいじゃないか!
そんな格好でむき出しになった秘所を、赤ん坊の頃から知っている女の子に覗き込まれているだなんて……こんなのって
「おじさんの……いえ、優希ちゃんのココとっても綺麗。ちっちゃくて、外はツルツル、中はきれいなピンク色。
 それに……あはっ、やっぱりちゃんと膜があるんだね。」
一切の抵抗すら許されない状況で、自分でもまだ確かめていないようなところを凝視されている。
純粋でありながら無慈悲な感想の一言一言に、俺の男としての、年長者としての矜持が傷つけられていくのが感じられた。
羞恥・屈辱・恐怖、そういった感情が頭のなかで綯い交ぜになって……
483【お父さんは恋敵!?】2-5:2011/03/03(木) 21:14:42.37 ID:j2vhVHix
「あれ……おじさん、もしかして泣いてる?」
「っく、そんなわけ……っ!」
あわてて否定しようとして、目尻に水滴が付着しているのを感じる。
まさか本当に泣いてしまっているのか?辱めを受けたからとはいえ、俺は年下の女の子に泣かされてしまったのだろうか……
そんなはずはない!きっとこの身体が異常に涙脆いのが原因なんだっ……こんな身体っ!
「ごめんね、すぐに終わらせるから……」

つつ〜っ

〜〜〜っ!?
不意に下半身を襲った奇妙な感覚に、埋没しかけていた意識を強制的に呼び起こされる。
はっとして郁美のほうを見ると、手に何かを持っている。あれは綿棒か?
「大人しくしてればすぐに終わるからね?これでちょっとあそこを擦って、細胞を採取するだけだから。」
「無理っ、むりむりむりだ無理!だってそれを中に……い、いれるんだろ?
駄目だろう、こんなに小さいのにっ。もしかしたら破けるかも知れんだろ!」
「おじさんったら、それでも一児の父親?大丈夫よ、今回はそんなに深いところまでは入れないから。
 だいいち破けるって、もし奥まで調べるとしても、綿棒くらいならもとから空いてる穴で充分通せるわよ。」
もちろんそれくらいのことは知ってる、俺が本当に恐れているのは……
「もうっ、これじゃあいつまでたっても終わらないじゃない!いやって言ってもやっちゃうからっ
 ふふっ……もしかしたら案外気持ちいいかもしれないわよ?」

つつ……っ

っく!?綿棒の頭が俺の秘所の入り口をノックするかのように触れた瞬間、そこを中心として背筋と太ももにゾクっとするような刺激が伝わってくる。
これだ……この未知の感覚。男として生を受けて今日に至るまで、こんな刺激を感じたことはなかった。
俺はきっと、これを知るのが怖いのだ。これを知ってしまったらきっと……

つぷ……っ

(んうぅっ!?)
は、入ってきた!初めての体験だが、はっきりと「何かが押し込まれている」のが理解できる。
例えるなら、耳かきを挿入した時の感覚に近いものなのであろうが、より柔軟で敏感な膣壁は、その上を這い進む綿棒の大きさ・形状までをダイレクトに伝えてくるかのようだ。
しかし、今のところは強烈な異物感以外にはこれといって異常はない。
これならよっぽど、入り口付近で感じた刺激のほうが危険なもののように思え……
「できるだけ優しくしてあげたいんだけど、これでちゃんと採れてるのかな?
 ……あっ、こっちの方が良いかもっ。」
それまで押し付けられるばかりだった綿棒の先が、反転して天井部分にあてがわれ、擦るよな動きを始めた。
「〜〜っ!!」
なんだこれっ!身体の中から押し広げられる圧迫感と共に、郁美の手の動きに合わせて全身に突き抜けるような刺激の波が全身を襲う。
入り口で感じた刺激が静電気だとしたら、今度のはまさに電流だ! あぁっ、また擦れて……っ!
「っ!?んぁぅっ!!」
「ごめんなさいっ、刺激が強すぎたかしら?」
「んなっ、何を言ってるんだ!?むしろ痛いくらいだ!」
「へ……?だから痛かったんじゃないかって聞こうと思ってたんだけど。
あのぅ……もしかしておじさん、感じちゃってたり?」
確かめるように郁美がコチョコチョと綿棒を動かすと、膣壁が引っかかれるのにあわせてなんとも甘く切ない疼きが巻き起こる。
思わず腰が引けそうになるが、郁美にそれを見咎められたくないのと、男の俺がこの身体で快感を覚えているのを否定したい気持ちとで必死にそれを押し止める。
「そ、そんなわけないだろう!馬鹿馬鹿しいっ、これはただの医療行為であってだな……あぅっ!?
 もういいから、さっさと終わりにしてくれよ。」
「はいはい、分かってますって……これで終わりよ。」

すぅ……っ

「ん……っ」
股間にピリッとした小さな痺れを残して綿棒が引き抜かれる。
484【お父さんは恋敵!?】2-6:2011/03/03(木) 21:17:44.36 ID:j2vhVHix
「今日はこれを分析するのに大忙しだろうから、放課後は自由にしてて良いって。
 まあ、私の見る限りは検査なんてするまでもなく完全な女の子に変わってるみたいだったけどねぇ……」
そう言いながら郁美がこれまで俺の秘唇を抉じ開けていた左手を近づけてくる。
っ!?これって、まさか……
「そう、“優希ちゃん”のいやらしいおつゆ……
気づいてた?ここもヒクヒク動いているんだよ。」
秘所の入り口をつん、とつつかれる……かすかに湿ったような音が聞こえ、恥辱に頬が染まった。
「も、もうやめてくれ……作業は終わったんだろう?」
これ以上続けられたら本当にもう、おかしくなってしまう……
「まあまあ、せっかく女の子になったんだしさ。何事も楽しんでみなよ。
 男の人じゃ体験できないことをいろいろ……例えば、Hなこととか♪」

「っふ……ぁ!」
秘所の裂け目をなぞるように撫で上げられる。ま、待て……そこはっ!!
「陰核、クリトリスって女の人のペニスって言われることもあるでしょう、今回の変身に何か関係あると思わない?
今から私が“調べて”あげるね……?」
そう言うと、綿棒を持った手をこれ見よがしに近づけてきた。
冗談じゃない!ただでさえこれまでの未知の刺激でいっぱいいっぱいになってるところだ。
その上クリトリスだと?
今ではご無沙汰となっている妻との夫婦の営みでも、俺がそこを刺激してやると、妻はいつも淫らな声をあげて気分を盛り上げてくれた。
それと同じことを俺がされるのか、二回りも歳の離れたこの娘に?
きっと嬌声を上げるどころでは済まないだろう、あんな所触れられたら俺はいったいどうなってしまうのか……どうなって
ああっ、もうちょっとで触れ……

「な〜んてねっ、冗談♪」

「へ……?」
思わず間抜けな声がでてしまう。
それほどあっさりと、陰部への責めは中断され。拘束も解かれた。
抵抗する意志も失っていたので気付かなかったが、四肢にもとっくに力が戻っていたようだ。
「なん、で?」
口から出てきた疑問の言葉にかすかに切なげな響きが含まれているように思え、あわてて首を振る。
俺は……口では嫌がりながらも“それ”を期待していたというのか?まさか、そんな……
「“私も”残念なんだけど、もう時間がないのよ。
ほらほら優希ちゃんも、昼休みが終わっちゃうよ!不完全燃焼でむらむらしてても、トイレで鎮火して遅刻なんてことのないようにね〜。」
「するかっ!……はぁ、それじゃあ失礼しました先・生!」
後ろ手で乱暴にドアを閉めると、逃げるように保健室を後にする。

「女の子を楽しめ」だって?冗談じゃない!
そんなことをしたらきっと……俺の中の大事な何かが揺らいでしまう。
そうなることを想像しての恐怖か或いは未だ身体の奥に残る疼きのせいか、ブルリと身体を震わすと、俺は足早に教室へと戻るのだった。
485【お父さんは恋敵!?】:2011/03/03(木) 21:22:09.95 ID:j2vhVHix
今日のところはここまで。
エロも寸止め程度(それ未満?)で申し訳ありません。

不慣れな性描写で後半はグダってしまったorz
486魔法少女キューティエアリィ ◆yboXY7MR9E :2011/03/03(木) 21:32:38.36 ID:OjiF7Xa2
>>485
GJ!
487名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 03:04:50.84 ID:qQIlizip
GJっス!
488名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 06:21:46.69 ID:BJRbJPH4
GJ
489名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 06:44:52.80 ID:WkGdO5eq
充分エロいよ、GJ

ていうか、最近よく議論になってるのってエロ度の濃い薄いじゃなくね?
2のエロを際立たせるために積み上げた8の非エロはトータル10エロでしょ
490名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 07:20:03.18 ID:cA2HroC+
それがゼロだったのが問題なわけで
491名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 09:59:42.31 ID:z+7Fyx17
>490
久し振りに「ああ言えば上祐」って言葉を思い出したw
492名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 11:34:20.81 ID:c+O1WhXR
>490 ゼロの使い魔思い出した。
493名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 18:58:18.64 ID:AAlFZpsx
ゼロだの伝説?
494名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 20:09:14.99 ID:WkGdO5eq
>>490
そういう意味で荒れないように遠回しに言ったのにこの子ときたら!
罰として女にして三日三晩犯してやる!
495名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 20:25:31.37 ID:JlGUzgpu
待て。それはあまりに過酷
どうしてもと言うなら、代わりに俺が罰を受けよう
496名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 22:47:53.03 ID:5Zdwy6K8
いいや俺が受けよう
497名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 22:56:15.86 ID:7HCKsXoZ
いやいや、ここは私が
498名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 23:12:19.01 ID:LVdJW1MQ
どうぞどうぞ……と、言いたいところだが
残念、俺と交代だ
499名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 23:32:31.72 ID:+2o0Uptl
僕で良ければ引き受けます
500名無しさん@ピンキー:2011/03/04(金) 23:34:18.79 ID:gV375mqc
>>499
お前だけにそんな辛い事させられるかよ、まずは俺が先に引き受けた。
501名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 00:35:35.34 ID:pEfELqGf
みんなで罰を受ければいいんじゃね
502名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 00:36:41.89 ID:gqU02AR4
>>501
嫌だね、お仕置きされるのは僕ひとりで十分だ
503名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 13:29:41.81 ID:tfJ5aJnx
お前らのチームワークの良さに濡れそうだw
……ボク男の子なのに
504名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 18:18:10.91 ID:NHzYL9p4
おいおい何言ってるんだよ。
俺が罰を受けるポジションに決まっているだろ
505名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 18:31:40.48 ID:/8MYaian
罰を与えると言いつつ女体化して性器に奉仕させて感じる、
裏組織の似非ツンデレ女幹部にならなっても良いんだからね!
506名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:05:36.31 ID:OtbvSmwB
>>2の保管所
 強制女性化小説 投稿SS・イラスト保管庫 http://red.ribbon.to/~tseroparo2ch/
 『黒姫 心』 の続き


 女の子が二人、手をつなぎ歩いている。
 苔生した飛び石の上を軽やかに、弾むように。
 古びた庭園は、庭木も大小の庭石も、すべてが長い年月を経たもの独特の深みを漂わせている。
「まってぇ心くん、まって。ねえ、どこ? どこにいくの?」
「お山。お山のねえ、森です。ずうっと、ずっと奥のほう。環にいいもの見せてあげる」
「私たちだけで? 誰にもいわないで、二人だけでお庭を出たら、叱られちゃうかも」
「平気ですよぉ。だって、お山も森も、お庭だもん。それにヒミツなんだもん。環にだけ、
おしえてあげたいの。だから、ね? だからね、二人だけでいくの」
 どこまでも無邪気に、可愛らしい笑顔でこたえる、二人のうちの小柄な方の少女。
 もう一人は、その笑顔に見惚れて真っ赤になってしまう。
「……ヒミツ?」
「うん!」
 やっとしぼりだした声に無邪気過ぎる答えが重なり、畳み掛けるように言葉は続く。
「ねえ、いきましょう?」
「……はい」
 うっとりと見惚れたまま、彼女も微笑みでこたえた。


 二人は、幼い。
 特に小さい方の女の子は、少女というよりもむしろ幼女といった方が適切に思われる
ほど、態度も雰囲気も幼く、見た目にも『小さい』。
 この小柄な方の少女の名を、黒姫 心(くろひめ しん)という。
 もう一方の少女――彼女が大柄というわけではない、心が小さ過ぎるだけだ――の名は、
西ノ宮 環。
 心と環は生まれた時からの幼馴染だ。
 二人の家は、それぞれかなりの資産家であり、家柄も相当に古い。黒姫家と西ノ宮家の
付き合いは、確かな記録と認められるかぎりでも文禄のはじめ頃から続いている。

 心の肉体は間違いなく女性だが、精神の性別は男性として生まれた。少なくとも本人は
そのように考えており、「自分は男だ」と主張し続けている。
 そのためか常々、環を「お嫁さんにする」と口にして憚らない。
 環もまた、そんな心を受け入れているようだ。


 この日。
 環は、その祖父である西宮 成和とともに黒姫家を訪れていた。
 成和は、心の祖父である黒姫 監物の義理の兄にあたる。監物の妻・文は、成和の妹だ。
 のみならず、監物と成和は『義兄弟の契り』を結んだ親友でもある。
 現代においては任侠物か時代小説くらいでしか目にしないような関係も、土蔵に刀槍は
おろか大鎧が使用可能な状態で保存されている旧家の人間には、まだまだ『当たり前』な
ものらしい。
 西宮家は一族で商社やデパートを経営しており、黒姫家は西宮一族に次ぐ大株主だ。
 さらに監物は、成和の個人的な経営コンサルタント――の真似事をしているので、
成和が監物を訪ねることは珍しくないし、その際には環を伴うことも多かった。
 心と環とは平素からお互いの家を行き来していて、それぞれが一人で『お泊り』する
こともよくある間柄なのだ。

        *         *

「ねえ心くん。見せたいものって、どんなもの?」
「まだ、ないしょです」
 心と環は、しっかりと手をつないで歩いていく。黒姫家の裏庭を抜け、お山――裏山を
囲む森へと。
507名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:07:28.96 ID:OtbvSmwB
>>506

 黒姫家の庭はそこそこに広い純日本式庭園で、正門から入った表庭(前庭)と屋敷に
囲まれた中庭、屋敷の裏手に広がる裏庭の三つに大まかに分けられる。
 さらにこの庭全体を、お山(裏山)から続く森が取り囲んでいる。面積からみれば
庭そのものよりも、この森の方が遥かに広い。
 とはいえ、どれほど広かろうが内容は単なる照葉樹の森だ。
 最低限度の手入れはされているものの、基本的には《カミサン》の森――神様の住まう
《ヤシロ》を護る『鎮守の森』として、ほぼ手つかずの状態が保たれている。
 だから、幼い子供だけで遊ぶには少々危険な面が目立つ。
 そもそも子供が遊ぶためならば庭だけでも十分な広さであるから、外で遊ぶといえば
二人は基本的にこちらで過ごすことが多い。
 もしも森まで行く場合には、『姉や』達がお供に付くのが決まり事になっていた。
 これが安全管理の為であることは、もちろん言うまでもない。
 だがこの日、心は、環と二人だけのヒミツを持ちたいがために決まり事を破ったのだ。

         *         *

 ――夢。
 これは『心』の思い出――幼い頃の夢だ。
 この時のことは覚えて……いや、知っている。女の子に『なって』から比較的すぐに
『思い出した』、女の子の『心』としての記憶だ――と、おぼろげな意識の中で、
心はおもった。
 そう、黒姫 心という人間には、『男の子のこころを持った女の子』として生まれた
現実やその過去とは別の、もう一つの過去があり、現実があった。
 それは男性の黒姫 心として誕生し、生きてきたという過去。それが、ある日とつぜん
女の子になってしまったという現実だ。
 今、この世界にも、男だった時の友人たちは存在していたし、彼らは男の心が『いた』
ことを忘れてはいなかった。
 男の時の親友である嶋岡 清十郎や、その恋人の杉原 透子――彼らの存在が、
いま心のこころを辛うじて支えていると、そう言っても過言ではない。

 ――自分は、男だ――と。

 ――男として生を受けて、生きてきた。そうしてある日突然、女の子に『変わって』
しまっただけなのだ――と。

 そうやって己に言い聞かせながら、必死で男としてのこころを保っているのだ。

 だが、心が直面している現実は、女の子の方の『心』の世界が優勢だ。
 姉の恋も、男の時は妹であった愛も、心が女の子として生まれた世界を在るべき現実と
して捉えている。
 黒姫家と付き合いのあるいくつかの旧家の人々にとっても、やはり心は『少し変わった
女の子』なのだ。

         *         *

「……きれい」
「ね? すごい? すごいでしょう?」
508名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:08:38.61 ID:OtbvSmwB
>>507
 森の中、心と環が行き着いた場所には、鬼百合や山百合が咲き乱れていた。
 自然状態ではありえぬほど、一面に。
 むせかえるような甘い匂いが、あたりに立ちこめている。
「心くん……」
 ぎゅうっと、環は心に抱きついた。
「環、どうしたの?」
「……」
 環が微かに震えていることに気付き、心も抱き返す。
 しかし、環のほうが背が高いため、心がすがっているようにしか見えない。
「どうしたの? こわいの?」
「ごめんなさい。少しだけ……でも、でも、とってもきれい。うれしいの、おしえて
もらえて……でも」
「だいじょうぶ。こわくないからね」
「うん。心くんがいっしょだから、こわくない。もう平気」
「環とボクだけのヒミツですよ」
「はい…」

 心が覚えているのは――いや、知っていたのはここまでだ。しかし、夢は終わらない。
 女の子としての新たな『思い出』が、心のナカにツクラレテいく。

         *         *

 しばらく花々と戯れた後、二人は黒姫家の裏庭へ戻ろうと、もと来た道を歩き始めた。
 手には数輪の百合がある。

「――心様? 環様?」
 秘密の場所から少し離れたところで、声が掛かる。
「……みっちゃん」
 それは、心のよく知る人物だった。
 波木井 通子(はきい みちこ)。
 女の子として生まれた『心』のみならず、男の心にとっても彼女は馴染み深く、
そして同時に、とても懐かしい存在。
 通子は、男女どちらの世界においても、心が生まれた時からの『お世話役』だった。

 この頃の、即ち、まだ心が幼く、祖父も父母も生きていた頃の黒姫家には、
いつも二十人近い使用人が住み込みで働いていた。
 住み込みでない者も多少はいたが、若い女性の『姉や』達は一部の例外を除き、
ほとんどが住み込みだった。
 使用人はほぼ全員が女性で、数少ない例外が、祖父の秘書を兼ねていた執事の吉野と、
運転手の牧野だ。
 姉や達は若い女性ということもあってか、辞めたり他所へ移ったり、或いは逆に移って
きたりと、入れ替わりもそこそこに頻繁だったので、新しい姉やが心の知らぬ間に増えて
いることすら、さほど珍しくはなかった。
 さらにいえば、これは至極当たり前のことであるが、姉や達はそれぞれ担当する仕事が
決まっている。一例を挙げれば、心、恋、愛、黒姫家の子供たちには専属の『お付き』が
二・三人ずつ就いていた。
 『お嬢様・坊ちゃま』が幼い頃は子守として、成長してからは侍女として常に付き従う
――そういった『お付き』の使用人達にとっては、その担当するお嬢様・坊ちゃまこそが
主(あるじ)に他ならない。
 たとえ実際の雇用主は黒姫家の当主だとしても、最優先すべきは『お嬢様・坊ちゃま』
なのだ。

 大事な子供の面倒を看させるわけだから、この仕事に就くためには厳しい審査を受けて
合格せねばならない。
 もっとも重視される人となりはともかくとして、家柄つまり身元の確かさから、
受けてきた教育など、ありとあらゆる点を徹底的に調べ上げられるのだ。
509名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:10:09.81 ID:OtbvSmwB
>>508
 すべてにおいて問題なしとされた者が、この家の奥方――心たちの母――による面接を
受ける権利を得て、さらにこれを通った者だけが、最後に当主の承認をもって『お付き』となる。

 審査項目を重要度から見た場合、家柄は、かなりの上位に位置する。
 家柄などと言うと「何を時代錯誤な」と考える向きもあるかもしれないが、
要は身元の確かな人間が望ましいというだけのこと。が、ここで少し問題なのは、
黒姫家が由緒ある旧家だということなのだ。

 これまでにも少しだけ述べてきたが、黒姫家は古い家だ。
 かつては大身の旗本で、交代寄合に列し、『屋形号』を許されていた。
 これの意味するところは、名目上、大名に近い扱いを受けていたということ、
そして徳川幕府の治世が始まる時点で、すでに『旧家』だったということだ。
 そのために現在でも付き合いのある家は、黒姫家のように古い家が多くなるし、
かつての家臣であった家々も、今もって黒姫家を取り巻いている。
 この家臣だった家の中には、現在でもその事を誇りとし、古いしきたりを進んで守ろう
とする者達がいる。
 たとえば、嫁入り前の娘を行儀見習いと称して奉公に上がらせる――等が『それ』だ。
 そして、各々の一族の期待と誇りを背負った娘たちが望む役目こそ、
他ならぬこの『お付き』だ。
 彼女らが『お付き』になりたがるのには、一応、それなりに理由がある。
 黒姫家自体が古い家であるから、それに仕えていた家々も同様に古い家になるのは、
まあ一応、筋の通る理屈であろう。
 家臣であってもそれなりに高い位にあった家の子孫は、没落した場合を除けば、
その『それなり』の暮らし向きを保っていくし、なかにはかつてより栄えることもある。
 繁栄したにせよ没落したにせよ、彼らが『それなり』に古い家柄であることは
変わらないし、その子女ともなれば『それなり』の『お嬢様』でもあるということだ。
 きちんとした教育を受けた『お嬢様』が、『お嬢様・坊ちゃま』を世話する。
 まことに結構なこと――なのかもしれない。
 だが、世話する側の『お嬢様』達にも、それぞれのプライドがあるのだ。
 かつての主――『お殿様』である黒姫家の人々に仕え、お世話するのならばまだしも、
どこの馬の骨とも知れぬ者と共に働いたり、ましてや指示に従うなど以ての外だ。と、
そう考えたのが多数派だったということらしい。

 使用人とて職業である以上、そこには上司と部下の上下関係がある。黒姫家の場合は、
執事の吉野を筆頭とする、概ねピラミッド型をした単純な組織だ。
 吉野の家も代々黒姫家に仕えてきた家系であり、家臣内での身分の高低は、
御一新以前でいえば、高くも低くもない中程度だ。
 行儀見習いとして姉やになる『お嬢様』のなかには、吉野よりもかつて高い身分だった
家の子女もいる。彼女らも、現代の黒姫家で働く以上は、使用人の監督者である執事の、
吉野の指示に従う義務が生ずる。
 しかし、特例として、執事の監督を受けない仕事もある。
 それが『お付き』なのだ。
 『お付き』の姉やは、直接、黒姫家の家族にのみ従えばよい。
 だから身分の高い家臣の子孫ほど、この役目に就くことを望む。
 結果として、もともと高い採用基準をさらに厳しいものに吊り上げていた。
 故に『お付き』に選ばれた者の誇り高さと自負は、並大抵のものではない。
 『お付き』のうち、子守の専門家として、いわばプロの乳母として雇われた者を
とくに『お世話役』と呼ぶ。
 行儀見習いの姉やは、大体が長くても2年ほどで辞めてしまう。それは首尾良く希望の
職である『お付き』となった場合でも変わらない。
510名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:11:33.91 ID:OtbvSmwB
>>508
 彼女らは、主である『お嬢様・坊ちゃま』が赤ん坊のときから、奥方のサポートをする
かたちで仕え始め、基本的に主が成人するまではずっと傍にいる。
 黒姫家の長い歴史においては、主にその一生を捧げた『お世話役』も珍しくはない。

         *         *

「ごめんなさい」
 言い訳をせずに、心は素直に謝った。
「ごめんなさい」
 心の隣で、環も声をそろえて謝っていた。
 二人は手をつないだまま不安げに通子を見上げている。
 通子は叱ろうという様子も見せず、
「やはり、こちらにいらしたのですね」
 と、静かに微笑んだ。
「心様も、環様も、お二人ともお怪我などはありませんね?」
「はぁい」
 少し甘えたような、可愛らしい声で、返事をする心。
「はい」
 心に比べれば、幾分しっかりとした口調で、返事をする環。

 いつものことだ。
 通子は、滅多なことでは叱らない。
 心がよほどに『悪いこと』をしない限りは、声を高くすることさえないのだ。
 いざ叱るにしても、それは『叱る』というより『たしなめる』とか『諫める』、或いは
『注意する』という表現のほうが適切であった。
 きちんと筋道を立てて、『道義・道理』に基づき、何故『それ』をしてはいけないかを
分からせようとする。
 それが、通子という人物であった。

 心のほうも、叱られるような『悪いこと』は滅多にしない『良い子』であったから、
その結果、心と通子の間には、いつも笑みが絶えない――そういう関係が、自ずから
出来上がっていた。

 なかには、こういう通子のやり方を「甘い」という人間もいる。
 心の母だ。
 通子を選んだのは心の母であるから、もちろん彼女は、通子を誰よりも信頼している。
 けれど『やり方』というのは人それぞれに違うもの。
 ゆえに信頼していても甘いと感じるものは仕方が無い。
 だからといって、通子の『やり方』に口出しするようなことは無いのが、母の、通子に
対する信頼の証であった。
 第一、お世話役と言っても、心の母は、病弱な心にほとんど付きっ切りであったから、
心に対する『教育』の手綱は、つねに心の母がしっかりと握っていた。
 あくまで通子の役目は、心の母親の補佐なのだ。
 ことに、礼儀作法に関しては、心の母は誰よりも厳しかった。
 父や祖父ならば構いつけもせず、通子であれば大目にみてくれるような些細なことでも、
『お行儀の悪いこと』をしたら、母には叱られてしまう。
 幼い頃、心が、もっとも恐れていたのは他の誰でもなく、母であった。

 ただ、心に限っていえば、通子のやり方が性に合っていたのだろう。
 心は潔癖すぎるほど、『曲がったことが大嫌い』な人間に育っていったのだから。

 何より、黒姫家とそれを取り巻く旧家の人間達には共通の『規範』が存在していたから、
それを『道義・道理』の基礎として、心を教育すればよかったのだ。
 その『規範』とは、《カミサン》を祀る『教義』のことである。

 黒姫家は、代々、正体のよくわからぬ『神様』である《カミサン》を祀ってきた。
511名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:13:44.86 ID:OtbvSmwB
>>510
 黒姫家に仕えた家臣たちも、当然として主に習い、《カミサン》を信仰してきたし、
大昔から付き合いのあった家々も、密かに、この信仰を共有してきた。
 この『土着信仰』の『教主』とも言えるのが、黒姫家の《御子》である。

 《御子》とは《カミサン》を祀り、祭祀を取り仕切る『お役目』だ。
 さらに御子は、その名の示す通り、《カミサン》の《子》であり、現世における化身で
あるともされている。

 この世で唯一、《御子》のみが、《カミサン》に対して『お願い』することを許される。
 《御子》と《カミサン》を結ぶものは、『親子の情愛』なのだ――と言われている。

 しかも、黒姫の一族以外の人間は、《御子》による『仲立ち』無しには、《カミサン》
への信仰自体が許されない。
 ゆえに、黒姫家が祀ってきたのは《カミサン》であるのだが、それを取り巻く旧家の
人々が信奉してきた存在は、直接にはむしろ《御子》のほうなのだ。

 いうなれば『生き神』である。

 そうして、心は《御子》となるべくして生を受けた。男として生まれた世界においても、
女として生まれた世界においても、この点は変わっていない。

 いずれ《御子》となる者には、それに相応しい心得というものがある。
 『お役目』を継ぎ、《御子》となった暁には、すべての『信奉者』に対し、ごく一部の
特別な者たちを除き、できるだけ平等に接しなくてはならぬからだ。
 この『平等』は、一般的な意味での平等ではない。
 あくまでも、《カミサン》と《御子》の下における『平等』なのである。

 《親》である《カミサン》の庇護のもと、ただ、おのれ一人のみを絶対の存在として、
あとのすべては『平等』に『下』として扱う。
 これが――《御子》たる者の心得――と、されていた。

         *         *

 通子は一人ではなく、若い女性を伴っていた。
 心には『お世話役』である通子のほかに、あと二人の『お付き』がいるが、この女性は、
そのどちらでもない。
 けれど心は、彼女の顔に、何となく見覚えがあった。
 夢の中の、女の子の『心』も、彼女の顔に見覚えがあるものの名前は知らないようだ。
「だあれ?」
「ご挨拶が遅れたこと、どうかお許しください。わたくしは内田と申します。先日より、
黒姫の御家の、お世話になっております」
「うちださん? ごめんなさい。お顔は知ってるの。でも、お名前は……」
 しょんぼりと、心は本当に申し訳なさそうに、内田と名乗った女性を見上げている。
「お気になさらないで下さい。お嬢様方とこうしてお話させていただくのは、初めてで
ございますから」
 心を見つめて、内田は優しく微笑む。
 その頬にわずかながら赤みがさし、瞳も潤んでいるように見えるのは気のせいであろうか?
 通子は黙ったまま、この場の様子をさり気なく、だが注意深く見守っている。

「はじめまして、西ノ宮 環です」
 心の隣で、環も遅れて挨拶をする。遅れたというよりは、二人の会話が落ち着くまで
待っていたのだろう。
 きちんとした振る舞いは、幼いながらも、まさにお嬢様の鑑といった感じだ。
「これはご丁寧に恐れ入ります。はじめまして、内田と申します」
 通子が見守る中、環を交えつつ、心と千重の会話は続く。
512名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:18:19.75 ID:OtbvSmwB
>>511

 《親》である《カミサン》の庇護のもと、ただ、おのれ一人のみを絶対の存在として、
あとのすべては『平等』に『下』として扱う。
 これが――《御子》たる者の心得――と、されていた。

         *         *

 通子は一人ではなく、若い女性を伴っていた。
 心には『お世話役』である通子のほかに、あと二人の『お付き』がいるが、この女性は、
そのどちらでもない。
 けれど心は、彼女の顔に、何となく見覚えがあった。
 夢の中の、女の子の『心』も、彼女の顔に見覚えがあるものの名前は知らないようだ。
「だあれ?」
「ご挨拶が遅れたこと、どうかお許しください。わたくしは内田と申します。先日より、
黒姫の御家の、お世話になっております」
「うちださん? ごめんなさい。お顔は知ってるの。でも、お名前は……」
 しょんぼりと、心は本当に申し訳なさそうに、内田と名乗った女性を見上げている。
「お気になさらないで下さい。お嬢様方とこうしてお話させていただくのは、初めてで
ございますから」
 心を見つめて、内田は優しく微笑む。
 その頬にわずかながら赤みがさし、瞳も潤んでいるように見えるのは気のせいであろうか?
 通子は黙ったまま、この場の様子をさり気なく、だが注意深く見守っている。

「はじめまして、西ノ宮 環です」
 心の隣で、環も遅れて挨拶をする。遅れたというよりは、二人の会話が落ち着くまで
待っていたのだろう。
 きちんとした振る舞いは、幼いながらも、まさにお嬢様の鑑といった感じだ。
「これはご丁寧に恐れ入ります。はじめまして、内田と申します」
 通子が見守る中、環を交えつつ、心と千重の会話は続く。

「お名前は? うちださんのお名前は、なんていうの?」
 言葉足らずも甚だしいが、心は、氏名の『名』のほうを訊いているのだ。
「千重と申します」
「ちえさん……ちーちゃんですね。ちーちゃん、よろしくね」
 心は早速いつも通りに、姉やに愛称を押し付けた。いちいち相手の許可を求めたりはしない。
 本当の意味で、まだまだ子供であった頃の心は、己のもって生まれた立場等に疑問を
抱くことも無く、子供らしい無邪気さを抑えることもなく、その発露として無神経とも
いえる態度をとっていた。

「でも、どうしてちえさんは、みちこさんと一緒にいらしたの?」
 姉や達の忙しさを、多少は理解している環は、疑問に思いたずねる。
 彼女の疑問はもっともな事で、『お世話役』として心を探していた通子ならばともかく、
こんな場所をふらついていられるほど姉や達は暇ではない。
 仮に、心と環を探す手伝いをしていたというならば、通子と別れて、手分けして探した
ほうが効率が良いはず。わざわざ一緒に行動する理由が、今一つ見えてこない。

「奥方様より、お二人をお連れするようにと命じられました」
「おば様が?」
「はい。お二人をお探しする通子さんを手伝うように、と。その際、通子さんから離れぬ
ようにとも仰られました。……わたくしには、理由までは分かりかねます」
「それで、みちこさんと一緒に、わたくしたちをさがしてらしたの?」
「はい。大殿様と西ノ宮の大旦那様は、お出かけになられるそうで、お嬢様方をご一緒に
お連れなさりたいと仰られまして――」
 使用人といえど、他家の大人を相手にしていることから、環はきちんとした言葉遣いを
している。
513名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:19:57.21 ID:OtbvSmwB
>>512
 心と同い年でありながら、環の態度は、旧家の令嬢として恥ずかしくないものだ。
 西ノ宮家は、黒姫家と同じく幕藩体制においては大身の旗本であり、いわばかつての
同僚にあたる。それ以前から両家には付き合いがあって、姻戚関係も結んでいた。

「お祖父さまとお出かけ? 何しにいくの?」
 『お出かけ』と聞いて、心は気になって仕方が無いようだ。二人の会話に割り込んで、
その上、千重の衣服の裾をくいくいと引っ張って自分に注意を向けさせようとする。
 一緒にいる環の、洗練された態度とはまるで違う。
 心の母――奥方の目に触れたら、きっと叱られてしまうだろう。
 子供らしいといえばまことに子供らしいが、一つ間違えれば『はしたない』とも取られ
かねない姿である。

 それなのに――。
 仔猫のように気まぐれなのに、少しも『はしたなく』見えないのは、

{どうして?}

 なのだろうか。
 先ほどから、その姿にずっと見惚れている千重は、もはやなかば夢見心地だ。
 まだ、如何なる穢れも知らぬ無垢な肌は、剥きたてのゆで卵のようにつるんとして、
真っ白で、きめが細かい。
 触れればきっと、すべすべ、ぷるぷるした、極上の感触を味わえるはず。
 やわらかく艶やかな髪は、光の差し加減によって輝きを変え、『金色(こんじき)』にも
見える。
 ぱっちりとして人一倍大きいくせに黒目がちという、いささか矛盾した特徴をそなえる
琥珀色の瞳も、やはり、髪と同じく『金色』と表現できようか。
 薄桃色の唇は、大き過ぎず小さ過ぎず、厚くもなく薄くもなく、ちょうど良い大きさと
厚みをもって、これまた絶妙な位置に可愛らしく鎮座している。

{奥方様に、とてもよく似ていらっしゃる――だからかしら?}

 譬え世界最高の芸術家の手になる彫刻であっても、ここまでは辿り着けまい。
 そう確信できるほどの、あまりにも整い過ぎた美貌を、目の前の少女はそなえており、
そこには彼女の母親の面影が色濃く表れている。
 ただ単純に可愛らしいとか美しいというだけでなく、上品で優雅な貴婦人である母親と
似ているため、そのイメージが重なるのではないか――と、千重は考えたのだ。

 千重は、この家の奥方、つまりは心の母親に心酔している。
 彼女はまだ黒姫家にきて日が浅く、客間女中の見習いを始めたばかりだ。
 千重の家――内田家は、黒姫家で代々『用人』を務めてきた二本木の一族。
 それも本家にごく近い、新しい分家である。
 用人は、殿様の身辺にて日常生活一般の管理をし、家政をとりしきる役目であるから、
現代に当てはめて考えると、執事である吉野と似たような仕事をしていたと言えよう。
 こんにちでは、二本木家とその一族はいくつかの事業を経営しており、外見のうえでは、
とうの昔に主家から独立した、ひとかどの旧家である。
 そればかりか、いまや単純な財力でいえば、二本木家は黒姫家をしのぐほど。
 よって、そんな一族の娘である千重は、紛れも無いお嬢様だといえる。
 当然、彼女も行儀見習いにあがるに際して『お付き』となることを希望していた。
 しかし、千重は、黒姫家に来た当初から面接までの期間において、奥方にすっかりと
惚れ込んでしまった。
 もともと顔見知りではあったし、美しさに『憧れ』も抱いていた相手であったのだが、
その人柄に触れるうち、単なる『憧れ』が明確な『目標』へと変化していったのだ。
 だから、奥方から直接指示をいただける役目を志望することした。

 黒姫家には何かと来客が多い。
514名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:21:41.95 ID:OtbvSmwB
>>513
 いまの奥方は、自らが客人と直に接することを好んでいるから、接客を役目としている
客間女中は、直接、奥方の指示・監督を受けられる。
 また、家族の口に入るものに関しても、幾つかは手ずからつくりあげるのが常なので、
台所女中も奥方と接する機会が多い。
 むろん、奥方付の侍女が、もっとも傍にいられるのだが、そちらにはすでに長年つとめ
たベテランがおり、そうそうとって代われるようなものではない。
 ゆえに千重は客間女中を志望し、それは拍子抜けするほど呆気なく、すんなりと叶った。

         *         *

「お食事と伺っております」
 心に見惚れてしまい、答えることが出来なくなっていた千重に代わって、通子が簡潔に
答えた。
「ほんと? いきましょう、環」
「はい」
「……あ、お供いたします!」
 心と環がトコトコ歩きだしたことで、ようやく我に返った千重は、二人を先導しようと
歩きだす。数歩すすんだところで、ふいに彼女の手に何かが触れた。
「…心様?」
 心がその小さな両手でしっかりと、なかばぶら下がるように、或いはすがるように、
千重の手を握っている。
「うふふ、ちーちゃん」
 にこにこと満面の笑みで、心は千重を見上げている。
 赤ん坊のように小さくやわらかな手が、きゅっと千重の指をつかみしめている。
 少し高めの体温がしっとりと伝わってきて、その、えもいわれぬここち良さに、千重は
つかの間、またしても、こころ奪われそうになってしまう。
 ぐっと堪え、通子に視線を送り、

{よろしいのでしょうか?}

 と、目顔で確認する。
 新参者の自分が、お世話役を差し置いて、次の代の『御子』であり『跡取り娘』でも
ある心と、かように気安く触れ合っても良いものなのか、伺いを立てたのだ。
 対して通子は、ただ、にこやかに肯いた。

         *         *

「ちーちゃんに、おねがいがあります」
「はい、なんなりとお申し付けください」
「これを――このお花、ボクのおへやに活けてください」
 そう言って、手にした百合の花を、手を握ったまま千重に渡す。
 茎がつぶれて折れてしまうのではないか、と思われるような無造作な渡し方。だが、
不思議なことに、百合の花はまったくの無傷だ。
「承りました」
 千重は答えて、両手で恭しく花を受けとり、はじめに心が渡してきた方とは逆の手に
持ち替えた。
「……それから、それから、もう一つおねがいがあるの」
 急に声が小さくなり、うつむいて、心はもじもじし始める。
「はい。それは、どのような…?」
 よほどに無茶な『お願い』でなければ、可能な限り叶えるのが使用人のつとめ。
 それに千重自身が、

{何でも、叶えて差し上げたい}

 と、思い始めてもいるのだった。

「あのね」
 心は瞳を潤ませて、ほっぺを朱に染めながら手招きする。
 千重いがいには聞かれぬように、小さな声で話したいらしい。
515名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:23:55.61 ID:OtbvSmwB
>>514
「はい…?」
 誘われるまま、千重は屈んで、心の口元に耳を寄せた。
「あのね、ここにボクたちがいたこと、ないしょにしてください。母さまにはないしょに
してください。ボクと環が、二人だけで森にきたこと、ひみつにしてほしいの」
 やっとこれだけ言うと、あとはただ、じっと千重を見つめている。
 心の瞳はうるうるとして、今にも涙がこぼれだしてしまいそうだ。
 みればいつの間にか、心の傍らには環がいて、こちらも千重を見上げている。

{どうしましょう! どうしたら、いいのかしら……?}

 『お願い』されたものの、これはなかなか難しい。

 何といっても、千重は奥方のもとで直接に指示を仰ぐ身。今こうして心と環を探しに
来たことからして、奥方から二人を連れてくるよう命じられたためなのだ。
 それに、お世話役たる通子を目の前にして、見て見ぬふりなぞできよう筈もない。
 考えてみれば、いったい何故、通子を差し置いて自分にこのことを『お願い』してきた
のだろう――。千重は、どう答えたものかと窮してしまう。

 固まってしまった千重の肩に、そっと、手をかけるものがいる。
 通子だ。
「あ…その」
「心様と環様の、お望みどおりにしてあげてください。――ね? 大丈夫ですから」
「……。はい」
 通子の自信に満ちた眼差しに、千重は落ち着きを取り戻す。
 不安げな表情で見つめている心と環に向き直り、
「お任せください。わたくしは、決して、どなたにも申しません。絶対に秘密にいたします」
 この一言で、
「ありがとう。ちーちゃん」
「ありがとうございます」
 心も、環も、笑顔に戻る。
 二人して、「よかったねえ」などと言い、手を握り合って喜んでいるのだから、
まったく他愛のないものだ。

「では、千重さんはお約束どおり、奥方様に何も申し上げずにいてください。わたくしも
お約束します。すべて、わたくしが責任を持ちますから」
 千重にしか聞こえぬ声で、しかし、きっぱりと通子は言った。
「はい」
 千重は答えながら、

{さすが…。奥方様の選ばれた方}

 己の『先輩』のやりように、ただ素直に感心していた。

 心が、千重だけに『ないしょ』にしてと『お願い』した理由は単純だ。 通子は、わざわざお願いせずとも『分かって』くれている――と、信頼しているからに
他ならない。
 通子は心のお世話役だ。だから心がお願いすれば、大体のことなら聞き届けてくれるし、
いざとなったら『命ず』れば、かなり無茶なことでも強制できる。
 となれば、この場の『ひみつ』を守る為に『お願い』せねばならない相手は、千重のみ
ということになるわけで……。

 実際は、今日の『このこと』は、通子から奥方へ、仔細洩らさず報告されるだろう。
 そのうえで、すべて分かったうえで『無かったこと』にしてしまえる――そういう強い
結びつきが、お互いへの信頼とそれに応える能力と自負が、通子と奥方の間には存在して
いるのである。

 そもそも通子は、奥方の実家である瀬丸家に代々仕えてきた、波木井家の人間だ。
516名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:26:03.41 ID:OtbvSmwB
>>515
 瀬丸家は、大昔に黒姫家から分かれた家であり、やはりかつては大身の旗本だった。
 いまの奥方――心の母親は、何人もの許婚候補の中から選ばれた存在であり、尚且つ、
当代の『御子』が『お役目』を継ぐ契機ともなった女性だ。
 彼女がまだ黒姫家に嫁ぐ前から、通子は、その傍に仕えていた。
 通子のほうが年下であるから、彼女にとっては何となく『妹』のような存在でもあり、
黒姫家に嫁ぐに際して、通子をまず自分の侍女として伴ったのだ。
 どうやら彼女は、はじめから次代の御子の『お世話役』をさせるために、通子を選び、
連れてきたふしがある。
 その頃はまだ学生であった通子は、黒姫家から高校・大学へと通って卒業し、さらに、
『乳母』としての勉強をするために、英国・欧州へと留学もした。
 それらの費用はすべて、当然に、黒姫家の負担によった。
 奥方からの、通子に対する信頼の厚さと期待の大きさ、その何よりの『表れ』だといえよう。

 さて、奥方が来客の接待を好んでいることは、さきにも少し触れた。
 この日も、西ノ宮 成和氏がその孫・環を伴って訪ねてきたため、彼女ははりきって、
義父・監物とともに、その接待に臨んだ。
 このようなとき、かつて長年、自分の侍女として傍らに置き、いまも心のお世話役と
して近くにいる通子に補佐をたのむのは『よくあること』であった。
 接待の場に、心や子供達を同席させておけば、常に自分の目で見守ることができるし、
そういった席での『行儀作法』を身につけさせる良い機会にもなる。
 だから、いつもは、心も一緒にさせていた。心のところに遊びにきた環も同様だ。

 しかし、この日は珍しく、心が、「環と二人で、外に行きたい」と言い出した。
 生まれたときから病弱であった心も、最近は少しずつではあるものの、だんだんと
しっかりしはじめているし、甘えん坊ではあっても周りを困らすようなことはしない子で
あったから、奥方は心の願いをきいて、外に出させた。
 そして、通子を除いた『お付き』の二人を、供に付けたのだが……。

 心は、「鬼ごっこがしたい」といって、まず、環を鬼にした。
 いざ鬼ごっこが始まるや、さっさと環に見つかって、そのまま、二人だけでまんまと
庭を抜け出し、お山へ赴いたというわけであった。

         *         *

 心は千重の手を握り、反対の手を環とつなぐ。心を真ん中に、三人が横並びで歩く形に
なった。その後ろから、それとなく周囲に気を配りつつ、通子が続く。
 四人は、子供たちのペースでゆっくりと歩いている。
 広い森の、だいぶ奥まで来ていたために、到着にはまだ暫く時間がかかりそうだ。

 心は、まだ馴染みの薄い千重に対して興味があるらしく、いろいろと話かけている。
 そのどれもが実にもう、他愛のないことばかり。「冷し汁の具は何が好きか」とか、
「お魚とお肉はどちらが好きか」などなど、食べ物のことばかりなのはきっと、これから
祖父とお出かけするお食事が楽しみだからに違いないのだ。

 すっと、音も立てず、通子が三人を背にかばうように歩みでた。
「何者です」
 静かに、行く手に向かって誰何する。
「ほほう。気づいていたか。さすがに……だが、何者とは、ずいぶん乱暴な口の利き方を
するんだな? そんなことで《御子》のお世話とやらが務まるのか?」
「こそこそと姿を隠して、あとを尾行けまわすような方にとるべき礼儀はありません」
 返ってきた軽口に対して、通子はきっぱりと言い切った。
「ふんっ。口の減らぬ……。まあいい。ならば、こちらが礼儀を通してやろう」
 通子が睨み付ける先に、男が現れた。
 一見すると真面目そうな、サラリーマンらしきスーツ姿をしている。
517名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:26:54.28 ID:b9y3qL/d
ん?これって外部サイトからの転載なの?
518名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:27:29.40 ID:OtbvSmwB
>>516
「お初にお目にかかる。故あって今は名乗れませんが。《御子》よ、お迎えに参りました」
 その場に跪き、心に向かって頭を垂れる。
「何を言うのです。心様を、どうなさるおつもりです」
「いま申し上げた通りだ。これより《御子》には、我らとともにおいで頂く。我らが
『教団』に、な……」
 ざわざわと、辺りに気配が湧き上がる。
 男を囲むように、スーツ姿の集団が、周囲の木影から姿を見せた。

         *         *

 夢を見ている心は、

(……『教団』? ああ、そうか、そうか)

 そういえば、そんな人たちがいたような――と、古い記憶に思い至る。
 男であったときの心も、『教団』と名乗る連中に『誘拐』されかかったことがあったのだ。
 それも、一度や二度ではなかった。

 『教団』は、ある日とつぜん現れた。
 心は、彼らのことをよく知らないが、『教団』の本部は米大陸にあるらしかった。
 遠い異国からやってきた、その『教団』は、この地域に大昔からあった『土着信仰』に
目をつけ、その『教主』たる黒姫の『御子』を狙ってきた。
 この地域の実質的な支配者層である、黒姫家とその取り巻きの旧家たちが邪魔と考えた
『教団』は、これを排除するのではなく、自らの内に取り込もうとしたらしい。
 《御子》を手に入れてしまえば、黒姫もその他の旧家も、『教団』に従わざるをえなく
なる。
 当時、《御子》は心の父と母であったが、同時に、次代の《御子》である心も狙われた。
 しかし、その目論見が成功することはなく、いつの間にか『教団』は姿を消した。

 いま心がみている夢の内容は、どうやら、男の心の世界に現れたのと同一のものらしい
『教団』が、女の子の『心』の世界にも現れていた――ということなのだろう。

 男の子のときには、いつも、父が、守ってくれた。

 女の子のときにも、やはり、父が、守ってくれるのだろうか?

 心は、だんだん『わくわく』しはじめていた。
 このまま、この夢を見続けていれば、逢えるかもしれないのだ。
 大好きな、大好きな、父に。
 それも、心がいちばん好きだった、誰よりもいちばん男らしく、いちばん格好よく、
いちばん優しく、世界でいちばん強い――あの頃の『父さま』に逢えるかもしれないのだ。

 今まで、この夢を見ていた心は、それほど熱心にこれを見ていたわけではない。
 例えるなら、つけ放しのTVを見るとはなしに眺めていたようなもの。
 しかし今度はこれまでとは違い、むしろ積極的に、夢の中の女の子の『心』へと意識を
溶け込ませていく。

         *         *

「おまえ達、《御子》にご挨拶申し上げろ」
 はじめに現れた男の言葉に、後から現れた男達は全員、その場に跪いて頭を垂れた。
 合わせて七つの頭が、心に向かって下げられている。
 皆、黒っぽい地味なスーツ姿だ。よくよく見れば、彼らはそれぞれになかなか良い品を
身に着けているらしいのだが、これだけ人数が揃ってしまうと、逆にぱっとしないようだ。
 まじめそうなサラリーマンの集団といった印象にしかならない。

「……しかし、なんと……なんという、なんという愛らしい御姿であることか!」
 この集団のリーダーであるらしい、はじめに現れた男が、溜め息とともに立ち上がり、
笑みを浮かべ両手を広げた芝居がかったポーズで、心を見つめる。
519名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:32:03.56 ID:OtbvSmwB
>>517
推敲しなおしたものを再投下してます。
以前に別サイトへ投下したものは、
なかったことにしてくれると有難いです。

目障りなら消えます。
520名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:33:48.31 ID:OtbvSmwB
>>518
「見ろ! あの御姿を。噂以上に無垢で、神々しい。流石は、かのご高名な『魔王』の
『落し仔』であらせられる。やはり、この御方こそ、我らが『聖人』としてお迎えするに
ふさわしい」
 その、あまりといえばあまりに大仰な仕草に、心は驚き、傍らの環にしがみつく。
 それを庇うように、環は、心を抱きかえす。
 環は気丈にも、男たちに挑むような視線を投げかけていた。

「もう一度お尋ねします。心様に何をなさるおつもりですか?」
 通子は、静かな声で、先ほどと同じ意味の質問を繰り返す。
「我らと共に『教団』へおいで頂く」
 リーダーらしき男の答えは、変わらない。
「心様は――黒姫の《御子》は、あなた方とはまるで関わりの無い御方です。なにゆえ、
あなた方の『教団』とやらに、心様の赴かれる道理があると申されるのでしょうか? 
このまま立ち去るというならば、無礼な振る舞いは不問にします。さあ、いますぐ、
ここから立ち去りなさい」
「それはできん。我らは誓ったのだ。必ず、《御子》を『教団』にお連れ申し上げると。
この我らの行いが、御子に対する無礼であることも、恐らくは決して許されぬ『罪』で
あろうことも、すべて承知の上。ゆえに、どうあってもおいで頂く」
 男の声は徐々に低くなり、恫喝の色を帯びていくかに思えた。
「――だが、これだけは分かってもらいたい。我らには、決して《御子》に危害を加える
つもりなどは無いのだ。《御子》は丁重にお迎えする。我らにできる最上の崇敬をもって、
お迎えすることを約束しよう。もっとも、こんな形でお迎えにあがった我らを、信じろと
いうのは無理なことかもしれんな……」
 男の声からは力が抜けて、寂しげな笑みさえ浮かべている。
 しかし、そんな、どことはなしに含みのある男の態度も、
「そこまでお分かりならば、なぜこのようなことをなさるのです」
 通子はまるで意に介さぬつもりらしい。
 自覚しているなら「早く失せろ」といわんばかりの冷たい声を返すのみだ。
「必要だからだ。今の我らには、どうしても必要なのだ。本部から遠く離れた東の果ての、
この国の『支部』には、教主様に比肩するほどのカリスマをもつ象徴が、新たな『聖人』
が必要なのだ。となれば、黒姫の《御子》をおいて他に『聖人』たりうる方はおられまい。
かの果てしない『魔王』は、我らが偉大なる神においても窮極の根源であり、始祖にても
あらせられる。その『落し仔』たる《御子》は、いわば我らが神の親族――いや、兄弟も
同然。その《御子》に『教団』の『聖人』として『支部』を導いていただくことに、何の
不自然もあるまい?」
「なんという勝手な……。そのように身勝手な理由で、心様を煩わすなど言語道断です。
第一、《御子》のお導きを賜りたいと申されるならば、なぜ、わたくしたちのように
『輪』に加えて頂こうとなさらないのですか。そうなさろうともしないばかりか、反対に、
《御子》を自分達のために担ぎ出そうなどと……。あなた方は、ただ、《御子》の御威光
を利用せんとしているだけです」
「否定はせんよ。まさにその通りなのだ。我らは、この国で『教団』の――教主様の教え
を広めるために、戦う『力』を必要としている。そのために、人を集める象徴が欲しい。
その象徴とはもちろん、我らの教義において、『神聖な』御方でなくてはならん」

         *         *

 男の話からすると、彼らの『教団』は、いわゆる多神教であるらしい。
 彼らの崇める神とは、創造主ではなく、その子か孫か―― 子孫にあたる存在のようだ。
 世界中に数多ある神話のなかでも、創造主を主神としないというのは、さほど珍しい話
でもないらしい。
 多神教ならば、そうなる可能性も自然と高くなるのだろう。
 なにせ、多神教には『神様』がたくさんいるのだ。
521名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:35:29.75 ID:OtbvSmwB
>>520
 『親』より『力』をもつようになる『神様』が存在しても、おかしくはない。
 それに主神として扱われるかどうかは、崇める側の事情にもよるから、単純に『力』の
有る無しや強弱で決まるわけでもない。

 『教団』は、自分達の教義にある創造主を、黒姫家の祀る《カミサン》と同一視して、
《御子》を自分達の組織に組み込むつもりのようだ。
 《御子》を、自分達の神や教主と近しい神聖なものとして祀り上げ、黒姫家とその取り
巻きの旧家たちごと吸収しようという魂胆だろう。
 侵略する側が、される側の神話・宗教を、都合の良いかたちに読み替え、組み換えて
取り込む――使い古されてきたやり方だ。であるからこそ、有効なことが証明されている
ともいえる。
 この目的のために、『教団』の人間達は、《カミサン》と《御子》についても、
それなりに調べてきているようだ。
 例えば、彼らは《カミサン》をさして『魔王』といった。
 この『魔王』という呼び方は、黒姫家に伝わる伝承においても、《カミサン》を表して
使われることがある。
 そのほとんどは、伝承のなかで、他の神様が《カミサン》を呼ぶ場合だ。
 黒姫の《カミサン》の教義も、多神教なのだ。

 伝承によれば、『神様』は、ありとあらゆるところに、数多く存在している。

 海の底に、豊かな平野に、湿った洞穴に、山に、空に、深い井戸の底に。

 この世界にも、ここではない世界にも、世界ではない何処かにも――。

 神様がたくさんいるのと同じように、『世界』もまたたくさんある。

 力をもつ神様もいれば、そうでない神様もいる。

 『人気』のある神様もいる。誰からも信奉されることのない神様もいる。

 そして《カミサン》は創造主……親のようなものであり、すべての源だ。

 しかし、《カミサン》は源ではあっても、積極的に『何か』を生み出そうとするような、
生産的・建設的で『親』らしい存在ではない。
 ただ何となく、いつの間にか『すべて』を生んでいた――あらゆるものは、勝手にその
うちから湧いてきたものにすぎない――という。

 だが、たった一つだけ、《カミサン》が生もうとして生みだした存在がいる。

 その存在こそ《御子》である。

 ――黒姫の伝承とは、極めて大雑把に言えば、このような内容からはじまるものだ。

         *         *

「ちがうもん」
 これまでずっと黙って、男達と通子の様子を見ていた心が、はじめて声をだした。
「ボク、御子じゃないもん。《御子》は、父さまです」
 心の声を聞いて、リーダーの男は目を細める。
「そうでありましたな。確かに、今は、貴女様のお父上が《御子》であらせられますな。
しかし、いずれは貴女様が《御子》となられる。そのことに間違いはございますまい?」
 男の優しげな態度に、どうしていいものか戸惑いながらも、こっくりと心は肯いた。
522名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:36:42.49 ID:OtbvSmwB
>>521
「ならば、問題などございません。いいえ、我らにとってはむしろ貴女様こそが、まこと
理想の『聖人』なのです。ですから是非とも、貴女様をお連れ申し上げさせて頂きます」
 男たちが四人の方へと、取り囲むように近寄ってくる。
 その足取りは非常にじりじりとしていて遅く、彼ら同士の間を心たち四人に抜けられて
しまうことのないように、また大きく迂回されてかわされることもないように、注意深く
慎重だ。

「千重さん。お二人をしばらく、お任せしてよろしいですね?」
 通子の声が、これまで黙っていた千重にかけられる。
 千重は、男達が現れた直後から、心と環を抱きしめて、ずっと庇っていたのだ。
「お任せください」
 力強くこたえて、千重は笑顔を見せた。
 心にじゃれつかれて戸惑っていた女性と同じ人物とは思えぬほど、今の千重は落ち着い
て見える。
「では、お任せします。心様、環様、千重さんと少しだけお待ちください。あの方達に、
お引取りをお願いしてまいります」

(みっちゃん、『あれ』使うのかな?)

 女の子の『心』の内に同化して、夢を見ている心には、通子がこれから始めるであろう
『行為』に、おおかたの見当がついた。

         *         *

「覚悟がおありだと、さきほど、そう申されましたね?」
 通子は、男達の方へ向かって踏み出していく。
「ならば遠慮はしません」
 続けて二回、間髪を入れずに、短く鈍い風切り音が響いた。
 ――と、男が二人、自らの足を押さえ倒れこんでいる。
 獣のうなりのような低い悲鳴が、木々に吸い込まれるように、消えていく。
「物騒なものを…持っているな。さすがに」
 リーダーの男も、これには動揺したらしい。
「わたくしとて『黒姫』の『郎党』の端くれ、甘くはありません」
 果たして、彼女の手には、心の考えていたとおりの『得物』があった。

 片手に収まる程度の握りと、そこから伸びるU字もしくはV字型の部品。U字の二つの
先端をゴム製のチューブがつないでいる。
 『パチンコ』と呼ばれる道具だ。
 但し、玩具のパチンコとは少々違う。
 スポーツシューティング――狩猟・競技用のスリングショット(ゴム銃)であり、
威力のほうも用途に見合ってそれなりに強力だ。
 威力が強いということは、その構造上、ゴムチューブを引いて弾を放つにも結構な力が
必要になるということだ。 連続して弾を放つのに適した構造をしているとは言い難いし、狙いをつけるのも、
狙った所へ弾を飛ばすのも、そう簡単なことではない。

 簡単で扱いやすい護身具――とは、呼べぬ代物だ。

 しかし、通子は事も無げに、これを使いこなす。
 その腕前は凄まじく、男であったときの心の記憶によれば、実際の狩猟に出ると、
野鳥や野兎など小型の獲物を、いとも簡単に捕らえてしまったものだ。

 現代の『日本』という国において、ほとんどの人間にとって『狩猟』は縁遠いものかも
しれない。
 しかし、黒姫家とその取り巻きの旧家の人間たちにとっては、それなりに馴染みのある
『遊び』であった。
523名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:40:14.15 ID:OtbvSmwB
>>522
 心の父も祖父も、時折、この『遊び』を楽しんでいた。
 なにしろ、お山や森――私有地を猟場にして、あとは適当な得物と獲物を用意すれば、
それだけで行える。とても手軽で、丁度よい暇潰しになったのだ。

         *         *

 鈍い音が響く。
 その度に一人、また一人と、男達は倒れていった。
 ある者は膝を、ある者は太腿を、脛を――男達は皆、一撃で身動きを封じられている。
 数分もたたぬうちに、男達のうち六人が地面に這いつくばり、ただ一人残ったリーダー
の男は、木々の後ろへと身を隠しつつ、通子の様子を窺う状態になっていた。

 通子の腕前は、心の記憶にある姿を数段上回る、もはや『神技』と呼べる域まで達して
いるようだ。

「さすがに見事なものだ。だが」
 追い詰められている状況にもかかわらず、リーダーの男は落ち着いた声色で、通子に
言葉をかけてきた。
「何故、殺さない? 一度で動きを封じる正確な射撃と、その武器の威力――君にならば
できたはずだ。『黒姫』の『やり方』とはそんなに甘いものなのか?」
「この場で、あなた方にお引取り頂くだけでなく、今後、心様に――御子に対する無礼な
振る舞いを、もう起こさないようにして頂かねばなりませんから」
「命までは取らずにおいてやるからさっさと逃げて帰れ、二度と来るな。仲間にも伝えろ。
忘れるな――というわけか」
「そのように受け取って頂いて結構です。あなたも、お調べになったのなら、ご存知なの
かもしれませんが――わたくし共にとって、《御子》を煩わせることこそ、もっとも忌む
べき行為なのです。わたくしたち自身が引き起こした意図的なものか、そうでない不始末
かにはかかわり無く、少しでも煩わせるようなことがあってはならないのです。ですから、
二度とこのようなことが起こらないよう、あなた方にも理解して頂かなくては」
「ならば尚更、これでは甘かったのではないか? ん……見ろ」
 膝を打ち抜かれうずくまっていた男の一人が、何事もなかったかのように立ち上がる。
 さらに、最初に通子の攻撃を受けた二人の姿が消えていた。
「いつの間に」
 さして慌てた様子も無く、通子がつぶやいた。

「いぃあーっ!」
 千重の声だ。
 姿を消していた二人の男が、心と環、そしてこれを守る千重に迫っている。
 二人の男も、やはり何事も無かったかのように、傷ついたはずのその足で立っていた。
 千重の手には、いつの間に用意したものか、手ごろな棒切れが握られており、さきほど
の声はどうやら、この棒切れをもって男へと打ち込むために発した気合であったらしい。
 心を捕らえようと飛び掛った男は、千重に、鼻面をしたたか打ち据えられたものとみえ、
両の手で顔を覆って退いている。
 長さがおおよそ三尺ほどの、細身の枝でつくったらしい即席の短杖を、ひたりと正眼に
構え、心と環とを後ろに庇う千重の姿は落ち着き払っている。

「ほう。あちらもなかなかやるようだ」
「彼女も黒姫の郎党です。甘くみてもらっては、困ります」
 通子は、リーダーの男に向かい新たな一撃を放つ。
 一瞬はやく動いていた男は、再び樹の陰へと身を隠した。
「いつまで、もつかな?」
 なぜか溜息と共に、リーダーの男は言った。

 顔を打たれた男に続き、もう一人の男が、猛然と千重に飛び掛る。
 迎え撃つかたちで左足を踏み込んだ千重の短杖が、うなりをあげ、男の顔めがけて打ち
込まれた。
 拳を握って両腕を顔の前に構え、男はこれを防御する。
 仲間のように顔を、視覚を潰されて「役立たず」になることを警戒しているのだろう、
何度も腕を打たれながらも、男はじりじりと前進する。
524名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:42:31.83 ID:OtbvSmwB
>>523
 細身の枝は、普通の棒とは少し異なって粘り強くよくしなり、杖というよりも固めの鞭
による打撃に近いようだ。
 繰り返される打撃によって、男の衣服の袖部分はところどころ裂け、蚯蚓腫れができている。
 手の届く間合いまでいかねば手出しの仕様が無い男は、それでも構わず進む。しかし、
「ふんっ」
 せっかく詰めた間合いも、千重の押し込むような蹴りで、一瞬にして無駄となる。
 通子の攻撃から立ち直った男が心を狙い、新たに千重を襲う方へと回ってきたのは、
ちょうどこの時だった。

 千重に顔を打たれて「役立たず」となった男は、いまだ回復できぬものと見え、千重と
通子にはそれぞれ三人の男が相手となっている。

 リーダーの男は、はじめから通子のほうへかかっているのだが、どうにもあまり積極的
に攻撃に参加するつもりがないらしく、樹の陰に身を隠したまま、他の男達に指示をする
だけだ。
 リーダーを除いて通子にかかっている二人も、彼女の攻撃によって碌に身動きがとれず、
やはり身を隠して様子を窺うだけになっている。

 千重にかかっている三人は、同時に襲い掛かるなどして、どうにか千重を崩そうとする
のだが、杖と蹴りの連携に阻まれてうまく近寄れないでいる。
 そのうえ、二人で千重にかかって、もう一人が心をさらおうとすると、通子からの絶妙
な援護射撃にあって、これも身動きを封じられてしまう。

「手詰まりか……おい、射手の相手は私がする。お前達は《御子》に集中しろ。いけ!」
 リーダーの男は、ようやくに、動く気になったらしい。
 部下に命ずると、樹の陰から出て、通子の前に姿をさらす。
「お相手しよう」
 ひと息で、通子に肉迫する。
 一発。
 撃ってすぐに外れることを察知した通子は、次弾を準備しつつ、リーダーの男の動きを
追う。
 再び樹の陰に隠れたが、また隙をついて仕掛けてくるつもりであろうことは、分かる。
 そして、その『隙』を通子につくらせるのは――心だ。

 三方から一度に迫ってくる男達に対し、千重は短杖で応戦する。
 彼女の後ろには、数本の木を背負って心と環の姿がある。
 若い樹木が、偶然にも密集して線状に生えており、これを衝立にして背後の守りとして
いるのだ。
 千重の後ろを回りこみ、心と環に迫ろうとする者は、先ほどから通子の援護射撃を受け、
迂闊に手出しできなくなっていた。 だが、この援護をするたびに、通子自身には隙が生じ、相対するリーダーの男に攻め込
まれる羽目になっている。
 今のところ、リーダーの男との接触による怪我などは無い。

 千重の杖さばきにも、ほんの少しだが疲れが見えてきた。
 男達の詰める間合いが、徐々にではあるが狭まってきている。
 びちぃっ――と鈍い音がして、一人の男の手に、千重の杖が受け止められた。
 好機とみたか、二人の男が千重に迫る。
 一人は、これまでと同じく蹴りによって弾き飛ばされた。
 もう一人が、ついに、千重の肩を掴む。
 並々ならぬ技量を示したとはいえ、女一人の力では男数人に、しかも得体の知れぬ異様
に頑丈な者どもに力ずくで圧し掛かられれば無事には済むまいと、そう思われた。

 クスクスと、千重は少女のように可愛らしく笑って、
525名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:44:50.13 ID:OtbvSmwB
>>524
「使う時まで明かさないからこそ、『手の内』なのです」
 肩を掴んだ男の動きが止まっており、杖を掴んだ男も同じように固まっている。
 千重はすでに、杖を手放していた。
 代わりに彼女の手に握られているのは、冷たい刃だ。
 それが、肩を掴んだ男の腹と、杖を掴んだ男の首とに、深々と突き刺さっている。
 男を蹴倒して引き抜きつつ、素早く退いて間合いをとり、油断なく構えなおす。
 10cmほどの刀身は、二等辺三角形に近い刺突に向いた形状だ。
 刀身と柄が一体化したナイフには、深めの血抜き溝が切られており、刺した後に抜けな
くなることを防ぐようなつくりになっている。
 柄には指を入れて固定するリング状の部分があり、滑り止めと指の保護を兼ねていた。

「通子さん。急所です。それで止まります」
 倒れたまま起き上がらない男達を一瞥して、千重は叫んだ。
 男達は、起き上がってはこないものの身動きはしており、死んだわけではないらしい。
「なるほど」
 言葉と同時に通子は、千重の手近にいた二人の男――片方は、先ほど千重の短杖で顔を
打たれ回復していない男。もう一方は、蹴り飛ばされて千重の様子を窺っていた男――の、
それぞれのコメカミと鼻面とに撃ち放った。
 命中。
 男達が、もんどりうって倒れる。
 こやつらも、この一撃を受け絶命こそしていないが、やはりもう身動きは取れぬらしい。
 まったくもって得体が知れない連中だ。
 普通であれば命を落としかねない傷を受けても、簡単には死なない身体のようだ。
 とはいえ、全く影響が無いわけではなく、頭や目鼻、咽喉、腹など急所に類する箇所に
損傷を受ければ、すぐには回復できず行動もできなくなるらしい。
 無闇矢鱈と生命力の強い身体をしている癖に、動きや行動そのものは、リーダーを除け
ば素人同然だ。
 ただ集団で、馬鹿のように真っ直ぐ向かってくるだけというのが、不気味でもあった。

 ここで、心は妙なことに気づいた。

(血が……流れて、ない)

 千重に刺された男達からも、通子に打たれた男達からも、一切、血が流れてはいないのだ。

(夢、だから…?)

 なのだろうか?

         *         *

「――心様ぁ!」
 悲鳴のような、千重の叫び声。

 一瞬の油断だった。

 はじめ七人だった男達も、すでに四人は倒れている。 残り三人のうち、リーダーの男は通子と、一人は千重と相対している。
 そして最後の一人が、いま、心と環に迫っていた。

 心と環は、お互いを庇うようにしっかりと抱き合い、男を睨みつけている。
 これまでは通子からの援護射撃と、千重の奮戦もあって、どうにか守られてきた二人で
あったが、いまは通子も千重も、目前の相手に阻まれて駆けつけることができずにいる。

「怖がらないでください。どうか、どうか」
 男は、おずおずした態度で、
526名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:45:58.61 ID:OtbvSmwB
>>525
「傷つけたりはいたしません。助祭どのが先ほど申し上げたとおり、我々は貴女様を……
お、お迎えに参ったのです。どうか、お気をお静めください」
 心に対して手を出しかねている。
 この男は、リーダーや他の男達に比べ年も若いようで、これまで積極的に動こうとして
いなかったがゆえに、通子や千重の攻撃を受けずにすんできたらしい。
 心と環を刺激せぬように、ゆっくりと、男は歩み寄ってくる。
「ご心配には及びません。これよりは、わたくしどもが――『教団』が、貴女様をお守り
申し上げます」
 男の手が、心を捕まえようと伸ばされた。

       *      *

 男が飛んでいる。
 心と環の前には、少年が立っていた。
 両手を無造作に下げて、片足を振り上げ、前に突き出して。
 心を捕まえようとする男を蹴り飛ばした、そのままの体勢で。

「なっ!?」
「いつの間に!?」
「ウソ…?」
 当の少年と、通子を除き、その場にいた全ての人間が呆気にとられている。

 突然現れたとしか思えなかった。
 一応、通子の目には、少年が滑り込んで男を蹴り飛ばした姿は見えていた。
 だが、滑り込んでくる以前は何処にいたのか、通子にも分からない。
 ましてや『教団』の男達には、瞬間移動でもしてきたとしか映らなかったに違いない。
 ドスンという音とともに、男が墜落する。
 男はたっぷり数秒間、空中遊泳を楽しんだことになる。
 悠然と足を下ろし、少年は、心の方を振り向く。
「迎えにきたよ」
 声変わりなど、まだまだずっと先のことであろう澄んだ声が、優しく心の耳に届いた。
 少年の体格は一見して大柄だが、顔立ちの方は少年というには幼いようで、まだ男の子
という言葉がしっくりくる感じだ。
 ひょっとすると、この夢の中の、女の子の『心』とさほど変わらぬ年齢なのかもしれない。
 男の子は、
「片付けるから、少しだけ待っていてね」
 心の頭を優しく一撫ですると、爽やかに微笑む。
「うん」
 心も微笑んで頷いた。

         *         *

 それはまさしく、化け物だった。

 夢の中、絶体絶命と思われた『心』を――女の子として生まれた『心』の、幼いころの
危機を救った少年。
 彼は、冷たい視線を、『教団』の男達に向けている。
 先ほど心に向けられた優しげで暖かい微笑みと、いまのこの表情とが、同じ人間の顔に
あらわれたものとは到底信じ難い。
 それほどに違う『顔』だ。
527名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:47:04.31 ID:OtbvSmwB
>>526
 彼の体格は、年齢の低い子供とすれば大柄。一方で、顔貌はそれなりに幼くも見える。
 だが、落ち着き払った雰囲気には子供らしさが微塵もなく、はっきりいって年齢不詳だ。
 顔かたちに残る幼さが、どんなに多く見積もっても、この少年の年齢は7〜8歳程度まで
であろうと物語っているのに。大柄にみえるとはいっても、所詮は小学校低学年生くらい
までの範疇において目立って背が高いといえる程度でしかないのに。
 それでも男の子の精神的な動きの無さは、『異様なもの』としか思われないのだ。

 『教団』の男達のうち、残っているのはあと二人。
「黒姫の兵隊なのか? しかし子供とは……」
 千重と対峙していた男は、あからさまにうろたえている。
 一方、リーダーの男は、突如あらわれた少年を、黙って睨み据えていた。

 千重は呆然と、通子は静かに、少年と男達の様子を窺っている。
 通子の表情からは、先ほどまで漂っていた緊張感が消え失せていた。彼女はどうやら、
少年が何者なのかを知っており、心にとって危険な存在ではないことも合わせて確信して
いるようだ。

「……」
 少年が、無言のまま真正面から踏み込み、千重と対峙していた男の眼前に迫った。
 ほんの二,三歩で10m近い距離を移動している。
 超低空で『飛んだ』ようにすら見えた。

 ドン――と重い音があたりに響き、男が吹き飛ぶ。
 地面を弾みながら転がっていき、木に叩きつけられ、止まる。
 もう、ぴくりとも動かない。
 おそらくは、この男も蹴り飛ばされたのであろうが……。
 どこをどうされたものか、周囲の者には、まるでわからなかった。

 物凄い速度で、ただ真っ直ぐに飛んでいき、正面から、ただ、ふっとばす。
 技もなにもあったものではない。
 単純な速さと力が起こした結果は、人という範疇を軽く飛び越えているようにみえた。
 人間のような姿をした、人間以上の能力を備えた『何か』。
 だから彼は、やはり、化け物なのかもしれなかった。

 リーダーの男は、油断無く身構え、
「黒姫を甘くみるな、か……。成る程、これは確かに甘くはない」
 苦々しげな表情で呟く。
 残るは、この男ひとりのみとなった。

 パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン――。

 乾いた音がする。
 緊迫した空気を台無しにして、かるく間抜けに響くのは、場違いな拍手であった。

「はははっ! ふははははっ! はっはっはっはっ! はーっはっはっはっはっは――」

 つづいて大笑。

「はっはっはっはっは――でかした!! よくやった! 流石は私の見込んだ者だ」

 空気を震わすその声は、『上』から聞こえてきた。
528名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:48:03.09 ID:OtbvSmwB
>>527
 皆の視線が、はるか頭上へと引き上げられる。

「……父ぉさまぁ?」
 戸惑い気味に、『心』は小さな声で呼びかける。

「おおーう! しーんたぁーん! パぁーパだよーん」

 地響きがした。
 ちょうど、この場にいる全員の中心にあたる場所に、『それ』は落ちてきた。

「心たーん、パパ、お迎えにきたぞぉーう」
 直立不動――腕組みをし、すらり立った体勢で、その人は心に呼びかける。
 高い樹の上から落下してきたというのに、衝撃などまるで感じていない様子だ。

 その姿を、言い表すとしたら――。

 『いい男』だ。

 他に表しようがない。

 背が高く、衣服のうえからでも一見して分かる長い手足。
 つくりものでもこうはいかないというほど均整のとれた、素晴らしい骨格だ。
 鍛え上げられた筋肉が、全身を適度な厚みで鎧っている。
 その肉体には、下品で粗野なゴツさは微塵も無く、どこまでも洗練された、しなやかな
力強さと逞しさのみが溢れている。
 涼しげな目元に、高く整った鼻筋。
 瞳の色は、心と同じく琥珀のような――黄金だ。
 美麗すぎる顔貌は、化粧でもすれば女性といっても通用しそうなほどだが、口髭と顎鬚
を生やしていることで、男らしさもじゅうぶん感じられる。

 創造主が御手でつくりたもうた、天上の美と威容をそなえる存在がそこにいた。

 男の名は、黒姫 桜。

 黒姫 心の父にして、その一代前の《御子》である。
 つまり、この夢のなかの時点における、当代の《御子》ということになる。

 桜は、まっすぐに心を目指し、悠々と歩いていく。
 『教団』の男達には、気を払う素振りすら無い。

「う、うう……まさか、まさか、何故だ。なぜ」
 何事かぶつぶつと呟きつつ、リーダーの男は、桜に手を出すことも動くこともできずに、
悠々と歩む姿を見送っている。
 その表情からは、ある強い感情が読み取れた。
 すなわち、恐怖。そして、それを遥かに上回る、強烈な『感動』。

 リーダーの男にとって、これらの感情――これに近いものは、今までにも味わった事が
あるものだった。
 彼ら『教団』の教主を前にしたときにも、確かに、この種のいわく言い表し難い、魂を
直に揺さぶられるような、『感動』としか言いようのない精神の揺らぎを味わったのだ。
 しかし、桜から感じているそれは、教主に感じたものとは比較にならない。

 かくん――と、男の膝がぬけた。

 両膝をついたまま左右の手を組み奉げ、男は無意識のうちに祈拝している。
 視線をあげることができず、《御子》の――桜の歩む足元をちらりと見て、すぐに目を
そらし伏せてしまう。
529名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:48:56.77 ID:OtbvSmwB
>>528
 ありとあらゆるもののなかで、もっとも尊貴な存在に対し、彼の精神と五体は自ずから、
とるべき礼をとっているのだ。
 彼が『敬虔な』人物であるということの、その何よりの証明だろう。
 これまで彼が信じてきたものは『教団』の教義であり教主であったが、それは即ち、
彼が《神》の実在を信じているということだ。
 彼はいま、まぎれもない《神》の一柱を、目の当たりにしたことを悟ったのである。
 理屈ではない。
 魂で、そのように確信『させられた』のであった。

         *        *

 桜はひょいと、心を抱き上げた。
「おうおう心たん、ひさしぶりだねぇ。元気かなぁ?」
「はあい」
 久しぶりどころか、『心』が母とともに桜を見送ったのは今朝のこと。
 大げさにも程がある物言いだ。
 髭面――という言葉ほど「むさ苦しい」わけではないが、確かに髭は生えている――で、
心に頬擦りをしてくる。
「父さまぁ。おひげー」
 心は嫌がるようすは見せず、くすぐったそうな声をあげる。
「ん〜ちゅっ」
 きゃっきゃっと騒ぐ心に、桜は口づけをした。
 唇と唇で、ごくかるく、触れるだけのキスをした。
「……父さま、お酒くさぁい」
「うん? そうかぁ? お酒くさいかぁ……よーし、これならどうだぁ」
 何が「これなら」なのかさっぱり分からないが、桜は心のほっぺにキスをはじめる。
「やぁ! いやいやぁ……父さま、いやぁ! いやぁん!」
 桜の腕のなかで心は身をよじり悲鳴をあげるが、本気で嫌がって抵抗しているわけでは
なく、単にくすぐったいので困っているだけだ。
 騒いだためか心のほっぺは薔薇色に染まり、瞳までも潤みはじめている。
 嬌声をあげて身をくねらせる心からは、幼子とは思われぬ――この世のものとも思えぬ
ような、妖しい色気すら匂い立っている。
 そのことに気づかぬのは当の本人たち――黒姫親子だけなのである。

 我が子がかわゆくてたまらず、溺愛してしまう父親と。
 おのれを無条件に受け入れ、愛情をそそいでくれる父親が大好きな子と。
 そこには、誰がみても「親ばか」「子ばか」に過ぎる――立派な『大ばか親子』の姿が
あった。

         *        *

 心は、恥ずかしさのあまり頭を抱えたくなった。
 耳をふさぎ、目を瞑って、叫びだしたい衝動すらこみあげている。
 もっとも、夢をみている状態にあっては、そんなことができようはずもないのだが。

 『あの人』は、何一つ変わっていなかった。

 夢の中のこととはいえ、そして現実ではすでに死んでいて、もう今さら変わりようが
ないとはいえ、どこまでも『こういう』人だったのだ。

 心の父――桜という人は。

 そうしてまた、かつての自分も――幼かった頃のおのれも、ただただ素直に父を慕い、
憧れて……愛していた。

 本当は今このときでも、ココロのなかでは以前と変わりなく父を愛しているのだ。
 ただ、いまとなっては――ある程度の分別がつく年齢になってからは、どうしても、
『恥ずかしさ』が先にたってしまう。
 それに、ただ恥ずかしいばかりではない。
530名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:51:29.74 ID:OtbvSmwB
>>529
 ココロの底から愛し、憧れている父だからこそ、その父を「超えたい」とおもう。
 だから……。
 甘えては、いけないのだ。

「あなたの息子は、あなたのように強くなりました」

「だから、もう大丈夫です。心配しないでください」

 胸をはって、そう言えるようになりたいから――なりたかったから。

 いつまでも、幼子のように、甘えていてはいけなかったのだ。

         *         *

「おかえりなさいませ、御館様」
 『大ばか親子』の『感動の対面』が落ち着くのを見計らって、通子は、主を出迎えた。
 このような点までそつなく対応するのが、彼女の『憎い』ところだ。
「うむ。ご苦労だった。みな、怪我はないか?」
「おこころづかい、ありがたく存じます。西ノ宮の環お嬢さまは、ご無事でございます。
こちらの千重さんにも怪我はありません。わたくしは御覧のとおりでございます」
「そうか、そうか――。よくやってくれたな。ありがとう」
「おじさま」
「おお、環ちゃん。大丈夫だったかな? もう心配ないからね」
 環の頭を『なでなで』しつつ、猫撫で声をだす桜。
 桜の言動には、威厳も何もあったものではないが、この場にいる黒姫家側の人間たちは、
彼がいるだけですっかり安心しきっている。
 先ほどまでのような緊迫した雰囲気も、不安な気持ちも、すべてが吹き飛んでいた。

「……ですが御館様、何ゆえ、こちらに?」
「うん? ああ、そのことなあ……ほれ、あの子が」
 言いつつ、桜の目線は、自分にさきがけてこの場に駆けつけた例の男の子を示す。
「はあ……」
 心も環も、千重までもがつられて、男の子をみる。
「あの子がなあ、わたしと義兄(あに)が飲んでいるところへきてな、心が危ないという
のだ。それで案内させた。すると見よ! これ、この通りだ」
「まあ!」
 控えめながら驚いたようすで、通子も、男の子のほうを見た。
 男の子は、相変わらず、冷たい視線を『教団』の男達に、特に無傷なままのリーダーの
男に向けて身じろぎもしていない。
「見よ。まったくたいしたものだ。あの落ち着きようはどうだ? ……ふふん。わたしの
見立てに間違いはなかったなあ」
「仰せのとおりでございます」
 通子は、みょうに機嫌の良い主に、あわせるように賛同する。
「うむ! そうだ。ああでなくては――わたしの選んだ、心の『テ』なのだからな!」
 はっはっは――と、ふたたび大笑しはじめた桜であったが、

(あの子が……僕の、女の子の僕の……『心』の『テ』だって?!)

 それを聞いた心は、のんびりと夢をみているどころではなくなった。

         *         *

 『テ』は『支』と書く。
 黒姫家と、その周りを取り巻く旧家たち――《カミサン》を信奉する者たちに、昔から
伝わる『制度』とそれに『選ばれた者』たちを、こう呼ぶ。

 『テ』は、親や周囲の人間たち公認の『友』である。
 それは、単なる幼馴染や幼友達とは異なる存在といえた。
531名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:55:48.14 ID:OtbvSmwB
>>530
 乳兄弟がもっとも近いかもしれない。だが、同じ乳母に育てられた者同士でなくとも、
乳母の子でなくとも『テ』にはなれるので、乳兄弟よりずっと融通の利く制度といえる。

 黒姫家は、代々武家であった。もと家臣がほとんどである旧家も、大半は同様だ。
 武家の者にふさわしい教育を施すためには、幼い頃から競い合う相手が必須となる。
 当然に、その相手とは、信頼のおける者でなくてはならない。
 信頼できる一族の、一家の、優秀な子でなくてはならない。
 時には兄・姉のように、時には弟・妹のように、時には無二の友として――。
 『テ』は、生涯における特別な『友』・『義兄弟』となるべくして選ばれる。
 一例をあげれば、心の祖父・監物にとって、環の祖父・成和は、もともとこの『テ』で
あった。
 ちなみに、『テ』に選び任命することを、『テ』を『立てる』という。

 さて――。
 黒姫家は、かつての『殿様』の家であり、また同時に《御子》の家である。
 その黒姫家の嗣子の『テ』になるということは、将来、『殿様』の『腹心』となること
が約束されたようなものだ。
 ほとんどの場合、黒姫家の当主は《御子》でもあるから、『殿様』の『腹心』であると
いうことは、《神》の寵愛を受けることとも同義だ。
 ゆえに、黒姫家の《御子》になる子供の『テ』を立てるには、さまざまな事情が絡む。
 旧家同士の、とくに元家臣団内部での、権力の均衡を保つことも考えねばならない。
 しかし結局のところ、そのときの《御子》の意向で、どうとでもなってしまうのが、
『信仰』で結ばれた共同体のばかばかしいところでもあった。

 《御子》には、誰も逆らえない。
 《御子》の意思を覆せるのは、《御子》だけである。
 もしも黒姫家の当主と、《御子》が違う人物であるときは、《御子》の立場が上となる。
 黒姫家は武家であったから、幕藩体制の時代では、当主には男性しかなれなかったが、
《御子》には性別など無関係だ。
 兄弟姉妹のうち、姉や妹が《御子》となる場合などもあったわけである。
 そういった場合、あくまで表向きでは当主が立てられるが、実際の支配者は《御子》で
あった。
 話が少しそれたが、とにかく、心の『テ』を選ぶ場合であれば、この当時に《御子》で
ある桜の決定には誰も逆らえないわけだ。
 だから心の『テ』にかんして言えば、桜が自身で選んだ決定を覆すか、もしくは将来、
心が《御子》となってから、桜の立てた『テ』をお役御免にしないかぎりは、一度『テ』
に選ばれた者は一生『テ』でありつづけるということになる。

 しかしながら、いま、心が動揺している理由は、そんなところにあるわけではない。

 心が、女の子として生まれたほうの自分に、『テ』が存在したことに驚いたわけの一つ
は、男として生まれたときの自分には『テ』がいなかったことによる。
 心には、桜が立てた『テ』は一人もいなかったのだ。

「心の『テ』にふさわしいものがいない」

 いつも、これが、桜のいう『理由』であった。
 心がおもうに、これは桜なりの、心への気遣いの表れでもあったようだ。
 『テ』が存在することで、確かに、黒姫家の子供にありがちな『孤独』は味わわずに
済むのだろうし、また『取り巻き』がいることは、ある種の『安全対策』にもなる。
 その一方で、つねに『テ』が離れず周囲をとりかこむ状態は、とてもとても『窮屈』だ。
 桜自身が、幼い頃から、この『窮屈』さを味わってきたがゆえ、せめて我が子には、
この『窮屈』さを味わわせたくなかった――に違いない。
 それが『テ』を立てないというかたちで表れたのだと、心はそのように考えていた。

 さらに桜は、心が男であったときの世界において、心が高校生となり、おのれでめぐり
あい得た友である清十郎を紹介した折、それはそれは喜んでくれたものだった。
532名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 22:56:46.12 ID:OtbvSmwB
>>531
 男子たるもの、おのれが選んだ生きざまによって、腹をわって付き合えるまことの友を、
いずれは得ることができるもの。そうでなくてはならぬ――桜は、そう信じていた。
 また、男の価値はその友で決まる――とも。
 だから、一目で好ましいとおもえるような人物――清十郎を、心が友人として紹介して
きたことに、桜はひじょうな喜びを感じたらしかった。

 それなのに――。

 心が、女の子として生まれた世界では、桜によって『テ』が立てられている。
 いったい、これはどうしたわけによるものなのか。
 男の子と女の子とでは事情が違う。とでもいうのだろうか。
 そういえば、桜は、男の心には『テ』を立てなかったが、女の子の恋や愛にはそれぞれ
『テ』を立てていた。
 しかし、それはたまたま、桜の子供たち――心、恋、愛と同年代の、近しい旧家の子供
たちには男の子がほとんどいなかったためだと、心はこれまで考えていた。
 じっさい、心と同じまたは近い世代において、主だった旧家に、男の子は少なかった。

 男の子には男の子。女の子には女の子。ふつうは同性の『テ』が立てられる。
 げんに、恋と愛にも、それぞれ女の子の『テ』が数人ずつ立てられていた。

 にもかかわらず、桜が、女の子の『心』のために立てた『テ』は異性――男の子だ。

 異性の『テ』には、同性の『テ』とはまた違った意味合いがある。
 じつは桜の妻も、かつて桜の『テ』のうちの一人であった。
 つまり、異性の『テ』は、婚約者候補でもあるということだ。

 心が桜の言葉に驚いたもう一つのわけは、このことにあった。

(この子が、父さまの選んだ許婚……)

 女の子として生まれた自分には、敬愛する父の選んだ許婚候補がいる。
 たとえ今はまだ候補に過ぎなくとも、許婚の一人には変わりない。
 父が選んだ男の子は、まず間違いなく、『心』にとって特別な存在であるはず。

 また、心を溺愛する父の選んだ者が、凡庸な人物であるとは考えにくい。
 家柄・血統は当然として、おそらく、いろいろな意味で見所ある人間なのであろう。

 父は、強いやつが好きだ。
 それもとくに、分かりやすい強さを好む。
 そのことを踏まえてみれば、先ほど『教団』の男達を蹴散らしたときの、例の男の子の
異常なほどの素早さ、力強さも、父が彼を気に入っている理由の一つなのかもしれない。

         *         *

 夢のなかで、女の子の『心』に意識を溶け込ませている心は、桜の腕に抱かれながら、
『心』の目を通して、例の男の子を見ている。

(父さまに、似てる……かも)

 彼は何となく、桜に似た面差しをしている。
 とすると、黒姫家にごく近い血筋にある家の子供なのかもしれない。

 血のつながりの濃い親類といえば、心には、まず分家である瀬丸家が思い浮かぶ。
 瀬丸は母の実家だ。
 しかし、瀬丸の家系の顔立ちは、むしろ心に似ている。心は母親似なのである。
 よって顔立ちからみるに、あの男の子は、瀬丸家の子ではあるまいとおもわれた。

 西ノ宮家はどうだろうか。
533名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:02:55.01 ID:OtbvSmwB
>>532
 古くから婚姻関係を結んできたこともあり、顔立ちなどには近いものがある。
 しかし、男の子と環のようすをみるに、二人が兄妹やもしくはそれに近い間柄で
あるようにもおもえない。
 もしもそうであるなら、環から「兄さま」の一言くらいでてもよさそうなものだが、
まったくその気配が無い。

 桜のいった「義兄(あに)と飲んで」いたという言葉が、男の子の正体を突き止める
手がかりになりそうだ。
 桜には実の兄はない。姉が一人いるだけだ。
 よってこの義兄には、二通りが考えられる。
 一つは、姉の夫。
 もう一つは、妻の姉の夫。桜の妻、つまり心の母には兄はおらず姉達しかいないので、
その夫たちのうちの誰かということになる。

 父方か母方か。
 どちらにせよ、あの男の子は、伯母の息子であるようだ。

 しかし、このように下手な推理の真似事などしなくとも、すでに心は男の子の名前だけ
ならば直感的におもい当たっていた。
 あの子は、『彼』ではないだろうか――と。

         *         *

「まもなく昼餉の時刻であろう? 義兄にな、良いハタとマナガツオをもらったのだよ。
もう届いているだろうから、すぐ帰って一緒に食おう」
 心を『なでなで』しつつ、桜はいった。
 ハタもマナガツオも、心の好物である。
 心を抱いて、環の手を引き、いまにも屋敷に帰ってしまいそうな桜をみて、
「御館様。あの者たちは、いかがなされます?」
 さすがの通子も慌てたらしく、急いで伺いを立ててきた。
「捨てておけばよいではないか」
 どうやら桜は『教団』のことなど、どうでもいいと考えているようだ。
 このまま無視して、放置するつもりらしい。
「おそれながら……それでは、この先、禍根を残してしまうやもしれません。今後二度と、
かようなことを起こさせぬように処理なされるべきとおもわれるのですが……」
「かまわんさ。好きにさせておけばよいではないか。どのみち、こちらが何をしようが、
彼らがやってきたいとおもえば再びやってくるだろうし、もうやめようとおもえば二度と
来ないはずだ。そういうものだろう、違うかな?」
「……仰せのとおりでございます。わたくしが浅はかでした」
「いやいや、君の心配はもっともだ。きっと君が正しいのだとおもう。だがな、わたしは
放っておきたい。面倒事は大嫌いだからな」
 言ってから、はははと笑う。 
これは何も大物ぶって格好をつけているわけでもなければ、そのことに照れているわけでもなく、
本当に面倒なのだ。
 桜にとっては、いまは何おいても、心といっしょに食事するほうが重要なのであって、
あとは他の何事も邪魔なだけ――面倒なだけなのだ。
 桜はそういう人間なのである。

「聞こえているな? 『教団』の――確か、助祭殿だったかな? もうまもなく、ここに
わたしを追って兵どもがやってくるはずだ。兵どもにはこれ以上、こちらからの手出しは
ひかえさせよう。あとは帰るなり、兵どもに挑むなり、君らの好きにするといい」
 桜が現れてからというもの、跪いて拝したままになっている『教団』のリーダーに、
桜ははじめて声をかけた。
534名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:05:33.48 ID:OtbvSmwB
>>533
 その言葉も、相手であるリーダーの男が答えることなどまったく考えておらず、自分の
おもうことを一方的に告げるものでしかない。
「む。来たようだ」
 桜の言葉どおり、ぞろぞろとやってくる黒服の男達の姿が見えた。
 言葉で表せば、『教団』の男達と同じように『黒服の男達』となるのだが、見た目には
だいぶ違う連中だ。
 外見上は、『教団』の男達のほうがずっとまともに見える。
 はっきりいえば、『ヤ○ザ者』としかおもえぬような集団だ。

「御館様……! 遅くなりまして…も、申し訳なきことでございます」
「ああ、よい。もう済んだ」
 黒服達はずらりと整列し、一人の謝る声に合わせるように全員恐縮の態で頭を下げるが、
桜はいたって気楽な調子だ。
「彼らが帰るのに難儀するようなら、手伝ってあげなさい。怪我人が多いからな」
「はあ……」
 目線で示しつつ桜が言うのに、黒服たちは何とも複雑な表情だ。
 まあ、当たり前であろう。
 「心が危ないかもしれん」とかなんとか言って飛び出した桜を追い、駆けつけてみれば、
今度は見るからに怪しい、たぶん心を脅かした当人であろう連中を助けてやれと言われたのだ。
 訳が分からないし、納得もできないというのが正直なところだろう。
 それでも桜の言葉は、彼等にとって絶対である。さっそく数人が『教団』の男達を助け
起こしにかかる。

「さあ帰ろう。心たん、パパとお昼ご飯たべような。――おーい『龍鬼』、おいで」
「はい」
 ずっと『教団』の男達を見張り続けていた、例の男の子にも、桜は声をかけた。
 それは、心に対するような、どうしても愛情が先にでてしまうような甘い声ではなく、
あたたかみがありやさしげでありながらも、冷静さと厳しさを失わない、男の声だった。
 通子や、黒姫家に仕える人間たちに接するときとも、もちろん違う。
 それは確かに、『父なるもの』の声だった。

         *         *

(やっぱり……この子、龍鬼だった)

 少年があらわれてすぐ、その正体はもしや――とおもっていた心であったが、果たして
考えたとおり、少年は幼いころの龍鬼であったようだ。
 予想が当たったこと自体は別段、心にとって何ほどのことでもない。
 そんなことよりも――。
 心はなぜか、苛立ちのようなものを覚えている。
 桜が、心にはあのような声をかけてくれたことが、ほとんどなかったからかもしれない。
 空手を習うようになって、はじめて、心に対してもあのような厳しさのある声をかけて
くれるようになったのだ。
 桜はいつでも、心を溺愛した。
 心のこととなると、桜は人格がかわってしまう。
 普段の冷静さも、厳しさも、すべてが深すぎる愛情のなかへと沈みこんでしまう。
 心に接する桜は、ただただ甘くやさしい『パパ』であるばかりで、ちょっと格好わるく
みえてしまうときもあった。
 もちろん心は、やさしい『パパ』が大好きだった。
535名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:06:37.12 ID:OtbvSmwB
>>534
 けれど、本来の『父さま』は、もっともっと、ずっと格好いいはずなのに――それが、
心にはじれったく、たまらなくもどかしかったのだ。

 そんな中で、本来の格好いい『父さま』の姿をみられる機会の一つが、空手であった。
 桜に空手を習い始めて、その格好いい姿を間近でみられるようになったことが、心には
内心とても嬉しくて、また、誇らしくも感じたものだった。

 なのに龍鬼は、ただ一緒にいるだけで格好いい『父さま』と接している。
 まるでこれでは龍鬼のほうが、『父さま』の『息子』のようではないか……!

 理不尽で子供っぽい、『嫉妬』としかいいようのない感情が、心のなかに渦巻きはじめ
ていた。
 同時にまた、女の子の『心』としての『思い出』のうち龍鬼にかかわる部分が、急速に
心のなかに浮かびあがりはじめている。
 それら新たな『思い出』は少しの違和感も与えず、まるで意識されることすらもなく、
これまでの『心』の記憶と自然に一体となっていく。

 心のココロは、あらたなかたちへと変化をはじめている。

         *         *

「おっお待ち、くださいぃ!」
 かすれて裏返った声だった。
 緊張で渇ききった喉から、やっとのおもいでしぼりだしたような、そんな声だ。
 声のぬしは『教団』の男達のリーダーである。
「――何かね?」
 桜は、いかにも面倒そうにこたえた。
「ご無礼を承知で、《御子》に申し上げる……! 我らは、すでに覚悟のうえにて、
この場に参上したもの……ゆえに是非にも、次なる《御子》をお連れいたしたく!」
「君らの目的は、あくまではじめから心だと、そう言いたいわけかね? よって、わたし
を排除してでも連れて行きたい、と。だが、それは本意でないから、穏便にするためにも
わたしの許可が欲しいのだ、と」
「さようで、ございます」
「ふむ」
 桜は、少し考えるようなそぶりを見せ、
「なるほど、合点がいったぞ――君らの教主殿には、お子がおられるそうだな? それも
まだ幼い『男の子』のようだ」
「い、いかにも……しかし、何ゆえそのことを」
「なあに、『風の噂』というやつよ。なあ、君らはわたしの心を、君らの教主殿のご子息
と会わせるつもりではないか? いずれ、あわよくば伴侶にしようと――違うか?」
 桜は、急にニヤニヤしはじめた。
「……まさに、その通り」
「なるほどな。それならば確かに、君らとわたしたちは『仲良く』やっていけるかもしれ
んなあ」
536名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:08:27.17 ID:OtbvSmwB
>>535
「で、では?」

(僕を、教主の子供と結婚……させる?)

 『教団』の目的が、桜の考えたとおりであったとすれば、なかなかうまい筋書きだ。
 次代の《御子》である『心』が、『教団』の教主の息子と結婚したとする。
 二人の間に子ができれば、ゆくゆくはその子供が《御子》と『教団』の教主を兼ねるよ
うになるだろう。
 《カミサン》の信奉者たちと『教団』は無理なく一つにまとまる――はずだ。

「――ふむ。断る」
 少しばかり思わせぶりな態度をとったわりには、あっさりと桜はいった。
「……やはり、そうでしょうな」
 桜が、『教団』の非礼を許したうえに交誼までも結んでくれる――さすがによもや、
そのように都合のいい話があるわけもない。
 あるわけがないと分かっていても、リーダーの男は万が一の可能性を捨てきれずにいた
のだろう、がっくりと肩を落とした。
「はじめからな――正面から誼を通じたいといってきてくれれば、考えぬでもないよ?
 だが、いきなりやってきて我が子をさらおうとする輩に――君なら、どうするね?」
「むろん、あなた様と同じです」
「で、あろう」
「我らとて、わたくしとて分かっております。分かってはおりましたが、しかし……。
ご無礼は承知のうえで、すでに何度も申し上げておりますが、我らには、《御子》が必要
なのです!」
「何のために?」
「生きるため」
「ほう?」

      *      *

 ふっと、心の瞼が開いた。
 ぽーっとした表情のまま、あたりを見回した後、自分を抱きしめる存在に気がつく。
「……『たっくん』?」
 その『呼び名』は、相手が誰なのかを考えるよりも早く、自然と口をついて出ていた。
 龍鬼の目が一瞬、見開かれ、次いで眩しげに細められる。
「思い出してくれたんだね。ありがとう、…『しーたん』…」
「忘れて、ないもん。ボク、忘れたりしないもん」
 心はホッペを膨らませ、龍鬼の胸板におでこをくっ付けた。
 龍鬼からは心の表情は見えない。だが、ちょっぴり拗ねているような、甘えているよう
にも感じられるその声はとてもかわいらしく、狂おしいほど愛しさをかきたてるのだった。

 確かに心は忘れていた――いや、知らなかったというべきだろう。
 女の子の『心』としての記憶のうち、まだ『思い出して』いない部分は、男だった心に
とって『知らないこと』なのだから。
537名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:11:20.30 ID:OtbvSmwB
>>536
 だが、いまや心と『心』の記憶とこころは大部分が一体化していて、女の子の『心』の
気持ちも『思い出』も、心にとっては『忘れていた自分』そのものでもあるのだ。
 女の子の『心』も、かつて男だった心も、どちらも己であり、『自分の異なる局面』と
して捉えている――そんな感じだ。

 ほんの短い間、たった一つの出来事を夢に見ただけだというのに――。
 心は、龍鬼のことを、ほとんど全て『思い出して』いた。
 龍鬼が『心』にとって――女の子として生まれた『自分』にとって、どれほど大切な
存在であったのか。
 たくさんの『思い出』とともに、そのときどきの感情までも。

 『心』にとって龍鬼は、兄であり、弟であり――。
 死んだ父や祖父をのぞいて、こころ許せる唯ひとりの男性であり、そして環と同じ――
しかし、ほんの少しだが決定的に違う、もう一人の『親友』であった。

 環も、龍鬼も。
 どちらも『心』にとって、なくてはならぬ存在だったのだ。

 女の子の身体に男の子の意識をもつ存在。
 女性として生まれながら、自らの精神を男性と認識していた女の子の『心』にとっては、
精神にも身体にもその双方ともに、同性と異性の『親友』と『恋人』による支えが不可欠
だったのであろう。
 環との関係に悩んだときには、男の子として龍鬼に相談し、龍鬼との関係に悩んだとき
には、女の子として環に相談する。
 三人の関係は、そうやって築かれてきたものだった。
 危うい均衡のうえに成り立った、おままごとのような関係であったかもしれないが、
『心』にとっては真剣な恋愛であり、友情であったのだ。
 たとえそれが龍鬼と環、二人に多大な負担を強いてきたものであったとしても――。

         *         *

 心は、龍鬼に抱かれたまま、もの思いに耽けっている。
 たったいま夢をみたことで新たに『思い出した』内容を、整理しようとしているのだ。
 件の事件それ自体は、あの後の顛末も含めて、もはやどうでもよくなっている。
 『心』にとって――そして心にとっても重要なのは、幼い頃からずっと自分を守り続け
てきてくれたのが父と龍鬼であったということであり、さらに父の亡き後、いまでも龍鬼
は傍にいて守ってくれている、唯そのことだけだ。

 しずかに顔をあげた心と、龍鬼の視線が合う。
 龍鬼は微笑んで、心の唇に自らのそれを重ねる。
 ちゅっ、ちゅっ――と、ついばむような口づけをして、心が拒絶しないことを確かめ、
龍鬼はそっと舌を進入させてくる。
 深いキスをされたことで、ようやくに心は、自分が龍鬼に何をどうして欲しくて、顔を
あげたのかを自覚しはじめた。

(…あ、そう、なの…かな?)

 龍鬼の舌は、心の舌を逃がさずに絡めとって、もみくちゃにしてしまう。
 心の口のなかのいたるところを愛撫していく。
538名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:13:27.78 ID:OtbvSmwB
>>537
 唾液をすすり取り、それに代わるように、自らの唾液を流し込んでくる。
 二人の舌は絡み合い、もつれ合って、互いの口中を行き来しつづける。

(やっぱり、そう…なの? ……ふしぎ、きもちいいよぅ)

 何も言わずとも、龍鬼は、自分の求めるものを与えてくれる。自分自身も、いまだ気が
付いていないことさえ、彼は感じ取り、読み取ってくれる――心には、そう確信できた。
 女の子の『心』としての『思い出』が、それを裏付けてもいる。
 しかし、それでも――。

(あ、あ……でも、でも、どうして? ダメだよ、こんな……これ以上はダメだよぅ)

 こう考えてしまうのは、『思い出』の中の『心』と龍鬼の関係が『こういうもの』とは
違っているからに他ならない。
 『心』と龍鬼は、あくまで『親友以上恋人未満』の幼馴染であって、わずかばかり恋人
よりかもしれない程度の関係であり、いまのように濃厚な肉体的接触を――抱きしめあい、
深い口づけを交わしてしまうような関係ではなかったはずだから。
 もちろん極めて甘やかされて育ってきた『甘ったれ』の『心』であったから、寂しくて
どうしようもないというときがあり、そうしたとき極めてまれに龍鬼と二人きりであれば、
『抱っこ』や『なでなで』をしてもらうことも皆無であったわけではない。
 けれど基本的に、『心』を甘えさせるのは二人の姉――恋と愛であり、また『恋人』で
ある環の役目であった。
 龍鬼はいつもほとんど常に心の傍らにいてくれたが、それは影のように寄り添うもので、
『守る』という役目が中心であり、べたべたと触れ合うことは許されなかったのだ。

 これはしかたのないことだったといえるだろう。
 『心』は女の子で、龍鬼は男の子だ。
 いかに『心』が自分の精神の性別を「男です」と主張していたところで、肉体の性別を
変えられるわけもなく、どのようにもしようがない。
 二人のあいだに、万が一にも『間違い』が起こらぬよう、周囲から監視されるのも無理
からぬことだ。
 さらに加えるなら、恋と愛の常軌を逸した『心』への溺愛ぶりもあげられる。

 急に話はかわるが、黒姫家にはかつてたくさんの使用人がいた。
 だが現在では、住み込みの使用人は一人もおらず、通いの者が5名ほどいるのみだ。
 その通いの使用人たちも、勤務時間はおもに日中だけであるうえ、家族のみの生活空間
には許可無しに立ち入ることを禁じられている。
 とくに『心』の身の回りの世話は恋と愛の仕事とされており、使用人たちは『心』の
傍へ近よることすら控えるよう厳命されている。
 この点は男のときの心の世界でも、女の子の『心』の世界でも、ほぼ同じ状態だ。
 そもそも使用人の数を減らしたことの始まりは、父・桜の意向によるものだった。
 心の祖父・監物の死後、桜は己が子らの成長に合わせて、それぞれの『お付き』の数を
減らしていった。
 子供が成長し、自分のことを自分でできるようになれば、『お付き』は少なくても何ら
差し障りがない。また、『お付き』の『姉や』たちは大体が行儀見習いとしてやってきた
旧家の娘たちであるから、短い期間で去っていくのは当たり前のことでもあった。
 桜は、辞めていった使用人の補充を、一時的に停止させたに過ぎない。
 結果として、心、恋、愛には、それぞれの『お世話役』のみが残った。
 黒姫家全体でも、日常生活を支えるのに必要な数の使用人は住み込みで留まっていた。

 しかし、桜の死後、黒姫家の内政を恋が取り仕切るようになると、住み込みの使用人は
すべて任を解かれた。
539名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:16:29.35 ID:OtbvSmwB
>>538
 心が男であったとき、家のことを恋に任せたのは、心によってはじめてなされた正式な
《御子》としての決定だった。
 使用人の数をできるだけ少なくするようにさせたのも、心の好みによるものであったが、
恋のやりようは心のおもっていた以上に徹底していた。

 彼女は、自らの『お世話役』にすら暇を出したのである。
 もちろん、長年勤めてきた使用人たちをただ放り出すような無責任な真似をするわけも
なく、きちんと全員の身の振り方を世話したのだが……。
 もっとも多くの使用人たちが選んだのは、黒姫家が新たに設立した会社に所属すること
であった。
 その会社の主な業務は、プロの使用人―― 一流のメイドや乳母等を派遣する、または
派遣先でそれらの人材を育成・教育する、というもので、社長には通子が就いた。
 会社の構想はもともと心の母によるもので、心が一人前になった後の、通子のために
準備していたものでもあった。心の母は、通子をまるで妹のようにかわいがっており、
彼女のさきゆきをつねづね気遣っていたのだ。
 それが、父母の相次ぐ突然の死によって、実現が早まるかたちとなった。
 現在の黒姫家の使用人も、当然のように、ここから派遣されている。
 ただし、原則として「必要最低限の人数のみ」である。
 心が男として在った世界においても、恋は、家族以外の人間すなわち自分と愛以外の
ものが心のそばにあることを快くおもっていなかったふしがある。
 家族以外のものを、心のそばから遠ざけようとしていると感じられる行動は、そこここ
にみられた。使用人の扱いなどは、そのいい例といえる。
 ましてや心が女の子として生を受けた、この世界において、恋と愛が『心』のそば近く
に男子の存在することを黙っていようはずはなかったのだ。
 
 龍鬼は先代《御子》であり父である桜の立てた『テ』であるから、彼を排除するような
ことこそなかったが、二人は常に目を光らせて、『心』と龍鬼の仲が『お姫様』と『外敵
からの守護者』以上のものに進展することのないように監視してきた。
 それどころか、身体的には『心』と同性の女の子である環に対しても、二人はなみなみ
ならぬ注意を払ってきたとおもわれる。
 『心』がごく幼いころも含め、とくにある程度成長してからは、『間違い』が起こらぬ
ようにと、できるだけ誰かと『二人きり』にさせぬように気を配り続けているのだ。
 龍鬼と環に対しても、できるだけ『心』と三人一緒に行動させることで、龍鬼に対して
は環を、環に対しては龍鬼を、お互いをある種の『壁』として牽制させ合い、『心』との
仲が近づき過ぎぬように利用していたと考えられた。
 二人きりにさせることに関して、龍鬼にくらべ環に対する監視がゆるめだったのは、
女の子同士であるという点が大きかったようだ。
 女の子同士ならば『最悪の事態』は免れる――そういう考えがあったのかもしれない。

 とにかく、『心』にとって龍鬼は、もっとも近しい男の子であった。
 『心』は――じつは、男の心も幼いころはそうであったが――男の子が苦手だ。
 自分の精神の性別を「男だ」と主張するくせに、そうなのである。
 がさつだから、無神経だから――というのが、その主な理由(いいわけ)だった。
 裏を返せば、それだけ『心』が――幼いころの心も――繊細すぎ、潔癖すぎただけだ。
 普通、男であれば気にしないような些細なことでも、『心』は気になるのである。
 会話のこと、身のこなし――生活全般のあらゆる点で、普通の男の子たちは無神経に
過ぎる、と『心』にはおもえた。
540名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:26:31.93 ID:OtbvSmwB
>>539
 けれど、龍鬼だけは別だ。
 龍鬼の『心』に対するこころ配りは細やかであり、万全の一言に尽きる。
 それだけではない。
 龍鬼が一緒にいてくれれば、他の男の子たちは近づいてこない。
 がさつで無神経な男の子たちから――大嫌いな『外界からの闖入者』から、龍鬼は
『心』を守ってくれるのだ。
 ゆえに『心』にとって龍鬼の存在は、『頼りになるお兄ちゃん』という面が大きかった。

 女の子の『心』の記憶を『思い出し』て、そのほとんどを自らのものとした心にとって
も、この点については同じようなものだ。
 だが、龍鬼に対して心が抱いている感情は、それだけではない。
 男として生まれ育ち、女の子に変わった心にとっても、龍鬼が誰なのかを知った時点で、
実はそれなりに龍鬼に対しておもうところがあるのだ。
 それが心を、さらに深く戸惑わせている。

         *         *

「……たっくん、ン……ダメ、ですよぅ」
 長いながいキスの切れまに、息も絶え絶えとなりながら、心は龍鬼を抑えようとする。
 心の瞳は潤み、頬は紅潮し……口づけのみでもう感じてしまっていることがはっきりと
わかる。
「ごめんね。また意地悪して」
 龍鬼は詫びながら、心の髪をそっとなでる。
 それだけで、心のこころは、安らかさを取り戻していく。





************************

ここまでで今回の投下は終了です。
いまさら邪魔だと思われる方も多いでしょう。
スレの荒れる原因になるようなら、消えます。
この言葉自体が蛇足でしょうが付けざるをえないと感じました。
かつて乳無しと名乗った者でした。
失礼。
541名無しさん@ピンキー:2011/03/05(土) 23:28:36.70 ID:b9y3qL/d
>>519
いえいえ私が勘違いしてしまい失礼いたしました。もちろん大歓迎ですよ〜♪
連投規制にならないように支援カキコです。
542名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 13:39:13.10 ID:4c9yPKBA
面白かったです! 
また投下して頂けると幸いです!
543名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 15:36:02.66 ID:6yq+PEMH
まさか心の続きが再び見れる日が来るとは……
gj
544名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 18:21:45.84 ID:R+8HUV69
>>540
作者が途中で筆を降ろした作品は
永遠に完結しないまま放置される事が多い

時間が経つと作者の環境と共に心境も変化するので
新作を書くより、未完作品を継続させる事の方が
より労力を使う作業になるからね

投げ出さずに完成させに来てくれただけで
十分以上に有り難いと思う

問題が有るとすれば1点……

……いつになったら、乳無しから
乳有りになるんだい? 早く女性化汁!
545名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 18:34:24.24 ID:/7JNQFkh
黒姫 心って、2003年6月以来?
お久しぶりですね
懐かしくて涙が出てくる
546名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 23:07:26.47 ID:zBlOqlcV
私男だけど、2003年から女性化小説読んでる男の人って・・・
547名無しさん@ピンキー:2011/03/06(日) 23:10:00.14 ID:6u5ilxdA
オイラも男だけど
1997年ぐらいから女性化小説読んでますがなにか?
て、ネット以外ならもっと前からだけど
548名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 02:56:38.90 ID:M7Uj623f
何年続けて読んだら女の子になれるんだい!?
549名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 03:23:32.91 ID:jc1pSrwG
小さい頃へんしんポンポコ玉読んでも女の子にはなったことがないな。
多分生まれる前からずっと読んでないとだめなんじゃないか
550名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 03:37:42.91 ID:9l2vYJVZ
>>546
強制の初代スレどころか
男を無理やり…のスレの頃から居るよ!
551名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 03:42:11.55 ID:9l2vYJVZ
>>548
過去に居たスレ住人の何割かは
IPを調べられて強制拉致監禁され
女性化されて海外に売られたらしいね

そのうち君の家にも来るかもしれないよ!
552名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 04:17:48.69 ID:Ll8AiDta
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・) ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__)
553名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 11:12:57.15 ID:LgGco0ge
>>552
残念ながら待ってるやつの所には絶対に来ず
そんなはずはないと思ってる奴だけが連れていかれるらしい
さらに、TSすることを妄想する奴よりTSした知り合いを嬲るのが好きな奴ほど狙われるって
554名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 12:08:52.06 ID:jnHMT+m7
こいつが女になったらさぞかし可愛いだろうなーっていう男友達がいる。
頭の回転も早いし、知識も豊富だし、バカってわけじゃないんだけど、
騙されやすいというか、人を疑うことを知らないというか…
天然キャラなんだよな。
あいつを可愛い女の子にしてみたいぜ!
555名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 15:13:55.62 ID:pf0QJWon
>>553
そーだよなーくるわけないよなー
あー朝おん娘レ○プしてーなー
556名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 16:31:59.06 ID:HFFyDa6S
>>555
そんな嘘ばればれの演技じゃ朝おんするどころか
逆に朝おん子に逆レイプされちまうぞ・・・アレそれ罰になってなくね
557名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 19:24:40.04 ID:s1WwB1bm
>>556

朝おん娘「あぁんっ、いいよぉ……
     そんなに気持ちいいのかって?んぅ……もう最高、頭が溶けちゃいそうだよぅ……んぁ♪
     でも残念!元男の僕相手にココをこんなに硬くしてる君には、女の子になる資格なんてないんだって。

     僕が女の子になってから、君はさんざんHな悪戯をしてくれたよね?……うぁっ
     最初は嫌でいやで堪らなかったけど、あんっ……おかげで女の子の良さが分かったんだ。
     おっぱいもおま●こも、この快楽は僕が独り占めさ……くぅん♪

     ほらっ、もっとお●んちん硬くして僕を愉しませてよ!
     いつもオナニーしてる時みたく、女の子の気持ち良さを想像してみたらっ?
     もっともそんなことして射精したところで、得られる刺激はカスみたいなもんなんだよねぇ?
     クスクス、かわいそう……あぁっ、そこイイっ!」

こうですか?わかりません><    
558 ◆vJEPoEPHsA :2011/03/07(月) 20:18:08.75 ID:Dv8rZzWm
利き手を怪我したせいでここしばらくアルたん書けていません。
つか今のところアルたんエロ無しだし……orz






           、 ヽ i /
          ,' / ヽ/「t~~Vヽ  {
         ,'/   \_/ ヽi:':'|
          /   ,,--'  ヽ\ ヽ:':'}     ,,-'~
       /   /  ,__ヽ |l ト'  ,,--'~~
     ./   / /'  ̄ ̄\i|/ ,/´
~~\ /   /ノ /    ミ  `ヽ~
  `r{   / ミ /   ,、 ,≡≡, ,,ヽ
    `ヽ、{  ミl    ヽ,,':-…-〜' ).|
    ノ i  ,,,,i      `'``',三,,,'`~ ヽ、
   { ':': l {: : }  ,    `'~~(~~'}   ヽヽ
    ) :':イ`iヽ: :iヾ:´    丶 ; | ,,  ト:}    逆に考えるんだ
   ):':':':':|'人 }: :i    ,ニ、ヽ, ; |丶ニ .ヽ)   別に怪我してもいいじゃあないかと
  く ':':':':':i.V'人ト  ぇ,-Fテ`,/}}}`f士 ,|´,,_ 1週間もオナ禁すればそれは凄い煩悩が(ry
  /':':':':':';='ミ\‐-ニ,, ̄-<´{~`ヽ-一ミ,_,';';)
 ~くミ川f,ヾヽ ヾ~ヾヽトシヽ| }': ,〈八彡'';')
  >,;;``       ヽ丿川j i川|;  :',7ラ公 ,>了
  ~)        〃ヽヽ` `;ミ,rffッ'ィミ,ヽWiヽミ
   ゝ   ,,〃ヽヽ```  ``'' ,彡'~\リ}j; fミ
   ~~`{ ;;``           彡彡  i 、S`
     \_,         三彡/-v'`~
       '--‐冖,___,--'
559名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 20:21:04.36 ID:nhV9GidW
つーかケガは大丈夫なのかよ(笑)俺は待ってるしゆっくり養生しなよ♪
エロなしでも別にいいんじゃないかな?シチュはエロいんだし。
560名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 20:42:14.50 ID:Dv8rZzWm
そろそろスレ立ての時期だが立てられなかったわ
561名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 22:53:40.20 ID:9l2vYJVZ
wiki削除は悪くないって言い張ってる奴が
一人で自演して連投してるのか
開き直り方を見ればすぐ分かるなw
562名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 22:54:00.60 ID:9l2vYJVZ
ミスww
563名無しさん@ピンキー:2011/03/07(月) 23:34:40.44 ID:8exmtmRd
さぁ 誤爆は女性化だ。
564名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 00:16:13.05 ID:Sw0SwRC3
>>557
さあ、続きを書きたまえ!
565名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 00:40:10.71 ID:GjEiFAZt
今夜 12時 誰かが女性化
566名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 01:15:57.27 ID:3Hg3X0QZ
な、なぁ…急に俺の体…女になって、
ココ…溢れてどうしようもないんだ…
もう指…2本も入っちゃって…
これって…>>565のせい…?>>565のおかげ…?
567名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 01:16:25.56 ID:lyXxn9pC
>>557
そんなこと言われたら、羨ましすぎて興奮するどころか
途中で萎えて本気で泣いちゃうかもしれない
568名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 01:56:30.06 ID:3WtBcSAe
天にむかって絶叫するかもしれない
「神様あなたは残酷だ!」「朝おんはなんのためにあるんだ!」
569名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 02:19:17.03 ID:OtmplgPd
神様「>>568みたいなのを羨ましがらせる為に決まってるだろjk」
570 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2011/03/08(火) 02:32:29.21 ID:OtmplgPd
スレ建てに逝ったら「修行が足りん」と追い返された・・・

一緒に階段を転げ落ちてくれる女の子を探す旅に出るから
誰か建ててくれ
571名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 05:13:35.76 ID:t9yPObGt
俺もスレ立てに行こうと思ったんだけど、途中で変な奴らに囲まれたら急に気を失って、
気がついたら幼女になってたぜ...
またレベルのあげ直しだ
572名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 05:16:46.46 ID:loPUsprw
よく分からんが立ててみるか
573名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 05:29:37.66 ID:loPUsprw
強制女性化小説ない?Part41
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1299529142/

テンプレちょっとミスってるので次回よろしく
>>3はテンプレじゃなくてただのお知らせなので注意

ところでレベルって何のこと?
574名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 05:55:54.15 ID:XyXNSfpJ
ヒャッハー
この強制女性化薬を使えば
とびきりの美女の処女が食い放題だぜ
打たれて一時間で女性化
その後三時間は満足に身体を動かせねえ
難点は年齢が6〜24のうちのランダムで決まることだがな
ヒャッハー
575名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 09:55:21.49 ID:fntRjpFW
ぼくは18さいがいいです埋め
576名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 10:20:33.77 ID:KFGg+S7m
あたし6しゃいうめ
577名無しさん@ピンキー:2011/03/08(火) 11:10:09.97 ID:bZFu9wiY
>>354
これ続き来たら相当抜けることは必至だな
578名無しさん@ピンキー:2011/03/09(水) 00:22:46.79 ID:3hShnncT
>>573
新種の規制

一部のプロバイダーに適応されてて、レベルが低いと連投規制とスレ立て規制が厳しくなる
もちろん●買うとレベルが早く上がるようになる
579名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 11:44:33.32 ID:xTSNap8Y
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/ ̄ ̄\llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/      ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|  し バ  |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii
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580名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 11:45:54.91 ID:xTSNap8Y
            \l|lrjr‐、川_|   l| l|トミミ:、
 ヽ/           |7, |l |l`'トヾyv、! l||li`'ミlト、
  て   ナこ`` |lijlj|l l|vl|i l|l l|! l|`巡|! i!ト|li
 ネ^し   .ナj )`` |{(i{li| l|lj|l||.lノ/l! リ l! リt、 l|l |l|l,
 ナj )``       |ミ:、Nソノ川ソ/ /l/ ,ィ゙l|ト! |!.||l|!
  し )         |ミ:、ヾ}仁`勿ジノ__,r' ノ|!jl |!.l|ll|
  し )      /li`ミ:、i|!l{t、トiミミ三ムイノノ{!.|!|!l|
  | |     /l|||!|ト、i|! l|i!l|ilil|lkミtミ三彡シ{|! l|i|!
  ・ ・   __〔:|l|!l||ll|lトli.l|l! l|li.l|ltlトlilトlミ三彡シ|l l||!
___/:ll|`:|l|::ltl|l|:l|i|:l|il|:l|lトkい!l| ミ三シl|l|. l|!
ミ=孑 ::::::l|:l|:|l:::i|kl|::l||:|!l|::l|:|!トミ:、|! ミ三ソl|l|l  l|!
ミ三シソ   ,,,_!_l_|l ;lト、! l|l ljリ ル__,,,,、メ、 ミニジl| l|l  l|
|ト刋'゙  彡ー-、_,`'ーij l| k'´_,、_-‐'ミシ  洲 l|! l |l
|l{刎  '''zテ'モッテ`tミメli flミツ'モッテ''メ   jl! | l| ! |l
l|l.冽    ´´"~´´_;;r''゙| |N;;_``~゙゙`   ,!' / ll| l |
トi,ヾ|!     ‐'''"´l! i! |  `"'''    / /リ jl|l l
派、_ i!         j! ノ い       /f"/ ノ川 l
l リチ^!        {r-{,_ノァ′    / |ト//// |
r/{::l! :!    、________,.    / /! K,/   |
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 ヽ/           |7, |l |l`'トヾyv、! l||li`'ミlト、
  て   ナこ`` |lijlj|l l|vl|i l|l l|! l|`巡|! i!ト|li
 ネ^し   .ナj )`` |{(i{li| l|lj|l||.lノ/l! リ l! リt、 l|l |l|l,
 ナj )``       |ミ:、Nソノ川ソ/ /l/ ,ィ゙l|ト! |!.||l|!
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  れが  |ハ{{ }} )))ヽ、l l ハ
  が   |、{ ハリノノノノノノ)、 l l
  い   |ヽヽー、彡彡ノノノ}  に
  い   |ヾヾヾヾヾヽ彡彡}  や
  !!    /:.:.:.ヾヾヾヾヽ彡彡} l っ
\__/{ l ii | l|} ハ、ヾ} ミ彡ト
彡シ ,ェ、、、ヾ{{ヽ} l|l ィェ=リ、シ} |l
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581名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 11:46:50.27 ID:xTSNap8Y
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582名無しさん@ピンキー:2011/03/10(木) 11:47:45.48 ID:xTSNap8Y
         パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン
      / ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\
      | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  |
      | |ι   | |ι   | |ι     | |ι     | |ι    | |ι     | |ι    \ パンパン
/ ̄ ̄ ̄ 匚    匚    匚      匚    匚    匚      匚      ヽ
| ・ U    \    \    \      \    \    \      \      ) ))
| |ι        \  ノ \  ノ \  ノ   \  ノ \  ノ \  ノ   \  ノ
U||  ̄ ̄ ||||   ||   ||   ||    ||   ||     ||
   ̄      ̄   ̄      ̄      ̄      ̄      ̄      ̄       ̄         パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン
      / ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\
      | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  |
      | |ι   | |ι   | |ι     | |ι     | |ι    | |ι     | |ι    \ パンパン
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| ・ U    \    \    \      \    \    \      \      ) ))
| |ι        \  ノ \  ノ \  ノ   \  ノ \  ノ \  ノ   \  ノ
U||  ̄ ̄ ||||   ||   ||   ||    ||   ||     ||
   ̄      ̄   ̄      ̄      ̄      ̄      ̄      ̄       ̄         パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン
      / ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\/ ̄ ̄\
      | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  |
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| ・ U    \    \    \      \    \    \      \      ) ))
| |ι        \  ノ \  ノ \  ノ   \  ノ \  ノ \  ノ   \  ノ
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   ̄      ̄   ̄      ̄      ̄      ̄      ̄      ̄       ̄
         パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン
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      | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  |
      | |ι   | |ι   | |ι     | |ι     | |ι    | |ι     | |ι    \ パンパン
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| ・ U    \    \    \      \    \    \      \      ) ))
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         パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン  パンパン
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      | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  | ・ U  |
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U||  ̄ ̄ ||||   ||   ||   ||    ||   ||     ||
583名無しさん@ピンキー
 けれど、龍鬼だけは別だ。
 龍鬼の『心』に対するこころ配りは細やかであり、万全の一言に尽きる。
 それだけではない。
 龍鬼が一緒にいてくれれば、他の男の子たちは近づいてこない。
 がさつで無神経な男の子たちから――大嫌いな『外界からの闖入者』から、龍鬼は
『心』を守ってくれるのだ。
 ゆえに『心』にとって龍鬼の存在は、『頼りになるお兄ちゃん』という面が大きかった。

 女の子の『心』の記憶を『思い出し』て、そのほとんどを自らのものとした心にとって
も、この点については同じようなものだ。
 だが、龍鬼に対して心が抱いている感情は、それだけではない。
 男として生まれ育ち、女の子に変わった心にとっても、龍鬼が誰なのかを知った時点で、
実はそれなりに龍鬼に対しておもうところがあるのだ。
 それが心を、さらに深く戸惑わせている。

         *         *

「……たっくん、ン……ダメ、ですよぅ」
 長いながいキスの切れまに、息も絶え絶えとなりながら、心は龍鬼を抑えようとする。
 心の瞳は潤み、頬は紅潮し……口づけのみでもう感じてしまっていることがはっきりと
わかる。
「ごめんね。また意地悪して」
 龍鬼は詫びながら、心の髪をそっとなでる。
 それだけで、心のこころは、安らかさを取り戻していく。

************************

ここまでで今回の投下は終了です。
いまさら邪魔だと思われる方も多いでしょう。
スレの荒れる原因になるようなら、消えます。
この言葉自体が蛇足でしょうが付けざるをえないと感じました。
かつて乳無しと名乗った者でした。
失礼。