ここは、ヤンデレの小説を書いて投稿するためのスレッドです。
○小説以外にも、ヤンデレ系のネタなら大歓迎。(プロット投下、ニュースネタなど)
○ぶつ切りでの作品投下もアリ。
■ヤンデレとは?
・主人公が好きだが(デレ)、愛するあまりに心を病んでしまった(ヤン)状態、またその状態のヒロインの事をさします。
→(別名:黒化、黒姫化など)
・転じて、病ん(ヤン)だ愛情表現(デレ)、またそれを行うヒロイン全般も含みます。
■関連サイト
ヤンデレの小説を書こう!SS保管庫 @ ウィキ
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ヤンデレの小説を書こう!Part40
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291426186/ ■お約束
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・荒らしはスルーしましょう。
削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。
■投稿のお約束
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・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
・作品はできるだけ完結させるようにしてください。
・版権モノは専用スレでお願いします。
・男のヤンデレは基本的にNGです。
前スレでは512KB間近であることを見落としていました。申し訳ありませんでした。
ひとまず続きから投下しておきます。
「私は恥ずかしさをこらえて頼んでいるんだ。それなのに、フォークを取りに行ったら私のこの努力は無駄になってしまう。それは私としては非常に心苦しいことだ。それに、私に恥をかけ、とでも言うつもりかな?」
彼女の反論に、誠二はたじろいだ。
「う……でも……」
「駄目、なのか……?」
急に自信のない口調で、不安げな表情でこちらを見つめる美佐枝。
突拍子もない彼女の変化についていけず、誠二は混乱してしまう。
「い、いや、別に駄目ってわけじゃないよ。ただ、その僕が恥ずかしいというか、なんというか」
言っていて、カァッと頬が熱くなるのを誠二は感じた。
美佐枝はそんな誠二から目を離し、テーブルのほうを、いや、そちらを向いてはいるが、視線はどこか遠くを見つめて独白する。
「……私は、誠二に拒絶されないか不安なんだ。この頼みだって、本当は怖い。恥ずかしさもあるが、それ以上に私が拒まれないかひどくおびえている」
自分自身の肩を抱きしめる美佐枝。
「だから、私と誠二が一心同体である証拠、それが欲しい。…………私に食べさせてくれないだろうか?」
「美佐枝、さん……」
いきなり、露骨なまでに心情を吐露され、誠二は自分の浮足立った言動に激しい後悔と憎しみを抱いていた。
普段は凛とした振る舞いを見せるあの天城美佐枝が、不安と恐怖で内側から呑みこまれそうになっているのだ。
そんな姿を目にすれば、彼女に多大の恩がある誠二はどうして無視できようか。
「…………いや、すまない。君にこんな醜態を晒してまで求めるべきではなかったな。ふふ。誠二、君といると、なかなかどうして、私は弱い自分をさらけ出してしまいたくなる」
「美佐枝さん、ほら、あーん」
自嘲気味な彼女を無理矢理黙らせるように、誠二がフォークで丁寧に切り分けたケーキの一部を美佐枝に差し出した。
「いいのか…………?」
「もちろん。……まあ、恥ずかしいけどね」
美佐枝は恐る恐るといった風に口を開け、誠二は緊張を表に出すまいと平静を装い、彼女の咥内へケーキを運ぶ。
「ん…………ありがとう、誠二」
一口一口、大切に噛み締め、嚥下した後に美佐枝は嬉しさと安堵が入り混じった口調で礼を言う。
「どういたしまして」
誠二は気恥ずかしさを隠すためにおどけたような返事をした。
しかしそれだけではやはり抑えられるものではなく、気を紛らわせたくて、自身もフォークを使いケーキを一口食べる。
「ふふふ。間接キス、だな?」
「――ッ!? ゲホッ! ゴホッ!」
美佐枝のその言葉に、誠二は思いっきりむせてしまった。
「いきなりなにを……!」
「む? ……私との間接キス、やはり嫌だったか?」
「い、いや、そんなことは、ないよ」
敢えて聞いてくるあたりがずるいと誠二は思う。
そもそも食べさせてあげた時点で嫌なはずがないのに、どうしてさらにその先を行く間接キスで嫌がらなければならないのだろうか。
「ふふ。からかってすまない。だが、私は嬉しい。嬉しくてたまらない」
美佐枝は誠二へと寄り、さらに密着する。距離で言えば、膝と膝がくっつき合うほどに。
「あ……う……」
彼女の妖艶な微笑みに、誠二はたじろぐ。
どことなくあの時の友里と似たような雰囲気を感じるような気がしてならない。
頭の奥底で本能が警鐘を鳴らす。しかしどうしたことか身体はこの状況を甘んじている。このまま雰囲気に流されることを認めていた。
「今度は、直接――」
吐息を感じられるくらいにまで迫り、美佐枝は優しく、まるで繊細なガラス細工に触れるかのように誠二の後頭部へ手を伸ばした。だがそれはまるで逃げ場をなくして獲物を捉えるようだとも言える。
ところが突如、誠二の胸ポケットから電子音が控えめに、しかし感覚的にはそれなりに大きな音量で鳴り響いた。
「あ……ごめん。ちょっと待ってて」
その音で一気に現実に引き戻された誠二は有無を言わさず美佐枝の手のうちから素早く抜け出す。そして携帯電話を取り出しつつ廊下へ出た。
「もしもし……?」
『あー、俺だ。俺』
「オレオレ詐欺?」
『またの名を振りこめ詐欺とも言う――って違う! 俺だ! 弘志だ!』
スピーカー越しの怒鳴り声に、思わず誠二は顔をしかめる。
抗議をしようと口を開きかけたが、その前に雪下弘志が喋り出した。
『大声出してすまん。とりあえず今から会えるか?』
「え?」
『今後の対策について話したい。……生徒会のことも含めてな』
「あー、うん。分かった」
『俺は臆病者だからネズミみたいに裏でコソコソ動き回ることしかできない。それについて俺はお前に詫びるべきか否か迷っているが、まあそんなことはどうでもいいか』
「今とんでもない本音が漏れたよね。本人を前にして言うべきじゃないことが」
『疑心暗鬼になって誰彼構わず疑うのも有り。腹を割って心の内をさらけ出していると判断してもよし。それは誠二次第だな』
「今カッコイイこと言ったとかって思ったでしょ?」
『知らん。で、来るのか?』
二度目の問いかけに、誠二は一瞬だけ迷う。
ここで弘志のもとへ行くのも有り。美佐枝と共にここに留まるのも有り。
しかしこれ以上ここに居続ければ何か大切なものを失いそうな気がしてならない。今の美佐枝の雰囲気は、友里の部屋に遊びに行ったあの日あの時の彼女に酷似している。
「…………行くよ」
そう言うと、弘志と落ち合う場所を決めて通話を終了した。
ダイニングへ戻り、誠二は美佐枝に告げた。
「ごめん、急用が入っちゃった。今日はこれで帰るね……」
「…………む、そうか。だがどうしたんだ?」
「いや、ちょっと用事がね」
誠二が口籠ると、美佐枝の雰囲気が微妙に変化した。
「それは私よりも大切なのか?」
口調に僅かながら険が含まれ、普段から鋭いその態度が誠二に詰問されているような錯覚をもたらす。
「えーと、それは……」
「なあ、誠二。私たちは一心同体のはずだよな?」
そう約束したはずだよな?
これは約束違反ではないか、と暗に責め立てられていると感じる誠二。
ひしひしとその身に当てられるプレッシャーに、意図せずして脚が後ろに下がる。
「どうした? 私に言えない何かなのか? 一心同体であるならば隠し事は無しのはずだろう? どうして無言でいるんだ? どうして逃げようとするんだ?」
「あ、う……」
まくしたてられ、何も反論できない誠二。
美佐枝はソファから立ち上がり、誠二へと静かにゆっくりと歩み寄る。
「女か? 女に会いに行くのか? 私というものがありながら、別の女と逢引するつもりなのか?」
冷静な様で責め立てるようなその口ぶりに恐怖を覚え、誠二は頭を振って弱々しく否定することしかできなかった。
「違う……違うよ…………」
「ならばどうして否定しない? 私はただ単に問いかけただけだ。問いかけただけなのにどうして真実を口にしない? なあ、教えてくれないか? どうしてなんだ?」
じりじりと迫る美佐枝に対して、おののき後退し続ける誠二。しかしとうとう壁に背が着いてしまった。
途端、同じくらいの身長のはずなのに美佐枝の背がひと回りもふた回りも大きくなったように感じられる。
「なあ、どうしてなのか教えてくれないか? それとも私には言えない理由でもあるのか?」
「その…………ごめん!」
「きゃっ!」
誠二は美佐枝を突き飛ばす。
小さな悲鳴を後ろに聞き流して、一目散に玄関へ駈け出したのだ。
「後でちゃんと説明するからっ――! だからっ! 今はごめん!」
逃げるように謝罪の言葉を口にして――実際逃げ出したも同然なのだが――誠二はマンションの廊下を走り、エレベーターではなく階段を使って地上へ降りた。
そしてその足で直接弘志と合流するのであった。
日常に潜む闇 第11話 投下終了です。
512KB寸前だったことを見落としての投下、本当に申し訳ありません。
次からは同じことを起こさないよう常に注意して投下を行います。
こんなに焦ったのは本当に久しぶりでした……
仕事ミスして会社の信用傾けさせそうになって以来の焦りでした
最後に、重ね重ね大変な失礼をしまして誠に申し訳ありませんでした。
GJ!!
何か副会長暴走フラグか?
GJ!
まあそんなに気にすることでもないと思うよ。
GJ!
これは副会長が病んだのか?
9 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/29(土) 23:33:57 ID:hKUQfnpZ
GJです!
焦ったのかなんなのかは知らんが行頭を半角で空けないでくれ
保管庫のやつがすごい読みにくい
空けるなら全角にして
>>10 次回から気をつけます。
本当に申し訳ありません。
次の作品投下まだかな?
日曜日は基本的に誰もいないのかね
外に遊びに行った連中は連れていかれてしまった
家の中は安全だぞ
15 :
投下:2011/01/30(日) 23:07:55 ID:FjisnD19
初投下になります。
どうかよろしくおねがいします
「なぁ、智弘」
「どした?青崎」
「アレ、何だと思う?」
俺はやや後方にある曲がり角を指し示した。
そこには物陰からこちらを窺う人影があった。
おおよその目視計測で、背はそれほど高くない140ちょっと。あと細身。
「え……と、ストーカー?」
「お前に惚れてる女子とか?」
「いや、ありえないでしょ。てか女子なの?」
「男子だとしたら小柄なヤツだな」
「お前に恨みを持っていて、奇襲をかけるつもりかもよ?」
智弘が深刻そうな顔で言う。
「オイオイ」
俺は肩をすくめた。
「俺が人に恨みを買うような人間に見えるのか?中学時代の渾名はMr.人畜無害だぜ?」
「嘘付け。去年、暴走族十数人を病院送りにしたくせに」
「待て待て、俺はもうケンカは辞めたんだ。足を洗ったのさ。その話は蒸し返さないでくれ」
「全然足洗えてねーだろ、一昨日、裏路地で他校の不良5人ボコっただろうが」
一昨日の記憶が蘇える。
たしか見ず知らずの高校生5人に突然因縁吹っかけられて殴り合いに発展したんだった。
「いや、あれは正当防衛ってヤツだ。突然襲われて必死に抵抗したんだ。」
「必死の抵抗のわりにはお前だけ無傷だったよなぁ?オイ」
話がずれているのを感じる。
現状、いまだに人影はこちらを窺っており、緊張が抜けない。
「まぁお前なら襲われても平気だろ」
「無茶言うな。自衛グッズの一つでも無いと不安だ」
「そんな物いらねーだろ。中学時代の渾名で『青鬼』なんて呼ばれてたくせに」
「やめてくれ、俺はもう足を洗って…「まだ言うかソレ!?」
そう言っているうちに校門に着いた。
さりげなく後ろを見ると、それらしき人影は無かった。
昼休み、智弘は落ち着かない様子で購買という名の戦場から帰還した。
そして唐突な話題を振ってくる。
「なぁ、澤本絵里って知ってるよな?」
「あぁ、知ってるけど」
澤本絵里は全校の男子のおよそ6割から告白を受け、それを須らくフったという逸話を持つ先輩だ。
成績は優秀、所属する剣道部では県下無敗の腕。そして先の逸話から察せられるように、とて
も容姿が良い。男なら100人に90人くらいは振り向く美貌だ。……と智弘が熱く語ってい
た。
ちなみにその他の10人は不能か男色だという。
「で、その澤本先輩がどうした?」
「告白しようと思う……!」
「マジで?」
「おうともよ」
智弘の表情は難く、真剣そのものであると解る。
「しかしなんでこの慌しい時期に?春休みまで一週間だぞ?」
「そこだよ……」
智弘はニヤリと口の端を吊り上げて語る。
「成功した暁には春休みという自由によって先輩と俺の仲は一気に階段を昇るであろう!」
「失敗したらどうするんだよ」
言いつつも、何となく答えが見えていた。
「春休み使って傷心旅行……。傷を乗り越えて一歩大人になった俺の姿に乞う御期待!」
「…………」
「アレ?反応なし?ツッコミ職人の青鬼さんは何処にいったの?」
「いや、だからその青鬼ってのやめてくれ。俺はもう…「ハイハイ、同じネタで笑いを取れる
ほど大衆の笑いは安くないですよ〜」
さすがにムカついたので拳を振り上げる。一発殴ってやる。
「ちょ、待っ!お前のパンチってマジで重いから!ベテランボクサーの拳と同列だから!」
「Go to……」
「ヘルなの!?それともヘブン!?何にせよどこかへ行かされるのか!!?」
「黙れ」
ゴツッと鈍い音がして智弘は頭を抑えてのた打ち回る。
「っづあぁぁぁぁぁぁああぁぁ!!」
「ちょっとー、静かにしてよー」「うるせーぞ智弘」「バカだねー智弘」
加えてクラスメイトの何人かから追い討ちを受けた智弘は完全に沈黙した。
午後の授業を終え、俺は我が家へと帰還を果たした。
夕日の差し込む玄関には見慣れない真新しいスニーカーが一足。
「誰のだ?」
俺の家族は大学の講師をやっている父親が一人。
それも県外の大学で、築7年の一軒家に俺一人で暮らしている。
父親はマンションの一室を借りているらしい。この家に来るのも月に一度あるか無いかだ。
母親は俺がまだ幼き日、父親と反発して一つ上の姉を連れて出て行ったと聞いている。
と、まぁ以上のことから家族の靴ではないことは明らかだ。
万が一、空き巣の類だったなら大変なことになる。
細心の注意を払って家の中を見回ることにした。
居間、台所、風呂場、縁側、父親の書斎、お手洗い。
何処にも人のいる気配は無く、ついに見ていないのは俺の部屋だけになる。
覚悟を決めて俺は扉を開いた。
やはりというか侵入者はそこに居た。
鎖骨まで届く長い髪。
背は高く、均整の取れた体つき。
俺の通う高校の女子用の制服。
智弘曰く『100人に90人が振り返る美貌』。
澤本絵里、数年前まで『青崎絵里』だった女。
……俺の姉がそこに居た。
「なんで居るの姉さん」
澤本絵里は今気づいたようにハッとこちらを向く。
「コウちゃん!」
俺に気づいた姉さんが凄い勢いで抱きついてきた。
学校での大人びた『澤本先輩』の姿なんて何処にも無い。
そして決して貧しくは無い、むしろ同学年の女子より大分発育の進んでいる双丘が押し付けられる。
「お母さんがね……再婚するの!」
「はぃ?」
突然振られた話題に困惑し、同時に苛立ちが沸いた。
何故俺が顔も忘れたような女の事を聞かなきゃいけないのか。
しかし姉さんの手前、苛立ちは内に潜めた。
「誰とさ?」
「お父さんと!」
……と言うことは、離婚していた両親がよりを戻すという事か。
いつの間に父さんは母さんと会っていたんだろうか。
仕事は平気なのだろうか。
ていうか顔も知らん実母だって?実感わかねーよクソッタレ。
「それでね、お母さんとお父さんは婚前旅行に出るって!」
「ちょっと待って姉さん」
俺は両手で姉さんを引き剥がし、待ったをかける。
「どうしたの?コウちゃん」
「まずその『コウちゃん』って止めてくれ」
「いいじゃん、孝助だからコウちゃん。可愛いでしょ」
「……」
「あれ〜?ツッコミ職人の青鬼さんは何処に…「ちょ、何処まで広まってんの、その渾名!?」
「きっとこの辺で知らない人居ないんじゃない?」
「マジですか……」
「うん、マジ」
「まぁいいや……で、父さんと母さんが再婚するの?」
「そうだよ〜。あ、式は2ヶ月後に挙げるって」
「いや、それは聞いてないけど」
「エヘヘ、これでまた私たち姉弟なんだね」
「で、姉さんはどうして家に?報告なら電話で済むでしょ」
「お姉さんはね、今日からこっちの家で暮らすのです!」
「は?」
「あ、お料理とかは任せてね!すっごい練習したんだから」
こうして俺と『他人同然の実姉』との暮らしが始まった。
第1話 投下終了します
稚拙な出来ですがご容赦下さい
GJ なかなかそそられた 愉しみ増えたかも
GJ なかなかそそられた 愉しみ増えたかも
>>20 投下乙
IDが変わる前に伝えておきたいので読む前のレスをお許しください
トリップは◆文字列ではなくて#(半角シャープ)文字列で付けられます
あとあと不都合が起きないために日付が変わる前に新しいトリップを使って書きこんだ方がいいと思います
GJ!!
青鬼と言うとどーもブルーベリー色の全裸の巨人しか思い浮かばない
25 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 00:57:59 ID:Ve579znk
何人か食っちまうなww
一人だけイラストが残念な奴がいたな
後の3人は良いのにww
27 :
名無しさん@ピンキー:2011/01/31(月) 01:13:39 ID:ssOG/4Qg
いや、ブルーのつなぎを着たいい男だ。
読みにくいな…
また楽しみな作品が出てきてしまった…
ますますここチェックする頻度あがっちまうよ
次の作品投下まだかな?
最近、昔に比べて書き手は減ったが投下ペースがかなり上がって来たような気がするな
>>30 そうやって急かすのは逆効果だぜ
紳士なら黙って全裸待機すべし
小ネタ雑談をある程度許容したら
投下までのいい繋ぎになるよ
単なる雑談でスレを無駄に伸ばすバカが出てくるからなあ。
ちょっと質問なんですが、本編を投稿した後、
おまけを連続投稿するのはありなんですか?
>>37 別に良いかと。ただ本編とオマケを区別出来れば
結局触雷の続きは来ないの?
触雷!…すげぇ気になる展開で終わってるからここ2ヶ月全裸待機しているんだが
3ヶ月音沙汰無かったらエターだと思う
>>39 作者渾身の自演乙
再開のための地ならしですかなw
え?そうだよ?って言ったらどうする
短いですけれども、四話投下します
「……魔王、ちっと着地すっぞ」
「どうしたの? やっぱり二人も乗せてるから疲れた?」
「馬鹿にすんな、二人どころか十人だって余裕だぜ。そうじゃなくて、見えはしないまでも聞こえないか?この風切り音がよ」
魔王城の城下町上空
そこで確かに、ヒュン ヒュンと何かが飛んできているのが分かる
無力な僕や暗闇にいるエリスちゃんには何があったのか理解できない
でもきっとエレキインセクトには、なんなのか分かっているんだろう
「俺のスレスレを飛んできた弾が十発……次に城門前の跳ね橋を十発狙撃、その繰り返し……デッドガンマンか
あの跳ね橋に着地しろと言ってんだな」
「見えてるの? 僕にはまだ城だってカステラくらいの大きさにしか見えないのに」
「何言ってんだ、あいつは鷹よりも眼がいいんだぜ。そうでもなきゃ狙撃部隊隊長なんてつとまらねえよ」
僕らを乗せた巨大なカブト虫はだんだんと高度を下げ、音も無く着地
あまり羽音も無く、わりと高度を飛んでいたから誰にも気づかれてなかったと思ったんだけどね
僕のシャツを掴んで放さないエリスちゃんを抱き上げ、つまりお姫様だっこという体勢に持ち上げて降りる
そしてそこには、既に門番を下がらせて困った顔をしているデッドガンマンが待っててくれていた
「お帰りなさい、という前にお聞きします。その少女は誰ですか」
何をそんなに驚いているのか分からないけど、とんでもなく切迫した状況なのは分かる
落ち着きの無い四天王の中で沈着冷静を規範としているデッドガンマンがこんなに慌ててるなんて
「魔王の嫁だ」
「なんだと!?」
「エレキインセクト、誤解を招くような言い方をしないの。この娘はね……」
かくかくしかじかと、あの出城であったことをかいつまんで話す
もちろんまだ結婚なんて考えてなくて、あくまで治療のためにと念を押して話した
それでも、デッドガンマンの顔色がすぐれることは無かった
「……なるほど……お人よしの魔王ならばあってもおかしくはないが………よりにもよってこんな日に………」
「大丈夫? なんだか息みたいな声になってるけど。どうしたの?」
「おい、俺が話聞いとくからあんたは黙ってエリスちゃんだっこしてろ
デッドガンマンもホルスターに手ぇかけんな。魔王がボケてんのはいつものことだろうに」
「?」
しかたないので、エリスちゃんを抱いたまま少し離れて座り込む
あまり甘えた経験が無いのか、少し戸惑いながらも強く僕の腕にすがり付いていた
……そういえば、うちに来たばっかりの姫もこんな感じだったと、僕は昔を思い返していた
「で、なんだ? 俺に何発も弾埋め込みそうにしておいて、だんまりはねーよな」
「わかっている。話すつもりなのだが、まだ魔王には聞かれたくはないのだ」
「……姫ちゃんのことか?」
「ああ。姫君が、ついに行動を開始した」
「なあ、何でお前は魔王は呼び捨てなのに姫ちゃんには敬称つけてんだ?」
「そんなことはどうでもいいだろう。昔からそうだから癖になっただけだ。話を聞く気があるのか」
「わりわり。んじゃ話してくれや」
先日、姫君は私を連れて町へ下りた
私も赤い瞳と尖った耳以外は人間に近い姿なので、護衛兼荷物持ち兼話し相手として連れて行ったんだろう
それまであまりおしゃれに無頓着だった姫君なのに、そこで買ったのは服と化粧品
それと、あまり高くは無いが可愛いアクセサリーをいっぱい
右手はいつでも銃を抜けるように空けておいているため、自然に左手に荷物が集中することになった
『デッド兄様、力持ちだね』
『当然です。自分とて引金を引く筋肉しかないわけじゃないですよ』
『うん。ありがとう、ごめんね。突然無茶言っちゃって』
『そう言うならば、どうして突然こんなに買い物をしたのか教えて欲しいですな』
聞くと姫君は照れ、はにかみながら言った
『あのね……その……ボク……』
『はい』
『お父様に、愛してほしいんだ』
『………はい? それは、つまり』
『娘としてだけじゃなくて、女の子としてだよ』
聞き間違いかと思った
二人は親子として仲睦まじい関係だったし、そんなことを考えていてもおかしくはない
それに、もしかしたら、という予感だってあった
エレキインセクト、お前にもそれが分かっていなかったとは言わせんぞ
しかし姫君はもう16歳
分別もあるはずの歳であるはずだし、ちゃんと愛する者を決める事だってできるはず
そのうえで、姫君は魔王を選んだのだ
『お父様は、ボクのことを娘としてしか見てくれないんだもん
だから、ボクからお父様に、もっと積極的に大好きだってコトをアピールするの』
『それでは、この荷物は』
『うん。今までのボクじゃなくて、もっともっとおしゃれしてお父様にふりむいてもらうんだ』
「くううっ、我が妹ながら泣かせるねぇ。健気なこった」
「……ああ。最後のが無ければな」
「最後……聞きたかないけど、言ってみろ」
『しかし姫君、もしも魔王があなたに振り向いてくれなければどうしますか?』
『……』
『魔王とあなたは養子とは言えども親子です。娘を女性として見るというのは、父からすれば禁忌です』
『……関係ないよ、そんなの。ボクはお父様を愛してる
お父様が躊躇しても、禁忌だったとしても、ボクはどんなことをしてもお父様と結ばれてみせるよ』
『姫君。魔王は、魔王なのです。時に意にそぐわぬ婚姻や、時には養子縁組を結ばねばならないこともあります』
その時、空気が変わった
一度だけ見たことがある、ポイズンタイガーが激怒した時に感じた殺気に勝るとも劣らないモノ
『その時は、ボクが止める
婚姻を結ばなきゃならないならその女とボクが取って代わる
養子縁組ならボクがいるんだって言って止める
必要ならそいつらを殺したっていい。
ボクからお父様を奪うやつらは、みんなみんな敵だ
そんなやつら、絶対に許さない
お父様と結ばれるのも、愛されるのも、それはみんなボクだけなんだ』
「聞かなきゃよかったぜ、マジでよ」
「そうだろうな。私だって聞きたくはなかった」
「……で、今はそんなふうに魔王を愛しすぎた姫ちゃんが待っていると」
「そうだ」
「つまり、エリスちゃんを連れて行くのは」
「自殺行為だな。お前はその娘を殺したいのか?」
「嫌だな」
「私もだ」
「「………はぁ」」
二人分の大きなため息
魔王は、これから始まる修羅場を何も知らぬまま、エリスと呼ばれた娘とうたた寝をしていた
投下終了です
次は姫の話かエリスの話かどっちにするかまよっているところです
しばらくおまちくださませ
楽しんでいただければ幸いです
GJ!次が楽しみです。
えらく会話文が多いSSだな
52 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/01(火) 18:43:32 ID:YxQi358f
作者さんお疲れです
SSではないですが新作の良いカンフルになりました
お互い何かを作るのは大変ですが頑張っていきましょう
では続きを楽しみにしています
>>49 Gj
姫が蛾妻 由乃に見えるのは俺だけ?
×蛾妻
○我妻
56 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/02(水) 02:20:40 ID:igyNocV7
GJ!
>>49 お疲れ様です!
姫ちゃんも気になるけど、エリス嬢が視力を取り戻した後の展開も気になってしまうww
ヤンデレっ子との戯れ(手錠付き)がもっと読みたい
遅くに失礼します。
ラ・フェ・アンサングランテ第十七話投下します。
前回に続き、今回もヤンデレ娘の容赦ない暴走が続きます。
監禁、逆レイプなどの描写もあるので、苦手な人は避けてください。
ジャンが宿場に着いたとき、そこには客の姿は見当たらなかった。
それは一階の酒場も同じであり、建物の中は不気味な程に静まり返っている。
あの、小さいながらも活気のある声が飛び交っていた様子からは想像もできないくらいに、今の宿場は閑散とした状態だった。
リディの話によれば、今は宿場に泊まっている客もいないとのことだった。
疫病のせいで客足もぱったり途絶えてしまい、下の酒場も店を閉じている。
酒場の店主とその妻も、しばらくは自分たちの実家に戻っているようだった。
「あ、あのさ……リディ……」
お茶を持ってやってきたリディに、たまらずジャンは話しかけた。
別に話したいことがあるわけではなかったが、あまりにも静かすぎる宿場の空気に押しつぶされそうなのが嫌だった。
「どうしたの、ジャン?
お茶を入れたから、遠慮なく飲んでね」
「ああ……それじゃあ、いただくよ。
それはそうと……君、香水なんてつけるようになったんだね……」
「あっ、ジャンも気づいた?
実は、最近になってつけるようになったのよね。
ジャン……この香り、なんの花のものだかわかるかな?」
「いや……僕は、そういった話はさっぱりだよ。
いったい、何の香りなんだい?」
「うふふ……。
これ、ラベンダーの香りなのよね。
ラベンダーの香りって、人の心を癒す働きがあるんだよ」
そう言って、リディはジャンの隣に座ると、その手の甲をそっと彼の鼻に近づけてきた。
甘く、柔らかい香りが鼻先をくすぐり、それだけで不思議と気持ちが落ち着いてくる。
「ねえ、ジャン。
それよりも……早く飲まないと、お茶が冷めちゃうよ。
外は寒いんだから、ちゃんと体を温めて帰らないと」
「そ、そうだね。
なんだか、リディにはいつも世話になりっぱなしだな……」
リディに勧められるままに、ジャンは目の前に置かれたティーカップに手を伸ばした。
先ほど大通りで出会った際には、彼女のあまりに変わり果てた姿に驚いたものである。
が、しかし、こうして見ると、隣にいるのはジャンの良く知るリディのようにも思えて来る。
香水をつけるなど彼女らしくない面も見られたが、それ以外は、至って普段通りのリディだった。
舌を火傷しないように気をつけながら、ジャンは未だ湯気を立てている紅茶にそっと口をつけた。
いざ口にしてみると、思っていたほど熱くない。
いささか拍子抜けしながらもカップの中の物を一気に口に含んだが、次の瞬間、そのあまりの苦さにジャンは思わず顔をしかめた。
「うっ……。
これはまた、随分と苦いお茶だね……。
リディ、使う葉っぱを変えたのかい?」
「ええ、そうよ。
たまには変わったお茶も飲みたいと思って用意したんだけど……気に入らなかったかな?」
「いや……勿体ないから、全部飲むよ。
でも、次に入れるときには、もう少し薄めにした方がいいと思うよ」
渋みというよりは、純粋な苦みの方が強い。
そんなお茶の味に少しばかり妙な違和感を抱いたものの、ジャンは迷いを振り切るようにしてカップの中の物を飲み干した。
苦く、喉が焼けつくような感触。
あまりに酷い味に、思わずジャンは咳き込みそうになる。
リディに限ってそんなことはないと思うが、何かの手違いでカビの生えた茶葉でも使ったのではないか。
そう思わずにはいられないほど、彼女の出したお茶は苦かった。
これでは自分が伯爵に出している薬の方が、まだ飲み物らしい味がすると言えるだろう。
「どうしたの、ジャン?
やっぱり、お茶が口に合わなかったかしら?」
「う、うん……。
このお茶、僕にはちょっと苦すぎたかな……」
「だったら、口直しにクッキーでも食べない?
今、下の階から持ってくるから」
そう言って席を立ったリディは、いつものジャンがよく知るリディだった。
大通りで見せた病的な笑みはそこになく、あるのは気さくで明るい笑顔。
瞳に宿っていた仄暗い闇も消え、彼女はいつも通りの様子で下の厨房に菓子を取りに行く。
いったい、自分は何を気にしていたのだろう。
今さらになって、ジャンは自分の考えが恥ずかしく思えてきた。
リディに逆らえず、半ば強引に宿場に連れてこられた気もしたが、そもそも大通りで会ったときの様子こそが、自分の思い過ごしだったのかもしれない。
居候同然の生活を続け、彼女に迷惑をかけるだけかけて去ったことで、心のどこかに後ろめたい感情が残っていたのかもしれないと思った。
程なくして、リディが下の厨房から菓子を持って現れた。
どうやらお茶も入れ直したらしく、今度のものはジャンも抵抗なく飲むことができた。
温かいお茶と甘い菓子を口にすることで、徐々にジャンの身体からも疲れが抜けてきた。
気のせいか、どことなく全身が暖まってきているような気もする。
暖炉の前の炎に照らされたときのように、頭が少々ぼんやりとし始めていた。
「えっと……そろそろ、時間かな?
今日は、本当に助かったよ。
あのまま広場で馬車を待っていたら、僕の方が先に凍えていたかもしれない」
「どういたしまして。
まあ、私はジャンが喜んでくれれば、それでいいんだけどね」
お礼の言葉を述べるジャンに、リディが満面の笑みを湛えた表情で返す。
なにはともあれ、彼女の気づかいを無駄にしないで済んだようだ。
そのことが、ジャンの心の中で燻っていた罪悪感のようなものを、少しだけ和らげてくれたような気がした。
「それじゃあ、僕はもう行くから。
リディも、病気には気をつけてね」
そう言って、ジャンが椅子から立ち上がろうとしたときだった。
(あれ……?)
突然、目の前の視界が揺らぎ、ジャンはそのまま糸の切れた人形のようにして床に倒れ込んだ。
慌てて体を起こそうとするも、頭が思うように働かない。
質の悪い酒に酔ったような感覚が全身を遅い、体に力が入らない。
自分の身に、いったい何が起きたのか。
朦朧とする意識の中、ジャンは懸命にそれを考えようとした。
が、考えたところで正しい答えなど出るはずもなく、むしろ徐々に脳が麻痺してゆくような感覚に陥ってくる。
体が昂奮を抑えきれず、自分の意志とは関係なしに、胸の奥から熱いものが込み上げてくる。
(な、なんだよ……これ……。
僕は……どうなって……)
そこまで考えたとき、ゴッという鈍い音と共に、ジャンの頭を激しい痛みが襲った。
思わず頭を押さえ、仰向けに倒れるジャン。
見ると、そこにはなにやら棒のようなものを持って、妖しげな笑みを浮かべているリディの姿がある。
「リ、リディ……。
今のは……いったい……」
そう、口にするだけが精一杯だった。
ジャンが言葉を言い終わらないうちに、リディが再び手にした棒を彼の頭に叩きつけた。
今度は打ちどころが悪かったのか、ジャンは自分の目の前が一瞬にして真っ暗になったのを感じていた。
「うふふ……ごめんなさい、ジャン……。
でも……あなたに私の側にいてもらうためには、こうするしかなかったの……」
目の前で仰向けになったまま動かないジャンに、リディが歪んだ笑みを浮かべながら呟いた。
だが、そんな彼女の言葉さえ、今のジャンの耳には届かない。
先ほどから彼の頭を支配していた陶酔感も相俟って、ジャンの意識は既に深い闇の淵へと沈んでいた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
気がつくと、そこは薄暗い部屋の中だった。
窓は黒いカーテンで覆われ、外からの光は入ってこない。
部屋の隅にはランプが置いてあり、そこから放たれる淡い光だけが唯一の灯りだった。
頭の隅に残る痛みに顔をしかめながら、ジャンはゆっくりと辺りの様子を見回した。
どことなく見覚えのある部屋だと思ってよく見ると、そこは以前に自分がリディの宿場で借りていた部屋だった。
亡くなった母親の部屋を改装して作った、あの従業員用の仮眠室である。
いったい、自分はなぜこんな場所に寝かされているのか。
そう考えたとき、ジャンの脳裏に今しがたの記憶が鮮明に蘇ってきた。
ルネの待つ屋敷に戻ろうとして席を立った瞬間、泥酔したように床に倒れ込んでしまった自分。
その後、追い打ちをかけるようにしてリディに頭を叩かれ、そのまま意識を失ってしまった。
そして、気がつけば自分は薄暗い部屋の中、なぜかベッドに寝かされている。
未だ全ての状況を飲み込めたわけではなかったが、少なくとも自分がリディによってこの部屋に運ばれたらしいということだけは確かだった。
それにしても、リディはいったい何のつもりで、あんなことをしたのだろうか。
そう思いながら体を起こそうとしたジャンだったが、腕と脚に妙な感触を覚え、ベッドから起き上がることができなかった。
「……っ!!
こ、これは……!?」
暗がりの中で目を凝らして見ると、自分の両腕が縄でベッドに固定されているのがわかった。
いや、両腕ばかりではない。
両足首もまた同様に縄で縛られ、股を広げられるような形で固定されている。
更に驚いたことには、自分は一糸纏わぬ生まれたままの姿で寝かされていた。
目覚めた時、妙に肌寒いと思ったのは、服を着ていなかったからだ。
「あっ……気がついたんだね、ジャン……」
金属の軋む音と共に、リディが部屋の扉を開けて現れた。
服は寝衣に着替えられており、その瞳は夜の闇よりも暗く濁っている。
あの、大通りでジャンに迫ったときと同じように、乾いた笑い声を上げながらゆっくりと近づいてきた。
「リ、リディ……。
これは、いったいどういうつもりなんだ!?
君は、何を考えてこんなこと……!!」
「何って……私とジャンが、ずっと一緒にいるためだよ。
今も、昔も、それにこれからも……ジャンは、私だけのナイトなんだから……」
「ナ、ナイトって……何を言っているんだよ、君は!?」
「うふふ……。
まあ、わからないのも無理はないよね。
だって……ジャンは病気なんだもの。
心の底まで骨抜きにされて、私のことなんか見えなくなっちゃってるんだものね……」
「びょ、病気って……。
それに、心まで骨抜きにされたって……」
「心配しなくてもいいよ、ジャン。
あなたの病気は、私が全部治してあげる……。
あなたの身体に染みついた、あの女の匂い……私が全部消して、元のジャンに戻してあげるから……」
そう言いながら、リディは何の躊躇いもなしに自らの衣服を脱ぎ棄てた。
橙色の光に照らされて、その豊満な胸と均整のとれた肢体が露になる。
光のない淀んだ瞳でありながら、それでもどこか恍惚としたような表情も相俟って、今のリディは恐ろしいほど妖艶に見えた。
「ねえ、ジャン……。
今から私が、あなたのことを私の香りで満たしてあげるわ……。
そうすれば、あんな女の匂いなんか、あなたの身体から消えるわよね……。
あなたも昔のように、私のことだけを見てくれるようになるわよね……」
棚の上にあった小瓶を手に、リディがうっすらと笑みを浮かべながらジャンに問いかける。
ジャンはそれに答えなかったが、リディは構うことなく小瓶の口を開けると、その中身を勢いよく自分の胸元に注ぎ始めた。
次の瞬間、ラベンダーの甘い香りが部屋中に溢れ返った。
リディが自分の胸に垂らしたもの。
それは紛れもない、彼女がつけていた香水である。
少量であれば癒しの効果を与えるそれも、ここまで大量に撒き散らせばむしろ不快だ。
だが、当のリディはそんなことなどお構いなしに、瓶の中身を全て自分の身体に振りかけてしまった。
やがて、香水がなくなったことを確認し、リディはそっと瓶を棚に戻してジャンに迫る。
その両手をジャンの胸の脇に置き、上から覗きこむようにして彼の顔を見た。
「どう、ジャン……?
私の身体……良い香りがするでしょう……?
あんな女の、あんな香りなんかより、ずっと……ずっと甘いわよね……」
リディの指が、慈しむようにしてジャンの頬を撫でる。
虚ろな瞳のまま、まるで子猫を愛でる少女のように、彼女はジャンの頬を撫で続けた。
「うふふ……どうしたの、ジャン?
私の身体……十年前とは違うでしょ……?
ジャンのことを考えて、毎晩慰めていたら……胸だって、こんなに大きくなったんだよ……」
ルネのものとは違う豊満な胸が、ジャンの顔に押し付けられた。
柔らかく、それでいて張りのある感触が、吸いつくようにしてジャンの顔を犯す。
が、それでもジャンはリディの胸に欲情する以上に、今の彼女に対する恐怖の方が大きかった。
胸元から漂う強烈なラベンダーの臭気も相俟って、このまま窒息してしまうのではないかとさえ思えてくる。
「や、やめろ……リディ……!!
こんなことしたって……僕は……」
リディの胸に顔を埋められたまま、それでもジャンは精一杯の抵抗を試みた。
が、しかし、その一方で、自分の下半身が徐々に熱を帯びてきているのを感じずにはいられない。
己の意識とは反対に、身体の奥から凄まじいまでの欲望が込み上げてくる。
一瞬、自分が自分でなくなってしまったのではないかと思うほど、それは強烈で抗い難いものだった。
「あっ……ジャンのも大きくなってきたよ。
口ではやめろって言いながら、身体は正直なんだね。
でも……昔から、そういう照れ屋なところも大好きだったよ、ジャン……」
自分の行為でジャンが感じていたことに、リディは実に満足そうな顔をしてそう言った。
そして、そのまま這うようにしてジャンの下半身へと顔を移すと、そこに屹立しているものを手にとって優しく撫で始める。
「くっ……駄目だ、リディ……!!
君が何を考えているかは知らないけど……こんなこと、絶対に間違ってる!!」
「へえ……まだ、そんなこと言うんだ……。
そんなに言うなら、ジャンにはもっと激しく私を感じてもらおうかな?」
「やめろって言ってるだろ!!
僕の身体のこれは、僕の意思じゃない!!
君が僕に飲ませたお茶……。
あれに、何か混ぜたんだろう!?」
「あはは……やっぱりバレちゃったか。
さすがはお医者さんだよね。
実は……あのお茶には、いい気持ちになれるキノコの粉を入れておいたんだ。
ジャンが私をいっぱい感じられるように、ちょっと危ない人に頼んで持ってきてもらったんだけど……」
何ら悪びれた様子のない、至って無邪気な口調だった。
リディがジャンに飲ませたもの。
それは、幻覚作用をもたらすことのある、一種の麻薬として用いられるキノコの粉だった。
阿片などに比べて中毒性は少ないものの、それでも昂奮剤としての効き目は秀逸だ。
吐き気や目眩を伴うこともあるが、同時に意識の混濁や性的興奮の増加を促す作用もある。
彼女が紅茶に混ぜてジャンに飲ませたのも、そういった類のものだった。
「ふふっ……。
ジャンのここ、どんどん元気になってきてるよ……。
薬のせいもあるとはいえ、やっぱりジャンも私を感じてくれているってことだよね……」
「な、なに言ってるんだよ、リディ……。
君こそ……本当にどうしたって言うんだ……!!」
「私は別に、普通だよ……。
おかしいのは、むしろジャンの方じゃないの?
真面目なのもいいけど……自分に素直になれないのは、やっぱり病気だからだよね」
リディの顔が、にやりと歪んだ。
ジャンのものを撫でる手をそっと退かすと、今度はその豊満な胸で、今まで握っていたものを挟み込んでくる。
柔らかく、温かい感触に包まれて、ジャンは自分の理性が物凄い速度で崩壊して行くのを感じていた。
「私の胸、気持ちいいでしょう、ジャン……。
ジャンが喜んでくれるなら……私はどんなことだってしてあげるからね……」
胸元にジャンのものを挟んだまま、リディがその身体を激しく上下に動かし始めた。
初めは身体ごと胸を動かすだけだったが、徐々に自分でも胸に手をかけて、それを左右に揉みしだくような動きを加えてくる。
終いには、胸元から覗くジャンのものの先端に、そっと舌を這わせて舐め始めた。
「んっ……ちゅっ……れろっ……はぁぁ……」
胸と舌、その二つを使い、リディはジャンのものをゆっくりと攻め立てた。
決して激しくすることはなく、どこか焦らすように、また自分自身も楽しむようにして、確実にジャンに快楽を与えてくる。
いつしかジャンは抗うことも忘れ、ひたすらにリディの行為に身を任せるだけになっていた。
本当は抗議の言葉の一つでも口にしたかったが、少しでも意識の集中を途切れさせれば、そのまま何も考えられなくなりそうで怖かった。
「んっ……んっ……ふぅ……んちゅっ……」
舌と唾液の絡みつく音が、部屋の中に響き渡る。
胸での愛撫から、今度は口の全てを使うものに切り替えて、リディは貪るようにジャンのものを咥えて舐めた。
「んんっ……はぁっ……んくっ……んふぅ」
口の中で咥えているものが脈打つのを感じながら、リディはさらに激しくそれを攻めてゆく。
舌を絡め、その全てを舐め回すようにして、奥深くまで咥えて口を動かした。
「あふぅ……ジャンの……凄い、震えてるよ……。
んっ……我慢なんて……んふぅ……しなくていいからね……」
唾液と舌の絡みつく音が激しさを増す度に、ジャンも己の限界が近づいているのを感じていた。
もう、理性だけでは抑えきれそうにない。
自分の意志とは関係なく腰が震え、軽い解放感の後、とうとうリディの口に己の欲望の丈を一度に吐き出した。
「んんっ……!?
んぐっ……んふぅぅぅぅっ!!」
何の前触れもなく口内に吐精され、さすがにリディも一瞬だけ驚いた表情を浮かべる。
が、すぐに先ほどの恍惚とした顔に戻ると、吐き出されたものをゆっくりと味わうようにして、最後の一滴まで飲み干した。
「ふぅ……。
これが……ジャンの味なんだね……。
ちょっと苦かったけど……暖かくて、濃厚な味だよね……」
欲望を吐き出したジャンのそれを口から離し、リディは嬉しそうな顔をして舌舐めずりをした。
そして、再びジャンのものに手を添えると、先ほどのように激しく舌を使って刺激する。
「ちょっ……リディ!?」
「じっとしてて、ジャン……。
あなたのことは、私がたくさん……たくさん愛してあげるから……。
ジャンにはもっと……もっといっぱい、気持ちよくなって欲しいから……」
唇の柔らかい感触が、再びジャンのものを包みこんだ。
先ほど果てたばかりだというのに、すぐに下半身が力を取り戻してくるのがわかった。
薬の作用もあるだろうが、それ以上に、今の妖艶なリディの姿と行為に壊されそうな自分がいる。
献身的で家庭的な幼馴染の姿は既になく、今のリディは完全に魔性の女と言った方が相応しい様相を示していた。
「んんっ……はぁっ……。
ジャンのここ、もうこんなに大きくなってる……。
もっと……もっと、私を感じていいんだよ……」
自分の行為でジャンのものが再び大きくなったことに、リディは満足そうな笑みを浮かべながらそういった。
そして、そのまま固くなったジャンのものを握り締めると、それを自分の秘所にそっと宛がった。
「なっ……!!
リ、リディ……そこは……!?」
「ジャン……私、もう我慢できないの……。
あなたのここも我慢できないみたいだし……早く、二人で一つになろう……」
先端で感じることしかできないとはいえ、リディのそこはジャンにもはっきりとわかるほどに激しく濡れていた。
身体の準備は既にできているとばかりに、リディは手にしたジャンのものを、躊躇うことなく自分の中に押し入れる。
「んんっ……くぅっ……」
瞬間、リディから今までの笑顔が消え、代わりに苦痛に耐えるかのような表情が浮かび上がった。
彼女の中はきつく、激しくジャンを締めつけ、リディもまた苦悶に身をよじらせながらもジャンのものを取り込んでゆく。
「あっ……ジャンのが……入ってくるよ……。
私の中に……少しずつ……」
目元に涙を浮かべながらも、リディはゆっくりと腰を動かしてジャンを受け入れる。
初めは強い圧迫感を感じたが、それを突き抜けたところで、リディの表情が一変した。
「くっ……はぁっ……ジャンの……きつい……。
私の中で……どんどん大きくなって……」
リディの顔が、明らかに紅潮しているのが見て取れた。
彼女の中はジャンのものをしっかりと捕え、吸いつくようにして離さない。
いつしかリディの動きはより激しく、その繋がりもまたより深いものになっていった。
「んっ……あんっ……凄いよ、ジャン……。
私……初めてなのに……こんなに感じて……」
そう言いながら、リディは動けないジャンの顔を両手で抑え、その唇を強引に奪うようにして口づけた。
舌で唇をこじ開けて、その中にあるジャンの舌や歯茎の裏までをも蹂躙する。
自分の中にある欲望の全てを、ジャンにそのままぶつけんばかりの勢いだ。
「んふぅっ……ちゅっ……はぁぁ……。
ジャン……私……もう、駄目……」
「くっ……!!
やめろ、リディ……。
このままじゃ……僕も、もう持たなく……」
「いいよ、ジャン……。
私の中で、たくさん気持ち良くなって……!!
私の中に、いっぱい出して……!!」
互いに限界が近い。
それを悟ったのか、リディは再びジャンの上で激しく腰を動かし始めた。
もう、これ以上は耐えられない。
己の内から突き上げてくる衝動には耐えきれず、ジャンもとうとう、リディの中に自らの欲望を解き放つ。
「うっ……くっ……」
「あっ……はぁぁぁぁぁっ!!」
ジャンがリディの中で果てたとき、リディもまた絶頂を迎えて身体を震わせた。
自分の中に熱いものが注ぎ込まれるのを感じながら、リディは満足げな顔をして腹を撫でた。
「うふふ……。
暖かいの、いっぱい出してくれたね、ジャン……。
私の中、気持ち良かったでしょ?」
「リディ……。
こんなことして、君は本当にただで済むと思っているのか……。
もし、これで子どもができたりしたら……その時は……」
「あはは……。
大丈夫よ、ジャン。
私、あなたの子どもだったら、何人だって産めるもの。
男の子でも、女の子でも……それこそ、五人でも十人でも大丈夫よ。
たくさん愛し合って、たくさん子どもを産んで……家族みんなで、ずっと一緒に暮らしましょう……」
部屋の天井を眺めながら、リディはどこか夢見心地な口調でジャンに言った。
その耳には、既にジャンの言葉など届いていない。
ジャンと一つに繋がったことで、リディはこれまでにない満ち足りた気分を味わっていた。
「うふふ……。
もし、本当に子どもができたら……それこそ、私から逃げられないわよね、ジャン……。
そのためにも……もっと、もっとたくさん愛してもらわなくちゃ駄目だよね……。
あんな女のことなんて考えられなくなるくらい、私もジャンのことを愛してあげるから……。
だからジャンも、いっぱい、いっぱい私のことを感じてね……。
私の中でたくさん出して……早く、元気な赤ちゃんを作りましょう……」
「リディ……」
それ以上は、何も言葉にできなかった。
目の前のリディは、既にジャンの知る彼女ではない。
だが、それがわかったところで、今の彼女から逃げるための術も見つからない。
「ふう……。
それじゃあ、今日はここまでね。
でも……すぐにまた、私がジャンを愛してあげるから……。
だから……それまでは、ちょっと大人しくして待っていてね、ジャン……」
名残惜しそうな顔をしながら、リディがゆっくりとジャンの身体から離れた。
繋がっていた部分が外れると、そこからは一筋の鮮血が走っているのが見える。
ルネと同じくリディもまた、男に身体を許すのは初めてだったのだろう。
もっとも、そんなことに対する躊躇いなどなく、リディはジャンの欲望を己の思うままに貪りつくしたのだが。
ジャンの寝ているベッドから離れ、リディは部屋にある机の上に置かれていた一枚のハンカチを手に取った。
青い色をしたハンカチからは、微かにラベンダーの香りが漂っている。
リディのつけていた香水の匂いは、彼女の使うハンカチにもまたついていた。
行為を終えた後の秘所を、リディはそのハンカチでそっと拭いた。
そして、先ほど脱ぎ捨てた服を手際よく身に纏うと、今度はハンカチを丸めてジャンのことをじっと見降ろす。
「ねえ、ジャン……。
まさかとは思うけど、大声出して助けを呼ぼうなんて考えていないわよね?
そんなことしたら……私、あなたに何をするかわからないわよ?」
「な、何をするかわからないって……。
それ、脅しているつもりなのか……」
「そうね……。
でも、私もジャンに乱暴なことはしたくないし……とりあえず、こうしておけば安全かな?」
そう言うと、リディは空いている方の手でジャンの口を強引にこじ開け、その中に自分の秘所を拭いたばかりのハンカチを押し込んできた。
「んぐっ……!?」
喉が焼ける程に強いラベンダーの香りに混じり、むっとする女の匂いがジャンの口内に溢れ返る。
思わず吐き戻しそうになったが、その前にリディがジャンの口に新たな布を宛がった。
そのまま布でジャンの口を抑え、声が出せないように縛り上げる。
「ごめんね、ジャン……。
私だって、本当はこんなことしたくないんだよ……。
だから、変なことは考えないで、これからも私だけを見てね……」
もう、声を上げることさえも敵わない。
そんな絶望的な状況が、ジャンの心を急速に壊していった。
「あはっ……あははははっ……。
これで……これでジャンは、もう私のものなんだよね……。
あなたはもう、私から逃げられないの。
他の誰のものでもない……私だけのジャンになるんだよね……。
あははっ……ははっ……あはははははっ……」
自分の想い人が諦めたのを悟ってか、リディが狂ったように笑い続ける。
その顔にあるのは、仄暗い闇を湛えた二つの瞳。
そんな彼女の瞳に映る自分の姿を見て、ジャンは永久に逃れることのできない牢獄に、自分の身体も心も縛り付けられてしまったように感じていた。
以上、恐怖のヤンデレ監禁タイムでした。
今回、リディの香水の匂いには、少しだけ遊びの要素を入れてみました。
気になった方は、≪ラベンダー≫と≪花言葉≫でググってみて下さい。
次回以降も、恐怖のヤンデレタイムは続く予定です。
今日のところはこの辺で……。
ここまで読んでいただけた方、ありがとうございました。
投下を終了します。
リアルタイムだ、GJ!
段々怖くなってきた、しかしリディ恵まれないような気がする…
GJです!
リディはエロ過ぎるな。
GJ!リディ切ない
あなたを待っています、私にこたえてください、期待、不信…
ラベンダーってヤンデレの為にあるみたいな花だな……
煉獄こないかなー
ツンデレ的なヤンデレ作品来ないかな
いやあgjだった。おもしろいなー
過去の未完SSを読んでると、続きを読みたくなるな…
相反する二人の投稿者はもう来ないのかな…。他の時間が経った未完作品も続きが読みたい。
登場人物(主に♀)を多数登場させて序盤の展開盛り上げると収集つかなくなって完結しない罠
触雷のことを悪く言うのはそこまでだ!
未完作品の投稿者たちはみんなヤンデレに捕まっちゃったんだよ、という電波を受信した
81 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 13:33:40 ID:2NUbGELU
てゆうか長編の所に一話しか投下されて無い作品とか短編の方にあっても問題無いと思うんだけど…。
82 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 16:52:32 ID:dxoZyDwa
玲子どうなった
触雷!まだかな?現物支給も楽しみなんだが
未来のあなたへ も止まってるし
サトリビト以降の未完リスト
サトリビト・パラレル
囚われし者
触雷!
森山家の青少年
軋んでいく歯車
藤川少年の事件簿
ヤンプラ+
非日常での日常
People WHO SAVES MEN(PSM)
自宅警備員の姉
『僕は妹に嫌われている』
僕は自分が大嫌いだ
家族
黒い陽だまり
リバース
『これから』を君と
我が幼なじみ
タイトル未定
死ねない人
少し大きな本屋さん
娘
闇に潜む紅眼
白い翼
Hi! JACK!!
ヤンデレの娘さん
ほのぼのヤンデレ
異色の御花
夜になす
彼女≠私
サプライズ
ウェハース
Are you Youta?
現物支給
風の声
玲子
アヤツリ人形
日常に潜む闇
社長とおっぱい
とある幽霊の話
ラ・フェ・アンサングランテ
ステレオタイプの量産ナンバー
Life
シスターズ!!
弱気な魔王と愛され姫様
学校の八不思議。
煉獄
うちの奇妙な同居人
Mistress
何割動いてますかね
触雷はともかくとして、とねかむはもう読みたくないの?
87 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 20:29:49 ID:MW2IAWfm
正直ヤンデレの人気が下火になったせいだな。
ヤンデレの話題がほとんど無くなった今となっては衰退の道しか残されてないだろうし
すまん上げちまった
1話完結じゃない限り短編に入れるのは更新されたときにめんどい
それだったらむしろ1年以上投下されたりしてない長編とかを削除したほうがいい
流石に削除は困る
たまに読み返したりするし
俺さ携帯からこれ見てんだけど、PCの方で書き込みやると金かかったりすんの?
>>92 大人になってから来ような
(´・ω・`)
94 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 21:31:27 ID:dxoZyDwa
>>93 お前の対応も大人の対応とは思えないけど?w
投下が無いのはスランプだったり仕事とかで忙しいのかもしれないだろ
俺らにできるのは待つか書くかだ
文才がない奴が勢いで書き始めただけだから、いつまでも続かないのは当たり前だろ。
ダラダラ続いているのは面白くないやつばかりで読み飛ばしているし。
世の中って上手いこといかないよな。
>>文才がない奴が勢いで書き始めただけだから、いつまでも続かない
>>ダラダラ続いているのは面白くないやつばかりで読み飛ばしている
つまり面白いのはひとつもないってことか
まあ、お前はこのスレに合わないんだよ。帰んな
復活して欲しい作品はあるんだよ。
今のスレは合ってないのは確かだな。
まーた始まった
自己満足の議論は容量の無駄だからやめれ
無駄な議論じゃないだろ。
保管庫だって無限の容量があるわけじゃないんだから。
未完が決定した作品から削っていくのは当たり前だろ。
長く続いてるスレだけど、完結したヤツだけ残したら物凄く薄いスレだよなここw
103 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/04(金) 23:10:12 ID:dxoZyDwa
今頃ssかいても誰もみてくれんだろって感じで書きたくても書けんのだろ
sageろや死ね
荒れるスレってのは、大概面白くもないSSにGJが連発される傾向があるな。
それでまともな作品書く職人さんたちが面白くなくなって出ていったり、荒らしになったりするんだ。
GJつけてんのは1人か2人がID変えてやってるんだが。
このスレはもう末期なのか
作品スレとしては数スレ前から既に終わってるな。
カスみたいな内容のない作品だけが残り、いつ終わるともなくダラダラと続いている。
いや……最初から終わらせ方を考えていなかったのか。
そしてそれに喝采を贈る若干名の読み手。
もう終末期は過ぎているだろう。
別にいいじゃないか、今まで通りで
ああ、もうこれ以上は腐りようもないからな。
あとは消え行くのみだ。
最近のでも、「ヤンデレの娘さん」何かは上手いと思うけどね……
次の作品投下まだかな?
それなりに前から見てるけど、投下の合間がヤンデレについての良い意味でくだらない雑談か
「作品の在り方について」みたいな、悪い意味でくだらない雑談かの違いがあるぐらいで
作品自体とか投下周りとかはあんまり変わってない気がするけどな
ところで長編ヤンデレSSの〆って難しいよな
複数のヤンデレが出現する場合、メイン以外はどうするのかとかがさ
全部消すのか、全部に何らかの形で決着をつけるのか、逆に主人公を消しちゃうか
非難轟々で続き書くの躊躇してたら騒いでたのはID:nCxoScvz一人だったでござるの巻
>>112 ヒロイン一人だけだと長々やるにはそれなりの仕掛けがないときついしね〜
ヒロイン一人だけの長編ってなんかあったっけ?
荒れた原因がいつもと違うから見てて面白いな
質問だが、お前らは他に読んでるSSスレはあるのか?
◆AJg91T1vXsみたいのが自分語りするからウザがられてるんじゃね?
俺は読んでないけど、作品は面白いのかな
ID:nCxoScvzさんがんばって
ヒロイン一人だけだと病めないだろう
このスレでのヤンデレは主に女と女の男を巡った修羅場だしな
これから作品数が極端に増えることもないだろうし、今こんなこと言ってても
不毛な議論になるだけだろ
それにGJは飯食ったあとのごちそうさま的な感じで書かれてんだろうから
一々つっこんでも何にもなんねえよ
>>117 無駄に長ったらしいだけで、しかもひたすら重いし救いもない。
笑いもギャグも萌要素もなにもなく、昼ドラをさらに暗ーくしたような感じだよ。
萌なヤンデレ娘のエロ話が多い中で、明らかに異質。
俺も適当に読み飛ばしてしかいないが、正直読んでて鬱になるぞ。
いいかげん、空気読んで立ち去れって感じだな。
このスレに来てる人間が求めているものとは根本的に違うんだよ。
122 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 02:40:06 ID:VSwEIp7P
突然騒がしくなるなこねスレは…。
好みは人それぞれだろ・・・
どん底根暗話が好きなのもいるはず
俺みたいな
読み手としての要望としては別属性+ヤンデレの作品がもっと増えるといいなと考えてる
ヤンデレ→別属性の更正パターンなんかも読みたいな
作り手としては未開拓ってわけじゃないから興味をそそられる題材じゃないだろうし、
面白くやろうとすると結構難しい注文だろうけどね
長編新作を期待して待ってます
エロパロ自体過疎ってるしどのスレも定期的に荒れるからな
まったりしてるところもあるけど荒らしてるのがある程度同じ人ってのはよくわかる
男女のライバル関係がガチの殺し合いに変化していって最終的に監禁エンドに着地するようなSSが読みたい
こういう作品が読みたい、ああいう作品が読みたい。
って言ってるだけの俺らって、巣の中の雛鳥みたいだな…
あー、ツンデレ属性のあるヤンデレの話が読みたい。
>>123 暗い話なのは別にいいんだが、暗いだけってのはいただけないだろ。
それに、このスレの住人が求めている別属性+ヤンデレなヒロインとか、女と女の戦いみたいな修羅場なんか全然ないじゃん。
見せ方にしても、とにかく不幸っぷりを見せつけて、住人を煽って煽って、先を気にせずにはいられない状況にしているだけだろ?
中身空っぽのくせにさ。
安っぽい連続ドラマや数か月で打ち切りになる三流のジャンプ漫画みたいな見せ方で、それで作家気取りなんだから痛々しいわ。
今回のあとがき(?)みたいなもんだって、あんなもの誰も求めてないだろ。
キャラの裏設定なんて、そんなもんどうでもいい。
どうしても知って欲しけりゃ、ちゃんと作品の中に読んでわかるような形で書け。
それが出来ない時点で、作家としては失格だ。
読み手にググらせるなんて、高慢もいいところ。
「俺ってこんな知識もあるんだぜ?」っていう、自己顕示欲丸出しの態度が腹立たしい。
◆AJg91T1vXsは、ちょっと人とは違う作品書いてるだけでマイノリティ気取ってる、単なる厨二病患者だろ?
他の職人見下して、自分だけ天才だと思ってる典型だよ。
そんなやつのオナニーに付き合わされて、悲しくないのか?
とりあえず、まずは誰か◆AJg91T1vXsに、需要と供給の関係ってもんについて教えてやって欲しいわなw
需要と供給ワロタw
好きなもの書いてるだけじゃないのか?
それと苦手な作品はスルーってちゃんとスレの最初に書いてるじゃないか
・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。
と、しっかり
>>1に書いてある
つまり、どういう作品を書くかは書き手の自由でそれを読むか読まないかは読み手の自由
別に需要と供給(笑)とかいう話ではないし、そもそも「供給」すらできないやつが語ることじゃない
>>128 おいおい「好みはそれぞれ」でみんな書きたいものを書き、読みたいものを読むような場所だろここは
ここはスレにいる誰かがショバ代を払ってやってるわけじゃない。
同好の士が集まっただけの緩やかな場所なのになんで需要と供給の関係を重視しなくちゃならんの?
それこそ、こんなところで何言ってんの?だよ
てすと
変態のヤンデレ妄想を垂れ流す場所だろここは?
なに批評家気取ってんだよバッカじゃねえの?
嫌な流れだな・・・
幼馴染のヤンデレが・・・見たいです・・・
相変わらず最悪の民度だな、読み手としていったい何様だよびた一文払ってない癖に・・・
ここ意外にもおもしろいヤンデレSSがある場所は探せばあるんだから黙って引っ越してくれよ
いくら喚こうがお前の読みたいSSの投下はもう無いのだから居座らないでくれ迷惑だ。
二階級特進ぷれい
殉職!?
需要と供給w
いつからここがリクエスト扱う所だったのよ。どこかの個人ブログか?w
作品投下がし辛くなる事をかくのはやめない?今までいい流れで来てたんだしさ。自分の趣味を表にだすのはいいと思うけど、人の趣味に口を出すっていうのはおかしいんじゃないかい
141 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 14:02:04 ID:TtZfBv01
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名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 14:02:30 ID:TtZfBv01
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名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 14:02:52 ID:TtZfBv01
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名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 14:06:55 ID:TtZfBv01
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名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 14:09:23 ID:TtZfBv01
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名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 14:10:10 ID:TtZfBv01
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自分の気に入らないと皆拙作扱う自己流評論家に、
自分の趣向をスレ全体の需要(?)に変える鉄面皮に、
よく分からないことならマイノリティーに厨二素材であるはと胸か・・・
このスレ住民たちは今日もダイナミックですよねwwww
>>149 3つめは良く分からんが、上の2つは同一人物じゃね
151 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 15:18:57 ID:nYtckgfZ
いつのまに荒れたの?!
◆AJg91T1vXsが大文豪を気取りだしてからだろ
ファンとの交流を求めて、寒いお便りコーナーまで作ったりしてさw
まさか学校で「俺って人気作家なの」なんて自慢してるんじゃないだろうな
弱気な魔王と愛され姫様・第四幕 3・4がまだwikiにのってないね
>>152 学校で自慢する相手もいない駄目人間だから、ここで自慰行為するしかないんだよ。
もっとも、それに付き合わされるこっち側としては大迷惑極まりないがな。
とりあえず荒れた責任取るってことで、◆AJg91T1vXsは断筆でもした方がいいな。
全住民に土下座でもしない限り、もうこの板には来ない方がいい。
これから先、作品が投下される度に荒れるだろうから、他の良作にも迷惑。
それと、過去の作品あるなら今のやつと一緒にそれもwikiから消せ。
下手に残骸残しておくと、妙な信者がいつまでも居座って鬱陶しいからな。
ま、その信者でさえ、本人の自作自演かもしれないけどw
まあ、気取ったタイトルと気取った設定の作品しか書けないクソ作家はさっさと消えろってことだ。
中身のない、ただグダグダと長いだけの話をwikiに転載している人達の苦労、たぶんこいつは考えたことなんてないだろうからな。
自分の作品を保管庫に保管してもらってる身分の分際で、作家気取りなんておこがましいんだよ。
ただなにも言わず、本文だけ投下してりゃ騒ぎにならなかったのに・・・そんなに構ってもらいたいのかね、この作者w
>>154 嫌いな作品なら読むな
俺もアレは読んでない
ID:SaTEqasb
面白いなお前
見事にブーメランしてる
毎度毎度ご苦労様です
いい加減もう慣れたよね荒らしにも
作者の皆さんは気にせず投下して欲しいです
羨ましいな
俺は駄作には一向に慣れない
解
160 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 17:12:53 ID:2vXCmMSc
161 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 17:14:21 ID:2vXCmMSc
でも、余計な自分語りはもう止めような
どこのスレでも嫌われる行為だからさ
作者の近況報告や裏話なんか聞きたい奴はいないから
それこそブログでやってろって話
163 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 17:23:07 ID:2vXCmMSc
あと擁護するわけじゃないけど、
>>152の言うような事ってどこでしてたっけ?
前スレあたり?
ラ・フェ・アンサングランテけっこう好きなんだけどな……
別に気取ってるとは思えないし
なんでこんなに荒れてしまうんだか
我慢とか無視とか色々対応はあるだろうに
>>163 前スレもなにも、最初からだよ。
タイトルの意味だの作中の小道具の意味だの、わざわざ中途半端に語るところが気持ち悪い。
「お前ら、どうせ知識ないんだろ?」って感じで、住人を見下している行為にしか見えない。
裏設定なんてもんは、興味あるやつが勝手に調べて納得してればいいことで、わざわざ自分から公開するもんじゃない。
>>164 >>なんでこんなに荒れてしまうんだか
それは、お前の大好きな作品の作者様に言ってやるんだな。
自分の構ってちゃん願望を抑えきれないのは、◆AJg91T1vXsの方。
こいつが余計な自己顕示欲など出さなけりゃ、こうまで荒れたりしねえよ。
覚え立ての第2外国語を使っちゃったり(しかも間違ってたり)するところが鼻につくんじゃないの?
話に進展ないままで、あまりにも長く続いてしまったから
これまで我慢して無視してた人達が遂に噴火してしまったんじゃない
俺は今まで通り読まないだけだけど
ここは長編になればなるほど荒らす奴がいるんだよ
そしてそれをスルーできないその他大勢
168 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 17:59:34 ID:reSJkOa5
>>137の二階級特進ぷれいってのが凄い気になる俺がいるww
申し訳ない
sage忘れた
長編でもワクワクして続きが気になるような作品は一杯あるんだけどなあ
悪いけどラ・フェ・アンサングランテって舞台設定もキャラも感情移入できないし
なによりも文体そのものや、
>>165が言うような作者の姿勢が俺に合っていないんだ
でも学校指定の課題図書でもないんだから読まないようにしているだけ
読んだら叩きたくなることは分かってるもんなあ
ここまでくると逆におもしれえわw
ただ批評家(笑)たちも馬鹿発言は控えろよ、「需要と供給」とかさw
お前らの頭の悪さまでひっくるめて面白がってるわけじゃないから
ていうか騒いでるやつって同一人物じゃねえの? とりあえず荒らしておこうみたいな感じで。
お前「ら」って言うな
[需要と供給]とかバカなこと言ってんのは
>>128だけだ
残念ながら貴方以外の全てのレスがヤンデレによる自演です
確かに「ググってみろ」的な発言にはイラッときたがそこはスルーかさりげなく指摘するかでいいと思われ
あと、商業ですら大勢が満足する作品なんてあまり無いのにましてや2ちゃんねるなんかでそんな良作を期待するだけ無駄
そこんところを弁えて読むべきかと
長文スマソ
荒してるのも煽ってるのも毎回同じ顔ぶれなんだろうな
>>176 >>確かに「ググってみろ」的な発言にはイラッときたがそこはスルーかさりげなく指摘するかでいいと思われ
基本、その姿勢をもっと全体で貫くべきだったんだよ。
下手に煽てないで、つまらないならGJもあげずに無視。
マナー違反なら軽く指摘する。
ところが、
>>73みたいなやつが下手に持ち上げたから、返って空気が悪くなった。
馬鹿を煽てても、調子に乗るだけでなにもいいことないぞ。
もっとも、
>>73そのものが作者の自演の可能性濃厚なんで、なんともいえんがな。
せっかく知ってる花言葉なら、作中にサラリとほのめかした方がカッコイイと思うんだ
それを後書きじみた馴れ合いに持ち込むから反感を持たれるんだろうね
お前ら大人気なさすぎ……こんなこと続けてたらマジで作者いなくなるよ?
てゆうか作者全員追い出さないと気がすまないのかね…。
そして誰もいなくなった・・・
>>180 長文で長々と否定的意見を書き連ねてる人はさっくりNGに入れてしまえば良い
つまりID:SaTEqasbか
激しく同意
◆AJg91T1vXsはなんか新作とかもう書かないの?
まぁここまで荒れれば、もう投下しないっしょ
またいつものパターンか(笑)
ちびっこが喚き、面白半分にそれにのるアホ。荒れるスレ
切腹解釈ぷれい
どういうプレイだ
切腹してびんびんになったモノを弄りながら介錯するぷれい
女「私めは、あなた様をお慕いもうしあげておりまする」
男「して、それがしの前にて腹かき切りはなぜにしや。いかに」
女「あなた様は明日にも婿入りしてしまう身にございまする
貧乏御家人の娘に生まれし我が身にあなた様をお止めする手立ては無きにしや
せめてお心に残りしたがために行った所存にござりまする
お慈悲あらば、あなた様自らの手で介錯をしていただきたく望みまする」
男「なんということを。武家の娘を手にかければ、それがしの婿入りの話も立ち消えるであろう
されど、そのようないじらしい娘を見てみぬふりもでき申さぬ。お覚悟はよろしいか」
女「感謝いたしまする」
とか浮かんだ
時代口調はかなり適当なんで気にしないでくれ
プレイなのか?
俺はラ・フェ・アンサングランテ続き待ってるよ
◆AJg91T1vXsは学園モノでも書いたら受けるんじゃないかな
どうも題材自体が暗すぎて、スレチのような気がする
ヤンデレが出てる以上、スレチも糞もないだろ。
俺も続き待ってますから頑張ってください。
>>191 次は目隠し絞首刑ぷれいをおねがいします
何者だよあんたらww
>>196 さらに蝋を垂らされるわけか
SMプレイもいいな
ヤンデレが怪しげなプレイに目覚めたようです
目隠しプレイか
まさにスレ住民がJ7CKx3D9にやってる行為がそれだな
ホントのことを知らないのは作者だけという……
違う・・・目隠し「絞首刑」ぷれい
ネタに批判を被せるなんて駄目だね
>>196 普通に処刑じゃねーかw
やるならもう少しやりやすいお題にしてくれぇ
俺の貧困な発想力じゃ難しすぎる
結局こんだけ書いてもスレ潰せないからな。
根拠のない妄言で作者を批判するぐらいしか出来ない……。
どうみても荒らしの敗北ですありがとうございました。
切腹解釈ぷれいでなんか荒らし死んだな
>>202 ・浮気をしてばれれば国から裁かれる
・刑は目隠し絞首刑を浮気した者に対して浮気をされたものが行う
・目隠ししてモノを扱きながら首を絞める
・虚ろな目で「あははははっ!」てな感じでそのままやっちゃう・・・
・はっぴぃえんど
荒れてさびしいのはわかるけど、変なもの飛びつくなよwww
今まで、このスレで扱われてない属性ってあります?
素直ヒート
ダルデレ
とかですかね?
なんで荒れてるか産業で
209 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/05(土) 21:53:36 ID:momOV4qs
もう
終わり
忘れろ
すまん あげちまった
俺はただ面白がってるだけでなんでこうなったかは知らん
参加する気はないからいいけど
上げられまくったから荒らし大量出現したみたい
!
スレが潰れたら困るのは俺たちだ
変な自分語りだけ自重して貰えればいいんじゃね?
>>212 そうだな。長々と自分の意見をさもスレの総意のように書いちゃうのとかは勘弁だ
今日は人が多いな
縦読みとか全く面白くないからね
まあまた数日から数週間で沈静化するでしょ
>>213 そうだよ。長々と自作の舞台裏をさも人気作家のように書いちゃうのとかは勘弁だ
>>215 できれば今日終わってほしいもんだよねぇ
それは◆AJg91T1vXs氏の心掛け次第だろ
まだ人気作家を気取るつもりなら先は見えてる
嫌ってるのは1人や2人じゃないようだし
頑張れヤンデレ歴3ヶ月、巨匠と呼ばれる日まで
>>218 心掛けもなにも、作風から考え方までスレの空気とまるで合ってないんだ。
黙っていなくなれば、もう誰も何も言わないよ。
下手に付け入る隙を与えると、今後も手を変え品を変え寄生され続けるぞ。
投下します
なんか嫌な流れになってるんで、少しでも空気を変えられたらいいんですけど……
踵を鳴らして走る
早くあなたに会いたいから
慣れないドレスはひらひらして動きにくい
初めてのヒールは痛くて走りにくい
それでも頑張る
お父様……じゃなかった
もうお父様とは呼ばないって決めたんだった
ボクはもう子供じゃないんだって、あなたに分かってもらわなきゃいけないんだ
あなたの前で足を止める
そして、スカートの裾を少し持ち上げて一礼
昔、ここに来る前にちょっとだけ習った礼儀作法
ミリル姉様とシアン姉様の一夜漬け特訓で、できてるといいのだけど
「お帰りなさいませ、魔王様」
「あ、え、うん」
ボクの態度が違って、すっごく戸惑ってる
いつもだったら、なんにも言わずに胸元に飛び込んじゃってたもんね
……ほんとうは、今すぐにも抱きしめてほしいんだよ
でも、レディはそんなことしません
だからぐっと我慢する
お父……魔王様のお嫁さんになるなら、そのくらいはできなきゃいけないんだ
「お疲れさまです。カバン持ちますね」
「ありがと……って、姫? どうしたの?」
「なんのことでしょう。どうもしませんわ」
戸惑ってる
というか、あっけに取られちゃってるなぁ
まあボクも不慣れだし、徐々に慣れていってもらえればいいかな
子供っぽいボクじゃなくて、淑女になったボクに
「右手、どうしました?」
「へ?」
「人差し指、切り傷になっています。医務室に行きましょう」
「だっ、大丈夫だから! この程度なら舐めてれば治るから!」
ああ、かわいい
抱きしめて、口づけて、頬ずりしたくなるほどかわいい
苦い薬や注射が嫌いで、医務室に行くのはいっつも嫌がってたよね
今日はなんだか嫌がるというより、怖がってるみたいだけど
「じゃあ、消毒」
ぱくり
ああ、あなたの指と血の味がする
おいしい
指を音を立てながらしゃぶりつつ、あなたの顔を見上げる
あはは
耳たぶまでまっかっかになっちゃってるよ
これで、ちょっとでもボクのことを女の子として意識してくれるかな?
今度は指を口から離して、傷を舌でなぞるようにして舐めとる
すると、今度は顔だけじゃなくて首まで真っ赤になっちゃった
あわあわしながら何か言おうとしてる
でも、言葉が喉から出てこないみたい
ずーっとボクを子ども扱いしてた魔王様
それをこんなふうに真っ赤にしちゃうテクニックなんて、どうして知ってるんだろう
やっぱりミリル姉様はすごい。ボクは改めてそう思った
本当はもっとここで攻め込みたかったんだけど、他のみんなも集まってきちゃった。残念
でも、一緒に行ったエレキ兄様がいない
それに、いつも魔王様が変えるのを誰よりも早く「視」て迎えに行くデッド兄様
ふたりとも、どこに行っちゃったんだろう
まさか魔王様が一人で帰ってきたってわけでもないと思うんだけれど……
まあいいや
あの二人はすっごく強いし、心配しなくっても平気だよね
「では、ボクはカバンをお父……魔王様のお部屋に置いてきます」
まだあわあわしてるあなたの頬に素早く口づけ
迎えに来たみんなに聞こえないように、耳元で小さくささやく
(今晩、お部屋に行きますね)
そのまま何か言われる前に、その場を立ち去る
制止されたら面倒。みんなに聞かれたくない
いろいろ理由はあるけれど、やっぱり一番はこれ
「き、緊張したよぉ………」
城の空き部屋に体を滑り込ませ、動悸を沈めようとする
……収まらない
胸は早鐘を打ったようにドキドキしてる
もっともっと魔王様といっしょにいたいと思ってはいるけれども、もしかしてちょっぴり大胆すぎたかな?
頬が緩みそうになるのを、頑張って引き締める
いけない
ボクはもう子供じゃなくて、立派な淑女なんだから
いつもだったら、このカバンを机の上に投げてすぐに魔王様のところに走ってる
けれども、今日からは違う
奥さんになろうとするなら、少しでも魔王様の役に立たなきゃいけない
昨日もこのお部屋をボク一人で掃除したんだ。……花瓶割っちゃったけど
シアン姉様とポイズン兄様みたいに、お互いを補い合う関係っていうのに憧れちゃうんだ
ミリル姉様とエレキ兄様みたいに、奥さんがすっごく有能なのも目標だけどね
……ボクにはちょっとできそうもないのが玉にキズだけど
「よーし! がんばるぞー!」
一声あげて、カバンにぎっしり詰められてる、方々から来たお手紙を全部机に出す
これを必要なものと不必要なものに分けておく
ボクは子供の頃から、誰よりも近くで魔王様のお仕事を見てたんだ
そのくらいはお茶の子さいさいだよ!
……たぶん
「えっと、第八砦への食料の配給要請、○
地方の災害によるケガ人の治療にスカル部隊派遣要請、◎
ボク宛のお見合い写真、廃棄
魔王様宛のラブレター、ゴミ
毒牙部隊兵詰め所の掃除願い、○。いや、△かな
魔王様宛の結婚案内、焼却処分……もう。ゴミが多いなぁ」
今までもこんなに来てたのかな?
ボクがチェックしておいて本当によかった
魔王様は意志が弱いから、ほっといたらこんな女たちをお城に入れちゃうかもしれないもん
妻であるボクを差し置いて、さ
これからはずっと、きちんとボクが目を通してあげなきゃ駄目だね
本当に手がかかる魔王様。そんなところが可愛いんだけれども
「最後は………セリク王よりの書状?」
なんだろ、これ
王、っていうことは大切なお手紙だと思うんだけれども
……なんだかこの手紙、嫌な雰囲気
妙に気になって、よくないとは思いつつもペーパーナイフを取り出して封を切る
中には手紙が一枚と、点字シートのようなものが入っていた
[このたびは、私どもの無理な婚姻を聞き届けてくださいましたこと、厚く御礼申し上げます
そしてこの手紙を読む頃、エリスの眼と耳のことで、魔王様は大変戸惑っておられることと思います
何も説明せずにいた私の不義理、お詫びの言葉もありません
しかしあの子は大変気立てもよく、美しい娘に育ったと父として自負しております
どうか、娘を妻として慈しんでください
それが国王としてではなく、父親としての願いです
―――ライフレット・シャルルノージュ・レイルトロン・セリク
追伸:エリスは点字を理解しておりまして、意思の疎通はそれにて行っております
余計なことかもしれませんが、点字一覧表を同封させていただきます]
…………婚姻? 妻として慈しんで? 何のこと?
お父様の妻ってことは、ボクのお母さんっていうことだよね
いやいや、そんなことはさしたる問題なんかじゃない
誰が ボクの魔王様の 妻だって言うの?
気が付くと、ボクは手紙と点字表をビリビリに引き裂いていた
こんなのはウソだ
ボクは何年も前からずっと魔王様を愛していたのに
今までずっと誰よりも魔王様の近くにいたのに
やっと勇気を出して気持ちを伝えようと思っていたのに
突然横から出てきた女が、言うに事欠いて魔王様の妻?
ひどい。こんなのってない
ボクは絶対に認めない
「そうだ。調べればいいんだ」
分かれてから魔王様がどこに行ったのかボクは聞いてない
でも、目星はついてる。魔王様は医務室に何か隠してる
さっき医務室に行こうと言ったとき、目線が斜め右下を向いていた
それは、ウソをつくときの癖
ボクは誰よりも魔王様を見てるんだ。ウソを見破る方法だって誰よりも知っている
いきなり人の未来の夫を奪おうとしてる女なんかに負けるもんか
魔王様がいれば教えよう
あなたの未来の妻はボクなんだって分かってもらおう
エレキ兄様がいれば問いただそう
出張した時、泥棒猫が擦り寄ってこなかったかと聞いてみよう
その泥棒猫がいた時は………コレを再び振るおう
金庫から取り出したのは、ポイズン兄様の牙を研いだ猛毒短剣
八年前、戦士一人にボクの父と姉妹を騙る偽者を退治した得物
みんなには捨てたって言っておいたけれど、何かあったときのために一応とっておいてよかったと今だけは思う
本当なら、こんなふうに使う日が来てほしくはなかったけれども
『ワシは………だけ…。……巡回…………アンタに………ッス』
『知らん。………は………んだよ。俺の………くれねぇ』
扉越しに聞こえてくる会話は、たぶんエレキ兄様とスカル兄様のもの
聞こえてくる声は二人分だけ
魔王様がいる様子も無い。ちょうどいいや
エレキ兄様に、出張先で何があったのか聞いてみよう
「エレキ兄様、スカル兄様。ボクです。入ってもいいですか?」
いつもはノックなんかしないで入ってた
でももうボクはそんなはしたないことはしないんだよ
だって、ボクは淑女なんだから
『ひ、ひひひひひ姫ちゃんか!? ちょっとちょっと待っててくれ!!』
『お姫、絶対そこ空けちゃ駄目ッスよ! 少しだけ待っててほしいッス! 今エレキインセクトが全裸なんス!』
『だいたい服なんてもう脱いだわ! ミリルの選んだのは苦しくてかなわん! だいたい全裸はいつもだろ!』
『黙ってるッス! 話合わせるッス!』
………お兄様は、星の数ほどいる魔族のエリート中のエリートだって聞いたことがある
こんなふうに大慌てしてるところからじゃ、想像もつかないけどね
強くて優しくて、大好きなお兄様
でも、今だけは、そのお願いを聞くことはできないの
「ごめんなさい」
短剣をスカートの中の鞘に入れ、一言謝って扉を全開にする
医務室にいたのは、黄色い体を真っ赤にしながら両腕をぶんぶん振るって混乱してるエレキ兄様
それと、ボクに背を向けて何かを庇うみたいにして震えてるスカル兄様
「おいおい! 俺もスカルもまだ入っちゃ駄目って言って……」
「スカル兄様、立ってボクのほうを向いて」
「姫ちゃん、話を聞いてくれ!」
「いいから、立って。まさか、魔王様をたぶらかす泥棒猫を隠してたりしてないよね?」
エレキ兄様が、止まったって言うべきなのかな
大慌てしていた様子も何もすっかり抜けきって明後日の方向に目線を送ってる
そうして、スカル兄様が
「……お姫、この娘は、なんにも悪くねえんスよ」
そう言うと、いつも手にしている杖を振るって、一瞬ちらりと見えた泥棒猫と一緒にその場から消えた
転移魔法
そう思い至った時、ピリっと電気のようなものを感じて、ボクの視界が閉ざされる
「姫ちゃん、すまねえ。でもあの娘はマジで悪くねえんだ」
同じ言葉を二人の兄様から聞かされた時、ボクは気を失った
投下終了です
私の話も批判は本当にいろいろとあるかと思います
その場合は、感情論や暴言ではなく要点をまとめて教えていただければ、その後の自分の糧にできますので嬉しいです
(たぶん、書き手はみなそうだと思います)
GJ!!
GJ!
姫ちゃんが本格的に病んできましたねー
作者を名指しで批判する人はコテハン付けてもらいたいなと思うわ
匿名で批判しても説得力がまるで無い
読みもしないうちからGJはねぇだろw
そんなことだから荒らそうという書き手が出てくるんだよ
まあ今度の騒動は触雷の仕業だろうけど
>>227 批判というのは、やはりある程度のレベルに達してないと付かないでしょ
まずは他人の書いた小説なり新聞をできるだけ多く読んで
他人に読ませる文章というものを身に付けましょう
一端の作家を気取るのはそれからでも遅くありませんから
gj!
嵐も嵐に構ってると思われる方も
纏めて通報しました
97.104.107.113.117.121.128.135.136.141.142.143.144.145.146.147.148.149.152.154.155.156.158.165.166.167.170.171.172.173.176.177.184.185.186.194.200.213.217.216.218.220
230は個人の誹謗中傷という事で今から通報します
231も通報します
gjgjgj。
まぁこのスレは投下マンセーだからな。
だからGJって言っとくわ
読み手が偉いとか、書き手が偉いとかはないんじゃないかな。商業じゃあないんだし。作者さんはSSを書いてくれる。
だから住人はGJを贈ったり贈らなかったり。嫌なら読まなくてもいいんだし。
私は面白い作品を書いてくれてるこのスレが楽しみの一つだけど、確かに全作品を読んでるわけじゃないな。
でも意味のない誹謗中傷はする必要はないって思うよ。
この頃短編が少ないような…
特にリバースの人にはまた短編書いて欲しいな
熱血なヤンデレが見たい
>>227 乙&GJ
俺は、貴方の話は好きですよ
続きが気になります
頑張って下さい!
test
次の作品投下まだかな?
触雷まだー?
私はモーレツにヤンデレしてるぅ〜
荒れてるね〜…(^w^)
何であれてるの?また非リア充のぼうそう?
みんなからまわってるねぇ(´・ω・`)もうつぶれちゃえよこんな糞すれ
通報しますって一々言っちゃう奴ってなに?褒めて欲しいの?
黙ってやれば良いのにね(^_^;)
しかし4分とゎ…にーとこわいよぉ(ρ_;)
閃光のハサウェイしちゅえ〜しょん目隠し銃殺刑ぷれい
2002年6月にプロバイダーの免責要件と発信者情報の開示請求権を規定した「プロバイダ責任制限法」(
http://211.0.28.19/01provider/provider_020524_2.pdf)が施行されました。
これを参考にすればプロバイダーに誹謗中傷した人物の情報開示を請求したり、削除請求することもできます。ただし、この場合は仮処分や訴訟で請求しなければなりません。
書き込みをした人物に対して、刑事上は名誉毀損罪(刑法230条)や侮辱罪(刑法231条)の刑事責任を問うことも出来ます。
また民事上は不法行為(民法709条)として損害賠償を求めることも出来ます。
>>227 お疲れ様です
エリス嬢との修羅場……
果たして彼女も病んでしまうのか
つまりエロ小説書いてる作者本人が告訴すればいいのか
なるほど、そんないい手があったのか
>>249 顔出し実名出しでその人物が叩かれたならあれだが完全に匿名で投稿してる
以上訴えてもどうにもならないでしょ
ただのレス削除で全て終了
匿名掲示板でも訴えられるでしょ
ただし訴える側の実名や住所、生年月日も公になっちゃうけど
いや、正直通報してもこれぐらいならどうにもならない。
通報するって書き込みはただ、荒らしを煽るだけ。
おいおいお前ら
蠅みたいなのがわいてきてウザいのもムカつくのも分かる
しかしここはグッと我慢だ
シカトブッこいてりゃそのうち消えるさ
なるほど
ちょっと幼馴染のヤンデレ娘ちゃんシカトしてくる!
そうだよ
蠅は糞や腐肉にしかたからないから
完全に無視してりゃいいんだ
わざわざ相手にするまでもない
だいたい荒らして来る奴は文才豊富な作者たちを嫉妬してるからな。才能ないってつらいな
>>256荒らしレスに対しての
挑発行為及び誹謗中傷は
荒らしに構う行為に当たります
人間「やるな」って言われたらやりたくなるからここは敢えて「荒らせ」って言えばいいんじゃね
さあさあどんどん荒らせ
>>257 わざわざ安価つけて通報しました!っていうのも構う行為に当たるんじゃね
-----------------------スレ停止--------------------------
次の作品投下まだかな?
どうせなら蠅が寄ってこないような名作を頼みます
ホントに荒らしたきゃまとめサイト全部消すくらいのことすればいいのに
中途半端なクズって何をするにも中途半端だよな
おい、ここの板に書き込みしたヤツ
絶対後ろ向くなよどんなかわいい声聞こえても
後ろ向くなよ・・・
あっ後ろ向いちゃ・・・
後ろは壁だ馬鹿
>>265 お前が正しい
後ろには壁と包丁を持った子しかいなかった
そういえば短編で荒らしがヤンデレの幼なじみって話有ったよな?
ヤンデレスレにハマっている主人公に振り向いて欲しかったってやつ
と言うわけで皆一旦スレ閉じて周り見てみようぜ
何度生まれ変わってもいつの間にか傍にいるヤンデレ
ヤンデレなんてそんざ…ごめんちょっと逝ってくる
他のスレに行ったのバレた
>>266 包丁を持たせるまで追い込んだお前が全面的にわる……えっ?普段から包丁は持ち歩いているって?
ははっ……まぁ、頑張れよ。
こんばんわ
息抜きに、即興で思いついた短編を投下してみます。
相変わらずの文才ですが、そこは下手の横好きと言うことで見逃していただければ幸いです。
「…………」
「ねえ」
「……………」
「ねえったら」
「………………」
「何か喋ってよ!」
男が無言でいると、女は苛立ちと不安をまぜこぜにしたような声を上げた。
女の様相に飽き飽きしたように男はようやく口を開いた。
「今すぐ縄をほどいてくれと言っても、ほどくどころかそんな要求は無視するんだろう?」
二人がいるのは13平方メートルほどの部屋。
そこには生活する上でおよそ必要になるであろう最低限の物が置かれている。
男はベッドに寝かされていた。
ヘッドボードがパイプフレームに改造され、フットボード部分にも同じようにパイプフレームが増強されたそのベッドに、手と足をそれぞれ縄で縛られ上下に備え付けられたパイプフレームに固定されて、だ。
女は同情するような、それでいて不安げな視線で男を眺めた。
「だって、離してしまえばあなたは行ってしまうでしょう? 帰ってしまうでしょう? 逃げてしまうでしょう? 連れていかれてしまうのでしょう? あの世界に。あの憎悪に満ちた世界に。あの悪意に満ちた世界に」
「……バカなことを言うな! 俺が、俺達が生きる世界だぞ! いつまでもここに籠もっているなんてことできるか!?」
声を押し殺して男は反駁する。
その際身を起こそうとするが、ベッドに身体を縛りつける縄のせいで上半身を浮かせるに過ぎなかった。
「ほら。やっぱりあなたは毒されているのよ。外の空気を吸い過ぎたの。外の空気は毒で満ちているの」
女はそう言って男を静かに優しく抱きしめるように抱きついた。
しかし男のほうは喜ぶどころか不快感を露わにする。
「ふざけるなよ……! 確かにお前は心は弱かった。だからあの時、強烈な憎悪を向けられて、それが深い傷になったのは分かる。けど、それだけのことでどうしてこんなことをする! 俺が惚れた女はそんなことはしない!」
叫び、言い終えた時、男を抱きしめる女の手がピクリと動いた。
「ねえ、どうして他の女の話をするの? やっぱりあの女なのね? あの女があなたを洗脳したのね?」
言いながら、男の背中に回された女の五指に力が込められ、皮膚に食い込んでいる。
「違う。あいつはただの幼馴染だ」
苦痛に顔を歪ませて男は否定した。
だが女の疑いは晴れない。顔を上げて、男の眼前で言い詰める。
「なら私と一緒に居たほうがいいでしょう? 私といなければならないわ。あなたがあの世界に毒されないようにするためにはこれが最善の策なの。それなのにどうしてそこまで抵抗するの? あの女のせいなのね? あの女のせいでしょう? あの女の――ングッ!?」
女の言葉は遮られた。男からの口づけによって。
「んちゅ……はん……んっ……あぅっ」
一瞬驚いたように目を見開くが、すぐに嬉々とした表情を浮かべて女は男の唇を、舌を、咥内をむさぼるように蹂躙する。
混じり合った二人の唾液が滴り落ちてもしばらくの間、深く熱い接吻は止まることがなかった。
「これで分かっただろう? 俺が、お前を好きだっていうことが。だから、俺ともう一度行こう。外の世界へ」
「そこまでしてあなたは私を外の世界に連れて行きたいの? 私をダシにしてまであの憎悪と悪意に満ちた世界に戻りたいの? それとも女に会いたいの?」
女は恍惚とした表情を浮かべ、しかし疑念を隠さないで男に問いかける。
「疑り深いにもほどがある……。俺は、お前がこのままじゃ危ないと思ってだな――」
男の説教じみた主張は唐突に遮られた。
それは玄関が轟音を立てて開いたからだ。
「やっと……やっと見つけたよ……」
「っ!? 誰なの!?」
玄関からの消え入るような呟きに、女は怒りを滲ませて声を張り上げる。
「…………」
男は誰が来たのか分かっているかのように沈黙する。
玄関から土足で上がり込み、侵入者は男と女がいる場所にまで乗り込んで来た。
「あー、慎君の匂いがするー……。やっぱり慎君はここにいたんだぁー……」
ケタケタと、何がおかしいのか侵入者は笑い声を上げた。
「美紗さん、あなたは常識と言うものが欠如しているんじゃないかしら?」
「あれぇ? 彩先輩どうしてここにいるんですかぁ?」
侵入者、美紗は首をかしげてやはり怪しげな笑い声を上げる。
女――彩は警戒心を露わに、自身が監禁拘束した男――慎を守るように立ち塞がった。
「彩せんぱぁい。ボクの慎君返してもらいますねぇ?」
「断るわ」
美紗の要求に間髪いれず拒否する彩。
「あなたに彼は渡さない。慎は私を選んだの。そして私たちは結ばれたわ」
「嘘――うそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそ!!!! そんなのウソだ! 嘘っぱちだ!」
彩の言葉を理解した直後、美紗は気が触れたように拒絶の言葉を叫んだ。
それを慎は静かに眺める。
むしろそうすることしかできなかった。
なぜならそれは事実であり、自分が惚れた女は幼馴染のせいでこの世界を拒絶するようになった。
後ろから、低い位置にいるから分かるが、彩の脚は今にも崩れんばかりに小刻みに震えているのが分かる。虚勢を精一杯に張って、彼女にとっての諸悪の根源に立ち向かっている。
場違いだと分かっていても彩を応援したくなる。しかし幼馴染の美紗をこのままにしておくのも胸が痛む。
美紗の叫びに一瞬だけ怯む彩だったが、しかしすぐに勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
「ふん。良いザマね。あのときの慎ときたら凄かったわ。私の全てを求めてきて、何度も何度も激しく私を求めてきたのよ?」
「嘘だ……嘘だァ……」
頭を抱え、涙を流して美紗はよろめく。
慎は目を閉じて、厳しい表情で死の宣告をする。
「事実だ……昨日、俺は彩を求めた」
「そ……んな…………」
ついに美紗はその場に崩れる。
涙を流し、呆然自失する美紗に見下すような視線を向けた彩は勝ち誇ったような笑みを浮かべると、一目散に慎の身体に飛びついた。
「ぐぇ」
慎の腹から悲鳴が沸く。
「これで私たちは静かに二人だけで生きていける……だから、もうあなたは何も言わなくてもいいでしょう? そうでしょう? そのはずでしょう?」
「……そういうわけにもいかないだろうが。美紗を家まで送らないといけない。それにどの道この世界と関わり続けなきゃいけないんだよ、この世界に生きてる以上はな」
ため息交じりに言う慎。
ところが直後、彩の雰囲気がザワリと変化した。
「…………そう。そうなの。そういうことなの」
「彩……?」
「結局私よりもあの世界のほうがいいの。それに私よりもあの女のほうがいいの。慎は私と一緒にいるべきなのに。あの毒された世界には居るべきではないのに。そう、それなら、私たちはこの世界にいないようにしなければいいのよね」
「なに……?」
その不穏な言葉に慎は訝しむ。何か嫌な予感がした。
彩は慎に熱い口づけを交わすと、台所のほうへ向かった。
そして戻って来た時、彼女が手にしている物を見て慎の第六感は的中したことを知った。
「何を考えているんだ」
静かに相手の真意を問いただす慎。
「なにって、私たちが誰にも邪魔をされない世界へ行くために必要なことよ」
「ふざけるな……! どうしてそうやって短絡的な思考に流される!」
「ほら、毒されてるからそうやって必死になる。私が好きなら反対も反論もしないはずだよね? そうだよね? ううん、それが当たり前」
「…………」
人の話を聞かないその様子に、慎は無意識のうちに歯ぎしりをしていた。
それは自分のふがいなさ故か、あるいはこの理不尽な状況に対する苛立ちか。
「くそっ!」
腕や脚を激しく振るが、縄は堅く結ばれているらしく、びくともしない。
「逃げないで。大丈夫。苦しいのは一瞬だけ。だから、一緒に行きましょう?」
包丁を純手に持ち、抵抗する慎の首筋に狙いをつける彩。
そして彼の身体に馬乗りになって動きを制限させると包丁の刃を首筋に向けた。
「くっ……」
好きな女と一緒に居られるのは幸せだが、だからといってこんな一生の二人きりはごめんだった。
生あるこの世界で共に道を歩み、楽しみ、幸せを噛み締めたかった。
それがどこで間違ってしまったのだろうか。
抵抗することを諦めた慎の脳裏を走馬灯のごとくこれまでの彩との過ごした幾つもの記憶が横切る。
「私は後から追いかけるからね――!?」
「させるかぁ!!」
「なっ!?」
大きく振り上げた彩がベッド脇の隙間に落とし込まれるように突き飛ばされた。
ガン! バタン!
と激しい物音がしたと思うと、慎の視界にどちらかの頭の一部が入り込む。
「慎君……!」
ひょっこり顔を出したのは美紗だった。
彼女はさっきの絶望に満ちた表情とは打って変わって嬉々としている。
しかし彼女の光を一切映さないその目はなんだろうか。彼女の頬のついている赤い液体はなんだろうか。
「美紗、お前――まさか……!」
「もう大丈夫。慎君にまとわりついてた害虫ならもう駆除したからね!」
そう言って彼女は慎の身体に乗っかった。
「馬鹿野郎が…………!」
憎しみ、哀しみ、解放からの安堵。様々な感情が慎の胸中で嵐のように溢れかえる。
しかしなによりも恋人を亡くしたというその事実が彼に重くのしかかっていた。
「何泣いてるの? ああそうか。慎君は優しいもんね。だから害虫が死んだことに哀しんでるんだよね。でもね、あれは慎君を傷つけたんだよ? いくら優しい慎君でも、限度ってものがあると思うんだ」
「っ…………!」
内側から溢れ出る感情を抑えることしかできない慎は目を瞑り、ひたすら耐え続ける。
「さ、慎君、これほどいて一緒に帰ろっ」
相も変わらず嬉々とした表情でいる美紗は慎の手脚を拘束している縄をほどこうとする。
きつく締められているため、手こずっているが、段々と緩み始めてきている。
「ん……しょっ……! あと、もう少し、だから、ねっ!?」
直後、ズブリ、という何かを貫く音がした。
「あ……れ……。どうし、て……?」
己の身に刺さっている鋭利な刃物を見、その先にいる人物を見て美紗は呟く。
激痛のあまり、慎の腹上から滑るように床に落ちた。
「させ……ません。慎を、あなたなんかに、……奪われてたまる、もの、ですか……!」
息も絶え絶えといった風に、彩は呟く。
刺された場所が悪かったのか、出血は相当酷く、唇は紫色だ。
その状態で、血に染まった手で慎の頬を撫でた。
「し、ん……先に、行って、待ってます……ね……………」
「彩……!? 彩……! あやあああぁぁああぁぁぁああああ!!!!!」
――― 捜査進展状況中間報告書 ―――
○月×日 報告
△月□日 午後●●時●●分ごろに隣室から異臭がするとの通報があった。
付近を巡回していた××××巡査が現場に向かった所、女性二名の死体および衰弱している男性を一名発見。
同巡査はただちに◆◆◆◆署に応援を要請し、男性は救急車で■■■■病院に搬送され、一命を取り留めた。
二名の遺体、および一名の男性は、運転免許証、保険証などから、◇◇市在住 二江美紗22歳、同市在住 天城彩 21歳、同市在住 相沢慎 22歳と判明。
一方、女性二人の遺体についてだが、現場に残されていた包丁から両名の指紋と血液が検出された。
またこれらの遺体に残されていた傷と包丁の形が一致。また荒らされた様子もなかった。以上の点からどちらかが先に他方を刺し、刺された側が後に刺した相手を刺殺、しかし刺された側もその後絶命したと思われる。
ドアが破壊されていた点については鑑識の分析により爆発物を利用して破壊したものと推測される。
鑑識による証拠物件、検死結果は次項に添付する。
なお、救助された男性は回復後、捜査員の隙をついて屋上へ行き、投身自殺を図り死亡した。これについては別の捜査資料に記す。
追記
●月▼日
女性二名について、被疑者死亡のまま殺人容疑で二江美紗を書類送検。被疑者死亡のまま爆発物取締法違反、および殺人容疑で天城彩を書類送検した。
以上で投下終了です。
いい短編だった。
見るの久しぶりだわ、真・スレッドストッパーw
こんなの挑発行為とみられても仕方がないな
GJ!!
長編の方も頑張って下さい!!
スレッドストッパー、その名は駄文太郎
俺がなんとかしようと頑張ったのは分かるが、残念ながら実力が伴わなかったな
かえって事態を悪化させたような
GJ
おもしろかった
何がどう悪化したのかさっぱりわからんのだが
>>280 >俺がなんとかしようと頑張ったのは分かるが
どんな日本語だよw
次の作品投下まだかな?
スレッド・ストッパーww
相変らずあらしが続いているな。今回の原因って、結局なに?
作者の自分語りが嫌だったら、
注意書きのところに『作者は自分語りをするな』って付け足せばいいんじゃないの?
ずっとあらしの罵詈雑言なんて見てても面白くもなんともないよ。
ああ、このあらしが全員ヤンデレだったらいいのに……
>>286 なにしても荒らしなんざGのごとく湧いて出るよ
スルーする以外にいい手があれば教えてくれ
>>288 逐一通報するんじゃなくて、不適切発言は、
一般スレ住民でも消せるようにすればいいんじゃないの?
お前は何を言ってるんだ
消すやり方がわからん(あるのか?)がわからん上に、それじゃ普通に書いてる人も消されちゃう恐れがある
まあスルーが一番だね
292 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 19:31:27 ID:qh1yf+7k
>>282 荒らしが続く中スレの流れを変えられるのは、多くの住人から『待ってました!!』というようなレスがつきまくる作品しかない。
そういった作品を投下するには、スレ住人がどんな作品が読みたいか、しっかり声を聞いてから投下するもんなんだよ。
ましてや、単発の短編ともなれば尚更だ。
それを、監禁と修羅場と流血を簡易にまとめただけの作品なんか投下したもんだから、返って荒らしに叩くための餌を与えてしまったってこと。
平時だったらGJ満載で迎え入れられたのだろうが、こんな時に思い付きだけでやるもんじゃない。
今のところ、作品に関する大きな叩きがないのが不幸中の幸いってとこだが・・・。
>>286 テンプレにその程度の内容を追加しても、結局は個人の裁量によるからな・・・。
いっそのこと、作品の前書きと後書きは全面禁止にして、作者は『○○投下します』と『投下終了です』以外の全ての言葉を書きこんではいけないようにしたらどうだ?
要するに、作品の中身以外は何も語らず、報告だけしろってことだ。
近況報告なんぞは俺も不要だと思うが、作者が何を考えて作品書いたとか、どんな経緯で作品書いたかも述べるべきじゃない。
>>271の簡単な挨拶文みたいなもんだって、叩こうと思えばいくらでも叩けるんだ。
どこまでを自分語りとするかは線引きが難しいが、気になる人間は際限なく気になるし、荒しからすれば全ての前書きと後書きが餌みたいなもんだよ。
読者との交流、感想へのレスなんかも、『キモイ』とか『ウザイ』という理由を並べるだけで荒すきっかけを作れるからな。
書き手は作品を書くだけ、読み手は読む&GJを送るだけに徹底し、細かな感想やそれに対するレスは、保管庫の方でやるしかないんじゃないか?
すまん、上げちまった・・・。
自分で言っておいてなんだが、俺もまだまだ荒しに餌やってるっつー認識が甘かったわ。
ちょっとその辺で、ヤンデレ娘に刺されてくる。
ヤンデレ娘に刺されてくるってお前、反省する気あんのか?
我々の業界ではそれはご褒美だろうが
>>294 じゃあ首吊って氏ぬわ。
少なくとも、俺もこれ以上は何も書かんし、そもそも自分の言ったこと守るとしたら何も書けんし・・・。
まぁ、落ち着きなさいよ。
一人一人の住人が作品書けば解決。
正直
>>292は気持ち悪い
せっかく投下あったのになんで上から目線なの?馬鹿なの?死ぬの?
あなたも荒らしと同じだよね
いったん全員レスやめれば?作者も含めて。しばらく廃墟にしてればよくね?
書き手はみんな自分語りしたいのを我慢して真面目に投下してるんだ
自分が運営してるサイトじゃなくて、公共の掲示板なんだからさ
なのに人気作家気取った1人が、いつまでもグジグジと屁を垂れるの止めないから
他の地道に頑張ってくれている書き手から反感を買ったんだよ
駄文さんを始め、今回の騒動に巻き込まれた職人さんたちが可哀相だ
>>292 それじゃ昔揉めた自販機云々って事になる
他のスレじゃ別に珍しいことじゃ無し
自分は作品のバックグラウンドとかも知りたいと思うがね。
住民が大らかになる事と荒らしに反応せずが最善。
まあ、どうみても今回荒らしているのはラ・フェ・アンサングランテの作者にイラついてる書き手だな。
けど書き手なら作品で勝負して、貰ったGJの数で優越感に浸ればいいんじゃないのか?
相手の非が気に食わないとしても、書き手同士で足の引っ張り合いするのは感心できん。
気に入らないレスはスルーすればいいのよ?
◆AJg91T1vXsって、リアルでもこんな性格なんだろうか?
回りに普通に喋る相手はいるとしても、友だちいなさそう
日本人はこういう人種をとことん嫌うとこあるからなあ
一応自分書き手だけど、そうでもないと思うよ
そりゃ自分語りされるのはあんまり気分のいいものじゃないけどさ
むしろこんなふうになって投下しにくくなって困ってる
コメがあんまり付かなかったりすると悔しいけど、一つでもあれば嬉しい
感想とか書いてくれてたりしたらもう大喜び
他の作者と張り合ってるわけじゃ無し、気に入らなかったら他のみんなと同じようにスルー
自分はそんな感じ
他のみんなは分からないけど、別に書き手と断定することもないんじゃないかな?
駄文さん
みんながあなたと同じ考えだと思わない方がイイよ
書き手は見て見て君だってのは本当だし、自分が一番上手いって思ってる人は一杯いる
そんな自虐的なコテ付けてる人には分からんかも知れないが
普通に話すときにコテ張るのはなんですが、駄文太郎さんと勘違いされているようなので出します
駄文さんのカバーハンドルが判明しただけじゃん
作品ごとにコテ変える書き手って多いよね
暇潰しにきたよー
>>114 遅レスだが「ウェハース」はカワイイかわいい穂波ちゃんを除けば小町さんのワントップだぜ
311 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 22:43:05 ID:wUMtw2IX
一回保管庫の作品すべて消去したら荒らしも読み手も書き手も消える
とりあえず楽しめればいいんじゃない?
読み手はつまらないと思ったら読み飛ばせばいいし、
誰かに読まれ、評価を貰えてこそ一作品になるんだから、
書き手は「俺は書けるから凄い」とかじゃなくて
「読んで貰えた、嬉しい」って考えるべきだろ?
◆AJg91T1vXs一人の我が儘のせいで
なんで他の職人さんまで消えなきゃならんのだ
どう考えてもおかしいだろ
頭大丈夫か?
とにかく気持ち悪いブサイク荒らしさんごときの批評に今後の投下を
躊躇させられるなんて俺だったらプライドがゆるさないけどね。
だいたい読んでるだけの奴らがいっちょまえに偉そうにする姿はアンサングランテの
作者の自分語り?よりもうざくて気持ち悪い行為だと気づけ。
書き手だという奴は名乗り出ろ。それで黙ってたら自分もたいした事ないという事が
わかってるんだろ?
とにかくもういいよお前ら来なくて
>>301 むしろどーでもいいことを読まされてる読み手じゃないかと思うが
まぁ、こういうスレは書き手は読み手を兼ねてることも多いけど
荒らしてるのが書き手ってのは否定できるけどな
いつタゲがこっち向くかもわからない波風なんて立てたいと思うわけがない
>>315 そんな安直な問題でもないだろ
例えば、何らかの事情でもうこのスレでは書かない、いや書けない作家かもしれない
そんな元書き手にすれば、自分語りしながら住民からチヤホヤされてる現役のことが
叩き潰したいくらいに心底から憎く感じるだろうな
俺はそういう消えていった書き手、数人に心当たりがある
やっぱみんな顔を会わせないから口が悪くなるのかな?
やっぱみんなパソコンでだから口が悪くなるのかな?
320 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/07(月) 23:48:05 ID:YqyUlQTW
頼むから荒らし消えて…
作品や作者をどうこういう資格は、荒らしくらいでしか自分を表現できない低俗なクズには存在しないから。
作品を楽しもう
良い流れじゃまいか(*^o^*)
あげぽよ!(b^ー°)
>>316 そんなもんかね
とねかむや触雷が消えたのは自業自得なんだがなあ
まあ確かに「たかがSS」なんて言われると腹立つと思うけど
ノーテンパーが多いな
気が付かんか?住民に紛れて荒らす話題から
離れないように誘導レスをする奴
らがいるだろうw
後◆AJg91T1vXsぐらいでムカッくって
‥どれだけガキなんだよ
それとも自演か?
素人のss如きにムキに成ってアホじゃない
どんなド下手だって投下する権利は有るし
いちいち気に入らないからって
排除しょう!なんて、テメェはjimかw
たかが掲示板の利用者ごときが
出ていけとか、いうな!
後保管庫のssを消すなんてレスをする奴って
何処の基地害だよ
あの廃虚のSスレだって保管庫は攻撃してないぞ!
善意の第三者の管理人を何だと想っているんだ!気に入らないならスレから出ていけ!基地害にssを読み書きする資格無し!
というか皆、しつこすぎると思う。
一度や二度の失敗だったら、軽い注意ぐらいで許してあげればいいのに、
いきなり貶して、挙句は人格否定なんて酷すぎるだろ。
荒らす気でやってんだから
いや、みんな我慢していたのが1人の暴走が切っかけで、一気に噴出したのと違うか?
◆AJg91T1vXs氏の自分語りは一度や二度ってもんじゃなかったし
スレを荒らして得られたもの
それは彼からの寵愛
素人とかド下手とかって、
>>323が一番◆AJg91T1vXs氏を腐してるんじゃないのか
なんか擁護する振りしてスレを荒らしてる奴がいるみたいけど
329 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:22:33 ID:bdOjAg69
解
330 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:23:12 ID:bdOjAg69
会
俺は一日に一つでもSSが投下されてたらすっげぇ喜んでるよ
読み手の俺は作品投下してくれるどの書き手も尊敬してるよ
そもそも、ヤンデレなんて特殊なジャンル
基地外じゃなきゃ読み書きできっこないだろ
ブームの時は別として、まともな人は寄りつきもしないよ
333 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:24:03 ID:bdOjAg69
海
334 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:25:01 ID:bdOjAg69
回
335 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:26:03 ID:bdOjAg69
貝
336 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:26:38 ID:bdOjAg69
改
337 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:27:16 ID:bdOjAg69
怪
>>326おい!ぶち殺すぞ!
◆AJg91T1vXsをスルー出来ないお前がよっぽど悪質なゴキブリ野郎だ!
まさかテメェ…ヤンデレ家族の作者を
寝取られとか粘着した荒らしか?手口が
そっくりだ
自分が気に入らないssは
他人が迷惑しても、スレを荒らしても排除する?
ご立派なことでw
339 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:28:11 ID:bdOjAg69
邂
通報しますた、ID:bdOjAg69
341 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:30:01 ID:bdOjAg69
あ、そう
>>338 怒鳴るんだったら、さっきから「かい」ばっかりを打ち込んでいる奴を怒鳴れば?
昔の事引っ張り出したらまた荒れるじゃん。
343 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 00:33:52 ID:bdOjAg69
ID:bdOjAg69は特殊なタイプのヤンデレなんだよ、きっと
カイって奴はかなり前から居座っている荒らしの1人だろ
なら
>>338の意見を採用して
以後◆AJg91T1vXsは完全スルーな
久しぶりに来たらクズが湧いててワロタ
作品削除ってまじかよ…
152: ◆ AJg91T1vXs 2011/02/08(火)01:02:34 ID:J9EPNisg0
私の配慮の足りない行動から、本スレに荒らしを呼び込んでしまったようで申し訳ございません。
今回の件を受け、事態の収集および自分なりのけじめをつけるべく、過去の物も含めた自分の作品を全て削除させていただきました。
メンバーでないためにページまでの削除ができず、未だページの残骸が残っている状態ですが……。
お手数ですが、近い内にページの残骸そのものも削除していただけると助かります。
ご迷惑をおかけして、まことに申し訳ございません。今後しばらくは、自重の意味を込めて本スレ及びwikiから離れようと思います。
短い間でしたが、こんな私の作品でも楽しみにしていただけた方々、どうもありがとうございました。
この話もう終了だな
池上彰「でも、それじゃあヤンデレって何なんでしょう皆さん気になりますよね?
そこで図を用意しました ちょっと
>>353をご覧下さい」
終わる訳ないだろ。
また違う書き手が来てもしょうもない理由つけて追い出されるだけだ。
長編を途中で辞めて荒れる前に消えた作者は偉いわ。
間違いなく、荒らしの元凶はヤンデレ家族追い出したヤツと同一人物だろうな。
読み手が書き手を追い出す……面白い風習だな。
もう潰せよこんなクソスレ。
どうせ続きモノきてもまた同じこと繰り返すだろ、アホらしい。
クズのせいで職人が減るとかマジで終わってるな
スレを潰しても何にもならないだろ。それこそ荒らしの思う壷だって分かれよ…。
とりあえず根拠のない批判しか出来ない荒らしはスルーで。作者さんも気にする必要無し。
俺はアンサングラン待ってるからな
荒らしに負けずに堂々と投稿して欲しい
なんだろうね?
なんかな…もう立ち直りは出来ないのかな?
自分語りが嫌い、だから潰すとか行動が幼稚だよね。
とりあえず毒を吐きたいなら議論スレ立てて、気が済むまでダラダラと書けば良いんじゃないの?
こんなこと書く必要性は皆無だが、これだけ言いたい。
場をわきまえろ。
>>351>>352 スレは終わってない
終わってるのはスレを荒らして、書き手追い出してほくそえんでる奴
>>353 スルーできてるなら始めから全員してるだろ。誰一人スルーをしないからこうなったんだろ?
現におまえだってスルーって言葉を書く前に一言余計に荒らしを煽ってんじゃねーかよ。
自分語りを注意したら荒らし扱いか
面白いスレですねw
お次は魔王あたりの番ですかな
駄文太郎も隙だらけだし
これで自分の気に入らない作品は、適当に因縁つけて荒らせば中止に追い込める慣例ができたな。
荒らしが一番嫌がるのはまったく気にされずに投下が続くことだから、作者は精神的にきついかもしれないけど、自分が続ける気があるなら投下し続けて欲しいな。
作品を楽しみにしてる人もいるわけだし。
wikiには少なくとも1000人以上の人が通ってるんだ
荒らしや批判してる人なんてせいぜい3〜4人位なんだし
書き手には頑張ってほしい
wikiの閲覧者数って結構安定してるよな
削除するならするで先に言ってからにして貰いたかった
txtで保存しておきたかったのに
昨日だって4000回以上も閲覧されてるんだ
今回の荒れなんて本スレで数人が騒いでただけだ
たった数人に書き手さんには負けてほしくない
◆ AJg91T1vXs氏の思いは解るが全削除だけは絶対取っちゃいけない行動だったよ 荒らしを喜ばせただけ
ココに来なくても良いから避難所で続けてほしかった
もう2年以上も更新のないサイトだって、BBSさえ設置してりゃクルクル回ってるよ
業者の自動巡回ツールの存在を知らないのかなw
それとサーバー側のチェックソフトやらメンテナンスやらも
あと、書き手が未練たらしく過去の自作を読み返しているだけじゃん
現実はそんなもんだよ、悲しいけどね
>>366 たとえ4000回の閲覧の内100人しか作品を楽しみにしている人が居なかったとしても
批判している奴らよりは
圧倒的に多いって話をしてるんだ
自分は何年も前から更新を楽しみに毎日来てるよ。
それだけにここ最近クオリティの高い◆ AJg91T1vXs氏の作品を
楽しみにしていたし、残念。
どういう形であれ続けてほしいな。
未練たらしいな
書いて荒らして、削除して荒らして
第一級戦犯は奴自身だろうが
もうこの話はお終いだ
全削除って・・作品消してなかったことにすればそれで終わりなのか・・・?
この前ヤンデレ家族時もそうだったがこのスレは全然変わらない。
スルしなさいと何度を言っても結局荒らし何人のため作者がリタイアする。
長編だけでなく断片もたくさん投下された何年前に比べれば今ここはつまらない
くそスレと違うところがない。
ヤンデレの人気は冷えてから長くなったがそれでもこのスレは健在なようで
良かったが今はそれも終りのようだ。もどかしいな。
とりあえず全員黙れ氏ね
何故消した・・・
俺らにも責任が有るんじゃないか?荒らしはスルーつってんのにあーだこーだって自分の意見書いて煽って、作品が投稿されて良い流れに乗ったかと思ったらこれだよ
気に入らない作品がある人もいるだろうけど
気に入らないからって叩くのは良くないよ
作者の自分語りが嫌なんだったらそれを早めに作者に伝えて
早めにやめてもらうのが良かったと思うよ
こんな風に不満が蓄積して爆発してしまうのが一番良くない
作者さんもそのうちこの流れはなくなりますから
別に作品を削除しなくても良かったと思います
作品が削除されてとても残念です
377 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 07:48:54 ID:bdOjAg69
久しぶりに覗きに来たら昔の嫉妬スレみたいになってるな…
あれか俺にデレてるから裏返しで荒れんのか
まとめのパスワード認証が必要って何事ですか?
作者の意思に関係なく作品が削除されたんだろう
それを見かねた管理人がシステム復元的な感じで戻してほとぼりが冷めるまで
保護しとこうって腹積もりなのかな
スルースキル検定所かよ、ここは
383 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 11:15:41 ID:kHkcZysY
まとめばかり見ててあまりスレは見ないんだけど、やたら変な奴が湧いてるのは何でなんだぜ
俺の記憶が正しければBBSPINKって年齢制限あったよな。良い年して荒しみたいな絶滅危惧種やってるとか信じられん
厨房が多いって事だろ
このスレの終末は結構前から決まっていたんだろう
その証拠に一年ほど前から前兆として未完作品や作品数に現れているし
今回の件が無くとも遅かれ早かれ終末を迎えていたよ
個人的には寂しいけどね
荒れてる荒れてる言ってるだけでスレが伸びてる印象
まぁ、この状況でssを投稿すれば、「こんな時に投稿すんじゃねえよ、カス!」
って奴が出てくるから、やりづらいわな。
この流れをどうこうできる実力ある書き手なんか、このスレにはいないからな
お前程度がしゃしゃり出てくるなってことになっちゃう
せめて触雷くらいの名作が投下されれば、あるいは・・・
単発ばっかだし全部自演な気がしてくる
>>388 復活ののろしですか、触雷さん?
壮大なスケールですね
うわぁ自演臭い
自演自演言ってる奴こそ単発のような気がする
アンサングラン擁護してる奴も単発ばっかだったし
実はこのスレ、3人くらいしかいないんじゃね
元々、実力がなくても意欲だけはある素人が書いたなんちゃって小説だろ
1人や2人いなくなったってどうってことはないよ
そんなことより次の投下マダァ?
394 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 16:58:05 ID:K5wPhXnB
次の投下なんてねーよ
一つ聞きたい
皆本当にヤンデレ好きなの?
ヤンデレが本当に好きならこんなことしないよね?こんなことにならないよね?
ヤンデレが好きじゃないとしたらこのスレに居ないよね?
例えヤンデレが好きじゃない荒らしが居たとしてもこのスレに居る本当にヤンデレが好きな人たちならこのスレのために荒しを無視したりするよね?
じゃあなんでこんなことになっているの?
皆本当にヤンデレが好きなの?
作家気取りしてる書き手たちはスレに恩返しをする時じゃないのか
大事な雑誌が廃刊の危機に陥っているんだぞ
今までチヤホヤされて散々いい気持ちにさせて貰ってたんだろうに
>>395は委員長キャラ
成績優秀な眼鏡ッ子だが、実はドジッ子でもある
>>385 長編書き始めて途中で挫折なんてよくあることだろ
>>396みたいな奴がいるから書き手がいなくなるんだな。
他人任せしないで自分で何とかしてみろや。
>>396とかはそう言っておいて実際に投下されたら
「てめえの作品じゃスレの雰囲気変えられねえよ、空気嫁」とか散々貶すタイプ
ぶっちゃけじゃれ合ってるだけだろこの状況
>>395 今ここにいる奴の80%ぐらいはどうでも良いと思ってるよ
荒れてるからそれに乗じて遊びにきてるだけ
ちょっと荒らすだけで書き手を全削除まで持ってける、恰好の遊び場だよな
恩返し? バッシングしか返ってこないって分かってるのに誰が投下するんだろうね
>>402 いつものように煽ててくれる奴だって1人か2人はいるだろうが
何を決め付けてるんだ
だいたい恩返しって考え方がね・・・
知能無い可哀想なやつら
そもそも荒らされて挫ける様な奴が2chやってるとは思えないけどな
まず恩なんてものは書き手読み手の間には存在しねーよ
さんざんな物言いだな
投下してくれてる時はあんなに持ち上げていたのに
これじゃ消えていった職人さんが浮かばれないよ
名作来い名作来い言うのやめようぜ
過度な期待すると書こうとしてくれる人も萎縮しちまうよ
面白ければGJ
肌に合わなければスルー
読み手はそれでええじゃんかよ
書き手も読み手も偉そうなこと言うのやめて謙虚にいこうや
特定の書き手ばかり持ち上げるから他の書き手が拗ねるんだろ
調子に乗った偉そうな書き手や熱烈な信者のいるスレが栄えた例しはないよ
潰された書き手が地縛霊になったスレはたいがい潰れるな
祟り神の粘着力はハンパねぇからな
批判なんて気にしてたら、SS書けないだろ
412 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 20:09:35 ID:r6MMm/Xy
>>411 書かない奴はいいよな
何でも言い放題だから
書き手にすれば、厳しい批判は評価以上にこたえるんだよ
また荒れたのか・・・全員黙れ
やってられるか
もう俺もこのスレでは書かん
これまでの作品の引き上げも検討させてもらう
>>411 建設的な批評と。単なる批判や罵倒は根本的に違うだろ。
『○○ということを伝えるには、もっとこうしないと駄目だ』とか
『××ということを表現したければ、もっとこんな表現を使った方がいい』
ってのが建設的な批評。
このスレで今行われているのは、
『俺は○○が気に入らないから××死ねよ』とか
『●●って作品は全然面白くないからさっさと辞めろ』
みたいな単なる批判、罵倒だろ。
同じダメ出しでも、相手を叩くだけでなんの進歩もない声になんか、誰が耳なんか貸すもんか。
過度な煽てもいらないが、単なる批判や罵倒もお門違いだ。
>>417 そういう事を言うと、「そもそもここは小説家を育てるスレじゃなくて、
ssを詠むスレなんだよ!つまんねぇ小説を書いた奴をブッ叩いて当然だろ」
とかいう輩が出てくるんだよね。
2chなんだから作者さんもスルーしたらいいのにって思う
面白くないとか叩いてるのも具体的な事言ってないわけだし、ただ叩いてるだけでしょ
GJ貰えてるんだから楽しみにしてる人だって居るんだよ
俺は毎回どの作品も楽しみにしてるし
確かに投下しにくい雰囲気だけど気にせず投下して欲しいな
ぽけもん黒来てくれないかな…
もう半年以上きてないし
>>417 SSを投下するって事はそれも覚悟の上だろ?
スルーも出来ないなら書かなくていいよ
>>419 スルーするにも限度があるからじゃね?
金儲けでするなら荒らしなんて我慢できるけど、金も入らないのに荒らされて続ける理由なんて書き手には無いじゃん。
いいか、みんな一度黙れ。
お前こそ黙れや
こういう自治厨じみた仕切屋が反感を買って
結果的にスレを崩壊に導いたんだろ
結局何で荒れてるのかが見えて来ないわけだが
>>427 一部のキチガイが暴れてるだけ、大多数の人はどうでもいいから早くssが見たい
何だか悲しくも寂しくもあるなあ。
このスレの作品を楽しんでいる身として、今の現状は。
430 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/08(火) 22:07:51 ID:pdgOdRiS
悲しい現実
これ以上このスレを荒らすなよ
書き手はお前等のために作品を書いてやってるんだからな
書き手が仏じゃなければすぐ泣くくせに調子こき過ぎ
あまり調子に乗ってると裏世界でひっそり幕を閉じる
この話題は終了
作者様の投下を期待しております
裏世界?
確かに「書いてやってる」ってのが正直なメンタリティなんだろうな
でも投下を期待している431自身は読み手らしいから「書いてくれている」の間違いだろ
まあ彼の正体って、つい最近泣かされた某書き手なんだろうなあ
上げときますね
彼の正体・・・・・・・・・・・・
もうこのクソみたいな流れが収まるまでSS投下止めたほうがいい気がする
俺はそうする
スレのーびのび♪
討論することはいいこと♪♪
いっぱいお話してみんなが納得できる最高の答えを探そうぜ☆
第2の修羅場スレ誕生だな。
>>416 俺もだ!引き上げさせてもらう!
結婚の約束を待っている幼なじみがいるんだ!
中の人も酷なことをするなあ
本人が止めるって言ってるんだから止めさせてあげればいいんだ
書くのも止めるのも、もちろん消すの作者の自由なんだから
どのみち復活してもまた荒れるのは見えてるのに
いつになったら鎮静するんだろう…SS楽しみに待ってる身になってくれ
監禁部屋でいいのかな
この流れじゃとうぶん収まらんだろうしそっちに一時投下を誘導とかでもいいんじゃね
今のここよりはマシだろうし
いつの間にか小説ではなく、くだらない議論スレになっていたのね。
なんか皆さんプライベートでもそんな事やると疲れない?
とりあえず皆頭冷やそうぜ?
荒らしは大抵どこぞのバカヤローがやっている底辺な人間だろう。気持ち悪いね。反吐が出る。
ま、思考が幼稚園ぐらいでこんな事読んでないと思うがな。
ただ、収拾は掴めそうか?これは。
書き手さん、収拾着くまで作品をストックでもしたらいいじゃないかな。
なんか言ってることバラバラで申し訳ないが、
一言、どうしてこうなった?
所詮、ここでは書く方も読む方もトウシロの集まりだしね
中にはイッパシの作家気取りもいるかも知れんが、それをどうこう言うヤツも一人前の評論家気取りで笑えるw
447 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 03:38:23 ID:OiK3gSUI
わたし男だけどこの流れは終わってると思う
俺はこのスレが大好きだ
終わらせたくない
俺は読み手なんだけど
読み手は書き手の人達が少しでも投下しやすい環境を作るのが役割だと思ってる
「GJ」を書くときは内容よりも先に「投下してくれた」ことにGJを送ってる
他の人が言う自分語りなんていうのも小説のあとがきみたいで好きだ
なんだったら作品のページにあとがきってページを作って欲しいぐらい
書き手さんには心無い人達に負けてほしくないです
変な討論でレス数凄い増えたな。投下しづらい空気を作ってんのは俺らなんじゃねーの?
>>450 今はそうだと思ってる
だけどボーっとしてたって状況は変わらないと俺は思う
だから、空気を作る
「作品投下待ってます」って書けばいい
レス消費って思われるかもしれないけど
皆が待ってるって空気を作るためには良い消費の仕方だよ、討論よりかは絶対に
219: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:06:45 ID:P10mz0So0
おそよ一年半ぶりです。
旧「鳩大福」です、改名致しました。
話が大分貯まりましたので、投稿を半月に一度出来るよう目指すスローペースではありますが、
再開させて頂きます。
220: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:07:48 ID:P10mz0So0
「七海の様子、おかしかったよね?」
七海さんが帰ると、お兄ちゃんがそう口を開いた。
「……そう? お兄ちゃんの気のせいじゃない?」
お兄ちゃんは変なところで鋭い、普段はあたしのあからさまな好意を見せても眉ひとつ変えてはくれないのに。
「そうなのかな。まあ、僕が何かしちゃったのなら後で謝っておけばいいかな?」
「……そうだね」
“謝って”おく、か。もう七海さんはお兄ちゃんの前には現れない。たとえお兄ちゃんが“謝って”きたとしても、七海さんはその文章を読むだけである、返信してはいけない。それはお兄ちゃんに近づくことになるからだ。
「…………アハッ、本当に可哀想」
「――え?」
「ううん、何でも無いよ。お兄ちゃん」
これで事実上お兄ちゃんはあたしだけのモノ。邪魔はいないし、あとはお兄ちゃんとずっとこのまま、ううん、もっともっと側にいられればあたしはそれで幸せ。
「それにしても、課題なんてあったかな」
「お兄ちゃんが忘れているだけじゃないの?」
「課題……課題……」
お兄ちゃんが眉間を中指で押しながら階段を登っていく。考える時の癖だ、あたしはお兄ちゃんの事なら何でも知っている。考え事をしている間は足元が注意散漫になるから途中で躓くだろう、注意しなくては。
「お兄ちゃん、気をつけてね」
「――え? ああ、ゴメン」
驚いた顔をして階段に目をやるお兄ちゃん。その表情もかわいいよ。
「全く……そうだ、今日はスパゲッティにしようよ、お兄ちゃん。何がいい?」
「……んー、カルボナーラ」
「わかったよ。お風呂、早く入ってね」
「了解〜」
再び考え込むお兄ちゃん。全く、聞いているんだか聞いていないんだか。
「さてと……」
まず、何から始めようか。麺を茹でる? ソースを作る? お兄ちゃんの笑顔を見る為に頑張るとしますか。
221: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:08:59 ID:P10mz0So0
おかしい。
どうしてこうなってしまったのだろうか。
いつかはこうなってしまうのだろうとは思っていた。それは事実だ、けれども心のどこかでそうはならないだろうとか、ゆるしてもらえるとか、思っていたのかもしれない、いや、思っていたのだ。
だからいまこうしてどうすればいいのか、それがわからない。
あの子、ゆかちゃんはいってしまうのだろうか。私がながいじかんをかけてとりつけたカメラ、私はただ、はるとくんが、はるとを見ていたかっただけなのに。それなのに言ってしまうのだろうか。
もし、はるがこれを知ってしまったとして、軽蔑するだろうか、嫌われてしまうかもしれない。それはいやだ。私にとってはるとは、おとうさんとおかあさんにあんまり会ったことのない私にとって、家族であって、大好きな、たった一人のこころのささえなのだ。
『……心が壊れかけているのかしら、それとも壊れてしまった? まあ、どちらでも私は構わないけどね』
だからはるに嫌われたらわたしはどうしたらイイかわからない、そのとき、私の存在価値はなくなってしまったようなものだろう。何としてもはるとにあのことを知られてはいけない、そう、そのためにゆかちゃんの言いつけを守ればいいのだ。
『一人称も言葉もはっきりしないし、もう壊れてしまったようね。ねえ私、もう演じるのを止めたら? あなたの本性ってそんな綺麗なものではないでしょう?』
はると……はるに近づいてはいけない。たったそれだけじゃないか、見るだけで私は満足のはず、満足でなければいけない。なんだ、簡単なことじゃないか。
『返事はして欲しいわ、そのままで貫くなら私にも考えがあるし』
はるを遠くから見ていよう、それでじゅうぶん幸――
「――あなたはだれ?」
『やっと返事をしたわね、私はあなた、あなたも私よ』
「何をいっているの?」
『……物分りが悪いのね、あなた』
「そのこえ、私?」
『そうだと言っているじゃない』
なぜ私が私と会話をしているのだろうか。
「それで、あなたは何をしに来たの?」
『「しに来た」? 来たも何もはじめからあなたと私は一緒よ。私はあまりにも人格が不完全すぎるあなたを助けるために存在しているの』
「じんかく?」
じんかくとはどういうことだろうか、わたしは別にじんかくが不完全だと思ったことはないのだが。
「わたしはちゃんとじぶんを持っているよ?」
『……本当にあなたはバカね。その人格、本当にあなたのものだと思っているの?』
何をいっているのだろうか、わたしでなければ誰だというのだ。
『さっきは私は言ったわよね? 「心が壊れてしまった」って。あれね、正確に言うのならば人格のことを言ったつもりなの、その“あなたが自分だと思い込んでいる人格”、それが壊れかけているって意味なんだけど、理解してくれくれた?』
わたしが演じている? それは嘘だ。そんなことを意識したことは無い。
「演じてなんかいない……」
『いいえ、演じているわ。さて、あなたのだ〜〜〜い好きな鈴井春斗君。あなたはさっきなんて呼んでたでしょう?』
「えっと、はると」
はるとと呼んでいたはずである。そう思って自信を持って解答する、勿論はるの名前を他の呼び方で読んだことは無いはずである。
けれども私はその回答を待ってましたと言わんばかりに笑った……気がした。
『ねえ、あなた。“はる”って誰?』
はる? “はる”は“はる”だ。私は何か間違ったことを言ったのだろうか。
『ほら、また“はる”って……“はると”はどうしたのかしら』
「何を言ってるの!? 私は最初から“はる”って言って――え?」
私が笑う。私は何を言っているのだろうか。
『あなた……どう仕様も無い馬鹿ね。アハハハハハハハハ』
「はるとくん? はると? はる? あれ、私は何を言っているの? はるって――」
『――愛称』
愛称。
『あなたが……不完全な人格である、演じる前の人格のあなたが呼ぶ鈴井春斗の愛称。これが証拠よ、あなたは作られた人格、そしてその人格は今壊れかけている。
“はる”なんて愛称がでてくるのはあなたの不完全な人格が表にではじめているって事。だから私も出てきたの、不完全な人格のせいでその不完全な人格さえも壊さないように』
「わたしは……わたしはあなたが何を言っているのか……わからないよ……」
もうわからない。誰か、助けてよ――――はる。
222: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:09:51 ID:P10mz0So0
肌が何かに包まれている感じがする。なんだ、また雨か。
私は昨日は眠れたのだろうか、まあ眠れても眠れなくてもどうでもいい。私のことはどうでもいい、はるがこの湿度を不快に思っていないだろうか、この湿度のせいで不眠になってしまったりはしていないだろうか。
「………………」
駄目だ、気になる。
布団をめくって、湿度でベタつく床を歩き、パソコンの前まで来ると、椅子に腰掛けて電源を入れた。起動している時間が私をイラつかせる。どうしてすぐに立ち上がってくれないのか、一秒でも時間が惜しいのだ、本当にこのパソコンはそれが分かっていない。
「おはよう、はる」
ソフトウェアを立ち上げる。読み込まれればすぐにはるが観えるはずだ。
「……あれ?」
おかしい。画面には何も映らない、これの何処にはるは居るのだろうか。探してみてもはるはいない。私の知らない景色が映されているだけ。
『何をしているの?』
声。後ろから聞こえる、まさか泥棒だろうか。
急激に上昇する心拍数に促されて振り返った。けれども誰もいない、私の空耳だろうか。
『相変わらずバカね。画面の何処を探してもはるはいるはず無いじゃない』
今度は右から。
「だ、誰?」
『もう忘れたの? ここまで馬鹿だと、壊れてしまってもいい気がしてくるわ』
そこで寝ている間に見たであろう夢が頭の中を駆け巡る。そうだ、私だ。
「はるが居ないってどういうこと?」
『何言ってるの、カメラがバレて、はるに近づくなと脅されたでしょ。あの子はあなたがはるに近づくことを快く思っていなかったのよ? カメラなんてとっくに撤去されてるに決まってるじゃない』
「じゃあ、はるは何処?」
『何処って、はるは鈴井家にいるでしょ。あなた、考えないの?』
「考える?」
はるは自宅にいるのか、ならよかった。
『そう、少し考えればこんな事、誰だってわかるでしょう?』
「………………」
どうして考えるのだろうか、わたしははるを観ていれば幸せなのに。
『本当に馬鹿な人格ね、あなたは』
私が私に何度も馬鹿と言ってくる、けれどもどうでもいい。はるがいる、それだけ分かればあとはどうでもいいのだ。
「早く着替えなきゃ、はるが学校に行っちゃうかもしれない」
『突然ね、でもわかってるの? 直接の接触はダメ、そんな事をしたらあなたははるに嫌われることになる』
分かっている。私ははるに相応しくない。元々私ははるを観られればそれで十分なのだ。
「……はる」
223: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:10:20 ID:P10mz0So0
傘をさして雨の道を歩く、はるの家まではそう遠くはない。徒歩一分もかからないだろう。『そういえば、あなたは随分と起きる時間が遅かったわね。はるはもう登校してしまっているんじゃない?』
それは嫌だ。はるを観る時間が減ってしまう。
『あ、そこの曲がり角を曲がればすぐね。でも本当に分かってる? 近づいてはいけないのよ?』
「わかってる」
曲がり角で止まると、はるの家の方をそっと覗き込む。勿論はるにバレてはいけないのと、周りから不審に思われない程度に、だ。
『……丁度出てきたみたいね』
はると優花ちゃんが家から出てくる。はるだ、はるがそこにはいた。
「…………はる」
ビニール傘を片手に優花ちゃんと会話をしている、本当に楽しそうだ。優花ちゃんが鍵をかけると、二人ならんで歩き出した。
『嬉しそうね、はる。あなたも目をそんなに濁らせて、本当に楽しそうね』
「………………」
はるが笑ってる、それは素直に嬉しい。けれども、側にいる優花ちゃんがちらりと一瞬だけ、もしかしたら私も気がつかなかったかも知れないほど自然に、私を見た気がした。そして、その表情は何処か勝ち誇ったような、私を嘲笑ったようにもみえた。
よかった、この距離なら許してもらえるようだ。
『もうストーカーね』
「……うん、でもはるには迷惑をかけないよ? 観ているだけ。それだけで私は幸せなの」
『それでも気持ち悪いわ』
「……ごめんなさい」
距離を保つようにして歩く。近すぎるとはるに近づいたことになるし、遠すぎるとはるが観えない。昔から分かっていることだが、ストーキングは意外と難しい。
「はる、はる」
『うるさい。そうやってつぶやくのを止めたら? 聞いているこっちが不快だわ』
「……ごめんなさい。でも“はる”って口に出すと心地いいから」
『そんなの知らないわよ』
「……はる……はる」
知らないうちに口がその言葉を刻む。
『分かったわ、あなたには理解力が無いのね』
私は呆れたのか、何も言わなくなった。
はるが大通りへ出る。大通りははるや私の様に登校する学生が長い行列を作っており、大通りへ出たはるは勿論その行列の一部となる。
行列にまぎれると言う事は、ストーキングがしやすくなる反面、はるを見失いやすくなるという事。今の様に落ち着いてはるを観ることは出来ないだろう。
『ねえ。馬鹿なあなたに一応忠告しておくわ、あの列の中で「はる」と連呼してみなさい? 浮いてしまうと思うのだけれど』
「……我慢する」
大通りは朝だというのに、朝だからだろうか、車の行き来が激しい。タイヤが道路と擦れる音はまるで私を急かすかのように感じてとても気分が悪い。
周りにいる学生の笑顔や会話も、実は私がストーキングをしていることを全員知っていて、それを笑い、私を責め立てているのではないかという、ありもしない被害妄想が頭をよぎり、落ち着かない。
学生の動きが、まるではるを私の視界から遮る為に動いているように見えてくる。どうして私の邪魔をするのだろうか、私はただはるを見ていれば幸せなのに、それさえも許されないと言うのだろうか。
「………………」
『人が苦手?』
そうなのだろうか、そんな事は考えもしなかった。そう言われてみればそういう気がしなくもない。
駄目だ、息苦しい。もう帰ってしまおうか。けれども帰りたくはない、息苦しさとはるを観ていたいという気持ちを天秤にかけたとき、勝つのははるだ。はるを観るためならこのぐらいの事を我慢するなんて簡単な話ではないか。
『お馬鹿さん』
224: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:10:46 ID:P10mz0So0
保管庫の名前も変えて頂けると有難いです。
相変わらず上達しておりませんが、よろしくお願いします。
225: ◆ kpb1UHuGog :2011/02/08 22:12:11 ID:P10mz0So0
タイトルを忘れていました。
「Chains of pain 八話」です。
転載者、書き手共にGJ!
この調子で監禁部屋にでもいいので投下が増えて欲しい!
459 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 07:52:56 ID:PSNuQfxT
おっと
あのバカついに書くの辞めたのか
まとめサイトまで消してご苦労なこったな
拍手してやろうぜ8888888
書き手様(笑)万歳888888888
次の作品投下まだかな?
作者が転載を依頼してないのなら止めろよ
ここに晒されるのを嫌っての行為だとすると、とんでもなく失礼なことだぞ
ヤンデレ家族と傍観者の兄をいま読み終わりました非常に面白かったです
2007年から去年まで書いてたのは驚きでした
個人的に興味があるので皆さんのお勧めの作品は何かありませんか
同作品の作者さんの作品は全部読み終わっています
,.-─ ─-、─-、
, イ)ィ -─ ──- 、ミヽ
ノ /,.-‐'"´ `ヾj ii / Λ
,イ// ^ヽj(二フ'"´ ̄`ヾ、ノイ{
ノ/,/ミ三ニヲ´ ゙、ノi!
{V /ミ三二,イ , -─ Yソ
レ'/三二彡イ .:ィこラ ;:こラ j{
V;;;::. ;ヲヾ!V ー '′ i ー ' ソ
Vニミ( 入 、 r j ,′
ヾミ、`ゝ ` ー--‐'ゞニ<‐-イ
ヽ ヽ -''ニニ‐ /
| `、 ⌒ ,/
| > ---- r‐'´
ヽ_ |
ヽ _ _ 」
ググレカス [ gugurecus ]
(西暦一世紀前半〜没年不明)
>>464 にわかはROMっておけ
どこのスレでもオススメの作品を訊ねないというのは暗黙の了解になっている
464が俄かを装ってる古参なことくらい分かってやれや
この流れを断ち切ろうと話題を振ってきてくれてんだから、ちゃんと拾って拡げてやれ
それくらいのことも出来ない低脳か、お前は
お互い言いたいことはわかるが罵るのはやめなさい
まあでもオススメとかは言わないで、自分でいろいろ読んで探したほうがいいと思うよ
荒れる元になりかねないからね
お前ら態度はいっちょまえにデカイくせに器は小さいんだな
スレ史上最大の荒れ具合だな。はやくもと形にもどってほしいものだ
オススメとか自演乙って言われるだけじゃないすか
>>467 そんなもん拾ったら余計に荒れるだろうが
それくらいのこともわからない低脳か、お前は
死ねよ
474 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 19:22:51 ID:ktUB1vIK
死ねは禁句ではないの?
死ねはダメだな。
お亡くなりになってくださいとかならいいけど。
いいんじゃね、他人を突然低能呼ばわりするぐらいだから
それぐらい言われる覚悟はできてるだろうよ
というかこんな状況だし、お前さんも下げたほうがいい
余計な転載するからこんな騒ぎになったんだろ
規制中でもないのに向こうに投下した作者の意向は汲んでやれないのか
ちょっと前から読み返してみ
論点はそこじゃないよ
まあ本当はこんな事論じてる時点でバカバカしいんだけどね
罵倒するのはやめよう ってだけの話だからさ
スルー出来ない厨房の集まり
480 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/09(水) 20:46:53 ID:WsLLfGuE
過去の未完SSを読んでると、続きを読みたくなるな…
相反する二人の投稿者はもう来ないのかな…。他の時間が経った未完作品も続きが読みたい。
この一言から始まってないかと
いい加減にしろ!争い終了だ!
荒らしの成りすましが多いなぁ
転載で文句を言ってるのはそうだろう
今回は以前のSスレの攻撃や夏厨と違って
自分達がスレの癌に成っているのを気づいて無いのが始末に悪いな‥…
中の人に文句を言ってるバカも居るし‥‥
いっそのこと荒らしレスが無くなるまで保管庫にアクセス出来なくするとか、強硬処置が必要かもな
この荒れてるスレをシチュエーションとしたSSを見てみたい。
主人公…ここのSS職人。
ヒロイン…主人公の幼馴染。SSの投下に集中して、学校にも来なくなった主人公と一緒に居たいがために主人公のSSを荒らす。
みたいな。 誰か書いてくれ。って、こんな内容じゃ、皆、見る気失せるか。忘れてくれ。
(^_^;)
言うに事欠いて荒らし呼ばわりか
呆れて物も言えん
じゃあ作者がどうしてここじゃなくあっちに投下したのか説明してくれ
こんな荒れたスレに投下したら、荒らしに作品が汚されると判断したからじゃないのか
書き手の自作を愛する気持ちくらい分かってやってくれよ
SSと感想以外いらないよ
>>485 別にそう思うのはいいけどそろそろ自重しろよ
荒れの一因になりかけてるよお前
一度そう言ってやめなければ荒らし認定して対応を考えるでいいだろ
一言断わりもせずに勝手に転載した
>>457ももちろん悪いけれど、いつまでも突っかかるなよ
一度言ったらもう普通の人は分かるんだからさ
何度も、しかも喧嘩腰に書くから荒らし扱いされるんだよ
しかもお前さんに反応してるのは
>>482だけだぞ。その外は
>>478の言うように違う話してる
茶でも飲んでマッタリしようぜ
反応する奴は全員荒らし、反応してる俺も荒らし
黙ればいいんだよ、黙れば
俺らは裸ワイシャツに正座待機こそが正しい姿
きも
携帯厨帰れ
やはり幼なじみが一番だよなぁ
>>493 携帯とかPCとか未だにほざいてる人いるんだ
496 :
煉獄第二話:2011/02/09(水) 23:36:31 ID:lETl5Pn0
煉獄第二話、投下させて頂きます
空が紅い。
私は目の前の彼の言葉を
信じられない気持ちで聞いていた。
今、彼は何と言った?
私のことを、好きだと、言わなかっただろうか?
彼は喫茶店でずっと黙っていた。
けれど滲み出る雰囲気は優しそうで、
見た目も格好良くて。
この人と付き合える人は幸せだな、
という卑下にも似た感情を私に抱かせた。
陳腐な言い方をすれば、一目惚れという奴だと思う。
そんな彼が私を好き?
不意に、私はもう一度空を見た。
変わらず空は紅かった。
それは次第に滲んで行く。
水彩画の様でとても綺麗だと思った。
感じたことのない、いや、一度だけ感じたことがある。
昔一度だけ、お母さんが私に微笑みかけてくれた時。
胸が熱くなって、鼻がツンとなった。
そっか。これが、嬉しいってことなんだ。
「坂田くん、私、喜んでもいいですか?」
俺は焦っていた。
告白した相手が突然蹲って泣き始めたらあんただって焦るだろ?
挙句、「喜んでもいいんですか?」だって?
どうリアクションしたらいいんだ!?
これって俺に告白されたのが嬉しかったってこと?
なら、返事はOKなのか?
疑問符ばかりだ。
「付き合って、くれるの?」
恐る恐る聞いてみる。
「坂田くんさえいいなら喜んで」
ニコッ。
うわぁ、ヤバい。
ただでさえ可愛いのに笑うともう。
俺は橘が彼女を笑わせていたときの嫉妬など忘れてときめいた。
彼女は笑顔でこちらに手を差し伸べた。
俺は無言でその手を掴んで彼女を立たせる。
「田上さ」
スッと口に人差し指を添えられた。
「名前で呼んでください」
ニッコリ。
ああ、ドキドキするなぁ、もう。
「あー、じゃ、えっと、彩」
「うん、誠」
彼女の頬が赤いのは夕焼けのせいだけではない、と信じたい。
俺は今、間違いなく幸せだった。
結局あの後、田上さんを家に送り届けるまでずっと手を繋ぎっぱなしだった。
女の子の手って、柔らかいんだな。
就寝前のベッドの中、俺は自分の右手を見て嬉しさに悶えた。
そして朝、今度はその行動の恥ずかしさに悶えた。
もうこの話題はやめとこ!
499 :
煉獄第二話:2011/02/09(水) 23:38:26 ID:lETl5Pn0
朝のHR後。
俺は教壇に立っていた。
「皆注目!!」
取り敢えず皆の注目を集める。
何事だろうとクラスメート達がこちらを見たのを
確認してから話し始める。
「私、坂田誠はつい昨日から、このクラス、
もとい学校のアイドル、田上彩さんと付き合っております!」
静寂。
皆俺の言ってることを理解できないらしい。
そしてざわめきが少しづつ大きくなり……
「ええええええぇぇっっ!?!?!?」
爆発。
「何で、どうして、どうやって!?」
皆の驚きを俺は素晴らしい心地よさをもって受け止めた。
彩が赤い顔で俯いていたが、すまない、
俺は自慢したかったんだ。
「HAHAHA、まあ詳しいことはおいおい話そう」
そんなの待てないとばかりに彩のほうに殺到するクラスメート。
と、急に俺は殺気を感じて上体を反らせた。
ぶうん。
風を切る音がして、
俺の目の前を蹴りが掠めていく。
「付き合ってるってどういうことよ……」
瘴気を放っているこいつの名前は如月恋。
委員長であり、空手部部長であり、俺の幼馴染でもある。
髪はボーイッシュなショートで、
よく見れば可愛らしい顔立ちをしているのだが
如何せん強気な性格であまり男子にはもてない。
隠れファンは結構いるみたいだが……
「いや、俺が誰と付き合おうと勝手だろ?
恋には関係ないじゃん、ただの幼馴染だし」
「その幼馴染に断りもなしに彼女を作るって言う行為が許せないの!」
んな無茶苦茶な……
「じゃあお前は彼氏を作るとき俺に断るんだな?」
「作らないわよ」
ボソッ。
ん?聞き間違いだろうか?
今なんか言ったような……
「とにかく!」
あたしはミトメナイカラネ。
そういった恋の顔は今まで見たことが無いくらい険しいもので。
俺は思わず気圧されてしまった。
気まずい空気になり、付き合った動機とかを彩に聞いていた
クラスメート達もバツの悪そうな顔をして自分の席に戻っていった。
何であんな怒ってるんだあいつ……?
ただの幼馴染だろうに。
俺はボンヤリと教室のドアを見つめていた。
500 :
煉獄第二話:2011/02/09(水) 23:39:13 ID:lETl5Pn0
以上です。
一つ目名前書き忘れ申し訳ありませんでした
すまん .ワザとじゃないんだ
それにしても幼馴染カワイイな凄く期待してるよん
>>501 いえ、全く気にしていません
感想有難うございます
煉獄もう来ないと思ってたから
正直安心した GJ
504 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 00:45:24 ID:eqzLPZGx
>>493 ブランカ並みの知能しかない癖に偉そうでっせ。
投稿乙。GJ
幼なじみの今後に期待
暇すぎて死にたくなっちゃうの
投下します。
ミニパトが、夜の街を滑るように疾走していく。
僕は改めて、車内を見回してみた。どう見ても本物にしか見えない。
警察から本物を借りて来たか、はたまた普段から偽物を用意しているのか、どちらにしろ、中一条家は恐ろしいと心から思った。
そしてとうとう、中一条家のお屋敷に到着してしまう。
正面の門が開き、敷地内に入る。庭の暗がりに目をやると、道善さんと水下さんが、木の枝に逆さ吊りにされているのが見えた。
ただ吊るされているだけでなく、使用人と思しき女性達が、竹刀でバシバシ叩いている。
ここは、何という魔窟だろうか。
僕は、生きてここから出られるのか? 道善さんは? 水下さんは?
心は千々に乱れたが、どうにもうまい打開策は見つからなかった。
そうこうしているうちに、ミニパトが停車する。
「着きましたよ、詩宝様。さあこちらへ」
エメリアさんが僕の腕を捕まえ、ミニパトから引き摺り出す。運転席から出て来たソフィさんも、僕の腕をがっちりとホールドした。
抵抗する間もなく、僕は屋敷の中へと引っ張り込まれ、地下室に連れて行かれた。
「詩宝さんっ!」
薄暗い地下室には先輩が待ち構えていて、僕の顔を見るなりしがみ付いてきた。華織さんもいる。
「よく来たわねえ。詩宝ちゃん」
「あうう……」
先輩と華織さんは、エメリアさん達と同じように女性警察官のコスプレをしていた。ただし、胸元がぱっくり開いて谷間どころか乳首が露出しており、スカートは短すぎて、股間の繁みまで見えてしまっていた。(つまり、2人とも下着を着けていなかった。)
「もう会えないかと思ってました。詩宝さん……」
先輩は涙声で言うと、思い切り僕の口に吸い付いてきた。さらに舌を入れられるが、顔を両手でしっかり挟まれている僕は、全く逃げられない。
「んんん……」
「舞華ちゃん。再会を喜ぶのはいいけど、ちゃんとすることしないとね」
華織さんが言うと、先輩は僕から口を離して答えた。
「ええ。分かってるわ。お母様……詩宝さん。こっちに座ってください」
強烈な接吻のせいで失神しかかっていた僕は、先輩に誘われるまま、部屋の真ん中にある椅子に座り込んだ。椅子の前には、飾り気のないスチールデスクが1つ置いてある。
ソフィさんが、僕の手錠を一度外した。そして、僕の両腕を背もたれに廻すと、今度は後ろ手に手錠を付け直す。
「ボス、準備OKです」
「ご苦労、ソフィ。さあ詩宝さん、取り調べを始めますよ」
先輩は大きく足を開き、僕の大腿に跨った。顔と顔が至近距離で向かい合う。
「うふふ……」
「やっと始まりますね……」
「頑張るのよ。舞華ちゃん」
頭の左右と後ろに、柔らかい感触が感じられた。華織さんが僕の後頭部に胸を押し付け、エメリアさんとソフィさんも、胸をはだけて両側から僕の頭を挟んでいるのだ。
「詩宝さん。この前、私のことレイプしましたよね?」
息がかかる距離から、先輩が詰問してきた。ここは踏ん張りどころだ。僕は必死に反論しようとした。
「あの、あれは、薬が……」
「しましたよね?」
さらに顔を近づけ、先輩が聞いてくる。左右と後ろからの乳房の圧力も強くなり、僕はいたたまれなくなった。
「あうう……しました。しましたけど……」
「『けど』は要りません。レイプしたことが全てなんです。辛かったんですよ。私、バージンだったのに乱暴におちんちん挿れられて」
「ですから、それは……」
「思い出してください。私の大事なところ、無理やりに犯したんです。こんな風に……」
そう言うと、先輩は何を血迷ったのか、僕のズボンの前を開け、ペニスを引っ張り出した。そして先輩自身の入り口にあてがい、挿れようとする。
「や、やめ……」
見る間に固くなった僕の分身は、あっけなく先輩の中に吸い込まれていった。
「うあ……」
「ああん……胸だって、あんまりきつく吸われ過ぎて、おっぱい出ちゃうと思ったくらいなんですから……はい、再現してください……いいっ!」
「むがっ……」
快感に耐える僕の口に、先輩の乳首が無造作に押し込まれた。これでは声が出せず、弁解もへったくれもない。
「がはっ!」
「あんっ!」
頭を振り、やっとのことで口を自由にした僕は、ここが先途とばかりに主張した。
「聞いてください! 僕が先輩をレイプしたのは、薬をですね……」
「ねえ、詩宝ちゃん」
しかし、言い終わる前に、後ろから華織さんが話しかけてくる。
「最近、多いわよねえ?」
何の話だろうか。解しかねた僕は、思い付いたものを言ってみた。
「頭のイカれた閣僚ですか?」
「違うわよ。芸能人とかお相撲さんとか、有名人がクスリに手を出す事件よ」
「はあ、まあ、そうですね……」
どうして急にそんな話題になるのだろうか。理解できない僕は、適当に相槌を打った。
「詩宝ちゃんに聞きたいんだけど、そういう事件って、クスリがあるのがいけないのかしら? それともクスリに手を出す人がいけないのかしらね?」
「え、ええと……」
脈絡が分からず、僕は一般論で答えた。
「一概には言えないかも知れませんけど……大体は手を出す人が悪いかと」
「そうよねえ」
華織さんは満足げに言った。
「ということは、この一件も、薬が悪い訳じゃなくて、薬に負けた詩宝ちゃんの意思の弱さがいけないのよね?」
「え!?」
何かが違うような気がした。しかし、さっきから先輩が複雑な動きで腰をくねらせてきていて、気持ちよさに頭がうまく回らない。
「あっ、ああん。いい……詩宝さん。しっかり自分の罪と向かい合ってください……意志の弱さを薬のせいにしないで……」
「で、でも、それはちょっと……」
「詩宝様」
右側から胸を押し付けてきていたエメリアさんが、話しかけてきた。
「詩宝様は、クスリに溺れて自分の人生を失うばかりか、周囲の人達にも迷惑をかけるような輩の肩を持つのですか?」
「いや、決してそんなつもりは……」
「でしたら、男らしく、潔く過ちを認めてください」
「往生際の悪い人は、おっぱいプレスの刑ですよ」
ソフィさんが僕の顔を強く掴み、左に向けさせて胸に押し付ける。バスケットボールのような乳房の間に顔を埋め込まれた僕は、あっという間に息ができなくなった。
「!!!!」
辛うじて動く手先で椅子を叩き、僕はギブアップの意思表示をした。しかしソフィさんは放してくれない。
「過ちを認めますか? 詩宝様」
このままでは窒息死してしまう。僕はソフィさんの胸に顔を埋めたまま、小さく何度も頷いた。
「いいでしょう」
「ぷはあっ!」
やっとのことで解放され、僕は荒く息を吐いた。
「はあ、はあ……」
「嬉しい……それでは詩宝さん、この供述書にサインしてくださいね……あんっ」
顔を正面に戻すと、相変わらず僕と繋がったままの先輩が、クリップボードに留めた紙を見せてきた。
そこにはこう書いてあった。
『○年△月×日、私、紬屋詩宝は、中一条舞華さん(以下、被害者)を暴行する目的で、中一条宅に侵入しました。
そして、地下室で被害者を襲い、同意なく強引に性交を行いました。
被害者は必死に抵抗し、かつ性交を止めるよう何度も懇願しましたが、私はそれを無視して何度も何度も強姦し、膣内射精をしました。
なお、その間、薬物その他を摂取した事実は一切ありません。
この許されざる暴挙に対し、私は被害者を妻として娶ることで責任を取ります。
また、今後私は被害者の指示に全て従い、被害者に隠し事は一切せず、被害者のことだけを考えて生きていきます。』
「えっと、これは……」
“強姦した”以外、日本国の新聞記事ほども信憑性がないんですが。
「さあ、早く早く。詩宝様」
エメリアさんによって手錠が外され、右手にペンを握らされた。さすがにサインする訳には行かないので、僕は抵抗する。
「あの、供述書は自分で内容を決めるんじゃ……」
「詩宝さん……私が一生懸命書いた供述書が気に入らないんですか?」
先輩が悲しそうに尋ねてくる。腰は未だに動いたままだけど。
「いや、気に入るとかじゃなくって、こういうものは……」
「詩宝様」
左から手が伸びてきて、僕はまたソフィさんに捕まえられた。このままでは、また……
「さ、サインします……」
やっぱり、警察の取り調べって、可視化しないと駄目だよなあ。
そんなことを思いながら、僕は供述書にサインした。何だか、人生が終わりんぐっぽい気分だ。
名前を書き終えた瞬間、クリップボードは華織さんに取り上げられた。そして先輩が、今までにない勢いで腰を前後左右に振り始める。
「あっ! あああっ! 詩宝さんっ! 気持ちいいっ! いくっ! いっちゃう!」
「いぎいっ!」
「頑張ってください、お嬢様! 次は私ですから!」
「ボス。私の分まで搾らないでくださいよ!」
程なく僕は、先輩の中に白濁をぶちまけた。
そして、いわゆるハイパー賢者タイムの効用だろうか。重大なことを思い出した。
――僕って、まだ晃と婚約したままだ!
どうしよう。大変なことになってしまった。
先輩と晃に二股をかけるなんて、爆薬満載の弾薬庫でファイアーダンスを踊るより危険じゃないか。
何か手を打たなければ、間違いなく僕は死ぬ。もしくは、死んだ方がマシだと思うような目に遭わされる。
いや、僕1人の被害で済むならまだしもいい。自業自得だ。
しかし、それだけでは済まないような気がしてならなかった。
最低でも、この街は更地になるんじゃないだろうか。
ふと気が付くと、僕はソフィさんに口をこじ開けられ、エメリアさんの持つフラスコから、妙な味のする液体をドバドバ流し込まれていた。
「はあい詩宝様、薬に負けない強い心を養いましょうねえ」
「ぶるごーにゅっ!?」
体中が熱くなって思考力がなくなり、全裸のエメリアさんにフラフラと向かっていくところで、僕の記憶は途絶えた。
終了です。
>>513 ありがとう!おもしろかった。
正直批判もあったし、きてくれないんじゃないかって思ってた!!
なんだか作者さん凄いなって思った。大人ですね。
待ってたぞおおお、GJ!
GJ!
GJ!!
触雷!キターーーー!!!2ヶ月間全裸待機していてよかった……次は紅麗亜たちのターンかな?
紅麗亜ってイジメにあいそうな名前だな…
思ってたほど歓迎されないなあ
いつもの人がID変えて何度もGJしているだけ
やっぱ、アレだけのことをした後だからな
>>520 気に入らない作品には荒らしが寄ってくるように誘導するんだなお前
シカトだシカト、ほっとけって
触雷復活GJ!
復活マジGJ
触雷!の続きもかなり気になるが現物支給もかなり気になるな
527 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/10(木) 17:11:16 ID:2iiU0dSA
病みがいつ来るか楽しみだ
gj
お前、面白すぎ
言ってるそばからGJGJってw
ホントにこのスレが大好きなんだなあ
gjgjgjgjgjgjgj
次の作品投下まだかな?
test
すみません、投稿はまた今度にします。
>>532 いいよ!がんばって!
触雷よかった!GJ!
叫べば叫ぶほど惨めになっていくなあw
再度test
駄目です。訳の分からない規制で3分ごとにしか投稿できません。
修行が足りません(Lv=1)。しばらくたってから投稿してください。(73 sec)
↑
こういうのが出てきます。
俺も毎回思った、訳分からんシステムいれるなぁ
断言してもいい
◆0jC/tVr8LQは完全にヤンデレというものを誤って解釈している
完全にスレ違いな作品なのに、一部の信者のマンセーを真に受けて勘違いしてるな
次の作品投下まだかな?
やはり幼なじみが一番だなぁ。個人的に。
ひょっとして、俺が「触雷」「触雷」って嫌味で名作扱いしてたのを真に受けちゃったのかな
だとすれば俺の責任だ・・・すまんかった
作者は悪くない
ほいっと
【暫定仕様2011/02/09 17:30頃版】 不明な点が多々あります。ツッコミ等よろ
・対象ISPは、e-mobile.ne.jp、panda-world.ne.jp、ocn.ne.jp、(cims.jpも?)
・書き込み時にCookieを持っていないとCookieが渡されてLv=1からスタート
・●なしだとレベルは24時間で1つ上がる(?)
・●持ちだとレベルは20分で1つ上がる(?)
・レベルに応じて連投規制される
Lv=5未満 120秒 Lv=5〜9 60秒 Lv=10〜14 45秒 Lv=15〜19 30秒
Lv=20〜24 15秒 Lv=25以上 5秒
・レベルに応じてスレ立て規制される(現在有効?)
Lv=5未満 スレ立て不可
・対象ISPから書くとき、本文に「!ninja」を含めるとレベルが表示される
・Cookieの有効期間は2年間(?)。書き込むと更新される。Cookieを消すとLv=1からやりなおし
・適切にCookieを処理できる環境であれば、IPアドレスが変わってもレベルが下がることはない
・悪さをするとレベルダウンするかも?
冒険の書(Lv=1,xxxP)
>>545 新しい規制だな
明らかに●を買わせようって魂胆なのが見え見えだが
>>539 今時はちょっとイッちゃってればそれだけでヤンデレなんだよ
狭義の意味でのヤンデレは長くなるからSS書きづらいし
悲しいことだが諦めな
ヤンデレで一番怖いと思ったのは「わたしをはなさないで」(完結)の依存監禁型がメチャメチャ怖かった
おやおや、開き直りかよ
自分でもこんなのヤンデレじゃねぇって分かってんだろ?
まず、長い=名作って発想をどうかしなくちゃな
単に手広くやりすぎてまとめ切れねぇだけだろうが
お前らあんだけ批判しても投下してるんだからそろそろ諦めな
変態チックでおもろいよgj
次の作品投下まだかな?
書き手なら誰にでも噛み付く犬だと証明されたな
世間がヤンデレと呼んでいるジャンルは「デレヤン」が正しい
語源の「普段はツンツンしているが、2人きりになるとデレデレ」を略して「ツンデレ」から
「デレ」を「ツン」が修飾している関係にあることがわかる。
これをヤンデレに当てはめた場合、略せずに表すと
「普段は病んでいるが、2人きりになるとデレデレ」になってしまい
世間一般に言われるヤンデレのイメージである
「普段はデレデレしているが、突然精神が病んでしまう」ものとは真逆である。
よって、世間がヤンデレと呼んでいるジャンルは「デレヤン」と表記するのが正しい。
「普段は病んでいるが〜」の意味でのヤンデレのほうが可愛いことも証明したいが物的証拠がない
それはそうと俺はツンヤンデレが読みたい
何があったんだ? 久しぶりに来たら荒れていた
何もなかった
お前は何も見なかった
だからその話を蒸し返すのはやめよう
そして規制UZEEEEEEEEEE
書いても投稿できないんじゃもうね
最狭義のヤンデレだと、普段は普通〜良い子(地味な子)だから、ツン→デレ→病みと二段変化させない限りツンデレと複合しない。
同じ理由でクーデレとも複合しにくい(クールが人間関係に問題ない程度の弱さなら可)
後、病むほどに思いが強い必要があるからダルデレとも複合しない。
更に言うなら、主人公(もしくはヒロイン)が原因(間接、勘違い可)で病む必要があるから、最初からクライマックスは不可。
後、上と同じ理由で自傷癖持ちや精神病設定は原因分からなくなるから不可。
と、まあここまで縛ると狭すぎますけどね。
ゆえに触雷はヤンデレに非ず
今読んだけどアレはただのビッチだろw
やはり幼なじみが一番だなぁ
作品の幅を狭めてしまうから
ヤンデレの定義の明確化は必要ない
病んだヒロインがかわいいか痛いだけか、スレ違い判定するならそれだけでいいと思う
テスト
562 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 12:16:16 ID:dbU4Ienq
触雷はそろそろ病みが欲しい
|\ /|
|\\ //| 今のはまずかったよ、まどか(笑)
: ,> `´ ̄`´ < ′ よりにもよって、友達を放り投げるなんてどうかしてるよ(笑)
. V V こういう事故は滅多にあることじゃないんだけど(笑)
. i{ ● ● }i はぁ、まどかぁ、そっちはさやかじゃなくてただの抜け殻なんだって(笑)
八 、_,_, 八 さやかはさっき、君が投げて捨てちゃったじゃないか(笑)
. / 个 . _ _ . 个 ', 君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると
_/ il ,' '. li ',__ 決まって同じ反応をする。わけがわからないよ(笑)
(( / l`V { } V´l ∨ )) どうして人間はそんなに魂のありかにこだわるんだい(笑)
触雷!で一番病みそうなのは紅麗亜たちだな…独占欲が極端に強すぎ
触雷とかいう厨房くさいドタバタ喜劇作品はいらないなあ
無いよりはマシ
これはヤンデレですか?
次の作品投下まだかな?
test
!ninja
冒険の書(Lv=1,xxxP)
きも
572 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 19:22:15 ID:mZoCGmDm
如月更紗みたいなボーイッシュっぽいヤンデレキャラ知りませんか
あ
test
短いですけど続きかけたので投稿します
話はほんの少し戻って、城に着いたばかりのエリス視点です
今日一日でいろんなことがあった
今朝突然、父様から魔王のお嫁に行くようにと点字手紙を受け取った
すごく混乱したけれど、こんなわたしをずっと育ててくれた父様のお願い
せめて、この役立たずのわたしが少しでも役に立てるのならば、行こうと決意するまでに五分も必要なかった
もっとも、わたしは時計なんて見えないから、正確な時間なんて分からないのだけれど
噛み付かれるか、犯されるか、悪くすれば殺されるのか
そんな不安をはらみながらも、わたしは笑顔だけは崩さずにいようと誓っていた
殺されたとしても、せめて父様たちの印象は悪くしないようにと
……結論から言えば、取り越し苦労もいいところだった
まだわたしの眼が見えていた頃、御伽噺に登場する魔族というものはたいがいが粗暴で悪意に満ちていた
でも、手をつないで連れてきてくれた者も
わたしを背中に乗せて飛んでくれた者も
震えるわたしを後ろから抱きしめてくれた者も
みんなみんな、悪意に満ちている魔族というものの印象からほど遠いものだった
そして、空の散歩が終わって連れてこられた場所で、私は生まれて初めて 声? を聞くことになった
[空の旅、お疲れッス]
[!?]
[あ、挨拶が遅れたス。ワシは魔王直属軍スカル部隊総司令官のスカルエンペラーッス。そんでここは魔王城の医務室ッスよ]
[!!???]
[そんなに混乱しなくても大丈夫ッスよ。ワシは伝心魔法で心に直接語りかけてるッス
言葉がわかんなくても意味は伝わってるッス……よね?]
なんなの。どういうことなの。よく分からないよ
ずっと闇の中にあったわたしの心
光が見えなくなってからは、指先に感じる文字だけ
それがわたしが他者の感情を感じることのできる唯一のツール
なのに、それなのに
わたしの頭に、優しく乗せている硬くて細い手の魔族の人は
どうしてこんなことを、わたしの諦めていたことを、容易にしてしまうの
[……やめて、ください]
[えっ? なにがッスか?]
[女の子の心を覗くなんて、デリカシーがないです]
こんなことを恩っちゃ駄目
悪印象を持たれちゃう
そう心のどこかで思いながらも、わたしは止めなかった
希望を持たせないで
暗闇の中にいさせて
戻らない光や、わたしの知らない音というものに希望を持たせないで
そんな拒絶の感情は、確かに伝わったと思う
その証拠に、あっ と大きな声が頭に響いたと思うと
慌てたような弁解の言葉が矢継ぎ早に頭に届けられた
この人、魔王直属軍の部隊総司令官だってさっき言っていたよね
それなのにこんなふうに慌ててるんだと思うと少しおかしくて、ぷっと吹き出してしまった
それは、今日に入ってからはじめての、わたしの心からの笑いだった
[なんかおかしかったッスか? ワシ、またなんかやっちまったッスか?]
[そうではないの。ごめんなさい。わたし、こんなふうに誰かと伝え合うのは初めてだったんです]
[伝え合うッスか。エリスちゃん、こういうのは[話す]って言うッスよ]
[話、す?]
聞いたことはある
どんなものなのか分からない
でも、今わたしがしていることがその[話す]ということなのだとしたら
[なんて、すてきなことなんだろう]
[気に入ってくれたッスか? よかったッス。これで読心のことは許してもらえると嬉しいんスけど]
[ええ。でも、もう一つあります]
[?]
[突然、相手を[エリスちゃん]なんて呼ばないでください。びっくりしましたよ]
[ああああああああああ]
そうしてまた弁解と謝罪の言葉が飛んでくる
まだわたしはここの魔族の方々を信用したわけじゃない
それでも一つだけ分かることは
わたしに言葉をくれた彼は、とても優しく、とてもあわてんぼうだということ
すると突然、彼の硬い手とは別の、ふわふわした柔らかい手がわたしの頬をつついてきた
なに、誰なの 邪魔をしないで
わたしは生まれて初めて、とっても素敵な、お話しをしているのに
[ああ、こいつはワシと部署は違うけど同じ魔王直属軍総司令官ッス
名前はエレキインセクト。態度や口は悪いッスけど、悪人じゃねーッスよ]
[………]
彼がそう言うならきっとそうに違いない
でも突然ほっぺたをつっつくなんて、デリカシーがないのは彼にそっくりみたい
ああ、今度は軽く引っ張ってきているし
[エリスちゃんのほっぺた、柔らかくてよく伸びると笑ってるッス]
[……やめさせてください]
[まあまあ。悪気はないんスし、勘弁してやってほしいッス。これからこいつにも協力してもらうんスから]
協力? 何をするの?
わたしに害を加える、とかの類じゃないことは分かってる
もしもそうなら、彼はこんなふうにわたしに接したりなんかしない
でも、怖いよ
意味ありげに言わないで
はっきりと、言葉でわたしの心に伝えて
[これからワシとこいつで、エリスちゃんの目を治すッス]
[えっ]
[怖がらないでほしいッス。口幅ったいこと言うッスが、ワシは魔族きっての回復魔法のエキスパートッス
そんで、エリスちゃんの体の中にワシの回復呪術法で育てたこいつの超微細蟲を入れて、体内から眼機能を回復させるッス]
[蟲を、わたしの体に、入れる?]
[大丈夫ッス。会って早々無理かもしれないッスが、ワシを信じてくれるなら、大きく口を開けてほしいッス]
[……はい]
ほんの少しだけ、躊躇った
それでも、彼が大丈夫と言うのなら信じよう
会ったばかりの、人間とは相容れない存在と言われてきた魔族
その頂点に君臨する魔王直属の司令官。スカルエンペラー、って言っていたっけ
彼への信頼と、光への希望を持って、わたしは大きく口を開けた
投稿終了です
送ってから思うのもなんですが、かなり短めですね
次はもう少し長く掘り下げて書きたいと思います
生殺しな気分でGJさせていただきます!
続きを全裸でまってて良いですか?
待ってました、魔王様
これを読むのだけが唯一の楽しみです
これはまさかのスカルエンペラーを好きになるパターン!?
やべー、続きが早くきてほしい!そしてGJ!!
魔王は上手いか下手かと言えば下手の部類に入るだろうけど
面白さで言えば現行のSSでは一番だと思う
読んでて不快な気分にさせるような嫌なキャラが出てこないからだろうか
安定していて毎回楽しませてくれる
けなしたり誉めたり忙しいな
585 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 22:00:07 ID:vrM70mzH
103 名前:兎里 ◆j1vYueMMw6 [sage] :2010/10/31(日) 23:56:48 ID:aQ7IdvET
俺はどちらかというと、触雷!よりTomorrow Never Comesの方が好みだな。
何と言ってもストーリーに厚みがあるし、キャラ個々の魅力が格段に違うよ。
触雷!って地の文が説明臭い上に、主人公の愚痴ばっかりで面白くないだろ。
兎里氏は台詞回しも上手くてプロレベルだよ。マジで商業誌でもいけるんじゃないか。
むしろ紙媒体で読んでみたい。つかアニメ化希望だな。
104 :名無しさん@ピンキー :2010/10/31(日) 23:59:15 ID:aQ7IdvET (2 回発言)
な〜んて誰か褒めてくれないかな。
誰も褒めてくれないから自分で言ってみましたw
実力が違いすぎるから無理そうだけどww
あの手この手と荒そうと必死だな
魔王って兎里氏が書いてるのか?
雰囲気だいぶん変わったな
ここは作品褒めたら荒らし扱いされるおもしろいスレですねw
俺も従妹と血液交換したり先輩にリストカット見せ付けられたり
後輩に庇われたりしたいお
懐かしいな。アレは従姉妹との行為がエロい
ちょっと前(つってもかなり経ってるが)一度続きが来てるから完全死亡じゃないのかね
592 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/11(金) 22:53:23 ID:mZoCGmDm
如月更紗みたいなキャラが出る作品知りませんか
>>579 GJ!!
面白かったよー、姫さんのヤンデレが待ち遠しい
俺も魔王の話が一番好きだ
魔王の話おもしろいですねGJです
でもそれぞれの作者さんによってヤンデレの定義はビミョーに違うだろうし表現の仕方も違うし、なにより読者の好みは違うだろうから基本的にどの作者さんにもGJでよろしいのでは
それで何か改善してほければ「〜なヤンデレ好きだな」のように提案すれば良いのではと
だってここはヤンデレ好きな同士が集まって楽しむ場なのだから
なんだか感想をいっぱいもらえてテンションが上がったため続き書いてしまいました
ありがとうございます
なにか
彼の言う小さい蟲が微細な粉薬を飲むような感覚で喉を走る
けれども食道を通る感覚はなく、そこでぷっつりと消えたかと思った
けれど、すぐに分かった
その蟲たちは、わたしのまぶたの裏で暴れだしたんだって
[痛い! 痛い痛い痛い痛いよぉっ!!]
まずはザラザラしたものが目の中を走る不快な感触
次に眼球の裏に焼けた針を刺し込まれているような激痛
それが止まらない。気を失うこともできない
針を抜いては刺し、抜いては刺しを繰り返されているみたい
こんなの、まるで拷問じゃない
痛いよ。痛くて痛くて死んじゃいそうに痛い
光を取り戻したい
それでもきっとわたしは、この拷問で死んじゃうんだ
騙されたの? 治療って言ってくれたのは、嘘だったの?
答えてよ、わたしと初めて話してくれた、お人よしの―――
[がんばるッス、耐えるッス! 五分もあれば治せるはずッス!]
5分
彼の心から流れる響きに、それが絶望的な長さだと悟る
でも、ほんの少し、ちょっぴりだけだけど、痛みが引いていく
硬く硬くつぶったまぶたの上に、硬くて細くて、優しい手が添えられているのが分かる
暖かい
温度なんてほとんど感じられない手なのに、暖かい何かが流れてきているのが分かる
[蟲が治療中なんで、外部からは弱い鎮痛魔法しか流せないッス
でも、もうすこしで光を見ることができるようになるッス! がんばるッス!]
硬く閉じたまぶたから涙があふれる
痛みのせいで無意識にこぼれてくる
けれど、それだけじゃない
和らいだとは言え相変わらず叫びだしてしまいそうな激痛の中確かに、嬉しさを感じていた
目も耳も閉ざされた世界に生きてきて、腫れ物に触るような扱いを受けることにすっかり慣れきっていたわたし
そんなわたしに対してこんなに必死になってくれた人は、きっと彼が初めてだった
決めた
わたしは頑張る
そして、この目がまた光を取り戻したら、一番最初に、あなたの顔を見よう
わたしのために、一生懸命になってくれたあなたの顔を
永遠とも思える時間が過ぎる
今もまだチクチクするけれど、最初の時のような激痛はすっかり消えた
それでもまだ彼はわたしのまぶたの上に手を置いて、鎮痛魔法と言っていたものを続けてくれている
もう大丈夫って言ったのに
情報追加。彼は優しくてあわてんぼうで、その上心配性 っと
[エリスちゃん、もう痛くないッスか? 違和感はないッスか?]
[本当にもう大丈夫です。痛みは引きました]
[すまんッス。治療にはかなりの痛みを伴うってことをちゃんと説明してなかったワシの責任ッス]
[そうですよ。わたし、怒ってますからね]
もちろん、そんなことは微塵も思っていない
わたしの目を治すために頑張ってくれた彼に怒るなんて、そうしたらそんなことができるのだろう
だからこれは、わたしの初めての冗談
[ホントにホントにすまなかったッス! ワシはいつもこうして慌てて大切なことを言いそびれて叱られるんス!
エレキインセクトも今横で笑ってるッスし、お姫にも何度も何度も注意されてるンスが一向に治らないんスよ!
次からは本当に気をつけるんでどうか許してほしいッス!!]
彼がまたさっきみたいに謝る
ごめんなさい。冗談なんて言ってごめんなさい。あなたは何にも悪くないの
そう心で言っても慌てふためいたあなたには届かない
だから、わたしは目の前にいるあなたに抱きついた
言葉を届けられないなら、体で伝えようと思って
[え、エリスちゃん? なんスか?]
頭に流れてくる言葉が落ち着きを取り戻す
豪奢な服を着ているような質感と、その服につりあっていないほどの細い体の感触がある
そういえば、魔族の人はいろんな姿があるって昔父様から聞いたことがある
ねえ、あなたは、いったいどんな姿をしているの?
[目を]
[え?]
[開けても、いいですか?]
その時、腕の中のあなたの体が一瞬だけ、たじろいだのが分かった
[痛みが引いたのなら、もう目を開けて大丈夫ッス。でも、その前に手を放してほしいッス]
[どうしてですか? わたしは、あなたのことを一番に見たいのに]
[……ワシは、あんまり女の子に好かれるような容姿をしてないッス。昔人間に姿見られた時は、死神だって言われたッス]
[あの、もしかして傷ついてますか?]
[トラウマッス。ワシは回復とか結界とか非暴力系の魔法が得意なんスけど、黒魔法使いに見えるとか仲間にまで言われたんスよ]
だから、とわたしの手を振りほどこうと、あなたは体を振るう
だめ。逃がさない
わたしは誓ったの、目が治ったら、一番最初にあなたのことを見ようって
だから
わたしはまっすぐ顔を向けて、何年かぶりに、大きく目を見開いた
[わぁ……]
目の前にいたのは、名前の通りの魔族
王様が着るみたいな豪華な服と首飾り
頭には宝石がちりばめられた綺麗な冠
手には教皇様みたいな大きい杖
それを身にまとったガイコツ
それが、あなたの姿だった
[……だから言ったッス。怖いッスよね、ワシ]
しゅん、としょげてしまうあなた
そんなことないよ
顔に残ってる大きくてくりくりした目も、しょんぼりした姿もかわいいよ
それになにより、あなたはとってもいい人だもの
それをよく知ってるわたしが、怖がったりなんてするもんですか
[ううん。怖くなんてないですよ]
[優しいッスね。嘘でも嬉しいッスよ]
[嘘なんてついてない! あなたはとってもかわいいんです!]
わたしの言葉が届いて、あなたは目を丸くした後に、白い顔を真っ赤にしてうつむいてしまった
そんな彼を、部屋の奥にいた黄色くて大きな蜂(エレキインセクト、って呼ばれてたっけ)がおなかを抱えて肩を震わせている
[……可愛いなんて言われたの、900年以上生きてきて初めての経験ッス]
[わたしがいつだって言ってあげます。あなたはかわいいんだぞ、って]
照れた仕草があんまりにもかわいくて、わたしは思わず彼の大きな額に口付ける
すると、今度は服に隠されていない部分全ての骨が真っ赤に染まり、頭から煙を出して彼は倒れてしまった
……それを見ていた後ろの蜂はおなかを抱えるどころか、床をのたうち回って大笑いしていた
[面目ないッス。醜態を見せたッス]
[そんなことないです。……後ろの蜂は大笑いしてましたけれど]
数分後、起き上がってきた彼は白い顔に戻っていた
そしてまだ笑い続けている蜂の頭に杖を振るい、殴った
あ、なにか怒鳴りつけてるみたい
でも蜂は意にも介さずに、頭をさすりながら彼を指差して笑ってる
ああ、こんな時に耳が聞こえたらわたしもお話に入れるのに
……なんて数分前までは考えもしなかったようなことを思ってしまうのは、贅沢だろうか?
[ちょっとエレキインセクトとお話するッスから、少し待っててほしいッス]
[はい]
するとさっきまでの騒がしそうだけど柔らかい雰囲気もどこへやら
ずいぶんと真面目なお話をしているみたい
そんな時、二人がびくっと震えたかと思うと、わたしは彼に抱きかかえられていた
その体は、瘧のように震えている。怖がっているんだ
そして蜂は、大慌てしながらも扉とわたし達の間に入る
[ちょっと、ほんのちょっとだけマズいことになったッス]
[?]
[危ないから、エレキインセクトが守ってる間に転移魔法で逃げるッスよ]
[ちょ、ちょっと、どういうことなの?]
それに答えずに立ち上がった彼が杖を振るうと、わたし達の体が光に包まれる
その時一瞬だけ見えた、わたしよりも年下に見える女の子
その目には明確な敵意、ううん、殺意がこめられている
どうして、なんでわたしをそんな目で見るの
その意思に気圧されそうになる
けれど、わたしだって負けられない
[あなたは、彼を怖がらせた]
わたしは怒っていた
冷静に考えれば彼は魔王直属軍司令官、その彼を怖がらせる存在に無力なわたしが怒ってもどうしようもない
でも、わたしは怒っていた
優しくてあわてんぼうで心配性な彼を怖がらせた少女が、わたしは憎い
直感的に分かった。あなたとは、絶対に相容れないと
その感情をぶつけたその瞬間、わたし達はその場から消えた
投下終了です
これでエリスと姫の話が繋がったので、次は誰の話にするかから考えます
ありがとうございました
>>587 いえ、私はコテはこれしか持っていませんし
ここに書き込み始めたときから同じものしか使っていませんよ。証明はできませんけれども
投稿乙。GJ
エリス×魔王はないのかな?少し残念だ…
エリスちゃんかわいいなぁ
エリス×魔王はないのか・・・。
泥棒猫ではなさそうだ
魔王だけ読めれば俺は満足だ
GJ
保存庫に触雷!が更新されて無いんですが
ほんとだ
今wiki編集してきたんだけどさ
アンサングランテが管理人しか見れない設定になってるのはなんでなんだ?
17話追加しようと思ったんだがこれじゃ意味がない
と思って掲示板見たら引退されたのね
調べずに書き込んですまんかった
なんかスレがグダグダしてて
くだらねえと思ってSS以外読んでなかったけど
アンサングランテの人引退してたの?
かなり好きで楽しみにしてたからすげえショックだ
定期的に書いてくれてたのも良かった
アンサングランテ帰って来て欲しいな…
せっかく監禁スタートしたのに。これなんて焦らしプレイ?
アンサングランテの人は……もう、ヤンデレっこに監禁されてしまって……っうう……
でも、もう一人のヤンデレっこが解放しにくるまで、わたしは待ちますよっ!!
ヤンデレは人生
次の作品投下まだかな?
test
!ninja
てすと
pcで書き込み出来んのはなんなんだろ
冒険の書規制じゃないの。
アンサングランテおもしろくなかったけど、消すのはよくないな
規制キツイなぁ…
!ninja
てすつ
サトリビト
ぽけもん 黒
群青が染まる
ほトトギす
どれか来て下さいお願いします
触雷!・現物支給・黒い陽だまり・風雪来てくれ
ははっ(笑)
次の作品投下まだかな?
投稿します。規制のせいで少し遅くなるかもしれませんが。
第二十一話『バッド・コミュニケーション』
ブリュンヒルドを殺す。記憶継承のその日から、シグナムの頭にはそれしか思い浮かばなかった。
これまでにもブリュンヒルドを殺そうと思った事は幾度もあった。
しかし、その度に思い留まった。良心ではなく、打算からの理由だった。
怒りに任せて突撃しても、謀略で以って殺そうとしても、
あれは全てを跳ね返してしまうだろうと思ったからである。
とはいえ、今回ばかりはそうも言っていられない。
漠然とした予感が、確信へと変わった。イリスの記憶がそれを明確に物語っている。
このままでは、間違いなくブリュンヒルドに殺される。
なぜ今までなにもされなかったのか、理解に苦しむところであるが、それは些細な事でしかない。
あれは人間ではない。人間の皮を被った悪魔なのである。悪魔に道理などあるはずがない。
「殺られる前に殺らねば……殺られる前に殺らねば……殺られる前に殺らねば……」
何度も自分にそう言い聞かせ、揺らぎそうになる気持ちを鎮めた。
最早、後戻りの出来ないところまできてしまっている。
陰謀は途中で断念しても、必ず後で暴きだされてしまう。
陰謀を実行し失敗しても、中止しても、どの道殺されてしまう事には変わらない。
それなら実行する以外に道はない。
シグナムは生きるために、惨殺されたイリスの安らぎのために、
そしてなにより、過去と決別するために、動き出した。
まずはブリュンヒルドをここに足止めする必要がある。
そう考えたシグナムは、ブリュンヒルドの説得に向かった。
部屋に入ってみると、ブリュンヒルドは手帳を片手に、蕩けた表情をしていた。
「えっ……、ひゃあっ!シグナム様、ノックぐらいしてくださいよ!」
「ノックもしたし、何度も呼び掛けたぞ」
慌てて手帳をしまったブリュンヒルドの顔が紅い。
なにを見てそうなったのかは、聞くだけ無駄なので聞かない事にした。
「そっ……それで、こんな朝早くから一体なんの御用ですか?」
「あぁ……、しばらくこの宿を拠点にする事を告げに来ただけだ。
理由は、言わなくても分かるだろ。それじゃあ、また後で……」
「あっ……、シグナム様、お待ちください」
出て行こうとして、呼び止められた。ブリュンヒルドの顔は相変らず紅いままである。
「あの……、一人では不安なので、
一緒に情報収集をしたいのですが、……よろしいでしょうか?」
もじもじしながらそんな事を言うブリュンヒルドに、
シグナムは、なに純情乙女気取ってやがる、似合わないんだよ、糞女が、
などと暴言が口から出そうになるが、耐えに耐えた。
この女の不可解な行動など、既に嫌というほど見てきている。
下手な事を言って機嫌を損ねさせるより、乗じるのが得策である。
首を縦に振って、シグナムは部屋から出ていった。
情報収集に出掛ける段になって、シグナムは自分の服が寝巻きしかない事に気付いた。
海に落ちてからずっとこの服だった事をすっかり忘れていたのだ。
流石に朝っぱらからこの服装のままで外出するのは恥かしい。
一考したシグナムは、従業員服を借りて外出した。ブリュンヒルドにはなにも告げなかった。
玄関先まで出て、シグナムの足が止まった。目の前の陽だまりに足が出せないのである。
疑問に思い、試しに右手を陽だまりに向けようとしたが、これも同様に途中で止まってしまった。
まるで身体が太陽の光を嫌う様である。
もしや、と思ったシグナムは、握っているイリスの傘に目をやった。
傘の骨組みはちょっとやそっとの強風では壊れないほど頑丈に作り込まれており、
傘布はやはり日光を完全に遮断する素材で出来ていた。
「仕方ない……か」
そう呟いたシグナムは、傘を開いて陽だまりに足を踏み出した。今度はなにも起こらなかった。
服選びは難航を極めた。
以前の旗袍と道服を組み合わせた様な服は、当然店に売っていなかった。
ゆったりとした服が好きなシグナムにとって、これは大問題だった。
とりあえず様々な服を着比べた。どれもこれもしっくりこなかった。
熟考の結果、足首まで隠れるほど長い青ローブとズボン、
白いケープ、青フード、ロングブーツで片が付いた。
どこからどう見てもどこかの協会の司教にしか見えなかったが、シグナムは気に入った。
店から出た時には、既に日は沈み始めており、傘は必要なくなっていた。
「シグナム様、今日は一緒に情報収集をするって約束したじゃないですか!」
宿に帰ってきて早々、ブリュンヒルドの非難の声が響いた。
カウンターの真ん前、それも周りには客がいるというのに、だ。
客や従業員の視線が痛い。シグナムは恥かしくて堪らなかった。
「あぁ、すまなかったな。服を買っていて忘れてしまったのだ」
極力冷静に、言葉を選んで、シグナムは紙袋を見せた。
ブリュンヒルドの表情が、怒りから驚きへ、そしてまた怒りに戻った。
「服を買いに行った……って、どうして私を誘ってくれなかったんですか!
私だってシグナム様と買い物がしたかったのに」
「明日こそはちゃんと情報収集に行く。それじゃあ」
ブリュンヒルドのアホな言葉を半ば無視し、シグナムは部屋に向かった。
「必ずですよ、明日は必ず一緒に行くんですからね!」
後ろでブリュンヒルドの喧しい声が聞こえる。
舌打ちをしたシグナムは、従業員服を脱ぎ捨てると、そのままベッドに倒れ込んだ。
その日は夢を見なかった。
久し振りに快眠だった。
夢という余計な事に頭を使わなかったのですっきりしていた。
背筋を伸ばし関節を鳴らすと、鎧戸を開けようとして止めた。
そういえば、自分は太陽に弱くなった事を忘れていた。
このまま鎧戸を開けたら、清々しい朝日を浴びながら昇天しかねない。
仕方なく蝋燭に火を灯し、身だしなみを整える事にした。
昨日よりも髪の毛が伸びていた。確か昨日までは普通に短めだったのに、
今はセミロングになっていた。これなら小さいポニーテールが一つ出来そうである。
さらに酷いのが、一本だけ飛び出した髪の毛である。
周りがちゃんと整っているだけに、そこだけ飛び出しているのはいかにもアホらしい。
ブラシで何度も梳かしているが、一向に直らない。
「あぁ〜、くそっ!」
なんだか苛々する。これでは恥かしくて外に出れない。
必死に癖毛を梳かそうと悪戦苦闘し、シグナムは時間を忘れていた。
「シグナム様、情報収集に行きましょうよ」
ブリュンヒルドが来てしまったのだ。シグナムは鏡で自分の顔を見た。
飛び出した髪の毛は、ぴんぴんしている。
このアホ毛(シグナム命名)め、と内心自分の髪の毛を罵倒したシグナムは、
青フードでこのアホ毛を隠すという窮余の策で、ブリュンヒルドを出迎えた。
「待たせたな。では、行こうか」
「はい、行きま……」
ブリュンヒルドの声が途切れてしまった。
どうしたんだ、と声を掛けると、ブリュンヒルドが震える指でシグナムの頭を指した。
頭に手をやってみると、なにやら感触があった。
もしや、と思ったシグナムは、慌てて部屋に戻り鏡を見てみると、
フードからアホ毛が飛び出していた。
鏡の前で固まるシグナムを、蕩けた表情でブリュンヒルドが見ていた。
最悪だった。最も見られたくない奴に痴態を見せてしまったからだ。
今からこのアホ毛を隠そうかと思ったが、それはただの悪あがきでしかなく、
ブリュンヒルドに嘲笑われてしまうのは明確である。いっそ開き直った方が傷は少なくてすむ。
「これは、……ファッションだ」
そう言ってシグナムは、ブリュンヒルドの前を歩いていった。
待ってください、と後ろからブリュンヒルドが追い掛けてきた。
手馴れた手付きで傘を開き、シグナムは朝の陽だまりに足を踏み出した。
これまで雨の時ぐらいにしか使わず、正直持っているのが面倒だった代物ではあるが、
命に関わるとなると、今となっては頼もしい存在である。
これから一生を共にする相棒なのだから、なにかしらの改造を施した方がいい。
骨組みをさらに頑丈にし、傘布をさらに厚くして弓矢を弾き落とせる様にするのがいい。
石突には穴を開けて吹き矢にすると奇襲に使えるなど、思いの外夢が広がった。
「シグナム様、今まで傘なんて差さなかったのに、どうして?」
だというのに、隣を歩くこの女はそんな余韻を味わう時間もくれないらしい。
そんな事、聞く必要があるのか、という視線を向けたが、
ブリュンヒルドの瞳は爛々と輝いていた。
はぁ、と溜め息を吐いた。白い息が冬を実感させた。
苦し紛れに、肌が焼けるのが嫌だから、と言ってみたが、言い訳には随分と辛いものがあった。
この様なことを言うのは、歳若い女ぐらいしかいない。
だが、ブリュンヒルドはそれで納得してくれた。
そうですね、太陽の光はお肌の天敵ですからね、等と言って。
その通りなのだが、それをお前が言うな、とシグナムは内心突っ込みたかった。
それはともかく、情報収集である。
集るのはどれも、この町の名所に関する事ばかりで、
この大陸で起こっている内戦の事など殆ど入ってこなかった。
西方大陸の、国という国が滅び、群盗が跋扈していた時とは訳が違い、
こちらは七つの大国が独自に分国法を施行し、国民の流出を抑えるためか、
他の情報が入りにくかった。所謂愚民政策である。
「結論は、平民に話を聞いても無駄、という訳だ」
昼になり、カフェの椅子に腰掛けたシグナムが、コーヒーを啜りながらそう言った。
「つまり、政府に取り入るか、軍隊の将官クラスならなければ、
優良な情報は聞きだせないというのですね」
ブリュンヒルドが紅茶を一口含んで言った。
その通りなので、シグナムはあえて口を出さなかった。
以前であれば、王家の紋章で色々なんとかなったが、
それがない今、どの様にして国に入り込むか、それが問題だった。
シグナムが対策を考え始めた時、唐突にブリュンヒルドが声を上げた。
「シグナム様、気分転換しませんか?」
その声のせいで、気が散ってしまった。
シグナムはブリュンヒルドを睨み付けたが、当の本人は気にした体でもなかった。
「この町の西北に、エイロス岬という所があるのですが、
景色もよく、考え事をするには最適な場所なので、どうかと思いまして……」
考え事なら、ここでも出来る。そう言おうとしたが、喉元で言葉が突っ掛かった。
陽だまりに手を差し出そうとして止まったのと同じ様な反応だった。
その時の様に、この反応も的確なものかもしれない。
そう一考したシグナムは、分かった、と言って、エイロス岬に行く事にした。
ブリュンヒルドが小躍りして喜んだ、様に見えた。
エイロス岬に向かう道には、多くの木が林立していた。
生い茂る木々が真昼の太陽を薄っすらと隠し、林道は薄暗く静まり返っている。
「なんだか、心が洗われる様な気がしますね」
「ここは伏兵を置くのには絶好の場所だな」
お互いに全く違う感想に、ブリュンヒルドは話す切欠を失った様に黙り込んでしまった。
あんな事を言ったが、シグナムとしてもこれぐらい静かなのがちょうどよかった。
ブリュンヒルドが言う様に、心が洗われる気がしたからだ。
無言のまま林道を歩き続けると、道の奥の方から潮の臭いが香り始めた。
林道を抜けると、そこは断崖だった。潮風が心地よかった。
「このエイロス岬は、遥か昔に神様が舞い降りた所と言われているんです」
急にブリュンヒルドが語り始めた。走ったためか、その顔は多少紅かった。
どうせ情報収集で聞いた受け売りだろうと思いながら、シグナムは崖の下を覗き込んでみた。
崖はとんでもなく高かった。過去にブリュンヒルドに落とされた崖の三倍の高さがあり、
さらにその下には剥き出しの岩礁が覗いていた。
「……なので、この岬で夕日を見るとこ……」
「落ちたら、間違いなく助からないな」
シグナムはブリュンヒルドの言葉など全く聞いておらず、
精々雑音としてしか耳に入ってこなかった。
それはブリュンヒルド同様で、語りに夢中で、シグナムの声や動きに気付いていなかった。
シグナムの胸中に、どす黒い思考が渦巻き始める。
やるならば、ここでしかない。既にどうするかも頭の中で出来ている。
傘の柄を掴む力が強くなった。不意に傘が海から吹いてきた強風で悲鳴を上げた。
慌てて転回して、強風から逃げた。
「……という訳で、今日の夕方、一緒に夕陽を見ませんか?」
長広舌を振るっていたブリュンヒルドが、シグナムの方に振り向いた。
表情がなにかを期待するものになっていた。
どうやら、今度こそ殺しにくるらしい、とシグナムは確信した。
だが偶然にも、自分もこの岬に用事が出来てしまった。
とはいえ、今日中という訳にはいかない。準備が必要だった。
「今日中というのは、……出来れば明日にして欲しいのだが……」
「はっ……はいっ!!やっっっったぁああああああ!!!」
今まで聞いた事のない声をブリュンヒルドが上げた。
シグナムは、醒めた視線でブリュンヒルドを見つめていた。
次の日、宿にシグナムはいなかった。
朝早くに起きたブリュンヒルドが、シグナムの部屋に向かった頃には既にいなかったのだ。
ブリュンヒルドの顔色が、目に見えて悪くなった。
その場を歩いていた従業員にシグナムの行き先を聞いたが、知らないと答えられた。
慌ててブリュンヒルドは宿を出ると、シグナムの行きそうな場所を虱潰しに当った。
大通りを歩いている人に、傘を持って歩く司教服を着た人は見なかったか、と訊ねた。
これほど個性的な服を着た人物だというのに、一切情報は集らなかった。
既に日が傾き始めている。このままではシグナムとの約束が果たせそうにない。
溜め息を吐いて顔を上げたブリュンヒルドの目に涙が浮かんでいた。
もう調べられる所は全て調べた。これ以上はなにもない。
とぼとぼと、ブリュンヒルドは宿の方に踵を返した。
もしかしたら、既に戻って来ているかもしれないと淡い期待を抱いたのかもしれない。
宿に着いたブリュンヒルドに、従業員が声を掛け、一枚の手紙を渡した。
手紙には、こう書かれていた。
『夕暮れ時のエイロス岬で待つ』
そっけない一文だった。それを見たブリュンヒルドは、従業員を睨み付けた。
悲鳴を上げた従業員は、あなたに渡そうとしたら、
物凄い速さで出て行かれたので渡せなかった、と言い訳をした。
怒りを収めたブリュンヒルドは、手紙を懐にしまうと、再び走り出した。
一方で、シグナムはエイロス岬の断崖に立ち、沈む夕陽を眺めていた。
黒と黒の間に半円の赤い太陽が浮かんでいる。まるでトンネルの中にいるみたいだった
ブリュンヒルドは夕陽がなんとかと言っていたが、なるほど、見る価値は十分あった。
まるで今までの暗い世界から、明るい世界へと飛び出す予兆の様に見えた。
自然と願い事が噴出してきた。これから先も、この様な景色をもっと見てみたい。
もっといろんな人に会ってみたい。もっといろんなものを食べてみたい。
もっとたくさんの事をしてみたい。願いが溢れて止まらなかった。
だというのに、その様な些細な願いさえも、ブリュンヒルドは破壊しようとしている。
子供の頃から散々馬鹿にされ、そして殺されかけた。
大人になったらなったで、精神を徹底的に蝕まれた。
そして来るべき結末は、惨殺である。
なんと救いのない人生か。皆を統べるべくして生まれた王族が、
一貴族の一人娘に陵辱されているのだ。そう思うと、ブリュンヒルドへの殺意が高まっていった。
最早、恐れはない。心にあるのは、死んで堪るか、という一言のみだった。
背後から足音が聞こえてくる。死の足音か、生の足音か。
「……準備は全て整った。後は見ていてくれ、イリス……」
「シグナム様、捜しましたよ!なんで勝手に行っちゃうんですか!」
息を切らしたブリュンヒルドがシグナムの掛けてきたのは、非難の声だった。
だというのに、その声音には怒りの色は見られず、なぜか嬉々としたものだった。
シグナムはブリュンヒルドに声を掛けられたというのに顧みず、夕陽を眺めていた。
夕陽は、もうじき地平線の下に沈み、夜の世界になろうとしていた。
「一緒に夕陽を見る約束……、これで果たしたな」
そうシグナムは呟いて、やっと振り返った。振り返ったシグナムの目は、
薄暗い中でもよく分かるほど真っ赤に光っていた。
「しっ……シグナム……様……」
なにかを感じたのか、ブリュンヒルドがシグナムに近付こうとした。
しかしその時、海側から強烈な風が吹き、ブリュンヒルドの足を止めた。
さらにシグナムの持っていた傘が飛来し、ブリュンヒルドの視界を一瞬遮った。
ブリュンヒルドが目を開けた時には、そこにシグナムはいなかった。
刹那、ブリュンヒルドは剣を抜き、目の前を切り付けた。金属音が響いた。
ブリュンヒルドが声を上げる暇もなく、あちこちで土埃が立ち始めた。
降り注ぐ無数のなにかを見て、地形の不利を感じたのか、
ブリュンヒルドは林道の方に逃げようとした。
が、林道への入り口の直前で、ブリュンヒルドは後ろに飛び退いた。
「なんでこんな所に槍衾が……」
飛び退りついでに剣の腹で飛んでくるなにかを受け止め、振り向き際に横に一閃した。
剣風が全てを吹き飛ばした。
一つ大きな息を吐いたブリュンヒルドは、休む間もなく剣を上段に構えた。
火花が散り、一瞬だけ空間が歪んだ。
「急襲は失敗……か。……化け物め!」
歪みから聞こえてきたのは、紛れもなくシグナムの声だった。
「シグナム様、……これは一体、……なぜこの様な事を……」
「この様な……。それはお前が望んだ事だろう?」
「なにを……」
「お前は私を追い詰めるためにイリスを惨殺し、そして今、私を殺すためにここに来た!」
「殺す?……シグナム様はなにを言っているのですか!?私がその様な……」
「黙れぇええええ!!!」
見えない斬撃がブリュンヒルドを襲った。受け止めるたびに、凄まじい金属音と火花が散った。
「待ってください、シグナム様!私はあなたの事を……」
「貴様の戯言など聞きたくない!」
シグナムの怒声の後、ブリュンヒルドの周囲の空間が歪み始めた。
とっさにブリュンヒルドが退いた。忽ち剣身が閃光と共に消滅した。
「なっ……」
「ちっ……、これも外したか!だが、これでお前の武器はなくなった!」
不可視のシグナムが高らかに勝利を宣言した。しかし、
「シグナム様、申し訳ありません」
その一声と共に、ブリュンヒルドは虚空を掴み、投げ飛ばした。土煙と悲鳴が同時に上がった。
歪んだ空間から、ブリュンヒルドに腕を掴まれたシグナムが現れた。
シグナムは心外そうな表情を浮かべていたが急にくつくつと笑い始めた。
小さかった笑い声が、次第に狂った様に大きなものへと変わっていった。
瞳も淀み、どこを見ているのか分からなかった。
「結局、この力を以ってしても、お前には勝てなかったか……」
自虐めいた言葉は、潮風と波の音に掻き消された。
次の瞬間、大音響と共に大地が揺れた。岬は轟音を立てて崩壊し、海に降り注いだ。
エイロス岬の景色が一変した。
岩が崩れ落ちる中、シグナムは崖壁に掴まっていた。岬崩しの策は、どうやら成功したらしい。
今頃ブリュンヒルドは、下の岩礁に頭を叩き付けて死んでいるであろう。
仇は討った、とシグナムは喜びを胸に、崖をよじ登ろうとした。
突如、月光を遮る影がシグナムを覆い、手を伸ばされた。
「シグナム様、大丈夫ですか!?」
それは、最も聞きたくない声だった。身体中の血という血が引いてしまった。
手を伸ばしていたのは、間違いなくブリュンヒルドだった。
傷どころか土埃さえ付いていない様を見て、
やはりブリュンヒルドを殺せるものなどいないのだ、と絶望感がシグナムを包んだ。
「話は後で聞きます。今は手を掴んでください!」
ブリュンヒルドの手が、さらに腕を伸ばしてきた。
掴もうと思えば届く距離であるが、シグナムはそれを掴む気にはなれない。
掴めばどうなるかは、過去の教訓から分かっている。
「お前の手を掴むくらいなら……」
いっそ道連れにしてやる、と言い掛けて止まった。
大きく見開かれた目が、ブリュンヒルドを見つめた。
「しっ……シグナム様……?」
「まだ分からないんですか、あなたは……」
急にシグナムの口調や雰囲気が変わった。
感情のない声が、ブリュンヒルドを刺した。
「えっ……、シグナム様……」
「あなたは過去にどれほど非道な行ないをしたのか顧みた事もないのですか?
その無神経が、どれほど他人を傷付けていたのかも分からなかったのですか?」
矢継ぎ早にシグナムは問い掛ける。その様はさながら検察官の尋問だった。
「わっ……私はその様な事……はっ……」
ブリュンヒルドの表情から、血の気が引いていき、遂には震えだした。
「どうやら、思い出したみたいですね」
「しっ……シグナム様、申し……」
ブリュンヒルドの声が途切れ、口から血が滴り落ちた。
槍がブリュンヒルドの脇腹を刺し貫いていた。
「なんっ……で……」
強かに血を吐いたブリュンヒルドはバランスを崩し、崖から転落した。
入れ違うように、シグナムは崖をよじ登り、崖下を覗き込んだ。死体は浮かんでいなかった。
とはいえ、この高さから転落し、さらに下は岩礁だらけである。
助かる事など絶対にありえないだろう。
「ざまあみろ」
そう呟き、シグナムはエイロス岬を後にした。
引き続き、投稿します。こっちはIFです。
第二十一´話『そういえば、レギンってどうなるの?』
岩が崩れ落ちる中、シグナムは右腕だけで崖縁に掴まっていた。
ブリュンヒルドを殺すためとはいえ、流石に岬崩しの策はやりすぎた。
その代償で、左肩を強かに打ち、骨を砕いてしまった。
だが、こうでもしなければあの化け物は殺せなかったのだ。
それを思うと、左肩の犠牲くらい安いものである。
シグナムは右腕に力を入れて、懸垂する様に崖をよじ登ろうとした。
突如、月光を遮る影がシグナムを覆い、右手を掴んだ。
「シグナム様、大丈夫ですか!?」
それは最も聞きたくない声だった。身体中の血という血が引いてしまった。
右手を掴んでいたのは、間違いなくブリュンヒルドだった。
傷どころか土埃さえ付いていない様を見て、
やはりブリュンヒルドを殺せるものなどいないのだ、と絶望感がシグナムを包んだ。
「今助けますからね、じっとしていてください」
ブリュンヒルドの手に力が入った。このまま引きずり上げられたらどうなるか。
本当に助けてくれるなどという甘い考えは、そもそもシグナムの頭にはない。
ブリュンヒルドの事だ。きっと、半死半生になるまで嬲られた挙句、
死後も辱められてしまうだろう。
死ぬ事は別に怖くない。だが、イリスの仇を打つ事も出来ず、
人としての尊厳を無視されて惨殺されるのだけは絶対に嫌だった。
「そうなるくらいなら……」
シグナムはブリュンヒルドの手を振り払い、落下直前に右腕を薙いだ。
瞬間、ブリュンヒルドの首に赤い線が走り、次に鮮血が降り注いだ。
末期の言葉などありはしなかった。
終わった、というのがシグナムの感想だった。
イリスの仇を討て、さらに短い時間ではあるが、トラウマを乗り越える事が出来た。
魔王討伐とガロンヌの排除が出来なかったのは心残りだが、
終わり方としては、十分すぎるものだった。シグナムは小さく笑った。
もうすぐこの世ともお別れである。目の前に岩礁が近付いていた。
シグナムがアーフリード領を脱出したという知らせを聞いてから、既に三ヶ月が経った。
ブリュンヒルドは信用できないと判断したガロンヌは、それとは別に密偵を送り込んだ。
今度こそシグナムを仕留められる、と確信していた。
ところが、である。
トゥファニアの東の玄関口であるカヴァールに到着した密偵は、
シグナムだけでなく、一緒にいるはずのブリュンヒルドも見付ける事が出来なかった。
確実にシグナム達がこの町に来たというのは間違いないというのに、だ。
念のために七国に捜索依頼を出したが、それも徒労だった。
密偵の報告を聞いたガロンヌは、すぐさま御前会議を開いた。
シグナムが生存しているか否かを決めるための会議である。
議題に疑問を持った者達もいたが、この会議に誰も異論を唱えなかった。
結果はしばらく様子を見ようと言う者達や、
今すぐにでも代王を正式な王に即位させようと言う者達で半々だった。
まだ子供であるレギンに裁定を仰ぐ事は出来ない。
必然的に摂政であるガロンヌが裁定を下す事になる。
当然、やるべき事など決まっていた。
ガロンヌはシグナムの死亡認定と、レギンのファーヴニル王即位の両方を決定させた。
手順はかなり違ってしまったが、ガロンヌは遂にレギンを王にする事が出来た。
計画は着々と進んでいた。後はこの王様が、自ら政治をやるなどと言わなければいい。
そうなった場合は、速やかに玉座からご退場願わなければならず、
せっかくの計画も台無しである。出来れば無能な王であって欲しい。
自分にとっても王にとっても、ガロンヌはそう思っていた。
子供の頃のレギンは、異母兄であるシグナムから見ても賢愚が定かではなかった。
まだ九歳なのだから仕方ないと言えば仕方ないのだが、なんとも特徴のない子供だった。
その平凡なレギンは、十二、十三と歳を重ねたがこれといって知性のきらめきを見せず、
十五、十六歳頃になると、目に見えて変化があった。
酒を飲むようになったレギンは、連日後宮に入り浸り、長夜の飲を行なう様になったのだ。
だが、レギンの淫行はこれだけに留まらなかった。
長夜の飲も然る事ながら、メディア・コルキスという愛妾を常に侍らし、
女官達に音楽を奏でさせるなどして、ますます堕落の度合いを強めていった。
レギンがまだ政治に関与する歳でないとはいえ、
流石にこれはまずいと思った者もおり、臣下の何人かはこの淫行を諌めようとした。
しかし、後宮には王以外の男は入れない決まりになっているため、
諫言できる場所が限られていたばかりか、
レギンが諫言する者は殺すという箝口令を出し、臣下達の口を塞がせてしまったのだ。
出歩く際は、ローラン・デュランダルという素性も知れない仮面騎士がレギンの傍に侍り、
この令が冗談ではない事を内外に知らしめた。
この状況をほくそ笑んでいたのはガロンヌだった。
平凡だとは思っていたが、まさかこちら側に堕ちてくれるとは思わなかった。
あと二年で、レギンが政柄を握る事になる。
それだけの時があれば、暴君にするなど造作もない事である。
親政開始時に、この様な絵に描いた暴君を見れば、皆大いに失望し、新たな王を望むだろう。
その時こそ、自らの野望を成就させる絶好の機会である。
残りの二年、レギンの好きな事をやらせてやろう。
あの女が欲しいと言えば、大臣の妻であろうと掻っ攫い、
宮殿を大きくしたいと言えば、民家を潰し、金が欲しいと言えば、民に重圧を掛けてやろう。
自らの命令で思い通りになる快楽をたっぷりと味合わせて、地獄の底に叩き落してやる。
それまで、精々人生の春を謳歌するがいい。
薄笑いを浮かべたガロンヌは、部屋の闇に消えた。
二年の歳月はあっという間に過ぎた。レギン親政の年である。
結論から言えば、レギンは暗君から暴君へは墜落しなかった。
だが、暗君から名君にもならなかった。
やっている事は今までと変わらず、酒、女、音楽に溺れる日々だった。
せっかくレギンの評判を叩き落す好機だったが、これではあまり意味がなかった。
とはいえ、まだ時間はある。豹変するまで様子を見る事で、ガロンヌの腹は決まった。
摂政から宰相になったガロンヌは、この怠惰な王の親政を静観した。
一、二年と時が過ぎ、季節は春の盛りとなった。
レギンは相変らず酒ばかり飲んでいるが、一向に暴君の片鱗は見せなかった。
国内はガロンヌの手腕もあり、可もなく不可もなく治まっていた。内心、ガロンヌは焦り出した。
これまでにも怠惰な暗君というのは何人とこの世に出てきた。
それ等は皆、何事もなくその生を全うしていった。
今更怠惰と言う理由だけで追放する事など不可能だったのだ。
ガロンヌは眠り目で群臣達を見渡すレギンを見つめた。
知性の知の字も見当たらないその顔に、ガロンヌはなんとも言えない苛立ちを覚えた。
退廷後、ガロンヌはとある一室に同志数人を集めた。
彼等はガロンヌが選んだ平民出身の大臣達だった。
「計画の実行を早める」
開口一番にそう切り出したガロンヌに、大臣達は顔色を失った。
沈黙の中、一人の大臣が口を開いた。
「宰相閣下、確かに陛下は色に溺れる暗君ですが、まだ暴政を行なった訳ではありません。
今計画を実行すれば、貴族達や他の公子達の反発を招きますぞ」
「そんな事は先刻承知だ。だが、この千載一遇の機会を逃せば、
我々の理想郷の実現は遠退くばかりである。ここが勝負の分かれ目なのだ。
民さえ味方に付けられれば、公子や貴族など恐れるに足りぬ」
ガロンヌはそう言うと、大臣達に指示を出し、散会した。
その夜中、大臣の一人がファーヴニル城を抜け、領地に帰った。
五日後、その領地で反乱が起こり、その火種は各地に広がった。
兵士や平民を合わせて、五十万にも及ぶ大乱だった。
反乱勃発の報せは、すぐさまレギンの許に届いた。
驚いたレギンはすぐさま御前会議を開いた。
「はっ……反乱が起こったというが、どっ……どうすればいいのだ!?」
おどおどと左右の群臣を見回し諮問する様に、王の威厳など見当たらなかった。
内心で薄ら笑いを浮かべているガロンヌが進み出た。
「私に兵をお与えください。相手は所詮寄せ集めです。一戦で打ち砕いてみせましょう」
「そっ……そうかそうか、汝は政治だけでなく軍事も堪能だったとは、
長い間共にいたが、全く気付かなんだ。で、兵はいかほど所望するのだ?」
「二十万もあれば十分でしょう」
「おうおう、賊軍の半数以下の兵力で戦うとは、なんとも勇ましいものよ。
よし、汝に全権を預けるゆえ、見事に賊を討滅せよ」
レギンは蘇った様に陽気な声を出し、ガロンヌに斧鉞を与えた。
慎んでそれを受け取ったガロンヌは、急いで部隊を編成し出陣した。
ガロンヌを見送った後、レギンの表情から怠惰というものが消えた。
護衛であるローランは、レギンの合図を受け、無言で大臣達を斬り殺していった。
それ等は全て、ガロンヌと結託していた大臣達であった。
その最後の一人となった大臣に、シグナムは剣を向けた。
「お前の親玉の計画を教えてもらおうか」
今まで聞いた事もない様なレギンの冷たい声に、大臣は悲鳴を上げた。
逃げられない様に、ローランが腕を捻り上げている。
大臣は諦めたのか、わなわなと震える口を開いた。
「さっ……宰相閣下が軍を返されたら、わっ……我々同志一同がこっ……後門を開き、
へっ……兵を招き入れるという計画でごごっ……ございます!」
「なるほど、よく分かった」
「おっ……お助け……うげっ……」
レギンの剣が、大臣の喉を刺し貫いた。
大臣の死亡を確認する事なく、レギンは唖然とする群臣を見回し、口を開いた。
「諸君、今、ファーヴニル王家始まって以来の未曾有の危機が訪れようとしている!
ガロンヌは先王から受けた寵愛に報いようとせず、あろう事か無辜の民を煽動し、
我が王室を傾倒させ、自ら独裁国家を築こうとしているのだ!
これ以上、歴史あるファーヴニル王国を、下劣な乞食上がりに踏み躙らせる訳にはいかない!
皆一致団結し、共にこの大難を乗り切るのだ!戦って、勝って、自らの名を青史に刻み付けよ!」
レギンの檄の後、一人の大臣が万歳を唱えた。続け様に一人、また一人と万歳を唱え始め、
遂にそれは、万雷の声となって王宮内に響いた。
軍議において、群臣の間から出撃してガロンヌと決戦しようという声が聞こえた。
内通者を皆殺しにした今、背後を突かれる心配などなく、平野での決戦ならば、
例え兵力差があろうと、勝つ事が可能であるというのが彼等の自説である。
だが、レギンはあえて篭城策を取った。
別に七十万の大軍が恐ろしいという訳ではなく、今まで暗君を演じてきたレギンが、
急に兵を率いて決戦などをすれば、ガロンヌに勘付かれ、逃げられる可能性がある。
ガロンヌを確実に殺すには、徹底的に暗君を演じ続ける必要があったのだ。
群臣が不安の表情を浮かべる中、それを一身に受けるレギンは泰然としていた。
三日後、ファーヴニル城の正門前は、反乱軍七十万に埋め尽くされた。
レギンは防衛を軍務大臣に一任させ、自らは王宮に居座った。
反乱軍の陣容は、前線に平民四十万、後方にガロンヌの率いていた兵二十万と、
反乱を起こした領地の兵十万を配置するというものだった。
明らかに精鋭を温存し、いざという時に動いてくるという考えが、そこからありありと見える。
「民にどう吹き込んだのかは知らないが、悲惨な戦いになりそうだな」
難攻不落の巨城ファーヴニルを相手に、寄せ集めの軍団がどこまでやれるのか。
悠然と玉座に腰掛けるレギンの許に、攻撃開始の報告が届いた。
攻防戦は、凄まじいものだった。
両軍の号令の下、矢と砲弾が入り混じった矢合戦が始められた。
無数の矢は空に黒い橋を作り、砲弾は落雷の様に地を抉った。
調練をまともに行なっていない平民は、次から次へと矢と砲弾の餌食となった。
が、流石に兵力差は覆し難く、その間隙を縫って矢や砲弾の雨の下を掻い潜り、
城壁を攀じ登ろうとする者達が現れた。
それ等は城壁上から熱湯や石を投げ掛けられ火傷し、潰された。
「雑魚には目をくれるな!後方でちょこまかと動いている本隊を攻撃せよ!」
軍務大臣の檄が飛んだ。波の様に押し掛ける平民達の間に混じって、
後方の部隊が弓矢や大砲を放ってくるのだ。
少しずつとはいえ、城壁側の兵力も確実に減少していった。
堪りかねた軍務大臣が、出撃命令の要求の使者を送ったが、
レギンはそれを退け、ひたすら防衛に専念せよ、と改めて命令をした。
レギンの命令を聞いた軍務大臣は、いったいなにを待つというのか、と怒鳴り声を上げた。
そもそも篭城は、外から援軍が来る事を想定して立てられる策である。
確かにファーヴニル城の周辺には他の貴族の領地があり、援軍は期待できる。
しかし、この落日の軍を助ける貴族がどこにいるというのか。
レギンの死んだ後に立てられた王に取り入る方が安全であるに決まっている。
つまりは、ファーヴニル城に駆け付けてくれる忠勇の領主などいる訳がないのである。
あれほど偉そうな事を言っても、所詮はただのボンクラか、と軍務大臣は怒りを胸に、
手に取った弓で押し寄せる平民に矢を放った。
防衛のみの戦いが続いていた。
難攻不落といえども、三十日という長い篭城は、城兵達には地獄でしかなかった。
レギンを見つめる群臣の目に、悉く侮蔑の色が表れていた。
口先だけ、役立たず、無能、裏では散々罵倒されていた。
そろそろか、とレギンは判断した。真夜中、一人の小間使いが呼ばれ、闇に消えた。
翌日も、正門前では激闘が繰り返されていた。
城壁前には無数の死骸が転がっており、腐臭を放っていた。
その死骸を踏み越え、城壁に向かってくる平民を、城兵が無表情で迎撃していた。
お互いに疲労は極限まできており、最早気力で戦っている様なものだった。
激闘は日暮れと共に一時中断となった。両軍から炊煙が上がり始めた。
そんな時、レギンが軍の主だった者達を宮中に呼び集めた。
降伏でも発表するのか、と諸将は侮蔑の視線をレギンに向けていた。
その様な視線の中でも、レギンは萎縮しなかった。
「今日、この日を以って戦いを終わりにする」
やはりな、と諸将が呆れて溜め息を吐いた。
「ついては、私が兵三万を率いて後門付近に伏せ、敵を撃退する。
それと同時に諸将には正門から出でて、反乱軍を攻撃してもらう」
諸将の目が驚きで見開かれた。レギンが言葉を継いだ。
「内通者の言っていた時とは、正門に戦力が集中した今しかない。
内通者が全滅した事を知らないガロンヌは、私の送った偽の使者の言葉を鵜呑みにし、
今日の夜半に奇襲を仕掛けてくる。私の事を殺したくて堪らない奴の事だ。
他の将ではなく、必ず自ら部隊を率いてやって来るだろう。付け込む隙はそこにある!」
威のある声だった。その声は諸将を圧倒し、平伏させた。
城内が慌しくなった。三万の兵を率いたレギンは後門付近に兵を伏せ、
奇襲部隊がやって来るのを待った。
レギンの才覚を疑っている兵達にとって、この時間は不安でしかなかった。
しばらくすると、場外から微かだが物音が聞こえた。
次の瞬間、後門が開けられ、馬の嘶きと足音が聞こえてきた。
焦る気持ちを抑え、隊列が中頃を過ぎた辺りで、やっとレギンが合図を送った。
瞬間、周辺は煌々と光る松明で照らされ、間髪を入れずに無数の矢が放たれた。
目に見えて奇襲部隊は動揺した。レギンは剣を抜き、敵中に突っ込み、ガロンヌを捜した。
逃げ惑う兵を踏み潰し、レギンは慌てて逃げようとするガロンヌを見付けた。
レギンは剣を振り上げ、ガロンヌの首を切り落とした。
「敵総大将ガロンヌを討ち取ったぞ!」
レギンの声と共に、火矢が天空に放たれた。
それを見た軍務大臣が、正門を開け、寝静まっている敵陣に突入した。
将兵は皆口々に、ガロンヌは死んだ、と叫び、目に付く兵を斬り殺していった。
この頃になると、将兵達も本陣にガロンヌがいない事に気付き、混乱は本格的なものとなった。
反乱軍の潰走を始まった。合流したレギンは追撃を命じ、徹底的にこれを叩き潰した。
こうして一月に及んだファーヴニル城攻防戦は、討ち取った首級の数十万、
捕虜の数三十万という王軍の大勝利に終わった。
この勝利は、今まで暗君としか思われなかったレギンが、
一転して尋常ならない人物であると内外に知らしめるのには十分すぎる出来事だった。
戦後、レギンは論功行賞だけでなく、箝口令が布かれた中、
媚び諂い私腹を肥やした臣下の誅殺を行ない、有能な臣下を登用した。
レギンの擬態は、ガロンヌを騙すためだけではなく、臣下を見極めるのにも役立ったのである。
戦後処理を終えたレギンは後宮に帰り、部屋の入り口で立ち止まった。
疲れた、というのが本心だった。
六年という長きに亘って暗君の演技をしていたが、それもやっと報われるのである。
小さく溜め息を吐いたレギンは、急に背中を押され、ベッドに倒れ込んだ。
振り向くと、そこにはローランが立っていた。
「捜したんだよ、レギンちゃん。帰る時は一緒だっていつも言ってたのに」
仮面の下か聞こえてきたのは、男ではなく女の声だった。
鎧のプレートを一枚一枚外していき、最後に仮面と兜を脱ぐと、
そこにいたのは、ショーツに晒しを巻いているだけというあられもない格好のメディアだった。
「やっぱり鎧はいつ着ても蒸れるなぁ……。汗でべとべとだよ……。
……レギンちゃん、勝手に行動した罰として、汗を舐めてもらいますからね」
メディアに押し倒され、顔に腋の下を押し付けられた。
むせ返りそうな甘い匂いが、レギンの鼻腔をくすぐった。
「ちゃんと舐めないと、お仕置だからね」
気圧される様に、レギンはメディアの窪みに舌を伸ばした。
舌が甘く痺れる。舐めれば舐めるほど、身体が浮いているのではないかと錯覚してしまう。
「あはっ……レギンちゃん、私の汗、んっ……おいしい?」
とろんとしたメディアの瞳に見つめられた。
こんな事、本当は嫌なのに、舌が止まらない。
「うふふ……、急がなくても、あんっ……逃げないから安心して……」
そう言って、まるで子供をあやす様に頭を撫でられた。
子供扱いをするなと言いたいが、後が怖いので口を噤むしかない。
時間も忘れて舐め続けていると、メディアが一旦身体を離した。
「じゃあ次はぁ……」
手を後ろにやって、晒しを緩めると、押さえ付けられていた胸が飛び出した。
「おっぱいを舐めて……」
大きな胸に顔を押し潰される。汗が潤滑油となって抵抗なく擦り付けられた。
レギンは勃起した薄紅色の乳首に舌を這わせ、空いている方には爪を立てた。
柔らかい胸がレギンの手の形に歪む。
「んはぁ……、レギンちゃん、ぁうっ、もっと……、もっと強く……」
メディアの抱き締める力がさらに強くなった。乳肉に気道を塞がれる。
乳首を吸うのを止め、軽く甘噛みすると、メディアは引いてくれた。
と思ったら再び強く抱き締められた。
目の前が白いのは、肌の色か酸欠か、レギンには分からない。
どの道、お仕置きは避けられないじゃん、とレギンは愚痴りたくなった。
レギンがガロンヌに恐怖を感じ始めたのは、十歳の時だった。
その時はどうしてガロンヌが怖いのかもよく理解できなかったが、
時折見せるガロンヌの狂気めいた目を見た時、本能的にガロンヌは敵だと認識した。
だが、だからといってどうすればいいのかも分からず、ただ流されるだけの日々が続いた。
十四歳頃になると、ガロンヌが自分に対して敵意を持っている事に気付いた。
思春期特有の過剰な自意識を超越したそれは、レギンを大いに苦しめた。
誰かに相談しようにも、周りの群臣はガロンヌに頭を下げてばかりで信頼できなかった。
そんな中で、レギンが唯一心を許せた存在が、二歳年上のメディアだった。
メディアはファーヴニル家に代々仕える貴族の子女であり、
父親の意向で王の生活居住区である後宮に入れられたのだ。
レギンは小さな頃から親しく、メディアを本当の姉の様に慕っていた。
この人ならば、とレギンは自らの懸念をメディアに告げた。
メディアはレギンの告白を笑わず、
寧ろ、レギンちゃんに頼られて嬉しいわ、と真剣に耳を傾けてくれた。
数日もすると、メディアが以前流行った奇妙な噂を持ってきた。
それは、先王はガロンヌに毒殺されたのではないかというものだった。
先王が死ぬ直前、最後に見舞った人物がガロンヌだった事と、
ガロンヌの指示で、この国では一般的な土葬ではなく火葬にしたという事が、
その噂の下地となっていた。馬鹿馬鹿しい噂で片付けてしまえばそれまでだが、
レギンにはそれが真実の様に聞こえた。もともとレギンの勘は鋭い方である。
なぜガロンヌが先王を殺したのか、考えれば誰にでも分かる。
先王が死ねば、王位後継者だったシグナムがいなかった当時、
後継者となるのは必然的にレギンである。レギンを王位に据え、自ら政治を壟断する。
または王位を狙っているのではないかと予想する事も容易い。
これ等が全て推測の域を出ていないとはいえ、用心するに越した事はない。
どうしようかと、考え始めた矢先、メディアが拍子を打った。
「レギンちゃん、いい方法があるわ。今から暗君になればいいのよ」
「えっ?」
いきなりなにを言い出すのか、という表情をメディアに向けた。
メディアは相変らず朗らかに微笑んでいた。
「宰相が気にしている事は、レギンちゃんが政治に興味があるかどうかよ。
下手に政治に興味を持たれでもしたら、対立する事は明らかだし、
そうなったら殺される事は目に見えてるわ。
そこでレギンちゃんには、色に溺れる駄目君子になってもらうの。
そうすれば宰相の目を欺けるし、尻尾を掴む事も容易くなると思います」
「だけど、そんな事をしたら群臣だけでなく、民にも捨てられるんじゃ……」
「宮中の出来事を民達が知る術なんてないから、そんな事は考慮しなくていいわ。
それに群臣達も、レギンちゃんの実力を知れば、おのずと納得するから大丈夫よ」
メディアの策は、全てが運に絡むものだった。
だが、ガロンヌに抱いた不審は一向に消えそうにない。
ここは、自分の勘とメディアを信じるか。レギンは決心した。
「うん……、分かった。姉さんの策に従うよ」
この日から、レギンの擬態は始まった。
暗君が好むものといえば、酒、女、音楽の三つと相場で決まっている。
酒と音楽は問題なかったが、女に関してはメディアから提案があった。
それは、手を出す女性はメディアただ一人にして欲しいというものだった。
「この後宮に、宰相に通じている女官が入り込んでいないとも限らないわ。
過去にも、大事を起こそうとした貴族の妻が敵方と縁戚で、
そこから情報が漏れてしまったという話もあるし……。他人だったら言わずもがなよ」
明快な理由だった。だが、どこか気が引けた。
演技とはいえ、メディアにいやらしい事をしなければならないのだ。
実の姉の様に慕っているメディアにそんな事をしたくはない。
表情で察せられたのか、メディアはレギンの頭に手をやり、
「私は別にどうなってもいいの。レギンちゃんがこの国の王になって、
しっかりと治めてくれれば、それだけで私は満足だから」
その言葉から壮絶な決意を感じられた。その決意を無下に断る事など、レギンには出来なかった。
極力、女色に走らないようにしようとレギンは心に決めた。が、それは不可能だった。
酒に溺れ、音楽に入り浸る王が、なぜか女にだけは手を出さない。
女が嫌いという訳でも、男色の毛があるという訳でもないのにだ。こんなおかしな話はない。
暗君を演じる上で、この三つの色は必要不可欠なのだ。
レギンは心中で謝りながら、メディアの胸や太ももに手を這わせ、吸い付いた。
その度に、メディアは顔を紅くした。嫌がっている事は明白だった。
メディアと二人きりになった寝室では、何度も頭を下げた。
その度にメディアは微笑みながら、次はもっと激しくしてください、と言った。
レギンは居た堪れなかった。早くこの様な事が終わればいいと切に願った。
一年も経つと、レギンの悪評が宮中でも聞こえるようになり、
日に日に諫言をしに来る臣下と、媚び諂いの言を掛ける臣下が多くなった。
それだけでも、群臣がレギンの演技を真に受けているという事は察せられた。
レギンはやる気のない生返事で応答し、呆れ顔をする臣下達を尻目に後宮に帰着した。
既に次の心算は出来ていた。箝口令を布き、群臣の口を塞ぐのである。
これで暗君の評価は確実なものとなる。
レギンはこの事は誰にも告げなかった。だが、なぜかメディアに悟られてしまった。
「レギンちゃんの考えている事だったら、なんでも分かるよ」
とは本人の言である。この発言にレギンは一瞬空恐ろしさを感じたが、
表面上は笑みを浮かべ、姉さんには敵わないな、と言ってベッドに横になった。
ベッドは二人が一緒に寝るには十分すぎるほど大きい。
暗君の演技をする際、寝る時は一緒、と二人で決めたのだ。
メディアがベッドに上がり、後ろから抱き締めた。
「レギンちゃん、その箝口令なんだけど、破った人はどうする事にしてるの?」
「んっ……、命を賭けて諫言する臣下がガロンヌと繋がっているはずはないから、
その時は本当の事を話して、味方になってもらうつもりだ」
「だったら、もっと分かりやすい形で知らしめる必要があると思うんだけど……」
腹案のありそうな声だった。レギンは向き直り、メディアと目を合わせた。
「私が鎧を着て、レギンちゃんの横に侍ったら、いい宣伝になるんじゃないかな」
メディアの案は、流石のレギンでも首を捻るようなものだった。
その様な事をしなくても、諫言する臣下を斬ろうとする動作をすれば、
それだけでも十分宣伝になるはずである。
わざわざメディアが鎧を着て横に侍る理由が分からない。
メディアの気配が変わった。表情は変わらないのに、放つ気がレギンを圧迫した。
「私がレギンちゃんの足を引っ張る様な策を立てる訳ないじゃない。大丈夫、私を信じて……」
真正面から抱き締められた。顔がメディアの大きな胸に埋まり息苦しい。
レギンは少し考えて、形だけだからいいか、と結論を出し、メディアの案を呑む事にした。
レギンの横に、ローラン・デュランダルという仮面騎士が侍るようになった。
当然それは、メディアが騎士の格好をしている時の偽名である。
メディアの言う通り、仮面騎士を侍らせると、多くの臣下がレギンを恐れるようになった。
仮面騎士は十分脅しとして通用するものだった。
だが、やはりというべきか、命を賭けてレギンに諫言をする臣下もいた。
婉曲に諌言する者もいれば、直接訴えてくる者もいた。
レギンはその者達に本当の事を話し、時機を待て、と言った。
後に彼らはレギンの政権下で、大いにその力を振るう事になる。
箝口令が布かれてから一年が経った。レギンの周りには媚び諂い私腹を肥やす臣下が集った。
レギンはそれ等の者達を招き大宴会を催した。
彼等の話は全て媚び諂いばかりで、理知の欠片も見当たらなかった。
レギンは緩んだ笑みを浮かべながら、内心で彼等を貶していた。
なんとなしに周りを見回すと、ある事に気付いた。メディアがいないのである。
一緒にいる時は傍を離れない、とメディアが一方的に決めたはずなのに、
こういう事は珍しかった。
「はははっ、酒を飲みすぎると、近くなってしょうがない」
気になったレギンは催した振りをして宴会の席から離れ、メディアを捜しに出掛けた。
当てはなかったので、適当に辺りをうろついていると、大きな物音が聞こえた。
音のした方に向かうと、そこは人があまり使わない部屋だった。
中を覗いてみると、血塗れの死体を見下ろすメディアの姿がそこにいた。
「姉さん……」
思わず大声を上げそうになった。部屋に入り鍵を閉め、メディアに近付いた。
仮面を被っていて表情は窺えないが、メディアの声は嬉々としたものだった。
「こいつはレギンちゃんに近付いて、情報を引き出そうとした愚かな雌豚だよ。
雌豚の癖に、私を介してレギンちゃんに近寄ろうとするなんて、
なかなか小賢しい事を考えるよね」
背筋が凍った。いつもの様に笑っているメディアが、今はとても恐ろしかった。
「怖がる必要なんてないよ。レギンちゃんの行く手を遮る奴は、
私が皆殺してあげるから。だからレギンちゃんは、私だけを見て」
メディアは狂っていた。いつどこで狂ったのかは分からないが、
最早後戻りは出来ないところまで来てしまっている事は十分に理解できた。
この日を境にメディアは変わってしまった。
レギンは幾度もメディアに押し倒され、その身を愛液や唾液で汚された。
目が覚めたレギンの横には、裸のままのメディアが幸せそうな寝顔を浮かべて眠っていた。
顔にはかぴかぴとしたものがこびり付いており、昨日なにがあったのかを如実に表していた。
「ガロンヌは倒せたが、今度はメディアに囚われてしまったか……」
メディアの髪を一通り撫でた後、レギンはすぐに服を着替えた。
片付けなければならない案件が溜まっているのだ。帰ってくるのは深夜になりそうである。
「今日もまたお仕置きかな……」
そう呟いたレギンは部屋を出て行った。
部屋には、メディアの寝息のみが響いていた。
投稿終了です。637に文を入れ忘れました。
保管庫に更新する時に入れておきます。
がんばれ
乙乙
なんという生存フラグ。これは間違いなくブリュンは死んでない
そして、
>>641で一箇所シグナムになってるところがあるけどレギンの間違いかな
GJ!!
ドラファンとはずいぶん更新ありませんでしたけど復活おめでとうございます
>>650 報告ありがとうございます。
修正させてもらいました。
投稿おつかれさまです
楽しませてもらいましたGJです。
IFで思い出したけど、たまにエンディングにエロゲーに感化?されてハッピーエンドとバッドエンドの2パターン書く人いるけど、あれされたらどんな良い作品でも一気に冷めない?
ようはお好きなエンディングを貴方が選んでどうぞってことでしょ?
流されるように読んできたのに、いざって時に選択肢を作られると逆に感情移入できなくなる。
何故なら気になって両方見てしまうからw
まぁ、見たいほうだけ見ればいいだろって言われたら言い返せないけど、人間だからどちらも見てしまうよね。
だけどもうその作品を見る事はなくなるなぁ…。
面白かったです。続き待ってます。
>>648 乙カレー
>>654 自分は気にならないな。テーマがテーマだから鮮血の結末がどうしても多くなるけど
やはり最後はキャラクター達には幸せになって欲しいと思うし、でもしかしヤンデレの極地まで行った
結末見たい気もするし・・・
贅沢なのは判ってるけどジレンマだなー。
次の作品投下まだかな?
こんな安直なタイトルはあり得ないだろ
本気で面白いSS書こうって態度じゃない
ss書くとしたらエロ成分ないといけないのかなぁ
>>660 なくても大丈夫じゃない?主体はあくまでヤンデレだし
>>659 お前のSS楽しみにしてるから早く書けよww
誰でも知ってる人気ゲームのタイトルをくっつけただけだからな
これ見て叩こうと言う奴が出てきかねない
659の言いたいこともなんとなくだが分かるような気がする
ま、俺も最初は読むの敬遠してたけどな
でも読んでみたら結構面白いの
なんとしても叩いて作者を追い出したいって熱意は伝わってきた
正直、その熱意をもっと有益な方に向けろよと思わざるを得ない
このスレで魔王より面白いSSなど存在するわけがないだろw
刺々しいだけの話がヤンデレだと勘違いしていないか?
タイトルなんて飾りです 偉い人には(ry
正直中身さえ面白けりゃねぇ
>>669 激しく同意
中身さえ面白けりゃドラファンも叩かれなかったろうになあ、ホントに
こんばんわ。間が空いてしまって申し訳ありません。
24話、投下します。よろしくお願いします。
住み慣れると案外森の中も過ごしやすいなと思った。何よりも澄んだ空気と水が心を洗い流してくれる。
「水汲みお疲れ様!ゴメンね、寒い中……」
出迎えてくれた朔夜は申し訳なさそうに謝ってくる。そんな彼女を抱きしめながら俺は答える。
「こんなの大したことないよ。力仕事は俺に任せてくれ。伊達に海有塾で鍛えてないからな」
「ふふっ、頼りにしてるわ。さ、早く入りましょ」
笑い合う俺達を迎えたのは無機質な部屋。中には机や台所やトイレ、そして風呂とベッドなど最低限の家具しかなく暖房もない。だから冬の寒さが一番堪えるのだ。
「……要、私…寒いな」
「……朔夜はどうしたい?」
「い、言わせないでよ!……わ、分かるでしょ…」
朔夜は真っ赤になった顔を俺の胸に埋める。そんな彼女を俺はゆっくりと抱きしめた。
朔夜の体温が伝わってくる。息遣い、鼓動が彼女がここにいることを確かに俺に教えてくれた。
そう、俺には朔夜がいる。誰もいなくても、独りぼっちになっても彼女がいる。そう俺に教えてくれているようだった。
「朔夜……」
「んっ……」
これが誰も傷付かない、皆が幸せになれる唯一の方法なんだ。
窓の外には真っ白な木々が連なっており病院の誰かが作ったのだろう。真っ赤なバケツを被った雪だるまが誇らしげに胸を張っていた。
「……羨ましい」
おそらく愛情を込められて作られたのだろう。朝に試行錯誤している人影を見たから何となく分かる。
「私も……」
あの雪だるまのように愛してもらえるだろうか。言葉は最後まで出ず、私は疎らに降り積もる雪を眺めている。
「遥、入るぞ」
私の返事を待たずに誰かが病室に入って来た。この一週間、毎日飽きもせずよく通ってられるものだ。
「今日は林檎貰ってきたんだ!食べるだろ?剥いてやるからさ」
「……いらない」
「まあそう言うなって!一口食べたら絶対に気に入るからよ!」
私の拒否もお構い無し。この精神力はある意味尊敬に値するかもしれない。
近くに置いてあった果物ナイフを手にとるとその無神経な男、如月亮介は慣れた手つきで林檎の皮をむいてゆく。
「……上手い」
「だろ?意外と料理は得意なんだぜ」
そらみろとばかりに胸を張る亮介。そんな彼の姿が先程見た雪だるまと重なって何だが笑えた。
「……ふふっ」
「あ、今何か馬鹿にしたろ!?」
「し、してない……」
「本当かぁ!?」
「してないったらしてない!」
私はそっぽを向いてベッドに潜り込んだ。溜め息をついたものの特に文句は言わずに亮介は皮むきを再開したようだった。
「……っ」
亮介の優しさが痛いほど分かる。気遣いが伝わってくる。普通ならば学校をサボってまで見舞いになんて来てくれないだろう。
しかも亮介はこの一週間、毎日朝から夜までここにいる。こんな生きる価値もない憐れな私には勿体ないくらいの幸せ――
「……要」
だからこそ心が締め付けられる。これだけ優しくしてもらっても……それでも私は要が好きなんだ。要じゃなきゃ……駄目なんだ。
「会いたいよ……要……」
分かってる。このまま要を好きで居続けても何も残らない。要の心にはもういるんだ、私ではない誰かが。
その誰かが羨ましい、憎い、殺したい。でも殺したって要の心からその誰かは出て行かないだろう。だから私は諦めるしかない。
「……そんなの、嫌だよ……」
それでも私の心はひたすら要を求める。絶対に手に入らないと分かっていても割り切れない。
「私……どうしたら……」
要を自分だけのものにしたい、でも今の自分にはどうすることも出来ない。今の私に出来るのはこうやって泣き言を言うだけなのだろうか。
「……遥?」
ぽっこりと膨らんだ布団に話し掛けるが返事はない。代わりに聞こえてきたのは穏やかな寝息だった。
「……寝たのか」
一口サイズに切った林檎を眺めながら俺は考える。どうしたら遥を元気付けられるのか、と。
「……あれを聞いちまうと……な」
自分でもお人よしだと思う。よく父親である龍一郎に"お前は政治家には向かないな、お人よし過ぎる"と言われるが今回は特にそうだ。
それでも俺はここに通うことを止めようとは思わない。なぜならば聞いてしまったから。遥の呟きを。
『会いたいよ……要……』
「やっぱり……要か」
遥は聞こえていないと思って布団の中で呟いていたようだが俺には聞こえていた。
この一週間、遥はずっと同じような言葉を呟いている。多少の違いはあっても内容は全て要のことについて。
「分かってたつもり……だったんだけどな……」
こうして遥の口から直接聞くと改めて思い知らされる。遥の中でどれ程要という存在が大きなものなのかを。
そしてどう頑張ったとしても俺が遥に好かれることはないということを。
「……それでも俺は……」
病室にあったメモ用紙を取りながら俺は思う。
それでも遥の側にいたい。別に恋人じゃなくても良い。一生"仲間"でも構わない。俺は遥と一緒に生きていきたいんだ。それが出来なかったとしても、せめて遥の役に立ちたい。
「……ゴメン、会長」
一週間かけて会長が探し出した情報をメモ用紙に書く。決行は明日、クリスマスイブだ。参加出来る要組は全員召集された。
だからこそ遥が単独で動けるチャンスは今日しかない。
「……諦めんなよ、遥」
俺はメモ用紙をそっと机の上に置いた。どうするか決めるのは遥だ。
「……亮介は…いないか」
いつの間にか寝てしまったらしい。病室にかけられた時計が既に夕方だと教えてくれた。
「林檎……」
テーブルの上には亮介が切ったのだろう。一口サイズにカットされた林檎が綺麗に並べられていた。そして横にはメモ用紙が伏せて置いてある。
「亮介かな……」
無造作にメモを取って書かれている内容を読んでいく。
「…………えっ」
予想外の内容に思わず手が震える。メモ用紙に書いてあったのは意識が戻ってからずっと会いたいと願っていた要の居場所だった。
そして明日、つまりクリスマスイブに先日意識が戻った会長が乗り込みに行くと。なぜ要が急に姿を消したのか、それだけは書いていなかったが今の私には十分過ぎる情報だった。
「亮介……」
おそらく亮介が残してくれたのだろう。
……でも変わらない。いくら亮介が私に尽くしてくれても、どれ程私を好きだと言ってくれても駄目なんだ。
「要に……会える……」
メモ用紙に書いてある場所は今から急いで行けば今日中に着けそうだった。ベッドを降りて支度をする。誰にもバレないようこっそりと抜け出さなければならない。
もし要が誰か……私以外の女といるとしたら――
「一緒に……」
私はゆっくりとテーブルの隅にあった果物ナイフを握りしめた。明日はクリスマスイブ。街には恋人たちが溢れる。自分の人生を決めるにはもってこいの日だと思った。
「んっ……」
「朔夜……」
「要……もう……」
無機質な部屋の片隅でうごめく影。暖房がないこの部屋で俺達が互いに暖まるにはこれが一番のように思えた。
朔夜は着痩せする方らしく、真っ赤なワンピースを脱ぐと手からこぼれそうな二つの膨らみが視界に入って来た。
「これが……」
「あ、あんまりじろじろ見ないでよね……」
夕日が差し込む部屋で朔夜は夕日より顔を真っ赤にしていた。そんな朔夜が愛らしくなってその膨らみの先端にしゃぶりつく。
「んあっ!?」
舌で突起をなめ回すとすぐに固くなっていた。朔夜は恥ずかしいのか必死に声を出さないよう我慢している。
そんな朔夜を何とか喘がせようともう一方の膨らみの突起を手でつまみ上げる。
「んっ!」
途端に朔夜の身体が震え出す。どうやら乳首を責められるのが弱いようだ。
「朔夜……」
「あ……ふぁ……」
中々大きな膨らみを揉みながら乳首を弄る。朔夜は悶えながらもその快楽を味わっていた。顔は完全に紅潮し目は潤んでいる。
そのまましばらく彼女の胸を堪能した後、手をゆっくりと下半身へ伸ばした。
「そ、そこは……あぅ!?」
下着の中に手を入れ朔夜の秘裂を触ると既にしっとりと濡れていた。抵抗する朔夜を無視して彼女の秘裂を弄る。
尿道や膣口に指先が触れるとそれだけで朔夜の身体は跳ねた。
「そんなに……弄っちゃ……ふぁ!」
「ここも……めっちゃ固くなってる……」
秘裂の中に隠れていたクリトリスをゆっくりと撫でる。既に周りの愛液で濡れていて皮も剥けていた。それを優しく扱いていく。
「んぁ!!そこはぁ……ら、らめらろぉ!」
「朔夜にも弱点、あったんだな……」
完全無欠だと思っていた海有朔夜を虐めてかつ感じさせていたことに俺は優越感を覚えていた。
何よりも普段は意地悪な笑みを浮かべていた朔夜の恍惚な表情に目を奪われていたのかもしれない。
そのままクリトリスを弄りつつ固く張った乳首を舌でなめ回す。無機質な部屋の中には朔夜の喘ぎ声だけが響いていた。
「んぁ……もう……か、かなめぇ……わたひ……ふぁ!?」
「朔夜……?」
「いく……いっらうのぉ……」
快楽からかまともに呂律が回らない朔夜に俺はキスをする。少し痙攣している舌を舐めとりながら秘裂を弄り続ける。
既にベッドは朔夜の愛液で所々濡れていた。今すぐ押し倒して犯したい衝動を何とか抑え、朔夜を絶頂へと追い詰めていく。
「んんっ!んんっ……んっ!」
朔夜の口を塞いでいるので何て言っているかは分からなかった。しかし少なくとも身体はしっかりと感じているようだった。腰は小刻みに奮え、今にも達しそうだ。
「んっ!あ、あぁ……わたひもういっひゃふぅ!?」
「良いよ朔夜。イくんだ……!」
思い切り朔夜のクリトリスを擦る。何故か彼女をイかせなければならないという義務感に駆られる。
「んあっ!?ひぁぁぁぁあ!!」
突然の刺激に朔夜は愛液を出しながら腰を痙攣させた。腰が無意識に動いているようで朔夜は喘ぎながら痙攣を繰り返していた。
「ふぁあ……んぁ……」
「朔夜……」
恍惚な表情で快楽を味わっている朔夜が愛おしくなる。自分のペニスに熱が集まるのを感じる。
そのまま朔夜に覆いかぶさり彼女の股を開く。秘裂は既に十分濡れており膣口がだらし無く開いていた。
「いくよ、朔夜……」
「ふぇ?……ひぁあ!?」
朔夜を思い切り引き寄せて膣口にペニスを挿入する。一切の遠慮はなく、遠慮する余裕させ今の俺には無かった。肉欲に支配されてしまったかのように朔夜の身体を求める。
「くっ……!」
「んあっ!激し……んぁぁあ!!」
朔夜の中はとてもキツく動く度にヒダが絡み付いて精を吐き出させようとする。
すぐにでも吐き出したい気持ちを抑えて何とか腰を動かしていく。手はしっかりと繋いでお互いの名前を呼び合う。
「朔夜、朔夜……!」
「か、かなめぇ!も、もっときてぇ!」
顔を真っ赤にしながら朔夜は遠慮なしに喘ぐ。その喘ぎ声がさらに俺を興奮させる。
お互いしか求めない、お互いしかいらない。なぜならここには俺達しかいないのだから。ここは――
「くっ!あぁあ!」
「ひぁあ!んあぁぁぁぁぁあ!!」
ここは俺達だけの世界なのだから。朔夜の中に精を吐き出しながら俺はそんなことを考えていた。
「では決行は明日ということで……。はい、了解しました」
電話を切り一息する。お嬢様は本気のようだった。本気で敵地に乗り込み要を奪還するつもりなのだ。
「……流石お嬢様、です」
要が黒髪の少女と東雲(シノノメ)方面の電車に乗ったという情報が先日入り、お嬢様は覚悟を決めたらしい。
その少女の詳細は不明だが大した度胸だ。なんせあの美空開発の令嬢を相手するのだから。
「……オウカ?」
リビングから里奈様が顔を出す。私は要も妹さんもいないこの白川家でかれこれ1ヶ月近く里奈様の面倒を見ている。
里奈様のことはお嬢様から聞かされたが何となく自分と似たものを感じるのだ。
桃花の代わりとして作られた私とクローンの里奈様。だからこそずっとお世話が出来るのかもしれない。
「ああ、里奈様。今すぐ夕食にしますね」
「……うん」
最初はかなり警戒されていたが一緒に暮らすにつれて里奈様は私に心を開いて下さった。
そして私も屈託なく笑い、何よりも私を人間扱いしてくださる里奈様に惹かれていった。
私が人間でないことを打ち明けても里奈様は一言「オウカはオウカだよ」と言って下さった。まるでそんなことは何でもないように。
そう、要と同じことを里奈様は私に言ったのだ。
「今日は里奈様の好きなビーフシチューですよ」
「本当に!?オウカ大好き!」
目を輝かせながら私に抱き着いて来る。そんな里奈様を見ていると桃花が何故あれ程里奈様にこだわっていたか、仕えていたかが分かるような気がする。
「あ……オウカ?」
「どうかされましたか?」
里奈様は少し気まずそうにしながらも私をしっかりと見据えると口を開いた。
「カナメとジュンは……まだ帰ってこないの?」
私は思わず口ごもる。里奈様には何もお伝えしなかったのだ。要の妹が意識不明の重態であることも、要自身が一週間以上行方不明であることも。
全ては里奈様を不安にさせないため、そう思い嘘をついていた。でも本当にそうなのだろうか。
私はただ……ただ里奈様に嫌われるのが怖かっただけなのではないだろうか。里奈様に……私だけを見ていて欲しかっただけなのではないのだろうか。
現に里奈様は要が帰ってくるのを心待ちにしている。もし要が帰ってきたら里奈様は……。
「……はい。要組の活動が忙しいそうで。冬休みだというのに大変ですよね」
「……そっか」
里奈様は明らかに落ち込んでいた。主人を落胆させるなどメイドの恥だと言われるかもしれない。
それでも私は里奈様と一緒にいたいのだ。要に傾いていたはずの気持ちはまだ残ってはいるが、今は里奈様への気持ちが高ぶるばかりだった。
だからこそ気が付かなかった。里奈様は私とお嬢様の会話を盗み聞きしていたとは。そして夕食後こっそりと家を出ていってしまったことも。
「やっぱり夜は寒いな……」
夜の森へ水汲みに出かけたことを少し後悔した。今すぐ部屋に戻って朔夜の小さな身体を抱きしめたい衝動に駆られるが何とか我慢する。
そのまましばらく森の中を歩いていると小川に着いた。
「早く戻らないとな……」
「……要」
暗闇の中でいきなり声を掛けられる。驚きながら振り返るとそこには白髪の少女が立っていた。
少女が立っている辺りだけ月明かりが差し込み、彼女の白髪は美しい光を帯びていた。
「……は、遥?」
「見つけたよ……要」
遥が俺に抱き着いてきた。不思議と月明かりも移動しまるで俺と遥を照らすライトのようだった。久しぶりに見た遥の白髪からは甘い香りがした。
「な、なんでここに……」
「帰ろう、要。皆待ってるよ?会長も意識を取り戻したし、皆要に会いたがってる」
「会長が……」
「だから帰ろう?ここにいても要には――」
「要の世界はここにしかないよ」
脳髄に直接響くような声。間違いなく朔夜のものだった。振り返ると朔夜が微笑みながら近付いて来ていた。
「……誰?」
「こんばんは。白髪……ああ、貴女が春日井遥さん?」
「……誰!?」
遥が怒鳴ると朔夜は足を止めた。いつの間にか彼女の笑顔はいつもの意地悪いものになっていた。本能で察する。このままでは遥が危ない。
「に、逃げろ遥!」
「遅いよ」
「なっ!?」
気が付いた時には既に朔夜は遥の目の前にいた。遥は突然の出来事に固まっている。朔夜は意地悪い笑みを浮かべながら遥を見つめる。
「貴女じゃ要は癒せない。だって貴女は貧乏で、虐められっ子で、どうしようもなく……惨めだもの」
「止めてよ……」
遥の顔が段々青ざめていくのが分かる。それでも朔夜は言うのを止めない。
「ふふっ、本当は分かってるんでしょ?自分じゃ要に釣り合わないって。だから歪んだ形でしか要に気持ちを――」
「もう止めて!止めてよ!!」
遥は身体を震わせながら叫ぶ。それは彼女の心の叫びに聞こえた。
「要、この子……壊しちゃおうか」
「もう止めてくれ、朔夜。頼む……!」
「ふふっ、見せてあげる。私達の世界を壊そうとするとどうなるかを」
朔夜はゆっくりと手を挙げて――
「は、遥ぁぁあ!!」
そのまま遥の首筋へと下ろした。直後遥は糸の切れた人形のように崩れ落ちた。走って遥に駆け寄るが反応はない。
「遥!?遥!!」
「大丈夫。まだ殺さないから」
見上げると月をバックにして朔夜の顔があった。相変わらず意地悪そうな笑みを浮かべている。
「でもまだ要の中にあったんだね。他人を気にする気持ちがさ」
「何を――」
「安心して。ちゃんと私色に染め上げてあげるから」
朔夜の笑顔に思わず後ずさる。そう、俺はもう後戻り出来ない所まで来てしまったのだ。ゆっくりと手を挙げる朔夜を見ながら、俺はそんなことを考えていた。
明日はクリスマスイブ。世間では恋人達が賑わい、愛し愛される。そして要の人生で最も長い一日でもあるクリスマスイブが始まろうとしていた。
今回はここまでです。
読んで下さった方、ありがとうございました。
魔王の続き、まだかなあ
GJ!待ってた!朔夜の狂気は読んでてゾクゾクするわ…
>>678 まだかなぁっつか、まだ一日しかたってないぞw
いままでの投稿ペースがものすごく早いとは思うんだがね
>>677GJ!リアルタイムは久しぶりだな。
里奈好きの俺歓喜の展開か!?次回が楽しみだ。
カスみたいな短編が出来た
次の投下マダァ?
よく描けるよなSS
俺には到底無理だった・・
GJ!リバース来た!朔夜は誰にも倒せない気がする…。
GJ!俺にもこんな大作は書けんわ。
しかし嫉妬も含めてレス多いな。さすが朔夜さんパネェっす。
朔夜怖すぎるわ……。要がこのまま朔夜のモノになるのか
めっちゃ気になる。
GJ!!
触雷!といい、ドラファンといい、リバースといい名作ラッシュだな
触雷!といい、ドラファンといい、リバースといい名作ラッシュだな
きめぇ
いつもは丁重に無視されてる感じのリバースなのに
今回はやけに好意的なレスが多いなあ、しかも単発ばっかでw
荒れてて絶望しかけてたが投下ラッシュ来てた、やったぜ
作者様方GJ!!
>>691 いつもは丁重無視? それは先に出た煉獄と魔王のためにある言葉だぞ
リバースが無視されてるのなんて見たことない
次の作品投下まだかな?
>>694 煉獄はともかく、テメェなに魔王にケチ付けてんだ
リバースはテメェが一人でID変えて騒いでるだけだろ
作者と一緒に個人サイトにでも籠もってひっそりとやってろや
>>696こいつ魔王の作者じゃね?一人で必死すぎるだろ。
>>696 お前が騒ぐと魔王の作者にまで迷惑がかかるんだが?
>>697みたいなのも出てくるからとりあえず消えてくれ
お前こそリバースの作者だろw
小汚い語尾の使い方とかに作風がよく現れているよ
魔王を邪魔者視してるのがみえみえなんだが
めんどくせえ奴らだな、お前らここから消えろよ
レス消費も少なくなってすっきりするしさ
そんなに魔王が邪魔ですかな、リバースさん?
俺も魔王はもっと評価されてもいいと思う
このスレでは珍しく読ませる作品だし
少なくともリバースや触雷よりは上等のSSだ
>>701>>702 お前ら外出たらいじめられるからってこんなとこで鬱憤晴らすなよ
お前らが社会不適合なのはよく分かったからとっとと寝ろ
分かる人には分かるんだよ
書き手から嫉妬を受けるのは一流の職人の証拠だろ
リバースも好意的な評価が欲しけりゃ腕を磨けばいいんだ
自演でGJしてる暇があったらな
>分かる人には分かるんだよ
笑わせんじゃねえよw
何、ソムリエ気取ってんだw
本当は分からない人には分からないって言いたかったんだよ
君みたいな感性の鈍い人にはリバースあたりで騒いでいるのがお似合いだよw
いや、そいつ自身がリバースだから
節子ぉ、それヤンデレやない
リバースや
>本当は分からない人には分からないって言いたかったんだよ
どっちも変わらねえじゃんか、書きたかったら素直にそう書けよw
つか、「分かる人」なら素人のSS用スレじゃなくて文学板でも行ってこいw
お前らって本当に学習能力無いんだな…書き手可哀想だわ
とりあえず黙って作品投下待とうぜ?
だれがどの作者で自演してるかどうかなんてわからないんですから、そうやって決めつけるのは止めましょうよ
わたしが言えたことではありませんが、スルーすることも大事です
ムカつくのはわかりますが、我慢しましょうよ
ただ、現在進行形でスルーしている方々、スルーできなくてすみません
でも、これだけは言いたかった
たぶんこの書き込みはすぐに埋れてしまうでしょうが、やっぱり言いたかったんです
職人の方々、わたしは触雷!もリバースも魔王もドラファンも大好きです
これからも頑張ってください
713 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/13(日) 22:59:48 ID:o3+sjuZL
2日間近く彼女に監禁された拙者が通るでござるよ〜♪
X
∠ ̄\∩
|/゚U゚Lノ
〜( ニ⊃
( 丶/
ノ>ノ
UU
誰かクックル先生呼んで来い
俺はカレーが大好物で刺身が苦手だ
友人はカレーが苦手で刺身が好物だ
でもお互い苦手なもんを無理やり食えとは言わん
変な例えだが、つまり言いたいのは
自分の好き嫌い語ったり他人の好き嫌いに口出したりすんのよそうぜってこと
何だっていい!GJ!両方楽しかったよ。
うまいこと言ってるつもりか?
この場面で一番適した対応はいちいちなんにも言わずだまってる事。
最近投下してくれた作者は気にしてないから投下したんだからさ
んな事わかってるよってぇ事
魔王の話で盛り上がってるところに、無神経にリバースを投下するから揉めたんじゃね?
その辺のマナーについてもう少し考える必要があったんでは
つまり、スレの進行状況について空気を読めと
ここはSSを投下するスレじゃねぇの?
間隔を開けなくてバッシングされるのは分かるけど盛り上がってもない話なんて無視するだろうが。
言い掛かり乙だな。むしろリバースがGJされまくって誰かさんが嫉妬したんじゃん?
その余分な一言が荒れの元
されまくりとか言っても
リバースにGJしてるのって儲が一人いるだけだろ
>>718 最低限の投下マナーは守ってるだろ?投下終了後に投下したんだから。
てかスレの進行状況に合わせて投下しろなんていったら
各作品信者が騒いで、荒れて、それこそ投下できなくなるぞ
次の作品投下まだかな?
最低限のマナーと言うか、最低のマナーだな
リバースとその儲は
ここでの作品に文句つける奴は贅沢のし過ぎ
文句あんだったら店で小説買ってこい
どっちの作品もいちゃもんつけてるのは信者と言うか信者の振りした荒らしが大半だろ
なんにせよスルー推奨
727 :
!ninja:2011/02/14(月) 01:45:10 ID:YYN7qju+
みんな落ち着けば
そうだな 落ち着こう
test
また短めですが書けたので投稿します
意識はある
でも体は痺れてちっとも動かない
医務室のベッドに寝かされているのは分かる
でもあれからどれくらい経ったのかも分からない
(あ、ああ、い、う、えええ、おお)
うん、言葉はちっちゃくなら出るみたい
視線を横に巡らせると、兄様たちがボクのベッドサイドで言い争っている
お兄様たちはとっても強いのに、ケンカなんてめったにしない
少なくとも、ボクはそんな姿をほとんど見たことがない
胸倉をつかまれても、沈痛な顔を崩さないエレキ兄様
顔に青筋を浮かべながらも、悩みを顔に浮かべたポイズン兄様
何の話をしているのか聞いてなかったけれども、ちょっとだけ聞こえた名前
エリス
それは、ボクからお父様を奪おうとした憎い憎い恋敵の名前
今出せる限りの大声を上げて問いただそうかとも考える
でもちょっと待って
もっと冷静に考えてよ、ボク
スカル兄様は泥棒猫を逃がすため、転移魔法術式を使ってその場から二人揃って消えてしまった
エレキ兄様は短剣を出そうとしたことに気が付いて、ボクに電流蟲を貼り付けて気絶させた
二人がボクの敵になった、とは思わない
………いや、正直に言うと、ちょっとそう考えたけど
魔族は粗暴
人間は、まだそう考えている者がほとんどだと思う
確かにそういう者がいないとは言わない
でも得てしてそういう魔物は、力も弱く経験も少ない
獣と何にも変わらないような魔物
それに比べて兄様たちは理性的で感情豊かで、とっても頭がいい
だから自分達を害するもの以外の命を、食べる以外で奪うことをひどく嫌うんだ
それとおんなじ
あの女を逃がしたのも、ボクを止めたのも、誰かが死ぬのが嫌だったから
それだけ
お兄様たちは、ボクの敵じゃないんだ
「おいエレキインセクト、どういうことだ。その娘はなんなんだ」
「だから言ってんだろうが……魔王の嫁、になるかもしれん娘だって」
「嫁だと? 姫さんに何の相談も無くか。魔王にとって、自分の娘はそんなに軽い存在だって言うのか!?」
「俺に怒鳴んな。あと唾飛ばすな。唾と一緒に毒液飛んできてんぞ」
「………チッ」
(そうだそうだ! もっともっと言ってよポイズン兄様!)
舌打ちをして手を離すポイズン兄様に思わず心の中でエールを送る
それにボクが起きたことに気づかず、話を続けてくれるのは好都合だ
悔しいけど今のボクには情報が足りない
ここで二人の会話を聞いて、しっかりと現状を理解しておこう
頭に血が上って怒りに任せて叫ぶのなんて、子供のやることだ
お父様はまだあの泥棒猫を妻にしたわけじゃない
最後に魔王様の隣にいるのは当然ボクに決まってる
でも、その途中で気の迷いがあったりしちゃ駄目なんだ
それを止めて、魔王様に間違いを気づかせるのも、当然ボクの役割なんだから
「ポイズン、おめえはどうもキレやすいな」
「貴様にだけは言われたくない」
「冷静に考えろ。俺らの魔王は、姫ちゃん忘れて嫁をもらったと喜ぶような阿呆か?」
「…………」
「これは人間と魔族の友好のための政略結婚だよ。その手付金 兼 人質 兼 妻。それがエリスちゃんだ」
「なるほど、頭の悪い貴様でもわかる単純明快な話というわけか」
「あ? 喧嘩売ってんのか?」
「ほら見ろ。やっぱりキレやすいのは貴様だ」
「ケッ。まあそらともかく、魔王も今のところは嫁だのなんだのの考えは無いみてえだぞ」
「ならばなぜここにいる。連れてくることもないだろうが」
「あー、それは魔王のいつもの病気が出たんだ。不治の病がな」
「………なるほど、おせっかい病か」
「それそれ。その病に効くいい薬しらねえか?」
「さあな。自分が知っていたらとっくに処方している」
……本当に、魔王様はお人よしなんだから
ボクにとってはそんなところがかわいいのだけど、未来の奥さんとしては心配だよ
勘違いした変な女がこれからも寄ってきちゃうかもしれないじゃない
「俺はエリスちゃんの話をした。今度はそっちの話だ。姫ちゃんは何でこんなことをした」
「自分が言わずとも分かっているだろうが。姫さんが何を求めているのか」
「………ああ。これはつまりあれだろ? 一人の男を争って、二人の女が対立してんだろ?」
「どうなのか。なにせそのエリスという娘が、魔王をどう思っているのか分からないときているんだ」
「俺だってわからねえよ。伝心魔法が使えるのはスカルエンペラーだけだからな。あいつが通訳に入ってくれないと何ともね」
「なら、あいつのところに行くか。心当たりがある」
「付き合おう。一応ミリルさんとシアンも連れて行くか」
そう言って、二人は医務室を出て行く
普段なら医師のドラッグボーン先生がいるのだけど、今日は追い出されたのか誰もいない
先生には悪いけれど好都合だ
なんだか体の痺れもとれてきたし、体を起こすことくらいはできそう
立って歩けるくらいなら二人の後を追いたいけれども、そこまで上手くはいかない
もうすぐしたら動けそうだから、それからあの女を捜してみよう
あの女がどう思ってるのかは知らないけれど、今は魔王様にその気は無いみたいだし
今はまだ、生かしておいてもいいかも
「うん。でもよかった」
思わず口をついてそんな言葉が出る
もう魔王様は結婚して返ってきた、って思ってたからさ
だってあんな手紙を読んじゃったんだもん
あれで誤解するなって言うほうが無理なお話だよ
「おい、ちゃんと姫さんは聞いていただろうな」
「信用しろって。俺たちが演技を始めたところから、蟲を使ってしっかり覚醒させておいた」
「ま、蟲のことは自分には分からん。専門家に任せるがな」
「おうおう、信用してくれてありがたいねぇ〜」
「拗ねるな。しかしこれでエリス嬢を狙うのをやめてくれればいいんだが」
「さあ、どうだか。なんせ姫ちゃんは魔王を死ぬほど愛してっからな。そう簡単には引き下がらんかもしれんぞ」
「……お互い、そんな妻がいるからな」
「お前はまだいいじゃねえか、俺なんか完敗して結婚だぜ」
「嫌か?」
「…………うるせえ。嫌なら城に戻った時点でさっさと追い出してらぁ」
投稿終了です
GJ!!
この投下ラッシュ!一週間を乗り越える活力にまります!
GJ!
このスレの書き手みんな大好きです!!頑張ってください!
次の作品投下まだかな?
結局たった3レスで台詞ばかりの携帯小説。しかも全くいざこざに触れず。
比較されたリバースや触雷が可哀相だわ。
信者はちゃんとこのSS読んでんのか?ただ早いだけじゃねぇか。マジ腹立つよ。
■2chやネットで、ある対象を叩こうとする人間の5つの心理とは●
●敵対する対象を作り上げ、そのささいな欠点を指摘することで「慰め」を得ている可能性がある
ニートやひきこもりだけではなく、現在では一般的な労働者でさえ、
国益や公益、企業の形成には直接には役立たない、かわりがいくらでもいる者であるという事実がある。
彼らは無意識に自分が惨めだと思っている部分があるが、
時として仮想の敵をイメージして口撃することで「自分は弱い存在ではない、能動的で活発な意見を言える勇敢で正しい人間なのだ」と
自らを錯覚させるような言動をとろうとします。
そうすることで自分が強くなったような気がし、対象のささいな欠点を指摘することで自分のほうが上の存在なのだと慰めを得るのです。
惨めな自分が世間に対して強くなった気がして快感を得ているわけです。
これくらいなら罪がないのですが、時には相手は自分より惨めだ、できの悪い奴だと納得しないと「気がすまなくなってしまう」人がいます。
自分は惨めじゃない、強く正しい信念を持った人間なんだと錯覚することで自らを慰めているわけですから、
それができなくなると自分が壊れるかのように怯え、必死になってしまうんですね。
元を正せば、この種の人は自分が惨めで不幸、孤独だという気持ちが人一倍強いからこそ、こんなやり方をするわけです。
そして自己を向上できないからこそ他者をおとしめる慰めに終始するわけです。こうして彼らは幼稚な人格のまま停滞します。
●「失敗」や「間違い」を異常に恐れている。
日本では小学生から大学生まで欠点を修正することで学力を伸ばします。
マイナス点を指摘されて育っていくわけですね。
そのため過度に失敗や間違いを恐れ、恥ずかしいものとのみ認識しています。
そのため、場の流れを打ち破る意見を主張したり行動を起こすことができません。
そしてその反動として自己の意見や行動を起こすものに対しては排他的に行動します。
人間誰しも間違いや失敗は有り、それを受け入れた上で行動しているのが大人ですが、 幼稚な人間は失敗や間違いは教訓ではなくただの恥としか認識できません。
そのため、失敗した人間やささいな間違いをした人間がいればそれを攻撃し、
そうして失敗したものに対してはけなして、自分はそれよりも上だという劣った優越感を抱いて安心するわけです。
元を正せば、この種の人は自分が惨めで不幸、孤独だという気持ちが人一倍強いからこそ、こんなやり方をするわけです。
そして失敗や間違いから自己を向上できないからこそ他者をおとしめる慰めに終始するわけです。こうして彼らは幼稚な人格のまま停滞します。
●立場の弱い、根無し草の人間は集団を作って安心する。
仮想敵をつくることとは、それに対する集団が生まれるということでもある。
その集団により意見の一致による一体感を得て、常日頃感じている疎外感や孤独感を解消します。
元を正せば、この種の人は自分が惨めで不幸、孤独だという気持ちが人一倍強いからこそ、こんなやり方をするわけです。
そして失敗や間違いから自己を向上できないからこそ他者をおとしめる慰めに終始するわけです。こうして彼らは幼稚な人格のまま停滞します。
●その対象とは直接には無関係な物事と結び付け合わせ、代理敵として叩く
対象を直接叩けない場合に、その対象と結びつきのある事柄を叩くという代理行為もよく見られます。
例
・お金がない→お金もちを叩くのは負け犬っぽくてみっともない→変わりに自分と同じ様な貧乏人を叩く。
・自分にはできないことや欲求不満がある→自分にはないことをしている人間を目障りに感じ、その人を叩こうとする。
・あいつが嫌いだ→あいつを直接叩くのは負け犬っぽい→あいつの属する会社や製品を叩く
他にも無数に代理行為はあるが、どれも負け犬の○慰である。
元を正せば、この種の人は自分が惨めで不幸、孤独だという気持ちが人一倍強いからこそ、こんなやり方をするわけです。
そして自己を向上できないからこそ他者をおとしめる慰めに終始するわけです。こうして彼らは幼稚な人格のまま停滞します。
●ネットは世間のマジョリティーに反発してる奴の声が大きくなる傾向が生まれやすい。
マジョリティに反対する自分こそが正解だと思い込み、自分の自我は他者よりも優れているものだとして慰めを得る。
これも元を正せば、この種の人は自分が惨めで不幸だという気持ちが人一倍強いからこそ、こんなやり方をするわけです。
そして自己を向上できないからこそ他者をおとしめる慰めに終始するわけです。こうして彼らは幼稚な人格のまま停滞します。
荒らしている人間は惨めだから
温かい目でスルーしようぜ
節子、アレは嵐やない…KAT-TUNや
次から次へといざこざが起きるのは悲しいが、作者諸氏は常にマイペースを保って、楽しんで書いてほしいと思う。
>>736氏の様に、「みんな大好き!」といった感じで楽しむが本当は一番ですわな。
それから、自分の書く作品に批判がされるのはある程度仕方ないとしても、あまりに挫けそうな時は「百人の内の九十九人に嫌われても、残り一人に好かれれば勝ちだ」といった感じに開き直ってほしいとも思う。
せっかく面白い作品を投下してくれてるというのに、気になるところで打ち切られてしまってはこちらとしても生殺しだs(略)
ぽけもん黒来てくれればどうでもいい
スルーしようぜROM専だったが言わせてもらう
無駄に容量食い過ぎるから静かに待とうぜ
言いたいやつにだけ言わせてあとはスルーしろよ
そろそろ新しいスレ立てた方が良いですね
はえーよ
332KBしか使ってないぞ
750 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 15:41:50 ID:VOQFlqyI
批評と中傷は別物だぞ、人の作品を馬鹿にした奴はもちろん
最高のSSが書けるんだろうな???
複数人の書き手を失ってもまだ学習できずに同じ流れを繰り返すんだな
突然だがおまえらってどういうヤンデレが好き?
俺は奥手で気立てのいい子が自問自答を繰り返した挙句に
どうしようもなくなっちゃってぶっ壊れるみたいなのが好き。
鮮血の結末になるにしても泣きながら刃を構えてるような
ヤンデレに好かれてる男にとってのバレンタイン
何故か胃が痛くなってくるが胸熱だな
たとえ血が入っていようが、
たとえ惚れ薬が入っていようが、
たとえ髪の毛が入っていようが、
それが愛ゆえであるなら俺は一向に構わない。
…でも髪の毛はもっしゃもっしゃするんだよなあ……食いづれえ
液体なら食べやすいから問題ないな
壷かよw
俺は病んだ彼女をしっかりと受け止める男の話を読んでみたいな
ヤンデレって悲恋やバッド(デッド)エンドがデフォルトだから、たまにはそんなのが見たくなってくる
test
ヘタレじゃない主人公のヤンデレ物が見てみたい。
>>752 わたしは引っ込み思案で主人公に依存するタイプの娘ですかねぇ
小柄で胸もなくて、そのことにコンプレックスを感じてて、主人公が他の女と一緒にいると孤独になった気がしてすぐリスカして主人公の気を引こうとする女の子
なんか、主人公がいなくなると発狂してしまいそうで萌えますね
760 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 19:46:34 ID:0NQQDxsN
俺は僕少女のヤンデレがみたいな
>>760 おまえは前にも書き込んだなw
まぁ、自分で書く気がないなら書いてくれるのを待つしかないんじゃないか?
次の作品投下まだかな?
シスターズ
きてくれよもう大丈夫だぜ
>>761 知性も品性もブランカ並みだが、態度のデカさだけはパイロン並みだな。
>>762 作者さんたちの都合もあるだろうし気長に待とうぜ。
縄抜けがうまくいかないとかさ。薬を盛られて意識が回復しないとかさ
…あー家にヤンデレ来ないかな……
>>766 その定型文のやつは荒らしだぜ
安価しなさんな
>>765 は?なに突然?
ブランカとかパイロンとか。
てゆうか
>>761のどこに偉そうな文があるよ?
普通に返しただけだろ。
本場のエロパロ廃人は頭に血が上るのが早くて敵わんな・・・。
同意の文章かもしれんだろうに、ひょっとして自覚でもあるのかよ?
ヤンデレは好きだけど、お前さんみたいな只のぶちギレ野郎は御免だな。
>>768 待て、落ちついてスルーするんだ。
俺が思うに最初のところがそう受けとられたんじゃないかと思う。
いや、ぶちギレてないけどw
まぁ、気にさわったなら悪かったよ。
節子、そいつ住民ちゃう
ドラファン儲の荒らしや
なあ次スレってそろそろ立てたほうがいいのか?
は?ドラファン?ドラえもんズの新メンバーか何かか?
容量まだ337KBなのに次スレとか何言ってんの
>>776 無知でサーセン。チョコが貰えなくてついカッとなってやった
ググってみたら500KBまで耐えられるのね……知らなかったぜ
778 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/14(月) 22:14:37 ID:VOQFlqyI
ブラックなんたらナード
やっぱり触雷が戻ってきてからスレが荒れ気味になってきたな
これが怖かったんだ
780 :
msk:2011/02/14(月) 22:25:57 ID:VOQFlqyI
下校中・・・・・・・・
幼馴染「ねぇたー君?」
俺「んー?なんだ」
幼馴染「今日何の日か分かるかな^^」
俺「えー・・・・バレンタインだったな!そう言えば!」
幼馴染「でしょでしょ!それでね、たー君・・・」
俺「?」
幼馴染「今日女の子からチョコもらったり・・した?」
俺「いいや、今年も駄目だったよ・・・あーあ」
幼馴染「ふふふふふ・・・そんな悲しい君にプレゼントー!ジャンジャジャーン!」
俺「うおお!これ・・チョコレート・・・俺にくれるのか?」
幼馴染「うん!上手くできたかわからないけど・・・・」
俺「そんなマズイわけないだろ、お前料理得意じゃん」
幼馴染「そ、そうかな・・・」
781 :
msk:2011/02/14(月) 22:29:14 ID:VOQFlqyI
俺「なに言ってんだよ、今食べてもいい?」
幼馴染「うん!いいよ食べて!食べて!」
俺「へー6個入りか・・いただきまーすパクッモグモグ・・・・・」
幼馴染「ドキドキ・・・おいしい?たー君?・・」
俺「うまい!!俺こんなうまいチョコ初めて喰ったよ!!」
幼馴染「本当?!よかったぁ〜」
俺「なんでこんなに美味く作れるの?なんか作り方にコツでもあんの?」
幼馴染「えっ・・う〜ん?なんでかな?・・ふふっ多分隠し味が利いてるんだよ」
俺「隠し味?なんだそれ?」
幼馴染「うふふ・・私の愛の汁と赤い雫だよ・・・」
俺「ん〜?よくわからんけどすごいんだな・・・」
幼馴染「うふふふふふふふふふふふふ・・・・・」
俺「なっなんだよ?気持ち悪いな〜」
幼馴染「たー君・・・わた・・・・・液・・食べて・・うふふふふふふふ」
俺「えっ?何?なんだって?」
782 :
msk:2011/02/14(月) 22:30:40 ID:VOQFlqyI
幼馴染「ううん・・なんでもないよ・・」
俺「まあいいけど、じゃあなまた明日」
幼馴染「あっ・・・・・うんじゃあね、また明日!」
俺「チョコありがとなー!!」
幼馴染「どういたしましてー」
・・・・・・・・・・・・・・
幼馴染「うふふ、、、、、たー君がアタシのチョコ美味しいって言ってくれた、、、、、、、うふふふふふアタシの愛液が美味しいって、、、、それにしてもたー君
は嘘吐きだなぁ・・・・・・貰ってないとか言っちゃって・・・・・でも大丈夫アタシが助けてあげるから・・・うふふふふふふふふふふふふふふふふふ
あはは・・・・・・・・・アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さてと泥棒猫を始末しなきゃね・・・・・・・・・・・たー君は私の物なんだから・・・・・・」
vipじゃねんだからよ
どんだけ面白くなくても、勘違い迷作劇場「ドラファン」よかマシだろう
>>760 お前は何も間違ったことは言ってない
趣味趣向あるからそれを言うのも悪くは無い
しかしsageなかったことと、同じくsageず同じようなこと言ってた
ブラック☆プラチナスオードって寒いコテのマナー知らずが昔いてな
たぶんそいつと勘違いされたんだろう。つか同一人物じゃないと信じたい
>>757 即興で作ってみた
女「ねえ、これもらってほしいの。……バレンタインだし」
男「マジ? 前世からの年齢=彼女いない暦の俺についに我が世の春が来たぁぁぁぁッ!!」
女「隠し味に、
>>780ちゃんも入れていたモノを入れたんだ」
男「ふーん。まあ何はともあれうめぇ!」
女「よかったぁ。万一怖がられたらどうしようって、心配だったんだ」
男「俺が唯一怖いのは、ここまで期待させておいてこれは義理チョコでしたってことくらいだ」
女「バカなこと言わないで。本命だよ。だから他の女のチョコ全部出して。私のだけあればいいんだから」
男「おかんからもらったチロルチョコしかないが、それでよければ持っていってくれ」
女「じゃあ私はこれから泥棒猫を始末しに………あっ」
男「その泥棒猫って言うのがまずどこにもいないぜヒャッハー! ……言ってて悲しくなってきた」
女「……どうしよう」
男「よし、俺にいい考えがある。今日はこのまま学校をフケてデートに行く」
女「ええっ! 今日テストなのに!?」
男「いいか、覚えとけ。本命チョコを渡したと思ったのならッ!それから既に交際は始まってるんだッ!」
しまった。これじゃヤンデレに負けないというか、もともとモテないバカだなこれじゃ
ブラック☆プラチナスオードってなんかのアニメのキャラじゃなかったっけ?
>>787 おまえマジかw
今までの流れでそんなこと書いたら絶対にダメだろw
>>787 なぁ…書き手が余計な事を書けば荒れる元ってなんで気がつかないの?
書き手が自分から的になりにいってんじゃねーかよ。
長い作品書いてる書き手なら自覚して書き込みしろよマジで。
節子、アレは嵐やない…KAT-TUNや
まあ、触雷のネームバリューを外しちまえばこんなもんだ
これがお前の正当な評価なんだよ、触雷さん
ここの作者ってなんで自ら悪い方に進むヤツが多いんだろうか…。
楽しみな作品だけに、騒ぎをおこさず書き終えてほしい。
一体、なにが起こっているんだ?
わかんね。言ってるお前らが騒ぎたててるだけじゃねーか
バレンタインで手作りチョコもらった時
包装の中に髪の毛が混入しているのを発見しわけも無く興奮してきましてね
>>795 まだ前の議論の内容が変わってうだうだと続いてる。
スルーすら出来ないから本格的に危ない方向に向かっている。
しかし今回は酷いな…
なんでお前ら自分からウンコ触りに行って「臭い臭い」騒いでんの?
発 者 同 . 。_ ____ 争
生 同 .じ . /´ | (ゝ___) い
.し 士 .レ .__/'r-┴<ゝi,,ノ ro、 は、
.な で .ベ ∠ゝ (ゝ.//` ./`| }⌒j
.い し .ル } ⌒ /`ヽ、_∠l,ノ ・ヽ´
.! ! か の / ´..:.} >、、___, .r、 ソ、`\
/ ..:.:.} / |∨ ` ̄
/ ..:.:./ | 丶
/ _、 ..:.:.:.{ .{.:.:. \
{ ..:Y .ゝ、 {.:.:.:.:. ヽ
|、 ..:/ 丿 .:〉 >.- ⌒ . ヽ
/ {. ..:./ ソ ..:./ .( ..:.:.:` ..:}
./..:.:}.:.:./ ヘ、 ..:./ .\ ..:.:r_,ノ、.:.:}
./..:.:/|.:/ {.:./ X.:.:}.} X X
/..:.:/ .}.:| }:/ .Y丶ヽ Y.:Y
. __/.:/ { } 《.〈、 _,,__>.:》丶 Y.:\
/.:.:.:.:.::/ !.:.:ゝ ゝ.:. ̄ヾ ´:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾゝ \.: ̄>
何このスレ・・・
名無しも相当やばいが、いい作者から逃げ出していくってよくわかるスレだ
結局自分自身が荒らしてる事に気付いていないのが始末に悪いな‥‥
>自分語りを注意をして何が悪い
>作者は問題を起こさず話を完結して欲しい
自治厨と嵐は紙一重だがGJをもらう作者が気に入らない‥あいつの作品が気に入らない‥投下が多いヤンデレスレが気に入らない‥今回の荒れっぷりが長引いてるのは
以前なら時間経過と共に浄化したものが、これらの自治厨と嵐の思惑が入り混じってカオス状態に成ってるからだろう
ただ一つ考えて欲しい‥‥ここを廃墟にしても君の生活や環境が変わることが無いことに‥‥
そして作品を批判したいのなら、それ以上の作品をもってしか出来ない事に‥‥
口先の批判など机上の空論に過ぎませんよ
作者を批判して排除したい輩ってのは皆嫉妬してるんだな…才能が無いってかなしいでちゅねぇwwwww
>>803 だから、ケンカを売るな
結局売り言葉に買い言葉でまたひどくなるぞ
>>797 髪の毛が入ってたことにもびっくりだがチョコを貰っていることへの嫉妬が抑えきれません。
うらやましいのう、だれか俺にも愛と鉄分が豊富なチョコをくれ
一日遅れだって構わん
俺が思うに作者批判して排除しようと奮闘してる荒らしはSS書いたけど全く受けなくて、人気の作者に嫉妬した奴か口だけで俺の方がスゲェの書けるぜと思い込んでる描かない漫画家ならぬ書かない作家
それに当てはまるのが触雷やドラファンの作者だよな
連中が魔王に嫉妬する気持ちはよく分かる
しかし書き手なら作品の中身で勝負しろ
卑怯というより見苦しい
>>807 触雷もドラファンも魔王より人気あるだろ
作者自演乙
人気順だと、リバース>触雷!>日常に潜む闇>ドラファン……>魔王だな
投票もリサーチもしてないんだから人気なんかわかんねーだろ
憶測で書くなよ
お前らまだやってるのかよ、確か荒れ出したきっかけはどっかのゆとり未成年が2chはPCから書き込むと金取られるの?とかいうアホな質問でバカにされて粘着し始めたのが原因だろ何で作者叩きや作品の評価論議になってるんだよ、批評したけりゃKOTYみたいに専用のスレ作れよ
>>809 それは自分の中のランキングだろ
このスレ全員の意見みたいな書き方しないほうがいい
俺は リバース とか 日常に潜む闇 よりも、触雷!とか魔王の方が面白いと思うし
個人個人で好みが違うのは当たり前
作品だけ読みに来てる俺はあんたらのレスなんて読んですらいない
作品から作品にいちいちスクロールするのがめんどくさいからチラシの裏にでも書いててくれ
ここで議論して勝ったら金でも貰えるのかね
熱くなる意味がわからん
ほとんどの人は面白い話なら読むし、好みに合わない話だったら読まない
わざわざ作者に噛み付いたり作品について難癖つけたりする人は、ここをブチ壊したいだけ
ドラゴンファンタジーさえ読めればどーでもいい
どうしてわたしのコトより荒らしたいだけの何処の馬の骨ともつかない存在を気にかけるんですか……?
ねぇ、どうしてですか?
あなたはわたしのコトだけ見て触れて感じてそして考えていればいいんです
わたしよりその荒らしなんかの方がいいんですか……?
こんなに、こんなにあなたのコトしか必要としていないわたしよりも……?
わたしを見ないあなたの目なんか必要ないですよね?その目がなければ荒らしなんか見えないですし
もちろんわたしのコトも見えなくなりますけど大丈夫です
ほら、こんな風にあなたに触れられるのはわたしだけ
こんな風にあなたに囁きかけられるのもわたしだけ
五感の一つを遮れば残った他の感覚が研ぎ澄まされて、わたしの体温や声や匂いや味しか感じられなくなって、あなたの全てをわたしで満たせますよね?
大丈夫です、痛いのは一時ですから
その後はわたしが痛みなんか、そして荒らしのコトなんか忘れさせてあげます
さぁ、覚悟はいいですか……?
817 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/15(火) 16:48:21 ID:QhynyyGx
いいかもう終わりだ
いいかも うお わり だ
この話題はやめとこ!!
次の作品投下まだかな?
最近短編が少ないね・・・
>>821 短編に出来るシチュが出尽くし気味では?
冷蔵庫開けたら居たみたいなのないの?
802 名前:名無しさん@ピンキー [sage] :2011/02/15(火) 08:31:49 ID:7XQRkfla
結局自分自身が荒らしてる事に気付いていないのが始末に悪いな‥‥
>自分語りを注意をして何が悪い
>作者は問題を起こさず話を完結して欲しい
自治厨と嵐は紙一重だがGJをもらう作者が気に入らない‥あいつの作品が気に入らない‥投下が多いヤンデレスレが気に入らない‥今回の荒れっぷりが長引いてるのは
以前なら時間経過と共に浄化したものが、これらの自治厨と嵐の思惑が入り混じってカオス状態に成ってるからだろう
ただ一つ考えて欲しい‥‥ここを廃墟にしても君の生活や環境が変わることが無いことに‥‥
そして作品を批判したいのなら、それ以上の作品をもってしか出来ない事に‥‥
口先の批判など机上の空論に過ぎませんよ
どうでもいいよ
とにかく誰か作品投下してくれ!!ヤンデレSSを読んで楽しむのがこのスレでしょう!
ヤンデレって言葉は誰が作ったんだろ
>>827 現在書いてはいるんだけど……どうにも随所に見られる文章の至らなさや言葉足らずな点、及びご都合主義になりすぎている場面等が後から後から気になり始めてきて……投下する勇気が湧かない……。
書き続けるモチベーションも保てないし……創作意欲にムラッ気ありすぎて……もうね……。
>>831 投下してくれ!!ヤンデレでご都合なんで今更だ!!
test
今回の事をまとめると、全てss作者のせいという訳だ。
作者は早々にスレ住民に謝罪すべきですな。
全裸待機完了したからヤンデレ下さい
ヤバい、風邪引く…早くSSを……
>>832 >>833 ちょww たかだか五千文字書くのにやっきりこいてる私が投下しちゃって本当にいいのかww
だが勇気付けられた! その場しのぎでもなれるなら投下させていただこう!
……お気に召さなかったらスルーしてください。
……投下準備に入ります。少々お待ちください。
ちょwwトラブったww
投下にまだできなさそうなのでスルーしてくだしあ。色々試してみるので
頑張ってください
てすと
なんかもうこういうやつ皆20未満に見えてくるよ
大丈夫そうかな……?
お目汚し失礼致します。その場しのぎになれかどうかも分かりませんが……。
では、以下より投下いたします
1
節々が白く彩られている空の下、この日は見事なまでに晴天に恵まれ、そよ風になびく洗濯物が純白な輝きを見せていた。
天気予報では好天になるだろうと放送していたが、その気象観測図に映っていたこの地域は雨雲が忍び寄る気配も感じさせず、予報士の言葉を聞くまでもなく明確だった。
週刊予想においても、今週いっぱい晴れだと太鼓判を押す具合で、しばらく傘の必要は無さそうだと思われた。
暦の上では冬の訪れを予見させる風が吹いて来てもおかしくはないのだが、このささやかな風は肌を強張らせる事もなく、道行く学生達の背中を後押しする。紺の制服、髪の毛が揺れるのを彼らは特別気にする事もない。
東浦高校はその名の通り、東に入り江を臨んだ山の上に建築された学校だ。
富士の山を窓の向こうに迎えるこの景観は東浦校の自慢の一つで、多くの羨望を集めている。
他校から転勤してきた教諭、海外から来た外国語指導助手、戦時中の話をしに来た退役軍人に定年を迎えた元教員と、日本一の山を一目で拝めるこの土地は素晴らしいと誰もが口にした。
皮肉なのは、当の学生達からしてみたらそれは特別珍しくもないものだという事だ。毎日目にする光景だから、特別な興奮を覚える暇も無い程に見慣れている。
まして彼らはまだ十代の半ば過ぎで、日常の中から景観美を理解するだけの感受性を求める方が酷であろう。
ぞろぞろと登校する学生達の中の一人、二見幸助(フタミ コウスケ)もその一人である。彼は生まれも育ちもこの地域の為、物心付く前から富士山を眺めていた。十七歳を迎えた今更では特別な感慨も湧かない。
最近になってようやく山頂に雪が降ったらしい事を確認した時は季節の移り変わりを目にして多少の風情を感じはするものの、それをわざわざ友人達との話題にしようとも思わなかった。
「どうしたの?」
隣を歩く朝倉唯(アサクラ ユイ)が二見に声を掛けた。
「いや、なんでもねぇ」
富士を一瞥した二見はそれをおくびに出す事もなく、ぶっきらぼうに言った。
この二人、傍から見る分には仲睦まじい恋人同士だが、本人達はあくまで「友達」だとそれを否定している。クラスではそれを単なる照れ隠しだと見ており、時折彼らを見かけては冷やかすというのが日常となっている。
本人達はその都度その都度で否定しているのだが、最近では段々と面倒くさくなってきている様子で、無視したり苦笑して誤魔化す事も見られる様になってきていた。
「ちょっと失礼」
背後から声を掛けてきた片眼のこの男も、その冷やかしの一人である。
「……何だよ、佐原」
毒々しく呼び捨てた二見の顔からは、あからさまに嫌悪感が見られる。
佐原と呼ばれたこの男は、本名を佐原 幸人(サワラ ユキヒト)と言い、学校の中でも随一の変人だと知られている。
夏でありながらも冬季仕様の迷彩服を羽織るという彼の服装センス(当然、教師達から年中睨まれている)、口癖である不気味な引き笑い、おまけに死体を愛でるという異常性癖の疑いまである。
一見すると怪奇としか言い表せぬこの男に対する風当たりの強さはなかなかのものだった。
今では彼を毛嫌いする者達もあらかたはなりを潜めたが、二見達は未だにこの佐原を快く思っていなかった。
佐原は嫌そうな顔を隠そうともしない二見と朝倉を見、「ヒッヒッヒ」と何時もの引き笑いをする。白濁した右目を光らせるその笑顔は、十七歳のそれよりも老獪な男の嘲笑いと形容する方が似つかわしい。
「前より知らせていたクリスマスについて、そろそろ返事をもらおうかと」
見てみると、制服の上に羽織った迷彩服に隠れた左手には紙とシャーペンが握られていた。
「委員長の言ってたアレか。何でお前が集計してんだよ?」
クラスの委員長がかねてより告知していたのは、クリスマスイブの夜にクラスの皆で集まってちょっとした催し物を開こうというものだ。
所詮は未成年の集まりだし、場所も委員長の自宅なので大した規模ではないが、クラスの親睦を一層深めようと標榜しての企画である。
二見はてっきり、委員長が頃合いを見て訊ねてくるだろうと思っていた。それを、委員長と特別親しいわけではないはずの佐原が代行するのは何故か。
佐原はさらりとその疑問に答えた。
「今回の企画、私が委員長殿に進言したものですからねぇ」
「はぁ!?」
二見と朝倉は、何て事ない風に言う佐原の顔を見ながら大声を上げた。
目と口を大きく開く二人の顔が可笑しかったのか、また引き笑いをする佐原は二人が何か言いたげなのを手で止める。
「費用は半分、私の方で負担しているんですよ。私はいわゆるプランナーであり、スポンサー。委員長殿は言うならばプロデューサーというやつです。委員長殿は皆からの信頼も厚い故、私が直接広報に回るよりも彼女の口から言ってもらった方が都合が良いですから」
委員長こと香山 愛(カヤマ メグミ)は佐原の言う通り、クラスの中心に立つに相応しい女だ。
教員から頼られ、クラスの皆からも好かれている彼女は小・中学と年々委員長を務めている事から、そのまま「委員長」とあだ名されている。名前で呼ばれる事の方が少ない程だ。
容姿に恵まれている事もあって、その人気は衰える事もなく今日まで続いている事から、まさしく佐原の言う通り、広報に適している人物と言える。
二見も朝倉も香山の事は十分知っている――まして二見は小学校からの付き合いでもあるので、香山に関しては彼の言う事に何ら返す事は無い。しかし、浮かんでくる一つの疑問はどうしても訊ねずにはいられなかった。
「どうして佐原君は今回のパーティを考えたの? それも、お金まで負担して……」
朝倉の唱えた質問に二見も頷く。二人は彼に対する不信感を拭えてはいないので当然と言えば当然な質問だろうが、これは委員長が最初に揚げた目的がそのまま返ってくるだけである事を二人は忘れていた。
「クラスの親睦の為ですよ、最初に委員長殿が言った様に、ね」
それを佐原の口から改めて聞かされた時に二人は思い出した。
かつての彼はクラスメート達から大層嫌われていて、それらのフラストレーションのはけ口同然であった。それがどうして現在ではほとんど沈静しているのか?
彼は多数のいじめを受けながらも、決して恨めしそうな態度を見せず、いじめに屈する様なそぶりも一切見せなかったのは二人も憶えている。
二人が聞いたところによると、彼は相変わらずマイペースで不可解な性格と不気味な言葉遣いもそのままであったが、親切な態度は見せ続けていたらしい。
その相手はクラスメートは勿論、彼とあまり距離の近くない者と先輩達も、彼をいじめていた者達すらも含まれていたとの事だった。
そうしている内に、徐々に佐原に対する認識は「変だが悪くない奴」というものになり始めていき、遠巻きに彼の良い印象が巡り巡っていったのである。
そうやって彼はじわじわと味方を増やし、やがて彼の敵は流れゆく時間に反比例して勢力を弱めていったのだ。
元々、佐原の顔立ちに関しては周囲も良く評価していた。高い鼻筋にほっそりとした輪郭、眉毛に掛かる前髪から覗かせる椎の実形の目は片方が失明してはいるものの、それがミステリアスな雰囲気を引き立たせていると言う者もいる。
総じてハンサムと称される面構えだ。
胡散臭さ漂う男だが社交性はあるので、顔立ちの良さも存分に生かして事態を打開したのだろうと推測する事はできた。
だが果たして、それだけでこの様に状況を百八十度転回させる事なんてできるのだろうか?
二人は彼の立ち回りに畏敬の念すら覚えた。
クラスメート達からは陰口を、不良達からは囲まれて苛められ、備品にいたずらをされ、下駄箱に悪質な手紙を放り込まれたりといった事が繰り返されていた日常を、気がつけば影も残さず変革させてしまった彼の底知れぬ何かに恐れたのだ。
迷彩服と制服の下に隠された佐原の体は酷く華奢だ。それは、袖から時折覗かせる彼の腕を見れば瞭然である。
腕力で不良達を無理やり黙らせたとは想像しにくいが、佐原への苛めの中枢を担っていたのは他でもない彼らである。何かきっと、彼だけが持ちうる秘策を使ったのだろうと二見は思案した。
現在でも二見達の様に、彼を不気味に思う者は何人かいるし、学校全体で見ればそれなりの人数になるのは確かだ。だがそれも、彼の味方の数からすれば比にならない。
さらに今年になってからは、彼の奇妙な面がオカルトに通じている者達からも支持される様になってきている。
委員長も、これらの流れで彼とそれなりに親しくなったのだろうと二人は思った。
二見は正直言って、こんな得体の知れない男が関わっているのなら辞退しようかと思っていたが、この件が委員長の責任の下で行われる事を考えると、彼女の顔を潰す事になるのではないかと思った。
朝倉の顔をチラリと覗く。彼女も二見を困った様な顔で見返していた。
「……参加する。委員長の顔を立てなきゃならねぇしな」
「やむを得なく」と強調された返事だった。朝倉は特に異を唱えず、暗黙によってそれを承知した。
「分かりました。両名は参加でよろしいですね」
焦点の合わない右目を見開いてペンを走らせた佐原は、礼を簡潔に述べてその場から去った。
学生達の行き交る廊下での、ほんの一時の出来事。何時しか、二見の双肩には意味の分からぬ重石がずっしりと圧し掛かっていたが、佐原が消えた途端にフッと軽くなった様な気がした。
「気持ち悪い奴だ」
二見が忌々しげに吐き捨てたそれは、始業を伝えるチャイムがそれを丁度良く?き消した為、隣の朝倉の耳にも入る事がなかった。
その佐原が委員長――香山に報告しに行ったのは、二時限目が終わった後の休み時間の事だった。
「そう……二見君も来てくれるんだ」
香山は柔らかに微笑みを浮かべる。
「はい。委員長殿の顔を立てなければならないから、との事でしたよ」
「ヒッヒッヒ」と笑いながら告げる佐原に、「二見君らしいね」と香山は呟く。
「あ、あとですね」
何を考えてか、思い出した様に付け加える佐原のその顔には、嫌らしさが垣間見える。
「朝倉さんも参加されるそうです」
香山の笑顔はそれを聞いた途端に絶えた。
「……ふうん……朝倉さんも来るんだ?」
先程の笑みが嘘の様に一転し、冷たさを伴う無表情となった香山の瞳は、やけに憎々しげである。
佐原はそれを見越してか、より饒舌になる。
「二見君と朝倉さんは常に一緒ですからねぇ。どこへ行くにも……学校は勿論、日曜日や旗日に夏休み、お二人は如何なる時においても行動を共にしているみたいですから。
そうそう、この間、家族で買い物に行った時もスーパーでお二人の姿を見つけましてね、いやぁ〜……それはそれは、幸せそうに青春をエンジョイしていらっしゃって……アツアツでしたねぇ。
あれで「付き合っていない」と言うのですから、まっこと意固地でらっしゃる」
火に油を注ぐ――その言葉の通り、佐原の言葉はくすぶる火種に注ぎ込まれる燃料そのものである。みるみるうちに香山の眉間に皺が寄り集められていき、彼女の机の上で握り締められた拳はぶるぶると何かに堪え忍んでいる様に震えている。
「……付き合ってはいないんでしょう?」
訊ねる香山に、佐原は「はい」と答えた。
「……そう……」
席を立つ香山の背に、佐原はぼそっと呟いた。
「時間の問題だとは思いますがね」
それが彼女の耳に入ったかは定かでない。
香山はそのまま無言で教室を出て行ってしまった。
生徒達の話し声に包まれる教室の中、佐原はそれらの中に交じる二見と朝倉の姿を見た。二人が何かを話しているらしいのは窺えるが、その内容までは聞き取れない。
佐原としても、そんな些細な事にまで興味は及ばない。さっさと視線を外し、窓の向こうの富士山を眺める事にした。
富士の山頂に積る雪を見、佐原は一人呟く。
「恋人達に色を添える可憐な粉雪か、果てまたは荒れ狂う猛吹雪か……」
唇の端を吊り上げる。
「愛憎とは常に、紙一重なのですねぇ」
賑やかな教室の中、「ヒッヒッヒ」と笑い声がした。
以上で第一章、投下終了です。タイトルは未だ未定……題名の無い作品だと思ってください。
お粗末様でした。
851 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 00:11:18 ID:rXlKnVSs
gj
題名は「晴れのち病み」でええんじゃない?
同じ人から手作りのチョコ20個くらいもらった。これが病んでる女か、と思って怖かったけど開けてみたら失敗作の詰め合わせだったでござる
で?
そういえば、昔知り合いの女子(美人)で体育の時間指切って、保健室に連れてこうとしたら友人Pの下駄箱に指から出た血を塗り付けてた…本人曰く「せっかく出た血なんだから勿体ないじゃない」
で?
859 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 10:52:10 ID:NY2MLqn5
>>850 GJ!
これでまた全裸で待機してられる
なんか無理やり格調高い文学調にしようとしてる筆致が痛々しい
初心者なら初心者らしく、思いの丈を欲望のままぶちまけるだけでいいのに
次の作品投下まだかな?
>>860 アドバイスありがとうございます。
ですがこの話はあくまでもこの形のまま進行させていただきますので、何卒ご了承ください(途中で無理に変更する事もできませんし……)。
以下より「晴れのち病み」第二章を投下させていただきます。
GJ!!!!
俺じゃこんな上手く書けないぞ。
期待の新人だな!
2
先週は予報の通り、陽光麗らかな日が続いた。風もそれ程強くなく、気温も安定していた。
朗らかであったその陽気を見事に打ち崩したのは、この日の昼過ぎの事である。雲行きが怪しくなってきたと思うや小雨が降り始め、それが少し経つと段々と勢いを増してきて、今では傘無しでは外を歩けない程になっていた。
生徒達の顔色も灰色の空の様にどんよりと落ち込んでおり、さも憂鬱そうである。
「これはまいりましたねぇ」
普段は窓の向こうに見える名峰も降り注ぐ雨にぼかされてしまい、その雄姿は拝めない。
佐原は溜息を吐いた。クラスに広がる陰鬱な空気は、何時も飄々としている彼を以てしても抗えない様だ。
「結構降っているね……」
「帰る頃には止んでくれねぇかなぁ……」
クラスの名物アベックである、二見・朝倉組もばつが悪そうな顔をしている。
勿論、クラスの中には携帯用の折り畳み傘を鞄に忍ばせている者もいる。そういう者達は用意のできていない者達の羨望と諦念の入り混じる視線を集め、空気の澱みを一層際立たせていた。
それを傍目にした二見もすっかり観念し、「濡れて帰るか」と口からこぼし始めていたところ、朝倉が目を凝らし、何かを見つけたらしい事に気付く。
「どうした?」と二見が訊くと、「誰か来たみたい」と彼女が指差した。その先には、黒い傘を差した誰かが生徒用玄関に向かっているのが見える。
「遅刻か?」
二見は何気なく言うが、彼の言う様に遅刻者だったとしたら、かれこれ四時間以上もの遅刻だという事になる。
「今更来るのも変じゃない? 普通はそのまま休みを取りそうなものだけど……」
朝倉の弁に、二見も「それもそうだよな……」と気だるげに答える。
そうしている内に、黒傘の姿は見当たらなくなった。
生徒用玄関の下駄箱前。そこに立っていた人物に、道行く生徒達の誰もが目を丸くした。
太腿に掛かる程の長さを持つ黒髪、二メートル近くはありそうな長身、その長身に見合う広い肩幅、裾がふくらはぎに届きそうなコートの下のワイシャツを大きく盛り上げるふくよかな胸……。
健全な男子の集うこの学校においては「目の毒」と称されそうなスタイルを持つ女である。
年端のいかない男子達からすれば眩しくも感じるその体躯、お盛んな彼らの事、目に焼きつけたいと思うだろう。願わくば、触れてみたいとも。
そうはさせないのが、この女の目だ。まつ毛に触れる前髪から覗かせるその両目は、吊り眼であるおまけに三白眼で、一度視線をやれば小物を散らす事など雑作も無かった。
現に、彼女のセックスアピール満点の体を拝みたくても、彼女に見咎められるのを恐れてか、挙動不審な者が散見される。
そわそわしている生徒の一人に、女は問い掛けた。
「二年の教室はどこだ?」
威圧感すら感じるその声に生徒の肩は一瞬跳ねあがり、しどろもどろになりながらも階段を指差して案内をする。
女は美人ではある。脂の乗ったその肌はティーンのような瑞々しさは無いものの、女盛り真っ只中で、「大人の女性」の魅力がある。
柔らかそうな唇も妙齢の女のフェロモンを感じさせ、高い鼻は段付きでなくスラリと綺麗な形をしている。丸過ぎず、細過ぎずの輪郭で、全体的にシャープな印象が強く、クールビューティという呼び名が良く似合うだろう。
ただ、その目尻の上った鋭い目とガタイの良い長身で詰め寄られると相当肝を冷やす事になりそうだ。生徒が気押されるのは無理もない。
案内を聞いた女は一言礼を述べ、玄関を振り返る。
「幸華(ユキカ)、行くぞ」
「はぁい」
名を呼ぶと、玄関から小さな影が現れ、女の近くに駆け寄ってきた。
幸華と呼ばれたこの少女は、腰の辺りまで伸ばしたツインテールが特徴的で、顔つきが女とよく似ている。この二人が親子なのだという事が一目で見てとれるその容姿は数年経てば一層磨きが掛かり、多くの男達を泣かせる事になるだろうと思われた。
「お父さん、ここにいるの?」
ツインテールを揺らし、女の肩によじ登る。
「ああ」
女はそれを気にする風もなく、そのまま階段に足を掛けた。
踊り場を抜け、二階に上がってまず女の目についたのは、数人組の金髪の男子達だ。ピアスを付け、制服をだらしなく着ているその格好は、何とも言えぬガラの悪さをぷんぷんと漂わせている。
女はそのままヅカヅカと歩み寄り、声を掛けた。
「そこの小僧、一つ訊きたいのだが」
「……あァ?」
金髪の内の一人が目を剥いて睨み返した。
「……おや?」
教室が急に静かになった事に気づいた佐原は、鞄にいくつか突っ込んであった本――彼お気に入りの写真集。表紙には「Death Body photograph」とある――から目を逸らし、教室の戸口を見た。
「……ここです」
「ご苦労」
「ごくろうさん!」
そこには、普段は教師すらも手を焼いている不良達が腰を低くして、幼女を担いだ長身の女にヘコヘコしているという異様な光景があった。
「……誰だ、あの人」
「さぁ……?」
突然の訪問者の出現に、二見と朝倉も少し動揺する。
その背後に、「バサバサッ!」と、幾つか本の落ちる音がした。
二人が振り返ると、そこにはお気に入りの本を床にうち撒け、半ば放心状態の佐原がいた。
二見達は、佐原がこんな顔をしたのを初めて見た。普段、得体の知れない引き笑いをして、何事も受け流してビクともしないこの男にこんな顔をさせる彼女は一体何者なのかと、一種の戦慄すら感じた。
女は佐原を見つけると、さっきまで無表情だったその顔に柔らかな微笑を見せた。
「お父さ〜ん!」
女の背にいる幼女――幸華の無邪気な一言は、クラスを一気に凍りつかせた。
「……お父さん……?」
「お父さんって……佐原が……?」
佐原はそんなクラスメート達を尻目に席を立ち上がり、散らかった本もそのままで二人に近づいた。
「ママ……幸華……何故ここに?」
彼の口から「ママ」と出てきた瞬間、誰かが堪らず「ママだって?!」と口にした。
すると、それを皮切りにクラスにざわめきが起こった。
「ママって……じゃあ、あれは佐原の母ちゃんか?」
「だが……その割には若すぎだろ?」
「義理の母親だとか?」
皆が憶測のまま、周囲の者とあれやこれやと言い合っている。
佐原は気まずそうにクラスメート達に振り向いた。
「いや、ママとはそういう意味ではなくて……なんと申しましょうか……」
彼が説明しようとしたその時、間の悪い事に担任――山本が教室に戻ってきた。
「……すみませんが、どちらさまで……?」
当然、山本は佐原の傍に佇む長身の女を見るや、訝しむ様な視線を浴びせてくる。余計ややこしい事になってきたと、佐原は偏頭痛を覚えた。
佐原にママと呼ばれた女は、そんな彼の心境なぞお構いなしといった様子で、思いっきり彼を後ろから抱き抱えた。
そして、堂々と担任教師相手に言い放った。
「佐原幸人の妻だ」
簡潔にして大問題発言である、彼女――佐原忍(サワラ シノブ)のその一言にクラスは火山の噴火が如く紛糾した。
「つま!?」
「妻とは一体どういう事だ佐原!?」
「不純異性交遊か!?」
山本もそれに釣られて声を張り上げた。
忍も黙っていない。
「不純とは何だ! 私と幸人は純粋な愛を十年掛けて……」
「そちらの女の子は……?」
「佐原幸華です。お父さんがお世話になってます」
恐る恐る訊ねる女子生徒に幸華は笑顔を見せて自己紹介する。それは屈託のない笑みで、喧々囂々と荒れるこの空間に怖じている様子は見られない。
幸華の弁に男子生徒が食らいつく。
「さ、佐原……お前……娘まで……!?」
「こ、これは……その……何と申し上げれば良いのか……」
「ていうか十年って、その時佐原は七歳だろ!?」
かくして、教室は担任含めたクラス全員によって、混乱と錯乱による阿鼻叫喚の坩堝と化し、沈静するに隣のクラスによる外部勢力まで加わる事となってしまった。
この騒ぎが発端で、佐原に「妻子持ち」である事が公に明かされ、彼は(良くも悪くも)またもや有名になってしまったのは言うまでもない。
――放課後。かの様に散々に荒れ狂った教室であったが、それもこの時分にもなるとすっかり落ち着き、今まで通りの日常が戻っていた。
相変わらずの雨天、湿気によって皆が鬱の入った顔で部活へ出かけていく中、佐原一家の騒動をダシに面白おかしくお喋りしている者が一際目立つ。それは決して彼を貶める様な陰湿なものではなく、彼らの仲睦まじさを茶化す程度のものだ。
今まで男女のつがいという事で冷やかしの対象になっていたのは二見・朝倉の二人だったが、佐原もその中の一人となったのも今日の出来事を顧みるに必然であろう。
これを以て、佐原は今までの日課だった二見達の冷やかしは打ち止めする事となる。
一方、その当人――佐原の姿は職員室にあった。
「一体何なんだ、昼のあの騒ぎは?」
騒ぎの規模が大きかったおかげで他のクラスまで影響を及ぼした今回の件については、佐原も素直に非を認める他なかった。法的に認められていないと言えども、家族のしでかした粗相である。弁解の余地なぞあろうはずが無い。
担任である山本及び、件に関わったそれぞれのクラス担任の視線を浴びつつ、佐原は鞄へと手を伸ばす。
「雨天であるという事で、これを持ってきてくれたみたいでして。放課後ではどうしても時間の都合が取れなかったそうです」
鞄から取り出したのは折り畳み傘だ。一度も使っていない新品で、忍が学校に来る直前に購入した物である。
若干呆れながら隣のクラスの担任――岸本が続ける。
「その傘を届ける為に、何であんな騒ぎが起こるんだ……?」
それに山本が答えた。
「いや、これを持ってきてくれたのが、佐原の妻を自称する女性でして……」
「妻!?」
教師達が驚愕の顔を見せたのに受け、既視感を感じてしまった佐原は思わず苦笑する。
「佐原、妻って……」
口をぱくぱくさせる岸本に、佐原は観念して全てを打ち明けた。
「ええ、彼女――忍は私の妻です。法的にはまだ私が年齢に達していないので籍は入れてませんが……誕生日を迎えたらすぐに手続きをするつもりです。ちなみに、あの時私達の傍にいたのは娘です」
何事もない様に語る彼に思わず絶句する教員達だったが、湧き立った一つの疑問を問う為に重い口を開かせる。
「娘と言ったが……あの子は奥さんの連れ子か? それとも……」
「私の血を継いだ、正真正銘の娘です」
迷いなく言い切る彼の佇まいに、教員達は教育現場で生きていく事が如何に困難かを痛い程感じ取った。
沈痛な顔をする教師達を前に、佐原はまるで嘲う様に「ヒッヒッヒ」と静かに笑う。
教員達はそんな彼の無礼な態度に口を挟む事すらもしない。苦渋に満ちた職員室に不快な笑い声が幾重にも響き渡り、その内にまるで精神が蝕まれそうな感覚を覚え始めてきた彼らになす術は無かったのである。
佐原が解放されたのは職員室に入ってものの十数分での事だ。佐原の家族構成は教員達も掴み取れていないので、彼らの事実婚生活にまで言及する事ができなかったという事もあり、「今後は部外者を無許可で連れ込まない様に」と厳重に注意される程度に止まったのだ。
迷彩服をばさりと羽織り直し、悠々と下校しようとしたところに、良く知るクラスメートの顔を見つけた。
「おや、委員長殿」
「あ、佐原君。お説教はもう終わったの?」
意地悪く言う香山に佐原は苦笑いを禁じ得なかった。
「ヒッヒッヒ……まぁ今回は割と大した事ありませんでしたね。注意をされたくらいです」
手を左右に広げ、「やれやれ」と溜め息を吐く彼に、香山は含み笑いをする。
「何かと先生達を敵に回すよね、佐原君って」
「まぁその分、お手伝いはさせていただいているんですけどね、これでも」
少々困った様な、それでいてあどけなさが垣間見える笑顔だった。
その笑顔を見た香山の脳裏に、佐原ファミリーが集合した昼休みの光景が過る。
教室全体が阿鼻叫喚となり、他のクラスの皆まで巻き込んだ渦巻の様な一時……その渦中にいた彼は困りながらも楽しそうな顔をしていた。
「佐原君、今度のクリスマスのパーティ、御家族一緒で来たら?」
家族と一緒にいたいであろう彼の心情を察した香山は、知らぬ間にそう口にしていた。
「よろしいので?」
「それぐらい、みんなも大丈夫でしょ。佐原君が予算の半分負担しているんだし」
それを聞いた佐原は微笑みを浮かべて「ありがとうございます」と礼を述べた。
「早速帰ったら家内に持ち掛けてみましょう」
それに対し、香山は釘を刺す様に耳打ちする。
「ただ……当日のアレはよろしくね?」
「分かっておりますとも。私は恋する乙女の味方ですからね」
迷彩服を仰々しく翻して「ヒッヒッヒ」と笑う彼に、香山はうっすらと笑みを浮かべていた。
以上で投下終了です。お粗末様でした。
GJ!!
尊敬するよ
どうしたらこんなに上手く書けるの?
俺なんて短編でさえ書けねえ......
面白いけど、できればタイトルと(長編にするなら)コテハンはつけた方がいいんじゃないかな
ぱっと見わかりにくくなっちゃうから
いや、これで終了したって言ってるんだからもう責めるな
お粗末だって自覚もあるようだし
そっとスルーして黒歴史として埋もれさせてあげようよ
上手い、面白いって煽てている奴は、また他の書き手を怒らせようって魂胆なんだろうな
ROMの俺でさえ腹が立ってくるくらいだから効果覿面だ
もうスルー検定は飽きたぉ………
乙、コテハンはどうでもいいけどタイトルは欲しいな
スルーっぷり
煽てて持ち上げている奴も込みで荒らしの自演だろ
所詮このレベルの腕で触雷やドラファンに対抗しようってのが笑わせるw
◆O9I01f5myUは以後スルーな
882 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/16(水) 19:51:24 ID:iTT5Q8WN
解!
散!
おまいらってどんなヤンデレが好き?
殺され物から微病みと人の趣向は色々あるから聞いてみたい
俺は狂ったように見えても話せばわかる
そっから先はデレデレのように見えて実は気づかれないように他の女が近づかないように画策してる
人死にはなし
そんなのが読みだい
>>884 話が通じるのはいいことだ。大抵の子たちはこっちの話聞かんからな(そういう子も嫌いじゃないが)
ちなみに俺の場合、前にも書いたやつだが……
最初は内気で微笑ましいのだが何かの理由(いじめとか)で少しづつ追いつめられてって
だんだん理性が崩壊していくようなタイプの子が好き。
残った良心の欠片に苛まれてるとなおいい。
人死にはあったとしても最後のほうかね。願わくば未遂に終わって欲しい。
…昔どっかで読んだ気がするんだが思い出せん
はいはい、お前さんが主人公w
いつだってヤンデレにモテるモテるwww
ID:/9jOQaBq
そういやこのSSが特別面白い!とかこのSSはあまり面白くない、
とか思ったこと無いな。俺っておかしいのかな
何にも考えず、与えられた餌をガッつくだけのブタだから仕方がない
君だけじゃないから安心しろ
ヤンデレから逃走して結局捕まるっていう話で何か無いかな
891 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 00:54:34 ID:0PeXHg/Z
設定だけは面白いのが多いんだよな
しかし、作家志望とは言え素人の悲しさで
それを面白い読み物にできる腕の持ち主が皆無なんだ
過剰な期待をするほうが悪い
良くも悪くも素人がまったりやってんだから
それを批評とかもうねww
マジで金取れるレベルのモノを書き上げたら新人賞にでも送るでしょ(笑)
オリジナル作品なだけに(笑)
まったくその通りだ
でも、書いてる本人だけはプロ並のつもりだから始末が悪いんだよな
>>895 ごめん、人による。一絡げにしたくない。
自分語りとかが嫌なら保管庫で待てば省いたのがやってくるよ。
897 :
名無しさん@ピンキー:2011/02/17(木) 02:24:52 ID:VLT/LK+M
わたし男だけどこの流れは終わってると思う
なんかマッキの嫉妬スレを髣髴とさせるなぁ・・・うなぎ犬とか懐かしい
>>871 GJ
17歳で子持ちとは佐原はいったい何者なんだよ
ってヤンデレに捕まった被害者というかこの流れだと共犯者か
良いですね
佐原忍の特徴をみると某4コマ漫画の部長を思い出す
>>871 佐原め・・・二見朝倉ペアを冷やかしてた癖に自分は事実婚の妻子持ちだと
>>895 むしろそんなヤツのほうがマイノリティだろ
たぶん八割がたの作者はプロ意識なんか皆無(は言い過ぎかもしれんが)の趣味で書いてると思うぞ
そろそろ次レス立てた方がいいね
雑談で900越えっすか
>>870 GJッス!
夏でも冬季迷彩って気合入ってると言うか暑くて気が滅入らないのか
俺なら普通に歩くだけで痩せられるな
素人の作った誰も知らないキャラクターの名前を呼んで雑談する奴ってなんなの? 作者の自演なの
なんか気持ち悪いんですけど
>>素人の作った誰も知らないキャラクターの名前を呼んで雑談する奴
何を言っているのかよく分からない
次の作品投下まだかな?
>>907 キャラを早く認知させようと言う作者のせこい自演だよw
>>910 自分に作家の才能が無いからって…醜い嫉妬だなぁ…才能ある作家はこんな嫉妬厨が付いてまわるから大変だよな
俺も晴れのち病みの人がこのスレで一番上手いと思うよ
触雷とか、この人に比べるのは可哀相なくらい
ただ、せこい手を使ってのし上がろうって魂胆だけは許せないなw
そんな事実も確認されてないのに、あるってのを前提にして語るなよ
そんなことじゃSSも来ないし、感想だって書けないだろ
ヤンデレSS見て楽しむのがこのスレなんだからな…SS読めればそれで良いわ
晴れのち病み 第三章を投下させていただきます。よろしくお願いします。
3
気付けばすっかり空気が冷たくなってきていたこの日、名峰の名に相応しい富士山の出で立ちを眼前に拝む事ができる晴天の下で終業式が行われた。
全校生徒が鎮座する体育館内に校長の訓辞が響くが、最近の世事についての話やどこぞの偉人の名言も生徒相手だと馬耳東風、真面目に聞いている者はほとんどいなかった。
校長もおそらく、それを分かっている上で話を続けているのであろうが、その姿はまるで「早く終われ」という生徒達の聞こえざる声を弾圧するかの様に見える。
長話にうんざりする二見には少なくともその様に見えた。苛つきが見られる顔と声は露骨というわけではないにしても、少しでも集中すれば容易に察知できる。それこそ、居眠りさえしていなければ。
二見が周りをぐるりと見回せば、それだけで二・三人の居眠りが目に入る。決して多くはないが、列の少し後ろ側は壇上からすれば一番目につきやすい場所になるので、良く目立つ。
酷いものになると、携帯電話をこっそり弄っている姿すら見られる。居眠りよりもむしろ、こちらの方が校長の神経を逆撫でしているのかもしれないと二見は思った。
冷えた空気の中、教員達も素行不良な生徒に苛立ちを隠せない。
館内の雰囲気は最悪だった。
式が終わり、その空間から出られた二見は思わず一息吐いた。授業態度の良くない連中が目立つ本校の事、珍しくない光景ではあるがなかなかに慣れなかった。
「元気ないね? 大丈夫?」
「ん、ああ……少し冷えただけ、何でもない」
それを聞くと、朝倉はポケットに手を入れ、それを二見に差し出した。
「体育館は冷えるからね、ホッカイロあるからあげようか? お腹に貼るの」
「なんか年寄りくせぇぞ、それ。今も使ってるのかよ?」
「年寄りくさいって、ホッカイロ馬鹿にするなよぉ。ほっかほかだよ」
「いい。遠慮しとく」
「背中に貼るのも効くよ」
「だからいいって! 腰曲げたじーさんばーさんの仲間入りするみたいで色々と負けた気になるわ!」
920 :
晴れのち病み:2011/02/17(木) 22:46:20 ID:xoLhg4Re
先程までの憂鬱そうな顔が何時の間にか失せた二見とおどける朝倉、この両名が「クラス名物」と周囲から認められるのも、こういった相性の良さがあっての事だ。
常に行動を共にし、互いに補完し合う事を可能としているからこそ、周囲から羨望――及び、嫉妬――を浴びているのだ。
周囲が二人の間に割りこむ事を躊躇う程の親密さで、誰も邪魔をする気にもならない。故に二人がくっついている時は用事でも無い限り、誰も近寄ろうともしないのが常なのだが、この日は珍しくそんな中に声を掛ける者がいた。
「ちょっといいかな?」
二人に割って入ったのは香山だ。今日はかねてより計画していたパーティの日でもあるので、その事についての確認をする為に声を掛けたのだった。
「二人は今日、大丈夫だよね?」
「ああ、会費は二千円だよな?」と二見。
「うん。午後七時に集合だから忘れないでね」
「あとは特に必要なのは無いんだよね?」
朝倉が香山に尋ねる。
「特別には、ね。個人的に何か必要だと思う物があればそれを持って来ても構わないし……あ、ただ貴重品とかは気を付けてね?」
「うん、分かった」
「それじゃ」と言って、香山は別のクラスメートの元へ向かった。
今日の催し物に来るメンバーは十人程度(佐原妻子除く)。二十七人のクラスという枠内での一生徒が企画したパーティとしてはぼちぼちの人数だろう。
ふと二見は思った。
その人数の中で、果たして何人がこのパーティの主催に佐原が関わっている事を知っているのだろうか?
参加の確認を取っていたのが佐原だった事を思えば、おそらく大半はそれを知っているのかもしれない。
佐原はふうっと溜め息を吐いて教室の一角を見る。そこには、クラスの張り紙を手伝う佐原の姿があった。楽しそうに談笑している。
――一昔前だったら、考えられない光景なんだがな……。
無論、この感情が個人的なものであるのは二見も分かっている。客観的に見た限りでは――未だに服装や口振り等の問題点を抱えてはいるものの、今の佐原はクラスの皆を手伝い、親睦も深めようと努力している優等生だ。
成績だってそつが無いし、嫌う者がいるのが事実であっても、他方では多くの人気を我が物としているのもまた事実なのだ。
そこまで分かっていても割り切れない。彼には心を許してはいけないという警戒心が晴れない。こんな様子でパーティを楽しめるだろうかと、参加を決めた事を後悔し始めていた。
「嫌な予感しかしねぇな……」
「え?」
二見の口から洩れたその一言に、朝倉が小首を傾げる。
「いや、何でもねぇ」
手を振ってそれを誤魔化す二見だが、朝倉はどこか不自然な面を感じていたらしく、顔色が優れない。
彼女は追及しようかと思い、口を開こうとしたその時、「ガラッ」と戸の空く音がした。山本が教室に戻ってきたのだ。
「もうじき授業だぞ、席に着け」
今まで意識の外であったが、時計ではもうじき現国の授業が始まる事を告げていた。
――後にした方が良さそうだね……。
そう思い、その場は胸にしこりが残ったまま、朝倉は自分の席に戻って行った。
間もなくして、始業のチャイムが校舎に鳴り響いた。
教科書を捲る。山本がそれを片手にチョークを持つ。
教室に良く通る声。いつも通りの退屈な一時。
普通の日常、なのに胸の中は落ち着かない。
刻一刻と、それは勢いを強めている様に感じた。
――二時限目を終えた休み時間。ストーブの温もりで冷えた教室が暖まる中、クリスマスの話題がそこかしこから聞こえてくる。
二見が耳を澄ませてみると、それらは夢のある甘い話や独り者の恨み節が入り混じった混沌となっており、奇妙な瘴気すら感じられた。これもクリスマスのお約束かと苦笑してしまう。
中には例のパーティについての話もあった。場所が委員長の自宅である事から「どんなお家なんだろう?」「結構大きな家だって聞いたけど……楽しみだね」と、パーティよりも香山の家の方に興味が行っている者もおれば、
「このパーティに乗じて目標のあの子に告白する!」と鼻息を荒くしている男子もいる。単純に皆で飲み食いする事が楽しみで心待ちしている宴好きもいるし、それらの話題に触れて「自分も参加すれば良かったかな」と思い直す者も出てき始めていた。
ストーブを中心に囲んだその輪の中には佐原の姿もあった。
女子と男子に挟まれ、「奥さんもパーティに来るのか?」「奥さんはどうやってゲットしたの?」「いつヤッたんだ」など、猥談と恋愛話が織り交ざっており、困惑気味であるのが一目で分かる。
そんな中でも多少の惚気が滲み出てはいるが。
この調子だと、佐原が今回のパーティの企画者である事は皆知っていてもおかしくないかもしれない。それに、佐原が関わっていた事を知ったところで、自分みたいに懐疑心など彼らが抱く事もないだろう。
少なくとも、自分の周りには味方がいない。朝倉を除いて。
二見は自分の胸に先程から渦巻く悪寒が杞憂であってほしいと願った。
「ねぇ……」
俯く二見に声を掛けたのは朝倉だ。彼女は委員会の所用で席を外していたのだが、それを片づけて今戻ってきたばかりだった。
集会が終った時にも気になっていたが、戻ってきて一番に目についた二見の顔が非常に痛々しく見えた彼女はそれを見過ごせなかった。
「顔色が悪いよ、大丈夫?」
顔を上げない二見を覗き込んでくる朝倉。
二見は一瞬迷った。自分の抱えるこの悪寒が何なのかを説明し辛かったからだ。
最初、「佐原が関わっている」という事に端を発していたという事で、彼が覚えた不気味なそれは佐原に対して抱いている嫌悪感の延長線上での事だと思っていた。
ところが、それが段々と変質してきて、今では例えようもないくらい不気味なものになっていた。もう個人的な好き嫌いの枠を乗り越え始めていて、まるで心臓を縛りつける様な不快感まで込み上げてきていた。
荒っぽい不良達が黙り込み、その素性は教員ですらも知らないという霧の様な男、それが佐原という男だ。
クラスの親睦の為――今回のパーティについて、彼はそう言った。
――本当にそれだけなのか?
二見は朝倉に話してみようと思った。「ただの考えすぎ」だと笑い飛ばされるのならそれでも良い。とにかくこの胸の重圧を解きたくて仕方なかった。
「……今夜の事だ」
「今日の?」
重い空気を背負っているから何かと思えば、今夜の一時について考え込んでいたのかと一瞬呆れそうになった朝倉だが、彼の顔を改めて見ると笑えなかった。それは近い内に良からぬ事が起こる事を見据えている様に見えたからだ。
「……もしかして」
二見の頭にはきっと彼の顔が浮かんでいるのだろう。場所を履き違えた様な服装に人を小馬鹿にする様な口調、白濁した右目を光らせる不気味な彼の顔が。
「佐原君の事?」
敢えて訊ねてみる朝倉。
彼は憂いを映す瞳を彼女に向け、静かに頷いた。
二見がここまで悩んでいるのは皮肉にも、彼の義理堅い一面が絡んでいると朝倉は見た。
佐原が関わっている事にここまで考えてしまうくらいなら、一思いに辞退すれば良いだけの話なのだ。彼がそれをやらないのは、参加する事を知った香山が見せた嬉しそうな笑顔を台無しにはしたくないと考えたからだろう。
おまけに、「委員長の顔を立てる」と佐原にもはっきりと伝えてしまった手前もある。おそらくこれが止めとなり、彼は進退極まってしまったのかもしれない。
佐原が良からぬ事をしているという噂は二見も朝倉もあまり耳にはしないが、どこか並々ならぬ一面を潜ませている予感は十分にある。
二見の気持ちは朝倉にも痛い程分かった。
「確かに佐原君は色々と分からない点が多いし、正直気持ち悪いけど……今夜の事に関してはそんなに気に病む事はないんじゃないかな?」
ふと顔を上げる二見。
朝倉は、二見に楽に考える様に言った。確かに自分達は佐原を毛嫌いしているが、少なくとも二見が考えている様な悪い事は起こり得ないだろうと。
そう朝倉が結ぶと、二見は少し楽になった様な顔をした。
「まぁ仮に佐原君が何か変な事を考えてたとしてもみんながいるし、委員長の親御さんもいるだろうし、大丈夫でしょ。行くと決めた以上うだうだ言うのはやめときなって」
「……ああ、ま、そうだよな」
朝倉の言葉に、燻り続けてきた二見も吹っ切れる。親しい異性の友人に「うじうじするな」と喝を入れられるのは、彼にとって応えたみたいだ。
「悪い様にはならないよ。きっと楽しくなるよ」
「おう」
肩をポンポンと叩いてくる朝倉に苦笑する二見だった。
そんな仲の良い二人に、一部のクラスメート達はクリスマスによる瘴気に毒されてか、普段よりも刺を立たせていた。二見達が気づく事はなかったが、羨ましげに、又は憎々しげに見つめるその目はギラギラとしている。
その中に極めて強烈な殺気を漲らせる者がいた。
香山愛である。拳は震い、目は鋭く尖って朝倉を睨み、口の中では怨み言をぶつぶつと唱えているその姿は、クラスメートの前で振る舞う彼女とは似ても似つかない程変わっていた。
――何故そこにお前がいる?
――何故お前が二見君の隣にいる?
表には出てこないそれは彼女の中で循環されていき、次第に巡りが早まってくる。自分の体内で回る怨念によって自分自身が段々と興奮していくのを彼女は感じ取っていた。
「昔から一緒だったのに」
香山と二見は小学校からの付き合いだ。特別に親しいわけではなかったが、よく話をしたり一緒に遊んだりと、仲は良かった。二見が香山の顔を出来る限り立てようとするのはこのなごりである。
皮肉なのは微妙な間柄が長く続いた事と、二見が恋愛感情について多少鈍感であった事だ。香山も奥手であった事もあり、ずるずると気持ちを伝える事を先送りにしていたその内に朝倉が現れ、事実上、二見と一番近しい異性となってしまった。
ただ、二見は朝倉の事をあくまでも友人としか思っていないのだが、それは香山の知り得ぬ事。朝倉がよくアプローチを仕掛けている事に目が行ってしまい、二見も朝倉に好意を募らせているだろうという憶測が成り立ってしまっているのだ。
それが朝倉に対しての憎しみが増幅されていく引き金となった。
行動を愚図った自らへの嫌悪も掛け合わされてのそれは、もはや殺意に等しかった。
狂おしいまでに捻じれ曲がった情念に支配されている彼女は欲望の虜と陥り、心に多くの隙間を生じさせた。ともすれば、自らの心と体の繋がりも希薄となってしまうその隙間は、彼女の命運をも潰える危険を孕んでいた。
その隙間に目を付けたのが、佐原幸人だ。そもそも、香山に二見と朝倉の関係を吹聴し、煽ったのは彼なのだ。
香山の中に生まれた火種、それは放っておけば時間と共に鎮火する可能性もあっただろう。佐原はそれを、取り返しのつかない段階にまで育て上げた。
「貴女は彼を好きなのでしょう?」
「でも彼の隣には彼女がいる」
「気に病む事はありません、考えてみてください」
「所詮彼らの関係は一時の戯れ。何時かは離れる脆い絆」
「貴女が彼との繋がりを得る機会は十分にあるのです」
「己の心に正直になりなさい」
「欲望に身を委ねるのです」
「貴女がその苦しみから逃れるには、流れに逆らわない事」
「私なら、そのお手伝いをする事ができます」
「貴女と彼でお互いを温め合う」
「そんな関係になれたら、素晴らしいと思いませんか?」
香山にも理性がある。佐原の陳腐な言い分に靡くつもりなど無いと己に言い聞かせていた。
それが糸の様にぷっつりと切れ、彼と手を組もうと決めたのは果たして何時の事だったか。
彼女は自嘲の笑みを禁じ得なかった。
以上、投下終了です。
ここまで読んでくださいました方々に、感謝致します。お粗末様でした。
なんで一々空行入れるの?
バカなの? 死ぬの?
確かにちょっと読みにくいが、その人にはその人の書き方ってもんがある
SS・感想・意見・指摘・ネタ以外はこのスレには不要だ
中傷しに来る暇人は帰って寝てろ
空行だって容量喰ってるんだぞ
無駄に使うな、無知が
行変程度の容量でウダウダ言うなよ
難癖つけたいから言ってるにしか見えん。実際そうだろうけど
>>929容量100近く残して後70レスで埋まるよ〜(*^o^*)
無知はどっちかな!(b^ー°)
ぶっちゃけ容量何てドウデモイイシ気にする奴は童貞BOYだおだお
スルー出来ないっと
test
次のスレでは荒らしが消えていればいいなぁ〜
なんでレベルが上がんないんだ?
次スレいらんだろ
もうこのスレは終わりだよ
下手糞なSS職人(笑)が幅をきかせてる時点で終わり
まぁ誰とは言わんがね
さっさと潰れろ
お前の意見は聞いてない
>>937 はいはい、嫉妬乙W嫉妬乙W才能が無いってかなちいでちゅねぇ〜♪なぐちゃめてあげまちょうか〜♪
Sスレと流れがそっくり
なのがワロウタ。
向こうもpart40過ぎから荒れ出した
立て直す為には原点に帰るべき。
匿名掲示板なので発言は自由だが嫌いな作品が有っても“どんなド素人でも投下する権利が有る”という原則だ。
後それを過去にどんな名作が有っても自分の理想と違っても、それを貶めることはコミュニティーの破壊に過ぎない
特に規制が激しい昨今。素人の多数投下の中から名作が産まれてくるもの
“気に入らなきゃあスルーしろ!”
ここは“大勢の名無し達のスレ”文芸評論家擬きのスレでは無い!
これから投下する職人方も気楽に投下して欲しい。
ここは“素人達”のスレだからだ
空きゃ巨ごうふjどじょjぼあいjhふぁ
>>943 などと意味不明の供述をしており動機は未だ不明
>>947自分のことばで語れないからコピペするんだよ
Sスレと一緒にするなよ
Uのやり口はもっとスタイリッシュで、もっと辛辣で凄まじい
荒らすにしてもエンターテインメントに徹していて、全行添削やら
なりすましで偽のSSを投下するとか騙されても楽しめる部分があった
力押しで非難するだけの荒らしとは格が違うよ
荒らしに格とかあったんだーへぇースゴイネー早く次レス立たないかなー
test
スレの立て方教えて欲しいなぁ〜。
950が立てるんじゃなかったっけ
って、結局レベル2のまま。
時間経過でレベル上がるんじゃなかったっけ?
レベル5にならないとスレが立てられないし、どうすりゃいいんだ!?
今の流れだと
スレ立ては980ぐらいで大丈夫だろう
埋めろずにあっち行ってやがる
早漏すぎだろ…
>>100くらいまでは面白くて長編投稿したりしてたけど
もうこんなクソスレ来ねえよ
とりあえずここ、埋めればいいのかい?
埋めちまえ
さっさとこんな荒されまくったスレ潰して新天地行こうぜ
あっちももう荒されてっけどorz
荒らしはいいよなぁ、SS書いたりすることも無く暇人なら誰でもできるんだから
狙われたら逃げらんないってことかよ……
うめうめ
需要ないならwikiのカウンターあんなにまわんないよ
んでもやっぱ感想てかレスポンスは欲しいわなあ
少なくない時間かけて書いてくれてんだし
でも感想書くのも(作品書き上げる労力にゃ全然届かんけど)
難しい(定型文化・あほの揚げ足取り恐れetc)
よっぱでイミフでめんご
悪意あるのも素なのもいるんだろうけど
日常どんな面して過ごしてんだ
ほんまミステリーだわ
ほぼ悪意のある荒らしだろw
天然でアレだったらキチガイレベル
荒らしがあっちに行った途端静かになったなここ・・・
本当に同一人物ばかり書き込みしてるんじゃないかと疑ってしまいそうになるよ
熱意がすごいよね
あの手この手考えてよく続くわ
今は作家志望がなんたらってのが流行りらしい
身の丈わかってる(失礼)or趣味と割り切ってるからこそ匿名掲示板に書いてんだろっての
test
別に作家志望でも作家でも、ここに投稿してくれるならそれは神様でしょう。
>>967 最近は、割とマジで「隣のオンライン的」なことが
ここの作者か読者の身に起きてるんじゃないかと思うようになった
>>970 あんな娘が俺のところにも居れば、クソッ
平和だな
そうですね
ここは平和で落ち着きます
でも、そんな平和もヤンデレさんに壊されて……
Wikipedia
書き込みの量が不自然だと思ったけど
やっぱり荒らしの自作自演なだけなんだな
良く分かるわ
Sスレの崩壊から始まって当スレの繁栄‥‥そして崩壊への序曲
溜まりに溜まった負のエネルギーが全て一気に来た感じがする
筆をおられた職人の怨念‥叩かれた奴等の恨み‥面白おかしければ良いヤジ馬達‥嫉妬、妬み、八つ当たりw
現代社会の縮図でもある
やはり匿名掲示板=荒れるの点綴的なパターンと成っている
本来掲示板の真の目的である“誰でも投下できる”という主旨を忘れてしまった結果であろう
ただ荒らし達(過去も含めて)の発言を聴く限り次はKスレという可能性も有る訳だから是非真摯な気持ちに成って此処でくい止めて欲しいと願うばかりだ‥‥
そして消滅したら後は虚しさしか残らない事に早く気づいて欲しい‥‥‥
荒らし達よ‥‥‥ザマアーー!!とテンションが上がるのは一瞬だけだよ
後は君自身のリアルな日常に埋没する日々が待っているだけだ
このスレを荒らしてる人達ってのは荒らしたいだけかヤンデレへの愛を忘れた奴らなんだろうな
悲しいコトだ
ここでひんまがった衝動発散させることで犯罪抑止に繋がってるんなら
まーいっかと思えてきた
>>978 なるほど…そういう考え方もあるか…
そう考えると、荒らしてる奴らは正にヤンデレ(スレに病み、社会にデレる)ってわけだな
病むって別に攻撃的な表現じゃなく、病的に誰かを愛してるって意味なんだが・・・
社会貢献は良い事だ
ああ、このスレでは既にヤンデレ=殺傷になってるのか・・・
SSでもそういう行動がないとヤンデレじゃないって言われてたみたいだし
そうでもない
つかそういうんじゃないヤンデレが見たいやつもいる、俺とか
まーたぼくが考えた最強のヤンデレ論か避難所でやれ
埋めるにはちょうどいい話題だろ。
グランテの人帰ってこないかなあ・・・
気弱な幼なじみの話ないかなぁ。まぁ、なかったら自分で書いて2828するだけか
>>970 ヤンデレに愛されるならば、彼らも本望だろう
うちの隣にヤンデレ引っ越してこないかなぁ・・・
うおおおおおう、、、、、、、、平和じゃねえか、、
平和が一番だな
なぜに荒らしが異常発生したのん??
>>991 大分前から居るよ
修羅場スレから来たらしい こっちははた迷惑
>>992そのSスレでも相手にされていない
カス達と当スレに何らかの怨みを持つ勢力の複合型怨霊集団だ除霊は今の所困難
ここも急に静かになったな、ログ見てみると92辺りから急に荒れだしてるから
コイツが犯人かね書き込み内容からゆとり未成年ぽいけどアホな質問して逆ギレして
粘着荒らしとは生きてて恥ずかしくないのかね
>>995 今スレ内での流れはそうだけど、かなり前から粘着してるよ
もうしばらく避難所にでも逃げ込むか?
test
なんで誰もスルー出来ないのかね。正論かましたって荒らしが聞く訳ないのに。
荒らしに構うのも荒らしって言うけど、実はそれ自体も自演なのではと疑ってしまう。
うめるか
うめ
おーわりの埋め
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。