取り敢えず言いたいことは、間違えて立てられたやつの保守がうざい
落ちたら落ちたでいいじゃないかと
ふたなりレンは男主と女主どっちが相手でもいいな
やられた時女主のパンツを見てたらソーマがパンツをさわさわしてきた
尻だけじゃあきたらず股間まで触るとは…
流れを切るように投下します。
題名:男主×サクヤ
・男主視点
・男主の名前リョウ
・蒼穹の月直後の話
では行きます。
781 :
男主×サクヤ:2011/03/15(火) 17:27:47.36 ID:+BH2Jg8E
「全員必ず生きて帰れ!!」
「行こうよ!!サクヤさん!!このままじゃ全員共倒れだよ!!!」
「イヤよ!!リンドウうううう!!!!!」
--------------
あれから二日…リンドウさんはアナグラに戻ってこなかった…
そのせいで俺達の心は、ばらばらになっていった。
アリサは精神不安定になり、他の人たちも混乱していた…
でも…一番辛いのはサクヤさんだ…愛する人を目の前で失くしたのだから。
「どうだった?コウタ…」
「だめだったよ…サクヤさん…インターフォンにも応えてくれない…」
「そうか…」
俺もサクヤさんの部屋に行くことにした。
「俺も…サクヤさんとこに行ってくる」
「ああ…頼む…」
-----サクヤの部屋前------
俺は少し躊躇いながらインターフォンを押した。
「サクヤさん、今、良いですか?」
「ええ…どうぞ…」
どうやらコウタのタイミングが悪かったみたいだ。
「失礼します」
「…それでどうしたの?…ぐすっ」
泣いている…やっぱり引き返すべきだったと俺は思った。
「サクヤさん…」
「…ごめんね…あなた達の先輩なのに…」
サクヤさんからまた涙が流れ出していた。
「サクヤさん!!」
俺はサクヤさんを抱きしめた。
「え?」
なんでこうしたのだろう?…いや、こうしなきゃいけない気がしたからだ。
「もう…我慢しないでください!!俺まで辛くなりますから…」
「リョウ…」
サクヤさんも俺を強く抱きしめてきた。
「ありがとう、これで少しは気が楽になったわ」
「それはよかった、コウタも心配してましたよ?」
「え?コウタも?」
「ええ、かなり…」
「フフッ…」
――あ、笑った!いつものサクヤさんに戻った!よかったー!――
俺はほっと胸を撫で下ろした。
「これね…」
「ん?」
「リンドウと一緒にとった最後の写真なの…」
サクヤさんが俺に見せてきたのはリンドウさんとサクヤさん、そしてツバキさんが写っていた写真だった。
「………」
俺はこのとき初めてリンドウさんが憎たらしいと思った。
スレ消えた…
スマンがまた後日続きから書きます。
783 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/15(火) 20:07:41.01 ID:r/FxiaSM
アリサの乳最高
なんかいい同人ありますか?
ツバキの乳尻太ももを堪能したい
カノンの美巨乳を下から揉んでみたい
ジーナは上乳
もしくは服の間から見えるから中乳
上乳………乳?
788 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 10:52:05.69 ID:5KlcZhI/
初投下します!
題名:さよなら
男主×アリサ
男主は二番をモデルにしてみた
初投下で見苦しいかもしれませんが見てやっても言いと言う方はどうぞ
789 :
さよなら:2011/03/16(水) 10:54:02.05 ID:5KlcZhI/
雨宮リンドウが極東支部に戻ってきて三週間が経過した。
経過は順調。前第一部隊隊長の復帰でアナグラにも活気が戻ってきた。――そう・・・・・・もう、俺が必要ないくらいに。
「――――」
躊躇いもなく戸惑いもない。俺は本部からの転属辞令に二つ返事で答えた。
基本的にフェンリルでは本部の辞令は絶対という決まりがなく、本人が拒めば支部の上層部が仲介に入って引き止める事も可能だ。
あくまでもゴッドイーターは各支部の重要戦力。辞令一つで素直に渡せる余裕は、何処の支部にも存在しない。それが多大な功績を残している者なら尚更だ。
「第一部隊の隊長は以前と同様、雨宮リンドウが引き継ぐ」
淡々とエントランスに呼び出した馴染みの隊員一同へ告げる。
誰もが絶句し、戸惑いの表情を浮かべていた。
「――ふざけるなっ!」
「何?」
緊張の中、声を発したのはソーマだった。
怒りの瞳を真っ向から受け止めて対峙する。
「確かにアイツはお前がリーダーになる前からずっと第一部隊を支えていた。・・・・・・だがな、それはお前も同じなんだよ・・・!」
「――ああ・・・」
――確かに、そんな時もあった。・・・だが、今は違うのだ。もう、俺の手は必要ない。
戦力的に鑑みれば今の極東支部は十分を通り越して過大。
第一部隊のメンバーは一個師団にも匹敵する実力者揃い。第二部隊は優秀なベテランと才覚持ち。第三部隊に至ってはエイジス計画が消滅してからは事実上遊撃部隊に変わっていた。
これの何処に自分が入る余地があるのか。アラガミへの防衛力だけで言うならここまで本部へ迫った支部も中々無いだろう。
――だから。・・・・・・この選択が正しいのだろう。迷いなど、ありはしない。
「だが、これからは支えるべき人がこの隊を引っ張っていくべきだ。即席の代用品ではなく、な」
「――っ!!! てめぇは・・・それでいいのかよ?」
今にも殴りかかってきそうな形相で、必死に自分落ち着かせたソーマが冷めた声で聞いた。
「ああ・・・むしろ満足だ。本部へ転属という事は出世がし易いという面でも十分利に適っているだろう?」
「――そうかよっ! 勝手にしやがれっ!」
「あ! おいソーマ!」
リンドウが引き止める暇も無くエレベーターに歩いていく。
「ったく、どうしたんだお前? そんな野心家だったか?」
「愚問だな。今の言動を聞き、なお問うか」
「ああ。お前さんらしくないからな」
ガシガシと乱暴に頭を掻いて言うリンドウ。
790 :
さよなら:2011/03/16(水) 10:55:35.36 ID:5KlcZhI/
「そうですよ! それに私も納得できません! リンドウさんよりリーダーの方が隊長に相応しいですよ!!!」
「はっはっは。こりゃ手厳しい」
アリサの言葉に豪快に笑う。歩み寄って肩に手を置いた。
「だがまあ、俺もアリサに賛成っちゃ賛成だ。ここの一大事に必死で頑張ってきたのはお前だ。そんなお前以外の誰が隊長に相応しいんだ?」
「・・・・・・」
沈黙する。一瞬だけ視線が揺らいだのをリンドウは見逃さなかった。
「――――では隊長にならないと。そう言うのか」
「・・・・・・ああ」
「――残念だ。では明後日、俺が本部に発つと同時にリーダー不在で第一部隊は凍結されるだろう」
「リーダー! それ本気で――」
「今まで本気じゃないと思ってたのか!」
リンドウの手を乱暴に払いのける。手に持っていた書類の束が一面に舞う。
エントランスで任務に向かう途中だったゴッドイーター達が異変を察して休憩フロアを見つめた。
「どうしちまったんだよリーダー! さっきからおかしいって!」
「急に呼び出して、リーダーの転属とリンドウさんの隊長復帰に納得できるわけありませんよ! そんなの・・・!」
コウタとアリサの訴えを鼻で笑い飛ばす。冷めた笑いを貼り付けて言った。
「勘違いするなよ。俺はお前達に納得してもらうため話しているわけじゃない。ただ、そういう事になると理解しておいてくれればいい」
「――・・・・・・事後承諾、ということですか」
「察しがいいな。そう言う事だ。既に支部長代理(博士)と雨宮教官には許可を貰っている」
「ッ!」
ヒュンッとアリサの手が空を切る。先程から煽るような言い方を続けていたのだ攻撃行動の可能性は予測できていた。
もう一度と放たれる右手。今度はビンタではなくグーだったが、左手で掴み止める。
791 :
さよなら:2011/03/16(水) 10:56:41.80 ID:5KlcZhI/
「ふっ、どうやら前リーダー殿は躾がなっていないようだな? 隊員が上官に手を上げるなど」
「私はッ・・・貴方を・・・尊敬していたんですよ・・・? なのに・・・どうして・・・」
「言っただろう? 全ては自分の為だ」
「私に優しくしたのも――」
「ああ、懐く部下ほど扱いやすいものはないからな」
「シオちゃんの為に泣いたことも」
「俺だって人の子だ。あのアラガミの境遇には少しばかり同情してしまった、というだけだ」
「―――リンドウさんの時、一人でずっと戦ってたのは」
「点数稼ぎだ。結果として本部の御眼鏡に叶ったのだから上々の結果だったと言えるな」
「・・・・・・・・・そう、ですか」
最後までアリサの視線は下を向いたまま。しかし足元にはいくつもの水滴が零れ落ちていた。
ゆっくりと手を離す。アリサも抵抗せず手を落とした。
「――雨宮リンドウ。後の引継ぎを任せるぞ」
答えは返ってこないが構わないと歩き出し、区間移動用エレベーターに向かう。
そして開閉スイッチを押し、ドアが開いた瞬間、渾身の一撃をお見舞いされた。
「ぐあっ!!!」
一気に階段まで飛んで転げ落ち、カウンターの目前で止まった。
殴られた頬を拭い、エレベーターの前を見ると発っていたのはソーマだった。緊急停止までさせてエレベーターを陣取り、今までの話し全てを聞いていたのだろう。
何だかんだと言ってもアイツは優しい奴なのだ。それぐらいは分かる。
そんな優しい仲間達を傷つけた罪悪感――――必死に堪えているものが胸から吐き出しそうになる。
「大馬鹿野郎が」
ソーマの言葉が、胸に突き刺さった。
792 :
名無しさん@ピンキー:2011/03/16(水) 13:25:41.87 ID:3aTmQqP4
エロくない!
でもそれがいい!
確かにクリア後は極東支部から離れると言うのもありかも。
とりあえずsageよう。
メアド欄に半角でsageと書けばヨシ。
続き待ってる(もしかしてここで終わりなの・・・?)
実は最近バースト買ってクリアした
ずっと「ハハッ!いい断末魔だったよ!!」って言ってる奴が誰かわかってなかったんだが、
あれ、カノンだったのか…
カノン二重人格かわいい
ということでここにきた
保管庫にカノンちゃん様SSあるよ
ふたなりレンが野郎にやられるスペクタクルSSはまだか
スペルマルSSがどうしたって
今頃バレンタインネタ沸いて来たんだが助けてブラッディゴシック
続きをバックアップできたので投下します。
799 :
男主×サクヤ:2011/03/16(水) 21:33:50.06 ID:oYDvWEWG
「どうか…したの?」
「ズルイよ…リンドウさんは…」
「え?」
「こんなにいい人を置いてどっかに行くんだから…」
「リョウ…ん!?」
俺はサクヤさんにキスをした。
「はぁぁ…リョウ…どうして…」
「好きだからですよ…」
「え?」
「あなたの事が好きだから!!だから…好きな人を泣かせるリンドウさんが許せなかった!!」
「だからって…」
「だから…俺があなたの笑顔を守りたい!!」
俺は本音をサクヤさんに伝えた。
「リョウ…」
「は…すいません…つい…俺…部屋に戻りますね?」
俺は正気に戻りサクヤさんの部屋から出ようと立ち上がった。
「待って!!」
「え…」
「もう少し一緒にいてくれる?」
サクヤさんは俺の腕を掴み引き止めてきた。
「でも…そんなことしたら…俺…いつあなたを襲うか分かりません…」
「それでもいい!!あなたになら何をされてもいい!!だから!」
サクヤさんは俺に抱きついてきた…
俺はそのとき罪悪感が心を支配していた。
800 :
男主×サクヤ:2011/03/16(水) 21:37:05.60 ID:oYDvWEWG
リンドウさんが愛している女性の心を俺が奪ってしまうかも知れないと思っていたからだ。
「一緒に…居てくれる?」
「分かりました」
俺は再びベットに腰掛けた。
「ねぇ…リョウ…」
「はい?」
「また…キスしてくれる?」
「え?」
サクヤさんの一言に俺は驚いた。
「あれ…私のファーストキスだったのよ?」
「え!?じゃあ俺は…取り返しのつかないことを…」
「だから…今度はもっと優しくおねがいね?」
「はい…ん…」
俺はサクヤさんに再びキスをした…
ただ今度は少し長めに、舌で歯列をなぞり少しの隙間から舌を絡ませた。
「ん…んん…!はぁぁ…」
「すいません…ちょっと無理して…」
「フフッ…いいのよ?あなたにこんな積極性があったのは知っていたから…」
「俺…もう歯止め利きませんよ?」
サクヤさんは少しぽかんとしてたが状況が分かり微笑んでくれた。
「ちょっと後ろ向いててくれるかな?」
「分かりました」
俺は言われたとおりに後ろを向いた。
すると後ろからパサリと衣服が床に落ちる音がした。
「いいよ?こっち見て?」
俺はサクヤさんの方を向くと…
「どう?」
紐で漬けるタイプのシ白いョーツに片腕で胸を隠して頬をピンクに染めているサクヤさんが立っていた。
「………(マズイ!!もう我慢できない!!)」
「きゃ!!」
俺はサクヤさんをベットに押し倒し服を脱ぎ捨てた。
「胸…触りますね?」
俺はサクヤさんの双丘を揉んだ。
「ぁん…」
揉めば揉むほどサクヤさんは喘ぎ声を発し感じていた。
「そろそろ…下も弄りますね?」
俺はショーツ越しにサクヤさんの秘所を触った。
「ん…あん…!」
「ココですね?気持ちいいところは」
ソコはショーツの上からでも分かるほどぷっくりとした陰核だった。
「ひゃぁん!!そんなに強く押さないで〜…」
陰核を弄ってるうちにショーツは湿り気を帯び、割れ目をくっきりと透かしていた。
「濡れてきてますよ…ほら、触って割れ目が分かるほどまで…」
俺はサクヤさんのショーツを取り去った。
「綺麗だ…」
「あまり見ないでね?は、恥ずかしいから…」
サクヤさんのソコは割れ目から出る愛液でてらてらと照かっていた。
801 :
男主×サクヤ:2011/03/16(水) 21:38:08.81 ID:oYDvWEWG
俺はソコの陰核を舐めたりしゃぶりついたりしながら二本の指で割れ目をこじ開け膣内を弄んだ。
「くぅん!!…あぁ!!だ…め…」
サクヤさんは俺の髪の毛を掴み、押し出すように力を込めてきた。
「あぁ!!!!!」
甲高い喘ぎ声とともに肉壁がぎゅっと狭まり指に食いついてきた。
サクヤさんはイったようだ。
「はぁ…はぁ…」
指を引き抜くと愛液が指に絡み指の間に糸を引いた。
「サクヤさん…」
俺は限界まで膨張しているペニスを割れ目にあてがい軽く擦った。
「もう…良いですよね?」
「うん…来て?私の初めては、あなたにあげるわ」
「挿れますよ!」
俺はサクヤさんが少しでもラクになるように一気にペニスを膣内に突き入れた。
「あぁ!ッ!!!!!」
「サクヤさん!」
俺は辛そうなサクヤさんを見て、いったんペニスを出そうと腰を引いた…そのとき…
「だめ!!ぅあ!!!!!」
サクヤさんが俺を強く抱きしめてきた。
その結果ペニスは膣内の奥へと入り込んだ。
「動いて?私は平気だから…」
「分かりました」
俺は腰を動かした。
「ふあ!!!!もっと…もっと!!激しくぅ!!!」
サクヤさんは理性が壊れたのか今までの気品さがすっかり失せていた。
「やばいな…もう限界だ…」
「いいわよ?ナカに出して…」
サクヤさんの一言で俺の理性は砕けた。
俺はより一層腰を早く動かした。
「クッ!!出るぞ!!!」
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
俺はサクヤさんの膣内に精を放った。
「「はぁ…はぁ…」」
「どうだった?」
「ええ、とっても気持ちよかったです!」
「フフッ…そう」
「サクヤさん乱れててとってもよかったですよ」
「そういうのは思っても本人に言わないものなのよ?」
「はい、すいません」
「うん!素直でよろしい!」
「サクヤさん…」
「ん?」
俺はサクヤさんを抱きしめた。
「…背中は絶対に護って見せます!」
「ええ!期待してるわ!」
――リンドウさん…俺はあんたが帰ってきてもサクヤさんを譲る気はない!!覚悟しろよ?雨宮リンドウ!!――
俺は心の中でリンドウさんに宣戦布告をし、サクヤさんを強く抱きしめた。
END
以上です。
なんかいろいろとすいませんでした!
>>795 なくない?
どれも受けだったよ?
保管庫ざっとみたけど、このスレは雑食だね
804 :
ジーナ×男主:2011/03/17(木) 04:55:52.21 ID:aZtzcXvF
久しぶりに投下させていただきます
注意点としては
・長い
・ジーナさんの喋り方自信ない
・甘い?
です
では、いきます
805 :
ジーナ×男主1:2011/03/17(木) 04:57:27.74 ID:aZtzcXvF
「あの…ジーナさん、その眼帯の下って…どうなってるんですか?」
廊下で呼び止められて彼女は少し不機嫌そうな顔した、ように見えた。
(まずかったかな…)
平生からの疑問であった眼帯の謎。
何となく聞いてはいけないような気がして今まで触れないまま過ごしてきたが、最近になってやはり隊長として知る義務がある、とか何とか思えて、こうして踏み切った次第である。
「え?」
「へっ?」
聞き返される。
暫しの沈黙。
空気が凍る。
嫌な汗が噴き出した。
「ああ…これは外してるわよ、寝るときとかお風呂とか」
その沈黙を静かに壊したのは彼女の鋭い声だった。
しかし微妙にズレている答えに何と応えていいか解らない。
「いやっ、あの…」
「最近だと…食堂で外してたかしら?気が付かなかった?」
「あっ…はい」
別に人見知りな性格ではないが、彼女の纏っている「これ以上何か?」オーラを前にすると、いつもこんな調子になってしまう。
思えば、こんなに長く話したのも数える程だ。
「一緒に入る?」
「えっ?」
「お風呂」
「…………」
「ふふ、かわいい隊長さん。またね」
806 :
ジーナ×男主2:2011/03/17(木) 04:59:00.95 ID:aZtzcXvF
こうして今回もいつもの調子で返され、結局答えは聞き出せなかった。
―翌日、エントランス―
緊急会議が開かれていた。
「…という訳でよろし」
「嫌です。何で私なんですか?」
「よしっ、頼ん」
「俺もあの人とちゃんと話したことないからパス」
「じゃあ、そ」
「俺がやると思うか?」
ここまで築いてきた絆は何だったのだろうか。
会議の結果アリサにもコウタにもソーマにも拒絶されたので、仕方なく自ら再チャレンジすることにした。
といってもまた眼帯のことで話しかけるとしつこく思われそうなので、たわいのない会話から攻める計画…だったのだが…
目の前でパスタを啜った彼女は唇に付いたミートソースを綺麗に舐めとった。
そしてホットコーヒーをゆっくり飲み込むと、興味なさ気に聞いた。
「で、話って何かしら?」
二つの碧い眼がこちらの一挙一動を伺っている。
嫌な汗が噴き出した。
(もう…無理です…)
「どうしたの?」
例のオーラ全開で聞いてくる。
そしてその眼はまさに蛇。
動けば突き放すようで、こちらは決して逃れられない。
「いや、隊長として部下とコミュニケーションを…」
807 :
ジーナ×男主3:2011/03/17(木) 05:00:16.51 ID:aZtzcXvF
渇いた喉が絞り出した声は微かに震えていた。
「ああ、なるほどね。私隊長さんとあまり話したことなかったかしら?」
「まあ…はい」
「でも今日は遅いから今度にしましょう?そうね、明日のミッション後にしましょう。その方が濃密な交流が出来るでしょう?」
その時の彼女の言っていることの意味がよくわからなかったが、この窮地を切り抜けたことに満足していたので、特に気に留めなかった。
最後やけに高ぶった彼女の様子はさらに謎を深めたが、勿論それを追求する余裕などなく、思い出したように冷めたカレーを頬張ると、何か逃げるように食堂を後にした。
―翌日、ミッション後―
ジーナさんとの約束を思い出したのは部屋の前に着いた時だった。
特に鍵をかけることはしないので、腕輪を翳すことなく、そのまま部屋に入る。
「ん、おかえりなさい」
「っ…!」
突如聞こえてきた声に、身を固くした。
声も出ず、慌てて顔を上げれば自らのベッドで丸まっている彼女が目に入った。
さらに驚いたことには、彼女は頬を枕に擦り付け、匂いを嗅いでいる。
寝返りをした時に、不意に、毛布の合間から見えたはだけた白い肌に身体が固まった。
808 :
ジーナ×男主4:2011/03/17(木) 05:01:36.05 ID:aZtzcXvF
「ごめんなさい、待てなくて…嫌われちゃったかしら?」
「いやっ、そんな…」
何故気が付かなかったのか。
ミッション後は誰でも気持ちが高ぶる。
(濃密な交流……)
「はぅっ!」
半裸の彼女。
抱きしめられる。
驚いて、抵抗出来ない。
それどころか身体は触れ合う肌に素直に反応し、そして漂うどこか甘い匂いに、理性が吹き飛びそうになった。
「俺、シャワー浴びてこないとっ」
一度は逃げようとするが、
「じゃあお風呂でしましょう?私もう待てないからっ」
やはり逃げられなかった。
「ふふ、気持ちいい?」
「ぅあ、…はぃ」
ここまでくれば気持ちは吹っ切れていた。
今はただ全てを受け入れている。
背中を流す…訳もなく後ろから伸びた彼女の手はすっかり膨張した怒涛を弄っていた。
長い指が先端を拡げ、残りも丁寧に扱いてゆく。
「んっ…ちゅ、ん、ふ…」
耳たぶを甘く噛まれ、泡塗れの身体が背中に擦り付けられる。
絶えず与えられる快感にすぐに果てそうになるが、その度に彼女は、嘲るように、手を止めた。
「っ…ジーナさん…!」
「まだダメよ。私を待たせた罰…ってとこかしら?」
809 :
ジーナ×男主5:2011/03/17(木) 05:03:01.50 ID:aZtzcXvF
粟立つ首筋を舐め上げられ、硬直する身体と早まる鼓動に訳がわからなくなる。
彼女は追い撃ちをかけるように耳元で囁いた。
「ねえ…イキたい?」
「っ…!」
その時、辛うじて繋がっていた理性の糸がぷつん、と音をたてて切れた。
急に立ち上がって、振り向き、彼女を強引に立たせると、そのまま湯舟に押し込んだ。
湯は泡塗れになったしまったが、そんなことは気にせず、獣のように仰向けの彼女を組み敷いた。
「っ!…あっ、ちょっと!」
「………………」
こういう時は無言が一番恐いことを知っている。
仕返しのつもりでそうしたのだが…
「お願い…キスして…」
(…可愛い過ぎ)
扇情的な表情で見つめられ、結局何の仕返しにもならなかった。
薄い唇を塞ぐと同時に体重をかけて押し込んだ。
ぐちゅり、と熟れた果実が潰れるような音と彼女の嬌声が混ざり合う。
「んふっ、ちゅ…んんっ!」
一気に奥まで突けば、彼女の蜜壷は離すまいと締め付ける。
脳を貫くような甘い快感に酔いながら、力任せに突き上げる。
舌を絡め合い、唾液を交換し合うと、結合部からは愛液が噴き出した。
810 :
ジーナ×男主6:2011/03/17(木) 05:04:51.58 ID:aZtzcXvF
抑制などすでにきかなくなっていた。
今はお互い快感に身を任せている。
彼女はガクガクと身体を震わせながら手を首に回し、脚を絡めた。
そのまま対面座位の姿勢になると、自らも求めるように腰を振った。
「ん、あっ!だ、ダメ、そんなとこいじっちゃぁっ!」
体勢が変わって、より深く交わる。
いつの間にか伸びた指が、後ろの穴を弄っていた。
周りをなぞりながら、不意に侵入させると、彼女は容易にそれを許した。
「ダメっ!あっ、んひぃ!お湯はいって、ああっ!」
よりきつくなった締め付けに高まる射精感を堪えながらも、彼女の弱い箇所をようやく見つけると、そこをひたすらに擦り上げた。
腋を舐め上げ、すっかり勃起した乳首を強く摘めば、彼女は再び潮を噴き出す。
何度も果てた、その虚ろな目が閉じられると、抱きしめる力より強くなった。
「んあっ!おっきいの、来る…おっきいの来ちゃうっ!!」
彼女の膣が一気に収縮し、奥に当たっていた子宮口が降りてくる。
ちぎれんばかりに締め付ければ、彼女の甲高い艶声とともに、それが大きく波打った。
「ぅあ!ジーナさんっ!」
811 :
ジーナ×男主7:2011/03/17(木) 05:05:59.72 ID:aZtzcXvF
放たれた精が膣内を真っ白に満たしてゆく。
怒涛はなかなか萎えず、ビクビクと精を吐きつづける。
いっぱいになった結合部からはどちらのともわからぬ液体が零れだした。
やがて二人の身体が跳ね上がる程の壮絶な絶頂は、甘い余韻と心地好いけだるさを残して、ゆっくりと引いていった。
暫くそうしていた。
「私の湯加減はどうだった?…なんてね」
「ごめんなさい、中に出しちゃって」
「一回くらい大丈夫よ、気にしないで」
あまりに強い刺激に彼女の目からは涙が溢れ出していた。
その涙を綺麗に舐め取ってやると、そのまま瞼まで舌を伸ばした。
くすぐったそうにする彼女から笑みがこぼれる。
お互い再び唇を塞ぐと、銀色の糸が伝った。
「続きはベッドでね…」
「まだするんですか!?」
「あら、もっといろんなことしたくない?」
彼女の目が可愛い。
「…したいです」
「ふふ、素直でよろしい」
頭を撫でられる。
812 :
ジーナ×男主8:2011/03/17(木) 05:07:17.10 ID:aZtzcXvF
結局その後、夜が明けるまで二人は交わり続けた。
丁度翌日は二人とも休日だったので任務に差し支えなかったのだが、
「んちゅ、はぁ…やっぱり男の子の匂い大好き…また濡れてきちゃった…」
「もう無理です」
「じゃあもう一回だけ、ね、お願い」
男はもう一日休暇を取ったそうだ。
終
813 :
ジーナ×男主:2011/03/17(木) 05:15:37.35 ID:aZtzcXvF
正直イマイチ、でした…
次はもっと上手く書けるように頑張ります
最後まで読んでくださった方ありがとうございました
おやすみなさい
>>789続き
題名:さよなら
男主×アリサ
男主は二番をモデルにしてみた
見てやるぜって心の寛大なお方はどうぞ
>>793指摘サンクス
816 :
さよなら:2011/03/17(木) 12:47:35.65 ID:JXlLu20u
「リッカ。メンテナンスの方は・・・」
「うん。バッチリ出来てるよ――うわ、すごい顔」
「黙れ」
憮然とした表情で返す少年にリッカは喉を鳴らして笑う。
「それよりさっさと結果を聞かせて貰いたいな」
顎で自身の神機が収納されているケースを示す。
リッカが近くの端末を操作すると横向けになっていたケースが起き上がり、ゆっくりとスライドして開かれる。
「じゃあ結論だけ言うよ? 刀身と銃身に関しては全く大丈夫なんだけど・・・装甲は磨耗が酷くて危険・・・かな」
「そうか――」
装甲が取り外された神機を見上げる。リッカは遠慮がちに進言した。
「ロシア支部に発注すれば新しい装甲も作れるんだけど・・・」
「いや――別にいい。丁度良い機会だ。神機(こいつ)のパーツ全てを新調するさ」
僅かな未練も残すまいと、覚悟はしている。今更迷いなどありはしない。
「そっか。・・・必要な機材はメモを取って本部に送っておくから、ちゃんと目を通してね?」
「ああ。――お前にも世話になったな。ありがとう」
今まで終ぞ礼など言う事はないと思っていた少年が、礼の言葉を口にする。
一層、本当に、これが最後の別れなのだという現実を強調した。
「な、なに言ってんの! 出発は明後日でしょ! 気が早いって!」
バシバシ乱暴に少年の背中を叩いてリッカは立ち去った。
「――――」
メンテナンス台に置かれていた物に偶然目が入った。
蒼の装甲は最初に見た頃――一人の少女に貰った時より傷付き、傷の数だけ神機使い(主人)の命を護り続けてきた。
手に取り、ゆっくりと指でなぞる。――もし、俺の神機にも意思があるとすれば、何て言われるだろう?
成果に似合わない廃棄処分という現実を突きつける持ち主を幻滅するだろうか?
「・・・・・・ありがとう」
だが・・・決めた。
この極東支部(場所)に居場所が無いのなら、せめて自分を必要としてくれる本部(場所)で働き、此処にいる全員のように、輝いた結果を出してみせると。
それが、此処で何もせず燻っているより、皆の助けになるのだから。俺は絶対に遂げるてみせると。
―――そう、決めたのだ。だから、今までの全て万感の想いを込めて――
「・・・さよなら」
別れを告げる。極東支部の仲間と、一つの戦友。自分自身の迷いへ。
817 :
さよなら:2011/03/17(木) 12:48:23.42 ID:JXlLu20u
少年が極東支部を去ったという報告を受けたのは、第一部隊のメンバーが任務から帰投してからだった。
誰もが驚きソーマに至ってはブチ切れてターミナルの一つを殴り壊したりもした。
「あー・・・姉上。俺はあいつから出発は明後日と聞いていたんですけど・・・どういうことですかね?」
「出発は今日の2000だ。――別れを言うのが辛かったんだろう。あいつの心中も察してやれ」
「チッ。なんでもかんでも勝手に決めやがって・・・」
吐き捨ててエレベーターに乗っていく。誰も止めず、この時間帯は活気があるエントランスが異様なまで沈黙していた。
「かっこばっかつけやがってさ。そんなに一人がいいなら勝手にしろよ」
コウタもソーマの後を追って立ち去って行った。
「神機のメンテ・・・リッカさんにお願いしてきますね」
アリサは自分に言い聞かせるように言って立ち去る。
リンドウとツバキは苦々しい表情で背中を見送った。
「どうも、アリサが一番堪えてるようで」
「そうだな・・・同じ新型同士。付き合いが長かっただけ、想うところもあるのだろう」
「――――なら。どうして引き止めなかったんです?」
「既に上層部があいつの辞令を受け入れている。私一人が騒ぎ立てたところで何も変わらないさ」
「―――はぁ。・・・あいつを連れ戻すには、あいつが本部に行きたがっている理由を挫かないと駄目ってことですかね」
「――リンドウ。私は賛同しかねるぞ」
「ええ姉上。俺個人が出来る範囲で色々やるだけですから。挨拶無しで出て行く馬鹿な弟子にお仕置きとかを、ね」
「ふっ・・・好きにしろ。ただし、規律を叩き込むときはみっちりとな」
「了解です姉上」
「リンドウ! 二度と此処で――」
818 :
さよなら:2011/03/17(木) 12:50:09.97 ID:JXlLu20u
眼前の蒼を見つめて、立ち止まった。
「あ・・・・・・」
来なければ良かった。見なければ良かった。仕事に逃げようとせず、素直に部屋に篭っていれば良かった。
後悔が頭をかき回し、何かに亀裂が入った気がした。
ゆっくりと現実を逃避して進む。しかしメンテナンス台に乗っている物はそれを許さない。
触って何度も何度も確かめ、これは嘘だと何度も何度も否定して――やがて結論に至った。
「これは・・・」
そう。目の前にある装甲の名は“ティアストーン”。
ロシア支部で作られたパーツで、アリサが持つ神機と対となるべく製作された物。
そして・・・散々鍛錬に――我が儘に付き合わせてしまったお詫びとして、少女が手渡した、ただ一つのものだ。
「――いや」
認めるしかない。認めるざるを得ない。
「――――――――いやぁ・・・・・・」
アリサ・イリーニチナ・アミエーラという少女が慕う少年は元より居なかったと。
最初から全部全部――――嘘だったのだと・・・・・・そう認めるしか――。
「っとお。泣くのはまだ早いぞアリサ」
崩れそうなアリサを支えたのはリンドウだった。
819 :
さよなら:2011/03/17(木) 12:52:05.47 ID:JXlLu20u
「・・・・・・リン・・・・・・ドウ・・・さん・・・・・・?」
「よっ、今から迷子の弟子を連れ戻しに行くんだがよ、一緒にどうだ?」
「――――え・・・?」
アリサは目を見開いて驚いた。そして――やがて、顔色を一転させる。
「そんな必要・・・ないですよ。あんな人がリーダーで、私が慕ってたなんて考えるだけでも不愉快です」
「ん。じゃ、俺だけで行くとするわ。んじゃな」
「待ってください!」
行こうとするリンドウの指揮官服を掴む。
「なんであんな人を連れ戻そうと思うんですか!? あの人は私達を散々利用して・・・捨てたんですよ・・・? それなのに・・・」
「――アリサ」
普段の飄々とした雰囲気が消え、リンドウは振り返った。
「お前はアイツの事、どう思う? 本当に語った事の全部が全部真実だったと思うか?」
「それは・・・でも。今の行動が私達を利用していた裏付けじゃないですか・・・?」
自分だけ出世し、上にいくのなら、全て筋が通るのに、今更どうして目の前のリンドウは疑問を挟むのか。
アリサには分からなかった。
「そうだな。でも、逆に見て考えてみろ。あいつが何かしでかす時ベラベラと喋ってからするタチだったか? 近くに居る分よく分かるだろ?」
「・・・・・・リーダーは・・・・・・」
――そうだ。いつだって本心をあまり話さず、行動で結果を出すのがリーダーだ。
あんなに口でベラベラと喋って行動に移すのは全然、らしくない。
「――もう一度」
私は、決めた。リーダーが本心を明かすまで、絶対に逃がさない。
「リーダーを・・・信じます」
何としてでも連れ戻して、皆に本心を伝えてもらって・・・出来れば――また、極東支部でリーダーを続けてもらいたい。
「よし! そうこないとなっ! ほら、さっさと行くぞ!」
「はいっ!」
立ち上がり、自分の神機を掴む。
手に持ったままのティアストーンは置いて行こうとしたが、それでも手放せなくて持って走った。
820 :
さよなら:2011/03/17(木) 12:53:21.94 ID:JXlLu20u
「やあ、やっと来たね!」
「――博士?」
ヘリの前で立っていたのは博士だった。
・・・しかし。それよりは後ろの荷物が異様な雰囲気を放っているのには気になる。
「君の指定通り、リーダー君の乗ったヘリの進路はデーターとして入れておいた。ここにあるのは彼の捕縛用道具なんだが・・・」
「そのバレットは?」
リンドウが恐々と聞く。
博士が我が意を得たりと微笑んだ。
「良く聞いてくれたね! これは技術班が総力を上げて作り上げた麻酔バレットだ。偏食因子を取り込んでる君達ゴッドイーターには並大抵の薬品はまず効かないのだけれど、コレは違うからね? 既にカノン
君が実証済みだよ」
「それは・・・聞かぬが花ってやつですかね・・・こらアリサ! その物騒なブツを受け取るな!」
「え・・・でも、あったほうが色々と便利じゃないですか?」
「そうだよ? ヴァジュラさえ昏倒させる強力な麻酔だよ? あっても損はしないと」
「――命令だ。捨てるんだアリサ」
「了解しました」
素直に博士に返すと、狐目が悲しそうに伏せられた。
リンドウはやれやれとタバコを捨ててヘリに乗る。
「タバコをどこでも捨てないでください!」
「出してくれ」
「あ!ちょっと! も、もう! 博士、それの処理お願いします」
ヘリは慌しく虚空へ飛翔して行った。
>>813 乙!GJ!
ジーナエロっ!
>>820 とりあえず今回はここまでって感じの宣言をしてくれ。じゃないと書き込みづらい。
それはそうと乙!続き待ってる!
いいなぁ、その麻酔バレット・・・
823 :
さよなら:2011/03/17(木) 18:28:53.56 ID:JXlLu20u
紙を捲る音。計器、そしてプロペラが回る音だけが聞こえるヘリの中。
護衛として付いて来たゴッドイーターの少年が緊張気味に話しかける。
「あ、あの・・・・・・」
「ん――? 何だ?」
ページを捲る手を止めて少年に向き直る。
少年は睨まれたわけでもないのに、体が硬くなって口が上手く言葉を喋れなくなった。
「――・・・そう急くな。時間はある。話すのは纏まってからでいい」
「は、はい!」
大きく返事をして深呼吸を繰り返す。
やがて気分的に落ち着いたのか、それでも緊張で震えた声で言う。
「あ、あの・・・朝、エントランスで聞きました。その・・・あれって本当・・・なんですか?」
「ああ。事実だ」
淡々と返して足を組む。双眸に今までの穏やかな色が消えた。
少年は怯みそうになりながらも言葉を続ける。
「し、信じられません。俺、半年前に極東配属になったばかりですけど、貴方のことについては良い噂しか聞きませんでした」
「噂は噂だ。そんなものを尺に俺を計られても困るがな」
「す、すみません。でも、俺・・・裏切られたって気がしないんですよ」
「――――」
「ずっと率先して先導に立って。仲間の為に体張って。俺、そんな貴方の姿に尊敬してたんです。――だから・・・ですかね。俺、今も貴方を信じてます」
「――フッ・・・馬鹿だな、お前は」
本当に微かだが。心の底から笑ったのが少年には見えた。
嬉しくて、つい興奮が抑えられなくなる。
「は、はい! よく同期からも言われるんですよそれ! お前は馬鹿。もう普通の馬鹿じゃなくて“ミスター馬鹿”にしろって」
「悪口だよ。喜ぶな馬鹿」
一瞬だが本当に楽しく笑えていた。そして少年の後ろ。
窓に映った影を見て顔色を変える。
824 :
さよなら:2011/03/17(木) 18:29:26.06 ID:JXlLu20u
「伏せろッ!!!」
「えっ!?」
言うより先に体が動いていた。少年の頭を掴んで床に倒れこむ。
幾数もの閃光が次々と窓を、壁を貫いて、操縦席の方でも悲鳴が上がった。
もう飛行型アラガミに殺られたのだろう。操縦を失ったヘリがバランスを失って不安定になる。
「クソッ! そこを動くなよ!」
開けている暇も惜しい。ケースの蓋を剥いで神機を取り出す。
彼が愛用している“ティアストーン”の代わりに対属性バックラーが付けられていた。
銃形態に変形させてドアを開け放つ。周りには数えるのも馬鹿らしいザイゴートが跋扈している。
バレットを装填し、狙いを付けずに乱射する。
弾丸はザイゴートの一見女性の顔にも見える部分へ次々と着弾し、落としていく。
「――! 数が多い!」
オラクルの補給にOアンプルを使おうとした瞬間、ヘリが揺れ、外に投げ出された。
「隊長!!!」
「ぐっ――!!!」
咄嗟にヘリの足を掴み、突撃してくるザイゴートを銃で殴り飛ばす。
「グレネード、いきます!!!」
閉じると眩いばかりの閃光が目を貫いた。
目に直撃したザイゴートの視界はアラガミとはいえ暫く回復困難だろう。
「今です!上がってください!」
「助かった!」
礼を言って体を捻り、機体の中へ入って立ち上がる。
少年は旧型神機(スナイパー)を取ってきた。
「防衛は任せてください! 隊長は操縦をお願いできますか!」
「――ああ! 任せろ! 死ぬなよ!」
「はい! その命令、必ず果たしてみせます!」
交わされるのは誓いの言葉。
しかしそんなものは、アラガミには何の関係もない些事でしかない。
「―――!」
心臓を鷲掴みにされた感覚。
次の瞬間には死んでいるような体の冷たさ。
―――思い出せ!最初の一撃を。
―――思い出せ。最初に見た姿を。
―――思い出せ。あの黒い蝶のようなアラガミの存在を――――!
「飛び降りろ!!!」
返事も待たず少年の体を掴んで身を投げる。数瞬の間を置いてヘリが大爆発を巻き起こした。
ゴッドイーターといえど重力には逆らえず、急速に二人は落下していく。
そんな中、少年が見たのは優雅に空を舞う漆黒のアラガミ“アイテール”だった。
825 :
さよなら:2011/03/17(木) 18:30:25.53 ID:JXlLu20u
「雨宮少尉!!!」
「どうした!」
連れ戻して自らの隊長をどういびるか思案しあっていたアリサとリンドウ。
操縦席に座る部下の鬼気迫る声に応えた。
「だ、第一部隊隊長を乗せたヘリのシグナルが・・・ロスト!!! 連絡が・・・つきません!!!」
「なにっ!? すぐアナグラへ通信を繋げ!! それと救援――! 救護班を要請しろ!!!」
「りょ、了解!!!」
命令を飛ばして振り返る。
「アリサ・・・」
「大丈夫です。リーダーは大丈夫。きっと大丈夫ですから・・・」
アリサにかける言葉をリンドウは持たなかった。
今、少女を安心させるのは慰めでも同情でもなく――唯一人。少女が信頼した者の生還に他ならない。
「生きる事から逃げるなよ、リーダー! お前が言ったんだからな! 最後まできっちり守れよ!」
操縦席に割り込む。上層部の連中の口論と姉(ツバキ)の怒声が聞こえてきた。
「あー・・・こちら雨宮リンドウ! 今から間抜けしでかして困ってる馬鹿な弟子を連れて戻る! 異論は認めねぇ、じゃあな!!!」
一方的な、しかしこちら一同の言いたい心中を形にして切った。
826 :
さよなら:2011/03/17(木) 18:32:27.70 ID:JXlLu20u
「――はっ・・・はっ・・・はっ・・・・・・お前・・・生きてる・・・・・・か?」
「は、はい」
「・・・・・・そうか」
二人が落ちたのはアラガミに襲われ、ゴーストタウンと化したかつての住宅街であろう場所だった。
家の屋根がクッションになったので少年には外傷は切り傷。それもゴッドイーターの治癒力なれば数分で直る程度だ。
「た、隊長!そ、それ!」
「ん――ああ」
左腕に穴が開き、血が止め処なく溢れていた。
少年は飛び降りた瞬間に思い当たる。
あの時、ヘリを破壊したアイテールの額に付いた目が妖しく光り、閃光が少年へ放たれたのだ。
間一髪のところで自分を投げ飛ばした隊長は防ぐ事も出来ず、左腕を閃光が抉った。
「これは俺のミスだ。お前の気に病むことじゃない。それに腕の一本は覚悟したが、未だ健在だ。十分、戦える」
瓦礫に倒れていた体を起こす。
体の下敷きになっていた神機にいくつもの赤い点が出来ていた。
「せ、せめて止血を!!!」
F制式上衣の左袖を千切って止血帯として縛った。
「応急処置です! それと回復錠も・・・」
「ああ、すまない」
渡された回復錠をすぐ飲み、剣形態へ変えた神機を担いだ。
「さて・・・行くぞ」
「隊長! 救援が来るのを待ちましょう! 動くと傷が・・・!」
それ以上喋る前に隊長が神機の切っ先を突きつけていた。
「ヘリで見たザイゴートの群れを忘れたか? あれだけの数だ。隠れても数分とは持たない。
それに――ザイゴートは一帯のアラガミを呼び寄せる習性も持っている。そんな事になると・・・想像もしたくないだろう?」
「はい・・・すみません勉強不足でした」
「ああ、気にするな“ミスター馬鹿”」
「た、隊長まで――!?」
最悪の状況。にも拘らず隊長は笑っている。
827 :
さよなら:
ああ――本当に、敵わない。
どんな状況にあっても隊長として、部下を安心させるよう、余裕を崩さないのだ。
今この瞬間も、きっと生きてこの街から脱出する事だけを考えている。
凄い――人だった。
「羨ましいです・・・」
「は・・・?」
「第一部隊・・・貴方の下で戦える人が・・・本当に羨ましいです」
「――――」
だってそうだ。
こんなに隊長に相応しい人は絶対中々居ない。第三部隊に不満があるわけではないけれど――出来るのなら――。
「決めました! 俺、生きて帰ったら絶対第一部隊に転属して貴方の元でバリバリ働きます!!」
「はあ――」
隊長は呆れた様なため息を吐いた。
「お前、俺が本部につくまでの護衛だと忘れてないか? それに俺は本部に転属だ」
「なあっ! ク、クソぉぉぉぉ!!! ま、待ってて下さい! 俺、絶対出世して本部に行ってみせます!!!」
「クッ。 暑苦しいのも大概にしろ馬鹿」
気配がする。無数のアラガミの気配。この家を囲うように陸と空、双方で。
小型のようだが――闘い続ければ、まず間違いなく近くの大型アラガミにも感づかれるだろう。
「――・・・・・・一応。言っといてやる。俺の部下には一つの絶対原則があってな・・・どうしてもというなら守れ。―――“絶対”死ぬなよ?」
「はいっ!」
元気の良い返事と共に、壁を破壊してオウガテイルが侵入してくる。
隊長は素早く動き、間合いを詰めると蒼い刃で鬼のような顔を叩き斬った。
「退路を開く! 背中は預けるぞ!」
二人は、クソッタレな生物(アラガミ)がうじゃうじゃと居る曇天の空へ飛び出した。