【俺の妹】伏見つかさエロパロ11【十三番目のねこシス】
今日の創作活動を終え、私はパソコンの電源を落とす。
世間一般では今日は聖夜と呼ばれていた。
……何が聖夜だ、汚らわしい。豚共がやることといえば、せいぜい生殖活動に励むことぐらいだろう。
…………。
「…………嫌な女ね……」
私はいつもの自己嫌悪に陥る。
いつからだろう、クリスマスの日がこんなにも欝な自分を連れてくるようになったのは。
ただ、妹達は今日の日を楽しみにしていたようだ。
ささやかな特別な料理、手作りの飾り付けでもあんなに喜ぶなんて、全く子供というのは単純だ。
もちろん、ヒゲもじゃの不法侵入者の事も信じている。
私は最初からそのようなモノ、信じてなどいなかった。
大人びていたわけでも正体を見てしまったからでもない。
中学の二年生になる今まで、枕元に置かれるプレゼントなど貰ったことが無かったからだ。
けれど……私はあのヒゲもじゃは存在するのかもしれない、と今になって思う。
多くの人が存在するように振舞えば、実在しなくてもそこに“在る”のだ。
そして“それ”は人々をあのヒゲもじゃに変化させる。
私は昨日縫いあがったぬいぐるみを抱え、妹たちの眠る部屋へと足を向ける。
こんな呪われた私にも、変化をもたらしてくれるのだろうか?
いや、きっと妹達の寝顔を見れば、私にもなれる筈だ。
そして囁こう、Merry Christmas、と。