【俺の妹】伏見つかさエロパロ10【十三番目のねこシス】

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1名無しさん@ピンキー
ここは伏見つかさ作品のエロパロスレです
次スレは>>980か480KBあたりで立ててください

◆まとめwiki
http://www15.atwiki.jp/fushimi_eroparo/

◆前スレ
【俺の妹が】伏見つかさエロパロ9【十三番目のねこシス】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1289713269/

◆書き手さんへ
 ○陵辱・NTR・百合・ホモ・オリキャラなどの特殊嗜好モノ、
   万人受けしないモノは投下前に注意書きをお願いします
 ○書きながら投下はお控えください

◆その他
 ○書き手さんが投下し易い雰囲気づくりを
  ・SS投下宣言、直後は雑談をしばらく自重
  ・自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること
 ○こういうSSが読んでみたい等のリクエストは節度を持って
 ○荒らし、煽りは勿論スルー
 ○sage進行です。メール欄に半角で sage と書いてください。ageた人を煽るのはやめましょう。
   大半のsageていないレスは荒らし目的の釣りか煽りです、慎重に見極めて反応しましょう。
2名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 09:31:46 ID:fqy6o/2M
2ゲット
3名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 10:20:10 ID:jM4LJ3KS
今までwikiで見てたけど、やっぱこっちで雑談といっしょにみたいよな
4名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 11:49:47 ID:cBEUs5mT
>>1
5名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 11:52:08 ID:ewb7Ecy2
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   .|:::::::::::|:::::::|:::メ::::::/      {::/ _,. '´  V::::::::::}  ぜっ・・絶対わざと>>1乙させたに決まってます!
    l:::::::::_!::::::l::ノ/,.ニ,,.ー .,_ノ/  jノ!,.'",.zュ.,、  }:::::::|,:}  いい加減にしないと通報しますよ!?
    .V:::/, l:::::|:i´/ ん:::ム    /  /lス:::ハ ヾ l:::::::::}:リ 
    l:::l !l::::::l {  {::::ワ::リ      弋::フリ } j:::::::/ノ
     l:l { l::::::l   ゞ- ´        ` "   .{:::::::ノ
     ヘゝ l::::::l ///////    ,   /////j::::ハ
      l::::::ヘ:::l υ                ノ:::{
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6名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 12:23:26 ID:Gy83KUFk
>>1
乙です。
7名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 12:33:18 ID:4PKh/EsF
乙です
8 ◆bhH/AtH.kc :2010/11/23(火) 14:09:20 ID:/BUC8Ee5
前スレがまだ残ってるけど
なんか変に長くなったのでこっちに投下します
さらっと終わるつもりがどうしてこうなった

「クンカの世界へようこそ(下の下)」それと後日談2本

※注意
・内容がないのに長い
・エロは次の機会に挑戦する
9名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:10:01 ID:/BUC8Ee5
「今日のところはあなたの言い分を聞いてあげてもいいわ。
最後のところだけは遠慮させてもらうけれど」
「どうだか。エロゲーだったらCG回収決まったようなもんよ」
そう言って彼女はノブを回す。今日はあなたの勝ち逃げね。
ドアを開け颯爽と去る彼女。
「うわらばっ!!」
訂正。彼女がドアを開けると外にいた何かにドアがぶつかった。
「ってー…
お前は俺にドアぶつけないといけない病気でもあんのかよ…」
鼻を押さえながら現れた人物は渦中の人、高坂京介だった。

「黒猫悪い!待たせた!」
先輩は部屋の中にいる私に気付くと、手を合わせて謝るポーズを取る。
彼が持っていた袋がゆらゆらと揺れた。
「な、なんでこんなに早く帰ってきてんの!?」
彼の妹は狼狽し、怒鳴りつける。
「その、なんだ…やっぱ黒猫を待たせるのも悪いと思ってな。
近場のコンビニ行ってきた。だから…」
先輩は私の方をチラッと見て、彼の妹に耳打ちする。
私に聞かれるのは都合が悪いのかしら。
でも、少しは事情が分かった。
あの女が何かしらを吹き込み先輩は買い物に行ったわけね。
どうりで遅いはずだわ。
このタイミングで彼が帰ってきたのは、誰かにとっては予想外だったみたいだけど。
ふと思案に耽っているうちに、兄妹の秘密の会話は終わったらしい。
片方はばつが悪い顔、もう片方は不機嫌そうな顔をしていた。
「…ってかもうそんなのいいし。アタシ外行くから」
「あ、おい!」
先輩の脇を潜り抜けようとする高坂桐乃。
しかし、彼女は先輩に腕を掴まれ、再び私の視界からいなくなることに失敗した。
「ちょ、まだなんか用あんの!?さわんなシスコン!」
「いや、俺も離したい…っていうか見なかったことにしたかったんだが…」
「は?何言ってんの?」
意味不明と怒る彼女に、先輩は脂汗を流しながら掠れた声で言った。

「お、お前…なんで俺のパンツ持ってんの?」
10名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:10:56 ID:/BUC8Ee5
空気が凍る。
さ、最悪だわ…
このパンツはどこまでこの場を掻き回せば気が済むの…!
今度のゲームのラスボスを、穢れた布切れにしてしまいたくなるほどの邪悪だ。
「か、こ、っここ、これは」
パンツを片手に持つ女はがくがくと震えている。
彼女の頭の中は、パンツ補充をしていたあの時よりも混沌が広がっているに違いない。
「せ、先輩!それは…」
見かねて思わず声をかける。この事態を招いた責任の一端が私にもあるからだろうか。 
「そ、それは…?」
怯えた様子で先輩が話しかける。
ど、どうすればいいの…
大まかに言うならば…あなたのパンツで修羅場を繰り広げてました。
…酷すぎるわ。私なら卒倒する。
彼女を貶める言い訳も論外だ。借りを作っておいてそんな真似できない。
となると…道は一つしかないじゃない。
もともと私が背負うはずの業なんだもの。自分の不手際の始末は自分で…

「わ、私が」
「これはぁ!!!」
私の声を掻き消す大声が上がる。
驚き、声の方を見張るとそこにはギラついた眼。
『余計なことすんな!』
言葉を聞かずとも彼女の眼光はそう語っていた。
高坂桐乃は先輩の手を振りほどき、パンツを両手に持つ。
「アンタらがキモくてウザくてイラつくから…」
わなわなと震え、両手に力が込められる。
「おおお前、何をっ!?」
「や、やめなさい!」
それは、あなたの大事な…!

「ストレス解消にっっっ………使わせてもらうのよっ!!!」

咆哮と同時に真っ二つになるパンツ。
二人の女を振り回した欲望の布は、現所持者の手によって儚くも散った。
11名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:11:30 ID:/BUC8Ee5
「俺が何したっていうんだ…」
部屋にはorzとうなだれた先輩と、呆然と立ち尽くした私が取り残される。
先輩を嘆かせている女は、パンツを破った後さっさとこの家を出ていってしまった。
「また喧嘩でもしたのか?」
「…そんなところよ」
そういう話ということになったものね。
「いくらイライラしてたからってよ…流石にいじけるぞ…
 ノーパン貴族になっちまうぞ…」
「先輩、落ち込みすぎて意味不明なこと口走っているわ」

うな垂れる先輩を見ながら、私はいけ好かない茶髪女のことを想った。
あれが、先輩から拝借したパンツならば。
自分のコレクションを自らの手で葬り、
大好きな兄を他の女と二人きりにさせたことになる。
…まさに踏んだり蹴ったり。間違いなく厄日だわ。
あの女が辛酸を嘗めるというのは、いつもなら胸がすくようなものだけど…
生憎、そういう気分じゃない。
今日は先輩と貴重な時間を過ごす予定だったけど、
このままでは素直にこの時間に浸れない。

「…今日のところは踏むだけにしてあげるかしら」
「踏むの!?」
四つんばいのまま顔を上げる先輩。
「独り言よ。あなたの趣味ならば、そうすることもやぶさかではないけれど」
「ねぇよそんな趣味!紛らわしいわ!てかそんな独り言初めて聞いたぞ!」
「いちいち煩い雄ね…」
どこまでも喧しい兄妹だわ。思わずため息が出る。
さて、さっさと借りを返しに行くかしら。
あの女と私の間にそういうものは必要ないもの。
「先輩、ゲーム制作はまた後日でもいいかしら」
「ん?ああ。別にいいが…じゃあ何するんだ?」
「そうね。せっかく犬みたいな格好をしているのだし、
今日は散歩でもしましょうか」
12名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:12:43 ID:/BUC8Ee5
「しかしアイツがイラついてる時に行く場所っていってもなぁ。
 前はゲーセンにいたけど、今日もいるかは分からないぞ」
「心当たりがあるだけ十分よ」
並んで歩く先輩が難しい顔をしている。
私達が今いる場所は駅前の商店街。
学校から帰る途中で寄り道をしている学生や
夕食の買い物をしに来た主婦でにわかに賑わっている中を、
真っ直ぐ目的の場所に向かって進む。
「よしんばいたとしても…その…」
「気まずい?」
「まぁな。というか、どういう顔して会えばいいか分からん」
それはそうね。
パンツ引き裂き女と遭遇した時の対処法なんてどんな文献にも書いていないでしょうし。
「いずれにしろ家で会うのよ?一人より二人で会う方がまだマシだと思うけど」
「まぁそれはそうなんだが…」
未だにうーんと呻る先輩。
「…大丈夫よ。あなたはあの女の優しい兄さんだし、
気に食わないけど私は友人だもの。なるようになるわ」
「黒猫…」
きっとなるようになる。
今日あんな事が繰り広げられても、私達の仲は狂わなかったのだから。
そんなことを考えているうちに、私の視界に目的地のゲーセンが見える。
「…アレ、そうだよな?」
「ええ、見てすぐに分かる醜悪さだわ」
遠目からでも分かる。間違いない。
ゲーセンの目の前まで行くと、
私達の視線のすぐ先には一心不乱にバチを振り回し、太鼓○達人をプレイしている茶髪女。
「なんかデジャヴが…あ、おい」
立ち止まった先輩を尻目に、私は歩を進める。
ぶち切れ女子学生を見物していた人間の横を通り抜け、彼女の後ろに立った。
…私達がこんなところにいるって分かったらどういう顔をするかしら。
その顔を想像したら思わず笑みが浮かぶ。
彼女がプレイ中の曲が終わると同時に、
私は肩を揺らす無様な後姿に、心を揺さぶるであろう呪詛を投げかけた。

「お粗末なバチ捌きね。魅せプレイというのを教えてあげるわ」
13名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:17:00 ID:/BUC8Ee5
(おまけ1「高坂京介の憂鬱」)

部屋には俺と黒猫が二人きり。
いつものようにベッドに並んで転がる。でも感じていることはいつもと違う。
ふと黒猫と目が合った。目が話せない。
そしてお互いの瞳に吸い寄せられるように唇が近づき、そして…

「今日はそういう日じゃねーの?」
「何か言ったかしら?」
「…何も」
俺と黒猫は家の前に立っていた。
俺、今日こんな場面をすでに一回体験したよな…
まぁその時は日がまだ高かったんだが。
今は夕焼けが眩しいし、俺の緊張も消えうせてしまっている。
「今日は楽しめたかしら」
「どうだかな」

散歩という名目で連れ出され、外でデートかと思ったら妹と合流。
そこからは三人でゲーム三昧だ。
最初、桐乃はあんなことがあった手前、異様にぎこちなくしてたが、
黒猫に対戦ゲームでボロクソにされてるうちにいつものくそ喧しい妹に戻った。
喧嘩、仲裁、時折俺に飛び火。
しばらく遊んだ後ゲーセンから出てきて、ついさっき俺の家に到着した。
桐乃は家に着くなり、『じゃ』とだけ言ってさっさと中に入ってしまいやがった。
友達との別れの挨拶なのに態度わりーなおい。
とにかく。いろいろあったが一言言いたい。
当初の甘酸っぱい予定がどうしてこうなった。

「…まぁ」
それとこれとは話は別で、
「…楽しかった」
そう思っちまったけどさ。
こいつらがギャーギャー言ってるのを見るのは嫌いじゃない。
本当にいい友達だと思うぜ。
ぶっきらぼうに答える俺に、
「そう。それならば良かったわ」
黒猫は優しい微笑みを向けてくれた。

…なんなのこの可愛さは(どん引き)
こういう笑顔を向けてくれる娘が俺の恋人とか夢でも見てるんじゃないかと思う。
…夢じゃねーよな?あやせ!俺を殴ってくれ!
14名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:18:11 ID:/BUC8Ee5
「…今、他の女のこと考えてないかしら」
「滅相もございません」
本当にこいつ俺の心読めるんじゃないよな?
ジト目を送る黒猫は、まぁいいわ、と呟き軽く息をついた。
「それじゃあ今日はこの辺りでおいとまさせてもらうわ」
「そうか、んじゃ送ってくよ」
「遠慮させてもらうわ。私は夜の闇に還るの。
人間がついていこうなんて自殺行為よ」
夜の闇にはネット環境が整ってんのかー。すげーな闇。
「…そのうち私の仮初めの寝床くらいになら招待してあげるわ。
 人間が入れる呪法を施すのに、少し、時間がかかるけれども…」
「…そっか。分かった」
つまりは心の準備が必要、ってことだ。
確かにまだ一回も言ったときないもんな、こいつの家。
回りくどい言い方も、恥ずかしがり屋の性格がそうさせるんだろう。
ともかく、彼女様がそう言うんなら仕方ねーな。
「気をつけて帰れよ」
「ええ。でもその前に。先輩、少し屈んでくれる?」
「ん?こうか?」
言われるがままに膝を曲げると、小走りで黒猫が駆け寄ってくる。
俺の前で立ち止まり、そして、
「んっ…」
「!!」
黒猫が背伸びをしたと頭が認識したと同時に、唇には柔らかな感触。
「…今日の呪いよ」
すぐに離れていく恋人の顔。やたら赤いのは夕日だけのせいじゃないんだろう。
「今日はどういうのなんだよ…」
すでに唇がやたらと熱い、動悸がする、喉が渇くという症状がすでに出ているが。
潤んだ瞳で俺を見つめる黒猫は…意地の悪い笑顔を浮かべた。
「すぐに私に会いたくなる呪い」
「お前本当にドSだな!?」
別れ際になんてこと言うんだよ!黒猫さんマジ鬼畜!
意地でもかかってやんねー。あんま先輩の舐めんなよ!
「フフフ、じゃあね」
今度こそ俺の前から立ち去る黒猫。
ずっと見ていたくなるような微笑と共に、そそくさと夕暮れ時の住宅街に消えていった。
一人きりで夕闇に取り残される俺。
唇にはまだ呪いの余韻がしっかりと残っていた。


結局呪いは効いたかだって?
そんなもん効くわけないだろ、ファンタジーやメルヘンじゃあないんだから。
ただ、あの後ずっとそわそわしたり、
次の日家を早く出て、校門で後輩を待ち構えたりしてたけど…
決して呪いのせいではないことをもう一回言っておく。
15名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:19:49 ID:/BUC8Ee5
(おまけ2「素晴らしいスンスンの日々」)

「先輩、部室に行きましょう」
「おう、わざわざ教室まで悪いな」
スタスタスタ
スンスン
「ちょ!?おま!教室で何してんだ!」
「他の雌と戯れてないかのチェックよ」
「してねーよ!…早く出るぞ。教室の視線が痛い…」 

「先輩ちょっとこのシーン見て」
「ん」
カチカチカチ
スンスン
「ど、どうした?」
「ベッドに恋人と寝転がるというシチュエーションで、
興奮した雄の匂いを出しているかしらと思って」
「嫌だよそんな身体!」

「はぁ……はぁ…相変わらず獣みたいに求めるのね」
「すまん…その…まだ痛かったりするか」
「それほどでもないわ。それに、今日はその…良かったわ」
ギュッ
…スンスン
「く、黒猫さん?めちゃくちゃ嬉しくはあるんだが…」
「どうしたの、兄さん?」
「こういう時にそう呼ぶか!?いいよもう!」


「うちのバカが『俺の体臭大丈夫か?一番いい香水を頼む』とか
言ってきたけどアンタのせいでしょ!!キモ過ぎてサブイボ立ったっつーの!!」
「あら、そんなこと言っていたの。余計なことはしないで頂戴」
「しないで頂戴…じゃない!何してくれてるわけ!?」
「何って…先輩の匂いを嗅いでいるだけよ」
「さも普通なことみたいに言うな!
あーもうバラす!前アンタがしてたこと、ぜっっったいバラす!!」
「何怒っているか分からないけど…まぁ仕方ないわね。
『自分で言ったことを反古にするような女』とは思わなかったけど
身から出た錆ですものね…」
「〜〜〜っ!アンタほんっとに趣味悪い!!」
「フフ、私はあなたのそういうところ、嫌いじゃないわよ。
先輩の匂いの次くらいには」
「!?!!? こっ、こここっ、殺す…やっぱコイツ殺すううう!!!」
16 ◆bhH/AtH.kc :2010/11/23(火) 14:24:28 ID:/BUC8Ee5
風呂敷たためないどころの話じゃねぇ!

本当は全編コミカル&おまけが主に書きたかっただけなのに…
くんかたんマジ危険。俺みたいな素人じゃ手が出せない

こんな長い話読んでくれてる人いたらマジ感謝です
17名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 14:27:26 ID:yTuJcVfp
◆bhH/AtH.kc に要望。
投下作品にも「◆bhH/AtH.kc 」のコテ付けてくれ。
理由は、敢えて言わなくても分かるよな?
18 ◆bhH/AtH.kc :2010/11/23(火) 14:37:14 ID:/BUC8Ee5
>>17
Yes Sir!!
公開オナニーしてしまった。すまぬ
以後気をつけます
19名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 15:13:45 ID:xsfBW8zw
>16
GJ!
黒猫たんたじ可愛い(´∀`)
オナニー万歳だぜ
次回作楽しみに待ってる
20名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 16:01:27 ID:a3LP87J1
>>16
テンポ良くて読んでて飽きないぜ。
続き楽しみにしてるぜ。
やっぱ黒猫可愛過ぎ!!
21名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 16:11:45 ID:1fxS+IFk
>>16
こういうの大好き!ありがとう
22名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 16:15:22 ID:y0dhmY1e
>>16
素晴らしかった。もっと読みたいです!
23名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 16:26:30 ID:3Ty4ybt5
でへ。
24名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 17:50:51 ID:FlCX+MKB
一発目からいいもの読ませていただきました
25名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 20:15:36 ID:YhV/JD/G
太鼓の達人やる黒猫好き↓
ttp://orehoka.up.seesaa.net/image/1246079137_1.jpg
26名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 20:53:41 ID:3Ty4ybt5
はじめてssを書きます。評判よければ、続きを考えたいと思います。

<俺の妹の最終決戦>

「私と付き合ってください」

黒猫から告白を受けた後、その場での返事をしなかった俺は、家に帰り一人部屋の中で考えていた。
「まさか、あいつが本当に俺のことを好きだったなんて」
黒猫とは1年くらいの付き合いになる。あいつも初めて会った時とは大分印象が変わり、今までのいろんなやりとりから、
親密になっていきもしかしたらという想いはあったんだが、いざ本当に告白されてみると嬉しい気持ちで舞い上がる半面、
さてどうしたもんかと考えざるを得なかった。
そんな夜だった。桐乃に呼び出されたのは。

ドアがガチャンと開く音と同時に、桐乃が顔をのぞかせてきた。クイックイッっと、妹に指で呼びつけられる。
「ノックもしないで、なんだよお前は」
「・・・・・・・・・・・・・・」
あれ?なんか怒っていらっしゃる? 何もしゃべらない妹に対して、さからってはいけないと身の危険を感じた俺は、
妹のなすがままに妹の部屋へ誘導され、妹のベットの前の床に正座させられた。
そこで、ようやく妹がその重い口を開いたのであった。

「あんた、あの黒いのことをどう思っているの。今日、あいつから告白されたんでしょ」
あれ? 何で知っているんですか桐乃さん? 黒猫? もしかしてあいつが言ったのかな。
「いや、どうって言われても。」
それを今考えているところなんだよ。
俺は妹からの突然の問いかけに対して、動揺を隠すことができなかった。
「はあーーーー。あんたがそんなこと言ってどうすんの。あいつは本気だよ。本当に本当に、あんたのことが好きなのよ。
こんなに真剣になっているあいつを今までに見たことがないくらいに」
そう言って、桐乃は俺の襟首をつかみ、顔を近づけてきた。

「あんなやつのことなんて、どうだっていい。いや、どっちかってゆうと、むしろ失恋でもしてくれたら大笑いして
やるんだけどね。だけど・・・・・・・・。だけどね。 ・・・・・・あんたは、あんたはね。あいつに対してしっかりと
考えて答えをださなきゃいけないの。
それが・・・・・・それが・・・・・・。たとえ、どんな答えだったとしても・・・・・・」
何も答えることができなかった。こいつ、本当に黒猫のことを心配しているんだな。昨日のこともあるんだから、
ほんとだったら俺なんかとは口も聞きたくないはずなのに。

だけど。そうだな。そろそろ決着をつけなきゃならないな。そういって俺は立ち上がり、妹の頭にそっと手を差し伸べた。
安心しろ、桐乃。俺は重度のシスコンなんだ。俺はお前のそんな顔なんか見たくない。はん、笑いたければ笑うがいいさ。
俺は妹の笑顔を見るためだったら、何だってやってやるさ。

「黒猫と付き合う。それがお前の望みなんだろ」
「えっ・・・」
その瞬間、桐乃は目を見開いて、とても悲しくて寂しそうな表情になった。
そして・・・・

バンツ!
と、顔面をぶっとばされた。桐乃がクッションを拾い上げて、両手で俺の顔面に叩き付けてきたのだった。
「ゲボツ・・・・・」さほど痛くないが、一瞬息ができなくなる。立ち直る暇さえなく、今度は下腹部に衝撃が走った。
ずどんという音がするほど、強烈な前蹴りだ。
「ちょ・・・・・・待・・・・・・痛・・・・・」
「うるさいっ!」
バンツ!!「あたしが・・・・・・・・っ! あたしがどんな気持ちでこんな話をしていると思っているの!」
バンツ!!「あたしが・・・・・・・・っ! あたしがあの時のあんたの言葉でどんだけ傷ついたと思っているの!」
バンツ!!「あたしが・・・・・・・・っ! あたしが、いったいどれだけあんたのことを考えていると思っているの!」
バンツ! バンツ! バンツ! バンツ!
何度も、何度も、あふれる感情のごと、叩き付けてくる。泣きじゃくりながら俺をブッ叩き続けている。
27名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 20:55:08 ID:3Ty4ybt5
「何怒ってんだ?お前、俺を黒猫と付き合ってほしいんじゃなかったのかよ!」
「な! 違う。 ・・・あたしは・・・・あたしは・・・・・」
「あたしは。あたしはそんなことを望んでいない。本当は・・・・・本当は・・・・・・」
ようやく攻撃を止めた後、桐乃はそう言って顔をゆがめて、とても苦しそうな表情で俺を見つめてきた。
数分後
「嫌だ・・・・・・・・・・・・・・・」
「嫌だ。嫌だ。嫌だ。兄貴が誰かと付き合うなんて絶対に嫌だ。あんたは、あんたは、あたしだけ見ていてよ!」
そう言って、桐乃は俺に抱きついてきた。
それは、信じがたい光景であった。桐乃が・・・あの桐乃がだぜ。最近でこそ、そこそこ仲よくなっていて、偽装デート
とかもしていたのだが。まさか、本当にまさかなんだが、俺は今まで大きな誤解をしていたんじゃないだろうか。
「おま・・・! いったい何言ってるんだ!」
「本当は、本当は、あんたのことがずっと前から気になっていたのよ!」
「あんたがあたしにいままで色々してくれたこと、すっごい感謝しているから。嬉しかったから。あんたがいなかったら、
あたしはとっくにあの趣味をやめさせられていたし、あやせとだって絶好していたかもしれない。アメリカに行って苦しん
でいた時も、あんたが助けにきてくれてほんとに嬉しかった。いつだって あんたは、あたしが本当に苦しんでいる時に
助けてくれた」
「あたり前だろ。俺はお前の兄貴なんだから」
「だけど・・・だけど・・いつの間にかあたしは、あんたがいないと何もできなくなってきたの。あんたが心のささえに
なっていたの。・・・・・・・。表面上は、なんでも完璧にこなしてきたつもりだった。
だけど、だけど、あんたがいないと・・・・・。あんたが見てくれていないとあたしは・・・・・あたしは・・・・・」
「好き・・・・・お兄ちゃん・・・・・・」

「・・・・・バカ野郎」
よくわかった。ようするにこいつは、俺が思い描いていた姿とはまったく正反対であり、とても弱い人間だったのだ。
すべてを完璧にこなしているかのように見える桐乃は、精神的に、決して強いやつじゃない。むしろ、本質は、未熟で脆い。
辛いことがあれば、普通に凹む。だけど、それをなんとかこなしてきたのは、責任感と決意でありなにがなんでもやってやる
という気迫だと思っていたのだが、それは俺の大きな勘違いであった。
俺が、こんな何も取り柄もないような俺が、桐乃にとってのパワーの源であり、心の支えになっていたのだ。
俺は、いつかリアに言われた言葉を思い出していた。
「だって、キリノがボロボロになっていたのは、超好きなおにいさんに会えなかったからで、キリノがいきなり早くなったのは、
おにいさんがロスに来たからじゃん」
人一倍、鈍いといわれる俺であったが、さすがにここに至っては、すべてが間違いであったことにようやく気がついたのであった。
たった二人きりの兄弟だっていうのに、どうしてこんなに気持ちがすれ違うんだろうな。

すべてを言い切ったのか、桐乃は、はあはあと息を荒げて、俺の顔を至近距離で睨みつけてきた。力をすべて使い果たしたのか、
今にも気を失ってしまいそうな顔をしている。
「・・・・・桐乃。・・・・・済まなかった。」

こうして、俺と妹の人生最後?の大喧嘩いやカミングアウトは終わった。
決めなければいけない。今度こそ本当に。
その時、頭の中に出てきたのは、もちろん黒猫。
だけではなかった。
我が人生に見てきた人の中で最もかわいいと思っている愛しのラブリーマイエンジェルあやせちゃん。そして、俺の幼馴染であり
俺に最も安らぎを与えてくれる麻奈美。
黒猫だけでなくこの2人との関係もはっきりさせなければならないな。
その時の俺は、本当に真剣だった。

まずは、あやせからだな。
そして、俺は、携帯を手に持ち、ラブリーマイエンジェルあやせちゃんへ、俺の最後のメールを出した。
28名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:01:41 ID:ZziEYWZQ
青少年健全育成条例の全文が明らかに 刑法に触れる性行為や近親相姦を「不当に賛美しまたは誇張」した表現
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1290422493/

エロゲ表現規制 政治系対策本部22
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1288967073/

エロゲ表現規制対策本部537
http://qiufen.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1290504649/

非実在青少年問題まとめサイト
http://mitb.bufsiz.jp/

エロゲ販売規制問題まとめwiki
http://www28.atwiki.jp/erogekisei/
29名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:05:00 ID:3Ty4ybt5
とりあえず、終わり。
某高坂桐乃ファンサイトのssに感動して、投稿しました。
エロは、、書けなかった。
30名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:08:48 ID:q1BhEqPt

とても続きが気になるぞ
内容とは関係ないんだが
>>26で桐乃が京介をぶっ叩く擬音がパンツに見えて途中から集中できなくなったw

>>29
それどこ?
31名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:09:26 ID:vEEgsUn+
>>29
一瞬バンツ!って叩く音ががパンツ!って言う魂のシャウトに見えてしまった
32名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:14:04 ID:/3GvUb2S

パンツ!パンツ!

面白かった。続きも気になるな
33名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:21:13 ID:XqJhyawN
パンツを極めし者はビンタの音ですらパンツと鳴らす術を持っているということか…さすがやで

>>29乙、続き期待してますよ
34名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:21:17 ID:C3kwSWLM

続き気になるぞ
ぜひ書いてくれ
35名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:24:23 ID:+JAvz/gP
バンツ!
36名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:25:51 ID:xWHX9Os8
前スレのSL66さんいいとこで終わらせないでくれー
37SL66 ◆5CEH.ajqr6 :2010/11/23(火) 21:38:31 ID:yTuJcVfp
完成品は、「起の巻」「承の巻」「転の巻」「結の巻」の全4部で、完結です。
「転の巻」以降は、京介とあやせの、2ch空前のエロがあるかもしれません(ぼそ……)
38名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:56:00 ID:xWHX9Os8
>>37
期待して待ってますw
39名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 21:58:22 ID:25hwbagF
どうでもいいけど予告でも何でも同じ内容とかを投下するようなことはやめてくれな
40名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:06:36 ID:QaXE7Ifc
SL66氏はすらっとしたデルモ系がお好き
41名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:12:54 ID:y0dhmY1e
スンスン最高だな

これからはスンスンが来る
42名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:28:41 ID:3Ty4ybt5
>>30
結構有名なサイトだと思ってたけど。。
酸っぱい葡萄 で検索すればすぐでてきます。

>>30〜35
確かにパンツですね。完全に誤字です。

43名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:28:57 ID:r6cEf8Gx
>>29
今は黒猫が恋人だったり告白してきたり設定が多いけど、
8巻9巻の展開次第ではもしかして、黒猫が振られる話が増えるんだろうか…
その場で振られるならまだしも4、しばらく付き合って破局とかだったらもう!
やばいそんなかわいそうな黒猫の涙も見てみたい。
44名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:50:13 ID:1hd4IiPy
そういやNTRとか知らん男にやられちゃう話とかほとんど無いな
やはりキャラに対する愛があるから書けないんだろうか
45名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:54:13 ID:k1Mmy02U
>>44
正直、NTRとかは、まじきつい
恭介以外の男と付き合うとか、演技でもきつい
46名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 22:55:25 ID:5qZWSCiV
NTR書きたい人は書けばいいと思うが、
俺は絶対無理。
47名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:08:38 ID:3Ty4ybt5
>>43
私も黒猫の涙は少し見てみたいですが、作者のインタビューなんか聞いていると
皆の納得のいく話にしていくみたいなんで、黒猫がふられるにしてもそんなに
悲しい展開にしないんじゃないでしょうか。
誰かが書いていたかもしれませんが、黒猫も桐乃も選ばないようにして話を
進めていきそうな気がします。
48名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:17:07 ID:Xa5GVXbp
いや、剣道と柔道に長け、優しく、ときに厳しく、そして正義のためなら凶悪犯に立ち向かうこともためらわない和服の似合う屈強な男ならあるいは……。

いや、だめだな。NTRは精神的ダメージがきつすぎるわ。
49名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:20:01 ID:vrlNqcKm
NTRとレイプは勘弁
50名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:21:17 ID:1hd4IiPy
みんな桐乃を想像してるが俺は別に桐乃限定で言った訳じゃないぜw
51名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:22:33 ID:SczcOaTg
>>45
恭介おにいちゃんはレゥのだから、ダメ

ただの誤変換に絡むのも何だが
あれはあれでこの道に1つの答えを刻んでたな、と思い出した

イタチなのは承知なんでこの辺で…
52名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:22:51 ID:vEEgsUn+
テンプレにあるように前置きさえすれば全然書いても問題はないけど
俺はNGさせてもらいます
53名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:23:15 ID:23Tu9oeZ
まぁ書くのは自由だしそういう需要もあるかもしれんから
投下前にNTR注意って書いてくれればいいんじゃね
見たくない人はNGすりゃいいんだし
54名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:24:07 ID:thkVdSa8
自分は演技ならありだがな
話が面白くなる且つキャラへの愛を感じられる仕様なら文句なしです
55名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:26:45 ID:Aa8kid5Q
なんせ7巻でも精神的ダメージを負う人がいるくらいだから
かくいう俺もそうだがww
でもここはエロパロスレだし、注意書きさえあればいいと思うよ
56名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:28:37 ID:C3kwSWLM
NTRやレイプさsれる桐乃もみてみたいぜ
57名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:31:22 ID:lmVSFvWk
(そのヒロインの)夢オチ、京介分身イチャラブ分身三穴乱交を…
58名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:34:10 ID:PQHuzNrK
やっぱ見てて一番萌えと興奮が得られるのはマンツーマンエッチ
59名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:34:16 ID:1hd4IiPy
>>55
まあ言いだしっぺの俺も書く気ないんだけどね。嫌だし
NTRや陵辱と見せて実は・・・ならいいけど
60名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:43:59 ID:dyncno7p
紆余曲折を経て黒猫と付き合う事になった京介
しかし、そんな京介を黒猫から寝取ろうと虎視眈々と狙う乙女達が居た
果たして黒猫は京介の貞操を守りきれるのか!

という話を考えただけで終わった
61名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:45:53 ID:5qZWSCiV
NTRはNTRでも、
黒猫視点で京介をあやせに奪われるとか、
桐乃視点で京介とあやせのちゅっちゅあんあんを見せつけられるとかは萌えるが……。
62名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:50:56 ID:r6cEf8Gx
>>42
今見てる、<酸っぱい葡萄>。いいな、これ。
一つはまとめスレで見た奴だったけど、続きは始めて見た。
書きなれてる気がする。
63名無しさん@ピンキー:2010/11/23(火) 23:51:56 ID:5kLH1WY8
>>61
あやせたんマジ愛人ポジだな…
まぁ京介自身、黒猫や桐乃と絡んでる時よりあやせたんにセクハラしてる時の方が生き生きしてるからしょうがない
64名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:01:04 ID:Aa8kid5Q
>>62
最初読んだ時、俺妹が完結したのかよ!って思うくらいすげぇ出来だった。
最初のやつだけまとめスレにあったような気が。
65名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:06:36 ID:9zlPQbaW
>>64
荒らしじゃないと思うから注意するが、sageような
66名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:06:39 ID:ZIhMZwR9
>>59
そういや保管庫の中に、そんな内容のがあったな。
しっかりNTR注意ってあるから読んでない人多いだろうけど。
まあかくいう俺も、たとえ演技でもNTRはキツい人なんだけどw

原作はきっと、黒猫が(何らかの事情があって涙を飲んで)京介を振る形になると予想。
67名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:07:10 ID:ZIhMZwR9
sage忘れスマン
68名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:07:26 ID:vwpSY+IU
SSよりも俺には>>23の意味が判らない
あとsageをちゃんと覚えろよ、匿名掲示板への書き込みに慣れてないのか?
69名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:15:50 ID:uJl+97J7
流れを読まずにちょいと質問
桐乃って食べ物の好き嫌いって設定されてたっけか?
続き書いてたらちょっとそこで引っ掛かったもんでさ
70名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:16:38 ID:6udKtDBs
桐乃の好き嫌い……京介のパンツ以外にあったっけ?
71名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:17:46 ID:aOK5zlRL
NTRはきつい
そう思ってた時期が俺にもありました
ハマったら抜け出せない魅力があるw
72名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:18:32 ID:S7sPYqnW
>>47
みんなが幸せな結末ってハーレムエンドだったらどうしよう。
……いやそれもアリっちゃアリか…エロゲとかならベタだけど、
ラノベでやったらそれはそれで意外かも。
73名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:19:17 ID:S7sPYqnW
>>70
兄のパンツは食べ物w
74名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:21:39 ID:AQHFeeMF
アニパンは嗅ぐ・履く・食べる…と様々な使い道がある素敵アイテムだからな

>>69
モデル体型維持するためにカロリー制限してるんじゃなかったっけか
まぁ麻奈実への当てつけもあったんだろうけど
75名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:28:10 ID:uJl+97J7
>>70
素材の持ち味を活かしたパンツの姿煮
煮込んだだし汁と小麦粉ブイヨンを混ぜたホワイトソースを掛けて召し上がれ
…ってアホか俺は!

>>74
って事は単純な好き嫌いは特にないと解釈しても問題ないわけだな
よし続きが書ける
76名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:28:23 ID:S7sPYqnW
>>74
昔のラノベとかギャルゲとかだと、ダイエットなんてしたこと無いのに
すごいスタイルいいヒロインが普通だったけど、最近って結構
食事制限とかして頑張ってるヒロインが多いよね。それがお兄ちゃんのためとか
だと萌えるし。
77名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:29:37 ID:4fARlzLt
そういや今日のツイッターで桐乃が料理得意だということを初めて知った
これでなんかSS書けないだろうか
78名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:30:30 ID:eDs6jHNJ
>>77
下手だけど味見してないから本人は完璧だと思ってるとかのオチじゃ?
バレンタインのチョコが炭になったらしいから
79名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:32:23 ID:CWhTU1DL
ドラマCDであやせが死にかけてたようなw
80名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:39:24 ID:4fARlzLt
>>78>>79
あれ、そうなの? ドラマCDは買ってないんだよな…
今月末から再販あるらしいからそこで買うか
81名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:46:37 ID:6udKtDBs
1レス投下していい?
82美嗅しんぼ:2010/11/24(水) 00:48:52 ID:6udKtDBs
よし、投下する。くんかの人とは違うけどくんかネタ注意。



桐乃「はあ……はあ……アニキのパンツ……
    くんかくんか……ちゅぱ……ちゅっ」
黒猫「あ、あなた……なにやってるの!?」
桐乃「アニキのパンツ味わってるに決まってんじゃん……」
黒猫「せ、先輩の……。あの…先輩の…」
桐乃「あんたもどう? 5分前に取ったばかりの究極のパンツよ?」
黒猫「(ゴクリ…)」
あやせ「やれやれ、こんなパンツを人に食べさせようとしてるようじゃ、
   ほんとにお兄さんが好きかどうか怪しいものですね」
桐乃「な、なによあやせ! あたしがせっかく…」
あやせ「明日、もう一度桐乃の部屋に来てください。
   こんながパンツよりずっとおいしいパンツをご覧に入れますよ」

(次の日、昼)
あやせ「どうぞ……お兄さんが今朝はいているのをもらったパンツです」
黒猫「今は昼…………脱ぎたてと言えるのかしら」
桐乃「たしかに朝脱いだばかりのパンツは鮮度が高い……。
    でも、昨日のパンツは、兄貴が5分前にお風呂に入ったときに手に入れたモノ……
    はっ、あやせ、笑わせるわね! 鮮度が違うわ!」
あやせ「嗅いでみてください。文句はそのあとで伺うわ」
黒猫「…………」
桐乃「いいでしょう……くんかくんか…………!?」
あやせ「ふふふ……」
桐乃「そんな馬鹿な!? このコクのある味わい……しかも昨日のパンツにはない鮮烈さと生臭さがある……!
     それに、この豊かな香り……!」
あやせ「おわかりいただけたでしょうか?」
桐乃「そんな……このパンツと比べると昨日気付かなかった粗が見えてくる……これに比べると
    甘さと香りがまるで違う……! …………っ! そ、そういうことね! あ、あやせアンタッ!」
あやせ「桐乃は気づいたようね」
黒猫「どういうこと……? さっぱりわからないわ……!」←嗅いでない
桐乃「あやせは……この女は、昨夜兄貴とセクロスしたのよ……! この鮮烈さは、オナニーでは決してでない!
    今まで味わったことのないのもあたりまえだわ! あんた、これまでなんども……!」
あやせ「そう、お兄さんに処女を捧げ童貞を貰って以来、情事のあとの下着はいつも交換してきた。
     わたしはその下着をいつもスーハーしてきたわ。
     そしてこの香りは、情事の香りを一晩寝かせ、さらに朝フェラで起こしてあげたときの精液も染み込んでいるわ!」
桐乃「そう、一発ではこれだけの濃厚さは出ない……間違いなく三発は……!」
黒猫「何を言っているの……」
あやせ「桐乃! 美嗅を芸術の域まで高める条件は、それは唯一人の心を感動させることよ。
     そして人の心を感動させることが出来るのは、愛のこもった情事のみなのよ! 鮮度や自慰だけでは駄目なのっ!
     それがわからない人間が究極のパンツなんて言って、
     あなたには匂いを語る資格はないわっ!」



失礼しました
83名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:52:39 ID:S7sPYqnW
>>82
おいしんぼw
「この兄パンツは出来損ないだ、クンかできないよ」とか言い出すのか。
面白かった。
84名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 00:55:14 ID:uJl+97J7
>>82
何と言うパンツソムリエ達w
やっぱこいつらってパンツの保管にジップロックとか使って匂いが薄まらないようにしてんのかな
85名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:01:28 ID:/YAXQo0q
京介と黒猫が付き合う事になったことを知った麻奈実が自棄になって援助交際に走って淫乱ビッチになるSSを書きたいのだが…

無理だな俺には文才が無い
86名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:01:42 ID:n4XRnEPK
陵辱と聞いて考えてみたんだが、こんなネタしか思い浮かばなかったw
87名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:02:06 ID:n4XRnEPK
「先輩、私考えたのだけど」
 とある午後のひととき、黒猫が唐突に言った。
「何を?」
「もう…冬コミの新刊のネタに決まっているじゃない」
 いや、急にそんなこと言われてもさっぱり判りません。
「やっぱり漆黒と夜魔の女王は敵同士なのだから、和姦は無いと思うのよね」
 さいでっか。つか俺マスケラろくに見てねーからあるとも無いともわかんねーよ。
 しかしこの手の話の腰を折ると怖いので、若干引きつつも先を促す。
「というかもう和姦はお腹いっぱいだと思わない?どの本見ても和姦とBLが
蔓延している現状は嘆かわしい限りだわ…っふ、そんな現状に鉄槌を下す意味でも
新刊は陵辱ものにしようと思うのよ」
 いや、お前いつぞやの同人誌じゃ桐乃似のキャラをレイプして殺してただろ。むしろ
そればっかやってるように俺には思えてしょうがないんだが?
「でね、私もどうせ書くならあの女を見習ってもう少しリアリティを追求しようと
思うのよ…」
 そう言ってニヤリと笑い、黒猫はベッドに手を突いた。
 その顔は若干赤く染まっていて、見慣れてる俺でもドキッとしたね。

「そういうわけだから、あなた私を陵辱しなさい」

「ぶっ!」
 何言い出すんだテメーは!
「あら、別に恥ずかしがらなくてもいいじゃない」
 散々ヤっておいて、と言いながら黒猫は毛布を引き寄せて裸身を隠した。
 あー、説明が遅くなって悪いが、今日は親も留守だし桐乃も部活のなにやらで
遅くなるらしく、好機とばかりに俺は黒猫を部屋に招きいれてさっきまでイチャイチャ
していたわけだ。
 …それにしても黒猫さん、3回はヤってると思うんですが、あんたタフっすね…
88名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:03:04 ID:n4XRnEPK
この後もギャグというかイチャつく展開しか思い浮かばないですw
89名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:43:47 ID:LZ1tWheL
どうみても和姦だ黒猫さんw
あとレイプされて死んだのはどう見ても黒猫モデルのキャラで、桐乃はチャームかけられて性奴隷だったはず
90名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:48:36 ID:Xm2L32KJ
先日は鬱話かいたらすげー疲れたので、今日はほのぼの系で。
2コマ行きます。
911/2:2010/11/24(水) 01:49:36 ID:Xm2L32KJ
「どーですか京介氏!この清々しい空気!ん〜たまりませんなぁ」
いつもにもまして沙織の声がでかい。ここは俺たちの街から電車で1時間ほどの
とある山中。俺、桐乃、黒猫、沙織の4人で、夏の最後の思い出にと泊りがけの
バーベキューに来ていると言う訳だ。
そして沙織にも増して上機嫌の桐乃。黒猫はというと、珍しく涼しげなゴスロリ衣装。
日焼けを気にしてるのか、薄っすらとしたケープを羽織ってる。
「今日は最高のバーベキュー日和だよね!ちょっと、あんたももう少し楽しそうにしたらぁ?」
ん、そーだな、俺の感想はというとだな…
「暑い!キツイ!重い!」
つーか、なんで荷物の殆どを俺が持ってんだよ!おまえらも少しは手伝えッつーの!
あ、沙織は少しは荷物持ってくれてるけどな。
「ダラダラな生活してるから、すぐにヘタばるのよ!少しは反省すればぁ?」
桐野が小馬鹿にした口調で俺を見やる。
うるせー!おまえが持ってるのは、さっき駅で買ったご当地キャラの彦ギャンの
キーホルダーだけだろ!
「まぁまぁ、京介氏。あと少しですから頑張るのですぞー!」
「兄貴、じゃあこれもってあげる。感謝しなさいよね!」
それ、おめーのカバンだろ!あ、でも少しは軽くなった。
…って、もう、着いたけどな。

俺は荷物を降ろすと、ぐるっと周りを見回す。
このキャンプ場は、駅から結構離れている上、バスも通っていない。
そのため、この季節でもあまり混むこともなく、ちょっとした穴場だ。
その分、かなり歩かされるがな…。
休む間もなく、沙織がガサガサと荷物を広げ、バーベキューの準備を始めた。
全くそのスタミナはどこから来るのやら。オタクの行動力ってすげーな。
「なんか手伝うか?」
「いや、京介氏は少し休んでいて下され。」
「そうか、わりーな。」
ふと黒猫を見ると、洗った野菜たちをなれた手つきで刻んでる。
そういや、こいつは自分の弁当を自分で作ってるって言っていたな。
普段はあんな毒舌女だが、こういう家庭的な姿が妙にさまになってるな。ゴスロリだけど。
「なに黒猫みてニヤニヤしてんだ、このド変態が!」
「痛て!ったく、なんだよ!俺は黒猫の慣れた手つきに感心してただけだよ!」
俺がそう言うと、黒猫は「こ、こんなの大したことはないわ」と照れ隠しにそっぽを向く。
いや、おまえ野菜切ってるのを忘れんなよ。指まで切るぞ。
「わたしだって、これぐらいできんだからね!」
そういって、桐乃は無謀にも玉ねぎに手をかける。黒猫の毒のきいた助言を聞きつつ、
涙目になりながら玉ねぎと格闘する妹をみて、俺はなんか微笑ましくなって笑った。
922/2:2010/11/24(水) 01:50:13 ID:Xm2L32KJ
「ふぅ、食ったな」
バーベキューもひと段落し、ちょっとしたまどろみタイム。
河のせせらぎと、わずかに感じるそよ風が心地よい。
「ちょっとあんた全然食ってないじゃん!」
桐乃が黒猫に声をかける。
「私はそんなに食べなくても生きていけるの。あなたたちの種族と一緒にしないで。」
「はぁ?そんなこと言ってるから、そんな貧相な体になんのよ!ほら、もっと食べなよ」
桐乃はそういって、黒猫の皿に肉とナスをじゃんじゃん盛る。
おい、おまえドサクサに紛れて嫌いなナスを片付けようとしてんな。
「いや、わたしは要らな――」

バタン

黒猫がその場に倒れる。
「お、おい!黒猫!」
驚いた3人が慌てて黒猫に駆け寄る。
「黒猫!黒猫!」
「…んっ。」
よし、意識はあるみたいだ。…だが、見るからに苦しそうな息をしている。
「京介氏!黒猫氏をバンガローまで運んでくだされ!」
「よし分かった!」
俺は黒猫を抱え込み、バンガローまで必死に走った。
…軽い。
こんな華奢な体で、あの真夏の太陽の下に何時間もいたら、そりゃ倒れるよな。。
バンガローに着くと、俺たちは黒猫を布団に寝かせ、顔をのぞき込んだ。
「服を脱がさないと…」
「この痴漢!」
「痛っ―!バカ!そういう意味じゃねえよ!」
OK。おまえの突っ込みはタイミング的にばっちりだ。だが、今はそんなこと言ってる場合じゃねぇ。
見かねた沙織が「まぁまぁ」と桐乃をなだめているあいだに、黒猫の上着を脱がしていく。
「水、飲めるか?」
俺がそう問うと、黒猫が弱々しくコクンと頷く。白い肩が露になったノースリーブ状態の黒猫を
抱き寄せ、水を飲ます。
「病院に連れて行った方がいいんじゃないか?」
「…そうでござるな。」
そう言って沙織が携帯を取り出すと、黒猫がパッと目を開け「待って!」叫んだ。
「少し休んでいれば大丈夫だから。…その、迷惑かけてごめんなさい。」
「しかし…」
そう言いかけた俺を、黒猫がじっと見つめる。――そうか、黒猫はこういうキャンプみたいなものが
初めてだっていってたな。文句をいいつつも楽しみにしていたんだよな。
「…ああ、分かった」
俺は深々と頷いてやったよ。
「そうですな、少し様子をみますかな……ところで、京介氏」
「ん?」
顔を向けると、沙織のやつ妙にニヤニヤしてやがる。
「いつまで黒猫氏を抱いているつもりですかな?ん?」
ハッ!いやな予感とともに桐乃に目を向けると、そこには鬼の形相をした異形のモノがいた。
弱った黒猫の手前、攻撃できずに貯めモードに突入している。
「あ、あのさ…これ、今、黒猫から離れたらどうなっちゃんでしょうね俺?」
「ふ…ふふふ。聞きたい?」
終わったな。俺。


continue?
93名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:55:35 ID:Xm2L32KJ
つづきはまた明日。
桐乃って、ぜったいマヨラーだと思うんですよね。


>>87
むしろ京介が陵辱さ(ry
94名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 01:57:38 ID:/YAXQo0q
GJ
続き期待してますw
95名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 02:27:30 ID:Tvf/7wEi
微妙
桐乃が粗暴だからだと思う
言葉遣いとか
96名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 02:41:10 ID:Xm2L32KJ
>>95
う…それは俺も後から読んで感じた。
原作読み直して桐乃学習し直すわ。
ありがとう。
97名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 03:40:53 ID:rWOUALa8
>>88
GJ!
ホントに凌辱されて泣いちゃう瑠璃たんを想像した(´∀`)
こういう、いちゃいちゃしてるだけの黒猫が読みたかったんだよ!

>>92
あのメンバーがアウトドアに出掛けるのは想像できないけど、面白かった!
続きがあるなら、楽しみにして待ってる!
98名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 03:55:20 ID:S7sPYqnW
>>92
続き楽しみにしてます!薄着ゴスロリで家庭的で病弱な黒猫かわいい。

桐乃がマヨラーw
しかしマヨネーズを好むものはカロリーなど気にしてはいけない…
カロリーを気にするくらいならマヨネーズなど食べるな!カロリーカットマヨは邪道!!と
まいうーの教祖様がおっしゃっていたよ。桐乃にその覚悟があるかな…フフフ。
99名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 07:10:34 ID:MhZu07+u
もうそろそろ「俺の妹がこんなに可愛いわけがないスピンオフ〜魔法少女黒猫ちゃん〜」を書くやつが出てくるかと思ったのに誰も書かないな。
邪気眼中二病なのにメルルばりの魔法少女やらされて苦悩したり一般人に魔法少女姿見られて恥ずかしさのあまりフリーズしたり
瀬菜が敵だったり桐乃が二号魔法少女だったりと思い浮かぶが俺の文才では文章にできない。

ここまで書いておいてなんだけれどプラネットガーディアンとフレッシュプリキュアを混ぜたものを自分で妄想していればそれで事足りることに気づいた
100名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 07:27:24 ID:9xy83vVu
魔法少女ラブリーあやせたんだろjk
もしくは魔法少女まじかる☆まなみん

地味子「お困りですかぁ〜〜?」
101名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 10:22:26 ID:MtdcZ5Nc
>>100
まんがタイムの天子様が来る思い出した
102名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 10:23:57 ID:6udKtDBs
>>100
お兄さんにセクハラしてもらうことでエンジェルパワーが貯まり戦える
魔法天使ラブリーあやせたんか
103名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 11:22:26 ID:/5gs2srB
プラネットガーディアンとか懐かしいな

魔法少女まじかる☆さおりん、いやまじかる☆バジーナはなんか魔法とかいいつつ、重火器とかぶっ放してそうだ
あとは変身時はめがね外すととかか
104名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 12:02:18 ID:ybxvL4t8
>>100
え?地味子は自分の知らない間に悪魔にもう一つの人格を与えられるテンション高い悪の魔法少女役じゃね?
105名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 13:44:11 ID:M0bMG27Z
>>102
それなんてドキドキダイナモ…
106名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 13:51:22 ID:i+4YAolH
>>99
どっちかというとルル山系が先でしょ。
107名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 14:45:22 ID:V4Wbdqhd
>>92
GJ。
ああ、タマネギ中毒か…とナチュラルに思った俺はどうしたらいいんだ。
108名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 15:06:30 ID:i+4YAolH
>>107
瀬奈「タマネギ…、タマネギ×先輩…。」

元ネタわかる人いるかな?
109名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 15:12:33 ID:L3upexGs
兄貴のパンツを被ることで
潜在能力を覚醒させ超人的力を発揮できる妹はまだですか?
110名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 15:17:13 ID:Ov8TixYh
>109
なんで変態仮面読者はこんなにあちこちにいるんだw

やっぱあの時代のジャンプ読者にとって印象深かったんだなぁ
111名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 15:27:20 ID:vwpSY+IU
クロス・アウッ!は欠かせない
112名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 18:16:03 ID:TXZveHz5
意外な共通点
主役の名前がきょうすけ
113名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 18:33:53 ID:ZIhMZwR9
父親が警察官というのも共通点だぞ
114名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 18:34:51 ID:6udKtDBs
変態であるという点でも共通点だ
115名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 19:20:59 ID:S7sPYqnW
>>114
きっと作者が同一人物なんだよ!
116名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 19:22:01 ID:uJl+97J7
別作品の京介というと我竜 京介を思い出す俺オッサン
117名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 19:38:09 ID:J630yyty
キョウスケというと分の悪い賭けが嫌いじゃない人を思い出す俺スパ厨

京介「そう。やる事は一つ…お前を…ただ、撃ち貫くのみ!(性的な意味で)」
118名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 19:53:38 ID:4fARlzLt
(21)でやたら妹に蹴られるキョウスケを思い出す俺は7巻のリトルシスターズで盛大に噴いた
119名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 20:05:31 ID:S7sPYqnW
こうして並べてみるとキョウスケ多いな
120 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:55:28 ID:q/dmmFNY
投下します
エロなし
121 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:56:01 ID:q/dmmFNY
俺と桐乃は二人で



さて、季節は冬。
俺は肌寒い空気とは無縁に願いたいとあったかい布団の中でぬくぬくと眠りについていた。
今日は親父もお袋もいねえし、たまにはゆっくりしよう。ふが。
ここんとこ勉強漬けだったが、ふが……、けっこう目途も立って余裕もあるしな。
それにしても冬の布団ってどうして、ふが、こう異常に気持ち、ふがふが、いいのか……。
な、なんか息がうまく……、ふが、ふがふがががぁっ!
「ぶはぁっ! はぁはぁはぁ!」
「あ、やっと起きた。いつまで寝てるつもりよあんた」
息苦しさに目を覚ますと桐乃のやつが俺の顔を覗き込んでいた。
「な! き、桐乃! てめ、なんて起こし方しやがる! 死んだらどうする気だよ!?」
「さっさと顔洗ってきなさいよ。あたし今日は特に何もやることが無くて暇なの。あんたも今日はゆっくりするとか言ってたっしょ? ゲームするから対戦相手になってよ」
「は? はあああ?」
よく見ると、小脇にノーパソやら雑誌やらを抱え持っている。
人が寝ているところを鼻つまんで口を押さえて無理やり起こし、抗議も聞く耳もたずに何かと思えば『ゲームするから起きろ』ってか?
あいっかわらず俺に対して傍若無人だなぁおまえは!
「なんでおまえの暇つぶしにつきあってやらなきゃいけねんだよ。ゲームしたいなら他の誰かとやりゃいいだろ? ケッ」
ぶっきらぼうに言い捨てると桐乃は口をとんがらせて持っていた雑誌で俺をポカポカ叩き始めやがった。
「い、いいからつきあいなさいよ! あんただってどうせ暇なくせに!」
「こ、こらよせって」
「とっとと起きろ!」
「あ〜〜ったく! 分かった分かった。つきあってやるから叩くのやめろって!」
オンライン対戦だとおまえほとんど勝てないもんな。昨日も『ウキーッ!』ってサルみたいな声あげてムキになってやった挙句、負け数増やしただけみたいだったし。
沙織から俺のとこにメールが来てたもん。『きりりん氏のアフターケアは任せたでござる』って。
桐乃との対戦に勝って気分良いんだろうが、それでとばっちり食ってる俺のことも少しは考えてくれませんかね、あのオタお嬢様は。俺がひでえ目に遭うの楽しんでるだろ絶対。
髪の毛をクシャリと押さえながらベッドから起き上がる。
めんどくせえけどもう起きちまったし、二度寝するだけよりはマシか。
「分かったじゃなくて『分かりましたゲームさせて下さいお願いします』でしょ?」
「どんだけ高飛車だよ! そして俺はどんだけへりくだらなきゃいかんのよ!?」
あ〜力が抜けちまうマジで。
数分前まで安眠していたのにコイツにかかるとこれだ。兄貴の気分をかき乱すことにかけて、うちの妹の右に出るやつはそうはいないだろうね。
いるんだったら見てみたい。もちろん近寄らずに遠巻きでな。
「んじゃちょっくら顔洗ってくっから、準備して待っててくれ」
「分かった。四十秒で支度しな」
妙ちくりんなイントネーションで出来ないことを言う。
「無理にきまってんだろ、アホか」
「こんなネタも分かんないなんて。ハッ、まだまだ修行が足りないわねあんた」
どのネタだよ、知らなくて悪かったな。だいたい俺はオタ修行なんかした覚えはねえかんな?
やれやれと思いつつ俺は一階へ顔を洗いに下りていった。
ところで――、普段ならあいつは『ちょっと、こっち来て』と兄貴である俺をまるで下男のように自分の部屋へ呼びつけるのだが。
今のやりとりのように俺の部屋へ桐乃がやってきてゲームしようと言い出しているのには、少々理由があった。
桐乃の部屋には無いものが俺の部屋にはあったからだ。
あれだよ。寒〜い冬の季節に凍えるからだを暖めてくれる日本人定番の暖房器具、日本人の心とも言っていいもの。そう、炬燵が俺の部屋にはあるからだ。
元々はリビングにあったものなんだが、いつの頃からかエアコンが取り付けられ、ソファも置かれて洋風に模様替えされたことにより、押入れへと追いやられていった悲しい過去を持つ。
んで、押入れの中で眠っていたものをなんとな〜く今年は使ってみようかと思い立ち、俺の部屋で見事その存在意義を復活させたといった次第だ。
狭い部屋の中央にでーんと現れた炬燵を見てお袋は『お母さんが使おうと思ってたのに』なんて後出しジャンケン的なこと言ってクサしてたが気にしないもんねー。
暖かいよ炬燵、最高だよ炬燵。
お袋の文句なんざ放っておいて、炬燵からじんわりと染みてくるように伝わる暖かさを体に感じながら、俺は心の平穏を楽しんでいたわけなんだが……。

『なにぃ〜炬燵じゃ〜ん♪』
122 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:56:27 ID:q/dmmFNY
ふっ、分かったろ? それは短い間の夢のように消えていったってことが。
くっくっくっく………………シクシク。
炬燵があることを発見した桐乃は、俺同様この懐かしき暖房器具がお気に召したのか俺の部屋にちょくちょく入り浸るようになった。
猫の座布団を持ち込んで炬燵入って、雑誌を読んだり友達と電話してケラケラ笑ったりしてさ、俺がちいとばかし注意すると『じゃ、出てけば?』と部屋から追い出そうとする。
もう理不尽すぎて笑い泣きしそうだぜ。
引っ張り出してきて活躍してくれてはいるが、来年はまた押入れの中で眠っていてもらおう。悪く思うなよ、炬燵。
洗顔と歯磨きを済ませた俺は、途中台所へ行き冷蔵庫からジュースを取り出し、横に箱買いされて置かれてあった蜜柑をいくつか盆に乗っけて部屋へと戻った。
桐乃は炬燵に入ってノーパソでどこぞのHPをチェックしているようだ。
「ん〜今月はコレとコレが買いかな」
お目当ての新作エロゲーでもチェックしてんのかね。
「う〜さぶさぶ」
机の椅子に座って沙織から貰ったデスクトップPCを起動させ、暖房ヒーターをつけようとしたら、炬燵におわしまするお姫様からこんな御達しが発せられた。
「ちょっとアンタ、せっかく炬燵あんのに暖房つけるとかバカじゃん? 気分てもんを感じれないの? 空気濁っちゃうし、つけるの禁止」
なんっじゃそりゃ!? おまえは炬燵に入っているからいいけどさ、寒い冬に暖房も無しでいられるかっつうの。凍えちまうわ!
だいたい自分の部屋でどうして俺がそんなひでえ環境に置おかれなきゃなんないわけよ!?
もちろん猛然と抗議したよ。
「あの〜、桐乃さん。なんとか許してもらえませんか? ほら、最近かなり冷えてきましたし、暖房無しだと寒すぎて耐えられそうにないんすけど」
「ダメ」
かぁぁ〜〜〜っ! このクソ妹は人がこんだけ慇懃に言ってやってんのに、一言で切り捨てやがった!
「机座ってると寒いんだから仕方ねえだろ。暖かくしねえとゲームなんて出来ねえぞ俺は」
桐乃はジト目と口を△にして、これくらいで『だらしな〜い』と見下げ果てているような顔を作っている。
いや、ようなじゃないな。確実にそう思ってやがる。口にしないのがせめてもの慰めか。
「だらしないわねアンタ。もうそのまま凍死しちゃえば?」
「考えているそばから口に出してんじゃねえ――よッ! そしてなんで自分の部屋でそんな死に方すんだよ、してたまるかボケ!」
「うわっ、なにいきなりキレてんのよ、キモ」
キモ。キモって言われちゃったよ〜はっはっは。いやーまいったまいった……………………なんでだよ!
……はぁ〜〜あ。額をかかえて、でかいため息ひとつ。
いちいち反応してたら話が進まねえな。もうなんでもいい、好きにしてくれ。
「しっかた無いなぁ。じゃあ特別に炬燵使わせてあげる。さっさとこっち来なさいよ」
人差し指を俺に向けてクイクイと俺を呼ぶ。どうやらノーパソでいっしょにやれということらしい。
つーかその炬燵、俺が出したんですけどね〜え。なんでいつの間におまえが所有権握っているみたいになってんだ? ジャ○アン? ジャ○アンなのおまえ?
123 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:56:47 ID:q/dmmFNY
「なにボケっとしてんの、早く」
「……へ〜い」
くそう、いろいろ言いたいことはあるが、ここは兄貴として敢えて抑えておいてやろう。太陽系よりでっけえ俺の心に感謝しやがれ。
けっして炬燵入らせてくれたのが嬉しいなぁとか卑屈な感情じゃないんだかんね? 勘違いすんなよ!
「おら、画面見えないだろ、こっちに向けてくれよ」
はす向かいに腰を下ろし、ノーパソの画面をこっちにも見えるようにしろと言う俺。
「はぁ〜? それじゃあたしがあんま見えなくなっちゃうじゃん」
「仕方ねえじゃん、画面見ずにやれなんて言うのかよ? そんなん無理だぞ」
「チッ。ほんと世話が焼けるなぁもぉ〜。じゃあ、こっち座って見ればいいっしょ」
そう言って桐乃は座っている場所を少しずらしてスペースをつくった。
「いや、それは――」
炬燵はやや長方形で桐乃は辺の短い場所に座っている。
そこに二人でって……。
「なにやってんの早くしてよっ」
逡巡していると、ムスっとした顔でバンバンと空けたスペースを叩いて急かしてくる。
だってよぉ、なんでいちいち同じ場所に入ってまで。
……まあこれまでも並んでエロゲーやったことくらいあるし、今更だな。
いつまでも気にしてんのはアホらしいと腰を上げ、桐乃が空けたスペースに座り炬燵に入り込む。
案の定、二人で炬燵の同じ場所に入るとけっこうきつかった。二の腕どころか、肩が重なるほど密着している。
すまん、気にしないとか無理。いくらコイツだからってこういう直接的な刺激は……。なんか柔らかいし良い匂いが……。
「なに変な顔してんのあんた?」
「な、なんでもねえよ! 人の顔ジロジロ見んなよぉもう! ほれ、ちゃっちゃと始めるぞ」
ちょっと意識しちまってることを悟られたくないので、今度はこっちが急かす。
ゲームに集中してりゃ、そのうち気にならなくなってくんだろ。
………くるよね?
124 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:57:19 ID:q/dmmFNY
――んで、対戦型妹系エロゲー『真妹大殲シスカリプスν』をやり始めたわけなんだが。
「くっ、この! 喰らいやがれ!」
「へっへーん。遅いっつうのぉ。いけぇ!」
桐乃の操作キャラから放たれる必殺技をモロに喰らい、俺の操作する電撃妹はあっさりとやられてしまった。
KO! の宣言の後、電撃妹は服を無残に破かれる。
「あーくそ」
「プププ、弱すぎなんですケドぉ〜。あんたもっと腕上げなさいよね。ねぇねぇくやしい? くやしい? ねぇねぇ」
うぜえっ。この女、マジうぜえええ! 舐めくさりやがってぇ〜〜!
そして俺弱すぎだろう! これで10戦0勝10敗目。
ちょこちょこはプレイしていてマシんなっていると思ってたんだけどな〜。
以前はそこそこ勝てていたのに桐乃のやつも上手くなってやがったよ。全然勝てねえ……。
うー、確かに腕の差ってのもあるけどさぁ、こいつ沙織がいつぞや作った自分似キャラのkiririn(中身は超強い隠し妹)ばっか使ってくるんだもん。卑怯だよなー。
まぁ別キャラを使おうとしていないって点においては俺もそうだけど。
桐乃が桐乃似のkiririn――なんかこんがらがってきたな――しかほとんど使わないのと同様、俺も電撃妹以外はあまり使っていないんだな実は。
だってさあ、キャラごとの必殺技とか全部覚えらんねえんだって。しかも新しいシリーズが出るたびに新キャラの妹やら必殺技やらが追加されていくし。
そういったもろもろ全てを網羅して使いこなすなんて芸当、俺の脳みそは苦手だって根をあげてんのさ。一言で言えば、むいてないってこった。
その点、黒猫のやつはどの妹も全てカンペキに使いこなしてやがんだから、たいしたもんだよ。
あいつから見たら俺と桐乃の対戦なんて『……っふ……』とか冷笑してきそうな低レベルな戦いなんだろうぜ。
と、ぐずぐず考えていたって仕方ねえな。
「ぜってぇ負かしてやるかんな。もう一回すんぞ! 今度はステージ別のとこな」
気を取り直して再戦を要求する。
「いいケド〜。何回やっても同じなんじゃん?」
調子乗ってんなちくしょー。
しかしこのままじゃ敗戦が濃厚なのは情けないが確かだ。
……ふむ。ちぃとばかし対戦前に精神攻撃でもして動揺させてやっか。
「おまえさ、その自分似のキャラ。負けたらマッパになんの分かってんだろうな?」
「ハッ、負けるわけないし。なにアンタ、妹のハダカがみたいワケ? うわぁ……」
「ば、ばばばか言ってンじゃねえっつの!」
うん、俺が動揺しました。
桐乃は腕を胸の前で組み「や〜らし〜」とか言ってるが、明らかに口調はおちょくっている。
「お、俺が勝ってオマエが泣いて恥ずかしい目にあったって知んねえぞってことだよ!」
「へ〜〜〜〜〜〜え。ま、いつかは勝てるんじゃないんですかァ〜? 10年くらい先とか? キャハハ」
「く、くぅぅぉおのぉぉ! ほざいてやがれ」
そんでまたゲームを再開して、ディスプレイの中で魔法やら稲妻やらをどかどか撃ちまくっている最中、
こうやって妹と並んで遊んでんのって、どうなんだろうな?
ふと、俺はそんなことを考え出した。
125 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:57:36 ID:q/dmmFNY
ちらりと横目で見ると、桐乃は舌をぺろりと出しながら繰り広げられている戦いに熱中している。
こいつはマジ楽しいんだろうな、ゲームすんの。いや、好きなものを誰かといっしょに体感出来てるのが楽しいんだろう。
それが兄貴の俺でも。
そして俺も、なんだかんだで桐乃と遊ぶのは――まあ楽しい、かな。
いつぞや黒猫が『どうして邪険にされても妹の世話を焼くの?』とか聞いてきたことがあったっけ。
そんとき俺は自分でもよく分からず『兄妹だから』と答えた。
間違ってはいなかったかな。
桐乃の秘密の趣味を知ってから、人生相談受けたりお願いを聞いたりしていくうちに、『どうして』は俺の中で形作られていった。
打ち捨てられてばらばらになっていた、そのままにして目を背けていた『どうして』を、少しづつ、迷いながらでも、それが正解なのか分からなくても、俺は必死で形にしていったんだ。
今ならはっきり言えると思う。
どうして≠ヘ兄妹だから≠セ。大切な妹をもった俺の、どうしようもない性分だからだ。
ただ――――、それとは別に気付いた、というより自覚しちまったことなんだが、俺がこいつと一緒にいるのは……単に妹だからってだけじゃないんだよな。
勉強や陸上の成績が凄かったり、それらの合間を縫ってのモデル仕事。
人の何倍以上もの努力、それを成し遂げるとんでもなくガンコで強いメンタル。かといえば、つらい目にあえば脆く泣いてしまう。
すぐにムキになっちまうから論理立てた口ゲンカの勝率は極端に低い。あと準備の整っていない突発的なトラブルへの対処能力は×。
その一方で、年に似合わない誰よりもしっかりとした考えを持ってる。こともあれば、素っ頓狂なこと言い出して俺をびっくりさせる。少し天然入っているよな。
忘れちゃいけないのが趣味関係。好きなことには本当に子供みたいに無邪気になって笑って喜ぶ顔。度が過ぎるとキモいくらいだ。
意外と面倒見も良かったりして、友達も多く受けもいい。
俺に対しては棘々しいが、それも柔らかくなってたまには、まぁ可愛いところを見せてきたりもしてるよ。へへ。
そんな桐乃に俺も影響されていった。
妹に嫉妬している自分に気が付き、情けなくなった。くやしくて、それまでダラダラと無為に過ごしていた時間をちょっとは有効に使うようになった。あと、オタク化が進行した。
兄貴だからっていう俺の独りよがりなおせっかいを、感謝してるともはっきりと聞いた。それを嬉しいと感じた。
桐乃が日本を離れたときは寂しくて連れ戻して。日本へ帰って来てからもいろいろあって、そのたびに俺は桐乃のことで一喜一憂、一怒してた。
全部挙げていったらきりが無いな。
つまり、以前は知ろうともしなかった妹の、桐乃のことを見て、会話してケンカして、笑い、泣いて、怒って。本心をぶつけ合っていった。
そのうちに、いつの間にかだが、俺はこいつと一緒にいるのが――そんなキライじゃねえって思ってったんだな。
暴言吐いたり、可愛げないこと言ってきて、今も横で「死ね死ねええ!」とか叫んじゃって、あいっかわらずクソ生意気でしゃあねえんだけど。
けどよ、俺は楽しいんだよ。兄妹だからってだけじゃなく、単純に桐乃といるのが。
もろもろな理由を一つに収束させてみれば、それに尽きるんだ。
あーあー言われなくても分かってるよ、もう認めてますよ。
ど〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜せ、俺はシスコンだよ。しかも上に超弩級とかがつくくらいのな。ほっとけ。
これまでもこれからも、桐乃とはこうなんだろうか? さっき『10年先』とか言ってたが、そうであってくれと想いたいような想いたくないような……。
「くたばれ! このッ!」
「あ……」
ぼんやり考えているうちにまた負けた。
「キヒヒヒ。やったやった! ざまあああ!」
桐乃がまた俺の方を向いて全力で喜んでいる。
こいつはそんなに俺がくやしがる顔が見たいかねえ?
「うるせ」と言うと、
「あんたなに笑ってんの?」桐乃はキョトンとした顔で聞いてきた。
ん? 俺今笑ってたか?
「負けるのが嬉しくなったとか? 変態度が更にレベルアップしてんじゃな〜い」
「ばーか、違えよ」
誰が変態だ、ばか桐乃め。これはだな――、
「おまえと遊んでんの、楽しいからな」
126 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:58:03 ID:q/dmmFNY
――あっ、しまった……。なにを面と向かって馬鹿正直に言ってんだよ!
桐乃は一瞬きょとんとしたが、すぐにまた両の口端を思いきりあげてニヤニヤと笑いだした。
ただ、今度はなぜか顔をディスプレイに向けている。
「へ、へぇ〜。あんたこんだけボロ負けてんのにアタシと遊ぶの楽しいなんて言っちゃって。うひゃああ、真性のシスコンがここに居るよ――っ! こわぁ〜〜」
アホみたいに嘲ってきやがる。
「くっ! いや、今のは、」
「チョーやばい! チョーきもい! あんた病院行ったほうがいいよマジで!」
「…………」
わりぃ、やっぱさっきのはちと訂正な。
全ッッ然楽しくねえな! だいたい負けっぱなしなんて気に入らん! せめて一矢報いて昨日沙織にコテンパンにされたときみたいにサル化させてやる!
せめて一矢ってところが情けないでもないが、そこは俺の謙遜の美徳ということにしておこう。
と、そこで携帯の着信音が鳴った。俺のじゃない。桐乃の携帯のようだ。
「あ、あやせじゃん♪」
電話をかけてきた相手はあやせらしい。
俺をおちょくるのをやめ、桐乃は背を向けておしゃべりを始める。
手持ち無沙汰になっちまったんで蜜柑を食いながらぼぅっとしていたんだが、ふと桐乃が持ってきていた雑誌が目に入った。
ファッション雑誌やアニメ情報誌などに紛れて『シスカリプス 徹底・対人勝利への道!』と銘うった本が見えた。
桐乃のやつこんなん買って読んでたのか。
手に取ってぱらぱらと『中級者・対人戦指南』とやらのページを斜め見る。
ふ〜ん、なるほど。『まず小技で相手をしっかり牽制、大ダメージを与える大技は隙が多い為ここぞという時以外は使うな!』ねえ。
そういや、必殺技ゲージ溜まったらバカスカ撃ちまくってたな。確かに当たらなければ意味なしだ。
他にもバックステップ時の距離がうんたら、回り込みのタイミングがかんたら、はっきり言って情報量が多すぎて半分以上理解できん。
「うん、うん。ヤダー違うってば」
俺が攻略本を読んでいる間も、桐乃はあやせとの会話に花を咲かせているようだ。
真横でキャイキャイ話されるのはうるせえと思う反面、可愛いもんだとも感じるが、ちと……長いんじゃねえか?
俺はなんとなく面白くない気持ちになる。
別に嫉妬してるわけじゃねえかんな。あるだろ? 話してるときに横から割って入られて、会話に参加できないときの疎外感みたいな?
そういうもんだよ。
「今日のお昼? うん、買い物? えっ、ウソー。あの服また入荷したんだ」
耳に入ってくる内容からして、どうやら買い物へ行こうってお誘いらしい。
やれやれ、この攻略情報の内容を試すのはまた今度になりそうだな。
パサッと閉じて放りだす。
どうすっかな? 俺も赤城でも誘って街をブラついてみるか。
なことを考えていると、
「えっと、ごめん! 今日はちょっと無理なんだ。うん。ごめんね。また今度いっしょに行こうよ。それじゃまた。バイバイ」
そう言って桐乃は電話を切ってしまった。
「あやせじゃなかったのか? 今の電話。どっか行くんじゃねえの?」
「ちょっとぉ、盗み聞きしないでよね。油断も隙もないなー」
めっちゃくちゃ真横で会話していたのはどこのどちらさんでしょうかね?
「おまえ今日は特になんも無いって言ってたじゃん。あ、午後から黒猫とかと遊ぶ約束でもしてんのか?」
それなら俺も呼んでくれよ。どーせ暇だし。
黒猫や沙織と秋葉原でオタ巡りするのなら、別について行ってもかまわんでしょ?
「違う」
桐乃はこっちを見ずに一言呟き、やや一拍おいて、さらにこう言った。
「あ、あんたと遊ぶの……あたしも、キライじゃないし……」
意味を理解するのに数秒かかった。
えと、だってあれだぞ? こいつがゲームやってんのは単なるウサ晴らしみてえなもんで、丁度良い標的として俺を相手してるだけのもんだと思ってたから……。
……そ、そういうことかよ。
あやせと買い物行くより、黒猫や沙織誘って遊びに行くより、桐乃は俺とゲームして遊んでる方を『優先』させたということだった。
う、なんだ? なんか、やべ……!
頬が緩んでしまいそうなのを慌てて片手で抑えて隠す。
桐乃は黙っているが、時おり俺の方をちらちらと窺っているみたいだ。
みたいだってのはあれだ。まともに桐乃の顔を見ることが出来ず、視界の隅にしか映っていないからだ。
互いに継穂となる言葉がなかなか出てこず、妙な空気が俺たちの間にたゆたっている。
な、なんか言わねえと!
127 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:58:28 ID:q/dmmFNY
「……俺も。オマエといんの。た、楽しかったり、するぞ?」
結局出てきた言葉はさっきと似たようなセリフだった。
ただ、つい漏れ出たわけじゃなく、自分の意思で言ったもんだからクソ恥ずかしくて顔が熱くなってくる。
俺の言葉を受けて桐乃は「シスコン」と一言。「ほっとけ」と俺。
どうにか再び会話が動き出した。
「あんたさー、いくらアタシが可愛いからって、妹にそんなこと言ってよく恥ずかしくないよねぇ? キモぉ〜、もう病院行っても手遅れみたいな?」
肘で俺のわき腹をつつきながら、またもおちょくりだす。
「は〜あ、こんなシスコン兄貴と遊んであげてるアタシって超優しくな〜い」
「寝てるところをゲームしろって無理やり起こされた気がするんだが」
「うっさいなあ。シスコン」
「シスコンシスコンて。そのシスコンと遊んでて楽しいって言ったのはどこの妹だよ?」
ゴスッ! っと少し強めに肘が入る。
「グ……。おまえなぁ、照れ隠しに肘鉄入れてんじゃねえ!」
「だ、誰も照れてなんかない! シスコン! 変態!」
変態ってなんだよ変態って。
いや、自分でシスコンと認めて妹と遊んでんのが楽しいなんて言っちゃってる時点で、俺って変態なの……?
そ、そんなことねーよ! 赤城なんて瀬菜にSMグッズプレゼントとかしてんだぜ? 変態ってのはああいうのを言うんだよ、うん。
「いいから! さっさとゲームの続き!」
と、とりあえず考えるのはよそう。
さしあたっては、さっき読んだ攻略本の内容使って、せめて一勝くらいはしたいしな。
「しょうがねえな、今日はとことんつきあってやらぁ」
「『つきあって下さいお願いします』、でしょ?」
まーたこういうこと言うよこの女。いったい兄貴の俺をどう思ってんでしょうねえ?
だが今日は、つうか今はなんか気分が良い。こいつの憎まれ口も可愛いと思ってしまうくらいには。
敬語で頼めだ? へいへい、わーったよ。
「桐乃様、どーかつきあって下さい! お願いし、ま、す!」
大仰に芝居がかったセリフを吐くと、桐乃はぽかんと口を開く。
しばし見つめあった後、
「「……………………ぷっ」」
同時に吹き出した。
「あはは、何それ。バッカじゃん?」
「くっ、はは。おまえが言えっていったんじゃねーのかよ!?」
なんかおかしくなって二人で肩揺らして笑いあった。
他のやつが今の俺たちを見れば、仲が良い兄妹に見えるんだろうな。お互い見向きもしないほど関係が断絶した状態だったなんて言っても、信じないくらいに。
俺自身でさえその頃のことなど忘れてしまいそうだ。
それが、桐乃のことを考えて、行動して、共に居た結果、今こうして笑いあっている。
悪くねえ……な。
桐乃が俺をからかって、俺がそれにつっこんで。やけに居心地が良いんだよな、実際。
128 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:58:53 ID:q/dmmFNY
「〜〜はぁ、おっかしぃ。ところでさー」
「あんだよ?」
「ただ対戦するだけじゃつまんないから、なんか賭けしない?」
賭け? それどうみても俺に分が悪いじゃん。そんな提案のってられねえな。
「んー。負けたほうが一つ言うこと聞くってことにしよ。そんじゃもう一回やるわよ」
一言も喋ってないのに決められちまったよ。こいつの頭の中でどういう思考のフローがあったんだ? 見れるもんなら是非見てみたい。
そしてなんで俺は妹の提案を素直に受け入れてるんだろうな?
「ボケっとしてるとこ悪いけど、もう始めてるから」
「え!? ちょおま!」
あたふたコントローラを握って応戦したが、さっそく一回負けてしまった。
いや、だってこいつがいきなり始めるし! 攻略本は読んだけど、実戦はなかなかうまく……。
ヘタクソで悪かったな、ケッ!
「んっふっふ〜ん。さーて、なに命令しよっかなぁ」
意地の悪いニヤケ面で下唇に指を置いて俺をすがめ見ていた桐乃は、やがてとなにかを閃いたらしい。
「あんた今からあたしの言うことは全部聞くこと。はいこれに決定」
「アホかお前はっ!?」
そりゃ一度は考えたことあっけどさあ。『三つの願い事を叶えてやろう』みたいな話を四つにしろとか永久に願いを叶え続けろとかそういうの。
マジで言いだしてくるやつがいるとは思わなかったぜ!? しかも自分で提案したルールで!
「ゲームの対戦一回負けたくらいで――ってかそんな願い事なんざ普通聞けるか!」
「はぁん? しょっぼい男」
「誰でも言うに決まってっだろ!」
きいいいいいいいい! やっぱ小憎らしいよコイツ!?
桐乃は「それじゃあ」と指をくるくる回してやがて俺を差してこう言った。
「あんた、あたしの背もたれ代わりね」
「意味が分からん」
「いいからほら、さっさと足広げてよ」
いや、『広げてよ』って言われても。ただでさえ二人して同じ向きに炬燵入り込んでて足もぶつかりそうだってのにどうしろってんだ?
意図がつかめずにいたんだが、次の瞬間、俺の疑問は解決した。
「よっと」
隣に座っていた桐乃がケツを上げて俺の太ももの上に乗っかってきやがったからだ。
「お、おいっ!?」
慌てて足を広げる。自然、桐乃は俺の前に座りこむようになる。
ついで背中を、
ポスッ
俺の胸にもたれさせてきた。
129 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:59:12 ID:q/dmmFNY
「あ〜楽チン楽チン」
「楽チンて……、な、何してくれやがんだよ!」
背中から腰までぴったりとくっつき、横で肩を重ねていたときよりもはるかに桐乃の体温を感じる。
俺は恥ずかしさに耐え切れず「よ、よせっ」と桐乃から慌てて離れる。
のが、今までの俺のパターンなのだが――――、なぜか、そんときの俺はそうしなかった。
恥ずかしいのは恥ずかしいんだけど、変に抵抗感を感じることはなく。
素直に桐乃の行動を受け入れていた。
「……人を椅子扱いしやがって」
直ぐそばにある桐乃の耳へ感情を出さないように気をつけながら声を投げかける俺を、
「……負けたアンタが、悪い」
素っ気無く切り捨てる桐乃。
返事にわずかな熱がこもっていると感じたのは俺の気の迷いだろうか。
「それに、おまえが前にいるとコントローラ操作しにくいんだけど」
「そんなん知らない、自分でなんとかすれば?」
なんとかって、どうすんだよ? 両手を上にあげて操作するなんてやりにくいし。
少し考え、俺は一番楽な姿勢を取った。
そろりと腕を桐乃の前へと回す。
「……っ…………」
肩をわずかにピクッと動かしたようだがそれだけだ。なにも文句は言わない。
顔は前を見据えたままだが、でもこいつ、絶対顔赤くなってるよな? てか俺も鏡で見れねえ顔になっている気がする。
俺と桐乃を覆うようになんとも言えない空気が漂う…………。
「き、桐乃」
「な、なによ?」
「えーっと、あ〜その。お、おまえって、腰細いな?」
「ばっ! ばか! スケベ! へ、変なこと考えてんじゃないっつの」
「ス、スススケベってなんだよ! ちょっと思っただけだよ、勘違いすんな!」
「ハッ。どうだか。あんたラッキーとか思ってんじゃないの? 匂いとかくんくんしないでよね、キモいから」
「しねーよ!? もういいから、続きすんぞ! 今度こそ泣きっ面にしてやるぜ」
「へーん無理無理。逆に一年分くらいあんたにあたしの言うこと聞かせてあげる。嬉しいっしょ?」
「ざっけんな、ばか桐乃め」
「ばかと言った方がばかでーす。ばか兄貴、ばかばーか!」
「子供かよ!?」
…………ふうぃ。
これで、ちいとは恥ずかしさも収まった、かな?
セクハラかませば、こんな流れになるかと思ってみたんだが案の定だ
てか妹にセクハラ発言かましてる俺って変態?
ち、違うよ、違うんだからね! なんかキマりが悪かったから、それを無くそうと仕方なくなんだからね!?
…………よ、よし。とにかく、気分も落ち着いたところで今度こそ勝利を我が手にだ! いくぞ、俺!
130 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 20:59:36 ID:q/dmmFNY
で、対戦開始――!
速攻、桐乃の操作するそっくりキャラkiririnから魔法弾が飛んできた。
防御してダメージを最小限に抑える。
えーと、小技小技と。
俺の電撃妹が右手から短い間隔で雷撃を二度、三度と放出する。kiririnは防御をしながら後退して距離をとった。
ダッシュで距離を詰めずに、小刻みにステップを踏みながら少しづつ間合いを近づけていく。
カウンターを狙っていたkiririnの魔法が飛んでくるが、距離に余裕があるのでかわす。
桐乃は「チッ」と舌打ちしている。
よしよし、攻略情報バンザイ。
冷静に間をとって、さらに出の早い小技でかく乱していく。
「こんのぉ!」
kiririnが焦れて、高速で電撃妹に突進してくる。そのままいっきにダメージの大きい技を繰り出す腹なんだろう。
そうはいくか!
俺は横ステップでひらりと身をかわして、逆にカウンターを入れた。
うまく決まってkiririnはダウン。よっしゃ、追撃のチャンス!
と思いきや、すぐに立ち上がられ、動きを封じる魔法を撃ち出される。あえなく喰らう俺。
「やべ!?」
「よくもやってくれたわね!」
威力の高いハイキックが飛んできてぶっとばされる。
体力ゲージがガツンと減った。
「くっそ! まだまだ!」
またkiririnがダッシュで迫ってきたが、雷撃を連続で浴びせてやると、たまらず動きを止めて防御体勢に入った。
今回はなかなか白熱した戦いがディスプレイの中で繰り広げられている。
付け焼刃だが攻略本読んで良かったぁ! 今までだったらそのまま攻撃されてガリガリ体力減らされてたもんな。戦法が変わったことで桐乃も戸惑ってるみたいだぜ?
お互いにそろそろ体力も残り少ない。ここまできたら、ぜってえ負けられねえ!
「くぅ〜この! 当たりなさいよ! バカ兄貴!」
「当たってたまるか! それと誰がバカだ!」
「ばかと言ったらアンタしかいないでしょうがっ。ばかばかばかばかばかー!」
「子供よりひでぇ!? ケッ、こんなバカ妹に負けてられねえな〜〜!」
「うぎぎぎぎぎ!」「にぎぎぎぎぎ!」
単発攻撃をなんとか確実に防御してしのいでいく電撃妹。じりじりと距離を狭めてくるkiririn。
フィールドのコーナーに追い詰められてしまい、
「こうなったらもう、これでも喰らえ!」
必殺技ゲージを消費してkiririnが稲妻を纏いだした。突進しつつ無数の蹴りを放つ超必殺技だ。受けてしまえば、たとえ防御の上からでも残り少ない体力を全部奪い取られちまうだろう。そうなれば、俺の負け。
そう、そうなっちまえば俺の負けだ。―――だがよ、待っていたぜ! 今この時をっ!
「な!?」
俺の操る電撃妹はパリッと光を発すると、kiririnの背後へと出現する。
今まで使いどこが分かんなくてほとんど使っていなかった、いわゆる瞬間移動技だ。
超必殺技を放つべき相手のいなくなった空間へkiririnは空しく蹴りを繰り出している。
「大技はここぞというときだぜ!」
電撃妹が右手首を左手で押さえ、照準を合わせるごとく腕をまっすぐに目標(kiririn)へ伸ばして青い放電を掌へと集めだす。さあ喰らえ桐乃! こっちの超必殺技『とある妹の超電磁砲』だ!
「いけええええ――――――――――ッ!!」
ズガァアッアアァァンッ! どでかい青い閃光がkiririnへと撃ち出された。
131 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:00:00 ID:q/dmmFNY
よっしゃ勝ったぁぁぁ――ッ! 勝利ぃぃぃ! 俺の勝ち! 朝っぱらから負け続けだったからチョー喜しいぜ! ひぃぃひゃっほおおおぉぉッ!
どーれ、いっちょ桐乃のくやし涙でも拝んでやろうかねえ、ひっひっひ。
で、勝利に歓喜しながら超必殺技をまともに受けているkiririnがゆっくりとしたモーションで倒れる様を見て、そこで俺は、はたとあることに気が付いた。
あ……、これってkiririnのハダカが見れ、いや見えちまうんじゃ? 沙織が桐乃のスリーサイズまで完全再現して作ったっつう…………。
げ! やべ、またこいつ暴れだす!
ずっと前に額を怪我した嫌な経験を想起して、俺は勝利の余韻をそっちのけに急いで目を手で覆って首を90度以上ひん曲げた。
ディスプレイの方からびりびりとkiririnの服が破ける音。
「み、見てないぞ! 俺は見てないからな!」
クビをおもいっきりひねったまま、まくし立て、それでも飛んでくるだろう桐乃の怒声を専守防衛とばかりに待ち受けたが、
「べ、別に。見ていいってば」
「へっ!?」
み、見ていい? いやいや! そ、それはまずいだろ! 絶対怒るだろおまえ!?
マッパを見ちまったときは問答無用で家を追い出そうとしたじゃん!?
「ほら、いつまであさっての方向見てんのよ。さ、さっさと前向いたら?」
だが、桐乃はさして怒った風な様子ではなく、むしろ照れの混じった呆れた口調で言ってくる。
いやでも、俺おまえのハダカ見ちまうんだぞ? ゲームっていっても。そんなのダ、ダメでしょ?
おそるおそる首を戻して指の隙間からディスプレイを見るとそこには、
「あ、あれ?」
「ぶ、ぷぷぷ。なにその顔っ」
kiririnの服は確かに破かれていた。しかし、その下にあったのはハダカでもなんでもなく。
「た、体操服?」
上は半袖のトレーニングシャツに下は短パンというオーソドックスな体操服姿のkiririnが俺の瞳に映る。
「沙織に頼んで作ってもらったんだぁ。ク、ククク! あんたその顔、あたしのハダカ見れなくてガックリきたとか? うひぃ、超キモぃんですケドぉ〜! キャハハハ」
俺が呆けているのをよそに桐乃は爆笑している。
こ、こ――この、このやろおおおぉぉ! こいつ初めっから! だから俺が動揺させようとした言葉にも反応しなかったってことかよ!?
顔がカ――ッと火がついたみてえに熱くなった。
「ひ〜ひ〜ひぃぃ! チョーウケる! 『み、見てないぞ! 俺は見てないからな!』だって! ぶひゃひゃひゃひゃ! ダ、ダメ! キ、キモすぎてお腹痛ひぃ〜っ!
 キキキキキ! や、やだ。可笑し過ぎて死んじゃうんだけどアタシぃ! だ、誰か助けて! キヒ、キャハハハ。ひ〜ひぃ、ひいぃぃ!」
勝ってこのクソ妹をサル化させてやろうと思ってたけど、別の意味でキーキー腹をかかえて笑ってやがるよ!?
チクショウ、チックショウ〜〜〜! ひ、人の純情踏みにじりやがってええええ!
「こんの! いつまでも笑ってんな!」
恥ずかしいやらムカつくやらで、俺はバカ笑いを続ける桐乃の口を手で押さえて塞いでやった。
「んむ、むむむぅ! ゃ、やだ! はにふんのよふぉのろスケベ! ガブッ!」
「あ痛ッてっ! 噛みつきやがったこのアマ!」
「フン、ばーか死んじゃえ」と桐乃は悪びれたそぶりも見せない。
なんで勝った俺がこんな目にあってんの? クソゲー過ぎじゃね、現実ってさあ?
「あ〜あ〜くっそ! あんたなんかに負けるとか、くやし過ぎるんですけどおおおぉ!?」
ひとしきり笑ったあと、今度は負けたことをくやしがり出す桐乃。
ころころと忙しねえなあおまえ。
「なんでよ! おかしいっつうのぉ! あーもう!」
トスンと俺の肩へ頭を預けてきて、ブツクサ耳そばでブーたれている。ふわりと髪の毛が頬に触れて、少しこそばゆい。
「ま、これが本来の実力ってやつだな。キーキー喚くだけの誰かさんとは違って俺はクレバーに戦ってるのさ。こっから先はぜーんぶ俺が勝つと思うから、謝るなら今のうちだぞ?」
さっきのお返しにと桐乃を嘲ってやったら、
「ウザい!」
「いって!」
カリッと耳に噛み付いてきやがった。
132 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:00:22 ID:q/dmmFNY
「痛い痛い痛い! ちょ! だから噛むのやめろって桐乃!」
「アンタなんか動きが違った。なんで? 教えなさいよ! 言わなきゃ炬燵から追い出すかんね?」
今度は俺の耳をつまんで聞いてくる。
だからどうして俺が出した炬燵をオマエは当然のように所有物にしちゃってんの?
「ったく。あー、オマエがあやせと電話しているときに攻略本読んでたし」
「攻略本? ――あぁぁ〜、それあたしのじゃん! なに勝手に読んでんのよ、あたしだってまだ少ししか読んでないのに」
「良いじゃん、ちょっとくらいよ」
「あたしも読む! ってどこにやったのよ?」
「えーとその辺に。あ、ベッドの上だ」
寝転がって読んでて、つい元の場所じゃなく後ろのベッドに置いちまってたんだっけ。
「っとにもう。よっ」
ぶつくさ言いながら、桐乃は体をぐるりと入れ替えて、俺の肩へ片手をついて身を乗り出して攻略本を手に取ろうとする。
「桐乃さん、重いっす」
「な! だ、誰が重いって!?」
「いえなんでも…………」
いかん。失言でこれ以上噛まれたり耳引っ張られたりしたらたまらんわ。おとなしく黙っていよう。
そう考えて俺は桐乃がもぞもぞしているのを見守っていたんだが、
「ッ!?」「ひゃっ」
ぐらりと俺は体勢を崩してしまい、そのまま肩につかまっていた桐乃と一緒に二人して倒れこんでしまった。
「なにやってのよもう、ちゃんと支えててよ」
「す、すまん。い、いいから取るならさっさと取ってくれ!」
いやぁ、そのな。体勢崩しちまったのは不可抗力なんだ。だってコイツが横着して身を乗り出してきたもんだからさぁ。…………顔にちょっと、胸がね。
お、俺が取ればよかったぜ。
「人のもん勝手に別のとこ置かないでよね」
ぶつくさ言いながら桐乃は攻略本を読み始める。目に入るもんだから一緒に読もうとしたら「見んな」だってよ。
けち。
「おまえがそれ読んでいる間、俺暇になるんだけど?」
「蜜柑でも食べてれば?」
そうですか。
133 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:00:39 ID:q/dmmFNY
さて、それから勝負はどうなったかというと――。
「へへーん、これであたしの何勝目だっけ?」
「あー知らね知らね」
「え〜とぉ、10勝までは数えていたけど忘れちゃったな〜」
惜しい戦いは何度かあったんだがなぁ。結局あれから一勝も出来なかったんだな、これが。
「やっぱこれがあるべき姿よね。あれー、どっかの誰かさんは全部勝つとか言ってたっけ? ねえ兄貴、誰だっけ? ねえねえ?」
一回負けたことが口惜しかったのか、さっきより更に拍車をかけてネチネチ言ってきやがる。
もうやだ、この妹。
連戦でさすがに疲れたんでこの辺でゲームはやめて休むことにした。桐乃は「ん〜」と腕を伸ばして、首をグリグリしている。
「肩揉んでよ」
「あん? なんで俺がそんなこと――」
「さっき言ったこともう忘れた? 負けたほうは言うこと聞かなきゃいけないの。まだ百回以上は命令出来んだからキリキリやってよね」
「しれっと桁一つ水増ししてんじゃねえ! 多くても二十回くらいだろうがっ」
「ほら、さっさとする」
くっそう。しゃあねえが負けは負けか。
それに、こんくらいのこと『人生相談』や『お願い』ごとに比べりゃまだ全然かわいいもんだ。
「言っておくけど、俺も一回おまえに言うこと聞かせれるんだからな」
肩を揉んでやりながら俺は自分にも権利があると主張する。
言っとかんとコイツは素で忘れそうだしな。
「どーせロクでもないこと言う気でしょうが。ん、もうちょっと強く」
「そうだな、おまえ今から俺の言うこと全部聞かなきゃいけないってのはどうだ?」
「アホじゃん? そんなガキみたいなこと却下に決まってんでしょ」
ガキみたいなこと言った自分をもう忘れてんのかよこいつは。
「冗談に決まってんだろ。大切な一回だしな、そのうち思いついたら言ってやるよ覚悟しとけ」
「シスコンのあんたが考えそうなことだけど『お兄ちゃん』とか呼ばせる気じゃないでしょうね? まっ、アタシって超可愛い過ぎる妹だから? 言わせたくなる気持ちも分かるけどね〜」
それはおまえ自身がシスコンだからか? だが見解の相違だな。
肩を揉みながら、からかい口調の桐乃に俺は「言うわけねーだろ、んなこと」とすげなく答えてやった。
「なんでよ?」
首をひねって怪訝そうに俺を見つめる桐乃。
「なんでって。――おまえは俺を『兄貴』って呼んでるじゃねえか」
「そ、そうだけど?」
「言葉通りだろ。呼び方なんていちいち気にしねえけど、おまえが俺をそう呼んでくれてんの――、なんか一番しっくりくるんだよ」
桐乃は「おい」とか「あんた」とかぞんざいに言うことが多いが、俺を『兄貴』と呼ぶようになった。
もっとも、小さい頃は別の呼び方をされていたような気がしないでもないが、それは遠い昔の話だ。
ここ何年かで俺たちは兄妹の関係を修復して、再構築していった。その過程で、こいつが俺を呼ぶようになった言葉。けっこう気に入ってんだぜ?
だから俺は、それを変えさせようなんて思うわけないさ。
だいたいコイツが猫なで声で「お兄ちゃ〜ん」とか呼ぶ姿なんざ想像出来ねえっつの。呼んだところで「お兄ちゃ〜ん(プゲラw)」てな具合だろうしな。
「い、意味分かんないし……」
「そうか?」
「い、いつまで肩触ってんのよ! も、もういいから!」
自分で肩揉めって言ったくせになんだそりゃ。
「あ、あんたがアタシに呼ばれるのを超嬉しがってんのは分かったわ。キモいけど、これからはバカ兄貴ってたくさん呼んであげていいよ?」
「なんでそうなるんだよ、てかバカとかつけんじゃねえ!」
「じゃあシスコン兄貴とか変態兄貴? カ●ビアンコム兄貴でもいいけど」
「いちいち上に変なもんのっけるな!」
「めんどいな〜〜。せっかく好意で考えてあげてんのに。なんなら満足するわけよ?」
「普通に呼ぶって感覚がおまえにはないわけ――!?」
どう受け止めたら好意になんのよ!? なんか知らんがやたらニヤニヤしながら言ってくるしよぉ。ハッ。ちくしょー、可愛いじゃねえか。
愛らしく笑む妹の顔に、苦虫を噛み潰したように俺はただ苦笑するしかなかった。
冗談を重ねるようなおしゃべりを続けながらなんとなく時計を見やると、いつの間にか昼をけっこうまわっていることに気がつく。
「ゲームしてて忘れてたが腹減ってきたな。下降りてメシにしないか?」
「あ、ほんとだもうお昼じゃん。う? あぇうぅ〜、気付いたらお腹空いてきたし」
両手でお腹を抱えている。
そんじゃ腹ごしらえすっかと俺たちは炬燵を抜け出て、一階へと降りていった。
134 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:00:56 ID:q/dmmFNY
リビングを通ってキッチンへ行き冷蔵庫の中を確認する。
「冷凍ピラフがあるな。ちょうど二人前だし、これでいいか?」
「うん。ほんじゃあっためヨロシクー♪」
そう言ってさっさとリビングの方へ戻っていく桐乃。
へいへい、これも命令の一つってことな。
俺は苦笑しながらピラフの袋を大皿に開けてレンジに入れ、解凍ボタンをポチッと押す。
ぐるぐる回る中身をぼけーと見ながら待つこと数分。
出来上がったほかほかのピラフを持ってリビングへ持っていく桐乃はソファの定位置で体操座りになって、からだを揺すっている。
「う〜、寒い寒いぃ。早くあったかくなってよぉ」
ここのエアコン、暖気が出てくるの遅せえからなぁ。
ちなみに今更ながら説明すると、桐乃は上はカットソーのシャツにニットのカーディガン、下は寒い季節だってのにショートパンツとハイソックスといった体だ。
そして俺は――上はパジャマ下はパジャマと未だに就寝姿のままだったりする。
だって桐乃のやつがいきなり起こすんだからさ、着替える暇なんて無かったっての。
一旦ピラフをテーブルに置いて、もう一度キッチンへ行き皿を一つとスプーンを二つ、ついでに麦茶とコップを二つ出してリビングへ戻る。
桐乃は体を丸めたまま…………なにやっとんじゃ、このアホ娘は。
「んむんむ……。あ、熱、熱っ」
皿に顔を近づけて犬みたいにピラフを食べているよ。
「桐乃さん、親いねえからって行儀悪いことしてんじゃないっスよ」
スプーンを渡しながら桐乃を窘める。
普段こんなことしねえのに、なに子供っぽいマネしてんだよ、おまえ。
「だってお腹空いてたんだもん」
やれやれだ。
ちっとその姿が可愛かったからそれ以上何も言わず、桐乃の前へ皿を置き、大皿からピラフを分けようとすると桐乃はそれを制した。
「そのままでいいよ。食器洗うのめんどいっしょ」
「へ? まあ、それでいいって言うなら」
で、大皿に盛ったピラフを二人して食べ始めたわけなんだが、大きめの皿といっても一つなので、必然俺は桐乃の横に座ることになる。
「あ、あんまひっついてくんなよ。食いにくいだろが」
桐乃が密着しているもんだから、スプーンを持っている利き腕を動かすたびにモゾっとした感触がしてなんか……あ〜なんつうか、落ち着かない。
……そばに近づきすぎじゃねえか、こいつ?
「お皿一つしかないんだから文句言わないでよね。あっエビちゃん見っけ!」
だから二つ皿出したってのに……。それに、理屈になってないような気が?
そんな桐乃の行動に俺はどぎまぎしたが、数分ほど経って謎が解けた。エアコンがようやく暖気を送り出す仕事を始めると離れたんだよコイツ
寒かっただけかよ!
135 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:01:13 ID:q/dmmFNY
「あ、そだ! あれまだやってるかな〜♪」
と、桐乃はテレビをつけお目当ての番組を観だす。
画面に映っているのはけっこう長寿番組のバラエティだ。毎週女の子たちがファッションやらデートスポットやら、食い物とかの特集をしたりしてる。
たまには観たりするが、今日のはあんま興味沸かねえな。
千葉の全国でも有名な遊園地についてタレントの女の子たちがキャーキャーはしゃぎながらレポートしているのだ。
冬場の幻想的なパレードが最高だとかどうとかさ。
「またこの遊園地かよ。何度も特集してて飽きてこねえのかこんなの」
「あんた、そういうこと言ってるからモテないんだよ。どーせ一回も行ったことないくせに」
「おまえだってそんな行ったことねえだろうがよ」
「あたしはアンタみたいなのとは違うの。たまにあやせたちと遊びに行ってるしぃ」
はーん、いいよな女って。こういうカップル多そうなところでも気軽に行けるんだから。
なんというかさ、世の中にゃ女同士なら行けて男同士だと行けない場所とかって多くね? こう思ってるの俺だけじゃないよな?
「どうしてもって頼むんなら、連れてったげてもい、いいけど?」
「ケッ、誰が。別に遊園地の一つや二つくらい行かなくたって死にゃしねーよ」
「ハ、そんなだからモテないって言ってんの。地味ヅラなんだから少しは積極的に動いたらどうなのよ」
「ほっとけ。んなこと言ったって行きてぇ相手がいないんだからどうしようもねえだろ」
「あー草食系なんだ」
「誰が草食系だよっ」
「言われたくなきゃ、遊園地くらい行こうとか言いなさいよば〜か。たかがちょっと遊びに行くくらいの行動も起こせないからダメなんだよねぇ」
オーバーアクション気味に肩をすくめて「は〜あ、かわいそかわいそ」とかため息をついちゃってますよ、この妹様は
勝手にどっかの誰かが作った草食系どうたらなんてレッテルはどうでもいいが、ここまで言われて引き下がることなんか出来ねえよな?
「い、行ってやるよ! フン、なに遊園地? 超楽しそうだぜ! ジェットコースターでもメリーゴーランドでもどこでも連れて行きやがれ!」
「そ、じゃ土下座して」
「おまえはいちいち兄を土下座させんと気が済まんのか!?」
もう少し兄貴に対して敬意ってやつを覚えてくれてもいいんじゃねえか、こいつは?
しかし、今の会話……。なんかひっかかんだよな。まるでこれじゃあ……、
136 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:01:30 ID:q/dmmFNY
「あああ――――――――!」
横からでかい声が飛んできて浮かんだ疑問は掻き消えた。
「今度はなんだよ?」
「そのエビあたしが食べようと思ってたのに! 取らないでよね」
俺がスプーンにすくった残り少ないピラフ(最後のエビつき)の徴発を求めてきている。
そんなこと知らん。
「早いもん勝ちだ」
「命令、それ寄こしなさい」
「うっぐ、卑怯な……」
でももうスプーンに乗っけちまったし。対戦に負けた罰ゲームとしては妥当なところなんだろうが、ただでくれてやるのはなんかくやしい。
ん〜と頭を回転させた俺はそこでピーンとちと面白いことを思いついた。
「じゃ、口開けろよ桐乃」
「な、なんで?」
「なんでって、食うんだろ? ほらよ」と、スプーンを桐乃の口元へ運ぶ。
「え!? ちょッ! だ、だって……!?」
おーおー慌てとる慌てとる。
そうだよなぁ、俺からもの食べさせてもらうとかプライド高いおまえには恥ずかしすぎて出来まい。
「どうした? やっぱ食いたくねえのか? せっかく大人しくくれてやろうって俺の真摯な心遣いな・の・に、なぁ〜〜(ニヤニヤ)」
だてにオマエの兄貴やってきたわけじゃねえから反応なんか、もう分かってんのさ。
このあとはフン! と鼻を鳴らして「ウザ! いらないっつのぉ!」といった展開が目に浮かぶぜ。そして俺がまんまと食べれるってわけさ。
ぶっちゃけそこまで食いたいってワケじゃないし、本心を言えば素直にあげてもいいんだけど、こいつが欲しがってんの見てたら、なんか惜しくなってきたんだよ。
「こ、この! うににに!」
俺の作戦は功を奏しているようで、桐乃は歯噛みしたり顔を膨らませたりしながら俺とスプーンを睨んで、しきりに目をキロキロ動かしている。
言ったらキレられるだろうが、罠じゃないかと疑って目の前のエサを取って良いのか悪いのか本能と理性の間で悶えている小動物を見ているようだ。
「なんだよ、いらないみたいだな。なら俺がもらうかんなー」
ははは。ざまあみろだ。
と思っていたら――さっきまで顔膨らませていた桐乃からまた命令が下った。
「食べてあげる。ただし、あんた『どうぞ、お召し上がりください桐乃様』って言うこと!」
「な、なんだと!?」
思わぬ反撃を食らって逆に俺がうろたえる。
「冷めちゃうじゃん。さっさとしなさいよこのダ召使いは」
そう言って桐乃は口を開けて目を閉じた。
無理やり立ち居地変えてきやがったか、くそっ! ダ召使いってなんだよダ召使いって!?
さっきまで俺が優勢だったのにこんなんねえよ!
うぐぐぐ。
上手く形勢を逆転させる方法を考えたが何も出て来ず。
ええいままよ! と俺が考えなしで口にした言葉は爆弾だった。
「き、桐乃。い、いいのかそんなこと言って? 言葉でどう言おうが、兄貴である俺からあ〜んしてもらってるんだぜ、オマエ?」
ドカーン! 桐乃の顔が真っ赤になる。閉じていた目を見開いてわなわなと羞恥に身を震わせる。
お、やった。効果あり!
と思った瞬間、
「あ、あんただって! 妹に口開けろって言ってあ〜んさせようとするなんて。……あ、あーあーこれだからホント変態は困るっつうのー」
ドガン! 自分にも返ってきて爆発した。首まで赤くなっていく俺。
お、おおおおおおおお!? 俺のアホォォ、自爆じゃねえかよこれええぇえぇぇええッ!
そのまましばし俺と桐乃は茹で上がっていたが、やがて桐乃が「…………は、早くしてよね」と言うので、結局桐乃の命令どおりに、
「ど、どうぞ。お召し上がりください、桐乃……様」とぼそぼそ呟きながら桐乃の口へとスプーンを運んだ。
「あ、あー美味しかった! 召使いのあんたには嬉しいでしょ? ご、ご主人様が食べてあげたんだから。泣いて感謝しなさい」
テレの混じった表情で桐乃は嬉しそうに笑う。まだ顔が赤い。
そんな妹にフンと俺は鼻を鳴らしてそっぽを向き、皿に残ったピラフをかっこんだ。
137 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:02:04 ID:q/dmmFNY
――メシを食い終わって、麦茶を飲みながらテレビを観ていたんだが、番組も終わり、そろそろ部屋に戻ろうかってことになった。
「あたしが片しておくから、あんた先に戻ってていいよ」
「え?」
意外な言葉に耳を疑う。てっきり片すのも俺に押し付けるもんだと思ってたのに。
「なによ、おかしいっての?」
「いや、そんなこたあねえけどよ。――んじゃ任せたわ」
「うん」
せっかく片付けてくれるんならってことで俺は先に部屋へと戻った。
桐乃が戻ってくる前にパジャマを脱いでセーターとジーンズに着替え、ノーパソでサイト閲覧していると桐乃が戻ってきた。
「あ〜寒かった」
俺をギュっと押し出すように炬燵に入り込み横に座る。
「片付け、サンキュな」
「別に。お皿とスプーン洗うくらいだったし」
「そっか。んで、どうする? またシスカリの続きでもやんのか?」
「ん〜。それはもういっかな。ちょっとサイト巡回したいしね」
マウスを俺からひったくるとカチカチとブックマークを呼び出す。
そういやこいつって普段どんなサイト見てんだろうな。興味をそそられたので俺は桐乃のサイト巡りを観察することにした。
最初にブラウザに表示されたのはどこぞのファッションブランドのネットショップ。
アクセサリーなどがサムネイル表示されている。
「うーん、まだ新着アイテム出て無いなー。そろそろ出てもいい頃なのに」
「他にもめちゃくちゃあるじゃん。それじゃダメなのか?」
横にツリー表示されているカテゴリ欄には『ピアス―422件』とか随分種類があるみたいだ。
「気に入ったのがあればそれでもいんだけど、やっぱ新作の方がデザインいんだよね。ここのデザイナーさんがさ、超良いセンスしてんの。新作出てもすぐ売り切れちゃったりして?
 ブランドで選ぶこともあるけど、ここのはガチで良いからチェックはかかさないようにしてんだー。渋谷とか直接お店で良いの見っけることもあるけど、基本はネットで調べんの。
 この前なんかさ、ネット予約限定ってのがあって50個しか作られなかったやつがあんだけど、ホムペに出て一分もしないうちに予約埋まってんだよ、スゴクない?
 あたしの友達の中にも欲しがっている子がいて諦めずにキャンセル待ちとかしたらしいけどダメだったって」
聞いていないことにもすんげー勢いで口を動かしてるよ。
まったく、男の俺に女モンのアクセサリーなんか話したって意味なくね? 俺が「キャー欲しい」なんて気持ち悪いこと言うわけないのに。
だが、そんな興味が沸かない話を耳元で聞かされても俺は辟易とはしていない。
なんてことはない、黒猫や沙織といっしょになってアニメとかの話題でさんざ盛り上がっている時と同じだからだ。好きなもんに夢中になって、楽しく語ってるのを聞いていると、だんだんとこっちの気分までそうなってくる。
あんまり長いとさすがにアレだけどな。
相槌を打ちながら話しているうちに、お次はヘアーカットサロンのページが出てきた。
「おまえってあんま髪型変えんけど、いつもどこで切ってんだ?」
駅前の散髪屋――なわけないよな? きっとこだわりの美容院みたいなとこ行ってんだろうぜ。
「色々。友達とか、評判聞いたりして毎月変えてるかなー」
「毎月って……。そんな伸びるわけでも髪型変えるわけでもないのにか?」
「うっさいなー。あんただって全然ヘアースタイル変えないよね。その地味カットにこだわりでもあんの?」
「誰が地味カットだよ!」
「横にハネッ毛してんのそのまんまにしてるしー」
「おまえだってハネてんじゃん」
「し、仕方無いじゃん! ドライヤー当てたってハネちゃうし、ここだけ固めるのも変だし!」
俺と桐乃って生まれつきなのか知らんが髪が少々ハネているんだよ。似てない似てない言われる兄妹で唯一共通点といえるところかも知れない。
……ハネッ毛が似ているってなによ? どうせなら顔とか似てくるもんじゃねえの? そうすりゃ桐乃もイケメンの俺に似て可愛く………………すまん、言ってみただけ。
「でも、兄貴って割と毛並みはいいよね、サラサラしてるし」
言いながら俺の髪を引っ張ってくる。イテえからやめろっての。
138 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:02:24 ID:q/dmmFNY
「まさかシャンプーあたしの使ってないでしょうね?」
「使ってねーよ。いつものお徳用シャンプーだよ! 女じゃないんだから髪の毛に気なんか使わねえし」
「それはそれでムカつくんですケド〜。こっちが努力してんのにこんな……。くぅ〜なんか腹立ってきた!(くい、くいくい!)」
「髪が抜けるからやめれって。どうしてそんな理不尽なこと俺にすんの、もう!」
「この! このぉ!」
おまえ腹立ってないだろ! 半分以上面白がってイジってるだけだろ!
「いいじゃねえか! おまえの髪の方がすげー綺麗なんだからさ」
「ま、まあね。あ、あたしほどの髪になると? 他と全然違う? みたいな?」
今度は自分の髪を一人で絶賛しだした桐乃。
てか、なんか照れてないか?
あ、今俺こいつを、『綺麗だ』って褒めたからか。
……ま、まあそう思ったんだから仕方ねえだろ。見てくれだけはこいつ超可愛いし? 兄の欲目もあるが、妹ってところ除けば正直俺の知り合いの中ではダントツ……みたいな?
うん、見てくれだけ……はな。そう、見てくれだけ。
「いくら綺麗だからって、勝手に触ったりしたら許さないからね?」
「だ、誰が!」
ぽりぽり頬をかいていると桐乃はまた別サイトを見出す。今度はネイルアートの紹介をしているブログのようだ。
あーこれは俺にはマジで分からん世界だわ。いや、爪に色塗ったくるのはなんとなくだが分かる。
しかしよぉ、だってあれだぜ? 爪に色塗るだけじゃ飽き足らず、絵を描いたりやら、ビーズやらなにやらつけて三次元にゴテゴテしたもん爪の上に作りあげるわ。
長いと数時間かけて仕上げたりもするらしい。
「手ぇ洗ったり、歩いたりして落ちちまったらどうすんのこれ?」
「は? それくらいじゃ落ちないようになってるし。歩くときも気をつけてゆっくり歩けばいいじゃん」
「足のマニキュアの為にゆっくり歩くって……。う〜ん俺にはよく分かんねえ」
「足のはペディキュアって言うの。あんたもしてみればいんだよ」
「ちょっと待ってて」と桐乃は止める間もなく部屋を出て行く。
おい桐乃。
まさか俺にマニキュアだかペディキュアだかをさせるつもりかよ!? エロゲーみたいに俺をそっちの世界に連れてく気じゃないだろうな?
一瞬、自分でマニキュアを塗る姿を想像。
……おええええぇ〜。
「お待たせっ」
手に何種類かのビンを持って桐乃が戻ってきた。
「ちょ! 桐乃さん、俺男なんすからそういうのはやっぱやめません?」
「ヤダ、するもん。逆らってもダメだかんね、まださっきのゲームの負けた分、言うこと聞いてもらうから」
するもんて可愛い声出しても、その超意地の悪そうなウス笑みで台無しだよ!
嫌がってジタバタ抵抗する俺の腕を桐乃は無理やり両手で掴み、ダンと炬燵の上に持っていく。
うう、俎上の鯉にでもなった気分だ。
「動かないでよ、服に付いちゃったら落とすの面倒だし」
それなら初めからマニキュアなんてしないでおく案を一考してくれまんかね?
「なんかゴツゴツしてない? 血管浮いてるし、気色わるー」
浮き出ている血管を押したり、指を摘んで酷いこと言っちゃってるよ。
「男なんだからこんなもんだよ」
「ふーん、まいいや」
すげなく言いいながら、マニキュアのビンを開けてフタについていた筆で俺の爪を塗り始める。
「出来上がるまで見ちゃダメだかんね。あっち向いてて」
「はいはいと」
もう好きにすればいいじゃない! 俺の気持ちなんて考えてくれたことないんでしょ!
そんな安いメロドラマのヒロインみたいなこと考えてる横で、桐乃は「〜♪、〜〜♪」と鼻歌を歌いながらマニキュアを塗りつけていく。
俺の手を引っつかんで、筆を爪になぞらせるたびに、なんかくすぐったいやら気恥ずかしいやらで、身の置き所に困る。
「なあ桐乃。あんま凝ったようなモンにはしなくていんだぞ」
「ん〜? 大丈夫大丈夫」
ほんとかよ?  まぁ始めちゃったモンはしょうがねえ、野となれ山となれだ。俺は苦笑いを浮かべて観念した。
139 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:02:43 ID:q/dmmFNY
やがてマニキュアが完成。
「うん、けっこう良いかも! 速乾性だからもういいよ」
「ああ」どんな風に出来たのやら。男の俺が綺麗に爪塗ってもしゃあねえじゃん。とは思うものの、ちょっとだけドキドキしながら俺は指の先に視線を合わせた。
で、桐乃作のネイルアート、俺のマニキュア初体験の感想はと言うと。
「…………桐乃さん? なんすかこれは?」
「ププっ、似合ってるよ『ばか兄貴』。くひひひ」
そこには爪をピンクで下塗りされた上にキラキラとラメの入った赤色で小指から一文字づつ『ばか兄貴』、そして親指に『(^┰^)ベ〜』の顔文字。
ほっほう、ばか兄貴とな? そうかそうか。桐乃? オマエが一生懸命描いてくれたこのネイルアートはとーって俺の心に響いたぜ?
特に! この無駄に可愛い顔文字が俺のこめかみにダイレクトアタックだよ――ッ!
「おま! なんってことしやがる!」
「キャハハ、似合ってるよ? 嬉しい?」
「嬉しいわけあるかあああ!」
「ベースコートだってちゃんと使ってあげたよ?」
「誰も出来のことなんて聞いてませんよ!? こ、これどうやって落とすんだよ? 洗っても落ちないんだろ?」
「何度か洗えば落ちるけど、除光液でちゃんと落とさないと爪に悪い」
「それ寄越せ!」
「どうしよっかな〜? 明日までそのままでいればぁ?」
八重歯を見せて悪ガキみてえに笑ってやがるよ!
「こんのアマ!」
「まーまー。そこまで言うなら? 土下座したらちゃんと落としてあげるか――あふっ!?」
おイタが過ぎた妹へ制裁を加えてやったね! 両の頬をつねってやった。
「あいへへ! は、はにふんのよ!」
だが、すぐにやり返してくる負けず嫌いな桐乃。
「いはいいはい! おはえが俺であそふかららろうが!」
「あとふぇ落としふぇあげるって言ってんふぇひょうがぁ! このふぇんたいぃぃ! 妹あいふぇになにひゅんほよクソあにひぃぃ!」
「はんはとぉ? あふぉいもうふぉおぉ!」
で――、そのまま呂律の回らない舌で口ゲンカすること五分弱。
さすがに疲れてきたのでお互いに手を頬から離した。
おーイテ。こっちは少し加減してやったのに、おもいっきりつねんなよなぁ。
「はぁはぁ……。後でちゃんと落としてくれよ、ったく」
「初めから言ってんじゃん。――もう、あとになったらどうしてくれんのよ!」
頬を両手で押さえながら、んべ〜と舌を出してくる。
「強くはつねってねえだろ? 俺の方が――見ろよ、これぇ?」
ジンジンする頬を桐乃に指差して見せる。鏡見てねえけど絶対赤くなってるよ。
どうだ? 少しは反省するか?
「ねぇ、それよりアタシ喉渇いたんだけど」
「…………」
もうつっこむ気力も沸いてこねえ。
ジュースは飲んでしまっていたので桐乃は蜜柑を取り、そして俺の前に差し出す。
「それ――」
「『剥いてよね』、だろ?」
ため息をしながらセリフを代弁してやると、桐乃は目を一瞬丸くしたが、すぐにその丸目の尻を下げてきた。
「分かってきたじゃん」
「ケッ。でもゲームの負け分はそろそろ尽きるからな」
「そうだっけ? じゃ、今度また増やしてあげる」
「ぬかせ」
140 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:03:01 ID:q/dmmFNY
蜜柑の皮を剥きつつ、俺はさっきまでのケンカはどこ行ったんだろうなってことを考えてたよ。
「あたしたち、さっきまでケンカしてなかったっけ?」
どうやら兄妹して同じようなことを考えていたみたいだ。
口の端を持ち上げつつ「確かにな」と俺は答えた。
実際、怒っていたのかさえ分からん。『ケンカ』なんて言葉を出したが、イタズラした桐乃にちょいとイタズラし返したってだけなのが正解な気がする。
その証拠に、俺の口は今も緩やかな下弦を描き続けている。
どうしたんだろうな? 今日の俺と桐乃は。おかしいってくらい仲が良すぎだ。
今まででも桐乃とは話もしたし、どこかへ出掛けたこともあった。振り回されたりもしたが、それはそれで悪くない思い出だ。
だけど今日はどこかに遊びに行くわけでもない、黒猫や沙織たちと集まってわいわい過ごしているわけでもない。
ずっと二人、妹と家にいた。
ただそれだけなのに殊更……。
「あ、そうだ。アンタにこれまだやらせたことないっしょ?」
デスクトップにあるショートカットをクリックしてエロゲーを立ち上げ、見せてくる。
「ねえな。最近出たやつか?」
「うん。短くて三時間くらいで終わんだけどさ、けっこう面白いんだぁ」
立ち上がったウィンドウを囲うようにカーソルをくるくる回して桐乃は頬を緩めながら言う。
ふーんとすげなく答えつつも、俺はまたうるさく桐乃とゲームすることに想いを巡らせていた。

そんな時だった。一本の電話が俺の携帯にかかってきたのは――

着信を知らせるメロディが俺の携帯から鳴り出した。
剥いた蜜柑をそのままに、俺はわきへ置いていた携帯を手に取る。
液晶画面を見ると――お、なんだ麻奈実じゃん。
「ちょっとわりぃ」
蜜柑に手を伸ばしている桐乃にことわり、炬燵を抜け出し部屋を出てから受話キーをプッシュした。
「もしもし」
『あーきょうちゃ〜ん。こんにちは』
「よぉ、相変わらずのんびりした口調だなおまえ」
『むぅ、そんなことないもん。きょうちゃんひどいよ』
「はは、わりわり」
『も〜怒っちゃうんだからね、わたし。ぷんぷん』
擬音を口にしながら麻奈実は怒っているんだぞとアピールしてくる。しかし全然迫力ねえよな。そこが麻奈実っぽいっちゃ麻奈実っぽいんだがよ。
『はっ。そうだきょうちゃん、今家にいるの?』
怒る(?)のをやめて、麻奈実は質問を投げかけてきた。
「おう、いるぞ。なんか用があったのか?」
『うん。用ってほどじゃないんだけどね。きょうちゃん、ずいぶん前のことだけど、わたしにCD貸してくれたじゃない?』
「そういや貸してたな。良かっただろけっこう?」
『うん、聴いててほんわかしてきちゃったぁ』
メタル系の音楽CDを貸してたはずなのになぜほんわか?
『それでね、今スーパーにお買い物出るところなんだけど、行く途中できょうちゃんちの近くを通るから、きょうちゃんが家にいたら返しに行こうかな〜って』
「なんだ、別にわざわざ返しに来なくてもずっと持っていてもいいのによ」
『うん、でもちょうど思い出したところだし返せると思ったときに返しとかなきゃ忘れちゃいそうだから。その、行っても大丈夫?』
「そういうことなら。スーパー行くんなら少し回り道になっちまうだろ。近くまで行ってやるよ。俺の家行く角あんだろ? その辺で待っててくれ」
『そう? それじゃあわたしも待ってるね。えへへ』
「ああ、じゃあ後でな」
通話を終えて、ドアの隙間から炬燵にいる桐乃へ一声かけた。
「ちょっと出てくるわ。すぐ戻ってくるから」
「――――え!? ちょ、ちょっとあんたっ!」
なんか驚いたような声をあげていたが、俺はかまわずドアを閉め、そのまま玄関へと向かった。
俺はそのとき、桐乃がどうして声をあげたのか省みようとしなかった。
ただちょっと。
そんな軽い気持ちで桐乃を部屋に残して、家を出た――。
141 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:03:27 ID:q/dmmFNY
家を出て待ち合わせの場所へ向かうと、麻奈実のやつは既に来ていたようだ。
「きょうちゃ〜ん」と手を振っている。
「手なんて振らなくても分かってるって」
そばまで駆け寄り話しかける。
「えへへ、そっかぁ。あ、忘れないうちに。はい借りてたCD。ありがとね、きょうちゃん」
「あいよ、確かに」
物の受け取りだけじゃあれなんでと、それから俺と麻奈実は少し世間話を始める。
「スーパー行くって言ってたよな。今日はおまえんち何にするんだ?」
「え〜っとねえ、コロッケとカキフライにしようかなって思ってるんだ」
「『思ってるんだ』ってお袋さんじゃなくおまえが作んの?」
「うん」
「へ〜、お袋さんの料理も美味いけど、おまえのも負けず劣らず美味いからなぁ。今度また食わしてくれよ」
麻奈実の手料理はしばらく食ってないもんな、うちのお袋のカレーは食い飽きたし。
たまに田村家の家庭の味が恋しくなるよ。
俺が料理を催促したことが嬉しかったのか、麻奈実は髪の毛を手で押さえて撫で付けている。
「じゃ、じゃあ今度、また時間あるときにうちに寄ってきょうちゃん。きょうちゃんの好きなもの、たんとこしらえてあげる」
「それはありがてえ」
「うふふ。きょうちゃんが来てくれたら、ロックやおじいちゃんたちも喜ぶよきっと」
「ロックのやつはまだ五厘刈りのままなのか?」
「うん、なんか髪乾かす手間が省けるって気に入ったみたい」
「はは、本当のスキンヘッドにしたらそれこそ髪乾かす必要もねえんだがな」
「あと、きょうちゃんのCD聴いて『やっぱメタルは最高だぁ! ヒャッハア〜』とかはしゃいでたよ」
すぐ影響受けるやつだな。洋楽熱は英語の成績が悪くて冷めたと思ってたんだが。
ロックの未来がなんとなく不安に思えてしまう俺だった。
さらにひとしきり雑談していると、麻奈実が何かに気付いたような表情を見せた。
「あれえ〜? きょうちゃん、手がなんか汚れていない?」
「え? どこがだ?」
「ほら、そこ。爪の辺り」
手の甲を麻奈実に見せながら自分の爪を確認してみると『ばか兄貴』の文字。
うおっ! しまった! すっかりマニキュア塗ったままなの忘れてた!?
「なにが付いているのきょうちゃん」
麻奈実が横に回り俺の爪を確認しようとしてくる。
やべ! 急いで手をからだの後ろに回す。こんなもん見られたら訳を説明するのもめんどうだし、からかいのネタを提供するだけだ!
「や、なんでも、なんでもねえよ! ちょっと絵の具が付いてただけでさ」
「絵の具? きょうちゃんお絵かきでもしてたの?」
頭を横にかしげる麻奈実。
「そ、そうなんだよ〜う? 勉強の合間に――な。そう気分転換、気分転換にちょっと童心に返って絵でも描いてみようって思ってよ」
「ほえ〜そうなんだ」
あまり納得していないようだが、とりあえずこれ以上追及はしなさそうだ。
「それより、そ、そろそろ買い物行かなきゃいけないんじゃないか? 夕飯にまにあわなくなっちまうぞ?」
「あ、そうだった。えへへ、つい話し込んじゃったね。それじゃそろそろ行こうかな」
「おう、頑張ってエビフライ作ってくれ!」
「コロッケとカキフライだよ?」
「だ、だったな! はは。コロッケとカキフライ! うん、がんがん作ってくれ!」
「うん、それじゃあねきょうちゃん」
「ああ、またな」
挨拶を交わして麻奈実はスーパーの方向へ歩いていった。
あーやばかった。なんとかごまかせたな。額の汗を拭いつつ、麻奈実の後ろ姿を見送った。
……ふぅ。そんじゃ俺も家に戻るか。
携帯も時計も持って出なかったんでどれくらい時間が経ったのか分からないが、二十分くらいは経っている気がする。
桐乃にはすぐ戻るといっておいたから、怒っているかもしれんしな。
142 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:03:44 ID:q/dmmFNY
麻奈実と別れ、家に戻った俺はそのまま自分の部屋へと直行した。
まだコートがいるってほどの寒さじゃねえけど、けっこう立ち話してたし、からだが冷え込んじまったよ。
ドアを開けて中に入ると、桐乃はノーパソをたたみ、その上に雑誌を広げて読んでいた。
「あー外寒いな、やっぱ」
言葉をかけつつ炬燵へと入り込む。
家を出る前と同じ場所は桐乃がすっかり真ん中に移動していた為スペースが無くなっており、体を落ち着けたのは、はす向かい。
「それアニメ情報誌か? 面白いのがあったら俺にも教えてくれよ」
桐乃や沙織たちに比べればまだまだだが、それでも俺はだいぶアニメを観るようになってきた。
いや、半分以上はやっぱ性に合わないもんばかりなんだけどさ、たまにかっけえくて熱いストーリーのアニメもあんだよ。そういうの観ているのは正直面白い。
それに、こいつらとの話に混ざりたいってのもあるしな。
「……………………」
あれ? 聞こえなかったのかな? 絶対、ゲリラ豪雨のようにどばどばアニメの話をしゃべりだすと思ってたのに……?
もういちど言おうと俺が口を開きかけたとき、ようやっと桐乃の口が動いた。
「……あんた――――今まで何やってたの?」
「え? いや、何って」
紙面から目を離さず、事務的な口調で言われたもんだから少し面食らう。
「麻奈実のやつに貸してたCDを返してもらってたんだよ」
「あーそう。それだけにしては随分遅かったみたいじゃん」
今度は少し苛立ちが言葉に混ざっている。
こいつ、遅くなったのをやっぱ怒ってんな?
まあすぐ戻るって言ってけっこう長い時間あけちまった俺がわりいか。さっさと謝っちまおう。
「すまん! こんな遅くなるとは思わなかったんだって。麻奈実と会ったの久しぶりだったし、つい話し込んじまっててさ。悪かったよ」
「ふん、地味子と地味話してたってわけ? 寒い中ご苦労様」
掌を縦にして謝ったが、聞いてないという風に小馬鹿にしたことを言う。
「…………ああ、ちょっとな」
正直、麻奈実を蔑むようなことを言われて少しムッときたが、帰ってくるのが遅れてしまった負い目もあることだし抑えた。
これまでも桐乃は麻奈実に対して明らかに嫌ってる態度だったし、何度も地味子だとか地味眼鏡と呼んではいるが、俺はその都度眉をひそめて窘めている。
桐乃もそのことを分かっているから、『はいはい、ゴメ〜ンね』とか言ってくるだけだ。今のも俺が怒るだろうって分かるはずだが、ついポロっと出た感じなんだろう。
いつのまにか桐乃も、そんなこと言い出すこと自体無くなってきていたしな。
いちいち怒っていてもしゃあねえ。
「地味子とか言ってんなよ」
軽い感じでクギを刺す。これであとは桐乃が軽くフンと鼻を鳴らすか、ちょいと憎まれ口叩いておしまい。
いつもの流れ、いつものパターンだ。
そう、いつもはそれで終わるはずだった――。
「地味子は地味子でしょ。あんな冴えない地味女と話して何が楽しいんだか。ハッ、しょぼいあんたにしか分かんないだろうけどぉ〜」
な!? ――こいつ!
「だから、麻奈実のこと悪く言ってんじゃねえよ」
「本当のこと言っただーけじゃん。なにキレてんの? バッカみたい」
「本当のこととか、まあそうだけど! チッ、いちいち突っかかって来てんのはどっちだよ」
「つっかかってませんけどぉ〜。ブス専フェチだからって熱くなんないでよね。あーキモ」
頬杖をついて冷めた態度を見せてはいるが、それとは裏腹に桐乃はなおも俺を挑発する言葉を吐き続けた。
143 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:04:01 ID:q/dmmFNY
カッとなり俺は桐乃を怒鳴りつけた。
「ああ!? 今なんつったてめえ! ふざけたこと言ってんじゃねえぞ!」
「なに凄んでんの? 気持ち悪っ!」
「だったらつまんねえこと言うんじゃねえよ! 俺があいつの悪口言われんのキライなこと知ってんだろうが!」
「あんたのことなんか知るかっつ――の――――ッ! アンタと地味ヅラ眼鏡のこともね〜〜!」
まるで憎悪の対象のように桐乃は目を鋭くさせて俺を睨んでくる。
なんだよ……これは……?
さっきまで、機嫌良かったじゃねーかオマエ。それがなんでそんなこと言うんだよ?
麻奈実と話してて遅れたのが気にくわないってヘソを曲げるのも分かる。理由は知らんが麻奈実のことをあまり良く思っていないのも分かる。だけどこれは…………。
いつもとは違う。
俺は桐乃の態度に違和感を感じとっていたが、それが何かを吟味するよりも怒りが先に立っていた。
マニキュアで言いあいをしていたのとはわけが違う。
俺の頭を支配したのは本気の怒りで、奔流のように流れてくる感情に任せて俺と桐乃の怒声も更に大きくなっていった。
「いい気になってんなバーカ! お情けであんたと遊んでてあげてんのにさ!」
「寝てるとこてめえが無理やり起こしやがったんだろうが! こっちはいい迷惑なんだよ!」
「はぁ? それにしては随分喜んでたみたいだけどねぇ!」
「かっ、誰が! 一人で本でも読んでた方がよっぽど楽しいっつの」
桐乃の鋭い眼光が俺を突き刺すが、俺も負けてはいなかった。目の前が赤くなるほど怒りの炎を宿して桐乃の顔を射る。
バカだのアホだのって言葉には痛々しい棘をはらみ、おまえみてえなアマ相手にすんの疲れるだの、ウザいからさっさと死ねだのと言葉の刃でお互いを斬りつけあう。
罵りあいはエスカレートしていき、やがてこんな終わりを迎えた。
「たかがちょっと出かけたくらいだろうがっ。いちいちうるせんだよ、おまえは!」
「たかが!? あんた…………、あたしに何したか分かってない! 全然分かってないッ!!」
「あー分かんねえな。俺がなにしたってんだよ? ちょっと物返してもらいに行ったくらいじゃねえか。それをどうして文句言われなきゃならねんだよ、筋合いなんかねーだろ! おまえには、関係ねえことなんだしよぉ!」
俺が吐き捨てるように言うと、桐乃は絶句して顔が一瞬白くなり、ぶるぶると体を震わせだした。
「………たが……」
「なんだよ?」
「……たが言ったんじゃん……。あん…が、……しいって……アタシと………いて…し…って…………」
奥底から搾り出すような声だった。
しかしその声は僅かな断片でしか無く、言葉として理解することが出来なかった俺は、桐乃の心を推し量ることもなく冷たく言い放った。
「聞こえねーよ」、と。
桐乃が爆発するように叫んだ。
「アンタが…………ッ、アンタが、アンタがアンタが――――――――ッ!!」
部屋が揺れるほどの語気を俺にぶつけ、次いで炬燵の上にあった蜜柑を掴んで俺の顔に思いッきし投げつけてきた。
とっさに手で庇うが蜜柑は俺の顔には当たることはなく。
顔をかすめて後ろへと飛んでいき、ベシャッと壁にぶち当たってころころと転がる。
「てっめ! 何しやがる!」
睨みつけた桐乃は肩を震わせて、はぁはぁと息をしている。目を吊り上げ、眉間をひどく歪めて俺を見据えていた。
ただ、それは怒っているんじゃなく、泣きそうなのを必死にこらえているようにも見えた。
いや、ようにじゃなかった。桐乃の目からぼろぼろと涙がこぼれ落ちた。
「…………………………ぎッ……!」
服の袖で落ちる涙を拭った桐乃は、何かを噛み砕くように歯を食いしばる。
また怒鳴り散らすかと身構えたが。
桐乃はバッとからだを翻して、炬燵布団を頭までかけて横になってしまった。
「………………」
チッ! なんだよ! 一方的に俺が悪いみたいに言ってきやがって! おまえがケンカ振ってきたんだろうが!
泣けば済むとでも思ってんのかよ、このクソアマ!
どろどろと胸糞悪い気持ちでいっぱいだ。
叫び過ぎたんで喉が渇いたが、炬燵の上に置いていたジュースはとっくに空になっている。
くそっ。
ここには居たく無い思いも手伝って、俺は喉の渇きを潤そうと部屋を出て行った。
ダン! とドアを叩きつけて。
144 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:04:28 ID:q/dmmFNY
冷蔵庫からペットボトルのコーラを取り出してリビングのソファへどかっと座り飲む。
炭酸の喉越しがやけに喉にまとわりついて嫌な感触がした。
麦茶にすりゃ良かった。
部屋での怒鳴りあいで鬱積したイライラが収まらず、テレビをつけザッピングしていくが観る気も起きずにすぐに消す。
「あ゛あ゛〜〜〜〜っ! くっそ! なんでこうなんだよっ!」
ふざけやがって! 麻奈実のことをよく思っていないのは知ってるが、だからってアレはねえ。麻奈実は俺の幼なじみだ。
「それをバカにするように言いやがって! チッ、ムカつく!」
バカ桐乃が、ヒステリーみたいに喚きやがって! 一方的に文句垂れてさあ! 俺がなんでもはいはいと頷いてるとでも思ってんのかよ、くそったれ!
俺はまだ高ぶっている感情の捌け口を求めて心の中で桐乃を一方的に指弾した。
なんども、なんども。
だが、頭のどこかで別の自分が「ほんとにそうかよ?」とも問いかけてきている。
だって俺が何したよ? 俺はただ麻奈実と電話して、CD返すって言ってきたから少し家を空けた。ちっと遅くなったが戻ってきたじゃねーか。忘れて遊びに行ったとかじゃねえよ。
それがそんなに気に食わないことだったってのか? どうなんだよ俺? 答えてみろよ!
「……ケ、あほらし」
自分と問答したってしょうがねえだろ。
とにかく桐乃は俺が怒って当たり前のことを言ったんだ。それ以上に何があるってんだよ……
チィィ、くっそ! くそ! しばらく不貞寝でもしてるか。
盛大に舌を打ってからソファに横たわり目をつむる。
腕枕をしてしばらくみじろぎせずにいたが、
…………………………………………。
「眠れるわけねえじゃねえかよ……」
どうしてだ? どうして桐乃は怒っている!? なんでケンカになると分かっているのに怒らせるようなことを言ってきたんだ?
すぐに戻ると言ったのに遅くなったからか?
――いや、違う。
さすがにそれだけであそこまで機嫌を曲げるとは考えにくい。
新作のエロゲーしようって言ってたな。すぐに始められなかったからとか?
――違うだろ。
もうクリアしたっぽいこと言ってたしな。
じゃあ、あれだ。麻奈実のことが気に食わないから俺が麻奈実の話をしてて怒った。
――これも、違う気がする。
地味子だとか言って気炎を上げていたが、これまでもそんなことはあった。けど、あそこまで感情を剥き出しにすることはなかった……と思う。
もろもろ全部が気に食わねえ? 遅れて帰ってきたのも麻奈実と話してたのも全部。
うーん、どうもしっくりしない……。
「はあ、分っかんねえな」
ため息を吐きながら、俺は桐乃のことを必死に考えていた。
あんだけムカつくことを言ってきたやつなのに。
なんでだろうな?
「……なんでだじゃねえ。だってよ……、ついさっきまで、ほんの一時間前まで、………………あいつといて、楽しかったからじゃねえかよ」
ムカつくけど、イライラすっけど、確かに俺と桐乃は楽しく笑っていたから。
ふと、手の先に目線を向ける。
そこには桐乃が笑いながら、俺をからかいながら塗ったマニキュアがあった。
『ばか兄貴』って文字とあっかんべーをしている顔文字。
もう一方の手でそっと爪をなぞる。
塗られた時は、ざけんなって思ったのに、イタズラして仕方ねえやろうだって思ったのに――、今はバカみてえに俺の胸を締め付けてくる
時間を見ると三十分ほど経っていた。
頭を掻きながら少しばかり苦悶したのち、俺の足はソファから立ちあがって、自分の部屋へと向かっていた。
145 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:04:45 ID:q/dmmFNY
――部屋のドアを開けるとき、自分の部屋へ帰ったかもと脳裏をかすめたが、桐乃はまだそこに居た。
さっき俺が出ていったときのまま。炬燵布団を被って横になっている。
窓は閉めきっていたのに、部屋が冷たい空気で満ちていた。冷たいと感じるのは温度だけが原因でもないのだろう。
静かにドアを閉じて、炬燵に入りこむ。
…………さて、どうしよ?
考えなんか持っちゃいなかった。とにかく衝動的に動いてここへと戻ってきたわけだが。
勝手知ったる自分の部屋だってのに俺は落ち着きなく眼を走らせて部屋の様子を窺う。
床に転がった蜜柑が目に付いたので拾い上げた。さっき桐乃が俺に全力で投げつけてきたやつだ。
目標に当たることなく壁に激突した蜜柑は、中の果実が皮を破って飛び出してはいないものの、ぶち当たった衝撃で形が一部崩れてひしゃげた楕円となっている。
手に持って遊びながら、俺はやっとこさ斜め前方、やや目線下にいる炬燵布団の膨らみに視線を向けた。
そこに桐乃がいる証明に、布団がかすかに上下に動いて妹の息遣いを俺に伝えている。
部屋に入ってきた俺の存在には気づいているはずだ。なのに一切の反応を見せようとしない。
俺と同じで、まだ機嫌が収まっていないんだろう。
「…………寝てんのか?」
返事が返ってくるとは思っていないが、ぼそりと問いかけてみる。最後の方、少し声がうわずったかもしれん。
………………。
やっぱりというか、返事はもちろん返ってこなかった。
自分で吐いた言葉だが、桐乃が寝ているとは俺は思っていない。じゃあどうして聞いているんだよ? 分かんねえよ。
「おい。なぁ……、起きてんだろ?」
もう一度問いかける俺。起きていて、桐乃が「何よ」と言ってきても、言葉を詰まらせるだけだろうに。
………………。
再度の沈黙。
「桐乃、おいってば。返事くらいしろよ」
返事しねえってんならこれはどうだよ?
炬燵の中で胡坐かいてた足を動かして、つま先で桐乃の足に触れる。
これならなんか言ってくんだろう。ウザいか? 死ねか? それとも口癖みてえに俺に腐るほど浴びせてきたキモイって言葉か?
言っておくが気持ち悪いって意味なんだぞそれ? 略して言葉軽くしたって、気弱なやつなら傷つきまくんぞ。試しに親父譲りの怖えガン飛ばして他のやろうに言い続けてみろよ。そいつは泣くね、絶対。
平気なのは、俺くらいなもんだぜ。
――ガスッ!
桐乃から返事が返ってきた。ただし無言で。
伸ばしていたと思しき脚を神経伝達の最高速をもって跳ね上げたようだ。俺に向かってな。
「……いってぇ」
くそぅ、馬鹿々々しいじゃねえか。なんで俺がこんな目にあってまで話かけなきゃならんのだ。
それに、さっきから自分の行動が思考と一致していないぞ。
俺はどう考えている?
桐乃なんてムカつく! イライラさせるようなこと言いやがって。放っておけばいいんだ。
話かける必要なんぞ無いだろ。そうしないと全身から血が噴出してのたうち回って死ぬわけでもないしな。
俺はどう行動している?
そのムカついてイライラする妹へ口を開いている。無視されてるから足でつついて桐乃の反応窺ったら蹴られた。痛かった。
それでもまだ、次に投げかける言の葉を探している。
どういうこったこれは。
いつの間に俺は多重人格者みたいになってる? それとも宇宙人に体をのっとられでもしたのか? んなアニメみてえな話があるかよ!
じゃあ、どうして…………、

どうして俺は必死に°ヒ乃に言葉をかけているんだよ?
146 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:05:38 ID:q/dmmFNY
「桐乃。ゲームすんじゃなかったのか? けっこう面白いんだろ?」
二、三時間で終わるとか言ってたよな。横に並んでエロゲーすんの慣れたけどさ、それでもまだ恥ずかしいのは恥ずかしいんだぞ、俺。
でも、ちいとくらいは付き合ってやるよ。超長かったり、気まずいエロシーンがたんまりあるようなやつよりはマシだろうしな。
「だからさ、起きろって」
俺は二言、三言と言葉を連ねていった。それでも桐乃は本当に寝てんじゃねえかってくらい変わらずに口を開かない。
ったく、無口キャラなんて全然似合うわけねえっつうのな。
外見からして分かんだろ。茶髪でハデな服着て耳にピアスしてさあ。おまえみてーなやつは、ギャーギャーうるせえクソ女が適役なんだよ。
無口な妹なんて、俺は持った覚えはねえよ。
「今日だっておまえ、朝から俺の口と鼻ふさいで無理やり起こしやがって、ゲームしろとか。窒息死してたらどう責任取る気だよ。――それに、暖房使うなって言うわ、炬燵はいつの間にかオマエのもんみてえになってるわ。
 ここって俺の部屋じゃねえのかよ? まだあるぞ。シスカリもkiririnばっか使ってきやがって、能力差ありすぎだろ。俺の電撃妹を何回マッパに剥けば気が済むっつうの」
いつしか自然と口が動いて、俺は朝からの出来事を羅列するようにしゃべっていた。
多分に主観を込めて、恨みごともこっ恥ずかしい気持ちも全部。
心を吐露するというよりは蛇口がぶっ壊れて止めようも無く溢れっぱなしになった水道管のようだ。ただ、どこか詰まっている箇所があるのか、溢れる水は歪な流体をしていなくもない。
「――あやせの誘い断ってゲームしようって言われたの、かなり嬉しかったよ。へっ、その後にひでえレートの賭けを強要されたけどな! 俺より忙しくしてるくせにゲームも強くなってやがるんだもん、ズリぃぞおまえ。
 どうやって時間作ってんのか今度教えろよな。……背もたれ代わりにもされたよなー。そんときオマエにセクハラまがいのこと言ったの、あれ、恥ずかし過ぎるから気を紛らわすためにわざとだかんな?
 まあ悪い気はしなかったけどよ。あー、セクハラがじゃねえぞ。おまえが背もたれだって俺に背中預けてきたときに……、つい想ったんだよ。仲が良いってこういう感じかなって。なんとなくさ」
息を継いでは桐乃との今日の出来事を頭に浮かんだままに舌へ乗せていく。
二人して熱くなってゲームしたことも、賭けに負けたぶん色々横暴な要求されたことも、昼メシを食べてテレビ観ながら雑談したことも、部屋に戻ってからサイト巡回する桐乃の話を横で聞いていたことも。
一秒の漏れもないほど、訥々と俺は頭にある記憶と胸にある気持ちを部屋に振りまいていく。
もう桐乃に向かってしゃべっているんだか、勝手に浮かぶままのセリフを独りで繰っているんだか分からねえわ。
独白はまだ続く。
「この爪のマニキュア、除光液ってやつで落とさねえとダメなんだろ?」
爪に書かれた文字を見ながら俺は苦笑した。
「誰かに見られたら一発でおまえにやられたって分かっちまうじゃねえかよ。そうだよ、これ塗られた後に――、」
そこで、動いていた口がぎしりと歯車のような音を立てて止まった。
後に…………俺はどうした?
あんとき、マニキュア塗られて、ちょっとした言いあいをして、それはすぐ終わって、桐乃が喉渇いたとか言って渡してきた蜜柑を俺は剥いてて。
それから電話がかかってきて、それに出る俺。
既視を感じた。
いまいま口にしていた言葉の中に、似たようなことがあったからだ。
ゲームをしていると桐乃にあやせから電話がかかってくる。
俺は早く電話が終わんねーかなって攻略本を読みながら蜜柑を食う。そのうちに桐乃たちの会話から何処かへ行こうって誘いのような内容を聞いて、なんとなく寂しい気持ちがした。
でも、桐乃はあやせからの誘いを断っていた。

――俺と遊ぶのがキライじゃないからと。

桐乃は俺との時間を優先してくれた。俺はそれが嬉しかったし、ついうっかり口にも出した。オマエといて楽しいって。桐乃はそんな俺を楽しそうにからかってきていた。
……似たような状況になったとき、俺はどうだったろうか?
俺は麻奈実と会うことを優先していた。たいした用事でもない、すぐに戻るからと言って。
はたから第三者が見れば、本当にたいしたこと無いように映るだろう。まさに俺自身が思ったのと同じように『ただちょっと』のことだ。
だがそうじゃない。
少なくとも今日の俺と桐乃の間では、それは決して違えてしまってはいけない約束に等しいものだった。
なのに俺はそれを省みることなく……、桐乃の驚いた声に振り向くことなく……、今の今まで自分でくっちゃべってた桐乃との時間を…………………壊した。
147 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:05:59 ID:q/dmmFNY
まるで遅効性の毒がまわってきたような痛みを覚えた。痛みを感じてようやく「あの時だ」と俺は愕然とする。
……そうか…………。
桐乃、おまえが怒っていたのってのはこういうことだったのか。
帰ってくるのが遅れたことや、麻奈実が理由じゃなかった。桐乃は初めからずっと――、ずっと俺に怒っていたんだ……。
「……塗った後にさ、電話がかかってきて俺は家を出ていって、」
再びぶっ壊れた水道管から水が流れ始めた。
今度は詰まっている箇所は無いが、変わりに口以外のところから水漏れが秒読み段階になっている。
「家に帰ってきたら、おまえが怒っててケンカになったんだよな。俺もおまえの口から麻奈実の悪口言われてカッとなってさ、頭真っ白になったわ。
 どうしてオマエがキレてんのか分かんなくて、『たかが家をちょっと留守にしたくらいで』。んなことを俺が言ったんだよ。
 そしたら『あたしに何したか分かってない! 全然分かってないッ!!』って怒鳴り返したよな、おまえ」
鼻をすすって、「その通りだ。全く分かってなかったよ俺は」と桐乃の言っていた言葉を肯定した。
「それまで、すげー楽しかったんだよ、俺は。……おまえと遊んでんの……めちゃくちゃ。あやせから電話あったとき……がっかりしたし。ぜってえ、出かけるんだろうなってさ……。
 でも断ってるの聞いて嬉しくってさ。……なのに、俺はオマエ置いて出かけちまったんだよな。そりゃ、怒るわなおまえ……グス」
最後のグスって、泣いてんのかって?
そうだよ。情けなくて悪かったな。もう前後立てて話せてもいねえし、頭の中がぐちゃぐちゃになってんだわ。早いとこ言うこと言わねえと、ただグズグズしてるだけになりそうだ。
ほら、早く言え俺。言っちまえ!
「おまえとの時間……壊すつもりなんて俺にはねえよ。すげー大切なんだよ、おまえのこと……。スン。……だから俺は。ムカついてるけど、おまえもキレてんだろうけど」
そんなことよりもなによよりも。
桐乃、俺はオマエと――、

「仲直り、してえんだよ…………」

どうしてムカついてんのに部屋に戻ってきたのかって? どうして無視されても話しかけてんのかって?
恥ずいことを長々とペラペラ口にして、情けねえツラで泣いてようやく気付いたのかよ。
ケンカなんかすりゃあ誰でも考え付くことじゃねえか。
さっさと言えよな。
鈍感すぎだろ……………………、俺のバカ。
148 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:06:15 ID:q/dmmFNY
――鼻がかかった俺の声はウズメのように楽しげな歌と踊りではなかったが、どうやら生意気な妹様が岩戸から顔をのぞかせてくれる位には効果があったようだ。
炬燵布団を引っ被っていた桐乃がゆったりとした動作で上半身を起こして小さな声で一言。
「バカじゃん……?」
「……うるせえな。しょうがねえだろ」
ようやく口を開いたかと思ったらバカとか。ひでー妹だ。だけども顔を見せないで黙っていられるよりはずっと良い。
俺はもう一度、同じ言葉を口にした。
「桐乃、仲直り……しようぜ?」
「………………あんたさ、なんでそこまで言ってくんの?」
俯いていた桐乃は俺の問いには答えず、俺が仲直りしようと言ってきたことへ逆に疑問を返す。
「それは、さっきも一人で勝手にしゃべってたけどよ。桐乃、俺はおまえと一緒にいて楽かったんだよ。ゲームしてさ、昼メシの取り合いなんかして。――おまえも、ちっとはそう思っててくれてんだろ?」
堂々と妹に向かっておまえといて楽しいなんてな。あんまり恥ずかしいこと言い過ぎて、俺は感覚がマヒっているのかもしれない。
「………………」
桐乃は口を開かなかったが俺はその沈黙を肯定と受け止めることにした。
「なのに、つまんねえだろ? ケンカなんかでぶち壊すのは。いや、俺が最初に壊しちまったんだよな。――すまん、ゴメン。マジで謝る」頭を下げて素直に詫びると桐乃は「うん」と呟いた。
許してくれてんのかどうかは不明だが、謝罪は受けとめてくれたようだ。
「ああ。でさ、麻奈実のこと……おまえがあんま良い印象持ってねえだろうってのは知ってるけど――」
桐乃は俺に憤慨しただけで、麻奈実への罵詈雑言は俺を挑発する為の手段だったんだろうと思う。
それでも訂正はしてもらいたい。
こじれることも覚悟して俺は切り出したが、桐乃は「言わなくていい」と遮ってから次いで、「あたしも……あんたの……あの女のこと、言い過ぎた。……ごめん」と麻奈実のことを素直に俺に謝った。
少しほっとした。言い合いをしたくない、仲直りしたいだけだからな。
桐乃も同じ気持ちだと思う。
俺は一度部屋を出て行った。だけどこうしてここにいて桐乃と会話をしている。桐乃も自分の部屋へ戻ることなくここにいるのは、きっとそういうことなんじゃないだろうか?
泣いていても、こいつは逃げずにいたんだよな、俺と違って。
そう、桐乃は泣いていた。他ならない、俺が泣かせたせいだ。
少し俯いている桐乃の顔には涙が流れたあと。目も赤いし瞼もはれぼったい。
こいつが泣いているところを見たことは幾度かあったが、今回は自分に起因する。胸が痛かった。
「泣かせて悪かったよ」
「泣いてないし。うじうじ泣いてんのあんたじゃん」
「そっか」
強がりを言う桐乃に俺はそれ以上言う気は無い。うだうだ考えんのもやめだ、きっぱり聞こう。
「じゃあ、これで仲直りだな?」
「…………やだ」
149名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 21:10:52 ID:cwhKHcWJ
150 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:12:47 ID:WQTyHefU
ちょッ!?
「……な、なんで?」
否定の言葉に内心激しく動揺する俺。
仲直りの定義なんて無いが、お互いに非を認め合っているんだ、考えようによっては既に果たしたとも言える。
なかば確認の為に聞いたことにまさか『やだ』って答えが返ってくるとは。
虚を突かれた俺は桐乃の口がどういう言葉を紡ぐのかを待った。
「…………なんかキモいし」
眉根を寄せて、桐乃が呟いたのは慣れ親しんだ――親しみたくねえが――お決まりの文句。
俺が呆けていると、
「……そ……、あん…た…………」
桐乃はもにょもにょ唇を動かしてまだ何かを言おうとしているようだったが、結局キュッと閉ざす。
「俺、まだオマエにひでえこと言ったか? いや色々言ったかも知れんけど」
「そう言うんじゃない。と、とにかくッ、ヤなの!」
「イヤって……」
それはねえだろ桐乃よ。こっちはもう恥じもなんもかんも全部ってくらい投げ捨てて歩み寄っているのにどうしてそこでゴネるんだよ?
俺は一つずつ状況を整理するように桐乃へ聞いていった。
「えっと、俺が家から出て行ったこととかはもう許してくれてんだよ、な?」
「……まあね」とぼそり。
「そんで、俺もおまえが言ったことは謝ってくれたしもう気にしてねえ」
「ふぅん」とすげなく。
「つまり俺らがケンカする理由はどこにもないってことだよな?」
「そうだけど」といじけたように。
「じゃあ、仲直り……だろ?」
「………………やだ」
「……………………」
い、意味分ッッッかんねえええぇぇぇ――――――――――――ッ!?
どうしてそこでヤダって言葉が出てくんの、この女? なんなの、まだ俺に対して含みがあるっていうのか!?
正解の選択肢を辿っていったはずなのにバッドエンドを迎えたクソゲーのような桐乃の返答に俺は混乱した。
これが気に入らなかったのかあれがダメだったのかと、ためつすがめつ聞いてみたが桐乃は「別に」というだけ。
もうどうすればいんだよ、また泣きそうになってきたわ!
「とにかく、仲直りすッからな俺は!」
「ヤダっていってるじゃん!」
「どーしてだよ? 理由を言え、理由を」
「だから、キモい」
「キモいってなんだよ、キモいってー! はっきり言えばいいだろ、まだなんか言いてえことがあんじゃねえのか?」
「無いわよバーカ。あんたなんかに言いたいことなんて! んべっ!」
「お、おまえな〜〜〜〜……」
羊の毛を刈り取った後ほどの不毛な言いあいをすること十分。
桐乃から聞き出せたことは、
まず、さっきのケンカに対してはお互いに悪いと思ったことも謝ったしもうそこにケンカする理由は存在しない。
かといって仲直りはしない。その理由は「なんかキモい」から。何故キモいかと言うと、キモいものはキモいだそうだ。
えーと。疲れてきたんで寝ていいかな?
俺は桐乃に「ちょっと休憩な」と言ってドサッと倒れて横になった。
151 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:13:50 ID:WQTyHefU
くそームカツクなー。
どうして素直に「うん」と言わないんだよコイツは。
仲直りはせず全く理由の無いケンカをし続けようとする桐乃の気持ちが分からない。
マジ疲れる。もう仲直りしなくて良いんじゃねーの? 取りあえず俺も桐乃もさっきの怒りは消えうせてるし。
このままなし崩しで放っておきゃ普段通りに戻るだろうよ。
俺がそう諦めのような心境でため息をついていると、横で布団がもぞもぞ動いた。
で、ライトブラウンの髪をした頭が炬燵の中から生えてくる。
「な、桐乃……。なに子供みたいなことしてんだよ」
突然のことに目を丸くしたが、取りあえず思ったことを口にする。
「あんた、アタシと仲直りしたいって泣いて頼んでたクセにもう諦めたの?」
「諦めたって……おまえが『やだ』なんて言うからだろ。それと泣いたのは確かだけど、それ誰かに言いふらしたりしたら許さねえかんな?」
そう言うと桐乃は鼻を鳴らして「どうしよっかなー♪」と憎たらしい笑顔を向けてきた。
「へっ。もし言ったらオマエの恥ずかしいことも――そうだな、犬みてえに皿から直接メシ食ってたことなんてどうだ?」
「うっさい。そしたらあんたがアタシ襲おうとしたって言うかんね」
「い、いつ俺がんなことしたよ!? デタラメでっちあげてんじゃねえぞ!」
「ふ〜ん、あたしの腰がどうとか言ってたくせに。うひぃキモイキモイ。シスコンはこれだから怖いんだよね、自覚無しにそんなこと言うなんてやーらしー」
「だから言ったろうが。あれは気を紛らわすためにわざとだって!」
「そーそー、恥ずかしがってたんだよね〜。あとなんだっけ? 仲が良いなって想っちゃったとか言ってたっけ兄貴? キヒヒ」
「おま!? しっかり全部聞いてんじゃねーよ! 無視ってたくせに」
「知らないしィー。シスコンの誰かさんが勝手にしゃべってただけだもん」
くそう、どうにも俺のほうが分が悪い。
なーんであんなこと言ったかなぁ? さっさと仲直りしようって言えばいいだけだったのによお。
見ろよ桐乃の顔を。八重歯むき出しでマル顔をもっとマルくしてさ、思いっきりニヤついてるし! ここまでニヤついてる顔見たことねーぞ俺も。チッ。
「そうだ。このマニキュア、落としてくれよ」
桐乃の眼前へ、コイツが塗りたくりやがった『ばか兄貴』とネイルアート(?)された手を差し出す。
「あれ、アンタまだ落として無かったんだ」
俺の手を触りながら爪をマジマジと見つめる桐乃。
……これだよ、どう見ても素で言ってやがる。ため息も弾切れしそうだ。
「ちゃんとした方法で落とさえねえとダメって言ったのはおまえじゃんか」
「除光液ね。せっかく書いてあげたのにもったいなくない?」
「もったいなくねえよっ」
「しょうがないなぁ、分かったわよ。――あ、落とす前に写真撮っとこ」
携帯を手に取って俺の手を掴んでパシャリ。
桐乃さん、それまさか黒猫や沙織にメールで送って見せるつもりですか? カメラの角度的にばっちり俺の顔も写ってて自尊心が壊れそうなんすけど?
「へへ、SNSにあとでうpしておこっと」
「それはやめて!?」
152 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:14:26 ID:WQTyHefU
除光液を浸したコットンで爪を拭きながら、次はと言いかける桐乃にあとでダッシュしてケーキ買ってきてやるからと話題をそらしつつ、マニキュアもようやく落としてもらって人心地。
俺はもう一度桐乃に聞いてみることにした。
どう見たって俺たちのケンカは既に終わっている。正になし崩し的に仲直りは果たしたと言えなくもないだろう。
でもケジメって言うのかな? 掛け違えたボタンが直ったと、俺は桐乃に言って欲しかったのかもしれない。
「桐乃、いい加減仲直りすんぞ」
「しつこいなー、ヤダ」
嘘つけ。おまえとしゃべっててはっきり感じたよ。
桐乃がどうして仲直りしないって言ってるのか? なんてことは無かったわ。こいつはいつも通り素直じゃないのさ、照れ臭くてどうしてもそれが言えないってだけ。
そんないつも見ていたはずの妹の態度に気付かず、呻吟していた俺は自分で自分を苦笑した。
やっぱり今日の俺はどこかおかしいのかもしれないってな。
ま、それも終わりさ。
ほんじゃ、そろそろ生意気で素直じゃない妹と仲直りをするとしよう。幸いなことに切り札を俺は持っているしな。
「どーしてもしないってんなら、俺にも考えがある」
「な、何よ?」
自身たっぷりの俺に桐乃は少し怪訝な表情を見せる。
「おまえは俺の言うことを聞くしかないんだよ桐乃」
「は? 頭おかしくなったのあんた?」
ますます訝る桐乃。
こいつ……忘れないように確認もしたってのにね。
「おまえが言い出したことだよ。午前中、俺たちは何してたっけ?」
「何ってゲームだけど」
「そ、ゲームだ。だが、ただゲームしていたわけじゃあない。それじゃつまんないからと、おまえ俺に持ちかけたもんがあっただろ?」
「えっと〜」と桐乃は目をさ迷わせて、やがて「あっ」と思い当たったらしい。
「俺は一勝したはずだぜ?」
桐乃は下唇を噛んで、あごに梅干しを作っている。
そのくやしそうな顔≠見ながら笑みの混じった呼吸を一つして。今度は否定の言葉が飛んでくることはないと、俺は確信を持って口を開いた。

「仲直りをしようぜ、――――桐乃」
153 ◆BxTeaDzMWc :2010/11/24(水) 21:16:06 ID:WQTyHefU
以上
Not Modifiedと怒られた……
154名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 21:18:23 ID:qfXPMKoT
超大作乙
長いなしかしw
155名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 21:58:35 ID:+RSlTO4T
超大作で、ものすごいよかった。
ほっこりさせてもらった。
156名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:02:02 ID:ZE6vsvpd
乙!良い温もりだった。
157名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:08:20 ID:sZ4AMA9V
これ下手な文庫本並みのボリュームだよね
ともあれ乙
158名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:09:10 ID:UJeenYr4
さすがに途中で投げた
159名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:11:08 ID:j4FwMRku
いや〜長かった
原作に近い感じだなこれはw
160名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:12:26 ID:ZIhMZwR9
超大作乙!
ボリュームがでかすぎて、全部読了するまでにBGMで流してたirony(初音ミク@ニコ動)が何度ループしたかわからんw
こういうほんわかした読後感もたまにはいいよね。
161名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:12:38 ID:MBTmYiew
良かった!お疲れ様!
162名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:14:27 ID:ixy2IIDl
「麻奈実のやつに貸してたCoD」に空見してしまい台無しになった
163名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:26:54 ID:pB77hmLo
1章分くらいの文量ありそうだなw
乙。良いの読めた
164名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:34:44 ID:MBTmYiew
もしかしてこれ書いてたの伏見さんじゃね?8巻の予告っすね!
165名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 22:39:12 ID:AQHFeeMF
長かったけどスゲェ良かったわGJ。ほんわか兄妹モノマジ素晴らしい
166名無しさん@ピンキー:2010/11/24(水) 23:05:48 ID:HYLdl5MA
>>162
ステンバーイ…
167名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 00:05:07 ID:ZyU6mw9W
GJです
「ノーパソ」が「ノーパン」と見えた俺は、ほんわか力作ブチ壊しorz
168名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 00:13:50 ID:hQXBUyFM
>>153
GJ乙です
原作読んでるような気分になった
169名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 00:15:50 ID:QnzZ5kLR
 24日午後3時25分頃、岡山県倉敷市上東の民家で、この家の無職少年(17)が、
妹で中学3年の少女(14)を包丁のような刃物で刺した。近くに住む少年らの祖母が、
少年らの母親から連絡を受けて119番し、駆けつけた県警倉敷署員が洗面所で倒れて
いる少女を発見、少年が「私がやりました」と認めたため、殺人未遂の現行犯容疑で逮捕した。

 少女は現場で死亡が確認された。同署は容疑を殺人に切り替えて捜査する方針。
同署によると、少年は、中学卒業後、仕事に就いていなかったという。「(妹に)ばかに
されたのでやった」と話しているという。

 発表によると、少年らは両親と4人家族で、犯行当時は少女と2人だけだった。少年は、
少女を刺した後、母親に電話で連絡したといい、母親から連絡を受けた祖母が通報した。

(2010年11月24日18時57分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101124-OYT1T00910.htm
170名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 00:41:19 ID:e1CeT7xl
>>162
ビューティフォー
171名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 01:10:19 ID:GBGUjAzz
なんというGJ。きりりんめんどくさいよきりりん。
京介と桐乃の二人だけでここまで続けたの、原作にもないよな‥‥‥。
172名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 01:27:54 ID:Sn2IGPY1
変態仮面の信者が多いのはうれしいことだw

悪の秘密結社クンカーにより肉体を人造人間に改造され、
女子中学・高校生のパンツをかぶると変態仮面に変身する京介って設定は?

歌詞「迫るクンカー。妹の軍団。兄パン狙う黒い影。世界のパンツを守るため。(以下略)」

173名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:18:57 ID:XjPRTX/i
大作の後に小ネタを投下
コーヒーブレイク感覚でどうぞ


「うわぁぁぁぁぁっ!!」俺は自分の叫びに驚き飛びおきた。よく思い出せないが、何か随分と酷い夢を見たようだ。
俺は落ち着こうとベッドにもう一度横たわった。すると右側から
「随分うなされていたようね」
さらに左側から
「怖い夢でも見たんですかお兄さん」
驚いて左右を見ると右には黒猫、左にあやせがいた。さらに二人は…全裸だった。
「さすがの獣も私達二人を相手にしてお疲れかしら?」
え?
「まぁ私達を、へとへとで動けない位責めたんだから無理もないですよ」
えぇ〜!?それって俺が黒猫とあやせとその…しちゃったって事ですか!しかも3Pって……
茫然としていると、部屋の扉がノックされた。
マズイ!誰だか知らんが、誰であろうとこの光景を見せる訳にいかない。
「だ、誰だ」
恐る恐る声を掛けると聞き覚えのある声が返ってきた。
「きょうちゃん…わたし…」
ま、麻奈美?何と言うタイミングで…何とか部屋に入れないにしないと。
すると麻奈美は都合よくドアの向こうで喋りだした。
「あのねきょうちゃん。私今日病院に行ってきたんだけど…」
何故だろう、酷く不吉な予感がしてきた。
「私…三ヶ月だって。半年先にはパパだよ」
ハイ!不吉な予感当たりました!しかし不幸な展開はまだ続いていた。
黒猫とあやせがゆらりと上半身を起こし、俺を見下ろしていた。
「たんぽぽみたいに、どこにでも種を蒔く獣だこと」
「お兄さん?説明……してくれますよね?」
「黒猫、あやせ…こ、これは…」
『これは?』
二人がハモりながらズイッと詰め寄ってきて――

「うわぁぁぁぁぁぁっ!!」
俺の部屋だった。見慣れたいつもの風景にホッとしていると
「大分恐い夢を見たみたいだね」
!?さらに続けて
「でも、たとえ寝言でも恋人の前で他の女の名を呼ぶのは感心しないな」
恐る恐る振り向くとベッドには赤城浩平が横たわっていた。

うん、これも夢だ、夢に違いない。嫌、夢でなければおかしい!早く起きろ俺、目を覚ませ俺!
よし目をつぶって1・2・3で目を開ければ起きるはず
1…2…3!
そして俺は目を開けた
そこは……………………
174名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:21:17 ID:XjPRTX/i
コーヒーブレイクというより京介の心がブレイクしたような…
続き物の方が詰まって気分転換に書いた
反省はしてない
175名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:36:50 ID:shrvzwH1
一区切りついたんで投下して良いのかどうか……
176名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:41:11 ID:tlJ8L4cW
>>173
そこは・・・・桐乃だな!

長文の後のブレイクタイム感謝ですw
177名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:41:45 ID:7uDd1Pi8
>>175
黒猫「良いわ……きて」
178名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:49:31 ID:tlJ8L4cW
>>175
親父「どうした?来い。」
179名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:53:59 ID:Sn2IGPY1
>>178
寝落ちだろ。おやすみ
180名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:57:46 ID:shrvzwH1
うい、とりあえず本丸はまた明日で。
(^ω^)(^ω^)(^ω^)

「あやせ――これが私」
桐乃に無理を言って、コレクションとやらを覗かせてもらう。
「うん、桐乃が本当に好きなのか知りたいから」
うわあ。
「スカトロ*シスターズ」って、なんですかこれ!!
凄くいけない、文字通りに臭そうなパッケージにタイトル。
「桐乃……このスカトロって?」
「あっ」
途轍もない早さで釈明される。うんうん、他には……。
妹ってタイトル多いなー。
あ、奥の方に……パンツ?
でもあれって男性物のトランクスじゃ……。
幼い日の桐乃は何をやってこうなったのか想像つかない。
でもこれをあの変態京介さんに尋ねるのは……。
「桐乃……」
「何?」
私は桐乃肩を掴み、
「ちょっと仕事の事で調べ物あったんで、帰るわ。私も直ぐにはこれを認められ

ないし……」
「そう……」
私は桐乃の家を出ると、ケータイからある人にアポを取る。

(^ω^)(^ω^)(^ω^)
181名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 02:58:35 ID:shrvzwH1
(^ω^)(^ω^)(^ω^)

「こんばんわ」
地元の老舗田村屋を訪れる。
あの二人の事は一番麻奈美さんが知っているでしょうね。
そう思い、アポを取った訳で。
「はーい、こんばんわ! どぞどぞ上がって上がって!」
「はい、お邪魔します」
年季のある床板を踏む音を出しながら、案内されるままに進む。
「おやま、麻奈美やその娘は初めてかね? えらくべっぴんさんじゃないか?」
「そうだけど」
「こんばんわ、すいません。夜遅くに」
麻奈美さんのお爺さんの様。湯上りだったのか、湯気が舞っている。
「いいんやー、何もないけど寛いで花のある話を。何なら――」
「お爺さん! 早く上着なさい!麻奈美の友達にみっともない姿さらすんじゃな

いわよ」
奥のお婆さんに怒られ、早々に退散した。
182名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:00:33 ID:shrvzwH1
麻奈美さんの部屋。和室で畳のいい匂いがする。
「話なんですけど……」
恐る恐る早速本題に係る。夜だし、時間は余り掛けられないし。
「なあに?」
「桐乃とそのお兄さんの昔の事で」
「うん、私の知っている事でいいのかな?」
「はい。その……」
不思議そうにこちらを見る麻奈美さん。
この人ほど私はあの兄妹を知らない。
「桐乃にお兄さん……パンツ渡したりとかってしますか?」
「……」
ああ私変な娘って思われる……
「それはきょうちゃんのパンツって事?」
「はい……桐乃の部屋で見かけました……」
「そう……」
ああ、麻奈美さん悩んでいるよ。ほら頭まで叩きだした。
「っと、こんな事してちゃ、せっかく来てもらったのに失礼しちゃうね」
あ、止まった。
「まず、きょうちゃんが上げる事はまず無いと思うの。まあそれが普通でしょ?


「はい、私もそう思います」
「桐乃ちゃんがお風呂場とかですり替えたんじゃないかな?」
「それも……あるかもしれません」
183名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:01:05 ID:shrvzwH1
客観的に見れば見るほどそれしか浮かばない。
お兄さん大好きな桐乃だし。
でもそもそもパンツなんて。
「実は私もやった事あるの」
「へ?」
「私も持ってるの。きょうちゃんのパンツ。実は体操着も持ってるわよ」
恥ずかしそうにそんなファットマン落としてんじゃねええぇぇぇえぇえエエ。
思わず、叫びたくなってしまいますよ、麻奈美さん。
「それは、本当なのですか? 本当だとして何故?」
「きょうちゃんの匂いが好きなの」
「匂いですか?」
「うん、おとうさんとかお爺さんのとは全く違って、すんごいいい匂い」
「ははっ……」
男の人の匂いってそんな気持ちの良い物じゃ無いと思うのだけど。
「あー、年上の言う事は信じる物ですよー、今出したげる!」
「信じてます信じてますからやめて――」
「はい、どうぞ」
184名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:02:21 ID:shrvzwH1
既に私の目の前に。嗅ぐしか無いのか……。
でもお兄さんってそんな汗の匂いしなかった気がする。
香水の匂いとかも無いけど。
仕方ない。
このしましまぱんつを。
「くんかくんか」
「……」
「くんくんくんかくんかくんかくんか」
「……どう?」
私は一息ついて、空気を吸い――
「凄く良かったです!」
「ほらーやっぱりー」
ごめんなさい、麻奈美さん。疑ってごめんなさい。
信じられない。こんな事でなんかちょっと興奮してる自分を通報したい!
「もっと新鮮なきょうちゃんずスメルを嗅ぎたくない?」
「それは――」
彼女は似合わない魔女の様な笑みをした。

そんな事は気にせず私は麻奈美さんの手を握った。
185名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:04:53 ID:shrvzwH1
あれから一週間後の土曜、今日からお菓子づくりの手伝い。
と言っても簡単な部分を教わって後は機械的にこなすだけ。
そんな感じで夜になった。
「お疲れ様、明日が聖戦だよ!」
麻奈美さん、貴女の元気を分けてほしいです。
そう思うくらい、私の握力は薄れている。
「こんなに大変なんですね、単純作業でも」
「そうだよ!」
私は、借りている布団に潜り込む。
「あったかいです」
「うん、私も疲れたからもう布団にっと!」
麻奈美さんも隣で布団の中にごそっと入る。
明後日は祝日で、老舗田村屋のセールなので、明日昼過ぎの搬入にお兄さんが来

るそうです。
夜まで一気に準備を勧める手はず。
そして、なんとか田村家の皆様があの手この手でお兄さんを一日泊める。
パンツのすり替えだが、麻奈美さんはお兄さんのパンツが何時も何処で買われる

かを佳乃さん情報で昔から掴んでおり、予め手伝い賃で買ってあるとの事だ。
麻奈美さん、貴女の用意周到さは中々の物だと思います!


(^ω^)(^ω^)(^ω^)
186名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:05:24 ID:Sn2IGPY1
ふおおおおおっ

変態仮面風に支援
187名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:07:50 ID:shrvzwH1
(^ω^)(^ω^)(^ω^)

エロ無しでスマヌが。
これ書き終わったらエロ書くんで勘弁。
アディオス!!

(^ω^)(^ω^)(^ω^)
188名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:25:41 ID:k8w8bPlE
いいよ〜いいよ〜
189名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:39:22 ID:shrvzwH1
なんか改行変だなすまぬ
190名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:46:25 ID:0ZAErE+E
>>153
仲良しパートでニヤニヤして喧嘩パートでハラハラさせられたぜ
桐乃のヒスっぷりが原作そのものなのがすげえw
191名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 03:48:11 ID:7uDd1Pi8
>>190
「ヒスって言うなっ! あたしはただ兄貴にかまってもら……あ」
192名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 05:00:11 ID:FptXutHg
>>153
乙。こんなにボリュームある作品を書けるとは凄いな
変な時間に起きちまったが、ここに来て良かった
193名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 10:51:23 ID:uxDxzzpv
>>162
CoDで対戦する京介と桐乃見てみたいなw


「ああっ、クレイモアにやられた!」
「ふふふーバカ兄貴ちゃんと部屋をクリアリングしないから」
194名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 12:50:24 ID:9fMSkEEy
無印スマブラだと桐乃はネス、京介はマリオかな

沙織(バジーナver)はドンキー、お嬢様verならサムス、麻奈実はカービィ(激弱)、あやせはフォックス?かなぁ?
黒猫はプリン(ただし激強)、瀬菜はもちろんリンクだな
195名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 13:41:22 ID:8OLuNjos
>>153
このシリーズだけでも既に100000字越えてんだな…
196名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 17:57:11 ID:SoSq3qsP
兄オタな桐乃は常に兄貴の行動から匂いまで全部把握してるはず!
197名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 19:11:39 ID:tMhYJh0Y
クンカー系のSS見てて思うんだけどクンカーってことをどうしてカミングアウトしないんだろう?
特にあやせの場合は京介なら多少は悩めど受け入れそうなもんだろうに。
198名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 19:33:20 ID:zG0sGJL8
いや
ドン引きだろう
199名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 19:39:08 ID:rXWPZQ90
>>198
そうでもない。なぜならその京介はクンカワールドの京介だから。
200名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 19:40:32 ID:nIpdjS9t
告白は男の方からして欲しいという乙女心デス
201名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:07:52 ID:XjPRTX/i
くんかワールドの京介か…

「あやせ…お前が俺のパンツを盗んでクンカしていたなんて…」
「ごめんなさい!どうしても我慢できなくて」
「お前のせいでパンツが足りなくなって困っていたんだ。責任は取ってもらうぞ!」
「責任って…?」
「スカートの中に頭突っ込んで直接あやせのパンツをクンカさせてくれ!これでおあいこ…」
ブーーーーッ!

「刑事さん、俺なんでこんな事になっちまったんですかね…」
「それを考える時間はこれからゆっくりある」

うnどう見てもBad Endだな
202名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:34:49 ID:QnzZ5kLR
一巻目の人生相談がくんかカミングアウトだったらどうなってたんだ
203名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:37:34 ID:5Ujq/iEx
でも京介が「実は俺も…」なんつ言ったらブチ殺されるよね?
204名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:38:50 ID:/TpUt4LZ
>>202
「あ、兄貴・・・、実はアンタのパンツをクンカして感じてるんだけど・・・、これってやっぱアンタだって引くでしょ?」

「いや、お前がどんな趣味持ってようと俺は引かない」


京介がイかれてるな、うん。
205名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:40:48 ID:F42DjGIB
>>202
京「んなことやってねぇで、直接匂い嗅げよ…」
桐「あ… 兄貴… いいの?」
京「ああ… なんなら舌で味わっても構わないぜ」
桐「うれしい…」
京「あだだだ! 咬むな咬むな!」
206名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:56:25 ID:FeJ+P1XK
桐乃「嗅 が な い か」
桐乃「ところでこのパンツを見てくれ。こいつをどう思う?」
桐乃「あたしは兄貴だって構わずクンカしちゃう女なんだよ」

こんな台詞が思い浮かんだ俺はもうダメかもしれん
207名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 20:58:31 ID:rXWPZQ90
>>202
5巻の段階で、京介もきっちり桐乃のパンツをくんかくんかするようになってただろう。

「俺がこうなったのも、妹の影響です」
208名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 21:14:52 ID:tMhYJh0Y
「俺の服の匂いを嗅ぐのが好き、ねぇ。変わった趣味してんだなお前」
「う、うっさい! しょうがないじゃない! アンタの匂いが、その、すっごく心地よくて気持ちいいんだから! だから悪いのは全部アンタ!」

 今まで俺の服とかを盗んでたことまで全部俺のせいにしやがったよこのアマ!
 だが心の広い俺はこんなことではいちいち怒ったりはしない、これでも桐乃の兄貴だからな。

「はいはい。ところで桐乃、普段はどんな風に匂い嗅いでんだ?」
「普段って……まあ、やって見せてもいいけど。そのかわり約束して。今からすることを見ても絶対に軽蔑したりしないで、お願い……」
「軽蔑ってずいぶんと大げさだな。心配すんな、こんなことくらいじゃ俺はお前を嫌ったりしないって」
「ホント? もし嘘吐いたら焼き土下座だからね! じゃ、じゃあ見せてあげるからパン……じゃなかったシャツちょうだい。今着てるやつね」

 気のせいだ、桐乃が俺のパンツを欲しがっていたのはきっと気のせいだ、仮にあやせだったとしてもそれはきっつい。

「ホラよ。じゃあ見ててやるから(ま、匂いを嗅ぐだけだからな。大したことにはならねぇだろ)」

 甘かった、俺はクンカーという人種を甘く見すぎていた、目の前の桐乃は何か悪い霊に取り憑かれたかのような奇態を取り続けている。
 すでにトランス状態に入って俺に全く気付いていない桐乃を見て俺は決意する、どれだけ時間が掛かろうともクンカーから足を洗わせようと。
 とりあえずあやせにでも相談しよう、あやせならこんな桐乃を見てもドン引きしたりしないだろうと。


実際問題、桐乃が京介にクンカーをカミングアウトしたらこんな感じになると思う。
209名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 21:31:26 ID:F42DjGIB
>>208
桐「ここから出して兄貴!」
京「少しの辛抱だ桐乃。そこで禁断症状をやり過ごすんだ」
桐「ぱんつを… はやく兄貴の脱ぎたてのぱんつをちょうだい… ぱんつかないとあたし…」
京「我慢するんだ! お前は強い、自分の力で呪わしい悪癖を絶つんだ!」
桐「兄貴のぱんつが欲しいぱんつを嗅ぎたいぱんつぱんつぱんつ… うあああー─ッ!!」
210名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 21:39:27 ID:kbvL9Po3
本人をくんかするって手はないのねw
211名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 21:42:04 ID:ntjlKPdJ
「きりりん氏の変態率が400%を超えているでござる!」
「パンツを…食ってる」
212名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 21:45:43 ID:/Zi8cAJb
臭いの元をクンカするとか100%のアルコールを一切薄めずにがぶ飲みするようなもんだぞ?
213名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:03:23 ID:b8BfYQkw
くんかをあやせに相談→あやせ宅→手錠

くんかくんかくんか
214名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:04:55 ID:6W62HBq2
>>208
    /::::i::::、:::ヽ、:::::\:ヽ:\::::::ヽ:::、::ヽ::、:',
    /::i|::l::ト、ヽ::、:::ヽ:、::::::\::ヽ::::l::::ヽ::i:::i:::!
   /:/:!:::!:|::ヽ:\ヽ::::、:\::::ヽ:::ヽ!::::::i::|:::!::!
   !ハ::|::::i::l:|心、:ヽ::\:ヽ_\、\:::ヽ:::|!::|:|i
    i、:!:|:、N{、ヒjヽゝ\ヾイ ヒj >、ヽi:、|!:|:l
     ヽ:!::トヽ ̄ l! `  ` ̄´ |::l::|:|j:,!:!  駄目だこのクンカー
      ト、::! u         j |::/lj:::!リ
        ヾ、  丶 -    u リイ:|リ      早くなんとかしないと……
        リヽ ‐、ー- 、_   /イ:::i
       rー'"ト:l゙、   ̄   ./  , |::!
      / ヘ ヾ ヽ、 _,. '   / |:'
215名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:05:29 ID:ZmKwWh5k
桐乃「ご安心下さい、中身には興味ありません」
216名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:06:09 ID:g02Au8q1
>>208
>>209
もう直接兄貴を嗅がせてやれよw
217名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:06:11 ID:XjPRTX/i
>>209
あやせ「お兄さん!桐乃になんて酷い事を」
京介「これも桐乃の為なんだ。兄貴のパンツをクンカするなんて異常な趣味、早く止めさせないと」
あやせ「異常だなんて…そんな事ありません。だって私も…」
京介「あやせ?まさかお前も…」
あやせ「そう、私もお兄さんの匂いが大好物なクンカーです!」
京介「な、なんだって〜!」
黒猫「そう…そして実は私も…」
沙織「実は拙者も」
京介「(゚Д゚)ポカーン」
218名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:07:24 ID:/TpUt4LZ
>>217
ある種のハーレムだな
219名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:08:09 ID:rJoNogWV
>>212
なんという説得力…!
220名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:18:55 ID:rXWPZQ90
>>217
実は京介の体臭には……とか、抜きゲーのエロゲでありそーだ。
221名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:31:07 ID:iRMfhleB
そんな体臭になりたい
222名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:33:07 ID:9fMSkEEy
桐乃「私は兄貴の脱ぎたてをいつだって手に入れられるのよ!」
麻奈実「甘いね桐乃ちゃん、私の家には15年前にきょうちゃんがおもらししたぱんつがあるんだよ。」
223名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:34:36 ID:F42DjGIB
もうやだこのスレ
224名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:44:00 ID:lw0AUPLe
原作は今各所で黒猫エンドだ桐乃エンドだと揉めてるけど、
ヒロイン全員クンカーエンドにすればみんな幸せで平和になるんじゃないだろうか

つまりクンカーとは人類が皆平和にわかり合うために生まれた覚醒者の事だったんだよ!
225名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:46:12 ID:bgbm4hqE
クンカネタいい加減飽きた
正統派SSまだかよ
226名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 22:49:59 ID:PXPRwhyY
なんかクンカ厨の馴れ合いスレになってきたな
227名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 23:22:56 ID:HWb3BPVk
>>225
お前それ何回目だよw
228名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 23:27:19 ID:Cb9yz3R/
来るべきクンカー
229名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 23:44:19 ID:0ZAErE+E
・クンカ飽きた
・馴れ合いスレ
これしか語彙がないから同一人物だとわかる
230名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 23:46:55 ID:5Ujq/iEx
ふと思いついたんだが、コミケであやせに会わなかったら、であやせ√も面白そうじゃない?京介が第一印象のままってこと
231名無しさん@ピンキー:2010/11/25(木) 23:58:32 ID:tSEyHeGw
ここは雑談スレじゃないんだがな…
232名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 00:13:49 ID:C1CT8e7H
いつの間にかエロパロ板トップクラスの変態スレになってる件w

某浦安ネズミゲーとかもかなり酷いが
233名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 00:32:50 ID:Qr/BXZ2E
>>230
コミケ帰りにあやせに会う → 桐乃が隠し通す → あやせ、京介に相談『桐乃が隠し事してるみたいなんです……』 → 京介、見事に解決。あやせ、京介にホの字 → あやせルート突入

まで妄想した。誰かSS書いてくれませんか……
234名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 00:33:59 ID:7ZqJNUCC
見事に解決したら桐乃が桐乃でなくなっちゃう…
235名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 00:54:27 ID:iS0GNgxS
コミケであやせと出会ったら、あやせもおたくだったでござる。
ってパターンを考えるやつはいないのか。

これだとあやせがあやせでなくなるからか?
236名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:01:34 ID:IzUVSfyk
好感度高いままかつ、あやせが桐乃のオタク趣味を知ってるのなら、
コスプレ話
あやせ「こ、こんなえっちなの着られるわけないでしょう! お兄さんの馬鹿っ! ばかばかばかっ!」
京介「でも、俺は、お前がこんな格好をしているところを見たい」
あやせ「なっ…………かあっ!」
とか、
6巻のサプライズプレゼント
あやせ「お兄さん……どう、です……かっ」
京介「い、EXタナトス!?」
あやせ「はい……お兄さん、その、見たいって言ってたので……きゃっ!」
ぎゅっ!
京介「はぁ……はぁ……あやせ、あやせっ」
あやせ「お、お兄さん、落ち着い――――んむっ」
京介「ちゅ――――」
あやせ「――――ぷはっ。わ、わたしの、はじめての、キス、お兄さん、キス、え?」
京介「あやせ、好きだ、好きだっ」
あやせ「だ、だめ、胸揉んだら、わたし、ひゃっ! 耳なめられたら、なにこれ、こんなっ」
京介「ごめん、止まれない――――」
あやせ「だめっ!」
ドンッ!
京介「あ…………ご、ごめん」
あやせ「お兄さん…………………っ……。
     わたしのこと、好きなら、もっと、ゆっくり、優しく、お願いできませんか」
京介「え?」
あやせ「わたしも、お兄さんのこと、前から、いいなって思ってました。…………うぅん、私と桐乃の仲を取り持ってくれたり、あれこれ世話を焼いてくれたり…………ずっと、好きでした」
京介「あやせ……」
あやせ「でも、だからこそ、お兄さんとは、きちんとしたいんです。大切な、思い出ですから…………」
京介「ああ……んっ」
あやせ「ちゅっ…………」

こうか
237名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:04:14 ID:yUWroj/m
あやせちょろいよあやせ
238名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:06:07 ID:mmz++7tl
あやせおたくだったら一番ちょろそうだなw
239名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:14:47 ID:tapSbAXu
「わ、私にだってオタクな部分はあります!」
「へ、へーそうなんスか」
>>235的なことを言ったらあやせに怒られた。
「だいたい、桐乃だってアニメだけにオタクじゃないじゃないですか。
 ファッションにだって凄く詳しいし、陸上に対しても私じゃ知らないこと沢山知ってます」
ま、まあ確かに、その分野について情熱もってんのはオタクってこったろうな。
そういう意味じゃ、新しい和菓子メニュー考える麻奈美は料理オタクって言えるのかも知れないし
赤城だって妹オタ……じゃなくて、サッカーオタクな部分も確かにある。
「で、あやせはなんのオタクなんだ?」
「え? ……そ、それはですね……わ、私はお、お兄さんオタクです!」
へーそうか、あやせは俺オタクなのかー……ん?
「例えばですね、お兄さんのパンツの色の割合は赤3、青2、緑1、黒1ですけど
 私としてはもう少し青が多い方がいいと思ったりしましけどね。それはそれとして
 最近はチェック柄のパンツがヘビーローテーションだと思います。
 お兄さんが使用しているパンツと同じモノを用意してすり替えているワケですが
 このローテーションを把握しておかないとお兄さんのパンツを手に入れることが……」

精神的な負荷を受けた俺は気絶した。
240名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:17:21 ID:lmPC2XoG
>>239
ただのストーカーじゃねーか!
241>>91-92続き:2010/11/26(金) 01:35:31 ID:SEymoFja
遅くなりました。
2コマ+α行きます。
2421/2:2010/11/26(金) 01:36:35 ID:SEymoFja
つん、つん   つん、つん

「…ん…なんだ?」
誰かが頬をつつく感触で目が覚める。
あれから桐乃の見事なハメ技で、どんどん弱っていく俺とは対照的に
黒猫は顔色が良くなっていった。ええと、確かそれからみんなで花火をして――
バンガローに帰ってちょっと横になって――、
どうやら昼間の疲れがどっとでたのか、すぐに眠ってしまっていたようだ。
それにしてもこんな夜中に誰だ?頬をつついていた張本人に目を向けた。
俺の頬をぼやけていた目の焦点が合ってゆき、次第に輪郭がはっきりし始める。
さらさらと気持ちよさそうな長い黒髪…吸い込まれそうな大きな瞳…
「うわ!く、黒猫!?」
「しーーーーーーっ!何時だと思っているの!」
って、それはこっちの台詞だろ!時計を見ると、まだ午前2時だ。
「なんだよ、こんな時間に。」
黒猫は正座したまま、「あの…えっと…」と何やら言い出しにくそうにモゾモゾしている。
いつもは雪のように白い顔が真っ赤に染まり、視線を合わせようとしない。
…おいおいおい、何だこの雰囲気。なんだこのドキドキする感覚。

 も し か し て 誘 っ て い る ん で す か ?

いやいやいや、そんなはずはないだろ!大体友人たちが寝てる部屋で誘うって、どんだけ淫乱だよ!
考えろ…考えろ俺…黒猫はをよく見よう。ええと、黒猫はというと、何かモゾモゾと太ももをこすり合わせてるな。

 い や 、 ど う 考 え て も 誘 っ て る だ ろ !

いやいやいや、静まれ―静まれ俺のイリュージョン。よーく考えろ、熟慮だ熟慮…あっ!
と、鈍い俺は、そこでようやく理解した。
「…ああ、トイレか。」
俺が落胆の声をあげると共に、黒猫がキッと俺に抗議の視線を向ける。
「…くっ!あなたって、本当に鈍くてデリカシーの無い男だわ!」
「わ、悪かったな…それで、俺に何の用だ?行ってこればいいだろう。」
「うっ、それは…ここの共用トイレは結構離れてたところにあるでしょう?
 だから…その…。」
そう言って、黒猫は顔を赤らめながら視線を外し、歯切れの悪い返事をする。
…ふふ、なあるほど。怖いから付いて来いという訳だな。
「ははーん、もしかしておまえ、怖いのか?あれ、闇の眷属とかなんとか言ってたのは―――」
「う、うるさいわね。誰の所為だと思っているの?あなたが昼間に散々水を飲ませたからでしょう?」
怖いなら怖いと素直に言えばいいのに。まあ、それが黒猫のかわいいところでもあるんだが。
「へいへい、分かったよ。」
俺はそういうと立ち上がった。
2432/2:2010/11/26(金) 01:37:30 ID:SEymoFja
外はもうすっかり涼しく、虫の声があふれている。薄暗い街頭の光の中を黒猫と連れ立って歩く。
黒猫はと言うと、ビクビクと周りを注視しながら、俺の腕にしがみ付いてくる。
「お、おい…くっつき過ぎなんじゃないのか」
「…し、仕方がないじゃない。山の夜は冷えるのよ。」
ちくしょう…なんで怖がってる女の子ってこんなに可愛いんだ。しかも、ちょっと胸が当たってるし。
「全く、いつもはあんなに強気なのに。そんなに怖がるなんてまるで子供だな」
「…ち、違うのよ!これは怖いんじゃなくて――」

   ガサガサ       ガサガサ 

黒猫&俺「ひっ!」


ヒョコ( ^ω^)

「…なんだ、内藤ホライゾンか。」

( ^ω^)…

⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

「……。」
ブーンと遠くなって良く内藤の後ろ姿を、無言で見つめるしかない俺と黒猫。
「…な、なんであんなvip臭い生物がいるのよ…」
「あの顔って、ミョーにむかつくよな…なんでだろな…」

・・・・・・・・・・・・・・

「ほら、着いたぞ」
「わ…分かってるわ。じゃあ、あなたはそこで待っていて頂戴。絶対動かないでよ。」
「はいはい。怖いからって、途中で漏らすなよ。」
「莫迦!別に怖がってなんかいないわ!」
そう言うと、黒猫はそそくさとトイレに入っていった。あいつ、絶対怖がってることを認めないんだな…。

そこでちょっと悪戯心が働いた。こっそりどこかに隠れて、おどかしてみるか。
244おまけ:2010/11/26(金) 01:38:39 ID:SEymoFja

黒猫「先輩、喉が渇いたわ。お茶を持ってきて頂戴。」

京介「へいへい。全く人使いの荒い後輩だぜ…」

黒猫「ちょっと待ちなさい。どこへいくつもりなの?」

京介「どこって・・・台所に決まってるだろ。お茶が欲しいんじゃないのか?」

黒猫「先輩、ちょっとそこに座りなさい。
   あなたに今から言葉の裏の意味というものを教えてあげるわ。
   人は言葉に色々な感情を込めるものなのよ。
   だからそれをちゃんと理解しなくてはダメ。
   とても大事なことだからちゃんと聞くのよ。」

黒猫「もし「先輩、お茶を持ってきて頂戴」と私が言った時に、
   今の様にすぐさまお茶を取りに行ってはいけないのよ。
   なぜなら私が「お茶を持ってきて」と言ったら、
   それはすなわち私を抱き締めて頂戴という意味だから。
   言い換えればそれは私にキスをして頂戴ということなのよ。
   だから、もし私が「先輩、お茶を持ってきて頂戴」と言ったら、
   あなたはすぐに私を抱きしめて、キスをするの。
   それからお茶を取りに行かなくてはならないのよ。
   わかったかしら?
   そう、わかったのね。
   話はそれだけよ、先輩・・・・・・・・早くお茶を持ってきて頂戴。」

京介「・・・・」


おまけおはり
245名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:39:41 ID:SEymoFja
続きはまた明日

尼で買った3巻と7巻が未だに届きません。
泣いてもいいですか
246名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 01:53:05 ID:mmz++7tl
>>244
乙w
黒猫可愛いなw
247名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:03:20 ID:lEcVaF33
>>245
うむ、いいなw
普通に近所の書店で売ってるよ。
248名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:04:26 ID:Ic880ag6
>>236
あやせはちょろかわいいなぁ

>>243
内藤ホライズンってのはUMAかなんかかw
249名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:13:34 ID:kxqkL/Bu
>>236
あやせの中で京介>>桐乃に傾くとヤンデレの対象が変わって
京介に死亡フラグが立つんだろうなw
250名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:19:38 ID:lEcVaF33
>>249
首だけ手に入ればいいのかw
251名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:21:40 ID:IzUVSfyk
あやせはなんだかんだ言って殺したりはしないよw
たぶん身体で虜にするタイプ
そして、
「お兄さん……わたしから、離れられなくしてあげます……。
 ひゃっ! わ、わたしが奉仕するんであってお兄さんがわたしを気持ちよくしても、あ、ぁ、ぁ、ぁ――――!」
って逆に虜にされそう
252名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:31:11 ID:hK6RZ0tp
ちょろいなw
253名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:34:11 ID:kxqkL/Bu
ちょろせw
254名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 02:58:37 ID:lEcVaF33
京介がホストになったら足を洗わせるために、全財産投げ出しても貢ぎそうだな
255名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 03:51:30 ID:FvVCHrK6
>>254
何という献身的な愛。
そして、ちょろすぎます
256名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 04:02:15 ID:lmPC2XoG
京介は今後落ちぶれる事があっても
あやせさえキープしておけば食いっぱぐれず済むわけか
ちょろいね
257名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 04:19:23 ID:lEcVaF33
逆にNO.1になって、あやせの資金がなくなったときは風俗に入って、京介に会いに行く資金を稼ぐんだわ
258名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 04:33:06 ID:lmPC2XoG
風呂屋に沈むあやせとか…胸が熱くなってくるな
259名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 04:38:11 ID:8dgReEMv
>>244
内藤ホライゾンでコーヒー吹いたじゃねーかw
260名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 04:49:41 ID:DvOUoUvb
黒猫ちゃんがデレ100%になったらどうなるのっと
261名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 05:29:26 ID:zjUwvswv
>>254
なんか覚えのある構図だと思ったら借金姉妹か。男女逆だが。
2の姉ルートは頭抱えざるを得なかった。
262名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 08:46:21 ID:R5TGk1lf
あの姉は、なんで教師出来てるのか疑問な頭の出来してたな
妹はまだ頭回るのに

しかし、ちょろせいいな。京介に押し切られる展開は確かにいい
263名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 11:10:45 ID:O2P5sNkC
あやせ「桐乃のお兄さんって優しくて素敵な人だよね〜」
桐乃「は、はぁ〜?あんなキモいのの何処が良いわけ?あやせ病院行ったほうが良いよ?」
あやせ「な、なんでそんな酷い言うの?桐乃だって最近よくお兄さんの話してるじゃない!」
桐乃「あ、あれは…ただアイツがキモいから愚痴ってるだけで…」
あやせ「嘘…嘘嘘嘘!だって桐乃ってばファッションの話するよりも、陸上の話するよりも、お兄さんの話してる時が一番楽しそうに笑ってるもの」
あやせ「桐乃…私心配なの…お兄さんの話してる桐乃を見てると、もしかして桐乃は…」
桐乃「違う!!アタシは別に…」
あやせ「そうだよね。だって桐乃とお兄さんは兄妹だものね…そんなことあるはずないよね…?」

携帯からで読み難かったらごめんね。初SSだから拙い文章だけどあやせさんのような目で見守って下さい。一応続きます
264名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 15:40:17 ID:cuLzUYJP
続くのか……もちっと纏めて書いてから一回で投下した方がよくね?
携帯だとそうもいかないのか。
どれ、普段書かない俺も何か書いてみるかな。
265名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 15:41:36 ID:YWO9zbZx
携帯ってメール保存だろ
266名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 16:31:16 ID:lmPC2XoG
>>265
俺はテキストメモにちまちま書いて保存してるな
267名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 18:39:39 ID:O2P5sNkC
本当は小ネタのつもりだったんですけど、書いてたら思いの外長くてw
今メモに書きためてます 期待しないでね
268名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 18:59:13 ID:O2P5sNkC
説明不足でした
あやせとコミケで会わなかったら あやせ√
ってテーマで書いてます
269名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 19:17:55 ID:GagQW64Q
なんか投稿されるSSのレベルが高すぎて創作意欲ボッコボコだよ…はぁ…
270名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 20:44:10 ID:4UeFanJ1
慣れない掲示板への投稿でごめんなさい。「俺の妹の最終決戦」の続きを書いたので読んでください。
本当は、桐乃の話だけ書きたかったんだけど、ストーリー上、今回はあやせの話になりました。

俺と妹の最終決戦
〜〜その2〜〜

新垣あやせ。妹の親友でクラスメイト。雑誌の専属モデルをやっている。俺のことを近視相姦上等の
キモオタ兄貴だと思い込んでいるが、何故かちょくちょく桐乃のことで俺に相談を持ちかけてくる
黒髪の美少女。

愛しのラブリーマイエンジェルあやせちゃん。

そんな美少女が、今、俺の目の前に立っている。

「お兄さん!なに、にやにやしているんですか? 二人きりだからって変なことしないでくださいね」
「しないしない」
「そっ、それよりどういうことですか? 桐乃のことで、とても大事な話があるってメールに書いて
 いたんですけど?」
そう、桐乃から愛の告白?を受けた俺は、翌日の夕方あやせと対面していた。
例によって桐乃大好きのあやせに対して、桐乃を餌にしていつもの公園へ呼び出していたのだった。

しかし、あっさり、ここに現れたなこいつ・・。呼び出した俺が言うのもなんだけど、チョロすぎるぜ。
「お兄さん! 早く話をしてください! 桐乃に何があったんでしょうか?」
 あやせが鬼のような形相で俺を睨みつけてくる。
「ってか、なんでおまえは、いつも怒っているんだ?」
「えっ・・・、そっ、そんなことはありません。お兄さんが早くわたしに話をしないからです」
「・・・・・」
「いや。実を言うとな、今日は俺からお前に大事な話があるので、ここに来てもらったんだ」

俺は、あやせに精一杯の凛々しい声で、応えた。
そして・・・・・。

「俺と結婚してくれ」
あやせは光彩の失した瞳で俺を見て・・・・・
「通報しました」
ブ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

畜生このアマ、またしても携帯用防犯ブザーを鳴らしやがった!
「すっ。すまん、分かったから落ち着け。あやせ! お兄さん調子に乗っていました! すみません。すみません。」
俺は、ただ、ひたすら謝り続けるしかなかった。
かちっ。
あやせは、ようやくブザーを止めてくれた。

「もう、毎回毎回いい加減にしてください。どうして、いつもそんな冗談ばっかり言うのですか!」
「いや・・・それは、お前が俺にとって、あまりにも魅力的な女性だから」
「おっ、お兄さんのくせに、気持ち悪いセリフを言わないでください。あなたと二人で一緒にいることで、わたしが
 どれだけ我慢しているのだと思っているのでか」
「あやせ貴様ぁ! 言うにことかいて、俺を何だと思ってやがるんだ!」
「変態、セクハラ野郎だと思っています!」

もう、俺、本当に泣くよ。まじ泣きするよ。
「俺、いつもお前の相談に乗ってやっていたよな。お前だって、感謝していたんじゃなかったのかよ。」
「その件はその件です。それに、毎回、わたしなりのお礼をきちんとしているつもりです。桐乃へのプレゼントの件
 の時でも、わたしからのサプライズプレゼントを、きちんとしたつもりですけど」
「へっ? 俺、なんかあの時にプレゼントしてもらった?」
「なっ! お姉さんの髪型がとても綺麗になっていたことに、気づいていなかったの?」
「え?? もしかして、あの時のあの寝癖っぽいやつ? あれ、お前が何か関係していたの?」
「お兄さん!!」
「もしかして、お姉さんにも、今の台詞と同じようなことを言ったんじゃないでしょうね?」
271名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 20:47:28 ID:4UeFanJ1
だって、あれ、どう考えてもただの寝癖じゃん。俺はあやせにひどく不可解な顔をしてしまった。
「なんですかその反抗的な目は? また通報しますよ!」
「もういい。その件については、俺も悪かったと思っているんだ!」
てか、通報通報、うるさいだよ(心の声)
「なっ! なんですか、その言い方は! 本当に反省しているのですか?」
あやせが再び、光彩の失した瞳で俺を見つめてきて・・・・・、その瞳には 「殺」という文字が透けて見えてくる。

「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
俺は本気の本気で謝りまくった。
まさか、年下の女の子に向かって、ここまで情けない姿を見せてしまうなんて。
「そこまで、怯えられると、さすがに傷つくんですけど」
あやせは、さすがに引きつった顔をしていた。

「わたしは、イメチェンしたお姉さんをお兄さんに喜んでもらいたかっただけなのに・・・・・ひどくないですか?」
あやせが口を尖がらせて、すねたような表情になってくる。
「すまなかった。あやせ。」
俺があやせに続いて、そっと肩に手をやる。
「きゃ! か、顔! 顔が近いです!」
あやせが顔面真っ赤になって、ぐいっと手のひらで俺を押しつけてきた。
なぜか、光彩を取り戻したあやせ。

「もういいです。それで、お兄さん。わたしへの大事な話はどうなっているのですか?」
ようやくあやせが落ち着いたところで、俺は改めて話を切り出した。
「いや、実はな、桐乃のやつに好きな人ができたみたいでよ」
「えっ? 桐乃がわたしのことを好きになったんですか?」
「俺のこと言えないくらい気持ち悪いよ。お前。そうじゃない。変な世界に入ってくるな!」

「じゃー、どういうことなんですか? はっ、まさか桐乃がわたし以外に好きな人なんて、いるわけないですよね!
 またそうやって、わたしをからかって喜んでいるだけなんですよね」
「ぐ、ぐるしいっての・・・・・・」
必死でタップすると、あやせは気付いて手を放してくれた。
「げっほ! はぁ、はぁ、はぁ・・・」

死ぬよ俺。こんどこそ本当に。
「・・・・・・で? どういうことなんです!」
「い、いや、実は、昨日、桐乃と大喧嘩してよ。そして最後に言われたんだ」
「好き・・・・・お兄ちゃん・・・・・・」ってなことを。
俺は昨日の桐乃とのやりとりと最後にそう告げられたことをあやせに告白した。

「・・・・・・どう思う?」
「・・・・・・・・・・」
ん?なんか悲しそうな顔をしているな?
「・・・多分、本当にそう思っているのだと思います。以前、初めてわたしがお兄さんと出会ったとき、
 言いましたよね。桐乃が本気でお兄さんのことを嫌っているわけじゃないと。やっぱりわたしの勘は当たって
 いたんです」
なぜか、絞り出すような声色だった。

「考えてみれば、あの時から桐乃は学校で毎日お兄さんの話ばかりしていました。口ではいろいろ悪口ばかり
 言っているようだったけど、いつもいつも楽しそうな笑顔でお兄さんの話をしていました」
そうか、そうだったのか。あいつ、あやせの前で俺なんかの話を。。
272名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 20:50:19 ID:4UeFanJ1

「それで、どうするんですか?お兄さん?」
その時、再び、光彩が消えていくあやせの瞳を見て、俺は生まれて初めて死を覚悟した。
しまったぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
なんで、俺、こんな話をあやせにしてしまったの?
な、なんとかごまかさなければならない。
考えろ、考えろ、俺。

俺の選択死1 申し訳ありません。あやせさん。今の話はすべて冗談でした。
俺の選択死2 俺と結婚してくれ。あやせ!
俺の選択死3 とにかく逃げる。この場から逃げてしまう!

人は、生と死の境目を一瞬の判断で見極めなければならない。俺は、今まさに、この瞬間、確実に待っている死を
回避しなければならない。

そして、俺が選択した答えは!

「俺は、妹が、妹が大好きだ。妹が、大好きなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
何をとちくるったか、いつかと同じように、あやせに向かって魂の叫びを浴びせた。これが追い詰められた俺の
選択した答えであった。

しばし沈黙・・・。

そして

「・・・・そうですか。それが、お兄さんの答えということですね。・・・わたし忠告しましたよね。桐乃に手を
 出したら必ず殺しますからねっと」
もはや完全な殺し屋の目となったあやせが、何らかの決意を決めたかのように、俺の数センチ前まで近づいてきた。

そして・・・・・

「いますぐ、後ろに向いてください。」
「・・・・・・・・・」
「早くしてください」
俺はあやせに言われるがままに体を回し、あやせに対して無防備な背中を向けた。
「そのまま目をつむってください」
なんなんだ。いったい。・・・殺るなら、いっそ、ひと思いに殺ってくれ。
俺がそんなふうに考えていた中、突然・・・。

背中に柔らかい感触が伝わってきた。
そう。あやせが、俺に抱きついてきたのであった。

「おっ、お前、いったいどういうつもりなんだ」
「少しだけ。ほんの少しだけ、このままにさせておいてください。」
「・・・・あっ、あやせ・・・・・??」
「・・・本当は、初めて会った時から、ずっとお兄さんのことが好きでした。でっ、でも、わたしは、桐乃のことも
 お兄さんと同じくらい好き。だ、だから、ずっと我慢していたのです。桐乃との関係を壊さないように・・・。
 桐乃の大好きなお兄さんを・・・・」
「だっ、だって、お前、俺のことを近視相姦上等のキモオタ兄貴とか・・。電話だって、着信拒否してなかったか?」
「・・・ずっ、ずっと我慢していたんです。お兄さんのことを、そんなに好きにならないように・・・」
「だっ、だけど、そうやって無理すれば無理するほど、お兄さんのことが・・・」
「以前、桐乃とお兄さんが二人で映っているプリクラを見たときは・・・。一晩中、眠れませんでした。」
「あやせっ・・・・」
273名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 20:53:09 ID:4UeFanJ1

刻は夕暮れ。空は赤く染まり、足下の影法師が長く長く伸びてくる。まだ、夏ということもあり、時おり心地よい風が
流れてくる。そんな中、俺と黒髪の美少女の存在するこの公園は、静寂に満ちている。
どれくらいの時間が経過したのだろうか。実際の時間はおそらく数分程であったと思うが、俺にはとても長く心地よい時間が
経過したような気がした。

そして、・・・・・・
振り向くと、光彩を取り戻した黒髪の美少女が、俺に語りかけてきた。
「お兄さん」
「どうか、桐乃の力になってあげてください」
「あやせ。俺は」
「言わないでください。もういいです。早く、桐乃のところへ行ってあげてください」
「・・・・・」
「本当に・・・・・、本当に早く行かないと、通報しますよ」

そう言って、あやせは、鞄から携帯用防犯ブザーを取り出して、これ以上ないほどの笑顔を見せてくれた。
「おう! 行ってくるぜ。あやせ!」

こうして、俺とあやせとの戦いは終わった。

話を終えた俺があやせを背に勢いよく家に向かって走り出した時・・・

「さようなら。わたしの大好きなお兄さん」

そんな声が俺の背中で聞こえてきたのは、決して俺の空耳ではなかったんだと思う。

あたりがいっきに暗くなってきた。もうすっかり夜になりやがったな。
次はいよいよ黒猫の番だな。麻奈美のことも忘れちゃいないが、まあ、あいつは何時でもいいだろう。

そして、俺は携帯を手に、夜の帝王黒猫へ俺の最後のメールを出した。

しかし、この時の俺はまだ知らなかった。
次の黒猫との戦いこそが、この俺、高坂京介にとってかつてない戦いになるということを。
274名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:02:13 ID:cuLzUYJP
支援したほがいいかな
275名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:18:24 ID:6O/pLQ8E
>>273
一人ずつ話し合っていくとはいいね〜w
276名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:41:46 ID:cuLzUYJP
>>270
えと、もしかして今回は終わりか?
終わりなら終わりと言わないとわからんです
277名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:50:42 ID:4UeFanJ1
済みません。
終わりです。
278名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:55:50 ID:LF6MMTUJ
>>277乙!
なんかジャンプの第一部完みたいだw
279名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:58:48 ID:SxexUXV7
おつ
あやせ可愛いわあ
280名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 21:59:19 ID:mCqZU82K
俺の妹が奴隷なわけがない
281名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 22:04:41 ID:70KphfCO
初作品か
GJ!あやせ可愛かった。
あやせは原作でも最後は応援してくれそうだよな
282名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 22:22:29 ID:GagQW64Q
>>1000>>994でハートウォーミングされた俺に侘びを入れるべき
283282:2010/11/26(金) 22:23:02 ID:GagQW64Q
誤爆すまん
284名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 22:23:30 ID:IzUVSfyk
>>282
ごめんよう
285名無しさん@ピンキー:2010/11/26(金) 22:26:28 ID:GagQW64Q
>>284
ここにも居たのかw
286名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 02:03:57 ID:g4hY3w88
あやせとコミケで会わなかったら あやせ√

キリの良い所まで完全しました。
今日はねむいので明日投稿します。
相変わらず、初心者&携帯でお粗末なできですが、待ってくれてる人がいたらやっぱり嬉しいです
287名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 03:08:55 ID:8rrkWs8C
色を知り、匂いを知れば兄パン危うからず。
「なろっ!!」
高坂がムキになって俺のボールを奪いにくる。
言っておくが、ボールはサッカーボールのことだからな?
近々球技大会があるんで、俺はサッカー担当の高坂にトレーニングを付けてやっているんだ。
「高坂、お前ディフェンダー向きだと思ってたんだけどな」
「あん?」
普段から結構醒めた感じで周りを見てるし、目立ちたがりって訳でもなく、どっちかっていうと粘り強い、守備向きのタイプだと思ってた。
「夢中になると、周り見えなくなるタイプなのな」
サッカー部の俺は球技大会じゃサッカーに参加できないんで、クラスのコーチ役なんだが
俺はコイツをクロスの練習させてサイドバックに添えようと思っていた。
状況に応じてフィールドを上がって攻撃に参加するサイドバックは、冷静さも必要だ。
が、今のコイツを見てると、とてもじゃないが冷静さは期待できなかった。
「サイドハーフな、お前。とにかく走って周りを生かせ。汗かき役だ。後、ごっつあんでもなんでもいいからゴールへの意識も忘れんなよ」
後で清水エスパルスのビデオでも見せてやろうか。
コイツが前にいるなら、サイドバックはもうちょっと守備の意識が薄くても飛びだしが上手い奴が欲しいな。
「んな体力俺にはねーぞ。つーか素人に注文つけすぎだ」
「でも俺に個人特訓お願いするぐらいにはやる気があるじゃんか」
「それは、陸上部のエースである妹様に馬鹿にされたからだよ……けっ」
うんうん、妹の為なら頑張っちゃうよなぁ!

「お兄ちゃんと先輩が個人特訓……うへへへへ……」

「……あと、アレも何とかしてくれ、赤城」
「瀬菜ちゃんが応援してくれたら、練習にも身が入るだろ!」
「あれは応援じゃねぇ! もっとおぞましい何かだ!!」
きったねぇ! おい、高坂、唾飛ばすんじゃ……って、雨かよ?
「げ、本格的に降り出してきたぞ!?」
「ちっ……お前は兎も角、瀬菜まで濡らす訳にはいかねぇな」




「お邪魔ーッス」
「お兄ちゃん、ちゃんと挨拶しなきゃ駄目でしょ!」
いきなりの雨でずぶ濡れになった私達は高坂先輩のお家にお邪魔することになりました。
雨に濡れたお兄ちゃんと高坂先輩……うへへ……抱き合って暖めあったりしないかなぁ……げへっ
「ああ、別に畏まらなくても親父もお袋もいねーからさ。
 桐乃は……家にいた筈なんだけどな、どこに行ったんだか……
 瀬菜、お前の服乾くまで俺のシャツでいいか? 勝手に桐乃の借りる訳にはいかねーしよ」
「私よりもお兄ちゃんに先輩のシャツを貸してあげてください!」
うへっ…うへへへ……高坂先輩のシャツにお兄ちゃんドキドキしないかなぁ……「これが高坂の……」とか……えへっ
「瀬菜ちゃん、お兄ちゃんの事をそんなに心配してくれてるんだな!
 でもお兄ちゃんは鍛えてるから大丈夫だぜ! それよりも瀬菜ちゃんの方が心配だ!
 高坂なんかのシャツより、俺のシャツを使ってくれ!!」
「なんかとはなんだ、なんかとは。つーか、お前のシャツも濡れてるだろーが。
 大事な妹に風邪ひかせたいのか。あと、どう考えてもお前の心配をして言った発言じゃねぇ」
「なんだよ高坂、ツッコミ厳しいぞ」
そうかーお兄ちゃんに突っ込まれているんだー。やっぱり先輩×お兄ちゃんだよね!! うへっにゃへへへ……
「なんならシャワー浴びていくか?」
「お兄ちゃん、先輩の好意に甘えたら? やっぱりボディソープで滑りをよくしておかないと痛いと思うし……」
「いや、お前に聞いてるからね? 誰が赤城にシャワー貸すかっての!
 もう後半の発言はつっこみすらしないからね! 聞き流すからな!」




というわけで、高坂先輩とお兄ちゃんの薦めで、私はシャワーを借りることになりました。
ふへへ…きっと二人ッきりになりたいんだよね、先輩とお兄ちゃんは……うへへへ……
そういえば洗濯カゴの中に、土に汚れた先輩のジャージがあったなぁ。
お兄ちゃんは殆ど汚れてなかったけど、先輩は転んだりしていたから……
そうか、きっと先輩の擦りむいた膝の傷をお兄ちゃんが舐めて……ぐへっ……
いけない、涎、涎……

シャアァァァァァァァ……

お湯が私の冷えた身体をゆっくりと解していくのが分かる。
冷たかったお風呂場も、シャワーの湯気で充満し始めて……
ふと、私がお風呂場の外を見ると、入り口の磨りガラスに人影が映ってました。
高坂先輩?
でも着替えのシャツやバスタオルは先輩に貰ったし、先輩がここに来る理由はない筈。
影はしゃがんでモゾモゾと動いています。
もしかして、私の服を探しているのかな? 乾かす為に……
でも、今私はシャワーを浴びている。下着を着たままシャワーを浴びる人は居ない。
つまり、そこには服だけじゃなくて、下着もあるはずで、それを先輩に見られている……?!
ちょ、ちょっと待って! 先輩とは限らないよね。
私の服ならお兄ちゃんが持っていく事だってあるだろうし、お兄ちゃんなら下着を見られても大丈夫だ。
高坂先輩だってお兄ちゃんは兎も角、私には興味がない……のかな?
それはそれで少し寂しいような……
でも、高坂先輩が私の下着泥棒をしようとしたら、お兄ちゃんが絶対に許さないと思うし
きっとあの影はお兄ちゃんだ。
お兄ちゃんに違いない。

シャアアァァァァ……

影は立ち去ることなく、しゃがんだまま小刻みに動き続けている。
私は不安になって、シャワーのお湯を流したまま、そっとお風呂場の入り口を開けた。

「ゴオォォォォリュゥ!! ゴォォォルゥゥゥンンッ! 兄貴の臭い、あたしにゴールッ!!!
 スンスン……兄貴の汗まじりのジャージィィィ……兄貴がサッカーして盛った雄の臭いつきっ!
 兄貴ってば何時の間に汁ケ04に所属してたの? 来年には汗ーナルに移籍決定?! 
 はぁ…はぁ……久々の上下セット……着ちゃうよ? あたし兄貴のジャージ着ちゃうよ?
 あたしのフィールド始まっちゃうよ? だってもう我慢できないもん。兄貴帰ってくるってきいて
 洗濯機の中に隠れてたんだもん。ぜ、全部兄ジャージ嗅ぐ為ッ!あたしシャドーストライカーッ!
 ……ゴソゴソ……はぁぁ……きたぁぁぁ……兄貴に囲まれたぁぁ……ラピッズ!
 11人の兄貴に囲まれたぁぁ、あたしゴールtoゴールしちゃう!アストラッ!
 ……ハフゥ…軽く飛んだぁぁ……大空に翼ったぁぁ……兄貴のファントムドリブル食らったぁぁ……
 兄貴の臭いファンタジスタすぎ! トップ下? トップ下が一番濃厚な臭いなの?!
 違う、実はトップ脇。トップ脇こそ兄貴ジスタが自由になれる最高のポジショニング!
  ……スンスン……キタコレあたし天才! 兄貴の脇濃厚すぎ! 兄貴汁凝縮!!
 兄貴活かせるのはあたしだけ! あたしレジスタとしての才能開花しちゃった!?
 はぁはぁ……兄貴こんなに動き回っていいの? サッカーってチームスポーツなんだよ?
 こんなんじゃ、こんなんじゃ……あたしのポゼッション高まりまくりぃっ!メタルルグスッ!
 兄貴セルフィッシュすぎぃ! オナドリしすぎぃ! でも魅せまくりぃ! クリクリィ!!イラクリス!
 ハァッン!!……あたし、ブブゼラ吹いたぁぁ……コパアメリカに向けてクパァアメリカしちゃったぁぁ……」


高坂先輩の妹の桐乃ちゃんがカズダンスを踊っていました。
あまりに激しいダンスの為、足が三本に見えます。あれが日本代表のユニホームについているヤタガラスかぁ……
お風呂場の湯気が浴室に逃げていっているけど、桐乃ちゃんは気づいてないみたい。
というより、桐乃ちゃんから湯気がでているように見えるのは
私は今メガネがないから、よく見えないせいなのかなぁ?
桐乃ちゃんの発言からすると、くんくんしているのは高坂先輩のジャージみたいだ。


「ヤバいよコレ、マジヤバイ。兄貴のジャージ、スパイク…じゃなかった、スパイス効き過ぎ!!
 なんで土とか混じっちゃってるの? 発酵すんの? 兄菌酵素分解しちゃってんの?
 兄貴って大地だったの? 大地に根ざした兄貴だったの? 四大元素突入しちゃった?!
 ……スンスン……はぁぁ、兄貴の頑張った汗が滲み出てるよぉ……きもぉ〜
 なんでこんなに頑張っちゃてんの? 妹に言われたからって、球技大会の練習しちゃう兄貴シスコン過ぎ。ウザッ
 いいとこ見せたいの? 妹に格好いいところ見せたくて頑張っちゃってんの?
 でも駄目じゃん、球技大会じゃあたし見に行けないじゃん。あの黒いのだけじゃん、兄貴のカッコイイ姿見られるのは。
 マジ腐ってる。そんなことに気づかない兄貴の頭もだけど、3年制敷いてるこの国おかしくない?
 これメッセージでしょ? 兄貴からのメッセージ、暗号文! 兄貴、妹をエニグマ扱いとか本気!?
 あたしの気持ち解読してくれないのに、自分の気持ちだけ解読しろっての? 自己中過ぎっ!
 それはそれとして、つまり兄貴はあたしに日本を変えろって言ってる。学校制度の改革、むしろ兄妹婚是正への法改正!
 どんだけ変態? 兄貴、あたしと結婚したいの? 子供の頃の「あたしお兄ちゃんと結婚するー」って約束守るつもり?
 キモ! ウザ! キモ! ありえなくない、子供の頃の約束だよ? でも約束はやくそくだから結婚してあげる。
 あたし兄貴と結婚する! むしろもう結婚した! だってもう10年以上同棲してんだから、事実婚決定じゃん?
 はぁぁぁ……あたし結婚しちゃったよぉ……兄貴に人生ボロボロにされちゃったぁぁ……責任とりなさいよね、馬鹿兄貴!!」


し……知らなかった……
私とお兄ちゃんが結婚していたなんて!!!
と、ということは、お兄ちゃんが高坂先輩と突き合ってるのは不倫!?
男同士の禁断の関係なのに、さらに不倫だなんて……うへっ…うへへへへへ……燃え上がるぅ……
こ、今年の冬はいい本が描けそう……ぐへっ
それぞれ妻のいる二人の男が、サッカーを通じて肉体をぶつけ合い、激しいスライディングで重なり合い
怪我をさせてお見舞いに通う内に、愛に目覚め、妻に隠れて……むふふふふ………

シャアァァァァアァァ……

はっ?!
私ったらまたトリップしてた!?
いつのまにか桐乃ちゃんも居なくなってるし……
はぁ…先輩の家のシャワーをいつまでも借りている訳にもいかないし、上がろう。
シャワーの蛇口を捻り、先輩が用意してくれたバスタオルで髪の水分を吸収していると

「……先輩のジャージ」

私はカゴに捨てられたジャージに視線を落とした。
同人誌に大切なのは1に妄想、2に妄想、3、4がなくて、5に経験だ。

……ゴクッ

私は先輩のジャージを掴んでいた。
取材……これは取材。私はお兄ちゃんになりきって、先輩のジャージを嗅ぐ。

「高坂先輩……ううん、高坂………」

スンスン

酸っぱい匂いが私の鼻を抜けていった。
これが先輩の……違う、今の私はお兄ちゃん。
高坂の匂いを……京介の匂いを、京介の身体を想像しながら嗅ぐの。
私じゃない。私じゃないんだから……

スンスン

目を瞑る。
先輩の胸の中に、私がスッポリと収まっていく。
先輩はお兄ちゃんが私にするように、頭を撫でる。
でも、お兄ちゃんのゴツゴツした手とは違う、大きいけど優しい手。
そんな事を先輩の匂いを嗅ぎながら考える……

スンスン

はあぁ……先輩の男臭い匂い……
お兄ちゃんもこんな感じなのかなぁ……
今度比べてみよう……

スンスン

匂いを嗅いで確信した。絶対高坂先輩は攻めだ。
だって匂いだけでも私をこんなに責めてくるんだから。
先輩……先輩……

スンスン

先輩の匂い……五更さんも知らないだろうなぁ……うへへ……私だけ……
高坂先輩……先輩……私とお兄ちゃんで兄妹丼しませんかぁ……うへへっ……

トントン

トントン

「瀬菜ちゃん? 随分長い時間シャワー浴びているみたいだけど、何かあったのか?
 困ったことがあったらお兄ちゃんがなんとかするぞ! 瀬菜ちゃーん!!」

うへっ……うへへへっっ……

トントン

「赤城、瀬菜はいつもこんなに長いのか?」
「そうだなぁ、いつもより15分ぐらい長いな」
「……そんな具体的な数字は聞いてねぇし、聞きたくなかった。
 まあいい、取り敢えず中に入ってみるか。風呂場ん中に踏み込まなけりゃいいだろ」
「なっ! もし瀬菜ちゃんが着替え中ならどうするんだ! そんなイベント、お前にはさせられないぜ!!」
「着替え中なら、さっきの声に反応してるだろうが。いいか、開けるぞ!!」

ガラッ

うへっ…うへへ……ぐふふっ……

「せ、瀬菜ちゃん? どうして裸で高坂のジャージを嗅いでるの?」
「あ、赤城! 俺は裸なんて見てねぇぞ! 目瞑ってるだろ! ……は? 俺のジャージ!?」

うへっ…あへ……にゅふふへへ……

………ん?

あれ? どうしてお兄ちゃんと先輩がいるの?
二人で仲良くお風呂で洗いっこしにきたのかな?
じゃあ私も早く着替えて二人の邪魔をしないようにしないと……

私は自分が生まれたままの姿で、高坂先輩の汗が染みこんだジャージをクンカクンカしてたことに気がついた。

「め…め……」

「「め?」」

「メガネ割れろォォォオオォォォォオオォオォ!!」

知らなかった。女の子でも洗濯機を持ち上げることができるなんて。
火事場の馬鹿力ってやつなのかなぁ?

「つーかメガネ付けてるのお前じゃねぇか!!」
「分かったよ瀬菜ちゃん! 今日から俺はメガネかける!!」

お兄ちゃんと高坂先輩に、私の投げた洗濯機が飛んでいった。

「「ひでぶっ!?」」







おわり
293名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 03:59:26 ID:0NwXIFKJ
感染拡大か…
294名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 03:59:48 ID:PDn5EpBu
汁ケ04の段階で、あなたが天才だと確信した。GJ!
295名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 04:03:48 ID:CtJH/VFS
普通のssかと思いきやまさかのくんかたん降臨
爽健美茶吹いたw
296名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 04:28:40 ID:Mb8ZhSg7
瀬菜ちゃんの感染やら腐女子ぶりが霞むくらい桐乃のクンカぶりがマジパネェッス
サカネタがツボに入りすぎて腹イテェw
297名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 07:35:35 ID:E5AS3uf4
クンカの人の語彙が相変わらず凄過ぎるwwwww
298名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 08:05:24 ID:WETdCvY4
GJ!洗濯機の中に隠れんなwww
299名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 08:22:55 ID:REwelgC/
ヤタガラスwwww
300名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 08:36:57 ID:Satcsxwf
>>290

> 「ゴオォォォォリュゥ!! ゴォォォルゥゥゥンンッ! 兄貴の臭い、あたしにゴールッ!!!
>  スンスン……兄貴の汗まじりのジャージィィィ……兄貴がサッカーして盛った雄の臭いつきっ!
>  兄貴ってば何時の間に汁ケ04に所属してたの? 来年には汗ーナルに移籍決定?! 
>  はぁ…はぁ……久々の上下セット……着ちゃうよ? あたし兄貴のジャージ着ちゃうよ?
>  あたしのフィールド始まっちゃうよ? だってもう我慢できないもん。兄貴帰ってくるってきいて
>  洗濯機の中に隠れてたんだもん。ぜ、全部兄ジャージ嗅ぐ為ッ!あたしシャドーストライカーッ!
>  ……ゴソゴソ……はぁぁ……きたぁぁぁ……兄貴に囲まれたぁぁ……ラピッズ!
>  11人の兄貴に囲まれたぁぁ、あたしゴールtoゴールしちゃう!アストラッ!
>  ……ハフゥ…軽く飛んだぁぁ……大空に翼ったぁぁ……兄貴のファントムドリブル食らったぁぁ……
>  兄貴の臭いファンタジスタすぎ! トップ下? トップ下が一番濃厚な臭いなの?!
>  違う、実はトップ脇。トップ脇こそ兄貴ジスタが自由になれる最高のポジショニング!
>   ……スンスン……キタコレあたし天才! 兄貴の脇濃厚すぎ! 兄貴
301名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 08:45:19 ID:KyiHgsiA
天才ってこういう人のことを言うんだろうなぁ…
302名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 08:53:11 ID:kAvZNs8y
才覚が異常すぎてもはや何がなんだかわからんが感動した!
しかしあんまりエロく感じないのはあまりにも笑いが先行しすぎてしまうからなのか?
303名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 08:54:10 ID:StQ4e3TT
姫騎士アンジェリカというエロゲーを思い出した。
304名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 09:02:00 ID:7Us9gjM5
登録タグ

俺の妹がこんなに可愛いわけがない■高坂桐乃■くんかたん■才能の方向音痴■
ここに建てた病院が逃げた■またお前か■愛なら仕方ない■無駄に洗練された無
駄のない無駄な文章■最低の屑■もうやだこのスレ■
305名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 09:03:03 ID:vcoSBImu
みさくらなんこつ越えたなこりゃ
306名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 09:18:29 ID:GXJdG7mm
>>304
>無駄に洗練された無駄のない無駄な文章
ワロタ
307名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 09:40:18 ID:StQ4e3TT
>>290
トップ脇www
たしかに、リオネル・メッシやニコラ・アネルカは
そこでプレイしてる時は鬼のように強いなw
308名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 13:24:24 ID:fI7WzoMg
シャルケとアーセナルにあやまれwww
309>>242-243続き:2010/11/27(土) 14:07:59 ID:2Lryy4RP

またしても遅くなりましたが、続きです。キャンプ編はこれで最後。
2コマいきます。

>>247
ありがとう。でも、書店で買うにはもう恥ずかしいお年頃なのです。
3101/2:2010/11/27(土) 14:08:45 ID:2Lryy4RP
俺はいそいそと物置の影に隠れ、様子を伺う。
程なくして、黒猫がトイレからひょこっと顔を出した。
「…兄さん?」
キョロキョロと様子を伺いながら、恐る恐る黒猫がトイレから出てくる。
そして、腕組みをしながら、
「ふ…ふん、兄さん。そこにいるんでしょう?わたしにはお見通しなのよ。
 悪ふざけはいいから、さっさと出てきて頂戴。」
俺とは逆方向の、(工事中ですごめんなさい:頭をさげてるおじさん)的な看板に向かって強がる黒猫。
やばい、シュールだ。
「ねぇ…ほ、本当はそこにいるんでしょう?返事ぐらい……し…しなさいよ!」

シ――ン。

あたりは物音ひとつしない。そのままの姿勢で固まる黒猫。
あ、
――ん…あれ?ちょっと黒猫の様子がおかしいな。。
先ほどまで組んでた腕はほどかれており、なんだか拳を握り締めて俯いている。
「……に……兄さ………ん?…………………ふぇ……」
あ、やばい…泣いちまったか!?さすがにちょっと可哀相だ。
慌てて俺は黒猫に駆け寄った。
「黒猫!」
俺の姿を見つけた黒猫は、へなへなとその場に座り込んでしまう。
瞳はうるうると涙を湛え、呆けた表情でこちらを見つめている。
「す、すまん!ちょっとだけからかったつもりだったんだが…」
う…すっげー罪悪感。これはまずい、確実にやり過ぎだな俺…。
俺はそっと黒猫の肩に手を回す。
「ちょっとだけ立てるか?」
そのまま黒猫を抱えて、なんとか近くのベンチまで連れて行った。
「う…ぐすっ……ホントに…ホントに怖かったのよ!」
俺のシャツをギュっと掴み、黒猫はひっく…ひっくと嗚咽を漏らす。
こんなに肩を震わせて…可哀相なことをしてしまったな。
俺はそっと黒猫の髪の髪を撫でる。
「ん?黒猫?」

すやすや

…寝てしまったか。

・・・・・・・・・・

どれくらい時間がたったのだろう。
「なぁ黒猫、そろそろ起きてくれ。風邪をひいちまうぞ。」
ゆっくりと黒猫を身から放す。
ごろん。
黒猫は身を返し、仰向けにベンチにもたれ掛かる形になる。
さっき無理やりベンチまで引っ張ってきたせいか、胸元がすこしはだけて、
白い肌が露となっている。

「……う。」

これは、目のやり場に困るな。一方の黒猫はというと、全然起きそうにない。
…ちょっと、ちょっとだけならいいよな?俺はそっと黒猫の胸元に手を延ばし――


おはり。
3112/2:2010/11/27(土) 14:09:25 ID:2Lryy4RP
って、終わらせるか――!

俺は身を起こし、黒猫を覗き込んだ。
…ごくり。
なんて、無防備な姿なんだ。黒猫を起こさないように、そおっと黒猫の胸元のボタンに手をかける。

――ぱしっ

…えっ?俺の腕が掴まれた。誰に?そう、黒猫の手に。
黒猫の目が、すーと開いていく。
「兄さん、何をしてるの?」
な……起きてたのか?やばい、これはどう答えても言い訳できる状態じゃない!
「何をしているかと聞いてるのよ」
無表情で静かに問いかける黒猫。サーと俺の顔から、血の気が引いていくのが分かる。
これは怒ってる、相当怒っているな。いや当然ちゃ、当然なんだが…。
「いや…その……ごめん!」
俺は慌てて黒猫から身を話そうとするが、黒猫は俺の腕を離そうとしない。
「…あなた、私の服を脱がそうとしていたのね。こんな外で。いやらしいのもほどがあるというものよ。」
「う……。」
何も言い返せない俺。頭が混乱し何から謝れば良いか分からない。
「これは罰が必要ね…」

「兄さん、そこで、そのままの状態でちょっと目を瞑りなさい。」
「うっ、こ、こうか?」
「ええ。そうよ。そのまま動かないで頂戴」

何やら黒猫がゴソゴソと動いているが、目を瞑っているから分からない。
やばい、引っ叩かれるのか?とりあえずこの体勢を続けるのも結構きついな…ええい!やるなら早くしてくれ。
「……っ!」
なんだコレ!?…唇に暖かな感触。驚いて目を開くと、目の前に黒猫の顔が…!
しばらく状況が理解できなかった。
「…ん……っぐちゅ…ふ…」
唇と唇が重なり合う音が響く。こ、これってキスしてるのか?俺たちは…?
しばらく動けないでいる俺と一方的をキスをし、そっと黒猫が身を離した。
「な…何を……!」
「呪いよ。」
そういって、顔を真っ赤にして俯く黒猫。
「これであなたと私は主従関係となったのよ。私が主で、あなたが従。」
「なっ…それで、俺に何をさせるつもりだ?」
「そうね…」
完全に優位に立った黒猫の口元がにやぁーと歪む。
「兄さん、さっきの一件で私は腰が抜けてしまったわ。バンガローまでおんぶしていって頂戴」
「なっ!おまえ絶対回復してるだろ!」
「あら、主である私の命令に従えないというの?まぁいいわ…それであなたはさっき私に――」
「わ、分かった!分かったからそれ以上言うな!」
俺が観念すると、黒猫は「いい子ね…」と満足そうに笑った。
俺は黒猫の脚に手を回し、すっと抱き上げる。いわゆるお姫様だっこだ。
「えっ!?ちょっと…あなた…!!」
驚いた黒猫は目を見開き、わなわなと体を震わせる。
「おい、あんまり暴れるな。堕ちるぞ。」
「…っく!つくづく、いやらしい男ね。はぁ…分かったわ。そのかわり――」
しおらしくなった黒猫は、俺の胸元をぎゅっと掴み、そっと小声で呟いた。
「…離さないでね。ずっとよ。」


今度こそおはり。
312名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 14:10:12 ID:2Lryy4RP
俺はただ、泣き猫が見たかったんだ
313名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 16:55:09 ID:c2GhRRsG
>>290
メタルルグス→赤星
ラピッズ→木村光佑
イラクリス→小林大悟
アストラ→瀬戸
汁ケ04→内田
汗ーナル→宮市

全チームに日本人が所属してるあたり天才だな・・・
314名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 17:18:21 ID:AtYZu2pa
>>312
アニメで除外された泣き猫分ばっちり補給させてもらいました
315名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 18:31:41 ID:O6cEbMuT
京介×あやせで一本投下します
京介大学生、あやせ高校生
最初はヤンデレあやせ書くつもりだったのに、なんでかラブラブHにまで展開した
316俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:34:35 ID:O6cEbMuT
ポツポツと、五月雨が額に当たる。道端の散った桜の花が濡れて非道く鬱陶しい斑をアスファルトに描いている。
大学に進学し、(家から通えないこともないのだが)親に勧められて一人暮らしを始めた。
講義が終わり、俺は夕暮れの道をスーパーで食材を買ってを歩いている。
自炊ぐらいはやってみようと道具を揃え、ネットでレシピを読んだりしてみたが、一向に腕前は上昇しない。
それには多少、訳もあった。

築五年の1DKのアパートのオートロックを開ける。
俺は別にもっと古くても構いやしなかったんだが、親父達の進めでちょっと駅から遠いが新しいアパートに住んでる。
流石に長男だから大事にされてんのかね?
親父はともかく、お袋にはなんか邪険に扱われていた気がしてたから、ちょっと感激しちまったぜ。
階段を上がり、新しい鍵をドアに差し込む。
……すでに鍵が開いていた。
俺は天を仰ぎ、心臓を落ち着かせてからドアノブを握った。
雨は俺が家に着いた途端、止んでいたようだ。

「お兄さん、お帰りなさい」

鍵、昨日変えたんだけどなぁ……
エプロンを付けたあやせが俺を出迎えた。
テーブルを見ると、すでにあやせの手料理が並んであった。
ああ、また食材無駄になっちまったな……
俺は冷蔵庫の中に買ってきた野菜やら何やらを詰め込みながら、鍵の事を聞こうかどうか悩んでいた。
……よそう。もう三回目だし。
鍵をいくら変えても、あやせはいつの間にか合鍵を作って俺の部屋に居るのだ。
というか、「また鍵を変えましたね?」と俺に説教してくるのだ。

「お兄さん、ちょっとお話があります」

ほらな。
あやせはエプロンを畳むと、床に座る。目で俺も座るように指示してきた。
俺は部屋に入ると、あやせに従い、俺は彼女の前に正座する。目を逸らすとあやせが怒るので、ジッと見つめる。
これが凄く居たたまれない。俺に後ろめたい事なんて何一つないんだが……

「お兄さん、この電話番号は誰ですか?」

床をあやせが差し出したメモが滑る。
……分からん。電話番号なんて携帯に登録できるせいで、覚えようとは思わないしな。
もしかして知り合いの電話番号なのかも知れないが、だとしても数字だけ出されても分からないだろう。
当の携帯電話は、今日はウッカリ家に置き忘れていた。
そして俺の携帯をあやせが持っているということは、俺にかかってきた電話か。
あやせが俺の携帯を弄ると、電話番号の登録名を声にする。

「ああ、そりゃバイト先の先輩の電話だよ」
「……お兄さん、私、お兄さんのアルバイトに女の人がいるなんて聞いてません」
「えっと……なんの用だったんだ? あやせが代わりに出てくれたんだろ?」

我ながら下手くそな話題の逸らし方だ。
しかしこのパターンは何を答えても怒るパターンだ。
なんで、話題を逸らしてみた。あやせはそんな俺に乗っかってくれたようだ。

「話なんかしてません。女の声って分かったらスグ切りましたから。
 お兄さんに色目を使ってくる牝豚の声なんて、耳が腐ります」

予想の斜め上だったよ! ちくしょう!
その人、ただ俺にバイトの連絡したかっただけだと思うよ!?
そもそもその人、彼氏いるし。っていうか牝豚って、オイ。

「彼氏がいるから何だっていうんですか? お兄さん、妹に手を出すこと上等な自分を棚に上げて
 その人は彼氏がいるから浮気はしないって言うんですか? どうなんてすか!?」
「す、すみませんでした……」
317俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:36:15 ID:O6cEbMuT
あっはっははははーー謝っとけ、謝っとけ、ハハハー

「それに、今日は随分と帰るのが遅かったですね。ご飯が冷めてしまいましたよ」
「飯なら先に食べてても……」
「ご飯は一緒に食べるものでしょう! それに遅かった理由をまだ聞いてません!」
「いや、ほら、スーパーに寄ってたからだな、うん」
「今日の講義は午前中までですよね? お昼から今までずっとお買い物していたんですか?」
「いや…ホラ…俺にも友達付き合いってものがあってだね……
 って、ナニコレ? 奥さんに頭上がらないサラリーマンのセリフ!?」
「なっ…!? お、お、お、奥さん……っ!」

くそぅ……情け無い、情けなすぎるぜ、俺。
相手は3つも下の高校生だぜ? 正論はどう考えてもコッチにあるんだぜ?
誰がどうみても俺が情け無いと思うだろ?
けどなぁ、俺の立場になって考えてみてもくれよ。相手はあやせなんだ。
例えるなら、白面の者に獣の槍無しで挑むような、そういう恐怖感を俺は味わっているわけよ?

「お役目様もいってたじゃん! みんな仲良うせんとあかんよって!!」
「いきなりなんですか、お兄さん!」
「心の叫びだぁぁぁぁぁ!!」
「……ま、まあ、私も言い過ぎました。お兄さんにもお兄さんのお付き合いがあるのは分かりました」

な…んだと……!?
あやせが簡単に俺を許した!? しかも何故か機嫌がいい!!
というか、なんか「暑いですね」とか言いながら胸元を広げている!!
さらに正座を崩した足から、スカートの中身がさっきからチラチラと……ッ
こ、これは罠だ……ああっ! しかし餌は美味しそうだっ!!
いやいやいや! そんな横島、いや邪な事を考えちゃ不味いだろ!
相手は高校生で、妹の親友だぞ?
し、しかし、そんなうら若い美少女が一人暮らしの男性の部屋に来るってのは問題があるんじゃないだろうか。
あやせのヤツ、こんなに警戒心が皆無じゃ悪い男に引っ掛かってしまうぞ。
そうだ、ここは俺が悪役になって「男はみんな狼なのよ」と、アヤセSOSして貰うのが一番なんじゃないだろうか。
そう、それが人生の先輩の責任というものではないか!!
つー訳でだ、俺はあやせの胸を揉む!!
みんな、通報しないでくれよな! 俺は痴漢じゃない。よしんば痴漢だとしても、痴漢という名の教育者だ。
よし……俺はゆっくりとあやせに気づかれないように距離を詰める。
蝶のように舞い、蜂のように乳を揉み、ゴキブリのように逃げる……

「これが、シャイニングフィンガーというものかぁぁぁぁ!!!」

むにっ

揉んだ。
ついに俺は揉んでしまった。
く……なんだよ、この揉みごたえっ! 俺の手にすっぽり収まって吸い付くような……
こ、これは、やめられない! とまらない!! 某スナック菓子のような魔力!
駄目だ、静まれ俺の右手! 今すぐ逃げるんだ! 疾風のように!
逃げなきゃ、あやせに地の果てまで流されて俺、さすらい涙も涸れる! ブルーゲイル!
動いてよ! 動いてよ、俺の足!! 今、動かなきゃ、今、逃げなきゃ、
俺、埋められちゃうんだ。もうそんなのヤなんだよ。だから、動いてよ!!

「お、お兄さん……」
「ひぃっ…ご、ゴメンなさいっ!!」

俺は思わず頭を庇う。頭だ、取り敢えず頭が無事なら何とかなる。
――匣の中には平凡な男がぴったり入ってゐた
やめて! 不吉なナレーションしないで!! だいたいその本、充分兇器になる厚さだからね!?
318俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:38:23 ID:O6cEbMuT
あやせは瞳から光を失うこともなく、頬を染めて俺を伏し目がちにのぞいている。
え? 何コレ? どういうこと?
お、落ち着け、落ち着くんだ高坂京介。お前は高坂家の跡取りだろう。
そう、戦国は武田信玄を支えた名将・高坂弾正の子孫……な訳ないけどね!!
むしろそうだとしても全力で否定するけどね! 主に瀬菜が理由で!
「知ってますか〜武田信玄は高坂弾正とムフフな関係で、恋文まで残ってるんですよぉ〜
 ぐへへ……そういえば先輩の名字も高坂ですよねぇ……ふへっ……
 先輩の友達に武田って名字の人いませんか? いえ、友達じゃなくて先輩か先生かなぁ……」
なーんて言われた日にゃね! もう田村さん家の子になろうかと思ったぜ!
OK、一人ツッコミで大分落ち着いたぜ。
くそっ…ツッコミをすると落ち着くような体質になっちまった。とんだパブロフの犬だぜ。

「あの…ね、あやせさん。これはだね、決してやましい気持ちがあるわけじゃなくて……」
「そう、ですよね……」
「ああ、わかってくれたか! そうなんだ、俺は真剣にお前の事を……」

ガチャ

……懐かしくも思い出したくない鉄の感触が、俺の手首を包んだ。

「あのー…すみません、俺にはこれが手錠に見えるんですが」
「もちろん手錠ですよ?」
「ですよねー」

え? なに、連行されんの、俺。
俺達分かり合ったんじゃねーの? もうED流れてもいいところじゃね?
I love you♪ I trust you♪ 光でも闇でも〜♪って流れてCパートでいいじゃん。
むしろCパートしか出番なかったよ、ミスターブシドーって何なのさ。、
このまま塀の中だっていうのか俺の人生! そんな馬鹿な! 俺が何したっていうんだ!
ちょっとセクハラしただけじゃねぇか! ちょっと乳揉んだだけじゃねぇか!
おかしいぜ! それで屏の中っておかしいって!
だって俺なんかよりヘイさんの方が散々女コマしてたじゃん!
ゴスロリの幼女に、ロリババアに、女子中学生に、ロシア産の幼女に、実の妹までさ! とんだ契約者だよ!

「あとでちゃんと指輪下さいね」
「はい?」
「とりあえず、ここに判子を捺してください」

と、頬を朱にしたあやせが広げたのは

「婚姻届じゃねーか!!?」
「何をおどろいているんですか、お兄さん」
「普通、女子高生が欄全部埋めてあとは判子押すだけの婚姻届だしたら驚くっての!
 つーか、なんでお前が俺の判子持ってんの!?」
「ドイツ語の辞典ケースの裏にいかがわしいDVDと一緒に置いてありました」
「それ"隠してあった"って言うんだよ!?」
「駄目ですよお兄さん、お兄さんが大学で専攻している外国語はフランス語じゃないですか。
 ドイツ語の辞典があったら不自然です。あと、DVDは全部叩き割っておきましたから」

柔らかい石を隠したくなるような素敵な笑顔で、俺の心の友の死亡を告げるあやせ。
俺が本当に挫けそうな時、 本当にあきらめてしまいそうな時、
いつも最後の元気を与えてくれた……俺を立ち上がらせてくれた……
最高のオカズ……心の友よ!!  君達に出会えて……良かった!

「そんな……泣くほど嬉しいんですね?」

イヤイヤと頬に手を当てて顔を振るあやせ(マジ大魔王)
……知ってるか? 大魔王からは逃げられない。
319俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:39:07 ID:O6cEbMuT
けどな、俺だってワケの分からないまま、あやせと結婚しちまうわけにはいかねーよ。
あやせは時々行動がすっ飛んでるからな。
よくよくも考えずにこういうことやっちまってる可能性は多いにある。
俺の人生はともかく、こいつの人生まで駄目にするわけにゃいかねぇだろ?

「あやせ、流石に冗談がすぎた。悪かった、謝る」
「え……冗…談…?」
「ああ、冗談だ」
「嘘……ですよね?」
「ウソじゃねぇ。胸を揉んだのは悪かった。好きなだけ殴ってくれ。
 けどな、親友の兄貴だからって、一人の男の家にホイホイ上がるのは良くないと思うぜ?
 お前は可愛いんだから、今日みたいな冗談じゃ済まない事にだってなりかね……」
「嘘……」
「あやせ?」
「嘘ですね?  嘘でしょ! 嘘ですよね!!」

こ、こぇえぇぇぇぇえぇぇーーーーーーー!!!
ひ、久々にあやせさんブチ切れてますよ!?
しかも俺にとって不味いのは、キレた原因がさっぱり分かんないことだ。
前は桐乃のオタク趣味の件についてだが、今回は……俺が胸触ったから?
いや、でもそれじゃ「嘘」の意味が通じないしな……

「あ、あやせ……?」

手錠を伝って、俺の手の甲に水滴が落ちた。
それがあやせの涙だと、俺は理解するのに暫く時間がかかってしまった。
そう、あやせは……泣いていた。

「あやせ……」
「近寄らないで、変態っ!」

涙を拭おうとして近づいた俺を、あやせは拒絶した。
俺の手を払ったあやせは、勢いを殺せずにテーブルによろめいた。
いつの間にかあやせが買い入れていた夫婦茶碗が床に転がった。
「近寄らないで、変態」か……
前に言われた時よりきっついなぁ……
それだけ、俺とあやせの間には積み重ねてきた時間があるってことなんだけどよ。

「あやせ、確かに俺は変態だわ。お前がこうして毎日監視にくるのも仕方ねぇかもな。
 しかも変態の上に馬鹿みたいでよ、お前がどうして怒ったのかサッパリ分からねーんだ。
 笑ってくれても、怒ってくれても、構わねぇよ。
 けど……泣かれるのは嫌なんだよ。それが俺のせいってのはわかってる。
 だからよ、俺がお前の涙を止めることもできるよな? その方法、教えてくれねぇかな」

もう、夕日が沈みそうだ。
モロボシ・ダンとメトロン星人の如く、真っ赤に染まった部屋で座り続ける俺達。
だが、会話はなく、時計の針の音だけが存在を主張していた。

「……本気、ですか?」
「本気だよ」
「……お兄さんはいつも冗談ばかりじゃないですか。私に本気だったこと、あります?」
「お前に対するセクハラは本気だったぜ!」
「死んでください」

だよねー。
ようやく口を開いてくれたあやせに、これはないだろ、俺。
320俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:40:25 ID:O6cEbMuT
「いや、さ……桐乃の事でお前に相談受けたときは本気だったし、真剣だった」
「桐乃の為じゃないですか」
「いや、それは……」

確かに桐乃の為でもあるが、あやせに頼まれたからって部分もウソじゃない。
しかし、あやせに頼まれたから桐乃を助けたんだ、とまで言ってしまえばウソだろう。

「私、モデル辞めたんですよ。知ってました?」
「え? マジでか? 通りで最近雑誌で見ないと……」
「雑誌はチェックしてたんですね……桐乃のおまけかも知れませんけど」
「お前なぁ……なんだってそんな卑屈に……」

本人の前じゃ言えないが、俺はラブリーマイエンジェルコレクションを作ってるぐらい、
あやせ目当てで女モノのファッション雑誌買ってたんだぜ?
心の友とは別の場所に隠していたお陰で、どうやら見つかってないみたいだけどな。

「私、桐乃には勝てないから……」
「何言ってんだ、確かに桐乃は外面はいいが中身はアレだぞ? ワガママで、エラソーで、重度のオタクで……」
「桐乃の事を悪く言わないでください!!」
「は、はい!」

もうワケがわかんねー。
リアルは糞ゲーだって、こういうことか?!
けど、リアルはフラグが不透明&回収できないだけで、キャラが悪いわけでは……

「桐乃は努力家なんです」
「そりゃ……よく知ってる」
「自分を磨いてきたんです。お兄さんの為に!」
「へぇ、そうだったのか……って、オイ!
 アイツが俺の為に? ハハ……あやせ、それだけは無い。アイツの兄として断言できるぜ」
「……私がお兄さんに教えるのは卑怯だから、きっと桐乃に嫌われちゃう」
「おーい、あやせさん?」
「桐乃は、ずっとお兄さんの自慢の妹でいたくて、それで勉強も、陸上も、モデル活動も、頑張ってきたんです!
 お兄さんが桐乃のお兄さんだから何ですか! 私は桐乃の親友ですよ! わかります!!」

力説するあやせ。
とりあえず、ここはそういう前提で話を聞いてみるか。

「だから桐乃は高校でも、中学の時以上に頑張っています。
 もうずっと、桐乃はそうやって頑張ってきたんです。そうやってキラキラ輝いている桐乃になったんです。
 同じ事をしても、私は追いつけない。
 だって桐乃は十年以上もお兄さんと一緒にいて、お兄さんの前で頑張り続けていたんです」

そうだな、桐乃はどこへ出したって恥ずかしくねぇ、俺の自慢の妹だよ。
ただ、一つだけあやせの言葉に間違いがあるとすれば、俺はアイツの努力をつい最近まで気づいてなかったってことだ。
きっと、高校時代、アイツの人生相談やらお願いやらに付き合っていたのは
俺がアイツの兄貴だから――認めたくねーけど、俺がしょうもないシスコンだからってだけじゃなくて
アイツの努力に気づいてやれなかった、アイツの兄貴でいてやれなかった分の穴埋めもあったんだろうぜ。

「桐乃だって、本当は毎日でもお兄さんの所に来たい筈なんです!
 でも、そうすると陸上や、モデルの仕事と両立できなくなるから……我慢しているんです」
「そうなのかねぇ……まあ、月に2、3回は遊びにくるけどよ。
 いつも通り、俺を散々振り回してくれるぜ? アイツは」
「たった2、3回ですよ!?」

いや、多くね? 一週間で日曜日は4、5回しかないんですよ? 土曜日は、俺も大学あるしさ。
しかし、桐乃の話があやせの行動とどう結びつくのやら……
321俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:42:10 ID:O6cEbMuT
「あ、もしかして……お前、桐乃の代わりに俺ん所に来てくれてんのか?」
「そんな訳ないじゃないですか!!」

……怒られました。
いや、すっごく頑張ったんだよ、俺。
普段使わない部分の脳ミソまで使って考えたんだよ。
けど、あれかい、しょせんロースペックってことか? 探偵役には到底及ばないピエロ役かい。
ああいいぜ、どうせ俺は常識人だ。探偵なんてのは奇人変人ばっかだからな。俺は御手洗君より石岡君でありたいよ。

「なに拗ねているんですか……拗ねたいのはこっちです」
「ああ、わりぃ。んじゃ、お前が俺ん家にくるのは、やっぱ俺を更正させる為?」
「それもありますけど……」
「あるのかよ……」
「……私は、桐乃みたいに周りにお兄さんの妹として……ううん、彼女として認めてもらおうって考えるんじゃなくて」

ちょっと待て、今妙な発言がなかったか?
という俺の表情を無視して、あやせは言葉を続ける。

「お兄さんに認めてもらおうって、そう思ったから……モデルも辞めて、お兄さんの側にいようと。
 私は、私は、お兄さんにさえ認めて貰えれば、他に何もいらない!……それじゃあ、駄目ですか?」
「駄目とかじゃなくて……」
「桐乃みたいに、他人に自慢できる女の子がいいのなら、私頑張ります! 桐乃には勝てないかも知れないけど……」
「だ、だからそうじゃなくて!
 ……なんで俺なんだよ。別に俺なんかに認められなくたってさ、お前は……」

グッと、腹に重みを感じる。
あやせが俺に飛び込んできたからだ。
両手を手錠に塞がれて、俺はそのまま押し倒されそうになったが、なんとか堪えてみせた。

「……まだ、わからないんですか?」

あやせの黒い髪がフワリと広がり、柔らかな匂いが鼻を擽った。
匂いにボーッとしていると、あやせが俺の顔を覗き込んでいた。
だらしない顔を見られたかも知れない。

「私を泣きやませる方法、教えて欲しいんでしたよね?」
「あ、ああ……」
「教えてあげます。でも、"出来ない"なんて言わないで下さい」
「お、おう。誓うぜ、絶対やり遂げる。お前の為だもんな。
 ……もちろん、こいつは俺の本気の発言だぜ?」

カッコつけてウインクまでした俺を、あやせは笑った。
なんかもう泣きやんでないか?とも思ったが、それを言うのはヤボってもんだろう。
それに、俺にそんな気持ちが無かったとしても、あやせが俺の発言を軽薄だと受け取って、傷ついていたんなら
その分、埋め合わせをしてやらなきゃな。

「キスしてください」

なんだ、そんなことか。
つまりアレだ、あやせは俺にキスして欲しくて拗ねていたんだな。
やっぱあやせは可愛いなぁ、天使だなぁ

「……キスだとぉぉ!?!」

いや、この叫びは決して俺があやせとキスしたくないっていう叫びじゃないよ?
むしろ出来るならしてみたいもんだね。だって俺、男の子だもん。
けどよ、まあこういう事いうのは古いとか言われるのは覚悟の上で言うぜ?
そういうのって、やっぱ好きな奴同士でしなきゃ駄目だろ。
俺はあやせならいつでもウェルカム!だけどよ、あやせは違うだろ。
あやせのこれまでの行動を思い返してみろよ。
322俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:43:54 ID:O6cEbMuT
・俺ん家に上がり込んで、飯作ってる
・俺と一緒に飯を食えないと怒る
・俺が女の人と喋ると怒る
・俺のエロDVDを叩き割る
・俺がおっぱいを揉んだら顔を赤らめる
・俺から指輪が欲しいと言う
・俺の為にモデルを辞めた

……あ、あれ?

「な、なあ、あやせ……もしかしてお前って、俺の事……好き?」
「……今更そんなこと確認しないでください」

なぁ知ってるか? 外国人に「前向きに検討します」っていうと商談が成立したと思われるんだぜ。
イエス・ノー、はっきり言わなきゃ伝わらない事だって結構あるんだ。
けどまぁ、俺はあやせの答えを自分の解釈で受けとめちまうけどな。
もし間違っていたら……ま、釜ゆでなり車裂きなり好きな刑にしやがれってんだ。

「ん……」

俺はあやせの白桃のような唇に、自分の唇を重ねた。







「んっ……」
「大丈夫か、あやせ?」
「平気…です……」

シーツに純血が滲んだ。
もうこれだけで理解して貰えるだろうと思うが、今俺はあやせと……まあ、しているわけだ。
告白してキスして、その日にHってどうよ?と確かに思うぜ?
しかも生だ。コンドームとか、本来の目的よりサバイバルで水確保するのに使う機会の方が
先になるんじゃねーかとか、哀しいことを思ってた俺が、常備している筈もない。
正直、あやせの親父さんやお袋さんには申し訳ない気持ちで一杯だ。

「痛いときはちゃんと痛いって言え。俺はラノベ主人公並に鈍感野郎だからな」
「ラノ…なんですか、それ?」
「なんでもねぇ。兎に角よ、もう馬鹿みたいなスレ違いは沢山だからな」
「嘘じゃありません。痛いですけど……平気です、お兄さんのくれた痛みなら」

くそっ…可愛いこといいやがる!!
俺は思わずあやせにキスの雨を降らせた。
これが俺達の出した結論だ。
もう互いに我慢しきれなかった、それだけのことで他人を説得させられる材料なんて何一つ持ってない。
けどしゃーねぇだろ。自分でもビックリしてるぜ。堅実と普通、そして平穏が俺の人生目標だってのによ。
つーか、あやせがOKだしてくるとは思わなかった。婚前交渉無し!って考えてそうなタイプだったのに。
あやせは、「桐乃にお兄さんを奪われたくないから」とかいう理由も述べていたが。
信じられん。あの桐乃が?
仮に桐乃が俺を求めて来たとして、俺が重度のシスコンだとして、
それでも妹に手を出すほど鬼畜じゃねーだろ、俺は。
……今、その妹の親友を組み敷いている俺が言って説得力ないですかね?
323俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:45:28 ID:O6cEbMuT
「……お兄さん、他の女の人のコト、考えてましたね?」
「女っていや、女か?」
「桐乃ですか? ……私、独占欲強いですから」

そりゃ、言われなくてもわかる……と言いかけた時、あやせは俺の首に吸い付いた。
正しくはキスをしたんだが、吸い付いたっていうほうが正鵠を射ている。ぶっちゃけちょっと痛い。

「お兄さんが私の恋人っていう印、つけちゃいました」
「……それってアレか? キスマーク?」

鏡が無いので分からないが、あやせが口付けした部分を撫でてみる。
手錠は(当たり前だが)既にない。俺は自分の意志であやせを組み敷いている。
首筋に残ったあやせの唾液が、肌を滑った。

「キスの形には上手くなりませんでしたけど……何回もやっていけば上手くなりますよね?」
「……これから夏なんだけどな」
「お兄さんは私の恋人になったんですから、沢山私と一緒にいなきゃ駄目なんです」
「わーったよ、なるべくあやせとの時間を優先させる。
 けどよ、お前も俺の為に無理しなくていいからな? モデルだって続けたいなら辞めることはねえ」
「なら私を安心させてください。お兄さんが私以外見られなくなってるって、信じさせてください」

俺の首に腕を回したあやせが、俺の唇を奪う。
負けじと俺はあやせの口の中に舌を伸ばした。
しっとりと熱を帯びたあやせの口内で、海を泳ぐエイのように舌を這わせていく。
柔らかい頬の内側、プリプリとした歯茎、綺麗に揃った歯、そして俺を求めて絡み合う舌。
俺だってコイツの身体中、俺のもんだって印つけてやる。

「んっ…ふぅ……はぁ…はぁ……」
「あやせ、動くぜ?」
「ふぇ? ……んんっ!?」

あやせと繋がっているマイリヴァイアサンを揺すり動かす。
ゆっくりと、探るように、あやせが傷つかないように。
それでも眉を顰めたあやせに、俺は慌てて大丈夫か?と訊ねた。
コクコクとあやせは首を立てに動かす。それが小動物を思わせて、思わず抱きしめてしまった。マジ天使。
そうやって俺がキスしたり、抱きしめたりする度に、俺のカリバーンをあやせが締め付ける。
こうしてあやせと繋がってると、本当に本気であやせが俺の事好きなんだって、信じられる。
俺もお前にマジなんだって、コイツに伝わってるだろうか。

「お兄さん……?」
「お、おう……」
「凄く……変態な顔しています」
「マジで!? だ、だってしょうがないじゃん! あやせと俺がラブラブで合体でぐちゅぐちゅなんだぜ!!」
「なっ…が、合体って……」
「もー俺、あやせのことチュッチュペロペロしちゃうもんねーーー」
「あんっ……お、お兄さん……んっ、ふっ……やぁ……」
324俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:47:01 ID:O6cEbMuT
あやせの中へ、俺を刻んでいく。
ゴム鞠のように頑なだった、その場所は段々と俺を許し受け入れているようだ。
しかし、あやせの綺麗に整った眉は、ベットが軋みを上げる度に八の字を描いている。

「ん…くはぁ……お兄さん?」

腰の動きを止めた俺に、あやせが怪訝な顔を向けた。

「無理すんなって、痛いんだろ?」

あやせの長い緑髪をあやすように撫でると、ススとそのまま耳まで梳いた。
普段はこの髪に隠れている耳の裏を、中指の腹でそっと撫でると
あやせはくすぐったそうに身体をよじった。
そうやって、少しでも痛みが紛れてくれればいい、そう思っていたのだが
あやせは困ったような顔で俺を見返してくる。

「あの……これから私が言うことを聞いても、お兄さんは軽蔑したりしませんよね?」

どこかで聞いたような台詞だと、口を綻ばせるとあやせが俺の腕を抓った。
なんだって、俺が桐乃の事を考えたことがバレたんだ?
女ってのはみんなこうなのか? 比較する奴がいないからどうしようもないが。

「俺はスケベ野郎の変態だぜ? 
 そんな俺に勿体ないぐらいの彼女をどうしたら軽蔑できるってんだよ」
「そうですね、お兄さんは変態シスコンスケベ野郎でした」
「……ホントにそのまま言われると傷つくんですけど。っていうか、罵倒が増えてね?!」

よっぽど情け無い顔をしてたのか、あやせは俺を見て吹き出していた。
それから暫く、シーツを何度か握ったり離したりしていると、意を決して、その可憐な唇を開いた。

「あの……ですね、最初は痛かったです」
「痛かったって……? あ、ああ! そ、そりゃ痛くて当たり前だ。初めてなんだろ!?」
「は、初めてに決まってるじゃないですか! 私がお兄さん以外で処女を捨てるとでも思っていたんですか!!」

反論してから、顔を赤くするあやせ(←かわいい)

「痛かったです。痛かったですよ。お兄さんはどうして私にこんな痛い思いをさせるんだろうって
 もういっそお兄さんを○してやろうかって思ったぐらいでしたし」
「マジで!?」
「……で、でも嬉しかったのも本当です。嬉しかったから我慢できたんだし……
 そ、それでお兄さんは私を気遣って、優しくしてくれて、ゆっくり、ゆっくり、その……してくれてますけど……」
「ああ……でも、まだ痛いんだな?」
「ち、違うんです。もう痛みは随分引いて……
 それで……それでですね、その……き、気持ちいいんです……」
「へ……?」
「お兄さんが動くと、身体の奥がキュンとして、ゾクゾクしてきて……
 私、初めてなのに……こ、こんなに感じてちゃって……
 ふ、ふしだらな子だと思われたくなくて、そ、それで……」
「我慢していたって事か?」

コクンとあやせが頷く。
シャア専用通り越してジョニー・ライデン専用ぐらい真っ赤になってる。
真っ赤になったあやせも可愛い。(正し、真っ黒になったあやせは、俺が真っ青になるぐらい怖い)
しかしまぁ、俺もとんだ杞憂をしていたもんだ。
初めてで気持ちいいって……まあ痛いよりは全然いいだろうさ。
俺にテクなんてあるわけもないし、単純にあやせが悦びやすい体質なのか、あるいは……
325俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:48:07 ID:O6cEbMuT
「きっと俺達の身体の相性がいいんだろ」
「あ、相性ですか?」
「ああ。だからあやせが恥ずかしがる必要はない」

真偽の程はわからないが、この答えで充分だ。
だって他の野郎にあやせが抱かれるなんて、想像するのも嫌だしな!

「じゃあ……お兄さんも気持ちいいですか?」
「おう、バリバリ気持ちいいぞ! もう暴発しそうだけど、それじゃ情け無いから我慢してる」
「も、もう! そういうこと爽やかに言わないでください!
 ……そ、それと、我慢しなくていいですから。私、お兄さんの事、受けとめますから。何回でも……」

わ!? ば、馬鹿! んな今日一番のとっておきの顔するんじゃねぇ!!
喜びと、恥じらいと、充実感と、無防備さが絶妙なバランスで混じったその顔は
俺を暴発させるに充分だった。
いっとくけど、暴発したのはアレだよ? 自制心だよ? 俺のポセイドンじゃないよ?

「あやせ! あやせ! あやせ! あやせ! あやせ!!」
「お、お兄さん!? あんっ…! あっ…あっ……ふぁあんっ…ぃやぁっ…はあぁぁっ……
 そこぉ…擦っちゃぁ…にゃぁ……だめぇっ…ふえぇ…へ、変になっちゃうっ……私ぃ……」
「大丈夫だ、俺もとっくに変になってる!」
「そんにゃのっ……はぁあんっ……わた…んぁっ…私っ……こんなっ…ぁあっ……えっ…エッチ……
 んっ……ひっ…あんっ…ぁっ…あっ…ぁあっ……おに…ぁぃ…お兄さんっ……にゅぅ……ひゃっ…」

俺は俺自身の猛りをあやせの身体に打ち込み続ける。
肉と肉がぶつかり合う回数が増えるたび、シーツがグショグショに汚れていった。
あやせの身体は、雑誌のグラビアよりもずっと豊かで、嫋やかに見えた。
それが生のあやせって事なのかも知れないし、高校生になってあやせも身体が女に近づいていったって事なのかも知れない。
恐らくは前者だ!と思いたい俺がいる。生のあやせは俺だけが知っているんだっていう、くだらない独占欲なんだろうな。

「はぁっ…あっ…んんっ……んあん……みゅ……お兄しゃんっ……お兄しゃぁぁ……んんっ!!」

真珠のようなあやせの白い肌に、顔を密着させる。
脈動するあやせの肢体を感じながら、鼻から息を大きく吸い込むと、脳を蕩かす甘い匂いがした。
あやせの身体に浮かんだ珠のような汗を潰しながら、顔を滑らせていく。
鎖骨に、横乳に、脇腹に……絹のような肌触りと、マシュマロのような柔らかさを、俺は顔全体で堪能した。

「やぁっ…吸っちゃ……ひっ…ふぁぁ……お兄しゃんが、しゅってるるぅ……ひゃっぁ……
 しゅけべぇ…ぁっ…変ちゃぃぃ……はあぁひっ……お腹ぁっ……ちゅっちゅっしにゃいでぇぇ……」
「わかった、お腹じゃなけりゃいいんだな」
「ひゃふううぅんっ!? じゃめぇ……はんっ…おっぱいっ……もっとダメぇぇ……ああんっ…あっ…
 …あぁっ…じゅぷじゅぷって…はぁっ…んっ…ちきゅびぃっ……お兄しゃん…っあぇっ……ふひっ…」
「ああ、あやせの乳首、凄くコリコリしているぞ。こんなに尖って……じゅるっ……イヤらしく興奮してやがる。
 俺に吸って欲しいってお願いしてやがるぜ。なぁ、そうなんだろ、あやせ?」
「はひっ…違う、違うのぉ……そんにゃ…はぁっ…そんな……はしたにゃい事ぉぉ……お願いして…んかぁ…
 ないのぉ……ない…ぁ…ないぃぃ……私ぃ……はぁぁっ……お兄しゃんがぁ……ひゃうっ…摘まないでぇぇぇ」
「あやせの…ちゅっ…ちゅっ…おっぱい美味しいぜ……じゅっ…じゅるるるっ…ずっとずっと俺がしゃぶり続けてやる」
「…あふっ…しゅ、しゅってもぉ……おっぱいでにゃいぃ……ぁひんっ……お兄しゃんの子供にあげりゅぅぅ…
 おっぱいぃ…おっぱいぃぃ……ふぁあっ…そ、そんにゃことしたらぁ……はんっ…にゃくなちゃぅ……ぇあんっ…」
「ぷっ…出ないのか無くなるのか…ぐぽっ……どっちなんだよ……じゅぱっ…じゅぱっ……」
326俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:49:44 ID:O6cEbMuT
ここまでの経過を見ると俺がSっ気発動してあやせを責め立てているように見えるかも知れない。
だが、俺だってイッパイイッパイなんだぜ。吸ってんのはオッパイだけどな。
……いや、ホントに余裕ねーんだって。
だってよ、俺があやせを悦ばせる度に、あやせの膣がきゅうきゅう万力のように俺の肉棒を締め付けてきやがるんだ。
いや、きゅうきゅうだけならいいぜ。でも同時にドクドク吸い上げようとしやがるんだ。
オクラホマ大学の研究室だって、こんな吸引力のある竜巻は観測したことはねーんじゃねぇのってぐらいさ。
そんなわけで肉体的にはスゲー辛い。
じゃあ精神的には?
もっと辛いんだ。あやせが可愛すぎてな。
快楽に身を任せていいんだ、っていっても、潔癖性のあやせはそう簡単には素直になれない。
っていっても、感じやすいあやせはもうトロトロなのが一発でわかる。呂律も回ってねえしな。
それでも一生懸命否定して、そのくせ俺を抱きしめる手はいっそう力が籠もってやがる。
なに、このミカエル!?
こんなに愛おしくて、こんなに繊細で、こんなに健気な生き物が地上に存在していいの!?ってレベルだ。

「ほら、あやせ……あーん?」
「…あっ…あっ……ふぁ? ……へほっ……にゃ……あーん?
 くちゅ……じゅぽっ…ほへぇ……お兄しゃん……くちゅっ……唾液……」
「今度はあやせの番だぞ?」

一方的に、あやせの口にめがけて唾液を垂らした俺は、
今度はあやせの唾液を飲もうと、形の良い唇に吸着する。

「じゅる…じゅるっ…ぬぽっ……んぐちゅっ……じゅるるるるるるるっ……」

酸欠寸前まで俺達は口を交え、お互いの体液を混ぜあった。
あやせの目は焦点が合わないまま、俺を見ている。
頬は力なく、しかし幸福を示すように弛んでいた。

「えへへ……おにいしゃん……んぁっ…きもちいいでしゅかぁ……はぁんっ……
 私とぉ…はぁん……えっちしちぇ……んぁぁっ……きもちいぃ? ……ひひゅぅ……」
「ああ、最高だ。あやせとのセックス最高だ!」
「はぁっ……私もぉ……ぁあんっ…しゃいこぅ……んぁぇ……せっくしゅ…ぁっ…きもちいぃ……
 おにい……はぁんっ…あぁっ…ぁっ…おにいしゃんとの……ぁん…せっくすいぃ……んっ!!」

まさか真面目なあやせから「セックスが気持ちいい」なんて聞けるとはな。
いや、「俺とのセックスが気持ちいい」だよな。あやせはそうちゃんと伝えてきたんだ。
ああもう、俺って世界一幸せもんだろ! これ以上の幸せがあったら教えてみろよ!! なぁっ!

「あやせとのキスは最高だ。あやせの唾は甘ったるくてクラクラするし、あやせの舌は熱っぽくて病みつきだ。
 それにあやせの整った顔が、かわいいほっぺも、瑞々しい唇も、水晶みたいに透き通った瞳も、
 スッと伸びた眉も、流れるような艶やかな髪も、すぐ近くにあって、俺は心臓がドキドキしまくってる」
「はぁぁあんっ……うれしいぃ…あっんっ…うれしいでしゅぅ……おにいしゃんにぃ……んぁっ…
 ほめりゃれたぁぁ……ぁあんっ……かりゃだはぁ……身体は…ふぁ、どうでしゅか? …ぁんっ…
 元専じょくモデりゅのぉ……身体ぁぁ……はひぃ…ぁっ…ぁっ…今はおにいしゃん…せんようっ!」
「最高に決まってんだろ! この細っこいうなじも、汗が溜まった鎖骨も、俺に絡みつく指も
 俺の手にぴったり吸い付いて離れない、しっとり弾むおっぱいも、その先端のビンビンに勃起した桃色の乳首も
 抱きしめたら折れちまうんじゃないかって思うような腰も、俺に突かれる度に揺れるお腹も
 ぷりぷりした小尻も、程よく肉がついた太股も、俺よか長いんじゃね?って思うぐらいの足も
 きゅっと締まったくるぶしも、喘ぐ度にピクピク丸まる足の指も、全部、全部最高だぜ!!
 そんで、これ全部俺のもんだ! 誰にも渡さねぇ、俺だけのもんだ!!」
「そうでしゅぅ…あんっ…あんっ……そうでしゅよぉぉ……はぁひっん……私はぁ……んっ…はぁっ…
 全部ぅ……ぁっ…っん……じぇんぶぅ……おにいしゃんの……っぁあ……ものでしゅぅぅうう……ぁあっ」
327俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:51:58 ID:O6cEbMuT
「ああ…勿論、マン○コも最高だぜ。このギュウギュウ俺を締め付けてくるお前のマ○ンコ、最高だ。
 お前の女子高生マン○コ、俺専用だからな。この美少女マ○ンコ、俺だけが使うんだ。俺専用の穴だ。
 俺が欲しいときに、あやせマ○ンコ広げてチン○ポブッ刺してやる。お前が泣いて喜ぶまでブッ刺してやるからな!
 お前も欲しいだろ? 俺のチ○ンポ欲しいだろ? 好きなだけブッ刺してやるからな。
 俺のチン○ポ中毒にさせてやるからな! 覚悟しろよ? 俺はお前の事大好きだから、覚悟しろよな!!」
「はぃい…っぁあっ……しましゅぅ……おにいしゃんのものぉぉ……わたしゅぃ…っふぁ……
 私にょぉ…ぁっ…女子高生マン○コォ……おにいしゃん専用っ……お兄さんのチン○ポ専用にゃのぉ…っ
 しぇん用の牝穴ぁぁ……っ……チン○ポ欲しゅぃ……おにいしゃんのぉ……くだしゃあいぃぃ……
 だいしゅきぃ……っへぅん…大好きにゃ…おにいしゃん……お兄さん中毒ぅぅん……はぁあぇっ……」

エロゲのやり過ぎみたいな鬼畜セリフまで出てきやがったが、もう俺ダメかもしらんね。
自分でも自分がわけわからんことになっちまってら。
分かってるのは、俺があやせ大好きで、あやせ俺のもので、あやせ幸せってことだ。
そんなん、部屋に響くあやせの嬌声と、恍惚とした表情で十二分に分かるってもんだけどよ。

「あっ…あっ…っんぁ…ふっ……っなぃ……あんっ…はぁっ…はっ…はっ……」
「あやせっ…あやせっ…あやせっ!!」

あやせも俺に合わせて腰を振り、貪欲に快楽を求め、昂ぶりを高めていく。
悩ましげに響くあやせの佳音が、ベットに広がり揺れる長い髪が、陶器のようなきめ細やかな肌から匂い立つ香りが
一つ一つ俺の理性を剥がしていく。それはきっとあやせも同じなんだろう。

「くりゅぅ……なにかくりゅぅぅ……お兄しゃぁん……あちゅいのがぁぁ……はぁぁんっ……」

そうやって、隠すもんが何にもなくなると、俺がどんだけあやせのこと好きかって、それだけが残ってさ
けど、あやせに虜にされた頭は上手く回らなくて、もっとあやせに伝えたいことがあるんだけど
言葉はみつかんねぇし、俺の相棒も限界だしよ、最後の1ページ、どうすりゃいいんだ? 笑顔でもみせるか?
それで伝わるか? へっ……別に今全部伝えなくたって、これから時間は一杯あるんだからよ。
でも、それでも、この瞬間、精一杯あやせと繋がっていたい、愛し合いたいって思うのは、間違いじゃないよな。

「あやせ、好きだぜ! 愛してる!!」
「お兄さんっ…んあぁっ…お兄さんっ……好き…ぃ……っぁんっ…いくぅ……あっ……
 ああっぁ゛あ゛ぁああっぁ゛ああ゛ぁっっぁぁぁ−−−−−−−−−−−−−−!!!」

あやせが一際大きな嬌声を上げ、身体を震わせると
彼女の膣壁が大きなうねりを巻き起こして、俺から性を吸い尽くそうとした。
それにあがらう事などできる訳もなく、ゾワゾワっと、どっかの序章で終わった特撮ヒーローの如く
脊髄が引っこ抜かれるような、全身から魂が抜け出るような感覚と共に
俺はあやせの子宮目がけて性を吐き出した。






328俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:53:23 ID:O6cEbMuT
「ん……ふぅ…はぁ…くふ……っん……はぁ……」

余韻に浸っているあやせは、悩ましげにおとがいを奮わせて息を吐いている。
そんな俺の恋人を、俺はそっと抱き寄せた。
……なんて余裕があるように振る舞っているが、心の中で俺は親父(の形をした俺の良心)に百回は殴られていた。
人様の娘さんを傷物にしただけじゃなく、中出しまでしちまったよ!っていうことな。
いや、傷物って言い方は、俺を選んでくれたあやせに悪いし
中出しの方は……最後の辺り、あやせの足がガッシリ俺の腰を掴んでいたような記憶がある訳だが……

「ん……お兄さん……」

あやせが俺の身体に寄り添ってくる。
俺の悩みは、あやせの重さでアッサリと霧散していった。
ったく、俺の天使様ときたら……
なるようにしかならないかもな。俺はこの天使様を離すつもりはねぇし、天使様を泣かすつもりもない。
それだけ忘れないで持っていれば、いいんじゃないかってさ。

ぐううぅぅ……

そういや飯食ってなかったな……
ふと、胸にくすぐったさを覚えて顔を下ろすと、あやせが顔を埋めて笑いを堪えていた。

「……そんなに笑わなくてもいいだろ」
「そうですね……くすくす。ご飯、食べますか?」

頷くと、あやせは起きあがってベットから出ようとするが……

「きゃっ……」
「おっと、危ねぇ」
「はう……何か、まだお兄さんのが刺さっているみたいです……」

上手く歩けないと言うあやせをベットに休ませて、俺は飯の準備をする。
夫婦茶碗を(ちゃんと洗って)置き直し、みそ汁はコンロにかけ
手作りのハンバーグはレンジでチンして暖める。
テーブルにあやせの手料理を並べていると、
これを作った本人はシーツにくるまったまま、器用に滑り落ちて床に座った。
普段のあやせが見せない、ものぐさな動きに笑いながらも
シーツから覗く、未だ情交の残り香を残してほんのり赤みを帯びた足から目が離せない。

「……エッチ。やっぱりお兄さんは更正不可能の変態です」
「俺が視姦するのはあやせだけだぜ?」
「し、視姦っ……お、おぞましいこと言わないでください!」
「あーわかった、わかった、謝るからハシャぐな。みそ汁零れたら火傷するぞ」
「誰がはしゃいでいるんですか! もう……」

頬を膨らますあやせは、本当に愛くるしい。
以前と似たような会話、でもその言葉の中には別のものが流れている。
いや、本当はずっと前から言葉の中にはそいつが隠れていたんだろうぜ。
それがようやく、俺は見つけることができて、あやせは隠す必要がなくなった、そういう事だな。
ただまあ、こうやって互いに初めての情事の後に向かい合って食事となると
なんか目を合わせづらくなって、むず痒い気持ちになるのは、しょうがないと言えばしょうがないよな。



329俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:54:39 ID:O6cEbMuT
「……お兄さん、お風呂入りたいです」

食事を終えて、照れくさいながらもまったりと時間を過ごした後、
あやせがそんなことを言い出した。
まあ、いつまでもシーツにくるまってる訳にもいかないし
俺の精液がついたまま服を着るのもイヤだろう。

「ん……じゃあお湯を落としておくか」
「そうじゃなくて……お風呂に入れてください」
「誰を?」
「私を、です」
「誰が?」
「お兄さんが」
「なんで?」
「だって……立てません。お兄さんのせいで……」

本当に立てないのかも知れないが、七割方、俺に甘えているんだろう。
そういうあやせを見るのは新鮮で、なんだか嬉しくもあった。
人の面倒を見るのが嬉しいってのは、根っからの兄貴体質なのかも知れない。
まあ、こうやってこれからどんどん新しいあやせを知っていくのかもな……なんて
あやせを抱っこしてお風呂に向かいながら思った。

その後、健全な男子である俺がお風呂であやせの身体を見て興奮しない訳がなく
さっそくお風呂場で、恥ずかしながら俺のミノタウロスを手コキするという
新しいあやせの姿を知ってしまうことになったのだが。

「お兄さんはケダモノです」
「はい、すみません……」

長い入浴時間を終えて、再びあやせを抱っこして部屋に戻る。
あやせは自分用のシャンプーやらなんやらを揃える必要がある、みたいなことを呟いていた。
そういや風呂場にはなかったな、あやせ用の生活用品。

「シーツも洗わなきゃな……」
「ダメです。これはお兄さんと初めての記念に私が保管しておきます」

……ちょっと怖いです、あやせさん。

330俺の恋人がヤみ気味なわけがない:2010/11/27(土) 18:55:39 ID:O6cEbMuT
「いいですか、お兄さん? 私はお兄さんのせいで歩けません」
「はいはい。次は何をすればいいんだ?」
「むー…何ですか、それは。まるで私がお兄さんの弱みを握って、ワガママ言っているみたいじゃないですか!
 私はただ、今日はお兄さんの家に泊まりますって言おうとしただけですよ?」
「いいのか? 門限あるんだろ」
「……お父さんとお母さん、説得してくれますか?」
「する」

即答するとあやせは目を大きく見開いて……

「な、泣くことはないだろ……」
「だって、お兄さんが私との交際を真剣に考えてくれているんだって、わかって……」
「遊びでお前を抱いたりしねぇよ」
「そんなことしたらブチ○します」
「物騒だな、おい! ……ほら、携帯貸してくれ。親父さん説得してみるから」

確かあやせの親父さんは代議士だったか?
俺の親父と同じぐらいに威圧感もあるんだろうし、さらに弁も立つんだろうな……
つーかそれ以前に娘をかっさらっていく男には誰だって敵対心剥き出しだろうよ。
俺と親父、揃って桐乃が彼氏(偽)連れてきた時にアレだったからな。
まさか今度は俺が御鏡の立場になるとはなぁ……

「お兄さん? やっぱり私がお父さんに……」
「それ以上言うな。俺を情け無い男にするんじゃねぇっての」
「そうですよね……次は桐乃にも報告しないといけないし……」

あー……なるほど、それを聞いたらあやせの親父さんが中ボスに思えてきたぞ。
状況はちっとも良くなってないけどね!!

「ふぅ……なあ、あやせ」
「なんですk……んっ?!」

俺はあやせにキスをする。キスといってもディープな方じゃないぞ?
これは、まあファンタジックに言えばおまじないみたいなもんだ。

「お前がしてくれることは、これで充分だよ」

あやせが頬を染めながら、はにかむのを見届けると
俺は携帯電話の通話ボタンを押した。





おしまい
331名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 19:03:25 ID:8+tPnTPN
あやせ可愛かったw
楽しかったです!!!
>>320 の「一週間で日曜日は4、5回しかないんですよ?」は
お茶マジでふいたけどwww
332名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 19:23:01 ID:GKacqSAM
GJ!
すごい面白かった!
鍵の件怖すぎるw

>>331
同じくw
333名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 20:07:59 ID:/ntZTx4M
>お、落ち着け、落ち着くんだ高坂京介。お前は高坂家の跡取りだろう。
>そう、戦国は武田信玄を支えた名将・高坂弾正の子孫……な訳ないけどね!!
>むしろそうだとしても全力で否定するけどね! 主に瀬菜が理由で!
>「知ってますか〜武田信玄は高坂弾正とムフフな関係で、恋文まで残ってるんですよぉ〜
> ぐへへ……そういえば先輩の名字も高坂ですよねぇ……ふへっ……
>先輩の友達に武田って名字の人いませんか? いえ、友達じゃなくて先輩か先生かなぁ……」
作品世界でリアルに言われてそうなセリフだなww
 

334名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 20:45:23 ID:Wi7oxY++
参ったな…いや本当、参りましたー!って感じ
ラブもコメも両方上手いとか、妬けるを通り越して敬服。

無事進学して自由が増したのか、京介のオタ度が上がっててワロス
>317だけで4,5回は吹いたし。
結局ちゃんと持ってるんじゃねえか、獣の槍!
他にも大いに笑わせてもらい、感謝感謝…
335名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 22:52:50 ID:7Us9gjM5
登録タグ

俺の妹がこんなに可愛いわけがない■新垣あやせ■くんかたん■才能の有効活用
■現代医学の勝利■またおm…誰だお前は!?■うP主の本気■驚きの白さ■※ス
レは通常運転です■これだからこのスレはやめられない
336名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 22:56:39 ID:u3S6BwVV
ここは十八禁のピンクカテだぞ少年
337saiko:2010/11/27(土) 22:58:04 ID:y3vqUkE8
京介×沙織のパロです。
沙織ものが少ないので少し悲しい…。
まだ序盤なのでエロは無し、今後はもしかしたら
ちょっとあるかも・・・
338saiko:2010/11/27(土) 22:58:41 ID:y3vqUkE8
俺の妹がこんなに可愛いわけがない

「あたしは槇島理華っていうんだ、よろしくね!」
 銀色の短髪、品の良さそうな服を着ている、どこかのブランドみたいだけどそんなに嫌味な趣味ではない、確かに年はくってはいるが綺麗だと思う。
 沙織から少しは話を聞いていたけどなんかさばさばして気さくな感じがするな。
「お…、僕の名前は…」
「いいよw、そんなかしこまらなくてもさ、もしかして…高坂京介…君かな?」
 急に名前を言われて俺は面を食らう。
「はいっ…、なんで僕の事ご存知なんですか?」
「ああ〜、やっぱりね…、近頃、沙織と会うとさ、よく喋るんだよ、あんたの事をさ…」
 そういうとひょいとお婆さんは沙織の方に目をやる。
「御婆様!そっ…それは別に今言う必要が無いと思います…」
 思わぬ御婆さんの発言に思わず口を挟む沙織。へ〜、そんな家族までに俺の事喋っていたのか、別に沙織が口を挟む程、俺は悪いとは思っていないけどな…
「あんたの事は京介でいいかい?」
「はいっ!いいですよ」
 そのきびきびとした口調は嫌いではない、というかむしろ聞いていて気持ちが良い、なんかここらへんはやっぱり沙織の雰囲気になんか似ている気がする、悪い人では無さそうだしな。
「あたしの事は「理華ちゃん」でいいからね!」
「ぶっ!」
その思わぬ言葉に飲んでいたお茶を吐く、…理華「ちゃん」って、もうそんな年でもないだろうに…
「あら、やっぱ変か…、じゃあ「理華さん」でいいわ」
「はい…、わかりました、理華さん…」
 それを聞くと理華さんは「ふししし」と軽やかに笑う、なんかまったく年を感じない、そんな女性だった。
「ところで……」
 理華さんは少し神妙そうな顔つきを見せる・
「はい、なんですか?」
 俺はその表情を見て少し身構える。
 「あんたら…、もうHしたの?」
「ぶぅ―!!!」
 今度は俺と沙織が同時にお茶を吹く!なんて質問するんだ、この婆さんは…


339saiko:2010/11/27(土) 23:02:04 ID:y3vqUkE8
一週間前…

 俺たちは恒例の高坂家で休日をいつもの4人で過ごしていた、みんなで喋ったり、お気に入りのアニメのブルーレイ
を持ち込んで観賞したり、議論したり、それは極普通で極何処でもありそうな風景だ、俺はこの時間は好きだし、
もう俺にもこの「オタク」の時間というのはかけがいの無いものになっているだろうな…
「やっぱあんたさ!何にもメルルの事分かってないでしょ!」
「あなたこそ、『漆黒』の良さを少しも理解していないくせに…」
桐乃はあいからず黒猫に「星くず☆うぃっちメルル」を黒猫に押し付けている、黒猫も負けじと自分が一押しす
る『マスケラ』を引き合いに出して対抗している…、もういつもの見慣れた光景だ、なんかこうやって思いっき
り自分が思っている事を口に出して喧嘩できるってのもいいもんだな。
俺はいつものように沙織の方に目を向ける
「……」
 いつもなら沙織もそんな光景に「やれやれでござる」という顔をするんだけど…
 今日の沙織はどこか視線が定まらない、そんな感じがしていた
「沙織?」
俺の声に沙織がびくっと姿勢を変えて俺の方に振り向く。
「なんでござるか?京介殿…、拙者、今ちょっとぼーっとしていて、申し訳ない…」
「いや…、なんでもねぇだんけどさ…」
 なんか調子でも悪いのか…、確かに今日こいつが家に着てから少し様子がおかしいというか、ただ普段のテ
ンションが高いからかもしれないけど、やけに今日は静かだなと思っていたけど
「ところでさ…沙織に聞きたいんだけど〜…」
 一通り黒猫と舌戦を繰り広げ終わった我が、子憎たらしい妹、桐乃が声をかける
「なんでござるか?キリリン氏」
「沙織、この前お見合いしたって言っていたでしょ?」
「ま!まぁ、そうでござるが…、それがどうしたのでござるか?」
なんだ、こいつ…。
 今、明らかに体仰け反らせたぞ!漫画以外で始めてみたぞ
「あらっ!本当にしたの?私はてっきりあの時のネタかと思っていたけど」
 黒猫の言葉に俺もそう思っていた、だってまだ沙織は15歳だったけ…、確かにそうは思えないぐらい落ち
着いているし、しっかりしている。それでも早いだろ、沙織の親は一体何を考えてんだろうな…、ちょっとわからん。
「相手の人はどんな人だったの?」
「いや、なんというか普通に格好の良い人でござったよ…」
340saiko:2010/11/27(土) 23:05:19 ID:y3vqUkE8
「また〜、隠しちゃってさ〜、顔はどんな顔だったの?」
 そりぁ間違いなく人間の顔しているだろうよ!ほんと女ってのは顔を気にするね!
「今風の顔というのもおかしいでござるが今思い出すと凛々しい顔つきでしたな〜…」
「で…、どうだったの?」
 桐乃の追求は止まらない。
「いや、拙者がこの服装でござったから相手が卒倒してしまって…」
「あ〜、そんな事も言っていたわね…、確かにその秋葉原限定のような服装でお見合いに
なんか行きでもしたら誰でも卒倒すると思うわ」
 黒猫は本に目をやりながら憂鬱そうにこたえる。
「あんたのそのゴスロリだって同じようなものだけどね〜、「コスプレ」乙www」
「本当にあなた三親等まで呪い殺すわよ…」
プルプルと震える黒猫に桐乃は腹を抱えて笑っている、俺も入っているから止めろ…。
 沙織の事だ、こいつの性格を考えてみるとあまり自慢などはしたがらないと思う、それ
にこの前行った沙織の家を見れば相当の金持ちってのがいやでも判る。まぁ、相手の顔は
ともかくとして良い家柄のやつだったってのは想像できない事じゃない。
「いやいや…、大変でござった、拙者の母上も目が点でござったし…」
 そりゃ、そうだろうよ、自分の娘がこんな風な格好をしていたらびっくりするわな…。
「でも…」
沙織が俺たちの方を見渡す。
「今はこうしてみなさんと一緒に過ごす時間が拙者には一番嬉しいでござる…」
沙織はさっき俺が思っていたことを口に出す、そうだよな、恋愛も必要だし、かならず通
らなくてはいけない事だろうけど、こうやって友達と気軽に遊ぶ、一緒の時間を共有するってのも大事だよな。
「あ…、あたしもこういう時間は別に嫌いじゃないけどね…」
 桐乃は少し高揚した顔を背ける。
「ふふっ、素直に「楽しい」と答えれば済む話を」
「うっさい!厨二病女!あっ…あんたはどうなのよ!」
「私は好きよ、あなたのその子憎たらしい丸顔も含めて」
「なにっを〜、人が気にしている事を〜」
 桐乃と黒猫はまた取っ組み合いの喧嘩を始める、もうめんどくさいから止めないようにしているが…。
 沙織はそんな2人を見て優しく微笑む、でも少しするとまた何か考え込むような表情を見せる、やはりなん
かいつもと様子がおかしいな、こいつ人が悩んだり、落ち込んでいたりするとすぐ気づいて励ますくせに自分
がそうなっても一人で悩んじまう、そういうのはあまり良くないだろ、でもこういうやつなんだ…。
 その日の家での集まり会は何事も無く終わった。
341saiko:2010/11/27(土) 23:06:55 ID:y3vqUkE8
プルルルルル〜。
 俺はその日の分かれたすぐ後に沙織に電話を掛けた。ちょっとあいつの表情も気になっていたし、
どこかいつもとは違う、そんな感じもしていたからだ。
 別に俺の勘違いなら俺のいつもの余計なお節介で済むだろうし、何かあったら少しでも楽に考え
れるように話を聞ければ良いなと思うし、普段あいつが俺たちにしている事に比べたら全然大した事できないけどな。
「どうしたでござるか?京介殿?」
 沙織が元気良く電話に出た
「おお、いや、別に大した用事でもないんだけどな…、今一人か?」
「はいっ!先程、黒猫氏とは別れて今から駅に向かうところでござるが…、拙者なにか忘れ物でもしたのでしょうか?」
「いや違うんだ…、ちょっと今から会えねえかな?」
「え!いや…、別に時間は大丈夫でござるが…」
「じゃあ、今からそっちにいくわ、ちょっと待ってろよ」
 俺はそういうと軽く上着を羽織って足早に駆け出した。


「すまねぇな、呼び止めちまって!」
 駅の近くのコーヒーショップに入る、ここなら少しはゆっくり話ができそうだ。
「別に結構でござるが…、京介殿…」
「なんだ?沙織」
 相変わらずのぐるぐる巻きの厚い眼鏡を少し下に向けて上目遣いしながら沙織がもじもじしている、何してんだ?
こいつ…。
「まさか…、今から愛の告白を!」
「しねぇよ!誰がそんな事をすると言ったwww」
「だって…、みんなと別れた後に拙者だけ呼び出すなんて…」
「違うよ!こらっ、お前頬を紅潮させるな!ひとさし指同士をくにょくにょさせるな!」
 まったく…、何を考えているんだ、なぜ俺がお前に告白なんてしなきゃなんねぇんだよ!まぁ、確かに無くない事
もないからな…、俺も急に呼び出しちまったからあまり強くつっこめない部分はあるが…
「もう…、京介お兄様ったら…、そうならそうと早く言えば良いものを…」
「お前が勝手に暴走するからいけないんだ…」
 俺はちょっとむすっとして腕を組む、本当に今の中学生は…。
だけど少しは元気があるみたいだけどな…、でもこいつ事だからやっぱ相手に悟らせまいとしているんだろうけど…
「お前さ、な〜んか今日…あんまり元気なかったろ?」
342saiko:2010/11/27(土) 23:09:49 ID:y3vqUkE8
「えっ!そ、そんな事ないでござるよ!拙者はいつだって元気もりもりでござる!」
 ぐっと両手を構えて力瘤をつくる、古いよ、その表現…。
「なんかさ…、表情だってうつろだったし、俺の言葉だって聞き逃していたぜ…。いつもなら何個耳があんだよ!
聖徳太子か!って突っ込みたいぐらいなのにさ…」
「えっ!あ〜、今日は………、そう!今日はちょっと寝不足でござってな!もうなんせユニコーンガンダムは作る
のがちと複雑でござって…、もうそりゃガオタにとっては正に最高の至福というのでしょうか…、もうそりゃ遅くまで…」
 腕を胸の前で組み片方の指をピンっと上に向けて説明をする沙織…
「ほんとだな…?」
「本当で…ござる…」
 強い口調の後に語気が弱くなる…、なんか隠しているような気がするんだよな…、でももしかしたら男にはちょっと相談
できない事かもしれないのか、それだとあまり問詰めても逆に可愛そうだ。
「別にお前を問詰めようとか思っていないからさ…、悪い」
「いえいえ!そんな…」
 俺と沙織、お互い少し黙り込んでしまった。かちゃかちゃとガラスが触れ合う音がする。
「お前がちょっといつもとは違う感じだったからさ!悪いな、呼び止めちまってよ」
「そ!そんな事はないでござる!」
沙織はぶんぶんと頭を振る、おいおい、あんまり振ると眼鏡が飛ぶぞ。
「でもさ…、もし悩み事があったら桐乃とか黒猫とかにでも言えよ…、あいつら、いつもはバカなことばっか言っているけ
どさ、やっぱ友達が困っていたら助けようと思うにきまっているしさ…」
 きっとそうだ…、桐乃や黒猫、あいつらだってもし沙織が助けを求めていたら、悩みがあるって知ったら自分を省みず沙
織を助けると思う…。俺が助けを求めていても助けてくれるかどうかわからんが…。
「京介殿…」
「それにお前自分ばっか回りに気を使いやがってさ…、たまには年相応に行動してみろよ」
「…、それは拙者が老けている、という意味にとって良いのでござるかな(`□´!!)」
 沙織のおでこに怒りマークが浮かんでいる。いけね!なんか怒りスイッチを押してしまった気が…。
「違うんだ!悪い!そういう意味じゃないだよ…!」
俺は下を向いて両手を合わせる…、あれ…、何にも反応がないぞ…
「ぷぷぷっ…、あ〜はっは!」
 沙織が腹を抱えて笑っている、悪かったな…、いつもの癖、というか桐乃が悪い。
「は〜、笑った笑った!京介殿…」
343saiko:2010/11/27(土) 23:13:52 ID:y3vqUkE8
 ひとしきり笑うと沙織はぐっと俺の方に姿勢を正す。
「本当に…ありがとうでござる、京介殿」
「別にいいんだけどさ…、いつもの俺の余計なお節介炸裂ってやつですよ」
「でも…、嬉しいでござるよ…」
 そんな顔をするな…、いくら眼鏡を掛けていても俺はお前の家で顔を見ちまっている…、こいつ眼鏡を取ると
マジで美人なんだよな…、変な気になっちまうだろうが。
「まぁ、何事も無ければいいだ、俺は帰るぞ!じゃまたな!」
「京介殿!」
 照れるのを隠すように背を向けた俺に沙織のかすれた声が響いた。
「先程…、京介殿は拙者に年相応に行動しろと仰りましたな?」
「?…、言ったけどそれがどうかしたか?」
「ならば拙者の相談事…、聞いてもらっていいでござるか?…」
「……」
 上目遣いで俺を見る沙織…。やっぱりあったのか…、俺は何も言わず元いた場所にどかっと座る。
「俺でよければ言ってみな?お嬢様…」
 俺はいつも妹の無茶な相談事を聞いているんだぜ…、お前の相談事ならまともそうだし…その前にもういっ
ぱい熱いコーヒーをもらおうかね…。
344saiko:2010/11/27(土) 23:18:01 ID:y3vqUkE8
続く…
また中途半端だけどちと長かったから投稿。
また頑張って書き溜めてから出します。

それにしてもクンカーの作者様はすごいね、パワーが違うわw
345名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:20:44 ID:CtJH/VFS
貴重な沙織ssありがとう!!GJ!!
続き待ってますぞ!!!
346名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:30:28 ID:g4hY3w88
今から、もしあやせとコミケで略
を投下してきます。緊張するなオイ
1回のレスの長さが分からなく、短いのが十数個になってしまいました。お許し下さい

347名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:32:51 ID:g4hY3w88
その日はそれだけで済んだんだけど、それ以来桐乃とギクシャクしてしまって、このまま桐乃と仲違いしてしまうんじゃないかと心配になった私はお兄さんに相談するにしました。
あやせ『実はお兄さんに相談があるんですけど』

京介『あやせもか?』

あやせ『私も?』

京介『いや、なんでもない。で相談ってのは?いや、電話でってのも何だし今から会うか?』

あやせ『本当ですか!じゃ、じゃあお兄さんの家の近くの公園で』

京介『ああ、わかった』

桐乃の事で気持ちが沈んでいたのにお兄さんと話していたらいつの間にか楽になっていた。それに会ってくれると言った時すごく嬉しかった。なんでだろう?

348名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:35:07 ID:Xoegr5GZ
>>330
遅ればせながらGJ!!!!
魍魎の匣を知ってるとは読書家だなw
349名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:35:28 ID:g4hY3w88
いきなり腰をおってすみません。347は263からの続きです
350名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:36:51 ID:g4hY3w88
先に公園に着いたのは私でした。
その後直ぐにお兄さんが来ました。

京介「悪いな、待ったか?」

あやせ「いえ、それで相談というのは桐乃の事なんです」

京介「桐乃の…?」
あやせ「はい。実は桐乃と喧嘩してしまって…」

私はあの日の事話しました。 最初に桐乃の名前を出した時お兄さんは少し戸惑ったような顔をしたような気がしたけど、私が話し始めると普通に聴いていてくれました
351名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:37:37 ID:g4hY3w88
京介「成る程なぁ」
案の定あやせの相談も喧嘩の事だった。最初は桐乃のオタク趣味がバレちまったかと思ったがそうではなく一安心だ。

てかなんでコイツ等は俺の事で喧嘩してんだ?直接関係無いとはいえ罪悪感が…
とゆうか、あやせさん途中性格変わってませんでしたか?怖っ!あやせは怒らせないようにしよう

桐乃は具体的な事は話さないから、何とも言えなかったが、こっち側からならなんとかなりそうか?
352名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:39:01 ID:g4hY3w88
京介「まあ、確かにお互い怒鳴ったのは悪かったな」

あやせ「はい…」

なんでだろう、お兄さんに叱られると、とても悲しい…親に叱られるよりも、先生に叱られるよるも…

京介「桐乃はさ、なんてーか、あやせが俺のことを褒めるもんだから、あやせが俺に取られちまうと思ったんだよ」

そうでしょうか…?桐乃を見てると寧ろ逆にお兄さんを取られまいとしてるみたいな… 気のせい?じゃないよね、やっぱり。お兄さん鈍いから。

京介「友達を取られるだの、取られないだのってのも変な話だけどな。あやせもわざわざ俺なんかのことでムキになんなくても良いのによ。桐乃と一緒になって、変態!とか、ブチ殺しますよ!とか言ってくれて良いからよ」

あやせ「わ、私はそんなこと言いません!!」
353名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:40:50 ID:g4hY3w88
なんかしょんぼりさせてしまったが、なんとか元気づけることに成功したようだ。
そんなにキツく言ったつもりじゃなかったんだが

京介「ははは、悪かったよ。もうすぐ桐乃も家に帰るだろうし、うちでまつか?仲直りするなら早いな方が良いだろ」

あやせ「そ、そうですね。私もちゃんと話して謝らないと。」

正直、少し風がでてきて肌寒くなってきたのでその申し出は嬉しかった。嬉しいのは寒さが凌げるからだけ?

京介「寒くなってきたな あ、悪い気付かなくて」

そう言うとお兄さんは私に上着を掛けてくれた
あやせ「あ、ありがとうございます。暖かい…」
それになんだか良い匂い… って匂いなんて嗅いで変態みたいじゃないですか!

354名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:41:38 ID:g4hY3w88
京介「どうせ、5分も歩かないだろうけど念のためにな」

やっぱりお兄さんは優しいです。やはり桐乃が悪態つくのは素直になれないからなんだね。

もし 桐乃が素直になったら… 桐乃は可愛いし… ううん大丈夫だよね、普通兄妹ではそういう風にはならないよう本能的に避けるように出来てるって本で読んだことがある
355名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:42:50 ID:g4hY3w88
家には直ぐに着いたが、その間あやせとは殆ど話さなかった。何か話そうかとも考えたが、あやせも何か考え込んでいるようだったので止めておいた。そもそも今時の、しかも専属モデルをやるような中学生と何を話していいもんかも解らんもんで正直助かった。

京介「あやせ、着いたぞ。」

あやせ「え、あ、はい」

京介「あ、家の中ならもう上着はいいだろ。貸してくれ」

あやせ「え、いえ…まだちょっと寒いので借りてても良いですか?」

京介「ん?そうか?まあ、良いけど」

あやせは寒がりなのか?それともずっと外にいたから冷えちまったのかな… だったら悪い事したな…

京介「悪かったな、あやせ。ずっと外にいたから冷えちまったんだろ?直ぐに温かい飲み物でも淹れるよ。」

あやせ「あ、ありがとうございます。」

何だか気を使わせてしまったみたい。悪いことしちゃったかな… あれ?お兄さんも同じこと言ってたんだっけ、ふふ。

356名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:43:45 ID:g4hY3w88
リビングに通されてソファに腰を下ろすとお兄さんがホットミルクをだしてくれた。

あやせ「温くて美味しい」

京介「そうか、良かった。」

そう言ってお兄さんは安心したように笑った。
お兄さんと部屋に二人きりで、お兄さんの上着を着ていて、何故だか凄くドキドキする。
ううん。 何故、なんてもう言わない。私はお兄さんの事が好きなんだ。

だからこんなにもドキドキする。
357名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:44:25 ID:g4hY3w88
公園からここに来るまでずっと考えてた。

何故お兄さんに叱られると悲しいのか

お兄さんに嫌われたくなかったからだ。

お兄さんに上着を着せてもらって凄く嬉しかった。 優しいされたからじゃなくてお兄さんだからこんなにも嬉しかったんだ

多分他の男の人だとただ気持ち悪いだけだと思う。

お兄さんが家について私はを心配してくれたとき、申し訳ない気持ちもあったけど、一番はやっぱり嬉しいだった。

やっぱり私はお兄さんが好きなんだ
358名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:45:16 ID:g4hY3w88
あの日、桐乃と喧嘩した日 私がムキになって怒ったのは桐乃が心配だからじゃなかったんだ。

お兄さんを桐乃に取られたくないから。桐乃も多分、ううん絶対に同じだ。だから必死になってた。
それを私が否定したから、桐乃の気持ちを踏みにじったから、あんなことになってしまった。

桐乃が帰ってきたらちゃんと謝ろう。そして伝えよう、私の気持ちを。
359名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:46:03 ID:g4hY3w88
桐乃「ただいま…」
アタシはいつもどうり、形だけの挨拶をして玄関に入る

桐乃「あれ?この靴は…あやせ?」

あやせの靴があった。仲直りしに来てくれたんだ! あやせも多分兄貴に相談したんだと思う(いつの間にかメアドとケー番交換してたし)なんかちょっとモヤモヤしたけど、あやせ来てくれて嬉しくてそれは直ぐに消えていた
あやせ「桐乃?帰ってきたの、おかえり桐乃!待ってたんだよ!大事な話があるの!」

言って出てきたあやせは何故か兄貴の服を着ていた。

それだけで凄く嫌な気分なった。あやせの言葉が耳入って来なかった。
360名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:46:49 ID:g4hY3w88
桐乃「そう、だったんだ…」

あやせ「え?桐乃?」

桐乃「そうだよね、恋人のこと悪く言われたら普通怒るよね…」

そう言ってアタシは自分の部屋に走って逃げた。直ぐに鍵もかけた。

あやせ「待って桐乃!」

あやせが何か言った気がしたけど聞こえなかった。あやせと兄貴が付き合ってる。絶望的だった。

だって、恋人より妹を優先するやつなんていない。恋人より友達を優先するやつなんていない。

もうどちらの一番にもなれない。
これだけは努力じゃどうにもならない
361名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:47:59 ID:g4hY3w88
アタシを創る大切なものが一気に2つも無くなった。それも一番大切な2つだ。

京介「桐乃?かえったのか?」

あやせ「お兄さん!私!桐乃と二人きりで話してきます!少し出てって下さい!」

京介「は、はいぃィ!!」

怖っ!あやせさん怖いよ!一応俺家でもあるのに。グスン



あやせ「桐乃、いるんでしょ。話を聞いて」

私は桐乃の部屋の前まで来ていた。さっき決心したことを伝えるためだ

桐乃「…なに?良いの彼氏追い出しちゃって…」

あやせ「彼氏じゃないよ。まだ。」

私の返事で桐乃が震えたのがわかった。私が本当にお兄さんのことを好きで動揺してるんだ。
362名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:49:01 ID:g4hY3w88
あやせ「桐乃、私ね、桐乃のに謝らなくちゃいけないの。桐乃は本気でお兄さんのことが好きだったんだね。」

あやせ「それを私は気持ち悪いみたいに言って踏みにじった。だから、御免なさい」

ガチャ

桐乃「あやせ…」

あやせ「桐乃!」

桐乃「あやせ、アタシもごめん。あやせが兄貴の気にしてるのが気にくわなくて酷いこと言った。あやせが兄貴こと好きなの知ってて」

あやせ「ううん。全然いいのそんなこと。それで桐乃、しっかり聞いて欲しいことがあるの」

桐乃「うん。大丈夫、覚悟したから」
363名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:50:35 ID:g4hY3w88
あやせ「桐乃、私は桐乃のお兄さん。京介さんのことが大好き」

桐乃「うん…」

そんな辛そうな顔しないで桐乃、この後が一番伝えたいことなんだから

あやせ「でもね桐乃。私はお兄さんと同じくらい桐乃のことも大好きなの!」

あやせ「お兄さんと付き合うために桐乃のとの関係を壊すなんてしたくない!でもお兄さんのことも諦められない!」

あやせ「だから桐乃!これからどうなっても、今までどうり私と親友でいて欲しいの!わがままなのは分かってるけど、私も桐乃を見習って全部に全力で行きたいの!お願い桐乃!これからも、私とッッ!」

桐乃「ずるいよ、あゆせ。そんな言い方されたらアタシだって諦められないじゃん」

あやせ「諦めないで桐乃!私も応援するから!」

桐乃「応援て…、恋敵応援しちゃだめでしょ。あははっ。」
364名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:53:51 ID:g4hY3w88
あやせ「そうだけど、親友を応援しないわけにはいかないでしょ?」

桐乃「親友… そうだよね!アタシも応援する!これからもよろしくね、あやせ!」

あやせ「うん!よろしくね桐乃!」



門限ギリギリまで粘る覚悟をした時、ちょうどあやせからメールが来た。どうやら無事仲直りできたらしい。へっ、何だよ今回は俺の出番はなかった訳だ。もしもの時のために色々作戦があったんだがなあ。

(後々考えるとどれもロクでもない作戦だったのは言うまでもない。実行しなく本当に良かった)


あやせ「ふぅ、これで良しっと。あ、そういえば」

お兄さんにあの後無事仲直りできた旨のメールを送り終えた時に気がついた。

お兄さんの服借りっぱなしだ

あやせ「ふふ、また会う口実ができたな〜」
365名無しさん@ピンキー:2010/11/27(土) 23:57:41 ID:g4hY3w88
以上でいったん終わりますが、あやせと付き合うまでは書きたいです。
やっぱり先人の用にはいかませんね。もっと原作よんで勉強します

因みにエロはありません。何故かって? 童貞(ぼうや)だからさ!俺がな!
366名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 00:19:16 ID:KrcUfCq7
GJ
けど、ちょっと誤字脱字が多い気がするから、投下の前に軽く流し読みした方がいいと思うよ。せっかくの作品が勿体無いからね
367名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 01:50:21 ID:0hWU/1Iw
よかったよ!ぼうやw
付き合うまでの話、気長に待ってるよw
368名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 02:25:59 ID:j7u0L1MP
>>330
久々に「エロ」パロを読ませて貰ったよ
呂律回らないあやせエロカワすぎる
369名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 02:49:19 ID:6Avq5S/+
今宵はちょっと趣向を変えて、世にも奇妙な物語風に。
桐乃ファンの方にはちょっと辛いかも。
2コマ完結型。

題名は「健忘症」です。
3701/2:2010/11/28(日) 02:50:13 ID:6Avq5S/+


   ジリジリジリ

けたたましい目覚ましの音で目が覚める。寝起きのせいか、頭がぼーとしてる。
――あ、今日は月曜日か。学校行かなきゃ。
朝ごはん、朝ごはん、と…眠い目を擦りながら、ドアを開ける。
あ、珍しく兄貴が先に起きてる。
「おはよう兄貴」
「………」
兄貴は何事もなかったかのように席につく。
…何こいつ無視してんの?「挨拶ぐらいしなさいよ!」すかさず怒りの鉄拳を食らわす。

スルッ

あれ…何よコレ…腕がすり抜けてる。慌てて右手を元に戻す。
…ちょっと、右手が透けて見えるんですけど。違う、右手だけじゃない!体が全部透けてる!
何!?これどういうこと!?

「それじゃ、いってきます。」

あ、兄貴待って!なんで私の声が聞こえないの?



―――最悪。
学校行っても、誰も私に気づいてくれなかった。あやせも、加奈子も。
何よコレいじめ?あたし何か悪いことした?

ガチャ

兄貴が帰ってきた。
「…兄貴。」
私はそっと兄貴の背中に手を当て声をかける。
「…わたしはここにいるよ。ねぇ、お願いだから何か…何か言って…」
けど、兄貴はやっぱり何も答えないまま。
何事もなかったように靴を脱ぎ始めてる。

「まあ、とりあえず上がれよ。」
「ええ、そうさせて貰うわ。」

…え?なんで黒猫も一緒なの?

「今日は誰もいないのね。」
「…ん?ああ。」

ちょ!黒猫!何兄貴にくっついているの?兄貴もなんで黒猫を抱き締めちゃってるの?
なんで?なんでそんなに愛おしそうに髪を撫でてるの?それじゃあ、まるで…
わたしは堪らなくなって、その場から逃げ出す。わたしがどんなに声を上げても、兄貴にはもう届かない。
なんで……なんでよ…そんなの、哀しすぎるじゃない…
お願いだから私を見て!私の声を聞いてよ!!
3712/2:2010/11/28(日) 02:52:03 ID:6Avq5S/+


「…?どうかしたのかしら?」
「――いや、別に」
なんだろう、この感覚。最近妙な感覚に襲われる。何かを忘れている気がする…。
「気分でも悪いの?」
怪訝そうに俺の顔を覗き込む黒猫。そう言えば、こいつとどうやって知り合ったんだっけな――
だめだ、思い出せない。思い出そうとすると、頭の奥ががズキズキと痛む。
「ん、いや。なんか最近な、誰かを忘れているよな感覚に襲われるんだよ。時々な…。」
「えっ?沙織のことかしら?」
「…いや、違う。なんだろう…なんというかこう、もっとわがままでかけがえの無い…そうだな、兄弟みたいな存在――」
――そう、妹のような。
分からない。けど、なんだろうこの切ない気持ちは。何かが足りない。とても大切なものだった気がする。
黒猫―――そう、こいつとも仲の良かった誰か。こいつとよく大喧嘩し、本音を言い合えた存在。
彼女の唇が動く。

「何言ってるの、あなたは一人っ子じゃない。」

そうか、そうだったよな…。




「……乃…おい…」
誰かがあたしを呼んでる。…誰?
あ、勘違いか。そういえば私はもう、誰にも声をかけて貰えないんだった。
もう、一人っきりなんだ。
「桐……起き……」
また誰かが呼ぶ声。誰?私に声をかけてくれるあなたは誰?私はゆっくり目を開ける。
「おい、桐乃起きろって。こんなところで寝ていると風邪引くぞ」
あれ?ぼやーとして良く見えないや。でも、良く知った顔。
情けなくて、でも優しくて、そう、いつもこんなちょっと困ったような顔してて…
――兄貴!
「あ、あんた、あたしが見えるの!?」
「は?…何寝惚けたこと言ってんだお前。」
ああ、この懐かしい感じ。兄貴がわたしを見てくれてる!声を聞いてくれてる!
涙が…溢れてくる。
「ふざけんな!3日間もずぅーとわたしのこと無視したくせに!!」
あたしは泣きながら兄貴の胸を叩く。ああ、触れることがこんなに安心するなんて。
「いや、落ち着け…落ち着けって桐乃。どうした?悪い夢でも見たのか?」
「惚けないでよ。それに何アレ…黒猫と抱き合っちゃたりしてさ。あんたら付き合ってるの?
 わたしだけのけもので?ふざけないでよ!!」
「は?黒猫?…おまえ何言って……家は猫なんか飼ってないだろ。」
「だから惚けないでって言ってるでしょ!!黒猫って言ったら――」
―――あれ?黒猫って誰だっけ?…思い出せない。思い出そうとすると輪郭がどんどんぼやけてしまう。
ねぇ、なんでかな。なんでか悲しくなってまた涙が溢れてくるよ。
でも、どうしても思い出せないの。

とても大切な存在だったような気がするのに。

372名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 02:53:00 ID:6Avq5S/+
最近、物忘れが酷いのです。
373名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 03:02:51 ID:jn8k9kL9
ミステリーちっくだね。
gj
374名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 03:14:35 ID:0hWU/1Iw
エンドレスになりそうだなw
375名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 03:45:55 ID:Vla5QB4x
麻奈実がこのスレから忘れられてることへの暗喩?
376名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 04:28:59 ID:XnX8xBuJ
>>346
1レス60行がエロパロ板仕様だよ



黒髪ロングの箱入り娘好きには
あやせや沙織が多くてGJな流れだ
箱入りって言っても『みつしり』詰まってる箱じゃないぞwホラーな流れになっちゃう
クンカーの人、京極だけじゃなく島田荘司までネタ入れてるし
アニメ特撮に飽きたらずサッカー、戦国、ミステリまでエロ『パロ』の職人だなw
377名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 07:00:43 ID:3vr9gkoK
くんかの人は生半可な変態ではないということを改めて実感するぜ
378名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 08:29:22 ID:wjR7CSdv
>>375
真奈美って新キャラ?
だったらまだキャラが把握できてないから出せないだろう
379名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 09:13:10 ID:Vla5QB4x
『誰だっけ…… 何だろう、大切な誰かを忘れてる気がする……』とすらならない麻奈実
380名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 09:49:25 ID:1/kCJdfN
麻奈実は終コン
381名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 10:12:07 ID:2og7mtdT
そもそも始まってすらいないから
382名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 10:14:17 ID:xZPiYWDp
そして永久に始まらない
383名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 11:25:11 ID:0hWU/1Iw
麻奈実は話が盛り上がらなそうだし…いらな(ry
384名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 11:58:13 ID:jFgnIB39
>>270がドラマCD3話に酷似しすぎている
気がしすぎてしまう俺って気にしすぎなのか
385名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 12:45:20 ID:4T/49FNP
あやせのちょろいイメージって本編もそうだけどどっちかっていうとあれで強く根付いちゃってるから仕方ないと思うw
386名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 13:25:39 ID:Vla5QB4x
麻奈実のほうがずっとちょろいのに……
387名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 13:28:50 ID:9WJx+ElK
麻奈美とは知り合ってからの攻略時間が違うだろ
388名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 13:30:52 ID:XUw+VB+O
はじめからオープンな地味子さんはちょろいとは言わない
あくまでとじてるからこそ、それを開けるのがちょろいと言うのだ
389名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 13:33:13 ID:jnaZ1dTn
麻奈実も確かにちょろい
しかしあやせたんと違うのはちょろくても意外性が無く、盛り上がりにかけるのだ

麻奈実にはもっと意外な要素がないと・・・
ありがちだけどあやせとヤンデレコンビ結成とか悪女化とかすれば主に俺の中で大人気になれる
390名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 13:38:25 ID:Kn/PgGht
麻奈実程度にからかわれる京介こそちょろいのだ、勘違いするな
391名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 13:58:55 ID:/3xrsQ3e
>>389
>悪女化
つまりベルフェゴールですねわかりますw
392名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 17:26:20 ID:msKQM4+r
あやせ「お兄さん、今日のお弁当はお兄さんの好きなもの沢山用意しましたからね」
京介「そいつは嬉しい。嬉しいんだが、俺の好みなんて何時の間に把握した?」
あやせ「もちろん、お姉さんからです」

あやせ「お兄さん、そのシャツにははグレーよりカーキ色のコートの方が似合うと思いますよ。
     私はこれでもモデルですから、洋服のセンスには自信あり、です。今度はそうして下さい」
京介「そうか、次から気をつけるぜ。気をつけるが、俺の洋服タンスの中身をなんで知ってるんだ?」
あやせ「もちろん、桐乃から聞いたんです」

あやせ「お兄さん、国語の成績が落ちたみたいですね。いかがわしいゲームとかしているからじゃないですか?
     わかりました、今日は一緒にお勉強しましょう。私の部屋ならお兄さんを惑わせるイヤらしいものもありません!」
京介「あやせの部屋で勉強なんて、俺の部屋以上に集中できない気がするが
    それはそれとして、なんで俺の成績をお前が把握しているんだ?」
あやせ「もちろん、お姉さんに教えて貰いました」

あやせ「お兄さん……どうですか? 伊達ですけどメガネをかけてみました。
     お兄さんはメガネフェチですから、凄く興奮しているでしょう?」
京介「ああ、スゲー興奮してお前を押し倒しちまったが、なんで俺の好みを知っているんだ?」
あやせ「もちろん、桐乃から聞き出しました」
393名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 18:26:39 ID:pFYKGlBh
>>389
ちょろいというか、物語開始から好感度MAXだから仕方がない。
>>392
やり手だなw
394名無しさん@ピンキー:2010/11/28(日) 18:52:52 ID:Wp1I1kQo
アキバにある大人のおもちゃ屋で電マを買ってきたんだよね。
電マの根元の細工にワロス。フォークみたいな突起が付いてて、クリを挟むように
コリコリ刺激したら麻奈実あっけなく昇天w 抜けないよう腰にバンドを締めて小さな
穴にクリを引っ掛けとくと、ヒィとかアァンとかじゃなくてゴオォオオ!とまるで
野獣みたいな野太い声を上げて悶え狂ったあげく失神w
麻奈実のあんな声を初めて聞いたぞw 殺しちゃったかなと思ったくらいw
開発しちゃったかなwww
395名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 04:45:19 ID:Xo5drA5H
なんというスレスト
396名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 04:48:50 ID:35KZrV+r
放送日だからな
397名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 05:34:51 ID:AbN16r6l
ちょっと今回の放送は燃料がやばいw
398名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 07:23:11 ID:0CbApu55
割烹着の黒猫はいい起爆剤になりそう
399名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 08:33:21 ID:uS1WxApL
そーいやアニメではまだ中学生だったな
もうすっかり高校生のイメージで定着してるわ
400名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 13:41:48 ID:OXA4Lcvn
       _
     σ  乙
     〜〜〜〜
    / ´・ω・)   トゥットゥルー♪ 
 _, ‐'´  \  / `ー、_
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、  ノ、黒  | 猫_,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー〜'´ ̄__っ八 ノ
\ヽ、   ー / ー  〉
  \`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/
401名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 14:35:56 ID:IimwNig3
まっちょしぃは声優的には黒猫だけど、キャラ的には麻奈実の方が似合う気がする
402名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 15:17:41 ID:ox0oyEO6
御鏡くんは全会一致でルカ子だな。

クリスティーナはくんかー成分とねらー成分で桐乃か。
いや、理系だしBL同人誌買ってたから瀬菜でもいけるか。
403名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 17:08:48 ID:paex8NuJ
ジャージ姿の黒猫と京介の遭遇を書こうと思ったが、
そもそも家近くないと会わなくね?と挫折した
404名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 17:31:50 ID:Br71joH3
「結構近所」なんじゃなかったっけ?
405名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 17:37:05 ID:eL38/zqN
妹ズのラジオ体操に着いていってその帰りに京介と遭遇
上がTシャツで下はジャージというラフすぎる格好で慌てふためく黒猫可愛いよ黒猫
406名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 18:15:55 ID:Op0l+pPF
5巻で瀬菜が言ってた「松戸ブラックキャット」という凄腕ゲーマーが、おそらく黒猫のことであると推測できるから、
きっと黒猫は松戸市在住だと思う。確定じゃなくて可能性の話ではあるが。
対して、高坂家は近辺で千葉モノレールの描写があるから、千葉市と推測できる。
千葉市と松戸市は、確かに電車でそれほど時間はかからないので、「結構近所」と言えるだろうね。
高校も千葉市にあるとしても、普通に通学圏内だろうし。
407名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 18:29:56 ID:eL38/zqN
松戸にはよく格ゲーの大会が開かれる有名なゲーセンがあるんだよ
で、そこで活躍したアリシア・ブラックキャット使いだから松戸ブラックキャットって呼ばれてると考えられる
聖地扱いされるような有名ゲーセンには住んでる所とか関係なく凄腕プレイヤーが集まるから必ずしも松戸在住とは言いきれないと思う
もちろん松戸在住じゃない、という証拠になるわけではないけど格ゲー勢の意見を参考にまで
408名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 18:33:34 ID:AbN16r6l
そも桐乃とデートしてた時のゲーセン松戸じゃないしな。
千葉駅周辺っしょ?あれ。

普段はあのゲーセンで、大会とかに参加するときは松戸へ〜だろうね。
409名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 18:46:34 ID:Br71joH3
そうか
少なくとも中学校が違う程度には離れた所
同じ高校に通える程度には近い所

なわけだな
でもやっぱりジャージあたふたが読みたいので書いて下さいおながいします
410名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 19:36:29 ID:WpP3flS4
何らかの用事で黒猫の家の近くまで来ていたとか色々考えられるだろ
何のためのパシリだと思ってるんだよ
411名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 19:59:07 ID:ZSzTJzK/
黒猫は背が低いイメージがあったが160あんだな
412名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 20:12:48 ID:7x9IuEFF
だからそういう話は本スレでやれと
413名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 20:21:27 ID:1KT3Dl+V
松戸と千葉は遠いぞ!お世辞にも近いなんて表現はできんだろ。千葉県人の俺が言うんだ間違い無い。松戸遠征説を支持。
414名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 20:22:20 ID:qFifpV1D
フツーに読めば千葉市内在住・松戸遠征だろ。どんだけ読解力ない人が多いの
415名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 20:47:01 ID:totk1O5j
間をとって柏にしようぜ!
416名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 20:47:39 ID:yGBjCIsV
全然間じゃないw
417名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 20:51:40 ID:CxhMbM7+
あやせはいつ、京介のことを『お兄さん』呼びを卒業するんだろう?
まあその時は自分の部屋で何度もイメージトレーニングして、いざ本番となったら緊張でテンパりそうだけど。
418名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 21:08:25 ID:4ijUVxk8
そんなあやせたん可愛い
でも黒猫ちゃんも可愛い
・・・黒猫×あやせなら解決じゃないか!
419名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 21:12:24 ID:zN4uYZcw
ちょっと前に黒猫が京介に告白して恋人同士になるってSSがあったが…
あれ書いたのは原作者本人か預言者だったんだな
420名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 22:04:08 ID:W7P/tqxp
もしも、京介が桐乃とぶつからなかったらの続きが気になってしょうがない
421名無しさん@ピンキー:2010/11/29(月) 22:39:45 ID:nE1ghB4y
ちょっと某著作物を引用してみる


「今月のZepperっておいてませんか?」
「……其の魔書は、我が腕が指し示す彼方──ヘルヘイムへと続くコキュートスに沿って堕落の道を歩んだ先に(以下略)」
「あっち……ですか?ど、どうもありがとうございますっ!(変な店員さん……どこかで見たような?)」

トレーディングカード「俺の妹がこんなに可愛いわけがない──しすかりぷすってなーに?きょうちゃん? 黒猫バイト編」より


この会話相手がカードの上ではあやせなんだけれど其のことから考えるとわざわざ市をまたいでまでバイトをしているとは考えにくい・・・・・
けどもし中学のときにバイトしてるとかだったらばれないようにしないといけないから逆に市は越すよなあ。
422名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:06:00 ID:3DgD8BUR
>>420
激しく同意www
続きを書いてくれるのを祈るしかないがな・・・
423名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:06:40 ID:F3L7tGkl
桐乃とあやせと黒猫は俺のオカズの常連
424名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:07:31 ID:0ePtW4ri
>>420
>>422
やはり同志がいたか。
425名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:15:32 ID:1XTzrraB
>>420
>>422
>>424
同じく
426名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:20:33 ID:XUo0hITX
途中放棄が多いのがエロパロの常、期待半分にしときな
きっちり完結させてくれてる人が希少でマジありがたい存在なんだから
427名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:33:18 ID:kwRUXB+8
>>421
トレカはネタ満載らしいので欲しいんだが
ストーリーコンプにいくらぐらいかかるんだ?
428名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 00:50:21 ID:6cBaK1S9
>>427
スレチそこまで
本来パロと感想のみなんだから妄想カキコまでで自重しよう
429名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 01:39:39 ID:RW8aPG5o
ある休日、桐乃は朝からあやせや加奈子を連れて遊びに行ったのを機に、麻奈実を自宅に呼び寄せる京介
親も出かけていてふたりきりというシチュエーションに少しどぎまぎしながらも、一緒に勉強したりしながらいつもの夫婦然としたまったり空気になる
昼は京介が出前を取ろうとしたところを麻奈実がせっかくなので腕を奮いたい申し出る
しかし冷蔵庫が空だったためふたりで買い物に出かけることに
途中でクラスメートに遭遇して冷やかされたりしながらの帰り道、天候が崩れ急な雨に降られてしまう
急いで帰るもふたりともびしょ濡れで、京介は麻奈実にシャワーを勧める
麻奈実の濡れた服や下着を乾燥機に放り込み、京介は服の替えにスウェットでも持ってこようと自室へ向かう
桐乃「あー、雨降ってくるなんてチョー最悪! 予定狂ったじゃない! 映画もつまんなかったし! あやせ、加奈子、タオル取ってくるからちょっと待っててね」
ガラッ
麻奈実「あ、桐乃ちゃん? おじゃましてます。ごめんね、いっぱい濡れちゃったから京ちゃんにお風呂使わせて貰ってたの。もう少しで終わるからちょっと待っててね〜」
桐乃「」
玄関
あやせ「嘘……嘘嘘嘘! だって桐乃は今日親が出かけるから昼間はお兄さんしかいないって言ってた。桐乃はローファーなんて履かないから、ここに女物の靴があるはずないのに……!」
加奈子「キヒヒ! 女連れ込んでんに決まってんじゃん。もしかして今頃ヤってる最中じゃね。覗いみっかな」
以下地獄絵図

だれかこんな感じのSS書いてくれ
430名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 01:41:00 ID:OzJunWjW
黒猫ならともかく地味子じゃ書く人すくないんじゃね
431名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 02:48:49 ID:wvBPyT63
>>430
エロなしショートなら1日あれば書けるけど、エロだと難しいな。
ちょいエロくらいなら……2日くれれば書ける。ちょうど地味子エンドSS書いてたし。


 つーかここまで書けるんならそのまま>>429が書けばいいだろうと思うのだがw
432名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 04:00:27 ID:39QUTosu
VIPのほうがSSたくさんあるな
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1290681803/
433名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 07:13:21 ID:dyTTXXKa
>>431
超期待して待ってるw
434名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 07:16:48 ID:F3L7tGkl
地味子SSなんて書かなくていいよ
435名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 08:06:17 ID:nT+qXtTw
何か知らんがガキが多いな……これがアニメ化効果か
自分の基準でものを語るなよ鬱陶しい
436名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 08:17:19 ID:RW8aPG5o
空気悪くするよりはスルーしてまたーりいこうぜ
437名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 08:28:10 ID:WwBUqsj1
地味子SS目当てで、このスレ覗いてみたら絶望した
438名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 09:07:54 ID:9BQVJNfl
きりりん氏は小躍りしながらジャージの股間部で深呼吸するくらいド変態なのが一番似合う
439名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 10:23:05 ID:dyTTXXKa
>>437
大丈夫、そのうち誰か書いてくれるさ
というか、京介と麻奈実の子育てSSとか読んでみたい
親戚の赤ちゃんとかのw
440名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 10:24:29 ID:QUptZJlF
エロパロでまで地味子いらねとかキチガイ妹信者はマジイタいな

みたいな感じで荒れるから調子のんなよ
441名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 10:47:17 ID:Y4TIXCu+
くんかーの人、次は佳乃ママか黒猫妹で書いてくんねぇかな
442名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 13:55:21 ID:wvBPyT63
>>437
麻奈実SS、4分の1まで書けた……だが……勝利の鍵が見つからない……なんとか助けてくれ……みんな……。
1章分終わってまだ登場させられん……愛が……足りないというのかっ!

>>433
エロは期待せんでくれ……原作スレの>>1000職人に触発されて何度か挑戦したけど、俺には才能がなかったと
思い知らされた。


 とりあえず、もうちょっとで1章目終わるので、1発目の書き出し導入のとこの瀬菜小エロだけ落として気分転換外出。
多分、読めば一発でオチが分かるけどそれはご愛敬。
443名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 13:55:23 ID:Mt97O3Ar
>>435
自分でスレの空気悪くするレスしてる人の言うようなセリフとは思えんね
自分が基準のガキだからそんな事にも気付かんわけか
これもアニメ効果ってやつだな
444名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 13:57:40 ID:wvBPyT63
 今、俺の目の前で、彼女――瀬菜が、目を閉じたまま、俺の手を待っている。
俺は、その重みを感じながらそっと抱き上げ、ベッドに横たえた。
「綺麗だな……」
 思わず、そんな本音が漏れてしまう。俺の言葉に、照れたように頭をこてんと転がして顔を背ける瀬菜。
 くそっ……可愛いじゃねえか……胸だって大きいし……今着せられている服が薄手の夏物ワンピース
というのもあって、体のラインもくっきりと浮かび上がっている。視線を逸らした先には、抱き上げたときに
めくれたスカートの裾から、真っ白な足が覗いている。
 ――透き通る肌って、本当にあるんだな―― そんな、陳腐な感想しか浮かべられないくらいには、
頭がやられちまったんだよ。真っ白なワンピースに、ふとあの日の黒猫の顔が、泣きそうな、真っ赤な顔が脳裏をよぎる。
 ――罪悪感―― でも、仕方ないんだよ! こうなっちまったもんは! もう……っ ……遅いんだ……。
 今、俺は自分の部屋で……何をしているんだ? あまりに非現実的な光景に、何もかもがどうでもよくなって、
そのまま飛び込んでしまいたくなる……。
 夢なら醒めればいいさ、でも、これは現実なんだ。今、俺の部屋で恥ずかしそうにベッドに横たわっているのは
黒猫じゃなくて、こいつなんだ――。
 ……どうしてこんなことになったかって? 俺だってわからねえよ。だけどさ……人生とか、明日って、分からないものだろ?
 俺だって……あの日の俺になんて言えばいいんだろうな? ……そう、あの日。俺は、確かに黒猫――瑠璃と――
なのに……言い訳になるかもしれないが、あの日から今日まで、俺がどれだけ大変だったか……聞いてくれるか?
 そう、全てはあの日、既に始まっていたんだ……。
 
 そう……あの日、あの時、あの場所で……黒猫に、二度と解けない呪いをかけられた日―― こうなることは、決まっていたのかもしれない。


  あれ? なんかエロパロじゃねーなコレ、すまん。もっぺん軌道修正してくる。

445名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 14:00:39 ID:AkEP3Rzr
いちいち書いてる経過がどうとかこういうのが良いですかねとか
うっとおしいからやめろ
446名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 14:09:50 ID:dyTTXXKa
SS書いてて愛が足りてないわけないじゃんw
きっと、そこら辺に落ちてるから気長に探して下さいな
こっちも気長に待ってるからw



ガンバレ
447名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 15:26:38 ID:WwBUqsj1
>>439
親戚かよw
麻奈実と京介の子供(息子)が麻奈実のおっぱいに吸い付くの見て
「俺以外の男が麻奈実の胸に吸い付くなんて許せない!」
とかなんかそんなんかと思った

>>442
頑張れ、全裸待機しとくw
448名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:05:15 ID:5FHe4ZK8
とりあえず構ってちゃんは死ねよ
ここは馴れ合うところじゃないから
完成してもいないSS(笑)を投棄するぐらいなら一生ROMってろ
449名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:13:46 ID:WP4YXz/s
自分と黒猫の子をお前にしてみたら曾孫みたいなもんだろ?と言いながら麻奈実に世話させる話か。面白そうだな。
450名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:22:18 ID:nT+qXtTw
いたいけな幼馴染
451名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:27:40 ID:8vs1/oBe
黒猫が桐乃の家で遊ぶ約束をしてたけど、下の妹の面倒をみないといけなくなったから、遊べなくなったって桐乃に電話したら
妹も家に連れてこいってなって、妹が大画面でのメルルにつられて、桐乃の家に行くことになった
で、妹は桐乃に溺愛されてどうのこうの…

って、話書いてたんだけど、落ちがつけれなくて、困った
気が向いたら誰か書いてくれ
452名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:31:20 ID:nXQ7dQmY
地味子は人間出来すぎてて話がおもしろい
地味子SSを面白くするには相当な力量が必要
453名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:33:06 ID:nXQ7dQmY
間違えた
面白くならないだった
454名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 16:59:32 ID:MFJn8zhJ
>>452
アニメの地味子回は評判よかったみたいだけど(特にアニメからのファンや初見さんに)、
あれもしぐさとか表情とか、幼なじみモノお決まりのシチュエーションが
受けてたみたいだから、SSで面白いのを書こうとすると細かい描写とかが必要になるのかな。
455名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 17:11:29 ID:mmi53Y0I
別の作品だったら地味子が一番人気のヒロインになっててもおかしくない
456名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 17:21:56 ID:NBt6O+42
地味子地味子と言うがぶっちゃけ美少女だよな
457名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 17:25:18 ID:lYLGsbZn
地味、普通、目立たない、大体美少女
二次元のジレンマだ
458名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 17:25:35 ID:4jgqW97s
他のヒロインのレベルが違うからな
生まれる作品を間違えたんだよ
459名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 18:31:49 ID:NdixTpog
>>444
それはきっと瀬菜本人じゃなくてラブドールというオチを予想
460名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 18:33:52 ID:OzJunWjW
地味子は話の要所に絡んでこないのがな
461名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 19:08:00 ID:dyTTXXKa
>>447
なんつーか、子供出来てないうちから子育て適正MAXな二人を周りが
見てうらやましがったり、嫉妬したりするような場面を妄想しちゃってなw
けど自分の子供に嫉妬する京介ね…
かわいいな、読んでみたいわ確かにw
462名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 19:10:25 ID:g4BeSw01
テンプレさえ理解してないやつ多すぎ
463sage:2010/11/30(火) 19:18:09 ID:dyTTXXKa
ああ、ごめんsageな
悪かった
すいません
気をつけます
464名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 19:25:42 ID:dyTTXXKa
初っぱなから超間違えたw
465名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 19:36:23 ID:5FHe4ZK8
ROMってろクソガキ
466名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 19:44:44 ID:gttuNPTI
半年ROMってろ
467 ◆K6P0GQK37A :2010/11/30(火) 20:05:15 ID:wvBPyT63
>>446-447

 書いたが、容量が大きくなりすぎてしまった……もし暇だったら読んでくれ
とりあえず……なんとか1章分書いた。もし良かったら読んでくれると嬉しい……が、まだ麻奈実を出せずにいる……うのれ……7巻め……だが、
2章は麻奈実無双だ! 間違いないんだ! そう決まっているんだ! 畜生! ……orz

 あと、エロはまだ書けていない……うう……意外と難しいな……というか5Pとか無理っぽく思えてきた……


俺の妹がこんなに可愛いわけがない8巻っぽいの (地味子編)
http://ncode.syosetu.com/n2343p/1/

 なんとか頑張って麻奈実を笑わせてあげたい地味子厨でした。
468名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 20:07:21 ID:nT+qXtTw
何でこんなに厨房臭いの?死ねよ
469名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 20:23:10 ID:XUo0hITX
あのなー
ここは作品宣伝するようなとこでも書き手が馴れ合いするようなとこでも、
本スレで出来るような雑談をするようなとこでもねーんだよ

明らかに18未満な精神なんだろうが、小学生じゃないんなら分かろうぜ?
470名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 20:33:12 ID:10gs1c+I
>>467
個人的にあまり麻奈実は好きじゃないんだが
長文で面白かった!4章期待してるよw
471名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 20:36:36 ID:5FHe4ZK8
だからsageろよクソガキ
472名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 21:08:35 ID:RW8aPG5o
ああああ荒れてきちまった
この流れマジで止めてくれorz

以下通常運営
473名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 21:08:40 ID:CT3JYJdH
>>468
お前は童貞臭ぇよ
一生ROMれ
474名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 21:29:34 ID:bWiAC0J9
>>472
5秒で平穏打ち砕かれとるww
以下通常う(ry

ここはクンカ職人の出番じゃないか?
475名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 21:51:00 ID:3YrlG2PH
まあ、スレを大切にし過ぎても身がもたないからな
自治などせずにSSと感想以外はスルーでもよかろうて
殆どの住民はそうしてるし
476名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 22:05:19 ID:w8cMJcEN
サングラスと黒いコートに身を包んだ女達が、都内某所に集っていた。
ビルの最上階、赤い、豪奢な装飾の施された椅子の座り心地はとても良い。
しかし、そこに座する少女達は身を固くしたまま、中心のテーブルを挟んで向かい合う。
輪になった彼女たちの中で、この場所を提供した沙織が口を切り出した。

「ではトレードを始めましょう」

それでも暫く沈黙が続いたのだが、意を決した一人の少女がボイスレコーダーを差し出した。
少女――新垣あやせは、ボイスレコーダーのスイッチを入れる

『結婚しよう』

少女達にざわめきが走る。
ライトブラウンの少女が舌打ちしながら、叫んだ。

「兄パン3枚、3枚でどう、あやせ?」
「ほほぅ、流石はきりりん氏、潤沢な資金力ですなぁ」

沙織の言葉は他の少女達の気持ちを代弁していた。
パンツ3枚……
たしかに京介の『結婚ボイス』は欲しい。兄パン1枚と交換しても惜しくない
誰もがそう考えた時、桐乃はポンとパンツを3枚繰り出してきた。
兄ボイスを出品したあやせも、ゴクリと喉を鳴らしている。
トレードは成立しかけている。
二人のモデル少女以外は互いに目配せをする。
いいの?結婚だよ?京介の結婚ボイスになら兄パン4枚出しても手に入れるべきじゃないの?
そんな逡巡と、しかしトレードは始まったばかりだという計算。
序盤で兄パン3枚を繰り出す桐乃は一体どれだけの資金を持ってきたのか?

(ブラフなのではなくて?)

赤いカラーコンタクトの少女――黒猫は桐乃を怪しむ。いきなり兄パン3枚はいくら妹とはいえ出し過ぎだ。
つまり、この3枚というのは桐乃にとっても大きな出資で、しかし最初に3枚も繰り出すことによって
桐乃の持ち兄が沢山あるのだと、他の少女に牽制を仕掛けたのではないか、ということだ。

(ブラフではないでしょう。ですが、京介お兄様の『結婚』はきりりんさんにとっては
 どれだけ兄パンをつぎ込んでも手に入れたいものであったはず……)

黒猫と同じ疑問を抱きながら、その原因を別の所に見いだしたのは、このトレードの口火を切った沙織だった。
桐乃は妹だ。京介とと結婚することはできない。だから京介の『結婚ボイス』は桐乃はなんとしても欲しかった。
それであるならば、と沙織は「お兄パン4枚!」と声を張り上げた。
これは実は沙織が所持する京介パンツの全てである。
しかし、桐乃は『結婚ボイス』を手に入れるために5枚以上張ってくる。
沙織は『結婚ボイス』は既に諦めていた。しかし、桐乃の資金は今後の事を考えて減らしておいたほうがいい。
友人を騙すことは気が引けたが、沙織とて、今日のトレードで京介グッズを増やしたいという乙女心はあった。

「兄パン5…いや、6枚!!」

桐乃はやはり被せてきた。会場がざわめく。
桐乃が兄ボイスを落札するのは目前に思われた。

「待てよ。加奈子はこれを出すっての」

この中でもっとも小柄な少女――加奈子が出したのは、銀紙に包まれた小さな物体だった。

「マネージャーだったから、口臭気にしてたしさ、ミントのガム噛んでたんだよね。
 どーよ、あやせ。結婚ボイスじゃ釣り合わないだろ? もっと手持ちの出せよ。したら交換してやんよ」

桐乃が悔しさの余り、机を拳で叩いた。
そろそろ行数制限だ。クンカーたちの戦いは始まったばかりだが、ここで筆を置くとしよう。
477名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 22:16:33 ID:P9Ih0+TY
>>420

あれね、確かに面白かったですね。
自分には、あのまま良い仲になって全てが終った後、
携帯が直って、「桐乃そっちに行ってると思う」という趣旨の
電話が母親から掛かってくるという展開しか思いつかない。

あれだと、京介の説得スペックが何気にすごかった事になってますな。
478名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 22:20:17 ID:r3bPEYIK
なんという熱い闘い…

…クンカー自重しろwwwww
兄がまるで通貨のごとき扱いに

479名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 22:52:50 ID:Y4TIXCu+
>>476
自重しろwww
で、続きはまだですか?
480名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 22:57:23 ID:/AEMu/MF
>>333
ちょっ、逃げ弾正に触れるのは禁則事項…。

>>476
パンツもそう安いもんじゃないぞ。それを5,6枚とか。
京介は同じやつを何着持ってんだって、冷静に突っ込みたくなるw
481名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:03:42 ID:Wd52Mq8K
桐乃は洗濯機の中のパンツを新品と交換してるんだろう
482名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:13:57 ID:NHtDIfth
兄パン本位制でそれを認めると、桐乃による寡占が起こってしまう…
483名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:21:42 ID:nXIT05Zr
>>476
他のやつらが何持っているか気になるなぁ、おいw
黒猫は5巻で色々手に入れられたようなw
484名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:24:23 ID:1XTzrraB
>>482
だからこそ沙織が頑張ったんだろ
485名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:28:24 ID:10gs1c+I
沙織がもっとも不利だからどう知恵をしぼるかだなw
486名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:49:29 ID:YfHdAENA
京介と黒猫が妹自慢でバトる話
487名無しさん@ピンキー:2010/11/30(火) 23:51:11 ID:10gs1c+I
4巻の「高坂京介専属ご一行様ハーレムパーティ会場」のレンタルルームから
京介がキレて家に帰ってしまう話を誰か、いつか書いてはくれないか。
488灰色 猫:2010/12/01(水) 00:26:19 ID:p5BGjBIv
>>485
沙織「G-13型HDディスクについて商談を求む――」カタカタ
489名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 00:52:03 ID:LIMwcAby
>>487
話しどうつなげるんだよ
帰って愚痴るだけで終わりじゃねそれw
490名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 00:53:10 ID:AONaW1fQ
追い詰められてシュンとした桐乃が見れるじゃないか
491名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 00:55:26 ID:+yT1whOF
>>489
あやせ「どうしましたお兄さん」
京介「ああ、あやせ――――」
あやせ「なるほど、そんなことが……。
     お兄さん、桐乃のこと、怒らないでください。あの娘だって、なにか理由が……」
京介「理由ってなんだよ。
    さすがに許せないことってあるぞ」
あやせ「じゃあ…………わたしが代わりになにかしますから、わたしに出来ることなら」
京介「ふぅん…………じゃあ、とりあえず場所変えようか」
あやせ「は、はい」

ふむ
492名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 01:21:13 ID:cvTbTv6W
どんだけあやせはちょろいんだよwww
493名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 03:00:21 ID:iPTKJFo9
「最近寒いな……こういう日は鍋でも突っつきたいよなぁ」
そんな俺の何気ない一言に
「下らないわね。闇の眷属である私が人間と一緒に鍋を囲めというの?
 別に構わないのだけれど、私の障気に当てられた鍋を人間が食することができるかしら?」
「アンタとあたしの箸を同じ鍋に入れるなんて、考えるだけで身震いするんですけどー」
オタク二人がいつものように毒舌をかまし
「ほうほう、拙者、みんなで鍋というものは体験したことがないでござる。
 興味深いでござるな。鍋パーティ……さっそく手配するでござるよ」
沙織は手配なんて大げさな事を言い出した。

んで、職人に作らせた土鍋で行わせる沙織主催の鍋パーティに
できるだけ沢山の知り合いを呼んで、盛大にやる筈だったのだが……

「赤城よ……今頃俺達は鍋を囲んだ美少女達に囲まれている筈だったんだがなぁ……」
「そうだな、高坂。パーティを盛り上げる為に、グッズを買おうっていうお前の気遣いに、
 俺も瀬菜ちゃんを先に行かせて、一緒に買い出しに付き合ったんだったな」
「けどよ、やっぱアキバでパーティグッズを買おうとしたのが間違いだったよな」
「ああ……お前がメガネモノAVなんか買わなけりゃなぁ……」
「テメーがかったオナホをパーティグッズだと言い張るなら、俺はテメーをぶん殴るぜ」
「まさか職質にあうとはなぁ……」
「お前が挙動不審だったからだろ」
「速攻で逃げ走ったお前がいうな」
「ウチは親父が警官なんだよ。つーか、テメーだって逃げたじゃねーか」
「警察から逃げるために、タクシー乗るか普通?」
「タクシー乗ったからって、「北へ!!」なんて言うか、普通」
「バカヤロウ、逃避行は北って決まってんだろーが」
「沙織ん家は南なんだよ! つーか所持金ねーよ。帰れねーよ!!」


「兄貴達来れないって? ったく、せっかく沙織が招待してくれたのに、何考えてるんだか」
「お兄ちゃん、鍋よりも高坂先輩と二人きりになることを選んだんだ……うへへへ……」
「何コイツ、急に変な声上げんなよ? 乳デカイしさー。キモ! つーか鍋まだかよ…チンチン」
「加奈子、初対面の人にそれは失礼でしょ」
「ふ……人間とは愚かな生き物ね……空腹で自制心を失ってしまうのだから……」
「わ、私、お腹すいてないです!」
「ブリジットちゃんもお腹空かせているみたいだし、きょうちゃん達は来られないみたいだから
 えっと、沙織ちゃん……だっけ? 私達だけではじめちゃおっかぁ〜」
「そうですわね。では明かりを消しますわ」

みんなの顔に「?」マークが浮かぶ。何故に明かりを……?

「だってそれが鍋の作法なのでしょう?」
「はぁ? それは鍋は鍋でも闇鍋……黒いの、アンタ……!?」
「闇の世界と人間の世界では鍋のルールが違ったようね……」
「汗掻きながらいうことかーーー!!」
「闇鍋〜? だから加奈子達にも食材もって来させたってわけか」
「闇鍋ってなぁに?」
「暗闇の中で持ち込んだ食材を鍋に放り込んで、何を掴んでもそれを食べる鍋、ですね」
「面白そう!」
「そ、そうでしょう? 貴方、なかなか素質があるわ。私の血を与えてあげてもいいわよ。
 ふ……それに比べ、たかが闇鍋如きに恐れおののく惰弱な輩ばかり……」
「上等じゃない、闇鍋やってやろうじゃないの!」
「加奈子が闇鍋ぐらいでキャーキャーいうとかナメてんじゃねーっつの!」
「桐乃、加奈子!?」
「あらあら、何か手違いがあったようですが、このまま進めても大丈夫そうですわね」

そうして明かりが消え、各々が持ち込んだ食材を鍋に入れ、箸を突っ込み、闇鍋が始まった。
闇の中、誰かが叫んだ。

「ハムハム……あれ? これ……パンツ!?」
494名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 03:08:36 ID:H5cYEekw
かまわん、つづ・・・・続けてください
495名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 03:56:29 ID:q2vGodpV
>>395
そこでパンツかよwwwてか誰が入れたんだ!
496名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 03:57:24 ID:q2vGodpV
>>493だったぜぃorz
497名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 04:08:55 ID:rIIn4kEI
闇鍋と分かって持ってきたのかどうか、それが問題だ
498名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 06:22:15 ID:iPTKJFo9
明かりをつけた少女達の目に飛び込んできたのは、鍋に浮かんだ男モノのパンツだ。
一体何故? 誰のパンツなのか……。そしてだれがパンツを食べたのか?
全てが謎のままだ。
瀬菜が箸でパンツを摘むと、その匂いを嗅いだ。
「スンスン……お兄ちゃんの匂いじゃないです」
「じゃあまさか……お兄さんの!?」
「ええ!? きょうちゃんのパンツなの〜」
「別に桐乃の兄さんのパンツとは限らねーっしょ」
「じゃあ加奈子はお兄さんのパンツと知らない男の人のパンツ、どっちがマシ?!」
「……確かに、これが先輩のパンツと考えた方が精神衛生上いいわね」
「桐乃さん、これが京介お兄様のパンツかどうかわかりませんか?」
「は? なんであたしが兄貴のパンツを判別できるわけ? そんなのできるわけないじゃん!」
「あら、貴方は先輩のパンツの匂いを一番良く知っていると思ったのだけれど?」
「じゃあ私が嗅いでみるよ〜きょうちゃんの匂いなら分かるかも?」
「はあ! 他人のアンタに兄貴の匂いが分かるわけないじゃん! ここは妹のあたしが、
 アイツのパンツ嗅ぐなんてイヤだけど、仕方ないから、あたしが嗅ぐ!!」
鍋の汁が滴るパンツに、桐乃は鼻を近づけた。
「……多分、兄貴のパンツだと思う」
「120%、先輩のパンツということね」
「ですわね」
黒猫と沙織の発言に、癇癪を起こす桐乃をあやせとブリジットが押さえる。
「んじゃさー、それぞれ持ち寄った食材を言えば?」
「ふっ…体型と一緒で貧相な発想をしているのね。
 先輩のパンツを入れた本人が名乗り出ると思って? まして一人一つというルールも無かったわ。
 つまり、犯人は普通の食材と、先輩のパンツ、両方を持ってこの会場にやってきた……ということも考えられるのよ」
「テメーむかつくんですけど? 頭いい子ぶってんじゃねーよ、結局犯人分かってないじゃんかよ」
「でもお兄ちゃんのパンツなんてどうやって用意するんですか?」
ブリジットの疑問に、みんな一斉に桐乃を見つめた。
「桐乃……まさか……」
「あやせ、落ち着いて! 目に光を取り戻して!!
 みんなも、考えてみてよ! なんであたしが兄貴のパンツを鍋にいれなきゃいけないの?
 闇鍋なら誰が食べるかわかんないじゃん! そんな勿体ないこと、あたしがすると思う!?」
「高坂先輩のパンツをみんなにも味わってもらおう、そう考えてこの行動を起こしたとしたら
 その人は自己犠牲と、奉仕精神に溢れた人ということになりますね。ハァ…どうせならお兄ちゃんが食べてくれれば良かったのに」
「でも、桐乃だって責任感強くて、思いやりがあるよ! その条件で外れるのは加奈子ぐらいでしょ!」
「あやせテメー、ふざけてるんじゃねーぞ」
「そうです! かなかなちゃんは子分にはお兄ちゃんのパンツの匂いぐらいは嗅がせると思います!」
「どのみち、候補から外れるのはこのメルルもどきと、ベルフェゴールだけのようね」
「はぁ? 加奈子と地味子に紛れて、自分も候補から外してるんじゃないわよ!」
「あらあら、桐乃さんは黒猫さんを優しい人だと思っていらしたのですわね」
「ちっ…違う! あたしはただ、この黒いのが探偵気取りで自分を容疑者から外すのが気に入らなかったからで……
 っていうか、沙織、アンタが一番条件にあってるんだからね! いつも私達を優先して、友達を大切にしてさ!」
「桐乃……私だって、いつも桐乃のことを優先して、大切にしてきたのに……」
「この鍋パーティの主催者にして、鍋の持ち主である沙織……確かに一番怪しい人物と言えるわね」
「五更さん、その場合、沙織さんはどこから高坂先輩のパンツを……?」
「ぐ……そこがこの推理の辛いところね。パンツの入手なら、そこのビッチかベルフェゴールが一番難易度が低いのだけれど……」
「ふぇえ!? わ、私はきょうちゃんのパンツは盗んだことなんてないよぉ〜」
「お姉さん! 今、パンツ“は”っていいましたよね!?」
「やはり人間の姿をしていてもその本性は隠しきれないようね、ベルフェゴール……私が貴方に福音を授け、その肉体を消滅させてあげるわ」
「か、かなかなちゃん!?」
「あんだよ、今面白いところなんだからよー」

「鍋の底に靴下が…ッ!」






流石にもう続かねぇよ?
499名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 06:26:55 ID:L3o1FlJJ
まだいける!ドンと来い!
500名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 09:02:02 ID:lbrgGEEV
こんなの闇鍋じゃねぇ、兄鍋だ

いいぞもっとヤれ
501名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 09:17:07 ID:50Ccot7g
この状況下で鍋に箸突っ込むブリジットかわいい
502名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 09:42:28 ID:+5b58M/a
兄鍋w
最終的に兄の入った後のお風呂の残り湯を出汁にして…
しかしエロっつーより変態寄りのスレになってきたな。
いいぞもっとやれ。
503名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 10:35:47 ID:TkvBC7ik
ラブドールKYOSUKEをアキバで発見する話マダー
504名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 12:03:49 ID:isujQ7gD
クンカクンカ…脱後一週間ってところね(キリリンッ
505名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 13:49:30 ID:uxnR8uKs
ブリジット「ハムハム……スンスン…ペロペロ」


ブリジット「これはお兄ちゃんの靴下!」キリ!
506名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 14:04:47 ID:TRgX6igr
馬鹿野郎!!
靴下をそんな気軽に使うな

いいか……靴下は使うと、一定時間気絶すんだぞ!
※参考資料『ガンパレード・マーチ』
507名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 14:58:53 ID:lbrgGEEV
お前は世間知らずなヤツだな……

世の中には、もっとヤバい靴下も存在するのだぞ?
※参考資料『クレヨンしんちゃん』
508名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 15:37:00 ID:lzN1DgDl
使ったら相手がひるむけど、使ったら消える上に一個しか手に入らないレアアイテムがな・・・

※参考資料『MOTHER2』
509名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 19:15:57 ID:JvTtKryZ
                        _____
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            |: |  : |/   ` \   ´      ≪|     |
            |: |  : | ィ斥弌ト     ィ斥弌ト、  |     |
            |八  : : ヽ弋)i-ソ      弋)i-ソ ノ /   : / :/    _/\/\/\/|_
              \  ∨////// ,     ///////   : イ、     \          /
               |:\ :\              ∠ イ: : :| } │   <    アニキー!!   >
               | |:八 ̄    {ニニニィ        |  i八 |    /          \
                    /│ |\   f⌒ ー 、i      |  |: : :\    ̄|/\/\/\/ ̄
             /イ│ | : :丶、  ミ 、__ノ     イ : |  | : : ト \
                   j:│ |/⌒ j>  _   <レ⌒^|  | : : | 
                  /⌒| │    |        /    |  |'⌒\
            /⌒´   | │   {ノ         /    |  |    }
             人        |\  |       _/    ./|  |     \
           /  |\.   | │ \|⌒ヽ  '´ /   /  |  |    /\
510名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 19:37:36 ID:AONaW1fQ
これはひどい
511名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 20:59:30 ID:33BP92yy
鍋で煮ても落ちない体臭って・・・
512名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 22:33:08 ID:gCTxXc0S
京介まるまる鍋に入ってんじゃないの?
513名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 23:26:56 ID:A58dBIpf
カニバリかよwww
514名無しさん@ピンキー:2010/12/01(水) 23:41:53 ID:lzN1DgDl
だしが京介の一番風呂の湯なんだろうに
515名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 01:16:22 ID:qwlmYCCg
516名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 01:17:59 ID:2keudwiw
>わ、私はきょうちゃんのパンツは盗んだことなんてないよぉ〜

……盗まないということは、京介は地味子に脱ぎたてパンツをプレゼントしているのだね……
517名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 01:22:36 ID:M+xHsU7D
>>516
パンツをプレゼントって京介がただの変態じゃねーかw
518名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 01:49:18 ID:GnDmkxsO
京介どころかみんな変態だよね……
519名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 02:31:00 ID:U2WHyHZv
T-800「君の服と靴下とパンツがほしい」
520名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 03:24:18 ID:lyvAN+K9
>>515
なにこれ?
気になるから詳細kwsk
521名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 06:50:47 ID:5FMFHbY/
>>520
アニメ9話未見の俺妹ファンが、9話のキーワードが「壁」だとネットで見て、
9話を観る前に妄想で描き上げた一品。らしい。

「壁」だけでここまで妄想できるってすごいよな。
522名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 06:51:45 ID:5FMFHbY/
すまん、sage忘れた
523名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 07:58:05 ID:+Ex+EERX
嫉妬に狂って兄貴が黒猫とデートしてるのを妨害したりするきりりんが見たい
524名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 08:07:43 ID:QQbu70Uv
そして結局3人でデートという結果になってなんだかんだで満足するきりりんが見たい
525名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 13:34:25 ID:3dl5dJkB
でもそれって根本的に板違いですよね?
526名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 13:38:15 ID:zmUMmLay
お前らが俺の翼状態か
527名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 14:04:48 ID:N2ZfZK60
>>524
でも、それって根本的な解決になってませんよね?
528名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 14:21:16 ID:nVsIExxg
三人でデートなら
黒猫に黒猫の妹が勝手について来てしまい…


というのを妄想
529名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 14:55:39 ID:EK1xczcV
そう言えば黒猫の妹って何て名前だっけ?
530名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 15:00:09 ID:u6Itu9Lz
名前ってわかってんの?
とりあえず、

・黒猫をねえさまと呼ぶ
・敬語萌え系キャラ
・メルルが好き

以外に情報ってでてる?
ちなみにWebラジオに出てた子は、上の妹だよな、きっと。
531名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 15:00:57 ID:QQbu70Uv
>>525>>527
まさかミストさんがエロパロ板にまで出没するとは思いもよらず…ああっ!俺は何を言っているんだ!?
532名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 15:41:40 ID:gnVzkLWj
ちょっと前にミストさんが作品投稿していましたよ!
533 ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:07:23 ID:u6Itu9Lz
久しぶりなんで、投稿練習かねて短いのを
>>451のアイデアもらって書いてみました。

6レス消費の予定です。
534-1-  ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:09:08 ID:u6Itu9Lz
Title:「ねこシス×シス」

原案:http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1290468634/451

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

ある日の午後──

『悪いのだけれど、急に下の妹の面倒をみないといけなくなったの。だから今日は沙織と二人で遊んでちょうだい』
『え〜〜? さっき、沙織からも都合が悪くて行けなくなったって電話あったばかりなんだよ! ちょっと酷くない?』
『あら……そうなの。それは間が悪かったわね……』
『他人事みたいに言わないでくれる!? あたしひとりでどーしろっての?』
『おにいさんとでも遊べば?』
『あいつはなんか鼻の下伸ばして出かけた。どーせ地味子んとこでしょ……。っていうか、いても二人で遊んだりしないし!』
『よく言うわね……じゃあ、ひとりで遊びなさい。自分の家でしょ、好きなようにすればいいじゃない』
『はあ? あたし、これでも色々忙しいんだよ!? そんな中、あんたらと遊ぶために、
がんばってスケジュール調整してあげたあたしに、そんな言い方なくない!?』
『ったく……あ、あたしだって行きたいのはやまやまだけど、仕方ないでしょう……』
『えー? 声小さくて聞こえない。やまがどうしたって?』
『なんでもないわ。まあ、悪いけれどそういう事だから』
『ま、まって……まってって! つーかさ、妹ちゃんも一緒に連れてくればいいじゃん!』
『は、はあ?』
『沙織は用事でどうしようもないけど、あんたは違うんでしょ? 家だってそう遠くないんでしょ? じゃあ妹ちゃんと一緒に来なよ!』
『でもさすがにそれは……え? ちょっと待って……は? 行きたい? ……やめておいた方が……そ、そう』
『何をぶつぶつ言ってんの?』
『こっちの話よ。……それでは不本意ながら連れて行く事にするわ』
『え? マジ?』
『正直、あまり気が進まないのだけれど……。小さな子連れになるけれどいいのね?』
『もち、オッケーオッケー! やったー! ひゃほーーーい! じゃ、じゃあ待ってるから! 急いで来てよね!』
『もう既に行く気が失せて来たのだけれど……』
535-2-  ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:14:26 ID:u6Itu9Lz
そんな感じで高坂家にやってきた黒猫姉妹を待っていたのは、桐乃の大歓迎だった。
……主に妹に対して。

「はじめまして。ねえさまがいつもおせわになっています」
ペコリと頭をさげる、黒猫の妹。
「こ、こ、こちらこそ! あたしは高坂桐乃! よ、よろしくね、妹ちゃん」
「はい。きりのさん、こちらこそよろしくおねがいします」
再びペコリ。その姿に大興奮の桐乃。
「やーん! な、何なの? この可愛い生物!? ほ、本当にあんたの妹! 全然、信じられないんですケド!?」
「正真正銘、私の妹よ。……っていうか、あなた気持ち悪いわよ。教育上すごく子供に見せたくない顔をしているわ」
「ささ、妹ちゃん、入って、入って! あ、すぐにジュースとお菓子用意するからね!」
「聞いちゃいないわね……」

「へー。メルル好きなんだ!」
「はい、だいすきです! きりのさんもメルルすきですか?」
「そうだよ! あたしも大好き! 同じだね!」
「おんなじです」
「じゃあさ、じゃあさ、メルルのどのシーンが好き? あたしはね──」

リビングのテレビでメルルを流しつつ、桐乃と黒猫の妹は、メルルトークに花を咲かせる。

「……精神年齢が近いもの同士、やっぱり話が合うのね」
さっきから二人で盛り上がっている妹と桐乃を横目で見ながら、
黒猫はムスっとした様子でそんな事を言った。

「精神年齢低くて悪かったわね。いいもん。妹ちゃんと仲良くできるんなら。ねー」
「わたし、きりのさんだいすきです」
「あたしも、妹ちゃん、大好きだよ!」
「…………」
楽しそうに微笑み合う二人の姿を横目で見ながら、黒猫はさらに不機嫌そうな顔になっていた。
536-3-  ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:16:09 ID:u6Itu9Lz

「そうだ! 妹ちゃん、お姉ちゃんの部屋にくる? お姉ちゃんの自慢のコレクションみせてあげる!」
「ほんとうですか? みたいです!」
「おやめなさい! このバカ!」
そう言って黒猫は妹と桐乃の間に割って入り、強引に二人を引き離す。
「ちょ……! きゅ、急に、何すんのさ……。もう、痛いじゃん!」
「何するのとはこちらの台詞よ! あ、あなた、ひとの妹に、一体何を見せようとしたの……?」

ワナワナと拳を震わせる黒猫。
そんな黒猫に、訳がわからないと言った風情で抗議する桐乃

「何って……その……あ、あんたたちが選んであやせに薦めてくれた、メルルのフィギュアとか……だけど?」
少し照れくさそうに桐乃はそう言った。
「……え?」
桐乃の返答に目を丸くする黒猫。
「れ、例の暗黒物質などを見せようとしたのではなくて……?」
「み、見せるわけないでしょ!」
「なんですか? あんこくうぶっしつ……って」
「「知らなくていいの!」」
「? ? ?」
黒猫の妹は、二人の剣幕に目を白黒させるのみだった。

「それにしてもさ──。ほんとに、あんたってばあたしを全く信用してないよね」
「普段あれだけ、あなたの壊れっぷりを見せられていて信用できるわけないでしょう……」
「あたしは、ちゃんと色んなケジメはつけてるってば。あんたと違ってね」
「……っふ。私にはそうは見えないのだけれど?」
意味深な笑みを浮かべて黒猫が言う。
「な、なにそれ。わかった風な事、言ってくれるじゃん……ふん」
桐乃は頬をあからめつつ、そっぽを向いて答える。

そんな二人のやりとりは、なぜか少し楽しそうで……でもどこかせつなげな空気を孕んでいた。
537-4-  ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:17:43 ID:u6Itu9Lz

「……ところで、全然、話は変わるんだけど、騒いだらなんだか汗かいちゃった。
妹ちゃんと一緒にお風呂に入っていいかな?」
「あなた、全く話を変える気ないでしょう。妄言はそれくらいにしておきなさい、この変態。
自分の妹が変態女の毒牙にかかるのを黙って見過ごす姉がいるとでも思っているの?」
「妹ちゃん、どうかな。メルルのお風呂セット、あたし持ってるんだよ?」
「すごい! ほんとうですか?」
「ほんと、ほんと!」
「だから! 堂にいった感じで子供を物で釣るのはおやめなさい! 警察呼ぶわよ! 警察!」
「やだなあ冗談じゃん」
「……どう見ても前科持ちの手際だったわ……」


──ちなみにその頃の京介。

「わかってねえな。言ったろ? 俺がセクハラするのはおまえだけだって」
「へ、変態! 通報しますよ! 通報!」

………………
…………
……

538-5-  ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:18:49 ID:u6Itu9Lz

こうして騒がしい時間はあっと言う間に過ぎていった。

「きょうはどうもありがとうございました」
ぺこりとお辞儀をする黒猫の妹。
その姿が可愛くてたまらないと言うように桐乃はハイテンションで返事をする。
「いつでもまた遊びに来てね!」
「……もう連れてこないわよ」
ご機嫌な妹と桐乃とは対称的に、黒猫はただ一人渋面を作っていた。
「わたし、またきりのさんとあそびたいです」
「いやよ。もうこりごりだわ」
妹の言葉に対してもにべもない。
「何よ。あたしの相手の仕方に何が文句あるって言うわけ?」
「…………」
黒猫はぷいっとそっぽを向いて口を閉じてしまう。
「なにさ。わけわかんない奴ゥ。……妹ちゃん、こんなお姉ちゃんほっといて、一人で遊びに来てもいいからね!」
しかし、黒猫の妹は、そんな桐乃の言葉をよそに、じっと姉の顔を見上げていた。そして──

「ごめんなさい、ねえさま」

「「え?」」
突然、姉に対して謝罪した黒猫の妹を、黒猫も桐乃も不思議そうに見つめる。
「わたしがきりのさんをひとりじめしてしまって……」
「は? あ、あなたは何を言っているの? ば、バカな事を言わないでちょうだい!」
黒猫は顔を真っ赤にして激昂した様子で妹をしかりつける。

そんな姉妹の様子をキョトンとした様子で桐乃が見つめる。

「えーと……つまり、あんた、あたしが妹ちゃんとばかり遊んでたのが気に食わなかったわけ?」
「そ、そんなワケないでしょう! 子供の妄言を真に受けないでちょうだい」
「ごっめ〜ん。やだなあ。言ってくれりゃいいじゃん〜」
「だから、人の話を聞きなさいと言っているでしょ……!」
お互い顔を赤くして、嘲弄する桐乃と激昂する黒猫。
「わかった、わかったって。じゃあ妹ちゃん? 今度は一緒にお姉ちゃんの好きなマスケラ見てあげよ?」
「あ、あなた……全然わかってないでしょう……」
「ますけら……ですか? なんだかおはなしがむずかしくてわたしよくわからないんです」
黒猫の妹は、姉に少し気を遣う様子を見せながらも、正直にそう言った。
「だいじょうぶ! あたしがちゃんと妹ちゃんが楽しめるように解説してあげるから!」
「一体、どういう解説をするつもりなの……」
「いいから任せなって。あんただって、可愛い妹と話が合う方がいいでしょ?
アニメの楽しみ方なんてひとそれぞれ。妹ちゃんが楽しめるマスケラの見方だってあるはずだって!」
自信満々にそう宣言する桐乃。
「……ちなみにあなたはマスケラを楽しく見る方法を見つけたわけ?」
「もちろん、これから考えるよ?」
「…………」
黒猫はそっとため息をついた。
539-6-  ◆8T1u5T0/rJfU :2010/12/02(木) 21:19:35 ID:u6Itu9Lz
「じゃあ……これで失礼するわ」
黒猫がそう言って踵を返そうとするとそれを桐乃が呼び止めた。
「あ、ちょ、ちょっと」
「……何?」
「えと……その、まだ予定きっちりわかんないんだけどさ。時間とれたら来週にでも、どっか遊びにいかない?」
「沙織は次は来月まで無理だって言ってたわよ」
「知ってる。だからその……きょ、今日の……埋め合わせ……かな」
桐乃は紅潮した頬を指で掻きながら呟くようにそんなことを言う。

「……わかったわ。もし予定が立ったら、早めに教えて頂戴。こう見えて私も色々あるのよ」

黒猫は呆れたような、でも嬉しそうな……そしてどこか優しげな笑みを浮かべてそう返す。
そんな黒猫の表情を、少し不思議そうな顔で彼女の妹が見上げていた。

「そんじゃ、妹ちゃんばいば〜い〜またね〜」
「はい! さようならです」

ぶんぶんと手を振る桐乃の姿が見えなくなったころ、黒猫の妹は姉の顔を見上げてこう言った。

「ねえさま」
「……なあに?」
「さっきのねえさま、わたしたちをみるときみたいな『め』をしてました」
「え?」
黒猫はそんな妹の言葉に不意を突かれたように目を一瞬見開き────

「…………そう」

ただ一言、そう呟いた。

(終)
540名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 21:37:01 ID:SXBhz36m
GJ!
嫉妬する黒猫可愛いなw

京介・・・
541名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 22:01:26 ID:HviHPMUu
ねこシスものか!? とタイトルに騙されたが実に良作だった
原作でもアニメと同じ造形の妹が出てくるのかなあ
542名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 22:26:51 ID:DVn9C6Rz
京介ェ…
543名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 23:01:27 ID:NsufNDfc
ほしゅ
544名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 23:02:27 ID:8fXUbcaM
545名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 23:26:07 ID:AZlFwNdU
>>539
面白かった!
毒の無い、実にキャラの特徴をつかんだ
良作でした。
546名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 00:09:14 ID:8dAus5oc
保守
547名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 00:10:39 ID:d0fDnLH3
GJ!
そして、あやせさんチョロイっす・・・
548名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 00:11:39 ID:ntF7mZOa
保守しなくても落ちねーよ
549名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 00:12:16 ID:8dAus5oc
だが保守
550名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 00:16:21 ID:+rpF5tfo
もっと黒猫分求む
551名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 01:49:39 ID:DjzoB77q
ドロドロした作品を頼む
552名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 02:25:06 ID:yLd7BLQc
>>539
黒猫も妹ちゃんも可愛いなあ
こういうの大好きだ
GJ
553名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 04:13:07 ID:HmaA2g2n
桐乃って京介とあやせが密会してるの原作でも知らなかったっけ?
知ったらどうなるんだろ
554名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 08:11:23 ID:psCcGb73
桐乃「ねぇあやせ、どうして私に内緒で兄貴と会ってたの? 私たち親友でしょ? どうして隠し事なんてしたの? ねぇ、あやせ? 私の目を見て答えてよ……!」
555名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 08:13:48 ID:JQMcF+I+
この言葉だけだとあやせに片恋慕しているように見えるな……
556名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 09:02:12 ID:OaxnkK8H
ちょろせは自分の部屋にまで連れ込んでるからな・・・
いつか必ずバレて関係がこじれることになるだろう・・・
557名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 10:09:37 ID:q3s5ioCs
こんなにちょろいわたしが見れるのはお兄さんの前でだけ!
558名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 10:19:33 ID:nGCoqgAV
>>539
GJ!
559名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 12:01:32 ID:pcLKxGQI
>>539


>──ちなみにその頃の京介。
>「わかってねえな。言ったろ? 俺がセクハラするのはおまえだけだって」
>「へ、変態! 通報しますよ! 通報!」

なんだ、この3行が本編か
560名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 17:55:11 ID:psCcGb73
その会話はラブホ内でされていたに違いない
561名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 19:05:04 ID:HmaA2g2n
いつもの公園にて
「あやせー!結婚してくれー!」
「つ、通報しますよ!?」ガサッ
「せん…ぱい…?」
そこには、涙目で固まる黒猫の姿が―――
562名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 19:27:19 ID:oyXediYW
彼女持ちになっても天使は天使のままなのか・・・・
563名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 20:15:30 ID:/xfa/Eez
堕天使になってんじゃね?
564名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 21:58:18 ID:+0THBc47
VIPの方が投下されてるという
565名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 21:58:47 ID:M54buv9Q
vipは台本だからなあ。あれでネタを浪費されるとたまらん
566名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:03:51 ID:cAKbbLuc
あれはSSとは言わん
ネタをダダ書きしてるだけ
567名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:10:07 ID:g/26N4pB
それも立派なSS
568名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:12:08 ID:HmaA2g2n
VIPでやるなら保管ちゃんとしてくれりゃいいんだけど
あとキャラ別で分散してるのがありえん
569名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:23:55 ID:8p7kt0fJ
保守
570名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:24:05 ID:JQMcF+I+
ここが18禁だということをお忘れなく
571名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:37:41 ID:WUNdYQIC
でも台本形式でいいなら、早く書けていいかも?

普段書いてる奴が原作テイスト重視だから、たまには桐×京の萌え会話だけ思い切り書いてみたいw
572名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:52:23 ID:XfuBYpbQ
台本形式は、面白くないし、スレが荒れるから、
ヤメレ。
573名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:54:33 ID:fxeQzWEJ
どこにも地の文至上主義者はいるんだな
下手にぐだぐだと地の文を書かれるぐらいならテンポのいい掛け合いを会話オンリーでやってくれた方がマシだわ
574名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 22:57:22 ID:M54buv9Q
地の文至上主義じゃなくてレモン市場になること懸念すべきだろ
575名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:01:48 ID:LiEM1F/y
粗悪としか言えないからな
576名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:10:32 ID:WUNdYQIC
>>572
いや、まあ、やるときはそのVIPとかに行ってするつもりだけど。
577名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:12:41 ID:FEqlV87o
ネタ以外の台本形式は俺もあんま好きじゃないけど、面白いか面白くないかは人それぞれだし、形式ごときで荒らす方も荒らす方だとは思うぞ
VIPの方はそのハードルの低さからコンスタントに投下されるし、他人の頭の中の良作より、見るに耐えないレベルでなければ台本形式でも実際に投下ある方が読者としては嬉しいというのもある
まあでもおまいらが台本形式嫌いなのはよーく分かったから、今はその辺にしようや
578名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:13:25 ID:fxeQzWEJ
地の文があるとある程度誤魔化しが効くからな
「地の文がある文章は高尚なもの」という先入観があるから
逆に台本形式のものは書き手の実力がモロに反映する
それこそvipのSS(笑)なんかの大半はゴミみたいなものだけど、たまには本当に面白いものが見つかる
個人的な好みだけど、兄「ハンバーグだよ! ハンバーグっ!」なんかは傑作といっていいぐらいだった

台本形式にゴミが存在するのは事実だけど、地の文があるSSにもゴミが多数あることを忘れるなよ
579名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:14:34 ID:l+9OLLaz
VIPのをココで投下したらSS形式云々より無駄に改行多い事が問題になると思う
580名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:16:33 ID:M54buv9Q
小ネタならともかく容量のあるの勘弁。vipでやれ
581名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:20:41 ID:XfuBYpbQ
>逆に台本形式のものは書き手の実力がモロに反映する

とか言って、ゆゆこスレをアラシまくってたのが居たな。
582名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:21:17 ID:cAKbbLuc
つまらんものはVIPでやれでFA
583名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:22:52 ID:JQMcF+I+
本日のゆとりID
ID:M54buv9Q
ID:cAKbbLuc
ID:XfuBYpbQ
ID:WUNdYQIC
ID:fxeQzWEJ
584名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:24:08 ID:LiEM1F/y
>>583
自分を忘れてるぞ
585名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:27:22 ID:FEqlV87o
はいはいはい終わり終わり
お前ら全員麻奈実の淹れた茶でも飲んで落ち着いてこい
586名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:40:41 ID:g/26N4pB
いやそんなものより
あやせのパンツ被りたい
587名無しさん@ピンキー:2010/12/03(金) 23:41:28 ID:nUboXBoo
二言三言で改行し、2、3行で改ページ(レス)
大多数が絵文字と擬音語で構成されているSSってのもアリじゃない?
588名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:05:36 ID:aT7w7bHg
池波正太郎先生のように、。がつくたびに改行しますか。
589名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:19:23 ID:RNV5YU4b
ここにもくんかーだの兄パンだの鬱陶しい駄作投下されてんじゃん。あれこそVIPでやれ。
590名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:19:58 ID:khrF3avS
・自分の嗜好に合わないSSなら黙ってスルーすること

こういう板だからちゃんとうp主さんが
最初に書いてくれているんだから…
というか文句言う前に自分でまずネタを上げてくれ
591名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:24:12 ID:kVFmpWfh
うp主(失笑)
592名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:29:26 ID:ZPnyUJf3
ニコ厨丸出し
593名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:37:40 ID:3/H2+FTI
別にそれも悪くはないと思うけどなー
試しにやってみたw


沙織(管理人)      :そうなのですか……(´-ω-`)ムゥー
†千葉の堕天聖黒猫†   :やはりそこまでいくと、手縫いでは敷居が高すぎるかもね

【きりりん@兄貴自爆中www さんが 入室しました】

沙織(管理人)      :きりりんさん、こんばんは〜
†千葉の堕天聖黒猫†   :あら、来たのね
きりりん@兄貴自爆中www:こんばんは〜('∀'*)
きりりん@兄貴自爆中www:チバちゃんちぃ〜っすwwwww
†千葉の堕天聖黒猫†   :チバじゃないと言ってるでしょう!大概しつこいわよ貴女……
きりりん@兄貴自爆中www:だwかwらwwwチバにしか見えないっつってんでしょwwwww
沙織(管理人)      :まあまあ(^^;
沙織(管理人)      :ところできりりんさん、京介お兄様がどうかなさったんですの?
きりりん@兄貴自爆中www:そーそー、聞いてよ!マジウケルんだけどwwwww
†千葉の堕天聖黒猫†   :貴女いちいち草を生やさないと話せないの?
きりりん@兄貴自爆中www:うっさい、チバ子wwwww
きりりん@兄貴自爆中www:それがさ〜あ、さっきまであの馬鹿兄貴、親に正座させられて説教くらってやんのw
沙織(管理人)      :あらあら、お兄様にしては珍しいですわね?
†千葉の堕天聖黒猫†   :そうね、そこのプッツン娘ならともかく
きりりん@兄貴自爆中www:あたし今日クラブで遅かったから現場押さえてないんだけど
きりりん@兄貴自爆中www:いちいちうっさい!電波に言われたくないっつーの!
†千葉の堕天聖黒猫†   :だ、誰が電波ですって!?
きりりん@兄貴自爆中www:あんたよあんた!あwんwたwwwwっうぇwwwww
沙織(管理人)      :ちっとも話が進まないじゃありませんの!(#^ω^)


うん、すまんw確かに上手くやらんと行数増えるばっかりだわw
594名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:52:23 ID:aJfwWFQy
あやせ「だ、ダメですっ! えっちは、だめ、なんですっ、…………んんぁっ!」
京介「でも、あやせのここは欲しがってるみたいだけど?」
あやせ「それでも、だめ、なのぉっ!」
京介「んー、じゃあ、素股にしよう」
あやせ「すま、た?」
京介「ああ、こうして、下を裸にして…………ここに、こすりつけるんだ」
クチュ……
あやせ「あ…………♪ これなら、入れずに、気持いい…………♪ もっと、してくださぃ…………」
京介「ああ…………!」
パンパン、パンッ!
あやせ「あ、んっ……ひゃぁっ、わたしの、間に、お兄さんのが、ビクビクって…………!
     まだ、大きく、なるんですか……っ……お兄さん、気持ちいいですか?」
京介「ああっ……すごく、いい…………!」
あやせ「すごい、硬く、なって…………!
     すご、しゅごい、よぅ…………お兄さんの、くり、とりす、当たって…………!
     ん、あっ…………はうぅ、あ、あぁぁ、ぁぁあああああぁんっ!」
京介「……………………」
にゅるるっ…………
あやせ「あ、あっあっ! ……あれ? ばしょ…………ずれて、ません?」
――――グッ……! ヂュッ、プツッ、ブツンッ!
あやせ「や――――――――あぁああぁぁっ! だめ、はいって、入っちゃいますぅっぅうううううっ!
     あれ? なんで、あんまり、痛くない…………?」
京介「…………俺達、相性もいいのかもな? 動くぞ」
あやせ「待――――ふわあぁぁああぁっ!
     だめ、なんで、とろけちゃいますっ! はじめて、なのにっ! 無理矢理、されてるのに、なんでえっ!」
京介「それは、本当はこうして欲しかったからだ」
あやせ「こう、して、ほしい? こんな、なか、じゅぽじゅぽされたい、わたし!? 
     ああっ、えっち、はれんち、やぁっぁあああああああっ!
     もっと、はれんちにしてくださいぃっ!」

小ネタ書いてみたけど、台詞だけってこんな感じかな。
595名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 00:54:24 ID:os861cwV
>>594
なんか、すごく見慣れた感じですw
596名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 01:13:19 ID:wOv5LXPO
ゴールデンハンマーの兄弟子つえー
その前の連続シナリオで薬使い切っててだめぽw
597名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 03:02:21 ID:vLoJnPhR
>>593
妙にリアルだなw

>>594
というかそれ名前いらなくないか?w
598名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 06:54:56 ID:YjTuL7do
本気で台本形式でやりたければ、ラジオドラマとかドラマCDとかを作るような感覚でやるべきだな。
>>597みたいな「名前いらない」と言われるぐらいの出来なら、最低ラインは確実に超えてると思っていい。
599名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 07:13:59 ID:rpmJy9hZ
>ラジオドラマとかドラマCDとかを作るような感覚でやるべきだな。

ラジオドラマとか、ドラマCDは、音声による演者の演技や情感があるから、台詞だけで成立するんだよ。
600名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 07:29:42 ID:tRcEeD1j
ラノベレベルの一人称小説なんて台本形式とそう大差ない
601名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 07:49:05 ID:soxJ06CO
>>600
いやいやいや
602名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 08:32:34 ID:kVFmpWfh
ラノベにもピンキリがあるからな。
一人称の利点をしっかり抑えている小説もあれば、ただオナニーを垂れ流しているだけのような不快な小説モドキもある。
後者の人間が「台本とかwwwwwwwレベル低いなwwwwwwwww」なんて言っているのを見ると、なんだかなぁという気持ちになる。
603名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 09:26:16 ID:xmwQye4E
SS来ないとずっとこんなアホみたいな流れか
そのうち嫌気さされて過疎るぞ
604名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 09:53:14 ID:0p+/+dpq
前スレで投下した「家族ゲーム」の続き
京介からのあらすじ
・桐乃が幼児化しちゃったよ
・あやせが泊まりにくるよ!!
・俺が昼飯食いそびれたよ!

では2レス程消費させてもらう
605家族ゲーム2の1/2:2010/12/04(土) 09:54:17 ID:0p+/+dpq
俺は今ショッピングセンターにいる。一階が食品コーナー、二階が雑貨屋や本屋、それに衣料品店等のテナントが入っている中規模店舗だ。
何故こんな所にいるかと言うと、家に行く前に夕食の材料を買っていきたいと言ったからだ。
ここは家に帰るルートから少し離れているし、近所に個人商店だが品揃えも悪くないスーパーもあると言ったのだが、あやせの強弁な主張によりここに来る事と相成ったというわけだ。
そのあやせはというと、精肉コーナーで牛肉と豚肉のパックを手にして難しい顔をしている。お菓子コーナーにしゃがみ込む桐乃を視界に入れつつ、俺は声をかけた。
「おい、あやせ…」
「お兄さん」
あやせは難しい顔をしたまま振り返った。
「桐乃って、小さい時に嫌いな物ありましたか?それとお肉はどっちが好きでしょう」
そう言われて、俺は記憶を手繰ってみる。
「そう言えば……あいつ人参が嫌いだったような…。それと肉は豚肉が好きだったような…」
「そうですか。じゃ豚肉にします」

途中桐乃が食玩を欲しがって駄々をこねたりもしたが、無事買い物を済ませた。
「お兄さん、少し待っていてもらえますか?」
「構わないが、なんで?」「ええ…ちょっと、すぐ戻りますから…」
そう言って、あやせはエスカレーターで二階に上がっていった。俺と桐乃はエスカレーターの脇に設置されているベンチであやせを待つ事にした。
桐乃はスーパーのビニール袋をごそごそと漁ると、中から食玩を引っ張り出した。
桐乃のおねだりに折れたあやせが、一つだけならと買ってくれたのだ。
桐乃はいそいそと箱を開け中身を取り出すと
「おにいちゃん、ほらメルルちゃん!」
俺に突き出してきた。それは小型の可動フィギュアだった。
「へへ〜いいでしょ♪」
(こいつ…こんな状態でもオタ趣味は忘れないのか。三つ子の魂百までもって奴だな…いやこの場合逆か?)
「よかったな桐乃」
上機嫌の桐乃に返事しながらぼんやりと考える。
桐乃はいつ元に戻るんだろう。医者は日常生活を送らせる事で記憶が刺激され、ちょっとした弾みで元に戻るような事をいっていたが…。
しかし早く元に戻って欲しいのは山々だが、今の素直な桐乃もこれはこれで…。今更こいつから「おにいちゃん」などと呼ばれるとは思ってもいなかった。なんというか今更というか、照れ臭いというかムズムズしてくる。
「おにいちゃん、どうしたの?」
不意に桐乃が声をかけてきた。
「何がだ?」
「なんかうれしそうだよ」その言葉に俺はギョッとした。
俺はこの事態を喜んでいるのか?いや違う。あくまでおにいちゃんと呼ばれたのが嬉しいのであって…いやいや
嬉しいのはラブリーマイエンジェルあやせたんの手料理をご馳走になれるのが嬉しいからだ!そうに違いない!それに決まり!

それでも、あやせが紙袋を抱えて戻ってくるまで、後ろめたい気持ちを拭い切る事ができなかった。
606家族ゲーム2の2/2:2010/12/04(土) 09:55:33 ID:0p+/+dpq
高坂家に向かう途中、桐乃は私とお兄さんの手を握ってきた。
まるで若い夫婦が幼い子供と一緒に歩いているみたい…。フッとそんな考えが浮かんだ。
一度考えると、なんだか照れ臭くなってきたので別の事を考えるようにした。
お兄さんの手は、左手が桐乃の手を握り、右手はさっき買った食料品の入ったビニール袋が握られている。私が「個人的な」買い物を済ませ二人の所に戻った時
「じゃ帰るか」
とお兄さんは、ごく自然に袋を持ち立ち上がったので持たせっ放しなのである。
明日の朝食や昼食の分もと色々と買ったので、結構重いはずだ。それを何も言わず持ってくれてる。
普段はセクハラ発言ばっかりしてるのに、たまにこういう気遣いを見せて……なんかズルい…

高坂家に到着して、買ってきた物を冷蔵庫に入れようとキッチンに入った。テーブルの上に食べかけのカップラーメンが放置されていた。麺はすっかり伸びてスープを吸い込みぶよぶよとした無気味なオブジェと化していた。
お兄さん…お昼にカップラーメンで、夜はチキンラーメンを食べるつもりだったの…。あまりの食事に対する無頓着振りに軽く目眩がした。
おばさんが帰ってくるまで、二人の食生活はきちんと私が管理しないと…。
買ってきた食料を仕分け、桐乃を着替えさせた。それから夕飯の支度をしようと一階に降りた。
「あやせ」
お兄さんが声を掛けてきた。
「どうしましたお兄さん」「これ、お前のだろ」
「!!」
顔がカーッと赤くなっていくのが自分でもわかる。お兄さんが差し出した紙袋は、さっき私が一人で買ってきたもの……その…つまり……着替えの…下着…
思わず奪い取る様に掴み、恐る恐る確認する。
「お、お兄さん?中とかの、覗いてませんよね?」
必死に冷静さを保とうとしたが声が裏返ってしまった。
「い、いや覗いてないけど…」
お兄さんの表情は引いていた。やっぱり中身を見たんだ。つい背伸びして大人っぽいのを選んだけど(決してお兄さんに見せるためじゃないの!)、やっぱりちょっと派手すぎたみたい…。
「本当に開けてないって!ほら封をしてるテープだって剥がれてないだろ!?」
そう言われ改めて確認してみると、確かに封が開けられた形跡はない。
「じ、じゃあなんでそんなに挙動不審なんですか!」
「いや…だってお前、今にも噛み付きそうな顔してるから…」
お兄さんはさらっと酷い事を言う。時折お兄さんは過剰なまでに怯えるけど私にどんなイメージを持ってるんだろう。ともかく失礼なお兄さんに一言文句をつけようとした時
「あやせおねえちゃんお腹すいた〜」
パタパタとスリッパの音をさせながら桐乃が降りて来た。
「すぐに支度するからもう少し待っていてね」
桐乃を飢えさせるわけにはいかない。事故にあったせいで、私も桐乃も昼食をとっていない。
お兄さんへの文句は後回しにして、私はエプロンを着けながらキッチンに向かった。

607名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 10:01:17 ID:0p+/+dpq
まだ終わらない…どうなってるんだ…
当初の目的である京介とあやせのイチャイチャがほとんど書けてない。どこで読み間違えたのやら
着地点は決まってるのは問題ないんだが、無事着陸できるのかわからなくなってきた…
最悪でも胴体着陸くらいになれば…途中墜落しないようにもう少し頑張るわ
608名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 10:16:27 ID:kVFmpWfh
乙だけど
成る丈完結させてから投下するのがこの板のマナーな
609名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 10:18:38 ID:GkNU1tft
これはこれでイチャイチャしている気がするぞw
続きキボンヌ
610名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 11:08:16 ID:twU7Mhbf
>>606
ロリリンかわええ
この三角関係すごいツボに入った!乙!
611名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 11:13:51 ID:0p+/+dpq
>>608
うむ、次で完結させるようにするよ
ちょろっと言い訳すると携帯のテキストメモが一杯になったんで書けたとこまで投下しちゃった…

>>609
もっとこう…書いてる方が(できれば読んでる方も)赤面しちゃうようなイチャイチャを書くつもりだったのよ
それも短めの…
612名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 11:53:41 ID:LJmLjrL7
>>606
GJ
桐乃もあやせも可愛くて楽しかったw
613名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 12:00:08 ID:xFOrvV7N
>>607
とにかく行き着くところまで行け。行けば分かるさ( ゚∀゚)
614名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 12:00:22 ID:B6OSc/NS
携帯で書くときは機種にもよるけどメールに書いて保存したほうが文字数多いよ
あとでPCにも遅りやすいし
615名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 12:30:20 ID:YjTuL7do
>>605-606
GJ。2828できました。
最後の一行の『エプロン』が『裸エプロン』に見えた俺は通報された方がいいかもしれんw
しかし考えてみたらこのロリリン、幼児化は頭の中だけで、体は立派に中学生のままなんだよな……
「おにいちゃんといっしょにおふろはいる」とか言い出さんだろうなw
616名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 13:11:55 ID:BuuSAN2Q
俺の妹がおにいちゃんといっしょにおふろはいる!とか言い出さない訳が無い。
617名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 13:24:26 ID:GkNU1tft
俺の妹が
「おにいちゃんパジャマのボタンしてー」と半裸で京介の前に現れたり
「桐乃、おにいちゃんの髪かわかすー」ってドライヤー持ってトテトテ歩いてきたり
「やだーまだねないー」なんて夜更かししてテレビみたり
「ねぇねぇ、あの人たちなにしてるのー」とテレビの濡れ場を指さしたり
「きちんと歯磨きできたよー」って口をニパッって開いたり
「だっこ、だっこ、二階までだっこ!」って手足をジタバタさせたり
「おにいちゃん本よんでー」ってベットの中から顔を覗かせたり
「やだやだ! おにいちゃんと一緒にねる!!」って涙目で頬を膨らませたりする
とか言い出さない訳がない
618名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 13:25:31 ID:l5kypx4/
お仕置き


「死ねっ! 変態!」
げしっ!
「痛ッテェなオイ!」
休日の昼下がり、洗面所から自室に戻ろうとしたところ、これからシャワーでも浴びるのか着替えを持った桐乃とばったり出くわした。
その時に着替えを落としたもんだから、親切心で教えてやったというのに、返ってきたのは罵声と蹴りである。

「お前が着替え落としたのを教えただけだろうが!?」
「うっさい! アンタがあたしの下着をエロい目で見た事が問題なの!」
見てねーっつーの、どんだけ自意識過剰なんだよ。
「だからって蹴る事はないだろう」
「ふんっ、蹴られて当然でしょ」
こんな理不尽が許されて良いのだろうか、いや良くない。
今日こそはビシッと言って兄の威厳を取り戻さねば。
しかしどう言ったものか……そうだ。

「いいか桐乃……お前がそういうつもりなら、こっちにも考えがあるぞ」
「はあ? どうするっての?」
俺はククク、と悪役っぽい笑みを浮かべながら、
「今度お前が俺を蹴ったら、キスしてやるからな!」
な、と固まる桐乃。
「ほ、本気で言ってるワケ!?」
「ああ本気だとも! 男に二言はない!」
じりじりとにじり寄る俺、後ずさる桐乃。
こうやって脅しをかけておけば、そうそう手出しは出来まい。
「それが嫌なら今後はもう少し大人しく――」
「バカッ! 寄るな変態!」
げしっ!
「あっ……」
蹴りやがったコイツ。少しは後先考えろよ。
しかしこの展開は予想外だ、どうしたものか……。

俺が逡巡していると、
「ふ、ふん、どーせ口だけなんでしょ? アンタにそんな度胸あるワケないし」
コ、コイツ……!
「ぷくく。なーにがキスしてやるからな、よ。あたしがそんな脅しに屈するとでも思ったワケ? 超甘々なんですケド」
だあああ! 言わせておけば! もう我慢ならん!
「男に二言はない、とか笑っちゃ、んむっ!?」
俺は桐乃の背中に手を回して、唇を塞いでやった。
暴れるかと思ったが、驚きのあまり硬直しているのか抵抗らしい抵抗はない。
しばらくして唇を離す。
「…………」
あれ? 妙に大人しいなコイツ。てっきりビンタでもされるのかと思ったが。
予想に反して俯いたまま動かない桐乃、よく見ると顔が赤いような……。
ヤベ、なんだこの状況。勢いでキスまでしてしまったが、今更ながら恥ずかしくなってきた。

「こ、これに懲りたら態度を改めるんだな」
いたたまれずにそそくさと立ち去ろうとする俺。すると、
げしっ
……また蹴りやがったコイツ。
おそるおそる振り向くと、桐乃は真っ赤になってそっぽを向いている。
「……別に、懲りてないし」
俺はもう一度桐乃の唇を塞いだ。


その後も桐乃はちょくちょく俺を蹴ってくる。
ただし、部屋で二人きりの時だけだが。
619名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 13:35:52 ID:4y0bYqMc
>>618に異様な才覚を感じた
620名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 14:08:44 ID:ZPnyUJf3
頬が引きつりすぎた
こりゃ明日は筋肉痛だな
621名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 14:20:24 ID:4FLOaXnG
>>618
良作w
622名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 14:28:21 ID:rDddTykx
近親相姦ルートが解放されました
623名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 14:30:00 ID:xmwQye4E
ろりりん可愛い!

>>618
ニヨニヨ
624名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 14:34:47 ID:levd37Ga
こんな形で奪わないでよ!って切れそうな気もするがGJ
625名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 15:34:38 ID:BuuSAN2Q
なんか>>618みたら続きっぽいネタが浮かんでしまった。
書いて良いものかどうかw
626名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 15:52:47 ID:ZPnyUJf3
よし、やっちまえ
627名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:03:42 ID:6WUgOsSG
ケツ洗って待ってますor2
628名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:15:13 ID:BuuSAN2Q
前置き。 終わらせてません。
続きは需要がありそうだったらどっちか、書くつもり。いやもしかしたらどっちも書く羽目になるかもしれないがw

先に>>618さんにあやまっておく(
629名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:15:53 ID:BuuSAN2Q
「お兄さん。桐乃の事で相談があります。」

そう言われた瞬間、俺はどきっとしてしまった。もしかして俺が桐乃に不可抗力とはいえ手を出してしまった事がばr

「あの、もしかして今忙しかったですか?」
「そんな事はない。お前の呼び出しなら直ぐにいくさ」(キリッ

即答だった。今でも愛しいこのラブリーマイエンジェルあやせたんにこんな事を言われて、着いて行かない訳がないじゃないか。

「…お兄さん、何時もそんな感じなんですか?」
「ふ、安心しろあやせ。俺がおかしくなるのはお前の前だけさ。」
「通報しました」

ビー 辺り一帯に防犯ブザーの音が鳴り響く。

※「これは防犯ブザー!?不審sy・・・なんだまたあの子達か。通常業務に戻ろう」 ※二人には聞こえてません悪しからず。

「おーけーおーけー。落ち着こうあやせ。謝るからその物騒なものをとめてくれ。」
「はぁ…まったく。だからお兄さんと会う時はこれが欠かせないんです。」

と言いつつ止めてくれるあやせたん ありがてー ・・・いやそもそもそう軽々しく鳴らさないでくれってのが正しいのか?

「で、なんだ?相談ってのは。」
「はい、桐乃の事ですけど、最近なんだかぼーっとしてる事が多くてどこか上の空って感じで。それで何かお兄さんに心当たりないかなーっと。」
「…」

やばい心当たりしかない。あいつにキスしてしまったせいで、あいつその事を思い出して…

「い、いやあ〜こ、こころあたりないでおじゃるよ〜あ、あやせ氏〜」
「嘘ですよね。目線も泳いでるし言葉遣いも変ですよ?まさか!? ついに桐乃に手を出し!?」
「えーあーいやあのですねあやせさん?そのとりあえずそのえっと・・・」
「言いましたよね?桐乃に手を出したら・・・って」

あ、終わった、きっと俺は加奈子と同じ場所に埋められる。我が生涯に悔いしかねぇ。

「…あの、そんなに怖がられると傷つくんですけど。」
「いや、だって・・・なぁ?」
「だってじゃありません!とりあえず事情を説明してください!通報するのはそれまで待ってあげますから!」

あ、やっぱされるんだ通報。でも逃げても状況悪化するだけだよなー仕方ない
と俺は決心して桐乃にキスをした状況を説明した。
630名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:16:19 ID:BuuSAN2Q
その説明を聞いたあやせはしばらくぶつぶつと独り言のようにつぶやき出し

「…思ってた以上に酷いシチュエーションじゃないですかこの変態!」

俺にあやせのハイキックが炸裂する。あ、やっぱあやせは白か
そんな事を考えながら倒れた俺。

「くぅ・・・今回ばかりは否定できねぇ・・・そのなんだ・・・ん?あやせ?」

そこで俺は気づくあやせの様子がおかしなことに。

「・・・お、お兄さん。わ、私も思いっきり蹴ったんですよ?なら・・・」
「・・・は?それってどういう・・・」

瞬間俺は頭の中が真っ白になった。何を言ってるんだこいつは。ラブタッチのやりすぎで頭がおかしくなったのか?

「だ、だから私も思いっきり蹴ったって言ってるんです!!」
「・・・」

えっとその、つまりはそういうこと・・・なのか?あやせはその、桐乃に俺が言った事を踏まえた上で俺を蹴ってきた。
で、その罰を与えてくれ・・・そういうこと・・・なのか?
いやだがまて。あやせに手を出すってことはその、色々裏切る事に・・・それにその、これは罠の可能性も・・・!
もしくは、こいつは自分が俺の相手をするから桐乃にはもう手を出すなと遠まわしに・・・いやでも・・・ってあやせがなんだか泣きそうな感じに!?

「・・・やっぱり私じゃ駄目なんですか?私・・・ずっと前からお兄さんの事・・・」

ここまで言わせるなんて俺はなんて情けないんだ。そうだよな。
でも…あやせと桐乃二人共を選ぶなんていけない事だろう。
俺はどっちを選ぶべきなんだ・・・?

1、「すまん、あやせ。桐乃に悪いから、やっぱり俺はお前にはそんな事は出来ない」
2、「そこまで追い詰めて、すまなかったあやせ。ごめんな。」

3、桐乃!あやせ!お前達は俺の翼で天使だ!

俺の選んだ選択肢は…  続く
631名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:26:13 ID:LJmLjrL7
3期待w
632名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:32:56 ID:WClXN4vr
3しかないw
633名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:35:52 ID:/iM23rwb
あれ? 3しか選択肢ないよ? 仕様?

何度考えても麻奈実が京介を蹴るシチュエーションが思い浮かばない……麻奈実ェ……
634名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:38:34 ID:2Ox32Mpo
桐乃「蹴ってキスなら、ひっぱたいたら何されちゃうの?」
635名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:39:13 ID:VavbqQfE
いやいやここはあえて2で修羅場期待だろw
636名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 16:40:02 ID:6WUgOsSG
あえての2で
637名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 17:25:58 ID:tRcEeD1j
修羅場ーしゅーらーばー
638名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 17:28:27 ID:+VfiXFm6
>>585
セーブしてから3を選ぶ。
639名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 17:36:59 ID:4p9AlfO+
いやいや3でも倫理的にいきなり3Pに直行せずにまず一回修羅場来るだろう。
だから3で
640名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 17:42:16 ID:etIBKNT4
どれも死亡フラグな気がするぞw
641名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 17:47:16 ID:UrSTa0x9
ぶっちゃけもうBAD確定なんじゃ…
あ、3で
642名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 18:00:43 ID:ViiwWtN8
流れがvip臭い
vipでやれ
643名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 18:01:51 ID:bJfBweMK
腹ボテきりりんがお腹の中で赤ちゃんが蹴ってくることを報告しつつ京介に蹴り入れて
京介「蹴るのは『愛してる、キスして』ってサイン…だろ?」
桐乃「…わかってんじゃん」
みたいな感じでちゅっちゅする続編が来ると思ったらまさかのあやせルートか…3でお願いします
644名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 18:22:02 ID:xmwQye4E
3
今日のあやせは白か…ふぅ…
645名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 18:24:34 ID:RjNxG/wP
何で誰も1を選ばんのか
646名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 18:32:12 ID:os861cwV
>>645
気……じゃないかな。
この場の気を、選択肢3が支配しておる……!
647名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 18:37:18 ID:UrSTa0x9
一人より二人のほうが幸せなら、三人だともっと幸せかもしれない
そして四人、五人と増えていけばきっともっと幸せに
648名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 20:18:33 ID:C9KnMYN9
3しかない
649名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 20:31:42 ID:BuuSAN2Q
何これ3ばっかりかよ!?

いや予想してましたけどね。
650名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 20:38:05 ID:r0ox22vk
しばらく見ない間にすっかり馴れ合い厨の巣窟に成り下がったな
どうしてこうなった
アニメ化でニコ厨が大量に流入してきたのだろうか
本当に勘弁してほしい
651名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 20:52:16 ID:CLcQvVuQ
無理なものを文句垂れ流してもしょうがないだろう
652名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 21:25:10 ID:QS6Rg+OA
>>650
投下もしないでこういう文句だけ言うやつが一番いらないよねー
653名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 21:33:00 ID:RjNxG/wP
まとめると悪乗りするあやせ厨が悪いと
654名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 21:39:47 ID:qwIaTSjS
>>652
文句言いながら投下するやつなんているわけねえだろw
そんなアホがいたらなおさむいわ
655名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 21:56:14 ID:DxztkXlM
馴れ合い馴れ合いってそれしか言えないのか
656名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 21:58:32 ID:khrF3avS
>>650
通報しました(あやせ的な意味で)
657名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:16:04 ID:rGMTwdGt
初代からこのスレにいたけど、元々特定キャラの叩きもなく各々好きな奴を愛でるノリの良い平和なスレだったぞ
それを馴れ合いってんなら馴れ合いで上等だけど
またーりいこうぜまたーり
京介のパンツでも食って落ち着いてきれ
658名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:28:34 ID:0p+/+dpq
>>657
「兄貴のパンツうめぇぇぇぇぇ!」
「お兄さんのパンツゥゥゥゥ!!」
「スンスン…先輩の匂いぃぃぃぃぃぃ!!!」
落ち着く所か興奮するやつばっかじゃん…
659名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:34:57 ID:ViiwWtN8
初代と今とじゃ住人層がかけ離れすぎてるだろ
嘘吐いてるんじゃねーよ
660名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:38:01 ID:QS6Rg+OA
全キャラ好きな俺は勝ち組だとつくづく思う
661名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:49:34 ID:Lo7CFig1
万物は流動するというコペルニクスさんの名言があってだな
662名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:50:01 ID:os861cwV
>>657
優しい感じのノリがあったな。
俺はここで生まれて初めてSSって書かせてもらったんだけど、
暖かく応じてもらえたおかげで、今じゃ一番の趣味かも。
663名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:51:29 ID:zWYEJVHr
古株さん達まじかっけーっす
664名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:51:31 ID:Lo7CFig1
誤爆した
665名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:53:57 ID:Hb27VRvv
>>661
とりあえず、それはコペルニクスさんの名言ではないことだけ突っ込んでおこうw
666名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:55:29 ID:ckLLmHxN
確かにここ最近の馴れ合いはvip臭い
667名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 22:57:39 ID:GkNU1tft
VIP臭いっていう人はVIP住人だよね
VIPにいかねーから何がVIP臭いのかわからないや
668名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:04:51 ID:/fkSOnQr
流れ無視して地味子さん誕生日おめでとうSS投下……面白くないけどこれだけ垂れ流してトンズラ。

「日付……変わったね〜」
「そうだな」
「えへへ……私の方がお姉さんだ……」
「たいしてかわらねーよ」
「ごめんね……『お兄ちゃん』って読んであげられなくて」
……ぴとっ。 おい……その、近すぎるっつーか、だな。
「桐乃ちゃんやあやせちゃんみたいな綺麗な妹さんが欲しかったんだよね〜? しすこんさん……くすくす」
「アホ抜かせ」
 そーいや、今日はお袋や親父は法事で福島まで出かけてるし……桐乃は……あやせんちでパジャマパーティーだっけな(俺も行きたかったなんて思ってねーぜ? いやホント)。
「ねえ、きょうちゃん……」
「んだよ」
「誕生日プレゼント……欲しいな〜って……」
「……さっきやったじゃねーかよ」
「うん……でも、ね。もういっこ、欲しいなあ〜って……」
「ちっ……」
 わかったよ……大人しくしてろ、寄るな触るな近づくな! ああもう……アレあったっけ……いや、まだそれは……ええい!
「ほら、目ぇつぶれ……い……いくぞっ」
「ん」
 えーと……眼鏡って……こういう時外すんだっけ……いやいや、そのだな、まずはそれより……歯、磨いたっけ? 磨いたけど、それからケーキ食ったし……。えーと、えーと、だな……と、とりあえず。
か……肩つかんだけど……どうしたらいんだ……っ! め、眼鏡! いや、鼻は! 顔の角度は! まっすぐ行っていいのか!?  いいんだよな! 
「……えい」
「……!」
「……ん」
「む……」
「……」
「えへへ〜……も〜らった〜! あ〜きょうちゃん顔真っ赤〜! わーい」
「ちっ……」
 生意気なんだよ……地味子のくせにっ!
「返せこんなろっ」
「えうぇっ!? ……んむっ……ん……」
 ばーか、おまえが俺を出し抜こうなんざ、十年早ぇっての……てか……、さ、これからも……よろしくな……。


と言うわけで地味子誕生日万歳、……今はこれが精一杯……。
669名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:06:44 ID:QS6Rg+OA
>>668
ありがとう
ありがとう
670名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:14:09 ID:UrSTa0x9
>>668
麻奈実はいいよなぁ、年に二回も誕生日祝ってもらえて
671名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:16:39 ID:ViiwWtN8
>>667
vipというよりニコニコ臭いんだな
最近のvipはニコ厨ばかりだから同じように見えてしまう

>>668
乙りんこ
672名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:17:58 ID:il0lNmnB
いやいや、実に面白いし
馴れ合いバカがどうでも良くなるぐらい癒された
673名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:23:19 ID:YjTuL7do
>>668
投下乙。でも、珍しい地味子SSなのはいいんだけど……
>「えへへ……私の方がお姉さんだ……」
この台詞に違和感。確か京介って、学年上がってすぐに18になったんじゃなかったっけ?
674名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:23:20 ID:ZlJBZ/Ts
俺の記憶が正しければ、このスレ立ったの3巻発売された頃だよな、多分
vipは見てんから知らんが、結構最近立ったんじゃなかったっけ
おまいらが馴れ合いって言ってるのは元々このスレのノリなんだが、なんで後発のそれらに例えられんの……
675名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:31:29 ID:/fkSOnQr
>>673
勢いで書いた、マジスマン。
ちゃんとした設定のもまた頑張る、エロも……苦手だが頑張る。

>>669-672
読んでくれてありがとう……ギャグは苦手なんで面白いのは書けないけど、時々書き込みに来ます。

>>459
超遅レスですが……正解w  やっぱバレるかーw
676名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:32:07 ID:qwIaTSjS
書いてみたけど実はどうのこうのとか要望あったらどうぞ〜とかが増えた。確実にアニメ化で増えた。
見ててイタイタしい。それに対してまたレスつけたりも居てアホらしい。
677名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:32:59 ID:ViiwWtN8
>>674
元々馴れ合いが多かったのは事実だけど
アニメ化されてからはそれが更に酷くなったよね
その辺りは過去ログを読めばよくわかるよ
678名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:37:06 ID:QS6Rg+OA
>>676-677
過疎るのとどっちがいいの?
679名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:40:45 ID:ViiwWtN8
新着100件?これはSS投下されたかな→全て馴れ合いレス

こういうのがあるぐらいなら過疎ってる方がいい
現状まともなSSが殆ど投下されずに雑談だけでスレが消化されてるからな
680名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:41:13 ID:RNV5YU4b
ウナギイヌが来るぞ
681名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:41:34 ID:ZlJBZ/Ts
>>677
過去ログもクソも俺も最初からずっといたし、立ったの去年の春でまだ2年も経ってないから他にも結構いるだろ
そもそも馴れ合いなんて言葉が目立ったのはアニメ化後だ
馴れ合いで結構だからもう来ないでください

682名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:47:03 ID:rDddTykx
読者はともかくSS投下した奴から要望聞いたり感想に全レスするんだったらARCADIAでも池
683名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:51:13 ID:r0ox22vk
馴れ合い厨がファビョり始めたね
精神年齢が幼いのではないか?
少し煽られたぐらいで顔を赤くするならROMってた方がいいよ
馴れ合うだけなら他の掲示板なりニコニコ動画なりでできるでしょ
684名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:53:29 ID:rGMTwdGt
元々SSは気長に待つものだし、投下は強制されるものじゃない
それ以外の時は雑談とネタに花を咲かせ、作品が投下されたら御の字
キャラ叩きはしないし、どうしても嫌なキャラ、ネタ、シチュエーションがあるなら黙ってスルーってのが以前は当たり前だったんだけどな
なんか時代変わったしww
685名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:58:25 ID:ckLLmHxN
馴れ合いがどうとかは抜きにしても、
最近は雑談がやたら長いことが結構あるのは事実だから
雑談はあくまで程々にするようにすればいいんでないの

雑談やらssの感想要望なんかを延々としたいならそれこそvipあたりにでも池という話だし
686名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:59:06 ID:il0lNmnB
>>683
自称玄人さん達が言えた義理じゃないと思いますけどw
687名無しさん@ピンキー:2010/12/04(土) 23:59:11 ID:ZlJBZ/Ts
>>683
むしろ顔青くしてます
もうこれ以上はお互い話通じそうにないし、以下通常運営ってことで
688名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:00:40 ID:VQZrwonT
むしろ人気が出てくるとどこからか馴れ合い嫌いを名乗る人が現れる。

馴れ合い嫌いを名乗る人間の口調からするに、元からの住人ではないだろ。
明らかに「どこにでも現れる」外部の煽り屋の定型文だもの。
ニコ動だのvipだのを出してくる辺りも。
689名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:02:17 ID:YnGv+yMp
人数増えたんだから雑談多くなるのはしょうがないってのはある
とりあえずスレチな話題に対しては即座に切るか相手にしない。わざわざこのスレで毎日話す必要なんて無いし
690名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:02:30 ID:kVFmpWfh
要するにpink板にガキは来るなってことでいいだろ
精神年齢が低いだけの大人なのか心身ともに子供なのか判別できないけど言動が子供っぽい人間が増えすぎた
691名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:05:23 ID:IIznAUA9
まぁSS投下直後の雑談とか間あけずに別の人がすぐ投下とかってのを見ちゃうと
せめてテンプレくらいは読もうね、って言いたくはなるかな
692名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:08:36 ID:VXIInuQY
馴れ合いが馴れ合いがと言う奴が生産的だったことがない
スレ荒らしたいだけ
693名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:12:52 ID:xu/jlFIb
んでさ、あやせと京介が結婚して
桐乃がシングルマザーになる話って
どこにあるの?
694名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:13:44 ID:qS4kyvtC
>>693
お前の胸の中にあるだろ
大切に仕舞っとけよ
695名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:18:20 ID:3PEFrfJE
雑談は気にしないが、「なんか要望ないですか?」とか投稿者が扇動するのはやりすぎ
あと感想にわざわざ返信するのはどのスレでも嫌われる傾向にある
具体的に言うとID:3Ty4ybt5,ID:wvBPyT6,ID:0p+/+dpq,ID:/fkSOnQとか
ID:BuuSAN2Qは強いて話題を振ってはいないからいいとは思うが
投下する日はそれ以外レスしないのが小粋である
696名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:18:26 ID:/wVJInzY
作品が頻繁に投下されるに越したことはないけど、基本的にエロパロって雑談するところだし、SSこないから雑談するなってのも間違ってるよな
少なくとも自分で書かない奴がそんなこと強制するのは筋が違うし
やれ馴れ合いだやれ雑談だのと言っていちいち叩く方がそれこそ駄レスか


それじゃあ黒猫の知らないところで京介が黒猫の妹に懐かれてしまって黒猫の嫉妬を買うシチュエーションでも考えるか
697名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:19:15 ID:Mf9mzusH
どうでもいいがおまえらもう完全に相手の術中に嵌ってね?
698名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:21:43 ID:xdAJXdKu
>>692
実際、馴れ合いとか言い出したあたりからスレの雰囲気が
悪くなったと思う…職人さんもあんま来なくなったしな
699名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:25:55 ID:OO54ojKQ
そろそろこの話題やめなイカ?
700名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:35:43 ID:eDMjs1p9
黒猫が風邪で学校を休んで京介が部活の資料を届けに行ったところ、京介は黒猫の看病をしたり、寝込んだ黒猫に変わって妹たちに宿題を教えたり遊び相手を務めることに
「おにいさん、ありがとうございます」とか素直な妹の笑顔に(ああ……、どっかのムカつく誰かとは大違いだ!)と感涙して、さらに妹を可愛がる京介
熱も引いた所で黒猫は茶の間に顔を出す
そこには満面の笑みに僅かな恥じらいを込めて、京介の両のほっぺにチューをする2人の妹の姿が――――

とかどうだろう
701名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:37:57 ID:DKqMvG/7
別に多少雑談するのは仕方ないと思うが
エロパロは基本雑談する所とか言ってるキチガイぶりにはさすがにひくわ
702名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 00:38:28 ID:n0zqOqIj
そこには満面の笑みに僅かな恥じらいを込めて、京介の肉棒に舌を這わせる2人の妹の姿が――――

じゃないだけ良心的だな
703名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:01:47 ID:0vDSjFso
>>539
京介視点じゃないSSって◆8Tさんは初めてじゃないか?w
1スレ目からの書き手さんが投下してくれるとホッとするな、GJ
704名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:14:25 ID:qHitzosW
始めに比べるとこのスレも変わったな。


シリアス、桐乃視点、小ネタです。
暗いと思う。
705名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:15:39 ID:qHitzosW
最近、なんかあたしは変だ。特に、アイツ、あたしの兄貴のことを何故か意識してしまう。
確かに、兄貴は…その、まぁ、優しいし…。何だかんだいっても頼りになるし、…って、これじゃホントに兄貴のこと好きみたいじゃん⁉

でも、アイツは何もあたしに対して意識してないと思う。それが、なんか、嫌だ。

あたしはもしかして、兄貴のことが好きなんだろうか?

ある日のこと。
学校の休み時間にあやせが話しかけてきた。
「桐乃はさぁ、好きな男のタイプはどんな感じ?」

いきなりなんなんだよ、あやせさん。唐突すぎるよ…。
「えっ?好きなタイプ?」
「うん。桐乃はスゴくモテるのになんで誰とも付き合わないのかな、って思って」
「なんで、って言われてもな…」

正直、告ってくれるのは嬉しいけど何か物足りないんだよね。
例えば、そう___、

「優しさといかにあたしを見てくれているか、だなぁ」
「優しさはわかるけど、見てくれているかって?」
「いや、告ってくれたのはさ、みんなきっと外見だけとかだと思うんだ。
あやせは知ってるけど、趣味も趣味だし、自分でも自己中だとわかってる」
「つまり、本当に素の自分をわかってくれて護ってくれる人ってこと?」
「そうそう。まぁ、強いていうなら兄貴みたいな?……じ、じじじじじゃなくって‼
その、あの、ま、まだわかんないや‼アハ、アハハ、アハハハハハ‼」
やっばい!墓穴掘った‼
あやせの目が怖い‼つい本音が出ちゃったよ、ゴマかしきれなかったし‼

あやせが怖いぃ‼

「桐乃。もしかして、お兄「無いよ?何にもやましい関係は無いです‼意識してなんかないよ、アイツのことなんか‼」

あやせさん?目が、光を、失いかけてますよ?

「マジでっ‼ホントにっ‼大丈夫だからっ‼
心配してくれてありがと、あやせ」
そう言うとあやせは心配そうにあたしの方を向いた。
「そっか。わかった、信じるよ。
でもね、桐乃。兄妹で恋愛は無理だってこと、わかってるでしょ?」

それを聞いたら胸が痛くなった。
…今のやりとりで気づいたけどあたしは、多分…兄貴のことが好きだ。
でも、目の前にいるあやせは叶わぬ恋だと暗黙に語っている。

それじゃあ、
あたしは、
兄貴のこと、好きになっちゃいけないの?
「うん、わかってる…。ありがと、あやせ」
胸が痛い。
「ちゃんとお兄さんに言っておいてあけるからね」
やめてほしい、言わないで欲しい。

「ありがとう……」

素直になれない自分が嫌だった。兄貴のこと、好きになっちゃいけないってわかってるのに諦めきれない。
諦めきれないのに、あやせを通じて兄貴に負担を掛けてる。こんなんじゃ、兄貴に嫌われるだけ。
こんなベタな恋愛感情抱くなんて思ってもみなかったけど。やっぱりあたしは、兄貴が好きだ。
そんな想いを胸に抱いてあたしは家に帰った。
706名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:17:08 ID:qHitzosW
しかし、その晩兄貴は帰って来なかった。
心配でたまらない。

お父さんが携帯にかけても出なくて、仕方が無いから待つことになった。

そんな中、お父さんの携帯に電話が来たのが夜の9時過ぎのこと。

お父さんの顔が険しい。
絶対何かあったんだ、と思わずにはいられなかった。


電話が終わる。
お父さんが口を開いた。

「警察からだ。京介は通学路の途中で意識不明で発見されたそうだ。
打撲痕があるらしく、争いに巻き込まれた可能性が高い」

目の前が真っ暗になった気がした。なぜ、兄貴が?という思いで一杯だった。
「現在病院だ。桐乃はもう寝ろ。母さんと2人で行ってくる」
そんなの我慢できなかった。あの兄貴のことだから、誰かを庇ったんだろうってわかった。

「……、あたしも、行く」
それしか考えられなかった。

「聞こえなかったか?桐乃、家に居ろ」
「聞こえた上で言ってるし」
「何を思っているか知らないが、寝てろ。行ってもお前は何もできない」
確かだと思った。あたしがいても何もできない。そんなこと、十分わかってる。

その時だった。
家の呼び鈴が鳴った。

//////

玄関の前に立っていたのは地味子だった。
顔をくしゃくしゃにして泣いている。

お母さんがそれを見て、
「どうしたの⁉何かあったの⁉」
と話しかけた。
地味子は泣いているだけ、何がしたいんだろうか。
そこにお父さんも来た。
「……、話を聞こうか」
意味がわからない。
「話って、今は兄貴を最優先にするべきじゃないの⁉」

707名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:17:41 ID:qHitzosW
沈黙。

「ねぇ、黙ってないで早く病院にっ‼」

また沈黙。

「桐乃ちゃん…」
地味子が口を開いた。
「…なに?」
「きょうちゃんはね、私を、かばっ、てっ‼」
地味子を庇って…?
「不良みたいな人、5人くらいに囲まれてバットとかで殴られてぇ、、、。私が逃げる時間を…」
「ふざけんな‼‼‼」
気付いたら私は地味子の胸ぐらを掴んでいた。
「なんで‼どうして兄貴があんたの代わりに苦しまなきゃいけないの⁉」
「桐乃‼いい加減にしろ‼」
バチン、と音をたててお父さんがあたしの顔をビンタした。

「……、とりあえず部屋に入ってくれ」
その間、地味子はずっと泣いているだけだった。

話の内容はこうだった。
地味子か兄貴より先に帰ることになって、歩いていたら不良に絡まれてしばらくもみ合いになってたら
兄貴が来て、逃げさせてくれたらしい。

とりあえず、全員で病院に行くことになった。
もちろん、お父さんは納得しなかったけどお母さんが説得してくれたおかげだ。

病室に入る。
たくさん点滴や医療用機械に繋がれている兄貴を見ていることなんてできなかった。

先生が来る。
脳内出血があったらしく、危険だったらしいけど今は安定しているらしい。
意識ももうすぐ回復するらしいし。
なんとか一安心かな。
今日は兄貴のそばで寝よう。
そう思ってベッドの隣の椅子に腰を掛けた。

「おやすみ…、兄貴…」
708名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:18:32 ID:qHitzosW
以上です。

微妙だったな、キャラの心情的にも。
709名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:23:45 ID:7M93932r
あやせが黒幕ってこと?
710名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:30:32 ID:rB4If2GW
早く続き
711名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:36:05 ID:Iyn/Ujia
京介の意識回復後、桐乃との絡みをお願いします!!
712名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:36:17 ID:qHitzosW
>>710
ゴメン、続きは書いてない。

っていうか、今後どういう展開にすればいいかな?
713名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:39:01 ID:e5Gdp6ef
うお、地味子と桐乃の絡みは超期待……書き手が書きたいモノを読ませてくれ。
714名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:41:09 ID:qHitzosW
>>713
ありがとうございます。

とりあえずやるだけやってみる。
715名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:42:46 ID:OO54ojKQ

あやせがこの一件にどう関わっているのか期待
716名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:52:03 ID:s5A48VKY
桐乃の言葉使いが少し変な気がするが、続き期待してるよ
717名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 01:56:39 ID:VXIInuQY
あやせ黒幕だったらヒロイン株暴落ってレベルじゃねーぞw
718名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 02:07:40 ID:z6sVgrhg
「こんな事になったのは私の責任です…だから一生きょうちゃんの面倒見ます」
っていう地味子の計略なのかも…
「これで他の娘にフラフラできなくなったね。これからは私だけのきょうちゃんだよ?」
719名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 02:59:06 ID:qHitzosW
>>708です。
とりあえず書けたところまで。

なんかクオリティ下がってね?
720名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 02:59:37 ID:qHitzosW
随分と硬いベッドだな___。
そう思って目を覚ますとそこは病室だった。

そうか、昨日兄貴が…。

そう思うと地味子への憤り、兄貴への心配する気持ち。
そして、よくわからない恋心が湧いてきた。

病室の時計は朝6時を指していた。朝日が眩しく感じる。

「んっ……、」
少しうめき声のような兄貴の声で改めて目が覚めた。この病室にはあたししかいない。

「兄貴…?起きたの?どこか痛い?」
あたしがそう聞くと、眠そうに目をこすって兄貴が応えた。

「桐乃か…?心配かけてすまないな…。麻奈実は無事か…?」

なんで?どうしてそこで地味子が?
自分の身体はいいの?
第一、泣くことしかできなかった奴なのに。

「…桐乃?」
「あんた、今の体調は?」
「まぁ、今のところは大丈夫だが」
「じゃあさぁ、」

ここでキッパリ言ってやらなきゃ。
あたしの好きな人を守るために。

「二度と地味子、いや、田村麻奈実に会わないで。ってか、会わせない」


///

検査も終わって兄貴が退院する日が来た。すっごく嬉しい。もちろん兄貴には言わないけど。

今回の一件以降、地味子には会ってない。元から会いたくもないしね。
面会謝絶を受付にもお願いしておいた。あたしがモデルだって気づいたみたいで適当に服をあげたら了解してくれた。
721名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:01:16 ID:qHitzosW
携帯に表示された時刻は10時30分。
もうすぐかな。早く会いたい。

兄貴が来た‼あたしの好きな人が‼

もう隠さない。兄貴はあたしの好きな人だから。
あやせが何言おうと自由。勝手にすればいい。
近親相姦?
あたしは全然OK。むしろ嬉しいかな。
お互いに助け合って生きていく、それが理想。
だから兄貴を傷つけないし、兄貴もあたしを守る。これでいい。

だからあたしは地味子にはそれ相応のものを…ね。

///

「なんでかなぁ…」
俺は数日間の入院生活のあと無事後遺症もなく帰宅したわけだが。

今のところおかしいところが3つ。

1つめ。
桐乃が異常に優しい。
いや、あれは尋常じゃないぞ⁉「お前はメイドかっ⁉」って程に尽くしてくれる。
このなりきりメイド生活が終わったらどうなるのか。

想像してみてくれよ…。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「兄貴?あたしさぁ、あれだけ尽くしたじゃん?
あたしはそれに対して代償を要求する‼
というわけで新発売のエロゲの為に徹夜しなさい‼」
「いや、あれはお前が勝手に…」
「何か言った?カリビアンk…「俺に任せるんだ‼桐乃‼」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
い、嫌だ。そんなのあんまりだ。これはエロゲの為の演技かよっ?
あぁ、おぞましい。
よそう、考えない方向で行こう。それがきっと最善だ。

2つめ。
麻奈実がな?俺を避けてる感じがするんだよ。
いや、会いに来てほしいってわけじゃないぞ?うん、本当だ。
会いに来てくれるでもなく、電話もない。かけても着信拒否だぞ?お前はあやせか、ってな。
んでもって、メアドまで変えてる。
どういうことだ?

……あれか?責任感じて気まずいってやつか?
だったら誤解を解いておこう。

最後、3つめ。
あのマイエンジェルあやせたんが俺に電話をくれたんだ‼
きっと心配してくれたんだろうなぁ。

ん、でもなんか、驚いてたんだよなぁ。
まあいいか。とにかく嬉しいしな。

自己満足な解決だけどとにかく麻奈実からだな。
722名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:02:19 ID:qHitzosW
///

兄貴が地味子を心配するのはわかってたけど。
クソムカつく。
思い知らせる必要があるよね。

吐き気がする程いやだけど地味子に電話。
「もしもしぃ?桐乃ちゃん?」
何事もなかったかのように振る舞いやがって。イライラが募る。
「あんたさぁ、兄貴を傷つけたことわかってんの?」
「っ…!」
「はぁ。とりあえずあの公園に来て、5分以内で」

そう言い捨てて切った。
何か後ろでいろいろ言ってたけど別にいいや。
遅れたら承知しないんだし。

///

ギリギリで地味子が来た。

「はぁ、はぁ、桐、乃ちゃ、ん。さすがに5分は、キツ、い…」
「だから?兄貴はもっときつかったと思うけど」
「だって‼」
「待ちなよ。だからあたしが許してあげようと思ってね」
「ホント?」
一気に明るくなりやがってさぁ。反吐が出そう。
「条件があるんだけどさぁ」
「じょーけん?何かな?」
「うん。二度と兄貴に関わらないで。それを約束してくれたら許す」
「なっ⁉」

あーあ、驚いてるよ。ざまぁww

「会うのも、電話も、メールも。全部ダメ。それができなきゃあのチンピラ共はあんたの差し金ってことにするから」
「そ、そんなことできるわけないじゃん!第一、きょうちゃんは信じないよ?」
「別に兄貴に信じてもらう必要なんてないし。警察に信じてもらえばあんたは逮捕。それでいいから」
「そんなの、あんまり、だよぅ…」
疲れたなぁ、兄貴に会いたい。時間で締め切るか。
「5」
「ふぇっ⁉桐乃ちゃん?」
「4」
「そんな急になんてっ‼」
「3」
「…」
「2」
「っ…‼」
「1」
「わかった!わかったよ…‼もう、近づかないからぁ‼」

「ふーん、結局最後は自分自身を大切にするんだぁ」
嫌味を言ってみる。気持ち悪く泣き出してるよww

「まあ、許すよ。じゃあね」

頭の中は兄貴に会いたい、それ一色だった。
723名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:02:51 ID:qHitzosW
///

「使えない男共ですね……‼」
1人の部屋でその声が響く。

桐乃がお兄さんに惚れてるのはわかってた。でも私は桐乃が好きだから。っていうとお兄さんを消すしかないですよね?
その為に適当にゴツい男共を動かしたのに‼

詰めが甘かったんですかね?
あの人は普通に電話に出た。

考えられなかった。
計画が狂ったのだ。私の計画は、
桐乃、お兄さんを失う

私、そばで心のケア

桐乃、私への依存

両想い‼

だったのに。出だしからダメだ。
どうすればいいのかな、そう思った私はお姉さんに電話をした。
724名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:04:01 ID:qHitzosW
以上です。
>>717アイデアありがとうww

きりりんキャラ崩壊かな?
すいません。
725名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:50:55 ID:QFKKMQEU
桐乃が酷いな…
あやせが悪役は今回の話ではいいとして桐乃まで悪くし過ぎたら
桐乃視点として読んでて辛かった。
これは俺が桐乃好きで地味子あまり好きではないってものあるだろうけど…
まぁ最初に暗めって言ってるし書きたいようにガンバ!続き期待してますw
726名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:52:40 ID:qHitzosW
>>725
すまん、今回はどうしても桐乃を暗くしなきゃいけなくて。

今後明るくなりますよ。
あやせはあの調子でいくけどw
727名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 03:58:10 ID:wOasUuVN
>>726
名前欄にタイトルかキーワードを入れてくれるとありがたい.
728名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 04:51:52 ID:m17opczd
>>726
妹も天使も崩壊してるなw
良い感じに病んでる病んでる…
続き期待

ダーク展開嫌な人もいるだろうから、出来れば配慮してください
荒れる元だし
729名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 05:10:57 ID:qS4kyvtC
ながら投下は原則NG
730名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 07:22:40 ID:G4I6MoAZ


地味子さんがもごもご言ってたのが気にかかる
実はここからブラック発動したり
裏では何かやろうとしてたのが失敗したりしてそうだ
731名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 07:37:32 ID:JX+UCwK/
投下します。
2レス予定
732天使と猫が出会ったら:2010/12/05(日) 07:38:56 ID:JX+UCwK/
「お兄さん、ご相談があります」
いつもの公園へ呼び出され、いつものように切り出される。
この言葉を聞いた後はいつもロクな事にならない気がするが、このエンジェルボイスに逆らう事など初めから選択肢にない。
「同人誌、というモノについてお聞きしたいのですが……」
なんでも、夏コミで桐乃が同人誌製作に参加してからというもの、時々同人誌の話をするらしい。
桐乃は帰国後モデルの仕事に復帰していない。あやせとしては少しでも共通の話題を増やしたいのだが、あいにく同人知識など皆無だ。
それで同人誌、とりわけ同人誌製作に関して俺に詳しく話を聞きたいらしい。
「ふーむ、同人誌製作に関してねえ……」
とはいえ、俺もそこまで詳しいわけじゃないんだよな。
ここは一つ、俺の知る限りで最もそっち方面に明るい奴の力を借りる事にしよう。


「……一応初めまして、になるのかしら。ハンドルネーム黒猫よ」
「新垣あやせです。よろしくお願いします」
ここは秋葉原某所のカフェ。俺の提案で詳しい奴に直接話を聞こうって事になったのだ。
お互いに桐乃の親友という事で関心があったのか、二人とも意外にすんなり承諾してくれた。
「それで、同人誌製作に関して話を聞きたい……という事で良かったのかしら?」
「はい、その通りです」
「その前にまず、同人活動というものについてだけど――」
最初こそ黒猫のゴスロリファッションに少々気圧されていたあやせだが、今は落ち着きを取り戻し神妙に話を聞いている。
これなら俺の出る幕はなさそうだ。今回は何事もなく終わる、そう思っていたのだが――

「あ、あなたに桐乃の何が分かるんですか!」
「……だからさっきから話しているじゃない。耳が聞こえないのかしら?」
どうしてこうなった。
初めのうちこそ普通に話していたのだが、話が桐乃の事に及ぶとみるみるうちに険悪に。
黒猫特有の言い回しが、あやせの耳には桐乃の悪口を言っているようにしか聞こえなかったのだろう。
黒猫に悪気がないのは分かっているので、ついつい聞き流していた俺なのだが……失敗した。
「桐乃は、あなたが言うような子じゃありません! それは親友の私が一番よく知っています!」
「……あらそう? その親友について『知らない』事があるから、話を聞きにきたのだとばかり思っていたのだけれど」
ぐ、と言葉に詰まるあやせ。オタク趣味の話題に関しちゃ、あやせの方が分が悪いよな。
この場をセッティングしたのは俺だ。ここは俺が二人の仲を取り持ってやらないと。

「なあ、黒猫」
赤いカラコンをつけた瞳が、ついっと俺の方を向く。
「あやせは、知らないなりに桐乃の趣味に歩み寄ろうとしてくれてるんだ。あまり苛めないでやってくれないか」
お前が桐乃の事を大切に思ってくれているのは、知ってるからさ。
「あと、あやせ」
「……なんですか」
「黒猫はあんな言い方だけど、ほとんど照れ隠しみたいなもんなんだ。悪く思わないでやってくれ」
横の方から「な……っ、そ、そんなワケ……」という声が聞こえた気がするが、無視。
「な? 頼むよ」
「お兄さんが、そう言うんでしたら……」
やれやれ、これで一件落着かな? そう考えていたのに、
「……随分その子に優しいのね?」
気が付けば、黒猫がジト目でこっちを見ていた。
733天使と猫が出会ったら:2010/12/05(日) 07:39:54 ID:JX+UCwK/
「よく見ればその子、先輩の好みの容姿をしているものね? ……やっぱりそういう事なのかしら?」
おい、話を混ぜっ返すな! そりゃ滅茶苦茶好みだけどさ!
「そういう事じゃ――」
「い、いきなり変な事言わないでください!」
怒りのためか、顔を真っ赤にしていきり立つあやせ。
「こんな変態に好かれても、ぜ、全然嬉しくありません!」
グサリ。俺の心に深々と言葉のナイフが突き刺さった。
あれ? さっきまでフォロー役に回ってたはずなのに、なにこの仕打ち。
黒猫はそんなあやせをチラリと一瞥すると、
「ふぅん……。そうなの」
こちらに意味ありげな視線を送ってきた。
「まぁ、先輩は私が『大好き』だそうだから。私の勘違いだったかしら」
まだそのネタ引っ張るの!? てかこれ以上広めないでください!
その言葉を聞いて、一瞬硬直したあやせだったが、
「わ、私だってお兄さんに『大好き』って言われました!」
おい対抗するな! そんなに黒猫を言い負かしたいのか!?
黒猫は頬をひくっと引きつらせ、
「あ……あらそうなの。先輩は誰にでもそういう事を言ってしまうのかしらね?」
笑顔を浮かべながらこちらに話を振る。目が笑ってないぞ。
それを見たあやせは、我が意を得たりとばかりに更なる爆弾を投下する。
「この間なんて、け、『結婚してくれ』と言われましたから!」
そんな大きな声で言うなよ! 周りに聞こえちゃうだろ!
「……ふっ……。もし良かったら、詳しい話を聞かせてもらえないかしら?」
なにやら黒いオーラを纏って、ゆらりとこちらに体を向ける黒猫。と、その両目が驚きに見開かれる。なんだ?
「……どうやら尋問するのにより相応しい人物が来たようだから、任せておきましょうか」
正面に向き直り、紅茶に口をつける黒猫。一体どうしたんだ、と思った矢先――


「ア、アンタ……!」
背中から、溶岩の煮えたぎるような声が聞こえた。


慌てて振り向くと、そこには怒りのオーラを全開にした我が妹、桐乃。
何故ここに!?
「……そういえば今日は、新作ゲームの発売日だったわね」
そういう事は最初に言ってくれ! 知ってたら秋葉原で待ち合わせなんかしてねえ!
「アンタ……何? 今日は用事があるとか言ってたくせに、こんな所で二股デートってワケ?」
「いや……これはだな……」
なんとか宥めようとするも、口が上手く回らない。
「……これが日頃の行いの成果、というヤツなのかしらね」
「お兄さんはもう少し、普段の自分を見つめ直すべきだと思います」
おいお前らこんな時だけ結託するなよ! さっきまで喧嘩してたじゃねえか!
「日頃の行いと言えば。こないだお兄さんにかけた手錠を外す時、何故か急ににやにやし始めたんです」
「……興味深いわね。手錠を外される瞬間に性的興奮を覚えるのかしら」
後ろの会話が進むたび、目の前の妹の怒りゲージがぎゅんぎゅん上昇していく。
「……それにしても、手錠なんて一体どこで入手したの?」
「はい、それはですね――」
二人はすっかり打ち解けた様子で、会話に花を咲かせている。
対称的にこっちは、今まさに血の雨が降らんとしている所だ。なんだこの天国と地獄。
妹に襟元をギリギリ締め上げられながら、当初の目的だけは果たせそうだ……と現実逃避にも似た思いにとらわれていた。


「そんなに結婚したいなら、地味子のとこの養子にでもなれば良いじゃん!」
「なんでそうなるんだよ!?」
そしてコイツの言ってる意味がさっぱり分からん。
734名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 07:40:38 ID:JX+UCwK/
以上です。
735名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 09:08:25 ID:OO54ojKQ
いやぁ短いながら楽しめた
736名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 09:30:36 ID:LrK2uTr/
飽く迄も兄貴の結婚対象を自分に限定した物言いをするきりりんかわいいよ
737名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 09:35:55 ID:JMZfL6ED

桐乃黒猫あやせみんなかわいい

原作でも黒猫とあやせの絡みやらないかな
738名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 10:19:13 ID:ErhxFgoz
>>734
乙です、2レスながら十分楽しめました。
萌えたし、勉強になった。
739名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 10:43:47 ID:e5Gdp6ef
ドロドロシリアスは珍しい……昼ドラノリっぽくてこれはこれでアリだな。
740名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 10:47:15 ID:7M93932r
>>734
おもしろかった
原作でも、もし出会ったらこんな感じなんだろうな
741名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 10:48:11 ID:P2v6u6tw
最短の文章で最大の萌え
効率よいですなー
742名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 11:11:57 ID:e5Gdp6ef
くりすますぱーてぃー一発ネタ、アニキャラ民よネタをありがとう。

「きょ、きょうちゃん」
「? なにやってんだ麻奈実、さっさとケーキ食おうぜ……何笑ってんだロック」
「別に〜? ねーちゃんもいい加減観念しろって」
「う……うう〜…… わ、わかったよう……」
 おずおず
  ……おい。
「…… ……なんだそれは……還暦祝いのちゃんちゃんこか? よく似合ってるぞ」
「ふえええ〜〜ん! きょうちゃんのばかー! もうきらいー!」
「ほんとにやりよったー! 見たかばあさん!」
「あらあら……みにすかあとまで頑張ったのにねぇ……」
「はらっ……! 腹痛ェッ!」

 ……ちっ……アホが…… 

後日「 サンタ服 着たまま コスプレ眼鏡 」なる検索履歴を発見された京介は、
桐乃によってエロ本を捨てられるという悲劇に見舞われることになるが……それはまた別の話である。(完)
743名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 11:20:25 ID:OO54ojKQ
>>736
ああ。最後の桐乃の台詞って
「そんなに結婚したいなら戸籍高坂家から外して
 別姓にして自分と結婚すればいいじゃん」ってことなのか
気付かなかった
744名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 11:45:59 ID:m17opczd
>>743
いやそれでも結婚できないけど…
745名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 12:25:29 ID:TOMsxCw5
>734
別に結婚の定義なんて最終的には本人達の自由でいいんだけどね、
などと言ってみる。
実際にありそうなノリで面白い。
746名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 12:38:37 ID:m17opczd
まあ実の兄妹でも事実婚という最終手段があるからな
法的な保護はなさげだが
747名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 12:52:29 ID:QFKKMQEU
>>733
楽しかったw
素晴らしい文章でした!
748名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 12:53:27 ID:f24iUKjw
京介×沙織

・時系列は深く考えるな。黒猫とは付き合ってないと考えた方がよさげ。
・京介×桐乃要素多少あり。多少ね。
・クンカーも多少あり。多少ね。
・微エロ。おまけ程度ね。
・沙織はお嬢様モードが基本。
749俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 12:55:06 ID:f24iUKjw
30、海岸・岩場
京介「俺は常々、普通や無難が一番いいって思って生きてきた。
 なのに、あの日から全てが変わっちまった……」
   京介と桐乃が並んで座っている。波の音が繰り返し聞こえる。
   二人の後ろには防砂林が並んでいて、道があり、子供や漁師
   が行き来している。
   京介は場に似つかわしくない絹仕立ての着物を着ていて、
   領民達の注目を浴びている。
桐乃「……」
   桐乃は京介の言葉に涙を浮かべてジッと堪えている。
   京介はそれに気づかない。
京介「いや、足を滑らせて溺れちまった俺がアホなんだろうさ。知っ
 てっと思うけどよ、俺の弟の光輝は勉強も武芸もできて、顔もいい。
 俺なんかよりずっと跡取りに向いてるんだ。そう思ってたから、まあ
 ここでおっ死んでもしゃーねーかなーなんてちょっとは思ったんだ」
   桐乃は京介の手を掴むと、イヤイヤするように首を振った。
   京介、少し驚いて、桐乃を宥める為に頭に手を置く。
京介「いやちょっとだけだぜ? ちょっとだけ。俺だって死にたくねー
 もん。だから一生懸命足掻いたね。でも、後から聞いたら、こういう
 時は一回力を抜いた方が正解なんだってよ。まあ、お前は俺みたいに
 間抜けじゃねーか」
   桐乃、溺れた時の対処法に頷く。
京介「まあ、そん時の俺は一生懸命あがいたんだわ。手足バタバタさせ
 て。でもちっとも助かりそうにない。水泳の練習もっとやっておけば
 良かったって、あん時は思ったな。それで気づいたんだ。結局、俺っ
 てヤツは何か一つでも真面目にやってきた訳じゃなかったんだって。
 その癖、俺は弟に嫉妬してた。情け無いったらありゃしないぜ」
   京介、桐乃から視線を外し、海を見る。
京介「そう思ったとき、アイツが俺を助けてくれた」
   京介の「アイツ」という単語に、桐乃は嫉妬で眉を曲げる。
京介「溺れた経験から、俺はこれからもうちょっと頑張って生きようっ
 て思ったんだ。まあ……助けてくれたアイツがスゲー可愛くて……ア
 イツに振り向いて貰おうって下心もあるんだけどよ」
   京介は照れ隠しに頭を掻く。

SE 大波の音

ナレーション「違うの! アンタを助けたのはあの黒いのじゃない! 
 あたしなの! ……人魚の桐乃姫は何度も叫んだでござる。しかし、
 魔女との取引で足の代わりに声を失った桐乃姫の言葉は、京介殿には
 届かなかったのでござった」

   胸元を掻きむしる桐乃に、京介は気づかずに続ける。
京介「こんなこと、お前にしか言えねーけどよ。アイツは……仏門に入っ
 ちまった。色々頑張ったけど仕方ねぇか。初恋は実らないって言うしな」
   桐乃、怒りで顔を真っ赤にして、京介の胸を叩く。
京介「俺に諦めるなって言ってるのか? けど、無理だ。俺は明日、隣の
 国の姫さんと結婚しなきゃならねぇ。恋も大事だけど、国も大事なんだ」
   桐乃、腕を振り切って京介の頬を叩く。

SE ビンタの音






750俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 12:55:47 ID:f24iUKjw
「痛ってぇぇ〜〜!? 本気で叩くことねぇだろうが!!」
「はあ? うっさい、本気で叩かなきゃリアリティないじゃん!!」
舞台袖で待機していた黒猫が、妹に細波の音を出す小豆入りの箱を動かすのを止めさせるのが見えた。
稽古は一時中断。まあ中断させたのは俺だけどさ。
「きりりん氏、きりりん氏、確かにリアリティは大事でござるが、役者の顔はもっと大事でござる」
「こんな平々凡々の顔、そこら辺にいくらでも転がってるっての」
桜色の小袖に身を包んだ桐乃は腕組みをして、頬を膨らませた。
俺を平々凡々の顔と言うだけあって、この妹様の顔はこんな表情でも可愛らしい。
と、俺が部外者なら、つーか頬さえ叩かれてなかったら、思っただろう。
「京介氏も、まあそう怒らずに。きりりん氏もつい、役に入ってしまったのでござろう」
「そうそう、沙織わかってんじゃん。やっぱあたしってば、誰かさんと違って何でも出来ちゃうからさー」
「ふ……確かに、他の雌に尻尾を振って、自分を女として見てくれない男に対する嫉妬なんか
 見事なぐらい感情移入できていたわよ。ハマり役だわ、人魚姫さん」
「なっ……は、はん! アンタも役になりきって頭剃ったらどう?
 その鬱陶しい黒尽くめも、頭の反射で少しは明るく見えるんじゃない?」
いつものように喧嘩を始める桐乃と黒猫。
何だろう……この叩かれ損は。
「大丈夫ですか、お兄さん」
あやせたんが冷たいタオルを渡してくれたよ! やったね京ちゃん!!
「あの、お兄さん……」
「ん、ああ、気にすんなって。あれはアイツらのスキンシップみたいなもんなんだから」
喧嘩する桐乃を不安げに見るあやせに、俺は説明した。
というか、同じく二人の関係を知らない黒猫妹が涙目になってて、
流石に桐乃と黒猫も喧嘩を止めたようだ。
「つーかよぉ、加奈子の出番まだかよ?」
「そうでござるなぁ、じゃあシーン36の練習を始めるのは如何でござる?
 黒猫氏〜、拙者は隣国の姫役で舞台に上がるので、監督を頼むでござるよ」


なんで俺達が「大江戸版人魚姫」なんかを演じているかというと、話は少し前に遡る。
その日、いつものようにオタクっ娘三人が我が家に遊びに来ていた。
そしていつものように桐乃と黒猫が喧嘩を始め、俺と沙織は二人の仲裁に入ったわけだが
沙織の様子が少しおかしいと感じた俺は、頃合いを見計らって訊ねてみたんだ。
「人の心に踏み込むには、それなりの資格がいる……」
「友人という資格じゃ、ダメなのかよ? バジーナ大佐」
「私は大尉だよ。……ふう、どうして分かったのです?」
いつも思うが、メガネを外して急にお嬢様モードになるのは反則だ。
別に大した質問じゃないってのに、心臓がバクバクして答えが見つからなくなっちまう。
「い、いや、俺達って似たようなポジションだからじゃね? 今日も桐乃と黒猫の間に入ってさ。
 そん時に、なんか沙織がいつもと違うなーって、まあ、そんな感じかな」
「そんなに優しくしないでくださいまし……過剰な期待に、甘えたくなるではありませんか」
「ふ…バジーナ……いや、沙織、俺に甘えにきたまえ」
とちょっと小粋なガノタトークの後、沙織は滔々と語り出した。

要約すると、姉との思い出の劇場が閉鎖されることになって、胸を痛めているらしい。
その劇場は小さな劇場で、町や市のちょっとしたイベントに使われていたりしたらしいのだが
昨今の不況の煽りで閉鎖されることに。それは仕方無いにしても、最後にその劇場に何かをしてあげたいのだそうだ。
その為に劇場の使用許可も取った。
しかし、何をすればいいのか分からない。予算はあるので、有名な劇団を呼んだり、コンサートを開いたり
そういう事はいくらでもできる。しかし、そうやって劇場に人が集まれば
それが劇場にとっていい最後であると、そう言い切っていいのだろうか?
沙織はそんな風に悩んでいたのだ。
751俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 12:56:18 ID:f24iUKjw
そっから紆余曲折を経て、俺達素人が寄って集まって劇なんかやってみたりすることになった訳だ。
入場料? そんなのとれる訳がねーじゃん。俺達素人だぜ?
体裁としてはチャリティーというか、ボランティアというか、そういうことだ。
近所の小学校とかにチラシ配ったりしてよ、大道具なんかも色々手を尽くして安く仕上げた。
小道具なんかも、最近は100均でなんでも揃うしな。
素人とは言ったが、メンバーは結構華やかだ。何せ桐乃たちはモデルだし、黒猫や沙織も間違いなく美人だ。
麻奈実は家から和菓子持ってきて配ってくれるし、案外、当日は人が入ってくれるんじゃないかとちょっと期待したりしている。
そんな期待がある分、やっぱハンパな演技は見せられないってんで練習にも気合いが入るって訳だ。
桐乃のビンタも、まあそんな所かもな。
俺は舞台の上で熱演する桐乃達の声をBGMに、台本を捲って自分の台詞をもう一度確認した。

「桐乃っ! あんな男、桐乃には必要ない! 必要ないよ!!」
「つーかさー、マジありえなくね? 隣国のお姫様がちょっと美人だからって
 あの馬鹿殿なんでノリノリで結婚しようとしてるワケ? 
 あいつ、黒猫尼が好きだったんじゃ無かったじゃなかったのかよ? 誠氏ねってレベルじゃねーぞ」
「大丈夫だよ桐乃、あんな男、私が埋めてあげるから……また一緒に海で暮らそう? ね?
 もう人間になんてならなくてもいいじゃない。そうでしょ?」
「魔女から魔法の短剣貰ってきたからよー。コイツでブスッとアイツ刺せば
 お前は声と足が戻って、加奈子達と一緒に暮らせんだよ。
 あ? 髪? うっさいなー、ちょうど切りたかっただけだっーの。
 加奈子達の髪やったら短剣くれるって言うし、こういうのってアレだろ? Winwinってんだろ?」
「こうして、人魚の友達から桐乃姫は短剣を送られたのでござった」

しっかし、加奈子の言うとおり、この若殿ひでーヤツだな。
脚本の瀬菜は原作の人魚姫に少々のアレンジを加えたって言ってたが、
子供に見せんだから素直にディズニー版で良かったんじゃねーの?
あ、ちなみに瀬菜が最初に書き上げた段階では、登場人物全て男でした。もちろん設定変更したけどね!
「京介お兄様」
「ん、次は結婚式のシーンだな」
と、台本から顔を上げると、そこには天女にいました。
「京介お兄様?」
沙織さん、マジ天女。
結婚式なんだから白無垢が正しいんだろうが、それだと舞台映えしないってんで
色々黒猫が頑張った結果、天女が降臨してしまったというミラクル。
つーかもう天照大御神。
そりゃ俺だって、この女神様引っ張り出すためにゃ裸踊りしちゃうぜ。
「……いかん、こりゃ若殿のこと言えねーわ、俺」


結局、短剣を使わなかった桐乃は海の中に飛び込む。
閃光と同時に、舞台が変化した。
これは手前の海の絵をフラッシュペーパーっていう、マジックとかでよく使う紙に描いてあるんだ。
火を付けると一瞬で光って消える紙で、その下に描いてある雲の絵が現れる。
空に登った桐乃は、妖精のブリジットに告げられる。
「私達は空気の精になって、暑い国の人達に涼しい風を送ったり
 花の香りをふりまいて人々を爽やかな気分にさせたりするんですよ。
 そうやって善行を積めば、人間と同じ魂を授かることができるのです」
つまり、人魚姫はバットエンドなんだが、救いがある結末ってことだな。
っていうかブリジットちゃんのピクシー似合いすぎ。
いや、妖精の方だよ? グランパスの監督とか、ダガーもったガンダムとかじゃなくてね?
劇場の時計を見ると、結構いい時間だ。
もう閉鎖する劇場で、予定も入ってない為に、いくらでも稽古には使えるのだが
参加するみんなにはそれぞれ予定もある。今日の練習はここまでだろう。
752俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 12:58:09 ID:f24iUKjw
.
.
講演まで一週間を切ったある日、俺は学校帰りに劇場を訪れていた。
今日はみんなの予定がつかないので稽古は休みだ。
舞台をやってみて分かったことが一つある。
確かに台本作ったり、道具揃えたり、衣装用意したり、演技の稽古したり、みんな大変だけど
なによりもこうやってみんなのスケジュールを合わせて予定を組むのが一番大変だということ。
言い出しっぺの沙織が監督で、俺はその助手みたいなポジションになってたから、それがよく分かった。
沙織は俺よか2つも年下なのに、ホントにスゲーよな。
夕日の色に染まる劇場を眺めながら、寒さにコートのボタンを閉じた。
「お一ついかがですか?」
頬にじんわりと温かな塊が押し付けられる。
「沙織…?」
制服姿の沙織が焼き芋を持って立っていた。


「沙織でも焼き芋食べたりするんだな」
「なんですか、それ?」
クスクスと上品に口を隠して、沙織は笑った。
それだけのことなのに、俺は照れて明後日の方向に顔を逸らしちまった。
だってよ、お嬢様モードの沙織は顔は超美人だし、身体はボン!キュ!ボン!だし、俺なんかより全然大人って思ってしまうんだが
それなのに中学生の制服着てるアンバランスさ! メラ系とヒャド系を融合させた結果、メドローアできちゃったよ、コレ!?
「焼き芋とか、俺らみたいなのの食べ物じゃんか」
「あら、ひどいですわ。京介お兄様は、こんなに美味しいものを独り占めしてらっしゃいますの?」
「いや、だからさ、沙織みたいなお嬢様でも焼き芋食べるんだなーって……アレ? 同じ事言ってる?」
「ふふ……だって美味しいじゃありませんか、焼き芋」
そりゃそうだ。美味いもんを美味いと思うのに、身分は関係ないか。
「この焼き芋だって、そこの角のお店で買ったものですもの。別に目黒で購入したわけじゃありませんよ」
「そいつはお後がよろしいようで」
俺達は暫く焼き芋を頬張って時間を過ごした。
そうやって並んで何も喋られないでいても苦にならないのは、麻奈実とコイツぐらいだ。
といっても、お嬢様モードのコイツにはメチャクチャドキドキするけどな。
753俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 12:59:09 ID:f24iUKjw
「京介さん」
「ん?」
お兄様、ではなく沙織は俺の名前を呼んだ。
友人の兄ではなく、俺個人に何か言うことがあるのだろう、俺はそんな風に解釈した。
「ありがとうございます。色々と……」
「いきなりお礼を言われてもな。劇の事なら、俺は好きでやってるんだ。他の奴らも多分そうさ。
 だから、そんなに畏まって感謝しなくていいし、その言葉は劇が成功した後で聞きたい」
「でも……私一人では、きっと出来なかったですもの。きっと、思いつきもしませんでしたわ」
「んな事はねーよ。俺は背中推しただけ」
焼き芋を食べ終わった俺は、クシャクシャと芋を包んでいたアルミホイルを潰した。
「そういやさ……お姉さんには劇の事、言ったのか?」
「え? お姉様に?」
「お姉さんとの思い出の場所なんだろ。声、かけてみたらどうだ?」
「海外にいるお姉様は忙しくて、こんな場所には来てくれな……」
「ストップ」
愁眉って言葉がある。
昔の中国に、西施っていう美人がいて、ソイツが胸に手を当てて愁いの顔で眉をひそめる様がスゲー可憐で評判だった。
そんなわけで、その地方の女の間で胸に手を当てて眉を曲げるポーズが流行ったんだが
そのポーズは西施がやるから可憐なんであって、他の女がやっても美しくは見えなかった、なんて話が由来だ。
何が言いたいかっていうと、沙織みたいな美女がやれば、苦しむ様でも充分見惚れちまうって事だ。
だからね、俺結構頑張ったんだぜ。だって、沙織が苦しんでるの放っておいていいわけないだろ?
「やってもいない内から弱気すぎるぜ。声かけるだけかけてみたって、いいじゃねぇか。
 姉貴なんだろ? 向こうだって、お前から一言も無しにこんな事やってるって知ったら哀しむと思うぜ」
言ってから、俺は気づいた。
それが家族なら当たり前なんだ、と言えるようにまで、俺と桐乃の関係は回復したんだと。
ちょっと前の俺と桐乃のままだったら、俺の口からこんな言葉は出てなかったと思う。
アイツが何かしようと、俺には関係ないと思っていただろうし、俺に告げないことを哀しいとも思わなかったろうな。
「思い出の劇場が無くなるのが辛いぐらい、お前はお姉さんのことが好きなんだろ? 大切なんだろ?
 そりゃ、今はちょっと疎遠になっちまったかも知れねえけどさ、そんな簡単に消えるもんじゃ無いだろ、姉妹の絆って」
冷え切ったと思っていた。
一緒に住んでるだけの、他人だと思っていた。
けど……それでも……
桐乃が俺を頼ってきた時、俺は……嬉しかったんだと思う。
桐乃に、コイツや、黒猫みたいな友達ができて、ホッとしたし
親父に桐乃の趣味がバレた時、全部俺が責任おっ被ったのは……
結局、俺はアイツとは他人なんかじゃなくて、
どんなに関係が冷え切っていても、アイツはやっぱり妹で、俺は兄貴で
俺がアイツの為に行動する理由なんて、それで充分だった。
「もし沙織が連絡して、音沙汰一つ無い、沙織が頑張ってるのがどうでもいい、そんな反応だってんなら
 そいつは姉貴なんかじゃねえよ! そんな家族捨てちまえ! なんなら俺ん家の子になるか?」
……アレ? なんか勢い余っておかしなこと言ってねーか?
「そりゃウチはお前ン家みたいな金持ちじゃねえけどよ、絶対にお前に寂しい思いなんかさせねぇぜ!
 俺がさせねぇ! 俺がお前の兄貴になってやる。なぁに、桐乃の無茶に散々つきあわされているんだ。
 今更お前一人増えたところで、全っ然問題にならないね! むしろ自慢の妹が増えて鼻高々だ!!」
「きょ、京介さん……」
俺に肩を掴まれた沙織が、食べかけの焼き芋を地面に落とした。
「あ……わ、悪りぃ。驚かせちまったな。それに、お前のお姉さんのこと、勝手な想像で悪く言い過ぎた」
「いえ……私、京介さんの言うとおり、お姉様に連絡してみますわ」
イチョウの葉が舞い咲くような微笑みで、沙織は俺を見つめ返してきた。
ああ、やっぱり美人は愁いの表情なんかより、笑顔が一番だな。





754俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 12:59:46 ID:f24iUKjw
一方その頃、桐乃は――

「アイツ、今日は予定無い筈なのになんであたしより帰るの遅いわけ?
 ありえなくない? あたしがこうして一緒にエロゲやろうって部屋で待ってるのにさ。
 それにしても、相変わらず殺風景な部屋よねー。あいつの没個性っぷりを象徴してるみたいな?
 お前はエロゲの前髪主人公かっての! はーヤダヤダ、そんなんだから地味子ぐらいしか
 構ってくれる女がいないのよ。他は妹のあたしぐらいじゃん? うわダサッ。
 ……遅いなぁ、兄貴。
 ん……なんだろ、これ。……ああ、劇の衣装か。アイツ劇場に置かないで持ち帰ってるわけ?
 そういえばマスケラのコスプレしてた時もノリノリだったし……部屋で着てポーズとってたりしてないよね?
 うっわーキモっ! 超キモッ! 完全ラストサムライじゃん。ラストはオワタの意味だけどね。
 ……これ、カツラか……(キョロキョロ)……スンスン……うわっ、これ臭いキツっ!
 帽子とかシャツの比じゃない。舞台練習で汗掻いているから? この兄臭、パンツレベルじゃん?
 ランクで言ったらA級。もう魔界に帰ることが出来ないレベル。要・次元刀。
 ……待って、ってことはあたしの衣装も相当ヤバい感じ? いやいやいや、兄貴とあたしじゃ全然違うし。
 兄貴が鉄人28号だとしたら、あたしは鉄人28号FXぐらいには改良されてるし、臭いも薄い。
 け、けど、兄貴の臭いを嗅ぐことで、あたしの臭いを想像することはできるよね?
 そ、そう、だからこれはあくまで、あたしの為。あたしが恥ずかしい思いをしたくないから、
 だから兄貴の衣装を嗅ぐ。うん、大丈夫、何にもおかしな所はない。
 よし、じゃあ……スンスン……スンスン……き、き、き、切り捨てゴメェェェェェェェェェン!!!
 兄貴・ザ・侍キタコレ! 間違ったブシドーキタコレ!! 兄貴のマスラオ包んだ兄貴の袴!
 袴の臭いで、墓場まで飛んでっちゃうっ!! キラッ☆ 流星にまたがって、兄貴に急降下ぁぁぁぁん!!
 なにこの性感飛行! 兄貴何時の間に松本隆なみの作詞力身につけた? 超策士っ!
 着物でチョンマゲなのに、兄貴の背中には羽根がある? それどんな厨二病!? きもっ
 そうやって、あたしのこと見下ろしてるけど、わ、わかってんのよ、あんたの心の中、君に胸キュン状態だって!
 はぁ…はぁ…ヤバイよ、侍兄貴ヤバイ、どれぐらいヤバイかっていうと、討ち入りしちゃうぐらいヤバイ
 世界の中心で妹にチュウしちゃう忠臣蔵!みたいな斜め上の映画が中欧で注目されちゃったような状態!
 スーンスーンスーン……はぁ、このなんとも言えない、兄貴サムライな臭い。例えるなら荒川の橋の下の臭い。
 これを世界中に発進しちゃっていいわけ? 日本古来の精神としてANIKI紹介しちゃう? 新渡戸越えちゃう!?
 台湾で国兄扱い受けちゃうの!? 共産党批判して京ちゃん党作っちゃう!? わ、わかってんのよ?
 あんたの狙いなんて……そうやって人種的差別撤廃提案の中にこっそり兄妹婚を認めさせるつもりなんでしょ?!
 と、とんだ侍よね。悪党、悪党でしょ? 千早(B72)城で籠城しちゃうんでしょ? 貧乳好きとかキモッ
 そ、そりゃ胸は大きくないほうが着物は似合うけど? つまりアンタは妹に着物プレイをしたいわけ?
 変態っ! 変態っ! な、なにが女性の着物の合わせ目は横からおっぱい揉みやすいようにできてるよ!!
 あたしがアンタ以外に揉ませるわけないじゃん! めちゃくちゃガードするっての!
 無理だかんね? 普通にやって、あたしは犯されないから! で、でも兄貴がもし大典太抜いたら?
 兄貴の大典太があたしに迫ってきたら? 裂かれるっ! 着物も処女も簡単に裂かれちゃうっ!
 兄貴の童子切で処女切られちゃうっ! 兄貴マジ鬼畜っ! 兄貴もう完全に鬼丸と化しちゃった!
 あたし生死の狭間で兄貴の数珠丸膨れて精子命中! 三日月までトンじゃうっ!!
 あたし乱れまくりっ! 花の乱っ!……ハァ……ハァ……あ、後始末しないと……
 兄貴が帰ってくる前に……うぅん……その前にちょっとだけ……兄貴のベットで寝よう……」
 







755俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:01:26 ID:f24iUKjw
誰も居ない舞台を、俺と沙織は歩いていた。
あの後、俺達は何となく別れたくなくて、
沙織は劇場の鍵を持っていたのを良いことに、誰もいない劇場に入ってみようと
そんな、子供みたいな好奇心を理由で中に入った。
暗い舞台で、客席側の通路にある非常口を示す緑色のランプだけが存在を示している。
「劇さ……上手くいくといいな」
前を歩く沙織に向かい、俺は語りかけた。
「ええ。きっと上手くいきますわ。黒猫さんもおっしゃっていた通り、皆さんはまり役ですもの」
「……俺、あんなに酷い男じゃないぞ?」
人魚姫の好意に気づかなかったり、尼に惚れてみたり、お姫様に鼻の下伸ばしたり……さ。
「私もそう思います。京介お兄様はもっと、酷いですもの」
「おい!?」
「あの若殿の倍はフラグ立ててるでござるよ?」
バジーナの口調になって沙織は話すが、メガネを掛け直したのだろうか?
あるいは、この暗がりなら、つまり自分を誰かに見られていないのなら
沙織のコスプレは、沙織の気持ち次第で着替え可能だったりするのか。
「後は……きりりん氏も、似てないでござるな」
「ああ、アイツなら声が出なくなっても、好きな奴には好きって絶対伝えるよな」
惚れた男が、自分を好きになってくれるまで待つなんて、桐乃とはかけ離れている。
「本当に……酷いお話……」
葉っぱの滴が地面に落ちたように、ポツリと沙織が呟いた。
「ちょっとだけ、救いがあるだろ。一流の悲劇より、三流の喜劇のほうが、俺は好きだぜ」
「……きりりんさんが人魚姫なら、きっと諦めないと思いますわ」
お嬢様の口調に戻った沙織が、舞台の中央で踊るようにターンをした。
「人間の世界で生きることも、好きな人から愛されることも、両方手に入れようとする筈ですわ」
「ん……確かにそうかもな」
尼や隣国の姫に身をひくなんて、桐乃には一番似合わない、か。
「でも……隣の国のお姫様だって、簡単には渡さないと……思いませんか?」
「姫さんが惚れるような男じゃねーって」
沙織が芝居がかった動きをして、ここが舞台で、俺もなんか俺じゃないような
そんな気分になっていたんだろうな……俺は沙織に近づくと、手を取って口付けをしていた。
「お姫様には、もっとマシな王子様がお似合いだ」
「私が待っているのは王子様ではないの、ごめんなさい。
 私が待っているのは、私を外の世界へ連れ出してくれる人。
 忍者でも、怪盗でも、構わないのですよ。でも、一つだけ、ダメなものがありますの」
「それは?」
「……お兄様。お兄様だけは、ダメ」
ピタリと、BGMが止んだ気がした。
元からそんなものはかかっていなかったんだが、今まで、この瞬間までは
宮廷に流れるような、オーケストラが奏でる音楽が、存在するような錯覚が確かにあって
俺は沙織の演技に付き合っていたんだ。
「だって……」
沙織の声だけが、劇場に残る。

「兄貴とは、結婚できないから」
756俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:02:45 ID:f24iUKjw
それは告白だったのかも知れない。
十数分前の、「俺の妹になれ」といった事に対して、「妹はヤダ。恋人がいい」と。
ただ、そう受け取るにはあまりにも……
「誰の、真似だ……?」
答えたのは沙織ではなかった。
お嬢様の沙織でもなく、オタクの沙織でもなかった。
別の誰かを演じて、沙織は答えたんだ。
俺を「兄貴」と呼ぶ人物になって。
「沙織は、演技の才能はあるけど、シナリオの才能はないな。そいつはちょっとした超展開だぜ?」
俺の作り笑いには応じず、沙織は俺の横を通り過ぎていった。
「これは拙者の……ちょっとしたフェア精神でござるよ。情け無い恋敵に勝ってもしょうがないでござるからな。
 まあその実……拙者が納得したいだけの、卑怯なフェア精神なのかも知れないでござるが」
クルリと、先ほどのターンより大分もたつき、時間をかけて沙織は振り返る。

「京介お兄様は厭。京介さんがいい……」

新雪の雪を踏んでしまうような、そんな儚げな声だった。
その声だけで、俺はどうしようもなく心をかき乱された。
この世にこんなに美しいものがあったなんて、知らなかった。
五感の内、たった一つ、聴覚だけで、
体中の骨が溶けてしまうほどに甘く、体中の肌に電気が走ったように痺れた。
電気がついてなくて良かった……顔が真っ赤で、とても見せられるもんじゃない
後で、この時について、同じ事を俺と沙織は言った。
ただ、二人の間に差違があったとすれば
俺は男の意地もあって、立ち続けていたが、沙織はその場に踞ってしまった。
その音に、何かあったのかと俺は慌てて駆け寄った。
「おい、沙織!? 大丈夫か……」
「いや……恥ずかしい……」
両手で顔を隠して、沙織は頭を振っていた。
元から恥ずかしがり屋の沙織だが、告白には相当の勇気を振り絞ったのだろう。
そんな事をさせた自分が、非道い罪人のような気がした。
「沙織……」
そして、それ以上に……その沙織の姿が愛おしかった。
今までに見た、どの沙織よりも、等身大の、俺より二つだけ年下の女の子だった。
「沙織っ!」
彼女の身体を抱きしめた時、胸の奥で何かがチクリと痛んだ。
丁寧に積み重ねてきたレンガ造りの家から、一つ石を抜いたように。
この石が無くなっても、家は崩れることはない。
だけど、この隙間から冷たい風が、家の中に入り続けるんだ……そんな事を考えた。
「京介…さん……」
これだけ近づけば、暗がりだろうと沙織の顔を覗くことができる。
そして、沙織の瞳が揺れているのが分かる。
きっと俺の心が揺れているから、こいつの心まで揺れちまってるんだろう。
「………」
その揺れが、奥に引っ込んでいこうとしていた。
すると、さっきまでの沙織まで居なくなって、
いつもの、気配りができる、俺より年下だってことをつい忘れちゃうような完璧な沙織になるんだ。
それでいいのか?
俺が抱きしめた沙織は、愛しいと思った沙織は、もっと弱さも持っていた少女じゃなかったのかよ?
それを隠しちまったのは、俺が怯んだからだ。
沙織との新しい関係を選択することで、失うものがあることに躊躇いを感じたからだ。
じゃあ、それを守れば俺は幸せなのか?
無理だ。
だって狂おしいぐらいに、想っちまった。沙織を好きになっちまった。
「悪りぃ……」
それは、この場にいない、ソイツに向けて放った言葉だった。
俺はその言葉の後に、沙織の唇を奪った。
757俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:05:02 ID:f24iUKjw
.
.
「なあ桐乃、お前は俺と姫の結婚を祝ってくれるだろう?
 人はこれを所詮は政略結婚というかも知れない。けど、俺は本当に姫を愛しているんだ。
 それを祝ってくれる人がいないんじゃ、俺は喜べないんだ。
 父上や弟も喜んではくれるだろうさ。けど、俺はお前に祝ってほしいんだ。
 お前は俺の大切な……んぐ!?」
友人だから、とセリフが続く筈の所で、桐乃は俺の口を塞いだ。
……唇で。
ませたガキ共が、観客席で沸いているのがわかる。
「な、何を……」
俺が驚くよりはやく、桐乃は舞台袖へと賭け逃げていった。
混乱する中、黒猫が慌てて照明を落として場面切り替えをするように指示し、
あやせがドス黒いオーラで、俺を●そうとしているのが見えた。
……18年か。結構生きたな、俺。

兎に角、ひたすら土下座を繰り返し、
あやせから「劇が終わるまでお兄さんの命は預けておきますね」との言質を頂いた。
やったね! あと数十分だけ長生きできるよ!!
「……沙織、次は出番だぞ?」
花嫁衣装に身を包んだ沙織が、ソワソワと観客席を覗いていた。
理由は分かる。お姉さんを捜しているんだろう。
沙織から聞いた話では、舞台は「見に行きたい」とメールが帰ってきたそうだ。
だが、客席に沙織のお姉さんの姿はない。
しかしですね、恋人が妹にキスされても気にされてないってのはちょっと哀しーです、沙織さーん。


カラン……と、厳粛な音楽が流れるなかで、盃が沙織の手から零れた。
といっても、劇中で使用しているので、盃の中に酒が入っているわけじゃない。
「も、もうしわけありません。私、この日を楽しみにしていましたので……
 緊張で粗相をしてしまいましたわ。京介様、ダメな妻だと思わないでくださいましね?」
アドリブで結婚式の演技を続ける沙織に、
俺は(上手い返しも思いつかなかったので)ただ頷き、演技を続けた。
沙織がミスをするなんて珍しい……そう思いながら、彼女の視線を追うと
劇場の入り口に、この場には似つかわしくない上品な服(とはいえ、場違いではない)に身を包んだ
妙齢の女性が立っていた。急いでいたのだろう、肩を上下に動かしている。
沙織と同じ、アッシュカラーの髪の毛と瞳。
これであの女性が沙織の姉じゃないとしたら、とんだミスリードだぜ。
「兄上、この度の祝言、誠にめでたく存じ上げます」
弟役の御鏡が、折り目ただしく礼をする。
いや、かえって浮いてるけどね!? その完璧な時代劇の演技!
「いやメデタイ! メデタイ! 美人の嫁さんもらえて、高s…京介は幸せもんだ!」
赤城の野郎は完全にバカ親だ。っていうかケツを観客側に向けるんじゃねぇ!
「京介様、これからも末永く可愛がってくださいませ」
と、沙織は俺の手を握り……
「ん!?!」
桐乃に続いて衆目の前で、俺の唇を奪っていきやがりました。いやん、もうお嫁にいけない。
758俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:08:09 ID:f24iUKjw
その後、劇はまずまずの好評を得、終了し
俺は沙織のお姉さんと沙織と三人で少し話した後、打ち上げに合流した。
沙織のお姉さんとはあんまり話せなかったのが少し心残りだ。
初対面で緊張した事もあるが、向こうも忙しい時間を縫って駆けつけてくれたらしい。
俺なんかと違って、妹思いのいいお姉さんだ。
最後に「妹を頼みます」と言い残して帰っていった。魂抜けたね、そん時は。
んで、その打ち上げのカラオケボックスで
桐乃に「アレは演技だから勘違いしてんじゃないわよ!」と蹴り飛ばされ
黒猫に「本当に節操のない雄ね」と冷たく罵られ
あやせに「●んでください」とナイフとフォークを投げられ
加奈子に「ついでだから殴ってやんよ」とカエル飛びアッパーを食らい
麻奈実の「ごめんね、砂糖と塩間違っちゃったみたい」という和菓子を喉に詰められ
瀬菜にふっかけられた赤城に「お前はファーストキスじゃないから我慢してくれ」と×××され
劇の成功を喜びあった。
……うん、喜びあったんだよ、本当に。
沙織に膝に沈んだ俺をブリジットちゃんと黒猫妹にナデナデされたのが唯一の救いだったぜ。

「……って、桐乃さん、この領収書は一体?」
「今日の打ち上げ、アンタの奢りだから」
「どーやったらカラオケでこの額になるんだよ!」
「メニューの全品頼んだら?」
道理で皿が多いと思ったよ!
うう…近くにATMあったかな……
「言っとくけど、沙織にお金借りたら、アンタのこと一生ヒモって呼ぶから」
「借りねーよ!」
「んじゃ、あたし達は二次会のボウリングに行くから。あ、人数足りてるからアンタ達はこないでね」
「なっ…お前なぁっ!」
言いたいことだけ言って、俺の言い分は聞かずに出て行きやがったよ、ウチの妹様は。
俺は兎も角、沙織までハブっておかしいだろ。お前の友達だよ?!
今回の劇製作の主役っていっても過言じゃないんだぜ、沙織は!
「お兄さん、お兄さん…」
「あんだよ、御鏡…」
「これ、使ってください」
こっそり、輝きをもつカードを差し出すイケメン(外面)
「御鏡……悪いな、後で返すから」
「いいですよ。楽しかったですから」
くそっ…なにこのイケメン(中身)。この前はゴメンね。

「はぁ……」
「きりりんさん達に感謝ですわね」
「なんでだよ」
「京介さんと私に気を使ってくれたのだと思いますわ」
……そういう事なのか?
他の連中は兎も角、桐乃は俺に嫌がらせしたいだけなんじゃねーかなぁ……
つーかバレてんのね、俺達の関係。別に隠してた訳じゃないけど
劇に集中しなきゃいけないときにゴタゴタするのもアレだと思って、しいて発表もしてなかったが。
「京介さんはきりりんさんに対してだけはニブチンですわね」
「そーかぁ?」
「そうですわ…ぁんっ…」
質量をもつパイオツを、俺のテンタクラーロッドが揉みしだく。
うーん、何度揉んでも手から零れてしまう、圧倒的な物量。戦いは数だよ、兄貴。
「んっ…ダメですわ……こんな所で……」
「まだ使用時間残ってるから大丈夫だって」
沙織の服のボタンを外し、そのたわわな膨らみを外気に解放させる。
触り心地のよい、高級そうなブラも取っ払う。
ううん、今年のクランベリーは発色がよく、小ぶりだが瑞々しさがありますなぁ〜ツンツン☆
759俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:09:47 ID:f24iUKjw
「っぁ…ふぁっ……んっ…っぁ…」
「桐乃に蹴っ飛ばされた頬が痛てーんだよ。な? ナデナデしてくれよ」
沙織の15歳が持つには不相応な双丘に顔を埋め、擦りつける。
「京介さん…あっ…ぁっ……」
俺より背は高いし、肉感たっぷりな沙織ではあるが、それでも俺が抱えられないぐらい重たいわけじゃない。
沙織の胸を堪能しながら、そのくびれに腕を回し、場所を交換する。
カラオケボックスの安いソファに背を預け、沙織の身体を受けとめた。
「ん…じゅっ…ちゅるっ……ちゅっ…ちゅっ……」
体面座位の形になった俺達は、意馬心猿とばかりにお互いの唇を啜りあう。
「…っは…んふっ……ちゅるるっ…じゅぽっ…んぽっ……」
口膣に刺激を受ける度、沙織が身をよじる。
それに追従する沙織のバスト揺れ、もう艶福、艶福。
「もう…いやですわ、京介さんったら。私の胸ばっかり……私と私の胸と、どっちが好きですの?」
「お前に決まってるだろ」
ジト目(←ふつくしい)の沙織を宥めるため、髪を手で梳くと、くすぐったそうに身を縮めて俺に身体を預けてきた。
「じゃあ今回は許してあげますね」
そういって、あどけない少女の顔をちらつかせながら、一方で俺の胸元をはだけさせているのが沙織という女である。
「京介さんにお返しです……んっ…ちゅっ…ちゅっ…」
「ぁう…」
いやはや、年下の女の子に乳首舐められるというのも、乙なもんですなぁ……いや、Mじゃなくてね?
「ふふ…京介さん、可愛い……」
「ダイの大冒険、もとい、大の男に対してそりゃねーだろ」
これは挑発か? たけしの挑戦状なのか? よーし、受けてやろうじゃねぇか。
俺は沙織の背中に手を潜り込ませると、背筋を人差し指でそっと撫でた。
「ふぁんっ…やっ……そこ、ダメですわ……弱いの…っふ…知ってますのに……京介さんのいじわるっ…」
「ほらやっぱりな。お前の方が可愛いだろ?」
「…やぁっ…そんな…はんっ……可愛いだなんて……」
ウェーブのかかった浅鈍色の髪が崩れるほどに、俺の「可愛い」という言葉を否定する沙織。
まあ実際可愛いんだから、嘘は言ってないんだ。
けど、美人とは誉められても、可愛いとは言われ慣れてないのか、こうやって極度に恥ずかしがる。
その姿がまた愛らしいのなんのって……何この無限ループ。
「ああもう、俺の彼女は可愛いなぁ! 沙織は愛らしいなぁ!!」
「そ、そんな大声で叫ばないでくださいっ!」
「いいじゃんか、カラオケボックスなんだしさ。ボックスじゃなくても叫ぶけど」
「京介さんっ…んぐっ…ん…ふぁ……」
彼氏に反抗しちゃう悪い口は食べちゃうもんね。
とか言いつつ、ペロペロしながら沙織の服を脱がせる。俺も中々手慣れたもんです。
「こんなに固くして……京介さんのエッチ……」
あれー? 俺の下半身がスースーするぞー?
ザ・ワールドかキンググリムゾンでも食らったのか!?
くそー、俺がエッチだって? お前の方がとんだ淫乱娘じゃないですかヤダー
「ぁ…っん……こんなに脈うって……京介さんの……熱い……」
真珠のように白く長い指で俺のヴァジュラを絡め撫でる沙織。もう雷でちゃいますよ、その指使い?!
どこで覚えたの?! 今すぐにでもあるるかん操作できちゃう腕前ジャマイカン!
「んっ…ふぅ…っんぁ……はぁ…」
しかし、そのこなれた手つきの割りには、顔は恥じらいで染まっていて、
チラチラを俺と俺の息子を交互に見やっている。
その事を前に指摘したら、やはり恥ずかしいのもあるが、俺の反応を見て気持ちいい場所を探しているんだと。
まったく献身的なお嬢様だぜ。その上、真面目で学習能力が高いときたもんだから、俺は耐えるのに必死だ。
「ふぅ…ふぅ……先っぽからヌルヌルしたのが……んっ…止まりませんわ……」
熱っぽく語る沙織は、亀頭を親指の腹でやわやわと撫でて刺激しながらも
リズミカルに根本から手全体を使って肉棒をしごき続ける。
760俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:12:27 ID:f24iUKjw
「ふふ…まだダメですよ、京介さん」
沙織は手を離すと、俺から離れ、姿勢を変え始めた。
「ん……何か企んでるな?」
俺に見透かされたのが嬉しいのか、沙織は口をωにして悪戯っ子の顔を見せた。
多分、これが一番ありのままの沙織なんじゃないかと思う。
相手に喜んで欲しいという健気さと、気づかれないのは寂しいという我が侭と、その二つを許して欲しいという甘えと
そんな子供のような無邪気さを、俺は大事にしてやりたいと思う。
今はエロ方面に発揮されてるけどね、その無邪気さ。
「ほぅら、京介さんの好きなおっぱいですよー」
手淫だけでもイッパイイッパイだった俺のハヌマーンを、二つの柔肉が包んでいた。
こ、これは、天に選ばれた女性のみが使えるという……双包肉安天圧(パイズリ)!?!?!
「馬鹿なっ、民明書房(おとこのこのおとも)でしか見たことがない絶技が、現実にっ!?」
床に膝を付いて高さを調節し、沙織は両手で自分の胸を押さえて上下に動かし始める。
「んっ…ふぅ…っん……どうですか? ……もっと強く挟んだ方が……」
「い、いやいい……丁度いい。……沙織の肌、なんでこんなにもっちりスベスベなんだ……気持ちよすぎる……」
「そ、そんな恥ずかしいですわ……んっ…で、でも…はぁっ……京介さんが喜んでいただけるなら……っぁ…嬉しいです」
グッ、グッ、としごき上げる度に微妙に乳圧を替えて刺激してくる沙織と目が合う。
すると少し照れたように上目遣いではにかんできて、精神的にも相当やられてしまう。
「沙織…沙織……」
「…っん…ふぁ……ビクビクしていますの……もう我慢できませんと、京介さんのが……おっしゃってますわ……はぁんっ…」
胸元に先走りの汁が垂れ、カラオケボックスの強めの照明がそれを淫靡に照らしていた。
沙織は自分の胸から出て存在を主張する俺の分身を、その形の良い、やや厚めの唇で包んだ。
「うおっ…沙織、それはヤバいっ……」
「じゅるっ…じゅぽっ…ぬぽっ……ぐちゅ…じゅっ…じゅっ…ちゅるるるる………」
沙織の口内で精製された熱い粘液が、俺の先走り汁と混じって泡を立てる。
飲み干せなかったそれが、沙織の口の隙間から零れて顎を伝った。
沙織には似合わない、その下品な様が俺の劣情をかき立てる。
「沙織っ…もう出るっ!!」
俺の宣言に、沙織は一際大きく頭を振って陰茎を飲み込むと、引っこ抜かれるんじゃないかと錯覚するほど強く吸入した。
「う…うあぁっ……」
体中の血管を鼠が走り回るような、悪寒にも似た悦楽を感じながら
俺は沙織の口の中へと白濁を撒き散らしていった。
「むぐっ…うぷっ…んっ…あほっ……ぇ……けほっ……」
その量に、始めこそ喉を鳴らしていた沙織だが、受けとめきれずに自分の胸へと精液を垂れ流してしまった。
「だ、大丈夫か、沙織?」
「けほっ…んっ……いつもより、多いですのね……」
「……案外冷静なのか?」
苦笑するが、誰かが置き忘れていったポケットテッシュを見つけて、引っ張り出すと沙織に渡す。
「ん……大丈夫ですわ」
しかし沙織は受け取らず、ペロリと舌なめずりをし口周りの精液を為取ると
コクコクと喉を馴らして嚥下していった。
「やっぱり…いつもより粘りが強いような気が致しますわ……」
「場所が場所だからじゃねーかな……はは…」
苦笑いしながら、俺は沙織の意見を肯定してやる。
本来そういうことのする用途ではない場所で、個室とはいえドアにはガラスがあり、
万が一何かのキッカケで店員が入ってくるかも知れず……などという要素に興奮しなかったかといえばNOだ。
「ふふ…京介さんの赤ちゃんの素がいっぱい……」
沙織は玩具を見つけた子猫のように、自分の身体にかかった精液を掬っては舐めている。
「んちゅ…ふっ…んっ……」
「すげ…」
乳首に垂れた精液を口にするために、自分の胸を持ち上げて吸い付いたのには、思わず声を上げてしまった。
マイリヴァイアサンも唸りを上げてしまった。
「沙織……今度は俺がお前を満足させてやるぜ」
サムズアップして白い歯を覗かせた俺に、沙織が郵便ポストかってぐらい真っ赤になる。
ば、ばか、なんか言った俺まで恥ずかしくなってきたじゃねーか。
上半身精液塗れの癖に、なんでそんな初々しい反応すんだよ。ちくしょー可愛いじゃねーか。
761俺たちがこんなにゲキジョウなわけがない:2010/12/05(日) 13:14:41 ID:f24iUKjw
「こんにゃろ、足腰立たなくなるまで溺れさせてやる!」
沙織のすらっとした足を抱えると、そのまま持ち上げて、椅子の背まで押し付ける。
床じゃ可哀想だしな。もっとも、今日はここに沙織をホールドしちゃうぜ!
細かい刺繍が施された沙織のショーツは既にヌレヌレで、
早くひっぺ返して、俺のスプリガンをぶち込んで欲しいと嬌声を挙げていた。
「沙織……大好きだぜ。どこにだって、お前を連れて行ってやるからな。恋人として」
「京介さん……はい! よろしくお願いしますね」
じわりと、焼け石が投じられたお湯のように温かい気持ちが繋がり溢れていくのを感じた。
俺は沙織の一番奥へと、ゆっくりと肉槍を進めて……

「兄貴、ゴメン、ちょっと忘れ物!!」

盛大に開かれたカラオケボックスの扉の音に、俺達の時間は静止した。


「あ、あ、あ、アンタ、人の友達に何しちゃってくれてんのよー!!」
「アホかー! お前な、俺達二人を残したってことはそういうことだろうが!
 忘れ物したとしても空気読みやがれっ!!」
「どこの世界にそういう事でここまでするって思うヤツがいるのよ! 
 キモッ! 変態性欲兄貴っ! 盛り過ぎっ! アンタ前世は猿なの!?」
「お、お、おちついて、京介さん、きりりんさん……!」
「ウルセー! てめえはその猿の妹なんだよ! ざまーみろ!!」
「いいから、ソレしまえ! バカぁぁぁぁぁぁ!!!」
「はっ! いいぜ仕舞ってやる! 男のココが、一番収まる場所にな!!」
「きょ、京介さ…あんっ!!」
「なっ…なっ…なにしてんの変態ぃぃ!!」
「お前だって親父とお袋がこうやって生まれてきたんだよ! 現実を直視しやがれ!
 俺は兄貴として妹に性教育をしてやってるだけだ、わははははははは!!!」
「死ねェェェーーーーーーーーー」
「わっ! バカっ、マイク投げるな……痛っ!!?」


嵐のように桐乃は去っていった。俺の頭にたんこぶを残して。
「だ、大丈夫ですか? 京介さん……」
「へ……まあ、これでアイツともまた普通の兄妹に戻れるかな」
色々歪な方法だったけどよ。
「京介さん、まさかワザとああいう態度を……」
「……まあ、ちょっと羨ましいって思ったからさ」
目を丸くする沙織に、力なく笑ってみせる。
「沙織とお姉さんがさ、やっぱ仲良くていいなって思った。
 俺達も……喧嘩ばっかしてるけどさ、そういうの続けばいいって
 欲張りだけど、思っちまったんだよな。誰の影響なんだか……」
俺と沙織が付き合うことで、俺と桐乃の関係が、桐乃と沙織の関係がギクシャクするのは厭だった。
昔の冷戦状態に戻るのなんか真っ平御免だ。
ま、そういうことだな。
「俺はアイツの兄貴だし、お前の彼氏なんだ。ずっとな」
フィナーレが終わって、アンコールが起きてもずっと、そいつだけは変わらない。
そう、俺は決めたんだ。
「……はい」
沙織は頷くと、俺のたんこぶを優しく撫でた。



おしまい
762名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 13:30:44 ID:e5Gdp6ef
な……なんという強引なオチ……だけど笑ったw
このノリは楽しいw
763名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 13:43:46 ID:nxkbezsW
途中で投げた
764名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 13:50:56 ID:fPi3rCgH
すばらしい
765名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 14:34:29 ID:XEn8vP4e
貴重なる沙織SS、乙でござるよ!
766名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 15:06:30 ID:twqNQDDe
ブラボー、おおブラボー!そして安心のくんかである。
767名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 15:09:59 ID:QFKKMQEU
最初はどうかと思ったが
終わりよければすべてよしって事で良かったよw
768名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 15:47:26 ID:so9GK+7x
ふぅ
沙織エロすぎだろ自重しろよ
769名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 16:31:47 ID:sSkG+0t7
超乙

どうでもいいが28号FXテラ懐かしいw
770704:2010/12/05(日) 16:38:20 ID:zI40VXqb
>>724の続きです。

まだまだかかりそう。
きりりん復活。沙織ss乙でした。たまには沙織もいいですね。
771704:2010/12/05(日) 16:39:16 ID:zI40VXqb
(まだまだ少しダーク入ります)

これでやる事は全部やった。
ようやく普通に戻れるよ…。
兄貴のことだから、いらない心配したんだろうなぁ。このシスコンめっ‼でも、嬉しいかな。

さぁ。いつも通りに戻ろう。

///

桐乃のなりきりメイド生活が終了したっ…。なっ⁉ざ、残念なんかじゃねーぞ⁉別に普通でいいし…。
今度はまた例のオタク仲間で集まるそうだ。まぁ、俺も強制参加だけどな?
しばらくあいつらにも会わなかったからな、元気にやってるかな?
そう思って携帯を眺めていると突然部屋のドアが開いた。

「誰だっ‼他人の部屋に入る時くらいノックしやがれっ!」
「あたしよあたし。読モもやってるスーパー美少女の妹様よ」
なんだこいつ…?テンション高いくねぇか?
「はいはい、妹様。何かご用ですかね?」
「き、今日はね、その、えと、」
なにどもってるんだかね。
「今日はね!彼女もいなくて可哀想なあんたを救う為にあたしの買い物に付き合わさせてあげる‼」
「……、アキバか?」
「違うし‼なんでそうなるよ?だからぁ、普通の女の子の買い物だし」
なんで?なんでこいつの買い物に俺が?どうせ荷物持ちだろ?『バカ兄貴、歩いてるだけじゃなくてあたしの荷物持ってよ』ってな?
「どうすんの?行くでしょ?」
「行くったって荷物持ちだろ?それならなぁ…」
「荷物持ちさせないから!早く!行くよ‼」
「あっ、こら!引っ張るな!」

やけに嬉しそうな桐乃の横顔を見ながら溜息をついた。
772704:2010/12/05(日) 16:40:38 ID:zI40VXqb
///

ホントは買う物なんて無かったんだけどね?
なんとなく兄貴とデートみたいなのがしたかったから。

それにしても、あたしと出かける=荷物持ち って…。
これからは気をつけなきゃね。

電車に乗って、この前取材した渋谷に来た。この都会の喧騒は結構好きだな。
手始めに109に行くことにした。

「なぁ桐乃」
「ん?なに?」
「俺は何の為に渋谷にいるんだ?そして、こんなに恥ずかしいところに俺を連れてくるか?」

そう、今あたしたちがいるところには基本的に男はいない。
どこだかは察してみて。

「大丈夫、あたしがいるから。大船にのったつもりでいれば?」
「確かに帰るにも帰れないしな。泥船にのったつもりでいるか…」

あたしってそんなに信用ないかな?

///

適当に買い物をすませて外に出た。そろそろ昼どきかな?

「桐乃、メシにしようぜ?」
「いいけど、行くあてはあるの?」
「フッ、俺をなめるなよ?お前が買い物に熱中してるあいだに携帯で調べておいたのだ‼」
「ふーん、で?」
「なっ、それだけかよ?さすがお兄ちゃん‼、くらい言えや‼」
「どこにあるの?」
「無視か…、まあいいや、こっちだよ」

ホントは言ってあげても良かったけどね?さすがにあそこじゃ恥ずかしいし…。
773704:2010/12/05(日) 16:41:24 ID:zI40VXqb
///

「あんたさぁ、ここファミレスじゃん」

失望した、マジで。
ちょっと期待してたあたしがバカだった。こいつじゃ無理なんだよ。

「ファミレス?まさか、違うだろ?」
「調べたサイト、出してみて」

兄貴の携帯を取る。
ラストURLからそれらしきサイトを開くとしっかり「ファミリーレストラン」と書かれていた。

「これ、なんて書いてある?」
「ファミリー……レストラン………」
「つまりここは?」
「ファミレス…。すまん、桐乃…」
「まぁ、あんたにしては気が利いたと思うから許すよ。お腹空いたから、かわりに奢ってよ?」
「お、おぅ!任せろ」


店内に入る。あたしたちカップルって思われてるかな?
店員さんに席に案内されて適当に注文を済ませようとした。

そしたら店員さんが
「現在カップル限定メニューがございまして、お互いにパフェを食べさせてあげていただいて、その写真を記念に撮って差し上げる、というものなのですがいかがですか?」
と。

店員さん、GJ!!!!!!!!!!111111

「下さい、それ。絶対」
兄貴が何かいいかけてるけど一切無視。
「分かりました。それではお食事のあとにお持ちします」

やった!ついにあたしにチャンスがやってきた!

「桐乃…、いいのかよ?俺だぞ?」
「別にいいし。あんたはシスコンなんだから写真だって記念になるでしょ?」
「お前がいいならいいけどさ」

そう、あたしがしたいからいいの。楽しみだよぉ‼
774704:2010/12/05(日) 16:42:07 ID:zI40VXqb
///

ついにパフェがやってきた。

「それではお互いにアーンをしてあげて下さい!」
「京介‼ほら、アーン?」
「な、お前⁉」
「早くしてよ、食べたいんだから」
「っ、わ、わかったよ!桐乃、ほら」

兄貴があたしに!
あたしはしっかりとスプーンを咥えた。兄貴も一応咥えてる。

「それじゃ撮りますよ?ハイ、チーズ!」

写真に写ったあたしたちはカップルそのもので。
お互い顔を真っ赤に染めていた。

///

きょうちゃんにもう関わっちゃいけない。
そう、桐乃ちゃんに言われた。
長い間幼馴染をやってきたのに。こんなのあんまりだよ。

私はあれ以来部屋から出なくなった。
ロックもみんなで心配してくれるけど心配してくれたから解決する話でもないんだよ?

落ち込んでたそんな時。
携帯が鳴った。

一瞬、きょうちゃんかな?って期待したけど。

画面に映った相手はあやせちゃんだった。

「もしもし、お姉さん?」
「…どうしたの、あやせちゃん」
「落ち込んでるんですか?何かありました?」

相談しようかすごく悩んだけど、事の内容を話す事にした。

「二度とお兄さんに関わるな、ですか…」
「だから、ね…?」
「いい方法がありますよ、お姉さん?私に協力してくれさえすれば」

元から藁にもすがる思いだ、協力しようかな。

「わかった、協力するよ?」
「よかった、交渉成立ですね‼」

その時私の心には希望が生まれた。
775704:2010/12/05(日) 16:43:07 ID:zI40VXqb
以上です。

麻奈実の口調がよくわからない。
776名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 16:53:50 ID:e5Gdp6ef
>>775
麻奈実キチの俺がきましたよっと
「〜」「母音多め」「カタカナは全てひらがな」「漢字もなるべく」「アニメ6話を流しっぱなし」
にすると麻奈実が憑依してくれるぜ!
777704:2010/12/05(日) 16:59:54 ID:zI40VXqb
>>776
わざわざありがとう!

今後麻奈実が増える予定だから参考にさせてもらいます。
778名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 17:08:10 ID:rB4If2GW
>>769
FXに反応したの俺だけじゃなくて安心したw
779名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 17:47:03 ID:lmd1jkRY
一方FXだけ読んだ俺は日本のFX速く決めろよ と思うのであった
780名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 17:53:25 ID:z6sVgrhg
一方俺はPC-FXを思い出していた
781名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 18:17:09 ID:QoMctu9O
FX400Rの話と聞いて
782名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 18:23:48 ID:XEn8vP4e
>>775
乙!麻奈実は擬音発言やらだな
783名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 18:26:39 ID:T6bgfbSk
704の桐乃は、なんだか他に見られない年相応の子供っぽさがいいな

京介陥落が先か、あるいはあやせの魔の手が伸びるのが先か…
784名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 18:49:09 ID:VXIInuQY
>>732-733
あやせも黒猫も桐乃も可愛いよぉ
785名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 20:35:09 ID:3PEFrfJE
>>776,>>782
要は長嶋茂雄をイメージすればいいんだろ?
786名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 21:10:05 ID:rB4If2GW
308 :緊張してきたな!!@名無しさん:2010/12/05(日) 20:21:33 ID:Dq7Q.xkA0
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』は全15話で11話で分岐話になる #oreimo


テレビ版がグッドエンド。
ブルーレイとDVDに収録予定。

トゥルーエンドは公式で随時配信予定

俺の妹イベントより
787名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 21:15:17 ID:t5YsY77A
>>785
長嶋茂雄は、なぜか外来語を無理やり組み込もうとするから、むしろ真逆にならね?
788名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 21:24:49 ID:KqUac8oH
>>786
てことはアニメで原作の6巻以降をやるつもりはないってことか
789名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 21:30:20 ID:Lp+PMH1p
VIPの台本形式うんぬんで揉めてたところに
本物の台本形式を使った>>749を出したところに
笑いの中に風刺を潜ませていたチャップリンの精神を感じた
790名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 21:30:34 ID:XEn8vP4e
落ち着けスレチだ
本スレもりあがってんだからそっちで話そうぜ
791名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 21:44:34 ID:T6bgfbSk
VIPなあ…
ある程度住み分けがされるなら、両方あっていいと思ってたんだが。

ながら投下禁止は敷居が高いんだぜ
792名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 22:01:37 ID:DKqMvG/7
ながら投下なんて、スレに書き込みする上でも邪魔だし
読む側にしても読みづらいし、感想も書きづらい
書いてる方もしっかりチェックもせず投下する事になるし
良い事の方が少ないだろ
793名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 22:33:42 ID:Lz+pYmsn
>>792
書き手からすれば意見を参考にしていい作品を作りたいんじゃない。
分岐をどうするか、迷った時にも聞いたりもさ。
まぁ私としては途中で終わったりする作品があるから嫌な部分もあるけどさw
794名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 22:44:42 ID:eDMjs1p9
ながら投下は積極的に推奨できないが、何となく思いついたネタを何となく続ける感じで作品にするタイプもいるし
タイミングみて、始めと終わりだけしっかり書けば喧嘩腰になって騒ぎ立てる奴はおらんだろ
あと他のスレの話題だすと荒れるみたいだから、自重すっぺ

そんなことより普段沙織はどんなパンツ穿いてるのかが問題だ
795名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 23:46:05 ID:5D9gR9/T
「問題でござる。拙者の今日のパンツは何色でござろうか?」
「ぶっ…! パ、パンツって!? ジーンズの方だよな?」
「いやいや、その中身でござるよ」
「お兄さん、沙織をそんなはしたない子に育てた覚えはありません」
「そうですわ。私、お兄様に育てられたのではなくて、染められてしまいましたの」

は、はやい……いつメガネを外したか、分からなかった!
ええい、槙島のお嬢様は化け物か!!

「もし正解したら、京介氏の好きなコスプレで……エッチして差し上げますわ」
「OK、問題は三択か? 回答数は? 時間制限は? ヒントは?」
「選択もヒントも無しでござる。時間制限は……まあ空気を読んでくだされ。回答数は1回ぽっきりでござるよ」

失敗は許されないってか……萌える、いや燃えるな。
沙織のパンツの色か……やはりシャア専用ならば赤かピンク……
しかし赤とピンクではかなり印象が変わってくるぞ。
沙織の某紀香なナイスボディに赤い下着はもはやGP02のアトミックバズーカレベルの兵器だ。
しかし女の子らしいピンクの可愛い下着も捨てがたい。
おっと、今は俺の好みを考えている場合じゃない。沙織の身体に一番密着している布きれの事を考えるんだ、リアルで。
バジーナを名乗ってるってことはゴールドという可能性もあるな。
しかしゴールドは成金すぎやしねぇか? マジモンのお嬢様の沙織には似合わない気がするぜ。
他に考えられる色はグレーにワンポイントで赤のジオングカラーだが、これは逆に地味過ぎる。
いや待て、確かアフランシ・シャアのガイアギアは白だったぞ。
そもそも沙織バジーナの傾向から考えていいのか?
これまでの沙織の傾向から考えてみよう。
……意外と覚えてないもんだな、沙織の下着の色。
確かこの前は……ガーター付きがエロかったな……あれは良かった。
色は確か……淡いピンクだったな。何度もショーツの上から沙織の秘所をなぞると
触り心地の良いショーツの生地がじんわりと濡れて、沙織のヘアがうっすら見えてきたんだ。
っと、今は色だ、色。
ガーター(Gジェネじゃないよ)の前は……ローライズの黒だったな。アレは面積が小さかった。
引っ張ったら裂けるんじゃねってぐらいで、もうショーツを脱がすのも面倒くさくて
生地の隙間から俺のリヴァイアサンを突っ込んだわけだ。美術館のトイレで。
あん時の沙織はお嬢様モードで清楚な白のワンピースだったのに、黒の下着が透けて見えてて
ありゃ、絶対誘ってたね。絵画もヌードモデル多かったし。ま、どんな名画のモデルより、沙織の身体の方が魅力的なんだけどよ。
その前は……アキバでデートしたときか。俺が悪戯心で大人の玩具のお店に連れて行った時だな。
バジーナモードで、一生懸命笑い飛ばそうとしてたけど、メガネの隙間から見える素顔が挙動不審の真っ赤っかでスゲー可愛かったぜ。
俺もとんだSだよな。まあ、そんな沙織と、場所も場所だったからムラムラしちまって、漫喫に連れ込んで一発やっちまった訳だ。
声を出さないように必死に口を押さえる沙織は、もうバジーナモードを保ってられなかった様だったぜ。
あんときの下着の色は……たしかブラックとライトグリーンだったな。
座位の姿勢でヤったから、ちょうど俺の頭んところに沙織の胸があったし、覚えてる。
黒の生地にライトグリーンの細かい刺繍がされていたけど、薄めでブラ越しでも沙織の豊満な乳房を堪能できた。
基本的にバジーナモードの時の方が生地は薄いよな。いつだったか、大事なとこ隠せてねーじゃんかってレベルのエロ下着もあったし。
バジーナの時のオタクファッションは外が厚めのYシャツとジーンズだからじゃねぇかな?
お嬢様モードの時は際どいのはありはしろ、エロ下品な下着は無かったと思う。
んで、今はバジーナモードだから……いや、色当てるのにあんまり役に立たないか、この傾向?
でもエロ下着ならある程度は色も絞られるんじゃね? 紫とか……今まであったけ?


「――色、君に決めたっ!」
「うっ……せ、正解でござる」
「ふふふ、では確認させてもらおう」
「ま、待ってくだされ京介氏……確認はお兄様の注文をきいてから、ですわ」
「甘いな沙織、俺は沙織のコスプレをした沙織を楽しむつもりだったのだー」
「あんっ…」
「どんなコスプレした沙織より、素のお前が一番魅力的だぜ」
「京介お兄様ったらぁ…んっ…」


金持ちだからゴージャスな下着な気がするけど、中学生相応のチェック柄とか可愛いのでも萌える>沙織のパンツ
796名無しさん@ピンキー:2010/12/05(日) 23:53:58 ID:e5Gdp6ef
>>795
乙、しかしいつの間に教育されたんだ京介ww
797名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 01:04:22 ID:ZpsaABFa
久しぶりに俺も沙織ものを書きたくなってきたが、改めて沙織って完璧超人すぎて話を転がすのが甚だ難しいんだよねぇ
誰かお題でも出してくれぬか
798名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 01:12:43 ID:WRhxm53n
沙織の弱点はギャグにしづらいしな

沙織のパンツはこのスレ的には京介のパンツな気がしてきた
799名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 04:15:10 ID:viP1oGOj
沙織はメタ視点で出番が少なめ、ヒロイン扱いされてない、てのがポイントだな
あーでもそんなオチのSSあったっけか
800名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 05:38:39 ID:WwFtPlQW
京介×沙織はもう付き合ってる前提でずっとイチャラブしてりゃいいんじゃねーかな
アキバで桐乃と黒猫を見守る二人は、子供を見守る若夫婦の域だったしw


十年後ぐらいには槇島商事の敏腕専務・京介と世界を又にかける女社長・沙織みたいなw
旦那は凄いが嫁はもっと凄いはテンプレだよね
こち亀の麗子の親とか、GS美神の横島の親とか
801名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 10:06:01 ID:mFbNV1uQ
京介に敏腕専務の素質はあるのか?w

そこで沙織さんが京介を教育するシチュエーションですよ
802名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 10:11:42 ID:7mptEFZM
>>797
つ「◎カリビアンコム(洋物二穴・三穴ハードコア物)、◎ペニバン、又は双ディルドー装着した桐乃・地味子(既に二人は調教済みで牝奴隷)
  ハードで淫らな快感に堕ちていく沙織…」

これで、いっちょ三穴なやつ頼んますw。
803名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 13:48:02 ID:7u39MfiE
ディープすぎるだろ
804名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 13:57:29 ID:/ft/jMyc
>>795

なんか普通の情事よりもエロかったっすわ。
お疲れ様でした、それと愚息がお世話になりました。

>>797
確かに…、うまくバジーナと沙織モードをうまく使い分けられれば
おもしろくなりそうなんですがね、難しい。

とりあえず京介と桐乃、沙織の公衆SEX旅行をお願いします。
ビデオは三人で順繰りに回す感じ。
805名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 16:40:29 ID:erw6dAdg
>>804
いやいや、肝心な項目を忘れてますぞ

つ【ビデオは三人で順繰りに回す感じ。→ラストはビデオは三脚で立てて「オート」→
  三人でクンズホグレツw】
806名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 21:56:52 ID:TP7SnQiT
むう。沙織か・・・昨日、リアルバジーナを見てしまったので、いまいち萌えんw
807名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 22:19:59 ID:h8SOihWs
無人島でバカンスとか
無人島だから水着いらないよねってノリで
808名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 22:25:24 ID:TUguuc7x
京介って眼鏡でロングヘアーで優しい女性が好きなんだろ?
まさに沙織にぴったり当てはまるよな
809名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 22:56:44 ID:B12+emQy
ぐるぐるじゃない眼鏡をかけてくれればッ...!!
810704:2010/12/06(月) 23:08:49 ID:ID7OjIWG
投下します。

短いと思います、多分。

ご了承下さい。
811704:2010/12/06(月) 23:09:23 ID:ID7OjIWG
あやせと麻奈実が協力することになったなんて知る由も無い兄妹は、クリスマスも真近になった街を歩いていた。

///

そうしてファミレスで思わぬプレゼントをゲットしたあたしたちは夜の街を(カップルのように)歩いていた。

「結局、丸一日遊び歩いたけどいい物買えたか?」

兄貴が言う。
"買えた"かどうかは微妙だけど。
それでも決してお金じゃ買えない物を手にしたと思う。

きっと兄貴はあたしを"妹"としてみてるだろう。だってシスコンだし。
だけど、あたしはブラコンじゃない。
ただ単に恋をしているだけ。
壁は大きい。簡単には結ばれないってことも十分わかってる。
でも、今日一日過ごしたことはあたしに勇気を与えてくれた。
多くの人があたしたちをカップルとしてみただろう。
多くの人があたしたちを兄妹とはみなかっただろう。

このことは、あたしにとっては大きな、とても大きな一歩になった。

だから、あたしはこうやって返してやった。

「さぁね?でも、また行こう?」

と。
812704:2010/12/06(月) 23:09:53 ID:ID7OjIWG
///

まさか、あの桐乃がお姉さんにそこまでするとは思いませんでした。

"関わるな"だそうです。

私からしたらそんなのどうってこともないですけどね?
だけど、お姉さんの落ち込み方は尋常じゃなかったですね。

と、いっても目的はお姉さんを助ける為でもなんでもなくて、私個人の願いですけど。

とりあえず協力関係に持ち込みました。これからですね、問題は。
残酷にいくなら、お兄さんを消すしかないです。消した後、桐乃のメンタルケアを私がして万事解決です。
だけど、この案にはお姉さんは絶対賛成しないでしょうね…。

もしかしたら、協力相手を間違えたのかな…?

まぁいいです。
次の案は、そうですね…、寝取り、ですか?
正直気は進みませんね…。

でも時間はたっぷりあります。
最善の案を考えておきましょうか…。

///

麻奈実は本当にどうしたんだろうか。
なんか俺、悪いことしたのか?
電話かけても出ないんだよな、未だに。
んでもって、会いに行こうとすると必ず邪魔が入るんだよ…。
邪魔って、例の奴だぞ?
前なら強引に行けたんだが…、今はなりきりメイド生活の後だからなにを言われるかビクビクなんだぜ?
はぁ、ホント、なんだかなぁ…。
813704:2010/12/06(月) 23:11:14 ID:ID7OjIWG
ぼーっと悩んでいると、携帯が鳴った。
相手は黒猫だった。

「もしもし」
「おぅ、黒猫か。どうしたんだ?」
「いや、お見舞いに入院してたとき行けなかったから一応ね…」
「おっ!心配してくれてるのか?」

あいつも優しいところあるじゃねーか‼

「ち、違うわよ…。なんであなたみたいな人を心配なんてしなくちゃいけないのかしら…。
ご、誤解しないで頂戴」

……前言撤回。まぁ、照れてるんだろうけどな。

「それでも。ありがとうな」
「っ……!」
一応礼は言っとかないと。

この後は取り留めもないはなしをした。
主に今度のアキバの話だが。

///

兄貴の部屋から話し声がした。
耳を澄ますと会話が聞こえて来た。

あの感じは黒猫、いや、邪気眼女だろう。
あいつは兄貴のことをどう思ってるのだろう。
あいつだったら壁は大きくないし、堂々と付き合えるだろう。

もしも、黒猫と兄貴が付き合ったら……?

「っ…!くぅぅぅぅぅううう‼」

目眩がした。いや、頭痛かな?

そんなの考えたくないよ。
兄貴がせめて兄妹でもいいからずっとそばにいてほしいのに。
だけど、黒猫は…。

布団にくるまって震えるあたしは冷静に考えることなんてできなかった。

814704:2010/12/06(月) 23:11:54 ID:ID7OjIWG
///

きょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃん
きょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃん
きょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃんきょうちゃん

なんでかなぁ。しばらく会わなかっただけなのに。
こんなに寂しいなんて。
こんなに辛いなんて。
やっぱり私はきょうちゃんのことが好きだったんだな…。

こうなってしまった今、私には一縷の望みしかない。
あやせちゃんだ。
あの子次第なんだろなぁ。
でも自分はなにもできない。
なんて非力なんだろうか。

そんな自分を呪いつつ、1人しかいない部屋で昔のアルバムを眺め続けた。
815704:2010/12/06(月) 23:13:42 ID:ID7OjIWG
以上です。

本文中でもありますが、ここの住人のみなさんはNTRに対してokなんですかね?

あまり抵抗があるようなら別ルートにしますが。

なんかアンケートみたいですみません。
816名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:15:51 ID:KpN+FqgW
>>815
んー、予め「苦手な人はNGしてください。」って言っておいたらどうだろうか。

817704:2010/12/06(月) 23:16:57 ID:ID7OjIWG
>>816
了解です、ありがとうございます。
818名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:21:45 ID:FpaVtLKr
うん、麻奈実みたいな子や桐乃みたいなタイプが寝取られるのは辛すぎるな……申し訳ないがNGします。
残念……。
819名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:25:23 ID:hLtVSlZv
いやこれは京介が黒猫あたりに寝取られるって展開じゃないのか
820名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:27:43 ID:FpaVtLKr
>>819
あ、ホントだ。NTRが先に見えてそこで読むの止めちゃってたw
821名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:31:32 ID:oxy9bp7z
元々、桐乃視点って話だったからNTRの後の対応しだいかな…
暗すぎるのはちょっとw
822704:2010/12/06(月) 23:37:29 ID:ID7OjIWG
>>818-821

まだ未定的な書き方にはとどめてるんですが、、、。
基本的にNTRだと初挑戦になってしまうので、NTR抜きでヤンデレが少し入る感じで行こうと思います。
アドバイス感謝です。
823名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:38:31 ID:pApQ73aW
今のところ八巻の展開を予想したSSはありますか?
あらすじみたいな感じじゃない、ガチめのやつで
824名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:49:52 ID:FpaVtLKr
>>823
俺、今書いてるけど、長すぎて入らんので某サイトでちまちまはってる。
半分行ってないのに100kb越えてしまった……
825名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:53:42 ID:+AMIIrCt
arcadiaかpixivにgo
826名無しさん@ピンキー:2010/12/06(月) 23:55:52 ID:qYOFZ1aK
>>824
その某サイトを教えてくれ頼む
827名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 00:00:15 ID:FpaVtLKr
>>826
途中で良いか? 「にじファン」http://nizisosaku.com/search/search/で「俺の妹が」ぐぐってくれたら出るわ。
週に一部ずつでよければ上げてく。書き始めたところだけど、年末までには終わると思う。

 あと、原作で悲惨そうな地味子さんにちっょと肩入れしてるけどそれでもいいなら……。
(でも地味子さん出てないって地味子ファンに怒られた)
828名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 00:02:51 ID:xNnfe2eq
>>827
セーンキュウ
あとで読ませてもらうぜ
829名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 00:04:37 ID:rG6OCKdQ
桐乃視点の作者さん7巻の分書かないな
830名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 01:24:31 ID:TLQWWuQa
>>815
たまにはNTRも見てみたいんだぜ
831名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 01:30:42 ID:pRSF8ogS
NTRの文字だけで地味子が赤城に寝取られる妄想余裕でした
……悔しいからこの調子で京介のハーレムを切り崩していこう
832名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 01:56:55 ID:Jd2XEApO
そういう話なら黒猫は俺がもらおう
桐乃は水鏡にやるよ
833名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 02:19:19 ID:rG6OCKdQ
やはり正妻はあやせたんか
834名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 02:31:35 ID:ZiGG0dHA
アニメ見てて
兄貴にかぶせられた帽子を一人になってからクンカする桐乃
女の、あやせの匂いに気付くかとおもいきや
あやせが桐乃と同じシャンプーなど使ってる為気付かず
あやせの前でも嬉しそうにかぶる桐乃、それを見て興奮するあやせ
そこまで想像できた俺は、このスレのクンカ達の被害者だ(´・ω・`)
835名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 02:40:33 ID:rbreyjU+
今日の烈火の炎スレはここですか?
836名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 02:51:54 ID:asiekGLE
ある日、学校から帰ってきて机の引き出しを空けたら
俺の膝ぐらいまであるTV画面とボタンが付いた化粧台みたいな装置が飛び出した。
サイズがおかしいって? 気にすんな
何せコイツに付いてた説明書にはこう書いてあったんだからな

気ままに夢見る機

未来のネコ型ロボットの道具に、質量保存は通用しねぇってこった。
まさに世界はグーチョキパーでみんな違うからaikoでしょってな。
「ふーまさか夢の中で夢を見る機会に出くわすとはな」
頬を抓ってみるが痛い。うん、良くできた夢だね。
まあいいや、コイツは自分の好きな夢を見られるひみつ道具だった筈。
取り敢えず、このRPGのカセットを刺して夢を見てみるか。

↓ 夢の世界へー ↓

「ぐへへへへ、京介王子、お前はこの俺、大魔王アカーギの虜になったのだ」

オイコラちょっと待て、俺が攫われた姫のポジションかよ!?
おかしくねぇ!? 普通主人公だろ!? お姫様救いにいくんだろ、俺!?
「うへへへへ…お兄ちゃ…じゃなかった、大魔王様、1週間後に京介王子と結婚することを世界に発表しちゃいました!」
「そうか、悪い魔法使いのセーナちゃん。セーナちゃんの頼みなら、大魔王は王子と結婚もしちゃうぞー」
まさかの貞操の危機っ!?
つーか、あの魔女、ぜってー魔王を裏で操ってるよ!?!
「はっ、お兄ちゃん、この魔法の水晶を見て!」
「うん? これはコーサカ王国か?」
お、親父っ!!

「むぅ…大魔王に捕まってしまうとは情け無い。やはり国は桐乃に継がせるか」

見捨てられたーーーーーーー!!?

「お父さん、お母さん、あたし、兄貴を助けに行く!」
「危ないわ、桐乃。京介は男だからいいとして、あんたは女の子なのよ」
よくねーよ! むしろこの大魔王兄妹は男の方があぶねーよ!!
「大魔王にとっつかまった超鈍くさい兄貴だけど、あれでも一応兄貴だしさ。
 それに兄貴はどうでもよくても、世界もピンチだし、大魔王倒すついでに兄貴も助けてくるから、任せてよ!」
「しかし桐乃、お前一人では……」
「大丈夫です王様! 私も桐乃と一緒に行きます! 私は桐乃の親友ですから!!」
「ふ…黒魔導士の私は闇の世界でも生きていけるのだけれど、報酬次第ではこの女に協力してあげてもいいわ。
 尤も、大魔王に攻められている人間世界に、さしたる財宝なんて残ってないでしょうから
 報酬は京介王子の身柄、というのはどうかしら? ちょうど人体実験に使う動物が欲しかったのよ」
「ふむ。背に腹は替えられん。大魔王を倒した者には京介を娶せてやろう」
「お、お父さん、それ本当!!」
「だ、大魔王を倒せばお兄さんを頂けるんですね?」

ナレーション「こうして、旅にでた勇者桐乃は、仲間達と共に大魔王の城を目指したのでした」

「もう一週間だと言うのに、まだ城にたどり着かないわ。誰かさんのせいで」(クロネコ  しろまどうし  Lv30)
「うっさいなー、ちまちまスライム倒す努力が、後で大事になんの!」(キリノ  ゆうしゃ  Lv55)
「黒猫氏は途中でジョブチェンジしたでござるな」(サオリ きどうせんし Lv63)
「ついにお兄さんを大魔王から取り戻して監禁する時がやってきました」(アヤセ じゅじゅつつかい Lv55)
「加奈子疲れたから帰っていい?」(カナコ めるる Lv99)
「だいまお〜さんへのお土産って、これでいいのかなぁ〜」(マナミ おばあちゃん Lv80)

「さあお兄ちゃん、じゃなかった大魔王様! ズボっといっちゃって下さい!ズボッっと!」
「早くっ!早く来てくれ桐乃ーーー! 尻が、俺の尻がーーー! 悪夢だーーー!!」


どうしてこうなった? 俺はスライムに服を溶かされる踊り子あやせを見たかっただけなのに……
837名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 03:05:36 ID:xNnfe2eq
>>834
いい傾向だ
838名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 03:32:32 ID:SOK3QTSv
>>836
乙。
めるるよりおばあちゃんより、黒猫の白魔に吹いてしまった‥‥‥。
839名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 03:38:17 ID:KVXzD40M
呪術使いも何気に半端ねーけどなw
というかこの勇者一行、全く上手くいく気がしないw
840名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 06:08:02 ID:aosJ5iSE
メルル一番強そうだ
メテオインパクトとか
841名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 06:46:16 ID:DBEgLQwD
>>836
沙織がなにげに機動戦士wwwww
842名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 10:36:21 ID:Bw/vttiB
>>831
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0010/25/10/040010251075.html

冬に、そんな同人志が出るな、もうポチったが…
…まぁ、俺的に、エロくて実用的なら別に何も言う事は何も無し…

ママン本出ねーかなー…。
843名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 11:41:56 ID:F2XxZwMU
>>842
クリックしなくてもひょころーと予想
844名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 12:29:25 ID:pF4duKzX
桐乃が兄貴という単語を多用してるのに違和感がある
基本あんたとかあいつだよな
845名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 13:34:00 ID:7Qogf35V
親の前でアイツ呼びだと大介に叱られそうだけどね
846704:2010/12/07(火) 21:09:30 ID:NjrLqgE5
【俺の妹】伏見つかさエロパロ11【十三番目のねこシス】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291723688/

次スレです。

投下したいのがあったので、立てました。
847名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 21:12:16 ID:F2XxZwMU
>>846
乙、この時点でってことは長編だな……wktk
848名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 22:59:56 ID:MxN+rZg4
俺が今書いてるのも確実にオーバーするな。
こねたの人、任せた
849名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 23:14:14 ID:+UfhMQbb
めんどいからAAとかで埋めても良いんじゃない?
480KBだとなんか毎度残りが手持ち無沙汰感するんで次から490KBくらいでも良いかもしんないね
     /::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::::::ヘ
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    l:::::::::_!::::::l::ノ/,.ニ,,.ー .,_ノ/  jノ!,.'",.zュ.,、  }:::::::|,:}
    .V:::/, l:::::|:i´/ ん:::ム    /  /lス:::ハ ヾ l:::::::::}:リ
    l:::l !l::::::l {  {::::ワ::リ      弋::フリ } j:::::::/ノ
     l:l { l::::::l   ゞ- ´        ` "   .{:::::::ノ
     ヘゝ l::::::l ///////    ,   /////j::::ハ
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       j::::::::::::l::::ヘ,-| ゙ ー  .,_ -‐ {/ ノ::::/   /: : : >、
    z,.┴ー‐--i::::ヾY}        / ノソ::/   /: : : /: : :ヘ
,,. ': : : : ヽ    i:::::l ヾ、      /   /:/   ": : :/ : : : : :}
{: : ヘ: : : : ヘ    }:::::l iー-  ,-‐/   //   ,: : / : : : :,ュ:|
.l: : : ヘ: : : : !     ',::::lヘ    /    ,':     ,': /:_,.- ̄ ,./:}_
|: : : ヘ: : : l     ヘ:::l ヘ  /    !|    ∧/ー‐´ ̄ ̄  }
 ,: : : : ヽ: : ヘ       ヘヽ  V     {|    :/:       「
 l: : : : : ヽ: : V     >゙:ゞ{ }`ヘ、     /{{        /
 ヘ: : : : : : : ヽ  .,_,. '": lヾ { .{ lヘ ` .,,ー ´: : : ll      ,':|
  ,: : : : : : : : ヾリ:: : : : :/〃} l l }:´: : : : : : : : ll       〉:|
  〉,: : : : : : : ,, Y: : : 〈 y /Y::| リ }: : : : : : : : : ヾ,  -‐ ´: : :〉
850名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 23:19:54 ID:MxN+rZg4
でもただの埋め行為って個人的には
荒らしと大差ないんだけどね。
スレの本分とずれる上に鯖を圧迫するだけだから
851名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 23:28:28 ID:+UfhMQbb
そっかぁ、すまんかた
次スレたった後の、ネタ待ちとポツポツと特になんでもないレスが続いていく感じが個人的に妙に空虚に感じてしまってなw
852名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 23:29:24 ID:DHOeutyn
普通じゃやれないような設定で小ネタでも書くかね

ある日目がさめたら猫になっていた
猫である俺に桐乃はめちゃくちゃ優しい
1/100でいいから、この優しさを普段の俺にくれ……
って、桐乃さん、なんで俺のパンツ嗅いでるの?


みたいな
853名無しさん@ピンキー:2010/12/07(火) 23:48:23 ID:uqvhSlIT
うめた
854催眠小ネタ:2010/12/08(水) 00:15:27 ID:5FffzlFR
「あやせ……この五円玉を見つめてくれないか?」
「はい、わかりましたけど……」
       ☆
「今、あなたの心はとても深い場所にあります。
 さて、ここからが本題です。
 あなたは実は、ある持病を患っているのです」
「びょうき……?」
「はい、病気です。ですが、心配することはありません。俺――――京介くんにお薬を貰えば何の問題もないのです」
「はい……」
「薬とは、京介くんの精液です」
「お兄さんの……精液?」
「はい、そうです。他のものでは絶対に聞きません。
 京介くんにきちんとお願いしましょう。お兄さんの精液を飲ませてください、と」
「はい……」
「では、これから三つ数えると、あなたは目を覚まします。
 はい、1つ、2つ、3つ!」
「はっ……!
 あの、お兄さん…………その、どうしても聞いて欲しいお願いがあるんです」
「どうした、あやせ?」
「あの……お兄さんの、あの、その、お、オチ……おちんちんから出る精液を、わたしに飲ませて欲しいんです……」
「おう、いいぞ。あやせの頼みだからな」
「あ……♪ ありがとうございます! とっても嬉しいです……♪
 えっと……どうしたら出てくるんでしょうか? わたし、無知で……」
「ほら……これに舌を這わせて舐めるんだ」
「はい…………んっ、れろ……ちゅ……美味しいかも、しれません。
 お兄さんのおちんちん……すごく熱くて、ビクンビクンしてて…………えへ、好きかも」
「気に入ってくれたようで何よりだ。ほら、どんどんなめてくれ」
「お兄さん……本当に、優しいんですね。れろ……ちゅ、んっ、ちゅぱ…………ちゅっ、ちゅっ……」
「くっ……はぁ、はぁ…………っ、ぉ……あやせ、くわえて、みてくれ……」
「はい……♪ あ、んっ、むぅ…………んちゅるっ、ぴちゅっ、んちゅ、ちゅる、れろれろ……
 ろうれすか? しぇいえき、んっ、出そうですか?」
「ぐっ……すごい、気持いい…………あやせ、才能、あるって……!」
「♪ もっと、もっと、わらひのおくちで気持ちよくなって、出してくださいね……♪
 そうじゃないと、死んじゃいますから。
 んむっ、ちゅ、んむ、ちゅる、るるる、んっ、ちゅぅ……!」
「やべ、出そうだ……!」
「あは……♪ はやく、わたひのくちに、だして……!」
「い、いいのか?」
「いいもなにも、そうじゃないと意味ないじゃないですか……へんなこといわないでくらはいっ、ちゅるるるっるるるっ、ちゅぅぅぅぅっ……!」
「ぐっ、あっ! で、出るっ!」
びゅるるるっ!
「んんんっ!? んっ、あっ、でたァ…………こく……こく……ありがとう、ございます、お兄さん♪」
          ☆
「お兄さんは命の恩人です。これからも、よろしくお願いしますね」
「なああやせ……もっとうまく吸収できる方法があるんだけど」
「えっ……? そんなのあるんですか!?」
「ああ…………あやせの下の口を使うんだ、粘膜吸収って奴。俺の精液を中出しして吸収させる。ずっとずっと効率がいいんだぞ」
「え……? でも、処女は結婚するまで……」
「おいおい、これはエッチじゃないぞ。ただあそこにチンコを入れて精液を吸収するだけだ」
「ああ、なあんだ。エッチじゃないんですね。じゃあ、お願いします、お兄さん。わたしに中出ししてください」
「よしきた。……濡れてる。フェラで昂奮してたんだな、あやせ」
「もう、そんなわけないじゃないですか。別にエッチなことしてたわけじゃないんだし」
「……そうだな。まあいいや、入れるぞ」
「はい……ひぐっ! 痛っ…………! んっ、うあああああああああああああっ! あっ、あっ、痛い、痛いよう……」
「大丈夫、すぐに気持ちよくなるから。動くぞ」
「えっ……んうっ! くうぅっ! だめ、まだ、あれ……? んふっ、んっ、ぁっ、お兄さん、なんだか、気持ちよく、なってきちゃって……なにこれ、んぁ、あああっ!
 そんな、ズンズンついて、もっと、もっと、お兄さん、して、わたしのなか、気持ち、いいですかぁっ!?」
「いいも何も、良すぎるって……! やばい、出るっ――――!」
「中に出して、ください、中! お兄さんの精液、吸収させてください! んっ、なにか来る、あっ――――――――ふああぁぁぁぁぁぁっ!」
とりあえず埋め1レス小ネタ。
855名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 00:19:11 ID:s8/fzshE
999職人Gj
856名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 00:29:27 ID:04as9C/1
>>852
どれ、じゃあAAじゃなくてそのネタ書いてみた

「な、なんじゃこりゃあああああああああああああ!?」
朝起きた俺は姿身に写る自分の姿に驚愕した。
目が開いた瞬間からどうも様子がおかしいと感じていたんだよ、部屋が大きく見えるというか巨大化しててさぁ!
んで、自分がどうなってんのか、悪い病気でもかかってんのかと疑って鏡に向かってみたら……、
「どうみてもコレ、猫になってんじゃねえかよ!おいぃぃい!?」
全身毛むくじゃら、ピンと伸びた耳と、口元から伸びるヒゲ。
な、なんだこれは?夢?夢なのこれ?俺はまだ夢の中に居て惰眠をむさぼってんのか!?
現実を認めたくない俺はその場で頬をつねくる(猫なのでツメでひっかいた)。
「イテー。ゆ、夢じゃねえのかよ…………」
じょ、冗談キツイぜ。どうしてこんなことに? お、俺が何か悪いことでもしたか? そりゃ昨日あやせを見かけてついつい後ろから抱き付いて髪のニホイを嗅いだけどさぁ!
でも、そのあと頚椎に重大な損傷を与えられるほどのハイキックをお見舞いされて、こっちの方がむしろ被害者みたいな状態になったつうの!
って。
んなこと回想してる場合じゃねえ! ど、どうすれば元に戻るんだ?
俺が混乱の渦中でのたうち回っていると、部屋のドアが開き、桐乃が入ってきた。
「ちょっとバカ兄貴! さっきから何をどたばたと――ってあれ? いない?」
「き、桐乃! 俺はここだ! ここいいるぞ!」
必死に叫んだつもりなのだが、猫になっているためか桐乃は俺を見つけ、
「なあにぃヌコちゃんじゃ〜ん! きゃわゆいよぉぉ! あのバカどこで拾ってきたのぉ?」
ひょいと俺をつまみあげると胸に抱いて、スリスリとほお擦りしてきた。
「ば、ばか! やめろ桐乃! お、俺だって、オマエのお兄ちゃんだよ! 気付いてぇぇ!」
「や〜ん、ニャーニャー泣いちゃって可愛いぃぃ! こんな汚い部屋にいないでアタシの部屋においで。ミルクあげまちゅからねー」
なぜ赤ちゃん言葉?
そんな疑問を解決させる暇も無く俺は桐乃の部屋へと連れ込まれた。
桐乃はキッチンから牛乳を持ってきて小皿に入れて差し出してきた。
「ねこちゅわ〜ん。おいしいよっ?」
き、キモ! なんだ桐乃てめぇ、その異常に甘えたような声は!?
はっきり言っていつも高圧的な態度をとられているので桐乃のこういう素というか可愛いものを愛でている状態を自身へと向けられると、なんともいえない気持ち悪さが先にたってしまう。
「ほらほらぁ。遠慮しないで飲んで良いんだよ?」
うぅ、桐乃の態度には慣れないが起きたばかりで喉が渇いてるのも事実。俺は皿にひたされたミルクを舌でちろちろと舐め始めた。
飲んでいると、桐乃は俺の頭を優しく撫でてくる。
妙にくすぐったくて、俺はついつい気恥ずかしい余り「ウニャン!」と頭をフリフリして桐乃の手を払おうとするが、いかんせん猫なので一向にうまくいかない。
くっそぉ。なんだよこれ。俺は兄貴なんだぞ? どうして妹に、桐乃に頭撫でられてんだよぉぉ!?
恥ずかしさに顔が熱くなるが、俺はふと、桐乃が俺の手を払いのけるのも、もしかして今の俺と同じ気持ちだったのかなと考える。
「ヌコちゃん。もういらないの?」
俺がミルクを飲むのをやめたので、桐乃は俺を抱え上げてベッドに寝っころがった。
857名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 00:30:13 ID:04as9C/1

「えへへ。うちってペット飼ったことないから結構新鮮かも。あのバカ、あんたをどから連れてきたんだろうね? どこいったか知らないけど、戻ってきたら吐かせてやろ」
だからそれは俺なんだってぇ! と言ったところで気付くはずもないかと俺は涙目になる。
どうしてこんなことになったんだろうな。いきなり猫になっちまうとかありえねえだろうが。
俺がため息をつくようにウニャ〜ンとこぼすと、桐乃は俺の顔を見つめてこんなことを言い出した。
「ヌコちゃんがいてくれたら、アイツとももっと素直に話せる様になるのかな? ほら、動物って人の気持ちを穏やかにさせるって言うじゃん?」
「え? どういうことだ?」
俺は問い返すが、もちろん人間の言葉など離せるわけも無く、ただニャーニャーと鳴き声を発するだけ。
「アタシ、さ。どうしてもあのバカ……兄貴の前だと素直になれなくって。本当はもっと兄貴ぃ〜!って抱きついたりして甘えたいんだけど。『いろんなこと』が邪魔しちゃって上手く出来ないんだよね」
桐乃は信じられない言葉を口にしていく。
「いっつも、蹴ったり殴っちゃったりしか出来なくて。ほんとバカみたいアタシ。そんなんじゃいつまでたっても兄貴がアタシのこと見てくれるわけないじゃん。……ほんとバカジャン……」
喋っているうちに何かを思い起こしてしまったのか桐乃は顔を少し歪めてしまっている。
なんとかしてやりたいが、今の俺はどうすることも出来ない。ただ桐乃の腕に抱かれて桐乃の暖かさを感じているだけだ。
「でもさ、ヌコちゃんが協力してくれたらアタシも兄貴に、京介に素直になれるきっかけが出来るかもしんないし……。へへ、協力してくれる? ヌコちゃん?」
思いもかけない朝、思いもかけない自身に起こった不思議。そして思いもかけなかった桐乃の気持ちに俺は驚いた。
協力もなにも……、俺がその本人だっつうの……。
桐乃。オマエ俺のことそんな風に思ってくれてただなんてな。ひょっとしてって気持ちはあったが俺はどこかでソレを頭ごなしに否定していた。
ソレを真正面から打ち砕かれた気分だ。
俺はただ一言だけ。ニャーンと言った。人の言葉であったならば、それは肯定か否定か。どっちだったんだろう?
桐乃は勝手に肯定と受け止めたようだ。
「ありがとっヌコちゃん! お礼にチューしてあげよっか!」
そう言うと桐乃は俺に顔を近づけてきた。
ちょおおおお!? ま、待て桐乃! 俺たち兄妹! い、いや今は猫と人間! そ、そんなのダメよ? ダメなのよ!?
「へへ、ヌコちゃんならカウントに入らないから良いよね。初めてはあのバカ兄貴にあげるって決めてるし」
かぁぁぁっと体中に熱がこもった。
お、おい! き、桐乃。今の言葉本気なのか? お、俺は、俺はぁぁぁぁ!!!
考えてる間にもどんどん桐乃の唇が近づいてくる。
くっ! 俺は目をキュッっと強く閉じてこれから起こることに覚悟を決めた!
そこで俺はようやく自分の体に起こった不思議体験の原因を思い出した。
昨日あやせに蹴りを入れられて伸びているところへ、あやせとは違うもう一人の黒髪の少女が近づいてきていたのだ。
そいつは蔑んだ目でこういった。
「やれやれ、見ていたけど兄さんはほんとにクズね。そうだわ、いっそ一つ呪いを与えてあげる」
そういって俺の鼻先に柔らかい感触がしたのを憶えている。
「ククク。この呪いは幾万の数あるおとぎ話と同じ。アナタが最も大切にしている存在からでないと解呪することは叶わないわ。頑張ってちょうだい、兄さん」
黒髪の少女そういって去っていった。なぜかジャージを着ていたのが可愛く思えた。
で。
おとぎ話ならめでたしめでたしなんだろうけども…………。
「……なっ、な、なななななななぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」
「お、おう。桐乃、おは、よう」
猫の姿になってたんで俺はパジャマやパンツは全て脱げ落ちている。
そんな姿で俺は妹をベッドの下に組み敷いている状態になっちまっているんだが。
さて、この物語の結末はめでたしめでたしですむのだろうかね、誰か教えてくれないか?



変態っぽく書きたかったZE梅
858名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 00:46:22 ID:AZSETFsc
>>857
乙!良かったよ
859名無しさん@ピンキー:2010/12/08(水) 01:00:42 ID:s8/fzshE
>>857
和んだ、こういうノリ大好き。
オレンジロードを思い出したわ……あれもきょうすけだったな。
860名無しさん@ピンキー
朝、目が醒めると俺のベットの中には桐乃が丸まっていた。
「う、うわぁああ!?!!」
「うにゅ?」
俺の絶叫に目を覚ました桐乃は、眠たそうな目を擦って、その長い耳をピクピクと動かした。

そう、桐乃には耳が生えていた。

いや、人間だから当たり前ジャンとか思うだろ?
違うんだ、確かに耳はある。けど、本来生えてる筈のない所にも、耳が生えているんだ。
頭の上、黒猫のコスプレのように、桐乃の頭から二つの長い耳が生えていた。
「き、桐乃、なんのコスプレだ……」
「うにゅ?」
「桐乃、何の嫌がらせか知らないけど、ちゃんと話してくれ」
「にゅー」
桐乃は俺の太股に顔を擦りつけてくる。ヤバイ、ちょっとエロい……じゃなくて!
「おい、あんまフザけるんじゃねーぞ!」
冷静に考えりゃ、桐乃がふざけるにしても、こういうふざけ方はしないだろうと気づきそうなもんだが
この時の俺は、寝起きなのも相まって冷静さを欠いてたんだろうぜ。べ、べつに動揺した訳じゃないんだからね!
「みー!みー!」
「嘘だろ……」
桐乃の、多分ウサギであろう耳のカチューシャを奪ってやろうと引っ張ったんだが
「……ホントに生えてやがるのか?」
「みゅうぅ……」
涙目になっている桐乃に、俺は罪悪感を覚えて手を離した。
「わ、悪ぃ……」
「うー」
「わっ、おい桐乃!?」
もはや人の形をしたウサギとなった桐乃は、俺の指を囓り抗議してきた。いや、甘噛みだったけどね。
兎に角、この怪奇現象は俺一人じゃ抱えきれないと親父達に相談しに部屋をでようとしたんだが……
「うにゅ☆」
「おい桐乃、離してくれ……」
「カジカジカジカジ……」
「うひゃっ…やめっ…耳噛むな……はふぅん……」
ヤバイ、変な喘ぎ声出しちまった……
「ああ、もう! んじゃ一緒に行こうな? ほら、抱っこしてやるから」
口で説明するより、この姿を見て貰った方が親父達の理解も早いだろう。
そういや、ウサギって寂しいと死んじゃうんだっけ? そうか、だから俺に引っ付いてるんだな……
なんて納得しながら、慎重に桐乃を抱えて階段を下りた。

……はははー。予想の斜め上って、こういう事態を言うんだろうな。
なんだ、親父、それサイか? そーか、その前髪ツノだったのか。
お袋、それコアラか? そのユーカリは今日の朝食か? 食えねぇよ!
つーか、サイとコアラからウサギ生まれんのな! 宇宙の法則どうなってんだよ!!
「くそっ…埒があかねぇ……どうする? 他に相談できる相手は……」
親父もお袋もだが、まずは桐乃を戻さねぇと……
桐乃のことならやっぱりあやせか? よし、電話で連絡だ!
「……頼むから着信拒否すんなよー……」
数回のコール音の後、電話が繋がった。
「おしっ! もしもしあやせか! 実は桐乃が大変なことに……」
「わん? わん!わん!!」
「……あ、あやせさん?」
「わん! わぅ〜ん?」
くそ…なんて可愛らしい犬の鳴き声なんだ……ってあやせもかよっ!!

「黒猫っ!」「にゃー」「沙織!!」「こーん♪」「麻奈実ぃ〜!」「もぉ〜」
手当たり次第に電話を掛けてみたが、帰ってくるのは動物の鳴き声ばかり……
「なんてこった…もしかして俺は世界に唯一のこされた人類になってしまったのか!?」
「カジカジ……」
き、桐乃!? 俺のリヴァイアサンをカジカジするんじゃない!! やめ…うっ…そこは……はうっ……
ふっ…俺は生物学的に人間でも、人としての道を踏み外しちまったようだ。ウサギって年中発情期らしいぜ……