ここは、ヤンデレの小説を書いて投稿するためのスレッドです。
○小説以外にも、ヤンデレ系のネタなら大歓迎。(プロット投下、ニュースネタなど)
○ぶつ切りでの作品投下もアリ。
■ヤンデレとは?
・主人公が好きだが(デレ)、愛するあまりに心を病んでしまった(ヤン)状態、またその状態のヒロインの事をさします。
→(別名:黒化、黒姫化など)
・転じて、病ん(ヤン)だ愛情表現(デレ)、またそれを行うヒロイン全般も含みます。
■関連サイト
ヤンデレの小説を書こう!SS保管庫 @ ウィキ
http://www42.atwiki.jp/i_am_a_yandere/ ■前スレ
ヤンデレの小説を書こう!Part37
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1285592936/ ■お約束
・sage進行でお願いします。
・荒らしはスルーしましょう。
削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。
■投稿のお約束
・名前欄にはなるべく作品タイトルを。
・長編になる場合は見分けやすくするためトリップ使用推奨。
・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
・作品はできるだけ完結させるようにしてください。
・版権モノは専用スレでお願いします。
・男のヤンデレは基本的にNGです。
ヤンデレの貧しい乙パイ
>>1 お疲れ様であります。注意書きはちゃんと読もうぜ!
ヤンデレのおっぱいは卑しいおっぱいだから巨乳だと思うんです
おっぱいの無い女は麺のないラーメンみたいなもん
>>1 乙
オッパイなどただの飾りよ………。
通は腹よ……。
まったいらではない、少し摘めるくらいの腹こそ至高。
何が通だ
通なら髪だろう
普段はポニーテールに結い上げてるのに、主人公が他の女の子を目撃するとその髪が・・・ってのが萌えるんじゃないか
あれ?どっかでそんなヒロインがいた気が
9 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 16:21:15 ID:UuktZRZQ
解
10 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:33:42 ID:LHtTCu8/
11 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 19:35:03 ID:LHtTCu8/
テスト
12 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/27(水) 22:54:40 ID:UuktZRZQ
解
新スレに投下がまだ一つもないとは…
焦らず、マタギのように待つのだ……
盲目のヤンデレ娘に依存されたい
素直クールなヤンデレに一目惚れされたい…
18 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 18:08:50 ID:b0zRRkDO
解
19 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 18:18:26 ID:b0zRRkDO
解
20 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 19:19:06 ID:4u20D2Ii
逆・解
21 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 20:32:46 ID:T7HP+EN2
怪
何か荒らしが沸いてるな…作者の皆さんドン引きして投下できないし…
この程度荒らしでも何でも無い
投下来るときってまとまって来るとき多いけど
ひょっとしてタイミングとか計ってんのかな
今と投下されたばっかだから俺も便乗しようみたいな
俺はバランス派だなぁ。
一応一話分はできているのですが、二話目ができるまで待とうかと
間が空いて辞めてしまうかもしれませんので
最後まで書きたいのですが、どうしても……
最近は長編が多くなったな
一話だけ投下してあとは…のがあるけど
俺は長編なら三話まで続かないと読まないな
長編より短編でまとまってた方が好きだな
28 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 11:14:59 ID:iB8NzltB
テスト
初投稿です。
酉の練習も兼ね、短編を投下させていただこうと思います。
タイトルは「狂う者こそ強い」です。
宜しくお願いいたします。
「私は、自分の事が大好きだ」
暗い部屋の中。
その部屋にある、椅子の一つ。
そこに、男が座っていた。
「何故か?…そもそも、昨今の人間というのは自分の事を蔑ろにし過ぎる。何の根拠も無いのに『自分は駄目だ』と意味のわからん自己暗示を自分に掛けるのだ。そうしてあっさり負のスパイラルを作り出し、勝手にネガティブになっていく。全く馬鹿馬鹿しい。馬鹿甚だしい」
男は語る。
「そんな馬鹿甚だしい人間が跳梁跋扈している馬鹿甚だしい時代に対し、私はこの素晴らしい肉体と精神をフルに使い、全力でポジティブな時代に変えてゆきたいのだ」
だからこそ、と男は一息ついてから続ける。
「まずは自分の事を好きになるべきだと私は思うのだ。そして他人も好きになる。性別年齢人種分け隔てなく好きになる。するとどうだ!?世界はハッピー!!私もハッピー!!皆もハッピー!!」
男は最後の辺りを喚くように、叫ぶように言う。
そして、急に声の調子を落とし続ける。
「だが無論私は博愛主義であっても全てのものを共通に愛せるほど聖人ではない。私は強い者が好きなのだ。ここで言う強い者とは、つまり――」
「――兄さん、幾ら寂しいからといっても、喉を嗄らすまで一人で喚かないで下さい」
男の言葉は、最後まで言い切る事は無かった。
暗い部屋の扉。
そこから、一人の少女が入ってきたからである。
「ああ、妹か、妹よ!待っていた!待ちすぎて思わずいつものように叫んでいた所だった!折角だからもう少し二時間程続けてもいいかな!?」
「止めて下さい。独り言ショウは終了ですよ」
少女は黒く長い髪をしており、コートを着ておりマフラーをしている。
左手にはスーパーで買ったであろう食材が入ったビニル袋を持っていて、右手には――一振りの出刃包丁。
大きさは所謂大出刃と呼ばれる出刃包丁としては大き目のサイズであり、切っ先から刃元にかけて赤黒い液体がべっとりと付着していた。
その包丁の様子を見て、男は派手なため息を一つついた。
そしてその男のため息を聞いて、少女が右手に持った刃物を見る。
「ああ、兄さん。御免なさい。汚い物を持ってきてしまいましたね」
微笑みながら、包丁を部屋にある台所らしき場所に置いた。
「兄さんに擦り寄る女をまた一人、一人殺してきたんですよ」
包丁を置き、椅子から座っている男に背後から抱きつきながら、少女は言う。
喜びと、恍惚の表情を浮かべながら。
「妹よ。君は…君は何て事をしてくれたんだい?」
男は少女に抱きつかれながら、ため息をついた。
その明らかな落胆の様子を見て、少女は『不思議そうな』表情をして言った。
「何故ですか?そんなにあの女がお気に入りだったのですか?」
「違う」
男はその少女の言葉にきっぱりとそう告げ、大仰な口ぶりで言った。
「その、包丁だよ」
「は?」
「幾らだと思う?妹よ」
「はあ…おそらく、五千円程度かと」
少女の言葉に男はありえない、君は馬鹿かね、と言わんばかりの態度を取った後言った。
「四、零、九、五、零。――四万九百五十円だ」
「――あら」
その男の言葉に意外そうに少女が驚きの声を上げる。
「君が例えば近くのスーパーでバイトする――因みにあそこの時給は八百五十円なんだが――として、君が一日三時間を十六日働き、ようやく稼げる金だ。大金だよ」
「でも、三時間も私がいなければ兄さんは」
その言葉を少女が最後まで言うより先に、男は言った。
「無論、妹よ。君が三時間いなければ私は死ぬ。具体的に言うと孤独死か餓死でね。特に私は寂しがりなので、君が三時間居ないとなるといよいよ首を吊ろうか括ろうか果たしてどっちにしましょうか、となる訳だ」
男は続ける。
「よって、その包丁一振りで『私を刺さなくても』私は死ぬ。君がその道具を乱雑に扱って台無しにしてバイトに行くだけで私は死ぬわけだ。という訳でもっと大事に扱いたまえ」
そうして長い長い語りを男が終わらせると、今度は急に少女が――笑い出した。
「ふふ。兄さん。寂しかったんですね」
「無論」
今度もまた断定的な口調で言い切る男に対し、少女は背中から抱きついていた腕を外して男の前に立ち、言う。
「兄さん」
「む?」
「兄さんは、私の事が好きですか?」
今まで、男と少女の間で幾度と無く繰り返されてきた言葉。
「無論だな」
「じゃあ、兄さんは――どんな人が好きなのですか?」
「――強い、人間が」
男と少女で、いつもどおりの言葉を交わす。
「兄さんにとって強い人とはどんな人ですか?」
今までも、これからも。
永遠に、続いていく言葉達。
「――狂ってる者だ。そんな人々が、私は大好きだ」
少女は時偶、思う事がある。
――兄が自分を永遠に愛し続けてくれるためには、如何すればいいのか。
そして、何時も答えは同じだった。
――狂うのだ。
――そして、自分と同じくらい狂っている人間を全て殺すのだ。
――そうすれば私は最強だ。
――『強い人』が、『狂っている人』が彼は最も愛してくれる人間なのだ。
そして時に、少女はこうも考える。
――兄さんは、自分自身と私の事、どちらが好きなのだろうか。
それは聞いてはいけない禁忌の疑問。
聞いて、もし期待していない答えが出れば如何すればいいのか。
だが少女は一つ、一つ確信している事があった。
――兄さんは、きっと私以上に狂っている。
それは唯の感覚でしか無く、それは唯の直感でしか無いことだったが。
彼女はそれを、信じていた。
そして兄を、愛していた。
少女は男に抱きつき、背中に手を回す。
「ねえ、兄さん」
そして、再び言葉を交わす。
ある種儀式のようにも思える言葉を。
「ん?」
「兄さんは、私の事を狂っていると思いますか?」
これを儀式とするなら、これは愛の確かめ合いでもあった。
「ああ…全く、私の妹とは思えないくらいの狂いっぷりだ」
「兄さんは、そんな私が強いと思いますか?」
狂愛。
狂った愛の、確かめ合い。
「ああ、最強だ。君はまだ死んでないからね。それは最強の証明だよ」
「そうですか。…ねえ」
「何だい?」
「兄さんはそんな私が、好きですか?」
「――ああ。大好きだ」
原点から始まり、原点に終わる。
そんな傍から見れば無意味な、無価値な会話を交わす。
愛のために。
ただただ狂った、愛のために。
never end.
投下終了です。
ありがとうございました。
>>34 GJ
それではちとペース早いですが日常に潜む闇第3話投下開始します。
〜Side Yuri〜
誠二君がいなくなってから小一時間が過ぎていた。
私たちはあの日から運命の赤い糸で結ばれているのに、どうしてそれを拒絶する行動に出るのだろうか。
雌猫が懐いているから、そのせいで自分に正直になれないのだ。
「うふ……うふふふふ…………」
明日から誠二君と同じ学校、同じ教室、同じ時間を過ごせると思うと同時に、誠二君を困らされる雌猫を探し当てる方法を考えると、どうしても楽しくて仕方がない。
そうだ、誠二君には明日お弁当を作ってきてあげよう。
だって奥さんが旦那さんに愛妻弁当を作ってあげるのは当然でしょ?
お弁当に入れるおかずは何にしようか。
「あ――良いこと思いついちゃった」
誠二君には私を食べてもらおう。でも、食べてもらうのは私の一部。さすがに全部をあげたら誠二君と一緒にいられなくなってしまうもの。
これであなたは私色に染まれるよね。ううん、『私のこと、もっと深く知れるよね?』
〜Next day〜
「…………」
学園都市内の路面電車に乗りながら誠二は昨日の出来事を考えていた。
どうして友里はあんなことをしでかしたのか。
二人は愛し合っていると言っていたが、どう考えてもおかしい。
あのクリスマスの日、誠二は死線を踏み越えようとしていた彼女を助けた。それは事実だ。しかし彼女に惚れていたから助けたわけではない。
普通、死んでしまうかもしれない状況で、助かるかもしれない人名が目の前にあればそれを救うのは道理だ。
そして助けられたから、助けてくれたのが異性だったから好きなってしまうのは、まあ、あり得る話だろう。だが問題は、今回の場合は、助けられたのは相手が自分のことを好きだったからという理由だ。
友里の勘違い、の一言で済ませられるのだが、どうしても彼女はそのことを分かってくれない。
どうやって誤解を解けばいいんだろうかと考えているうちに、いつの間にか路面電車を降りて、高等部の校舎に足を踏み入れていた。
昇降口で上履きに履き替えて、教室に向かう。
ふと、自分に向けられる奇妙な視線に気づいた。
廊下の所々で女子たちがちらちらとこちらに目を向けながら何かをひそひそと話している。
変な寝ぐせでもついているのかなと思いながら教室に入った時、そこでもまた廊下の時と同じ視線を教室中から頂く羽目になった。
一応朝、鏡で確認したがそれほどおかしなことにはなっていないはずだ。
それとも、自分の基準がおかしいのだろうか。
首をかしげながら席に着くと、弘志が慌てたように駆け寄って来た。
「おい誠二」
「どうしたんだそんなに血相変えて? 事件でも起きたのか?」
冗談のつもりで言ったのだが、弘志は深刻な表情をして首肯した。
「誠二、お前、紬原友里と以前会ったことは?」
「? 高三の時、事故に巻き込まれそうになったのを助けたきりだけど?」
「…………その後、やつと一度も接触してないんだな?」
「そうだけど、一体どうしたんだ?」
彼の真剣御を帯びた質問の意図を今一つ掴みきれない誠二は、どうしてそんなことを問うのか不思議で仕方がない。
そして弘志は弘志で、誠二の問いに応えずに何か思考しているようだ。
しばらくの間をおいて、弘志はゆっくりと口を開く。
「誠二。俺はお前を友人として、信じている。その上で聞いてくれ」
「あ、ああ」
自分が問題の渦中にいるらしいとようやく悟る誠二だが、次に弘志が告げた内容に愕然とした。
「お前、前から付き合ってた友里を酷い目に合わせて挙句の果てに捨てたって噂になってるんだ」
「え…………?」
戸惑う誠二を置いて、弘志は矢継ぎ早に説明する。
「情報は昨日の夕方から流れ出した。誰が発信元かは不明。けど、お前の話を聞いて噂は根拠がないと俺は判断した」
「ちょ、ちょっと待て。一体何が何だかさっぱりだぞ」
どうしてそんな根も葉もない噂がでっち上げされたのか、その理不尽な話に誠二は困惑する。
「俺も分からん。けど、高等部全域に広まって収拾できない状態だ。女子連中と増長した男子から何かしらのアクションがあるかもしれない。だから注意しておけ。俺からもなんとかフォローしてみるけど…………期待はするな」
「…………」
椅子に深く座り込み、誠二は一人沈黙する。
弘志は窓に背を預けて、彼が十分に今の状況を理解するのを待っている。
校舎に入ってからの女子たちの視線はこういうことだったのか。と誠二はようやくそのことを認識できていた。教室に入っても同じ反応だったことから、この高等部の女子全員が敵に回ったと考えていい。そして女子と仲の良い男子も向こう側に回った。
孤立していると、誠二は静かにその事実を受け入れた。
「つまり、僕は孤立無援の状態で、これから何があってもおかしくはないってことか」
「ああ」
何しろ噂では、誠二は女の敵だ。
それを事実と思いこみ、怒り心頭に発した女子たちが結束して行動に出ることは明らかだ。
恐らく男子からも、嫉妬と女子の雰囲気に流されてという二つの理由で参戦するに違いない。
異性からどう思われようが知ったことではないが、同性からもいじめを受けるというのは少々どころかかなり辛い。
体育の時、ペアを組んで行う授業なんかでは一人孤立――ハブられてしまうではないか。
「どうすればいいと思う?」
「ここまで広がってると、恐らく主犯格を探すのは困難だ」
真剣な表情で弘志は考えている。
彼の下には全校生徒の情報が流れ込んでいる。その情報量ゆえに誠二の無罪を信じて、こうして対策を練ってくれている。
それだけで誠二は万感の思いだった。
「なら、行動で示すしかない、か……?」
「けどどうやってだ?」
弘志の問いに誠二は言葉を詰まらせる。
なんとか考えてみるよ、と言おうとした時、弘志が顔を歪めた。
「時間切れだ」
そう言って教室の後ろのドアを顎でしゃくる。
振り向けば、紬原友里が入って来るところだった。
「おはよう、誠二君」
「あ、ああ……おはよう」
さすがに昨日のこともあり、多少の居心地の悪さを感じながらなんとか挨拶を返す誠二。
弘志はと言えば、タイミングを見計らって誠二にまた後で話しあおうとこっそりと告げて仲間の所に戻って行った。
「うわー。噂ってやっぱり本当だったみたい」
「サイテーじゃん」
「紬原さんカワイソー」
どうやら声を掛けられて動揺していると思ったのだろう。
教室の前のほうにいた女子たちが、ひそひそ話していると言う割には後方に居る誠二にまではっきりと聞こえる音量で喋っている。
男子たちはこちらに懐疑的な視線を向けるにとどまっているが、そのうち女子たちのように誹謗中傷を投げてくるだろう。
まだ実害がないから耐えられる。
誠二は昔のことをぼんやりと思いながら、隣から友里の視線を感じながら、SHRの時間をひたすら待つのだった。
〜昼休み〜
午前の授業は単なるガイダンスのみで、他の連中からのあからさまな嫌がらせもなく無事に過ごせた。
だがこれからが本番だ、と昼休みを告げるスピーカーからの鐘の音を聞きながら気を引き締める。
「ねえ、誠二君。お弁当作って来たんだけど、よかったら一緒に食べない?」
出鼻をくじく勢いで友里がいきなりそんなことを言ってきた。
しかし誠二には午前中を全て思考に費やした果ての起死回生の策がある。
「ありがとう。じゃ、食べよっか」
「うんっ」
喜びの表情を浮かべる友里。
周囲の女子はかなり驚いている。
それもそうだろう。改善の可能性全くゼロの状態にまで関係が破綻していたはずの2人なのに、昼食を共にするという、仲が良くなければ成立しない現象がこうして目の前で繰り広げられているのだ。
誠二が考えた挙句の果ての戦略は、彼女がこちらに好意を寄せていることを知っているので、逆にそれを利用して噂が根も葉もないものだと証明する方法だ。
これで何事も問題なく学園生活を送れる――。
そう思った矢先だった。
「久坂誠二はいるか?」
そう言って、教室に入って来た1人の女子生徒。
教室中の皆が何事だろうかと一斉に教室の前のドアのほうへ注目する。
それは誠二とて例外ではない。
「おお! 久坂誠二! いるならいると言ってくれないか。昼休みの時間は少ないんだ。有効に使わなくてはならない」
少しの間を置いて女子生徒は誠二の前にまで来ると、彼の手をいきなり掴んで早く来るようぐいぐいと引っ張り始めた。
「え? あの? ちょ……!」
その女子生徒が入学式の時、学園の正門で会ったあの先輩であることに驚いた誠二だが、それ以上にこの状況に戸惑っていた。
「さあさあ! 短い時間は有効に活用しなくてはな!」
そう言って女子生徒は困惑する誠二を引っ張って行った。
友里は誠二が連れ去られた方向を、まるで能面のような表情で見つめ続けていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜
「さあ、入ってくれ」
「うわわ……し、失礼します」
誠二は背中を押される形で生徒会室に足を踏み入れた。
「失礼しますなんて他人行儀な真似をする必要はない。ここはある意味身内の集まりみたいなものだからな」
「――っ!」
生徒会室の奥、窓の外の風景を眺めている生徒会長に声をかけられ、誠二は身体を硬直させた。
「誠一、兄さん……」
「久しぶりだな。弟」
生徒会長の誠一はそこのパイプ椅子に座るよう身振りで促す。
「…………」
戦々恐々といった風で誠二は座った。
誠一は弟と対面するように反対側のパイプ椅子に腰を下ろし、天城は誠二の隣に座る。
気まずい雰囲気のまま沈黙が続くかと思われたが、先手を切ったのは誠二だった。
「兄さん、なんで僕を呼んだんですか」
「簡単なことだ。お前を生徒会執行部に迎えたい」
「……謹んでお断りします」
「まあそう言うな。お前が俺に対してコンプレックスを抱いているのは知ってる」
「…………」
さすが兄と言うべきか。弟である誠二の苦手なものまで把握しているようだ。
誠二は睨むような目つきで誠一の目を射抜く。
そのまま誰も一言も発することなく時が過ぎて行き――、
「今日はこれくらいにしておこうか。お前を勧誘することなど、雑作もないことだからな」
最初に折れたのは生徒会長の誠一だった。
「では、失礼します」
何か余計なことを言われる前に、と誠二はいそいそと生徒会室を退出した。
閉じられたドアを眺めながら誠一はぼんやりと呟く。
「さて、見事に振られてしまったわけだが……君はどうする?」
「分かりきったことを聞いてどうするんだ? 久坂会長」
「だがあいつの頑固さは兄譲りだ。さっきのやり取りを見て分かっただろう?」
誠一は問題ないと言う天城に肩を竦めた。
しかし彼女は何がおかしいのかくつくつと笑い始めた。
「既に布石は打ってある。誠二がここに来るのは自明の理だ」
その言葉に誠一は、天城がどのような策を張り巡らせたのか、瞬間的に悟った。
生徒会長になる以前から彼には独自の情報網があり、それは会長になった今でも機能している。さらに言えば、最新の情報が網にかかるたびに彼のもとへ逐一送られるのだ。
莫大な情報が手元にあるがために、誠一は天城のやり方、目的を推測できる。
そして、その予想は間違いなく当たる。
そんな予感がしていた。
「全く、これだから弟が羨ましいんだ」
「ふっ。会長もそれなりにモテるのではないか?」
「求めるべき愛の深さが問題なんだ。まあ、あれでも弟だからね。少なくとも殺したりはしないでくれよ?」
「ふふっ。それは彼次第だな」
「俺の役目はあくまでも傍観であり観察。せいぜい頑張ってモノにしたまえ」
〜教室〜
生徒会室での一件といい、なんだかんだで昼休みはあと十分で終了という時間になっていた。
お昼を食べ損ねてしまったことに僅かな悲しみを抱きながら誠二は教室に入る。しかし室内の妙な雰囲気に思わず足を止めた。
女子は何やらひそひそギャーギャーといった感じで誠二の批判の嵐だ。表現が矛盾しているように感じるが、密談とは言えない程度の声量で話し、時折大きな声を上げているのだから、少なくとも間違ってはいないだろう。
男子はそんな女子連中といましがた教室にやって来たばかりの誠二とを見比べて戸惑っているような戦々恐々としているような、物凄く微妙な表情をしている。
しかも中には悔やむような顔をしている者や、当然というような表情をしている者までいる。
一体何がどうなっているのかますます理解できない誠二は自分の席に向かった。
どうやら友里はどこかへ行っているらしく、彼の隣は空席だ。
昼休みの後はすぐに授業なので、5限目は何だっただろうかと思いだしながら机の中から教科書を探る。
取り出して、そして誠二は絶句した。
「………………」
教科書がズタズタに切り裂かれている。ついでに言えば、油性ペンで落書きした後にカッターかハサミで切り刻んだようだ。
「……ま、いいか」
気を取り直して誠二は極めて日常生活上の呟きにも似た呟きをする。
ぶっちゃけて言えば教科書はなくても勉強は出来る。参考書を買って自宅で自学自習すればいいだけだ。
そして何よりも、こうなることは既に覚悟していた。
幸い男子からの目立った攻撃はない。
まだ戦える。
誠二はそう考えながら、窓の外を眺めた。
誠二の席よりも少し黒板よりの場所で、女子たちが机を丸くして騒いでいた。
「なにあの態度? チョームカつかね?」
先ほどの誠二のやり過ごし方に苛立ちを抱いた一人が呟くと、爆発したように非難の言葉が飛び交い始めた。
「なかった振りするのがカッコイイとか思ってんでしょ」
「バッカじゃねーの? これでアイツが泣き始めたらマジ最高じゃん」
「そんときは写メってマジみんなに晒してやるし」
実に下らない、下賤な会話で一通りわめくと、今度は別な女子が言い始める。
「でもホント意外だよねー。あんな優男みたいな顔した奴が実はタラシだったなんて」
「噂だとエンコーとかで超ヤリチンらしいってえ」
「ええー? それマジ? マジでサイアクじゃん」
「しかも手ぇ出してたのって紬原さんだけじゃないらしいよ? そんでもって妊娠させて無理矢理オロさせたんだって」
「なにそれ? マジねえじゃん」
「女舐めんなよ。マジクソだし」
ああ言えばこう言うとう言葉があるように、次々と女子たちが面白半分で嘘を本当のように語る様子に、弘志は苛立ちを感じていた。
何とかしなければ誠二の立場が危ない、と。
しかし決断を躊躇う理由が彼にはあった。
久坂誠二を救うこと。それはつまり自分の立場を失うことだ。
彼は自称とは言え情報屋として、学園内のすべての生徒たちと何らかの形で情報収集ネットワークを構築しておかなければならなかった。それは己の興味のためであり、自衛のためだ。
それを失うことは、自分を守る術をなくすことであり、すなわち雪下弘志の精神的な自滅を意味する。
彼は自分が他人からどう見られているかを過剰なまでに気にしている性質だった。自分が生み出す恐怖から自分を守るために彼は情報を集めるようになり、それが今ではここまで巨大化しているのだ。
確かに網を縮小してもいいかもしれないが、久坂誠二を助ける場合、その網を全て失うというリスクを背負う羽目になる。
義憤に駆られた弘志だが、さすがに己が身を賭してまで助けることはできなかった。
「なあ、誠二の噂……本当なのか?」
弘志の友人が、不安げに弘志に問いかける。
「分かんねえ。噂の出所がはっきりしてないから、判断のしようがないんだ」
「そう、なのか……」
友人は気まずい表情をして黙りこんだ。
実はこの友人が尋ねてきたように、大きな謎がある。
噂の発生源だ。
つい先ほどネットワークを使って調べたのだが、どこからも発生源をうかがい知ることは出来なかった。
噂は共通した内容と話が伝わるにつれて付け加えられていく内容の二種類から成る。特に前者が重要で、これを割り出すことで、その情報提供者の身辺を探れば大方予想がつく。
だが、今回の噂は誰が発信元なのか、特定できなかった。
同時に複数の人物から情報が流れたらしいというところまで想像できるのだが、その集団が何者なのかがまったくつかめない。
久坂誠二に恨みを持つ集団だとしても、ここまで完璧に姿を消している連中ということは、学生の範囲内で考えること自体が間違っているのかもしれないと弘志は思い始めていた。
そうなると、キナ臭い方向に舳先が向き始める。仮に外部の組織からの情報流入だったとした場合、それがもしも非合法的な集団だったとしたら命の危険がある。
自分だけではない。下手をすれば当事者の一人である誠二まで危険にさらされるかもしれないからだ。
自分がどう行動をするべきか、今は傍観するしかないという状況に弘志はいら立っていた。
面白い友人一人を救えないでいる自分を殴りたかった。
しかし時間というものは無情で、昼休みの終了を告げるベルが鳴った。
投下終了です。
本来なら毎週日曜更新ですが、
仕事のトラブルがさらなるトラブルに巻き込まれると言う負のスパイラルが発生しました。
なので今週末の日曜に投下できないため、急遽投下した次第です。
>>44 GJ!!
素晴らしい!
次回も楽しみにしています。
乙
なんか弁当開けたら「私の一部」が隠れてなさそうだな。
海苔弁かと思ったら髪の毛とか、普通に指入ってたりとか
47 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 22:56:56 ID:fVfzp7PD
解
48 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 01:38:21 ID:rzpB5DT8
常連の作者消えたの?
>>30 >>44 両方ともGJ!
とりあえず、『狂う者〜 』の方はどんだけ周りに狂人がいるのかとw
『日常に〜』は、ウワサの出所は明らかに友里っぽいけど、明言されてないからどんでん返しがあったり?
>>49 結果、誠二に嫌われて挙句に発狂…このままだと監禁か心中のどっちかか?
仕事の合間に書いて投稿……
いやだってそんなことしないと定期的に投下できないんですもの
というわけで日常に潜む闇第4話投下します(今回は短め)
連投なのは、どうしてもこれだけは投下しておきたかったからです。
では投下開始します。
〜授業後〜
5限目の授業が終了し、帰りのSHR(ショートホームルーム)も終わった。
皆が鞄を手に取り友達と帰る様子を、別に羨ましがることなく風景の一部として誠二は眺めていた。
これまでの授業で教師からお勧めの参考書を聞き出していた誠二は、今日は商業区にある書店で買う予定だ。
さすがに放課後まで漬け回して嫌がらせをしてくる奴はいないだろうと思うものの、用心するに越したことはないだろう。
イジメの主犯であるクラスメイトは既に下校している。そしてなぜか友里も一足先に帰っていた。
そういえば友里は昼休みの後、一度も話しかけてこなかった、と今更ながらに誠二は思っていた。
どうやら自覚していた以上に精神的に参っているらしい。
思わず苦笑が漏れた。
そろそろ書店に行こうと誠二が席を立つと同時に、教室の前の扉がガラリと開かれ、見るからに柄の悪そうな男子生徒が数人こちらにやって来た。
教室にまだ残っていたクラスメイトはいきなり現れた不良に驚き、狙われないようにと身を堅くしている。
「お前久坂誠二だよなあ?」
ストレートパーマをかけて腰パンをしている不良が声をかけてくる。
「え? あ、はい」
なんか変なのに絡まれたなあと思いながらも応じる誠二。
「話があるからちょっとこいや」
「この後どうしても外せない用事があるので、今すぐ帰らせていただきたいんですけど……」
「まあまあいいじゃねえかよ誠二クン。別に取って喰おうってわけじゃないんだからサア。ちょっとオレらとお話ししよってだけナンだからサア」
誠二が断ろうとするとすかさず取り巻きの中からチャラチャラした男子生徒が慣れ慣れしく肩に腕をまわしてきた。
相手に悟られず逃げないようにするところが実に巧妙だと誠二は思いつつ、ため息をついた。
「じゃあ雑談しやすい場所に移動でもしましょうか。ここでは話しづらいと思うので」
「オ! イイ心がけしてんじゃんヨ」
チャラ男は感心したような口調で言うが、その目は他の不良たち同様、嘲笑を含んでいる。
本当に面倒臭いと誠二は思いながらも、彼らに取り囲まれるようにして教室を出て行った。
〜高等部某所〜
「で、話というのは?」
体育館裏という典型的な場所まで連れて来られて、すぐに相手との間合いを取り、誠二は尋ねた。
もちろん連中が何を企んでいるのかは知っている。
「テメエ調子に乗り過ぎなんじゃねえの?」
「とりあえず調子こき過ぎだから締めてやんぜ」
そう言って不良たちは一斉に飛びかかって来た。
つまりは噂を聞きつけて、或いは噂を焚きつけた本人がこいつらを使って自分をさらに貶めに来たということか。
そんなことを考えながら、誠二はスタコラさっさとその場から逃走を試みる。
「逃げんじゃねえぞゴルァ!」
精一杯ドスを効かせているのだろうか。
スキンヘッドの大男の怒声を左から右に聞き流しながら、誠二は校舎へ一直線に走る。
煙草を吸っていそうな連中に見えるのだが、最近の不良は煙草はやらないらしい。
いや、単純にあの不良どもが例外なだけだろうか。
校舎内に入ってもなお追いかけて来る不良に、誠二は焦りを覚え始めていた。
「ああ、まったく辛い」
階段を一段飛ばしで駆け上がり、教室へ滑り込む。
一連の事態を把握していたクラスメイトは状況の推移を見守るかのごとく、未だ教室に残っていた。
誠二は自分の席に近づき、鞄を回収する。
既に教科書その他は閉まってあるので今更確認する必要はない。というよりも確認している暇がない。
「テンメェ……! ちょこまかと逃げんじゃねえ……!」
怖い怖い先輩方が迫っている。
誠二は急ぎ廊下に飛び出る。
教室に居れば、前後の扉からやって来るだろう。
あるいはどちらか一方からやって来て、もう一方では待ち伏せて誠二がくる瞬間を待っていただろうに。
今度は階段を上に駆け上がる。
これより上は理科や音楽など、俗に移動教室や特別教室と言われる教室が設置されている。
誠二は階段とは反対側に位置しているエレベーターに駆け寄り、ボタンを押した。エレベーターは運よくこの階に停まっていたらしく、ドアが開く。
中には誰もいない。
誠二は適当な階数ボタンを押し、ドアを閉じるボタンを押した。
そして廊下に出て、エレベーターの扉が閉じるのを確認してから、今度はゆっくりとした歩調で階段を使ってさらに上の階へ上って行った。
エレベーターが作動して下の階へ向かえば、不良たちがそれに釣られると思っての策だった。
しかし放課後とはいえまだ生徒は残っている。誘導される可能性は低い。
屋上を出て、誠二は鉄扉を後ろ手に静かに閉じる。普段は立ち入り禁止ということで施錠され足を踏み入れることができない場所だが、運が良いことに鍵がかかっていなかった。
何も考えずに屋上へまっしぐらだった誠二にとって、実に都合がいい話である。
日が落ちるまで、ここで隠れてやり過ごそうと決め込んだ――その時であった。
「あれ? 誠二君、来てくれたんだ」
「あれ? 誠二君、来てくれたんだ」
突然、傍から声をかけられ、声こそあげなかったものの盛大に肩をビクッと鳴らした。
「紬原、さん……?」
落ち着きを取り戻しながら誠二は彼女の名を呼ぶ。
対する友里は滅多に見せない静かな微笑みでこちらを見つめている。しかしどことなく危険な雰囲気がするのは気のせいだろうか。
悟られないよう、彼女から少し離れつつ誠二はここで何をしているのか問うた。
「ここは立ち入り禁止だよ」
「知ってるわ。でも、ここなら誠二君と二人きりになれると思ったの」
「……言っておくけど、僕は紬原さんの想いに応えることはできない。何度も言ってるけど、お互いまだ何も知らないじゃないか」
友里が何を言わんとしているかを気づいて、誠二は牽制を仕掛けた。
「そうね。だから私考えたの――お互いを分かりあうためには、一つになればいいと思うんだ」
そう言って、紬原友里は学生鞄の中からスラリと何かを取り出した。
「いや……それは何の冗談なんだ……?」
彼女の手にあるもの――刺身包丁を指差して、誠二は逃げ場を探る。
「冗談? 私は冗談は言わないわ。大丈夫、ちょっと痛いかもしれないけど、すぐに私たちは一緒になれるよ」
彼女から距離を取ろうとして動いたのがいけなかった。
唯一絶対の脱出口、校舎内へと続く鉄扉は友里の背後にある。
自然、誠二の四肢は恐怖に打ち震える。
「カニバリズムは最高の愛情表現というけれど、ナンセンスよね。分かりあうためには時間が必要。それなら永遠に、一緒に、誰にも邪魔されることなくお互いを理解し合えて愛し合うことができる――そうは思わない?」
「……謹んでお断りしたいな」
この期に及んで減らず口が言える自分にちょっと驚く誠二。
「私たちは赤い糸で結ばれているの。そして今、その糸はまさしく絡め取られて距離はゼロ――つまり一心同体になるのよ」
怖いけど、逃げ場ないし諦めようかな。
狂気に包まれた彼女の瞳を見て、誠二のうちに諦観の念が募り始める。
それを機敏に察知したのか、友里は一層穏やかにしかし深く笑みを浮かばせる。
――ああ、なんだか艶やかだなあ。こんなに可愛かったのか。
刺身包丁片手に近づく友里に、誠二はそんなことを思い始めていた。
そして、無意識のうちに自らも彼女に歩み寄る。
友里が誠二の首筋に刃を当てた時、誠二の口から言葉がこぼれ出た。
「愛してるよ、友里」
友里は穏やかな笑みのまま返す。
「私もよ、誠二君」
鋭い痛みが誠二の首筋に走ったかと思うと、視界がゆっくりとフェードアウトしていく。
身体の自由が、思考ができなくなるのを感じながら、友里もまた血を噴き出して倒れつつ、お互いに抱き合う。
そして二人はコンクリートの床に堅く抱きあって微動だにしなくなった。
第4話 投下終了です。
しかし今気づいたこと、
×コンクリートの床に
○コンクリートの床の上で
ミスっちまったよ
ヤバい。上司が呼んでいる。休日返上の仕事馬鹿の働きぶり、舐めて貰っちゃ困りますな
では、また今度お会いしましょう
(ヤンデレの女性と結婚したいと思う今日この頃である)
GJです。
お仕事がんばってください。
色々な意味でdead endな展開。
どう続くのか、ちょっと読めない!
GJ!
どんなふうに続くのか楽しみです!
一ヶ月はたったしそろそろ黒い陽だまり来ないかな…
59 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 21:49:42 ID:alwjGZ09
解
こんばんは。今回は触雷!の投下です。
第19話 紅麗亜サイドです。
目が合った瞬間、男は倒れ、他界しました。
何ということをしてしまったのでしょう。
不可抗力とは言え、メイドがご主人様以外の男と目を合わせてしまうなんて。
後でご主人様に、きついお仕置きをしていただかなくてはなりません。
裸に剥かれ、荒縄で縛り上げられ、吊るされて、鞭で打たれながら気絶するまで犯されるのです。
しかしそのためには、まず雌蟲を駆除し、ご主人様を救出する必要があります。
その方法を考えながら、私は銀行を出て歩き出しました。
ところが、いくらも歩かないうちに、警官と名乗る男達が現れ、私を警察に連れて行こうとしました。
「恐れ入りますが、事情聴取にご協力を」
何を馬鹿な。
ご主人様が雌蟲に攫われたのです。想像したくありませんが、今まさに、凌辱されているかも知れません。
第一級の緊急事態、一刻を争う状況です。
警察で油を売る暇など、あろうはずがありません。
私は男達を睨み付けました。
「申し訳ございません。急いでおりますので」
「「ひ……」」
男達の股間が見る見る濡れ、足元がふら付きます。
しかし、そこで私は考え直しました。
ご主人様が雌蟲の手に堕ちている今、国家権力の手を借りるのも1つの方法です。
「考えが変わりました。連れて行っていただきましょうか」
「いや、あの、結構です……」
「お忙しいようですので、また後日に……」
「早く案内なさい!」
私は2人の男の襟首を掴み、両手で吊り下げて警察署に入りました。
「早速ですが、被害届の提出を所望いたします」
取調室に警官2人を放り込んだ私は、椅子に座って申しました。
「ひ、被害届ですか……? お気持ちは分かりますが、被疑者はすでに死亡しておりますので……」
被疑者が死亡?
それは確かに、あの雌蟲は一刻も早く絶命させるべきですが、忌々しいことにまだ生存しています。
きっとこの2人は何か、思い違いをしているのでしょう。
きちんと説明しなくてはいけません。床に座ったまま震える彼らを見下ろし、私は言いました。
「まだ生きていますよ。メイド保護法の違反者が」
「め、メイド保護法……?」
「ご存じないのですか? メイドのご主人様を略奪した女は無条件に死刑という法律です。メイドがご主人様にお仕えするという、神聖にして犯すべからざる権利を保護するのは、世界の常識、グローバルスタンダードです」
机の上の電気スタンドで、2人の顔を照らしました。
眩しそうにしながら、片方の警官が言います。
「いや、少なくとも日本では、そう言った法律は……」
私は呆れました。
21世紀にもなってメイド保護法が成立していないとは、何という後進国家でしょう。
しかし、ないものは致し方ありません。
今から総理大臣を拉致監禁・洗脳してメイド保護法を成立させても、おそらく手遅れです。
警察署のパソコンから、首相官邸の意見募集コーナーに“税金泥棒! 死ね!”と書き送り、私は外に出ました。
外に出てすぐ、私の携帯電話が鳴り出しました。
上の妹から電話です。
「もしもし」
『お姉様!! ご主人様はまだですの!?』
鼓膜から三半規管から切り裂くような金切り声です。私は思わず、携帯電話を耳から遠ざけました。
「そんなに大声を出すな。普通に話せば聞こえる」
『メールしたのに、全然連絡がないんですもの。声だって大きくなりますわ。まさか、お姉様お1人でご主人様を独占するおつもりではありませんわよね!?』
「そんな訳がないだろう」
私は正直に言いました。全時間の8割、私がご主人様にご奉仕し、残りの2割の時間だけ妹達にくれてやるつもりではありますが。
『では何故!? 何故ご主人様がいらっしゃらないんですの!?』
「それはだな……」
私は仕方なく、これまでの経緯をかいつまんで上の妹に話しました。
話し終えた途端、電話口の向こうで何かが爆発したような音が聞こえました。
数時間後、私はご主人様のお屋敷からそう遠くない、とあるホテルの一室で2人の妹と会っていました。
本当は、すぐにでも雌蟲その1の巣に突入したかったのですが、上の妹が、詳しい事情を聞くことを強硬に望んだため、やむを得ず説明することにしたのです。
私は片側のソファーに腰掛け、妹2人は向かいのソファーに座っています。上の妹の右手には、白い粉が付着していました。屋敷の壁を怒りに任せて破壊したのでしょう。
2人の妹に私は、ご主人様が雌蟲その1に奪われた経過を、改めて話しました。
その間、上の妹は冷ややかな目で、下の妹は落ち着かない目で私を見ていました。
「お姉様……」
私の話が終わると、上の妹は低い声で話しかけてきました。
「ご主人様の元にお出かけになるとき、わたくし達に何と仰ったか、覚えておいでですか?」
「ん? 私が何か言ったか?」
「『お前達ゲテモノメイドにご主人様は捕まえられない。ご主人様の捕獲は私に任せろ』と、仰いましたわよねえ」
「そんなことを、言ったかも知れないな」
「言いましたわ! だからわたくし達は、涙を飲んでご主人様の捕獲をお姉様にお任せしたんですのよ。その挙句が、ご主人様を雌蟲に奪われた? 開いた口が塞がらないとは、このことですわね」
傲慢な態度で腕を組み、上の妹は私を睨み付けます。
無礼な態度を注意したいところではありますが、今回のことは私にも若干の落ち度があります。あえて自重しました。
「…………」
「うう……ひどいですう。お姉様」
黙り込んでいると、下の妹が泣き始めました。
「ご主人様に使ってもらうために、鞭とか玩具とかボンデージとか沢山買って、拘束台も日曜大工でいくつも作ったんですよお。あ、ピアスはご主人様に選んでもらいますから、まだ買ってないですけど……」
この娘の頭の中には、ご主人様に調教されることしかないのでしょうか。
それはともかく、私は2人に言いました。
「心配するな。ご主人様は必ず私が取り戻す。これからすぐにだ」
すると、上の妹が即座に言いました。
「駄目ですわね」
「何が駄目なんだ!?」
さすがにこれは聞き捨てなりません。私は気色ばんで上の妹を問い詰めました。
「どうせ今から、雌蟲の巣に強襲をかけて、ご主人様を力ずくで奪還するとか仰るんでしょう?」
「その通りだが?」
「向こうは中一条グループの本家ですわ。銃を持ったガードマンが大勢いますわよ」
「通常兵器でメイドを止めることは不可能だ。そんなことはお前だって知っているだろう?」
「ガードマンを排除する間に、ご主人様をどこかに連れ去られたらどうするんですの?」
「決まっている。どこまでも追いかけて捕捉するまでだ」
「お話になりませんわね。いざとなれば、あちらはジェット戦闘機くらい繰り出して、ご主人様を逃がしにかかりますわよ」
「そのときはだな……」
「もう結構ですわ。暴力と威嚇で人を屈服させるしか能のないお姉様は、大人しくしていてくださいます?」
「何だと!?」
「ご主人様を最初にお見かけしたとき、申し上げましたでしょう? わくし達が確実にご主人様をものにするためには、まずご主人様を社会的に抹殺することが絶対に必要なのですわ」
「一体なんという……」
「ご主人様の自活能力など、メイドにとって百害あって一利なし。メイドなしでは一分一秒も生きていられない廃人になっていただいてこそ、ご主人様はメイドを無条件、無制限に受け入れてくださるのですわ」
「はうっ……」
あまりに歪んだ人格に遭遇すると、不快を通り越してある種の爽快さが感じられることを、私は知りました。
それはそうと、私は上の妹に問いました。
「で、お前には、ご主人様を取り戻す手立てがあるというのか?」
「もちろんですわ」
優雅に微笑む上の妹。私は焦りました。
獲物は、勝利者の手に帰属します。
ご主人様を取り戻すのに、妹が活躍したら、ご奉仕の時間配分を決める際に、私の分が減ってしまうでしょう。
下手をすれば、8割が7割5分に激減してしまうかも知れません。
それは避けるべきです。
「いや。ご主人様の捕獲は、最後まで私が責任をもってやり遂げる。それがメイドというものだ。お前もそう思うだろう?」
そう言って下の妹を見ると、彼女は一心不乱に何か本のようなものを読んでいました。
先程から一言も発しなかったのは、このためのようです。
「ああん……ご主人様の鬼畜う! そんなに責めたら駄目ですう……」
のみならず、右手をメイド服のスカートの中に突っ込み、ガシュガシュと動かし始めました。
いくら何でもこれは捨てておけず、私と上の妹は言いました。
「おい! 何をしている!?」
「一体、どうしたんですの!?」
すると下の妹は、読んでいたものを私に見せました。
それは本ではなく、コピー用紙を綴じて作った冊子でした。
「何だこれは?」
「ご主人様と私をモデルにして書いた、猟奇純愛SM官能小説ですう。ご主人様を取り戻したら、この本の通りに虐めてもらうんですう」
下の妹が書いたという官能小説を、私はちらりと読んでみました。
その内容は、とても私の口からは申し上げられません。
「本当にこれを、ご主人様にやっていただくのか?」
「当然じゃないですか。メイドの調教は、ご主人様の義務ですう」
上の妹ほどではありませんが、下の妹も、なかなかに我田引水、傍若無人な性質です。
あのお母様に育てられて、何故ここまで人格が崩壊するのでしょうか。
全く分かりません。
「……で、お前達2人で、ご主人様を雌蟲から取り戻すと言うのか?」
気を取り直して、私は妹2人に問いました。
「そうですわ。お姉様は大船に乗った気持ちで、待っていてくださいまし。ああ、ご主人様あ……」
「うふふ……もうすぐ実物のご主人様が私を……あ、ちょっとオマンコ汁漏れちゃいました」
2人とも、現実からどこかへ飛んでいってしまいました。
ハアハアと荒い息をつき、顔を赤らめ、ご主人様を捕えたら即刻組み敷いて一滴残らず搾り取りそうな雰囲気です。
激しい不安を覚えました。
しかし、こうなった2人を止めるのはそう簡単ではありません。とにかくやらせてみることにします。
「まあ、いいだろう。具体的にはどうするんだ?」
「腹案がありますわ。トラストミー」
「……何だ、その腹案とは?」
「今は申し上げる時期ではありませんわ」
もう仕方ありません。作戦を聞き出すのは諦め、2人が何かやっている間に、強行突入の準備をすることにしました。
作戦は、一発勝負より2段構えの方が、うまく行く確率が高いのです。
「絶対にしくじりませんわよ。このままではご主人様が雌蟲に結婚を迫られかねませんもの」
「……仮定の話でも、言っていいことと悪いことがあるぞ」
私は上の妹を睨み付け、強い口調で言いました。
ご主人様と雌蟲が結婚。
想像しただけで寒気がし、全身の毛が逆立ちます。
本当にそんなことになったら、自分が何をやらかすか、全く想像が付きません。
おそらく地球は原形を留めているでしょうが、保証できるのはそれくらいです。
「とりあえず、当面の活動拠点が必要ですわね。それにわたくし達の服も。秋葉原でもないのにメイドが3人も連れだって歩いていたら、目立ってしまいますわ」
「……まあ、そうだな」
ご主人様のメイド以外との結婚という、世界の終焉を頭から振り払い、私は上の妹の言葉に頷きました。
その後、いくつかの打ち合わせをしてから、私達はホテルを出ました。
以上です。次回は現物支給の方になるかと思います。
GJ!
紅麗亜サイド待ってたがようやく来たか!
>>65 GJ!!ヒャッハー!!新鮮な触雷!だぁ!!下の妹は中一条たちと話が合いそう
これ確実に『我が幼馴染』の作者忘れてるな
69 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 23:23:08 ID:alwjGZ09
解
触雷! ずっと待ってました! 激しくgjです。
白い翼の作者のものです。
少々、違う話を投下させてもらいます。
―――死のう。
そう思って少女は、このドアを開く。
一年前に飛び降り自殺があったこの美杉学園の屋上は、生徒立ち入り禁止の場となっていた。誰も気味悪がって近付きもしないこの屋上、古く腐った……ほぼ壊れかけのカギをハンマーで叩く。ガチャン、と大きな音をたてて、ドアノブが床に落ちた。
「………………」
覇気のない瞳をした少女は、屋上のドアを開けた。
「……………ぁ」
気持ち悪い風が流れる。
何一つの曇りもない青い空に、穢されることを知らない純粋無垢な風……そんなものが、少女の気を悪くした。自分と正反対のものに、なにも悩みもないままに自由に生きる世界が、少女にはどうしても憎かったのだ。
「……………………」
目の前にある、錆びついた柵。
手入れも何もされていない屋上は、荒れた瓦礫の山とさして変わりなかった。
「うぁ……」
柵を触るともろく崩れ去ったが、少女の手には、黒い墨を塗ったかのようになっていた。
まぁ、でも今から死のうとする少女には、そんなもの関係ないんだけどね。
「…………………」
際に立つ。高い、下を見ると足がすくみそうになる少女。
しかし、ここでやめるという選択肢はあり得ない。
だって、ここから飛び降りることよりも生きている方が少女には怖かったからだ。
「…………バイバイ」
十六年間という短い期間であったが、生きてきた腐った世界に、少女は別れを告げる。
足を踏み出す、視界が変わる、体が―――落ちる。
その日から、少女の世界は一変した。
「でねでね、この前気付いたんだけど……人が寝ているときに体を
重ねるとね、憑依することができるんだよ!
そしたら、生きていた当時と変わらないくらい快調に体が動かせ―――!」
私こと〈霞 奈央〉(かすみ なお)は、上機嫌に目の前の少年に話す。
その嬉々とした表情は、多分、生まれてから一度もしたことがなかっただろう。
「コラッ」
しかし、会話の途中で少年は私の頭を叩いた。
「はひっ!」
私は、情けのない声をあげて頭を押さえる。
少し涙目になりながら、叩いてきた少年に向かって頬を膨らませた。
「もぅ! いきなり何するんだよぉ」
しかしその声は甘い。甘く脳髄がとろけてしまいそうな声。
そう、この声こそが、私が抱く少年への気持ち。
「生きている人様に迷惑をかけるな、俺たちはあっちの世界とは関係をもっちゃいけないの!」
「……ッ!」
隣同士に座っていたからだろう。
身を乗り出して話をしていた私の顔と、少し怒ったような顔をして空からこちらに視線を向けた少年。
二人は寄り添うように、そして互いの息がかかる位置まで接近していた。
後数センチ、もうそれだけの距離で唇同士を重ねられそうだ。
だから私は赤面してしまう。
彼の息がかかるだけで、彼の顔を見るだけで……私の心臓は握りしめられたかのように激しく鼓動する。
あ、ぁ、キス……したいな。
「この体になって間もないこともあるけど、やっぱりそういうのは駄目だろ」
「…………ぁあ」
一通り、私を叱った少年は、視線をまたも、空に戻す。
その行動に私は、寂しくなって、声を出してしまう。
もっと私だけを見ていてほしいのに……あなたの視線を一人占めしたいのに。
でも―――あなたは……。
―――ガチャ
「お、やっと来たか」
少年は私の隣から立ち、その私が壊した屋上のドアを押して入ってきた少女〈七海 瑠夏〉(ななみ るか)のもとへ、小走りで向かったのであった。
―――なんで……あなたはそんな女ばかりッ
「どうして、なんで? どうして生きてるの! 私は確かに……」
「君は死んだんだよ、この屋上から飛び降りて……ね」
屋上であたふたしている少女に俺は話しかける。
初めてだな……人にこんな説明をするのは。死んでから一年で……早いのか遅いのか分からないが、いずれはそんなこともあるだろうと俺は考えていた。しかし皮肉に思う。俺がここの自縛霊だから分かっていたはずなのに、最初に説明するのが、同世代の少女だとはな。
「え、死んだ? でも、私……ここにい―――」
「幽霊」
「ッ!」
感触が、匂いが、視覚が、味が、耳が……正常に働く。少女は自分の調子……つまり、五感があるということから、生身の肉体であると錯覚したのだろう。しかしそれは違う。
俺たちはすでに幽霊なんだ。
「君はこの屋上から、さっき飛び降りてたよ……俺も見ていたからね。ほら、下をのぞいてごらん、君の死体が転がっているんじゃないかな?」
「えっ」
俺の言葉にとっさに反応した少女は、屋上から下の世界を見る。
「うぇ……」
恐らくその瞳に己の姿をとらえたのであろう。嗚咽しながら、膝を瓦礫につけた。
「…………………」
俺はしばらく、その姿を見守った。
しばらくして落ち着いた少女に、俺は三つのことを伝えた。
一つ、幽霊であることを自覚すること
一つ、人に干渉しないこと
一つ、自縛霊(一定の場所から動けない霊)にはならないこと
それを彼女は、呆けた表情のままで、うなずいて聞いていた。
まぁ、当り前であろう。死んだのは自分の意志であったとしても、まだその先に……それこそ本当の意味での「第二の人生」が待っているだなんてな。
「俺から言えることはそれだけだが……君はこれからどうする? 普通の場合はこの世界に満足したら、生きるという意思を捨てたら消えるはずだよ……それに君は自縛霊にはまだなっていないようだ。ここじゃないどこかに旅をするのも、また一興だと思うよ」
「う……ぅん」
「……………」
可哀そうに……この女の子。
俺はそう思う。だってそうだろ―――
―――一度死んだのに、また死にたいって顔してる。
「良かったら聞かせてくれないか?」
「えっ?」
俺は自然と口を開いていた。
しゃがんで俺のことを見上げてきた少女に、俺は続けて言う。
「どうして死のうと思ったか……。君が嫌じゃなければだけど」
「…………」
少女は再びに下を向いてしまう。死んだ理由なんて話したくはないんだろう。
でもこのままじゃいけない。このままいけばこの子は……何かこの世界に心残りができた成仏できない。それどころか、自縛霊になってしまう可能性がある。
……俺みたいにな。
「人に話すってことだけで……楽になれるかもしれないぜ? まあ、俺みたいなやつだけどさ」
「……………ぅん、分かった」
少々考えた少女は、そのうち頷いて返事を返した。何か心の中で吹っ切れるものがあったのかもしれない。
「えっと、ですね……私は、その―――」
「ちょっと、待って」
言いづらそうに、でも確実に言おうとしている少女に、俺はストップをかける。
少女は、不思議そうな顔でこちらに顔を向けてきた。
そんな場所に俺は笑ってこう言う。
「まずは自己紹介からだ、俺は〈辻井 孝史〉(つじい たかし) 君の名前は?」
「あ、〈霞 奈央〉です」
「七海! 待ってたよ」
孝(あだ名)が笑顔で、私のもとへ寄ってくる。
あぁ、今日も格好いいな……。私こと〈七海 瑠夏〉は心底そう思う。
十年来の付き合い、幼馴染、おしどり夫婦……ふふ、そんな言葉が私と孝との関係にふさわしい言葉かしら。そんな彼を見ていると、すぐさま顔がほころびそうになったが、一瞬にして私の顔は凍りつく。
「………孝、またあの子と一緒にいたの?」
私の視界には、霞奈央が捕らえられる。
消えろよッ! 私は頭の中で、叫ぶ。
「あぁ、奈央のことか? そりゃそうだろ、彼女だってまだ成仏してないんだから」
「た、孝」
その言葉に胸が締め付けられるように痛くなる。
孝が、霞奈央のことをかばっている。そんなことを考えるだけで、殺したくなる。
「………また来たんだね」
後ろから歩いてきた霞奈央は不愉快そうな顔で私を見る。
「あなたこそまだいたのね」
不愉快なのは私の方だ、シネ、害虫! 私の孝に近づくな!
「どうしてお前ら二人は、会うたび会うたびそうなんだ?」
孝は呆れた顔をする。
あ、ごめんね。別に孝が悪いわけじゃないんだよ、でもね、この害虫がね、うざいんだよ。
と、私は頭の中で言い訳をする。
「………そんなことどうでもいいじゃない」
しかし、現実にはその言葉を出さない。孝に嫌われてしまう可能性があるから。
孝と私は相思相愛だからそんなことがないはずだけど、孝には、私がおしとやかな人間であると思わせておきたい。だから、仮面を私は繕う。
「どうでもいいけど、早く出て行ってくれないかしら? 除霊が始められないわ」
ここで私は勝ち誇ったかのように、霞奈央に言った。
「くっ」
霞奈央も分かっているのだろう、名残惜しそうな……一人前に恋する乙女の視線を彼に見せた後に、ふらふらとどこかに飛んで行った。
「さて、始めましょうか、孝」
「おう、いつもいつも悪いな」
「うぅん……だって、孝のためだもん」
そう、今から孝への除霊と名をうったお楽しみタイムに私たちは入る。
ふふ、孝……今日もいっぱい愛し合いましょう。
私が彼にした話、それはよくある作り話そっくりだった。
最初は、無視される程度にいじめを受けていた。
理由は簡単、学年一のイケメンと称される男子を振ったから。
元々、男子と付き合う気なんてなかったし、誰に告白されてもそう答えてきていたんだけど……。その事で、女子全体からねたまれた。
徐々にいじめがエスカレートしていく。
机や教科書に落書き、上履き、体操服が隠され、ボロボロにされて、あまつさえ、殴るけるの始末。もう大変だった。
そしてそんないじめる奴らが怖くて私はだれにも相談できなかった。
親にも……教師にも……。
そんなことが半年ぐらい続いたある日、私は思った。
あれ? 私は何のために生きているんだろうって……。
いじめられて……皆に嫌われて……そして自分自身が、こんなに弱い自分が嫌いで。
だったら私、生きてる意味ないじゃんッて……。
そう思ったら、何だかこの世界全てが醜く見えて、好きだったはずの青空も、透き通っていた風も、全て嫌いになった。
―――私から、好きなもの全てがなくなった。
あ、死のう。
生きていたってこんな世界、なにもいいことなんてない。
だから死のう。
…………多分私はこんなことを、彼に話した。
終始彼は、黙ったままだった。
私の方を向いて、ただひたすら私の話に、耳を傾けるだけだった。
話も終わり、屋上に静寂が流れた。お互いに何も話すことはできず、下を向く。
重すぎる話で……この場も重くなる。
「……………」
でも、そんな静寂を、彼はいとも簡単に破って見せた。
「―――――頑張ったんだな、霞は」
「ぇ?」
彼の呟きが聞こえなかったわけではない。理解できなかったのだ。
頑張った? 何を? 私はただ何もできずに逃げてただけじゃない。
「だってそうだろ、霞は誰にも相談せず……一人で世界と戦ったんだから」
そう、彼はそんなことを言い出し始めた。
「すげぇよ、霞は。こんな広い世界の中で、仲間も作らず、一人で戦ったんだから。俺だったらそんな芸当できないね」
「な、何……言ってるの? だって私、何もしてないんだよ! ただいじめられるだけで、それが怖くて……何もできなかった! 何にも立ち向かうことができなかった!」
私は声を荒げる。この時の私の心には、怒りの感情が芽生える。
何も知らないこんな男が、知った風な口を利くのが気に食わなかったのだ。
「戦ったじゃねえか、自分自身と」
「!」
「怖くて逃げだしたくて、誰かに頼りたくても、それをせずに、自分一人で……そして何より、自分を嫌いになりながらも、生きてたんだろ? だったらそれはすごいことだって。
別に霞がそう思わなくても……たとえ世界中のだれもがそう思わなかったとしてもな、俺だけは霞が一生懸命戦って生きったってことを思い続けてやるよ」
「…………ッ」
そんなきれいごと言わないで!
「お、おい、霞……どうした?」
そう言おうとしてたのにな……どうしてだろう。涙が止まんないや。
―――そう、この日から、私は彼に、恋し始めた。
「はぁ、んぁ………んぁああぁ」
快感だけが、私の精神を貪(むさぼ)っていく。
孝と私は一つに繋がっていた。そう、これはいつものことだ。
いつも夜の十時きっかりに私は屋上を訪れる。
元々霊力が強い神社の巫女の末裔だったために、死んだ後の孝に除霊をしてあげると言い出した。周りに結界を張って、彼を眠らせて、そして……重なり合う。
「んぁ、気持ち……いぃ……………ぁあ、孝!」
学校に通っている間一日中、彼のことを考えているのだ。
授業中でも、興奮はさめることなく、なんど授業中にトイレでしたことだろうか。
これも全部、全部……孝のせいだ。
孝の匂い、孝の瞳、孝の優しさ、孝の頬笑み、孝の血肉、孝の臓器、孝の髪の毛一本に渡るまで、すべて私のものだ。
この時間は、私と孝だけが現実と離れて唯一過ごせる、至福の時なのだ。
誰にも邪魔などさせるものか!
「孝、孝、孝、好きぃ、好きなのぉ! 孝ぁ!」
そしてさらに動きを加速していく。
あぁ、どうして彼といると、こんなに気持ち良く、幸せになれるのだろうか……。
そう、七海瑠夏は思いながら、今日もまた……快楽に溺れていく。
―――孝は、ワタシダケノモノ。
―――この世界は、孝と私だけのッ!
「そんなわけないでしょッ!」
「へっ?」
――――ガンッ
と、頭部に大きな音が響く。
何? なに? ナニ?
私は突然の出来事に理解できない。どんどん体が前のめりに倒れていく。
彼に繋がったまま、前に、前に……。
「あんたと、孝史君とのハッピーエンド? そんなのありえないから!」
ヒャハハハハアハハハアハアハハハハハハハハハ
そんな声がだけが、薄れゆく意識の中で……ただ渦巻いていた。
投下終了です。
他の作者のみなさん、めっちゃgjです
ありがとうございました。
gjです
後編も楽しみにしてます
GJ
80 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 01:37:25 ID:ZdbH0ihR
ヤンデレはハーレムとか無いよね・・・。
リバースはまだか……
視点変更が多過ぎて何がなんだか…
もうちょっと読み手に配慮してくれよ
>>80 あるにはあるんじゃない?
ハーレムと書いて修羅場と読みたいなら。
84 :
80:2010/10/31(日) 10:51:57 ID:m77Q3f60
あげてしまった。すまない。
…ちょっとヤンデレたちに殺されてくる。
85 :
84:2010/10/31(日) 11:14:36 ID:m77Q3f60
名前欄、80でなく83のミスです。
本当にすみません。
で、ハロウィンネタはまだなのか
>>82 お約束に「アドバイスは敬語で」を付け加えた方が良いかな?
我が幼馴染はまだか!
パンツが履けないぞ!
89 :
名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 20:21:22 ID:soQqIs8i
解
test
少し遅れました。投稿します。
第十七話『夏祭りと明暗』
凱旋したブリュンヒルドは、都中からの万雷の拍手と歓声で迎えられた。
満面の笑みを民達に振りまきながら、ブリュンヒルドは入廷した。
しかしどういう訳か、その笑顔はすぐに消えてしまった。
王より直々の褒詞を受けたというのに、ブリュンヒルドはまったく喜ぶ様を見せず、
ただ静かに受け答えをするだけだった。退廷してからもブリュンヒルドは、
文武百官達からの祝辞に耳を傾けず、憮然とした表情を浮かべながら歩き去ってしまった。
百官達は皆、ブリュンヒルドの機嫌の悪さの原因がなんなのか分からなかった。
ブリュンヒルドが向かった先は、シグナムの執務室である。
ノックする事なく扉を開けたブリュンヒルドは、書類に目を通しているシグナムの目の前に立ち、
「シグナム様、なぜ朝廷にいなかったのですか!」
と、今にも掴み掛からんばかりの勢いで聞いてきた。
シグナムはブリュンヒルドの戦勝報告の場にいなかったのである。
それがブリュンヒルドには気に入らなかったらしい。
「私がなんのために戦ってきたと思っているのですか!
全ては天下のために、強いてはあなた様のために戦ったのです!
だというのに、肝心のあなた様がいなかったら、なんの意味もないではありませんか!」
ブリュンヒルドの視線と言圧が、一斉にシグナムに襲い掛かった。
これほどの圧力を受けているというのに、シグナムは自若として書類に目を通していた。
バンッ、と凄まじい音が部屋中に響いた。ブリュンヒルドが机に拳を叩き付けたのである。
書類が宙に舞い上がり、床に散らばった。
ようやくシグナムは目を上げた。感情のない瞳がブリュンヒルドを刺した。
「お前は王より褒詞を賜ったのだろ。これ以上の名誉はないではないか。
たかだか私がいなかったぐらいで、この様に政務を邪魔するのはどうかと思うが」
「そういう問題ではありません!宰相とは、朝政の席では常に王に侍り、
王が褒詞を述べたならば、続けて宰相も褒詞を述べて然るべきなのです!」
「……要は、私の褒詞が欲しいという訳か……」
「それが宰相としての役目ではありませんか!」
「……………………」
シグナムは黙っていたが、内心では煮え立つ怒りを抑えるので必死だった。
こんな下らない事のために、仕事の邪魔をされた挙句、余計な仕事を増やされたのだ。
それに、ブリュンヒルドを褒めなければならない事も気に食わない。
だが、それをしないとブリュンヒルドはここから出て行きそうにない。
舌打ちをしたい気持ちを押さえ、シグナムは搾り出す様に、
「……大儀……」
と、一言だけ述べた。褒詞としてはあまりにも短いこの言葉を聞いたブリュンヒルドは、
「もっ……申し訳ありませんでした!
私とした事が、気が動転してしまって……。今すぐ片付けます!」
と、先ほどまでの怒気が嘘の様に消え、悄悄とした物言いになっていた。
しゃがんで書類を集め始めたブリュンヒルドだったが、
正直、さっさと出て行って欲しいというのがシグナムの本音だった。
シグナムは夏が嫌いである。降り注ぐ太陽の光が肌を焼き、汗を止めどなく迸らせるからだ。
執務室や朝廷で政務を行なう際は、常に左右に団扇持ちを侍らせた。
団扇持ちは、大抵の場合は女性や少年である事が多い。
この王朝では古来より女性を使っていたらしいので、シグナムもそれを踏襲した。
所がシグナムの執務室で団扇持ちは、女性ではなく少年である。
理由は簡単だ。ブリュンヒルドが女性関係にうるさいからである。
シグナムが女官と話していたり、偶然横を歩いていたりしただけで、
なんの話をしていたのですか、なぜ一緒に歩いていたのですか、と詰め寄ってくるのだ。
以前にもこういう事があったな、とシグナムは思い出した。
シグナムがイリスを従者にしていた時、それに最も反対したのがブリュンヒルドだった。
よっぽどブリュンヒルドは、自分に女を近付けさせたくないらしい。
それがなぜなのか、シグナムにはブリュンヒルドの意図が分からない。
分からないが、これがどうせブリュンヒルドの嫌がらせなのだろうという事はよく分かる。
十四年前からの関係は、相変らず続いているという訳である。
糞女め、とその事を思うたびにシグナムは地が出そうになる。
その不機嫌を押し隠しながら、シグナムは政務に励んでいるが、
完全には隠しきれないらしく、朝廷内の雰囲気は、常に張り詰めたものになっていた。
王や百官達は、今までのシグナムの陽気さに慣れていただけに、
現在シグナムから放たれる凄まじい陰気に戸惑い、心配していた。
そんな周りの心配を、シグナムは全く察する事もせず、
時折団扇持ちを外に出し、なにかを書いているなどしていた。
この陰気な王朝に、危機感を抱いた者達がいた。バトゥ、トゥルイ、フレグの三人である。
彼等は会合を開き、シグナムが陰気になった原因を話し合った。
明晰な頭脳を持っている三人である。シグナムの陰気の原因がブリュンヒルドにあると察した。
しかし、誰一人としてシグナムとブリュンヒルドの関係が険悪であるという事に気付かなかった。
三人共、シグナムこそ真の英雄だと信じて疑わない。
その英雄が差別などという下らない感情に振り回される訳がない。
その狂信にも似た決め付けが、三人の慧眼を曇らせた。皆が思うほど、シグナムは完璧ではない。
そういう間違った認識から導き出された答えは、
「シグナム様は、ブリュンヒルド将軍に好意を持っているのではないか」
と、いうものだった。間違った認識と言ったが、この答えには彼等なりの典拠がある。
バトゥは、自分とシグナムが話していた時に、ブリュンヒルドが怒鳴り込んできた事を思い出し、
トゥルイとフレグは、シグナムがブリュンヒルドに冷たく接していたのを思い出した。
以上の事から察するに、おそらくシグナムはブリュンヒルドの事が好きなのであるが、
自分が貴顕の位におり、自らの一言で朝廷内に余計な波風を立ててしまう事を嫌い、
あえて冷たく接し、告白しないでいるのだろう。
そのストレスが、陰気となって発散されているのだ、というのが彼等の結論であった。
当然、その答えも、典拠の是非も、推論も全て外れている。
だが、彼等にそんな事など分かろうはずもない。誤った考えのまま、話は進んでいく。
「主が悩んでいるのなら、それを取り除くのが部下の務めだ」
「でも、どうすればいいのかな?ブリュンヒルド将軍は別にいいとして、
シグナム様をその気にさせるなんて、すっごく難しいと思うけど」
「さて、どうしたものかな……」
と、二人が悩んでいると、しばらく会話に参加していなかったトゥルイが満面の笑みを浮かべ、
「その点は私にお任せください。身分の事など関係なく告白させる策ならあります。
今がそのちょうどいい時期です。今すぐその事をシグナム様に申し上げてみましょう」
と、自信満々に言った。
「兄上、その策とはなんなのですか?僕達にも教えてください」
フレグが目を輝かせた。バトゥもそれを聞きたそうである。
二人を近くに呼び寄せたトゥルイは、微かな声で秘策を打ち明けた。
「夏祭りをやりましょう」
トゥルイが執務室に入ってきて開口一番、そんな事を言った。
書類から目を離したシグナムは、トゥルイの方に目を向けた。酷くやつれた目だった。
「トゥルイ、その夏祭りとやらに、なんのメリットがあるというのだ。却下だ」
にべもなくそう言って、シグナムは書類に目を戻した。が、トゥルイは食い下がってきた。
「メリットならばあります。シグナム様もご存知の通り、民衆の心は戦いにより荒んでおります。
このまま政治を進めていくと、必ず民衆の怒りを買い、最悪、反乱に繋がります。
それを防ぐために夏祭りを開催し、民衆を楽しませ、彼等の心を宥めるのです。
そうすれば、滞りなく政治を行う事が出来るのです」
真剣にトゥルイは語っているが、シグナムはそれを傍耳で聞き流していた。
確かにトゥルイの言う通り、今の政情は不安定極まりなく、多少のミスも許されない状況である。
そういう時だからこそ、厳しく民を取り締まるべきである、とシグナムは思っている。
夏祭りなど、以ての外だった。それぐらいの事、トゥルイなら分かりそうなものである。
「祭りなど、金の掛かる事ではなく、法律を厳しくし、民を治めるべきだと思うが」
「それはお止めになった方がよろしいかと思います。ただでさえ戦乱に苦しんできたというのに、
ここに来てさらに厳しく取り締まったら、民衆の反発は必死です。
その様な力政は、向こう三年は抑え、寛治を行うのが適切でございます」
「寛治……?」
聞きなれない単語に、シグナムは再び書類から目を離した。
「なんだそれは、お前の造語か?」
「造語ではありません。寛治とは、文字通り緩やかな政治の事です。
税の徴収を軽くし、兵役を緩和し、戦没者遺族に十分な施しを与える。
そういう慈しみの政治こそが、寛治なのです」
トゥルイの舌は止まらない。彼は上唇を舐めた。
「古より、戦いに勝ち、勇名を得た者は幾千とおりました。
しかし、その者達の多くは、なんらかの理由で悪名を被り、忘れ去られています。
それはなぜか……、理由は簡単です。彼等は怠ったのです、民衆を慰撫するという事を。
知っての通り、民衆など、青史に名を残す事のない、そこらに生えている雑草の様な存在です。
……ですが、雑草ゆえに、彼等は多い。それこそ刈っても刈り切れないほどに……。
それ等が一度爆発したら、我々貴族では対処しきれない。今回の戦乱が好例です。
私個人としては、シグナム様には英雄であっていて欲しい。歴史に埋没して欲しくない。
たった少しの親切で、シグナム様が英雄になれるなら、私は喜んで進言します。
……シグナム様、どうか寛治を行なってください。
その寛治の始まりを告げるのに、この夏祭りほど適当なものはありません」
長広舌を振るった後、トゥルイは深々と傾首した。
「抜かしたな、トゥルイ」
と、シグナムは言ったが、悪い気はしていない。むしろ、久し振りに気分が高揚していた。
それだけトゥルイの話は、しっかりとシグナムの心に沁みこんだという訳である。
トゥルイの話術に嵌ってしまったな、とシグナムは微笑しながら思った。
「いいだろう。お前の進言を聞き入れよう。しかし、やるからには盛大にやるぞ。
祭りの準備及び実行はお前に任せる。その祭りには私も参加するからしっかりやれよ。
開催日は今日よりきっちり七日後。遅延はなしだ。分かったな」
と、言ったシグナムの目には、活気が蘇っていた。
それを見たトゥルイは、満面の笑みを浮かべて部屋から出て行った。
夏祭りの開催が決まった翌日、バトゥはブリュンヒルドの部屋に来ていた。
中に入った瞬間、刺す様な殺気を感じ、バトゥは足を止めた。
ちゃんとノックをして、入る前に一声掛けたはずである。
バトゥは殺気の出所であるブリュンヒルドに目を向けた。
窓際に座っているブリュンヒルドの手には手帳が握られていた。
「……なにか、……用……」
表情も口調も、全てが不機嫌そのもののブリュンヒルドは、
バトゥに目を向ける事なく、手帳を懐にしまった。
その些細な動作でさえ、バトゥには恐ろしくて堪らなかったのと同時に、
シグナム様は、こんな恐ろしい人と一緒にいたのか、とバトゥは改めてシグナムを尊敬した。
ブリュンヒルドの殺気に当てられ、既に冷や汗で背中が湿ったバトゥは、
自らに喝を入れ、からからになった口を開いた。
「将軍、夏祭りが開催される事が決定しましたが、あなた様はそれに参加しますか?」
「……だから、……なに……」
「いや、せっかくのお祭りなのですから、お誘いしようと思いまして……」
「……で……」
「あっ……あのですね……」
バトゥはしどろもどろだった。どれだけ自分に喝を入れても、
ブリュンヒルドの殺気が、それを全て吹き飛ばしてしまう。
将軍は、シグナム様の事が好きなのです、などと死んでも聞けない。
言った瞬間、首を引き千切られそうである。
遠回しに言おう、と頭に浮かんだ時、自分はヘタレだな、とバトゥは苦笑いしたくなった。
バトゥは、小さく深呼吸をした。
「当日は、シグナム様も夏祭りに参加されます。
その際、案内役として私が傍に付く事になっています。
シグナム様は、私が案内する場所になんの反対もなく付いてくるでしょう」
「……………………」
「その夏祭りは、シグナム様の肝煎りで、大々的に行なわれます。
そのため、大混雑が予想されます。おそらくは、迷う人も続出するでしょう。
もしかしたら、案内をする私も迷ってしまうかもしれません」
「……あんた……」
ブリュンヒルドの表情が変わった。殺気が薄らぎ、どことなく華やいだ様である。
やはり聡いお方だ、とバトゥは感心した。そして、その反応から脈ありと判断できた。
「それでは、出来れば早く場所を指定して置いてください。
私が言いたかったのはそれだけです」
バトゥはそれだけ言って、退室した。しばらく歩いたバトゥは、
「疲れた……」
と、ぐったりした様に言った。今まで幾つもの戦場を踏んできたバトゥであるが、
話だけで命の危険を感じたのはこれが始めてであった。
極力、ブリュンヒルドには近付かない方がいい、とバトゥが心に決めていると、気配を感じた。
顔を上げると、そこにはヘカテが立っていた。
「……………………」
ヘカテは無口で無表情である。だが、結婚してまだ数日しか立っていないとはいえ、
バトゥはヘカテの表情や雰囲気だけで、彼女がなにを言いたいのか理解できる様になっていた。
ヘカテの瞳が訴え掛けていたものは、嫉妬だった。
どうやら、自分が別の女の部屋に入った事を見咎められたらしい。
「ヘカテ、これはだな……」
慌ててバトゥは弁解しようとしたが、それよりも先に、ヘカテに手を掴まれ、引っ張られた。
引っ張られた先は、誰も使っていない、人目に付きにくい部屋だった。
少し無茶を言い過ぎたか、とシグナムは思っていた。
だが、夏祭りというからには、夏の内にやらなければ意味がない。
もう後三日ほどでその夏を過ぎてしまう。急ぐ必要があったのだ。
とはいえ、流石に七日でというのは無理がありすぎた。
準備期間を少し延長しよう、とシグナムが決めた時、
それを告げるべき相手であるトゥルイが、夏祭りの準備が完了した事を報告すべく執務室に来た。
夏祭り開催を決定して、まだ五日しか経っていない。
シグナムは、トゥルイの顔を凝視した。
有能だ、有能だ、と思っていたが、この様に急な出来事であっても、
それを大過なく、それでいて素早く処理するトゥルイの手腕には、目を見張らざるを得ない。
自分の後の事は、こいつに任せれば大丈夫か、とシグナムは確信した。
「トゥルイ、お前が女だったら、私はお前に告白していたかも知れんな」
「それを肯定したら、私はソフィアに殺されます」
シグナムの戯言に、トゥルイも戯言で返した。執務室に笑声が響いた。
夏の太陽が秋の太陽と交代しようとする中、遂に夏祭り当日となった。
会場はまだ朝だというのに多くの人でごった返していた。
シグナムの予想では、戦争が終わってそれほど経っていないから、
あまり動員数は期待できないだろうと思っていただけに、大いに驚いた。
「皆どの顔にも、活気が溢れています。これならば、反乱を起こす気などなくなるでしょう」
と、言ったのは、シグナムの先導役のバトゥである。
そう言うバトゥも、やけに楽しそうである。シグナムはからかうつもりで、
「せっかくの祭りだというのに、愛妻と屋台を回れないのは残念だな」
と、笑いながら言った。バトゥは微苦笑した。
「まぁ、これも仕事ですから……。ヘカテも、その辺りは分かってくれていますし……」
「実はお前の後ろを付けていたりして……」
「嫌ですよ、そんな冗だ……」
バトゥは言い掛けた言葉を呑み込んだ。
「どうしたんだ?」
「いえ、なんでも……」
シグナムの問いに、バトゥはおざなりに答えた。シグナムはそれ以上問い詰めなかった。
それはさておき、せっかくの夏祭りである。
笛や太鼓、それにトランペットの音楽に合わせ、人々は踊りに身を投じ、
それをやらない者達も、即席で作られた屋台に屯し、酒や食べ物を喰らっている。
しっちゃかめっちゃかの音楽、辺りに漂う酒や肉などの焼ける匂い、
それらは全て、シグナムの五感を刺激した。
「下品……だが、なかなか面白いものだな、夏祭りというのも……」
シグナムの感想は、そういうものだった。
この夏祭りにおいて、シグナムは多少なりとも貴族としての箍を外した。
かき鳴らされた音楽に合わせて踊ってみたり、行儀の悪い立ち食いなどもした。
酒や料理などは、安物で作られたのは間違いないはずなのに、なぜだか美味しく感じられた。
これが夏祭りマジックという奴であろうか、とシグナムは思った。
バトゥも案内に先導に熱が入った。
夏祭りに始めて参加するシグナムを退屈させない様に、様々な所を案内してくれた。
このたびの夏祭りでは、多くの出店者は奇を衒ったのか、くじ引きや射的など、
食べ物以外のものを売りにしているかなり凝った出店もあった。
ここでシグナムは、くじを引いてみた。
くじとは、言わば神託であり、紙に書かれている事は未来で必ず起こる、というものらしい。
その神託という言葉に、シグナムは惹かれた。
シグナムが引き当てた紙に書かれていたのは、
怨讐と決別する時は近く、運命の人と再会す、運命の人と再会す、というものだった。
よく分からなかったが、シグナムはその紙を木の枝に結んだ。
こうすると、悪い預言は浄化され、良い預言は叶う、らしい。
その訳の分からない預言は、ややもすると、綺麗サッパリ忘れてしまった。
神託といっても、所詮は一般庶民が書いたものである。
当る筈などなく、覚えるだけ容量の無駄である。シグナムはそう思った。
それよりもシグナムは他の事に興味が移っていた。
次はあそこに、やれその次はあれだ、と年甲斐もなくはしゃいだ。
出店はごまんとあり、それらを丹念に回っていくと、日は暮れ始めていた。
シグナムは串に刺さった肉に喰らい付きながら、未だ喧騒の衰えない人混みの只中にいた。
ふとシグナムは、先ほどまで自分を先導していたバトゥがいなくなっている事に気付いた。
迷ったのだろうか、と思い辺りを見回してみると、背後から声を掛けられた。背筋が凍った。
「あれ、シグナム様もこの夏祭りに参加していたのですか?」
それは、今最もシグナムが聞きたくない、ブリュンヒルドの声だった。
着ているものは黒い鎧ではなく、ブリュンヒルドの髪の色と同じ、白いローブである。
胸元が大きく開き、そこから深い谷間が覗いている。
巨乳フェチであれば生唾ものであるはずなのに、
シグナムはそれを見ても、なんの感慨も抱かなかった。
「お前も来ていたのか」
「えぇ、せっかくのお祭りなので。ところでシグナム様、お一人でどうしたのですか?」
「別に……、バトゥとはぐれただけだ」
「でしたら、私と一緒に回りませんか?」
ブリュンヒルドの提案に、シグナムは目を見張った。
とんでもない、そんな事は死んでも嫌だ。頭の中でそういう言葉がぐるぐると回った。
「悪いが、バトゥを捜さなければならないのだ」
と、シグナムは体のいい言い訳を告げて、その場から立ち去ろうとした。
しかし、ブリュンヒルドに腕を掴まれ、
「バトゥもいい年をした大人なのですから、それほど心配する必要などありませんよ。
仮に捜すにしても、この何十万という群衆の中から見付けるなど不可能です。
それよりも、せっかくこうして会えたのですから、私と一緒に会場を回りましょう」
と、言われた。シグナムは歯噛みしたくなった。
こう言われると、断り様がない。シグナムは無言で首を縦に振った。
「それでは、行きましょう」
ブリュンヒルドが嬉しそうな声を上げて、シグナムの腕に抱き着いた。
腕がブリュンヒルドの谷間に埋まり、その張りのある胸に圧迫された。
それだというのに、シグナムの表情は暗いままだった。
先ほどまでの興奮が、嘘の様に鎮まった。
耳に入る統一感のない音楽は、シグナムの神経を逆撫で、
鼻腔を刺激した無数の食べ物の匂いは、煩わしいものとしか感じられなくなった。
これほどまでシグナムの余裕がなくなったのは、全てブリュンヒルドのせいである。
当の本人は、シグナムの鬱屈など関係なしに、嬉しそうな表情で、ずんずんと前へ進んでいく。
シグナムは心底帰りたくなった。
「あっ、シグナム様、射的がありますよ。やってみましょうよ」
ブリュンヒルドが声を上げ、シグナムを引っ張って行った。
射的は鏃のない弓矢で、遠くに置いてある人形を打ち落とすというものだ。
しかし、弓はどう見ても子供が遊ぶ様な玩具であり、距離もかなりあるので、
人形に当てるのはかなり難しいと思われた。
ブリュンヒルドは玩具の弓に矢をつがえ、きりきりと弦を張り、刹那、放った。
矢は誤たず、標的である人形の頭を射抜き落した。
「あぁ、いつもの癖で頭を狙っちゃいました」
と、言ったブリュンヒルドは、続けざまに矢を放ち、
その全てを(人間であれば)急所に当てて、射抜き落した。
宛がわれた矢は、全て人形に変わった。
「大量ですね」
両手いっぱいに、どこかしら穴の開いた人形を抱えたブリュンヒルドは微笑んでみせた。
シグナムは笑えなかった。玩具をも凶器に変えるその技量に恐怖を感じただけだった。
その後も、シグナムはブリュンヒルドに引っ張られ、様々な屋台を巡った。
シグナムは、回った屋台も、なにを食べたのかも、全く記憶に残らなかった。
そうこうしている内に気付いてみると、
シグナムは祭りの喧騒から離れた所に連れて来られていた。
周りに人影は見当たらず、人を殺すには格好の場所だった。
「こんな所に連れて来て、……いったい……、なんのつもりだ」
シグナムの声は震えていた。
以前、ニプルヘイムでブリュンヒルドに毒を盛られそうになった事をシグナムは忘れてはいない。
遂に来たか、とシグナムは身構えた。しかし、飛んできたのは凶刃ではなく言葉だった。
「シグナム様は、好きな人はいますか?」
「……はぁ……?」
シグナムにとって、それはまさに不意打ちだった。呆気に取られているシグナムを他所に、
「私にはですね、……いますよ。強く、気高く、美しくて、皆を導いてくれるんですけど、
いつも無茶ばかりして、心配もさせてくれないんです。それを見てると、守ってあげたくなる。
愛おしくて、抱き締めてあげたくなる。私があなたの居場所になりますって言ってあげたくなる。
そういう人がいるんです」
と、言ったブリュンヒルドは、じっとこちらの方を見つめた。
シグナムは呆れた。呆れた後に、これ以上もないほどの殺意をブリュンヒルドに抱いた。
なぜいきなりその様な事を告げたのか、シグナムには理解できない。
というか、そもそも理解したくもなかった。するだけ無駄であると思ったからである。
この狡猾な殺人兵器に人間の感情などあるはずがない。
人間らしさがあるとすれば、殺した敵の首を数えて喜ぶぐらいしかないであろう。
この様な戯言に付き合うのも阿呆らしかった。
「その人の名前は……」
「私は」
まだなにか言おうとしていたブリュンヒルドをシグナムは遮り、
「誰かと付き合うとか、結婚するとかいう気は一切ない。これからも、一生な」
と、その場の雰囲気をぶち壊す様な事を言った。刹那、二人の間に冷たい風が通り抜けた。
それはまるで、夏の終わりを告げるだけでなく、二人の決裂を表している様でもあった。
シグナムはブリュンヒルドの表情の変化を確認する事なく、足早にその場から立ち去った。
祭囃子は嘘の様に静まり返っていた。
夏祭りが終わってから、シグナムは五日間も執務室に篭り、朝廷にも出仕しなくなった。
その間シグナムは、王に提出する書類の作成に心血を注いでいた。
それは今後のオゴタイ王国が行なうべき政策を記した、言わば計画書であり、
シグナムはそれが書き終わり次第、この西方大陸を出て行くつもりである。
このままこの大陸の宰相に収まってもいいのだが、シグナムには、まだやる事があった。
時折やって来るブリュンヒルドを無視し、
遂に書き終えた書類を王に献上し、シグナムは暇乞いを願い出た。
王の顔から血の気が引いた。唇をわなわなと震わせ、目には涙が溜まりだした。
「なっ……なにを言い出すのだ!私は汝を疎ましいと思った事は一度もないぞ。
それに、宰相殿がいたからこそ、私はこの椅子に座る事が出来たのだ。
その恩をまだ返せてもいないというのに、宰相殿は致仕するというのか!」
「いえ、王が知っての通り、私は他国者にございます。
その様な者がいつまでも宰相の席を汚す訳にはいきません。
後継者は、その書類に記されております。ご安心してください」
「この国が復興できたのも、全ては宰相殿のお陰だ!
他国者だからという理由で、汝を執政の席から降ろす訳にはいかぬだろう!」
ここまで王に信頼され、愛されていると分かったシグナムは、嬉しさのあまり泣きそうになった。
しかし、それでも王の言葉を受け入れる訳にはいかなかった。
「私の様な愚か者をそこまで信頼していただき、実にありがとうございます。
ですが、これが常道なのです。常道に逆らえば、天譴を受けます」
シグナムはそう言うと、恭しく傾首し、退廷した。
シグナムが致仕したという話は、すぐさま都中に広まった。
それからすぐに、シグナムの許にはバトゥ達がやって来た。
目的は王の時と同様に、シグナムの致仕の再考を願うものだった。
その事を予期していたシグナムは、三人にそれぞれ紙を渡した。
紙には今までの事を感謝する言葉と、自分の不徳を詫びる言葉で埋め尽くされていた。
そして最後には、バトゥを軍務大臣、トゥルイを宰相、フレグを副宰相にする、と書かれていた。
所謂除官であった。これを見た三人は、シグナムを説得する事を諦めた。
皆、目に涙を溜め、部屋から出て行った。執務室は静寂に包まれた。
夕方になると、シグナムは明日出発できる様に荷造りを始めた。
背後には、ブリュンヒルドが悲痛な面持ちでシグナムを見つめている。
「ブリュンヒルド、お前はここに残ってもいいんだぞ」
と、シグナムは振り向く事なく、ブリュンヒルドにそう声を掛けた。ブリュンヒルドは声を荒げ、
「シグナム様は私の主です。従が主の許を離れる訳にはいきません!」
と、言った。荷造りの手を休めないシグナムは、苦いものでも食べた様に気分が悪くなった。
なにが主だ、とシグナムは吐き捨てたかった。この女が人に頭を下げるはずがない。
それが例え、王太子であろうと、その考えは変わらないだろう。
ブリュンヒルドの顔を見るのも嫌になったシグナムは、
「ブリュンヒルド、お前は明日朝一番の船に乗り、ファーヴニルに向かえ。
私は東方大陸に向かう」
と唐突に命令した。ブリュンヒルドは驚いた様に、
「シグナム様、私と一緒に旅をするのではなかったのですか!?」
と、言った。シグナムは相変らず振り返らない。
「東方大陸は国内で内戦が続いている。宗主国として、私にはその戦いを鎮める義務がある。
お前はそれを王室に伝えてくるのだ。分かったな」
それだけ言うと、シグナムはそれ以降しゃべらなくなった。
投稿終了です。西方篇はこれで終了です。
次からはあまり、投稿日を予告しない方がいいと感じました。
申し訳ありません。
gjです。
いつも楽しみにしてます。
がんばってください
gj!
最初の方はブリュン死ね!とか思ってたけど回を重ねるごとに可愛く思えてきた件
俺はどちらかというと、触雷!よりTomorrow Never Comesの方が好みだな。
何と言ってもストーリーに厚みがあるし、キャラ個々の魅力が格段に違うよ。
触雷!って地の文が説明臭い上に、主人公の愚痴ばっかりで面白くないだろ。
兎里氏は台詞回しも上手くてプロレベルだよ。マジで商業誌でもいけるんじゃないか。
むしろ紙媒体で読んでみたい。つかアニメ化希望だな。
な〜んて誰か褒めてくれないかな。
誰も褒めてくれないから自分で言ってみましたw
実力が違いすぎるから無理そうだけどww
あきらめんなよ……あきらめんなお前! どうしてそこでやめるんだそこで!
自分の作品は自分でしか書けません
他の人の作品は他の人にしか書けません
つまりはそういうことです
トリの消し忘れかw
やっちまったな
日頃の自演癖が出ちまったようだ
上手くリカバリーしたつもりのようだけど
そもそも誰だよ
自虐ネタなら他作品貶す必要ないよね。
寝る前にいい笑いをありがとう
かわいいな
こんばんは、ヤンデレの娘さんのモノです。
今回はちょっと短め。ちょっとヤンデレ成分少なめかもです。
っていうか、今回コイツらいちゃついてるだけです。(いつもか?)
「…千里くんの弱みって何ですか?」
ある日の下校中、俺こと御神千里(ミカミセンリ)は恋人であるところの緋月三日(ヒヅキミカ)に脈絡無くそんなことを聞かれた。
「や、割と弱みというか欠点は多いほうだと思うけど、何でいきなりンなことを?」
「…例えばですよ、ある日、まかり間違って千里くんがどこかの女狐に誘惑されて篭絡されるかもしれないじゃないですか」
「いきなりヘヴィな例え話だね」
「…それで、私に向かって『別れよう』とか言い出すかもしれないですよね?」
「……それで?」
「…だけどそれはある種の気の迷いで間違いで正さなきゃいけないことなんですよ!」
くわ、と身を乗り出して三日は言った。
「それと俺の弱みがどうつながるん?」
「弱みを握っていれば別れられないじゃないですか!」
「ってソレ脅迫じゃないの!?」
断言する三日に反射的にツッコミを入れる。
つーか、たとえ話の中の俺が最低すぎる。
浮気男かよ、誠死ね状態だよ。
そーゆーことしたら最後、「女の子に似合わないカオ作ってんじゃねぇ!」と親にブン殴られる。
見た目女なのにパンチ力がハンパ無いからな、あの人。
「…それで、今までの観察記録(せいかつ)から千里くんの弱みを洗い出そうとしているんですけど、中々うまくいかなくて…」
「それで直接本人に聞いたと」
俺の言葉にこくん、と頷く三日。
……正直なのは良いことである。
「とりあえず三日。さしあたり、俺に浮気と別れる予定は無いよ?」
「…昔の人は言いました、予定は未定と」
あれ、もしかして俺、恋人からの信頼度とてつもなく低い?
「…それに、男の人が別れたい理由なんてたくさんあります。『君にはもっと魅力的な相手がいる』とか『占いで相性が悪かったし』とか『実は巨乳(貧乳)フェチなんだ』とか『ぶっちゃけ愛が重い』とか」
「無駄に具体的だね…」
「…実体験です。というか全部月日(ツキヒ)お父さんが零日(レイカ)お母さんや二日(ニカ)お姉様に言った言葉です」
「娘の前で何別れ話切り出してんのおとーさん!?」
まだ知らぬ三日の家族の名前が明かされたと思ったら、その上ヘヴィな話を明かされた。
……つーか、『お姉様に』って何さ。
まさかとは思うけど、実の娘さんが美人過ぎるからって手ぇ出したんじゃあるまいか…。
一日(カズヒ)おにーさんといいこの月日さんといい、どうにも緋月家の男共は油断ならんというか何というか。
「三日、もし親父さんからいやらしいことをされたら相談してくれ。絶対力になるから」
「…ありがとうございます、千里くん。でも、お母さんやお姉様がいますから、お父さんもこれ以上泥沼にしようとは思わない……と思います」
ああ、泥沼なのがデフォなのね。
もしかして、緋月家の家庭環境って割と殺伐としてんじゃなかろうか?
「…あ、我が家は割と仲良いですよ?日曜朝に子供向けヒーロー番組を家族4人そろって観る位には」
俺の心配を見て取ったのか、三日が言った。
ここの書き手なんか大なり小なり似たようなもんだろ
自演GJは日常茶飯事だ
「ああ、それなら…」
「…観ながら、お母さんとお姉様が正々堂々真正面からお父さんを奪い合うくらいには」
「随分オープンな三角関係なんだな…」
「…この前なんて、テレビのヒーローが必殺技を放つのと同じタイミングでお母さんがお姉様を吹き飛ばしました」
「随分バイオレンスな三角関係なんだな!?」
「…お兄ちゃんが家を出ているので、最近は飛んでくるお姉様を避けるのが大変です」
「三日その内殺されるんでない?凶器は二日さん、犯人は零日さんで」
「…それで、千里くんの弱みって何ですか?」
「どうしてそこで話をそらすかな!?って言うか戻るかな!?」
「…ウチの家族は何だかんだで幸せみたいですから」
幸せらしい。
当事者がそう言うからにはそうなんだろう。
将来的には、色々な意味で三日を引き離したくなる家庭ではあるが。
「…次は、私たちの幸せを考えましょう」
「俺の弱みが俺らの幸せに関係するとも思えないけどなー」
そうは言いながらも、自分の弱みとやらちょっと考えてみる。
が、いきなり聞かれても分からん。
弱みってぇとアレだろ?
世間に暴露されたらピンチになるような情報のことだろ?
一介の高校生がそういくつも持っているモンでも無いような気がしてきた。
「自分の欠点なら数え切れないほど思いつくんだけどなー」
「…え、御神くんに欠点なんて無いじゃないですか?」
俺の言葉に、まるで当然のように言う三日。
「参考までに聞くけど、三日的に俺ってどんななん?」
「…御神千里。二年四組出席番号十九番、窓側の列の前から四番目、血液型はA型、身長195cm、体重59kg。
所属クラブは無し、ただし料理部助っ人、夜照学園生徒会助っ人、他多数助っ人。得意科目は国語、苦手科目は数学。
趣味は私と料理と昼寝と読書、好きな物は私と料理、本(漫画含む)、特撮番組、特技は私と家事全般、住所は都内夜照市病天零4丁目13-13。
得意料理は和食。特に肉じゃがは絶品。ただし朝のホットケーキも捨てがたい。
家族構成はメイクアップアーティストのお義父様、御神万里(ミカミバンリ)さん。お母様の御神千幸(ミカミチサチ)さんは故人。
性格は温厚。意識して他人に気を配れて、頼まれると嫌とは言わないタイプ。
けれど、できないことはできないと言うし、なおかつ頼まれたことは一通り達成する、達成できるミスター・パーフェクト。
1日のスケジュールは…」
「オーケー、分かった。それくらいでいい。あと、明日の弁当は肉じゃがにしよう」
際限なく話そうとする三日を、俺は押しとどめた。
このままでは何時間でも俺の話をしてそうだ。
そうか、三日は肉じゃが好きなのか。
じゃ無くて。
「さすがに、ミスター・パーフェクトはほめすぎっしょ。俺はそんな大層な人間じゃ無いよ」
「…そうですか?」
お前は何を言ってるんだという顔で首をかしげる三日。
「…千里くんは腹立たしいまでに優しい人じゃないですか。優しさで世界を狙える人じゃないですか。むしろ神」
「何の世界を狙うのさ…」
「…それに、私のことも助けてくれましたし」
つぶやく様に付け加える三日。
彼女が1年の時、1人迷って途方にくれていた所を、俺が助けたことが俺らの関係の発端である。
いやまぁ、俺も最近忘れかけてた設定だけど。
「でも、言っちゃあれだがよくある話だろ?たまたま、俺がそのとき声かけただけで」
「…そこです」
ググ、と手を握り、三日は語りだす
「…当時、お兄ちゃんもいなくなり、人見知りで校内の知り合いも碌にいなかった私にとって、御神くんの存在がどれほど救いになったか…」
舞台役者もかくや、という大げさな身振りで語る三日。
「三日、みんな見てるみんな見てる」
「…良いじゃないですか、千里くんが完璧なのは事実なんですから」
陶酔さえ感じさせる様子で語る三日。
うわぁ、目がマジだ。
1人の人間に対してよくもまぁここまでカッとんだことを言えるもんである。
「なんつーか…、三日がその内近いうちに悪い男に引っかかって、ボロボロにされてポイされそうで怖くなってくるわ…」
「…え、そんな日は来ないですよ?」
俺の言葉にキョトンとした目をする三日。
いや、そういうところが怖いんだけど。
「…千里くんは私をアクセサリのように扱ったうえ、好きなだけエッチした上に都合が悪くなったら捨てて高跳びしたりしないでしょう?」
「だからなんで無駄に具体的かな!?」
「…大丈夫ですよ、そんな日は来ませんから。……千里くんが私の隣にいる限り」
「確かにそうなんだけれども!」
うわぁ、愛が重い。
多分、本来の意味でなく愛が重い!
愛が負担という意味でなく、妙な責任感が生まれる重さだ!
いや、これは愛が重いというか、むしろ…
「あ、分かった」
妙に納得して、俺は言う。
まじまじと三日の顔を見つめながら。
「…そ、そんなに見ないで下さい。…濡れます」
「そこは大人しく照れときなよ」
そういうキャラでもなかろうに。
「そうじゃなくて、俺が思いつく限り最大の弱みがあったのに気が付いてね」
「おお!」
期待に満ち溢れた目でこちらを見る三日。
「…やっぱり、出生の秘密!?失われた記憶!?それとも世界が滅びるような極秘情報とかですか!」
「いや、どこのライトノベルの主人公だよ。それにこの弱み、できたの割と最近だし」
「…最近の弱み?もしかして、私も知っていることですか?」
「そう」
不思議そうな顔をする三日を指差し、俺は言った。
俺の唯一最大の弱みを、その原因に向かって。
「惚れた弱み」
その言葉を聞いた三日が顔をトマトのように赤くして……それを見た俺も自分の言ったことの恥ずかしさに悶絶したのはまた別の話。
おまけ
とある過去の一幕
「好きな人に見つめられたら…濡れます」
今から数年前、ある日の緋月家の居間で緋月二日が堂々とそんなことを言った。
「…濡れる、ですか?」
「ええ、そうですよ…。主に下半身が…」
きょとんとした顔の、髪を童女のようにおかっぱに切りそろえた妹の三日に対して、二日がまるで当然のことのように語る。
「いや、それは貴様だけだからな、無知蒙昧にして愚かなる上の妹よ」
読んでいた本から顔を上げ、まるで舞台役者のような口調で突っ込みを入れるのは、彼女らの兄である緋月一日。
一挙一動が独特というか非日常的というかナルシストっぽいというかはっきり言って胡散臭い。
妹たちが和服姿なのに対して、一日は1人だけ洋服なので更に無駄に浮いていた。
「…え、濡れないのですか、お兄ちゃん?」
「そこは心がときめくところだ、下の妹よ」
妹に対して、詩集を片手にやれやれ、と大仰な動作で言う一日。
舞台の上なら息をのむ動作であったが、生憎ここは一般家庭のリビングである。
「そんな台詞がでるのは、貴方がまだ恋をしたことが無いからでしょう…?不感性の愚兄さん…?」
「…貴様にさん付けで呼ばれると、下半身でなく頭に血が昇るのは何でだろうな…?」
二日の言葉に、形の良い眉をひくつかせる一日。
一触即発の空気にオロオロとする三日。
「ああ、大丈夫だ、かわいい下の妹。これは単なる日常会話。僕がこんな愚物相手に本気で怒るはず無いだろう?」
「ええ、大丈夫ですよ三日…。これは単なる日常会話…。私がこの愚兄に対して刀を抜く筈も無いでしょう…?」
ほぼ同時に言う一日と二日。
仲が良いのか悪いのか。
「とにかく…、意中の殿方に見つめられると濡れる…。これは、大宇宙の真理なのです…」
「真理とは大きく出たな、この変態が」
「黙りなさい、この汚物…」
茶々を入れる一日に対して、射殺さんばかりの勢いで睨みつける二日。
「とにかく…」
と、改めて三日のほうに目を向けて二日は言う。
「三日も、恋をすれば分かることでしょう…。というか分かりなさい…」
「…わ、分かりましたです、お姉様」
無表情にも関わらず威圧的な視線を向けられた三日が敬礼とともに答える。
「…こうして、日々洗脳が行われていくわけだね…」
「何か言いましたか、愚兄…?」
「Nothing,my Lord(何も?)」
二日に目を向けることなく、一日はすっとぼけるのであった。
これが、緋月家の日常会話。
その頃の緋月家の姿。
以上になります。
二日さんを書くのが無駄に楽しかったり。
今回のおまけは、物理的にこの三人がまた集まるのはいつになるかわかんねえなぁと思いつつ書いてみたり。(ボンクラ兄貴が働き?に出ているので)
それでは、また彼女達の物語でお会いできれば…。
120 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 01:13:22 ID:1vqiaM9v
>>104 無理だね、面白くないもん
説明だらけで読みづらいしキャラ全然濃くない
なによりも書き方が自分に酔いしれてて面白くない自作漫画を友達に見せびらかしてる厨房みたいで痛い
俺はとねかむ面白いよ
くるみ可愛いよくるみ
作品の好みは人それぞれ
自分の意見を押し付けるのは良くない
なんだか訳の分からない展開になっているな
いつものことです
>>104 完走したら褒めてやるからさっさと続き書けよ
ドラファジーって最初はスライム倒したりしてたよな?
何時の間にか軍記みたいになっててワロ
103 名前:兎里 ◆j1vYueMMw6 [sage] :2010/10/31(日) 23:56:48 ID:aQ7IdvET
俺はどちらかというと、触雷!よりTomorrow Never Comesの方が好みだな。
何と言ってもストーリーに厚みがあるし、キャラ個々の魅力が格段に違うよ。
触雷!って地の文が説明臭い上に、主人公の愚痴ばっかりで面白くないだろ。
兎里氏は台詞回しも上手くてプロレベルだよ。マジで商業誌でもいけるんじゃないか。
むしろ紙媒体で読んでみたい。つかアニメ化希望だな。
マジもんの作者の自演かよ
こいつ最悪だな
>兎里氏は台詞回しも上手くてプロレベルだよ。マジで商業誌でもいけるんじゃないか。
>むしろ紙媒体で読んでみたい。つかアニメ化希望だな。
こことか自意識過剰過ぎて気持ち悪過ぎ
>>103 作品の続きまってるよ!!
>>119 GJ!!
しかし195cm59kgはいくらなんでも痩せすぎじゃないかなぁ?
設定にケチつけるのは邪道だけど流石に気になった
あ、月日さんの苦難っぷりは楽しいのでもっとやれ
誰も言わんから言うけどヤンデレ娘gj
たまにはヤンデレ分多目な展開が読んでみたかったり
だがほのぼのは嫌いじゃないぜ
みんなGJだ!
退屈な毎日にヤンデレSSは癒しなんだ
だからみんな細かいこと気にせずどんどん投稿してくれよな
してくださいお願い…お願いします
別に自演くらいはいいけど他人の作品を貶めたりした時点で引いた
謝罪すらないし。終わったな
これは細かいこととか言うレベルじゃないだろ
何言っても再開したい作者が自演弁護やってるとしか見えんな
完走したら褒めてやるから書けとか、センスなしで最悪だけど
前スレ埋まらんな
どう見ても釣り
兎里っつーやつ
酉割れしてんじゃね
こないだ潰すわとか豪語してた奴が顔真っ赤にして自演してんだろ
ないわ〜外人のスカトロAV並みにないわ
すぐ自演に入れるように0時付近に書き込んだのは良いが
俺のようにVIPで長年クソコテやってた人間には分かるんだぜ
tomorrownevercomeだっけ
巨乳娘いるから全力で擁護しちゃうもんね
俺も酉つけようかしら
どうしても自作を続けたいわけなw
おおかた、書き込み前に確認画面からいったんこの画面に戻したんだろう
そうしたら消した名前欄が自動的に復活することを知らなかったのかな
なんにせよお前が今やるべきことは一つだろ
自演の弁護や小賢しい誤魔化しを図ることじゃないよ
お前は本当に馬鹿なのな
酉割れだって前例有るわけだしあのタイミングであの長ったらしい文落とすのはうさんくせぇっつってんのに
そこを指摘したら
「自演を続けたいようだな」キリッ
案外お粗末だな
4点、失笑レベル
>>137 わざとタイトル名を間違えたりするあたり、わりと芸が細かいな
VIPとかの経験を自慢するとか、常識じゃ考えられないし
そんな切羽詰まってるのなら、さっさと触雷に謝れ
つまらないことやってても傷口がどんどん広がっていくだけだぞ
タイトルなんて伝わりゃ良いのさ
俺基本もしもしだからとぅもろーてやるとtomorrowってなんのよw
ハイ他に何か突っ込むとこある?
顔真っ赤にして探してみれば?(わらっ
「とねかむ」なんて恥ずかしい略称初めて聞いたわ
もう打ち切り、保管庫削除でいいんじゃね?
>>141 単語間のスペースを無視したり、Comesのsを抜いたのはわざとなんだろ?
書いてる作者本人ならタイトル間違えっこないという心理を逆手に取った高等戦術なんだよなw
さすがVIPあがりは凡人とは違う
見え透いたことするな
てすとー
>>143|( ̄3 ̄)|ブブー
かむってうつとcomeだけどカムズって入れるとでない
ふしぎ!
もういいって
痛々しくて見てられないから
うはだせぇwww
もうお終いですか
大したこと無いですね(*^o^*)
まったく反省してないようだし
追放決定のようだな
とねかむ(w)なんて元から読んでないから無問題
つか、そんなのあったことすら知らんかった
痴呆のじーさんと話した方がまだマシだな(`ε´)
俺は只巨乳が出てくるSS読めりゃ良いのよ (^_^)v
酉バレしてるってんなら、酉を晒してくれよ。わかりやすい酉ならまぁ考えられなくもない
ただな…だとすれば下のレスで冗談でーす、って言う意味はないわけで…まぁ99%本人だろ
可哀想にな。これからどんなSS書いても文体で悟られてしまうという…
悪いことは言わない、早く謝っとけ
>>151だから荒らしの自演だっつうに
酉無くても作者乙な文書いた後あらかじめ用意していたかのように取り繕う
後はほっておくだけで自然とスレが荒れますよ(^o^)/
ここを猿でも分かる様に説明してんのに潜伏している荒らしが話題を逸らすわけだ
続きを読みたい俺としては追放になんかなって欲しくない
>>153安心しろ
追放なんて誰が決める物でもない
誰かの許可が無いと投下できねーのか?
違うだろう
普通に考えれば何かおかしいと気づく物だが荒らしの攪乱工作のせいで気づかなくなってるだけ
>>152 だから酉を晒せば、そのめちゃくちゃ低い可能性も5%に上がると思うぞ
さすがに自分で言ってて説得力ないってのは気づいてるんだろ?
酉ばかりは俺には分からん
だがあからさまに怪しい餌にホイホイ食いつくんじゃねー
理屈抜きでコレはおかしいだろ
みんな、下らない事で争ってはダメだ!
なんて独りよがりな正義を振りかざすクソ野郎でごめんなさい。
とにかくこれ以上荒れてほしくないので、名前通りの駄文ながら、日常に潜む闇 第5話投下します。
〜?????〜
「…………」
誠二は眩しさを感じて、ゆっくりと目を開けた。
視線の先には白いまっ平らな板と蛍光灯。
白い天井だとそこでようやく理解する。
首だけを左右に動かせば、自分がベッドに寝ていることが分かる。そして両隣りはカーテンで仕切られている。
身体を起こそうとしたが、腕や腹部、脚に鈍痛が走るので結局動くのをやめた。
「ああ、そうか――」
その痛みで誠二は意識を失う前までのことを思い出した。
不良たちに高等部の校舎裏だかどこかに連行されて、最初の攻撃を避けたのは良かったものの、結局袋叩きの目に遭ったのだ。
気を失う寸前で不良たちが大慌てで三々五々に散って、誰かが近づいてくるのが分かり、安心して意識を手放した。
「ってことはアレは夢だったのか」
屋上で紬原友里とともに死ぬ――物凄く現実味を帯びていた夢だと誠二は思った。
「まあ、生きていれば問題ないか」
「そうだ。生きていさえいればなんとかなる」
誠二の呟きに、何やら聞き覚えのある声が返って来た。
「ええ、と……」
始業式の日、そして生徒会室までの強制連行。
それらで会った先輩だ。
「天城美佐枝(あまぎ・みさえ)だ。まだ名乗っていなかったかな」
「あー、はい。それで天城先輩。もしかして保健室まで運んでくれたのって天城先輩ですか?」
「ああ」
天城は首肯すると、誠二が横になっているベッドの脇まで歩み寄って来た。
「ついでに言えば、通報して、現場から君をここまで運んだのも私だ」
耳打ちされた内容に、誠二は顔色を変える。
目撃されていたのだ。そしてここまで運んでくれたのだ。
これを驚かずにはいられようか。
「……そうだったんですか。ありがとうございます」
「ふふっ。感謝の言葉はいい。礼をするなら、もっと別の物……そうだな、態度や行動で示してもらいたいものだな」
クスリとほほ笑む天城はどこか妖艶さを醸し出している。
恐らく、至近距離でこんなことをしているからだろう。
変に意識しないよう、誠二は痛みで悲鳴を上げる身体を鞭打って無理矢理起きる。
「おい、まだ無理はするな。これから念のために検査を――」
天城の無理をするなという注意喚起は強制的に止めさせられる。
誠二が床に足をついて立ち上がろうとして、それまで圧迫されていた血流が一気に流れたために眩暈を起こしたのだ。
よろめいて、天城のほうへ寄りかかり、彼女をベッドに押し倒してしまった。
「う……す、すみません。今、どきます……」
完全に回復していない状態のためか、誠二の口調は途切れがちだ。
そんな彼に、天城はうっすらとほほ笑んだ。
「なかなかに殊勝な心がけだな。ここまで積極的になれるとは、どうやら私の予想通りだったということか」
ふふっ。ますます良いぞ。
そんなことを呟きながら、天城は誠二の後頭部へ両手を伸ばした。が、先に誠二の状態が回復してしまったために、未遂に終わる。
「助けていただいたのに、恩をあだで返すようなことをしてしまって本当にすみません」
「久坂誠二のためなら私はなんだってできるとも。気にする必要はない。むしろ君も私のために何でもしてくれると嬉しいね」
深々と頭を下げる誠二に対し、天城も立ち上がり、制服の乱れを整えつつ、そんなことを言ってのける。
しかし誠二は苦笑を浮かべるばかりだ。
「今の僕には、天城先輩にしてあげれることなんてないですよ」
直後、天城の表情が無表情の一色に急変した。
「それは本気で言っているのか?」
「え? ええ、さすがに冗談で自嘲できるほど変態ではありませんから」
「ならば、少し分からせてやろう」
一体なにを――という誠二の言葉は言葉にならなかった。
視界いっぱいに映る天城美佐枝。そして後頭部と唇に感じる感触。
紬原友里と同じことをされていることに、誠二は気づく。
隙を突いて天城が舌を挿し込んでくる。しかし友里の時のような嫌悪感はない。
いくら歯を、歯茎を、舌を絡め取るように舐められても、唾液を送りこまれても、むしろ誠二が同じことを仕掛けてしまうくらい気持ち良かった。
「んふう……」
「はあ……」
二人の唇が離れ、間にはお互いの唾液が混ざりあった透明とも銀色とも見える橋が垂れ掛かっていた。
「ふふっ。これでも君はまだ無力だと言えるかい?」
「……いえ…………ですが、自信が持てません」
「何、気にするな。私はお前が欲しいんだ。これから、私に尽くしてくれるか?」
思わず「はい」と言いそうになり、誠二は理性を最大限に活発化させなんとか踏みとどまる。
果たしてここで頷いていいのだろうか。
「先輩、僕は……」
「結論はまだ出さなくても構わないさ。ただ、私が君を好いていること。これだけは忘れないでもらいたい」
迷う誠二に天城はそう言うと、再びキスを交わす。
今度は軽く唇同士が触れ合う、挨拶のようなものだった。
何とはなしに一抹の寂しさを覚えるが、誠二はそれを顔に出すことはしない。
天城は「また会おう」と言って保健室から出て行ってしまった。
残された誠二は鞄を手に取り帰ろうとする。するとそこへ若い女性が声をかけて来た。
「あんまり保健室でいちゃつかれちゃ困るんだけどねえ」
「ええっと、すいません」
保健医だ。
火の点いていない煙草を口にくわえて、苛立っているかのように教務机で頬づえを突きながらこちらをジト目で眺めていた。
この学園では、養護教諭という概念はないと最初のオリエンテーションで言っていた。大学部付属の病院から医師免許を持った人が派遣されているらしい。
「そりゃあ思春期の男子女子からしてみれば、保健室は背徳的行為の格好の場所かもしれないけど本当はそんな雰囲気なんてクソったれよ。ヤりたきゃ自分の教室に行ってヤってきな。それだけでも十分楽しめるから」
「…………それ教職者が言うセリフですか?」
「あたしは保健医。別に教える側じゃないから構わないわよ。さっさと帰りなさい。煙草が吸えないじゃない」
法律で公共施設は全面禁煙というのをこの人は知らないのだろうか。というよりも本来なら喫煙を止める側に居るはずの人間がなんで大っぴらに煙草を吸おうとしているのだろうか。
しかしこれ以上突っ込みを入れれば色々と面倒なことになりそうな予感がして、誠二は「失礼しました」と言って保健室を退室した。
廊下に出て、誠二は軽くため息をついた。
明日からの学園生活をどうすればいいか、つまりはイジメ対策についてだ。
右足を引きずるようにして教室に戻り、自分の学生鞄を回収する。幸い、学生鞄には何も悪戯はされていない。
「誠二」
急に、背後から声をかけられる。
見知った声だったから、誠二はいつものようなのんびりとした口調で応じた。
「んあ? 弘志か。どうかした?」
「いや、……大丈夫、じゃあなかったみたいだな」
振り返ればやはり雪下弘志がいた。
どことなく翳りがあるのは、彼が俯いているからだけではないだろう。
「とりあえずどっかで飯でも食べない?」
提案したのは誠二。
驚いたように弘志は顔を上げる。
「久しぶりに激しい運動したから疲れちゃってね。お腹空いてるんだ」
苦笑浮かべる軽口をたたく誠二に、弘志はどこか救われた気がした。
「…………ああ。そんじゃ、俺が見つけた美味いイタリアンレストランにでも行くか?」
「そこでラーメンって選択肢がないのが凄いね」
「俺は漫画みたいな展開は望んでないからな」
肩を竦めるようにして、こともなげに言う弘志に、いつの間にか誠二は笑っていた。
少なくとも味方は一人いたらしい。
さすがに肩に腕をまわして――なんて漫画では良くある光景とまではいかないが、この事実は明日も頑張ろうという活力源になったことは言うまでもないだろう。
〜Side Yuri〜
誠二君がガラの悪そうな数人の先輩たちに連れされたのを私は屋上から目撃していた。
嫌な予感しかしなかったけれど、非力な私にはどうすることもできない。
案の定、誠二君はリンチされて、気を失うどころか下手をすれば死んでしまうのでは、と思うくらいに蹴られ殴られ罵詈雑言を浴びせられていた。
しかし私以外にも誰かが目撃したのだろう。
数人の教師が駆けつけて、不良たちを追い払った。
そこまでは良かった。確かに私は安堵していた。これ以上誠二君が酷い目に遭っていたら、と思うだけで恐怖だったからだ。
「あれが、誠二君にまとわりつくネコさんなんだよね」
教師たちから遅れてやって来た一人の女子生徒。遠目で分からなかったが、教師たちに何事かを告げて、自分は誠二を抱きかかえてどこかへ歩いて行った。
大方保健室まで運ぶとでも言っていたのだろう。
私以外の女の子が誠二君に触れるなんて考えられなかった。もはや疑いは灰色から黒に確定だ。
誠二君が気を失っている間に何か悪戯をされないか心配になって保健室へ向かった。
どうやら向こうが一足先に保健室に入っていたようで、私は聞き耳を立てることにした。
中から聞こえてくる声に、手元に狂気となり得るものがあれば、そしてここが学校でなければたぶん私は、いや間違いなく乱入して雌猫さんの息の根を止めていたはずだ。
わなわなと内側から噴き出る怒りを抑えながら『ひとしきりの行為』が終わるのを待つ。
あまつさえあの雌猫は誠二君に私の物になれと言ってきた。
ペットは所詮飼われる側にしかなれないという不文律を雌猫はしらないのだろうか。
傲慢。僭越。厚顔無恥――。
そんな数多の言葉が思考を覆い尽くすが、相手は雌猫、人間ではないのだから何を言っても理解できない。実力で示すべきだが、私にはそんな力はない。
遠まわしに雌猫を攻撃することもできるが、今は別のほうで手いっぱいだ。
そうこうしているうちに、あの雌猫が帰ろうとしていた。
私は慌ててその場から離れる。
今日はこれ以上ここに居ても無意味だろう。
そう考えた私は、下校することにした。そして今、その帰宅の真っただ中にある。
――私を命懸けで助けれくれた誠二君。
――髪が普通とは異なるのに、それを気にせず接してくれた誠二君。
――朝、挨拶を返してくれた誠二君。
――誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君誠二君
紬原友里の頭の中は誠二一色に染まっていた。
それだけ彼を好いている、ということなのだろう。
さらに、友里は誠二がイジメに必死に耐えている光景、リンチに反撃せず耐え続ける様子を思い浮かべて悦に浸っていた。
誠二にイジメが起きているのは、当然ながら友里も知っている。
これで彼の一面を知ることができるのだ。腹立たしい現状ではあるが、その見返りは十分すぎる。他の、発情期に入った雌猫が近づくことはないし、『何よりもお互いのことをより深く知れる』。
あの発情した雌猫だって、どうせその内愛想を尽かすに違いない。
しかし念には念を入れるべきだろう。
友里の足は自然と学園都市内のスーパーマーケットに向いていた。
〜Side Seiji and Hiroshi in a Italian restaurant after school〜
「さて、話をしよう。あれは今から37万、いや1万4千年前だったか」
「何その前書き」
弘志のもったいぶった口調にすかさず誠二は突っ込みを入れる。というよりもアイスピックで急所を突き刺したと言ってもいいくらいの一撃を加えた。
久坂誠二と雪下弘志は商業区にある小さなイタリアンレストランに来ていた。
アンティークなテーブルやイス、インテリアが醸し出すその空間は、狭いながらも小洒落たた雰囲気で、どことなく喫茶店を連想させる。本を読むにも、デートをするのにもうってつけの場所だと誠二は思った。
「話って言うのは始まりが大事なんだ。導入部分だけでも飾らせてくれよ」
「別にそれでもいいんだけど。なんか長そうな気がしたから」
「誠二……お前ってやつは……」
なぜか同上の視線を送られた誠二は、無言で目の前のたらこパスタをフォークで器用に巻いて食べ始めた。
それを見てようやく弘志は諦めたのか、食べながらでいいから聞いてくれと前置きして喋り始めた。
「今朝の件、あれは複数の場所からほぼ同じタイミングで流出していたらしい」
パスタをフォークに巻きつける誠二の手が止まった。
「元栓までは特定できていないから勘違いするなよ」
早とちりしないように釘をさす弘志。
「それとグレーゾーンを発見した。もちろん推測にすぎない。だが、今一番疑いの強い線だ」
「グレー、ゾーン……?」
そうは聞き返してみたものの、なんとなくその言葉の意味が誠二には理解できていた。
つまり現時点で噂の発生源としての容疑が一番濃い人物のことだろう。
「そうだ。聞いて驚くなよ。紬原友里。もしくは久坂誠一だ」
「…………」
心臓が、一度だけ大きく鳴った。
指から力が抜け、フォークを床に落としてしまった。
弘志は自失している誠二が元に戻るまで沈黙を保っている。しばらくして店員が代えのフォークを持ってきて、ようやくそこで誠二は意識を取り戻す。
「弘志……冗談、だよね?」
店員にお礼と謝罪を言ってから、弘志に確認を求める誠二。
しかし弘志が首を縦に振ることはなかった。
「この二人が限りなくクロに近い。ただ、俺の網にかかった内容から推測しただけだから、その二人のいずれでもないということも大いにあり得る。まだ推測にすぎないってことだけはちゃんと理解してくれ」
「…………いや、でも……そんなまさか……そんなはずは…………」
未だ誠二は信じられないと言った表情で同じ言葉を繰り返している。
そんな友人の様子に、弘志は推測にすぎない情報を与えてしまったことに失敗を覚えた。
「安心しろ。お前の兄貴やあの紬原がそんなことするはずがないって俺も思ってる。感情論抜きで、情報だけで推測した俺の不手際だ。感情論込みで考えれば、あの二人じゃ無理なことは明らかだからな」
咄嗟にそんなことが弘志の口から出ていた。
言った直後に彼は後悔する。自分がそんなミスをするはずがない。人間は、例え普段は大人しくあっても、状況によっては大きく異なることがある。それは世の中の犯罪を知っていればすぐに分かる。
こうやって嘘でしか友を慰められないことに弘志は苛立ちを感じていた。
「誠二、とりあえず飯、食おうぜ。こういう時こそ美味い飯食って気分転換しないとな」
「あ、ああ、うん。そう、だね……」
まだショックから立ち直れていない誠二だったが、弘志からすれば最初のころに比べてだいぶ良くなっている。
後は本人がゆっくりと自分を納得させるしかないと、自分ので切ることへの限界を感じながら大切な友人と他愛もない雑談に残り時間を割くことに決め込んだ。
これはさすがに無理。
>>104が本人だって言ってるようなもんじゃん
荒らしが酉を使って、っていうなら
>>104で酉を消す意味がない。
大体、酉割れなんてめちゃ可能性低いって知ってんの?
マジでさっさと謝ったほうがいいぞ。2chなんて暇人がうようよいるんだ。
まあまあ作品かいてるんだから文体とか解析されたら、今後ssみたいなの一切かけなくなる
まあ擁護してやりたいんだけど、他の奴の作品をどうこう言ってるの見てその気が失せたわ
つか、荒らしたくないとか言いながらID:5sk78JKyが荒らしにしか見えん
第5話投下終了です。
不眠不休の涙ぐましい後始末という名の労働により、トラブルを無事解決できました。
おかげで有給休暇で休みを満喫しつつのヤンデレSS作りを楽しんでいます。
でもまたトラブル起こりそうで怖い……
みんなもっと自分達の仕事に誇りを持ってくれと思う今日この頃である。
愚痴ってごめんなさい。
そしていつも私の作品を読んでくださる方々、wikiに載せてくれている方々、ありがとうございます。
うお、割り込んですまない!
>>157 GJ!!
流れを変えてくれてありがとうございます
割り込み問題ナッシングです。
投下する前にチェックしたはずが、見落としがあったようです。
誤文訂正
×なぜか同上の視線を送られた誠二は
○なぜか同情の視線を送られた誠二は
今更だと思いましたが、一応報告ということで
おいおい
>>104で酉外したら何で作者認定何だコラ
逆に酉外して取り繕ったら胡散臭さ倍増だろうが
後俺の本音は巨乳娘のいるSSは物凄い擁護するって事な
荒らしたくない何て一言も言ってないし何時も喧嘩レスしてんのも俺
さらに酉割れは前例があるわけ、嫉妬スレでな
前例有る時点で可能性を否定できないレベルにあるんだよ
>>168 どこたて読み?
授業がつまらないのはわかったが日本語おかしいからきちんと勉強した方がいいぞ厨房
VIP歴自慢とか可愛すぎだろw
ぷっ
馬鹿ほど日本語がどうとか言う不思議
俺に相手して欲しかったらもっと勉強して来いNEET
>>104で酉を外さない→この作者はこんなことを言いますよー、悪いやつですね。荒れろ荒れろ
>>104で酉を外す →あ、やべ!酉つけたままだった!早く外してごまかさないと!
前例があるとかはわかるけどね・・・その可能性っていうのはせいぜい2、3%じゃね?
まあ本人が酉を晒して、その酉がめちゃ予想しやすいものだったら考えなくもないけど。だとしても可能性低すぎる
ま、言い争っても仕方ない。本人が出てくるの待とうぜ
さすがに決定的じゃない?
GJ!
素直クールっぽい先輩キター
せっかく流れ変えてくれたんだから自重しろよ
荒らしに構うのも荒らし
これからスルーできないやつも荒らし
今スルーできてない俺も荒らし
はい終わり
>>174 お前が俺に言ってる事そのままお前にも言えるから
わらっ
>>175 何も書かないくせにか?しかも、いっちょ前にニックネーム付けてるのお前だけだしwwwwそんなに自己主張したいのwwwwそれとも構って欲しいの?wwwwかわいちょうでちゅねぇwwww
>>176びっくりするくらい馬鹿だなお前
酉付けたのはNGぶち込みやすいようになんだがね
芝生いっぱい付けちゃって必死だね(*^o^*)
帰ってきたすぐで状況が完全には把握できてないが
>>177が極度に痛い子なのは分かった
>>177 ちょっと黙っててくれないか今は真面目な話をしているんだ。
test
>>180作者でもねーのに酉付けて暴れてる奴が叩かれない方がおかしいだろ
俺を黙らせる方法は巨乳娘のSS落とすかてめーらが俺を徹底的にスルーするかだな
わかったか猿
悔しいのはわかるよ(^_^)v
>>183 お前は全っ然っ、わかってない。
良いか、オッパイは形が全てよ……。
感触を重視するなら、オッパイより圧倒的に尻よ。
オッパイは視覚に訴えかけて興奮させる事にこそ、その価値がある。
お前は形崩れしたオッパイに興奮する事が出来るのか?
それに比べて、美乳は例え小振りでも、美しいと感じる事が出来るだけで価値がある。
目先の大きさに捕われる等、所詮素人のする事ぞ。
巨乳巨乳と連呼して場を和ませようって誘導が見え透いててむかつく
トリ付けたのも別IDでそのトリ付きで現れて「ほら、トリなんて簡単に割れるんだぜ」
なんて新たな自演を企んでるだけじゃないかw
わけも分からないまま、熱烈に擁護するようなのが急に現れるのがそもそも不自然
見てりゃ分かるけど、お前ってかなりのアホだろw
泥沼にはまっていくだけで、全然リカバリーになってないんだよ
俺には怒りの矛先を違う方向へもっていこうとしてるようにしか見えん
>>185 お前は本当に空気がよめないな……
せっかく助け舟出してやったのに……
一体いつになったら終わるのかね、この戦い
>>187 いや、別にアホに助けを求めた覚えなどないし
お前こそ知的障害っぽいレスつけて騒ぎを大きくするな
そんなことしてても敵を増やすだけだぞ
>>183 寂しいねぇー寂しいねぇーwww独りぼっちは寂しいでちゅねぇーwww
ところで、皆さんは保管庫にあるSSのどのヤンデレっ娘が好きですか?
わたしはぽけもん黒の香草チコさんです
>>186 なるほど
◆m10.xSWAbYに住民の怒りと不審を集中させておいて
本体は事態が収拾するのを静かに待つのか
アホにしても騒ぎ方がちょっと不自然すぎるもんなw
ぶっちゃけると、両方とも迷惑だからよそ行け
195 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 18:04:01 ID:YmOqGxEO
冬なのに暑いね
>>103の酉で検索したらかなり被ってるな
なんでコテハンに付ける酉で以前使われてるようなのを使うのか分からん
>>197 なんか自分の都合のいい方向へ誘導しようとしているようだけど
以前に偶然同じトリを使ってた人が偶然このスレにいて
偶然その人がタチの悪い荒らしだったということ?
もの凄く確率の低い偶然だなあw
こんばんわ。今回はリバース、15話を投下します。
よろしくお願いします。
「いきなり全校集会とは……。誰かやらかしたのかな」
翌日、突然全校集会をやるということで俺達は体育館に来ていた。周りも突然の全校集会の話で騒がしい。
「やらかしたって……。この学校で会長に逆らう奴がいたら見てみたいぜ」
亮介がおどけながら言う。まあ東桜に半年も通えば会長の手腕と彼女に逆らうことの恐ろしさを十分に理解出来るだろう。
「まあ連絡事項か何かだろうよ。……お、来たぞ」
会長が壇上に姿を現した。気が付けば話している愚か者は一人もいず、皆が前を向いて会長が話すのを待っている。
……時代が時代なら立派な恐怖政治だな、これ。
「今日はいきなり全校集会を開いてしまって申し訳ない。君達に早急に伝えなければならないことがある」
全体に緊張が走る。英の言った通り、本当に誰かが万引きでもしたのだろうか。
「その前に……2年4組の白川要、こちらへ!」
「……はい?」
視線が一気に俺へと集まる。誰しもがまるで愚か者を見るような哀れみを含んだ眼差しだ。
「……聞こえなかったのか?白川要、こちらへ来い!」
「要、とりあえず行った方がいい」
英に促され壇上へ上がる。全校生徒の視線を感じる中、会長の側にたどり着いた。小声で会長に話し掛けられる。
「すまんな要。出来れば君無しでやりたかったんだが、やはりいた方が諦めがつくだろうしな」
「諦め?」
会長の言っていることがイマイチよく分からない。聞き直そうとしたが会長が正面を向いてしまったのでとりあえずそれに倣う。
「時間を取らせてすまない。急用と言うのは――」
会長はマイクを持ちながら俺を右手で引き寄せた。不意をつかれた俺は思わず会長の胸へ飛び込む。
「ここにいる白川要と私、美空優が婚約しているということだ」
「……へっ?」
生徒も教師も、ここにいる全ての人が会長の言った意味が理解出来ずにいた。それを知ってか知らずか、会長は話を続ける。
「朝の貴重な時間を私用に使ってしまってすまない。だが今一度ここに宣言する。私、美空優は白川要を愛している!」
ようやく会長の言っていることが分かり辺りがざわつき始める。会長は深く深呼吸をしてから――
「私たちは婚約する!文句のある者は生徒会室まで来い、以上!」
体育館に響き渡る大声で宣言した。
生徒会室の扉が叩かれる。一体本日何度目だろうか。放課後になるまでに少なくとも30回は叩かれている。
「またか。今度はマシな奴だと良いが」
会長は少しうんざりした様子で扉を開ける。扉の外には今にも泣き出しそうな女子が3人立っていた。
「美空先輩、お願いします!婚約なんてしないでください!」
「先輩がいなくなったら…わ、私!」
「うわぁぁぁぁん!」
口々に会長行かないで的なことを言う女子達。一番右の女子にいたってはとうとう泣き出してしまった。
「……君達の気持ちは嬉しい。だが出会いがあれば必ず別れがある。分かってくれるな?」
「「「美空先輩〜!!」」」
三人娘は会長に抱き着いて泣きじゃくる。これも今日30回は見ている光景だった。
放課後の生徒会室。既に日は暮れており、窓には漆黒の闇が広がっていた。
「ふぅ……。まさか私目当ての輩が出てくるとは」
溜め息をつきながらコーヒーを飲む会長。結局文句に来た生徒は全員、所謂"美空優ファンクラブ"の人達だったのだ。
「しっかし要の人気の無さにはビックリだな」
「亮介……。本当のことは言うもんじゃないよ」
「フォロー無しかよ!?壇上に呼び出された俺の気持ちにもなれ!」
からかう英と亮介に思わず突っ込む。そもそも会長が変な集会なんて開くからだ。
おかげでクラスに帰ったら男子にはリンチされかけるし黒川先生には根掘り葉掘り聞かれた。
「本当にすまんな要。まさか君がここまで……その…め、目立たないとは思わなくてな」
「フォローになってないです!」
果たして会長は今の状況に気が付いているのだろうか。つーか何であんなこと言い出したんだ。
「……会長、朝言ったことは本気なの?」
潤が恐る恐る会長に尋ねる。潤は何処か不安そうな眼差しで会長を見つめていた。
遥は生徒会室に入ってからまだ一言も喋っていない。
英と亮介は努めて明るい雰囲気を演出していたが、さすがに無理があったようだ。
「……僕も聞きたい。今朝のあれはどういうことだい?」
「何かの作戦だとしてもさすがにやり過ぎだぜ会長」
英と亮介も潤に続いて会長に質問する。会長は俺達を一瞥した後立ち上がった。
「……私は本気だ。今朝言ったことは紛れも無い私の本心だ。要」
「……何だよ、会長」
会長は俺を見つめる。その瞬間に分かってしまった。この人は絶対に引かない。本気で俺と結婚する気なんだ、と。
「愛している要。私には君が必要だ。私と結婚して欲しい」
「そんなのおかしいっ!!」
生徒会室に響く大声。振り向くと遥が肩を震わしながら会長を睨みつけていた。
「……何が可笑しいんだ、遥?」
「そ、そんなの!ルール違反だ!わたしたちは"要組"なんだから!」
激昂する遥を会長は冷たく見据える。こんなに感情をあらわにする遥は初めて見た。
英や亮介、そして潤は遥の豹変ぶりに驚きを隠せないでいる。
「そうだったな。今ならあの時の君の気持ちが分かるよ、要」
「俺の……気持ち?」
会長は何か嫌なことを言いそうだった。これ以上状況を悪くするようなことがあるとは思えないが、何故か自分の何かが警鐘を鳴らしている。
「私は要組を抜ける。これからは赤の他人だ。皆、今まで世話になったな」
「えっ!?」
「か、会長……本気かい?」
潤は目を丸くし呆然としている。英は今まで見たことがないくらい険しい顔をしていた。
「ああ、今日皆をここに呼んだのは別れを言うためだ。要、私と一緒に来てほしい」
「優っ!!」
「は、遥っ!?」
一瞬だった。
会長が俺に振り向く一瞬の隙を見計らって会長へと突進する。右手には何かを持っていた。
そのまま遥は会長の懐に入り右手に握りしめた"何か"を振りかざす――
「ふっ!」
「っ!?」
その瞬間を会長は見逃さず迎撃の蹴りを放つ。間一髪でそれを避けた遥だったが、咄嗟に避けた反動で右手からナイフが滑り落ちていた。
会長は慎重に距離を取りながらそれを拾う。
「……スタンナイフか。また随分と悪趣味だな、遥?」
「許さない。優は壊した、皆の居場所を壊した!優だって知っている癖に!わたしたちにはここが必要だって、知っている癖に!」
遥は必死に会長へと訴えかける。何故だろう、前にもこんなことがあったような……。
「ああ、知っている。だがもう限界なんだ。私はまた要を失いたくはない」
「会長……」
会長の想いは何処までも真っ直ぐだった。そう、美空優とは本来狂気じみたことを平然とやってのける人物なのだ。
「明日の正午、要を迎えに行く。私を止めたければその時までに何とかすることだ」
会長はそのまま生徒会室を出て行った。遥はきつく口を結び、潤はその場に立ち尽くしている。
「……帰ろうか、要」
「あ、ああ……」
「二人も、行くぞ?」
英と亮介に促されて生徒会室を後にする。こうして俺が望んでいた"平穏"はいとも簡単に崩されたのだった。
「お嬢様、お客様です」
「客人?……ああ、君か」
屋敷に帰ってきた私を待っていたのは瑠璃色のポニーテールが印象的な女子だった。確かこの前アクアマリンでおかしなことを言っていた奴だ。
「こんばんは」
「てっきりすぐに生徒会室に来ると思って待ち構えていたんだが……案外臆病だな、君は」
私の挑発に対して少し眉をひそめたものの、先刻の遥のように激昂して襲い掛かって来る様子はない。多少は手こずりそうだった。
「外で白黒つけませんか」
「構わないよ。では行こうか」
美空優は思う。白川要を好いている者は決して少なくはない。ただ自分の威圧で名乗れない者が殆どなのだ。
彼女は飽いていた。だからこそ自分とまともに闘える"異常者"を歓迎するのだ。
「要は誰にも渡さない。君は私の玩具で十分だ」
今宵の月は妖しく光り、二人の"異常者"を照らし出していた。
いつからだろう。
気が付けば父さんが母さんに暴力を奮っている光景が、俺達の日常だった。そして程なくしてその暴力は俺達にも及ぶことになる。
きっかけはもう忘れてしまった。確かとても些細なことだったと思う。でもきっかけなんてどうでもよかったのかもしれない。
なぜなら事実として俺達兄妹には体中に痣の後があって、毎日学校で虐められるのだから。
「……助けるんだ」
台所で父さんの帰りを一人で待つ。まだ中学生に成り立ての俺の右手には鈍く光る包丁が握られていた。
「アイツを殺して……母さんと潤を……助けるんだ」
震えが止まらない。分かっているから。自分が今からする行為が許されないということを。
それでもやらなければならない。"平穏"を取り戻す為に俺は――
「っ!?」
突然電話が鳴り響く。今にも口から飛び出そうな心臓を落ち着かせながら、受話器を取る。
「……もしもし、白川ですが」
『白川さんのお宅ですか!?白川元(シラカワハジメ)さんが交通事故でこちらの救急病院に搬送されたんですが――』
「……えっ?」
白川元、父さんの名前だった。思わず受話器を落とす。受話器からはこちらへの呼びかけが続いていたが、全く気にならなかった。
「アイツが……」
俺は思っていた。出来れば殺したくない。だからこそ勝手に死んで欲しい。
今死ねば、今死ねば俺はアイツを殺さなくて済むのだから。
「…………」
そしてその願いは"白川元の飲酒運転による交通事故死"という形で叶うことになった。
「……夢、か」
最悪の目覚めだった。体中に鳥肌が立っている。寒いからじゃない。夢というにはあまりにもリアルな描写だった。
まるで昔に体験したような、既視感に似た何かを覚えた。
「考えすぎ……だよな」
昨日あんなことがあったからそれが夢に影響したんだ。自分自身にそう言い聞かせる。
でなければ思い出してしまうから。あの包丁の感触を――
「兄さんもう昼だよ!……なんだ、起きてたんだ」
潤がエプロン姿で部屋に入って来た。時計を見ると11時ちょっと過ぎを指している。
「そうか……今日って土曜日だったのか」
「大丈夫兄さん?朝ご飯、軽く作ってるから早く降りて来てね」
「ああ……」
潤が部屋から出ていく。聞きたい、いや聞くべきなんだ。でも……聞けない。聞いてしまったらもう後戻りが出来ないような気がしたから。
リビングに降りると里奈がソファーで"笑って良いかも"を見ていた。潤は台所で料理の最中だ。
「カナメ、こっち来て!」
「おう」
里奈に手招きされてソファーに座る。すると里奈は俺の膝に背中を預けて座った。
歳の離れた妹がいたらこんな感じなのかもしれない。
テレビではサングラスを掛けた名物司会者がテレフォンショッキングなるものをやっていた。
「タモさん面白いよね」
「ああ、タモさんだからな」
「兄さん朝ご飯……ふふっ」
そんなやり取りをしている俺達を見て潤が笑う。
「ん?何かタモさん言ったか」
「ううん、里奈と兄さんってまるで親子みたいだから」
確かに見る人が見れば今の俺達は親子に見えなくもない。
……いや待て、俺はそんなに老けてないぞ。
「じゃあジュンはお母さんだね!」
「えっ?」
「だってカナメがお父さんであたしが娘なんでしょ?だったらジュンはお母さんだよ!」
「なるほど」
「ば、馬鹿なこと言ってないで早く食べてよね!?」
潤は顔を真っ赤にして台所へと戻っていった。一体何がそんなに恥ずかしいのだろう。ただの里奈の冗談だというのに。
「……カナメはボクネンジンだね」
「ん?」
「ううん、早く食べなよ」
里奈が小さい声で何か言っていたが気にせず席に着く。
ちょっと遅めの朝食は目玉焼きにベーコンとトーストというスタンダードなものだった。
「そういえばさ」
「ん?なぁに?」
向かい側の台所でフライパンを洗っている潤に話し掛ける。先ほど里奈が言っていた話がまだ頭の隅に残っていたのかもしれない。
「父さんと母さんっていつ帰ってくるんだ?」
「えっと……確か来年の3月くらいには一度戻って来ると思うよ」
……良かった。単純にそう思った。
やっぱりあの夢は嘘っぱちだったんだ。本当に父さんが交通事故で亡くなっているなら潤がこんな返答をするわけない。
どうせ元とかいう名前も嘘に違いない。一気に心が穏やかになるのが分かる。
「俺が記憶喪失になったことや里奈のこと、ちゃんと話さないとな」
「うん、そうだね」
しっかりと答えてくれる潤。夢なんかに惑わされていた自分が何だか恥ずかしくなってくる。そう、夢は所詮夢なのだから。
「やっぱりそうだよな」
「何が?」
「いや、今朝嫌な夢を見たんだよ。俺が父さんを殺そうとする夢だったんだけど――」
食器が割れる音がリビングに響いた。潤は硬直したままこっちを見つめている。
表情は強張っており遠くからでも震えているのが分かった。
「……名前は?」
「えっと…確か元とか言ってたかな。でも父さんと母さんは生きてるんだろ?だったら関係ないさ」
そうおどけて言っても潤は強張ったままだ。むしろ"元"という名前を聞いてから更に震えが酷くなっている。
「わ、私……兄さんに隠してたこと、あるの」
「……何だよ、それ」
何故いきなりこのタイミングで打ち明ける必要があるのだろうか。いや、本当は分かっているんだ。潤が震えている訳もきっと隠していた中身さえも。
でもそれを受け入れてしまったら俺は……。
「あ、呼び鈴だ!あたし出て来るね」
「……私も行くね、兄さん」
「あ、ああ……」
呼び鈴が鳴り潤と里奈が玄関へと向かう。この間に心構えをしておけということなのだろうか。
初めてかもしれない。真実を知るのが怖いと感じたのは。
「きゃぁぁぁあ!?」
「カナメッ!あ……」
突然玄関から聞こえた叫び声。恐らくは潤と里奈のものだ。
「どうしたっ!?」
慌てて玄関へ向かうとそこにはいつぞやのように紺の上品なドレスを着た会長がいた。その足元には潤と里奈が倒れている。
「やあ要。宣言通り君を迎えに来たよ。二人なら気絶させただけだから安心してくれ」
「……ふざけんなっ!」
思い切り右腕を振り抜く。今日の朝、ようやくギプスを取れたこの右腕で会長の狂った考えを――
「……あれ?」
「素振りとは随分余裕だな、要」
確かに俺は右腕を思い切り振った。手応えもあった。なのに桃花を倒した時に出来たあの衝撃波が出せない。
そして大振りをした俺の隙を見逃すほど会長も鈍くはない。
「がっ!?」
一瞬だった。会長が視界から消えた次の瞬間には腹部に鋭い蹴りが突き刺さっていた。
内蔵が潰されたかと思うほどの衝撃。思わず胃液を戻し廊下に倒れる。
「私だって海有塾で鍛練しているんだ。君には負けないよ」
「か…い……ちょ…う」
目が霞む。視界が段々とぼやけてくるのが分かる。意識を失う前に見たのは会長の歪んだ笑みだった。
今回はここまでです。次回は要を巡る攻防戦です。
読んで下さった方、ありがとうございました。投下終了します。
GJ!
会長やりますね!
そして撫子さんはやられてしまったんですかね?
GJ!リバース来た!
会長に思いっ切り罵られたい
リバースとかつまらねぇ素人小説投下してる場合じゃねぇだろ
アホが空気読みやがれ
同じ作家仲間がバカにされたんだぞ
お前それでもここの書き手かよ
>>209 自分に文才無いからって嫉妬しちゃって……かわいちょうでちゅねぇwwww
投下終了の際に言い忘れていたことがありました。
日常に潜む闇の更新ペースがひどく乱れていましたが、事情が許す限り毎週日曜に投下します。
どうか生温かい目で見守っていただけると幸いです。
つまらない連絡失礼しました。
リバースめっちゃGJです。
やっぱり他の作者さんの作品を見てると次が読みたくなるって衝動に駆られますね。
それが羨ましくてたまりません。
でも、とねかむは読みたくないなあ
このままの状態で続きを投下すれば、メチャクチャに荒れるのが見えてる
みんな落ち着け
ドラゴンファンタジー乙です
他の作者さんも乙です
みんな落ち着け
ドラゴンファンタジー乙です
他の作者さんも乙です
残念だけど、とねかむとか読んでないからフェイドアウトしても困る人はいないよ
本人は出てこずに、いや多分出て来て工作してるんだろうが、それで済まそうとしてるのがムカツク
ちゃんと出てきて謝れや。確実に本人なのわかってんだよ。何1%ぐらいの確率に頼ってごまかそうとしてるんだ
冬なのに暑いねー
触雷が受けてるのが面白くなかったんだろうが、スレにはニーズというものがある
とねかむとやらは残念ながら必要とされてなかったんだよ
なのに何を勘違いして触雷を出汁に使ってるの
出てきたいけどすでに工作してるから0時越えないと出て来れないんだよ。察してやれ
おいっす(^_^)
俺本人扱いクソフイタ
まぁ俺本人だったらそれはそれで面白いよね〜
あれ、じゃあ俺が謝っとけばいいんでね?
あーいとぅいまてーん
これで満足?o(^-^)o
?
なんで本人扱い?
・・・・・アホすぎ
GJ!リバース待ってました!
変な荒らしがいますが気にせず頑張ってください!
この人ってスノボの国母並みに叩かれないと分かんないんだな
逆恨み糞ワロタ
触雷が面白くないってところだけは正しいけどな
しかし、それが叩いてもいいって理由にはならない
どの季節になっても香ばしいやつは出てくるもんだなあ
逆効果って事にいつ気づくんだろう
で、終わった?
このスレおわた
#hope
余裕で見つかる
遂に本人キタァーw
荒らしはスルーしろと言ってるのに…
しかしまぁ、別に比べなくてもいいだろうに。
おお
これは俺の思った通りかも知れんなww
いずれにせよもうお終いだろ
これだけの騒ぎになったのに名乗り出てこない時点で
スレから去ったと認定されても仕方がない
別スレで会うかもしれんが、まあ元気でやれや
>>233 あれ?消えたかと思ったらまた沸いて来たwwwまたさびちくなったんでちゅか?wwww
抽出 ID:5sk78JKy (19回)
実に香ばしい
俺はとねかむ好きだよ
作者の自作自演だろうとなんだろうととりあえず落ち着けよお前らいくつだよ
定期的に荒れるのは最早仕様だけど本当落ち着け
一向に鎮静化しないから、遂に携帯まで持ち出してきたようだ
日付が変わるまでは待ちきれなかったなw
ID:5sk78JKy
コイツのハンドルネームみて思ったけど、[美乳より巨乳派]って何だがネーミングダサいって言うか、趣味悪いって言うかーまぁ、このスレの良いサンドバックが見つかって良いストレス発散になるかもなぁー
まぁ俺は信じてたけどな( ̄∀ ̄)キリッ
最初は誰かの言うとおり矛先すり替えようとしてたけどね
hopeとか普通に見つけにくいのに…
つーか、さ普通に謝れよ。なんでそんなに工作ばっかしてんの?
いや、英単語って見つけにくいと思うが・・・
まあ仮にそうだとしても本人に変わりないと思うけど
>>241もう頑張って考えた作戦が看破されて顔真っ赤で反論してるようにしか見えない
(^_^)v
>>240 何かこんなに叩かれてもいるって事は相当なマゾかリアルで友達いなくて構って欲しくて居続けるのか?何か削除出来ればなー
お前ら荒しに構いすぎだスルーしろよ
あと荒れてるからって他の作品を叩いてるヤツは消えろ
>>243 単純な文字列って言いたかったんだろ。
英単語とか関係なく酉検索サイトで見つかるってんだから
かといって晒す理由もないと思うが
>>245 2ch専用ブラウザ使ってみたらどうだ?
コテハンの書き込みを透明にして見えないようにできる
よろしくねo(^-^)o
さっさと謝れってのに
往生際が悪いんだよ
見ていてイライラする
消えるって言ってるんだから、わざわざレス飛ばすな
>>243 まず英単語だから被りも生まれる危険があるのが一つ
短かったり、ただ英語だけ並べて記号やら仮名やら漢字やらを混ぜないキーだと
さっき書き込んだとこに順に組み合わせた形で載ってるから見つかってしまう恐れがあるというのが一つ
以上
自演で自作を褒めるのはいいよ
けど他人の作品を貶めるのは許せない
本人だろうがどうでも良いがコテはとりあえずsageろ
ただでさえageまくる変な人が居るのに更にそれが増えるとか勘弁してくれ
煽り耐性ない奴多すぎ
言い返さないと気がすまない奴は鎮火するまでスレ見んなよ
わざわざちょくちょくスレ覗いて顔真っ赤にしてアホらしいと思わんのか
鎮火なんかしないだろjk
まあ本人が隠れて変なコテに任せてる時点でな
いいかげんもういいだろ
せめて他でやって
隠れてもないだろw
コテの正体なんざ、みんなとっくに分かってるし
259 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 23:02:57 ID:swk35avX
あ
つか、もう連載あきらめたから、自棄になって荒らしてるんじゃないのか
たとえ糞でも書き手が祟り神に転ぶと怖いぞ
執念深いからなあ
>>258あからさまに怪しい事を指摘しても聞く耳を持たない
さらに本人扱いかw
お前ら本当におめでてぇ
じゃあはっきり決めよう
このレス以降は争い終了な
いやだいやだ!
もっと争おうよ!o(`▽´)o
そういえばハロウィンネタまだ来てないな
265 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 23:26:36 ID:sEb+NdnJ
解
この流れで投稿してくれた作者にGJ!
続きも楽しみにしてます!
>>261 あからさまに怪しいのはお前の言動だろ
もう、なんか自暴自棄つうか末期症状だな
>>267馬鹿キターー
せっかくスルーされてたのにお前みたいな馬鹿のせいで俺は何度でも蘇るっ( ̄∀ ̄)ニタニタ
よお
あと15分の命だったのに、日付またいでも消えられなくなっちまったなw
いいからこのままスレの名物男になっちゃえよ
このスレは1000までいく予感
>>266 でも流れを変えるには実力不足だったみたいだけどw
>>269 俺も賛成
スレにはだいたいこういうマスコット的コテハンがいるもんだと前から思ってた
そして大概の場合、マスコットの正体はばれてるってもんだ
文の特徴は覚えた
文の特徴は覚えた!(b^ー°)キリッ
ヒャーこわいよ〜(ρ_;)
なんで本人はずっと黙りなの?謝るなり、違うっていったりすれば収まるのに
もう一回言う
このレス以降は争い終了な
次の投下に大いに期待
誹謗中傷受けるのは、広く読まれた証なり。
男は黙ってSS執筆。
心して読め! 現物支給第4話!
陣氏が目を覚ますと、すでに陽が高く登っていた。
――酷い夢だったな……
居間のソファーに横たわったまま、陣氏は天井を見上げた。
ピチャピチャ……ジュル……
――フェルデリアの召使のシスターまで来て俺の奴隷になるなんて、悪夢もいいところだ。
ジュル……ジュルルッ
――さて、目覚めすっきりとは言い難いが、頭も昨日よりは冴えた。フェルデリアを説得する作戦でも、じっくり練るか……
そのとき、陣氏の逸物を一心不乱にしゃぶっていた全裸のアレウナが、顔を上げて問いかけた。
「あの、天使様、わたくしのフェラは気持ちよくないのでしょうか?」
「人がせっかく逃避してるのに、現実に引き戻すな! それに誰が天使だよ!?」
陣氏は顔を上げ、アレウナを怒鳴り付けた。理不尽なのは分かっている。いくら逃避しても、現実は現実だ。
――無様なもんだ、俺は……
陣氏は再び、頭をどっとソファーに倒して腕で顔を覆った。あたかも、フェルデリアが居間に入って来る。
「ご主人様、お目覚めになりましたか」
「フェルデリアか……」
陣氏がフェルデリアの方を見ると、相変わらず彼女も全裸に首輪だけだった。もっとも、今は陣氏も何も着ていないのだが。
「なあ1つ聞いてくれ。普段は服を……」
「では早速始めましょう」
「……何を?」
「決まっているではありませんか。わたくしとアレウナの、正式な奴隷契約です」
「契約……!?」
「そうです。2人がご主人様の奴隷になることを書面にして残すのです」
陣氏は戦慄した。
そんな書面を作って、万一外に漏れようものなら、フェルデリア達と陣氏の人生は待ったなしでジ・エンドだ。
――それだけは避けなければ……
目まぐるしく頭を回転させた陣氏は、ついに1つの妙案を思い付き、ソファーの上に正座して言った。
「2人とも、これから俺の言うことをよく聞け」
「ですから、わたくし達はご主人様のご命令には全て服従いたします。そのための契約を……」
「そうじゃないってば!!」
陣氏はフェルデリアの発言を遮り、話し始めた。
「……というわけで、独ソ不可侵条約はアドルフ・ヒットラーの一存で破られ、何の抑止力にもならなかったのだ。もちろんヨシフ・スターリンも人のことは言えん。
日ソ中立条約を一方的に破り、日本から千島樺太を奪ったからな。これで分かるだろう。紙に書かれた約条など、いざというときには何の役にも立たん。それよりも大切なのはお互いの信頼関係で……そこ、何をやってるんだ?」
気が付くと、フェルデリアもアレウナも陣氏の話を全く聞いておらず、居間のテーブルの上に紙を置いて、ペンで何やら推敲していた。
「フェルデリア様、こんなところでしょうか?」
「まあ、最初はこんなところでいいわ。後から思い付いた項目は、奴隷権限で追加しましょう」
「あの、俺の話は……?」
「ご主人様、しばらくお待ちください。今、清書しておりますので」
「だから、歴史の教訓というものはだな……」
「できました。早くサインしてください」
フェルデリアは陣氏の言葉を完全に無視し、“奴隷契約書”と日本語で書かれた紙を突き出した。
奴隷契約書
一、フェルデリア・ヴァイクス・ル・フォンテラーニ、およびアレウナ・モンセンシーの両名(以下、奴隷)は、肉体と精神の自由を完全に、かつ永遠に放棄し、朝霧陣氏様(以下、ご主人様)の忠実なる奴隷として生涯を送るものとする。
一、奴隷は、ご主人様の性的その他全ての欲望を叶えるためだけに存在し、他のことを一切考えない。
一、奴隷は、ご主人様の命令全てに心から喜んで服従し、また、ご主人様からどう扱われても無条件に受け入れる。
一、奴隷は、ご主人様の日常生活の一切のお世話をする。
一、奴隷は、全ての所有物をご主人様に捧げ、何も所有してはならない。
一、奴隷の食事・排泄・入浴は、全てご主人様の許可の元に行う。
一、奴隷は、ご主人様以外の男性の目に触れる危険がある場合を除き、衣服を着用してはならない。特に乳房、尻、性器の隠蔽は厳禁。
一、奴隷は、ご主人様以外の男とは一切接触してはならない。男に裸を見られた場合は直ちに相手を殺害し、証拠を残さない。
一、ご主人様は、奴隷に粗相があった場合、直ちに十分なお仕置きをしなければならない。
一、ご主人様は、奴隷を生きたまま廃棄してはならない。
一、ご主人様は、常に奴隷を凌辱し、人間としての尊厳を破壊し、動物以下の性欲処理便器に貶めることに邁進しなければならない。
一、ご主人様は、奴隷の奉仕を断ってはならない。
一、ご主人様は、奴隷の義務を削除してはならない。
一、ご主人様は、奴隷の人権を尊重することを考えてはならない。
一、新規にご主人様の奴隷となることを希望する者が現れた場合、現在の奴隷がその者の資質を吟味し、奴隷に加えるかどうかを決定する。奴隷の決定に対し、ご主人様は異議を唱えない。
一、契約後、奴隷がご主人様に服従するための新たな義務を思い付いた場合、直ちに本契約書に追加される。その際、ご主人様は可及的速やかにそれを承認すること。
一、ご主人様は、奴隷以外の女性との接触は最低限に留めなければならない。性交は厳禁。交際などもっての他!!
「俺の渾身の演説タイムが、こんなものの起草のために……?」
読み終えた陣氏は、茫然として書類から顔を上げた。
「こんなものとは何ですか、ご主人様。神聖な奴隷契約書ですよ。早くサインを」
「いや、無理だろ……」
契約書の条文は、日本の法律に抵触することのオンパレードだ。まあ、そもそも奴隷契約自体が憲法に違反しているのだが……
「では、わたくし達からサインをいたします」
「はい。姫様」
フェルデリアとアレウナはペンを取り、自分達の人権全てを放棄する契約書に、いとも簡単に署名してしまった。
「さあ。ご主人様の番です」
「……よく見たらこれ、奴隷よりご主人様の義務の方がロングバケーションじゃないか……?」
「細かいことを気にしてはなりません」
「まあ、契約の話は後にして、飯にしようや」
強引な話題の転換を狙った陣氏がソファーから立とうとしたとき、フェルデリアの冷ややかな声が響いた。
「署名していただけないなら、このままアレウナと2人で外に飛び出し、『わたくし達は朝霧陣氏様の奴隷です!』と連呼しますよ?」
「…………」
陣氏は驚きのあまり、口をパクパクとさせた。そんなことをしたら全員破滅だ。
アレウナに至っては、早くも居間を出て玄関に向かおうとしている。
「よろしいのですか?」
「待て。理性的に話し合おう」
「待ちません。後10秒で外に出ます」
「いや、せめて30分……」
「9、8、7……」
「分かった! サインする! 外に出るのは止めてくれ!」
ついに万策尽き、陣氏は降伏した。フェルデリアとアレウナは、すぐに陣氏の両脇に寄り添い、ペンを握らせる。
「…………」
――願わくば、御国の末の栄え行き、我が名蔑む、人の多きを!
第二次大戦で、日本の降伏文書に調印した大臣の句を心に唱え、陣氏は契約書にサインした。内容は比べるべくもなくショボくて情けないが。
「これで、わたくし達は正式にご主人様の奴隷ですね」
陣氏が署名を終えると、フェルデリアは満面の笑みで、早速その紙を取り上げた。
「お父様、お母様、陣氏は親不孝者でございます……」
涙に暮れる陣氏。しかし、フェルデリアもアレウナも、一向に意に介さなかった。
「では行くわよ」
「はい。姫様」
2人は陣氏を強引に立たせ、陣氏の部屋へと引き摺って行った。
「何するんだよ!?」
「何はなくとも、まずは奴隷の凌辱です。アレウナの処女を散らし、誰がご主人様であるのか、その肉と心に刻み付けるのです」
「今そんな気分じゃ……」
「天使様、わたくしなら覚悟はすでにできております。そのたくましい男根でわたくしのマンコをブチ抜き、名実ともに奴隷としてくださいませ」
いつしかアレウナは陣氏の足元に跪き、一抱えもある乳房で逸物を挟み込んでいた。そのまま手で乳房を動かし、刺激してくる。不本意だが気持ちがいい。
「ううっ……さっきも聞いたけど、その天使って何だよ……?」
「わたくしは神に仕える身です。そのわたくしを奴隷にしてしまわれたのですから、陣氏様は神に近い天使様でなければなりません。あんっ、乳首こすれるう……」
まさにトンデモ理論ここに極まれりであった。しかも、反論を受け付ける気配は全くない。
あまりのことに気が遠くなった隙に、陣氏の分身は大きく膨張してしまった。
「うふふ。準備万端ですね。ご主人様。アレウナ、ベッドに寝て、ご主人様に淫らな己を思い切り開きなさい」
「はい、姫様……」
アレウナはベッドに仰向けに横たわると、限界まで両足を大きく開いた。そして、あろうことか、両手で自らの秘部を左右に引っ張って誇示する。
「天使様。ご覧ください。はしたないわたくしを……そして犯してください……」
シスター服の被り物だけを着けた女性が、ベッドに横たわって大きく股を開いている。
これ以上はないほど背徳的な光景に、陣氏は立ちくらみすら覚えていた。
「はうあ……」
「ご主人様。早くしないと……10、9、8……」
またフェルデリアのカウントが始まった。慌てて陣氏はアレウナにのしかかる。
「待て待て! 今やるから、数えるのは待って!」
「早くしなさい」
もうどうしようもない。陣氏はアレウナの入り口に先端を当て、少しずつ差し込んでいった。
「ああっ! 痛いっ! 主よ! 何故このような試練をわたくしにお与えになるのですか!?」
破瓜の血を流しながら、アレウナは悲鳴を上げる。もっとも、その割には、彼女は両手両足で陣氏にしがみついていた。
アレウナの両足に腰を引き寄せられ、陣氏は最奥まで到達してしまう。
――アレウナは痛いだろうな……しばらく待たないと。
陣氏はそう思ったが、アレウナの志は違うようであった。
「ああうっ! 突いて! 突いてください天使様! 清い聖職者のふりをして、実は虐められることばかり考えている変態ドMホルスタイン乳のザーメン処理便器蹂躙してえ!」
――誰だ、こいつらに日本語教えた大馬鹿野郎は!?
フェルデリアもアレウナも、明らかに日本語の語彙が偏っていた。発音にしても、18禁の言葉を話しているときの方が明快なのである。
陣氏は、彼女達の日本語教師に会ってみたい、そして殴って小一時間説教してやりたいと、痛切に思った。
「腰が動いてませんよ。ご主人様!」
しかし、彼の奴隷は、彼にそのような夢想をする猶予を与えなかった。フェルデリアにせっつかれ、陣氏は仕方なく腰を前後させる。
「んっ……ぐっ……」
「ああっ! いいっ! わたくし、天使様のデカパイ家畜便器として犯されてるう……」
天使がそんなもの持つもんですか。陣氏はそう言いたかったが、言ったところで結果は見えているので見合わせた。
そして、陣氏の限界が訪れた。
「あうう……」
「ああん。天使様のザーメンがわたくしの子宮に直接……」
それからほどなく、アレウナは体をビクンビクンと痙攣させた。絶頂に達したらしい。
「ふはっ……」
陣氏はアレウナから離れ、床に倒れ込んだ。
「見事な凌辱振りでしたわ。ご主人様」
「何が見事だ。こちとら寝起きだってのに、もう気絶しそうだよ」
フェルデリアの言葉に、陣氏は毒づいた。アレウナは白目を剥いて失神している。
そのとき、どこからかめるめると携帯の着信音が鳴った。
「わたくしの携帯のようですね」
フェルデリアが、部屋の外に出て行った。
――あの契約書だと、私物は持たないはずなんだけどなあ……
陣氏はそう思った。もちろん取り上げようとは思わないが、あの携帯は、陣氏の住所を世界中に暴露した代物である。どうしても不安が拭えない。
「大変です! ご主人様!」
突然、フェルデリアが部屋の中に舞い戻ってきて叫んだ。
「わたくしの護衛係だった女が、わたくしがご主人様の奴隷になったのは許せない。これから取り戻しに行くと言っています!」
「何!?」
――これで万事解決だ! 主は来ませり! 神を讃えよ!
全ての暗雲が晴れるような気持ちになった陣氏は、天を崇めるように両手を広げた。
投下終了です。
申し訳ありません。ちょっと調子こきました……(汗)
何様なの、中学生が訳した英文みたいな辿々しい駄文垂れ流しておいて
今ならGJ一杯もらえるってあざとい考えで投下してるようじゃ、お前の連載も打ち切りが近いな
GJだよ!(b^ー°)
頑張ってね(≧ε≦)
ここってヤンデレスレだよな?
いつからSMスレになったんだ?
ヤンデレ要素のない変態SSは完全にスレ違いだろ
現物支給GJです。
ホント、SSがこのスレの清涼剤だわ。
アレウナやフェルデリアは今でこそただの(?)どSだけど、いずれ病んだらどうなるか想像すると怖いw
SS読んでて吐き気を催したの初めてだ
GJ!
最近更新がハイペースで嬉しいかぎり
GJ!
まさかこのタイミングで投稿とはw
次回と触雷にも期待!
しかし、荒らしが分かりやすいほど単発だな
作者様方乙です。
とりあえずとねかむは自サイトでもなんでもいいんで作って、
時間かかってもいいから作者さんの納得行く形で完結させて欲しいなぁ。
長いブランクあって復活したときは嬉しかったし、
今も不定期更新だけど、投下来たときは楽しみに読んでる。
自演だなりすましだとかは確証ないからなんとも言えないし
もーこのスレでは続行不可だろうから
1レスでurlポンと置いてってもらえるだけでいいので、
欲張ってすみませんが
作者さんの目についたなら検討して欲しいです。
長文&蒸し返しすみません。
悪意がない空間って、二次元に飛び込むしかないんかの。
GJ
カウントこわい・・・
どんなに投下を早めてくれようとも、新作品が投下されまくっても
この悪い流れを断ち切るのは難しいだろうな
とりあえず叩いてる奴らは最悪板にでも籠もってろ
変なのやアンチが沸くのは
それだけ需要があって多くの人が見ているってことなんだよ
本当に価値の無いスレだったら誰も書き込まない
信じてもらえないことを覚悟で書きますが、以前の書き込みは自分じゃないです。酉が簡単すぎて(#hope)割れたんだと思います。
いずれにしろ、スレの雰囲気を悪くしてしまった以上、自分はこの場を去りたいと思います。
迷惑をかけて申し訳ありませんでした。
さっさとあぼーんしろよ
ここの雰囲気が悪くなっては作者に悪いし、こんな話ししても仕方ない
>>296 問題の書き込み
0時直前に書かれているよな
これはあなたが同一酉の別IDで書けなくするための手段だ
その3分後に慌てて取り繕うように「見せ」書き込む
そうすると馬鹿が作者本人だと信じ込む
まぁ作戦としてはこんなものだろう
俺はあんたを信じるよ
今あんたに出来ることは2つある
1、IDが変わらないうちに酉を変えて作品を書き続ける
2、このままこのスレからも作品からも逃げて終わる
楽な方は当然2だ
だが1を選べば最高に格好いいぜ
次投下する時はとてつもなく勇気がいるだろうが俺が全力で守ってやる
誰が何と言おうと擁護してやる
多分そう言う気持ちの奴は沢山いるぞ
だから頑張れ、無理にとは言わん
>>282 GJ!
クソワロタ、次回のやりとりも何となく想像できてニヤニヤしてしまうw
>>296 俺は信じるし書き終えて欲しいけど、さすがに萎えただろうし…
うーん何とも言えないけど、災難でした
>>296 乙
まあ名前と酉変えて違う作品書くのは大丈夫だろうから気が向いたら頑張ってくれ
>>296 トリップを付けての今後の発言が投下開始と投下終了だけで、
それ以外は荒らしと宣言してくれれば。荒らしはこれ以上手出しできないのでは?
作者の気持ちとか考えてない発言で、申し訳ないが…
現物支給キタ♪
よくもまあ、こんなバカバカしい展開を(誉め言葉)w
次も楽しみにしてるわGJ
>>296 今更出てこられてもって感じ。
現にこの騒動のせいで何人かの作者さんが不快な思いしてるわけだ。
作品書かない癖に酉つける馬鹿も出て来たし…。
出来れば両方すぐに消えてほしい。
何より少なくとも酉ばれしたのは
>>296の安易さも原因だろ。
せめて他の作者さんに謝ってから消えてほしかったわ。
無責任乙
>>304謝罪謝罪っててめーチョン公かよ
いいか、今回は作者は1ピコも悪くねぇ
常識的に考えて見ろ。普通悪用されるかもだなんて思わねーよ
後叩かれ方が異常だな、これは叩いてる奴は単独とみた!(b^ー°)どうでしょう
>>305 作者は悪くないというなら、絶対作者じゃないという根拠、いや証拠を見せて欲しいものだな。
最近投稿も書き込みも無かったとねかむの作者を装って書き込みするなんて、おかしな話だろうし。
叩かれ方に関しては、触雷!をディスったからだろうな・・・。
やはりとねかむもそこそこ人気の作品だし、その作者が問題起こしたが故だろうね。
つーか、マジで
>>296信じてるやついるの?普通に考えて自演でやっちゃったのごまかそうとしてるだけじゃん
酉割れなんてめったにないのにそんなの信じる馬鹿いないと思うが。それにROMって流し読みしただけだが、コテつけてるやつの言葉より外野のほうが納得できるのばっか
てかね、今のこの状況は頭悪いやつが必死で何とかごまかそうと考えて、でも空廻ってるって感じがひしひしと伝わってくる。まあ荒れるから指摘しないだけなんだろうが
たまらんな。
避難所wwwクソワロタww
名前: 兎里 ◆ j1vYueMMw6 2010/11/02(火) 09:19:11 ID:OSQa26D2O
お手数ですが自分の書いたもの全て、ページごと削除をお願いします。
迷惑をかけて申し訳ありません。
これは認めたってことなのかねえ
あ〜あ結局いなくなっちゃうのね
でも安心汁(=゚ω゚)ノぼくは居座りますから(^з^)-☆Chu!!
>>312 誰かこの天涯孤独を何とかして
しかも、顔文字&ハンドルネームが気持ち悪いの極め何ですけど
で、終わったかね?
315 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 12:10:03 ID:U3r5desA
住人が作者追い出す風習でもあんのか?修羅場スレから流れてきた住人が多そうだな此処。
>>315 とりあえずsageようか?
風習云々より自分のレスに責任くらい持とうってことだろ。
いくら匿名だからって調子のって自演しまくると叩かれるしな。
>>316 すいませんでした。
とりあえずSageりました。
でも、見た感じ荒らししかいないんじゃないかってぐらい書き込みの殆どが荒らしに見えるのが不思議。
これは違う作者も投下しづらい。なんか関係無いのに巻き込まれそうだしw
このスレ一番荒らしてんのは[美乳より巨乳派]っていう毎回コメに顔文字付ける荒らしだべ。しかも居座り続けるって言うし、先にコイツが消えれば平和になる、絶対
・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。
今の流れはテンプレのこれに反するだろうし、そろそろ終わりにしないか?
>>317も言っている通り、この流れだと他の作者も投下し辛いだろうし。
( ´・ω・` )喜びすぎだって
あぼーんして長そうよこんなの
作品投下まだかな
もう謝罪が受け入れて貰えないと判断したのなら、断筆も一つの責任の取り方ではあるな
事態が悪化する前に謝罪してたら、こうはならなかったろうに
ところで、この騒動について触雷はどう責任を取るつもりなんだろう
非常に興味深い
まさか兎里に断筆させておいて、自分だけのうのうと連載を続けるわけにもいかないだろうし
>>323 >ところで、この騒動について触雷はどう責任を取るつもりなんだろう
何故そうなるw
別の作品が槍玉に挙げられて批判されたらその作品も責任とるのかよw
103,4の書き込みがあって荒らしが沸いてからスルーしてきたが
流石に好きな作品の作者を追いやった流れに我慢できなかった
作者には迷惑かもしれないが、この憤りを鎮める事が他にできなかった
兎里さんを追いやった103,4の荒らし、擁護のフリをして兎里さんを事実上潰した
◆m10.xSWAbY、ID変えながら兎里さんを叩くクソ共
お前等に一生懸命書いてくれている作者を潰す権利があるのか?
触雷にもTomorrow Never Comesにもそこそこの固定層がいて、
毎回投下後には感想やGJが置かれていた
なによりこれまでの書き込みからも他の作品を貶めて固定の作品を持ち上げる
といった書き込みなどなかった
それだけで既に103,4が荒らしなのは明らかなのに、そもそも触雷もTomorrow Never Comesも
投下された後の書き込みではない上日付が変わる直前に書き込んでいる
誰も話題にしていないにも関わらず
そんな流れで自演したとして、明らかにおかしい流れだと気づかない人間がいるだろうか?
このレベルのSSを書いている作者なのに、そんなのはありえない
俺が荒らしだ、自演だというならそれでもいいです
ただ俺はもう二度とこの場には書き込みません
兎里さんあなたにまた非難や誤解を与える書き込みをすることをお許しください
渦中に巻き込まれてしまった触雷の作者さん、お気の毒です
ただめげずに頑張ってください、応援しています
最後にTomorrow Never Comesの作者の兎里さん
あなたの作品は一話から楽しみにして読んでいました
暫く投下がなくて残念に思っていましたが、最近再開された時は嬉しかったです
いわれのない非難や荒らしに立ち向かって投下を続けてください、とは言いません
自分が作者だとしたら間違いなく折れていると思うからです
ただ、あなたの作品が大好きで、楽しみに待っていたいちrom専がいたことだけは
覚えていてください
また、あなたの傷が癒えてからでかまいません、また作品を投下しにきてください
今までお疲れ様でした、ありがとう
最後だとわかっていたなら、あなたにGJを送り続けていたのに
はい、この話終わり
> >325 GJ!
驚いた、まだ信用しているお人好しがいたのか
思ってたような反応が貰えない書き手が、人気作家に嫉妬するのは当然の感情だろ
人間らしくて俺は嫌いじゃないぜ
全ての元凶は[美乳より巨乳派]と名乗ってる荒らし!他の作者に罪は無い
(=゚ω゚)ノ呼んだ?
>>328-330 てめえら全員消えろ。いつまでもひきずってんじゃねえ
以下、通常のヤンデレSSスレ
(;`皿´)いやです
未成年は帰れと
334 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 17:08:18 ID:MAc+rQhA
解
もう触れるなよ
スルーもできないのか
(o^∀^o)何に〜?
しかし一般的に、どのくらいのレベルになるとヤンデレと言われるだろうか。結構難しい気がする
>>338 ヤンデレの定義が曖昧だからなぁ…なんとも言えんよな
とりあえず幼馴染のヤンデレは至高
>>338 ヤンデレの定義が難しいよね
世間で思われてるような、単に人を殺したからヤンデレ、基地外が恋愛するとヤンデレ…
みたいに簡単には言えない気が
>>338 つ
>>1 三角関係なら嫉妬スレ未満で病んでるならヤンデレとか昔あった気もするが…
俺は「風雪」の加藤レラみたいなヤンデレが好きだなー主人公をいじめてるけど本当は好きなのに、いじめ過ぎてたために拒絶されて発狂するのが良い!
344 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 21:18:43 ID:MAc+rQhA
解
魔界に足を踏み入れた兎里はヤンデレレベル
(゚ω゚)おはむう
寝て起きたら元気になったお^ω^
明日も元気にがんばろお
347 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 22:07:31 ID:w2S0Wzek
うんこはトイレでしろ
350 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 23:17:55 ID:MAc+rQhA
解
俺は方向性こそ違えどことのはぐるまの十本松とか超好きだわ
懐かしいな……
ニートさんもおるやろけど、社会人さんもおるんやろな
病むのは作品中のヒロイン達で充分なんだけど
兎里さん、どんだけかかってもいいので
よかったら自サイトでの継続など検討して欲しいです。
そうとは思っていませんが、当事者でない自分には酉漏れじゃないとは断定できません。
ですが正直たりーでしょうが、
気持ちが落ち着いてこられた頃にでも続きが読みたいです。
その時にはご一報お願いします<(__)>
触らぬ糞コテに祟り無し
クワガタ!ヤンデレ!バッタ!
風雪と我が幼馴染はいつになるのだろうか?
わざわざ煽られてリンク張りにきてるし、お前もスルー出来てねーじゃん
クソつまんないし、自演とかどうでもいいからもうやめようぜ
というか、荒らしてんのも反応してんのも煽ってんのも同一人物じゃねーの?
ハイハイ俺も同一人物同一人物
まだ続いてたのかい。
しかしまぁ、暇だな(笑)
ここのスレの作品結構楽しみにしてるので頼むから、読み手たちの幸せを奪わないでくれないか?
気持ちが荒れてるなら人の迷惑の掛からない所でやってくれよ。
ただでさえこのレスもだが、無駄に消費は望むものではないだろう?
あんたら大人だろ?それとも18以下か?なら出ていってくれな?ここは馴れ合う所ではないよ。
双方退け。ここでこれ以上の言い合いに意味はない。
投下カマーン
しばらく来てないうちに荒れてるね。
「キモオタと彼女」の続きが読みたいぜ。
投下ないかなぁ〜。
キタキタと親父
ヤンデレ家族の後日談でも投下されないかな
>>364 作者がネトラレサイトへ永久追放されてるから無理かと
そもそもおかしな流れはヤンデレ家族の作者が調子こきだしてから始まったんだっけ
普通に書いてりゃ2,3話で終わらせる話を無意味にダラダラ長引かせるってどうなの
ちょっと煽てられたからって未練がましいんだよ
ぽけもんもう更新しないのか・・・残念だ
太陽系一の神コテである俺が颯爽と登場
今日もヨロスク(^з^)-☆Chu!!
ヤンデレ家族アニメ化きぼんぬ
まずはコミカライズが先じゃないのかい?
手順を踏みなよw
ヤンデレの許婚に『お前もあんな約束に縛られなくていいんだぞ』とか言いたい
世界はヤンデレでまわっている!!
最近保管庫で読み漁ってるけど、未完作品の続きが気になってモヤモヤするw
1本書く力量もないくせに、「これなら俺も書けそう」なんて勢い込んで始めたけど
途中で自分の無能に気付いたバカの何と多いことか
未完じゃなくてあれで終わってんの、色んな意味でw
俺的には「風雪」と「ほとトギす」再開して欲しいわ
>>367 あの手の軽いノリのSSで余分な文章を排除したらシリアスばっかりになるぞ。
排除したらそれこそ2話ぐらいで終わるだろうけどさ。
コメディとシリアスのバランスをとったらあれぐらいだろ。ダラダラしてないじゃん。
いや、それでも二話は無理だろ
どこのソードマスターヤマトだよ
荒らしの言うことだから真に受ける必要はない。
自分が書けないから僻んでいるだけ。
作者批判するタイプの荒らしは自分が書けなくて嫉妬してるだけだもんな…きっと、携帯かパソコンのモニターの向こうで悔しくて泣いてるかもね、しかもオ〇ニーしながら
コメディ?
あの作品に笑える部分なんてあったか?
俺は薄ら寒いだけだったぞ
熱帯夜にお世話になっといて今さらなんだが
>>380 今まで頑張ってくれた兎里氏に失礼だろ
お前らが触雷ばかりマンセーしてなきゃ、兎里氏も嫉妬なんかしなかったんだよ
お前らがここを荒らしたも同然だ
一つだけ言わせてくれ・・・・・・
ヤンデレとは何か?
いま旬のヤンデレは兎里
>>384 むしろ一連の騒ぎは兎里氏に嫉妬した触雷の仕業じゃないのかと思ってる
もしくは氏を葬ろうと企んだ触雷ファンの陰謀じゃないのか
取り敢えず本当に機雷に接触したようだ
触雷は絶対に許さない
>>385別にキミに許してもらわなくてもおk(^∀^)ノ
俺はアンタを弁護してやってるんだぜ
アンタを狂わせた奴らを俺は許さない
どうでもいいわ
>>382 表面上は擁護するふりして貶すなんてマジぱねぇっす!
俺がムカついてんのは兎里がやったって信じて疑わない馬鹿だから
てめーはただ蝕雷を潰してーだけだろ!(b^ー°)どうでしょう
荒れすぎわろす
荒れすぎわろす
空気が治らない
394 :
sage:2010/11/03(水) 17:52:16 ID:3Viiv1aS
sage
触雷が投下されたらスレが紛糾することだけは確かだな
つか、こいつが投下を待ち構えているのは間違いない
>>390 お前がバカなのは分かったが、兎里がやったと信じるに足りる証拠でもあるのか
少しは疑うことを覚えないと、荒らしの思うままになるぞ
397 :
sage:2010/11/03(水) 18:01:19 ID:3Viiv1aS
とばっちりを受けた触雷の人を、諸悪の根源扱いをする奴等がいるとは、
もう投稿する価値ないでしょ、このスレ。
みんな構い過ぎだろ
良作に恵まれたスレほど住人の沸点が低くなりがちなのはなんでだぜ
単に母数の問題かな
書き手が無駄に大杉なのが原因だろ
渾身の作品を投下しても、次々に駄作が連投されてアッと言う間に押し流されてしまうのは面白くない
他の書き手に怨念めいた感情を持つのも無理はない
読む側にとってはただの一作でも、書いた本人にとってはオンリーワンの名作なんだから
そして書き手が異常繁殖したのは、読者が無責任に煽ててGJ連呼したからだ
その結果「ここならやっていけそうだ」と勘違いした俄文豪を呼び寄せてしまった
言うなれば自業自得なんだよ
とねかむ(W)なんかを触雷と同列に語るのがそもそもの間違い
兎里も標的にするんなら別の書き手を狙うんだったな
また適当なことをいって。
気に入らない書き手がいるなら何も書き込むな。
それだけで済む。
なんでこんなに荒れてんのかkwsk
主観を真理のように言い切ってるのが寒い
>>403 「とねかむ」なる作品を書いてた兎里という書き手が、うっかりコテトリ付けたままで
自画自賛した挙げ句、勢い余って「触雷!」という人気作品を叩いてしまった
まずいと思って冗談めかしたレスを付けたが、謝罪するどころか別のコテを使って自演弁護を繰り返した
その往生際の悪さに良識ある住民が大激怒して今に至る
あのさ
わかってない奴が多いみたいだから言っとくが
ここは作品の優劣を語る所じゃないぞ
俺達がやってもいいのは作者さんのSSを
良くするためにアドバイスするぐらいだぞ?
まだやってるのかよ
スルーできないのか
単純に荒らしが襲来してるだけ
誰がとか問題じゃない
>>ここは作品の優劣を語る所じゃないぞ
そのとおり、いいことを言った
人間としての優劣が問題になってるんだ
悪いことをしたら謝るのは当然だろう
この空気は完全に嫉妬スレ末期と同じだな
もう終わりか
修羅場スレの二の舞になるのだけは御免だぜ
基地外どもが暴れ回ったせいですっかりあの惨状
先が気になるSSがいっぱいあったのに、もう続きを読むことは絶対に叶わなくなったんだからな
嫉妬スレじゃ悪者は誰もいなかった
今回の騒動は誰が悪者であるかがはっきりしている
あっちとは状況が全く異なる別ケースの話だ
解決することない話し合いでスレを消費すんなよ
(=゚ω゚)ノよんだ?
我々はsage、GJを贈るのみ。
作者さん達をただただ全裸で待つだけ。
またロムに戻ります失礼しました。
もっと大事なことができるだろう
スレの正義を取り戻し、作家さん達が安心して投下できる環境を作り上げないと
第二第三の兎里が出ないとも限らない
この惨状を見る限り、予備軍は一杯いるとみていいだろう
◆m10.xSWAbY=ウナギイヌ
あのバカとやっていること一緒だな
なんと兎里がウナギイヌだったのか
言われて初めて気付いたが、ウサギサトってウナギイヌの変名だったんだ
書き手としてもかなりの腕を持っているとは聞いていたけど
なんで今まで気づかなかったんだろう
作者が素直に謝ってればこんなことにならなかったのにな
しかも文隠すために削除依頼してるし
◆m10.xSWAbY=ウナギイヌなんだよ
手口がそっくりだろwww
で、
>>418 >>419 は自作自演で書き込んでいるわけだよ
まあ、誰もお前ごとき相手にしてないから、とっと消えてくれよ
また下らない雑談してる奴が来たぞ
美乳より巨乳のコテはどこいった?
早くコイツらを黙らせてよ
え?俺?
いや、俺はウナギイヌ先生の自称弟子なんですけど
ひょっとしてあなたが師匠じゃないんですか?
冬なのに暑いね〜
しかし、何で荒れているのかさっぱりとわからないね
頭のおかしいニートが荒らしているようだったけど
◆m10.xSWAbYはニートなのか? とっと働いた方が幸せだぜ
執筆中なんだけど、お嬢様のクールヤンデレって今時需要ある?
おっ
さっそくネタを与えてくれるのか
ウズウズしてるんだw
>>426 「リバース」の生徒会長さんなんか良い例だな、名作の予感
そういえばウナギイヌの奴、他スレでGJいっぱい貰ったとか自慢してたな
まさかこのスレの話だとは思わなかったが
そうなればトリ付き暴言事件の謎もすっきり納得がいく
作品投下まだかな
満を持してウナギイヌ登場!!
遂にこのスレにも荒らしの神が降臨したのか
この日のためにスレの内懐に深く静かに潜行してたんだよ
ヤンデレをテーマにした作品は難しいからなぁ
料理で言うとカレーしか作ってはいけないルールで、色んなカレーを作らないと駄目だからなぁ
作者の技量と根気がないと作品は完結するとこまでは無理だろうね
この空気がなくならなきゃ投下したいと思う作者様なんて現れんだろ
兎里、ウサギサト……ウナギイヌ……
確かにカタカナで書いたら直ぐに気付くのに
漢字で書かれたらイメージが先行して全く分からなくなるもんだな
>>434 しかし、投下しないと荒らしている奴らの思う壺だぜ
投下した方が思う壺だわな
スレの代わりに作品が荒らされるのがおち
なんつーか何時か来ると思ってたけどなぁ
カレーというと日本式のカレーライスしか思い浮かばないんだろうなあ
なんたる貧困な発想力
インド料理なめんなよ
>>438 その実、とっくの昔に来ていたというorz
しかも人気作家の一翼を担う存在として
海鮮カレーや焼きカレーなんてのもあるしな
投下こないかな〜o(`▽´)oまってるからね〜
で、叩きまくって荒らすんだろ
心外だお(´・ω・`)ぼくは住人煽って面白がってるだけ
メンタルクリニックいってこい
しかし噂どおりスゲェな
これがレジェンドの力か
446 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/03(水) 21:54:31 ID:595EQ3gO
てゆうか、完結させる気がないなら、はなから書こうとすんなよ。
スレの希望(hope)を潰すって意味のトリップキーだったんだろうな
とりあえず平日の昼間とかに書き込んでるm10.xSWABYは働けば?
それとも働く気は無いの?ニート君?
冬なのに暑いね〜作品投下まだかなー
m10xSWABY頑張って煽れよ、観てるから
メンタルクリニックはもう閉まってたよ
ニートがすぐ働けるほど世間は甘くないんだ
親の金でネットしてりゃいいんだよ
投下と感想以外いらないです
みろや
やっぱりトリップ漏れじゃなかったろうが
しつっこくとねかむ擁護していた連中は全員揃って首吊ってこい
お前らは荒らしをチヤホヤしてたんだよ
やべぇこれは完全に終焉の予兆だな
あのスレのときの失望感と絶望感が体を襲うぜ
別に投下しないと限らないじゃないか
455 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/03(水) 23:17:13 ID:MD0t1Nk1
解
しばらくは名無しで短編に力入れよっと
安心汁、俺は作者叩かない主義だから!(b^ー°)
だが作品は叩くと
あははw俺は一休さんか(^w^)
俺が叩いてんのは馬鹿な住人の方ね
>>456 しばらくったって、お前
こいつの荒らしはマジで10年スパンだぞ
つまり永久に立ち去るつもりはないってことだから
普段ROM専でSS書いたことないけど、保管庫の作品に触発されて妄想の触りだけ書いてみたら…
見事に黒歴史になりそうなものしか書けなかったぜ…orz
で?
冬コミ並に暑いね〜
嫉妬スレが死んで
ヤンデレスレが栄えたわけだから
どうせ別のスレに移るだけ
名前変わっても中身はほとんど変わらん
ヤンデレに襲われる・・・
とりあえず、作品投下してくれないとズボンが履けない 早く投稿してくれ!!
無理のある決めつけとか急展開な極論とか
ここ最近の展開で脳内あぼんできるようになりました
次はたまにイラッときちゃうことと、
反応してしまうことをやめれるようになりたいですまる
バカぶったバカがバカに反応したバカのような振りをして
急にどっかからバカが食い付きそうな無理のあるエサ持ち込んで
バカぶりバカが釣られたバカぶってまたアホ展開で話膨らまして。
何の成果だよ
どんだけひねくれてんだよ
実生活でやなことあんなら投げちゃえよ
どうにもなんねーならしねよ
二人以上いるんならここで集結したことが奇跡だわ
笑っちゃうわ
じゃあ次のスレでは二次創作ありのスレにしてくれ
どうも作品別だとヤンデレものは受け入れてくれないみたいなんでな
,. ― 、, ―‐- 、
/: : : : : {: : : : : : : \
, ': : : : へ: : V: へ: : : : : \
/ : : : /: : : \{/ ヽ:ヽ: : : : : :ヽ
. /l: : : :f|: : : : :ト: イ: :|: : l、: : :ヽ: :l 俺みたいなイケてる男にヤンデレの女の子は惚れるんだぜ
. /: : : : :|:|: : : : :lWl : |: : Y: : : l:∧てめえらはせいぜい妄想でもしておけや
| : |:|: : |:|: : /: :| V |、: :Y: :|:|: トヽ
. V |:|: : v!: /: ィ| V| >、: Y |:|: ヽ ,.、
. V/: ィ || :|l伝|l=、 |:Vr心 ニ=-: :/:.:}
ゝ彡 ヘヘヘVl |゙`リ゙ Y  ̄ノィ: :/ 、|:.:.:|
`7: : ゝ\`.≧‐ {リ 、_フf^ヽム}:.:.:|
r/|:l: : : ヽト`三 , i 7ヘ:.:.:レ┴:.:ヽ _
. _ ´l’ lヘl: : : 、ヽ\ ー=.オ イ: : 'y':__:.:.〉 ヽ、
,. ´ / 〉: : :l トヽ 丶 _//ィ: : レ':__:.:.:〉 ,\
/ / 、_ノイ: : :N 、 (_丿:ノ:Y:.:__:.:.:.{_ / ヽ
./ ゝ , { : トニソ_\ >イ:ハヽ':.:.:.:.:.:.:ハ ' ∧
∧ / ゝN |、_____ rN `〈:.:.:.:.:.:.:.} V / ̄ ̄\
. ∧ { ` |、ー ― '| ゝー‐ ヘ彡´
V∧` _ | \ ,/| ム .∠ -―― 、
V∧ || > _ |\ ,/ | /彡´
>>459 お前作品書いてみれば?
酉つけてスレに居座るんだし時間もあるみたいだから試しに
荒らしとしては成功してるわけだし最早どんなの書くのかみてみたい
472 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 00:21:36 ID:RlbozAl/
>>471 ウナギイヌごときがSSなんて書けるはずがないだろ
SSの投下もなく罵り合うだけのスレに要は無いね反吐が出る!
このレス以降争い終了!
さ、皆さん投下に移りましょう!!
で、ヤンデレさんはいつになったら光臨するんでしょうか?
476 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 00:35:46 ID:Aa90JWmM
Cinderella & Cendrillon、ほトトギす、風雪、サトリビト、動き出す時、黒い陽だまり、ウェハース
辺りの投稿来ないかなぁ
ことのはぐるまや恋人作りも好きだったけど数年前に投稿止まってるからなぁ
マジで過疎りそうな雰囲気…。
そりゃ、荒らしと自作自演をスルーしないのが悪い
言っておくが、ヤンデレの可愛さは尋常ではない。それはきっとヨスガノソラが証明してくれるであろうなぁ
ソランザムバーストで視聴者をソラベイターとして変革させる。これがイオリア計画の全貌だよ
まじでヤンデレに愛されたい。
165 名無しさん@ピンキー sage 2010/09/11(土) 20:17:11 ID:h8NmSlbU
なんか書き手を追いかけて他スレを荒らせって唆されてるみたく感じるのは気のせいだよな
ヤンデレスレなんかは一月も貰えりゃ廃墟にする自信はあるがね
自己主張の強い書き手に、度し難いまでに利己的な住民
今のあそこは、当時のここ以上に危険な状況にあるよ
でも、俺には関係のないスレだから関わるつもりなど全くないよ
ただ似たような悲劇だけは二度と起こしてもらいたくないな
これは一書き手としての本心だ
結局この偽善者↑ウナギイヌに良い様に嫉妬〜ヤンデレスレ渡って荒らされてるバカな住民と言う訳だw
後◆m10.xSWAbYは三〜四スレ前何時だったか現れた熱海の精神病患者wこことキモスレは潰さんとか言っていたが
結局潰れるじゃねぇかw
コイツは嫉妬スレに喧嘩を売りに行ってウナギイヌに丸め込まれたのか…
宗旨替えか精神病患者w悔しかったら事態を押さえて見ろw
出来ねーなら大人しく療養しとけw
それからヤンデレ家族の作者にひっこく寝取られ〜って粘着してるバカもウナギイヌかw
まあ…有る職人が言っていたがアンチは良いと…様するに人それぞれ価値観が違うから…只自治厨気取って「そんな書き込み止めろ!」
とか言う住民の方が嫌に成ったと…今のヤンデレスレの事だなw
事態を治めたいと想うならこのレスもスルーしてみろw出来ねーだろw
低脳諸君w〜ww!〜w
この雰囲気、まさか「隣のオンライン」!?
夜中にこんばんわ。空気読めずにすいません。
でもこのままではどうにもならないと思ったので投下させていただきます。
今回は16話です。
「今日から二人……だね」
「……ああ」
窓からは夕日が差し込む。母さんが精神的に病んで2年。そして介抱も虚しく息を引き取ってから一週間が経っていた。
「兄さん……大丈夫?」
「……ああ」
結局アイツが死んでも母さんは救えなかった。
そうだよ、何で気が付かなかったんだろう。母さんは確かにあのろくでなしを愛していたのだから。
母さんは殴られてもアイツを愛し続けていたんだ。
まるで狂気。何でだ、何でそんなこと出来るんだよ。俺には理解出来ない。
「兄さん……こっちを向いて」
「……ああ」
俺は……一体どうすれば良かったんだ。どうすれば……。
「兄さん……」
潤の手が俺の頬を触る。そのまま右に向けられて――
「んっ」
「……っ!?」
キスをされた。潤の舌が俺の舌を絡み取ろうと動き回る。咄嗟に俺は潤を突き飛ばした。潤は勢いに耐えられず尻餅を着く。
「はぁはぁ……な、何やってんだよ!」
「……これからは私が兄さんを支えてあげるから」
「だから何の……っ!」
思わず口を閉じる。こちらを見つめた潤の瞳には一切の光もない。
相手はまだ中二の妹だというのに身体が震えて動けない。潤はゆっくりとこちらに近付いて来る。
「これからは私のことだけを考えて。父さんでも母さんでもなく……私のことだけを、ね」
潤と俺の距離が零になって――
「……痛っ」
気が付くとかなり高価な調度品が至る所に置いてある部屋が視界一杯に広がった。
手足は座っている椅子にきつく縛られている。ここは見覚えのある部屋だった。
「お気づきですか、要様」
「……あ」
目の前にはメイド服を着た金髪赤目の美人がいた。最後に会った時と違うのはちゃんと人の形をしているという点だ。
「桜花!?桜花じゃないか!」
「はい、つい先日修理が終わりまして今日から仕事に復帰いたしました」
そのメイド、桜花は丁寧にお辞儀をする。紛れも無く桜花本人だった。
「そうだったのか。良かった……あ、助けてくれ桜花!ここ、会長の部屋だろ?」
「はい、確かにここは優お嬢様の寝室ですが……助けてくれ、とは?」
「会長に拉致されたんだ。縛られてるから何とか解いてくれないか」
俺は両手足を縛られている。この状態で助けを求めるのは普通じゃないのか。
しかし桜花は俺を助けるどころか、とんでもないことを口にした。
「貴方の手足なら私が縛りました。きつく縛ったので少し痛むとは思いますが我慢してください」
「……お、桜花が…」
「はい」
当たり前のように答える桜花。一体何がどうなっているんだ。
「……会長の命令か」
「半分はそうです。しかし残りの半分は私の意志です。……要様」
桜花に見つめられる。赤く燃える彼女の瞳には狂気に似た何かが宿っていた。
「な、何だよ……」
「私に価値を与えてくれたのは貴方です。だから私も貴方に恩返しがしたい。最初はそう思っていました」
桜花は話しながら衣服を脱いでいく。思わず目を逸らすが布の擦れる音だけが妙にハッキリと聞こえてきた。
「な、何してんだ止めろよ!」
「いいえ、止めません。なぜなら私は気付いてしまったんです。要、愛しています」
桜花が一糸纏わぬ姿で抱き着いてくる。
アンドロイドのはずなのに人肌のように暖かくそして柔らかい。女の子特有の甘い香りが鼻中に広がった。
「お、桜花!?」
「聞こえます、心臓の音。少し早いですね。緊張しているんですか」
上目遣いでこちらを見てくる桜花。自分の顔が紅くなるのが分かる。桜花の甘い香りと豊かな胸の感触が気になって仕方ない。
……駄目だ、意識するな。潤と里奈の安否だけを考えるんだ。
「我慢比べですか。では失礼します。……んっ」
「くっ!?お、桜花っ!?」
手足が動かないのをいいことに桜花が俺のズボンを脱がし既に半立ちしていたペニスを口にくわえた。
「うっ!?くぅ……」
突然与えられた快感に思わず腰を浮かす。桜花は舌を裏筋に上手く絡ませて一気に俺の射精を促す。
「きもひいのれすね?」
「くっ!?やめっ!?」
そのまま上下にストロークをする桜花。少しざらつきのある舌が亀頭と裏筋を交互に舐め回す。
とても初心者とは思えない動きに一気に射精感が高まってきた。我慢しようとするがそれを遥かに上回る快感が下半身を襲い――
「うっ!?」
そのまま桜花の口内に思い切り射精してしまった。
桜花は躊躇わずそれを全て飲み干して尿道から残りを吸い出そうとする。その行為すらも今の俺には快感となっていた。
「くぁ!や、止めるんだ桜花……」
「はぁ……。溜まってたんですね、要」
俺の話を聞かずに桜花は俺に乗り掛かって来た。太股に湿っぽさを感じる。
桜花の顔は上気しており頬には赤みが差していた。瞳は潤んでおりどうみてもアンドロイドには到底見えない。
「桜花……」
「……ばれてしまいましたか。私ももう限界なんです。だから……」
桜花はゆっくりと腰を上げて俺のペニスをあてがう。
既に桜花の秘部からは愛液が垂れており秘裂は俺のペニスを誘い込むかのように亀頭を包まんとしていた。
「お、桜花止めるんだ……。今はこんなことしてる場合じゃ……」
「要、大好きです」
「あぐっ!?」
「んはぁぁあ!」
桜花が上げていた腰を一気に落とす。ペニスは秘部に突き刺さり膣内のひだがそれを搦め捕る。
挿入しただけで達しそうになるのをなんとか我慢した。亀頭が何かに当たる。まさか子宮まで再現されているのだろうか。
「んぁぁあ……しょ、処女膜は流石にありませんが……後は再現されています」
「はぁはぁ……」
桜花はゆっくりと腰を上下させる。彼女が腰を振る度に肌と肌がぶつかる音と水気を帯びた音が混ざった、卑猥な音が響く。
「ふぁぁあ!くぅぁぁあ!いいですぅ!!」
「くっ!!うぁぁあ!?」
桜花の膣内はかなりきつく、行き来する度にひだがペニスに絡み付いて射精を促してくる。
段々と腰を振るスピードが上がり結合部は気が付けば俺の我慢汁と桜花の精液でびしょ濡れだった。
「んぁぁぁぁあ!!き、来ます!なにかがぁぁあ!かなめぇ!」
「あぁぁぁあ!もう……くっ!?」
目の前で二つの乳房が激しく揺れていた。いつもは清楚で冷静な桜花の乱れっぷりに目を奪われてしまう。
「んぁっ!?ふわぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「っ!?あぁぁあ!」
桜花の最奥を思い切り突いた瞬間、彼女の膣内が痙攣してペニスをきつく締め付けた。
そしてその快感に耐えられずに俺は桜花の子宮に精子をぶちまけた。
「ひぁぁあ!…あ、熱い……です」
「はぁはぁ……!」
桜花がゆっくりと腰を上げると彼女の膣口から精子がどろりと垂れてきた。
「要……」
「桜花……何で……」
俺の質問には答えず桜花はティッシュで秘部を軽く拭いた後、素早く服を着替え直した。
「……それでは失礼します」
「ま、待ってくれ!」
「……あ、すいません」
そう言うと桜花は俺のペニスをティッシュで丹念に拭きズボンを履かせた。
「ありがとう……ってそうじゃなくて!何処に行く気だよ!」
「……知っていますか?今外の庭では貴方を賭けて優お嬢様と糞虫が戦っておられます」
「糞虫……戦いって……?」
「全ては貴方の為。ならば私もその宴に参加するのが道理です」
どういうことなんだ。会長が戦っているだって?一体誰と?
……いや、そうじゃない。今桜花は何て言ったんだ。参加するだって?つまり会長と桜花が戦うのか……?
「それでは行って来ます。要はそこで待っていて下さい。……私が迎えに来ます」
「おい桜花!?桜花!馬鹿なことはよせよ!桜花ぁ!」
桜花は俺の言葉には反応せず部屋から出て行った。残されたのは椅子に縛られた俺だけ。
「……くそっ!何で何にも出来ねぇんだ!?俺は……どうしてこんなに……」
調度品が並ぶ部屋に虚しく俺の叫び声が響いた。
戦闘開始から5時間強。流石に辺りが暗くなってきた。
おそらくあのポニーテールは持久戦に持ち込んで来るに違いない。いや、既に持久戦に持ち込まれているのか。
「昨日はあっさり葬れそうだったんだが……フェイクか」
昨日の夜拳を交えた時には正直失望した。戦闘力の差も勿論あったが追い詰められて逃げ出したあの姿勢も期待ハズレだったのだ。
だからこそ今日要を連れて来た時に襲い掛かって来ても特に脅威には感じなかったのだが。
「まさか端から持久戦に持ち込んで来るとはな……」
改めて対峙した時のあのポーチは今思えば持久戦を視野に入れた用意だったのかもしれない。
何よりこちらがドレスだということがこの持久戦の最大の要因だった。
「……北西に200mか」
距離を詰める為、庭を一気に駆け抜ける。しかし隠れていた岩を出た瞬間から絶え間無く私を狙って牽制用のボーガンによる矢が連続的に放たれて来る。
「ちっ!小癪な!」
別の岩の影に隠れ何とか矢の雨をやり過ごす。今のでざっと10mか。だが近付くにつれ回避が難しくなってくる。まさに我慢比べとはこのことだ。
「……来たか」
ちょうどその時だった。屋敷の扉が開き桜花が出て来る。これで数的有利にはなった。後はどうやってあのポニーテールを――
「優お嬢様!御無礼をお許し下さい!たった今から私は要を手に入れる為に貴女方を制圧します!」
「何ですって!?」
桜花のいきなりの宣言に対してあのポニーテールはかなり怒っていた。
まあそれもそうだ。普通の者ならこの状況での途中参加など、百害あって一利無しに違いない。
「……ふふっ、あははははははは!」
「……優お嬢様?」
「アンタ、何が可笑しいのよ!?」
しかし私は違う。あくまでもこの状況を楽しむのだ。桜花の登場でやっとこの狂気を楽しめそうになってきた。
要の為に、ただ一人の男の為に後輩や家臣を手に掛ける。まさに私がどれだけ要を愛しているのかを示すのに相応しいではないか。
そうだ、あの糞豚どもの首を手土産として持って帰るとしよう。そうすれば要はきっと褒めてくれる。そうに決まっている。
「……くっ!?」
そうと決まれば早く狩らなければならない。夫を待たせるなど妻のすべきことではないのだ。
「信じられない……」
桜花が立ち尽くしてこちらを見ている。あれも早く狩りたいがまずは煩い小蠅をなんとかしなくては。
「何で……当たらないのよ!?」
不思議と先程と違い寸分の狂いもなく矢を避けられる。まずはやはり煩いポニーテールから狩ろうか。それとも二人まとめても良いかもしれない。
「さあ、始めよう」
美空優は気品に溢れた声で高らかと宣言した。
「っ!?」
遠くで硝子の割れる音が聞こえた。部屋には月光りか射すだけで後は闇が広がっている。
「くそっ……」
結局縄は自力では解けずずっと椅子に縛られている。
いつもならこんな時アイツが……海有朔夜が現れて何とかしてくれるんだけどな。
「さようなら……か」
でもアイツはもう現れないような気がした。まあ現れたとしてもアイツのことだ、果たして素直に助けてくれるか――
「カナメ!」
「うわぁぁぁあ!?」
「に、兄さん静かに!」
突然話し掛けられて心臓が飛び出しそうになる。月光りに照らされて目の前に潤と里奈がいた。
「カナメ、やっと見つけた!」
「遅くなってゴメンね兄さん!今この縄解くから!」
里奈は嬉しそうに俺の膝の上に乗り潤は後ろに回って縄を解きはじめる。
「お、お前ら平気なのか!?つーか何でここに居るんだよ!?」
「気絶してただけだから大丈夫!」
「何でって兄さんを助ける為に決まってるでしょ。私たち……家族だもん」
「潤……」
ここに来るということは危険に曝されることを多少なりとも覚悟しているということだ。家族……か。
「……ありがとな、潤、里奈」
「お安いご用ですよ!」
「私たちは家族なんだから当たり前でしょ?……よし、出来た!」
手足が自由になる。ずっと体制を固定されていたせいか中々上手く歩けない。それにさっき喰らった会長の蹴りがまだ効いていた。歩く度に内臓が痛む。
「兄さん、大丈夫?」
「ああ……。早くここを出よう」
扉を静かに開けて廊下に出る。そのまま一階に降りてホールに着いた。
「そういえばよく会長に気付かれないで屋敷に入れたな」
「外で誰かと戦ってたんだ。だからその隙にね」
「まさに忍び込みだね!」
そうか。確か桜花が出ていく時にそんなことを言っていたような――
「っ!?伏せろ!」
「わっ!?」
「きゃっ!?」
二人を引っ張って柱の影に隠れたのと同時に屋敷の正面口扉がけたたましい音を立てて吹き飛ぶ。そしてそれをぶち破った何かはホールの壁に激突した。
「……えっ?」
よく見るとそれは全身傷だらけの人間で頭からは血を流していた。その血が彼女のトレードマークだった瑠璃色のポニーテールを濡らしてしまっていて――
「撫子っ!?」
気が付けば走って血だらけの撫子に近寄っていた。
「……ぐっ……か、要……?」
「撫子!?おい、大丈夫か!」
撫子の手を握る。同じように血だらけだったが気にならなかった。撫子は俺の肩を借りて何とか立ち上がる。
「はぁはぁ……こんな姿……見られなくなかっ……たよ」
「撫子……」
力無く微笑む彼女の笑顔。こんな今にも消えてしまいそうな笑顔は初めて見た。撫子はそのまま外に出ようとする。
「行かなきゃ……まだ……終わってない」
「おい、待てよ!今動いたら死ぬぞ!?」
きっと撫子は会長のところへ行く気だ。こんな状態で会長と戦っても殺されるだけだ。それでも撫子は外に出ようとする。
「あの女に……勝たなきゃ……」
「……撫子、ゴメン」
「……あっ」
首筋を叩き撫子を気絶させる。元々弱っているため簡単に出来た。
「兄さん、その人……」
「早く手当てしないと!」
柱の影から見ていた二人が出て来る。外の方も気になるがまずは撫子の為にも逃げなければ。
「ああ。とりあえず裏口を探して逃げよう!」
俺は撫子を担いで裏口へ向かった。事は一刻を争う。あの場所ならばしばらくは安全なはずだ。会長とは俺がケリをつけなければならない。
「まずは一人……か」
狭い部屋で一人、春日井遥はパソコンの画面を見つめる。そこには幾つか画面があり、その幾つかは優の屋敷の中や外の映像だった。
「予想通り優が戦闘力でいったら断トツ。桜花もそろそろヤバいかな」
外の映像の一つに優と桜花の戦いが映っているが遠目で見ても明らかに優が押していた。
「さてと……そろそろ始めますか」
様々な機械を鞄に詰め、遥は家を出た。"要組"の活動以外で使うことはないと思っていたが仕方がない。裏切り者には制裁を。それが彼女の正義なのだから。
「はぁはぁ!兄さん、何処まで行くの!?」
「家に帰るんじゃないのカナメ!」
夜の裏路地を全速力で走る。もし今会長に捕まれば撫子は勿論、潤と里奈も最悪殺される危険性がある。とにかく今は逃げなければならない。
「……着いたっ!」
「ここって……兄さん」
潤の言いたいことは分かっている。でも今は選んでいる場合じゃない。外の異変に気が付いたのかすぐに家主が出てきた。
「要!一体どうしたんだい!?」
「わりぃな英、ちょっと寄らせてくれないか」
「……分かったよ。すぐに医者、呼んで来る」
そう、結局英の屋敷しか逃げるところが思い付かなかった。たとえ里奈がいたとしても、だ。
今回はここまでです。次回は真打登場です。
読んで下さった方、ありがとうございました。投下終了です。
待ってましたのGJ!
次回も期待してる!
>>491 こんな空気なんて読む必要はないさ
GJ!
投下だ(∩・ω・)∩ばんじゃーい
投下する気ない奴はコテを控えていただきたいんだが
ってかなんでコテつけんの?
ところで一話だけだが50行くらい
と
二話だけど一話20行くらい
みたいな場合どっちを選ぶ?
焦らされるの嫌だから1話に纏めてくれ|( ̄3 ̄)|
500 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 03:38:39 ID:9Qm65bE3
>>491 GJ!続き待ってたんで嬉しいわ
この嫌な流れでベテランさんが投下してくれると本当に助かる
次にも期待!
>>498 定期的に投下するなら始めのうちはスパンを維持することを優先したほうがいいと思います。
つまり20行でも問題はないかと
>>491 GJ!
おもしろかったです。できればこれからも頑張って投稿してもらいたいものです
次回も楽しみにしてます
GJ
桜花暴走モード突入ですな
なんか人がいない深夜や早朝に単発IDのGJが連続していて萎えた
あと、今ならGJ一杯もらえるって考えで投下する態度も浅ましい
せっかくの力作だけど、視点があちこち飛ぶのに場面転換に何の説明もないから、
誰が何をやっているところか全くわからず、置いてけぼりにされた感じがする
ヤンデレでもなんでもないんだから、格闘ものは当該スレッドに投下すれば?
GJクレクレ厨か(失笑
求められてもいないのに批評家気取っての書き込みお疲れ様です。
主人公が好きなあまり拉致したり後輩を
半殺しにするのはヤンデレじゃないのか……。
弁解じみた言い訳は聞きたくないよ
作品以外で言い訳するのは、書き手として一番みっともない態度だ
黙って格闘スレ逝け
511 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 14:19:26 ID:to+Sw3zv
格闘スレが好きなら勝手に行けば?
512 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 14:34:41 ID:9Qm65bE3
>>506>>510やあ!人間のクズ=ウナギイヌ自演乙w偽善者は自殺したらどうだ
その方が社会の為だ
お前らだって、とねかむ読んで喜んでたじゃないか
作者がウナギイヌだと知った途端にこれか
本来ならもっとウナギイヌに感謝するべきじゃないのかな
荒らしは皆Mだから構うと携帯かパソコンごしでオナニーするから構わない方が良いよ
みんな責めてやるな
リバースにしたら触雷ととねかむが潰れた今がチャンスなんだから
漁夫の利というか、メインを張れるチャンスが棚ぼた的に転がり込んできた感じだなあ
さして面白くない駄作でも、続けていりゃそのうちいいことあるって見本だよ
D:9Qm65bE3 (2回)
372 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/04(木) 00:42:49 ID:9Qm65bE3
結局ヤンデレスレには係わらないとか言ってたのはウナギイヌの綺麗事だった訳だが
嫉妬スレに関しても一万年と称してKYレス連発して住民にひんしゅく買って
逆恨みの結果、日本語→俺様→ウナギイヌと変貌を遂げて攻撃を仕掛ける…今度はウナギに大義名分が無いだけに一連の行動は全て悪質な行動で沈黙するしか無いわけだw
この様はコイツは愉快犯の小説家志望のニート荒らしと認定される結果に成っただけだウナギイヌ=兎里w
376 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2010/11/04(木) 14:22:17 ID:9Qm65bE3
>>375本人自己弁護乙w
ちょっと冗談! 笑かせてくれる
嫉妬スレでアレだけ暴れまくったウナギが
今回のこの状況を予測出来無いはずないだろ
ウナギはヤンデレスレに係わらないと言ってかかわった時点で偽善者と呼ばれても仕方がないんだよ
しかもワザと正体バラしてるし
ヤンデレスレが潰れたらどうせ自分のステータスにするんだろw
嫉妬スレにしてもウナギが潰したワケではなくてトライデントが荒らしの大元じゃねぇか
ウナギは只スレにしがみついているだけだろ… ウナギは偽善者で荒らしを快楽にしている愉快犯だw昔から都合が悪くなると沈黙して別IDで保身レスするからw
もうネタバレなんだよ人間のクズ=ウナギイヌ
嫉妬スレを潰したのはトライデントだったのかwwww
ヤンデレスレにも関わっているのかw
この程度の作品じゃ格闘スレ逝っても、よくて「乙」しか付かないよ
フルボッコにされて泣きながら逃げ出すのが関の山
ここだからこそ、今だからこそ貰えるGJってw
呼ばれた気がした(=゚ω゚)ノ
僕は基本的に投下されたらGJ付けるよ
読む前にね(´・ω・`)
>>518 この程度の作品も書けないお前なんか誰も相手にしていないってのww
こういう時こそ、全サーバーが規制になればいいのに、と思う今日この頃
ちょっと落ち着きなさいよ。
dionとかその辺りを規制すれば、ここの馬鹿の書き込みも相当減るだろ。
ほら、ちきちーた、ここに規制を望んでいる奴がいるぞ。
さっさと規制しろ。出来れば永久規制でな。
ヤンデレの話題でもするか
今年最高のヤンデレは兎里に決定w
単発多すぎワロタw
このスレの住民があまりにもウナギイヌをバカにしたからだ
二度としないと誓えば、ウナギイヌも許してくれるかもしれないな
NGワードにウナギイヌ
投下して欲しいがしたらしたで叩かれそうだな
誰もウナギイヌを馬鹿にしてないし、ウナギイヌ関係ないし
____
/ \
/ _ノ ヽ、_ \
/ o゚⌒ ⌒゚o \ みんな構ってくれるからうれしいお…
| (__人__) |
\ ` ⌒´ /
____
/⌒ ⌒\
/( ●) (●)\
/::::::⌒(__人__)⌒::::: \ だからこれからもがんばるお!
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
ウナギイヌは兎里名義で良質なSSを投下していただけじゃないか?
それなりに高い評価をもらっていたし、擁護してくれる固定ファンもいた
ちょっと冗談めかした愚痴をこぼしたけど、その後騒いでいるのはこのスレの荒らしだけだ
騒ぎの元を作ったことはトリコテ付きで謝ってるし、既に断筆も宣言してる
後ろ指さされるようなことは何もしていないだろ
兎里がどうこうより荒らしをスルーできないバカが問題
荒れが収まるまで他の棒SSサイトのヤンデレ作品達を読み漁るか
荒らしに構ってる奴も荒らしなんだからスルーするわけがないわな
つーか文体とか見てればどれが荒らしかよくわかる
嫉妬スレと同じ流れだな諦めろ
>>532 ウナギイヌみたいなアホにあんなSSを書けるはずがないだろ
書けないから作家に嫉妬して荒らしているだけのクズだよ
あんな気持ち悪い奴は誰からも好かれるはずがない
もう、ダメ臭いな。
ここ潰した後次はどこいくんだろ
二度とここでウナギイヌの名を出さず、嫉妬スレの状況に干渉しないこと
誰かトリ付き作家の名において、その確証が取れたら即時撤退もあり得るだろうな
我こそはと名乗りを上げる作家はいないものか
このままではどんどん傷口が化膿していき、やがて全身が腐敗してしまうだけだ
両親の前でキモウトに「彼女できたしベタベタするのはやめよう」とか言いたい
言っとくけど、ウナギイヌの前ではスルー戦術なんか無意味だよ
そんなものに効果があるなら、奴はとっくに板から消え失せてるよ
今までに幾つのスレッドが潰されてきたと思ってるんだ
>>540 待て、それは深夜キモウトに寝込みを襲われるフラグだ
私は素直クールなヤンデレに盗聴盗撮ストーカーされたい
ウナギイヌをNGword登録しとけばいいと思うんだが
ウナギイヌってきっと皆にけなされて感じてるドMなんだろうな…携帯かパソコンごしでオナニーしてるんだろうな…
わたしはヤンデレな天然世話焼き幼馴染に監禁されたい
>>545 世話好きに監禁とくれば食事から着替えまで、果ては下の世話までするヤンデレを想像しますねえ
そして嫉妬深いと尚良いと思います
必死でスレが栄えてる風を装おうとしてw
健気だけど笑える
やってて虚しくなるだろう?
自分もそんな事言ってて虚しくならねーのかよ
はいこの話終了
作者様の投下に期待して全裸待機
特に投下に支障なんてないがな
スレが用意されてるんだから
ところで皆さんはどんなヤンデレが好きでしょうか?
私は素直クールかつ嫉妬深くて盗聴盗撮ストーカー、たまに監禁するヤンデレが好きです
おっぱい大きければおK!(b^ー°)
人を殺さないヤンデレ
トライデントといえば
彩さんまだかなー
半年ぶりくらいに久しぶりにスレに来たらなにこのキモイ流れ……
とりあえずヤンデレ家族が再開したのは知ったが今どこまでいった?もしかして完結した?
>>555 ネトラレ書いて叩かれまくって、無理矢理完結させてからネトラレSSサイトへ去って逝きましたよ
やれやれ
ここでも「久しぶりに来た奴」かw
>>555>>556の流れをやりたかっただけだろっていう(ry
少し上にも同じ流れがあるし、よほど強調したいようだ
ヤンデレってのはもっとジワッと来る怖さが売りだろうに
肝心の「好きすぎて病んでいく過程」がバッサリ省かれてて何がヤンデレ小説だ
リバースとかって、嫉妬のあまりに力ずくで片を付けようとしている単なる暴力女の話だし
現物支給ってのも優柔不断な男に無理強いしてるだけの低脳女を延々と描写してるだけの駄文じゃないか
ヤンデレ要素がまったくないというのも頷けるな
>>560 日本語OK?
誰もおまえごときの解釈が正しいと思っている奴は誰もいないよ
ここの住民は投下されるものならば、糞でも喜んで食い付いてくれるからなあ
書き手にすれば本当にありがたいスレだよ
どこのスレでもここみたいにバカばかりだと助かるのになw
でも、こういうスレにばかり投下してても作家として成長しないぞw
別にいいじゃないか。楽しければそれでいいじゃないか。
どうせ、ここにいる奴らはプロになれるレベルじゃあないし
566 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 21:32:06 ID:fnl+Cpkd
解
>>556 >>557 マジで!?え、ちょっとマジで?
完結したん?つーかネトラレって……マジで?
とりあえず保管庫行ってくるわ。つーかなんで荒々しいスレになってんだよコレ
プロになりたいからではなく、単にヤンデレが好きだからここに作品を投下するんじゃないかな
つまりはヤンデレへ愛をささげるべく、みたいな
その割りにヤンデレが置いてけぼりになって暴力描写ばかり嬉々として描写されてるなあ
ハーレムスレでも行った方がいいんじゃないの?
完全にスレ違いSSばかりが横行している
ていうか、こういうところでプロ云々を話題に出すことがおかしいでしょ
プロでもアマチュアでも自分が面白いって思えるものを読んで、自分が楽しむことの方が大切
プロの書いた小説よりもこっちの小説の方が好きっていう人もいると思うし
それに、ヤンデレ系の小説でプロが書いたものって何かあるの?
あったとしても、多くの作品と比べないとどちらが優れているかなんて分からないでしょう?
むぅ…寝る前のちょっと時間に毛布に包まって、ここのまとめサイト覗くのが毎日のささやかな楽しみだったんだけどなあ。
早く元の流れに戻ってほしいねー。
ここダメになってしまったらどうしよ。
携帯で読めるライトノベル辺りに手出してみようかしら。
プロに勝てるのは無料で読めるってことくらいか
それはそれで悲しいものがあるな
書いた本人はアニメ化とか想像して、キャラのCvとかの設定を考えてるのに
それはそれで虚しいものがあるなあ
うーむ……結局ヤンデレとは何なのだろうか……
好きだから、他の女にとられたくないという独占欲が暴走するってことなのかな?
好きだけどその想いが相手に届かなくて、精神的に追い詰められて壊れていくって感じなのかな?
……例をあげたり考えたりしてたらキリがないような感じがする
相手の力量を冷静に読みながら格闘する時点でヤンデレじゃないだろ
そんなものは力ずくでも男をモノにしようっていう単なる暴力女だよ
お前らはヤンデレ女の本当の怖さを知らなさすぎる
ヤンデレとは一つの愛の形だと思っています
こんな場所でプロがどうとか頭おかしいんか
>>576 そのとおり
こんなところでチヤホヤされたからって
自分を大文豪先生様と勘違いしている書き手のみなさんは
どう考えても頭がおかしいのだろうな
特に日曜ごとの週間連載とか宣言してるバカは救いようがない
ビフテキが食べたい
急いでヤンデレ家族44話45話だけ読んだら全然意味分からなかったけど
>>556のネトラレとか嘘っぱちじゃねーかクソカス野郎が
死ね。俺が一話から全部読み終わるまでにヤンデレ婆に金玉揉み潰されて死ねよクズが!
あまりつよいことばをつかうな
よわくみえるぞ!(b^ー°)
NG推奨ID:RTRs2qga
迷い蛾の詩の人に新しいの書いて欲しい
>>577 こんなところで荒らしをしているお前もおかしいけどな
幼稚なことをせずにとっと大人になったらどうですか?
そういう良識のある人はスレの流れを儚んで、とっくの昔に出て行ってるよ
駄文書きどもがスレチなSSばっかり脱糞し、それをアホどもが崇め奉るからな
まともなヤンデレ好きならここを見捨てるのも当然だ
残ってるのはここでしか褒めて貰えない宿便ばかり
>>584 いい加減にお前の自信過剰を相手にするのは時間の無駄だから
とっとNGしておくよ
さようならwwwwwwwwwwwwwwww
ID:RTRs2qgaは陰気な男だよね
>>584 いい加減にしておけ。
お前が言ってんのは単なる自分勝手な好みだよ。
ヤンデレに対する見解なんてそれこそ人それぞれだろうが。
お前は多分違う考えを受け入れられない可哀相な奴なんだろうな。
>>586 俺はもう透明あぼーんしたから見えんけどね
>>579 書いたには書いたが違う短編
それに寝とられが駄目なんてこのスレでは決まってない、騒いでたのは一部の荒らし
二度とここでウナギイヌの名を出さず、嫉妬スレの状況に干渉しないこと
誰かトリ付き作家の名において、その確証が取れたら即時撤退もあり得るだろうな
我こそはと名乗りを上げる作家はいないものか
このままではどんどん傷口が化膿していき、やがて全身が腐敗してしまうだけだ
590 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 23:11:10 ID:aZP2rk8Y
スレが潰れていくのはやっぱ見てて楽しいな
自分の力で潰したとなれば楽しさもひとしお
591 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/04(木) 23:15:39 ID:to+Sw3zv
>>588 >>591 ああ、なるほどね。短編ですか。寝取られっぽいが寝取られてないと
どうなるのか心配しつつ最初から読んでたけど安心しました
教えてくれてありがとうございます。んじゃ、改めて読みなおしてきます
でも
>>556は金玉破裂しろ。ヤンデレ熟女に言葉責めされながら金玉飛び散って死ね
むしろみんな金玉破裂しろ。世界中の男はみんな金玉弾けろ
皆現実のストレス解消をしてんだなぁ…匿名だからなんとでも言えるわなw
勝手にもっと荒らせ〜
何を言っても荒らしになる空気を作りだすのは賢しいと言うか
現実じゃただの屑なのによくもやれるよ
投下ないかな
荒らしの思い通りの展開に運んでるな
当分はスレ機能しないだろうし
ヤンデレは結局のところ、独りよがりな勝手な愛(思い込み)に過ぎないってことが多いな。それが良いんだが
>>597 びっくりした、ここの書き手さんたちのことを言ってるのかと思った
独りよがりで勝手な思い込みとか言うんだもん
自分をプロだと思って連載(w)とかしてる書き手のことかと思っても仕方ないよな
やんデレというエロゲ?をプレイしたけど、EDが流血ばかりでキツかった
途中いい感じで病んでたのに・・・
いやなんか勘違いさせてごめんwスルーしたかっただけだから
うふ〜ん
>>597 ヤンデレは根本的に不安とか疑念を振り払えないところに由来するとおも
一途で可愛い女の子、というある意味典型なだけじゃ単調すぎるんだよね。
裏切られる不安と一緒にいられる安心の両極を往来するからストーリーも動くわけで
個人的には根本的な不安の由来もきっちり盛り込まれてると満足。
でもそれやると文章が説明的になりやすいんだよね。たしかそんな長編があったし。
取り敢えずリバースの偽ヤンデレ娘は嬉々とし過ぎだ
ヤンデレに絶対不可欠な「情念」というものがまったく伝わってこない
それだけでヤンデレSS失格と断言していい
604 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 00:23:53 ID:eVUmDYlm
>>603 解
戦いを楽しんでるだけって感じだよな
二度とここでウナギイヌの名を出さず、嫉妬スレの状況に干渉しないこと
誰かトリ付き作家の名において、その確証が取れたら即時撤退もあり得るだろうな
我こそはと名乗りを上げる作家はいないものか
このままではどんどん傷口が化膿していき、やがて全身が腐敗してしまうだけだ
どのスレでもそうだったけど、みんな最初は事態を甘く見てるんだ
しかしウナギイヌの本当の恐ろしさは持久力というか執拗さにある
平気で何年でも取り憑く粘着力こそが最大の武器なんだ
誰でもいい
「ウナギや嫉妬スレ関連のレスは俺がSSで流してやるから」っていう男前の書き手はいないのか?
大切にしてきたスレがこのまま荒廃するかどうかの瀬戸際なんだぜ
そしてお世話になった住民のみなさんにご恩返しできるチャンスでもある
>>605 そうは言うが自分のSSにキツい言葉をかけられるのってクるものがあるよ
折れない図太さカモン・・・
ぐちぐち言ってる奴は同一人物だろうな
相手にしている奴も含めて自演なんだろうな
壊れたレコードのように毎日同じ内容同じ流れ
はいこの話はここでお終い
イデがとうとう発動したか……
どうでも良いんだけどね‥さて!携帯小説でも読んでこよ〜〜うっと♪
>>606 じゃあ、撤退は無しの方向でいいのな?
ウナギイヌも散々コケにされた以上は意地もあろうし
古本屋を舞台にしたやつとラブプラスのやつ、どちらも長いこと放置だけど続き読みたいな
>>612 俺的には桜の幹が気になって気になって•••
>>605 ウナギイヌってあれだろ?ようはウナギイヌの名前をだすヤツ、すべてがウナギイヌなんだろ?
荒らしたいが為に、気に入らないレスを見つけたら、お前がウナギイヌだお前がウナギイヌだ……ずっと繰り返してんじゃん。
ウナギイヌを知らない俺からすれば、荒れてる意味すら分からない。
ただ、ウナギイヌって言葉を書きたいだけか?
てゆうか殆どの荒らしがウナギイヌの意味を理解しないで、ただ荒れるのが楽しくて便乗してるだけなんだろうなって思うよ。
桜の幹の投下を未だに待ってる
あそこでお預けはねーべ
なんとなくおもったんだがこんなに文字量書けるならssぐらいかけるんじゃないと思った。
とねかむの人はトリ割れたしどうなるんだろうな
しかし保管庫のSSざっと見てきたが、未完結のまま放置されてる良作多いなー。
idealとかことのはぐるまとか、天使のような悪魔たちは続き気になるわ・・・
1レス目→流石俺www文才あるんじゃね?
2レス目→やっべ、どんどん書けるじゃんw将来作家にでもなるかw
3レス目→ふんふんふーん♪
4レス目→あれ?
5レス目→!?(←そろそろ何かを感じ始める)
6レス目→・・・
7レス目→投下マダーAA(ry
こんな感じか。異論は認める
普段見向きもしない過去作なのに、こんな時だけ急に気になり始める浅ましさ
バイカルの湖底より見え透いているな
今日は天下一武道会だ
621 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 14:17:58 ID:3qzitTHB
まだこのスレは完結した作品多い方だと思う。
良作が多いから続きを投下してほしいとは思ってるけど…。
>>619 おまえバイカルって言葉使いたかっただけだろ。
624 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 17:33:24 ID:HqUxWjyN
不安なマリアとか完全に沈黙してるな
微妙だったが完結させれば良かったのに
何にも考えずに勢いだけで書き始めちゃったんだから、勢いがなくなれば消えていくのは当たり前
無能をチヤホヤして持ち上げたアホの責任だろ
たかが趣味で苦しむ必要なんてないし
詰まったらもう書こうとはしないのが普通だよ
一度続ける意思があるかどうか確認する必要があるんじゃない?
今月15日までにスレに通告してこない未完SSは削除するとか
枯れ木がいっぱいあると山が見苦しくなるよ
>>627 何言ってんだ
お前の方が見苦しいんだけど
まぁ、未完が多いのは確かだな。
それほど気にはしないけど、一年経ったらもう書く気がないと思ったほうがいいかもね。
>>627 じゃあ、お前が金出して山に手入れしろよ
俺が個人所有する山じゃないから断るよ
けど、近隣に住む者として、景観に口出しする権利は厳然として認められてるからなあ
1,2話だけ書いてそれきりなのは整理した方がいいかもしれんね
ある程度続いたのは残した方がいいと思うけど
前よりスレが落ち着いてきて安心した
>>631 何こいつキモい
シナチョンのごとき自分勝手さだな
そのシナチョンにすら相手にされず、なめられ切ってるくせにw
世界中から笑われてるんだよ、君は
黙ってこのスレから立ち去るということは出来んのか
どんだけ自己主張したいの?
いい加減にしろやこのカス共、貴様等がこの板を荒らしているのがまだわからんのか?
だから、トリ付きの書き手が「責任もって二度とウナギイヌと嫉妬スレの話題には触れさせない」と約束してくれるだけでいいんだよ
それが果たされれば、即時の撤退を約束しよう
こっちはまったく関わり合いのないのにコケにされたんだから、それくらいは要求させてもらう
お前が馬鹿げた主張してるからコケにされてるんだろ
なぜ書き手に責任がいくの?
寒いな
お前の書き込みか?」
名無しが冗談半分に書き込んだレスには重みがないから
また書き手にはスレを平穏に保つ責任があるからな
それに当方が如何なる主張をしようと別スレの話だろう
無関係の諸君に誹謗される筋合いはないからね
最近冷えてきましたが、相変わらずここは真夏並に暑いようです
>>644 今まさにお前がスレの平穏を乱してるわけだが
しかも、何で書き手に責任押し付けてるんだ?
もうだめだなこれw
流れが嫉妬スレと同じになってるわー
さて、最後の砦のキモウトスレに移籍するか
>>647 そのうち荒らされるだろうけど誘導すんなよ
BvlTpio2=nxYgxxCe
書き込みを見ればわかるけど、嫉妬スレみたいにしようとしてるただの荒らし
住民もこのスレを嫉妬スレと同じ末路に向かわせたくないなら触るの禁止
自分の作品発表の場くらい自分で守りなよ
既に手遅れになりつつある
保管庫見やすくしろ←言い出しっぺがやれ
↓
いや俺傍観者だし←いやwikiだし、口だけで勝手すぎ
で脱線してった感じか。
投下マダー?
最近スパロボRやったけどデスピニスマジ可愛い。
大人しくてしっかりしてて且つロリとかマジ感動モノだわ。
何故だ、何故こんな所に誤爆投下してしまったんだ……
デス○ニス……?
656 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/05(金) 23:46:37 ID:xXBQ7mjb
解
ヤンデレ家族の没ネタの事書き込んでからしばらく書き込まず
ずっと見てたけど、なんかこういう流れって前はおもしろ半分に
割り込んだけど今はくだらな過ぎてめんどくさくてやんなくなったわw
まぁ、スレなんて荒れるのが当たり前。誰でも書き込めるからね
別にスレが失くなるとか深刻な様に書き込んでる奴はかってに言ってろって
感じ。スレなんて何処もこんくらい何回か荒れる。
作者様方待ってます!
最近はROMだけでしたが、酷いことになってますね。
新ネタできたので投下しますけど、需要あるんだろうか……。
以前、私の作品を読んでいただけた方ならば分かるとは思いますが、私の作品はヒロインがヤンデレ化するのに時間を要します。
即席なヤンデレを楽しみたい人は、申し訳ありませんがスルーして下さい。
そこは、どこにでもある小さな町の酒場だった。
夕暮れ時だというのに、酒場の中には数人の客しかいなかった。
決して小さな店ではないが、客足は店の大きさに反して悪いようだ。
―――― カラン、カラン……。
扉につけられた鈴が鳴り、新しく客が入って来たことを告げた。
「いらっしゃいませ……」
マスターが、店に入って来た青年の方を一瞬だけ向いて言った。
客には興味がないのか、それとも単にあれはあれで忙しいだけなのか。
青年がカウンターに座った後も、マスターは手にしたグラスを磨いているだけだった。
「あの……」
持っていた鞄を足元に置き、青年がマスターに言った。
癖のある金髪と、眼鏡の奥にある緑色の瞳。
貴族ではないようだったが、誠実そうな整った目鼻立ちをしていた。
「この店、初めてなんだけど……。
何か、お勧めはある?」
歳の割に、幼さの残る声だった。
それにも関わらず青年が大人びて見えるのは、すらりと伸びた背丈のせいだ。
血気盛んなだけの若者とは違う、どこか儚げな空気をまとっていることも一因である。
「お客さん、旅の人ですか?」
「えっ……?
まあ、そんなところだね。
もっとも、何か目的があって旅をしているわけじゃないから、あまり誉められたものじゃないけど……」
「それは珍しいことですな。
こんな寒い季節に、目的もなく一人旅とは。
旅費を稼ぐのも、簡単ではないでしょうに……」
「一応、仕事の当てはあるよ。
こう見えても、僕は医者だからね。
ハライタに薬を飲ませるだけでも、その日に食べる分のパンを買うくらいにはなる」
「なるほど、お医者様でしたか。
旅をしながら病に伏せる方々を救うなど、なかなか殊勝なお考えですな」
青年の前に置かれたグラスに、マスターがボトルから酒を注ぎ込む。
グラスを受け取った青年は軽く会釈をすると、ゆっくりと味わうようにして最初の一杯を口にした。
(酷い味だな、こりゃ……)
一瞬、顔を曇らせながら、青年は思わず心の中で呟いた。
旅先で、色々と質の悪い食べ物をつかまされたこともあったが、この酒は特に酷い。
香りはついているものの、消毒用のアルコールを薄めたような、口の中に後味の悪い苦みの残る味だ。
店の中を改めて見回すと、青年の他には数人の客しかいなかった。
どの客も、貧しい身なりをした中年の職人か老人である。
金がなく、酒に飢えている人間ならば、こんな酒場の酒でも酔えるのだろう。
(安いだけで、味は最低の店か……。
こいつは失敗したな……)
グラスの中に半分ほど残された酒をにらみながら、青年はまたも心の中で言った。
こんな味では、店に客が数人しかいないのも頷ける。
わざわざ金を払ってまで、何度も通うような店ではない。
まだ、半分ほど酒は残っていたが、青年はグラスをカウンターに置いて立ち上がった。
コートのポケットから金をつかみ出すと、それをマスターに渡してそそくさと店を出る。
店の外に出た途端、冬の冷たい風が青年の肌を打った。
「……っ!!」
コートの襟を押さえ、身体を前屈みにして風を受け流す。
まずい酒を一口飲んだだけでは、身体は外の寒さに抗う程にまで温まっていなかった。
「くそっ……。
酒はまずいし、風は馬鹿みたいに冷たいし。
ちょっと気まぐれで帰ってきたら、これだもんな……」
誰に言うともなく、青年は街中を吹き抜ける風に向かって悪態をついた。
この街は、青年が生まれた場所でもある。
旅の間に随分と景観が変わったが、それでも街の空気までは変わらない。
冬になると街外れの丘から降りて来る、肌を刺すような冷たい風もそのままだ。
今日はもう、宿を見つけて休んだ方がいいかもしれない。
食事もまだだったが、質の悪い酒と意地悪な北風に毒されて、食欲などすっかり無くなってしまった。
噴水のある中央広場を抜けて、青年は商店街へと続く横道に入った。
昼間はバザーで賑わっているが、夜は閑散として人の影も見えない。
時折、餌を探す野良犬が、物欲しそうな目でこちらを見つめてくるだけである。
通りの外れまで歩いたところで、青年はふと賑やかな声が聞こえてくるのに気がついた。
こんな夜更けに、しかも商店街の外れで、いったい何事だろうか。
気になって声のする方に向かってみると、青年はその理由を直ぐに理解した。
声のしていた場所は、どこにでもあるような小さな宿場だった。
しかし、ただの宿場ではない。
一階が酒場になっているらしく、小さいながらも賑わっているようだった。
窓から零れる部屋の明かりと共に、時折、豪快な男達の笑い声が聞こえてくる。
「なるほどね。
さっきの店が流行らなかったのは、こっちにもっと良い店があったからか……」
こんなことなら、もう少し粘ってまともな酒場を探せばよかった。
そんなことも考えたが、どちらにせよ後の祭りである。
店の中から響く楽しげな声につられ、青年は無言のまま扉を開けた。
これ以上、外の風に当たりたくはなかったし、このまま宿なしで一晩を過ごすのもごめんだった。
「いらっしゃい!!」
扉を開くなり、店主の力強い声が青年を迎えた。
先ほどの店とは違い、活気があって好感が持てる。
「お兄さん、旅の人かい?」
まだ何も言っていないのに、店主の方から尋ねてきた。
青年は黙って頷くと、そのままカウンターに近づいて店主に問う。
「見たところ、ここの二階は宿場みたいですが……。
まだ、空いている部屋ってありますか?」
「空いている部屋ねぇ……。
悪いが、そいつは俺にはわかんねえな。
受付は二階にあるから、まずはそっちに行って聞いてくれよ」
「すいません。
初めて来たんで、勝手がよくわからなくて……」
「なあに、気にすんな。
そんなことより、お兄さんはいつまで泊まるんだい?
二、三日こっちにいるんなら、一度くらいは俺の店でも飲んで行ってくれよ」
「ええ。
それじゃあ、明日にでも寄らせていただきます。
部屋が、空いていればの話ですけどね」
青年が、店主に軽く会釈して言った。
そのまま店の奥に進んで行くと、二階へ通じる階段はすぐに見つかった。
ぎし、ぎし、という木の軋む音がして、青年の足が階段を上がって行く。
決して粗末な作りではないようだが、随分と年季の入った建物のようだった。
二階に上がると、そこは直ぐに受付のカウンターになっていた。
が、自分の他に誰もいないことが分かり、青年は訝しげに思いながらも声を上げる。
「あの……誰かいませんか?」
「はーい!
今、行きます!!」
受付の奥から女性の声がした。
宿の女将のものにしては、随分と若い。
ここで働いている女中のものだろうか。
「す、すいません!
お待たせしました……」
部屋の奥から、エプロン姿の女性が息を切らしながら現れた。
胸元まで伸びた赤い髪を三つ編みにまとめ、仕事の邪魔にならないようにしている。
「あれ……」
受付に現れた女性を見た途端、青年の表情が驚いた時のそれに変化した。
それは女性の方も同様で、青年と目が合った瞬間、口元に手を当てて言葉を飲み込む。
「リディ……。
君なのか……?」
「えっ……。
も、もしかして……ジャン!?」
「ああ、そうだよ。
僕はジャンだ。
君の家の向かいに住んでいた、ジャン・ジャック・ジェラールだよ!!」
「嘘……どうして……」
「帰って来たんだよ。
ほんの、気まぐれみたいなものだけどね」
「ううん、嬉しいよ。
お帰りなさい、ジャン……」
受付に立つ女性の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
だが、決して悲しかったからではない。
目の前で涙する女性に、青年は「大げさだなぁ……」と言って笑った。
互いに再開を喜ぶ二人だったが、心の奥底に抱いている感情までは、寸分違わず同じとは言い難かった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
部屋の中央に置かれた暖炉の火を眺めながら、ジャン・ジャック・ジェラールは旅の疲れを癒していた。
彼の目の前には、温かいシチューの入った皿がある。
スプーンですくって口に入れると、それだけで身体の芯から暖まる気がした。
外の冷たい風に当てられた身としては、とても嬉しいもてなしである。
「ごめんね、ジャン。
夕食っていっても、こんな物しかなくって……」
シチューの入った鍋を持ったまま、先ほど受付で合った女性がジャンに言った。
「いや、そんなことないよ。
相変わらず、この街は冬になると寒くてやってられないからね。
外の風に当てられたから、下手な酒なんかよりもよっぽど身体があったまる」
「そう言ってくれると嬉しいな。
でも、実はこれ、単なる賄い料理なんだけどね。
本当は、もっとちゃんとしたお料理を出したあげたかったんだけど……」
「賄いでこの味なのか?
だったら、今度は是非、他のお客さんにも出している料理を食べさせてもらいたいかな」
「ええ、言われなくても喜んで」
シチューの入った鍋をテーブルに置き、その女性も自分の皿にシチューを入れて席に着いた。
夕食の時間は既に終わっていた。
そのため、今は二人で賄い料理のシチューを食べることしかできない。
もう少しマシな物を出したいというのが女性の本心だったが、ジャンは満足しているようだった。
「ところで……」
シチューを口に運ぶ手を休め、ジャンが目の前に座っている女性に尋ねた。
「リディは、どうしてこんな場所で宿を?」
「ああ、それね。
実は、ジャンが旅に出た後、お母さんが亡くなっちゃってね。
お父さんは飲んだくれで話にならないし、前の家を売っちゃったのよ。
大したお金にはならなかったけど、貯金もあったからね。
全財産を叩いて、このお店を買ったってわけ」
「全財産って……。
それ、随分な冒険だと思うけど……」
「どっちにしろ、あのまま飲んだくれ親父と一緒にいても仕方ないしね。
お店を買った後、お父さんも身体を壊して死んじゃったけど……あれは自業自得よ。
それに、一人で生きていかなきゃならなかったし、後のことなんて考えていられなかったわ」
「なるほどね。
でも、まさかリディが、宿屋の女将になってるなんて思っていなかったよ。
それも、女中も置かずに一人で経営しているなんて……昔からすれば、想像できない」
「そんな大したことじゃないわよ。
女将って呼ばれる程に貫録もないし、小さなボロ宿をなんとか切り盛りしているだけだから。
一階を酒場にして貸し出さなかったら、正直、暮らしていけないもの」
皮肉めいた笑いを浮かべて女性が言ったが、それは本心だった。
そんな彼女の気持ちを悟ったのか、ジャンもそれ以上は何も言わなかった。
リディ・ラングレー。
それが、ジャンの目の前にいる女性の名前である。
ジャンの幼馴染であり、この宿屋を経営している若女将だ。
ジャンがリディと別れたのは、もう十年以上前の話だった。
父親が仕事の関係で街を離れるに至り、ジャンもそれに同行する形で街を出た。
それ以来、ジャンは生まれ故郷の街に戻ってはいない。
今日、ここへ戻ってくるまでは、一度も故郷の土を踏んだことがなかった。
ジャンが故郷へ戻らなかったのは、一重に父親の存在が大きかった。
彼の父は優秀な医者だったが、同時に科学者としての飽くなき探求心も併せ持っていた。
どうすれば、患者をより楽に助けてやることができるのか。
不治の病と呼ばれる病気を、治す方法はないものか。
不老不死というものは、本当にこの世に存在するのか。
年を経るにつれ、ジャンの父親の探究心は異常な方向へと向かって行った。
最後は患者もそっちのけで、妙な研究に没頭するような日々が続いた。
終いには、魔術や錬金術といった妖しげな本まで持ち出して、人体実験紛いのことにまで手を出し始めたのである。
そんなことを続けていれば、当然のことながら生活は苦しくなる。
妻には早々に離縁を告げられ、さらには街の人間からも排斥された。
こと、妖しげな研究をしているという点をつかれ、教会の司祭を中心にジャンの父を煙たく思う人間が増えていった。
結局、ジャンと彼の父親は、街を離れざるを得なくなった。
放浪の旅を続けながら、医師としての知識を生かして旅先で病人を診察する。
そんな生活が、十年近くも続いた。
「ねえ、ジャン……」
自分もシチューを口に運びながらも、今度はリディがジャンに尋ねた。
「ジャンこそ、どうして急に帰って来たの?
今まで、連絡一つくれなかったのに……」
「それは……こいつのせいかな」
鞄の中から、ジャンが革袋を取り出した。
お世辞にも綺麗とは言えない袋で、ジャンが持ち上げると中から乾いた音がした。
「それ、何なの?」
「父さんの骨だよ。
こんなもの、食事中に見せて悪いと思うけど……父さん、旅先で死んじゃったからね。
街の人達からは嫌われていたけど、やっぱり生まれ故郷の土に帰してあげるのが正しいんじゃないかって思ってさ」
「そっか……。
ジャンのお父さんも、死んじゃったんだね……」
「別に、気を使ってもらわなくても構わないよ。
父さん、あれからも妙な研究を続けていてさ。
最後は自分を実験台に、不老不死の研究を始めたんだ。
それで、変な薬をたくさん飲んで、結局は中毒を起こして死んじゃった」
「はぁ……。
私の親父も馬鹿だったけど、ジャンも苦労したんだね……」
「まあね。
でも、父さんが持っていた医学書は、僕が有効に使わせてもらったよ。
後は、昔の父さんが診た患者の記録なんかを読んで……気がついたら、自分も父さんと同じ医者になってた」
最後の言葉は、乾いた笑みを浮かべて苦笑しながら言った。
ジャンにとって、父は尊敬の対象などではなかった。
自分の探究心を優先させたばかりに家庭を壊し、最後は医師としての務めも忘れて奇妙な実験に没頭していた。
はっきり言って、父は変人だったとジャンは思う。
これで世紀の大発見でもしていれば話は別だが、残念ながらジャンの父はその器ではなかった。
自分の欲望のために生活を、家族を犠牲にし、最後は患者までも犠牲にした。
そんな父に代わり、真っ当な医師であろうとすること。
ジャンが唾棄すべき父親と同じような医学の道を目指したのは、ある意味で必然だったのかもしれない。
父の骨を故郷に埋めようと思ったのも、息子として最低限の義務を果たそうとの考えからだった。
それ以外に、特に意味はない。
自分達を追放した街へ戻るのは気が引けたが、父の骨と一刻も早く別れたいと思うと、故郷の土を踏むのに躊躇いはなかった。
「ところで、リディ。
今日はもう、空いている部屋なんてないのかな。
実は、まだ今日の宿も見つかっていなくってさ……」
「なんだ、そうだったの?
それじゃあ、今すぐ空いている部屋を案内するわ」
「そうしてくれると助かるよ。
とりあえず、寝床があればいい。
ベッドさえ用意してくれれば、後は自分で適当にやるさ」
「そういうわけにもいかないわよ。
夜はまだまだ冷え込むみたいだし、ちゃんと毛布を用意しないと風邪ひくわよ」
医者の不養生。
そんな言葉を言いたげに、リディは少々強めの口調でジャンに向かって言った。
「それとも……」
あくまで気を使わせまいとするジャンに対し、リディが意地悪そうな笑みを浮かべる。
「なんだったら、私がジャンのことを暖めてあげようか?」
「なっ……!?」
ジャンの顔が、途端に赤くなった。
子どもの頃ならいざ知らず、大人となった今ではリディの言葉に男としての反応を隠しきれない。
そんなジャンの姿を見たリディは、笑いを堪え切れずに肩を震わせながら口元を押さえた。
「あはは、冗談よ。
ちょっと、からかってみたくなっただけ」
「勘弁してくれよ……。
君、そんな冗談言う人だったっけ……」
「なによ、それ。
でも、相手がジャンだったら、私は嫌じゃないけどね。
これは嘘でも冗談でもなくて、本当だよ」
「えっ……?」
呆気にとられた様子で、ジャンがリディのことを見た。
だが、リディはそれ以上何も言わずにシチューを平らげると、そのままジャンの部屋を用意するために食堂を離れて行った。
投下終了です。
言い忘れましたが、作品の舞台はフランスの田舎町です。
時代は1700年代初頭をイメージしています。
>>667 GJ!!
うーむ、これは新鮮なジャンルだな…
>>667 GJ
これからどうなってくのか期待してます
投下乙パイ(∩^ω^)∩
GJ!
こっからどう病んでくのか期待!
最近、SS見て始めの内容や出だしで完結させてくれる作者か、途中で放り出すような作者か分かるようになった。
674 :
sengoku38:2010/11/06(土) 03:18:46 ID:LiM20WZB
ふ…愚民どもが……
愚民?グミなら今食べてるよ
>>657 ヤングデレ家族の作者様?後日談プリーズ♪
せっかくの投下なのに反応薄いなあ
もっと無理にでも自演で盛り上げていかなきゃ
やる気ないの?
>>667 イイですね。病むのに時間がかかるとありますがその分読者の妄想をかきたてられるわけですしね
GJです!
GJ!!これは新しい!!
しかも、「迷い餓の詩」の作者さんとは…「迷い餓の詩」は本当に楽しませていただきました
まったく…
言われなきゃクローンGJもできないんだから
この調子で一人最低10回は連呼な
作者を調子に乗せちまえばこっちのもんだ
>>681 迷い蛾の人だったんですか。こりゃ楽しみですね
出だしにしても退屈でつまんないな
読者の興味を引くような事態が何も起こらないのじゃダメだろう
こんなダラダラ始めてたら週刊誌なら直ぐに打ち切りになっちゃうぞ
平積みされてても、最初の数ページをパラパラッとめくられて棚に逆戻りだ
サトリビトこないかな
別に金出して読んでる訳で無いんだから偉そうに批評されてもねぇ
それとも批評してる奴は作者達をメジャーデビューでもさせたいのか?
人の批評より自分の心配をしとけよw
>>684は
>>658の3行目から最後まで100回大きな声で音読してからよーく意味を考えてね
わからなかったらおうちのひとに聞いてみようね
めちゃくちゃ偉そうに批評する奴って何なの?
うざくて適わんのだが…。
荒らしの自演
この一週間同じパターンなんだからもう聞くなよ
新鮮? 新しい?
メチャクチャ古臭い文章じゃないか
大河ドラマでも書こうとしてるんだろうけど、需要無いんじゃない?
文芸板にでも行けば?
これ以上荒れるようなら一旦保管庫の掲示板に避難して過疎らせるってのはダメ?
外部板って書いてあるし、中の人も結構な頻度で目通してくれてるみたいだし、アク禁とかもできる…?
よく知らんけど
>>690 新しいってのは発想だ
文体じゃない
ヤンデレの小説でこういう設定のものは珍しいんだよ
だから新鮮なんだろ?
早く触雷!来ないかな
(≧∇≦)こないかな〜
お前らいつまで荒らしに餌与え続けんの?
スルーもできない馬鹿は、荒らしと同じく邪魔でしかない
テンプレもう一回嫁
>>695 もうその書きこみで荒らしの仲間入りになるんだよ?
そういう煽りいらないよ
まあ、言えるのは
下らない作品じゃ、この流れを止めることなどできないってこった
カビの生えたような古文書は博物館にでも収めるといいよ
ああ、歴史的価値が皆無だから、軽くお断りされるか
作品投下まだかなー
ああ、今日一日費やしてようやくRをクリアした……
デュミナスェ……可哀相なラスボスだった……
人は何故、同じ過ち(誤爆)を繰り返すのだろうか……
嫉妬スレも荒れたろう?
ヤンデレスレもきっと荒れる
人の荒らしは、終わらねェ!
ゼハハハハハハァ
これほどGJが軽く、また白々しいスレも他に知らない
何が「早く触雷!こないかな」だ、バカだろ
お前らが触雷ばっかり煽てるから、ウサギサトが嫉妬で狂ってしまったんだろうが
次に触雷が脱糞されたらとんでもないことになるだろうな
作品投下まだかな〜
そう言うお前がウナギサト
差しのべられた和解の手を払い除けたのは、ここの書き手さんたちだからなあ
そもそも住民がウナギ云々陰口叩かなきゃこんなことにならなかったんだが
今後どうなっていくのやら……
まさか嫉妬狂ったヤンデレ共がここをこんなにも追い詰めやがって………
俺の暇つぶしがww
みんなで有名どころの書き手さんに和解を頼んでみれば?
本当にスレが大事なのなら、きっと出てきてくれるはずだよ
毎日しつこいな、ウナギだかなんだか知らんけど
>>709 お前はどこかズレてるな。
作者がでてきても余計煽るだけだろ。
ウナギイヌのニートちゃんはまたこんなとこでアホなことをしているのかい?
その内に痛い目に遭うかもね
作品投下まだかなー
>>667 GJ!
これからどう展開していくのか、楽しみな導入部ですね。
続きを期待して待っています!
導入にもなっていないような……
この先はまだ考えてないんだろうなあ
つか、導入部の方がヤンデレ部より遙かに長くなりそうだ
ここのSS読んでると未来日記の我妻由乃じゃ物足りなくなるな
無茶苦茶な見解だな
暴言にも程があるだろ
>>716 ま、そうなっても仕方無いだろ。ヤンデレ描写ってのは元々作品のクライマックスだからな。
(ここのはそうでないもの多いけど)
俺は好きだがな、こういうのも。
作品はGJ!
喜ばしい再会の中にも、「不老不死の研究」とか穏やかでない要素が入っていて、今後が期待される。
みんな!落ち着こうze!
不老不死とヤンデレと何の関係があるの?
少なくともスレ的に期待する要素は何もないだろ
魔術系とかSF系のスレでやれば
ヤンデレでさえあればいいのです
まあ、本気で書かれていない即興作品について、本気で論じることもあるまい
724 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 00:39:39 ID:Bb7Ek7g5
解
除
726 :
sengoku38:2010/11/07(日) 01:09:19 ID:tC3u0UKt
…愚か者達は愚かな結末を迎えるしかない
破壊者に滅ぼされるが良い…
ああ、ついに厨二の方まで……
728 :
sengoku39:2010/11/07(日) 01:21:35 ID:LO45A7/N
へははは ここはもうおわリーだぁ!
ヤンデレ少女のプロットを誰か書いてくれないか?
ってかウサギビトって誰?
731 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 02:51:22 ID:Bb7Ek7g5
解
どうもこのスレだけR指定が無いらしい
オイコラせんごく38
俺以外がコテつけてんじゃねー(#^ω^)
銀河1の愛されコテである俺に憧れるのは分かるが君は2番煎じなのさ!(b^ー°)
明らかにこのスレの住人じゃない奴らがいるな
常識で考えて、くたびれきった男女の話なんかが需要あるわけないよな
こんな時だからみんな優しくしてくれるけど
通常営業時ならよくてスルー、下手すりゃフルボッコだ
荒らして潰したいだけの精神異常者が来てるのよ
最近のヤンデレは猟奇に走りすぎだ。せめて、言葉様のように壊れてくれないと
ポケモン黒みたいな光宙と仲がいい超中性的な恋留さんに嫉妬する若干ヤンデレな来中さん、はないか
739 :
AAA:2010/11/07(日) 13:35:11 ID:5wg6HOcu
久しく投下します
今日もいつもと変わらず登校する俺
いつもと同じ風景、同じ人の流れ、同じ空気、ただ一つを除いてはいつもと同じだった。
いつもと違うもの。それは早朝にもかかわらず小さな男の子が一人、駅の構内で泣いている事だった。
別に泣いている事に違和感を感じたわけではなく、見たところ5歳ぐらいの子がこんな早朝にいることが
不思議だった。無視しようとした俺を止めたのは俺の“良心”だった。
「どうした・・・?」
いつもと変わらない、人との接触を拒む声。相手はガキなのにも関わらずこんな声しか出せない自分が嫌いだ。
少年は俺の声に対して当然と言ってもいい態度をとった。簡単に言えば俺に対して臆した。
さすがの俺もまずいと思い、今度は声を和らげ膝を曲げ目線を合わし、“本当の俺”の声で話しかけた。
「こんな朝っぱらからどうしたの?お母さんは?」
少年は少しばかり安心したのか返事をしてくれた。
「置いて・・・いかれた・・・」
「お母さんに?」
「ボクが、欲しい物を買ってくれなくて、それで・・・」
要するにこの少年は母親に駄々をこねて置いていかれたわけだ。
「家は近いのか?」
「うん・・・帰れる・・・」
その言葉を聞き俺は安心した。そしてちょっとした興味から、しなくていい質問をした。
「ちなみに欲しかった物って何なんだ?」
今思えばこんな質問をするんじゃなかったと後悔をしている。少年の口から出た言葉は自分の心に重く響いた。
「信頼できる友達・・・」
(ズキッ・・・)
「ボクの事をいじめない仲間・・・」
(やめろ・・・)
「素直になれる環境」
(もう・・・やめろ・・・)
「それと・・・」
「もう・・・言うな」
少年は話すのを止めない、そして最後の言葉で俺は停止した。
「正直に生きる自分」
「・・・」
この少年を見つけたときに感じた違和感、それが今分かった。こいつは、この少年は・・・俺だ。
「お兄さんはボクにそれらを与えてくれますか?」
「やめろ・・・」
少年の口は動いていない。なのに心に響いてくる。
「オニイサンハ・・・ボクニ・・・」
「やめろぉぉ・・・」
「ソレラヲ、アタエテ・・・」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
―――ガバッ
(ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・)
気付くとそこはいつもの自分の部屋だった。寝汗をかくほどの悪夢、一人暮らしを始めて、初めて見た・・・
いつもの登校路の駅の構内、いつもと違うものは無かった。幼い俺も、それに値する者も。
幼い俺の代わりに居たのは“大空 舞”だった。
「今朝のニュース、見た?」
バスの中で返事をしない俺にいつもどおり話しかけてくる“大空 舞”
この空気に慣れてしまったのか、最近は酸素ボンベの使用頻度が減ってきている。
「殺人事件なんだけどね、女性の焼死体が見つかったんだって」
だからどうした。俺には関係ない。
焼死体といえば、中学の頃、酸素ボンベとライターを使って俺の事をいじめていた“人”を
焼死体にしようとした事があったのを思い出した。
最終的には失敗し俺が咎められる事になった。
「ねぇ、少しは反応してよ」
「・・・なぁ」
「あ、反応した」
「もう、俺に関わるなよ」
「え・・・」
「迷惑なんだよ、テメェの存在が」
「私はそんなつもりじゃ・・・」
「テメェが思って無くても俺には迷惑なんだよ・・・」
「でも・・・」
「黙れ・・・、もう関わるな」
分かっている。自分がどれだけひどい事を言っているのか。
だが、こうでもしない限り、こいつは俺に付きまとってくる。
これでこいつが関わってこないようになると思うと嬉しい
でもどうして、胸が締め付けられる様な気分になるのだろうか
午前の授業が終わり、一息ついていたときだった
カッ、カッ、カッ、カッ
一つの足音が俺の前に来た。足音の主は同じクラスの女子・・・誰だっけ?
名前を思い出そうとしていると(思い出す気は全く無い)
「立ちなさいよ」
「はっ?」
「立て!」
気分が乗らないまま立ち上がった瞬間だった
―――パシッ
乾いた音が教室に響く、はたかれた。なぜ?
痛みを我慢しながらもいつもどおりの口調で尋ねる
「何すんだよ・・・」
「あんた、何のつもりよ!!」
「何が・・・」
「とぼけないで!!舞の事よ!」
女子の顔は怒りで満ちていた
「あんた、舞になんてこと言っているのよ!!」
「何か言ったか、俺?」
俺の言葉が言い終わる前に女子は俺の胸倉をつかんできた
「舞があんたと仲良くなりたいからってあんなに頑張っていたのに
『迷惑なんだよ、テメェの存在が』とか『もう関わるな』、よくそんなひどいことが言えるよね!!」
「やめて!」
教室の入口から聞こえた声のほうを俺と女子が振り向くとそこには大空がいた
「翼から手を離して・・・私なら大丈夫だから・・・」
「でも・・・」
「お願い・・・離して・・・」
大空が目に涙を溜めながら言った言葉は女子の心に響き、俺をつかんでいた手は俺から離れていた
「くだらねぇ・・・」
「あ?」
「いちいちくだらない事でつっかかってきやがって、俺みたいな人間に関わるから、こんな事に・・・」
―――ゴスッ
鈍い音が響いた。今度は、はたくなんて優しい物ではなく拳で殴られた
「!?」
「あんた、いい加減にしなさいよ・・・」
殴られた。当然だ、あんな事を言えば誰だって殴ってくるだろう
言っておくが、さっきの「!?」は俺のじゃない。心の中でこうなる事は分かっていたから驚きの感情など無い。
なら誰のだ?答えは簡単だ、視界の端で口を手で押さえている大空のものだろう
「悪いとか思ってないでしょ!」
何故こいつは関わってくる?
「あんたのせいで・・・舞は傷付いたんだよ!?」
傷付いた?おれが大空を傷つけた?
「人を傷つけといて平気な顔をして・・・」
傷つけた?アリエナイ、だって俺は、“自分”を守るためにあのような態度をとっていた訳で人を傷つけるために
あんな態度をとっていた訳じゃない・・・
「ねぇ、何とか言いなさいよ!!」
俺は・・俺が望んだ高校生活は・・・こんなんじゃない・・・
「お兄さんが望んだんだよ」
今までと違う声が聞こえた。視線を向けるとありえない者がいた。夢に出てきた幼い俺だ
「お兄さんが人との関わりを望まなかった事によって、こうして人を傷つけているんだ」
「違う俺は・・・」
「人を傷つけることにより、自分から人を遠ざけたんだよね?」
「俺は・・・ただ平和に暮らしたくて、傷つけるつもりも無くて・・・それで・・・」
「いつまで偽るつもりだよ・・・」
急に声のトーンが変わった。そこには幼い俺ではなく、今現在の俺がいた。
俺とほとんど同じ人間、違うのは白髪ではなく闇よりも深い黒い髪をしているところだった。
「人を傷つけたくない、自分を傷つけたくない、そんな甘い事を考えてんじゃねぇよ!!」
「・・・」
「本当は人とふれあいたかったんじゃねぇのかよ?」
「・・・」
「今ここにいる人間を、中学の奴らと勝手に一緒にして全てを否定していた。逃げてるだけじゃねぇか」
「・・・俺は」
「ラチがあかなさそうだから今この場で決めろ」
「・・・何を?」
「人を傷つけるか、自分を傷つけるか」
「!?」
「選べよ」
「どうして、選ばないといけない?」
「選べよ・・・」
「断る・・・」
「選べ!!」
「断る!!」
こいつは誰だ?俺とほぼ同じ人間で意味の分からない選択肢を突きつけてきて
分からない、解からない、ワカラナイ・・・
「もういい・・・」
「?」
「選ぶ事も新たな選択肢も考える事もできず、自分も他人も偽るような奴は俺じゃない」
「な、何を言って・・・」
「俺が変わってやる、全て壊し、自分を守り抜いてみせる」
「やめろよ・・・」
「俺は一人で充分だ、というわけで、全てを偽る偽者は・・・」
偽者って何?俺は“風魔 翼”の本物であってあいつが偽者で・・・
もっといろんな事を考え、理解したい俺をあいつは一言で片付けた
「消えろ」
その言葉と同時に俺は暗闇へと放り出された。
745 :
AAA:2010/11/07(日) 13:43:49 ID:5wg6HOcu
以上です。
ストーリーは大体決まっているのに表現ができ無い為
小説の価値がどんどん下がっていく・・・
元より、価値なんて無いんだけどねww
>>745 GJだが自虐は控えるように
見てて良い気分しないからな
>>745 GJ!
自分を守るための行動が他人を傷つける羽目になったり深層心理の変化の過程なんかがグッときました
うふふ。今後の展開が楽しみです
それより、ガバッとかゴスッなんかの擬音をどうにかした方がいい
まるっきり中学生の書いた作文に思えて、笑うにも笑えない
751 :
AAA:2010/11/07(日) 15:06:02 ID:5wg6HOcu
749さんに質問
擬音はどう表現すればいい?
ID検索すればわかるけどただの荒らしだから
最初から否定的な奴には何も出来ない
オノマトペに頼っているうちは一人前になれない
別の代替手段を考えよう
本当にその音を入れなければならない、何らかの必要性が存在しているんだろうか?
まずはそこからだ
この場合
ゴスッ、と鈍い音を立てて〜
とか書いた方がそれらしくなると思うよ
犯人はヤスっていう擬音の方が面白い
どうもこんばんわ。
特に前書きする内容が思いつかなかったので、日常に潜む闇 第6話、投下開始します。
〜Side Seiji at his home〜
無事家に辿り着き、誠二は玄関で靴を脱ぐ。
両親は長期の海外出張、兄の誠一は学生寮住まいで、家には誠二以外誰もいない。
誰もいない家というのは恐ろしいほど静かで、どこか物寂しさを覚える。
家の明かりのスイッチを押し、照明をつける。
学園都市外の一軒家に、一人で住むことがこれほどまでに心細いものだったとは、と今更ながらに思う誠二だった。
夕飯は弘志との一件で済ませてしまっているので食べる必要はない。だから二階へ上がり、自分の部屋に入って後ろ手にドアを閉めた時、誠二はその場に体育座りでうずくまり、声を押し殺して静かに泣いた。
今日だけで、どれだけ酷い目に遭っただろうか。
朝は誹謗中傷の嵐。昼も嵐。そして教科書の破損。放課後になれば不良に絡まれ集団リンチ。挙句の果てには噂を流布した黒幕は兄、久坂誠一、もしくは昨日迫って来たクラスメイト、紬原友里ときた。
そんな四面楚歌の状況で救いとなるのは先輩、天城美佐枝と友人、雪下弘志の二人。それ以外は全て敵。敵。敵。
根も葉もないうわさに振り増されている自分に、心底嫌な思いがしていた。しかしここで死のうものなら、その噂を認めることになる、なによりもここまで育ててくれた両親、好きだと言ってくれた先輩に申し訳が立たない。
さらに言えば、まだ兄も紬原さんも犯人と決まったわけではない。
これらの事実が誠二にとっての唯一の救いだった。
「今日は、もう寝よう」
ひとしきり泣いた誠二はブレザーを脱ぎ、ネクタイを外して、制服のままベッドにダイブして意識を手放した。
〜Next day〜
カーテンの隙間から差す朝日に、誠二は眩しさを感じながら目を覚ました。
「んあ……しまった。制服着たまま寝ちゃったのか」
バカだなあ自分、と思いながら下着とワイシャツを新しいものに着替える。
腕時計で時間を確認して、朝食、洗濯をする余裕があると判断すると、すぐに行動に移った。
洗濯機を動かしている間に朝食を手早く作る。
と言っても朝はご飯に味噌汁、目玉焼きと決めているのでさしたる手間ではない。ついでに言えばご飯は数日前から冷蔵庫に置いてあるからレンジで温めればすぐだ。
朝食が整い、誠二は静かにそれを食べ始めた。
新聞は、一応取ってはいるものの、朝は読む暇がないのでもっぱら夕方が夜に朝刊を読む形になっている。
ものの十分程度で食べ終わると今度は食器を水に漬けておく。朝は何かと忙しいため家に帰って来てから洗わないと、時間がないのだ。
次に洗濯機から洗濯を取り出し、部屋干しする。
そして歯磨き、洗顔、髭剃りと身だしなみを整えて、最後に今日の修行を確認して教科書その他を詰め込むと、誠二は玄関に向かった。
「じゃ、行ってきます」
しかし誰からも返事が返って来ない。
誠二は外に出て、鍵を締めると自転車に乗って久遠坂学園へ向かう。
学園はその名の通り坂の上にあるわけで自転車だと辛いのだが、それでもペダルを漕ぐことで生まれる疾走感が彼は好きだった。と言っても坂では自転車から降りるのだが。
他の学園生に混じって登校し、正門脇の大型駐輪場に停めて、ゲートをくぐって高等部へ向かう。
だが、やはりと言うべきか、高等部に近づくにつれて誠二に対する視線は比例するように増していった。どうやら噂は既に全校生徒に知れ渡っているらしい。
中にはあからさまに憎悪のこもった視線を向けて来る生徒もいる。
そんな中、背後から声をかけられた。
「おはよう、誠二君」
「ああ、おはよう友里」
一瞬昨日の弘志の話が脳裏をよぎったが、なるべく普通に返す誠二。
友里はそんな彼の心情を悟ったのだろうか。普段から無表情な顔がさらに無表情さを増して、どこか険のある表情にも思えてくる。
「ねえ、何か隠してる?」
「何かって……なに?」
ここで悟られるわけにはいかない。
これ以上関係をこじらせたくない誠二は、友里を信じたいと思う気持ちも併せてわざととぼけた。
「……私の思い違いだったのかな?」
「そうなんじゃない?」
心臓が無意味に高鳴っている。
不信と希望に挟まれて、誠二の胸中はさらに複雑さを増していた。
朝食を取っている最中、弘志の衝撃的な内容のことを考えていた。
でも、兄や紬原友里はとてもそんなことをするような人間とは思えない。だいたい兄弟の仲がギクシャクしているのは自分が兄にコンプレックスを抱いているからだ。
一応、兄は兄なりの自然体でこちらに接している。たとえそれが変人的行動を伴っていたとしても。
そして紬原友里。彼女は出会って間もないが、すでに色褪せている過去の記憶と照らし合わせても到底考えられない。だが、可能性として考えるなら、紬原友里に疑いがどうしても傾いてしまう。
弘志はほぼ間違いなくしないだろうが、久坂誠二は紬原友里に襲われている。彼女の自室で。
未遂だったとはいえ、確かに彼女に襲われた。
ついでに言えばファーストキスも奪われた。とはいえ相手は、まあ美少女だ。嫌なわけではないが、やはり最初は好きな人とちゃんと向き合ってしたかった。
一方的過ぎるのは、色々とショッキングだ。
話は逸れたが、とにかく強姦未遂に遭い、そして激しく拒絶した。
つまり拒絶されたことに激高して、復讐(?)に走ったのではないかと誠二は考えていた。
さらに言えば、復讐という名のイジメで精神的に弱っているところで、どんなに拒絶されても私は貴方が好きよと言う作戦なのではと、自意識過剰も甚だしい展開を想像してしまった。
そんなこんなで思いつく限りのシナリオを描いてみたが、やはり実際に接した時の感覚、もしくは自分のお人好しさによってどうしてもこの二人ではないと思っている自分がいるのも確かだった。
しかしどうだろうか。
今実際に彼女と接して、やはり紬原友里が主犯ではないのかという疑いが再び浮上してくる。
正体が誰なのかはっきりしないために、疑いのあるものを手っ取り早く犯人扱いして、自分を安心させようとする人間の脆弱さゆえだ。
それを分かっていても、疑いを完全にぬぐいきることができない。
誠二は泣きたい気持だった。
そんな難しい顔をしてる彼をじっと見つめる友里。
二人は無言のまま、周囲から無数の、様々な視線を受けながら昇降口に向かった。
〜〜1時限目――A first period〜〜
誠二は保健室にいた。
正確に言えば、保健室のベッドに横になっていた。
カーテンのすぐ向こうには、相変わらずイライラした様子の保健医が火の点いていない煙草を口に含み、片方の脚をもう片方の太ももの上に乗っけて書類作業をしている。
――先生、いくらパンツスタイルだからってそんな行儀悪いことするのは若い女性としてどうか思います。
実際に言ったら一発殴られるどころでは済まなそうなことを思いながら、誠二は静かに天井を真っすぐ見つめていた。
あれは昇降口――下駄箱での出来事だった。
「あれ? 上履きがない?」
最初、誰かが間違って履いてしまったのかと思った。
しかし、遠巻きにこちらを見て笑っている男子生徒たちを目撃して、意図的に隠されたのだと悟る。
上履きくらいなら、まあいいか。と誠二は考え、靴下のまま教室へ向かおうと足を向けた。
「誠二君、上履きどうしたの?」
「ん? いやあ、なんだか他の人が間違って履いてっちゃったみたい。出席番号のシール貼ってあるのにねえ」
友里の指摘におどけて見せる誠二。
彼女は「ふう、ん。そうなの」と大して気にした様子もなく「早く教室に行きましょ」と誠二を促した。
教室に入ってから、今度は自分の机が消えていた。
その部分だけ、ぽっかりとできた空間。そこには何故か中身が撒き散らされたゴミ箱やら箒、塵取りが置いてあった。
確定的だった。
しかし誠二はやれやれ仕方ないといった風に肩を一度竦めると、片付けを始めた。
友里が手伝おうかと言ってくれたが、下手をすれば彼女に被害が及ぶかもしれない。
さっきまで容疑者扱いしていたのに、こんな時ばかりはなんて心変わりだろうかと自分の馬鹿さ加減に呆れていたのは秘密だ。
片づけている最中、いきなり紙くずや散りゴミが飛んできた。
飛んできた方向を見やれば、
「あはっ。ごめーん。片づけ邪魔しちゃったぁ? ついでにそのゴミも片付けといてくれない? ヨロシク―」
実にすがすがしいまでの嫌がらせだ。
何も言わずに肩を竦め、黙々と作業を再開する誠二。
さっきの女子生徒は仲良しグループの和に戻り、何やらキャッキャと騒いでいる。
どうせ自分にまつわることだろうと聞き流すことを決め込んだ。
それでもやはり辛いものは辛い。
この後机も探さないといけないのか、とネガティヴな思考に入りながら、保健室で休もうかなと思い始めていた。
なにしろ何かと理由をつければ幾らでも休める場所だ。もちろんそれが敵前逃亡を意味するのは分かっている。
片付け終わると、誠二はふらりと教室を出て、保健室へ向かった。
「あら? 誰かと思えば昨日のイジメられっ子じゃない」
「その節はどうも」
「逃げにきた? まああたしには関係ないからどうでもいいわ。ベッドに潜り込んで泣いてもいいけど、声は出さないでよ。あたし辛気臭いの大嫌いだから」
じゃあタバコ臭いのはいいのか。
開口一番とんでもないことを言う保健医に迎えられ、そうして今に至る。
ちなみに、泣いてなどいない。
敢えて言うならこれからの戦略を練っていたということにしておこう。
「ところでさあイジメられっ子クン」
「先生、いくらなんでもそれは酷いです」
「……あんたどうして苛められてるわけ?」
「さあ? どうしてですかね。敢えて言うなら何者かの策略に嵌められたとでもしておきましょうか」
保健医にいきなり話しかけられ、誠二はなんとでもないと言った風に応える。
するといきなりカーテンが開いた。
「イジメはたいてい相手が自分とは異なることを理解しようとしない、もしくは理解不足で起こるものよ。んでもってあんたの場合はマイノリティなケースね。ただの噂で苛烈ないじめが起こるなんて、異常そのものよ」
科学者そのものの目つきで、保健医がちょうど誠二を見下ろす格好になっている。
誠二は困ったような、苦笑いするような表情を浮かべた。
「そんなこと言われも分かりません。自分だってどうしてこんな目に遭うのかさっぱりですから」
「でしょうねえ。それが分かってたら苛めなんてとっくに解決してるんだから。ま、あたしが言いたいのは、誰かに心の支えになってもらいなさい。
そうね……同じ価値観を共有するという点では同性がいいのかもしれないけど、今回の場合、異性のほうがいいわねえ。包容力のある女性に悩みを打ち明けて、
価値観を共有してもらうのがいいかも。それにちょうどいい人材もいるわけだし。確か、天城とかって言ったかしら? この間告白されてたみたいだし、この際だからくっついちゃいな。ああでもあたしの目の前でいちゃつくなよ?
もしやったら医学部の実習材料にしてやるから」
そんな怖いことを言って、自分のデスクへ保健医は戻って行った。
とんでもなく他人事を言われた気がするが、しかしそうしたほうがよさそうに思えるのもまた事実。
どうしたものかと考えていると、1限目の終了のベルが鳴った。
それから数分して、保健室にやって来たのは天城だった。
「失礼します」
「あらいらっしゃい。例の生徒ならそこで伏せって助けてくれるのを待ってるみたいよ」
天城の事情を知ってか知らないでか、誠二にとっては不意打ちに等しい行為だ。
しかし保健医の言葉に彼女は微笑んでしっかりと頷いた。
「風間保健医、煙草は止められたほうが良いです。逃げられますよ?」
「あら生徒が出過ぎた真似をするとは良い根性ね。ウザいから早く消えてくれないかしら?」
「もちろん。言われなくともそうする所存です」
などという他愛もない会話をして、天城は誠二が横になっているベッドに歩み寄り、カーテンを押しあけた。
「おはよう、久坂誠二。教室に居ないと聞いてな、もしやと思って来た」
「ええ、と……おはようございます、天城先輩」
彼女のことを悶々と考えていたために、余計に意識してしまう誠二。
そんな彼に不審を抱くことなく天城はにこりとほほ笑んだ。
「できれば昨日の返事を聞きたいんだが、現状を鑑みるに、君にはその余裕がないとみた。そもそも今はそれが主な目的ではないからな」
「先輩、ちょっと、いいですか……?」
急に悩むような真面目なような口調になった誠二に、天城も態度を改めた。
「どうした久坂誠二」
「あの、実は天城先輩にお願いがあるんです」
天城の眉がピクリと動いた。
「その、僕の心の支えになってくれませんか?」
「それは、この間の返事と考えても構わないのか?」
「いえ……それとはまた別に、僕からのお願いです」
「ふふっ。君は卑怯だな。告白の返事をせずに、傍に居てくれなどと、私を生殺させるつもりか?」
「卑怯なのも、先輩に辛い思いをさせるのも、重々承知です。ですが、今だけ――今の状況が改善されるまでの間だけ僕の心の支えになってくれませんか?」
「ふふっ。これはまた……惚れた弱みというやつだな。構わないとも。むしろ喜んでお前の剣に、盾に、鎧になってやろう」
そう言って、天城は一呼吸間を置いた後にさらに口を開いた。
「ただし、条件がある」
「条件、ですか?」
その言葉に誠二は首をかしげると同時に一抹の不安を覚えた。
「そうだ。一つ、私を呼び捨てで、名字ではなく名前で呼ぶこと。二つ、私と会話する時、敬語は使わないこと。三つ、私と君は一心同体。つまり何時も離れずにいること。四つ、私のために尽くすこと。もちろん私も君に尽くす」
どうだ? 難しくもなく、悪くもないだろう?
天城が提示した条件に、誠二は一瞬逡巡する。
本当にこれでいいのだろうか。いや、今はこうする他に策はない。
何よりも、誠二はいつも隣に寄り添ってくれる誰かを心の底から求めていた。
「分かったよ、美佐枝」
その言葉に、天城は満面の笑みを浮かべて誠二に抱きついた。
「ふふふ。嬉しいぞ、誠二。これで私たちはいついかなる時も離れることはない。実に喜ばしい。誠に重畳だ」
天城のその喜びように戸惑う誠二だったが、今は静かに彼女を抱きしめ返すことにした。
しかしそれでまるく収まるわけがないというか、そうは問屋がおろさないのが世の常だ。
ガシャン。と保健室の出入り口付近で何かが落ちる音がした。
見れば、そこにいるのは紬原友里だった。
「誠二君……その人、誰?」
落ちたのは弁当だった。
だが彼女は中身が床に撒き散らされた弁当に目を向けない。
静かに、だが足取りはしっかりと、こちらに歩み寄って来た。
誠二と天城は、彼女が誠二に寄り添う形でベッドから離れ、ちょうど真上にあるカーテンレールを境界線とするように対峙する。
「ねえ誠二君、隣にいるの、誰?」
「天城美佐枝先輩だよ。生徒会の副会長。紬原さんも知ってるでしょ?」
「ふうん。それで、どうして誠二君はその人と一緒に居るのかな?」
今更ながらに誠二は返事に窮した。
彼女にどう説明すれば、この状況を丸く収めることができるのだろうか・
さらに言えば、紬原友里の雰囲気が、彼女の自宅で襲われた時、そして夢で見た彼女のそれにそっくりだった。
何かが不味い。
嫌な予感しかしなかった。
「ふふっ。照れることはない。私たちの関係は友人たちにしっかりと告げなくてはな。なあ、誠二」
いつまでも口を開かない誠二に代わって、天城が言った。それも彼の下の名前を呼んで。
直後、友里は無言で誠二の左手を掴んだ。
「え? ちょ、ちょっと紬原さん?」
突然のことに戸惑う誠二。
しかし友里はぐいぐいと、まるで自分の物を取り戻すかのように引っ張っている。というか保健室の外へ引きずり出すようにしている。
「後輩。私の誠二に乱暴を働くとは、いかんせん見過ごせないな」
パシン。
誠二を掴む友里の手が強く叩かれた。
驚き、その拍子に誠二から手を離してしまう友里。
「なに、するんですか……」
叩かれた手をもう片方の手でかばいながら、天城を睨みつける友里。
相当強く叩かれたのか、瞬間的に見えた手の甲は真っ赤になっていた。
「誠二と私は、たった今、この場で、一心同体になった。お前のような小娘がしゃしゃり出る所ではないということだ」
「誠二君と私は運命の赤い糸で結ばれているんです。それと、気安く誠二君の名前を呼ぶの止めてくれませんか? 耳障りです。誠二君が汚されます」
「ほう? なかなかに喋るな、後輩。しかし汚す汚されるとは尋常ではない。まるでお前が誠二に対してそうしたように、な」
指摘され、友里は顔を初めて強張らせた。
その時、天城は勝ち誇ったような表情を浮かべる。
「ふふ。私は誠二からぜひにと言われ、そして今の関係になったわけだ。残念だったな、後輩」
行こうか、誠二。
そう言って戸惑う誠二の背を押して保健室を出て行く天城。
途中、天城が弁当箱を踏んづけたのは、言うまでもないだろう。
友里は唇をかみしめ、その場に立ったままうつむいているばかりだった。
日常に潜む闇 第6話、以上です。
今回はちょっとばかし修羅場って感じでしたね。
ああでも修羅という表現が適切な状況には発展していなかったと見るべきですか。
まあそんなこんなで次回へ続きます。
仕事で何も問題起きなければ次も週末投下だと思います。
>>763 GJ!!
何か会長が誠二いじめてる奴らを粛正しそうで怖い
本編がダメな書き手ほど前書き後書きが饒舌なことよ
やはりプロ気分を味わいたいのかな、調子こきの大文豪先生様としては
お前らGJしか書けないのかよ
だから批判してる俺かっけえwwwみたいな厨二が湧くんだろ
770 :
sengoku38:2010/11/08(月) 00:13:24 ID:3Bo9qLE1
…
煽る奴、自治厨と被害者面してかまう奴等は同様 ……I am wishing your luck.。。
GJです!
先輩可愛いな
病み描写に必要なのは他の女が主人公に近づくシチュは最強すぎる
何を鼻息荒く息巻いているのかと思ったら
また他力本願かよ
懲りないねぇ
ヤンデレっていいよな・・・
好きになった人をずっと好きでい続けるとこが
前スレまだ残ってるのに、前スレのレス数越えちゃったよw
その割には投下クソ少ない。
祈りも天には通じなかったみたいだな
まだ200近くあるんだが
ウイルスがありますが復旧可能でしょうか?
現状の勢力図
@ss職人…現在引いて静観中
A鰻犬…嫉妬スレを壊滅させた一人現在誰も居無いスレ(マトモな住民はと言う意味)で1※一万年事件の謝罪を要求しているニート
B鰻擬き…Aに憧れてるニワカ嵐?夏厨の生き残りか?嫉妬スレにも出没
Cアンチヤンデレ家族…2※寝取られ事件以降ヤンデレ家族の話題が出る度寝取られ、追放を連発する粘着嵐‥嫉妬した@の誰かかBか?
D煽り…揉めれば楽しい快楽主義者達、但し自演も含まれる
E自治厨…A〜DがレスするとDQNのごとく反発する…結局荒らしに加担しているw「お前は〇〇だろう!」と言うのが決め台詞どうやら透視能力が有るらしい
F一般住民…現在減少中
今の流れはA〜D対EF経緯は
>>405を参照B〜E当たりが兎里=鰻犬と騒ぎ出し嫉妬スレの鰻犬を攻撃(いまも)現在Aが撤退をして欲しければ@がスレを代表して謝罪して嫉妬スレに関与する
なと要求している(理論的に破綻している請求な事は考えれば分かること)
1※一万年事件…嫉妬スレに3年前位(第42当たり)に現れたkyな職人がいた(一万年は作品名)嵐と喧嘩したり、トリの付け方を長々と住民に聞いたりetc
その後住民に叩かれスレからフェードアウトした通称一万年に鰻犬がスレ住民全員に謝罪を要求…結果が出なければ今後10年スレに粘着すると宣言現在に至る
2※寝取られ事件…人気職人ヤンデレ家族(以下ヤンボウ)の作者が保管庫にイラストを投下された嬉しさから一夜漬けで短編を投下、その作品に寝取られの要素が有った為
作者が謝罪をしたにも関わらずBCが狂人の如く騒ぎ出しスレが荒れた。結果ヤンボウ最終話は保管庫に直接投下の異常事態となる
本物のウナギイヌが、まだこのスレに来ていないとすれば……
もしこれまでの騒動に業を煮やして本当に来襲する気になってきたとすれば……
今の彼女がヤンデレだったらな・・・
どうでもいいです。
投下かと思ったじゃねぇかアホ
Fが2,3人しかいないってのが元々不自然だったんだよ
書き手過多の状態で潰し合いしてちゃ、早晩こうなる運命だったんだ
>>783 挙げ句の果てには「次回はいついつに投下します」なんて
他の作家の投下を牽制する身勝手なアホまで出てくる始末だしな
>>784 誰だ?テメェは?
俄野郎はお呼びじゃねぇよ
触雷の人は結局逃げちゃったのか
出ていく前に何らかの回答が欲しかったな
好きな作家さんだっただけにちょっとガッカリだ
>>786俺を知らないとは…
ニワカおつ!(b^ー°)
>>787好きな作者なら辛抱強く待とうよ(^з^)-☆Chu!!
俺も一緒に待ってやるからさっ(`∇´ゞ
>>784君の正体は分かってるよ…
ここやKスレ、嫉妬スレに現れて
自分は金持ち成功者だ!とか言ってた
熱海の精神病院で療養中の自称大物さんでしょうw
確か俺が居る限りこことKスレは潰さんとか言ってたけど
今こそ有言実行してくれョ
まあ、嫉妬スレで鰻犬に喧嘩を売って最後はお涙頂戴戦術に和解したみたいだし
あんたヤンボウの葉月が好きだったみたいだけど、寝取られ事件の時何も出来なかったでしょうお宅w
まあ、喧嘩売るのが趣味みたいだけど…
快楽主義者に構う程スレ住民に余裕が無いのよ(苦w)
自分ももうレス返しはシナイので
後はご自由にw
やっぱり去る者は追わずが鉄則だろう
それよりお前が去れよ、Fuckin'糞VIPPER
>>790盛大な勘違いクソフイタwwwwww起きてる時の毛利コゴローかてめーはwwwww
まぁ確かに葉月さんで17回は抜けるけどね?
>>790の正体も分かったけど
ヤンデレ家族の作者様でしょ?
素人が書いたなんちゃって小説なのに、葉月とかキャラの名前なんか出すから直ぐにばれる
愛着のある作者以外にそんなの一々覚えてて、こんなレス付ける時に使わないってのw
>>791いやだいやだ|( ̄3 ̄)|ボクは絶対出て行かないからな!
おまえらのスルースキルが最底辺なことは分かった
ええい桜の幹と触雷、ホトトギスにヤンデレ家族の後日談はまだか!
リバースでも何でも良い!
荒れたスレには投下しかない
投下したら、どうせ誰かが難癖付けるでしょ
>>797 桜の幹とホトトギスってあんまり記憶にないけど、面白いのそれ?
駄文さんがいてくれるから他の人は別に無理してもらわなくてもいいんじゃない
荒らし飽きたのかと思ったがまだ居たか
いいぞ頑張れ
どうせまた類似スレできるんだしここは潰れてもいいからもっと荒らせ
荒らしをスルーできない奴らを見てると笑えるから
801 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 05:20:45 ID:CRTT/GLV
作品投下まだかなー
おまいらにぼし食えにぼし!
ヤンデレが多いスレだな…
男の場合はヤンデレじゃなくてキ○ガイ
真にヤンでる住人が居るなら誉められるために荒らしを特定してちょんぱなりにしてるはず
807 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 16:27:23 ID:LxmEjee/
男のヤンデレってありえないんですか?
>>807 基本はまずい、注意書きで書いてあればいいけどね
809 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 17:27:05 ID:CRTT/GLV
テストw
>>807 男のヤンデレなんて誰が好き好んで見るんだよ…。女は可愛げがあるから見れるけど、男は流石にない。
あと、ヤンデレと言う言葉は女にしか当てはまらない。
なぜかと言われても、ヤンデレだからとしか言いようがないけどね。
今は男ヤンデレのスレもあるし向こうでやると喜ばれると思う
じゃあ、その醜いやり取りを向こうでしてきてくれ
綺麗な女装子か可愛い男の娘のヤンデレなら激しく見たい
パッと見じゃ女にしか見えないような
>>799 好みがあるから何とも言えんけど、個人的には好きな部類ってだけ
合わなかったら申し訳ない
主人公を無理矢理孤立させて、主人公には自分しかいない状況を作り出す幼馴染み
主人公を逆レイプする従妹
この二つにピンと来たら読んでみると良い
816 :
799:2010/11/09(火) 18:49:32 ID:MhIl97fG
>>815 わざわざありがとう
けど、あんまり面白くなさそうだから止めとくよ
どっちにせよ駄文さんの作品の方が上だろうし
桜の幹更新して欲しいわー
なんで急に懐古厨が湧いてきたの?
こいつらウジ虫なの?
我は、ただ黙って投下を待つのみ
黙ってませんよお爺ちゃん(-o-;)
おい、お前らちゃんと荒らしさんの相手してやれよ!
相手するのがいないから煽りの質も落ちてきたじゃないか!
持ちつ持たれつなのか
糞みたいな住民には糞みたいな荒らしが似合ってるよ
>>823みたく住民が荒らしを望んでいるとなると、これは問題だな
いや、冗談ではなく
明らかな自演が多いな
はっきり言ってやろうか?
これで地球は終わりだ
828 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/09(火) 21:50:46 ID:G+TqNAx9
ぽけもん 黒 は更新してくれないのかなぁ…
自治厨としては、もっと荒らしに暴れてもらわなきゃならない理由があるもんな
荒らしを煽って、更に悪辣なことをさせようって魂胆が見え見えだ
そういうマッチポンプじみた悪巧みは、結局スレに対する裏切りじゃないのかなw
こんばんは。今回は17話を投下します。
前回アドバイスや指摘をくださった方、ありがとうございました。
間違いなく、このスレは終わり。
てゆうかSS自体終わり。
「とりあえず命は何とか繋いだ。後は本人の体力次第だな」
「すいません黒川さん。帰ってきて早々」
藤川邸には医者が常駐していると英に聞いたことがあった。だからこそ避難先に英の屋敷を選んだ訳なのだが……。
「よっ、少年!元気だったか」
「……何でアンタがここに居るんだよ」
「いやぁつい先日病院の仕事が片付いたからこっちに戻ってきたら……ねぇ。妹さんも元気か」
「あ、はい」
そう。よりによってその"常駐している医者"が記憶喪失直後の担当医だったあの黒川さんだったのだ。
「まあこれも何かの運命だな!仲良くやろうや少年!」
「はあ……」
「要、話は聞かせてもらった。今亮介にも連絡したらすぐに来るってさ。……その子か」
英が里奈を見つめる。そういえば英がこうして里奈に会うのは初めてか。潤は心配そうに二人を見つめていた。
「えっと……あたし里奈って言います!匿ってくれてありがとう!」
「あ……うん……どう致しまして」
自己紹介をする里奈に対して見たこともないようなぎこちない笑みで返す英。やはりまだ会わせるのは早かったのかもしれない。
「潤、英と話したいことがあるから里奈と外にいてくれないか」
「……うん、分かった。里奈、行こう」
潤は察してくれたらしく里奈を連れて部屋を出ていった。
「……英、俺さ」
「いいんだ、要が悪い訳じゃないから」
先程と同じかそれ以上にぎこちない笑みを浮かべる英。……そんな顔されたら何も言えねぇよ。
「里奈……か。栄作さんもよくやるな」
「黒川さん……」
そんな英の肩を叩きながら黒川さんが言う。どうやら今ので察したらしい。さすが医者といったとこだろうか。
「要君……だったよね。君のことは妹からよく聞いてるよ」
「妹……?」
「ああ、君らのクラスの担任の黒川。あれ僕の妹だからさ」
「「……ええっ!?」」
衝撃の事実に俺と英が思わずハモる。つーか全く似ていないんだが。
「まあ大体は要君の愚痴だがね。結局アイツも僕も君が心配なんだ」
「アイツ……」
黒川先生をアイツ呼ばわりか。いや、兄妹だから当たり前といえば当たり前なんだが。
「とにかく頑張れよ!何かあったらいつでも相談しろよ?妹でも良いからさ」
そういうと黒川さんは医務室へ戻って行った。
「……要、ゴメン。でも僕も知らなかったんだ」
「いや、あれは気が付かないだろ」
とりあえず黒川先生には今後近付かないことが決定した。
藤川邸には今英しか住んでいないらしい。父親の栄作さんはまだしばらくは病院だそうだ。
亮介も合流しとりあえず今日起きたことをかい摘まんで説明した。
リビングで一通りの話をした時には既にここに来てから小一時間ほど経っていた。
「なるほど……。つまり会長は本気で要を自分のモノにしたいわけか」
「ああ……。そういえば英、遥に連絡は?」
「それが着かないんだ。もしかしたら既に会長に……」
今にも会長がここにやって来るかもしれない。それを考えると手が震える。思い出してしまうのだ。会長のあの瞳を。
「……これは俺の問題だ。皆には――」
「関係ないわけないよ」
潤が俺を見つめながら喋る。里奈は疲れたのか隣のソファーで寝ていた。
「だって私たちは"要組"なんだよ?……仲間の問題は皆の問題だから」
「勿論会長の暴走を止めるのも俺達の役目だしな。細かいこと気にしてんじゃねぇよ」
亮介に思い切り背中を叩かれる。かなり痛かったが不思議と手の震えは止まった。
「僕たちは6人で一つなんだ。それは要が記憶喪失になっても変わらないよ」
「……ありがとう、皆」
今ならどうして記憶を失う前の俺が"要組"を結成したのか、分かる気がする。きっと俺は寂しかったんだ。
あの夢で見た、いや過去の記憶の中の俺は一人では耐えられなかったのかもしれない。いずれにせよ、今は仲間がいることに感謝だな。
「とりあえずまだ会長は来ないみたいだし――」
英がそう言いながら立ち上がった次の瞬間、二階にある大きな窓がけたたましい音を立てて割れた。
「な、何っ!?」
「下がれっ!」
藤川邸のリビングはちょうど二階が吹き抜けになっている為、割れた硝子がまるで雨のように降り注いでくる。
「兄さんっ!」
「分かってる!」
間一髪、寝ている里奈を抱き抱えて奥へと逃げる。
振り返るとついさっきまで俺達が座っていた場所に硝子の雨が降り注いでいた。と同時に何かがそれらと一緒に降ってきてソファーに激突する。
「くっ!?会長か!?」
「いや、あれは……」
硝子と共に降ってきた金髪のメイドは何事もなかったように起き上がり、服に付いた硝子の破片を払い落としていた。
「損傷軽微……たいしたことはありませんね」
「お、桜花!?」
「やはりここにいましたか要。迎えに行くといったのに困った人です」
軽く溜め息をつきながら近付いてくる桜花。何だこの感じ……。無意識に後退りしてしまう。桜花からも会長から感じたあの狂気を確かに感じる。
「人の夫を盗ろうだなんて、とんだメイドだな」
俺達と桜花の距離が後少しになった時、会長が正面口扉を蹴飛ばして入って来た。蹴飛ばされた扉は粉々になって四散する。
「優お嬢様の夫?随分と笑えない冗談ですね」
「私からすれば人間でない君が要を愛しているなどとほざく方がよっぽど笑えないがね」
桜花は向きを変えてゆっくりと会長に近付く。会長はソファーの側で止まっていた。
「これだから世間知らずのお嬢様は困ります。愛とは本人同士が好き合っていることなのですよ」
「ならば余計に笑えない。要が好きなのは私だからな」
二人の距離が近付いていく。気が付けば無意識に走り出していた。もう我慢出来ない。二人を止めなければならないんだ。
「に、兄さん!?」
「止めろよっ!」
二人の間に割って入る。が次の瞬間には激痛が腹部を襲った。
「なっ!?」
「か、要っ!?」
「ぐっ……!」
無理矢理割って入ったせいで会長の蹴りをまともに受けていた。
桜花の方は幸い防御するつもりだったらしく何も喰らわずにすんだ。意識が飛びそうになるのを何とか堪える。駄目だ、ここで気絶したら何も変わらない。
「か、要……何故――」
「いい加減にしろよ!?てめぇがやってること分かってんのか!?」
今にも気絶しそうな意識を振り絞って会長に怒鳴る。突然のことに驚いたのか、会長は固まっていた。
「……俺、会長のこと尊敬してた。だから全校生徒の前でああやって言われても嬉しかったよ」
「わ、私も要のことが――」
「でも俺の好きな会長……優はこんなんじゃねぇ!もっとクールで……それでもってすげぇ暖かい人だ!でも今の優はそうじゃねぇ!」
会長が一歩後ずさる。先程の威圧感は微塵も感じられない。本来なら澄んでいるはずの碧眼には一切の光も写ってはいなかった。
「わ、私は……ただ要が喜ぶって思ったんだ……。全員壊せば……要は私の……」
「……そんなの俺は望んでない」
優の目をしっかり見据えて言う。彼女は微かに震えていた。あまりの変わりように心が痛むが言わなくてはならない。これは俺にしか出来ないはずだから。
「不安なんだ……君が……君が憧れる先輩を……完璧に…え、演じきれているのか……私は強くないと……」
「俺は……俺は今の優のこと、好きには……なれない……ゴメン」
優の目が大きく見開く。俺のせいだ。もっと前からはっきり言うべきだったんだ。なのに……なのに言えなかった。
彼女を悲しませたくなくて……いや、本当は見たくなかったんだ。皆の見本であり尊敬する彼女の弱さを。結局優を狂気に突き落としたのは……俺だったのかもしれない。
「…………………………………ふふっ」
「ゆ、優」
「あはははははははははは!あははは!」
優は涙を流しながらしばらく笑い続けた。そこにいる誰もが何も出来ないで彼女を見ていた。やがて糸の切れた操り人形のように優は倒れた。
「優っ?優っ!?」
「か、会長っ!?」
駆け寄り抱き寄せるが優はまるで魂が抜けてしまったかのように天井を虚ろな目をして見ていた。
結局優は目を覚まさず桜花が近くの病院に連れて行くことになった。黒川さんも撫子を連れて同行することになったが事情は聞かないでくれた。
「……優のこと、頼む」
「……私はどうすれば良いのでしょう。要のことが好きなのは揺るぎません。ですが……」
桜花は目を閉じて沈黙する。何か自分の中で整理できないことがあるのだろうか。
「……桜花?」
「要の言葉に……要のさっきの言葉に動揺したのはお嬢様だけではなかった、ということです。私は……」
そのまま続きを言うことなく桜花は黒川さんと撫子を乗せて病院に向かった。残されたのは荒れ果てたリビングに立ち尽くす俺達だけ。
「要っ!」
「……遥。無事だったのか」
ちょうど桜花の車を入れ替わりで遥が来た。おそらくさっき送った英のメールを見たのだろう。
「優は……?」
「……俺の……せいだ」
「要?」
そう、優もまた寂しかったんだ。たった一人で美空開発という大企業の看板を背負わされて平気なわけがない。だからこそ彼女は"要組"に支えを求めたんじゃないのか。
「……兄さんのせいじゃないよ。だからもう帰ろう?」
「くそっ……!」
携帯を床に投げ付ける。なんてふがいないんだ。結局俺は助けられなかった。俺にしか出来なかったのに。俺だけが彼女を救えたはずだったのに。
「……潤、要を頼むよ」
「うん、兄さん……今は帰ろう?」
潤に促され無言で立ち上がる。どうせここにいても何も出来ないし優が目覚めるわけでもない。里奈は潤の背中で寝ていた。
「……要、携帯」
遥が拾ってくれた携帯を受け取る。意外と丈夫なんだな、なんてくだらないことを考える。でなければ耐えられそうになかった。
「要……」
「……じゃあ、また」
どうすれば良かったんだろう。それだけがずっと頭の中で浮かんでは消えてを繰り返していた。
最初はただの高飛車な生徒会長としか思わなかった。俺が興味本位で生徒会書記にならなかったから、今でもそうとしか思っていなかったのだろう。
「"要組"……か。中々面白いな」
「やっぱり会長もそう思うか!?」
放課後の生徒会室。夏前くらいから段々会長と打ち解けて来て気が付いたら自然と生徒会室で彼女と話をしていることが多々あった。
「しかし何故要、なんだ?私も入るなら普通年上を立てて"優組"にするべきだろう」
不適な笑みを浮かべる会長。でも俺は知っている。彼女の弱さを。つい先日打ち明けられたのだ。
彼女は孤独だった。小さい頃から大企業である"美空開発の一人娘"として会長は見られてきた。
近寄ってくる奴らは皆、彼女の肩書しか見ておらず自然と彼女は他人を信じられなくなっていたらしい。
「まあ、私に初めて"美空?聞いたことないな、ラーメン屋?"と言った度胸は買ってやるがな」
「あ、あれは仕方ないだろうが!?知らなかったんだしさ……。つーか一字一句覚えてんのか!?」
そんな時俺が爆弾発言をしてしまったのだ。まあ結果的には会長にとってそれは人生で初めて"肩書"以外を見てくれた台詞となったのだった。
「こないだも言ったが私は弱虫なんだ。本当は強くなんかない。今だって要に嫌われていないか心配なんだ……。異常、だろ?」
苦笑いしながら振り向く会長はどこかはかなげ美しさを備えていた。
「……俺は好きですけどね、会長のそういうところ」
「……物好きだな」
そう、"要組"はそんな一人では生きていけない"仲間"を集う会なのだ。
「じゃあ名前は"要組"でいきましょうか!」
「……君の好きに好きにしろ」
優しく微笑む会長。そう、美空優はクールでそれでいて暖かくて、反面孤独故にとても独占欲が強い女の子だったんだ。
「…………」
日差しが眩しい。時計を見ると既に午後2時だった。改めて思う。あの地獄のような晩から無事に生還出来たのだ、と。
「……いや、無事じゃないか」
今の夢、いや過去の記憶はおそらく俺と優の出会いと彼女の本当の姿を表したものだった。
「弱虫……か」
もう少し早くこのことを思い出せていたら、結果は変わっていたのだろうか。
考えても無駄だと分かっていても止められない。とりあえず気分を変えようとリビングへ向かう。
「あ、兄さん……」
「潤……どうしたその顔?」
洗面所から出て来た潤と鉢合わせになる。何故か潤の顔はびしょ濡れだった。顔でも洗っていたのだろうか。
「別に顔洗ってただけだから……兄さん」
「ん?」
潤が抱き着いてくる。何故か少しだけ震えていた。顔を俺の胸に埋めているので表情は分からない。
「兄さんは……兄さんはもういなくなったりしないよね?」
「……潤?」
「私の側から離れたりしないよね?……たった一人の"家族"なんだから」
「あ、ああ……」
俺の返事を聞くと潤は抱き着くのを止め、俺に微笑んだ。よく見ると目の下には隈が出来ている。
「……そうだよね。心配する必要なんてないもんね。会長は……自業自得だったんだもんね」
潤の呟きが後半部分は聞こえない。一体何と言っていたんだろう。
「兄さん、今お昼作るから!」
気が付けば潤はリビングへの扉を元気良く開けていた。俺が知っているいつもの潤だ。
……だったら今のは一体……?
「……潤は変わったんだ。大丈夫」
もう出会った時の狂気に支配された潤じゃないはずなんだ。だってあんなに里奈と仲が良くて――
『不安なんだ……君が……君が憧れる先輩を……完璧に…え、演じきれているのか……私は強くないと……』
「……潤は、大丈夫だ」
潤は里奈のことを本当に可愛がっている。決して俺に好かれる為にやっている訳じゃない。そう思うのに何故か不安感は拭い去れなかった。
優が学校に来なくなってから一週間が経った。
表向きは"インフルエンザで欠席"となっているが勿論本当は違う。
何度も優の入院している病院に見舞いに行ったが毎回面会謝絶で結局まだ一度も会えずにいた。
「……何か避けられてるな、俺」
優のあの全校集会以来、俺が廊下を歩くだけで皆自分のクラスに戻ってしまったり、クラスメイトに至っては俺の席に近付きもしない。
「まあ面倒事に巻き込まれたくない気持ちは痛い程分かるけどな……」
この学校、下手したらこの地域で最も権力を有する美空家を敵に回して無事で済むわけがない。まさに触らぬ神に祟り無し、といったところか。
最初はからかってくれていた男子連中も今では腫れ物でも触るかのような態度しか取ってくれない。
メールも今までとは打って変わって"もう連絡しないでくれ"的な内容の物になり、今では要組の皆としかやり取りしていない。
「……災難は続くものだからな」
そう呟いて自分を慰めるくらいしか出来なかった。
「元気ないね、要」
「早く購買行こうぜ。秘伝のカレーパンが売り切れちまう!」
それでも英と亮介は全く変わらず俺に接していてくれる。持つべきものは友達、とはよく言ったものだ。とにかく今は誰かと一緒にいたい気分だった。
「……よし、急ぐか!」
孤独になることの恐ろしさ。それを最も味わってきたであろう優。皮肉にもそんな彼女を"壊した"俺が今、その孤独を恐れている。
放課後。一人で帰り道を歩く。英も亮介も用事があるようで今日は久しぶりに一人だ。
「……はぁ」
思わず溜め息をつく。空には俺の気持ちとは対称的に綺麗な夕焼けが広がっていた。何となく家に帰りたくなくて、当てもなく歩き続ける。
どれくらい歩いたのだろう、気が付けば海のすぐ近くまで来ていた。
夕焼けに染まる海は、まるで燃えているようで水面が輝いている。近くの柵に寄り掛かり海を眺めると少し気分が晴れたような気がした。
「……どうすれば良かったんだろう」
優が倒れてからずっと考えてしまうこと。こんな綺麗な夕焼けを目の前にしても尚、答えは見つからない。
「……優」
優のことだけじゃない。これからどうすれば良いのか、それもまた分からなくなってしまった。
鮎樫、もとい海有朔夜は言っていた。『平穏』が壊れてしまう、と。記憶は断片的に戻ってきてはいるがまだ完全ではない。でも不完全でこんな悲劇が起こるなら――
「…………偶然だ。何であんな奴の言うこと、真に受けてんだよ」
気が滅入っているからかもしれない。女の子の名前を言っただけで不幸になるなて馬鹿げた話だ。
「……要?」
声のした方を振り向くとそこには遥がいた。夕焼けに照らされた白髪がとても印象的だった。
「……遥、こんな所で何してんだ」
「散歩。要こそ何してるの?」
「……散歩」
「そう」
遥はそれ以上は何も聞かず俺の隣に来て同じように夕焼けを見始めた。そういえば遥と二人きりになるのは家に行った時以来だ。
「……綺麗だよな、夕焼け」
「……うん」
二人して夕焼けを見ながらぽつぽつと会話をする。こんな些細なことなのにいつの間にか落ち着いている自分がいた。
「……要は太陽だね」
「太陽……それ褒め言葉か?」
俺の問いには答えず遥は夕焼けを見ながら続ける。
「太陽はね、いつでも誰かを照らしてる。色を変えながら色んなものを照らしてくれるの」
「……そうだな」
「朝は白くて昼は黄色くて……今はオレンジ。夜にはいなくなっちゃうけど、代わりに月を照らしてあげられる」
遥は柵に寄り掛かりながら話し続ける。彼女の横顔は何処か寂しそうだった。
「月は太陽がいるから輝けるんだ。……だから月は不安なんだよ。太陽が照らしてくれないと月は一人ぼっちだから」
「一人ぼっち……」
一体誰のことを言っているのだろうか。優のことを言っているならば俺は太陽なんかじゃない。なぜなら俺は彼女を……。
「だから太陽は疎まれても避けられても輝かないといけない。それが月を生かす唯一の手段だから」
「避けられても……か」
やっと分かった。遥は俺を励ましてくれているんだ。太陽、つまり俺にたとえ避けられても諦めるなと言ってくれている。
「大丈夫。だって月は……わたしはずっと要を見ているから」
「えっ?」
一瞬何をされたか分からなかった。頬には柔らかい感触。遥は顔を真っ赤にして足早に去って行った。
遥の背中がかなり小さくなった頃、ようやく頬にキスされたということに気が付く。
「……ありがとな、遥」
若干戸惑いはあるが今は素直に嬉しかった。俺自身の為だけじゃなくて俺を必要としてくれる人の為に頑張る。そう思うだけで少し楽になれた。
「ただいま……ってうおっ!?」
「おかえりカナメ!」
「あ、兄さんお帰りなさい。もう晩ご飯出来てるよ」
家に帰るといきなり里奈に抱き着かれた。潤はピンクのエプロン姿で半身を覗かせている。リビングからは美味そうなカレーの匂いがした。
「遅くなってわりぃ。さ、早く食べようぜ」
里奈に左手を引っ張られてリビングに行く。テーブルには潤特製のカレーが三つ、既に用意されていた。
「お腹ペコペコだぁ……。カナメ、ジュン、早く食べよう!」
「まず手を洗ってからだよ、里奈!」
二人を見ていると本当に歳の離れた姉妹のようで何と言うか微笑ましい。この家もまた、要組と同じく今の俺の心を支えてくれているのかもしれない。
夕飯の後、リビングでテレビを見ていた。いつものように里奈は俺の膝の上に座っている。
「……中々当たらないね」
「まあファミレスっていうとメニューが山ほどあるからなぁ」
今見ている番組ではあるファミレスの人気ベスト10を当てるまで帰れないとかいう無茶苦茶な企画をやっていた。
里奈が真剣に考えているのでそれに付き合わされている形だ。
「ええっ!?オムライス入ってないの!?」
「うわっ、まだ3品しか当ててねぇぞ……ん?」
「ふふっ、激写!」
突然のシャッター音に振り返ると携帯で俺達を撮っていた潤がいる。
「おい、肖像権の侵害だぞ」
「ショウゾウケン?」
「まあまあ。兄さんにも送るから」
ポカンとしている里奈を尻目に潤は携帯をいじっている。
やはり現役女子高生、打つ速さが軽く俺の2倍くらいだ。あっという間にメールを打ち終えていた。
「よし……送信完了!」
「別に送らなくても良いんだが……」
まあ全く気にならないといったら嘘になる。しかし30秒程経ってもメールが来る様子はない。
「あれ?おかしいな……」
「違う奴に送ったんじゃないか?」
「ううん、確かに兄さんに送ったよ。ほら」
潤が携帯を差し出してくる。宛先には確かにちゃんと"白川要"と書いてあった。しかし3分経ってもメールは来ない。
「故障か?参ったな……まだ買って半年も経ってない――」
「兄さん、ちょっと良いかな?」
俺の答えを聞く前に潤は俺から素早く携帯を取り上げた。文句でも言おうと思ったがいつの間にか潤から笑顔が消えていた。
写真が届かなかったことがそんなに気に入らなかったのだろうか。
……いや、もっと別な何かに対して怒っているような気がする。里奈も潤を心配そうに見上げていた。やがて潤は笑みを浮かべて俺に携帯を差し出した。
「ありがとう兄さん。メール、ちょうど届いたよ」
「……そっか」
返して貰った携帯には確かに新着メールが1件表示されており、それは潤からのメールだった。
「私ちょっと部屋に戻るね。明日の宿題まだ終わってないから」
そういうと潤は二階に上がっていった。
「……気のせい…か」
あの怒りは一体何だった。たかがメールが届かないだけであんなに起こるものなのだろうか。
「……考えすぎだよな」
「カナメ、写真は?」
「ああ、そうだったな」
里奈に催促されて先程のメールの添付ファイルを開く。そこには楽しそうにテレビを見ている俺と里奈の姿があった。
「大丈夫……だよな」
里奈の頭を撫でながらそう自分に言い聞かせた。
今回はここまでです。読んでくださった方、ありがとうございました。
投下終了します。
gjです!
GJです
続き期待してまってます!!
また不自然なGJが連発されて無駄にレスが進んでいくんだろうなあ
虚しくならないか?
843 :
sengoku38:2010/11/10(水) 00:13:50 ID:MD8k/pUO
リバース ◆Uw02HM2doE…その男気にGJだ…
質の悪い連中ほど最後まで居残る
賢き人は他に場所を見つけて去っていく。空気を読めない奴、荒らしのような奴
かなり残念な作品の書き手も、
周囲が沈黙していれば自ずと去る
どれも反応を貰えなきゃ当人にとって意味がない
あえて騒げばまともな人間ほど
「ここはもうだめだな」と黙って去って行く
エロパロ板が荒廃している中作品過多発言や
「類似スレに移れば良いさ」
のゆとり厨
文藝評論家気取りの荒らしと
面白おかしければ良い
腐れ
…自分さえ楽しければ良い、今さえ楽しければ良いとゆう自称評論家やネガキャン厨、自治厨には荒らしと
ゆう台詞が相応しい
ヤンデレ家族のネトラレって何話あたり?
つかネトラレたの妹?
846 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 00:30:41 ID:v9ft95QS
>>844 だから寝取られてすらねーって。
荒らす為の切っ掛けに使われただけだよ。
てゆうか自分で確かめろカス、死ね
sage忘れスマン
>>845 ヤンデレ家族じゃないのか
サンクス
>>846 久しぶりに来たせいでどこまで読んだか覚えてなかったんだ正直すまん
>>839 GJです
やばい、遥がスゲーかわいすぎる。今までは積極的に関わってこなかったからこれからが楽しみだ
このごろにはこれも過ぎ去るだろうと言う言葉が思い出す。
それでも38番まで続いて来たスレだから今は雰囲気が悪くてもすなわち大丈夫になると信じるぞ。
GJ
桜花がかわいい件
>>852 そう言い続けて4年目の秋を迎えたスレもある
いいから黙って投下を待てカス共!無論俺もカスだが
ゆとりがエロパロにいる時点でどうかと
今更ゆとりとかw
多分エロパロにいてる人の殆どがゆとり世代だと思うけどw
ヤンデレを愛でるなんてゆとり以外は無理だろ
まともな人間にできるこっちゃねぇよ
どうでもいいです
作品投下まだかなー
王女と騎士 偏愛と忠義のどこがネトラレなのか未だにわからない俺とかもいるけど
863 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 22:35:54 ID:G7IXl914
ぽけもん黒ってもう続かんのかな
ほんとうにポケモンブラック出ちゃったけど
ネトラレどころか、どこがヤンデレ?っていう作品が多いのね
ヤンデレのSSってヒロイン視点でみればNTRだよね
思い通りに行かない挙げ句に、狂って暴れてるだけの女をヤンデレと言わないだろ
俺がヤンデレだと思った女の子は俺にとってヤンデレである
自分の意見を押し付けないでいただこうか
俺がヤンデレだと思った男の娘も俺にとってヤンデレである
自分の意見を押し付けないでいただこうか
リバース、以前ほど盛り上がらなかったね
みんな実は面白くないと気付いちゃったのかな
夜も遅いですが、第二話を投下いたします。
なお、前回タイトルに致命的な誤植があったため、wikiの方を修正しました。
正しくは、『アンサングラント』ではなく『アンサングランテ』です。
フランス語で『血みどろの』とか『返り血を浴びた』という意味の形容詞なんですが、同じような意味の女性型形容詞である『サンギノラント』と末尾の発音が混ざっていました。
今回より、『ラ・フェ・アンサングランテ』でお願いします。
ちなみに、全部訳すと『血まみれの妖精』とか『返り血を浴びた妖精』という意味になります。
気がつくと、既に太陽は東の空から顔を見せていた。
朝の陽ざしに照らされながら、ジャンは大きく伸びをして立ち上がる。
「っと……。
ちょっと寝過ぎたかな?」
枕元に置いた眼鏡をかけて、ジャンは時間を確かめる。
部屋にある時計を見ると、既に八時を回っていた。
慌てて着替えを済ませ、足早に食堂へ向かった。
髪に寝癖が残っていたが、そもそもジャンの髪は癖っ毛である。
多少、金髪がうねっていたところで、そこまで変な髪型にはならないだろう。
食堂の戸を開けると、既に宿の客の何人かは席に着いて食事を始めていた。
空いている椅子とテーブルを見つけ、ジャンもそこへ腰かける。
食堂に入って来たことに気づいたのか、すぐにリディがジャンの下へとやってきて尋ねた。
「おはよう、ジャン。
昨日はよく眠れた?」
「ああ。
久しぶりに、上質なベッドで寝た気がするよ。
この前の街で泊まった宿は、シーツにダニが湧いてて最悪だった」
「この季節にダニって……。
ジャン……あなた、少しは泊まる宿を選びなさいよ」
「部屋の空いていた宿が、そこしかなかったんだから仕方ないさ。
まあ、その分、昨日はリディの用意してくれたベッドの有難味がわかったけどね」
冗談交じりに感謝の言葉を述べたものの、ジャンの頭は冴えなかった。
確かに、リディの用意してくれた部屋は、ジャンが今まで泊まって来た宿の中でも上質な方だった。
部屋は古いが手入れは行き届いており、久しぶりにぐっすりと眠ることができた。
今朝、珍しく寝坊をしてしまったのも、ベッドに敷かれた布団があまりにも気持ちよかったからだ。
ところが、そんな安眠を経たにも関わらず、起きたばかりのジャンの頭には芯に響くような頭痛が残っていた。
昨日、噴水のある広場の近くで立ち寄った酒場の酒。
消毒液を薄めたような味のする質の悪いそれが、昨晩の間にジャンの身体に回ったのだろう。
たった一口しか飲んでいないのに二日酔いを引き起こすとは、よほど酷い作りの酒だったに違いない。
昨晩の内に、身体の中で毒に変わったのではないかと勘ぐってしまうほどだ。
「ねえ、ジャン。
朝ごはん、パンとミルク粥のどっちがいい?」
既に食事を終えた客の席の皿を片手に、リディがジャンに聞いてきた。
頭が痛く、朝から重たいものを食べる気にもなれなかったため、ここは素直にミルク粥を注文しておく。
米を牛乳で粥状になるまで炊いただけのものだが、本格的に活動を始めていない胃には調度良かった。
「ところで……こっちには、いつまでいるつもりなの?」
コーヒーを運んできたリディが、再びジャンに尋ねた。
「今日、父さんの骨を埋めたら、明日にでも発つつもりだよ。
あまり長居していると、街の人に何を言われるかわからないしね」
「そうなんだ……。
でも、ジャンのお父さんが街を追い出されたのって、もう十年近くも前のことでしょ。
たぶん、みんな忘れているんじゃないかなぁ……」
「そうは言っても、リディみたいに覚えている人がいるかもしれないだろ。
僕が父さんの息子だって知ったら……きっと、嫌な顔をする人だっていると思うよ」
少量の砂糖を入れただけのコーヒーを口にしながら、ジャンはどこか寂しげな口調で答えた。
この街の人間が、自分のことをどう思っているか。
父の所業を考えれば、それを予想するのは造作もないことだった。
人体実験紛いの研究を続け、最後には街を追放された藪医者の息子。
妖しげな本を買い漁り、悪魔に魂を売ったとまで言われた父親の業は、息子である自分もまた背負わざるを得ないのだろう
自分と父は関係ない。
そう思い込もうとしても、街の人間は別だ。
こと、昔の父を知る者たちにとっては、ジャン自身もまた異端者に過ぎないのだから。
自分の身体に流れる血が憎らしかった。
旅先で、父親がおかしな研究に没頭するようになればなるほど、その血を引く自分もまた、汚らわしい存在のように思えて仕方がなかった
ジャンが父と同じ医学の道を志した理由。
それは、せめて自分が真っ当な医者になることで、自分に課せられた父の業を払おうとしたからに他ならない。
困っている人を助けるなど、詭弁に過ぎない。
自分は自分のために、そして父の積んだ咎を清算するために、医者をやっているに過ぎない。
憎まれこそするが、間違っても感謝されるような人間ではないのだ。
ジャンが同じ地に留まることを嫌うのも、その地に住まう人々に、自分の本性を見透かされはしまいかと心配だったからだ。
死してなお、父はジャンのことを奇妙な枷で縛り付ける。
過去の呪縛から逃れるためにも、一刻も早く父の遺骨を処分したいという気持ちでいっぱいだった。
「ごちそうさま……」
ミルク粥を一通り平らげ、出されたコーヒーも飲み干すと、ジャンは食器を食堂のカウンターに戻した。
リディは放っておけば良いと言っていたが、幼馴染に後片付けを押しつけるのも気が引けた。
「それじゃあ、僕は父さんの骨を埋めに行くよ。
夕方までには戻るから、悪いけど、今日もあの部屋に泊めてくれないかな?」
「ええ、いいわよ。
ジャンがよければ、それこそ、三日でも四日でも……」
「残念だけど、それはできないよ。
僕は、いつまでも同じ場所に留まるのは好きじゃないんだ」
「そっか……」
リディは肩を落として残念そうにしていたが、ジャンはそんな彼女の様子に気づくこともなかった。
足元に置いた鞄を手に、ジャンは食堂を抜けて階段を下りる。
一階の酒場は、まだ準備中のようだ。
仕込みをしている店主に簡単な挨拶を済ませ、ジャンは朝の陽ざしの降り注ぐ通りへと出た。
「今日は天気がいいなぁ……。
昨日の寒さが嘘みたいだよ」
誰に言うともなく、そんなことを呟いて腕を伸ばすジャン。
リディの宿場は商店街の通りに面しているため、朝からとても賑やかだ。
通りでは既に朝市が開かれており、チーズやハム、それに野菜を売る商人達が、忙しなく働いている姿が目に入った。
荷車を引いて商品を運ぶ者。
道行く人に、今日のお勧めの品を売り込もうと声を張り上げている者。
様々な店の商品を抜け目なく比べ、一番安く味の良い品を手に入れようとはりきっている主婦連。
街から街へ一人で旅をしていると、時にこうした人々の喧騒が懐かしくなるときがある。
だが、いつまでもノスタルジックな気分に浸っているわけにもいかない。
父の遺骨を埋めるため、ジャンは街の奥に続く道とは反対の道を選んで歩きだした。
向かうのは、街外れにある合同墓所。
異端者として街を追放された父は、教会の墓地に埋葬される権利さえ持っていない。
大通りから離れて行くにつれ、朝市を賑わしている人々の声もまた遠くなっていった。
街の出口である大門を抜けると、早くも丘からの冷たい吹き下ろしが、ジャンの足元をすり抜けた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
宿場という場所は、昼時になると途端に静かになる。
人で賑わうのは朝か夕方と決まっており、昼間の間は利用する客も殆どいない。
もっとも、その間に夕食の仕込みや部屋の片づけ、掃除などを済ませておかねばならないため、決して暇というわけではないのだが。
街で買ってきた鶏肉を、リディは手慣れた様子で裁いてゆく。
今日の夕食は、チキンのハチミツソースでも出すか。
そんなことを考えながら、鶏肉の皮を器用に剥がす。
「それにしても……」
剥がした皮を鍋に放り込み、リディは呟いた。
「ジャンったら、あの時の約束を忘れちゃったのかな……」
骨のついたままの鶏肉を並べ、今度は野菜を取り出して包丁を入れてゆく。
いつもなら軽快なリズムに合わせて手が勝手に動いてゆくが、昨晩、ジャンが言っていたことを思い出すと、どうにも気分が乗ってこない。
ジャンは、この街で生まれ育ったリディの幼馴染だ。
軍隊の真似ごとをして棒きれを振り回すような同年代の少年とは違い、どちらかと言えば、内気で読書が好きな方だった。
そんなジャンでも、やはり一人の男の子だったのだろうか。
家が貧しく、時に他の子どもたちから馬鹿にされることの多かったリディを、最後まで庇ってくれていた。
決して腕っ節が強いわけでもないのに、年上の少年相手に飛びかかって、酷い怪我をさせられたこともあった。
どんなに喧嘩が弱くても、どんなに周りから馬鹿にされようとも、リディにとってジャンはナイトだった。
ジャンはリディに言った。
君を虐めるやつは、みんな僕がやっつけてやる、と。
リディもジャンに言った。
だったら、守ってくれたお礼に、私がジャンのお嫁さんになってあげる、と。
二人とも、まだ十歳を少し過ぎたばかりの頃の話だ。
そんな二人を引き裂いたのが、ジャンの父親がこの街を離れることになった一件だった。
まだ子どもだったリディには、ジャンの父親が何をしたのかまでは分からなかった。
ただ、何かとんでもなく悪い事をして、そのとばっちりでジャンも街を出て行かねばならないのだと思った。
正直、ジャンと別れるのは辛かった。
自分を守ってくれる存在がいなくなることが怖くて、言い様のない不安に駆られたことを覚えている。
せめて、見送りぐらいはさせて欲しい。
そう思ったリディだったが、そんなささやかな願いさえ、彼女の両親は叶えてはくれなかった。
月の明かりさえない新月の晩、ジャンと彼の父親は、逃げるようにして街を出た。
リディがそれを知ったのは、彼らが街からさった翌朝のことだった。
これからは、自分の力だけで生きて行かねばならない。
母は決して身体の強い方ではなかったし、父は飲んだくれで役に立たない。
ジャンがいなくなってからというもの、リディは人が変わったように働いた。
それこそ、母の手伝いをする傍ら、自分も街の工場に出かけて仕事をするようになった。
ジャンと別れたリディを支えていたもの。
それは、幼き日に彼と交わした約束だった。
ジャンが自分を守ってくれた代わりに、自分がジャンのお嫁さんになる。
他愛もない、冗談半分の約束としか思われていないかもしれないが、リディにとっては本気だった。
それだけジャンの存在が、彼女の中で支えとなっていたのだ。
ジャンは街を出て行ったが、もしかしたら戻ってくるかもしれない。
自分との約束を覚えていて、いつの日か、ふらりと目の前に現れるかもしれない。
そんなことを夢見ながら、小さな宿場を経営して早数年。
気がつけば、ジャンと別れてから十年以上の歳月が流れていた。
さすがに、ここまでの月日が経ってしまえば、ジャンも帰っては来ないだろう。
そう思っていた矢先、彼はリディの前に戻って来た。
出来過ぎた物語のような展開に、彼女自身、目の前で起きていることが信じられなかった。
「はぁ……。
でもなぁ……。
ジャンは別に、私に会いに来たってわけじゃないんだよね……」
気がつくと、野菜を切る手は完全に止まっていた。
ジャンがこの街に帰って来た理由。
それは一重に父の遺骨を墓に埋めるためだ。
彼は決して、望郷の想いに駆られて戻って来たのではない。
父の形見を生まれ故郷に帰すため、必要悪として帰って来ただけだ。
それに、ジャンはこの街のことを、あまり快く思っていないようだった。
まあ、無理もないだろう。
彼にしてみれば、父親の巻き添えを受けて街を追い出され、本人の意思とは関係なしに白い目で見られるようになったのだから。
ジャンにとって、この街には辛い思い出が多すぎる。
それはリディも分かっていた。
だが、ジャンがこの街を嫌っていることは、リディにとっても辛かった。
この街を嫌っているのであれば、自分もまたジャンに嫌われているのではないか。
そんな感じがしたからだ。
「いけない。
さっさと準備済ませないと、夕食の時間に間に合わなくなっちゃうわ」
いつの間にか仕事の手を休めて考え込んでいた自分に気づき、リディは再び野菜を切り始めた。
と、そこへ、今度は受付の方から来客を知らせる鐘の音が聞こえて来る。
こんな時間に、いったい誰だろう。
まったく、間の悪いことこの上ない。
そう思ってはみたものの、来客は来客である。
宿泊客ならば、このまま無視するわけにいくはずもない。
水で軽く洗った手をタオルで拭きながら、リディは早足で受付に出た。
旅の人間が早くに街へ着いたのかと思ったが、そこにいた者の姿を見て、すぐに違うと悟ることができた。
「あの……。
お泊りでしょうか……?」
受付の向こう側にいたのは、細身で鋭い目つきをした一人の男だった。
まだ若いが、格式のある黒い正装に身を包んでいる。
帯剣していないところを見ると、貴族ではなく使用人なのだろうか。
執事長にしては若すぎる気もしたが、下っ端の使い走りとも思えない。
「お忙しい時間に申し訳ありません。
ですが、私は宿泊するためにこちらを訪れたのではありません」
指先一つ、目元さえも動かさずに、男が言った。
その言葉に、リディは訝しげな顔をして男を見つめる。
「お泊りになられないんですか?
だったら、どのような御用件で……」
「これは失礼。
私は、人を探していましてね。
昨晩、隣町に向かわせていた遣いの者から、この街に私が探している人間が向かったとの報を受けました」
「そうだったんですか。
だったら、お客様の中に、あなたがお探しの人がいるかもしれませんね。
よろしければ、帳簿をお見せしましょうか?」
「いえ、結構です。
そこまでしていただかなくとも、私が今から言う者の名前を知っているかどうか……。
それだけで構いません」
先ほどから、男は表情一つ変えずに話していた。
口調は丁寧なのだが、それが返って不自然なまでに無機的な印象を与えている。
気品に満ち、整った顔立ちをしていたが、その瞳には感情らしいものがまったく感じられない。
青く澄んだ二つの瞳は空の色と言うには程遠く、その視線は、全てを射抜くような氷の矢を思わせる。
「ジャン・ジャック・ジェラール。
この名前に、聞き覚えはありませんか?」
帳簿を出そうとしたリディの手が、男の言葉の前に動きを止めた。
この男は、ジャンを探しているのか。
だとしたら、なぜ。
どうやら高貴な人物に仕える者のようだが、そんな男がどうしてジャンを探しているのか。
男の言葉に、しばし驚いた顔をして固まるリディだったが、当の男は気にも止めなかった。
ただ、ジャンがこの場にいるのかどうかだけをリディに尋ね、彼が出かけていることを告げると、そこで初めて残念そうな表情を浮かべた。
「すいません。
夕方までには戻ると言っていましたけど……」
別に謝る必要などなかったのに、リディは男に頭を下げた。
「あなたが謝る必要などありませんよ。
彼がここにいないというのであれば、しばらく待たせてもらうだけです」
男の顔からは、既に先ほどの残念そうな表情は消えていた。
そのまま受付の側に置いてある木製の椅子に腰かけると、男は無言のまま、人形のように固まって動かなくなった。
一瞬、男が本物の人形になってしまったのではないかと思ったリディだったが、直ぐに夕食の準備が途中だったことを思い出した。
彼女が慌てて厨房へと戻って行く間にも、男は何も言わずに正面の壁を見つめているだけだった。
投下終了です。
一番最初のやつ、タイトルとトリップを入力する順番を間違えて、おかしな表記になってしまいました。
表記のミスは、wikiに掲載された際に自分で修正します。
お目汚し申し訳ありません。
>>880 GJ
おもしろかったです。一体、男が何者なのか気になりますね。これからの展開が非常に楽しみです
883 :
sengoku38:2010/11/11(木) 02:42:57 ID:KCpT/MwR
>>880ss面白かったよ…
ここの保管庫の管理人さんはHNは無いみたいだがかなり頑張っていらっしゃるみたいだしSスレの阿修羅さんみたいに悲惨に成って欲しくないからss職人も住民
も、もっと精進して欲しいね…
スレが荒れると一番可哀想なのが善意の第三者だし
まあ、古参の住民や職人は管理人さんの苦労は十分わかっていると想うが
>>883てめーコテつけてんじゃねーつってんだろカス(#^ω^)ピキピキ
無駄に行間空けんのは特定を避けるためなんだろ?
俺にはお前の正体バレバレだぜ(メガネクイッ
だいたいさ〜…せんごくってセンス無さ過ぎでしょうよwww俺に憧れてんならもっとセンスィティブ(発音注意)なもんにしろよ!(b^ー°)
>>886 お前頑張ってるな
なんか応援したくなる健気さ
スルーされても辞めるなよ?
アナタハワタシノモノ
いや、俺お前のものじゃねーしwww
消えろブス|( ̄3 ̄)|あとコテつけてんじゃねー
作品投下まだかな?
891 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/11(木) 09:11:20 ID:2kPD1GML
ヤンデレ小説、未完結のものがオオスギルヨ
せっかく前スレまったりしてたのに埋まってしまった
>>891 同感ですね、せめて触雷!やリバースは完結して欲しい
で、触雷はまだかね?
>>880 GJ!
タイトルの訳が不吉すぎる(笑)
これからの展開が楽しみですね。
そろそろ新しいスレ立てんとなぁ…しかし、立て方がいまいち分からん
誰かが勝手に立てるから、それまで待ってな。
900 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/11(木) 18:11:08 ID:+IyLnhQT
せんー
ヤンデレって複数でると物語むちゃくちゃにならないか?
なんかヤンデレ同士の殺し合いが普通になってるきが・・・
この流れなら950でいいだろ
>>880 面白かったー!!
これからも頑張ってねー
>>880 タイトルにフランス語とか、どんだけキザなんだよ。マジキモイ。
知識ひけらかして調子乗ってんなよ。
ナルシストは鏡に写ったテメーの顔でも見てオナニーでもしてろ。
さて、次の投下は何かな?
触雷!…またはリバース来て!あと、「風の声」の大空舞の病みを見たい!
>>880 面白い設定やね。
先がきになる。wktkしながらまっとるよ。
で、現物支給マダー?
>>904嫌なら見るなよ(´・ω・`)此処ではそれが通るんだろ?
リバースは登場人物多いから長く続きそうで嬉しいな
911 :
sengoku38:2010/11/12(金) 00:04:50 ID:a2l1VkbI
空は形象で有り形象は空で有る………
部屋でヤンデレCD流してニヤニヤしていたら、
姉貴が部屋に入ってきて内容きかれた挙句、
哀しそうな目で俺を眺めてドアを閉めて立ち去っていった
馬鹿にされるよりキツいなこれは・・・
>>911でたなてめー(`ε´)今日は何かちょっと哲学的じゃん
どういう意味か俺に詳しく教えなさい|( ̄3 ̄)|あーあとコテつけてんじゃねー
>>912そしててめーはどんな反応求めてんだコラ、俺のツレの1発芸より寒いぞ(-o-;)
色即是空 空即是色 ということでしょうか
>>903 お前は知識披露するために態々SS書くのか?
つか全体的に安価ミス多いな
釣り針ちいせぇな(プッ
作品投下まだかなー
話題そらすのに必死っすね(^_^;)スルーしたところで俺が居なくなるわけでもないのになwww
おねがいグリーンがヤンデレだったら溜まらんな!濡れるっ( ̄∀ ̄)
早く触雷の続きが読みたいー
922 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 03:50:35 ID:PtXVW2iA
◆m10.xSWAbY
荒らすなら徹底的にやれ
全てにおいて中途半端すぎる
中途半端な生き方してるからやり方も中途半端なんだろうな。
作品投下まだかな?
(=゚ω゚)ノどうも中途半端野郎です
てゆ〜か〜完全に潰しちゃったら面白く無いでしょ(`ε´)でしょ
927 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 13:00:01 ID:j8/367KI
皆さんの中で気に入ってる作品は何ですか?
全部
以上おわり(≧∇≦)v
お前はとねかむだろ?w
いや、全部の中にそれも入ってるよ(^_^;)
全部違う作品だから優劣なんぞつけれねーっしょ
931 :
sengoku38:2010/11/12(金) 13:27:21 ID:a2l1VkbI
イドリース・シャーによる"THE BOOK OF THE BOOK"(本のなかの本=究極の本)がある。それは・・・・・全編白紙だ
作品投下まだかなー?
>>931 そうなんだ。
白紙かぁ……白紙の巻物。
白紙:もんはう
ヤンデレハウスだ!
936 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 16:12:02 ID:j8/367KI
私は『風の声』が気に入ってますです。
自演乙ですです。
950入ったら新スレ立てるんか?
このままだと1000カンストすんじゃない?
また新しいスレを立てればいいだけのことだ
即容量オーバーに出来ない荒らしなんて単なるスルー対象でしかない
>>940 むしろ、単なるAA荒らしだったらよかったのにな
だったら直ぐに荒らしと認定してくれてたのに
残念だけど、事態はそう単純なもんじゃないんだよ
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ 煽る奴、自治厨と被害者面してかまう奴等は同様……
| |r┬-| | I am wishing your luck.。。
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
____
/_ノ ヽ、_\
ミ ミ ミ o゚((●)) ((●))゚o ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\ /⌒)⌒)⌒)
| / / / |r┬-| | (⌒)/ / / // だっておwwwwwwwwwwwwwwwwwww
| :::::::::::(⌒) | | | / ゝ :::::::::::/
| ノ | | | \ / ) /
ヽ / `ー'´ ヽ / / バ
| | l||l 从人 l||l l||l 从人 l||l バ ン
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、 ン
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
ここまで、ドラゴンファンタジーを望む声が皆無
やっぱ需要ないんだろうなあ
ドラゴンファンタジー面白いな
ただ、ヤンデレ成分がもっと欲しいよ
うわ、作者本人が来ちゃったよw
レス速ぇ、釣れて喜びすぎだろw
ここは板の問題スレとして、ウナギ帝国によって常時監視されているからな
意味わからん
俺はむしろ
>>943が作者だと思ったのにw
えぇっ、ドラファンの作者もウナギ帝国の一員なの?
熱海さんやVIPPER君だけじゃなく
ドラゴンファンタジー来ないかな〜(≧∇≦)かな〜
ウナギ帝国って何ぞwwwやたらスタミナつきそうな国だなwwwそんな所に入った覚えは無いんだがな(`ε´)
951 :
sengoku38:2010/11/12(金) 20:22:27 ID:a2l1VkbI
…空
ここも本当にお終いかもね
荒らしだけはバラエティーに富んでいるよ
荒らしが荒らせてないぞ
最早コントになっとるwww
作品投下まだかなー
でも上の状況を見てるとドラファンは不要みたいだな
誰かが指摘しないと本当のことも書けないスレなんて……
ドラゴンファンタジーの続きが見たいが為に、
定期的にこのスレ見に来てる俺はどうすれば?w
とりあえず、触雷!・現物・リバース・風の声・日闇が来ればそれでいいや
>>957 ドラファンは問題外として、トネカムは要らないんだな?
だいたい「ドラゴンファンタジーのなく頃に」なんてタイトルからしてふざけてるだろ
真面目に書こうって姿勢があるなら、そんなパクリじみたアホなタイトル付けないよ
その辺の空気くらいは読者にもちゃんと伝わってる
なんかm10.xSWAbYがいい奴に見えてきた
要る要らないとか、もう何様なんだか
取り敢えず、リバースが投下されると極端に荒れることだけは分かった
ヤンデレとかニッチなジャンルさっさと潰れればいい
作品投下まだかな?
とねかむに変わる新しいスケープゴートが欲しいんだろうな
>>959 タイトルと言えば、調子こいてフランス語の(しかも間違ったw)タイトル付けてた人もいたな
どうでもいいタイトルに全ての心血を注ぎ込んで、肝心の内容がグダグダとかって
せめてタイトルくらいには本文も凝ってもらいたい
ノン・トロッポまだー?
すぐ割れるような鳥つけると
なりすまし→自演乙→叩き→作者潰し
が起きまくっていつしかスレが潰れるから作者は鳥の文字列に気をつけようね
それさえなけりゃ、荒らしには特定の作品に集中砲火を浴びせるくらいしかできんだろ
まあ昼夜問わずにスレ潰しに精魂込めてる厨どもなんだから放置しとけばいいんだが
そもそも荒らしに相手してるのも荒らしの自演かも知れんしな
ま、どっちにしろ作者さんは気にせずに投下してください
貴方たちがいなかったらスレは結局成り立ちませんから
しかし、ウナギイヌをバカにしたことに対する謝罪から逃避して
結果的にスレを荒れたまま野放しにしているのも作者さんたちだな
>>971よう低学歴キモメンヒキオタニート童貞君wwwwww
なぁお前絶対悩み事有るよなぁwww わざわざ嫉妬スレの争いをこちらに持ち込むなんてョwww
まぁ俺は既に一生掛かっても使い切れない富と名声を得てるから余暇の時間で他人の悩みを聴いてやってんだwwwww
俺みたいな高位の人間にお前みたいな底辺が会う事なんてこれから無いんだから何でも相談してくれよwwwwww
ウナギにも相手にされない在日君♪
なんなら東亜板にでも逝ったらwwwwwwwwwwwww
作品投下まだかなー
そろそろ次スレ立てないとな…
何かコテつけるやつ増えたね(^ω^;)俺って時代を先取りしちゃった系ですかコレ
つか
>>974、日本語でおk(^_^;)
作品投下まだかな?
>>978お爺ちゃん!さっきレスしたばっかでしょ!(`ε´)も〜
>>979よう低学歴キモメンピザヒキオタニート童貞君wwwwww
って・・・てめぇ〜〜弟じゃねぇかwww
>>980お前が思ってる以上につまんねーから止めな
てめーは俺の人気に乗っかりたいだけ
あとな!俺は長男だw妹しかいねーよタコ死んでこい
>>981可哀想に最近ネット難民をしてると聞いていたがwww
家族の事も忘れたかwww
あ〜そうそう妹は俺様が姦ったからwww
病院でもしもし使っちゃだめでしょ!
>>982だからつまんねーってお前
傷口浅いうちに止めとけ
コレ忠告な( ̄∀ ̄)
どうしてこうなった?
>>984お前は中卒で・・・妹のパンツで自慰してオヤジに殴られて家を飛び出してwww
どうしょうもないクズだったよなぁ〜www
なんならこの富と名声を得てるお兄様が恵んでやろうかwwwww
>>986なにお前そんなに俺に構って欲しいの(^_^;)熱狂的なファンは勘弁
これはひょっとしたらアレか!コイツのあまりのキモさに俺が負けて出て行くのを狙う作戦か!?
まぁそりゃないかな、コイツ馬鹿だし( ̄∀ ̄)
>>987重複確認くらいしろ〜!
削除してきなさい!(b^ー°)
>>988お前昔から精神疾患が有ったよなぁ〜〜www
この間家族会議でお前の戸籍を抹消しょうとゆう話が出たんだよwww
お前が通り魔殺人か連続レイプ犯に成る前にナwwwwwwwwww
1000なら俺にヤンデレの彼女ができる。
>>989社会のゴミ身内の恥のお前が削除されるべきwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
早くスレ立たないかな〜そして、作品投下まだかなー
994 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/13(土) 03:01:58 ID:7HOjjhjZ
初めてだけど投稿してみます。
田中太陽はいつも双子の田中月とあと3人の友達と仲良くやっている。
今日も5人でお昼ご飯を食べるために中庭のいつもの場所に太陽はむかったのだが
そこにはメンバーの一人、鈴木星菜しかいなかった。
全員違うクラスなのでこういうことはよくあることなのだ。
だから二人でベンチに座って他のみんなを待つことになった。
するといつもより大人しい星菜が口を開いた。
「今日は私たち2人以外誰も来ないよ」
「どうして?」と太陽
「それは・・・私がみんなに二人だけにしてって頼んだから・・・」
「なんで?」当然の反応の太陽
「あの、その、だから・・・」星菜がモゴモゴしながら
「私、太陽が好きなの。ずっと前から。よかったら付き合って欲しい」
顔を真っ赤にしながら突然の告白をする星菜
「え!」突然の告白に驚きを隠せない太陽
でも返答に時間はかからなかった。
「ごめん・・・友達としてこれからも仲良くやってください」
「・・・そうだよね・・・うん。じゃあご飯食べようか」普段通りを演出しようとする星菜
「そうだな。」それからお互いの顔を見ず、話さずで昼休みが終わった。
放課後
「どうだった?」
学校の帰り道、星菜に田中月が話しかけた。
「だめだったよ。」星菜は明るく振舞った。
「そう・・・絶対いけると思ったんだけどなぁ・・・」と月
「月、太陽って彼女いないんだよね?」
「うん、いないよ。」と月
「じゃあ他に好きな人がいたのかな・・・」
「そうなのかなぁ・・・まぁ今日は二人で遊び倒そー」
「そうね、やっぱ月は親友やわ。」
「じゃあ、カラオケにでもいこー」
「ただいまー」夜遅くに帰った月が玄関に入り言う
「おかえりー」と太陽が返す。
実は太陽と月は二人暮らしで実家から離れて高校に通っている。
こういう経緯になったのは事情があるのだがまたいつか。
ベッドで本を読んでいる俺に月が後ろから抱きついてきた
「なんだよ」と暑苦しそうに太陽
「星菜の告白OKしたの?」と白々しく月
「断ったよ」
「えー星菜あんなに可愛いのにー」
「ん、まぁな、て痛い。抱きついてき過ぎだ」
「えへへっ」笑いながら月は太陽を抱きしめていた・・・
一部完。
小説は全くといっていいほど読まないので
わかりにくかったらごめんなさい。
995 :
名無しさん@ピンキー:2010/11/13(土) 03:07:22 ID:7HOjjhjZ
994です。
未熟な自分を知りたいので感想批判教えてください。
乙
まずsageて下さい、あと状況が状況なので感想批判を求めるようなレスは控えたほうがいいと思います…
どうしても欲しいというなら避難所の方に該当スレがあるので誘導していただければ波風立たないと思いますので
997 :
(=゚ω゚)ノ ◇てめーコテつけてんじゃねー:2010/11/13(土) 03:35:01 ID:hwBBOnxY
\_ | _/
彡彡彡
ミミミミ クリトリス
ミミミミ / ̄ ̄ ̄ ̄
ノ σ ヽ 尿道
/ / ゚ヽ ̄ ̄ ̄ ̄
大陰唇 / //\\ \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ( ( 膣 ) ── 小陰唇
\ \\// /
` \/ '
\ *──肛門
\_____/\_____/
奥様のまんこ チ ン
998 :
(=゚ω゚)ノ ◇てめーコテつけてんじゃねー:2010/11/13(土) 03:35:56 ID:hwBBOnxY
_ _
/::. ソ .::;;ヽ
/::. ..:::;;;ヽ
/::. ..::;;;;ヽ
/::. ..::::;;;;i
(::. ..::;;;丿
>::...___..::::;;;イ
!ヾ. ̄⌒__ ̄彡|
iミ:::ミC= ≡..::: )
|:::: ″. ´/
|::::: ヽ / /;|
|::: ( ' ( .::;;;|
|::: | ミ .ヽ\|
|::: 丶ヽ ..:ヽ )
|::: .i ! ::;;;;;|
|::: i .ノ . ::;;;;;|
|::: i .ノ . ::;;;;;|
|::: i .ノ . ::;;;;;|
|::: ( ヽ ..::;;;;;|
( \ l. | ..:;;;;;;|
|::\∨丿 ″..:;;;;;| |::: ( ( ゙ ..:;;;;;|
.彡.|::: | ! .....:::;;;;;|ゞ巛ミ
巛从ミ彡ミ彡从巛彡ミ彡ミ彡》》
巛巛ミ人ミ彡巛彡从ミ巛ミ人ミ》》》》
巛彡巛彡从ミ》彡彡巛ミ人ミ彡ミ从》》
999 :
(=゚ω゚)ノ ◇てめーコテつけてんじゃねー:2010/11/13(土) 03:36:42 ID:hwBBOnxY
wwwww
1000 :
(=゚ω゚)ノ ◇てめーコテつけてんじゃねー:2010/11/13(土) 03:37:24 ID:hwBBOnxY
ギャハハハハ
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。