そろそろ埋めるか?
あわてて埋めなくても、このスレ速度なら問題ないと思うけど。
だれか、投下する職人さんが登場したときに新スレを立てるのでもいいかも。
というか、「すぐにでも投下したいけど、新スレが立ってから」とか考えてる人、いるのかな?
英語圏のサイトでharemを検索すると乱交モノばかりヒットするのはなぜだ・・・
ニューヨーク流ハーレムなんだろう
黒人多そうだなw
>>901 英語圏で日本で言うハーレムを指す言葉は
若干違いがあるかも知れんが
「reversegangbang」
になるみたい。
gangbangが女1人男複数だからreverseなんだな
勉強になった
なんか逆レイプものっぽいなw
普通にまんま読むと逆輪姦だよね
字面からして元々gangbangは集団レイプみたいな意味なのかね
だからreversegangbangは集団逆レイプみたいになるのかと
アメリカと日本では「輪姦」の意味が違うから(無効は公にレイプものが禁止されてる)、一概に言えないのと、
アメリカでは「1」「2」「3」「4」「一杯」的な考え方だから
日本で5pとか6pて言ってるのが
「groupsex」とか「gangbang」になる訳で。
で体感的には「groupsex」が「乱交(男・多:女・多)」で
「gangbang]が「輪姦(男・多:女・1)」って感じですな。
勉強になるなw
>>909 そういう事情があってレイプっぽい作品でも女優が笑ってるんだよな
例え感じてても苦悶の表情に見えたら
虐待を連想させてアウトなんだっけ
>>911 なんか知らんが、多人数の女が笑いながら一人の男をなぶっている図が浮かんだ。
それは大抵どこの国のエロ作品でも問題ないだろwww
まさかこのスレで英文の勉強が出来るとはw
アメリカはやっぱりいろんな文化の人がいるから難しいのかね
それこそレイプ物かと思ったらガチだったってことが向こうじゃ起こり得るってことなのか
>>916 スナッフムービー(アングラなグロ描写だけが売りの映画)ではそれが実際にあって社会問題になった国
そんな暗い話より、ハーレムの話をしようぜ!
ハーレムの話か
好きなハーレムSSサイトがあるんだが、
元々更新遅いとはいえ、地震後、なんのアクションもなくて心配だ。
せめてトップページに一行でもなんか書いてくれれば・・・
お気に入りにしているサイトで、web拍手やコメント欄のあると安否確認のコメント送ってるわ
大抵のサイトは小説更新があったり、コメント返信あるけど
あれ以降全く動きが無いサイトも有るから、ちょっと心配
逆に、生存確認できたHPは?
七姉妹(ぐらい)と同居しているSS知らない?
長女が格闘娘?
学校で男に妬みから絡まれるが姉妹は静観
これぐらいしか覚えてないが知ってたらお願いします
実用本位でググれカス!
実用本位の人は大丈夫なのかちょっと心配。
実用本位の人は問題ないって掲示板にあったな
3メートルさんも大丈夫っぽい
震災後に書き込みがあった
だからどうしたの?
過疎ってる。
>>929 そら時期が時期だもの。
何でもかんでも自粛しろとは思わないけれど意欲が沸かない
なら駄目じゃろ、規制に引っかかっている人もいるかもしれんし。
何より書き手もいないし、燃料となるハーレム作品ネタやら
商業ハーレムのネタも無いのだから仕方ない。
ガソリン一滴は血の一滴、ハーレムスレにとってのネタ1つも
同様のことじゃろ。
931 :
双姫様1/6:2011/03/29(火) 01:28:37.60 ID:SV8v+f9h
俺はシャルク、勇者シャルクと呼ばれた男。
俺はかの有名な魔王を討ち果たし、故郷に帰って来た。
そして国王との約束通り、姫様との結婚を果たした、のだが。
「ふつつかな娘ですが」
「どうぞよろしくお願いするわ」
なぜか、国王の二人の娘の両方と結婚してしまった。
「…………は、ここはどこだ?」
あまりの幸福につい前後不覚になる俺、しかし二人は冷静だった。
「どこってベッドの上じゃない」
「あたしたちをもらってくださるんですよね?」
そうだ、俺は確かにこの二人と結婚した。
指輪の交換だってしたし、誓いのキスだって……。
二人とも柔らかい唇だったなぁ……。
いやいや、つい浸ってしまった。
いまさらながらに二人をまじまじと見る。
姉のソフィアは大人しい巨乳娘で、髪の毛は明るい金髪だ。
それがスラリと背中を流れているものだから美しくて仕方がない。
対して妹のティアナは貧乳ロリータ活発娘。
髪の毛は濃い茶色をショートにしていて実に愛らしい。
僕らは今、三人裸で大きなベッドの上に座っている。
ちょっと感動してしまうような光景だ。
932 :
双姫様2/6:2011/03/29(火) 01:29:03.79 ID:SV8v+f9h
「シャルクはやっぱり姉様みたいな豊かな胸が好き?」
そんなことをティアナが言い出した。
「いや、そんなことはないぞ」
「では巨乳はお嫌いなんですね」
今度はソフィアがションボリしてしまう。
意外に結構ややこしい。これが重婚というやつか。
「いやいやそうじゃない。巨乳も貧乳も大好きだ。
ソフィアのおっぱいはムッチリムニムニしているし」
そう言って揉みほぐすとソフィアは気持ちよさそうに
目を閉じて「やん」と言った。
「ティアナのおっぱいはスベスベで乳首がコリコリだ」
そう言っていじってやるとティアナは快感に驚いて「ひゃわあ!」と言った。
「どちらのおっぱいも違った良さがあって僕は好きだな」
その言葉に二人は心底嬉しそうな表情をする。
なんだか照れるな。
思わず二人を抱きしめてしまう、無論尻を撫でながら。
「シャルク、そんなところを撫でられたら……あん」
「やあん、感じちゃうよ」
二人の乳首の感触がより強く感じられる。
自分の愛撫でそうさせたのが嬉しくて、ますます
やわやわと揉みしだいてしまう。
そうすると二人は身体をくなくなと身じろぎさせながら
快感に耐えようとする。
933 :
双姫様3/6:2011/03/29(火) 01:29:27.13 ID:SV8v+f9h
すると僕の肌の上を可愛い四つの蕾が這い回るのだ。
「たまんないよシャルクぅ」
「意地悪しないでくださいぃ」
そう言われても段取りというものがある。
せっかくの新婚初夜に妻を味わい尽くさずしては死んでも死にきれん。
僕らは互いをついばむようにキスをした。
ソフィアと僕が、僕とティアナが、ティアナとソフィアが唾液を交換する。
ヌチュヌチュと音のするような激しいキスの中で僕は
彼女たちを下へ下へと誘導した。
そうそれはペニス。
二人の顔の前にはいまやそびえ立つ僕のペニスがあった。
「ああ、シャルクのが……」
「こんなに大きいだなんて……」
二人は驚いた表情でまじまじとそれを見る。
自慢じゃないが僕のは他人のよりだいぶ大きいようだ。
それを熱心に見られてなんとなく気恥ずかしくなる。
「舐めてごらん」
そう言うと二人は軽く僕の顔を見てから、ゆっくりと舌を伸ばす。
チュク と音を立てて舌がまとわりつくと、思わず射精しそうになる。
だけど僕は我慢する、快楽には続きがあるのだから。
そう、二人は誰に教えられるともなくカリ首を舐め上げ、
幹に唾液を塗りつけ、玉をしゃぶった。
934 :
双姫様4/6:2011/03/29(火) 01:29:52.29 ID:SV8v+f9h
その全てが僕を射精へと導く激しい愛撫だった。
「出すよ二人とも、口を開けるんだ」
そう言うと彼女たちは素直に顔を突き合わせて口を開ける。
そうして白濁のシャワーがビュルビュルと降り注いでいった。
彼女たちの口内には粘ついた白液の池ができていた。
「あん……苦ぁ」
「飲んれも、いいれひゅか?」
「ああ、飲んでくれ」
二人は可憐な唇をそっととじ合わせ、そして喉を鳴らして
精液を飲み干した。それどころか、二人は互いに顔についた
ザーメンを互いに舐めとっていった。
「そんなに美味かったのか?」
「不味いよ」
「でもシャルクの味ですから」
それを聞いて僕は嬉しくなる。二人の愛情が伝わってくるのだ。
「きゃん!?」
「やぁ!?」
僕は思わず二人を転がして四つん這いにした。
すると、二人の美しい大陰唇がテラテラと輝いて、
僕の目の前に並んでいた。
そして僕はやおら掴んだペニスをソフィアの膣にズブズブと埋め込んだ。
「あああ、痛……」
軽い抵抗を破り、最奥部まで届かせると、僕は前後運動を始めた。
「ああ、シャルクぅ」
白い背中に汗が輝き、ソフィアは実に妖艶だった。
935 :
双姫様5/6:2011/03/29(火) 01:30:20.66 ID:SV8v+f9h
僕はソフィアの腰を片手で掴み、そして余った手で
ティアナのクリトリスをこねくり回した。
「ああ、シャルクのが凄いぃ……」
「いぃぃ……イっちゃうぅ……」
ヌジュッヌジュッと音を立てる結合部、チュクチュクと音を立てる
ティアナのクリトリス。
「あふぅん」
「んあぁぁん」
やおらソフィアの膣からペニスを引き抜くと、
今度はティアナの膣に叩きこんだ。
プリプリの秘肉を割り裂いて、子宮口を小突きあげる。
破瓜の痛みはもはや分からなくなっていたようだ。
「シャルク好きぃ! シャルクのも好きぃ!」
「このエロ姫め、そんなにチンポが好きか」
「チンポ好きなの! もっとグチュグチュにしてぇ!」
今度はティアナにピストンしながらソフィアの膣内に指を突っ込んだ。
「あぁぁ! おかしくなっちゃいます!
シャルクの指が気持ちいいとこにぃぃ!」
二人は背をそらして快感に耐えている。
もはや絶頂が近いと見たシャルクはそんなティアナの
子宮口にガッチリと尿道口を押しつけた。
「んひぃ……これ、ましゃか……」
「ああ、出すぞ」
言うや否や、始まる射精はドブリドブリと
ティアナのまだあどけない子宮に直接注がれた。
936 :
双姫様6/6:2011/03/29(火) 01:30:41.36 ID:SV8v+f9h
「ひゃうぅ、イく! イっぁぁぁぁ……」
キュウキュウと締めつけ痙攣するティアナの膣肉。
僕はそこからいまだ射精を続けるペニスを引き抜き
ソフィアの中へと叩きこんだ。
「んはぁぁ! シャルクぅぅ」
目指すは子宮、射精しながら根元までペニスを叩きこむ。
指で完全に蕩かされたソフィアのそこは断続的に締めつけ
イっていることをアピールするかのようだった。
そしてその子宮は貪欲に僕の精液を飲み干していく。
「シャルクぅ……」
「シャルク……ぅ……」
二人は絶頂の高みからゆっくりと意識を手放していった。
「二人とも、最高の牝だったよ」
汗にまみれた二人の若い妻。
僕は彼女らを永遠に愛し続けるだろう。
GJ
でも終わりなら終わりって言ってほしいんだぜ
〉「二人とも、最高の牝だったよ」
なんか知らんけど笑ったwwww
乙。
なんで一人称が途中から変わってるんだw
>>936 GJ
姉妹でWフェラとか俺得過ぎる
>>938 覚醒すると一人称が変化するに決まってるだろ
言わせんな(ry
ダミーオスカーみたいなもんか。(俺と僕が逆な気もするが)
>>931-936 GJ
まだ途中ですが、仕事が忙しくなる故5月辺りまで恐らく続きを書けません
キリの良いところまでとりあえず投下しておきますー
50文字×50行位で、8レス分になると思います
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐本編でシャウィリに語られていない状況設定‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
シャウィリ・・・・・・主人公。 男。黒髪。短髪。中背。 軍人、女大佐の護衛役。
ハヌリース・・・・・・主人公が護衛する対象の女大佐。 愛称リース。
トレイス・・・・・・主人公の同僚。 女の人。
シャウィリとトレイスとハヌリースの関係:シャウィリとハヌリースの組み合わせが一番長く一緒に居る。
一応この三人の間に肉体関係は既に有り。 ハヌリースはシャウィリに好意を持っていることをシャウィリも何
となく気付いてはいるが、トレイスに対するシャウィリの認識は「彼女にとっては自分は単に行きずりの相手な
んだろう」的な印象。 元々シャウィリとハヌリースに情の関係があり、そこにリースがトレイスを引き込んだ。
本編のような感じのリースのノリで。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐以下本編‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
1。2。3。4。 影が毎秒ごとに増え、揺れ、動き、消えてはまた別の影が現れてこちらに向かって歩き出
す。
あの女はその辺わきまえているので順番通りに、などということは無い。 後から現れた影が先に現れた影を
追い抜いたり、各々自身の速度が変化したりもする。
短剣を4本取り出す。 影の位置は当てにならない。 しかるにその位置から推測して、影を作ることの出来得
る場所の範囲から、敵が攻めるに有力な場所に投擲を行う。
ヒット。 キン、と言う音と同時に――――――性質が悪いのはここからだ。 位置が知れると同時にヤツは残
影を残す歩法から、距離を一息で詰める歩法に切り替えて――――――何とかそのナイフを剣で受け止める。
危なかった。 目くらましからいきなり襲ってくるようなものなので勘弁して欲しい。
真近で眼が合う。 黒い眼だった。 殺意も怯えも何も無い、いつもの無表情な顔。 実際俺を切り刻む時まで
冷淡な眼をしてるんじゃねえだろうな。変態め。
このまま押し合うか、引くか、すり抜けるか―――三択をチョイスしようとした時、実際には刃同士が切り結
んだ約1秒後にヤツは既に後ろに跳んで間合いを離していた。 イニシアチブを相手に取られるのが嫌いなのだ。
ならばこっちも追撃しようと再び投擲用の短剣を取り出そうと動いた時、また再びヤツが動いた。 イニシアチ
ブを取られるのが嫌いなヤツだ。
一つ。 逆に今度は、出来た影から短剣が投じられる。 二つ。 三つ。 四つ。 別々に出来た影から、別々に
タイミングと速度を変えて投じられた短剣を全てこなす。 この場合、本命はそちらではない。 本命は
――――――直線的にこちらに投げられてくる短剣を囮に使う形で、上から降ってきた三本の短剣も弾く。 性
格の悪い女だ。 そしてこれも囮だ。
この場合、とりあえず一番安全な場所、未だ残っている影正面に向けて全力で跳び転がる。 耳に空を刃が斬
る音。 その音がした方向に、即座に体と剣を向け備える。 ビンゴ。 相手は視認されたことを確認すると、即
座に諦め跳び―――左肩が踏まれる感触。 そのままそれはグイっと力を込め、肩を蹴り後ろに跳んでいった。
自分も即座に振り向く。 曲芸みたいな身の軽さをするヤツだ。
しばらく睨み合いが続く。 間合いは5m。 何か動きを見せればそれを引き金に動いてきそうな気はする。
鬱陶しい。 先手を取られるのも鬱陶しいのでもう本気でやるか。
無表情女が僅かに構えを正す。 何だ。 俺が眼を細めた顔はそんなに怖いか。 怖いなら次は向こうも本気で
来るな。 ・・・3・・・2・・・1・・・うん、タイミングはドンピシャ。
1、2、3、4本。 4本の短剣が一振りで向こうから投げられる。 向こうは投げると同時に自身も飛び込ん
できている。 1、2、3、4・・・うん。当たるのは2本。頬を掠めた短剣が地味に痛さを残す。 向こうはダッ
シュをかけながら同時に再び短剣を投げる。 4本。 投擲した短剣を支援にして、自分が突っ込んでくる気だ。
狙いも随分容赦が無い。 ・・・うん。 当たるのは3本。 かわした。 後続はあとは標的のみ。
――――――
首筋一枚のところで刃を止める。 向こうのナイフはこっちの心臓手前で止まってはいるが、多分こっちがヤ
ツを斬った後でかわせる距離だ。 うん、皮一枚で。 痛いだろうな、皮一枚持ってかれるの。 やだなあ。
向こうが諦めたように刃を下げる。 それに伴いこっちも刃を下ろす。 まあこんなとこだろう。
「皮一枚ですか。鍛錬が足りませんね」
これは俺のことを言っている。 まあそうだろう。 こいつは暗殺向きで、正面切って戦うのがスタイルのヤツ
じゃない。
「精進しておく」
剣に刃こぼれが無いか確認してから鞘に収める。 元々訓練用の刃引きがしてある剣だが、使用頻度の高い備
品なら点検するに越したことも無い。
改まって左に首を向ける。
「で、ちゃんと見てたか」
そちらの方向にいる、口をポカンと開けてマヌケ面を晒している後輩に呼びかける。 反応が鈍い。 返答する
までに5秒かかった。
「・・・あ、あの、危なくないんですか? それ」
ちゃんと見てはいたらしい。 良いことだ。
「こいつに言え。 全部殺す気で来てたのはこの女の方だ」
無表情で冷酷で性根が捻じ曲がっている同僚が答える。
「失礼ですね。 私の方でも手加減はしました」
「良く言う。 あれで俺が死んだらどうするつもりだ」
「それは訓練不足の貴方の責任ですね、シャウィリ」
うわあ。 言い切りやがったこの女(アマ)。 誰が死ねるか。
不可避に寄ってしまう眉をそのままに、ゴツ、とやや乱暴に鞘で床を突きつつもう一人の方に向けて話す。
「・・・で、まあお前がこれからどういうことをするのか大体分かったか」
間抜けな顔をした金髪のそいつは、何が嬉しいのかさも嬉しそうに顔をホヤッとさせた。
――――――そいつの名前はリディニーという。 うちの職場に最近配置されてきたばかりの新人だ。 ちなみ
にその仕事の名前は要人警護だったりする。
金髪のショートヘアで気の抜けた顔立ち。 性格の方も同じく天然気味で、この部署に致命的に向いてないん
じゃないかと思わせる。 が、才能の方は悪くは無い。 自信過少なのが難点で、自分の実力と自分ができると思
うことが釣り合わずに実力を出し切れていない。 要改善だ。
――――――こっちの黒髪の無表情をした女はトレイス(明らかに偽名だ)。 何を考えているか掴めない黒
い眼と黒髪、目にかかる程度の前髪に後ろ髪を真っ直ぐ切り揃えたおかっぱ頭をしており、この女が平時に表情
を変えることは滅多に無い。 いつかどうにかでもして笑わせてやろうと思っている。
この女とコンビを組んで何ヶ月かにはなる。 遡っては自軍の侵攻が始まる前、首都にいる時にあの大佐(お
んな)の元に付けられてからだ。 腕は立つが非常に困った性格をしているので別に助かってはいない。 あ、こ
っち見た。 うるせえこっち見んな、勘の鋭い女だ。
「はい! あの、見入ってしまっていたのでもう一度見せて頂けますでしょうか」
こっちのバカも頭の痛いことを言う。 グチャグチャになりそうだった頭の中を収めるのに無言を5秒。 よう
やく気を取り直した後、このバカに向かって歩み寄る。
「え、あ、何でしょう、先輩・・・あ、いひゃい、いひゃいれす!」
うるせえこの能天気女。 頭と同じくふにふにしたほっぺたが5cmでも伸びるがいい。
「おーまーえーはー少しは頭の中に物を入れろ。
必要なものの代わりにがらくたか玩具でも詰まってんのか」
両の頬をギリギリ捩じ上げる俺。 バタバタ身悶えして抵抗するバカ。 そして一人まるで他人事のように見物
に徹している冷血女。 ・・・・・・いかん、俺が一人損なポジションにいるような気がする。
「時間は、トレイス」
「覚えていらしたのですね。
随分と楽しそうに遊んでいらっしゃるので熱中しているものかと」
「時間は、トレイス」
「あと30分程。 まだ余裕はあります」
そうか、とそこでとりあえずバカの頬を離してやる。 ひー、と涙をにじませながらヤツは頬をさすっていた。
別にそこまで痛くしたつもりも無いはずだが。
「とりあえず余裕が有るに越したことはないしな。
この辺で切り上げるか」
「賛成します」
ふむ、と応諾してバカの方に目を向ける。 未だヤツは頬に手を当てていたが、え? と俺の視線を受け戸惑
うこと3秒。
「あ、は、はい、了解しました!」
ビシッと姿勢を正して答える。 うん。 まあチームの一員だという自覚があるだけ上出来だ。
そう、自分のところの国が、自分が今いるこの国に侵攻を開始して数ヶ月になる。 といってももうここ首都
を占領した状態なのだから、戦争もほとんど終わりに近付いているはずだ。 戦争自体は実に危なげなく進んだ。
うちのとこはここんところ戦争ばっかりで最近他国の併合も続いているし、長い間平和だったこの国には荷が
勝ち過ぎたのだろう。 順当な結果と言えば順当な結果だ。
そんな戦功への褒賞としてなのか、うちの上官にももう一人警護の人数が付けられることになった。 上官
(あのおんな)は何か特殊なスキル持ちらしく、そう公には出来ない仕事をしているらしい。 その分今回の功
績もデカいということなのだろうが、しかし来た当の護衛が新米全開なあのバカなのだから正直評価されている
のかどうか分からない。 まああの女のことだし上と問題を起こしていても不思議ではない。
まあ来たバカは本人なりに使えるようになって貰わないとしょうがない。 そんな訳で、今一自分の仕事がど
ういうものかを自覚しているか不安なリディニーに見せる為、最近その暇が無かった訓練も兼ねて自分とトレイ
スが演習試合をした訳だが――――――
「不安だ」
つい声に出てしまった。 当のバカは はい! とやたら元気の良い返事をしている。 何かを勘違いしたのだ
と信じたい。 前を歩いているトレイスは分かっているのだろう、何も言わない。
上官の部屋が見えてくる。 その部屋の前には武装した兵士が2人立っていた。 俺達の訓練の間役目を替わっ
て貰っていたのだ。 会釈をして、改めて任務の引継ぎを行う。
トレイスが部屋のドアを叩く。
「トレイス・シャウィリ・リディニー護衛官です。
訓練時間を終え戻りました」
ドアの向こうから緩やかな声が響く。
「んー? 早かったのねぇ。
もう少し油売ってても良かったのに」
部屋の中で伸びをする声音。 3秒ほど待って、制止は無いと判断したのかトレイスがドアのノブを回す。
そう広くも狭くも無い部屋。 有るものはふんわりとしたベッド、やたらシックなクローゼットに質素な本棚。
部屋の端に位置する木彫りの机に沢山の手紙と書類を散りばめて、その前にあの女が椅子に座って肩を鳴らして
いた。
その椅子ごとこちらにギィッと回って、あの女が俺達の方に向き直った。 組んだ足の上に握り合わせた手を
置くのが、一番彼女にとって楽なのだろうと思わせる位に自然な挙措になっている。
「お帰りなさい。
それで、良い息抜きにはなったのかしら? 」
そう言って意地悪く微笑んだ。 この二人に挟まれたあれが今から息抜き扱いされる予定なのはゲッソリする
なあ。 まあどうせ変えは出来ないんだろうが。
――――――彼女の名はハヌリース。 自分達の上官、護衛対象で、階級としては大佐に位置する。
腰までかかる緑色の長髪、均整の取れた長身、かなりグラマラスな体型をしている。 顔立ちが平静な・・・とい
うかポーカーフェイスめいているのは、情報を読み取られることを防ぐ必要から形作られた年の功だろう。 ま
あまだ20半ば程度のはずだが。
性格は大分性が悪い。 獲物を狙う猫、すぐ人の言質を取るのが得意、余人曰くほとんどの高級将官の弱みと
玉を握っている、彼女と謀略戦をして3分立っていられたものはいない、暗闇の中彼女を見ると眼が青白く光っ
ていた、など。 まあこういうものは尾鰭の付いた噂だが。 それでも本人に責任が無いとは言えない。
「はい。 最近その機会もありませんでしたので、良い訓練になりました」
トレイスの言葉に、しょうがなさそうにハヌリースが笑う。
「そう。 それは何より。
それで、リディニーは?」
「はっ! ばっちりとこの眼へ焼き付けました!」
気を付けをしてハキハキ答える。 態度だけは立派だ。 言葉の内容はともかく。
「あちゃぁ。 私も見てくれば良かったかな。
そういえばシャウィリって案外面倒見良かったのよね」
「はい。 彼がリディニーに気を遣ったおかげで、そこそこ良い勝負に」
惜しい、と指をぱちんと鳴らす。 これでも仕事が忙しかったくせにそんな様子を見せない。
と、この女が俺を見る。 ニコォッ、と微笑った。 回れ右して逃げ出したいが勿論そんな訳にもいかない。
「シャウィリ。 こっちに来なさい」
「・・・如何な理由でしょうか。大佐殿」
無聊な心持ちで応じ返す。 網が間近に迫っているのを感じる。
「あら。 下士官は上官の命令を理由がないと聞けないの?」
抵抗、4秒。 このまま動かないでいてもしようがないので仕方なく歩み寄る。
自分の前で立ち止まった俺に、あの女は悪魔のように変わらない調子で告げた。
「もっと」
・・・現在の間合いは1m。 抜き打ちで即座に斬れる距離か。 無論斬られる側は俺だが。
そんな意味の無いことを俺が逡巡している内に、あの女は構わず手を伸ばして俺のジャケットの袖を掴み、自
分の方に引っ張る。 ばふっ、とあの・・・この女の胸の中に倒れ込まされた。 むにんと、でもあるが。
「んー。 やっぱり一時間シャウィリがいないと落ち着かないわー」
この女は嬉しそうな声音をさせて俺の後ろ髪を撫でたり、ぎゅーと抱きしめたり、耳を引っ張ったりしている。
その度に緑の制服に包まれた目の前のものもふにむ、ふにむと柔らかな弾力を持ってたゆむ。 最早抵抗は無い。
「あれ。 抵抗しないんだ?」
「いつものことですので」
胸に埋もったまま冷ややかに答えてやる。 なんかトレイスに口調が似たな。 あの女も普段こんな心境なのか
も知れん。
ふーん、そうなの、とそれでも構わずこの女はぎゅー、とお気に入りのぬいぐるみよろしく俺を胸に抱きしめ
ている。 後ろから「う、うわー、これが禁断の・・・!」というバカの声がする。 空気読め。 殴りたい。
「ハヌリース大佐。 私達の用向きは以上です。
もし良ければ退出させて頂きたいのですが」
トレイスの声。 思わぬ所から助け舟が来た。 でもなんだろう、なんか妙な空気だ。
んー、と猫がゴロゴロと喉を鳴らす様を連想させる声を上げつつ、しかし一層この女は俺を深く抱き締める。
・・・最早抵抗はしない。
「いいじゃない。 私も暇だし、もう少し息抜きに付き合ってくれない?」
「大佐の仕事はお忙しいと把握しておりますが」
ぎゅー。 以下省略。
「だからこそよ。 たまにはこういう心休まるものも必要なの」
そこでこの女が言葉を切る。 そして、―――クスリ、と笑った。 見えてはいないが何となく分かる。 ゾワリと来る。
「それとも、トレイスも混ざりたいのかしら?」
後ろで空気が固まる雰囲気。 見えはしていないが何となく分かる。 珍しい。 あの女が不意を突かれている。
何気に見たいな。
「別にいいわよ混ざっても。 ほら、来なさい?」
「謹んでお断りします」
うん。 良い抵抗だ。 心強い、お前だけが味方だ。 最も、無論網は間近に迫っているが。
「上官命令です。 リディニー、トレイスを連れてきなさい」
やや慌てた応諾の声の後、「すみません、あの、」とか「えっと、あの、先輩、」とかやや困り気味のリディ
ニーの声が聞こえてくる。 おお、完璧に固まってるんだあの冷血女。 これは是非見たかったなぁ。
俺がやや左側に場所を寄せられる。 ああ、あの女が隣に来るからか。 ってなんだそれ。
起こる事態に気付いて間も無く、ヤツも同じように、恐らく腕を引っ張られてばふっとリースの胸の中に抱き
込まれた。 頭と肩の触れ合う位置が近い。 あの女はまだ固まっているらしい。 動揺しているのが感じ取れる。
実に珍しい。
「流石に少し体勢的に無理があるかな」
きゅー、と今度はやや柔らかく抱き締められる。 乳の側面に顔が押し付けられる。
この女はしばらくもふもふした後、ふと気付いたように顔を上げた。
「ん、どうしたのリディニー?」
「あ、あの、私も混ぜて頂いてもいいのでしょうか!」
バカの声がする。 状況を破滅させる意味的にバカだ。
リースも流石に困ったのか、やや沈黙した後腕を動かした。 これはなんだ、見えないが自分自身を指差して
いるのかな。 バカは首を振る気配。 またリースが腕を動かし、リディニーも首を振る。 ・・・前のが横にで、今
回は縦か。 こんなことで気配探索の訓練はしたくないなあ。
リースがニッコリと笑う。
「流石にもう場所は無いわねえ」
ああ、良い機会だ。 脱出しよう。
「なら離せ。 俺が替わってやる」
そういって椅子の肘掛けに手を突き、この女の腕から逃れて離れる。 久しぶりの自由だ。 首と手をぶらぶら
動かすとポキポキ鳴った。
まああっさり逃れ得たことを見るに、リースも特にもう頓着はしていないらしい。 平静な声で彼女が喋る。
「それじゃあ意味が無いと思うけれど。 まあいぃか」
それに伴い、トレイスもリースの胸から自力で起き上がる。 首を振って動作を確認する冷血女。 うん、熱く
て頭がのぼせるよな、あれ。
はあ、とバカの肩を落とす声。 そういえば後で殴ってやろうと思っていたんだった。 まあ流石に上官の前で
そういうわけにもいかない。
「んんー。 でも、けれど本当にお話の一つにでも私と付き合ってくれない?
本当に私今退屈な状態なのよ」
提案をするかのように、椅子に座ったまま彼女が自分達の方向に少し身を乗り出して喋る。
「大佐のお仕事は忙しいと聞き及びましたが」
にべも無く断る。 これ以上付き合うのもご免だ。
しかしリース(あの女)はとびきりに微笑いつつ言葉を告げた。
「シャウィリ? 口調」
・・・少しだけ眉が寄る。 無聊な思いでが半分、・・・後の半分は気圧されて、だ。
「・・・忙しいとさっき聞いたが」
・・・前に一度、無理矢理敬語を使い続けて酷い目にあったことがある。たぶん趣味なのだろう。
彼女は足を組み替えて、同じ調子で続けて喋った。
「うん。 仕事自体は忙しいんだけどもね」
そこで前に向けて傾けていた体勢から、椅子の背もたれへ向かって自分を投げ出し頭の後ろで手を組む。
天井を見上げて彼女は一拍を置いた。 んー、などと口篭っている。
「これ言って良いのかなあー。 なーんか、キナ臭いのよね、彼ら」
ふむ、と少し注意しつつ耳を傾ける。 場合によってはこれを聞くことで身の危険も招きかねないかも知れな
い。
・・・トレイスは言わなくても大丈夫そうだが(見ると部屋の外に様子を確認しに行っていた)、心配はリディ
ニーだなあ。 そう思って奴の方向を見ると、奴は俺が見たことで少し戸惑いながらニヘラ、と笑った。 耳栓で
でも塞いでやるか。
そう思って行動しかけると、しかしリースから制止が入った。 「ま、いーからいーから」とでも言いたげに
手を横に振っている。 まあリースが気を遣うなら構わないのだろう。
「うん。 お仕事やってて思ったんだけど、どーもこの機会になんか別のこと企んでる奴らがいそうなのよねえ。
まだ誰とも、本当にそういうことが有るのかもはっきりしてないけど」
・・・ふむ。 まあそれは確かに気になるかもしれない。 リースは情報・謀略戦の類が仕事場だし、その彼女があ
あ言っているからには火の有る無しに関わらず煙が立ってはいるのだろう。
まあだが、リースを守ることが唯一の仕事の俺らには関係無い話だ。
「それで職務をサボると?」
無慈悲に心強い同僚が言い放つ。 昨日の敵は今日の友で、そして明日は敵だろう。
しかし今日の敵も敵ながらさるもの、応えた様子も見せずに笑って言った。
「ふふふ、それはそれ、これはこれよ。
第一今日のノルマはもう終わってるもの。 これ以上仕事する筋合いも義理も無いわ」
・・・うん。 「忙しい忙しい」と言っていた時の彼女の態度と、その台詞は矛盾する。 もう仕事が終わってい
る、ということも無いだろう。 ・・・まあけれども、彼女が大丈夫というなら大丈夫なのだろう。 無駄な揉め事
は起こさない女だ。
それで納得したように瞳を閉じて、トレイスは後ろのドアへと歩いてノブに手をかけつつ言った。
「それでは、どうぞお話をなさって下さい。
私にはする話はありませんのでこれで失礼します」
もうノブを回し、ドアを開けようとするトレイスに、しかし鎮座まします大魔王は言葉を掛けた。
「あら。 無いってことは無いわよ」
そのままドアを開けて逃げるのが正解なのかも知れなかったが、軍の上下関係としてそうもいかずにトレイス
が健気に受け答えをする。
「それではどんな話が有ると仰るのでしょう?」
―――ニヤリ、と魔王が微笑った。 本人とリディニーを除く全員に怖気が走る。
「そうねえ。 例えばシャウィリと話すことでも有るんじゃないかしら?」
・・・はて? 奴の様子から繰り出される追撃としては良く分からん内容だ。
トレイスの方を見ると、・・・・・・うわあ、あの女が顔を赤く染めてる。 それだけの内容だったんだ、あれ、相
変わらず良く分からんが。
「私には有りませんが。 随分と意図が不明なことを仰られます」
「ふうん、そう。 それじゃあシャウィリの方にはトレイスと話すことはないのかしら」
俺の方に鉾を向けるな。 悪魔同士の会話に巻き込まれたくもない。
「そんなもん無―――」と即座に答えかけ、――――しかしそこで後ろからほとばしってくる殺気に気付いた。
・・・恐らく、トレイス辺りが物凄い形相で俺を睨んでいるんだろう。 ・・・んー、俺が喋る前辺りからかな。
・・・それに伴い、何となくその殺気に圧されて まずいような気がする言葉が自然と変更される。
「いや、有る・・・・・・んじゃないかな」
「あなたと私にどのような話があるというのですか」
・・・俺にどう言えと。 まああいつの怒り自体は、リースに弄ばれていることの八つ当たりのような気もしなく
も無いのだが。
しょうがなく溜息を一つ突いて、リースに向かって窘めてやることにする。
「・・・・・・あまり上官権限を濫用するのは、良くない」
それまでクスクス笑っていたリースが俺に向き直る。
「あら、別に私はあなた達に無理に命令を聞かせているつもりはないわよ?
これでも貴方達の為を考えて言ってるんだけどね」
どこがだ。
「んん? シャウィリ、言いたいことがあるなら言ってみなさい? 」
「どこが俺達の為を考えて、なんだ」
せっかくのその言葉なのでそのまま言ってみる。
しかしそう言われたリースは、それで気分を害した訳でもあるまいが、ふむ、と微笑みを残してすっと椅子か
ら立ち上がった。