エロパロでエロネタ書いて叩かれた 原稿用紙4枚目

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513名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 08:22:09.55 ID:5CiLdG+u
即レスありがとうございました。

やっぱりエロパロでは、女の心の独りごとは無用ですか。ぐふぅ…。
口でしてあげてるほうは特段気持ち良いわけじゃないもんなぁ…。
思考ではなく、所作で表現することでエロさと両立できないか頑張ってみます。
状況描写で綺麗にまとめて全体としてはコンパクトに、が理想ですね。
勉強になりました。

導入部分はエロパロ板でちょこちょこ落としてるもので、そのラスト部分を
試行錯誤してる状態です。
すでに50レスくらいです。100いくわー。
514名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 08:25:03.91 ID:5CiLdG+u
ああ〜…もういっそ『抜かせる』目的は捨てて、
心理描写の手法に割り切ったほうがいいのかなぁ…。
書きたいのはそっちですし……。

もうちょっと試行錯誤してみます…。

本当にありがとうございました。
515名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 14:40:23.39 ID:B4PRa9QU
「抜かせる」なら心理描写はガチで無用。
というか心理描写や精神的絶頂は女性が喜ぶ印象。抜き目的の男はあまり好まない気がするね

それと、「女の独り言は無用」なんじゃなくて、ぶっちゃけ心理描写が散漫すぎて、状況描写まで心理描写内でやろうとしてるせいでうまくできてないって話。
ただ、筆力自体がないのではなく、書き方を見つけられてない気がするという話なんだってば。
516名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 14:53:21.15 ID:5CiLdG+u
>>515
わかりやすいアドバイスありがとうございます。
気長にイロイロ書いてみて、手法を見つけてみます。


だけど…ガチで無用……ガチで無用なものなんですね……。
517名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 16:14:38.66 ID:dQf3Q5VU
原作未読。

読んでいて、自然に映像が浮かんでこない。おかげでシーンにのめり込めない。原因は>>509の指摘通り。
おれとしてはさらに、地の文の主語・目的語を省き過ぎなことも、分かりにくさに拍車をかけていると思っている。


ここ、削っても話通じるよね? って描写が地の文でよく出てくる。例えば1レス目で……

>…ううん、わかってます。見ればわかります。
>驚いたんですよね、『あまりにも手ごたえが無い』から。
>力を入れたらつぶしてしまいそうだら。
>………結局そうか。そりゃそうだよ。こんな身体、触れたって面白い事なんてひとつも無い。
>リスクばっかりでメリットが無いのなら、進まないのは当たり前だよ。

3行目と5行目を削っても、ロリちゃんが自分の発育の悪さに対する男の反応にショックを受けていること、
発育の悪さを自覚していたので男のそういう反応を予想していたこと、ぐらいなら伝わる。
>>511が心の中の独り言削れ、って書いたのもそのせいだと思う。


その他細かい点。
接続詞はそんなに多いと感じなかった。
シングル引用符を使って、ノンバーバルな仕草(このSSで言う目遣い)に台詞を付与する表現は、
あまり一般的じゃない。意図が通じなかったり、違和感を抱かれる可能性があると思う。
こういうとき、普通は丸括弧か二重鉤括弧を使うと思うのだが……
518名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 16:22:41.35 ID:amo5npfp
ひとつ聞いておきたいんだけど”読者”をどこに置いてる?
抜かせる物を書く場合ここが重要と俺は考えてる。
読者を先生に置く場合興奮に繋がらない、先生に向けてない思考はマジで無用。
むしろ興奮を醒めさせる要因にしかならない。
心理描写が書きたいなら読者はひとはもしくはひとは後方の神視点に置く必要が有る。
ただそうするならひとはのやろうとしていること、やっていること、ひとは自身の状態をもっと描写しなければダメ。
あと、ひとはを中心に見せるわけだから興奮描写も欲しい所。
女性視点側で男読者を興奮させる書き方が必要とされるから学ばなきゃいけないことはまだまだ多い。
結構、難易度の高い道と思ったほうがいい。
519名無しさん@ピンキー:2011/07/30(土) 17:16:39.68 ID:5CiLdG+u
>>517
ありがとうございます。
主語は意図的に抜いた文にしてたのですが、抜きすぎでしたか……。
○○が、〜する。
○○が、〜した。
みたいに主語が何度も出てくる文章は美しくないと勘違いしていたみたいです。

具体的な削り箇所もありがとうございます。
私、ひたすらくどくてけれん味のある文章・台詞が好きなため、無意味な描写が増えてるんですよね。
(ワイルドアームズとか死ぬほど好き)
強弱をつけねばならないのは、長年の課題です…。

>>518
いや〜、‘読者’はまったく考えてなかったです。
『余計なベクトルの思考』は、入れたいと思って入れてるんですが…やっぱり邪魔ですか……。
現実の行為のときも結構余計なこと考えてるものだし、このほうが自然…私だけ?あれ?
どうしても入れたいモノ以外は、削ります……。

それはそれとして、なんにせよ状況描写が必要ということですね。ありがとうございました。
女の視点で男性を興奮させる文章は、エロ文初心者には無理だとも理解してます。実は。
ただ、この話はひとは視点の物語と決めてるので……。
頑張ってみますです。
520519:2011/07/31(日) 16:20:41.55 ID:u/qIq51g
昨日一日かけて修正してみました。
もう一度ご意見いただけると嬉しいです。

状況説明用に、前回より少し前から。
女の子が先生のベッドの上で膝を抱えて、シーツを頭からかぶって待ってるところに、
シャワーを終えた先生が帰ってくるところから〜…。
521名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:21:17.15 ID:u/qIq51g
来た。

「ひとはちゃん……」

近づいてくる『視線』。
向けたまま、私の左隣に腰かける。

「…………」
「…………」

いけない、先生を止めさせちゃ。迷う時間を与えるな。動け。
頭はどんどん指令を送ってる。
だけど動けない。動いてくれない。
弱くて薄っぺらなだけじゃなく、肝心なときには言うことまで聞かない。本当にこの身体は……!

「好きだよ、ひとはちゃん」
「あ……」

先生がシーツごしに、ゆっくりと、背をなでてくれる。ゆっくり、何度も。
大きくて硬い、そしてなによりも、あったかい手。
ずっと私を引いてくれる手。私の欲しかったもの。

「隠れてないで出ておいで〜」
「………私は小さな女の子じゃありません」
「あ…ごめん。違うんだ。
こうやって丸まってるひとはちゃんがネコみたいで、つい。
ほらボク、ネコ好きだからさ」
「同じじゃないですか。
……出てきて欲しいですか?」
「うん」
「………見たい、ですか?」
「……はい。見たいです」
「がっかりしないって約束してくれます?」
「がっかりなんて絶対しないよ!!ありえない!!」
「…………おっぱい、ありませんよ」
「あのさぁ…それ系のネタ引っ張るの、もうやめない?
ボクそれ、あと何年言われ続けなきゃなんないの……?」
「本当に完全にネタなんですか?」
「…………100パーセントとは言えないけど……。
だけど今好きなのは、ひとはちゃんだよ。
今はひとはちゃんに触れたいんだ。お願い」
「……じゃあお試しで頭だけ触れさせてあげます。
そこで誠実さが感じられたら、『次』も考えてあげましょう」
「じゃあ頭を出して」

……ゆっくり、外を伺いながら出て行く。視界が明るくなる。
いつもの部屋。カーテンの隙間から差し込む朝日に照らされて。
知らないところなんてどこにもない。怖いものなんて何もない。
だけど、今はまだ先生を見れない。見たら心臓が爆発しちゃうかも。ちょっと助走が必要だよ。
522名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:21:38.98 ID:u/qIq51g
「ありがとう」
「……感謝してください。
ん……」

ごしごし、強い力でなでられる。
気持ちいい。
目を閉じて、その感覚だけに集中する。

幸せ……。

今までの『幸せ』が冗談みたい。そうだよ、これが本当の『幸せ』なんだ!

「ひとはちゃんの髪、サラサラしてて本当に気持ちいいなぁ〜……。
こうやって思う存分なでられるなんて、夢みたいだ」
「…じゃあもっと早くやってくれたら良かったのに……」
「そうはいかない……ううん、そうだね。もっと早くこうしてあげたら良かったんだね。
ごめん」
「許してあげましょう」
「うん。ありがとう。
やっぱりひとはちゃんは優しいなぁ」

ごしごし、ごしごし。気持ちいい。だから許してあげよう。私は優しい。心が広いのだ。
「………んぅ……」むふ〜

ごしごし、ごしごし。ごしごし、ごしごし。ごしごし、ごしご「あのう」

「何ですか?
手、止まってますよ」
「あっ、ごめんね。
………いつまで…っていうか…ううん、そうだよね。ごめん。なんでもないよ。
ひとはちゃんが幸せそうなら、ボクも幸せだよ」

いけない、そうだった。

いちいち幸せだから『次』を忘れちゃうよ。
……あ〜、でももうちょっとだけ。むふふー。
今日はどんどん『幸せ』の最高値が更新されていくなぁ。『最後』はどこまで行っちゃうんだろう。
ちょっと怖いくらいだ。

ごしごし、ごしごし。ごしごし、ごしごし。ごしごし、ごしごし。ごしごし、ごしごし。

……さて、そろそろ『蜜』をあげましょうか。
なんてね。

「ふぅ…まったく。
こらえ性のない人ですね」
左目だけ開けて、ちらりと先生を見てみる。

「うぅ……っ!
ごめんなさい………」
映ったのは、真っ赤になってうつむく姿。
むふぅ!むちゃくちゃ可愛い……!

「女子高生とできるからってがっついて。みっともない。
生きてて恥ずかしくないですか?」
「ご…ごめん…。返す言葉もないです……」
私の言葉でますます赤くなる。りんご飴みたいで美味しそう。
523名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:22:25.68 ID:u/qIq51g
背筋がゾクゾク震え、口の中に涎れが溢れてくる。お胎がきゅんと疼いちゃう。
もっともっと可愛い姿が見たくて、頭の中に色んな台詞が浮かぶ…けど、ちょっと落ち着けひとは。
あんまり調子に乗って勢いを削いじゃったら意味ないよ。
楽しむのは一旦『最後』まで行ってからにしなさい。
その後なら、いくらでも好きにできるんだから。

「まぁ私は優しいですからね。先生にだけ特別です。
たくさん感謝してください」

言いながら、少しお尻をずらしてベッドに仰向けになる。シーツを掴んだまま。
放したら心臓が飛び出しちゃうかも。

「…うん。
ありがとう、ひとはちゃん」

大きな手が、シーツを「その前に、恋人にする事があるでしょう?」

「あっ、そうだった。ごめん」
「もうっ…。
ん……」

おでこ、まぶた、鼻、ほっぺ。次々にくちづけしてくれる。どんどん幸せにしてくれる。

「大好きだよ、ひとはちゃん」

また触れ合う、唇。
不思議だ。触れるたびに新しい発見がある。伝わる想いがある。
これならきっと、これから一生、何度やっても飽きないな。

「……取るね」
「………………………」はい。
目を閉じて、うなずく。

感じる先生の視線。そこに乗せられた熱。嬉しい。

……お願い、がっかりしないで。

身体が少し冷たい春の空気に晒される。

「う………っ!」
空気を伝って先生の震えと動揺が届く。

「な…なんですか?」薄すぎる?それとも何か変!?クリの触りすぎ!?

思わず見開いた目に映ったのは、青ざめた顔。
そんな!!

「ちっ…ちが…っ!
ひとはちゃんが、綺麗過ぎて、ほっ…本当に綺麗で!
びっくり、して……」
524名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:23:00.69 ID:u/qIq51g
えっ……。

「おっ…お世辞も度が過ぎると気持ち悪いですから!」
「本気で言ってるよ!
うぐっ…ちょっ…信じられないくらい綺麗……。
身体中真っ白で…雪みたい……。
ボクなんかが触ったら……」
「ヘタレ」
 嬉しい。

…けどちょっと大げさ過ぎじゃないかな?

「うわ…えぇ〜……?
ボクこれ、後で訴えられないかなぁ……」
「私が良いって言ってるんですから、誰も訴えません」
 私が良いって言って認めていても、パパが殺すかも。


……………危ない。


『私』を見た途端、先生からみるみる熱が消えていってしまった。
これでさらに余計な事を言ったら、完全に固まっちゃうかもしれない。
……やっぱりつまらないんですか?

「……ここまで来て触れないんなら、それこそ末代まで祟りますよ…」
「ひぃっ!
いやいやいや!触れます!触れさせてください!!」
首をぶんぶん振りながら、必死で言い訳する先生。

…………傷つくなぁ…。

「あっ…違うんだよ。本当にごめんね。
本当にひとはちゃんが綺麗過ぎて、びっくりしちゃったんだ。
…落ち着いたら、もっと触れたくなった」
「なら行動で示して」
「うん」

ふわり。肩に感じる男の人の手。硬くて、少しカサカサしてて……あったかくて。

「ん……」
「う…わぁ…なんてスベスベ……っ!」

ふわふわ。少しずつ、下へ。優しく丁寧に、塗り広げるように動いて。

「んっ…」
「うわわっ!ごごごごめんひとはちゃん!痛かった!?
ごめんね!」
途端に離れていく幸せ。空いた胸を埋める痛み。
525名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:23:36.00 ID:u/qIq51g
ああっ……!

「ち…うんです。
さっきのは……き…ち、よ…て……」
「そっ…そうなんだ!よかっ…よかったぁ〜…!
はぁ〜、緊張する……。
美術館で芸術品を扱う人って、こんな気持ちなんだろうな……」
「……むちゃくちゃ言ってないで…」
「う…うん。
続けるね」

ふわふわ。幸せが帰ってきた。
良かった……。

「は…ぁ」
「ひとはちゃん……」

たどり着いた、薄い、丘……平原。
わかってる。こうやって寝転がると、完全に何も無くなってしまうって。骨すら浮いてしまうって……。

「わた「大好きだよ」 ……」ずるい。

ふわり。軽く、触れるか触れないかくらいのソフトなタッチ。
だけどふたりの汗でしっとり柔らかくなった手のひらは、私の肌を吸い付け、吐息に乗せるのに十分な刺激を送ってくる。
あ……上手い…のが、悔しい。『誰』でどれだけ『練習』したんだ、この人。
後で絶対問い詰めてやる…ふぅんっ……。

「ひぃ〜。
なんかもう、夢みたいに気持ちいい手触り……」

ゆっくりゆっくり、丁寧に。滑らせるだけの動きから、塗りこむような力強さに。
何も無い私の胸に、幸せを詰め込んでくれる。

先生の大きな手のひらが、私の小さなおっぱい全体を包む。おっぱい全体で愛撫を感じられる。
指で脇のところからも柔肉を集められ、やっと揉んでもらえるだけの丘が作られる。
そのまま丁寧に、刺激を頂点まで運ばれ、達したところですぐ、手のひらによって潰される。
作っては、潰される。作っては、潰される。私の小さな乳首ごと、潰される。そのたびに甘い刺激が全身に広がる。

「せん、せ……。
そんな…っ、面白くない、ところ、はぁ……。
無理して長々、触ってくれなく、てっ…んっ…」
自分のものだとは信じられないくらいの、甘い、声。はしたない欲望が透けちゃってる。
ううう…こんなの私じゃない…身体っ!悪いのはなにもかも、この薄っぺらな身体なんだよ!!

「ひとはちゃんのおっぱい、柔らかくて、すべすべしてて、すっごく気持ちいいよ。触ってると幸せなんだ。
だからもっと触ってたいけど…だめ?」
少し眉を寄せ、申し訳なさそうにに聞いてくる先生。
うぐっ…そんな顔されたら……。
526名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:24:23.65 ID:u/qIq51g
「ダメじゃ、ないです…あはぁ…。
もうっ、人がしゃべってるときは…んやっ」
「ありがとう。
ごめんね、ひとはちゃんが綺麗だから、止められなくて……止まらないんだ」
「さっきから、同じ事…!」
「ごめん。それしか言えなくて…でも本当に『綺麗』って言葉しか思い浮かばなくて。
ここも真っ白で、真ん中は桜色で…こんな、花の蕾みたいに綺麗な……」
先生の強い『視線』をたどり、私もそこに目を向ける。

うそ…っ!

そこにあったのは、言葉通りの桜の蕾。見たこと無いくらいに勃ち上がった、私の乳首。
自分でしてるときは摘むほども無くて、ただ手のひらに『粒』としてしか感じられなかったはずのそこは、
繰り返し受けた刺激のせいで硬くしこり、はち切れそうなくらいに肥大してツンと尖っていた。

「やぁっ…これっ…!」
「うん。すごく綺麗だよ」
先生が乳房を包んだまま、人差し指と中指の間に乳首を挟み、今度は左右から押し潰すように力を掛けてくる。

「んっ……」
生じた痺れるような快感によって、眉根がより、喉が震える。
ぁ…乳首、凄く感じやすくなってる……。
限界まで張り詰めた表皮には、指紋や手の皺まではっきり感じられて、わずかな動きでも驚くほどの摩擦を感じてしまう。

「ひとはちゃん、気持ちいい?」

ころころと蕾を弄びつつ、先生が嬉しそうに問いかけてくる。
むぐぐ……。

「んぅ…くっ……。
ま…だ、まだです、ね。こんな程度、じゃ…あっ、ひぐっ!」
「うーん、じゃあもっと頑張るね」

不躾な質問に精一杯の皮肉を返してあげると、先生はますます嬉しそうに手を動かし始めた。
両の尖りに人差し指の背を沿えて立たせ、逃げ道を無くした上で、親指を使ってゴシゴシとしごき出す。

「うああっ!やっ、きぃっ!」
目の前でバチバチと火花が散る!

親指の柔らかなお腹、少し硬い関節部分、鋭い爪。
強弱だけでなく、質まで連続的に変化する刺激に背を仰け反らせて喘いでしまう。

「ひとはちゃん、気持ちいい?」
「んやぁっ!気持ち…っ、いいですっ!気持ちいいですから!ちょっと、待っ…んふぅっ!」
「ほんとう?」
「ほんとです!あっ…く!こんな、大きくなったの、はじ、めてっ…!
あ…ふぅ……」
顔から火が出そうなくらい恥ずかしい告白と引き換えに、やっと開放される。
ああもうっ!これも後で覚えといてくださいよ!!
527名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:25:47.60 ID:u/qIq51g
「………ほんとだ。さっきよりもっと大きくなってる…」

先生がつぶやき、ゆっくりと顔を上げる。
目が合う。先生の瞳が語りかけてくる。
『くちづけしたい』

触れて。

背に腕を差し入れた先生が、顔を近づけながら、私を持ち上げ、唇を……………。

………………………………。

「……続け、ないんです…か?」

目が合う。
先生の瞳。ぐるぐる廻ってる。

「………大好きだ」
「なんでもう一度」迷うんです?

…ううん、わかってます。伝わりました。
驚いたんですよね、あまりにも『手ごたえが無い』から。
………結局そうか。そりゃそうだよ。こんな身体、触れたって面白い事なんてひとつも無いんだ。

「ひとはちゃん!違うっ!
誤解しないで!!
本当に好きだ。世界一幸せにしたいって想ってる。ひとはちゃんに触れたい。
…抱きたい。
たださっきはちょっと…ちょとだけ、びっくりしちゃって……。
何ていうか…ボクの……違う、ごめん。本当にひとはちゃんを抱きたい。嘘じゃないよ」

先生が私に真っ直ぐ目を合わせて、真摯な態度で謝罪の言葉を述べる。そこには、ひとカケラの嘘も感じられない。
心の底から、今度こそ、もう迷わないのだと伝えてくれる。

「いいんですよ。
わかりました」


だけどもう遅いよ。


「私が触れます」
「えっ…んぐっ」
返事、の前に塞ぐ。
528名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:28:00.81 ID:u/qIq51g
ほらほら、危ないですよ?下手にしゃべったら歯の間の薄い舌を噛み切っちゃうかも。
だめだめ、逃げられない。下手に引き剥がしたら首に回った細い腕が抜けちゃうかも。
弱くて小さいひとはちゃん。
硝子細工のように扱ってください。

「ん…んぐ……ぅ…」
「ぺちゃ…んぅぅ…。ちゅぅ……」

……さてと。

まぁこうなる気はしてたから、これはこれでいい。むしろ冷静になれて良かった。
先生、がっかりさせてごめんなさい。だけどその分いろいろサービスしてあげます。
大丈夫。私、イロイロ知ってますから。『初めて』だってきっと上手くやってみせますよ。

私は冷静。

恥なんてどうでもいい。手段なんてどうでもいい。


とにかく『今』、『最後』まで行ってしまうことだけが重要なんだ。


「んふっ…くちゅ……」
冷静に、本で読んだノウハウをたどる。
唇をなぞり、差し入れ、歯茎をくすぐり、舌を絡ませ、唾液を流し込む。
おっと、先生のを飲んであげるのも忘れないようにしなきゃ。

「あ…うくっ…ふぅ……」

たどるうち、たどたどしかった先生に熱が戻ってくる。
先生が舌をこちらの舌に巻きつけ、とろとろの唾液をたっぷり乗せて、私の口内へと押し戻してくる。

「んくっ…。こくん」
精一杯喉を鳴らして飲み込んであげると、視線の先で先生の目が嬉しそうに細められた。

「じゅち…んっ……。
ちゅるっ」
離れながら、最後に唇を軽く吸ってあげると、先生の身体が僅かに震えた。

「ぷぁ…あ…。
先生……」
「ひとは、ちゃん……」
ぽおっと瞳の中に欲情の炎が灯り始める。
そうです。それでいいんです、先生。

「さあ、今度は先生が寝転んでください」
「ひとはちゃ「早く」

わかってます。先生のことなら何でも。
強い先生。弱い私が傷つかないよう、精一杯手加減してくれる。
優しい先生。小さな私をつぶさないよう、動きを停めてくれる。

だからこんな身体でも、簡単に組み敷ける。
529名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:28:43.27 ID:u/qIq51g
「ぺちゃ……」
顎、首筋、鎖骨。チロチロと舌を這わせる。軽く噛んでマーキングも忘れない。

「うぁ……」
「ふふふっ…ぴくっとした。
乳首が気持ち良いんですね」
「あ…いや、気持ち良いって言うか、くすぐったいって言うか……」
「じゃあ気持ち良くなるまで舐めてあげます」
「そうじゃなくて…はっ…ぁ……っ。
ひとはちゃん…っ」

あぁ…そんなに顔を真っ赤にして……。
もうっ、可愛いなぁ!

「ちゅう…ちゅっ……」
私のよりも小さくて可愛い乳首を舌で転がしながら、ゆっくりと手のひらで先生の身体をなぞる。
う〜ん…なんだかんだ言って鍛えてるんだ。本当に硬い。『私』と違う。
さすが『先生』。鉄棒も、跳び箱も、水泳も。何だってできますもんね。

「んふぅ……」
「ひぁっ!ひとはちゃん!!」
先生が女の子みたいな悲鳴を上げる――お腹でソコに触れた瞬間。
そのまま自分の身体を先生の全身に擦り付けるように圧し掛かり、お腹全体を使って押し潰してあげる。

「あぁ……ひとはちゃんの身体、スベスベで気持ちいい……」
恍惚のため息とともに、先生が快楽に染まった声を漏らす。
弛緩しきった顔に、私の中の母性愛が掻き立てられて、つい押し潰すのに夢中になってしまう。


………んだけど、コレ……。


確かめるため、舌を腹筋に移しつつ両手で包むようにして握る。
「うわっ…ちょっ…!ひとっ…!
急に、ぎゅって…!?」
「なにがどうなんです?どうしたんですか?はっきり言ってください」
 ちょっちょっちょっ!待って待ってコレ!はっきり言って無理だよ!

どっくんどっくん。

心臓みたいな…それ以上の鼓動を伝えてくる、硬質的な熱。見れない。正直見るのが怖い。
いやホント無理!こんなの絶対入らないって!

「ほらほら、どうしたんですか?」
言葉で時間を稼ぎつつ、思考を走らせる。

そりゃ神戸さんも最初見たときは無理だと思ったって言ってたし、だから『破れる』んだろうけど……。
だけどこんなの入れたら『痛い』なんてレベルじゃ済まないよ!
530名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:30:19.53 ID:u/qIq51g
「ほらほら、どうしたんですか?」
言いながら、再確認。さっきよりもう少し力を込めて握ってみる。
…やっぱりこの大きさなのか……。
むむむ…ここまではある程度、本が役立ったけど……。

「……ひとはちゃん……?」

はっ!

いけないいけない、手を停めるな。サービスを止めるな。『私』を飽きさせるな。
少なくとも台詞はまだまだ使えるはずだ。

「硬くなってますね。私のお腹、そんなに気持ち良かったですか?」
「……ごめん」
「自分の身体のことなんですから、はっきり言ってください。
……もういいです。こっちのセンセイに聴きますから」

勇気を出して見る。

…大きさ、は一旦意識から外そう。外せ!
形は…別にグロテスクとは思わないな。ちょっと根元のもじゃもじゃが気になるけど。
それに膨らんだりくびれたり…単純な『棒』ってわけじゃないんだ。先っぽはシューマイみたいになってるし。
まぁ先生は多分……
「やれやれ、こっちのセンセイも恥ずかしがり屋なんですね」
「うぐっ……」
この反応。やはりそうなのか。
つまり下に引いて剥いてあげた方がいいわけだな。

今度はそっちが味わう番だよ。

「隠れてないで出ておいで〜」
「うううっ……やめて…っ」
真っ赤な顔を両手で隠し、いやいやをする先生。むふぅ!
この画は一生覚えておこう。

「おやおや、情けないですね。
せっかくこっちはお顔を出そうとしてるのに」

先生の顔を十分脳裏に焼き付けてから、視線を落とす。添えた両手をゆっくり下ろす。
わ、わ、わ。むりゅ…って、ピンクのナカミが出てきた。亀の頭…というより、そら豆みたい。
思ってたよりずっとツルってしてるんだ。朝日を照り返してピカピカ光ってる。

むりゅりゅ……。
531名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:30:42.89 ID:u/qIq51g
生々しい動きで剥けていくおちんちん。外側はサラサラした皮膚なのに、内側は軽く張り付いて、その身が粘膜であることを主張してくる。
剥かれるほどに、複雑な生き物へと変わっていく(やっぱりちょっとグロいな)……ところでこれ、どこまで下ろせばいいんだろう?

「痛っ!待って引っ張りすぎ!」
「あっ、ごめんなさい!」
まずい!失敗しちゃった!
血とかは出てないから大丈夫…でも大事なトコロなわけだし…。

「ごっ…ごめんなさい先生!わた…私…!」
「あっ…大丈夫だよ。全然大丈夫だった。
ごめんごめん、ちょっと大げさに痛がっちゃった」
「良かった……。
……お詫びに痛かったところを舐めてあげますね」
うむ。我ながらいい流れだ。

「いやだから痛くなかったんだってば…ひとはちゃん!」

無視無視。
根元に両手を添えてしっかり固定し顔を寄せていく…けれど数ミリの距離に近づいたところで、唇に熱を感じて思わず止まってしまう。
触れたら火傷しちゃいそう……。

「ん…ちゅ……」
まずは舌先で温度と味の確認。
恐る恐る頂点の切れ目に沿わせると、じわっと熱さが伝わってきた。…大丈夫だ。これなら私のお胎の方が熱いよ。
味の方も大丈夫。特になにも感じない。さっきしっかり洗ってくれたからだろう。
……ちょっと残念。

「ダメだって!汚いよ!」
「ちゅっ…ん……」
段差の周囲を舌先で撫でるようになぞり、ツルツルの頭に舌腹を押し付ける。
そのたびに、両手の中でビクビクと嬉しそうに跳ね回るおちんちん。
すごい。
明らかに身体の外にあるものなのに、こんなに強い力で動かせられるんだ。

「んちゅ……。
ふぅ……」
最後に先っぽにくちづけしてから離れ、ひと呼吸。

「あ……」
途端、残念そうな声。わかりやすい人だ。
こんなにはっきり弱いところを見せてくれると、こちらは落ち着ける。冷静になれる。
いいですよ。大丈夫。さっきまでのは練習ですから。

「うぁ…あん……」
小さな身体。だから精一杯口を開いて。

「んぁぐ……」
大きなそら豆、ぱくん。

「うはっ…!」

びくびくびくっ!口にふくんだ、だけ。入れられたのは先っぽだけ。
なのに先生は大悦び。
気のせいか、口の中、もうひとまわり大きくなったみたい。
嘘のつけない先生。そんなところも大好きです。
532名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:31:34.87 ID:u/qIq51g
「ん……」
髪、かきあげる。垂れてきてちょっと邪魔だ。
…そっか。下を向くからご飯のときみたいに結んどいた方がいいのか…ああ……!
私、先生を食べちゃってるんだ!
その想いと口の中の熱が一緒になって身体に広がり、お胎の疼きを呼び起こす。
脚をしっかり閉じて、身体の火照りがアソコから漏れ出さないよう力を入れる。

「うぁ…ひとはちゃん、それ……」

ぽふん。

髪をかきあげる動きが、先生の琴線にも触れたみたい。
熱に浮かされた声で私の名を呼び、優しく頭に右手を置いてくれる。愛しげに、なでてくれる。
ちょっとおちんちんを咥えてあげただけで、もうこの扱い。
男の人ってゲンキンだ。

「あぁ…すごい……。ありがとう……」
夢見心地の表情で優しくお礼を口にしながらも、右手にはさらに力を込めて私の頭を押さえつけ、続きを促してくる先生。
ふふっ…仕方ないなぁ。
それじゃ、えっと…本だと確か……『歯を当てない』ように、『唇でくびれをしごく』と同時に、『舌を押し付けるように舐める』だけじゃなく、
『彼を上目遣いで見つめる』のも忘れずに…ってやる事多いよ!そんないっぺんにできないって!!

本で読んだときは簡単だと思っていたフェラチオだけど、実際にやってみるとすごく難しい。この身体はなにもかもが小さいから特に。
パンパンに膨らんだ頭の部分に歯を当てないためには、アゴをいっぱいに開いておかなくちゃいけない。
だけど先生に気持ちよくなってもらうには唇をできるだけ窄める必要があるし、
垂れていく涎れを啜る時には口全体が小さくなるから、余計にアゴに力が要る。こうして咥えているだけでも凄く疲れちゃう。
唇を僅かに動かすだけでおちんちんが大きく震えるところからして、
このまま前後に動いてあげればいいんだろうけど…私の口は頭を咥えただけでもう満杯だ。とてもじゃないけどこれ以上は入れられない。
かと言って引き抜く…口を閉じながらの愛撫は、歯を当てない自信がない。
口そのものでしごくのはやめておいた方が無難かなぁ……?

「ひとはちゃん………?」
動きを停めた私に、心配そうな声が掛けられる。

いけない。サービスを止めるな。

最初から何もかもはできない。この身体は特にそう。エッチだって身体を動かすんだから、反復練習が必要なんだ。
できる事から、ひとつずつ。余計な事は考えず、ひとつの動きに集中して。
まずは……見上げる。先生の瞳をしっかり見つめる。咥えたまま。

「あ…うあっ……。
ごめん…っ!
別にそんなつもりじゃあ…なく、て……ごめん」
それだけなのに、可哀相なくらいに慌てふためいて。目には涙すら浮かべて。
そのくせ、手は押さえつけたままで。
533名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:32:09.21 ID:u/qIq51g
むふ…!すごい効果!反応がこれまでと全然違うよ!!
なんて簡単!なんて単純!ちょっと咥えてあげてるだけなのに!
こんなことなら最初からやっておけば良かった!!

「んちゅ…れるっ……」
もっと大きな効果が得られる事を期待して、今度は舌での愛撫を開始する。
柔硬い頭を押し潰すように舌を擦り付け、私の唾液を刷り込む。外側からゆっくりと円を描きながら、徐々に中心へ。

「ひゃっ…」

ぱっくり裂けた中心の穴に辿り着くと、先生がいっそう嬉しそうにわなないた。
ふむ…ここが好きなんだな。
舌先を尖らせ、チロチロと穴をくすぐってあげる。するとやがて、中からとろとろした液体が湧き出してきた。
僅かな塩味を感じながらも舌で掬い出し、溢れる唾液と一緒に飲み込む。

「え…うそ?ちょっと…ひとはちゃん、そんなの飲んじゃダメだって!
ほんと汚いから!」

掬っても掬っても、次々に湧き出してくる粘液。
どれだけ溜め込まれているのかが気になって渾身の力で吸い上げてみると、じゅるっと、音を立てて舌腹に塊になるほどの量が届けられた。
当然、飲み込む。

「わああっ!じゅるんって…!
ダメだよ吸わないで!やめて!!」
先生が泣きそうな顔で私に懇願する。

やめません。止められません、
こんなに可愛いところを見せられたら、止めるなんてできない!!

「ぐっ…またっ…!
ごめんね、ぺって吐き出して!
あぁっ、ちょっ…そこは……っ!ダメだよひとはちゃん!!」

んも〜、まだそんな嘘つくんですか?
裏側の細い筋、たまらないんですよね。切れ目をグリグリされるの、大好きなんですよね。ごっくんしてもらえるの、嬉しいんですよね。
だってほら、先生の手。いい子いい子って、いっぱい撫でてくれてる。ごしごし、ごしごし。力いっぱい。
気持ちいいところ見つけるたびに、いっぱいいっぱい褒めてくれるじゃないですか。

「ダメだって!やめてっ!!」

…ふぅん。そこまで言うなら。
私もアゴが疲れちゃいましたしね。ちょっと休憩させてもらいます。

「あ……?」
なのに。
希望に応えてあげたというのに、声は切なくて、瞳は潤んで。
うわぁっ!可愛い!!
534名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:32:28.22 ID:u/qIq51g
その姿に、その姿を引き出したのが『私』だという事実に、胸が締め付けられる。お胎に甘い疼きが広がる。
力いっぱい閉じて我慢していたアソコから、それでも抑えきれずにおツユが溢れ出し、内腿を伝ってシーツに染み込んでいくのを感じる。
クリが指で擦ってもらえるのを待ちきれなくて、皮から頭をぴょこんと覗かせちゃってる。
あぁ…右手、どうしよう?持っていきたい。だけどあったかいのを持っていたい…!

「ぁ…ひと、は…ちゃん……?
どうし…ううん、そうじゃなくって…その……」

おっと、先生も大変そうですね。
でもごめんなさい。今はお口が満杯でお返事してあげられないんです。
まぁ私たち5年も付き合ってるんですから、目を見れば、大体言いたい事はわかってもらえますよね?

「あわっ…ひとっ……虹…!
こんなときに…まで……っ!」

目が合った瞬間、先生がびくんと身体をわななかせて息を飲み、そのまま釘付けになってくれた。
そうそう、お話しするときはきちんと相手の目を見なきゃいけませんよ。

「う…ぁ……えっと……。
ゴメン、でも…飲んだりとかはしなくて、いいんだけど……」

やれやれ、面白いことを言いますねぇ。それって何かの譲歩のつもりなんですか?自分で言ってて死にたくなりませんか?
しかも右手。今さらそんな優しく頭を撫でられたって……なっ…何にもならないんですから。
必死になって私のご機嫌をとろうとしだした先生を、呆れた目で見つめる。

「あ…ううん!馬鹿なこと言ってごめんね!ほんとにゴメン!
もちろんこんな事ひとはちゃんにさせるのは、いくらなんでも……ってわかってるんだけど、そのっ……すごく気持ちよくって……。
えっと、だから……」

結局なんなんです?だからなんなんですか?はっきり、ハキハキ言ってくださいよ。子供たちにお手本を見せなきゃならない立場なんでしょう?
ごにょごにょとよくわからない事を呟く姿にますます呆れて、表情筋から力が抜けていく。そにれ合わせて、絞っていた唇も離れる。

「あ、あ、あっ!いやっ、だからね!もうちょっとだけ……あっ、でもひとはちゃんが嫌ならいいんだけど、
ぅ……もうちょっとだけ……口で、してくれると…嬉しいなー……とか、思っちゃったり……。
だって男ってさ、途中でこういのって……ごめん……」

ま、先生のこらえ性は平均値だって事にしてあげましょう。
けどそれが人にものを頼むときの態度なんですか?してもらいたいなら、もっとちゃんとおねだりして下さい。
ちろり、ひと舐めしてから挑発的な視線を投げてやる。

「ふひゃっ…!……え…それだけ……?
ああっと……勝手なわがままでごめんね。だけどもう一度……さっきまでみたいに……舐めて欲しい…ですぅ!!」
羞恥のあまり半泣きになった先生が、それでも堪えきれず自分の欲望を口にする。
最後の瞬間、ぎゅっと瞑った目じりからひとすじの涙が零れ、シーツに小さな染みを作った。

45点。
主語が足りてません。最後まで私の目を見て言えなかったのも減点対象です。
そんなおねだりの仕方じゃ、いっぱい気持ちよくなれませんよ?
でもまぁ私は優しいですからね。45点分はしてあげましょう。
535名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:33:11.83 ID:u/qIq51g
「じゅっ…。
れる……ちゅう……」
垂れっぱなしになっていた涎れと一緒に亀頭を吸い上げ、緩めていた唇を再び絞ってしっかり固定する。
そしてゆ〜っくり、軽く。くるくると、飴玉を転がすように周囲を舐め回す。先生の大好きな先端には触れないよう気をつけながら。

「んはぁ……。もう…ちょっと……」
ゲンキンなもので、フェラを再開してあげた途端にあっさり涙を引っ込めた先生。
だけど本当に触れて欲しいところには触れてもらえないじれったさに、ついに我慢が限界に達したのか、
右手で私の頭を掴んで腰をゆすり始めた。
それはルール違反ですねぇ。舌はサヨナラの刑です。

「ああっ…!
ごっ…ごめんね!びっくりしちゃったよね!本当にごめんね!!」
だいぶ立場がわかってきたようで、今度は大慌てですぐに私に許しを乞う先生。

まいったなぁ…これ、本気で楽しいや。
舌先ひとつで、ほんのちょっと転がすだけで、先生を好きにできる。オモチャにできる。

「ひとはちゃん、もうしないから……お願いします…」
はいはい。
じゅうぶん反省したみたいですし、45点の続きを…今の声が可愛かったから、60点にしてあげましょうかね。
舌をぎゅっと尖らせ、力いっぱい鈴口をほじってあげる。と、先生の右手も頭をごしごし撫でてくれる。むふ……。
536名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 16:36:39.69 ID:u/qIq51g
すみません。こんなに長レスになるとは思ってませんでした…。
今の自分にはこれ以上の『高さ』では書けないと思うので、以前指摘いただいた『方向性』に
沿っているかについてご意見いただきたいです。

また、エロシーンは別個のボキャブラリーが必要な事がよくわかりました(つもりです)。
申し訳ありませんが、よりよい『単語』等あったら教えていただけないでしょうか?
(そういう『単語』がまとめられてるサイトってないですかね?)
537名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 22:53:10.42 ID:Ejz6CLx9
ほい、お茶でもどぞ

つ~旦旦旦旦旦
538名無しさん@ピンキー:2011/07/31(日) 23:51:42.38 ID:0RLhPjoC
『高さ』とか『方向性』とか、そういう抽象的なことを言われても、どういう意図なのか厳密には分からんので、
『方向性』については『情景が分かりやすくなったか』と『男読者がより興奮できるようになったか』と勝手に解釈した。
以下、上記ふたつの観点から前回と比較した。

>>509で前回言われてた
>あと、心情に触れたいなら、表情(顔の、という意味ではない。体の動きも表情と言える)の描写が必要なんだけど、それが圧倒的に少ない。
については、先生が女の子のおっぱい触ってるくだりと、女の子が一旦フェラやめて先生の反応を窺うくだりで、進歩があったと思う。

>>518で前回言われてた
>ただそうするならひとはのやろうとしていること、やっていること、ひとは自身の状態をもっと描写しなければダメ。
>あと、ひとはを中心に見せるわけだから興奮描写も欲しい所。
については、おっぱいと乳首いじられてる時の女の子の反応が増補されることで、進歩があったと思う。

前回と比べると読みやすくなったと思う。


前回と比べないで読むとするなら……
>>519でそれらしきこと書いてたけど、終助詞や動詞終止形で文を終わらせるの、あんたもしかして好きじゃない?
おれが数えた限り、このSSの地の文中には、43回体言止めが出てきたんだけど、体言止めの効果に疑問を覚える箇所があった。

体言止めは強調・余情を出す効果がある。それと同時に、文章の表現者(このSSでは、ひとは)の主観が減殺される。
日本語の終助詞や動詞終止形は、表現者の主観――例えば「疑問」や「詠嘆」や「驚き」など――を表すことができる語句だから、
そいつらを削り落としてしまえば、表現者の主観が弱くなる。その代わりに、名詞が指示する客観的な事柄が強調されるわけだ。

それを踏まえた上で、何故この文を体言止めで終えたのか? この体言止めは何を意図しているのか? をもう一度考えなおすべきだと思う。


例えば>>535

>ゲンキンなもので、フェラを再開してあげた途端にあっさり涙を引っ込めた先生。

っていう文が出てくるけど、こいつを例におれが並べ替えるとすれば、

  (先生は)ゲンキンなもので、(私が)フェラを再開してあげた途端に、先生はあっさり涙を引っ込めた。

上記のようになる。丸括弧内は主語の省略だと思って欲しい。
倒置法と体言止めを止めただけでも印象が変わる。さらにおれが書き換えると、

  私がフェラを再開してあげた途端に、先生はあっさり涙を引っ込めてしまった。(先生は)ゲンキンなものだ。

「〜てしまった」とつけるだけで、ひとはの「呆れ」「詠嘆」が表されてるのが分かると思う。
何故「〜てしまった」にしたかというと、後続の「現金な〜」という形容が「主張・態度の豹変、及びそれに対する呆れ」を表しているから。


また、原文に含まれてた3つの用言は、上記の引用箇所では、

  「ゲンキンな」……先生主体→「(フェラを)再開してあげた」……ひとは主体→「(涙を)引っ込めた」……先生主体

という順番になっていたが、このレスでおれが書き換えたところでは、

  「(フェラを)再開してあげた」……ひとは主体→「(涙を)引っ込めた」……先生主体→「ゲンキンな」……先生主体

と並べ替えた。これで、文中の用言に対する主体の交代が一回減った。
何故こんなことをするかというと、主体の交代が少ない文の方が、読者にとってわかりやすいから。主語を省略するならば、尚更。
539名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 00:11:27.32 ID:1I6fKbbK
>>536
サイトは知らんけど、「官能小説用語表現辞典」は十中八九役に立つ。
辞典ってのがハードル高いなら、新書の「官能小説の奥義」でもよい。
540名無しさん@ピンキー:2011/08/01(月) 01:49:52.51 ID:ykX/860q
>>536
実際にそういう単語が多用されている例として、見たければどうぞ
www.kent-web.com/pubc/book/test/uploader/uploader.cgi?mode=pwdwin&no=4526
パスワードzyngasns
541518:2011/08/01(月) 21:48:44.12 ID:1+QTV3s1
>536
とりあえずだいぶ良い物になったと感じます。
ただ>>525
>先生の大きな手のひらが、私の小さなおっぱい全体を包む。おっぱい全体で愛撫を感じられる。
>指で脇のところからも柔肉を集められ、やっと揉んでもらえるだけの丘が作られる。
>そのまま丁寧に、刺激を頂点まで運ばれ、達したところですぐ、手のひらによって潰される。
>作っては、潰される。作っては、潰される。私の小さな乳首ごと、潰される。そのたびに甘い刺激が全身に広がる。
ここだけはちょっと違和感を感じますね。ちゃんとひとは視点になって無い感じ。

女性一人称で書く場合、エロ時に状況を冷静に描写しすぎると返って違和感を生じるジレンマが生まれます。
興奮してるのか冷静なのかどっちかわからないみたいな。
なので、されていることは端的に描写して興奮描写やあえぎを多めにするのが良いんだけど、
この辺のさじ加減はがんばれとしか。キャラの特徴とかの問題もあるし。

あと前回も気になってたんですが
>「ひとはちゃ「早く」
こういう「」を重ねる書き方は前いたところでは普通だったの?
正直な所、この書き方はどうかと言う感じなんだけど
あと」の後にすぐ文章が続くのも
まぁ細かいこと言ってもしょうがないのかも知れないけど

ああ、あとセリフ内改行を使うなら地文は一文字下げを徹底した方がいいと思います。
セリフなのか地文なのかわかりづらいので。
542536:2011/08/01(月) 22:10:46.66 ID:IiIr0VMa
>>538

抽象表現を通常のやりとりでも使用してしまい、もうしわけありません。
失礼いたしました。
意図は察していただいたとおりです。

再び的確なご指摘ありがとうございました。
行為の状況描写は淡々とした文章で行わなければ「ならない」、と思い込んでいたため、
文章に多少はメリハリが付けられないかと余計に体言止めが増えていました
(そもそも多用する悪癖があるのは自覚ありです)。
状況描写に主観を入れるべき箇所を考えながら、推敲してみようと思います。
お世話になりました。

>>539
本の紹介ありがとうございます。辞典をアマゾンで注文しました。
初アマゾンがコレ……。

>>540
すみません。リンク先を見るとキャラクター名一覧みたいなのが出るのですが…?
淫語表現の一覧があれば便利なのに、と考えていました。

>>541
なんとか少しマシなものが書けました。ありがとうございました。
上気の通り淡々とした描写については一から見直してみます。
筆記ルールのご指摘もありがとうございます。
しかし独自に長年(長い間冬眠してましたが)これでやっているので、、
これはこのまま行こうと思います。
543 ◆Freege5emM :2011/08/24(水) 01:50:51.98 ID:u9MQ3RVv
※このSSは、下記の通りアブノーマルな属性を含みます。

・二次創作
・題材:ポケモン(原作のゲーム)
・少年×サーナイト♀(※人間×人外です)
・和姦
・12レス程度

参考資料
キルリア↓
ttp://working-koala.com/?pid=16421233
サーナイト↓
ttp://working-koala.com/?pid=16421234


書き手として特に気になっている点。
以下の三点のうち、一点でも意見をいただけると、非常に嬉しい。

・文・言葉遣い・物語の展開などで、読み手を混乱させそうな箇所について。
・「ここは別にいらないんじゃね?」って文や場面。
・このSSには、脂ぎったエロスが足りてない気がする。どうすればいいんだろう。

人を選ぶ属性のSSではあるけど、どうか意見をいただきたいと思う。
544名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:52:30.00 ID:u9MQ3RVv

君は、ポケモンに対して性的興奮を覚えた経験があるだろうか。恥ずかしながら、僕は経験がある。
こんなこと、君にも信じられないかな。もし信じられなくても、おかしくはないよ。
当時の僕だって、どの程度考えてたか怪しいものだ。あれは、少年時代の制御し難い熱病がさせた、反生殖的な戯れだった。

最初から話をしよう。僕の実家は、両親がポケモン関係の仕事に就いていたしか、日常的にポケモンが闊歩していた。
僕の親が持つポケモンだけでなく、他所から預かってきたポケモンもいた。僕ら人間の数より、ポケモンの方が多かった。
だから僕は、他の家の子供より、幼いころからポケモンに親しんでいた。

そんな僕にとっても『彼女』は特別だった。『彼女』は、両親の自慢の種だった。
『彼女』は、所謂キルリア、と定義されている種族のポケモンだった。ラルトス、キルリア、サーナイトと進化するキルリアだ。
ラルトス系統は、今でも比較的人目に触れる頻度の少ない種族だが、僕が子供だったころだと、今以上に貴重だった。

どれくらい貴重だったか。例えば、当時の僕たち家族は『彼女』を「キルリア」と呼んでいたんだ。
おかしな話だろう。人間に向けて「ニンゲン」とか「ホモ・サピエンス」とか呼びかけるようなものだ。
それでも別段不都合は無かった。僕の住んでいた町に、キルリアは『彼女』しか存在していなかった。
僕は『彼女』と離れて数年経つまで、『彼女』以外にラルトス系統の個体と目撃したことが無かった。それぐらい珍しかったんだ。

『彼女』と初めて出会った時のことは覚えていない。確か、僕と『彼女』の背丈が変わらないぐらいの年齢だったと思う。
キルリアの身長は、高くとも1メートル以下だ。だから『彼女』とは、相当小さいころからの付き合いになる。
物心付いた時から『彼女』は僕の家にいた。両親は仕事に打ち込みがちで、『彼女』が幼い僕の面倒を引き受けることも多かった。

幼いころの僕は泣き虫で、僕がぐずった時に『彼女』は、宙に浮いてくるくる回転したり、念力で物を浮かせてあやしてくれた。
人間で言う所の、肩口ぐらいまで伸ばした緑色のツーテールが、回転の遠心力でひらひらするのが僕のお気に入りだった。
たまに僕は『彼女』のその様子が見たくて、これ見よがしに嘘泣きしてみせたが、『彼女』にはまったく通じなかった。

当時から、僕は『彼女』が他のポケモンと、どこか違った存在であると思っていた。
そう思っていた理由を一言で説明するとすれば、人間臭かった、とでも言えばいいんだろうかか。

といっても『彼女』らキルリアの体型は、人間と言うより人形に近い。若葉色のツーテールに、かなり長く顔にかかる前髪。
絹と同じくらい白い肌に、大きく赤い瞳。頭から二つ突き出ている半円形の赤いツノは、髪飾りに見えなくもない。
胴体は真っ白いワンピースドレスを纏っている風にも見えた。大きく入ったスリットから、髪と同じ若葉色の細い脚が覗く。
僕は『彼女』の姿態にいたずら心をくすぐられ、『彼女』の洋服っぽい身体を捲ろうと、何度も挑んだ覚えがある。
しかし『彼女』は、僕のあらゆる企みを完璧に阻止した。結局『彼女』らの身体の詳しいところは、よく分からない。

人間臭さの原因は、たぶん『彼女』の立ち居振る舞いだった。『彼女』は言葉を喋れなかったが、僕らの話す内容を理解していた。
その上『彼女』は、僕らの感情をも理解しているとしか思えない行動をとることができた。
さっき、小さかった僕が『彼女』にあやしてもらっていたことを話したが、丁度あんな風な感じだ。
嘘泣きしてみせて、呆れたような目で見られたこともある。無言で見返されると、なかなか気まずかった。

今ならそういう行動は、エスパーの為せる技だと分かる。『彼女』らキルリアは超能力を持っていて、人間の感情を読み取れるから。
しかし当時の僕にとっては、『彼女』が僕の全てを見透かしているようだった。
それは気恥ずかしくもあり、安心できることでもあった。そんな『彼女』だから、両親も僕のお守りをさせてたんだろう。
僕らは『彼女』をモンスターボールに収納することすら無かった。『彼女』のためのモンスターボールは事実上お飾りだった。
545名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:53:32.73 ID:u9MQ3RVv

月日が流れ、僕の背丈は『彼女』に並び、何年と経たずに『彼女』を追い越した。
そのあたりの時期に、僕は他の子供たちと一緒に学校に通い始めた。

子供という生き物は、物珍しい存在に対する執着心が強い。かつての僕らもそうだった。
だから、僕にとって『彼女』は自慢の種だった。僕の考える事も、両親と変わらなかったんだな。
珍しくて、利巧で、小奇麗な『彼女』は、これ以上無いほどきらきらして見えた。

『彼女』の白さより光を照り返すものは無かった。その白さに対して、緑と赤はいつも鮮やかだった。
また『彼女』の身体はどんな手触りがするか、見ただけでは想像がつかない。
披露した相手は例外なく『彼女』に触らせて欲しいとせがんだが、僕は絶対に触らせてやらなかった。
『彼女』の神秘的な感触を味わえるのは、僕のみでなければならなかったんだ。

学校の規則でポケモンの持ち込みは禁じられていたから、おおっぴらに学校へ連れていくことはできなかったが、
僕は事あるごとに『彼女』を級友に見せびらかしていた。『彼女』はいい顔をしなかったが、僕は気にしなかった。

学年が上がると、自分のポケモンを捕まえる子供が少しずつ増えていった。ポケモンバトルに興じる友人も出てきた。
それでも僕は、野生のポケモンを捕まえようとしなかった。どのポケモンも、『彼女』と比べると褪せて見えたからだ。

ある日の放課後、僕は友人からポケモンバトルを挑まれた。勝負という響きに惹かれて、僕は考え無しに頷いた。
家に帰って、僕は『彼女』を呼んだ。『彼女』は姿を見せなかった。僕は苛立ちながら、『彼女』の隠れそうなところを探した。
僕は家でも外でも、『彼女』のことを僕自身のポケモンだと扱っていたし、実際そう思い込んでいた。
『彼女』の「おや」にあたるトレーナーが、僕ではないということを、僕はすっかり忘れていた。

『彼女』はクローゼットの中に隠れていた。0.8メートルの身体を念力で浮かせて、冬物のコートの間に挟まっていた。
僕は嫌がる『彼女』を引き摺り出して、ポケモンバトルのことを告げた。『彼女』は赤い瞳で僕を見上げていた。
『彼女』の手を引こうとすると、『彼女』はそっぽを向いて、空中浮遊で逃げ出した。僕は『彼女』を追った。
僕は念力を駆使する『彼女』を取り押さえることができず、『彼女』用のモンスターボールを投げて、やっと閉じ込めた。
手のひらに収まる赤白の玉は、やけに小さく軽く感じられた。

結果から言えば、僕の初めてのポケモンバトルは惨敗だった。バトルと形容すべきかどうかも怪しい有様だった。
他のトレーナーからすれば、子供のお遊びにしか見えないものだったろうが、僕らは真剣だった。
しかし、どれだけ真剣であったとしても、最初から僕と『彼女』に勝ち目は無かった。
僕にも『彼女』にも、バトルの経験や知識は無かったし、そもそもキルリアがバトルの才能にあまり恵まれていない。
おまけに僕は、本来の『彼女』の「おや」ではない。『彼女』は簡単に傷つけられ、倒されてしまった。

日の傾きかけた路上で、僕はぼろぼろになった『彼女』を抱えてへたりこんでいた。バトルの相手は既にどこかへ去っていた。
キルリアの白い手は、普段はボウルに盛った小麦粉のような感触がする。小麦粉との違いは、ほんのりとした体温があるところだ。
けれど、あの時の『彼女』の手は、僕が握るだけでぐずぐずと崩れてしまいそうだった。
折れかけた心に鞭打ち、僕は『彼女』の身体を背負ってポケモンセンターまで歩いた。
『彼女』の体重は20キログラムぐらいあったはずだ。二次性徴前の少年には、決して軽くない負担だったと思う。

ポケモンセンターにたどり着くと、係の人が僕の持っていたモンスターボールに『彼女』を収納し、カウンターへ持っていった。
ひどく非現実的な光景だ、と僕は感じていた。さっきまで背中でぐったりしていた『彼女』が、ついに消えてしまった気がした。

たぶん、あの日まで僕は、本当の意味で『彼女』をポケモンだと意識していなかったと思う。
あるいは、ポケモンという生物が人間にとっていかなる存在か、考えていなかったんだ。

546名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:54:34.13 ID:u9MQ3RVv

『彼女』は数日で家に帰ってきた。僕は学校帰りにポケモンセンターに寄って、モンスターボール入りの『彼女』を引き取った。
家に帰って、僕はボールを開いた。モンスターボールから出て僕の顔を見るなり、『彼女』はまたどこかに隠れてしまった。
僕は重い足取りで家の中を探して回った。あの日『彼女』が隠れていたクローゼットを調べようとすると、取手が僕の手を弾いた。
『彼女』がクローゼットの中から念力を使って侵入を拒んでいる、というのがすぐに分かった。僕はクローゼットに立ち尽くした。
何をしたらいいのか思いつかない。僕は動く気になれなかった。声も出なかった。頭を働かすのも億劫だった。

日が沈んで、電気を点けていない部屋が暗くなった。『彼女』はクローゼットの中で、物音ひとつ立てないままだ。
それから、両親が遅い夕食へ僕を呼ぶ時間になっても、僕はその場を動かなかった。
このクローゼットの扉が開いた時にそこに居られなかったら、僕は二度と『彼女』の顔を見られない気がした。
その時の僕にとって、そこに居座ることは至極当然の行動だった。根比べという認識は無かった。

足が棒になって、僕は床に座り込んだ。クローゼットの片側の扉に背中をもたれさせて、僕は『彼女』を待ち続けた。
気がつくと朝になっていた。僕はクローゼットに寄りかかったまま、寝入ってしまったらしい。
恐る恐るクローゼットの取っ手に手をかけると、前の日と同じように、静電気のような痺れで手を弾かれた。
僕が寝入っている間も『彼女』はずっとこの中にいた。半日以上経って、その時間が僕に何をすべきか気づかせてくれた。

――ごめん、キルリア、ごめんね。

『彼女』はエスパー。しかも、取り分け感情の機微に通じたキルリアだ。
長い付き合いだった僕の気持ちなんて、扉越しでもお見通しだったはずだ。それでも敢えて、今までクローゼットに閉じ籠っていた。
『彼女』は僕を拒んでいたんじゃなくて、僕が声に出して告げるのを待っていたんだろう。クローゼットの扉は、ひとりでに開いた。

後で僕の両親は、そんなに『彼女』のことを気に入っているなら、と言って僕に『彼女』を譲ってくれた。
晴れて僕と『彼女』はトレーナーとポケモンになったわけだが、僕は最早『彼女』を見世物にする気が失せていた。
ポケモンバトルも、野生のポケモンに挑みかかられて止む無く、というパターンでしか行わなかった。

『彼女』をポケモンとして――つまり人間の所有物として扱うことに、僕が抵抗感を覚えたのは、この出来事がきっかけだと思う。
いや、君に持って回った言い方をする必要もないか。僕は『彼女』のことが好きだったんだ。きっと、他の誰よりも。

そして僕の「好き」が、普通トレーナーがポケモンに対して抱く感情とは別種だということにも、気づいていた。
普通の人たちは、口でどんなことを言おうと、本質的にはポケモンを道具扱いしている。今は、それを悪いと言うつもりもないけど。

話が逸れたね。ともあれ、そんなこんなで僕もだんだん大きくなっていった。声変わりもして、背丈も『彼女』の倍以上になった。
昔のように、面倒を見てもらうようなことが無くなり、代わって学校が休みの日に『彼女』をあちこち連れ出すようになった。
他のトレーナーに会いそうな場所は避けていた。もしポケモンバトルを挑まれたりすると、断るのが面倒だったから……
というのは表向きの理由だった。あながち嘘でもなかったけど。
僕は、世間で『彼女』がポケモンとして扱われているという事実から、少しでも遠ざかりたかったんだ。

相変わらず『彼女』は人間の言葉を喋れなかった。僕は超能力の素養が乏しかったので、テレパスでの会話もできなかった。
『彼女』から僕への意思表示は、いつもノンバーバルなものだった。
だから僕たちの遣り取りは、僕が『彼女』に一方的に話しかけているとしか見えなかっただろう。
おかげで周囲から変人扱いされたが、僕はそれなりに満足していた。
547名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:55:53.46 ID:u9MQ3RVv

僕と『彼女』の転機は唐突にやってきた。夏の熱い盛りの日だった。
学生だった僕は屋外の焦熱を避けて、昼間から自分の家で夏休みを持て余していた。

僕は冷房を効かせた居間で、テーブルの上に放置された袋入りキャンディを眺めていた。
キャンディは、袋の中でさらにひとつぶずつ梱包されていた。大きさはさくらんぼより大きく、いちごより小さい程度だった。
それらは、店売りにありがちの派手な色紙ではなく、無機質な白い紙を纏っていた。
両親が会社から持ち帰ってきた試作品だ。素っ気無い包み紙のせいで、キャンディというより薬品に見えた。

僕がキャンディを弄ぶのに飽きたころ、『彼女』が僕の後頭部をつついた。
念力で空中浮遊していた『彼女』は、僕の肩越しに試作品を見つめていた。ずっとこれが気になっていたらしい。
両親はふたりとも仕事に出ていた。珍しく他のポケモンも家にいなかった。僕が構ってくれないから退屈してたんだろうか。
『彼女』は赤い目を物欲しげに細めた。おぼろげだが、目遣いだけでも『彼女』の言わんとするところは分かる。

――他の連中には、内緒にしておいてよ。

僕はかさかさした包み紙を開いて、半透明のキャンディを手のひらに乗せた。舐めたら薄荷味がしそうだ。
『彼女』は僕の手のひらを無言で見つめていたが、やがて視線の矛先を僕の顔へ移した。
『彼女』は椅子に座っている僕の真横で、顔の高さが同じくらいになる位置に浮いていた。
僕が『彼女』の意図を読めず困惑していると、おもむろに『彼女』は目を閉じて口を軽く開いた。

――キルリア?

ただの退屈しのぎで『彼女』にキャンディをあげようとした僕は、『彼女』のリアクションに面食らった。
『彼女』は僕の幼少期に、既に既に人間の家庭でも問題なく生活できるほど人間慣れしていたから、
こんな甘えた態度を見せられると、それがとても貴重なものに感じられた。退屈は吹き飛んでいた。
僕は手のひらのキャンディを、もう片方の手の親指、人差し指、中指で摘まんで、『彼女』に食べさせた。
人肌より少しぬるい『彼女』の体温が、僕の指先をかすめていった。
『彼女』は口内でもにゅもにゅとキャンディを弄びながら、表情を綻ばせていた。つられて、僕の頬も緩んだ。

――そんなに、これって美味いものなのかなぁ。

僕はキャンディを堪能する『彼女』の頭を撫でた。いつもは、こんな子供じみた扱いをすると『彼女』に怒られてしまう。
それも考えてみれば当然だ。『彼女』は、僕が言葉を覚えるか覚えないかのころから、僕の事を知っている。
身体が大きくなったからと言って、大人面するんじゃない、と『彼女』は言いたいんだろう。
外見が人間の子供より小さく華奢であっても、知能や精神は十数年分ちゃんと発達しているのだから。

そういう普段とのギャップが、甘えた目でキャンディをねだってくる『彼女』を、一層可愛らしくさせた。
包み紙の残骸がふたつ、みっつと増えていく。幸せそうにキャンディを味わう『彼女』を、僕は飽きもせず見つめていた。

――おいおい、全部舐めてしまう気……どうせなら、ひとつくらい……

あまりに『彼女』が美味しそうに食べるので、僕も残り少ないキャンディに興味が湧いてきた。
僕は手のひらにひとつぶキャンディを乗せ、口の中に放り込んだ。キャンディが味蕾に触れた瞬間、僕は噎(む)せた。
それはもう盛大に噎せた。急変した僕の様子を訝しんで見つめる『彼女』さえ、一瞬だけ僕の意識から消し飛んでいた。

――これは、いくらなんでも甘過ぎるんじゃないかっ……

独り言が音声の体を為せない。刺激のせいだ。殺人的な甘さが、舌やら唾液腺やら顎やらを溶かしていくようだった。
食べた口の方を溶かすキャンディ。ホラーじみた話だ。僕はたまらずキャンディを手に吐き戻した。
そして、僕が衝撃的な味覚から我に帰った時、『彼女』は僕の手のひらのキャンディをぱくりと口に含んだ。

僕は絶句した。あのキャンディの攻撃で催された唾液を、思わず喉音を立てて飲んでしまった。
『彼女』は何が楽しいのか、してやったりという顔でこちらを見ている。僕を尻目に、得意げにくるくる回転し始めた。
緑と白の――もう髪の毛とワンピースドレスにしか見えなかった――『彼女』の身体の一部が、遠心力で舞う。
冷房が効いているはずの部屋で、湯気の立ちそうなほど顔が熱かった。自分でもあり得ないと思うほど、僕の心臓は跳ねた。
キャンディを乗せていた手のひらを握り込むと、まだ『彼女』のくちづけが残っている気がした。

548名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:56:56.95 ID:u9MQ3RVv

僕が『彼女』の奇襲に悶々としている間に、異変が起きた。
キャンディのおかげで上機嫌だった『彼女』が、急に身体をふらつかせ始めた。
念力が不安定になって、床に落ちかけた『彼女』を、僕は反射的に腕を伸ばして抱き留める。

――キルリア?

『彼女』は目頭を竦ませていた。何かに耐えているようにも見えた。明らかに様子がおかしい。
かつて背負った『彼女』の身体が、ぞっとするほど軽かった。さらさらともしない感触が、音も無く散っていきそうだった。
普段は人間の平均より幾分低いはずの体温が、今は僕が触れても熱っぽい。

――キルリアっ!

『彼女』は目を閉じて、心許ない身体を震わせていた。以前手酷くやられた記憶を連想してしまう。
どうしたらいいのか分からないまま、『彼女』が消えて行くという絶望感が、久しぶりに僕を襲った。
得体の知れない薬品を『彼女』に飲ませた、僕自身の迂闊さを呪う余裕も無かった。
視界がぼやける。眩しくなる。突如現れた光に『彼女』が覆われ、僕の目前からかき消されていく。
光が強くなる。抱えた重さがどろりと融け落ちて、腕の間から零れていく。僕は半狂乱になって叫んだ。

――キルリアぁあアアあっ!!

光の眩さと、訳のわからない状況に耐えかねて、僕は目を瞑った。すぐに目蓋を射抜く光が止んでも、僕は目を開けられなかった。
走馬灯を見るなんて、この時が初めてで……たぶん、次に見るのは、僕が死ぬ時だろう。そのぐらい僕は切羽詰まっていた。

もう君は気づいたかも知れないね。そう、この現象の正体は進化だ。つまり、キルリアはサーナイトに進化したんだ。
当時の僕は同年代の平均よりも、ポケモンについて知識が少なかった。あの日、初めてポケモンの進化を目の当たりにしたんだ。
僕が知る限り『彼女』は既にキルリアだったから、ラルトスからキルリアへの進化も、見たことがなかった。
知っていれば慌てることじゃないんだが、幸か不幸か、僕は知らなかった。

サーナイトとなった『彼女』は、照れ臭そうな、申し訳なさそうな顔で、僕に微笑んだ。
キルリアだった面影を多分に残しながらも、サーナイトとなった『彼女』の姿は、完全に僕の目を奪っていた。
やがて両親が帰宅して、食べ尽くされた試作品について僕を問い詰めたが、僕は詳しく覚えていない。
確かその時は、サーナイトの胸に突き刺さっている様に見える、赤くて薄い半月形についてずっと考えていたから。
『彼女』がキルリアだったころの赤い二本角と何か関係があるのだろうか。今でもよく分からないままだ。

549名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:58:42.15 ID:u9MQ3RVv


『彼女』がキルリアからサーナイトに進化したことで、僕の『彼女』への思いは、より生々しくなった。
比べてみれば、キルリアはまだ人形らしかった。背丈は小さいし、体の作りもあどけない印象を与えるものだ。
性的嗜好の対象というより、庇護欲を呼び起こす存在だった。サーナイトは、そういう点でキルリアと違うと思う。
『彼女』が進化して、初めて外を並んで歩いた時は、『彼女』との顔の近さに新鮮味を覚えた。恋人同士のように気恥ずかしかった。

進化で身長が倍近く伸びたのだから、顔も近くなるのは当然? そういう感想は『彼女』をポケモンとして見てないと出ないよ。
常識的な視点から見れば、『彼女』はポケモンでしかない。進化して身体が大きく変化するなんて、ポケモンには珍しくないこと。
だから『彼女』が進化して、急に背が伸びても気にならない。そういう種族のポケモンなんだ、と納得できる。

でも、僕は『彼女』がポケモンである、とは認識してなかった。ポケモンだと認識してないから、進化にも動揺してしまった。
僕は『彼女』がポケモンである、だなんて認めることはできなかった。そんな、自らに冷水を浴びせることはできない。
恋焦がれる対象が、実は何でも自分の言うことを聞いてくれる所有物だったなんて。ふざけた話だ。
『彼女』が――世間のトレーナーによって、遊戯的戦闘の道具や美術品として扱われる――ポケモンと、同じ次元に伍するなんて。

確かに『彼女』は人間の言葉を喋らない。僕の名前すら、一度も呼んだことがない。そういう視点では、自動人形と同レベルだ。
『彼女』が僕の心を底まで見透かしている、というのも、思い込みに過ぎないかもしれない。

『彼女』はそういう取り留めのない懊悩を容易く溶かしてしまう。
もう『彼女』がポケモンだとかそうじゃないとか、そんなことがどうでもよくなってくる。
ここで『彼女』を眺めているのは僕だけ。常識的な視点なんて、この瞬間には存在していない。
『彼女』は僕の見た『彼女』でしかない。

――サーナイト。僕が、君のことを好きだって……君を抱きたいって、言ったら、君はどう思うかな。

僕は『彼女』を、キルリアではなくサーナイトと呼んだ。『彼女』をそう呼んだことがあるのは、僕だけだった。
『彼女』は進化してもうキルリアではないから、そう呼ぶのが自然だったが、呼んでみると不思議な充足があった。

僕は『彼女』が進化して間もない日の夜に、狭く薄暗い僕の部屋で、『彼女』とふたりきりになった。
点いている明かりは、蛍光灯の豆球だけ。夕暮れより幽かな視界で、僕は『彼女』と向き合っていた。

『彼女』は、いつだって僕の気持ちを、底まで見透かしていた。赤い瞳に見据えられるのが、身震いするほどたまらなかった。
うなじまで伸びた緑色の髪は、つるつるとした滑らかさを湛えながら、紫煙のようにたゆたっていた。
仄白い肢体は、作り物めいた艶を放ちながら、僕のそばに降り立った。もし僕がこの手を触れたら、どうなるんだろうか。
象牙か蝋燭のように冷たく固く拒絶される。しっとりと包み込んでくれる。儚く霞と消えてしまう。どれもお似合いな気がした。
550名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 01:59:44.18 ID:u9MQ3RVv

――サーナイト、僕は、君とひとつになりたい。

あんな形で進化を見なければ、僕はただ『彼女』を眺めるだけで満足していたかも知れない。
無知の産物とはいえ、『彼女』が目前で消えてゆく擬似体験は、僕に一線を超えさせた。『彼女』を失いたくない。
どこまでも深いところでつながることが出来れば、もう『彼女』を失わずに済むと信じていた。

僕は部屋の真ん中に座っていた。そこから、宙に立っている『彼女』を見上げていた。
白くたなびくカーテンのような腰下から、同じくらい白い、すっきりと通った二本脚が、一定のリズムでちらちらと見え隠れする。
僕のすぐそばで、豆球の明かりとカーテンのたなびきが、『彼女』の脚に陰影をかたどる。

沈んでいた部屋の空気がざわめいた。『彼女』の念力の気配だ。
座り込んでいる僕が、手を伸ばせば届きそうなところに、『彼女』は漂っていた。白いカーテンが床に擦れている。
さらに顔が近づいてくる。カーテンの裾が床にぱさりと広がる。中に包まれた脚は、人間で言う所の膝立ちになっているんだろうか。
『彼女』らに人間と同じ関節があるわけではないが、何となくそう思った。
『彼女』は身体を傾けて、細い腕を僕の首に回してきた。赤い瞳が、僕の目の焦点を引き付けて離さないほど近くにあった。
初めてのくちづけは、『彼女』からだった。喉まで染みそうな甘さだった。『彼女』は、僕をどう感じたんだろうか。

不意に、足から床の硬さが離れる。『彼女』の念力に包まれて、宙に浮かされている。僕はベッドに移動させられていた。

――サーナイトって、そういう形式にこだわるんだ。

『彼女』の折れそうに細い手を握る。紙細工のように儚そうな外見だが、僕の手を握り返してくる。
『彼女』たちの身体には、皮膚も、筋肉も、骨格もない。それなら、これは手と呼んでいいんだろうか。
僕は『彼女』の血潮の塊へ、直に手を当てている気分になった。白いたなびき、赤赤とした胸と比べると、若葉色が優しげだ。

『彼女』は仰向けになっている僕の上に身体を重ねてきた。甘ったるい匂いの他に、メントールらしき冷気が鼻腔へ流れ込む。
甘ったるい方は間違いなく『彼女』の地のもの。とすれば、もうひとつの匂いは、後から振りかけたものだ。

――つけてきたんだ。これはこれでいいと思うよ。

爽やかな香りは植物的で、髪や腕によく似合っている。キャンディで壮絶に悶絶していた僕を見て、自分の匂いを気にしたのか。
確かに『彼女』の匂いも甘ったるいが、あのキャンディほどでもないというのに。些細な羞恥心が愛おしい。

――でも、甘ったるいのも、君のだと思えば、嫌いじゃないけど。

僕からすれば、まだまだ『彼女』の甘ったるさで胸焼けさせられたいと思っていた。
僕はさっきと逆に、自分から『彼女』へくちづけした。『彼女』の味は、鼻の奥まで染まるほど濃い。
そのまま舌を駆って『彼女』の口腔を貪る。水気はたぶん僕の唾液のせいだろう。
昼の暑熱より穏やかな体温に包まれる。眼を閉じていると、『彼女』の中に取り込まれているような錯覚がした。

もっと『彼女』を捕まえたくて、僕は『彼女』の首と背中に手を回した。髪と思しきさらつきが、僕の手の甲をくすぐる。
このまま力いっぱい抱きしめてしまえば、『彼女』の身体にこの手が埋まってしまうんだろうか。
和毛というには、しゃらしゃらとした滑らかさが過ぎる後ろ髪。腕の中の感触がかすかにふらめく。

――くすぐったいのか。

僕は目を開けて、『彼女』の特徴的な耳を舐り始めた。一層『彼女』の反応が分かりやすくなる。
舌や歯で白い肌をさらう度に、かすかな震えが『彼女』を走り、僕らの回りに青白い光が浮かんで消える。
どこからともなくふわりと現れて、仄暗い宙に音も無く溶けていく。奇妙な光景だったが、僕は恐怖を感じなかった。
蛍のような燦きが、『彼女』の気持ちを具象化したものに見えた。光を受ける『彼女』の稜線が、この場を現実から遊離させていた。
僕は光に誘われるように、再び『彼女』をさすったり舐めあげたりした。

551名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:00:46.03 ID:u9MQ3RVv

あまり調子に乗っていじり続けていたら、『彼女』に念力で止められてしまった。
反省しろ、と言わんばかりに『彼女』から恨めしげな目つきで見上げられると、僕も気が咎める。

――ごめん、つい楽しくて。それに、すごく綺麗だった。

それを聞いて、『彼女』は幾分まなじりを細めた。やっぱり口に出して褒められると嬉しいのだろうか。
やがて『彼女』は目を見開くと、僕の下腹部あたりへするすると移動した。
その目は、『彼女』がキルリアだったころ、僕が吐き出したキャンディを掻っ攫った直後のそれに似ていた。

『彼女』を撫でさすって不思議な燐光を浴びていたときから、僕は心身ともに興奮していた。
僕の陰茎はあさましく血を集めてテントを張っていた。衣服を取り除けようと、『彼女』はファスナーをつまむ。
僕はそれに抗おうとして、金縛りをかけられていることに気づいた。『彼女』の仕業だろう。
『彼女』は有無を言わさず僕を弄ぶつもりらしい。さっきの行動を根に持ったのか、単に面白そうだと思ったのか。

苦労する様子も無く『彼女』は僕の部屋着と下着を脱がせてしまった。
触れてもいないのに勃起してしまっている陰茎を、『彼女』は硬直しながら見つめている。
僕ら人間の男にとっては珍しくない現象でも、『彼女』にとっては少なからず衝撃的だったのだろう。
そんなにじっと見つめられると羞恥心が頭をもたげてくるが、僕は何も言えなかった。

『彼女』はそろそろとぎこちない手つきで僕の陰茎に触れた。愛撫のやり方なんか教えていないんだが。
若葉色の細い指が絡むと、見慣れたはずの陰茎が、ひどくグロテスクな代物に見える。『彼女』の手が動き出す。
『彼女』の手つきは、僕が自慰する時のそれをコピーしているようで、僕よりも積極的だった。僕の心を読んだか。
僕自身なら止めてしまう域の刺激も、『彼女』は躊躇なく与えてくる。性感が高まってくる。

僕の陰茎はこれまでにない位ごちごちに勃起していた。勃起しすぎて、苦痛と快楽が紙一重になっている。
このまま出してしまいたい衝動と、まだ『彼女』の手戯に浸っていたい未練との、危うい均衡の上に僕はいた。
久しく見たことのない懸命な顔つきで、『彼女』は作業に没頭していた。金縛りはいつの間にか解けていた。
『彼女』の真剣な様子を見ていると、ふと意地悪な考えが僕の中に過ぎった。
そんな凛々しい顔をされたら、汚してしまいたくなる。汚せるのが僕だけならば、尚更に。

――サーナイト、それ、咥えてくれないか。

最初に比べるとスムーズになっていた手指が止まった。『彼女』は呆気に取られた風で、僕を見つめ返してきた。
『彼女』は僕のいやらしい望みを感知していなかったようだ。『彼女』が察する前に、僕が声に出してしまったのだろう。

『彼女』は逡巡していた。拒否されるだろうな、と僕は思っていた。
刺激を受け続けて、僕の陰茎はぬめぬめした先走りに塗れている。匂いもきつくなっている。
僕より遥かに甘ったるい味を好む『彼女』にとって、陰茎は一段とえぐいはずだ。
よしんば咥えることができたとしても、耐え切れずに吐き出してしまうんじゃないか。
しかし一方で、『彼女』が僕の求めに応じてくれるのでは、という期待もわずかながらあった。

『彼女』は手淫前の倍以上は固まっていた。沈黙が辺りを埋めていた。あまり追い詰めても可哀想か、もう十分いじめたか。
そう思ってベッドから上体を起こした瞬間、『彼女』は僕の陰茎を手で抑えた。生暖かい感触が亀頭に広がる。
『彼女』は、僕が思っていたよりも、少しだけ意地っ張りだった。
552名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:01:58.70 ID:u9MQ3RVv

陰茎が『彼女』の口腔に包まれるのを味わいながら、僕は『彼女』の頭を撫でた。
手で弄んでいた時は、『彼女』は僕の心を読んで、僕の手淫の経験を手がかりにすることができた。
口淫では同じことができない。僕は自分の陰茎を咥えることができない。『彼女』にもフェラチオの経験なんか無いだろう。
つまりここからは、ぶっつけ本番、出たとこ勝負。『彼女』の吸い方は慎重だった。
舌のような器官がちるちる舐めてきたり絡みついたり。長い前髪越しに、上目遣いの瞳が透ける。

ずっとそばで見てきた『彼女』の口を、勃起した陰茎を突っ込んで犯す。その様子をすぐそばで見下ろす。
一種の近親相姦的な禁忌を破る背徳感があった。それは、このままイラマチオしてしまいたいほど興奮をそそった。
かつて『彼女』は、母と姉の中間のような存在として、僕を上から見守っていた。その『彼女』に苦悶を強いて奉仕させる。
たとえ刺激が拙くとも、この状況だけで僕は深く陶酔していた。この刹那のために僕は生きてきた、とさえ思った。

しかし、現実は――『彼女』は、僕の想像以上だった。

『彼女』の舌が裏筋をぬらぬらとなぞり出す。新鮮な刺激に、僕は無意識に腰を浮かせてしまった。
反応に気を良くしたのか、口腔に舌がもうひとつ増えたかと思うほどの勢いで、『彼女』はペースを上げていく。
僕が裏筋へ意識を向けたと思えば、すぐさま鈴口にちろちろと責めが迫ってくる。手淫の段階で弱点を把握されていたようだ。
敏感なところを不意打ちされ、僕はたまらず『彼女』の口に出そうとして――射精できなかった。
陰茎のある箇所を押さえられると射精できなくなるというが、それか。あるいは、単純に念力で抑えつけたのか。
判断する思考の余裕は無かった。そんな余裕は、『彼女』に完全に奪われていた。

――さ、サーナイト、もういいっ、もういいから、出させて……っ!

『彼女』の責めは終わらない。執拗に、丹念に、鈴口のあたりを往来する。
射精を封じられた僕は、それでも必死に衝動を解放しようと、『彼女』の頭をつかんで、力任せに喉奥へ叩きつけた。
人間であれば絶対にえずく抜き差しも、『彼女』の口腔はねっとりと受け止めて離さない。
往来が徐々に深くなる。鈴口をこじ開けて中に侵入する気配を察して、僕の臍下が勝手に強ばった。

未知の感触に襲われた。尿道への刺激が僕を混乱させた。サーナイトの身体が不定形だと言っても、それは恐ろしかった。
僕は言葉になっていない叫びをあげながら、全力で『彼女』の中から脱出しようとした。
その衝撃で限界が来て、抜きがけに陰茎が暴発した。『彼女』の顔や身体へ、見たこともない勢いで精液をぶちまけた。
陰茎は僕の意思を離れて、拍動より少し遅い周期で数度脈打っていた。

まさか陰茎を犯されることになるなんて、そんなことをされたのは、後にも先にも『彼女』だけだった。
僕は腰が抜けて立てなくなっていた。『彼女』は僕にぶちまけられた精液を、僕に見せつけるように舐めていた。
その時の表情は、『彼女』が僕から奪い取ったキャンディを舐めている時の得意顔に似ていた。

ひとしきり精液を舐め尽くすと、『彼女』はベッドに沈んでいた僕に擦り寄ってきた。
『彼女』の甘ったるい匂いに、僕の雄臭さが混じり合っていて、むせ返るほど濃密な空気が漂った。
言葉を交わせなくても、『彼女』がまだ満足していないと、僕は確信できた。

553名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:03:00.87 ID:u9MQ3RVv

気がつくと、胸板のあたりに奇妙な肌触りがした。それは意外と強い力で押し付けられていた。
放心状態からようやく立ち直る。どうやら、それは『彼女』の胸に据わっている、赤い半月形のヒレのようなものが原因らしい。
『彼女』は僕の肩口に顔を寄せてしなだれかかっていた。『彼女』の背中に手を回してみると、同じ肌触りがする。
胸側と対称図形を成して、背中からも赤い半月形が突き出ていた。僕がそれに指を押し付けると、『彼女』はわずかに震えた。
強く抱きしめると、腕の間から流れ落ちてしまいそうな『彼女』の白い肢体に対して、その赤さは幾分弾力と靭性があった。
僕には、その赤い器官が、覚束無い『彼女』の身体を現世に繋ぎ止める心臓のように思われた。

僕はその「心臓」に心惹かれた。今までこれに注意を向けなかったのは、ひどい手落ちだった。
僕が背中側の「心臓」を両手で包み込みながら締め上げると、『彼女』は俄に肢体を跳ねさせた。
一瞬だけ見せた『彼女』の躍りが、今まで見た『彼女』の仕草の中で、一番動物的だった。

僕は「心臓」を指の腹で擦ったり、軽く爪を立てたり、先端を口に含んでみたりした。味はよく分からなかった。
『彼女』は僕の興味本位の愛撫に晒される度に、全身をくらくら揺らめかせる。
下肢を覆う白いカーテンのようなものは、さながら風に煽られた吹流しだった。
『彼女』の近くから、時折はらはらと光の粒が振り撒かれた。豆球の光と合わせて、『彼女』の蠢きを浮き上がらせている。

軽く「心臓」を吸い上げると、『彼女』は弾かれて背を仰け反らせた。僕は上体を起こし、座った状態で『彼女』を支えた。
腕や肩に伝わる『彼女』は、何となく粘りつく応えがした。その変化が、何だか心強い。

――ここ、もっといじってあげようか。

僕が顔を上げると、『彼女』は惚けた視線で見返してきた。僕は反応を待たずに「心臓」を弄んだ。
さっきやりたい放題責められた意趣返しの気持ちもあった。ここを弄り続けたら、いったい『彼女』はどうなってしまうのか。
そういえば、キルリアだったころの赤いツノも、『彼女』は触らせてくれなかった。
こんなに近くにいた『彼女』のまだ知らない一面をこの手で暴ける、という考えがじわりと浮かんできた。
浮かんだが最後、その妄想は僕に取り憑いて離れなかった。

「心臓」の触り心地そのものは、幻惑的な白い肌と比べれば平凡だった。
僕はただ、それが『彼女』の赤心そのものだという気がして、それをまさぐり続けた。
白いひらひらに隠れた『彼女』の両脚が、僕の腿をぎゅうと挟みこむ。頭が何かに包み込まれる。きっと『彼女』の腕か、顔だ。
燐光がしとしと降り注いで、僕と『彼女』に沁み込んでいく。僕はその神秘的な青白さを、『彼女』の歓びの証だと信じた。
こんな時になっても、『彼女』は眩しく映るらしい。

僕が明るさに見惚れて責めを途切れさせると、『彼女』はその隙に僕の口内を襲った。
舌が粘りつくものに拉(ひし)がれる。負けじと「心臓」を探るため、『彼女』の身体に指を食い込ませた。
再び触れて、さらなる『彼女』の変化に気づいた。『彼女』の身体は、僕の指をもっと強く押し返してきた。
それでいて、指が離れそうとすると、べっとりと吸いついてくる。

――いつもよりベタベタしてて……何だかやらしいな。

扱い方を模索する気分が引っ込んで、僕は「心臓」を掴んでぐにぐにとしごいた。
肌が吸い付かれる。引き寄せられる。『彼女』の無言の催促が、僕を煽り立てる。
『彼女』は手脚をぎこちなく折り畳んだり伸ばしたりして、やがてヒステリックにわななかせはじめた。
『彼女』の背中から下肢にかけての反応が見えた。弛緩が緊張に塗り替えられていく。燐光が『彼女』に黒い陰を絡みつかせる。
激しく身体をよじっても、黒い陰は薄くなったり濃くなったりして、『彼女』から消えることはなかった。
仄白い肌が波打って無数の襞をつくると、黒い陰がその間を這い回る。
やがて肌が細かく震えながらぴんと張られると、陰は白さに吸い込まれる。
僕はその様子を、「心臓」にかじりつきながら、気が遠くなるまで見つめていた。

554名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:04:03.11 ID:u9MQ3RVv

僕はまったく自然な衝動に突き動かされて、僕に寄りかかっていた『彼女』を仰向けに押し倒した。
『彼女』は僕を見上げた。僕はカーテンのスリットを割り開いて、細い脚を合わせ目まで撫で上げた。
篭っていた熱気が指先を覆う。不意に、かつて『彼女』のワンピースドレスをめくろうとして阻まれた記憶が甦ってきた。
中は滑らかな表面のまま、上半身から続いていると見えた。
けれど僕が指でまさぐると、べったりした奇妙な吸引が、僕の指先を『彼女』の内奥へ誘ってきた。

サーナイトたちも雌雄があって、つがいをなして子を産むことは、知識として僕の中にあった。
おそらくここは『彼女』がそういった場面で使う器官なんだろう。僕には、それがちっともイメージできなかった。
そこには、生命を生み育む行為を連想させる、肉感的な雰囲気――腥(なまぐさ)さが欠けていたからだ。
むしろ、弱くなった部屋の光を受ける光景は、露に穿たれた鍾乳石のような情緒だった。

実際『彼女』にとって僕らの行為は、生殖という観点でまったく無意味だ。僕が『彼女』に射精しても、何も生まれない。
挿入したとして、性行為らしい動きができるかすら、予想がつかなかった。

なのに、僕はこの夜で最も烈しい欲望に駆られて、『彼女』のそこへ自分の陰茎をあてがった。
『彼女』の内奥は、僕が押し広げようとも広がらず、挿入するというより沈み込むといった様相だった。
底無し沼のような圧迫で、陰茎が窒息しそうだった。僕は『彼女』にのしかかり、よたよたと抽送を始めた。
腰を上げて降ろしてとするだけで、心臓から血の気が抜かれる。すぐ近くにある『彼女』の胸の赤さがぼやける。
赤と白と緑の境界が溶けていく。このままでは気を失ってしまうと思って、僕は『彼女』の背中に手を回して抱きしめた。

そうしてしばらくじっとしていると、『彼女』も無言で手と脚を僕に回してきた。
僕はひどく安心して『彼女』に身を委ねた。この行為の重苦しく後ろめたいものが、『彼女』に宥されたと思った。
どんな言葉も、喉を突き通して音声にできなかった。僕は『彼女』の甘ったるい口内を求めた。

舌を捩じ込んで、鼻息荒く『彼女』を吸い出す。眩暈がじりじりと近寄ってくる。
『彼女』を抱え直すと、回した腕に燃え滾る熱が当たる。それは「心臓」に違いなかった。
僕は『彼女』の内奥に溺れ藻掻きながらそれに縋った。『彼女』の身体と一緒に、僕のそれも震えて浮いた。
目を開いてみると、僕の唾液や拭い損なった精液で『彼女』の顔が汚れているのが見えた。
半ば過ぎまで閉じられた『彼女』の目蓋から、赤い瞳が見え隠れしていた。僕は『彼女』の顔を見ながら果てた。
このまま『彼女』の中に沈んでいけたら、どれだけ嬉しいだろうか、と思った。

『彼女』と身体を重ねたのは、その夜が最初で、そして最後だった。

555名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:05:55.94 ID:u9MQ3RVv

あの夜から数日くらい後に、僕は『彼女』と過ごしてきた家を追われることになった。
名目はよく覚えていないが、とにかく僕は、見たこともない施設で味気ない日々を強いられることになった。
そこで僕に面会してきた連中によると、僕がぶち込まれた原因は「ポケモン」と淫行に及んだことらしい。

大袈裟な言い方をしたけど、僕については特に深刻な迫害を受けることは無かった。と言うより印象に残る体験は何も無かった。
僕が以前やっていた、ポケモンに関係する話題や行動を避ける素振りを数ヶ月続けてやると、大した苦労もせずに帰宅できた。
けれど、僕は最後まで施設の連中の感覚に共感できなかったし、これからも共感できないだろうと思った。

僕が久しぶりに家に帰ると、『彼女』の姿は見えなかった。
家は『彼女』の痕跡を何ら残していなかった。かといって、両親に消息を訊く気にならなかった。
両親は僕に対して、詰ることも無く、慰めることも無かった。『彼女』はついに僕の前から消えてしまった。



それから? 話せることは、ほとんど無いね。僕もあのころの少年ではなくなってしまった。
世界を旅してまわり、エスパーポケモンの修業に明け暮れて……だから言っただろう。もうお話はおしまいだ。
君がそうやって、モンスターボールからいつもポケモンを出していて、後ろに連れ歩いてるから、少し昔を思い出してしまっただけだよ。

(おしまい)


容量が微妙になってしまったけど、次スレ立てるべき?
556名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:23:09.73 ID:2FmRihkW
投下乙

次スレ立ててきた
エロパロでエロネタ書いて叩かれた 原稿用紙5枚目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1314119998/
557名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 02:40:55.98 ID:u9MQ3RVv
>>556
スレ立て乙です。
558名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 03:33:49.72 ID:+zVyGDTm
雰囲気いいし、概ねいいんじゃねえかなぁ。エロスもこれ以上写実的にするよりこれぐらい心理的に偏ってるほうがいいだろうし。
人外系同人でちょいちょいそういうのあるし、見たこともあるけどあまり興味がない俺も読めたから引き込む力も高いと思う。
559名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 19:28:55.97 ID:zfkcykij
>>543
ポケモンはほぼ何も知らない状態で読んだ。

このまま投下しても特に問題ないと思う。
雰囲気が出ているし、読みやすい。
以下に書くことは個人的な主観や好みの問題なので、的を射ていないと思ったら流してほしい。


・エロスについて
これぐらいがちょうどいいんじゃないか。
というか、脂ぎった方向に持っていきたかったのか?
回想という、語られている事実から一定の距離を置く手法を選択しているし、
幻想的で繊細な雰囲気を狙う描写がなされているので、脂ぎった方向を目指しているとは受け取れなかった。
今はもう失われたものを若干の郷愁をもって語っているというこのSSの性質上、脂ぎったエロスは相性が良くないので必要ないと思う。


・「君」の設定について
二人称に近い一人称で書かれているが、ここで設定されている「君」があまり効果的ではないように思った。

まず、「君」の造形がつかみきれなかった。
>>546で「君に持って回った言い方をする必要もないか」と書かれているから、
この語り手と「君」は特別に近しい関係にあるのかと思えば、>>555のラスト三行からはそこまで特別なものは感じられない。
きっとある程度の期間ともに行動している者同士なんだろうなとは思うものの、
自分の性体験、特に異種族との性体験というなかなか他人には話さないであろう個人的な話を
ここまで詳細に話すほどの関係とは受け取れなかったので、そこに少しだけ疑問が生じた。

もっと言うと、二人称は特殊なので、そこに仕掛けがあることを期待して読んでしまった。
だから、ラストで若干肩すかし感を覚えた。

このSSにおける「君」は、読者にすぐそばで語られているような感覚で読ませることと、語りのとっかかりになること、
この二つの役割を担っているので、だとしたら「君」の存在はもっと奥に引っ込めてもいいんじゃないか。
つまり、誰かに語りかけているような一人称という文体は維持したまま、「君」は表に出さない。
語り手の独白なのか、読者に語りかけているのか、それとも別の誰かに語りかけているのか、
そのへんを曖昧にしたままでも充分このSSの雰囲気は維持できるし、その方が読み手に余計なこと考えさせずに済むのでは。

個人的にはこのように思うが、でも完全に好みの問題なので、見当違いのこと言ってると思ったら聞き流してくれ。
560名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 19:29:43.65 ID:zfkcykij
・少し引っ掛かった箇所

>>544
>今ならそういう行動は、エスパーの為せる技だと分かる。『彼女』らキルリアは超能力を持っていて、人間の感情を読み取れるから。
>しかし当時の僕にとっては、『彼女』が僕の全てを見透かしているようだった。

前段と後段の文章を「しかし」という接続詞でつなぐことに違和感を覚えた。
「しかし」を使うなら、後段には、超能力によるものではないと思った、「僕」の心を理解しているように思えた、
というような内容の文章がこないとおかしい。
「エスパーの為せる技」と「全てを見透かして」との間に差異があまり感じられない。
ここでは『彼女』の人間臭い立ち居振る舞いの根拠について述べているので、
強調すべきは『彼女』が全てを見透かしているかのように振る舞える理由の方。

それから、最後は「ようだった」ではなく「〜ように思えた」というような表現で受けないと収まりが悪い。


>>548
>目頭を竦ませて

この表現がピンとこなかった。
「竦ませる」は通常「目頭」には使わないから一瞬つまづいたというのが一点と、
一体この時『彼女』の目が開いているのか閉じているのか、具体的な状態が想像できなかったというのがもう一点。

その4行後で「『彼女』は目を閉じて」という文章が出てくるので分かったが、
「目頭を竦ませて」の段階だと正確な状況が把握できなかった。


>>548
>得体の知れない薬品を『彼女』に飲ませた

一瞬、キャンディー以外のものが出てきていたのかと思った。
キャンディーのことを言っているなら「食べさせた」とすべきで、「飲ませた」と表現するには無理があるし、
いくら薬品然とした代物だったとはいえ、それまで何度も「キャンディー」と表記しているのだから、突然「薬品」と言い切るのはどうか。
「得体の知れない薬品めいたもの」ぐらいにしておいた方がいいのでは。


>>549
>『彼女』がキルリアからサーナイトに進化したことで、僕の『彼女』への思いは、より生々しくなった。
>比べてみれば、キルリアはまだ人形らしかった。背丈は小さいし、体の作りもあどけない印象を与えるものだ。
>性的嗜好の対象というより、庇護欲を呼び起こす存在だった。サーナイトは、そういう点でキルリアと違うと思う。

キルリアについての描写はあるが、サーナイトについての描写が足りないのが気になる。
この時点で読者に与えられている情報は、サーナイトには「胸に突き刺さっている様に見える、赤くて薄い半月形」があるということだけ。
あとはその直後に出てくる、身長に変化があったらしいということ。それ以外に具体的な描写はない。
「比べてみれば」とあれば、キルリアに関する描写と対になるような描写を探してしまうし、
「キルリアと違う」と言われれば、ではどこが? と思う。
「性的嗜好の対象」という表現があるので、きっとサーナイトはそのような姿をしているのだろうという予測はつくものの、
その根拠となる描写がないから、読んでいる方は知りたいことが宙吊りになったまま取り残されてしまう。

ポケモンを知っている人にとっては言わずもがなの情報なのかもしれないが、
語り手の主観に関係する事柄でもあるし、文章の構造としてサーナイトについての描写があった方が良い。
561名無しさん@ピンキー:2011/08/24(水) 19:30:21.91 ID:zfkcykij
・誤植
最後に、余計なお世話かもしれないが気づいたところだけ。

>>544
>僕の実家は、両親がポケモン関係の仕事に就いていたしか、日常的にポケモンが闊歩していた。
「就いていたしか」の箇所。

>>553
>それでいて、指が離れそうとすると、べっとりと吸いついてくる。
「離れそうとすると」の箇所。


以上。
562 ◆Freege5emM
正直引かれるんじゃねぇかな、とか思ってたので、一日足らずで反応貰えたことは、予想外の喜び。
それに、普段の住人と違う嗜好の読み手からの意見が、書き手として貴重だとも思った。


>>558
雰囲気重視で書いたつもりだった。
欲を言えば「概ね」を「すごく」にさせたかったが、もっと精進が必要だなぁ。

>>559
言われてみるとそうだよなぁ、という指摘をいくつも頂戴して、非常にありがたい。
特にエロスについては、まぐわってるシーンに四苦八苦しているうちに方向性を見失って、
「書いてて興奮しないなぁ。脂ぎってないせいかなぁ」とか見当違いのことを考えてた気がする。
また、自分が思ってた以上に、自作SSを客観視できてないんだなぁ、というのを実感したよ。


言われた点について検討・修正してから、もう一度仕上げにかかるつもり。
どうもありがとう。