【MH】モンスターハンターでエロパロ 23匹目【モンハン】
それから二分ほど経過しましたでしょうか。
私はクウダさんに気付かれないように家の前の木に隠れて、そこに腰を下ろして考え事をしていました。
(このキノコは、クウダさんのため………私なんかの為に使うわけには……………)
籠にギュウギュウに入っているキノコを見つめ、私は少し食べてしまいたい衝動に駆られますが、私はそんな自分を押し殺します。
ところがまた欲望が湧いてきて、私の葛藤は無限ループの如く続きます。
採った、沢山のキノコ。クウダさんは街で売って、その金は自分の為に使え と言っていましたが、
街で売るぐらいなら、今ここで食べてしまいます。お金より、モスである私的にはキノコが欲しいからです。
ですが、それはいけません。これらは、クウダさんの為に…クウダさん一人だけの為に採集した、大切なキノコなんです。
例え、クウダさんの意思に背いても………………
ガシャアアアァァァンッ!!!!
「―――ッ!!?」
突如、私の耳を劈く様な 凄まじいガラスの割れる音がしました。家の方からです。
しばらく呆然としていた私は、その音がした方向を はっ と見ました。クウダさんの部屋のガラスが、大きく派手に割れています。
(ク…クウダさんっ!?)
赤い液体が所々付着している窓ガラスの淵の部分を見て、私はゾッと恐ろしい不安に駆られます。
私は慎重に、クウダさんの部屋の窓ガラスへと近づいていきます。外に飛び出ている数多のガラスが、真っ赤に染められていました。
そして、徐々に割れている窓に近づいていくうちに、それは聞こえてきました。
「うぅ……ウウぅ……………ルイス……ルイスぅ…………………」
――泣いていました。クウダさんが私の名前を、大粒の涙を流しながら呼んでいました。
目からは大量の涙を、額から大量の血液を流しています。部屋の机を何度も何度も叩いて、
クウダさんは声にならない叫び声をあげていました。
「ヤクザなんて……ハンターなんてモノがなければ………感情なんて……恨みなんてモノがなければァ…………!」
クウダさんは 念仏のように幾度もそれを繰り返すと、もう一つの割れていないガラスに勢いよく頭をぶつけました。
私はその様を窓越しに、震え………泣きながら見ている事しかできませんでした…………………。
610 :
オレェ…:2010/11/10(水) 16:58:09 ID:hiS3wryJ
前編は以上です。
ごめんなさい。タイトルに“前編”と つけるのと、
前編にはエロは無いという事を書くの忘れてました。
アッパッパーなノリかと思えば…後半楽しみ
新PV見て滾りっぱなしだ。
苔色ktkr! こんがりきつね色ktkr! 苺味ktkr! おジョー様ktkr!
3rdのサイト見てふと思ったんだが・・・番台さんってメス?
メスだろう温泉クエスト関係でハンターと話している口調からして
ところでPVの竹の子掘りのシーンでちらっと映ってた女性が綺麗だった
3rd系SSも増えたらいいな
そろそろ次スレの季節だろうか
そんじゃあ23匹目も近いうちwikiに保管するから、それは任せろ。
そのかわり21匹目以降のキャラ別保管、誰かやってくれ……
通りすがりです…
近いうちにグラビモス(バサルモス?)と女ハンターの話を投下させていただきます。
その時はよろしくお願いします。
23匹目仮保管完了。今回小ネタは入れなかったので、入れたい人は各自で頼む。
以下、軽くお知らせ
1、観察記録の人のとこにトリを明記、他の作者さんのトリは不明のため入れてませんが
知っている方、入れてほしい方は報告お願いします。
2、タイトルの変更、「沼地の中のレイプ」の「前編」を1と数字に置き換えただけです。
前中後編で終わらなさそうとのことでしたので。
これくらいです。その他、何かありましたらお願いします。
どうでもいいが、SSの癖で書き手が同一人物だろうな〜ってのがわかってきて笑えるw
うおぉっ、乙ヒーヒーカレー!
SSの癖で書き手が同一人物だろうな〜ってのがわかってきて
堪忍してつかあさぁ〜い
トリなし書き手側としては判別箇所と作品についてちょっと興味あるなw
流石に「これとこれは同じ書き手だ!」ってここじゃ言えんよw
書き手さんが嫌がるかもしれないし、間違っていたら申し訳ない。
他にも色々言わせてもらいたいが、荒れる元なんで自重する。
次スレは490KBを超えてからでいいかな?
すまん、読み直したら、なんか喧嘩売ってるみたいだった。
>>他にも色々言わせてもらいたいが
は、勝手に自分がペラペラ喋りたくなってるだけ、言いたいだけだが〜
って意味で、別に文句を言わせてもらいたいが〜って意味じゃないよー。
あぁ、もう、ホントすまん
>>619 乙です!
自分もやりかけの事を終わらせないと・・・
>>624 あんた、若いな
頑張れよ
厳選キノコなんて採取2でエリア二つ回れば10個は貯まるけど、100オーバーはさすがだな
ともあれgj
>>613 ネタバレしまくりで後悔した、感動を薄れさす様なことすんなよ糞カプコン!
>>627 宣伝に必死なだけだから許してあげて。 (´・ω・`)
とりあえず苺味は美味しそう。
保管庫の孤独を知らない男に対するコメント、すげぇなぁ。
自分は読んでない、というか長編苦手で途中でダレたからすごさがわからんけど。
SSでもぶっちぎりの高評価だな。
なんというかラノベ調の作品だった気がする
一般受けよさそうだと思うよ
スレに投下されてた頃にあそこまで好評だった記憶はない
昔の作曲家みたいな?
あれもここでは嫌われる要素の俺様ワールド炸裂していたような覚えが
まあ、スレと保管庫の住人層は違う、というだけの話であろう
まとめて読むと意外と面白いのかも
特殊な設定だから受け入れられる人間とそうでない人間が多いんだろな
スレと保管庫の住人層が違うと言えば
昔保管庫をそういうサイトと勘違いしたのか、投下してたやつもいたな
次スレにはまだ早いか。
>>1の注意書きはこのままでいいよな?
スレも保管庫も住人は同じなんじゃないか?
保管庫の方がまとめて読める上に感想もつけやすそうだし
現行のスレではいろいろ遠慮(敬遠?躊躇?)して
ROM専でいる住人の方が多いってだけなんじゃないかな
そりゃ長編をバラで読んでもワケワカメだからな
保管でまとめ読みした方がわかりやすい
このスレで書き込むなら短編読み切りの方が読みやすいか
設定についてはどっかのレイアが主人公の噛ませになったり
フルフルがオリジナルモンスター(笑)に石化(笑)されるような漫画並じゃなければいいや
感想もらうとモチベーション上がるね。ありがたやありがたやー。
感想いただいた時の感動は異常
何度も見返してにやにやする
逆にいえば、過去の書き手さんに唯一送れる感想なんだよな。
コメント残せる保管庫って珍しい気がする。
ふと耳に、潺々、水の流れる音が聞こえた。そっと頭部をもたげ、息を呑んで耳を澄ました。
すぐ足元で、水が流れているらしい。よろよろ起き上がって、見ると、岩の裂け目から滾々と、
なにかが小さく囁きながら清水が湧きでているのである。
泉に吸い込まれるようにゲリョスは身を屈めた。水を嘴ですくって、一口飲んだ。ほうと長い
溜め息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。さすがゲリョスだなんともないぜ。行こう。
肉体の疲労回復とともに、わずかながら希望がうまれた。クエストクリアの希望である。我が
身を殺して、名誉を守る希望である。
斜陽は赤い光を、木々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ
間がある。私を、待っているモンスターがあるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている
モンスターがあるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んで剥ぎ取らせて
お詫び、などと気の良いことは言っておられぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。今はただ
その一事だ。走れ! ゲリョス。
私は信頼されている。私は信頼されている。大切なことなので2回言いました。先刻の、あの
悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。三歩歩いて忘れてしまえ。スタミナ切れの時は、ふいと
あんな悪い夢を見るものだ。MH3から勝手に実装された機能だからゲリョス、お前の恥ではない。
やはり、お前は真の勇者だ。再びパニック走れるようになったではないか。有り難い!
私は、正義の士として3乙することができるぞ。ああ、日が沈む。ずんずん沈む。待ってくれ、
カ○コンよ。私は生まれた時から正直な盗人毒怪鳥であった。正直な毒怪鳥のままにしてリストラ
してください。あ、できればポンデリングの代わりに再就職が良いです。
道行くゲネポスを押しのけ、跳ね飛ばし、ゲリョスは紫の風のようにパニック走った。テントで
反省会兼酒宴の、その宴席の真っ只中を駆け抜け、ハンターたちを仰天させ(どこかで見たことが
あるような気がする)、アイルーを蹴飛ばし、オアシスの小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく
太陽の、10倍も早く走った。
ちなみにここでゲリョスの速度を求めるとモンスターハンターの世界を地球に当てはめるとして
赤道上は約4万kmそれを24時間で割ると1670km/h≒464m/sになり更に日本付近だと仮定して緯度は
35度にし一周の距離が約0.82倍(cos35°≒0.82)だとすると太陽の沈む早さは1370km/h≒380m/sに
なりこの時点ですでに旅客機(278 m/s)よりも遥かに早い計算になるが更にその10倍3800m/sという
ことはつまりNA○Aの開発した世界最速の航空機スクラムジェット搭載無人試験機X-43(3.111 km/s)
よりも早くゲリョスは走っているという驚くべき結果になることがおわかりいただけただろうか。
ウルトラマンよりも断然早い。
一団の旅ガレオスを轢き逃……さっと擦れ違った瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。
「今頃は、あのアカムトルムも、閃光玉漬けにされているよ」
ああ、そのアカムトルム、その覇竜のために私は、今こんなに走っているのだ。そのATMを3乙させては
ならない。どうせ3rdではリストラ組だけど急げ、ゲリョス! タイムアップしてはならぬ。愛と誠と
狂走エキスの力を、今こそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。ゲリョスは、今は、
ほとんど羽を毟られたチキン状態であった。呼吸もできず、2度、3度、嘴から猛毒が噴き出た。走る時の
仕様です。見える。遥か向こうに小さく、砂漠の岩山が見える。岩山は、夕陽を受けてきらきら光っている。
「ああ、ゲリョス様」
呻くような声が、風と共に聞こえた。
――――――――――
速度のあれこれはグーグルせんせにお聞きしました。なるほどまったく分からん。
ああ、走れゲリョスかwwww
分かったとたん小ネタの威力が3倍増しになったwww
GJwwww
>>643 乙乙〜いよいよ終盤だね〜頑張れ
でももしかしてグッグ(ル)先生頼ってたから投下が延びたのかw
相変わらずちりばめられたネタが秀逸だwww
完結楽しみにしてます!
おおおお走れゲリョスの続き来てたあああ!
あともうちょっとだ、頑張れ!ゲリョスと作者氏!
待ってたぜ!!
マッハ10以上か、ソニックブームでエリア内潰滅だな。
フィロストラトス(?)役は誰になるのかわくてか
走れゲリョスの完走もあと少しか
とても面白いだけに少し寂しくもあるな
短い中にネタが ぎっしり詰まってるから大好きだ
相もかわらず光る小ネタがにくい
速度計算のところなんか声だして笑ったぞ
GJを送らざるをえない!
保管庫にゲリョス入れたいんだけど、既存のゲリョスページに続けて入れていいかな?
コマ切れなもんだからいちいちページを作るのが大変なのもあるんだけど
まとめて呼んだ方が面白いと思って
そうだね、バラすより まとめた方がいい
まとめた方が見やすいと思うます
読み返す内に地軸とか・・・って思ったが
ゲリョスならどんな速度も可能だと信じる
・バサルモス&女ハンター
・中途半端なファンタジー(?)
・エロなし
・色々間違っている可能性がかなりある
・以上、お目汚しですがどうぞ
その日、リールゥは依頼で火山に来ていた。
クーラードリンクを飲んではいるが、そのあまりの暑さにナナストレートじゃなくてケルピテールにしておけばよかったと密かに後悔していたが、今言ってもしょうがないと溜息をついた。
彼女は絶世の美人とは言えないが人によっては可愛いと評するかもしれないような、癖の無い顔立ちをしていた。
狩りのときはともかくとしても、普段は穏やかな表情崩さない彼女を好ましく思う者も多い。
女っぽい顔立ちであるのに、口調はやや男っぽいものであるが、粗野と思われないのは人のよさが滲み出ているからであろう。
とにもかくにも、早急にグラビモスを狩ってほしいとの事だったので、他に急ぎの仕事も無かった彼女は二つ返事でその依頼を受けることにしたのだ。
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「これで…ラストぉ!」
叫び声と共に振り下ろされた太刀をかわす事もできず、ずずん、と地響きを立てて鎧竜が倒れた。
跳ねるように近付いてきたオトモアイルーのセバスチャンに労わりの意味を込めてこんがり肉を分けてやり、リールゥは素材の剥ぎ取りを行う。
そしてふと、このグラビモスがいやにこの場所に執着していたことを思い出した。
もしかしたら巣だろうか、そんなことを考えながらごそごそと辺りを探ってみる。
「どうしたニャ、ご主人様」
「いやなに、紅蓮石でも落ちてないかなーと思って…お?」
恐らくは意図的に集められたであろう円盤石やら鉄鉱石らしき小石を払っていると、リールゥの指先に何か硬くて丸いものが触れた。
「…卵?」
周りの小石をどけていくと、とにかくでっかい卵がでん!と鎮座ましましてた。
さすがグラビモスの卵である、リオレイアのそれよりも遥かに存在感がある。
「とってもじゃないけれど、持っては行けないね…」
「火薬石よりも重たそうだニャー」
せめてマカライト鉱石だったら良かったのになーと思いつつ、こんこんと軽く小突いてみると、卵の内側からこつこつと音が返ってきた。
お?と耳を当ててみると…すぐに殻にヒビが入り、あっという間に卵が割れ、中からはバサルモスのミニチュアがぴゃーと産声を上げてそのつぶらな瞳でリールゥを見詰めた。
リールゥがしまったと思う暇も無い、ミニチュアバサルモスはよちよちと殻から這い出してリールゥのそばに歩みより、再度ぴゃーと鳴いてみせた。
「ねえ、セバスチャン…? これはもしかしてもしかしないでも…」
「インプリンティング成功ニャー…」
やっぱー?と投げ遣りに呟き、遠い目をしたリールゥは溜息をついて立ち上がった。
「こんなん、連れて帰れないからねぇ…放置プレイかな…」
「…ご主人の事だから、無理くさいニャー…」
「燃石炭が主食だっけ? なら、この辺にまとめて置いておけば…」
「いくら燃石炭を食べるって言っても、産まれたてのバサルモスじゃそれは無理が無いかニャー…」
とにかく無理!と断言したリールゥが立ち上がり、フィールドを後にしようとした。
ミニルモス(いい加減長ったらしいので略してみた)は慌てたようにそのおぼつかない足取りでリールゥを追いかける。
いかにバサルモスやグラビモスが巨大だと言っても、このミニルモスは生後1時間も経っていない。
そんなに大きいわけでもなく、まして機敏に動けるはずもない、リールゥとの距離はどんどん離れていった。
母を呼ぶような甲高い鳴き声がしきりと聞こえてくるが、リールゥはそれには気づかぬ振りをしてずんずんと歩いていく。
彼女とて鬼ではない、鬼ではないが飛竜種を飼うなどという酔狂にも程があるような趣味は持ち合わせていない…つもりである。
フィールドが変わる寸前、悲痛ともとれそうなミニルモスの叫び声と、いやーにやかましいトカゲなんだか鳥なんだか判らない鳴き声が聞こえてきた。
徐に踵をかえし背負っている太刀を抜いたリールゥの背中を見送り、オトモのセバスチャンはやっぱり、と言いたげに頭を振った。
イーオスを倒し、しっかりと素材を剥ぎ取ってから振り向くと、ミニルモスは目にいっぱい涙を溜めてうずくまっていた。
子供って、何でこんな無駄に可愛いんだろう…そんなことを考えつつ、リールゥはミニルモスに近付いて頭を撫でてやる。
するとミニルモスは弱弱しく鳴いて、その手を舐めて擦り寄ってきた。
本来ならばイーオスの攻撃くらいは何とも無いのだろうが、やはり外殻が軟らかいのだろう、所々を擦り剥いているようだった。
手持ちの回復薬をかけてやり、ああ、と空を仰いで嘆息する。
「ご主人様、燃石炭集めてきたニャ」
「ありがと、セバスチャン…帰ろうか…」
何かもう色々と諦めたリールゥは、よいしょ、とミニルモスを抱きかかえるとベースキャンプへ向かって歩き出した。
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「…てな事になりました、色々とゴメンナサイ」
グラビモスを倒しに行ったハンターがバサルモスを連れて(持って?)帰ってきたと聞いた長老はやれやれと溜息をついた。
「イーオスを蹴散らすくらいのサイズになったら、火山に帰すつもりなんですがね」
「この子が可愛らしいのは認めるがねぇ、まあ良いか…」
甘えるようにリールゥの足にじゃれついてるミニルモスは、本当にこれが将来ああなるのかと問いたい程に可愛かった。
古龍種を研究している竜人の爺様も村の大人も子供も、珍しい竜の幼生を撫でてみたり、可愛いなどと言い合っている。
ミニルモスのほうも撫でてもらうのが気持ちいいのか、ぴゃーと甘えるように鳴いてご機嫌な様子であった。
「では、とりあえずはこのバサルモスが巣立ちできるくらいまで、ということでよいかの?」
「ずっとここで暮らすわけにはいかないでしょうからねぇ」
「わかったよ、風邪など引かさないように気をつけなされ」
長老からの許可を得たリールゥは、早速与えられた部屋の一角に炎系の特殊効果を持った太刀や大剣などを暖炉代わりに
集めると、すぐ傍に軟らかい草を敷いて布で包んだ。これでこのミニルモスの寝床が出来上がった。
なんせ火山に生息するグラビモスの幼生である、ポッケ村のような寒いところでは弱ってしまうかもしれない。
ホットドリンクを飲ませるべきか或いはホットミートをやるか悩んだが、キッチンアイルー達の必死の説得により断念した。
「名前どうすっかね…」
幾らなんでもミニルモスを名前にするのは可哀想である。確かに今はミニでも、何れはでっかくなるのであろうから。
しばし悩んだリールゥだったが、判りやすくグラスという名に落ち着いた。
「よろしくね、グラス」
優しく撫でられたミニルモス改めグラスはぴゃー、と鳴いて喜びを示した。
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さて、グラスがポッケ村のハンター、リールゥに拾われて数ヶ月が経過していた。
「やー…でっかくなったねぇ…」
既にミニルモスなどと呼ぶことはできないほどに大きくなってしまっている。
本来ならばアプトノスのように外で飼うべきなのかもしれないが、なんせ寒さに弱いグラビモスの幼生である。
そんなことをすれば間違いなく弱ってしまうので、いまだリールゥのベッドの傍らで眠っていた。
「そろそろ、火山に帰してやるか…」
寝床で丸くなって眠るグラスを見詰め、リールゥが小さく呟く。
しかし、それが可能だろうかと心配にもなる。グラスはあまりにも人に馴れすぎた。他のハンターに甘えようとして、狩られて
しまうのではないかと心配になる。
そしてもう一つの心配事。それはグラスをこのままポッケ村に残した場合のことだ。
今はまだいい、しかし何れは更に巨大になるのだ。
本人はじゃれたつもりであっても、バサルモスの巨体と膂力は人間にとって致命的な怪我を負わせてしまうことになってしまう。
死なせてしまうという結果は同じであるが、どちらが最善なのかと溜息をついた。
眠っていたはずのグラスの瞳が寂しげに細められたが、リールゥはそれに気付かなかった。