【MH】モンスターハンターでエロパロ 23匹目【モンハン】

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1きょーかん
よく来たな。ココはモンハンのエロパロだ!
ぬ!? 「なぜ教官がいるんですか?」だと? 気にするな、考えたら負けだ!
ではさっそく、我輩がココでの掟を手取り足取りやさしく教えてやるぞ!!
 
1.基本的にココはsage進行だ。レスを書き込む前にメル欄の"sage"をよく確認するんだぞ?
2.人X人・擬人化・竜姦なんでもこい! だが、投下前にジャンルを明記するのだ。特殊な内容を含む場合も同様だ!
3.作品はメモ帳やword、携帯ならばメール機能を利用し、まとめてから投下するのだ。書きながらの投下はやめておけ!
4.投下作品は「ココが初出の作品」に限定、他所からの転載は自作他作問わず一切禁止だ!一人前のハンターなら欲しいものは自分で調達だ!
5.投下されるSSも様々、時には貴様の嗜好に合わない物もあるだろう。苦手を避けるのも一つの手だ。コテもしくはIDをNGにする方法もあるぞ!
6.荒らしは無限沸きのランポスの如く、いちいち相手にしてはキリがない! このテの相手は完全無視のスキルが非常に有効だ!覚えておけ!
7.480KB、または950レスまで来たらもう一人前のスレだ。アトは貴様達が教官となって後進を導くのだ!
 
そして最後に、
 
すばらしい作品に巡り合えた時には最大級の賛辞を!
我輩は貴様達がココで立派に活躍することを楽しみにしているぞ!以上!!
 
=全ての始祖・初代スレ=
MHでエロパロ!
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1141488219/
 
★前スレ★
【MH】モンスターハンターでエロパロ 22匹目【モンハン】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1275185828/
 
エロパロSS保管庫(07/06/17より更新途絶…)
モンスターハンターSS保管庫
http://ss.ares-ac.com/mh/
 
☆新たなる保管庫☆
モンスターハンターでエロパロスレ保管庫
http://wiki.livedoor.jp/mheroparo/d/FrontPage
〜Wiki形式だから皆で協力して更新していこう!〜
2名無しさん@ピンキー:2010/08/08(日) 22:44:15 ID:Ntdul1N7
2ゲット?
3名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 02:09:26 ID:OjENevqF
3ゲット!
乙ガレオ〜ス
4名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 12:39:29 ID:a4c0AxrH
え?ちょ、ちょっとテスト
5名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 21:27:33 ID:h/jwS6dh
前スレに書きこむべきか悩んだけれど、とりあえず、こちらで。
前スレ434の人GJっした〜

しかしギルドナイトといえば全部が全部じゃないけど悪役が多いなw
6名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 21:57:13 ID:NRVVsmSP
フィクサー的な仕事してるからな


で、思いついたんだが
若いナイトが任務現場をターゲットの娘(大貴族で美少女)に見られちまって
殺さなくちゃいけないんだけど殺せなくて
なんだかんだで恋に落ち逃避行に走るというストーリーを思いついたんだが
誰か書いてくれるかな?
7名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 22:04:36 ID:5z2JKLuU
>>6
で、ナイトが「お前を殺す」とか言ってみたり
女の子が「早く私を殺しに来なさ〜い」とか叫んじゃったりするわけだな?


ガンダムWって何年前の作品だっけ?
8名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 22:19:00 ID:/7ix9vae
必死に逃げたけれど、追っ手に捕まって女はレイープされて
飽きたら飛竜の巣に放り込まれて、お互いボロボロで逃げ出す
事も出来ないけれども、せめて勇気づけたいと思って女に
手を伸ばしたが、既に女は偶然、飛竜のおこぼれを漁りに
来ていたランボスに粗方食い荒らされていましたとさ
みたいなのしか、思いつかない
9名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 22:34:47 ID:LICJb01w
お前病んでるな
10名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 23:01:01 ID:9PYRKzok
亀甲縛りで気絶してるギルドナイト見たアンダースンかネコタクはどう絶句すればいいんだよ
11名無しさん@ピンキー:2010/08/09(月) 23:35:29 ID:NRVVsmSP
>>7
ガンダムWってそんな展開なの?
全く知らずに書いたんだが・・・
12名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 00:02:34 ID:d5C9FbUf
>>11
序盤1クールはまさしくそんな展開
13名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 00:31:10 ID:uk6xpk1r
表のギルドナイト、裏のギルドナイトとあるらしいが
裏のギルドナイト装備がたかが雪山の小さな村の工房に知られてる件
14名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 02:14:02 ID:mnVtwy6r
このスレ的には、暗いのってどうなの?
いきなり「自殺したい」とかから始まるのとか
ラストはハッピーエンドで締めるけどさ
15名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 07:23:33 ID:y4vTTm+k
>>13
工房がギルドの管轄下にあるからだろ
>>14
バッドエンドじゃなくてエロ有りなら
なんでもよろし
16S.S.D.D.:2010/08/10(火) 07:33:01 ID:nzVVhjGG
最後。
遅くなって申し訳ありません
17S.S.D.D.:2010/08/10(火) 07:35:45 ID:nzVVhjGG
「きゃっ・・・」
私は思わず、そう悲鳴を上げて飛び退く。
何というか・・・グロい。
覚悟出来ていたはずなのに、いざその巨大なソレを目の前で見せ付けられると生理的にソレを拒絶してしまう。
しかし、自分ですると決めたことを投げ出してしまっては、学者としての信頼を失ってしまう。
それだけはどうしても避けたかった。
学者になることは子供の頃からの夢だった。
あともう少しの所で、今まで積み重ねてきた事を全てふいにしてしまうなんて耐えられなかった。
もう、どうにでもなれ・・・・・
動こうとしない手を無理矢理動かして、無言でソレを両手で鷲摑みにする。
「グ・・・ゥ」
ペニスを掴まれる快感のためか、ベルキュロスがそんな声を上げる。
だが私はそんなものを気にも留めず、ソレを上下に摩るように手を動かす。
手を動かす度に全身を襲う快感に耐え切れず、ベルキュロスがか弱い声で鳴き、肉棒は私の手の中で絶頂の瞬間を今か今かと待ち侘びているようにも見える。
それにしても、このベルキュロスの反応はやたら敏感だ。
やけに冷静な自分に驚きつつも、そう思えて仕方が無かった。
もしかして、このベルキュロスにとっては私の手コキが凄まじい快感に感じているのかも知れない。
嬉しいような、悲しいような気分で居ると、
「ク・・ウゥ・・・」
そう、見た目からは想像も出来ない可愛らしい喘ぎ声をベルキュロスが上げた。
(可愛い・・・・)
一瞬感じた安直な考えを慌てて振り払う。
確かに声は可愛かったが、私はそれとは別の意味で可愛いと思っていたのだ。
相手は飛竜。
そう、あの恐ろしい飛竜なのだ。
さっさと精を採って、全てを終わりにしたい。
私はペニスを扱く手をよりいっそう激しくしていく。
「・・・イけ!イってしまえ・・・!」
もはや自分の精神が崩壊し始め、そんなとんでも無いことを口走り始める。
「うおおおお・・・!」
今度は、とても他人には聞かせられないような雄叫びを上げてペニスの先端を乱暴に弄りたおした時である。
ベルキュロスの身体が小さくビクンと跳ねる。
(こいつ・・・イクぞ・・・)
まさか、イクのがこんなに早いとは思わなかった。
まあ、野生動物なのだからイクのが早いのは当然なのかも知れないが。
慌てて容器を手繰り寄せペニスの先端を容器の口に入れた時、ベルキュロスは絶頂の時を迎えていた。
激しい噴出音と共にソレから吐き出される大量の白濁液。
長く溜め込まれていたのであろう精液は止ることを知らず、かなりの容量があったはずの容器をあっと言う間に満した。
しかし、異様に長く感じた射精も精液が容器から溢れ出す寸前の所で終了した。
18S.S.D.D.:2010/08/10(火) 07:36:28 ID:nzVVhjGG
これでもう私の仕事は終わったのだが・・・何かがおかしい・・・
無駄に荒くなった息を宥めながら容器の蓋を閉め、立ち上がろうとした時、ふとベルキュロスと目が合う。
普段は絶対に見せないであろう、うるうるとした瞳に、私はベルキュロスとお互い荒い息をつきながら見つめ合ってしまっていた。
(飛竜も中々悪くないな・・・)
その瞳を見て、そんな答えが出たような気がした。
24年という歳月をかけて積み重ねてきたプライドという名の堤防は脆くも崩れ去り、もはや私は飛竜をエロい目でしか見られなくなっているのだろう。
それにしても、このベルキュロスはどうなるのだろう?
捕獲されたモンスターが最終的には古龍観測所へ送られる所までは知ってるが、その後どうなったという話は聞いたことがない。
もし殺されなくとも、何か良からぬ事をされるのは決まっている。
何故かは自分でも分からないが、どうしてもそれは避けたかった。
しかし、ここでこのベルキュロスを放って置くと、一生後悔するようにしか思えなかったのだ。
私は少し考えて、ある一つのアイディアが浮かぶ。
明らかにギルドを敵に回すその方法に、私はフッと笑みを溢した・・・・・
19S.S.D.D.:2010/08/10(火) 07:37:45 ID:nzVVhjGG
以上です。
お目汚し失礼しました
20S.S.D.D.:2010/08/10(火) 08:30:47 ID:nzVVhjGG
また間違いがorz
21名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 17:12:36 ID:w4jiANDZ
>>14
まぁ、注意書きだけちゃんとしてれば大抵は許されるよ。
バッドでもハッピーでもどっちでも大丈夫だろうし。
ここでのタブーと言えば極端な世界観破壊とあんまりな出来のSSぐらいでしょ。

>>16
GJでした〜。最後ってことはこれで完結?
なんだかまだ続きがあるような終わり方なので気になる。
22S.S.D.D.:2010/08/10(火) 18:24:28 ID:nzVVhjGG
要望があれば続きというか、おまけでも書いてみようかな
23名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 18:45:01 ID:Kh9rPXuk
>>21
世界観破壊ってどの程度までなら容認されるんだろ
今まで一番世界観ガン無視した話はメカクックだと思うけど
あれがオッケーなら大概大丈夫じゃないか?
24名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 19:07:14 ID:Qs3bS+fl
>>23
あれはあれで良かった、破壊というか外に出たような…
25名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 19:40:20 ID:y4vTTm+k
現実の恐竜の卵が出てきたやつもNGだろう
前スレの>>370らへん
26名無しさん@ピンキー:2010/08/10(火) 21:04:11 ID:w4jiANDZ
うまい世界観破壊というか別視点での見方だとおもった。メカクックの話は。

個人的に駄目な世界観破壊は
「オリジナルモンスター」「オリジナル武器」が代表されると思う…
あとはギャグでもない限り「モンハン世界にありえない生き物、道具、言動」かな

用意された材料でどう料理してもいいけど、余計なもんを加えるなって感じか?
モンハン世界にトリップしちゃった〜系はどうなるかわからん。
27名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 00:08:40 ID:CUNVgFDO
面白ければ大半の難点は無視される
28名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 01:02:55 ID:0+1zv02j
面白ければ、な
29名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 01:05:38 ID:it8DXT8W
プレッシャーかけんな。投下しにくいだろうがw
30名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 02:47:21 ID:CesAkqGd
今思えばモドリ玉で擬人化ってのも相当無茶な設定だよなw
まあ、よっぽど変、というか厨二過ぎな設定じゃなければ大丈夫でしょ。
31名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 09:39:22 ID:B2vWV1av
うまく納得のいく説明してればいいけど、野生生物の習性としてリアリティのないのは嫌だな。
黒紅は悪で白は善とか何でやねん。
32名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 19:03:45 ID:9B9AdtP6
擬人は好きだけど、元モンスターが早々に人間の生活に馴染んで
一緒にモンスハントに繰り出すとかだと最高に世界観破壊かな
モンス自体知能高そうに見えないから、どうしても不自然さが先に立つ
33名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 19:28:03 ID:q3bJ0ORH
なんかこの議論は今までに出たSSの大半を否定している様な気がする…
34名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 20:19:10 ID:ahs8jWKu
モンハンのエロssとして成り立てば何でもいいよ〜
エロ以外も注意書きあればおk

書き手さん頑張れ〜
35名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 20:24:14 ID:0+1zv02j
>>32
お前さん、ブランゴ討伐のクエスト依頼文読んだらどうだい?
あんな小さい糞猿でさえそれなりに知能がある世界だぞ
ガルルガとかも高そうじゃないか
36将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 20:58:15 ID:z5M5wULK
投下します。
ギザミ擬人化(M男気味)×女ハンター(30間近の大人の女性、Sではない)

擬人化ならではの無茶設定あり。早い話、黒龍がドキドキノコ代理。

一気に投下したいのですが連投ストップが怖いので、前後編に分けさせていただきました。
前半はエロなしで6レス、後半は和姦ありで7レスです。後半は明日にでも投下します。
37将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 20:59:35 ID:z5M5wULK
リカルダは最近妙なストーカーの出現に戸惑っていた。
まさか、ギルドに相談するわけにもいかず、一人で悶々と悩んでいる。
「旦那さん、大丈夫かニャー?」
オトモアイルーのヘレネが心配そうにリカルダを覗きこんだ。
「あぁ、まぁね」
「またアイツの事ニャ?もうあんまり考えないほうがいいニャー」
暖かい薬湯をリカルダに渡す。
「沼地や火山はなるべく避けるようにするニャー」
「あぁ、そうしようかねぇ」
リカルダはぼんやりと相槌をうつと暖かい薬湯をすすった。

リカルダはもうすぐ30となる女ハンターだ。
ちょっと垂れ目で、いつも気だるげそうな彼女だが、貧しい家に生まれ、多くの弟妹たちを養うため、実は人一倍働き者であった。
そうして、畑を荒らす小型鳥竜達を追い払ううち、下位ハンターになるはめになり。
気がつけば末の妹が遠くに嫁ぐまで、彼女は下位ハンター兼、農家といったような暮らしになっていた。
もうすぐ30となってしまっては嫁の貰い手もなかろうと諦めて、ハンター希望のアイルーの世話をしつつ、のんびり余生をすごすつもりである。
まぁ、もともと恋愛とやらには一度痛い目にあって、それから二度と手をつけようと思わなくなった彼女にとって、
結婚や恋人というものは、もはや面倒なものとしか認識できなかった。

それなのに、どうして今になってあんな奴に付きまとわれることになるのだろう。
タオヤメ結いの髪を軽く掻きあげ、愛用しているクックD装備の手入れをしつつぼんやりと外を眺める。
今日はそう激しくない雨だ。畑の手入れはしなくてもいいだろう。
「ヘレネ、他のアイルーに今日はゆっくり休むよう伝えといてくれるかい?」
「お任せニャー!」
他のアイルーといってもヘレネを入れて3匹だ。みな、畑仕事を手伝ってくれる良い子である。
彼女はふたたび薬湯を口に含む、ほんのりと渋いこの薬湯は心も体も温めてくれる。
今日のような雨音しかしない静かな日は、のんびりと防具や武器の手入れをしながら過ごすに限る。
リカルダはゆっくりと眼を閉じた。ほら、もう、世界は雨音だけの静かな世界に。

『しゃきんしゃきんしゃきんしゃきん』

ならなかった。
ものすごく嫌な音が聞こえて、思わずリカルダは窓にへばりつく。
まさか、こんなところまでくるはずがない。いくら町から少し離れた農家でも、奴が来るはずはないのだ。
薄暗い外を、眼をこらして睨みつけるように奴の姿を探す。

『かっしゃかっしゃかっしゃかっしゃかっしゃ』

雨の中、こちらに青い物体が向かってきていた。奴の目玉は明らかにこちらを見ているようだった。
「しょ……ショウグンギザミ……」
とっさにデスパライズを片手に様子を見る。鎧竜の頭骨を背負い、軽快に体を揺らしながら奴はこちらにやってきている。
鎌のような両手には何匹かのカジキマグロを抱えていて、家の前で将軍は一度止まり、カジキマグロを家の前に投げ捨てた。
ばちゃばちゃと、泥の上でカジキマグロが跳ねる音が聞こえ、アイルーたちも驚いてやってくる。
そして、窓の外の将軍ギザミの姿を見て三匹とも全身の毛を逆立てた。
しかし、ギザミはそんなことも知らず、家の前で何か言いたげに体を揺らすと……

『シャーーーーーーーーーーッ!!!!』

照れるように両手の鎌を顔の前で交差させて、また恐ろしい速さで去って行ってしまった。しかも横歩きで。
「だ……旦那さん……今の……」
「あー……うん、家、突き止められちゃったねぇ……」
この時、リカルダはすでに引っ越しを考えていた。
38将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 21:00:06 ID:z5M5wULK
リカルダの家と畑は沼地近くにあった。近くと行っても、狩り場の沼地までは猫タクで半日ほどかかる場所だ。
普段の生活ならば何の支障もなく、むしろ湿気が多いのでキノコを育てるにはよい環境であった。
ところが、まれにゲリョスの大繁殖によって畑が荒らされ、毒で作物を駄目にされる事もある。
そういう時は、彼女はクックD装備と大剣バルバロイブレイドを担いでゲリョス狩りに行く。

奴と出会ったのも、ゲリョス狩りの最中であった。

なんということはない。いきなり下から突き上げ攻撃をしてきたのだ、それもゲリョスにむかって。
心臓が口から飛び出そうなほどの衝撃を受けたリカルダをよそに、ショウグンギザミはシャキンシャキンとゲリョスに向かって威嚇する。
下から不意打ちしてきた卑怯な将軍に、ゲリョスは眼を光らせて怒り狂い、お決まりの閃光技を連発するが
ショウグンは「効かぬわぁ!」と言わんばかりに後ろを向くと水鉄砲を食らわせた。
まるで陳腐な英雄物語のように、さっそうと現れたショウグン様はゲリョスを討伐し、そして何も言わずに恐ろしい速さで去って行った。
これが一度だけならば、ゲリョスがショウグンギザミの餌場でも荒らしたのかと考えることもできたが……
「ここ最近、沼地や火山に行くたびにかなりの確率で現れるニャー……」
「ニャンと……それはすごいニャー」
「ドスゲネポスやドスイーオスも、表情があるニャンて知らなかったニャー。あいつらショウグンギザミが現れた瞬間
『よっしゃ味方キタ―!』って顔するけどハサミで薙ぎ払われる瞬間『なぜだ―!』って顔に変わるニャー…
あのショウグンギザミの行動は、モンスターにも理解できない行動みたいだニャー」
「ベースキャンプにもどったら、ショウグンギザミの脱皮した殻が置いてあったこともあったニャー。無茶苦茶高く売れたニャー」
「というか、このカジキマグロどうするニャー……」
「食べるニャ!」
「……こういう投資は見返りを予測したものニャ……へたに受け取ると面倒なことになりそうニャ……」
「うっ!それもそうニャ……」
三匹のアイルーは家の前においてあったカジキマグロの泥を洗い落としながらそんな事を話している。

リカルダは引っ越し資金の計算で非常に忙しい。
もともと、小さな畑と小型鳥竜を狩り、たまにクックやゲリョス狩りといった慎ましい生活だったのだ。
この家と畑を売って、あのショウグンギザミがこない町や村にいくとなるとかなりの資金が必要だ。
「素材はなじみの行商ばぁさんが高めに買ってくれるとしても……これじゃ装備や武器全部売っても無理か……」
三匹のアイルーを解雇して金を浮かそうにも、彼女たちには十分な退職金を用意してやりたい。
リカルダは頭を抱えた。まさかギルドにショウグンギザミにストーキングされているから助けてくれというわけにもいかない。
言ったところで、おめぇ頭おかしいんじゃねぇか?と思われるのがオチである。
いっそのことあのギザミを狩ってやろうかとも思うが、どうやらG級レベルのモンスターとわかった。
この間、背中の水ブレスで火山の岩を削ったのを見たときには、絶対敵に回したくないと思ったものだ。
「あー……どうしようかねぇ……」
良い腕前のハンターならば村で雇ってくれるようギルドに頼むこともできるが、リカルダは下位ハンターで、しかも若手ではない。
これでは村で雇用してもらうには少々難しい。
ハンターランクをあげようにも、そう何度も長期間、畑を放置するわけにもいかない。
「旦那さん、やっぱりここはギルドに依頼したほうがまだ安く済むニャ」
「まー、そうだろうけど……」
別に畑を荒らしたわけでもない。さすがに殺すような依頼は良心が痛む。
「一応は、恩人?恩ギザミだしねぇ……」
「旦那さん、その考えは危険ニャー」
39将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 21:00:25 ID:z5M5wULK
肉球でテーブルをぺちぺち叩いて警告するのは、キッチンアイルーのコマチだ。
「あーいう奴はこちらが態度を曖昧にすると!どんどんエスカレートするニャ!」
「そうニャ!実際家までやってきてるニャ!」
同じくキッチンアイルーで、メラルーのパトラがコマチの意見に賛同する。
「あの手の奴は、別れる時には貢いだ分返せとか絶対言うニャ!そうならないうちに早くきっぱりお断りするニャ!」
「……どうやって?」
うっ、とコマチもパトラも言葉に困る。相手はギザミだ、言葉が通じるわけはない。
「……今の旦那さんが攻撃しても、きっとあいつにはじゃれているようなモノニャー……」
間近にあのギザミの強さを見てきたヘレネはそう言って、マタタビ酒を用意する。
「まぁ、今夜はゆっくり話し合うニャ、そのうちいい考えが出てくるニャ」
「ニャ!じゃあおつまみにマグロのカルパッチョ作ってくるニャー!!」
「使うのニャ!?あのカジキマグロ使っちゃうのニャー!?」
マグロが食べたくて仕方なかったらしいパトラは四本足走りでキッチンに走っていく。それをコマチが追いかける。
「旦那さん、近いうち気分転換に別の狩り場に行くニャ。マタタビも残り少なくなってきたし、場所によってはギザミも来ないニャ!」
気を使ってくれているのだろう、ヘレネはそう言ってリカルダにマタタビ酒を注いだ。
「ヘレネは引っ越しするなら、密林か森丘近くがいいニャ!」
「あぁ、あそこはまだ過ごしやすそうだし、作物もよく育ちそうだ」
ヘレネの気遣いに感謝しつつ、リカルダはマタタビ酒を口につける。
「とにかく!しばらくは沼地と火山に行くのは禁止!畑ならヘレネ達だけでも守れるニャ!」
「ニャ?そうなると、ヘレネもあたしたちとお留守番?」
出来たてマグロのカルパッチョを持ってコマチとパトラもテーブルに着く。
「あたしたち、戦えないニャ……」
オトモアイルーとして実際に戦ったことがあるのはヘレネだけだ。
もし、ランポスやゲネポスが襲ってきたとき、コマチとパトラだけでは対処できないだろう。
「仕方ないニャね。ヘレネお留守番してあげるニャ!旦那さんも狩り仲間を作るいい機会ニャ!
一人でのんびりしてもいいし!とにかくリフレッシュするのが大切ニャ!」
「そうニャ!あ!いい人を見つけたら!あのギザミも諦めるかもしれないニャ!」
「G級ハンターと仲良くしてくるニャ!」
女三人そろって姦しいというが、それはアイルーでもおなじようだ。
三匹は好きかってにそう言うと、マグロのカルパッチョを互いの小皿にとりわけ、マタタビ酒を飲みだした。
「はい!旦那さんの分ニャ!」
「ありがとう、うん、おいしいね」
胡椒がきいたマグロの身をレタスと一緒に口に運ぶ。さっぱりした味がたまらない。
「はにゃぁん。しばらくはマグロ料理ニャ。幸せ〜……」
「またたびと一緒に香草焼きにしてみたいニャー……」
「あんたたちねぇ……」

あのギザミのお土産は、かなり効果的だったようだ。
40将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 21:00:50 ID:z5M5wULK
場所は変わり……とある沼地の薄暗く、肌寒い洞穴の中で一匹のショウグンギザミがカリカリと地面を掻いていた。
彼ははっきり言ってそう知能は高くない。
他の飛竜のように死んだふりや、罠を回避することもできない。
そんな彼だから、初めて持ったこの感情をどう表現していいのかわからなかった。
彼の今までの生活といえば、餌を求めて沼地や火山を移動し、気にいったグラビモスの頭骨を宿にし、
他のショウグンギザミと縄張り争いで威嚇しあう程度である。
そして、一番心躍るのが、あのハンターとやらの小さな生き物と遊ぶ時だ。
ハンターがなんなのか彼はよく知らないのだが、以前出会った者達は奇妙な音色を鳴らして聞かせてくれたり、
ビリビリする道具で遊んでくれたりした。
お礼にと、彼も両腕の鎌の切れ味を披露したり、時には追いかけたりするが、気がつけば、彼らは猫に運ばれてどこかに行ってしまう。

あぁ、それももうずっと前の事だなぁと、彼は思い出す。

最近では、あのハンターしか見ていないと気付き、彼は照れて顔を両腕で覆う。
しかし、彼女は自分に滅多に構ってくれない。自分よりも小さな鳥竜や、毒怪鳥ばかり相手にしている。
そう、毒怪鳥と遊んでいるハンターに構ってもらおうと、彼が現れたのが出会いだった。
三匹で仲良く遊ぼうと思って威嚇ごっこしたのに、毒怪鳥はぴかぴか光るだけ。
それならと、必殺の水芸をしてあげたら、ピクリとも動かなくなってしまった。
もしかして、自分はお邪魔虫だったのかなと思って、その時は恥ずかしくて逃げ出してしまった。

あのハンターは、よく沼地に来るから彼は自然に匂いを覚えた。
今日こそ遊んでもらおうと思うのに、いつも他の子ばかり構っている。
そう思うと彼はなんだか、怒りという感情(これも最近わかった)に支配されて、その他の子に意地悪してしまうのだ。
他の子を全部倒して、さぁ今日こそ遊んでもらおうと思ったら、既に彼女がいないこともしばしば……
こうなると彼はムキになってあのハンターだけを追い続けた。

そうだ、一度だけ、彼女が構ってくれた時があった。

沼地でドスファンゴを追いかけまわして、疲れて眠っているとほんわりとあの香りがした。
ぴくぴくと触角を動かしてみるけど、彼女はまだ寝ていると思っているのかゆっくりと近づいてくる。
この時、彼は本能で、今動いてはいけないのだと感じた。
彼女はすっかり彼が眠りこんでいるとおもったのか、安心して魚や肉を置いていく。
そして深々と頭を垂れた後、ほんの少しだが、彼の自慢の鎌に触れたのだった。

それから、彼は彼女の狩りを手伝った後、なぜか恥ずかしくて顔を隠して即座に逃げる癖がついてしまった。

あんなに優しく、だけどちょっとだけ触られるなんて初めてだった。もっと触ってほしいと思った。
だから彼は本能の赴くまま、生きていく目的をカシャンと、音を立てて変化させた。
ギザミは、あまり頭がよろしくないが、この目的のため、どうすればいいかは本能で知っていた。

さぁ、今日も火山へいこう。

巨大なショウグンギザミは吸い込まれるように地面へと潜り始めたのだった。
41将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 21:04:37 ID:z5M5wULK
……―――
「ふぅ、たまには密林もいいものだねぇ」
愛用のクックD装備に、小回りのきくデスパライズを腰にさし、リカルダは大きく伸びをした。
ヘレネの強いお勧めもあり、あのマグロ料理の次の日には密林へ行けと早々に追い出されてしまったのだ。
のんびりと携帯食糧を食べながら、あたりを散策する。今回は素材収集。
もし、モンスターが居ても、狩猟依頼を受けていないので狩る必要もない。大きな湖もあるし、魚でも釣って帰ろうか。
「あ、まだマグロがあった……」
それなら、はちみつや木の実でも採取してやったほうが喜ぶだろう。
ケルビ肉もいい土産になりそうだ。コマチの手作り干し肉は酒のつまみにぴったりだから。

もともと、物事をあまり深く考えない性格なので、彼女はすっかりギザミの事など忘れてしまう。

「誰もいないから泳いでも……いや、ガノトトスがいたらこまるな」
ついつい独り言を言いながら、リカルダは猫達へのお土産を探すことにする。
そういえば、ガノトトスで思い出したが、釣りカエルは食べられるのだろうか。
確か、所持している釣りカエルも少なかったはずだと、思い出し、まずはカエル採取を始めるのだった。

…―――その数時間前
『人間になりたい……とな?貴様も変わり者よのぉ』
『構わぬが、人となれば、私の獲物だ。覚悟せよ?』
『人となった貴様と戦うのもまた、楽しいかもしれぬのぅ』
『喜べ、貴様の肉体で人間の使う鎧と武器も用意してやろう』
『元は貴様の鎧と武器だ。人間となった貴様に合う形に変えただけよ』
『さぁ、まだ力は残っているはずだ、その者の匂いを追うぞ。得意であろう?』
『その人間と出会った瞬間から、お前は私の敵だ』

『くくく、拒絶されてもお前は元には戻らんからなぁ?さぁてどうなるかな。愉快愉快』

『いつか、お前か、お前の子孫が殺しに来るのを楽しみにしていよう』

火山から、一匹の赤黒い巨大な竜が飛び立った。
気球に乗った観測者たちは、その姿を見て、思わず目を覆い、神に助けを求める。
しかし破滅の龍は気球を一瞥するだけで、流れるように飛び去って行った。
破壊と災いを招くとされる龍の口に、青いギザミの甲殻らしきものが咥えられていることに誰が気付いただろう。


……――――
騒がしかった密林が、一瞬にして凍った。
草食動物は急いで己の巣穴へと戻り、ランゴスタは自らの羽音も鳴らさぬよう、地面に伏せる。
急に、空気がピンと張ったのを、リカルダも理解した。
何かがくる。それだけしかわからないが、確信があった。
地面に伏せ、片手剣に手をかけて、こちらに降りたとうとする何かに構えた。
42将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 21:05:26 ID:z5M5wULK
リカルダの狩った巨大モンスターといえばイャンクックとゲリョス、ババコンガ程度。
今やってきている者は、そのモンスターの比ではないとはわかった。
まれに、密林には古龍が現れることを思い出し、彼女は身をこわばらせる。
勝てる装備ではない。ベースキャンプに逃げたほうがよさそうだと頭ではそう考えて、せめてその姿を見ようと待った。
場合によってはギルドへの報告が義務付けられているためである。

そして……彼女は動けなくなった。姿を確認してしまったことを後悔してももう遅い。
僅かな羽ばたきの音が耳に入り、それはいつもより大きく脳内を震わせる。
無意識のうちに、呼吸すら難しく感じ始める。心臓は、ゆっくりと、しかし大きく跳ねるように鳴り出した。

彼女は声にならない、声で呟いた。その赤黒い、破滅の龍の名を。

ざんっ、と、音を立てて、それは密林に降り立つ。その眼は、隠れているはずのリカルダを見据えていた。
彼女は目を逸らそうにも、そらせない。逸らしたとたん、己の首が飛ぶイメージが即座に浮かんだからだ。
動いても死ぬ、動かなくても死ぬ。瞬きだってできやしない。
絶対的な死の存在に、彼女は、何もできず、また考えることもできなかった。
彼女は絶対的な破壊の力を持つ龍の口に、人が咥えられているのに気付く。

死んでいる?助けなきゃ?どうやって?だってあれは、あの龍は。

「――――――!!!」

龍の気迫に押され、混乱して動けなくなった哀れな狩人は、龍の一吠えであっけなく気を失った。
並みの人間ならば奴の目を見ただけで狂うといわれている。リカルダはまだ耐えたほうであろう。

『おやおや、ずいぶんと可愛いものだ』
どしゃりと、糸が切れた操り人形のように崩れ落ちた狩人をみて、それは器用に笑う。
『さぁ、ついでだ』
龍は口にくわえていた青い者、ギザミX装備の青年を放り投げた。どうにかして青年は受け身を取る。
「……感謝いたします」
『そうかい、なら、今度あったら力いっぱい殺しあおう』
血反吐を吐き、魂を粉砕するような戦いを好むその龍は、薄く笑ってまた空へと昇る。

……ようやく、密林の空気が戻り、音が戻ったのを感じるとギザミX装備の青年は大きく伸びをした。
慣れぬ体に、少しでも早くなじもうと、軽く体を動かす。
「……おや」
背にあったのは、ギザミの鎌から出来る青い太刀、ヒキサキだ。
「はは、やはり自分の爪はなじむな」
二、三度振り回して使い心地を確認すると、彼はそれを仕舞いこむ。

「……」

ようやく新しい体に慣れたところで、乱暴に草葉を踏みしめ、彼は倒れている彼女を抱きかかえる。
ギザミの頃では出来なかった「笑み」を浮かべ、彼は移動を始めた。
43将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/11(水) 21:06:06 ID:z5M5wULK
前半ここまでです。ありがとうございました。
黒龍は「倒されたモンスターの夢(怨念)から生まれたモンスター」という説もありますので
ここでの黒龍は、魔物とか、そういうのに近い扱いでお願いします。
44名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 22:29:56 ID:ElK1jAMH
やだなにこれ面白い
45名無しさん@ピンキー:2010/08/11(水) 23:41:44 ID:wgAXeJTK
つ、つづきをはやくうううううう
46名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 10:14:23 ID:H5zq9Mtm
このギザミは可愛いギザミ
47名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 17:13:45 ID:Ayn/KXEg
>>ギザミさん
GJ!自分の爪はやっぱなじむよねw
シャキーンする太刀もあるしw

>知恵高そうに見えない
モンハンの魅力のひとつに、人間が自分の数倍のモンスターを
知恵という武器を使って(並外れた強靭な体は最低条件)
狩るから、人間とモンスターが対等なんだっていう実感があるのかもね

でもモンスターも生き物だから死にたくないし色々手段も使うから、
多分あなたの言いたいのは、元モンスターが人間になったら簡単に人間の考えに染まりすぎじゃね?
てことだとおもう

後々、人間の知恵がはるかに発達した時代、
南米コスタリカで生き残っていた最後のリオレウスとティガレックスが
以前は悠々と悔しがるハンターの上を三分くらい飛び回っていたのを
スティンガー対空ミサイルランチャーで撃墜されたり
ティガレックスが怒り突進を対戦車地雷で止められてガトリングガン集中射撃
くらってなすすべなく狩られる(しかも殺すと評価マイナスだからゆうきりん
の小説みたいに保護団体とか出てきたり)
様子を書こうと思ってどうあってもエロにならないので挫折した我の推測。

…私はモンハンは理不尽な難易度の時もあると
思っていた…が ↑を見たとき考えが変わった!
あれでいい あれで正常なのだ(汗)むしろ今でもモンスターのほうがかなり不利なんだよ…
48名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 17:38:24 ID:0ILacnuZ
乙です、なんですかこのギザミは可愛いじゃないですか
49将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:21:41 ID:MRPBzhs1
後半投下開始します。
M男ですが、SM要素はない普通の和姦です……よ?
50将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:22:06 ID:MRPBzhs1
二本だけとなった足でふらつきながらも、どうにかベースキャンプにつく。
ギザミのころは、ここに近づくのは無意識のうちに避けていた。彼女がここに入ると追えなくて歯がゆい思いをしたものだ。
一度、どうしても自分の綺麗に取れた殻を彼女に渡したくて、ここに向かったことがあるがすぐ嫌な気分になり逃げ出したこともある。
今はそうでもないということは、どうにか人間にうまく変わったのだろう。
彼女をベッドに寝かせると、青年は変化した自分の体に確認するため、ギザミX装備もインナーも脱ぎだした。
柔らかい自分の姿に少々不安を覚えるが、まぁ、こういうものだろうと納得する。
そしてふと、彼女の体が気になり、ついでとばかりに彼女の装備も外していく。
兜を脱がし、鎧の帯をほどく途中、待ち切れずに何度鎧を壊してやろうかと思ったことか。
ようやくすべての装備をはがし終えたときには、青年の性器はすでに勃起していた。
彼女の胸にある大きな膨らみが何なのか理解できず、つんつんと軽く突く。とても柔らかい。
とにかく、この体なら彼女を傷つける心配もないとみて、柔らかな彼女の体を堪能しようとのしかかる。
彼女の匂いを感じる力はだいぶ弱くなったのか、近寄ってようやく彼女の香りを認識することができた。
あんなに小さくて、遠くにいた彼女がこんなに近くにいることに少々感動しながら、インナーに手をかけた時だった。
「こらっ!!」
ミチッ!と肉を打つ音と共に、激痛が走り、青年の意識は空へと散った。
自らの性器を両手で押さえてベッドから転がり落ち、手負いの獣のような声で呻く。
「あー、びっくりした……」
リカルダは嫌な汗をかきながら、ベッドから起き上がり、もんどりうっている青年に目をやる。
伝説に近い黒龍を見て気絶したのまでは覚えているが、今の状況は理解できない。まさに、どうしてこうなった!という気分だ。
「あー、気持ち悪い。素足で蹴りたいもんじゃないね……」
そんなに勢いよく蹴ったつもりはなかったのだが、やはり男にとって急所は急所らしい。
「お、起きていたのか……」
「ついさっき。さて、説明してもらいたいんだがねぇ……大丈夫かい?」
「だ、大丈夫…だと…思う」
こちらを涙目で見てくる男に、リカルダはちょっと驚く。
まだ若い男で、しっかりと筋肉のついた体になかなか凛々しい顔だ。若武者……という言葉が浮かぶ。
「何なんだ……この痛みは……」
まだぷるぷるとしている男を見るとさすがに罪悪感がわいてくる。
こんないい男が、もうすぐ30でしかも地味なリカルダを相手に発情するのかと思ってしまうではないか。
自意識過剰なんじゃないかといわれたら、自分でも納得してしまいそうだ。
「……いや、全裸だし」
全裸の男を前に、さすがにそれは卑下しすぎかとリカルダは思わず突っ込む。
いくらなんでも全裸の男が圧し掛かってきたら金的ぐらいは許されるだろう。
「っふぅ……あー、死ぬかと思った……」
ようやく落ち着いたらしい青年は、リカルダの前に全裸で正座する。
「……」
「……」
双方とも、どう言葉を発していいかわからないのか、嫌な沈黙が続く。
「あのさ……」
「何か?」
「襲おうとしたの?」
「応」

よし、ギルドナイトに引き渡そう

リカルダは大きなため息をついて頭を抱えた。
51将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:23:15 ID:MRPBzhs1
「その……だな……好きなんだ」
おずおずと、青年が言い訳を始めるのをとりあえず聞いてやる。
「……そう」
「あなたが好きなんだ。だから人間になったんだ」
「……はぁ?」
「あなた、いつも逃げていくから。人間になれば、逃げないでくれるかなと思って」
「よし、つまり、あんた、元は人間じゃあないと?」
青年は至極真面目な顔で応、と答える。
「それで黒龍の力を借りて……」
「待って、ちょっと待って」
リカルダは必死にあの恐怖の邂逅を思い出す。
そういえば、あの黒龍は青い装備の人を口に咥えていなかっただろうか。
少し周りを確認してみれば、青年のものと思われるギザミX装備が投げ捨てられていた。
「……ははは、ギザミかぁ……」
また嫌な事を思い出し、リカルダはさらに大きなため息をついた。
おそらく、この青年は黒龍に挑み、負けたショックで記憶が変化してしまったのだろう。
ただ姿をみただけのリカルダでさえ、恐怖でおかしくなりそうだった。
とにかく、あの黒龍に挑んだことからかなり名のあるハンターに違いない。ギルドで保護と身元確認を頼んでやるのが一番だろう。
「なぁ、抱きついていいか?」
「駄目に決まってるでしょうが」
お前は何を言っているんだと、リカルダはこのおかしな青年を睨みつけた。
しかし、あからさまにしょんぼりした顔をする青年をみると、なぜかリカルダのほうが居心地悪くなる。
弟達と似たような雰囲気だからだろうか、元々面倒見の良いリカルダはついつい青年を気遣ってしまう。
「あのねぇ、あたしみたいな女なんかよりも」
「あなたがいい」
まっすぐに、リカルダの目を見て青年はそう言い切る。
年甲斐もなく、リカルダは頬を染めていることに気付き、恥じるようにまた大きくため息をついて苦々しく顔を伏せた。
いくら若くて良い男で、しかも自分を好きだといってくれてもだ。
相手は気絶している自分にのしかかってくるようなろくでなしだ。関わってはいけないだろう。
とはいえ、もし今力づくで襲われても勝てる気がしない。それに悪い子ではなさそうだ。
って……何を自分は……こいつにならいいかな、なんて納得しようとしているんだ。
リカルダは自分の考えに酷く動揺するが、その心の奥底でどこかこの青年に既視感を感じていたのは気付いていなかった。
それがあったから、リカルダは青年を拒絶する気にならなかったのだが……
「あなたに触れてもらいたい。足でもいい。というかもう踏んでくれ!」
「落ち着け」
この子はずいぶん混乱しているのだろう、少し落ちつけてやってからギルドに引き渡したほうがいいし……

……ふと、彼女は嫌な記憶を思い出してしまった。その記憶を頭から出そうとするように、軽く頭を振る。
「仕方ないね……」
そうだ、これは仕方ないんだ。落ち着かせるためにも少し抜いてやるだけだ。
それに……どうせ一度は男に遊ばれた体だ。もう一度遊ばせてやってもいいじゃないか。
彼女はそう自嘲すると靴を脱ぎ捨て、青年の股間に足を伸ばした。
52将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:23:37 ID:MRPBzhs1
「あっ……!」
リカルダの足が青年の性器の先に触れると、青年は体を震わせた。
「こんなのが気持ちいいのかい?」
ベースキャンプのベッドに腰掛けつつ、リカルダは理解できないと言いたげにそう問いかけた。
「あ、ああ……」
「変わった子だね」
青年の性器を、リカルダは足の裏で踏みつけるように愛撫する。
リカルダの足元には、すでに青年が全裸で足を広げていて座っていた。
熱を持った性器を土踏まずの部分で擦り合わせ、ときには親指で軽く先をなぞってやる。
はっきり言って足をこんなふうに使うのは初めてなので、リカルダも手探りだ。……使っているのは足だが。
足の裏で強く擦りつけてやると、面白いほど先走りが流れ、余計擦りやすくなる。
「……やらしい顔だこと」
それは言葉責めというよりは、心底呆れた声であった。
軽蔑するような、憐れむような声音に、余計青年が興奮していることに彼女は気付かない。
そんなことより、自分よりはるかに腕のたつ青年が、足元で淫らに喘いでいるのに夢中になってしまう。
優越感は嗜虐心を増幅させていくのだろうか。青年の性器を足蹴にするという行為に、気がつけば笑みが漏れていた。
そんな自分に気付いて、思わず恥じた彼女は足を止めて擦っていた性器から離す。
ねとねととした感触が非常に気持ち悪い。
眉をひそめて、困った顔で青年の顔と性器をみる。満足するにはまだまだ物足りないようだった。
「はぁ……」
仕方なしに、また足で踏みつけ、今度は乱暴に擦リ始めた。青年は呻きつつも、心なしか喜んでそれを受けている。
「あっ!あっ!」
もっと刺激をくれといわんばかりに、かくかくと腰を揺らす青年が、とても滑稽に見えた。
さっさとイってくれ、とリカルダは心の中で呟きながら上下に強くしごきあげる。
4、5分ほど無言で擦り続けたが、青年はまだ達しそうにない。あと少しといったふうだ。
本当に困ったのはリカルダのほうだ、こんな足の使い方は今までしたことがなかったので疲れてきた。
もう無理だと、早々に判断して彼女を足をとめた。
「うっわ、べとべとだ……」
青年の先走りで濡れた足をあげて、彼女はさらに眉をひそめる。
「やっぱ、足だけじゃイけないもんだねぇ。もう自分で擦ったほうが早いんじゃない?」
その言葉に、青年は突然リカルダの足を掴み、指先を口に含んだ。
荒い息と生温かい唾液が、指を湿らせ、こりこりと指の股を舌でなめとられる。
始めての感覚に驚き、足で青年を蹴りあげそうになったが、どうにかそれを抑える。
青年はうっとりとした顔でリカルダの足を口にふくんでは舐め続け、空いた手で自らを慰めていた。
惜しみなく注がれる服従と奉仕の歪んだ愛情に、応えてやろうかと思い始めた事にリカルダは狼狽する。
優越感、母性本能、嗜虐心、そのすべてが混ざって子宮を熱くする。全部、目の前の青年のせいだ。
わずかな理性で、青年とこれ以上関係を結ばぬようにと自分に思い込ませるが、すでに濡れ始めているのも事実。
そろそろ、青年を止めるかか否かと迷っていると、ようやく小さく呻いて青年は吐精した。
舌の動きが止まり、射精の感覚にびくびくと腰を震わせている。
53将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:24:23 ID:MRPBzhs1
「うあ……」
「……まだ元気なの、ったく……」
精液を垂らしながらも、青年の性器はまだ上を向いていた。
「頼む……」
「何を?」
意地悪く笑って、リカルダは青年の次の言葉を待つ。
だが青年は言葉が思いつかないのか、言えないのか、言葉にならない声を出すだけだった。
両腕を交差させて、青年は真っ赤になった顔を隠す。その仕草に、リカルダはどこかまた、既視感を覚える。
「おいで」
青年にそのポーズをやめさせるためと、もうヤってもいいかと思ったので青年の腕をとってベッドに引きこむ。
「初めてって事はないだろうけど、私からやらせてもらうよ」
仰向けにさせた青年に跨ると、インナーをずらして愛液で濡れていた秘所に青年の性器をあてがった。
「ま、まて……」
「女みたいな事言うんじゃないよ」
リカルダはそう言って青年を切り捨てると腰を落とした。青年の泣くような悲鳴が聞こえた。
「おやおや、ずいぶんと可愛い声で鳴くんだねぇ」
「あっ!あっ!」
ガチガチに固くなった青年の性器を、リカルダは腰を動かし、内壁で締め付けていく。初めての行為に青年は身悶える。
その一方で簡単に青年のモノを受けいれることができて、彼女は安心していた。
「しっかしまぁ……いい体してるもんだ……」
つぅっと、青年の胸から割れた腹筋まで指でなぞってやれば、ビクリと大きく震える。
ずいぶんと敏感な体のようで、小さな胸のぽっちをはじいてやれば、また可愛い声で鳴く。
「やっ……はぁっ!はぁっ!」
青年はまた、両腕を交差させて赤い顔を隠す。
「何、生娘みたいに顔を隠してるんだい、ほぅら、見せてごらん」
「あ、やめ!う、動かすなぁ!ぐっ!うっ!あっ!」
ぴったりと青年に豊かな乳房をつけるようにして、のしかかり、青年の顔を隠す腕を掴む。

ここで、リカルダは、ようやく、あのギザミの癖を思い出す。
他のモンスターを退治した後や、この間カジキマグロを置いていった後、あのギザミもこんなふうに顔を隠していた。
まさか、そんなはずがない。似たような癖のだけだ……

リカルダの動きが止まったのを好機とみたのか、青年は腕で顔を隠すのをやめ、彼女の腰に手をまわした。
現れた青年の顔に、ギザミらしさなど感じさせない。
ただ、顔を赤くして必死に耐えている表情が可愛らしいなと思った途端、青年は乱暴に内部をかき混ぜ始めた。
「っはぁ!あっ!うあぁっ!!」
「こら、乱暴にするんじゃあないよっ……んっ…!」
上に乗っているリカルダが責める体位のはずなのだが、こうも強く突き上げられては先にリカルダが果てそうだ。
偶然にも彼女の内部のちょうど良い場所に、青年の亀頭が強くこすった。リカルダは嬌声をあげてのけぞったのを青年は見逃さない。
「こ、ここか!」
「こら、調子に乗るんじゃ……ない……」
がっちりと尻を掴まれ、ここぞとばかりに快感急所を何度も突かれる。
「は、離しなさい!こらっ!」
下腹部の内壁で大暴れしている青年の性器が一瞬止まり、膨張したような感覚に襲われる。
それが何か、数年ぶりの交りとはいえ、リカルダはとっさに理解した。

「くっ……あぁぁぁぁ……」

恍惚とした声と表情で、リカルダの中に青年は精を注ぎこんだ。
「ひっ!」
リカルダは思わず腰を震わせる。中で発射されているというのはわかる。わかるのだが……
過去の男より射精の勢いがあるように感じたのは、この青年が若いせいだろうか。
54将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:24:57 ID:MRPBzhs1


「……はい、おしまい」

二発も出せばさすがに満足だろうと、リカルダは体を起こそうとした。
が、青年にしっかりと腕を回され、抱きしめられて体を離すことを許されない。しかもまだ結合したままだ。
「ちょっと……もういいだろう?」
「嫌だ」
「わがままな子だねぇ」
とはいえ、男に抱きしめられるのもずいぶんと久しぶりだな、なんて思ってしまう。
自分がやらせてやろうと思ったのが原因でもあるし、しばらく青年のしたいようにさせることにした。
「……あなたの体は、ずいぶんと柔らかいな」
「そんなに肉はつけてないつもりなんだがねぇ……」
「柔らかい。あの頃の俺が抱きしめたら簡単にちぎれてしまいそうだ」
やはり、元は人間じゃない説を言い張りたいらしい。
可愛い子供の戯言みたいなものかと、リカルダは呆れ半分、冗談半分でその話に乗ってやる。
「あんた、元は人間じゃないんだって?元は何か当てて見せようか?」
「応」
「……ショウグンギザミ、とか?」
その問いに青年は答えず、それはそれは爽やかに笑ってこう返した。
「カジキマグロはうまかったか?」

リカルダは、ん?と変な笑みをして硬直した。
カジキマグロが家にたくさん配達されたことは、村の誰にも言っていないし、アイルー達も言わないはずだ。
しかも、運ばれたのはつい昨日。この青年が知るはずもない。他に知っているものといえば、運んできたショウグンギザミだけだ。

「……あれ?」
「なんだ?マグロは嫌いだったか?それなら今度は肉を持っていこう」
「いや、待て、本気?いや、そんなはずは……」
「何を言っているんだ」
リカルダは青年を薄気味悪く感じ、体を離そうとする。大体どうかしていた。相手は混乱していただけの青年だ。
自分は男日照りでもしていたのだろうかと、それなりに後悔してみるがもう遅い。
「……どこへいくつもりだ」
何かを察したのだろう。青年はすがるような目をしつつも、少し怒った声でリカルダを強く抱きしめる。
「あー……いや、そのね」
「嫌だ、行くな」
惜しみなくぶつけられる愛情に、ほんの少し心が動く。
しかし、相手は得体のしれないショウグンギザミ男だ。さっさと逃げたほうが、今後のためにも……
あぁ、でも、なんだか、愛おしく思えている自分が恐ろしい。子宮で物を考えているつもりはないのに。
いや、もしあのショウグンギザミなら、これぐらいはしてやってもいいんじゃないか。
彼にはずいぶんと助けられた。狩りで怪我をすることも少なくなり、装備の損傷が減り、修理に出さなくて良い分、金も溜まった。
だから、これぐらいの礼は許され……許されるのかなぁ……
リカルダの頭はぐるぐると混乱しはじめる。この青年を受け入れるかどうかだけで、こうも混乱してしまうとは思わなかった。
頭の中でも言い訳をするのは、自分は正常な人間であると、思っていたいからかもしれない。
55将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:25:51 ID:MRPBzhs1
「ちょいと聞きたいんだけど、どうやって人間に?」
こんな質問をした時点で、青年がギザミであると認めたようなものだ。
しかし、青年はリカルダが逃げようとしたことに腹を立てているのか、不満顔のまま答えない。
「……ほれ」
きゅっと、内部でまた青年の性器を締め付けてやると、ビクンと大きく青年が震えた。
「あっ!あっ!まっ!待て!うあっ!」
連続して蠢いて青年の性器を愛撫するものだから、再び硬度を増してくる。
「いや〜……若い子ってすごいねぇ……」
ちょっとからかうつもりが、こんなに早く回復するとは思わなかったので素直にリカルダは驚いた。
「質問に答えるたび、頑張らせてもらうけど?」
その言葉に、青年は期待と困惑の表情でリカルダを見る。
「ね、どうやって人間に?」
「こ……黒龍に頼んだ……あれは俺達とは違う力を持つ。俺達は本能でそれを知っていた。
……彼らならば良い知恵を持っているかと思い、火山に通って、彼らを探し、頼み込んだ……」
人間にとっては破滅の象徴でも、モンスターにとっては神のようなものなのかもしれない。
鳥が生まれながらに求愛のダンスを踊れるように、彼らは黒龍は畏怖すべきであると魂に刻まれているのだろう。
「そう、いい子だね」
リカルダは優しく青年に微笑んで、唇を重ねてやった。緩やかに舌で青年の口内を優しく愛撫してやる。
体を強張らせた青年ではあったが、恐る恐るといった具合に、舌を出してくる。その舌を絡めて吸い上げ、貪るようにキスを続ける。
もうリカルダが逃げないと思ったのか、青年はリカルダの腕を離すが、それでも不安なのか腰に手をまわしてくる。
不慣れなのだろう、青年がうまく呼吸ができずに苦しそうなのをみて一度口を離してやった。
苦しいかったくせに、名残惜しそうに青年は荒い息をして口を開けたままだ。
「あのギザミ装備はどうしたの?」
「あっ……人の……この体になるにおいて、元の体は捨てるよう言われた……元の体のほとんどは、黒龍に支払った。
あれは、人の身を覆うのに十分な量だけもらった余り物……」
黒龍は倒したハンターの装備を溶かして自らの甲殻にすると聞いたことがある。
おそらく、ギザミの支払った元の体は黒龍の甲殻の一部になったのではないだろうか。
「ふぅん、でもなんで工房のデザインになってるんだろうねぇ」
「こ、黒龍は言った……人に作れて、どうして自分に作れぬと思うかと……」
「ずいぶんと万能な龍なことで」
「質問に、こ、答えたぞ」
「ん?あぁ、いい子いい子」
再び舌で青年の口を愛撫し、腰を動かしてやる。
青年が興奮して息がより荒くなったり、我慢できないと体を動かすのを全身で感じることができる。
ぴったりと体を重ねる体位ならではの楽しみだろう。こうやって強く抱きしめられるのも久しぶりだから堪らない。
呻き、しかめっ面で頬を赤くして、必死に射精を耐えている青年に、リカルダは呆れて囁く。
「我慢しなくていいから」
「やっ……やだっ……!」
「子供みたいだねぇ」
「は、果てたら、あなたは逃げるだろうっ…!?」
それでも腰を振り続けて、自ら快楽の淵ぎりぎりまで追い詰めるのも、もはや本能か。
「逃げないから、さっさと出しちゃいな。そんな辛そうな顔されたらたまったもんじゃない」
その言葉を信じたのか、それとも限界だったのか、青年は耐えきれずとうとう果てた。
56将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:26:49 ID:MRPBzhs1
……―――
『リカルダ。俺か、家族か。お前が選ぶんだ』
狩りがうまくて、それなりに才能もあったあの男と、所帯を持つことを信じていた頃が遠い昔の事に思えた。
リカルダの初めてはすべてあいつにくれてやったようなものだ。
それが、あの男は村を出て大きな町に行くと言い出したのだ。そして彼女に、男か、家族か選ばせた。

家族を取ったリカルダに対し、、男は愛情の薄い女だと吐き捨てて、村から去って行った。
男を取れば、リカルダは家族を見捨てる冷たい女として、改めて捨てられただろうと、今ならわかる。
新しい町で、新しい生活をするのに、わざわざ古い女など必要なかったのだろう。
あの男はリカルダに待ってくれ、とは言わなかった。リカルダを待ってもくれなかった。
そうして彼女は、あっさりと捨てられたのだ。

「捨てる人あれば、拾うカニあり……なんてね」
全てを捨てられずに捨てられた女が、全てを捨てたカニに拾われるなんて、なかなか素敵な皮肉だと、彼女は心で笑う。

ぐったりとしている青年の横で、すでにクックD装備に着替え終えたリカルダは青年の装備を確認していた。
上等なギザミX装備に、重く鋭い太刀、ヒキサキ。しかし、どこを見ても制作した工房印はついていない。
良く見れば無理やり形を合わせたような酷い物で、一度工房に手直ししてもらう必要があるだろう。

しなければいけないことはたくさんある。
まずはギルドに黒龍の報告、と『おそらく記憶喪失のハンターだ』と偽報告。
たぶん、本部に連絡するだろうが、行方不明のハンターなんて山ほどいる。
しかたなくリカルダの所属するギルドに再登録されることになるだろう。住みかを用意してもらえるだろうか。
なければ、リカルダが引き取ってやるしかない。あぁ、そうだ。まずは名前を用意しなくちゃいけない。
「私もセンスがないからなぁ……アイルー族のネーミングセンスもあてにならんし……いいか、将軍で」
「もっとちゃんと考えてくれ」
「おや、起きてたの」
のっそりと、青年が起き上がり、リカルダの膝に頭を乗せてまた寝転がる。
「……固いぞ、これ」
「まぁ、クックの甲殻だからねぇ」
「外せ、柔らかいお前の足がいい」
「やだよ面倒くさい。それよりもう服を着な。」
不満そうな顔で見てくるが、今度は甘くしない。
「そろそろ村に戻るんだよ。あんたの今後も考えないと……」
「貴女と一緒にいれれば、俺はなんでもいい」
「おや、可愛い事言ってくれるんだねぇ」

本気にしていないようなリカルダの声に青年は反論しようとするが、すぐに黙ってニヤニヤと笑う。

「顔が赤いぞ、照れているのか」
「うるさい」

ぺちん、とニヤニヤ顔の青年の額をリカルダは軽く叩いた。
その顔は、照れているような、困ったような、笑っているような表情で。
人間はずいぶんと難しい表情をするものだと、元甲殻種はそれにすら見惚れるのであった。

57将軍様いらっしゃい ◆ifhFvwrEHs :2010/08/12(木) 20:29:22 ID:MRPBzhs1
以上です。ありがとうございました。カニ男の作品少ないなぁと思ったのがきっかけ。
殻を捨てたら肉質が柔らかくなるというか、敏感になるというか、ヘブン状態というか。
野郎の身悶えシーンばっかなのはそういうつもりだ……よ?
連続投稿しすぎですよ!と言われて心臓がキュッてなった。
58名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 20:50:50 ID:XHy+8aBY
GJ!
続っき!続っき!続っき!
59名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 21:31:39 ID:0ILacnuZ
乙!!もちろん後日談もあるんだよね?…ね?
60名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 21:50:03 ID:7Xdmfyzl
ぐっじょ!
年上姐御 + ほのぼの恋愛
なんという俺得
61名無しさん@ピンキー:2010/08/12(木) 22:02:00 ID:wZbTzJ1G
GJ!!
しかし元モンスの野郎ってなんか可愛いな。
新たな扉が開きそうだ。
どうしてくれる
62名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 00:28:23 ID:7bbPaAh0
モンハンの小説に出てくるヤツで書く人居ないの?
63名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 00:37:53 ID:XRrTd8zU
モンハン小説での投下は全然かまわないと思う。
オラージュはちょっと要注意。荒れる可能性がある。
64名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 00:54:47 ID:cn1RmNHI
ファミ通小説のキャラならもう登場してるしなこのスレに
65名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 00:58:17 ID:j7Vx4Sna
GJ!読み終えてニヤニヤしてる俺きめぇwwww
姉御素敵だよ姉御、行為が普通かはおいといて。
66名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 01:01:09 ID:Dq0PfQdk
ゴッドジョブ!
つーづーき!つーづーき!!
67名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 03:21:10 ID:mKTvrdfO
何だこれ、クソおもしれえww
68名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 14:55:04 ID:Oh8BSt9Y
脚フェチ万歳
69名無しさん@ピンキー:2010/08/13(金) 21:52:39 ID:7RxWFsny
たまには野郎擬人化もイイね!!
意外と少ないよな、擬人化男の作品って
70名無しさん@ピンキー:2010/08/14(土) 09:39:05 ID:bbfGTCur
>>40の部分が好き
カニの知性の限界が凄く可愛らしい
71名無しさん@ピンキー:2010/08/14(土) 17:26:50 ID:QgKInvc9
22匹目の奴、そろそろ保管したほうがいいかな?
自分したことないから、出来るかどうか不安だし
もしかしてwiki管理人や前スレで保管やり直してた人の邪魔になるだろうか?
72名無しさん@ピンキー:2010/08/14(土) 18:29:41 ID:ERNveHP7
どうせ異種姦ばっかだからと敬遠してたが、
まさかこんなかわいいギザミ×お姉さんのSSを読めるとは……
通いつめることにしよう
73名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 00:28:39 ID:0t4WM8bi
かわええ…ギザミかわええ…!
どうしようもう狩れないよ!
ハンマ-強化したいのに…!

というわけで責任とって つーづーきー!!
74名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 00:36:19 ID:drCE9oGV
>>71
YOUやっちゃいなYO!
ぁ、でも新規作成するときのページ名は「22-123」みたいに、
「(スレ番号)-(SS開始レス番号)」という風にすると良いかもしれん
ページ内にタイトル入れるのも忘れずに
75名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 01:28:49 ID:pQ3ukIXb
71だけど、22の表作りでもう力尽きそう。量多いよー
自分は全部読んでるわけじゃないから書き手さんが明記したタイトルとジャンルそのまま書くつもり。
あと、ゲリョスはそのまま追加させてもらった。手抜きでごめん

>>74
ページ名はタイトルを入れるのが風習みたいだからタイトルを入れさせてもらう。
なんかあったら手直ししてもらえると助かる。
76名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 01:30:51 ID:QA51rI2m
77名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 01:43:51 ID:pQ3ukIXb
なんか参考になる記事かと思って76に入ったらただのアフィブログでモンハン全然関係なくて俺涙目。
78名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 01:58:08 ID:drCE9oGV
>>75
いや、風習とかじゃなくて、管理のしやすいさでそっちのほうがいい、って言ったんだ
無題のSSを保管するときだと、タイトルで新規作成することができない
あと、書き手さんが後日タイトル修正したいときにもそのほうが好都合なんだよ
今保管しなおしてる人が追加していってるSSは、全部そっちのほうで新規作成してるし、
あとあとのためにそっちのほうがいいんでない?
7975:2010/08/15(日) 02:27:41 ID:14Mj6Lxl
最近保管した人の形式は見てなかったけど、そっちに合わせたほうがよさそうかな。
無題のSSなら今まで通りスレ番号とレス番号つけるつもりだったけど。
個人的にはページ名=タイトルのほうがわかりやすいから便利なんだがなぁ。

ページも削除できるのは管理人だけっぽい?
80名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 02:44:46 ID:lbun0E/s
ページの削除が出来るのは管理人だけだよ
8175:2010/08/15(日) 02:53:03 ID:14Mj6Lxl
了解、新しい人のやり方に合わせてやってみる。
82名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 03:01:04 ID:drCE9oGV
>>81
頼んだ
しかし時間が時間だから無茶はするなよ

それにしても、管理人はどこにいったんだろうな・・・
83ライオンさん:2010/08/15(日) 03:21:30 ID:sk2I8nwg
何かちまちま書いてる内にできたの上げます。

ロリっ娘(人間)×炎王龍

こんな感じ。何で人間の言葉が理解出来るのか等の深い設定はありません。
人によっては少々 鬱END かも。
色々初心者なので、長い眼で見守っててください。
84ライオンさん:2010/08/15(日) 03:22:52 ID:sk2I8nwg

<おらあァ!喰らいやがれえェ!!>

まったく、うるさい人間達だ。
なぜ人間は他を抑圧し、全ての生物の頂点に立つために邪魔なものを消そうとするのだろう。
それが、人間達にとって合理的だからだろうか?
己の欲を満たすために“ハンター”という組織を作り、モンスターを殺すのを楽しんでいる。
確かに邪魔者を消しながら、それを楽しむ事は合理的なことかもしれない。
よくよく考えると、他を抑圧することは何も人間に限ったことではなかった。
弱肉強食 群れの強者が弱者を抑圧し、捕食者が被食者を食すのだ。
人間の世界も、自然界も、その法則からどんなに抗ってみせても逃れる事など、できやしないのだ・・・・・・・・・。

ならば俺にも弱者を抑圧する権利がある。
悪く思うなよハンター。俺にも権利があるんだ・・・!

<ギャっ!!>

太刀のなぎ払いをかわした俺に頭突きをかまされ、小さな悲鳴をあげて転がっていくハンター。
その隙に俺はハンターの持っていた細長い剣を素早く奪い取り、すぐ側にあったマグマの池の中へとそれをぶち込んだ。
剣はずぶずぶとマグマの中へと沈んでいくと同時に、あっけなく溶けていってしまった。

<あ・・・俺の相棒がぁぁ・・・・・・>

火山の地に崩れ落ち、両手を地面について泣き始めたハンター。

惨めな光景だ。大の男がそんなくだらない事で涙か。
今の貴様の苦しみなんぞ、今まで殺してきたモンスター達の苦しみに比べたらそこらにあるホコリの様な物だろうに。

俺はハンターにそっぽを向き、そのまま溶岩が吹き出ている地を駆け、ハンターの前から消え去った。
生き物は合理的でなければならない。今の俺にとって、あのハンターを殺すことなど何の得にもなりやしないんだ。

「……本当にくだらん事だ…………」

85名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 03:24:08 ID:lbun0E/s
管理人というかwikiを立ち上げてくれた人ってだけで
管理する義務なんてないんだからね?
保管の負担をみんなで分担できるようにってためのwiki形式だ

そもそも
世間的にはお盆時に『どこ行った』はないだろう
86ライオンさん:2010/08/15(日) 03:24:32 ID:sk2I8nwg
俺は炎王龍・テオ=テスカトル。火山の中で孤独に住む、寂しい古龍。
親は既に人間によって殺され、同種と親しみあう事もなく、する事もない。
―いや、する事はあるが ただ飯を食い 疲れを癒すために眠りにつき、そして毎日のように続くハンターとの戦い……。
ハンターとの戦いで 俺は毎回武器を奪い、溶岩に投げ捨てることからついた異名がこれだ。

“ゲリョス”

溶岩に武器投げ捨てる事関係ないよね?盗むっていう共通点しかないよね?
…いや一応俺古龍なんだからさ、もっとカッコいいの……いやいや、そんな事はどうでもいいんだ。
まあ、俺はこういう毎日が嫌いではない。というよりも、こういう毎日しか知らないというか……。

『―ここが かざん かぁ………あっ、もってきた“くうらあどりんく”のまなくちゃ……』

小さく声がする。俺は急いで偶然 隣にあった巨大な岩の陰に隠れ、少し顔を出して その声の発生源を見た。

…人間の…女の子…?

美しく、また無邪気そうな顔立ちをしている女の子が、
持っていたポーチの中からビンを取り出し、中に入っている液体を一気に流し込んだ。
少女が腰にかけているのは……なっ、剣だと!!?
…まさかとは思うが、人間の野郎共こんなまだ十歳にも満たなそうな女の子を嗾けたと言うのでは…!?

『ふう…あせがとまらないよぉ………』

その時だった。少女がタオルの様な物を取り出し、顔を拭いていると、少女の後ろの岩からイーオスが飛び出し、少女に襲い掛かった。
背中を強い力で押されて少女が転がり、その後ろのイーオスを見て、少女は絶叫を上げた。
腰にかけていた剣を取り出し、少女は身構えるが、力のない少女はイーオスにそれを奪われ、溶岩の方へと投げ飛ばし……
…俺の真似しやがって!

「畜生、助ける義理はないが……!」

俺は巨岩の陰から姿を現し、咆哮をあげながら少女とイーオスに向かって駆ける。
少女とイーオスは俺に気付き、イーオスは逃げようと背を向けるが俺は逃がさなかった。
俺の真似をした罪は重い。当然の罰を与えよう。
イーオスの足を咥え、俺はそのまま溶岩へと歩く。そしてブランブランになっている、イーオスのトサカの先を溶岩に少し浸けた。
ぎゃあ とイーオスは叫ぶ。そしてイーオスを、俺が隠れていた遠くの巨岩へと投げ、叩き付けた。

「ふん、頭全部浸けなかっただけでも有り難く思いな」

イーオスは体勢を立て直すと、踵を返して俺から逃げ去っていった。

『あ……あぁ…ラ…ライ…』

少女は仰向けになったまま口をガクガク動かし、声にならない言葉を言っている。
無理もない。こんな俺のような巨大な化け物が近くにいたら恐怖に駆られるのは当たり前だろう。

「早く帰った方がいい。ここらのモンスt―『ライオンさんだァ!』
87ライオンさん:2010/08/15(日) 03:25:16 ID:sk2I8nwg

                 は?

『ライオンさんライオンさん!うわぁみたのはじめてだよぉ!』

な、何を言っているんだこの少女は……ライオン?ライオンといえば、あのアイルーやメラルーに似てる……
ふ…ふざけるなァ!俺は龍だ!龍なんだぞォ!!?

俺は怒りのあまり少女に向かって大きく吼えるが……

『カッコいい〜!いまのが“ほーこー”?すごぉい!』

少女は確実に楽しんでいる。キャッキャッと楽しんでいる笑い声が、俺には悪魔の笑い声に聞こえた。
そして挙句の果てには俺にボディタッチしてきて、ペタペタと俺の脚 翼 尻尾そこら中を触りまくった。

なんなんだこの子は!?好奇心旺盛とか、そういうレベルじゃないぞ!?
龍の怖さを親から教わらなかったのか!?絶対これいつか命取りになるぞ!!?

俺は気が引けるが、少女から一旦遠ざかり、そして少女に向かって勢いよく炎放射ブレスをはいた。
それは少女をすれすれに掠め、そして少女から五メートルぐらい離れた岩に当たり、ドカンと爆発した。

少女は、呆然としていた。まあこれで、モンスターの怖さを知ったならばそれでよしとしよう。
先程のブレスは、普通の人間にならば恐怖を植え付けるには十分な威力だった。
そう、普通の人間ならば……

『わああぁ!!カッコよすぎるよぉぉ!!ライオンさんだぁいすき!!!』

…なんなんだこの子は…なぜ俺に抱きついてくるんだ…なぜキスを…えぇエ!!?

少女の唇が俺の口に強引ながらもそっとふれ、キスを交わす。
いやダメだろう。なんでこの子は会って数分の奴 それも異種に愛情表現しちゃってるわけ?
それが十秒間続いた。瞳を閉じたままの少女がとてもかわいい。俺はロリコンじゃないが何か?
口を離すと、なぜか少女と俺の間に唾液の糸が引いた。ディープはしていないはずなのだが……。

『おとうさんがね、すきになったひとにはおもいっきりキスしろ〜っていつもいってるんだよ』

どんな親父だい…こんな幼い少女に何を教えてるんだよ…。
…ダメだ…このままだとこの少女のペースにはめられてしまう………。

そう思った俺はまずいと思い、体ごと方向転換をして火山の地を蹴り、そのまま逃げるように走り始めた。

『あっ!まってよ ライ……オンさぁ……ん………』

                ドサッ!

88ライオンさん:2010/08/15(日) 03:25:49 ID:sk2I8nwg
何かが倒れる音と共に、少女の俺を呼ぶ声は途切れた。
俺は一回止まり後ろを振り返ると、なんと少女が地面に倒れこみ気絶しているではないか。
恐らくクーラードリンクの効果が切れた事に俺へと好奇心から気付かず、火山の容赦ない熱によって気絶したという感じか。

「く……どこまでも……」

このままこの少女を放っておき、熱中症で死なせればいいものを、お人好しな俺はどうしても助けたくなってしまう。
無益な事は嫌いなはずなのに、これでは矛盾しているではないか。

俺は少女を傷つけないように咥え、翼を広げて宙を舞った。
火山を抜けて、涼しい風が俺の頬を伝う。それと時を同じくして、青い空と白い雲が俺の視野に入ってきた。

……青い空 白い雲〜♪勇気を持ってふ〜み〜だそ〜う♪

そして俺は目的地を発見し、滑空を始めた。俺のお気に入りの場所だ。
炎王龍としては変わっているかもしれないが、俺は結構涼しいのも好きだ。

そこは川辺。周りには草が生え、普段から涼しい風が通っているいい環境が整った俺好みの場所。
俺は大きな草の影に少女を寝かし、そして目覚めるのを待った。
とっととこの少女から離れたいが、ハンター共に利用されているこの子をどうしても見捨てることはできない。

こんな子供にまでハンター、生き物の命を奪う事を教え込もうとしているなど………!
剣を持たし、火山という凶暴なモンスターばかり居る場所に送り出すなんてふざけた野郎共だ。

今すぐ街に行って、ハンター全員を皆殺しにしたくなる衝動に駆られたが、そんな事は無益な事だ。
合理的に判断し、俺は思いとどまった。こんなくだらん事で命を落としてもしょうがない。

そんな事を考えているとき、少女が喘ぐ声をあげながら起き上がり、目覚めた。
そして、俺に気付き歓喜の声をあげて俺に抱きついてきた。

『ありがとうライオンさん!これでシャル、ライオンさんにたすけられたの にかいめだね』

そう言った。シャル…この少女はシャルというのか……。

次の瞬間 少女、シャルは全身の力が抜けたように地面に身をおろした。そして苦しそうに息をし、体も少し痙攣を起こしている。
まったく、熱中症だというのに無理をして…。
89ライオンさん:2010/08/15(日) 03:26:17 ID:sk2I8nwg
『あはは…ちょっとだるいや……神さまがおこってるのかな……シャルがかってにおとうさんのおしごとどうぐを
 もってきちゃったから……』

あ、なんだ。別にハンターに捨て駒として嗾けられたとかそういうのじゃなくて、この子が勝手に来たのね。
どんだけマイペースなんだこの子は。親父にバレたら絶対お説教だな。

俺は呆れると共に安堵し、空に向かって大きく咆哮とブレスを繰り返し、
そしてシャルを草の日陰に寝かせたまま、翼をはためかせ俺は飛び去った。

ここは街の結構近くだし、後は俺の咆哮に気が付いた人間共が何とかしてくれるだろう。そして親のお説教。
もう親に説教喰らったらさすがに懲りて来る事はなくなるだろう。
俺はもうシャルとは関わりなくねぇ。いや マジで。

その時、空を飛んでいる俺の耳に、シャルから不吉な言葉が飛んできた。

『またくるねライオンさ〜ん』
90ライオンさん:2010/08/15(日) 03:26:51 ID:sk2I8nwg
数日後。
本当に来やがった。クーラードリンクをポーチいっぱいに詰め込んで。

『ライオンさんのことおとうさんにはなしたらね、おとうさん そんな“ぼでぃーがーど”がいるなら
 なんかいでもかざんにいっていいって♪』

なんという事だ……俺はボディーガードでも何でもないし、シャルの親父は何を考えているんだ……
……ていう事は、これからシャルは暇があれば何回でも火山に来るっていう事か…?
勘弁してくれよ…この子がここに来るたびに俺は護衛しなくちゃいけないのか……。
あ〜も〜!無益な事は嫌いなんだよぉぉお!!

『じゃあライオンさん いこう!』

俺はシャルに誘われるがままに火山の奥へと入っていく。
もうどうでもいいや と心の中で思いながら俺は彼女の護衛を始めた。
シャルは火山の中で興味深いものがあるとすぐにそちらへ向かって行き、次から次へとモンスターが彼女に襲いかかる。
イーオスやアプケロス、ランゴスタ。さすがに俺一人だけで彼女を守るのは少しきつい。
早く彼女の火山探索が終わるのをどれだけ望んだことか……。

そしてしばらく時間が経過し、彼女の持っていたクーラードリンクが底を尽きた。
俺は心の底でため息をついた。やっと終わるのか………。
その時、何人かの人間が遠くから歩いてくるのが見えた。全員剣やらボウガンを持っている。恐らくハンターだろう。

『あっ…おとうさんのおともだちだ……ライオンさん、くうらあどりんくもなくなったから、
 このあいだのところいこうよ』

言われなくてもそうするつもりだった。ただでさえシャルの護衛で疲れているのに、ハンターとやりあって
もっと疲労がたまるなんていうのはごめんだからな。

「しっかりつかまってろよ」

俺は彼女が背中に乗って、俺の毛を ぎゅっ と握ったことを確認すると、助走をつけて飛んだ。
ハンター達は俺の存在に気づき武器を構えたが、俺は奴らに眼もくれず飛び去った。
91ライオンさん:2010/08/15(日) 03:27:10 ID:sk2I8nwg



『かぜがきもちいいねライオンさん』

飛行しているとき、彼女が呟いた。高所は特に怖くはないらしいな。
普通のこの位の子供なら、こんな高所にはガタガタと体を震わせて怯えているだろうに……。
本当に変わってるよ…この子は……。


『きゃあ つめたぁい!』

俺が降り立った瞬間、彼女は着ていた服とポーチを全て脱ぎ捨て、綺麗に透き通った川へ飛び込んだ。
この川は結構深く、シャルの身長では地面に足はつかない。
しかし彼女は泳ぎはかなり達者なようで、川の流れなど関係ないように優雅な動きを見せる。
だが油断はできない。俺はいつでも彼女を助けられるように態勢をとっていた。

…しかし俺はなぜ、彼女にここまでしているのだろう。いつだって逃げられるってのに……
 これから彼女が火山に来たとしても、無視をして逃げ去ればいい事なのに、俺は護衛をする事を考え、
 無視することは考えていなかった…。

『ライオンさ〜ん!ライオンさんもおいでよ〜』

…涼しいのはいいが、さすがに冷たいのは勘弁して欲しい……。
俺は拒否のジェスチャーを彼女に見せた。

『え〜?ライオンさんひどーい』

シャルは水面上に浮かびながら眉のあたりに皺を寄せ、言った。

俺は今はゆっくり疲れを癒したい。何もせずにじっと座って、君を見ていたいんだ。
……今 俺なんて言った…?ふふっ、まさかな……。

92ライオンさん:2010/08/15(日) 03:40:26 ID:sk2I8nwg


時の流れは早いもので、先程まで昼だったのにもかかわらず、すでに日は沈み始め 夕日の美しさが際立つ。
オレンジの光が俺と 川から上がり、タオルで体を拭いている全裸のシャルを照らす。

『そろそろ…おとうさんしんぱいするかな……』

シャルが夕日を見つめて、切なそうにそう言った。
そして彼女は脱ぎ捨ててあった下着 服を着て、ポーチを拾った。

『きょうはありがとね ライオンさん。また…きてもいいかな?』

俺は、人間が承諾の時にするように首を縦に振った。
するとシャルは、満面の笑みを見せて、もう一度感謝の言葉を述べた。
そして振り返り、街へ帰ろうとしたその時。

『……まち…どこだっけ……』

仕方ないよね。だってこんな知らない所に連れてこられて、街への帰り方なんてわからないよね。
でもどうしようかな。俺は一応街への方向は知ってるけど、街中パニックになってハンター共がやってきて…。
そんな事になったらすっごい面倒くさい。この子の話から考えたら、シャルの親もハンターだろう。
俺が街を襲ったと勘違いされてしまったら、もうシャルと俺を会えなくしてしまうかも知れない……
…………なん……だと……?

『ライオンさん、どうしよう……シャル かえりみちわからないよぉ……』

…すまない…俺もどうしたらいいかわからない………。
火山に来ていたハンター達に彼女を預ける事も考えたが、もうあれからかなり時間が経過している。
もうハンターは街に帰ってしまっている可能性が大きい……。
街の近くまで送ろうにしても、送り届けた先でシャルが道中モンスターに襲われる可能性が少なからずある……。

…馬鹿か俺は!火山まで送っていけば、彼女は火山から街までの道を知っているではないか!
どうして気がつかなかったのだろう。早くシャルを火山まで…………………………ダメだ…。
シャルとずっと一緒にいたい……気がつきたくなかった…彼女を送る方法なんて……。
いや多分気付いてはいたが、心の底でそれらが完全拒否され、思考としては浮かんでいなかったのだろう。

『だいじょうぶだよね。おとうさんやさしいから、いちにちくらいかえらなくったって……』

くっ、しかしそれでは俺の気がおさまらない……俺には、彼女を送り届ける義務がある…………。
彼女を送る方法に気付いたのだから、早く送り届けろ と俺の良心が叫び続ける。
だが シャルと一緒に居たいという 悪心が、良心と激しく葛藤を始めた。

結果は……悪心の勝利だった。

俺は夜の寒さからシャルを守るために、彼女の体に覆いかぶさり温め始めた……。

93ライオンさん:2010/08/15(日) 03:41:00 ID:sk2I8nwg
『もうおそらまっくらだねライオンさん……』

陽はすっかり暮れ、星が空に沢山目立つようになった。黒い闇の空に浮かぶ星達と真ん丸い月が美しい……。

もう彼女は離さない。シャルを俺だけのものにしたい。生涯シャルの結婚なんて、俺が断じて許すものか。
一日だけなんて嫌だ。何日も、何週間も、何ヶ月も………生涯を共に………
犯したい……シャルを……オカシタイ……。

(…何を考えている!落ち着け 落ち着けェ!!)
『ライオンさぁん……シャル、ねむくなっちゃったぁ……』

シャルがなまめかしい声で、自身の睡魔が迫ってきている事を あくびをしながら伝えてきた。
俺の脚が…体が…ガタガタに震えている……バカな…こんな幼い女の子を犯すだと…?
それが炎王龍のすることか…?そんな事をしたら一生ゲスな奴として、自然界から、
そして人間達から罵倒され続けるのだぞ…!?シャルからも罵りの言葉が飛び出し、
その事を知った親や街の人々は奮起し、ハンターを送り込み、俺の居場所はどこにもなくなる……。
それこそ、有益な事は一切ない。無益な事は……嫌い…なんだ…。
だが…この想いはどうしてくれようものか?今、素直になった俺にはわかる。
シャルが愛おしく、病気的なまでに愛している。一目見た時から…この気持ちはあったのかもな……。
どうする炎王龍・テオ=テスカトルよ。この想いを無理やりにねじ伏せるか、それとも………。

『…ライオンさん…?』

俺は、彼女の穿いていたズボンに、爪を立てた。いいんだ…もう、覚悟はできている……。
そのまま爪を手前に引き、シャルの下着とズボンがビリビリに破ける音がした。

『ラっ、ライオンさん!?』

動くな というかのように、俺は前にも増して彼女に深く覆いかぶさった。
彼女の下半身が露になった事を眼を落として確認し、そして俺の下半身のものを彼女の膣口へと当てた。

『きゃっ、お…おまんこになにかあたって…―きゃあああああぁぁぁぁぁ!!!!』

玩具の様に小さい彼女の秘所へと、俺は巨大なそれを強引にねじ込んだ。
濡れてもいないシャルの秘所にこんなものを挿れれば、
いや 多分濡れていたとしてもこの大きさでは、彼女が苦痛を伴う事は十分わかっていた。
あまりに幼く、未完成なシャルの身体。ペニスの先端しか挿れる事しかできていないが、
それでも彼女の苦痛は多大なものだろう。現に今、苦痛に顔を歪め、苦しみ、叫んでいる。
94ライオンさん:2010/08/15(日) 03:42:50 ID:sk2I8nwg
『いたあぁい!!いやぁぁぁぁぁ!!!』

何故だろう。愛してやまないシャルが今、俺の所為で苦しみの真っ只中にいるというのに 罪悪感がまったくない。
むしろ俺の心の中がどんどん 彼女をもっと犯せ という気持ちに支配されていくようだ。

炎王龍としてのプライドなど…捨ててやる。自然界の動物達よ、王を笑うなら笑え。
人間達よ、偏見の眼で俺を見つめ、そして殺そうとかかってくるがいい。
たとえこの身が滅びようとも、俺が彼女を愛していたという事実は変わりはないのだから……。

『いぎっ、あガッ うゥ…ゥい!』

どこをどう聞いても嬌声には聞こえないシャルの叫び声が、ペニスの秘所の出入りをする度に響く。
彼女の腹はペニスが挿入っている時には、妊娠でもしているかの様に大きく膨れ上がる。
シャルが苦痛に溺れているのに相反し、俺はペニスの先端が膣壁に擦れる都度にやって来る快感に溺れている。
涙を流しながら、必死に止める事を求め続けるシャル。無論、答えは 無理である。
無情に俺は秘所への抜き挿しを繰り返す。苦しみの叫びがシャルの口から絶え間なく出る。

           愛を交わすのに、罪悪感など必要ない。

そんな開き直りの気持ちが、今の俺を動かしている。“すまない”と心のどこかでは謝っているが、それは声にならなかった。
俺を動かしているのはそれだけではない。彼女の苦しみ喘ぐ姿を見ていると、俺の中のサドスティックな悪魔が
そそられ、誘惑される。

『ゥうあっ、アフッ ギャぅゥ…ん』

増大していく彼女への愛。シャルに俺の子を生んでもらいたい。
シャルの温かみを感じていたい。彼女の味を感じたい…。

俺はペニスを抜き差しさせながら口を彼女の着ている服へと運び、めくった。
すると小さく、膨らみのない乳房が見えた。そして、シャルのピンク色の乳首へと俺は舌を這わせた。
ペニスを膣内から抜き、俺がそっちに集中すると シャルは乳首攻めには感じてくれるようで、
喘ぎ、嬌声をあげながら体をぴくぴくと動かしている。

『ライ…ライオンさ………ん…』

シャルが俺の前脚へと手を伸ばし、弱々しく握り締めた。
喘ぐシャルの姿、嬌声、表情、仕草…何もかもが俺を 興奮の最高潮へと導いていく。
95ライオンさん:2010/08/15(日) 03:44:17 ID:sk2I8nwg

もう我慢できない。早くペニスを挿れて快感に酔いしれ、彼女の中に愛を流し込みたい。

「待ってろ 今すぐ温かいのあげるからな」

そう言うと、乳首舐めをしたまま ほんの少しだが濡れてきている秘所にペニスを全力で突っ込んだ。

          襲う、襲う!とてつもない快感が…俺を襲う!

さっきよりぬめりが出てスムーズに抜き差しができ、膣壁に触れているペニスの先端からすさまじい程の嵐が脳に伝わってくる。
分泌液がいい具合に温度調整されており、挿入っているペニスと一緒に俺の体まで震えてしまう。
幼いがゆえに膣も小さいので、ペニスを包んでいる膣の締まりがすさまじく強い。

もう…ダメだ…。抜き差しをしている中で己の我慢の限界がきた事を悟った。
次の瞬間、俺の中の何かが爆発し、絶頂に達した快感の津波が俺を飲み込んできた。
それと時を同じくして、痛みと わずかな気持ちよさに喘いでいたシャルの中へと
大量の愛≠ェ注がれ、その愛≠受け止めきる事ができなかった秘所口から
どぷっ という大きな音と共に白い液体が飛び出してきた。

…俺は…萎えた自分のペニスを…自分のせいで苦痛に襲われていた…シャルの秘所からゆっくり引き抜いた……。
苦しみから開放されたシャルは… はあはあ と息を荒くしながらぐったりと横たわっている……。

最悪だ……自分を無邪気で純粋な心で、慕ってくれていた者を犯して苦痛を与えつづけた上に、
俺は…犯している最中彼女に苦しみを与える事を楽しんでいた……。
これが…俺の中で合理的だと判断されたのか…?違う…こんなの…合理的なんかじゃない……。
無益だ…性欲なんかに簡単に操られてしまった自分が情けない…情けなさすぎるよ…!


『……ごめんなさい………ごめんなさい………』

…どこからだ……必死に…涙声になりながら許しを乞いている声は……

『ごめんなさいぃ……ひっ…ライオンさん………ごめんなさい……』

シャル……なぜ謝っているんだ…?なんで…俺にしがみ付いて…泣きながら謝っているんだ…?

『ライオンさん…シャル………うっ……ライオンさんに…きらわれたくない…きらわれたくないよぉ…』

…シャル……まさか…君は…何か俺の気に入らない事を自分がして…その仕置きとして…苦痛を与えられたと……!
やめ…やめてくれ…やめてくれぇ!!謝るな!!泣くんじゃない!!謝るなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

《うわああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ......》


......夜の街にも響き渡る程 大きく、そして悲しげな王の咆哮…。
96ライオンさん:2010/08/15(日) 03:46:39 ID:sk2I8nwg
以上だす。こんなものでも読んでくれた皆様に、深く感謝いたします。
97名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 03:58:44 ID:lbun0E/s
>>96

割り込んじゃってごめんね
98名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 04:34:33 ID:drCE9oGV
>>85
「今」を限定して「どこ行った」と言うわけない
もう2年以上は見ていないぞ
はっきりと覚えていないから、もしかしたら1年かもしれないが
さっきから言葉足らずなのは申し訳ない

確かに、wikiを立ち上げてくれたことには感謝している
おかげで自分もこのスレに出会えることが出来た
しかし、「テンプレ変更」や「メニュー変更」、「ページ削除」といったものは、管理人以外の一般編集者にはどうすることもできない
「管理人権限が必要な行為」があることを知りつつwikiをたてたわけじゃないとは思うけど、
せめてそれら行為が必要になる場面が出てくるときに備え、たまには本スレに顔を出してくれてもいいだろう

12スレあたりのアカウントハックやら荒らし行為で、それら行為が今現在も出来ないor凍結中ならばしょうがないけど
何にせよ、たまには顔を出してください管理人さん
9975:2010/08/15(日) 05:17:53 ID:14Mj6Lxl
22匹目保存終了。キャラ別までする気力はなかった。
ティラノザウルスのは保管しなかったけど、いいかな?
なんか書き手さんもなかったことにしたいようだったし。

wiki管理人はきっとMH3Pが出る頃には顔を出してくれるさ〜
昔みたいにwikiへの直接投稿があったわけではないんだし、出来る人でやるべきだと思うね。

>>83
投下乙です!流石にちょっと疲れたので後でじっくり読ませていただきます。
100開設人:2010/08/15(日) 09:58:49 ID:Wh67sIV0
>>82
コミケにいた
PCが不調でネット見れないため、タイミングを見て新形式のタイトル変更とか色々やってみる

タグまだ直らねぇよ…………
101名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 13:08:13 ID:CUnbayuH
>>100
まさに狩りの真っ最中か、いい獲物が取れるようぜひ楽しんでくれ。
102名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 20:59:08 ID:J2g5SGgl
ゲリョスの続きが楽しみで夜8時間しか眠れない
103名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 23:42:39 ID:XKafEJRq
俺なんか待ち焦がれて、一人前の飯しか喉を通らないよ
104名無しさん@ピンキー:2010/08/15(日) 23:49:05 ID:5xXtftBS
いたって健康でワロタw
105名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 13:16:27 ID:gGBsygBJ
ライオンっているのかなとは思ったが
俺の好きなテオが可愛いから良いね
106将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:36:02 ID:uUJWtRQM
投下します。将軍様いらっしゃいの続編。
ギザミ擬人化男(M男気味)×女ハンター(もうすぐ三十路)
M男をヒィヒィ言わせるSMプレイではなく、普通の和姦。ギザミ青年の身悶えシーンは少なめ。
本編14レス+投下宣言と終了宣言で合計16レス使用します。
投下が途中で止まったら連投規制に引っかかったと思ってください……
107将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:36:39 ID:uUJWtRQM
その日、リカルダは帳面を見て頭を抱えていた。お金がない、どうしよう。

「これならどうニャ!カニメシ!」
「……なぜお前らは食べ物の名前をつける」
「なんでって……?人間は花の名前をつけるニャー。それと一緒ニャ!」
「食べ物の名前はやめてくれ」
「はいはいはい!ギザミンなんてどうニャ!」
「それはない」
「それはないニャー」
「酷いニャー!!」

ちょうど彼女の後ろの方では、魚のうろこを取りつつ、キッチンアイルーのパトラとコマチが。
そして元はショウグンギザミ、今は人間になっているギザミ青年(仮名)が名前を考えている。
もちろん、このギザミ青年につける名前だ。アイルー達はこのギザミ青年が元ショウグンギザミとは知らないが、
一目見て「なんか雰囲気がショウグンギザミみたいだニャー」と言い放った。なんという勘のよさか。
装備も武器もギザミ素材という事で、それにちなんだ名前を考えているようだ。

「あ!カジキはどうニャ!カジキマグロはおいしい……」
「嫌だ」

ちなんでなかった。

「ニャー、お前さんはわがままだニャー」
「俺はわがままなのか?リカルダ」
「ん?いや、そうでもないよ」
急に話を振られたので、リカルダは返事をするため振り返る。
「それはそうと、あんた今日もご飯食べていくの?」
「応」

元ギザミに料理などできるはずもなく、ここの村に来てからずっとリカルダの家に通い、食事をたかっている。
一応、新しい村の住民となったギザミ青年の住居として、村から小さな家が与えられた。
元々小さな村で人口も少ないので、人が増えるのは元々歓迎するべきことなのだが……
どうも、記憶喪失とはいえ(嘘)G級装備を持っていること、黒龍と戦ったこと(ということになっている)
そして何より若く、将来性有望とみたのか、村としてはぜひとも永住してもらいたいらしい。そのために家を提供したのであろう。
しかし、この青年はその与えられた家に、寝るためだけに帰っていると言っても過言ではない。

「あニャ?また来たのかニャお前さん」
買い物から帰ってきたヘレネが青年に声をかける。
「応」
「ニャ、そうかニャ。うんうん。いいニャいいニャ」
ヘレネはなぜかリカルダの方を向いて猫の顔で器用にニヤニヤと笑う。
「なんだい、その顔は……」
「ニャンでもないニャー、さー、ご飯にするニャー!あんたも手伝うニャ!!」
「お、応!」
猫三匹に囲まれて青年はキッチンに連れて行かれる。
騒がしい三匹に一人増えてもそう変わらない我が家の状態にちょっと笑い、リカルダは再び帳面とにらみ合うことにする。
金がない一番の理由は、青年の装備と武器の修理を武具屋に依頼したせいだ。
よもや青年のギザミX装備とヒキサキの修理でかなりの資金がふっとぶとは、下位ハンターのリカルダには想像もつかなかったのだ。
下位装備とG級装備の値段の差は桁が違うなんて、思いもしなかった。
文無しギザミ青年に金が出せるはずもなく。まさかギルドに請求するわけにもいかず、結局リカルダが支払った。
そして、今日、ギザミX装備と武器を引き取った、さぁ一刻も早く、稼げる狩りに行かなくては……

そのように、金策でリカルダが悩んでいる一方。
108将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:37:25 ID:uUJWtRQM
「ヘレネ、何ニヤニヤしてるニャ?」
台所で、コマチが魚を三枚に下ろしながら、野菜の皮むきをしているヘレネに問う。
「ニャフフフ、いやぁ、旦那さんもなかなか良い狩りの腕だニャアと思ったのニャ」
「イヤン、ヘレネのえっち〜」
「このまま一気に餌付けで捕獲ニャ!いや……もっと確実に……」
そんなアイルー達の会話も知らず、青年はメラルーのパトラに指導されながらかまどの火吹きを手伝わされている。
「なぁ、お前達、リカルダと一緒に暮らして長いのか?」
青年の問いに、パトラは小首をかしげる。
「ニャ?ヘレネが一番長いニャ。次にコマチ、あたしが一番新入りニャ。
たしか、ヘレネはオトモアイルー制度ができてから、割とすぐ来たらしいニャ〜。それがどうかしたニャ?」
「ふぅん、いや、こんなふうに大勢で暮らすなんて初めてでな」
ギザミという種類は、卵を産んだら産みっぱなしである。飛竜のように育てるという思考はない。
卵から生まれたら、他の生き物の餌になりつつもどうにか生き残った者がガミザミになり、また卵を産む。
そしてガミザミがさらに長生きしたものがショウグンギザミになる。
だから、この青年は群れるとか、家族とか、そういうものがよくわからないのだ。
ギザミ時代も。番に対する独占欲だってあまりなかった。まだ自分に合う殻に対する独占欲の方が強かったような気がする。
それを考えると今は殻よりもリカルダに固執しているんだなと気付き、青年は照れて両手で顔を隠した。
「ニャ?熱いニャ?代わろうかニャ?」
「……すまん、頼む」
青年はニヤつく顔を隠しつつ、パトラに火吹き筒を渡した。パトラはその青年の間抜け面に気付かない。
「そういや、あんた、またHR1かららしいニャね〜」
「あぁ、ギルドに再登録すると、どんな経歴を持っていようがHR1からスタートらしくてな」
本当は再登録ではなく初登録なのだが、色々面倒くさいからそういうことするからと、リカルダに言われていた。
「そうかニャー、まぁ、ここらのギルドはHR8までだから焦らなくていいニャ。どっかの町のギルドはHR100以上あるらしいニャー」
「ニャ!パトラ!火が強すぎるニャー!!!」

ニャーニャー!と一気に騒がしくなった台所にリカルダは苦笑する。
妹弟達がいなくなってから少しは静かになったかと思ったが、やはり大して変わっていないようだ。
「さて、やっぱりこいつがいいかねぇ」
リカルダは依頼票を見る。沼地に現れた大量のババコンガ狩猟の依頼だ。
狩猟数は決められていないため、多く狩って素材を売るとなかなかの金になるだろう。
開始時刻は昼で場所が沼地なのもありがたい。この場所から近い狩り場は沼地と火山と密林だ。
雪山や砂漠のような遠い場所は訓練されたアプトノス車でもそれなりの日数がかかる。
「家を長く留守にせずにすんで、ひとつの依頼で一番稼げるのは……うん、これぐらいだね」
ギザミ青年の装備ならばババコンガに後れをとることもあるまい。二人で行けば、もっと効率よく狩ることもできるだろう。
「えーと、報奨金が4800zで、牙が770zで爪は880z。毛は550zに極彩色の毛は1200zか……」
極彩色の毛を狙うためにもハンマーか狩猟笛が必要かなと、彼女は考える。
「まぁ、狩りを教えるのにはちょうどいいかもね」
あの青年はG級並みのハンターだと思われて村に置かれているのだ。
実際はろくに狩れません、では笑いごとにならない。追い出される可能性だってある。
自分が下位ハンターなのにあの子にG級の狩りを要求するなんて……と自己嫌悪に襲われ、リカルダは再び頭を抱える。
「……この狩りで見極めるしかないね……」
ギザミから人間の体になったあの青年は、どこまで戦えるのだろうか……
リカルダの不安をよそに、アイルー達はのんきに食事ができたことを知らせるベルを連打し始めたのだった。
109将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:38:02 ID:uUJWtRQM
騒がしいベルの音を止めるためにも、リカルダは急いで食事をするテーブルに向かう。
全員がテーブルに着くと、ようやく食事を始まった。
ギザミ青年は意外と器用らしく、フォークとナイフをそれなりに使って食事をしている。
「明後日、ちょっと狩りに出るよ。丸一日空けることになるから留守番頼めるかい?」
「ニャ!任せるニャ!」
「あぁ、行くのは、あたしと将軍(仮)ね」
「分かったニャー」
ヘレネは猫の顔で器用にニヤニヤ顔を作ってリカルダを見てくる。
「……狩りの練習と、たくさん獲物を狩らないといけないだけだからね?」
「そんなに狩るのか?」
リカルダの言い訳がましいセリフに、大して反応せずに青年は素直な問いかけをする。
「何を狩る?あと、何匹狩る予定だ?」
「ババコンガ。沼地で昼ごろスタートだね。狩る数は……3匹以上は狩りたいね。」
「わかった。明日の朝には装備を整えてここに来ることにしよう。」
わりとあっさり、青年は狩りを承諾した。
「あ、そういえば、まだ名前も決まってないのに、狩りにいけるのニャ?」
パトラがもっともな質問を出す。そう、未だ青年の名前は将軍(仮)なのだ。
「そうだねぇ、クエスト受注にはサインが必要だから、いい加減決めないと……」
「タラバ?ズワイ?スベスベマンジュウなんてどうかニャ?」
「なんだそのレパートリーは、喧嘩を売っているのか」
本当にアイルー族の名前のセンスは信用できんなと、元ギザミは口をとがらす。
一応真面目に考えていたパトラも怒られて、ぷぅと膨れる。
「もういい、リカルダが決めてくれ」
「ん、わかった。急ぎだから仕方ないね。あんたは特殊な例だから気に入らなかったらギルドに変えてもらえるだろうし」
「いや、そういうのじゃなくてだな……」
「ん?」
今度は三匹ともあの猫の顔でニヤニヤ顔になる。なんと腹立たしい笑顔なのか。
「な、なんだい、なんでそんな顔するんだい」
「なんでもないニャー、将軍(仮)マタタビ酒飲むかニャ?」
「……もらう」
あの満面のニヤニヤ顔のまま、酒を注ぐついでにぼそりとヘレネが青年に耳打ちする。
「気にするニャ、旦那さんは微妙に鈍感だからニャ」
「……」
こくんと、顔を真っ赤にして頷く青年を見て、ヘレネは肉球でぺちぺちと元気づけるように青年の肩を叩く。
もちろん、顔は非常に腹立たしいニヤニヤ顔のままだ。アイルーフェイクなんぞ比ではない。
「さ、明日狩りなら沢山食べるニャ!体力沢山つけるニャ!」
コマチはそう言って、リカルダの皿にも青年の皿にも魚の煮つけを追加する。
「明日の朝ぐらいに出るみたいだけど、帰ってくるのはいつぐらいニャ?」
「いつもと違って大量に狩るからね。ぎりぎりまで粘るとして……明後日の夕方には帰りつくよ」
いつもの沼地での狩りならば、朝出て昼に狩り場で狩り、夕方には帰りの猫タクに乗って、どうにかその日の夜に帰り着くという流れだ。
「ニャ、それじゃあ明日はベースキャンプで一泊するのかニャ?」
「そうなるねぇ。悪いけど日持ちする食べ物作ってもらえるかい?」
夜の沼地は冷えるが、ホットドリンクはいらないだろう。
「その間、いつもみたいに畑お願いね」
「了解ニャー!」
アイルーたちは元気よく返事をした。

…―――
「それでは、明日」
食事が終わると、青年は早々に自分の家に眠りに帰ってしまった。
「さて、私も準備するかね」
回復薬に、砥石、食料も多めに持っていきたいなと考えアイテムボックスをあさる。
「旦那さん、明日は忙しいニャ、これ持っていくといいニャ」
「おや、強走薬かい。ありがとうよ」
「いいってことニャ!でもそのうち休みもらうニャよ!?」
「あぁ、そうだねぇ、あんたたちにはそのうち休みをあげなきゃ」
リカルダは感謝しているよと笑い、アイテムボックスからマタタビを取り出してヘレネに渡した。
「こんなマタタビに釣られるほど……ニャーン!」
マタタビでくねくねしているヘレネをよそに、リカルダは着々と準備を進めるのであった。
110将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:38:33 ID:uUJWtRQM
…―――
朝に村を出て、沼地についたのは予想通りの昼前だ。太陽は真上のはずなのに、いつも通り沼地はうすぐらい。
「それじゃあ行こうか」
クックD装備に麻痺効果のあるジェイルハンマーを背負い、リカルダは地図を見る。
「あんたにとっては縄張りみたいなもんだからよかったかもね」
不慣れな土地で狩るよりはだいぶ楽なはずだよと、後ろの青年に笑う。
工房ので手直しされたギザミX装備とヒキサキを背負うその姿は、元ギザミには思えない。
「……なんだか、奇妙な感覚だ」
「そうかい?あぁ、あんたの装備のスキルはかなりいいからね」
心眼に抜刀術、太刀使いには有効なスキルだ。体力が減るのが少し辛いがそこは薬でカバーできる。
「危ないと思ったらすぐ退いて回復しておくれよ?ギザミのころとは違うんだからね?」
「応」
なんだかいつも以上にやる気のみなぎっている声を聞いて、リカルダは思わず微笑む。
「しかし、どうして猿どもは急に増えたんだ?俺が沼地にいたころも何度かあったが……」
ババコンガを探して歩き回りながら、青年は疑問を口にする。
「あぁ、たまにね。群れのボスが死んで、その引き継ぐべき次のボスが決まってないとこうなるんだってさ」
ギザミ青年は不思議そうにリカルダの説明を聞く。
「若くて力のあるコンガが一斉にボスの座を狙うらしいね。自分でトサカも作って、次のボスだと示す。
それで他のボス候補と戦って、負けたほうはトサカを引きちぎられる。
ちょうど、大きな群れのボスが狩られたか、死んだんだろうねぇ。今、沼地ではボス気取りの若造が大暴れってことさ」
「詳しいな」
「昔、物好きなハンターさんから聞いたのさ。ハンターのくせにいろんなモンスターの生態を調べててね。
このババコンガ増殖の話は、わりと有名な話だって言ってたかな。
たしか、うちの畑を荒らしに来る鳥竜についても調べてて、それで知り合ったのさ」
「……ふぅん」
「あの子、まだハンターしてるのかねぇ」
「……男か?」
「いいや、元気なお嬢さんだったよ」
「そうか!」
「なんで女ってだけでそんな食いつくのさ」
「食いついていない。分かれ、バカ」
子供がすねるような青年の言葉に、リカルダは苦笑する。こんなわかりやすい嫉妬をする男なんて初めてだ。
「あぁわかってるさ。意地悪してごめんよ」
「わかってるって……おい、いたぞ」
「はいはい、それじゃあ行こうか」
ギザミ青年とリカルダに気付いたババコンガが大きく威嚇のポーズをとった。
「まずは、好きにやりな」
「応」
初めての狩りなのに、少しも怯えず淡々と背中の太刀に手をかけて走り出す姿は実に頼もしかった。
これは案外、簡単に追い抜かれるかもしれないねぇと、リカルダは少し安心する。


そのとたん、青年はババコンガの屁で宙を舞ったのだが。

111将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:39:04 ID:uUJWtRQM
べしゃりと、いきなりババコンガの洗礼を受けて地面に落ちた青年に苦笑しながら、リカルダはすかさずババコンガの横に入り込む。
青年に駆け寄って心配するよりは、追撃を阻止するためにババコンガの注意を自分に向かせるべきと判断したからだ。
桃色の横腹に向けて、杭を打つように2発、全身の力をこめて思いっきり振り下ろす。
激痛にババコンガはリカルダに向けて振り向く。その鋭いツメと剛腕で薙ごうとするが、彼女はするりと逃げる。
そのままババコンガは大きく両手を振り、やけくそなのかと思うほど暴れ始めた。
得意の連続ラリアットでリカルダに近づくが、すでに彼女はさっさと距離をとってその攻撃から逃げていた。
ババコンガは両腕を振りまわして疲れたのか、それとも単にバランスを崩しただけなのか仰向けに転がるはめになる。
ぶふーと、一息ついて曇った空を見上げた瞬間、視界に黒いものが映った。
あ!と思う間もなく、ババコンガの顔面にジェイルハンマーが振り下ろされる。
鼻を潰され……とまではいかなかったが、激痛にババコンガは顔を抑えて転げまわって大暴れだ。
これは一度ガードしなくてはと、牙獣は生意気にもそう考えて大きく息を吸い、自らの体を硬化する。
さぁ!かかってこい!近寄ったとたんに押しつぶしてやるぞ!
そうイキんでギロリと牙獣はリカルダを睨むが、あいにくと、彼女は涼しげな顔でまた距離を取っていた。
腹を膨らませるのにも、限界がある。彼女が近寄るより先に、息が続かず、ババコンガは息を吐いた。
大きくのけぞるのをやめて、一息つくかのように頭を下げたとたん、今度は目の前を星が飛ぶ。
気を抜いた、正しくは息を抜いた一瞬の隙に、ババコンガの脳天にハンマーが振り下ろされたのだ。
脳天を砕くような衝撃を感じた次の瞬間には、下から殴り上げられるような一撃をお見舞いされてしまう。
リカルダはハンマーを振り下ろした後、、すぐさまババコンガの顎を狙って振り上げたのだ。その一撃は見事に命中する。
人間でいうならば、アッパーにも近い一撃を耐えたのは、さすが牙獣種類といったところか。
牙獣は怒りと血で真っ赤になった顔を片手で抑えて、もう片方の手を憎々しいハンターに向けて振り下ろす。
しかし、それはまた虚しく空を切るばかり。
ババコンガは顔を真っ赤にしてあのハンマー使いを探した。
こちらに背を向けて走っている。逃がすものかとババコンガは全身を震わせてハンターの方へジャンプした。
このまま腹で押しつぶしてやる!
と息巻いて前へ飛んだはいいが、距離が足りず、べちょりと沼に落ちて毛皮を泥で染める結果に終わる。
失敗失敗!とちょっと照れつつ起き上がろうとした。そんな可愛いババコンガの脳天にまたハンマーは振り下ろされる。

木の実をすり潰した汁で固めた、自慢のトカサが砕け散った。

え?うそぉん!ちょ!待ってーー!!と、ババコンガがこの時何を思ったかは知らない。
ただただ、雷光虫を閉じ込めたハンマーは、遠慮なくこの牙獣に振り下ろされるだけであった。

……――――
「と、まぁ、こんなもんだよ」
ボコボコにされて息絶えたババコンガの横で、ふぅとリカルダは一息つく。
「安易に近づくと吹っ飛ばされるから、後ろか横を狙うのをお勧めするね。あぁ、あと地震には気を付けな」
ババコンガに一撃もお見舞いできなかったギザミ青年の足元に向けて、リカルダは消臭玉を投げてやる。
「屁を使われると臭いで食欲無くなるからね、さ、次に行こうか」
「……」
「なんだい?」
「しょ!勝負だ!!」
「は?」
今まで呆然としていたギザミ青年はリカルダを指差して宣言した。
「制限時間までにどちらが多くのババコンガを狩れるか!勝負!」
「なんでさ。ってこら、どこいく、おーい……」
今度はリカルダが呆然とするばかりであった。ギザミ青年はダッシュでエリアチェンジしていく。
「……ま、まぁ、2回猫タクに運ばれたらさすがに止めるか……」
はぁ、とため息をついてリカルダは剥ぎ取りを開始した。
112将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:39:34 ID:uUJWtRQM
「……とはいえ、やっぱり不安だねぇ」
ちゃっかり剥ぎ取りを終えたあと、リカルダはギザミ青年を追う。
コンガやファンゴを掃討しつつ、ギザミ青年をようやく見つけると既にババコンガと戦闘していた。
不用意に近づくなと言ったのに、うっかり近づいてラリアットを食らったりしている。
ババコンガが大きく息を吸って固まったのを好機と見たのか、太刀を振るうが、それは大きく弾かれた。
ショウグンギザミであったころの力ならば、硬くなったババコンガの腹でも斬り裂いただろうが、今の青年は小さな人間の体である。
大きく弾かれ、バランスを崩してふらつく青年を見てババコンガは鼻で笑い、ボディプレスで青年を押しつぶす。
ギザミ鎧であったことが功を成したのか、鋭い刃も仕込むその鎧は僅かに獣を傷つけた。
予想外の反抗に獣は慌てて身を起こし、すぐに青年を圧死させることを諦めることになる。
ババコンガから解放された青年は急いで緊急回避で距離をとった。
体力が減り、不利と判断した青年は一度太刀を仕舞い、ババコンガに背を向けて逃げだす。
その無防備な背中にむけて、ババコンガは連続ラリアットをすべく腕を振り上げ……
それが振り下ろされる前に、獣は鼻をひくつかせた。
おいしそうな肉の香りに気付いたのだ、逃げる青年など見捨ててそれに向かって走り出す。
鮮やかな黄色の肉のごちそうに、ババコンガは笑みを浮かべてかぶりついた。
突然こんな肉が落ちていることに、この獣がなんの疑問も抱かないというのは、仕方のない事だ。
肉に夢中で、その後ろで青年が回復薬を飲み終わり、再び斬りかかろうとしていることにも気づかない。
全て食べ終わった、瞬間、体が大きくしびれる。罠だったか!と後悔する間もなく……
「おおおおおおおおおおおおっ!!!」
しびれ肉を食べたババコンガは、怒り狂った青い剣士に切り刻まれた。

「よっし!一匹ぃぃ!!!討ち取ったりぃぃぃ!!」
青年はそう高らかに吠えて、次のババコンガを探して走り出した。
「……剥ぎ取り、教えてやった……よねぇ?」
剥ぎ取りもせず放置されたババコンガ(故)を見て、リカルダはため息をつく。
他人の獲物を横取りするようで心苦しいが、まぁ、しびれ肉のサポート代だと思うことにする。
「さすがG級武器……切れ味の恐ろしいことで……」
斬り裂かれたババコンガ(故)の傷の切り口は見事なものだった。おかげで剥ぎ取りもいつもより楽に感じる。

「死体があっちゃ、他の奴が警戒してここには来ないだろうね。移動するか」
そう呟き、リカルダが歩きだしたとき、静かな沼地に「二匹めぇぇぇ!!!覚悟ぉぉぉ!!」と青年の叫び声が響いた。
たぶん、もう大丈夫だろうと思いつつも……
「あっちか!」
ついつい追ってしまうのは、何人もの兄弟の面倒をみることで培った「世話好き」スキルのせいか。
一対一で太刀を振るう青年をハラハラしながら眺めつつ、ちゃっかりキノコなどを採取する。

ようやくリカルダが青年から離れたのは、青年がババコンガの行動パターンを覚えたであろう3匹目からだった。
ここに来たのは青年の狩り練習のためでもあるが、資金のためだと思い出したのだ。
慌ててリカルダは自分の分のババコンガを狩ろうと、沼地を走り回る羽目になった。
青年も負けるものかと、それ以上に沼地を走り回っていたのだが。

この日の沼地は二人の悪魔に蹂躙され、まさに地獄となるのであった。

113将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:39:59 ID:uUJWtRQM
「時間ですニャー!」
もうすぐ日も完全に沈むであろうという時刻、ギルドのアイルーが手を振ってこちらにやってくる。
「あいよ。お疲れ様」
「沢山狩ったニャー、ギルドもウハウハ状態ニャ!」
ババコンガの死体をギルド公認の猫タクがいくつも運んで行く。
「あんたたちはどうするニャ?帰るかニャ?」
「いや、村に帰るのにはもう遅いからね。ここで一泊するよ」
疲れた体は一刻もはやく休ませたい。猫タクに乗っては一睡もできたものではないだろう。
「了解ニャー!じゃあ明日の朝には迎えに来るニャー!あ、相方さんも来たニャね」
「みたいだねぇ……」
よろよろと疲れ切ったようすでこちらに向かってくるのは、ギザミ青年である。
「終わりか……?」
「うん、あとはここのベースキャンプで休むだけさ」
「……何匹だ?」
青年の問いにギルドアイルーが手帳を片手に応える。
「えーと、そこのギザミさんが5匹、クックさんは3匹だニャー」
「よっしゃああああ!!!」
両手をあげて勝利を喜ぶのは、ショウグンギザミ時代からの癖なのだろうか。
「俺の勝ちだ!勝ったぞ!」
「はいはい、あんたの勝ちさね。で?素材は?」
その言葉に青年はピクリと固まる。そしてようやく剥ぎ取りというものを思い出したらしい。
5匹も狩っていながら、まったく剥ぎ取らなかったのかと、リカルダは呆れる。
「そ、そこの猫待てぇぇぇぇ!!!」
慌てて青年は猫タクに向かって走り出す。もちろん、猫たちに阻止されるのだが。
「もう駄目ニャー!もうこれはギルドのもんニャー!!」
「俺の獲物だー!」
「ギルドのだニャー!!!」
「やめなさい!あんたの勝ちだから!あんたの勝ち!!」
今にもギルドの猫タクに飛び乗って、ババコンガ(故)を剥ぎ取りしそうな青年を、リカルダが必死で抑える。
「それじゃ、お疲れ様だニャー!さよならニャー!!」
すたこらさっさという言葉も相応しく、ババコンガ(故)を乗せた8台の猫タクは去っていく。
沼地のベースキャンプに残されたのは、リカルダと実に悔しそうな青年だけだ。
「おや、今日は山菜爺もいないんだねぇ」
普段はベースキャンプ前に山菜爺がいるのだが、珍しくあの姿はなかった。
「まぁ、その方がゆっくりできるさね。さ、あんたも疲れたろ?」
もう休みなと言おうとしたリカルダの手を、がしっと強く、乱暴に青年が掴む。
「俺が勝ったよな!」
「あぁ、うん、あんたの勝ちさね」
それなりに空気が読めるリカルダは、素材とってないけど、という言葉は呑み込んでおく。
「じゃ、じゃあ!いいよな!俺!頑張ったよな!」
「うん、頑張った。すごく頑張った。」
「じゃあ!じゃあ!いいよな!ヤらせてくれるよな!?」
「うん、ヤらせて……待てコラ」
さすがに今度は言葉が呑み込めなかった。
114将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:51:28 ID:+DR6s7pO
青年はもはや話も聞く暇も惜しいとばかりに兜を外し、どんどん装備を脱いでいく。
「えー……ちょっと待って、な?落ち着け」
既に上半身裸になって今にも下装備を脱ごうとする青年を止める。
「どうした。はやく脱げ」
「……もしかして、したくてあんなにムキになってたの?」
ぐっ、と、青年は言葉につまる。
「……む、村じゃあ、出来ないだろう。ならここでするしかない」
俺の家は周りに他の人間の家があって安心できないし、お前の家はアイルー達がいるし……と、青年は続ける。
「他の者に邪魔されず、出来る場所といえば、ここしかないと思うが?」
「……いや、まぁ、別に……いいけどさ」
「いいんだな!いいんだよな!よし!脱げ!すぐ脱げ!」
興奮を隠さずに、青年はリカルダのクックD装備を剥ぎ取ろうと乱暴に手をかける。
「バ!バカ!装備が壊れる!やめな!自分で脱ぐよ!」
青年の手を払いのけ、リカルダは仕方なく装備を外すことにした。
無言で外していくのも微妙な空気なので、当たり障りのない会話を続ける。
「で、どうだった、初めての狩りは」
「あ、あぁ、まぁ、まぁな、あんなもんだろう」
「そう、あとなんで急に勝負なんて言い出したんだい?」
また、青年は言葉に詰まる。
「そ、そのだな……今日の狩りで、頑張ろうと思ったんだ」
「うん」
「だが、うまくいかないし、あなたがさっさと倒してしまうから、焦ってしまって」
「あー……」
青年のプライドでも傷つけてしまったのだろうかと、リカルダは少し反省する。
「が、頑張って、良いところ見せないとご褒美が貰えないと思ってだな……」
「待て、ご褒美ってなんだい」
リカルダはそんな事は一言も言っていないはずだ。
「?ヘレネが、あなたに良いところを見せたらご褒美がもらえるだろうと言っていたぞ」
「ヘレネェ……」
あのアイルーはいつからこんな策略家になったのかと、頭を抱える。ここ最近頭を抱えてばかりだ。
「それで?ご褒美欲しくて頑張ったの?」
「あ、ああ……」
青年は顔を真っ赤にしてぶつぶつと言い訳をする。
「だいたい、前の行為から何日たったと思ってるんだ……あなたも余り触れてくれないし、触れることもできないし……」
いつからこのギザミは亜種になったのだろうと、思うぐらい顔が赤くなっている。
元が表情のないギザミだからだろうか、この青年は表情の操作がへたで、すぐに顔に出るのだ。
「そう、じゃあ、あげないといけないねぇ、ご褒美」
リカルダは装備を片隅に置いてから、ベースキャンプ外の周りを見回す。すでに外は日が落ちているし、人も来ないだろう。
入口の扉の布を降ろして、ランプに火をつける。ジェイルハンマーの雷光虫も輝いて程よい灯りとなった。
暗闇の中でぼんやりとした明かりに照らされたリカルダのインナー姿を見て、青年は生唾を飲む。
「それじゃあ、あと、もう少しだけ、頑張ろうか」
ほんの少し気だるげで艶っぽい声音に青年は身動きできない。唇と唇がふんわりと、優しく触れた。
115将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:51:56 ID:+DR6s7pO
「ベッドに座りな、ね?」
耳元で優しく命令されて、青年は言われるまま、ベッドにすとんと腰をおろして固まる。
「へぇ、ギザミ装備ってこうなってるんだねぇ」
前回とは逆で、こんどはリカルダが青年の足元に座り込む。
カチリカチリと腰装備と足装備が外されていき、鎖帷子から解放された青年の股間はより膨らみを明らかにする。
インナーが汚れるからと、彼女は笑ってすでに起立している青年の性器を取り出した。
「んー、どうしようかねぇ」
まるで今日の献立でも考えるように、リカルダは青年の性器を見つめて呟いた。
「一発抜いておくかい?でも疲れてるみたいだしねぇ」
触れるように優しく掴まれ、青年は小さく呻いた。そんな青年を気にすることもなく、人差し指と親指で亀頭を摘まむ。
「あ、そうか、ここは濡れてないのに触れられると痛いんだっけね」
亀頭から指を外し、ゆるゆると上下に擦り始める。ほとんど力の入っていないその擦り方は焦らしにも近い。
「はちみつで代わりに……ちょっと無理か、仕方ない」
一度手を離し、それを唾液で濡らすことにした。
髪を掻き上げて、青年の股間に顔を埋めると、根元からゆっくりと濡らすように舐めあげてやる。
「ふぁぁっ!!」
大きく腰が揺れて、青年が声をあげる。
「ん、ちょっと我慢しな。今出したら怒るよ」
「そ……そんなっ……!」
性器を舐めあげられるという初めてのこの快感に、耐えろというのかと青年は涙ぐむ。
「今出されたら、顔や髪にかかるんだよ。出すなら先走りだけにしておくれ」
「んっ!ううううっ……!」
痛みで快感をごまかそうとしているのか自分の手の甲を青年は噛む。
とにかく、擦りやすくするために濡らすのが目的なので、さっさと舐めあげることにする。あまり焦らしては、かわいそうだ。
一番濡れが必要な亀頭を舌で優しく濡らして、円を書くように何度も何度も舐め回す。
「はぁぁ……」
また大きく腰が揺れる、今にも暴発しそうなのか青年の呻き声がより大きくなる。
あまりに青年がぷるぷると性器を揺らすので舐めにくい。仕方なくリカルダは根元に手を添えて固定する。
睾丸を包むような手の置き方になり、掌でなんとなくそれをもてあそぶ。また、青年が変な声をだした。
元ギザミのくせに、ずいぶんとお喋りなことだねぇ。と変な声を出させている原因のくせに、リカルダはそんなことを思う。
唇で亀頭だけを挟み込み、飴でもしゃぶるように舌で愛撫し、口を動かし続ける。
「ま、まだか……!」
「はいはい、ちょっと待ってね」
ようやく、ほどよくぬめって、テカテカと光る青年の性器から顔を離す。
このまま手で愛撫してしまうと、自分の髪や顔にかかる可能性があると考えて、リカルダは立ち上がった。
挿入かと思った青年の期待を裏切り、リカルダは青年の横に並んで座る。
「ちょっと、気になることが……あ、もう出していいからね」
「な、何をっ……!」
横から青年の股間に手を伸ばし、そのまま上下に擦りあげる。
ぬめりのせいか、さっきよりも滑りはいい。唾液よりも、青年の先走りのほうが効果が高いようだが。
さっきは出来なかった亀頭への刺激も追加する。くちゅくちゅと尿道の先を人差し指でいじるように擦り続けてみる。
テント内には、青年の性器を滑り擦りあげる音と、青年の獣のような呼吸の音だけが響く。
空いた手で髪を掻き上げつつ、まるで書き物でもするように澄ました顔で、リカルダは青年の性器をいじりつづける。
青年はその様子にひどく興奮させられ、リカルダの顔を凝視しながら確実に近づいてくる限界を待っていた。
物として扱われているのだろうか、それとも真剣にしているだけだろうか、彼女の表情を元ギザミが読みとるのは難しい。
ただ、その顔がとてもきれいに見えてしまうのは、惚れた弱みだろう。そんな綺麗な顔は青年の性器を見ているわけで……

見られてるぅ!擦られて興奮でイキそうなキノコを、澄ました顔で見られてるぅぅぅ!!みちゃらめぇぇぇ!!

「っくぅ!」
色々と叫びたいのをどうにか堪えて、悲鳴を呑み込んだような奇妙な声と同時に、青年は射精する。
精液は弧を描いて、ベースキャンプ内の地面に落ちる。
「おー、飛んだ飛んだ」
まるで紙飛行機が飛んだようなあっさりした彼女の反応にすら、ビクンビクンしちゃうのは、なぜですか黒龍殿……

ギザミ青年は心の中で、黒龍ですら反応に困るであろう問いを呟くのであった。
116将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 17:52:48 ID:+DR6s7pO
「ギザミの水鉄砲って尿なんだってね。もしかしてあんたのもまだできるのかなーって」
青年の性器を弄んだリカルダはそんな事を言う。青年はそれを聞いて少しむっとする。
「そんなわけないだろう。大体、今のは尿じゃない」
「ま、そりゃそうさね。いや、でも勢いは結構あるよ」
「……そんなのが知りたいがために、したのか」
「うん」
あなたは酷い人だと、元ギザミはまた顔を真っ赤にしてリカルダを少し睨む。
「大体、この体で水鉄砲なんてしたら、『これ』が水圧に耐えきれるわけがない。それに威力を出すための量も足りない。」
「あぁ、そうなんだ。まぁ、『これ』から水鉄砲だされたら、私が貫通して死ぬと思うね」
くにくにと、少し萎えた青年の性器をいじりながら、リカルダは真面目にそんなことを言う。
「あなたばかり、俺の体をいじるのはずるい」
そう不満を漏らして、青年はリカルダの方を向いて彼女の胸を両手で支えるようにして、頭を突っ込んだ。
「前々から思っていたのだが、これは何なんだ」
リカルダの豊かな胸に顔をうずめつつ、掌で持ち上げるようにして柔らかさを堪能する。
「乳、乳房、おっぱい。好きな名前で呼びな」
「わかった」
そう言って、青年はさも当然のような顔をして胸を隠していたインナーをずり落とした。
「おおぉ……」
揺れる乳房に感嘆の声をあげ、青年はさらに顔をうずめて、両手でその柔らかさを楽しむ。
リカルダにとっては、息が胸に当たってくすぐったいだけだ。
「俺、これ好きだ」
元ギザミは人間から、さらにおっぱい星人に変化したようだ。
青年は不思議そうに、しかし少年のような目で、下からたぷたぷと豊かな乳房を持ちあげて弄んでいる。
「リンゴよりでかいな。なんだこれは、何のためにあるんだ」
「赤ん坊が出来たら、これでミルク作るんだよ」
「あぁ、あの白い液体か。あなたの家で飲まされたな。ここから出るのか?」
極めて純粋な探究心から、青年はリカルダの乳房の先を口に含む。
揉んだ方がよく出ると思っているのか、手で押し上げるように揉みあげつつ、強く吸い上げる。
乳房から全身に走る刺激に、リカルダは声が出そうになるのを耐えた。
「……出ないぞ」
「そりゃあ、出ないよ。赤子を産んでから出るんだから……出ないって、言ってるだろ。もう離しな」
そう言ったとたん、舌先でねぶられてリカルダは甘い声を漏らす。
いつもはやる気のないような、淡々とした声なのに(それも好きだが)、どこからこんないい声を出すのだろうか。
ギザミ青年はささやかな疑問を胸に抱きながら、また唇で軽くはみ、舌先で転がすようにして乳首に吸いつく。
青年の愛撫に胸の先は段々と硬くなっていいき、さらに青年がねぶりやすくなる。
「んっ……」
青年の頭に手を回すが、引き離すか、そのまま抱きしめるか迷ったような、力を抜いた抱擁だった。
「……」
「……ちょいと、なんで固まるんだい……」
急に胸の愛撫をやめた青年に、リカルダは少し不満げに問う。青年は胸から口を離して困ったような顔で答えた。
「いや、そのだな。声を聞いてるだけで、また勃ったから自分でも驚いていた」
「あ、そう……」
「ずるいな、その声。聞いてるだけで興奮する」
117将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 18:02:33 ID:Nb77hPUP
そんな事を言われては、リカルダも赤面してなんとなしに視線をそらしてしまう。
正直、もう一回出したからそうしばらくは回復しないだろうとタカをくくっていたのだが……
元がモンスターだからか?若いからか?青年の体の神秘にちょっと驚く。
「なんだ、怒ったか?」
視線をそらされた青年は不安そうに聞いてくる。
「怒っちゃ、いないけど……いいや、さっさと次のしちゃうか」
するすると、リカルダは下のインナーも脱ぐ。汗や別のものですこし濡れていたからちょうどいい。
「今度は任せろ」
青年はリカルダをゆっくりと押し倒して、彼女の足の間に座り込む形になる。
前回は初めてということもあったが、リカルダにいいようにされてしまった。今度はそうはいかない。
仮にも元は攻めの攻撃スタイルを誇るショウグンギザミだ。
元ギザミであることと、男のプライドをかけて、リカルダを責めにかかろうとするが……
「……入れる場所わかるかい?」
「……」
「暗いから仕方ないね」
リカルダは軽く体を起こすと腰を移動させ、青年の性器に秘所を押し当てた。
青年は自分の敏感な場所に濡れた秘所が触れて、また情けない声を出しそうになったがどうにか耐えた。
それを知ってか知らずか、リカルダは何も言わず、青年の性器に手を添えて入れる場所へと誘導する。
「あとは、自分で好きなようにしてごらん」
余裕のある声でそういうと、リカルダはまたベッドに横になる。
少々出鼻をくじかれたが、青年は気合を入れなおして彼女の中へと押し入れた。
暖かいそこに入ると、歓迎しているのか強く締め付けてくる。
ふと、ギザミ時代、新しい殻に入った時の感触に似ているなと思うが、それよりも気持ちいい。
根元までずっぷりと入れて、恐る恐るといった具合にゆっくりと引き抜く。
あぁ、まったく、この感覚をどう例えたらいいのか、元ギザミは必死に考える。
もしかしたら、彼女の体の中で一番柔らかな場所なのではないだろうか。
自分の一番敏感な場所を、彼女の一番柔らかな場所に何度も出し入れする。
ついつい荒い息で夢中になって腰を動かしていたが、リカルダが無言なのに気付いた。
「き、気持ちよくないか?」
「ばっ!……ちがっ……!んっ……」
急に体を寄せて顔を近づけてきた青年に、リカルダは慌てて顔をそむけた。
よく耳を澄ませば、苦しげな吐息が聞こえてくるし、何度も大きく呼吸しているのか、胸もわずかに上下している。
「声、出せばいいのに」
「こういう、くせ、なんだよっ……」
唇を噛んで、潤んだ目で青年を睨んでくるが、怖くはない。
そんなふうに耐えてもらった方が責めがいがあるなと、青年がニタリと笑ったのが見えて、リカルダはさらに体を強張らせた。
いつからそんな笑みを覚えたのか、うちのアイルーのせいだろうか。
「どちらが先に果てるか、楽しみだな」
前回あふんあふん喘いでいた青年は、ずいぶんと余裕の顔で行為を再開した。
「んっ……ほんとに、期待できる子だよ」
フフフと、意味深にリカルダは笑って青年の腰に足を回した。
118将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 18:03:10 ID:Nb77hPUP
…―――
ショウグンギザミは瀕死状態になると、口から血の混じった青い泡を吐く。
まぁ、さすがに人間になった青年は、もう口から泡は吐かないだろう。
そんなどうでもいい事を考えて、リカルダは汗や青年の精液で汚れた身体を濡らした布で拭う。
「なんか飲むかい?疲れたろ?」
「……いい」
青年は、ベースキャンプのベッドで薄い毛布に包まり、顔を手で隠した格好だ。
「……恥ずかしい」
あんだけでかい口叩きましたが、ショウグン、最終的には討ち取られました。
黙ってイケばよかったものの、ギザミ青年は声を抑えるのが苦手なのである。
だって、元ギザミだもん。人間になってからまだ間もないんだもん。
気持ちよかったらそのまま思ったこと口に出しちゃうもん。声を抑えるなんて慣れてないもん。
そんなわけで、青年は前回と同じような声をあげ、思いっきりリカルダの腹や胸に精液をぶちまけまけたのだ。
しかもまたリカルダに、びゅくびゅくと精子を出すところも見られたわけで。
「すっごい……恥ずかしい……口から泡出そう」
さっきからギザミ亜種並みに赤い顔の青年はそれしか言わない。
顔の隠し方から、もうショウグンギザミではなくてダイミョウザザミのようだ。
もしかしたら、こんなふうに声を出して、それが外に漏れる可能性があったから、自宅での行為を嫌がったのかもしれない。
近所の人に先ほどの声を聞かれたらさすがに、恥ずかしいを通り越して死にたくなるな、とリカルダもちょっと同情する。
「可愛い泣き声だったねぇ」
「言うな。お願いだから言わないでくれ」
「二回目だけど、勢いがあるもんだ。危うく顔までかかるところだったよ」
その言葉に、青年は声ならぬ声で呻いて体を縮める。また恥ずかしがって、とリカルダは微笑ましく思うが
実際は、リカルダの優しい言葉攻めにゾクゾクしているだけだったりする。変態だ。
「あなたは酷い人だ……」
「でも、気持ちよかったでしょう?」
こくんと、青年が頷いたのがわかった。
「じゃあいいじゃない。私もよかったし。ほんとに何も飲まないのかい?」
「……飲む」
狩りの後から何も食べてないし、飲んでいないのだ。
青年は毛布をまとったまま、のそのそと起き上がる。
まだインナー姿のリカルダが、飲み水や、燻製肉を青年に渡した。
アイルーお手製の燻製肉は、スタミナを回復するほどの効果はないが大変美味だ。
二人でベッドに腰掛けて、黙々と食事を続ける。
「人になってから気付いたが、こうして誰かを食事をするのもいいものだな」
ぼそりと、青年が呟いた。ようやく機嫌を直してくれたらしい。
「ギザミのころは、そんなこと考えたこともなかった」
「……」
「なんだ、真面目な話だぞ。なんでそんなにニヤニヤしている」
「いや、なんか、同じこと考えてるんだなって思ってね」
下の弟や妹がどんどん家を出ていき、家ではアイルー達だけと食事をすることになったので、たまに寂しいと感じることがあった。
そこへこのギザミ青年が増えたので、リカルダもまた家族が増えたようで少し嬉しかったのだ。
いつかは、アイルーたちも故郷へ帰ることになる。
それを考えると、その時、このギザミ青年がいてくれたら、きっと、彼女はすごく嬉しいと思ってしまうだろう。
119将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 18:03:58 ID:Nb77hPUP
あ、やばい、これは結婚願望というか、独占願望だ。
30間近の女らしい願いに、リカルダは軽い自己嫌悪に陥る。
「そういえば、それはなんだ?」
青年はリカルダの荷物からちょこんと顔を出している薬瓶を指差す。
「あぁ、これ?強走薬だよ。ハンマーを使う時にはなかなか便利でね。スタミナが減らなくて」
ずっと走っていられるぐらいだよ、と答えようとする前に、青年がそれを奪おうとする。どうにかそれを阻止。
「……何するんだい?」
「次の行為に向けてスタミナをだな」
「薬飲んでまですることじゃないだろう?」
「再挑戦したいが、スタミナがない俺の悲しみを察してくれ」
「私だってもう疲れてるんだよ。無理。飲んでもらっても手か足でしかやってやんない」
「じゃああなたが飲めばいい」
「……わかった。じゃあこれは私が飲むからあんたはこの強走ミートをお食べ」
「ほぅ、そんなのがあるのか、薬と一緒で黄色い肉だな。頂きます」

数分後、そこには元気にしびれている青年の姿が!

「うっ、うそつきぃ……」
「貴重な薬をこんな事に使いたくないだけさね。大丈夫、ちゃんと抜いてあげるから。イヤってくらい」
しびれ肉でビクンビクンと痙攣し、仰向けで倒れている青年の性器をリカルダはやれやれと言ったぐあいに扱き始める。
青年はギザミのころも、よくこの手のしびれ罠にかかっていた事を思い出す。
罠にかかるたび、「らめぇぇぇぇ!しびれりゅうううう!」と脳内でふざけて叫んでいたような気がしないでもない。
「……ひっ!ぐっ!ま、待って!体がぁぁ……」
「うん、動けないうちにどんどん抜いちゃおうね。おや、もう元気になった」
「ひっ!ひぃっ!もう出ないっ!出ないって!」
「もう濡れてるくせに何をまぁ……」
「そ、そんな目で見るなぁぁぁ!あっ!あっ!違、これは違うっ!」
「何が違うのさ。もうビッキビキじゃないか」
しびれて動けないうちに、抜きに抜いて動けなくするつもりらしい。
完全に作業モードのリカルダと、本人にはそんなつもりはない言葉攻めで青年はいろんな意味でしびれている。
というか、もう青年にはしびれ肉も、この行為もご褒美に近い。ごっつあんです!と叫びたいぐらいだ。
だから、しびれ肉の効果が切れてもされるがままにされて、両手で顔を隠すことしかできなかった。
「うあっ……!」
「はい、一発目ね」
「で、出たのに!もう出たのに!止めてっ!いや、やっぱ止めないでっ!あっ!あっ!」
どっちだ?と思いながらも手を休めないリカルダは、ある意味この青年の性癖をよく分かっている。

そうして、青年は4発目あたりでプッツンと意識を失って気絶した。

……朝方、青年は目覚めると、体がリカルダによって綺麗に拭われているのに気付く。
しかし、記憶だけはどうしようもない。連続して扱かれたものだから、途中で精液じゃないモノも出しちゃったような気がする。
鮮明に昨日の失態と痴態を思い出して青年はちょっと落ち込んでいた。
「あなたは本当に酷い人だ……」
「いや、ごめん。何回出せるものなのか純粋に気になって、一応あんたが気絶した後はすぐやめたから」
「気絶するまでしないでくれ……何度心の中で黒龍に助けを呼んだか……」
黒龍もそんなことで呼ばれては困るだけだろう。
「でも、あんた、後半自分から腰振ってたからね。そりゃもう可愛い可愛い、いやらしい顔で」
「そういうことは言うな。言うなら行為の時にしてくれ」
行為の時はいいの?なんで?とリカルダは心底不思議そうな顔で青年をみた。
興奮するからだ、なんて青年が言えるわけがない。言わないのに的確にそういう責めをする彼女なのだが。
「まぁ、しばらくは出来ないんだし、あんだけ抜いとけばあんたも十分でしょう。さ、猫タクが来る前に荷物まとめな」
本当に、淡白というか冷静な口調でリカルダは青年に告げる。
そこがまた、たまらないのだが、なんて青年はニヤついてしまうのは、彼の性癖が歪んでいる証であろう。
120将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 18:21:50 ID:bq5sG4fr
…―――
「お帰りだニャー!」
昼過ぎ、帰ってきた主とその友人を三匹の猫が出迎える。
「はい、ただいまー、あ、あんたもご飯食べていくでしょ?」
「応」
昼食にはちょうどいい時刻だ。青年は素直に頷いた。
「そう言うと思って沢山ご飯用意したニャー!」
「はやく装備脱いで、楽な服に着替えるニャー!あんたのはこっちに用意してあるニャー」
「応、すぐ行く」
青年はパトラとコマチに連れられて別室へと移動する。おそらくリカルダの弟達の服でも着せられるのだろう。
「んで、どうだったニャ?」
ヘレネはリカルダが持ってきた素材をアイテムボックスに入れながら聞いた。
「えーと、報奨金が二人で分けたから2400z、売り払った素材が9000zは超えて……」
「違うニャー」
ニャフフフと、ヘレネは非常にいやらしい笑みを浮かべる。
「強走薬は役にたったかニャ?」
「……いや、使わなかったよ。もったいない」
「ニャ!ほんとニャ!手つかずで残ってるニャ!ニャー……で?昨夜はお楽しみでしたかニャ?」
「ヘレネェ……」
あんたいつからそんな子になっちゃったのと問いかければ
「ニャ、ヘレネはいつでも旦那さんのために働いてるのニャ」
と胸をはってこの長年の相棒はそう言う。
「さ、とにかく今日はゆっくり休むニャ、おいしいご飯たべるニャ!」
今度はアイルーらしい可愛い笑顔で、ヘレネは旦那さんの服を用意するのであった。

……そのころ、別室にて
「ニャー、裾がちょっと足りないニャ?」
「足が弟さんより長いニャー……」
「美脚という奴か」
「あんたも冗談いえるニャね〜」
パトラとコマチは青年に服を着せたが、少々裾が足りなかったようだ。
「ニャ、近いうち服を買いに行くニャ」
「それがいいニャー、あ、装備や荷物はここの部屋に置いておくといいニャ」
「応、そうさせてもらう。気をつけろよ、それ結構切れるぞ」
「生ものはあるかニャ?なんなら保存するニャよ?」
「そうだな、なんか草とかキノコが……」
青年が座り込んでごそごそと荷物をあさると、出来たてのギルドカードがぽとりと落ちた。
それをパトラが拾い上げる。
「ニャ、名前決まったニャね。これでいいのかニャ」
「応。リカルダがつけてくれた」
ちょっぴり嬉しそうに青年は笑った。ギルドカードには「カルカ」と書かれている。
「ニャー、カルカ……どんな由来ニャ?」
「たしか……大昔の人間がつけた星の名前だったかな?確か蟹の形の星だからとか……よくわからん」
「星の名前なんて、旦那さん乙女だニャー……んで、カルカは気に入ってるのニャ?」
「バカ、そんなこと言わせんなよー。もー」
一人と二匹は照れ笑いをして軽く小突きあう。途中でニャフフフとかウへへへとか気持ち悪い笑い声も漏れていたが。
「さ、すぐご飯にするニャよ」
「応、今日の飯はなんだ?」
「見てからのお楽しみニャー」

この後すぐ、部屋から出てきた一人と一匹はリカルダに
「なんであんたら同じ顔でニヤニヤしているんだい……」と、少し不気味がられたのであった。


終わり
121将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 18:23:21 ID:bq5sG4fr
以上です。ありがとうございました。
しびれ肉や、気絶したらやばくないかって?大丈夫、彼は訓練されたギザミ男です。
途中で2回ほどフリーズしたり、連投で怒られたので、
今後はおとなしく長いのは前後編で分けようと思います。
122将軍様いらっしゃい その2 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 18:32:13 ID:bq5sG4fr
訂正。109の4行目
×「明後日、ちょっと狩りに出るよ。
○「明日、ちょっと狩りに出るよ。
時間軸が混乱しそうなので、ちょっと書かせていただきました。ごめんなさい。
123名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 19:35:08 ID:xo5xuB4m
乙乙
>>118のギザミ青年のセリフ
「こうして誰か"を"食事をするのもいいものだな」
誤字?
124 ◆ifhFvwrEHs :2010/08/16(月) 19:38:26 ID:QRuvLJ0w
>>123
誤字です。ホントに気付いてませんでした。「誰かと食事」です。
125名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 23:12:40 ID:ix5HlHmn
これはGJ

ニヤニヤしながら読ませていただきました
126名無しさん@ピンキー:2010/08/16(月) 23:31:54 ID:R3AF5A/D
なんという良作
GJ!
127名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 00:15:44 ID:Kbcu12PE
これは良い暴カニ男!GJ!
さりげなくイーヤの気配がw
128名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 01:02:40 ID:5AFOtHad
GJ!顔がずっとニヤついて戻らないぞ。どうしてくれる。
129名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 01:38:36 ID:gdbPNRad
カルカかわいいよおおおお!!!
130名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 01:43:43 ID:7H45EfAp
まさかこれ書いた人・・・
観察記録の人と同一人物かな?
131名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 01:58:34 ID:CsmUNVNl
ふおおおおおお作者GJ
なにこれ面白い
こんなに続きが読みたいのも久しぶりだ
132名無しさん@ピンキー:2010/08/17(火) 11:29:59 ID:Vp3X9W8a
GJ!頑張れカルカw
なにげにアイルーたちが可愛くて困る。

>>130
ヒント:トリップ
133名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 09:27:11 ID:RPNlh2Ho
お久しぶりです、現在wikiの再保管をしている者です
11スレ目までの保管が完了しましたのでお知らせします
なお、7スレ〜11スレ目までに追加しましたSSを以下ページに掲載しております

新規追加SS : http://j.mp/aIoRVK

6スレ目再保管後から先日まで更新停止していたこと、深くお詫びします
今後は1日1スレ再保管していき、11日後には全スレ再保管できるよう努力します
その後は「作者別」、「キャラ別」で再保管を計画しております
まだまだ時間がかかりますが、どうか気長にお待ちください
それでは
134名無しさん@ピンキー:2010/08/18(水) 14:04:18 ID:pjdO8Q6+
gj!
135名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 00:21:14 ID:v6lqMn0b
お疲れ様です!
136盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:50:57 ID:HH218eql
乙です!!

今回投稿する話にはいくつか注意点あります。

・主人公が二人。よって視点変更あり
・ハンターの扱いが結構ひどい
・長くなりそうなので何回かにわけての投稿

ジャンルは ゲリョス♀×人間♂ となっております。
今回はエロなしです。読んで不快になったらごめんなさい(泣
137盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:51:44 ID:HH218eql
沼地。
人間の叫ぶ声が、私の耳に届いた。人間が手を大きく振りながら、私に向かって走ってくる。
ハンターかと思い、私は毒を吐きかけようと身構えたが、すぐに思いとどまった。

たしかにボウガンと呼ばれる遠距離攻撃型の武器を腰にかけてはいるが、ハンターが着ている筈の鎧を、その人間は着ていなかった。ごく普通の私服らしい。
それでもってボウガンで私を攻撃しようとする意思は、その人間には感じられないのだ。
攻撃意思のない者を襲うなど、私のプライドが許さない。たとえ相手がハンターであっても、それは変わらない事だ。
…しかし警戒を解くわけにはいかない。面識のない者である以上は、何を企んでいるかわからないからな。

私は相手を睨み付けたまま、徐々に後退し始めた。私はつい先程ハンターと戦い、追い返したばかり。
疲労がたまったままでは、いつまた襲ってくるかわからないハンター共との戦いにおいてかなり不利になる。
いち早く疲労を消すためにも、早くねぐらに帰って眠りにつきたい。今 私の前にいる人間に攻撃意思がないことを幸いに思った。

『俺を弟子にしてください!!』

まだ何か叫んでいる人間。両手と額を思い切り地面につけ、何度も何度も叫ぶ。
はっきり言って私は、この人間が何をしているか全くといっていいほどわからなかった。
人間のしぐさについてなんか、生まれてからずっと野生で生きてきた私にわかるわけなかろう。
私はそっぽを向き去ろうと思ったのだが、人間は私の前に立ちはだかって行く先を遮り、また先程の仕草。

『お願いします!どうか…どうか俺を弟子にしてください!!』

私はくちばしの先で、地に額をつけながら叫んでいる人間の頭を二、三回軽く小突いた。

「邪魔だよ どいてくれないかな」
『…顔を上げろという事ですか…? という事は俺を弟子にしてくれるのですか!!?』

人間は何を勘違いしたのか、勢いよく立ち上がり 両手を大きく上げて歓喜しているようだった。
この人間は私に何を望んでいたのだろう。私はこの人間にとって得になるような事はしていない。
まあそんな事はどうでもいい。眠い。早く寝たい。

『あっ、どこへ行かれるのですか?弟子となった以上 自分にはお供する義務があります』

うわあ ついて来るよ…。何もしないんだったら別にいいけど、寝床までついて来られちゃ他の人間に場所知らされるかもしれないな…。

私は翼を大きく広げ、一回、二回と羽ばたいて体を浮かせた。まあ 人間には翼はないからまずついて来るなんて事はないだろう。
二十メートルぐらい浮上した時、私は奇妙なことに気がついた。私がふと地面を見ると、すでに人間の姿はなくなっていたのだ。

(いつの間に……まあいいか。ついて来るの止めてくれたなら――)
『うおぉお、すげぇ眺め!』

私はあまりの衝撃的な出来事に、恐怖の叫び声を沼地のフィールド一帯に響かせた。
そして地面に真っ逆さまになりかけたが、私はなんとか体勢を立て直し、空中に体を維持させた。

恐ろしい…この人間……瞬時に私の首に乗っただけじゃなくて、乗った感覚すら感じさせなかった………
並外れた身体能力を持ち、そして数多の修羅場をくぐり抜けてる……

私は戦慄した。この後 この人間が何をするかわからないからだ。
後ろ首にしっかりとつかまっている人間を振りほどく事など、人間への恐れで頭に浮かんでこなかった。
138盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:52:20 ID:HH218eql

私どうなるの…?ボウガンで零距離から首を貫かれて死ぬ…?それとも もっと苦しむ方法で……

『…師匠のゴムの皮……すごく気持ちいいです……』

人間がそう呟いて、私の後ろ首に体全体を密着させた。人間の体の温かみが感じられる。
次の瞬間、私を襲っていた恐怖が一瞬にして消え去った。恐怖から解放され、私の心に光がさした。

どうすればいいの……敵意はないみたいだけど…………信じていいのかな…?

恐れの次に私を襲ったものは、眠気。早く寝床に向かわないと 空中落下でとんでもない事になってしまう。
先程も言った通り、この人間を自分の寝床に案内することは危険が伴う。かと言って 襲うのは気が引ける。
だが、今度はプライドの問題ではない。まず言える事は、この人間は只者ではないという事。
勝てる気がしない。こんな気持ちは初めてだ。襲ったら私の命が一瞬で消え去るような、そんな予感がするのだ。
ハンターとは違う、もっと別なものをこの人間からは感じた………。




「師匠………寝顔かわいいっす……………」

俺は思わず、沼地の地に体を横にして眠っている師匠の顔に頬擦り。
はっ とした俺は首を大きく左右に振り、両方の手の平で自分の頬を ペチン と叩いた。

「いけない いけない…安心してください師匠。この俺がいる限り、師匠には誰一人として触れさせませんから」

俺は腰にかけていたライトボウガンを両手に持ち、警戒態勢に入った。



名前は サウス・ノーザン。最悪の環境 そして最悪の人生を、俺は歩んできた。
母が俺を出産し、病院に入院し始めてから何日か経過したある日の夜、最初の悲劇が俺に襲い掛かってきた。
突如 病院内ですさまじい爆音と共に起こったガス爆発。そこから発生した大規模な大火事。
建物内にいた全員が逃げ惑い、恐怖に満ちていたそうだ。しかし、幸いにもその病院は小さく、逃げることは容易かった。
…しかし…母は助からなかった。ガス爆発が起こった際に天井にひびが入り、崩れてきた瓦礫の下敷きになってしまったのだ。
運良く下敷きにならなかった医師達は、母を助けようと瓦礫を動かそうとしたのだが、瓦礫が重すぎてびくともせず、徐々に火の手が医師達にもまわってきていた。
まだ生きていた母は口から吐血しながら、床に落ちてしまっていた、まだ赤ん坊だった俺を指差しながら言ったそうだ。

「……せめて……この子だけでも……助けてあげて……」

すさまじい火が襲い来ている事に限界を覚った医師達は、すでに誰もいなくなっていた 炎に包まれた病院から全速力で走って脱出した……一人の赤ん坊を抱えながら…。
最後のガス爆発が起こり、完全に崩れ去った“病院だった場所”からは、瓦礫に押しつぶされた一人の女性の死体が発見されたそうだ。
……犠牲者は……………その女性だけだった………。
139盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:52:56 ID:HH218eql

そしてそれから何年かたった後、次の悲劇が俺に襲い掛かってきた。父子家庭となり、配偶者がいなくなった親父はその事をいいことに、幼かった俺をなにかにつけて折檻し始めた。
ハンターだった親父。獲物を取り逃がした時、クエストに失敗した時などのストレスを、俺をぶん殴る事によって解消しようとしたのだ。
しかし、俺は抵抗しなかった。殴られる事は、全て自分に責任があるのかもしれないと思い込んでいたからだ。
続く暴力と飢えの日々。殴られ、蹴られ続けて、ろくに食事も与えられず、いつも飢えに苦しんでいた。
親父は一回とて俺を、家の外に出そうとはしなかった。折檻の傷を他人に見られてしまっては面倒だからだろう。
外に出ようとすれば、いつもに増して激しくなった暴力が俺に襲い掛かる。殴り終えたあと、親父は毎回決まって同じ事を言っていた。

               なんでこんな奴をあの病院の野郎どもは助けたんだろうな

悔しかった。俺を助けてくれた人たちを馬鹿にされて、腹が煮えくり返る思いだった………………。

そんなある日、俺は空腹に限界を感じ、親父が仕事で家を出ている隙にこっそり外へ出た。
何年ぶりかに当たったの日の光。俺は近所の人たちに知られないように、街を歩き回った。

お父さんに伝わるかもしれない………僕が外に出たこと…………。

そんな事を思って心臓がばくばくなっていた。人が自分の隠れている場所の近くを通るたび、体の震えがとまらなくなっていた。

その時俺の鼻に入ってきた、すごくいい香りのする焼きたてのクッキーの匂い。
匂いのした方向を見ると、街の広場で菓子職人がクッキーを売っていた。何種類もあり、俺はよだれが止まらなかった。
それが、第三の悲劇となる事とも知らずに………………………。


………――広場にいた全員が自分の周りに集まって、体中に金属バットで殴られたような激痛が走った。
いわゆる集団リンチ。店の商品盗みやがった って菓子職人が叫んだら、みるみるうちに取り囲まれて……。

自分は誰にも理解されないのか……自分の事を…知ってほしいのに…………。

一人広場でリンチされた時のまま地面に横たわって、雨に打たれながら親父と街の奴ら全員を激しく恨んだ。
どうしたら自分を理解しなかった事を奴らに後悔させることができるのか、俺は必死に考えた。

…盗み。自分が生き残るにはそれしかないと、奴らに後悔させるにはそれしかないと俺は気がついた。
俺を痛めつけた奴らは全員裕福な暮らしをしており、毎日に退屈していた奴らだ。
そこに現れた一種のサンドバック。ここぞとばかりに集まり、笑いながらそのサンドバックをもてあそんだ。
裕福な暮らしをしている奴ら、親父を含めそのほとんどが、ハンターだった…………。
140盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:53:18 ID:HH218eql

「―もう十年も経つのか………」

俺はかわいく寝息をたてている師匠を見つめながら呟いた。十年という月日の中で、俺は数え切れないほどの盗みを犯した。
これは復讐。ハンターの大事にしていた武器、防具、宝石……金になるものは何一つ見逃さず全て盗み去った。
初めの方は生きるための手段として盗みを犯していたのだが、盗みをしていく内に、
一種の快感として受け止めるようになってしまっていた。
今俺が持っているライトボウガンも、もちろん盗品だ。
面白半分でギルドの重要機密書類なんかも盗んだ所為で、俺はギルドからも終われる身となっていた。
ほとんどの国でも指名手配されており、盗んだものを売る時は裏の悪い組織に売り込むしかない。
そんなわけでいくら金作っても街に行けば 大泥棒のサウスだ と叫ばれ、逃げ〜 といった感じだ。
結構生きるのに苦労してるわけよ。十年もサバイバル生活送ってりゃ人並みはずれた力持てるようになったりして、
逃げるのには苦労しないけどな。


そして今日ダメ元で、沼地に隠してあった金と宝石を持って、食料欲しさに街に向かおうとしたその時
俺の目に映ったのは、すんげ〜クチバシ使いでハンターの持ってるアイテムを盗んでいく毒怪鳥の姿。
俺ね、そのゲリョスのテクニックに気付かない内に一目ぼれしちゃってたのよ。
ハンターをその強い力で追い返して、逃げていく情けないハンターの姿。
気がついたときにはゲリョスに向かって走ってて、土下座して弟子にしてくれって頼んでた。
だって、あんな大胆な盗みなんて俺到底できねぇもん。それでもってすごい力持ってる。
もうホンットにびっくりした。もうパーン☆ってなりましたね頭が。
弟子入りを師匠に容認されたときには、嬉しくって感動で……――!!

『!』

ゲリョス師匠も起きちまったぜ………くそハンター共の襲来だぜ畜生…。
遠くから……三人歩いてくるのが見える。三人か……少しきついかもな………。

「あっ!!ゲリョスだけかと思ったら、こいつは大泥棒のサウスだぜ!!」
「ほっほーう……二つ同時においしくいただけるというわけか……懸賞金すごいらしいぜぇ…」
「へへへ…ゲリョスなんかと仲良くしやがって…二人同時に狩ってやるぜ」

ハンター達がうすら笑いを浮かべながら片手剣、ボウガン、そして大剣を構えた。
師匠は少し慌てた様な素振りを見せたが、俺は表情一つ変えず息を すぅ と吸った。
141盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:53:49 ID:HH218eql

「なめるなボンクラァ――――――っ!!」

静寂がしばらくの間 沼地を包み込んだ。ハンター達は大きく目を見開いたまま、何一つ喋ることはなかった。

「俺も、このゲリョス師匠も何年もの間生きるか死ぬかの世界で生きてきたんだ。
 のうのうと毎日を過ごしているてめぇらに俺らが殺れるか」
「なんだとてめェ!盗人ごときが調子に乗るんじゃねぇよ!」

大剣持っていた男が俺に襲い掛かってきた。そしてボウガン男も俺に狙いを定めている。

「師匠!その片手剣野郎を頼みます!」

師匠は戦いの場を変えようと別のフィールドへと飛び立ち、片手剣野郎はそれを追い始めた。

「死にさらせぇェ!!」

大剣男はまず片付いた。大剣の縦斬りをかわした俺はボウガンを男の首元に殴りつけ、ハンターはあっけなく気絶。
それに動揺したボウガン男は、俺に向かってボウガンを狂った様に乱射。
馬鹿じゃねぇのこいつ。回復弾なんかあてても痛くもかゆくもねえよ。

「―ぎゃいッ!」

俺はボウガン男をあっという間に取り押さえ、地面に仰向けに取り押さえた。

「ハンターなんてクソよ、馬鹿以外やりゃあしないわ」
「まっ…待ってくれ!命だけh―」

ハンターの持っていたボウガンをポイした俺は、自分の持っていたボウガンで頭を殴ってハンターを気絶させた。
なめんじゃねぇ。今までこんな輩を何十人相手にしてきたと思ってるんだ。

「あっ、まずい!早くゲリョス師匠のもとへ向かわなければ!!」

俺は師匠と片手剣ハンターが向かって行っていた方向へ、全速力で走り出した……。
142盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:54:31 ID:HH218eql
くっ…この短時間でこれほどの傷を負わされるなんて………体中が痛い……

『おらおらどうした毒怪鳥さんよ。初めっから俺に勝てねぇ事なんか野生の勘とやらでわかってた事だろォ?』

体の所々で血があふれ出してる……もう体力もない………くらくらして意識が朦朧……

「―ゲボッ!ゴホ、ゲボォッ!!」

…すごい血の量……口からこんなにいっぱい血出るものなんだ………
こんなにハンターにズタボロにされるのは初めて…このハンター…強すぎる…所持品を盗む暇なんて………。

私は薄れゆく意識の中で、最期の時を感じた。体にもう力が入らない。
地面に崩れた私に、ハンターは止めを刺そうとその持っていた片手剣を振り上げたその時だった。

                ズドボォン!!!

ボウガンの銃声らしき音と共に、ハンターの首が宙を舞い、その首の持ち主の体と首は力なく地に落ちた。
その奥には、銃口から煙を出しているボウガンを構えている、あの人間がいた。

『…俺の師匠を苦しませる野郎は…この俺が許さねェ。よって死をもって償ってもらった』

人間は沼地の地面に転がっていた生首を一蹴りし、追い討ちをかける様にボウガンで再度それを撃った。
砕け散った首を尻目にし、地面に横たわっている私に近づいてきて、持っていたボウガンのマガジンを取替え、
そのボウガンを私に向かって構えた。

…あ…私死んじゃうんだ…でもありがとう…あなたのおかげでもう苦しまなくてすむんだから……

『師匠ダメじゃないですか、弟子の前ではもっとしっかりしてください』

その声と同時にボウガンから銃声が発せられた。その弾丸は私の胸に直撃し、私を苦しみのない世界へと導いた。
でもここは天国じゃない。私はちゃんと生きているようだ。それだけではなく、なんだか痛みが引いていくようだ。

―回復弾か。何回かハンターが誤って私に撃ち込んだ事があったっけ。

それと同じ感覚だった。私は、どうやらこの人間によって助けられたようだ……。

「本当にありがとう…あなたに頭が上がらないわ」

礼の言葉を言い、頬擦りをしようとしたその次の瞬間…………
143盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:55:05 ID:HH218eql

「―うげええぁぁぁああああ!!!!!」

…吐いた。この上ない吐き気が俺を襲い、情けなく地面に倒れこんで口から嘔吐物を吐き出したのだ。
何度もゲリョス師匠の前でそれを繰り返した。ゲリョス師匠は、そんな俺の様子を どうしたのか と言わんばかりに見ていた。

「はあ…はあ…申し訳ありません師匠……とんだお見苦しいところを……」

醜態さらしちまったな……でも吐くなっていう方が無理な話だぜ……………
俺は泥棒だ……何十回、何百回と盗みを繰り返してきたが、人の命を盗んだ事なんて一回もなかった……
いくら師匠が殺られかけて激昂してたからといっても、人間の生首を一瞬でも見て、冷静になったら吐きたくもなる………

俺はポケットティッシュを取り出して口の周りを拭き、大きく何回か深呼吸をした。
ため息をついて、俺は師匠に背を向けて眼も合わせられなかった。
師匠が俺に呼びかけるような鳴き声が何度か聞こえたが、俺はそれを無視し続けた。

「――――がぃイッ!!?」

背中に強い衝撃を感じたと同時に、俺は沼の地を転がった。持っていたボウガンは ゴシャ と音を立てて地面に沈む。
なんだ と思って倒れたまま顔を上げると、師匠がまだ怪我しているその体を持ち上げて、そこに立っていた。
そしてその師匠のクチバシには、俺の所持品だったキラキラ綺麗に光る宝石が咥えられていた。

「し……師匠……」

師匠は仰向けになって呆然としている俺の口にそっとクチバシの先を触れ、俺の口腔内に、舌を使って宝石を入れ込んだ。
舌を引き抜かれると、俺の口から唾液の糸が出て、それは師匠の舌の先へと繋がっていた。

…俺が誰かに何かを盗まれるなんて初めての事だった。屈辱感もあったが、それより強い何かが俺の心にあった。
そう、ゲリョス師匠が盗んだのは宝石だけじゃない。俺のハートまでも盗んでいたのだ………。
144盗人が盗んだもの:2010/08/19(木) 01:56:25 ID:HH218eql
とりあえず以上です。
世界観への影響、誤字脱字あったらスマソ
145名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 11:41:30 ID:0cRQl2Iv


ところで観察記録の人はいるかな?
いたら「先生、お願いします」の(先生が)女ハンターver.を書いて欲しいんですが・・・
あ、無理して書かなくてもいいですよ
146名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 12:26:40 ID:OPh7SnV7
なんとなくこのスレを読んでいて、一つ話を書きたくなったので投稿させてください。

最初に留意点を幾つかあげます。
@私はこういった話を書くのは初めてであり、ド素人です。はっきり言って、下手な文章です。
A話の中に矛盾を含みます。G級のクエストにリオレイアとリオレウス(通常種)を同時に
 狩るクエストは存在しません。また、リオレイアが人語を介すること、人間になれること
 なども大きな矛盾です。
B男ハンター×リオレイア(擬人化)の話です。

以上の留意点を読んだ上で、無理だと感じた方はどうぞ、まずいご飯を与えられたアイルーのように
またいで通ってください。読んでくださるという稀有な方、どうもありがとうございます。
147名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 12:26:59 ID:ASV0UpKX
>>136

世界観はそりゃ大事だ
でも前書き後書きに予防線張りすぎるとくどい気がする
 
>>145
他の書き手さんのSS投下直後に名指しでクレクレとか
お前ほんと残念な子だな
148翠色の女王1:2010/08/19(木) 12:33:53 ID:OPh7SnV7
「竜だ!飛竜が来たぞ!」
「逃げろ!」
声があちらこちらから錯綜し、町が紅に燃え広がっていく。
「ランド!早く逃げなさい!」
母が焦って、そう叫ぶ声が木霊する。
「嫌だ!母さんをおいて逃げられないよ!」
「私のことはいいから、早く!」
それが母の最期の言葉だった。
母の後ろに佇んだ巨大な翠色の飛竜が火炎のブレスを吐いたのだ。
母は私を庇い、その火炎を背中に浴びて、そのまま焼け死んだ。
そして、翠色の飛竜は私のほうへ近づいてきて…。

「やめろーー!!!」
私は自分の声で目が覚めた。未だに何度も夢に出てくる悲劇。
忘れたくても忘れられない瞬間。
私はベッドから起き上がると、水を一杯飲んで椅子に腰掛けた。
胸の動悸がまだ治まらなかった。
私の名はランド。ランド・ウェスガルマ。
モンスターハンターを生業にしている。
モンスターハンターになったのも、二度と自分と同じような境遇の子供を生み出さないようにと思ったからだ。
必死に鍛錬を積み、技術を磨き、私は飛竜を討伐できるだけの力を付けた。
私は今まで討伐の依頼で、捕獲をしたことはない。
特に飛竜に対しては、命を奪うまで戦うのが常だった。
少し自分の過去をふり返って、ようやく私は落ち着いた。
また明日もクエストをこなすことだろう、そう思い私は目を閉じ、再びまどろみの世界へと堕ちていった。

窓から光が差し込み、小鳥が囀っている。小鳥の囀りで私は目を覚ました。
着慣れた鎧を身に纏い、使い慣れた片手剣をしっかりと握り締める。
部屋の隣のアイルーキッチンへと向かい、雇っているアイルー達に朝食をご馳走になった。
「行ってくる」
「ニャ。ご主人、気をつけてニャ」
いつも通りの挨拶の後、私は集会所に向かった。

集会所は今日も人で溢れ返っていた。
ハンターをまだ始めたばかりの若者から鍛え上げられた猛者まで多くの人で賑わっている。
私はクエストを受注するカウンターの最も奥の受付嬢に話しかけた。
この場所はクエストの中でもG級と呼ばれる最高難易度のクエストを扱っている。
一歩間違えば、死の危険すらあるクエストも多い。
「今日は何か依頼は入っているか?できれば飛竜の討伐がいいのだが…」
「ちょっと待ってくださいね…。ああ、ありますね、リオレイアとリオレウスの討伐です」
「よし、それを受注したい」
「畏まりました。手続きを致します」
受付嬢はそう言うと、依頼の手続きを行う。私は契約金を払い、一人で森丘へと向かった。
149名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 12:34:11 ID:ASV0UpKX
>>146
>>1に書いてあるけど、書き込む時はメール欄に半角小文字でsageって入れてね
150翠色の女王2:2010/08/19(木) 12:43:06 ID:OPh7SnV7
森丘に到着し、肉を食べ、スタミナを付けると私は依頼された飛竜を捜し始めた。
適当に場所を歩き、襲ってくる小型モンスターを切り伏せていると、不意に巨大な影が接近していた。
そしてその巨大な影、リオレウスは私のいる場所の近くに降りてきた。
私は剣を持ち、リオレウスに向かって走っていき、その巨体が降りてきたところで、足を一閃した。
血が吹き出て、リオレウスは私をその獰猛な双眸で睨み付けた。
敵だと認識したようだ。そして、私に向かって炎ブレスを吐いてきた。
私はそれを前転で避けると、リオレウスの頭に一撃を叩き込んでやった。
リオレウスは空中に飛び、空から炎のブレスを吐いていたが、何度も飛竜と戦っている私にとって避けることはそう難しいものではなかった。
しばらくするとリオレウスは再び地上に降りてきて、猛ダッシュ噛み付きや炎ブレスなどの攻撃を仕掛けてきた。
攻撃を避け、頭に着実に剣での攻撃を与えていく。
また空中に飛び、地上に戻り、空中に飛び…と何度繰り返されただろう。
ついにリオレウスの巨体は地に堕ちたまま動かなくなった。
私はリオレウスの首を切り落とすと、無造作にその首を投げ捨てた。

依頼された討伐対象の一体を殺し、私は一度ベースキャンプに戻り、体力を回復させ、剣を砥いだ。
まだ時間は半分以上残っているが、いつどんなアクシデントがあるか分からない。
私はベースキャンプを後にし、残る一体の飛竜、リオレイアの捜索に出かけた。

程なくして、鬱蒼と茂った木々に紛れるようにして、リオレイアは佇んでいた。
私はそっとリオレイアに接近し、持ってきたペイントボールを投げた。
ペイントボールはリオレイアに命中し、リオレイアも私の存在を認識したようだ。
その場で、大きく一声咆哮すると、私に向かって炎ブレスを吐いてきた。
私の母の命を奪った憎き炎ブレスを。
私はそれをさけると、リオレイアに向かって走り、弱点である頭を薙いだ。
リオレイアが苦しみの声を上げる。
私は憎しみに任せて、更に頭を斬り続ける。
どれほど時間が経ったのだろう。
リオレイアは足を引き摺り、どこかへ逃げるように翼を羽ばたかせ、飛び去ってしまった。
しかし、ペイントボールのマーキングのお陰でどこへ行ったのかはすぐに分かる。
リオレイアが移動した場所は、森丘の洞窟のような場所だった。
私はすぐに洞窟へと向かった。

洞窟はリオレイアの休息場所でもある。
飛竜に限らず、大型モンスターは休息場所を持っているものが多い。
瀕死になると、休息場所で体力を回復させる習性があるからだ。
私は恐らくリオレイアは睡眠状態だろうと予測していたが、リオレイアは足を引き摺りながらも立ち上がったまま、洞窟にいた。
睡眠していようが、起きていようが、いずれにせよ殺すので、私は特に疑問にも思わなかった。
洞窟へと入ると、リオレイアは先ほどより強烈な咆哮を浴びせ、私に炎ブレスを吐いてきた。
私は炎を避けつつ、着実に距離を縮め、頭や腹といったリオレイアの弱点に着実に斬撃を重ねていった。
もうそろそろ命も尽きかけるだろうと思ったとき、私はリオレイアの背後に何かあることに気づいた。
リオレイアの体に隠されて、見づらかったが、それは卵だった。
恐らくは飛竜の卵なのだろう。そして、私はようやく悟った。
なぜリオレイアが休息場所で眠らなかったのかを。
卵は小刻みに揺れ動いている。もうすぐ雛が孵るのだろう。
リオレイアは卵を守っていたのだ。
そして、雛が孵る時は運悪く、戦いの最中に訪れた。
卵の外殻を破り、飛竜の雛が産声を上げた。
私と戦っているリオレイアにもその声は聞こえたのだろう。
急にリオレイアは攻撃をやめ、雛のほうへと走っていった。
そして、雛を背後にし、雛を守るように大きく翼を広げ、最大級の咆哮を放った。
負けると分かっていても、雛だけは守ろうとするように…。
151翠色の女王3:2010/08/19(木) 12:46:59 ID:OPh7SnV7
なぜかそのリオレイアの姿が亡き母の姿と重なった。
そして、その姿が頭をよぎった時、私はリオレイアを斬れなくなってしまった。
子を守る姿は人間であっても、飛竜であっても変わらない。
私が今リオレイアを殺してしまったら、のこされた雛はどうなる…?
私は二度と自分と同じ境遇の子供を生み出さないようにと考えて、モンスターを狩ってきた。
でも、私が今、しようとしていることは、人間と飛竜の違いはあっても、また私の同じような悲しい運命を背負った子供を生み出すのではないか。
飛竜が人間を殺し、残された子供が竜を殺す。
竜の子供が運良く成長できたなら、また人間を襲い、人が死に、残された子供が生まれる…。
こんな無意味な輪廻を繰り返しているだけなのではないかと私が感じたとき、私の片手剣がポスッと軽い音を立てて、地に落ちた。
私は今まで何をしてきたのだろう?
多くの飛竜をこの手で殺してきた。
結果として、人間にとっては災厄の種が減り、生活は平和になっただろう。
しかし、飛竜にとってはどうか。
もしかしたら何もしていない飛竜も災厄の種として殺したかもしれない。
飛竜の雛もいたかもしれない。
本当に私が今まで行ってきたことは正しいのか?
そう思ったとき、あれほど飛竜に対して抱いていた憎しみが消えてしまった。
もう私にリオレイアを殺すことはできなかった。

迷いは時間を生み出す。気づいた時にはリオレイアの炎が目前にまで迫っていた。
もう避けることはできなかった。
私の体が灼熱に包まれ、意識を失った。

目が覚めると、そこは森丘のベースキャンプだった。
傷ついていた私をアイルーたちが運んでくれたのだろう。
起き上がって時間を確認した。まだ時間は残されている。
今からでも洞窟に戻り、リオレイアを殺せば、依頼は果たせただろう。
でも、もう私にはできなかった。
私はクエストをリタイアし、森丘から去った。

集会所へ戻ると、受付嬢は驚いたようだった。
それも当然のことだろう。
毎回のように飛竜の討伐依頼を受け、確実に飛竜を殺して帰ってくるハンターが途中で依頼を放棄したのだから。
それでも受付嬢が言ってくれた、お疲れ様でした、の一言が心に沁みた。
私は集会所のギルドマネージャーに、もう討伐の依頼はこなせない、と告げ自分の家に帰った。

家に帰るとアイルー達が出迎えてくれた。
「ニャ。ご主人、お帰りなさいニャ」
いつもならここでアイルー達が、どんなモンスターを狩ったんだニャ、とか話を聞かせてほしいニャ、
とか言ってくるのだが、私の疲れた表情と暗い表情を見て、何か思うところがあったのだろう。
お帰りなさいニャ、とだけ告げ、キッチンの方へと行ってしまった。
今の私にはその気遣いがうれしかった。

しばらく何にもせずに、日だけが過ぎていった。
しかし、アイルーを雇っている以上賃金を払わねばならないし、何よりも生活費だって必要になってくる。
今まで様々な土地でモンスターを討伐したので、どの土地のどの場所には何があるといった知識がここで役に立った。
討伐はできなくても、土地の知識のお陰で、村や集会所の採集のクエストができて、とりあえず生活費だけは何とかなった。
152翠色の女王4:2010/08/19(木) 12:53:22 ID:OPh7SnV7
その日、私は森丘で特産キノコ10個の納品の依頼をこなしていた。
特産キノコはすぐに10個集まった。
ふと、私はあのリオレイアの雛がどうなっているのか気になった。
好奇心というものは案外簡単に人を動かすものらしい。
私の足はあの洞窟へと自然に向いていた。
洞窟にはリオレイアの雛と一人の女性がいた。
しかも女性はハンター用の防具などつけておらず、普通の衣装で洞窟に立っていた。
ここは飛竜の巣であり、ハンターでも危険が伴う。
ましてやハンターでないのなら危険はなおさらのことだ。
私はその女性に声をかけた。

「ここは危険だ。見たところハンターでは無いようだが、用がないならすぐさまキャンプに戻ったほうがいい」
私がそう言うと、雛の側に立っていた女性は振り向いた。
私は言葉を失ってしまった。
その女性は恐ろしいほどに綺麗だったからだ。
深い翠の腰まである長い髪、整っていて優しさと強さを秘めているかのような容貌、豊かな胸。
まるで神話に登場する女神のような美しさだった。
「!!! あなたは、この前の…」
「この前?」
「ここに何の用です?」
そう問いかけた彼女の口調は冷たく、厳しいものだった。私は咄嗟にうそをついた。
「別に用なんてないさ。ただ来てみたらハンターじゃない人がいるから、早く避難したほうが良いと忠告しているだけだ」
「あなたこそ、この場所から早く立ち去りなさい。さもなくば、焼け死んでもらいますよ」
そう言う彼女の言葉は本心のようで、私はまさかと疑いつつも、この前のリオレイアのことを思い出していた。
「まるでリオレイアのようなことを言うんだな」
「ええ、リオレイアですからね。もし私の子供を殺しに来たというなら容赦はしませんよ。
 この前のごとく、灼熱に包んであげます」
そして彼女の体は一瞬で私がこの前に対峙したリオレイアの姿となっていた。私は一応、防具と剣は持っていたが戦うつもりなんて無かった。
だから、竜の姿となった彼女に聞こえるかどうかは分からないが、語りかける。
「子供を殺すつもりはない。もし私が殺すつもりなら、前のときにお前を殺して、雛も殺してるさ」
その言葉はリオレイアにも届いたようで、炎を吐こうとしていたリオレイアの姿が消え、再び人間の姿となったリオレイアが現れた。
「なるほど、一理ありますね。しかし、それでは辻褄が合わないでしょう?あなたはさきほど別に用なんて無いと言いましたからね」
「ああ、悪かったな。本当は雛が気になったのさ」
「どうして人間である貴方が竜の子供を気にするのです?」
153翠色の女王5:2010/08/19(木) 12:56:32 ID:OPh7SnV7
そして、私は馬鹿正直に彼女の問いに答えた。
今まで誰にも話さなかった惨劇のことを。
私の母が竜の炎によって焼け死んだこと。
竜への憎しみからモンスターハンターになったこと。
今までに何百もの竜を殺したこと。
今、目の前にいるリオレイアだけは母の姿と重なって殺すことができなかったこと。
今は討伐の依頼はせずに、各地の採集の依頼だけをこなしていること。
そして、雛の様子が気になってついここへ来てしまったこと。
そして全てを話し終えた後、私は目の前にいるリオレイアに向かって、深く頭を垂れ、謝罪した。
「謝っても許されないこととは思う。でも、謝らせてほしい。
 この前はリオレウスを殺してしまった。本当に申し訳ない。
 私はもうハンターを辞めたし、いつ死んでも構わない。
 もし君が私のことを恨んでいるなら殺してくれてかまわない」
「顔を上げてください。私もリオレウスも自然の摂理は理解しています。
 私たちが人間の命を奪うのと同じように、
 私たちのような飛竜の命がハンターによって奪われようともそれは仕方の無いことです」
そう言ってくれたリオレイアは優しさに満ちていた。
だからなのだろうか、私の眼から涙が零れ落ちた。
それは何に対する涙だったのだろう。
自分の罪を許された嬉しさなのか、自分が犯した罪を後悔したからなのか、
とにかく止め処なく涙が溢れた。
リオレイアは泣いて謝り続ける私を優しく抱きしめてくれた。
「もう泣かなくていいのですよ。たしかにしてしまったことは取り返しがつきません。
 でも、あなたはこの前、私と雛を殺さなかったではありませんか。
 ありがとう。お陰で私は自分の子供を育てることができます」
リオレイアは強いと思った。
このリオレイアにとってリオレウスは本当に大切なものだったのに、
その命を奪った私を憎むこともなく、生きていることと子供を育てられることを感謝できる心が本当に強く強く感じられた。
だから、私はリオレイアとその子供を守ろうと誓った。
「私が守る」
「え?」
「私が、貴女の子供が成長するまで貴女と子供を守り続ける」
「ありがとう、心強いです。私はレイア」
「ランドだ」
「よろしくお願いしますね、ランド」

こうして私はレイアを守り続けることを誓った。
それから私は森丘に採集の依頼で来るたびに巣がある洞窟へと顔を出し、雛の成長を見守った。
雪山のポポやガウシカからからとった生肉を雛にやると喜んで食べていた。
雛は結構私にも懐いてくれて、子供を育てるとはこういう気分なのかと妙に私は感慨深く思ってしまった。
レイアともずいぶん打ち解けることができた。
154翠色の女王6:2010/08/19(木) 12:59:21 ID:OPh7SnV7
こうしたことが数ヶ月続いただろうか。
私が素材ツアーで森丘に来たある夜。
最初に会ったときは卵から顔を覗かせているぐらいの小さな雛も竜の時のレイアより一回り小さいぐらいに成長していた。
いよいよ子供との別れのときも近づいていた。
飛竜はある程度まで成長すると、育ててくれた親と別れ、一匹で巣立つのである。
そして一度、巣立てばもう戻ってくることはない。
飛竜の子供はレイアと同じ翠色の翼を羽ばたかせると、
今は飛竜の姿をしているレイアと私に向かって一声鳴くと、
そのまま洞窟から遥か彼方の夜空へと飛び去っていった。

巣には私とレイアだけが残された。
レイアは飛竜の姿から人の姿へと戻るとほぅと息を一つ吐き出した。
「旅立ったな」
「ええ、そうですね…」
「どうかしたのか?」
「いえ、本当は喜ぶべきなのでしょうね。
 無事に雛だった子供が成長し、飛竜として旅立ったのですから。でも…」
「………」
何も聞かずとも私には分かってしまった。
過去の私と一緒だったからだ。
レイアにはもうリオレウスという大切なものはいない。
そして、先ほど子供は夜空へと旅立ち、戻ることはない。
今、レイアは過去の私と同じで独りになる寂しさを感じているのだろう。
だから、私はそっとレイアを後ろから抱きしめた。
「!」
「ごめんな。嫌だったらやめるが…」
「嫌じゃないですよ。ランドは温かいですね」
それからしばらく静寂と暗闇だけがあたりを支配した。
「ランドもこんな気持ちだったのですか?」
不意にレイアが私に聞いてきた。
「そうだな…。私は母が焼け死ぬところを見ているから更に辛かった。
 一人になったとき何をすればいいのか、どうやって生きていけばいいのか分からなかったな…」
私が回想していると、レイアがポツリと呟いた。
「これでもうランドともお会いできませんね…」
「どうしてだ?」
「約束は子供が成長するまででしょう?」
微笑んでそう呟くレイアの眼には涙が光っていた。
「レイア、少し約束を変更しても良いか?」
「変更ですか?」
「ああ、レイアを私の生涯を懸けて、ずっと守りたい」
「それは…」
「だめか?レイアが嫌なら別に良いが…」
「嫌なんてことないですよ。ありがとう、ランド。
 ずっと、ずっと、ずっと側にいてください」
「ああ、ずっとレイアを守り続ける」
155翠色の女王7:2010/08/19(木) 13:01:37 ID:OPh7SnV7
私は抱きしめていたレイアを振り向かせると、レイアの唇を少し強引に奪った。
「んんーっ!ん!」
そして長い長い口付けを交わして、唇を離す。
銀色の橋が架かり、地面へと堕ちていった。
柔らかな月光が洞窟の入り口から差し込んでいた。
「レイア…」
私が呼ぶと、レイアは頬を微かに朱に染めて、頷いた。
私はレイアの纏っている服をそっと脱がすと、レイアの豊かな胸を触り始めた。
レイアの胸は柔らかく、揉めば指が吸い込まれてしまうような錯覚を覚えた。
「ああっ…ランド………だめ……です…もうそれ以上は…あああっ!」
レイアが哀願の声を上げる。
それでも私は胸を弄ぶのをやめず、さらには胸の先で段々と硬くなってきている薄紅色の蕾を摘んだ。
「あっ!そこは…だめです!!」
「どうしてだ?気持ちよさそうに見えるが?」
私は意地悪く言うと、さらに蕾をつまみ上げ、不意に吸い付いた。
「あっ…うぁん…あああっ!!」
レイアは悲鳴を上げ、ピクピクと痙攣して、私に凭れ掛かってきた。
恐らく初めての刺激に達してしまったのだろう。
しばらくレイアは気を失っていた。
気がつくと私のことをジトッと見上げてきた。
「ランド……ひどいです…ダメだっていったのに…」
「悪かったな」
「もう!本当は悪いなんて思ってないのでしょう?」
「ああ、レイアは可愛いなぁとしか思ってない」
そう私がからかってやるとレイアは拗ねてしまった。
「もう!!!ランドなんて竜に食べられると良いんです!」
私は更にレイアを困らせてみたくなり、一計を案じた。
「そうか……その…すまなかった。
 レイアの嫌がることをしてしまったな……レイアがそういうなら竜にでも食べられてくる…」
哀しそうな声色でそう言うと、私は立ち上がり、洞窟の入り口のほうへと歩き出そうとした。
「え…?あっ、待ってランド!」
レイアは慌てて私の背中に抱きついてきた。
「ごめんなさい。本当は怒ってないです。ランド、お願いだから行かないでください!」
背中に縋り付いてくるレイアは泣いていた。
私は自分の軽い悪戯を後悔した。
「大丈夫。レイアを生涯を懸けて守るってさっき誓っただろ」
私はレイアを安心させるよう優しく諭し、再びレイアにキスをした。
レイアも私を受け入れてくれ、深く互いの口が繋がりあった。
キスをしていると、私の股間はずっと熱くなっていた。
156翠色の女王8:2010/08/19(木) 13:03:31 ID:OPh7SnV7
「レイア…」
私はレイアの名を呼ぶと、彼女の手を自分の股間へと導いた。
私は防具を外し、自分の股間をレイアに触らせた。
「んっ…とても、熱い…」
「レイア…手で上下に擦ってくれるか?」
「はい…」
レイアは手で私の竿を握り、擦りあげてくれた。
「あっ!」
「ご、ごめんなさい。強かったですか?」
「いや、気持ちよかった。もっと強く握っても良い」
「はい」
そしてレイアは先ほどより軽く力を込め、私の竿を擦り上げていく。
このままレイアの奉仕を受けているだけで、我慢ができなくなりそうだったので、
私はレイアに私の顔をまたぐように指示をした。
当然、レイアの花びらが私の顔の前に来ることになる。
「やぁ…!こんな格好…恥ずかしいですよ…」
レイアは横に首をいやいやと振っている。
私はレイアの潤っている花びらを舌でなぞり上げた。
「きゃふぅ!?」
レイアの体がビクンと私の上で跳ねた。
「気持ちよかったか?」
「もう…分かってるのでしょう…」
「ああ、分かってるさ。レイア、私のも舐めてくれ」
「はい…」
そして、私の竿はレイアの温かな口内に包まれた。
レイアの舌が私の竿を丁寧に舐め上げていく。
私もレイアの花びらを丁寧に舐め上げ、そこからあふれ出てくる蜜を勢い良く吸って飲み干した。
「レイア…」
「ランド…」
お互いの言おうとしていることは分かる。
私とレイアは一度体を離すと、レイアを柔らかな地面に横たえ、私はレイアの上に重なった。
「レイア、後悔しないか?」
「後悔なんて絶対にしないですよ」
その言葉を聞き、私は自分をレイアの膣へと沈めていった。
途中で何か薄い膜のようなものに進入を阻まれた。
まさかと思ってレイアを見ると、レイアは微笑んでいた。
「いいのですよ。そのまま入ってきてください」
「分かった」
私はそれだけ言うと、なるべくレイアを苦しませないように一気にレイアの奥へと突き入れた。
「痛っ…!」
「ごめんな。これだけはどうしようもできない」
私がしばらくじっとしていると、レイアが口を開いた。
「動いてもらっても構いませんよ」
「だが…」
「心配してくれているのですか?ありがとう。でも大丈夫ですから」
そこまで言われて、私はゆっくりとレイアの膣の感触を楽しみながら竿を動かした。
レイアの膣は温かく、そして私を柔らかく締め付けてきて、私はすぐにでも射精をしそうになった。
しばらく動かしていると、レイアの膣のぬめりが良くなってきた。
それと同時にレイアの声にも苦悶より快感を感じ始めるような声が混じった。
「レイア。気持ち良いか?」
「ええ、とても」
「ごめん、レイア。そろそろいきそうだ」
「一緒に…!」
「ああ、分かってる」
そして、私は竿を動かす速度を上げた。
「んあぁ!もう……ダメっ!いっ…ちゃう…ああぁぁっ!!!」
レイアは嬌声をあげるとその場で失神してしまった。
私もレイアの最奥で射精して、そのままレイアの上へと倒れこんだ。
そして繋がったままレイアと私は眠ってしまった。
157翠色の女王9:2010/08/19(木) 13:04:45 ID:OPh7SnV7
白い日光が差し込んで、私は眼を覚ました。
レイアは私の隣にはいなかった。
私は急に不安になり、レイアを呼んだ。
「レイア!どこだ?」
「大丈夫ですよ。ここにいます。安心してください」
レイアが私の頭上から私の顔を覗きこんでいた。
どうやら私はレイアに膝枕されていたらしい。
「ランドの寝顔は可愛いのですね」
レイアにそう言われ、私のほうが照れてしまった。
私は起き上がると、レイアの手を取った。
「レイア、私の家で暮らそう」
「はい」


そして、季節は巡り、新緑の栄えるときを迎える。
今日、このポッケ村では新郎新婦が結婚式を挙げることになっている。
ポッケ村を代表して村長が神聖なる言葉を紡ぐ。
「汝、ランドは健やかなる時も病める時も、妻レイアを愛することを誓うか?」
「誓います」
「汝、レイアは健やかなる時も病める時も、夫ランドを愛することを誓うか?」
「誓います」
「では、これをもって二人を夫婦とする。誓いの口付けを」
そして二人の影が重なった。
その様子は遥か高く舞う翠色の飛竜にも届いたことだろう。
158名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 22:36:15 ID:/Pw42rR8
膜www
159名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 23:21:15 ID:hjgwvHx6
モンハンの世界に相応しくない単語が出ると、急に冷めるタイプの俺が悪いんだろうか。
ポケットティッシュという単語にがっかりするなんて初めてだ
160名無しさん@ピンキー:2010/08/19(木) 23:43:03 ID:rQOcA6oZ
>>159おまえは俺か
161きつつき:2010/08/20(金) 09:46:17 ID:tByf8pCD
初投稿でございます。
ちょっと自分でも書いてみました。へたくそですがどうぞよろしく。
注意点
・微グロ?あり
・擬人化あり、竜化あり
・途中で♂ハンターが♀になります
ミラボと♂ハンターの話。2回にわけて書きます。
以上です。では、始まります
162名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 09:58:43 ID:pkVqljfz
ばっちこーい!
163名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 10:07:31 ID:sHDFFLod
規制か?それとも書きながら投下か?
164残虐王の生涯(前編)1:2010/08/20(金) 10:32:34 ID:tByf8pCD
 此処は雪山。寒く、過酷な環境が辺り一面に白銀となって広がっている。
 時折吹き荒れる吹雪は積もった雪を吹き、視界を奪う。
 その極寒の地に彼はいた。モンスターを狩る仕事を生業とする狩人、『モンスターハンター』である。
 雪山の内部、美しい氷に包まれた世界、その中の1つで竜と人間が対峙していた。
 

―寒いな此処。
 全身に奇妙な鎧を纏った彼は思った。
 鎧の表面は変な皮で覆われている。古の龍、オオナズチの皮で作られた奇妙な鎧。
 衝撃に強く、龍に宿っていた力を宿しているため常人にはない能力を手にしている。
 さらに雪山でも寒くならないよう、不思議な装飾品を鎧に取り付けることで寒さにも堪えれるようになっている。
 この変な鎧を着ている男の名はモロク、世間ではかなり有名なハンターだ。
『ヒュルルルル・・・・』
 モロクと相対している竜が微かな声をあげる。
 体表はすべすべとしているが、誰も触りたいとは思わない無気味な竜がいる。
 フルフルと呼ばれるその飛竜は目が無い。不気味に白く、長い首に先に薄気味の悪い真っ赤な口がついているだけだ。
 しかしその飛竜も今では体中傷だらけ、翼膜は切り刻まれ、無数の痛々しい傷が身体を無残なものにしている。
 かなり優しい人ならばかばってあげたいと思う・・・のかもしれない。それ程この竜は痛めつけられていた。
 さっきの声もかすれた弱々しい声だと推測できる。
 だが何よりも恐ろしいのはこの飛竜、フルフルの尻尾が無いという事だろう。
 モンスターの尻尾は普通切り難い。
 だが腕利きのハンターの熱心な努力により、尻尾のチョンパが可能なモンスターも確認されている。
 しかしこの飛竜、フルフルの尻尾は尋常でない程硬い。生半可な武器だと逆に武器が叩き折られてしまうだろう。
 だがその尻尾は千切れ、血が溢れ出ており、綺麗な雪景色に鮮やかな赤色が映える。
 そんな弱々しいフルフルとは対照的にモロクは薄笑いを浮かべている。
 手には冷ややかな藍色の刀が握られている。
 ハンターの間では太刀と呼ばれる武器で、長い刀身と鋭い切れ味が魅力の武器である。
 しかし同じく武器の大剣とは違い、刀身が細い為、下手をするとポッキリ逝ってしまう事もある初心者には向かない武器でもある。
 そんな太刀でフルフルの尻尾を切断したのだから恐ろしいものである。
 モロクの持つ太刀の名は、龍刀【劫火】と言われている美しい刀だ。刀が竜を憎んでいると言われている何やら曰く付きのような気がしないでもない武器だ。
『ギョアアアアアアアアアアアア!!!』
 突然フルフルが咆哮をあげる。もの凄い音だ、天井に生えている氷柱が震える。
 しかしモロクは別に驚く様子も無い。鼓膜が破れる程の咆哮に全く同じない。それどころか今度は薄気味悪い笑みを浮かべ始めた。
 鎧の不思議な力のおかげなのだろう。
 やがて咆哮を終えたフルフルが再び不気味な口をモロクに向ける。
 その瞬間、モロクは太刀を両手に持ってフルフルに突っ込んだ。
「どりゃあああああああ!!!」
『グル!?』
 驚いたフルフルは動けず、そのままやってきたモロクの攻撃をかわせない。
 そして、モロクの太刀はフルフルの口の中に肉を切り裂く音と共に入っていった。
165残虐王の生涯(前編)2:2010/08/20(金) 11:58:51 ID:tByf8pCD
「ハハハ!!随分奥まで入ったなあ!おい!」 
 モロクが残酷な笑いを発する。人間と言うより鬼だ。
 フルフルの口内に入った刀はかなり深いところに入ったらしい。フルフルは悲鳴をあげる事もできなかった。
 おびただしい量の血がフルフルの口から溢れ出てくる。返り血が両者純白の身体に付着する。
 だがフルフルも飛龍、そう簡単には死なない。モロクの刀を咥えたまま放電しようと考えた。
―今やらなければ殺られる!
 そう判断したフルフルは体内の発電機関に信号を送る。
 やがてフルフルの体が薄青白く光始め、モロクの手に少しピリピリとした感触が伝わる。
「させるか!!」
 いきなりモロクが叫ぶ。 太刀を縦から横に、無理矢理動かす。
 異常な激痛が走る。フルフルの発電がとまり、少したじろぐ。
 見るとモロクが歯をもの凄く食いしばっている。太刀を両手で握り締め、踏ん張っているようだ。
 その内、フルフルの口から溢れる血の量が増える。
 フルフルの口からあがる事の無い悲鳴があがる。
「グカギギギギギギ・・・」
 モロクが一際力を両手に入れる。
 フルフルに言葉が話せたとして、目があったのなら恐ろしい絶叫をあげ、涙を流していた事だろう。
 しかしその時は残酷にもやってくる。モロクが瞬間的に全力をだし、太刀を握り締める。
「おらっ!!!」
 龍刀が自由になる。
 モロクは愚か、フルフルの全身を覆い尽くす程の血が辺りに散る。
 そう、モロクはフルフルの喉を切り裂いたのだった。
 筒状の首が横に裂けている。残酷で恐ろしい光景に常人なら目を瞑ることだろう。
『ギギャアアアアアアアアアア!!!』
 喉を開放されたフルフルは咆哮よりも大きな悲鳴をあげる。天井の氷柱が何本か折れて地面に落ちる。
 純白の鎧に返り血のついたモロクは容赦なく再び構える。その顔には苦しむ姿を見て喜ぶ鬼の笑みが浮かんでいた。
「まだまだおわってねぇぞ!」
 言うが早いかモロクは今度はフルフルの背中に、生肉をナイフで突き刺すかの様に、太刀はフルフルの背中に埋まっていく。
『ギギャッ!ギャガアアアアアア!!』
 フルフルがさらにさっきよりも大きい悲鳴をあげる。流石のモロクもこれは耳にきたらしい、笑みが消える。
 だがそれがモロクの残虐な感情に火をつける事になった。一旦消えた笑みはさらに不気味な笑みとなって再生する。
「てめぇはいちいちうっせぇんだよ!!!」
 やがて限界まで突き刺した龍刀を今度は引き抜こうとモロクが引っ張り始める。
 フルフルの背骨の下に真横から突き刺した太刀の切っ先が再びフルフルの体内に戻り、そして出ようと戻る。
 そこでまたもやモロクが歯軋りを始める。
 実は龍刀に峰打など無い。やったら鋸のような刃が突き刺さるから。他の太刀では可能らしいが・・・
「むがががががが・・・・」
 鋸刃の1つがフルフルの背骨に引っかかっているのだ。骨と刃が擦れあう音が響く。フルフルは一層苦しがる。
 その時、
 ふと「ガキッ」という小さな音が聞こえた。
 するとモロクが目を見開く。猟奇的な笑みを浮かべ、
「いったああああああああああああああああああ!!!」
 と叫ぶ。フルフルの咆哮にも勝るとも劣らない大声だ。
 血まみれになった龍刀がフルフルの背中から不気味な音と共に出てくる。切り口から白い破片とゼリー状の物体が出てくる。
『ギュオオオオオオオオオオ・・・・・』
 一際大きな咆哮をフルフルがあげ、その場に崩れ落ちた。
 モロクの引っ張り出した太刀、背骨を鋸状の刃に引っ掛けて背骨ごと脊髄をグチャグチャに砕き、とどめを刺したのだった。
 

「ふぅ、やっとくたばったか」
 倒れて動かなくなったフルフルの死骸を見てふと呟く。純白の体表は真っ赤な血で赤く染まっている。
「これじゃまるで亜種だなっと、ふんっ!」
 太刀を一度大きく振ると付着していたフルフルの血が周囲に散る。
「さてと。ネコタクを呼ぶとするかな」
 腰のあたりについたポーチから筒状の物体を取り出す。
 ネコタクを呼ぶためのものだ。打ち上げ花火のようなものでこれでネコタクを呼ぶ事ができる。便利なもんだ。
「おっと、こんな洞窟であげても意味ねぇんだった」
 何やら特殊な音でネコタクを呼べる物もあるらしいが残念、経費削減だか何だか知らないが俺には1番ぼろいのが回ってくる。
 ギルドの悪質な嫌がらせか?
 愚痴っていても仕方が無いので外に出る事にした。
166残虐王の生涯(前編)3:2010/08/20(金) 12:42:23 ID:tByf8pCD
 『ポッケ村 集会所』
 
 今日も集会所は様々なハンター達でにぎわっている。
 クエストに行く前に腹ごしらえしたり、クエスト達成の飲み会をしたりメンバー探しをしたり・・・いろいろと便利なのである。
「たっだいまー」
 ふと集会所にクエストから帰ってきたモロクが現れる。すると飲み会を楽しんでいた親父がモロクを自分たちの席に来るよう手招きする。
 モロクはその親父と1人のハンターのグループの席に座る。
「よう、モロク!いや、残虐王。今日はどうだったよ?」
「今日はフルフルをたたっ切ってきた」
「ほほう!」
 親父が感心したような声を上げる。
「今日はこの新人ハンターがクックを狩った記念の飲み会だ!お前も飲んでけ!」
「じゃあお言葉に甘えさせてもらおうか」
「そう来なくっちゃ!安心しろ今日は俺のおごりだ!ぬわははは!!」
 親父が笑い声を上げる。
 席には1人のハンター、どうやら男らしい。男用のチェーンシリーズを身に纏っている。
「さあ!此処にいるのがかの有名な残虐王モロクだ!G級凄腕ハンターだから何でも質問してみろ!!」
 親父が目の前のハンターに向かって大声で言う。何時見ても元気だ。
「で、では宜しいでしょうか・・・」
 新人ハンターが話し掛けてくる。
「おう!」
「何でモロクさんは残虐王と呼ばれているのですか?」
「なぁに、俺が残虐だからさ」
「た、例えばどのように残虐なのですか?」
 モロクが喋る前に親父が割り込んでくる。
「へっへっへ、坊主。こいつはすごいぜ、あのリオレウスとリオレイアを肉片にしちまったんだぜ」
「ええっ!?」
「こいつがまだ下位ハンターだった頃あの夫婦を太刀で八つ裂きにしたのさ」
「そ、それは・・・」
 新人が絶句する。無理も無いだろう。
「こいつがクックを始めて狩った時もすごかったぜ。あのクックがネコタクで運ばれてきたのさ。全身バラバラの状態でな!!」
「す、凄い・・・」
 新人が感嘆の呟きをもらす。
「なに、俺はただ狩りを楽しんでるだけだ。それだけのことさ」
「坊主、こいつはガキの頃偶然出会ったランポスを石で撲殺したのさ」
「そうそう、それ以来俺は狩りにはまったのさ!いやぁ、懐かしい」
 モロクが遠くを見る目をする。しかしモロクはまだ24歳である。
「んでよ、モロク」
「ん?」
「今度は何を狩りに行くんだ?」
「んー、まだ決めてねぇな」
 すると親父が小声で耳元に話し掛けてきた。
「最近塔に未確認の龍が出たそうだぞ」
「未確認の龍だと?」
「ああ、何でもこれまでに誰も見たことの無い龍らしい。今までに5人ハンターが向かったが帰ってこなかったらしい」
「あのー、何を話してるんですか?」
 新人が興味を持って話し掛けてくる。
「いや、こっちの話だ。気にするな」
 再び親父が耳元に顔を近づける。
「ま、詳しい事は受付嬢に聞いてくれや」
「ああ、分かった」
167名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 13:21:36 ID:eRCFcsUJ
>>1くらい読んで
書きながら投下は止めとけって書いてある
168残虐王の生涯(前編)4:2010/08/20(金) 13:27:21 ID:tByf8pCD
「すいませーん」
 G級クエスト受け付けの鐘を鳴らす。
「何か御用でしょうか?」
 程無くして奥から黄色の服を着た受付嬢が現れる。ふむ、可愛い。
「明日の分のクエストを受注したいんだが」
「はい、分かりました」
 受付嬢が棚にあった紙を手渡してくる。
「現在受注しているクエストはこちらとなります」
「何々、火山地帯にグラビモス出現・・・これだけ?」
「申し訳ありません、今はこれだけしか・・・」
「未確認の龍」
 ふと受付嬢に聞こえるように小さくボソリと呟く。途端に受付嬢の顔色が変わる。
「あ、そちらの方でしたか。失礼しました。少し待っていてくださいね」
 受付嬢がもう一枚紙を取ってくる。
「最初に言っておきます。このクエストに行った方は、全員死亡が確認されています」
「へぇ」
「それでもよろしいのでしたら此処にサインを」
 クエスト名、祖龍。
「オッケイ!」
「え?」
 モロクはすぐにその紙にサインした。
「ちょ!ちょっと!」
「何だ?」
 受付嬢がモロクを止めようとする。まあ当然っちゃ当然だ。
「貴方は命が惜しくないのですか!?」
 困惑している受付嬢の質問に対してモロクはこう答えた。
「別に。人間いつか死ぬんだからいいじゃん。楽しんだ方がその分得だと思わないか?」
「そ、そんな・・・」
「ふふふ、俺は絶対報酬を頂くからな。ギルドの奴らにそう言っとけ」
「・・・・・・」
「ハッハッハ!!奴らの驚く顔が目に浮かぶわ!!」
 そう言って笑いながらモロクは席に戻っていった。


  〜翌日〜

 灰雲の間を流れ星が流れるように白い光が輝く。
 やがてそれは大きな翼を広げて降りてくる。悠然と、威厳を持っているかのように。
「こりゃでけぇな」
 モロクが率直な感想を述べる。それが地面に降り立つ。地響きが骨の髄まで響いてくる。
 それが雄叫びをあげる。すると灰雲から眩い稲妻が落ちる。
 モロクの顔に笑みが浮かぶ。
「出たなミラボレアス!!」
 モロクとミラボレアス。祖龍と呼ばれる龍とモロクの目線が合う。ミラボレアスの真っ赤な目がモロクを捉える。
「来やがれ!白トカゲ野郎!!」
 モロクは石ころを投げた。
169残虐王の生涯(前編)5:2010/08/20(金) 15:17:13 ID:tByf8pCD
 石ころが見事にミラボレアスの顔面に命中する。
『キィィィィィィィ!!』
 ミラボレアスの胸元が赤くなっていく。
「んんー?」
 ミラボレアスが強大な殺気を放つがモロクは別に動揺する様子もない。ハンターなら普通後ずさりする程の殺気すらモロクにとっては無意味らしい。
「それもういっちょ!」
 モロクがもう1個石ころを投げる。今度はミラボレアスの胸元に当たる。
『キシャアアアアアア!!!』
 いよいよミラボレアスは激怒した。口から球状の雷弾を発射する。
「うわっち!!」
 モロクが何とか雷弾をかわす。後ろの壁に激突した雷弾は壁に大きなクレーターを作る。しかしそんな恐ろしい攻撃を目の当たりにしてもモロクはまだニヤついていた。今度はあろう事かミラボレアスに近づいていった。
『キギヤアア!!』
 ミラボレアスが雷撃を纏った爪でモロクを引き裂こうとするがモロクはそれをかわすと地面に何か投げた。
 やがてそれから茶色の煙とともに周囲に異臭が立ち込め始める。
『ギキイ?』
 ミラボレアスが異臭と煙に驚く。煙のせいで視界が奪われる。これは肥やし玉。モンスターのフンから作られる異臭を放つという珍アイテムだ。
「貰った!!」
 煙が晴れた瞬間モロクが龍刀でミラボレアスの後ろ足に切りかかる。だが太刀は肉を切り裂けず途中で止まる。鱗がとてつもなく硬いのだ。
『キュアアアアア!』
 再びミラボレアスが前方をなぎ払う。しかしモロクはそれをかわす。そしてまた肥やし玉を投げていく。
「ハッハッハこっちだバーカバーカ!」
 ミラボレアスの後ろに回りこむ。すると何を思ったのか武器をしまう。
「この白トカゲ野郎!!」
 いきなりミラボレアスの尻尾を蹴った。「ギィン」という金属のぶつかるような音が響く。
「こんやろこんにゃろ!こっちだよノーローマー!!」
 散々尻尾を蹴った挙句今度は翼にペイントボールをぶつける。美しい純白の翼にピンク色の模様ができる。
 さらにミラボレアスの正面に回りこむと小タル爆弾を置いて逃げるを何度も繰り返す。流石に祖龍、ダメージを負っている様子は無い。しかし怒りのパロメーターはどんどん上がっていく。

―糞、流石はミラボレアスだ。全然きいてねぇ・・・
 モロクが内心で舌打ちする。
―心に付け入られる隙を与えるな、あくまでも余裕であるかのように振舞うんだ・・・
 最初に龍刀が弾かれた時、内心モロクはショックだった。新人だった頃から使っていた相棒が弾かれたのだ。
 今モロクが狙っているのはミラボレアスの腕だ。
「こっちだノロマめ!!」
 今度は生肉をミラボレアスの足元に投げる。もったいないが気にしない。だがやはり祖龍、拾い食いはしないみたいだ。
―これも失敗かよ!どうする・・・
「今度はこ・・・ち!?」
 左の脇腹に激痛が走る。そのまま体が右に引っ張られる。
 そして地面にぶつかる。鎧が衝撃を幾分か吸収したが脇腹のダメージは深刻な様子だ。
「ぐぇぼっ」
 苔の生えた地面に自分の血がぶちまけられる。
「野郎、尻尾を使いやがったな・・・」
―脇腹が痛む、こりゃアバラが何本か逝ったな・・・糞、やるじゃねぇか
 立ち上がるのに手間取ってるとミラボレアスが急に飛ぶ。
 そしてそのまま滑空してくる。
「ヤバイ!!」
 立ち上がれないまま横に転がる。
 転がった瞬間もの凄い熱気が身体を襲う。
「糞!」
 今度は何とか立ち上がる。ミラボレアスが体勢を立て直してゆっくりモロクの方を向く。
 ミラボレアスの目は怒りで燃えていた。
『キィィィィィィ!!』
 ミラボレアスが嘶くと雷弾が飛んでくる。さっきよりも大きい。
「うおわ!?」
 横によけようとした時、足が滑った。さっき吐いた血で湿った苔・・・
「最悪だ・・・」
 雷弾が後方で豪快な音をたててクレーターを作った時、モロクの左腕は消えていた。

170残虐王の生涯(前編)6:2010/08/20(金) 15:17:56 ID:tByf8pCD
―やってくれる・・・
 モロクの顔から笑みは消えていた。
 左手は消え、残るは右手の相棒だけ。この状態では回復薬の使用もできない。モロクはこの龍に恐怖を感じた。
 いままで狩りを怖いと思わなかった。だが今回は違う、冷や汗が頬を伝いインナーを濡らす。手が、足が震える。
―これは武者震い、恐怖ではない!
 必死で自分に言い聞かせるが身体は硬直して中々動かない。
『キュゥゥゥゥゥゥン!!』
 ミラボレアスの咆哮でやっと体が動く。その瞬間全身に悪寒が走る。
 前方に転がり込むように回避行動をとった時、後ろに最初に見た稲妻が落ちた。
「あぶねぇな・・・この野郎!!」
 恐怖心を気合で吹っ飛ばしたモロクは全速力でミラボレアスに正面から突っ込んでいく。
『キィィィィィィィ!!』
 稲妻がモロクめがけて落ちようとする、がモロクはそんなことに構わないでただ突っ走っていく。
 そしてミラボレアスの懐に入り込む。ミラボレアスが爪でなぎ払おうとする。
―此処!!
 ミラボレアスの爪はモロクを抉れず、腕と共に吹っ飛び、地面に突き刺さる。
 程無くしてミラボレアスの腕から出血が始まる。
『ギキャアアアアアアア!!?』
 ミラボレアスが痛みと困惑の混じった咆哮をあげる。
「ふっふっふ、いくら鱗が厚かろうが関節は弱いモンなんだよ!覚えとけウォルアアアアアアアアアアアアアア!!!」
 勝鬨と共に龍刀の切っ先がミラボレアスの胸を鱗ごと切り裂く。そこからも出血が始まる。
「そうら!油断大敵だ!!」
 最後にミラボレアスの足を思い切り鋸刃で抉る。
『キィィィィィィィィ!!!』
 ミラボレアスが咆哮ではなく悲鳴をあげたのがモロクには分かった。
―勝てる!!
 するとミラボレアスは急に空へ飛んだ。風圧は平気だが埃が舞い上がる。
 そのままミラボレアスが空へ空へ飛んでいく。
「コラ!逃げる気かこの野郎!!」
 ミラボレアスの足に向かって石ころを投げる。だが当たらない。
 やがてミラボレアスは塔の1番高い場所に降り立つ。
「何だ?一体何を企んでやがる?」
『キィィィィィァァァァァァ!!!』
 ミラボレアスが咆哮をあげる。
 すると突如モロクの立っていた地面が白く輝きはじめる。
―不味い!
 逃げた瞬間そこに今までとは洒落にならない程巨大な稲妻が落ちる。
 さらにそれは避けたモロクの足元にも現れる。
「卑怯だぞこの野郎!!」
 モロクがミラボレアスに罵声を上げるがミラボレアスに反応は無い。
 やがてミラボレアスが再び地面に降りてくる。
「よっしゃ!さっきのおかえしをしてやるぜ!!」
 モロクが意気込んでミラボレアスに突っ込む。
 その時、ミラボレアスが狙ったかのように後ろへ飛ぶ。
「逃げるのかこの!」
 顔を上げたとき、地面には既に巨大なクレーター。
 そして、モロクの両足が消えていた。
 ミラボレアスが勝鬨を上げた。モロクは負けた。
171残虐王の生涯(前編)7:2010/08/20(金) 15:18:39 ID:tByf8pCD
 灰雲が眼前に広がる。
 それとモロクを赤く冷たい目が見つめている。純白の美しい龍。
「やっぱ、ただの白トカゲじゃなかったか」
 モロクが血と一緒に弱音を吐く。
「俺じゃ無理だったかぁ・・・くふっ」
 右手の龍刀を見る。
 左手が消えた時も、足が消えた時も離さなかった。
「すまないな、相棒。俺はもう駄目かもしれないな・・・」
 倒れた状態から龍刀を投げる。投げられた龍刀は遠くの地面に転がる。
 再びミラボレアスと相対する。赤い両目がモロクの両目と再び合う。
「ミラボレアス・・・強いわ、お前」
 モロクは既に虫の息、出血でもう意識がほとんど無い。さっき龍刀を投げる事はモロクの最後の行動だった。
「さて、どうする?お前は俺を殺すのかな?」
 それでもモロクは真っ直ぐ、ミラボレアスと目を離さない。
「答える義理無し・・・か。ま、それもいいだろう」
 するとゆっくりミラボレアスが顔を近づけてきた。
 そしてナイフより鋭い歯の並んだ大口を開けた。
「ああ、そう来たか・・・」
 モロクには自分の骨が砕かれ、体が崩れていくのが分かった。
―龍に食い殺される。これが俺の末路、か。
 モロクは意識を手放した・・・


「モロクの所持していたと思われる太刀と防具を発見」
「先輩、そのモロク?の死体は無いんですか?」
「馬鹿、遺体だ。まあいい、前回の5人は遺体があったんだがな・・・」
「もしかしてその人食べられちゃったんじゃないですか?」
「それもあるかもな」
 塔では2人のギルドナイツが調査をしていた。
172名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 15:21:21 ID:tByf8pCD
まとめ投下にしました。すいません、迷惑をかけたようで。
続きはまた明日明後日にでも投稿すると思います。一応前編は終わりです。
まだまだ至りませんがよろしくおねがいします。ああ、次はエロスだ・・・
173名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 16:32:05 ID:knfIgXkm
両者GJです!

>>172
続き待ってますお(^ω^)
174133:2010/08/20(金) 20:16:40 ID:eTd+SvKf
wiki再保管をしているものです
先日の8月19日、午後0時39分あたりより、wikiの編集ができない状況に陥ってしまいました
livedoorに原因を調べてもらったところ、livedoorのスパム検知システムにひっかかってしまったようです
この制限解除には、しばらく時間がかかるとのことです
制限解除後すぐに再保管を開始しますので、真に申し訳ありませんが今しばらくお待ちください



・・・、本当にそれが理由なのかな・・・?
175名無しさん@ピンキー:2010/08/20(金) 23:55:51 ID:DWYMbt89
再保管作業マジ乙です
176名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 06:50:05 ID:/ERMZO1N
保管作業お疲れ様です。
無理しないでくださいね〜
177wiki開設者:2010/08/21(土) 09:32:01 ID:v5my8to8
>>173
wikiが何回もスパム被害にあったため、メニューロックのついでにスパム検知機能の感度最大にしてあるのが原因と思われます。
複数のアカウントを使った人力スパム対策はしてない(はず)なので時間がないときはそちらをどうぞ。
何もしない開設者でいやもうホントすみません
タイトルのとか管理者権限必要な作業は10月までPC戻ってこないみたいなので、お金集めてネットカフェで一気にやります。
178名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 11:10:24 ID:6H2F4z1l
最近このスレ活発になってきて嬉しいぜ
179名無しさん@ピンキー:2010/08/21(土) 15:52:23 ID:/ERMZO1N
開設者の方お疲れ様です。
色々と大変なご様子ですが無理しないでくださいね
180名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 11:25:37 ID:IavWnP/p
そうですよ。
無理をして熱中症なんかにかかったら、
もともこもありませんから。
開設者さん無理をせずに頑張ってください。
181きつつき:2010/08/22(日) 18:57:30 ID:EFBNsy0o
昨日のの続きです。
我ながら中途半端な・・・
182残虐王の生涯(後編)1:2010/08/22(日) 18:58:22 ID:EFBNsy0o
俺の名はモロク。ハンターだ。
 世間では有名なハンターの1人で残虐王って呼ばれてる。モンスターの狩り方が酷いからだ。
 自分でも見てて痛々しいと思うのだが斬りつけている内に自分でもストップがかからなくなって・・・気付くと肉片ができてるって感じだ。
 だがそんな俺も死ぬ時が来た。
 ミラボレアスと呼ばれる伝説の龍と戦って、俺は腕と足を持っていかれ、最後に喰われて死んだ。
 
 死んだ・・・ハズなのだが俺はなぜか俺はまだ生きている。
 自分の頬を何度かつねったが痛いだけで何も起こらなかった。しかしそれで気付いたことがあった。
 頬がやけに柔らかい。俺の頬は硬く、締まったかんじだったのだがつねると何故か柔らかい。さわり心地がいい。
 それで「まさか!」と思って自分の身体を見たんだ。
 ありましたよ、俺の胸に控えめな小山が・・・そして男の武器が消えていたんだ・・・
 女に生まれ変わったのか?
 そう思って今度は頭を触ったんだ。そしたら長い白髪が俺の指を迎えたんだ。それと頭にあった角が俺の両手に触れた。
 これはもしや!と思って背中の方に指をのばすと大きな翼が2つ、その下には尻尾があった・・・
 周りが暗いからよく分からないが、俺はどうやら雌の龍(しかも半分人間)になっちまったみたいだ・・・

 ふと周りが明るくなる。
 明りが付いたのを機にいよいよ自分の姿が露になった。
 角、翼、尻尾はもちろんのこと小さい胸、尻、長めの白髪。若干子供な体格、一糸纏わぬヌード姿・・・
「いや〜ん、俺ってセクシー!」
 なーんて思っている場合ではない。取りあえず着るものを用意しないと・・・
 で、此処どこ?
183残虐王の生涯(後編)2:2010/08/22(日) 18:59:03 ID:EFBNsy0o
 下は見下ろす程高い断崖絶壁。
「うっ・・・」
 落ちたら即死か。いや、翼があるから飛べるだろうか?此処はどうやら塔の上、さっきミラボレアスがいた所だというのが分かった。
 ヌードでこんな所にいたのかと思うと恥ずかしくなる。
 ふと股を見てみる。
 前まであった自慢の武器はない、代わりに1本のすじがある。
「へー、女のアソコってこうなってるんだ・・・」
 女を抱いた事なんて無かったからよく分からなかったがなるほど、こうなってるのか。
「ちょっと触ってみるか・・・いやいやいや!」
 自分の手を必死で止める。
 自分のなのだから別にいいと思うのだが何故か不味い気もする。と言うかこんな所で俺は何をしようとしてるんだ。
 それにしてもエロい。見てると何故かムラムラしてくる。
 アソコはすじみたいなのがあって、その下に尻を二つに分けるラインがある。なんともエロい身体だ。
「ちょっとぐらいならいいよ・・・な?」
 自分に止めろと言い聞かせながら本音はやってみたいと言っている。手は止まらないでついにアソコに軽く触れる。
「ふむ、ちょっと柔らかい感じだな」
 そこで1つ気になったことが。
「このすじの中には何があるのだろう?」
 そう、ぷにぷにしてる横に傾けた唇みたいなののすじはいったいなんなのだろう?
 気になる。だがやっぱやめとこうかと思う。
「やっぱり止めるか・・・」
 手を離す。横にごろんと寝転がって目を瞑る・・・が眠れない。
 さっきのすじの事が気になる。あれは一体何だ?と思って気になって寝れやしない。
「ああ!もう!」
 すこし苛立って身体を起こす。
「何なんだお前は!俺の身体の一部の癖に!」
 少々頭に血が上った俺は迷わずそのすじに指を突っ込んだ。

184残虐王の生涯(後編)3:2010/08/22(日) 18:59:31 ID:EFBNsy0o
「っつ!?」
 その瞬間頭に小さな刺激が走る。
 何だろう?蕩けそうな甘い刺激に身体が反応する。自分の一物を触った時も変な感じがしたがこれは完全に甘い、脳に響いてくる。
「な!何だ?これ・・・」
 さっきの甘い感覚が収まっていく。
 そこで今度は指を上に動かす。するとまた刺激が脳を揺らす。
「こ、これは・・・」
 刺激が残っている内に自分のすじを見てみる。
 指は軽くすじに埋まっていて中にはピンクいろのひらひらしたものが手にまとわりついている。
「な、何これ・・・」
 本当にこれは自分の身体の一部なのかと思うほどエロいパーツが指にくっついている。
 それを見ているとさらに興奮が高まってくる。
「中はどうなってるのかな?」
 心なしか口調も女のようになってきた。だが気にしないようにして見てみる。
 今度は両手で、唇みたいなのを広げる。
「うわぁ、こんなのなんだぁ・・・エロいな・・・」
 すじの中には薄いひらひらが唇みたいなのの下についてて、穴が2つある。
 上の穴は小さく、何ともなってないが下の穴はまるで呼吸でもしてるかのように開いたり萎んだりを繰り返している。
 その様子を見るだけで今度は指が勝手にその穴の周りを動きはじめる。
「うっ・・・はぁ・・・」
 自分の口からいつもの気丈な声の変わりにエロい声が出てくる。
 そこでもう1つの異変に気付いた。
「んっ、これ・・・なんだろ・・・」
 唇の上、何時の間にか鮮やかなピンク色の突起が顔を出していた。
 心なしかそれはかつて自分に生えていたものに似ている気がした。
「触って・・・みようか・・・な・・・」
 そのピンクのかたまりを指でちょんっとつつく。
「んひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
 瞬時に身体が小さく跳ねる。
 今度は脳全体が揺すぶられる程の大きな刺激が襲う。
 そして、臀部に生暖かい感触が伝わる。
「はぁ・・・ぁぁ・・・な、なんなんだよぉ・・・・」
 その液体を手にとって見てみる。
 透明、色は無し、匂いがしないのだが顔を近づけるとほのかに甘い香りがする。
「ん・・・はむ・・・んん・・・」
 思い切って指をくわえ、液体を舐め取る。舌に生暖かい感触が伝わる。
「んー、味は・・・無いな・・・」
 やや上がり気味だった息が落ち着いてくる。興奮も少し収まる。
「おや、起きてましたか」
 
185残虐王の生涯(後編)4:2010/08/22(日) 19:00:32 ID:EFBNsy0o
 突然の声に驚いて振り返る。その際、肩がびくってなったのは恐らく後ろめたさが若干あったからだと思う。
 振り返ると銀髪で若い女が微笑んでいた。うん、美人だ。白いドレスのようなのを纏っている。身体のラインがドレスごしにはっきりと分かる。
「そう身構えなでくださいな。仮にも貴方の母親なんですよ?」
「え?」
 綺麗だなーと呆けていた意識が掻き消え疑問が山積みになる。
 今はっきり聞こえた。この女は俺の母親だと言った。しかし俺の母はもう死んでいるはず・・・
「混乱を招いてしまったようですね、訂正します。私は今の貴方の母です」
「はぁ?」
 もう訳がわからん。頭が混乱するなぁ・・・おい、微笑んでないでなんか言えって。
 そもそも何で女の身体になったのかすらわからないんだよ!そこらへんはっきりしろや!
「貴方は今、人間と龍のハーフなのです」
「はぁぁぁ!?」
 もうますます訳がわからない。頭の上にはてなマークが浮かんできそうだ。
「貴方はその姿になる前の事を覚えていますか?」
「その姿?ああ、男だった頃の姿の事か?」
「はい、最後貴方は龍に食べられましたよね」
「あ、ああ」
「私がその龍です」
「嘘つけ!!」
 瞬時に突っ込みを入れる。
 頭に角が生えてるならまだしも綺麗な女が龍だなんて信じられないだろうが!
「ではコレを見てください」
「?」
 すると突然女の身体が薄く光り、背中に純白の翼が現れる。
「どうです?これで信じてもらえましたか?」
 開いた口が塞がらないとはこの事だろう。この女が龍だとわかったからだ。しかしそれでもまだ疑問が残る。
「じゃ、じゃあ何で俺は生きてるんだ?しかもこんな姿になって」
「それは貴方が一回死んで生まれ変わったからです」
「???」
「私たちのような龍は強い子孫を残すため、自分より強い物と交わり、子孫を残します」
「は、はあ・・・」
「実はあれほどまでに私を傷つけたのは貴方が初めてでしてね、貴方と子孫を残そうかなーと思ったんです」
 子孫ってあんた・・・
「でも私はうっかり貴方を半殺しにしてしまいました」
「ああ・・・痛かったよ・・・」
「そこで貴方の魂、記憶はそのままに貴方と私の身体の一部から今の貴方を作り出したのです」
 つまりこう言う事か。
 死にかけの俺とじゃ子孫を残せないから俺と自分の身体で作り変えた結果こうなったと。
「しかしさらに強い子孫を残さなければ・・・と思ったので不本意ながら貴方の身体を雌のものにさせていただきました」
「そんな勝手な・・・」
「あら、でもさっきは随分と楽しんでたじゃありませんか」
「う・・・」
「そこで、貴方にはより強い子孫を残してもらいたいので取りあえずポッケ村に行ってもらいます」
「はぁ!!?」
 嘘だろ!?
「では行ってらっしゃい」
 そう言うと女は俺を突き落した。
「あわあああああああああああああ!!!」
 地面がどんどん近づいてくるのが俺には分かった・・・

「あ、先輩。なんかいますよ」
「これは・・・」
「どうしたんですか?先輩、顔赤くしちゃって。ああ、そうゆーことですか」
「ち!違う!私は断じてロリコンではないぞ!」
「ふぅーん。まあ、可愛いのは認めるんですね」
「と、取りあえず連絡だ!」
「その前に服を用意してあげましょうよ」
「分かってる!」

塔では2人のギルドナイツが全裸の不思議な少女を発見していた。
186名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 19:02:12 ID:EFBNsy0o
これで全部だと!?
力尽きた感があるなぁ・・・
この続き、見たい人いますか?また来ると思いますのでそのときまでさらばです。
187名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 19:43:02 ID:vYmlDa7a
エロだ!エロが足りんのだよ!
というわけでエロパート所望
188名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 20:43:04 ID:zG/H9tLg
>>145を見て思ったが、どう考えても貴族のショタハンターを襲うガチムチ女ハンターしか浮かばない。
鯖井春のような女ハンター・・・
189名無しさん@ピンキー:2010/08/22(日) 23:05:28 ID:vYmlDa7a
>>188
俺はそんなんじゃなくて
貴族の坊ちゃんに狩り教える→
実力をつける→
なんだかんだ長い間一緒にいた師が好きだった
的な想像をしていたんだが
190名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 00:30:37 ID:x1/VJTPz
案外レズものとかな
191名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 07:21:05 ID:3/SC8jEK
>>186
マジレスするが『〇〇見たい人いますか?』とかそういう聞き方は
誘い受けといって、かなり嫌われる行為だ
自分が書きたきゃ書いて、必要な注意点つけて落としゃいい
それと前書き後書きにだらだらと言い訳書くのは見苦しい
このスレは、書き手が自分で納得いかない駄文を殴り書きするための場所じゃない
締め切りがあるわけでなし、何故納得いくまで書こうとしない?
筆が早いのは良いことだが、もう少し推敲に時間をかけてはどうか

何も上手い書き手以外お断りとか言いたいわけじゃなく、
謙遜のつもりかもしれない自虐は、おまいの文章になんら良い作用がないってこと
192名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 07:41:52 ID:HP5Sjovo
ほぼスルーの中でちゃんと反応してやるなんて優しいな。
193名無しさん@ピンキー:2010/08/23(月) 13:22:25 ID:UznJKB5J
>>190
ちょっと変わった趣味のお姉さんハンターに、かむったナニを弄られてスケッチされちゃうショタっ子
なんて俺得な妄想してたのに、花嫁修行と称してお姉さんハンターに処女のまま
色々されちゃう、生意気な貴族のお嬢さんにすり替わっちまったじゃねーか
194名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 01:47:01 ID:jShMduE7
「先生、おねがいします」がどんな内容だったか思い出せない俺は隙だらけだった。
大体のssの内容は覚えてるんだけど、タイトルと中身がなかなかセットで覚えられない…。
195名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 06:45:05 ID:y/RBqj68
アイルー村はケモナー歓喜ゲーだったみたいだな
というか、もしかしてみんなプレイ中だからこんな過疎ってるのか?
196名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 07:06:03 ID:nntdtEQI
見習い受付嬢がかわいすぎるんだが
197名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 11:15:12 ID:Tjoshkkk
投下を待つだけじゃなくてなんか語ったほうがいいってじっちゃが言ってた。

ランポスの強さがよくわからん。ハンターにとっては雑魚だけど新米には手強い。
一般成人男性が数人でようやく一匹追い払ったとかいう依頼文もあったし。
野良犬みたいなものかな?
198名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 11:50:52 ID:8ycCIEBJ
>>197
ツキノワグマレベルじゃね?
ツキノワグマの集団に襲われることはまずないけどw

ドスランポスでヒグマレベルと勝手に脳内で思ってた。
199名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 13:20:43 ID:ximyP6zj
ヴェロキラプトル程度だな。
200名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 14:18:44 ID:6Dg3FqJD
それなんてランポスのモデル
プライミーバルていうNHKの番組でラプトル出た瞬間
そっくりすぎてワロタww
201名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 17:05:48 ID:zesyLr/0
ラプトルは羽毛が生えてたらしいけど
202名無しさん@ピンキー:2010/08/27(金) 21:45:31 ID:h+qaoO9V
個人的には凶暴な猿ぐらいだと思ってたけどなー

もふもふなトカゲとかもうドストライクすぎて胸がくるしい
203名無しさん@ピンキー:2010/08/28(土) 00:24:28 ID:0Wzsy7Rf
凶暴な猿っつったら
ニュースで咬んで逃げる猿出てたな・・・
俺は地方民だからブルファンゴが脅威だわ
204名無しさん@ピンキー:2010/08/28(土) 17:05:45 ID:JBcZCB43
>>202
もふもふなトカゲ
ジャギィのことですねわかります
205名無しさん@ピンキー:2010/08/28(土) 20:12:00 ID:m8PY0jLV
クックファーに包まれたい
206名無しさん@ピンキー:2010/08/28(土) 22:03:54 ID:6uwa3KKE
村の先生が可愛すぎて生きるのが辛い。
207名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 00:55:52 ID:WNCWFXpX
ただの衝動書きなのでスルー推奨

擬人化って言うけど
牙獣種はほ乳類系と考えて分からないでもないし
古龍種も不思議設定で無理矢理いけるかもしれない
でも
飛竜種をは虫類・鳥類と考えれば乳房(相当の物)は無いしかもしれない
(レイアの生態ムービーでは完全に幼竜に肉)
ガノスだと水中の卵に精子掛ける可能性すらあってチンコ付いてるかすら・・・
恐ろしさと理不尽がちょっとこみ上げてきたぜ
まぁ、こまけぇこたぁ(ryって事だよな

暇があったらゆっくり考えて何時かは投下するわ
この先一年弱は立て込んでて無理って事にしとく
208名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 05:54:32 ID:SOB43gVH
レイアは顎の刺っぽいのが乳房にあたる何かだとか、聞いたことがある
具体的にどういう役割でどう使うのかはさっぱり知らない
ガノスはモデルになったサメって魚自体が胎卵生の鮫
サメは魚類だけど交わる魚と書いて鮫っていうくらいだ
交接器(精子を流し込む樋みたいな物)が付いてて交尾するよ
209名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 16:29:11 ID:R5+AMzrv
>>208
> レイアは顎の刺っぽいのが乳房にあたる何かだとか、聞いたことがある
> 具体的にどういう役割でどう使うのかはさっぱり知らない

あの棘は子竜が餌をねだる時につつく器官らしい
つつかれると口を開く条件反射(脚気の検査みたいなもん)だから、
乳房になぞらえるのはかなり無理がある
210名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 19:00:40 ID:ZdkrxCSZ
マジでか!
擬人化したレイアの顎を撫でたらぽかんと口を開けてしまい
顔を赤くしてレイアが「遊ぶな!バカ!」って言うところまで妄想した。
211名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 20:55:00 ID:SOB43gVH
鼻面辺りを触られると条件反射で噛み付きそうになる
っていう擬人化ものがあったな
212名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 21:30:54 ID:tzaT0MoP
>>210を読んで
食後
ハ「・・・(腹がいっぱいになってぼっーとしてるな・・・よし今なら!)」
あごを撫でるハンター
リ「ポカーン」
ハ「(かっわいいなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
普段の冷たい感じも好きだけどこうやって無防備に口をポカーンと開けているなもまたいい!!!
・・・・あ、気づかれた)」
リ「(ポカーーーーーン・・・はっ!←我に帰った)
こらっ!あごさわるなって言っただろうがこのバカ!!」
ハ「だってかわいいんだもん♪」
リ「(ポッ)・・・この、バカ」

と、いった感じの会話を幻聴した
213名無しさん@ピンキー:2010/08/29(日) 22:04:18 ID:Sp8edbt8
>>209
あれは穴が開いてて噛み砕いた餌をやるためのもの、乳房じゃなくてほ乳瓶だな。
214スクアーロ:2010/08/29(日) 23:09:10 ID:upC4B+al
こんにちはぼくもモンハンやってます
よろしく
215開設者:2010/08/30(月) 09:38:45 ID:3vZSNTdc
お金あつまた

前に「管理人来いやゴルァ!!」してたのはタイトル無い作品のレス番変更だけだっけ?
216開設者:2010/08/30(月) 14:59:21 ID:3vZSNTdc
よい報告と悪い報告が一つずつ

削除依頼されているページの削除を完了いたしました

今後何があるかわからないので削除申請ページそのものは残しておきます
そして悪い報告とは、wikiの管理者ページを穴が開くほど眺めてみましたが、タイトル編集は管理人権限持ってる人でも出来ないみたいです
一応、wikiの20-564みたく新しいタイトルでページ作成→元ページ削除という形で似たような状況を作ることは可能です
16:27まではネカフェにいるので、それまでに意見があったら反映させます
それ以降は後日編集という形でよろしいですか?
217名無しさん@ピンキー:2010/08/30(月) 16:09:35 ID:YjFfIQBn
乙グッジョブ

>>215
>>98あたりのことかね?
それ以前のことならちょいとわからんです

レス番変更しろとは言ってないっぽい
今後はレス番号とスレ番号でページ新規作成したほうがいい、とは言ってるね
ページ数がページ数だし、そのあたりは現状維持でよろしいかと

wikiのどこかに、管理人に意見言えるページ追加したほうがいい
と書こうと思ったけど、確実に荒れるからいらないです
218名無しさん@ピンキー:2010/08/30(月) 16:16:23 ID:3DqsLWVJ
管理人さんお疲れ様です。
タイトル変更できないなら仕方ないね〜
219名無しさん@ピンキー:2010/08/31(火) 23:38:24 ID:W01ysIzX
投下します。
女ハンター×アイルーの百合もの。ちょっとアイルー同士の百合もあり。
ちょっと長いですが、それでもいいという方はどうぞ。
2201/14:2010/08/31(火) 23:39:30 ID:W01ysIzX
そのハンターは、『太刀の人』という変わったあだ名を持っていた。
ここいらでは知らない者はいないというほどの実力者であり、様々な面でハンターの手伝いをするアイルー達も、当然の如く知っている。
アイルー達の境遇は、ハンターの腕によって大きく左右される。なので、なるべくなら強いハンターの下で働きたいと思うのは当然だが、
アイルー側は主人を選べないため、強いハンターの元に行けるかは完全に運である。
そんな状況で、『太刀の人』の元に行くことができたナツは、本当に幸運だと思っていた。
職場としても、そこは非常に恵まれた環境と言えた。給料がいいのはもちろんのこと、仲間が非常に多いのだ。主人がいなくても
十分に賑やかな職場だが、そこに主人が帰ってくると、キッチンは一気に騒がしくなる。
折しも、アイルー達の鋭敏な耳は一つの足音を捉えていた。
「あ、旦那さんニャ!」
料理長のパトリシアの声に、全員が一斉に入口を凝視する。
「みんな、ただいまー!」
「ただいまニャ!」
暖簾を潜り、『太刀の人』とオトモについていたミーシャが姿を現す。途端に、キッチンにいたアイルー全員がそこへ殺到する。
「旦那さん旦那さん!お帰りニャ!」
「おかえりなさいニャ!旦那さん、狩りはどうだったニャ!?」
「ただいま、モモにソフィー。ババコンガ亜種ぐらい、楽勝よ」
「旦那さん!いいオニマツタケが入ったのニャ!是非是非食べてほしいニャ!」
「ああパティ!ただいま!それじゃ、今日は料理長のお勧めね」
「旦那さん旦那さん!!またボクもお供したいですニャ!また連れてってニャ!」
「わかったわミスティ。今度連れてってあげる」
「旦那さん!オニマツタケだけじゃないニャ!幻獣チーズもあるニャ!」
「キングターキーもでっかいのが入ってるニャ!」
「肉は得意だからぜひ食べてほしいニャ!でも千年蟹もいいのが入ったニャ!」
「黄金芋酒もすごくいいのがあるニャ!」
「うーん、みんなお勧めが違うのね。でもシルビアとルーシーはお肉がお勧めね?じゃあ今日はオニマツタケとキングターキーで、
ダイアナとジャスミンのはまた今度もらおうかな」
まるで戦争のような騒がしさである。ここにいるアイルー達は、全員が異常なほどに主人を好いていた。そのため、彼女が狩りから
帰ってくると、毎回このような大騒ぎになっている。
街にシェンガオレンが出たところでこれほどではあるまいと思うような騒音の中、ナツは団体の後ろで声を掛けあぐねていた。
「ただいま、ナツ」
突然声をかけられ、ナツは驚いて文字通り跳び上がった。
「おおお、おかえりなさいですニャ!」
「ふふ、まだちょっと硬いみたいね。そんなにかしこまんなくても大丈夫よ」
優しく笑うと、彼女はオトモボードへと歩を進める。そうなると、今度は主人を追う者と、一緒に出ていたミーシャに声を掛ける者との
半分に分かれる。主人には既に声を掛けてもらい、先輩だということもあって、ナツはミーシャの前に残った。
2212/14:2010/08/31(火) 23:40:43 ID:W01ysIzX
「お疲れニャ。ババコンガ亜種なんて、すごいニャ」
「旦那さんが強いからニャ。ボクは笛吹いて援護してただけニャ」
とは言うものの、ミーシャは誇らしげな顔をしている。実際、パトリシアに続いての古株である彼女は、主人を誰よりも理解している。
モモなど他の先輩オトモも、初めてオトモに出るときは彼女に助言をもらい、それがとても役立ったとよく言っている。
「それでもすごいニャー。ボクなんか、まだ一回もオトモになったことないニャ…」
「旦那さんは優しいからニャー。ナツがある程度強くなるまで、連れて行かないってだけニャ。でもそろそろ、お呼びがかかっても
おかしくない頃だけどニャ」
「ほんとニャ!?」
そんなことを話していると、オトモボードを見ていた主人が不意にこちらへ歩いてきた。
「ナツー、どう?そろそろだいぶ筋肉付いたんじゃない?」
「ニャ!?だ、旦那さん!?」
主人の手が、ナツの腹を舐めるように撫で回す。突然のことにナツが固まっていると、主人は彼女をひょいっと抱き上げた。
「……うん、だいぶいい感じ。腹筋、ちゃんと頑張ってるみたいね」
「は、はいですニャ!サボってなんかいませんニャ!あああ、あの、ボクは、その…!」
「そんなに緊張しないの。ん〜、そうだなあ……うん、ぼちぼちいい感じかな。よし!」
ナツを地面に下ろすと、主人は再びオトモボードへと向かった。
「ナツ、そろそろ実戦に出てみようかー。ネコ腹筋ばっかりじゃ、いい加減退屈でしょ?」
「え?ほ、ほんとニャ!?オトモに連れてってくれるニャ!?」
実際のところ、ナツはこのままオトモに連れて行ってもらえないのではないかと不安に思っていたのだ。新入りである自分にも
分け隔てなく声を掛けてくれ、つまらない話にも笑顔で耳を傾けてくれるいい主人ではあるが、周りには彼女に異様なほど懐いている
仲間ばかりで、どうしても身構えてしまう自分なんか、彼女も側に置きたくないのではないかと思い始めていた。
だが、それもミーシャの言葉と、それを裏付ける主人の言葉で杞憂とわかった。ならばこの主人のために全力で頑張ろうと、
ナツはいそいそと身支度を始める。
主人が食事を終える頃には、ナツはすっかり準備を整えていた。それを笑顔で見ながら、主人も自身の身支度を始める。
「さぁて、今日は何で行こうかなー」
アイテムボックスを引っ掻き回すと、中からはありとあらゆる武器が飛び出してくる。
キャットオブゴールド、メラルーガジェット、アイルー君メラルー君、きんねこクラッシャー、アイルーヘルドール。
様々な武器を使いこなすとは聞いていたのだが、その種類の多さにナツは圧倒されていた。同時にふと気になったことがあり、彼女は
ミーシャの肩をつつく。
2223/14:2010/08/31(火) 23:42:00 ID:W01ysIzX
「旦那さんって、『太刀の人』って呼ばれてるニャよね?」
「それがどうかしたニャ?」
「でも旦那さん、太刀なんか一本も持ってないみたいニャ?」
「旦那さん、太刀は好きじゃないからニャ」
「太刀の人なのにかニャ?」
その質問に、ミーシャは一瞬首を傾げたが、すぐに耳がぴんと立つ。
「あー、たちの人ってそういう意味じゃないニャ。色んな意味でねこ好きだからニャ」
「確かにアイルー関連ばっかりニャ……でも、猫と太刀って何か関係あるニャ?」
「わからないならわからないでいいニャ。そのうちわかるニャ」
「?」
「それより、旦那さんについてくのは初めてニャね?びっくりしないように、アドバイス……っていうか、注意しておくニャ」
何やらその口ぶりに不穏な空気を感じ、ナツの耳は少し寝てしまう。
「旦那さん、いつもは優しいけど、狩り場では結構凶暴ニャ。攻撃に巻き込まれることはしょっちゅうだから、覚悟することニャ」
「よおっし、これにしよう!」
折しも、その旦那さんはキャットオブゴールドを選び、それを背中に括りつけていた。
「それと、変なことすると容赦なく蹴ってくることもあるニャ。でもサボるなっていうのは無理な話だから、やっぱり覚悟するニャ」
「ルーシーのおかげで蹴脚術もあるし、それ活かすならやっぱこれよね!」
「あとは……たぶん、G級に連れていかれると思うニャ。敵も強いから覚悟するニャ」
「これ麻痺属性あるし、効きやすい奴……おし、今回の獲物はギザミにしよ!」
もはやナツの耳は完全に寝てしまっており、それまで明るかった顔は、まるでティガレックスを前にしたポポのような表情になっている。
「……まあ大丈夫ニャ。ボク達は丈夫なのが取り得ニャ。死ぬことはないニャ。みんな通ってきた道ニャ。諦めるニャ」
後半の台詞はほとんど説得になっていたが、それでも全員が乗り越えてきた道だと思うと、ナツの中にも負けられないという思いが
芽生える。
「わかったニャ、ありがとニャ!ボク、頑張って旦那さんの役に立ってくるニャ!」
「その意気ニャ、頑張ってくるニャ」
その時、ちょうど主人も準備を終えたらしく、向こうの部屋から声がかかった。
「ナツー、そろそろ出かけるよ。おいでー」
「はいですニャー!」
「いってらっしゃいニャー!」
キッチンからの、アイルー総出の見送りを受け、一人と一匹は集会所へと向かって歩いて行った。
2234/14:2010/08/31(火) 23:43:13 ID:W01ysIzX
狩り場での主人の動きは、まさに超一流と呼ばれるにふさわしいものだった。
死角からのイーオスの攻撃を見もせずにかわし、立ちあがると同時にショウグンギザミを切り上げ、そのまま背後に振り下ろした刃で
イーオスを切りつける。そこを狙ってショウグンギザミの爪が迫ると、爪と地面の僅かな隙間を転がってかわし、振り回した剣で相手の
足を切りつける。
一点の無駄もない、これ以上ないほどに洗練された動き。しかも、戦えば戦うほどにそのキレは増していき、他のハンターを
見たことがないナツですら、次元の違いというものを感じるほどだった。きっとその辺りが『太刀の人』と呼ばれる所以なのだろうと、
ナツは解釈していた。
だが、正直なところとしては、ナツにそれをじっくり眺めるだけの余裕はなかった。
「こらぁー!そんなところで座るなぁー!」
「ぎにゃう!?」
「あ、気を付けて!ギザミの攻撃が…!」
「ふぎゃー!?」
「っと、今度はゲネポス!?うざったいなー、まとめて吹っ飛べぇ!!」
「ぎにゃあああぁぁぁ!!!」
サボったら蹴飛ばされ、主人を狙った獲物の攻撃に巻き込まれ、獲物を狙った主人の攻撃にまで巻き込まれる。そんな攻撃に、実戦経験の
ないナツが耐えきれるわけもなく、彼女は頻繁に土の中へと潜る羽目になった。
極めつけは、主人が現地調達した素材で眠りナイフを作り、ショウグンギザミを眠らせた時だった。その時ちょうど、ナツは爆弾攻撃を
仕掛けようと、小タル爆弾を持って突撃していたのだ。
「ナツ待って!寝たから起こさないように!」
「あ、はい。わかりましたニャ。じゃあこれはポイ…」
投げ捨てた先は、ショウグンギザミの顔の前だった。
爆発する樽。起きるショウグンギザミ。展開される爪。そして、背中がチリチリするような、殺気の籠った視線。
「……ナツ…」
「ご、ご、ご……ごめんなさいニャー!!!!」
結局、ナツはこの後ショウグンギザミに加え、明らかに意図的に襲いかかる主人の攻撃にまで晒されながら、狩りを続ける羽目に
なるのだった。
2245/14:2010/08/31(火) 23:44:45 ID:W01ysIzX
結局、活躍らしい活躍もないまま、狩りは終わった。むしろ、ナツの存在は主人の足を引っ張り続けた感すらある。
恐ろしい強敵と戦ったにも拘らず、主人の怪我はほとんどない。しかも、まだまだ数匹は狩れそうなほどに元気いっぱいである。
「ナツ、お疲れ様。大丈夫?」
「はぁ……はぁ……はぁ…………はい……です、ニャ…」
それに比べ、ナツはもう今にも倒れそうなほどフラフラになっていた。大きな怪我は生命の粉塵で癒されていたが、それ以前に初めての
狩りと、強敵との戦いのせいで心身ともに疲れ果てていた。
「でも、休むのは帰ってからよ。帰るまでが狩りってね。さ、わかったら早く立つ」
「は、はいニャ……でも、その……はぁ……はぁ……もうちょっとだけ、休…」
「ダメよ。もうネコタクも呼んだんだから、すぐに戻るの」
「……はい…」
立ちあがるのもやっとではあったが、ナツは必死に主人の後を追って歩き出す。やがてベースキャンプに辿りつき、ネコタクに乗ると、
ナツはそのまま泥のように眠りこんでしまった。
疲れ切った後の眠りは非常に心地いい。ガタゴトと揺れるネコタクの振動も相まって、ナツにとってそこは最高の寝床になっていた。
できればそれが永遠に続いてほしかったが、その願いはあっさりと打ち砕かれる。
「……ふぎゃ!?」
目的地に着いた瞬間、放り出されるナツと主人。さすがに主人はきちんと足から着地していたが、熟睡していたナツは顔面で着地した。
「あらら、ナツ大丈夫?」
「うぅ……だ、大丈夫ですニャ…」
「それじゃ、家はもう目の前だからね。あとひと踏ん張り、頑張って」
「……はいですニャ…」
疲れた体を引きずり、文字通り地面に這いつくばって家へと向かうナツ。主人はさっさと戻ってしまい、ナツが入口に付く頃には、
中から仲間達の旦那さんコールが聞こえていた。
「……えぇー、ボクは今日なしかニャ!?」
「ごめんねルーシー。その代わり、次はルーシーにするから」
「うぅ、楽しみにしてたのにニャ……でも、それならしょうがないニャ。次は、その……お願いするニャ!」
どうやら、主人は何か話をしているらしかった。だが何の話かは、ナツにはまったくわからない。
「それじゃ、パティにミーシャ、今日はよろしくね」
「はいニャ!任せるニャ!」
「ご飯もおいしいの作るニャ!……と、ナツ、そこまで来てるニャ?」
「うぅ……ただいま……ニャ…」
何とか入り口を潜り、キッチンに這い込むナツ。そこでとうとう力尽き、ナツはばったりと倒れた。
「……旦那さん、今日は千年蟹と黄金芋酒だったニャ?ナツにも千年蟹分けていいニャ?」
パトリシアの言葉に、主人は笑って答える。
「うん、お願いねパティ。さあナツ、お疲れ様。今日はご飯、一緒に食べよ!」
そう言ってナツを抱き上げ、主人は席に着いた。そしてナツを膝に乗せると、テーブルの呼び鈴を鳴らす。
「パティ、シルビア、ルーシー、ダイアナ、ジャスミン、よろしくね!」
「はいニャ!」
五匹が一斉に答え、後ろで慌ただしい料理が始まる。すると、主人の元へオトモ仲間達が集まってくる。
2256/14:2010/08/31(火) 23:45:58 ID:W01ysIzX
「ナツ、お疲れニャ」
「大丈夫ニャ?生きてるニャ?」
モモとソフィーが、心配そうに話しかける。だが、今のナツには返事をする気力すらない。
「ボク達も昔はこうだったニャ……いや、ボク達の方がマシだったニャ。ボクが初めて旦那さんについてったのは、まだ上位にすら
なってない頃だったからニャ」
「そう考えると、モモも長いニャ。ボクは上位のリオレウスが初だったニャ。それでも、死ぬかと思ったニャ…」
二匹の言葉に、比較的古株であるミスティとミーシャが笑う。
「ゲリョスが初めてだったニャ、ボクは。ミーシャはどんなのだったニャ?」
「ボクは雪山草集めだったニャー。旦那さん、あの頃はガウシカ相手にも全力だったニャ〜…」
「こら、ミーシャ。人の黒歴史掘り起こさないの」
「えへへ、ごめんニャ」
「あ、それより……ミーシャ、ご飯のあとは、任せていい?」
「任せるニャ。万事しっかりやっとくニャ」
一体何の話なのかは理解できなかったが、それを尋ねようという気にもならない。今はただ、意外に居心地のいい主人の膝の上で
ぐったりとしていたかった。
その時、どうやら料理が終わったらしく、キッチンの五匹が次々に皿を持ってくる。この日は主人の料理の他に、小さめの皿がちょこんと
乗っかっており、そこにはアイルー用の味付けをされた千年蟹が乗っていた。
「それナツ用ニャ。ありがたく思うニャ」
「ナツ、起きて。はい、あーん」
顔をあげると、主人が千年蟹の肉を掌に乗せ、目の前に差し出していた。それまで食欲も何もなかったナツだが、それを見ると急に
空腹を覚え、彼女の手から直接それを食べた。
「……お、おいしいニャ…!」
「でしょー?ほら、まだあるからいっぱい食べておきなさい。滅多に食べられるものじゃないしね」
あとはもう、生まれたての竜の子供のように、ナツは主人がくれるものをひたすらに食べ続けた。おかげで食事が終わる頃には、
ほとんど動けなかったナツの体も、何とか動かせるくらいまでには回復した。
「ふ〜、ごちそうさま!それじゃ、私は報告とか色々しに行ってくるから、みんなは適当にやっててね」
「はいニャー」
主人が出ていくと、アイルー達はそれぞれの行動に戻った。キッチンの五匹は食器を洗い、ミスティは邪魔にならないよう、早々に寝床へ
向かい、現役オトモであるモモとソフィーは指定された鍛錬を再開する。ナツも疲れた体に鞭打ってそれに混じろうとしたが、ミーシャが
彼女の肩をつつく。
「ナツ、まず体洗うニャ。返り血とか泥とか付きっぱなしニャ」
「え?あ、ごめんニャ……じゃ、ボクお風呂…」
「せっかくだから一緒に行くニャ。体洗うの手伝ってあげるニャ」
「?あ、ありがとニャ…?」
その意図はよくわからなかったが、手伝ってもらえるのは純粋にありがたかった。普段なら決してそんなことは思わないだろうが、
今のナツは服を脱ぐのすら面倒なのだ。
2267/14:2010/08/31(火) 23:47:12 ID:W01ysIzX
ポッケ村自慢の温泉に入り、体の力を抜くと、それこそ一瞬で寝てしまいそうなほどに気持ちがいい。しかも、今日はミーシャが体を
ごしごしと洗ってくれており、それがまたちょうどいいマッサージになっている。
気持ち良さそうに目を瞑り、喉をゴロゴロ鳴らしていると、ミーシャが話しかけてくる。
「ナツ、本当にお疲れニャね。ソフィーのときは一緒に入るの、すっごい嫌がられたニャ」
「ゴロゴロゴロ……ソフィーとも入ったニャ?」
「モモもミスティもニャ。裸の付き合いはいいものニャよ?」
「そうだニャ……ゴロゴロゴロゴロ…」
たぶん、他の仲間達も初めて主人と狩りに出た後、こうしてもらったのだろう。ミーシャなりの気遣いなのだろうと思い、とりあえず
それに甘えさせてもらうことにする。
そのミーシャはナツの腕を洗い、腹を洗い、背中を洗い、さらに尻尾や太股までを洗い出した。さすがにそこまで行くと恥ずかしく、
ナツは彼女の手を押さえる。
「ん、ニャ……そ、そこはいいニャ。自分で洗うニャ」
「平気かニャ?疲れてるみたいだし、ボクが洗っても構わないニャ」
「だ、だって恥ずかしいニャ…」
「でも、洗い残しとかあると問題ニャ。ちゃんと洗えるニャ?」
「平気ニャ、大丈夫ニャ。ミーシャ、ありがとニャ」
一体何が問題なのだろうと気にはなったものの、キッチンで生活していることを考えると、食材の衛生上の問題だろうと解釈し、
ナツは特に何も尋ねなかった。
温泉から上がると、自身の体がひどく重く感じられる。しかし、あとは毛を乾かして寝るだけだと思うと、そのだるさもひどく心地よく
感じられる。自然と急ぎ足になるナツに、ミーシャが後ろから声を掛けた。
「ナツ、もうちょっとゆっくり歩いたらどうニャ?あんまり急ぐと転ぶニャ」
「だーいじょうぶニャ!これぐらいで転……ニャッ!?」
言われたそばから、足をもつれさせて転ぶナツ。それを見て、ミーシャが笑う。
「疲れてるのに、そんな歩き方してたら当たり前ニャ。また洗い直しになるのは嫌だニャ?」
「う〜……こんなところで転ぶなんて、屈辱ニャ…」
普段なら何でもない道なのだが、それだけ疲れているということなのだろう。ナツは大人しくミーシャの忠告に従い、キッチンまで
一歩一歩、ゆっくりと歩いて帰った。
それから、明日の仕込みをするダイアナと話して鍋の火の前を空けてもらい、そこにごろりと横になる。本来なら、少しでも
トレーニングをしておくべきなのだろうが、一度横になると、とてもそんな気力は湧かなかった。
うつらうつらと居眠りをしているうち、いつしか日は沈み、辺りは夕闇に包まれていた。仲間のアイルー達も、一匹また一匹と寝床に
潜り込んでいき、その頃にはナツの毛もすっかり乾いていた。
2278/14:2010/08/31(火) 23:48:01 ID:W01ysIzX
もう寝床に行こうとナツが起き上がった瞬間、キッチンの入り口から主人の声が聞こえた。
「ナツ、いるよね?おいでー」
「え、旦那さん?い、今行くニャー」
一体何の用事かと慌てて向かうと、主人はなぜか裸でベッドの上にいた。しかも、その両脇にはパトリシアとミーシャが控えている。
「旦那……さん?それに、ミーシャとパトリシアまで、どうしたニャ?」
「二人は私が呼んだの。それよりナツ、今日はお疲れ様」
「え、え……そ、そんなこと……ニャ!?」
突然、主人はナツを抱き上げ、ベッドの上に置いた。普段なら決して上がることのない場所に乗せられ、ナツは焦った。
だが、それも束の間。主人はナツの頭を優しく撫でると、そのまま首に手を回した。
「初めてなのに、よく頑張ったね」
「旦……んむ!?」
答える間もなく、唇で口を塞がれる。
あまりの驚きに、ナツはそのまま固まっていた。そんな彼女に構うことなく、主人はナツの頭を撫で、鼻や唇を啄ばむようにキスをし、
その体を優しく抱きしめる。しかし、その手が胸に回った時、ナツは大慌てで彼女の手を逃れた。
「なななな何するニャ!?だ、旦那さん、いきなり何ニャ!?」
「ナツ、落ち着くニャ。別に怖いことじゃないニャ」
ミーシャが宥めるような口調で言い、ナツに近づく。
「ミ、ミーシャ、どういうことニャ!?な、なんでこんなこと…!?」
「だから落ち着くニャ。ナツは頑張ったニャ。だから、そのご褒美ってとこニャ」
「ご、ご褒美!?で、で、でも、こんなご褒美なんて…!」
「いいから旦那さんに任せるニャ。とっても気持ちいいニャよ?」
「気持ちいいとか、そんな問題じゃ……ニャッ…!?」
今度はミーシャが、ナツの唇を奪う。そのまま体重を預けられると、非力な上に疲れていたナツは、あっさり組み敷かれてしまう。
「んむぅ!や、やめて、やめてニャ!ミーシャ、パトリシア……こ、怖いニャ!」
「怖くないニャ。ボク達みんな、こうやって旦那さんに『ご褒美』もらってきたニャ」
今度はパトリシアが言い、ナツの隣に寝転ぶ。そして彼女を宥めるように、頬を舐め始める。
「んにぃ…!だ、旦那さん……お、お願いニャ……やめてニャア…」
「ふふ、ナツ可愛い。怖がらないで大丈夫。すっごく気持ちよくしてあげるから」
「い、嫌ニャ……ふにゃあ!?」
主人の手が、ナツの胸を撫でる。その動きは昼間のような撫で方ではなく、手で舐め回すとでもいうような、ねっとりとした触り方だった。
「あっ、あっ……旦那、さん…!」
「ふふふ〜、ナツはどこが一番感じるのかな〜?」
「旦那……さん…!やめ……ニャ…!」
指先が、毛に隠れた小さな突起に触れると、ナツはビクンと体を震わせる。その反応を楽しむように、主人はますます丁寧にナツの
腹を撫で始める。
「やっ……やぁ…!やめ……んむっ……ふうっ、ぅ…!」
「ん〜?三番目くらいのとこが一番反応いいかな〜?でも、一番下もいい反応するね〜」
「そ、そんなのダメニャ……ニャアっ!?」
ナツの訴えには耳を貸さず、主人は執拗にナツを責める。腹を撫で回し、八つほどある乳首を指で捏ねるように刺激する。
2289/14:2010/08/31(火) 23:48:59 ID:W01ysIzX
だんだんとナツの声が小さくなり、時々怯えたような鳴き声だけが聞こえるようになる。最初は全員、ナツが気持ちよくなって
きたのだろうと思っていたのだが、すぐにそれが勘違いだと気付くことになった。
「……ご……ご主人……様ぁ…」
「ん?」
聞き慣れない呼び方に、主人は顔をあげた。それと同時に、ナツに覆い被さっていたミーシャと、頬を舐めていたパトリシアはすぐに
彼女から離れた。
ナツは泣いていた。怯えきった目で主人を見つめ、次々に溢れる涙を必死に拭っていた。
「ひっく……ひっく…!ご主人、様……怒ってるニャ…?ボク、全然役に立てなかったし……ぐすっ……邪魔ばっかりしてたの、
怒ってるニャ…?そ、それとも、眠らせたギザミ起こしちゃったの、怒ってるニャ…?ひっく…!ごめんなさいニャ…!もう、絶対に
しないニャ……しませんニャ…!だから……だ、だから……ひっく……もう、許してくださいニャ…!」
壮絶な勘違いをされたのは容易に想像がついたが、自分を怒らせたと思って怯え、健気に謝るナツの姿は、主人の目にはとても
可愛らしく映った。
「あ〜〜〜ん、ナツ可愛い〜!」
「旦那さん、ナツ、マジ泣きニャ。ただでさえ臆病な子だから、あまりいじめないでやってほしいニャ」
「わかってるって、ミーシャは後輩思いね。けど……気持ちいいより怖い方が先に立っちゃったかー」
「繁殖期でもないからニャ。このまま続けても、たぶんずっとこのまんまニャ」
「だよねえ……うーん、あまり頼りたくはなかったけど……パティ、お願いできる?」
「大丈夫ニャ。ちゃんと準備はしておいたニャ」
そう言うと、パトリシアは窓際に置いてあった小瓶の中身を口に含み、そっとナツに近寄る。その気配を感じ、ナツは怯えきった目で
パトリシアを見つめる。
「ごめんなさいニャ……お願いだから、もう怖いことやめてニャ…」
「だいじょーぶにゃ」
口にものを含んでいるため、少し舌足らずの口調のパトリシア。彼女はナツの頭をひと撫ですると、また何か言おうとしたナツの口に
唇を重ねた。
「んむぅっ!?」
口移しで、何かが流れ込んでくる。恐怖から、ナツはそれを拒もうとしたが、口を塞がれたままでは吐き出すこともできない。やがて、
ナツの喉がごくりと動いたのを見てから、ようやくパトリシアは体を離した。
「けほっ!パ……パトリシア、ボクに何飲ませたのニャ…?」
「すぐわかるニャ。とってもいいものニャ」
確かに、それは甘味があって、割とおいしいものだった。しかしその原料までは、コックでもないナツにはわからない。
「いいものって……っ!?ニャ…!?な、なっ……これ、なん、でっ…!?」
22910/14:2010/08/31(火) 23:49:45 ID:W01ysIzX
突然、ナツの呼吸が荒くなった。その顔には苦悶にも似た表情が浮かび、腕は自然と自身の体に触れる。
「うあぁっ…!じ、時期じゃないのにっ…!?うあ……ふにっ……んにぁぁ…!」
「よく効くニャ?ボク特製のまたたび酒。あとはじっくり、旦那さんに可愛がってもらうといいニャ」
ナツの手は、無意識のうちに自身の胸に触れ、もう片方の手はたちまち湿り気を帯び始めた股間へと向かっていた。
「んにっ……ふにゃあ…!」
「さっすが、効き目ばっちりね。パティ、ありがと」
「これぐらい、お安いご用ニャ。あとは、旦那さん独り占めがいいニャ?」
「ふふ、気が利くのね。ほんと、ありがとねパティ」
パトリシアが離れるのと入れ違いに、主人がナツの前ににじり寄る。そんな彼女を、ナツは熱の籠った目で見上げる。
「ご……ごしゅ、じ…」
「旦那さん、でいいって。ナツ……今日は、頑張ってくれてありがとね」
「ふにゃっ!?」
主人の手が、再び彼女の胸を撫でる。それまでとは打って変わって、ナツは甘い悲鳴を上げ、体を大きく震わせる。
「うああっ!そ、そこ……も、もっと……触って、ニャ…!」
「ふふふ。慌てないの、ちゃんとしてあげるから」
主人はにっこり笑うと、ナツの腹に口づけをし、そこにある小さな乳首を口に含んだ。
「ふにゃあぁっ!!うにゃあっ!!だ、旦那、さっ……んにぃ!!」
舌先で転がすように舐め、吸い、軽く歯を立てる。そうする度に、ナツの体は大きく跳ね、口からは抑えきれない、抑える気もない
喘ぎと鳴き声が漏れる。
「うああぁぁ…!旦那さん、旦那さんっ……せ、切ないのニャ…!あ、あそこも、触ってほしいニャ…!」
「もう。ナツったら、せっかちね。そんなに我慢できないの?」
「だ、だって、だって……お腹の中、疼くのニャ…!もっともっと気持ちよくしてほしいニャ…!」
「ふふ。ナツったら、エッチなんだ」
楽しげに言うと、主人は手を下へと滑らせ、ナツの太股を擦る。だが、ナツの求める場所は決して触らず、しかし内股や太股など、
そこに近い部分を執拗に撫で回していた。
「んにゃう!ふにっ!んにっ……い、意地悪しないでニャア!!お願いニャ!!お願いだからっ……そこ、ちゃんと触ってニャア!!」
「ふっふ〜ん、焦らされるのは嫌い?じゃ、これぐらいにしといてあげる」
「は、早く……ンニャアッ!!」
ぷちゅ、と水音が響き、ナツの体が大きく跳ねる。ほんの僅かに触れただけなのだが、彼女の指には透明な粘液がべっとりと付いていた。
それをナツの目の前に突き付け、ゆっくりと指を開いて見せると、その間に粘液が糸を引く。
「こ〜んなになってるよ、ナツのここ。こんなとろとろにして、ひくひく震えちゃって……エッチな子」
「いやぁ……そ、そんなこと言わないでニャ…!旦那さん……お願いだから、そこ…!」
「わかってる。い〜っぱい気持ちよくしちゃうんだから!」
言うと同時に、主人はナツに唇を重ねる。そして片手では彼女の頭を抱き寄せつつ、もう片方の手を彼女の秘所へと持っていく。
再び焦らすように、主人は彼女の小さな割れ目を指で擦る。ナツが不満そうに、鼻にかかった鳴き声をあげると、彼女は妖艶に笑う。
23011/14:2010/08/31(火) 23:50:34 ID:W01ysIzX
「それじゃナツ……入れるよ?」
返事を待たず、主人はゆっくりとナツの中へ指を沈めていく。同時に、ナツの体が反り返り、腰ががくがくと震えた。
「いっ……痛っ…!あ、あっ……旦那、さんっ……も、もっと奥までぇ…!!」
「痛いのに、奥まで欲しいんだぁ?ふふ、いいよ。いっぱい、気持ちよくしてあげる」
指が、さらに奥へ入り込んでいく。ナツは悲鳴にも似た嬌声をあげ、ひたすらにその快感を貪っている。
そんな二人の様子を、ミーシャとパトリシアは手持無沙汰といった様子で見つめていた。元々が、初めてで何かと問題の起こるであろう
彼女達の補佐が役目だったため、もはや仕事はないに等しい。だがふと、ミーシャはパトリシアの様子がおかしいことに気付いた。
彼女は苛立っているように尻尾でベッドを叩き、呼吸は明らかに荒くなっている。
「……パトリシア、またかニャ?」
そう声を掛けるミーシャに、パトリシアは恥ずかしげに笑いかけた。
「さすがに、ボクも少しは飲んじゃうニャ……いつもみたいに、いいニャ?」
「ボクも暇だったから、ちょうどいいニャ。それに…」
言いかけて、ミーシャは少し恥ずかしげに笑った。
「……パトリシアなら、ボクは歓迎ニャ」
ミーシャが押し倒すと、パトリシアは抵抗もせず、喉をゴロゴロと鳴らす。そして不意に腕を伸ばし、ミーシャの頭を引き寄せると、
彼女の鼻先をぺろりと舐めた。
「パティ、でいいニャ。旦那さんと、ミーシャなら」
「わかったニャ、パティ。旦那さんに負けないぐらい、気持ちよくしてあげるニャ」
お返しのキスをしてから、ミーシャは舌を唇からうなじへ、うなじから腹へと滑らせて行く。やがて、いつの間にかすっかり濡れている
秘部までくると、そこに軽く息を吹きつける。
「ふにぃっ!ミ、ミーシャ、早くぅ…!」
ミーシャは微笑で応えると、割れ目にキスをするように口を付け、舌を差し込んだ。途端に、パトリシアの体がビクンと跳ねる。
「ニャッ…!い、いいニャ!!気持ちいいニャ!!ミーシャ、もっと……ふにゃああぁぁ!!!」
ざらついた舌で必要以上に刺激を与えないよう、ミーシャは細心の注意を払って舌での愛撫を続ける。その動きは非常に慣れており、
しかもパトリシアの求める部分を的確に責めていた。そのことからも、彼女達が以前から何度も関係を持っていたことがわかる。
「うにゃあっ!!ミーシャぁ!!そ、そこいいニャア!!そこもっとぉ!!」
そんなパトリシアの叫びを、ナツはまるで自分の叫びであるかのように聞いていた。いつもとは全く違う、何憚ることなく欲望のままに
叫び、更なる快感をねだる彼女の姿は、自然に自分と重なった。
23112/14:2010/08/31(火) 23:51:23 ID:W01ysIzX
彼女達のことは主人も気づいていたらしく、その顔に子供を見守る母親のような笑みを浮かべていた。
「あの子達も盛り上がってるみたいね。パティったら、私としてる時より気持ちよさそう」
冗談めかして笑う主人を、ナツはとろんとした目で見つめる。
「だ……旦那さん…!ボクも……ボクも、パトリシアみたいにぃ…!」
「ナツも、指じゃ物足りなくなっちゃった?ふふ、いいよ。それじゃあ、イかせてあげる」
主人は指を引き抜くと、体を下にずらし、ナツの足を優しく開かせた。そして軽く毛を掻き分け、同時に割れ目を開かせると、
躊躇うことなく舌を這わせた。
「ニャッ…!?う、うにゃああああっ!!だ、旦那さっ……そ、それっ、強すぎっ……ニャアアァァ!!!」
指を入れられた時と違い、痛みの全くない、純粋な強い快感。今までに感じたこともないそれは、ナツにとってはあまりに強すぎる
刺激だった。
「だ、ダメニャッ!!旦那さん!!ボク、変な感じっ…!!やっ、ニャア!!!」
快感と怯えの入り混じった叫び声。その声に、自身の快感を貪っていたパトリシアが目を向ける。
避けた位置の都合上、頭の上にナツの顔がある。その顔を見てから、パトリシアは小さく声を掛ける。
「ミーシャ……ちょっと、動くニャ…」
「ん、わかったニャ」
それだけで、もうお互いに何をするのかわかっていた。パトリシアはうつ伏せになると、そっとナツに顔を寄せる。
「ナツ……心配しないでいいニャ…」
不意に掛けられた声に、ナツは縋りつくような目で彼女を見た。
「パトリシア、怖いニャ!!んにぃ!!こんな、こんなのっ…!!」
「大丈夫ニャ……ボクも、一緒ニャ」
「んむっ…!」
パトリシアは優しく唇を重ねた。それを見計らって、ミーシャは彼女の腰を持ち上げると、舌での愛撫を再開する。
「んっ!!んうぅー!!んんー!!!」
唇を塞がれたまま、ナツはずっと叫んでいたが、それが聞き取れるわけもない。やがて、その叫びは短く切れ切れのものとなり、
その体もガクガクと震え始める。
それを見ると、主人はナツの尻尾を扱くように撫で始めた。
「んんっ!?んぐっ!!んっ!!ぐっ…!」
ただでさえ高まっていた快感に、そのような快感が加わっては、もはや耐えることなど不可能だった。
「んぐ、ううぅぅーーー!!!」
一際大きな叫びと共に、ナツの体は弓なりに反り返る。それとほぼ同時に、パトリシアも達していたらしかったが、もはやナツの耳には
何も聞こえてはいなかった。
主人が何か言っている。しかし、その声は聞きとれもせず、口の動きも読み取れない。
それでも何とか返事をしようとしたものの、その前にナツの意識は完全に闇の中へと落ちていた。
23213/14:2010/08/31(火) 23:52:08 ID:W01ysIzX
翌朝、ナツはひどい倦怠感を覚えつつも、何とかキッチンの持ち場についていた。ただでさえ初の狩りで疲れた上に、ゆっくり休む暇も
なかったのだから、疲れるのも無理はない。
一方の主人は、相も変わらず元気いっぱいである。今日も大量の朝食を食べ終え、口元に付いた食べかすを腕で拭っている。
パトリシアとミーシャも慣れているのか、やはり普段と変わらない。ただ一匹、ナツだけが疲労困憊といった表情をしている。
「ナツー、昨日はお疲れ様」
突然声を掛けられ、ナツは文字通り跳び上がって驚いた。そんな彼女に、主人は笑いかける。
「昨日の今日じゃ、まだ疲れは残ってるでしょ?だからね、今日はトレーニングなしで、お休みでいいよ」
「え…?」
毎日毎日続けてきた腹筋だが、確かに今日やれと言われてもやりきれる自信はない。またこれ以上は、どう頑張っても筋肉は付かない
気もする。しかし、ナツはなぜだか、嬉しいはずの休みを、全く嬉しいと感じられなかった。
「一日ゆっくり休んで、また頑張ればいいからさ。とりあえず今日は…」
「あの……だ、旦那さん!」
ボードを書き変えようとする主人に、思わず大きな声を出してしまい、ナツは一瞬萎縮しかけた。しかし、それでも精一杯の勇気を
振り絞り、きょとんとした顔の主人に話しかける。
「あ、あの……あの……えっと、ボク……その……も、もっと、旦那さんの役に、立ちたいニャ…!だから、その……お、お休みは、
嬉しいニャ……でも、今はその、お休みより……は、早く、旦那さんの役に立てるようになりたいのニャ…!」
つっかえつっかえ、それでも何とか言い終えると、ナツは縋るような目つきで主人を見つめた。主人はしばらく彼女の顔を見つめ、
やがて笑顔を浮かべると、ナツの頭をポンポンと叩いた。
「よしよし、そっかそっか!それじゃ、頑張ってもらっちゃおっかな!でもナツ、無理しちゃダメだよー?」
それを聞いた瞬間、ナツの顔に、ぱあっと笑顔が広がった。
「はいですニャ!頑張りますニャ!頑張れますニャ!任せてニャ!」
主人はナツのトレーニングメニューから休憩の文字を消し、代わりにネコ拳闘と書きこむと、一度キッチンを見回した。
「さぁってと。それじゃ、今日のオトモは……約束だったし、ミスティ行こうか」
「はいニャ!待ってましたニャ!」
途端に、いつの間にやら万全の装備を整えたミスティが駆け込んできた。
「代わりにモモ、ちょっとお休みしててくれるかな?」
「はいニャー。でも、できたらまたすぐ呼んでほしいニャ…」
「大丈夫、ほったらかしになんてしないから。それと……ルーシー、昨日できなかったから、その埋め合わせ今日でいい?」
「もちろんニャ!ふふふ〜、また旦那さんにいっぱい可愛がってもらえるニャ〜…」
早速よだれを垂らすルーシーを呆れたように見つめ、主人はキッチンの出入り口に立つ。
「それじゃみんな、行ってくるね!」
「いってらっしゃいニャー!」
いつもと変わらない、全員の見送りの言葉。ナツも自然にそれに混じっていたが、それを見たミーシャが優しく笑う。
「ナツ、ずいぶん硬さが取れたニャ。やっぱり裸の付き合いはいいものニャ?」
途端に昨夜のことを思い出し、ナツの全身の毛が膨らんだ。
「そ、そ、それは、その……そ、そうニャ…。と、ところでっ!あの、ミーシャとパトリシアって…?」
23314/14:2010/08/31(火) 23:53:30 ID:W01ysIzX
「ん?ああ、恋人同士ってわけでもないのニャ。またたび酒使うと、どうしても自分も飲んじゃうからニャ。昨日のナツみたいに、
怖がる子にはあれ使うのニャ。でも、旦那さんは手いっぱいだし、パトリシアの相手まではできないニャ?その代わりにボクが
お相手してるうちに、ああいう形になったのニャ。だからねこ屋敷の中で、ボクだけリバニャ」
「……りば?」
「わからないならわからないでいいニャ。そのうちわかるニャ」
相変わらずよくわからなかったが、とりあえずそれでいいのだろうとナツは思った。それよりも、今は大切なことがいくつかあった。
オトモボードに向かい、ナツは自分の名前が書かれた部分を見つめる。そこにある『なつき度』という項目には、既に四つほどハートの
マークが描かれている。それをしばらく見つめてから、ナツはおもむろにペンを取り、その隣にもう一つハートマークを描き足した。
それが済むと、ナツは自分の持ち場につき、静かに身構えた。
―――今度は絶対、旦那さんの役に立てるようになってやるニャ!
そんな決心を胸に、ナツは指定されたネコ拳闘を、元気よく開始するのだった。

ポッケ村名物ハンター、通称『たちの人』。雇っているアイルーは全員、雌。
ハンター仲間の中には、そのアイルー達を不幸だと言う者もいるが、目下、アイルー達は全員、自身の身に余る幸せを謳歌している。
234名無しさん@ピンキー:2010/08/31(火) 23:54:35 ID:W01ysIzX
以上、投下終了。
それではこの辺で。
235名無しさん@ピンキー:2010/09/01(水) 01:08:26 ID:t52kdjER
GJGJ!ナツが可愛すぎる!
しかしタチの人に吹いたw
236名無しさん@ピンキー:2010/09/01(水) 01:13:23 ID:KVgWDmUk
タチって同性愛用語か・・・
まぁなにはともあれGJ!
237名無しさん@ピンキー:2010/09/01(水) 08:56:14 ID:dbXHe6vG
GJ!
アイルー好き歓喜の作品ですな
238沼地の中のレイプ:2010/09/04(土) 10:52:23 ID:rK3u55cZ
GJです!改めてアイルーのかわいさを実感しました!

え〜と、今更ですが“砂漠の中の逆レイプ”の続きを書いてみました。
長いので、前編・中編・後編にわけて投下します。
ジャンルは、前と同じく以下の通りです。

ハンター♂×ナナ=テスカトリ

前編にはエロはありません。後編には完全な陵辱があります。
前作を読んでいないとよくわからない所も多々あるかも……
ではどうぞ。
239沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:53:14 ID:rK3u55cZ
夜の真っ暗な街の中で、昼夜関わらず常に明るい電灯の光を灯している酒場。
今宵もいつもと変わらずに、酒場は夜の闇を消し去る光源となっていた。
そしてそれに伴うようにハンター達は酒場の電灯に劣らないほど明るく、陽気に酒を飲み、雑談をして夜を過ごしていた。
その交流の場の中心にいたのは、ついこの間 両親の仇であったアカムトルムを見事討伐し、
一躍英雄となったハンター、アカルだった。
苦戦を強いられながらも感情に乗っ取られずに性格に、そして冷静に立ち向かっていき、ついに両親の仇を討ち取ることができたのだ。
それを他のハンター仲間は大いに祝福し、何日にもわたってパーティーと称し、用意された沢山の肉を豪快に食し、飲み明かしているのだ。
ハンター達は皆クエストを受注しに来たわけではないので、全員私服だ。
パーティーが続いている間、入ってきたクエストしてくれるハンターがいないから近いうちに依頼の入荷が滞るんじゃないかと
ヒヤヒヤするよと、店主は笑いながらハンターに愚痴をこぼして酒を用意する。
英雄は恥ずかしがりながらも、この祝福を快く受け取っていた。

「おい、アカル」

中年ぐらいの男の声が、沢山のハンターに囲まれながら酒を飲んでいたアカルの耳に届く。
そちらの方向を見ると、新米時代からアカルのことを気にかけていた、あの元ベテランハンターが酒場の入り口に手を掛けてそこにいた。

「あっ、おっさんやっと来たな! 前々からパーティーの招待状贈ってたのにどうして来てくれてなかったんだ?
 家に行っても誰も出ねぇしよ」
「お前がクエストに出発した直後に風邪拗らせてな、熱が高かったから入院してたんだ。その位誰かから聞いてるだろう?」
「お…憶えてねぇ……」
「ははっ、まぁやっとの事で両親の仇が討てたんだから、気持ちが舞い上がってて記憶力が低下してたんだろう。
 みんなーッ!今はもうハンターじゃないこの老いぼれも参加させてくれないか!?」

酒場に居合わせた全員が一斉にうなずいた。
元ベテランハンターは嬉しげにアカルの隣の席へと近づいていき、ドスンと音をたてて勢いよく座った。

「アカル…もう一人の英雄はどこだ?ここに向かう道中にも、酒場の出入り口にも姿が見えなかったのだが……」
「ん…?ナナのことか?」
「そうだ。ナナの助けも借りてアカムトルムを狩猟したのだろう?ナナもここに呼んで一緒に祝ってやるべきじゃないのか?」
「今までのパーティー全部ナナ呼んでたぜ?ナナを一人寂しく置き去りにするわけねぇだろ?」
「ならば何故、今日はいないんだ?」
「それがなんかナナの奴、一緒に酒場に向かってる途中、急に砂漠の方に飛んでっちまったんだよ。
 止めようと思ったけど間に合わなくてさ……」
「ナナなりに何かやりたい事でもあったんじゃないのか?炎妃龍を上回る奴はなかなか砂漠には出現しないし、
 心配はいらんだろう」
「…でもナナ、一応怪我してるんだぜ…?もし同じ古龍のクシャルダオラとかに出会ったら、いくら炎妃龍っていっても
 只じゃあ済まないかも―」
240沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:54:17 ID:rK3u55cZ
「―おっ、安心しな…ちゃあんと元気に帰って来たみたいだよ」

翼を上下に動かす大きな音と共に、蒼い体を白い包帯を巻いている炎妃龍・ナナ=テスカトリがコンクリートの地面に舞い降りた。
その姿を酒場の窓や入り口から見ていたハンター達はさらに興奮を高め、酒場の中は熱狂の渦に包まれる。
アカルと元ベテランハンターを含む全員が酒場から夜の街へ飛び出し、ナナの元へ駆けて行った。

「もう一人の英雄のお出ましだ!!」
「ほら、ナナちゃんにも酒を分けてやれィ!!!」

ハンター達の盛り上がりはまさに近所迷惑というもので、酒場の付近に住んでいる街の住民は皆 心の中で
やめろォ! と叫ぶ。
それでも止まることを知らないハンター達の盛り上がり。大した奴らだ…。

「あれ、ナナちゃん何 口に咥えてんだ?」

大勢の中の、一人のハンターが、ナナが己の体と同色の何かを咥えているのに気が付いた。
蒼く美しい色に混じって、所々赤く染まってもいるそれを……。

「うわぁっ!!これ、炎妃龍の甲殻だァ!!」

大きく声を張り上げて叫んだハンター。
アカルはその言葉に驚きナナを囲んでいるハンター達をかき分けて進み、急いでナナの顔の真正面に行き、
彼女が咥えているそれを確認した。
するとそれは、ハンターが言った通り確実に炎妃龍の甲殻だった。
それは分厚く、かなりの大きさがあり、ナナはそれを口に咥えていたのだった。
その甲殻の内側には真っ赤な血管が引っ付いており、なんとも言い難く、エグイの一言が非常によく合っていた。

「まさかナナちゃん………共食い…………」

一人のハンターが呟いた言葉に、その場にいた人間は沈黙に陥り、酒による激しい酔いも急激に醒めていった。
それは、アカルにしても同じであり、アカルもまた、言葉を失って呆然としていた。

「このバカ共が、ナナをよく見てみろ」

元ベテランハンターは割り込みながらそう言って、ナナの後ろ脚の付け根部分を指差した。
脚の一部が大きくえぐれ、血が大量に出た痕跡がそこにはあった。
241沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:54:41 ID:rK3u55cZ
「理由は分からんが、恐らくナナは自分で自分の脚の甲殻を引き剥がしたんだろう。ナナが今咥えているのはその
 脚の甲殻だ」
「え……そんなバカな……ナナ、何でそんな自分を痛めつけるようなことを……………ん?」

アカルがナナの顔に両掌を付けながら理由を問うと、ナナは“受け取って”と言いたげに口に咥えていた
己の甲殻をアカルへと差し出した。
アカルはそれをとりあえず受け取ってみたものの、意図が分からないため、なんと言っていいのか分からない。
次にナナは身を翻して方向転換し、アカルとは別方向にいた一人のハンターの胸部に顔を近付けて、
顔をそのままに眼を動かし、アカルを見つめ始めた。

「―――っ! ナナ……お前まさか……!!」

アカルの読みは、外れてはいなかった。

ナナに顔を近付けられたハンターが首に掛け、胸へと垂れ下げていたもの。
それはゲネポスの鱗で精巧に作られたネックレスだった。
ナナはこのハンターとは何回かの面識があり、モンスターの素材から作られたこの胸のネックレスを
見るたびにナナは、密かに思い続けていたのだ。


私のからだプレゼントしたら……アカル喜んでくれるかな…………。


「ナ……ナナ……これでアクセサリーを作って、俺に着けろと………?」

ナナはアカルの問いに、大きくうなずいた。
甲殻を剥がす時の痛みは尋常ではなく、それでもナナはアカルの事を想い激痛に耐えながらそのプレゼントを作り上げた。
ナナが一人で砂漠に行ったのはアカルにそのプレゼントを作るのを止められないためでもあり、
そしてまた 公然の場で愛しい人にプレゼントをするというのは、彼女なりのストーリー脚本でもあったのだ。

「う…うわあああぁぁぁ―――――――っ!! ナナ…ナナぁ!!!」

アカルは叫び、涙をぼろぼろと流して泣いた。ナナからせっかく受け取ったプレゼントを放り投げるかのようにしてしまい、
次の瞬間 目の前にいたナナの顔を両手を使って抱きしめた。
その光景を見ていた周りのハンター達は、ナナとアカルの二人に感動の拍手を贈った。
ハンターだけではない。自宅の窓からそれを見ていた一般住民も、気付かないうちに外へと足を運び、一緒に拍手をしていたのだ。

「よぉし!!これだけじゃパーティーは終われねぇ!!ハンター以外の奴らも呼んで来い!!
 酒も食いモンもみ〜んな俺達ハンターがおごってやるぜぇ!!!」
「今宵は最高の夜になりそうだぜ!!うおおお――――ッ!!!」

前にも増して大歓声が酒場の周辺を包む。ナナとアカルを祝う祝杯は、これからが本番なのだ……。
242沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:55:42 ID:rK3u55cZ

四時間のち...............

アカルはその後も続いたハンター達の祝杯を受け止めきれず 酒にすっかり酔いつぶれてしまい、
イスに座ったままテーブルに上半身を降ろしながら寝ていた。
ナナもパーティーに参加できるように酒場にあったすべてのイスとテーブルを外へと移動させ、
朝日がわずかながら見える酒場の外でアカルは眠っていたのだ。
もうすでにパーティーは終わっており、他のハンター達は既に帰っている。
あまりに気持ちよさそうにアカルが眠っているものだから、アカルを起こさずに毛布を一枚かぶせ、
ハンター達はそれぞれの自分の家へと帰宅していったのだ。

「ん…………あれ…? 俺寝ちまってたのか…………」

アカルは顔を上げ、その細い目をこすりながら眠りから醒めた。
次にアカルは自分の周りをキョロキョロと見渡して、自分のほかに 酒場の外壁に背をもたれて寝ている
元ベテランハンターと、自分の事を横でじっと見つめているナナの姿があることに気が付いた。

「ナナ…俺どのくらい寝てたんだ……みんなはどこに………?」
『ク〜ン……』
「お目覚めかい、英雄。今は午前四時三十八分だ。パーティーはとっくに終了………
 ナナちゃんはあんたが寝てる間 丁度いい具合に温度調整した炎鎧出し続けて、あんたが風邪引かないように
 ずっと傍を離れないでいたんだぜ。そんなもんで、包帯は全部 シナシナになって取れちまった」

その声はアカルのいる地面より上から伝わってきた。そこではパーティーに参加していた一人の男のハンターが
アパートの三階から顔をのぞかせていた。

「そうなのかナナ……?お前あんだけ他の奴らに酒 飲まされて、酔ってて眠くないはずないだろうに……」
『グルルル………』
「ナナちゃん、こっくりこっくり なりながらも必死にこらえて炎鎧出してたんだよ。とことん献身的だよ…ナナちゃんは」
「…それはそうとジョン、お前やけに俺とナナのことについて詳しいな」
「ずっとここから見てたからね」
「暇人か」
「暇人です」
『きゅウ………?』

ナナは首をかしげていた。
243沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:56:50 ID:rK3u55cZ
「ところで、あそこでビール瓶 片手に持って、だら〜しなく爆睡してるあのおっさんは?」
「あぁ、カイルさんか。ほら あの人すげ〜酒癖 悪いだろ?お前が寝ちまった後、誰か知んねぇけど
 酒飲ましちまってな。いきなり説教し始めたり、ゲロそこらに撒き散らしたり……………最終的に
 睡魔に襲われて 力尽きたんだよ」
「……俺と違って毛布すら被せられてねぇけど……」
「寝てる赤ん坊を起こす、なんてことやろうとする奴はいないだろ?もし起こしちまったら、また説教の嵐が
 飛び出すんじゃないかってみんな恐れてな、誰も近づかなかったのさ」
「かわいそうなおっさん……でもまぁ、みんな楽しんでたことだし、パーティーは大成功って事でいいのかな?」
「ああ、そうだn―」
「あ〜、うるさかった。頭にまで騒音がガンガン響いて、超近所迷惑ってかんじ〜?」

割り込んで会話に入った、その若い女の声に、アカルとアパートにいるハンターは 眉間にシワを寄せた。
ふたりとも、この声の主を知っており、その声の主を非常に忌み嫌っていたからだ。
ふたりの前に現れたのは、ついこの間 この街に引越してき、そしてアカルと同じギルドに所属した若年の、少女のハンターだ。
前に住んでいた街では万引き、遊び半分でのクエスト中の味方への攻撃等、
他にも数え切れないほどの問題行為を起こしてきた事で有名だ。もちろん、この街でも………。

「何の用だ てめぇ……」

アカルは低い唸り声を出しながら、建物の曲がり角からこちらを見ている少女を睨みつけた。
彼は何度もこの少女によって様々な被害をこうむっており、
アカルは常日頃その怒りを、心のダムへとどんどん蓄積させられていたのだ。
今にもあふれ出しそうなその怒りを、アカルは必死に抑えていた。

「おぉ、怖い。何の用って、別に具体的な用事はないんだけどぉ…へぇ〜“それ”がアカムトルムを倒したっていう
“片割れ”かぁ…噂でしか聞いたことないから見るの初めてだな〜」

少女はそう言いながら、コンクリートの地面に身を横にしていたナナに向かって歩いていた。
アカルは少女の、ナナを“それ”や“片割れ”などとバカにするような発言にひどく激昂したが、アカルはそれもダムにしまっていく。

自分はもう立派なひとりのハンターなんだ。感情をコントロールできないようでは立派なハンターなどとは言えない。

アカルはそう肝に銘じ、怒りを無理やりねじ伏せたのだ。しかし、もうダムは決壊寸前だった………。

「見れば見るほど上品そうな顔してるじゃないのぉ。えーゆー様のお妃さ…まッ!」

突然、ナナに近づいた少女が片足を上げ、ナナの目に向かってその足を蹴り上げた。
横になり、無防備だったナナはその蹴りを目に直撃し、悲鳴をあげて のたうちまわる。

『ギャアンっ!ギャアアンッ!!』
「なんだあ〜、炎妃龍ってもっと強いもんだって思ってたのに……目 蹴られただけでこのざまねぇ…げんめつ〜」

どんな生き物だって目を攻撃されたらひとたまりもない。
ナナは赤く充血した目から大量の涙を流し、苦痛にうめいている。
244沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:57:30 ID:rK3u55cZ
その様子を近距離から見ていたアカルは心の中のダムをとうとう爆発させ、怒りを露に少女に向かって駆け出した。

「おどれェ――――――ッ!!!」
「ばっ、よせ アカル!!」

アパートハンターはアカルに向かって制止の声を上げるが、アカルは軽くそれを振り切る。

「死にさらせ このくされ外道…―ガッ!!?」

少女に襲い掛かったはずのアカルだが、突如何かにつまずき、コンクリートの地面に思い切り鼻をぶつけた。
なんだ とアカルは鼻血を出しながら何かに拘束された足を見ると、そこにはまるでゾンビのようにうつ伏せなりながら、
自分の足を両腕でがっちりとつかんでいる、元ベテランハンターの姿が……。

「何しやがる おっさん!HA☆NA☆SE」
「ムニャ…作者はモン姦しか書けない男なんだぜぇ…?」
「寝ぼけてんじゃねェ――――――っ!!!」

アカルは元ベテランハンターの腕を振りほどこうとするが、いくら老いても彼は豪腕ハンターだった男だ。
眠っているとはいえ、足をつかんでいる力は凄まじく強く、アカルの力ではその腕をほどくことはできなかった。

「はなせ ちくしょ――――――ッ!!」
「ナイスだカイルさん!!クリス、てめぇは早く消えたほうがいい」

アパートの窓からハンターが少女に向かって、帰るように促す。
今のアカルの眼は、少女を殺そうとすることに燃えている眼であり、アパートハンターは、
もしアカルが少女を一回 殴り始めたら、アカルは少女の息が絶えるまで殴ることを止めないであろうことを悟っていた。
そうなれば、アカルはハンター免許剥奪どころではなくなり、殺人者として将来を過ごすことになってしまう。
アパートハンターはなんとしてもそれだけは食い止めたかったのだ。

だが、少女は自分を殺そうとしているアカルの様子を見ながらも動く様子を見せなかった。

「なんで〜?アタシ別に悪いことしてないよぉ?ただ丈夫で大人しいって聞いた“サンドバッグ”
 があったから、アタシは軽く蹴っただけ〜」
「―――ッ!!! このマン毛野郎が 地獄に堕ちやがれ―――――――ッ!!!!」
「ボケナスが!!何で火に油 注ぐようなことわざわざ言うんだ!!早く消えろって言ってんだよ!!」

二人分の罵声が少女に浴びせられる。アカルは未だ元ベテランハンターの拘束から逃れられていないが、
怒りに満ちたその眼には、巨大に燃え盛る業火が見えた。
245沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 10:58:08 ID:rK3u55cZ

「てめぇだけは許さねぇ!!その顔にうじ虫ぶっかけて ぐっちょぐちょ に潰してやる!!!」
「ウーン……ぷっちょ………グオオオオオオ……」
「いつまでも寝ぼけてんじゃねぇよ おっさん!!!離しやがれェ!!!!」
「カイルさんがアカル押さえてる間に早く逃げろってクリス!!さもねぇと俺がてめぇをぶっ殺すぞ!!!」

そう叫んだアパートハンターは、ごつく、銀色に光っているへヴィボウガンを取り出し、アパートの窓から少女に向かって構えた。
もちろんアパートハンターには少女を殺す気などさらさらない。アパートハンターはとにかく、一刻でも早く少女を
親友であるアカルから引き離し、この事態を収拾させたかったのだ。

「あ〜あ、わかったわかった。帰ればいいんでしょ 帰れば」

少女はため息をつき、アカル達に背を向けて、街の通りへと歩いていく。

「待ちやがれアバズレがァ!!ナナ、奴を―………」

アカルはナナに少女を追いかけさせようとしたが、まだ目の痛みに苦しみ 涙を流しているナナの姿が視界に入り、途中で言葉を切った。
そしてアカルが呆然とナナの姿を見ている間に、少女の姿は街の通りの中へと消えていった。

「ナナ……………痛むのか……?」

少女がいなくなり、ナナの苦しんでいる場面を見て、気味が悪いほど一瞬で冷静になったアカル。
殺意を向ける相手がいなくなり、ナナの目の傷を気にかける気持ちが、心の中から殺意を消し去ったのだろう。
鼻時を垂れ流しながら、アカルは心配そうに話しかけた。

『クウ…クウ……』

ナナは鼻を鳴らし、痛みをこらえながら元ベテランハンターに足をつかまれ、うつ伏せのまま動けないでいるアカルへと近づいていく。
そして次の瞬間 ナナは、鼻から流れ出ているアカルの鼻血を拭き取るかのように舌を顔に這わせ、舐め取った。
顔を舐められている間、アカルは一言も 言葉を発することはなかった。
…地面に付けている手を小刻みに震わせ、首を小さく左右に振るアカル。
泣きそうになり、アカルは歯を食いしばって必死にそれらの感情を抑え込み……彼は自分を、静かに嫌悪した。

「―アカルすまねぇ……あんたの未来守るためとはいえ、黙ってあのクソ女を逃がしちまったのは、謝るべきことだろうから……」

申し訳なさそうにそう言いながら、アパートハンターは自宅のアパートの階段を使って降りてきて、アカルの元へと向かってきた。

「ジョン……いいんだ。ありがとう」

アカルはアパートハンターとナナ、ふたりに対して感謝の言葉を述べた。

「それにしても…あの野郎、先輩である俺達をバカにするだけじゃなく、俺らのアイドル ナナちゃんまで傷付けるなんて……
 今度 街中で会ったら本当にぶっ殺してやりたいぜ」
「もういいんだよジョン。ナナも許してやる気みたいだし……それよりも早くナナの目を治療してやりたいんだ」
「そうか…それならまず……」
「そう…俺の足に引っ付いてる、この酔っ払いジジイを何とかしないとな………」
246沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 11:05:17 ID:rK3u55cZ
「グオオオ……性欲をもてあます………ムニャムニャ……」
「ふふ、そんな寝言いってられるのも今のうちさ………」
『クウン……』

不気味な笑いを浮かべるアカルとアパートハンターに、ナナは不安げな声を出す。
そんな中、アパートハンターはアカルの足につかまっている元ベテランハンターの耳元に口を近付けて、こうささやいた。

「うわぁ〜、ラオシャンロンが五頭攻めて来たぞ〜!しかもなぜか股間のナニ勃起させてる〜!
 あぁ…カイルさんがつかまったァ!」
「――――ウギャアアアアアアアァァァァぁぁあああ!!?」

元ベテランハンターは、でかい恐怖の叫び声をあげながら、その深い眠りから目を覚ました。
大きく荒い呼吸を繰り返し、何が起こったのか理解できていないようだった。

「やったぁ! 大☆勝☆利 」

アカルとアパートハンターはふたり合わせて歓喜の声をあげる。

「アカル、ジョン……お前ら一体……?あちち……頭痛ぇ……」
「説明は後だ。今は一刻でも早くナナを獣医に…………」
「ん?ちょっと待て。 ナナ、俺に見せてみろ」

元ベテランハンターは、身体をバネのようにして起き上がり、赤く充血した目を前足でこすっているナナに気付き、
そしてナナに向かって歩み寄って、目を凝らしてナナの目を見始めた。

『グウ…』
「おっさん、古龍の治療なんて できるのか?」
「治療はできんが、ハンターやってて幾多の傷を見ている内に、自然と傷の 重い軽いは わかるようになるもんなんだ。
 フム…結構ひどく目が傷付けられているが、心配には及ばないだろう。しばらく放っておけばその内 治る。古龍だから
 自然治癒能力も高いだろうからな」

元ベテランハンターの言葉にアカルは安堵のため息を吐き出した。
側で見ていたアパートハンターも、アカルほどではないが大きなため息を出し、肩を撫で下ろした。

「で、ナナに何があったんだ?」
「あっ、おっさん寝てたから知らないんだっけ―………」
247沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 11:06:11 ID:rK3u55cZ
「…―そうか、クリスが…………」
「あいつだけは許せん。今すぐヤツの家に行って、大タル爆弾で家ごと吹っ飛ばしてやりたいが、
 ナナはそんなこと望んでないみたいだから……」
「でもよ、アカル………やられっぱなしなんて、ナナちゃんが不憫すぎるぜ……」
「さっきから言ってるだろジョン。俺はヤツを許すことは決してないが、ナナがそう望んでないのならば
 俺は復讐なんてことはしないよ」
「そして俺に、ラオシャンロンに強姦される夢を見せたと……」
「は、話したろ!俺の足をあんたが がっちりつかんでるもんだから、仕方なく……」
「もっと別な方法があったんじゃないか〜?ラオシャンロン、ホントに怖かったんだぞ〜?」

アカルは元ベテランハンターが発している、そのオーラにたじろぐ。
隣にいるアパートハンター・ジョン、そして古龍であるナナでさえもその気迫に圧倒された。
そのオーラは、激しい内心の怒りによって練成された、まるで雷のようなものだった。
これから答えるアカルの返答によって、その雷が落ちるか否か がわかれるであろう。

「べ、別にいいじゃん…おっさん童貞なんだから、良い夢見れたろ?」





落雷………………!





「痛って〜、おっさんの野郎…思い切り頭にげんこつしやがって……」
「いや、誰だってあんなこと言われたら怒るだろ……」

アカルとジョン そしてナナは、時間と共に段々と活気が出てきた街の大通りを、横に並びながら歩いていた。
さきほどまでわずかにしか見えなかった日の光が、空を照らし尽くし青い空を創造していた。

「そう言うお前は共犯者なのに、なんで殴られないんだよ!ひでえ差別だぜ まったくっ」
「どちらかと言うと区別だろ。カイルさんはお前に深く親しみを感じてるから、そんな事するんだぜ?」
「ホントにまったく!!アカムトルム狩ったばかりでまだ疲労溜まってるってのに、
 ナナと二人だけでクエスト行って来いなんて言いやがって……」
『グゥウウ………』
「……まぁ、お前と一緒に仕事できるのは嬉しいけどよ、ナナ………」

アカルは、隣に低く顔を近付けたナナの額に ポンポン と二回軽く手を触れる。
ナナは瞳を閉じ、嬉しそうにその体を揺らした。
248沼地の中のレイプ 前編:2010/09/04(土) 11:07:32 ID:rK3u55cZ
「…ところでアカルよ、パーティーのときナナちゃんから受け取った甲殻どうしたんだっけ?」
「お前憶えてないのか?すぐ近くの加工業者に渡したろ」
「そういえばそうだっけ………で、何にすることにしたんだ?」

ジョンは好奇心をむき出しに、アカルに訊いてくる。
アカルは、できれば誰にも話したくはなかったのだが、親友の問いに答えないのはあまりよくない事だと判断し、話し始めた。

「ネックレスだよ。ネックレスだったら、あまり仕事の邪魔にはならないだろうし、心臓の辺りにナナがいるって
 思ったら、なんか勇気がわいてきそうな気がしてな…」
「おぉ、シャレてんじゃん」
「注文されたものはソッコーで作るのがあの加工屋の売りだからな、明日の朝には届けるって言ってだぜ」
「楽しみで、今夜は眠れそうにないか?」
「ああ…………………親父達の仇を討てたのも、こんなすばらしい毎日を送れるのも、みんなナナのお陰だ。
 ありがとな、ナナ。ネックレス届いたら、俺 一生大切にするからな」

アカルは、自分の装備を取りに行く自宅への歩みを止め、人目をはばからず ナナを強く抱きしめた。
ナナの喜びの感情は、今 最高潮に達している。
愛してやまないアカルが、自分がつくったプレゼントを受け取ってくれただけでなく、
それを一生大切にすると言ってくれたのだから。
一生大切にするというアカルの言葉は、プレゼントだけに対することではないことを、ナナは知っていたのだ。



「ふふ…………いいこと聞いちゃった〜♪」

.........そして、柱の陰に隠れ、その様子を不気味な笑いを浮かべて見据えている、あの少女の姿が………………
249沼地の中のレイプ:2010/09/04(土) 11:09:15 ID:rK3u55cZ
前編は以上です。
中編はいつ投稿できるか、今のところ未定であります……
250名無しさん@ピンキー:2010/09/04(土) 20:09:31 ID:cQDXkKj5
>>249
GJ!!ナナかわええな〜
あとおっさんうぜえww
251名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 23:16:22 ID:Visv3ybH

メタルギアネタで吹いたww。
GJ!続きまってます!
252名無しさん@ピンキー:2010/09/05(日) 23:35:33 ID:Lf3ZppId
GJ!
これはまた外道な若者登場の悪寒・・・
性欲をもてあますにフイタwww
253名無しさん@ピンキー:2010/09/06(月) 01:28:46 ID:SuDPUZl9
ところでさ
孤独の人っていう書き手はどこ行っちゃったの?
保管庫のコメ欄見たら凄い事になってたんだけど
今も名前を変えて投下してんのかな
254名無しさん@ピンキー:2010/09/06(月) 20:06:34 ID:S7qHN33J
中期くらいのこのスレの書き手なんて殆ど黒歴史じゃねーか
255名無しさん@ピンキー:2010/09/06(月) 20:51:36 ID:Bo6l1cKX
書き手さんを一纏めにして黒歴史扱いとかお前マジ最低

保管庫見て思ったが、続きが来ない作品を見てると悲しくなるな。
256名無しさん@ピンキー:2010/09/09(木) 23:07:46 ID:YtmQ4qxO
続きを書こうとすると風呂敷広げすぎた自分にほとほと絶望するのよ(´・ω・`)
257名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 00:05:16 ID:LAptjojU
そういうときは、サブストーリーをちまちま作って、最後に全部繋げちゃえばいいんだよ
見えないところで進んでいるストーリーってのも中々面白い
258名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 03:46:46 ID:Xspaxu4g
というかエロパロで長いストーリーは期待してないよ
それなら短い話に濃厚な濡れ場があった方が俺は嬉しい
259名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 07:20:20 ID:MCtgPbwK
例えば?
260名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 17:37:13 ID:zcBoNBZs
短いストーリーで無理のない必然性あるエロ展開って、それが難しいんじゃないか
濃厚なエロ描写ってそれも難しいんじゃないか
『だけでいい』つもりかもしれないが、十分贅沢言ってる
261名無しさん@ピンキー:2010/09/10(金) 23:51:04 ID:tvx7/gg9
まぁなんだその・・・書けばええやん
262名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 02:39:55 ID:KyE0lwva

ネタ提供がてら架空の調合レシピを考えてみる

【媚薬】 秘薬+ドスビスカス
秘薬に花の蜜を混ぜて作られた惚れ薬。効き目はおよそ一日程度。

【いにしえの媚薬】 媚薬+黒真珠
古の時代から伝わる究極の媚薬。
瞼に塗れば、目を開けて最初に見た者を生涯愛するようになる。

【回春薬】 活力剤+春夜鯉
体内のホルモンを活性化させ、まるで若返ったように元気にさせる薬。

【回春薬G】  回春薬+アルビノエキス
回春薬にアルビノエキスを加えてパワーアップさせたもの。

【精力剤】 硬化薬+マンドラゴラ
飲めば力が漲り、一晩眠らずとも戦い続ける事が出来る。長い夜のお供に。

【精力剤G】 精力剤+狂走エキス
精力剤を上回る効能を持つ薬。使いすぎると後が怖いので注意。

【ネコの惚れ薬】 マタタビ+ハチミツ
マタタビを漬け込んで作った甘いお酒。どんなネコでも簡単に酔っ払う。

【対龍媚薬】 龍殺しの実+龍薬石
龍をも狂わせるという強力な媚薬。武器に仕込んで使うことが出来る。
263名無しさん@ピンキー:2010/09/12(日) 22:11:10 ID:xN7vTce7
いいな…

ラギアに精力剤G使ってそのまま海の中に放置プレイしたい
そんで目も血走って涎もだらだら垂らしながら陸に上がってきたところを狩りたい
264名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 00:58:03 ID:6uFSXHYq
龍薬石っていうと老山龍限定か
それとも氷結晶イチゴみたいに調合すると持って帰れるのか
是非双剣に塗り込んでナナさんをじっくりじわじわですね
265名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 01:14:14 ID:pcKxOiSp
MHスレ>>262のネタちょい拝借。

 ハンターの腕はまあG級ってほどでもないしさあ、別に大物倒して英雄になろうなんて無謀な夢も
ないし、細々と上位くらいの依頼を細々と受けてりゃ満足だったんだよねー俺。
 あー、でもさあ、調合とアイテムの使いかただけは結構上手くてさーいや自慢じゃないけどまあ
ほんとのことだし? で、足引っ張らないし1人いると便利だしってことでダチの狩り手伝ってたら
何時の間にかG級緊急クエストきちゃったんだよねーアカムトルム。

 放っておいても誰かやってくれそーな気もしたんだけどさあ、ダチがいい加減G級上がれよって言う
から、まあなっておいて損はないかなーて俺も思ったし、アカムトルムクエ行くことになったんだけど。
 手伝ってやるって大見得切ってたG級ハンター様、当日に猫飯で腹痛起こしてドタキャンしてやんの。
マジウケル。ある意味伝説作ったな。

 そんで、また今度って話だったんだけどさあ、クエストキャンセルするとお金取られるじゃん? 
無駄金支払うのもアレだし、1回実物見ておくのも良いかなって思って、まあ1人で行ってみたわけよ。
 いやーアカムトルムでかいね。動き遅くてハリウッドダイブし難いし。こんなん考えた製作スタッフは
キチガイ以外の何物でもないね。

 でさあ、やっぱどうせリセットするとはいえ、いきなり突進されると怖いし焦るじゃんか。様子見だから
ロクなアイテム持ってきてなかったんだけど、ちょっと前に酒の勢いでふざけて作った変な液体が
あったから、目くらまし代わりにぶっ掛けてみたわけよ。びしゃー! 閃光玉で鍛えた俺の投擲テクニックを見よ!
 そしたらさー……なんつーか、変なこと、なったんだけど。



「いやーこの展開はマジ予想外」

 ほんの30cm先、そのキレイな顔をぐちゃぐちゃにしてやんよ! とでも言いたげにぎらりと光る大牙を
横目に、レックスSシリーズを装備した青年は呑気にもそう呟いた。
 地面へ仰向けに寝転がっている状態だが、青年の目には暗雲立ち込める陰鬱な空は見えない。何故なら
空との間には覇竜アカムトルムがいるからだ。しかも今にもおまえうまそうだなってカンジに馬鹿でかい
お口を開けちゃったりしてるからだ。

 しかし、アカムトルムは何時まで経っても青年の身体をむしゃむしゃしなかった。丸呑みにしたいから
ってわけじゃない。ただ、飴玉と勘違いしてるみたいに、べろべろ舐めまわしている。カッコイイって
大評判のレックス一式がべとべとだ。
 クリーニング代どうなんだろ、なんて青年がぼんやり思っていたら、きゅうん。アカムトルムは凶悪な
外見を見事に裏切る鳴き声を上げた。青年はきょとんとした顔で。アカムトルムを見上げた。
 きゅうんって。いや、きゅうんはない。性別知んないけどきゅうんはないない。

「……今のってさあ、お前?」

 きゅう。アカムトルムは再び鳴いた。青年はぱちりと目を瞬かせる。でかくて黒くてとげっとげした
モンスターがきゅうん。わお。

「え、えー……マジ、ないわーお前そんなんで次回作お呼びが掛かると思ってんの? もっとこう、
 ごああああってさあ」

 ぎゃおん? 声に混じる甘えた色に、青年はアカムトルムと地面の狭間で身をもぞもぞと動かした。
これはえーとなんてゆーか。

「……ない、けど、ちょっと可愛いなお前」

 顎の下敷きになっていた腕を引っぱり出し、口の端を撫でてみる。武器にも防具にももってこいですし
売れば良いお金になりますよお客さん! てカンジの黒光りする立派な鱗だ。
266名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 01:16:35 ID:pcKxOiSp
あええ違うごめんなさい練習スレに書くつもしでしたごめんほんとすみません!!
267名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 01:53:13 ID:QkvZ0TAP
アカムの愛くるしさにウカムは1ミリたりとも追いついていない
268名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 09:13:15 ID:sXFrXH6t
>>267
いや、1ミクロンだ
269名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 12:28:44 ID:Q2cuDY6G
>>267
>>268
ひでえww
270名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 13:19:39 ID:6uFSXHYq
>>266 完成したらこっちに投下してもいいのよ?
271名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 13:29:45 ID:ix6ML+C2
>>270
>>1の4に引っ掛からないかと思ったけど、誤爆したおかげである意味セーフかw
272名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 17:40:13 ID:bzyPmgf+
う〜ん…スコップも見慣れりゃカワイイと思うのだが…
273名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 17:47:51 ID:sXFrXH6t
>>272
…剣山の方がやっぱり愛くるしいだろ

特に、あの閃光玉を受けた後の仰け反り方…
愛くるしい以外の何者でもないわ!!
274名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 20:05:55 ID:gysruyYH
大丈夫かこいつら
275名無しさん@ピンキー:2010/09/13(月) 23:36:00 ID:JUO5NK5V
通常運行です。
276名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 00:02:27 ID:3aY4VfTH
お腹辺りは比較的柔らかそうなのが可愛い
幼アカムをひっくり返して腹やら尻尾をつついたりむにむにしたいなぁ

あんな火山の辺境に放し飼いさせておくのは勿体ない
277名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 08:53:59 ID:TTg0MhR2
投下しようと書き始めた数日後に巻き添え規制を食らい、それから早3ヶ月。
長い・・・長すぎる・・・
278名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 11:07:29 ID:uuLCql0T
今アイルー村モバイルやってるんだけどタネのお願いがエロい
お腹いっぱい種が欲しいのとかマジ卑猥
279名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 13:19:07 ID:kX4bvtyn
アイルー村のエロパロもこっちでやっていいの?
内気マシロちゃんとかおねーたま大好きイモートちゃんとか
ヤンデレ予備軍ツバキちゃんとか記憶喪失ルアーちゃんとか
下手なギャルゲより可愛い子多くてやばい
280名無しさん@ピンキー:2010/09/14(火) 15:03:17 ID:KFyxDcp9
此処で良いと思うがな
281名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 01:10:26 ID:Br/C5aVs
ぱこぱこアイルー村
282名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 22:15:49 ID:BMkpx5kv
>>281
w
283名無しさん@ピンキー:2010/09/15(水) 23:08:41 ID:ixHscjGg
がちむちゲイルー魔羅
284名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 01:22:25 ID:NKzVcaKg
>>281
子音そのまま母音の位置を置き換えただけでこの卑猥さw
285名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 19:57:31 ID:VD3r/R/v
某美形会議をモンハンに置き換えてみただけ
エロくはない

ゲリョス「やぁ!モンスターハンター鳥竜種の美形モンスター、ゲリョスだよ!」
ババコンガ「わざわざ説明せんでもええやろうけど、わいが牙獣種の美形モンスター、ババコンガ様や」
オオナズチ「……」
ババコンガ「ナズチさんや」
ゲリョス「古龍種の美形モンスター、オオナズチさんだね」
ナルガクルガ「すまない、武神闘宴の収録で遅れてしまった。ナルガクルガだ。まだ美形会議はやっているか?」
ババコンガ「……!?」
ゲリョス「……!?」
ナルガクルガ「何だ……?」
ババコンガ「ちょ、どういうことや、ゲリョス!飛竜種からはフルフルやなかったんかいな!」
ゲリョス「そ、そうだよ!僕が呼んだのはフルフル君だ!お前は何をしに来た!」
ナルガクルガ「何って……モンスターハンターの美形会議ではないのか?
飛竜種代表として来てやったんだ、貴様にお前呼ばわりされる筋合いはない」
ババコンガ「新参のくせに何が飛竜種代表や、お前が来てもうたら台無しやないか!ナズチさんもごっつ怒っとるで!」
オオナズチ「……空気読め!」
ゲリョス「見ろ!ナズチさんも怒ってるじゃないか!」
ナルガクルガ「な、何だ?俺が悪いのか?これは各種族の美形モンスターが会議を行う集まりではないのか?」
ゲリョス「そ、そうだ!そうけど、お前はダメなんだ!」
ババコンガ「お前みたいな専用BGM持ちの美形モンスターがきたらオシマイや!」
286名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 19:59:28 ID:VD3r/R/v

ナルガクルガ「解らんことを言う……貴様等だとて自称美形モンスターだろう?
そこのオオナズチにも、洒落た専用BGMが用意されているではないか」
オオナズチ「ガハァ!」
ゲリョス「ゲロ吐いた!」
ババコンガ「ナズチさんがゲロ吐きよったで!せや、あかんかったんや!メ○ルギアっぽい専用BGMとか言うたら
あかんかったんや!実際には怒り時限定で、碌すっぽ聞いて貰えへんことをつついたらあかんかったんや!」
オオナズチ「ウゴハァ!」
ゲリョス「謝れ、ナルガクルガ!」
ババコンガ「ナズチさんに謝れ!」
ナルガクルガ「な、何だ、貴様等!?」
オオナズチ「ウゴガハァ!」
ナルガクルガ「な、何だ、こっち向いて吐くな!スタミナが減る!いや、すまん、俺が悪かった。許してくれ」
ゲリョス「解れば良い……」
ババコンガ「解ればええんや」
ナルガクルガ「一体、どういう会議なんだ、これは……」

うん
『ゲロ吐いた!』がやりたかっただけなんだ、すまない
287名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 20:40:09 ID:cRoEflnV
なずにゃんは普通にかわいいと思うぞ。
コンガとかは知らん。
288名無しさん@ピンキー:2010/09/16(木) 22:31:10 ID:n19smNWY
牙獣種で美形って言ったらカムになるかな、個人的にはドドブラもかっこいい
289名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 01:50:38 ID:qNoeov9J
なっちゃんのために、サントラ買ってくる。
290名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 19:07:30 ID:ujvbGpDa
テスト
291名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 19:10:12 ID:ujvbGpDa
数カ月ぶりの規制解除キタ−ッ!?

オレみたいに規制期間が長過ぎて中途で投稿を
やめちゃった人もいるんだろうな(オレは投稿したことないけど)

wikiで完結までこぎつけてない作品の続きが読みたいです先生・・・
292名無しさん@ピンキー:2010/09/18(土) 19:19:45 ID:1wrgJXKo
とっくに規制解除されてるが、考えているうちに全く違う展開にしたくて書き直してる自分みたいなのもいる。
PCがあれば……今修理に出してるPCがあれば……
293名無しさん@ピンキー:2010/09/19(日) 14:57:29 ID:uINX/2aN
トゥルーとグッドで悩んで放り出した輩もいる。
294名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 00:25:06 ID:ZvXFY/RH
>>288
カムって何?
295名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 01:27:30 ID:DArVbDx1
ウカム
296名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 01:34:22 ID:ZvXFY/RH
ウカムは飛竜種でしょ?
297名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 01:44:03 ID:em1WtRh4
不覚にも吹いた。
298名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 02:56:42 ID:MynuTUhi
哺乳類ベースのが牙獣種
299名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 22:03:13 ID:ZvXFY/RH
P2Gしかやったことないから、牙獣種と聞くと

ブランゴ、ドドブランゴ、ドドブランゴ亜種
コンガ、ババコンガ、ババコンガ亜種
ラージャン

しか知らない
300名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 22:13:19 ID:TWzElulA
カム 牙獣種 でぐぐるくす
301名無しさん@ピンキー:2010/09/20(月) 22:49:22 ID:ZvXFY/RH
見てきた
これ、フレキ&ゲリじゃないか
302名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 02:43:56 ID:UCjSFMt5
オルガロン夫婦はMHFだからねぇ
3rdで新牙獣種増えるみたいだし、どさくさに紛れて出ないもんかな
以下、各夫婦の個人的なイメージ像。異論は大いに認める

・レウスレイア
赤緑はごくごく平凡な一般家庭、蒼桜は万年新婚カップル、
銀金は長年連れ添った金婚老夫婦もしくは名家の美男美女

・カムノノ
荒っぽく喧嘩も多いが確固たる夫婦愛。強面父ちゃんと肝っ玉母ちゃんで子沢山

・テオナナ
不倫は文化なセレブ、もっぱら別居中。冷めきっていると見せかけて実はお互い
プライドが高すぎて素直になれないだけ
303名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 12:14:13 ID:GvHiO8mx
片方倒すと片方現れて悲しそうにするのマジ勘弁
304名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 17:18:41 ID:714WEqnP
安心召されよ、剛種だと夫婦の絆コンビネーション見せてくれるから。
305名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 18:32:16 ID:4xeNGX1+
赤緑火竜夫婦は恐妻家なイメージだった。勿論夜はラブラブな。
306名無しさん@ピンキー:2010/09/21(火) 21:12:11 ID:TCz1Rtdp
げんきげんきノノたん
307名無しさん@ピンキー:2010/09/22(水) 06:24:16 ID:02OzRXHf
>>306
いいなそれww
308名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 13:43:46 ID:GGPfYXtt
ガルルガは誰の子だろうな
309名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 16:51:48 ID:jx+khAwJ
別にどうでもいい
310名無しさん@ピンキー:2010/09/23(木) 23:34:21 ID:6ELp+HAV
ガルルガはレイアとクックの交配で生まれたというのが定説だが
その割にちょくちょく見かけるし、一代限りの突然変異というわけではないようだ
ガルルガ同士で繁殖してるんなら、そのうち隔世遺伝でガルルガから
クックレイアが生まれてくるって事もあり得るのかね
311名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 00:24:55 ID:zmSF70wr
定説www
麻原の劣化版思い出した
312名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 00:25:44 ID:3zWAfBJm
ガルルガはガルルガ
クックやレイアと似てるところがあるのは、イモリとヤモリが似てるような感じなんじゃない?
313名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 07:17:45 ID:JiWiqLOA
ガルルガは田舎のヤンキーなイメージ
「昔ジャンボ村でヤンチャしてた。あの頃は若かった」みたいな
314名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 11:10:47 ID:w2ownwp+
あいつの場合はむしろ「昔ジャンボ村でヤンチャしてた。今はココット村でヤンチャしてる」じゃないか?
315名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 20:01:28 ID:B+iGiCJh
両耳と片耳でまた性格も変わってくるんだろうな
両耳→血の気が多く粋がっているが青臭さの抜けない若造、この世にまだ夢も
希望もあるかもしれないと思っている
片耳→悲惨な生き様を歩み、身も心も散々に傷つけられた結果荒みきってしまった
半ば気も触れかけ(怒りやすさ的な意味で)、闘う事しか頭にない
とかなんとか
316名無しさん@ピンキー:2010/09/24(金) 20:57:27 ID:qIjtVTMd
まだまだモンハン初心者でp2gも出てない頃、ガルルガさんにはびびりまくりだった。
317名無しさん@ピンキー:2010/09/25(土) 01:40:30 ID:3M7M45Gf
ヤンキーといえばゲリョスじゃね、珍走族的な。
318名無しさん@ピンキー:2010/09/25(土) 23:07:24 ID:Sm1Kkqyv
クック先生は体育教師
319名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 03:59:52 ID:e7/S6Ep+
ガノトトスは引きこもりの不登校生徒
320名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 12:51:40 ID:vyBU+NKW
ナルガは謎のイケメン転校生
321名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 14:46:09 ID:8tuxRc9v
アカム教頭、ウカム校長
322名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 14:59:47 ID:z+KOIsX5
ケンカ番長ティガレックス
最近生き別れてた色黒の兄貴が見つかった
323名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 15:11:16 ID:JbliknWP
カミナリ親父ディアブロス
324名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 16:01:53 ID:3wqzbLLC
絶妙にイメージぴったりで吹いたwww
325名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 16:36:05 ID:1Qx1jZod
>>322
まさに地獄から来た兄弟だな
326名無しさん@ピンキー:2010/09/26(日) 18:13:47 ID:z+KOIsX5
>>325
黒ティガ「今…誰か俺を笑ったか?」
327名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 00:35:54 ID:naML2os7
規制解除されたってことでSS書いてるんだけど、エロ描写がさっぱりはかどらない
なんか上手く書くコツってないもんかね?
328名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 01:41:55 ID:KJLOLL4U
>>327
SS書きの控え室スレはどうだろうか?
329名無しさん@ピンキー:2010/09/27(月) 12:06:41 ID:wMRZyuVD
銀レウス「金ぴかとかないわー」
330名無しさん@ピンキー:2010/09/28(火) 19:06:14 ID:erJQQ9fY
ジンオウガって迅皇牙とでも書くんだろうか?スピード系か?って思ってたら公式サイトによると巨体、重い攻撃とあるし、写真見たら前脚に比して極端に短い後脚、虫みたいな尻尾…
アカムウカムの近縁種じゃねえの?
ちょっと前に分類の話出てたけど、アカムウカムも“よく判らんが古竜じゃなくてとりあえず飛竜”って設定だったはずだけど厳密にいえば牙竜種なんじゃ…?
331名無しさん@ピンキー:2010/09/28(火) 21:56:09 ID:m9fPr12f
色々思いつくモノはあるんだが、SSを書けそうで書けない。
書ける人ってスゴいわ。尊敬するぜ
332名無しさん@ピンキー:2010/09/29(水) 00:19:56 ID:mK0911+D
>>330 どうなんだろ
モンハン世界の生態区分自体わけわかめだからなー
オウガも翼見当たらないし、竜って言うか熊っぽいし

>>331 ここでネタを出せば、誰かが書き起こしてくれるかもよ?
あ、自分は読む専なもんであしからず
333名無しさん@ピンキー:2010/09/29(水) 05:53:14 ID:1ykfjQA4
>>331
> 書ける人ってスゴいわ。尊敬するぜ

ここでじゃないけどへたくそなやつ見て自分でも書けるかも、って思ってたらプロ級の見付けて心へし折られた。
334名無しさん@ピンキー:2010/09/29(水) 14:30:59 ID:/zn+SqEE
>>332
モンハン世界の生態区分自体わけわかめだからなー

今の開発に樹系図やヒエラルキを描かせたらすごい事になりそうだ
335名無しさん@ピンキー:2010/09/30(木) 21:36:18 ID:g0QfTVmG
巨龍剣オチンポス
336竜魚姫 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:04:15 ID:URj39dUG
初投稿です、とんとエロに自信がありませんけれどもどうぞよしなに

このSSには以下の要素が含まれます
・ガノトトス♂×村娘
・異種(和)姦、妊娠
・一部欠損描写

嫌悪感を感じる方は、お手数ですがNGにして頂きますようお願い申し上げます
それでは、7レスほどお付き合いください
337竜魚姫1/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:05:59 ID:URj39dUG

娘が目を覚ました場所は、冷たい石の上でありました。
どうやらそこは洞窟のようで、水辺特有のひんやりと湿った空気が満ちていました。
天井の僅かな隙間から差す赤い光で、今が夕暮れ時と何となく分かりました。
ちょっとした広間ほどある洞窟には入口も出口もなく、奥の方で小さな湖がほの暗い水をたたえています。

とぷん、たぷんと、波の音だけが絶え間なく聞こえていました。

娘は花嫁でありました。
砂と泥に汚れながらも白く華やかな花嫁衣装が、娘の湿った肌に張り付いていました。
けれども誰の花嫁であるのか、どうしてこんな場所にいるのか、自分が何者なのかさえ娘にはわかりませんでした。

立ちあがろうと体を起こしかけた途端、娘は激しい痛みに苛まれて倒れ伏してしまいました。
ドレスの裾をまくって見やれば、娘のか細い足は膝から下を半分ばかり残して引きちぎられていたのです。
無残に裂けた肉の合間からは、白い骨が僅かに覗いています。
血は既に止まってはいましたが、娘はまた気を失いそうになりました。
どれもこれも、我が身に起きた事とは信じられなかったのです。
頭の内側で白い光が点滅し、娘は脂汗を流しながら、歯を食いしばって痛みが過ぎるのを待ちました。

どのくらい時間が経ったでしょうか。
うっすらと目を開けた娘の視界の端で、湖がにわかに泡立ちました。
ざぶざぶ水面を裂いて現れたのは、漁船ほどもある水竜でありました。
背を覆う鱗は見事な翡翠色で、水に濡れた一枚一枚が宝石のようなきらめきを放っています。
ただその半開きの口の中に、ナイフよりも鋭い牙がずらりと並んでいるのを見て、娘の足がまた鋭く疼きました。
この魚にも似た竜が洞窟の主である事、そして自分の足を奪った事を、娘は直感的に理解しました。
二本の足で洞窟に上がった水竜は、全身から雫を滴らせて娘に近づいてきます。
殺すならばいっそ一噛みでと、娘は顔を伏せて体を固くしました。

娘の足に、何か生温かく柔らかいものが触れました。
思わず顔を上げてみれば、水竜の分厚い舌が娘の足のちぎれた部分を舐めていたのです。
味わうでも噛み付くでもなく、娘の傷を癒すように。
喰い殺されるとばかり思っていた娘は、気色悪いような、くすぐったいような感覚に戸惑うばかりです。
逃げることも出来ず、仕方なく娘は、竜の気が済むまで身を縮こまらせておりました。
不思議な事に、柔らかな舌に舐められるうちに、足の痛みが少しずつ引いていくように思われました。

ひとしきり傷を舐めた後、水竜は娘の前に首を下ろし、喉の奥から魚を数匹ばかり吐き出しました。
まだ生きている魚達は、水に戻ろうと鱗を散らして跳ねまわります。
竜はそのうち一匹の尾をくわえ、娘の鼻先に近づけました。
鱗もついたままの生魚を、食べろとでも言いたいのでしょうか。
娘が途方に暮れてしまうと、竜はのそのそ長い尾を振りながら、再び湖に潜っていきました。

程なく戻ってきた時には、今度は水草の塊をくわえていました。
魚に比べればまだ口に出来そうではありましたが、それでも心の奥の方から駄々をこねる声が聞こえます。
躊躇っているうちに、娘の腹がくうくうと悩ましげな音を立てました。
娘は意を決して一本の水草を引っ張り出し、口に運びました。
泥臭く、水っぽいばかりで味も何もありませんでしたが、どうにか食べられそうではあります。

ようやく食事を始めた娘に満足したのか、水竜はその大きな体を娘の傍らに横たえました。
娘はびくりと身構えましたが、竜は何をするでもなく、ただ娘の食事を見守っているのでした。
満腹には遠くてもひとまず空腹が満たされ、すぐには殺される心配もなさそうだと分かったところで、
娘の緊張の糸は少しずつ解けてゆきました。
そのまま竜の傍で体を丸め、崩れるように眠りに落ちたのです。
338竜魚姫2/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:07:22 ID:URj39dUG

これが夢ならばどんなに良かった事でしょう。
けれど翌朝娘が目を覚ましても、足は千切れたまま、記憶も元通りにはなっていませんでした。
次の日も、その次の日も水竜は湖を通ってどこかへ出かけて行き、動けない娘の為に食料を持ってきました。
ほとんどが水草や魚ばかりでしたが、時折大きなエビや、赤く熟した甘い果物などもありました。
娘はいつ水竜が牙を剥くものかと気が気でありませんでしたが、水竜は決して娘を傷つける素振りは見せませんでした。
それどころか、まるで娘を宝物のように大切に大切に扱うのです。

洞窟から出られず、不自由な体でする事もない娘は、毎日自分の花嫁衣装を見比べては記憶をまさぐりました。
仮にこの竜が全ての元凶だとしたならば、何故殺さずに世話をしてくれるのか。
自分に家族はいるのか。花婿はどんな相手だったのか。
どれほど考えても、記憶は形にならず指先をすり抜けるばかりです。

娘がそんな具合に考え事をしていると、竜は決まって傍に寄ってきました。
塞ぎこむ娘の顔を覗きこみながら、気遣うように首を傾げて「ふぃぃ?」と鳴くのです。
大きな体に見合わぬ、何とも可愛らしい声と愛嬌のある仕草。
思わず吹き出してしまいながら、娘は目の前の存在が、恐ろしい水竜であることを忘れてしまいそうになるのでした。


そうして娘が洞窟で目覚めてから、一週間ばかりが過ぎました。
相変わらず記憶は戻らないままでしたが、足の方はだいぶ癒え、どうにか四つん這いで歩き回れるようにはなりました。
水竜のお陰もあり、娘は洞窟での暮らしに最初の頃ほど不便を感じなくなってきました。

寝床は日の光が差し込む温かい石の上。
水竜が食事と一緒に集めてくれたふかふかの藻を乾かして、布団の代わりに敷きつめてあります。
苦手だった生魚も、小さく噛み裂いて貰えれば食べられるようになりました。
娘が足の痛みに呻くようであれば、彼は落ちつくまで優しく傷を舐め続けてくれました。
夜になれば眠る娘にそっと寄り添い、娘を守るように大きなヒレを被せるのでした。
その甲斐甲斐しい奉仕は、さながら姫に尽くす翡翠色の騎士と言ったところでしょうか。

いつしか恐怖という色眼鏡が外れてしまえば、彼は無骨ながらも頼もしい伴侶でありました。
娘に竜の言葉は分かりませんでしたが、不思議とこちらの意思は通じるようでした。
出がけに娘が声をかければ、彼は小さく首を下げて頷く素振りを見せます。
贈り物を受け取った娘が感謝に顔を綻ばせれば、満足げに「きゅう」と鳴きました。

人間同士ならば既に名前で呼び合っても良い間柄でしょうが、残念ながら娘は水竜の名前を知りません。
それゆえ娘が竜を「あなた」と呼ぶようになったのは、概ね自然な成り行きと言えました。
娘にそんなつもりは無かったのでしょうが、うら若い花嫁に「あなた」と呼ばれることの意味を、彼は少なからず
理解していたようであります。
娘に呼ばれればすぐさま体を起こし、口づけの代わりに湿った鼻先を娘の頬にすり寄せるのです。
間近に吹きかかる生ぬるく魚臭い吐息も、もはや娘にとって不快なものではありません。
美しい翡翠色の鱗も、翼に似たヒレも、巨体に似合わずつぶらな眼も、今では全てが愛おしく思えるのでした。

そんな花嫁と水竜の、不思議な蜜月でありました。
339竜魚姫3/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:09:13 ID:URj39dUG

ある日、狩りから戻った彼の様子が、いつもと違う事に娘は気付きました。
落ちつきなく尾ヒレを動かし、呼吸のたびに口元からしゅうしゅうと白い水飛沫を噴いています。
怒っているような、苛立っているような…あるいはひどく興奮しているようにも見えました。

「どうしたの?」

娘が訊ねても振り返りもせず、まるで避けるように少し離れた所へ移動するのです。
彼の機嫌を損ねることをしただろうかと我が身を省ましたが、まったく心当たりがありません。
言いようのない心細さに苛まれ、娘はここへ来て初めて、足以外の場所に痛みを覚えました。
きっと彼は娘に興味を失くしてしまったのです。
食べ物だけはきちんと採ってきてくれていたので、娘は彼の背を見ながら、仕方なくひとりで食事を始めました。
もう慣れた水草の味が、いつにも増して味気なく感じられました。

天井から差す光が赤くなり、紺に染まり、そして青白い月の光が洞窟に降りてきます。
娘が寝床に入っても、彼は湖の淵に立ち尽くしたままでした。
声をかけても、こちらを見ようとさえしてくれません。

ああ、自分は本当に嫌われてしまったのだ。

一層惨めな気持ちになった娘は、やがて堪え切れず、背中を丸めてすすり泣きました。
最初の頃は、ただ恐ろしくて。
この頃は毎日が満ち足りて、楽しくて。
ずっと泣くことを忘れていた娘の、初めての涙でした。

すると、流石に心配になったのでしょうか。
そっぽを向いていた彼が、おずおずと近づいてきたのです。
娘の顔に鼻を擦り寄せ、頬を伝う涙を舐める水竜は、普段と変わらぬ優しい彼でありました。
娘はほっと胸を撫で下ろし、涙を拭いながら、小さなヒレの生えた彼の頬にキスをしました。

「ねえ、どうして意地悪したの」

娘はいたずらっぽく頬を膨れさせ、怒ったふりをしてみせました。
彼は表情の読めない顔で、じっと娘の目を見ています。
と、何を思ったか、鼻先で娘の肩を軽く小突いたのです。

突然の不意打ちに、無防備だった娘はきゃっと小さな悲鳴を上げて仰向けに転がりました。
ふかふかの藻に抱き止められ、起き上がろうとした娘のすぐ前に、ぬっと彼の顔が伸びてきます。
彼は大きく口を開けると、柔らかく濡れた舌で娘をひと舐めしました。
ただそこはいつもと違って傷ついた足ではなく、白いうなじでありました。

「ひっ」

皮膚の薄い部分を舐め上げられ、娘の体が小さく跳ね上がります。
思わず喉を反らす娘の耳元に、彼は荒々しく息を吹きかけました。

(……ホシイ)

掠れた吐息が、確かにそう囁きました。
ぞく、と娘の背筋に痺れが走ります。
体の奥で何かが……子宮の奥底が、切なげに悶えるのを感じました。
彼の舌が娘の歯列を割ってこじ入れられます。
口腔を圧迫する質量に少し息苦しさを感じながらも、娘は求められるまま、自らの舌を絡めます。
頬が火照り、全身が蕩けてしまいそうになるのは、果たして酸欠の為だったのでしょうか。
長いディープキスが終わると、どちらのものともつかない唾液が、細く糸を引いて落ちていきました。

彼が気を立たせていた訳、あえて遠ざかろうとしていた訳を、娘は朦朧とする頭で理解しました。
彼は、娘に欲情していたのです。
340竜魚姫4/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:11:19 ID:URj39dUG
「待って…」

舌先を下腹部へ移そうとする彼を遮り、娘はドレスの肩紐に手をかけました。
裾は以前より擦り切れていても、未だ白いままの花嫁衣装は、記憶も何も持たない娘のたった一つの持ち物でありました。
それは娘の記憶をつなぐ鍵であり、娘が人間として生きていた事を証明するものでした。
だから彼の留守中も、丁寧に水で洗って綺麗にし続けていたのです。

その花嫁衣装を脱ぎ去り、娘は初めて彼の前に素肌を晒しました。
形の良い白い乳房が、彼の見ている前でふるりと揺れました。
冷たい夜気に晒されても、恥じらいとかすかな期待が、娘の体を火照らせます。
藻の寝床に再度体を横たえると、広げた膝の間に彼の頭が潜り込みました。
指さえ這わせた事のない、閉ざされた娘の花弁を、彼は唾液を絡めた舌でねっとりと舐め上げます。
秘裂だけでなく、その上の小さな芯芽までも。

「んっ…うぅん…あっ」

両手で口を塞いでも、生まれて初めて感じる刺激に、思わず声が漏れてしまいます。
彼の舌先は人間の指以上の精密さで、娘の敏感な部分を丹念に探り当て、責め立てました。
娘の声音を楽しむように、時折場所を変え、強弱を付けながら。
それは野生の竜の交尾にあるまじき、時間を駆けた濃厚な愛撫でありました。
やがて娘の柔らかな花弁はその口を開き、とろとろと蜜をこぼします。
意識を浸食する快感にすっかり夢心地になったところで、彼の舌は娘から離れていきました。

もう、おしまいなの?

ほっとしたような、物足りないような気持ちで目を開けた娘は、次の瞬間息を呑みました。
娘に跨る彼の両脚の間には、今まで見た事のない、赤黒く脈打つ性器が露出していたのです。
後々分かった事ですが、彼は竜にしてはかなり小柄な体躯で、同じ水竜の半分程度でありました。
それでも竜の名に相応しい陰茎は、人間の女が受け入れるにはあまりに大きすぎるものです。
彼にもそれが分かっているのでしょう。
雄々しく勃ち上がり、透明な先走りに濡れていても、それ以上動こうとしません。
か細い娘の体を前にして、彼は今一度躊躇いを感じているようでした。

「私なら大丈夫」

くるると唸る彼の首筋を、娘はそっと両腕で抱きしめます。
竜と人間。自然界にあってはならない異種族の交わり。
けれど娘は、不思議と恐くはありませんでした。
愛しい彼が自分を求めてくれる。
彼の為に捧げられる物がある。
その事がただ、嬉しいと思いました。

「…来て」

彼が、自分を欲しいと言ってくれたように。
娘は彼の胸に顔を埋めて囁きました。
彼の喉が、ごくりと震えます。
一瞬の静けさ。
そして硬く滾った切っ先が、娘の無垢な花弁に押しあてられました。
341竜魚姫5/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:13:36 ID:URj39dUG
「んああああっ! くぅ…んっ…!」

男性器と呼ぶにはあまりに大きい、野太い杭に胎内を引き裂かれる感覚。
痛い、と思わず言いかけて、娘はぐっと唇を噛みしめました。
ここで娘が泣き叫べば、優しい彼は行為を止めてしまうでしょう。
幾度か気が遠くなりかけても、娘は必死に堪え続けました。
生理的に滲み出た涙が、ぽろぽろと目尻から溢れては落ちていきます。

「ひっ、あああん! いあ、ふ、ぅぅん…!」

彼は娘を貫きながら、時折労わるように首を下ろしては様子を窺いました。
半分も入り切らぬうちに先端が最奥を突き、彼の動きもそこで止まります。
娘は息を引きつらせて、視界を覆う彼の胸を潤んだ瞳で見ていました。

「はっ、あ、ああ…んっ! あ、あん、あ、はぁっ…!」

呼吸が段々と楽になっていくにつれ、彼と触れあう部分から、何とも言えない疼きが湧きあがってきました。
痛みと圧迫感が消えた後に、熱い疼きだけが娘の中でどんどん強く膨れ上がっていきます。
やがて触れあうだけでは物足りなくなり、娘はもじもじと腰を動かし始めました。
そんな娘を見計らうように、彼はゆっくりと抽送を再開します。

「ひゃうぅっ! あ、ふあっ、あああっ! すご、い、ひあああんっ!」

一突きごとに内臓が押し込まれ、また引きずり出されて。
ずちゅ、ぬち、と濡れた音を立ててこすれ合う、娘の襞と彼の肉。
押し寄せる快感が波となって、彼と繋がる部分から全身へ広がっていきます。
波は消えることなく娘の中でぶつかり合い、激しい高みへと追い上げていきます。

「あ、あ、いい、んあぁっ! いいっ、いく、いっちゃ……ああああぁっ!」

白い光が頭の裏側で弾け、精神を焼きつくしていきました。
がくがくと激しく揺さぶられながらも、娘の腕は彼を離すまいとしがみついていました。
押し当てられた乳房を通して、彼の鼓動が心臓へと伝わって来ます。
程なく彼もクゥ、と小さく唸り、娘のうねる胎内に吐精しました。
熱くもなく冷たくもない、彼の体温を帯びた液体が、子宮の奥底まで満ちていきます。
腰から下が溶け、彼の体の一部になってしまったようです。
娘が本当の意味で、彼の伴侶となった瞬間でした。

ついに腕から力が抜け、娘の肩が藻の上に落ちます。
くわえ込んでいた彼のものが、名残を惜しみながらずるずると引き抜かれていきました。
栓を失くした膣口は、こぷこぷ白いよだれを溢れさせています。
娘には見えませんでしたが、そこは彼の形に広がったまま、娘の呼吸に合わせてヒクついている事でしょう。
一方、彼も初めての射精だったのでしょうか。
根尽きたように娘の隣へと体を横たえる彼のヒレに、娘は指を伸ばします。
閉ざされた小さな世界で、二人の呼吸と、たゆたう波の音だけが聞こえていました。
このまま彼と一緒に、安らかな水の中へ溶けていけたなら。
優しいまどろみに身をゆだね、娘の意識は深く温かい場所へ沈んでいくのでした。

愛する者と一緒に居られる。
それを幸福と呼ぶのなら、娘は間違いなく幸福でした。
集めてくれた餌を二人で食べ、彼の為に詞の無い子守唄を歌い、夜ごと肌を重ねて。
変化は無くとも、少しずつ彼と積み重ねていく時間が、娘には掛け替えのない宝物でした。
彼と結ばれてからは、もう外へ出たいと思うことも、記憶を取り戻したいと思う事もなくなりました。
このまま二人で穏やかに暮らしていられるなら、他に欲しいものなど無かったのです。
いつものように餌を採りに行く彼を見送りながら、娘は満ち足りた想いを噛みしめるのでした。

けれども終わりは、突然訪れたのです。
342竜魚姫6/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:16:47 ID:URj39dUG
それは、昼を過ぎた頃でしょうか。
洞窟で彼を待つ娘の耳に、ふと頭上から聞き慣れない物音が聞こえてきました。
見れば天井の隙間から、得体の知れない影がちらちらと覗いているのです。
押し殺したような複数の声。重い物を置く音。
ただ事ではないと察知した直後、激しい轟音と共に、洞窟の天井が崩れてきました。
娘は悲鳴を上げながらも壁際に転がり、頭を抱えてうずくまりました。

長い地響きの後、ようやく揺れが止まります。
恐る恐る顔を起こした娘の目に、ぽっかりと大穴の空いた天井が映りました。
舞い上がる灰色の土埃は、かすかに火薬の匂いを漂わせています。
眩しい光の柱が差し込み、折り重なる瓦礫の山。
その上に、全身に鎧を着込んだ奇妙な人間たちが、今まさに降り立とうとしていました。

(ドウイウコトダ、ナゼコンナトコロニ、マサカ、 シンジラレナイ)

娘を見止めた人間たちは、兜越しに顔を見合わせて何事かを言っています。
声色からして、全員男のようでした。
記憶を失ってから、初めて出会った人間。
けれど娘が感じたのは同族に会えた喜びではなく、無作法な侵入者への恐怖でした。
にじり寄る男たちから逃れようと、娘は身を捩らせます。
しかし不自由な足では叶うはずもなく、すぐに取り囲まれてしまいました。
無骨な腕が次々に伸ばされ、娘の体を押さえつけます。

(モウダイジョウブダ、カワイソウニ、キガドウテンシテ、オーイコッチダ、テツダッテクレ)
「いや、いや、放して!」

娘は腕を振り払おうと懸命にもがきました。
必死の抵抗も虚しく、男の一人に薬のようなものを嗅がされると、体から力が抜けて行ってしまいます。
薄れゆく意識の中、どこか遠くの方で、寂しげに鳴く竜の声を聞いた気がしました。


気がつくと娘は、診療所の白いベッドの上に寝かされていました。
あのふかふかの藻の感触に慣れ親しんでいた娘に、汚れひとつない滑らかな絹のシーツはどこか居心地悪く感じられました。
広い病室には娘一人きりで、窓辺のカーテンが音も無く揺れています。
しばらくすると腰の曲がった村医者が現れ、茫洋とする娘に事のあらましを話して聞かせました。

娘は元々この村で生まれ育った人間で、次期領主との結婚が決まっていた事。
挙式の当日、湖から突然凶暴な水竜が現れた事。
翡翠色の水竜は、参列していた村人を手当たりしだい殺し回った末、娘を湖に引きずり込んで消えた事。
花婿も、娘の両親も皆、その時竜に殺されてしまったという事。
村人総出でギルドに水竜の討伐を依頼し、ハンターを派遣して貰ったという事。
そして一昨日やっとハンター達が水竜の巣穴を突き止めた所、とうに死んだものと思われていた娘を見つけた事。

しきりに白い髭を撫でる村医者の話を、娘は空っぽな心で聞いていました。
村医者の言葉は、多分本当なのでしょう。
失った両脚の事も、花嫁衣装を来ていた訳にも辻褄が合います。

けれど、娘が見てきた彼の姿は、決して残忍な水竜などではありませんでした。
優しくて、一途で、不器用ながら、誰よりも娘を愛してくれていたのです。
娘のお腹には、既に子がありました。
人と竜との交わりで、どうして孕む事が出来たのかは分かりませんが、間違いなく彼の子です。

全ての真相を知る彼は今、どこで何をしているのでしょうか。
連れ去られた娘を求め、湖を探し回っているのでしょうか。
あるいは娘の事など捨て置き、どこかへ逃げてしまったのでしょうか。
それでもいい、と娘は思いました。
生きてさえいればきっとまた会える、どうか生きていて欲しい。
娘はベッドに横たわりながら、我が子と共に彼の無事を祈り続けるのでした。
343竜魚姫7/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:18:21 ID:URj39dUG
身よりのない娘を見舞いに来るものはありません。
ただ一度だけ尋ねて来たのは、娘を彼の元から連れ去った、あの鎧の男たちでした。

娘が診療所へ運ばれてから五日が過ぎた頃、男たちは木箱を一つ抱えてやって来ました。
白い箱の中から現れたのは、真新しい一足のグリーヴでした。
本来なら腰まである長さの所、そのグリーヴは膝丈ほどしかありません。
男たちが言うには、ハンターが身につけるはずの防具を、娘の義足として特別にあしらえたものだそうです。
何より目を惹いたのは、グリーヴを形づくる、宝石と見紛うばかりの美しい翡翠色の鱗でした。

娘は言葉を失いました。
片方のグリーヴを受け取ると、恐る恐る、艶やかな鱗を指でなぞります。
かつて彼の体を撫でた、その時と同じ感触を、慣れ親しんだ己の指が告げていました。
年長者と思しき男が、娘をなだめるように何かを囁きましたが、もう娘の耳には届きません。
娘はグリーヴに頬を寄せ、声を殺して泣きました。
その涙の意味を、四人の男たちは理解していたのでしょうか。
彼らが去った後も、愛しい夫の形見を抱きしめながら、娘は夜通し泣き続けました。


翌朝、いつものように診察に来た村医者に、娘はこの義足をつけて欲しいと申し出ました。
彼と同じ翡翠色のグリーヴは、娘の足にしっくりと収まりました。
長さもちょうどよく、本物の足と寸分変わりません。
美しい翡翠の鱗の足を持つ娘は、まるでおとぎ話の魚の姫のようでした。

娘は診療所で必死にリハビリを続けました。
身重の娘には過酷なものでしたが、お腹の子は刻一刻と成長しているのです。
婚約者であった男性の子だと村人達には通していましたが、何があってもこの村で産むわけにはいきませんでした。
母を鼓舞するようにお腹を叩く我が子の手は、彼と同じヒレの形をしていたのですから。

数ヶ月に及ぶリハビリの末、再び歩くことが出来るようになると、ある晩娘は誰にも知られずに村を抜けだしました。
彼の血を引く我が子が迫害を受ける事なく、穏やかに暮らせる場所を探すために。
当てなどありもしませんでしたが、それでも孤独な旅路で無い事に、娘の心は勇気づけられました。

彼の足で砂利を踏みしめ、娘は歩き出します。
振り返れば二人の過ごした湖に、遠く月の光が満ちていました。

(この子が大きくなれば、きっとまた)

膨らんだ腹に手を添えれば、とぷん、たぷんと、いつかの波の音が聞こえるようでありました。
344竜魚姫あとがき ◆KVhZQirq9Q :2010/10/01(金) 01:31:35 ID:URj39dUG
以上です、お読み頂きありがとうございました
数多の竜の中でもガノトトスのデザインが一番好きです
エセ童話風にしてみようと思ったら、えらくもったいぶった言い回しに
これの前話というか、後日談というか、『彼』視点での補足のようなものを現在執筆中です
来週あたり上げられるよう精進しますので、よろしければまたお付き合いください
345名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 01:40:47 ID:bO8Ea5g2
GJ! せつねぇ…

しかしまさに一心同体だな(←あえて言う)

この前アキバでモンハンのCG集見つけて、
別にグロくないが♀ハンターが残念ながらタヒなれた場面があって
我的に心痛んだが、よく考えりゃモンスターから見れば尻尾切られたり
挙げ句に仕留められたり(マイルド表現)散々だよな

ハンターっていう名前からヒトのほうが高みにいると錯覚しがちだが
命がけなことには変わらないし、下手すると手足がもげたりすることも
あるんだろう となると別に手足取れたりしたのを見ても悼む必要はないのかもしれん
それがハンター(ヒト)とモンスターが平等ということなのかものぉ
346名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 10:34:44 ID:CG/Zt984
うほっこれは良いSS!
トトスはあの巨体と攻撃力の割にヒレぴこぴこ動かしたり可愛い鳴き声だったりギャップがたまらない
347名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 16:19:32 ID:JiJS6mZ/
GJ!

ガノトトスに限らず初代から登場している飛竜のデザインは素晴らしい
牙獣種、甲殻種、古龍も悪くはないが、やはり初代飛竜たちが一番好きだ
348名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 17:23:32 ID:reJncWNr
GJでガンス
広い世界(あっちの)の中でこういうことが起きているのかもしれんな・・・
と思う語り方だった
ところでガノトトスが狩れなくなったんだがどうしてくれる
349名無しさん@ピンキー:2010/10/01(金) 21:59:40 ID:tZbkrC1M
>>348
こっちなんてもうモンスター全般狩れねぇよ・・・

竜退治はもう飽きたってのもあるが
350名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 03:21:30 ID:ZhSMU9Zs
たしか竜人だか魚人だか手とかにヒレがある鍛冶職人がいたようないなかったような
351名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 16:17:43 ID:Z9rH077d
>>350
ギルドの姐さんとか村長もな
耳長くて、脚がバルカンとかルーツXみたいになってる。
352名無しさん@ピンキー:2010/10/02(土) 23:46:48 ID:Z9rH077d
>>344
> これの前話というか、後日談というか、『彼』視点での補足のようなものを現在執筆中です

また心の傷をえぐるのか…
353名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 01:16:20 ID:EQgCSSJ2
楽しみにマッチョります
354名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 14:47:42 ID:FMR+SXo+
あれ?ガノス装備ってボディスーツの奴じゃなかったっけ

まぁいいや、めっちゃガノスかわいいGJ!
355名無しさん@ピンキー:2010/10/03(日) 23:24:04 ID:O4/qghwc
この話も良いけど、
…ノトスの話は良かったなぁ…
356名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 01:09:05 ID:zleUp9Yp
今回の書き手さんといい、ノトスの話といい
ガノスがかわいすぎてたまらないGJ
357沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:36:42 ID:BkFv3cmx
>>249
続きです。予想外に長くできてしまいました………
一度に長すぎるとさすがにアレなので、
前編・中編・後編と言ってしまいましたがそれ以上に分ける事になりそうです……。
いろいろと申し訳ありません。
ではどうぞ。
358沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:37:55 ID:BkFv3cmx

「……―ったく、最悪だぜ………………」

いつもどおり、玄関先でナナに別れを告げ、ドアを開けて自宅へと入り、
俺は真っ暗な廊下を 電灯もつけずに、早歩きでベッドルームへと向かう。
そして身に着けていたおっさんからの相続物である暁丸と双龍剣を床に置き、ベッドに向かってダイブするように身を投げた。
ベッドがそれに反応し、俺を弾き出そうとするかのようにベッドのスポンジ部分がはね、俺は二、三回上下に揺れた。
側にある大きな窓からは、その四角い窓の形にそって蒼い月明かりが、俺の横になっているベッドルームへと入ってきている。

「ちくしょ〜………赤い淫者の狩猟なんて、時間 無駄にするだけだってわかってたのに…………」

俺は、窓を通して美しい月光を放っている満月を見ながら、そう呟いた。

俺が呟いた“赤い淫者”とは、ある沼地に住んでおり、最近になって色々と暴走し始めた赤い狩人・ドスイーオスのことだ。
このドスイーオスにはギルドもかなり手を焼いており、頭を悩ませている。

 淫者 と呼ばれるのには、いくつかワケがある。

まず一つ。
このドスイーオスは 淫行、つまり強姦が大好きなのだ。それもただの強姦魔じゃない。
異種としかその淫乱行為をせず、同種であるイーオスには目もくれないといった感じだ。
そこらにいるケルビ、アプトノス、そしてとうとう人間にまで手を出して、レイプ事件を起こしてしまったのだ。
沼地付近の国道に、モンスター対策として張ってあるバリケードをも簡単に飛び越え、その国道を歩いていた人間を
男女かまわず襲い、 アッ――――――――!!!! するという恐ろしいヤツなのだ。
ちょっと前まではこんな事は絶対にせず、部下のイーオスをきちんとまとめあげていた良いリーダーだったのだが、
あのクリスとかいうクソ女がこの街に引っ越してきた頃だろうか……狂い始めたのは……………

そしてもう一つ。
赤い淫者は、ハンターの前には必ずといっていいほど姿を現さないのだ。
いくら縄張りを侵されようと、いくら部下を殺されようと決して姿を見せない。
そして、ハンターからそいつを探してみても その赤い淫者を見つけることはできないのだ。
ハンター仲間でそのクエストを受注し、発見することができた者は 俺を含め誰一人としていない。
元々臆病なヤツだったので、恐らくハンターには強い警戒心を抱いているのだろう。

まるで 目的がある時以外 行動を示さず、そしてなおかつ誰にも発見されることのない
ニンジャと呼ばれる者達のように、そのドスイーオスはいつもどこかに身を潜めているのだ…。

そうして 淫行+忍者+体の表面(赤)=赤い淫者 となったわけだ。
359沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:38:20 ID:BkFv3cmx
おっさんは、自分を恐ろしい目に遭わせた報復として、その赤い淫者のクエストに、俺を無理やり行かせたのだ。
現地に着き、やけくそになった俺はナナを引き連れて何時間も沼地を闇雲に探し回ったが、
おっさんの思惑通り 赤い淫者 は姿を現さず、クエストに行っていた時間 丸々無駄にしちまったんだ…………。

俺は、時間を無駄に過ごすのは大っ嫌いだ。
よって、めちゃくちゃイラつきながら酒場に帰還した俺は、まだそこにおっさんの姿があることに気が付いた。
そしておっさんに向かって、思い切り愚痴言ってやろうと思ったのだが…………………

「―アカル、お疲れ様。どうだもう夕刻だし、仕事の後の飯ってのは。ナナの分も俺がおごってやるからさ」

                 それはズルイ……………。

そしておっさん、ナナと飯食ってるうちに刻々と時間が経過してゆき、気がつけばもう夜になっていた。
くたくたに疲れた俺は、自宅へと帰ってベッドに入り、今に至る。

赤い淫者はきっと、懸命に自分を探している俺を見て、嘲笑っていたのだろう。
部下を俺にけしかけて、どのような反応を示すのか、楽しんでいたのだ。

そんなの俺の勝手な妄想に過ぎないのだが、そう思えてならない。
そうなると腹が立つのも当然のことであって、俺はベッドに身を横にしながらどんどんストレスを溜め込んでいく。

「くっそ〜 ちっともおもしろくねぇ」

俺は天井を見上げながら、ギリギリと歯を鳴らして 歯ぎしりをする。
とりあえず眠って、ストレスの繁殖を抑えようとも思ったのだが、案の定ネックレスのことが頭に浮かんできて、
明日が待ち遠しい気持ちが増殖し、眠気を吹き飛ばしてしまう。
起きてても何もいい事なんかないってのに…………。

「ん……………?」

背部をベッドにうずめながら、なんとなく部屋を見回してみたその時だった。
小さな洋服棚があり、その上に立てかけてあった写真が、俺の目に映ったのだ。

親父、お袋…そして、まだ小さなガキだった頃の俺が、森と丘の美しい山々を後ろに、
仲良さそうに並びながら写真に写っている。
この写真は、ハンターである両親がギルドに特別に許可をもらって、
当時ハンターに憧れていた幼い俺を 仕事に連れて行ってくれたときに、記念に撮った写真だ。
本や話でしか見聞きしていなかったハンターの仕事。それを目の前にした俺は、無邪気な心で喜悦し、大はしゃぎしていた。
凶暴なモンスターにも勇敢に立ち向かっていく最高にかっこよかった親父達の姿。
今もその時の興奮は忘れられず、一生のものとして、それは俺の心の中に深く刻み込まれたのだ。
それの影響で、俺はハンターに対する憧れをさらに大きくし、どんなモンスターからも
みんなを守れるような ハンターになりたいと強く思い始めていた。
自分が将来 復讐者としてハンターになろうとは、夢にも思わずに…………。
360沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:38:42 ID:BkFv3cmx
だが、俺を縛っていたその復讐という名の呪縛はもう、取っ払われた。
アカムトルムへの復讐を終えた俺は、これからは復讐者としてではなく、小さい頃 夢見ていた
どんなモンスターからも、他人を守れるような、強いハンターとして生きていく。

「―よし、ちょっくら行ってくるか!」

俺はベッドから跳ね起きて、玄関まで狭い廊下を一直線に駆け抜ける。
玄関で靴を急いで履き、ドカン と大きな音を立ててドアを開けた俺は、
そのまま 夜という闇によって暗黒の世界となっている街の広場へと飛び出し、
街路灯が左右から光を灯している通りを抜けて、月が真上にある郊外の
大きな山に向かって 漆黒の闇が包む街道を全速力で走った。

(―親父がいつものように言ってた…ハンターっていうもんは、いつモンスターに殺されてもおかしくない、
 死と隣り合わせの職業だ。お前もハンターを目指してんだったら、いつ殺されてもいいように、後悔しない
 生き方をしろって………)

………しかし、死ぬまでに 何かを後悔しないような奴なんていない。例えミリ単位の小さな虫であっても、
脳ミソがある限り 生きていく上で必ず後悔はするものなんだ。
親父達も、アカムトルムに襲われ、死ぬ際にはなんらかの未練は残しただろう。
多忙な身でありながら、いつも家族を大切に想っていた親父達が残した未練は、大体予想がつく。
だからこそ、親父達と同じ未練を残さないよう、俺は 今“愛しい家族”の元へと向かっている。
親父達も、自分達と同じ後悔は決して してほしくない。そう思っているはずだ。

「待ってろよナナ―――――――――――――っ!!!」

一秒でも長く、愛しい家族と一緒にいたかった と、親父達と同じ後悔はしたくないから…………。
361沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:39:03 ID:BkFv3cmx
―…やっぱり眠れない。

彼が…アカルが隣にいない中、私が一人で寝るのはいつものこと。
なのに今日は、夜の暗闇に馴染ませるように まぶたを閉じていくら暗闇を作り出しても、
私は一向に夢の世界へと旅立つ気配はなかった。

               アカルに会いたい………

そう思っても、彼はとうに自宅に帰り、ベッドの中でぐっすりだろう。
どんなに私が会いたいと思っても、アカルにとっては安眠を妨害されて ただの迷惑かもしれない。
それにも関わらず、私から彼に会いに行くことはタブー。

私は息を吸い込み、それを吐き出して大きくため息をついた………。


今、身を横にしている私がいる場所は、アカルが住んでいる街を一望できるとても大きな山の頂上。
もとの住処であった砂漠を離れてからは、私はいつもここで眠ることにしている。
街の中ではさすがに眠る場所はないし、たとえ眠る場所があったとしても
そこで寝返りでも打って 人の住んでいる建物に当たりでもしたら、
それこそ大変なことになってしまう。

街から砂漠まではそう遠くないし、眠るときは砂漠へと戻って、そこで眠ることも考えたのだが、
もし アカルの街で古龍が出現したとかそういう災害が起きたら、私はその災害の対応に遅れるどころか、
ヘタしたら気付かないでそのまま眠ってしまっているかもしれない。
そう遠くないとはいえ、さすがに何キロも離れていれば、その可能性も否定できない。

そこで、万が一なにか街に災害は発生した時、すぐにそれを察知し、
私も迅速に対応できるこの山に住み着くことにしたのだ。
ここは風当たりもよく、草木も生い茂って空気もおいしいこの場所に、私は不便を感じたことはない。
アカルとの寂しい別れを告げた後は、ここに飛んで来て、そして孤独な睡眠をとる………。


…孤独なのは毎晩のことなのに………今日は異様に眠ることができない。
早く眠って、明日に行きたいのに。彼の、アカルのプレゼントを見て喜ぶ顔を早く見たくて仕方がないのに……。
362沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:39:26 ID:BkFv3cmx
まあ、眠れない原因のひとつがそれである事は、私とて予想がついている。

                   明日への期待

そう…プレゼント……………アカルの、ネックレスをして喜んでいる姿………。
想像しただけで、胸が高鳴ってしまうこの妄想………抑え込んでも、抑え込んでもまた ふき出してしまうのだ。
期待というものは、消したくてもそう簡単に消せるものではない。
それは“期待”をしている私自身が、一番よく分かっていることだ。
昨日も満足に眠っていなかったというのに、
期待の力というのはすさまじく強いものだと、改めて感心してしまった。


…そして眠りにつけない第二の理由。こっちの方がずっと深刻な問題であろう。

それは、今日の朝方にまでさかのぼる。私がまだ街にいる時のことだ。
アカルがカイルの怒りを買ってしまい、カイルの提示した“赤い淫者”と呼ばれている
ドスイーオスの狩猟へと向かうための装備を、アカル ジョンと取りに行っている途中でそれは起こった。

背後から、なんらかの気配が漂ってきている。それも、どこかで感じたことのある気配。
それは確実に私達の後をついてきていた。繁華街を抜け、広場を抜け、
そして街の大通りに入っても、それは離れることはなかった。

(誰なんだろう………どうしてついて来るの…………?)

私は気付かないフリをしていたが、内心では不安はどんどん大きくなるばかり。
アカルとジョンはその気配には気付いておらず、気付いているのはどうやら私だけのようだった。

           そして、不安を抱えたまま時間は確実に経過していく。

時間が経つと共に、私の中のその気配への恐怖心は、徐々に肥大化していった………。
363沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:39:53 ID:BkFv3cmx
そして今に至る。
恥ずかしい話だが、はっきり言うと明日の、アカルのプレゼントに対する反応への期待よりも、
あの、ずっと私達を追跡してきた気配に対する恐怖のほうが、眠れない理由としては遥かに適切だろう。

…アカルには申し訳ないと思っている。

しかし、今は気配を感じることはないが、現在も なお誰かに見られているのではないかと不安で、そして怖くて………。
それらを打ち消す手段は、私一人ではどうにも見つけられそうにない…………………………………こわいよ……!

「アカル…アカルぅ……………………」

独りっきりの王妃は、最愛の人の名を 力なく呼び続ける。
マイナスの感情、その精神的圧力に私の心は押しつぶされ、破裂寸前のその心は 救いを求めて必死に手を伸ばす。
だけど、その手を伸ばした先は 近いけど遠くて…いつでも手が届きそうなのに果てしなく遠くて…………

「…―痛っ!」

急に目に激痛が走る。私は思わず小さく悲鳴をあげてしまった。
誰かに何かをされたわけでもない。目にゴミが入ったわけでもない。
なのに……目が痛む。今朝、あのクリスという女の子に蹴られた目が、あの時と同じように…………。

「なんで………痛いよ………………痛いよ………」

痛みはもう消えたハズなのに………なんで今になって………痛い…苦しい………

「助けて………誰か助けてェ……!」

うずくまりながら、鳴き、そして泣き、私は痛む目から滝のように涙を流す。

(―そうだ……寝返りをして街を破壊してしまう恐れがあるんだったら、眠らなければいい話だった……
 家の窓から眠っている彼の顔を見て、安らぐだけで十分だったはずなのに……)

後悔する私。だが、今になってそれを実行することは私にとって不可能なことだった。
思い出してしまったあの気配への恐怖。彼がいる街に行くまでの孤独の夜道、私はその恐怖に飲み込まれてしまうだろう。
いや、それ以前にその恐怖は、私がここを一歩でも動くことさえ許さない。
私は、籠の鳥も同然だった……………。

―もう…誰か救ってくれるヒトはいないのだろうか……私はこのまま、壊れてしまうしかないのだろうか………
364沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:40:37 ID:BkFv3cmx
『―ナ……ナ………〜ッ!』

声が……聞こえる……………私を呼ぶ………声が………

それと時を同じくして、段々大きくなっていく、その声を発している小さかった人影。
声も、山を登って来ているその人影に伴い、大きくなる。
大きくなっているのは、それらだけではなかった。それは発芽した芽のように膨らみ、そして広がり………

『ナナ、済まねぇ!ずっと独りにさせちまってよォ!!』
「…ア………アカ………」

私は口が震えて、うまく言葉を発することができなかった………いや、体全体が激しく震えている。
前脚から後脚、そして尻尾もすべて含めて身震いをしていたのだ。

私は、月明かりの下でニコニコ笑いながらこちらに向かってきている人影を見ながら、
未だ震えている口から、大きく息を吸い込んだ。そして……………

「アカr―」『尻向けて〜っ!』


        へ?


『ナナ〜!俺にマンコ見せて〜っ!!』

―マ、ママ……マママママンコ!!?なな、ななななんでェ!!?

「ア、アカルゥ!!?」

わ…私は、笑いながら手を振って、わ、私に向かってきている彼の言葉に、ははは激しく動揺した……。
だだだ、だってマンコって…アカルがマンコ見せてって……!

『ナナお願いだよォ!!俺にマンコ 見〜せ〜てっ♪』

彼は、まままだ走りながら叫んで、“マンコ見せて”コールを発してるる……

『M☆A☆N☆C☆O!!!』

どど、どうしたらいいのかな……他でもないアカルのお願いなんだから……
……意図は分からないけど、やっぱり オマンコ見せるべき……だよね……?

私はとととりあえず、困惑しながらもお尻をアカルに向けて、尻尾を、めめ目一杯上げた。

(オ…オマンコ………アカルに見えてるかな………?)
『ありがとうナナ!じゃあそのまま待ってて〜っ!!』
365沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:46:48 ID:BkFv3cmx
               ジイ〜………


えっ、な…何いまの音?なんだかチャックの音みたいだったけど………でも何の…?

背後から聞こえてきたチャックの様な音が気になった私は、チラリと後ろを………―!!?
チンチン!!アカルが上着もズボンも下着も脱ぎ捨てて 全裸になりながらチンチン丸出しにして走ってきてる!!
たたた、勃ってるゥ!!アカルの下半身にあるチンチンが硬くなって大きくなってるゥ!!!
大きいチンチン大好きィ!!!いただきまァ……――――――ダメぇっ!!!

「――ハァっ、ハァっ……ハァア………………」

私は目をギュッと瞑り、己の奥深くから湧き出てきた欲望を、強引に、そして静かにねじ伏せた。

ダ……ダメだよ……これじゃあ、いつもと一緒じゃない………………今だけは……邪魔するなッ!!!

まだ心から顔を覗かせていた“それ”を、私は一喝し、完全に沈め込んだ。


―淫乱ビチビッチ。私の中にいる、もうひとつの人格。
それは 少しでも私がエッチな感情に浸ってしまうと、すぐさま出現しようとし、たちまち私を支配する。

そしてそのビチビッチは 私から攻める逆レイプ方式でないと、彼とのセックスを許さない。
淫乱クソ女と化してしまう私は、炎妃龍としての品格・風格をすべて棄て、
猛然とアカルの生殖器にありついてしまうのだ。

―…私の大好きなアカルのチンチン………ピクピク脈打ってすごくすごくかわい……じゃない、だめだめだめ…。

と、とにかく逆レイプなんかしちゃいけない。
彼は全裸になったっていうだけで、まだ私とのセックスを望んでいるのかどうかなんてわからないではないか。
それに、仮にアカルがセックスを望んでいたとしても、逆レイプをしてほしいなんて考えてないかも知れない。
お尻を自分に向けさせたところから考えると、アカルはやっぱり自分から攻めたいのかも……いや、それもまだわからない。
それらは全部、彼のこれからの行動でわかること。私は性欲をすべて破棄し、何をするかは、後の彼の判断に任せるだけ………。

『―あれ、チンコ見せたら出てくるって思ってたんだけど…よしっ、こうなったら念のために用意しておいたこの手で……』

私はお尻をアカルに向けたまま、再び目を瞑り、彼の到着を待つ。
彼の言葉に私はやや疑問を感じたが、今は何も余計なことを考えない方がいいだろう。
…とかそんなことを考えている間に、全裸のアカルがもうかなり近くまで迫ってきていた。
366沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:47:16 ID:BkFv3cmx
『行くぞナナ―――――――――ッ!!』

とうとう…来る……………大きく響いた彼の号令に…私は不安を大きくさせるばかり…。
でも、そんなこと言ってられない……どんな形であれ、彼を満足させてあげなければ……!

        三メートル…二メートル………一メートル………

(来たっ!!)
『はアぁ………変身ッ!!!』

                 ドプぬチャっ!

「―アグぁァ!!?」

とうとう訪れた、膣内を押し広げられる快感。
し…しかし、そんな中で私は、まったくと言っていいほど予測していなかったあまりの刺激の大きさに、
嬌声とも喘ぎ声とも取れないような声をあげてしまった。
確かに、私は秘所になんらかの刺激が来る事は分かっていたし、
それによって引き起こされるであろう性欲を抑えるための覚悟もできていた。

しかし、私に訪れた刺激はあまりにも異常だった。先程も言ったとおり、
人間の生殖器にしてはサイズ的にも刺激的にも大きすぎる。今にもその波に飲み込まれてしまいそうだ。

そして……私に挿入ってきたモノの先っぽが、なんか うねうねって動いてる……
膣壁を…私のオマンコの中を撫でるように……………

「アァ…んっ、ハァ………な、なに……これ………?」

私は、何かで撫でられている膣壁から、届けられてる甘〜い刺激に息をわずかに荒くしながら、
恐るおそるアカルのいる後方を振り返った。

『ごめんなナナ。気遣いは有り難いんだけど、俺お前にヤられたいんだ』


―――腕。
私のオマンコに挿入ったのは、なんとアカルの腕だったのだ。
そして、さっきから私のオマンコの中を弄りまわしていたのは、彼の指。
アカルの指先がオマンコの中で、クチュクチュと愛液をかき混ぜながら音をたてている。

             クチュ……クチャっ、ぬちゅ…………

(アァぁ……いやらしい音ぉ………アカルの指が…オマンコの中で暴れてるんだぁ………)
367沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:48:34 ID:BkFv3cmx
私は……ズブズブと沼にはまっていくかのように………快感に…………

「…………――ハァっ……ハァッ、ハァハァ………もう我慢できないィ!!」

完全に蝕まれた私は、よだれを垂れ流しながら後ろ足に力を入れ跳ぶ様にして前進し、
アカルの腕をずぶ濡れのオマンコから引き抜いた。
引き抜かれた際のこれまた訪れた快感に私は身を震わせ、次の瞬間私は体を反転させて
アカルに顔と体を向け、そして彼に飛びかかりやわらかい草の上にアカルを強く押し倒した。

              〜淫乱ビチビッチ登場、の巻〜

『やっぱり思った通りだ……ナナ、君は昔からまったく変わらないな』

…えっ、と言うことは、アカルは私のこの人格が出てくることを予想して、オマンコの中に腕を……?
つつつ、つまりアカルは私に逆レイプして欲しかったってことォ!!?
やったァ!!チンチン弄くり放題だァ!!!

「アカル!チンチン食べさせてェ――――――――――ッ!!」

私は一度 月が浮かんでいる天に向けて咆哮をあげ、よだれが絶え間なく流れている口を開けて、
小さいながらも大きく育っているアカルのチンチンを、猛烈なまでの勢いでしゃぶり始めた。

『うおっ、いきなり強く吸い込んでくるな…………』
「ちゅぷッ、ジュルん……んっ、アカルの……チンチン…………ピクピクかわいいよぉ〜………」

私は口の中に肉棒を吸い込み、口腔内で舌を使ってアカルのチンチンをいじめ抜く。
その度にチンチンがビクンッ、ビクンッて小さく動いて、そんなかわいいい動きに
私はとてつもなく愛嬌を感じてしまうのだ。

「ズプっ………グチュン、ズるんッ……エヘへ……………」
『おいおいナナ、そんなに強くやったら挿れる前にイッちまうぜ』

アカルが、懸命にチンチンを舐めまわしている私の額に手を伸ばして、優しく撫でながら呆れたようにそう言った。
その撫でられる気持ちよさと、チンチンにありついているという充実感に、私の興奮はさらに高まる。
そう、私がチンチンを吸い込んでいる様はまさに【吸引力の変わらない、ただひとつの(ry

『わっ、やべェ………このままじゃ早漏だ……ナナ、ちょっと弱くしてくれるか?』

答えは、当然決まっている。

「―――出して!!早く精液出して!!欲しいよォ!! ずぼっ、グチュッ、ぬズポっ」
『あがッ!ナナ、出ちまうよナナぁ!ストップ!ストップイット!』
「ストッピ?止まんないわよ ゴーゴー!」

彼の制止を振り切り、私はさらに強く吸い込み、いじくり、味わい続ける。
喘いでいる彼の姿は、いつみてもかわいい…………。
368沼地の中のレイプ:2010/10/04(月) 16:49:39 ID:BkFv3cmx
以上です。
多分次の投稿は今回みたいに時間はかからないと思われます。
そのときはどうかよろしくです〜
369名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 17:25:39 ID:8EDrGKye
GJ!
今回も相変わらず、ブっ飛んだギャグを提供してくれますなぁ…
370名無しさん@ピンキー:2010/10/04(月) 18:55:33 ID:JaQqjgRr
GJな野田
は、鼻血が止まらん・・・ディスプレイが・・・
371名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 01:49:23 ID:BYg4fRyv
この寒いギャグみたいなのをいつまで続けるつもりなのか楽しみだわ
お疲れさま
372名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 06:42:27 ID:PHak9XGV

ベクトルがエロいというよりただ下品だなぁと思う
373名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 14:03:35 ID:0MyuP1MM
相変わらずここの住人の書評?は辛口ね
374名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 19:53:29 ID:D8GUZqGh
まぁ、あんまり気にしないほうがいい。書き手も読み手も。
個人的には色んな作風の作品があったほうが楽しいとおもうけどね。

とにかく336さんGJ!358さんも乙です!
375名無しさん@ピンキー:2010/10/05(火) 21:43:49 ID:Gqm4F6YY
SS書きさんに、作品を投稿したきっかけを聞いてみたい
自分は別ジャンルのエロパロから、たまたま保管庫を見つけて漂着した身分であります
ドドブランゴのガジュア兄貴とか、ガノトトスのノトス君とか、
『曇天』のナルガとガルルガとかがいいキャラしてて好きです
……擬人化野郎ばっかり? アッー!
376名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 00:06:55 ID:Q13x6Cpp
たまたまやってるゲームのスレを見つけたので
俺も同じく全然別物のエロパロからたどり着いたクチだな
377名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 01:56:31 ID:SuemKYzi
元々モンスター姦ssを漁ってた流れで
モノブロスたんちゅっちゅ!誰にも渡さないよ!
378名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 12:34:56 ID:ofbJ3rOB
初代MH

MH2

MHF(短期間)

ブランク(長期間)

もんはんのえろほん(イベント会場にて)

MHエロパロスレに漂着

MHP2G
379名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 21:35:21 ID:d7UHAvn1
P2からだな
380名無しさん@ピンキー:2010/10/06(水) 22:13:50 ID:Kz1/n/dA
ジュウカン大好物おうまさまおうまさまハァハァ

MHP2G、フルフルに身震いする

漂着

読んでみる・ハッスルする・書いてみる

やっぱり他の方の作品投下待ち←今ここ
381名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 09:45:31 ID:y7tDtxJD
初代MH
 ↓
MHF
 ↓
行方不明
  ↓
ネットサーフィン中に発見
  ↓
身元確認

読んでみて、昔の作家の血が騒ぐ
  ↓
長編を書き出す
  ↓
外伝の三話目を書いてる途中に挫折
  ↓
数年間浮遊
  ↓
また別のものを書き出す
しかし、ネタに苦労中(俺は今ここだ)
382名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 16:17:39 ID:pr5zXcSN
>>381
昔の作家の血……だと………?
383名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 17:07:48 ID:akZXNKI1
2Gでモンハンにハマって、ここにきちゃった。
まとめ見て、昔web小説趣味で書いていたからモンハンサイト作ろうとしたけど
モンハン自体の二次創作小説サイトやサーチは少なくて、
じゃあここでさせてもらうかと思ってエロパロ板初投下。
下手だったら遠慮なくボコボコにして貰えて、へんな慣れ合いもないから居心地良くて常連に。

たまに、まとめwikiで自分の過去作品についたコメント見てニヤニヤしてる。
過去ログみて自分の言動を見て恥ずかしくてのたうちまわったり。
384名無しさん@ピンキー:2010/10/07(木) 19:33:44 ID:OrRbKypx
エロパロ板をROMり漂流

原作しらない頃MHでエロパロスレに漂着

折よく知人にMHPを勧められて始めてみる

おんもすれぇえ!かわええ!!(鳥類&爬虫類大好き)

某竜に躓き、苦手意識を克服すべく観察しまくる

思い付きでSS書いてみた。書くうちに某竜が好きになってたと気付いた
 
過去ログの自分発言で悶えるのあるある…
385名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 00:06:30 ID:R/LlbW0p
この流れなんの意味があるの?
386名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 00:11:54 ID:5QmReVNE
このスレの通夜だろ?
387名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 03:39:11 ID:SoTyTBqH
P3に向けての意識整理
388名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 06:25:38 ID:DQqnmzmJ
意外と書き手がいるらしいから、燃料さえあれば再燃焼するんじゃないの?
ポカポカは燃料にならなかったっぽいが…
389名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 08:27:15 ID:Zwg8TCWN
燃料の質にもよる
トライモンスはゲテモノ臭くて全く食指が動かん
390名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 14:34:22 ID:dPdKi3gW
トライはwiiだったからプレイしてない。
今度のP3が楽しみすぎる。公式で温泉とかおいしすぎるだろ。ハァハァ
391名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 16:57:30 ID:sQxI4447
自分はP3の予行演習も兼ねてトライ買ってきました
この村で暮らしたいって雰囲気はモガ村が歴代トップクラスかと
モガの森みたいな場所がP3にもあればいいなあ
あとボルボロスは絶対に兄貴ポジション(昇竜拳的な意味で)

話は変わりますが、今夜あたりSSを投下する予定です
P2Gを購入したのが比較的最近なので、自分はまだまだ絶賛燃焼中ですよ
……質はさておき
392名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 17:32:25 ID:4usjs6oB
>>391
楽しみにしてる

dosのライバルがツンデレだった
女なら…女ならどんなに良かったことか
393名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 18:37:43 ID:JC+IwZ/r
個人的には赤鬼黒鬼の二人もきになる。
あいつらもう出てこないのかな
394名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 20:47:30 ID:tNp73IrH
アイルー村は燃料にならなかったみたいだな・・・
教官×管理人とかどうかな〜?
395竜魚姫:竜 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 20:49:21 ID:sQxI4447
>>391です
どうにか予定通りに完結させられましたので、投稿させて頂きます
当作品は>>336に載せた『竜魚姫』の続編になります故、今回も

・ガノトトス♂×村娘
・異種(和)姦、妊娠
・欠損描写

が含まれております、閲覧の際はご注意ください
それでは、また7レスほど使わせて頂きます
396竜魚姫:竜 1/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 20:50:45 ID:sQxI4447

薄暗い地底湖で生まれたおれは、母以外の他者を知らずに育った。
幼い頃の記憶には、いつも母がいた。母しかいなかった。
喰い込む牙の痛みに耐えておれに乳を与え、鱗のついた足で泳ぎ方、魚の捕り方を教えてくれた。
白い肌。か細く長い両腕両脚。
水竜と呼ばれるおれの母は、うつくしいヒトであった。

父親の顔を、おれは知らない。
父はいつも母の両足に居た。
おれと同じつるつるの翡翠の鱗を撫でさすり、ほらこれがあなたのお父さんよと母は言う。
父の鱗で作られたという足を、母は片時も外す事はなかった。

母が死に、おれはこの世にたったひとり取り残される。
痩せ細り土気色をしていても、横たわる母の顔は安らかだった。
膝を折り曲げ、父を抱くように体を丸めて眠っていた。
鼻先と足で掘った穴ぐらに動かない両親を埋め、その上に岩を載せる。
涙を流せないおれのこころも、冷たい墓標に圧し潰された。

地底湖を出て、少しばかり世界が広くなっても、おれは変わらずひとりだった。
おれとかたちの似た生き物はいても、おれのような半端な存在は、おれしかいなかったのだ。
水に棲まうものは皆、他より体の小さなおれを等しく蔑んだ。
元よりおれも、おれと同じ醜いかたちの連中に興味などなかった。
竜とヒトのどちらにもなりきれないおれは、誰にも知られず、誰からも愛されず、
この世に生きた証を何ら残す事なく消えていくのだろう。
悲しくはない。さめざめと、ただ諦めていた。

(かあさん、おれはこころから、あなたを愛しています。
 そしておれは、あなたを憎みます。
 かあさん、おれは、あなたのようになりたかった。
 あなたと同じ、うつくしいヒトのかたちに生まれたかった。
 あなたがくれたおれのこころは、どんな生き物よりヒトに近しい。
 それなのに、水面に映るおれとあなたのかたちは、こんなにも違うのだ)


その日湖には、やけに多く魚が集まっていた。
顔を覗かせれば、岸辺に佇むヒトの姿が見えた。
袋から狐色の欠片を取り出し、ぱらぱらと湖面に降らせているのは、母と同じ、うつくしいヒトの娘だった。
水に浮いた餌が次々に魚に呑まれて消えていくのを、嬉しそうに眺めている。
止せばいいのに、おれは何かに惹かれるように岸辺に近づいて、そうして彼女と目が合った。
もしも仲間のヒトを呼ばれていたなら、おれはここで終わっていたかもしれない。
彼女は少し驚いていたが、おれを珍しい魚とでも思ったのだろうか。
袋の中身を一掴み、おれに向けて撒いて寄こした。
浮き草のようにぷかぷか漂うそれを、いぶかしみつつも舌で掬い取る。
魚ともエビともカエルとも違う、ほんのりと甘く香ばしい味がした。
彼女の顔が薄く綻ぶ。
ただそれだけだったのに、その笑顔は火傷のような痛みと共におれのこころに焼き付いた。

地底湖のねぐらに戻っても、おれはまだ夢を見ている心地だった。
こころがざわざわと波打って落ちつかない。眠れない。
微笑む彼女の顔が、瞼の裏で母と重なっては離れていく。
こんな気持ちを、おれは知らない。ましてどうしたらいいのかなど。
痛いほど脈打つ胸の音を聞きながら、ただもう一度、会いたいと思った。
397竜魚姫:竜 2/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 20:52:23 ID:sQxI4447

その願いは、実に半年も経ってから叶えられた。
訪れるのが日課になっていた湖の岸辺から、いつになく賑やかな笛の音や歌声が聞こえてくる。
もしかしたら、という予感は的中した。
大勢のヒトの輪の中に、白い衣装に身を包む彼女を見た。
頭には花で編んだ冠を載せ、小さな花束を抱えた彼女は、以前にも増してうつくしかった。
呼吸も忘れて見惚れていると、脇から彼女に近づく者がある。
同じく白く着飾った、若いヒトの男だ。
彼女と男は手を取り合い、ゆっくりと群衆の作る道を歩いていく。
大勢のヒトに囲まれ、男の隣で、彼女は幸せそうに笑っていた。

許せない、と思った。何故? わからない。
ただ、母がおれの見ている目の前で奪い去られていく、そんな気がした。
生まれてこの方感じた事のない、どす黒い激情の塊が胸を焼き、腹の底をじりじりと焦がす。
突き動かされるように、おれは湖から飛びだしていた。
華やいだ歓声が一転、悲鳴に変わる。
固まっていた群衆目掛け、おれは勢いのままブレスを吐く。
鋭く細く絞った水流は、ヒトの群れを真っ二つに叩き斬った。
散り散りになって逃げまどうヒト共には目もくれず、おれは一心に彼女を探す。
途中で倒れたヒトを何人踏み潰そうが、構いはしなかった。

探し求めていた彼女は、腰が抜けたように一人座り込んでいた。
おれに気が付くと、恐怖に顔を引きつらせ、這いつくばるように逃げ出そうとする。
おれのこころがまた、あの火傷のような痛みを思い出す。
彼女にそんな顔をして欲しくなかった。
ただ、以前のように笑いかけて欲しかったのに。
足元が見えていなかったのだろう、転がる酒瓶につまづいた彼女の体が前のめりに倒れる。
おれはすかさず、投げ出されたか細い両足首をくわえ上げた。
悲鳴を上げる彼女をそのまま持ち上げ、おれは湖へと急ぐ。
口の中に血の味が溢れても、気を遣るだけの余裕は無かった。
水際までもう少しという所で、左足に何かがまとわりつく。
見れば、顔を血と泥で汚したヒトが、醜悪な形相で足首にしがみ付いていた。
それが先刻まで彼女の隣に居た男と分かり、おれの中に暗い愉悦が湧き上がる。

(このヒトは、おれのものだ。お前如きにくれてやるものか)

おれは男を後ろ蹴にし、さらに尾の先で力いっぱい薙ぎ払った。
ごぎゅっと鈍い手ごたえ。
振り返る時間さえ今は惜しかった。
阿鼻叫喚の悲鳴を背中で聞きながら、気を失った彼女を連れて水に飛びこんだ。
398竜魚姫:竜 3/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 20:54:30 ID:sQxI4447

おれとは違い、ヒトの息が長くはもたない事は知っている。
全速力で地底湖まで泳ぎ、彼女の足をくわえて陸に上がった。
途中で少し水を飲んでしまったようだが、呼吸はしていた。
血の匂いと、彼女を手に入れた悦びに酔い、おれのこころはかつてないほど昂ぶっていた。
うつくしい宝を隅々まで眺めようと、おれは彼女を洞窟に下ろす。
そして、気付いた。
彼女の足は、途中から千切れて無くなっていた。
あの場から彼女を連れ去る事に夢中で、力の加減も出来ず噛み千切ってしまったのだ。
裂けた赤い肉、責めるような血の色を前に、悦びが急速に冷え込んでいく。
こんな筈じゃなかった。
取り返しのつかない事をした、その恐ろしさに膝が震えた。
こんな筈じゃなかったのに。

意識も戻らないまま、彼女の顔は次第に青ざめて行く。
真っ赤な血が、彼女の命が、どんどん流れ出ていってしまう。
止めなくては。何かしなければ。
けれど考えたところで、出来る事など限られていた。
傷を舐めてやる、竜のおれに出来るのはただそれだけ。
止まってくれ、これ以上彼女から出て行かないでくれと念じながら、痛々しく千切れた脚を一心に舐める。
想いが通じたかは知らないが、必死に舐め続けるうちにようやく血が止まった。
痛みもいくらか引いたのだろう、荒かった呼吸も落ちついて来た。
ほっと一息ついたものの、まだ安心は出来ない。
おれは湖に出て、彼女の為に魚を捕ってくることにした。
栄養のあるものを食べさせれば、傷の治りも早まるかもしれないと思った。

脂の乗った魚を見繕って戻って来た時には、彼女は目を覚ましていた。
酷く怯えて、うずくまったまま小動物のように震えている。
捕って来た魚を見せても食べようとしない。
おれが彼女にした事を思えば無理もないが、何にせよ食べて貰わなくては。
魚が駄目ならばとおれは再び湖に潜り、浅瀬に生える水草の、柔らかそうなものだけを集めて来た。
それでも彼女は渋っていたが、やはり空腹だったのだろう、少しずつ食べ始めてくれた。

おれがヒトであったなら、きちんと治療してやる事も出来ただろう。
こんな事にもならなかった筈なのに。
ヒトに焦がれる気持ちは、彼女を得た事で治まるどころかどんどん膨らんでいく。
苦い血の味がまだ舌の上にこびりついて、胸焼けがした。
もう決して傷つけるものか。
食事を終え、昏々と眠る彼女の横顔を見つめながら、おれは胸の内で誓う。
憎まれても、拒絶されても構わない。おれは彼女に全てを捧げる。
独りよがりと言われようが、他に償い方を知らなかった。
399竜魚姫:竜 4/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 20:56:48 ID:sQxI4447

翌日からおれは、朝から夕暮れまで、広い湖を駆け廻り続けた。
今まで自分の為だけに捕っていた食料を、彼女の分まで集めなくてはならない。
罪滅ぼしとは言わない。彼女の足を奪ったおれが、最低限果たすべき使命なのだから。
それさえも、彼女の笑顔を思えば苦にもならなかった。
運良く湖に迷い込んだ女王エビや、どこかの森から流れてきた果実を持ち帰ると、彼女は好んで食べてくれた。
裂けた両脚は痛ましかったが、顔色は日増しに良くなってきている。
危害を加える意思がないと伝わったのか、おれが身動きする度にびくりと体を震わせる事も無くなった。
許されたなんて、虫の良い事を思うわけじゃない。
それでも生活を共にするうちに、少しずつ彼女との距離が縮まっていくような気がしていた。

今日は彼女の好きな、甘い匂いを放つ果実が手に入った。
彼女は受け取った赤い果実を二つに割ると、半分をおれの方に寄越してくれる。
鼻先を近づけても、生え揃った牙を目にしても、彼女の顔に怯えはない。
ほのぼのと笑いながら、手のひらに乗せた果実が、おれの口に入るのを待っている。
手を巻き込みはしないかと怯えていたのは、彼女よりもおれの方だろう。
それでももう慣れたもので、おれは器用に果実だけを歯に捉える。
舌で潰せば、芳醇な香りとともに広がる濃い甘み。
腕のないおれは、ヒトのようには上手く食べられない。
口から果汁をこぼしてしまうと、彼女は指の腹でそっと雫を拭ってくれた。
そのうち指先は口元から下顎、頬へと移り、鱗の一枚一枚を慈しむように撫で回す。
おれは彼女の為に首を下げ、従順な僕となって緩やかな愛撫に甘んじた。
もう何年も、誰かに鱗を撫でてもらう事などなかった。

餌を捕り、喰らう。夜明けと共に起き、月が昇れば眠る。
当たり前のように今まで繰り返してきた事が、孤独でないというだけでこんなにも嬉しく楽しい。
お帰りなさい、とおれを迎えてくれる声と微笑みに、どれほど救われたことだろう。
母と過ごした頃の……いやそれ以上の温かな気持ちで、おれのこころは満たされていた。


ある日、彼女の元へ帰ると、妙な違和感があった。
何となく、空気がおかしい。
呼吸をするだけで訳も無く気が昂ぶる。
水竜であるおれの嗅覚は、洞窟内を漂う匂いの出所を明確に嗅ぎあてた。
彼女の下腹部から漂う、甘酸っぱく芳しい雌の香り。
胎の奥底で目覚めた彼女の卵が、子種を誘う香りだった。

竜の交尾は、雌の発情に雄が誘発されて始まる。
誰に教わるでもない、本能に刷り込まれている事だ。
ところが当の彼女は、己の体の変化に全く気付いていないときた。
いつものようにおれを出迎えてくる、その無防備さにこちらが面食らってしまう。
これはどうしたものかと、ヒトの理性と竜の本能がおれの中で論議し始める。
彼女に母の面影を重ねる事はもう無くなっていた。
一匹の雄として、結ばれたいという想いは、確かにある。
しかしいきなり鼻息を荒らげて交尾を迫れば、彼女はまたおれに怯えるだろう。
怯えるだけで済めば良い方だ。
折角築き上げた信頼が水泡に帰し、二度と修復不可能になってしまうかもしれない。
それだけは何としてでも避けたかった。
400竜魚姫:竜 5/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 21:01:45 ID:sQxI4447

数日ほど耐え凌げば、彼女の無自覚の発情も終わる。
それまでおれは彼女から少し距離を置き、息を抑えて、誘惑する雌の香りにじっと耐える事にした。
おれの態度が変わった事に、彼女も気付いたらしい。
心細げな声で呼びかけられても、あえて無視した。
欲望に身を任せて彼女を傷つけてしまうなど、もう二度と御免だった。
するとそのうち、しくしくとすすり泣きが聞こえ始めた。
見れば彼女は寝床で縮こまり、いじらしく泣いているではないか。
彼女を守る為とはいえ、悲しむ姿を見るのは辛かった。
おれは仕方なく彼女の傍に寄り添い、頬を伝う涙を舌で掬い取ってやる。少し、塩辛い。
彼女もそれで安心したのか、赤くなった目元を拭い、おれの頬にそっと口づけを落とした。
小さく柔らかな唇の感触に、おれは思わず目を細める。
その、一瞬の気の緩みを突かれた。

つんと鼻を刺す、どんな花より悩ましい香り。
発達した嗅覚を逆手に取り、彼女を取り巻く匂いがおれを捕らえて狂わせる。
しまった、と後悔したがもう遅い。
心臓からひと際熱い血が送り出され、全身を余すところなく支配していく。
種子を放てと命じる本能の声に、逆らう事など出来ない。
ほとんど衝動的に、おれは彼女を寝床に倒していた。
白い首筋を舐め上げれば、たおやかな彼女の体が魚のように跳ねる。

(欲しい、ほしい、ホシイ)

理性の鎖がぶちぶちと音を立てながら千切れていく。
決壊し溢れ出す欲望を、もう自分では抑えられなかった。
ふっくらと潤う彼女の唇に、半ば無理やりに舌を捻じ込む。
硬い歯列を舐め、唾液の一滴も逃すまいと口腔を埋める。
彼女は戸惑いながらも、おれに合わせるように、おずおずと自らの舌先を絡めた。
大きさの違う舌と舌が、互いの唾液を貪り捏ねまわす。
やがて唇を解放する頃には、彼女は酔ったような赤ら顔で、荒い息を繰り返していた。
瞳は蕩け、夢を見ているようだ。
だがこれは前座の前座。
おれは首筋から鎖骨へ、鎖骨から胸元へと、徐々に舌先を下ろしていく。

「待って…」

彼女の手がおれを制した。
拒絶されたと思いかけたが、おれの見ている前で彼女はするすると衣服を脱ぐ。
天井から差し込む月明かりに照らされ、暗がりに白い輪郭が浮かぶ。
初めて目にする彼女の裸体は、息を呑む程うつくしかった。
仰向けのままゆっくりと、彼女はおれに向けて足を広げた。
四つん這いで尻を高く掲げて貰う方が楽と言えば楽なのだが、
彼女にそんな知識はないだろうし、足を失った体では辛いだろう。
そこで彼女の腰の下に藻を押し込み、少しでも腰を浮かせてやる。

おれは竜で、彼女はヒトだ。
そしてお互い、初めての交接だ。
どんな間違いが起こったところで不思議ではない。
それでもおれは、心の底から彼女を愛したいと思った。
401竜魚姫:竜 6/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 21:04:30 ID:sQxI4447
本能の導きに従うまま、おれは彼女の秘所に舌を這わせる。
初々しく閉ざされた襞に尖らせた舌をこじ入れ、唾液を絡めて入念にほぐす。
源泉から漂う濃い蜜の香りに、くらくらと眩暈がした。
たわわな乳房の先に実る桜色の蕾も、秘裂のすぐ上の小さな芯芽も、余すところなくねぶり舐め上げる。
薄い粘膜をなぞるたび、あっあっと短い喘ぎが彼女の喉から漏れる。
程なく彼女の花弁はうっすらと口を開き、おれの唾液とは違う、甘酸っぱい香りの蜜を溢れさせ始めた。

頃合いだろうか。おれは舌を離し、腰を低く下げていよいよ挿入の姿勢に移る。
普段体内に格納している生殖器は、今や痛いほど張りつめ、子種を送り出す瞬間を待ち焦がれていた。
だが、充分慣らしたとはいえ、ヒトの女の体はおれを受け入れるにはあまりに小さい。
同種の雌とつがった事さえ無いおれが、不手際で彼女を壊さないとどうして言えるだろう。
かつて彼女の足を奪った負い目が、今またおれを苦しめる。
そんな不安が、彼女にも伝わったのだろうか。
白くか細い腕が、音も無くおれの首筋に絡みつく。

「私なら大丈夫」

柔らかな手のひらが、鱗の上を滑っていく。
秘裂から漂う雌の香りが、むせ返るほどに濃く強くなる。
甘く潜めた囁きが、おれの耳朶を優しく打った。

「…来て」

欲望を繋ぎとめていた最後の鎖が、そこで完全に弾け飛ぶ。

「ひ、ああああっ!」

柔らかく濡れてはいても、予想以上の狭さと締め付け、そして熱。
甲高い悲鳴に一瞬怯みかけたが、彼女の肉は見事先端を飲み込んでくれた。
破瓜の赤い雫が、互いの性器を伝ってぽたりぽたりと石の上に落ちる。
もしもの事があればすぐにでも中断するつもりだったが、彼女はおれが思っていたよりずっと強かった。
涙を溜めて懸命に痛みを堪える姿は健気で、愛おしい。
腹の下でわななく彼女を案じつつ、おれは慎重に腰を進めていく。
押し込んだ先から溶けてしまいそうなほど、彼女の中は熱かった。
半分程収まったところで、先端が子宮口を突いた。
一端そこで動きを止め、彼女の息が落ちつくのを待つ。

「あ、ふぅ…く、うぅんっ、あっ!ああっ…!」

引きつった吐息の合間に甘い喘ぎが混ざり、きつかった秘所が愛液を滲ませる。
やがて彼女は少しずつ、自分から物欲しげに腰をくねらせ始めた。
瞳が潤んでいるのは、もう苦痛の為だけではないようだ。
おれはゆっくりと自身を引き抜き、再び彼女を貫いた。
洞窟の暗がりに濡れた音が響く。
色づいた肌に浮かぶ玉の汗。上下する胸の動きに合わせて、妖しく蠢く媚肉。漏れる吐息さえ甘い。
突き入れる度に入口から蜜が溢れ、その香りにおれは酔いしれた。

「ふあぁ、ん、あああぁっ…!」

ひと際高い歓喜の声を上げ、彼女が絶頂を迎える。
鱗を掻き毟らんばかりに爪を立て、おれを離すまいと首筋にしがみつく。
びくん、びくんと薄い背がのけ反る度、柔らかな乳房がおれの胸に押しつけられ形を変えていく。
最奥から押し寄せる熱の波。きつさを増した媚肉に絞られ、おれの方も耐えられそうになかった。
おれに彼女の名前は呼べない。彼女におれのこころは伝わらない。
それでも良かった。

(あいして、る)
 
呻いて、果てた。
402竜魚姫:竜 7/7 ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 21:06:31 ID:sQxI4447

全身が水を吸ったように気だるい。
それでも不思議と、こころは凪いでいる。
先に達したせいもあるのだろう、その時ばかりは彼女の方が早く目覚めていた。
髪はほつれ、素裸のままだ。
纏う空気にはまだ、悶え乱れた雌の色香が残っていた。
彼女は太腿におれの頭を乗せ、優しい眼差しで、頬から生えるヒレを指で弄んでいる。
夜通し陸に居た割に鱗が湿っているのは、眠っている間に水をかけてくれたからか。
心地よい膝枕にまどろみながら、おれはそっと彼女の腹に頬を寄せた。
薄い皮膚ごしに心臓の音、息遣いを聞く。
そして彼女の胎の奥に息づいた、小さな小さな、生まれたばかりのかすかな鼓動も。

ああ、とおれは鳴いた。
彼女の卵は、おれを受け容れてくれたのだ。
まがいものの醜いおれを、おれの中に流れる血を、ヒトと認めてくれたのだ。
瞳の奥から、熱い雫が一筋流れる。
それは空気に触れて固まり、彼女の膝の間を抜け、からんと音を立てて地面に落ちた。
こぼれ落ちた小さく透明な結晶を、彼女は不思議そうな顔で見つめている。
おれは声も無く泣きながら、竜にも流せる涙がある事を知った。
この世に生まれた事を、誰かに許して貰えた気がした。



因果応報、という言葉がヒトの世界にはあるらしい。
その意味を理解していた訳ではないが、いつか、こんな日が来る予感はしていた。
あの時殺し損ねたヒト共の差し金か、ただおれを見かけたから狩りに来たのか。
身籠った彼女に滋養のあるものを食べさせてやりたいと、岸に上がったのが仇になった。
相手はたった4人。
けれど皆手に手に得物を持ち、竜の血の匂いをたっぷり体にまとわりつかせている。
何より、奴らの目に宿るおれへの明確な殺意。
無防備な烏合の衆とは比較にならない、楽に勝てる相手ではないと本能が告げた。

そして実際、おれは湖に戻ることすら叶いそうもなかった。
右膝には風穴が空き、両ヒレは大槌で叩き潰された。尾は切り裂かれ、血を流しつくしてもまだ止まらない。
左目には深々と矢が喰い込み、もしかしたら脳にまで達していたかもしれない。
さっきから霞む視界の向こうに、今ここにない風景ばかり頭に浮かんでは消えていく。
それは母との思い出、あるいは彼女と過ごした日々の一場面だった。
幻の中で彼女は微笑み、両腕を広げておれを迎えてくれる。
どうしてか胸が苦しくなるのは、きっと血が肺に流れ込んだせいではない。
403竜魚姫:竜 last ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 21:08:12 ID:sQxI4447

おれが死ねば、彼女はどうなるのだろう。
おれの帰りを待ちながら、あの薄暗い洞窟で痩せ細り朽ちていくのか。
それともかつてのおれのように、自ら外に出て餌を採りに行くのか。
あるいはこいつらが、彼女をあそこから救い出すのかもしれない。
確信はないが、何となく後者のような気がした。
足から力が抜け、横倒しに地面に倒れ込んだ。
また大量に溢れ出た血が、ゆるゆると川を作って湖に流れ込む。
止めとばかりに狩人たちは得物を振りかざし、鋭い殺気を帯びて切りかかって来る。
自らの消えゆく命に執着は無かった。
おれの命と引き換えに、彼女がこの先も生きていけるのなら。

ふと、涼しい風が頬に当たる。
その風にさらわれるように、意識が体を抜け出て行く。
眼下を見やれば、鱗を血に染めた翡翠色の竜が横たわっていた。
おれに良く似ていたが、おれではない。
ああこれは父なのだ、と悟った。
父は今のおれと寸分違わぬ姿で、死の淵に沈もうとしている。
おれが彼女にしたように、母を求め、奪い、愛した果てに。
父もまた、ヒトに焦がれていたのだ。
もしかしたら、父の前も、その前も……そうして、今のおれがここに居るのだとしたら?

彼女の胎に頬を寄せて聞いた、あの小さな鼓動を思い出す。
おれが死んだ後、やがて彼女は子を生むだろう。
その子はきっとおれのような、小さく歪なまがいものかもしれない。
けれど彼女の血を受け継いだ分、おれよりも確実にヒトに近づくだろう。
成長したおれの子が、同じようにヒトと交われば、流れるヒトの血はより強く濃くなっていく。
そうして途方も無い命の連鎖の果てに、おれは、おれ達は、いつかヒトになれるのだ。

鉄の刃に貫かれても、もう痛みは感じなかった。
穏やかな気持ちで、おれは目を閉じる。
鱗の消えた肌を寄せ合い、二本の腕で彼女を抱きしめる、その日を夢見て。

(かあさん、おれはもう一度、あなたに会いたい、会いたいと強く願って生きてきました。
 おれは、あなたの仲間のヒトをたくさん殺し、今こうしてヒトに殺されます。
 かあさん、愚かで身勝手なおれは、あなたと同じ場所に行く事は、決して、決して叶わないでしょう。
 それでも、おれのこころは今、不思議と満ち足りているのです)

最期に脳裏に映ったのは母ではなく、臨月の腹に微笑みかける彼女の姿だった。
404竜魚姫:竜 あとがき ◆KVhZQirq9Q :2010/10/08(金) 21:11:06 ID:sQxI4447
以上を持ちまして『竜魚姫』完結です
7レスとか言いつつ改行やら何やらのせいで+αしてしまいました、すみません
前作をお読みくださった方、今作を楽しみにしてくださった皆皆様に、心よりお礼申し上げます
投下直後は異種妊娠や欠損描写などで非難を受けるやもとビックンビックンしておりましたが、
皆様の懐の深さに本当に頭が下がる思いです
亜空間とかアタリハンテイ詐欺とか言われつつも、やっぱりガノトトスって愛されてるんですねえ
サイズ考証の為に5、6匹くらい狩ったのは内緒の話(念願の流刃剣とアトランティカ作れました)

Q:竜×人で何で孕むん?→A:半分人の血を引いてるからという答えにならない答えでした
あれです、一代目が頑張って奇跡を起こしてくれたんです
もちろん『彼』と違って一発で孕んだわけがないでしょうけども
一番可哀想なのは誰かって、『彼女』の婚約者ですねとセルフツッコミ

ちなみに自分も別ジャンルから流れ着いたクチです
意外といらっしゃるみたいですね
しがない新参者ではありますがネタと創作意欲だけは余っておりますので、
今後も完成次第こちらに投下していけたらと思います
その時は、皆様どうぞよしなに
405名無しさん@ピンキー:2010/10/08(金) 21:58:17 ID:4usjs6oB
イイハナシダナー
異種だからこその悲劇って良いよね
406名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 02:05:29 ID:UuY0HBE1
乙ー
わざわざ狩らなくても最大&最小全長がギルカに書かれてますがなw
画面上のガノトトスは全長20M以上にはとても見えないけど
407名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 12:25:13 ID:mmmOK/Mv
Gj!
このカップルは何代目だろう・・・・・・
408名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 12:25:34 ID:kZMBQVqo
ちょっと…GJすぎるだろ……
これ読んでると、自分の今書いてるやつがメッチャ恥ずかしくなるw
もう一度言おう、GJ!
409名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 15:04:54 ID:sJsIy5/4
救いがあって良かった(;д;)
410名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 15:21:39 ID:TZGiJ2gj
GJ!いや、ループさせるとは思わんかった!
色んな意味で面白かったよー!
411名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 17:27:32 ID:3Eb/QDN5
トトスきてたー!
いい物語をありがとう
いつかのふたりが幸せになれますように
412名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 21:50:06 ID:f7J359YB
3回読み返した
3回目で泣いた
413名無しさん@ピンキー:2010/10/09(土) 23:47:27 ID:YNC7QfuG
GJ!!!
泣けた
414名無しさん@ピンキー:2010/10/10(日) 12:55:02 ID:Dncjzou/
GJGJ!
でもあああああもうトトス狩れない
415名無しさん@ピンキー:2010/10/10(日) 23:00:20 ID:IN3OEGvU
なんだよこれ
「目から汗が(;_;)」とか馬鹿じゃねえのw
って今まで本気で思ってたのに何でエロパロで泣かされなきゃいけねんだよ

抜くどころじゃない
胸が痛い

gj
416キリンの花嫁:2010/10/11(月) 23:37:53 ID:6XEeP/J5
・誰も得しないキリン×女ハンター
・ロリ&凌辱描写有り
・そんなの却下ここは和姦以外有り得ないしいらない帰れという方はタイトルNGで

尚、本作のキリンは保管庫収録作品「キングテスカってドラゴンころしっぽいよね」に着想を得たことをここに明記させて頂く



……わたしは幼い頃、古龍に襲われたことがある。
村を襲撃したとかそんな光景の中じゃない。
その日、ハンター稼業を営む父は留守だった。わたしは病がちの母のために、雪山草を摘みに山に入り、古龍と遭遇した。
クシャルダオラ、テオ・テスカトル、オオナヅチ、そしてキリンが、洞窟の中で、円座を組んでいた。
古龍達はわたしを見つけるや否や、突き転がし、円座の真ん中に引きずりこんだ。
「これは若いな、よいボタイになりそうだ」
舌なめずりしてわたしを見下ろす鋼龍。
殺される恐怖に、何故古龍が人語を介すのか、疑問にすら思わなかった。
「ダオラよ、主は先日儂の目を盗んでツけたばかりであろう」
オオナヅチがクシャルダオラに体液を吐きかけた。
ふわりと空に舞い、溶解液をかわす。
「何が悪い、それが生き物の存在理由ではないか」
何が理由なのかわからぬまま二頭が争いを始める間に、テオ・テスカトルがわたしの傍に歩み寄ってきた。
わたしの身体に鼻を寄せて匂いを嗅ぐ。
「幼い、幼い娘だ。熟すまで我には到底待てぬよ」
「主は更に変貌を待たねばならんからな」
「なら私がいただこう」
「抜け駆けするかキリンよ」
激昂するオオナヅチをテオ・テスカトルが尾を振って諌める。
「そなた初めてであったな」
「ふむ……ならば愉しむがよい」
「我等もそなたのマグワイを楽しませてもらおうぞ」
テオ・テスカトルの前脚が胸元に伸びた。すう、と撫でられただけで、服が裂けて、膨らみかけた乳房があらわになった。
逃げるわたしにオオナヅチが嫌な臭いのブレスを吐き、体中の力が抜けた。
その先は記憶が錯綜していていて朦朧としている。
ただ、やたらとキリンがわたしに執着していた事、最後に胸が切り裂かれる激しい痛みに襲われた事だけは覚えている。

胸に裂傷を負い、下半身を露出したままのわたしは、三日ののちに山狩りの捜索隊に洞窟の縁で倒れているところを発見された。
、誰も何も言わなかった。
わたし達家族は忌まわしい事件に追い立てられるように村を離れた。
417キリンの花嫁:2010/10/11(月) 23:42:09 ID:6XEeP/J5
それから半年と少し経って、あの事件の記憶も朧げになって、ほんの少し前向きに
忘れたふりが出来るようになった頃、身体に異変を感じるようになった。
身体の中心、ちょうど鳩尾の辺りの傷が疼くと、身体が、変に熱くなるのだ。
膨らみかけた乳房の先が、痛い。
花弁が蜜を垂らす。
最初のうちはなんとか自制した。
そのうちあまりの苦しさに耐え兼ねて手を縛り……自らの踵でそこを押し小突き……陥落した。
そこから堕ちるのは簡単だった。
暇さえあれば乳房を目茶苦茶に揉みしだき、指を蜜壺に捩込んだ。
街の薄暗い小路にたむろする男にねだり、咥え込んだ。
でも、どんなに慰めても、行きずりの男達に身を投げ出し任せても、治まらない激しい劣情。
口に、あそこに、尻に、イチモツを迎え、左右の手に掴んだ肉茎を扱き、更に両の乳房をザーメン塗れにされても火照る身体。
舐められてもくじられても、尽きることのない淫らな欲望。
これじゃない。
欲しいのはこれじゃない。
じゃあ何が欲しいんだ。
ある夜、もはや指ではどうにもならない、と張り方を求め、倉庫を漁っていた時の事だった。
ガタ、と何か重く、長い物が倒れる音がした。
父の愛用していた黒刀弐ノ型。
黒光りする鞘。
心臓が高鳴った。
全身を鈍器で殴られた様な衝撃が走り、脳裏で忌まわしい思い出が弾けた。
キリン。
あの夜、古龍どもの下卑た咆哮の響き渡る洞窟で……震える秘裂を丹念に舌で
愛撫され、押し当てられた……脚の間から生える黒い巨大な……。
ああ……!
奴らにあの時何をされたのかはっきり思い出し、行為の全てを理解した瞬間、胸の傷が
電気でも帯びた様に痺れ、今まで以上に熱い、爛れた性欲に身体が支配された。
膣の奥が熱くたぎり、大量の愛液が腿を伝い、床に滴った。
奥に蘇る生々しい肉の感覚に、やもたてもたまらず、黒刀で奥を突いた。
突き上げて。擦り付けて。壊して。壊れたいの。
果てる瞬間、欲しいと叫び、思い描いたのは、わたしの奥の奥に放たれるキリンの熱い精液だった。

汗ばむ肌を掻きむしり、わたしは悔し涙を流して、猛り狂った。
なんという屈辱。
記憶が拒絶しても身体が欲しがっている。
悍ましい感覚を求めている。
畜生……。
このままで済むと思うなよ……。

わたしは古龍専門のハンターとして腕を磨き、村に戻った。

そして漸くあの時のキリンと対峙した。
キリンはほんの少し角の先が欠けていた。
418キリンの花嫁:2010/10/11(月) 23:50:57 ID:6XEeP/J5
キリンは、威嚇するでもなく何するでもなく、ただつくねんと雪原に立っていた。
『待っていたぞ』
そんな風にとれる佇まい。
こいつ、わたしだと分かっているのか。
わたしなら、怖くないとでも。
おちょくりやがって。
恐怖の反動がヒステリックな怒りに変化して、かあっと頭に血が上った。
きついのを一発お見舞いしようと走り寄ってハンマーを振り上げたその時だった。
キリンの角が青白い火花を散らした。
同時にわたしの胸の傷が激しく疼いた。
「はうっ」
ハンマーを取り落とし、うずくまる。
どうして?フルフルの皮で作った防具はキリンの雷も通さない筈なのに。
困惑するわたしの耳元にキリンの吐息が迫る。
それだけで、身をよじり、俯せに倒れ込んだ。
ふわりと髪が風をはらんだ。
フルフルキャップが外れた。否、外されたのだ。
あらわになった耳朶を熱い濡れた舌が這う。
ちゅく。ぬる。ぴちゃ。ぬぷ。
まるでわたしの感じる所を熟知しているような責め方。
耳の穴に舌が差し入れられ、それだけで尻肉にむず痒さが生まれ、花弁が温んだ。
嫌だ、ダメだ。それを乗り越えるためにここに来たんだ。溺れちゃダメだ。
心の中で叫んでも、身体は竦んで動かない。
違う。
キリンを待ち望んで、震えている。
あの日以来飢え渇いた日々を堪えてきた身体が、漸く満たされる悦びにわなないている。
ああ……分かる……熱くたぎってる。
こんなになってるの、コイツに知られちゃダメだから。
お願い、立って。
武器を……ハンマーを、掴むのよ。
戦って……!
一刻も早く貫かれたくて身もだえる身体を奮い立たせ、わたしは取り落としたハンマーの傍に、はいずり始めた。
つもりだった。
わたしはキリンの目の前にひざまずき、まるで愛しあう者達がするような目で
見つめ合い、キリンの唇をついばみ、何度も口髭に、歯肉に接吻をしていた。
ど……して……。
キリンがわたしの胸の辺りに角を突き付けた。
キリンの角が燐光を放つ。
同時にわたしの傷が疼いた。
そうだ、さっきも……。
「一体わたしに何をした……っ」
『解らぬか』
キリンの声が頭の中にに直接響いてきた。
あの頃より、低く、太い声音だった。
フルフル素材の防具の上からわたしの古傷を突く。
『お前の胸には私の身体の一部が埋め込まれている。欠けた角の先端がそれだ』
「な……」
キリンは角を折られると死ぬんじゃなかったのか?
『この程度欠けたくらいなら問題などないよ。欠片は私の意志を伝えるために埋め込んだ』
なんのために……わたしに何をしたんだ!
419名無しさん@ピンキー:2010/10/12(火) 00:02:54 ID:3zSoBHnr
投下途中にレス申し訳ないが、書きながら投下するのは止めろ
420キリンの花嫁:2010/10/12(火) 00:04:31 ID:6XEeP/J5
キリンの答えは信じられない程に生臭く、穢らわしいものだった。
『私がお前との性交を求めれば、お前の身体は応じて発情する。
離れていても、感じたであろう。私の欲望を』
何か言いたくても言葉が出なかった。
わたしをずっと苦しめたあの気の狂いそうな性欲は……この畜生の獣欲に順応した結果の産物だと言うのか。
『私も感じたぞ。斬り付けるような殺意も。どす黒く染まる憎しみも。それ以上に年端もいかぬお前が私を求め、身悶える様を。』
全て。
『待っていた』
「何が待っていただ!お前なんか殺す!殺してやる!」
怒りがキリンの支配を凌駕した。
ハンマーを掴み、振りかざす。
『わからぬ奴だ』
角が青白く瞬いた。
途端に膣奥が痺れ、意識が白く弾け飛んだ。
わたしは一瞬で絶頂に突き上げられたのだ。
『これだけ近くにいれば、お前を思うように操る事も出来るのだぞ』
朦朧とした意識の中、キリンに尻を突き出し、フルフルフォールドを脱ぎ捨てている自分に我に返った。
わたしは何をしているんだ!
キリンがわたしに問い掛ける。
『さあ、どうしてほしい?』
尻肉を掴み、大事な場所を広げ、キリンに晒す。
「いやだ、いやだ」
これ以上触るな。
あっちへ行け。
殺す。殺す。絶対殺す。殺してやる。
大の大人がみっともなく泣き喚き、心はこんなにも拒んでいるのに。
『よう熟した……』
舌が力強く襞を舐める。
「ふぐっ」
『授けてやる、孕めよ』
求め続けた牡の種が、一気に蜜壺を満たした。
「あ……がっ」
膣が締まる。
花弁が震える。
熱い。
再び、牡が力強く漲り、吐き出す。
最奥に激しく打ち付ける白い奔流。
こんな……熔ける……壊れる……。
「ふごぉ……」
もはやわたしに出来る抵抗は、雪を口に詰め、漏れる喘ぎを堪えるだけだった。

421キリンの花嫁:2010/10/12(火) 00:08:55 ID:uRwAGSKw
情事が済んだ後、わたしはキリンの背に乗せられた。
この雪の舞う中、全てを脱ぎ捨て、肌を晒しているにも関わらず、全く寒さを感じなかった。
むしろ心地好いくらいだった。
歩揺に合わせて、背骨に恥丘を擦りつけ果てる間、色んな話を聞かされた。
キリン、いや古龍の繁殖は、テスカ種を除くと、ジバチやなんかと同じで、孕んだ子が宿主を食らいつくすということ。
(本来そんな事をしなくてもよいのだが、お前は幼く、私は初めてなのもあって、角を欠いて印を付けた。
そう言ってキリンは自嘲した)テスカ種は特殊な生態で、雌雄の区別はあるものの、生殖活動を行うわけではなく、
それぞれ雌が雄、雄が雌の番いを作るために人間を犯すこと。
行為の際、生殖器から感染する因子により、犯された人間はテスカ種に変貌すること。
『人間が我々をなんと思うか知らぬが、人間が数多の生き物を利用するように、
我々も人間を苗床にしているだけに過ぎないのだよ』
キリンはそう言って話をしめた。

わたしが孕むのは人間の天敵。
わたしは自ら命を絶つことも出来ず、孕んだキリンに食い散らされる。
でも、もうどうでもよかった。
今のわたしは命尽きるまでキリンに犯され続ける事を望み願っているのだから。
「ねぇ」
鬣に乳房を擦り付け、首筋に指の腹を這わせる。
キリンが立ち止まった。
わたしは足元に潜り込み、愛おしい逸物を口で、乳房で、両の手で扱き始めた。



422名無しさん@ピンキー:2010/10/13(水) 16:18:39 ID:eVLekQ58
グレイト!
キングテスカのキリンも鬼畜だったが、
こっちのキリンも負けず劣らず鬼畜だぜ
423名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 00:12:32 ID:0v604bNZ
おいみんな体験版やってる真っ最中なのか?
2ndGまでしかしてないから、モーションが細かくなってて感動したわ。滅茶苦茶可愛い。
424名無しさん@ピンキー:2010/10/14(木) 21:39:52 ID:WYA8gls0
ちょっとキリン虐殺してくる
425名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 01:54:00 ID:ejznqSGG
新作体験版配布記念あげ。
426名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 18:23:22 ID:ZwEaWQT3
ぽかぽかとかアイルー系を誰か・・・
427名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 19:48:55 ID:xqpmmkhl
アイルー村ならカルチャーショップでラブラブ流行らせ過ぎた果てに…とかか?
428名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 19:52:37 ID:47kuJcYq
>>426
一週間後にもう一度来てください
本物の主人公×マシロSSを見せてあげますよ

うそですごめんなさい
429名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 20:04:22 ID:VRX86Q0z
>>428
一番下の行がちょっと見えないな
1週間後に期待するよ
430名無しさん@ピンキー :2010/10/15(金) 21:29:50 ID:qQAbvL1u
誰かが書いてくれることに期待
・・・自分じゃ冒頭すら思い浮かばないから
431名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 22:17:25 ID:esj8Fwgc
ぽかぽかポイント稼ぎで疲れた主人公(♂)を優しく(性的に)癒す記録係
村の発展のために走り回っている主人公に一目惚れする管理人
この二つが俺の脳内でBURSTしてるんだがどうしてくれる
432名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 22:28:54 ID:aQuroYFQ
ポッケ村在住で人間からも尊敬されるクール系才色美猫ネコートさんに惚れた
色々とどうにかしてやりたい気持ちはある
433名無しさん@ピンキー:2010/10/15(金) 23:01:36 ID:POou/BQX
ふと、シイタケのシイタケっていうのを考えたけど、聞かなかった事にして。(よくよく考えたら、ネコのそれはシイタケではないな)
何か思いついたら書こうかな…。
434名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 00:20:59 ID:B4G5ZEtk
アイルー村のアイルー頭でかすぎて抱き合うこともできないんじゃないか
435名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 00:24:02 ID:Emlzn8vr
体験版のボルボロス亜種が可愛すぎる。
怒ると頭から湯気を噴出す所を見た途端胸がときめいた。
雪の上でごろごろ転がったり体震わして雪弾飛ばしたり頭地面につけたまま突進してきたりいちいち行動がキュート過ぎる。
足下にいるとなかなか手が出せない不器用さとか萌える。
回復笛を吹いてる間威嚇しながら待っていてくれる優しさもあるし、雪だるまにした後一回頭を垂れてからエリア移動する様子なんてもう……!

こんなに可愛いんだからタイムアップになっても仕方ないよね。
436名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 02:07:28 ID:dOvdu3Hn
>>435
自分が書き込んだのかと思ったwww ……一言一句同意せざるを得ない……特に最後の一文。
強烈な轢き逃げアタックでハンターもハートもノックアウトしちゃうボルたんまじ天使。
437名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 03:02:13 ID:3qrDz5VN
>>434
あれ実はふっかふかの毛ででかく見えてるだけなんだ
抱き合ったらお互いの毛がフワッと…こうフワッと
あー間に挟まれてーアイルーとニャンニャンしたい
438名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 03:45:40 ID:6/3tZmCd
そもそもネコートさんは本当にメスだという確証があるのだろうか?
439名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 08:49:48 ID:s3TC2ObF
>>436
だが、その天使を俺たちは……狩らなければ………
440名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 09:48:19 ID:dOvdu3Hn
>>439
今のところ返り討ちにあってるからまさに大丈夫だ問題ない。
441名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 10:19:32 ID:Oeo/J1HD
>>438
確か村長は彼女って言ってたぞ
ぽかぽかでもイモートが姉って言ってたし
442名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 10:40:08 ID:Ic2PPytd
あんな美猫が女の子なわけがない
443名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 11:19:57 ID:P+WlZ+gJ
ふたなりだと!?許せ…るかも
444名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 14:52:10 ID:PEEAlx43
イモートの「おねーたま」呼びが好きだ
ネコートさん実家はアリアん家みたく上流階級なのかもな

しかしネコートとイモートというこのネーミングセンスは…
445名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 15:01:44 ID:Emlzn8vr
ネコートは本名じゃないんじゃなかったっけ?
ギルドの裏仕事用の渾名だとおもっているんだが。

そして仲良くなると本当の名前をプレイヤーに……!
446名無しさん@ピンキー:2010/10/16(土) 22:20:29 ID:bJCmHZJO
モンハンに恋愛要素か新しいな
447名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 00:22:01 ID:09OOmeQz
ライトノベルは基本スルーしてるんだけど、モンハン関連のノベルスって
やっぱり読んでおくべきなんだろうか
ハンター大全も、皆は全部買って揃えてたりする?
448名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 02:03:29 ID:U8oJY1Yy
自分(プレイヤー)以外のハンターの生活とか、視点的な意味で世界観を深く知るとか、
小説に限らないが、キャラに感情移入させてよりエロく…な意味で
「ぼくのかんがえたオリジナルハンター」を表現するのには役立つかな?
449名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 02:10:16 ID:+YsK9MKF
ゆうきりんの方の小説は読んでる
大全は・・・まあ別に必要ないんじゃないか?
450名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 03:03:31 ID:zCxv7I/+
アイルーが人気と聞いて。

注意
※ほとんど落書き状態
※ハンターとアイルーの小話的な何か、エロなんてなかった。当然擬人化もない。
※書いてたらアイルーが若干ツンデレっぽくなったけど多分気のせい。

上記を踏まえた上でごらんいただけると助かります。
受け付けない方はスルーでお願いします。
451名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 03:03:55 ID:zCxv7I/+
狩りから共に帰ってきて、主は解雇の通知を見せ付けながら唐突に言い放った。
『やっぱり時代は悪魔猫だよ、攻撃しないアイルーなんてお荷物だぜ』
度重なる違法ドーピング、それにより莫大な力を得たアイルーたち。
彼らは主以上の攻撃力を使い、主をサポートする。
攻撃しない平和主義にはどう足掻いても・・・
『だからお前はもう要らないや、好きなところに行けよ』
わずかな路銀と雨風を凌げる服、長年愛用した身を守るためだけの一本の小太刀を渡され、

私は、主を失った。


・・・・・・


「だんな様、また訓練所ですかにゃ?」
狩りから共に帰り、そのままの姿で訓練所に向かう主に声をかける。
「あぁ、次の依頼はダイミョウザザミらしい、だから練習しておきたくてね」
頬を掻き、苦笑いしながら主は答える。
「・・・帰ってくるまでにご飯の準備をしておくにゃ」
初心者の時から、今の主は生真面目でよく訓練所に通っていた。
ベテランとは言えないまでも少しずつハンターとしての貫禄がつき始めた今でもそれは変わらない。
その愚直さに呆れつつも、そんな今の主を好ましく思う。
「いつもすまないな、助かるよ」
主は柔らかく笑ってそう言い、背を向けて訓練所に向かった。
遠ざかっていく背中を訓練所に入るその瞬間まで見送る。
疲れてはいるだろうがしっかりとした足取りだ、訓練をしても支障はないだろう。
そう判断すると、狩りでわが身を守ってくれた愛刀を鞘にしまって急いで帰路につく。
今度こそ疲れて帰ってくるであろう主を、暖かい食事で迎えるために。

452名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 03:04:20 ID:zCxv7I/+
・・・・・・


初めての主から一方的な解雇を言い渡されてから、新しい主に仕えることが出来なかった。
『攻撃しないアイルーはお荷物』
解雇の時に言われたあの一言がどこまでも心をじくじくと痛みつける。
働き口がないままの宛もない旅、元主からいただいた路銀はとっくに尽き果てた。
自慢の赤茶の毛並みはここ数日の雨と太陽にさらされ無残に成り果て、今の雨でペットリしている。
道端に座り込む、体は既に冷え切っていた。
もはや動く気力も沸かなかった。
雨と一緒に溶けてなくなってしまえたら。雨に晒されたままうつむきそのまま目を閉じた。

しばらくして自分を叩いていた冷たい雨が止んだ。
ふと目を開けて見上げる、とそこにはびしょびしょになったマフモフを着込み、片手剣を腰に携えた若いハンターがい

た。
狩りではどこまでも頼りない小さな盾は今、自分の身を守っていてくれていた。
そっとその若いハンターが右手を差し出してきた。

『一緒に来るか?』

びしょびしょに濡れたマフモフの中は冷え切った体には熱いくらい暖かく。
泥のように眠った。


・・・・・・


バタン、と扉が開く音がした。
「遅いにゃ、食事が冷めるところだったにゃ」
もちろん冷めてなどいない。
が、つい憎まれ口を叩いてしまう。
「すまなかったね、じゃあ冷めないうちにすぐいただこうかな」
そんな憎まれ口も主はスッと受け止めてくれる。
「さっさと着替えてくるにゃ!汚れた格好じゃ食卓にあげないにゃ」
「はいはい、じゃあ着替えてくるから準備だけお願いね」
強気に出るが、あっさりといなされる。
挙句、軽く頭を撫でられただけで『強気』がぷすぷすと音を立ててしぼんでいき、嬉しくなってしまう自分が恨めしい


ご飯後に入れるよう、湯を沸かしに行ってから、焼きたての『モステーキのキノコ添え』を食卓に並べた。

453名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 03:04:42 ID:zCxv7I/+
・・・・・・


『毛がどろどろになっちゃってるな、こりゃしっかり洗わないと』
優しく、そして時に強く、泥にまみれ固まった毛を梳かし洗い流していく。
赤茶の毛がところどころ抜け落ちる。
自慢だったふさふさの毛、少しだけ悲しい。
でもその悲しみ以上に。
温すぎるくらいのお湯が体の芯から暖めてくれる、それが心地よかった。

露天風呂から出ると、若いハンターはファンゴの毛皮で体の水気を取ってくれた。
キッチンに入ればいい香りがした。
ここ数日、自分がまともに物を食べてないことを思い出す。
『よし、綺麗になったな。食欲はあるかな?無理に食べる必要はないよ』
そう言って、暖かいスープが渡された。 
一口だけ啜ると、涙がこぼれた。
今まで食べた中で一番美味しいスープだった。


・・・・・・


「さぁ、夜も遅いし寝ようか」
主はそう言って布団に潜り込んだ。
そして掛け布団を右手で少し持ち上げるとそこのスペースをトントンと叩く。
何か悔しさのようなものも感じたが素直に潜り込む。
『攻撃しないアイルーはお荷物』
未だに夢に見る、主を失ったあの日の、全てを否定された言葉。
初めてうなされた次の日、多少強引に私は主のベッドで寝ることを承諾させられた。
その日から、今日まで、あの日の夢を見てうなされる自分を主は強く抱きしめてくれた。
既に眠りについている主の顔を見る。
頭を撫ぜていた大きな手の温もりを感じながら、今日も誓う。

私の居場所はここだ。
私は、自分のため、そして何より主のため。
主を守る盾となろう。
454あとがき的な何か:2010/10/17(日) 03:12:05 ID:zCxv7I/+
結論:悪魔アイルーダメ、絶対。

上が回想、下が今、みたいな構成になってます、わかりにくくて申し訳ない。

今書き途中の物があるんですが、そっちはエロのところで完全に停止中。
エロが書き終わったら投稿しようと思ってたのにこのざま・・・
書き始めた以上最後まできっちり書ききって投稿しますが、終わるのはいつになるやら・・・
卒業研究の合間に頑張る予定です。

ご意見などいただけると嬉しいです。
455名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 03:31:09 ID:2OeXp/uS
>>454
目から生ぬるいなにかが零れ落ちた
GJ!卒研の合間に投稿するのは大変だろうけど期待して待ってます
456名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 08:10:11 ID:IpR89+jk
>>454
色んな人に伝わりそうな物語だ・・・
GJ!!これからも頑張ってくれいや、ぜひ頑張ってください
457名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 08:57:26 ID:segjYmCs
>>454
うむよろしいGJだ問題ない
平和主義のネコだって笛吹いたりしてくれて結構役に立つからなぁ
執筆途中のブツもwktkして待ってる
458名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 13:46:54 ID:TRByT13A
>>454
悪魔猫に私を倒す資格は無い byヤマツカミ

悪魔アイルー使ってる奴とはクエストに行かない。アイルーよりも弱いから。

GJ! 執筆中のも楽しみに待ってますず

459名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 14:21:25 ID:r2B7e+3T
むしろ攻撃する猫のが邪魔
460名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 15:41:42 ID:Y5C39QyA
>>447
自分は影響受けやすいからライトノベルの作品は読まないようにしてる。
ハンター大全は一度友人の家で読ませてもらったけど
小説で使う公式設定はググれば出てくるから買ってないな。
それよりPSPで女ハンター装備みてキリンやナルガ以外のエロ装備を探してる。

>>454
GJ!ほほえましい話だ
461名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 18:31:33 ID:A4Pr+svT
女性の装備だったらレックス装備とかかな?
なんか色々と組み合わせると、凄いギリギリな装備になるとか聞いたが…
462名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 18:35:24 ID:obt3KZvV
レックス装備はゴツくて硬派だなと思って回したら
一夜城みたいになってて吹いた記憶が
463名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 19:02:02 ID:segjYmCs
女レックス装備はS・Xシリーズの(ガンナー)足装備がヤヴァイ
力士のマワシみたいになってるから
腰装備付けないとアカム装備の奴に襲われる
女装備でエロくないのはマフモフとか甲冑系ぐらい クシャナXは俺の嫁だが
464名無しさん@ピンキー:2010/10/17(日) 21:12:44 ID:dKV/JIhZ
基本の基本ならバトルSかなー
ホットパンツたまらん
465名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 00:26:38 ID:T+w5xqVj
ザザミ装備の太股のむちむち感は外せないと思うの

ガノスはなんかエロい。うまく言えないけど
男はブチャラティだが
466名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 03:21:53 ID:g+tqeOBP
>>463
マフモフがエロく無いとな
露出だけがエロではないのだよ
467名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 09:53:29 ID:q5Anr4kG
ここの住人からしてみればエロくない装備なんて無いみたいだな
468名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 11:20:56 ID:/yrqgY6G
モンスターですら性欲の対象にしてる住人もいるほどだ
穴さえありゃ欲情できるんだろ・・・とまでいったら言いすぎか?w
469名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 12:10:47 ID:0FluKtUw
あながち間違いではないな
470名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 12:16:50 ID:T+w5xqVj
せめて尻尾と鱗がないと無理
471名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 14:45:18 ID:LxLgA8mf
>>470
ギィギがエロくないと申すか
472名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 22:09:04 ID:pDJzMjX1
>>470
じゃあ牙獣種はアウトってことだな
473名無しさん@ピンキー:2010/10/18(月) 23:28:50 ID:MOODEE6o
今、ゆっくりと構想中なんだけど、
エロ描写がイマイチ表現しにくいから
〈エロ省略〉
って入れたくなってきたのは内緒だ。
474名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 00:05:09 ID:JyJSDqWL
事後から始めてあとから回想はどうだろう
475名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 01:05:05 ID:GR857+JI
いっそ全部エロならいいんじゃないか?
476名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 02:41:11 ID:mEkn5dmB
ネタはあるがエロまでたどり着くのが長いから書くのに躊躇してる
ただエロ書くのが苦手で、キャラの心情表現しっかりしないと気が済まないから長くなっちまうんだよなあ
477名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 11:08:48 ID:eQpYdACJ
個人的に、先に具体的な行動描写書いた方が楽な気がする>エロシーン

クシャたん可愛い
こっちに突っ込んでくるのが飼い主に突撃する犬みたいに見える
478名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 12:55:29 ID:KWtnoj2V
エロ駄作よりエロ無しの良作!
479名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 13:16:23 ID:6uOxpJ//
そういう書き手のプレッシャーがかかること言わないの
480名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 16:13:58 ID:/3/uaJKJ
作品 投下して、ボロクソに言われるのは良い糧になるけど、
精神的にヤヴァくなってしまう。
481名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 17:11:22 ID:mEkn5dmB
スルーされるより数倍はましさ
スルーされて何事もなかったかのようにスレが進み、後で同じ題材のネタが投下されて盛り上がった時は泣きたくなった
482名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 20:15:59 ID:KWtnoj2V
>>479
ありゃ、無理してエロくしなくていいんじゃね?ってつもりだったんだけど…
プレッシャーになった人居たらすまん。
483名無しさん@ピンキー:2010/10/19(火) 23:12:34 ID:QmbrKoYq
>>468原形相手だろうが萌え擬人相手だろうがモンスターファッカーに変わりはない件
484名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 16:14:39 ID:wrINFZMk
モンハンに関係さえしてれば
ハンター姦でも擬人化姦でも純モンスター姦でもいいんじゃね?
485名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 19:42:14 ID:+05c4ZMs
おおお前ら!3rd体験版やってるか?!
挑発してみろ!!
とんでもないことになってるぞ!!
486名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 22:33:53 ID:rNcXQnvN
最近は擬人化より純正原型相手のほうに萌えるようになった
特に人間×原型の異種交歓が人間側の狂いっぷりも楽しめて好きだ

またいっぽ違う世界の扉をひらいたぜ
487名無しさん@ピンキー:2010/10/20(水) 23:26:42 ID:bBRLsvwd
>>485
ボルたんまじ天使。
488名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 05:34:57 ID:bM5xN3jd
ちょいと聞きたいが、男装備でよくネタにされてるピンクバケツだけど
それ以外にG級で「ちょwwこれはwww」っていう男装備ある?
剣士ガンナー問わずで、出来れば2ndGだと助かる。
489名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 10:35:59 ID:MkZuGDJO
エロパロで話すことか?
490名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 10:43:38 ID:bM5xN3jd
>>489
そういうネタ装備の男に惚れる女の子の話が書きたかったんだ。
自分女キャラしかGいってなくて、G級男ハンターの装備を決めるのが難しくて。
スレ違いだったらごめん。スルーしてください。
491名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 11:31:24 ID:MkZuGDJO
そういうことならバッチ来いだ
いやこちらこそスマンかった
ネタ装備というかフェイク系は総じて色物臭がする
492名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 12:16:24 ID:ss6HEox2
>>490
ヒーラーUを男物と勘違いしてるやつってのは?
493名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 12:22:44 ID:KBV5fgZp
G級ってわけでもないがキリン装備も案外ネタっぽくないか
あと全身ガノスでかためてるとか。とりあえずあれはびびる
494名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 13:47:29 ID:lr6hayqY
Fだったらテンプレギザミなんか酷い見た目+腕利きの証明でオススメなんだがなあ……
495名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 14:18:31 ID:m9ZA695K
ブランゴZキャップなんてどうだろう?
ワールドヒーローズのマッドマンみたいで好きなんだが

ブランゴZキャップ
グラビドZ
キリンX
キリンX
ドラゴンX
ラオシャンロン砲・極

見た目がものすごくアレだが
スキルが自動装填・属性強化・回避距離なので実はガチ装備
496名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 21:07:09 ID:0zNVgtyg
>>488だけどネタ提供ありがとう
変態らしさが出やすいフェイクかキリンで行ってみることにした。
ブランゴ系は頭デザインをよく見ないと難しそうなので保留
ヒーラーUは男の娘が着るならありだな、なんて思ってしまったw
ガノス装備のエロが書けるほどの技術はまだねぇっすw

よく考えたら下をふんどしにするだけで大抵変態装備になるねw
497名無しさん@ピンキー:2010/10/21(木) 21:55:31 ID:ttw//BoU
つファミ通漢布
498名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 01:55:24 ID:aW8pCjyA
つファンゴ頭
つ黒刀【終の型】
499名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 03:27:11 ID:1KZ3p6i6
漫画家さんがキリンのメイドガイなるものを描いてたが、男のキリン装備って変態くさいのかな
500名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 11:04:29 ID:rxOQoX3/
つ『もんはんのえろほん4』のキリン男爵
501名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 15:10:46 ID:KYa7dCoF
一応画像も・・小さいですが
http://bbs2.fc2.com//bbs/img/_466400/466366/full/466366_1287727598.jpg
[キリン男爵]
http://fortune.adam.ne.jp/mhf/cbbs/file/m_kirin.jpg
[キリン]
http://fortune.adam.ne.jp/mhf/cbbs/file/kir_k.jpg
[キリンS(キリンL)]

Fです
502名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 17:17:27 ID:c54l2mYr
>>501
キリン男爵は見れませんでしたが、下二つの画像は非常に助かりました。ありがとうございます。
なぜか乳首丸出し装備だと思ってたから、露出が意外と少ないのに驚いた。
女の子に無理矢理乳首触らせる話書いてたが、修正せねば。

なんか男装備の話ばっかで申し訳ない。
503名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 17:20:14 ID:Qis1+cNJ
下半身の露出度ならFの小力シリーズがダントツ
504名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 18:05:33 ID:OrACM5mD
バケツテンプレ「………」
505名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 21:00:45 ID:1KZ3p6i6
ハイメタさんチィーッス
506名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 21:22:58 ID:W4B8S8kX
もんはん2Pしか持ってないけど、一番エロいのキリン装備?
507名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 22:25:00 ID:p4WtVOhX
愚痴レスさえスルーされる>>481に泣いた
508名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 22:49:06 ID:rBMZzME0
ここまでボーン装備がでてこないとは
509 ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 22:56:24 ID:ryY+yW98
>>488です。ブランゴZガンナーを使って一つ投下させていただきます。
男ハンター(ブランゴZガンナー)×元ハンターの女(右足義足)
和姦
510G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 22:57:32 ID:ryY+yW98

「まだ、たまにね。あの時の夢をみるのよ」

アルビナはそう言って苦笑して見せた。
テーブルに広がっている薬草やマタタビを、彼女は丁寧に数えて革袋に入れる。
「昔よりはましだけど、やっぱりね……あぁ、でも、この間あなたがくれたおやすみベアのおかげで
だいぶ回数は減ったし、見てもそんなに辛くないわ。ありがとうね」
「気に入ってもらえて何よりだ」
相手の抑揚のない言葉に、アルビナは優しく微笑む。
「はい、いつもありがとうございます」
彼女はテーブルをはさんで、眼の前に座っているブランゴZ装備の男に商品を渡した。
男はそれを受け取ると、がちゃり、とテーブルに商品代を置く。
楕円形の仮面のせいでまったく男の表情は読めないが、アルビナは動じることなく会計を終わらせた。
「この後暇か?」
もう用はないと言わんばかりに席を立ち、帰り仕度をしていた男の言葉に彼女は少し驚く。
「えぇ、もう農場の仕事はないし、貴方がたくさん買ってくれたからお金もあるわ」
「そうか、それなら飯でも食いに行かないか?」
「あら素敵ね。それじゃあ、ご一緒させてもらうわ」
彼女はテーブルに立てかけておいた愛用の杖を手に取る。
自然な形で、男が彼女を補助してゆっくりと立たせ、棒のような義足が、こつんと床を叩いた。
「それじゃあ、エスコートお願いね、デジレ」

アルビナの右足は膝から下がない。飛竜に焼き潰されたから。
アルビナはいつも長袖で、裾も襟も長めの服を着る。体の半分はひどい火傷だから。
アルビナの長い髪は右側に一つにまとめられている。首と頬の火傷を隠したいから。
ハンターであった彼女は、リオレウス討伐で失敗しこのような体になって帰ってきたのだ。
今ではハンター稼業は引退し、町はずれの小さな農場で細々と暮らしている。

「うふふ、いっそのこと貴方に担がれたほうが早く着くかしらね」
左腕で、男の右腕に抱きつくように、右腕で必死に杖をついていく。
男は無言で彼女と歩調を合わせて、ゆっくりと歩く。
アルビナの家から町まではそれなりの距離があり、ようやく町の明かりが見えてきたところだった。
「そうそう、仕事の話で悪いのだけれど、また飛竜のフンを持ってきてもらっていいかしら?」
「なんだ、鳥竜どもが来るのか?」
「えぇ、また家の周りに撒かないと」
「……町で暮らす気はないのか?」
「お金がないからね。また貴方がたっぷり購入してくれるのを期待してるわよ」
その言葉に、デジレは何か言いたそうに仮面の奥の瞳をアルビナに向けたが、すぐに前を向いた。
「懐かしいわ。あそこに入るのも」
「あ?あそこか?あそこは……ちょっとなぁ……」
「あら、そんな姿で入れる食堂なんてあそこしかないじゃない」

そういって彼女はハンターが集まる酒場のほうへデジレの右腕を引っ張った。
511G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 22:58:12 ID:ryY+yW98

「いらっしゃいませニャー!二名様ご案内ニャー!」

酒場で雇われているアイルーが二人が入ってきたのを見てそう叫ぶ。
デジレはさっさと近くのテーブルを見つけると、彼女が座るのを補助してから自分も席に着いた。
さっきとは別のアイルーが酔っ払いハンター達を華麗によけて二人の元へやってくる。
「ご注文は何ですかニャー!?」
「怪鳥の皮のトウガラシ焼きと、チリチーズ」
「スネークサーモンの香草焼きと。飲み物は……フラヒヤビールを2つでお願い」
「ニャー!」
アイルーはその品をメモすると了解したと言わんばかりに一声鳴いた。
そしてまた華麗にハンターや同僚を避けて厨房へ向かう。
「相変わらず辛党ね。今度、農場でトウガラシを作ってみようかしら」
「手が回るのか?なんならアイルーを紹介してもらえばいいじゃないか」
「ん、いいの。小さい農場だし。そんなことより貴方、最近どうなの?」
男は言葉を飲み込む。彼女に狩りの話をしていいか少し悩んでいたが、先に彼女が話し出す。
「仕事は順調みたいで嬉しいわ。何か大物を倒したんですって?すごいわねぇ」
「ん、あぁ……」
「まだ20代も半ばなのにG級ハンターなんてすごいじゃない。元仲間として鼻が高いわ。ねぇ、何か狩りのお話をしてよ。」
「そう語るようなことじゃあない。」
「でも最近すっごく工房技術も発達してるでしょう?私の時は無かった防具や武器をよく見かけるわよ」
「そうだな」
どうも感情が読めない男の言葉に、アルビナは苦笑する。
「狩りのお話聞かせてよ。もうトラウマは結構癒えてるから大丈夫よ?」
リオレウス討伐で死にかけた彼女はそう言ってにこりと笑った。
「……最近はゲリョスとフルフルぐらいしか討伐していないからな、そう面白い話は……」
「あらあら、十分よ。私フルフル苦手だったわぁ。あの甲高い声がねぇ」
硝子をひっかく音と同じぐらいの不快な音よねと話して彼女が笑う。
「そういえば、貴方の装備も初めて見るわ、なんなのそれ?」
「砂獅子の素材で作ったものだ」
「へぇ、そんな奴がいたんだ。私、雪獅子しか知らなかった」
手を伸ばして、決してカッコよくはない砂獅子の仮面に触れる。
「ふふふ、結構これ、可愛いわね。いらなくなったらちょうだい。部屋に飾るわ」
そんなたわいもない話をしていると、アイルーが注文した品をえっちらおっちらと運んでくる。
「ご注文の品ニャー!」
「あぁ、はいはいありがとうね。はいお金と、チップ」
「感謝ニャー!次のご注文もよろしくだニャー!」
給仕アイルーは料金を片手に、チップはしっかりエプロンポケットに入れて去っていく。
「さぁ、冷めないうちに食べちゃいましょう」
彼女は満面の笑みで、スネークサーモンの香草焼きを切り分ける。さて、男も食べるために仮面を外そうとした時だ。

彼の後方でまるで人がテーブルに叩きつけられたような音がした。
大体何が起こったのか想像はつくので彼は仮面を外すのをやめ、両手に料理の皿を持った。

ハンターの集まる食堂では、些細な喧嘩はよくあることであった。
512G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 22:58:37 ID:ryY+yW98
「だからイヤだったんだ」
「そう?私は好きよ」
食堂の隅でテーブルをバリケードにして二人は地べたに座って料理を食べていた。
その向こうでは、酔っ払いどもの戦場と化している。
戦いに参加しないものはこうやってテーブルでバリケードを作って、さっさと食べるのがまさに日常茶飯事である。
「こんなバカ騒ぎも、ある意味この店の売りじゃない?」
「騒いだ奴は大抵店主から金を没収されるがな」
「そうそう、あとはギルドナイトが来てくれるのよね〜あらら、タレ付いてるわよ、デジレ」
強面の彼がそんな子供みたいなことをしているに笑い、アルビナはデジレの唇をそっと指で拭って、その指をなめた。
「ここのピリ辛のタレってどうやって作るのかしらね」
「さあな」
「それにしても辛いわ。貴方こんなの食べててお尻痛くならないの?」
「……最近は控えているほうだ」
「それがいいわよ。体が資本でしょう?魚も食べなさい」
彼女はまだ暖かいスネークサーモンを切り分けて、まるで子供のように、デジレに食べさせようとする。
「ほら、早くしないと落ちちゃうわ」
フォークで刺されたスネークサーモンの切り身を、デジレはおとなしく口を開けて食べさせてもらう。
「ふふ、雛に餌付してるみたいだわ」
「こんなごつい雛がいるか」
そういいつつも、もぐもぐとしっかり食べているデジレを見て、うふふとアルビナは笑う。
「あぁ、でもおいしいわ。外食なんて久しぶりだったから」
「どうせ町までくるのが面倒だとか、そんな理由だろう」
「バレバレね。いいじゃない。なんだかんだで自給自足生活してるわよ」
「あの家を売って町に住む気はないのか?」
「あんな家、売れても二束三文よ?町で住むには足りなすぎるのよ」
デジレはまた黙りこむ、眉を寄せて、さて何から話そうかと考えているのだろう。
アルビナはそれに気付いていないのか、それとも気付いていないふりをしているのか、さっさとビールを飲み干してしまう。
すでに注文した皿は空になりつつある。幸い、出口近くのテーブルだったため、二人が出て行くのは簡単そうだ。
「ごちそうさま、デジレ、帰りましょう?」
言葉を出すことをあきらめたデジレは頷くと、外していた仮面をつけ、彼女を抱き抱えることにする。
彼女の後ろから腕を回して腰を掴み、義足が外れないよう慎重に膝の下に腕を差し入れて持ち上げる。
「杖は持ったか?」
「えぇ、ありがとう」
普段なら横抱きなんてしないが、この大乱闘状態である。
のろのろと出口に向かっていては、何が飛んでくるかわかったものではない。
彼女を抱えて店を出たところで、何名かのギルドナイトが怒声をあげて店に入って行った。
「楽しそうねぇ」
「ギルドナイトのほうはそうでもないだろうがな」
デジレは軽くため息をつくと空を見上げる。すでに日は落ち、満天の星空が広がっていた。
513G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 22:59:13 ID:ryY+yW98
「あ!そうそう、よかったらカラの実もらってくれない?あなたガンナーだから必要でしょう?」
「あぁ、送っていくついでにもらおうか」
「今度きたら火薬草も用意しとくわ。それと、虫が集まるように工夫したいんだけどいい案ないかしら」
雷光虫が来るようになれば、もっと売れるのが増えるんだけど、アルビナはため息をついた。
「なぁ、アルビナ」
「なぁに?」
「その、だな。お前一人ではそんなに畑の手入れもできないだろう?」
「そうねぇ」
「それで、俺はガンナーだろう?弾が多く生産できる環境が欲しいんだ。
うちで雇っているアイルーなら、お前の畑の手伝いもできる。お前はより多くの収益を得られるし、俺は弾の生産に困らない。
お互い良い環境になるととおもうが?」
「……ちゃんと言ってくれなきゃ、わからないわ」
未だ横抱きされているアルビナはそう言うと、彼の首に腕をまわして甘えた。
「……お前の家にアイルーを連れて引っ越してきてもいいか?」
「もっとロマンチックに言ってくれなきゃ嫌」
「ハンターにとって、「結婚してくれ」は縁起が悪いんだ、これで許せ」
『俺、この狩りが終わったらあの子にプロポーズするんだ』
『はやく狩りを終わらせるぞ、結婚したばかりの妻が家で待っているんでね』
という、ハンターの間では有名な禁句を思い出して、アルビナはくすくすと笑う。
「あぁ、おかしい、あなたと一緒にいると、笑ってばかりだわ」
アルビナを横抱きしたブランゴZガンナーを人々は奇異なモノを見る目で見てくるが、二人とも気にせず話をつづける。
「一緒に住めば、まぁ、なんだ、色々と便利だろう?」
「そうね、とっても楽しそう」
「……じゃあ、明日から荷物を運んで来よう」
「でも部屋が足りないかも、まずは増築するためたくさん稼いでちょうだいな」
アイルー達もくるならそれなりの設備が必要だ。デジレはG級ハンターだから、キッチンアイルーの存在は欠かせない。
「……大物を狩らねばな」

その時、火山のアカムトルムは突然嫌な予感に襲われ、挙動不審に当たりを見回したとかしないとか。

「ね」
「なんだ?」
「いつまで抱っこしているの?」
「街中でも大人しくしていたくせに何をいまさら。もうすぐ家だ、もう中で降ろす」
やさしいのね、とアルビナは嬉しそうに笑って、楕円形の仮面に軽く口づけした。
514G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 22:59:44 ID:ryY+yW98
結局、家まで運ばれたアルビナが降ろされたのは寝室のベッドの上だった。
彼女の靴と義足をデジレは慣れた手つきで外していく。
「ねぇ」
アルビナはベッドに横たわる。彼女の無くなった右足をマッサージし始めたデジレは、彼女の問いかけにどうした?と返事をした。
「もしかして、結婚の話、食堂でするつもりだった?」
「……」
「あなたって、意外と慎重っていうか、臆病っていうか……イタイイタイ、ごめんなさい」
マッサージの指圧が急に強くなった。
痛みと照れ隠しの行動に、彼女はくつくつと笑いを堪えきれない声を漏らす。
「私は狩りで右足をなくしたけど、狩りは嫌いじゃないし、ハンターのあなたをみてトラウマを思い出したこともないわ」
だから、あなたと一緒にいるのは少しも嫌じゃないし、辛くもないのよ。と彼女は彼の手を取る。
「でも、ちょうどよかった」
デジレの手の平を、自分の頬に当てながら、彼女は笑う。
「朝起きて、隣にいるのがおやすみベアってのにも、そろそろ飽きてきたのよ」
その言葉に、ブランゴZの仮面の奥の眼が細まったのが分かった。

薄暗い寝室で二人は寝台に座り込んで向き合っていた。
男がアルビナの服を脱がすと、痛々しく皮膚が引き攣れた火傷の跡が、右半身を所々覆っているのがぼんやりと見える。
彼女が、失ったのが右足だけでよかったわ、と怪我したばかりのころ言っていたことを思い出す。
当時の鎧が功を成したのか、右乳房などの上半身の火傷跡はそう酷いものではなかった。
仮面を外しているデジレに、彼女はゆっくりと顔を近づけて、口づけする。
それが、触れるだけの短いキスなのは、自分の焼けた右頬をあまり彼の顔に近づけたくないからだ。
アルビナも相手を脱がそうとして、手探りでデジレの腰巻に手をつけて苦戦する。
がちゃ、と大きな音がして、ようやく腰巻が外れた時、すでに男の一物は大きく膨らんでいた。
橙色のぴっちりした下着の中で、窮屈そうなそれを見て、あらあらと彼女は声をあげる。
「ずいぶんと大胆な下着なのね」
その装備もずいぶんと肌を見せるものだし……見せつけたいかしらと?からかいの言葉を投げながら下着に手をかける。
すでに勃ち始めている男根に、彼女は舌を這わせ、先端だけを口に咥えた。
ハンター稼業から遠ざかったせいでいくらか細くなり、より女らしくなった指を添えて少し強めに擦る。
歯を立てないように気を使うため、大きく口を動かすことは出来ないが、その分舌先を働かせる。
暖かく濡れた柔らかい舌で、亀頭を濡らし、ちろちろと小刻みに動かして鈴口を刺激する。
その間も、指は男の硬度をもっと増せと言わんばかりに上下して擦りあげていた。
手の中で膨らみ、男根に血管がうっすらと浮き上がってきたのが分かる。
彼女は一度手を離し、ゆっくりと奥まで男性器を飲み込んでは、またゆっくりと舌でなぞりながら引いていく。
彼女の喉まで当たり、男根全体が吸われては呑み込まれる行為に、ぐぅ、と男は声をあげる。
やがてそれは手負いの獣の呻き声のような声になっていき、まさに絶頂するという時に、口を離された。
あともう一息というところで口を離されて、行き場のない熱が男根に留まってしまう。
別に彼女としては焦らしたつもりはない、喉までするこの行為は呼吸がしにくく、つい途中で離してしまったのだ。
それに、すでに彼女の秘所は触れてもいないのに濡れ始めていた。
彼女は顔をあげると、彼の手をとってなるべく火傷跡のすくない自分の乳房に誘導する。
火傷の部分はあまり触られたくないし、見られたくない彼女の心にデジレも気付いていた。
誘導されるがまま、彼女の『触ってもよい場所』を丁寧に優しく愛撫する。
円を書くように、強すぎず、弱すぎずに揉みしだくと、アルビナはうっとりと眼を閉じて胸を突き出すように背をそらせる。
乳房から手が離れ、今度は尻を掴まれ持ち上げられて、デジレの上に跨る形になった。
ぴたりと、デジレの性器が彼女のへその少し下に当たる。
515G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 23:00:15 ID:ryY+yW98
「肩、借りるわね」
彼女はそういうと、デジレの肩に腕を回し、胸と胸を密着させた。
自然と、火傷跡を見られたくないがために、彼の左側に身を寄せてしまうことに彼女は気付かない。
左足だけで体を支えて、どうにか挿入しようとしたとき、それに気付いたデジレが彼女の右足を持ちあげる。
ぐんっ、と急に体が持ち上がったかと思うと、一気に奥まで貫かれてアルビナは嬌声をあげる。
急に太いモノも入れられてわずかに痛みも感じたが、すぐにそれは甘い疼きでかき消される。
びくびくと脈打つ男根に、彼女の秘所も震え、それと共鳴するように心臓も多く脈打った。
右足のない彼女が、バランスを崩して倒れてしまわないよう、デジレは彼女を支えながら腰を揺らし始める。
中で大きく揺れる男根に甘い声が漏れた。それでも、これでは絶頂に向かうには足りない。
彼女も腰を動かしてより深く、より大きく男根の刺激を欲する。
「くぅぅっ」
彼女の中は燃えるように火照り、打ち付けてくる男根を心地よい熱で射精へと促す。
息も荒く、互いに腰を動かし続けて、接合部の水音をどんどん大きくしていく。
「あっ!」
尻が小刻みに揺れ始め、彼女は自らの絶頂がすぐそこまで来ていることに気付く。
秘所の熱はすでに彼女の頭すら焦がし始めていた
衝動的に愛しい男の肩にかぷりと噛みつき、さらに大きく身を震わせる。
「〜〜〜〜っ!!!」
「おおおおっ!!」
声の代わりに、ぎちりと小さな歯を立てて、彼女は絶頂を迎えた。
それとほぼ同時に、男も声をあげて彼女の中に射精する。
続けざまの熱と快感に、アルビナは男を抱く腕に力が入り、男根の痙攣が鎮まるのを耐えていた。

ようやく、お互いの体が落ち着つくと、荒い息を整えようと揺れるお互いの体を抱きしめあう。
「……ごめんなさいね」
アルビナは掠れた声で謝ると、噛みついたデジレの肩を舌で獣のように舐める。
出血こそしていないものの、跡はしっかり残ってしまっている。
「興奮すると噛みつく癖は直っていないんだな」
「あなたも」
彼女は未だ中で硬度を保っている男根の感覚に呆れて囁く。
「一回じゃ満足しないのは変わらないわね……んっ!」
彼女を押し倒し、デジレは有無を言わさず大きく腰を動かした。
達したばかりの彼女の体は、先ほどよりも敏感になっていてそれだけで意識が飛びそうになる。
先ほどの熱はまだ彼女の中で残っており、今度はもっと早く、もっと簡単に燃え上がっていく。
「ぐぅ……お前の中は、いつも熱いな」
これには火に強いこの装備も意味を成さないな、と軽口をたたく男の余裕が、アルビナには少し憎らしい。
憎らしいが、彼女は一矢報いるような軽口をたたく余裕はない。
「あああああああっ!!」
先ほどの座位とは違い、デジレの動きは激しくなっていた。
そのぶん、打ち付ける快楽の波も大きくアルビナを攻め立てる。
突かれるたびに体ごと大きく動き、乳房がぷるぷると揺れて淫靡な姿を晒す。
足を大きく広げられ、締め付けが甘くなったところに奥まで強く少し乱暴に擦られる。
516G級ハンターと元ハンター ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 23:01:39 ID:ryY+yW98
「やっ!まって!死ぬっ!死んじゃうぅぅぅぅ!!」
子供のように、感情を爆発させて泣き叫ぶアルビナを見て、さらに乱暴に打ち付けた。
内臓まで擦られるような突きに、びくびくと体を震わせる。
足を押さえつけていた男の手が、彼女の二つの乳首を強く擦りあげた。
ぐりっ、と痛みと痺れが胸から脳天へと走り、彼女は歯を食いしばる。
「ひぅっ!」
急に身体を密着させてきて、アルビナの乳房がデジレの胸板に押し付けられる。
男根で突かれて身体を揺らすたび、尖った乳首が男の身体で擦れる。
デジレの汗の匂いすら、媚薬のようにアルビナの脳を蕩けさせていく。
それはデジレも同じようで、彼女の肌に浮かんだ汗が、何とも扇情的で思わず舌で舐めあげる。
やがて、男根が大きく脈打ち始め、爆発するのが近いのをアルビナに教えるように中で振動しはじめていた。
まるで、互いの接合部にもう一つ心臓ができたかのような感覚。
デジレの男根がぐっと張りつめたと感じた時
「あっ!あああああぁぁぁっ!」
二度目の白い熱が放たれ、アルビナは左足を爪先までぴんと張り詰める。
右足も、左足と同じように張り詰めているような幻感を覚えたまま、彼女は白い喉を震わせて達した。


「大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ、ばかぁ……」
現役ハンターのデジレの体力に付き合っていたら、とてもアルビナの身体が持たない。
「壊れちゃうかと思ったじゃない・・…このパンツ!ビキニパンツ!」
子供のような罵り言葉をあげて、べしべしとデジレの肩を叩く。
ビキニパンツとは、未だ履いているブランゴZの橙色のパンツの事だろう。
脱ぐタイミングを失ってから、履いたまま男根だけを出して行為をしていたのだ。この着衣エロに誰が得するのか不明である。
「ただでさえあなたのは大きいんだから!手加減しなさいよ!」
行為の後、なぜか感情を高ぶらせるのも変わっていないなと、デジレは思わず笑ってしまう。
前に聞いたら、気持ちよすぎて興奮して感情がコントロールできないからだ!と喚かれたのも思い出す。
ふぅふぅと深呼吸して気持ちを落ちつけようとするアルビナを、デジレは抱きしめて背中をさすってやる。
「ありがとう、助かるわ」
行為前のように、少し余裕を持った言葉が出る。だいぶ落ち着いてきたらしい。
「……今日は夢を見そうにないわ」
あの火竜の火焔で、右足を失った悪夢。
「よかったじゃないか」
デジレの声が、言葉が心地よく響く。
「俺と寝たら、悪夢を見る体力なんて残らないな」
少々自慢気な言葉に、彼女は否定せず彼にもっと密着する。

「悪夢でも現実でも、火竜から守ってやるさ」

デジレの、とっておきの殺し文句に、アルビナは満足そうに笑う。

「……もしかして、そのセリフ、結構前から考えてた?……イタイイタイ、耳を引っ張らないでぇ」
図星をさされたのだろう、顔を赤くしたデジレの照れ隠しの行動に、
また、彼女はくつくつと笑いを堪え切れていないような声を漏らしたのだった。


終わり
517 ◆ifhFvwrEHs :2010/10/22(金) 23:02:18 ID:ryY+yW98
以上です、ありがとうございました。
あと、ブランゴZガンナーのメインである仮面についてですが
行為中にあんな細長い仮面つけてたら、邪魔にしかならないので外しました。
コスプレAVで服を脱ぐようなものですみません。
その代わりブランゴZのくいこみオレンジパンツを履かせたままにしておきましたのでお許しを。
518名無しさん@ピンキー:2010/10/22(金) 23:22:36 ID:CfpuOVkL
GJ
エロいのにほのぼのした気持ちになったよ
そして本当に誰得なんだくいこみオレンジパンツ
519名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 00:13:36 ID:UA1X80rc
GJ
けっこうヌクい話なのに端々に光るネタにワラタ、ATM逃げてええw
520名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 00:25:07 ID:alpGGup/
GJ!穏やかな文体で好きだなー
いや食い込みパンツ大事だよって言おうとしたら野郎の方か、ワロス
521名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 00:47:00 ID:N8wzO8tw
GJ!読みやすかったー
死亡フラグ回避に笑ったww
522名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 08:34:41 ID:xm6tkUlg
>>507

> 愚痴レスさえスルーされる>>481に泣いた

だってここに投下されたSSはみんなGJ大絶賛のレスが山のようについてるもん
スルーされたって嘘つかれても困るよ
523名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 09:22:01 ID:/0zvYew7
>>522
自分481なんだが、スルーされたのは別のスレでの出来事なんだ
ただ例に出しただけで。誤解させるようなこと書いてすまなかった
524名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 09:32:19 ID:EibAzBvI
GJだ問題ない
これは・・・続きを期待してもよろしいのかね?
525名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 14:31:28 ID:fzd9OhrH
GJ!2人とも良いキャラなのでシリーズ化希望。

そして細かいことだが、右足悪いのなら杖は左だな。
526名無しさん@ピンキー:2010/10/23(土) 14:50:23 ID:EnMAyIeW
気がつけばブランゴZネタでほのぼの良作品が!
すばらしい、GJを送らざるをえない!

・・・ATMってガンナーだと狩りにくくない?
ATMはハンマーかランスでないと勝てないぜ・・・
オレがヘボガンナ−なだけかもしれないけど!
527名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 21:47:11 ID:OC3GspOq
wiki見てて気づいたんだが、21スレ目の最初のハンターの奴が内容おかしくなってる
一言も名前が出てないのに「彼の言葉通り〜」とかあったり、「回の獲物は〜」みたいに文章の最初の一文字が抜けてたり
あと先生と戦ってるシーンで同じ描写が二回出てきたりしてる
直せる人、余裕あったら直してくれ
528名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 21:59:46 ID:tlMvMpv9
内容変更は明らかな誤字以外、部外者が訂正しないほうがいいと思う。
書き手が訂正をお願いするか、書き手自身が直した方がいいんじゃない?
保管は基本コピペだから、コピペ失敗でそうなってるなら直すけど

あと訂正部分があるなら何行目とか書いてもらえると助かる。
529名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 22:55:20 ID:OC3GspOq
そうかー、出過ぎた真似しちまったかな。

一応報告しておくと、「じゃあ狩れよ〜」の台詞の後が何行か抜けてるっぽいのと
その次の空行から数えて8行目、10行目、13行目がそれぞれ「今回」「今まで」「最初」の一文字目が抜けてる
そのさらに次の空行の8行手前「再び怯んだ隙に〜」から4行分が直前の文章と一緒になってる
とりあえず、報告まで
530名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 23:23:59 ID:BcF/alQE
>>526
アカム「ガンナーでのご利用は計画的に」
531名無しさん@ピンキー:2010/10/24(日) 23:44:54 ID:hrhDAydq
Fだと拡散調合撃ちが主流だったな
今はどうか知らないけど
532名無しさん@ピンキー:2010/10/25(月) 07:32:26 ID:0oGCQkYV
>>528
> 保管は基本コピペだから、コピペ失敗でそうなってるなら直すけど

横から報告
2010 9/10更新分、玉竜〜あるハンターと飛竜の物語〜グラビ×ティガのシーン
投下時のレス番IDがまるっと入っままんまだよ
533名無しさん@ピンキー:2010/10/25(月) 21:02:55 ID:/r/ahZMb
二つとも訂正しといたぜ〜
534名無しさん@ピンキー:2010/10/25(月) 21:03:36 ID:/r/ahZMb
二つとも訂正しといた。
また何かミスあったらよろしく〜
535名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 08:13:53 ID:i9rxRkFH
乙です
536名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 17:15:36 ID:BoJsHPKp
最近 擬人化が少なくて、何だか擬人化 投下しづらいぜお……
537名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 17:36:06 ID:5A/N1c1Z
いますぐ投下しろ
いや、あの、すいません投下してくださいお願いします
538名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 17:39:51 ID:WCix1QuE
擬人化援護したいが、巻き添え規制で投下できなくなったorz
539名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 19:21:48 ID:9Bo6bI3E
オレなんてプロバイダがアレなせいか巻き添え規制食らいまくり
んで投下できないならと、その間は推敲して書き直して……のくり返し
しかしあんまり長いことそれが続いたもんだから
放置している内に機を逃し、書き上げたデータまでどこかに紛失
今じゃかつての情熱も失せて中途で投げ出しちゃったよ
あっはっは!


orz
540名無しさん@ピンキー:2010/10/26(火) 19:33:27 ID:4PdGvHHK
書き手スレでどうぞ
541名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 02:24:55 ID:5pV86KbO
擬人化って難しくね?
モンスターらしさを残しつつ可愛い性格に仕上げて、どうして人間になってやって来たのか考える。
あと擬人化しやすいモンスター=人気のあるモンスター
ってことか?
542536:2010/10/28(木) 16:14:00 ID:ISUIdv4u
今自分描いてるのモスだが大丈夫か?
543名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 16:43:28 ID:KsEo3WGH
擬人化してない方が珍しい。問題ない
544名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 17:34:25 ID:bnsublbG
エルシャダイw
>>541
モンハンで人気のモンスといえばキリンさん&リオ夫妻
それらの擬人化が多いっていえばそうだけど、原形の要素がしっかり出ているものになっているかは微妙
人気モンスは擬人化されやすいが、必ずしもしやすくはないんじゃないか
違う方向で大人気のフルフルさんは擬人化しやすそうだと思う
545名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 20:16:17 ID:snOAmTjR
生っ白い血管が浮き出した皮膚で盲目
頭蓋骨と脳がどこにあるのかわからない頭部
首の骨がないのでは、と疑うような首の伸縮性
ほんとに擬人化しやすいかぁ?
してもベルセルクに出てくるような人モドキしか連想できん・・・
546名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 20:32:24 ID:yylFl9bM
特徴って言っても反映するのは、人間として受け入れられる範囲まででいいんじゃね
ちっこい角が生えてたり、各所にヒレがあったりとか
ゲリョスなら興奮してくると目元がほんのり赤く染まるとかな
再現しすぎて萌えなくなるのは本末転倒な気がする
547名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 21:48:23 ID:QhAOiJxZ
前にあったガノトトス亜種は
背ビレが感じるところだったりして笑った
548名無しさん@ピンキー:2010/10/28(木) 23:03:04 ID:zJRn5mpb
原形モンスター目線のお話も実は擬人化に括られる

>>546むしろ外見よりも内面を活かして欲しいところ
貴金属を狙って村や街に降りては掏摸を働くついでに野郎のハートを掻っ攫う奔放な毒舌ゲリョ娘とか
村祭の時だけやってきてこんがり肉と女をたらふく食べていく謎の変態紳士オオナヅチとか
世界は狭くとも想像と創造の余地はいくらでもあるんだし

というわけで言い出しっぺの責任を守り変態紳士オオナヅチを置いていく
ゲリョ娘はインスピレーションを受けたそこのあなたに謹んで贈呈させていただく
549変態紳士オオナヅチ:2010/10/28(木) 23:07:21 ID:zJRn5mpb
・擬人モノ
・オオナヅチ×村娘


私はオオナヅチ。
私は今、ヒトの姿を形取り、ハンターの巣窟である山間の村を闊歩している。
今日は収穫祭と呼ばれる、大量のこんがり肉が振る舞われる日なのだ。
私は、私達の皮膚や内臓骨肉血肉に至るまで我々に依存しなければ自然に立ち向かう事すら
困難なほど脆弱なイキモノ、ハンターがハンターである以前から存在している。
故にヒトやハンターの習性はある程度、その気になれば、ヒトに紛れ、街で不自由なく生活出来る程度には把握している。

驚くべき事に、時にヒト及びハンターは繁殖目的以外でも交尾をする。
初めてその光景を見た時には眉をひそめたものだが、これはどうやらお礼という概念が絡んでいるらしい。
つまりこんがり肉を寄越した相手の生殖器を弄び、膣内で吐精してやるのがヒトの習わしなのだ。
「焼きたてのこんがり肉如何ですかぁ?」
ヒトがひしめき合う雑踏で、私の目の前に育ち盛りのケルビを彷彿とさせる若いヒト
(これは雌だから娘さんと呼ぶべきものだ)が、皿に乗せられた湯気の立つこんがり肉を差し出してきた。
塩気も薄く、程よく柔らかく、久方ぶりに美味いこんがり肉だった。
些か恥ずかしい話ではあるが、私は娘さんが差し出したこんがり肉を綺麗に平らげてしまった。
ハンターの持ち込むこんがり肉は、アイルー種の細かい毛が付いている事がしばしば、否、もはや付いていない肉のほうが稀なのだ。
「これはこれは、お礼をしなければなりませんな」
「そんな、お代は結構ですよ」
「貴女は素晴らしいこんがり肉を振る舞ってくれました、気持ちを無下にするわけには参りません」
娘さんの鼻先に口を寄せて、ヒトの心身を弱らせる息をかけた。
ヒトやハンター同士は交尾を盛り上げるために果実を醗酵させた酸い飲み物を使うのだが、私にはそんなもの必要ない。
まだまだ若く無知な頃にヒトに勧められ、口にした事があるが、よくあんな不味い物を飲めるものだ。

介抱と称して融通してもらった民家の寝床で、娘さんの衣服を剥いだ。
ヒトには申し訳程度の体毛しかないから、毛並みではなく皮膚の色や手触りを褒める。
娘さんの皮膚は白くスベスベして、おそらくヒトの中でも中の上、ハンターの言葉を借りるなら、G級?に分類される良い個体だった。
乳房の先端は黒ずんでおらず、生殖器もしっかり閉じている。
お礼をされるのは初めてのようだった。
「これは……時間をかけてお礼をしなければなりませんね」
ぐったりと横たわる娘さんの乳房の先を指でつまみ上げると、そんな、いけません、とか細い声で泣く。
頬から首筋、鎖骨、肩まで丹念に舌を這わせ、乳房ごと口に含んで舐めあげると、娘さんの反応が変わった。
「ああ、それ、嫌ぁ……」
「どこが嫌なのですか?」
「全部ダメ……身体の力抜けちゃう」
嫌といいながら脚を擦り、身をくねらせのたうちまわる。
拒否や非難の言葉が交尾の了解、承認、なのだからヒトというのは中々厄介なものだ。
ダメと言われた箇所、特に首筋から鎖骨、肩から乳房の先端を舌で転がし舐め摩りしてやる。
頬に赤みがさし、白い身体が次第に熱くなり、ほんのり湿った胸元に微かな塩味を感じた。
すっかり硬く尖りきった乳首の先端を咥え、舌先で単調に弄ぶ。
「おっ、おじ様、いけませんんっ……わたし、そんなつもり……」
荒い息を吐き、拒絶の言葉を唱えつづける娘さんの身体が、突如跳ね上がった。
「やっ、あ、ああっ、あああああ……?!」
自ら乳房を私の鼻先に押し付ける。そうしてしばらく身体をわななかせた後、紅潮した頬を背け、
「……ひどい」
ぽつりとこぼした。
ひどい、とはあんまりだが、初めてお礼をされる娘さんには有りがちな反応だ。
気にせず、腿を開いて生殖器に顔を近づける。
550変態紳士オオナヅチ:2010/10/28(木) 23:09:54 ID:zJRn5mpb
お礼の本番はここからだ。
「おじ様、いや、それだけは……!」
娘さんが小さな悲鳴をあげ、腰をひいた。
承諾の返事に、僅かに綻びた筋に舌を割り込ませ、愛液をたたえて淡い鮮紅色に染まったそこを解してやる。
「ひっ……いやあああ……」
襞をじっとり舌全体で舐め回すと、娘さんが小さな啜り泣きをあげて、身をよじった。
小さな突起を弄ぶと、襞がひくひくと震え、臭みのない、仄かに酸い匂いの愛液が大量に溢れ出す。
そろりと肉洞に舌を差し入れた。
小指の先よりも小さな孔が、長大な一物をみっしり圧し包み、抵抗なく飲み込んでいく。
何度見ても不思議な光景だ。
ここから、新しい命とやらがひり出されるのだから、舌の一本など苦でもないとわかっていても、見入ってしまう。
「おじ様、いや……っ気持ち悪いっ」
娘さんが私の頭に両手を添えた。押しのけようと力を込める。
これも勿論、否定的許容だ。
どこ吹く風と聞き流し、舌を伸ばして奥を探る。
狭い肉壷の少し奥をざりざり擦ると、ひ、と娘さんが身を強張らせた。
いやいやと頭を振り、さっきとは違う種類の泣き声をあげる。
「も……許し、て……」
それも最初のうちだけで、ややもすると、切なげな吐息を漏らしはじめた。
身体にも変化が生まれ、舌を更に奥へ奥へと飲み込もうと膣内が蠢き、締め付け始める。
溢れる愛液も、白く粘り気の強いものに変わり、舌に絡み付く。
「っ……こんな……ダメ、や……め……あ、ああ!?やああっっ!」
突如、娘さんが、手足をばたつかせたかと思うと、糸を引くような啜り泣きをあげた。
四肢を突っ張らせて仰臥したまま弓なりに反り返り、腰を高々と突き出した格好で硬直する。
舌が痺れる程膣が収縮している。
絶頂に達したのだ。
痙攣がおさまるまで、待った後、舌を抜き、性器を娘さんの膣に突き挿れた。
一瞬、なにが起こったのかわからず顔をあげた娘さんが、引き攣った表情で悲鳴をあげた。
「お願い、それだけは許して!入れちゃいやあっ!」
「よいのは、ここですか?」
舌で散々擦りつづけた箇所を探り当て、擦りあげる。
「あうっ、イクうぅっ!」
それだけでまた膣がきゅうと締まり、娘さんの身体が水面に踊る魚のようにビクンと跳ねた。
そうして幾度となく絶頂を迎えた後、娘さんが朦朧とした目つきで腕を伸ばしてきた。
私の腰を掴み、繋がった部分を更に引き寄せると、本能の赴くままに自ら腰を使い、愉悦を貪る。
私も娘さんに陰茎を突き立てたまま、舌を吸わせ、乳首を弄って、駆り立てた。
みっしり締め付けられ続けて、私も限界が近いのだ。
「いきますよ」
娘さんの絶頂の引き潮にあわせて再度高みに押し上げ吐精した。
顔を泣きそうにひき歪ませ、両脚をピンと伸ばし、もはや奥の奥に迸る刺激すら快楽に変えて味わう。
そうして一刻交尾が齎す悦楽の海に溺れた後、理性と恥じらいを取り戻した娘さんが、
滂沱と溢れる涙で濡れた頬を両手で覆い隠し、誰にともなく呟いた。
「こんな、初めてなのに……わたしこんなはしたない子じゃないんです、信じて……」
つやつやした髪(これはヒトの部分で数少ない褒めてもいい体毛だ)を撫で、耳元に囁く。
「ええ、信じますとも」
こちらこそ私のお礼、悦んでもらえてなによりですよ。
貴女がこんなに乱れたのは、私が長きに渡り磨きあげたヒトへの礼節の賜物なのですから。

初めての交尾に疲れきって泥のように眠る娘さんを置いて、民家を辞した。
久々にお礼のしがいのある娘さんだった、次にこんがり肉を振る舞ってくれるのはどんな娘さんか、そんな事を考えながら。

551名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 00:31:03 ID:Q6RJ6cam
へ、変態だー! GJwww
552名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 03:48:15 ID:ac/SrIWI
いいだしっぺ早すぎwwグッジョブwww
553名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 07:33:36 ID:C/MBv+4P
古龍擬人化キターーーーー!!!GJすぐる
ナズチは確かに変態紳士っぽいなギョロ目的に
554名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 08:33:35 ID:fDVDzjhb
変態!変態!けどGJ!
しかしいかにも変態紳士って感じでいいな
555名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 16:26:24 ID:St/gUsUh
この変態がァ――――ッ!!
だがGJ!!
556名無しさん@ピンキー:2010/10/29(金) 23:41:11 ID:+q4e/FEb
そう言えば走れゲリョスどうなった。
557名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 03:40:53 ID:T4BDPoUh
>>556 おそらくまだ何処かで走り続けているのだろう・・・
558名無しさん@ピンキー:2010/10/30(土) 14:02:47 ID:pKxqnDjx
親切(?)の押し売り変態カメレオンGJ!


毎度散りばめられた小ネタで吹きそうになるよ>走ゲリョ
559名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 03:40:34 ID:hTipKBNa
変態紳士のナズチさんかw 実に紳士的な変態だ! GJ


>>556
きっと鋭意執筆中か、規制に引っかかって投稿出来ないんだ。
大丈夫、眠ったゲリョスは毎秒30のハイペースで体力回復中だ。
560名無しさん@ピンキー:2010/10/31(日) 09:06:14 ID:VrfWgEKc
規制辛いね…
561沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:10:43 ID:m98knGso
できあがったので、>>367の続き投下します。
9レス消費予定であります。どうか、お手柔らかに(汗)
562沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:11:12 ID:m98knGso
『――でっ、出るぅぅゥウ!!』

そしてアカルは、悲鳴にも聞こえる嬌声をあげながらあっけなく果ててしまい、
ビクビク脈打つ生殖器から、私の口腔内へと白濁液をたくさん出してくれた。
ネトネトで、美味しくて…………愛を交わした時に現れる結晶……。
しばらくの間 口の中に溜め込んでいたそれを、ゴクンとノドに通らせると
あまりの興奮のためか、ブルブルッと反射的に体が激しく震えてしまった。

「ん………………コクッ…」

まだ口の中にちょっと残っていたアカルの精液を一飲みすると、再び身を震わせた私は
萎えてしまったアカルの肉棒を口から解放した。

『あ〜あ………まったく、せっかちなんだからナナはぁ………』

名残惜しそうにやわらかくなってしまった自分の生殖器を見て、アカルは目を細めて微笑した。

『……まっ、それが君のかわいいところでもあるんだがな………』

そう言って笑顔を一層 明るくした彼は、私のアゴの下に手を伸ばし、そして指先で撫で始めた。
さっき私の秘所に手を突っ込んだせいか、ヌルヌルした愛液がアカルの腕いっぱいに付着してしまっている。
そのヌルヌルとした愛液のせいで、アカルの指が面白いように私の下アゴを滑っていった。

『どうだいナナ、気持ちいい?』
「う……うんっ…アァ…………」

彼の問いに、私は喘ぎながら返事をする。
きっと今の私の姿は、マタタビを手に入れたアイルーやメラルーの様になっているに違いない。
それほどまでにアカルの指のテクニックは私に快感をもたらしてくれるものだった。

…しかし やはり、私はこれだけでは満足できないようだ。
攻められるのは、今の私の性には合わないのだ…………。

「行くよアカル………」

私は再度、彼の下半身へと顔を下げ、己から出た白濁液に染まっているアカルの性器を
口に含み、その精液を舐め取り始めた。
563沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:11:37 ID:m98knGso
『おっ、勃たせてくれるのか………ありがとう…………』
「ゥんっ……ピチャッ、グヂュ……」

―――激しい音。
そんな水音を聞きながら私は丁寧に、そして過激に力ない彼のペニスを口の中で玩ぶ。

「ピチゅ……ぬちゃッ………ウん………」
『ふふ、ナナ……君はどうしてそんなふうになってしまったんだろうね…………もちろん良い意味でだよ?』

親の遺伝…………薬、毒…………病気?

いずれにせよ、私には心当たりはない。それは当たり前のことだ。
これは、元々の私の個性なのだ。生まれた時から私の中に潜む、とっても悪い悪魔。
私は、幾度もこの悪魔に翻弄され、操られ………よくアカルに出会うまで処女を保てていたものだと感心してしまう。
しかしその悪魔は、悪魔≠ニいうその名に反して、私にとってかけがえのない幸福を与えてくれた。
愛すべき彼と……アカルと出会うという、龍生において大きなきっかけを私に与えてくれたのだ………。

『もう11年も前か………初めて君と出会ったのは。あん時も、その状態になってた君に、砂漠の中で逆レされたんだよな………』

私は、未だ力の入っていないアカルの生殖器をアマガミしながら、夜の暗い中で彼の言葉を聞いていた。

『その時の俺は、当時おっさんが言ってた通りの世間知らずのバカで、そこらにいるチンピラと何も変わらなかった………
 挙句の果てには調子に乗って古龍のクエストなんか受注してよ…もしそのクエストの対象が君じゃなかったら…俺は今頃………』

アカルは口篭り、そこから先の言葉は何も言わなかった。
私は生殖器を咥えながら、表情を曇らせているアカルを上目遣いで、じっと見つめていた。

するとアカルが急に私の首に抱きついて、そして自分の顔を近づけ…………チュぅ…………。
額に感じる、温かい感覚………唇をおでこに押し付けられ、彼の唇が離れてからも、私はその余韻にしばらく浸っていた。
自分の欲望を満たすためにアカルの生殖器に触れている舌を動かすのも忘れ、
涙眼になりながら炎の王妃は、ただただ彼の温かい愛に包まれるばかりだった……。
564沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:12:07 ID:m98knGso
「――……どうしたナナ?」

ナナは急に、俺のペニスを咥えるのをやめ、俯いてじっと黙り始めた。
かがんだまま わすかに顫動し、彼女は何かを訴えるかのように キュウ、キュウ と鳴いている。

俺は少し焦りを感じた。
感謝の意を込めてしたキスが、何か彼女の気にくわなかったのだろうか。
やや後悔の念が、俺の心の中を漂う。

ナナはペニスを口から離してから、そのまま動かない。
心配になった俺は、じっと目を凝らしてナナに顔を突き出した。
だが、ナナの後ろにある、でっかく眩しい光を放つ月によってできた影が彼女の顔を黒く染め、
いくら目を細めてみても、ナナの表情を窺うことは困難を極めるものだった。
その天のイタズラは、容赦なく彼女の顔を隠し、俺を困らせる。

するとナナは突然、腰を草原につけて座っている俺を尻目に立ち上がり、そのまま悠々と歩き始めた。
月光に照らされた、翼を持つ王妃の後ろ姿。その月明かりが、彼女の蒼い甲殻をより美しく引き立てる。

俺から十数メートルぐらい離れた所だろうか。
小さくなったその炎妃龍のシルエットは、顔を地面に近づけそして、
地に生えていた草を まるでアプトノスの様に次々と口の中に取り込み始めた。
何をしているのか、俺には全く彼女の行動を理解することはできない。
だが、なぜかはわからないが、ナナのその姿を見ていたら何か意図がある気がしてならなかった。

その、いささか滑稽に映る行動をある程度すると炎妃龍は、俺がいる方向をゆっくりと振り返った。
そして、その蒼く美しい甲殻を再度 月明かりに反射させ、俺に宝石のような輝きを見せてくれる。
そのままナナは、四本の脚を使って、威風堂々たる風貌を保ったまま、確実に俺へと歩み寄ってきていた。

そういえば…何故だろう………さっきからナナが妙に大人しい………俺に、デコにキスをされた辺りからか?
何にしても、ナナの心情に何らかの大きな変化が起こったことには間違いはないだろう。
いつものナナなら、セックスを途中やめる事なんかしないだろうから。

「ナナ…………」

俺は、目の前まで来たナナを見上げながら、彼女の名を一回 呟いた。
彼女の顔は近づくにつれ 影に黒く塗りつぶされしまい、相変わらずナナの顔を見る事はできなかった。

しばらく俺を、その表情の見えない顔で見つめていたナナは、ゆっくりと自分の口を 俺の唇へと運び………繋がった。
そのままナナは 舌を半強引に俺の口へと押し入れ、そして ディープキスが完成した。

その時だった。
俺は何か変なものが、彼女の舌と共に 口の中へと侵入してきたのを感じた。
ザラザラとして、ぬちゃぬちゃ として、気持ち悪い感触。そして何より、苦かった。

彼女から口を離した俺は、ゲホゲホと むせながら口の中にあったそれを吐き出した。

――草だ。
さっき、ナナが食べていた(?)草と考えて 間違いはなさそうだ。
口に含んでいたその草を、彼女は舌を使って 俺の口の中へと運んだのだ。
565沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:12:37 ID:m98knGso
しかし、何のために………?
草を溜め込んで、それを俺の口の中に入れることが、彼女にとって何かのメリットになるのだろうか………?

「――ウッ!!!?」

そんな事を考えていると、突如として とんでもない息苦しさが 俺を襲ってきた。
不意に尋常じゃないほど身体中が震え、俺は地面の土を拳に握り締める。

一体なんなんだ………この、体の異常な熱さは!!? 息が苦しい……目の前が真っ白になりそうだァ……!!

俺は 胸を抱えて、悶えながら地にうずくまる。
そして狂ったかのように のたうち回り、声にならない叫びを出し続ける俺は、
重くなった首を上げて、こちらを見下ろしているナナの表情を見た。
さっきまで月によって生成されていた影が、不思議なほど いつの間にか薄くなっており、
鮮明に彼女の顔を見ることができたのだ。


彼女は、ある一点をじっと見つめていた。
計画通り とでも言いたげな表情をしながら、彼女は、俺の下半身を…………

俺は はっとして彼女の目線の先に目を移し、驚愕した。
さっきまで、萎えに萎えていたペニスに俺も気付かない内に
血液が集められて、見事なガンランスが創造されていた。
エロい思考があったわけでもない。例え、エロい思考があったとしても
普通なら一回射精してから こんな短時間でリロードできるハズはないのだ。

それは、 普通なら の話だが…………

(そうか。ナナはこれを狙ってたのか…!)

そういえば聞いたことがあった。
この辺りに、異種に対する愛(性欲)を増大させ、一時的に生殖機能を活発にさせる 毒を持つ 誰得な草があることを。
ナナはそれを知っていたようで、手っ取り早くセックスに持ち込むために
その草を口の中で噛み 毒を草から滲み出させ、口移しで俺に毒を移した様だ。

ていう事は、もちろんナナも……………

『グふ……ぐリュブ…………グルルフふ…………』

やっぱり。ただえさえ性欲の塊であるビッチに 性欲の毒が加わって、
なんかとんでもない事になっちゃってる。ナナがどんな風になってるかは ご想像におまかせするよ。

『グブっ……ブリュグぅ……………グアァ………!!』

しばらく、風船から空気が抜けていく様な 唸り声をあげると、ナナは
恐ろしいほど見開いた目をしながら俺に 飛び掛り、すぐさま俺のペニスを 己の秘所へとぶち込んだ。
中でしっかりと絡め取られている俺のペニスからは、オナニーやフェラチオでは味わえない、何か特異な刺激が届く。
大きく広い龍の秘所は、大きく広いなかでも キチンとペニスを包み込んでくれている。
566沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:13:05 ID:m98knGso
「フッ……ウぅ……すげぇよナナ………愛液で もうびっしょびしょだァ………」

潤滑油の役割を果たしている愛液が、すさまじく彼女の秘所から漏れ出す。
すっかり快感に溺れているナナは 俺の股間の上に座り、そのまま腰を上下に動かしながらペニスを何度も迎え入れている。
強化されたビッチは、いつもより 全てにおいて動きが激しい。

『んフッ、ギュグ ギュルっ、グブッ………』

気色悪いほどに舌をベロンと出して、肉棒と 自分の膣壁の擦れる快感に囚われて、大量に涙を流しているナナ。
その喘いでいる彼女の姿を見ている内に、俺は愛嬌と似た何かをナナに感じ始める。

それと ほぼ同時に、毒に蝕まれてきた俺の脳が、ある指令を体へと出し始めていた。


                (―――…オカセ…―――)


狂い始めた俺の脳内で、その指令が幾度も幾度も、何度も何度もエコーする。
それは今まで俺の体験したことのない、“攻める”という未知の世界。
それによって、恐れと、期待と、不安が 俺の心の中で入り混じり、交差する。
俺は 歯止めを掛けようと必死になるが、指令の勢いが強すぎて、止めることは不可能なことだった。

そして………………………

「オラァ――――ッ!!!」

俺は一回叫ぶと 腰に力を精一杯入れ、俺の股間の上に乗っかっているナナを上に突き上げた。
締め付けられているペニスを、彼女の奥へと押し込み、先端から付け根まで温かい秘所の中に挿入っている。
そのペニスに絡みつく膣壁が、さらなる高みへと俺を導き、俺はさらに 二、三回突き上げた。

『ブギュえあァッ!!?』

ナナは 予想だにしていなかったであろう出来事に、虫の潰れる様な声を発すると、
力を無くした彼女は、悩ましげに体を動かし始めた。
その、潤った瞳を こちらに向けながら………………

「クハハッ ナナ、君が悪いんだからなッ!! 君が あんな草を喰わすから………こんなカワイイ姿を見せるからァ!!」

もう一度 腰を突き上げると、俺は快感を感じると共に、彼女の体からさらに力が抜けていくのを感じた。
ナナは クラクラし始め、俺を潰さないように 脚に力を入れているのがやっと という具合だ。

これは もしかすると、本当に……………
567沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:13:33 ID:m98knGso
「――うぉぉおオラァァァアッ!!!!」
『フキュッ、キュアぁっ!! グルルィいアァっ!!』

前にも増して 激しく腰を動かすと、ナナは炎妃龍という高貴な龍の嬌声とは 決して思えない嬌声をあげ、
ガタガタと 俺にも伝わってくるほど体を震わした。


――予想通りだ。やっぱりナナは、受けにはとてつもなく弱いんだ……。

俺は何回か、ナナに不意打ちで ぶち込んだことがあったが、ぶち込んで それを動かした途端 ナナはすぐにイッてしまった。
それは、普段のナナには 快感に耐えられるだけの力が備わっていないから だと、ずっと思っていた。
ビッチになれば、彼女はその快感に耐えられる力を持ち、強くなるのだと、ずっと思っていた。

だが 実際はそうじゃなかった。
ナナはいくらビッチになっても、快感に対する抵抗力なんてなかったのだ。
自分から攻める時には それはいくらか軽減されているみたいだが、いざ攻められてみれば、普段のナナとなんら変わりはない…。

「さぁ、ナナ……草の毒で君にも抵抗力が付いたところで、今度は俺の番だぜぇ…………」
『ふ…フェェっ!?』
「おっと、途中で止めてもらおうなんて考えねぇ方がいいぜ……もう自制心なんてもんは、今の俺は持ち合わせちゃいねぇんだからな」

俺は、サドスティックな笑いを浮かべ、困り顔で小さく鳴いているナナを見つめながらそう言った。

そして俺は、毒に犯された脳の指令に思うがままになり、刺激を欲しながら脈打っているペニスを、
同じく刺激を欲しているであろうビダビダの彼女の秘所に、上下に激しく出入りさせた。

絶え間なく秘所から漏れ続ける、彼女の愛液。
ナナの攻められる顔は 常時イッているかの様に 歯を食いしばり、目を強く瞑っている。
そんな赤く染まったナナの顔を見ていると、“もっと彼女を俺のモノにしたい“ ”もっと彼女を犯し続けたい”
そのような欲が どんどんと奥深くから湧き上がり、それは俺の動きを、さらに加速させるものだった。

「ハァッ ハッ、ハァッ ハッ……ナナぁッ!」
『ギャンッ、キュアァッ! ファァんッ! ヒャぁンんっ』

叫び、喘ぎ、津波の様に押し寄せる快感に溺れ………俺達は、互いの体温を感じ合いながらも、
しっかりと生殖器にもたらされる刺激を受け止める。

彼女の中からペニスを 引き出し、押し込み、そして引き出し……それを繰り返す俺は、
先程ナナに言った通り、自制心なんてものは 毒によって派手に崩壊させられていた。

『フゥ…フゥゥゥ……』

ナナはずっと俺にやられっぱなしだ。
一回 突くと 彼女の愛液の音と嬌声が野に響き、攻められる彼女の姿を見たことがない俺には、
喘ぐその ナナの姿がとても可愛く、そして美しく斬新に見えてしまう。

そんな彼女の目が俺に、『もう少し優しくして』と悲しげに訴えるが、もちろん俺は無視するに決まっている。
それどころか、彼女の その目に誘発され、面白くなった俺は 更なる刺激を求め、もっと、もっと激しく生殖器を出入りさせた。

『フッ…ファっ! ヒュウ…グウウぅうゥ……っ』

愛しい。俺のペニスを少し出し入れしただけで こんなにも力を失うナナが愛しすぎる。
興奮が絶頂に達している俺は、ただひたすらに彼女の秘所を突いている。
568沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:14:14 ID:m98knGso
…もう、そのままどのくらい時間が経ったのだろうか。
上下に腰を動かすだけの その単調な動作には、毒のせいか全く飽きが来ない。
いつの間にかナナは、限りなく、絶え間なくやってくる快感に気絶寸前のようだ。
いくら毒によって抵抗力が付いたからといっても、今まで経験のない【受け】には、さすがに参ってしまうらしい。


……そろそろ限界が来たようだ。ずっと俺の下半身に溜められてきたモノが、とうとう吐き出される時が来た。
性交の中で、快感が頂点に達する瞬間。待ち侘びていたこの瞬間が、ようやくやって来たのだ。

「――いくぜェ お妃様ァ!!」

俺はそう叫ぶと、俺をまたがっている彼女の両方の脚を掴み、強く握り締めた。
それに反応して、意識が薄れている中でもナナは 自分の出し切れる精一杯の力を振り絞り、俺の生殖器を強く締め付けた。

「ふゥっ、フウっ……ぅぁッ…!」
『ヒ……ヒャゥぅ……っ!』

下半身に凄まじいほどの快感が襲ってき、小さな嬌声が響き合い、俺達は果てた。
ナナの中に挿れていた俺の性器から溢れ出て、彼女の秘所へと ぶちまけられた白濁液。
その精液は結合部からわずかに漏れ出し、俺の下半身にかかったそれは、とても熱いものだった。

「はぁ……はぁ……ハァァ………」

大きなため息をつき、力なく背中を地面に密着させた俺。
ナナも、俺のペニスを自分の秘所から腰を上げて引き抜くと、ズシンと音をたてて横になった。

「ふぅ……ナナ、お疲れさま――……ん?」

寝てる。ナナが、横になってから数秒も経たない内にカワイイ イビキをかいて寝ちまってる。
まあ、あんだけ長い間ずっと交尾し続けちゃあ、疲れて即行で寝ちまうのも無理はないかな。

俺はナナの額を一回撫でると、両手を後頭部に回し、仰向けになって星空を見上げた。
点々と、見てくれと言わんばかりに 星が輝き、夜空に散らばっている。その中で、一際 目立っている大きい月が ひとつ浮かんでいた。

そして俺は、吐精して正常に戻った思考で、ナナが俺に食わした草について少し考える事にした。
ナナが食わした草……異種に対する生殖の機能・思考を高める、不思議な草。
俺は噂だけでしか聞いた事がなかったため、ナナに食わされるまで全く信じていなかった。

…もしかしたら、“赤い淫者”はこの草を食って 狂っちまったんじゃないか?

元々は、“赤い淫者”は人間には一切手出ししない 賢明かつ大人しいイーオス達のリーダーだったのに、
突如として狂ってレイプ事件を起こしてしまい、今はギルドのみならず、街中の人々から追われてしまう始末。悲劇だ。

しかし、草を食ってドスイーオスが狂ってしまった可能性は、ほとんど無いに等しいだろう。
なぜなら、イーオスが草を食うなんて話はあまり聞かない。例え食ったとしても、
一回 射精してしまえば勝手に毒が消えるからだ。さっき実際に体験したからわかる。
“赤い淫者”は、幾度も数々のモンスターや人をレイプし、何度も射精していると聞く。毒が消えないのは おかしい。

人工的に 何か改良を草に加えれば 別かもしれないが………………………

まっ、何はともあれ、研究員でもない ただのハンターである俺がこんな事を考えてもしょうがないか。
明日、ギルドにでも適当に報告しときゃいい話だ。俺には関係ない。

「さ〜て、とっとと寝るかァっ!」

俺は目と閉じ、そして誘われるがまま眠りの世界へと入っていった………………………………。
569沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:14:53 ID:m98knGso
朝。
小鳥たちがチュンチュンと囀りを放ち、眠っているすべての生き物にモーニングコールをかける。
太陽が昇り、清々しく青空が広がっている。さわやかな晴天だ。

そして、一人の青年…ジョンが、木に囲まれている山道を小さな箱を持って駆け、頂上へと向かう。
しばらくデコボコしたその坂道を、石に躓いて転びそうになったりしながら走っていると、山の頂が見えた。
天辺に上り詰めた彼は、そこにあった草原の中でグウグウと 心地よさそうに眠っている者達に向かって、叫んだ。

「おい アカルゥ!! 持ってきてやったぜェ――――――――ッ!!!」

その声に反応して、草に埋もれながら仰向けに眠っていたアカルは目を覚まし、上半身を擡げた。

「ん………ジョン? 何で俺がここにいるって…………」
「あんたが昨夜、何か叫びながらこっちの山に行くのを目撃してたんだよ。それで今朝、あんたに用があるから家に
 行ったんだけど誰も出ず…………よって、まだあんたがこの山にいるんじゃないかって思ってな………ここがナナ
 ちゃんの寝床だって聞いた事もあったし」
「ふ〜ん…………で、用って何?」

眠気が抜けないアカルは、目を細めながら不機嫌そうにアカルに訊いた。
するとジョンは、「はぁ?」と馬鹿にする様な声を出し、苦笑いした。そのまましばらく見詰め合う二人。

「………憶えてないのか?」
「……………………………何を?」
「……………………………………ネックレス」
「ネックレスが…………どうかしたのか?」
(駄目だこいつ………早く何とかしないと…………)

ジョンは心底呆れた。
同時にイライラも湧いてきた彼は、持っていた小さな箱を そのイライラを吐き出すかの様に、アカルに突きつけた。

「ナナちゃんのネックレスだよ バカヤロ――――――っ!!」

ジョンがそう叫ぶと、アカルはナナからのプレゼントの事を思い出し、大きく声を張り上げた。

「アァ―――!! すっかり忘れてたァ!!」
「まったく…………あんた、パートナーの体をはったプレゼントを忘れるって……………どうなの?」
「いやぁ…昨日めちゃくちゃ過激な事があって、忘れちまってたんだ」
「過激なこと? 何だ過激なことって。あと 何で あんた全裸なんだ? チンコ丸だs――」
「気にするな、考えたら負けだ!」
「……まあどうでもいいか。それより、ホラ………」

ジョンは、ネックレスが入っているであろう 箱を全裸のアカルに手渡し、
アカルは両手に受け取ったその箱を、まじまじと目詰め始めた。
ズッシリと、確かな重みがあり、アカルはそれを しっかりと感じ取っていた。

「…………………ところで、何でお前が届けに来たんだ?」
「一緒に見るために決まってるだろ〜? あの加工業者のオッサンは郵便屋に届けさせるって言ってたけど、
 俺があんたに届けるのを志願したんだよ」
「お前まだ見てないのか?中身のネックレス…………」
「あぁ、俺が取りに行った時にゃ もう箱ん中だったからな。関係のない俺が、先に見るのもアレだと思ってよ。
 だからアンタらと見ることにした」
「暇人か」
「暇人です」

目が覚めていたナナは、頭を上げながらその二人のやり取りを、首をかしげて伺っていた。
570沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:15:48 ID:m98knGso
「おっ、ナナ 起きてたのか…………丁度いいタイミングだ」

そう言うとアカルは、「おいで」と声をかけながらナナに手招きした。
ナナはパチパチと まばたきをすると、大きな体を脚で持ち上げ、アカルの元へと歩み寄っていった。

「ナナ、この中に……君からのプレゼントが入ってるんだよ…………」

アカルは微笑みながら、腕を伸ばしてナナに箱を見せた。
ナナは差し出された箱に顔を近付け、スンスンと鼻息をたてて匂いを嗅ぐと、『グゥ』と喉を鳴らした。

「よし、いいか ナナ、ジョン………………開けるぜ」
「いつでも いいぜ」
『グウゥ…………………』

少し不安げな鳴き声を出しているナナを よそに、アカルは勢いよく箱のフタの取っ手を掴んだ。
そしてゆっくりと取られていくフタ。持ち上げられたそのフタからは、若干のホコリが零れ落ちていた。

「――そぉらッ!!!」

アカルはフタを握っていた手を思い切り上げ、箱を囲んでいた三人は、箱の中を一斉に覗き込んだ。
蒼く、美しく、また高貴な炎妃龍の甲殻。加工を終えたそれは、しっかりと箱の中に納まっていた。

………だが、先程までの期待に満ちた彼らの眼は、フタが取られると同時に消え失せてしまっていた。
ジョンはカタカタと唇を震わせ、ナナは しばらくクラクラと目眩を起こした末に 地面にぶっ倒れ………………

「ナナちゃん!!?」

そんなナナに気付いたジョンは身震いをして、倒れたナナの元へと向かう。
ナナは、大きく口を開けたままショックによって脳震盪を起こし、気絶してしまっていた。

「おい アカルッ!! ナナちゃんが――………………」

アカルに向けて叫んだジョンは、アカルを見つめたまま、その言葉を切った。
ジョンはアカルを見たその瞬間、この世のモノとは思えないほどの戦慄を覚えた。

ギリギリと歯軋りをしながら、鬼神の様な恐ろしい目を 大きく開けているアカル。その姿からは 激しい業火までも見えた。
この炎が現実の物であったなら、彼らが居る山は 火の海によって、跡形も無く焼き尽くされていたであろう。

「まさか また、俺が復讐者として手を染めることになるとはな………………」

アカルは、草原にその小さな箱を置いて、未だに業火を発しながら両足に力を入れて立ち上がった。
【おめでとう】と 汚らしい字で書かれた紙と、粉々に砕けた炎妃龍の甲殻……ネックレスが入ったその箱を……………………。
571沼地の中のレイプ:2010/11/01(月) 17:19:20 ID:m98knGso
投下終了でありんす。読んでくれていた皆様 感謝です
572名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 20:18:16 ID:heuRbBOI
変にストーリー長くしないでエロ部分だけ抽出した短編を頑張って書いた方がいいんじゃないだろうか
573名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 20:22:12 ID:vUUmwvgz
書きたいから書くだけだ
議論は無意味だよ
574名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 20:34:01 ID:wjTlbSr5
>>571

ところでそろそろ自分の名前を決めたほうがいいぜ
ある程度の数のストーリーを書いたら、wikiに追加されるとき名前がどうしても必要になってくるからな
「レイプさん」とかはさすがに嫌だろう

>>573
意見を述べるくらいなら別にいいだろ
575sage:2010/11/01(月) 23:40:15 ID:AaW32lmM
>>571GJ!!
最高です!続きを楽しみに待ってますね!!
576名無しさん@ピンキー:2010/11/01(月) 23:56:54 ID:3PbaaJCt
>>571
GJ!
また外道な若者登場の悪寒……
577名無しさん@ピンキー:2010/11/02(火) 18:41:38 ID:MyTCaRAY
>>571
GJ
578名無しさん@ピンキー:2010/11/03(水) 11:29:34 ID:xQcHMXO/
>>574
レイプさんwww
579名無しさん@ピンキー:2010/11/06(土) 03:07:46 ID:yg/IEuNg
逆レイプさんだろこのデコ助
580名無しさん@ピンキー:2010/11/06(土) 15:07:05 ID:wbfMbaBx
ツイッターのレウスレイヤbot可愛すぎだろ 制作者ツボが判ってるよ
581名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 00:58:55 ID:itKA/Cya
botか……もうこの際DQNな雄でも構わん。ティガたんとちゅっちゅしたいお。
582名無しさん@ピンキー:2010/11/07(日) 10:48:11 ID:W9wUf4Ql
非公式ボットならポポ、ベリオロス、フルフル、モス、ババコンガあたりがオススメ
ほのぼのばかりだからエロスはないが癒されるぞ
583迅と轟 0/8:2010/11/08(月) 01:45:42 ID:royk7CFl
3rd要素入れたかったけど発売まで待ち切れなかったナルガクルガ×ティガレックス、非擬人化、
 百合要素あり予定。
584迅と轟 1/8:2010/11/08(月) 01:46:10 ID:royk7CFl
 遠方の地にふらりと旅立ったまま、長く音信不通だった黒い2つ上の兄の行方が分かったのが、
今からほんの1週間ほど前。
 そのせいか、最近目に見えて上機嫌な1つ上の兄が(あの面でなかなかのお兄ちゃんっ子なん
だから笑える)、手土産にと持ち帰ってくれた肉は、小振りだったが風味が良くて柔らかく、末の
ティガレックスは一口で大いに気に入った。これは、少々遠出をしてでも再び食べに行く価値はある。
ポポのように。

 しかし、何故か妙に肉の出所を出し渋る兄にしつこくねだり(独り占めする気なのだろうか、
許せねェ!)、どうにかケルビとかいう小型の草食動物の肉らしいことまでは突き止めたものの、
場所はどうしても教えてもらえなかった。仕方がないので、砂漠でたまたま鉢合わせしたなり
生意気にも特殊ガードをして知らんぷりを決め込みやがった、ダイミョウザザミにバインドボイスを
お見舞いしてやり、"丁寧に"尋ねたところ、そういえば旧密林で見たことがあるから止めてお願い
痛い痛いおうちに帰して! と、親切にも教えてくれた。

 雪山よりも少々遠い遠征になるが、あの肉をもう1度味わうためならまあ構わない。なんなら
兄にも手土産をやって、鼻を明かしてやるのも面白い。
 そんなことを考えつつ末のティガレックスが砂漠を飛び出したのが、昨晩のことだ。



 鬱蒼と茂る熱帯の植物のおかげで、旧密林は常に薄暗く、視界も悪い。
 灼熱の砂漠、極寒の雪山。両極端な環境を行き来するティガレックスにとって、植物が群生する
場所というのは物珍しく、なかなか悪くはなかったが、しかし、探し物をするには少々頂けない。

 どんな些細な隙間も埋め尽くすかの如く厚く生えた植物のせいで、開けた地形に慣れ切った
ティガレックスは何度も身動きが取れず、立ち往生する羽目になりながら、ダイミョウザザミの
情報を頼りに、旧密林の奥へ進んでいった。

 途中、呑気にもふらふらと親子連れで前を横切ったアプトノスを前菜代わりに食い散らかした
ところ、血の匂いに寄って来たイーオスの親玉を、丁度良いとばかりに引き摺り倒して脅しつけてやる。

「や、止めて俺食べても腹壊すだけですよ毒ありますよほら見てこの警告色!!」
「黙れ、誰がてめぇみたいな不味そうなもん食うか」

 蜘蛛の子を散らすようにいなくなった、子分どもに取り残された哀れなドスイーオスをぴしゃりと
黙らせ、ティガレックスはアプトノスの肉片が残る生臭い牙を打ち鳴らした。
 湿った息がドスイーオスの顔に当たり、彼は引きつったような悲鳴を上げた。

「てめぇ、ケルビって知ってるか。あいつらのいる場所まで案内できたら……」
「こ、殺さないでくれます?」
「あぁ……おれは良い子が大好きだからなァ、考えてやっても良いぜ」

 思わせぶりにゆっくりと、サディスティックに囁くティガレックスに、ドスイーオスは
ごくりと喉を鳴らした。

 太く凶悪な爪の下から這い出そうと、じたばたともがき続けるドスイーオスを放してやると、
彼はよたよたとティガレックスから距離を取り、それから恐る恐る上目使いに黄色い暴君の
顔色をうかがった。あいにく、彼にとって初めて見る種類だったので、表情は読めなかったが。

「こ、ここからすぐです。ほんとです」
「案内しろ。ほら、さっさと行け」
「で、でも、あの、」
「んだよ」

 ドスイーオスは弱り切った顔で旧密林の奥とティガレックスを交互に見、意を決して、

「……あ、あっちは、奴の縄張り……なんです……」

 と、消え入るような声で言った。
 それを聞くなり、ティガレックスは旧密林中に轟くような咆哮を上げた。
585迅と轟 2/8:2010/11/08(月) 01:46:38 ID:royk7CFl
「ああ、糞面倒臭ぇなァあ!! おれの知ったことかッ!! 奴って誰だ!?」
「な、ナルガクルガですうっ!!」

 バインドボイスに跳ね飛ばされ、腐葉土の中で身体を竦ませたまま半泣きで答えるドスイーオスを、
ティガレックスは唸り声を上げて見下ろした。

「聞いたことねぇ奴だ!! 飛竜か!?」
「は、はいっ! あ、いや、ええと、多分そうだと……」
「はっきりしろッ!!」
「は、はいそうですっ!」

 完全に後ろ足の間に収まってしまった赤い尾が、ぷるぷると小刻みに揺れている。根が生えた
ように立ち尽くすドスイーオスを睨み付け、ティガレックスは面倒臭ェな、と舌打ちを一つすると、

「おい、あっちに行けばすぐなんだな」
「は、はい」
「もういい、てめェに案内させたら日が暮れちまう」

 と、吐き捨てるなり、ドスイーオスが示した旧密林の奥へ、のっそりと進み始めた。

「えっ」

 なにか恐ろしい罠でも待ちうけているのではないか、用が済んだら殺されるのではないか、
などと身構えていたドスイーオスは、予想外のあっけない開放に間の抜けた声を上げ、ぽかんと
黄色い後ろ姿を眺めていたが、

「おい!」
「は、はいぃっ!?」
「それ、やる」

 やっぱりキター! と飛び上がるドスイーオスを余所に、ティガレックスはつまらなそうに
先程狩ったアプトノスの死骸を、肩越しに顎で指した。
 腿肉の柔らかな部分はあらかた食い散らかされていたが、それ以外はほぼ手付かず。イーオスたちに
とって、アプトノスは比較的大人しく狩りやすい存在だったが、それでも体格的には決して楽な相手
ではない。これは、久々のご馳走だ。

 ごくり、と生唾を飲み込むドスイーオスがはたと気が付いた時には、ティガレックスはすでに
旧密林の奥へ消えていた。
 恐ろしい思いはしたが、それでもお釣りがくる収穫だ。あの暴君が生きて巣に帰られることを
ちらっと願う程度には感謝しつつ、ドスイーオスは薄情な子分どもを呼び寄せる鳴き声を上げたのだった。





 旧密林の奥へ進めば進むほど、視界は悪く、身動きはとり辛くなっていく。
 本当にこんな場所にケルビが、そして飛竜がいるのか怪しみつつ、ティガレックスは鋭い爪を
力任せに振るい、無理矢理奥へ分け入った。

 ティガレックスの忍耐の限界がそろそろ近付き始めたその時、耳に穏やかな水の音が聞こえて
きた。流れはゆっくりだが、水量は驚くほど多そうだ。進むスピードを上げたティガレックスの
視界が、突然開ける。

「うお、」

 旧密林の薄暗さに慣れた目が、ほんの一瞬だけ眩む。大きな運河のほとり、比較的開けた
場所だ。
 ぱちり、と目を瞬かせるティガレックスの視界の端に、見慣れない小型草食動物が飛び込んで
きた……深い草色をした短い毛、鼻をくすぐる風味豊かな……間違いない、これがケルビだ!
586迅と轟 3/8:2010/11/08(月) 01:47:04 ID:royk7CFl
 そう悟った瞬間、ティガレックスはすでに狩りの体勢に入っていた。幸いなことに、周辺の木々は
少々邪魔臭いながらも狩りの致命的な妨げにはならないだろう。ケルビたちが不穏な空気に頭を
もたげた。

 そして……――次の瞬間、ティガレックスは獲物へ向かって猛然と突進した!
 爪を振るうことも、牙を使うことをするまでもなかった。触れれば切れる堅く鋭い鱗で覆われた
巨体に跳ね飛ばされ、哀れなか弱い獲物は、逃げる間もなくただの肉へと姿を変えてしまう。
ティガレックスは低い唸り声とともに、熱い息を吐き出し、新鮮な得物の匂いを吸いこんだ。

 これだけ小さいと、一口か二口で終わりそうだな。
 頭からいくか尻からいくか。そんなことを考え、鼻歌でも歌いだしそうな上機嫌で獲物に夢中に
なっているティガレックスは、後ろから音もなく近づく存在にまったく気が付いていなかった。

「っぐぁ!?」

 ティガレックスを突然の衝撃が襲った。体当たりを仕掛けられ、仰向けに転がったところを
圧し掛かられる。振るい落とそうとしたところへ鋭い牙が首筋に当たり、ティガレックスは小さな
唸り声を上げて大人しくなった。

「……、てめ、」
「質問」

 罵ろうと口を開きかけたティガレックスの喉元を前足で圧迫して遮ると、敵は囁くように静かな
声で尋ねた。

「おまえは誰」
「っぐ、ぇ、……ティガ、レックスだ!」

 敵は、抵抗するにはあまりに無慈悲な目をしていた。答えるのを躊躇えば即座に喉元を食い
ちぎられてしまいそうな恐怖に、ティガレックスはぞっと背筋を震わせる。
 体型からして少々毛色の違った……これがドスイーオスの言っていた飛竜種、ナルガクルガなの
だろうか。旧密林の影に溶け込む黒く艶やかな毛並みと、燃えるような赤い目。身体はティガレックスよりも
一回りほど小柄のようだったが、なにをどうやっているのか、組み敷かれたティガレックスが
いくらあがいても、振りほどけそうにない。

「わたしの縄張り」
「そ、れが……どうしたァっ!?」

 問答無用で侵入者を噛み殺そうと嘴のように堅く尖った口を開いたナルガクルガの耳元で、
ティガレックスは仰向けの不安定な姿勢から、無理矢理鳴き袋を振り絞り、咆哮を上げた!
 ティガレックスには有り難いことに、相手は音に敏感のようだった。ぎゃうん! と鳴いて飛び
退くナルガクルガから素早く距離を取り、素早く体勢を立て直す。

 ナルガクルガと視線が絡み合う……しかし、即座に飛び掛かってくるかと思われた迅竜は、何故か
一瞬だけぱちりと目を瞬かせ、ティガレックスを上から下までじろじろと眺めた。

「なにを見てやがるッ」

 首に噛み付かれかかった敵に無遠慮に眺め回され、良い気分がする筈はない。猛然と突進して
くるティガレックスに、しかしナルガクルガは余裕たっぷりに後ろの生い茂った草木の中へ飛び退いた。

「逃げる気k――!?」

 ごづん、と。
 ナルガクルガを追おうと視界の悪い茂みの中で方向転換をしようとした、次の瞬間。不幸なことに
草木に隠れていた大岩(マカライト石多量に含)に力一杯頭をぶつけ、ティガレックスは昏倒した
のだった……。
587迅と轟 4/8:2010/11/08(月) 01:47:36 ID:royk7CFl





「っふ、……?」

 背の高い木が太陽の光を遮り、辺りはやや薄暗い。柔らかな草を敷き詰められた寝床は暖かく、
心地良い。
 気だるさとくすぐったさに身を竦ませ、ティガレックスは大きな欠伸を、

「起きた」

 表情の読みにくい無感情な顔が、ティガレックスを見下ろしていた。

「うぎゃああああ!!?」
「煩い」

 ナルガクルガは首を伸ばし、母飛竜が子を叱るように、がじ、とうなじを柔らかく甘噛みした。
まるで愛撫のような甘やかな仕草であったが、ティガレックスの起き抜けの頭を更に混乱させる原因に
しかならず、轟竜は狂ったように辺りを見回した。ここは何処だ! 俺はどうした! なんだ!
 どうしてこうなった!

 住処は比較的ゆったりとしたスペースがあったが、それでも自分の巣で暴れられるのは嬉しい
ものではない。巣の主……ナルガクルガは咎めるように首を傾げた。

「落ち着いて」
「ここは何処だ!?」
「わたしの巣」
「なんでおれが!?」
「わたしが持ち帰った」
「なにが目的だ!?」
「おまえ、雌だったの」
「それがどーしたぁッ!?」

 至近距離で喚くティガレックスに、ナルガクルガは少々痛み出した耳を伏せ、「意外だった」と
ひとりごちた。
 飛竜の侵入者だから殺してしまおうかと思っていたのだが。
 たん、と軽く地面を蹴り、ナルガクルガは身軽に飛ぶと、状況の把握に必死になっているナルガクルガを
再び仰向けに押し倒す。よっぽどお上品な物ばかり食べているのだろう、飛竜にしては生臭さの
少ない温かな息を首筋に感じ、ティガレックスは身体を強張らせた。

「一目惚れ」
「……は、?」
「雌だったのは予定外。でも大丈夫だ、問題ない」
「なん、うぎゃッ!?」

 いまだに混乱したままのティガレックスの喉を、ナルガクルガはべろりと舐めた。ざらついた
舌が味見をするように薄い皮膚の上を滑るのを感じ、ティガレックスは混乱の極みにいた。情けない
悲鳴が思わず口を突いて出る。

 必死で下から這い出そうとするティガレックスを、ナルガクルガは赤くぎらつく目で見下ろした。
怒り時に赤い閃光を残すと知られるその瞳は、その実感情が激しく高ぶった時にも見ることができるのだ。
 ナルガクルガはティガレックスの顎の下へ鼻っ面を擦り寄せ、ふんふんと匂いを嗅ぎ、

「気に入った。わたしの」

 と、一方的に宣言するなり、ティガレックスの鋭い牙が並ぶ口の中へ、肉厚の長い舌を突っ込んだ。
588迅と轟 5/8:2010/11/08(月) 01:48:14 ID:royk7CFl
「ふぎゃっ、ば、もが、気持ち悪、や、止め、止めろ! 止めろ馬鹿!」

 危うく舌を噛み千切られそうになったところで、ナルガクルガは舌を自分の口の中へ避難させた。
がぢん、と獲物を仕留め損ねた黄色い大顎が凶悪な音をたてる。
 混乱しつつも唸り声を上げて威嚇するティガレックスを見下ろし、ナルガクルガは目を細めると、

「わたしの」
「2回言うな知るかんなこと! おれはおれのもの……ひゃぎゃっ!?」

 ナルガクルガはティガレックスの真上から退き、今度は横から押さえつけ……いきなり、総排泄孔を
ざらついた舌でざりざりと何度も舐め始めた。

「ぎゃ、ああ、!? あぅ、ふ、や、いやだ、嫌だァ……!」

 痛いような、腹の下がじんじんと重くなるような不可解な感覚に、ティガレックスは高い悲鳴の
ような鳴き声を上げる。

「……気持ち悪い?」
「うう、!」

 舐めるのを止め、首を傾げるナルガクルガに、ティガレックスは夢中でこくこくと頷いた。
 今まで、すべてのことが力づくでどうにでもなった。しかし、ティガレックスがどんなに暴れても、
ナルガクルガのしなやかな身体は彼女の力をするりと受け流し、軽々とその巨体を抑え込んでしまう。

 理解ができなかった。それなのに、混乱したままのティガレックスなどそしらぬ風で、ナルガクルガは
屈辱的で、気味の悪いことをし始める。
 気に入った、などと口では言っているが、普通は好きな奴にこんなことしない筈だ。するわけがない!

 怒りと屈辱と混乱でぐちゃぐちゃになった思考回路の糸が切れ、ティガレックスはとうとうすんすんと
鼻を鳴らし、目の端から竜のナミダと一緒に、大粒の涙を流し始めた。声は大きいのに、泣く時は妙に
静かなんだな、とナルガクルガは内心そんなことを考える。しかし、彼女にはどうしても分からなかった。

「何故泣くの」
「……お、お前っ、が、ひぅ……変なこと、するからだろうがァっ!?」
「へんなこと」

 ぱちり、と。よくよく見ればなかなかつぶらで愛嬌のある目を瞬かせ、ナルガクルガはティガレックスの
顔をまじまじと見た。
 ティガレックスはなおも喚く。

「お、お前なんて知らねぇし、ぐす、お、おれのこと……気に入ったって言うのに、嫌だっていうのに
 変なことするし、き、気持ち悪いのに、くずぐったいし、も、嫌だァ! てめぇなんて大ッ嫌いだばか!
 死ね! 兄貴に食われろ!」
「へんなこと」

 巣の隅で背を向け、小さくなってぐずぐずと鼻を啜り始めたティガレックスの背を、ナルガクルガは
じっと見つめ、先程の言葉を反芻した。そしてやおらぽつりと、

「そう」
「……」
「少し早かった。怖がらせたことは、謝るわ」
「怖がって、ねぇッ!」
「そう」
589迅と轟 6/8:2010/11/08(月) 01:48:41 ID:royk7CFl
 がるる、と蹲ったまま牙を剥いて反論するティガレックスに、ナルガクルガは素直に頷いてやった。
 それからしばらくの間気まずい沈黙が続き、ふとナルガクルガの気配が消えたように思えたが(相変わらず
音はまったくしなかった)、感情を爆発させて喚いた反動からうとうとしていたティガレックスは、隅に
丸まったまま逃げるタイミングを失くしていた……迂闊なことに。
 そして、ほんのしばらく経った時。

「――ティガレックス」
「ふぎゃっ!?」

 ふわふわとまどろんでいたところへ、耳元にいきなり名前を囁かれ、ティガレックスは悲鳴を
上げて飛び起きた。

「起きた」
「なん、な、耳元で喋るな!」
「そう」

 分かってるのかいないのか、とりあえずはこっくりと頷くナルガクルガを睨み付け、ティガレックスは
警戒心剥きだしで唸り声を上げる。

「なんだよ」
「お腹、空いてないの」
「……」

 確かに、暴れたせいと精神的に疲労したせいで、腹は減っている。しかし、素直に返事をしたものか
迷った風のティガレックスに、ナルガクルガは後ろに置いていた手土産を銜え、目の前に抛った。

「これ」
「……ケルビ、か」

 ティガレックスが仕留めたものかとも思ったが、競争率の激しい旧密林のこと、とっくの昔にほかの
肉食獣たちに持ち逃げされているだろう。ならばやはり、ナルガクルガが新たに狩ってきたものに違いない。

「あげる」

 ぽつりと囁くようなナルガクルガの言葉が終るか否かのうちに、ティガレックスはケルビの死体に
食らい付いていた。細い骨ごとばきばきと噛み砕き、遠慮なく肉を貪る。
 そんなティガレックスの様子をしばらく観察し、ナルガクルガは突然おねだりでもするように地面に
ごろりと伏せると、血の滴る黄色い大顎を見上げた。

「ねえ」
「……んだよ」
「また来てくれたら、もっと沢山、ご馳走するけど」
「…………」

 ごくり、とケルビを飲み込み、ティガレックスはナルガクルガをじっと見つめた。
590迅と轟 7/8:2010/11/08(月) 01:49:35 ID:royk7CFl





「旧密林? へえ、んなとこにもいたんだなァ、ケルビ」
「お……おう、ええと、ま、また土産持って帰ってやるぜ! ……兄貴はどこで狩ってきたんだよ?」
「……樹海」
「樹海? 行ったことねぇなあ。俺、今度はそっちいこうかな……」
「うわああ駄目だ駄目だ絶対行くな!! 良いか、絶対だぞ! 止めろ! 良いな!?」
「わ、分かったよ……? あ、でも兄貴も絶対旧密林行くなよ!?」
『(すげー危ないからな……)』





「兄さん、最近機嫌が良いのね」
「お前もそうだな、妹」
「旧密林にお客さんがくるの」
「奇遇だ。わたしの樹海にも最近気に入ったのがくる」
「そう、仲良くできると良いわね」
「……もう、そこそこだ。おまえはどうなんだ」
「それは、もう少し餌付けをしてから」
「なるほど」
591迅と轟 8/8:2010/11/08(月) 01:50:33 ID:royk7CFl
以上です。エロなくてごめん。ティガレックスはもっと可愛くすれば良かったかも。
592名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 02:29:35 ID:Knbfn5sa
>>591
GJ
593名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 03:21:39 ID:E49646Xb
GJ!!続きにわくわくてかてかして待ってます!
ティガの兄貴まさか……
594名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 10:13:30 ID:Wy4UTNOe
スワッピングに期待www
595名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 13:37:28 ID:cEjPqCwn
>>591
GJ妹かわいいよ妹
そしてティガ兄貴…そこそこまでって…
これは兄貴組のほうも是非書いてもらいたい
596名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 16:30:33 ID:5gqOfwOy
ウホッ! いい飛竜…
597名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 17:35:07 ID:RVP5xrau
どちらも似たもの兄妹GJ
そこそこって事は兄貴もまだ無事?かw

ホイホイつられる程うまいらしい、そんなケルビ取り放題な
ハンターに嫉妬するティガも居そうだな。
598名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 18:28:00 ID:GUK0ENRO
GJだナルガたn・・・ゴホン!ナルガ好きなので楽しめた
エルシャダイがさりげなく入っておったwww
599名無しさん@ピンキー:2010/11/08(月) 19:02:01 ID:KF88WjkL
GJ!
初々しいティガがツボだった。

最初の黒い兄は轟亜種のことだったんだな。
2回目読み返してようやくわかった。

続きを楽しみにしてます。
600名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 16:38:44 ID:IUIn/WyZ
GJ
長兄は火山でアッー?
601オレェ…:2010/11/10(水) 16:49:45 ID:hiS3wryJ
GJ!ティガが泣いた時メチャクチャ萌えた。

えっと、何かできました。
自分 擬人化書くの初めてだったので、色々おかしい所があるかないか
不安でしたが、勇気を振り絞って投下します。

・擬人化モス♀ × ハンター♂

以上のジャンルです。一応 前後編の予定です。

文章力のない奴のなんか読みたくねぇ。
擬人化なんてイヤだ。

こう思われた方は、どうかスルーを…………
602どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:52:00 ID:hiS3wryJ
みなさん こんにちはっ!
私の名前はルイス。ある大切なヒトがつけてくれた、取って置きの名前なんですっ!
えっと、まず私のことについて説明しますねっ!

始めに言っておきますが、私はモスという草食種のモンスターです。
そうです そうです、そこらでキノコを食い漁ってるブタの………。
私はとある密林に住んでいました。小さい時からずっと。言わば生まれ故郷ってヤツですね。
しかし、ゆえに毎日まいにち同じ光景が目に飛び込んできて、私はそんな日常に飽き飽きし始めていました。

そんなある日の事です。
私が密林の中で いつもの様に食べるためのキノコを探していると、人間の男のヒトを見かけました。
ガチャガチャと身に纏っている鎧の金属音を鳴らしながら、そのヒトは草を掻き分けて走り…………
風貌から、彼がハンターである事を察するのは容易なことでした。
私は危険だと 分かりきっていながら、好奇心からそのハンターさんを追い掛け回しました。
行く先ゆくさきを付いて行って………。

このヒトに付いて行けば、今までのような平凡な日々から解放される……。

そんな気がしてならなかったんです。

彼は、そんな私に気付いた様で、採集してポーチの中に入れていた
キノコを取り出すと、私にひとつ食べさせてくれました。
私は遠慮しようとしたのですが、そのキノコが放つ独特の芳しい香りに自制心が利かず、
彼の差し伸べた手に乗っていたキノコを私は、ひとくちにパクっと食べてしまいました。


その次の瞬間でした。
彼は急に眉をひそめ、すごい勢いでポーチの中に両手を突っ込み、激しく探り始めました。
どうしたんだろう と、彼を気にかけている内に、私の身にも変化が訪れました。

―――突如として降りかかってきた、胸の苦しみと、急激なめまい。
私は地面に力なく倒れ、それらに襲われながら意識朦朧としていました。

『ヤッ、ヤベェ! ヤッパリイマノ………!』

冷や汗を大量にかきながら、挙動不審に陥っているハンターさん。
その彼の姿を見ながら、私はそのまま気を失ってしまいました…………。
603どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:52:41 ID:hiS3wryJ
私が食べたのは、その時によって食べた者への反応が変化する、
不思議なキノコでした。ドキドキノコと呼ばれています。

筋力が上がる、持続力が上がる、毒にかかる等……様々な状態変化が生じます。
その数え切れない状態変化の中でも、本当に ごく稀な確立で発生する効果…………それは、姿かたちの変化です。

ヒトがモンスターへと変身したり、モンスターがヒトへと変身したり、
モンスターが他のモンスターへと変身したり………信じられないことですが、
世界各地で この様な事例は数多く報告されているようです。

――そして、その事を私に確証付ける出来事が、私にやってきていたんです……………。


目が覚めると、私はフカフカのベッド≠ニ呼ばれている人間の寝床に 横になっていました。
私がいたのは、人間の家の寝室のようでした。
綺麗に掃除されており、棚の上にある花瓶の中のお花が、とてもいい香りを放っています。
胸の苦しみも なくなっており、私はなぜこの家にいるのかを、ベッドに寝転がりながら考えることにしました。

そして、一分もしないうちに あっけなくその答えは導き出されました。

あのハンターさんです。まずそれは間違いありませんんでした。
普通に考えて彼以外のヒトが、倒れた私(モス)を自分の家に迎え入れる義理はないでしょうし、
あの時 彼が着ていた装備が、私がいるベッドのすぐ横に立てかけてありましたから。

                     コンッ コンッ

寝室の出入り口から鳴る、扉をたたく音。
私はそれに驚き、体をムチで打たれたかの様に跳ね、ベッドの掛け布団の中に 潜り込んでしまいました。

「あっ、目ぇ覚めたみたいだね」

ドアを開ける音に伴って、若い男性の声がしました。
私は「えっ」と小さく声をあげ、この人間の家の中に、同種がいてくれていたという事に
心細かった感情は吹き飛び、掛け布団をどかして その声がした方向を見ました。

「よかった。もう二日間も眠りっぱなしだったからね」

人間でした。
言葉を話していたのは、同種のモスではなく、人間でした。

「あはっ、人間が私達の言葉を話してます。きっとこれは夢か、私がキチガイになってしま…」
「――おいおい、人間が私達の言葉を話してる≠チて……そいつは心外だなぁ。
 君が、俺達 人間の言葉を話してるんだぜ?」

お粥のような物を両手に持ちながら言ったハンターさんの言葉に、私は呆然としました。

「………………え?」
「だから、君が人間の言葉を話してんの。もしかして、まだ自分の身に何が起こったのか分からない感じ?」

そう言うと、ハンターさんは側にあった棚の引き出しを開けて、その中に手を入れました。
そして、そこから手鏡を取り出したハンターさんは、「よく見て」と念を押して、私にその手鏡を突きつけました。

そこには、キョトンと 間の抜けたような表情をしている長い髪の、ほっそりとした人間の女の子が映し出されていました………
604どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:53:09 ID:hiS3wryJ
そうです。私は、ヒトになってしまったのです。
ドキドキノコの不思議な作用によって、私の体はモスから ヒトへと変貌してしまったのでした。

ハンターさんは、私に特産キノコを食べさせようとしたらしいのですが、間違ってドキドキノコを
手にとって私に食べさせてしまったそうです。
突然 モスが人間になってしまうという信じられない出来事を目撃してしまったハンターさんは、
人間の姿で全裸のまま倒れている私を、そのまま放っておくことができず、自分の家で介抱する事にした と言っていました。


ハンターさんはクウダ≠ニ名乗りました。
クウダさんは、昔 ヤクザと呼ばれる暴力団の一員で、
その組織の中で数々の悪行を重ねてきた と、自分の事について話していました。
初めの内は 気にも留めていませんでしたが、確かにクウダさんはその経歴に相応しく とても恐ろしい顔立ちをしています。

しかし、クウダさんは 多数の人々から延々と恨みを買い続ける 自分に疑問を感じ、
とっくの昔にその業界からは足を洗った と、言いました。

そして、その恐ろしい顔とは裏腹にクウダさんは、とても優しく私に接してくれました。
人間の姿となった私は、さすがに 今までと同じ様に密林に住み続けることは無茶な事だろう ということで、
クウダさんのお家に居候させてもらえることになり、名前のなかった私にルイス≠ニいう名前までつけてもらいました……


そして今に至ります。
それはもう二年も前の話で、それから私はクウダさんと ずっと同じ屋根の下で暮らしてきました。
私は、クウダさんと生活を共にしている内に、彼の温かい優しさに触れ、いつの間にか私は、
クウダさんの事が 好きで 好きで、仕方がなくなっていました。
だから、一緒のベッドで眠るとき……………決して いやらしい意味ではありませんが、例えるなら、
天国にいるような感じがしました。



……ですが、最後に一緒に寝たのは、もう一年以上前でしょうか………それ以来、一回も 一緒に寝た事がありません………。

えっ?それは彼に飽きられたからじゃないかって? いえいえ とんでもない!

クウダさんは、ちゃんと私に構ってくれていますし、私を“使って”役に立たせてもくれているんですよ!
…何にって? フフ〜っ♪ 驚かないでくださいよ? 嫉妬しないでくださいよ?
それはですね…………………………………
605どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:53:35 ID:hiS3wryJ
「このメスブタがァ――――――――ッ!!!」

クウダさんの怒声が部屋の中で響くなか、私はクウダさんに 今、サンドバックとして“使われて”います。
私の顔や体を蹴ったり、殴ったり…………クウダさんは私を“ルイス”とは呼ばず、“ブタ”と罵りながら、折檻しているのです。

「誰のお陰で生き永らえてると思っとんじゃ おどれェ―――――ッ!!! 部屋にホコリひとつ残すんじゃねぇ って
 あれほど言っといたじゃろうが ボケナスがァッ!!!」
「ひゃグッ!ひっ…いギッ! ご、ごめんなさいィっ! つ…次からは手抜かりのないように…」
「当たり前じゃ ブタがァ―――――――――――ッ!!!!」

情けがない暴力が、果てしなく続きます。
私はそれによって、額から血を流し、顔や身体の あちこちにアザをつくり……このような毎日が、ずっと続いてきました。

今のクウダさんの私を見つめる眼は、まるでゴミを見るような眼で、
あの 優しさに溢れている眼差しは、もうクウダさんにはありませんでした。

しかし、私は耐えました。
いくら蹴りを入れられようとも、いくら採掘で採れた要らない石ころをぶつけられようとも、いくら
ペイントボールをぶつけられようとも……私は耐え続けてきたのです。


……いや、耐えるという言い方は、私にとっては妥当ではないのかも知れません。
正直言うと私は、クウダさんに暴力を振るってもらうことを望んでいるのです。

だって、殴られるその瞬間……その一瞬だけでも、クウダさんは自分の手で 私に触れてくれるんだもの………。

私はクウダさんに無視され続けるより、クウダさんにいじめられ続ける方が 何倍も何倍も幸せです。
なので私は、悲鳴が誰にも聞かれることのない、街から遠く離れた 郊外の山の中にクウダさんの家がある事に、深く感謝しました。

私は決して、マゾスティックというワケではありません。
でも…大好きなクウダさんに虐められるなら 私は…………………
606どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:53:56 ID:hiS3wryJ
クウダさんが変わってしまったのは………………一年ほど前です。
何がクウダさんを変えてしまったのか………私は、その原因であろう出来事を、はっきりと憶えています。


今から一年前……その日、ハンターの仕事で出かけているクウダさんを、ひとり 家の中で待っていました。
真夜中、私はテーブルに膝をつき、こっくりこっくり と睡魔に誘われながら、クウダさんの帰りを待っていたのです。

そんな時でした。
窓から見える 明かりのない真っ黒な外から、こちらに向かう何かの足音がするのを聞きました。
私は、クウダさんが帰って来たのだと思い、睡魔を吹き飛ばし、颯爽と玄関の方へと駆けて行きました。

ところが、私はふと 玄関のドアノブを捻るのを思いとどまりました。ある、おかしい事に気が付いたからです。

いつもなら、クウダさんが帰って来たとき、「ただいま ルイス」と、必ず一言あるハズです。
しかし、その時は「ただいま」の「た」の字もありませんでした。
郵便屋さんかな、とも考えましたが、郵便屋さんが 月が明々と光っているこんな夜中に、郵便屋さんが来るワケがありません。

…それに、クウダさんにしても、郵便屋さんにしても、何も言わず ただ低い唸り声をあげながら家の前にいるだけなんて………。

私は恐るおそるドアノブを握る手を捻り、「誰ですか?」と言って、ゆっくりと外に顔を出しました。

――次の瞬間でした。
私は突如 前方から、正体の分からない強い力に押され、家の玄関の床に 仰向けに押し倒されました。
木の床に後頭部を打ち、小さな悲鳴をあげながらも 私は痛みを堪え、
自分を押し倒したモノの正体を見ようと、ぎこちなく顔を上げました。


そこにいたのは、赤く立派なトサカと 蒼に体を染めているランポス達の頭領・ドスランポスでした。
低く唸り、そのドスランポスは ものすごい形相で 倒れている私を見下ろし、睨んでいました。

私はすぐさま悲鳴を上げ、最寄の部屋の中へと隠れようとしました。
ですが私は、ドスランポスの太く屈強な脚で押さえ付けられており、いくら もがこうと、
ドスランポスは脚をどけてくれる気配を示しません。
むしろ ドスランポスの鋭い足の爪が体に食い込み、私は自分を苦しめるハメになっていました。

全身を激痛が襲います。
爪で背中を、お腹を……胸を切り裂かれ、泣きじゃくりながら私は、「助けて、助けて」と
血まみれの身体でドスランポスに命乞いをしました。
しかしドスランポスはそんな事 関係なしに、次々とその爪牙で、容赦なく私を鮮血に染めていきました。

もう…泣けるだけの余裕もありませんでした。
内臓が出てきそうなほど無残になっている私のお腹。骨が見えてしまいそうなほどグシャグシャな私の背中。
壁に幾度も叩き付けられた事によっての、頭部からの激しい流血。

そして、ボロ雑巾の様に 床に血まみれで倒れこんだ私が見たドスランポスの姿は、何だかとっても嬉しそうでした。
私に背を向けて外に駆けて行くドスランポス。外で待っていた、部下らしきランポス達が数匹 そのドスランポスを待っていました。
ドスランポスとランポス。 ギィギィ と鳴き合うと、そそくさと逃げて行き、暗闇の中へと姿を消していきました……………。
607どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:54:18 ID:hiS3wryJ
その後、クウダさんが帰宅し、肉の塊に等しい状態の私を見つけ、早急に街の病院へと運ばれた私は 奇跡的に命を取り留めました。
私は何日か病院のベッドの上で気を失ったままで、目を覚ました時、私を取り囲んでいた
病院の先生方、そして街の知り合いの方々は ほっ とため息をついていました。

…しかし、そこにはクウダさんの姿はありませんでした。お見舞いに来てくれていた知り合いの人に話を伺ったところ、
『ルイスに会わせる顔がない』と、私に会うことを断固 拒否していたそうです。私を守れなかった事を相当 悔やんでいたそうでした。

              会いたいのに、会えない。来て欲しいのに、来てくれない。

私は、完治するまでの、それらが連鎖するであろう数ヶ月間に不安とその他 諸々を感じながら、病院の中で横になりました…。

結局、なぜドスランポスが私を襲ったのかは不明だそうです。
たまたま家の前を通りかかったランポスの群れが 私を襲ったという偶然の出来事として世間には片付けられてしまいましたが、
あの私を睨む、憎しみがこもったドスランポスの目を見た限り、私には とてもそうは思えませんでした……。


そして数ヶ月経ち、私は快方に向かい、無事に退院できることになりました。
ずっと続いてきた、クウダさんが隣にいなかった日々。病院の出入り口を飛び出し、
お世話になった知り合いの方々と先生方にお礼を言いながら、街の大門へと走ります。
クウダさんに会える嬉しさに胸を弾ませながら、治ったばかりの身体で精一杯 走りました。

大好きなクウダさん。「おかえり」の一言を待ち侘びながら、私は何も変わっていなかった家の前へと着きました。
鍵のかかっていなかったドアを開け、クウダさんが薄暗い中でリビングのソファーに座っているのを確認すると、
ドアを勢いよく開け、「ただいま クウダさん」と大声を張り上げて、廊下から一気にクウダさんの胸に飛び込みました。
そして、クウダさんは自分の胸の中にいる私を見下ろしながら こう言いました。

「生きて帰ってきやがったか……………ブタが………………」



…正確には、クウダさんが変わってしまったのは 私が入院してから退院するまでの数ヶ月間です。
この間に、何かクウダさんを変える出来事が起きたとも予測できますが、私が思うに、
やはり彼を変えたのは 私が襲撃されたことに関係があります。
だって、クウダさんは 私がこの事を話し始めると、私を虐待している最中でもクウダさんは急に黙りこくって、
殴る手を止めて何も言わずに自分の部屋へと入っていってしまうのですから。
そして、クウダさんの入った部屋の前で よく耳を澄ませると、何だかすすり泣く様な声が聞こえるのです……。
608どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:54:42 ID:hiS3wryJ
ある日の朝の事でした。
大量の籠を背負い 林の中から出てきた私は、家の前で それらの籠を置き、ふぅ とため息をつきました。
クウダさんからの折檻によってできた傷を隠す、絆創膏と包帯が巻いてある腕で額の汗を拭くと、
再び籠を自分の背に負い、重い足取りで玄関に着いた私は 家のドアを開け、中に入って またまた ため息をつきました。

「何処行ってやがったんだ………テメェ………」

クウダさんの、相変わらずゴミを見る様な眼。低く唸る様にクウダさんが、部屋から出てきて私を睨んでいました。
そんな事 関係なしに私はクウダさんに笑顔を見せ、その重たい大量の籠をズリズリと手で押し、クウダさんに中身を見せました。
すると、驚いたように目を大きく見開き、先程までのゴミを見る様な眼を消し去ったクウダさんは、それを指さして私に訊きました。

「お…おい………ルイス……何だこれ………?」

クウダさんが、数ヶ月ぶりに私を“ブタ”ではなく、“ルイス”というクウダさんから授かった大切な名前で呼んでくれました。
その嬉しさに、わずかに目に涙を浮かべた私は、涙声でクウダさんに言いました。

「……特産キノコです………クウダさんのために、私 一杯 いっぱい集めました」
「いや……これタダの特産キノコじゃないだろ………もしかして、全部 厳選キノコか………?」
「はい……人間になって、少し嗅覚は落ちましたが、一生懸命 見定めて、一生懸命 集めたんです。全部で119個あります。
 そこら中の厳選キノコ 採り尽くしてきましたから、しばらく厳選キノコを見かけることは ないでしょうね」

そうです。私はクウダさんが眠っている深夜、こっそり家を抜け出して朝方まで ずっとキノコを採っていたのです。
途中 何回かモンスターに遭遇して襲われそうになっても、私は最後まで止める事はしませんでした。
私は 自分がモスに生まれた事を、これほど嬉しく思ったことはありませんでした。

「これは全部クウダさんに差し上げます。これを売れば、少なからずお金にはなるハズです。
 恩を着せるつもりは毛頭ありませんが、少しでもクウダさんにとって有用な存在になりたくて………」
「――――〜ッ!!!」

クウダさんは歯を食いしばり、手に拳をつくって顔を引き攣かせます。
私はビックリして怯え、身体を小さくして クウダさんの その顔を見上げました。

「ご…ごめんなさい………お気に召しませんでしたか…?」
「……君は何で、俺に ここまでする事ができるんだ………?」
「えっ……?」
「君を殴って、蹴って………理不尽に暴力を振るい続けてる俺に、君は なんでここまで できるのかと訊いているんだ………」

戸惑っている私と目を逸らし、クウダさんは声を若干震わせながら私に言いました。
私は、心臓のドキドキを感じ取りながら 精一杯 勇気を振り絞って、クウダさんの質問に答えました。

「クウダさんが…大好きだからです。いくらクウダさんが私から遠ざかっても、私は どこまでもクウダさんに――」
「街で売りさばいて来い。そして それで入った金は自分の為に使え…ロクでもない糞ヤクザの事なんか考えるな………」

そう言ってクウダさんは私を尻目に振り返り、自分の部屋へと入っていきます。

「えっ! ク…クウダさん!? 私は――――」
「じゃかましい!!! おどれの様なブタに世話になったとあっちゃ、末代までの恥さらしなんじゃボケッ!!!
 とっとと行かんかい アホンダラがァッ!!!」
「は、はは…はいィ〜ッ!!」

突然のクウダさんからの怒声に驚き、私は玄関に置いてあった籠を全て持ち、家の外へと飛び出してしまいました……。
609どこまでも、ついていきます:2010/11/10(水) 16:56:59 ID:hiS3wryJ
それから二分ほど経過しましたでしょうか。
私はクウダさんに気付かれないように家の前の木に隠れて、そこに腰を下ろして考え事をしていました。

(このキノコは、クウダさんのため………私なんかの為に使うわけには……………)

籠にギュウギュウに入っているキノコを見つめ、私は少し食べてしまいたい衝動に駆られますが、私はそんな自分を押し殺します。
ところがまた欲望が湧いてきて、私の葛藤は無限ループの如く続きます。

採った、沢山のキノコ。クウダさんは街で売って、その金は自分の為に使え と言っていましたが、
街で売るぐらいなら、今ここで食べてしまいます。お金より、モスである私的にはキノコが欲しいからです。
ですが、それはいけません。これらは、クウダさんの為に…クウダさん一人だけの為に採集した、大切なキノコなんです。
例え、クウダさんの意思に背いても………………


                    ガシャアアアァァァンッ!!!!


「―――ッ!!?」

突如、私の耳を劈く様な 凄まじいガラスの割れる音がしました。家の方からです。
しばらく呆然としていた私は、その音がした方向を はっ と見ました。クウダさんの部屋のガラスが、大きく派手に割れています。

(ク…クウダさんっ!?)

赤い液体が所々付着している窓ガラスの淵の部分を見て、私はゾッと恐ろしい不安に駆られます。
私は慎重に、クウダさんの部屋の窓ガラスへと近づいていきます。外に飛び出ている数多のガラスが、真っ赤に染められていました。
そして、徐々に割れている窓に近づいていくうちに、それは聞こえてきました。

「うぅ……ウウぅ……………ルイス……ルイスぅ…………………」

――泣いていました。クウダさんが私の名前を、大粒の涙を流しながら呼んでいました。
目からは大量の涙を、額から大量の血液を流しています。部屋の机を何度も何度も叩いて、
クウダさんは声にならない叫び声をあげていました。

「ヤクザなんて……ハンターなんてモノがなければ………感情なんて……恨みなんてモノがなければァ…………!」

クウダさんは 念仏のように幾度もそれを繰り返すと、もう一つの割れていないガラスに勢いよく頭をぶつけました。
私はその様を窓越しに、震え………泣きながら見ている事しかできませんでした…………………。
610オレェ…:2010/11/10(水) 16:58:09 ID:hiS3wryJ
前編は以上です。
ごめんなさい。タイトルに“前編”と つけるのと、
前編にはエロは無いという事を書くの忘れてました。
611名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 18:05:44 ID:EMb7v6B5
アッパッパーなノリかと思えば…後半楽しみ
612名無しさん@ピンキー:2010/11/10(水) 21:02:47 ID:F3eeK7rS
613名無しさん@ピンキー:2010/11/11(木) 00:49:18 ID:KfeuvOwR
新PV見て滾りっぱなしだ。
苔色ktkr! こんがりきつね色ktkr! 苺味ktkr! おジョー様ktkr!
614名無しさん@ピンキー :2010/11/11(木) 17:46:12 ID:AwmhS4dk
3rdのサイト見てふと思ったんだが・・・番台さんってメス?
615名無しさん@ピンキー:2010/11/11(木) 18:34:53 ID:aBLaej7Q
メスだろう温泉クエスト関係でハンターと話している口調からして
ところでPVの竹の子掘りのシーンでちらっと映ってた女性が綺麗だった
3rd系SSも増えたらいいな
616名無しさん@ピンキー:2010/11/11(木) 18:37:02 ID:59Bj/4P4
そろそろ次スレの季節だろうか
617名無しさん@ピンキー:2010/11/11(木) 18:42:29 ID:laRKN3wC
そんじゃあ23匹目も近いうちwikiに保管するから、それは任せろ。
そのかわり21匹目以降のキャラ別保管、誰かやってくれ……
618名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 01:18:28 ID:M098VNbI
通りすがりです…
近いうちにグラビモス(バサルモス?)と女ハンターの話を投下させていただきます。

その時はよろしくお願いします。
619名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 03:13:20 ID:2QOQkUM6
23匹目仮保管完了。今回小ネタは入れなかったので、入れたい人は各自で頼む。
以下、軽くお知らせ
1、観察記録の人のとこにトリを明記、他の作者さんのトリは不明のため入れてませんが
  知っている方、入れてほしい方は報告お願いします。
2、タイトルの変更、「沼地の中のレイプ」の「前編」を1と数字に置き換えただけです。
  前中後編で終わらなさそうとのことでしたので。

これくらいです。その他、何かありましたらお願いします。
どうでもいいが、SSの癖で書き手が同一人物だろうな〜ってのがわかってきて笑えるw
620名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 12:12:49 ID:ylJlJu2D
うおぉっ、乙ヒーヒーカレー!
621名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 16:42:20 ID:coMjNsAl
SSの癖で書き手が同一人物だろうな〜ってのがわかってきて

堪忍してつかあさぁ〜い
622名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 17:30:39 ID:2gJRtjh5
トリなし書き手側としては判別箇所と作品についてちょっと興味あるなw
623名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 17:54:06 ID:8e4d+c2n
流石に「これとこれは同じ書き手だ!」ってここじゃ言えんよw
書き手さんが嫌がるかもしれないし、間違っていたら申し訳ない。

他にも色々言わせてもらいたいが、荒れる元なんで自重する。

次スレは490KBを超えてからでいいかな?
624名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 18:02:49 ID:8e4d+c2n
すまん、読み直したら、なんか喧嘩売ってるみたいだった。
>>他にも色々言わせてもらいたいが
は、勝手に自分がペラペラ喋りたくなってるだけ、言いたいだけだが〜
って意味で、別に文句を言わせてもらいたいが〜って意味じゃないよー。

あぁ、もう、ホントすまん
625名無しさん@ピンキー:2010/11/12(金) 19:21:30 ID:wX9Rd1kS
>>619
乙です!
自分もやりかけの事を終わらせないと・・・

>>624
あんた、若いな
頑張れよ
626名無しさん@ピンキー:2010/11/13(土) 01:58:08 ID:sbiJKHEh
厳選キノコなんて採取2でエリア二つ回れば10個は貯まるけど、100オーバーはさすがだな
ともあれgj
627名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 00:44:48 ID:KF1JbShM
>>613
ネタバレしまくりで後悔した、感動を薄れさす様なことすんなよ糞カプコン!
628名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 02:47:00 ID:3D3XdmcE
>>627
宣伝に必死なだけだから許してあげて。 (´・ω・`)
とりあえず苺味は美味しそう。
629名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 11:27:26 ID:AZLeGF+z
保管庫の孤独を知らない男に対するコメント、すげぇなぁ。
自分は読んでない、というか長編苦手で途中でダレたからすごさがわからんけど。
SSでもぶっちぎりの高評価だな。
630名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 11:59:29 ID:kg29p93k
なんというかラノベ調の作品だった気がする
一般受けよさそうだと思うよ
スレに投下されてた頃にあそこまで好評だった記憶はない
631名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 13:46:29 ID:7eZYW6zL
昔の作曲家みたいな?
632名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 17:22:39 ID:UJdyPPtY
あれもここでは嫌われる要素の俺様ワールド炸裂していたような覚えが
まあ、スレと保管庫の住人層は違う、というだけの話であろう
633名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 17:44:24 ID:VKs9+ua+
まとめて読むと意外と面白いのかも
特殊な設定だから受け入れられる人間とそうでない人間が多いんだろな
スレと保管庫の住人層が違うと言えば
昔保管庫をそういうサイトと勘違いしたのか、投下してたやつもいたな
634名無しさん@ピンキー:2010/11/14(日) 21:59:06 ID:oxc/DXU1
次スレにはまだ早いか。
>>1の注意書きはこのままでいいよな?
635名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 06:23:00 ID:qgtvkFRZ
>>634
問題ない
636名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 12:21:30 ID:kg3KWnp3
スレも保管庫も住人は同じなんじゃないか?
保管庫の方がまとめて読める上に感想もつけやすそうだし
現行のスレではいろいろ遠慮(敬遠?躊躇?)して
ROM専でいる住人の方が多いってだけなんじゃないかな
637名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 12:58:18 ID:CKpBtZEp
そりゃ長編をバラで読んでもワケワカメだからな
保管でまとめ読みした方がわかりやすい
このスレで書き込むなら短編読み切りの方が読みやすいか


設定についてはどっかのレイアが主人公の噛ませになったり
フルフルがオリジナルモンスター(笑)に石化(笑)されるような漫画並じゃなければいいや
638名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 17:36:22 ID:KeVvt97x
感想もらうとモチベーション上がるね。ありがたやありがたやー。
639名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 18:35:30 ID:m1iZzCtu
感想いただいた時の感動は異常
640名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 18:36:49 ID:n65DE0OI
何度も見返してにやにやする
641名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 19:39:25 ID:TN8ObiA3
>>640
あるあるwww
642名無しさん@ピンキー:2010/11/15(月) 19:41:08 ID:MwpYuCV9
逆にいえば、過去の書き手さんに唯一送れる感想なんだよな。
コメント残せる保管庫って珍しい気がする。
643名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 00:24:19 ID:jA++Z9xk
 ふと耳に、潺々、水の流れる音が聞こえた。そっと頭部をもたげ、息を呑んで耳を澄ました。
すぐ足元で、水が流れているらしい。よろよろ起き上がって、見ると、岩の裂け目から滾々と、
なにかが小さく囁きながら清水が湧きでているのである。

 泉に吸い込まれるようにゲリョスは身を屈めた。水を嘴ですくって、一口飲んだ。ほうと長い
溜め息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。さすがゲリョスだなんともないぜ。行こう。
 肉体の疲労回復とともに、わずかながら希望がうまれた。クエストクリアの希望である。我が
身を殺して、名誉を守る希望である。

 斜陽は赤い光を、木々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ
間がある。私を、待っているモンスターがあるのだ。少しも疑わず、静かに期待してくれている
モンスターがあるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。死んで剥ぎ取らせて
お詫び、などと気の良いことは言っておられぬ。私は、信頼に報いなければならぬ。今はただ
その一事だ。走れ! ゲリョス。

 私は信頼されている。私は信頼されている。大切なことなので2回言いました。先刻の、あの
悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。三歩歩いて忘れてしまえ。スタミナ切れの時は、ふいと
あんな悪い夢を見るものだ。MH3から勝手に実装された機能だからゲリョス、お前の恥ではない。
やはり、お前は真の勇者だ。再びパニック走れるようになったではないか。有り難い!

 私は、正義の士として3乙することができるぞ。ああ、日が沈む。ずんずん沈む。待ってくれ、
カ○コンよ。私は生まれた時から正直な盗人毒怪鳥であった。正直な毒怪鳥のままにしてリストラ
してください。あ、できればポンデリングの代わりに再就職が良いです。

 道行くゲネポスを押しのけ、跳ね飛ばし、ゲリョスは紫の風のようにパニック走った。テントで
反省会兼酒宴の、その宴席の真っ只中を駆け抜け、ハンターたちを仰天させ(どこかで見たことが
あるような気がする)、アイルーを蹴飛ばし、オアシスの小川を飛び越え、少しずつ沈んでゆく
太陽の、10倍も早く走った。

 ちなみにここでゲリョスの速度を求めるとモンスターハンターの世界を地球に当てはめるとして
赤道上は約4万kmそれを24時間で割ると1670km/h≒464m/sになり更に日本付近だと仮定して緯度は
35度にし一周の距離が約0.82倍(cos35°≒0.82)だとすると太陽の沈む早さは1370km/h≒380m/sに
なりこの時点ですでに旅客機(278 m/s)よりも遥かに早い計算になるが更にその10倍3800m/sという
ことはつまりNA○Aの開発した世界最速の航空機スクラムジェット搭載無人試験機X-43(3.111 km/s)
よりも早くゲリョスは走っているという驚くべき結果になることがおわかりいただけただろうか。
 ウルトラマンよりも断然早い。

 一団の旅ガレオスを轢き逃……さっと擦れ違った瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。

「今頃は、あのアカムトルムも、閃光玉漬けにされているよ」

 ああ、そのアカムトルム、その覇竜のために私は、今こんなに走っているのだ。そのATMを3乙させては
ならない。どうせ3rdではリストラ組だけど急げ、ゲリョス! タイムアップしてはならぬ。愛と誠と
狂走エキスの力を、今こそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。ゲリョスは、今は、
ほとんど羽を毟られたチキン状態であった。呼吸もできず、2度、3度、嘴から猛毒が噴き出た。走る時の
仕様です。見える。遥か向こうに小さく、砂漠の岩山が見える。岩山は、夕陽を受けてきらきら光っている。

「ああ、ゲリョス様」

 呻くような声が、風と共に聞こえた。

――――――――――

 速度のあれこれはグーグルせんせにお聞きしました。なるほどまったく分からん。
644名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 00:56:44 ID:8CXO5jzC
ああ、走れゲリョスかwwww
分かったとたん小ネタの威力が3倍増しになったwww
GJwwww
645名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 01:59:20 ID:XLbTWU99
>>643
乙乙〜いよいよ終盤だね〜頑張れ
でももしかしてグッグ(ル)先生頼ってたから投下が延びたのかw
646名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 06:24:51 ID:datsEgdh
相変わらずちりばめられたネタが秀逸だwww
完結楽しみにしてます!
647名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 08:00:07 ID:gBm/D0ZV
おおおお走れゲリョスの続き来てたあああ!
あともうちょっとだ、頑張れ!ゲリョスと作者氏!
648名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 08:51:52 ID:fUaoOJPe
待ってたぜ!!
マッハ10以上か、ソニックブームでエリア内潰滅だな。
649名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 08:53:21 ID:fUaoOJPe
フィロストラトス(?)役は誰になるのかわくてか
650名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 11:15:51 ID:E6RqZN34
走れゲリョスの完走もあと少しか
とても面白いだけに少し寂しくもあるな
651名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 12:46:13 ID:mQdUF8aU
短い中にネタが ぎっしり詰まってるから大好きだ
652名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 12:54:08 ID:QutcONl6
相もかわらず光る小ネタがにくい
速度計算のところなんか声だして笑ったぞ
GJを送らざるをえない!
653名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 19:52:29 ID:yrJjdO1Q
保管庫にゲリョス入れたいんだけど、既存のゲリョスページに続けて入れていいかな?
コマ切れなもんだからいちいちページを作るのが大変なのもあるんだけど
まとめて呼んだ方が面白いと思って
654名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 21:51:42 ID:mQdUF8aU
そうだね、バラすより まとめた方がいい
655名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 22:37:12 ID:yrxKpm9u
まとめた方が見やすいと思うます
656名無しさん@ピンキー:2010/11/16(火) 22:38:29 ID:kOFaszcn
読み返す内に地軸とか・・・って思ったが
ゲリョスならどんな速度も可能だと信じる
657お母さんは苦労性1:2010/11/18(木) 20:57:48 ID:5HZhQCCo
・バサルモス&女ハンター
・中途半端なファンタジー(?)
・エロなし
・色々間違っている可能性がかなりある
・以上、お目汚しですがどうぞ


その日、リールゥは依頼で火山に来ていた。
クーラードリンクを飲んではいるが、そのあまりの暑さにナナストレートじゃなくてケルピテールにしておけばよかったと密かに後悔していたが、今言ってもしょうがないと溜息をついた。

彼女は絶世の美人とは言えないが人によっては可愛いと評するかもしれないような、癖の無い顔立ちをしていた。
狩りのときはともかくとしても、普段は穏やかな表情崩さない彼女を好ましく思う者も多い。
女っぽい顔立ちであるのに、口調はやや男っぽいものであるが、粗野と思われないのは人のよさが滲み出ているからであろう。

とにもかくにも、早急にグラビモスを狩ってほしいとの事だったので、他に急ぎの仕事も無かった彼女は二つ返事でその依頼を受けることにしたのだ。
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「これで…ラストぉ!」

叫び声と共に振り下ろされた太刀をかわす事もできず、ずずん、と地響きを立てて鎧竜が倒れた。
跳ねるように近付いてきたオトモアイルーのセバスチャンに労わりの意味を込めてこんがり肉を分けてやり、リールゥは素材の剥ぎ取りを行う。
そしてふと、このグラビモスがいやにこの場所に執着していたことを思い出した。
もしかしたら巣だろうか、そんなことを考えながらごそごそと辺りを探ってみる。

「どうしたニャ、ご主人様」
「いやなに、紅蓮石でも落ちてないかなーと思って…お?」

恐らくは意図的に集められたであろう円盤石やら鉄鉱石らしき小石を払っていると、リールゥの指先に何か硬くて丸いものが触れた。

「…卵?」

周りの小石をどけていくと、とにかくでっかい卵がでん!と鎮座ましましてた。
さすがグラビモスの卵である、リオレイアのそれよりも遥かに存在感がある。

「とってもじゃないけれど、持っては行けないね…」
「火薬石よりも重たそうだニャー」

せめてマカライト鉱石だったら良かったのになーと思いつつ、こんこんと軽く小突いてみると、卵の内側からこつこつと音が返ってきた。
お?と耳を当ててみると…すぐに殻にヒビが入り、あっという間に卵が割れ、中からはバサルモスのミニチュアがぴゃーと産声を上げてそのつぶらな瞳でリールゥを見詰めた。
リールゥがしまったと思う暇も無い、ミニチュアバサルモスはよちよちと殻から這い出してリールゥのそばに歩みより、再度ぴゃーと鳴いてみせた。

「ねえ、セバスチャン…? これはもしかしてもしかしないでも…」
「インプリンティング成功ニャー…」

やっぱー?と投げ遣りに呟き、遠い目をしたリールゥは溜息をついて立ち上がった。

「こんなん、連れて帰れないからねぇ…放置プレイかな…」
「…ご主人の事だから、無理くさいニャー…」
「燃石炭が主食だっけ? なら、この辺にまとめて置いておけば…」
「いくら燃石炭を食べるって言っても、産まれたてのバサルモスじゃそれは無理が無いかニャー…」

とにかく無理!と断言したリールゥが立ち上がり、フィールドを後にしようとした。
ミニルモス(いい加減長ったらしいので略してみた)は慌てたようにそのおぼつかない足取りでリールゥを追いかける。
いかにバサルモスやグラビモスが巨大だと言っても、このミニルモスは生後1時間も経っていない。
そんなに大きいわけでもなく、まして機敏に動けるはずもない、リールゥとの距離はどんどん離れていった。
母を呼ぶような甲高い鳴き声がしきりと聞こえてくるが、リールゥはそれには気づかぬ振りをしてずんずんと歩いていく。
彼女とて鬼ではない、鬼ではないが飛竜種を飼うなどという酔狂にも程があるような趣味は持ち合わせていない…つもりである。
フィールドが変わる寸前、悲痛ともとれそうなミニルモスの叫び声と、いやーにやかましいトカゲなんだか鳥なんだか判らない鳴き声が聞こえてきた。
徐に踵をかえし背負っている太刀を抜いたリールゥの背中を見送り、オトモのセバスチャンはやっぱり、と言いたげに頭を振った。
658名無しさん@ピンキー
イーオスを倒し、しっかりと素材を剥ぎ取ってから振り向くと、ミニルモスは目にいっぱい涙を溜めてうずくまっていた。
子供って、何でこんな無駄に可愛いんだろう…そんなことを考えつつ、リールゥはミニルモスに近付いて頭を撫でてやる。
するとミニルモスは弱弱しく鳴いて、その手を舐めて擦り寄ってきた。
本来ならばイーオスの攻撃くらいは何とも無いのだろうが、やはり外殻が軟らかいのだろう、所々を擦り剥いているようだった。
手持ちの回復薬をかけてやり、ああ、と空を仰いで嘆息する。

「ご主人様、燃石炭集めてきたニャ」
「ありがと、セバスチャン…帰ろうか…」

何かもう色々と諦めたリールゥは、よいしょ、とミニルモスを抱きかかえるとベースキャンプへ向かって歩き出した。
___________________________________________________________

「…てな事になりました、色々とゴメンナサイ」

グラビモスを倒しに行ったハンターがバサルモスを連れて(持って?)帰ってきたと聞いた長老はやれやれと溜息をついた。

「イーオスを蹴散らすくらいのサイズになったら、火山に帰すつもりなんですがね」
「この子が可愛らしいのは認めるがねぇ、まあ良いか…」

甘えるようにリールゥの足にじゃれついてるミニルモスは、本当にこれが将来ああなるのかと問いたい程に可愛かった。
古龍種を研究している竜人の爺様も村の大人も子供も、珍しい竜の幼生を撫でてみたり、可愛いなどと言い合っている。
ミニルモスのほうも撫でてもらうのが気持ちいいのか、ぴゃーと甘えるように鳴いてご機嫌な様子であった。

「では、とりあえずはこのバサルモスが巣立ちできるくらいまで、ということでよいかの?」
「ずっとここで暮らすわけにはいかないでしょうからねぇ」
「わかったよ、風邪など引かさないように気をつけなされ」

長老からの許可を得たリールゥは、早速与えられた部屋の一角に炎系の特殊効果を持った太刀や大剣などを暖炉代わりに
集めると、すぐ傍に軟らかい草を敷いて布で包んだ。これでこのミニルモスの寝床が出来上がった。
なんせ火山に生息するグラビモスの幼生である、ポッケ村のような寒いところでは弱ってしまうかもしれない。
ホットドリンクを飲ませるべきか或いはホットミートをやるか悩んだが、キッチンアイルー達の必死の説得により断念した。

「名前どうすっかね…」

幾らなんでもミニルモスを名前にするのは可哀想である。確かに今はミニでも、何れはでっかくなるのであろうから。
しばし悩んだリールゥだったが、判りやすくグラスという名に落ち着いた。

「よろしくね、グラス」
優しく撫でられたミニルモス改めグラスはぴゃー、と鳴いて喜びを示した。
___________________________________________________________

さて、グラスがポッケ村のハンター、リールゥに拾われて数ヶ月が経過していた。

「やー…でっかくなったねぇ…」

既にミニルモスなどと呼ぶことはできないほどに大きくなってしまっている。
本来ならばアプトノスのように外で飼うべきなのかもしれないが、なんせ寒さに弱いグラビモスの幼生である。
そんなことをすれば間違いなく弱ってしまうので、いまだリールゥのベッドの傍らで眠っていた。

「そろそろ、火山に帰してやるか…」

寝床で丸くなって眠るグラスを見詰め、リールゥが小さく呟く。
しかし、それが可能だろうかと心配にもなる。グラスはあまりにも人に馴れすぎた。他のハンターに甘えようとして、狩られて
しまうのではないかと心配になる。
そしてもう一つの心配事。それはグラスをこのままポッケ村に残した場合のことだ。
今はまだいい、しかし何れは更に巨大になるのだ。
本人はじゃれたつもりであっても、バサルモスの巨体と膂力は人間にとって致命的な怪我を負わせてしまうことになってしまう。
死なせてしまうという結果は同じであるが、どちらが最善なのかと溜息をついた。

眠っていたはずのグラスの瞳が寂しげに細められたが、リールゥはそれに気付かなかった。