_人人人人人人人人人人人人人人人_ > ごらんの有様だよ!!! <  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ _______ _____ _______ ___ _____ _______ ヽ、 _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、 ノ | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、 | ヽ r ´ ヽ、ノ 'r ´ ヽ、ノ ´/==─- -─==ヽ /==─- -─==ヽ / / /! i、 iヽ、 ヽ ヽ / / /,人| iヽヽ、 ヽ, 、i ノ / / /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、 、 ヽ / / /| /(ヒ_] ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_] ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、  ̄/ /iヽ,! '" ,___, "' i ヽ| /ii"" ,___, "" レ\ ヽ ヽ、 '´i | | ! ヽ _ン ,' | / 人. ヽ _ン | |´/ヽ! ̄ |/| | ||ヽ、 ,イ|| | // レヽ、 ,イ| |'V` ' '" '' `ー--一 ´'" '' ´ ル` ー--─ ´ レ" |
乙
1乙
「そんな…先輩はホントの
>>1 乙を知らないもん…」
「私の>>1乙、全部奪っていったんだ・・・」
「ここで
>>1 乙出来たら、神様もびっくり仰天かなって」
どんだけ乙されてんだよw
作家さまが来ないからね
あ、乙抜けたw
「おまえの
>>1 乙だって、本物だったはずだろぉー!」
「きゃーっ>>1乙よー!!」
「
>>1 乙に、触るなあああああああああああああああああああ!!」
27 :
前スレ176 :2010/07/19(月) 21:49:54 ID:Fmroj7BH
前スレ176ですが、遅くなりましたが
>>1 乙代わりに前スレ
>>323 の続きを投下します。
今回は椎名っちです。百合注意ですので、嫌な方はNGお願いします。
リアルタイムキター 期待
29 :
前スレ176 :2010/07/19(月) 21:50:58 ID:Fmroj7BH
−ギルド連絡通路B12−
一行が進むと、やっぱりゲートがあり、例によって赤目天使が待ちかまえていた。
「どうしようまただよ」
「あさはかなり」
クナイを両手に構え、戦闘態勢に入る椎名。
椎名の殺気を感じ取って、赤目天使もハンドソニックを構えて椎名を睨みつける。
先に動いた方が負ける−能力が拮抗した手練同士が陥る、お互いに動き出せない状況。
そして、天井から水が一滴、滴り落ちたその瞬間−
お互いの柄物が空を切り、一瞬遅れて金属が激しくぶつかり合うノイズが響く。
「くっ」
「あさはかなり」
互いに無傷に見えたその瞬間、椎名の制服のスカートに横一文字に切れ目が入り、はらりと落ちていった。
「椎名さん!」
「椎名さん黒い下着なんてそんなセクシーな」
ショーツまる出し状態を一向に気にせず、椎名が赤目天使を睨みつける。
「あさはかなり」
次の瞬間、赤目天使の制服に編み目状に切れ目が入り、そして散っていった。
「きゃぁ!」
「おお、今度は紺の縞パンだぜ!」
「しかもノーブラ!椎名っちGJ!!」
「日向先輩なに興奮してるんですかゴルァ」
微乳な胸をハンドソニックの出ている腕で隠し、涙目でしゃがみ込む赤目天使。
一方、椎名はクナイを制服の上着の中にしまい込むと、その上着を脱ぎ捨てた。
「だめだよ椎名さん黒いブラが丸見えだよ!」
「あさはかなり」
ブラを勢いよくはずして投げ捨てる椎名。そしてショーツも脱ぎ捨てた。
エロスと筋肉美のバランスがとれた美しいプロポーションに、大山を除く一同が息を飲む。
「おお、これはいい眺めだ」
「そんな待ってよ椎名さん!僕以外に裸を見せるなんて!!」
「落ち着け大山」
「見るなぁ!椎名さんの裸を見ていいのは僕だけなんだぁぁぁ」
魂の叫びをあげながら椎名に駆け寄ろうとする大山を音無が羽交い締めにし、日向が前から押しとどめる。
「前々スレ
>>473 で愛を確かめあったあの夜は何だったんだよぉぉぉぉ」
「お前等やっぱりデキてたのか」
「いいから落ち着け大山、これからがいいところゲフンゲフン」
30 :
前スレ176 :2010/07/19(月) 21:52:09 ID:Fmroj7BH
そんなやりとりを横目に、怯えたように震える赤目天使にゆっくりと近づいていく椎名。 「怖がることはない」 ハンドソニックも既に消滅し、無防備な赤目天使を抱き寄せる。 「あっ」 「ふふ、きれいな肌だ」 赤目天使の首筋にねっとりと舌を這わしながら、ショーツ越しに秘所をそっと撫でる。 「…ん」 いつの間にか、怯えて震えるのではなく、これから与えられるであろう快感を想像してうち震える赤目天使。 そんな赤目天使を愛おしげに抱きしめ、耳元で甘く囁き、耳たぶを甘咬みする椎名。 「ここはもうこんなになっている」 赤目天使のショーツの中にゆっくり手を入れると、粘りけを帯びた秘唇を指でぐちゅぐちゅと掻き回す。 「ん…音が…恥ずかしぃ…」 「ふふ、恥ずかしくなんかない。可愛いぞ」 「あ…」 「そんな椎名さん、両刀使いだったなんてぇっ!」 「とりあえず静かに鑑賞しような、大山」 椎名が赤目天使のショーツをゆっくりと脱がしていく。 クロッチの部分は既にぐっしょりと濡れそぼり、糸を引いていた。 「あふっ…」 露わになった秘唇を愛でつつ、幼い美乳に舌を這わす椎名。 「ちっちゃくって…恥ずかしい…」 顔を真っ赤にして、消え入りそうなか細い声でわななく赤目天使。 「でも綺麗だし感度も抜群だぞ」 ぴちゃぴちゃと音を立てて微乳を吸いたてる椎名。 「あっ」 「乳の大きさなど問題ではない、重要なのは感度だ」 固く尖った桃色の蕾を甘咬みしながら、指で秘唇の奥の愛液にまみれた淫核を剥きだしにし、そして執拗に愛撫する。 「んふぅ…」 「胸の大きさが気になるなら、好きな男に揉んでもらえばそのうちに大きくなる」 「そう…なの?」 「ふふっ、そうだ」 「じゃあ、後で音無君に揉んでもらう…」 「音無、お前やっぱ天使とデキてたのか?」 「音無クン、詳しい話を聞かせてもらいましょうか」 「いやまてみんな落ち着け」 「私も日向先輩に揉んでもらおうかなぁ」 「椎名さぁぁぁぁん」
31 :
前スレ176 :2010/07/19(月) 21:53:28 ID:Fmroj7BH
戦線メンバーのやりとりなど全く眼中になく、愛し合う二人は百合の華咲き乱れる世界にいる。 赤目天使が震える手で椎名の両方の豊乳を掴み、揉みしだく。 「椎名さんの胸、大きくてフニフニして…か、可愛いです」 豊乳を揉まれた快楽なのか、可愛いと言われた照れなのかは本人にもわからないが、椎名の顔が一段赤く火照る。 「ふふ、可愛いか、嬉しいな。大山がいつも執拗に揉むからなんだがな」 「大山先輩、おっぱい星人だったんですか!」 「ゆい、よく聞きなさい、男はみんなおっぱい星人なのよ」 「僕はちきゅう人だそ」 「さしずめ日向先輩はかせい人ってとこですかね」 「おいまて見たのか」 「うわぁぁぁぁぁぁん椎名さぁぁぁぁぁん!あのおっぱいは僕のだぁぁぁぁ」 「落ち着け大山、あの美乳は誰のものでもねぇ、みんなの共有物だ」 赤目天使が椎名を真似て、初々しくもたどたどしく、椎名の胸の固くしこった蕾をしゃぶった。 「ん…いいぞ」 椎名の顔も一層と赤みがかり、息が荒くなってきた。 「そろそろ…フィニッシュといくぞ」 椎名が身体の向きをゆっくりと戦線のメンバーに見せつけながら、69の体勢に持っていく。 「ふふ、こっちの口は涎でぐちゅぐちゅだ」 「いゃ…恥ずかしい」 一層顔を赤く染める赤目天使。 「恥ずかしくはない。私の下の口ももうぐちょぐちょだ」 まるで見せつけるように、自分の秘密の花園を赤目天使の目の前に持ってくる椎名。 「綺麗…」 「ふふ、嬉しいぞ。これはお礼だ」 そういうと椎名は、赤目天使の秘唇から淫核まで、ゆっくりと、音を立てながら舌で舐った。 「あっ、ん…」 びくんと身体を震わす赤目天使。 「さあ、二人で気持ちよくなろう」 椎名に促されて、赤目天使も椎名の秘唇に口づけをした。 さらに舌を這わせて、最初はたどたどしくゆっくりと、次第にぴちゃぴちゃと音を立てていく。 「ん…そうだ…いいぞ」 「あん…」 段々と激しくお互いの秘所をむさぼりあう二人。 二人の息がシンクロしていくように激しくなっていく。 「はぁっはぁっ…んっ」 「気持ち…いい…んあっ」 「ふふっ…あっ」 そして、二人は快楽の階段を同時に上り詰めた− 「あぁ…んっ!」 「あさはかなりぃぃぃぃぃ!」 「「「「椎名ー!」」」」 「次、イキましょ」 「うわぁぁぁぁん椎名さぁぁぁぁん」 百合の華咲き乱れる空間で、愛しあった行為の余韻に浸る二人を後に残し、一行は慎重に通路を進んでいった。 泣き叫ぶ大山を引きずりながら。 以上です。 椎名っちの下着って普通の下着なのかサラシにフンドシなのか、どっちだったけ。 とりあえずここでは普通の下着を穿かせてみましたが。 あと天使ちゃんごめんなさい。 このあと大山、直井までは受信済みですので、鋭意制作中です。 ではおやすみなさいませ。
GJ!
てかさっきまでの
>>1 乙祭りは何だったんだwww
>>31 >次、イキましょ
これに吹いたwwwww
GJ!!!!
>>32 >>1 乙だけで24レスってすごくね?
>>31 GJ 大山くんが可哀想で泣けた。
最初はネタかと思ったが完結しそうな雰囲気で嬉しいな
「実は私
>>1 乙するタイプなんです!」(AA略)
>>31 GJ!かせい人のやりとりに吹いたw
かせい人wwww
>>1 乙
前スレで関根入江の3P書いた者だが、明日か明後日にはまた続き書けそうだ
GJキターーーー!!
>>1 乙してやんよ!
>>31 GJ!!哀れ大山くんクソワロタ
続き楽しみです…!
>>37 関根入江3ktkr
019 名無しさん (2010/06/29(火) 20:27:47 ID:I5tkNWPhXE) 音無 「奏ぇぇあああああああ」 音無 「俺も消えよう…」シュンッ ――――ガチャ 改行エラーの為、続きがあるので、代行は待って頂けませんでしょうか。
ゆり 「消えた?」 日向 「消えた消えたw」 五段 「おーいみんなも出てこいよー」 大山 「あいつ超ウザかったな…」 奏 「なんか私にばっか絡んできてキモかったわ」 TK 「俺なんかめんどくせぇから会話成立させませんでしたよww」 ・・・・もうこれでいいよ ここまで、某掲示板からの転載。 面白かったので、是非紹介したかった。
べつにエロパロでやらんでもww
同窓会の続きみたい
藤ひさが読みたい
48 :
カレナック :2010/07/20(火) 21:41:12 ID:/8lwyT2F
同窓会の続きみたいーーーー
保管庫にsssの敗北ver日向ってのがあるじゃん?更新してほしい人ーー 手を挙げろーーー!!!
あの夜から一週間。俺は入江、関根と行動を合わせるようになった。 戦線でのオペレーション、ガルデモでの練習の合間を縫って何気ない会話を したり、晩飯を一緒に食ったりと、ともに過ごす時間を作った。 二人についてもよく知ることが出来た。 俺に告白してきた入江は、関根と比べるととても大人しい性格。 最初はバリバリ緊張していたが、もう慣れたようで、自分から話題を 振ったりもするようになった。それでも、怖いものが苦手らしく その手の話になると隅っこまで泣きながら全力疾走するのだが、 そこが可愛かったりする。 一方関根は、やはりというべきか、今更説明するまでもないくらい底抜けに 元気だ。おまけに悪戯大好きで、ガルデモでも度々何かをやらかすらしい。 まあ、あの夜のことはあいつが発端だしな。さすがにあの夜のようなことは しばらくゴメンだが、もし入江と正式に付き合うことになったら…… いや、考えるのはよそう。まずはもっとお互いのことを知らなきゃな。 「おめでとーう! 一等の一泊二日温泉旅行でーす!」 「……は?」 「……え?」 「……お?」 その言葉に、俺は間の抜けた声を発し、 入江はぽわんとした表情で固まり、 関根はワンモアプリーズと言いたげな表情のまま福引きのガラガラを 掴んでいた。
「わあ、すごーい!」 「大きい旅館だねぇ〜」 バスから見える、和の香り漂う旅館。子供のようにはしゃぐ関根と入江に やや呆れながらも、俺こと音無結弦はパンフレットに目を通す。 数日前、どこで手に入れたのか、関根が福引き券を持って食堂にやってきた。 話によると、その福引きはこの死後の世界の学園が用意したもので、一等は 温泉旅行と中々豪華なものであった。 それを、なんと関根が当てたのだ。 この世界に温泉なんてあるのかと最初は疑ったが、確認したところ実在していた。 学園しかないと思っていたのでこれは収穫だった。 旅行は3人分。もちろん当てた関根、1番仲の良い入江が行くのは当然で、 残りのひとつはどうするかを戦線のリーダーであるゆりに相談したところ、 「女の子二人だと危ないから、音無くんボディーガードしなさいっ!」 で、今に至るというわけだ。ちなみに俺を選んだ理由は、俺が一番の常識人だからだそうだ。 とにかく、これを機に入江たちともっと親交を深めれれば 良いと思ったので、俺も了解した。 「おーとーなーしー! 早くしないと置いてくよー!」 「音無くーん、早く〜!」 ……さっそく振り回されそうだ。 旅館に到着したのは夕方だった。部屋に案内されると、そこにはご馳走の数々が 俺たちを迎えにきてくれた。この世界に来てからは学食にしかありつけなかったので、 見てるだけでも満腹になりそうなほどだった。荷物を降ろし、さっそくご馳走にありつく。他愛もない話をし、時には腹を抱えるほど笑いながら食べる飯はとても美味だった。 入江と関根の笑顔も一段と輝いていた。 すまん、低クオリティーで申し訳ないんだが、少し体調がよろしくない 明日は必ず書き、切、る、ぜ…… 追伸 関根と入江、どっちが胸大きいと思う? 俺は入江に一票だ
57 :
カレナック :2010/07/21(水) 00:38:42 ID:j/5XZLjy
関根だと思うが どっかで比較してなかったか?
入江
入江「きゃう〜ん、おっとなっしっ〜」 音無「おい、くっ付くなって、みんながみてっからさ」 岩沢「…」 ひさ子「…」 関根「ハハハ…(乾いた笑い) ヤッベー」
くそぉぉぉぉ ぴったり前スレ埋めようと思ったのに全然ダメだった というわけでこっちに最初から投下 日向×ユイでエロ有りのセリフのみの手抜き文でございます
62 :
秘密特訓 :2010/07/21(水) 09:34:44 ID:tE3Jf48u
「突然ですが先輩!一緒に山篭もりしませんか!」 「いきなり何言いだすんだお前は」 「修行ですよ!しゅ・ぎょ・う!修行といえば山篭もりでしょ!」 「何の修行だよ」 「ガルデモのボーカルなんだから歌の修行に決まってるじゃないですか♪」 「なんで歌の修行で山篭もりなんだよ つーかガルデモの誰かと行けよ」 「秘密特訓ですよ!こっそりうまくなって皆を驚かすんですよ!」 「おーおーそいつはご苦労なこった わかったから他あたれ」 「えー、先輩と一緒がいいですぅ一人じゃ心細いですぅぅ」 「あー、うるせえな じゃ 用意してくるから待ってろよ」 「よっしゃー って、何か用意する物があるんですか?」 「タオルかな」 「タオルなんて何に使うんですか?」 「汗かくだろ」 「先輩は見てるだけじゃないですか?」 「へへ それはどうかな」 「?」 「それより付き合ってやんだから真面目にやれよ やらなかったら帰るからな」 「わかってますって♪」 場面は変わり山 グッチャ グチャ 「ふにゃ!ひうっ!」 「ほらほらちゃんと声出せよ」 「うっ…こんな状態でっ …声なんて…はうっ!」 「ちゃんとやらないと帰っちまうぞ?」
63 :
秘密特訓 :2010/07/21(水) 09:35:23 ID:tE3Jf48u
「ふあ…裸の女の子を残して帰るおつもりですか…?」 グチュ 「ああっ! くうっ…こんな、とこで…服脱げ、なんておかしいと思いまし…たぁ!」 「脱ぐ前に気付け、よっ」 ズン 「ひにゃあ!」 「おっ 中々イイ声だな」 「うう…あたしがしたいのは歌の修行なんですけど…」 「歌の前には発声練習だろ?」 「一理ありますけど、うっ!あぁ こんなに血が出てます…酷い」 「おーほんとだ そのうち白いので汚れるからな 終わったらそこの川で体ごと洗えばいいさ」 「その為のタオルですか…?」 「よーく気付いたな ご褒美にたっぷり汚してやんよ」 「あっ…!う…先輩がこんなにエッチだった、とは…」 「そんなこと言ってちょっとはやらしい期待してたんじゃないか? わざわざ俺を誘うなんてさ」 「ふにゅ!?そんなことないですっ…よ!」 「じゃあやめるか?」 「いやいや!真面目にやります!真面目に修行します!」 「いい子だ でもまだまだ喋る余裕があるみたいだから少し激しくすっか」 「激しくだなんて、あっ!」 グッチュ ズチャ 「あっ!ああんっ!」 「苦労しないと修行になんないだろ?」 「はぁぁ…そ、ですね…」
64 :
秘密特訓 :2010/07/21(水) 09:37:19 ID:tE3Jf48u
「俺って優しいなぁ 可愛い後輩の修行に付き合って、そのうえ体も洗ってあげるなんて」 「いっ!?水浴びくらい一人でできますよ!」 「無理すんなよ…はぁ こんなに息荒くして、さ 疲れてんだろ?」 ズチュ 「ふひっ」 「そろそろ出すか…修行の成果見せろよ」 「待って!心の準備を…」 ドプッ 「にゃああっ!」 グリグリ 「ふぅ…なんだその程度か?」 「ふにゅう…先輩が、待ってくれないから…」 「そんなんじゃ皆が驚いてくれないぞ」 「うぅ…いきなり真面目にならないでくださいよぉ」 「俺はずっと真面目だろ?ずっとお前を鍛えていたじゃないか」 「…そですね」 「さて、じゃあ川行くか」 「あの…一人で行けますよ?」 「何言ってんだよ 二人で始めた修行だろ?最後まで付き合うぜ」 「う…うぅ〜…お願いします…」 「決まりだな、よっこいしょ」 「にゃ!? あの!全裸にお姫様だっこって恥ずかしすぎるんですけど!タオルで隠すとかしてくださいよ!」 「あん? いいか?ボーカルってのはみんなの前で歌うんだ つまり自分の全てを見られる修行も必要なんだよ」 「うー…わかりました ところで、ずっと裸でいるので冷えてしまってトイレ行きたいんですが」
65 :
秘密特訓 :2010/07/21(水) 09:38:45 ID:tE3Jf48u
「構わん」 「構ってくださいよ!」 その後、日向の提案でスタイル(主に胸)をよくする修行等が追加されたがほとんど発声練習で修行を終えた しかし、それでもユイは次のライブは見事成功させたので修行のかいはきっとあったはず 「あの、先輩、次はギターの修行に…」 「お前も好きだな」 終わり
>>65 GJ
ギターの修行に行ってまたヤるんですね、わかります
修行の結果、ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープスが弾けるようになったユイにゃん ひさ子「スゲえなユイ!」 ユイ「あたしも、泣かされたッスよ…」
よかったぜ!
GJ!
岩沢のアコギについて妄想したので書いてみた。 以下8レス分投下します。 盛大に妄想設定があります、注意。 百合注意。 あと途中までです。すいません。
アコースティックギター ■0 ゴミ捨て場で拾った汚れたアコースティックギター。 そいつがあたしの相棒。そいつがあたしの夢。あたしの歌。あたしの全て。 あたしはそれを失った。他の全てと、同じように。 ■1 「唐突だけど、あなた、入隊してくれないかしら」 目を覚ますと、そう言われた。 目の前に広がる深い夜。丸い月。風。草のにおい。 自分からは、遠ざかっていたものたち。 「……なに、これ」 体を起こす。呆然とつぶやいて――彼女は、思わずノドに手をあてた。声が出る。 「順応性を高めなさい」 また、誰かがそう言った。目を向ける。セーラー服らしい服装の少女が一人、 銃を構えてこちらに背中を向けている。――銃? 「なに、持ってるの、それ」 ハンドガンというには少しばかり大きすぎるそれを腰だめに構えて、 少女は肩ごしに視線を向けてきた。まっすぐで、力強い瞳だと思った。 知らない顔だ。 「……あんたは?」 「ゆりよ」 「ゆり……」 やはり知らない。制服にも、見覚えがない。そこで、彼女はやっと自分の格好に気がついた。 見たことのないブレザーを着ている。自分の学校の制服とも、目の前の少女の制服とも違う。 着替えた記憶は無論ない。 「あなたの名前は?」 「……岩沢。岩沢……まさみ」 うなずいて、「記憶はあるみたいね」とよくわからないことを言う。 「あなた、死んだのよ」 唐突と言うならばそれこそ唐突に、少女は言った。 手加減なく、容赦なく、心情を伺うことすらなく、ばっさりと切り捨てるように。 「死んだ……」 ああ、そうか。 ぼんやりと思い出す、病室の白い天井。見舞いに来ない両親。手元にないギター。 歌えないノド。 あのまま――全てを失ったまま、死んだのか。何ひとつ取り戻せず。 「ここはね、死んだ人間が来る場所なのよ。ここでは死ぬことがない。 何度死んでも、蘇る。消えない限りは、永遠に居続けられるわ」 「ふうん……」 興味がなかった。 そんな話はどうでもよかった。岩沢まさみにとって大切なことは世界にひとつしかなくて、 今そのひとつはここになかった。
「ちょっと、聞いてるの?」 「どうでもいい」 立ち上がる。体はどこも痛くない。生きていた頃の不調は全てリセットされるらしい。 ――死んだ方が健康になれるなんて、なんて皮肉だろう。 「どこにいくのよ」 「どこでも……」 「ちょっと! そっちは危険よ、天使がいるわ!」 「天使……そりゃいい、会ってみたいね」 「なんでよ!」 そんなことは決まっている。 「いい歌が浮かぶかもしれないじゃないか」 ■2 グラウンドに降りると、銀髪の少女が周囲を見回しながら歩いていた。 何かを探しているようにも見える。 「やあ」 「……」 声をかけると、つい、と視線をこちらに向けた。不思議な色をした瞳だった。 髪の色といい、日本人ではないのかもしれない。 「むこうであんたのことを天使とか言ってる奴がいたけど、そうなの?」 「……あたしは、天使なんかじゃないわ」 「だろうね。ここがどこなのか、教えてもらえるとうれしいんだけど」 「ここは……死んだ人が来るところよ」 「ふうん」 同じことを言われた。 単にグルなのかもしれないが、しかし、岩沢はなんとなくそれを信じる気になっていた。 夢でないというのなら、どんな理屈を持ってきてもこの状況を説明できない。 ならば、どんな不条理な設定を聞かされても納得する以外にはあるまい。 「死なないんだって?」 「ええ」 「消えない限り」 「ええ」 「あんたも、あたしに入隊を勧めるのかな」 「いいえ」 『天使』は首を振って、視線を校舎の方に向けた。銃を構えていた少女は、 ここからでは見えない。 「違うなら、ここで何してるのさ」 「あなたを、探していたの」 「ふうん?」 「女子寮に案内するわ」 どうやら、ここでの生活をガイドしてくれるらしい。断る理由はない。岩沢はうなずいた。 「あんた、天使じゃないならなんなの?」 「生徒会長」 「はは、なるほど」
その答えに、岩沢は大いに納得した。なるほど、生徒会長。これ以上ない答えだ。 「あたしはここで、何をすればいいのかな」 「生活、すればいいわ」 「生活ね……」 「学校に通って、普通に、生活すればいいわ」 「……」 生活。 岩沢が生きていくためには、けれど決定的に足りないものがある。彼女はそれを失った。 失ったまま、置いてきてしまった。 ここにはない。彼女に全てを与えてくれた、あのみすぼらしいギターは。 ■3 一週間が経った。 生活は、悪くなかった。ただし、良くもなかった。 この世界はこの巨大な学校だけで完結しているらしく、 音楽CDなんてものはそもそも存在すらしないようだった。 当然オーディションも受けられないし、歌う場所なんてない。 楽器さえあれば適当なところで適当に歌うのだけど、その楽器がないのだ。 「手持ち無沙汰だ……」 思わずつぶやかずにはいられない。 路上に出ない夜なんて、生前の岩沢にはほとんどなかった。 たまにあったとしてもそれは出られないほど疲労しているせいで、 つまるところ夜に暇をもてあますなんて経験は、岩沢にはなかったのだ。 寮は狭いが一人部屋だった。落ち着くにはいいのかもしれないが、 岩沢にとっては退屈を助長するばかりだ。ベッドに寝転がって腕を持ち上げる。 存在しないギターを幻視する。指が勝手にコードを押さえ、勝手に弦を弾き、 聞こえないはずの曲を幻聴する。 そうして夜の無聊を慰めても、すぐに空しさばかりが襲ってきた。 歌いたい―― 「でも、あいつがない……」 ずっと岩沢の音楽と一緒にいてくれた。 岩沢の音楽を生んで、育み、支えてくれた、生涯唯一の相棒。 もっと質のいいギターを買っても、あいつとは死ぬまで一緒にいるだろうと、そう思っていた。 ……そう。さすがに、考えなかったのだ。 死んでからも一緒にいられるか、とは考えなかった。 「うたいたい、な……」 目を閉じる。曖昧に光が残る暗闇の中に、ぼんやりとあのギターが浮かび上がる。 手を伸ばす。届くはずがないと知っていても、そうせずにはいられなかった。 つかんで、目を開いても、そこには何もない。空気を握り締めた拳が、 切なげに震えているだけだ。 「なにしてるんだろうな、あたしは……」 毎日学校に行って、授業を受けて、少しばかりクラスメイトと会話なんてしてみて、 それがなんだというのか。両親がいないことだけが救いだったが、 そんな救いならないも同然だ。あの両親がいてもいい。その代わりにギターが欲しかった。
あいつさえあれば、他には何もいらないのに。 「……」 どうにも余計なことを考えすぎた。 この一週間で、こういう夜はろくに寝つけないことを岩沢は良く知っていた。 だから、そのための対策もすでに持っている。 「ん……」 眠るとき、岩沢はTシャツに薄手のホットパンツというラフな格好だ。 今の季節は(季節があるのかどうか定かではないが)まだこの格好でも寒くはない。 そのホットパンツの上から、そっと秘部に指を這わせる。 「んぅ……」 まだ、快感というほどのものはない。甘い吐息は自分を盛り上げるためのものだ。 ただ弄るだけではろくに達することもできない。 土手の形を確かめるように指先でなぞり、指先にほんの少し力を入れる。 ふにっ、という心地よい感触と、指を押し返す弾力。 そして、ぞわりと腰を這い上がる快感の火種。 軽いタッピングを繰り返して、岩沢はほう、と吐息をついた。 何か、自慰の助けとなる妄想が必要だ。 岩沢は目を閉じると、クラスメイトの顔を思い浮かべた。……さすがに抵抗がある。 結局今日も、岩沢は『天使』と呼ばれていた彼女を選んだ。 特に潔癖なつもりも、貞操観念が強いつもりも、更にそういう趣味があるわけでもないが、 岩沢はあまり男を性的に見ることをしなかった。男性というものの恐怖と嫌悪を、 父親を通して嫌というほど知っているからだ。 同性愛のつもりはないが、素質はあるかもしれない。 「ん……ふぅ……」 想像の中で、きれいな髪をした彼女が横たわる。制服の前をはだけて、 薄い胸を晒したまま、まなじりに涙をためて「待って……」と小さくこぼした。 「だめだ、待たない」 薄いその胸にそっと手を伸ばす。悲鳴をあげて背を反らすさまがかわいらしくて、 岩沢はくすりと笑った。 「もう、勃ってる……」 自分自身の先端も、Tシャツを押し上げて自己主張激しく騒いでいる。 服の上から指を添えて、く、と首を倒す。 「んうぅっ」 一瞬、乳首から火花が散った――そう錯覚した。円を描くように乳首をこね回しながら、 岩沢はTシャツの内側に手をもぐりこませた。『天使』が泣きながら「やめて」と喘ぐ。 むにゅ、とやわらかい感触。左手で胸をもみしだきながら、ひとさし指を使って乳首をこねくる。 右に、 「あっ」 左に、 「ぅうんっ、」 おしつぶして、 「ひあっ、」 引っ張り、 「うぅぁあんっ」
つねりあげる。 「ぁああぁあっ!」 Tシャツの内側で手が蠢くさまは例えようもない淫靡で、 それだけで少しずつ岩沢の理性を溶かしていく。 妄想の中の『天使』も、胸をさんざんに嬲られてへたりこんでいた。 「まだ、まだ……」 ホットパンツへと指を戻す。秘裂に沿って指先を上下させると、 じわじわと下腹部からおなかにかけて熱が上がりはじめる。 下着も、薄手の生地も通り抜けて、湿った感触が指先にあった。 「ふ、ぁ、ああ……」 ホットパンツの隙間から指をもぐりこませる。『天使』があわててスカートをおさえたが、 手をとって妨害した。下着の上から指を触れさせる。ぴくん、と腰がかすかに跳ねる。 「あぁ、あっ、うぅん……はぁっ、」 割れ目に指を這わせて、少しずつ強く、深く、下着ごしの愛撫を繰り返す。 『天使』が泣きながら声をあげる。少し悪戯心がわきあがって、 指二本を使ってそこを開いてみた。 にちっ…… 「ふぁっ?」 意図せず漏れた淫音に、思わず声をあげてしまう。『天使』が顔を真っ赤にして俯く。 そのまま、岩沢は中指を淫部の奥に突きたてた。 「あぁああんんっ!」 じゅわり、と淫蜜が漏れて、指を熱く浸らせる。胸元に冷えた感触を覚えて、 はじめて涎をこぼしていることに気がついた。 「あぁ……なに、直接、欲しいの?」 『天使』がうなずく。岩沢はほんの少し腰を持ち上げて、ホットパンツに指を添えた。 「それじゃ、自分で脱ぐんだ。全部、下着も」 『天使』が恥ずかしそうに俯いて、スカートを穿いたまま、下着をゆっくりと下ろしていく。 寝転がったまま腰をあげて、岩沢もホットパンツを押し下げていった。 この仕草を外から見たらどれだけ淫猥に見えるだろう。頬を染めて息も荒く、 またぐらは既に濡れそぼっている。男がいたら誘っている以外の何物でもない。 腰をくねらせて、岩沢はホットパンツを脱ぎ切った。下着にも手をかける。 妄想の『天使』は染みのついてしまったスカートを下ろしている。順序が逆になってしまった。 下着を脱ごうとすると、クロッチが濡れた淫裂に張りついていた。さすがに恥ずかしい。 ぴちゃり、と喘ぎ声を漏らして、白い下着が名残惜しそうに離れていった。 「んぁ……」 首を傾けると、淡い茂みが見える。あの子はきっと無毛に違いない、と岩沢は根拠なく考えた。
草をかぎわけて、にちり、と秘裂に指をもぐりこませる。そこはもうどろどろで、 あっという間に指までその熱が感染する。 へその下あたりにたまった疼きが一斉に騒ぎ出して、岩沢は思わず背を反らした。 「んん――っ」 ここは寮だ。大声を漏らすわけにはいかない。唇をかんで声を殺しながら、 岩沢は肉襞を指先で撫で上げた。ぞわぞわと快感の波が寄せてくる。 もどかしげに腰をゆすって、更に指を進める。 「大声出すと、聞かれるよ」 『天使』がいやいやと首を振る。岩沢は指を止めない。 『天使』の形を確かめて、把握して、晒し出すように、細胞のひとつまで暴きあげるように、 丹念に、丁寧に、執拗に指を蠢かせる。 「ん……はぁっ、ふぅ……んぁあっ」 ギターで鍛えられた指先が、畝肉をこね回して膣口へ近づいていく。 途中で尿道を探りあてた小指が、ぐにっ、とそれを押しつぶした。 「ぃんんっ」 ビクン、と腰が跳ね上がる。ベッドが軋み音をあげて、あわてて岩沢は一度呼吸を整えた。 ……隣室からは何も聞こえない。吐息をついて、自慰を再開する。 「ふ……んん……」 嬲る秘所からは、もうずっと淫音が響いている。 いくら声を殺してもこの音が隣まで届いてしまいそうだ。 快楽の波はもどかくしも悩ましく、寄せて引くのを繰り返している。 一気に指をつきこんでしまいたいが、ここはこらえどころだ。 「じらさないで」と、とうとう『天使』が哀願をはじめた。でもだめだ。 ここで待って、待って待って、そうすることで得られる快感は何倍にも膨れ上がる。 右手で愛撫を続けながら、左手を秘部に近づける。執拗な責めを繰り返すそのほんの少し上、 快楽の集合点、性感の終着点、愉悦の収束点――クリトリスに、そっと指を添えた。 「ああぁああっ!」 くっ、と指先で押し込むと、それだけで豆が顔を出し、ずるりと皮が剥ける。 ビンビンに肥大した淫核が下着の生地にこすれて、背筋を甘くて熱い炎が焼いていく。 「やっ、ぅ……ぅああぁん!」 指先で淫豆を転がしながら、右の指を押し込んでいく。 湧き出る愛液は指をべったりと濡らして、いやらしい音を奏で立てている。 まるで自分が全く新しい楽器になってしまったかのようだ。 「はっ、はぁあんっ、う、うん、んん……っ!」
手首をひねって指をえぐりこみ、クリトリスを挟みこんでしごきあげる。 腰が勝手に持ち上がって快楽を貪るように左に右にと振れ、意識せず空腰を使ってしまう。 想像の『天使』がしだいに曖昧になり、自分の快楽だけが全てになる。 「あっ、あぁっ、ああぁああっ、うぁああああ!」 声を殺すことなんてもう忘れていた。悲鳴に近い声。目の前が真っ白になっていく。 下腹部にたまっていた熱が全身に伝播して、神経そのものを快楽で染めていくようだった。 「はっ、はっ、はぁっ――う、うぁ、ぁあっ」 ぼたぼたと涎がこぼれて、シーツに染みを作っていく。頭の中がぐらぐらして、 世界が虹色に染まっていく。もう指先は岩沢の意思を離れて、勝手に快感を貪っていた。 「あぁあ、ぁああ、あああああっ」 臨界点が近づいてくる。焼かれた神経が限界だと叫んでいる。 もう自分が何をしているのかすらわからない。 そうして、小刻みにあげる嬌声のトーンが一際高くなったその瞬間―― ぐじゅりっ ――と、狙いすましたように右指が深く、膣口に突きこまれた。 「あっ――ぁあああぁああああああぁああっ!」 かすかに残っていたものが、一気に流されていく。導火線に火がついた爆弾みたいに、 指先から神経が焼ききれていき、あっという間に脳髄に達した。 波濤が脳天から突きぬけて、岩沢の自我を洗い流して行く。 世界が白濁して、明滅して、消滅して、そうして、後には何も残らない。 茫漠とした空白。ほんの数秒のブランクを経て、岩沢はゆっくりと目を開けた。 「ぁ……あ、は、ふ……ふぁ、あ……」 全身汗だくだ。力を抜くと、どさりとベッドに倒れこむ。震える指はもうまともに動かない。 そのまま、後始末もせずに、岩沢は目を閉じた。 これで眠れる。夢を見なければいいと思いながら、岩沢は脱力感に身を任せた。 ■4 翌日も、学校はいつも通りだった。 自分でも似合わないと思うブレザーを着て、席に座る。 クラスメイトと言葉を交わして、退屈な授業をやり過ごし、昼休みには食堂でご飯を食べて。 そんな日常。 かつての岩沢の学生生活は、ここまで穏やかではなかった。バイトに追われ、 路上で歌い、家ではろくに休むこともできず、いつもどこか張り詰めていた。 ここには、そんな緊張はない。ゆるやかに流れる時間。あるいは、自分はこれを求めていたのかもしれない。 これも、求めていたのかもしれない。 「でも……」 足りない。ここには大切なものが足りない。 それがなければ、岩沢まさみは生きていけないのだ。 夜、自慰に耽って思考を飛ばさなければ寝られないほど、岩沢にとってそれは、 生きるということと同じ意味を持つものだった。 「……」 無意味だ。 ここでの生活を、岩沢まさみは受け入れられない。 「ねえ、岩沢さん」 「ん……なに?」 クラスメイトの一人が声をかけてきた。憂鬱げに、それでも笑顔で声を返す。 クラスメイトは少し困り顔で、教室の扉を指さした。 「誰か、呼んでるよ」
「……?」 顔を向ける。一瞬、岩沢は息を呑んだ。 そこにいたのは知らない顔だった。明るい髪のポニーテイル。 勝気そうなつり目が印象的な女性だ。見たこともない。確実に初対面。 しかし、その制服には見覚えがあった。 普通の生徒とは違うセーラー服。ここに来てはじめて出会った、あの少女と同じ制服だ。 「……」 無視しようかとも思ったが、そんなことをする理由がない。 岩沢は黙って席をたち、黙って彼女の前まで歩み寄った。 「よお。あんたが岩沢?」 「……」 「そう怖い顔するなよ。あんた、歌やってるんだって?」 思わず眉をしかめた。そんな話、ここでは誰にもしていないはずなのに。 「なんで、そんなこと知ってるの」 「うちのリーダーに聞いたんだよ。歌が浮かぶかも、なんてスゲー理由で 天使に向かっていったらしいじゃん」 「ああ……」 なるほど、最初に会ったあの少女、あれがリーダーだったのか。 確かにそんなことを言ったかもしれない。 「いい歌浮かんだ?」 「いや。浮かんでも、ここにはギターがない」 「あるよ」 「え?」 今まで隠していたのだろう、ずい、と廊下の影からそれが出てくる。 見慣れたシルエット。薄いフォルム。それは確かにギターだった。 「ジャスマスター……」 「そ。あたしのギター。ここはいいよね、欲しい物は作れるんだから」 「……ギター、やってるの」 「バンド作ろうと思ってる」 にやりと笑って、その少女はポニーテイルを揺らした。バンド。 ここで、そんな言葉を聞くことになるとは思わなかった。ここには軽音部もないのだ。 「どこから持って来たの、そのギター」 「だから、作れるんだって。岩沢の分も作れるよ」 「……」 岩沢の表情を見てとってだろう、少女は笑みを深くした。 「やりたいんだろ、音楽。見ればわかるよ。そういう顔してる」 「……名前は?」 「あたし? ふふん、あたしはね、ひさ子ってんだ」 よろしく、と笑ってひさ子が差し出した手を、岩沢は無言でつかんだ。 彼女たちは、こうして出会った。
以上です。 どっかに岩沢について詳しい設定があったらすいません。 んじゃつづき書いてくる。
82 :
秘密特訓 :2010/07/21(水) 22:18:08 ID:tE3Jf48u
醜態を晒してしまい面目ない… 無謀な挑戦なんてせずに最初からこっちに落とせばよかった そうすればもっと細かく書けたものを 日向がちょっとエロすぎたろうか? まあ反省はしていない
>>65 GJ
続きとしてもっと細かく書けばいいジャマイカ
>>80 岩沢さん&ひさ子さんの話は公式でもやってほしい程だ、GJ
>>80 GJ!次はひさ子×岩沢だなw
>>82 いやいや日向はエロくてなんぼじゃw
14話は最終回前の三日前っぽいし漫画版に期待だな 岩沢&ひさ子の話
>>82 保管庫は編集可能なんで、好きなだけ書き足してください
どうやるの?
>>86 BDVD最終巻
何でも藤山さんとやらが目立つらしい
>>90 普通に > を2つ重ねて、半角数字でレス番を打つ
ぶっちゃけた話、見た目を真似るだけで良い
詳しく知りたきゃ「アンカー 安価」等でググって下さい
「ふあぁっ… っい、岩沢っ… あたしっ、もうっ」 女子寮の一室、二人の愛の巣となった自分たちのベッドで、ひさ子がポニーテールを狂ったように振り乱した。 激しい快感から逃れようようとするひさ子の身体を押さえつけるようにして、岩沢は容赦のない手マンを加えた。 ギターの速弾きでつちかわれた岩沢の指がすべるように動き、その快感を身体に覚え込ませようとするかのように、ひさ子の秘所を執拗に攻め立てる。 発展途上の敏感すぎる身体にくわえられる限界を超えた激しい快楽に、少しあばらが浮いて見えるスレンダーな身体に似合わないEカップの美乳が ぶるんぶるんと揺れる。 ズップズップ、ヌッチャヌッチャっという淫らな水音と、ひさ子のうめき声が部屋じゅうに響く。 女同士で味わう快楽の深さと充実感は、男とのセックスのそれとは比較にならない。女の性感帯のツボをすみずみまで知り尽くし、脳みその髄まで しゃぶりつくすようにねちっこく続く愛撫はまさにこの世の天国そのもの、いや快楽地獄というべきか。 いつ終わるともしれぬ絶頂の連続に、ひさ子はもはや失神寸前、息も絶えだえにしてその肉感的な肢体をくねらせた。 …みたいなのを一発キボンヌ
>>94 どうした?続きは書かないのか?
書いて下さいお願いします
<<94おーーーーーーいー^−−−−
岩沢は顔をあげ、ひさ子に口付けした。 「岩沢… 好きだ…」 口の中の唾液が相手とそっくり入れ替わってしまうような、長いながいディープキスが続く。 岩沢は自分の下になった肉感的ギタリストの身体を眺めた。 ひさ子の目はトロンとしてうつろに開かれ、頬っぺたにはいく筋もの涙のあと、半開きの口の周りはよだれのあとだらけ。 耳元で聞こえるひさ子の荒い息づかい。激しく動くたびにからまり合った脚のあいだからヌルヌルぴちゃぴちゃという水の音がする。 さいしょはただの好奇心だった。お互いの身体に興味津々で、おっぱい見せあって揉みあいっこしてるうち、もう止まらなくなって、お互いのファーストキスを むさぼるように奪いあっていた。 同じ寮の部屋で二人暮らしだったから、そのまま自然に性行為にもつれこんだ。 裸になって二段ベットの下で抱き合い、処女の桃割れを相手に擦りつけあった。 こうですかわかりません
>>99 お前っ・・・!
わかってんじゃねーか!!
103 :
カレナック :2010/07/23(金) 01:10:08 ID:2VvbhCMy
>>54 の続きです。お待たせして申し訳ない
「おいしかったぁ〜!」
豪華な夕食を平らげた俺たち。関根は机に突っ伏し満足気な表情を浮かべていた。
もちろん、俺と入江も。
「この世界に来てから学食ばっかりだったからさらに美味く感じたな」
「なんか戦線のみんなに悪いねぇ」
俺は時計を見る。7時を回ったところだ。
「んじゃ、そろそろ本命の温せ―――」
「あ! ゲームセンターあるんだって! いこいこ!!」
言い終える前に関根が俺と入江を引っ張り始めた。どうやらこの旅館には
ゲーセンがあるらしい。
「おい、風呂どうすんだよ」
「いっぱい遊んでから入った方がスッキリするでしょ? ほら早く〜」
うきうきしながら部屋を出ようとする関根。俺は入江と目を合わせると、
入江がにこっと笑う。どうやら関根と同じ気持ちのようだ。
「しょうがねえ、いくか」
まあ、2時間くらいならいいか……。
「―――って、もう11時じゃねえか!!」
「あれ?」
あれからというと、射撃ゲームでフルコン狙ったり、マ○オカートで俺と関根が
デットヒートを繰り広げたり、エアホッケーしたり、太鼓の○人で新記録狙ったり、
入江が気に入ったぬいぐるみを取るために俺の財布が薄っぺらくなるまで
クレーンゲームに挑戦したりと、それはそれは長い時間遊びまくった。
しかも、何故かここの温泉は11時になると一旦閉まるらしかった。目の前にある
男湯と女湯の明かりが完全に消えている。
ていうか、いくらなんでも閉まるの早すぎないか?
「次に開くのは……明日の朝だよ〜」
「まじかよ、ゲーセンで結構はしゃいだから汗かいてんのに……」
俺は念のため男湯の扉に手を掛ける。だがそれはしっかりと鍵をかけてあった。
……やっぱだめか。そう思ったとき、
「あ、開いた」
「「うそッ!?」」
関根が女湯の扉を開けやがった。従業員のミスか?
「よかったぁ。これでお風呂に入れる!」
「あ、でも音無くんが……」
入江が心配そうに俺を見つめる。うっ、そんな子犬みたいな目で見ないでくれ。
「あ〜、俺は気にしなくていいよ。朝一番に入るからさ」
俺は軽く手を振り部屋に戻ろうとする。だがそれは背後から何かに掴まれた。
「じゃあさ、音無……」
俺は下半身をタオルで隠しながら湯船につかっていた。 隣には、もちろん全裸の女の子二人が。しかもタオル無しで。 「えー、別に今更隠すような関係じゃないでしょ?」 「うぅ、あたしは恥ずかしくて仕方ないよぅ」 やはりこうなったか。いやわかってたよ、関根がいらんこと思いついたことなんて。 入江も顔真っ赤にしてるし。 「あれあれ、音無くん。何かあそこが膨らんでますよぉ?」 関根がいつもの悪戯っぽい笑みを浮かべながら俺の下半身に手を近づける。 やばい、この流れは……! 「あっれー、もしかして音無くん、あたしたちの身体みて興奮しちゃってるのかなー? ねえみゆきち?」 「ふぇっ、そ、そうなの音無くん?」 「いや、そんなことは……」 「違うの? ここはこんなに正直なのに〜」 関根がじりじりと近づく。俺は反射的に下がると、湯船から出て 床に腰を降ろしてしまった。 「ねえみゆきち、アレやってみよっか」 「ええっ、本当にやるの?」 何やら俺を置いて盛り上がってる二人。何をするつもりだ、と体を起こそうとしたとき、 下半身……つまり俺の息子に突然柔らかな感触が広がった。 「んしょ……しおりん、こんな感じ?」 「そうそう、そのまま動かして……」 「って、お前ら何してんだ!?」 目の前の光景に俺は目を疑う。二人は自分の乳房を、俺の息子を覆っていた。 パイズリというやつだ。 「ゆりっぺやひさ子さんみたいに大きくないけど、二人でやれば出来るかな〜と」 「そんなこと聞いてねえ!!」 たしかに入江と関根の胸は決して小さくはないが、大きいとは言えない。 だが二人でやれば挟めると思ったらしい。 「ん、はあ……音無くん、気持ちいい?」 入江が俺の表情を伺いながら一生懸命動かす。その上目遣いに頭を殴られたような衝撃が走った。 関根も、入江の胸に比べるとわずかに小さいが、それでも小さいわけではない。 二人の乳房が形をぐにぐにと変えながら互いを押し付け合う。 「はあ……ふぁ、ん……」 「やだ、何か、変……に、なっちゃ……」 乳房を動かす内に、互いの乳首を擦り合わせてたのか、 二人の吐息が荒くなり、頬が赤く染まってくる。俺も徐々に限界に達してきて……。 「あっ、やばい……!」 「はぁ、はぁ……はむ、ん……ちゅ〜〜〜〜!」 俺が声を漏らしたと同時に、入江が俺の息子の先端を小さな口で頬張り、 吸い出さんとばかりに口をすぼめた。 「あっ! 出るッ!!」 俺はその感触に耐え切れず、そのまま思い切り達した。 「んむっ!? んん〜〜〜〜〜〜〜!!」 入江は驚きの表情を浮かべるが、目をぎゅっとつぶり精液を受け入れる。 口から涎のように白い液が垂れるが、口の中に残った分をこくんと飲み込む。 「あ、はぁ……音無くんの、味がする……」 関根とともにくたっと力が抜けるが、入江はうっとりしながら俺を見つめていた。
あの後、入江と関根は見事にのぼせ、俺は二人を抱えて部屋に戻った。 布団を敷き二人を寝かせ、窓を少し開けそこから顔を出す。 丸い満月がぼう、と穏やかに輝いていた。 この世界に季節があるのかは知らないが、今夜の月は十五夜に相応しいと思った。 「音無くん」 ふと、背後から声がした。振り返ると入江がちょこんと座っていた。 「あ、悪い。風入ってきたか?」 「ううん、ただ目が覚めちゃっただけだよ。お月様見てたの?」 「ああ」 「綺麗だね〜」 入江が目を輝かせながら月を眺める。 月の光に照らされる、淡いブルーの髪が綺麗で、俺は目が離せなかった。 「帰ったら……その、どこか遊びに行くか?」 「え?」 入江が間の抜けた声を放つ。俺は視線を泳がせながら続けた。 「だから、どこか出かけようかって。その……二人で」 「あ………うんっ」 そのときの入江の笑顔が、とても可愛らしかった。 これで終了です。 ちょ、セクロス本番無しかよ、という声が飛んできそうな低クオリティーで申し訳ない。 次回は音無×入江でいく予定。もっと精進します。
107 :
カレナック :2010/07/23(金) 05:31:19 ID:2VvbhCMy
gjだぜ 今後も期待&応援してるよ
>>106 ♪ ∩
( ・ω・)彡 エロ
( ⊂彡
. ∩
⊂ヽ ( ・ω・)/
((( (_ _ )、 すぎる ⊂ ノ ノウッ♪
γ ⊂ノ, 彡 . (つ ノ
し'⌒ヽJ . 彡(ノ
GJ!
>>106 うむ、精進したまえ
GJGJGJGJGJGJGJGJGJ
サイコウgjgjgjggjggjgjgjgjgjgjgjgj
さすがだな、gj
GJ!!
日向が絶妙な柔らかさをモミモミする話はまだかな? ユイにゃんはユイにゃんで日向の堅いのモミモモしたりして
ひなユイなんてこれからたくさん出るだろ
>>115 だといいけど...け○あにめとか、ほかの同人誌サイトみたけどいまだに
エンジェルビーツのカテゴリすらないんだよな。
>>114 既にひなユイや音かなは何冊か出てるし
夏コミの時期になればもっと委託されると思うよ
遊佐か関根入江3Pが欲しいよ
うわああああああああああああああ遊佐あああああああああああああああ
追いついた 個人的には百合がもうちょい欲しいんだけど拒否反応しめす人いるしなぁ
週末なのに投下ないんですか
>>122 虎の穴 でググる→同人誌でジャンル検索すれば1〜2冊見つかる
目覚めては繰り返す眠い朝は 襟のタイをきつく締め 教室のドアくぐるとほんの少し 胸を張って歩きだせる そんな日常に吹き抜ける風 聞こえた気がした 感じた気がしたんだ 震えだす今この胸で もう来る気がした 幾億の星が消え去ってくのを 見送った 手を振った よかったね,と 廊下の隅見下ろす掃除の途中 おかしなものだと思う あたしの中の時は止まってるのに 違う日々を生きてるように 埃は雪のように降り積む 待ってる気がした 呼んでる気がしたんだ 震えだす今この時が 見つけた気がした 失われた記憶が呼び覚ました 物語 永遠の その終わり いつの間にか駆けだしてた あなたに手を引かれてた 昨日は遠く 明日はすぐ そんな当たり前に心が躍った 聞こえた気がした 感じた気がしたんだ 震えだす今この胸で もう来る気がした 幾千の朝を越え新しい陽が 待ってる気がした 呼んでる気がしたんだ 震えてるこの魂が 見つけた気がした 幾億の夢のように消え去れる日を 見送った 手を振った ありがとう,と
↑ごめんなさいヒマだったから....
その歌詞を基にエロくしたら許す
その歌詞をエロくしたら許す
どうも、前スレの
>>812 から
>>814 を書いた者です。
最初は続けるつもりはなかったんですが、唐突続きが思い浮かんだので投下。
その翌日。 ぶっちゃけ昨日の自爆のせいで、明らかに睡眠が足りてない。 もちろん遊佐さんのせいでもあるんだけど、いつも通りに当の本人はこの部屋にいない。いるのは、いつもオペレーション時に行動する時のメンバーだ。 あたしは眠たげな目を擦りながら、部屋を見渡す。 あたしから見て出入り口の左側では、TKが松下五段にダンスを教えている。アホね、二人揃っていつもより余計に回っておりますとか言ってるわ。 その右側では、大山くんと椎名さんがぜんまいで動く子犬のおもちゃを眺めながら、軽い雑談に興じている。 ……はっ、べ、別に羨ましいとか思ってないんだからねっ! 直井くんは……相変わらず態度でかいわね。 椅子に深く腰掛け、机に両足を乗せて本を読んでいる。まるでこの世界は自分を中心に動いてます、的な感じね。自分で神とか言ってるくらいだし。 同じく竹山くんも、パソコンのキーボードに指を走らせている。なんでもブログをやっているって聞いたことがあるけど。 「ふんっ、ふんっ、筋肉っ、筋肉っ」 その隣では高松くんが上着を脱ぎ、汗が飛び散るほどの速さで筋トレをしていた。途中までは普通に数えていたみたいだけど、500回を越えたあたりから、なぜか筋肉に変わってるし。 …暑苦しいわね。 「おい藤巻、この、“極めるに寒い”って、なんて読むんだ?」 「ああ、こいつは、漢検1級レベルの漢字じゃねぇか。確か、ゴッサムと読むって聞いたことあるぜ」 「なるほど、ゴッサムか。よし、しかと覚えておこう」 そして間違った知識を吸収している馬鹿二人。もう完全にアホ丸出しだわ。 備え付けのソファーでは、馬鹿筆頭の野田くんとザ・噛ませ犬の藤巻くんの馬鹿二人が、珍しく(?)一緒に漫画本を読んで納得し合っていた。 ……漫画を読みながらハルバートと長ドスを振り回している姿はこのうえなくシュールね。 と、ここで違和感を覚える。 「――あれ? そういえば音無くんは?」 「ああ、音無ならガルデモの連中たちの手伝いに行ったぜー」
「そ、そう…」 反対側のソファーに座っていた日向くんが、事の詳細を教えてくれた。 なんでも、いつも通りにここへ向かってくる際、古くなった備品を交換するために、新しい音響道具の入ったダンボールを抱えていた入江さんと関根さんが覚束ない足取りで運んでいたらしい。 もちろん作業は分担して行っていたようで、ユイとひさ子さんは別の場所で機材を運んでいるとのこと。 それに音無くんが運搬役を買って出てあげたらしい。日向くんも手伝うつもりだったらしいけど、音無くんが自分一人でも十分と言ったようで、一足先にここへ来たようだ。 ただの人助け。それ以上でもそれ以下でもない。 でも、なぜだろう。 …チクリ、と、胸に刺すような小さな痛みが走った。 その時、ガチャリと校長室のドアが開かれた。 あたしは反射的に視線を向ける。 「遅れてごめんなさい」 現れたのはかなでちゃんだった。 敵対心がなくなり、お互いに仲間として認識するようになってからは、彼女も直井くんと一緒にこの校長室に入り浸るようになった。 良く見ると、来たのは彼女一人。音無くんはいない。 「…ゆり?」 「――え?」 いつの間にかあたしの目の前に立っていたかなでちゃん。 心配するようにあたしの顔を覗き込む。 「どうかしたの? 顔色よくないわよ」 しまった、どうやら顔に出ていたようだ。なんとか取り繕わないと。 「なんでもないわ、ちょっと寝不足気味なだけよ。だからあたし、ちょっと顔を洗ってくるわね」 「わかった」 そうかなでちゃんに告げて、あたしは逃げるように校長室を後にした。
あたしはグラウンドにある水飲み場で顔を洗ったあと、そのまま用を足して女子トイレから出た時だった。 前方に見える、大きな背中。 髪の色、背丈で音無くんだとわかる。声をかけようと思ったが、音無くんの左右には二人の女生徒がいた。 言うまでもなく、金髪と紫紺のロングヘアーが特徴の入江さんと関根さんだった。 「いやー、助かったよ音無先輩。正直あたしたちだけじゃ、ちょっと荷が重かったし」 「別に気にしなくていいよ。見ていて危なっかしかったしな」 話の内容を聞くに、どうやら先ほど日向くんの言っていた手伝いとやらがちょうど終わったところ、だろうか。 「あ、そうだ形無し先輩」 「誰だよ!?」 「失礼。噛みました」 「嘘付け、絶対わざとだろ。噛むような名前じゃないじゃないか」 「噛みまみた」 「あれ!? わざとじゃないのか!?」 「揉みました」 「なにを!? 部位によっては卑猥だからやめてくれ!」 どこかで見たことがあるようなやり取りを交わす二人と、そんな二人を見てクスクスと笑う入江さん。 「あはははっ。話の続きですけど、手伝ってくれたお礼にジュースおごっちゃいますよ」 「いや、いいって。俺は別に見返りが欲しくて手伝ったワケじゃない」 「それじゃわたしたちの気が済まないんです。ね、しおりん」 「そうだねみゆきち。というワケで、自販機までレッツゴー」 「お、おい、わかったから引っ張るなって!」 仲良く雑談しながら、入江さんと関根さんは満面の笑みを浮かべて、転びそうになる音無くんの両手を掴んだまま、あたしに気づくことなく走っていってしまった。
取り敢えずここまで。 できる限り続けていこうかと思いますが、期待はしないでください。 エロはどうしようか迷ってる。
134 :
名無しさん@ピンキー :2010/07/26(月) 17:58:33 ID:43B6vZMZ
>>132 GJ!
できればエロをいれくれ
個人的にはゆりをまぜて3Pをキボンヌ
>>132 GJ
ちょこちょこネタ入ってておもしろかった
>124 改めて見てみると、全13話の奏サイドの内容を見事に要約してるな…‥
>>138 相変わらず神だな
だが歌詞全面転載は違法行為だ
本当に音無はぐうの音も出ない程の畜生だな
だから周りを引き立てるw
丸一日誰も書き込まなかっただと。。。
このスレ 糸冬 ってことだよ いわせんな恥ずかしい
俺がけっこry 皆規制?
今がんばって音無×入江書いてるから待ってちょ
よろーー
よろです がんばってください
なんやかんやで10日で150か
152 :
名無しさん@ピンキー :2010/07/30(金) 03:37:25 ID:9b9o9hxy
乙です。 がんばってください
153 :
名無しさん@ピンキー :2010/07/30(金) 21:13:30 ID:5EQh3YAd
か
み
に
立華奏(R)はビジュアルアーツの登録商標です
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| ( ⊂二__,/ /
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.....("_)("_゙) └‐'´ .........厶)....... d⌒) ./| _ノ __ノ
158 :
名無しさん@ピンキー :2010/07/30(金) 23:31:06 ID:q7bfr/QT
終わってんじゃねー 諦めんなよ 俺はいつまでもまってんぜ
age
誰か天使のハンドソニックで性的な悪戯をされるゆりっぺお願いします
161 :
カレナック :2010/07/31(土) 09:51:56 ID:MkBUyy2L
入江ええええ
163 :
アルミナ :2010/07/31(土) 19:15:18 ID:K8buPnO5
誰か音無×岩沢の甘甘を〜(裏あり笑)
天使が分身同士で慰めあった場合 自慰になるのか百合になるのか
「「ええ〜!!私達だけでこの人数を相手にすんの〜!?」」 そう叫んだのはガルデモのメンバー ひさ子、関根、入江、岩沢の四人。 目の前には全裸のNPCが30人ほどがいる。 「そうよ。一人残らず相手にしてもらうわ。」そう言い放ったのはSSSのリーダーゆりだった。 「この方がより天使を引き付けやすいわ。 生徒会長が生徒たちの乱交を絶対に見逃すわけないわ。」 「でもこんなに大人数相手にできないわよ!!」入江の反論虚しく、ゆりは何時ものように声をあげた。 「オペレーション、スタート!」 こんな感じで誰か書いてくれ!!
夏コミでありそう
ところで直井に犯られるゆりっぺはどうなったのかね?
>>167 おれそういう系ダメ笑
知らねーよ夏厨
18以下でここに色々投下してる俺ってどうなんだろう……
スレ過疎ってっし、誰でも
あれ?18禁じゃなくて21禁じゃなかったか
日本に21禁などない
ちょっと前までは確かに21禁だったけど、18禁になった
>>171 コイツは18以下で以下は18も含まれるから18歳ってことか?
>>175 ちょっと前どころかもう2年以上も前なんだがな。
178 :
名無しさん@ピンキー :2010/08/01(日) 22:48:25 ID:rwJar/CB
この過疎りかたは一体・・・・・
鯖移転とか規制だな
くそおおおお!AB!Fes行きたかった! 寸劇見たかったああああ! 保管庫のホテル、遊佐の人GJです
181 :
カレナック :2010/08/02(月) 01:30:15 ID:pbbGOiOt
遊佐の方はわかるけど ホテルはどっから更新されてんだかわかんねえ
成仏したくねぇ
AB!Fesに行けなかった俺は成仏できない!やった! …あれ、なんか違う気がする
思い込みがあれば理想のNPC彼女(彼氏)を創造したりもできるんですかねぇ。
そいつは最高にry
命あるものはつくれないから、精巧なシリコンドールくらい?
ダッチワイフ?お名歩?
NPCって「命あるもの」の範疇に入るんだっけ? # リトバスで恭介が猫(レオン)を造ってたのとごっちゃになってる?
実は裏でNPC女子を漁りまくりの喰いまくりな大山くん そして男子NPCを喰いまくりな緒方さん
>189 そんなイイ事してるとそのうちイッてしまいそうだ。
192 :
名無しさん@ピンキー :2010/08/02(月) 20:38:32 ID:NLXuqg/f
くのいちどもが夢の跡
ユイ「日向せんぱいったら、わたしがパイオツ揉んでイイすっよって言っても、全然揉んでくれないっす」 松下「それは奇妙な。女に会ったら挨拶がわりに乳揉みにいくような奴なのに」 藤巻「生きてた頃は、デパートでマネキンの乳揉んで職質されたらしいぜ」 大山くん「鍾乳洞って乳がいっぱいぶらさがってんの?なんて言ってたしね」
取り合えず脱いだクーラー寒い
取り合えず脱いだ扇風機寒い
197 :
名無しさん@ピンキー :2010/08/02(月) 23:15:52 ID:nD1yM91j
とりあえず脱いだ視線が寒い
「ユイ… しゃぶってくれっ」 日向は両手でユイの細い肩をぐっと掴んで、のけぞりながら下腹を突きだした。 ユイは、乱れた前髪のあいだから、小悪魔っぽい目つきでちらっと日向を見あげると、熱くこわばったペニスを頬張った。 幼い子供が氷菓子をねぶるような、たどたどしい舌遣いで、ちゅっちゅ、ちゅっちゅと啜り立てる。 「アアッ、ウウーッ!」 日向の身体がぶるぶると震え、背がくの字に折れる。 日向をを喜ばせようと一所懸命になって、ユイは両頬をぺっこりとへこませ、あらん限りの力で吸いたてる。 せばめられた唇が、じゅぽっ、じゅぽっと音をたてる。 たまらず、小悪魔のお口まんこに思いっきり大量に発射してしまう。 少女の咽喉にまき散らされる大量の白い液体。 「んんん…」 尿道に残ったぶんまで丹念に吸い取ると、ユイはにっこり笑って、口の中の精液を呑み尽くした。
まだ?そろそろ家族が起きるんだけど
なんで作品ないの〜?♬
(´・ω・`)知らんがな
突如思いついた ユイ×椎名 百合ではない エロはあるけどネタ寄り
203 :
ユイと椎名 :2010/08/03(火) 23:08:03 ID:FFIjYYVI
[体育倉庫] 「椎名っち先輩いますかー」 「何用だ?」 倉庫の奥から椎名が顔を出した。 「お前が一人でいるとは珍しいな。日向はどうした」 「ひなっち先輩がかまってくれないので遊びに来ました」 「そうか。まあ、ゆっくりしていけ 大した物は置いてないが茶くらい出せるぞ」 「じゃあじゃあ!忍術見せてください!」 「忍…なぜだ?」 「先輩、忍者じゃないんですか?」 「違う」 「えー…見かけ倒しですかー?なんかこう、 分身の術ー!とか使えないんですか?」 「見た目で妙な期待をされても困るが… ならば一つだけ見せてやろう」 「おぉ!どんなすごい術ですか!」 「忍術といえる程の技かはわからぬが…そうだな」 辺りを見回す椎名 「ちょっと扉を閉めてきてくれ。あまり人に見られたくないんだ」 「はーい」 「外には誰もいなかったか?」 「大丈夫ですよ」 「では、やるか」 「どんなすごい術なんですか?」 ユイは目を輝かせている。 「先に言っておくが大した技ではない よく見ていないと見逃すかもしれんな」 それだけ言うと椎名は ふぅ と一息つき 「ではいくぞ」 ザッ パサッ 「えっ」
204 :
ユイと椎名 :2010/08/03(火) 23:08:37 ID:FFIjYYVI
一瞬の出来事だった。 椎名は制服だけ残してユイの目の前から消えていた。 「ど、どこ行ったんですか?せんぱーい…?」 椎名の残した制服をめくって捜すユイ。 「どこを見ている。こっちだ」 「ほへ?」 ユイが背後を振り向くと、そこにはトレードマークの襟巻だけの椎名が立っていた。 羞恥心からなのか、クールを装っているだけなのか、胸が腕組みによって隠されている。 「すっ、すごいです!今のどうやったんですか!」 「あさはかなり…しっかり見ておけと言ったはずだが」 「早過ぎて目がついていけませんでしたよ!どうやったんですか!」 「お前には教えられん。お前だとライブ中にでもやる恐れがあるからな」 「ありえないですよ一瞬で裸になるなんて!制服のリボンもそのままじゃないですか!」 椎名の服を広げて状態を確認するユイ。 「人の服を荒らすな」 「スカートも下着もそのままですよ!」 「話を聞け」 「くんくん」 「匂いでわかるわけがなかろう」 「ところでこの技、どういう時に役立つんですか?」 「すぐに風呂に入りたい時とかな」 「他には?」 「他に即座に服を脱がなければならない状況があるのか?」 「…………」
205 :
ユイと椎名 :2010/08/03(火) 23:09:56 ID:FFIjYYVI
ユイは内心「アホですね」と思った。 「この包帯何ですか?」 次にユイが目をつけたのは制服に紛れて落ちていた包帯だった。 「それは『さらし』といってな、普段は胸に巻いている」 「ブラジャーじゃないんですか?」 「ブラなど生前から死後までつけた覚えがない」 「へー これ巻くとどういう効果があるんですか?」 「揺れを抑えられるから戦闘中胸を気にすることなく戦えるな」 「ほえー、先輩も結構大きいですもんね ひさ子さんとどっちが大きいですか?」 「意識して見たことはないが奴のが大きいのではないか」 「えへへへへー触って比べてみていいですか?」 ユイが手をグーパーさせながら椎名に近づく。 「やめぬか それよりそろそろ寒い。服を寄越せ 今は女同士だからよいが、誰か来たらどうす」ガラッ 「椎名っちー、ユイ来てねー?ひさ子が探してて…」 椎名がユイに手を伸ばしたその時 扉が開き、入ってきたのは日向だった。 「「「あ」」」 椎名、ユイ、日向、三人の時が止まる。 最初に動いたのは日向だった。 「椎名っち、なんつー格好で…」 「あさはかなりぃぃぃぃ!!」 ずぶしゅぅぅ 「ぐはぁああ!」 「あ、ひなっち先輩が分身した」 終
終わりと書いたけど思いついたら続くかも 一旦終わりということで では
GJ オチがひでぇw
(笑)gjもっとやれ
おういいいwwオチ自重ww Gj!!!?
>202-206 確かにアホですね(褒め言葉) で、日向はプラナリアみたいに半分に切られても両方とも再生するんですか?
「日向くんは二人いるの…?」
半分に切られたら片方だけが再生するんだろたぶん
切り刻まれた松下五段はどうやって復活したんだろうな…
久々にパソコン入ったら妙なウィルスでフォーマットされてたため 最初から書くハメになりますた(泣) 同窓会の続きでいきます セリフだけだと表現が難しいのでわからないところは勘弁 ※注 オチはありません
「……ん?ありゃなんだ?」 「ホンダ製エアウェイブ、ストームシルバーメタリックね」 「いやそれはわかる。わからないけども。なんで奏がそんなことに詳しいのかは置いておくとして、なんでその車が明らかに制限速度以上の速さでこっちに向かって来てるかってことなんだが」 「トラップでも作動させるか?」 「チャーさん!てかこんなとこにトラップ仕掛けんなよ!」 「直井!もう止まれ!信号何回無視したと思ってんだ!そして俺たちがどれだけ死の覚悟をしたと思ってんだ!」 「黙れ!神に運転ミスなどない!」 「ゆりっぺに隣からフォローされてたヤツとは思えない台詞だな!」 「先輩どこ触ってんですか!!」 「デフォァッ!!?」 「絆創膏もうないの!?」 「今ので最後だ!」 「ていうかあのキズに絆創膏で手当てしようってのが無謀だな」 「くっ、高松!意識はあるか!?」 「いや大丈夫ですから。ほんのかすり傷d」 「野田!てめえがそんなもん持ってくっから!」 「Because of You!」 「ゆりっぺは俺が守る!」 「顔近いっての!」 「がはぁっ!!!」 「あさはかなり」
「ヤバいんじゃないのか?もうこっち来るぞ」 「パンクさせるか?」 「この世界でどうやってその物騒なモノをもちこんだんですか?」 「とりあえず、中で待ってれば大丈夫だろ」 「…………ゆり?」 「どうした?奏」 「あの車の助手席に座ってるのって、ゆりじゃない?」 「マジかよ。って運転してるの直井か?そういや免許とったって聞いたけど」 「なんかあの車内側からベコボコおされてるのが見えるんだが」 「とりあえず、中で用意してくれてるヤツらにこの事知らせといてくれ」 「わかった。ユヅルは?」 「俺は別の用事だ。」 「別の用事?そろそろ始まるのにか?」 「特別ゲストの迎えだよ。俺にとってのな」 「あれ?音無さん!?どこ行くんですか!?」 「バカ!追いかけんな!ひとまず店の前で止まれ!」 「うわぁ!なんか中からたくさん出てきましたよ!」 「戦線メンバーのみんなね。懐かしいわ」 「ギルドの連中もいるじゃねえか」 「直井!止まれ!このままじゃ轢き殺すことになるぞ!」 「ちっ!愚民どもめが」 「なんか凄い悪役っぽい台詞で諦めたね」 「Sounds the Villain!」 「といくとでも思ったか!!」 「直井君!?」 「何がなんでも音無さんを追う!」 「くっそ!そこまで堕ちたか!」 「サイテーですね。ある意味先輩に会う前よりタチ悪いです」 パァン! 「ぐっ!?なんだ!?」 「いってぇ!」 「ぐあぁ!」 「高松君に二撃目が!」 「あれ?野田は?」 「そこでのびてる」 「なんだこの振動は!?」 「クソッ!」 「どうやらタイヤがパンクしているようですね」 「竹山ぁ!ってなんで眼鏡が赤く染まってんだよ!?」 「おかげで何も見えません。それから僕のことはk」 「クソォ!音無さあぁああぁぁぁあぁぁあああん!!!」 「こうして、自称神の野望は阻止されたのであった」 「諦めて………たまる……………か………………………」 「あーあ、終わっちゃった」 「お前何気にこの状況楽しんでたろ」 「キタ―――――――――――\(∇゜)/―――――――――――――!!!」 「直井が復活した!」 「バカな!たった二行で!?」 「いやそれ以前にキャラが崩壊してるぞ!」 「どうした直井!?何があった!?」 「今……今…………横を通り過ぎてった車の中から……………」 「中から、何があった!?」 「音無さんが、手を振ってた。」 「……………………………………………………………………………………………………………………あっそ」
「くっだらねー」 「あーあ、テンション下がった」 「ってか別にお前一人に特定して送ったんじゃないと思うぞ」 「かまうものか。これまでメールにも電話にもほぼ無反応だった音無さんが、僕に手を振ったんだぞ。」 「スパム扱いしてたんじゃね?」 「要はツンデレ効果というヤツだな」 「……………なんでそこで私を見るのよ」 「とにかく暑いぜ。みんなそこにいるんだし、はやく降ろさせてくれ」 「野田君はどうする?」 「ほっとけ」 「でもこのまま放置してたら銃刀法違反で捕まるんじゃない?」 「ほっとけ」 「あーヤバい!もう同窓会始まってんじゃないの!?」 「開始予定時刻は20:00。現在19:45です」 「もう20分もないじゃん!関根がサイン書くの邪魔するから!」 「だって暇だったんだもん!字ヘタだからってあたしだけ書かせてもらえないんだもん!」 「へほほひゃひははふほひれふほふぁひゃへへほぅ!(でもお茶にタバスコ入れるのはやめてよぅ)」 「なんて言ってるのかわかんないよ!」 「くそっ!タクシーも来る気配ねえな。」 「手配は既に完了しましたが到着は3分後になるかと」 「間に合いそうにないな。しかたない。ゆりにもう少し遅れるって伝えとくか」 「了解しました」 「おい、その必要はないぞ」 「え?」 「乗ってけよ」 「おほはひひゃん!」 「は?なんて」 「丁度いい!乗せろ!」 「音無、あんたも役に立つねぇ!」 「ほろひふほへはいひはふ!」 「今からなら時速100キロ以上で間に合うかと」 「関根、目隠しすんのはやめろ。死にたいか?」 「ちっ。ルームミラーか」 「音無!とばせよ!」 「免許とってから一年も経ってない若造にキツいこと言うね!」 「大丈夫だ!お前はやればできる男だ!」 「めちゃくちゃ自信なくなってきたぜ!」 「あたしらの指にキズつけんなよ」 「プレッシャーたけぇな!」
「あー、暑かった」 「なんか久々に外出た気がします」 「おお、ゆりっぺだ!」 「会いたかったぜ!ゆりっぺ!」 「久しぶりだなゆりっぺ!」 「みんな…………ただいま!」 「……………俺達はなんも言われねえのな」 「おかえり、ゆり」 「ええ、奏ちゃん。…………チャー、あなたでしょ。パンクさせたの」 「まあな。ああでもしないと止まりそうになかったからな」 「おかげで助かったわ」 「音無のヤツはさっきまでいたんだがな」 「ええ、見てたわ。そういえば音無君はどこに行くって?」 「特別ゲストの迎えだって言ってたわ」 「特別ゲスト?」 「音無ぃ!お前ちょっととばしすぎじゃねえか!?」 「とばせって言ったのはそっちだろ!」 「時速120キロを超えていますね」 「高速道路に制限速度もクソもあるかよ!」 「随分手馴れてる感じだよねぇ」 「日夜走りまくってるとか?医大生が事故んないでよ〜」 「どちらかというと、事故らない為の特訓みたいなモンだ」 「それで事故ったらシャレになんねえな」 「あふないでふよ!」 「てかさっきから気になってたんだけど、入江はなんでまともにしゃべれないんだ?」 「ああー。これにはちと深い事情が」 「ひおひんのへいはよ!」 「え?なんて?」 「要はサイン書いてる途中に、関根がお茶にタバスコ入れてたんだよ」 「ひたがひひれまふ」 「浅ッ!とんでもなく浅ェ!」 「そのせいで空港を出発に遅れたわけですが」 「いい加減に反省しろよ」 「………………………はい」 「おい音無、マジでとばしすぎだろ。まるで他に寄りたいとこがあるみたいな……………」
「コレ、全部作ったの?」 「ああ、あのギルドに比べりゃまだまだ小さいがな」 「すげぇだろ」 「日向君」 「みんなから金集めて土地買って、みんなで協力して建てたんだ」 「まぁ資金の三分の二はガルデモが提供してけどね」 「正確な人数は把握できちゃいねぇが、ここにいるのはみんな、ゆりっぺの世話になったヤツばかりだ」 「途中で消えたヤツも含めてな」 「大変だったぜ。全員と再会するのに半年はかかったからな。音無のおかげだ」 「音無君の?」 「ああ。コイツを建てる企画も、みんなの指揮も全部アイツがやった」 「もう…………あたしよりリーダーに向いてるんじゃないの」 「まさか。みんなゆりっぺの為だって言ったら喜んで手伝ってくれたぜ」 「みんな…………」 「ま、ほぼあたしのおかげですけどね」 「お前ほとんど何もやってねぇじゃねぇか!」 「んだとゴラァ!あたしのツテでみんなを探しだしたんじゃねぇか!」 「実際一番頑張ったのは野田だったけどな」 「音無との喧嘩が一番多かったのも野田だがな」 「そういえば野田は?」 「…………………お、あれじゃねえか?」 「あぁ、なんか警察っぽい人に引きずられてるな」 「っぽいってかモノホンじゃねーか」 「どうする?」 「しかたねえな。助けにいくぞ」 「でも顔見られたら後々面倒じゃないか?」 「ならコレを使え」 「おぉ、ナイス」 「ってちょっと待て!なんで直井が目出し帽なんか持ってんだよ!」 「神というものは常にどんな事態にも対応できるようにしているものだ」 「でもよ」 「いいから、さっさと行ってきなさい」 「うわーなんだコレ。苦労して用意したの俺らなのに」 「あのーすいません」 「な、なんだお前ら!」 「あのーソイツ俺たちのツレなんで、できれば」 「手を頭の後ろに!」 「えぇ!?なんで!?」 「そんな怪しい格好をしておいて今更何を!」 「あぁ!そだった!」 「早くs」 パァン! 「うぉお!何が起こった!?」 「……とりあえず野田つれて逃げるか」
「おつかれ」 「なあ、今のなんだったんだ?」 「俺だ」 「チャーかよ!てかその物騒なモン撃ったのか!?」 「バカ。麻酔銃だ」 「コ○ン君かよ!」 「ゆり。準備は終わったけどどうする?」 「どうって?」 「ユヅルは待たなくていいの?」 「そうね…………まぁいいわ。岩沢さん達も遅れるかもしれないって話だし。時間になったら始めましょ」 「うん。」 「にしても改めて見てみるとすげぇなこの人数」 「ザッと見500はいるな」 「てかそれだけ入るクラブハウスを建てた俺たちも俺たちだがな」 「三分の一がギルドにいたからこういう仕事は慣れてんだろ」 「酒あるか?」 「飲むなよ」 「もう成人だっつーの」 「お前酔ったら暴れ出すじゃねーか」 「外に叩き出すまでどんなに苦労したと思ってんだ」 「ちょっと待て!てことは何?俺がこの前ゴミ捨て場で寝てたのはそういうわけか!?」 「ぷぷ、気づいてなかったんですか?」 「うるせぇよ!」 「く、苦しい……!今回私何も悪くないのに…………!」 「悪いだろーが!お前が俺をゴミ捨て場に置いてくるように言ったの知ってんだからな!」 「え!?覚えてたんですか!?」 「いや、嘘だ」 「このヤロォ!!」 「てかあの人だかり何?」 「中心にいるのは…………五段か?」 「ああ、アイツやせてから激モテだったからな」 「嘘だろぉ!親友だと思ってたのに!」 「ホントあいつがモテるとムカつくな」 「そんであのダンサーズ何よ?」 「TKの教え子達だろ」 「随分ノリノリだな」 「よっしゃ俺も混ざってくる!」 「やめとけ」 「ついていけないと思いますよ」 「てかお前上着ろよ」 「諦めるな!諦めなければついていける!」 「見苦しいだけだと思うが」 「うるせぇ!」
「…………………………そろそろ時間ね」 「音無君遅いね」 「ん、ああ、音無待ってんだっけ?」 「てっきりもう始まってるかと」 「貴様ら!音無さんを忘れるとはどういう了見だ!腹を切れ!」 「はぁ!?そこまでいくか!?」 「さぁ僕の目を見るんだ……。……お前は雑巾だ。……床に擦りつけられながらも床を綺麗にする健気さに気づくがいい……」 「あばばばばばばばばばばば………………」 「こら直井君、それ以上やると音無君に怒られるわよ」 「む、そうだな」 「おい、なんか今気持ち悪いのが床を這ってったんだが」 「気のせいだ」 「…………しかたない。始めるか」 「じゃあ、ゆりっぺ。」 「ええ……。乾p」 バンッ! 「みんな!待たせたな!」 「あれ?岩沢さん!?」 「遅れるんじゃなかったのか?」 「なんとかまにあったな」 「ひさ子!」 「もう、寄り道してるからこんなギリギリになっちゃったじゃない!」 「まにあってよかったぁ」 「音無さんが向かえに来てくださったので予定より早く到着しました」 「音無君が?」 「で?当の本人はどこにいるんだよ?」 「もう来るわよ」 「お、待たせたな」 「音無さん!お久しぶりです!会えない間ずっとお慕い申しておりました。ああ、その背中に後光が差して見えますよ。あなたこそこの神を超える者、 神さえも配下におさめるにふさわしき存在。その美しく凛々しいお姿をこれほど近くでお目にかかれるのをずっと待ち焦がれておりました。この度は音 無さんと食事できると思うと僕は………………」
「久しぶり。ていうかその子誰?」 「ん?ああ、妹の初音だ」 「ああ、あなたが音無さんの妹さんですか。さすが音無さんの妹だけあって美しく可愛らしいお姿だ。お兄さんにはいつもお世話になっております。初音さん、あなたも十分神の如きお方だ。あなたともじっくり語り合………………」 「お兄ちゃん、この人は……」 「ああ、無視してくれていいぞ」 「うん。はじめまして。えと……」 「ゆりよ。よろしく、初音ちゃん」 「よろしくおねがいします、ゆりさん。ところで、その」 「ん?なに?」 「お兄ちゃんとゆりさんは付き合ってるんですか?」 「なっ………………」 「音無ィ!!!」 「ぅお!?野田!?」 「貴ッ様ぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!」 「落ち着け!何が言いたい!?そしてお前らニヤニヤしてんじゃねえ!」 「あ、あのね、初音ちゃん。お兄さんが付き合ってるのは私じゃなくて、こっちの奏ちゃんの方で…………」 「あ、そうなんですか?すみません、勘違いして」 「…………………………………………………」 「おい、奏?なんでそっぽ向くんだ?俺の所為か?俺の所為なのか!?」 「音無ぃぃぃぃぃいいいいいい!!」 「だぁもう、うっさい!」 「ゲボハッ!!?」 「今日だけで何回目のダウンだよコレ」 「ゆりっぺの為に一番頑張ってたのにな」
「あばばばばばばばばばば………………………ぐぎゃ!?」 「あ、悪ぃ日向。床にいるのに気づかなくて」 「ソレで済ませるのかよ!ていうか直井!てめえよくも!」 「ん?なんだ汚物?」 「ひでぇ!この恨みはらさいでか!」 「よせ二人とも。ここは祝いの場だぞ」 「でもよ音無」 「わかりました音無さん。こんな汚物と話す気はありません」 「なっ、てめ」 「日向、落ち着け。とりあえずゆり、乾杯の続きを頼む」 「え、ええ。ここにみんなで、また会えたことを祝して………………乾杯!」 『乾杯!!!』 「あ、そういえば罰ゲームまだだったわ」 「罰ゲーム?」 「なんかこの場にふさわしくない単語が聞こえた気がするよ」 「Punishment Game!」 「日向君、藤巻君。ちょっとこっちに来てくれるかしら?」 「「ギクッ」」 「今更逃げようなんて気じゃないわよねぇ?」 「どういうことだ?藤巻がなんかしたのか?」 「ひさ子か。俺達もよくわかってねぇんだが」 「ひさ子さん、ちょっと耳貸して」 「?」 「ボソボソ…………」 「…………!ほぉ」 「あ、ひさ、子、?おい、ちょっと、なんで、肩を掴むんだ?」 「ん?いや何。ちょっとね」 「ひさ子さん。藤巻君の罰ゲームは任せたわ」 「OK」
「おい、何があったんだ?」 「気にしなくていいわ。あとは日向君だけね」 「なぁ、もう床這いずり回ったんだからもういいだろ?」 「ダメよ。ちゃんと自分の意思でやらないと」 「鬼かてめぇは!」 「はいじゃもう一周いってらっしゃい」 「くぅ、畜生!」 「ユイを乗せてね」 「とりゃぁ!」 「ゲはァッ!?」 「なぁおいこれもう恥辱プレイなんてレベルじゃねえぞ!鬼畜プレイだぞ!」 「何をおっしゃいますか!いつも私に技かけてくるクセに!」 「でもコレはないだろ!この状態で這腹前進しろってのが無理なんだよ!」 「先輩!応援してますよ!」 「ありがとう!だったらまず降りろや!」 「いってらっしゃーい」 「にぎやかな人たちだね」 「まあな」
「Nice To Meet You!」 「?お兄ちゃん、この人は?」 「あー、ラッパー?」 「なんで疑問形?」 「いや、正直よくわかんねえから」 「Lovely Girl!」 「えぇ?」 「よかったな。褒められたじゃないか」 「Be My Friend!」 「I also ask」 「あれ?奏?」 「My name is Kanade Tatibana. Nice to meet you」 「Me too. Could you be my friend?」 「ゆりまで……」 「お兄ちゃん、なんて言ってるの?」 「ああ、初音は英語の勉強してなかったっけな」 「うん。何言ってるのかわかんない」 「………………………」 「お兄ちゃん?」 「Why do you speak English?」 「お兄ちゃんまで」 「Because seem to be interesting」 「Actually interesting」 「Stop but understand」 「何言ってるかわかんないよぅ」 「あああぁぁぁああぁあぁあああぁぁああぁあぁああ!?やめてくれえええええええ!」 「野田、耳を塞げばいいだろう」 「………………………………Oh」 「ねえ、さっきからTKが黙っちゃってるんだけど!」 「この場で!傷がつき、よりワイルドになったこの肉体を見せつける時が!」 「Don’t show to her!」 「ぐはっ!!?」 「なんか音無がTKみたいだな」 「初音!大丈夫か?見てないよな!?」 「う、うん?えと、何を?」 「いや、なんでもない。ちょっと露出狂がな」
なにがなんだかわからない
続きキタw相変わらずすげぇカオスw GJ!!
ここは、エロパロスレなんだよねwwwもう非エロはお腹いっぱいなんだよwww
お前エロ「パロ」なんだぞww よく嫁よwwww
すいません 連続投稿のエラーで最後まで投下できませんでした
「ふう、終わった終わった」 「? ひさ子、どこ行ってたんだ?」 「や、ちょっと野暮用で」 「はやくしないと料理なくなっちゃうよー」 「おい関根 。そのタバスコまだ持ってたのか」 「えへへ。いーじゃん面白いし」 「何人犠牲になったと思ってるんですか?」 「あさはかなり」 「お、椎名もいるのか」 「誘われてな」 「一緒に飲むか?」 「いや、下戸だからな」 「つれねえなぁ」 「…………ねえ、お兄ちゃん」 「ん?どうした?」 「友達、いっぱいいるね」 「ああ、まあな」 「お兄ちゃん、楽しそうだった」 「そ、そうか?」 「お兄ちゃん、言ってたよね。友達なんかいない方がいいって」 「……そうだったかな」 「うん。言ってた」 「そうかもな。でも、今は友達といられて、本当に楽しい」 「……よかった」 「ああ…………」
以上です すいませんでした
そんなに非エロがいいなら、他でやれバカ共が
GJwww こうして見るとABは本当にキャラ多いな、そしてキャラ濃いな
どんだけエロが好きなんだよw 夏だから盛ってんのはわかるがまぁ落ち着けw 普通に面白いぜ、GJ
>>239 前スレからずっと今のLRでやってるんだからそれが気に食わないやつは他所へ行け。
エロエロうるせえと思ったら、 夏でした(^q^) ここは18禁だぞーw
>>232 乙
椎名は何故か酒のめないイメージがあるなw
243 :
カレナック :2010/08/04(水) 23:20:37 ID:I8pQWvif
なに・・・椎名が酒で酔ってそのまま(ry だと?大歓迎じゃないか!!
>>239 エロパロ板ってのは読者様(笑)のための板じゃねーぞ
書きもしないでLRも守れないクレクレくんは今すぐ吊って氏ね
ゆりっぺの太ももまじえろいな 直井羨ましいぜ
太ももを間近に拝んだ音無も羨ましい 不可抗力とはいえ(多分)おっぱいを掴んだ日向も羨ましい ああ羨ましい羨ましい
改めて見直すと校長室のイスに座った ゆりっぺの太ももエロすぎww
こないだユイと椎名の話書いた者なんだが なぜかwikiにタイトルが「ユイと椎名 体育倉庫」で保管されてるから編集しようとしたらやり方がわからなかった だから誰かわかる人編集してくだされ
編集もいいけど 新作希望
続きも希望
保管庫の「音無×椎名×ゆり×奏」ってタイトルのSSの続きまだかな 白衣の天使と忍者メイドはあの後どうなるんだ
続きマダーーーーーー!!
253 :
248 :2010/08/06(金) 22:09:57 ID:mshPElLQ
編集してくれた人ありがとう
ゆりっぺのエロまだかよ
「全部」見てみたら 同窓会だけで四分の一占めてるのに驚いた
エ
ン
ゆりっぺ陵辱お願いします
まず遊佐をだな
お前ら・・・・・・
遊佐をゆさゆさと揺する。
遊佐をゆさゆさとゆさぶる、ならチョトワロタのに惜しいな
ここらだゆりっぺが脱ぐ!!
取り合えずレイパー音無が一人ずつ犯していけばいいんじゃね?オールスターで
野郎共も?
ガチホモ展開は勘弁w
>>131 の続き。
書くまでもないけど、一応音無×ゆりです。
「〜♪」 しばらくしたある日。あたしは久しぶりに音無くんと一緒に川原へ、明日のオペレーション、モンスターストリームを行うための下準備に来ていた。鼻歌まで歌って。 川の主は以前かなでちゃんが釣り上げたから、今回は本当にただの魚釣り。危険はないはずだけど、一応念のためってことで。 だから別にモンスターストリームじゃなくてもいいんだけど、考え直すのもめんどくさいし、このままでいくことにした。 「どうしたゆり? 今日はなんか機嫌よさそうだな」 「え? そう見える?」 「ああ。なにかいいことでもあったのか?」 音無くんが不思議そうに問いかけてくる。そりゃあ、久しぶりに音無くんと一緒にいられるんだもの。頬も緩むし、自然と笑顔にもなるわ。おまけに胸の痛みも感じないし、もう最高ね! 今までは緊張して悶絶することが多かったけど、あれはきっとまだこの感情を完全に自覚していなかったからだろうし、音無くんへの恋心を本格的に自覚した今は、若干スッキリした気持ちになっていた。 遊佐さんにバレた、ということも少しは拍車をかけているんだと思う。だったら、もうバレたらバレたで開き直ってやるわ。そのほうがあたしらしいし。 だからと言って大っぴらに行動するのはまだ抵抗があるから、今は少しずつ外堀を埋めていけばいいと思っている。 「音無さん」 不意に背後から声が聞こえたので、歩みを止めて後ろを振り返ると、ある意味あたしにとってラスボス的存在の遊佐さんが立っていた。 え? この娘、なんでここにいるの? オペレーションメンバーには行き先を伝えてあるけど、遊佐さんやガルデモのみんなには伝えていないはず。ということは、ほかのメンバーから聞いたのかしら? 「あれ、遊佐? おまえ、どうしてこんなところにいるんだ?」 「音無さんとゆりっぺさんが二人で校内から出て行くところを見かけたので、付いてきました」 チラ、とこちらを軽く一瞥する遊佐さん。 う、あの日以来この娘、ちょっと苦手だわ。なんかあたしの心の中をすべて見透かされているような気がするし。 オペレーションの時は私情を持ち込まないけど、こういった私生活の中で出会うと、少しばかり警戒してしまう。なによりあたしの気持ちを知っているから、それを材料になにかしてきそうで。 百歩譲って戦線の女性メンバーにバレるならまだしも、仮にもほかの男性メンバーや音無くんにバラされでもしたら、あたしは今すぐにでも壁に頭を打ち付けて、自ら死を選ぶだろう。 いや、すでに死んでるから意味ないわね。じゃあ、この世界からの消滅かしら。 「付いて来た理由ですが、ちょっと音無さんにお聞きしたいことがあったので。少しお時間よろしいですか?」 「ああ、構わないよ」 「では失礼して」 遊佐さんはそう言うなり、音無くんに擦れ合うほど近寄ってきて――――。
「――なっ!?」 「お、おい遊佐!?」 あろうことか、遊佐さんは音無くんと腕を組み始めたのだ。それどころか腕をさらに抱き寄せて、その豊満な胸を音無くんに押し付けているようにも見える。 いや、押し付けている。完璧に。 あたしは慌てて止めにかかる。 「ちょ、ちょっと! なにくっついてるのよ! 離れなさい!」 「いえ、わたし独自でちょっとしたアンケート調査をしているんですが、女性の意見はあらかた聞いたので、今度は男性メンバーの中で、唯一の常識人である音無さんの意見をお聞きたいんです。極秘なので、密着しないと耳打ちできませんし」 「だったら、なんでどさくさに紛れて必要以上に胸を押し付けるようなことすんのよ! っていうか、そもそもどうして耳打ちなのよ! アンケート調査なら普通にアンケート用紙に記入でいいでしょ!」 「…………実はアンケート用紙を忘れてしまって…」 嘘だ。絶対嘘だ。 明らかにわざとでしょ。それ以前にアンケート調査自体が嘘でしょ。その証拠に、目がほんの一瞬だけ泳いだもの(あまりにも速かったので、ほとんどの人は気づかないと思うが)。 だいたい、音無くんも音無くんよ! いつまで遊佐さんの胸の感触を確かめてるのよ! さっさと振り払うなり腕をほどくなりしなさいよっ! 「いいから離れなさいっ!」 「……仕方ありませんね」 スッと遊佐さんが音無くんから離れ、改めて隣に立つ。 「音無さん。アンケートは次回に回すとして、聞いて欲しいことがあります」 「あ、ああ…。な、なんだ?」 遊佐さんの抱擁からようやく解放された音無くんが、どもりながら返答する。 そんな中、遊佐さんは盛大な爆弾を投下した。 「わたし、音無さんのことが好きです。わたしと、結婚してくれませんか?」
刻が止まった。 そして、流れる沈黙。 訪れる静寂。 ……………………。 『えぇえええええええぇぇぇええええぇぇえぇえぇッ!?』 耳を劈(つんざ)くような、けたたましい驚きの声が川原付近に木霊した。 は? いや、ちょっと待っ――えぇ!? 今この娘、なんて言った? 音無くんのことが好き? 結婚してくれ? …………はぁ!? なぜ!? ホワーイ!? 付き合うんじゃなくて結婚!? いくらなんでも発想がぶっ飛びすぎてない!? いきなりの爆弾発言に思考が追いつかない。当然ながら、それはあたしだけでなく音無くんも同様で――――。 「あ、あの…遊佐さん?」 「音無さん、結婚してください」 「えぇっ!? いや、そのだな…」 「わたしでは、ダメですか?」 「あ、いや、そういうワケじゃ……」 「わたし、音無さんのことがどうしようもないくらい好きなんです。わたしになにをしても構いません。音無さんのしたいこと、して欲しいこと、全部してあげます。ですから、わたしと結婚してくれませんか? そして、わたしの苗字を遊佐から音無にしてください」 遊佐さんの告白に、頭の中がオーバーヒートしてしまった音無くんの目がグルグル回っている。 当然だ。交際をぶっ飛ばしていきなり結婚だなんて、そうそうあるものじゃない。 その隙に彼女は音無くんの懐に入り込もうとする。そして妖艶に、音無くんに顔を近づけていく。 ここでなにかしなければ、二人はキスをしてしまう。 そう直感したあたしは、無我夢中で声を大きく張り上げる。 「ダメぇえぇえ!! 音無くんの苗字をもらうのはあたしなんだからあぁあぁあッ!!」 力の限り叫んだ。 どのくらい経っただろうか。あたしは呼吸を整えると、二人を視界に入れる。 「…………」 「…………」 「…………はっ」 流れる沈黙の均衡を破ったのは、直接的な原因でもあるあたしだった。 ……結局、この日の出来事は熱に浮かされていたことによる気の迷いということで、ようやく決着がついた。
その夜。 あたしは再び校長室にいた。今度は遊佐さんもちゃんといる。 「……もう死にたい…」 「わたしたち、すでに死んでいる身なんですが…」 遊佐さんのツッコミに返す元気もないくらいに、あたしは衰弊しきっていた。 紆余曲折あったが、なんとか音無くんも納得してくれて、それからは何事もなかったかのように普段通りに接してくれた。 「そういえばさ、今日のあれ、本気なの?」 机と融合するように突っ伏していた顔を上げて、遊佐さんに問いかける。 「秘密です」 またこれか…。 何度聞いても、遊佐さんは「秘密です」の一点張り。 彼女の場合、本気っぽく言っても実は冗談だったり、冗談っぽく言ったら実は本当のことだったり、逆に本気っぽく言ったら実は本当のことだったりと、本気なのか冗談なのか、心境がまったく読めない。 おまけに素性、生い立ち、死亡経緯、その他諸々がとにかく謎に包まれすぎているから、余計に気味の悪さに拍車をかけている。 この娘、下手をすればTKよりも正体不明の謎キャラなんじゃないかしら。 「しかしゆりっぺさん、ご自分の発言を撤回なさるなんて、意外とチキンだったんですね」 「チキン言うな! もしそうだとしても、あなたに言われるとなんかすごく腹が立つわ!」 「失礼しました。仮にも恋のライバルなんですから、心配なんですよ」 「……別にあなたに心配してもらわなくても大丈夫よ」 恋のライバルについてはもういいわ。 どうせ聞いたところで同じ返答しか帰ってこないことは目に見えているので、敢えてスルーする。 まぁ、遊佐さんなりにあたしのことを心配してくれていることについては嬉しいんだけど。 「ホテルは取りましたか? ティッシュはありますか? 避妊具はいりますか?」 「なんの心配してんの!? 実はあなた、あたしのこと全然心配してないでしょ!?」 「……そんなことありませんよ。じゃあそうですね……レモン食べますか? クラシックかけます? もうベビーベッドは買いましたか? お子さんの名前は決めました?」 「接続詞おかしくない!? そもそも妊娠もしてないから!」 「では二人で全裸待機でもしていましょうか」 「猥褻物陳列罪!」 それ以前にこの世界って妊娠できるのかしら、なんて考えつつ、あたしとスターを取ってフリーダム状態となっている遊佐さんの、理解不能のアホトークは深夜の3時過ぎまで続いた。 ……ってかあたし、また寝不足じゃん。主にこの人のせいで。
今回はここまで。 取り敢えずエロあり前提で進めてみますが、初書きなので挫折する可能性あり。
新作ktkr
275 :
カレナック :2010/08/09(月) 18:28:29 ID:NUF8MpAs
キタ―――――――――!! エロス展開に期待
エロまちGJ!!ふさしぶりだから嬉しー!!
テストの回の時、もしも椎名さんが居たら…… ゆり「椎名さん、お願いねっ」 高松「言った通りにすればうまく行くはずです」 椎名「うむ、分かった……」 ガタッ 椎名「先生!」 教師「……ん?」 椎名「実は私、着痩せするタイプ何です」 男子共「おぉっ!」 教師「さっさと服着て座れ」 椎名「浅はかなり」カタッ い〜つも〜ひ〜とりであ〜るい♪ 椎名「次は、下も脱ぐか……」 高松「次は、下も脱ぐか……」 お目を汚してすみませんでした
それをちゃんとした作品にするんだ!
おい!すんど眼はひでえ!
ユイが「し〜ん〜わ〜ざ〜」って日向に言った後 日向がシカトするから「もういい、大山先輩にかけよ」って言ってたから 妄想 大山「ギブギブッ!痛い痛い痛い痛い痛いぇ!」 ユイ「ハァ〜、大山先輩って弱っちぃですね〜」むにゅ ユイ「むにゅ?」 椎名「貴様、許さんっ!」 ユイ「う、うわぁっ!みんな、見てます!おろして下さい!椎名先輩!」 藤巻「おおっ!椎名の子犬を踏んだユイを椎名が!」 ゆり「見事に決まったわね」 日向「あ、あれは!キンニクバスター!!!」 大山「ザマァw」 松下「パンツまるみえだぞ!」 ユイ「見いいぃぃいいるなああぁぁああ!!!」 椎名「浅はかなり」 ユイ「後で覚えとけよ貴様ら!!!」 後でみんなの肉便器になるユイにゃんでした
大山キャラ違ぇwww それにしてもいろいろと乏しい体型に興奮するとはな・・・ 俺はユイに誘惑されても耐えきる自信があるわ
283 :
281 :2010/08/10(火) 14:53:37 ID:0dtZR+ti
大山「ここでキャラ変えたら、神様も吃驚仰天かなって」
285 :
281 :2010/08/10(火) 16:21:46 ID:0dtZR+ti
大山「松下五段!ちゃんと抑えといてよ」 松下「おうっ」 ユイ「え?何するんですか?」 大山「次は、僕達が技をかける方だよ」 ユイ「え!?聞いてないですよ!そんなの!」 松下「体勢はこんな感じでいいか?」 ユイ「え、何ですか!?この体勢?」 TK「Oh!! Sex!!」 ユイ「セック……!?も、もしかして大山先輩!?」 大山「取りあえず、濡らそっかw」 ユイ「いやっ!やめっ、あぅっ、あっ、あっ!」 一方その頃 後にやんよと言う男は 直井「お前は、この鉛筆より……」 日向「うああぁぁああ!!!」 音無「やめろ、この馬鹿」 直井「音無さん!聞いて下さいよ!」パアァ 日向「鉛筆に比べて俺は!俺は!」 やんよの日 ユイ「ユイ、初めて大山先輩に盗られちゃったよ……」 日向「へ(裏声)……、あ、えと、あの、あっ!どんなハンデでもつったろ!!!」 gj、初めて貰って調子にのりました。
大山ァ…… 5話の純粋さはどこ消えた
大山!お前には椎名がいるんじゃないのか!? GJ!!
大山のキャラ崩壊ワロタwww GJ!
使われてないの?
移転したからな
まじかよ移転先は?
ああwどうもです
中村さんは音無より日向のイメージがあるんだが・・・ 俺だけ?
主人公はどのキャラとの組み合わせても許される感じだけど 日向とユイは公式でカプだからわざわざ日向とゆりはなあって人が多いんじゃね?
第1話を見た時は音無とゆりが公式になると思ってたぜ 最終的にまさか敵キャラが公式とはな・・・
まさに百合っぺ
まだかよ!!
>>299 仕方ないだろ
CMなんか見たこと無かったんだ
自分で公式=敵キャラっていう可能性を
脳内で排除してたのが悪かったぜ
結構あるパターンなのにな
>>300 >>302 明日から有明で祭りだからな
職人さんにも参戦する人多かろうよ
それに祭りの後には新ネタがごっそり出てくるし
よし、信じるからな、それ
どーも 非エロでいきます ちなみにコレは演劇です 「桃太郎」
昔々、あるところに、おじいさん(TK)とおばあ……おねえさん(ゆり)がおりました。 ある日、おねえさんは川へ洗濯に、おじいさんは家でダンスを踊っていました。 おねえさんが川で洗濯をしていると、川上の方からどんぶらこどんぶらこと、大きなハルバートが流れてきました。 「TK。ちょっと芝刈りに行って来てくれない?」 「OK! ! Here We Go!」 おねえさんはその拾ったハルバートをおじいさんに渡し、芝刈りに行かせました。 おじいさんが山で芝刈りをしていると、小さな鬼(天使)に出会いました。 「Who Are y」 おじいさんの言葉を遮るように、鬼は手にした短刀でおじいさんの胸を貫きました。 ブシャァッ! おねえさんはなかなか帰ってこないおにいさんが心配になって山を登ると、おじいさんが血まみれの状態で倒れていました。 「TK……そんな……」 おねえさんがショックで呆然としていると、切り裂かれたおじいさんから、元気な男の子が出てきました。 「TK……あなたの仇は討つわ………………………この子がね!」 おねえさんはその子供に『桃太郎』と名づけ、自分に服従するように、適度に甘やかし、適度に鍛えて育てました。 そして数年が経ち、健やかに育った桃太郎(野田)は、おねえさんにはしっかり従うものの、里に下りては悪さばかりする困り者でした。 「桃太郎、里の人たちから苦情が来てるわよ。なんでこんなことしたの?」 「むしゃくしゃしたから」 「ワオ、今時の若者ね。じゃあ桃太郎、ちょっとお願いがあるの。これを見事にこなせたら、今回の事は見逃してあげる」 「怒らないのか!?わかった!なんでもするぞ!」 「鬼ヶ島(天使ヶ島)に殴りこみに行ってきて」 「おお!まかせとけ!」 何も理解せず、安請け合いした桃太郎は、おじいさんの形見のハルバートとおねえさんが作ってくれたキビダンゴを持って旅に出ました。
ある日、桃太郎は強そうな犬に出会いました。 「なあ、そのキビダンゴ分けてくれたら力になるぞ」 「黙れ!ゆりっぺの手作りキビダンゴを誰が貴様なんぞにやるものか!」 桃太郎は冷たくも突っぱねました。 「いやでもさ、俺たちいないと鬼に勝てないぞ」 「貴様らの力を借りるまでもない」 桃太郎は内容を捻じ曲げるつもりのようです。 犬(音無)は困り果てました。 「じゃあもういいよ。手伝わせてください(棒読み)」 「ふん、そんなに手伝いたければしょうがないな」 「(腹立つなコイツ)」 犬が仲間になりました。
続いてある日、桃太郎は強そうなキジに出会いました。 「そのキビダンゴを分けてはくれまいか?」 「ダメだ。コレはゆりっぺから貰ったものだからな」 またも桃太郎は拒みました。 「そうか、ならば仕方ない」 キジ(椎名)は早々に諦めました。 「はいストップ!!」 「何を急に叫びだすんだお前は」 「(おい椎名!ちゃんと台本どおりにやらなきゃダメだろ)」 「しかし、ヤツの方からアドリブで言ってきたぞ?」 「(アイツはアホなんだ!こっちが大人になってサポートしてやらないといけないんだ!)」 「………………フム、仕方あるまい。」 キジは覚悟を決めたようです。 ブシャアァ!!! 「ぐわぁぁぁぁぁああああああああ!!」 「おい椎名!何やってんだ!?」 「台本ではキビダンゴを受け取って仲間になると書いてあった。よこさないのだから力づくで奪うしかなかろう?」 「いやそんなドヤ顔されても困るんだが。…………仕方ない。本人が生き返るまで待つか」 桃太郎が生き返るまでその死体を眺めるという不毛な時間を過ごしました。
そしてある日、強そうなサルに出会いました。 「でなんで俺がサルなんだよ!?」 サル(日向)は出会った瞬間に意味不明なことを叫びました。 桃太郎一行はそれに生温かい視線を送り、その場をあとにしました。 「ちょっとまて!キビダンゴをくれ!」 「ダメだ」 とぼとぼと去っていきました。 またある日、熊に出会いました。 「なんかひとつだけ格が違うのキタ!」 熊(松下)はのっそりと、興味も無さそうに肉うどんを食べていました。 「なぁ、熊なんてすごい頼りになりそうじゃないか?キビダンゴあげて仲間にしようぜ?」 「何度言えばわかるんだ?俺はゆりっぺのキビダンゴを他人にやる気は微塵もない」 「はぁ…………」 犬の提案をバッサリと切り捨てた桃太郎に犬は少し苛立ちます。 「(なぁ松下五段。あんたはどういう設定なんだ?)」 「通りすがりのただの熊だ」 「そうか。いまどきの熊は肉うどん立ち食いしてるのか」 「ゆりっぺに日向の代役として参加するよう言われてな」 「そうか。じゃあとりあえずこの食券三枚で協力してくれるか?」 「勿論だ!」
鬼ヶ島にて――――― 「うわ、たくさんいるな………」 小船で鬼ヶ島の陰に隠れながら犬が呟きました。 犬の言うとおり、その島は見た目可愛らしい鬼たちで埋め尽くされていました。 「桃太郎、どうする気だ?」 「正面突破だああああああああああああああああああああああ!!!!」 「あ、バカ!」 鬼たちの群れに飛び込んでいった桃太郎は、あっという間に串刺しにされてしまいました。 「主人公が噛ませ犬でどうすんだよ…………」 「これからどうする?」 「俺達だけで倒せるか?」 「……やれるとこまでやってみよう」 そこからは犬たちの逆襲でした。 一人でいるところをキジがすばやさで岩陰につれこみ、三匹がかりで倒す。 それを繰り返し、なんとか鬼ヶ島を制圧したのでした。 めでたしめでたし
駄文失礼しますた
俺も下半身にキビ団子が二つついてるんだけど 誰か仲間にならない?
つーか喰わせるのか? 団子丸ごと喰わせるのか? いまさら「餡」だけなんてオチをつけるなよ? 団子は丸ごとかぶりつくものだぞ?
>>312 いじめw
普通に面白かった
おじいさんと猿の扱いひどすぎてワロ
ちょっとふやけててもいいならな
>>311 普通に面白いwゆりっぺワオじゃねーよwwww
音無×岩沢 でいきます 我ながら気持ち悪いくらい純愛にしすぎた気がする。
「音無、いるか?」 コンコンとノックしてみたが、一切の返事がない。 おかしいな。この時間帯に外出する用事もあまり考えつかない。 おそるおそる扉を開けると、電気がついていなかった。 本当に外出してるのか? 真っ暗な室内の中、手探りでスイッチを見つけてつける。 すると足元に音無が倒れているのが見えた。 「ぅわっ!」 声をあげて、我ながら柄じゃないなと思う。 クスクス笑って、足元でスースー寝息を立てている音無を揺さぶった。 「おい、音無。起きろ」 「ぅぅ、ん」 微かにうめき声をあげて、起きるのかと思ったがまた寝息を立て始めた。 「はぁぁ……。ったく、」 こめかみを押さえて呆れる。 オペレーションがあった後はいつもこうだ。 しかもなかなか起きない。 「おーい、いますぐ起きないとキ、キスするぞー」 「んん…………いらない……」 カチンときた。 こっちが少し照れながらも言ったというのに断った。 何も言わなけりゃよかったのに。 いや待てよ。 ここでキスしちゃっても誰にもバレないんじゃ? 音無は新入りで新しい部屋にいるから相部屋の人なんていないし。 となれば他の人が来ることもない。 肝心の当人は目の前で寝てる。 「大丈夫……だよな……」 いつもと違い、あどけない表情の寝顔にドキドキしながら その唇にゆっくりと近づき―――――
「おーい、音無いるかー?」 「!!!」 途中で入ってきたひさ子に遮られた。 慌てて音無から飛びすさる。 だがひさ子の表情を見れば見られたかなんて一目瞭然。 「ひさ子!」 「いいよ?離れなくても」 ニヤニヤとした顔がさらに焦燥感を掻き立てる。 「そっかぁ。岩沢にその気があったのは知ってたけど実行するところを生で見られるとは思いもよらなかったよ」 「ちょ……違うって!」 自分でもわかるくらい顔が熱かった。 「あはは、したヤツは大抵そういうの」 「……んん」 口論をしてると脇で音無がモゾモゾと動き始めた。 急いで扉の前のひさ子のところまで戻る。
「……んと…………なんで岩沢とひさ子がここにいんの?」 起き上がった音無の寝ぼけた視線にドキリとしたが、ひさ子のニヤニヤ顔を見てまた腹が立った。 「おいひさ子!いい加減にしてくれ」 「大丈夫だ。関根と入江以外には黙っといてやるから」 「?…………ぇと、話が見えないんだが?」 「それはな……」 「ストップ!」 疑問符を頭上に浮かべる音無に説明しようとしたひさ子の口に慌てて蓋をした。 その行動に不満があるのか、ひさ子が口をとがらせる 「いいじゃないか。他の娘にとられる前に早めに言っといた方がいいぞ?」 「いやだからそういう問題じゃなくてな」 なんとかこの状況を打開する方法はないかと頭の中で暗中模索。 「もっとそれにふさわしいシチュエーションで言いたいっていうか……二人きりじゃないと……」 「そうか。じゃああたしは退散するか。」 「え?ちょっとひさ子?」 「ふたりきりじゃないと言えないんだろ?」 「いやでも場所的に……」 「音無の部屋なんて絶好のシチュだろ」 「今日は勘弁……」 「明日明日言うヤツは信用されないよ」 「く……」 諦めるしかないのか……。 「なぁさっきから何の話してるんだ?」 頭上の疑問符を増やしている音無に向かい合うようにすわると、 ひさ子は何かを察して、出ていった。 「おい、ひさ子はいいのか?」 「ん、いいんだ」
wktkしてきた!
続きはまだか!! 生意気言ってすいません、続きお願いいたします
>>295 日向をユイ以外とくっつけるのは子供からおもちゃを取り上げるような罪悪感がしてさ
そのかわりユイにゃんには日向のおもちゃになってもらうけど
どうした?と尋ねてくる音無を見て、自分が未だに覚悟できていないのに気がついた。 もし断られたらどうしよう。 自然と肩が震えた。 『ごめん、俺好きなヤツいるから』 『俺はそこまで君が好きなわけじゃないし……』 そんな答えだったらどうしよう。 ……きっとあたしは耐えられない。 バンドもできないだろう。 ギターひとつで立ち直れるだろうか? 「おい、どうした?」 音無の心配そうな声にハッとした。 「大丈夫か?震えてるみたいだし、休んでいったらどうだ?」 「……いや、いいよ」 やっぱり遠慮した。 明日にしよう。 このままじゃ自分の想像に殺される。 「いや、ダメだ。そんな顔してる女子を放って置けるか」 もうやめてくれ。 それ以上優しくしないでくれ。 お前を好きになればなるほど、フラれたときの悲しみが大きくなる。 きびすを返して出ようとすると、腕を掴まれた。 「………………何?」 「今日は休んでけ」 「………………いい」 「ダメだ」 「………………帰らせてくれ」 「ダメだ」 「………………なんで」 断固として意見を変えない音無に苛立ちを覚える。
コイツがこんなに頑固だったことなんてあったか? 「………………なんでそんなに引き止めるんだよ」 もういいだろ。 「………………なんでそんなに力こめてるんだよ」 もう許してくれ。 「………………なんでそんなに真剣な顔なんだよ」 あたしをこれ以上、 「………………なんでそんなに…………優しくするんだよ」 苦しませないでくれ。 心中を吐露し、掴んでいる腕をダランと垂らした。 俯いた顔を上げたくなくて、そのまま外に出ようとする。 「お前が心配だからだろ」 その言葉に驚いて顔を上げると、優しい表情の音無がいた。 あんなに苦悩したあたしの心をそっと受け止めるような、そんな顔。 何かが拭いさられた気がする。 やっぱりあたしは、どうしようもないくらい音無が好きだ。 「なぁ音無…………」 たとえフラれても、音無が誰かを好きになっても。 「…………何だ?」 この気持ちは変わらない。 「あたし…………」 そっと、呟いた 「好きだ………………」
「好きなんだ…………音無が…………」 ああ、もう伝えてしまった。 「どうしても、好きなんだ…………」 もう引き返せない。 「岩沢…………」 驚いた顔の音無に、あたしは笑ってやった。 「あんたの返事がどうでも、かまわない…………フラれる覚悟も、今できた」 音無はその文字どおり音ひとつ立てずに立っていた。 あたしにはその沈黙でほとんど理解できた。 次に言われる言葉も。 「俺は…………」 また震えがぶり返してきた。 覚悟したのに。 もうダメだ。 堪えられない。 双眸から水がこぼれる。 「――、――――」 掴まれた腕を引っぱられて抱きしめられた。 正直、あたしには何が起こったかわからなかった。 音無が口を開いた瞬間、何も聞こえなかった。 音無に引っぱられた時、何も感じなかった。 抱きしめられてからしばらくして、音無の体の熱が伝わってきた。 その熱で体が溶かされていくようだった。
「…………ごめん、音無。今、聞こえなかったからもう一回言ってくれ」 「……………………………好きだ」 「どういうトコが?」 「考えたことないな」 「……なんだそりゃ」 「気がついたら気になって、気がついたら好きになってた」 「…………じゃあ、あたしと同じだ」 音無が腕をほどくと、あたしは今度はこっちから飛び込んでやった。 「おい!」 首に手をまわして体重をかけ、押し倒した。 背中から床に倒れた音無からうめき声が聞こえた。 「…………岩沢、かなり痛ぇんだけど」 「あぁ、ごめん。そこまでする気はなかったんだけど」 ったく、と呆れる音無とは対照的に、あたしははしゃぎっぱなしだった。 下の位置になった音無が、あたしを見上げて何かに気がついたように声をかけてきた。 「なんて顔してんだよお前」 「え?」 「鏡見てみろ」 言われたとおりにクローゼット前の鏡を見ると、涙で顔を腫らしたあたしがいた。 見ていると、その顔は急に吹きだした。 「自分の顔見て笑うのか」 「いや、だってさ」 ひとしきり笑ったあと、ホッと息をついた。 「…………なんでフラれた場合のことばかり考えてたんだろ」 「なんで俺がフッた場合のことばかり考えたんだよ」 それもそうだな、と頷いた。 「とりあえず、おりてくれるか?」 そういえば、まだ上に乗ったままだったな。 少しの間考えこんで、 「嫌だ」 音無の上でうつぶせになって体重をかけた。 「あのな……」 音無が困ったような表情になる。 ふと、音無の視線を追うと、なんで困ってるのかがわかった。 「へぇ、意外とウブなんだな。胸があたったくらいで」 「っ……あのな、少しは恥じらいを持てよ」 「へぇ。音無はあたしの照れ顔がみたいのか?」 「…………アホ」 ニヤニヤしながら言うと、音無が呆れたように呟いた。 「で、どうする?」 「どうって?」 「このまま帰るか?それともキスくらいはしとくか?」 「する」 ホント遠慮ないな、と呟きながらもまんざらでもなさそうな音無。 フフッと笑ってその唇に重ねた。
ここまでです 最初はガルデモハーレム書く予定だったのに どうしてこうなった。 岩沢視点は難しいです。 続きはエロにしたいけど エロに関しては語彙が少なすぎるので辞退させていただく。 誰か書いてくれ。
GJ! エロ無くてもいいんで是非続きを!
>>332 GJ!!
エロでも非エロでもかまいませんから
続きを書いてくださいお願いします
入江には是非とも足コキを… キャラコメネタ的に
キャラコメkwsk
>>332 GJ!
音無岩沢いいわ〜。音楽キチ以外の恋する岩沢さんたまらん
ぜひ続きをお願いしますw
普通に面白いじゃまいか。
新作キターーーー!!gj
エロシーンまだー!!
343 :
名無しさん@ピンキー :2010/08/16(月) 23:58:34 ID:s8jTZ11S
岩沢らしくなくていい!!
岩沢・・・音楽キチ ゆりっぺ・・・戦闘狂 なぜ差がついたのか
魂かな?
おっぱい
ゆりっぺの方がでかいよな。 つうか、おっぱいランキングって ひさ子>椎名>ゆりっぺ>遊佐>関根>岩沢>入江>ユイ>かなで ぐらいだと思うのだが。
ゆりっぺ>椎名だと思うが・・・ さらし巻き付けてるらしいからな・・・
チャー>松下>大山>TK>高松>野田>竹山>音無>日向>直井>藤巻 こうだな
夏コミの新刊、4対1か5対1くらいで圧倒的に天使ちゃんだな
天使ちゃんの立ちションが見たいです…
自前の刀の(ry
お前らTKはアメリカ人なんだぞ? 刀だって……あれ? そいやTKって何人?
>>272 の続きです。
この物語もようやく後半に入ったんで、タイトルをつけてみました。
時刻は昼食時。いつものメンバー(あたし、音無くん、かなでちゃん、日向くん、直井くん)で食堂に向かう。 今までならオペレーション、トルネードで食券を巻き上げるところだけど、かなでちゃんと闘うことがなくなった以降は、陽動でゲリラライブを行う必要はもうない。なので、普通に食券を購入する。 「うへー、今日はほとんど満席じゃん。全員座れるかねぇ? 音無、そっちはどうだ?」 「あそこなら6人くらいはギリギリ座れそうだぞ」 「音無さん、なに食べますか? 僕が食券を買ってきますよ!」 「――って、いちいちくっついてくるなよおまえは!」 すり寄ってきた直井くんの首根っこを掴み、引き剥がす音無くん。 あたしも同意だわ。確かに申し出自体はありがたいかもしれないけど、だからと言ってわざわざくっつく必要性はないと思う。 「じゃあ、音無さんはここで待っててください! 僕が今日音無さんの食べたいものを見事に当ててきますから!」 「お、おいこら、直井!」 直井くんは音無くんの制止も聞かず、そのまま食券販売機へ走っていってしまった。 ふぅ、と溜め息を吐く音無くんも頭をかきながら若干呆れ気味だ。 「あっ、おーい! せんぱぁーい!」 ふと聞き覚えのある声。 食堂の出入り口から声が聞こえたのであたしたちが振り返ってみると、ユイが手をブンブンと振っていた。尻尾をピコピコと動かしながら、嬉しそうにこちらに走り寄ってきた。 「えーいっ♪」 ユイは迷うことなくそのままの勢いで日向くんに抱きつき、日向くんもユイを優しく抱き止める。周囲(NPCを含む)にとってはいつものことなので、特に誰も反応しない。俗に言うバカップルというやつだ。 ちなみに、そのバカップルの片割れであるユイ曰く――。 「バカップルは、恋人たちにとっては最高の褒め言葉です」 とのことらしい。 つまり、周囲の人間からその言葉を引き出せるということは、きっと、それだけ幸せ者に見えるからなのだろう。
「バンドの練習は終わったのか?」 「はい! それで先輩をお昼に誘いに校長室へ行ったんですけど、大山先輩が食堂に行ったって教えてくれて」 「そっか」 「先輩先輩。あたし、ここんところガルデモのほうで忙しくてあまり一緒にいられませんでしたけど、ようやく一息ついたんで、明日から一緒にいられますよっ。あたし、明日はひなっち先輩とずっと一緒にいたいです!」 「そうだな。久しぶりだし、それもいいな。じゃあ、校内で悪いけどさ、明日はデートにでもしゃれ込むとするか」 「あ、うんっ♪」 ユイは頬を紅潮させ、蕩けるような笑顔でそのまま日向くんの腕を取り、俗に言う腕組状態で食券を買いに行く二人。おそらくその後の日程は、食事を摂りながらゆっくり決めるのだろう。 「…………」 「ははっ、あの二人、本当に仲がいいな」 「うん。羨ましい」 「でもあいつら、絶対俺たちも一緒にいるってこと忘れてるな。まぁ、久しぶりに一緒に過ごせるんだから、目の前でいちゃいちゃされても多少は目を瞑ってやるか」 「うん。久しぶりだものね」 これから日向くんとユイのラブラブっぷりを嫌と言うほど見せ付けられるとわかっているのに、音無くんとかなでちゃんからは、羨望の眼差しこそあるものの、妬みなどの感情は見られない。むしろ、あの二人を温かく見守っている感じだ。 あたしは無言のまま俯いてしまう。 「じゃあ結弦、あたしたちも食券を買いに行きましょう?」 「そうだな。直井の奴、変なもの持ってこなけりゃいいけど……。ゆり、おまえはなに食べたい? 俺がついでに買ってきてやるよ」 「……いらない。あたし、用事を思い出したからもう行くわ」 「え? あ、お、おいゆり!」 なぜか唐突に居た堪れない気持ちになったあたしは、音無くんの制止を無視して食堂から飛び出した。
それからも、あたしの情緒は不安定になっていくばかりで。 「あ、音――」 「おーい音無ー、一緒に麻雀やらなーい?」 「ああ、いいよ。メンバーは?」 「あたしと藤巻、そんでTKと松下五段だよ。んじゃ、親はあたしねー」 「くそっ、今度こそひさ子の独壇場を阻止してやるぜ!」 「次は負けん…!」 「絶望のカーニバル…」 「…………」 次の日。 廊下にて。 「音な――」 「あ、先輩先輩ー!」 「音無ー、視聴覚室にゲームしに行こうぜー」 「は? そんなものまであるのか?」 「もちろん。こっちの世界にも、向こうの世界(げんせ)のものがちゃんとあるんだぜ」 「まぁ、いいけどな。んで、メンバーとジャンルは?」 「えっと、あたしとひなっち先輩、先輩と天使さんに大山先輩、そしてしおりんにみゆきちの7人です!」 「ジャンルは格ゲー。メル○ラな。へっ、俺、生きていた頃はこのゲームやり込んだんだぜー」 「それ、なんかズルくないか? おまえが圧倒的に有利じゃないか」 「大丈夫だって。メインキャラは使わないようにするからさー」 「メインキャラじゃなくても、ゲーム全体の立ち回り方を知っている以上はどのキャラでもそれなりに強いだろ。日向はハンデありで、使用キャラはランダムセレクトな。やり慣れていないこっちとしては、これくらいのハンデをもらわないと正直やってられない」 「えぇっ、なんだよそれー」 「ひなっち先輩以外は全員初心者なんだから、ハンデを付けるのは当然ですー。さっ、もうみんな先に行って待ってるんで、あたしたちも早く行きましょー!」 「…………」 次の日。 校長室にて。 「お――」 「音無さんっ、おはようございますっ! 今日は図書室でこんな本を見つけたんですよ! 一緒に読みませんか?」 「どれどれ……タイトルは、男の友情を超える時――ブッ!? おま、これ、BL本じゃないか! なんでこんなものが図書室にあるんだよ!」 「音無さん、一緒に読みましょう! そして、あわよくば実践を!」 「いやだよ! 俺は完全にノーマルだ! そっちの趣味はねぇよ!」 「僕にはあるんです!」 「言い切った!?」 「音無さんは最近、女どもの相手ばかりしていて、全然構ってくれないじゃないですか。僕にも音無さんの無限の愛を注いでくださいよっ」 「気持ち悪いこと言うなよ!? 確かに女子メンバーと一緒にいることは多いけど、愛とかは関係ないからな!」 「音無さん、僕、もう我慢できません!」 「人の話を聞けって――うわっ、馬鹿! やめろ来るな近寄るな!」 「…………」 音無くんは直井くんから逃げるように、校長室から出て行った。
今回は短くてごめんなさい。 では失礼します。
ヒャッハーーーーー!! GJ!
遂に来たか! GJ 続き楽しみに待ってるぜ
GJ!! 直井www 続きに期待
きたあああああ!GJぅうう!!
過去ログ追って読んだがおもしろいなw 音無主人公のゆりルートも見たかったかもw 続き待ってる
天使の麻婆豆腐が辛いんだけど
芋っぺ男いないからな・・・ 音無と日向は鉄板の相手がいるし
野田さんがいるさ
>>366 男いないなら女とくっつけばいいんじゃね?
正にゆりっぺだなw
攻めも受けもどっちも対応できそうだしな
百合っぺ見たいけど、レイプッペも見たいな
ゆりっぺ×奏が好きです
レズっペまだー?
もはやエロゲ化しろよ
>>372 と、いうわけで 鬼畜直井×ゆりっぺ お願いします
天使軍団に集団レイプされるゆりっぺ
それだっ!
18禁SS倉庫が更新されてると思ったら新しいシリーズが乗ってる!ぜひ続きを! 山の上のホテルの人も乙です!
>>347 俺、ひなっち先輩だけどユイにゃんは絶妙なやわらかさだったよ
陵辱・百合・エロなし で ユイやんいないしやや長いです 携帯からのうpなのでちんたらしてしまいますが この時間帯からならいいかなと思いました
383 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:05:42 ID:3RicSqrm
天井と蛍光灯の白さが目に飛び込んだ。 「……はぁあっ」 何度目の目覚めになるだろう。覚えがある。間違いない。 ここは、今や馴染みとなった保健室だ。 まず自分の指を見つめて、それを動かしてみた。 うん、動く。 足はどうだろうと思って膝を曲げてみるがこちらも問題なしだ。 ベッドから上体を起こして大きな伸びをすると、肺の中にすうっと新鮮な空気が入っていった。 あらためて体を見渡すが切り傷ひとつない。 制服も新調されたばかりのようにみえるが、誰かが俺のことを着替えさせたというわけでもなさそうだ。 「あー、意識ははっきりしてそうだな。無事でなにより、この世界に感謝だな」 片手を挙げた日向がすぐ隣りのベッドに横たわっていた。 頭部を打ったんだろうか。俺とは違い、頭に包帯を巻いていた。 「こんなとこで会いたくはなかったな」 「まったくだ」 きっと『死んだ』んだろう。 日向の包帯、それにシャツは赤々と染まっていて痛々しかった。 いまだに血を見ることは慣れない。というより慣れることはないと信じたい。 他人の血を見ることに慣れてしまう人間になってしまうことは怖いことだ。 少しだけ目をそらそうとして保健室の奥を見つめたら、そこにもう一人の患者がいた。
384 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:13:30 ID:3RicSqrm
「ったくゆりっぺのやろう容赦ねぇぜ、一度は自分がなってみやがれってんだ」 藤巻がなにやら文句を言っている。 見たところ健康そうだが、こいつにもやっぱりなにかがあったんだろう。 「その声さ、ゆりに届くか? それにゆりだってここにいる以上は一度はそういう目にあってるんだろ」 「今度は直に言うつもりだからちっと揉め事になるかもな」 ゆりのことは俺よりよっぽど知っているんだろうがそれでも腹に据えかねているらしい。 こいつそれだけのことはされてきていそうだし、分からないでもない。 でも俺はゆりはリーダーはやれてる。むしろゆりはゆりにしか出来ないことをやってるとも思ったので口を噤んだ。 まぁギルド降下作戦のときも俺は幸いにして生き残れたわけだし、これまであまり痛い思いはしていない。 だからこれはラッキーだった側の人間が思うことに過ぎない。 俺にとっての衝撃はといえば……かなでに胸を貫かれたときのあの瞬間的な痛みしかなかった。 あれはここに来て早々の出来事だったし、あのいきなり具合は今から思ってみてもかなりの怖さだ。 と、ふとそんな風にかなでのことを思っていて思い出した。 俺が今ここに横たわっている理由だ。 それは…… 「なあ音無。起きたら訊きたいと思ってたんだけどさ」 「なんだ?」 「いやさ、実は俺がここにいるのはゆりっぺがらみなんだけど……お前もそうなのかと思ってさ」 「ああ、俺はゆりとは関係ない。自業自得ってやつだ。にしてもお前のそのゆりがらみって……? その状態からすると校長室のトラップに引っかかって転落したようにしか思えないんだが」 「落ちたのは当たってる。けどあの罠にかかるほど落ちちゃいないさ」 「じゃ、高いところっていったら屋上からとかか? またどうして?」 「ご明察。理由はわれらが姫君に訊いてくれ」
385 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:20:02 ID:3RicSqrm
なんとなく、落ちた、というより落とされたように見えた。だとしたら同士討ちだ。怖いもんだ。 日向を見ていると藤巻も似たような事故に遭ってここにやってきたのかもしれないなと想像させられた。 「てめぇはどんな死に方したんだ?」 「俺? まぁあれだ。お前らと同じようなもんだよ」 「にしては外傷がねぇじゃねぇか。不自然だぜ」 「外傷がないのはお前もだろ、……さては水死か」 「くそっ、それは仕方ないだろうが!泳げねぇもんは泳げねぇんだよ! お前ゆりっぺに気に入られるだけあるよな、人の痛いとこ突いてきやがる」 ゆりは皮肉や揚げ足とりの上手さなんか評価したりするだろうか。 あながちなくはないとも言えないから恐ろしい。 ところで、藤巻は俺も死んだからこそここにいるんだと思い込んでいるみたいだけれども、 実はそうじゃない。俺は気を失っただけだった。 ※ ※ ※ 「……あのさ、いつも思うんだけどお前って色んな力持ってるよな」 「そんなことない」 「ハンドソニックとかさ、あれだけでも凄いと思う。 あれってやられる側からしたら相当の脅威だから」 「………」 風に流れた髪を手ぐしでさらりと梳かしたかなでは、かすかに眉をひそめた。 その仕草は淡くはかないものだった。 「そこでなんだけど、俺からひとつ提案があるんだ。 かなでがこれ以上恐れられると天使っていうより悪魔とさえ呼ばれかねないから…… なんとかしたい。だからもうちょっとかなでのことを教えて欲しい」
386 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:26:13 ID:3RicSqrm
「天使でも悪魔でも変わりはないわ。私は私だもの。 でも結弦は気になるの?」 「……例えばだけど、かなでが使える力のなかでもっと穏やかなものってないかな。 あまり目立たないもので、人に影響を与えられるものとか。 そういうのがあったら試しに使ってみてくれよ。俺に向けてでいいから」 「私もあまり知らない」 「そっか……」 「……知らないスキルならある」 「あんのか! あーでもそれってものすごく怖いなー」 「フェイズシフト」 ※ ※ ※ そう、そこから先のことは覚えていない。これが先ほど思い出した記憶。 かなでと行動を共にしていることはなるべく隠しておきたいので藤巻には隠した話だ。 はたして実験の結果はどうなったんだろうか。 自分でも確認した通り四肢に異常はないし、全身滞りなく動く。 確かに穏便で、何事もない。 気を失わせるだけなら非暴力的だし、ひょっとすると成功ってやつなんだろうか。 ただ被験者は俺ひとりだし、なんの副作用もないというのもあやしい。不発だったということも有り得た。 「こんなんで本当に天使に敵うもんか?」 「叶えるのよっ」 ガラガラッと威勢のいい音を立てて戸が引かれた。弾かれたといってもいいくらいだ。 さすがわれらが戦線のリーダーゆりだ。ここを病室だとは思っていない。 三床が横並びになったベッドの中央に歩み寄り、とうとうとまくし立て始めた。
387 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:30:37 ID:3RicSqrm
「あなたたち起きるの遅すぎる。いったいなんなの? 時間は無限だけどいつまでも眠っていていいとは言ってないわ。 あたしにやられてるようじゃまるで駄目じゃない。ぜんぜんね。 藤巻くんはいい加減に弱点克服しなさい。プールに突き落とされたくらいでなによ。 言っておくけど水に慣らしてあげようとしたんだからね、あそこ足着くのよ?」 「ゆりっぺてめぇ! 世の中どうにもならねぇことだってあんだよっ!」 「どこがどうにもならないことなのよ。いい加減恥ずかしいと思ったほうがいいわ。 それと日向くん……あなたほど学習能力のない人あたし知らないんだけど」 「だいぶ学ばせてもらってっから。落ちる方に関しては。 ってか今回はなにが目的なんだよ」 「SSS一斉危機管理定期テストよ」 「は?」 「んだと?」 「他のみんなは全員無事なの。それだけに、あなたたち二人のだらしなさは際立っていたわ。 二人にはいずれ抜き打ちテストを受けてもらうから覚悟してね」 「今回だって抜き打ちじゃねぇかよっ」 「それより音無くんだけ見当たらなかったんだけど、どうしてここにいるのよ。 まさかあなた消毒液のにおいがたまらなく好きでここにいついちゃった消毒液フェチなの?そうなのね?」 「そんなわけ……」 なぜだろう―― 「あるのかもしれないな」 俺は自分でも思ってもみない言葉を口にしていた。
388 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:36:26 ID:3RicSqrm
「ちょっ、あなた大丈夫? そんな奇癖持ちなんて奇跡だわ。キモッ」 「ゆりっぺ寒いぞ」 ぐしゃっと鈍い音が立ち、日向が前のめりに伏せった。 有無を言わさないゆりの前蹴りだった。 「鳩尾一直線か。日向まだ内蔵完治してないと思うぞ」 「ああっ? なにか文句あるわけ? あたしは腹が立ったらそのままにはしておけないの!」 「いい蹴りかもな。俺も受けたいくらいだった」 どすっと鈍い音が立ち、激痛に襲われた。 …息ができない。俺はあえぎあえぎ酸素を求めた。 つーか俺ェ…なんてこと言ってんだ…… 「ゆりっぺェー、白いもん見えてっからなー」 ガツン、という金属音がした。藤巻ェ…… 「あなたたちどうしようもないわ。しかも音無くんまで堕落してるとはね」 「あまり責めるのはよしてよゆりっぺ」 大山が俺たちを擁護する。 あまりの存在の希薄さに気がつかなかったがゆりと同時にこの部屋に入ってきていたようだった。 「あのね、腐ったリンゴを一緒にはしておけないの」 「僕たちはみかんやリンゴじゃないよ! 人間なんだよ!」 「そんなベタなセリフ物書き志望のやつが書いたら……」 日向は苦痛のあまり最後まで言い切れない様子だ。なにが言いたかったんだ? 「ゆり……」 意図せずして、それも唐突に、俺の口が開いた。あれ? 「なにかしら」 「……もっと聴かせてくれないか」 「へっ?」 「さっき言ってくれた、堕落してる、って言葉」
389 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:41:46 ID:3RicSqrm
辺りが水を打ったように静まり返った。 なによりも、俺自身が自分の言葉に傾注させられた。 うわ!? そんなの聴きたいなんてことがあるわけあるかっ!! 「音無くんって消毒液フェチなうえにMだったのね。見抜けなかったあたしが悪かったわ」 冷ややかな視線を感じる。それはゆりからばかりではない。 気絶寸前な日向や藤巻からも感じられる。 「僕たち人間なんだよ! ちょっとした性質上のかたよりだってあるよ!」 大山が俺を弁護してくれる。 きっと性癖という言葉を知らないんだろう。ややこしい言い方をしている。 しかしなんていいやつだったんだ大山は。 「ふざけんなよっ! Mのなにが分かんだよ!」 けたたましいくらいの大声が響いた。 一瞬誰の声だか分からなかった。 俺だ。って俺!! 「お前…結構いっちゃってるやつだったんだな……」 日向の罵声がなぜか心地いい。 ボイスレコーダーで録音してリピートしまくりたい感じだ。 って俺!?
390 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:48:37 ID:3RicSqrm
「ちょ、ちょっと待った。勘違いさせるようなこと言って悪いな!ジョーク…だ、ジョーク!」 なんとか声が絞り出た。が、動悸がして止まない。 苦しい言い分だが大山は許してくれるだろうか。 「少しなら分かるような気がするよ。それってゆりっぺになじられたときのような気持ち……かな」 「大山くん、こういうときはかばったって良くはならないのよ」 完全に真性だと思われている。 しかし本当は大山が真性なんではなかろうかという疑問も生まれた。 「つまらねぇジョークだぜ」 ほんと、冗談にならない。 かなで……なんかマジでやばいんだが…… 「そうだ日向! お前がいつか言ってたけど大山って魔法みたいなものが使えるんだっけ!」 場にしらっとした空気が流れた。 なんでここで突然、と日向は思ったことだろう。けれども乗ってくれた。 「脱力系の魔法しか使えないが幾度となく戦線の分裂を阻止してくれたたしかな賢者ではある」 「そんな前振りされたらいやでもハードル上がっちゃうね!」 「大丈夫よ。期待していないからやってあげて」 大山は神妙な面持ちで身構えて言った。 「それじゃ……死せる魂を常世の闇へ葬らん…。安らかに眠れッ! イクソシズム!!」 空に十字を切っていた。 その光景は陳腐だがどことなく神秘的でもあった。 「音無はなにかに取り憑かれてたのか? 珍しく的を得てる方かもな」 「で、どーなんだよ?」 「く、下らないんじゃないか」 どの口がそれを言う! 大山マジごめん。
391 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:53:58 ID:3RicSqrm
「少し期待しちゃったあたしも馬鹿みたいじゃない。とにかく音無くんと日向くんが定期的に検診を 受けないといけないメンヘラだとすると今後の戦力のことを考えないといけないわね・・・・・・誤算だわ」 「なんで俺も含まれてんだよっ!」 「当たり前じゃない。魔法とやらのことを音無くんに吹き込んだのはあなたなんでしょ?おとなしく連座しなさい」 「おっと、一緒にしてもらっちゃ困るんでわりぃが俺はもう行くからな」 藤巻は頭にへし曲がった保冷温庫を引っ付けたまま、保健室を後にした。 よっぽどの強打だったんだな。 「別に……メンヘラじゃないけどさ」 またかっ!頭んなかはわりと冷静なのに……!? 「……なんていうか……そう呼ばれるのも悪く……ない」 ああ、みんなどん引くぞ。そりゃそうだ。 日向がお前最近なんかで無茶したのか?と冗談めかすがさきほどの俺のジョーク発言の効果はもはやない。 すでに冗談としての限度はオーバーしていた。 「どうしよう僕のせいで音無くんがもっとおかしくなっちゃったよお!!」 「……消毒液フェチでMなうえにメンヘラだったのね。ムリ、SSSに置いておけない」 ゆりはにこやかに微笑んでいる。 が、それに反比例した冷ややかな言葉が胸に突き刺さる。 ひと言でいい。これはささいな行き違いなんだ、と俺は言いたかった。 「ゆり……冷静に聴いて欲しい。俺は」
392 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 08:58:39 ID:3RicSqrm
立ち去ろうとしていたゆりの足がぴたりと止まった。 日向と大山も俺になにかを期待しているのだと分かった。 そして誰より、俺は俺自身の言葉に救われたかった。 「俺は……」 校庭からは陸上部の掛け声が聞こえてくる。 唾を飲む音さえ聞こえてきそうなほどの静けさだ。 「――お前のことが好きだ、大好きだっっ!!」 うん、千里先の山のほら穴で尻を出したままでいいから隠れたい。 でも待てよ、照れがあるってことはゆりのこと本当に好きだったのか?俺? しかしながらその辺りがどうなのか分からないまま告白ってのはないな。 「な、なに言ってんのっ!? 消毒液フェチでMでメンヘラなうえに告白魔だったの!!? 女の子にこんなシチュエーションで告白する男がどこにいるのよ!ってここにいたし! そりゃあたしはそこそこの美人で性格もよくて権力も握ってるし、あなたが ギルド降下作戦のときにあたしにしがみついたときに欲情しちゃったとしても分からなくはないわ。 でも岩沢さ……はもういないけどみゆきちもしおりんもいるしユイだって椎名さんだって遊佐ちゃんだっているじゃない。 あたしには目的があるし恋は邪魔なの。そういうことだからあなたは考え直すしかないの。よーしっオーケー?」 「気持ちに嘘はつけないっ。大好きだ、ゆり!」
393 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 09:04:48 ID:3RicSqrm
「マジかよ……。お前こいつを誰かと勘違いしてねぇ?分かってんのか?ゆりっぺだぜ?」 「ああん?あなた喧嘩売ってるの?買うわ、買占めよ、大人買いよ!」 「馬鹿だ、音無。お前は馬鹿だ!」 日向はしきりに俺をののしる。 するとだ、不思議な感覚……につつまれていった。 そうだ。『お前…結構いっちゃってるやつだったんだな……』と言われたときと……同じだ…… 「落ち着いて聴いてくれ日向」 「え?」 もみ合っていたゆりと日向の動きが同時に止まった。おろおろしていた大山も。 ゆりへの告白によって俺はもうひとつ上のステージ、新たな高みへとのぼり詰めていた。 俺はゆりが好きだ。今……確信を持って言える。 けど、それだけじゃない。 「俺はお前のことだって……」
394 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 09:08:59 ID:3RicSqrm
「両っ性っ愛っキターーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!! あ、そういう存在は認めるけど あたしの半径100m内には二度と入らないで以上w」 「お前がコレだったのかよっ!てかそれコレを越えてんじゃねぇか!カムアウトすんなよアウトだっつーの!!」 「えっと、言葉が見つからないよ……」 ※ ※ ※ 「ある一定の揺れが親しみに、ある一定の揺れが嫌悪に変わるようにシフトしているみたい」 かなではいつも通りの平静さでフェイズシフトとやらの説明をしてくれた。 詳しいことは俺に使用するまで分からなかったスキルらしい。 付け加えると、シフトした感情と元からある感情とが混ざるのでとても危険とのことだ。 「今更だけどさ、かなでのスキルって身を守るためのものだけじゃなかったのか?」 「わからない」 「使い方しだいってことか」 それにしてもとんでもない力だった……と過去形で言いたいところだが、 あれから三日経ったというのにいまだに効用が続いている。 現状の俺は完璧にSSSから除籍扱いのうえ、バイを始めとしたあらゆる噂を身にまとうことになってしまった。 なので生徒会にやっかいになっている。だけど…… 「結弦、必ず治すから……」 悲しいよ、かなで。 俺はお前のことまでイヤになり始めている……
395 :
確信への歩み :2010/08/21(土) 09:12:59 ID:3RicSqrm
「僕はいつだって音無さんの味方です!だから僕の催眠術とこの愛を受け入れて下さいっ!」 胸を張って俺の味方だと誇示してくる直井が非常にうとましい。 うぜぇw 嗚呼、ゆり、日向……俺に誹謗中傷罵詈雑言の波を浴びせてくれッ 『末期なことを自覚しなさい。や・ば・す・ぎ・る。』 『お前マジで引くわ……』 ハァハァ…… 「どうしたの結弦…?どこか苦しい?」 「……なんでもない」 ※ ※ ※ 「ゆりっぺさん、音無さんは再起不能。回復のめどは立っていない模様です」 「そう、報告通りだとすると変態のままということね。 変態のくせに生徒会に受け入れられているのはなんでなのかしら。 もしかして……天使も同類……?」 ―音無のせいでますますレッテル貼りをされることになった天使であった― 完
ちなみに言うと初のABssでした。 最終的には音無がゆりに駆逐される生徒会バッドENDになったのかも。
乙! 変態生徒会イイヨイイヨー
NPC女C「あ、ああっ、いやぁ、あんっ、ひゃんっ、あっ」 「ハァハァ」パンパン NPC女A「Cが休んだ……。B、何か知ってる?」 女B「知らないよぉ。だって、昨日あんなに元気だったのに……。」 女D「もしかしたら……。あの、噂の」 女A「カミサマ?そんなの年頃の精神不安定な子が考えた都市伝説ってやつだよ。」 女D「でも、隣のクラスの子が見たらしいよ!」 女C「はいはい。まあ、今日Cのお見舞いに行こう。」 女B「うん。」 女D「やっぱり、都市伝説だよね。」 ゆり「ほうほう」
ゆり「みんな、聞いて!」 日向「何だ?ゆりっぺ」 ゆり「この、世界にカミサマという者が現れたわ!」 日向「マジで!」 音無「本当かよ!」 野田「とーとー、おでましか!」 ユイ「でも、それ都市伝説ですよね?」 ゆり「さあ?本当か嘘かは分からないわ。」 野田「と、としでんせつ!なんなんだそれは!」 椎名「黙れ。」 藤巻「し、椎名が喋った!」 大山「それほど、野田君が馬鹿だって事だよ!」 野田「うるせぇっ!」 椎名「で、都市伝説とは何なんだ?」 日向「椎名っちも同レベルじゃねぇかよ。」 ユイ「アホですね。」 大山「椎名さんは、漢字使ってるよ!」 ゆり「お前ら、うるせえええぇぇ!!!」
ゆり「で!カミサマというのは」 夜、女子寮に現れる。 そして、どこかの部屋のインターホンを押し、 女の子の声で「部屋に入れてくれない」と言う。 そして、部屋に入れてしまうと 口を塞がれ、無理矢理犯される。 そして、最後に 「カミサマ」 そう書いた紙を置いて帰る。 日向「都市伝説だな。」 音無「だな。」 ゆり「女の子の声をした変態レイプ男というわけ。」 C「有り難うA、B、D。」 B「友達でしょ。お見舞いに来るのが当然だよぉ。」 A「で、元気そうだけど……。何で休んだの?」 C「……。」 D「やっぱり、カミサマ?」 C「!」 A「だから、都市伝説だっ!えっ!C、嘘だよね!何、その反応!?」
A「ほ、本当にいたんだ。カミサマ。」 D「カミサマって書かれた紙、見せられたら。」 B「私、思ってたんだけど、カミサマって本当に男性なのかなぁ?」 A「え?」 B「ペニパン履いた女の子かも。」 ADC「ペニパン?」 B「あの、ペニスのパンあっ!」 ACD「……。」 B「ち、違うよぉ!えと、あの、と、と友達が持ってたの!わ、WAWAWA私は、そんなの持ってないよ!」 A「聞かなかった事にしよう。」 C「あれは、本当に男だった。」 D「カミサマって一人なの?」 C「一人だった。」 A「そうか。怖かったな。」 C「うぐっ、ひっく、うぅっ」 B「うぅっ、ひっく、うぐっ」 A「B、お前は泣くな。C、今日は私達がここに泊まるよ。」 C「うぐっ、あ、りがとう」 AD「友達でしょ」 B「うぐっ、ねぇ、ひっく、わ゛だしは?」 A「友達だよ。」 D「この四人は友達、いや、親友でしょ!」
>>398 女A「はいはい。今日は(ryです。すみません。
その夜
A「ドロー2だ。」
D「あっ、もうAズルいよ!」
A「ズルくない。」
ピンポーン
B「誰か来た。」
「あの、落とし物を拾って、この部屋の方のはず何ですけど」
B「C、落とし物だって。」
A「カミサマだ。」
C「ひっ!」
A「あたしが出てくる。」
D「気をつけて……。」
A「一応、木刀持ってくよ。」
「あ、あのぉ。留守ですか?」
A「すみませ〜ん!今、行きま〜す!」
ガチャ
「あ、はいこれ。Cさんのパンティです。」
A「てめぇが、カミサマか。死ね!」ブゥン
カミサマ「木刀なんて振り回さないで下さいよ」パシッ
A「くっ!おらぁっ!」蹴りっ
カミサマ「うぐっ!」ヨタヨタ
A「今度こそ、死ねぇ!」ブゥゥゥン
カミサマ「撃つよ」 A「け、拳銃!」 カミサマ「中に入らせて貰うよ。君は後で美味しく食べてあげるから」 A「あ、あぁ、け、拳銃……。」 トントン B「あ、A!カミサマは!おっぱらっ……。」 カミサマ「手、挙げないと撃つよ」ニコ C「い、い、いい(いやあああああああぁぁぁぁぁ)」 D「……。」 カミサマ「Cさん、今にも叫びたそうだね。叫ばれたら困るから」 B「ん、んぐっ、んぐうううぅぅ(は、早い!もう皆口と手を塞がれた!)!」 カミサマ「初めは……。君からだ。」 B(わ、WAWAWA私!) カミサマ「あは、君って淫乱だね。こんな濡れてるや」 B(見て!もっと見てカミサマ!) D(A!何してるの!早く!早く!) カミサマ「ふんっ、ふんっ、ふんっ!」パンパン B(本物のおちんちんってこんななんだ。もっと突いてカミサマ!)
ゆり「あなた、何してるの?」 A「はっ!カミサマが!」 ゆり「カ、カミサマ!」 A「部屋の中に!」 B(あぁん!カミサマ!カミサマ!カミサマ!カミサマ!) ゆり「大人しくしなさい!カミサマ!」 A「ぶっ○す!!!」 ゆり「あなたも!」 カミサマ「やあ、ゆりっぺ」ドピュ B(あ、温かいのが!中に中に!出てるぅ!) ゆり「お、大山君!」 カミサマ「バイバイ」シュン A「き、消えた……。」 B(あれ、おちんちんは?カミサマは?温かいのは?) ゆり「大山君だったなんて……。それに、消えちゃったし……。」 A「何で消えたんですか!?」 ゆり「……。その子たちを解放してあげなさい。」 A「あ、はい、大丈夫か!?B!?」 B「わ、WAWAWA私のおちんちんを返して!!!」 ACDゆり「……。」 完
別ルート ゆりが来ない カミサマ「で、出るっ!」ドピュ B(あ、温かいのが!中に中に!出てるぅ!) カミサマ「くっ、やめっ!」 B(もっと!もっと!もっと頂戴!) カミサマ「ま、また!出ちゃう!」 B(出してぇ!) カミサマ「はぁぅっ!」ドピュ A「う、撃たれる……。」 D「んんん!!!」ドン A「うわっ!」カックン A「はっ!D、C!大丈夫か!?口と手の取ってやる!」 D「う、うん。大丈夫。」 C「Bが!」 A「Bがどうしたんだ!?」 B(ん!萎えちゃやぁ!) カミサマ「 」 B(カミサマ!お口で私のお汁飲んでぇ!) カミサマ「 」 A「……。」 D「Bの性欲がカミサマを超えた。」 C「で、カミサマが気絶した。」 B(んあぁっ!カミサマ!カミサマ!カミサマ!カミサマ!) A「あたしたちは、この状況をどうすりゃいいんだ……。」 完
乙&GJ!
そういえば音無×入江の人はどうしたのだろうか…… 随分前に書いているという報告以来音沙汰ないけど
ガルデモの面子っていまいち把握してなかったけど、 おーでぃおこめんたりーで顔と名前と声認識した
最近来てるなwGJ!
>>408 俺は顔と名字は一致してたが、
どっちがみゆきちで
どっちがしおりんか最近までわかん
なかった。
411 :
名無し.co.jp :2010/08/22(日) 21:32:49 ID:YBG/DzNk
え〜と…最近、音無×奏が全くないので書こうと思いますがハーモニクス天使×奏×音無の三角関係って需要ある?
絶対ありますよ! wktk
もうその組み合わせだけでいける
414 :
名無し.co.jp :2010/08/22(日) 22:00:42 ID:YBG/DzNk
じゃあ今日中に少し投稿するが作者は投稿するのがはじめてなので漢字変換ミスや誤字脱字があります。タブあと、作者は最近18才になったのでエロの専門用語がわからない(漢字が読めないので)からエロなしになります。
ぐぃいおおおぉおおいぃ!エロなしか よし、続けたもれ
416 :
名無し.co.jp :2010/08/22(日) 22:21:05 ID:YBG/DzNk
投稿します。奏は戦線メンバーと和解している方向であといるメンバーは岩沢はどう頑張っても出せないのでいないという事で 音無「神も仏も天使もなし…と」ガチャッ 音無「ってあれゆりだけか?」 ゆり「もうすぐ日向君か高松君くらいがくるわよ」 音無「そっか」 音無「………」 ゆり「………」 音無(会話が続かない…)アセッ 音無「そういえば、この校長室校長先生に返さないのか?」 そう…今は奏とも打ち解けてこの部屋を使う必要も無くなっていた。 ゆり「何言ってるの…返せるわけないじゃない」 音無「えっ…なんでだ奏とは敵対する必要はないだろう」 ゆり「違う違う、奏ちゃんの問題じゃなくてこのまま渡したら次の日に校長先生が野田くん(第1話)のようになるのよ」 あぁ…あの入り口の仕掛けか確かにあれは痛かったからな ゆり「大丈夫奏ちゃんにはもうあなたが心配するような事はしない」 音無「そっか」 俺はまだ奏と敵対関係にあると思っていたけどひと安心だな。 しばらくすると他のメンバーが集まってきた。椎名はいつも通り大山と犬の人形を眺めて、TKと松下五段はダンスの練習、藤巻は何処からか持ってきたマンガを野田と読み、ユイと日向はいつも通り喧嘩をしていた。 その時、ガチャッと扉が開いた
今日たまたま入った楽器屋にLisaさんのサイン入りギターがあってビビった
419 :
名無し.co.jp :2010/08/22(日) 23:05:14 ID:YBG/DzNk
そこには赤い目をした奏がいた ユイ「ぎゃぁぁぁぁぁぁ」 日向「なんだってあの時の天使がここに」 大山「うわぁぁぁぁぁぁ」 ユイはすごいスピードで部屋の端まで逃げ、大山は足が尋常ではない震え方をしながら怯えていた 奏(赤)「もうすぐ授業の時間だけど」 野田「貴様…まだ諦めていなかったか良いだろう本気で相手をしてやる」 藤巻「瞬殺された奴のセリフとは思えないぜ」 野田「うるさい」 椎名「浅はかなり」 ゆり「まって…皆行きましょう」 野田「正気かゆりっぺ!」 ゆり「ここで歯向かったら全滅よ」 俺は奏が何故このような事をしたのか考えていた。全員が校長室からずらずらと出ていき俺も出ようとした時。 奏(赤)「待って…」 そう言って奏(赤)が俺の袖口を掴んでいた。 奏(赤)「良かったら…一緒に授業を受けたい」 音無「えっ…」 そう言った奏(赤)は頬を赤らめ身長差のせいで見上げられる形になっていた。 音無(こいつホントにあの時の奏か) 奏(赤)「ダメ…」 うっ…駄目だ断れない 音無「わかった」 そう言った自分の頬が熱くなっていたことがわかった。
420 :
名無し.co.jp :2010/08/22(日) 23:07:47 ID:YBG/DzNk
すまん今日はこれまでだ続きはできるだけはやくあげるがすまない
がんばれ〜!見てるぞよ
このスレ二期始まるまでは続けたいとこだな
だな
二期か・・・やるとしたらどれくらい先なんだろうか
425 :
名無しさん@ピンキー :2010/08/23(月) 01:20:37 ID:6QhxyK6b
なぜ奏の人気が高いのだろうか・・・? 俺は岩沢さえいてくれればそれでいいんだが
>>425 そんなことここで言われてもw
二期はないと思うけどゲーム化とか
他の媒体ならあるかもね。テレビアニメでやってくれるのが1番いいけど
奏はあれだ。綾波とか長門みたいなもんだ。
なんかキモオタのコピペ思い出したw コポォとか笑う奴
429 :
名無しさん@ピンキー :2010/08/23(月) 21:20:14 ID:wfxC5mfI
>>418 『値段が付けられないので・・・・』って店員さんに言われちった
前の人途中だからかいちゃ駄目っすよね
書けよ 速く 頼む
じゃあ、卒業式ネタ。 エロなし•カプ無しのただのネタです。 キーボードじゃないんで遅くなります
日向視点。 卒業式も一通り終わり、直井、ゆりっ ぺがこの世界から旅立った。 「じゃ、次は俺がいく。かなでのこ と、よろしくな」 音無が言った。 「ああ。•••短い間だったが、お前と 居た時間は、すげぇ楽しかったぜ」 本当に、本当に短かったな。 そして、音無はかなでちゃんに向か って、 「かなで、かなでもいままでありが とな。また会えたらその時はよろしく な」 かなでの手をそっと握ってそう言った 「結弦、」 「•••。じゃあまたあえたら。•••2人と も•••大好き、だ」 音無の最後の顔はどこか照れたような でも、少し悲しげで、 それでも晴れやかな表情だった。 •••。 しばしの沈黙。 3分くらい経っただろうか。 「卒業式、楽しかったか?」 きいてみた。 「•••うん」 笑顔で答えたが、嬉しそうな声ではな かった。
「どうした•••?」 不安な思いがこみ上げてくる。 「ううん、どうもしないわよ。ただ••• 」 「ただ?」 「•••最後は悲しいのね」 「•••そうだな」 新しい人生を歩み始めたんだ、みんな この娘も、そうしてやらないと。 「な、なぁ。かなでちゃんの•••その、 未練って•••なんだ?」 「••••••」 「ああ、むっ無理していわなくても」 「ありがとう」 「は?」 「私は心臓が弱くて•••」 ふぅん。まぁか弱そうな感じだもんな 「そして、心臓移植をすることになっ た」 移植、ねぇ。 「その、心臓をくれた命の恩人に感謝 出来なかったのが、私の唯一の不幸」 「えっ、でっでもその•••恩人•••は」
「そう。今はここにその恩人はいない 。命をくれた恩人にありがとうって言 えない•••」 「今はって•••恩人ってまさか•••」 音無、なのか? 「結弦よ」 なんで••• 「なんでそんなことが、わかるんだ? 」 「結弦がこの世界に来た時、私が胸を ひと突きしたの、みてた?」 あぁ、あれか。 俺はこくりと頷く。 「結弦には、心臓がなかった」 心臓が、ない。 俺は冷や汗をかいていた。 「結弦が記憶を取り戻したのは、私の 胸の上、自分の心臓の音を聞きながら 眠ったから。」 そうだったのか••• 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「日向君、いきなりなんだけど••• 私は結弦のこと、すきなのかもしれ ない」 顔を赤くして言った。 好き、ね。 「音無も、お前のこと好きだったんだ ぜ」 かなでちゃんは目を丸くした。 「本•••当•••?」 「あぁ、本当だ。」 「結弦•••」 なんか、音無の話してたら、俺も 音無の後、追いかけたくなってきちま ったよ••• 音無•••また会いたい••• 「わたしは一人でも大丈夫よ。」 ぅおっ、心よまれてた••• 「でも•••」 一人だと流石に可哀想だ。 「いいのよ。わたしは天使。見送るの が役目」 笑顔でいわれてしまった。 ここは、甘えるか••• 「じゃあな。」 かなでちゃんと握手を交わし、別れを 告げる。 「はい」 ••••••そして俺も新たな人生へ歩みだし た。
日向君も、逝った。 私一人、体育館の中だ。 私は、待つ。 音無君のことを。 ずっと、 ずっと、 永遠に。
駄文サーセンでしたorz
乙してやんよ!
441 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:17:22 ID:SxY6MrPa
続き投稿します。続きは木曜日か金曜日に投稿します。あ〜受験生って面倒だな毎日が疲れる。
442 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:22:16 ID:SxY6MrPa
そしてついていった教室に入ると本当の奏がいた。奏は信じられない物を見たようになりNPCも唖然としていた。 教師「えっと…あなたは」 沈黙になった教室でようやく教師が口を開いた。それは当然の疑問だなぜなら同じ教室に瞳の色以外全く同じ人がいるのだから。 奏(赤)「今日転校した立華奏の妹です。」 音無(なにぃぃぃぃぃぃぃ) そう叫んでしまいそうなのを必死に耐えて心の中に留めた。っていうかそんな嘘通じる訳ないだろう! 教師「そうですかわかりました。」 NPCA「へー生徒会長に妹がいたんだ」 NPCB「姉と違って明るい子だな」 NPCC「そっくりだな〜双子なのかな」 なんだこいつらの順応性の高さ…高過ぎだろ誰か1人ぐらいツッコメよ 奏「あなたどうして…」 奏(赤)「さぁ……」 そう言って奏(赤)は俺が座ろうとしていた真後ろの席に座った。1時間目は数学だった不真面目にしていたら何を言われるかわからなかったから真面目に授業を聞いていると。
443 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:24:10 ID:SxY6MrPa
奏(赤)「ねぇ…結弦って結構頭いいんだね」 音無「いいのか…仮にも生徒会長の妹が授業中に駄弁ってて」 奏(赤)「いいんじゃないこの前に結弦と日向君が駄弁ってたし」 音無「それとこれは話が別だろ」 奏(赤)「何処が違うの?」 音無「それはお前の立場じ(ry」 奏(赤)「奏」 音無「え?」 奏(赤)「あなたが私の事奏って呼んでくれたらやめる」 音無「わかったよ…奏」 奏(赤)「うん」 そう言って奏は満面の笑みを浮かべてた 教師「もう少し静かにできますか」 奏(赤)「ごめんなさーい」 こっちの奏は凄い上機嫌になったみたいで普段なら絶対にしない態度をとっていた。普段こんなことをしないせいか内心ドキドキしていた。
444 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:24:52 ID:SxY6MrPa
奏と話す為に体を後ろに向けていた体を前に向けると物凄く不機嫌そうな奏が目にとまった。表情はいつもと変わらないのに背中から黒いオーラがにじみ出ている感じだ。 そうして午前中が終わり昼休みとなった俺は今の内になんであの時の奏が現れたか聞こうと思い席に向かおうとすると。 『生徒会長の立華奏さん至急生徒会室に』 『生徒会長の立華奏さん至急生徒会室へ』ピンポンパンポーン この声ゆりか…そうだよな知りたいのは皆同じだもんな。昼飯ついでに奏から話しを聞こうと思ったんだが。機嫌が悪いみたいだし・・・って何落ち込んでんだ俺は本題は何故奏がハーモニクスを使ったかだろ。 そう自問自答していると奏(赤)が 奏(赤)「ねぇ…結弦の為にお弁当作って来たんだけど屋上で食べない?」
445 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:26:18 ID:SxY6MrPa
音無「は?」 今こいつは何て言った…お弁当を作ってきた何故、俺に食べて欲しくて… 奏「………………」 その時奏は1人生徒会室に向かった ―生徒会室― 直井「何で僕もここに来ないと行けないんだ」 ゆり「生徒会副会長の立ち会いがいるかなって前見たいに」 直井(くそ…音無さんと学食で食べようと誘おうと思っていたのに) 直井「はやく終わらせるように」 奏「わかってる」 ゆり「奏ちゃん…何か急ぎの用事でもあるの?」 奏「何でもない」 ゆり「そうじゃあ最近ハーモニクスを使った」 奏「使ってない」 ゆり「じゃあアブソーブは」 奏「もう試した」 ゆり「わかった…最後にまたあなたの部屋に入ることになるけどいい」 奏「わかった」 ゆり「ありがとう…竹山君お願い」 竹山「了解あとクライ(ry」ガチャ ゆり「もういいわありがとう…奏ちゃん」 奏「ううん…いいの」
446 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:27:15 ID:SxY6MrPa
―屋上― 奏(赤)「おいしい?」 音無「えっ…ああ」 奏(赤)「そう…良かったこういうの初めてだから」 音無「なぁ…何でお前はここに居るんだ」 奏(赤)「私じゃあ…だめ?」 音無「え?」 奏(赤)「私じゃあだめなの…私だってこんなにあなたの事」 そう言って奏(赤)はどんどん顔を俺の顔に近づけて来た。その時屋上のドアが開く音がしたが顔のすぐ前に奏(赤)の顔があるせいで見えなかった。そして、俺と奏(赤)はキスをする形になった。 奏「結弦…」 聞こえた時誰が来たのか直ぐにわかった。俺の事をそう呼んでくれるのはあいつしかいない。 音無「奏……」 奏は俺と目があうと何処かに駆け出していった。 音無「奏っ」 俺は直ぐに奏を追いかけた。後ろから「待って…」と声が聞こえたがただ俺は奏を探しに行った。
447 :
名無し.co.jp :2010/08/24(火) 22:28:43 ID:SxY6MrPa
今日はここまでです。長々とだらだらと駄文をすいません。
リアルタイム乙!
GJ
gj!エロも募集!
下げようぜ。 メール欄に sage あと、受験生とかあんまり書かない方が良くないか?全年齢板じゃないし。 何が言いたいかというとGJ
>>407 すまん
別のトコのssとかこのスレのssとか
投下しててそっち手つけてなかった
>>452 よし、今から頑張ってくれ
音入は好きなんだ!
そろそろ日が傾き、空一面が茜色に覆われる時間帯。 あたしは今日もここ、屋上に来ていた。人気のない場所なので、一人になりたい時は絶好の場所だからだ。 風景を見渡せるように、手すりに身体を預け、自販機で買ってきたKeyコーヒーを煽る。視界に入ってくるのは、下校したり、部活の片づけをしているNPCたち。 「ふぅ…」 残っているコーヒーを一気に飲み干し、溜め息を吐く。 …今日も、ダメだった。 自爆してから結構日が経つが、相変わらずなんの進展もない。あるのは、遊佐さんの暴走度の上昇と、日に日に募っていく音無くんへの想いだけ。 ここ最近のみんなの反応を見た限りだと、遊佐さんは誰かにバラした、ということはしていない気がする。一応あたしたちだけの秘密ということで、約束は守ってくれてるみたい。 でも、そんなことよりも真っ先に浮かんでくるのは音無くん。 胸の前で拳をギュッと握る。 そして再び走る、胸の痛み。 一瞬だけ息ができなくなる。 苦しい。 痛い。 つらい。 次々と襲ってくる負の感情が、苦痛という名の悪魔に姿を変え、あたしの身体を蝕んでいく。それは、あたしが彼のことを考えれば考えるほど勢いを増していき、激痛を走らせ、心に悲鳴を上げさせる。 近頃はタイミングが悪く、音無くんとはまともに会話できていない。 音無くんは戦線の男子の中では人気が高いから、ほかの戦線内の女の子からも結構話しかけられている。そのまま会話が弾むことが多く、音無くんはあたしに気づかずにほかの女の子のところへ行ってしまう。 彼の姿が見えなくなると、胸の中に大きな空洞を感じる。虚無感とでも言うのか。 同時に湧き上がってくる、恐怖。 彼のことを想うと嬉しいはずなのに、身体が震え、悪寒が走り、怖くて、つらくて、悲しくて、痛くて。 好きなのに。こんなにも彼のことが好きなのに。頭の中が音無くんでいっぱいなのに。それに矛盾する形で襲い掛かってくる恐怖に、あたしはおびえている。
「あはは……。滑稽ね、滑稽だわ」 そのまま重力に従って、地面に腰を下ろす。 こんな時でも脳裏に浮かぶのは、やっぱり音無くんの顔。 あたしはこれから、どうすればいいのだろうか。やはり、告白しかないのだろうか。 でも、見ている限り、あたし以外にも音無くんに好意を寄せている女の子はたくさんいる。 最近は好意が顕著に現れてきている関根さんと入江さん。あの二人、音無くんと一緒にいる時は一段と嬉しそうな表情(かお)をするし、若干過激なボディタッチをしているところも何度か見たことがある。 椎名さんは、時折集中力を高める訓練に付き合えという形で、音無くんを誘っている。 ひさ子さんも、よく彼を麻雀に誘っているようだ。 爆弾発言をしたけど、本気なのか冗談なのかよくわからない遊佐さんも、ちょくちょく音無くんと二人きりでご飯を食べているところを見かける。 音無くんをからかって遊んでいるのかどうかはわからないけど、恋人同士がやる、いわゆる「あーん」なる行為をやっていた時もあった。無論、音無くんは狼狽していた。 最後に、かなでちゃんでさえ無表情を装いながらも、普段からチラチラと音無くんを盗み見たり、まるで妹が兄にじゃれ付くような感じで甘えてくることがある。 漫画かなにかで知ったのか、さすがにツイスターゲームとか、二人で王様ゲームをやりたいって言った時は驚いたけど。 ちなみにこの件に関しては、音無くんにTPOを盾に取られたため、未遂で終わっている。念のため。 ユイは日向くんとラブラブの相思相愛だから、音無くんにはただの先輩として接しているので問題ないだろう。 直井くんは……キモいわね。この前なんかパンツ1枚で、音無くんの部屋で彼が帰ってくるのを待っていたようだし。彼、本気でコレっぽいわ。 仮にここが現世だったら、真っ先に警察に突き出すけどね。だって変態だし。
最後はともかく、みんな多かれ少なかれ彼のことが好きだということが窺える。しかもみんなかわいいし、彼女にしたら楽しくなると思う。同性のあたしから見ても、彼女たちが魅力的なのは百も承知している。 対するあたしは暴力的で、ガサツで、かわいげもないし、誇れるものがなにもない。戦線のリーダーという肩書きこそあるものの、今回に至ってはなんの役にも立ちはしない。 かなでちゃん、遊佐さん、椎名さん、ひさ子さん、入江さん、関根さんと、こんなにも選り取り見取り状態なんだから、わざわざその中からあたしを選ぶなんて、まずないだろう。 そもそも音無くんからあたしに告白してきてくれる確率はほとんどゼロに等しい。 仮にあたしから告白してフラれでもしたら、友人に戻れなくなるどころか、彼が戦線自体から去ってしまうかもしれない危険性だって孕んでいる。 「う……っく…」 最悪の結末を考えた末に、漏れる嗚咽。この世界では泣いたことなんてなかったのに。 でも、あたしの意志に反して、瞳からは涙がポロポロと止め処なく零れ落ちてくる。 それだけは、嫌だ。 あたしは、彼と一緒にいたい。 離れたくない。 側にいたい。 別に彼のいちばんになれなくてもいいから、せめて、あたしの近くにいて欲しい。 好きじゃなくていいから、嫌いにならないで…。 あたしの前から、いなくならないで…。 やっぱり、今の関係を壊さないためには、現状維持しか、ないのかもしれない…。 ならばあたしのすることはただ一つ。 この想いを胸の奥底に封印すべく、心にカギをかける。 固く、しっかりと。
「ゆり、おまえ顔色すごく悪いじゃないか。どうしたんだ?」 「……平気よ。なんでもないわ」 「でも…」 「大丈夫よ。ちょっと、顔を洗ってくるわね…」 席を立ち、怪訝な表情を浮かべる音無くんを通り越した刹那――――。 ――あれ? フラり、と強烈な立ちくらみに襲われ、身体が傾く。 突如視界がぼやけ、周りの景色がブレ始めてきた。 「ゆり?」 手で顔を覆うも、一向に症状が治まる気配はない。 ああ、なにやってんだあたしは。 戦線を纏めるリーダーなのに、自分の体調管理を怠るなんて、バカ丸出しじゃない。 音無くんやほかのみんながなにか言ってるけど、意識が遠のきかかっているあたしには聞き取れない。 ごめん……みんな。 とうとう足の力が抜けてあたしはそのまま前のめりに倒れ、ゆっくりと意識を手放して闇の中に沈んでいった。
今回はここまで。 あと数回ほど続くので、もうしばらくお付き合いしてくれると幸いです。
リアルタイムgj
GJ!ゆり元気になればいいなぁと思った。 ときに、需要あるか分からないけど迷惑がないようだったら明日にでも関根×岩沢出す 混み具合(どうなるのか分からないけど)によっては明後日にしてみる
エロパロ版でエロ無しってのもどうかと思うけど投下します 初投稿なんで暖かい目で見守ってくださいww 23:50からちょいちょいアイディア貰いましたー 設定は、現実世界、ユイは現在ニート。てか日向に養ってもらってる。ガルデモは五人。記憶はないけど体が覚えてる。ユイにゃん元気。ユイ↓にゃん↑☆
「♪…幼〜い〜日々にっ見・つ・け・たっ、深い闇に…♪」 重いギターケースを背負いながら、街中を歩く。 今日は所属しているガールズバンドのスタジオ練習だった。 バンド名は『Girls Dead Monster』通称、ガルデモ。 このバンド名について岩沢さんに不思議な話を聞いたことがある。 バンド名を決める時にメンバーがそれぞれ案を紙に書いて一斉に見せあったらしいのだけれど、不思議なことに全員の紙にこの名前が書かれていたそうだ。 その話を聞いた時は流石にびっくりしたけれど、でも私がこのバンドに名前をつけるとするなら、きっと私もそう名付けるだろう。なぜかは分からないけど、そんな気がする。 岩沢さんに出会ったのは私が音楽の世界に入る前のことだった。 高校に入って、これまでなんとなく入ろうとしてこなかった部活に入ることを決め、けれどいざ入ろうとすると自分が何をしたいのか、何が出来るのか分からなくて。 そこで巡り合ったのが軽音部だった。
当時、特に音楽に興味を持っていなかった私は、軽音部っていうくらいだからきっとカスタネットとかを演奏するんだろう、なんて思ってて。 見学に行って愕然とした。 世界が開けた気がした。 こんな綺麗な世界があったんだって。 そのあと、色んな部活に仮入部してみたけど、結局私は音楽室のドアを叩いていた。 こうして、私は今も歌っている。
あ、そういえば日向先輩に会ったのもそのころだったっけ。 昼休憩に岩沢さんと一緒にお昼食べようと思って行ったら、岩沢さんと音無先輩、それに日向先輩が三人で話してて、結局4人でお昼食べることなって、それから日向先輩とも話すようになったんだ。 なんかこう、頼りないな〜ってのが第一印象だったのは覚えてる。 けど、なんか気になって。 いつしか、『岩沢さんのついで』に話すんじゃなくなってた… ……ナニコレめちゃくちゃはずい!
そ、それにしても、岩沢さんはやっぱり凄い。 ヴォーカルとしての技術も、ギターとしての技術も、私よりずっとずっと上手い。 …ずっと追いつけないんじゃないかって、ホントに私なんかが一緒にやってていいのかって思ったことも何度もある。 けれど、そんな風に私が落ち込んでた時、日向先輩が言ってくれたんだ。 「俺が聞いてやんよ!」って。 …あの時は、嬉しかったな。
そ、それに、世の中には頑張りたくても色んな事情で頑張れない人達がいるのに、頑張れる私が頑張らないのはそういう人達に失礼だ。 むしろ、私が頑張って歌を歌うことで、そういう人達に元気をわけてあげたい。 「よっしゃ!頑張りますか!」 そうとなれば早く帰って練習しなくちゃっ! ずれてきたギターケースのストラップをかけ直し、心地よい疲労感を背負いながら、私は帰路を急いだ。
先輩に貰った合鍵を使って家の中へ。 「ただいま〜」 日向先輩は…まだ帰ってないか。 とりあえず洗濯物を取り込みにかかる。 家事は二人でローテーションを組んでやっているのだけれど、洗濯だけは私がしている。 というのも、前に日向先輩に洗濯を任せた時、なぜか、洗濯バサミを上に掲げながら『洗濯バサミ最高!』なんて涙を流しながら土下座で言ってたからだ。ぶっちゃけ意味わかんない。 …一緒に暮らし始めるようになってから気づいたけど、日向先輩は時々おかしい。いや、むしろ時々マトモなのか。 こないだも、『ひっなひなにしーてやんよー!』なんて叫んでた。なんでだ。病院が来い。 (…まぁ、そういうとこも含めて好きになったんだけど、さ) ……顔が熱い。 ベッドに倒れ込んで枕に顔を押し付けた。
…頬に柔らかな感触。 くすぐったくて逃げるように寝返りをうつ。 …しばらくして。 唇に柔らかな感触が。 「ん…んぅ」 苦しくて目が覚める。 目の前には日向先輩の顔。 …は? 「どぅえぇぇぇ!?」 驚いてベッドの端で俯いて縮こまる。 (なんで?え、なんで?いやそりゃ恋人だしそういうことするのも当たり前だしだけどだけどっ) 「な…なんで…?」 かろうじて声が出た。 「ん?なにがだ?」 先輩は妙に元気だ。 「その…キス…」 「そんなの決まってるじゃねぇか」 先輩はニカッと笑って。 「ひっなひなにしてやんYOー☆」 ウィンクしながらそう言った。 ………… …… とりあえず、股間を蹴り上げて失神させ簀巻きにした。 さ、家事しなくちゃ。
しばらくしたら先輩は起きた。 どうやらおかしかった時の記憶はないらしい。 厄介なもんだ。 まぁ簀巻きにしとくのもかわいそうなんで解いて上げた。 「それにしても、カップ麺も食べ飽きましたね〜」 ずるるっと啜りながら私。 先輩は食べる手を止めて、 「文句あるなら食わなくていいぞー」 そう言って私からカップ麺を取り上げようとする。 「た、食べますよ食べますって」 しかし…一ヶ月カップ麺だけってのは酷いと思う。 むしろ、ここまでよく耐えた方じゃないだろうか。 「先輩は料理出来たりしないんですか?」 とりあえず話を振ってみる。 「俺がかぁ?家庭科でやったことはそりゃあるけどなぁ…」 若干渋るような口調の先輩。 ここは…もう一押しですねっ 「ユイ、先輩の手料理食べてみたいですっ☆」 上目づかいでおねだり+ウィンクだ。 これなら先輩も断れないだろう。 てか、ホントもうカップ麺食べたくない。無理。マジで。 「俺の?はっ無理無理。めんどくさいっての。」 うわこいつ断りやがった。 とりあえず近くにあったスリッパで頭殴っとく。 「ってぇ!つか、むしろ料理はフツー女がするもんだろ!お前がやれっての」 「そりゃ出来ますけど…男女差別反対ー」 「出来るんならやりゃいいだろが」 えー。 「だってメンドいじゃん」 無言でスリッパで頭はたかれる。 「何すんだコラァ!」 「これでおあいこだろ」 したり顔で先輩。 「ふっざけんな!乙女の頭はたくなんて5倍返しされても文句言えねぇぞ!」 「はっ…どこに乙女がいるんだっての」 ムカついたので連打してやった。 「うぉ!八発も殴りやがって!上等だこのアマァ」 「こっちこそ!殴られた回数数えてるちっせぇ男に負けるかっての!」 ……… …… …机の上のカップ麺は、すっかり伸びていた。
以上です^^; 駄文でホントすんません・・・ ちなみに自分のblogの方でも掲載してるんですが いろんな人からの評価欲しかったんで投下しました なんで批判でもおkいやむしろどんどん批判してください(ドMェ・・・ お目汚しでスンマセンでしたーノシ
>>459 弱きなゆりかわいいな、GJなんだかんだで音ゆり好きだから応援してるぜ
>>472 ユイにゃんニートwGJ
やっぱこの二人いいな
>>473 本編で観れなかった分音ゆり展開にもえまくりです
>>472 GJ ともに料理しない〜♪
けんかっぷるかわいい!
これ読んで音無×岩沢と日向×ユイの4人組もいいと思った
予告ですが関根×岩沢約8000字で20:00ころ投稿します
477 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:00:50 ID:hz5X1yGC
彼女たちの活動に昼も夜もないが、しばしば支障をきたすことだってある。 その原因はおもにゆりによる突然の動員であることが多い。 ミーティングでは陽動部隊としての平時の在りかたと作戦時の在りかたを問われ、 もし即答できないようなことがあらば、特製のマニュアルを手渡される。 NPCとのほどほどの対話の仕方から、天使との距離を確保するための対策法、 緊急時の集合場所がマークされた連絡通路網の図面や、いざというときの日向の使い方、 はたまた下衆に襲われたときの金的のつぶし方まで載せられている大変な指南書だ。 とはいえこの度はそのゆりはまったく関係がない。 彼女たちは機材の損傷によってその活動を阻まれていた。 「ちっ、あーいっちまったか」 アンプから音が出ない。その原因がシールドの断線であることを見て取ったひさ子は、 ジャックからシールドを引き抜いて早々その交換をしようとした。 部屋の隅に置いてあるプラスチック製の箱の中には、マイクやケーブルの類が収められている。 が、今日は何かが違った。 「替えなくなってるじゃねーか。どういうことだよ。 関根、入江、おまえら何か知ってる?」 「そうなんです!あたしも思ってました。 そこで気の利くあたくし関根めは三日前に購買部に取り寄せを頼んでおりますよ」 「んじゃ明日ごろには届くか。関根、感謝するよ」 「褒められるなんてめずらしいね、しおりん」
478 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:02:17 ID:hz5X1yGC
違和感を覚えてはいたがひさ子の切り替えは速い。 軽めのフィンガリングトレーニングから、横移動、縦移動のフレーズ、 ペンタポジションの確認や弦飛び、エコノミーピッキングなど、 生音ながらも流麗に弦を弾き始めていた。がしかし、 チョーキングやビブラートの練習に差し掛かったときに諦めた。 「感じ出ないからやめだ、卓囲んでくる。 それにしても一本もねーとはな。まさかだよ」 「行っちゃうんですか?」 関根の問いかけにそれじゃ岩沢によろしく、とだけ答え、 藤巻たちが暇をもてあましているであろう男子寮へと向かった。 と、バンドの要であるひさ子がいなくなったところで、関根は入江の様子を気にし始めた。 なにやら不具合でもあるのか、入江はバスドラのフットペダルを懸命に踏み込んでいた。 「シャフトがずり落ちちゃっててビーターがヘッドまで届かないんだ。 それにちょっと変なんだよ。チューニングボルトがすごく固い」 「落ちるってことは普通は緩くなってるはずだね。あっちゃーミステリー」 「レンチ?うーん、ハンマーかな」 いつもならケーブル類の箱の横に並んで置かれているはずの工具箱。 が、それも見当たらない。 「そこにあったのなら踊りながらやってきたTK先輩がどこかに持ってっちゃった」 「えぇー! TK先輩どこにいるのかなんて見当がつかないよー」 「松下先輩なら知ってるかも。森で稽古してるか藤巻先輩たちと麻雀?」 「だったらTK先輩も麻雀してる?? Oh! I don´t knowって言われたら戻ってくるよ」 「それがいいね」
479 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:04:22 ID:hz5X1yGC
小さく手を振って見送ったあと、関根は内心どきどきとし始めていた。 そんな関根の心中を知ってか知らずか、入れ替わりになってやって来たのは岩沢だ。 背中にはストラトの入ったソフトケースを背負っており、その表情は平生となんら変わりない。 彼女はこの場にいない二人のことを口にした。 「ひさ子と入江、用事?」 「野暮用って言ってました。いわゆる隠し事の常套句の一種ですね!」 「そうなんだ、仕方ないか。それよか新曲持ってきたからとりあえず演ろうか。 一度聴かすからその後遊んでみてくれ。あ、入江いない分スリップビート増やしてみて。 それとあたしはひさ子のパートいじってみるからメロディに関してはあまり外さないで」 中止するという考えは彼女の頭の中には片隅にもなかった。 というより、既にチューニングを始めていた。 5フレ7フレのハーモニクスをぽんぽんと鳴らしては指に伝わる振動とその耳を頼りに合わせていた。 「はやっ、お願いだから少しくらい迷ってください」 「ん? どうして? 速ければ速いだけ時間浮くからいいじゃないか」 関根がそわついているのに対し、岩沢は坦々と調弦をしていた。 というより、既に色んなコードを用いて試奏を始めていた。 唐突な、すさまじい破裂音が室内を震わせたのはそんなときだった。 校内を震わせたと言っても過言ではないほどの重低音が轟いた。 「うわっっ、えっ? 4弦?」
480 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:05:51 ID:hz5X1yGC
焦った関根が手元に忍ばせていたニッパーで自分の弦を無理やりぶった切っていた。 アンプに繋いでいた状態だったのでその音量は相当なものだった。 外からうるせーぞーという複数の非難の声が上がっていた。 にもかかわらず、岩沢はといえば、いつも通りだ。 「チタンピック使ってかつてないアタック音求めたりでもした? 関根の弾き方ならまだしばらくは使える弦だったろうに、もったいない。 新曲さ、聴かせてから二人ですぐに始めてみたいから張り替え終わるの待ってる。 けどなるべく早く始めよ、日が暮れたら寮に戻らなくちゃならないからアコギ版になる」 「あ、替え弦ありません」と白々しく告げる関根であったが即答された。 「あたしの使え。たまにベースも弾いてるから持ってる。.105inchでいい?」 「え、ええぇっ! そんなの困りますから……」 「あたしは困らないから遠慮する必要ない」 岩沢はギターケースのポケットから4弦を取り出すと、それを手渡そうとした。 なのに関根は受け取ろうとしない。 どことなく手持ち無沙汰になった岩沢だが、 そのとき目敏くも、ペグに残っていた4弦の切り口を注視していた。 目が良くないと分からないが不自然なくらいに鮮やかな断面をしていた。 岩沢は言った。 「……自分で切った?」 「そんなことしたら今後メーカーの方角に向かって足を向けられません! だからそんな訳ないですって!」 勘が働いた岩沢は、関根の動揺をよそにして彼女のベースケースをあさった。 するとあっさりと替え弦が見つかった。
481 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:08:15 ID:hz5X1yGC
「なんだ、やっぱり持ってるじゃないか。今日は練習したくない日とかだったら正直に言ってくれ」 「そうじゃないです……」 「じゃ、巻き直して。それで始めよ、好きな曲からでいいからさ」 ひさ子同様岩沢も気を取り直すのが速かった。 にしても、新曲へのアプローチのことで頭の中が一杯なはずの岩沢が気を使った。 これは普段は有り得ないことと言えた。 そのせいか関根は少しだけ特別な気持ちになっていた。 「どしたー。二人だけじゃ演りたくないとかだったらそれもはっきり言ってくれよ、 あたし言われないと分からないからさ」 関根とは対照的に岩沢はちょっと不安がった。 訊ねた通り、考えようによっては拒絶されているようにも思えたからだ。 そのことは関根も敏感にさとっていた。 「やりたいです、あたし……」 「だったら曲決めてって。ガルデモじゃなくてもいいよ、関根が聴いてる範囲なら多分弾ける」 ピックを人差し指でぴっと弾いた。 退屈からそうしたようにも見えるし、面白がってそうしたようにも見えた。 空を舞ったピックはくるくると回り、それを収めようとして岩沢は右手をぱっと広げた。 そして着地点でしっかりとキャッチ。 と思いきや、 掴んだものの感触は明らかに違った。すべすべで温かだ。 握手というより、指と指とが絡まり合うように握っていた。関根の手を。 ことのほかがっちりと握っていたし、また握られてもいた。
482 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:10:32 ID:hz5X1yGC
何故こうなったのか、と頭にはてなを浮かべていた岩沢であったが当然のことながら手を離そうとした。 指を伸ばし、腕を右に振り、左に振り、肘を引っ込めようともしたがそれが上手くいかない。 しまいにはぶんぶんと振ってみた。それでも離れない。 「これだとハンマリングオンとプリングオフだけで演奏することになる。 ……それとも歯でピッキングしろってこと? どっちにしても難度上がるよな」 関根は思っていた。なんて音楽キチなんだろうと。 そう思わずにはいられなかった。だが関根はそんな岩沢のことが好きだった。 シールドを断線してストックを隠したのも、シャフトを落として固定して工具を隠したのも、 岩沢と二人きりになるために関根が仕組んだことだった。 「………?」 ふと関根は身を寄せて、わずかに背伸びをしていた。 状況を把握出来ない岩沢はただぽかんとした。 そんな彼女は弱味に付け込まれた。 背中に右手が添えられ、ぎゅっと抱きしめられた。 なおかつそれに加え、そのまま机の上に押し倒された。 「痛い…関根。それにネック反れるかもしれないしボディが傷つく」 「……それならこうすればいいんです」 右手が腰の辺りを回ってストラップがほどかれ、ギターが隣の机にそっと横たわった。 それによって二人の身体はぴったりと合わさった。 熱っぽくなっていた関根は二度、三度、と拙い口付けをした。 それはさきほどと同じく、唇がそっとふれあうだけの淡いものだ。 時計の針の音が、関根の心音と同じくらい強く響いていた。 「どこにも行かないでください、岩沢先輩」
483 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:12:44 ID:hz5X1yGC
関根がそれ以上なにもしてこない上に、 そんなに悪くもない心地がしていた岩沢はどうしてよいのやら分からないでいたが、 「どうしてそんなこと……。みんなと演奏してるとき、楽しいってこういうことかもしれないって思うよ。 あたしは音楽を止めない。だからみんなと離れることもない。 もしみんなと離れるときが来るとすればあたしが音楽を止めるような時かな。そんな日来ると思う?」 みんなの方が音楽を止めることもある、という可能性を考慮することを忘れながらも断言していた。 岩沢が音楽を続けることに疑いはなかった。 それでも、関根には言いようのない淀んだ不安が広がっていった。 今までずっと分からずにいた岩沢のことを、急にすべて分かったような気がしていた。 その過去も、痛みも、――訊いたこともない――のに、だ。 それは錯覚と言っていいもの。 だけれどそれは、彼女が知ろうとした岩沢のすべて。 「約束してください。じゃないとあたし、信じません。信じられないです」 「するまでもないよ」 二人は沈黙に身を任せることになった。 身体を重ねて、ゆったりと、食い違いの未来を見つめたまま。 これが恋であったのかどうかは分からない。 恋なんて形のないものだ。 どれだけ切ないまでに深く思いを寄せていたとしても、 関根自身にとっても曖昧な感情だった。 だからだろうか。 それを確かめようとして関根はもう一度岩沢に身を寄せた。
484 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:15:20 ID:hz5X1yGC
あと数センチ、というところだった。 拒むでもない岩沢に口付けを交わそうとしたそのとき、 部屋の戸が無造作に、力強く、ガラリと開かれた。 「貴様ら、ゆり……」 闖入者は野田だ。 少し不思議な光景だな、と思った程度なのかもしれない。 どう思ったのかはさておき、彼は彼女らに淀みなく尋ねなおした。 「貴様ら、ゆりっぺのことをどう思っている」 目撃されたとしても野田ならばなんら問題はない。 むしろそのまま続けても気付くかどうかといったところだ。 「ときどき使いっぱにするのはやめてほしーです」 「いざというときに頼りになるやつ」 野田は「そうか」とだけ言うと即座に帰っていこうとした。 だがその真意を測りかねて関根が訊いていた。 「意味分かんないよ?」 「ゆりっぺに頼まれたアンケートだ。邪魔したな」 はたしてこんな風に訊きまわってちゃんとした答えが得られるのだろうか。 野田はちゃんと記憶したのだろうか。 それに万が一のことだけれども、余分なことを言ったりしないだろうか。 関根は色々疑問を抱きながらも彼の帰り際にひと言を告げた。
485 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:17:55 ID:hz5X1yGC
「あと人選間違ってると思います、と伝えてください」 もちろん野田はそれに気付くこともなく、乱暴に戸を閉めて立ち去った。 関根は緊張していたが、自然をよそおって野田と応答する程度のことは出来ていた。 密着していた身体もそれとなく、いつの間にか離していた。 「変わってるけど面白いやつだよなー」 岩沢はそう呟いて微笑を浮かべていた。 だが関根は、繋いだままの左手を見つめて無条件反射的に呟いていた。 「岩沢先輩、変わってるのはあなたもです……」 「ん? 何か言った?」 ※ ※ ※ わずかな間だけ分かった気がしていたあたしが、時が経った今、 心から信じることのできる先輩の唯一つの面影。 譜面台の上にある、あたしの拠りどころであるスコア―― 演奏を終えたとき、岩沢先輩のその頬にはひとすじの涙が零れ落ちていた。 少なくともあたしにはそう見えた。 誰よりも先輩のことを理解しているつもりだった。 でも先輩は最後まで何も言わなかった。 「……先輩」
486 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:20:41 ID:hz5X1yGC
岩沢先輩は目を閉ざして、しばらく立ち尽くして、 そして全身から力を抜いたようにふっと倒れこんだ瞬間に、姿を消した。 約束はしてくれなかった。でも、そんなことするまでもない、って言ってくれたのに。 「あたしよりよっぽど嘘つきだ……」 あたしは泣いていた。知らず、とめどない涙が溢れていた。 ※ ※ ※ 「――いい?今回は最小限の人数で作戦を行う。作戦決行は本日ヒトキューマルマル」 時計の針は進み、開演の時が差し迫っていた。 「特等席だぜ?」 岩沢は相棒であるアコースティックギターに語りかけた。 ステージ全体が見渡せる舞台中央にスタンドを置き、立てかけていた。 背後のざわめきが少しずつ高まる。 緞帳に向き直り、ストラップを肩に掛け、 ストラトの重みを感じながら毅然として言った。 「時間だ」 メンバー全員の士気を高めようとして、 まだオフになっているマイクの前で気合を入れる。
487 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:21:21 ID:hz5X1yGC
「さあ、派手に演ろうぜっ!」 大きなストロークでコードが掻き鳴らされた。 それを合図に幕が開いていく。 岩沢は細やかな運指に切り替えて、前奏を始めた。 歓声が上がるとともに、入江がスネアを十六分で弾いた。 関根も3弦をグリッサンドしてスイッチを入れた。 Crow Songだ。 find a way ここから found out 見つける グルーブもぴたりと合い、華やかに盛り上がっていった。 一つ、また一つと歓声が立ち上った。 やがてアウトロに入り、 ひさ子がオクターブ奏法でスライドをかけて締めくくりを迎え、館内が沸いた。 ミスもない、走ることももたることもない、好調な滑り出しだった。 だが残響が止んでから、オーディエンスを見つめていた岩沢が呟いた。 彼女は満たされていなかった。 「どうして?もっと集まってくれ」 ――フィードバック音が空間を貫いた。 その瞬間ひさ子は驚きを隠せなかった。岩沢のリフとひさ子の声が重なった。
488 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:23:59 ID:hz5X1yGC
「アルケミー!? こんな序盤で……!」 オーディエンスが握り締めた拳を上げて色めき立った。 関根は流れる汗を拭い取る暇もなく、岩沢に沿ってベースラインを奏でていた。 きらめく照明が岩沢を熱した。 最高の時間が過ぎていくことを予感させた。 後方に人がなだれ込み、ほどなくハコは満員になった。 幕間に控えていた遊佐もリズムを刻む。 ガルデモメンバーは会場のボルテージを肌で感じていた。 怒号が響いたのはそんな時だった。 「お前達、大人しく寮に戻れ!!」 最後尾で教師ががなり声を上げた。 近くにいた男子生徒の一人が不平を漏らしたがしりぞけられた。 岩沢はピッキングを強めた。 屈してはいけない。岩沢はそう思った。 音色の違いに気付いた関根はそれに同調して、体全体を弦に託すように揺らした。 後列はもみ合いになっていた。 NPCたちはステージへの道を閉ざそうとした。だが教師は強靭だった。 生徒らを弾き、竹刀で威圧して、中央をかき分けた。 こともなく壇上へと昇り、そして、岩沢たちを拘束したとき、ガルデモの演奏は止んだ。 体育館を埋め尽くした生徒たちは口々に彼女たちの自由を訴えた。 教師は声を荒げて生徒たちを突きはなし、ガルデモへとその矛先を向けた。 関根と入江は悄然としていたが、ひさ子と岩沢は強い意志を保っていた。
489 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:27:16 ID:hz5X1yGC
後者二人の反抗的な視線を見て取った教師が、その代償を払わせるべくして言った。 「ふん、これは捨てても構わないなぁ?」 その先には岩沢のアコースティックギターがあった。 「触るな……」 「あん?」 「それに……それに、触るなあぁああああああーーーーっ!!」 岩沢はギターへと飛び込んだ。 気をとられたもう一人の教師にひさ子が頭突きを食らわせた。音響室へと駆け上がった。 追いかけようとした教師は、何かに足を取られた。 フェーダーのつまみが上限まで上げられたとほぼ同時に、岩沢はアコースティックギターを掻き鳴らした。 静寂の館内にその歌声が響き渡った。そこにPC、NPCという隔たりはなかった。 目の前の人々。 オーディション活動と弾き語り時代の岩沢自身。 そして今ある逆境とが一つになった。 泣いてる君こそ孤独な君こそ 正しいよ人間らしいよ 岩沢は呼んでいた。やっと、自分自身のことをも含めて。 落とした涙がこう言うよ こんなにも美しい嘘じゃない本当の僕らを―― 見つけた。一人では決して得ることが出来なかった本当の希望を。
490 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:29:16 ID:hz5X1yGC
――ありがとう ※ ※ ※ 窓ガラスの向こうから足音が聞こえた。 あたしは慌てて、制服でごしごしと目元を拭った。 「あれ、一番乗りだねしおりん」 「おはよーみゆきちっち! さあて今日も朝練朝練」 「愛称に愛称の語尾が加わってバルカン半島の人みたいな名前になってるよ?」 みゆきちは多分すぐに気付いてしまうから、なるべく虚勢を張った。 楽しげなウォーキングラインを奏でる。なるべく、なるべくと。 でも却っておかしかったみたいで、みゆきちは手を休めていた。 「だからユイ、おめーは……」 「もう少し待っていてくれたらひさ子さんも納得のフレーズを……」 「そういうことじゃねぇよ。とりあえず完成度をだな……」 と、そんなところでひさ子先輩とユイの声がしたので、 二人が部室に到着するなり嘘をつくことで誤魔化すことにした。 「聞いてくれますかせんぱい!」 「あ、何だよ」 「さっきまでみゆきちの恋の悩みを相談されちゃってて、ホント参ってたんですよー」 「しおりん?」 「どんな話だったんですか」
491 :
関根×岩沢 :2010/08/27(金) 20:30:35 ID:hz5X1yGC
ユイが食いついた。あたしはここぞとばかりに滔々と語り始めた。 こんな感じです、と。 「みゆきち曰くですね、何度もごめんねーまたもて話なんだけど聞いてくれるー? あたしーNPCたちに告られるのまではまだ我慢できてたんだけどーちょっ、大山先輩? あの人マジ受けるw 大山先輩さ、あの人、ほら……えーと野田先輩いるじゃん。 野田先輩がなんか近ごろゆりっぺ先輩と仲いいらしくてー、 それで僕も彼女作りたくなったんだ、とかあたしにぶっちゃけてくんの! 有り得ないっしょふつー。 あの人顔悪くないし性格もよさそうだけど正直わけ分かんないところあるからあまり絡みたくないんだよね、 あ、でもあたしが断わっちゃうと今度はしおりんに目をつけちゃいそうだから一応受けちゃったんだ。 でも先輩そういうことまったく気付いてなくてー、という風なことを……」 「おー、あんた今日も励むねー」 とひさ子先輩が、がしり、と腕を肩に巻きつけてきた。 「ねぇ、しおりん、まさか他の人たちにもそんなこと言ってたりしてないよね?」 温厚さが取り柄でもあるみゆきちも頬をひくひくとさせている。 「なんとなく慣れました」 ユイは傍観を決め込んでいる。 岩沢先輩がいなくなってから、ストッパーが不在になりました。 要するに責められる時間が長くなりました。大きな痛手です。 そんなこんなですが、こちらは相変わらず賑やかです。 ……音楽、続けていればいつか会えますか? ジャコパスやビリーシーンやビクターウッテンみたいな超絶ベーシストに―― 先輩を逆に困らせてしまうような存在に――なっててあげますから覚悟していてください。 たとえ会えなかったとしても、そこまでになれれば先輩の耳に届くと信じています。 だって先輩は音楽を止めたりはしないから。
以上です、 関根純粋説。しかしふざけ具合がイメージに反してたらすまない。
>474の続きですがすいません…最後まで書けなかったのでまた後日にまとめてupします。
・・・^^;
しおりんマジ破壊活動
二つだけ・・・
保管庫に編集してくれた人thx
>>493 、気を使わせてもうしわけない
>>497 それはおかしい。493は俺より前に宣言してた。
長編おつー
7話キャラコメ(ゆり・大山・ひさ子・椎名) 大山がSSSの巨乳を独占した件について
大山くん(藤巻のにくべんき)なら許す
ひさ子の太ももハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ユイは俺のセフレ
ロリータコンプレックス乙
岩沢さんって乳でかいの?
岩沢さんは脚が良い
絶妙な柔らかさだからおk
誰かゆりっぺ×野田を!
最近書き込みが無くて寂しいな……
だれか! 結弦×初音 の近親相姦モノを!
R-18じゃなくてもいいので 音無×奏のssを書いているサイトを教えてください
vipだか制作速報だかのSS保管庫にもあるよ。 毛嫌いする人も多いけど。
516 :
Wind :2010/09/02(木) 22:40:41 ID:F0eqCLy4
入ってよろしいでしょうか?……あっ ここはチャットじゃないですよね すみません
517 :
エラ呼吸 :2010/09/02(木) 22:44:24 ID:llLbYzUH
いえいえ、大丈夫ですよ 皆さん待機モードですが深夜には活発になると思います
>>515 d
正直台本形式のものは苦手なんだが……まぁ何もないよりはマシか
全部読み終わったら、自分で書くという最終手段も残っているしな
519 :
Wind :2010/09/02(木) 22:56:30 ID:F0eqCLy4
>>517 ありがとうございます!
反応遅くなるかもしれませんが…
よろしくお願いします!
520 :
Wind :2010/09/02(木) 22:59:21 ID:F0eqCLy4
クレクレをする気はありませんが、 あまりssとかを書くというのもできません ごめんなさい。
521 :
Wind :2010/09/02(木) 23:07:02 ID:F0eqCLy4
あ、あと今日は眠いので、12:30ぐらい には消滅して粉々になって朝まで 逝っているので、ごめんなさい。 普段は、6:30〜あいてます。
522 :
Wind :2010/09/02(木) 23:09:31 ID:F0eqCLy4
523 :
Wind :2010/09/02(木) 23:27:00 ID:F0eqCLy4
今日はもうこれなくなってしまいました。 明日きます。オチ
まさに風の如く去っていったな・・・ 近親相姦とか需要あるのか?単に俺の趣味じゃないだけか
近親相姦も母親とかは無理だけど妹なら全然おk。
兄弟なら全然オッケーだよな
同意出来ない
528 :
名無しさん@ピンキー :2010/09/03(金) 00:53:09 ID:aagNkUmC
最近過疎気味だな。。。
ネタになる話題も少なくなったし、信者もアンチも他所のスレで昔のように暴れ始めてるみたいだし。
いやいや週に一回でも投下されてれば充分だろ
ひさ子エロマダーーー?
日向とゆりっぺは恋人じゃないけど、体の関係だけあるとかは…ないよなw
有りだろ
週末だけど投下あるの?
言い出しっぺの法則
遊佐とゆり、奏(赤)のSS待っています
「きて・・先輩・・・」 「ああ」 クチュ 「あぁん!」 「お前のアソコ、髪の毛と同じ色で綺麗だな・・・」 「あ・・・せ、先輩のアソコも髪の毛と同じ色で綺麗ですよ・・・」 「いや、褒め返してるつもりか知らんが全然嬉しくねーぞ・・・青くねーし」
一日の練習が終わった深夜に、皆が寝静まった女子寮の二人の部屋で、お互い黙りこくったままkeyコーヒーを飲み、 ごく当たり前のように同じベッドに滑り込んで、激しいセックスをする岩沢とひさ子
どっちにチンコ生えてんだ?
>539 別に片方に生えてないと肉体を重ねられない訳でもなかろう。 むしろ生えてない方がエンドレスで淫靡だ。
「……ん」 不意に目が覚めた。 なぜかはわからないけど、どことなく、なにもない闇の世界にたった一人呑まれている孤独感があった。 瞼をゆっくりと開いていき、まだ少しボーっとする頭をフル稼動させ、現在地を確認する。 カーテンが締め切られた、どこかの部屋。顔だけを動かして自分の姿を確認すると、ベッドで横になっている就寝スタイル。そしてかすかに匂う薬品の匂い。ということは、ここは学園内の保健室ね。 ああ、そうか。そういえばあたし、校長室で倒れたんだっけ。どのくらい意識を失ってたのかしら。 やや自嘲気味に笑いながら、ムクりと身体を起こす。すると突然ドアの開く音がした。 「ゆり、大丈夫か?」 ドアの向こうから現れたのは音無くんだった。 あたしが今、もっとも会いたかった男性(ひと)。そして今、もっとも会いたくなかった男性(ひと)。 彼は安堵と心配が入り混じったような表情を浮かべて、あたしに近づいてくる。 「まったく、心配させやがって。目の前で突然倒れたから、マジで焦ったぞ」 「……ごめん。あの、音無くんがあたしを看ててくれたの?」 「ああ。1時間くらい前はかなでが看てたんだけど、時間も時間だから、さっき女子寮に帰したよ。あと、ゆりの症状は疲労と寝不足から来る貧血だったから、しばらく安静にしてればすぐに良くなるよ」 そういえば、音無くんは生前に医学を志していたんだっけ。納得。 聞いたところによると、あたしはあれから丸一日近く眠っていたらしい。時計を確認すると、時刻は23時をちょっと回ったところだった。 あたしはなにを話せばいいのかわからなかったけど、そんなあたしの心を悟ったのか、音無くんはあたしの心配を取り除くような形でいろいろと話してくれた。
音無くんが言うには、あたしが倒れた以降の戦線は、阿鼻叫喚の大混乱だったようだ。特にかなでちゃんと野田くんは狼狽しまくりだったとのこと。 たぶん野田くんがあまりにも大袈裟に騒ぎ立てるから、その動揺が、純粋な心の持ち主であるかなでちゃんに感染(うつ)ってしまったのだろう。 かなでちゃんはなにを思ったのか、そのあと暴走状態のまま食堂を占拠し、どうやら麻婆豆腐とお粥の融合体、麻婆粥なるものをシンクロ召喚させなすったようで。 その謎の物体はこれでもかってくらいに赤かったらしく、眠っているあたしに代わって、試食という名目で無理矢理食べさせられた日向くんの断末魔の叫びが木霊したとか。 ……あの時意識を失っていなかったら、危うくあたしがアレを食べさせられていたのかもしれない。 なぜそんなことをしたのかと音無くんが問うと、かなでちゃん曰く――汗をかけば早く良くなる、らしかった。 かなでちゃんの気遣いは嬉しいんだけど、それは風邪の症状であって、貧血とは関係ないんじゃないかしら。 野田くんは言うまでもなくバカ全開だったようだ。上着を脱ぎながら人肌で暖めるとかほざいたらしく、それを聞いた戦線の女性メンバー全員から袋叩きにされたとのこと。なんか高松くんだけが共感していたらしいけど。 それからも、あたしが倒れた空白の時間を、音無くんが詳しく教えてくれた。 その最中でも、しょっちゅう別の女の子の話が出てくる。わかってはいたけれど、あたし以外の女の子の話を楽しそうに話す音無くんを見ていると、やっぱりつらい。 あたしは乾いた笑みを浮かべながら、音無くんの言葉に相槌を打つのが精一杯で。 そんなあたしの表情に気づいたのか、雑談を話し終えた音無くんはそのままベッドの脇に置いてある椅子に腰がけて、神妙な顔つきで聞いてきた。 「なぁゆり。ここ最近元気ないようだけど、なにか悩み事でもあるのか?」
「…………」 いきなりの空気の変化とその質問に身体がわずかに震え、あたしは無言で俯いてしまう。 音無くんに、この気持ちを悟られるワケにはいかない。 悟られるワケには、いかないんだ。 少しの間沈黙が続いたが、ふいに音無くんが口を開いた。 「俺さ、おまえには感謝してるんだぜ? 入隊当初は記憶が戻るまでの間だけ所属するつもりだったけどさ。でも、ここでみんなと一緒に生活してみて、いつしかこの空気が心地よくなってきて――」 一つ一つ、ゆっくりと言葉を噛み締める音無くん。 「――みんながいると毎日が楽しくて、すごく安心するんだ。生前では得られなかった青春や友情って、こんな感じなのかなって」 「…………」 音無くんはやさしげな表情で、あたしを見つめている。 ダメ……やめて…。 「入隊したてで、この世界のことについて右も左もわからない俺にいろいろ教えてくれたり、指導してくれたおまえには特に世話になったからな。だから、今の俺がいるのはゆりのおかげだ」 彼の表情が眩しくて……。 「ありがとな、ゆり。あの時戦線に誘ってくれて、本当に感謝してる。おまえが俺の力になってくれたように、俺もおまえの力になってやりたいんだ」 それでもあたしは、彼の真摯な瞳から目が離せない。 もうやめて…。 そんな目であたしを見ないで…。 あたしにやさしくしないで…。 せっかく頑丈にカギをかけたのに…。 現状を維持するって、決めたのに…。 今やさしくされたらあたし、感情を抑えきれなくなっちゃうよ……。 「無理にとは言わないけど、悩みがあるなら話してくれよ。一人で抱え込む必要なんてない。俺はどんな時でもゆりの味方だ。だからさ、もう少し俺を頼って欲しい」
「――ッ!?」 もう、限界だった。 感情を、コントロールできない。我慢できない。 彼のやさしい言葉と表情に、あたしはとうとう抗うことができなくなり、今まで必死に抑え続けてきた想いを爆発させてしまった。 「音無くん、音無くんッ!」 彼の胸に勢いよく飛びつく。もう離さないように、その身体を強く、強く抱きしめる。 そして――――。 「う…あぁ…っ! ああ…あぁぁあぁああぁあッ!!」 あたしは激しく泣き出した。 心の防波堤が決壊したかのように。 そこから感情の波が涙となって溢れ出してくるみたいに。 「ゆ、ゆり!?」 「うあああっ……ごめ、ん…うくっ…うぅあああ…!」 一度決壊した涙は、そう簡単には止まらない。 あたしの意志とは無関係に、次々と瞳から溢れ出る。 「……ゆり」 無意識のうちに彼の手が動いたのがわかる。 彼もそっとあたしの背中に手を回し、そしてもう片方の手で髪を梳くように撫でてくれる。 「うぅあぁ……音無くん、音無くん、音無くんっ!!」 あたしたちしかいない夜の保健室で、あたしの慟哭だけが響き渡る。 「ゆり……」 音無くんがあたしをギュッと、力強く抱きしめてくれる。 「うぅ……もう…ダメ、うっく……我慢…できない…」 あたしの声の感じが変わった。まるで疲労に満ちた声だった。 もうダメ。ここまで来た以上は引き返せない。 だからあたしは、覚悟を決める。 いったん音無くんから離れ、目頭に涙を溜めながら、零しながら、彼を正面に見据える。 そして、ポツリ、と口を開く。 「……好き」 「……え?」 上がったのは驚きの声。 でも、あたしはそのまま続きを紡ぐ。 「好きなの……」 すぅ、と軽く息を吸い込み、あたしは、ずっと言えなかった、でも言いたかった言葉を思いきり叫んだ。 「あたしは音無くんのことが好き―――――ッ!! ほかの女の子と仲良くしちゃイヤなの―――――ッ!!!」 長い間、ずっと胸の奥に秘めてきた想いをすべて吐き出した。 自分の顔を見ることはできないけど、きっと今のあたしの顔は真っ赤で、涙と鼻水でぐちゃぐちゃに汚れているだろう。 だけど、しばらく経っても音無くんからはなんの反応もない。 嗚咽を漏らして泣きじゃくっているあたしには、彼がどういう表情をしているのかもわからない。この沈黙が、あたしにとって最悪の結末を物語っているような気がしてならなかった。 あはは…。あたし、やっぱりフラれるんだ…。 そうよね、あたしみたいな女なんか……彼女にするメリットが、ないものね…。 もう、仕方がない。現実を、受け入れるしかない。それと同時に、彼の側にいられなくなることも。 溢れ出る涙を拭おうともせず、あたしは彼の側を通り過ぎようとする。 さよなら……音無くん。 こうして、あたしの最初で最後の恋は、その実を結ぶことなく終わりを告げた――――。
中途半端菜気もしますが、今日はここまで。
GJ! 完結?
GJ なんという乙女なゆりっぺ
gj! ベッドシーンは無しか〜。
ゆりっぺかわいすぎ、でももうチョイツンデレ成分がほしいかも
おいおいゆりっぺがヒロインみたいじゃないか
今更なにを あんな白髪金目発育不全花沢香菜野郎のどこがヒロインだって?
好きなキャラをマンセーするのは構わないけど 他のキャラを貶める奴は最低のクズだよね 同じファンとして見られるのも不愉快
>>547 GJ
続きが気になって仕方がない。ゆりっぺルートも見たかったってつくづく思う
ゲーム化キボンヌ
>>553 冗談で言ってても不快に思う人いるからw
558 :
Wind :2010/09/06(月) 00:42:04 ID:pX7ZYhYj
こういうSSっていうのかな? 書ける人ってすごいですね…!
>>557 ゲーム化ってして欲しくない人とか、やっぱり結構いるのかな?
俺はゲームが出たらそのハードごと買うのに。
エロゲー化なら待ってる
エロゲ化は声優変わっちまう人いるだろうからなぁ…
自前のエロゲなら持ってるが
ゆりっぺは草食系 天使ちゃんは肉食系&体育会系
keyだし、無理じゃ無いよな。リアルに。
山のない話ですが勘弁。野田×ゆり書いてみた。
色とりどりの花が咲き乱れている校内の庭園の片隅で、 野田はハルバードを振るっていた。天使と闘うための訓練だ。 水平・垂直斬り、袈裟斬り、突き、を幾度となく繰り返す。 汗の飛び散るその筋骨隆々とした肉体はSSSでも指折りだが、 いざ実戦となるとチャーに引けを取る。椎名には手も足も出ない。 なので当然、ゆりには時間稼ぎ程度の戦力としてしか見られていない。 が、皮肉なことに、野田自身は自分の力に一片の疑念もない。 <いつもの勇姿>をゆりに見せつけるため、今日も励んでいるという訳だ。 そんな、どこか可哀相な彼が構えを変えて斧槍を握りしめたとき、 木陰の奥から聞きなれた声が飛び込んできた。 入江さん、こんなところにいきなり呼び出してごめんなさい! たぶんびっくりしてるよね、でも伝えたいことがあるんだ。 率直に言うよ。 僕はあなたのことが好きです! 考えれば考えるほど胸が苦しくなるんだ。 入江さんのことを見かけるだけで胸が苦しくなって、 どうしたらいいのか分からなくなるんだ。 ドラムをずんばん叩いている君の姿が焼き付いて離れない。 初めて見たとき、すごく輝いて見えたんだ。 それはきっかけに過ぎなかったけど、 一緒に食事を摂ったことがあったよね、それからずっと、 笑顔も、やさしい声も、なんだか臆病な姿も、 そのすべてにどきどきするようになって、頬が熱くなるんだ。 僕の心はいつも、入江さんのことでいっぱいなんだ。
消えて無くなっちゃいそうな気持ちになる。 けど、入江さんと僕とはSSS以外では接点がないし、 一緒にいるときなんて、思うように話すことができないんだ。 こんな状況がつづいたらどうにかなりそうだよ! もう入江さんの側にいても、一人でいても、ずっとずっと胸が苦しい。 きっと今までのような関係じゃいられなくなっちゃうと思うけど、 気持ちを抑えておけなくなっちゃったんだ。 自分の都合だけで、しかも本当に突然の告白で、ごめんね。 思いを伝えたからって楽になれるかは分からない。 でもこんな風に思いを伝えられる相手がいてくれて、それだけで嬉しいんだ。 入江さん、僕は誰よりもあなたのことが好きです―― 腹から声が出ておらず、とても気弱そうなので、 飯はしっかり食ってるんだろうか、と野田は思った。 そこで思考がそれたのか、いつの間にかハルバードを振り下ろしていた。 そう、自身が昼食を摂っていないことに気付いたのだ。 そしてこのままこの場所にいるのも無粋だということにも。 なので即座にタオルで汗を拭い、シャツと制服に袖を通し、学食へと向かっていた。 左手に斧槍を握ったまま、右手の箸でチキン南蛮をつつく野田に好奇な視線が注がれる。 同席している日向、高松が口々に言った。 「それ明らかに邪魔だろ、食事のときくらいせめて床にでも置けよ」 「常に足でボールを触っているサッカー少年やハンドクリップで握力をつけている野球少年のようですね」 野田は話を聞いているのか、いないのか分からない調子で頷く。 というより食べることに意識を傾けている。聞いていない。
そんな野田を見て日向は気になっていることを投げかけた。 「お前ってホントゆりっぺのことしか見えてないよな」 ぴくりと手を止めた野田であったがぶれる様子もなく答えた。 「俺の視力は悪くない。あの柱に掲示されている献立表だってすべて見える」 ちぐはぐな会話に日向はため息を吐くよりほかなかった。 「メガネが無くても過ごせるというのはなかなかに羨ましいことですね。しかし身体では負けませんよ」 「ふっ、競うまでもない」 よほど自信があるのだろう。高松の肉体もなかなかのものなのだが、それも意に介していない様子だった。 「でもな」日向が煽る。「ゆりっぺは頭悪いやつ嫌いだからな。その点じゃ高松の方がまだ分があるな」 「そうですね。私もあなたも文化系ではありませんがあなたには負けていないつもりです」 「なんだと? もう一度言え」 がたりと椅子から立ち上がった拍子に机にぶつかり、高松のラーメンの汁がトレーに零れた。 どうにも熱しやすい性格のようだ。対照的に、高松は冷静だった。 「何か一冊読書でも始めてみたらどうですか。なんだったら校内新聞を読むことから始めてもいいと思いますが。 もっとも、日常的な知識はそれだけで身につくとは思いませんけれども」 「それ面白いかもな。とりあえずお前が本読んでる姿なんかイメージできねぇよ。竹山から何か借りてみたらどうだ?」 「つまらん」 「まぁそう言うなって、ものは試しだ。あいつならお前にあった本を探してくれるんじゃねーか? 読書ソムリエ竹山に期待だな。……あーでもあいつ電子書籍とか、そういう方に走っちゃってんのかな」 「とはいえ今のあなたがゆりっぺさんに好かれることはおそらくないでしょうね。今までとは違った努力が必要ということです」 「何故だ」野田は断言した。「ゆりっぺは俺を認めている。何故俺が今のやり方を変えねばならない」 そんな野田を軽んじて日向は言った。 「お前そんなんじゃ一生捨て駒だぞ。きっとゆりっぺならそんな風に見るな」 「要するにゆりっぺさんはあなたのことを認めてなんていないということです」 とそのとき、野田が机を激しく叩いた。その拍子に日向のタコライスが浮き上がり、サルサソースとレタスが宙を舞った。 焦りを顕わにした野田は定食もほっぽり、何も言わずに背を向けた。 「おい野田、もったいないだろ。どっか行くにしても食べてからにしろよ」
野田は利き手に移したハルバードの鈍色に光る切先で威圧しながら日向を指した。 「貴様、ゆりっぺが俺を認めていないだと?」 日向は言葉を選ばずに言い放った。 「俺にはそう見える」 高松も同調した。「私も同じ意見です」 納得のいっていない様子の野田だが、まったくの聞く耳を持っていないという訳でもないらしい。 そうか……ゆりっぺが……、などとぶつぶつと呟いたあと、食堂から姿を消した。 彼が立ち去ったあと、日向と高松が感想を漏らす。 「相手はゆりっぺだぜ? 一筋縄じゃいかないことはあいつ以外誰だって分かるようなもんだ。 ただ分かってる連中はゆりっぺにちょっかい出しやしないことだし、ライバルは少ないよな。 俺もあいつのことを一瞬、刹那的には異性として意識したことはあるが、まぁ幸運にも恋愛対象には至らなかったな」 「しかし並々ではない恋ですね。上手くいくと良いのですが」 両名ともゆりが築いている心の壁のようなものを、敏く感じているようであった。 男子寮、竹山の部屋の前にやって来た野田は呼び鈴も鳴らさずにドアノブに手をかけた。 無用心にも鍵はかかっておらず、ガチャリという響きとともに戸が開かれた。 無断であることとも思わず、ずかずかと侵入していく。 六畳一間の約三分の一を占めている二段ベッドが幅をきかせていることが目に付く。 そしてリビングテーブル、本棚、食器棚、衣装箪笥、二つの学習机。これだけでもう目一杯に窮屈だ。 野田はその狭い部屋の奥の本棚に近寄ると、ぎっしりと詰まった本の背表紙をしげしげと見つめた。 竹山がいてくれたなら何かしら薦めてくれたに違いないが、彼がいないのでそうはいかない。 散文、詩、史書、実用書、事典・辞書、ほかにも様々な本が立ち並んでいるがどれを手にとっていいのやら、皆目見当がつかない。 だから、思い切って勘に身を任せることにした。それより方法が無かったとも言える。 本棚の上段の一番右端に収まっている少し怪しげな黒い背表紙の本を手に取っていた。 銀色の文字で『薄紅色の野苺〜淫蕩性春白書』と書かれている。 漢字の割合が多いからなんだか賢そうなところと、うすべにいろ、を読めたことが選択された要因だ。 テーブルの上に置かれていたメモ用紙に「竹山へ かりていく 野田」とだけ記し、黒いカバーの本を大事そうに小脇に抱えた。 そしてゆっくりと読める場所を求めて図書室へと立ち入った。(……のだが、追い返された。)
「僕は白……の…らみに顔を埋めていた。彼女は目を…り、…としていた。 舌先を乳首に…わせると、「んっ……んっ……」と…えようとする。 玉…のように白い…部に…し付けた若…が徐々に赤…けて、…り出した」 ここは作戦本部室。図書室で朗読を始めたため、追い出された末に辿り付いた場所だ。 野田はろくに読めやしなかったのだが、ときおり、乳首、だの赤いビロード、だのという語が委員の耳に届いた結果だ。 だがこの作戦本部室とて自由に使用してよい場所ではない。 今は野田とゆりしかいないが、ゆりは野田が何を読んでいるのかくらいは気付いている。 「……な肉花に中指を…し入れ、あえかな木の芽を人差し指で弄ぶ。 それに応えるように彼女は「ああっ、そ、そこ……」と…びながら、 僕の……の実を…で包み込むように…んだ。欲情の…りが下着を…らす」 冷淡な目でそれを迎えるゆり。 「……あたし居るんだけど。それ紛うことのないセクハラだからね」 「なんだそれは。それより、読めない字が多いから手助けしてくれ」 あまりにも鈍感な野田の言葉から、単なる学習なのかと割り切ることが出来たゆりは、少しだけ手伝ってみようと思った。 「と、なに……? 僕は白磁器の膨らみに顔を埋めていた。彼女は目を瞑り、凝としていた。 舌先を乳首に這わせると、「んっ・・・…んっ・・・…」と堪えようとする。 玉葱のように白い臀部に擦り付けた若鮎が徐々に赤剥けて、滑り出した。 (中略) 玲瓏な肉花に中指を挿し入れ、あえかな木の芽を人差し指で弄ぶ。 それに応えるように彼女は「ああっ、そ、そこ……」と悦びながら、 僕の胡桃の実を掌で包み込むように揉んだ。欲情の滾りが下着を濡らす……」 ゆりはそれきり読むと、ぱたりと本を閉じた。 「どういう意味だ。ゆりっぺ」 「野田くん、あなた……」 「本を読むと頭が良くなると言われた。だから竹山の部屋から持ち出した」
「なかなかのセレクトね、でもあなたの意図がいまいち分からないから、もう少し詳しく説明してくれる?」 野田は躊躇無く答えた。 「ゆりっぺは頭の悪いやつが嫌いだと聞いた」 「そうね」 「俺自身はゆりっぺに認められてると思っているんだ。だが日向や高松はそれは勘違いだと言う」 「うん、それ半分正解」 ゆりの即答を聴いた野田は慄きながら問うた。 「俺には分からない。ゆりっぺ。俺は……」 野田は最後まで言い切るつもりはなかったに違いない。 それにしてもゆりにしてみればSSSとして、聞きたくない話だった。 「止めろぃ!! それ以上は言わないでくれる?」 そこで、中途で話が止まった。 けれどその代り、不憫に思ったのか、恋についてのアドバイスを手ほどいていた。 「……恋人が欲しいのならまず自分を愛してあげなさい。 それでも寄ってこないような人は縁がないのよ。放るの。 あなたが幸福でなければあなたの相手だって幸せにはなれないわ。 少なくともあなたが幸せな恋愛を送りたいと思うのならそうすることね」 真面目な顔をして野田は聴いていた。ゆりからこんな話を聞けることは普段まずない。 「気持ちを感じ取る力、想像力といってもいいのかしら。そういったものを鍛えることも大事よ」 ゆりは饒舌に語り始めた。 「たとえばだけど、あたしにとっていいこと、 ――あたしの椅子がアルゴノミクスに基づいて作られたちょっとお高めの椅子になったとするじゃない。 するとあたしは快適よ。腰痛の心配はまるでないわ。でも日向くんや藤巻くんは文句の一つくらい言ってくるでしょうね」
滞りなく語る。 「また、あたしにとって悲しいこと、 ――不覚にも竹山くんをクラなんとかと呼んでしまったり、高松くんの肉体で吹いてしまったりするとするじゃない。 滑稽だわ。考えただけ胸が痛くなるわ。 そしてユイがそんなあたしを気遣ってもいいのか迷うとするじゃない。それはまさに傷口に塩を塗る行為。 それだけならまだしも、遊佐さんが活動履歴として記録してしまったとする。 後日、日誌に目を通しているあたしがそんな記述を見つけて「ふふっ」と思い出し笑いなんてしてしまう。 それはかなりの恥辱ね。さらに、こんな記録残したりして、ひょっとして遊佐さんってあたしを小ばかにしちゃってる? なんていう逆恨みさえ抱いてしまうかもしれない」 「つまり……どういうことだ……」 「悪例を持ち出してまであたしが言いたいのはね、人の幸福を自分の幸福のように感じられるように、 人の悲しみを自分の悲しみと感じられるような人になりなさいということよ。間違っても日向くんのようになったらいけないわ。 椅子の例でいえば、『すわり心地のよさそうな椅子だな、でも高貴さが足りないかな。 いっそチッペンデールのような職人でも養成して室内装飾をも込めて椅子作りをさせないとゆりには似合わないよ。 でも待てよ、どんなに華美な装飾もゆりの前ではかすむな。 ゆりが可憐だってことは永遠普遍だから。そうだな、結局はその椅子でもいいな』とか言え、 ということよ。気障ったらしくなく媚びた調子にもならず、心から自然と言えることがポイントよ。 そして最低限の話だけど、 自分が何に対しても自信が持てなくったって、人の話くらいは聞けるでしょ。 相手が苦しんでいるときに話を聞いてあげられれば、最終的にはそれで十分よ。違う?」 「ぐーっ……」 野田は寝ていた!
「って寝るなあぁあああーーーっ! あたしの長広舌はなんだったんだあぁああああーーーっ!!」 ゆりは校長席から立ち上がってつかつかとソファーへと近づいた。 腹いせにソファーに横たわっている野田の右頬にビンタを食らわせた。 ぴしゃり、といい音が鳴った。が、彼は目覚めない。 「お前は眠り姫ならぬSleeping Princeかっ! キスで目覚めたいんか!」 と、ゆりが喚きたてていたその瞬間だった。 至近距離に入っていたゆりのその左肩に、野田の右腕が絡みついてきた。 「うきゃわっ」 無論野田に意識はない。偶然の寝返りで、ゆりの肩に腕をかけてしまっただけに過ぎない。 潜在的にはそういったものもあったのかもしれない。ただ、それを知る術は無い。 だが野田は、ある想いを口にし始めた。 ……率直に言う。俺はゆりっぺのことが好きだ。 考えれば考えるほど胸が苦しくなる。 見かけるだけで胸が苦しくなって、どうしたらいいのか分からなくなる。 地下で出会ったあのとき、それからずっと、 笑顔も、強気な声も、ときおり見せる寂しそうな姿も、 そのすべてにどきどきするようになった。胸が熱い。 日向をずんばん突き落としているゆりっぺの姿も焼き付いて離れない。 初めて見たとき、輝いて見えた。 俺の心はいつも、ゆりっぺのことでいっぱいなんだ。 消えて無くなりそうな気持ちになる。 けど、ゆりっぺと俺とはSSS以外では接点がないし、 一緒にいるときは、上手く、思うように話すことができない。 こんな状況がつづいたらどうにかなりそうだ。 もうゆりっぺの側にいても、一人でいても、ずっと胸が苦しい。 今までのような関係ではいられなくなってしまうのかもしれないが、 気持ちを抑えてはおけない。
超支援!!!!
自分の都合だけの、しかも突然の告白で、悪い。 思いを伝えたからって楽になれるかは分からない。 でもこんな風に思いを伝えられる相手がいてくれて、それだけで嬉しい。 俺は誰よりもゆりっぺのことが好きだ……zzz 訓練中に聞いてしまった告白の内容をほぼ暗記しており、 金太郎飴ではあるが、自分の気持ちに即して声に出していた。 これが寝言であろうとも、模倣であろうとも、真意であろうと思われた。 あまりにも思いがけない言葉に、ゆりはぴたりと止まってしまった。 なんだか慰められたような気持ちになっていた。 「もうみんな来るから起きてよね。今の言葉はひとまず覚えておくから。 あなたみたいな馬鹿、一人はいてくれないと困るのは確かね」 そう言うと、ゆりは野田のおでこに接吻をしていた。 ――それに加えて、肋骨に肘鉄を食らわせた。 「ぐぉほっ」 さすがの野田もこれには目を覚まさずにはいられなかった。 ゆりは清々しささえ湛えた微笑を浮かべた。 「スキだらけね。それじゃあ何の役にも立たないから」 「っ……不覚だ……」 「椎名さんの門下生にでもなってみたら? ん、でも椎名さんはここのところ音無くんにご執心でそんな時間なんて無いかしら」 「じゃあゆりっぺがメニューを組んでくれ」 「ええー、あたし? そんな面倒くさい。 そりゃ多少は接近戦も出来るけど、あたしに頼るくらいなら自分でなんとかなさい」 「そうだな。今までもそうしてきた。ただ、俺は遠回りをするかもしれない」 「そのときはそのときで考えなさい。今のところは、期待してるわ」
――終わりです。正直支援あって嬉しい。ありがとう。 ゲーム化するとしたらいつ頃になるんだろか、あれば待つ派。
リアルタイムgj!
そして
>>574 !
空気読んでくれ!
GJ 野ゆりサイコー
初の野ゆりだな、GJ
ゆりっぺ「野田くん×高松くんなんかいいわぁ〜」
山の上のホテルと音無×遊佐は完結したのかな?
>>576 GJ!
山の上は書きかけッス、また気が向いたら書くッス ゆっさゆさはあれでおわり
>>555 野田が漢字書けるわけないだろ?
人のせいにすんな芋っぺ
ガードスキル『規制解除確認カキコ』
586 :
27 :2010/09/08(水) 00:15:01 ID:Qtx7oSwn
少々間隔が開いてしまいましたが、
>>31 の続き、8話Bパートのギルド跡降下のところのネタの続きです。
大山、直井まで書きました。
大山はなんか性格変わっちゃった感が(というか鬼畜)、直井は天使に一方的に攻められますので、嫌な方はNGお願いします。
−ギルド連絡通路B12−
幾つ目のゲートかもう誰も数えていないがやっぱりゲートがあって、例によって赤目天使が冷たい目で微笑みながらハンドソニックをかざして待ちかまえていた。
「またですか、どうしましょう日向先輩」
「さあて、どうすっかぁ」
そんなやりとりの後ろで、直井が大山の肩を掴み、囁いた。
「さあ、気づくんだ、お前はピエ」
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!」
直井の目を直視しないうちに大山は泣き叫び、赤目天使に突進していった。
「僕の椎名さんを返せぇぇぇぇぇ!!」
「催眠術使ったのかお前最低な」
ジト目で直井を睨みつける音無。
「あ、音無さん違うんですよ、言葉のアヤなんですぅっていうか催眠術使おうとしたらかかる前からいきなり」
「アホね」
「アホですね」
「アホだな」
「次は僕がイキますから」
そんなやりとりも知らずして、大山はハンドソニックをかわして赤目天使を押し倒した。
「ひっ」
「僕のっ、僕の椎名さんを!」
馬乗りになって赤目天使の制服をビリビリと引き裂いていく。
「誑かしたのは! この貧乳か!!」
「ひぃっ」
露わになった、微乳という名の美乳を鷲掴みにして責め苛む大山。
「いやぁっ」
半泣きになりながらも、顔が上気してほのかな桜色に染まりつつある赤目天使。
「何だいもう乳首が固くなってるよ、貧乳のくせに生意気な」
「おい大山、なんかキャラ違ってねぇか?」
「何か言った?」
「いや、何でもない」
座った目で戦線メンバーを一瞬睨むと、さらに赤目天使の微乳を執拗に揉みしだく。
「あ…」
「おっぱいを揉んだだけで感じるだなんて、とんでもない淫乱生徒会長様だね」
「い…嫌ぁ」
「嫌だって? 下の口はそうは言ってないよ」
赤目天使のスカートをまくり、薄いグレーのショーツに手を突っ込みぐちゅぐちゅと音を立ててかき回す大山。
そしてショーツからゆっくりと手を抜くと、淫液にまみれて糸を引く指を赤目天使に見せつけた。
「これでも嫌なのかい? 責められて悦ぶ変態生徒会長様は」
「う…」
「変態生徒会長様の下の口の涎で汚れた指を綺麗にしなよ」
顔を背ける赤目天使の口に、無理矢理指を突っ込む大山。
「うぐっげほっげほっ」
むせる赤目天使の苦しげな表情に、どす黒いオーラを滲ませながら、加虐感を高ぶらせていく。
「しょうがないなぁ、淫乱生徒会長様は」
赤目天使の口から手を離すと、今度は腰からナイフを取り出して制服のスカートに切れ目を入れ、そして引き裂く。
「ははは、こやつめ! ショーツがエッチな液体でグチョグチョだよ」
「い、いやぁ」
「嫌なもんか、ますますエロい涎が染み出してきたよ」
半泣きで赤面しながら顔を背ける赤目天使を言葉で嬲り、さらにねっとりと潤った秘唇を指で嬲る大山。
ショーツを引きずり下ろすと、今度は無毛の恥丘から淫核にかけてをじっくりと責め立てる。
「あ…う」
息が荒くなり紅く上気した顔に、涙目の瞳は焦点が合わず瞳孔も開きっぱなし、可愛らしい唇からはだらしなく涎が垂れてきた。
そんな赤目天使の淫惑の表情に、大山がさらに口撃を加える。
587 :
27 :2010/09/08(水) 00:16:38 ID:Qtx7oSwn
「エロ生徒会長様ばかり気持ちよくてもしょうがないよ、僕のハンドソニック、しゃぶってよ」 大山はズボンのチャックを下ろし、おもむろに股間のハンドソニックを掴んで取り出すと、赤目天使の頬をぺちぺちと叩いた。 「あ、そうそう、歯を立てたり咬んだりしたらこれだからね」 腰に差した拳銃を抜くと、銃口で赤目天使の頭を小突く。 「うわーやっぱキャラ違うよ」 「まさに外道、って奴ですね」 「なんか言った?」 またまた座った目で戦線メンバーを一睨みすると、股間のハンドソニックを赤目天使の口にねじ込み、頭を押さえつける大山。 「さあ淫乱生徒会長様、巧くしゃぶりなよ」 つぶらな瞳からは涙を、上の口からは涎を、下の口からは愛液を滴らせながら、赤目天使は一生懸命に、股間のハンドソニックという名の猛々しい肉棒を音を立てながらしゃぶり、大山に奉仕していく。 「ん…さすがスケベ生徒会長様、可愛い顔して意外にフェラチオが巧いなんて」 「おふぉふぁひふんひひほはれはふぁは(音無君に仕込まれたから)」 「音無お前、天使に何てことを仕込んだんだよ」 「音無さんそんな女にさせなくても僕がして差し上げます!」 「後で天使に上手なフェラのコツを教えてもらおうかな」 「音無クン、詳しい話を聞かせてもらいましょうか」 「まてまてまて、俺はナニもしていないぞ」 戦線メンバーのそんなやりとりの中、激しい口淫により大山の股間のハンドソニックが一瞬ビクっと震えると、赤目天使の口内に勢いよく白濁液を放出した。 「うはっ出ちゃったwwww流石は生徒会長様、これからはオナホ生徒会長様って呼んであげるよ」 そして賢者モードに入りつつある大山は、ゆっくりと拳銃を握ると、赤目天使にその銃口を向けた。 「でも、僕の椎名さんを奪ったことだけは許せないな。この落とし前だけはつけさせてもらうよ」 「おい待て大山、いくら何でもそれは非道だ−」 音無が止めようとするも、それよりも先に引き金に指がかかる。 「待てっ」 −パンッパンッ− 乾いた銃声が通路内に響く。 「え…」 大山の腹から血が滲みだしてきた。 この直前、白濁液と涎で周りがベトベトになった赤目天使の口から微かに言葉が紡ぎ出されていたことに、大山も戦線メンバーも、誰も気がつかなかった。 赤目天使の口から発せられた言葉、即ち「ガードスキル『ディストーション』」に。 「「「大山ー!」」」 「これは自業自得なのかな」 「ディストーションって撃った方向に戻すことも出来たのか」 「大山先輩って鬼畜の割にあっけない最期でしたね」 「次イキましょ」 腹から滲み出た血の海に沈み気が遠くなっていく大山と、放心状態でへたり込む赤目天使を後に、一行はさらに奥へと進んでいった。
588 :
27 :2010/09/08(水) 00:18:01 ID:Qtx7oSwn
***注意*** この先天使ちゃんが天使ちゃんでなく、悪魔ちゃんになります。 あと直井が責められてぐっちょんぐっちょん、浣腸責めでスカトロプレイの直前です。 嫌な人はNGお願いします。 一行がさらに進むと、またまた赤目天使が無表情でゲートの前に一人ぽつんと立っていた。 「音無さん、ここは僕に任せてください」 そういうと直井は、余裕たっぷりの表情で赤目天使に 近づいていき、ハンドソニックがぎりぎり届かないと目測した距離で、立ち止まった。 「さあ、僕の目を見るんだ」 「ガードスキル『ハンドソニック』」 次の瞬間、赤目天使が揺らめいたように見えた。 「「「えっ!?」」」 と同時に、直井の制服が一瞬にして切り刻まれ、床に散っていった。 「うわぁ音無さん!」 思わぬ状況に硬直し、身動きがとれなくなった直井。そんな直井を脇目に、戦線メンバーはひそひそと囁きあった。 「制帽と靴下だけ残して裸にひん剥くなんて、随分とフェチだな」 「女の子みたいに綺麗な肌ですね…なんか微妙に敗北感が…あぅ」 「お前より綺麗かも」 「なんじゃとゴルァ」 「股間のハンドソニックは意外と大きいのね」 「ガードスキル『荒縄』」 まばゆい光とともに空中に出現した荒縄を掴むと、赤目天使は一瞬にして直井を縛り上げ、床に転がした。 「なにをするんだすぐにほどけ僕は神だぞ」 「あー日向先輩、あれって先輩の部屋にあったえろ本に載ってたえすえむの縛り方ですよね」 「まてこら秘蔵のエロ本ってかお前俺の部屋勝手に漁るんじゃねぇ!」 「一瞬にして亀甲縛りとは、恐ろしい娘!」 「あれをガードスキルと呼んでいいのか?」 「おいそんなこと言ってる場合じゃないだろう、誰か助けてやれよ」 「いや、私武器持ってないし」 縄を解こうともがく直井。だが、もがけばもがくほど、その柔肌に縄が容赦なく食い込んでいく。 「貴様、僕の目を見ろ!」 「ガードスキル『アイマスク』」 「なにをするうわやめろ」 「ガードスキル『ボールギャグ』」 「ああっ、音無さんっ助けムググ」 「どう見てもガードスキルじゃないような気が…」 「ガードスキル『ハンドソニックver.4.1a』」 光の粒子とともに、赤目天使のハンドソニックが鞭に変化した。 「あー日向先輩、あれって先輩の部屋にあったえろ本に載ってた女王様が使ってた鞭ですよね」 「いやまてだから俺の部屋勝手に漁るな」 赤目天使は床に転がされて芋虫のようにもがく直井の柔肌に、容赦なく鞭を打った。 視覚を奪われた不安感が他の感覚をむしろ鋭敏にしていくのか、直井は一段ともがき苦しむ。 「ぐっ!うぐぐぅっ!」 その透き通る白い柔肌に、幾重にも赤い筋が刻みつけられていく。 赤目天使のどことなく幼さを残す表情が、次第に妖艶な女の表情へと変わっていった。 「ガードスキル『ボンデージスーツ』」 まばゆい光が赤目天使の全身を包み、そして光の粒子がゆっくりと引いていくと、そこには制服ではなく漆黒のボンデージスーツを身につけた、小悪魔とも言うべき存在が現れた。 「あの体型で女王様の格好、アンバランスさがたまんねぇな」 「日向先輩マゾだったんですね!それならば私がいたぶってあげます!」 「あれもまた天使の内面の一つだというの…?」 「ガードスキル…なのか?」
589 :
27 :2010/09/08(水) 00:20:22 ID:Qtx7oSwn
そんなやりとりをひそひそと続ける戦線一同を横目に、赤目天使はさらに直井の股間をブーツで踏みにじる。 「ふぐぅっ!」 男性器を踏みにじられた痛みなのか、股間のハンドソニックへの刺激に対する快楽なのか、直井自身にもどちらともわからない感覚が、股間から全身に広がっていく。 「ガードスキル『言葉責め』」 赤目天使が、直井を蔑んだ目で睨みつける。 「ふふっ、ここを踏みつけにされて喜ぶなんて、とんでもない変態の豚ね」 「むぐぅーお゛ほ゛」 「しかもカウパー液だだ漏れってやつかしら」 さらにグリグリと直井の股間を責め苛む。 「この変態豚、あなたが裏でやっていたこと、すべてお見通しよ」 「う゛う゛う゛」 「陰でNPCに暴力を振るってたことも、そこの芋っぺが私を陥れた時に気がつかない振りをして、漁夫の利で権力を得たことも」 「芋っぺですってぇ!?」 ゆりっぺが食ってかかるが、音無が後ろから肩を掴んでなだめすかす。 「とりあえずここは押さえろ」 そんなゆりっぺを一睨みして、赤目天使は続ける。 「7話以降いつの間にかSSSのアジトに入り浸って生徒会長代行の職務を疎かにしたのにとどまらず、音無君に色目を使ったり」 「相当腹に据えかねているようだな」 「でも、一番許せないのは」 「う゛ぶぅ!」 鞭を握りしめて思いっ切り直井の柔肌を打ち据える赤目天使。 「6話で音無君とお楽しみだったところを邪魔したことよ。中途半端にSSSの連中を痛めつけたせいで芋っぺに音無君を呼び出す隙を与えた。これは万死に値するわ。おかげでせっかくのお楽しみを中断して助けにいかなくちゃならなかった」 「いやそれは単に八つ当たりだろうってか音無お前やっぱり俺らがひどい目に遭ってたときに天使とよろしくヤってたんじゃねぇか!」 「音無クン、詳しい話を聞かせてもらいましょうか」 「音無先輩、ひどいですぅ」 「いやまて、みんな落ち着けっていうか言葉責めはガードスキルじゃないだろう」 内輪揉めを始めた戦線メンバーを脇目に、赤目天使はさらに直井をいたぶる。 「そんなわけで、お・し・お・き」 「ぬ゛う゛ぅ」 「ガードスキル『ローション』」 例によってまばゆい光と共に出現したローションのボトルを掴むと、赤目天使は仰向けになっていた直井を足で転がし、うつ伏せにした。 「あ゛ぶぅっ」 桃尻に一発鞭をかまし、ボトルからローションをドバドバとぶちまける。 尻の割れ目にぶちまけられたローションをねっとりとのばしていく赤目天使。
590 :
27 :2010/09/08(水) 00:23:04 ID:Qtx7oSwn
「ふふ、お尻をローションまみれにされて、股間のハンドソニックからもエッチな涎が垂れてるわね。こっちも気持ちよくさせてくださいって催促かしら」 「む゛む゛む゛」 「でも股間のハンドソニックは気持ちよくさせないわよ。お仕置きだから」 ローションにまみれた赤目天使の指が、直井の菊門にふれる。 「あ゛あ゛ん゛」 そしてねっとりと菊門をほぐしていくと、やがて指の動きが止まった。 「!? ずいぶんと緩いケツの穴ね…」 赤目天使の表情が曇る。 「まさか…」 ゆっくりと、そして確実に中指を尻穴に挿入していく。 そして奥まで入れると、中でグリグリとかき回す。 「ひぐぅっ」 前立腺を刺激されたのであろう、一瞬ビクっと反応する直井。 「いい反応だけど…これは…」 人差し指を追加すると、スムーズに入っていった。 さらに薬指を追加する赤目天使。 やっぱりするすると入っていく。 「あ゛あ゛あ゛」 快感でビクビクと戦慄く直井。 「指三本も喰わえ込むなんて、開発済みなのね?」 「あ゛う゛う゛」 「白状しなさいっ、音無君にケツマンコを開発されたのね!」 「音無お前…コレなのか?」 「BL系の同人誌を書く戦線メンバーがいたから、彼女達にネタとして提供しておくわ」 「音無先輩…直井はいいけど、日向先輩は私のモノですからね」 「いや待てお前ら、俺は直井に指一本入れてないぞ」 そんなやりとりも脇にほっといて、赤目天使はさらに続ける。 「どうしても白状しないつもりね、ならばこれよ。ガードスキル『エネマシリンジ』」 まばゆい光の粒子とともに、空中に極太の浣腸器が出現した。 すでに浣腸液は充填済みである。 凶悪なサイズの浣腸器を抱えると、その先端を直井のケツマンコに突き立てる赤目天使。 「む゛ぐぐぐ」 ケツマンコを刺激されての快楽か、それともこれからさらに責め苛まれるであろうことへの期待なのか、本人にもどちらともつかない感覚で、全身を震わしていく直井。 赤目天使がゆっくりとピストンを押して、浣腸液を腸内に流し込んでいく。 直井の腹が徐々に膨らんでいき、しまいにはまるで妊婦のようになっていった。 「ガードスキル『アナルプラグ』」 光の粒子が引いていくと、出現した太めのアナルプラグを掴んで、直井のケツマンコをゆっくりと嬲りながら挿入する。 「ん゛ぶぶぅ」 浣腸液の便意による苦痛と、アナルプラグが前立腺を刺激しての快楽がない交ぜになり、もはや訳も分からず身体を震わす直井。 「どう? 白状する気になったかしら」 さらに赤目天使がブーツでアナルプラグをグリグリと踏みにじる。 「いや、ボールギャグを咬まされて白状もなにもないだろう」 「アホね」 「アホでもいいわよ、コレはお仕置きなんだから」 そういうと赤目天使は、直井の腹をブーツのつま先で小突いた。 「アナルプラグで栓をしてても、あれだけの浣腸液を入れられた上にあんなことやったら、そろそろヤバいことに」 「おしっこならともかく、さすがの私でも大きい方はちょっと…」 「これ以上やるならスカトロスレに逝けとかツッコミが入る前に、次イクわよ」 「直井、後で助けるから耐えてくれ」 「まあ何だ、達者でな」 「う゛ぶぅー、ぶふぅー」 ゴロゴロと腹が鳴って脂汗を垂らしている直井と、そんな直井を蔑むように薄笑いを浮かべながらアナルプラグをブーツでグリグリと踏みにじる赤目天使を後にして、一行は薄暗い通路を先へと進んでいった。
591 :
27 :2010/09/08(水) 00:23:53 ID:Qtx7oSwn
以上です。 大山ファンのみんな、すまん。 少しかわいそうかとも思ったんだが、やっぱこういうキャラクターなのかな、と。 罪滅ぼしに、いずれ椎名さんとのラブラブなSSを書きたい思います。 あと直井ファンのみんなもすまん。 悪気はないんだが、普段強気な小僧が一見か弱い女の子にぐっちょんぐっちょんに攻められ涙するというシチュエーションにすげぇ興奮するんで。 ちなみに直井のケツマンコは「音無さんを想いながら自分で開発した」と直井が電波を飛ばしてきました。 あと天使ちゃんごめんなさい。マジごめんなさい。 このあとどう云うわけか本編と違う展開で遊佐、ひさ子、関根、入江が出てくるという電波を受信したので、書いているところです。 ではおやすみなさいませ。
乙 ある意味すごいよ
>>591 gっっっっj!!!!!
鬼畜大山サイコーーー!当然日向もあるんだよな?
>>591 直井乙wwwwひでぇ
遊佐、ひさこ、関根、入江が出る、だと!?
つか日向の展開が想像出来ないのだが
>>591 乙。M直井と鬼畜大山とS天使ちゃんたまんねぇ
確かに日向は想像できないな…ユイにゃんの前で天使を犯すのか
直井みたいに侵されるのか…どっちにしろユイにゃんショックうけちゃいそう
まじ天使ちゃんにかうぱーきもちいいの? 変態!って言われたい
まさかの3P… その発想はなかった
あの世界では処女膜破れても しばらくしたら処女に戻るのか? 傷とかは自動的に治るみたいだし
ずっと挿入したまんまだったら処女膜がナニに絡みついてくんのか
何それ怖い
抜けなくなるのね?
身体が服ごとバラバラに切り裂かれても布地を巻き込まず、
ちゃんと一固体の人間として傷が治るから、急速な
自己治癒能力によるものではないよね。
もっと別の力が働いているのではないかと思われる。
だから、他人の臓器同士が癒着することは無いんじゃないかな。
なったらなったで合体したまま学校生活を送ることに・・・
>>602 抜くときにまた処女膜が破れるか広がるだけで済むかと。
そういうときのハンドソニックですよ
最近涼しくなったからひさ子と大山も有りかもしれ無いと思い始めた
606 :
名無しさん@ピンキー :2010/09/12(日) 02:42:47 ID:2VBB4cOr
天使「バイブレーション」 ヌルッ ゆりっぺ「あああああ」
天使「Vibration」 ゆり「ひああっ!もぅ、やめ、ふぁああ!」 天使「……やめない」 ゆり「私が、何したって、あひゃああっ!?」 天使「何もしてない」 ゆり「なら、なんで、んはああっ!?」 天使「これから先、するかもしれない」 ゆり「そんな、曖昧な、あぁぁああぁあん!」 天使「だから念のため」 ゆり「ちょ、二本目ってどこに、ちょっと!そこは、らめらってえぇぇぇえええぇえぇぇええ!!」
>>609 GJ
遊佐とかに見られてるんだろうなw
>>609 ゆり「私が、何したって」
……どの口がそれを言うw
>>609 gj!後ろで野田がハァハァしてそうww
かなでから、「この山を越えた向こうに中学時代に死んだ魂が集まる学校が、そのまた向こうに 小学生で死んだ魂の学校がある」と聞き、妹に会えるかもしれないと山越えを決意する音無
音無「かなでの元へ還り、再びかなでから生まれることで永遠にかなでと一緒にいられるはず」
ひさ子と大山をムリに絡めてみた。ソフト路線。しかし長いです。 以下文中の読みづらい語。 あんたん そうりん へんぱ しまおくそく きょうぼく かつぜん けんこん あいたい かくかく かかわらず らつみ けだし ひんしゅく いささか ひばり そしゃく ふるえる とろける とく ためらう きめ なめらか にゅうし 麻雀用語
仰ぎ見れば、空は雨雲が漂い、天鼓が閃光を放ち、風が猛り狂い、暗澹としていた。 耳を側立てれば、校内の外れにある叢林から、夜鷹の鳴き声が盛んに響く。 偏頗な揣摩臆測が飛び交い、独りきりとなった。友人たちも次第に、未練を解消して消えていった。 彼女はいつしか愛想を失った。 望みとなったのはここで得た役職と、ようやく巡り会えた恩人らしき人物。 しかしそれさえも、見えなくなりそうだった。 喬木は風に妬まれる。ローファーと階段の滑り止めとの接触によって生じた戛然たる音も聞かず、 月色に照らされた乾坤暗き闇のなか、かなでは佇み、靉靆としていた。 或る昼食時、赫々とした一枚の皿が音無の視線に触れた。 油分はそれ程浮かんではいないが、異常に健康に悪そうな料理が皿に盛られていた。 クラス、学年、どころか生徒全体が手を付けないにも拘らず、献立から抹消されない不可思議な一品。 それは食堂のおっさん、おばさんの遊び心によって誕生したメニューか。 価格にして¥300。大手チェーン店の牛丼と同じくらいの価格。その名は麻婆豆腐。 罰ゲームとして成り立つ程の刺激は、山椒による痺れである麻味、唐辛子の辛さである辣味からくる。これらはそもそも 苦味、酸味、甘味、塩味、旨味といった五味とは違い、痛覚に訴えるものであるので味覚と呼んでよいのか疑問であるが、 例外的にその麻婆豆腐に限っては、その麻辣の後に濃縮された何とも言えない味わいがおとずれる。 ただ、その味わいを知っている者はほぼ誰もいない。品行方正なNPC達は手をつけないし、 手をつけるのは、根性試しをする一部のPCや、一部の偏食家くらいなものなので、いつ廃止されてもおかしくない物であった。 「かなでが食べなくなったら幻のメニューになりそうだな」 毎日手をつけているのはかなでだけだということを、音無は知っていた。 材料の維持費もある。需要が無くなれば意外にあっさりと姿を消してしまうのかもしれない、とそんなことを思っていた。 蓋しその通りだろう。と、かなで自身もそうは思ってはいたが、顰蹙して一語も発しなかった。 音無が諷した内容は受け入れがたかったようで、かなではにべもなく目の前にある麻婆豆腐にレンゲをつけ、ぱくぱくと口に運んだ。
だが、音無は皮肉を言いに来た訳ではない。 もしも麻婆豆腐がリストから外れてしまったときのことを考えて、かなでが気に入るんじゃないかと思えるような代替えの品を用意してきたのであった。 「今月から始まったメニューみたいなんだけど、これ面白そうじゃないか?」 音無が掲示した学園大食堂・フードコート、と書かれた食券の中央には、大きな文字で<別品>と記されていた。 今のところ推薦している音無自身も試食していないので、まったくの未知数の品だ。というより券売機にこのメニューがあったのかさえ怪しい。 NPCはもとよりPCたち、日向やユイといったSSSの戦員たちも日頃のメニューで満足しているので、まだ誰も手を出していない。 しかし音無には、玄人限定っぽさを醸し出しているこのメニューこそが、かなでの新たな好みとなるような気がしていた。 「それじゃ引き換えてくるから、ちょっと待っててくれ」 音無は笑顔で食券を手にかざして、まだ混雑しているカウンターの前に縦列に並び、そこそこの時間をかけて引き返してきた。 するとかなでは、寂然としながらも些か興味を示してトレーを眺めた。 「丼もの?」 トレーの左には蓋付きの陶器の丼、右には椀、隅には山椒の小袋が置かれていた。 「何だろうな、期待していいのか?これは?」 見たところ天丼、親子丼、牛丼といったあたりのようにも見えたのだが、山椒が付いているところがポイントだ。 とはいえ、いかんせん、蓋を開けてみるまでは分からない。 音無がひそやかな好奇心を抑えながら間取草紋の蓋をそっと開けると、湯気が立ち昇った。 それとともに独特の甘い香りが漂った。たれの香りだ。 身の側ではなく、焼いた皮の方を表にして、御飯の上に、炭火で焼き上げられた鰻が並べられていた。 「道理でいい値段な訳だ」 かなではどこか嬉しそうにしている音無を横目にしながらも、麻婆豆腐をぱくぱくと口に運んでいた。 もう7割ほど食べ終わっている。そのため、彼女の胃袋はとても空腹とは言えない状態だ。 「かなでも一口食べてみてみろよ。非常時のときのために味見しておいたほうがいいと思う」 「期間限定じゃないの?」 「鰻なんていまや年中食べられる。何も丑の日だけって訳じゃないから。 というより、この世界に季節ってあるのか?」
よくは分からないわ、でも、と前置きをした上でかなでが答えた。 「春の訪れは雲雀が告げてくれるし、夏には瑠璃菊が咲くわ。 秋は空が澄んでいるから星が流れ去るところを見る機会もあるし、冬は……雪こそ降りはしないけど水たまりも凍るの」 「俺が知らないことばかりだな。そうなのか。それもいずれ分かることか。まーともかくはさ、食べてみてくれよ。 いやっしかし不味かったら……うん、まずはじゃ、俺が毒味するよ」 大分腹が減っていたということもあった。なので音無は先に箸をつけた。 四分の一ほどの長さに切り取って、御飯とともに口にかき込んだところで、旨い、と唸った。 未知への期待があったことで、かなでも少しは、食べてみようかな、という気持ちになっていた。 かなでは麻婆豆腐を食した後の赤々としたレンゲをそのまま使用して、鰻の端をちょこんと切り取った。 そしてそれを口に含み、もくもくと咀嚼した。 しばらくはふたりして黙々と顎を動かしていた。そんなさなか、余韻に顫えるような細い声でかなでが言った。 「ほっぺたがおちそうなくらいおいしい」 「そりゃ良かった。試してみた甲斐があった」 「白身魚のように柔らかくて、舌の上でふわっと蕩けて、サッパリしていて癖がなくて、甘過ぎない」 存外なほど称賛していた。 「頑張れば校内グルメレポーターになれるな」 音無は新しい発見を分かち合えた喜びを感じた。 「そういえばさ」 話を弾ませようとして、音無は、最近起きたという事件についての話を始めた。 教室の後部座席には雀卓が並べられ、136牌34種の牌を巡り、冷ややかな熱戦が繰り広げられていた。 当初は、まともに授業を受けていると成仏してしまう可能性があるから、という理由から始められた余興であったが今は違う。 食券分の代金や、時にはそれ以上の金額を賭けるハイレートな賭け事へと変貌していた。 松下はヤマから一枚ツモり、そのまま捨牌にした。 首からぶら下げた手錠を揺らしながらTKが言った。「それポンですね」
白の刻子だ。狙いは単純明快。配牌がよくなかったので、他家に振り込まないように注意しながらさっさと和ってしまおうということだ。 続いて直井がツモった。中盤まで1・9牌がまるで捨てられていなかったので、彼は純金帯の可能性がある。 それに加えてどことなくあざとい直井のことだ、三色・一盃口を絡めてくることさえ考えられた。 対して、藤巻は食いさらしてはいるが、多面待ちで清一色を整えにかかり、テンパイとなっていた。 それから数巡して直井がローワンを捨てたとき、藤巻はやさぐれた風姿には似合ない沈着な声で言った。 「ロン、清一ドラ一。ハネ満直撃っと」 藤巻は算盤を弾くようにして牌を整列させた後、皆の前に広げた。 松下五段とTKがその腕を評した。 「ツいてるな。一人勝ちか」 「これだけ藤巻氏が優勢なのは実に珍しい光景ですね。僕は後半に巻き返したいところですが」 藤巻は穏やかに言った。「まぁ慌てるな、ここからが勝負のしどころってところだからな。ゆっくりと考えろよ」 新たに局を始めようとして皆でジャラジャラと洗牌をした。 そしてヤマを積もうとしたそのとき、直井の蝋石のような白い手によって藤巻の腕が掴まれた。 四人の視線が集中した。 「ふざけた真似はするな、貴様はこの神の目を欺けるとでも思っていたのか? もっと練習してこい。続けていい手が出ていたからどうもおかしいと思っていたが案の定だな」 そう、直井が見抜いたのはいわゆる<積み込み>だ。ヤマに自分が有利になるように牌を仕組む不正行為だった。 「………」 アンフェアな行為は松下五段をも無言にさせた。 五段は藤巻を肉うどんの食券でパシッ、とはたいた。醜態に拍車がかかった。 「これはオムライスに換えてくれ」直井が憮然として点棒を投げた。 「くそ、俺がこの場所を紹介してやったんじゃねぇか」 「子供だましだ、貴様は馬鹿な真似をしたもんだ。下らない手はもう二度とこの僕の前では使うな」 「藤巻氏、僕は秋刀魚定食二枚分の勘定なのでよろしくお願いしますね」 TKさえも見限って出て行こうとする。それに追いすがるようにして藤巻は言った。
「待てっ、俺もここにはもう用はない、だから飯でも食いに行こう」 だが藤巻は歪んだ笑みを浮かべた直井に恫喝された。 「貴様には残ってもらう」 「何を……する気だ。こんなことしたのは初めてなんだぜ?金は払う」 「見損なわせるな」松下は諦観の念を抱いた。 「五段!頼むから俺も連れて行ってくれ。俺のことはよく知っているだろうが」 後悔を実感し始めた藤巻は次第に狼狽していった。 そこへ、「座れ」と、直井が、蔑みを込めて命令をした。 直井の黒く鋭い眼の色が徐々に赤く染まっていった。 不可視の力が働いたためか、藤巻は彼の目から反らすことが出来ない。 「そう、貴様は泳ぐことがこの上なくスキで堪らない水泳部のホープだ。 まだ先輩や監督には認められていないため、練習せずにはいられない――」 「うく……」 外見上は何も変わらない。だが藤巻の内部に変化が起こった。 ある種の躁状態へと向かっていた。 「そんなことしたらこの人確実に溺れてしまいますって。いくらなんでも酷くありませんか。 赦してあげたらどうです?」TKが擁護する。 「ああ、貴様らならいつもそうして馴れ合っているのだろうが、今日は駄目だ。お礼をさせてもらう」 「気の毒だがどうすることもできんな……」松下も哀れむばかりだった。 彼をよく知っている人からすれば明らかにおかしく見えた。 へっ、と笑う仕草のほか、表情が見られない。 作り物のような顔をしていた。 「記録を塗り替えてやるぜ……」 どこで見繕ったのかも分からないビキニパンツを履き、無謀にも、スタート台の上に悠然と立っていた。
藤巻は記録どころか、足の着くプールでも溺れる素質を持っている。 が、大きく屈伸をした後、勢いよく地獄へと飛び込んだ。 5秒、10秒と潜水が続く。 オリンピックなどで見られるような前へと押し進むような泳法は見られない。台から約2メートルの地点で見事に沈んだままだ。 NPCの水泳部員に救助されるまで土左衛門と化すのであろう、とそう思われたとき、 薄っすらとした褐色の肌を持った女生徒が駆けつけて、迷うことなく助けに飛び込んだ。 プールサイドから藤巻のもとへと力強く泳いでいく。その身なりは制服のままだ。 水難救助の方法としては間違っていたかもしれないが、彼女はなんなく藤巻を引き上げた。 8分かそこら沈んでいた藤巻はもう意識がなかった。呼吸もない。 したがってまず、藤巻をあおむけに寝かせ、額に片手を当て、 もう一方の手の人差し指と中指の二本をあご先に当て、あごを持ち上げて気道の確保を行った。 次に、呼吸の確認をすれども、胸が動いておらず、吐息も感じられない。 なので彼女は、仕方ないか、という様子で藤巻の鼻をつまみ、もう一方の手をあご先ににそえて気道を確保したまま、 いくらか厚みの足りない口辺で彼の口を覆い、空気が漏れないように二度、息を吹き込んだ。 そしてすかさず胸骨を3.5センチほど、垂直に、幾度となく押し下げて、また、人工呼吸へと移った。 そうした活動を献身的に繰り返しているうちに、ようやく藤巻が、かはっ、と息を吹き戻した。 それを見て彼女は言った。 「TKと五段から聞いたんだ。まー間に合ってよかった。ったくなんでまたイカサマなんてやってんだよ。 あんたが負けがこんでたことは知ってたよ。でも勝負ごとを続けるんだったら、自己管理が出来ないやつになるなよ」 今の藤巻には言い返す気力はなかった。 「あーあ、制服びしょ濡れじゃねーか。どうしてくれるんだよ」 張り出した胸も、引き締まった腰のラインも全てが浮かび上がっていた。 「ひさ子……」 「ん、なんだ?話せるのか?」
「相変わらずいいスタイルしてんな」 「……たった今死にかけていたやつが言うセリフかよ」 ひさ子が足蹴にしたので、藤巻はもう一度プールに落っこちそうになった。 それも優しさか。 すっかり言葉を発することが出来るようになっていた藤巻は、今回の件を振り返ってひさ子に呟いていた。 「博打はこれっきりにしようぜ。一緒に止めよう」 「はぁ?」 ひさ子は理解しきれない様子だった。 「何甘っちょろいこと言ってんだよ。仮にもみんな仲間なんだからケツの毛むしるような真似はしないよ。水死は容認してもさ」 「それ怖えぇんだよ」 「今日は救われてよかったじゃないか。二度目は助けないけどさ。 ってかあたしだってTKからたまたま聞くことが出来たからこうしているだけだから」 「ひさ子くらいヤミテン見破ることが出来りゃあいんだけどな」 「アドバイスになるか分からないけど一つ助言してあげるよ。藤巻、お前はテンパイになると急に他家の捨て牌を見始める癖がある」 「それってやっぱ目立ってんのか……」 「なんだ、自覚はあるのか。だったら後は直すように努力するだけなんじゃない?」 「だよな……」 藤巻は横たわったまま、己の技力に失意を感じていた。 「やめとけ」 「今度の集まりはポーカーなんだよね。だったら僕も参加できるよ」 三階の廊下の窓に肘をかけて雲を眺めていた藤巻に、大山が食い下がってきた。 SSSでときおり開くゲーム大会でも大山は常に3位、4位といった好成績を残している。 ダウト、UNO、将棋、人生ゲーム、ジェンガといった定番のゲームをどれも落とすことがない。 神経衰弱や花札などもなかなか強いので記憶力もいいに違いなかった。
きっと大山が加われば新鮮な空気が入り込んで、他のメンバーも触発されることになるだろう。 ところが、藤巻はそれを良しとしなかった。 藤巻はこの間のイカサマ騒動のおかげで、このひと月、一日一食しか食べていない。 仲間同士と言えど案外シビアなのだということを伝えなければならなかった。 「お前はハムスターやミドリガメの飼育とか、そういうのが似合ってる。この世界は甘かねぇ」 「ええーっ、どうして生き物係なの。僕もジャックダニエルとかバランタイン片手にLet' play pokerといきたいよ!」 どうにも自分の腕というものを試したい、という傾向が伺えた。そこで藤巻は、大山の心根を折ることに決めた。 ひさ子、藤巻、直井、TK、松下、そして大山の6人でポーカーをして、力で巻き上げようという魂胆だ。 「そこまで乗り気なら……しょうがねぇ、招いてやるか」 「やった!ありがとう藤巻くん。よーし張り切っちゃうぞー!」 藤巻は無線を取り出すと、すぐさま4人と連絡を取りつけた。 時間は戌の時。場所は男子寮、藤巻の部屋。 4人は前回の騒動を気にはしていたもののトータルとしては得をしていたので、 快くとはいかないまでも藤巻主催のこのゲームへの参加を思いのほかあっさりと承諾した。 「楽しみで仕方ないよ!」 大山の無邪気な笑顔は、譬えれば冬の湖のひと所に、ちらりと太陽が光を落としたような輝きであった。 一方の藤巻はといえば、勝ちにいかなければならないこれからの勝負のことを思い、刻薄な顔付きをしていた。 「ちとハングリーにならないといけねぇかな」 窓の外は晴れやかながら、却って冷笑的であるように見えた。 時は経ち、亥の刻。親は大山だった。 左から順に一枚ずつカードが配られ終えたところで皆に聞いた。 「どうかな」 ひさ子は「やる」とだけ言い、チップを賭けた。 「TKと松下五段は?」
眉根をひそめて二人は言った。「降ります」「降りた」 「藤巻くんは?」 「俺は500と、あと500だ」ワンペアしか揃っていない。完全なブラフだ。 一方直井の手札はエースのスリーカード。なかなかの好カードだと言えた。 だが他者を騙すために手持ちのカードを見ながら逡巡する素振りをしていた。 ひさ子、藤巻、直井はともに二枚交換。大山は「一枚」と宣言をして手札を交換した。 どこかで練習でもしていたんじゃないかと思えるくらい、大山のカード捌きは手慣れた感があった。 そして順に開示していったとき、直井は動揺した。 大山の手がフラッシュだったからだ。これにはひさ子のストレートも及ばなかった。 「……やるじゃねぇか」 藤巻は何事もなかったかのような調子で呟いた。 その割に、自身のカードを人に見られる前にそそくさとヤマに混ぜ込んだ。 「もう開始してから2時間は経ちますね、ここからが本番でしょう」と、TKが頃合を見計らったときだった。 「ちょっといいかな、カードにくせが出てきてる。関根に電話してつまみとカードを持ってきてもらうけど構わないよな」 「ああ、それでいいぜ」 ひさ子の提案を受けて皆で小休止を取ることにした。 これまでの経過を言うと、藤巻の計算は外れ、大山がひさ子を僅差で抜き、トップとして君臨していた。 藤巻の頭の中には、もう一度イカサマをしてしまおうか、という良からぬ雑念がよぎったのだが、 そんなことをしてしまえば、ギャンブラーとしての誇りを失うことにもなりかねない。 それになによりも、他のメンバーにばれるようなことがあれば、さらなる過酷を強いられることは必死だった。 「どうしたもんか……」 何にせよ運と実力と我慢の世界だった。 藤巻は、どうにか大山を突き落としてみせる、とその意志を改めて堅固なものにしていた。 ひさ子が電話を掛けてから20分くらい経ったろうか、 関根がポテトチップやらチョコチップやらと一緒にバイシクルトランプを持参してきた。 滑りがよく手触りが心地いい有名なトランプだ。
「さあ第二ラウンドといくか」 藤巻の掛け声とともに、場が緊張に包まれた。 ――依然、大山のツキは落ちない。安定して勝っているということはカードの取捨選択がいいのだろう。 だがこの手の賭け事において一ゲームも落とさない者などはいない。 隙に付け込むように直井、ひさ子が追い上げていた。 おそらくこれが山場になるであろう一番勝負で、大山が引き当てたのはフルハウスだ。 ほぼ勝てるカードだ。大山はチップを5000上乗せした。 勝ち目がないと見るや、TKと藤巻はそのまま降りた。 松下と直井は大山の手札にやや疑問を抱いていたのでそのままコールした。 「今日はもう決まりだね」 すると大山は新たにチップを5000積み重ねた。 これには松下も直井も参ったのか、ドロップしていった。 「ヤマちゃん、強いですねー。初参加とは思えない」 TKはいつも2位、3位になることが多いので若干の余裕があるのか、大山に賛辞を送っていた。 片や、ひさ子は退かなかった。 「コール」 大山はその火照ったような頬に、さっと冷気を浴びせられた。 ひさ子は顔色一つ変えずに大山と同数のチップを重ねた。一騎打ちだ。 TKは畏敬の念を抱いて言った。 「流石ですねひさ子姐さん。貴方が最後の砦です」 そしてカードは開かれた。 大山は…交換なし。フルハウスのまま。 問題のひさ子は……フォーカード。
「ええっっ!そんなまさか」 「いや、ここで来るものなのだな」 松下も驚きの強運だった。 すかさず藤巻が言った。「さ、今の大勝負でお前のチップも尽きただろう。 今日はもうお開きにしよう。それと大山、お前はもうここには顔を出すな」 「ええぇえーっ!どうしてっ」 大山は松下を上回る驚愕の声を上げていた。 しかしひさ子までがこう言った。 「どうしてもだよ。あんたとやってもつまんない」 「残念だよ、そんな……」 「ま、ひさ子の言う通りだ。大人しく聞き入れることにしろよ」 がっくりと肩を落とした大山は悄然としていた。 雀牌も片付けて、菓子も食べ終わり、ひと段落が着いたころには子の刻も近くなっていた。 ひさ子も帰ろうとしていたところで、直井が尋ねてきた。 「まさかでしたね。藤巻さんのみならず、貴方までがイカサマをするなんて」 沈黙が流れた。 「……気付いてたのか」 「はい、関根に替えのトランプを持ってこさせたでしょう。これも子供だましですね。 トランプの端に、小さくマークが書かれていました。多分僕以外は誰も気付いていないでしょうが」 「ちっ……なんでまたお前みたいに厄介な奴に」 「何故ですか? あんなイカサマなんてしなくとも貴方は2位で上がれたはずです」 ひさ子は胸の内を明かした。 「あいつだよ。大山。あいつは大勝ちもするけど大負けもするタイプだ。だから賭け事はこれっきりにさせてやろうと思ったんだよ」
「なかなかの才能だったと思いますよ」 「それは言えるけどね」 大山の今後のためを思い、ひさ子はイカサマに手を染めていた。 これには先ほど藤巻が賭け事で悩んでいたことを目撃したということが影響していた面もあったか。 「お前がどう思うかは分からないけど、あたしがイカサマしたのはこれが初めてだから」 いい訳めいてもいたが、それはひさ子にとって偽りのない言葉だった。 だが有無を言わさず、直井は罰を与えるため、眼を赤く染め、彼女の意識を奪った。 「そんなことは関係ありません。恨みこそありませんが、僕は不正には鞭を打つ主義だ。 貴方にはそれなりの仕打ちが待っていますよ」 そして手首から指先に至る掌を微妙に動かし、独特の技巧を交えて指を揺らした。 「そう、貴方は大山のことがこの上なくスキで堪らなくなった無個性な存在だ。 彼と一緒にいたいという気持ちが高鳴って、抱きしめずにはいられなくなる――」 「うぁあっ……」 外見上は何も変わらない。だがひさ子の内部に何かが芽生えてようとしていた。 彼女自身は無縁だと思っていた感情が呼び起こされようとしていた。 非常灯が灯る閑散とした男子寮の廊下にひさ子の姿があった。 もう日付は変わろうとしていた。 つややかなポニーテールの長い髪先が首元に触れるたびに彼女は息を吐いた。 鼓動が止まらない。何も考えられない。こんな思いは彼女にとって初めてだった。 左右の耳が淡あかく縁取られている様からも火照りが感じられた。 自制心という錘を抱えていながらも、疾く大山の部屋の前に立っていた。 経験のない気持ちに脆くも振り回されていた。 真夜中の寮内にトツトツと二度、訪問を告げる戸の音が響いた。 中からは大山と日向の声がした。
男が叩くような強いノックではなかったので、二人は訝しんでいたようだった。 こういう時に率先して動くのは日向だ。 「誰だよ?」 戸を開けずに訊いた。 「あ、あたし。さっきみんなでトランプやってたんだけどそのことで大山に用がある」 「何だひさ子か。大山のやつ最後の最後で大敗したってくやしがってるよ。ちょっと待ってな」 この時間は寮長が自動販売機の電源を全て切ってしまうので何も買えない。 なのでひさ子はたまに、こんな時間でも飲料水やちょっとした食べ物をねだりに来ることがあった。 とはいえそれはガルデモの活動をしているときの話だ。夜中、一人で過ごしているときは来ない。 だから非常に希なケースだったのだけれど、日向はそれに気付いてはいなかった。 ガチャリと音がして、戸の隙間から大山が顔を覗かせた。 大山はパジャマ姿だった。 「どうしたの?」 「うん、あの……」思わず、躇うような甘える言い方をしてしまっていた。 まるで十二三の少女に返ったかのようだった。 「ここじゃ話したくないから付いてきてくれない?嫌か?」 「そんなことないよ」 室内にいる日向に向けて出かけてくるよ、と言って大山はスリッパを履きこんだ。 大山の上背はほとんどひさ子と同じくらいなので、立ち上がったとき、視線が交差した。 黒い眸の奥にはひさ子の眼が鮮やかに浮かび上がっていた。 5秒ほど、じっと見詰め合ってしまったので、大山は場を取り成した。 「行こっか。……でもどこに行くの?」 「どこでもいいんだ。なるべく二人きりになれるところがいい」 「えー、そんなところどこにあるんだろ?みんな意外と結構起きてるよ?」 「食堂も、閉まってはいても、明かりつけて話しに来てるやつとかがいるか」 「さすがに空き教室だったら誰もいないと思うけど、まさかそんなところ行かないよね」
「……いっそあたしの部屋に来てみるってのはどうだ」 いつもは頼りなく感じる大山の細身の体に、並んで歩いているだけなのに、 その首すじ、その手足から、妙にすんなりとした色気のようなものを感じていた。 「ええぇえっ!それは出来ないよ! だって起きてる人まだ多いし、時間が時間だから変なうわさでも立ちかねないよ!」 「うわさって?」 「いや、僕が変質者だとか、良からぬ好事家だとか、その、ひさ子さんと付き合ってる……、とかそういうの」 始めひそひそとしていた声がさらに尻すぼみにひそひそとして、最後には何かもかもかとしか聞こえなかった。 「そんなつもりで来るのか?違うならいいじゃないか。言わせたいやつには言わせておけば」 「僕の身にもなってみてよ!こんな時間に女の子と二人きりだなんてただでさえ緊張するのに」 どうやら大山もひさ子のことを異性と――背のすらっとした快活な姿に、それを――認めていた。 恐ろしいことに、催眠術だというのにひさ子の胸は一段と高鳴っていた。 「……別にあたしはここだっていいんだ」 「えっ、じゃあ……ってでもここ廊下だから話をするには……」 と大山が口篭もったとき、ひさ子はふと抱きついた。 均斉のとれた肌理の細かい膨らみの間に、大山の顔は埋もれた。 きわめて豊かで膩かだが、張りがあって硬さもあった。 そして彼女の乳嘴にあたる部分が、制服と下着越しとはいえ丁度頬にあたっていた。 「わっぁぷ、ひ、ひさ子さ……」 いくら乱れようとも深く抱かれていたので、却って感触は強まるばかり。 重みと鼓動とが大山に伝わっていった。 背中には腕が回され、足の間には膝頭が滑らかに滑り込んでかっちりと密着していたため、 大山のパジャマははだけて、ひさ子のスカートはいくらか捲れていた。 髪と汗の匂いの混じった、さっぱりとした香料の香りがしていた。
あまりにも突然のことだったので、大山には性的興奮というものはなかったが、 ひさ子の呼吸は作為的なほど、荒く弾んでいた。 「はぁっ…ぁ……」 が、しかし。 「……あれ…」 「や、止めてよひさ子さん……」 大山がよがりだした頃、ひさ子は理性を取り戻した。 「……てめー、何してんだ」 「…ぁ…ぇ……えっ!」 状況証拠的には、結局は男と女なので、ひさ子が襲われているように見えた。 最悪のケースとして受け取って見れば強姦未遂だろうか。 催眠術によって創られたひさ子の欲求は、抱きしめたことで自然と解消されていた。 訳も分からないまま連れ出された末に嫌疑がかかった大山は空しい存在だった。 けれども、存分にひさ子の胸に埋もれていたのだから、天秤では計れない。 彼はむしろ無数の痣と引き換えにいい思いをしたのではないだろうか。 さて、この一件がもたらしたものは何か―― 大山は賭け事の味を知ったが、最後にはあのような目に遭ったので、賭け事からは一切身を引いた。 ひさ子はイカサマをしてはいけないということを学んだが、これをきっかけとして大山に興味を持った。 物事は実に、どのような方向に転ぶのか分からない。 直井は、むやみに催眠術を使うものじゃないということを知った。藤巻に知らしめられて。 この一件がもたらしたもののなかでも、もっとも怖いものは風聞だろうか。
音無は伝え聞いたところを語った。 「詳しくは知らないんだけどさ、賭け事で揉めたか何かで大山がちょっとおかしくなっちゃって、 ひさ子を襲おうとした事件があったんだって」 「そう……」 かなでのリアクションは微々たるものだった。どことなく重苦しい。 「でも人によっては見方が違うみたいなんだ。 TKや五段は大山は確かに負けたけど、そこまで落ちたことをするとは思えない、って言うし、 直井なんかはあれには理由があるんですよ音無さん、とか含みをもたせてたしな…… まぁでも、当事者のひさ子なんかはもう水に流しちゃってるみたいだからなんてこともなかったのかもな。 大山自身は深く傷ついている上にゆりから罰を受けてるみたいだけど」 「事実だとしたら報いは受けるべきだと思うわ」 「俺は大山はそんなことするとは思えないんだけどな。帰ってきたら訊いてみることにするよ」 「それがいいと思うわ」 「とは言っても、拘束衣を脱いで監禁室から出てくるのは三日後くらいになるかな……」 「そう……」 気が付けば、かなではいつも通りに麻婆豆腐をぱくぱくと口に運び、一皿を終えていた。
なんか長い割に物足らないかもしれないけどこれはこういうものということでよろしく
TKが……喋っt「GJ!」
>>632 お前ええええええええええ!!!!!
俺の願望を具現化するとは・・!!!GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!!
馬鹿TKの英語は意訳されて書かれてるんだよ TKが喋るわけ…ないよ…ねぇ?
ひさ子の胸にはさまりたい
TKキャラコメで普通に喋ってなかったか
転生して日向がとうとうユイを見つけたと思ったら 音無とすでに付き合ってました的なの頼む
641 :
カレナック :2010/09/15(水) 21:22:47 ID:wWKrLRNp
たのむ
>>638 `¨ − 、 __ _,. -‐' ¨´
| `Tーて_,_` `ー<^ヽ
| ! `ヽ ヽ ヽ
r / ヽ ヽ _Lj
、 /´ \ \ \_j/ヽ
` ー ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´ `¨´
 ̄ー┴'^´
ひさ子と出会い頭にぶつかって倒れこんでひさ子の乳に埋もれて平手打ちされたい
>>640 つまりはこういうやつか?
イメージと違っていたら悪いな。
やっつけですまんww
5レス程度失礼します
来世で日向が窓ガラスパリーンしたけどユイは音無と付き合ってる設定で。
何だが残念。エロ無で残念。
646 :
@ :2010/09/15(水) 23:35:47 ID:SExhac/1
パリーンッ 「やべえ……やっちまった」 俺の打ち上げたファウルボールが近所の民家にダイブしていった。 これが本当のホームイン! なんて上手い事を言っている場合ではなく……。 最悪の状況に思わず冷や汗がでる。 それなのにどこか胸が弾んだ気がした。 どうしてだろう、俺はずっと前からこうなることを知っていた気がする。 いや、望んでいたのかもしれない。 つまり俺は、怒られる恐怖より理由もわからない期待を胸に、その家のインターホンを押したのだった。 『……はい?』 若い女性の声。 「あ、あのすいません、先程こちらに野球ボールが飛んで来たと思うんですけど……」 事情を話すとその女性は俺を咎めることも無く出てきてくれ、 どうやら娘さんの部屋の窓ガラスを割ってしまったということで謝るために家に上げてもらった。 「ユイー、ボールの持ち主さんが謝りたいっていらしてくれたわよ」 「へ? あ、うん。いいよ」 少し戸惑ったような了承の声が聞こえて、俺が部屋に入るとベッドに横たわった少女が照れたように笑って俺を見ていた。 「……あ」 なんだ、これ……? 既視感とは違う。けど俺はこの子に、どこかで会ったことがある――? まだ日が高いというのにパジャマ姿の少女。 風邪でも引いているのかと思ったが、普通の家ではあまり見ない特殊なベッドと、その脇に置かれた車椅子がそうではないと否定してくれた。 「…………」 「…………」 って、謝りに来て俺は一体何をしているというのか。 「……すいませんでしたっ!! 怪我とかはないですか?」 「……大丈夫。ねえ、野球、やってるの?」 少女はそんなことよりもと言った感じで目を輝かせてくる。 その手のひらには先程俺がかっ飛ばしたボールが乗せられていた。
647 :
A :2010/09/15(水) 23:36:49 ID:SExhac/1
「ああ。野球好きなのか?」 「はいっ、テレビでしか見たこと無いけどいつか生で見てみたいなって」 少女はよく喋る奴だった。 何年も野球をやっている俺にだって匹敵するくらい熱心に語ってくる。 そして頭の作りがちょとアレなのか、話は気づくと全く違う方向へと脱線していた……面白い奴だ。 「じゃあ今度さ……って、名前なんて言うんだっけ?」 「え? あ、ユイっていいます」 「ユイか。俺は日向な、好きに呼んでくれていいぜ」 少女、ユイは日向さんと呼んだ。さっき知ったことだが年下らしい。 何だかもっと違う呼び方をしてくれる様な気がしていたので、少しばかり固い呼び方がむず痒かった。 しかし、他にどんな呼び方があるというのか……。 随分とユイと話こんで、そう言えば練習の途中だったじゃねえか、と思いだした頃、 「よう、悪い遅れ――ん?」 「あっ」 「うおっ」 「あら、音無くんこんにちは」 三者三様の反応で俺達はその人物を迎えた。いや、俺は迎えていないが。 突如見知らぬ男が部屋に入ってきた。 俺自身ここに来るのが初めてなので知っている人間が来るはずもないわけであるけれども。 年は俺と同じくらい、優男と言った感じで割とイケメンだ。 「だ、誰ですか?」 当然だがそいつは俺を訝しい目で見てきた。 「さっきねあたしの部屋に野球ボールが入って来てね、その持ち主さん。日向さんって言うの」 ほらあそこ、とユイの視線の先には俺が割ってしまった窓ガラスが応急処置と言うことで貧相な姿になっていた(因みにそれをやったのは俺である) 「おいおい、怪我はなかったのか?」 「うん、大丈夫だよ」 心配そうにユイに駆けよるその男にも俺はすいませんでしたと謝る。 何だか二人の関係は特別なように思えだからだ。
648 :
B :2010/09/15(水) 23:38:02 ID:SExhac/1
「こちらね音無くん、ユイの彼s」 「ち、ちがうよお母さんっ、音無さんはそんなんじゃないよ」 「違うのか?」 「え? ち、違くな……うぅ……」 音無と呼ばれた男の問いに頬を赤くするユイの姿。 やっぱりなぁ、と心の中で呟きながら、この空しさは如何なものかと自問自答を繰り返していた。 今日出会ったばかりの少女に彼氏がいたからなんだというのだ。 あれ? 俺もしかして結構ショックを受けて―― 「音無です、よろしく」 「あ、ども、日向です」 何だかよろしくされてしまったので俺はそれに答えてもう一度考える。 しかし俺のちっぽけな脳みそは答えを出してくれなかった。 *** 練習は仕方ない今日はサボろうと覚悟を決めて、ユイと音無と喋りだすこと数時間。 二人とも初対面とは思えない話やすさがあり、俺はずっと前から一緒にいる友人と話してるような、そんな気分になった。 音無は医者を目指しているらしく、研修体験で行った病院で、たまたま来ていたユイと知り合ったそうだ。 まあ見たところ、二人は両想いなんだろうな。 「俺そろそろ帰るわ、この後監督に怒られるだろうし」 「そうか……また来いよ。おまえがいるともっと楽しい。なあユイ?」 「はいっ」 「……おまえ、『コレ』なのか? つーか待てよ、どう考えても俺邪魔じゃねえか」 「そんなことないですよ。忙しくなかったら、ぜひまた来てください」 八重歯を見せてはにかむユイが妙に眩しくて、その笑顔を見ると心からそう思っているのだと感じられて、 「……ああ、わかったよ」 頷いてしまっている、自分がいた。 それから、主に部活が無い日にユイの家へ顔を出すようになった。とは言えユイと音無の邪魔にならない程度に、だ。 俺とユイは結構気が合って、音無には理解できないが二人で盛り上がれるような話題があり、 そんな時は馬鹿みたいだが嬉しかったりもした。 まあその後は呆れたような音無に、俺が謝るのが常だったわけだけど。 本来なら邪魔者である俺の存在を、二人は気にすることなく受け入れてくれた。 それが嬉しくて、俺は……。 そうだな、少しだけ深入りし過ぎちまったんだろうな。
649 :
C :2010/09/15(水) 23:39:20 ID:SExhac/1
「おまえさ、なんかやりたいこととかねえの?」 ある休日。 練習の無い俺がユイの家を訪れるとその日は音無は来れないらしく、 おばさんも少しだけ用事があると数分前に出て行ってしまった昼下がり。 「やりたいこと?」 「ああ、あるだろ? 言ってみろよ」 そんなことを言い出したのは単なる気まぐれみたいなものだったが、 俺はユイに願った夢を出来るだけ叶えさせてやりたいと思ったのだ。 それは決して俺がしてやることではないと分かっていたけれど。 「うーん、プロレスかな」 「プロレスぅ!?」 いきなり無理難題が来てしまった。 ユイは幼い頃の事故が原因で歩くことや立つことはおろか、首から下を動かすことさえできないのだ。 「それもジャーマン!」 「ジャーマンだと!?」 「うん。あとサッカー5人抜きでしょ、それにフェンス越えホームラン。バンドもやってみたいなぁ」 「……大量だな」 「だって、言うだけなら自由でしょ。どうせあたしには、何も叶えられないんだから」 ……あ、と俺が情けない声を出すのと、ユイが少しだけ俺から視線をそらして 枕に顔を埋めてしまうのはほぼ同時だった。 「そんなこと……ねえよ。ほ、他にはねえのかよ?」 「実はさ、ここまでは音無さんにも言ったことあるんだ」 「音無に?」 「うん。でもね、ひとつだけ音無さんには言えなかった願い事があるんだ」 「なんだよ?」 俺はそれを少しばかり軽い気持ちで訊いてしまった。そして直ぐに、後悔した。
650 :
D :2010/09/15(水) 23:41:22 ID:SExhac/1
「結婚」 「…………っ」 たった一瞬だったけれど、息がつまった。 「それこそ音無が、いるじゃねえか」 「へへへ……」 どうしてそんな悲しそうに笑うのだろう。 「あたし何も出来ないもん。何もしてあげられないもん。迷惑かけるだけだから言えないよ」 「…………」 そんな風に幸せを否定して欲しくない。 『神様ってひどいよね。あたしの幸せ、全部奪っていったんだ』 ――だから、そんな風に自分の幸せを……そんな風に? これは、何の記憶だ? 思いだせない、思い出せないけど、俺は、俺は―― 「俺が」 「……?」 「……その夢、俺が叶えてやんよ」 「へ?」 「って言ったら?」 「……な、な……」 ユイは顔を少しだけ赤くして、その顔を覆おうとしたが両の手を動かすことは出来ずに、そっぽを向いてしまった。 出かけていたおばさんが帰って来たのか、下から物音が聞える。 「はは……冗談に決まってんだろ。おばさん帰って来たみたいだ、俺帰るわ。 さっきの、音無に言ってやれよ。ちゃんと答えてくれるぜ?」 こんな風に答えるつもりではなかったのに、本音を言ってくれたユイを結果的にちゃかすことになってしまい、 俺はきっとユイを傷つけた。 本気で答えることなど出来ないのだから、深入りをするべきではなかったのだ。 だから今にも泣きそうに唇をかみしめたユイの顔を、俺はまともに見ることなど出来なかった。 ああ、馬鹿だ。 「……日向さん、また来てくれる?」 「なんで、俺に訊くんだよ」 「…………」 「じゃあな」
651 :
E :2010/09/15(水) 23:42:40 ID:SExhac/1
「日向……?」 「お、音無!? おまえ、来られないんじゃなかったのか?」 「いや、時間が出来たから来たんだ」 急いで来たのか、額からは汗が噴き出ていて暑そうだった。 本当に音無はいい奴だと思う。 「日向どうした? 気分悪いのか?」 「んなことねーよ。俺は帰るけど、ユイが待ってんぜ?」 頬をかきながら笑った音無を見て思う。こいつならきっとユイを幸せに―― その日以来、俺はユイの家に行くのを止めた。 甲子園が近いなんて理由は建前で、本当はそうじゃないことをユイだけは知っているはずだ。 遠い記憶の中で何か大切な約束をしたはずなのに、思い出せない。 END 以上 なにこのひどい出来……目汚しサーセンでしたノシ 夏も終わるからひさ子さんもアリかなって思う。
>>651 GJ!
こういう現実は甘くないって感じのもいいね
GJとしか言えない。うまー
切なくていいな・・・GJ
え?用意してた? ってくらい出来が最高だな! GJ!
>>640 の話俺も書いてみた。7000字ほどになった。
自分を卑下するわけじゃないけど正直
>>645 の方がいいと思った。
高校卒業とともに、地元の公的機関が主催している訪問介護員の養成研修講座に通った。 介護福祉士になることも考えた。けど、あの世界の出来事がただの夢じゃないのなら、 ユイは施設じゃなくて、自宅で母親に介護を受けていると思った。 だから、その手助けが出来るような最善の道を選んだつもりだった。 下半身不随でもなんでも治してやれるような医者になれたら、とも思ったけど、 俺にはその学力もなかったし、家には金もない。 東大なら学費の免除もあったとは思うが、そんなところへ行くなんてのは夢のまた夢だ。 ハンデを抱えているのは本当は俺の方なのかもしれないだなんて、 あいつの苦しみと比べてはいけないような皮肉を口にしたこともあった。 この仕事をやっていく上で、絶対に言ってはいけないことだ。 元が野球馬鹿だから、だとか、自分を揶揄するような否定的な言葉が頭をよぎるたびに、 あの世界でのことを思い出すようにしていた。 俺がちょっかいを出すとむきんなって当たってくんだ、あいつは。 歌が上手くて、背がちっこいくせにライブでは一番目立ってて…… その頃の俺の支えや動機は過去を回想することだった。 現実が! …生きてたときのお前がどんなでも、 俺が結婚してやんよ!! もしお前が、どんなハンデを抱えてても ユイ歩けないよ? …立てないよ? ――どんなハンデでもっつったろ!! 研修を終えるとともに2級の介護員となり、主催団体の末端の職に就いて1年の実務に携わり、 それからさらに1年近く研修を受けて、ようやく1級の訪問介護員となることが出来た。
世間的にはそれほどの難度ではないとは言われてはいるものの、 俺からすれば素人登山家がモンブランに挑戦するようなものだった。 なるからには担当するひと一人一人の手足となると誓って、一歩一歩あゆみを進めた。 初めは身体に障害を抱える人にとって何が不便なのかなんてまるで分からなかった。 そう、俺は健康だったし、身内に要介護者もいなかったからそういった世界とはまるで無縁だったんだ。 それは始めてからすぐに気付いたことだったが、中々感覚は掴めなかった。 目の見えない人には具体的に言った方が良いんだな、とか、 車椅子の人でも使えるトイレって意外と少ないな、とか、 エレベーターに鏡が付いているのは車椅子の人が後ろ向きで出る時に後方を確認するためだったのか、だとか、 俺はちょっとしたことを少しずつ学んでいって、なんとか登頂の足がかりにした。 まだ21だけど、高校を卒業したばかりのときの自分と、今の自分とでは目に映る世界が違う。 今は己の裾野を広げようとすることが当たり前のようになっていた。 まずユイに出会ったら、そのことだけでも感謝しないとなって思ってたんだ。 もしお前のことも忘れて、大会に出場でもしてたら、またセカンドフライを捕り損ねてたかもしれないしな。 退部するときはそれなりに苦労もしたし、 まだ野球への熱意もあったけど、 それを諦めてでもこの道を選んで良かったって、そう思えてる。 ※ ※ ※ 「ご苦労様、私も日向君のおかげで大分この生活に慣れてきたよ」 「不自由な思いをされていると思います、俺で良かったらいつでもこき使ってください」 「それなら……買い物を頼まれてくれるかな」 「それくらい余裕ですよ」 時間がない、とは言わなかった。
立場も変わり、それなりの顧客数を抱えていたので本当のところ、飯を食う暇もない。 けど寝る時間を削れば、なんとかなるもんだということを俺は最近知った。 「私に孫娘がいるのは聞いているね、実はその子の誕生日がそろそろなんだ」 「プレゼントですか、それは喜ばれるでしょうね」 「そうそう、そうなんだ」 爺さんは口の端を伸ばしてにんまりと微笑んだ。 庭先の散歩でも、この人にとっては自由なひと時だ。とても喜んでくれる。 誰かのために働ける。これは何物にも替えがたいことだった。 俺は前輪を持ち上げるためにハンドクリップを深く握り、 あまり車体が傾かないように気を使って、 ティッピングレバーを踏み込んで、わずかな段差を乗り越えた。 「私は時計がいいと思っているんだ、シラーはこう言った。――<時>の歩みは三重である。 未来はためらいつつ近づき、現在は矢のようにはやく飛び去り、過去は永久に静かに立っている、と」 「過去は永久……ですか」 「そうだろうね、私は時計を贈ることで彼女にこういった形のない物を贈れると思っている」 もう何年経ったろうか。 俺はSSSの誰ひとりとも巡り会うこともなく、今を過ごしていた。 過去は永久、そう言われてみればそうなんだろう。 たとえこれから誰とも出会うことがなかったとしても、俺はあいつらを忘れない。 「どうしたのかね」 「いえ、なんでもないんです」 訊けば爺さんの孫娘は俺と同じくらいの年齢だという。 それもあって、自分のセンスより、君の若いセンスで選んで欲しい、と言ってきた。 彼女にでも贈るつもりで、とまで付け加えていた。 そこで俺はふと自らの半生を振り返った。
やべぇ。 ユイがいると信じてきたから、何一つ青春らしきことをしてきていなかった。 俺の青春といえばまず野球だった。 恋に関して言えば初恋をしたときにメールを送信したときくらいだといっていいくらい、何もしていない。 そこで俺は断わろうと決心した。 「あの、本当に俺が買ったものなんかで喜んでくれたりしますでしょうか」 「何故そんなことを訊くのかね」 「なんて言いますか、俺のデザインとかそういうもののセンス半端ないんですよ。ダメな方向で」 「謙遜するもんじゃないぞ、身に付けてるものを見ればよう分かる」 と言って爺さんは老獪に笑ったが、俺が身に付けているものといえばシャツにパンツに、 包括センターで配布されているエプロンくらいなもんなのでセンスも何もあったもんじゃない。 それなのに何もかも任されてしまっていた。最初に引き受けてしまった自分を恨んだ。 ※ ※ ※ その辺の百貨店のブランドものでも購入しようかと迷った俺だが、 それじゃ味気ないので間坂という坂がある有名な繁華街に繰り出していた。 そこらにあるセレクトショップを覗いては次の通りへ、といった感じで探してはいたものの、 自分のセンスにまったく自信が持てなくなっていた。 というより、お孫さんのことをよく聞いてリサーチしておくんだった、と後悔した。 相手がどんな人物なのかも分からないのに詳しくは決められない。 どこか途方にくれてしまっていたので、日が沈む頃になったら時間制限ということにして、 そのとき入った店で決めてしまおうと心に決めた。 有無を言わさず日は暮れたので(そりゃそうなのだが)、俺はその通りにした。 ローマ数字のインデックスが刻まれたややクラシカルなモデルだったが、
換骨奪胎した創造性のある趣きがあった。現代風に修飾されているとでも言うか…… ともかく無難に済ませられる品物を入手したのでひと安心していた。 だがその帰り際だった。 「……え」 俺は一瞬にして目を奪われた。 間違えるわけがない。 記憶違いなわけがない。 交差点の片隅に、いつかのように笑っているユイの姿があった。 「マジかっ……」 思うより先に体が動いていた。 喧騒も聞こえなかった。 鼓動を抑えたくて胸を掴みながら、あいつの元へ向かっていた。 「………」 ユイは眉間をかすかに曇らせて俺を見詰めた。 俺はといえば、その存在を確かめるかのようにユイの足元から頭の先まで眺めてしまった。 頬に筋を引いて涙が零れ落ちた。 「……元気じゃねぇかっ」 「えと、はい」 張りのある声で答えていた。これは夢なんじゃないかと思った。 頭の中にある色んなものが入り乱れて、何が何だかはっきり判らなかった。 嬉しいのか、それさえもはっきりとしなかった。 なぜか情けない涙だけがぼろぼろと溢れていた。 「どこか痛いところでもあるんですか? 意外と近くに病院ありますよ?」 「やっとだ。やっと……会えた」 「へ? お兄さんちょっと怖いですよ」
激情に駆られていて、向こうのことは何も考えていなかった。 ただ抱き締めた。 「やっ、きゃぁっ……先輩っ!!」 「何してんだよおまえっ!」 横っ腹に衝撃を感じた後、俺はぐしゃりという擬音がよく似合いそうな落ち方で アスファルトの上に転げた。 が、まるで痛くはなかった。羞恥さえない。わけが判らないだけだった。 「先輩っ!! この人痴漢です!」 「そうとしか見えなかった」 「っ……だれだよっ……」 地べたに這いつくばったまま、俺はそいつの顔を見上げた。 「音無……」 「えっ、何で名前知ってるんだ……もしかしてユイの知り合いか?」 「痴漢に知り合いなんていませんって」 「ははっ……」 俺は笑っていた。それはあまりにも懐かしい掛け合いだったからだ。 「俺本当にこいつのこと知らないんだけど、こいつ大丈夫か」 「あたし119番します」 「それは待て……ていうか俺がやっといて何だけど、結構な怪我してるぞ」 確かに俺の左肘からは血がだらだらと流れ落ちていた。小石も混ざっていた。 それを見て音無は鞄から何かを取り出した。 「先輩出かけるときもそんなの持ち歩いてるんですか?」 「ああ、一応はそういう学生だしな」 「なんだよ音無。受かったのかよっ、おめでとう!」 「………」
見るからに俺のことを気味悪がっていたが、消毒液と包帯を用いてささっと 傷口の手当てをしてくれた。それを終えると、音無は少しだけ首を傾げた。 「……あー、どこかで出会ってたなら悪い、俺は覚えてないんだ。 それにしても、いきなりこいつに抱きつくなんてどうかしてると思う。 安静にした方がいいぞ……って、いてぇえっ!」 いかにも文句あり気なユイがつま先で音無の脛もとを蹴っていた。 するとふたりはその場で口論を始めた。 やれ遅れたから悪いだの、どこかでこいつに勘違いさせるようなこと言ったんじゃないかだの、 それを見ているだけで、俺は随分と長いこと忘れていた感覚を取り戻すことが出来た。 真空パックして凍結されていた学生時代のあの感覚だ。 でも気付いてもいた。これはもう終わりなんだということにも。 二人は過去を知らない。それに引きずられることのない人生をあゆんでいる。 それを悟った。 「っと、わりぃ、そいつがあまりに可愛かったんで抱きついちまってた。 昔の彼女とすげぇ似てたんだ」 幾年か積み上げてきた想いを閉じ込めて告げていた。 けど音無は俺がまったく想像もしなかったことを言ってきた。 「こいつと同じくらい可愛いやつなんているか? 俺たちはお前のことは知らないんだから、一目ぼれだったんだと白状してしまえ」 「先輩……っ、よくそんな恥ずかしいことさらっと言うつもりになりましたね」 「ものの勢いってやつだ」 時間ってのは残酷だった。ここで別れたらもう二度と会えないかもしれない。 そうとは分かっていても、二人の刻んできた時間を感じてしまったら、もう駄目だった。 「俺行くわ」 「ああ、明日になったら包帯取り替えろよ」 「さよなら、ちょっと面白い変わったお兄さん」 本当は振り返りたかった。でも俺は二人の幸せだけを考えることにした。 俺が二人と知り合いにでもなったら、ややこしくなる。 自分の気持ちを押し殺して、思考を停止してしまっていた。 俺たちは仲間だった。きっといい友達になれる。 そんなことも忘れて。 ※ ※ ※ 庭が広くて芝が輝かしい一軒の洋風家屋へと辿り付いた。
アドレス帳に記されている住所はここの……はず。 一家の爺さんから頼まれたお届けものを持参して、俺は立ち尽くしていた。 あの一件によって――転ばされた拍子に、斜がけにした背中のバッグに入っていた 時計のケースがぺしゃんこになってしまっていたからだ。 ラッピングされた包みもくしゃくしゃで、もう贈り物の体をなしていない。 しかもこれは人様からお金を預かって購入した品だ。 爺さんに一度報告してから改めて訪問したかったのだが、お孫さんの誕生日は今日だった。 何にせよ、行って、ここへ戻ってくるだけの時間がない。今日は平日なので当然仕事もある。 「納得してくれっかな……どう説明したらいいんだか……」 頭を悩ませても仕方がなかった。起きた事は起きた事だ。 だが一つ間違えばせっかく築いてきた爺さんとの信頼を崩してしまう。 それどころか、爺さんとお孫さんとの信頼まで崩してしまう恐れさえあった。 閉ざされた門の前でインターフォンを長々と眺めていた。 「あれ、変なお兄ちゃん。何か用があるの?」 「不審だね」 「僕たちの家の前でこそこそしないでよ」 姉弟らしき子供たちに声をかけられて、はっとした。 「ひょっとして泥棒さん?」 そう見られてもおかしくはなかった。 「いやんなわけないだろ。ってお前たちここの家の子なのか?」 素直そうな子が、生意気な口調で言った。 「さっき言ったって。そうだってば」 俺はその手に嵌めたグローブを見てつい余計なことを言っていた。 「……それ、大切に使えよ」 「言われなくたってそうしてるよ」
「爺さんとはえらく違うな」 女の子の方がその言葉に反応して問いかけてきた。 「えっ、おじいちゃん知ってるの?」 「ああ知ってる。しばらく前に爺さん腰椎やっちゃって今車椅子の世話になってるだろ」 「なんでそんなこと知ってるの? あやしいよお姉ちゃん」 「そうだね」 姉弟会議が始まろうとしていたので食い止めた。 「やめてくれ。お兄ちゃんはちょっとだけど爺さんの生活が楽になるようにしてる人なんだ」 「えーうさんくさい。私お姉ちゃん呼んでくる」 「僕が引き止めてるから早く行ってっ」 俺は何だと思われているんだろうか。てそれもさっき言ってたか。 少しだけ悲しくなって空を見上げていた。青空に吸い込まれたかった。 というより見つかったからには覚悟を決めるしかなかった。 はー、とひと息ため息をついて、その門を開けた。 というより開いた。鍵がかかっていなかった。 「わっ、この人勝手に入ってくるつもりだよ」 「大変!」 「安心してくれて大丈夫だからそんなにわめかないでくれって」 「保証ないじゃないか」 「いやなこと言うやつだな、その歳で保証とか求めんなよ」 何だか嫌になっていた気持ちも段々とほぐれていた。 今だったら笑顔とトークでごまかせるような、そんな気がした。 「よし」 アーチをくぐって穏やかな風情に満ちた石畳の上に立った。 暖かな日差しは俺に味方をしてくれている。
芝生を吹き抜けるそよ風は心地よい刺激を与えてくれた。 さっきちっこいのがお姉ちゃんとやらを呼びに行くと言っていたが、 そのお姉ちゃんとやらが爺さんのお孫さんなんだろう。(この子らもそうだろうが) 5メートルくらいまでの距離に近づいたとき、その扉は乱暴に開かれた。 「………」 呆然とした。 「あんた、強盗のつもりなら絶対に赦さないから」 今まで誰にも会えなかったというのに、どうしてこう立て続けに機会が訪れるんだろう。 「いえ、俺、……僕、や私はあの、お前、いやあなたの爺さんのヘルパーをやってる……」 「えっ、何の冗談?」 ゆりは明らかにイラッとした様子だった。 ユイたちの例もあったので俺は怖さを隠すためにまくし立てようとした。 「お、お聞きになられてはいないのですか、そうですか。 おま…あなたのお爺さんが腰椎を痛めてからもうしばらくになりますが、 それじゃあ初めて……のご挨拶になりますね」 「何間抜けなこと言ってんのよ日向くん。懐かしいわね」 「え」 「それよりお爺ちゃんのヘルパーさんが日向くんて本当? あなたがそんなこと出来るわけ?」 ああ、完全に一致した。これはゆりだ。その上俺のことを覚えてる。 相変わらずの素振りで皮肉ってくる。それがなんだか可笑しかった。 さらにゆりのことだ。 ひょっとしたらもうみんなと連絡を取り合って、こっちの世界でも集まりを作っているのかもしれない。 そう思っただけでこの歳なのにわくわくとしてきた。 「よ、ゆりっぺ」 「まだその呼び方? いい加減ゆりって呼んでほしいところね。それか仲村さんね。
……けど前者だとなれなれしいからやっぱり仲村さんって呼んでね」 俺は話の骨を折るように告げた。 「今日は贈り物を用意してきたんだ」 「何よ気持ち悪い」 「ってそれ酷ぇよ。てか俺から、っていうんじゃなくて爺さんからだからな」 「それを先に言いなさいよ、たく馬鹿なんだから」 おそるおそると小包を取り出して俺は言った。 「あーと、その、誕生日おめでとう。 でもごめんな、ちょっと事情があって潰れかかってる。でも中身は無事だから……」 はたかれることは覚悟していた。 せっかくのバースデープレゼント、それも離れて暮らしている祖父からの高級品なんだから。 きっと成人祝いのとき以来の贈り物に違いなかった。 それを台無しにした俺ははたかれて当然だ。 「うん、怒っていい?」 「怒られたくはないが怒られる覚悟はある……」 だけれどゆりは俺を責めなかった。 「せっかくの再会だものね、 殴られでもしたらそれが強烈に印象に残って後々あたしと再会したことがいやになってくるでしょ」 「それはないさ」 青々とした新鮮な空気が肺に飛び込んでくるようだった。 今は心から言えた。 以上です――
さすがにユイの相手は日向しかありえないだろ
カプ改変の喪失感がこのSSの肝なんだろう 現実でもしょっちゅうあるわけだし
この発想は無かったが読んでみると切なさがクセになるな
>>651 >>657 即興に近いのにお二方GJ
喪失感GJ ところで奏は興味を持たなかったSSを読んでたら ひさ子さんが大山を姐御っぽく慰める電波が飛んできたんだが 誰だ怪電波流した奴
藤巻×ひさ子のイチャラブが読みたい
だが断る
>>671 速くしろ。さみぃ
>>672 `¨ − 、 __ _,. -‐' ¨´
| `Tーて_,_` `ー<^ヽ
| ! `ヽ ヽ ヽ
r / ヽ ヽ _Lj
、 /´ \ \ \_j/ヽ
` ー ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´ `¨´
 ̄ー┴'^´
初めてここ来た… 奏輪物ってあった?
天使ちゃんが仲間になったあたりで親睦を深めようと男子寮に呼び寄せて 天使ちゃんを囲んでワイワイ騒いでたらなんかジュースに混じってお酒が出てきたりして 気づかぬ内に程良く全員に酒が回ってきたあたりで誰かが王様ゲームしようと言い出して 音無の目の前で他の男の手によって天使ちゃんの心と身体が少しずつ剥かれていく感じの読みたい。
678 :
Wind :2010/09/16(木) 23:30:46 ID:Jfbepx0w
なんか久々に見てみたら色々追加されて ましたねぇ、よくアイデアが思いつき ますよね、すごいです!
さげろよ
クソコテ+目欄空欄=どう見てもリア厨です、本当にありがとうございました
ひさ子姐御のSSを書いてたら、更にユイが淫魔化する電波が飛んできた 俺のアンテナが壊れてるのか…?
問題ない、続けたまえ
何? ユイが俺に按摩? 頼んだ。
ひなゆい書きたい気分
やっとこさできた…んだけど姐御成分薄めだし何より俺の文章力がだな とりあえず投下
「痛って…」 校舎内の曲がり角を曲がったところでひさ子は何かに激突した。 モロに体当たりを食らったため尻餅をついたが、持ち前の運動神経を生かし すぐに体勢を立て直して立ち上がり自分と同じように尻餅をついてる相手を見た。もちろん文句を言うために 「あ……お、大山?!」 出てきた言葉は文句より驚きだった。 別に校舎でSSSのメンバーに会うことは驚くことではない。が 「なんで…Yシャツ一枚…?」 大山はそれを聞いたのか、顔をあげ、ひさ子を見た瞬間 「うっ…ひっぅ……うあぁぁぁぁん!」 別に叫んでるわけではありません。大山は大声で泣き出した 「え?! あ、ちょっと何泣いてんだよ!」 「うえぇぇぇぇ…」 別に吐いてる訳じゃありません。ひさ子の質問に泣き声で答える大山 おそらくどんな質問をしても大山は泣き止まないだろう そう思ったひさ子は、とりあえず泣き止ませることを始めた。 「えーっと…泣くな?」 「うあぁぁぁぁぁ…」 別に苦しんでるわけじゃありません。 しばらく声を掛けてあやそうとするが、さして効果は無い。 次は少し様子を見てみたが、まったく泣き止む気配は無い。 いい加減泣き止んでくれと、ひさ子は心の中で泣き始める。
「あぁもう!」 悪態をついたひさ子は未だ泣きじゃくってる大山をそっと抱きしめた。 大山の頭がちょうど胸の部分にうずもれるぐらいに 「ほら、泣くな泣くな」 そう優しく言うと、顔を胸にうずめたのもあるだろうが次第に泣き止んでいった。 「よーしよし、大丈夫、大丈夫だから」 しばらくそうやってあやしていると大山はやっと泣き止んだ。 「…もう大丈夫か?」 「…え、えっと…はい、あ、ありがとう」 泣き止んで我に返った大山は、顔を真っ赤にして答えた。 「そっか、それじゃぁあたしは行くぜ?」 そう言うと抱きしめていた大山を放す 「あ、あの…」 行こうとするひさ子を引きとめる 「どうかしたか?」 「えっと…その、聞かないんです?」 「何を?」 「その…泣いてた理由です」 「なんだ、聞いて欲しいのか?」 苦笑しながらひさ子は問い返す 大山は顔を少し赤くして「…そういうわけじゃないんだけど」と口ごもる。 乗りかかった船だし、とひさ子は頭を掻きながら話を聞こうと壁に寄りかかる。 「実は…」
691 :
682 :2010/09/18(土) 00:54:24 ID:UuEkvFAw
終了、次はユイの淫魔化だな 変な電波出すなよ?
外界と隔絶されたかのような室内は、とにもかくにも暗く、傍らに控えているはずの人間の存在すらも知覚するにはあやふやで、宵のまにまに闇に融けてしまったような、一種不安感すら覚える。 慣れるにはあまりに濃い暗がりに、けれど鮮烈な光の筋が迸ったかと思いきや、向かって左側に明かりが集中する。 目に痛いほどのその強い光を、あたかもスポットライトのように一身に浴びながら、そいつは冷厳に口を開いた。 「決行の時がきたわ」 眩い逆光に眉ひとつ動かさずにゆりが小さく言った次の瞬間、どよめきが走る。 さながら恋文の文末に実はこれバツゲームだから絶対本気にしないでねという意味不明な文字の羅列を発見してしまったかのような、そんな動揺。 たまらず聞き返したのは日向だった。 「なんのだよ」 至極真っ当で、この場にいる全員がそう思っていたに違いない。 そしてこうも思っているだろう、なんなんだいきなり。 そりゃあそうだ、本当にいきなりのことだった。 毎日毎日飽きもせず、授業にも出ずに日がな一日寛ぎ居座っているこの校長室は、ほんのついさっきまでそんな日常を繰り返していたのだ。 ある者は体脂肪率を一桁前半に保つことに快感でも覚えてるんじゃないかというような過剰な筋トレを、またあるものは意味もなく白鞘から抜いた本身を恍惚とした表情で眺め、 隣に座る草食系男子を具現化させたようなやつは苦笑いを貼り付けつつさり気なく距離を空けていき、それをからかうあいつは虎視眈々と新技をかける機会を窺っていた後輩に襲いかかられたところを返す刀で瞬時に床へと押さえ込み、 危うく二人仲良くグラップラー改めダンサー目指して精進中のぬりかべに踏み潰されそうになるのを辛うじて避けたのだが、読書の邪魔だと傲岸不遜に何やらを呟いた副生徒会長のおかげで芋虫よろしく這いつくばっている。 なかなかに賑やかかつ学級崩壊でも起こしたのかと思われるようなこの光景は、けれど、まったくもっていつもどおりのものだった。 自由という言葉を安易に謳い文句にして校風に掲げている学校はそれなりの数あろうが、よもやここまで自由で奔放で不真面目な生徒たちを受け入れ、野放しにし続けるということはしないだろう。 しかも盗んだバイクならぬ盗んだ校長室でこんなドンちゃん騒ぎをしているのだから余計にたちが悪い。 若さゆえの過ちとか若気の至りなんて可愛いもんじゃない、俺が校長だったらそんな連中真っ先に退学させる。公権力にだって容赦なく突き出す。 とはいえ、かくいう自分もそいつらと十把一絡げにされるような人間なわけだが。 そしてそのはた迷惑な集団の頭目はといえば、そんな俺たちを尻目に無線片手に暢気にガーリートークに興じていた。 校内に張り巡らしている間諜と定時連絡をとってるのよ、なんて本人は言い張っていたが、嘯いていることは明らかだった。 世間話でもするようなノリで一時間も通信しっぱなしだったらどんな騙され上手だって不審がるだろう。 大方相手は遊佐だろうが、コイバナのネタなんて絶無だろうにそんな話題ばかり振られて、可哀想じゃないかと思わず不憫に思ってしまう。 内角高めのいやらしいボールを放る当の本人はニヤニヤと恥じらいもけったくそもない笑みを浮かべ、さながらセクハラ親父のようであり、実際遊佐からしたらそのものだろう。 とてもじゃないが年頃の女の子のするようなもんじゃない。 助け舟を送るつもりでそれとなくツッコミを入れたら、しれっと今の今重大な情報を送ってくるかもしれないじゃない、という反論をされたが、どんだけリアルタイムな情報が欲しいんだ。 しかもノリ云々の部分には完全にノータッチであり、あいつの耳は都合の悪いものはシャットアウトできるような便利な作りをしているのかもしれない。 それはともかく、俺のささやかなアクションは功を奏すにはあまりにみみっちかったようで、彼女はコホンと咳払いをすると何食わぬようにお喋りを再開した。 先ほどと比較すれば話題がまだライトなそれになっているのがせめてもの奮闘の結果だと思いたい。 そういう、平々凡々な日常が様変わりしたのはその直後だった。
それまで弛緩しきった様子でいたゆりが突然真剣な顔になり、一言一句逃さぬというように無線を耳にくっつける。 何度か頷くとおもむろに回線を切り、深く息を吐くと、照明を落とし窓も閉めきってしまった。 降って沸いた暗闇に雁首そろえた面々が困惑を声に出す前にゆりが言い放ったのが今のそれであり、困惑はさらに極められた。 決行というからには何かしらをするのだろうという予測はつくが。 耳をそばだててみれば潜めた話し声がちらほら聞こえてくる。 内容から察するに日向たちも全く関知していないことのようで、例にもれず俺だけが何も知らない状態というわけではないらしい。 とすると、今回のこれはゆりが独断で進めている計画なのか。 俺の考えを肯定するかのように、肘をついた両手を顔の前で合わせたゆりが、神経を張り詰めさせる俺たちを見渡した。 「いま、遊佐さんから連絡がきたの。ビンゴよ、ついにやったわ」 やはり話し相手は彼女だったらしく、そしてゆりはけっこう本気で、まだ全容の知れない重大な情報とやらを待っていたようだ。 チロリと横目で俺を見やる瞳には抗議の色が混じっている。 遊んでるわけじゃないんですけど、等という非難が聞こえてきそうだ。 片手を立てて謝るジェスチャーをすると、この場は一先ず収めてくれたゆりが咳払いを一つして、その続きを口にしだす。 「この世界はいったい誰が、いつ、どんな目的で作ったのか。それはわからない」 波状に大気を戦慄かせて、肌を刺すような鋭利さでもってゆりの言葉が届く。 そのただならぬ重みに、居並ぶ戦線のメンバーが思わずたたずまいを正した。 誰かが唾を飲み込んだ音がやけに響いたのは、それだけ聴覚に意識が集中しているためだろうか。 纏わりつく沈黙を、真正面からぶつかる光明のように切り裂いて、ゆりは紡ぐ。 「でも、わかってることもある。竹山くん」 「はい」 ハンドルネームではなくもうひとつの名前で呼んでくれと訂正を求めるのが常だが、緊張してるのだろう。 その証拠に指名された彼の声はやや裏返っていた。 「この世界でやってはならないことは何かしら」 考えるそぶりもなく、竹山は即答した。 「模範的な学生生活を送ることです」 そうだ。 規律と校則で雁字搦めにされている学校という閉塞した空間で俺たちが勝手気ままに過ごしている最大の理由。 消えてしまわないように。 本来なら既に死んでしまってるはずの俺たちが存在を留めているこの世界は、やって来た者に学生生活を強制し、潤いあるイベントを与え、そして最後には露と消してしまう。 そういう風にできている。理屈も原理もわからない。 そんなことを今さら確認させるゆりの意図も判然としない。 「けっこうよ」 模範的な回答をした竹山に着席を促すと、ゆりは一度大きく息を吐き出した。 「竹山くんがズバリ言ったとおり。噛み砕いちゃえば、我が世の春を謳歌すること。未練を失うこと。満たされること。 それをしてはならない、それをしてしまった先の結末は、みんなもわかってるわよね」 日向の影に隠れた影を、俺は視界から外した。 彼女にとっての尊敬と目標はその結末とやらを迎えて消えていったのだ。本人が満足していたのはわかりきってるが、割り切れないものだってあるだろう。 わりを食うのはいつだって残される側なのだから。 「あたしはまだ終わりたくない。だってまだなにもしてないもの。みんなにだって」 そこで区切ると、一同を見渡す。 吊り気味な眦が、だけどいくらか下がっており、見ようによっては悲しげにも見える。瞳に灯る火も揺らぐ。 水面によく似た波打つ双眸が、ライトの放つ光で一際煌いて、場違いなほど幻想的に見えて、不覚にも、キレイだと思った。 「今度の作戦は、万が一、そうなってしまうかもしれない」 遠まわしに誰かが消える可能性を示唆される。同時に、降りるなら今のうちだという宣告も言外に含まれている。 瞬間僅かながらのどよめきは波を引き、完全なしじまが訪れた。 当たり前だが俺はこの中の誰よりも新参で、今のとこ消えていったやつは一人しか知らない。
関係はとりたてて良好ということはなく、険悪ということもない、言葉を交わしたことだって数えるほどしかなかった、短くて浅い付き合いだ。 それでも、その存在は決して軽んじられるものじゃあない。 短くて浅い付き合いの俺にまで影響を残していった彼女。 他人が推し量れるべくもないのはわかっちゃいるが、他のみんなにしたって揺さぶられたことだろう。 具体的な話をついぞする機会がなかったので推測することしかできないが、少なくとも苦楽を共にした信頼と連帯感というものが彼らと、当の彼女の間には確かにあった。 俺の目にはそう映った。 でもゆりたちは、すぐさま彼女の抜けた穴を埋めるべくユイをガルデモのボーカルに引き入れた。 寂しさを一抹より多く覚える暇もなくやって来たやかましさ。続く日々。 切り替えの速さは慣れによるものかもしれない。人間は適応する能力に長けた動物だといつかどこかで目にしたことがある。 きっとあいつらはこんな、迎え入れて、別離して、また迎え入れてという日常をうんざりするほど繰り返したんだ。 慣れるまで繰り返して、そして現在のあいつらに至った。 偲んで暮れていることをよしとせず、とりあえず、足掻く。 とうに覚悟もし終えてるんだろう。 「そう」 一分ほどの間を置いてなお、意を唱える者、辞退を申し出る者はいなかった。 たとえ参加を拒んだとて後ろ指を差すやつも、罵る者もいないとしても、それでも。 「あーもう、たく。どいつもこいつもアホばっかりなんだから。あたしが言うのもなんだけど」 恥ずかしげに目深にベレー帽を被ったゆりの頬が、少しだけ色づいたような、そんな気がした。 「なによ」 と思えば拗ねたような視線をぶつけられる。 ちろりと帽の縁から覗かせた片目は十二分に物語っていた。 ひとの恥ずいとこ見ないでよえっち、と。 いかん、どうにもいつの間にか凝視していたらしい。見つめていたと形容しても特に差し支えはない。 歩にすればいくらもかからない距離で絡まった目は慌てて逸らすには遅く、 「いいや、べつに」 そんなありきたりなことしか言えない自分のアドリブの弱さにむしろ安心してしまうのが憎い。 咄嗟のわりにはどもりもせず、動揺の色も見せなかったことだけが救いだった。 我がことながら褒めてやりたいね。この上噛みまくってたら赤面ものじゃないか。 「ふーん。本当かしら。言いたいことがあるなら是非とも言ってくれちゃっていいのよ、音無くん」 すでに若干赤面気味の向こうは向こうでここぞとばかりにねちっこく追及してきやがる。 些か配慮に不足したからとはいえ、なにも当り散らすこともないだろうに。 だいたい自分から注目を集めていたんだからあれは不可抗力に数えていいんじゃなかろうか。 等という理不尽に対する反論は、まさかまかり間違ってもリーダー様にぶちまけるわけにいかず、口ゲンカで勝てる気もさらさらしなかったので胸の内に追いやり、底に押し込んでそっと蓋をした。 面倒ごとなんか増やさないに限る。そのためならヘタレだなんだの誹謗くらい甘んじて受けるさ。そうだ、俺は何ら間違えていない。 宥め賺すのがゆりだけじゃなく、なけなしの自尊心とかなんかそういう感じのあれも一緒にってだけだ。 というか、それにもう面倒ごとには直面しているんだった。 俺は仰け反り避けていたゆりに正面から向き直る。 「なら聞くが、いったい何があったんだ? 決行の時とか言ってたが、今度は何するんだ」 するとゆりは大仰に両手をぱんっと叩いた。 「そうだったわね」 まるでそれが合図だったようだ。 ゆりの背後にスクリーンが降り、唯一の光源が落ちると、起動したプロジェクターが像を投影し始める。 もはやお馴染みの戦線のイニシャルロゴが踊り、校内の見取り図、次いで校舎外を含んだ学園敷地内をつぶさに映し出す。 「本日から一週間を作戦期間とする。各人の詳しい指示は追って出すわ。これより以後、命令以外の行動は極力謹んでちょうだい。 作戦名は、うん、そうね」 淡く青白い光に包まれたゆりは不遜ささえも伴う持ち前の溌剌さで矢継ぎ早に言い切り、そして高らかに宣言した。 「フェスティバルよ。それじゃあ、オペレーション、スタート!」 ここまで考えたけどこの先特に面白くなりそうもないんでたぶん続かない。
>>691 アンテナに精度を感じたっ。GJ
>>694 言葉の順序か接続詞か句読点か俺との相性に問題があるのか、かなり読みづらかった。でもGJ
>>694 情景描写とセリフの間に一行開けるといいよ
699 :
682 :2010/09/18(土) 20:11:19 ID:UuEkvFAw
>>694 フェスチバルか、興奮してきた
>>681 気がついたんだけど俺性描写苦手だった(´・ω・)
時間掛かるけど他のSS参考にしてちょっくらがんがる
ひとつお前等に言いたいことがる
ガルデモメンバーで大山を性的いじめ
大山を庇って天使にやられた椎名さんが、泣き出した大山をおたおた安心させる
セッションがうまくいかないひさ子を藤巻が元気付ける
なんでここはこんなに妙な電波が飛び交ってるんだ…お前等の電波ももっと俺に飛ばしてくれ
大山いぢめ一択 寒いから早くうううぅう!!
かまわん、すべて書け
702 :
淫魔伝説 :2010/09/19(日) 01:45:33 ID:9APlSylt
第8話抜粋改変 ちゅどーん 「ふぇ…?」 何かが爆発する音を聞いてユイは目覚めた 「あれ…私…ってゆりっぺさん?! ってうわわわわ!?」 下の方でゆりが天使と戦っているのを見て思わず身を乗り出し、自分の居る場所が廃材の上に居ることがわかった 後もう少し踏み出せば下へ真っ逆さま。もう一度眠ることになっていただろう。 とりあえず下へ降りても邪魔になるだけだと思い、ある程度急ではあるが、登れないことも無い斜面をユイは登り始めた。 ユイが斜面を登りきる直前、急に下から 「耳を塞いで!」 とゆりの声がしたため、なんだなんだと思いながらも耳を塞ぐ。 と同時に嫌な音が耳をつんざき、気絶しそうになったが直ぐに止んだ。一体なんだったのだろうかと首をかしげ 斜面を登りきった。 「いよっし! これでなんとか帰れそうだよ…ね…」 ユイが登りきったそこには天使が居た。そしてその後ろには日向の死体が転がっていた。 「あわばばば、や、やんのかコラァ!」 精一杯の虚勢を張るが天使は顔色ひとつ変えない。 「な、なんとか言ったらどうだこのやろー!」 「…あなた、人間じゃないわね」 「…は?」 攻撃をしかけてくるかと思えば、急に人間否定をされユイは戸惑う。 「いや、正確には人間だった。ここに来る過程で別種と混じったのかしら」 そう言ってゆっくり天使がユイに近づく。 ユイは逃げ出そうとしたがなぜか足が動かない。 そうして逃げれないまま天使が目の前に来、殺される―もとい死の痛みを覚悟したユイだったが 「あなたはどうやら私達の考え方に近い。淫魔みたいね」 想像していたのと違うことをやられ、ただ戸惑うばかりだった。 「え、ええと淫魔ってなんですか…?」 顔色を伺うように天使に尋ねるユイだったが 「…もう時間ね、言える事はひとつ。自分に気づきなさい」 そう言って、最後に口元が笑った天使は消えていった。
うおおお!天使ちゃんはっきり言えよおお!! gj
「――ゆりっ!」 彼の元を去ろうとした刹那、音無くんが声を上げてあたしの右腕を掴んでいた。 ギュッと、力強く掴まれているあたしの腕。痛くはないけど、決して離さない意志が感じ取れる。 「俺も……おまえのことが好きだ」 「……え?」 あり得ない言葉を聞いたような気がした。 その正体を知りたくて、あたしは汚れた顔のまま、反射的に振り向いてしまう。 そして、再び音無くんと視線が合い、彼は言葉を続ける。 「最初にゆりと出会ってから、本当にいろいろなことがあった。かなで、日向、ユイ、それに戦線のみんな。たくさんの人と出会って、ともに行動して、友情だって感じた」 そこでいったん言葉を区切り、目を閉じる音無くん。おそらく戦線メンバーを一人ずつ脳裏に思い浮かべているのだろう。 やがて全員を思い浮かべたのか、彼は目をゆっくりと開き、口を開いた。 「かなでと和解したあとは、毎日があまりにも楽しすぎて、ここが死後の世界じゃなかったら、と何度も思ったくらいだ。そんな楽しい思い出の中心には、やっぱりいつもおまえがいた」 「で、でも……それじゃみんなは? かなでちゃんとか、ほかの女の子たちはどうするの…?」 あたしの言葉に音無くんは小さく首を振る。 音無くんは一つ一つ丁寧に、言葉を探して続きを紡いでいく。 「かなでは俺にとって大切な仲間だ。もちろんかなでだけじゃない。遊佐も入江も関根も椎名もひさ子も、確かにみんな大切だし、好意は持っている。でも、それは恋人としてではなくて……」 力強くあたしの腕を掴んでいた音無くんの手がいったん離れ、そのままあたしの手をやさしく包み込むかのように握ってくれた。 あたしの身体がビクり、と小さく跳ねる。 「笑っていて欲しいのと思うのも、側にいて欲しいと思うのも……ゆり、おまえだ。だからもう一度言う。俺もゆりのことが好きだ。俺と、付き合って欲しい」 「ぐすっ……ほ、ホントに? ホントに、あたしなんかでいいの?」 「ああ。むしろ、ゆりじゃないとダメだ」 「…………」 再び涙がこみ上げてきた。 あたしが、ずっと欲しかった言葉を聞くことができた。
こんなにも強く、誰かになにかを望んだことなんてなかった。 これが、人を好きになるということ。 これが、恋なんだ。 「あたしも好き…大好き。あたしだって、音無くんと付き合いたい…っ」 ツツ、と涙が再び目頭から零れる感触がしたと同時に、あたしは音無くんに覆い被さられ、そのままベッドに押し倒された。 「ん……んふぅ……ん…ちゅっ……」 いきなり、だけどやさしくキスをされた。ビリビリとした震えが、全身に伝染していく。 ああ……。あたしのファーストキス、音無くんにあげちゃったんだ…。 ゾクゾクとした痺れが、彼と触れ合う度に全身を駆け巡っていく。そして行為は次第にエスカレートしていき、互いに舌を絡め合い、唾液を交換する。 「んっ……ふぁ……ちゅ……」 まるで触手のように舌を動かし、息を吸うことも忘れてしまうくらい、相手を求めて貪り合う。途中で、どこからどこまでが自分の舌先かわからなくなるくらいに。 二人だけの保健室に、ピチャピチャと卑猥な水音だけが木霊する。 あたしはさらに音無くんの首に手を回して身体を押し付け、一心不乱に舌を動かすと、彼の心地よい重みと温もりに包まれているような幸福感が押し寄せてきた。 「ふぁ……」 どちらかともなく唇を離す。そこには、あたしたちの唾液で作られた架け橋が一本、小さく音を立ててプツり、と切れる。 「はぁ…はぁ…」 「ふぅ…ふぅ…」 長時間キスをしていたため、二人揃って呼吸を整える。 「音無くん…」 「ん? なんだ?」 「好きな人とのキスって、こんなに気持ちよかったのね…」 「ははっ、そうだな」 二人揃って微笑を漏らす。 そして、どちらからともなく再び唇が近づき、あたしたちは二度目のキスをした。
「なぁゆり。その、そろそろ…してもいいか?」 「…うん、いいよ。音無くんの好きにしていいから」 「ゆり…」 「んぅ…っ」 もう一度口を塞がれる。 何度か唇を軽く触れ合わせたあと、今度はあたしから音無くんの口内に舌を侵入させた。もちろん恥ずかしさはあったけど、それよりも彼と触れ合いたいという気持ちのほうが勝っていた。 数秒ほど絡めたのち、彼は唇を離すと、今度はあたしの耳、首筋へとキスの雨を降らせていく。 「あっ!?」 ピリッとした快感に、あたしの身体が軽く跳ねた。まだキスしかしていないのにこんな感じでは、この先あたしはどうなってしまうんだろうか。 しばらくして、いったんキスを中断した音無くんが身体を起こし、そのままあたしの制服に手をかける。不慣れな手つきで上着のボタンが一つずつはずされていき、左右に開かれる。 それなりの大きさであるあたしの胸を覆っていた、白い水玉模様が散りばめられた桃色のブラが彼の目の前に晒された。うぅ……やっぱり恥ずかしい。 そこから微かに汗の匂いを感じる。音無くんも緊張しているのか、手が汗ばんでいるようにも見える。 彼の手が、露になったあたしの胸に下着越しに触れる。 「んんっ…は、あ……」 その感触を確かめるように上下左右に手をゆっくりと動かし、やさしく愛撫された刹那、あたしの口から甘い声が漏れた。 うわわっ、あたしってこんな女の子っぽい声出せたんだ…。
「ひゃあっ!?」 そう考えていたのも束の間。下着越しにあたしの胸を触っていた彼の手によってブラをたくし上げられ、柔らかな乳房が外気に晒される。 自分で言うのもなんだが、綺麗な桃色の乳首は、その周りの肌の白さに溶けて、淡いグラデーションを創っていた。 異性に初めて胸を見られたあたしの顔はもう、今までにないくらい真っ赤になっているだろう。 「すごく綺麗だぞ、ゆり」 痛いくらいに硬く尖った頂点を摘まれる。 「ふぁっ、はぁうっ、んああっ!」 電気ショックを受けたような刺激に襲われ、脳に感度がダイレクトに伝わる。 「あっ、やぁっ、はぁ…あぁっ、あんっ」 切なげに甘い声が漏れていく。 あたしの身体からは徐々に力が抜けていき、ゆるゆると身をよじるのが精一杯になってきた。 「あぁっ!?」 いきなり胸の突起を口に含まれ、また身体が跳ねた。しかし、音無くんは手と舌を休めることなく、刺激を強めながらあたしを攻め、弄っていく。 「んあああ…はぁっ、あぅっ…んくぅ、ああ…ひぁっ、んあっ」 乳首を舌で転がされ、音を立てて吸われると同時に、開いているほうの胸は強く揉みしだかれる。両胸を同時に攻められ、あたしは初めて味わう感覚に溺れ、それだけで達してしまいそうになった。 「んんっ、やぁっ…! はぁっ、そ、そんな…音を立てて、吸わないでっ! ああっ!」 音無くんはお構いなしにあたしの胸を揉みしだき、乳首を舐め、舌で転がし、また吸い出すような強烈なキスを繰り返す。身体は汗でじっとりと汗ばみ、それがよりあたしの身体を淫らに見せ、官能性を強めていく。 「ふぁっ、ああっ、くぅ……っ! やぁっ、あふっ……うぅん、あああんっ!」 ずっと刺激を受け続けてスイッチが入ったのか、先ほどより声が若干大きくなると、ここで今まで空いていた彼の右手があたしのお腹に触れ、ゆっくりと下向していく。 緩やかに滑らせた手は、やがて白くしなやかな太腿に触れる。
「あ……っ」 肌の感触と、弾力のある肉付きの触り心地を確かめるかのように撫で回されていく。 「やぁ……は、恥ずかしいってばぁ…」 もじもじと足と動かし、腰をくねらせ、ほんのささやかな抵抗を試みる。 5往復もすると、とうとう音無くんの手が、あたしのスカートの中に入ってきた。 「んっ……」 触れられたそこは、うっすらと湿っていた。そのまま音無くんは、下着越しにゆっくりとあたしの女の子の部分をなぞる。 「はぁ…っ、ん…んんぁ…」 あたしの身体が反応する。 チラリ、と音無くんを見やると、少しだけ安堵した表情を浮かべていた。たぶん、音無くんも初体験なんだろう。それでも、今までかじってきた知識を総動員させて必死に手を動かしているのがなんとなくわかる。 その刹那、いきなり指の腹で秘所をいじめるかのように押し付け、擦り付けてきた。 「ああっ!? あぁん…! んぅ……あぁ…っ! はぅ、んん…やぁ…んぁっ」 次第にあたしのパンツには、淫らなシミがジワり、と広がっていく。それはまるで、壊れた蛇口のように愛液が溢れ出てくるみたいだった。 そして息がだんだんと荒くなっていき、なぞられている部分は、先ほどよりも熱を帯びていき、淫らなシミをさらに拡大させていく。 一回押されたり擦り付けられる度に、くすぐったいような、それでいてどこか苦さと甘さを兼ね備えた、快楽という刺激に、今度は秘所に神経が集中した。 その神経の集中は熱い疼きへと変わり、あたしの秘所を充血させる。 「あっ、だめっ…そこは…っ、うぅんっ!?」 パンツをずらされ、音無くんはあたしの秘所を指で拡げ、もっとも敏感な部分を探してきた。そしてとうとう彼の指は、ある固く突起したものを探り当て、やさしく触れる。 軽く触れただけであたしの身体が大きく跳ね、そこは女の子がもっとも快感を味わえる場所だということを痛感させてくれた。 ゆっくりとその突起を指で押したり摘んだりして刺激し、快楽をいざない始める。 「やぁ……! あっ、はぁっ、ああんっ」 彼がその敏感なところを指で弄る度に、あたしの切なくて、それでいて甘い声が響く。 「どうだ? ゆり?」 「はぁ…っ、なん、か…すごく、身体が……痺れて…んんっ」 この言葉で彼は堪らなくなったのか、そのままスカートとパンツを膝まで降ろされる。 同時に彼の指があたしの秘所に侵入してきた。
「あぅんっ!? ひゃっ、くぅ…んんっ…! お、おとなし、くん…! やぁ……そこはだめぇ…ふああんっ!?」 「うわ…ゆりのここ、すげぇ。暖かくてぬるぬるして、ねっとりしてる。まるで絡み付いてくるみたいだ」 「やぁ……っ、そ、そんなこと…言わないでぇ……っ! ああっ!? そんなに動かしちゃ……ひゃあんっ!? ふぁっ…せめて、もう少し、ゆっくり……ふぁっ、んんっ、ああああんっ!」 この扇情的な姿と嬌声が音無くんの欲情を駆り立てたのかはわからないが、いつの間にか指の数を増やされ、速度を大幅に上げられていた。 指をピストンのように出し入れを繰り返され、擦り付けていた時の比ではないほどの愛液が滴り落ちている。彼の指があたしの秘所を揉みほぐす度に、甘美な喘ぎが響く。 さっきよりもグチャグチャに濡れそぼった秘所は、火傷しそうなくらい熱く、卑猥な水音が音を奏でていた。 「すごいことになってるぞ、ゆり」 「そ、そんなっ、ことっ……はぅん! ふあああああ! ひ、あ、んあああああっ!?」 恥ずかしさのあまり、あたしは目を瞑りながら手で顔を覆い、否定の意味も込めて首を左右に振った。 でも、音無くんの愛撫によって熱い疼きは愛液へと姿を変え、もはや大洪水を起こしているため、説得力は皆無に等しい。 身体に力が入り、背中が小刻みに揺れる。それを合図に、音無くんは再びあたしの乳首を口に含み、秘所のほうもより動きを強め始めた。 「ひゃあああっ!? はあっ、んくっ、んあああっ! それっ、だめぇ……そんなに強くしちゃらめぇ……! あたし、おかしく、なっちゃう……よぉ!」 音無くんはいま刺激している部分に、執拗に刺激を与え続ける。 「あっ、ああっ! らめ…ぇっ、あらまが…ひびれて……へんひ、なっひゃう……!」 もう呂律が回っていなかった。 それでも吸い付かれていた乳首は歯を立てて甘噛みされ、空いていた左手で片方の乳首を強くつねられた。 膣内(なか)に入れられていた指は速度を上げ、掻き回すように強引に攻めてくる。 「んああっ! ああっ! あらしっ、うああんっ! もぉ…はああっ、らめぇっ! ああんっ、イク…イッちゃうぅっ!! ふあっ、ふあぁあぁあぁあぁあぁあッ!!!」 頭の中が真っ白になったと同時に秘所から熱い飛沫が飛び、あたしは初めて絶頂に達した。 「はぁ……はぁ……はぁ………」 荒々しく息を吐き、呼吸を整える。身体に力が入らなく、目の焦点も少し合わない。 「大丈夫か? ゆり」 「……うん、なんとか」 それでも、なんとか微笑んで答えた。 「じゃあさ……その、そろそろ、挿入(いれ)てもいいか?」 音無くんもあたしと繋がりたいと思ってくれているのか、ズボンのベルトをはずそうとしている。 カチャカチャとやけに音を大きく感じ、あたしは彼を受け入れる準備を――――。 ――って! 「あっ、ちょ、ちょっと待って音無くん!」 「――えっ? あ、ど、どうした? ゆり」 今までの行為に従順だったあたしからいきなりストップをかけられた音無くんは、狼狽して慌てて動きを止めた。その表情は、なにか失言をしてしまったのか、と危惧するような表情だった。 ごめんね、音無くん。別にそういう意味で行為を止めたんじゃないの。これ以上続けて攻められたら気がおかしくなっちゃいそうだから。 それに、あたしとしては、攻められっぱなしというのも納得できない。 「えっと……あ、あのね、音無くん」 だからあたしは、彼に向かってこう言った。 「あたしだけが気持ちよくなるのは不公平だから……その、こ、今度はあたしが音無くんを気持ちよくしてあげる」
今回はここまで。初めて書いたので、内容については大目に見てくれると嬉しいです。 もう続きの濡れ場をすっ飛ばして事後までスキップしてしまおうか…。
エロシーンの寸切りなんて始めてみたぞ・・・ ちくしょう・・・
>>711 リアルタイムGJ
つーかなんというじらし…
>もう続きの濡れ場をすっ飛ばして事後までスキップしてしまおうか…。 こんなのって、ねぇよ・・・
>もう続きの濡れ場をすっ飛ばして事後までスキップしてしまおうか…。 絶望のカーニバル…
GJ!だが、飛ばすのは駄目だ
GJ 初めて初めて言ってるけど、うまいやんエロ描写
ここからどう遊佐が絡んでくるか期待物だな
大山と椎名のエロのない話書いたんだけど椎名分薄い。しかも二重投稿だけど需要ある?
よっしゃ、じゃいきます
もしもの時のために 「誰かのいたずらなのかな……」 教室に入る前から明らかにおかしな点はたしかにあった。引き戸がふすまに換わっていたんだ。 それに窓ガラスは障子に換わっていた。どう考えても僕たちの誰かの仕業なんだろうと思った。 「なんでしょう。オペレーション活動の一環ですかね」 「あ、おはよう竹山くん。これってなんなのかなぁ」 いつもの教室用机はけやき材の文机に、椅子はそれに合わせたのか、ラタンの正座椅子に置き 換えられていた。座高が低くて黒板が見えないけど、座りごこちはといえばなかなかよかった。でも それだけじゃない。筆記用具は書道セットに。B5ノートは横罫線から縦罫線の物に換えられていた。 「新しい授業の受け方になりますね。僕は板書されたものをデジカメで記録してPCに収めようと思っ ていますが、お互いにまともに授業を受けずに済みそうですね」 「ここまでされなくても不真面目にしてきたつもりだったんだけど、足りなかったのかな」 教科書の偉人の顔に髭を足してみたり、配られてきたプリントの裏面に答案を書いたり、いつも僕 なりに頭を使ってきてはいたんだけど、ゆりっぺから見れば不十分だったってことなんだろうか。 僕はなんだか空しくなりながらも硯に水を差して墨を擦った。墨の香りが漂って、ほのかな落ち着き を感じさせてくれる。なにごとも前向きに考えることにしようと思った。なぜなら僕もSSSの一員だ。こ れくらいのことでは驚かないようにはなってきていた。 でも、学食でもおかしな点が見受けられた。 「え、食券が全部山菜そば……?」 「ふっ……ははっ……がーはははっ!! なんだこれは!」 すぐ後ろから聞こえてきた声の大きさにびくりとしてしまった。チャーさんが食堂まで来るなんて珍しい。
もっとボリュームのあるものを食べたかったみたいなので文句を言っている。もし久しぶりの学食なんだ としたらなんだか可哀相だと思った。決して山菜そばがおいしくないわけじゃないんだけど。 食券を引き換えて日向くんの向かいの席に座ると、日向くんは午後の話をしてきてくれた。けど…… 「チャーがラジコン作ってきてくれたんでそれで乗り切ろうと思ってんだ。これが結構……」 「あれっ、日向くんどうして!? 山菜そばしかなかったよね!」 「山菜そば? なんだ?」 日向くんの前にはカツどん定食が添えられていた。訊くところによると日向くんのときはフルメニュー揃っ ていたらしい。ボタンもいつも通りの配置だったとのこと。 「なんか今日変だよ。英語の時間も縦書きでスペルを綴ることになったんだよ」 「どういうことだ?? 向こうの思う通りになってないんならなんだっていいんじゃないか?」 それはそうなのかもしれないけど、と僕は口ごもってしまっていた。 食器洗浄器のごうごうという音を聞きながら、この後ゆりっぺのところに訊きに行ってみようかな、と思っ たところで、隣に人がいることにすぐに気が付いた。 「先ずは上手く対応しているな」 椎名さんだ。なにか謎めいたことを言っている。僕に対して言っているのだろうか?? それだけ言うとストラップを巻いたスカートを翻して、揚げパンを手にしたまま学食を出て行ってしまった。 なんだろう。少しだけ恐い。 変なオペレーションが発動してるならせめて理由とか、そういったものだけでも訊いておきたかったので 校長室まで来ていた。しかし入ることは出来なかった。 「しまった! 合言葉忘れちゃったよっ」 勿論このまま扉を開けようものなら鉄槌が降り落ちてくる。野田くんでさえ吹き飛ばされる威力なので当 然僕が堪えられるわけはない。したがってここまで来て帰るか、それとも俊敏にトラップをかわすか、といっ た選択を迫られていた。 迷っていたそのとき、突如真横からごおおおっという怪音が聞こえてきた。
「ってぅうわっ!!」 風圧で背中を押された。頭上を巨大なハンマーが通過していった。僕は咄嗟に前のめりにつんのめった ので事なきを得ていた。振り子のようにまた戻ってきたのでネクタイがぴたりと地面に着くくらいまで完全に 身を伏せた。これ、当たってたらただじゃ済まない。ハンマーが静まるまで僕は怯えていた。だって助かっ たのは偶然に過ぎなかったのだから。 「到着出来たようね。歓迎するわ、お疲れ様大山くん」 ゆりっぺは校長先生の席に座ってこちらを見詰めながら労いの言葉を口にした。なにかここにたどり着くま でが既にオペレーションだったというような気がしないでもない。あのトラップに遭ったのは初めてのことなの で、そのせいもあってか恐怖と緊張とが微妙に入り混じっていた。 「教室とか学食でのことなんだけど……あれゆりっぺがやったの?」 「適応力を試す訓練というわけよ、励んでくれているわね。でも発案はあたしじゃないんだから」 じゃあ誰なの、と言おうとしたところでふと部屋の隅で何かがキラリと光っていることに気が付いた。子犬 のヌイグルミのぜんまいが鈍く光っていた。そしてそのすぐ横には椎名さんがいた。 「まさか椎名さん?」 僕はゆりっぺに訊ねた。 「大山くんになら話してもいいかしら。人畜無害だし」 個性がないとか、存在感がないとか、そういう、なんとなく悪いことを言われているような気持ちになった。 ゆりっぺは、僕の肝を射抜くような強い視線を向けて坦々とした口調で訊いてきた。 「あなたって、もしかしていい加減に戦ってたりしてないわよね?」 「及第点は取れるようにと頑張ってるつもりだけど、それっていい加減かな。真正面からそんなこと訊かれる となんとも言えないよ」 「あたしはね、大山くんはレミントンM700を使えるから別に接近戦はいいって思うのよ」 「接近戦っ? それは僕も無理だなって思うよ」 「だけどね」 と言ってゆりっぺは、子犬のヌイグルミを撫でている椎名さんを視線で指した。すると椎名さんは名残惜し
そうにしながらもヌイグルミを撫でていた手を休めた。こちらに集中する気になったみたいだ。 「椎名さん、ほかの男の子たちも音無くんと同じくらいの危機回避能力を身に付けなければいけないって言 うのよ。もしもの時は独りになるからって」 椎名さんはゆりっぺの話を聞きながらスカーフをひらと揺らして腕組みをした。 「けど書道セットや山菜そばを選んだのはゆりっぺでしょ」 「違うわ、数あるシチュエーションの中から椎名さんに選んでもらったのよ」 「シチュエーションを作ったのは結局ゆりっぺなんだね……」 僕は少しあきれていた。大体合ってた。 そんなとき、壁に寄りかかったままの椎名さんが重たげに口を開いた。 「降下作戦のとき私は生き残れなかった。あの小僧に遅れを取ったのは不覚だった。 目前の困難を耐え忍ぶことが強さに繋がる……」 なにがあっても平静でいられるような心の強さを僕たちに求めているということなんだろうか。たしかに僕た ちは気持ちの面で弱点が多いような気がする。とはいえ僕たちにはそれを補えるチームワークが……あるよ うなないような。 「椎名さんの言う通りね。あたしたちは弱い」 ゆりっぺは同調を示して、それからさらにひと言を付け加えた。 「でもね、倖いなことにあたしたちは独りじゃない。 だからこそ……いいわよね、椎名さん? 大山くんにだったら」 「………」 さっきからの緊張がほどけていないせいもあるけど、胸の中が急に暗鬱さで満ちていった。なんだかこの先 のゆりっぺの言うことは聴かないほうがいいような気がしてならなかった。 なのに、 「椎名さんは普通の人とは違う生き方をしてきた。両親から引き離されて、間者として育てられた」 僕が断わろうとするよりもゆりっぺが話し始める方が早かった。 「大山くん、椎名さんはね、幼少のころサーカス団を名乗った人さらいの一団に連れ去られたのよ。時代錯誤 だと思うでしょ。でもそんなことが実際にあったの」
「人さらいって……拉致されたの……?」 「そうじゃない。私が彼らに付いていってしまったんだ」 それが彼らの目的だったんじゃないだろうか。椎名さんは犠牲者としか思えない。 ああ、どうしてこんな大事なことを僕が聴いてしまうんだろう。ゆりっぺも椎名さんも僕なんかに聴かせてよか ったと思ってるんだろうか。音無くんか日向くんにでも聴いてもらったほうがよほどいいのに。 「隙だらけだった」 動作が緩慢になっていた僕は椎名さんに足元を払われて地べたに尻もちをついた。川原なので岩がごろ ごろとしていたけど、偶々僕が転んだところは土だった。でもここでこうして訓練を続けていたらいつ骨にヒビ が入ってもおかしくなかった。治りはするだろうけど。 「いたいよ椎名さん……」 僕は少し涙目になっていた。 ”もしもの時は独りになる”っていうのは、きっと椎名さんの過去の話だったんだ。 さっきの話がどうしても頭から離れなかった。 「あしたも一緒にいられるならそれだけで充分だよ……」 僕はなんのために強くならなければならないのだろう。椎名さんは僕をどう見ているんだろう。情けないや つだとか、そういう目で見ているんだろうか。あしたも穏やかに暮らせるようにする、そのための訓練に違いな いのに僕はただ弱音を吐いてしまっていた。 すると椎名さんは、 「続けるぞっ」 とだけ言うと、木刀を打ち込んできた。僕のことなんて意に介していない?? 椎名さんのことを聴いてしまった手前、とことんまで付き合うしかないのかなと思った。 だけど同時に、こうしていれば椎名さんの悲しさや淋しさもいつか知ることができるのかな、とも思えていた。 後書き:椎名の過去をもっと詳しく書いたり書けたりしたらよかったと思った。
リアルタイム乙! GJ!
リアルタイムGJ! 椎名っちまじサーカス団
旭岳の秋は深いが東京はあすあさってと残暑日か
731 :
淫魔伝説 :2010/09/20(月) 23:12:01 ID:LIweQ+px
作戦終了後日昼 「せんぱーい、いんま。って何ですかぁ?」 「んー…いん、って言うぐらいだからなんかの印じゃね? 魔の印だ!とか」 ユイはオリジナル天使を助ける任務を終えて、本部校長室で先輩こと日向に 作戦終了間際に天使から聞かされ、疑問に思った知らない言葉 「淫魔」 を聞いているわけだが、流石アホの集まりなので確かな答えは出てこない。 「だーかーらー、そんなんじゃなくて…人間以外の存在! だとか」 「あぁもぅわからん! 図書館でも行って自分で調べろ!」 「キレることないじゃん…」 そう図書館でひとりつぶやくユイ 本校と離れているせいか、人がほとんどいない。 本部と違い静かすぎて逆に不気味に感じがした。 「ま、まぁ調べるだけだから! そこまで怖くねぇよ!」 そう強がって、いざ調べよう!と思ったが 「あ、やっべ…どこに辞書あるのかわかんないや…」 大抵は本棚のどこかに『地理・歴史』等とジャンル分けされているのだが、アホなのでわかりません。 大人しく司書に聞こうとしたが、本校に出張ってるようだ。 さてどうしたものか…ととりあえず振り返ると 「なにかお探しのようですね」 「どぅわっひぃえら!」 いつの間にか居たSSS団のメンバーに驚かされた。 「大丈夫ですか?」 変なおかっぱ頭のメガネ少年は、誰でも驚く驚き方をしたユイを訝しげな顔で見る。 「だっ、大丈夫なわけねーだろ! あらかじめ声を掛けてよっ!」 「失礼しました。それで、なにか探しものでも?」 キレたユイに顔色一つ変えることなく質問を繰り返すおかっぱ 「…辞書がどこか探してるの」 「それでしたら…あそこの本棚にありますよ」 そうおかっぱが指した場所には確かに分厚い本たちが並んでいた。 「お、ホントだ! ありがと」 そういってさっき起きた事を忘れて本棚に駆け出した。
732 :
淫魔伝説 :2010/09/20(月) 23:12:32 ID:LIweQ+px
「…どこにも載ってない…」 数分探したがどの辞書にも載っていない。 自分が最後に聞いた言葉は夢だったのだろうか?だんだん自信が無くなって行く 「いや、あんだけ怖い思いして夢なわけないっしょ」 不安を一蹴して他の辞書を取ろうと立ち上がると 「あの、調べてるのが見つからないんでしょうか?」 「…あんた心臓に悪い人だね…」 「そう言う位置づけなので、辞書を見てるぐらいだから単語を調べてるんですか?」 「うん、まぁ」 「それでしたら僕が調べてあげますよ」 そう言っておかっぱは手持ちのパソコンに手を置く 「あーじゃぁ『淫魔』って調べて」 「いっ…?! …まぁ調べますけど」 おかっぱは少し顔を赤くしながらパソコンを素早く操作する そうして直ぐにパソコンをこちらに向けてきた サキュバスとは、一般的に「夢魔」と呼ばれ、人を快楽へと堕落させる悪魔の一種です。 サキュバスとは、ラテン語で(Succubo:下に寝る)という言葉から来ていると言われています。 サキュバスは、美しい人間の女性の姿で現れ、背にはコウモリの翼を持っており、衣服を着ないで現れる事が多いようです。 サキュバスは、男性の寝ている元へ現れ、淫靡な夢をみせ精を吸い取り、目を覚ませば淫らな格好で男性を誘惑し 最終的にサキュバスと身体を交えた男性は精を搾り取られ死にいたる場合もあり、例え死に至らないとしても 味を知ってしまった男性は死ぬまでそのサキュバスのエサになり廃人を迎えるようです。 またサキュバス自体その男性の精と快楽がエサであるため、食欲が尽きることはありません。 それを見たユイは何も言わなかった。 「あの…大丈夫ですか?」 おかっぱは黙ったユイを少し見、ふと気づいた 「ハァッ!ハァッ!…」 ユイの息が荒い
733 :
淫魔伝説 :2010/09/20(月) 23:13:23 ID:LIweQ+px
読んでて厨房っぽいかな?と判断。すっとばしても多分問題無い 「あなたは誰?」 「私はあなたよ」 「あなたが私?」 「そう、私はあなた」 「どうして私なの?」 「マジレスしてほしい?」 「マジレス?」 「真剣に話して欲しい?ってこと」 「そうしてほしい」 「素直ね、そうね、私はサキュバス」 「サキュバス? さっき書いてあった?」 「そう、あなたが私を意識したことで私はあなたと意思疎通できた」 「そっか、じゃぁ私の中に居る人って事でいいの?」 「大体はそうだけど人ではないわね、悪魔よ」 「なんで悪魔が私の中に?」 「私にもよくわかんないんだけど、地獄に送られるはずがこの世界に来ちゃったみたい」 「そうなんだ、私はどうなるの?」 「私は食事をしていないから体力の限界。もう消えるわ」 「消えるの?」 「そう、そしたらたぶん私の持ってた淫魔の力があなたに移るわ」 「つまりどういうこと?」 「サキュバスの力を持った人間が生まれるわね」 「そうなるとどうなるの?」 「んー…サキュバスとしての事例が無いからよくは分からないけど…エロイ女になるんじゃね?」 「エロイ女って…」 「やっと質問以外のことを言ったわね、うん、エロイ女」 「…」 「…」 「それ、止める事出来ない?」 「私を嫌がってる? それ……まぁ止める事は無理ね、恨むなら神様のドジを恨みなさいな」 「えー…」 「嫌がったわね? 確実に。でも淫魔も悪いもんじゃないわよ? 気持ちいいだけじゃなくてご飯にもなるんだから」 「なんか便利そーだね」 「便利…って言うか楽しいわよ?実際」 「悪魔の言うことなんかねー」 「おのれ小娘、私に実体があればアヘらせてやるのに」 「それも面白そうだね」 「…ユイ、最後にあなたと話せてよかったわ」 「…もう消えちゃうの?」 「言ったでしょ? もう体力の限界って」 「…そっか、残念。もっとお話したかった」 「…いいこと教えてあげる」 「何?」 「恋せよ乙女!」
734 :
淫魔伝説 :2010/09/20(月) 23:15:24 ID:LIweQ+px
「随分古いチョイスだなー…」 「あ、大丈夫です…か?」 顔を上げると目の前にはおかっぱが居た。 大丈夫、と言う代わりに 「お腹減った…」 「…はい?」 またもおかっぱは顔を訝しげにする ユイはそんなおかっぱににじり寄る。そんなユイの態度に後ずさるおかっぱ そうこうしてると棚と棚の間の奥にある壁に追いやられ、おかっぱは後が無くなった。 「あ、あの、なんでしょうか?」 そんな問いは無視してユイはみだらな顔つきをしおかっぱのタイを手に取る 「そう言えば、あなたの名前聞いてなかったね。何て言うの?」 さきほどの顔とは打って変わって笑顔になる 「たけや…クライストとお呼びください…」 思わず本名を語りかける。それほどクライストは驚いていた 「あーそういえば竹山って人居たねぇ。クライストとか言って恥ずかしくない?」 「え…あ、その・・・」 「うろたえちゃって。へんなのー」 くすくす笑いながらタイから手を離し、人差し指を竹山の唇にあてがう それだけで竹山は顔を赤くし、もぞもぞし始めた。その反応にユイはニヤリとし しゃがみつつ人差し指を唇から首筋、胸、お腹、腰を伝って盛り上がったズボンへやった。 それを少し撫で回しズボンのホックとチャックを下げ、同時にパンツを脱がす。 「ふふっ、やっぱりほーけーさんだね」 そういってにやつきながら弄り回す。 「あのっ…もう止めてください!」 「あーごめんね、いい加減きついよね」 ユイは意地悪い笑みを浮かべ、竹山の必死な言葉の抵抗を消す。 そうしてみなぎっているものに自分の舌をつけ舐め始める。 「うわ…臭いきっつ…」 まんざらでもない顔をしながら口に竿を含む。 「ぅぁぁ…」 上からうめき声が聞こえ始める。多分我慢してんでしょ、と思いながら竿を味わう
735 :
淫魔伝説 :2010/09/20(月) 23:15:50 ID:LIweQ+px
「ねー、いい加減我慢しなくてもいいんだよ?」 「そんなこといったって…」 我慢している姿が面白く虐めたい気持ちに狩られた 竿を味わうのを止め、手でしごき始める 「出すと気持ちいいんだよ?」 しゃがむ状態からゆっくり立ち上がる 「我慢のしすぎはよくないよ?」 立ち上がりながらも手の動きを早める 「気持ちよくなりたくないの?」 顔を耳元に近づける 「イッていいんだよ」 その一言で竹山は崩れた 「ふふっ…流石ほーけー君、いっぱい出たねー。スカートがべとべとだよ」 クスクス笑いながらついた精液を妖美な顔で舐め取る。 その側には息を荒げる竹山が居た このままヤッちゃおうか? そうふと頭をよぎったが、流石にこの子に初めては渡す気になれず、そのまま放置して新たなターゲットを探そうと図書館を出た。
736 :
淫魔伝説 :2010/09/20(月) 23:24:46 ID:LIweQ+px
投下警告忘れてたサーセン あまりエロくないです。上級者向けです。竹山をいかに自分と置きかえれるかがポイントだね! 次からすっこんばっこん出来るハズ…! 次回! 「くやしいっ…でもっ…感じちゃうっ!!(ビクンビクン」 「あ!逃げるな!その格好じゃ変質者ですよぃ!」 「これがいいなんて変態さんだね♪」 「学籍番号684です!」 「泣いても許しませんよ?」 最近馬鹿になってきた。 次回予告は急遽変更する場合があります。ご了承ください
SSS団てなn「GJ!」
ちょwwwGJすぎるww
なんかホテルのやついつのまにかこうしんされてたんだけどGJだったな!
学籍番号684ってもしかして
>>684 のことかしら
745 :
Wind :2010/09/21(火) 23:37:58 ID:9P1IP+AG
夜中…ひっそりと寮を抜け出す女子達…。 女子達が向かったのは、男子寮の音無の 部屋だった。……そして女子達のリーダーゆりは、ゆっくりとドアノブを握りドアを開け、女子達は寝ている音無に襲いかかる!!
746 :
Wind :2010/09/21(火) 23:40:46 ID:9P1IP+AG
>>745 何だろこれww映画の宣伝みたいになっちゃったよwww っていうかこんなの書いたって続きかくことできないというのに。
書ける自信がある人はどうぞ。
747 :
Wind :2010/09/21(火) 23:44:02 ID:9P1IP+AG
18歳以下禁止
>>744 逆に考えるんだ
ユイが俺を足で責めてくれるだと?頼んだ
ひさ子のエロ話キボンヌ
ひさ子は、岩沢が飲んでいたミネラルウォーターのペットボトルを持ち上げ、 飲み口に岩沢の唾がついているかどうか、近くでじっと眺めた。 おもむろに、彼女はパンツを脱いだ…
>>750 電波を飛ばせ
誰かが受信するのを祈りながら
電波発信中
電波受信できなかったけどそれでもいいかな エロ要素になりそうな成分がわずかな音かなものなんだけども……
755 :
音無×かなで :2010/09/22(水) 21:22:19 ID:aTrDJk7Q
まあ4レスなので今のうちささっと投下してしまいます。スルーおk トランクイロとでも言うだろうか。クラシックのことはよく分からないけれど発想標語通りの穏やかな気 持ちになっていたので路面の起伏に気付くのが遅れた。 ゆったりと心の込められた音の連なりが小気味よい粒立ちでそらに響いていた。 体がアスファルトへと投げ出されたというのに、ただその音色の続きが聴けなくて残念だ、ということ しか思い浮かばなかった。26インチの前輪は歩行者用通路を示す路肩のでっぱりに引っかかり、俺は 冴えない色の雲を見上げることになった。一炊の夢にも等しい瞬間だった。 フロントフォークが曲がったかとも思えたが、実際はそんなことはなかった。ギルド特製の自転車は なるほどそれなりの強度を備えていた。それに加えてサスペンションのおかげで緩衝効果も抜群だった から、右肩に激痛が走りはしたものの大怪我には繋がらなかった。 「くっ……いて……っ」 呻きながら、ギルドの連中に感謝しないといけないなとも思ったが、それよりも、だれがピアノを弾い ていたのかを知りたかった。 駐輪を済ませて先ほどの感覚を頼りによろよろと進んでいった先には音楽室があったが、なかから はなにも聞こえてこなかった。けれどそら耳で済ましてしまうにはあまりにも惜しかったので、あきらめ 悪くもひょいとなかを覗き込んでみたところ、グランドピアノの陰に華奢な少女の姿があった。顔は見え なくともすぐにわかった。 「弾き終えたところなのか?」 譜面台を眺めていた少女は静かに立ち上がり、指先でさらりと髪を梳いた後、こちらを見詰めた。 ああ、やっぱり立華だ。 何だか白日夢を見ているかのようにも感じられたがそれは先ほどの余韻のせいか、それとも右肩の 痛みが入り混じっているせいか。胸が弾んでいるせいか。 「ピアノ、弾けるんだ」 俺は馬鹿みたいに訊ねていた。 立華は水平になった弦の先で小さくうなずいた。 「中断させて悪かった、ちょっと自転車で転んだだけなんだ。だから遠慮なく続きを弾いてくれていい」 もう少し聴きたかったという本音を晒してみたのだが、立華は鍵盤に赤のフェルト地をのせ、ピアノの 蓋を閉じた。これから先またこれを弾くことはあるのだろうか? 貴重な機会を逃した気がした。
756 :
音無×かなで :2010/09/22(水) 21:23:28 ID:aTrDJk7Q
それにしても立華はいつも通りというか、感情が平板なように見えるので、もしかしたら陰性の統合 失調症の兆候なのではないかと勘ぐったが、生徒会長という公平さを求められる難儀な仕事をしてきた がゆえにこうなったんだろうと思った。または、単に立華の性格ってこうなのかな、とも思った。どちらに せよドーパミンシステムスタビライザーみたいな薬は必要ないに違いない。 と、ぼんやりとしていたら、立華の方から問いかけてきてくれた。 「自転車?」 やはり珍しいもののうちには入るんだろう。興味を示しているようだったので唐突とはいえ提案をした くなった。 「……そうだ! 良かったら後ろに乗ってみないか、この世界で始めての二人乗りになると思う!」 「ふたり乗りは道路交通法違反、それにスカートだから嫌……」 立華は正論を述べてくれたがわれながら結構いい提案なんじゃないか? と思ったので打開する術 を考えてみることにした。道路に関してはこの世界のことだし、ひと気のないところに行けばたぶん何ら 問題もない。スカートに関しては…… 「ゆりがカットオフのショートパンツ持ってた気がする。立華、貸りてくるからちょっと待っててくれ。ってか 楽しいって。一緒に乗ってみたい」 そう告げて駆け出していた。今は色褪せてしまったあの頃を思い出しながら。 「えっと、イヤに決まってるでしょ」 落ち着いた様子で断わられた。 「大事に使うから」 「使うって何よ」 あまりにも無策だった。ゆりは堅如磐石としてどうにもなりそうもなかった。というより不名誉な勘違い までされているのは悲しい。しかも理由らしい理由だって、ぱっと浮かびそうにはなかった。
757 :
音無×かなで :2010/09/22(水) 21:24:42 ID:aTrDJk7Q
「履くってことだけど……当然俺が履くわけじゃないから」 「もしかして彼女でも出来て、別の女の子のパンツを彼女に履かせる変な趣味でも出来ちゃったの?」 「そんなこと思いつかなかった。ゆり変態だぞそれ」 「あたしだって音無くんがそんな馬鹿な真似するとは思ってないわよ、言ってみただけよ」 あやうく変態と思いそうになったが否定してくれて心理的に助かった。だけれど、ゆりはそう言ったき り、額に指を当てて考え込み始めてしまった。なんだ? もの凄く悩んでいるように見える。ひょっとして 貸してくれる気があるということなんだろうか。とそんな風に見ていたとき、 「……分かったわ」 今この作戦本部室にはだれもいないのにもかかわらず、ゆりは呟くような小声で答えた。何か、腹を くくったわあたしは、とでも言ってきそうな印象を受けた。えらく高くつくんじゃないだろうか、この貸りは、 と不安になってくるほど何も言ってこなかった。ただ「取ってくるから待ってなさい」とだけ言われて、大 人しくすることほぼ10分。ゆりは一本のデニム地のパンツを携えてきて言った「後悔させないでね」と。 「あ、ありがとう」 なぜか緊張が迸りはしたが初志を貫くためにそれを預かり受けた。 息を切らせて戻ってみると、立華はまだ残っていてくれていた。それでさっそくゆりのパンツを手渡し てみたら「着替えてみるわ」と言って隣の部屋へと入っていった。そしていくらも経たないうちに帰ってき て言った「少し合わないみたい」と。元のスカートを履いていた。 「うわ、そっか、そりゃそうだよな。身長も結構違うし……」 立華を待たせてまで俺は何を奔走していたんだろうか、かなり恥ずかしくなってきていた。そもそもか らして無茶させる理由が二人で一緒に自転車を乗ってみたい、だ。立華の演奏を聴けなかったからっ て、ちょっと暴走し過ぎている気がしていた。 (なぜだろう)けど、意外にも反して立華は乗り気になっていた。 「ステップが付いてないみたいだから荷台に座ればいい?」 初め、言ってることがわからなかった。
758 :
音無×かなで :2010/09/22(水) 21:26:51 ID:aTrDJk7Q
「自転車のことか……? スカートのままでもいいのか?」 「………」 どうやら立華はその格好のままでも良くなったらしい。それどころか楽しみたい、という気持ちさえ窺 わせた。俺の錯覚でなければ。 どういう心境の変化なんだろうかと思いながら痛めていた右肩を擦っていたら、右手をそっとつかま れた。そして駐輪先へと促すかのように、ちょんちょんとその手を引っ張ってきた。 そこで俺は改めて訊いたのだが、 「せっかく自転車あることだし……一緒に乗ってくれるか?」 それはちょっとした告白のようでもあった。 透き通るような夕暮れの日差しが射し込むなか、河川堤防の平坦な道をゆっくりペダルを漕ぎながら 走行していた。立華は天使って言うだけに羽でも生えてるんじゃないかっていうぐらいに、たとえるなら ……薄絹を幾重か合わせて創られてるんじゃないかっていうくらいに軽かった。 「立華ってピアノ弾くとき、だれの曲を参考にしてる?」 「ショパン、リスト、ラフマニノフ。チャイコフスキー、ホロヴィッツ、アムラン、ペトロフとか」 「なんか知らない名前の人もいるな……というより延々と列挙されかねないな」 「そんなことないわ」 立華といると、心の隙間が埋められていくような感じがしていた。だからなのか、つい、こんなことを 言ってしまった。 「きっと綺麗な曲ばかりなんだろうな、初音にも聴かせてあげたかった」 校舎までもう目前の距離に近づいていた。初音がだれなのかとは訊いてこなかったから答えずにい たけども、無理に話をする必要はないと思った。ここにいる以上は立華だって、似たような想いがどこか にある。きっとそうだ。 河川敷巡りも終着を迎えたころ、一陣、爽やかな風が吹き抜けた。その心地よさが独り善がりなもの でなければいいと、そんな風に思った。 「ありがとな」 拒まず、何も言わず、馬鹿みたいな遠乗りに付き合ってくれた立華に俺はお礼を言っていた。 ペチコートうんぬんを交えていたらエロ化してたかもしれない。自己満した。
何か青春してやがんなおい gj!
萌ゆる秋とはこのことかGJ
ゆりは何を思って貸したのだろうか… GJ!
GJ!!
いまんとこグッスマのしか興味ないな
764 :
淫魔伝説 :2010/09/23(木) 03:15:04 ID:HE3otRfJ
投下します
765 :
淫魔伝説 :2010/09/23(木) 03:15:39 ID:HE3otRfJ
「んー、NPCとかもやっぱ出すのかなぁ…?」 図書館から校舎へ向かう途中、サッカーをしているNPCを見てそうつぶやいた。 「ちょっくら試してみますかぁ!」 おそらくは授業中であろう。周囲の目もあるので、場合によっては天使にバレてぐっさり 「それは嫌だよねぇ…うっし!」 キーンコーンカーンコーン 授業終了の腑抜けたチャイムが学校全体に響き渡る。 サッカーをしていた生徒達がゆっくりと校舎に戻っていく 「おつかれー! いいシュートだったな!」 そう元気な声を上げる少年がひとり、駆け足で校舎へと戻っていた。 彼は学級委員をしているため、教室のドアの開け閉めは彼が急いでしなくてはいけなかった。だから急いでるの 彼が昇降口に入ると突然横から口をつかまれ、大き目の掃除用具入れに引き込まれた。 「少し静かにしててね♪」 そう聞き覚えのある声で言われたため、素直に黙ってしまった。 少し時間が経つと、すぐにさっきまでサッカーをしていた少年達の声が昇降口に響き渡る。 その中で「あいつ鍵落として言ってるじゃん」と笑いながら誰かが言った しばらくして声が聞こえなくなると、彼の口を押さえていた手が離され、用具入れの戸が開いた。と同時に授業開始のチャイムが鳴る。
766 :
淫魔伝説 :2010/09/23(木) 03:15:59 ID:HE3otRfJ
「あの…」 授業を今まで一度もサボッた事のなかった少年は明らかにうろたえていた。 そりゃ目の前に学園で人気のバンドボーカルがいりゃうろたえるわ。 そんな彼にユイは何も言わず、微笑みながらゆっくりユイはつめよる。 後数センチでゼロ距離になるところで、ユイは相手の頬をそっと両手で持ち上げ見つめながら 「イイこと、したげよっか?」 「え…?」 校内人気のボーカリストが自分を触ってくれるとかマジ天国じゃね?――なんて思っていた少年の考えはあながち外れてない。 とかは置いといて、次の言葉を待たずユイは少年の顔にゆっくり近づき フレンチをひとつしてすぐにディープキスをする。 「ふっ…ん…はぁっ…」 途切れ途切れに息をしながら、相手の唾液を啜ったり自分のを送ったりして口内を味わってゆく。 しばらくそれを繰り返し、ユイが満足したところで口をゆっくり離す。唾液がいやらしく糸を引く 「次、しよっか? ズボン脱いで」 そう言うと少年はさっきのキスで紅くなっていた顔がさらに赤みを増す。 「ほ、ほんとにいいんですか?」 「私がしたくてしてるんだからいいの、次の授業が始まるまで付き合ってね」 軽く答えながら、下ろされたズボンから現れたそれなりのイチモツを触る。とたんビクビクと脈打つ ソレを見てクスリと笑い、ソレを口に含む。 ゆっくり顔を上下に動かし竿に唾液を行き渡らす。そうして口を離す。 少年はそのままフェラでもしてくれるのかと期待していたが、いきなり口を離され不安そうな顔をする。 「涎をローション代わりにしただけだよ。心配しないの」 そう言うと手でそれをしごき始めた。 左手で竿をゆっくりしごき、次第にペースを上げる。 徐々に少年も限界が近づいてきたのか、息を荒げて襲い掛かる射精感にたえる ついに限界を悟ったか、 「ユっ・・・ユイさん!」 「まだイッちゃダメだよ? 私がいいって言うまでにイッたら本番しないからね?」 言う前にぶったぎられ、さらに意地悪く竿をしごくペースを早め、玉を口に含んで中で舐める。 さっきより強い快感が一気に少年を襲う。限界が既に来ていたこともあり、そこで少年は負けた 「もうっ…我慢できませんっ…」 そう言った少年は一気に腰を引き 「んぇ? わっ!」 位置的にユイは竿の目の前に居る状態になり、勢いよく飛び出る精を顔でモロに受けた。ぶっかけだね! 「うわぁ…いっぱい出したねー…」 そういいながらユイは舌で口周りについた精液をペロリと舐め、恍惚の顔を浮かべる。 顔中についた精を指ですくっては舐め、すくっては舐めを繰り返し、ある程度食べ終わると 快楽から解放され冷静になり、不安そうな顔をした少年に 「さっき勝手に出しちゃダメだよって言ったよね?」 「…ハイ…」 「約束破ったんだから…本番は残念だけどナシ」 「…」 目に見えてしぼんでいく竿――もとい少年を見て 「本番…したい?」 そういってスカートの端を持ち上げ、パンツを露にする。 ユイは彼ならルックスもいいし、初めてをあげていいと思っていた。 そしてなんやかんやでユイのパンツは濡れていた。 少年の先ほど萎えきっていた竿が膨らみ始める。彼の答えは決まっている 「も、もちろ」 授業終了のチャイムが校内に響いた
投下終了
昨日投下しようと意気揚々としてたんだけど途中で詰んで投下できんかった
ほんで急いで投下したから見直ししてないごめんなさい。
またまたエロ臼。文才が欲しい
次回予告の無視っぷりは気にしない。ちゃんと公約は守ります。
>>739 べっ別にあんたに言われなくても分かってたんだからね!お礼なんて言わないんだから!
>>743 よくお分かりで
基本気に入った電波があれば書きたいと思っています。
うふぉおおぉぉおぉぉぉぉお!!!! 朝からなんてモンを・・・!! gJGJ!!!
せっくるマダー? いい加減飽きるんだが
せっくsは週一くらいがいいんじゃないk
>>767 GJ
急がんでも投下してくれればええよー
このスレはまだせっくる多い方じゃない?
セカンドフライ落球で人生に嫌気がさした日向の前に天使?(ユイ)が舞い降りてくる話思いついたけど 最初とオチは考えたのに過程が思いつかない
長さにもよると思うけど、対比的な話やアイデアや人物を加えてみるとか、 今ある内容で伸ばせるところを伸ばして見せ方の順序を変えてみるとか? これがいいかはわからないが
ABエロパロもこのスレで消えるのかな アニメなんで終わったのかな 二期やって欲しい、番外編みたいに
そういや再放送があったな
「おお、悪い」 校長室に入ると、すでにミーティングモードに入っていた。 後ろからの光で表情が見えにくいゆりの鋭い視線が痛い。 仕方なく、それぞれの定位置に移動する。 俺たちがソファに座ると、ゆりが説明を再開した。 「今回も、トルネードでいくわ。外の見張りは今ここにいるメンバー。作戦実行は21:00」 「またか。しかも随分遅い時間帯だな」 「ええ、困ったことにそれくらいの時間まで生徒会が体育館を使ってるのよ」 「なんとかならないのか?直井」 「はい。今回は文化祭に向けて必要な器具を倉庫から会議室に運ぶんです。人員の問題で先延ばしにされていたので、さすがに今回は無理を言うことはできません。」 「そこで、みんなにはその作業を手伝ってもらいたいのよ。」 「大丈夫なのか?急に手伝うなんて言ったら変に勘ぐられるんじゃないか?」 「天使はともかく、NPCの教師なら問題はないわ。ボランティアを断るような先生でもないし。とにかく放課後、体育館に集合よ」 「♪〜♪〜♪♪〜」 入江は上機嫌な風をふかせ、鼻歌を歌いながら歩いていた。 放課後のライブのために直前のリハまで休憩である。 とくにすることもなく、散歩気分で歩いていると、ふと朝の事を思い出した。 (音無くん、今何してるのかな?) 今朝、そっと抱き締めてくれたのを思い出し、顔が赤く染まる。 というか想像したら心臓の鼓動が倍速になった。 (なんでなんでなんで!?なんかあっついよ!?) シュボッと音を立てる顔を両手にうずめる。 顔につけてみて久しぶりに自分の手を見た。 マメだらけの白い指。 一生懸命頑張った証拠だった。 でも隠してたから誰にも言われることのなかった証拠だった。 ―――――この役立たず。 ―――――何をやらせてもダメだな 生前に言われていた言葉を思い出し、ふっと自嘲気味に笑った。 そしてしおりんに言われたことも思い出す。 あの言葉にどれだけ励まされてきたことか。 もう、一人にはならない。
「とりあえず奏、今日はまたゲリラライブやるからいつもどおり止めに来て、俺 たちと戦ってほしい」 そういうと、奏はいつものようにコクリと頷いた。 だがよく考えてみると、いつもどおりということは『ガードスキルを使う前に一 発撃たれる』ということだ。 演技とはいえ……いや、演技だからこそ、わざと撃たれろなんてできれば頼みた くないが、これも仕方ない。 「俺も敵対することになるけど、いつもどおり容赦なく攻撃していいからな?」 奏はまたコクリと首肯した。 たまには意見してほしいものだ。 そっと聞こえない程度にため息をつく。 「じゃ、放課後な」 「あ、入江さーん」 廊下の向こう側から声をかけてきたユイに気づいて顔をあげると、傍に日向もいた。 放課後は戦線のメンバーには仕事があるって聞いてたけどまだ行かなくていいのだろうか? 二人は相変わらず仲がいいな、と思う。 ユイは、ガルデモの誰よりも日向のことが好きなんだろう。 日向は正直よくわからない。どちらかというとユイにかまってあげてるといった感じだ。 兄妹みたいで、微笑ましい。 「そういえば、音無くんは?」 そう聞いた瞬間、日向くんの目がキラーン☆と光ったのに気づいた。 「…………脈アリか?」 「えっ!?いや、そんな」 「?何の話ですか?」 「あ、いや気にしないで!」 「音無ならさっき屋上に行ったからな。ベストなシチュだと思うぞ」 「な、何の話!?」 「先輩!さっきから何の話してるんですか!?」 さらに慌てる入江をみながらニヤニヤする日向が気に喰わなかったのか、ユイが日向の頬をひっぱり始めた。 「おいはなへ!」 「あたしに隠し事なんざ百年早いってんじゃあああああ!」 「上等だてめぇ!俺に喧嘩売って勝てたことがあったかああああ!?」 「………………あの、もう行ってもいいかな」 海老固めが決まり、「ギブギブギブウウウゥゥゥゥ!!」と悲鳴が聞こえてきたところで呟いた。
もし、荒らしが来ても、このスレが過疎っても、 それでも!俺は投下してやんよ! ずっとずっと……盛り上げいっててやんよ…… 時間が無くてなかなか書けない。orz
gj 支援
ついにきおったかー! GJ これからも頑張ってくれ〜
783 :
772 :2010/09/24(金) 23:33:08 ID:5WpbBQYf
>>773 過疎ってる?ようだからちまちまと書いていこうかなーと…
>>779 一応前回の続編だったんだが……
忘れられるくらい前に書いたヤツの続きですんません。
前作の題名はなんなんだkwsk
関根を含まない音無×入江はひとつだけだったよな
唐突ですが投下いきます。 ・1レス ・藤ひさ ・保管のようなもの ・エロなし ・半端に台本形式 よければお楽しみください。
ひさ子(今日で……音楽室とも、お別れか) ひさ子(楽しかった、すっげー楽しかった) ひさ子(なんで死んだのか、なんでこんな場所にいるのか) ひさ子(そんなことがどうでもよくなるくらい楽しかった) ひさ子(あんたらとの日々は忘れない) ひさ子(SSSでの日々も、ガルデモでの日々も) ひさ子(……そろそろいこっかな) ひさ子「次もバンド、やるよ!」 藤巻「……ひさ子!!」 ひさ子「藤巻!?」 藤巻「探したぜ……やっぱりここにいたか」 ひさ子「ああ……いやなに、ちょっとばかり最後の別れってやつをな、し終えたところさ。らしくないだろ? 女々しいだろ? ほら、笑いなよ」 誤魔化しの言葉を並び立てる。こいつには、気づいてほしくなかったから。 こいつの前では最後まで『麻雀と気の強いさばさばとしたやつ』でいたかったから。 藤巻「女々しいもなにも……お前は女だろうか」 なんで、あたしこいつから抱きしめられてるんだ? なんで、それがすごくうれしいんだ? ひさ子「なんだ? セクハラか?」 藤巻「いやなら抵抗しろよ」 ひさ子「やだね」 あたしはそこまで天邪鬼な女じゃない。
藤巻「もう……いくのか?」 ひさ子「ああ……あんたには色々世話になったな。サンキューな」 ガルデモ以外で一番一緒にいたのがこいつだった。藤巻がいないここでの生活は、考えられない。 藤巻「俺は……お前には消えてほしくない」 おいおいなんだよその台詞。まるであんたがあたしのことを好きみたいじゃないか。 まるで、相思相愛みたいじゃないか。 ひさ子「ほれたのか?」 だから、こんな分の悪い賭けに出てしまう。ったく、この勝負師ひさ子様にこんな真似させるだなんて。 藤巻、あんた本当に罪な男だよ。 藤巻「……わりーかよ」 やっぱあたしの運は最高だな。 こんな土壇場で最高のあたりをひくなんて。 でも……それもここらでちょっとやめとこう。ここで、運を使い果たして、来世で再会できなくなっても馬鹿らしいし。
ひさ子「藤巻!!」 名前を呼ぶ。この世界で一番愛しい男の名前。 藤巻「なんだ――」 答えようとした口をあたしの唇でふさいでやった。 藤巻はあっけにとられた、というかものすごくまぬけな顔をしている。 へっへっへ、ありがたく受けとんな。このひさ子様のファーストキスだ。 たぶん、ご利益あるぜ? ひさ子「うし、そろそろ行くわ」 いまだ落ち着きを取り戻せない藤巻に一言。 今のあたしにできる最大限の笑顔で告げる。 なあ藤巻。今のあたしは、笑えてるかな? ひさ子「またな。こんな女だけどさ、むこうで再会できたら一緒になってやんよ」 それまで浮気すんじゃねーぞ。 もう、つばはつけといたからな。 11.8 ドスとギターと麻雀牌 fin.
反省点とか
>>788 の保管は補完でした。誤字すみません。
1レスのつもりが3レスに。原因は書き込み時の「改行が多すぎます」
最後に藤巻がひさ子の歌を聞くという案もありましたが、時間の都合により断念。
最後に。
ここまで読んでくれた方に惜しみない感謝を。
ありがとうございました。
すごいよかった GJなんてので片付けるのは失礼なぐらいよかった 普通に感動した しつこいかもしれないけどホントよかった。ありがとう 淫魔とか書いてる自分が恥ずかしい
>>792 乙です
藤ひさ好きだからすごい嬉しい
でも同じ流れや台詞のものをどこかで見たことがあるようなないような
「11.8」の意味が理解できなかったけど、 情景描写がなかったけど、無駄がなくて読み心地がよかった。 時間と気持ちが許すことがあればまた来て欲しい。
>>792 GJ
藤ひさああああキャラコメの8話で藤ひさに滾っていたところを
なんという良タイミング
>>729 GJ
ナイスな藤ひさ
これは某創作板であったやつか?
798 :
小数点の人 :2010/09/26(日) 10:16:59 ID:2013J7XQ
おはようございます。 ドスとギターと麻雀牌を書いたものです。 皆様の温かなお言葉に感激していたらいつのまにか新作が出来ていました。 ・3レス予定 ・野ゆり ・エロ無し ・野田が漢前 ・本編保管(12〜13話間) よければおたのしみください。
ゆりっぺが倒れた。俺は出来る限りの手を施した。 一時は危なかったがもう峠を越した。 これで、思い残すことはなにもない。 皆との別れは済ましてある。 最後に、ゆりっぺの顔を見ていこう。 それだけは、決めていた。 いつも前だけを見て進み続けていた彼女を最後に見れば、俺も、次は誰かに誇れるよ うな人生を送ることが出来ると思ったから。 保健室の扉を慎重に開ける。できるだけ、安静にさせてやりたかった。 ゆりっぺの、数少ない安らかな時間だから。 彼女は……いつも戦い続けてきた。 その小さな背中で、俺たちを守り続けてきた。 俺は……俺はゆりっぺを守れてなんかいなかった。守られていたのは、いつも俺のほ うだった。 すまなかったなゆりっぺ。俺は重かったろう。俺みたいなウドの大木。さっさと投げ 打って、楽になりたかったろう。 それでも君は、俺を見捨てなかった。 それどころか、俺を、こんなところまで連れてきてくれた。 毎日が楽しかった。祭りみたいだった。 ゆりっぺがいなかったら、こんなに楽しめてはいなかったと思う。 野田「……っ。最後まで駄目だな俺は」 ここまできて、まだゆりっぺにおんぶに抱っこになっていた。 安心しろ。ゆりっぺ。 すぐに消えるから。 ただもうすこし。もうすこしだけ、いわせてくれ。 俺の未練を。俺がこの世界で生きていられる理由を聞いてくれ。
野田「ゆりっぺ……今までありがとうな。みんな、消えたよ。残ったのは音無、立華、 直井、日向だけだ」 そして、俺ももうすぐいく。 野田「ゆりっぺのおかげで毎日が祭りみたいに楽しかった。みんな、みんな、みんなゆ りっぺに感謝してる。ゆりっぺが戦線にいなきゃ、楽しめてなかったっ、て」 こみあげてくる涙をかまわず、俺は言葉をつなぎ続ける。 野田「ありがとうゆりっぺ。君は俺をたちを今日まで守り続けてきてくれた。俺も…… 俺も、ゆりっぺにまもられてばっかだった。普段は『俺がゆりっぺを守る』とかいって るくせにな」 華奢で、やわらかな手を握る。傷だらけのぼろぼろな手。この小さな手が、俺たちを 守り続けてきたんだな…… 野田「だから……」 さあ、泣き言はここまでだ。そろそろ覚悟を決めろよ俺。 誓いの言葉を。俺にしか果たせない約束を、この場で宣誓しろ。 それが……こことは違うどこかできっと俺たちを惹き合わせてくれる。 野田「だから……次は、俺が守るから。普通の女の子になったゆりを、俺が一人の男 として守り抜いてみせるから」 俺の流した涙がゆりの頬に落ちる。 彼女が起きるまでにこれが乾いてくれればいい。 俺に出来るのは、もうこれくらいだ。 野田「……じゃあな。また逢おう」 逢える――きっと逢えるさ。 そんな確信めいた予感を感じながら 、俺の胸は温かいもので満たされ―― ゆり「待ちなさいよ!!」 満たされそうになった胸の気持ちは、ゆりの声を前に煙のように消え去った。
野田「ゆ、ゆりっぺ……」 お、起きてたのか…… ゆり「なにがゆりっぺよ……さっきみたいに、ちゃんと名前で呼びなさいよ」 な……あ、あれはゆりが寝ていたからいえたことで、本人の前で、あんな大それたこ と…… ゆり「なによ、今さら……さっきはかっこいいこといってたじゃない……あれ、もう一 回いってよ」 もう一回!? あ、あれはその……それそうおうの覚悟をしていったわけで…… ゆり「野田君の目を見て、はっきり聞きたいな、さっきの言葉」 な、な……ゆ、ゆりっぺがそういうなら仕方あるまい。せ、せーの…… 野田「これから一生、来世でも来来世でも、俺がゆりを守る!! だから、俺と結婚して くれ!!」 ゆり「ytんhrdfふcgyjb――!?」 し、しまった。い、勢いあまってとんでもないことまでいってしまった!! 野田「ゆ、ゆり!! これはその」 ゆり「いいわよ!! 結婚……私、貴方と結婚するわ……だから、訂正しないで」 野田「……ゆり」 うそではない。俺はいつもゆりを見てきたから、彼女の言葉に含まれる虚偽はすぐに わかる。 彼女は……本気で俺と結婚しようとしている。 野田「わかった。ゆり。必ず迎えにいく。まっていてくれ。それと……」 消え行く身体で、最後に彼女を抱きしめ俺はいった。 野田「愛してる。卒業おめでとう」 男の愛用していたハルバードが、ガシャン、と音を立てて床に落ちる。 あとに残されたのは、耳に響く最後の言葉と、身体に残る彼のぬくもり。 少女は、もういない男を想い、一人、静かに、この世界に来て――初めてとなる涙を 流した。 12.7 ハルバードとベレッタとベレー帽 fin.
802 :
小数点の人 :2010/09/26(日) 10:25:39 ID:2013J7XQ
反省点とか また補完と保管を間違えました……orz 最後のほうで時系列が吹き飛びました。気にせずいただけたら幸いです 野田とゆりをキスさせる案もありましたが藤ひさと被るので没に 最後に お付き合いありがとうございました。 次回……があればひなユイでおあいしましょう。 小数点の人でした。 ありがとうございました。
野田さんかっこいいな、GJ!
LIVEを観に行ったらアンコールで名曲を演奏してくれたような感激
805 :
小数点の人 :2010/09/27(月) 00:08:25 ID:/mhkxMRD
どうも。小数点の人です。 キャラコメを聞いていたらひな遊佐が滾ってきたので投下します。 ごめんよユイにゃん……。 ・日向△ ・時系列? なんすかそれ。 ・遊佐ちゃんマジ純情。 ・本名捏造注意。 それでは、お楽しみください。
八話のキャラクターコメンタリーの収録帰り。 偶然、日向さんと帰りが一緒になった。 「悪かったな。今日はあんな無茶振りしちまって」 ……きっと、ゆりっぺさんの真似をしろといったことをいっているのだろう。 別に謝る必要なんて無いのに。彼女をまねること自体は非常に簡単なことだし、私自身、それなりに楽しかったというのに。 「いえ、私も楽しかったですし」 極めて無感情に、その事実を告げる。 感情を表現できなくなったのはいつからだろう。 おそらくそれは前世のことで、今こうして無理に思い出さずともいいものだとは思うのだけど。 なぜ私は、彼に自分の感情を素直に伝えられないことにもどかしさを感じているのだろう。 「いや。それでも俺に非があったのは間違いない事実だ。そうだ! 今度埋め合わせさせてくれよ! どこがいい? いや、なにがいい?」 そういって笑顔を向けてくる日向さん。 彼は明るくて、仲間思いで、きっとこの笑顔は誰にでも向けられるもので。 でも、今はそれを私が独占しているわけで。 私は、これからもそれを続けたいと考えて。 だから、隣に彼がい続けてほしいと想って。 「じゃあ……私と付き合ってください、日向さん」 そんな、突発的でも、嘘偽りのない本当の言葉を口にしていた。
「……え?」 彼の反応は……まあ、常識の範囲内で考えてなんらおかしくない 私が日向さんとこうして会話すること自体が稀有だ。それなのにいきなりすぎる告白だ。 驚くのも無理はない。 このままふられても……おかしくない。 「えっと……なんで俺なんだ?」 「貴方の……そばにいたいから」 貴方の笑顔を、見ていたいから。 「あー……」 動揺と戸惑いの混ざった表情を浮かべ、右手で頭をポリポリと掻く彼の裾をつかむ。 なぜか、なぜだか、こうしなくてはいけないような、こうする必要があるような気がして。 「悪い。一つ聞いていいかな」 ……彼からの質問。これは、私の本気を試すものかもしれない。そう考えると、自然に身体に力が入った。 「お前の……名前、なんだっけ。いや、苗字じゃないほうな」 「え……美森です。美しい森、と書いて、美森」 「あー……」 額を押さえ唸るような声をあげる日向さん。 彼に……非はない。私のフルネームをしっているほうが稀有だろう。 戦線でも、ゆりっぺさんを含めた数人しかいない。 「でも、なぜそれを?」 今さら、というのもおかしいか。それでも、疑問では有る。 「そりゃあお前……これから恋人になるやつの名前をしらんのはさすがにあれだろう」
そんな言葉を聴きながら、私は、秀樹さんの腕の中に納まっていた。 えっと、つまり、これは……両想いというやつなのかな? 「好きだ……美森」 聞きたかった声。聞きたかった言葉。。 今まで一番好きだった、ガルデモの歌よりも耳に―――心に染みる響き。 「いや、今まで名前すらしらなかったやつがなにをいってんだ、って話ではあるが。まあ、そういうことで、これからよろしくな。美森」 「はい……秀樹、さん」 頷くしかない、有無をいわせない会話。 その力強さに、私は幸せを感じていた。 if-5.0 バカとインカムとフルネーム fin.
809 :
小数点の人 :2010/09/27(月) 01:13:11 ID:/mhkxMRD
反省点 まずは、レス数を最初に書いてませんでした。 ご覧のとおり3レスです。申し訳ございません。 あとは……if-5.0ではなく、if-8.0でした。正確には8.2くらい。 本当に今回は申し訳ない。罰としてユイにゃんに「アホですね♪」とののしられてきます。 最後に。 今回も最後までお付き合いいただき、真にありがとうございました。 次は……ユイにゃん&日向でいけたら、いいなぁ…… 小数点の人でした。 ありがとうございました。
おいふざけるな ゆいにゃんに罵られるとか罰じゃなくてご褒美じゃねーか! 置いといてマイナージャンルGJゆっさゆさ DVD買ってないからキャラコメ分かんないのが悔しい ちょっくらようつべから探してくる
>>809 GJ
日向遊佐いいよいいよー
本編でも絡んでくれればよかったのに
どうしても遊佐とのキャラコメが見たいから金欠ながらAmazonの限定版買おうと決意したら 新品3点のみだったでござる これはもう遊佐と出会えないかもしれない。金欠って悲しい
一、809GJ! 投稿間隔が短く感じたら済みません。 二、書き始める前はユイか高松を出したかったけど 書いてみたらなぜか直井の話になった。
僕は兄になった。 健人として生きていかなければいけなかった。 僕はいらない 必要とされていない そう感じる度、苦しくないようにと陶芸に打ち込んだ。 兄と同じ水準の作品を作ること。 それだけが僕が僕であるための証だった。 土練りも、ろくろによる成型も、高台を削る工程も、釉掛けも、 なにもかもが兄とは違った。僕には兄のような才能はなかった。 父は僕が作ることが出来た一番の作品をこともなげに割った。 こんなものを作りおって、といって。 なにが違うのかは、凡庸な僕にはわからなかった。 ただ壊される日々が毎日、毎日続いた。 でも僕は嬉しかったんだ。 兄がいなくなった事実は受け止めようのないくらいに辛かったけど、 それでも、父は僕だけを見てくれるようになったから。 どんなに厳しくても、泣いたことなんてなかった。 こうして父と兄の背中だけを見つめて生きていくんだと思っていた。 なのに、ひとりになることはとてもたやすいことだった。 どうして。 僕は、もう僕以外にだれも使うことのなくなった工房で肩を落とした。 そのときになって初めて涙が流れた。
とうさん。にいさん。 僕は土くれに呼びかけた。なにも返っては来なかった。 まるで今の僕のようだった。 そこに父と兄の面影がないことがくやしかった。かなしかった。 それから僕は土を練ることを止めた。けれど失われた時間の代償は重かった。 僕はそれ以外のことをしたことがなかった。 日常というものが不意に消えて、それで生きていけるわけがなかった。 学校でもいつもひとり浮いていた。 いつまでも声変わりしない僕のことを、何人かは気付いていた。 名のある陶芸家の家柄だから、家庭事情も知られていた。 ある頃から僕は周りを遠ざけるようになっていた。歪んでいった。 僕はどこへもいけなかった。 「お前の人生だって本物だったはずだろ」 僕は僕でいられる。僕でいい。 そのことを教えてくれたのは音無さんだった……。 失ったはずの家族の温もりを感じた。降りしきるあの雨のなかで。 父と、兄と、あたりまえの暮らしをしたかった。 僕でいたかった。 僕は自らの未練を知って、音無さんがいてくれるのであれば、文人として 生きていけると思えるようになっていた。 音無さん、僕が僕でいられるのはあなたのおかげです。 僕はあなたのために生きていたい。
かたちあるもの、凛呼としたものを得たかった。 僕は音無さんの寝室に入り込んでいた。 音無さんはやすらかな寝息を立てていた。 ふと葬儀のときを思い出してしまって、顔にふれることは躊躇われた。 けれど、指でそっとふれてみたら音無さんはあたたかかった。 僕は血の通ったその口元にふれた。 乾燥した僕と音無さんの皮膚がくっついて、離れた。 少しの罪悪感を覚えながら、僕は述懐した。 「もうひとりにはなりたくありません。でも、それでも僕たちは……」 いつか離れることになる。それはわかっていた。 だから僕は約束をしていたんだ。 こんなかたちで。 もしもう一度生を受けることがあって、同じような境遇の元に生まれたとしても、 この盟約が僕を証明してくれる。僕が女だということを。 音無さんとのこの記憶が、僕を僕のままでいさせてくれる。
三、直音とか初だった。読んでくれた方に感謝。
誰かと思ったw gj!
直井マジアイデンティティ拡散と確立
直井くんマジ文人 GJ!
801かと思ったら直井でしたGJ 直音で涙させられたのは初めてGJ
>>817 ただのホモかよ注意書きくらいしろ氏ね
と思ったけどごめんなさい。GJ
これって女体化?
女体化するまでもなく直井は女の子だろ?
四、
>>822 ありがちとはいえ始めからわかっていても面白くはないので注意書きで凄く迷った
ところなんですが、上手く書けそうになかったのでこうなりました。内容は仰る通りです。
五、
>>818-822 感慨極まります。読了有難うございました。
投稿前テスト書き込み・・・
暗がりの岩陰で(R-15) 音無×青目天使という話。 不安な仕上がりなので読み流すか読まないかしてみて下さい。
827 :
1/5 :2010/09/28(火) 05:03:25 ID:UrR4y1vh
「突然だけど、音無くんがかなでちゃんに襲われたという報告を受けているわ」 こいつは突拍子もないことを言い出すから困る。 僕は信用などしない。 「どういうことだゆりっぺ。統合してからはなにごとも起こってなかったじゃねぇか」 「それがわからないから苛立ってるのよ。 遊佐ちゃんからは音無くんは体育倉庫の舞台下に連れ込まれた、とだけ聞いているわ」 「ったりぃ」 「普通心配になるよっ、藤巻くんって案外薄情だね」 「I worry about him」 「こういうときこそ団結する必要があるのではないか」 「あさはかなり」 下僕共がなにやら騒ぎ立てている。 まともに付き合っていたら僕も噂話を創り出した一員の中に加えられてしまう。 後で音無さんに白い目で見られるような目に遭うのは御免だった。 けれど、この噂をただで聞き過ごすわけにもいかない。 本当に音無さんが窮地に立たされているのであれば、僕はどんなことがあろうとも……。 だから、ことの信憑性は自分で確かめてみるしかない、と思い立ち、「媒体は必ずその使 い方を……。いつも通りのかなでちゃんであれば……」とまくし立てている女の話を聞き流 して席を外した。僕はこの目で見たものしか信じない。 「どこ行くんだ? 自称一番っていうくらいに心配してるんじゃないのかよ」 「貴様らと一緒にいると情報が錯綜する」 僕の行為は所詮淘汰されかねなかったから、独自に調査をした方がいいだろうと思って 作戦本部室から立ち去った。僕は僕で地下へと乗り込む。
828 :
2/5 :2010/09/28(火) 05:05:35 ID:UrR4y1vh
白皙の佳人の青い目は怜悧なかがやきを見せていた。 十万億土の先の蓮のうてなを窺わせたかと思えば、枯れ尾花のしんみりとした情景をも 思い浮かばせた。しかしその夏と冬という相反する季節がないまぜになっているかのよう に、表情は見えなかった。 「結弦……、ここにいて」 やがてまなざしは、相手を虜にさせるだけの妖艶なあやしさを漂わせていた。 馥郁たる香気は音無の潜在的な欲望を揺れ動かした。 心には迷いが積み重なっていった。 音無はかなでに口付けをして、そのささやかな胸を包み込むように愛撫した。 杖木瓦石を受けようとも構わないというくらいに心が堕していた。 「……はぁっ、……ん、ちゅ……」 強迫観念に囚われた自暴自棄な少女の弱味につけこんでいるかのようだった。絡み合う 唾液の甘さに音無は理性から逸脱していった。 二人はわずかな言葉しか発しなかったが、かなでの問いかけには無垢なひびきがあった。 どこかおかしくなっていたことは間違いない。 かなでは悪戯好きな子供のようだった。弱味を握っていたのはどちらだろう。 沈黙に守られた空洞の岩場に、ただ、みだらな水音がこだました。
829 :
3/5 :2010/09/28(火) 05:09:36 ID:UrR4y1vh
途中までは生徒会のNPCを従えていた。 ここには水もなければ食料もない。長時間の探索は堪える。 そんな理由から荷物運びをさせていた。 だが今は足手まといになったので上層で待機させている。 僕は音無さんがここにいるという噂だけを頼りに厖大な闇のなかにその姿を求めていた。 広大無辺な空間へと投げ出されて、だんだん苛々としていた。 だというのに、 僕を不愉快にさせたいのか、烈々とした金色の目を持ったあの女がそこに立っていた。 「貴様、音無さんをどこにやった」 「行かせないわ」 その言葉で僕は推測することが出来た。この先にいる、と。 この女が何故ここで足止めしているのかはわからなかったが僕は女に向けて銃を構えた。 まともに太刀打ちして敵うわけがないということは重々承知していた。 「……分は悪そうだ」 「ガードスキル、ハンドソニック」 女は両腕の制服の裾の内側にするりと刃物を創製した。 僕は二発だけ銃を放ち、相手の動きが止まったところで手榴弾を投げつけた。 土煙が立ち込めてあたりが見えなくなったところに乗じて、右の壁沿いを走り抜けた。右、 左、中央。どちらを塞がれるかはわからなかったが、そこは賭けだ。
830 :
4/5 :2010/09/28(火) 05:12:38 ID:UrR4y1vh
どこか近くで破裂音が轟き、天井の岩壁がぱらぱらと砂になって落ちてきた。 ふと俺はわれに返り、あられもない姿になっているかなでの顔を見つめていた。 「もしかしなくても、お前はかなでじゃない……よな」 今の今までどうして気付かない振りをしてきたんだろう。 熱気にやられているこの状態ではまともな心情は導き出せそうになかった。 先ほどから違和感は充分に感じていたつもりだった。けれど発情した雌猫のようなこの かなでに、純然に性欲を呼び起こされて、あるがままに身を任せてしまっていた。 「ここまでやってしまったのは……その、俺のせいだ」 濡れた胸元を見て、俺は後悔の念に苛まれた。情に流されるにしても、もっときちんと したかたちで愛してやりたかった。初めてがこんなかたちなのは悲しい。これ以上は続け られない気持ちになっていた。ずいぶん自分勝手だと思う。けれど、かなでであってかな でじゃない彼女にしてしまった行為はただの乱暴だと思った。そう思うともう、そうとしか 思えなくて、連なっていた幾重もの迷いが俺を潰そうとした。とにかく、かなでのはだけた 制服をどうにか元に戻したかった。 「……言いたいことがあるんだ、聞いてくれるか」 不甲斐ない自分を叩きつけてやりたかった。 「“今のかなで”に言いたい。恥ずかしい思いをさせて済まない」 かなでを守ってやりたかったというのに……。 酷い男だと思った。思いのままにして、思いのままに止めて。 俺はかなでの瞳の正面に佇んでいた。 「あともうひとつある……」 思いの丈を述べてしまおうとしたそのとき、どこかから足音が聞こえた。 その音を気にしてか、かなでは「もう還らないと」とだけ言って、消えようとした。 手をつかもうとしたけれど、その手は雪のようにふっと消えてしまった。 俺はあまりにもあっさりと取り残されて、アホのように呆然とした。
831 :
5/5 :2010/09/28(火) 05:16:48 ID:UrR4y1vh
「音無さん! よかったです、ご無事ですか」 「ん、ああ……」 先ほどの振動は結局なんだったのかはわからなかったが、こんなところにまで人が駆 けつけて来たことは意外だった。相手が直井だったことに余計驚かされた。てっきり来る としたらゆりや日向くらいだろうと思っていたから。 「痛いところはないですか」 「いや特に……。助けに来てくれたのか?」 ここは最深部にほど近い。そんな簡単に来ようとして来れるところではないので、直井 のこの献身さはどこからくるのか、と思いながらも礼は言っていた。 かなでのスプーンが蛍光灯に照らされて銀色に光っていた。その艶やかな光はあたかも この間の出来事が現実であり、またこれからも起こりうるのだと認識させるようだった。 「ナチュラルチーズ特有の生きた風味が損なわれていないわ」 「その新メニューのカマンベールプリンって、本当に美味いのか?」 あれから、ゆりにこっぴどく怒られた。なんで地下に潜ったのかだの、なにをしてたの かだの、事細かに詰問された。かなではあの時のことをなにも話してはくれなかったし、 俺にはなにもわからなかった。そしてそのままを話すわけにもいかなかったので随分と 当惑させられることになった。 考えるところ、かなでも思春期なりの悩みを抱えていたということだったのだろうか。 俺にはあの場で言えなかったひと言だけが残された。 かなで、次は誤魔化したりしないから。と、目の前でかなでに言えるのはいつになるの だろうか、そんな機会は訪れるのだろうか。それも決められず、わからずにいた。 ただ絡み合う口付けと柔らかな胸の感触は今も思い出せた。しかしそれは次第に誇張 された虚構であることを主張するように、大きな影となって俺のなかに溶け込んでいった。
朝っぱらからすみませんでした。
GJ乙
サッパリエロgj
天使ちゃん激辛麻婆豆腐を食べててきた 予想をはるか上回って美味しくなかった。keyェ… そんなわけで淫魔伝説のほうですが、中の人の事情によりしばらく投下できません。サーセン 需要があるかはわからないですが
まあ休むときはゆっくり休んで また書きたくなったら書けばいいんじゃないか。 しかし麻婆のせいではないな。
838 :
小数点の人 :2010/09/29(水) 23:41:15 ID:L5F4rJP4
途中まで書いてたひなユイの原稿が消滅ェ…… これはもう駄目かもわからんね。今なら死後の世界にいけそうな気がする というわけで戯れに大山君をいたぶってみる ・3レス ・天使ちゃんマジ悪魔 ・裏メインは音無×ゆり
「立華奏さん! こんな時に場所も選ばずごめんなさい! ずっと前から好きでした! 僕と付き合ってください!」 顔が熱くなるのがわかる。きっと今の僕はものすごい表情をしているだろう……ああ、もうはやくふられて終わりたい。 「……この授業が終わったら廊下に出て」 ……あれ? 僕、ふられてない? 少なくとも……即答は、されてない? 「お、おい!? どういうことだよ!!」 「ちっ!! あの馬鹿!!」 「ちょ!! ゆ、ゆりっぺ、早まる、なっ!!」 えっと……いつまでもあわてても仕方ないか。 推進エンジンの音と共に天井にめり込む日向君を視界の端でとらえながら、僕は今後の行動について全力で考えることにした。 考えて……も、仕方の無いことだったようだ。 授業が終わり、立ち上がった瞬間、近づいてきた立華さんに手をとられ――というより手を繋がれ、強制的に廊下の端まで連れ出される。 「えっと、その……」 「大山君」 な、なんで立華さんが僕の名前を!? 「生徒会長だから」 こ、心の中を読まれた!? 「オーバードライブはパッシブなの」 「関係ないよねそれ!?」 い、意外だ……立華さんってこんな感じの人だったのか…… 「それで――大山君」 「は、はい!!」 亜麻色の瞳が、僕の顔を見据える。 銀の髪が窓からの光で透き通るように輝いている。 「私と……お付き合いしてください」 え、えええええええええええええええええええええええ!!!!!???? 「……う、うん」 「よかった……」 そういい、力が抜けたように僕の胸に寄りかかってくる立華さん。 こ、これはうなずくしかない……よね?
「大山君!! どうだったの?」 「大丈夫だ大山。女は天使だけじゃない」 「どうだったんですか? 大山君」 「大山、大丈夫か?」 「えっと……」 これは、正直に言うべきだよなぁ…… 「付き合うことになったよ。立華さんと」 こんな紆余曲折を経て、僕と立華さん――奏ちゃんと付き合うことになった。 そうして、時間軸は現代にまで回帰する。 SSS五人だけの卒業式。奏ちゃんが計画し、音無君が実行したそれが、終わりを告げようとしていた。 「……じゃ、あたしからいくわ」 そういい、ゆりっぺが立ち上がる。 浮かべる笑顔はいつもと同じようで、その実どこか晴れ晴れとしたものに見えた。 「俺からでもいいぜ?」 「いや、俺がいくよ」 「いいわよ。あたしからいくってば」 なにかから抗うことがなくなり、リーダーという重鎮から解放されたゆりっぺ。おそらく、この世界からも早く解放されることを願っているのだろう。 決して僕らと共にあるのを嫌っているわけではなく。 次の人生を――もう一度、笑顔で迎えるために。 「待ってくれ、ゆり!!」 別れの言葉を告げようとしたゆりっぺ。それを止めるように、彼女の華奢な身体が音無君に包まれる。 「え? え、えっと……」 「好きだった。ずっと……ずっと好きだった。ゆり、俺はお前を……愛してる」 「お、音無君……なによ。こんな時にいわなくても……」 「わりい……でも……でも俺は!!」 「そうね……うん。ありがとう、音無君」 ゆりっぺが音無君の背中に両腕をまわす。それは互いが、互いを強く求めているようで。 「……そろそろいくわ。奏ちゃん。今まで本当にごめんなさい。本当なら……もっと早く仲良くなれたはずなのに。大山君。奏ちゃんのこと任せたわよ」 「……うん」 僕は強く頷いた。 「日向君……今までありがとう。今日までいろいろお世話になったわね」 「いいっての。リーダー、お疲れさん!」 「……音無君」 「あ、ああ――っ」 彼の腕の中でゆりっぺがその首に両腕をまわして引き寄せ――。 「……ふう。またどこかであいましょ。その時は……結婚でも何でもしてあげる」 口づけの後、そう笑顔で宣言するゆりっぺ。 次に目を閉じた瞬間。彼女は僕の前から消えていた。
「……先越されちまったよ」 日向君がボソリと呟いた。 「……みんな。もう俺もいくわ」 音無君がどこか虚空を眺めるような目でいう。その先には、先ほどまでゆりっぺが座っていた席があった。 「そうか」 「ああ、今からならゆりに追いつくかもしれない」 「……そうだな。ゆりっぺに会えたらそん時はよろしく頼む」 「わかった。お前も……ユイに会えるといいな」 「会えるさ。運は残しまくってるからな。使いまくってやるぜ」 「それがいいさ……よし。じゃあな、親友!」 ハイタッチを交わす二人。 次の瞬間。音無君は僕の前から消えていた。 「ふう……これでよし、と。じゃ、俺もいくな。大山、お前がルームメイトでよかったぜ」 「日向く……」 声をかける前に、彼の姿は掻き消えた。 みんな逝った。これで残るのは僕と奏ちゃ…… 「あれ?」 奏ちゃんがいない。広い体育館には、僕しか存在していなかった。 「奏ちゃん!? 奏ちゃ……これは」 彼女が座っていた席に、一枚の紙が置かれていた。これは……手紙? 『大山君へ。これを読んでいるということはあたしは貴方の元にはいないんでしょう あたしの未練は……あたしに、心臓をくれた人へお礼をいうことだったの それが……それが、結弦だった だから、あたしは結弦を追います この手紙は、あたしが結弦にこの気持ちを伝えられなかったときに用意したもの 今、貴方は、この世界中にたった一人なのね 今までのこと本当にごめんなさい 立華奏』 こうして、僕の意識は、この世界から消滅した。 if-5.0→13.0 恋とテストと狙撃銃 fin.
842 :
小数点の人 :2010/09/29(水) 23:57:59 ID:L5F4rJP4
反省点
まずは大山君ファンのかた、ひどい扱いをしてごめんなさい。
椎名さんもすまない。今度思う存分イチャイチャさせてあげるから許してくれ。
>>840 は1/3じゃなくて2/3です。無限ループ怖いです。
最後に
おつきあいありがとうございました。
次は……今回の音ゆりを補完するかもしれない。
小数点の人でした。
ありがとうございました。
GJです〜 大山ェ・・・ 天使ちゃんマジ残酷www
ある意味天使ちゃんも救われないよな ゆり×音無←天使ちゃんなんだから
捕手をしておこう
大山くんww これはあんまりだぁ
>845 じゃあ二塁手をしてみるか。
次スレそろそろ?
そろそろだね 450あたりでいいかと
850 :
小数点の人 :2010/09/30(木) 23:30:23 ID:bhwIN5Xc
埋めついでに投下 ・野ゆり ・1レス ・ひさ子さんチョイ出演。なんという藤巻ホイホイ
「ひさ子さんっていい人よね」 ある日の昼休み。食堂で昼食をとる俺に、ゆりっぺがそんなことをいってきた。 「まあ……そうだな」 「きっぷもいいしさばさばしてるし、どっちかっていうと女の子にもてるタイプよね、あれは」 「……ああ」 ゆりっぺの話を聞きながら俺は昼食をむさぼる。肉うどんうめえ。 「ちょっと、野田君、聞いてるの?」 「ああ」 「む……」 俺の反応を面白くないとおもったのか。それから数分ゆりっぺが話しかけることは無かった。 「わたしもひさ子さんみたいにポーにーテールにしようかしら。どう、野田君。似合う?」 口内の麺を咀嚼し終え、正面をむく。 そこには髪をポニーテールにした天使――もとい、天使、いやそれ以上に美しいゆりっぺが存在していた。 「……あ、あんまりじろじろ見ないでよ」 「ゆりっぺ……かわいい! すごくかわいい!」 「こ、声が大きいわよ! でも……ありがと」 「だが、できれば髪型は変えないでほしい」 「え? なんで?」 やっぱり……似合ってないかしら。うつむいて、そんなことを呟く。無論、先程の言葉に嘘偽りは無い。 だが、ある意味、俺の願いは当然のものだった。 「ほかの男達がゆりっぺの魅力に気づいたらどうするんだ」 「野田君……ふふ、それもそうね」 ゆりっぺが、柔らかな笑みを浮かべる。 そのたびに実感する。俺は、この笑顔を守るためにこの場所にいるのだと。 「ポニーテールはまたいつか……貴方と二人っきりになったときに見せてあげる」 そんな言葉を残し、ゆりっぺは颯爽と立ち去っていった。 俺に、ポニテ萌えという新たな性癖を与えて…… 2.8 ゆりとポニテとハルバート fin
852 :
小数点の人 :2010/09/30(木) 23:35:17 ID:bhwIN5Xc
反省点 またもや数字の打ち忘れ。油断した結果がこれだよ! 野田君が若干キャラ崩壊。むしろ松下五段化が進む。 ゆりと野田がこんなたわいもないことでいちゃつくといいなあとかおもったり。 最後に お付き合いいただきありがとうございました。 次は……藤ひさかもしれない。 小数点の人でした。 ありがとうございました。
乙です! 藤ひさwktk
最近随分勢いあるなwww嬉しい限りだ
次も期待してます、小数点の人gj! んで僕も埋めに参加します 題『縦ノリは時に悪ノリ』 2レスだけど4巻ドラマCD聞いてない人は読まない方がいいかも
教室の窓ガラスとはこれほどまでに分厚いものでしたでしょうか。 今日ほど廊下と教室の間に境を感じたことはなかったかもわかりません。 ですが! 今の私たちにとって隔てるものなどは一切ありませんっ。 「この位置、この距離からであれば違反には値しないと思います」 「あー、むしろこれだけ間近で見られるんなら上等ってもんじゃねぇか?」 私たちの視線の奥では、あの頃……そう、活動初期の段階から素敵だと思っていた彼女たちガ ルデモ、Girls Dead Monsterのメンバーが輝かしい汗を流していました。しなやかで壮健な肉体 を持った彼女たちの演奏は私たちの心を動かすばかりかこの目をも釘付けにさせてくれる。 私は扉越しに伝わってきたビートに、血液が沸き立つような高揚感を覚えていました。 「……はい! はい!」 「ちょっと高松、抑えろよ」 藤巻さんは私の肩を抱えながら、ゆりっぺさんの忠告を思い出すようにと静かに言いました。 『……っえ、でもこれだけは約束して。 時と場所と場合と、コンプライアンス的なものは守ってよね。』 私としたことが思いもよらず縦ノリをかましてしまっていましたが、これは理性の働きでした。 と言いますか、隣にいる藤巻さんが一緒に乗らないことが不思議に思えたくらいです。 「はい! はい!」 「だから抑えろってっ、まだドラマCD聞いてねぇ人だっているんだからよ!」 ゆりっぺさんの忠告が錘となっていたことは言うまでもありませんが、この衝動をどうして抑え ずにいられましょうか。いや、いられません。彼女たちは私たちの心を躍らせてくれる唯一無二 の存在なのですからっ。
私は燃え立つような想いを藤巻さんにぶつけました。 「遠慮が過ぎますよ藤巻さん。……私たちは仲間じゃないですかっ!」 ええ、空は青空です。太陽はさんさんと照り輝いています。リノリウムも光沢を放っています。 私の激情に対して藤巻さんは長ドスを孫の手のように用いて頭を掻きながら応えてくれました。 恐らくは照れ隠しでしょう。 「へっ、んな恥ずかしいこと口に出すんじゃねぇよ」 そして私たちが熱くガルデモハイタッチを交わそうとしたとき、すぐ近くに大山くんが立ってい ることに気がつきました。私はつい私らしくもなく、ささやかな手招きをしました。そして大山 くんに、私がどれだけガルデモを解っているかというところを見せてあげようと思い、音楽に合 わせて跳ね上がりました。 「はい! はい! はいはいはい! はい! はい! はい! うーーッはい!」 「大山、俺たちは来るもの拒まずだぜ?」 でも何故ですか。わかりません。 大山くんは私の意図に反して、困惑した表情を浮かべた後「僕……っ」と言って泣き出してしま いました。そして私と藤巻さんはそんな場面をガルデモのメンバーに見つかり、絞められること になったのです。ゆりっぺさんから解散の通達を申し渡されることだけは避けられましたが、そ れが私の唯一の救いでした。 藤巻を巻き込んでしまいました それと焼き直しネタが不快だったらスミマセン 以上でした
>>850 学―もとい公共の場でにやついちまったじゃねーかGJ
>>855 はい!はい!はい!はい!はい!GJ
859 :
小数点の人 :2010/10/01(金) 12:22:18 ID:zUXsBK53
髪をほどいたひさ子を想像していたらいつの間にか一本書きあがっていたという罠。 友人にその経緯を話しながら見せたら「藤巻乙」といわれた、そんなお話。 ・藤ひさ ・ひさ子さんマジ乙女 ・藤巻さんマジヘタレ
「は? あたしのピックがほしい?」 ある日の昼休み。藤巻が、唐突にそんなことをいってきた。 わざわざその用事だけのために音楽室まで来たのかよ。暇人だなこいつ。 「おう、まあな」 「なんだよいきなり。ギターでも始めんのか? だったらあたしが教えてやんよ」 長ドスなんてもん得物にしてんだからそこそこ器用だろ。 それに、放課後の音楽室、夕日が差し込む部屋でこいつと二人きり……うん、この世界で見るにしてはなかなか上等の夢だ。 「いや、そうじゃなくてよ……」 「じゃーなんだよ。あたしの教えが受け入れられねえってか。それとも岩沢に教えてほしいのか。美乳好きか。いい目してんじゃねえか。それともユイがいいか。なんだお前寝取る気か」 わりと久方ぶりに見た夢を三秒くらいでぶち壊してくれたこの男に、しかえしとばかりにまくし立てる。 つくづくケチだなこいつは。夢くらい好きに見させろって。 まあ、そういうところに惚れてるんだけどさあたしは。 「ちげーよ!」 「じゃあなんだよ」 藤巻に身体ごと首を近づける。っと、案の定目をそらしたか。まあその反応が好きなんだけどさ。 「……お守りだよ。お前ツキいいからさ。もってたら……また、戻ってこれるかなってよ」 なんだ。そういうことか。 ま、ひさ子姉さんのツキは半端無いからな。あやかりたい気分もわかるぜ。 「それなら……ほれ」 あたしのトレードマークともいえるポニーテール。それをほどき、束ねていたヘアゴムを藤巻に手渡す。 「ほぼ毎日つけてたやつだ。ピックなんかよりもよっぽどご利益あるよ」 「ひさ子……お前……」 ヘアゴムを手にし、呆然とする藤巻。 「ポニーテールよりもそっちのほうが似合うな! あばよ! こいつはいただいたぜ!」 そんな、三流の悪役のような台詞をはき、藤巻は逃げるように立ち去っていった。 ……うん。今のはヘタレながらいい判断だったと思う。 今のあたしは、誰にも見せられないような紅い顔をしているから。 fin
861 :
小数点の人 :2010/10/01(金) 12:31:00 ID:zUXsBK53
反省点 今度はラストで作品名を書き忘れ……どうしてこうなった 自分はドジッ娘属性もちなんじゃないかと考えて死にたくなる金曜日の昼下がり。ちょっと職場の地下駐車場にいってトラップに引っかかってくる。 さばさばした子がポニテをほどいて気弱になるのは俺のジャスティス。 ひさ子さんは最終話のゆりっぺや10話のユイと並ぶくらい乙女度が高いと思う。 最後に。 お付き合いいただきありがとうございました。 小数点の人でした。 ありがとうございました。
なんとなく緊張と緩和(良い意味で) お二人の話また楽しみにしています
作者の自己主張がちょっと激しい気もする
小ネタです。推敲なしさ・・・ 題『ゆり給食に参戦』
866 :
1/2 :2010/10/02(土) 07:11:59 ID:95vfw3Sd
十月。 たしか旧暦なら晩秋、新暦なら仲秋の一ヶ月ね。 紅葉はこれから鮮やかさを増すけれど、桜の葉の端々は黄色く色づいていた。 それは季節の凋落を思わせた。 でも風が吹いて枝が揺れて、葉擦れが心地よく響いていた。 あたしはそもそもは炊事当番なんてガラじゃないんだけど…… あまりの清々しさに充実した勤務態度をとっていた。 とき折り文句を言いそうになりながらもサラダ用にボイルされた芋の皮むきに勤しんでいた。 「ユイはご飯を炊いて頂戴。ご飯くらい炊けるわよね、出来れば炊き込みご飯にしたいんだけど」 「えと……お米は洗うんですよね。洗剤で洗うんじゃないってことくらいはあたしでも知ってます!」 「しょうがないわね、一度しか言わないんだから。まずはお米をといでざるにあけて水分をよく切って。それからよくすった乾燥わかめとちぎったちりめんじゃこを一緒に炊飯器に入れる。 水の量は、お米とわかめとちりめんじゃこを足したものに対して大体1.15倍だからね。あと油を少量入れるといいわ。それでスイッチオンでOKよ」 「わかりました! あたし先輩の目玉をひん剥かせるくらいに上手に作りますから」 「どんな料理よそれ」 最初、調理場で働いているおばちゃんたちはあたしたち二人のことを怪訝な目で見ていたけれど、「仲村ゆりと申します、調理長が高熱が出したと伺いましたので今日一日お手伝いを させていただきたいのです、どうぞこき使ってください」とはきはきと返事をしたところ、「若いのに感心ねぇ」とあっさりと受け入れてもらえることになった。 「なんでゆりっぺが行く必要があるんだ?」 「それは代わりがいないから……ってこともあるんだけど、本音を言うとね、普段立ち入らない領域に対して好奇心が芽生えちゃったってところなの」 日向くんがあたしが料理を作れるとは微塵も思っていないようなのは、心外だったわ。 それにしてもこれを決めた当初、室内には無言の圧力が溢れていた。 食の恨みは怖いって言うくらいだから、迂闊に手を出したらいけないことだったのかしら。 そんな下馬評やなんらかの念はともかくとして、あたしはいつの間にか司令塔となっていた。 カレーに肉うどんにチャーハンに五目あんかけ焼きそば。春雨スープにいんげんとコーンのソテーに杏仁豆腐。 次々とオーダーに応えて見せたわ。 もっとも仕込みの大半は前日の内に済ませてあったんだけどね。 とはいえ麻婆豆腐だけは、辛み成分のせいで目が痛くなりそうだったからメニューから外したわ。
867 :
2/2 :2010/10/02(土) 07:15:12 ID:95vfw3Sd
そんななか、音無くんたちSSSのメンバーに用意したメニューはこれ。 わかめじゃこご飯、もやしの和え物、きんぴら、そして味噌汁。 質素な和食だけどこれだったら大勢の胃袋をまかなえると思ったの。 やがて忙しい時間帯が過ぎて、厨房内から音無くんたちの顔を見るくらいの余裕が出来てきたとき、あたしはウエイトレスさながらにご膳を配膳したわ。 すると「大丈夫なのかこれ、食えるのか。本当か?」とでも言いたそうな目をしてきたわ。日向、藤巻、竹山、松下、四者四様にね。ふふ、そんな目で見るのなら当たるなら当たるがいいわ。 と、せつな的にとはいえそうした黒い情念を宿していたあたしのその肩を、音無くんがほぐしてくれた。 「ん、問題なくうまいんじゃないか。特にこの味噌汁の味好きだ」 「わっかるわー、あなたわかってはる!」 「俺も好きだぞ。このわかめご飯」 「っと野田くんはちょっと嗜好が違うようね」 「いや、俺もどれか選べってんならわかめご飯かな」 「僕もです」「俺もだ」 日向くんに竹山くんに松下くんまでそんなことを言っていたわ。 いいわ、それだけあたしの指示が的確だったってことにしておくから。 「ありゃ、もう先輩方はお食事済まされたのですか」 ウォッシャーと格闘していたユイが不安気に訊ねてきたのであたしはいった。 「わかめご飯好評だったわ。みんな喜んでくれていたみたい」 「嬉しいですっ、あたし、挑戦した甲斐があったんですね。今まで料理や後片付けとか嫌いだったんですけどなんだか好きになれそうな気がしてきました」 「突然だったから大変だったわね、お疲れ様」 あたしはカシュッと音を立てて清涼飲料水のプルタブを開けた。そしてユイとささやかな乾杯をした。 「……日向先輩、なにか言ってました?」 「ええっと、ユイが作ったご飯が一番好きだって。やだ、あたしから言わせないでよ、というか結婚しちゃいなさいよ」 「なに言い出すんですか先輩。それは駄目なんです……だってあたし……」 「どうしちゃったの急に深刻な顔して。冗談なんだからそんな本気に考えたりしたら駄目よ」 そんな風にしてあたしは、ユイのことをからかいながら十月にあたるとある一日を乗り切ったのであった。 イメージからそんなに反れてなければ幸い……かな。気が付けばこのスレもう867レスですか、そうですか 7巻とか12月のCDとか、盛り上がりどころが控えてるんで年末は混雑するかなー、とかふと思いました
そろそろ誰かえっちぃのください
>>867 GJおれもワカメシ食いてぇ
ABスレもDVD全部出し切ったら盛り下がるかもしれないのか…涙が出てきた
わかめ〜というと違うものを連想するが。
>>870 ググるとAngel Beats!のSS書いてる個人ブログ結構ある
だがコメがつくこういうような場所は貴重だと思う
八話のキャラコメ見たけど遊佐に萌えた 萌えたんだ
876 :
9.1話 :2010/10/04(月) 06:30:37 ID:8zn82X28
ピンポンパンポ〜ン♪ 日向「今日は飯の時間に流れる放送に飽き飽きしてきた我々『死んだ世界戦線』がメンバー、あなたのお耳の恋人 日向と!強制連行(ドナドナ)された同級生 音無、そして!」 ユイ「みんなの超絶人気ボーカルゆいにゃんがお送りしまーっす!」 音無「おい、なんでこんなことなってんだよ?」 日向「(仕方ないだろ?ゆりが『天使が前みたいに止めに来るか確認するためよ!』とか言って押つけられたんだから!)」 音無「(お前とユイだけだったろ)」 日向「(誰が悲しくてユイのお守りなんかするんだよ!?)」 音無「(本人は随分ノッてんだけど)」 ユイ「よっしゃー!じゃあいきなり一曲目いくぜええええ!」 日向「んじゃま飛び入りゲストオンリーのトークなんて退屈だろうし、コーナーの方いっとこうぜ」 ユイ「さらっと受け流された!?」 音無「コーナーなんてあったか?この放送」 ユイ「定番のお悩み相談です!このコーナーはお悩みに対し、私たちが切り捨てたり笑い転げたり泣き崩れたりしていくコーナーです」 日向「解決する気ねぇ!」 ユイ「冗談です。勿論解決する気もやぶさかではありません」 音無「いや、ちゃんと悩みに答えてあげようぜ」 ユイ「お悩み遭難コーナー♪」 日向「救助しろ」 ユイ「では早速『気になるあの人のオトし方を教えてください』」 日向「まずは屋上に呼ぶ」 音無「意外にベタだな」 夕焼けと下校する生徒を見下ろしながら―――― 高鳴る胸の鼓動を抑えてそっと彼の背中を―――― 押す
877 :
9.1話 :2010/10/04(月) 06:31:28 ID:8zn82X28
日向「落ちます」 音無「そりゃ落ちるだろ!」 ユイ「オトしドコロが違いますよね!?」 日向「衝撃的な告白だろ」 音無「身も心もな」 日向「あとは最後に一言加えるとさらに効果的になる」 音無「相手は眼下で地面にめりこんでるぞ」 『わたし……本気よ』 音無・ユイ「「怖っっっ!!」」 日向「これで君の気持ちが本気だと伝わるはずだぜ☆」 音無「伝えた先に未来がねえよ」 ユイ「皆は真似しちゃ駄目ですよ!」 日向「じゃあ素直に屋上で『あなたを落とします』って告白はどうよ?」 ユイ「なんだかもう告白の言葉が脅迫の言葉に聞こえてきましたよ」 日向「一世一代の告白はやっぱインパクトがないとな」 音無「そんな告白一代も残すな」 日向「告白じゃなくて告別の言葉になったりしてな」 音無「何に別れを告げる気だ?」 日向「昨日までの私にさよなら」 ユイ「間違いなく恋にさよならですって!」 音無「気を取り直して、次にいこう」 ユイ「『友達が好きな人に素直になれないみたいです。なんとかしてあげられないでしょうか』」 日向「ツンデレなんだな」 音無「ツンデレて」 日向「『勘違いしないでよね!別にあなたのことなんてなんとも思ってないんだから!』って感じか」 音無「ああ、好きな人にそう言っちゃうのは素直になれてないのかもな」 日向「『勘違いしないでよね!別にあなたのこと好きなんだから!』」 ユイ「遠まわしに素直になりました!」 日向「『勘違いしないでよね!別にあなたがファッ○ユー!』」 ユイ「そして脅迫された!?」 音無「ていうか日本語おかしいぞ」 ユイ「でも相手がツンデレなら簡単な方法がありますよ」 音無「いや、ツンデレって確定なのか?」 ユイ「あの子ツンデレだよって言えば万事解決だと思うんです」 音無「どう解決するんだ?」
878 :
9.1話 :2010/10/04(月) 06:32:30 ID:8zn82X28
ユイ「素直になれなかったときの言葉が逆の意味になります」 音無「たとえば?」 ユイ「『別にあなたがファッ○ユー』」 日向「結婚してやんよ!」 音無「意思疎通は大丈夫か!?」 「次は、『好きな人がにぶちんでアピールしてもことごとくスルーされます。この困難に立ち向かう案を是非にご教授ください』」 日向「にぶちんかー」 ユイ「にぶちんですかー」 音無「にぶいのかー」 ユイ「………………………………………」 日向「………………………………………」 ユイ「難しい問題ですね」 日向「ああ、難解だ」 音無「なんでこっち見た」 ユイ「にぶちーな人にはやはりストレートに伝えるのがいいと思いますけどねー」 日向「そうだな……試しだ!にぶちーにストレートを投げて反応をチェックしてみようぜ!」 音無「『君が好きだ』」 ユイ「スッ、ストライク!」 日向「役が!逆だァ!!」 ユイ「近年稀に見る動揺っぷりでしたね」 日向「絶妙のタイミングでのボケに我を忘れてツッコんじまった」 音無「俺はボケたつもりはないんだが」 ユイ「でも『好きだ』じゃアピールというか告白になっちゃいますね」 音無「というかさ、もっと自然に好きな人のためになにかしてあげたいって気持ちで行動すればきっと魅力に気づいてくれると思うよ」 ユイ「…………なんか乙女として負けた気がします」 日向「野田とか全然進展しねーけど」 音無「例外っつーか論外だな」 ユイ「……っとそろそろ時間ですね。」 音無「もうか。コーナーひとつしかやってないぞ」 ユイ「今後先輩がたが恋に迷った時には是非相談に来t」 音無・日向「「来ないぜ」」 ユイ「即答!?」 日向「みしろユイが恋迷宮入りしたら相談にてくれていいぜ」 ユイ「いえ、先輩に相談したら失恋コースをぶっちしそうなので遠慮します」 音無「コースアウトして相手跳ね飛ばしそうだな」 日向「……友達が冷たいんだが相談に乗ってくれないか?」 ガラッ 音無「あ、奏!?」 日向「やっべ!ズラかるそ!」 天使「Hand sonic」 ユイ「ええ!?向こうから仕掛けてきた!?」 日向「そりゃしかたねーさ」 音無「?なんでだよ?」 日向「だってあのコーナーで出したのって、みんな天使が投稿したヤツだからな。流石に恥ずかしかったんだろ」 音無「じゃあ他のにすりゃよかっただろ!」 日向「しかたねーだろ!葉書のほとんどが天使からのヤツばかりだったんだから」 ユイ「それってあのメチャクチャ増えたときですか!?」 日向「天使も恋はするってことじゃね?」 天使「Delay」 日向「アッ―――――――――――――――」 音無「ッ!ヤバいぞ!」 ユイ「ということで今日は今日はユイにゃんとその他三名でお送りしました!次回は誰になるかわかりません!それでは午後は照れ隠しのHand sonicにご注意ください!それでは!」 ピンポンパンポ〜ン♪
なんぞこれwwwおもしろwww GJGJGJ!!
ゆる休日 なにやらブックシェルフもといCD/DVD・BD/まんが棚をがさごそ漁っているユイ 「うー、変です。ない。どこですか」 ピンときた。探し物は南極でイセエビのフライを作ったりする映画だ この間レンタルしたなんか面白そうなやつ 「よく見てみろって、意外と足元辺りにでも埋もれてるんじゃないか」 灯台下暗しってことはよくある ユイの足元はたたまれていない服やら未開封のお菓子やらでゴチャゴチャだ 「もう返しちゃったとかないですよね……」 「知らねーって」 「じゃあ少しは協力する姿勢を見せてください」 苛々しているらしい。牛乳飲んで小魚食べて成長しろと言いたかった しかしエスカレートされるのはたまったもんじゃないので一応手伝うことに 「その辺りとかどうだよ」 「えー、もう一度同じところ探させるなんて先輩頭悪い」 「こういうときほどそういうとこにあるもんなんだよっ、いっから探してみろって」 牛乳飲んで小魚食べて成長する必要があるのは俺も同じか ちょっと悔しいから、あいつより先に俺が見つけてやるという気が漲った 俺は一向に言うことを聞こうとしない灯台の麓もとい足元をかきわけた するとユイのつま先のすぐ先に青を基調としたDVDのカバーが見えた 「案の定にもほどってものがあるからな」 そいつを拾って突きつけてやったのだけれど 「違います。それ先輩が好きなやつじゃないですか」 ふてぶてしい口調で否定された。んでもってやや冷たい 手がかりを失ってしまった俺は嫌々ながらも探しものがなんなのかを改めて聞いた 「お父さんは職をなくしちゃったことを家族に言えなくて…、お母さんはドーナツを食べてもらえなくて…」 どうやら一家離散状態のような家族の不安を描いた映画らしい。タイトルは聞いたことがあった 暗いのなんて見なけりゃいいのにと思ったがそれは口に出さずにいた
「……あー、ない。ほんとどこやったんだよお前」
俺は10分と経たず、すでに諦めモードに入っていた
目の前のユイはせわしくばたばたとしていた。尻を振りながら
だもんでつい出来心から覗き込んだら白だった。ま、それはいい
二人してもう10分ほど探していたそのとき
「へっへっへっ」
「なんだその笑い方、藤巻から教わったのか?」
なんだか品のないような感じで笑いかけてきたユイは俺の顔を見つめてきた
なんだってんだよいったい
「そこです先輩のその素足の先ーっ!」
いきなり叫びだすもんだから驚かされた
ていうか、ああ、あるもんだな
「うん」
見事なしっぺ返し
俺の足元のえびせんの袋の横にひょこりとジャケットが顔を出していた
なんともいえない恥ずかしさがある
というか、ここで気臆れしてはいけない
「……120分か。そっか今日は日曜だった。さっきメシも食ったばかりだし」
だけど先回りされてしまった
「一緒に観ません?」
「そうしてみるか」
映画祭の『ある視点』部門を受賞した作品だけはあった
しばらくしたら忘れてしまった
けれどラストの夢とも現実ともつかないようなシーンでは視線の持つ意味を考えさせられた
あれ、俺こういう話も結構大丈夫なんだ、とか思って
ちらと横を見たら、泣きこそしていなかったけどもユイは目を潤ませていた
途中強盗が登場し始めたシーンでは「ん?」ってなったんだけど、
結果的にはなんだか意義ある休日を過ごせたような、そんな気にさせてもらえた
後書き:ひなユイっぽいもの書いたの初かも。迷宮でもオーライ?
>>878 GJGJ
ここまで10日以上エロ無し。
書けばいいじゃない
これは面白いGJ
天使ちゃんw
>>881 心が和みますなぁ
この二人は好きだ
>>884 に期待
ゆっさゆさで思い出したがDVD4巻8話のキャラコメ遊佐が喘いでいたよね
うん、電波拾った
>>876 四コマで似たようなのがあったと思うのだが?
鬼畜入江たんの腋をかぎまわして舐め回したい 悪いか?
コンビニショートケーキ 目が覚めたとき、毛布がかけられていることに気が付いた 「あれ……」 俺はぼんやりと壁掛け時計を確認した。時刻は23時30分だ 体を半身に起こしながらテーブルの上を眺めたら、そこには一枚のメモが置かれていた なんだろうか ユイの書置きに違いなかった。なんだか少し不安だ そこにはこんな風に書かれていた 「先に眠ります。それと先輩、勝手にケーキ食べるなんてヒドイです」 簡便に済ませているだけにじわりとくるものがあった 俺はもう一度手紙を寓目して、はたと思い出した そうだ、俺……いけねぇっ 眠気が一気に吹っ飛んだ。俺は慌ててユイの部屋をノックして言った 「起きててくれよっ、今からすぐ代わり買ってくっから!」 するとくぐもった声が扉越しに聞こえてきた 「これでも楽しみにしてたんです、あたしは。でももう時間ないですからいいです」 「んなこと淋しいこと言うなって、笑って待ってんだ」 俺はマンションの階段を駆け下りた ――ユイが帰ってくるまで待ってるつもりだった 毎日よくもまあ励んでるよなと、軽く労ってやりたかったんだ でも出迎えてやりたいという気持ちとは裏腹に、容赦ない眠気が襲ってきて、 気を紛らわせようとして冷蔵庫を物色してみたら洋菓子店の包み箱があったんだ 開いてみたらガトーショコラとショートケーキが寄り添うように並べられていた 鈍感な俺は、二つとも平らげてしまった。これといった疑問もはさまずに それから、腹七分目くらいのなんともいえないいい気持ちになったんで、つい…… 安物のケーキじゃ釣り合わないかもしれない それでも、まだ、今日のうちなら何とかなるんじゃないか そう思ってコンビニに猛ダッシュした、運良くもショートケーキは陳列されていた 息急き切らしていたもんだから店員に訝しげに見られたものの、俺は即座に清算を済ませた
玉のような汗をかきながら時計を確認したら、まだ55分だ。なんとか……間に合った 「ぜぇ、はぁ、ユイ……これ、っとああ、取り皿とフォーク用意するな」 ここでケーキを落としたりするようなミスをしたらそれこそ取り返しがつかない 慎重に取り皿の上に乗せて、フィルムを剥がした。飲み物は単なるペットの紅茶 ユイはテーブルのすぐ下に敷かれたラグマットの上で横になっていた 毛足の長いその織物の肌触りはさらさらだ 俺がさっき眠ってしまったようにユイのやつも眠ってしまったんじゃないかとさえ思えたが こちらがひと通り用意を済ませたところで、長閑に上体を起こした 「んじゃ乾杯しようぜ」 「え、はい」 グラスがカチリと鳴った。ようやく気を取り直してくれたのか 「先輩……今日あたしの誕生日だったって知ってたんですか?」とユイは訊ねてきた 「正直に言えばだ。起きるまで忘れてたんだ……だから勝手にケーキも食べちまってた」 「大事にしてくれるつもりなら忘れるなーっ!」 お、元気だ そのひと言で俺の方もようやく安心することが出来た いつもの俺たちに戻れた。そんな気がした 時計を見てみたら、もう長針と短針はくっ付いていた。ったく、言い遅れちまった。 「あのさ、誕生日おめでとう」 だけれどユイは不満たらたらに言ってきた 「先輩にもっと甲斐性があったらホールケーキにキャンドル立ててふーって出来たのに!」 「そ、そーだな。でもそんな悪くはないだろ、これだって」 「悪くはないですけどあたしの涙を返せーっ!」 どこに泣く要素があったんだ。準備してたケーキ食われてショック受けてたときか?? 「泣いたら悪いかごらーっ!!」 いつも通り明るい調子に戻ってくれたので俺の方もヘッドロックをかましてやった 今日という日は、俺とユイにとってささやかながら特別な日になっていた 騒々しいが……、こんな日がたびたび訪れるなら、それはそれで楽しいか 後書き:概ね23:50でした。ひなユイ楽しいかも
>>893 GJにやけるな
一行目がショートコントコンビニに見えた、重症だ
前作の方が味があった ともあれGJ!
デジャビュや、これデジャビュや… と思ったら23:50だったかGJ
+ + ∧_∧ + (0゚・∀・) (0゚∪ ∪ + と__)__) +
+ + __ Σ___) + △[___] 川0 〉| ワクワクtktk W0゚ ヮ/ >ー‐'、 + (0゚∪ ∪ + と__)__) +
テカテカTKwww
>>894 GJGJGJGJGJ!!
901 :
小数点の人 :2010/10/06(水) 23:40:59 ID:U6DH2Q1K
ひさびさの投下いきます ・藤ひさ ・藤巻の出番はほぼありません
藤巻が死んだ。影に食われ、この世界から完全に消滅した。 悲しいのに、涙はでなかった。我ながら、ひどいな女だと思った。 一週間がすぎ、SSSはもとの日常を取り戻しつつあった。 あたしも、バンド練習にはしっかり参加していた。 それでも――あんなに好きなギターだったのに。 バンドでの練習は、非常に作業的なものだった。あたし以外がそれに気づいていないのがかえって辛かった。 ある日のこと。ミーティングを終え、一人になったところを、ゆりに呼び止められた。 「ひさ子さん。ちょっといいかしら」 振り返り、答える。 「ん。ああ。今度の陽動のことか?」 「違うわ」 間髪入れない答え。なんだ。ゆりがそのこと以外であたしに声をかけるなんて、珍しいな。 「これ……貴女あてのものよ」 そういい、右掌を差し出すゆり。 これは……木箱? 「それじゃ。やることはやったから」 言い切り、風を切るような歩みでゆりが立ち去っていく。 「いったいなんだってんだよ……」 そうぼやきながら、木箱のふたを開けてみる。
「……これ、って」 なんだよ……これ。 はは、あいつ馬鹿じゃねえの。 「あはは……ばっかでえ。あいつ」 こみ上げる涙意。胸の奥に生まれたひっかかるような感触が身体中に広がっていき―― 「ふ……じまき、ふじ……まき、藤巻。藤巻! 藤巻! 藤巻! 藤巻藤巻藤巻! ふじまきいいいいいいい! あああああああああ!」 慟哭。 心の奥深く。自分でも見当がつかないほどの深遠に封じ込めた感情が、あたしの魂に火を点す。 なんだよ、この指輪。 はめろってのかよ。あたしらまだ未成年だろ。それ以前に付き合ってすらねえだろ気が早すぎるんだよ。 それに……なんだよ。この手紙。 お前がアホなのは今さらだから文脈の無さにはあえてつっこまねえけどよ。 ふざけてるっつうかなんつうか……口で言えよむしろなにが何でも生き残れよ馬鹿! 「まったく……勝手すぎるぜ、あいつ」 笑い泣き、指輪を手にはめる。 あつらえたかのように左手の薬指にはまる銀の円環。いつサイズ調べたんだよあの変態が。 身に着けた指輪を空に―――天高く掲げる。 その先にいるはずの馬鹿に、あたしの所有権を証明する。 「いいぜ。こんな女でよけりゃ嫁になってやるよ」 『俺みたいなアホが相手で悪いがよ。一緒になってくれねえか?』 if-12.0 手紙と指輪とプロポーズ END
904 :
小数点の人 :2010/10/06(水) 23:46:51 ID:U6DH2Q1K
後書き いつになったらうちの藤ひさは普通のカップルとして成立するんだろう。 夫婦として成立している場合のほうが多いかもしれない。 次回があれば藤ひさで初体験後の翌朝+二回戦(R-18)でお会いしましょう。 お付き合いいただきありがとうございました。 小数点の人でした。 ありがとうございました。
>>904 リアルタイムGJ!!
当然二回戦も書いてくれるんだよな!?!???!?!
最近藤ひさが多くて非常に嬉しいぜ
>>904 まじGJ
GJ! キャラコメにて藤巻→ひさこが確定したからかもしれんな
素晴らしい
凄く良いんだけどルイズのコピペ思い出したw
スタジオで 中央環状線沿いにあるとあるビルの五階にそのスタジオはあった。立地がいいこと はさておき、機能的で洗練されているから使い勝手がよいんだと。 音楽のことはよくわからなくともロビーの広さがなんとなくそれを物語っていて、備え 付けのソファーの心地も悪くなく、待ちのストレスをそれほど感じさせない造りだった。 しかしここであんな事になるとは思ってもみなかった。 ユイいつもここでやってんだよなとか思いながら、練習を終えるのを待っていたら、 「つかれたー」と言って当の本人がフロアに顔を出した。 そうとう熱唱したらしく、頬を上気させていた。なのでつめたーいから選んだ缶コーヒ ーを顔に押し付けてやろうかとも思ったが、おそらく喧嘩に発展するだけなのでやめた。 奢ってやって、ひと息がついた折、岩沢やひさ子たちがAスタから出てきた。フロント で機材の返却をして、支払いを済ませていた。 そこで俺は一つ気になったことが出来たからユイに訊こうとしたら、 「先輩たちよりは少ないですけど負担分は払ってますって」と先に答えられた。 「なら問題ないか」 仕送りと俺のバイト代でまかなっていただけに関心事だったんだけど、それを聞いて安 心した。一応体面は保たせてやりたかったし、岩沢たちも苦労してやりくりしてるんだか ら一人だけ支払わないというのもないなと思っていたから。 「今日はミーティングとかないんだよな? 俺挨拶だけしてくるから、それ終わったら一 緒に帰るか」 ユイがこくりと頷いたのを見送って俺がフロントへと近づくと、ひさ子が気付いた。 「送り迎え?」 「一応。っていうか久しぶりか久しぶりじゃないかわからないけど、久しぶり」 「うわ、なんだその言い方、周りくど過ぎるぜ」 「いいじゃねーかよ、ほっとけ」
913 :
2/2 :2010/10/07(木) 12:08:56 ID:gcnPz1VV
前に会ったときはこうだったとか、ああだったとか、そんなことを話し合って旧交を温 めた。藤巻とは仲良くやってんのかとからかうと、勝手な想像すんなと肩をはたかれた。 その後、岩沢にはユイに渡してやってとのど飴を渡され、関根とは少し馬鹿な話をして、 入江には軽く会釈をされたところで、こんなものかなと思い後にしようとした。すると、 「しっかり送ってあげてくださいね」と入江に念を押された。 ああと相づちを打ってから、俺は心のなかで約束をした。 「心配すんな。あいつはみんなのおかげでもって元気にしてるし、俺はあいつがいるから こそ幸せなんだ。だから、そのために出来ることだったらなんだってするさ」と。 んで、色々な感情を隠すため鈍感をよそおってユイにつき添ってたら、突然ユイが 「もの言わぬははらのふくるるわざ!」と言って俺の横っ腹に肘鉄を食らわしてきた。 椎名から教わったんだろうか……つか、瞬間、呼吸できなかった。 「なにか言いたそうなお顔でしたので、つい」 「あ……、はっ、お前なぁ……、要は俺がアホな顔してたってことだろ?」 「そんなとこです」 そんなことはわかってることなんだから……とは思いながらも、なんだったろう、これ。 思わずほろっと涙を流してしまっていた。なんとなく、ピエロの頬に描かれた涙のような 滑稽な涙だ。 「えええっ、ひなっち先輩泣かないで下さいよ!」 「ぐっ、ああ、そんなつもりなかったんだけどな」 俺はひとしきり情けない姿を見せた後、心のなかの約束はどこへやら、逆にユイに介護 されるようにして家路につくことになった。 それからというもの、岩沢たちに遠目で見られていた感があったのでそれが恥ずかしく て、スタジオへの見送りも控えて、ただ学生生活とバイトの日々を送るようになってしま った。なんて情けない、と自省するばかりだった。 思ってもみない目に遭って、以来俺は少しだけ変わってしまったかもしれない。
>>912 GJ。以前投稿されたどれかの続きかいな?
日向「一回セックスしたくらいで彼女ヅラとか、超迷惑なんだよっ!!」
ユイ「…っ!!」
>>913 面白いと思ったけどエロくはないな。少し残念
>>916 日向「一回セックスしたくらいで彼女ヅラとか、超迷惑なんだよっ!!」
ユイ「…っ!!」
身も心も許していた相手から浴びせられた冷たい言葉にショックを受けたユイは、ひとり、雨の降る学園のキャンパスを傘も差さずに彷徨っていた。
「捨てられた…」
天を仰ぐと、涙が雨と混ざり合って、頬を流れ落ちていった。
「センパイが初めてのひとだったのに…」
…でも、センパイははあたしのことなんか彼女だなんて思ってない。
『日向って、男同士で付き合うぶんには、すげーいい奴なんだけどさ… あいつ、オンナの扱いはムッチャクチャ酷えんだよな〜』
『戦線メンバーだけじゃなくって、NPCの女子にも見境なく手エだしてヤリまくってるし… ありゃあ、病気だな、SEX依存症』
『オンナが切れると、禁断症状起こしたみたいにそわそわしてる。日向にとっちゃ、オンナは煙草みたいなもん』
他のセンパイたちの慰めの言葉も、ユイには虚しかった。
彼にとっては、多分すべて、行きずりの関係だったのだろう。
最初はユイのほうも、真剣に彼と付き合うとかなんて考えていなかったし、ちょっと淡い気持ちで惹かれていただけだった。
しかし、彼に身体を許し、結ばれた後には、いつしか本気になってしまっていた。
でも、相手にとっては、退屈しのぎに生意気な下級生をほんのちょっとつまみ食いしただけだった。性欲処理に使われただけだった。
汚れてしまったような気がした。生きていた頃よりも、自分の肉体が忌まわしく汚らわしいものに思えた。
「センパイのこと、忘れること出来るかな…」
心の痛みも度を過ぎれば、そのうち感じなくなることを、ユイはよく知っていた。
世の中には必ず犠牲になる人がいる。残念だけど、自分がそうなってしまっただけのこと… 生きていた頃は、いつも、そう自分に言い聞かせて、
自分を無理矢理に納得させてきた。
なまじっかな同情なんかじゃこれっぽっちも癒すことの出来ない地獄。それは実際に経験してきた人間でないとわからない。
「まっ、い〜や… バイバイひなっちセンパイ。次は音無センパイにでも遊んでもらおっと」
この世に永遠に続くものなどないのだ。幸せも、苦しみも。
「それにしても、センパイのおちんちん、大っきかったなあ…」
今度日向に会ったら、アベサダよろしくアレをぶった切ってやろう、ユイはそう思った。
被害者意識に関しては形にしたやつが正当で本当とは思わない それぞれ同じ思いをしているとしたら、という想像力の方がよほど大事だ 文体や流れで加害者と犠牲者が分別されるのはよくない ただ書いた時点で被害者にも加害者にもなりうることをみんな忘れてないか
そろそろ480KBですな
ここまで来たら1000までいきたいな
もう4スレ目に入るのか 早いな
埋め ABのDVDが終わったら過疎化するんだろうかねぇ…
んなこたーない
すでに過疎化してると言うのに何を今更
一部虐待モノってここでは歓迎されるの?
>>927 レイプスレや牧場スレもあるでよ
まぁ、注意書きすればおkだと思うけど
>>928 そうか。拒絶反応する人居るから迷ってたんだ
エロパロすべてに言えるけど 嫌なら見るな 理解ある大人ならスルーするから存分に投下したまえ 480
tear
次スレは?
もうちょっとついでに梅
935 :
小数点の人 :2010/10/11(月) 12:16:05 ID:xOwdqYB4
埋めついでに投下いきます ・藤ひさ ・本編改変 ・3レス
「叶えたかった夢? そうね……結婚かな? がらでもないけどさ、女の究極の幸せだとおもうわけよ まあ、家事炊事がまったくできない。おまけに女らしさのかけらもないあたしなんかを、誰がもらってくれるんだって話だよな 極道の娘に生まれたこと? そりゃ恨んでるさ。もちろん、親父や母さんじゃなくて――神様を、ね だから、あたしはこの戦線にはいったんだ。あたしの幸せを全部奪った神様に、一泡吹かせるためにね」 「それは……」 「じゃあ音無。お前が結婚してくれんのかよ」 ……もう聞いていられなかった。 音楽室の扉をあけ、ひさ子の前に現れる。 「俺が結婚してやるよ!」 けっ。驚きすぎだよてめえら。特にひさ子。お前はとっくに俺の気持ちに気づいてたろうが。 今更プロポーズの一つや二つで驚くなよ。普段のキャラがかけらも見当たらないぜ? 「俺が……結婚してやるよ これが……俺の本気だ……!」 いや、俺も人のことはいえないか。 なにが結婚してやる! だっつの。われながらキャラ崩壊はなはだしいわ。 ま、ここまできたら――崩れまくって塵になるのも悪くないかもな?
「あのな……お前は、本当のあたしをしらねえだろ」 「現実が……生きてた頃のお前がどんなやつだったとしても。俺が結婚してやるよ。お前が、どんな女だったとしてもだ」 極道? そんなもんしらねえよ。俺のしってるひさ子はギターが上手くて麻雀がくそみたいに強くて、めっちゃさばさばした気っ風のいいヤツで――笑顔が似合う、いい女なんだ。 「あたし……なんでもやったぜ? かつあげもしたし、万引きもしたし、詐欺も放火も強盗も!」 「どんな女でもっつったろ!」 その程度で、一回いったことを覆すかよ。 「補導された事があっても、逮捕された事があっても、もし、人を殺した事があっても! ……それでも、俺はお前と結婚してやるよ……ずっとずっと、そばにいてやるよ」 結婚ってのはそういうことだろ。 「ここで出会ったひさ子はひさ子の偽者なんかじゃねえ。ひさ子だ。 お前が現実でどんな女だったとしても、俺は……好きになっていたはずだ また60億分の1の確立で出会えたら、そん時もまた、お前がどんな犯罪してようとも、お前と結婚してやんよ」 「……無理だよ。あたし、お前と違って学校とかいってないもん」 漏れるようにこぼれる声。呟きのように小さなそれには、確かな慟哭の気が孕んでいた。 だから、そんなのかんけーねえんだよ。60億分の1って事はそういうこったろ。 「俺もお前も麻雀やってんだろ? ある日、どっかの雀荘で同じ卓を囲むんだ。それが出会い。 話するとさ、気があってさ。いつしか付き合うようになる。同棲もはじめる。お前と生きていくためにまっとうな仕事も始める。そういうのはどうだ?」 「……ん。悪くないな」 そういい、明るく――それでも目元は潤んだ泣き笑いをするひさ子。 ああ、お前の笑顔があれば俺はなんだってやれるさ。 「その時はさ。あたし一人のためにあちこちの組の下請けに大忙し親父と母さん。楽にしてやってくれよな」 当たりめえだ。ひさ子の家族ってことは俺の家族にもなるだろ。天涯孤独だった俺に両親ができるんだ。そいつは最高じゃねえか。 「任せろ」 「……よかった」 そうこぼした瞬間。ひさ子の姿は俺の目の前から掻き消えていた。 愛用のリストバンドとヘアゴム。愛器の青いジャズマスターを残して。
「……よかったのか?」 そう背後から声をかける音無。ユイや岩沢が消えた理由はしってるからな。 だから―― 「……よかったさ」 あいつが消えたって事は、心が満たされて幸せになったってことだから。 俺のプロポーズであいつが満足できたなら最高じゃねえか。 「お前は…これからどうする?」 だから、俺は泣かない。こうして空を見上げてるのも、今にも泣いちまいそうだからだ。 泣かねえよ。あいつは幸せになれた。俺が泣く理由はどこにもない。あいつも涙を浮かべてはいたがそれはきっとうれし泣きだ。 「俺も最後まで付き合うさ」 ひさ子はこの世界を全力で生きた。俺はまだやんなきゃいけねえことがある。 「まだまだ心配なやつらが、残っているからな」 松下五段、TK。それに俺とひさ子はいつも同じ卓を囲んでいた。 もともとあいつらを麻雀に誘ったのは俺だからな。ひさ子が消えた以上、そいつらを見届けるのは俺の仕事だ。 「…そうか」 音無の言葉に答えず、俺はひさ子のリストバンドとヘアゴムを拾う。リストバンドは腕に、ヘアゴムは――二重にして左手の薬指に巻きつけた。 どうせ結婚するんだ。今からこうしててもいいだろ。 ちゃんとしたやつは、後々買ってやるから。 だから、待っててくれよ。 俺も――次の世界へいくから。 if-12.0 ドスとギターと60億分の1の恋 fin.
939 :
小数点の人 :2010/10/11(月) 12:25:09 ID:xOwdqYB4
反省点 sage忘れました。本当にもうしわけありません。 十話のひなユイを藤ひさでやってみたら想像以上にしっくりきた。 藤ひさマジ夫婦 お付き合いありがとうございました 次回があればひなユイアフターでお会いしましょう 小数点の人でした ありがとうございました
むぉ〜。切ないぞお! GJ!!
違和感ねぇGJ
梅
ひさえろきやい
ひさ子エロ期待 だったorz
945 :
名無しさん@ピンキー :2010/10/12(火) 10:48:22 ID:O4GFVpd0
そろそろ次スレかな
ひさ子って何カップ?
誰も立てないなら立ててきちゃうけど まだ早いかな?480は超えてるっぽいし
おk 梅は任せろ
うめ
こめ
ひさ子 エロ
梅梅
うめ
うめ
梅
AA貼って埋めたほうがはやいんじゃねぇの
別に急ぐこともない
1000までいくと表示できなくなるだろ
次の犠牲者は誰だろう>卓
ひさ子 エロ
ある日の放課後、戦線メンバーの藤巻に「今晩俺の部屋でマージャンやってかねえ?」と言われて、 迷わずOKしたひさ子。 何の疑いも持たずにルンルン気分で藤巻の部屋に入ると、松下五段とT.K.が先に来て待っていた。 「おっ、五段にT.K.… わり〜ね、今夜もカモらせてもらおっか」 いきなり後ろから羽交い絞めにされ、服を脱がされるひさ子。 「やっ… 藤巻っ、なにするのっ!?」 「つれねえなあ」 五段とT.K.も立ち上がってそばまで来ると、ひさ子の身体に触れ、撫で回しはじめた。 「俺たち、ずっと前からお前の事好きだったんだ…」 「フォオー、イッツゥア〜ダイナマイツッ!!」 男子の腕力に敵うわけもなく、仕方なく身体を許してしまうひさ子。 口には藤巻のチンコが、マンコに五段のチンコが、アナルにT.K.のチンコがいっせいに入ってきた。 男たちは激しく腰を動かし、同時に発射した。 続きはどなたかお願いします
ひさ子チュッチュチュッチュ
僕の名は大山。いちおう戦線の古参メンバーだけれど、特徴がないのが特徴だ。 その日の夕方、僕は藤巻くんの部屋に遊びにいった。すると、ドアが半開きになってて、その隙間からあえぎ声が廊下に漏れ聞こえてきた。 おそるおそる、部屋の中を覗いてみると、全裸のひさ子さんの身体にに群がるように、藤巻くんや松下五段、それにT.K.までもが素っ裸になって のしかかり、汗まみれになって激しく動いていた。 胸が大きくてグラマー、それでいて締まるところが締まったメリハリのある身体つきのひさ子さんに、ムサい男たちの身体ががっちり絡みついて、 みんな玉のような汗を撒き散らしながら、獣のようなピストンを叩き込んでいた。 僕は目の前の現実離れした光景を理解するより、ひさ子さんのピンク色をしたきれいな乳輪やぴんと立った乳首、薄い陰毛の向こうにちらちらと見える ピンク色の性器や尻穴を凝視するのに精一杯だった。 下になった松下五段は、大きな両手でひさ子さんのきれいなおっぱいをむんずと掴み、めちゃめちゃに揉みしだきながら、容赦なく腰を突き上げていた。 T.K.はひさ子さんの小振りのお尻に覆い被さるようにして、勢いをつけて腰をばっちんばっちん動かしていた。 藤巻くんはひさ子さんにイチモツを咥えさせ、ポニーテールを掴んで彼女の頭を自分の腰に打ち付けていた。藤巻くんの腕で隠れてしまって 表情はわからないが、ひさ子さんのほうもだんだんと息が荒くなっていくのがこっちにも聞こえてきた。 五段がおっぱいから手を離すと、きれいな元のかたちに戻ったおっぱいがぶるんぶるんと大きく揺れた。 四人の生々しい息づかいと、ばっちんばっちん、ぐちゅぐちゅぐちゃぐちゃという音が部屋じゅうに響いていた。 あとは頼んだ
ひさ子 セックス
ひ さ 子
ゆ さ ゆ さ ♪
ひさ子「あんあん!!いっくううぅう!」
やるじゃなイカ
なんぞこの流れwww
Angel Beatsで寝取られ!みたいけど別に寝取られて欲しいキャラがいない…と思ってたがひさ子いいな。 昨今の人気キャラは何故ロリばかりなんだ。
寝とられひさ子チュッチュッチュッ
寝とられひさ子みたい
藤×ひさは俺にとっては寝取られ
チョコボール松下
埋め
パラレルモノしか思いつかない・・・
どうぞどうぞ
音無「そういや、ひさ子って、上の名はなんていうんだ?」 ひさ子「あたし? あたしはたぶ…」 岩沢「藤巻」 関根「藤巻」 入江「藤巻」 ひさ子「ちょwwwこらwwww」 そのやりとりを、柱の影から覗き見している藤巻。 藤巻「…ポッ///」 ひさ子「こらぁ〜藤巻テメェ誤解すんなぁ〜!!」
>>981 デムパ受信
「……ユイ、消えたって?」
「ああ。『結婚は女の究極の幸せ。音無先輩は叶えてくれますか?』やけくそでそういったユイに日向のやつが『俺が結婚してやんよ』だってさ」
「やんよって……はっ、あいつららしいちゃっあいつららしいわな。お前はどうおもうよ」
「いいんじゃね? まあボーカル返せよコラッ! って日向のやつに言いにいこうぜー。って話は出たな、さっきの話し合いで」
「いや、そうじゃなくてさ……結婚だよ」
「あ? じゃあよ。ここでしたいっていったら……お前がしてくれんのかよ」
「……いいよ。俺と結婚してくれよ、ひさ子」
「っ!! マジかよ……」
「マジだよ」
「……ちっ!! 物好きな男だな」
「あそこでうなずかなかったら男じゃねえよ」
「……いいのかね。関根と入江をおいて、あたしだけ幸せになって」
「そうだな……てか、幸せって自覚はあったのな」
「……まだ微妙だけどな。あんたならどうにかしてくくれんだろ」
「……任せろ」
「おう」
終われ!
おい終わるなおい
藤ひさマジ夫婦
藤巻ってメガネかけてて筋肉質な人だっけ?
ひさ子 ドピュドピュ
音無「そういや、ゆりの上の名前、聞いてなかったよな」 ゆり「…(ボソッ)」 音無「えっ、何? 何て?」 ゆり「…(ボソッ)音無」 音無「…(ゴクリッ)」 ゆり「…ポッ///」 音無「あ〜」 ゆり「…(チラッ)」 音無「…そっそうだ、よ、用事思い出したあ〜」(ソソクサ) ゆり「くぉるぁあ〜ッ、逃げんなぁ〜ッ!!」
A
ひさひさパイパイ
n g e l
「そういやよ」 「なに?」 「ゆりっぺの苗字って何だっけ」 「……日向」 「は?」 「だから、日向よ」 「いや、どう考えても違うだろ」 「知らないのによく断言できるわね……じゃあ、貴方がそうしてよ」 「それ……結婚してくれってことか」 「そうとっても……かまわないわ」 「そっか……じゃあ、するか。結婚」 「……うん」
>>993 ユイ「…せんぱい?」
日向「!!!」
ユイ「…ひ〜な〜た〜せぇ〜んぱぁ〜い?」
日向「いやあのこれはそのっ」
ゆりっぺマジ子悪魔w つーか、母ちゃんだろそれ
1000イクー!
1000
1001 :
1001 :
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