語るだけなら問題はない
さくらちゃんの耳をはむはむしたい
鰐ちゃんはいつデレるの?
見たいカプあったら教えろください
たぎってしゃーないんです
草さくら!
部長と鰐ちゃん!
エロが書きにくい時勢になったなあ
エロじゃなくてもSSとか書いていいんじゃよ
萌えスレ落ちたしさ
萌えスレ普通にあるじゃん
93 :
名無しさん@ピンキー:2011/10/29(土) 19:12:51.95 ID:FV/lQmY1
BL系はAUTOなの?
>>93 個人的にBLは平気だけど、どうなんだろうな
評判悪ければ専用スレ立てた方がいいかもしれんけど、出来てるなら試しに一回投下してみれば?
なんにせよ、よっぽど変な扱いじゃない限り、自分のキャラが出てるSSあったらうれしいと思うよ
いやいや、勝手にホモに仕立て上げられるとかどんな拷問よ
ちゃんとした理由と描写があれば特に問題ないんだがな、俺個人はw
投稿自体が少ないから間口を狭めてもなぁと思うし
せっかくこういうスレがあるんだからいろいろ見てみたい気持ちはある
精神打撃がやばそうだったらそれからスレ分けなり考えればいいんじゃね
それ以前にノーマルの投稿もあんまないけど
元々生々しいのが苦手な奴は見に来ない僻地の隔離スレ
スレ分け以前にノーマルの投稿があるならともかくぶっちゃけここ廃墟じゃん
好きに投下すれば
ロスチャイルドとの戦いを終えて自宅に帰ると、ジェンくんが、今にも泣きそうな顔つきでビールを飲んでいた。
冷たいリビングの床にクッションも敷かずに座り込み、頬杖を突きながらグラスにビールを注ぐ姿は、とても綺麗だ。
「ジェンくん、どうしたのだ?どうして私のお家にいるのだ?」
夜食の回転焼きを空き缶の転がるテーブルに置く。
美味しそうな回転焼きを目の前にしながらも、ジェンくんは私の方をちらりとも見なかった。
溢れそうなぐらいにビールを注ぎ、への字に曲げた口にグラスを近付け一気飲み。
空き缶は三本。六缶パックのうち半分。しかも500ミリ缶。
手にしているのが四本目だから、いくらなんでも飲み過ぎだ。
「二日酔いになっちゃうぞ」
私の言葉に、ジェンくんは顔を上げた。
「う゛おぉぉぉ」
むぎゅっ。
「……ッ!」
ビールを2リットル飲んだジェンくんは、完全に酔っ払いと化しているのか、私を抱きしめると頬ずりまでしてくる。
息苦しくて思わずもがいたけれど、酔っ払ったジェンくんは、気付いてくれそうにない。
「!!!!?」
お腹の少し下辺りに、固い物が押し当てられる。
これって……アレ、だよね。
私にはなくて、ジェンくんにはある、アレ。
私はジェンくんの顔を覗き見る。
ジェンくんは苦笑したまま、固くなったソレを持て余しているみたいだった。
「あー、もう……おまえが可愛い過ぎるから」
「なんでそうなるの!?」
責任転嫁も甚だしい。
私だって、いきなりこんなモノ押し付けられたって困るんだってば!
「もう、やっちゃおうか」
「ちょ、な、え、えええ!?」
爆弾投下。
慌てふためく私と対照的に、ジェンくんはやけに冷静な表情を浮かべると、私の体を離して立ち上がった。
「おれ、おまえとなら出来ると思う」
い、いやいやいや、そう言う問題じゃなくて。
「始めてだけど……何とかなるだろ」
いや、だからぁ!
これが他の人だったら、なんとしても拒否していただろうけど、ジェンくんだったら……まあ、良いか。
そう思える自分が少しばかり情けないけれど、そんな事を考えているうちに、私の唇には指とは違う柔らかな感触が押し当てられた。
「……っ」
反射的に体を強ばらせる私の背中を、ジェンくんの手が優しく撫でる。
熱い吐息を漏らす唇が何度も何度も重ねられ、背中を撫でる手の感触に、徐々に緊張がほぐれていくのが自分でも分かる。
下唇を優しく噛んで、ジェンくんの舌がその上を這う。
くすぐったいけど、ちょっと気持ち良い。
何だか不思議な感じ。
私の心臓のドキドキが大きくなる。
「メタルクウラ」
閉じた瞼の裏、名前を呼ばれて薄目を開けると、ジェンくんは薄く笑ってまた私の唇に自分の唇を重ねた。
今度は触れ合うだけじゃない。
少し強引に私の唇を割ったのはジェンくんの舌。唇を味わうように這わせたかと思うと、今度は歯列をなぞってくる。
あくまで優しく。それでいて強引に。
これを見た者よ
まだ見ぬ貴方に、この無駄なリストを託す
いつの日か、貴方の力で全てを埋めて欲しい……
無・ルェルル
炉・マリア
微・エミル、神田理奈
貧・リリィ、カフェ、アイラ、ファミア
控・ローゼン、セフィリア
普・奈津久萌、ヘルミーネ、リエッキ、小羽鰐
美・坂上南雲、レヴィア
豊・ノイファ
巨・アルテリア
爆・
魔・ササミ
超・
神・
102 :
名無しさん@ピンキー:2011/11/20(日) 21:57:24.25 ID:f1hDM92P
無・ルェルル
炉・マリア
微・エミル、神田理奈
貧・リリィ、カフェ、アイラ、ファミア
控・ローゼン、セフィリア、フランベルジェ
普・奈津久萌、ヘルミーネ、リエッキ、小羽鰐
美・坂上南雲、レヴィア
豊・ノイファ、コヒノモト
巨・アルテリア
爆・女たるクウラ
魔・ササミ
超・ダニー
神・マダムヴェロニカ
ちんこのでかそうなキャラでやって
おすすめのTRPG今ある?
おすすめとは性的な意味でかな?
男だらけのヒーロー外伝
女だらけの空戦少女
ここに異性で入ればハーレムだよ
神魔のアリスとルミィは俺の嫁。
107 :
名無しさん@ピンキー:2012/03/03(土) 23:43:05.66 ID:BPgdHgeR
職種でアヘ顔のルミィちゃん(;´Д`)ハァハァ
ここってどれだけ住人がいるのかね?
とりあえずテンプレ置くから、気が向いた人は書いてね
好きなキャラ:
嫌いなキャラ:
見たいSS:
好きなキャラ:師匠キャラ全般
嫌いなキャラ:べロウ
見たいSS:縁間沙羅、超音ソク、モンスター娘……"ある疑惑"のかけられた女たちが次々に拉致される。
どことも知れぬ場所へ集められた彼女たちに待つのは、復讐者が執行する魔女裁判。
恐るべき凌辱の宴が、今始まる……。
嫌いなキャラって書く必要ないだろ
某スレの俺様ショタを無理やりしたいお
ヘテロでハードコアレイプ書いてー
キャラはなんでもいいや
キャラは選んだほうがいいな
ハードコアなシーンをバラ撒かれてもFOしない子じゃないと
既に終了したスレのキャラなら影響でないけど、その分時間経っちゃうから
書き手の熱も冷めてるだろうし難しいな
115 :
名無しさん@ピンキー:2012/04/12(木) 13:04:15.91 ID:35ewmxIc
じゃあ終了していないスレでFOか引退したキャラ
クロスオーバー乱交が読みたい
ライト、学園、GSは、そろそろ終わりそうだし完走記念に何か投下されても良いはず
ライト(勇者一行に破れ、生け捕りとされたレヴィアは)
学園(サレオとQJの催眠術で身動きの取れない鰐ちゃんが、部長の目の前で)
GS(月夜田とカフェの傍若無人にプッツンした牧街は、二人を監禁して)
みたいなさあ!
you書いちゃいなよ
忘れたころに、実写版異能者の配役を考えてみた〜()内は独断と偏見(笑)
九頭→伊勢谷友介(はまり役っぽい?w)
よね→本郷奏多(裏表がありそうだから)
おまえら→松田翔太(のぞき見しながら、にやにやしてそう)
佐藤→仲間由紀恵(ドラマの美しい隣人な感じ)
吉野→武井咲(今が旬っぽい。花弁ふぁ〜な感じ)
徳井→佐藤健(ぴったしな感じじゃないかも。理想)
生天目→剛力彩芽(顔はあんなイメージ)
人のことを馬鹿にするよりも全然このスレのほうが健全
どこの肥溜めに行っても森岡森岡って五月蝿いったらない
【呪われし島】
GM「次のターンはフェラさんからですね。お願いします」
PC4「何よ、フェラフェラ言って! そんなにして欲しいなら、こうしてあげる!(がぶり……ぶちりっ)」
GM「ぎゃあああああ! 痛い、痛い、痛ああああああっ!」
毎回えっちなレスを書いてる人に名前とかありますか?
カオスの人?
なら、エロダンジョンの常連だろう
毎回名前は変えてたが同じ人のはず
あんなのが、なな板に何人もいるとは思えないし
フレグランスが一番有名な通り名
萌えスレ落ちちゃったし、ここでいっか
越境不可だから、ここに来た時点で本スレには参加出来なくなっちゃうけどね……
【キャラクターテンプレ】
名前:姓・魏(ウェイ) 名・続(シュ) 字・永琳(ヨンリン)
HN:桃飛将
種族:人間
性別:女
年齢:17
容姿:小柄、長いピンク髪、青い瞳、爆乳(武力94)
能力:獣属性の生物を騎獣にできる・騎獣の能力を限界まで引き出す・騎乗時は重い巨大槍を自在に扱える
属性:騎兵
職業:専門の賞金稼ぎ・だけどお金の無い時はアルバイトで牧場労働もする
所属:八健将(賞金稼ぎ集団)
装備:馬鹿でかい騎兵槍"饕餮"(タオティェ)・衝撃を受けた瞬間だけ硬化する胡服風の防具"壁胡"(ビーフ―)
住居:北部山岳の山塞じみた村落
弱点:頭の廻りが悪い・多対一の戦いを卑怯として嫌う
経歴:混乱期時代に隣国"倭寇"に滅亡させられた"趙"の出身者。自国滅亡後は難民として流離を続け、一年前にアガルタへ
備考:めっきり集中力が落ちたのと、継続参加の見通しが立たないから、ここでちょっぴりだけ
種別:二次SS
【モンスターテンプレ】
名前:赤兎(チートゥ)
種族:大兎
属性:獣
能力:ジャンプ力や機動力が高く、最高速度も100km近い
生態:小型の象ほどの大きさをした兎。大きいだけで兎。色は白が基本だが別の色の個体もいる
弱点:動物の本能として火や煙、自分より大きい生物から逃れようとする
生息地 草原など
使用条件:野生の大兎に使用条件はありません
あたし魏永琳! 十八才の肉食系女子!
何してる人かって問われれば、一年前から開拓都市アガルタで怪異退治の日々を送る賞金稼ぎって答えるよ。
同郷の人間たちで"八建将"って名前のお仕事グループを作って、近隣の怪異を退治して回ってるの。
まあ、八建将って厳めしい名前の割には、三人だけのちんまりしたものなんだけどね。
あたしが今いるのは駅前の商店街。市街地まで足を運んだ目的は食料調達。
やっぱりお食事には質も量も拘りたいから、遠出だってしなくっちゃ。
商店街の入り口近くには大きな掲示板があったから、怪異の解決依頼が無いかな〜って、何気なく掲示板に目をやってみる。
そして、見つけてしまった言葉に目を疑う……お野菜取り放題って言葉に!
「Σえええーっ! お野菜取り放題!
最近は根野菜も葉野菜も高いし、これは大チャンスね。
玉葱なら1個58円として、100個で5800円だから、えーと元を取るには……とにかくいっぱい取る!」
あたしは、子象ほどの大きさをした巨大兎を走らせ、すぐに東地区の農場へ向かった。
この大兎は一週間ほど前に捕まえた騎獣で、桃色に近い綺麗な赤の毛並みだったから、赤兎って呼んでる。
あっ、そうそう……乗れるだけの大きさがあれば、あたしはどんな獣でも自在に乗りこなせるんだよ。
それこそ魔獣でもね。凄いでしょ?
「赤兎! あっちに向かって! 行き先は百地ファーム!」
いざ、槍を構えて野菜狩りの農場へ!
あたしの騎獣は道路を越えて、橋を越えて、郊外までの道を飛ぶように走ってゆく。
桃色の髪を靡かせて走り続け、大きな農場に到着すると、そこはすでに乱戦の場!
相変わらずアガルタには色々な人がいるけど、誰が腕試しの相手なんだろう?
とりあえず、申し込みは経営者の人にすれば良いのかな?
あっ、まずは名乗りを上げなくちゃ。
「やぁやぁ、遠からん者は音にも聞け! 近からん者は寄って見よ!
あたしは天下無敵の八建将が一人! 桃飛将の魏続(ウェイシュ)! 字(あざな)は永琳(ヨンリン)!」
あたしのバッチリ決まった口上に反応したのか、人の腰ほどの大きさのじゃがいもさん達が槍や刀で襲いかかって来た。
きっと怪異に違いない。そうに違いない……これって亜人じゃないよね?
若干の疑問を残しつつ、兎上のあたしは槍を振り回して迎撃する。
「とやっー! やっ! たあーっ!」
一丈八尺(約4.3m)の騎兵槍"饕餮"を風車みたいに振り回し、当たる所はじゃがいもの屍!屍!屍!
饕餮は先端が尖ってるだけの鉄塊と言っても良い。
重くて長い騎兵槍は、存分にじゃがいもさん達を薙ぎ払った。
吹っ飛ばされた先で普通のじゃがいもに変わった生物を見て、あたしは誰にともなく訊ねる。
「えーと……腕試しの相手ってお野菜? 野菜狩りだからお野菜を狩るってこと?
これの参加費って誰に払えばいいのかなぁ……」
あたしの呟きを聞きつけたのか、受け付けらしき人が寄って来て参加費を要求してきた。
容貌は人間の女性なんだけど、髪の色は植物のように綺麗な緑。
この世界には融合の影響で色んな人がいるから、一見すれば染めたような色合いの髪も珍しくは無い。
ピンク色の髪はどうかって? これは髪の色としては普通だよ?
「おつりは後でっ!」
あたしは、お金の入った巾着袋を緑髪の人に向かって投げ渡す。
確か、巾着袋には一万円以上が入ってたはず……入ってたよね? まあいいや。
ぞんざいに見えるかも知れないけど、乱戦の最中だからお金を取り出して数える暇なんて無いもん。
そして、あたしが参加費を払ってる間にも、じゃがいもの兵隊達は絶え間なく襲いかかって来る。
一つの農場から採れるじゃがいもの量を考えれば、敵の数は雲霞の如し!
他の参加者に至っては、葡萄や南瓜や案山子と戦っていた。
「お野菜を取るのも、命懸けだけなんだねー……。
これって、案外正しいのかも知れないけど。
普段は声を上げない植物だって、きっと食べられたくないのは動物と同じだもん……とやぁっ!!」
食べられる側が命がけの抵抗をする。
それが可哀そうだからって、あたしたちが何も食べない訳にはいかない。
だから、あたしは槍を突いて、薙ぎ払って彼らを収穫する。
じゃがいも達には、あたしが悪魔に見えているかも知れない。
……ここのお野菜を収穫したら、ちゃんと食べる前には頂きますって言おう。
言わないとダメな気がする。命を懸けて戦ったんだもの。
「許さないでございましてよォォ! モチクラナミラ・クラミララ・モランチトイ!」
突然、周囲の喚声に混じって呪文めいた声が響いた。
一瞬遅れて、目の前の空気がぶわわーっと薔薇色に燃え上がると、凄まじい熱気が駆け抜ける。
これは……魔法だ! それも炎の魔法!
あたしは咄嗟に自分の身体を水平に傾けて、火炎放射を間一髪で避けた。
炎の魔法を唱えたのは、縦ロールの金髪を付けて白いドレスまで纏う、貫禄たっぷりのじゃがいも。
正式な名称があるのかもしれないけど、とりあえず"じゃがいも女王"と呼んでおこう。
じゃがいも女王は槍が届かない間合いの先から、三角に吊り上げた眼であたしを威嚇している。
「魔法かぁ、あれってよく分かんないから苦手だなー……」
熱気で顔から噴き出る汗とは裏腹に、あたしの心臓は氷の手で掴まれる感覚だった。
こっちが飛び道具を持ってない以上、間合いの外から魔法を打たれ続ければ、一方的に攻撃されてしまう。
そうだ……これ以上、相手の優位に傾く前に先手を打たなくちゃ!
「ふべっ!」
じゃがいも女王に突進しようとしたあたしは、騎乗していた大兎の背から投げ出された。
赤兎の脚には、いつの間にか草が巻き付いている。
この絡みついた草は枷となって、赤兎の突進攻撃を事前に止めてしまっていた。
乗ってた大兎が急停止してしまったので、あたしはその勢いでびったーんと顔から土に転げてしまう。
一緒に投げ出された槍は、もう持ち上げられなかった。
あたしは騎獣に乗れば、重さ百斤(60kg)の騎兵槍だって自在に振り回す。
でも、騎獣に乗っていなければ、あたしの腕力なんてせいぜい普通の女の子に毛が生えた程度。
数人掛かりでなければ持ち上げられない槍なんて、当然ながら動かす事すら出来ない。
「んんっ……鼻が痛ぁい」
鼻頭を擦るあたしを見て、周囲に何匹ものじゃがいもを従えた女王が、してやったりとの顔で近づいて来る。
そっか、きっと魔法を使って草を操ったんだ……。
急いで乗り直そうとした赤兎の脚を見て気付いたけど、気付いた所でもう遅い。
あたしの周囲は、槍や刀を手にしたじゃがいも達で完全に囲まれていた。
「皆の者、やってオシマイ!」
彼らはじゃがいも女王の号令一下、まだ頭がふらふらするあたしに向かって槍や刀で一斉攻撃して来る。
ちょっ、ちょっと待ってよー!!
じゃがいも達の一斉攻撃に、あたしは思わず目を閉じてしまう。
目を閉じても、突き出される槍や刀を避けた事にはならないのに。
「……ふわぁっ!」
身体が強張った瞬間、鼓膜が破けるかと思うほどの大音響が響いた!
ドドドドーンって凄まじい轟音と共に、瞼の裏が紫と黒にチカチカ点滅する。
これは雷……かな? 雷だったら、きっと誰かが魔法を使ったんだよね。
さっきまで、雨雲なんて一欠けらも無かった訳だし。
雷鳴っぽい音が収まった頃にチラっと片目を開けると、周りには普通のじゃがいもがゴロゴロ転がっていた。
じゃがいも全滅? ひょっとして誰かが助けてくれた?
「えっと……誰だか分かんないけど、ありがとねっ!」
あたしは槍の柄に付けられた鉄鎖を握ったまま、慌てて赤兎に飛び乗る。
再び兎上の人になると、鉄鎖を引っ張って饕餮を手元に引き戻した。
これは、もの凄く重い槍を騎乗した状態で持ち上げる為の工夫。
考えたのはあたしだよ! ふふーん、頭良いでしょ?
さってと……周囲の様子を見渡すと、じゃがいも女王は炎に包まれていた。
誰かにやっつけられたのかなとも思ったけど、どうやら違うみたいだった。
次の瞬間、じゃがいも女王が雄叫びを上げて飛翔したのだから。
じゃがいも女王は、機械っぽい人と背の低い女の子の間を飛び蹴りしながら駆け巡っている。
あたしも援護に回ろうかなと思ったけど、二人の余裕めいた様子からして必要はなさそうだった。
第一、多勢に無勢の戦いはあたしの信条に反する。
「う〜ん、やっぱりじゃがいも女王一人に三人掛かりってのも気が進まない。
他に、狩れそうなお野菜は……」
と言っても、じゃがいもたちはほとんど全滅状態だから、もうお野菜も残ってないかな?
顔を左に向けて思わずニ度見。遠くから怪異らしき奇妙なお野菜が迫って来ていた。
背中に武装したアボカドを乗せた緑色の獅子が、土煙を上げて疾駆して来る!
うん、もうみんな好き放題に畑を踏み荒らしてるね。あたしもだけど。
「そこな乙女御、名のある将と見ました!」
「いかにもそーだよ! あたしは桃飛将の魏永琳!
そっちも貴方も名のあるお野菜と見たっ! いざ、尋常に勝負!」
「応! クィーン親衛隊、アボガード参る!」
あたしは槍の穂先をアボカドの丸っこい胴体に向けると、赤兎を勢い良く疾走させた。
突進の推進力を利用した刺突は、饕餮の重量も相まって破壊力は抜群。
当たれば勝負も一撃で決まるはず! ううん、一撃で決める!
「たあぁぁっ!」
【モンスターデータ】
名前:トウガラ獅子
種族:シシトウガラシ
属性:木
能力:牙、口から吐き出す種(十発に一発は命中後に辛い粉を撒き散らす)
生態:全身緑のライオンで、胴体はシシトウガラシ
弱点:加熱されると周囲を巻き込んで爆発する
生息地:畑
【モンスターデータ】
名前:アボガード
種族:アボカド
属性:木
能力:警棒、シールド防御
生態:人間大のアボカドに細い手足
弱点:寒さに弱い
生息地:畑
GJ!!
気炎を吐いて渾身の突き!
風を切り裂く槍突撃は、まさに会心の一撃に見えた。
でも……破壊力抜群の刺突は、アボガードの丸っこい胴体を貫かない!
槍の先端が胸先に達する寸前で、アボガードが素早く楯を動かす。
「戦いとは、力だけでは無い事をお見せしよう!」
「弾かれたっ!?」
槍の穂先を横から叩かれて、攻撃の軌道を外側に逸らされた!
饕餮を弾いたのは相手の構えた茶色の楯。装飾と外観からして木製。
まさか、そんなもので百斤もの槍を弾くなんて!
確かに百斤の槍と言っても、先端部分は軽い。
それなりの質量と速度があれば、弾いて角度を変える事くらいはできる。
理屈ではそうだけど、互いに高速突進してる中でやってみせるなんて!
一瞬以下しかない機会を窺って、精密に楯を動かしたんだから、凄い胆力としか言いようがない。
「隙だらけだぞ、乙女御よ!」
アボガードの根棒が水平に振り抜かれた。
うぅ……これはまずい。
長槍は接近されれば為す術が無いのだ。
「んぐっ」
即座にお腹に打撃が来た。
突進の速度が加わってるから、棍棒の攻撃もかなりの威力のはず。
普通なら骨が折れてもおかしくない。
だけど、あたしが着ている服はリキッドアーマーって種類の防護服!
この服は強い衝撃を受けると、瞬間的に硬くなってダメージを軽減してくれる。
お腹のダメージは思いっきりビンタされた程度で、骨は折れてないみたいだった。
打撃を受ける瞬間に両足に力を込めていたので、赤兎からの落下も何とか免れている。
両者ともに踵を返すと二合目の攻撃。
突進する最中、急にふらふらと赤兎の走行が揺れ始めて、すぐに濛々と土煙が立ち込めた。
なになにっ、何が起こったの! また魔法? それとも地震!? えーい、こうなったら!
「赤兎、跳ねて!」
あたしは騎獣を高く跳躍させる。土煙の煙幕が届かない場所まで。
ここなら畑の全景が見渡せるのだろうけど、あたしが見るのは目前の敵のみ!
緑のライオンに乗るアボカド向けて放物線の降下。
急下降しながら、槍の角度を変化させて軸を合わせる。
アボガードは煙の煙幕で、あたしが頭上から迫ってることには……気付いてない。
「上だよ!」
不意討ちではなくて、正々堂々と戦って倒したい。
だから、あたしは相手が聞こえるように声を張り上げた。
「んやーっ!」
円錐の鉄塊を持った腕を後ろ向きに回転! 遠心力を増しての強打!
あたしはアボガードを槍で突き刺すのではなく、杭打ちのように頭上から叩きつけたのだ。
「むむむ、速い!」
あたしの槍は、楯の防御よりも速く標的の身体に達した。
アボカドは乗っていた獅子ごと饕餮に叩き潰されて、二匹仲良くお野菜に戻ってゆく。
「その武勇……お見事……」
「うん、あなたも強かったよ……って、わぁ〜! 赤兎、まだ食べちゃダメ〜!」
余韻に浸る間もなく、敵将の姿は赤兎のお腹の中に消えてしまった。
もちろん、赤兎も頑張ったから御褒美を上げようとは思ってたんだけどね……。
Good
Yes!