Angel Beats!でエロパロ

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1名無しさん@ピンキー
何かと話題のこの作品で書いてみよう
2名無しさん@ピンキー:2010/04/04(日) 03:33:42 ID:0YgWbFMt
Angel Beatsでぬるぽ
3名無しさん@ピンキー:2010/04/04(日) 10:46:15 ID:tv6jdJdo
Angel Beatsでガッ
4名無しさん@ピンキー:2010/04/04(日) 18:26:36 ID:hdxVValm
http://www29.atwiki.jp/angelbeats/?page=SS

ここに載せようと思うので題名入れてほしいです
5名無しさん@ピンキー:2010/04/04(日) 18:33:45 ID:B77cy0+D
生きた人間がいないので全て屍姦になります(※天使除く)
6名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 01:34:53 ID:OOfNy4os
とりあえず、ゆり×天使の組み合わせでいいよな
天使は性別がないから百合じゃないって禁書目録で言ってた
7名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 01:42:36 ID:CqSX2q1l
「恋愛活動は、排除対象外行為です。どうぞ――」

そう言って、無防備に立ちつくす天使がそこに居た。
8名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 03:12:03 ID:gr+EuaQ3
浅はかなり
9名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 06:54:51 ID:9sLDl6lv
あさはかなり
10名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 02:26:53 ID:dTK/IvSm
ここは天使×ゆりじゃね?
11名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 22:37:46 ID:AJH+4olC
age
12名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 12:25:57 ID:3qcvo5SK
「この停滞した現状を打破する次のミッションは『北風と太陽作戦』よ!!」

「「まさか、禁じられたあの作戦を行うのか!?」」

男共に旋律が走る
「いつでも私たちの作戦は防戦一方よ。
でも、いつまでもそんなことじゃ駄目だわ!
たまにはこっちから元凶を叩きに行かないと」
ダンッ!!と、突然机を叩いたゆりの言った作戦の意味がようやく分かってきた
「つまり今回の作戦は天使をこっちから攻撃するってことか
じゃ、あいつがしばらく再起不能になるような秘密兵器とかが存在するのか?」「チッチッチ、そこで北風と太陽作戦なのよ」
ゆりは俺の前に顔を突き出して言った
「天使を手込めにするぅ!?」
俺は病まない世界で自分の耳を疑った
「そう、確かに天使は私たちが攻撃を仕掛ければ反撃をしてくるわ
ならば逆転の発想で、天使に対して校則違反だけれども+になることをすれば天使を手込めにできるんじゃないかしらって」
「つ・・・つまり、」
ごくっと、誰かが息を呑んだ
「そう、天使を犯すわ!」


って言う電波を受信した
13名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 17:33:08 ID:aktnISNs
>>12
あなたがミカか
14名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 19:08:59 ID:evg29PTR
>>13
ミカエル?
15名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 00:40:04 ID:WPIxEPKj
ガルデモのゲリラライヴの日、会場の大食堂から離れて配置に付いている音無。
「…?」
ふいに、小さな人影が立っているのに気が付いた。
月の光に照らされて銀色に輝く髪、薄闇にきらめく黄金色の瞳。凛とした美少女。
天使だ。
「現われやがった!」
音無は反射的に手に持ったGLOCK 17を構える… しかし、いつもの彼女とはなにか雰囲気が違う。
「…って、なんだよその格好は?」
天使はいつもの学校指定のブレザーではなく、なぜか音無が見慣れたデザインのセーラー服を着ていた。
「それってまさか… 俺たちSSSの制服?」
思わず銃を下ろし、しげしげと見る。
よく見ると、さすがに「rebels against the god」と書かれた腕章までは付いてなかったが、たしかにSSSの制服だった。
16名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 19:14:12 ID:O6/7EKGY
ジオフロントに侵攻する使途
17名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 22:14:24 ID:O6/7EKGY
「音無くんに、ガルデモのマネージャーをやってほしいの」
「俺に? なんで?」
「メンバーみんなからのご指名よ。あなたのことが気に入ったんだって」
「いやしかし、バンドのマネージャーって、なにをやったらいいんだ?」
ゆりはくっくっと笑った。
「そんなの、決まってるじゃない。…メンバーの夜のお相手よ」
「…夜の、なんだって?」
「ライヴのあと、どうしてもカラダが火照っちゃうらしいの。自分で処理するのも限界があるし、
しずめるのに、男の子の助けが必要なのよ」
「性欲を持て余す? 女の子が?」
「あら、音無くん、女の子だって性欲はあるのよ?」
「…」
「言っとくけど、四人とも凄いわよ? ちょっとやそっとのテクじゃ満足してくれないわよ?」
「…」
「ボーカルの岩沢さんはクンニは最低一時間は続けてほしいそうよ。リードギターのひさ子さんは
騎乗位が好きで、相手がイッてもずっと腰振り続けてるそうよ。ベースの関根さんと
ドラムの入江さんは3Pが好きらしいわ」
「…」
「どうしたの? あの娘たちと一戦交えたくないってわけ?」
「いや、そうじゃねぇけど…」
「音無くん… あなた、経験は?」
「まだだ」
ゆりは組んでいた足を組み直して、言った。
「わかったわ… 音無くんはまだ、そっち方面のテクが足りないみたいだから、まずは
わたしを相手にいろいろ経験を積んでから、メンバーの相手をするってのはどうかしら?」
「お前と?」
「これもリーダーの務めよ」
18名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 22:27:44 ID:L51FYJcS
オペレーション
sound attack

「音無くん、今回のミッションを説明するわ
今回のミッションは…音楽室の楽器強奪よ」

「おいおい!天使が、そんな簡単に盗らせてくれるのか?」

「私もすんなり行くとは思わない私達の生命線を担うガルデモの音響機器を強奪するには多少のリスクは必要よ」

「部隊をA、B、Cと分ける!
A隊は進入し機材を強奪してから退避、その間B隊は天使を足止めする、C隊はA隊を護衛しながらA隊と退避
作戦はわかったかしら?」

「B隊は捨て石になるってことかよ」

「反論は、ないわ」


「でわ…18:00時作戦を決行する
『作戦開始!』」




19名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 22:28:24 ID:L51FYJcS
音楽室を隊が包囲する

指示をゆりが手でしていた
そして、突入の合図が出る…、と同時に

「ゆりっぺ!音がする!」その声は日向だった


『音楽室からピアノの音がした』

!?

天使がピアノを弾いている


続きは後で…

20名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 01:20:44 ID:LkFNtL5c
ID:O6/7EKGYも乙

ID:L51FYJcSも乙

そしてどっちも、つ、続きををををを
21名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 07:50:46 ID:2MDztmn0
冒頭は心音のような
そんな曲

微かな声で隊は、コミュニケーションをとった

「どうするんだよ、ゆりっぺ!天使がいるぞ!」
「そんなのわかっているわ!作戦に変更はない!天使の曲が鳴り止んだと同時に一斉に突入する!」

作戦変更はない
そうわかったあと

心が浄化されるような幻想的な曲
隊は、しばしそれに魅入っていた

そして、天使の曲が終わりを告げる


「突入!」

22名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 07:51:20 ID:2MDztmn0
ガラッと戸が開く

岩沢引きいるA隊は一目散に楽器が置いてある用具室へ

B隊は、ゆりが指揮をとる
先の作戦会議で、B隊へゆりは真っ先に志願したのだ

「ふふ…さて、絶体絶命のピンチって所かしら」
天使の目はこちらに向いていた

天使を目掛けゆりは、足を狙って撃つはずだった

「ガードスキル、ディストーション」


やはり対応が早い、学習しているってことか

23名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 07:52:07 ID:2MDztmn0
「ハンドソニック」


く、喋ってる余裕はなさそうね
行くわよ音無くん


「わかってる」


天使との対峙
ハンドソニックとナイフが当たる衝撃で
2進数が飛ぶ

A隊が機材を強奪し、教室を出た途端にそれは行った

「ディレイ」

ゆりの背後に天使が
そして心臓を貫く




ハズだった


「野田くん!」
ゆりが叫んだ!

ハルバートと野田の体が床に落ちる
24名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 07:52:41 ID:2MDztmn0
野田が倒れた意味を即座に理解し

ゆりは、天使に向って
ナイフを突き立てる

残像を残しながら天使は避け

ゆりの背後へ
首筋にハンドソニックを置く
「動かないで」


「撃ちなさい!音無くん!」

「く…」

「あなたたちには服従して貰います」

「な、何を!?…ん…は…うぅん!」
ゆりの喘ぐ声

天使がゆりの制服をたくしあげ胸に手を運ぶ

制服からゆりの白い下着が

…続く
25名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 12:48:09 ID:R+UVHSZZ
>>24
GJ!
いきなり良作来たねー
ところで、何やっても死なない世界ならもっと無秩序で性犯罪とかも横行する社会になるんじゃないかと思った
26名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 12:52:20 ID:FfEvm6hR
「これは査問会よ、音無くん」
SSSに占拠された校長室。その大きな机の向こうに立っているゆりが言った。
「説明してもらいましょうか」
「何をだ?」
「とぼけないで。今日のお昼、校舎の屋上に天使と並んで座って、仲良くお弁当してたそうじゃない」
「見られてたのか…」
「校内に潜伏してるメンバーから報告があったのよ。どういうことかしら? 納得のいく説明をお願いするわ」

日向が感心しきったように言う。
「さすがだな音無、来た早々僕やゆりっぺのハートを奪っちまっただけじゃなく、天使までも篭絡しちまうとは」
「音無、てめえよくも裏切りやがったなー!!」野田が鎌をブンブン振り回す。
「よせ、取り敢えずハナシを聞こうじゃないか」落ち着き払った態度で松下五段が制止する。

「…俺は別にやましいことはしていない。昼前に腹を減らしていた俺の前にいきなりあいつが現れて、
手作りの弁当を差し出して『もしよかったら一緒に食べない?』って言ってくれたんだよ」
「…ふう〜ん、そっそれで?」
「もの凄く腹が減ってたんだよ… それで、あいつの後に付いて屋上まで行って、そこでお弁当をいただいた」
「…」
「食べ終わったあと、いろいろ世間話をした… ちゃんとした食事をしてるのかとか、どんな食生活してるのかとか」
「…それで?」
「…で、ありのままに話したら、『じゃあこれから、わたしが毎日お弁当をつくってあげる』って言われて」
「まさか、ハイって言ったんじゃないわよね?」
「いや、それが、あいつの弁当、すっげえ旨くってさ」
「…」
27名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 13:34:04 ID:FfEvm6hR
「…まあいいわ、じゃあ、音無くんはこれから毎日、お昼ごはんは天使のお弁当になるわけね。でもそれって
『死んだ世界戦線』のメンバーとしては、これから先、彼女と戦いにくくなるんじゃないかしら」
「それが…」
「どうしたの?」
「その… 食わせてもらうのって… 昼めしだけじゃないんだ…」
「…え」
「今晩、女子寮のあいつの部屋で、晩飯つくってもらうことになっちゃったんだ」
「はあ〜〜〜〜ッ!?」
28名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 18:46:41 ID:qrt7kOBL
じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇ!!!!
29名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 19:47:22 ID:vIQwobii
割烹着を装備した
30名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 20:43:30 ID:C/4MlBkh
続きまだーちんちん
31名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 02:36:50 ID:o+6+xXYj
これははやる


















じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇ!!!!
32名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 11:27:17 ID:Q7nu3c5+
天使「不純な同性との交遊は… 認めます」
33名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 01:40:47 ID:NfFrG41a
>>32
いやいやいや






百合ならまだしも
34名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 21:46:13 ID:nzdiSKyl
続きマダー
35名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 22:24:57 ID:cfiTzKsN
>>34
あの人はもういないんだ
帰って来ないんだ
諦めましょう・・・...orz
36名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 15:08:26 ID:fXF0XbSF
ほす
37名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 16:21:10 ID:WTCqtjET
>>27の続き

その日の夕方。
天使に夕食をふるまわれることになった音無は、女子寮への坂道をのぼっていた。そして、そのあとに続く日向、藤巻、松下五段。
「なんで、お前らが付いてくるんだよ?」
長ドスを肩にもたれさせた藤巻が、ニヤリと笑う。
「てめえが本当に俺たちを裏切っていないかどうか、この目で見届けるためさ」
「そういうこと」と松下。
「皆を裏切るつもりはない」
「でも、これから奴のまかないの世話になるんだろ?」
「それは…」
藤巻は、やれやれといった感じで、ぶっきらぼうに言った。
「なあ新入り、敵とそんな風に馴れ合ってたら、いざ斬り結ぶって時に余計なこと考えちまって、命を落とすことになるぜ」
「そう言うなよ、単にメシ作ってもらうだけじゃん」日向が二人の中に割ってとりなした。
そうこう言いながら歩いているうち、女子寮の入り口が見えてきた。
その前に立つ小さな人影。
「あれは…」と音無。

天使だった。

「なん…だと…?」と松下。
「あ、あのやろう…」と藤巻。
天使は三角巾を頭にかぶり、ブレザーの上着を脱いで、ワイシャツのうえからエプロンをかけ、手におたまを持っている。
まるで家庭科の調理実習みたいな格好だ。
38名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 16:29:54 ID:WTCqtjET
「こ、これは、なんというおさんどん少女…」と松下。
「わざわざ外で待ってくれてるたあ、けな気じゃねえか」感心する藤巻。
「見送りに来て良かったぜ、でなきゃ、奴のレアな格好を見逃しちまうとこだった」と日向。
天使は音無たちの姿をみると、問いかけるように、こくり、と首をかしげてみせた。
「あとの三人も、一緒に食べるの?」
「い、いや… 俺たちはその…」しどろもどろになる藤巻。
「いえ、遠慮させていただく」慇懃無礼に松下。
「俺たちは、こいつを見送りに来ただけなんだ〜」嬉しそうに日向。
天使は金色の瞳で三人をじっと見つめたあと、音無のほうを向いて、
「音無くん、入って」と言い、くるりと回って女子寮に入っていった。
「それじゃ」
音無もあとに続く。
残った三人は毒気を抜かれたように、お互いに顔を見合わせた。
「なあ… 天使って、あんなに可愛いかったっけか?」意外そうに日向。
「バカヤロー、見かけに騙されてんじゃねえ!!」藤巻が一喝するが、その声には力がない。
「ありだな…」松下がぽつりと呟いた。

天使のあとをついて、女子寮の廊下を歩いていく。
すれ違う女子生徒たちが音無を見て、「(エッ、なんで男の子がここに?)」と、びっくりした顔をする。
「(まいったな… 俺はなんてところに入り込んじまったんだ)」
あちこちから聞こえるひそひそ声。
「(焦るんじゃない。俺は腹が減っているだけなんだ)」
39名無しさん@ピンキー:2010/04/17(土) 22:56:54 ID:WTCqtjET
寮には炊事場があって、いくつかテーブルがおいてあり、生徒たちが簡単な食事がつくれるようになっている。
天使のあとに続いて、音無もそこに入ってゆくと、テーブルの一つに別働隊の4人が座っていた。
「やあ、音無くん」
「岩沢… それにガルデモのみんな」
「…へ〜え」
赤髪のロックミュージシャンの切れ長の目が、悪戯をしているみたいに、すっと細くなった。
「さっきから、てn… 生徒会長さんがなにやら料理してて、どうしたんだろうと思ってたら、な〜んだ、音無くんに食べさせるつもりだったのか」
天使の頬が上気したように赤くなった。
「(…なんか、小悪魔が天使をからかってるって感じだな)」と音無は思った。
「おうおう、頬染めたりなんかして可愛いねえ〜、なんだか応援したくなっちゃうね〜」とひさ子。
「お前たちも、ここで夕飯食ってるのか」
テーブルの上には、玉子焼きと炒めたソーセージが大皿に盛られ、その横にはおむすびとたくあんが並んでいた。どうみても十人分はある。
「音無くん一人にはちょっと多過ぎるみたいだから、あたしたちもご相伴にあずかることにしたのさ」とひさ子。
「少しつくり過ぎちゃった」と天使。
音無はゴクリと喉を鳴らした。
「うお〜、うまそ」
「でも、これってまんま虹裏定食だよね〜」と関根。
「でもおいしいよ〜」と入江。
天使が、音無のほうを向いて言った。
「音無くんも、ここでみんなと食べる?」
「あ〜いやいや、あたしらはこれで退散しま〜す」
「あたしらはこれから練習があるから〜」
そう言うと、女子四人は両手におにぎりを掴むと、
「どもども、お邪魔しました〜」と食堂を出ていった。
その後ろ姿に向かって、
「音出すのは8時まで」天使が言った。
40名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 04:14:29 ID:7HKl7otw
じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇ!!!!
41名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 07:33:52 ID:izQJkH5X
ずぃぃぃぃぃぃぜぇぇぇぇぇぇ!!!!
42名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 11:26:44 ID:Km2jEnHM
残った料理を一皿にまとめて盛り付けてラップをかけると、それを持って二人は三階の天使の部屋に向かった。
部屋に入ると、音無は持っていた皿を勉強机に置き、周りをぐるっと見廻した。
優等生らしく、本棚には難しそうな本がずらりと並んでいる。
机の上には、女の子にしては珍しく、デスクトップ型のPCがでーんと置いてある。
「(ノートPCじゃないんだ… ひょっとして自作派?)」
天使はベッドにちょこんと座って、両手をひざの上で組み、こっちを見ている。その横にはクマのぬいぐるみ。
「へえ、クマのぬいぐるみか、可愛いな」
音無はぬいぐるみをつまみ上げると、くんくんと匂いを嗅いだ。この部屋の主のらしい、甘い匂いがする。
天使が、はにかみながら言った。
「臭いでしょ」
「いや、女の子の匂いがするよ」
「…」頬がまた赤くなる。

『♪ズズチャチャズズチャ♪ ♪ズズチャチャズズチャ♪』
どこからか、ガルデモの演奏が聞こえてきた。
「始まった」
「たぶん屋上でやってる」
「…演奏、止めにいかなくてもいいのか?」
天使は、こくり、とうなづく。
「8時までなら、音出ししても構わない」
「そうなのか…」
パソコンをいじらせてもらいながら、音無は食べ終わった。
「ごちそうさま。旨かったぜ」
「そう」
「じゃあそろそろ、おいとましようかな」
43名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 11:27:58 ID:Km2jEnHM
天使は嬉しそうに言った。
「もしよかったら、明日も、つくってあげる」
「いいの?」
「毎晩、食べにくればいい」
「いや、それはいくら何でも…」
「なんだか通い婚みたい」
「違う!」
「じゃあ… 事実婚?」
「それも違う!」

天使はエプロンを脱ぎ、きれいに折りたたんで、姿見にかけた。
「ヤリ逃げは禁止です」
「…あの〜、それはどういう意味でしょうか…」
「間違えた…」天使は小さな手を握って、自分の頭をコツンと叩いた。
「食い逃げは禁止です」
スカートを脱ぎ、ワイシャツのボタンをはずし始める。

「(なんでこんなことになっちまったんだろうな…)」
銀色の髪をした少女の華奢な裸体を眺めながら、音無は呟いた。
44名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 18:00:20 ID:izQJkH5X
じぃぜぃ?
45名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 20:32:23 ID:sz/b2YQU
じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇ…ん?
次回乞うご期待下さい?








…じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇ!!!!
46名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 20:34:21 ID:sz/b2YQU
アゲちまった。クソっクソっクソっorzorzorzorzorz
47名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 02:50:52 ID:d19Z4Y8W
若さっ若さってなんだっ

















ふりむかないことさ
48名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 15:39:37 ID:tkvjz9s0
そうだよな ふりむいちゃだめだ
49名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 16:40:36 ID:1tH856R8
保守
50名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:44:38 ID:5l4IDZUT
『ロックバンドがステージ降りたあとっていえば酒池肉林って昔から相場が決まっておりますのよ』

音無にとって、岩沢という子が印象に残っていた理由はなぜかというと、『死んだ世界戦線』のアジトである校長室で目覚めたときに、
いや、より正確に言うと、トラップの直撃を食らって校舎からダイヴ、放物線を描いて地面に激突して即死して、また蘇生したら、
たまたま、そのとき視界に飛び込んできたのが彼女で、初めて見たその姿が脳にインプリンティングされてしまった… という訳ではもちろんなくて、
そのミュージシャンらしく華のあるルックスとは裏腹に、彼女の物腰があまりにシャイで無口だったからだった。
物静かということなら、部屋の隅っこで妙なセリフを連発していた椎名という人も負けず劣らずというか、不審なほど静かだったが、
この岩沢という少女、燃えるような赤い髪と、服の上からも目立つスタイルでありながら、妙に存在感が薄いというか、はかなげな感じがした。
そして、あの切れ長の目に宿る暗い影。
まるで人生の何もかも見てきたかようなその目付きが、音無の記憶にこびり付いた。
51名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:45:11 ID:5l4IDZUT
それはともかく。
入隊の初日、わけも分からず拳銃持たされていきなり実戦参加、天使とばったり鉢合わせしたのに頼みの銃はなぜかまったく効かず、
あとはひたすら逃げ回るだけ… と、さんざんな目に遭った音無だったが、作戦の無事終了後ようやく、皆と遅い夕食にありついた。
食べ終わったあと、食器を乗せたトレイを持って、返却コーナーの列に加わろうとすると、前にいる女子生徒が目に入った。
すらりと伸びた腿、長いすね。股のところに三角形のすき間ができるのが、スカートごしにうっすらと見える。
(あれ… この脚、さっき…)
音無は、目の前の脚をぼんやりと見つめた。
「あんた、初陣はどうだった?」
そう言われ、脚の持ち主の顔を見上げると、前髪のあいだから陰のある赤い瞳が、こちらを見つめていた。
「…岩沢」
「覚えてたんだ… あんた、音無だったね」
「うん。…やれやれ、今日はまったく酷い目に遭ったぜ」
「ふふっ、これからもよろしく」
先ほどのメンバー紹介のときみたいに、静かな微笑みを口に浮かべた。
音無は、相手のトレイに目をやった。ロックンローラーはどうやら、焼きそばが好物なようだ。
バンドメンバーらしい連れの少女が岩沢に話しかける。
「だれ、新しいメンバー?」
「うん、今日入った音無。…こいつ、うちでリードギター弾いてるひさ子」
52名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:45:43 ID:5l4IDZUT
「ねえ、あんたマージャンやる?」出し抜けに、ひさ子が聞いてきた。
「いや、やったことない」
「そりゃあ残念。…そーだ、これから内輪でライブの打ち上げやるんだけど、良かったら一緒に来ない?」
「俺が? …いいのか?」
「うん、あんたの歓迎コンパも兼ねて」
「…それと」と岩沢が続ける。
「あたしらのボディガードも兼ねて」
「ボディガード?」
「うん、ライブのあとで、興奮したファンに取り巻かれちゃったりすることがあるから、誰か男の子が一緒にいてくれたらな〜と」とひさ子。
「ああ、なるほど」
岩沢もきれいな子だったが、ひさ子も負けず劣らず美しかった。背の高いモデル体型をしていて、きれいな脚をしている。
彼女のおだやかな笑みは、まるでご近所のおねえさんのような親しみがあって、音無の心をなごませた。
ライヴを終えたばかりの彼女たちからは、かすかな汗の匂いがした。それを嗅いでいるうちに音無はなんだか頭がぼんやりしてきて、
彼女たちともっとお近づきになりたいと思った。
前のほうにいるゆりを呼ぶ。
「なあ、ゆり、そういうことだから俺、行ってくるけど」
ゆりは振り向いて、音無をちらっと見たが、何も答えず、ぷいっと前を向いた。
(…なんだ?)音無は、ゆりの態度を不審に思ったが、
「いくよ」と、ひさ子に言った。
「よっしゃ」
53名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:46:13 ID:5l4IDZUT
音無たちは残りのメンバーと合流して、女子寮のほうに向かった。
ドラム担当の入江、ベース担当の関根、それから会場進行係りの遊佐… みんなきれいな子ばかりだ。
彼女たちは、あちらの世界のアーティストの近況を聞きたがった。でも、バンドアパートだのスガシカオだのと聞かれても、音無には何のことか分からない。
「あんた、ミスチルも知らないの? ミスターチルドレンだよ?」ドラム担当の子が呆れたように言う。
「知らないなあ」
「ねえ音無、あんた好きな子は? 彼女とかいた?」ベース担当の子が音無のわきを小突く。
「それがさー、なんにも覚えてないんだよ」
「とぼけんなー」
「そーだよ、言っちゃえ言っちゃえ」
女の子たちに囲まれて、音無はすっかり幸せな気分になっていた。感動したといってもいいくらいだ。
初陣のストレスと緊張がだんだんと解けていって、殺伐とした今日一日の疲れがどこかへ吹っ飛んでいくような感じだった。
わいわい騒いでいると、あっという間に女子寮に着いた。
そのままずんずん入っていく一行に、音無はあわてた。
「ここって男子禁制だろ? 俺、入っちゃっていいのかな」
「最近じゃ、ファンの子たちは寮だろうとなんだろうと、構わず侵入してきます」と遊佐。
「でも、入ったらヤバいんじゃね?」
「見付からなければ問題ありません」と即答する遊佐。さすがSSSメンバー、顔に似合わず腹が据わっている。
「そうそう、もし見付かっても叩き出されるだけだし」ひさ子が笑う。
「教師が怖くてッ」
「ロックができるかーッ」そう叫ぶ関根と入江に引き摺られるようにして、音無も寮の中に入った。
54名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:46:39 ID:5l4IDZUT
全員で、岩沢の部屋の前まで来た。
「入って」
音無が通されたそこは、二人用の相部屋だった。
「ばいば〜い」
「がんばってね〜音無」
「ほどほどに」
そう言って、関根、入江、遊佐の三人は、自分たちの部屋に帰っていった。
岩沢は机の前の椅子に座って、きれいに足を組んだ。ひさ子はベッドに浅く腰かけて、行儀良く両ひざを揃えるようにして座った。
どうやら、ひさ子が岩沢のルームメイトということらしい。
「あとの三人は?」音無は聞いてみた。
「おやおや、あたしたち二人だけじゃ足りないってか?」ひさ子がひやかすように言った。
「それとも、あっちのほうが好みだったかな?」と岩沢。
「いや、そういうわけじゃないって」
(…なに弁解してんだよ俺)と思いながら、音無は空いていた椅子に腰かけた。
「そこじゃない、あっち」岩沢が言った。
「は?」
「そこ空いてるよ」ひさ子が向かいのベッドを指差す。
「いや、それはちょっと…」
本人の見ている前で、女の子のベッドに腰掛けるなんて、そんな度胸、音無にはこれっぽっちもない。
55名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:47:07 ID:5l4IDZUT
「ここでいいよ」と、懸命に首を横に振った。が、しかし、
「いーからそこに横になりなよ」
「そうだ、疲れてるんだろ、遠慮してないで横になれよ」と、部屋の住人たちも譲らない。
ずっと走り回って疲れていたので、言われたとおり横になってもよかったのだが、一度横になったら、そのまま爆睡してしまいそうで、
結局、音無は窓を背にして床に座り込んだ。
「なんだよ、そこがいいのか?」岩沢が笑った。
「…」
「そんなに固くならないで、別に取って食ったりしないから」ひさ子も笑った。
ぐったりと後ろにもたれかかり、深いため息をつく。
結果的に、やけに低い位置から彼女たちを見上げるようなかたちになってしまったなと、音無はちょっと後悔した。
(別に、スカートを下から覗きたかったわけじゃない、たまたまそうなっただけだ)と、心の中で弁解した。

とりあえず、ジュースで乾杯。
「ようこそ、『死んだ世界戦線』へ」と、ひさ子が言い、缶ジュースをグッとあおる。
「お疲れー」
岩沢はそう言うと、手に持ったミネラルウォーターのボトルを机の上に置き、組んでいた足をほどいて、反対に組み替えた。
あわててそっぽを向く音無。
と、ひさ子が、太腿に付けているフットバンドに手をかけた。そのまま、タイツでも脱ぐように、するするっと下にずらしていく。
すらりと伸びた脚線美のうえを、GDMのロゴの入ったバンドが、すべるように下りていった。
セクシーなその光景に、音無は思わず目を逸らしたが、デルタ地帯を覆う白い布が視界の隅にちらりと映るのまでは防げなかった。
どぎまぎして、音無は二人に聞こえないように念じながら、ゴクリと小さく喉を鳴らす。
その反応を楽しんでいるかのような二人。
56名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:47:48 ID:5l4IDZUT
ひさ子が岩沢に聞いた。
「あれ、『死んでたまるか戦線』だったかな? …岩沢、今はなんてったっけ?」
「なにが」
「あたしたちの『戦線』の正式名」
「さあ、なんでもいいんじゃない?」けだるそうにそう言って、岩沢はミネラルウォーターをあおった。
「『死んだら驚いた!戦線』、とか?」外したバンドを指でもてあそびながら、その匂いをくんくんと嗅ぐ。
「言えてる」そう言うと、岩沢もリストバンドを外した。
ひょっとしたらリスカの跡を隠しているのかもと思っていたが、そうじゃないらしい。というかそもそも、この世界では身体に傷は残らない。
「『進学就職戦線』、とか?」と言いながら、ひさ子が手にしたフットバンドを前の床にぽいっと放る。
意思に反して、ついつい、それに目をやってしまう音無。
「オバケの学校に、そんなもんはねえ」笑いながら、岩沢もリストバンドを床に放り投げる。
それがどんな匂いがするのか、手に取って嗅いでみたいという衝動に駆られる音無だったが、実行に移す勇気はなかった。
「じゃあ、『スイーツ食べたいな戦線』、てのは?」長い脚をこれみよがしに組んでみせるひさ子。
「あー、それいいな」どうでもよさそうな口振りの岩沢。
「そーれーとーもー、『セックスしたい戦線』?」ちらっと音無のほうを見るひさ子。
「何言ってんだよ、お前ら」しらばっくれようとする音無だったが、思わず顔がにやけてしまう。
自分が何を考えてるかなんて、この二人にはとっくにバレているような気がした。
57名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 15:48:25 ID:5l4IDZUT
「…ねえ、あれしない、音無」下を向いた岩沢が、さりげない口調で言う。
「え?」とぼけて聞き返す。
「だから、あたしたちとセックスしない?」何でもないことのように、岩沢が繰り返した。

「あんた大胆だな」
「なんだよ、そっちこそえらく大胆じゃないか、こんな夜中に女の子の部屋に押しかけるなんてさ」とがめるように、岩沢が目を細める。
「それもそうだな」
ひさ子が含み笑いを浮かべる。
「あんただって、そのつもりだったんだろ?」
「そのつもりって?」
「とぼけるのが上手いねえ。あたしらとヤりたいって思ってたんじゃないの?」
「まあね」と音無。
「やっぱりその気だったか」岩沢が肩をすくめてにっこりする。
「正直でよろしい」ひさ子もにっこり。
二人は立ち上がり、音無の前に並んで立った。
「どっちから?」二対の脚線美を眺めながら、音無は上ずった声で聞いた。
「じゃあ、まずあたしから」そう言うと、ひさ子がセーラー服の上着を脱ぎだした。
「待ってひさ子、あたしも一緒に」岩沢も負けじと脱ぎだす。
「いいよ、三人でたっぷり楽しもうぜ」ひさ子が脱いだスカートを放り投げた。
あっという間に、ブラとショーツだけになる二人。
「ちょ、いっぺんに二人とも?」
岩沢はしゃがみ込むと、手早い手つきで音無のシャツのボタンを外していく。
「初めて会ったとき、破れた服の下のあんたのカラダ見て、『いいな』って、思ってたんだ」

二人のつるりとしたお腹を見ながら、音無は、今日自分が銃で撃った女の子のことを考えていた。

                                    続きます
58名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 18:46:03 ID:yXjo5S7M
良いものを見せてもらった。続きが楽しみだぜ 
59名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 19:03:22 ID:MA3nyF38
いいね!いいね!期待してるよ!
60名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 03:02:07 ID:JmqJgM/u
じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇ!!!!
61名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 05:26:50 ID:XJnX144L
天使SSの続きを希望
62名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 06:48:11 ID:bEjSmCwW
「私は、天使じゃないわ」
当たり前だ。俺は、からかわれてたんだ。馬鹿な質問をしてしまった。
天使「私は、あなたの性奴隷……」
天使は、無表情のまま、何気ないことのように口を小さく動かした。
「はっ?」
俺は、耳がおかしくなったのか?

的な展開
63名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 08:11:44 ID:27hsiRf1
じょぉぉぉぉぉぉじぃぃぃぃぃぃ!!!!
64名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 16:47:33 ID:9aZ1uTCt
>>57
GJ!
続きが楽しみだー
65名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 23:47:41 ID:xxhHb181
「ようこそ、死んでたまるか戦線-慰安部-へ」
66名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 13:58:47 ID:9l/VmEi/
>>65

ゆり「いつもご苦労様音無くん、これは無料サービス券よ。これを見せれば、うちの女性メンバーから
すてきな慰安のサービスを受けられるの。ちなみに、リーダーのあたしでも… ってどこいくの音無くん!」
遊佐「あら、音無さん… そこに持っているのは、ひょっとしてメンバー用の慰安のサービス券じゃないですか?
…承知しました、わたし、今の任務が終わったらすぐに… ってどこに行かれるんですか音無さーん!」
天使「もしもし、そこの道行く男子生徒さん、校内での不純異性交遊は禁止よ… それから、その慰安の
サービスは生徒会でも代行してるから、よかったら利用してね… って、あーあ、行っちゃった」
ゆい「こんにちは音無さん! え、慰労サービスですか? わたし、そういうのやったことないんですけど、
でも、音無さんのお役に立てるよう、一生懸命頑張ります!」

的な展開
67名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 04:43:57 ID:fccaNKcR
日向が何回くらいピンクにプロレス技かけたのか
誰か教えてくれませんかねえ…
68名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 12:45:25 ID:6v4Pwu8o
四回
69名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 13:16:09 ID:4IcqWhZm
五回だろ
もう一回見ろ
70名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 01:05:11 ID:La/fVMNO
>>43の続き

『♪ズンチャ ズンチャ♪ ♪ズンチャ ズンチャ♪』
もう8時近いというのに、屋上ではガルデモがまだ音合わせをやっている。

「明かり、消すね」
天使が照明のスイッチをぱちんと切った。
暗がりの中、音無は目をこらした。
微かな月明かりが窓から差し込んでいる。
薄闇の中、天使の後ろ姿が見えた。腰まで伸びた髪の下から、ほっそりとした二本の脚が伸びている。
彼女が振り向くと、金色の瞳がキラリ、と輝いた。
こちらのほうにゆっくりと歩いてくる。
月の光がボディラインに沿って明と暗のコントラストをつくり、少女らしさの残る肢体をなまめかしく彩っていた。

湧き上がる衝動に駆られて、引き寄せられるように手を触れる。

近くで見ると、肌に生えたうぶ毛が細かくキラキラと光っている。
天使のささやかなナマ乳に手を伸ばし、ぐりぐりとこね回す。
「ん…」
なんだか痛そうだ。
そのまま、少女の股間に手を伸ばした。
「…!」天使が息を呑む。
指先に、彼女のいちばん敏感な部分のぷっくりした感触と、ぬめりと、彼女の体内のぬくもりを感じる。
71名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 01:05:59 ID:La/fVMNO
そのとき、屋上から懐かしいメロディとともに、岩沢の楽しそうな歌声が聞こえてきた。
『♪こんにちは〜赤ちゃん♪ ♪あなた〜の〜笑顔〜♪』
「!!!!!」
「!!!!!」
音無と天使は顔を真っ赤にして、お互いの顔を見合わせた。
『♪こんにちは〜赤ちゃん♪ ♪あなた〜の〜泣き声〜♪』

思わず、ここが女子寮ということを忘れ、音無は窓から身を乗り出して上に向かって思いっきり叫ぶ。
「バカヤロー─ッ、ふざけんじゃねーぞ、岩沢ァー─ッ!!」
屋上から、
「きゃっははははは」「音無怒ってる怒ってる」と、黄色い歓声が沸きあがった。

「あいつら…」
「音無くん」
「あ、ごめん、いきなり大声出して。ここ、お前の部屋なのに」
「ううん」天使は両手を頬にあてて、嬉しそうに首を振りながら
「夜の女子寮で、キレて叫んでる音無くんも、ス・テ・キ」
「そんな変態行為、褒められても嬉しくねえよ!」
「…でも、こうしてまたひとつ、あなたとの既成事実が積み上がっていく」
「…」
72名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 06:40:10 ID:UTYxrW66
うわぁい墓穴w
73名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 09:24:32 ID:rUiqi1Rx
ワロタwwwww
74名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 20:34:52 ID:ANRgacfg
じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇ!!!!
75名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 19:52:08 ID:JL1yizSB
あげ
76名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:33:57 ID:fCPL73Sr
セカンドフライ捕れたら最高に気持ち良かっただろうなと悔しがる日向に
ユイが「じゃあ私と気持ちいいことします?」ってな感じのが見たい
77名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 21:01:52 ID:TI17XB0Z
>>76
ヤバイ、俺もそういうの凄くみたい。職人の方よろしくお願いします!!
78名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 21:41:42 ID:oRad6Ksi
ゆりっぺが音無を強引に押し倒してプギャー
79名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 01:16:43 ID:hMNUyfRX
音無が無双過ぎるw
80名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 17:27:49 ID:WZzGncf4
>>57の続きが待ちきれない
81名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 23:37:22 ID:ZGdCezLe
早くて連休明けかな
82名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 05:35:13 ID:bfa5cl6Y
>>80
おれもだぜ。気が合うな
83名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 14:57:25 ID:We2M0h2L
>>71の続き

ベッドの上には、裸になった天使が横たわっている。
音無はその横にしゃがみ込み、少女の端正な裸体をじっくりと眺めた。
「…」
天使は恥ずかしさに耳たぶまで真っ赤にしながら、ぎゅっと目を閉じて、唇をぶるぶると震わせていた。
「(自分だけ先に裸になるって、やっぱり恥ずかしいんだろうな…)」と、音無は思った。
今夜、彼女が自分にふるまってくれた手料理の、どことなく懐かしい味を思い出す。
そんな優しい少女の可憐な肉体を、己の勝手な欲望のおもむくままにむさぼるなど、音無にはひどく汚らわしいことのように思えた。
「(でも… 何もしないでこのまま帰ったら、彼女、傷つくだろうな)」
これは彼女からの一連のもてなしの続きなのだと、音無は考えることにした。食後のデザート、スイーツのようなものだと。
ぎこちなく自らの身体を差し出した彼女に対して、その情に答えたいと思った。
音無はまず、心の通ったスキンシップを心掛けるように自分に言い聞かせた。

屋上からは、さっきからもう、ドラムとベースの音しか聞こえなくなっていた。まだ叩き足りないのか、残った入江のドラムの練習に、
仲の良い関根が付き合っているのだろう。
ガールズバンドらしからぬ地味で骨太なサウンドが、辺りにずんずんと鳴り響く。
華やかなフロントマンや巧みなギタリストを支えるリズムセクションは、多彩なフレーズを自在に繰り出しながら、ずっしりとリズムを刻んでいた。
その名の通り、モンスターガールズバンドだな、と音無は思った。
84名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 15:07:11 ID:We2M0h2L
彼女が息をするにつれて、真新しい乳房がゆっくりと上下した。
天使の透きとおるような白い肌に、ほのかな赤みが差して、桜の花のように色づいている。
音無は、目の前のささやかなおっぱいに触れ、頬をすり付けた。
「…!」
天使の顔が真っ赤になる。
すべすべした肌はなめらかで、こちらに吸い付いてくるみたいだった。
キスマークをつけないように注意しながら、舐めるように何度も口付けをする。
天使の腰がびくんと跳ね上がり、腹筋がぴくぴくと痙攣し、細い脚がくねるように動いた。
乳首をくりくりと舌先で転がすと、ピンク色の先端がだんだんと尖っていく。
金色の瞳がとろ〜んとして、表面がだんだんと濡れたようにキラキラしてくる。
キスの雨が、上から下へと、だんだんと移動してゆく。
股のあたりからは、めまいがするほど濃厚な女の匂いがした。

音無は天使のやわらかい体を開き、ピンク色のつるつるした性器に見入った。なんとなくチーズのような酸っぱい香りだ。
「(綺麗だ…)」
ぴたりと閉じた秘裂に口付けし、舐め上げていった。
かすれた声を上げながら、天使は身体をひくつかせた。
ぷつぷつとしみ出してくる透明な水蜜を、じゅるじゅると音を立てながら啜る。
男の侵入を拒むように閉ざされた秘裂に、無理矢理に舌先で割って入る。
ザラザラしたひだひだの隙間を舌でなぞるようにしていくと、天使は嗚咽のような声を上げ、のたうちまわった。
彼女の反応を注意深く観察しながら、音無はさらに愛撫をくわえていった。
85名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 15:42:21 ID:We2M0h2L
音無が舌先で、彼女の一番敏感なところをこね回すと、相手の体温がぐんぐんと上がっていくのを感じた。
「くあっ…」天使が息苦しそうに喘いだ。
身体がみるみる弓なりになっていく。
さっきまでつぼみのようだった幼い性器が、たちまち女の欲望器官と化して、ぱっくりと口を開けるのを音無は見た。
その奥に、ピンク色をした丸い出っ張りがあり、その真ん中にある口が物欲しげに開いたり閉じたりした。
天使の全身がぎゅっと引きつった。しばらくして、ゆっくりと筋肉がほどけ、全身がぐったりとなる。
それは、めまいがするほど艶めかしい光景だった。
思いもかけない激しい反応を彼女がみせたことに、音無はとまどっていた。
見ているだけでこっちも興奮して、心臓がバクバクした。
ほんとうの絶頂を迎えたときに、女性があんなにたくさんの液体を流すのだと、音無は初めて知った。
86名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 21:22:06 ID:CWzlWuiD
じぃぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇぇ!!!
87名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 00:23:59 ID:aff3rA1d
生徒会室で一人天使ちゃんをオカズにシコシコし始めるNPC。
「あぁぁ天使ちゃぁぁん…ホアー!ホアッーッ!ホアァァーッ!…」

「ガチャッ」
偶然天使ちゃんが入ってきて
「何してるの…(無表情で)」

「!?あ、あのそのこれはくぁwせdrftgyふじこlp;…」
慌てて隠そうとする

「バタン」
ドアを閉め、二人きりになると
何事も無かったかのようにこっちに近寄り、
淡々と無表情でNPCを見つめながらシゴきはじめる

「そ、そんn…ちょ…っ…おま…!」
それなんてエロゲ展開に頭がついていかないNPC。
あっちの方は元気ハツラツオロナミンC。否、デカビタC。

当然の如くスキル全開で挑んでくる天使ちゃんマジ鬼畜。

「ガードスキル…ディレイ…(クイックイッ)」
「ホアーーッ!!アンジェロラッシュしゅごいいいいい!」

「ガードスキル…ハーモニクス…」
「んほおおオオッッ!内と外からアッーーーッ!!!」

「ガードスキル…ハンドソニック…」
「アォオーーーッ!剃られるぅ!そられるぅぅ!スリル満点ンンンn!!!」

「ッ…出る…出るッ!民放じゃ流せないのが出るううぅぅぅ!!1」

「…早くだしなさい…」
表情一つ変えずにジッと見つめてくる天使ちゃんマジ天使。

天使ちゃんに襲いかかるケフィア状のカルピスっぽい何か。

しかし生徒会長の天使ちゃんに隙は無かった。
「…ガードスキル…ディストーション…」

!?
天使ちゃんの顔にDive Inする予定だったMr.ケフィアは
天使ちゃんが持ってきた書類に不時着してしまったのだ!すごい!
さすが天使ちゃん。マジ天使。

最高の笑顔で消えかかってるNPCをよそに言葉を投げかける。
「…これ…作り直しておいて…」
さすが天使ちゃんマジ天使。


「…な、な、なななな何て事…っ」

!?
その状況を400倍ズームで監視していた人物が一人。
――副会長は見ていた。

続かない。
88名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 03:32:53 ID:fRE7EMAw
みんなGJすぎる
89名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 03:26:04 ID:N9xSzd9c
天使ちゃんカワイソス…
音無×天使いいね
90名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 03:27:21 ID:4S/orj/X
上に同意
91名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 03:49:50 ID:AFmXnHXW
天使ちゃんが音無の服の裾掴んだ所がヤバすぎる
身長差もツボ
92名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 11:27:49 ID:kOg7Y2WE
天使ちゃんかわゆすぎて死にそう
93名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:05:00 ID:ggqgsPsO
>>57の続き

二人の女の子は手際よく、音無の服を脱がしていった。まず上着、次いでワイシャツが脱がされ、靴とソックスが剥ぎ取られた。
「はい立って立ってー」
両腕を取られ、促されるままに立ち上がると、
「そーれッ」
すぐさまズボンとパンツが一緒くたになって引き抜かれた。
裸にひん剥かれたところで、二人がいっせいに触ってきて、上半身の筋肉や尻のかたち、足の長さなど、全身くまなくチェックされる。
(まるで捕らわれた宇宙人じゃねーか)と、音無は思った。
「岩沢の言う通り、確かにいいカラダしてる」音無をべたべた触りながら、ひさ子が満足げに言った。
「だろ?」
岩沢が音無の頭をくんくんと嗅ぐ。
「あんたの頭、なんかマッチを擦ったみたいな、火薬が燃えたような臭いがするんだけど」
「硝煙の匂いと言ってくれないか」そう答えながら、自分でも鼻をひくつかせる。
確かに臭かった。さっき皆が天使に向けて撃ちまくっているときに、その中にいたせいだ。
「じゃあ、一緒にシャワー浴びようか」
そう言うと、彼女たちもブラとショーツを脱いで裸になり、左右から猫のように音無の身体にまとわりついてきた。
裸の女の子に密着されて、そこは悲しい男の性、そのふくよかな感触に堪らず、思いきっり勃起してしまう。
「あ、立ってる立ってる!」ひさ子がニヤニヤしながら言った。
「結構大きいじゃん」岩沢も嬉しそうだ。
二人は膨張したムスコをもてあそぶように、やわらかい手でぺちぺちと触った。
音無も恐る恐る、二人の腰に手を回してみる。二人とも、とくに嫌がるようすもない。
これぞチャンスとばかりに、その魅惑的なカーヴを描く身体のあちこちを手で探ってみる。
94名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:06:47 ID:ggqgsPsO
あたりまえのことではあるが、同い年の女の子でも、さわり心地がそれぞれ微妙に違った。
すらっとしてスレンダーな岩沢はしなやか。そして、背の高いひさ子はめりはりのあるグラマー。
どちらの子もウェストがきゅっとくびれてお尻が小さく、引き締まったスタイルをしている。
これからこの肉体の芯を貫くのだと思うと、快楽の予感に音無はぶるっと武者奮いをした。
音無にさわられて、二人は身体をくねらせ、くすくすと笑った。
「あはは、積極的だねえ〜」とひさ子。
「あとでいっぱいさわらせてあげるから、そうあわてんな」背中を押しながら、岩沢が言った。
二人は両側から腕を組んで、彼をユニットバスまで引き立てていった。
部屋に入ってすぐ横にあるユニットバスのドアを開け、一人ずつ中に入った。
「足元、気をつけて」
狭いユニットバスの中はきれいに片付けられていて、女の子の甘酸っぱい匂いでいっぱいだった。
入って正面には、ウォシュレット付きの洋式トイレと洗面台があり、奥には人ひとりが腰を下ろして足をのばせるくらいのバスタブがあった。
洗面台にはボディソープとシャンプー、リンスのボトルが一本ずつ並んでいる。二人共同で同じものを使っているようだ。
化粧品の類は見当たらなかった。
三人でバスタブの中に並んで立つ。
「はい、これ持って」岩沢にシャワーヘッドを渡される。
「どうするんだ?」
「それ持ってバンザイして、頭にかけて」
頭から熱いシャワーを浴びる。
きゃっきゃっという笑い声が耳に響きわたり、二人のオッパイが音無の胸と背中に触れたり離れたりした。
95名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:07:45 ID:ggqgsPsO
「目ェつぶって」
言われるまま目をつむると、頭にシャンプーがかけられ、四つのやわらかい手が音無の髪を洗い始めた。
「男のくせに、髪の毛サラサラじゃん」岩沢が羨ましそうに言う。
「ほんとだー。音無、気持ちいい?」ひさ子が聞く。
「うん」音無は答えた。
実際、二人のしなやかな指で、わしゃわしゃと頭を洗ってもらうのは、すごくいい気持ちだった。
「はいはい、いい子だね〜」ひさ子があやすような口調で言う。
「なあ、ひさ子」音無の肩ごしに、岩沢が呼びかけた。
「ん?」
「たまには、カラオケとかいきたいよね〜」
「あー、そ〜だな」
「…ここにはカラオケボックスとかはないのか?」目をつむったまま、音無は聞いてみた。
「うん、学園の敷地内が、この世界のすべて」岩沢の濡れた髪が音無の首筋に触れた。
「あたしたちは、そのちっぽけな世界にロックで反逆してるってわけ」ひさ子が言った。
「そうなんだ」
「ライバルもいねーし、JASRACもいねーし、やりたい放題よ」ひさ子がのん気そうに言った。
「はい、一丁あがりー」岩沢が、シャワーの湯で残った泡を洗い流した。
「じゃあ、身体も洗おっか」と言って、ひさ子がボディーソープを自分の身体に塗りたくり始めた。
「え?…え?」
「あ〜あ。ひさ子はいつもそんなふうにして甘やかすから、男がつけ上がるんだよ?」そうクギを刺しながらも、岩沢もボディーソープを身体につける。
岩沢とひさ子は、自分たちの身体をこすり付けるようにして、二人がかりで音無の全身を洗ってくれた。
彼女たちの肌はなめらかでつるつるしていて、うっすらと秘毛が生えた股のあたりだけが少しザラザラした。
淫らにうねる女体に挟まれ、音無は、頭がイカれちまいそうだと思った。
もし天国というものが実在するのなら、これがそうだろう。
96名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:08:50 ID:ggqgsPsO
音無も手を伸ばして、起伏に富んだ官能的なラインを思う存分いじくりまわした。
お椀を伏せたようなかたちをした乳房に触れて、ぴんと立ったピンク色の乳首をもてあそぶと、二人は気持ちよさそうに喉を鳴らした。
「ここもキレイにしとかないとね」ひさ子はそう言うと、亀頭の周りにボディーソープを塗りたくり、ソフトタッチで洗い始めた。
「大丈夫? 痛くない?」
「うん、痛くない」
痛くないどころか、今まで感じたことのない快感に、大量の血液を送り込まれたムスコはガチガチのビンビンに勃起してしまう。
あまりの気持ち良さに頭がぼぉーっとして、相手のなすがままになってしまう音無だった。
「どれどれ、私にもやらせて」と言って、岩沢も音無自身の茎の部分を握ってきた。
「…!」あまりの快感に腰が砕けそうになる。
「あとでたっぷり楽しませてあげるから、きれいにしとこうね」ひさ子が亀頭をやさしく手揉みする。
尾てい骨の辺りがムズムズうごめいて、奥のほうから快楽弾がずずっと盛り上がってくる強烈な感覚に、音無はうめいた。
「うああっ……」
ペニスをしごきながら、彼女たちの息もどんどん荒くなっていく。
「熱くなってきた」岩沢が押し殺した声で言い、いっそう激しくしごき始めた。
「イきそう?」ひさ子が聞きながら、亀頭への愛撫を早めてゆく。
さらに強い刺激が欲しくて、音無は本能的に腰を前後に動かした。
理性をなくしたように、女の手のひらを突き続ける。
「我慢しなくていいよ、このまま、あたしの手の中に出して」耳元でひさ子がささやいた。
もうたまらず、射精してしまう。
ひさ子のへそから股にかけて、ドロリとした精液が飛び散り、長い脚をつたってダラリと流れていった。
「出たあ」と、ひさ子が言った。
「ふふん」と、岩沢が鼻で笑う。
あまりの気持ちよさに、腰がビクビク動いて止まらなかった。
97名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:09:48 ID:ggqgsPsO
「さーて、こいつもきれいになったし!」ひさ子が音無の尻をパンパン叩く。
「あたしらもきれいになったし!」そう言いながら岩沢が、ひさ子の尻をぺしぺしと叩いた。
「こら、叩くんなら自分のケツ叩けよなー」悲鳴をあげるひさ子。
「さあ、やるか!」
「やるぞ!」
二人でやいやい言いながら、音無をベッドに連行する。
音無のほうも、もう我慢できずに岩沢に抱きつき、かかえ上げてベットに押し倒し、ひさ子も抱きかかえてベットに寝かし、その真ん中にダイブした。
「ぎえーッ、なんなのこいつ?」岩沢が笑った。
「野獣だーッ」ひさ子も笑った。
3Pセックスバトルのゴングが鳴った。
全員が並んで寝るには、そのベッドはいささか狭過ぎた。三人はお互いにマウントポジションを取ろうと上になったり下になったりしてもつれ合った。
絡みつく二人をなんとか押さえつけ、上から覆いかぶさって、交互にキスをする。
何度かディープキスを交わしているうちに、二人ともすっかりおとなしくなった。
柔らかくて、ぬくもりをもったクッション。肉布団と呼ぶには、いささかスリムだったが、その上に寝っ転がって、代わる代わるおっぱいを吸う。
重ねた肌ごしに、彼女たちの身体を駆けめぐる規則正しいビートを聞いていると、なぜかとてもリラックスした気分になる。
記憶のない俺は、世の中の既成概念やモラルから、少し足を踏み出してしまったのかもしれないと、音無は思った。
98名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:16:15 ID:ggqgsPsO
張りのある乳房から、下へ下へと辿っていくと、彼女たちの性器が目に入った。
彼女たちの顔立ちや背格好が違うように、二人の性器の大きさやかたちも微妙に違っていた。
試しに指を入れてみると、つるんと根元まで入ってしまった。中は熱く、ヌルヌルしていた。
「ちょっ、いきなりっ!」岩沢がびっくりしたような声をあげ、音無の頭を押さえつける。
「おうっ、みごとなこうげきだッ!」ひさ子が冗談めかして言った。
夢中でいじくり回していると、チーズのような匂いがしてきて、二人の息がどんどん荒くなっていく。
「あぁ…」岩沢が小さく声をあげた。
ひさ子のほうも、微かなあえぎ声を漏らす。
もはや本能で体が勝手に動いているかのようだった。
極上の美少女二人を並べて、女の花を代わる代わる取っ替え引っ換え、挿れちゃあ抜き、挿れちゃあ抜きを繰り返した。
片方の子にペニスを挿入して、腰をガンガン振りながら、もう片方の子のナニに指を突っ込んでかきまわすといったことを、延々とやった。
ぐりぐりと膣奥を穿るように腰を回してやると、彼女たちは歓喜の声を上げながら、その長い手足を絡ませてきた。
まるで動物だった。汗だくになって、ただ狂ったように腰を動かして、二人の穴を交互に犯した。
パンパンという激しい肉打ちの音と、彼女たちが漏らす歓喜のうめき声が部屋に響きわたる。
ひさ子の身体の奥深くまで突き込みを加えていると、その隣でお預けされている岩沢が、大きく股を開いて催促する。
音無は、ちょっと待ってろとばかりに、片手を伸ばして指で愛撫しながら、いっそう激しく腰を打ち付けた。
ひさ子が、声にならない叫び声を上げたと思うと、大きく身をのけぞらせて痙攣し、やがて果てた。
イキ疲れてぐったりしているひさ子から肉槍を抜いた音無も、もう限界だった。続けて岩沢に挿入し、最後のスパートを開始した。
音無のへばったようすを見て、岩沢が言った。
「中で出しても構わないよ」
突き上げながら、奥を穿るように腰を回してやると、岩沢はステージでも見せたことがないほど、狂ったように激しくヘッドスパンキングしながら、歓喜の声を上げた。
音無も一緒に、絶頂の坂をどんどんと駆け上がっていった。
勢いよくペニスを引き抜くと、二人の腹の上に精を吐き出していた。
99名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:19:54 ID:ggqgsPsO
ことが終わると、岩沢とひさ子はティッシュペーパーで腹についた精液をぬぐい、立ち上がっておしゃべりしながら、床に脱ぎ散らかされた
服を踏まないように歩いていって、ユニットバスに入った。しばらくして、シャワーの音が聞こえてきた。
音無は甘美な疲労感に包まれながら、ベッドに横たわっていた。
タマの裏側がヒリヒリと痛んだ。
(俺、もうとっくに死んじまってるのに、何でこんなことやってんだろう)と、音無は思った。

女の子たちの笑い声を聞きながら、音無は部屋の中をぐるりと見廻した。
彼女たちの部屋はよく整頓されていた。SSSの制服のほかには衣服も見あたらなかったし、壁ぎわに立てかけられた数本のギターを別にすれば、私物もあまりなかった。
彼女たちには、ここでやるべきことがある。
音無は、自分にも彼女たちのように、何かやるべきことがあるだろうかと考えてみたが、何も思い付けなかった。
そもそも、もう死んでしまった人間にやるべきことが残っているのだろうかと思った。
エレキギターに混ざって、一本のアコースティックギターが目についた。
音無は、そのギターが誰かにとって、とても大事なものだという印象を受けた。
歳月の重みとでも言うべきものが欠けているこの場所で、そのギターはなにかしら奇妙で、場違いなものという感じがした。
別にそのギターが古ぼけているのではない。使い込まれて傷だらけだったり、シールがべたべた貼られているわけでもない。
だが、なぜかその物体には個人の思い出というか、一人の人間が短いながらもそれまで生きてきた歴史のようなものが感じられた。
それは、この舞台装置のような学園に決定的に欠けているものだった。
ギターを眺めながら、自分はいったい誰だったんだろう、と音無は思った。
                                                おわり
100名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:39:41 ID:Y4/LMWyX
イヤッホォーーーーーォゥゥゥ!!!!
じぃぃぃぃぃぃじぇぇぇぇぇぇえ!
まじで乙でしたd(^_^o)
101名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 04:33:49 ID:5zKp2tXg
日向×ユイで非エロ超SSS投下

書き終わった後で、そういえば日向の心情描写的にユイをなんて呼ばせればいいんだろうって気づいた
でも直すのめんどくさいのでテキトーにやったのをそのまんま
あとこっちでは数時間前に最新話放送終わった。
音無は早く天使とフラグ立てろ。そして救ってやれ
102名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 04:34:30 ID:5zKp2tXg
いくら死なないといっても限度があるだろ。

と俺、日向は鳩尾を押さえた状態で額を(放課後のためにほぼ無人の)廊下の地べたに引っ付けたままうずくまる、といったなんとも情けない格好でそう思った。
何故俺がそんな体制になりなおかつそんな事を思っているのか。
理由は至極簡単。簡単すぎて説明するのも億劫になるほど簡単なのだがあえて簡潔にだけ述べるならそう

ユイ、ウザイ

俺、ムカつく

ユイ、さらにウザい

俺、パロスペシャル実行

ユイ、それを避けてカウンターで日向の鳩尾に頭突き

俺、ゲロが出そう(←今ここ)

といった感じである。ホラ単純。

「て、めェ……」
「やーいやーいバーカ! バーカ! いつまでもこのユイにゃんがそんな技を食らうと思うなよー!」

ああ、やっぱりウザい。
結果として痛い目を見て地面にはいつくばっているのは自分だが、ユイに飛び掛った自分の判断に間違いはなかったことを再確認した。
人間一人分の質量をそのままぶつけられた腹をさすりながら、徐々に痛みが引き始めたのを感じる。
流石は不死身というべきか、普通ならそれこそ嘔吐の上に腹部への痛みと違和感で気絶してもおかしくなかったかもしれない。
そう考えると目の前でさながらバッタのように跳ね回りながらはしゃいでるピンク娘に対する怒りが更に沸々と増してきた。
よし、復讐だ。

「いっ……てぇ……いてぇよぉ……」
「え……」
103名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 04:35:52 ID:5zKp2tXg
迫真の演技力(自称)でもって、まるで腹の底からぬれ雑巾を限界まで絞ったような苦しげでくぐもった声を上げる。
それを見たユイは一瞬、訝しむような警戒の構えを取ったが、俺のその状態がしばらく続くと、徐々にその瞳に不安の色を募らせる。
ユイ自身、この世界の仕組みについて十分に理解はしているのだし、そこを含めた上で普段から俺とやりあっているのだから
冷静に考えるとなんともおかしな光景なのだが、そこはおそらく理屈ではないのだろう。
ユイはおずおずと膝を屈めると、まるで衰弱したペットの様子を伺うかのように丸まっている俺の背中に手を伸ばす。

「ね、ねえ……そんなに痛いの?」
(…………)

一瞬、攻撃を食らった腹ではなく、そのもっと奥にあるもの、良心がズキリと痛んだ気がした。
予想としては、蹲っている自分にユイが「ハッハーン! いい様だわ、ずっとそのダンゴムシみたいな格好でいればいいのよ!」
といった感じでウザさ全開のサルぐらいの勢いで無様な自分の格好をより近くで見るために近づいてくることも想定していただけに
そんなユイの……なんというか『普通の女の子』のような姿を見せられると、なんだか自分が悪い人間のように思えて……

(いやいや、俺は悪くない!)

その考えを一瞬で振り切った。
そうとも、悪いのはそもそも本気で心配しなきゃならないほどに加減も考えずに鳩尾に頭を突っ込んだこいつではないか。
何? 元はといえば先に手を出そうとしたのはお前じゃないか?
いやそれを言ったら元はといえばこいつがウザいのが原因だもん。うん。ホラ、こいつが悪い。
という訳で無駄な躊躇やめ。計画を速やかに実行する。

「ちょ、ちょっと、なんとか言いなさいよぉ……どれぐらい痛いの? すごく?」
「ああ、痛いよ……すげえ痛い……どのくらいかというとだな」

グオッ
という空を切る音が確かに耳に届いた気がした。それぐらいの勢いで目の前の女に飛び掛った。
我ながら見事な身のこなしだったなと後にして思うことになる。多分天使と戦う時にもここまでいい動きはそうはできなかったのではないかとすら思う。
とにかくそれほどの敏捷さでもって行使した攻撃は、結果から言えば見事成功した。
俺の大きく広げた腕はがっしりと両側からユイの体を固定し、完全に身動きを封じる。
それこそ拳はおろか、もちろん先ほど繰り出したような頭突きすらままならない状態だ。
思いきりに強く締め上げているため、ユイのその表情すら伺い知ることができないが、さてどんな顔をしているのだろうか
虚をつかれたような間抜けな顔か? それとも屈辱の色をにじませた負け犬の顔か? そう考えると知らず知らず笑いがこみ上げてくる。

「くっ……ふふ、はっ、あーっはっはっ! 騙されやがったなこのアホめ!
 いくらてめーがサルのように身軽で小賢しくても、この状態からどうにかすることなんて出来まい!
 さーてこっからどうしてやろうかぁ? このまま回転して目を回すか? それともいっそジャーマンの要領で……」
104名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 04:36:57 ID:5zKp2tXg
そこでふと、違和感に気づいた。
おかしい。なんでこいつはまったく抵抗を見せない? それはまあ、抵抗を許さないほど強力な拘束はしたつもりだが
それはあくまで攻撃手段を封じただけであって、抵抗の表れである僅かな身じろぎすらないのは変だ。
声にしても、最初は口を俺の体に塞がれて出せないのかと思ったが、それにしたってくぐもった喚き声すら聞こえない。
まるで自分が彼女を抱きすくめた瞬間に、どこかにあるスイッチをOFFにしてしまい、彼女の動作を止めてしまったのではと思うほ……

(ん?)

そこでまた違和感に気づく。
えーと、今俺なに考えた? スイッチがどうこう、いやもうちょい前……だ、だ……抱きすくめ…………抱き?

「あ」

さーっと血の気が引いて同時に汗がどっと噴出した気がした。
例えば、例えばだが、この現場を誰か第三者が目撃したらどう思うだろうか?
いつものように後ろからの羽交い絞めや関節技とは違う。正面から、両腕で、決して話さないとばかりにユイの体を『抱きしめる』自分を見たら。

「へ?」
「ほ?」

突然の意味不明な連続台詞に当惑したことだろう。
なので説明すると、上は今まさに絶対に見られてはいけないと危惧していた俺たちの姿をまるで物語の主人公のようにタイムリー目撃した音無のもの。
下が突然の展開に頭がついていかず、半ば現実逃避も含めた俺の声だ。明らかに動揺しまくりなのが自分で分かる。

「日向……お前ら」
「ちっ、ちちちちちちちがうんだって音無! 聞いてくれよ、そういうじゃねえんだって本当!」

逆に怪しまれそうなぐらいにテンパった声色での言い訳だが、それでもしておかない訳にはいかない。
音無は親友(と、俺は思ってる)だ。こんな訳の分からない現場を見られたぐらいでお互い変な空気になるのは避けたい。
いやていうか言い訳っていうか俺は真実を話そうとしてるだけだからね、後ろめたいことなんかなんもないからねホント。

「ほら、お前からもなんとか言ってやれって!」

と、それこそ猫の手も借りたいとばかりに腕の中にいるユイに助力を求める俺。情けない? それがどうした。
ガッチリと錠前のように固定していた腕を少し緩め、彼女の顔を伺える程度の隙間を空ける。すると

「…………誰?」

いやそりゃユイなのだろう。ユイなのだろうけど、俺はその時一瞬でその判断を下すことができなかった。
激辛麻婆豆腐もかくやというレベルで朱に染まった顔に、目に見えて潤い塗れていることが分かる瞳。
俺の胸に口を押し付けられていた反動かはたまた別の理由かはあはあと荒く上気している呼吸。
その全ての要素が、俺にとって目の前のこの『可愛い女の子』をユイたらしめる決定打になってくれず
恥ずかしながら……いや、本当に恥ずかしいのだが、俺はまるで心を奪われたようにそんな表情の彼女に見蕩……

「っ〜〜〜〜〜〜! ぎきゃあああああああああああああああああああああああ!!」
ドゴォッ!!

前言撤回。
この鳩尾にドリルも裸足で逃げ出す勢いでえぐり込まれる鉄拳はまさしく自分がよく知る脳内お花畑のピンク女のものだった。
ユイの発言を求めるために腕の拘束力を弱めたのがいけなかったのだろう。
彼女は先述したとおり、俺の腹部に必殺の一撃を見舞うと、一目散という言葉がこれ以上ないほどの速さで走り去って行った。
その後に、まるで物語の最初に戻ったかのように蹲る俺と、どれにまず反応すればいいのか分からないといった風な音無
それから、色んな感情がミキサーばりにないまぜになった訳の分からない悲鳴だけを残して。

「…………誤解すんなよ、音無」
「何がお前の言う『誤解』で何がお前の言いたいであろう『本当』なのか分からないぞ」
「…………」

ぐぅの音も出なかった。
105名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 04:40:19 ID:5zKp2tXg
終わり
製作時間はだいたい2時間半ぐらい?
推敲もしてないからめちゃくちゃなところもチラホラあるけど、まあなんだ
許して
106名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 09:32:00 ID:eelI/2iD
手練れの書き手さんが出てきましたな
GJ また書いてくだされ
107名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 12:02:22 ID:DRfWKQFE
ヒナユイいいよヒナユイ
108名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 14:48:45 ID:qonJ3gX+
素晴らしいSS多くて幸せだぁ!!

職人様GJ!!!!!!
109名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 14:52:36 ID:ozSer7y9
GJ
にやにやが止まらんwww
ひなユイいいよひなユイ
110麻婆ネタで一本(非エロすまぬ):2010/05/02(日) 15:06:54 ID:xDtGI7Hi
タッチセンサに指を押し当てると、ピッという電子音が鳴った。
購入した食券は、麻婆豆腐(300円)。
あの日、食べてからというものの、その辛さに病みつきになっていた。
いや、きっと理由はそれだけじゃない。
あの子のことが、気になっていたのだ。
慰めに好物を一人で食べようと思っていたのに、その機会すら奪われてしまった少女の
ことが。
奪ってしまったのは、間違いなく俺達。
けれど、彼女に対して謝罪や、慰安をすることはできない。
それは、SSSの意向ではない。彼女は間違いなく、俺達の敵だったのだから。
仕方のないことなんだ。
そんな感傷に浸りながら、食券を握って振り返った。
すると。
「た、橘」
後ろには、天使こと――橘奏が並んでいた。
「こんにちは、音無君」
「あ、ああ」
動揺している俺の横をすり抜けて、橘は食券機の前に立った。
けれど、指先がちっとも動いていない。
俺は彼女の視線の先を覗きこんだ。
「……あ」
麻婆豆腐のボタンの上に、赤く×が引かれている。
つまり、売り切れということだ。
よくよく考えてみれば当然のことだった。
麻婆豆腐は全生徒が敬遠するメニュー。
当然、作られる数イコール食券の数は少なくなる。
俺が買ったもので、最後だったのだ。
「あ、あのさ。これ、やるよ」
俺は咄嗟に橘の手を掴み、麻婆豆腐の食券を握らせた。
「これは、音無君の」
橘は俺を見上げて、ふるふると左右に首を振った。
「いいんだ。俺は本当は他のが食べたかったんだよ」
適当に嘘をつく。
「麻婆豆腐、嫌いなの?」
橘の顔に、かすかに悲壮が滲んだ。銃で撃たれても平気な顔する癖して、麻婆豆腐に関
してはこれか。
「いやいやいや、麻婆豆腐大好きだよ! 本当!」
「そう、良かった」
「あ」
橘は俺の手に食券を握らせると、背を向けて歩き出した。
茫然と彼女を見つめることしかできない。
また、奪っちまうのか。
だって、仕様がないだろう。
誰も、認めないんだ、彼女を。
彼女も、弁解しようとしないんだ、何も。
けど、俺は。
「待てよ、橘!」
「その……一緒に、飯、食わないか?」
敵とか仲間とか、神とか天使とか、よくわからない。
けど、そんなものは抜きにして、あの子が一人でご飯を食べるのは嫌なんだ。
そんなこと、彼女は気にしていないのかもしれないけど、俺は嫌なんだ。
それだけなんだ。
橘はゆっくりとこちらに戻ってきた。
「いいわよ」
素っ気ない感じでそう言った。畜生、俺がどれだけ勇気を振り絞って言ったと思ってん
だこの野郎。
ムカついた勢いでご飯を二人分追加してやった。
けど、流石に食堂で食べるわけにはいかない。ゆりにでも見つかったら大目玉だからな。
俺は配給のおばちゃんに相談した。おばちゃんは快くタッパに麻婆豆腐とご飯を詰めて
くれた。
111麻婆ネタで一本(非エロすまぬ):2010/05/02(日) 15:10:04 ID:xDtGI7Hi
「さて、どこで食べるか」
橘は食堂で食べないことに首を傾げていが、反対はしなかった。
「私の部屋なら近いわよ」
「お前の部屋って……女子寮だろ、あそこ」
「昼間なら人も少ないし、平気よ」
生徒会長にあるまじき発言だった。いや、元生徒会長だからこその発言か。
「けど、そういう問題じゃないだろ」
「……どういう問題?」
橘が再度首を傾げる。
落ちつけ俺。こいつにそういう考えはない。逆にそういうの気にする方がきもいぞ。
「……んじゃあ、お言葉に甘えて」
先導する橘についていき、橘の部屋まで行った。
相変わらず少女趣味な部屋で、何というか毒気を抜かれる。
「タッパ、貸して」
橘はタッパを受け取ると手際よく皿に盛り付け、テーブルに並べた。
蓮華、お水、取り皿などを二式用意して、二人でテーブルの両側に座った。
「「いただきます」」
橘が両手を合わせて丁寧にお辞儀をする。その所作の美しさに、本来の目的である食事
のことを忘れそうになった。
橘は食べようとしない。
「食べないのか?」
「食べて、いいのかしら。音無君のなのに」
「お前なあ。いいから黙って食えよ。奢らせろ。いつもお前には酷いことしちまってる
んだ。これくらいさせろ。ていうかさせてくれ」
そうまくし立てても、橘は手をつけようとしなかった。
俺はしびれを切らして、橘の側にすり寄った。
「ほら!」
「あ」
橘の手から蓮華を奪い、麻婆豆腐をすくい、彼女の口元に寄せた。
橘は躊躇ったようだが、ようやく麻婆豆腐を食べた。
モグモグと彼女の口が動く。
彼女の顔に、かすかに笑みが滲んでいく。
まるで、小動物に餌を上げているかのように和んだ。
そのまま何口か食べさせてやった後、蓮華を握らせた。
これでもう大丈夫だろう。俺も食べないと。
反対側に戻ろうとすると、ぐいっと背中を引っ張られた。
振り向くと、橘が無表情で麻婆豆腐を載せた蓮華を差し出している。
「……あの」
蓮華がちょんと突き出される。
「……あーん」
あーん、じゃねえよ。
「いや、俺は別に一人で食えるし……」
橘の目が、じとっとした風になった。食べなかったら、ガードスキルでもかまされそう
な雰囲気だ。やられたら絶対にやり返す、戦いの時のようにそれが橘の基本方針らしい。
けど、大きな問題がある。俺は蓮華と、橘の唇を交互に見つめた。だってこれ、間接キ
スじゃん。いや、何を動揺している俺。そんなの気にするのは中学生くらいだ。ていう
かやっぱりきもいぞ俺。
112麻婆ネタで一本(非エロすまぬ):2010/05/02(日) 15:10:56 ID:xDtGI7Hi
「い、いただきます」
食べた。
けど、やっぱり動揺していたのがまずかったのか、蓮華を深く咥えこみすぎてしまった。
「うっ……ゲヘッゲホッ!」
かっれ〜〜〜〜〜〜!!!!!!
喉が焼けるぅ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
闇雲に伸ばされた手に、冷たい何かが触れた。
俺は一気にそれを飲みほした。
「ぷはぁ!」
「大丈夫?」
どうやら、橘が、水の入ったコップを差し出してくれたらしい。
「はぁはぁ……大丈夫」
「やっぱり、麻婆豆腐苦手なの?」
「いや、この辛さがたまんねえんだ……」
ていうか涼しげに食べている貴方は一体何者ですか?
それから、俺と橘は麻婆豆腐を少しずつ食べた。何となく両側には戻らず、寄り添いつ
つ。何故か橘はたまに蓮華を差し出し、俺はそれを食べるのに失敗して、また悶絶を繰
り返したりした。
橘が、俺の額にハンカチを差し出した。どうやら、大量の汗が浮かんでいたらしい。
橘の身体と、顔が、密着する。
形の良い唇が、目に映る。
俺は自然と、その唇に口づけていた。
まるで辛いものを食べた後、口直しに甘いスイーツを食すかのような、ごく自然に。
けれど、甘い味などするわけもなく、麻婆豆腐の味しかしなかった。
はっと我に返った。
「ご、ごめん」
「……」
橘は、いつも通り無表情だったが、少しだけ茫然としているようにも見えた。
ああ、畜生め。
何でこんなにもこいつが気になるのか、こいつに一人で飯を食わせたくないのか、わか
ってしまった。
今まで、麻婆豆腐を食い続けてきたのが、急に恥ずかしくてたまらなくなる。
俺は残っていた麻婆豆腐を胃にかきこむと、タッパを手に取り、勢いよく立ちあがった。
身体が、炎になってしまったかのように、熱かった。
「い、いいか? もう、これからは一人で飯食うなよ? 俺を探せよ。俺もお前を見つ
けるまで絶対に食わないから」
橘を指差してそう約束した。橘はわかってるんだかわからないんだか、わからないよう
なすました顔で、コクと一回だけ頷いた。
ああ、もう本当にこいつはもう。
きっと傍から見たら、俺達の顔色はとてもはっきりとした紅白をなしていたことだろう。
それが何となく悔しくて、彼女の心を少しでも動かしたくて、宣言した。
「今度は、もっと大人数で、皆で食事できるようにしてやるから。それまで、待ってろ
よ」
部屋を飛び出しながら、本当に面倒くさいことになっちまった、と思った。
だけど、こんなにも身体が熱いのは、きっとあの、激辛麻婆豆腐だけのせいじゃない。

終わり
113名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 15:40:31 ID:JDNGNecO
おいおい、神様のバーゲンセールかよ。
いいぞもっとやってくれ!
114名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 15:44:55 ID:Y6ew8Y0h
超GJ
音奏いいねぇ
115名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 16:38:55 ID:vDkRJMu0
天使が辛いと評判の麻婆豆腐を買ったのは天使の好物だからじゃなくて
もしかしたら
その辛さを理由に泣きたかったんじゃないかな
と思ったり
116名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 16:53:35 ID:TA0/Fid6
素晴らしい投下ラッシュだ素晴らしい
書き手さんGJ

>>99
エロい…w
死後の世界に相応しい堕落っぷりというか、そこはかとない退廃感がたまらない
>>104
ニヤニヤがwとまらないww
>>112
激辛麻婆食べたい
117名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 20:32:20 ID:lQ89w3LV
小ネタ

「んっ……はぁっ……ふぅっ……」
部屋に響く声。
下から見上げる双眸。
「……っ!…ぅあ……」
股間に感じる柔らかい塊。
「…どう?…っ…気持ちいいかしら、音無君?」
「ぅ、ああ、いいぞ、ゆり」
頬を赤らめ「これって結構疲れるんだから…」と愚痴をこぼしつつも擦り続けて20分。
(やべぇ…!そろそろ限界だ!)
「っ…ゆり、もうすぐイきそうなんだけど…」
「あら、意外と粘ったわね。じゃあ…んっ…口と顔とどっちが良い?」
「えっ…えと、え?」
「さっさと決めないと止めるわよ?」
言うが早いか、速度を落として音無を焦らす。
「あ…じ、じゃあ口で!口で頼む!」
「いいわ、すぐに気持良くさせてあげる」
平均的な発育の胸に挟まれた肉棒の先を、舌や唇を使ってさらに刺激していく。
「んちゅっ…れろっ…んぅ」
「は、ぅあ、くぁっ…!

ダメだ、続かぬ
118名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 22:30:13 ID:8zZ9jq5h
頑張ってくれ
119名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 23:15:47 ID:Cw27A4w4
関根や入江とかのもあったらいいな。まだ本格的に登場していないけどねw というか、まだ声すら聞いた事ねぇ!?
という訳で遊佐希望。
120名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 23:55:47 ID:d/Gw+d/t
「子宮が砕けます……赤ちゃんが産めなくなってしまいます……」
「そんな期待最初からしてねえ!」
121名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 00:39:15 ID:m/2AvjQv
「なんだろ?新しいメニューか?」
「この場所に持ってけばいいのか?」
┌───┬───┐┌───┬───┐┌───┬───┐
│一発  │一発  ││一発  │一発  ││一発  │一発  │
│遊 佐 │遊 佐 ││椎 名 │椎 名 ││ガルデモ│ガルデモ│
|放送室|  \300│|  倉庫|  \300│| ステージ|  \300│
└───┴───┘└───┴───┘└───┴───┘




「なぁいいだろゆりっぺ〜」
「俺達もう我慢出来ねぇよ」
「今日も100人近く集まってるんだから早くしてくれよ」
「食券と引き換えにやらせてくれるスレはここでつか(`・ω・´)」
「しょうがないわね、まわせ」
「ま、まわしてください♥ドキドキ」

って感じの誰かかいてくれないかな〜
122名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 00:44:00 ID:qocxBdmW
ゆりっぺ:「命あるものは生み出せない」
................ヤリ放題って認識でいいのか?
123名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 00:54:57 ID:i+xtuOIo
>>122
射精して満足したらやり放題で無くなる
124名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 01:27:27 ID:gxw4VLsS
というか消えるだろう
125名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 01:56:51 ID:XZnl0bXk
>>101-105
ひょっとして泡盛とか好きな書き手さんですか?
126名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 03:38:37 ID:viZjz+o5
age
127名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:34:38 ID:TDwt54v1
日向×ユイで非エロ超SSS投下
「また書いてくだされ」って言われたんで、また書いた
ノリとか文とかは先に投下した感じそのまんまと思ってくれればいいので、そんな感じでお願いします
ていうかノリどころか展開すら半分ぐらい前に投下したのと被ってるのはどうかと思う
自分のワンパターンさとか引き出しの少なさに絶望
128名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:35:12 ID:TDwt54v1
胸を張る、という言葉がある。
辞書でその意味を引いてみると『人が自分の自信や正当性を示すために、胸を大きく反らせること』だそうで。
なるほどこうして見ると体制的な『胸を張る』と心情的な『胸を張る』は上手くかかっているのだなと無い頭なりに感心させられる。
すると俺の目の前で今まさしく胸を張っているこのピンク色のウザさで言えば100点はなまるの女は
俺に対して何かしらの自信や正当性を示したいということなのだろうか

「んーっふっふー、何かこのユイにゃん様に言うことはないんですかー日向先輩?」

まるでそんな俺の考えを読み取ったかのように得意げな顔をして問うてくるユイ
はて、この状況下で、俺からこいつにやれる言葉が「ウザい」以外で何かあるだろうか
恐らくは俺の言葉を待っているのだろう、胸を張って背伸びをした状態でも尚俺よりもかなり背の低いユイを見下ろしながら
しばらくの間黙考し、もう一度よくユイの体を上から下まで眺めた上で口を開いた。

「そんな無い胸張っても、元々無いのが強調されてさらに悲しくなるだけだぞ」

テレッテテレッテテ♪(←ユイのドロップキックをボディに食らったことにより残機が一つ減った音)

「い、いぎなり゛なにしや゛が……」
「いきなりセクハラかましたのはそっちでしょーが! 訴えますよこのスケベ!」

この世界で一体誰にどんな罪を訴えるんだ、と思わなくもなかったが
これ以上余計なことを言って(チート使って∞状態になってるとは言え)残機がなくなるのは勘弁願いたいので黙っておくことにする
腹をさすりながらゆっくりと起き上がり、微妙に撫でるそこに燻ったムカつきを押さえながら目の前で相も変わらず胸を張るユイをしばらく見つめた後
俺は観念してもう一度先ほどの疑問を、今度は口に出して直接聞くことにした。

「で、なんなんだよ、俺そろそろ戻って寝たいんだけど」

オペレーション・トルネードを追え、すきっ腹に飯も蓄えた後だ。
疲労と満腹がいい感じに相乗効果を出して、既に俺の瞼は一刻も早くダウンしたがっている。
本当なら目の前のこいつを張り倒して行きたいところなのだが、先ほども行ったとおり今現在俺の体は色々と低いコンディションにあるので
出来る限りは体力を使いたくない。逆に言えばこいつを張り倒さない理由などそれぐらいしかないのだが。

「だーかーらー! なんかあるでしょあたしに言うべきことが!」
「?」
「っ! ぐぬぬ……」

俺の顔がよほど本気で分からないという風だったのだろう。
ユイはまず最初に驚きの表情を見せた後で、今度は徐々に怒りを含んだものへとその表情を変える。
そこまでされても、俺には何も心当たりがないのだからどうしようもないのだが。ていうか眠い。ホント眠い。早くしてくれ。
129名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:37:01 ID:TDwt54v1
「ヴォーカル! ヴォーカルですよ! あたしの記念すべき初ヴォーカルの感想とか褒め言葉とか褒め言葉とかなんかあるでしょ!」
「……あ」

この段階になって、ようやく俺はこいつが何を言いたかったのかを理解した。
要するに、記念すべき晴れ舞台をほとんど成功といっていい形で終えた自分に対して、何か言うことはないのかと
ていうか褒めろと、褒め殺せと言う訳だ。
……うん、よし、なるほど。こいつの言いたいことは分かった、分かった……が

「ほらほら先輩、好きなだけ褒めていいんですよぉ?
 言いたいことが多すぎてどれを言えばいいのか分からなくても大丈夫! ユイにゃんはぜーんぶちゃんと聞いててあげま」
「俺、外担当だぞ」

え、とユイが完全に予想などしていなかったという風な虚を突かれた声と顔で俺を見る。

(いや、虚を突かれたというよりかはこれ俺の言った言葉を意味を理解してないのか?)

そう思った俺は、まるでゼンマイ仕掛けが中途半端なアクションの最中で切れてしまった玩具のように停止したユイに
さっきは端的にしか伝えなかった言葉を今度は筋道立てて一つずつ説明する。

「いや俺今回は外で警戒担当だったんだよ、周囲を固めて天使が来ないか見張る役な
 ライブの始まりから終わりまでずっと外で周りの様子を伺ってたし、中には一歩も入ってないぞ、だから……」

それはあまりにも簡単な計算式。
それこそ、明らかに脳の回転が普段の半分ぐらいしかないように見える今のユイでも

「……あたしの歌、聞いて……ない?」

という解を導き出せる。

「っていうか、お前作戦会議に参加してたよな? 俺が警戒だってのもそん時に言われてただろ
 なんだ、緊張と興奮で周りのことなんて気にする余裕なかったか?」
「ぇ、あ……」

図星を突かれたということなのだろうか、ユイは俺の言葉を聴くとさっきまでの煩さが嘘のように俯いて黙ってしまった。

(なんなんだ? さっきからこいつ)

もう正直慣れはしたものの、落ち着きが無いやつだなと思う。
さっきまではしゃいでたと思ったら急に怒るし、今度は俯いて……これはなんだ? 図星つかれて恥ずかしがってるのだろうか。
正直なところ、もうこいつを置いて早々に帰ろうかなどとも思ったのだが
目の前で何も言わずにどこかしょぼくれたような小さいピンクの頭を見ているとなんだか気が咎めてしまって動けなかった。

(……仕方ないな)
130名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:38:26 ID:TDwt54v1
茶化そう、と思った。
こいつが恥ずかしがってるのを茶化して怒らせてしまえば、またいつも通り、正常な(と言っても異常なほどうるさいが)こいつに戻るはずだ。
まあそのために俺がまた何発か殴られて残機を減らしてしまうかもしれないが…………うん、まあ、仕方のないことなのであろう。
なんとなく、なんとなくなのだが、今なら多少はこいつに殴られてもいい気がした。
なんでそんなこと思ったのかは自分でも分からん。多分一時の気の迷いだろう。

(よし)

この程度のことに意を決するという言葉を使うのもなんだが、まあとにかく意を決して俺はその計画を実行すべく口を開いた。

「なんだよお前ぇ、そーんなに俺に記念すべき初ライブの歌聴いてほしかったのかぁー? んー?」
「っ!!」
「なんだなんだ、普段は俺に蹴ったり殴ったりつっかかってくる癖に、ホントのとこは俺に構って欲しくて仕方ないってことか?」
「ぁ……い……っ……」
「っていうか? むしろそういう暴力的な行動こそ愛情のうらが」
「〜〜〜〜!! バカァァァァァァァァァッ!!」

結論から言おう。残機減るどころじゃなかった。
ゲーム本体をぶん殴ったらバグってテレビまで故障した。
それぐらいの衝撃が俺の腹部……いや、全身だ、全身をくまなく襲った。
正直言って何をされたのか分からない。とにかく目にも留まらない速さで殴られたか蹴られたかしたのをなんとなく認識できた程度で
後に見えたのは正に今から床とキスしそうになってる俺を尻目に走り去ろうとする……何か、少し涙目になってるように見えるユイの姿だけだった。

「……っ、バカ! 先輩なんてもう一生あたしの歌聞かなくていいです! 

その言葉を全部聞き終える前に俺は地面とめでたく何度目かの口付けをかわしていたので
そうやって走っていくユイを追いかけるのはおろか見届けることもできなかった。




「ってぇ……ったくなんなんだよあのヤロウ」

もう体のどこを摩って痛みを和らげればいいのか分からない。
とりあえずやはり一番痛みを感じる腹部を撫でながら、俺は廊下を歩く。
ズキズキと体が痛むたびに、さっきの出来事が鮮明に蘇って、余計に痛みやら何やらをフィードバックさせた。

「俺は本当のこと言っただけだろうが、自分が会議の時に聞いてなかっただけなのに何なんだっつーの」

延々と独り言を繰り返す俺は、周囲から見ればそれはさぞおかしな人間なのであろう
だがしかしこれが口に出さずにいられるか? これではとんだ骨折り損ではないか。割と文字通りなところが尚のこと笑えない。
まったく、俺が一体何をしたというのだ……こんな理不尽な暴力を受けねばならないほどの事を俺がしたとでも……
131名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:38:57 ID:TDwt54v1
『……っ、バカ! 先輩なんてもう一生あたしの歌聞かなくていいです!』

最後に見たユイの……本当に何故そう見えたのかは分からない。分からない……のだが
とにかく、その時見えた『泣きそうな表情』を思い出しながら、俺は小さく舌打ちした。

「ちっ……誰がバカだ誰が」

そりゃ頭は決して良い方じゃないさ、どちらかと言えば典型的な体育会系だ。

『ずっと外で警戒でもなんでもしてろバーカ!』

だが、二回もバカと、しかもバカのお前に言われるほどのバカになったつもりはないぞこのバカ。
っていうか誰がお前の言うことなんか聞いてやるか。見てろよバカ。絶対にお前の言うことなんかには従ってやんねえからな。

コンコン

ドアをノックする。
そのドアの上には『校長室』と記された表札がかけられていた。
いつの間にか眠気は引いている。それがさっきあのバカに加えられた攻撃のせいなのか、はたまた他の要因があるのか
まあ今はそんなことどうでもいい。とりあえず俺がやることは……

「どうぞ」
「こんな時間に悪いなゆりっぺ、実は次のトルネードの時の俺の配置なんだけどさ……」




待ってろよ、絶対に近いうちに聞いてやるからな、お前の歌。
132名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:42:02 ID:WXYQ+Z94
なんと、まさかのリアルタイム投下に出くわしてしまった……。
とりあえずGJ。
133名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 04:45:12 ID:TDwt54v1
終わり。
投下前に「時間軸は5話終了直後」って書こう書こうと思ってたのに忘れた
なのでここに書いとく。おせえ。ぐへえ。

感想くれた人たちありがとう。
やる気とか書く気とかもりもり出た。ただ今後ももりもり出るかは分からない。
あとひなユイがそこそこは需要あるようでなんか安心した


>>125
泡盛とはなんぞや?俺っち酒はあんまり飲まんけんのぅ

そしてこれ書き込んでるうちにもう反応してくれてる人がいてなんか笑った
ありがとー
134名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 07:26:22 ID:m/2AvjQv
ここエロパロ板だしアニキャラに投下したほうがいいんでない?
135名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 09:13:32 ID:DYNfplVd
エロまでの経過が大切なのです
136名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 13:42:17 ID:ApVH9T8L
>>133
GJ
thousan enemiesの歌詞の「機嫌そうな君」とか
「夏の日差し暑くても」のあたりがひなユイっぽい?と思っていた自分としては
日向に聞いてもらいたかったってのに勝手に納得してニヤニヤしましたww
137名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:04:40 ID:KVcCT6do
>>133
GJ!!
またよかったらひなユイで書いてください!
この2人かわいすぎるw
そういえばユイにゃんは陽動で日向は実行班だからガルデモライブ間近で見る
機会とかめったになさそうだよね
>>134
ユイにゃんの新曲にひなユイっぽいところはないか
とついつい妄想しがちで困るw「
138名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:13:37 ID:cOMg0GVg
ひなユイは以外といけるな
GJ
139名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:16:09 ID:DYNfplVd
『オールナイト』

学園大食堂で、SSSの面々がテーブルにつき、遅い夕食を摂っている。
「ねえ、音無くん」ゆりが食事の手を休めて、正面に座っている音無に呼びかけた。
「なんだい」
「最近、音無くんについての、悪いうわさを耳にしたんだけど」
「悪いうわさ?」
「音無、お前何か悪いことしたのか?」音無の隣に陣取った日向が訊く。
ゆりは音無をじっと見すえ、声をひそめて言った。
「音無くん、あなた… ここんとこ毎晩、男子寮の自分の部屋に戻らずに、女子寮に泊まってるってホント?」
「うん、まあ」
「なんで?」
「自分の部屋が、寮の何号館の何階の何号室だったか忘れちゃったんだ」
「学生課に聞きにいけばいいじゃない」
「あーいや、実のところ、どこだったか憶えてはいるんだけどさ… こないだのオペレーション中に、部屋のカギを無くしちまって、
入りたくても部屋に入れないんだよ」
「相部屋なんだからルームメイトがいるでしょ。その子に入れてもらいなさいよ」
「ホントのこと言うとさ、そいつに部屋を追い出されちゃったんだ」
「うそばっかり」ゆりが眉を上げてみせた。
「いやあ、そう言うゆりっぺだって、ここに来た早々、部屋に元から住んでたルームメイトを追い出しちまったんだろ?」日向が突っ込む。
「うるさいわね」
「そうそうそんな感じ。俺、ルームメイトに嫌われちゃったみたいでさあ」音無が、わが意を得たりといった口調で言った。
「だったら、他の戦線メンバーの部屋に転がり込めばいいじゃない。なんでよりによって女子寮なんかに泊まったりするのよ」
「俺の部屋ならいつでもオッケーだぜえ、音無」日向がほがらかに言った。
「いやあ、お前と大山の愛の巣に転がり込むほど、俺は気の利かない奴じゃないよ」
「だから俺はそっちじゃねえよ!」
140名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:18:38 ID:DYNfplVd
「音無くん」ゆりが日向の言葉をさえぎる。
「聞くところによるとあなた、毎晩違う女の子の部屋をあっちこっち転々としてるそうじゃない」
「だから、すぐ追い出されるんだよ。関係が長続きしなくてさ」音無は楽しそうに笑いながら言った。
「関係って… それってまさか、男女関係のこと?」ジト目になるゆり。
「まさか。単なるルームメイトの関係だよ」
「女子寮なのに、男のあなたがルームメイトになれるわけないでしょ」
「今まではそうだったんだけどね、今年度から、学園の運営方針がちょっとばかり変わったんだ。で、俺がそのテストケースってわけさ」
「学生寮が男女同室なんて、そんな馬鹿な話があるわけないじゃない!」
「でも例えばさあ、部屋の模様替えをしたくなったときに、男手があったほうがいいなって思うだろ?」
「それはそうだけど、一緒に住みたいとは思わないわよ」
「きっと、毎晩がスリリングだぜ」
「毎晩、血の雨が降りそうだわ」

隣のテーブルでカレーを食っていた藤巻が、小声で言った。
「音無、彼女が来たぜ」
音無が顔をあげると、向こうのほうに天使の小柄な姿がみえた。麻婆豆腐の皿が置かれたトレイを持って、こっちにやってくる。
「失礼」そう言うと、音無は藤巻の肩をぽんと叩き、食べかけの料理を持って席を立ち、彼女のほうへ向かった。
音無の姿をみつけると、天使の顔に心底嬉しそうな笑みが浮かんだ。二人はすこし離れたテーブルに向かい合うように席についた。
その様子を眺める戦線の面々。
「彼女、橘さんだっけ? …なんかちょっと、雰囲気が変わったよね」藤巻の隣に座った大山くんが言った。
「表情が豊かになったとういか、いい笑顔をみせるようになったな」と松下五段。
「長かったスカートが、あんなに短くなりました」と高松。
「最近、頭が寝起きのままというか、髪の毛がいつもボッサボサなんだよなあ」と藤巻。
「ありゃあ、絶対貫通済みだな」と日向。
「エッ、そうなの!?」と大山くん。
「そういうことは言うもんじゃねえ…」藤巻がぼそりと言った。
「日向くん、あなた下品よ」ゆりが渋い顔でたしなめた。
141名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:22:10 ID:DYNfplVd
「音無くん、今夜、うちに泊まりにくる?」天使が言った。
「いや〜、今夜はちょっと先約があってさ」彼女の皿から麻婆豆腐をひとくち失敬しながら、音無は答えた。
「それって… また別の女の子?」天使の顔が曇る。
「数週間前からプッシュしてる子がいてさ、今夜あたり、詰めの段階なんだ」
「…」
「ここで間を空けちゃうとさ、今までの努力がパアになっちゃうかもしれないんだ」
「…どうして?」
「なにが?」
「どうして、そんなに沢山の女の子と寝るの?」
「…かなで?」
天使がすっくと立ち上がり、椅子がリノリウムの床のうえを滑って、ギシッという大きな音を立てた。
「あの晩、わたしたちが初めて結ばれた日の夜、あなたはわたしの身体のいちばん深いところまで無理やり入り込んできて、激しく愛してくれた」
「…いいから座れよ」
「わたしの身体の奥に、何度も何度も熱いほとばしりを注ぎ込んで、わたしの身体をあなたでいっぱいに満たしてくれた」
「座れってば」
「…なのに、わたしというものがありながら、どうして他の女の子と平気でそんなことができるの!?」
「だから、俺の話を聞けって」
「いやよ! もう聞きたくない!」泣きながら天使は走っていった。
「待てよ、かなで!」音無は立ち上がったが、彼女を追おうとはせず、また座り込んだ。
残された麻婆豆腐を一人で平らげていく音無を見ながら、戦線の仲間たちは口々に呟いた。
「人間のクズだ…」
142名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:23:21 ID:DYNfplVd
二人分のトレイを戻しに返却コーナーにいって、食堂を出たところで、戦線メンバーの椎名に会った。
「こんばんは、椎名さん」
「おぬしか」
「こんなところで会うなんて奇遇ですね」
「これから寮に帰るところだからな」
「偶然ですね、俺も寮に帰るところだったんですよ。ご一緒しましょう」
学生寮への道を二人並んで歩いてゆく。
「おぬし、相変わらず女子の部屋を転々と泊まりあるいておるのか」と、椎名が尋ねた。
「ええ、今夜あたり是非、椎名さんのところにお邪魔したいと思ってたんですよ」音無は、ほがらかな口調で答えた。
椎名はため息をついた。
「何度言われようと、わたしはおぬしと一夜の契りを結ぶつもりはない」
「そんな、俺が求めているのは一夜限りの肉体関係なんかじゃないですよ。俺は真剣です」
「見え透いた軽口を叩くでない」
「椎名さんの卓越した体術、それを生み出すあなた自身の肉体に興味があるんです。決してよこしまな気持ちを抱いてるわけじゃありません」
椎名の口元がにやりと上がった。
「陽動部隊の岩沢から聞いたぞ。おぬしがギターアンプやらドラムセットやらを運んであげましょうと言うので部屋に入れたら、バンドメンバー全員、
順繰りにおぬしにヤられてしまったというではないか」
「あの時は、『機材を運んでくれたお礼に泊まっていけ』と彼女たちにいわれるままに泊めてもらったら、成り行きで何かそんなことになっちゃったんです」
「おぬしは、なりゆきで一度に四人の女の子とセックスするのか?」
「向こうは四人で、こっちは一人ですよ? 先に襲ってきたのは向こうです」
「なんでも、四人を一列に並ばせ四つん這いにさせて、替わりばんこに後ろから突きまくったそうではないか」
「ライブのあとで、彼女たちも気が高ぶっていたみたいですね。俺は、そんな彼女たちの高ぶった気を静める、ちょっとしたお手伝いをしただけです」
「おぬし、ほんとうに口からでまかせがうまいな。感心する」
143名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:26:46 ID:DYNfplVd
ドアの前で粘ってみたが、結局、椎名の部屋には入れてもらえなかった。まあいいや、と音無は思った。こっちの話に乗ってきてくれるし、脈はある。
この先、チャンスは幾らでもあるだろう。
椎名の性器はどんな色やかたちをしているのだろうかと想像しながら、女子寮の廊下をぶらぶら歩いていると、陽動部隊のユイに出会った。
「よお、ユイにゃんじゃねーか」
「あなたは、いつも日向先輩とつるんでる…」
「音無だ」音無はここぞという時の、とっておきの爽やかな笑顔を浮かべた。
「音無先輩、ここは女子寮ですけど? いったい何をやってるんですか?」
「お前を探してたんだよ。会えて良かった」
「わたしを?」ユイがいぶかしげに言う。
「うん。寝る前にユイのきれいな脚が見ておきたくて、女子寮まではるばる出かけてきたんだ」
「またそんなうまいこと言って」
ベルトを巻いた太腿がきゅっと内股になる。ひざ小僧をくっ付けても股のところに三角形の隙間が出来るのが、音無には嬉しかった。
「音無先輩の武勇伝は、わたしだっていろいろ聞いてますよ」ミニスカのすそを両手でガードするようにして、ユイが言った。
「なんの話だい?」
「遊佐先輩から聞きましたよ〜、週末に音無先輩を部屋に入れちゃったら、金曜の夜から月曜の朝まで三日間ずっと、服を着させてもらえなかったって」
「彼女、自室じゃ服を着ない主義なんじゃないかな」音無はとぼけて言った。
「一昼夜ぶっ通しで抱かれて、『お願いだから少しだけ寝かせて』って頼んで、ちょっとうとうとしてたら、なんか身体が揺れてるような気がして
目が醒めたら、音無先輩が上に乗っかって腰振ってたって」
「遊佐の寝顔があんまり可愛かったから、つい近くで見とれちゃったんだよ」
「で、ついでに挿入したんですね」
「なんかギンギンに朝立ちしちゃって、そのまま萎えさせるのもなんだし、せっかくだからつい」
「はあ〜、聞きしに勝る鬼畜振りですねえ」ユイがあきれたように言う。
144名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 16:30:36 ID:DYNfplVd
「それよか、大事な話があるんだ」音無は真面目くさって言った。
「なんですか?」
「話というのは、実は… 日向からの言づてなんだけどさ」
「えっ!! 日向先輩が、わたしに? 何て? なんて言ってたんですかあ?」嬉しそうに目を輝かせて、ぴょんぴょん飛び跳ねるユイ。
「待ってくれユイ、ここで話すのはちょっと… そーだ、いいこと思いついた、お前の部屋に行かないか?」
「え〜」ためらうユイ。
「ここじゃ聞かれちまうかもしれねえ。大事な話なんだよ」
「う〜ん…」腕を組んで考え込むユイ。
「どうする?」
「…ヘンなコトしない?」ユイがジト目で音無を見上げる。
「しないしない!」かぶりを振る音無。
「絶対しない?」
「絶対!!」
「…じゃあ音無先輩、わたしの部屋に…」

翌朝、ユイとそのルームメイトとの情事を終え、音無はあくびをしながら女子寮を出た。
                                                      おわり
145名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 17:03:26 ID:ApVH9T8L
>>144
音無クズすぎるwww
しかしやはりこういうのもエロパロの醍醐味だよなあw
GJGJ
146名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 17:08:51 ID:m/2AvjQv
自分擁護どうかと思うよ
147名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 19:20:06 ID:DJFNVMlc
GJ!おとなしね
148名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 19:29:11 ID:qocxBdmW
堕ちまくってたけど面白かったよ。GJ!
149名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 21:22:07 ID:pHSCqgQW
盛り上がりを見せて参りました
職人GJ
奏可愛すぎる
150名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 21:42:30 ID:SMnYqI1p
GJ!音無・・・・お前・・・
日向に反応するユイにゃんかわいすぎわろた
そんなユイにゃんも音無の餌食になったのだ
151名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 22:13:24 ID:ZNwizd9e
さぁ詳しい描写を書くんだ!
152名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 22:21:25 ID:/91tDW+4
日向の名前に反応した可愛すぎるユイを…
なんて鬼畜なんだ
153名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 22:27:46 ID:F1Pn+o22
鬼畜な音無もいいものだな
154名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 22:57:26 ID:EgpFxX8S
何故行為をkwskしなかった!
鬼畜音無かわいいよ!
155名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 00:55:51 ID:ZdRcDTbn
ゆり「ライブの首尾はどう?」
遊佐「今の所は…問題ありません…っ。」
ゆり「そう。ならそのまま監視を続けて。」
遊佐「…っ。りょ、了解…んっ…しまし…たっ。」
ゆり「??任せたわよ。」

……
………

遊佐「…ぁん、んっ、ぁあー!!」
音無「良く耐えたね。もっとご褒美あげないと…」
遊佐「ずるい…んぁ…ですっ…バレたら…どう…ぁ…する…っもりぁ…ですか」
156名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 02:44:32 ID:oqj62VB4
やっぱ男は音無と日向がメインになるかな?
157名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:29:44 ID:/95qGNx/
ひなユイ超SSS三本目だよー
「またよかったら書いてください」って言われたんで書きました。
でもぶっちゃけそろそろネタ切れてきた感がしないでもない。もっと本編で絡めよ、ひなユイ
時間軸は4話の後、ということしか決めてないので各人のご想像でどうぞ。
ワンパターン化は避けられたかもしれないけど今度は正直難産っていうか出来悪い気がすごくする
まあそんなんでもよかったら読んであげて
あと、タイトルを付けといてほしいって希望が出てたことに今更気づいたんで一応
『いる限り』
158名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:30:27 ID:/95qGNx/
屋上で昼寝から目覚めたとき、それは決して爽やかな目覚めなどではなかった。
理由は至極簡単。目の前に眩しすぎて目がくらむほどの太陽があったから、である。
いや、至極簡単とは言ったが流石にそれだけで目覚めが悪いなどと言い切る程に俺の寝起き時の思考は尖っていない……いない、はずだ。
ならば何故そう思ったのか、それはやはり、思い出してしまうからだろう。
熱気で満たされた球場。巻き上がる土煙。喜怒哀楽様々な歓声。耳に透き通るような金属音。
そしてそんな場所で俺が見上げた先にあったもの。俺に向かって落ちてくる、落ちてきた……パンツ。

(パンツ?)

凄まじい勢いで自分の思考に生じたノイズに日向は思わず目を見開く。
するとその見開いた目には、当然のことながら先ほどよりも鮮明に目の前の光景が写る。
ああ、やっぱりパンツだ。

「こーんなとこで何やってんですか日向先輩」
「……見てわかんねーのかよ」

出来れば寝起きには聞きたくなかった類の人間の声を起床一発目に聞いてしまった。
ただでさえ悪い目覚めだったというのに、これでは泣き面に蜂だ。もう一度寝たくすらなってきた。

「屋上でお昼寝してる不良さんなんてリアルで初めて見ましたよ、実際するんですねー
 やっぱりアレですかね? バカとなんとかは高いところが好きっていう」

俺がせっかく開いた瞼をまた閉じようとしている原因であるところの泣き面にたかってきた蜂ことユイは
脚を開いたパンツ丸見せ(全然嬉しくない)の状態で腰を折り曲げ
そこに両手を添えるというなんとも間抜けっぽい姿勢で俺を見下ろしながらそんなことをのたまった。
どうでもいいがこういう場合、普通『なんとか』を使って隠すのはバカの方だろうに。

「不良って事に関してもバカってことに関してもお前には言われくない。特に後者」
「はぁぁ!? あたしのどこがバカだってんですか!」
「自覚ねーのかよ……はぁ」

自分のことなのだが、なんとも声に覇気が感じられない気がする。
目の前のピンク娘に言い返す言葉にもハリがないし、それを分かってはいてもわざわざどうにかしようとも思えない。
繰り返すが俺は別に普段ここまで寝起き時のテンションが低い訳ではない。
原因は十中八九、目覚めたときに見てしまったものと、そのせいで思い出してしまったものだ。
そんな俺のいつもと違う様子をこいつも感じ取ったのだろうか、ユイは俺に言い返すこともせず眉を顰めると

「どうかしたんですか先輩、元気ないですね? なんかあったんですか?」
「別に……」

引き続き俺の覇気どころか生気すらも半ばない声。
そんな気の無い返事をされたことにムッとしたのだろうか、ユイが顔を不服そうに歪める。

「なーんですか、その反応は! せっかく目覚めてすぐユイにゃんが見られたっていうのに!
 ホントなら泣いて喜んで感謝してもいいぐらいなんですよっ」
159名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:31:57 ID:/95qGNx/
ぶっちゃけ俺が今現在萎えたように元気がないことの原因の何割かは確実にお前なんだがな
という言葉は流石に飲み込んでおく。これ以上めんどくさいことになるのは御免だ。
ていうか、ヤバイ。本気で二度寝したくなってきた。もう一回寝ればこの変にもやもやした気持ちも晴れるだろうか。
…………よし、決めた。寝る。

「悪い、俺もうちょい寝るわ」
「はぁ」
「……いや、寝るんだけど」
「はぁ」
「いやだからはぁじゃなくて寝たいんだけど」
「どうぞどうぞ、私はここにいますんで」
「…………」

めんどくさいことを回避しようとしたらめんどくさいことになりました。めんどくさい。
ていうかなんなんだこいつ。なんで今から寝ようってやつの傍から離れようとしない?
普通気を利かせるだろ? 寝にくいって。ていうかそれ以前に寝ようとするやつの近くにいて何が面白いのか?
あ、ダメだ、本格的に思考が霞がかってきた。なんとかしてこいつを追っ払う方法はないものか……

「……なあ」
「はい?」
「お前さぁ、岩沢に憧れてんだっけ」
「はいっ! あたしなんかまだまだ新米だけど、いつかは岩沢さんみたいな大きく存在感のあるヴォーカルに」
「いやぁ、大人な岩沢に憧れるのはいいんだけどさ、背伸びして似合わない黒パンツはくのはどうだろうか」

ゴスッ

あれ? おかしいな、パンツ見られてた事に気づいたユイが「きゃーっ! 先輩のエッチ! 変態!」
って言いながら恥ずかしがって逃げていって後に残った俺はぐっすり眠れるぜ!
という流れになるはずなのに(後になって思うことだが、こんなあり得ない事を思う辺り、この時の俺は相当に眠かったのだろう。)
どうして俺はジャンプ→のしかかりのコンボを腹に食らって意識が遠くなってるんだろう。

「おごぇ! げほっ! ごほっ! て、てめえなあ!」
「うるさーい! ユイにゃんのパンツをタダ見した上に文句までつけようってんですか先輩は!」
「なぁにがタダ見だ勝手に見せといて! 別に見たくもなかったってんだよてめえの色気皆無の下着なんかな!」
「きーっ! くらえユイにゃんナックル!」
「そのユイにゃんっつーのやめろって何度言ったらわかんだよこらァ!」

『やっぱりアレですかね? バカとなんとかは高いところが好きっていう』

なるほど、昔の人は上手いこと言ったものである。
他に誰もいない、嫌になるぐらい日が照りつける屋上。
そんな場所でマウントポジションを取りながら蟹股で男にまたがってその男を殴り続ける女と
それに対抗して本気で女の頬を抓ったり髪を引っ張ったりしてる男を人が見つけたならば
その内の十人が十人とも、その二人を指してこういうであろう
『バカ』、と。




「はぁ、はぁ、はぁ……なん、なんだよ……お前マジで」
「ハァ……ハァ、ハァ、だから、悪いのは先輩でしょ……」
160名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:32:28 ID:/95qGNx/
既に殴り合ってどれぐらい時間が経ったことだろうか。
俺が目覚めたときには丁度てっぺんにあった日が傾いているところを見るに、それなりの時間ずっと殴り合っていたようだ。
眠気なんてもうあるはずがない。体中が痛いわ痺れるわ、散々っていうのはまさしくこういう状態のことを言うんだろう。
ちなみに今現在の俺たち二人の体制だが、最初と同じく俺が下でユイが上。
唯一違うのは、ユイが疲労困憊といった様子で俺の胸の上に上体を預けている格好であるということぐらいか
もし傍目から第三者がこの俺たちを見た場合、あらぬ誤解を招くかもしれないが(なんか二人ともハアハア言ってるし)、正直言ってそんな要素は皆無だ。
証拠にというか、俺もこいつもまったくそんな雰囲気を振りまいてはいないし、体が密着しているから分かる事だが、お互いの鼓動にも一切の変化なし。
すぐ目の前にあるこいつの髪から微妙に漂う、鼻腔をくすぐる「女の子らしい」香りも、こんな状況じゃ俺の琴線をなんら鳴らしちゃくれない。
それは多分、ユイも同じで…………だからこそ逆に俺たちはこれだけの距離感にいられるのかもしれなかった。

「……ほっときゃいーだろーが、今から寝るつってるもんをよ」

もう流石に眠気を含んだ投げやりな言葉や喧嘩腰の挑発をできる余力などあろうはずもないしする気にもなれない。
俺は素直に、ただ思ったことを未だ荒い息が整いきっていないユイに言ってやる。

「ハァ、ハァ……だって先輩、あの時みたいな目してたんですもん」
「…………」
「……ダメですよ、消えようなんて思っちゃ」

あの時。
これだけ聞くと何を突然意味のわからないことをと思うのが普通だが、俺には分かる。
さっきまで誰あろう、俺自身が『あの時』、球技大会の時の顔を思い出していたところなのだから。
どちらかと言えば、それをユイに読み取られていたということの方に驚いた。そんなに分かりやすい顔してただろうか、俺。

「……別に、そんな簡単に消えやしねえよ」
「当たり前ですっ」

ユイが俺の胸の上から上体を起こし、一番最初の胸の上に手のひらを押し付けて俺を見下ろす体制になる。
その前後で、ほとんど体にかかる重圧に変化がないあたり、こいつも女の子なんだなとか場違いかつどうでもいいことを思う。

「先輩、あたし許しませんよ。そんな簡単に消えて先輩がいなくなっちゃうなんて」
「……いやだから消えねえよ、というかなんでお前に許してもらわばきゃ」
「あたしがっ……!」

別にユイの声量が上がった訳でも、表情に凄みがましたというわけでもなかったのだが。俺の言葉は見事にユイのそれに遮られた。
『何か』……その言葉には特別な何かがあるように感じられて、反論したり茶化そうという気がなくなった。
さっきまでぎゃーぎゃー喚きながら俺のこと殴ってたくせに……なんつーか、こいつってホントめちゃくちゃだ。

「あたしがいる内は、そう簡単に消えられるなんて思わないでくださいよね、先輩……」

めちゃくちゃなそいつはそんなめちゃくちゃなことを言って、俺をにらみ付けるように見つめてきた。
先の声同様、その目は生半可な答えなど許さない、という風で…………ったく、なんだってんだよ。
161名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:34:07 ID:/95qGNx/
「なんだよそれ、どういう脅しだ」
「先輩にはもっと返さなきゃならないものがいーーーーーっぱいありますからね!
 いっつもいっつも私に間接キメたり殴ったり。それ全部やり返すまで消えるとか許しませんから!」
「毎度それと同じ分ぐらいお前も俺を殴ったりしてるだろうが」
「へーんだ、先輩の図太い神経や面の皮と、ユイにゃんの繊細な心身をイコールにしないでもらいたいですっ!」

どの口がほざいてんだ、と言いたかった。
ていうか言ってやろうとも思ったのだが…………やめた。なんでやめたのか? 
知らん、なんとなくだろう。

「じゃあ何か、お前がいる限り俺に本当の意味で心休まる日は来ないと、そういうことか」
「その通りです! 覚悟してください、先輩がさっきみたいな目してたら、即効で駆けつけてぶっ飛ばしてやりますから!」
「そいつはなんとも……面倒くさいな」

なんですとー!? とまたユイが興奮した怒り顔で俺につっかかり、俺はそれに対抗するべく迎え撃つ。
その内心で、先ほど俺に向けられたユイの言葉に対して

(まあ、それもいいかもな)

なんて思ってしまうのは、引いていた眠気がまたぶり返してきたせいか? それとも殴られすぎて頭がどこか変になったのか?
と、とりとめもないことを考え始めて……またやめた。
目の前で今まさに俺に更なるダメージを与えようと迫るこいつをなんとかするためには、余計な事など考えるのすら煩わしい。
全てのエネルギーを体に回して、俺はユイの猛攻に立ち向かわねばならないのだ。それ以外のことなどしていられるか。

……ああ、なるほど。
確かにこいつ……ユイの言うとおりなのかもしれない。
こいつがいる限り、俺は満足がどうとか何が最高に気持ちいいとか、そんな事を考える余裕はないのだろう
この先ずっと、俺がそういったことを考えそうになる度、こいつが突っかかってきて、俺から考える事をさせてくれないのだから。
とするとだ……

どうやら俺は、当分満足なんてものはできそうにないらしい。
やれやれだ。
162名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:36:44 ID:/95qGNx/
終わり。ちょっとラブラブさせすぎたか? 喧嘩仲と恋仲の間の微妙な距離感みたいのが好きなんだけど
いざ自分で書くとなるとこんなに難しいものか…………まあいいや
感想くれる人たちはホントありがとうっす。感謝してもしきれない。土下座してもいいぐらいっていうかむしろしたい。
けど非エロばっかでごめんね。エロはまあなんていうかアレだ
気が向いたら書く
163名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 05:16:45 ID:ET70vO5x
>けど非エロばっかでごめんね。エロはまあなんていうかアレだ
はぁ?あんた謝る気あんの?いいかげん葉鍵でやれよ
164名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 05:39:46 ID:SH0JKVDD
>>162
素直にGJ。
いや良い良い。ホントは構って欲しい欲しい子なユイが可愛い。
ま、エロまでの課程が良いのだよ、そこに至る心の葛藤が。
我らはただ、それまで全裸待機あるのみ。季節も暖かくなったしな。
次も待ってる。
165名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 05:49:42 ID:wregVvP6
えっ?何コレ自演?(^^;)
166名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 08:23:20 ID:a08AuQaK
何も書いていないお前らに言う資格はない(キリッ
167名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 08:38:33 ID:/T0BiSlT
上に同意
168名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 08:38:36 ID:6kWjle4I
おやおや、本スレで育まれたスルーぢからはどうしたんですか
169名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 08:52:36 ID:EcXD1EbB
ひなユイいいな
170名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 08:54:16 ID:wregVvP6
なに?おまえら書いたら言う事聞くわけ?
171名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 08:55:22 ID:6kWjle4I
日向にせがんで無理やり肩ぐるましてもらって、いきなり放尿するユイにゃん
172名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 09:02:15 ID:ET70vO5x
エロイの書かない奴がエロイの書かなくて言いじゃん、とか
エロパロ板で何言ってんの?って感じなんだけど
173名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 09:57:21 ID:Ygj9xAA1
せかっく投下してくれてんだからエロなしでもよくね?
他のスレだってエロなしで投下とかあるしさ
174名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 10:06:32 ID:wregVvP6
ちゃんと住み分けたほうがいい、よそのスレもスカスカになるし
175名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 10:36:23 ID:2cJvYLv0
>>162
GJ!!
やはりひなユイはいいなw
アホの子同士はもえるわ
176名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 11:00:40 ID:II+zc1/d
177名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 11:23:31 ID:Ay3vKGsl
ヒナ×ユイでエロありっていうと、クライマックスシーンで
「こいつは、最高に気持ちがイイな…」と言い残して成仏しちゃう日向と
残された彼のパンツを抱きしめて、裸で泣きじゃくるユイにゃんというオチしか
思いつかんな
178名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 23:59:06 ID:FU95QxsV
なんかユイにゃんなら非エロで許せる
なんつーか天使ちゃんとかは綺麗だから汚してみたい欲求にかられるけど
ユイにゃんは最初から汚れてるし
179名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 00:05:26 ID:URFSSt8S
天使ちゃんマジ天使すぎて汚したくなるってのは同意
しかしユイにゃんは汚れてなどいないと言いたいw
粗暴で無駄に好戦的だけど
そういう方面で攻められると一気にへなへなになっちゃうイメージ

アニメでの描写だとぶっちぎりでエロスなゆりっぺがなぜか一番想像しにくかったりする
あれだけおみ足とかバストとか描写されているというのに
180名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 00:09:46 ID:vsBs+L3E
天使×ゆりっぺのレイプものを思いついたけどこれは天使ちゃんじゃないな。
181名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 09:47:56 ID:t7wydY/v
エロ想像しやすいのはゆりっぺかなw
2話のゆりっぺはエロかわいい
天使ちゃんはむしろなでなでしたい
ユイにゃんは日向でいじればエロ・非エロ問わずおk
182名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 10:08:05 ID:AJYRrAgC
ひなユイ素敵すぎる
ひなユイは今はじゃれてるとこしか想像できないけど、
ほんとに本編でくっつきかけたら一番エロパロがはかどりそう
183名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 10:10:02 ID:4/h94xrp
サツマイモの濃厚なエロイやつキボンヌ
184名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 12:18:39 ID:2rv+aVHB
台本形式

音無「なあ、お前らってさ、ガールズバンドのわりにレベル高いじゃん」
岩沢「何それ」
ひさ子「それって褒めてんの?」
音無「ルックスもカッコイイよな。メンバー全員イケてるっていうか、ハズレが一人もいないっていうか」
岩沢「あははっ、ありがと」
ひさ子「あんたがバンドやってる女の子のことをどんなふうに思ってるか、大体分かった」
音無「見た目だけじゃなくって、演奏テクニックとか、ステージ・パフォーマンスもプロ並みだよな」
岩沢「こう見えても長い間、ストリート・ライヴやってきた叩き上げだぜ」
ひさ子「でもこいつ、ステージはイケイケのノリノリなんだけど、オフじゃ借りてきた猫みたいに静かなんだよ、根が暗いから」
岩沢「かもしんない」
ひさ子「ステージのノリと全然違うっていうか、もう別人。ロックミュージシャンらしくないっていうか」
音無「ロックミュージシャンというと普段から、『こいつぁゴキゲンだぜヒャッハー──ッ』みたいなイメージがあるけど、違うんだ」
岩沢「なわけない(笑)」
ひさ子「それはイカレてる」
音無「普段は何やってんの」
岩沢「一日じゅう、アコギ弾いたりしてますね」
ひさ子「弾き語りとか。お前はアンジェラ・アキかっつーの」
岩沢「嘉門達夫と呼んでくれ」
ひさ子「♪チラリ〜♪」
岩沢「♪鼻から牛乳〜♪」
音無「うん(笑)、それで俺思ったんだけどさあ、そんなに可愛いんだったら、ロックで世の中に反逆とかしてないでさ、
オトコにチヤホヤされて、楽しくやってりゃ良いんじゃないか」
岩沢「あー、それってなんかオヤジ的っつうか、上から目線な見方だよね」
ひさ子「そうそう、風俗行って嬢に説教するみたいな」
音無「そうかなあ、絶対モテると思うんだけどなあ」
岩沢「モテないモテない」
ひさ子「あたしら、ロック馬鹿だから」
音無「ロック馬鹿?」
岩沢「それにさあ、ここじゃ出会いとか無いし」
ひさ子「ないない」
岩沢「寂しいよねー」
音無「ちょ、なんでそこで俺を突っつくんですか(笑)」
185名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 12:19:23 ID:2rv+aVHB
岩沢「どうですか、音無くん的には?」
音無「どうって、出会いですか? …べ、別にないっすよ(汗)」
岩沢「またまたー」
ひさ子「気になる子とかいるんじゃないの?」
音無「…いや〜、そっちこそ、つき合ってる奴とかいないの?」
ひさ子「いない」
岩沢「そういうの無いです」
ひさ子「メンバー同士で、昔の恋バナとかするくらいかなあ…」
岩沢「それってもしかして、高校時代に憧れの先輩がいたっていう、あの話?」
ひさ子「そうそう」
音無「へえ、どんなひとだったんですか?」
ひさ子「それがさあ、麻雀がメッチャ強くて、一度も勝てなかったんだよね」
岩沢「ハハハ(笑)」
音無「いや、それは恋バナじゃないだろ…」
ひさ子「あー、でもこの前、関根と入江が音無のことを、タイプだって言ってた」
音無「は?」
ひさ子「だ・か・ら、タイプなんだってさ〜」
音無「いやあ、身に余る光栄っすね」
岩沢「あたしたちも、あんたのこと、気に入ってるんだぜ」
ひさ子「そうそう」
音無「そりゃどうも…」
岩沢「ステージのあと、…興奮がなかなか鎮まらなくって、身体の芯が疼いちゃうっていうのかな」
音無「…」
ひさ子「要するに、したくなるわけよ」
音無「(…うわ〜うわ〜)」
岩沢「自分で慰めたり、ときどきメンバー同士で処理したりもするんだけど」
ひさ子「やっぱ男の子とエッチしたいよねって、バンドの皆で言ってて、そしたら、あんたが現れてさ」
音無「…」
岩沢「…だからさ、音無」
音無「ははははは、はいっ?」
岩沢「あたしたち、『ガールズ・デッド・モンスター』の… グルーピーにならないか?」
音無「えっ?」
                            おわり
186名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 12:28:35 ID:4/h94xrp
(・_・)エッ..?
187名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:10:43 ID:CAhTDfCv
えっ?
188通りすがりの名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:23:37 ID:k4jIpBMb
音無×ゆり もののやつもっとないかな〜…
189通りすがりの名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:27:37 ID:k4jIpBMb
>>186
[(・_・)エッ..?]ってなに?
190名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:30:55 ID:4/h94xrp
あぁん?w
191名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:35:09 ID:k4jIpBMb
どういう意味かってのと?
192名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:45:13 ID:QpGs8Zj4
>>188
書いてくだしあ
193名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 13:46:33 ID:k4jIpBMb
>>192
難しいだろ
194名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 10:43:49 ID:35/ioCqY
岩沢「私らあれだから、ブラウン管の前で評価されたくないから」
195名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 11:30:04 ID:EDCxJ0JW
ググッたら、バンチキなのね…
196名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 23:58:20 ID:/BHhXGD8
ユイ「TK先輩って変わってますね♪」
TK「Fuck you」
197名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 02:31:08 ID:VDlre8dg
>>76のアイデアを元にSS書いてるんだが、多分>>76-77が望むような展開じゃないと思う…申し訳ない
でも完成次第投下します
198名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 08:54:13 ID:wv6dzFkA
疲れたゆりっぺが体力回復の為に
濃厚なキスで音無から生命力を吸い取るというのはどうかね。
199名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 08:56:52 ID:Tf9Sq9Cc
>>197
いやいや
投下楽しみにしてます

岩沢さんのエロ見たいわ
200名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 12:35:16 ID:d2qC+/vP
>>197
自分の書きたいものを、自分のためだけに書いてください
いろいろ言われるかもしれませんが、気に入ってくれるひともいます
201名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 22:26:14 ID:G9EO/bMc
待機
202名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 23:10:29 ID:ydOnMO8p
>>139
すごい遅レスだがGJ。
これから音無を普通の目で見られなくなりそうです。
残るは椎名とゆりっぺの二人ですね、楽しみです
203名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 23:25:53 ID:rdRz1cjV
>>178
偽りに染まった薄汚い恋愛しかしない日向君にはぴったりの相手だね!
204名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 23:30:07 ID:vgZPcHjr
大山乙
205名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 02:36:43 ID:dkaalcxU
さて、ゆいにゃんには絶妙な柔らかさとやらを証明してもらわねばならなくなったわけだが
206名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 09:54:09 ID:Wxv0f15k
女の子たちがレイプされなくてよかった…
207名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 10:15:55 ID:UGTgcbmO
どうせ同人でそういう展開になるんだろ
208名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 11:39:39 ID:aDvmRgB/
>>207
うわ〜見たくねぇ〜(苦笑)
209名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 11:56:55 ID:pxUPMNiL
直ゆりカモン
210名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 12:08:46 ID:2yc2bFlp
天使と独房に二人っきりという最高のシチュがあったわけだが
211名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 12:56:01 ID:H4sGweF1
音無とかなでちゃんが独房でイチャイチャしている間に
ゆりっぺが直井と生徒会に輪姦されてるのが見たい
212名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 14:18:57 ID:UYUV92Kb
天使とのいちゃいちゃはとても見てみたい!
213名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 15:11:56 ID:tKdeqgUt
>>211
やられてるときに、イチャイチャが無線から流れてきて
意識を手離すゆりっぺ

ってラストだけ思いついた。
214名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 15:23:53 ID:E+jm0CiR
>>213
まかせる
215名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 17:13:08 ID:6pmLwQ5e
天使ちゃんのおしっこ飲みたい
216名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 23:52:40 ID:w4Cqoimj
音無×ゆりっぺを
217名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 23:58:33 ID:pxUPMNiL
音直
218名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 23:59:34 ID:bEOxItmr
>>205
ねえよ、ねえ
219名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 01:02:50 ID:ygIgFLu4
TK「……」
奏「……」
TK「oh...」
奏「huh?」
TK「oh...」
奏「……」
TK「(:-D)| ̄|_」
奏「oh」
TK「fack you」
奏「oh miss spell」
奏「Fuck you」
TK「Fuck you」
奏「good」

その後、一緒に冒険に出かけ、友人になった。
220名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 03:13:59 ID:2G6mKCJT
ゆりっぺ =隠れドSだったっていう感じが浮かぶのは
俺だけだろうか
221名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 03:57:54 ID:NlNt+QsW
逆じゃね?w
222名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 03:59:54 ID:m0Ehiyjr
>>220
隠れも何も普通にドSだと思ってた
つか時折見せるゆりっぺの過重なエロさがやべぇ
223名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 04:10:52 ID:pcBSswFz
ゆりは天使ちゃんを心身共に自分だけの物にするのが最終目標
死んでも逃げられない世界で、長い長い時間を掛けて、ゆりの事しか考えられない玩具にする
神とか実は正直どうでもいいんだが、SSSを使って天使ちゃんを苦しめるのに便利だから適当にでっちあげただけ
224名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 05:34:54 ID:vMffHXij
・具体的に想像できれば何でも作れる
・殺しても死なない
・NPC

・・・なんかどうしようもなくエロ同人空間だと思う
225名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:05:14 ID:QzoPRxev
『山の上のホテル』

「……!!」
ベッドの中で岩沢は目覚めた。
全身にびっしょりと汗をかいて、べっとりとした嫌な感触が身体じゅうを包み込んでいる。
(…ここはどこ?)
おそるおそる手足を動かし、ゆっくりと伸ばしてみる。指のひとつひとつを注意深く曲げたり伸ばしたりしてみて、
ちゃんと意のままに動くかどうか確認する。
(よかった… ちゃんと動く…)
夢の中で感じていた、かちかちにこわばった身体の感触がまだ生々しく残っている。
岩沢はひたいに手をあてて、身の回りのいろんな事柄の名前を思い浮かべてみた。
(今いるのは“女子寮”… わたしたちのグループは“死んだ世界戦線”… バンドの名は“ガールズ・デッド・モンスター”…)
するすると言葉が出てきて、彼女はほっとした。
さっきまで見ていた夢の中で、彼女は、最後の日々がそうだったように、麻痺して動かせない身体で病床に
横たわっていた。
ありありとよみがえる、思い出したくない記憶。
外の世界と切り離された孤独な日々。
奇跡をむなしく待ち続け、わずかな期待に心をすり減らす。そして果てしなく続く絶望と自己憐憫の繰り返し。
無意味だったわたしの人生。
今のSSSでのバンド活動が、寝たきりの病人の見た夢の中の出来事だったらどうしよう、目が覚めたら、あいかわらず
病室のベッドに横たわっていて、口も利けず、手足も動かせないままだったらどうしよう…
そんな、自己の存在に対する不確かさを吹き飛ばしてくれるような、確かな現実感を求めて、岩沢は周りを見回した。
226名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:11:54 ID:QzoPRxev
カーテンが開かれたままの窓から、月の光が差し込んで、部屋の中を青く照らし出していた。
ベッドの枕元に埋め込まれたデジタル時計が、ぼんやりと数字を示している。
(午前1時過ぎ…)
二段ベッドの上の段で寝ていた身を起こし、窓の外を見た。
敷地内のいたるところに立っている街灯が、夜の優しい闇を追い払うように、冷たく人工的な光を灯していた。
街灯はどれも、ついさっき電球を替えたばかりのように明るくて、暗くなったり切れたりしているものはひとつもなかった。
身を乗り出して下の段を覗いてみる。
「ひさ子…?」
下のベッドに、ルームメイトの長身はなかった。
一瞬、“消えて”しまったのかと、背筋に冷たいものが走ったが、気を取り直してベッドを降りる。
二段ベッドのはしごを降りてゆくと、身体の平衡感覚が戻ってきた。
はしごにつかまって立ち、薄闇の中に目をこらした。
部屋は、学生寮にしては間取りに余裕があるが、TVもラジオもない。ウォークマンもiPodもない。
岩沢もひさ子も、長いこと音楽を聴いていない。自分たちのバンドの演奏を除いて。
歩く感覚を一歩一歩確かめるようにして、ドアの横にあるユニットバスまで歩いていく。
戸を開けてバスルームに入り、汗のしみ込んだパジャマとショーツを脱いで、一緒くたに丸めて洗濯かごに放り入れる。
バスタブに立ってシャワーを浴び、水が身体をつたって流れ落ちていく心地よい感触を楽しむ。
汗で身体がべとべとして気持ち悪いのに、誰かに拭いてもらえるまで待っているしかなかった、あの頃の不自由を思えば、
こうやって自分で歩いていって好きな時にシャワーを浴びられるのは本当に素晴らしいことだった。
バスルームの姿見には、健康的な若者がのびのびとシャワーを浴びる姿が映っている。
鏡の中の少女に向かって微笑みかけると、相手も岩沢に向かって微笑んだ。
そう、これがわたしの身体だ。
わたしの人生は決して幸せなものではなかった。あらゆるものを失った。でも、あの肉体から解放されて、わたしは今ここにいる。
これは夢なんかじゃない。現実だ。
227名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:23:53 ID:SJOfbdjr
>>4のWIKIに作品を保管させてもらいました
http://www29.atwiki.jp/angelbeats/pages/75.html

途中ですが、まとめるにあたって何か指摘があれば言ってください
こちらからは終わり、続き、アンカーがあると分かりやすいです
228名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:26:47 ID:QzoPRxev
シャワーを止め、乾いたタオルで身体をていねいに拭いて、新しいショーツと半袖短パンのパジャマに着替えた。
SSSの制服を除けば、衣類はぜんぶ学生課から支給されたり寮の売店で買ったりしたものばかりで、どれも同じようなものだ。
サイズの違うブラ以外は、どちらの衣服なのか、岩沢もひさ子も区別することなく使っていた。
岩沢はドアを開けて部屋の外に出て、廊下にぼんやりと立ちすくんだ。
広々とした寮の廊下は、空気がひんやりして、しんとしている。
(ひさ子の奴、こんな夜中にどこ行っちまったんだ?)
フロアのほうに行けばルームメイトがいるかもしれないと思い、行ってみることにした。
ふらふらと行ってみると、壁沿いに幾つかのソファが置かれたフロアはがらんとして、誰もいなかった。
隅っこに設けられた自販機コーナーからはコンプレッサーのぶんぶんという音が響いて、しんとしたフロアの空気を
静かに震わせていた。
身体にしみ込んでくるような、その周期的な低周波音を聞いていると、岩沢はなんだかほっとした。
ふと、自分がひどく喉が渇いているのに気がついて、小銭を取りに部屋に戻り、自販機でミネラルウォーターを一本買った。
それを飲みながら外を眺めていると、隣にある二年生の入っている棟の、真っ暗になった窓の中に一つだけ、明かりが
ついているのが見えた。
「あそこは…」
関根と入江の部屋だった。
岩沢は階段を降り、ふらりと建物の外に出た。
寮は高台にあり、月に照らされた学園が一望できた。
学園はなだらかに続く丘の中腹にあり、どの建物も新築のように真新しかった。
外壁は塗り立てのように色鮮やかで、階段の縁石はひとつも欠けることなく、美しい直線を描いていた。
時間は海底の底のように重く、ゆっくりと流れていった。
(ここは、どこなんだろう…?)
229名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:30:54 ID:QzoPRxev
以前、ゆりから聞いた話では、体外離脱について書いた本があって、その本によると、死後、人は天国に行くまでの途中に
一時的に魂を休めるところに立ち寄るのだそうだ。そこは、ホテルのような旅館のような場所なのだそうだ。
(ひょっとしたらここは、無理をして長居するような場所ではないかもしれない)と、岩沢は思った。
ここはただの境界線に過ぎないのかもしれない。わたしたちは、今はまだ新しい行き場所を与えられていないだけかもしれない。
そんなことを考えながら、2年生の棟に向かって、ひんやりと澄み切った外気の中を歩いていった。
建物に近づいていくと、明かりのついた窓から、笑い声と麻雀牌を混ぜるガシャガシャという音が聞こえてきた。

                                                   続きます
230名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:41:41 ID:SJOfbdjr
>>229
231名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 14:38:45 ID:1k6DZUYC
>>229
GJです
232名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:57:29 ID:k7gJygjd
>>229
期待して待ってるぜ!
お疲れ!
233名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:05:00 ID:L9t71xyW
>>229の続き

関根たちの部屋の前まで来ると、岩沢はドアを軽くノックした。
「はい」中から顔を出したのが遊佐だったので、岩沢は少し驚いた。
「ひさ子の奴、来てない?」
「いますよ」
「…他のメンツは?」
「関根さんと入江さん、それと音無さん」
「音無か」
(あいつら、また男子を連れ込んでハコにしてんのか)などと思いながら、岩沢は部屋に入った。
中は女臭かった。むっとする匂いに、同性ながら思わずくらっとする。
バンドメンバーたち三人と音無が雀卓を囲んでいた。案の定というか予想通りというか、音無が身包み剥がされて
パンツ一丁の格好になっていて、岩沢は思わず吹き出した。
(あ〜あ、カモられてやんの)
関根がはしゃぎまくって、
「はーい罰ゲーム罰ゲーム」と、音無にトマトジュースの缶を突きつけていた。
「だーかーらー、それ何か混ざってるだろ?」音無が弱々しく抗議した。
「いーから飲め飲め」
岩沢が学習机に目をやると、レモンスカッシュやコカコーラ、ファンタグレープなどの缶がずらりと並んでいる。
缶を順々に持ち上げて振ってみると、どれも半分ほど残っていた。
「ちょっともらっていいかな」
「それ、さっき関根が混ぜ合わせてましたよ」学習机の椅子に座ってお菓子を食べている遊佐が言った。
「ファミレスのドリンクバーで遊んでるお子ちゃまかよ…」
いちばん無難そうなウーロン茶の缶を選んで、中身を口に含んでみる。
「なにこれ…」それは、およそ飲み物とは呼べない複雑怪奇な味がした。
「ウーロン茶にスポーツドリンクを混ぜたカクテルですね」口をモグモグさせながら遊佐が言った。
「…」まるで味覚が永遠に麻痺してしまいそうなその味に、岩沢は頭を抱えた。
234名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:06:37 ID:L9t71xyW
音無のほうも、トマトジュースの缶の中身を飲んで目を白黒させていた。
「げえー、なんだよこれ、何と何混ぜたの?」
「リポビタンDと牛乳」関根が得意そうに言った。
「全部飲まないと駄目だよ〜」入江がはやし立てる。
「うへえ」ロクに味わいもせずにゴキュゴキュと飲み干す音無。
「うわ〜、マジで飲んでる」ひさ子が笑った。
音無の顔がみるみるうちに真っ青になった。全身から脂汗を吹き出させながら立ち上がる。
「なんだ、そのパンツは?」びっくりする岩沢。
音無はぴっちぴちの黒いビキニパンツを穿いていた。
「吐きそう…」変態チックな黒のビキニ野郎は、身もだえしながらバスルームに駆け込んでいった。
「あいつ、変な趣味してんな」あきれる岩沢。
「あー、あのパンツ、高松の穿いてたやつなんだ。丸裸じゃ可哀想だから貸した」と、ひさ子が言った。
「高松の?」
(なんで、お前が高松のパンツなんか持ってるんだ?)とでも言いたげな岩沢の目線に、ひさ子は苦笑いした。
「この前、高松をカモってハコテンにして、パンツ一丁にひん剥いてやったら、あまりにキモいカラダしてて気持ち悪かったんで
つい、最後に残ったパンツも取り上げてフルチンにして、窓から叩き出してやったんよ」
「…」
「あのときの高松、悲惨だったね〜」関根がけたけたと笑った。
「リーチかけても、ひさ子の追っかけリーチに一発で振り込んじゃうし」そう言って入江も笑った。
「一発掴まされの、振り込みマシーンと化していました」遊佐が論評した。
「ひさ子はひさ子で、ハネ満ツモりまくるし」と関根。
「高松の奴、最後に、『負け分は、この身体で払います!』なんてエロいこと抜かしてたけど、ひさ子が『バカヤロー、金で払え』って
窓から叩き出したんだ」と入江。
「窓の下で、『本物の博打うちだぜ、姐さん…』と言い残して、全裸で息絶えていました」遊佐がこともなげに言った。
「もし、近くに海がありゃあ、ポリバケツに詰め込んで投げ込んでるところさ」とひさ子。
235名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:09:20 ID:6omG1Kai
>>229
乙。タイトルの元ネタの方もなんか死後の世界の暗示っぽいよな。
236名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:10:24 ID:L9t71xyW
全身真っ青になった音無がバスルームからよろよろと出てきて、カーペットの上にばったりと倒れた。それをつつく関根と入江。
「つんつん、音無生きてるー?」
「死んだ?」
関根と入江は点棒代わりのピックを集めると、まるで子供が遊んでいるように、音無の身体にぺたぺた貼り付けていった。
音無ががばっと身を起こすと、くっ付いていたピックがぱらぱらと落ちた。
「お前ら三人グルだな? グルなんだな?」今にも泣きそうな表情で、音無が言った。
「気づくの遅せーよ」と岩沢は呟いた。
「いまさらですねえ」と遊佐。
「ごちそーさま」とひさ子。
「男のくせに往生際が悪いよ」と関根がせせら笑う。
「それって負け犬の遠吠えだよね」突き放す入江。
SSSの男性陣は、ほとんどがひさ子のカモになっている。娯楽の無いこの学園で、すらっと背の高い美人から
「ねえ、あたしと麻雀しない?」と誘われて、ホイホイ付いていかない男は、変人の野田を除けばそういない。
卓を囲めば、関根や入江から、「ハイ、おしぼりどうぞ〜」「なにか飲みませんか〜?」と持ち上げられて舞い上がったところで、
洗牌のたびに触れてくる彼女たちの手の感触や、トイメンに座ったひさ子の大きな胸に気を取られたりしているうちに、
ケツの毛まで毟られてしまうのがオチだった。
音無がため息をついた。
「はあ〜、明日からもう、缶コーヒー代も無えよ」
「音無さん缶コーヒー好きですよね、よく飲んでますよね」遊佐が言った。
「うん、まあ… 畜生、ただでさえ財布の中身が侘しいってのに、コーヒー代すら無えってのかよ…」
「よしよし、あたしが奢ってやるよ」岩沢が慰める。
「岩沢も来たことだし、ここらでお開きにすっか」ひさ子がにこにこしながら言い、音無のほうを向いた。
「負け分はツケといてやるよ。…それとも、身体で払ってくかい?」
「…えっ?」びっくりする音無。
「ひさ子?」岩沢も驚く。
関根と入江が、赤くなった顔を見合わせる。
「そうこなくちゃ」と、遊佐が呟いた。
                                続きます
237名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 02:05:28 ID:FkzjrPge
>>236
GJ!
続き期待してます!
238名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 02:10:31 ID:9nU9e20R
ガルデモメンバー最高だぜ!GJ!
239名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 17:57:35 ID:X8U1MGHy
「絶妙の柔らかさなんじゃーい!」のときに前屈みになる松下五段を見てたら
暴走した松下が、止めに入って返り討ちに遭った日向の前でゆいにゃんを犯すとこまで妄想できた
240名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 16:08:23 ID:X++CtmN7
予告カットのユイにゃんが可愛い
日向のウザそうな顔がまた
241名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 23:57:07 ID:D2tz8nib
6話のユイと日向のやりとりを広げてみる(適当)



「色仕掛けといきますかー♪」
「お前のどこに色気があるんだよ」
「んだとぉ!見たことあんのかー!」
「上着越しでも充分わかるw」
「揉んだことあんのかー!」
「どこを揉めってんだよww」
「ここじゃー!」
と言ってユイは日向の顔面を自分の胸に叩きつけた。
「いっ、つ・・・!」
顔を抑えて床に崩れる日向
「おまっ、鼻血出たぞ・・・」
「おーっと♪先輩ったらユイにゃんの豊満なおっぱいに興奮して鼻血ブーですか?」

カチン

「お前のどこが豊満なんだよ!」
ユイの胸に掴みかかる日向
「ア゛ダダダダダ!イ゛ダイ゛!イ゛ダイ゛デズ!」

「くぉぉぉぉらぁぁ!!てめえら喧嘩するなぁぁ!!」
二人のやりとりにゆりがキレる。
「はいはい、悪かったよ」
「おっぱいいたいですぅ〜…将来垂れたらどうすんだコラァ!」
「どこに垂れるほどの肉がついてるんだよ。胸よりほっぺのが肉あるんじゃないか」
と、ユイの頬をつまむ日向
「むぅぅ、い、たい、れふぅ〜」
「ははははwよく伸びるじゃないのw」
242名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 23:57:37 ID:D2tz8nib
そんな二人のやりとりを他のメンバーはずっと見ていた
「ひ、日向君、女の子の胸揉んじゃうなんて大胆すぎるよぅ…」
「う、うむ…」
「彼女より私のほうが胸の筋肉ありそうですね。おそらく彼女は鍛え方が足りないかと」
「何と張り合ってんだよ…」
「あさはかなり」

以上
243名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 00:17:24 ID:fAzn9Jpx
そろそろ音無×ゆりの王道をだな
244名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 00:18:46 ID:N+9Lu+Hz
むしろ音無×奏のほうが王道な気がする
245名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 02:33:55 ID:vAcaJk1D
>>242
GJ。ごちそうさま
ひなユイいいよひなユイ
音無は奏もゆりっぺも王道的な感じがする
246名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 07:42:09 ID:VF7IZqTV
>>245
つまり両方を掌中にできるほどの甲斐性を見せてこそ主人公というわけか
247名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 10:20:43 ID:MmeBWjxU
かなでちゃんを裸にして、その小柄な体を抱き上げて横にしたら、
フライングVみたいに見えるかなっと思った
248名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 18:47:31 ID:4TGeR3Bu
音×奏もしくは奏×音を・・・まぁむしろ奏が攻めを・・・ 
249名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 23:58:12 ID:3Z28vwhv
奏「ガードスキル・ハンドソニック」
ブスッ
音「アッー!」
250名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 02:45:30 ID:zV8htju3
ハンドソニックVer.H
オナニー用自家製バイブ。
251名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 03:05:08 ID:jqJJ8rHO
「果たしてこれは気持ち良いかしら」
252名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 04:45:20 ID:HAv7T510
ガードスキルでおっぱいをでかくしてだな
253名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 04:52:55 ID:zV8htju3
天使「ガードスキル・エアバッグ・・・」
音無「その名前はどうかと思うぞ」
254名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 20:08:53 ID:6oqJf2kl
6話の惨状でユイにゃんはどこいにたんだろう
つーか女性陣全員気になる
255名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 22:25:05 ID:ZB8RrMjO
直井におもしろおかしく関節技を掛けてしまったので、NGくらって画面からはハブられたよ
256名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 22:55:32 ID:37QTVxtJ
ちんこ
257名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 22:55:59 ID:37QTVxtJ
やっと規制解除だぜ
天使ちゃんマジ天使!
258名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 23:56:44 ID:EXFLEbGI
6話のユイと日向のやりとりを広げてみる(その2)



「色仕掛けといきますかー♪」
「お前のどこに色気があるんだよ」
「んだとぉ!見たことあんのかー!」
「上着越しでも充分わかる」
「お前だって大したモン付いてねーだろ!こっちだってズボン越しでわかるんだからなぁ!」
「わかってねえな。お前みたいな幼児体型に触れたくらいじゃ俺のは反応しないんだよ
お前じゃなくてゆりっぺ辺りが相手だったら、そりゃあもう元気に
   グ   シャ
「はうっ」
日向が言い終わる前にゆりの足が日向の股間にクリーンヒットしていた。
日向は目の前が真っ白になり、床に崩れ落ちた。
「ゆ、ゆりっぺェ・・・何すん」
   グ   シャ
「あふっ」
「どう?元気になったかしら?」
ゆりは黒い笑みを浮かべながら日向に尋ねた。
「は、い…」
ああ、こりゃ下手に口応えするとやべえな・・・そう察知した日向は考えることをやめた。
「先輩、怖いです・・・」
さっきまでの勢いはどこへやら、目の前で起きた惨劇にユイは、ただ震えていた。
「あなたもくだらないことばっか言ってると戦線からつまみ出すわよ?」
「はい…すみません…」
259名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 23:58:23 ID:EXFLEbGI
「それからみんなとは仲良くね?」
「はい…」
「じゃああそこのゴミ片付けといて?あんなとこに置いておいたらみんなの邪魔になるから」
と言うゆりの指差す先には失神した日向が倒れていた。
「は、はいぃ!
大丈夫ですか?先輩!お肩をお貸ししますよ!」
「おいおい、一人じゃ無理だろ。俺も」
「ダメよ音無君」
手伝おうとした音無だったがゆりに止められた。
「なんでだよ、血管切れそうな顔で日向担いでるぞあいつ」
「おおおおもいいいい!!」
音無が指差す先には鬼の形相で踏ん張るユイがいた。
「あの子が大袈裟なだけよ。日向君はそんなに重くないわ」
「なぜわかる」
「それにうるさい二人が仲良しになるいい機会じゃない♪さ、いきましょう」

「ゆりっぺの奴、生徒会長代理にやられたもやもやをあの二人で晴らしやがった…」
「(日向め、ゆりっぺにタマを攻めてもらえるとはうらやましい奴…いつかは俺も)ふっ」
「なんで、にやけてるの?」
「あさはかなり」



これ以上続けてもエロくなさそうなので終わり
260名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 00:01:13 ID:ugVrvX/J
ふっ、と最後に笑ったバカは野田だなw
261名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 00:18:33 ID:DOdXEwB9
>>259
このあとは音無×ゆりっぺですね。
わかります。
262名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 01:18:26 ID:zlzmwD0D
反省室にて 音無×奏

「本当に寝ちまった…」
流石に天使のフリーダムっぷりに面喰ってしまった。
穏やかな寝息をたてる小さな少女。

…それから5分後。
「落ち着かない…」
狭い室内を手持無沙汰に視線を彷徨わせる。


こっからエロ的なものに繋げようとしたけど無理だった…orz

263名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 01:22:32 ID:3iEqo9N7
頑張るんだ!
264名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 02:12:11 ID:zlzmwD0D
「なんで俺だけこんな緊張しなきゃなんないんだよ。」と奏に近づく。
呑気に寝やがって…と胸中に呟き…

「どうなっても知らないからな。」

音無はそっと奏の髪を撫で小さく上下する天使の胸元に触れた。
「ぅうん…」
奏の声に少し驚いたが起きてはいないようだ。
音無は制服の上着をはだけさせ奏に覆いかぶさった。
ブラウスのボタンを一つ一つ外していく。
やがて奏らしい清楚なブラが露出する。

奏はまだ起きる気配が無い。
音無は生唾を飲み込み行為を加速させていく。
ブラを指でずらし奏のささやかな胸に触れる。
「やっぱりやわらけーな。」と感触を堪能する。

すると「音無くん…?なにを…」
音無は声がした瞬間自分の唇で奏の口をふさぐ。
そして湊の腕を抑えつけ行為を続行する。
奏は突然のことで動転しているようだ。
思いきって胸の突起を舐める。
「!!ッうう」
奏の反応が珍しく自分のなかで嗜虐心が増大してくる。
さらにスカートの中に手を入れパンツをなぞる。
少し水気を帯びてるようで滑った感触があった。
「やめ…」
奏の言葉を無視し下着越しに割れ目を撫でた。
「くぅっ…!」
下着の中に指を差し込み脱がす。
奏は身を捩じらせ抵抗するが簡単に脱げてしまった。
音無はスカートの中に顔を突っ込み舌で奏の秘所を犯す。
「〜〜〜ッッッ!!」
奏の声は聞こえないが押し殺しているのが表情から分かる。
自分の中で興奮が絶頂に到達する。
音無はズボンのジッパーを下げ…
265名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 02:12:46 ID:zlzmwD0D
あとは自分での妄想で補ってください。
この音無誰やねん…
駄文失礼しました。
266名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:30:08 ID:ZdlJlWln
直井が実は女で…みたいなのはここでは駄目だよな?
267名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:32:12 ID:L+uqhuvm
>>266
俺はいけるんだけど駄目な人もいるだろうし注意書きあった方がいいんじゃなかろうか
268名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:47:00 ID:pDSie4vc
>>265
269名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 14:38:51 ID:L+6c8jSe
ふう
270名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 22:33:05 ID:xcwE2Kfc
>>253
だからお前ら天使の技は全てエフェクター名から来てるとなんど言ったらわかるんだ。
271名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:05:48 ID:OumUhgXh
ユイと終わりの世界の話。
今からうpするのですが、NPCが一人登場します。
キャラ観を著しく損壊する恐れがあるので、見る方はそこを踏まえて見てください。
272名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:06:16 ID:OumUhgXh
「――はっ!?ライブライブ!!」
起きた瞬間にユイは叫んでいた。
「・・・え?」
しかし、目に入ってきた光景は、ライブとは無関係の工場のような場所だった。
なんだか鉄臭く埃っぽい・・・また、周囲には錆びた鉄の棒や廃材などが散乱していた。
おまけに天井にはいくつもの穴が空いており、星が光っている。
どうやら、時間は夜らしい、それだけは分かった。
(あれ・・・確かガルデモのライブ中に大きな音がして・・・。)
ズキン―頭が鳴った。
「痛いです・・・。」
また、何かのショックで体を強く打ったらしく、節々が悲鳴を上げていた。
「あー、まだ居たんだ。」
「はぅ!誰ですか?」
突然、背後から声がする。
声の方向を見ると目の前に知らない男子生徒が一人立っていた。
「その様子じゃ、まだ何があったか知らないみたいだな。」
「な・・・え?」
「外に出てごらんよ、面白いことになってるぜ。」
「面白いこと・・・?」
足を引きずりつつ外に出て・・・その光景を目にしたユイは絶句した。
校舎が半壊し、校庭には大きな穴が空いている。
空は溶けた絵の具が落ちるようにドロドロと濁り、崩れかけ、月の色は赤く、禍々しい光を発していた。
「まさか・・・。」
―ユイが居た場所は体育館だったのだ。
めちゃめちゃに壊れ、天井に穴が空いたその建物は今にも崩れてきそうだった。
「何が・・・あったんですか?」
「その前に、なんか気づいたことはないか?」
「え・・・あ。」
人が・・・誰もいない。
校庭にも、半壊になった校舎にも・・・もちろん、体育館にも。
「くっ!」
痛む体に鞭を打ち、ユイは走り出した。
懸命に・・・、懸命に・・・。
しかし、寮、食堂・・・思いつく場所のどこを見ても人はいなかった。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
なんとかして、校長室・・・SSS会議室に入ったものの、やはり誰も居なかった。
「誰も居ないだろ?」
「―!」
振り返ると、そこにはさっきの男子生徒が居た。
「全員消えたんだよ、絶望してな。」
「絶・・・・望?」
「そう、神の力によってさ。」
(何だろう・・・この嫌な感じ。)
ユイは、この男子生徒が放つおぞましい感覚に戦慄を感じた。
「神は世界を作り直そうとしたんだ。未熟な天使が招いてしまったこの混沌とした世界を。」
「天使・・・。」
「神は力をくれたんだよ、一つの魂にさ・・・アハハハハ。」
男子生徒は不気味に微笑みだした。
そして、不意におぞましい感覚が、明確な敵意に変わった。
「―――!!!」
「―もっとも、その神っては俺だけどな。」
「おまえ誰だ、一体!なんでおまえとあたしだけがここに残ってるの?!」
「知りたいか?答えは・・・お前を消した後に聞かせてやるよ!!」
「な―――!!」
男子生徒が急に走り出した。

エロは12時ごろに書いてうpします。
273名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:28:50 ID:D4YoNADw
リアルタイムgj!!

エロ期待。( °∀°)o彡°
274名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:33:34 ID:FNUuVBXy
ここからどうやってその方向にもっていくのかが楽しみ。エロ抜きでも十分に楽しめそうな内容だな。
275名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:53:53 ID:OumUhgXh
できました。お気に召すかどうかは分かりませんが・・・。
長いので2回に分けます。

咄嗟に身構えるも、疲れきった体では抵抗することもできず、そのまま床に押し倒されてしまう。
「あぅ!」
「ははは!女一人絶望させるのって簡単だよな!あんたさぁ・・・俺がこれから何するのか分かる?」
「や・・・だ・・・。」
恐怖で体が竦む。
目からは涙が、膝は笑い、足も、肩も、意思とは関係なくガタガタと小刻みに震え出した。
「イイ顔だな、絶望させる甲斐がありそうだ・・・。いい声で泣いてくれよ、ライブん時みたいにさ!!」
彼の手がユイの胸をまさぐり始める、その感覚にユイの体は一層震えた。
「いや、離して!」
「へぇ〜、まだ暴れる気力があるんだな。」
渾身の力で抵抗するも、体格の差、力の差を覆すことはできなかった。
それどころか、体力を使うだけで、状況は全く好転しなかった。
「強気になるのもいいけど、あまりじたばたされるとめんどくさいんだよな。―――っ!」
「あぁ!?」
体から力が抜けていく・・・、意識はあるのに体だけ動かない。
そして、彼の顔が近づき・・・ユイの唇に彼の唇を押し当てた。
「あ・・・ぅ。」
唐突に・・・舌が唇を割って入り、ユイの口内を蹂躙してくる。
「んむ!――ぁ・・・はぁ・・・。」
艶めかしい感触、唇の柔らかさ、湿り気、ぴちゃぴちゃという水の音。
互いの唾液が混ざり合い、ユイの頬を伝っていく。
逃げようと舌を口の中に引っ込めるほど、互いの舌が絡まり、より深く・・・熱く、イヤらしいキスになっていった。
ぬる・・・ちゅ、ぴちゃ・・・ちゅぱちゅ。
ようやく口が離れると、そこには月光に晒された銀色の糸が光っていた。
「はぁ・・・ふぅ・・・・あぁ・・。」
荒い息をつくユイを尻目に、彼はユイのスカーフをシュルリと取るとYシャツのボタンを外していった。
「ぁ・・・。」
静止でもなんでもない、小さな声。当然、彼の手は止まらない。ぷちぷちとボタンを外していくと、ユイの白い肌があらわになった。
ひんやりとした夜の空気がユイの肌を撫でていく。
彼はユイの鎖骨に唇をつけると、そのまま舌を脇へ、おなかへ、首へと舌を這わせていった。
「ひ、あぅ、ふ・・・ん!・・・ぁひ。」
くすぐったさと恥ずかしさの中、ユイは目を瞑り耐えることしかできなかった。
時々ちゅうっと肌を吸われるたびに、びくっと体を震わせる。
それは恐怖によるものなのか、それとも・・・別の何かなのか、もうユイには判断がつかなかった。
「感じてんだろ?知らない男に犯されてよ。」
「――ち!ちがっ!ひゃう!!」
弁解を言う前に、ブラをたくし上げられ胸にキスをされる。
ユイの桜色の突起はすでにぴんと立っていた。
「違わねぇだろ?頬っぺた真っ赤にして、そんだけはぁはぁ息ついて、よく言うぜ。」
耳元で囁かれる彼の声・・・その声の主はユイの胸を鷲掴みにし、捏ね繰り回していた。
円を描くように、強弱をつけ、ぎゅっと、きゅっと・・・ユイの胸に彼の指が沈んでは浮かび、沈んでは浮かび・・・。
「・・・う・・はぅ・・んん!」
彼は、右側の突起に唇をつけるとそれを舌で舐めまわし始めた。
ぬるぬるとした感触がユイの胸を這いずっている。
口に含んで舌で転がしたり、唇で挟んで引っ張るなど、まるで別の生き物がユイの胸の上に居るようだった。
そして、左側の突起は右手で、人差し指と中指を使い。
276名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:55:00 ID:OumUhgXh
時に強く、ぐりぐりと・・・あるときには弱く撫でるように・・・またあるときには指でつまんで弾くように。
「やだ!やだ!なんでこんな!はぁぅ!!ん・・・くぅ。」
・・・もう弁解はできなかった。
ユイは感じているのだ、見ず知らずの男の手によって。
その後ろめたさ、恥ずかしさ、くやしさが、一層ユイの頬を朱に染めるのであった。
「そろそろだな。」
彼はそう呟くと、ユイのパンツに左手を押し付けてきた。
「あ!―――」
ユイのパンツは既に湿り気を帯びており、その場所からは女の子の蜜が溢れ出していた。
くちゅり、くちゅ・・・くちゅくちゅ。
彼が手を動かすたびに、ユイのそこはくちゅくちゅとイヤらしい音を立てる。
「やめ・・・てよぉ・・・うっ・・・ぐすっ・・・ひぐっ。」
羞恥が限界に達したのか、ユイは涙が止まらなくなってしまった。
「いい声だ・・・いい表情だ・・・くははは!」
彼はユイのパンツを両手でつかむと、そのままバッと引き抜いてしまった。
じっとりと熱い液体の染みができたパンツは、ユイのそこからツーっと糸を引いていた。
「―――!!」
「パンツから糸引いてんだ!イヤらしいな!見ず知らずの男に犯されて感じてる淫乱ヴォーカルさん!!」
「ぅ・・・ぁ・・・ん・・・。」
ユイはもう目を逸らすことしかできなかった。
顔を真っ赤に染め、涙でぐちゃぐちゃになりながら・・・彼の拷問のような行為に耐えていた。
277名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:55:33 ID:YwdmZCRM
>>261
No!
278名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:55:45 ID:OumUhgXh
ぺろっ・・・。
「きゃあああああ!?」
見ると、彼がユイのそこを音を立てて、舐め、吸っていた。
まるで、獣のように、逃がさないように腰をしっかり掴み・・・鼻まで押し付けて。
「ふぁぁ!んぅ!!」
ぴちゃ・・・じゅるるる・・・じゅちゅ・・・。
「そん・・・な・・・汚・・・ひぅ!」
度重なる愛撫でとろとろになったユイのそこは、おねだりするかのごとく痙攣していた。
「我慢・・・できねぇ、もう挿れるぞ!」
そう言うと、彼はユイを無理やり四つん這いにさせ、そのおしりを突き出させる格好をさせた。
「やだ!やだぁ!こんな格好!もう許してよぉ!!」
「口で抵抗しても、体が動かせないんじゃ意味ないな。はははは!」
彼はズボンを脱ぎ、自らの それ をユイの秘部に押し当てると・・・そのまま突き進んだ。
(痛――――!?―――痛く・・・ない・・・?)
もちろんユイは今までに性行為をしたことなどは一度もなかった。
(嘘・・・初めては痛いって本に・・・。)
「ああ!あぅ!はあぅ!!」
「あははは!声が甘くなってるぜ?気持ちいいんだ?とんだ変体さんだな!はははは!!」
「違――違うのに・・ぃ・・・。」
彼はユイの胸を両手で掴み、ユイの体を固定していた。
パン!パン!とユイのおしりと彼の腰がぶつかりあう。
その度に結合部はぐちゅぐちゅとイヤらしい音を立て・・・さらにユイの羞恥心を掻き立てた。
「よっ・・・と!」
「!?」
突然、ユイの体が持ち上げられる。
「見ろよ・・・鏡の中のオマエ・・・めちゃめちゃエロい顔してるぜ・・・?」
「あ・・・あ・・・―――!!」
彼はユイの太ももを抱えてわざとユイが鏡に写るように移動した。
結合部分がはっきりとユイの視界に入ってくる・・・もちろん、そのとろけきった表情も。
その刹那、彼は深く突き上げた。
「ああああああ!!」
「はははは!!奥が気持ちいいんだ?ほらほら!!」
「ん!んぁ!はぁぁぁ!!」
ユイの中に・・・奥に・・・これでもかというほどの欲望を突き上げてくる。
その姿は・・・もう人と呼んでいいのかすら分からなかった。
「出すぞ!!受け止めろ!!!」
「やだ!それだけは!!いや!!!いやああああああ!!!!」
「うぁあああああああああ!!!」
どぴゅっぴゅっびゅっびくん。
彼は―――ユイの中に白い欲望をぶちまけ・・・。
消えてしまった。
279名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:56:43 ID:OumUhgXh
3回になってしまいました^^;
文章長くて申し訳ない><
280名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:59:57 ID:D4YoNADw
切ねえ。けどGJ!!
神様エロいなーww
281名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 00:00:03 ID:OumUhgXh
オチは明日うpします。
ではおやすみなさい。
282名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 00:29:22 ID:oevPXfTW
>>281wktk

パンツ抜いでるyo!!
283名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 02:41:03 ID:mU6u0MU4
>>281
待ってる

さて、日向はユイとはもううんざりするほど新技を試しあった仲と考えてよろしいか
284名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 04:02:25 ID:LuCB2cyY
直井が完全にギャグキャラになっててもう催眠術使ったエロとか考えられねぇ
どうしてくれるwww
285名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 11:02:16 ID:T7KYfdb6
なんかどんどん腐向けアニメになってくなw
286名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 11:02:57 ID:ORsJRsJB
音無と天使ちゃん×2の3P
287名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 13:34:26 ID:59w4xjpf
天使ちゃん堕天使ちゃんはまだですか
288名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 17:15:41 ID:bZUt7BGL
>>283
ユイにゃんはプロレス技をかけられるのが好きなんじゃなくて、
日向と身体を密着したり、日向の足のあいだに挟まれたりするのが好きなんだよ
289名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 18:21:40 ID:QUPoIbb0
そろそろ音無×ユリを
290名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 20:56:05 ID:fhbAn3xo
>>284
音無の両足を銃で撃ち抜いて動けなくした後、その目前で、
催眠術をかけた一般生徒を使い、ゆりっぺをよってたかって(性的な意味で)なぶりもの且つ生殺しにして、
時機を見計らって「(性的な意味で)君はこれから成仏するんだ」
と酷薄な笑みを浮かべつつ、自らのズボンのベルトに手をかけ、そして……


ああ……ど鬼畜直井……短え命だったなァ……
291名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 21:23:27 ID:7vEOucQp
ワロタw
292281:2010/05/15(土) 22:31:04 ID:fxAcSANU
「え・・・?」
途切れそうになる意識の中、ユイは見た。
その男子生徒は、白い光になり・・・空へ。
そこでユイの意識は途切れた。


「・・・・・・。」
体中に残る熱い感覚、体中を濡らす汗、秘部に残る白い液体、体中の痛み・・・どうやら夢ではないらしかった。
「うぐっ・・・うっ・・・ひぅっ・・・・。」
目を覚ましてすぐに出たのは・・・涙だった。
安心してもない、嬉しいわけでもない、自分の感情が分からず・・・ユイは泣いた。
「うわあああああああああああああああああん!!」
「あ・・・ああ・・・・うぐ・・・ふぅ・・・。」
窓の外を見ると・・・何もなかった。
ドアも開かず、空も、体育館も、寮も、食堂も、何かもかも。
全てがなくなっていた。
「もう・・・いや、元の世界に戻して・・・こんな、悲しいのも、恥ずかしいのも、誰もいないのも嫌だ。」
体中ボロボロで、もうユイは自分がどこに居るのかすら分からなかった。
音も、光も、この閉ざされた牢獄のような空間で、どうすればいいのか分からない。
迫りくる孤独の恐怖感と、無音の世界の中ユイは叫んでいた。
「返して!!あたしの、前の世界を返してーーー!!!」
その言葉を紡いだ直後・・・、ユイを眩い光が包み・・・ユイの意識はまた、そこで途切れた。

――何かに寝かされているのか、柔らかい。そして、温かい。
ユイは、自分がベッドの上にいるのだと気がついた。
・・・・きて
「起きて。」
淡々とした口調・・・、この声は・・・。
「天使ー!?」
飛び起きようと頭を上げた瞬間――ごんっ!!
ものすごい音がして、ユイは気絶しかけた。
「・・・痛いです。」
「ぶつかってきたのはあなたよ。」
元生徒会長であり、いつも何を考えているのか分からない・・・たちばなかなで・・・天使が目の前に居た。
「・・・痛くないの?」
「痛いわ、とても。」
おでこにたんこぶができているのに、天使は無表情のままユイを見ている。
そして、その端正な顔に対して場違いなたんこぶが、なんとも言えない雰囲気をかもし出していた。
「・・・・。」
「・・・。」
「はっ・・・?!ここは?みんなは?」
「安心して、ここは女子寮、私の部屋よ。生徒は全員無事だわ。一人を除いて。」
「無事って・・・先輩や、ひさ子さんも、メンバー全員!?」
「いるわ、ちゃんとこの世界に存在している。」
「良かった・・・って、一人を除いてって!?」
293281:2010/05/15(土) 22:31:49 ID:fxAcSANU
そう言った瞬間に、意識を失う前に感じた嫌な感覚が蘇ってくる。
じっとりと汗が・・・、お腹からこみ上げる吐き気が。
「うぷっ。」
「大丈夫?顔色が悪いわ・・・。」
「ん・・・ちょっと気味の悪い夢を見たみたい。うん、ダイジョブ!ヘーキヘーキ!」
強がるが、やはり体はぶるぶると震えていた。
衣服の乱れもなく、パンツもちゃんと履いている。
しかし、あの嫌な感覚だけはユイの体にしっかりと記憶されていた。
「・・・あれは夢なんかじゃないわ。現実よ。」
「え・・・。」
目の前がテレビの電源を切ったかのように真っ暗に―――ならなかった。
―ぽすっ
という音がして、ユイの頭に柔らかいものが当たった。
天使が膝枕で支えてくれていたのだ。
「少し休んでから話す?辛そう。」
「ヘーキ、このままでだいじょぶなら・・・教えて。」
天使は小さく頷き、事の発端を話し始めた。
ある、一人の男子生徒が世界のカギを見つけたこと。
そのカギは、本来は誰も触れることのできない場所にあるらしく、天使自身も場所は知らなかったらしい。
男子生徒は、カギの力を手にし、願いを叶えることに成功したらしい。
その男子生徒の願い、『世界を、自分以外の人間を壊すこと。』・・・狂気だった。
天使が世界の異変に気づいた頃にはもう、遅かったらしい。
天使が駆けつけると、男子生徒は校舎の前でケタケタと狂ったように笑い始めたそうだった
そして、男子生徒は天使を見つけると、ある言葉を発した・・・その直後、校庭で大きな爆発が起きた。
その爆発に巻き込まれて、天使は意識を失ったらしかった。
「きっと、死ぬ前の世界でよほど辛いことにあったんだわ。そうでなければ、こんなことは誰も考えないもの。」
「でも、なんであたしだけ・・・。他のみんなは消えちゃったのに。」
天使の表情が少し変わった。ためらうような、何かを隠すような・・・ほんの些細な感情の表れ。
「多分、彼はあなたに憧れていたんじゃないかしら・・・?」
「ええ!?あたしに?な・・・なんで?」
「分からないわ、けど・・・その人、あなたのライブを毎回見に来ていたから。」
天使の話によると、男子生徒はライブ中にずっと歌っているユイを見ていたらしかった。
無表情だけど、どこか・・・優しげな瞳で。
終わっても、その場から動かず、じっとユイを見つめていたそうだ。
「他の人とは違ってた。みんなが盛り上がっていても、彼だけは微動だにしなかったから・・・顔はあまり覚えていないけど。」
「じゃあ・・・なんであんな・・・うっ・・・くっ。」
「・・・何かあったのね。」
「・・・聞、か・・・ない、で。」
「分かったわ。」
何故だかユイは天使に抱きついていた。不安も、恐怖も、何もかも、夢であってほしいと願いながら。
その後も、天使の話は続いた。
男子生徒は前の世界から消え、結果的にカギの力を握ったのはユイだった。
そのユイが元の世界に返してほしいと願ったから、今の世界が再構築され以前のように戻った。
これが天使の推理だった。だが、余裕のないユイには、天使の話は殆ど聞こえてないみたいだった。
「・・・すー・・・すー。」
泣き疲れたのかユイは眠りに落ちたようだった。規則的な寝息がそれを示している。
「彼女がいなかったら・・・世界は本当に消えていたのかもしれないわ。」
そう呟くと、天使はベッドに横になった。
隣の小さな女の子は天使のブレザーを裾を握ったままだ。その手を天使は優しく撫でると、目を瞑った。

男子生徒の行方は誰にも分からないままだ。
294名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 22:33:44 ID:fxAcSANU
できました。
至らない点は多々ありますが、楽しんでいただけると嬉しいです。
これで完成!

次回は・・・気が向き次第書きたいと思います。
295名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 22:39:26 ID:i99lBBNL
>>294
296名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 22:47:58 ID:fzfqO/wK
ゆりっぺまだ
297名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:03:36 ID:oevPXfTW
>>294超Gj

いちゃいちゃネタもキボンヌ
298名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 23:45:00 ID:zjP+9oN5
ゆりっぺでエロか・・・
そいつは・・・最高に難しいな・・・
299名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:13:18 ID:xlWIh3WF
今のところ、音無よりもまだ日向の方がゆりっぺに近いんだよな
zero読むと分かるけど
300名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:16:24 ID:0o1UppTn
音無はもう奏しか見えてないだろ

[c36]かなでは大丈夫なのか? (音無
[c326]無事でいてくれ (音無
[c327]か な で ! (音無
301名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:38:53 ID:W0xx3Xqv
女として見てるのか妹として見てるのかは謎だけどな
302名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:43:30 ID:/Nt9Z240
>>301
妹プレイか……そいつは最高に気持ちいいな……
303名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:53:29 ID:/AmdL3q8
>>302
とフィッシュ斉藤(21)が申しております。
304名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 13:27:47 ID:FVzaRn+O
>>301
花壇の場面や「お前と一緒に居たい」って言うときの照れっぷりをみる限り
普通に女の子として意識してる気がする
305名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 16:12:05 ID:xlWIh3WF


[c36]ゆりは大丈夫なのか? (音無
[c326]無事でいてくれ (音無
[c327]ゆ り っ ぺ ! (音無
306名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 21:16:01 ID:qCM9/AIX
>>305
何かがおかしい・・・
307名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 23:44:10 ID:yL0Qe/1D
[c326]結婚してくれ
[c327]か な で !
308名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 23:58:01 ID:d60brvNR
斎藤「おいらの腕を侮ってもらっちゃあ困る!!」
天使「アッ、アン!アン!」
309名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 11:54:22 ID:O6uBZZP3
>>63
まさか6話が始まる半月以上前にジョージの出現を予期していた者がこのスレにいたとは…
310名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 00:09:15 ID:W9fnu+9U
大山×椎名さん
311名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 02:27:59 ID:BJP57qbN
かなでーーーーーーーー
きゃなでーーーーーーー
きゃんあでーーーー
ふぁいあうぇーーーー
312名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 17:57:08 ID:iOzqh4X4
たちばなかなで=TK

!?
313名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 18:36:38 ID:so26lhhw
務所帰りか?力抜けよ
314名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 19:17:15 ID:jx6b+NPD
休日になると投下が増えるのね
315名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 23:33:04 ID:ckwTTjMR
>>312
確かにwww
316名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 13:37:26 ID:YVDJ3wNb
>>312
すごく…今更です…
317名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 18:38:48 ID:ZCbeaPJK
岩沢とひさ子のラヴラヴが見たい
318jouphjmdakgj:2010/05/19(水) 18:54:41 ID:MjpDHTJN
岩沢とひさ子と関根と入江のエッチ
319名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 20:00:31 ID:ZCbeaPJK
岩沢「はぁはぁ、良かったぜ記憶無しオ… ちょっ、お前、なんでまだおっきしたままなんだよ!?」
ひさ子「ふえぇ〜、あたしもう限界だ〜」
関根「ふえ〜ん、アソコがヒリヒリするよ、みゆきち〜」
入江「しおりん、あたしだって痛いよ〜」

こうですかわかりません
320名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 20:23:59 ID:QAIR0kq9
>>319
GJ!!!これだけで萌えるわwww
321名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 23:46:15 ID:1qsRwlLY
>>319
お前…わかってるじゃねぇか…
322名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 00:26:26 ID:01E8SQQI
>>319
あとちょっとだから!!
あとちょっと頑張って!!
323名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 11:40:30 ID:JGKoy2QQ
岩沢「えー、まだヤリ足りないの? …おい、いい加減に…って音無テメエ、なんかそれさっきよりデカくなってねえ!?」
ひさ子「ちょっタンマタンマ音無、あたしもう腰がガクガク… ちょっいきなり挿れないでっ、そっそんなにっ、深くっ、つっ、突いちゃっ、ダメッ」
関根「もう無理だようっ、そんなにデカくて太いの入らないよう…ってさっきから言ってんのに挿れんなよこのタコ!!」
入江「くあっ、どんどん中でおっきくなるようっ!」

こうですかわかりません
324名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 14:20:20 ID:lWldCHUA
>>323
お前は真っ昼間から何書いてやがるんだ?

すばらしいじゃないか。
325名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 17:45:51 ID:UdvQcbuC
椎名さんで誰か書いてください!
326名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 17:47:18 ID:UdvQcbuC
327名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 17:55:23 ID:JGKoy2QQ
房中術の修行と称して音無を部屋に連れ込む椎名さん
328名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 18:59:07 ID:UdvQcbuC
椎名さん受けの方が良くない?
329名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 19:34:05 ID:BgCqmReB
椎名「では音無、服を脱いで床に伏すがよい…」
音無「…なあ、電気点けていいかな?」
椎名「そんな、明るくしたら、ぜんぶ見えてしまうではないかっ///」
音無「だって、こう真っ暗じゃ何も見えないし、ヤりにくいだろ」
椎名「べっ別に見えなくとも、その、こっ行為に支障はないであろう」
音無「そりゃそうだけどさ…あんたのきれいな身体、やっぱ見てみたいし」
椎名「そんなに…見たい…のか?」
音無「うん、そのほうが雰囲気出るしさ」
椎名「…見るだけじゃぞ?」
音無「いやだから、ヤるんじゃなかったのかよ」
椎名「そ、そうであったな」
音無「あのー …恥ずかしがるところ、いろいろ間違ってるよ」
330名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 19:35:09 ID:UdvQcbuC
いきなり体育倉庫にたくさんの男が入ってきてレイプされる椎名さん。 

というのを想像した。
331名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:06:54 ID:KCoxW7U6
>>330
いい加減sageろカス
332名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:09:11 ID:tblAXxxi
そうカリカリするなよ
333名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:19:01 ID:ZP57xZue
ID:UdvQcbuC
ID:tblAXxxi

ここは十八歳未満立ち入り禁止なんだよ?
解ったらさっさと出て行けクソガキ
334名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:25:13 ID:tblAXxxi
もっと余裕もとうぜ
335名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:30:38 ID:bsV2gxWp
7話で椎名×大山に目覚めた
336名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:33:31 ID:RU94Q3rN
一回言われたらsageろよ
いい加減にしろ
337名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:50:48 ID:UdvQcbuC
何カリカリしてんだよ
338名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 20:59:49 ID:d6lgh5yh
ID:UdvQcbuC
ID:tblAXxxi
は自分で書けよ人間のクズ^^
339名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 21:15:41 ID:cuMwvFYb
ゆとり
くさ
340名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 21:26:25 ID:tblAXxxi
単発ばっかりや
341名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 21:29:49 ID:UdvQcbuC
短気の奴がたくさんいるな
342名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 21:43:29 ID:BgCqmReB
生前はとびっきりの美人で、その美貌を生かして敵方の首領を籠絡する任務を期待されていたが
そんな色仕掛けの任務に就くのが嫌で堪らず、体術を磨いて高い戦闘技量を身に付けるに至った
そんな彼女が自ら封印した代々秘伝の房術と、肉体をぎりぎりまで使った極上の性技に溺れてみたい
343名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 22:08:23 ID:KCoxW7U6
>>340
>>341
sageって知ってる?
344名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 22:13:23 ID:+TOjV4Dd
>>343
         /; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ
       ., '; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ヽ; ; ; ヽ
       // ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ヽ\
      // ; ; ;l l; ;/l /l; /lヽ; ;丶; ; ; ; ; ; ; ; ;丶 ヽ
     ./ .{ /; ;!/l/≧kl、 l ハ/斗iチ\|丶; ; ;`、
       .l; ; l; ; ; iィ示テ、l/l 丶ィラ示ト .l; ; ; ;\ 丶
      ゥi,; ; ; ; ; l "弋zy    .弋zy  l ∧; ;\_    それに、触るなぁぁぁぁぁッ!!!
      ハ; li\; ; \      ′     レ ヾ; ;\ヽ>、
    ./ ;,,; ; ; l\ミ ;\    , ⌒ヽ   / ヽ }ヽ; }//. )
    /;;;; ; ; ; ; ; ; \ ; 丶  l ⌒ .l  /ヽ; ;  /‖ / \
   /;;;;; ; ; ; > =丶=\丶、丶__ ノ / ; ; ; ;丶; ; ,,,,∠_   7-,,,, > ,-_== 、
  /_ >" T;;/  ̄ ヽ\ヾ  >    」 ; ; /"     > y、;;;      ---"
      {/   _  <丶ヽ; ; ; \=== } ≦}          ヽ、r ´
      .l /,,{ ヾ´´_ -\._ーー7\  / ;/ l            u
  ,=、  {/;y. ヽ   ヘ`  <_; ; ;ヽ/ ;/ ./
 . ヽ ` < 〉ソ 丶 \´  ヽ ._ \; ;_ / /
   > 、 ` < \ 丶   / ./  {_} <
      > 、 ` -'   丶/  /- 7 ハ″ヽ
345名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 22:36:15 ID:01E8SQQI
そんなことより、椎名×大山について
語ろうぜ。
346名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 23:44:04 ID:bTV97oty
大山×椎名はエロが思い付かん
非エロならノリノリで書けそうなんだけど
347名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 23:46:13 ID:bsV2gxWp
それでもいいや
348名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 23:55:06 ID:UWa575n/
>>338
お前がなw

と、置いといてココって書くコーナーじゃね?
まぁエロでも非エロでも良いから書こうぜ!!
今アニメ見てるから、
作成に1ヶ月掛かるだろうが、その間に
盛り上げといて
349名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 23:58:12 ID:1vqs7eGQ
アホキャラばかりだから非エロでいいなら誰でも書けそうだな
高松でも書くか
350名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 00:53:50 ID:JQZilMkd
大山「はぁ・・・」
椎名「おぬし、どうした?」
大山「あっ、椎名さん。・・・僕今日さ、天使に告白してふられちゃったんだ」
椎名「な、なんだと?!」
大山「い、いや〜作戦だよ!本当に好きではないよ!」
椎名「そ、そうなのか・・・よかった」
大山「えっ?それどういうこと?」
椎名「あっ・・別になんでもないぞ!!」

このやり取りを遠くから見る藤巻・・・

こんなかんじとか
351名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 01:07:16 ID:dLeB8Mf+
むしろ時と場所を選んで再告白した大山と天使で
352名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 01:38:25 ID:JQZilMkd
後日

ひさ子「藤巻〜、今から麻雀やんない?」
藤巻「わりぃーひさ子、今から大山と飯なんだ」
ひさ子「大山なんていーじゃん!」
藤巻「こっちは腹減ってんだよ」
ひさ子「・・・・っいいよ。新入りでも誘ってみるから」

藤巻「ったく・・そんなに怒るなよ」


むりだごめん
353名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 02:17:13 ID:j8LBzuWj
>>348
お前、sageって知ってる?
最低でもsageようぜ
354名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 03:11:28 ID:no0v91P8
聞く耳持たない奴に何言っても無駄
355名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 03:42:11 ID:AuAQnGMA
てか、ここってsage進行なん?
投下はageでその他はsageとかローカルルールでもあるの?
そんなにこだわるならテンプレに入れとけよ
356名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 09:20:33 ID:So1g2MsH
このスレ、なんか盛り上がらないままに終わりそうな感じがしてきた…
やっぱり原作の設定がはっきりしてくれないと、書き手としても話をつくりにくいのか
それか、毎度毎度の文字通り予想の斜め上をいく展開に二次創作どころじゃないのかも
357名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 11:22:30 ID:s3TP/hIk
>>355
2chとかは初めてか?
それなら特に明言がない限り、一部の板を除き基本的にはsage進行ってことを覚えておけ
特にここはpinkだしな、sageないとうざいのが来るだろ?
358名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 11:43:35 ID:3jMVowh4
age
359名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 12:30:03 ID:miG6IOAx
ここって百合OK?
360名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 14:40:14 ID:E3BTmAZo
レズホモショタなんでもありだ
361名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 14:43:51 ID:gJEjFgC+
>>356
設定が特殊で、舞台も学校だけに絞られてくるから弄りにくいしな。
エロパロが盛り上がるタイプの作品じゃないんだろうな、こういうのは。

>>359
私的にはOK。
ただイヤな人もいるだろうから、必ず注意書きを入れておくべき。
362名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 16:26:59 ID:4TVbzfLh
>>357
むしろ、sage厨は2ch始めたてで得意げになってる奴か
2ch黎明期からいるおっさんだけだと思うけどな
専ブラがデフォの今時、sage推奨スレ以外で食って掛かるのは逆に見てて恥ずかしい
363名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 16:30:08 ID:KrJerjeB
こんだけageてたらまともなSS職人が来るはずがないのは明らか
364名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 17:41:53 ID:RXhmsilh
>>359
ドンとこい
苦手な人もいるから>>361と同じで注意書きさえしてくれれば
365名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 22:13:54 ID:t/gvGQ0x
誰かアニメの次回予告みたいにセリフ抜粋して予告してから投下してくんないかな

すまない、あの予告の演出が気にいってるだけなんだ
366名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 22:56:25 ID:JjkOojXa
おまえらどうでもいいこと話してないでSSの一本でも書けよ
367名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 23:03:48 ID:7ILmwwR6
次スレの時期にはsage進行って書いておこうぜ
368名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 23:21:55 ID:ynBWlfqE
age荒らしなんて無視しろよ……
369名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 00:01:52 ID:msFBPHMa
職人さん待ち遠しい。
370名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 00:06:27 ID:PXhM7+PF
音無「天使におかされたい はぁはぁ」
371名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 01:12:01 ID:UyVGQm+j
>>362
専ブラがデフォだと思うのはお前が普段はそういう人間の集まる板にしか行かないからだ
372名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 01:25:08 ID:0ZLchDYF
age,sageはドウでもいいが専ブラくらい使おうよ…

いつまでもあると思うな 2ちゃんねる
373名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 03:18:45 ID:hSORQyKD
男ども(一名除く)がよってたかって天使ちゃんに抱きついて…

天使ちゃんの悔しそうな顔ってのは新鮮だな、辱め甲斐がある
374名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 06:46:47 ID:msFBPHMa
いいか、まず俺たちが持つべきは、
強調性だ。

じゃなきゃ、天使ちゃんはきてくれないぜ
375名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 06:47:15 ID:msFBPHMa
協調性だったorz
376名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 06:51:11 ID:fzktXqDg
面白い
377名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 07:18:25 ID:ckQdZNAA
www
378名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 09:11:06 ID:QUdEdBWD
ユイはいつか日向を襲いそうだな
379名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 09:41:33 ID:OK+0ZcPZ
>>378
明らかに戦力外なのに日向について来るしな
380名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 10:54:31 ID:6inRTTqn
天使に襲われた時日向の後ろの隠れて肩に手乗せちゃってるし
381名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 13:28:39 ID:msFBPHMa
何回もトイレに行くしな
382名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 13:33:47 ID:RFbWnd5C
天使にしてもらうと股間がスパイシーに
383名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 14:25:19 ID:mpdvyldV
音無「俺が行く!!」

音無「うおおおおお!!」ブッスリ

音無「……挿入完了。こいつは…最高に気持ちがいいな…」

日向「お前パクんなー!!!」

ゆり「尊い犠牲だったわ…って完全に消えたよコイツ」
384名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 14:38:31 ID:msFBPHMa
日向かっこいいなぁ。モテるんだろな
385名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 15:55:12 ID:LaugTQ3R
>>384
中の人滝沢だからよけいにカッコよく見える
386名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 16:00:23 ID:XAsywupI
藤巻が地味にかっこよくて好きだなー
やっぱ組ませるとしたらひさ子辺りか?
387名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 16:13:51 ID:eW1ZgPvF
椎名「くっ、どうして私がこんな淫猥なモノを……て、手で……!」
大山「秘密を、ば、バラされたくなかったら早くしごいてよ、椎名さん」
椎名「卑怯な男め……やっ、また硬く……汁気も……はぁ、はぁ」
大山「はは、興奮してるの? 普段クールな君が?」
椎名「――っ!? ふ、ふざけるのも大概に」
大山「だったら何故空いた手で股間をいじってるんだい?」
椎名「これは違う! し、下着のズレを、んんっ、直してるだけだっ、くうんっ……!」

こんな鬼畜大山が見たい
388名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 16:26:09 ID:XAsywupI
>>387
別人すぎて一体誰だしwww
でもGJ
389名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 17:25:56 ID:f5B2Ok3L
ガルデモは最高に抜ける
390名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 18:48:18 ID:UXRovVEs
ムラムラした状態でハーモニクスしちゃったためSSSを逆レイプしまくる分身天使がみたいです
391名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 18:59:05 ID:msFBPHMa
よし、書け。
392名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 20:21:00 ID:43D+SQOd
最初の犠牲者は音無だった。
背後に近づかれ、天使の分身に気づかなかった俺たちは死を覚悟していた。

「う、うわぁぁああああ!?」
「音無くん!」

ゆりっぺが叫んだ頃にはもう遅い。音無と天使は既に姿を消していた。
すぐに音無捜索班と侵攻班に分かれ、俺たちは行動を開始する。
そして、俺こと日向は後悔した。
・・・音無捜索班になっちまったことを。

「音無、さ・・・」

案外早く見つかって良かった。
直井はそう考えて声を出したんだろう。ゆりっぺやユイ、そして大山もそう思ったに違いない。
だからだろうか。
音無が虚ろな眼になっていて、しかも天使に犯されているのを見て、何も出来なかったのは。
393名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 20:29:01 ID:f5B2Ok3L
学園からちょっと離れた裏山のあたりで、ギルドが偶然、温泉を掘り当てた。
「そりゃあ災難だったな」SSSのたまり場である校長室。ソファに腰掛けた日向が言った。
「なんでだ?」壁にもたれかかった音無が訊き返す。
「だってよう、穴掘ってるときに温泉掘り当てちまったんだぜ? ギルドの連中、みんなタコみたいに
茹であがっちまったんじゃねえか?」
「全員が、三度以上の全身熱傷だそうです。無論、すぐ回復したそうですが」遊佐が簡潔に報告する。
「oh, it’s terrible」とTK。
「坑道で作業中に浸水ってのは、ゾッとしねえな」藤巻がしみじみと言った。
「くわばらくわばら」松下五段が呟いた。
「ちょうどいいわ、そこをわたしたちの戦線の保養施設にしましょう」いつもの適当な思いつきで
ゆりが決定をくだす。
「お待ちください、今の我々にそんな余裕はありませんよ」カットをアピールしつつ、高松が懸命に反対したが、
「だから、みんなで温泉にゆっくり浸かって、その余裕をつくるんじゃない」というゆりの意味不明なこじつけで、
そこに露天風呂がつくられることになった。
その完成を心待ちにしながら、相手かまわず戦いの日々を送っていた皆の元へある日、ギルドから
保養施設が完成したとの報が入った。

「温泉かー、そいつぁ、最高に気持ちいいだろうなあ〜」あれ以来、そのフレーズが板に付いている日向が言った。
「そんなこと言って、お前、湯に浸かった途端、消えるんじゃねーだろーな」あきれ顔の音無。
「楽しみだなあ。ひょっとして混浴なのかなあ?」大山くんがとぼけた口調で言うと、メンバー全員がゆりのほうを向いた。
「そんなわけないでしょ。椎名さんも遊佐も、ガルデモのみんなも入るんだから」頬を赤らめながらゆりが言う。
「女湯を覗こうとする不埒者は、死を覚悟するがよい」部屋の隅にいる椎名がおごそかに宣言する。
「あたしは別に見られても構いませんよ、ねえ、日向先輩?」ユイがにっこりして言った。
「興味ねえな」
「なんだとゴルア!」
音無は傍らに立つ立華のほうを向いて、言った。
「かなで、お前も来いよ」
「でも、学園の外に出るのは校則違反…」
「いいじゃねえか。せっかくなんだしさ」
「音無くんがそう言うなら、行くわ」
394名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 21:09:58 ID:msFBPHMa
リアルタイムgj!!
395名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 21:31:19 ID:ortyC6RQ
あ、あれ?もしかして続き無し?そんなのってねえよ…
396名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 21:31:29 ID:f5B2Ok3L
学園の敷地を出て、歩いて数十分くらいのところに、その露天風呂はあった。
男女別に別れ、脱衣所に入る。
「じゃあ馬鹿共、覗くんじゃないわよ」
音無たち男性陣も裸になって腰にタオルを巻き、外の露天風呂に出る。
「おー、いい眺めじゃねえか」大山くんにヘッドロックをかましながら藤巻が言った。
「やめてよー」大山くんも嬉しそうだ。
「学園が一望できるな」松下五段が感心する。
「ところで音無」日向が音無を捕まえて言った。
「なんだ」
「この柵の向こう側には、我が戦線の女性陣がつるつるのお肌を晒して入浴しているわけだが」
「…それが何か?」
「音無、テレビアニメの視聴者サーヴィス回であるところの、温泉を舞台にしたエピソードにおける黄金パターン、
お約束の展開を知ってるか?」
「いや、知らないけど」
「温泉回の基本中の基本だぞ」
「…まさか日向、お前、女風呂を覗こうっていうんじゃないだろうな?」
「その通りだ音無」
「…お前、アホなのか?」
「音無、これは我々に与えられた崇高な使命だ」
「覗きのどこが崇高な使命なんだよ…」
「考えてもみろよ、この柵を隔てた向こうに、女だらけの桃源郷が広がっているんだぞ」
「学園に帰ったらユイに頼んで見せてもらえよ。あいつ、お前になら喜んで見せるだろ」
「あんなペチャパイなんか見て何が面白いんだ? どうせ見るならやっぱ、ゆりっぺのデカ尻、デカパイだろ?」
大山くんが話に加わってきた。
「椎名さん、スタイル抜群だよねー、脱いだらきれいなんだろうなあー見てみたいなあー」
「ひさ子の奴も、チチのデカさじゃ負けてねえよな〜」藤巻がニヒルな笑いを浮かべながら言う。
「よし、みんなで温泉覗き見大作戦だ!」日向が言った。
397名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 21:54:23 ID:mpdvyldV
>>396
一々誰が言ったか書くのめんどいなら、台本形式の方が書く方も読む方も楽だと思うよ
398名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 22:25:15 ID:4tHwQU6h
地の文はそれなりに書ける人じゃないと滑稽になるのよな
399名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 22:31:39 ID:QUdEdBWD
ちらちら見える日向←ユイ感がたまりませんね!
8話の音無のツッコミからすると、ひなユイって作中でも公認なんだろうか
400名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 22:34:39 ID:msFBPHMa
いや、地の文よりも今は覗くかのぞけない
かの瀬戸際だぞ。




覗いてくださいな。
401名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 23:13:38 ID:hSORQyKD
地の文充分書けてると思うけどな。
>>396
続きに期待!
402名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 23:44:01 ID:ortyC6RQ
>396
間に割り込んでしまって申し訳ない。続き楽しみにしてます。

>399
>音無のツッコミからすると、ひなユイって作中でも公認なんだろうか
俺もそう思った。
403名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 23:53:18 ID:NVBka+gx
風呂覗き・・・あー、やべ・・・被った。
404名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 23:57:13 ID:f5B2Ok3L
ムチムチしたグラマラスな身体をバスタオルで覆い隠して、ゆりは辺りの景色を眺めながらご機嫌だった。
「神を倒してこの世界を手に入れたあかつきには、ここに一大保養施設をつくりましょ」
「いったい何を言っているのだ、ゆり」湯船に胸元まで浸かった椎名が訊いた。
タオルで隠していても丸分かりの美巨乳、すらりと伸びた長い脚には、同性のゆりといえど、つい見とれてしまう。
はっきりした顔立ちの中にも、日本女性らしい、たおやかでしっとりとした古風な美しさが漂う。
「NPCの連中に開放するのよ。無論ただってわけじゃないわ。営利施設としてね」
「生徒相手に利潤目的の活動をするのは校則違反」
ゆりが声の主のほうを見ると、タオルを身体に巻いた立華が湯に浸かっていた。
少女のようなすらりとしたボディライン。濡れて妖しく光る銀髪と黄金色の瞳。透き通るような白い肌が
ほんのり汗ばんで、さくら色に染まっている。
「あんたは黙ってなさい」
「おいおい生徒会長、タオルを身体に巻いたまま、湯に入るんじゃないよ」ひさ子が注意する。
シェイプアップされたひさ子のお色気ムンムンな身体は、しかし、彼女の人生における美しさのピークには
まだ達していなかった。
「あら、ごめんなさい」素直に謝る立華。
「そこ、馴染んでんじゃないわよ!」ゆりが不機嫌そうに言った。
「ゆり、風呂は静かに入るものだ」椎名が諭すように言う。

すこし離れたところでは、ユイが遊佐や入江にじゃれついていた。
「ったくもー、みんな若くてキレイなおっぱいしちゃってからにい〜」
「ちょっ、止めっ、ユイったら」
エロさと幼さが共存した、はつらつとした肉体に抱きつき、おっぱいを揉みしだく。
「可愛いお尻ですねえ〜。キレイなおっぱいの可愛いお尻! もう最高の組み合わせっすね〜」
「…止めてくださいユイさん」
「遊佐さんのロケットおっぱいゲットです! 乳首がとんがっております! …やっぱ日向先輩も、こんくらい
でっかいほうがいいのかなあ… コンチキショーッ!」

ギャル達の黄色い歓声が響き渡るなか、男子たちはなんとか向こう側を覗こうと、柵にへばりついて
僅かな隙間がないか探していた。
「なあ、やめようぜ、こんなの」
「何言ってんだよ音無、彼女たちは我々を挑発しているんだ」日向が言った。
「俺は覗きで命落とすなんてイヤだからな!」音無がボヤいた。
「ここじゃあ、命の価値なんざ、軽いモンなんだぜ?」そう言いながら、藤巻が長ドスの刃先を柵に突き立てた。
405名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 23:57:32 ID:PQ3rnzAx
>>378
4話のラストで襲ってる
返り討ちにされたけど

あと7話ではスキさえあればいつでも股間を狙ってる発言
406名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:01:52 ID:msFBPHMa
>>405
藤巻wちょww刀www
407名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:06:27 ID:bEhndGT+
>>404
GJ
でもちまちま書いて投下するよりも、メモ帳とかに書きためておいてそれから投下した方が良いと思う
あと事前に投下宣言とかすると他の人が割りこまないようにするよ
SS自体は楽しく読んでるんで、期待してる
408名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:51:14 ID:2qvixm+q
単に連投規制くらって書き込めないとかってオチじゃないの?
409名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:07:09 ID:zmwFcHL+
SS投下
410名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:07:38 ID:zmwFcHL+
ギルド、いや、元ギルドと言うべきか。
先の降下作戦の折に放棄したそこに奏が、そしてもう一人の奏がいる。
前回は仕掛けられた数多のトラップの存在(一名はゆりの手)によって多くの脱落者を出してしまったが、今回は前のトラップが使用されてそのまま放置されていて、その分は楽かもしれない。
しかし───目的地へと続いていく地下通路の奥、藍色の闇にポツンと二つ、赤い光が怪しく揺らめいていた。
「早速現れたわね」
先頭を歩くゆりが立ち塞がる小柄な少女に向け、声を張る。
「撃て!」
それを合図にしたかのように、少女、もう一人の奏が突進してきた。
尋常ならざる速度でもってして距離を詰めるやいなや、奏は日向達の手にしていた速射と連射に特化した機関銃を引き金を引く暇も与えず、いとも容易く両断する。
俺はそれを、まるでダンプカーに正面衝突でもされたような衝撃を受けながら見ていた。
マズイ。
この世界にいる限り、物理的な原因で俺達にお迎えが訪れることはない。
でも、痛みはハッキリと感じちまう。甚だ迷惑なことに。
そしてこの世界に来ていくらもしない内に味わった「死なないけれど死ぬほどの痛み」も、こんな感じじゃなかったか。
わけのわからない連中にわけのわからない説明で勧誘されて、わけのわからないまま、一人校庭を歩く女の子にいきなり刺された。
胸を貫く構成材質不明の剣の感触が今も鮮明に思い出せる。
俺はまた、奏に……。
「音無くん」
小さな彼女に相応しい小さな声で呼ばれた。
なんだ、結弦でいいって言ったのに。ああ、でも、あの時にはもうこの奏は奏とは別れてたんだっけ。紛らわしいな。
ていうか、今さら何の用だろう、天使ってのは引導でも渡してくれるってのか。
だったらせめて、こんな物騒なもんで刺す前に渡してくれよ。
そこで生じる違和感。
いや、違和感ていうか、痛みがない。痛くない。
「あ、あれ」
ひどく間の抜けた声を出す俺はひどく間の抜けたツラを晒していたに違いない。
それ以上に間の抜けた、というよりも驚嘆驚愕に目やら口やらをかっ開いているゆり達に驚かされる。
ありえない物でも見たような。何なんだ、一体。
「音無くん」
美しい名前の、その名が示しているような、奏でられた旋律のような声で再度呼ばれる。
発声源は胸の辺り。
痛くはない、けど、代わりに何故だか……くすぐったい、のか?
そうだ、くすぐったい。
例えるならいそいそと、若干慣れない手つきでシャツのボタンを外されていくような、そんなくすぐったさ。
細く白い指先が生地越しに肌を這っていく想像を掻き立てられ、しかもやけにリアルだ。
実感を伴ってると言っても過言ではない。
「かな───え……?」
誰だ、かなえって。
俺が口にしかけたのは奏であって、だけれど全てを言い切る前に、あいつは握り締めていた拳銃を構え、ばっちり照準を合わせて撃ってきやがった。
通り過ぎ様に巻き込まれ、千切れた髪の毛が数本宙に舞う。掠った頬から一筋、赤い液体が滴る。
渇いた銃声が塹壕か坑道みたいな通路に木霊するのが収まると。
「どういうつもりかしらそれちょっとあんた見せつけてんのなんとか言いなさいよおいシカトかコラ」
いい笑顔だった、うん。
抑揚のないめちゃくちゃ早口でしかも今もって銃口を向けているゆりの顔に張り付く笑顔に、俺は血と一緒に大汗を流しながら引き攣った笑顔を返す。
「待て、どういうつもりもなにも俺は」
「Shut up! 質問に答えなさい」
「答えようとしてんじゃねぇか!?」
TKばりにネイティブな発音をするゆりがもう一度発砲する。
一発、二発と空気の壁を突き破り進む弾丸の狙いは俺ではなく奏の方で、それも不可視の防壁に弾かれ終わる。
「チッ」
意外にもその舌打ちをもらしたのは、誰あろう奏だった。
「邪魔しないで」
かつてこれ程意思の強さを宿した輝きを見せたことがあっただろうか。
短くて浅い付き合いしかない俺でも、きっとそんなことは過去無かったろうと当たりをつけられるくらいに奏はふわふわと浮世離れしていて、だけど、今はそうは思えない。
411名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:08:18 ID:zmwFcHL+
「あぁっ!? じゃまだあ!? 今邪魔っつった!?」
「そう」
「なんの邪魔よ!?」
「私たちの」
スルスルという衣擦れの音がする。男の衣類が剥ぎ取られていく絵面だとなんて色気が無いんだろう。
程なくして制服の上着は床に投げ捨てられ、元よりはだけられたシャツのみという情けない格好にされてしまった。
「さあ、力を抜いて。大丈夫よ、私も、だから」
それを差し引いても、彼女の恥じらいに染まった頬、潤んだ上目使いの瞳にはなんとも形容し難いものがあった。
「か、奏!」
やめてくれと続けようとしたその言葉だが、名前を呼んだところで詰まり、口をついて出ることはなかった。
なにも突如舞い込んだこの展開を棚ぼたと取り勢いに任せて押し倒す気かあの脳みそ下半身野郎、と早とちりしたゆりが実弾で俺を止めにかかったわけじゃない。
「うれしい」
降り積もり、誰の足跡もない雪面さながらに真白い頬にほんのり差した薄桃。
その上を、透明な水が伝い落ちていく。
あまりに澄んでいて、目を凝らさないとわからないほどに透明で、目にした俺は一層混乱した。
なんで泣くんだよ。
「ど、どうしたんだよ、なあ、奏」
こんな状況に陥っても、いや、両手の袖でごしごし不器用に目元を拭う姿が、こいつは俺達の奏じゃないと言い聞かせている理性を痺れさせる。
そこに居るのは見た目以上に小さな、そして普通の女の子じゃないか。
誰とも違わない、ただの女の子。
上半身裸一歩手前でそんなことを考えていた俺は、どこかの可愛い物好きなやつの言葉を借りるならば、浅はか以外の何者でもなかった。
そこにグズとうすのろを足してもいい。
なにせその時奏は俺の戒めを解いていたんだ。とっとと逃げりゃよかったんだ。
「名前」
「は?」
「名前で呼んでくれたのはあなたが初めてよ」
どうリアクションを返せばいいんだろう。
今まで名前で呼ばれたことがないということを不憫に思ったし、その程度で喜んでくれるのは正直に言えば呆れ半分、嬉しくもあった。
だが、それと共に頭上に渦巻く暗雲。
「音無、逃げろー!」
日向の絶叫が鼓膜を叩く。
ハッとして顔を上げれば、視線の先にはトレードマークの白いベレー帽に表情を隠されたゆりが松下五段と藤巻、それに野田に押し止められていた。
手榴弾を握り締めた手を振りかぶり、半泣きの大山がぶら下がることによって辛うじて投擲を遅らせている。
「くぉらー! 離しなさぁーい! あんたら後で死よりも恐ろしい罰ゲームに処すわよ!」
「落ち着けって!? 音無ごとやる気かよ!」
「どうせ死なないんだしこんなの天使に効くわけないじゃない!」
「だったらやんなよ! てか落盤でもしたらどうすんだよ恐えよ!」
「あ、それいい考えね。それなら天使の足止めくらいはできそう」
「俺らまで埋まっちまうよ!」
「尊い犠牲よ」
「全滅じゃねえか!」
「全滅にはならないわ。私と音無くんはたぶん無事だから」
「だから全滅じゃねえかそれ! よくて全滅寸前ってだけだよ!」
日向と口論を繰り広げるゆりのその考えの無さっぷりと激昂ぶりに戦慄すら覚える。
そして思い出す。
そうだ、俺達は奏を助けに来たんだ、間違ってもこんな陰鬱とした穴倉でくんずほぐれつ仲良く落盤事故に遭いに来たんじゃない。
「よせ、ゆり!」
「……音無くん」
弾かれたようにゆりがこちらを向く。
何でか目尻がキリリと吊り上がっているように見えて仕方ないのはこの際触れないでおこう、きっと答えは見つからないし見つけても見て見ぬフリをする。
大事の前の小事と割り切れ、俺。
「日向の言うとおりだ。ここでそれは危険すぎる、奏を助けに行けない」
「あら、あなたの目の前にいるのは何かしら」
「天使ですね」
412名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:08:56 ID:zmwFcHL+
空気を全く読まずに同調する現ガルデモのボーカル兼ハードコア系デスメタルパフォーマーを日向がナガタロックを用い全力で締め上げる。
数秒の間もがき苦しんだ後、痛いです、と呻き声を残し、彼女は夢の世界に旅立った。
仮に夢の世界じゃなくても別段心配はいらないだろうむしろしばらく目を覚まさないのならそっちの方が都合がいい。
口は災いの元とはよく言ったものだ。
「ちがっ、これは」
「無粋ね」
本当によく言ったもんだよ。
口は災いの元。災いが災いを呼び寄せる呼び水だとしたら悪循環極まる。
そしてそれは頼んでもいないのに現在進行形で証明されつつある。
火と油というか、性格的に言えばニトログリセリンと液体窒素みたいに対極にあたる二人によって。
「それに野暮だわ」
奏はゆり達の方へ向き直り、まるで俺を守るかのように、心もち腕を広げる。
「なにがよ」
それを見て高まるボルテージを隠そうともしないでゆりが問う。
「さっきも言ったはずよ」
ひらりと受け流す奏は、そんなはずはないが、まるでおつむが弱いんじゃないのとでも言いたそうだ。
おかげでなおも高まっていくボルテージ。天井知らずのくせして既に臨界点を突破してるんじゃないのかと思わせるとはこれ如何に。
「邪魔ってわけね」
「そう」
立ち塞がる彼女のその向こうで、プチっと、ちょっと可愛らしい、糸のようなものが切れた音が聞こえた気がした。
なんだよ、やっぱあったんじゃねえか、天井。
「ああ、そう、そうなんだ、わかっちゃった。だからあなた、昨日私のこと襲ったのね」
「なんのこと」
「すっとぼけなくったっていいわよ、私が一番音無くんに近かったから、それで消しにかかったんでしょ」
「そう思いたければ、ご自由に」
「否定はしないのね」
「お気の毒なひと」
言葉がひとつ交わされる度に打ち込まれる銃弾と、それを両手に出現させた光子の剣で弾き返す。
兆弾した弾丸は狭くて一本路な通路に時にめり込み、時にビルダーとハッカーのメガネコンビを穿ち、時に自称神の眉間に綺麗に風穴を開ける。
最悪だ。
彼我の戦力差は始めから絶望的だったってのに、まだ地上から降りてきたばかりの地点で大幅に減らされ、足止めもかなりの時間くらっている。
しかもそのほとんどが自滅みたいなもんじゃないか。
「いい加減にしろよお前ら! こんなことしててなんになるんだよ!」
たまらずそう叫んだ。
するとピタッと動きを止める二人。
拘束着の如く張り付いて抑えにかかっていたのがいつの間にやら防護服代わりに弾除けに使われていた松下五段達が膝からその場に崩れ落ちる。
両手で銃を扱うためにゆりに無理やり手榴弾を押し付けられた大山も恐怖から腰砕けになったようでヘナヘナと座り込んだ。
嵐でも通過したみたいな惨状に、しかしようやく落ち着きが戻ってくる兆しが見えた。
「音無くん」
俺が見たその兆しは蜃気楼かなんかの幻だったらしい。
春霞よりもあっさり霧散しちまった。
「あなた、戦線のメンバーよね。私達の仲間よね」
「お、おう」
何を今さらと、俺は返事を返す。
強引に入隊を迫ったのはお前ら、とりわけお前じゃねえかとは心の中だけに留めておく。
それが功を奏したのかは知らないが、パァっと、いつものような屈託の無い笑顔が輝いた。
「なら、はい」
差し出されたのは今までバカスカ撃ちまくっていた銃を捨てた火薬臭いだろう、でもそうは感じさせない、女の子らしいスラリとした右手。
何の意図があってそんなことを。
しかし考えあぐねている間に、シャツの裾がくいっと引っ張られる。
視線を落とせば、先ほどまでのいささか冷たい印象を与えていた奏が、まるで何も変わりないような奏になっていた。
「な、なんだ」
彼女は何も言わず、ただ見つめてくる。
一度揺れたか揺れないかの微妙で微細な動きで頷くと、自衛目的にしてはいやに殺傷能力の高い剣を大気に溶かし、ゆりと同様に右手を差し出す。
その時、ゆりが口を開いた。
413名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:09:35 ID:zmwFcHL+
「もちろん音無くんなら、私の、私達の所に帰ってくるわよね? ……私は、そう信じてる」
前にもここで、地面の下であるここより更に地下で見た、ゆりの顔。
翳りと不安に覆われ、その奥で希望を探して足掻くような気概を込めた瞳が俺を射抜く。
「私は」
そこで口を閉ざし、何も表さない代わりに他人を映すような奏が俺を見つめている。
その言葉の先に何を含ませたのかは定かじゃないけれど、とても、胸を締め付けられた。
だがしかし、敢えてもう一度言おう。
口は災いの元である、と。そんなこと重々承知してるさ。
だから不用意な発言、並びに行動は慎まねばなるまい。
下手打ちゃ死ぬ。
死なないこの世界で死ぬというのもおかしな話だが、根拠不明出所不肖の警鐘が頭蓋を割らんばかりに頭の中で鳴り響いてるんだ。
どっちを取っても地獄を見るぞ、と。
取るってなんだよ、俺は別に二人とどうこういう関係でもないしどうこうしたいと思ってるわけじゃない。今のところは。
だけどこの状況。殺気に満ちた空間。累々と横たわる男どもの熱い視線、赤黒く光る眼。
「さっ、おっとなっしくん、はーやっくかっえりっましょ」
いやいや帰ってどうすんだよまだ奏のところにすら行けてねえじゃねえかよ。
「……音無くん……」
シャツを見かけによらない怪力で引っ張らないでくれどこに連れていく気だ。
にじり寄るゆりと同じ歩数じりじりと後退をする奏に引かれること数十秒。
案外早くその終わりは告げられた。
痺れを切らしたのは、言うまでもなく、ゆりで。
「ちょっと! そうやって逃げてんじゃないわよ、ていうか音無くん離しなさいよ!」
「イヤ」
残弾のない、ただの鉄の塊となってしまった拳銃を投げつける。
当然その程度、即座に現れたお馴染みの剣が弾き飛ばし、偶然にもその直線状にいた大山の、それも顔面に華麗に直撃した。
涙を流す変わりに鼻血を噴きながら気を失った大山の手から、なにやらこれも鉄の塊がコロコロと転げ落ちる。
中にたらふく火薬を内包した、鉄の塊。
ゆりが取り出し、そして大山に押し付けたあれを、律儀というかバカ正直にというか、しまいもせずにずっと持ってやがったのか。
ヤベエ。
「日向!」
「おうよ!」
誰も気付かないまま兆弾にやられていたTKの下に隠れて事なきを得ていた日向にそれを奪うように命じ、しかし時既に遅く。
「ほら見なさい、最後はやっぱり正義が勝つんだから!」
日向よりも早く駆け寄り、慣れた手つきで瞬く間に拾い上げた手榴弾から安全装置を外し、点火されたそれを渾身の力で投擲するゆりの姿が、閃光に包まれる直前に見た最後の光景だった。
猛烈に眩んだ視界にはまともな映像が入ってこない。
とんでもない衝撃波は奏のおかげか一切感知しなかったが、やはりこんな場所で発破作業以外で爆発物を扱うものじゃない。
予想どおり起きた上下四方の壁が崩落する轟音を聞きながら、俺は意識を手放した。
みんなは無事なのか。ほっといても回復するんだろうが、気がかりなことは気がかりだ。
爆心地のど真ん中にいた奏と、そしてゆりはどうなったんだろう。
酷い有様にだけはなっていてほしくない、そんなのを見るのは御免被りたい。
ただ、一言、ゆりにこれだけは言いたい。
なにが正義だよ、そんなノリじゃなかったろ。どっちかっつーと完全に悪役サイドじゃね? しかも大首領とかその域にまで達してたぞ。
「失礼ね」
目を覚ますと、いや、頬を張られて無理やり覚醒させられると、やたらと優しげな微笑を浮かべているゆりがいた。
うわ言を聞かれていたらしい。にしては上機嫌だ。
対し、俺は不機嫌というわけでなく、ただただ周囲を埋め尽くす土くれの海に唖然としている他になかった
「ここは地獄か」
「どうかしらね。血の池地獄ならきっと足元に広がってるわよ」
「うわ、すまん日向、俺は今本気でグチャグチャに潰れたお前を想像して気持ち悪いって思っちまった」
左斜め前の岩が微かに盛り上がった。あそこに埋もれてんのか。自力で這い上がるのは無理らしいが、反応があるだけまだマシか。
早いとこ掘り返してやらないと圧死じゃなくて窒息か失血死しちまう。
「ね、それよりも音無くん」
「どうした、今度はなんだ」
「また、生き残ったのはこの二人ね……二人っきり、ね」
「足元に誰かはいるだろ」
414名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:10:14 ID:zmwFcHL+
ほら、またガンガンとそこかしこから誰かが石なりなんなりを叩く音が鳴り響く。会話、丸聞こえじゃねえか。
それとそんな擦り寄ってくる必要、今はないんじゃないか。
こないだみたくずぶ濡れになってるわけじゃないんだから。
「リーダー失格ね。自分が情けないわ」
「そんなことねえよ」
「ほんとだめね。私は、弱い」
「なあ、一先ずは生き残りを助けようぜ。この分じゃけっこういるぞ」
「……うん……ありがとう、慰めてくれて。優しいのね、音無くん」
「真面目に会話を成り立たせる気がないなら話しかけないでくれ、誰がどこにいるのかわかんねえよ」
岩の上に這い蹲って音を頼りに生存者の捜索をしている俺に、ゆりが妙な気配を放ちながら覆い被さってくるのを必死に意識の外に追いやる。
なんだってこんな時に限って誰もいないんだ。
早く出てきてくれ、二人っきりでいるとこれ以上ない身の危険を感じる。
「……寒いわね」
「どっちかっつーとなんか蒸し暑くないか。酸素も薄いし、こりゃあ早く出ないと俺達も危ないな」
「……凍えそうだわ」
「生憎上着は土の下なんだ、掘り出すまで辛抱しててくれないか」
「そうよね、人肌って、暖かいものね」
ひ、日向、どこだ、どこにいる。まさかもう死んでんじゃないだろうな。嘘だろ、そんなのってねえよ。
背中に当たってるんだ、耳に吐息がふーって吹きかけられてるんだ、胴に回された腕がきつく締め上げてくるんだ。
返事をしてくれ日向、すぐ助け出してやるから、頼む、お前の軽いキャラでこの場をどうにかしてくれ。
そりゃあこいつは可愛いし、健気な部分もあって、嫌じゃないけど、でもなんか、こんなのは嫌なんだよ!
「なにをしてるの」
冷たくて鋭い、あたかも氷柱のようだった。
それは視線にも声にも当てはまり、俺は一瞬氷漬けになっちまったみたいに硬直した。
抱きしめられた腕にさらに熱と、そして力が篭る。
「さすがにあのダメージじゃ動けないと思ってたけど」
「ええ。きっとまだ足元にいるわ」
にわかに信じられない。
だって奏の言を信じるとするならば、この奏は誰だ。
よもや死んだ後の世界に幽霊がいるわけがないし、第一奏は天使なんじゃないのか。
天使が幽霊になるなんて話、少なくとも俺は聞いたことがない。
いったい誰なんだ、目の前にいるこの奏は。
俺達が探して助けに来た奏とは異質な感じがする、もっと、さっきまでの奏のような。
そんなことを考えている時だった。
「音無くん」
ひょっこりと、奏の後ろから奏が顔をのぞかせた。
言葉にすると酷く恐ろしいが、その様子は若干和やかささえ滲ませていた。
そう思っていたのは俺だけのようで、背中のゆりが狂乱じみた声を出す。
「な、ななななんで増えてるのよ!? だって私、ちゃんとプログラム書き換えて……ま、まさか……」
たんに、それより以前に分身した奏が能力を使って増え続けていったに過ぎないのだろう。
その可能性を完全に失念していた。
昨夜の時点で既に奏と同等の能力が使えていたのは把握していたはずなのに。
と、すると、一夜の間、分身した奏は十分な余裕をもって戦力を整えることが可能であったわけで。
「音無くん」
三叉矛状の剣を高速回転させ、掘削用ドリルの代用品にした奏が横壁を突き破り現れた。
「遅れてごめんなさい」
「もう大丈夫よ」
「心配ないわ」
その穴から新たに三人の奏が出てくる。
「音無くん? 平気?」
天井を崩して宙ぶらりんに顔を出したのは尖端がひしゃげたスコップを手にした奏で、すたっと危なげなく降りてきた。
ここにいるだけで総勢七人、今もって土砂の下敷きになってしまっているのを合わせれば八人。
数えたところで関係ねえか、あとどれだけ分裂したんだか知りようがねえってんだから。
415名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:11:04 ID:zmwFcHL+
「い、いくらなんでもこれって卑怯じゃない?」
「それ以前の問題だ」
これだけの奏を相手に、はたして俺とゆりの二人だけで奏の元へ辿りつけるだろうか。
無理に決まってんだろ、ただでさえ生き埋め寸前なんだぞ。
「……音無くん、ひとつだけお願いがあるわ」
同時に同じ考えに至ったようだ。
搾り出すような声色で、ゆりが急に神妙な雰囲気を放つ。
悲壮ささえも含まれていたその空気に圧倒され、俺は二の句を待った。
「この世界で、それができるのかわからない。試したこともない。でも、私はその可能性に賭けてみたい」
「ゆり?」
一際強く抱きしめられた。
頬と頬が密着するまで接近したゆりの甘い香りが鼻腔にくすぐったい。
脳が溶けてしまいそうだ。
「その……可愛い赤ちゃんができたらいいわね」
一斉に飛び掛ってきた奏達の無機質な、それでいてふんだんに殺気の秘められた双眸には、逃げ出しそうになる両の足を岩肌に縫い付けるには十分な効果をもっていた。
                    ***
「どうしたの、そんなにボロボロで」
ようやく発見した、オリジナルの奏は無骨な鉄骨と瓦礫でできた壁を支えに、寄りかかるようにして寝かされていた。
身を包む毛布は、分身の優しさだろうか。
なんだか、そうであってほしいと思った。
目を覚ました奏は弱々しさが目立ったが、それだけで、命に別状はなさそうだ。
俺は胸を撫で下ろしつつ、手短に経緯を語る。
「戦線のみんながな、命を張ってお前を助けにきたんだ」
薄っすらと開けていた目を気持ち丸める。
驚いたんだろうな。
「そう……それで、どうして」
「そうだ、奏。無理させて悪いが、一つ能力を使ってほしいんだ」
訝しまれたが構わずに続ける。
「ハーモニクスだ。使ってくれたら、みんなが助かる」
「そう。わかった」
「使っても、体はもつか?」
「うん……一回ぐらいなら」
瞼を瞑り、能力名を唱える奏は苦悶に歪めた顔に汗を浮かべていたが、なんとか持ち堪えることができたようだ。
淡い光をその体から発し、もう一人の奏が、また、現れる。
「プログラムの書き換えをしたようね」
「ああ、すべてこいつの中に戻る」
それで一件落着だ。もう二度と、例え何があろうと、ハーモニクスだけは使わぬよう、体調が良くなったら奏に頼もう。
そう、それで全部幕を下ろす。
俺はそう安心していた。
しかし、その安心も刹那に打ち砕かれる。
「あれだけの数の、あれだけのことをした私達が」
聞き捨てならない言葉に、俺はきっと青ざめていた。
それを見て、分身の奏が少し楽しそうにしているように思えるのは気のせいか。
「どういうことだ」
「分身にだって意識はあるの。それは消えてしまうわけじゃない、同化するの」
えっと、それはつまり。
「あなたと交わった沢山の私達が、この子の中に戻るの」
記憶も、感情も、見たことも聞いたことも感じたことも、全部、全部がか。
「それだけの意識を一度に吸い込んでしまって、ただで済むと思う」
最後の分身の奏は、普段の奏は絶対にしないだろう、蟲惑的な、扇情を刺激する笑みを浮かべた。
それはきっと、こいつはもうわかってるから。
「時間ね」
待ってくれ───俺の叫び声は虚しく闇に溶けていき、残ったのは全ての分身を取り込み終え、頬を上気させて悶える奏と、さらには気絶してしまったゆりという、扱いにほとほと困る置き土産だった。

おわり
416名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:11:32 ID:zmwFcHL+
おしまい
417名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:27:35 ID:5/TSll/4
うん、やっぱABはギャグアニメだわw
再確認した
418名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 06:08:04 ID:R189fXRh
職人さん来てたー!gj
419名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:05:35 ID:Wl+jioR9
>>404の続き

「やあ、みなさん何してるんですかあ〜」
突然、頭の上から降ってきた声にびっくりして、男たちが柵の上を見上げると、ユイのニヤついた顔がチェシャ猫のように
こちらを見下ろしていた。
「ユイてめえ、何覗いてんだよ」日向が文句を言う。
「そーゆー日向先輩たちこそ、こっち覗こうとしてたんじゃないっすかーっ?」
「ばっ、馬鹿言ってんじゃねえよ」図星を突かれた日向が、柵をユサユサと揺らした。
「わあーっ、揺らすんじゃねえコラーッ!!」悲鳴をあげるユイ。
「ユイにゃん、お、重いよ〜」柵の向こう側から、ユイを肩の上に乗せているらしい入江の苦しそうな声が聞こえてきた。
「いやあ、いい眺めっすなあ〜」手のひらを顔にかざすユイ。
「ユイーッ、そいつらの中で、誰が一番デッカい?」
「!!!!!」
柵の向こうから聞こえてきたひさ子の声に、男湯に緊張が走る。
「そうっすねー… 高松さんは大したことないっすねー」
「すみません、ここばっかりは鍛えようがなくて…」うなだれる高松。
「松下さんはデカいっすねー、足が三本あるみたいっすねー」ユイのあけすけな報告に、女湯からきゃーっと歓声があがる。
「いえいえ、粗末なものですが」ちょっと嬉しそうな松下五段。
「…」なぜかすねた様子の日向。
「ほんと、おっきいよねえ」素直に感心する大山くんだが、目を輝かせているあたり、傍目にはちょっとアブナい感じ。
急いで腰にタオルを巻いた藤巻が拳を振り上げた。
「おい、不公平だぞお前ら、俺たちにもおっぱい見せろってんだ!」
「そうだそうだ、俺たちにはおっぱいを見る権利がある!」日向のイミフな主張に、音無はあきれた。
「どんな権利だよ…」
と、それまで黙っていた野田が、手に持ったタオルを振り上げ、柵の上のへりに打ちつけた。
「せいやあっ!!」
そのまま、勢いをつけて飛び上がり、柵の上に手をかける。
「ゆりっぺえーっ、覚悟ォーっ!」
野田が向こう側に顔を出した途端、ばちーんという音が辺りに響いた。
「ふげっ…」
ゆりの放った濡れタオルの一撃が顔面にヒット、野田は柵にへばりつくようにして、ゆっくりと崩れ落ちた。
420名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:58:14 ID:yRik8Sl3


本編にもっと女の子の出番欲しいな
少ないからこそ天使ちゃんが映った時は貴重に感じられるのも事実だけど
421名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 13:58:56 ID:R189fXRh
>>419
面白いwww野田が機敏だww

続きキボン
422名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 14:51:21 ID:pKRnAQAJ
続きが気になる・・・
423名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 16:20:04 ID:jdBmpUul
>>416
GJ!面白い、腹が捩れるかと思ったwww
8話を下敷きに、落ちもよく上手にまとまってると思いました

>>419
面白いんだけど、上のレスにもあるようにある程度まとめてから投下した方がいいと思うよ
424名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 22:06:19 ID:y8+LCSVA
「なぁ、岩沢。恋ってなんだろな……」
放課後を告げるチャイムがなり、部活に行く生徒で溢れかえった廊下の隅で私は座っていた。
「私は音楽一筋で生きてたから、そんなのはよく分かんないよ」
「だよなー……はぁー……」
ひさ子は飲みかけのペットボトルをクルクルと回しながら、大きな溜め息をついた。
「何だひさ子?もしかして、好きな奴でも出来たのか?」
私は首から下げてたタオルを額に巻き、戦線メンバーのTKみたいに目元を隠して「I Love you」
とひさ子をからかってみる。
そうすると、ひさ子の顔は真っ赤に染まってしまった。
「違うよ!あれ、だよぉ……好きとかじゃくて、な?」
「言っちまえよ、誰なんだよ!」
脇腹をぐりぐりと弄ってやるが、ひさ子は嫌がらずに更に顔を染めてしまった。
そうして、顔を染めたまま――
「私が好きなのは……岩沢なんだよ」
はっきりと、そう言った――。


非エロでごめんなさい。
続きはありません……。
425名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 22:08:19 ID:nZ0nxdAM
GJ
別にあやまらなくてもいいよ
426jouphjmdakgj:2010/05/23(日) 22:57:09 ID:VgWPbJ7K
ガルデモで脱衣麻雀とか
427名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 23:12:16 ID:bojW+iVn
>>424
うそやん、続きマジでキボンヌ。いや、無理は言わない。
428名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 23:26:33 ID:nZ0nxdAM
>>426
岩沢やひさ子がスカート脱いであぐらなんかいてたら、気が散って集中できねえぞ
429名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 23:53:41 ID:G8ziE1eB
>>365
では これらのセリフを元にストーリーを構成してみてください。
意味は特にありません。



・オペレーションスタート!
・それは何の冗談だ?
・しまった!忘れてたよ!
・肉うどんお願いしまっす!
・体には自信があったのですが・・・
・まずは俺が相手だ! ゆりっぺ!
・僕は音無さん一筋ですから
・クライストォォォーーー!!!
・校内で裸になることは校則で禁止されている
・ジーザス・・・・・
・組もうぜ音無
・中々イイ音出るじゃない、あんた
・聞いてくれよ 俺、昨日2時間しか寝てねえんだ
・あさはかなり
・もう我慢できないの・・・
・俺達は一体何をしているんだ・・・・・
430名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 23:56:07 ID:G8ziE1eB
>>426
ユイ「あたしルールわかんないっすけど」
431名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 00:47:13 ID:PEu4zI0Z
予告風

・高松くんと藤巻くんには、学園内で噂になってるハッテン場を潜入調査してもらうわ
・まかしときな、お安い御用だぜ
・ゆりっぺさん、彼らからの連絡が途絶えました
・見つかった高松くんの制服からは、複数の異なるDNAの精液が検出されたそうよ
・二人の捜索・救出ミッションはあなたたちにやってもらうわ
・なんで俺があいつらの捜索?
・日向先輩、音無先輩、頑張ってくださ〜い
・なあ音無、なんかケツの穴がムズムズしてきたぜ…
・なんだ…ここは…
・見ろよあいつ、五段みてえな体格してやがるぜ
・痴漢に遭った女子の気持ちがよおーく分かった気がする
・そっちの彼は、草食系なのかな?
・離せよ! 俺にはソッチの趣味はねえ!!
・やめろ、やめてくれえ!
・お、男にフェラされてイッちまうなんてっ…
432名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 02:06:58 ID:xxelNPty
七話よりも前に奏√に突入していた音無。
本来ならいちゃいちゃしていたい二人だが、SSSのメンバーが居る場所やゆりっぺの監視があったりしてろくにいちゃいちゃ出来ずにいた。
そんなある日、奏はとうとう我慢の限界を超えて一人でしてしまう。
それでも満足できずに人肌恋しくなった奏はハーモニクスを使って分身とにゃんにゃん。
だが、既に一回達している奏に対し、まだ体力も有り余っている分身の天使は奏を気絶させて音無の部屋へ強行。
分身はハーモニクスで更に分身を作り出し、音無が枯れ果てる寸前まで4〜10Pぐらいヤっちゃう。
その後、目が覚めた奏はアブソーブを使ってハーモニクスの分身を戻す。
そして、数人分のエロい意識を一気に戻しちゃった奏ちゃんも音無の部屋に強行して音無を腎虚するまで吸い尽くす。

という流れを>>390>>410を見て妄想できた。
しかし、文章に書き起こすには気力と文才が圧倒的に足りてない。
433名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 07:06:00 ID:z8K8C5Vd
>>431
ホモはやめようぜ!な?801スレあっただろ
百合は知らん
434名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 07:26:51 ID:eyvG8i9o
何回腹上死しても大丈夫な世界
435名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 13:05:02 ID:LU3MjZuo
立華のホームパーティーに招かれて行ったら、どの料理も激辛テイストのこれって何の罰ゲーム状態だったでござる
436名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 17:48:12 ID:oXajozkx
>>432
頑張ってよう。応援するよう。              , ‐- '⌒ヽ
            /.:::::::::::::::::::::::\
.            /.::::::::::/ヽ::::::::::::ヽ  カタカタ…
.          /::::::::::/ 、_ __,\:::::::::::.      『天使ちゃんマジ天使』
      ー=≦:::::::ri:::/ (●)(●)Y:::::::ハ
       ー=彡::ハ|/    ゝ   i)::::八_     /     }ー┐           r┐   \
        ⌒ンノ∧   `ニ    从::::≧=‐   {     ノヽ / __  ヽ  /  |/    }
             . イ        /_   ̄`    \ ツ   /         、_/   O    /
.     , -‐  ´   !     ー   ´ ! ` ー-、
    /  __   ∧       |    ∧
.    〃 ,. --ミヽ /∧         i   |/ハ
   ji/    ̄`//, ..__、〃    ,   ___!__j_______
.   {{      '/   // '‐-、  ′ | i´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `i
   レ, /        ,        ∨   | |                 |
   //7//―ァ/‐/7/ ̄{     iっ  | |   ┌―――┐    |
      /!   〃  //  (' //} i |   | |   |┌―― 、|    |
.      |     〃      ̄ jノイ   | |   |::l::i::::::::::::::|    |
.       |      、__ノ{__,.イ   ,  | |   |_j::l::::::::::::::|    |
     |        )     レ/____ー‐――┤:::::::::: |――┘
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〔丁 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ::::::::::::| ̄ ̄ ̄ ̄
             ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{二二二二l____|二二}
437名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 18:54:16 ID:ruccaw5D
もっとSSかけよ
438名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 19:42:59 ID:PEu4zI0Z
仕事あんだよ
439名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 19:53:24 ID:WM6M6ru+
書こうとする
イメージを膨らます
ふぅ・・・
まぁ、いいか
440名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:24:05 ID:1toBNH8j
>>437
せっかく書いてもらってるのにその態度はないだろう。
441名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:38:27 ID:vDKfp5fG
書きたいな
そう願っても
ない文才
442名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 21:50:22 ID:UnnSG/F1
無ければ学べ
443jouphjmdakgj:2010/05/24(月) 23:15:50 ID:BDvZRWg/
ガルデモのssを書いてください
444名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 23:23:44 ID:oXajozkx
職人さん来てくれたら、俺飛ぶ
___________
      ( Д ) / |
     ⊂ へ ∩/. |
   i'''(_) i'''i ̄,,,,,,/
    ̄ (_) || ̄ ̄
        ll
       , i li    (⌒,,ノ^  ドンッ!!
       rl |h  ( .(⌒
      l,|  | ヾ(  ,::)::. ::.)
     (⌒(  ,::)::. ::.)ノ ノ
445名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 23:57:57 ID:SmpueVaQ
書きたいのは山々だけど
まだまだネタにできそうな設定が出てきそうだから
「今書くのはもったいないんじゃないか」って思って書けない
でもそんなこと考えてる内に今自分が萌えてるキャラが成仏しちまったら書けないだろうな
さてどうしたものか
446名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 00:03:57 ID:68aPl6vL
今書いて、新たにネタが出てきたらまた書く
447名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 01:23:27 ID:EPu6HlnV
>>390
その後SSS全員逆レイプ状態でアブソーブ発動で天使ちゃん大変なことに!
448名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 05:44:07 ID:nCfdNZbd
NPCの女生徒とかに何してもいいのかな
449名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 05:51:37 ID:wb0O78Br
>>448
顔蹴られるぞ
450名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 08:07:27 ID:euP1a9VV
椎名のキャラスレの台本形式がかなりイケてた
451名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 20:02:44 ID:fPestaDf
椎名可愛すぎだろ
452名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 22:30:47 ID:KjJziQuB
直井女設定で直×音なんてのを書いてみてるんですが、需要ありますか?
453名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 22:55:19 ID:fPestaDf
ありまくります
454名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:05:11 ID:wb0O78Br
>>452
超需要あります
455名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:07:26 ID:qaPPdGuo
個人的に需要アリだが、注意書き必要そうだなw
456名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:12:27 ID:+CesDUki
「なあ、奏……手を握ってもいいか?」
「あなたがそうしたいなら、そうすればいい」

「なあ、奏……キスしていいか?」
「あなたがそうしたいなら、そうすればいい」

「なあ、奏……抱いていいか?」
「あなたがそうしたいなら、そうすればいい」



「な、なぁ……か、奏……さすがにそろそろ限界なんだが、休ませてもらえないか?」
「ダメ」

457名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:18:16 ID:wb0O78Br
いいよぅいいよぅペロペロ(^ω^)
458452:2010/05/25(火) 23:29:04 ID:KjJziQuB
六話までしか見てないので(地方なので)、設定違ぇよ、とかあるかもしれないですが、それでも良いっすか?
459名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:40:21 ID:3QGx1BKG
7話まで見てからの方が良いな
460名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:44:28 ID:KjJziQuB
六話までと七話ってだいぶ違います?
461名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 23:58:32 ID:1BYiXXWl
ユイ「あ、あの、こんなとこで天使に出くわしたら、やっぱり漏らしてしまいそうなんですけど…」
日向「構わん」
ユイ「構ってくださいよっ!」

ゆり「あっ」
一同「天使!」
ユイ「ひぃぃ!!」
日向「構わん…」
ユイ「ひっかけるぞコラァ!」
462名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:15:16 ID:cAt6KAhv
>>460
見ればわかる
463名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:21:06 ID:dWSfdHts
わかりました。
では七話見てからにします。
464424:2010/05/26(水) 00:22:31 ID:QGrk9Gs1
とりあえず3話に?げるかたちで続きを考えてみてるので、そのうちあげれるかな……。
465名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 03:00:08 ID:MhnRvAM+
誰か、「音×椎」か「音×岩」を書いてください!
466名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 05:51:00 ID:uBDAKxbD
予告風

ゆり「これは健全なグループ交際」
音無「男は俺一人かよ…」
遊佐「彼氏代行サービスというのはどうでしょう」
ひさ子「みんな血気盛んでヤりまくりたい年頃なんだよ」
ゆり「脱ぎなさい音無くん」
音無「いや、人並みだと思うけど?」
椎名「これでもスタイルには結構自信があるほうなのだ」
ゆり「若いんだから、二股だろーが三股だろうが好きなだけかけまくれ!!」
遊佐「彼氏は要りませんが、セフレは必要です」
立華「自然の流れで…」
ひさ子「お前からチンコとったら何にも残らねーだろ!お前の価値はそのチンコだけだ!」
ユイ「やりすぎたあ〜気持ち悪い」
467名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 07:05:20 ID:Pb/GG4mi
>>466
期待するよ?まじで。待ってるよ。
パンツもう脱いだよ?
468名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 07:52:35 ID:wt5UtNp6
     /\___/ヽ
    /    ::::::::::::::::\
    |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::|
   |  .゙  ̄"  |゙ ̄ " :::|   なんだかよくわからないけど
    |     ` '    ::|   ここにティッシュ置いときますね。
    \  ヽニニ='  ::/
    /`'ー‐---‐一'´\
   /         ::::i  ヽ
  |   |       :::;;l  |
 ̄_|,..i'"':, ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  |\`、: i'、
  .\\`_',..-i
   .\|_,..-┘
469名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 08:44:05 ID:9r3I4ZdD
この世界だと処女膜破れても時間たつと再生されるのか?だとしたら…
470名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 17:17:48 ID:v9NM+3hu
誰か音×椎か大×椎で頼む。
471名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 17:49:23 ID:XKDTvFIW
>>469
そいつは…最高に気持ちがいいな…
472名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 20:27:30 ID:uBDAKxbD
くじけそうでもくのいち
473名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 20:43:39 ID:f2tsElBg
>>470
某日 保健室

大山「しっ椎名さん!僕、もうイキそうですっ!!」
椎名「あっあっあっあさはかなりぃぃぃいいいいいぐぅうううう!!!」

同刻 モニタールーム

ゆり「まさかこの二人がねぇ・・・。」
音無「おいっ、いいのかよこんなことして!?」
ゆり「はぁ?いいもなにもあの二人が勝手におっぱじめただけじゃない。」
日向「そうそう、もともと天使の行動を監視するために取り付けたんだ。悪いのはあいつらだろ。」
音無「そういう問題かよ!」
日向「こまけぇこたぁいいんだよ。それより見てみろよ、椎名っちのあんな姿はそうそうみれねぇぞ。」
音無「(だめだこいつ。でも確かに・・・椎名すげぇな・・・。)」
ゆり「それにしても大山君にあんな度胸があるとは思わなかったわ。」
日向「あの椎名っちをいきなりベッドに押し倒すなんてなぁ。」
音無「(なんだかんだでゆりも楽しんでやがるな・・・。)」
ゆり「あんたたちも気をつけなさいよ。遊佐に頼んでこの学園のいたるところに設置してもらったから。」
音無「そこまでする必要あるのかよ。」
日向「おいっ二回戦突入だと!?」
音・ゆ「何ぃ!?」
474名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 21:55:31 ID:f2tsElBg
数分後 モニタールーム
藤巻「オッスおつかれー。」
高松「おや?今日はまだあまりメンバーが集まっていないようですね。」
TK「…。」
松下「遅れてすまないなゆりっぺ……ん?」
藤巻「お前ら何モニターに張り付いて……んぁ!?」
高松「そ、そこに映っているのは…まさか大山君…と椎名さんでは?」
TK「…doggy style!」
松下「ゆりっぺ、これはいったいどういうことだ?」
ゆり「見たまんまよ。」
日向「お楽しみの真っ最中ってわけ。」
藤巻「あの二人ってそんなだったか?」
高松「そうですね。意外性があるというか…。」
松下「うぅむ、詳しい事情は分からんが、皆でこのようなマネをするのは二人に対して悪いのではないだろうか?」
日向「松下五段は真面目すぎるんだよ。ゆりっぺだってさっきからかじり付いて見てるんだぜ?」
ゆり「…誰がかじり付いて見てるってぇ?」
日向「いやいや、嘘です嘘嘘!ほんの冗談だってば。」
高松「…しかし天使の監視用とはいえここは一度映像を切った方が良いのでは。」
松下「同感だ。」
音無「(やっとまともな意見が出たな…。)」
日向「だとよ、どうするゆりっぺ?」
ゆり「ダメよ。この映像は流し続けるわ。」
音無「おいっ、お前まで何言ってんだよ。このままだと大山と椎名が晒し者じゃないか!」
藤巻「これ以上何を晒すんだってぐらいに既に晒してるけどなw」
ゆり「笑い事では無いわ、藤巻君。これは戒めよ!我々SSSの一員としての本分を弁えない不届き者に対する罰なの!!」
日向「(嘘だな。)」
音無「(詭弁だ。)」
高松「(無理がありますね。)」
藤巻「(絶対楽しんでるに違いねぇ。)」
松下「(……。)」
TK「(yuriェ…。)」
日向「おいっピロートーク始めやがったぞ!?」
一同「何ぃ!?」

475名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 22:49:54 ID:00CxCUgq
ところで天使ちゃんの苗字の
「橘」「or「立華」論争って決着ついたの?
いつの間にかWikiでは立華になってけど
Track ZEROでは橘という話も聞いたんだが・・・
実況とか行ってなくて情弱ですまん

ぶっちゃけると文章中はどっち使えば良いんだ?って話
476名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:17:00 ID:aX5hxI5B
>>475
何の雑誌かは忘れたけど、「立華」だったと思う。ソース持ってる方うpよろ。
477名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:17:03 ID:4eg0A8+e
立華
478名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:28:44 ID:POjuPC+i
コルク
479名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:37:42 ID:I9GKIRoD
>>475
橘だとあの人を思い出して笑ってしまうので立華で
480名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:39:32 ID:qAt9romJ
どっかの雑誌のインタビューで立華って書かれてた
481名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 23:58:14 ID:ja9rAMVK
そもそも天使スレが立華だし
482名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 00:00:30 ID:nFJtgM//
483名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 01:23:51 ID:ZBgtbjsn
これは正面から見ないとなんとも言えんね
484名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 03:21:50 ID:JZqI1smr
鉄壁のスカートはパッシブだから絶対見えません
485名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 07:26:11 ID:GEGxEKnh
>>479
橘佳奈男?
486名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 07:38:28 ID:QQvEJnZH
そもそも公的に立華で登録されてるんだから立華でしょ
橘でも登録されてるってなら別だけど
487名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 08:13:49 ID:VTi7g63R
公的の意味が良く分からんが
オフィシャルは未だに全部「天使」で統一されてる
488名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 10:28:50 ID:pJbShUlV
商標登録
489名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 10:49:22 ID:o7/JAFlZ
ああ、商標登録の何かで「立華奏」ってあったんだっけ。自分はそれで知った
でも次回予告での文字は「かなで」なんだよな
どっちなんだろう
個人的には「奏」だと思ってるけど

SSでは「奏」でいいと思うよ
490名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 10:50:44 ID:o7/JAFlZ
文よく読んでなかったwごめん

「立華」でいいんじゃないだろうか
491名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 10:58:41 ID:1Ih5rsMN
>>489
地の文とかで書くなら立華or奏で音無とかが呼ぶ時はかなででいいんじゃね
492名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 16:31:58 ID:PSu1wcox
なぜレスめっちゃ多いのにゆりっぺ分がない!!
493名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 16:46:04 ID:QzMR9UUr
天使ちゃんがAngelBeats!のヒロインだから
494名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 17:23:43 ID:PSu1wcox
えっ?
495名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 17:24:40 ID:DYlk13Vi
天使ちゃんマジヒロイン
496名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 17:25:46 ID:oVKkCflE
天使ちゃんマジメインヒロイン
497名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 18:34:50 ID:7ajuTr33
474

続きまだ?
498名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 18:34:55 ID:PSu1wcox
ぬわにぃぃぃぃ!!!
499名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 19:13:09 ID:o7/JAFlZ
>>497
アレは椎名スレからのコピペだよ
続きはないんじゃない
500名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 21:08:43 ID:EQFz8Q3H
次回予告を見ると松下は感じ表記なのにかなでは平仮名なんだよな
特に意味はないんだろうか
501jouphjmdakgj:2010/05/27(木) 21:11:14 ID:HI8sjQHa
誰か〜〜、脱衣麻雀のssを書いて〜〜
502名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:06:01 ID:AHNWEOiV
流れを切ってすみません。
唐突ですが、かなでと川に行って水着で・・・という妄想を書いてみたんですが、
需要ありますかね?
503名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:12:36 ID:edLP6z/7
>>502
おう、早くしろよ
いい加減寒いぞ
504名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:13:36 ID:DYlk13Vi
>>502
あるよあるよ
505名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:21:40 ID:ADbotc6W
>>502
       , :": : :{: : i: : : : : : : : :\\ム´   i}\: :、: : : : : : ヽ: :ヽ:.ヽ  ⌒\ ⌒ヾ⌒ヘ
.      /: : : : : :'. : : : : : : : : :{\:∨{:芍i      ヽ:iヘ: : :、:.: iム: : : :>、     \    
      ′': : : : : :ヽ :\ : : : : '  /  、ソ     jノ ヽ,:ヘ:j ヽ:<: : : :\
    i: :': :/: : : : :八ム≧z、: :∨               .': : : :ト 、 ヽ\: : : :\
    |i |: :i : : :、: :∧/{:芍i \{     ___     /: : : : | ノ /⌒: : : : : : `'-、_              >>1000取り合戦はじめるぞおーー
    {i {: :{ヽ : :iヽ: :{! 、ソ  、   , ´, ヘヘノ`丶、/ : : : : :|´/、 : : : : : : : : : : : ``丶、
      、 | 丶;r‐ミゝ       / /         .': : : : : : |': : : :\: : : : : ヽ: : : : : : : : : : .-. ._
      ヾ ,r ´   `ヽ、    / '    ,   ⌒, : : : : : : :|: : : : : : ヽ: : : : : \: : : : : : : : : : : : : : :―-
       ィ'´/     ヽ 、ヽ   .' >   /     i: : : : : : : :|ヽ : : : : : : , ,――― 、: : : : : : `丶、ー―
     ノ         ⌒`ヽ ヽ  /     ,|: : : : : : : :|// ̄ ̄ ̄/'/      ` 、 : : : : : : : \
    /             〉 丶 i    / |: : : : : : : :|/     /         ` 、: : : : : : : :\
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速く頼むわー!!
506名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:55:56 ID:AHNWEOiV
需要あるみたいなので投下します。
設定やストーリーを都合よく踏襲し、かつ無視していますのであしからず。
しかも勢いで書いてますので誤字・脱字等無視してます。
ほんと衝動的な投稿だというのを理解してください。

かなでと川辺で・・・

・・・・・真昼間だってのに黄昏れるっつうのは妙に空しい。
かくもいい天気だとなおさらだ。
さわさわと水の流れる音が耳に涼しい。
ここは以前、釣りに来ていた川辺。
陽光の下、現在俺は水着にパーカーの格好でかなでがやってくるのを待っている。
―――岩場の上にて体育座りの格好で(またの名をトライアングル座法)。

思い切って川に泳ぎにいくのに誘う、というのは結構な勇気が必要だった。
いやどちらかというとピクニックのようなものだろうか、一応軽く食事も挟むつもりだし。
普段親しくする者もいなくて、生徒会長をしていた慣習で優秀な生徒としての模範的な日常を送る。
かなでのそんな行動を見ていると非常にもどかしく、どうにかしたくなってくる。
そこに私情が若干入るのは・・・容認してもらいたい。
他に気にかけてくれるのがいないのも確かなのだ。
実際戦線メンバーはまだどこかわだかまりがあるし、NPCに期待するのは論外。
しかしまあ
「なんだったら今度一緒に泳ぎに行かないか? ほらこの間釣りに行った川辺に。」
というのは我ながら唐突、しかも私情の部分が大きいのは否めない。
その後、「校則違反・・・」「まあまあ・・・」的なやり取りがあったのは言うまでもない。
結果的には了承してもらえた。
そのため、戦線メンバーには一日暇をもらった。
取り戻した記憶に関してのことを匂わせると、ゆりあたりからの許可もあり存外あっさりだった。
かなでに対して以前ほど警戒していないから、一緒に出掛けても簡単にはバレないだろう。
507名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:58:03 ID:AHNWEOiV
かなでと川辺で・・・

当日、快晴。気温も十分。
戦線メンバーにバレないように待ち合わせて川辺へ。
その道中もいろいろ会話に困った、俺一人ハイテンションな感じだ。
俺の独り相撲状態といわれても仕方ないが、期待と緊張でどうしてもそうなってしまう。
かなではかなででいつも通りな感じだし。
・・・意識してるのは俺一人なんだろうか?
川辺に着いたら、かなでは着替えるために角の向こうへ。
俺はさっさと着替えると、ゴーグル等を準備しておく。
水辺で遊ぶとなるとビーチバレーなどできるといいのだが、二人では厳しい。
それなら潜って魚でも遊泳鑑賞すればいいだろう。流石にもう主クラスはいないだろうし。
しかしこの程度の準備はさっさと終わる。
結果手持ち無沙汰になり、女子の着替えを待っているというのを意識すると自然とこの体勢(トライアングル座法)になった。

思考は白痴同然、さっきから脳内ではここに至るまでの経緯をエンドレス。
と。
「お待たせ」
かなでのか細い声。
「あ、ああ」
テンプレートな返答をしつつ、少し覚悟して振り向く。
―――まあなんだ、白い肌が目に眩しいというのは比喩表現じゃなかったんだな。
イメージを裏切らず身に着けているのは白のワンピース。
いささか発育未発達な肢体には無理なく似合っている。
手足も戦線と激しく戦っていたのが嘘のようにしなやかでほっそりとしている。
なにより病的にすら思えるその肌。
銀の髪にも負けず、白く美しいそれは本当に目に眩しい。
普段顔の造形や、指先の細さを際立たせているが、水着で露出が増すとここまでとは。
これでもワンピースだから露出は少ないほうだというのに。
508名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:59:43 ID:AHNWEOiV
かなでと川辺で・・・

「変?」
「いや本当に似合っている。うまくいえないんで申し訳ないが」
間髪入れずに返答できたはずだ。
「・・・そう」
どう受け取ったのか、表情の変化が少なくてわかりづらい。
しかし素朴な(というには若干やましい)疑問が。
「かなではてっきり指定水着で来るかと思ったんだが」
校則というものに結構過敏だから。
少し見てみたいとも思ってたのだが。
「授業ならともかく、校外で指定水着を着るのはおかしいわ」
・・・まあ、授業時間だけど明らかに学校活動とすら無関係だしな、今。
「まあいいや、とりあえず泳ごうぜ」
「ちゃんと準備運動しないと危ないわ」
流石に抜け目なく注意された。素直に従っておく。
まあいくらかなでのほうが運動能力が高いからといって、女子に溺れたところを助けられるのは嫌だし。

かなでは潜るときは、髪をアップにしておくようだ。
俺はパーカーを脱いで先に水に入る。
「うぉっ」
存外に冷たいが日差しのおかげで寒くはない。
ただ少し慣らしながら入ったほうがよさそうだ。
509名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:00:47 ID:AHNWEOiV
かなでと川辺で・・・

「結構冷たいから少しづつ入ったほうがいいぞ」
「わかった」
後頭部につけているバレッタ(でいいのか?)を外して髪をまとめてあるようだ。
素直にゆっくり入ってくるかなでにゴーグルを渡しながら、自分も装着する。
シュノーケルのほうが良かったかもしれないが、そこまで深く潜るつもりもないのでいいだろう。
「じゃ、いくぞ?」
頷くかねでを確かめて同時に潜る。
実際潜ってみると奥のほうへ行けば結構な深さになりそうだった。
まあ、ヌシのような大きさの魚(というか怪獣?)が棲んでたことからも予想できたことではある。
流石に二匹三匹はいないだろうが。
深さのせいでわかりにくかったが水は結構澄んでいるから、見通しには困らない。
困るとすれば、こちらの表情・視線に気付かれないかだ。
「・・・」
正直、髪を下ろしたまま水中に浮かぶかなでを見たかったが・・・。
実際問題、長い髪のまま泳ぐのは難しいんだろうと思う。
それに今見ている光景でも十二分に素晴らしい。
強い日差しとそれなりの深さがあるおかげで、ちょっと大袈裟だが幻想的な絵になっている。
「・・・」
「?」
かなでがその仕種であらぬほうを示す。
かなでが示すほうを見てみると・・・少なくない数の魚がまとまって泳いでいた。
「・・・」
かなではじっと魚たちを見ているようだ。
人と触れ合うのが極端に少ないので、こういったものを見ているのが好きなのかもしれない。
その後、息継ぎしながらもしばらく鑑賞し続けた(ただし興味の対象は別)。
510名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:02:44 ID:AHNWEOiV
かなでと川辺で・・・


「遊ばなくても良かったの?」
「いや、何も運動だけが泳ぎの楽しみじゃないし。激しく動けばいいってもんでもないだろ」
気付けば結構な時間が経っていたので、普段より遅い昼食をとることにした。
ちなみにかなでのほうで用意してくれた。
まあ俺が準備しようにも、購買か学食しか食事の手段がない以上購買に頼るしかない。
それを差し引いてもかなでが用意してくれる時点で文句が出ようはずがない。
「はい」
「おお」
バスケットに詰められたラインナップを見て、感嘆の声が出た。
定番のサンドイッチに、紙ナプキンの上に油物であるから揚げやポテト。
手作りなのが見て取れるうえに、美味しそうにできている。
漫画のように明らかに不味そうとか、そんなことがなくて安心・・・
「・・・ん?」
なんか、妙なタッパーが二つ入ってる。
「かなで、これは?」
「麻婆豆腐」
「・・・」
・・・このラインナップに・・・麻婆豆腐ですか?
「美味しいわ」
「まあ、それは心配してないけど・・・」
511名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:05:15 ID:AHNWEOiV
かなでと川辺で・・・

言いながら差し出されたレンゲを受け取り(スプーンではなく)、タッパーの片方の蓋を開ける。
そこには確かに麻婆豆腐が入っていた。
「まさかこれ、学食の?」
「そこまでうまくできなかったわ」
・・・それは"美味さ"ですか、"辛さ"ですか?
まあかなでの手作りである以上、退くつもりはない、そこまで量多くないし。
辛くなってもこんなにサンドイッチなどがあるのだから、大丈夫だと・・・
「・・・」
思ったのだが・・・なんだろう、このサンドイッチ。
「なあ、これ・・・」
「麻婆サンド」
「・・・」
タマゴ、ツナに並んで具材の赤いサンドイッチがあった。
緩衝材は減り、敵影増加。されど撤退は許されない。
赤い影に対し、比率は1:2といったところで、まだ緩衝材のほうが多い。
が、敵はおそらく一騎当千。
それに飲み物はわずか水筒ひとつ、しかもそれはかなでと共用だ。
敗色濃厚。
・・・まあ不味くはないだろうし、辛さに耐えればそれでいいのだ。
「じゃ、いただきます」
「いただきます」

―――結果として、味は申し分無しだったので食べきった。すぐそこに冷えた水が大量に流れていたのも良かった。
512名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:08:14 ID:AHNWEOiV
今回はこれだけです。
重ねて言いますが、勢いだけで書いてる本当に衝動的な投稿ですので。
・・・その割にはエロの兆候すらないのが心苦しいのですが(汗
513名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:09:09 ID:ADbotc6W
>>512
ほのぼのGJ! (;´Д`) いいね。
514名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:23:16 ID:DYlk13Vi
>>512
GJ!
続きにも期待
515名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:37:14 ID:dJVSlDT2
>>512の後で恐縮ですが

>>474
さらに数分後 モニタールーム
藤巻「さっきから何回キスすりゃ気ぃ済むんだよこいつら。」
日向「椎名っち相手だと大山の方が女みてぇだなw」
藤巻「なんか大山のこのニヤけたツラ見てたら無性に腹が立ってきたぜ。」
日向「そうか?俺は微笑ましいと思うけどな。」
藤巻「…へっ、さすが彼女持ちは言うことが違うねぇ。」
音無「えっ…日向、お前彼女いたのかよ?」
藤巻「最近あのチビと仲良さげだったもんなぁ。お前らやっぱ付き合ってんだろ?」
日向「バカ言うなよ!誰があんなうるせー女と付き合うってんだよ!!」
松下「なんだ違うのか。」
日向「ちげーよ!ってか松下五段にまでそう思われてたのかよ…。」
音無「(だいぶお似合いだと思うけどな。)」
藤巻「あーそろそろ本気で飽きてきた…。そうだ、ガルデモの奴らも呼んでこいつを見せちまおうぜ!」
音無「それはさすがにまずいんじゃないか?」
日向「そうだな、少なくとも女の子に見せられるようなシロモノではねぇな。」
藤巻「それがいいんじゃねぇか。どんなリアクションするかみんなも見てみてぇだろ?」
ゆり「……一応私も女の子なんだけど、そこはスルーなのね。」
男子「…………。」
ゆり「(…ほんとにスルーしやがったなこいつら!)」
藤巻「なっ、呼ぼうぜ呼ぼうぜ!高松もあいつらのリアクション気になるだろ?」
高松「私もさすがにそれには同意できませんね。特にユイさんに見せるのは…何か大きな力が働いて私達が消されかねません。」
ゆり「そうね、後半は何言ってるのかさっぱり分からなかったけど。」
藤巻「チッつまんねーな。」
音無「…なあ…さっきからずっと気になってたんだけど…あの段ボールの位置だいぶ変わってないか?」
松下「ん?先程まで入口の所ににあったような気がしていたんだが…。」
高松「ええ、それが今ではモニターの真正面に…。さては…」
TK「Snake?」
ゆり「まさか……スパイ!?」
音無「…いや…すごく見覚えのある尻尾が箱の下から見えてるんだが…。」
日向「おいおい、こいつ隠れて見てやがったのか。段ボールの中に潜んで覗きとはずいぶん古典的ですなぁ、ユイにゃんさん!それっ!」
一同「!?」
藤巻「ユイ……と………!?」
日向「おいっひさ子も隠れてたのかよ!?」
一同「何ぃ!?」
516名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:42:48 ID:ADbotc6W
>>515
待って、面白いww
517名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:51:35 ID:cW+uXn4R
>>515
ここは高校生の来る板じゃねーぞ
518名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:59:11 ID:MHN+OTz0
>>492
やっぱエッチなことしたいっていうのは可愛い娘に限られるんだよね
519名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:59:31 ID:dJVSlDT2
>>517
俺高校生じゃないんだが

520名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:24:19 ID:dFiPgyyO
>>515
これは期待
521名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:24:51 ID:QF5Hd89i
TK「Snake?」

wwwwww
522名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:53:50 ID:5fdXq3j3
>>516
>>520
>>521
リアクションありがとう

椎名スレの高校生の人じゃないです
勝手に続きを書かれたので自分で書き直しました
523名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:09:41 ID:QL3REwwI
[C 12] 僕の事はクライスt     
[C 26] 私は……逃げてるのか?      
[C 43] 第3の欲求が存在することは日向君が実証済みよ
[C 85] ゆりっぺさん。天使が出現しました。
[C 108] あなた達、今は入浴禁止の時間帯よ。
[C 135] あさはかなりぃぃぃ!!!!
[C 163] ありがとう。
[C 237] 岩沢……。
[C 243] あばよ、ひさ子。
[C 290] 歌でしか伝えれないけど、聴いてくれ。

Dear Friends

目下執筆?中。
524名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 10:20:55 ID:1XmFsar1
てす
525名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:08:56 ID:QDQrOBGa
511の続きです。
設定やストーリーを都合よく踏襲し、かつ無視していますのであしからず。
しかも勢いで書いてますので誤字・脱字等無視してます。
ほんと衝動的な投稿だというのを理解してください。

かなでと川辺で・・・

食後、落ち着いたらまた川に入る。
といっても潜ったりせず、浮力に背を預け、たゆたう感じだ。
二人とも静かに浮かぶまま。
自然、空を見上げる形になる。
「・・・」
「・・・」
なんていうか、沈黙が苦しくない。
気まずさがなく、互いにこの静けさを共有しているのが心地良い。
「・・・」
「・・・」
どれだけそうしていただろう。
「・・・ねえ」
「ん?」
不意にかなでが呼びかけてきた。
「どうして誘ってくれたの?」
静かな問いかけ。
「前にも言ったろ、仲良くしても俺たちは消えたりしない。必要以上に距離を置かなくてもいいんだ」
「それは皆と触れ合うときのこと」
う・・・
「どうして二人きりなの?」
526名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:10:05 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

抑揚のない声が逃げ場を自然と封じる。
あちらが純粋に疑問として問いかけてきている以上、茶化すのも誤魔化すのもできやしない。
「あー・・・えっと」
どうしたものか。まさかこうもいきなり土壇場とは。
かなで相手に婉曲表現で気持ちを伝えるのは難しい。そもそもそういう雰囲気を作るのすら至難だ。
だからまあ逆にそういう雰囲気にならずとも告白しても大丈夫・・・というか結果に影響はないと思う。
しかしそうはいっても、こちらは雰囲気を気にしてしまうもので。
「・・・」
いつの間にか、かなでの目がこちらを向いている。
戦線の皆を含めて、やっと歩み寄れるようになったのだ。
誤魔化すべきではないだろう。結果がどうなろうと。
「正直に言うとだ」
「うん」
「かなでと個人的に来たかったというか・・・男女の関係になりたかったというか・・・」
ヘタレと言うことなかれ、かなでを相手に真剣に告白することを考えてみろ。
こっ恥ずかしいことを淡々とした相手に言うんだぞ、しかもフラれる場合にもあっさりと言われるかもしれない。
「つまり・・・異性として意識してる」
これが限界なんですよ。
「・・・」
どうとったのか、どう思われたのか。
「そう」
それだけが返ってきた。
527名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:11:41 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「・・・」
「・・・」
向こうを意識してるが、視界に入れることができない。
というか、俺がかなでの視界から消滅したい、今すぐ。
「・・・」
「・・・」
しばらく経って、
「よく、わからない」
「―――そっか」
それがかなでの返答だった。
仕方ないといえば仕方ない、こればっかりはどうしようもないから。
俺の言い分にも問題があったんだろうし(むしろ一番の原因?)。
これからの接し方に困るけど、これで急に距離を置くほうが間違っているだろうからいつも通りにしないと。
辛くないといえば嘘になるが。
―――と。
「それでどうするの?」
「え?」
ナニ、その質問?
「付き合うってどうするの?」
「え、え?」
フラレたんじゃないの? というか、かなででも付き合いたいというニュアンスぐらいは理解できてたの?
じゃなくて。
528名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:13:15 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「えっと、わからないって・・・」
「うん」
即答。
「だから、付き合ってみる」
「・・・」
えーと・・・つまり・・・
そんな気持ちは理解できないから付き合えないじゃなくて、わからないから付き合ってみて理解しよう、と。
・・・うん、それこそわからねえ。似たようなこと小説とかで見たことあるけどこれ、理由とか手段とか目的とかごっちゃになってないか?
恋愛は個々の自由だけど、どう考えても今その恋愛って言う概念すら持ってないんだぞ、かなでは。
そこに付け入るような真似は、かなり後ろめたい。こっちも真剣なんだから。
「・・・良いのか・・・その・・・そんな簡単に付き合おうなんて・・・」
「あなたが言うなら」
「・・・」
この言葉・・・喜べばいいのか悲しめばいいのか・・・
いや俺にとっては万々歳のはずだ、この場は。
「それで?」
「え?」
「これでどうするの?」
いや、何その、実行すべき次のプロセスはなんですか、みたいな質問?
「どうするって・・・」
「どうするの?」
529名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:14:56 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「・・・恋人らしいことしたり?」
「どんなこと?」
これ天然ですよね? 意図してませんよね?
さておき、とりあえず彼氏彼女の行動を脳内シミュレート。
「・・・手繋いだり」
「前にやったわ」
そうですね。そのまま釣りに連れて行ったし。
「・・・二人で弁当食べたり」
「さっき食べたわ」
実際、まだ口の中若干熱いしな。学食でも食事はしたし。
「・・・二人で出掛けたり」
「今してるわ」
しかも水着で泳ぐオプション付。我ながらフライングにも程があるな。
「・・・」
「・・・」
妙な沈黙。
かなでは俺の言葉を待ってるんだろうが、俺はといえば若さゆえの発想に自己嫌悪の真っ最中。
・・・いや、仕方ないだろう? この年頃なんだからさあ・・・その方向に思考が行くのは当然なんだって。
「あー・・・えっと・・・」
「何?」
純粋な目を前に、一人汚れた自分を恥ずかしく思う。
・・・言っていいものだろうか?
530名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:16:50 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「・・・彼氏彼女だから・・・できる・・・その・・・」
「・・・」
「・・・男女交際が行き着く先というか・・・」
「性交渉?」
これどんな拷問? 今かなでにどう思われているか、それを被害妄想するだけでこのまま沈んでいきたくなる。
「まあ・・・率直に言えば・・・」
率直にというか、ストレートすぎる。
今俺、どんな顔してるんだろう? 若さゆえに肯定している自分は誇るべきか、恥じるべきか。
「そう」
「・・・え?」
そう、って?
「どうすればいいの?」
「・・・」
・・・これは・・・
「・・・いいのか?」
「あなたが言うなら」
「・・・」
ホント、この言葉・・・どう取ればいいんだ?
素直に喜んでいいものか・・・いや、それ以前にこんな流れでコトに及んでいいものか。
そんな思考とは裏腹に、気持ちだけは据え膳食わねばという状態へシフトしていく。
531名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:18:29 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「それで、どうするの?」
「え?」
「しないの?」
いやそんな・・・今すぐここで、みたいに言われても。
と。
「・・・」
そこで、初めて思い至った。
―――するにしても、何処で?
学校へ戻って? 戦線メンバーがいるだろう領域に、今から着替えて、二人で戻って、学生寮で?
無理。危険すぎるし、かなではいいかもしれないが俺は間が持たないし、我に返ってしまう。勢いに任せたいところがあるんです。
今から戦線メンバーに見つからない場所を探す?
無理。勢いに関してもさっきと同じだし、戦線メンバーとして日が浅い俺では見つからない確証をもてない。
そこの川原で?
無理。双方初めてな上に石や岩ばかりで横になれない。滑りやすいし危険。
後日改めて準備した上で?
これが一番堅実だろう。戦線の索敵・行動範囲を調べ、安心できる場所を見つけておく。この手の目的以外でもかなでと二人でいるには便利そうだし。
問題があるとすれば、また似たようなやり取りをもう一度行えるのかということ。正直、この現状を無駄にしたくない自分がいるんです。
それに、
「・・・」
「・・・」
532名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:22:15 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

なんか、かなでとの物理的距離が縮まっている。
俺の気のせいでなければ、無表情ながらも「さあ」と言わんばかり。
・・・こ、このまま? 水の中で? 初めてがそれ?
いや、流れで押し切るならそうなるかもだけど、いくらなんでも・・・
「・・・しないの?」
無垢なままに問いかけてくる。
いや、かなでの俺を見る目とか、かなでの中の情事の常識なんかを気にしないでいいなら迷うことは・・・
・・・女々しくも初体験に若干、幻想を見ていた身としては忸怩たる想いだが・・・
「・・・しつこいようだけど、いいのか?」
「うん」
ここまで言われたら、無鉄砲は若さの特権だ、いくしかねえ。

今回はここまでです。
・・・というか、やっとエロパロらしい場面になった(汗
この勢いが何処まで持つやら・・・
533名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:24:43 ID:pIWPZTIv
いきなりAOKANだとおおおおおおおおお!?
534名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:26:48 ID:bwI/SCHT
GJだがsageようぜw
535名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:33:30 ID:QDQrOBGa
>>534さん、注意ありがとうございます。
完全に失念してました。
536名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 12:51:38 ID:Daxpk0Ys
マジGJ!
続きwktk
537名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 13:06:11 ID:HFS0lgoc
てっめ、なんて物書きやがる!!真っ昼間から職場でおっきしちまったじゃないか!!
538名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 13:30:35 ID:prXy1NCc
539名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 14:03:42 ID:6icmkT+k
大山×椎名投下します
というか椎名→大山ですが…
あと非エロ、短めです
540名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 14:04:58 ID:6icmkT+k
「はぁ……」
「どうした大山。溜息なんぞついて」
対天使用作戦本部のソファに座って俯きながら溜息を零した大山を見て、椎名は何事かと話し掛けた。
「ああ、椎名さん。いや、ちょっと落ち込んじゃって」
「何かあったのか」
「この前の作戦は知ってるよね? 天使のテストの点数を工作する、ってやつ」
「話は聞いている」
「工作するためにはクラス中の気を引かなくちゃいけなくてさ。
それで僕、ゆりっぺに言われて天使に告白しなきゃいけなくなったんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、椎名は目を見開いて驚愕の声を上げた。
「なっ、なんだと! それは本当か!」
「えっ? う、うん、本当だよ。どうしたの椎名さん、そんなにびっくりして」
少々驚きつつ大山が聞き返すと、椎名はやや頬を染めて誤魔化すように続きを促す。
「あ、いや、別に……。それで、続きは。もしや、天使は了承したのか?」
「まさかー。あっさり振られたよ。その後日向くんの座ってた椅子が飛び上がって天井に激突したんだ」
「……後半部分がやや気にはなるが、そうか。振られたのか」
大山はその後に椎名が小さく「良かった……」と呟いたのが聞こえ、笑いながら冗談交じりに言った。
「なに椎名さん、僕が振られたのに良かったって。こっちはすごく傷ついたっていうのにさー」
すると椎名は普段の冷静沈着さを崩してあたふたと慌て始めた。
「えっ、あっいやそれはだな……!」
「椎名さん?」
大山が話し掛けると、椎名は前よりも顔を上気させて
「……浅はかなりっ!」
と叫ぶとたたた、と走って部屋から出て行ってしまった。

大山はその一連の行動に呆気に取られ、首を傾げるばかりだった。
「おい、大山ー」
そこに、先程まで部屋で他のSSSメンバーと談笑をしていた藤巻がこちらに向かって手招きをしてきた。
「何?」
「ちょっとこっち来い。……さっきの見てたけどよ、お前女心ってやつが全然分かってねーな」
「さっきのって、椎名さんと話してたとこ?」
「他に何があるんだよ」
「女心って……。でも確かに椎名さん、いつもと明らかに様子が違ってたよね、何でだろう」
本当に分からないといった表情で話す大山に、藤巻は心底呆れた様子で溜息をついた。
「……お前がここまで鈍いとは思わなかったぜ、大山」
「ええ? よく分かんないよ」
「まぁオレが口出しする事もねーし、お節介焼いてすまなかったな。じゃあな」
「う、うん……」
先程からの周りの言動を不審に思うものの、とりあえずは気にせず普段通りに過ごす事にした。
541名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 14:06:06 ID:6icmkT+k
昼食を取ろうと購買までの廊下を歩いていた途中、後ろから何者かに声を掛けられた。
「大山くん」
透き通った、柔らかな声。
それには聞き覚えがあり、恐る恐る振り向くと
「た、立華さん」
そこには銀白の髪をなびかせた無表情の少女、立華奏――通称『天使』が立っていた。
「あの、この前の事だけれど」
遠慮がちでもなく、ただ淡々と言葉を紡ぐ。
『この前の事』とは例の強制告白の件だろうか、と考えた。
「授業中、あたしに告白をしてくれたよね」
予想通りだったようだ、と大山はげんなりする。
あの時の事を思い出すと気分が沈んでしまうのだ。
「あたしあの時は素っ気なく返事しちゃったけど、本当は告白してくれて嬉しかった。
ありがとう。でもごめんなさい。あなたの気持ちには答えられないの。その事を伝えに来て」
「ああ、いいよいいよ。気にしないで……って元々気にしてないか。わざわざ来てくれてありがとね」
「うん。……ああそれと、折角だからコレをあげるわ」
そう言って天使がポケットから出してきた物は、チェーンの付いた小さなクマのぬいぐるみだった。
それを大山の手のひらの上に乗せる。
「……クマ?」
「そう。クラスでこういう手作りの動物のぬいぐるみをランダムで売ってくれる人がいるの。よく買ってるんだけど
コレはもう持ってる物だから。要らないんだったら他の誰かにあげてあげて。きっとこの子も喜ぶわ」
たらい回しにされて本当にクマは喜ぶのだろうかと考えたが、それよりも突っ込むべき事が一つ。
「あの、立華さん。それって校則違反にならない……?」
「……。あたしはもう生徒会長じゃないから」
指摘され、沈黙した後に言い訳のような事を喋ると天使は立ち去ろうとして一度後ろに向き直ったが、
またこちらに向き直ると「椎名さんは可愛い物が弱点らしいわ」と付け加えて足早に去って行った。
最後の言葉の意味が分からず、大山は天使が去って行った後もぬいぐるみをじっと見つめ続けていた。

昼食も済み、対天使用作戦本部でのんびりと過ごしていた所に椎名がやって来た。
大山を見ると一瞬何故か身を構えたが、平静を装いいつもの定位置である部屋の隅に腕組みをし立つ。
そんな椎名を余所に、大山は先刻の天使の言葉を思い出していた。
――『椎名さんは可愛い物が弱点らしいわ』
そして、今ポケットに入っている小さなクマのぬいぐるみ。
542名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 14:06:53 ID:6icmkT+k
椎名の方に駆け寄る。
「……ねえ、椎名さん」
「何だ」
「さっきはごめん。僕がなんかやっちゃったみたいで……。コレ、お詫びと言っては何だけど」
ポケットからぬいぐるみを出し、椎名に見せる。
椎名の顔色が変わった。
大山の手からぬいぐるみをバッと奪い、キラキラとした瞳で見つめている。
だがすぐに顔を引き締め、いつもの無表情で話し始めた。
心なしか、頬は赤みを帯びている。
「……コレは」
「天使がくれたんだ。椎名さんは可愛い物が弱点って言ってたから」
「なっ、天使、何故そんな事を……」
「僕もよく分からないけど……でも、可愛い趣味持ってるんだね、椎名さん」
「!……浅はかなり……」
「え?」
「自分が、だ。……コレ、ありがとう。大切にする、必ずだ」
「うん、喜んでくれたなら嬉しいよ。じゃあね」
「ああ」

このぬいぐるみも、この気持ちもずっと大切にしていこう。
気付いてもらえる事は、ずっと無いかもしれないけれど。
一つ増えた宝物を見つめながら、椎名は思っていた。

「お前ら、何ときめきメモリアってんだよ」
「……黙ってろ、藤巻」

おわり
543名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 14:09:36 ID:6icmkT+k
投下終了
ちなみに最後らへんの藤巻のセリフは某君に届けからw

トラゼロで大山が椎名の趣味を知っていたなら思いっきり矛盾するSSなのですが
もしそうなってたならすみません
544名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 18:44:57 ID:Gri8CHps
馴れ合うなら他所へ行ってくれ
ここは未成年が来るような場所じゃないんで
レスが返ってきて嬉しいのは解るけど無駄にレス数使わないでね
545名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 19:14:38 ID:NBlkU6WF
>>544
と、この例のように皆さんは無駄レスしないように気を付けましょうね〜。
546名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 20:04:47 ID:3W43btLB
sageさえ出来ればなんでもいいよ
547名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:01:20 ID:XRhx9Loc
エロ有りがよかったなー
548名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:06:28 ID:+SaLNTwQ
作品投下してくれたんだからなんでもイイジャマイカ。
ま、過度な馴れ合いはいかんが言うほどじゃないし。GJ
549名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:21:50 ID:oOWOxJhs
ここはピンク板だからなぁー。
エロスが足りない。
550名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:23:03 ID:QDQrOBGa
532の続きです。
設定やストーリーを都合よく踏襲し、かつ無視していますのであしからず。
しかも勢いで書いてますので誤字・脱字等無視してます。
ほんと衝動的な投稿だというのを理解してください。

かなでと川辺で・・・

少し浅いところへいく。
足がつき、体を沈めれば軽く浮く程度。横になってもいい辺りまで静かに。
「・・・」
「・・・」
流石に二人とも言葉は無い。無いがそのままかなでの肩を掴み、軽く引き寄せる。
手に吸い付くようなしっとり感。以前触れたゆりの張りのある健康的な肌とも一線を画すものがある。
身長差があるのであまり近すぎるとキスがしづらい。
だから、抱きつくほどにはならないような距離で軽く頭を下げる。
「・・・」
流石にこの程度は察してくれたらしい。何も言わず目を閉じてくれた。
―――既知の感覚で推し量れないだろう感触・感動。
マシュマロのような、などと言うが、はたして市販のマシュマロ如きがこれに並ぶときが来るだろうか。
後頭部・首の後ろ辺りに歓喜の悪寒が集まり、背が粟立つ。
「っふぅ・・・」
意識せずにどちらからともなく唇が離れる。
が、忘我の状態にあった俺はそのまま再び貪るように口付ける。
「っ」
流石に驚いたようだが抵抗はなく、文句もなかった。
「ん・・・っふぅっ・・・」
明らかに先のキスより荒々しくなる。口付けそのものが深くなる。
かなでの背と後頭部へ手がまわる。かねでに逃げる意図はないだろうが、心持ち俺が覆いかぶさるような体勢に。
深いだけのキスに満足できず、かなでの口内を貪っていく。気付けばディープキスになっていた。
「んっ・・んぁっふ・・・む・・・」
かなでも申し訳程度に応えてくる。その手は弱々しく二人の間で揺れている。
どれだけそうしていたのか。
かなでそのものを味わい尽くした後、口を離す。お互いそれだけで息が荒くなっていた。
「っはぁっ・・・ふ・・・」
「ふぅっふ・・・ふ・・・」
いきなり激しいやり取りに呆然としているようだ。あるいは軽い酸欠状態か。
ただでさえ物静かだが、目線はおろか意識の焦点も合っていないようにおもう。
551名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:25:09 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

体からやや力が抜けており、背と後頭部に回した俺の手に若干体重がかかっている。
「・・・かなで、そのまま楽に」
「・・・?」
意図も分からず、言われるままに力を抜くのが分かる。
そのまま静かに水面に横たえる。まとめていない髪が広がる。
定まらない視線がこちらを見ている。あどけなさが際立ち、水面に広がる銀髪が神聖さすら見せている。
―――綺麗だ。
自然、壊れ物を扱うように丁寧にかなでの肌をなぞる。頬や太ももなど、ここぞとばかりに肌触りを楽しむ。
そろそろ状況を理解できてきているだろうに、かなでは身を任せたままだ。そのことにどうしようもない支配感と優越感が湧き上がる。
かなでの胸に手を置く。
「・・・」
何か反応があったように思うが、抵抗はない。ワンピースの肩紐を下ろすと、かなでは従順にそこから手を引く。
現れた綺麗な桜色が白い肌も相まって、目に焼きつく。その胸の発育こそ平均には届かずとも、なんら美しさで劣ることはない。
手を置くと、わずかなれど確かな膨らみは肌の質も相まって極上の感触。
桜の粒は隆起しているのだろう、手の中で微かな違和感として自己主張している。
「っ・・ふっ・・・ぁっ・・・」
しばしその感触と、かなでの漏らす喘ぎを堪能する。擦れるのがいいのだろう、乳首はその自己主張を若干強くしている。
胸に意識がいっているのを確認すると、耳に微かに息を吹きかけながらそこにキスする。
「!っふぅっ・・・!」
今まで一番の反応だったろう、全身で身震いしたのが分かった。
そのまま耳・首筋へとキスしながら舐め上げていく。無論、緩急をつけながらの手による胸への愛撫も忘れない。
「?!っ、ぁっっひぅっ・・・!」
困惑はおろか混乱状態のようだ。されるがまま、すべて受け入れてくれている。
胸の愛撫は標的が移動してきた口に任せる。自らの舌がざらざらとかなでの乳首を擦り、唇は乳房を吸い上げ、歯は時折乳首を甘噛みする。
ここに至って、かなでは必死に声を殺し、体がこちらの愛撫にビクビクと強く反応するようになっている。
自分がそう追い詰めているのに、かなでの健気さが微笑ましくなる。
片手は彼女の背を支えている。胸の愛撫に使っていた手を彼女の秘所へと伝わせる。
「!っ」
反応があったというより硬直したという感じ。全身が強張ったのは明白だが、硬直したのは一瞬。
視線を上げると、
552名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:27:08 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「―――」
静かな目がこっちを見ていた。しかし明らかにその目は潤み、性的興奮は確かだった。否定的なものがないのを確かめて、手を動かす。
「っふ、んっっ」
口を硬く閉ざしているので、品を失わない程度に鼻息が荒くなっているようだ。
水着の隙間から手を差し入れ、秘所に這わせる。川の水とは異なる液体が溢れてきていて、指に絡む。
しかしそこはいまだ硬く閉ざされており、ゆっくりほぐす必要があるのが分かる。
クレバスを静かになぞり、慌てず慎重に解きほぐしていく。
当然、胸への攻めは怠らない。否、秘所への恐怖があるならこちらに集中させるためにもなおの事。
全身で反応し続けるかなで。水面の波紋は止むことを知らない。いつの間にか背に回されたかなでの手の爪が度々食い込む。
辛抱強くほぐしていくと秘裂は開いていき、指先に触れる感触も柔らかくなっていく。
その分刺激は鋭敏さを増しているのか、食い込む爪がそれを示している。
少し、覚悟して指をそこへ軽く挿入してみる。
「っ・・・」
危惧したほどの反応はなかった。しかし、性的刺激が強まるばかりなのは確かなようで、反応がなかったわけじゃない。
軽く挿し入れしながら、膣内を擦りあげるように愛撫していく。
「ふぅっ・・ふっ・・・ぁっ・・・」
堪えても堪え切れない、そんな喘ぎが聞こえてくる。異物に対しての苦痛は聞き取れない。
しかし、焦る気持ちはない。執拗なまでの前戯でも、双方初めてである以上必要だと思う。
こと女性にかかる負担が大きいのは明白なのだ。この小柄な体を労わるに越したことはない。
俺は静かに胸から口を離す。見れば若干跡ができていて、非常に申し訳ない気持ちになる。
「・・っ・・・?」
まだ息は荒いかなでが不思議そうにこちらを見てくる。
その視線に応えず、細い体を背に回した手で軽く抱き上げる。その後、両腕を足の下からまわして掴み、彼女の上半身を水の浮力と彼女自身の力に預ける。
結果、出来上がるのは前後逆向きの肩車を傾けたような体勢。自然、俺の目前には彼女の秘所が露わになる。
「・・!?っ・・ゃっ・・・!」
流石にか細い抗議の声。いくらかなででも、至近距離から秘所を観察されるのは羞恥の極みらしく、頬は赤くなっていて無表情も崩れている。
しかし、この体勢になるとバランスをとるのに必死にならざるを得ない。たいした抵抗はできない。
そして俺の目前には口を開きかけている秘裂があり、軽く中までよく見える。恥毛は薄いほうらしく、産毛のようなものがちらほらと。
顔をさらに近づけ、軽く息を吹きかけてみる。
「!!っ・・ゃぁっ・・ゃ・・!」
553名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:28:56 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

愚図るような抗議の声。これでも精一杯の抵抗だろう。今の表情だけなら、羞恥に悶える様は当たり前の少女のそれだ。
けれども、その抵抗に応えてあげるつもりはない。
目の前の花弁へ口をつける。
「!?っ」
かなでが硬直する。その隙を逃さず舌を伸ばし、膣内へと侵入する。
入り口を押し開きながら、狭い膣を舌が制圧していく。
「!?っ・・ぁっ・・ぅっ・・っ!?」
極限の羞恥と未知の刺激によって、完全に混乱状態なのだろう。或いは今の状況を理解するのを拒んでいるのか。
抵抗らしい抵抗もできずに快楽に翻弄されるがまま、身震いしている。
そのまましばらくクンニによって彼女を悦ばせると同時に、この先の準備の為に膣を少しでも広げていく。
舌への締め付けも緩和されてきて、喘ぎにも困惑よりも喜悦が滲んできたのを見計らって、動作のペースをはやめる。
「ぁっ・・ぁっ・ぁっ・・・ぁぁっ・・!」
彼女の呼吸も相当荒くなってきたところで、舌を一気に引き抜くと同時、今までまともに触らなかったクリトリスを甘噛み。
「っ―――!」
数瞬、かなでが硬直しながらも強く身震いし、
「―――っふっふっふぅっふぅっふぅ・・・ふぅ・・・!」
ドッと脱力した。慌てて水に沈まないよう気をつける。呼吸は荒く細かいものになっている。
「―――?」
若干放心状態ではあるが、何がどうなったか分からないといった心情をぼやけた目線で伝えてくる。
「かなで、今のがイクってやつだ」
「・・ぅ・・?」
まだ意識が判然としないのか反応が鈍い。
体勢を戻して再び背に手を回し、彼女の姿勢を楽にする。
しばらくそのままでいると、かなでも大分回復してきた。
「大丈夫か?」
「うん」
その答えを聞くと、俺は愚息を取り出す。どんな状態かは語るまでもない。
「・・・それ・・・?」
「・・・ああ」
質問の意図は不明瞭だが嫌悪感の類はないようなので、頷くとそのまま秘所へと近づける。
554名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:30:35 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

かなでも俺の背に両手を回す。
「・・・いくぞ」
「・・・うん」
返事を受け、かなでの中へ侵入していく。舌ですらきつく締め付けられただけあって、相当狭い。
「・・ぅっ・・・んっ・・!」
かなでも流石に苦悶の声が出ている。が、止まるわけにもいかない。
そしてそのまま、プツンッと何かを突き破ったのが分かった。
「・・・っ!!」
きつく爪が食い込むが、それよりかなでの一瞬浮かべた表情のほうが堪えた。
そのまま最奥まで進んでとまる。流石にまた呼吸が荒くなっていた。
「・・・大丈夫か?」
「・・・う、んっ・・!」
下手に喋ると、破瓜の傷に響くのだろう。そのまましばし待つ。痛いくらいに締め付けてくるので、暴走しないように我慢はできた。
結構な時間が経つと、大分余裕ができたのか、
「・・・どうしたの?」
こちらが動かないことに疑問を示した。
「もう、大丈夫か?」
「・・・うん・・・動いていい」
「・・・わかった」
完全に痛みは引いていないだろうが、破瓜の傷を刺激しないようにすれば大丈夫・・・かな?
ゆっくり引き抜いて大きくピストン運動する。
「・・んんっ・・ぁっ・・」
なるべく処女膜の部分を刺激しないように、膣奥とGスポットを意識して腰を動かす。
しばし相手を思いやるのを念頭に置いて動いていく。
しかし、そんなもの初体験の身には脆い心がけだった。
「・・・く・・ぉぉっ・・」
「・・・ふぁっ・・ぁぁっ・・んっ・・!」
前戯の甲斐もあったのだろう、思ったより早くかなでが順応してきてその感触はすぐにたまらないものになっていく。
それだけではない。
555名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:32:07 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「・・くぁっ・・ぃぃっ・・ふぅっ・・!」
抱きつくような形になるので、耳元で聞かされる甘い声。
目の前にある、上気した女の表情をしたかなでの美しい顔。
はだけた水着を纏った眩しい肢体。
他でもないあのかなでを組み敷き、一つになっているこの状況。
すべてが俺の薄っぺらい理性をあっという間に叩きのめす。
堪えることなどすぐにできなくなり、どんどん腰の動きは早くなっていく。
「ひぁっぁっうぁっあっあぁっ!」
かなでの嬌声も甲高くなっていく。その痴態がまた俺を刺激する。どこまでも昂ぶっていくのが分かる。
もう限界が近い。
「かなでっ・・もうっ・・」
「っ・・・!」
かなでも、もう限界なのは明らか。
迷うことなく二人でスパートをかける。
目の前が白く染まる。股間の熱が極限まで高まる。
最後に一突き、かなでへありったけをぶつけた。
「っっっ・・・!」
「ぁぁっ・・・!!」
命を吐き出し、そして吸われていくような感覚。
二回、三回と身震いし、射精の欲求に身を任せる。
「はぁーっ・・・はぁ・・はぁ・・」
「ぅぁっ・・ぁっ・・ぅん・・」
お互い、荒い息を整えるのに終始する。
川の中だから、多少脱力しても大丈夫だから楽だ。
一度大きく息を吐く。大分落ち着いてきた。
―――と。
水面に浮く、白濁した精液が。
「・・・」
それだけなら流してしまえばいい。問題はそこではない。
・・・俺・・・考え無しにかなでに膣内射精しちまったっ・・・?
556名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:34:02 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

おいおいおい。
「かなで、かなでっ」
「・・・なに・・・?」
かなでがまだ気だるそうにこちらを見てくる。
「な、中で出しちまったけど・・・大丈夫か・・・?」
「・・・?」
かなでは不思議そうにこちらを見たあと、
「・・・死んだ人は、子供を生んだりできないわ」
「・・・」
ああ・・・死後の世界だったな、ここ。

軽く後始末を終えて、身嗜みを整えて(水着だが)、二人でまた川にたゆたう。
情事のあとの気恥ずかしさを気だるさが誤魔化してくれている。
今ばかりは、何も考えたくない。
「ねえ」
もっとも、かなでのこととなれば話は別だが。
「何だ?」
「・・・気持ちよかった?」
「・・・」
やっぱ率直っつうか、ストレートすぎる。
・・・まあ、今ばっかりは、
「ああ、最高」
「・・・そう」
そんなこと言う方が野暮だ。惚気だろうが何だろうが今はバカになるべきだ。
そも冷静だったらこんなところで事に及んだりしねえし。
「・・・他には?」
「え?」
他って・・・何が?
「他に、恋人らしいこと」
「・・・あー」
そういえばそういう流れで始まったっけ。完璧頭から吹き飛んでた。
557名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:36:32 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「んー、まあそういった恋人らしいことを日常的に繰り返していくんだから、細かく列挙していったらキリがないな」
「・・・そう」
「まあ、焦らずやっていこう」
「わかった」
そういってくれるかなでが、たまらなく愛おしい。
―――と。
「・・・ん?」
あることに気付く。
「・・・どうしたの?」
「あ、いや、なんでもない」
「・・・?」
不思議そうなかなでから目を逸らす。
『恋人らしいことを日常的に繰り返していく』
これって・・・さっきのようなこと(川の中で)を日常的に繰り返していくととられたんじゃ・・・?
・・・大丈夫だよな? うん、OKOK、平気平気。
かなでにとんでもないことをインプットしてしまった事実から目を逸らす。
「・・・次は?」
「ん?」
「いつ出かけたり、お弁当食べたりするの?」
「・・・んー、そうだな、かなではどうしたい?」
「・・・」
かなでは少し考えて、
「できるだけ早いほうがいいわ」
「―――そうか」
ヤバイ、にやけるのを止められない。
「あ、そうだ」
「・・・?」
「いや、無理にとは言わないんだけど、弁当は麻婆豆腐を少し減らしてくれないか?」
「・・・」
忘れてはならないことだった。
558名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:39:35 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

「・・・嫌?」
「いや、美味いんだけどさ、あれだけ辛いと完食できなくなっちまうからさ。せっかく用意してしてもらうのに残したくないしさ」
実際川の中へ頭から突っ込んで口の中洗う羽目になったし。
「・・・」
沈黙がキツイ。
「・・・わかった」
「すまん」
背に腹はかえられないのだ。
「これからは麻婆春雨にする」
「・・・」
この調子だと麻婆サンドやその類友もどんどん出てくるだろう。この程度の受難は甘んじて受けろということなのだろうか?
いろいろ苦労しそうだが最高に幸せな日々になるのは間違いなさそうだった。
・・・思わず成仏したりしないよう気をつけないとな。

―――ちなみに帰り道、手を繋ぐのはよかったのだが、学園の敷地内では『恋人らしいこと』を控えるのを説明するのにとても苦労した。

翌日、屋上にていまだに昨日の余韻に浸っていると(この年頃の純情初体験後はこんなもん)。
「音無君」
「っゆり? どうした?」
背後から我等が戦線のリーダーがやってきていた。
どうやら相当ボーッとしてたらしい、入ってきた物音にすら気付かなかった。
ゆりはこちらに近づいてくると
「二つほど用事があってきたの」
「用事? 昨日のオペレーションか何かについてか?」
昨日丸一日、彼らとは接触していない。なら何か重要な案件が発生していてもおかしくない。
そう考えて少し身構える俺にゆりは、かなでという相手がいながらも思わず見惚れてしまうような笑みを俺に向けて、
「昨日一日の貴方達の行動についての正確な説明をしてほしいの」
「・・・」
―――ありえない。いくらなんでもおかしい。
スピードもさることながら、その情報精度。
『貴方達』。かなでと外出だけならその可能性を怪しまれてもしょうがない。
実際かなでのことを気にかけてたのは周知の事実。そこに二人揃って姿を消してたのが判明すれば自明の理だろう。
だが『正確な説明』というこのフレーズ。
この口振り自体が、既に最低限の概要は掴んでいることを示唆している。
559名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:42:16 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・

暗転直下、懊悩する俺にゆりは、
「さっきね、妙にご機嫌な様子の天使に遭遇しちゃったのよね」
「は?」
ご機嫌な様子? あのかなでが?
困惑し呆然とする俺を他所に、ゆりはそれこそ(表向きは)ご機嫌な様子で、
「あんまり驚いたから思わず『何があったのよ?』って聞いちゃったのよ。このアタシが、天使に、よ?」
「・・・」
「そしたらこれまで信じてた天使のイメージを一新してしまうような調子で、イロイロ、教えてくれたのよ。誰かに話したくて仕方なかったみたいねぇ」
「・・・」
「んふふ〜♪」
「・・・へぇ」
こう返すのが精一杯。
イロイロ、かぁ・・・本当に"イロイロ"話したんだろうなぁ・・・。目前のゆりは♪まで付けて、かつて無いほど絶好調。
さて、ここは屋上。
出口はひとつ、ゆりの入ってきた入り口のみ、すなわち現在ゆりの背後にそれはあり、ゆりはかなでとすら渡り合うほど接近戦の心得がある。
布陣としては向こうは万全、こちらは詰みといえる。
しかも情報戦において無自覚の内通者が現れる始末。
というかかなでさん、『ご機嫌な様子』ってどういうことですか? そんな表情・仕種の類を何一つ見せてもらったこと無いんですけど?
今朝会ったときなんていろいろ覚悟(あるいは期待)していた俺が肩透かしくらうくらい、ごくごくいつも通りだったじゃないですか。
まして第三者に嬉々として話すなんて想定外なんてレベルじゃないんですけど、確固たる証言が出た今でも現実感が無いにも程がある。
「それで音無君♪?」
あるいは現実感が無いのは現実逃避を試みていたせいか。っつうか、まだ♪ついてる。
「昨日一日の貴方達の行動についての弁明、そして虚偽の申告に対するお詫び、この二つがほしいの♪」
「・・・」
『弁明』を求めておきながら聞く耳持たずであり、『お詫び』といっておきながら内容はこちらの誠意によってではなく向こうに強要されるのは明らかだ。
かといって救いや打開策があるとも思えない。これは交渉ではなく一方的な弾劾なのだ。
「さ、音無君♪?」
560名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:46:52 ID:QDQrOBGa
かなでと川辺で・・・


―――この後、何があったのかを語ることはできない、というか語れない、語らない。
『理解せざるを得なかった』ゆりの気持ちは男冥利に尽きるのだが、今はただただどちらに対しても『不誠実』で申し訳ない。
ゆりとかなでが次に顔を合わせたらどうなるか・・・そのときの選択を考えるので今は精一杯だった。

以上で『かなでと川辺で・・・』を終わります。
オチになってないです、ええ(汗
ちなみに続きやその類を期待しないでください。マジで衝動的な投稿なんで。
気力も体力も限界です。
では。
561名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:51:40 ID:q+YtL6zZ
>>560
リアルタイムキター
超GJ!
562名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 22:15:01 ID:XRhx9Loc
GJ!!
よかったよ
563名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 23:03:46 ID:5fdXq3j3
9話楽しみだけど…オレ秋田\(^o^)/

>>515
再びモニタールーム
ひさ子「(うわっ、見つかっちゃった…。)」
ユイ「ジャーーン!」
ゆり「ジャーーン!…じゃないわよ!何してるのあなた達?」
日向「…ひさ子ってこういうことするようなキャラだったか?」
ひさ子「い、いや違うんだ…その…。」
藤巻「ムッツリ女」
ひさ子「…ええと…あの…ユイが…。」
藤巻「スケベ」
ひさ子「…だからその…うぅ…そういうつもりじゃ…。」
藤巻「エロギタリスト」
ひさ子「(イラッ)」
日向「ははっ上手いこと言うな…って、ぶふぉっ!!!」
ひさ子「あんたは黙ってろおおぉぉ!!」
日向「ぐふぉっ……何で藤巻じゃなくて俺?」
ユイ「ちょっとぉ!先輩達ひどいですよ!ひさ子さんは何にも悪いことしてないじゃないですかぁ!」
藤巻「いや別に悪いとかじゃなくてよ…まさかひさ子が段ボールに隠れて覗いてるとは思わなんでなぁ…。」
高松「正直私も驚きました。」
音無「(この状況、なんか俺まで恥ずかしくなってきた…。)」
ひさ子「……。」
ユイ「ひさ子さんが俯く理由なんて無いです!確かに段ボールを持ってきたのも、私が止めたにも拘らずモニターにジリジリ寄って行ったのも、頬を赤らめながら息を押し殺してモニターに釘付けになっていたのもひさ子さんです!でもそれのどこがいけないんですかっ(キリッ」
ひさ子「……ユイ……少し黙ろうか…。」
日向「(最悪だ。)」
音無「(フォローになってなくね?)」
松下「(わざとなのか?)」
藤巻「(空気がヤバイな…。)な、なあもういいじゃねえか。どうせお前らも呼ぼうと思ってたんだ、ほら続きを楽しもうぜ。」
ゆり「(藤巻君GJよ!)」
高松「(私が脱ぐまでも無かったようですね。藤巻君ナイスでーす!!)」
TK「……zzz」
日向「おいっ大山がほぼ逝きかけてるぞ!」
ひさ子「何ぃ!?えっ、どれどれ!………………はっ!?」
一同「(スケベェ…。)」
ひさ子「(……orz)」
音無「ちょっ、ほ、本当だ、大山の体が透けてる!」
一同「!?」
 
564名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 23:47:25 ID:ZkITzRMK
>>549
ギャグアニメだと思ってるからエロスが足りなくても満足しちゃってる俺がイル
565名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 00:03:55 ID:3W43btLB
>>563
もう…いいよ…
566名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 00:46:08 ID:A8Mqe7W4
こいつは・・・最高に続けて欲しい>>563だな・・・
567名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 02:58:04 ID:7HWlxEZ+
流れが早すぎるがぬるぽ
568名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 12:29:05 ID:owneDRVl
↑氏ね
569名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 13:37:38 ID:E8ya4fIC
>>567
ガッ
570名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 15:53:58 ID:sP+rh7LY
ゆり「みんなー、キレイなおねえさんは好きですかー?」
日向「ひさ子のことか? そんなの好きに決まってんじゃん」
藤巻「もち、ひさ子だよな」
大山「えっ、それって椎名さんのことじゃないの?」
野田「椎名だな」
高松「椎名さんによく似た声をした若い女の先生、あの人… 美人ですよねえ」
竹山「あの教師、NPCのわりに素敵でしたね」
音無「キレイなおねえさん系っていうと、俺はまず岩沢かなあ」
直井「音無さん、僕、女装にも自信あるんですよ?」
ゆり「……」
571名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 16:55:33 ID:tPxz3woQ
SS投下
572名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 16:56:18 ID:tPxz3woQ
ある日のことだった。
相も変わらず俺達は占拠した校長室に入り浸り、日中の穏やかな時間を思い思いに過ごしていた。
仮にもここは学校で、一応俺達はそこに在籍している生徒なのだから、本来であれば真面目に授業を受けて勉学に励み、無駄に爽やかな汗なんか流しつつ心身共に鍛えるという平々凡々でありがちな青春を謳歌してもよかろうものではないかとは思わないでもない。
しかしここでの模範的学生生活はそのまま存在の消滅に直結している。
輪廻転生の輪に戻って来世を迎えられるならそれも悪くはないのかもしれないとは、この世界で目を覚ました直後に負わされた致命傷による激痛の記憶が生々しく残っている頃だけであり、
誰が言い出したかは知らないがフジツボやらミジンコなんぞに生まれ変わるかもしれないと脅かされればそう易々と消されたいだなんて思わなくなるだろう。
何故来世の例えが夢も希望も満足な思考すらも持てそうにないフジツボやらミジンコなのかと言われれば、仏教なら何に生まれ変わるかはハッキリと明言されていないという理由からで、
実際消えてしまったやつがその後どうなるのかは杳として判明しない。
憶測は幾重にも囁かれるものの、そうなってしまうという決定的な確証には至らず、だけど、そうならないという保証も誰も唱えられない。
死んだ後に放り込まれたこの世界からも消えてしまったら、どうなるんだろう。
あるいは、また、人間としての生を与えられるのか。
それとも、マジで浅瀬に住み着く甲殻類かはたまた海中を漂う無数のプランクトンの一匹にされちまうのか。
本当のところは誰にもわからない。
消えちまったやつが帰ってくることがあるならばそれも確かめられるのかもしれないが、そんなことはまず無いだろう。
もしそれが可能なら、この世界が存在する意義すら見失いそうだ。
そして、そこにいる俺達の意味も。
消えたくないと思ったのは、そんな何になるのか見当もつかないという不安や失くした記憶を思い出したかったという思いもさることながら、ことの外気に入っていたからだろう。
この生活を。ここの居心地を。
「ぜんばい、ぎぶ、ぎぶぅ」
「いーやだめだ、今日という今日は許さねえ」
「ひどいっすよお、そこは女の子の大事なところなのに」
「誤解を生むような言い方すんな!」
「ぶええええええ!? テメエいつか殺すからなあ!」
陽気に誘われてうたた寝をしていた日向はエルボードロップで危うく深い眠りに落とされそうになり、落としかけた張本人であるユイに同じ痛みを味合わせるために、
両の手足を縛り上げた状態で床に寝転がせ、その無防備な腹部に向けて何度も立てた肘を突き刺している。
「ね、ねえねえ、大丈夫かな、まずいんじゃないかな、あれ」
「知るかよ、ほっとけっつの」
すぐ傍で上がる悶絶の悲鳴に目を白黒させる大山が隣の藤巻に相談するも、藤巻は欠片も興味がないという風に一蹴する。
あしらわれた大山はおろおろとするばかりだが、そんなに心配はいらないだろう。
あれはあれでいつものことだ、じゃれ合ってるに過ぎない。
ちょっと過激なスキンシップと思えば気にもならなくなる。少なくとも俺はそうしている。
「ぬううぅぅ、ぢゃありゃあー!」
暑苦しい雄叫びを上げる野田は室内にも関わらず長物をブンブン振り回し、暑苦しい熱気を汗に乗せて四方に迸らせていた。
手足の如く自在に扱えているのには感嘆するが、あんなに鍛えて一体何が楽しいんだろうな。
それだけできりゃもう十分じゃないのか。
鍛えていると言えば意外に着やせするタイプはというと、彼も一時間ほど前からこっち、部屋の隅でひたすら筋力トレーニングに勤しんでいる。
これだけ自慢の肉体美を見せ付けられた日にはもはや意外でもなんでもない。
ただの筋トレマニアとして定着している感すらあり、バルクという謎の呪文に過剰に反応し、キレてるという言葉を無上の賞賛と受け取る人種に似た空気すら放ちつつある。
理知の象徴であるメガネを取っ払ってしまえば完全にそれに成り下がるな、あの分じゃ。
573名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 16:57:07 ID:tPxz3woQ
もう一人のメガネ、所謂使える方のメガネであるハンドルネーム竹山は、腕立て伏せを行っている筋トレマニアの背中にウェイト代わりに乗せられていた。
その状態でもパソコンさえいじれればいいのか、特に文句も出さないではいるが、付き合わされて可哀想に。
「Head spin!」
TKのそんな台詞の直後、ドダァン、というかなりの重量をした物体が倒れるような音が響き渡る。
「むう、難しいな」
埃を払いながら立ち上がった松下が、こうか、いやこうだったかと、ブツブツ呟きながらステップを確認していた。
大技とか関係なしに、あの巨体じゃブレイクダンスをマスターするにはそうとうな時間と労力がかかりそうだ。
それまでに床に穴でも空かなきゃいいが。
「うるさいなあ」
と、それまで我関せずと椅子に腰掛け、一人読書に耽っていた直井が些か乱雑に本を閉じる。
そして足を動かすこと数歩、ドアの前に立ち、パンパンと手を叩き鳴らして自分に注目を集める。
反射的にせよそうでないにせよ全員が目を向けているのを確認すると、一度咳払いし、演説でもするように言い始める。
「さあ気付くんだ、お前達はしじみだ、しじみが用もないのに口を開いてちゃだめだろう、うま味成分が溶け出てしまうよ」
「しじみ……しじみはおいしい……味噌汁の出汁にするともっとおいしい、具にもなる。
 ちっちゃいのから沖縄なんかにいるおっきいのまでバリエーションにも富んでる。それに比べて俺は……俺はああああああ……!」
お得意の催眠術は、しかし意図した効果を見せる前に、中途半端にかかって己としじみとを比較して落ち込み、咽び泣きだした日向の喚き声で邪魔され、他のみんながかかることはなかった。
単純なやつほどこういうものは効きやすいらしいが、それにしたってどうすればそこまで卑下できるんだよ、しじみ相手に。
なんだか単純とか、そんなレベルの話じゃないような。
まあここに集まってる面々でアホじゃない人間を探すのは難しい。
というかアホしかいないんじゃないかと疑ってしまう。
それが例えしじみであっても、催眠術を機に何らかの面で劣っていると思ってしまったのもしょうがないってそれどれだけアホなんだよアホすぎだろ。
脳みそ腐って鼻から流れ出しててもおかしくねえぞ。
「まったく、見事にアホばっかりね」
アホの大将が言うんじゃねえよ。
「ん? なによ、そんなに見つめてきちゃって。あっ、ひょっとして」
「ひょっとして、何だよ」
「このアホ王国のアホお姫様がなにアホにアホとか言っちゃってんだよマジでアホなんじゃね、なーんて思ってたんじゃないでしょうね」
「ハハハ、そんなまさか」
ニヤニヤとしていたのが一転、じとっと据わった目で睨みつけてくるゆりに、俺は体ごと逸らしてとぼけた。
なんていう勘のよさだ、考えてること見抜かれてんじゃなかろうか。
俺が考えていたものよりも微妙に誇張気味だったとはいえ侮れない。
あまり不穏なことをこいつの近くで考えるのは止しとこう、危ねえったらねえ。
そんな風に、相も変わらず占拠した校長室に入り浸り、日中の穏やかな時間を思い思いに過ごしていた時。
カラン、という音がした。
なんとはなしに目を向ければ、そこには広げた手の平を正面に突き出した格好のまま、ぼけっと突っ立っている人影。
「なんだ、ついに集中力が尽きたのか」
立ち居振る舞いや言葉の端々にどこか忍者を髣髴とさせるものを持ち、最近は竹箒をはじめ様々な物を指先に乗せてバランスを保つという集中力を養う遊びに没頭していた椎名が、
なにやら熱にでも浮かされたような顔で床に転がるシャーペンをぼーっと眺めていた。
気まぐれに声をかけてみたが反応が薄い。
彼女は一同の疑問符を込めた視線に蜂の巣にされながらもそんなもの意にも介さず、直立の姿勢で、ただじっと床を見つめている。
574名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 16:58:05 ID:tPxz3woQ
が、だんだんふらふらと頭が揺れだすや、
「……あさはかなり……」
聞き取るのがやっとの小声でそう呟くと、彼女は糸の切られた人形さながらにその場に倒れてしまった。
                    ***
医局、第一保健室。
「閉鎖中につき関係者以外立ち入り禁止」という張り紙は無い物も同然で、そりゃどんなに傷だらけになろうが勝手に直っちまうんだから、
そもそもからしてこの世界における保健室の価値なんて無いに等しい。
養護教諭だって見たことがない。いるのかどうかさえ怪しい。
そういえばプレートには第一とあるが、第二保健室もあるのか?
必要以上に広い校内を探せば、もしかしたら第二だけじゃなく第三保健室なんてのもあるのかもな。
無論そんなことに費やす時間は、特に今現在は、ありはしない。
「おそらく風邪だわ」
体温計を睨むゆりがそう告げた。
ベッドに寝かされ、真っ赤になった顔、額には濡れタオルという、完膚なきまでの病人スタイルの椎名は苦しそうに浅い呼吸を繰り返している。
取り囲んで覗き込む俺達はまるで毒林檎を齧って目を覚まさない白雪姫を心配する小人みたいだ。
というよりも、事実心配している。
どんな大怪我を負ったって死なないし死ねないのに、風邪なんてひくのかよ、おかしくないか。
まさか何かの前兆とかじゃないだろうな。
嫌な想像が頭を過ぎる。
「消えちまうのか」
「それは……ないと、思う、けど」
ゆりの歯切れが悪い。
煮え切らない感じに、前例のない事態だということがなんとなく察せられた。
確かに改めて顔ぶれを見てみても、どいつもこいつも病気とは無縁そうなアホ揃いだ。
ギリギリ大山と直井はその列から外してもいいが、よくよく思い出せば前者はギルド降下作戦の時、作動してからトラップの内容を説明するというアホっぷりを露呈していたし、後者は後者でたぶんアホだ。
特に根拠はないが、そうじゃなかったとしても、朱に交われば赤くなる。
こんな名称からしてアホらしい戦線のメンバーとつるんでいたら遅かれ早かれアホになるだろう。
催眠術をくだらないことに使っていることからしてその兆候が見え隠れしていると捉えてもいい。
要はあれだ、バカは風邪をひかないという格言がある。
バカをアホに言い換えても大して変わんねえだろ。
「つーかどうしてまたんなもんに罹ったんだよ」
わけがわかんねえよと、日向が言う。
アホ加減なら椎名も他の連中とどっこいだったはずだ。
犬っころの人形を本物だと誤認して滝に落ちていくとかどんだけだよ。
「そんなのあたしに聞かないでよ」
困惑も困惑、ゆりも眉を顰めて原因を考えているようだが、糸口すら掴めないでいる。
「竹山くん、あなたはどう見る」
「僕だって皆目見当もつきませんよ。あと僕のことはクラ」
「高松くん」
「右に同じです」
現頭脳労働担当と前頭脳労働担当そのじつエセ頭脳労働担当をもってしてもわからずじまいか。
圧倒的に情報が足りてない現状じゃそれも仕方ないな。
さて、どうしたものか。
こんなとき頼りになるのは奏くらいしかいないんだが、真面目に受けている授業を抜け出させるのも、少し忍びない。
「……う」
残されたその手段に縋るべきかどうか判断しかねていると椎名が呻き声をもらす。微かながら身動ぎも。
それだけでどよめきが走った。
大の野郎共が病に苦しむ少女の周りであたふたしているというのはなかなか滑稽な様子だ。
そんな男達を尻目に、ゆりがパクパクと力なく開いては閉じる彼女の口元に頭を持っていく。
耳をそばだて、うん、うん、と頷くと、顔を上げたゆりが誰でもいいからと前置きし、
「水、持ってきてちょうだい」
目線はばっちりと大山に合わせれていて、有無を言わせぬ場の雰囲気に呑まれ、彼は駆け足で自販機目指して飛び出していった。
575名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 16:59:03 ID:tPxz3woQ
よっぽど慌てていたらしく、保険室内に備え付けられていた水道には一切気付かなかったようだ。
ほどなくして息を切らせた大山がミネラルウォーターが入ったペットボトルを、それも抱えられるだけ持って帰ってくる。
他にもスポーツドリンク系の飲料を数本買い込んできていた。
まるでこういったことを日常的にやっていたかのような気の利きようだ。
「いっぺんに持ってきた方がまた行かないですむし、後々楽だからね」
誰が尋ねたわけでもないのに言い訳のようなことを言いながら、汗まみれの大山が次々とペットボトルをゆりへと渡す。
受け取ったゆりはとりあえずはと水の入ったペットボトルに手をかけ、キャップを外すと、けれどはたと停止した。
数瞬の後、ぎこちない手つきで水を飲ませようとペットボトルを近づけてみても椎名は口を付けず、そこからは悪戦苦闘の様相だった。
仰向けに横になっている彼女は意識が朦朧としているのか、それとも体を起こす体力もないのか、身動ぎはしてもそれ以上は動かない。
水を求めて僅かに呻いてはいても体がついていかず、ゆりはこれに手を焼いているようだった。
口の開いたペットボトル片手に椎名に呼びかけている。
俺は背後から近づくと、ちょっと、と声をかけ、場所を変わってもらった。
「どうするの」
「どうするって、こうするんだよ」
俺は横たわる椎名の背中、腰と肩に手を回すと半ば強引に上半身を起こした。
制服はじっとりと汗ばんでいる。体温も高めだ。替えの服があった方がいい。
なら、ついでになにか体を拭く物も用意しないと。
「ん、う」
腕の中、椎名が苦悶に顔を歪めた。
あまり長い時間この体勢にしておくのは体に悪そうだ。
「ゆり」
「え」
子供が憧れのおもちゃをショーウインドー越しに見ているといったところだろうか。
ちょうどそんな感じの顔を、何故かこの時ゆりはしていたように見えた。
怪訝に思いながらも、俺はペットボトルをその手から拝借しつつ、
「着る物がほしい。タオルもだ。こいつのでもいいしお前のでもいいんだが、どうにかできないか」
「あ、ええ、わかったわ」
合点がいったと頷き返す。
見届けた俺は手にしたペットボトルをそうっと傾け、椎名にゆっくりと水を飲ませた。
こくこくと、少しずつ流し込まれる液体を、珠のように汗を浮かべた細い喉が嚥下していく。
その都度肌の上を珠から雫になった汗が流れていった。
およそ三口分だろうか、一度に飲みすぎても体温を著しく冷まさせてしまうし、適度に間隔を空けながら補給した方がいいだろう。
口腔の水を飲み終えるのを待ち、それを確認するとペットボトルを口から離して静かに彼女をベッドに横たえた。
予断を許したわけじゃないが、水分を摂れたからか顔つきは幾分穏やかになっている。
呼吸もさっきよりかはまだ楽そうだ。
「おいおいどうしたんだよ音無、なんか手際よすぎだぜ」
「まあな」
意外や意外とでも言うように、日向がやたらにテンション高く、バンバン背中を叩いてくる。
痛えな。背中もそうだけど、もっと、別のとこも。
こんなことをして穴埋めになんてならない、なるはずもない、そうしているつもりもない。
なのに。
浅はか、か。笑えねえよ、そのとおりすぎて。
誰かが誰かの代わりになれるわけないのに、取り戻せないものを、なんで重ねちまうんだ。
「音無さん」
不意に右手を誰かに掴まれた。
「元気を出してください、僕は、僕だけはちゃんとわかってますから」
いきなりこいつなにやってんだ的な視線を一身に浴びながらも直井は手を離さない。むしろ両手で包み込む。
潤みを増していく両のまなこが殊更に痛い。
そんな目で見るなとハッキリ口にした方がいっそこいつのためか。
いやいや下手に構って面倒が増えるというのも勘弁願いたい。
とりあえず心の中でだけは感謝しておくから、いい加減この手を離しちゃもらえないもんだろうか。
576名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:00:08 ID:tPxz3woQ
「恥ずかしがらないで、何か言葉をかけてください」
時も場所もなくポーカーフェイスを気取るほどに精神年齢が幼いわけでなし、それとも、俺はそれほど考えてることが表に出ないタイプだったっけか。
べつに恥ずかしがってねえから。
「安心しなさい音無くん、あたしも、ま、わかってるから」
ズイッと間を割って入ってきたのはゆりで、その顔はちょっとばかり、複雑そうな感じだった。
直井もそうだが、こいつも全部じゃないが経緯を知っている。
そこはかとなく生前の出来事を想起させるこの状況で、俺がそのことを気にして、それで気落ちしてるんじゃないかと、こいつなりに気を遣ってくれてるんだろう。
卑屈になりかけた胸のうちに、その思いやりが、じんわり染み入っていくように思われた。
「助かるよ」
「えーっなにこの差またあ? ちょっと音無さあん僕にもそういうの言っていいんですってば、遠慮しないで」
言わずもがな、断固遠慮させてもらった。
事情が飲み込めないでいる日向はじめ他の面々は顔を見合わせては首を傾げていて、けれども率先してわけを尋ねてもこない。
さり気なくゆりが目を光らせて敬遠させているようだ。
こういうところがこいつが戦線のリーダーを張り続けられている所以かもしれないな。
なににおいても、立ちまわり方というものを心得ていて、それが抜群に上手いんだろう。
代わりにこいつもなんらかの事情を知っていそうだと、直井が餌食にされている。
サムズアップを送る余裕があるうちはまあ口を割る心配はないだろうし、割ったとしてもそれはそれで、隠している気もないからいいんだが。
「はいはい、あんた達、少しは静かにしなさいよ。病人の前なのよ」
ボロボロになった直井の首根っこを引っつかんで騒動を止めたゆりが、すー……すー……と普段の鉄壁さを微塵も感じさせない、あどけない寝息を立てている椎名を指差す。
さすがにここでこれ以上騒ぎ立てるのも気が咎めるし可哀想だろうと彼らは一様に押し黙った。
ちなみに直井はその前から沈黙していた。松下が力加減を誤ったらしい。五段の称号は伊達じゃない。
さすが五段だ、肉うどんの食券を手に入れたら進呈しよう。
そうして静穏を取り戻した保健室に、トーンを落としたゆりの澄んだ声が透き通る。
「それじゃ、あたしは着替え取ってくるから、音無くん、あとよろしくね。他は解散していいわよ」
ここが保健室でなく、椎名がとこに臥していなかったら、大音声でなんでだよと疑問をぶつけていたかもしれない。
だから俺はゆりと同じくトーンを控えめに、けれど強い疑問を含ませ、なんでだよと問いかけた。
「だってあなたの他に椎名さんの看病任せられそうなのっていないんだもの」
野田、藤巻、直井は元から論外として、松下、高松、竹山、TK辺りもあまりこういう仕事は向かないだろう。
大山はいくら寝ているといっても女の体に触れることを極端に恥ずかしがって看病なんてままならないだろうし、ならば日向はどうだろうか。
わりとそつなくこなしそうだが、そつなく痴漢行為という悪質極まる行為も働く恐れが。
そんな恥知らずの卑劣漢じゃないさと内心否定しつつ、ひとたび疑いをかけると、あれよあれよと疑惑の芽は育っていき、やがて大輪の花を咲かす。
毒々しいどどめ色した、さながらラフレシアみたいな巨大で肉厚な花弁をこれでもかと広げ、公害と錯覚してもいたしかたない強烈な悪臭を撒き散らす醜悪な花。
学名は俺命名の日向と言い、花言葉はきっと人間のクズとかそんなのだろう。
「なあ気のせいかもだけど、どうして俺を見てそんな人間のクズを見つけちまったみてえな顔をするんだ」
「知ってるか日向。痴漢の冤罪率は決して低くはないが、かといって高くもないんだってよ」
「知らねえよつか何が言いてえんだよそして何で今そんないらねえ薀蓄を披露すんだよ」
沈黙をもってして返事とした。
日向は納得のいかないまま、だけど俺がちょいちょいと椎名を指差すと大人しくなる。
しかしこのままじゃなし崩し的に俺が居残り決定になっちまう。
誰かいないか、他に、誰か。
577名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:01:07 ID:tPxz3woQ
そのとき俺の視界の隅にピコピコひょろひょろと揺れ動く矢印っぽいものが。
「そうだ、ユ」
「だめよ。あの子はなにするかわかんない分、行動の読みやすい日向くんよりたちが悪いわ」
女同士だし適任だろうと提案しかけ、その途中でいたく説得力のある説明ですげなく却下された。
気味が悪いくらい息がピッタリのユニゾンで文句を並べ立てる日向達をするっとスルーした俺に、同じくシカトを貫くゆりが耳打ち。
「あなたしかいないのよ。おねがい」
消去法の結果と、あと、珍しく見せた本気の懇願と、少々の甘い声に、俺はなし崩し的にナイチンゲール役にされてしまった。
                    ***
みんなが出払った保健室で、俺は一人、眠りにつく椎名を見ていた。
いや、看ていた、か。
発熱が治まらないらしく、その顔には頬と言わず耳と言わず、相変わらず赤みが差している。
時折呻き声をもらす唇は常よりも若干荒れているように見受けられ、苦しさを表すように眉間にシワが刻まれる。
後から後から滲み、滑り伝う汗が黒々と艶めく髪を肌に張り付かせていた。
不快だろうと、起こしてしまわぬようなるべく優しく、注意深く手にしたタオルでその汗を拭う。
こうしているとこいつも女の子だよなと、場違いにも、けれどもそう思ってしまう。
シミもなく色素の薄い柔い肌、切れ長な目尻に天を向く睫毛、さらりとした艶のある長髪、首もそうだが細い四肢。
上下する胸を盛り上げているものも立派に、湿り気を多分に含んだ制服から着替えたパジャマも、女らしさというかそういうものを醸し出す一要素みたいだ。
順次手回しよく代えの衣類を手に入れ、一旦俺を締め出し椎名の着替えを済ませたゆりが、新品よなんて言っていたがどこで購入したんだこんなもん。
聞いたところによれば購買でだそうだ。購買には寝衣まであったのか、品揃え豊富だな。
それからこれもとタオルを数枚置いていった。
薬はないのかとふと口にしようとしかけたがやめた。
どうせ誰も必要としないんじゃあるわけがない。
なければ作ればいいだけの話だが如何せん胸を張って処方できる薬及び薬学の知識なんて持ち合わせておらず、生成方法もわからず、
できたところでそれが期待どおりの効き目を発揮するとも限らない。
結局、とにもかくにも様子を見てみないことには始まらない、今後の対策はせめて丸一日は経過を見てから決めるという相談とも呼べない実りの無い相談を終えると、
顔はちょくちょく出しにくると、そうゆりは残してまた出ていってしまった。
そうして、それから緩やかに時間は過ぎていき、時計の針が頂点を指した頃。
「……あさはかなり……」
椎名が目を覚ました。
「第一声がそれなのか」
そういえば倒れるときも、だったな。
ひょっとしておやすみとおはようも「あさはかなり」なんじゃなかろうか。
想像するとシュールすぎてちょっと笑えた。
「私は……」
無理して起き上がろうとする。
俺は肩に手を置いてそれをやんわりと制し、まだ横になっているように促した。
額に乗せていた濡れタオルがそのはずみで毛布の上に落ちたので、拾い上げ、ついでに交換しておく。
不服そうにしていながらも椎名はわりかし素直に仰向けになり、憮然とした表情で濡れタオルを額に乗せた。
「覚えてないのか? お前、いきなりぶっ倒れたんだぞ」
覚えていないらしい。ふるふる首を横に振る。
その様がやたらに幼く映り、なんだか少しからかってみたい衝動にかられた。
こんなチャンスも滅多にないだろう。
「大変だったんだぜ、ここまで運んでくるの」
「そうか」
「お前ぐったりしたまま動かないから俺が担いでさ」
「そうか」
「ああ、今着てるそのパジャマな、じつは俺のなんだ。案外可愛い趣味してるだろ」
「そうか」
俺は誰に話しかけてるんだろう、よもやオウムじゃないだろうな。
腹の底からどうでもいいという風に相槌をされるのもそれなりに応える。
578名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:02:09 ID:tPxz3woQ
もっとこう、変なところ触ってないだろうなとか、いやだ気持ち悪いなんていうリアクションがあっても罰は当たらないだろ。
無視されていない分マシだと思わざるを得ないがつまらないことこの上ない。
お人形に向かってぼそぼそぼそぼそ愚にもつかない独り言を喋ってるも同然じゃないか、寂しすぎだ。
完全に冗談なのは最後のだけとはいえ、からかってみようとか、そんなことを思いついたことさえ寒く感じる。
「はあ」
「なんだ」
「いいや、べつに」
「そうか」
興味がないのならため息くらい見逃してくれてもいいだろうと意地の悪い考えが浮かぶのは俺のせいなのか。
ああ寒い寒い、いっそ俺も隣の空きベッドに潜りこんじまおうか。
余計に惨めな気分になってさもしさを噛みしめそうだ、やめよう。
「なあ」
絶えず滾々と湧き出る清水のように、しかして清水とは正反対の濁り淀んだ何かに沈んでいきそうになる俺を、何を思ったのか椎名が呼びつける。
「なぜお前はここにいる」
朴訥なこいつらしい唐突な質問だった。
自転に従って下がっていた頭を上げれば驚くほど近くに彼女の顔があり、目があり、唇があり。
未だかつてない至近距離、吐息すら肌にかかる。
反射的に引けそうになった腰を悟られるのもなにやら負けたようで、それ以上に恥ずかしく。
「あんたの看病以外になにがあるんだよ」
やっとのことでそう言い、今しがたしたように寝かしつけることでそれを誤魔化した。
これほど近くにいてあんなに近くに寄られたことにこれっぽっちも気付かせないとは、いやはやスゲエという以外言葉にならない。
本当に体調崩してるのかよ。
「ほら、いいからちゃんと寝てろよ」
「眠くない」
「じゃあ横になってろ」
「ならん。もう平気だ」
なら、その苦しそうな顔は何だ。
強引に半身を起こしたために咳に咽こみ、背中を丸めて喘いでいるじゃないか。
なんなんだ、たく。
どうしてこうまで強情になっているのか、俺にとってはそっちの方が理解に苦しむ。
弱ってるときぐらい休めばいいだろうに。
「バカ、全然平気じゃねえじゃんか」
背中をさすっている間は静かだった。
暴れていた肺が落ち着きを取り戻していくのを待つと、俺は再三彼女の体をベッドへと倒した。
縄でもあればふんじばるか括りつけてやりたいところだがそれはそれであっさり縄抜けの術かなんかで抜けられそうだし逆に捕縛されでもしたら目も当てられない。
押しつけられた役目とはいえ放り出すという選択肢はなかった。
あったとしてそんなもん選びたくはないが。
俺はいつ瞬間移動の如き素早さで動かれてもいいよう、場合によっては松下の見よう見まねの抑え込みを使うことも辞さないかと、椎名に注視する。
その決意も虚しく、そしてそんな心配は杞憂に終わる。
椎名は背中をさすり終えてもなお静かだった。
ベッドの上、ノロノロと緩慢な動作で毛布を被ると、ぽてっと枕元にあったタオルを手首のスナップだけで投げ寄こす。
取り換えろ、ということだろうと勝手に解釈して交換してやる。
意図は正確に把握できていたらしい。
瞼を瞑った彼女は見ようによっては恭しく冷たいタオルを受け入れた。
肩透かしをくらった気分なのは置いとくとしてようやく一息つけるといったところか。
正直な話、このまま消えてしまうんじゃないかと思うと一時も気が休まらず、この数時間何ができるわけでもないのに神経を張り詰めさせ、磨り減らしていた。
苦しい思いをしたままだなんてあんまりじゃないか、だから、目を覚ましてくれた瞬間の安堵といったら。
まるで何事もなかったように、ぼんやりといつもの口癖を唱える椎名に、俺は笑えていただろうか。
泣いていたとしたら、かっこ悪いな。
「一生の不覚」
そんな呟き声が聞こえて、見れば、椎名はその向こうを透かし見るように天井に目を向けていた。
「それは俺の世話になるのがか」
おい、なんか言えよ。
黙す彼女は否定も肯定もしない。
ただ、首を巡らし、俺を視界に収めると、ぽつり。
「あさはかなり」
579名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:03:11 ID:tPxz3woQ
今度のは意図どころか意味するところすらも翻訳できず、そうかよと適当に返した。
しかしそうすると会話を続けるきっかけを失ってしまい、椎名は顔をこちらに向けたまま何も言おうとしない。
沈黙が場を支配する。
何が言いたいかというと気まずい。気まずくてしょうがない。
何か、少しは空気が軽くなるようなことをこちらから振った方がいいか。
いやこいつが俺の話にわーおもしろーいなんて乗ってくる姿なんてイメージできないし、そうかの一言で終わるか、また無視されることの方がありありと浮かぶ。
逆にこいつが俺に話しかけてくることなんて。
「……みず……」
あったよ。
「ああ、ほら」
「…………?」
思わずついペットボトル片手に背中に手を回して抱き起こし、そこで初めて自分が何をしようとしてたのかに気付き硬直した俺を見る椎名の顔はというとまあキョトンとしていたよ。
俺がされたってそういった顔するだろう相手が日向だったらこれか? なんて立てた手を口元に添えて冗談めかす前にぶん殴って蹴飛ばしてから逃げ出す。
そして逃げ出した先で号泣する。もちろん恐怖で。
こういつはどうするんだろう。
大声でもあげるか。似合わないな。
平手打ちでもかますか。ありえそうだ。
またも、あさはかなりとバッサリ切り捨てるか。一番確立高そうだな。
数秒先の迎えたくない未来の予想が目まぐるしく浮かんでは消えていくが、ともかく早々に謝った方が身のためだ。
傷は浅いに越したことはないだろ、それが避けられないのなら、せめて。
俺は錆びつく体でゆっくりと彼女を降ろそうとして、だけれども再び硬直した。
「す、すまない」
謝意を述べたのは挙動不審に揺れる瞳を右に左に、そしてチラチラとこちらを窺う椎名だった。
「なにもここまでしてもらわなくても、私は……」
この結果は予想だにしなかった、完全に大穴だ、脳内では散り散りの馬券が乱れ飛ぶ映像が映し出される。
どうも、俺の取った行動はやや過剰な看護くらいの認識しかもたれていないらしい。
軽蔑されるどころか逆に恐縮されているほどだ。
ホッとしたのも束の間、はっと思い至る。
降ろす機を逸した。
ここで慌てて降ろせば不審な目で見られそうだし、そうか? じゃあ、と普通に降ろそうにも、
「いや、これは、その」
普通に振舞える自信がないし普通に振舞うにはもう手遅れな感が否めない。
そうこうするうち開始の合図も鳴らずに始まっていた根比べを先に下りたのは彼女の方であり。
観念したようにおずおずと開けられた唇に、俺はまるで子守用ロボットが開発されたらこんな感じかと思いつつ、ぎこちない手つきでペットボトルをあてがった。
「ん……もういい」
それこそ乳飲み子みたいに、だけど乳飲み子にしてはありえない大きさの体で静々と哺乳瓶ならぬペットボトルからミルクならぬミネラルウォーターを飲み、口を離した椎名がそう言いベッドに身を預ける。
どうにかやり過ごせたことに今度こそ肩から力が抜けていき、引き換えにどっと脱力感が押し寄せてきた。
なんだって水飲ませるだけでこんな緊張しなくちゃならないんだ。
こういうのも身から出た錆っていうのか。
知らず知らずにため息がこぼれる。やっぱ疲れてんな、俺。
「……すまない」
しまったと思ったときには、椎名は顔を半分ほど毛布で隠していた。
「私は、ただ」
「待て待て待て待て、今のは違うんだ、そういうんじゃなくてだな」
「しかし」
頼んだわけでもないのにあんな行き過ぎたマネをしておいて、それでため息なんてつかれたら。
不可抗力と気の緩みが重なったとはいえ省みれば省みるほどに酷い行いだ。
優しくしておいてから突き放す、まさに鬼畜の所業と言って過言でない。
俺は掻き毟りたい頭を勢いよく下げた。
「気を悪くさせてすまなかった。だけど今のは本当に違うんだ。その、なんつうか、なんて言うかさ」
なんと言えばいいのか、上手く言葉にできず言いよどんでしまう。
下手くそな言い逃れをしているようで気ばかり焦り、そのせいでなおのこと舌が思うように回らない。
そんなことを言いたいわけじゃないのに。
これじゃあアホ丸出しだ。
580名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:04:59 ID:tPxz3woQ
「本当に」
そんな俺に椎名が言う。
探るような口調で、どうしてだか、若干声が震えていた。
「いやじゃ、ないのか。ほんとうに」
「当たり前だろ」
間髪開けずにそう答えた。
しばしの間視線が交差する。逸らすわけにはいかない。
逸らしてしまったら今の言葉も嘘になってしまいそうで、それだけは、無性に嫌だった。
そうして一分ほどが経過した頃だろうか。
「お、おい?」
にわかに彼女の顔色が変わる。
ただでさえ熱っぽいのがわかるくらいだったのがさらに真っ赤になり、今に頭頂部から湯気でも上りそうだ。
瞬きひとつしないでいるのも気にかかる。
言っちゃあなんだがちょっと不気味だ。
そんな状態で視線だけは外さないでいるもんだから一層それに拍車がかかっている。
「なんだ」
「なんだってお前、大丈夫なのか」
「もんだいにゃい」
大ありじゃねえかというツッコミもできなかった。
一体全体何がどうしてまたこんな熟れた林檎もかくやと赤くなっているんだ。
まさか熱が上がったのか。
「ちょっと動くなよ」
確かめようとタオルをどけて額に手を翳してみる。
それだけで伝わってくる熱気。順調に下がってきたように思われていた熱がぶり返しているな。
直に手の平を肌と重ねてみれば尋常じゃない熱さで、しかも気持ち上昇を続けているようだ。
「おお、お、おおお」
そのくせ椎名は歯の根も合わないくらい震えていた。
典型的な風邪の症状だ、それもかなり悪化している部類の。
「お前、何でこんなになるまで言わないんだよ」
「あ、あの、その、も、もんだいないんだ、だから」
「問題ないわけないだろ、こんなに熱あるんだぞ」
「それは」
口ごもる椎名は少しの間を置き、もじもじと見上げてくる。
「笑わないか」
何をだろう。
わからないが、俺は一度小さく頷き了解の意を示す。
彼女はさらに間を空け、やがて蚊の鳴くような囁き声で呟いた。
「初めてなんだ」
今一度現在の状況を比較的克明に説明しよう。
場所は聞くところによれば二千人強の生徒数を誇る学校であり、今いるのは保健室であり、椎名は備え付けられられた一目で安物だとわかる簡素な作りのベッドに仰向けに身を倒し、シーツ共々白い毛布に半分まで顔を埋め、熱によって朱に染まった頬、潤み揺らぐ瞳。
俺はそんな彼女のすぐ横で無造作に置いた椅子に腰を下ろしている。
その言葉に妙な含みがないことなんてわかっちゃいるが、小指の先ほど意識が別のところへ飛んでしまったのも無理からぬことと言い訳がましくも思いたい。
普段凛としているというか冷静な性格で周りに通し、それも謎めいた部分も多いためか、今の姿が余計に女の子らしく見えて意識してしまう。
「こんな風にされたのは、初めてだ」
頼むから具体的に言ってくれと言うべきかもしれない。
なぜなら曲解して誤解してしまいそうだから。
「こんな姿を晒したのも、初めてだ」
これは何を言いたいのかわかった、弱った姿を、ということだろう。
そんなこと気にする必要ないんだ。困ってれば助けてやって、手を貸してやって、それが普通じゃないか。
しかし椎名は言う。
「それもこれもお前のせいだ」
「さすがにそれは責任転嫁というやつじゃないのか」
「ふむ」
考え込む仕草を見せるものの、ものの数秒で考えるのをやめるときっぱりと言った。
「否、全ての責任はやはりお前にある」
「ならぜひとも理由を教えてくれないか。予め言わせてもらうが黙秘権の行使は許さないぞ。ああ、あとあさはかなりって言うのもなしな」
誤魔化したりなんだのの道はこれで潰したが、椎名は特に不服を申し立てたりはしない。
淡々と、赤みを帯びた顔で言葉を紡ぐ。
「お前が優しいからだろう」
581名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:06:10 ID:tPxz3woQ
時間が停止したように思われた。
でも、それは俺だけみたいで、俺以外の全ては時を刻んでいく。
時計の針もも、窓に映る景色も、室内の温度も、そして彼女も。
「お前が優しいから私はこんな醜態をお前に晒している」
指一本すら動かすのが憚られているというのに、そんな俺を知ってか知らずか、椎名は止まらない。
「抱きしめられたときは破廉恥なやつだと思った。見損なった。でも、お前は不埒なことは一切しないで、ただただ私を慮ってくれた」
指一本すら動かすのが憚られているというのに、そんな俺の手を何かが掴む。
「考えるほどに後悔した。これまで私はお前にキツく当たっていた、なのに、見返りも求めずに、こんな」
掴まれた手は対面から伸びる両手に包まれた。
「だから、ため息が聞こえてきたときは驚くほど落胆したものだ」
耳に痛い言葉だ。それが当たり前なのに、ショックを受けるのはお門違いもいいところだと自分に言い聞かせる。
「けれど必死にそうじゃないと言うお前を見ているうち、その言葉を信じようと思った。いや、信じたかったんだろうな、私自身」
きゅっと込められた力は弱くて、だけど両手から伝わるものは熱かった。
「私をいやじゃないと言ってくれて、不覚にも、うれしかった」
きっと風邪のせいだ。弱ってるときは人が恋しくなるから、そのせいだと、思う。
「そんな私が急に恥ずかしくなり、途端顔を合わせているのも困難になって、なのにお前は熱がどうのと気安く触れてくる。
 私がどんなに困惑したと思う」
じゃあ俺の困惑ぶりをお前は察することができるのかというと、それはやっぱ無理な話だろう? そういうことだと察してもらいたい。
「こんな気持ちは、初めてだ」
耳元でやかましく鳴り響くのははたしてどちらの鼓動だろうか。
「ほらみろ、どうだ、全部お前のせいだろう」
「どこがだよ」
ようやくの思いで口が動いた。
声帯から搾り出した声は思っていたとおり掠れていて、裏返っていた。
収縮し窄まっていた喉が時間をかけて広がり新しい酸素が通り抜けていく。
呼吸まで止めていたんじゃないよな。まさかな、まさか。
「むう、これだけ言ってわからんとは、思いの外阿呆だな」
「あんな言い分でありもしない非を認めるやつなんているかよ。認めるやつがいたらそいつがアホだ」
「そうなのか」
「そうだよ」
「そうか」
「そうだって」
漠然としていて、輪郭も曖昧で、捉えようがなく、なのに霧散するものがそこにあることをはっきりとわかっていて、でも。
「そうか」
「ああ」
その両手のぬくもりは、消えなかった。
それからのことは、取り立てて何かあったかというと、どうだろう。
静かなときは本当に静かで、椎名の方から話題を振るということはないから、沈黙がしばらく続くこともあった。
最初の頃こそ何か話しかけるべきかと話の種を見つけては二言三言で終わる微妙な雑談に興じていたが、次第に俺の方も積極的に話しかけなくなった。
そんなことをしなくてもいいとわかった。
沈黙に嫌な感じを覚えず、心地が良いとすら思えた。
口もきかず、たまに浅く寝入り、そうでないときはただこちらを見ているだけの椎名を見ているのが、案外楽しかった。
騒がしいときは本当に騒がしかった。
ふと思考がそっちへ向いたのか、制服からパジャマに着替えさすとき、変なところを見たんじゃないだろうなとか。
さらりと流されたと思っていた冗談をじつは真に受けていたらしく、そういえばこのパジャマはお前のなんだろうと真顔で言っていたりとか。
水を飲ませてやってる最中差し入れを持って顔を出したゆりが椎名が起きてることに気付くとえらく衝撃を受けていたりとか一悶着起こしたりとか。
どのときも落ち着けるのに苦労した、とりわけ三つ目が疲れた。
そうして刻々と時間は過ぎ去り、夕日が沈むのを並んで眺め、夜を迎え、藍色の空に踊る月に照らされて。
気が付けば、俺は椎名の横に突っ伏し、彼女と一緒に眠ってしまっていた。
起きねえとと思いはしても睡魔は頑として去らず、覚めかけた意識はすぐに混濁していき、瞼も重力に抗うことをあっさり放棄し。
まどろみの中、誰かに優しく頭を撫でられたような、そんな気がした。
                    ***
582名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:10:10 ID:tPxz3woQ
「うわ、アホだ」
そう言われても仕方ない。
風邪なんてひくような心当たりを尋ねて「滝行を行いながら平行して両手の五指全てに鉛筆を立ててバランスを保つ集中力の修養」等という甚だ神経とおつむを疑うような荒行を夜通ししていたと答えられたら、誰しもそんな反応を返すだろう。
滝なんて絶景ポイントが近場のどこにあるんだか知れたもんじゃないし知りたくもないが、今日日仏僧か格闘家のパフォーマンスじゃあるまいしよくそんなこと実践しようと思いつきしかも実践したな。
突き詰めればなんのことはなく、集中に次ぐ集中で精神的に疲弊しきり疲労困憊なのも把握できずにそんなことをしたのがぶっ倒れた遠因じゃないかという仮説が立てられ、一応の結論とあいなった。
なんとも呆れた原因だった。
まったくもって人騒がせなことだ。
こっちはもしかしたら消えるんじゃないかと本気で肝を冷やしたってのにそんな状態で体の芯まで冷やしてりゃそりゃ風邪に似た症状の一つや二つ出るだろうよ。
「口には気をつけた方がいい。私は耳がいい、うっかり刺してしまうこともあるかもしれん」
「はあっ!? 耳がいいのと刺されんのと何の関係があんだよアホじゃねえのって、え……」
「だから言っただろう、口には気をつけた方がいいと」
食ってかかるユイを椎名がのらりくらりとかわしながらうっかり隠し持っていたクナイを投げ落としてしまった。
ひとたびステージに立てば全校生徒の憧れの的が、哀れにも誰にも見向きもされずに屠られる。
軽率に、そしていたずらに絡んだ自業自得の報いとはいえ、照れ隠しに見る痛いめとしては破格であり同情を禁じえない。
物言わぬ彼女のどてっ腹から何食わぬ顔で血まみれのクナイを引き抜いた椎名は、お約束の言葉を念仏かもしくはたむけとして唱える。
「あさはかなり」
すでにあれから丸一日が経とうとしていた。
ここは今日も今日とて絶賛校長不在の校長室であり、見てのとおり椎名はしすぎじゃね? とくらいにすっかり回復し、集まった主たるメンバーに前日の不祥事は体調管理の不備から起こったものと報告した。
それに対する個々人の対応は往々にして似たり寄ったりで、一言で言い表すなら自分の腹から流れ出てできた血の海に溺れる後輩をして教訓にし、触らぬ忍者に祟りなしと渇ききった愛想笑いを貼り付けている。
誰だって進んで藪をつついて痛い思いをしたくはないだろう、死なないとしても。
だけども怯える者も久しからず、いち早くどん引き状態から覚めた者が。
「だいたいわかったわ」
場に犇く重苦しいもやもやをゆりがパンッと手拍子で振り払った。
「プライベートにとやかく言う、なんてことはしないけど、あまり作戦に支障をきたすようなことは避けてね、これからは」
戦線をまとめあげるリーダーとして最低限それだけは言っておかなきゃならないと、事務的にそう言った後、コホンと咳払いをして区切る。
そしてなにか、作ったような、表情筋に無理やりその形にしろと命じたみたいな笑みを面に出す。
ピクピクひくつくこめかみの辺りにビキビキ浮き上がる血管の錯覚すら見えそうだというか錯覚なんかじゃなく事実見えていた。
「それで、それはなにかしら」
すーっと、ある一点を差すべく伸ばされた指先は震えていた。
何故だかわきあがる怒りによって。
席次というものは別段割り当てられていなくとも日頃からそこに座っていれば自ずと定着するもので、特になにもなければ俺は日向の横に腰掛けていることが多い。
しかし今日向は人ひとり分間に挟んだ向こうにいやに居心地悪そうな感じで縮こまって座っている。それも床で、しかも体育座りだ。
居心地悪いといえば俺の方もそうとうに居心地悪く、突き刺さる奇異の視線は尋常でなく、しかも約一名は熱視線に加え指まで差してくる。
いやその約一名がやあやあ苦節うん十年ようやく見つけたぞ某が親の敵めがここで会ったが百年目積年の恨みこの一太刀に込めてぶち殺してくれるわと言わんばかりに睨んでいるのは俺じゃなく俺の隣に陣取っているやつの方なんだが、
当の本人は醸し出される殺気もなんのそのと暢気に茶なんぞ啜ってやがる。
「あさはかなり」
「あさはかなり、じゃないわよ」
583名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:12:05 ID:tPxz3woQ
いつもなら室内の隅っこで犬っころの人形と戯れているか棒っきれに夢中になっている椎名が今日は珍しく座っていた。
それはいい。
やって来るなり元からそこにいた日向を押しどけたのもいいし、何を言ってもあさはかなりの一言で片付けるのもいつものことだからいい。
問題は、そう、距離感。
近いんだよ。
詰めれば三人くらいは座れそうなソファ、俺は端っこまで身を寄せていてスペースは十分余っているはずだ、しかしだ。
「なんでそんなにくっ付いて座ってんのよあんた達はって聞いてるんだけど」
隙間ができれば即座に潰し、椎名はピタリと傍らに張り付いて離れない。
触れ合う部位の温かさや感触に馴染み始めている自分が恐ろしい、それ以上に窓から入る陽光を背にしながら怪しく光る瞳で俺を、
いや俺達から片時も目を逸らさないでいるゆりの恐ろしさは筆舌に尽くしがたいっていうかどうして何もしていない俺ばかりがこんな胃を握り潰されそうな迫力圧力理力諸々を一身に受けている。
奇っ怪千万。
「いけないか」
「そうは言ってないわよ。ただ、なんでそんなことしてるのかしらって聞いてるだけじゃない」
「プライベートにはとやかく言わないんだろう」
「公私の混同はその限りじゃないわ」
何をもってして公私の区切りをつけているのかわからないがゆりがそう言うのならそうなんだろう。
だから俺はこれ以上この場において比率的に少ない女性同士での仲が拗れるのを危惧して自分から退席しようと腰を上げかけおいそこ逃げたよとか言うなはっきり聞こえたからな日向覚えてろよ。
そのときだ、左手の裾を摘まれる。
「どこへ行く」
捨てられた子犬みたいな目が捨てないでと懇願するように見上げていた。
退席することなんてできようはずもなかったことは語らなくても読めるだろう。
上げかけた腰は縫い付けられたようにそこから離れることはなかった。
「ね、ねえねえ、大丈夫かな、本気でまずいんじゃないかな、あれ」
「し、知るかよ、俺らにゃ関係ねえだろ、ほっとけっつの」
「おい、ゆりっぺは何故ああも不機嫌なんだ」
「すみません、急用ができそうなので本日は失礼させていただきます」
「あっ、ずるいですよ、僕も」
「鮮血のconclusion」
「さ、さあて、そろそろ日課の背負い投げの練習に出るか」
一角に固まって輪を形成するなんとも頼りがいのない男共はアホの頂に立つキングオブアホ以外怯えて目を逸らすか脱出の算段とそれを実行するための用意を着々と整えつつある。
例外は自称神様だけで、さっきから窓ガラスに反射する自分に向かって何事か語りかけている。
神様だったらこの場を丸く治めてくれよとは他力本願極まる願いだとは思うが、俺はけっこう本気だった。
「音無さん」
そんな俺の願いが本当に届いたのかはとにかく、直井が振り返る。
次の瞬間、やっぱ神様なんていやしねえと、都合よく頼っておいた挙句その存在を否定したばかりの神を心の中で呪った。
「僕、なんだか風邪ひいちゃったみたいなんです」
あろうことかこの副生徒会長様は磨き上げた催眠術のスキルを自分に向かって使用したらしい。
自己暗示やら自己催眠とかそんなまさかと思うなかれ、こいつのそれが強力なことは折り紙つきだ。
現に真っ青をぶっちぎりで通り越した土気色な顔色、盛大に咳き込んだ後口を覆っていた手にべったりと張り付く粘性すらもった赤い液体。
風邪どころか不治の病に侵されていても不思議じゃない。
峠は越せそうにないが明らかに度は超している。
これでわかった、朱に交わって赤くなるのに大した時間は要らないんだな。
「だから」
「僕も看病してほしいなあって」
「なんで」
「だって音無さん以外信用できないんですもん」
「やだよ」
「そんなつれないこと言わないでくださいよ」
ぜーはーぜーはー喉を鳴らす直井はともすれば何もしなくてもそのまま床にうち捨てられた後輩女子の後を追いそうなほど具合が悪そうに見えるが、考えていることを如実に物語るその目つきは鋭くぎらついていた。
それでなくても自分からなっておいて看病をしろもくそもあったもんじゃない。
その上で看護させる相手を選り好みする図々しさはいっそ天晴れとすら言える。
「ねえ音無さ」
パアンッという発砲音が炸裂し、その先の言葉を封じ、そして彼は膝から崩れ落ちた。
584名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:13:09 ID:tPxz3woQ
「心配しなくていいわ、みねうちよ」
曰く、峰打ちができる安心設計の拳銃を流れるような動作で引き出しにしまったゆりが言うが、不安ばかりが募っていくのはどうしてだろうか。
じき息を吹き返すとはいっても痛いことに変わりはないんだから、そうむやみやたらと撃たれたくないしそんな場面に遭遇するのもいい気はしない。
まして眼前でのことならなおさらだ。
「それよりも、おっとなっしくん?」
と、唾棄するようだったゆりの口調が瞬時に切り替わる。
猫なで声で、まるで、甘えてくるような。
その変わり身の鮮やかさに猜疑心と警戒心が自然と強まってゆくのがわかる。
「な、なんだ」
やべ、どもった。
落ち着け、平静になるんだ、変に不審がられたり怒りを買ってしまえば床に転がるはめになるかもしれないだろ。
あんなのの二の舞はごめんだ、先に逝っちまったやつの轍なんて踏むもんじゃない。
「あたしね、なんか今朝からちょっと熱っぽいかなって思ってたんだけど、たぶん椎名さんの風邪がうつっちゃったみたいなのよ」
そう来たか。
巷で健康優良不良少女とまで囁かれていてもよさそうなくらい元気そうにしてやがって、なにが熱っぽいだ。
せいぜい顔がほんのり赤い程度じゃないか、大事を取りたいならたんに寝てればいいだけだろうに。
だいたい病気になんか罹らないんだろう、この世界は。
そうは思うが、こいつが仮病だという確然とした証拠もないし、指摘すればまた別の理由を探してくるだろうし、なにより俺は椎名という前例を作っちまってる。
彼女はよくてお前はだめだとは口が裂けても言えない。口以外の何かを裂かれる恐れがあるからだ。
どうする、俺は何のカードを切ればいい。
逃げる、煙に巻く、飛び降りるといくつか思いつくが、まあ、無難に相手してやってそこそこ満足いく看護をするのが妥当だろう。
それで事が幕を下ろすのであるならやぶさかではない。
そうするしかないか、一日くらい付き合ってやればしばらくは安穏と暮らせるはずだ。
選択を終えしぶしぶ安牌を捨てようと、だけれど横から割り込んだやつが卓をおもいっきり引っ掻き回した。
「それで、その、申し訳ないんだけどあなたに」
「二番煎じとはあさはかなり、ゆり」
今はじめてまともな使われ方をしたんじゃないだろうか。
その言葉はしかし、TPOに照らし合わせれば最悪な場面に使われたと思わざるをえない。
「あら、何のことかしら」
やめろ、すすすとさりげなさを装いつつ引き出しに手をかけるな、何を取り出すつもりだ。
「言わずともわかってるだろう」
そっちもその血も乾いていないクナイをどこぞから取り出してどうするつもりだ、しまっててくれよおっかねえよ。
いよいよ緊張が高まり、伝染したそれが発生源である二人以外を蚊帳の外へと追い出す。
物理的にもそうしてくれてたらありがたいのに、体だけは外へ行くことを許されない。
金縛りってきっとこんな感じだろうな。
自由に動けるゆりと椎名の両名は周りの硬直具合になんて目もくれず、益々弁と弁、視線と視線のぶっつけあいは活発さを増していく。
拳と拳のそれに発展しないのはお互いがまだ自制をかけているためか、手にする凶器が威嚇や抑止として機能しているためか。
「椎名さん、あなた昨日の今日でまだ調子おかしいんじゃない。無理しなくていいから、もう帰って寝てたら」
「その必要はない。誰かが付っきりで看病してくれたおかげで今日の私はすこぶる調子がいい」
「そう、それはよかったわね。でも今度はあたしがすんごく調子悪いのよ、だからそこどいてちょうだい」
「断る」
「なんだゆりっぺ、それならそうと俺に言えば」
いくら極限まで身体を鍛えようと、いくら自在に長物を振り回せようと、あんな近くから撃たれたんじゃ何の意味もない。
救いがたいアホは下心が皆無だったとは言えないが、それ以上に親切心のおかげで強制的に黙らされる運びとなった。
585名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:14:35 ID:tPxz3woQ
「音無くん」
チッと舌打ちをかまし、深く息を吸い、吐き。
そうして不意に呼ばれただけなのに背筋がピンと伸びる。
そうしなくてもよかったしそれをして何になるというわけじゃないんだが、勝手にそうなった。
たぶん、これが背筋が凍るというあれなんだろう。
「あたしが傍にいてってお願いしたら、音無くんは、傍にいてくれる?」
そんな俺を尻目に、もう一度深く長い深呼吸をしたゆりは、まるで哀願するように言う。
無理やりにでも何かを仰せつけるもんだと思っていて、そのあまりの小さなお願いに拍子抜けしたというか、凍っていた背筋が融ける。
「もちろん傍で看病してくれる? って意味なんだけど……音無くんは、傍にいてくれるわよね」
反射的に頷きそうになり、左腕に何かが絡まってそれを阻む。
「あさはかなり」
見れば椎名の両腕に、だった。
どういうものを含ませたのかはわからないけれど、そのあさはかなりは、ゆりではなく俺に向けられたんじゃないのか。
真意はわからない。
確かめる術を俺は知らないし、なにより、確かめようがなくなってしまったから。
「そこまでよ」
唐突に、見た目と作りだけは一端だったドアが開けられ、現れたのは奏で、奏以外はその動きを止める。
それは何故か。
合言葉がなければ対天使用トラップが作動するはずなのに、作動した形跡もないからか。
それとも授業中にも関わらず至って普通にここに来ているからか。
はたまた現行の医療現場で使用されているものではなく戦前に使われていたようなデザインの看護衣を身に纏っているからかというかそれしかないだろう。
頭に乗せたぶかぶかの、今で言うナースキャップが可愛らしく似合う、そこにいたのは文字どおり白衣の天使だった。
あまりの可愛らしさに一同唖然であり、驚天動地である。
他人の趣味を頭ごなしに貶し嘲笑うほどに狭量な人間のつもりはないが、どうしてまた急にそんな格好を。
「か、奏? お前、何を」
「結弦」
尋ねる俺を遮り手を伸ばす。
袖を捲くってあるようだがそれでも寸法があってないためかちょこんと指先だけ出ているのがなんとも奏らしい。
その指先でそっと俺の手、いや袖を摘み、引く。
「きて」
「ど、どこにだ」
「あたしの部屋。あそこならゆっくりできるわ」
彼女の部屋には以前一度入ったことがある。
語弊があるな、無断侵入したことがある。
もっと語弊がありそうだから言うが、誓って自分から望んでそんなマネをしたわけじゃない。
仔細は長くなるので端折らせてもらう。
それはともかくとして奏の部屋だ。
こいつらが天使エリアとか呼んでるもんだからどんな場所かといろいろな想像を張り巡らしていたら、思っていたよりも全然女の子らしい部屋だったことを覚えている。
普通の、女の子の部屋。
ただでさえ感じていた罪悪感がより強くなったのは、そこに人間らしさを垣間見たからだろう。
でも、何で今そこへ。
あそこは女子寮の一室であり、俺じゃなくても、基本男が足を踏み入れることは禁じられている。
そんなことは知っているだろうし、自分からわざわざ校則を破るような奏じゃないのに。
「ちょ、ちょっと待て」
「どうしたの」
「どうしたもこうしたも、奏こそ一体どうしたんだよ。何かあったのか」
それが当然のように、奏は答えた。
「あたしがあなたを看るわ」
前後の文脈も関係なく簡潔にそれだけを、それだけしか述べない彼女は誰に聞いたか、どこで見たのか。
俺が昨日一日中椎名の看病をしていたのを知っていたようで、こう思っているようだ。
してあげたい、と。
どうもこいつの頭の中では人に何かされるよりも何かしてあげた方が喜ばれるし自分も嬉しいという図式が成り立っているらしい。
それを自分でもよくわかっていないみたいで、ただ、そうしたいという感情に突き動かされているように見受けられる。
泣けてくるくらい良いやつで、疑う余地の無いほどに無垢で、そして彼女は紛うことなく本気で。
586名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:15:40 ID:tPxz3woQ
「安心して、ずっと看ててあげるから。なんでも言って」
想像してみてほしい。
普段こんな小さな体を休ませているベッドを真昼間から占領し、あまつさえ古めかしいナース服を着た生徒会長に甲斐甲斐しく世話をやかせてふんぞり返る風邪でも何でもないやつの姿を。
けっこうな下衆か、荷物や古新聞なんかを束ねておくときに必要になる細くて長くて帯状のあれみたいだろう。
世の中ではそんなやつのことを最低と呼んで後ろ指を差して蔑む。
そんなもんになりたくないし、そうでなくっても、俺はそんな面倒をかけたくない。
できれば彼女にはしたいことをしていてほしいとは思うし、意思を尊重したいが、これはやはり何か違うだろう。
しかし奏も譲らない。
引く力は一向に衰える気配がないむしろじわりじわりと強くなっていく。
袖口が今にも絹を裂くような悲鳴を立てて千切れそうだ。
「懇切丁重に遠慮しといた方が身のためよ、音無くん。どうせ麻婆粥なんてゲテモノ出されて泣きを見るだけよ」
「そうだ」
悲鳴を上げるのは俺の喉笛の方が先かもしれない。
背中側から心臓を鷲掴みにして握り潰そうとするような、底冷えのする声でそんなセリフを発するゆりと、そして椎名がぐいっと腕を引く。
「あなた達には関係ないわ」
「そっくりそのまま返すわね、その言葉」
「あさはかなり」
あの二人は結託したのかと一瞬思ったがどうもそういうわけでもないみたいだ。
それぞれがそれぞれを見据える様はまさに三つ巴の様相。
しかもよりにもよって出入り口には白衣の天使が立ち塞がり小言でなにやらガードとかスキルとか怪しげなオマジナイを詠い、
窓側ではゆりが先程の質問の答えを待っており、返答如何によっては何か余計に面倒なことを押付けるに決まってる。
何が言いたいかというと、逃げ道は潰えた。
「なあ、せめて離しちゃくれないか」
逃げるつもりはない。
本能がこの場から生きて逃げおおせることができたあかつきには消えてもいいと本末転倒なことを抜かし、足が任せろとばかりに駆け出したい衝動を訴えてくるが、
俺はそんな恐怖心や恐怖心やあと恐怖心という負の感情にやられた自身を宥め賺し、すでに抜けかけの腰を据えなおす。
覆しようのない現在の状況は如何ともしがたく、どう足掻こうと逃げられないと悟ってしまったから。
何かあったら押し競饅頭よろしく身を寄せ合って震えているそこのやつらも、混じるタイミングを失って膝を抱えたまま、引き攣った変な笑顔で一人ぽつんと座っている日向も道連れにしてやろう。
一蓮托生だ。だが、その前に。
その前に腕に絡みつく椎名を、逃げるつもりなんて毛頭ないから、どうにかしたい。
甚だ理由は不明ながらふきつけられる右からの冷たい暴風と左からの焼けつく熱波が、少しでも治まるのなら。
「それはできない相談だ」
しかし椎名はそう言い、一層の力で俺を抱きしめる。
それを合図にしたかのように、音速もかくやと距離を詰める最大級に発達した暴風と、太陽から直に送られてくるような熱波の如き存在が近づいてくるのをひしひしと痛いくらいに感じる。
意識を手放すことになるのはそう遠くなさそうだ。
目を覚ましたとき、そこにいるのはゆりか奏か、寄り添う椎名か。
はたして。
そしてそいつは耳元で囁いた。
「あさはかなり」

おわり
587名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 17:16:14 ID:tPxz3woQ
おしまい
588名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 18:24:41 ID:2FQqJk3c
おもしろかった
589名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 19:11:26 ID:WrDbi/c9
ふえたwww
GJ
もっと書け
590名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 20:15:50 ID:IAGpiX6n
エロを入れて欲しかったけど良かったよ!
591名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 20:18:23 ID:HUR+IAb1
超GJ

とても面白かった!

ぜひまた書いてください
592名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 21:01:10 ID:WvopeEVc
Angel Baets! dark side

次回予告

[]倫理?あるのは欲望だけさ(日向)
[]ユイ、お前も吸うか?(ひさ子)
[]血が足りん(松下)
[]いやぁぁぁあああ!!(椎名)
[]fuck you bitch(TK)
[]お願いだからそれだけは許して…(天使)
[]今日はどの子を輪姦そうか(大山)
[]本当の地獄はこれからよ(ゆり)
593名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 21:13:47 ID:WrDbi/c9
10話
音無「もっと知りたいな…ユイにゃんのこと」
594名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 22:49:56 ID:gytmA11V
アニメはこっから一気に集団成仏で終わりに向かうのか
創作意欲失せるわー
所詮パロだと割り切ってがんばってみっか

そろそろ誰かが成仏ネタで投下するころだな
595名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 23:11:42 ID:IAGpiX6n
椎名のSSを投下してくれるのはうれしいんだかエロを入れて欲しい
596名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 23:52:02 ID:qIyg62CZ
ところで、最近wikiって更新されてないのか?
597名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 23:57:13 ID:sP+rh7LY
天使が暴走した。
増殖に歯止めが利かなくなった天使たちは何百、何千という大群となって大食堂に押しかけ、怯えて腰を抜かした炊事のおばちゃんたちを尻目に、
調理場にあった麻婆豆腐を大鍋ごときれいに平らげた。
まるでいなごの群れのように、レトルト袋に入った調理前の「麻婆豆腐の素」までひとつ残らず食べつくすと、天使の群れは食堂を出て、
そのまま男子寮の音無の部屋めがけて怒涛のように押し寄せていった。
通路を埋め尽くして寮へと移動していく少女の大群を、SSSのアジトである校長室の窓から双眼鏡で眺めるゆり。
「察するに、どうも彼女たち、みずからの欲望に忠実に行動しているようね」
部屋の隅に隠れるように身を縮めている音無が、声を震わせる。
「…欲望に忠実にって、それってどうゆうことだよ」
「大量にコピーされて劣化しちゃったのかしら。オリジナルが持ってた慎み深さが消し飛んじゃったというか、本能の抑制が効かなくなってるみたいね」
ゆりの持った無線機から、寮にいる戦線メンバーの報告が入る。
「こちら男子寮…どこもかしこも天使だらけです…あっ、今、音無さんの部屋のドアが破られましたっ…歓声を上げながら雪崩れ込んでいきます…」
ゆりが寮の建物に双眼鏡を向けると、音無の部屋らしき窓が内側から破られ、中からわらわらと湧き出てきた天使たちがベランダを埋め尽くすのが見えた。
あふれ出した何人かが、まっさかさまに落ちていく。
「彼女たち、音無くんを探しているみたいね」
「じゃ、じゃあ、寮にもいないって分かったら…」大山くんが声を震わせる。
「次は、ここに来るな」そう言いながら、藤巻が音無のほうをじろりと見た。

「こっちに来るわよ」
ゆりの声に音無を除く皆が見ると、ちょうど、天使たちの先鋒が第1連絡橋に差し掛かろうとするところだった。
教員棟から出てきたNPCの教師たちが連絡橋の上で阻止線を張って、渡ろうとする天使たちともみ合いになっているのが見えた。
「高松くん、今すぐ第1連絡橋を爆破して」冷徹な声でゆりが命令を下す。
「しっ、しかし…」
音無がそっと頭を出して見てみると、教師たちの中には、天使と一緒に試験を受けたときに高松が自慢の肉体美を披露してみせた、あの若い女教師の姿も見えた。
「この際、多少の犠牲は止むを得ないわ…高松くん、早く点火しなさい」
「…くっ」ためらう高松。
「早くっ、先頭集団に渡られてしまうわ」ゆりが叫んだ。
「…やるしかないのかっ」
高松が点火スイッチを押すと、橋の下に取り付けられていた高性能爆薬が一斉に起爆し、橋は一瞬のうちに爆炎に包まれた。
橋の上で押し合いへし合いしていた教師や天使たちは木の葉のように吹き飛ばされ、橋の残骸もろとも河底に崩れ落ちていった。
あたりを覆っていた爆煙がだんだんと薄れていくと、ばらばらになった胴体や手足がそこらじゅうに転がっているのが目に入った。
あまりに凄惨な光景に、戦線メンバーたちも顔を背ける。
598名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 00:24:27 ID:a71kjFZb
音無逃げてー
599名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 01:03:18 ID:kdCwpekC
100天使「音無君、セックスしよ!」

音無は昇天した

ちなみに金目天使は俺の横で寝てるぜ
600名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 06:28:46 ID:mdNcUUdT
岩沢在籍時のガルデモによる「けいおん!」風アニメをを妄想してみた
タイトルは『ようどう!』かな

岩沢「へっへー、わったしっがっぶっちょおっ」
ひさ子「だってだって、ボーカルは目立つからはずかしいし…」
関根「ズン♪、ズン♪、ズンドコ♪」
入江「みなさん、お茶にしましょう」

駄目だった
601名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 08:53:39 ID:mdNcUUdT
「ねえねえ日向せんぱい、またプロレス技かけてくださいよお〜」
人目に構わず抱きついてせがんでくるユイに日向は溜め息をついた。
「なんだー、お前、技かけられるのクセになっちまったのかあ?」
「そうそう、卍固めのときにわたしの背中に押し付けられる、ふにゃふにゃっとした感触が… ってイテッ!」
「ふにゃふにゃって言うな! 使うときはちゃんと硬くなるわ!」
「しくしくしく… せんぱい痛いですぅ〜」
ゆりが呆れたように言った。
「そこ、昼間っからいちゃいちゃしない!」
「してねえよ… ってコラ、首筋舐めんな引っ掻くな、お前はネコか!」

「にしても、どこで技かけりゃいいんだよ… 寮の俺の部屋に行くか?」
半分冗談のつもりで聞いた日向だったが、ユイが素直に「うん!」と答えたのにはびっくりした。
「じゃあ大山、悪いけど、ちょっくら部屋使わせてもらうぜ」
大山くんはにっこり笑って、
「僕はいいよ、今夜は藤巻くんとこに泊めてもらうから」
「ばか、そんなんじゃねえよ」
「おいおい、お前らんとこは連れ込み部屋か?」藤巻が笑った。
みんなの好奇の目を浴びながら、日向は席を立った。
「じゃあ、ちょっとばかし席外すぜ」
「孕ませんじゃないわよ」ゆりがクギを刺すと、
「大丈夫ですって、ちゃんと避妊しますから」とユイが答えた。
「ちょw、お前、何言ってんだよ!」

日向は男子寮の自分の部屋へユイを連れ込んだ。
「お邪魔しまーっす」
「お前さあ… なんつーか簡単な女だな」
「えへっ、ユイにゃんガード緩すぎますかねぇ…」
そい言いながら、ユイはベッドに身を投げ出した。
「いきなりベッドに直行するな。下心が見え見えなんだよ」日向はそう言いながらも、ユイの捲くれ上がったミニスカから目が離すことができない。
「わかりました?」
ベッドの縁に腰掛けたユイの隣に日向も座った。
ユイがもじもじしながら日向を見上げる。
「男の人の中には、女の子を部屋連れ込んでも、手出さないって人もいるんでしょう?」
「俺がそうだよ」
「女の子がエッチしたがってても?」じっと目を合わせるユイ。
「エッチってお前…」
「したくてしたくてたまらなくっても?」ユイは脚を開いて、日向の腰に絡ませた。
日向は天井を仰いで溜め息をついた。
「そうやって、やる気丸出しにされても、逆効果なんだよ」
「こっちだって、誘うの恥ずかしいんだからなっ!」
日向はユイの脚に手を伸ばし、太腿に巻かれたベルトを指でなぞった。
戦線の女性メンバーはスタイル自慢が揃っていたが、その中でもユイは掛け値無しの美脚だった。
「女の子を部屋に連れ込んでやることといえば…」
「やることといえば?」目を輝かせるユイ。
「…やっぱりプロレスだよな?」
がっくりと首をうなだれるユイ。
「女から誘って断られたときの虚しさはたまんないっすよね…」
602名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 10:59:57 ID:mdNcUUdT
「せっかく大山せんぱいが気を利かせてくれたのに、日向せんぱいはわたしとHするのがイヤなんですか?」
日向は黙ったまま手を伸ばし、ユイの髪を優しく撫でた。
「…」
いつも女扱いされず、手荒に扱われていたユイはちょっとびっくりしたが、うっとりとして目を閉じた。
日向のほうもムラムラしていた。強引に乳を揉みはじめる。 
ユイは嬉しそうだった。
(こいつ、ひょっとしてレイプ願望でもあんのか?)と、日向は思った。
そのままベッドに押し倒した。
「日向せんぱい、ファイッ☆」ユイが言った。
パンツに手を入れると、そこはもうぐしょぐしょになっていた。パンツから右脚を引っこ抜くと、左の足首あたりに引っ掛けたままにして、脚を大きく開いた。
後輩のピンク色をした初々しいワレメに顔を近づけて、
「ユイのココ、オシッコの匂いがする」と言って笑った。
秘所にびりびりと響くその笑い声に、ユイはぶるっと身を震わせた。
「あ、洗ってからにしないと…」ユイが言ったが、日向はかぶりを振って、
「俺がきれいにしてやるよ」と言った。
最初からワレメに口をつけるのではなく、すべすべした太腿やうっすらと生えた恥毛から順に指を這わせていく。
くすぐったいのか、ぷりぷりの肌がひくひくと震えている。
日向は全然抵抗がない感じで舐め始めた。
腿のやわらかい内側を前髪がくすぐるように触れたり離れたりするのが気持ちよくて、ユイはゾクゾクした。
ワレメのヘリを舌でなぞられて、ユイは頭を大きく振って、あえぎ声を上げそうになるのを必死で我慢した。
クリトリスの周りを舌先で掘り出すように攻められると、ユイの身体に電流が走った。
ベルトが絡みついた長いふくらはぎがピーンと伸びる。
603名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 13:04:01 ID:kUCCRwu7
>>587
GJ!
やべえ超おもしれえ
次も期待してる
604カレナック:2010/05/30(日) 13:30:48 ID:Ty+EEa6C
GJ!!
できれば椎名ネタがほしい!!
期待してます!!
605名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 13:59:00 ID:B02HoNvm
>>602
ひなユイエロktkr
続き期待してもいいんだよな?
できればもう少しまとめて書いてから落としてもらいたいんだけど…
606名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 15:04:09 ID:z1U+3oXd
>>602
初のひなユイでエロか!?
ドキドキ
確かまとめて投下してくれるとありがたい
607名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 15:04:49 ID:mqsTFmwG
ひなユイも来週で終わりかと思うとwktkもひとしお
608名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 15:24:58 ID:zMZvOjfJ
>>587
GJ!!
次も期待していると言うか、実は続きを期待していると言うか
椎名ネタをもっと宜しくです!!
609名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 16:38:42 ID:a71kjFZb
注文ばっかりだなおまえら
610名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 17:28:04 ID:vXAUcGoR
(このちんちくりん… いつもヘソ出しミニスカのキワドい格好しやがって、美味そうな太腿見せつけてくれちゃって…)
ペロリンガ星人と化した日向が可愛らしい二本の脚をM字に開き、そのあいだに顔をうずめてクチュクチュ舐めまくっていると、
顔を真っ赤にしたユイが、あえぎ声で懇願してきた。
「せんぱい… せんぱいのティミーを、ユイにゃんのあそこに入れてください…」
「ぶはっ」ユイの性器の中に思いっきり吹き出すと、風圧で膣壁が広げられ、ピンク色をした花びらが細かく震えた。
「ひゃうっ」のけぞるユイ。
「わりーわりー、って、お前がティミーなんて言うから」
「ユイのめしべに、せんぱいの種つけて」
「それはちょっと… って、まあ、どっちみち挿れるんだし、いっか」
日向もそろそろ我慢できなくなっていた頃だった。ズボンとパンツを下ろし、ペニスをあらわにする。
「ほれ、俺のティミーだ」
ユイは彼のをまじまじと見つめ、
「ご子息も、お元気そうで」と言った。
「ムスコには違いねえな」
ユイは日向のペニスに触れながら、
「せんぱいのおちんちんって、なんか非常によい形だね」と言った。
「お褒めの言葉をいただき、ありがとうございます」
足に引っかかっていた濡れたパンティを外して椅子の背にかけると、日向は前屈みになってユイのヒップを持ち上げ、臨戦態勢に入った。
性行為を前にしての緊張の高ぶりに、膝がガクガクと震えた。
枕元に広がったピンク色の髪からは、砂糖菓子のような甘い匂いがふわりと漂ってきて、日向の嗅覚をくすぐった。
生唾を飲み込み、ユイの愛液で濡れた唇を舐めて言った。
「いくぜ、ユイ」
「来て」
ぴんと上を向いたピンク色のふたつの乳首が、日向の胸にぐっと押し付けられる。
スタイルのよい少女の手足が、日向の身体に絡み付いた。
いきり立った先端を女の花にあてがい、腰に勢いをつけて、未開通の穴にぐいっと押し込んだ。
「ぐっ!!!」
ユイはその幼さの残る肉体を激しくくねらせ、日向の背中に手を這わせながら、爪を立てた。
「痛かったか?」
「うん… せんぱいに掛けられたどんな技よりも」
「そっか… 悪いけど、止めねえからな」
「…うん」
ユイがどれだけ痛がろうとも、日向は途中で止める気はなかった。ユイが望んでいるのは痛くないことではなくて――ふたりの身体が
奥深いところで繋がることなのだから。
611名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 18:39:58 ID:vXAUcGoR
「止めないでせんぱいっ、ユイの身体でもっと気持ちよくなって」
そう言いながら、ユイは日向の腰に両脚を回して、己の秘部を押し付けた。
ユイの幼い乳房が、日向の胸板に押しつぶされて柔らかく形を変えた。
肌を密着させることで、少女特有の甘い匂いがより濃厚に香ってきて、あまりの気持ちよさに日向はなんだか頭がぼーっとしてきた。
思わず我を忘れて、ズボズボと容赦なくピストンを開始する。
狭い穴はキツキツのぎちぎちで、周りから彼自身をぎゅうぎゅうに締め付けた。
ユイの食いしばった唇からかすかな悲鳴が漏れたが、日向は聞こえないふりをした。
爪がぐいぐいと背中に食い込んでくるのにも構わず、縦横無尽に腰を振りまくる。
挿れて出すだけでなく、膣の中で捻るような動きを加える。ちいさな腰を持ち上げて、中をかき回すようにガンガン突き上げる。
「あっ、あひいっ、ひあっ」
おてんばで気が強そうな赤い瞳がうっとりとして、濡れたような光を放つ。
重ねた肌ごしに、ユイの身体じゅうを駆けめぐる血潮のドキドキという響きが痛いほど伝わってくる。
「せんぱいっ、ユイの中に、せんぱいのミルクちょうだいっ!」
「お前、なんか露骨だな」そう笑ってみせながらも、日向も限界だった。
「日向せんぱいのおち○ぽミルク、ユイにちょうだいっ!」
「いくぜっ、ユイッ!!」
深々とペニスを打ち込まれて、ユイは大きく上体を逸らして絶頂に達した。
それと同時に日向も、少女の中心にありったけの快楽弾をぶち込んでいた。

情熱的な行為のあと、二人ともしばらくは足腰が立たないくらい疲れ切ってぐったりしていた。
お互いに熱い吐息を吹きかけながら、行為の余韻がまだ残ったままの身体を絡ませたまま、じっとしていた。
ユイのあたたかく湿った息が、自分の胸元をしっとりと濡らすのを日向は感じた。
どのくらい時間が経ったろう。日向はゆっくりと身体を起こすと、ペニスを引き抜いた。
少女の中で肉と肉がぬるりとこすれ合い、淫らな水音をたてる。
「日向せんぱい…」
先ほどの行為の名残を惜しむように、日向は、ひくひくと震えている唇にキスをした。
手の甲で口元を拭いながら、肩で息をするユイを見守る。
キュートでセクシー、パンキッシュなルックスながら意外に(?)硬派なロックを聴かせてくれる彼女が、こうして自分の前ですべてをさらけ出し、
実に開放的な表情をしていた。
「せんぱい、気持ちよかったですか?」
「ああ」
ユイの唾液と愛液と、自分の唾液が口の中で混ざり合ってねばねばして、うまくしゃべれなかった。背中につけられた爪の跡がひりひりと痛む。
「二回戦、お相手してもらえませんか…」ユイが小さな声で言った。
ペニスはかわいい状態に戻っていたが、すぐに元通りになった。

                                     おわり
612名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 18:51:43 ID:QO26Ax7x
二人で協力してみんなを成仏させる
そう誓い合った俺とかなで。
争い合った時もあった
でもこれからは互いに手を取り合って日々を過ごすことができる。
…そんな期待は脆くも崩れ去った。

それは突然の出来事だった。
「えー、先日から問題になっていた本学園運営資金の流用事件の件ですが、
今回運営委員会が独自に調査した結果、学園の運営資金の一部を生徒会長である立華かなでさんが横領し、
そのお金で大量のアダルトグッズを不正に購入していたということが、彼女のPCに残っていた購入履歴から発覚しました。
本学園ではこのような不貞行為を断じて許す訳にはいかず、立華さんには本日限りでこの学園を退学してもらうこととなりました。」
「え〜超意外〜。」
「立華さんってそういうことに全然興味が無いと思ってた〜。」
「マジショック!ファンだったのによ…。」
ざわめく生徒たちとは裏腹に、かなではいつもと変わらない涼しげな表情で校長の脇に凛と佇んでいた。
それでもスカートの端を堅く握りしめている辺り動揺していない訳でもないらしい。
心なしか涙を堪えているようにも見える。
何もかなでを全校生徒の前で辱めるつもりなど初めは無かったのだ。
天使のPCを弄って出方を窺うという、いつも通りの作戦の一つに過ぎなかった。
それがこんなことになるなんて…。

全てはゆりのこんな一言から始まった…

「天使にも性欲はあるのかしら?」
613名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 21:20:33 ID:mqsTFmwG
>610-611
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//
614名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 22:37:06 ID:PdPFM9wi
SS書くのなんて数年振りだったりするけど投稿。
エロ無しの予定です。



何でこんなことになってるんだ・・・
音無は椅子に腰掛けながら、今の状況に対してそんな疑問を投げかけていた。
その原因であるところの天使もとい、奏は音無に背を向ける形でその膝の上に座り、安らかな寝息を立てている。
奏が時折小さな声を漏らし、膝の上で体を動かすのに意識を取られながら、音無はこの状況に陥るまでの事の顛末を思い返していた。

いくつもの分身を取り込んで意識を失った奏が奇跡的に目を覚ました後。
生前の自分が生きてきた意味を確認した音無は、戦線のメンバー達を納得し成仏させるために奏と協力し合うことを決めた。
そのため、今後の方針などを決めるために話し合うことにしたのだが、ここは保健室。
いつ一般生徒や養護教諭が来てもおかしくない状況だった。
ただでさえいつも死にかけだったり意識のない人間を運び込んだりしているのだ。
これ以上怪しまれるのも、迷惑をかけるのも得策ではない。
校舎内にしても、今は通常授業中で人がおり、落ち着いて話せる場所は無さそうだ。
音無が一人あれこれと思案していると、奏がとんでもない提案を持ち出した。
「私の部屋なら誰も来ない」
ちょっと待て。
「寮棟ならこの時間帯は人が少ない。女子寮でも大丈夫。」
「いや待て、あのなあ奏、話し合うためとはいえ女子の部屋に男一人が入り込むっていうのは・・・」
「でも他に落ち着いて話せる場所はない。鍵もかけられるし問題ない。」
「むしろそっちの方が危ないだろうが・・・」
そんな音無の懸念もどこ吹く風か、当の奏は自分の部屋に行く気満々のご様子で靴を履き始めた。
鈍感なのか天然なのかは分からないが、変更する気はないらしい。
仕方なしに音無は、女子寮に向かう奏の後に連れ添った。
615名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 22:54:39 ID:yHTwiRqZ
少し見ないあいだにこんなに力作が・・
皆さんgj!!


>>597
続き見たいなw
616名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:15:09 ID:PdPFM9wi
そうして着いた女子寮。
人気がないとはいえ、一組の男女がうろついているのを目撃されては不味い。
奏は気にする様子もないが、音無は女子寮に入る前からオロオロ、見渡しては人がいないか確認するのに手一杯だった。
「奏、やっぱり他の場所を探した方が良いって。ほら、屋上とかなら授業中なら誰もいない、そうだ、屋上にしよう!」
「もうすぐ昼休みよ。じきにお弁当を食べる生徒達が来るわ」
「それでも他に場所が―」
「それに・・・」
なおも別の場所を提案する音無の声を遮り、奏が言った。
「もう私の部屋の前よ」
気がつけばいつぞやピッキングして侵入した部屋の前にいた。ずいぶんと長いこと葛藤していたため、気がつかなかった。
もう腹を括るしかないのか・・・どうやら気にしているのは自分だけのようだし、こうなれば開き直るしかない。
そう、俺は奏とこれからについて話し合うために来ただけだ。何もやましいことがある訳じゃない。
自分に言い聞かせ、鍵を開けて部屋に入った奏に続く。

「どうぞ」
「お邪魔しまーす・・・」
いつか入ったときと相変わらずのシンプルな部屋。
だがベッドにあるぬいぐるみなどから、普通の女の子らしさが感じられる。
以前は状況が状況だったので意識することはなかったが、こうしてみると奏もごく普通の女の子だというのが感じられる部屋だ。
部屋に一人でいるとき、奏はあのぬいぐるみを抱きしめたりしているのだろうか。ううむ、想像出来ん。
「適当に掛けて」
「あ、ああ・・・」
掛けろ、とは言っても部屋に座れそうなものはベッドと机の椅子程度しかない。
ベッドに座ってはあらぬ誤解を受けそうだ・・・いや、こいつの場合は構わないのだろうが、俺が構う。
選択肢を奪われ、仕方なしに机脇の椅子に腰掛ける。
奏もベッドに腰掛け、俺と向かい合った。椅子の方が高く、座高も俺の方が高いため奏は自然と上目遣いになる。
一瞬ドキリとする。以前に奏が花壇の中で麦わら帽を被って立っていたときと同じだ。
いや待て、今はこんなことしてる場合じゃない。これからについて話し合いに来たんだ。
そうして俺達は今後どうしていくかについての話し合いを始めた。
奏には生徒会長に復帰してもらうこと、戦線と再び戦ってもらうこと・・・
以前に「もう戦って欲しくない」と約束させた癖に身勝手だが、あいつらを納得させるためだ。
「私に向いてる作戦ね」
と、奏も乗り気なようだった。
617名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:50:02 ID:9lahSmsi
ユイにゃんですらエロ投下されてるのに…ゆりっぺェ・・・
618名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:56:54 ID:+q/Iga3K
日ユイGJ
619カレナック:2010/05/31(月) 00:05:14 ID:Gd6VhF8b
ゆいにゃんネタ最高でした!!
620名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:12:19 ID:p998b25R
日ユイ最高だなw

天使、ガルデモ+ユイにゃん、椎名さんまであるというのに……ゆりっぺ
621名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:29:36 ID:DuilPisJ
やっぱり書き溜めてから投下すれば良かったな
すまぬ

そうして話し合うこと数十分。
気がつけば昼を回り、学園では午後の授業に入っている頃だろう。
俺達は今後のことについてあらかた決め終えた。
「よし、それじゃあこれからもよろしく頼む、奏」
「分かった。こちらこそよろしく」
それじゃあ・・・と椅子から立ち上がろうとしたその時。
「待って」
いつの間にかベッドから立ち上がった奏の声に止められた。
そのまま椅子に座った俺に歩み寄ってくる。机とベッドはほんの2メートルも離れていないので、奏は2,3歩で俺の目の前に立ちふさがった。
「か、奏?」
困惑する俺をよそに、奏は無言のまま背を向けたかと思うと、あろうことか俺の膝の上に座ってきた。
「お、おい、奏!?」
何だってんだ一体。奏は膝の上に腰掛け、俺の胸を背もたれにするかのように体を預けてきた。
華奢な体だが、それでも確かにある軽い重量。奏の身体を直に感じる。
それと同時に鼻を掠める甘い香り。いつだったかゆりと密着したときもそうだったが、なんで女子ってのはこんなに甘ったるい香りがするんだ。
いやいやいや、今はそんなことに意識を取られている場合ではない。
「私が―」
俺の胸に体を預けること数秒、それでも俺にとっては長時間に感じられたのだが、やっと奏が言葉を発した。
「私が私の分身と同化している間、弓弦が抱きしめてくれた」
確かにあの時、奏に無事でいて欲しい一心から、無意識に抱きしめていた。
「乱れていく意識の中で、あなたに抱きしめられていたから、私を見失わずにいられたんだと思う」
「奏・・・?」
必死の思いからしたことだったが、そんな効果があったのだろうか。というか俺で良かったのか?
「もう一度」
「え?」
「もう一度抱きしめて欲しい」
思考が追いつかない。奏は今なんと言った? 俺に抱きしめて欲しいと?
いや待て、確かに奏のことは気になってはいたが、それはこいつがいつも一人きりで可哀相だからとか、そういう理由であって・・・
俺が一人で葛藤しているうちに、奏が小さく一言。
「嫌?」
今奏はどんな顔をしているのだろうか。俺に背を向けて腰掛けているこの状況ではその表情を伺い知ることは出来ない。
だが、これ以上奏を不安にさせるのも、孤独にさせるのもいけない気がした。
先ほどからやり場に困っていた腕を奏の前に回し、軽く抱きしめる。
「これで・・・良いのか?」
「うん」
奏は前に回された俺の手に自分の手を重ねてきた。
やがて感じる温もりと柔らかさ。普段物騒な剣を振り回してはいるが、この華奢な身体は間違いなく少女のそれだ。
しばし無言のまま時が過ぎる。音無は自分の鼓動の速さが背中越しに悟られはしまいかと必死だったが、奏は気にする様子もなく体重を預けてくる。
教室棟から離れた学生寮棟では何の喧噪も届かず、ただ互いの呼吸のみが聞こえる。
収まりが良い場所を探しているのか、時折膝の上でもぞもぞと動くのが妙にくすぐったい。
それに併せて丁度首の下あたりに当たる彼女の後頭部が揺れ、後ろで束ねた美しい銀髪が音無の首筋をくすぐる。
もう色々といっぱいいっぱいだ。
622名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:40:43 ID:IvyEzu2z
奏「ゆずる」
音無「…何?」
奏「呼んでみただけ」
音無「またそれかよ」
奏「えへ」

ゆり「私も下の名前で呼ぼうかな…」

623名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:42:19 ID:DuilPisJ
音無は奏に問いかける。
「な、なあ奏、いつまでこうしてるんだ? まだ体調も万全じゃないだろうし、そろそろ休んだ方が・・・」
音無にとっては精一杯の提案だったが、
「身体はもう大丈夫。それに・・・」
奏が首を捻ってこちらを向く。ずいぶん久しぶりに顔を見た気がする。
「こっちの方が落ち着く」
どことなく満足げな表情で言う。基本的に無表情なやつだが、最近は微妙な表情の変化が分かるようになってきた。
俺が落ち着かないということは分かってるだろうか。
信頼されているのか、男として見られていないのか。
「あと2時間は学園の授業も終わらない。それまではこうしていたい」
「2時間って・・・」
もう観念するしかないようだ。再び前を向いた奏を抱きしめ、背もたれに身体を預ける。
幸い奏の身体は軽く、膝が痺れるようなこともなかった。
それに音無も奏の温かさや重みに、安心を感じていたことも確かだ。
そんなことを考えているうちに、可愛らしいあくびが聞こえてきた。
まさかこいつ、このまま寝る気か?
音無の予想通りに、奏は数分もしないうちに静かな寝息を立て始めた。
前から思ってたが、寝付き良すぎないか・・・
数時間前の分身との同化による負担も影響しているのだろうが。
顔は見えないが、きっと安らかな寝顔で眠っていることだろう。
何だかこの期に及んで一人だけあたふたしているのが馬鹿らしく思えてくる。
こうなったら天使様が満足するまで、こうしているのも良いかもしれない。
思えば自分も奏に付き添い、うたた寝していたとはいえ一晩中付きっきりだったので疲労が溜まっていた。
考えているうちに、思い出したかのように睡魔が襲ってくる。
音無はそれに抗うこともせず、ただ奏の温もりを感じながら意識を預けた。

静かな部屋。聞こえるのは二人の静かな寝息だけ。
二人の手は奏の手前で互いに重なり合っていた―
624名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:44:57 ID:DuilPisJ
以上です。
今更気付いたが途中で日付変わってID変わってしまったorz
次書くことがあれば書き溜めてから投下します
文才皆無で色々至らぬところもありますが楽しめて頂ければ幸いです

天使ちゃんを膝だっこしたかった。それだけ。
625名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 00:50:22 ID:2nBNO8Je
ちょっと気になったんだけど
>>416>>587の作者さんって同じ人なのかな
626名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 01:02:38 ID:t9xuxWSb
>>624
GJ!

>>597
続き希望です
627名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 05:25:29 ID:0ZkUy42J
>>624
GJ
音かな和む
628名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 08:16:59 ID:IvyEzu2z
高松×女教師って需要あるか?
あったら投下しようと思ってるんだが
629カレナック:2010/05/31(月) 10:24:27 ID:Gd6VhF8b
ありかもしれないけど恋愛っていう純愛系ではないと思う
630名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 18:01:15 ID:DVBV9L8Z
>>624
GJ!!
631名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 22:41:19 ID:wbrobErB
♀直井ってどうなんだろう アウトか
632名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:05:37 ID:mWVQywa8
なんかそういうレス前にもあったな

個人的にはおkだけど人を選ぶだろうから投下する時には注意書き必須かと
633名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:51:25 ID:wrRDxdMn
>>620
このアニメは男のほうが多いので女内で比べるのは非情すぎる
男内で比べるべき
634名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:55:10 ID:HzDHkLsA
直井は読みたいけど男にしか見えない人には鬼門だから注意書きいるだろうな
ゆりっぺはエロいけどエロパロは書きにくいキャラだと思う
635名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 02:03:08 ID:y0zGAcSw
保守
636名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:37:50 ID:Azje1ZPt
第6話の独房へ監禁された天使と音無のSS
内容はエロ80% ギャグ15% その他 5%
・天使ちゃんマジ鬼畜!
・天使ちゃんマジおち○○ん!
・天使ちゃんマジドイツ!
そんな感じで割かし紳士向けな官能小説風

以下、投下!
637名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:39:17 ID:Azje1ZPt
音無と天使は休み時間に麻婆豆腐を食べていたという理由で
直井率いる生徒会に独房に監禁されていた。
苛立つ音無と対照的に落ち着いている天使は
寝る以外にやることがないと言いベットに上がって壁に持たれ掛り

「ふぁぁ〜ぁ、おやすみなさい」

音無を無視して天使は眠りについた。
そんな天使を見て音無は溜息をついた後、うな垂れていたが
突如、全裸になり天使に飛びかかる。
そして肩に手を掛けるとそのまま、ベットに押し倒した。
天使は目を開き見上げると無言のままで
右手にハンドソニックをきらめかせる。
それを見た音無は肩を震わせ目に涙を貯めながら言った。

「ねぇよ…そんなのってねぇよ…
 密室に閉じ込められた男女がやることと言ったら…
 セックスだろ!セックス!セックス!セックスだ!」

ずぶしゅぅ!

ハンドソニックに貫かれた音無は
そのままベットの下に叩きつけられ意識を失った。
天使ちゃんマジ鬼畜!
638名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:40:21 ID:Azje1ZPt
音無が目を覚まし辺りを見回していると
壁にもたれ掛かり寝ていた天使は目を開き呆れたように言った。

「すごいわ…30秒で復活するなんて…」

何を言われてるのか理解できずにいる様子の音無を無視して続ける。

「そんなにセックスしたいの?」

その問いを聞き音無は今までのことを思い出し状況を理解した。
そして返答は音無より先にそそり立つ息子でしてしまい
気まずそうな顔をし天使から目を逸らす。

「こういうのが好きなんでしょ」

天使は靴下を脱ぎ素足になると右足の指先で
音無の息子の裏筋からなぞる様に上に向かわせ
亀頭に達するとなでる様に足首を器用に動かした。
音無は思わぬ刺激に甘い悲鳴を上げ息子を振るわせる。

「女の子に踏まれて喜ぶのね…」

そう言った天使の口元にはうっすら笑みが浮かぶ。
天使は亀頭を踏みつけるように力を込めると
音無はより大きな声で歓喜の悲鳴を上げ
腰を逸らして天使の足に応える。

「本当、変態ね…」

呆れ顔で溜息をした後、左足の靴下も脱ぎ
両足の裏で音無の息子を挟み込むようにして上下に扱き
亀頭を撫で回したり、カリの部分を親指と人差し指の間に挟むように使い
刺激したり息子を激しく強く徹底的に攻める。
音無は天使の上下に扱く足に合わせ腰を上下にビクンビクンと動かし
激しい快楽の波に体を打ち震わせ、やがて絶頂に達する。

「天使ちゃんマジ天使!
 天使ちゃんマジ天使!
 天使ちゃんマジ天使!」

射精した。激しく白い液体を噴出し撒き散らす。
それを見た天使はすばやく足を引っ込め音無を見下しながら言った。

「足だけで射精するなんて本当、救いようのない変態ね…」

肩で息をし射精の余韻に浸る音無に向かって天使は言う。

「そうね…足だけでは可愛そうだから…舐めさせてあげる」
639名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:40:51 ID:Azje1ZPt
天使はそう言い自ら下着を脱ぎ捨てると両足をベット下に
下ろし足を少し開きスカートをたくし上げ
淫魔のような目で首をもたげる音無を見つめる。
音無はその意図を理解すると飢えた狼が兎に飛びつくように
天使の股の間に顔をうずめ秘所に貪り付いた。

「あっ」

天使は小さな声を上げる。素早い音無の反応に戸惑い隠せなかった。
音無は舌先を秘所の奥に伸ばし豆の包皮を見つけると器用にむきあげ直接刺激する。
それは天使に強い快感の波を与え蜜壷は甘い蜜を滴らせ始める。
音無は天使が感じていることを悟ると天使の腰に手を回し
より強く激しく天使を攻めたてる。
天使は予想を超える刺激に漏れでそうな喘ぎ声を押し殺し耐えようとするが
より強さを増し幾重にも重なる快楽の波に耐えることができず絶頂が近づく

「ダメぇ…」

天使は音無の頭を押しのけようと手を置くが力が入らず
股を閉じようとするがそれは白く柔らかな太ももで音無の顔を強く包み込み
音無しの興奮を高め動きを加速せさるだけだった。
そして天使は成す術もなく音無に絶頂させられた。
目を強く閉じ、高く甘く喘ぎそうな声を必死に抑え、
足に力を込め絶頂の余韻に体を震わせて秘所は愛液をほとばしらせる。
音無は天使の反応から絶頂に達したことを知る。

「イちゃったのか?」

天使は見上げる音無しの目からすこし視線を逸らす。
頬は赤く上気させ、息は乱れ、シーツは愛液に濡れている。
そんな状況で天使は小さな声で答える。

「そんなこと…ないんだから…」

その可愛らしいウソに音無は口元に笑みを浮かべる。

「そうか、それなら俺、頑張らないとな!」

そう言って天使の腰にまわしていた右手を肩まで伸ばし
やさしく天使をベットに押し倒し素早くブレザーとブラウスのボタンをはずすと
薄いピンク色の可愛らしいシミーズ※1が姿を現す。

※1 シミーズ参考画像
http://livedoor.blogimg.jp/taison1224-dasjkfj/imgs/d/f/df921d8f.jpg
640名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:41:37 ID:Azje1ZPt
「ブラはしてないんだな」

音無はうれしそうに天使の目を見つめながら言う。
天使は顔を真っ赤にし目にはうっすら涙すら浮かんでいる。
今すぐ音無を押しのけてやりたいが一度、絶頂を経験した体は
力が入らず音無にされるがままを受け入れるしかなかった。
音無がシミーズの紐を肩からはずすとすっと落ち幼い膨らみが姿を現す。
その緩やかな斜面の頂には小さなピンク色の果実がなっていた。
その果実はすでに熟れておりそそり立つそれは音無を喜ばす。

「すでに乳首、立ってるんだね」

そう言って音無は果実に被りつき舌先で嬲り回す。
天使は「そんなことはない」と否定の言葉を言いたかったが
それは声にならず変わりに甘い声をあげてしまう。
思わず喘ぎ声を上げてしまったことを恥り後悔した天使は
その後すでに敏感になっている部分を攻められ続けながらも
歯を食いしばりもれ出そうな声を押さえ音無の攻めに抵抗を示す。
そんな喘ぎ声を抑えようとする天使の様子を見た音無は天使の下半身に手を伸ばすと
割れ目に指を侵入させ、すでに充血し立ち上がっている
突起を人差し指と中指に挟み込み転がしながら刺激を加える。
天使は上と下の敏感なところを攻められ再び来る絶頂の波に備え
目を強く瞑り、閉じる口に力を込め、体を硬くさせるが
寸前のところで音無が動きをやめる。

「ふぇ?」

その意外な行動に天使は音無を見つめ情けない声をだす。
音無は愛撫をやめると己の息子を天使の割れ目に突き立てながら言った。

「いいよな?」

天使は首を上げ大きく反り立つ音無の息子を見て
怯えるように目を逸らし答える。

「そんな…大きいの無理だと思う…」

音無は息子の亀頭を天使の割れ目に擦り付けると
すでに濡れた天使の愛液により亀頭が濡れ艶やかに光る。

「平気だよ。こんなに濡れてるし…ダメかな?いいかな?」

天使の意思とは裏腹に蜜壷は更に愛液を滴らせ
すでに音無のモノの受け入れる準備を済ましている。
天使は身を捩じらせ小さく消え細るような声で返答する。

「うん…」

その恥じらいと戸惑いの混じった答えに
音無は微笑を口元に湛えながら意地悪そうに言った。

「うん?じゃわからないよ…
 もっとはっきり具体的に答えて欲しいな」

天使は限界だった。
すでに絶頂に達しようとしていた体のうずきを抑えることはできなかった。
今まで守っていた何かを捨て去るように天使は答える。
641名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:42:08 ID:Azje1ZPt
「欲しいです…音無君のおち○○んが欲しいです!」

天使ちゃんマジおち○○ん!
音無は天使の返事に笑みを浮かべると
目を潤ませながら見つめる天使の頭をやさしく撫でてやった後
己の息子を天使の蜜壷に突き立て一気に貫いた。
天使は初めて膣奥に異物の侵入を許し小さな体を弓なりに逸らし苦痛に息を荒げるが
すでに愛液に濡れそぼった蜜壷は音無の息子の動きを助けやがて息には甘いものが混じり
音無の突き上げに応えるように我慢する必要のなくなった喘ぎ声をもらす。
音無は天使の小さな膣、全体で息子を締め上げられすぐにでも射精してしまいそうになる衝動に耐えながら
天使の腰と肩に手を回し起き上がらせブレザーとブラウスを脱がし抱きかかえ前面座位の体位に変えると
改めて天使の体の小ささを認識し抱きしめ、より強く深く天使と繋がる。
天使は音無の背中に手を回しより強く深い突き上げに合わすように腰を動かし
何かの一線を越えた天使は貪欲に快楽を求めた。
音無は上下に揺れる天使の後頭部に手を回し押さえると
小さなピンク色の唇に口を合わせ口内舌でを犯す。次第に天使も舌を合わせ絡め合わせる。
やがて限界の近づきつつある音無は言った。

「もう、出そうだ」

そう言いながらも音無は突き上げることを止めない。
天使に答える余裕はなかった。
何故ならすでに絶頂の波が一度、中断された波を飲み込み
より大きくなって天使を襲っていたからだ。
天使は音無の背中にまわしていた手により力を込め
より高い喘ぎ声を発し弓なりに逸らした体を震わせ
汗を飛び散らせながら絶頂へと達した。
絶頂した天使の膣は収縮し音無の息子を刺激するそれは限界に近い音無には十分、過ぎた。
音無は天使の中にそのまま射精した。
天使は絶頂の中、膣内に熱い液体を流し込まれ声を上げる。

「あっぁ、熱い」

しかし、絶頂の最中のできごとにどうすることもできなかった。
二人は絶頂の余韻が過ぎるまで強く抱きしめあっていた。
642名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:42:48 ID:Azje1ZPt
音無は余韻も去り息を整えつつ抱きかかえる天使をベットに寝かし
息子を引き抜くと愛液と精液の入り混じったものが天使の割れ目から
あふれ出て罪悪感のようなものを感じた。
音無が視線を上ると天使と目が合い慌てて辺りを見回した後、意を決したようにして言った。

「結婚しよう!」

天使はそんな音無を無視して溢れる液体をテッシュで拭い
立ち上がりブラウスとブレザーを着て靴下と下着を履き
乱れた髪を整え改めて服装を整える。
呆然と見つめる音無を見下ろしながらいつもの無表情な天使が答える。

「無理だと思うわ」

その冷静な返事に音無は慌てて答える。

「やっぱ責任って奴が…」

音無はそう言ってから
最低なことを言ってしまったと思い
気まずそうに天使から視線を逸らす。

「それなら気にしないで…」

音無は天使を見つめ返し目を丸くして驚く。
天使は続ける。

「この世界だから…いつかあなたも…」

――― 消えてしまうのだから

音無には最後の言葉は小さすぎて聞き取れなかったが
一瞬、天使が捨てられた子猫のような寂しい表情を見せたように思えた。

静寂を打ち消すように無線の音が響いた。
音無が急いで無線に手を伸ばし耳を傾ける。
聞き終えた音無が慌てた様子で
SSSのピンチな状況を説明し天使に助けを求めた。

「ということで、どうにか脱出できないか?」

天使はしばらく考えた後、扉へと向かうと

「ガードスキル:ハンドソニック」

右手にハンドソクニックきらめかせ
扉に一撃、二撃と加えるが扉はビクともしない。
音無はその様子を見て頭を抱え

「ダメなのか?」

と尋ねる。
天使は音無を見た後、再び扉に向かい
643名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:43:12 ID:Azje1ZPt
「ハンドソニック Ver2....」

そう言ったところで動きを止め音無の方を見る。
その表情はすこしムッとしている様子で
すぐに視線を扉の方へ戻しお腹に手を当て
少し力んだ後、突然、下着を脱ぎ
再び音無の方を向き睨みつけるとベット方へ投げ捨てる。
音無は天使の行動に驚きつつ投げ捨てられた下着を見ると
白い液体にぐっしょりと濡れており
天使の行動の意味を察して気まずそうに視線を泳がす。

天使は再び扉に向かうと目を瞑り一時、瞑想した後
目を見開き唱える。

「ハンドソニック Ver5 アハト・アハト!」

独房全体に響き渡る轟音と共に
重量感のある巨大な金属の塊が姿を現す

音無は突如、出現したその金属の塊を
震える手で指差し天使に尋ねる。

「それは何なんだ…」

天使はどこかうっとりしたような声で答える。

「ドイツの高射砲 8.8cm FlaK 36 とてもいいものよ」

天使は呆然とする音無を無視して
右手を高く振り上げ、そして振り下ろしながら言った。

「ファイエル!」

すさまじい爆音と共に砲弾は吐き出され
独房全体を吹き飛ばすような爆風と共に
扉を跡形もなく吹き飛ばした。

天使はベットの上で腰を抜かす音無を一瞥し
溜息を吐くと

「先に校庭へ言ってるわ…」

そう言って走り出した。
取り残された音無は

「天使ちゃんマジドイツ」

そう呟き天使の投げ捨てた下着を
当然のようにポケットにしまおうとして気がつく

「俺…全裸じゃないか…」

644名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 03:49:48 ID:Azje1ZPt
投下完了
最後まで書ききるって
最高に気持ちがいいな…
後半のエロとかいろいろと気になるけど・・・
まぁ、いいか…無理に好きなネタ突っ込めたし…
それなりに満足さ・・・
最期に読んでくれた方、服装関係の質問に答えてくれた天使ちゃんスレの紳士方、ありがとう・・・
ノシ

645名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 04:15:59 ID:m7VleB/l
>>636-644

どっちかっつーと、エロとギャグの割合が逆だな

参考資料は何事かとオモタw
646名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 06:52:01 ID:yi8abAx1
>>644

なんかあちこちで吹いてしまったww
647名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 07:06:11 ID:gCF0y1hW
笑えばいいのか興奮すればいいのかよく分からんSSだなw
648名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 08:51:28 ID:p4HxEyaI
音無と天使は休み時間に麻婆豆腐を食べていたという理由で
直井率いる生徒会に独房に監禁されていた。


↑確かに本編もその通りなんだが、今となっては完全にギャグとしか思えないな
649名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 10:23:50 ID:OGVzofpr
あらすじで書かれるとギャグにしか見えんwww

リアルタイムの時はシリアス展開だと思ってたんだけどな
あれか、悪役直井の雰囲気のおかげか
結局はアホだったわけだが
650名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 10:34:41 ID:GESAoVZC
シリアスのはずなのにギャグにしか見えない展開が可能なら
逆もまたしかりという事か
651カレナック:2010/06/01(火) 12:46:53 ID:qRJ8GuER
GJ!!
これからも応援してるぜ!!
652名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 12:52:09 ID:U5HyYu4K
アハトアハトは夜桜のパロなんだろうか
653名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 17:42:15 ID:D9XUnbkv
音無がゆりと奏にフェラされて

ゆり「なにこれ、音無君もうビンビンじゃないww」
 奏「しょうがないよ、気持ちいいんだもんね、結弦」

っていう電波を受信したんだが・・・。
654名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 18:06:02 ID:abaSIi9e
>>653
よし、受信する任務に戻って下さいお願いします
655名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 18:45:48 ID:Azje1ZPt
>>652

元ネタはWikipediaより

>ドイツ語では 8.8 cm Flugabwehrkanone と呼ばれる。独特な発射音から、
>連合軍は、eighty-eight と呼んで恐れ、
>ドイツ軍将兵はその音を聞くと「Acht-Acht (8-8、アハト・アハト)だ!」と沸いたという。

夜桜というのはよく知らないけど
ヘルシングとかナチネタでよくでてくる
有名な高射砲で対戦車砲としても活躍し名を馳せた。

>>653

受信ログの提出も忘れずに!


ふぅ、改めて読むとエロのセリフとかお約束すぎてギャグのようだ
次こそエロエロなのを書きたい鬼畜な方向で・・・そして消えるんだ・・・
656名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 20:55:36 ID:U5HyYu4K
>>655
なるへそ結構使われてたんだな

ttp://imepita.jp/20100601/751640
これしかしらなかった
657名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:07:17 ID:EWDuO4id
直ゆり
どうぞ↓
658名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:54:22 ID:Tlnol7id
終了
659名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:59:27 ID:8mbSMchB
「あんたなんかに・・・くふっ・・・!
ああっ!!」

「言ったでしょう。僕が神だって。」

「そんなの・・ああっ!! み・・認めないわっああ!!」ビクンビクン。

こうですかわかりません
660名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 22:00:48 ID:4CwAafS/
音椎
どうぞ
661カレナック:2010/06/01(火) 22:52:39 ID:qRJ8GuER
音無×椎名をぉww
662名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 23:37:01 ID:sJ9hQ3b7
>>620
遊佐っぺwwww

あ、ひょっとしてガルデモに入ってるぅ??
663名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 23:45:11 ID:4iS33zv7
直井のボクっ娘設定はアウトなのか・・・
ちょっと出直して来るぜ
664名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 00:08:15 ID:2Qc3o39+
>>663

個人的には歓迎だ
665名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 00:23:42 ID:5NqDm1PO
>>662
すまん、忘れてt
遊佐のエロパロが一番難易度高そうw
666カレナック:2010/06/02(水) 00:31:41 ID:NLY+Bi9y
遊佐のエロSSもいいなぁ・・・
667名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 00:35:33 ID:Oqmck1Vp
そんなことよりゆりっぺが先だろが
なんで一つもないのwww
668名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 01:08:33 ID:cOP6m6ZB
だってラスボスだし……

音無が「良い匂い」にどぎまぎしてた頃が懐かしいわ
669カレナック:2010/06/02(水) 01:51:01 ID:NLY+Bi9y
直井がゆりっぺ犯すってのがいいな
ゆりっぺはレイプ系が萌えると思う
670名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 07:23:59 ID:6hW/GYng
ゆりっぺの弟妹は幼いアソコに「ひぎぃ!」されて肉が裂けて死にました。
671名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 07:35:15 ID:BD7W8JQx
天使ちゃんもレイプものが萌えるわ
672名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:57:38 ID:ZVEEbGOk
天使ちゃんレイプして中田氏しても絶望の声上げたりしなくて
無反応そうだしな・・・
「中はらめぇ」とか
「初めては>>672さんがいい」とか
「おち○○ん欲しいの!」とか
言ってくれなそうで困る。
673カレナック:2010/06/02(水) 15:38:12 ID:NLY+Bi9y
無言で頬を赤らめながら中田氏の快感に耐えるってのも萌えね?
674名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 16:03:48 ID:ZVEEbGOk
>>673

天使ちゃん…
ふぅ、悪くはないな
675名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 18:43:15 ID:kvbYdJI7
>>673
どうでもいいがアホなコテ付けてないでsageろ
676名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 19:34:45 ID:Oqmck1Vp
引退宣言


大作(注:言い過ぎました)のアイデアが頭の中に浮かんで、
死ぬほど考えてプロットを組み立てて書き始めたつもりだったのに、
なにかがおかしい!そう思った時、続きが書けなくなった。

いつまでたっても手がキーボードを打ってくれなくて、無理やり動かしてもまともな物が作れない。
出来上がったと思っても、推敲する度に「すべて選択(A)→Delete」の繰り返し。
頑張ってやり直しても、結局は削除地獄に嵌っていく。
馬鹿の一つ覚えみたいに同じシチュを言葉を変えて書き直すだけの、破滅の無限ループから抜け出したのは、
歴戦を重ねたヒロインを書いたつもりが、実は歴戦とは同じ戦いが繰り返されただけのことに過ぎないと気付いた時だった。
見事なまでに成長の無いヒロインの話を長々と投下した事が恥ずかしくなり、それがおかしい物の正体だと気付いた時にはもう手遅れだった。
俺が途中まで書いたシナリオにGJをくれたスタッフの人たちには申し訳ないけれど、俺はもう書けなくなってしまった。

もう一度やり直そうとしても、途中まで書いた部分が破綻するだけ。
頑張っても頑張っても満足のいく続きが書けなくなってしまったんだ。

バイバイ、ファンのみんな。
ろくでもないシナリオや曲ばっかりつくった上に、途中で投げ出してしまって申し訳ないと思ってる。



生みの苦しみに負けた書き手より……
677名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 19:35:59 ID:4XbhwmKS
あの、有名なコピペ貼って何がしたいの?
678名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 19:41:16 ID:ZVEEbGOk
エロパロも高尚になったな
毎日、吐き出す精子のように
書き流せばいいだろ・・・

ゴミ箱を妊娠させろ!
後ろを振り向くな!
679名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 22:11:08 ID:bH+hDgf8
そうだ!そうだ!
680名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 22:33:26 ID:cZBdaPwc
赤目天使×黄目天使 ってどうなんだろう
本スレで見て気になった
設定とかおかしな事にならないかな
何よりも自分と瓜二つの相手と、っていうのは
681ajt/tjdmjg:2010/06/02(水) 23:01:58 ID:WcbhQtte
最近、ガルデモが疎かになってない?
682名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 23:09:14 ID:Oqmck1Vp
ゆりっぺなんておろそかどころか一回もエロSSが無いぞ
683名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 23:50:02 ID:wkcO0Xxl
レイプ系が萌えるとか言われてるが
ゆりっぺを犯したいという衝動が湧いてこない

なぜだ?

>>668
ラwスwボwスw
684名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 02:31:16 ID:Vi6Pmjrw
保管庫が最近更新してないようだったから、
とりあえず2レス以上の完結したSSはあらかた保管した
でも(http://www29.atwiki.jp/angelbeats/pages/120.html)このページの名前間違って編集してしまった
本当は×奏の後に×ゆりが付くんだけど、メンバーと管理人以外名前の編集はできないんだ。誰か頼む
というか名前のやり方間違ったかな…

残りの未完SSとかは「倉庫1」に編集する予定。容量オーバーになったら「倉庫2」を作る
予定というか暇な時でもお前ら頼む
にしても結構時間かかるもんだなぁ
これからはSS投下されたら編集するようにしてくれると助かる
685名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 02:52:51 ID:bniv1yAR
>>684

まとめ乙
686名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 04:20:52 ID:FRLicFcn
>>672
天使が無反応でまばたきもせず、顔をじっと見つめながら
「どうしたの? 出さないの?」
と言いつつ、熱い秘肉をきゅっきゅと締めきたら・・・
とか、無反応なりのエロさもあるかと。

俺なら中出しした瞬間、成仏するかもしれない。
687名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 06:46:02 ID:r1GQGWcx
おれも成仏しそう・・・
688名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 16:55:23 ID:pddafhLB
>>684
思ったんだけどそこ本スレとかで使ってるまとめwikiだよな
勝手に使っちゃっていいの?
689名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 17:03:54 ID:bniv1yAR
>>688

Angel Beatsネタだし問題ないかと
強いて言うなら18禁未満お断りな警告の一文でも書く?
690名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 17:07:40 ID:bniv1yAR
すいません、ちゃんと警告も書いてありました
もう何も躊躇うことはないぜ
こういはのが嫌いな人は読まないだけだろうし
メニューの下のほうにある辺りジェントルメンだ
何より俺達のエロスな思いは止まらない
691名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 17:20:31 ID:pddafhLB
いや、@wikiって確か18禁お断りだったはずだからいいのかなと思って
勝手に使ってそれのせいでまとめwiki消されたら本スレの人困るかなと

>アダルト的な要素を含んだコンテンツを公開しても良いですか?
>@wikiではアダルトコンテンツを禁止しております。
692名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 17:34:48 ID:bniv1yAR
>>691

なるほど @Wiki がエロはダメとなってるわけか・・・
困ったな…どこかへ移住なのか・・・
693名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 18:32:27 ID:8zGkAU5a
あさはかなり
694名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 18:52:10 ID:Vi6Pmjrw
あら、そうなのか
なら早めに移住した方がいいかもしれない
でもこういうwikiでエロパロを保管してる所あったような気が
18禁おkなwiki探してそこに保管庫作るか?
695名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 19:48:39 ID:gqTSW+DM
>>694

それがよきかな
このスレがどこまで伸びるか不安だが
棲家は必要だ
696名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:29:03 ID:wi4OMzyU
保管庫決まるまで停止かい?
697名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:46:23 ID:Vi6Pmjrw
保管庫どこにするんだ?
698名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:28:54 ID:YA4nORSM
ここはどうだ?
ttp://wiki.livedoor.com/adult/
普通に他作品のエロパロ保管庫もある
699名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:37:31 ID:L4RQgfU8
良さそうだな
管理する人が居るかどうか
他力本願
700名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 01:10:40 ID:YA4nORSM
とりあえず作った
http://wiki.livedoor.jp/yurikanade/d/
ただ、まだ何にもない状態
誰でも編集できるようにしたけど…
701名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 02:55:35 ID:4nAKRkdW
>>700

乙です
702名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:14:31 ID:9bHIL84b
俺、ユイにゃんが成仏しなかったらネタ小説投下するんだ・・・
703名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:27:03 ID:hGYNzbSz
>>702
……あ、アァぁあ゛ぁ……そんなこと、言うなよ。
704名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:33:24 ID:jUJPZk/6
俺は天使ちゃんと音無がチラリとでも
隠れて付き合ってる高校生カップル的な雰囲気をかもし出しでもしやがったら
松下五段×音無の総受けガチホモSSを投下してやる
705名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:35:54 ID:wHYNxbWu
>>704
カプ固定じゃ総受けにならねえよw
706名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 02:50:27 ID:oIdvkMtB
SSって全放送が終わってからよく書かれたりするものなのかな?
それとも放送終わるとさみしいことになるのだろうか・・・
707名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 02:50:31 ID:wHYNxbWu
聞いてくれ…
一級建築士の音無さんが本気出してユイにゃんルート攻略してると思ったら
突然日向が乱入して全部持っていきやがった…
何を言っているか(ry
708名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 03:58:31 ID:QorAO+u0
あいつは「ユイは一番消し(落とし)やすそう」でユイを選んだ鬼畜
709名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 04:12:22 ID:FiCJT1ow
これは音無を掘らないと気が済まない
ユイにゃぁーん・・・
710名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 04:27:19 ID:hGWHRJaz
エンディングのひなユイがいちゃいちゃしているssを書けばいいのだ
711名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 05:23:39 ID:LvoIBRYp
atwiki.jpでもアダルトSSはOkみたいだぞ

他のエロパロでも使ってるところある
http://www29.atwiki.jp/angelbeats/pages/75.htmlで良い

あと編集間違えたら、新しくページ作って、タイトル間違えたページに削除依頼と書いとけば良いと思うよ
712名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 06:26:50 ID:oIdvkMtB
>>711

明確にatwiki.jpがアダルトSSはOKと言ってるならいいけど
他にあるから良いという判断なら、どうかなと思う・・・

もう移転も完了してるし、
そこにはリンクでも張っておけばいいのでは
アダルトOKなとこで確実に安全だし
独立してる分、気ままにやれるしね。
713名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 10:41:10 ID:MPk90H03
俺は>>711使うので>>711にまとめといてね
>>700見たら、アクセスカウンター付けるようなやつで、誰が何時にどんなエロを何時間見たのかバレるので恥ずかしくてもう踏みたくない
714名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 10:51:27 ID:gU5Qf7Gg
了解した。
715名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 10:54:07 ID:MPk90H03
アクセスカウンターじゃなく、アクセス解析を付けてるだった
解析されたくないので
716名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:13:39 ID:r/glmvKS
管理人です
すみません。アクセス解析の設定変えました
「使用しない」にしたので
717名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:17:45 ID:iFtMBy2+
なんか怪しくて信用できん
718名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:21:29 ID:MPk90H03
一応、自分用の保管場所を作っといた
しばらくは様子見で>>711を利用させてもらうわ
719名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:29:02 ID:qjea9vMr
隠せる解析くんとか入れるなよ
俺の嫁が消えて死にたい
720名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:29:09 ID:gU5Qf7Gg
すごいエロネタ考えた
考えていたら眠たくなった
721名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 11:38:39 ID:MPk90H03
日向乙
722名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 16:26:59 ID:AQMSmcEH
ユイにゃん追悼SSを希望
723名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 16:51:04 ID:oIdvkMtB
リアル転生後、出会った日向とユイ
日向が隙を見てユイを犯し
「ちっ、マグロかよ、ダッチワイフみてー」
とか言って看護婦さんに浮気するSSですね。
724名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 17:20:08 ID:AQMSmcEH
夕暮れのグラウンド。体育服姿のユイを日向はしっかりと抱きしめた。
体操服の胸元からは、ちょっと酸っぱいような汗の匂いが立ち昇っている。
汗で濡れたピンクの前髪のあいだから、おてんばそうな赤い瞳が日向をじっと見上げていた。
埃まみれの髪の毛は、なつかしい太陽の匂いがした。


こんな感じで
725名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 17:36:08 ID:lobLnbMA
>>724
書こうぜw
726名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:26:24 ID:c32uPl6q
実は、音無が天使ちゃんにいい様に乗せられて片棒担がされてただけってな展開…

鍵史上最悪の鬱アニメになるな
727名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:33:16 ID:5UOiXjqc
ユイ「結婚するなら・・・せ、セックスだってするんですよ・・・?」
日向「俺がセックスしてやんよ!」
728名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:39:44 ID:oIdvkMtB
>>727

音無「セックスなら俺もしてやんよ」
天使「セックス?私もしてやんよー」
俺「セクッス、俺もしてやんよ!」
729名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:46:12 ID:hLS5q4i4
SS投下
730名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:46:42 ID:hLS5q4i4
艱難辛苦という言葉がある。
意味するところとしては立ちはだかる困難や辛く苦しい出来事、降りかかる苦労に四苦八苦し思い悩むといったところか。
何事も上手くいかず、思うようにならず、足掻けども足掻けどもどうにもできず。
艱難辛苦とはそういう事態に直面したときのことを指す言葉であり、人間生きていればそんな経験の一つや二つして然るべしだ。
そしてそれを乗り越えられたとき、人はそれまでの自身から脱却し、一皮剥け、より大きく成長するのだろう。
与えられる試練はみなそのためにあるとは誰が口にしたことだったか。
なるほど、言い得て妙だ。
とどのつまりは生きていく上で避けては通れぬ物であり、ならば額面どおりではなく逆に捉えるのだ。
それを乗り越えるからこその人生である、と。
飛行場の滑走路のようにアスファルトで舗装しローラーでガチガチに踏み固められ高性能測量機器を何度も確かめてやっと施工完了した石ころひとつとしてないフラットかつ綺麗な道をただ言われたとおりに歩み進むことのどこに愉悦を感じられよう。
自ら選んだ山の、その鬱蒼と翳りぼうぼうに伸びた雑草を掻き分け蜘蛛の巣を被りアブに刺され泥だらけの埃まみれになりながら這いつくばるようにして登りきった先にある景色はきっとなによりも美しかろう。
だが、登った山は降りねばならず、またしても生い茂る木々やら図鑑でも紹介されないような珍妙な草花と耳障りに飛び回る鬱陶しい羽虫を相手にしなければならない。
放逐されてつい野生を取り戻してしまったトイプードルやらコーギーやらダックスフンドがうようよと息を潜めて飛びつく隙を狙っているかもしれない。
見目愛くるしい小型犬であればまだいいが、中にはより凶悪な毒持ちの蛇やらしたたかな猿やら腹ペコの熊やらタタリ神に堕ちた乙事主なんてものもいるかもしれない。
考えただけでうんざりする。そこが落石滑落上等の超高難度の山であればなおさらだ。
えてして人生と名の付く山はそんなもんである。
ここが己のベストだと腰を据えてじっくり下界を見下ろし疲れた体を休めつつよくやったと自分を褒めるのもいい。
一寸先は闇だ、何が起こるかわかったもんじゃない。
しかし、また違う景色を、もっと素晴らしいものを目指すのなら。
人生山あり谷ありとはよく言ったものだ。楽ありゃ苦もあるさとはよく歌ったものだ。
最終的には乗り越えられる試練ならば、お迎えが来る頃には酸いも甘いも噛み分けた、それはそれは満足いく人生を生きられることだろう。
でも、もし、その試練を乗り越えることが叶わなかったら。
目の前に聳え立つそれが乗り越えられないほど大きく、厚く、理不尽で不条理なものだったら。
しかして今俺はここにいる。
艱難辛苦で塗り固められた人生を歩んできたやつばかりのこの世界に、目を覚ませば、俺はいた。
呪われた青春時代とでも例えればいいのか、理想的な学生生活を送れなかった者達にもう一度あてがわれた謳歌の舞台。
にも関わらず、未だに艱難辛苦を敷き詰めて作られた路上を伝統ある箱根駅伝を全区画単独走破するが如き過酷さをもってして突き進まなければならないのはどういうわけか。
責任者に問いただす必要がある。責任者はどこか。
「どうしたの。気分、悪い?」
横壁をじっと睨みつけたままでいたためか、奏が不安げに問いかけてくる。
俺は体勢はそのままに、何でもないんだと言うが、それが気にくわなかったのだろう。
ころんと反対側、伸びてきた手の方、彼女の方へと向かせられてしまう。
なんという貧弱野郎だと誹られるのももっともだが、奏が言うところのうにゃうにゃはわからなくとも怪力設定は常時発動しているらしい。
高校生というか中学生、下手すりゃ小学生にも間違われそうなほど小さな体で、それ相応の力しか持ち合わせていないだろうという彼女が身長差も体重差もかなりある寝転ぶ大の男を簡単にひっくり返せるのにはそれ相応の理由があった。
俺のような凡庸な人間を何の拘束措置も取らずに閉じ込め、力ずくで言いなりにさせるのにわけはないのだ。
監禁先が彼女の自室であり、拘束されてるのは主にベッドの上であり、力ずくといってもせいぜいがこんな、床擦れしないように寝返りをうたせるくらいのものだとしても。
誤解のなきよう言うと、誰も甘んじて篭の中の鳥を演じているわけじゃない。
731名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:47:20 ID:hLS5q4i4
嫌なのかと突っ込まれれば閉口せざるをえないが、だからといって好き好んでこんな厚かましいマネを働いているわけでもない。
話は少し遡る。
退席するのは一向に構わないが俺をここから一緒に連れ出してくれるやつに限定するでなければご清聴願いたいむしろ連れ出してくれることを願う、切に願う。
あれはだいたい三十分ほど前だったか。
早々に手放した意識を次に取り戻したときには俺はすでに奏の自室にいた。
番狂わせは滅多に起こらないから番狂わせであって、大方の予想したとおり、常識の範疇を大きく逸脱した奇妙奇天烈な能力を縦横無尽に遠慮なく発揮した奏は難なくお目当てのものを掻っ攫うことに成功したようだ。
でなけりゃ俺は今ここにはいない。
とすると、あの場にいたゆりと椎名のその後が気になるところだが、奏は教えてくれないし聞いたところでなんだか冷めた目を返されるので聞きづらい。
巻き添えをくらっただろう日向達に至っては心底何の心配もしちゃいないが、仮にもゆりだって女の子だし、椎名にしてはそれのみならず病み上がりだ。
起き抜けに様子を確かめに行こうとして、それも無言で見つめてくる奏によって阻止された。
いや、その流星雨か高輝度HIDランプのように爛々と光りを放つ双眸は雄弁に語っていたんだ。
いかないで、ここにいて、看病させて、と。
目は口ほどにものを言うらしいが、いやはやこいつと一緒にいるとその言葉が痛いほど感じられる。まさに痛感だ。
こちらからまず聞かなきゃ必要なことも言いやしないんだからある意味必然だが。
しかも聞いたところで、狙ってやってんじゃないかというほど紛らわしくかつ不器用な返答をよこすときが多々ある。
こうして静かに本音をたたえる瞳から言いたいことを汲んでやるのが一番厄介がなくていい。
そしてここに、俺が篭の中の鳥よろしく大人しく寝付いているわけもあった。
言わんとしていることが読めてしまう分、言葉にされるよりもなお振り払い難いんだよ。
これが迷惑がれるようなことだったらどんなに楽だったか知れないが、あからさまに迷惑がれるようなものでないために強く拒否できず。
顔面においては眉ひとつ微動だにさせないくせに、ミリ単位で揺れ波打つ瞳を前に、俺は己の無力さを嘆くしかなく、極力彼女を見ないようにするだけで精一杯で、だから壁なんぞを睨んでいたんだ。
そうしていないと看護精神過剰の白衣の天使はひたすら動き回り、あれこれと甲斐甲斐しく介護一歩手前の手厚い看病を買ってでてくれる。
ありがたくて涙が出そうだ。
「そうだわ。おかゆ、できたの」
あ、マジで泣きそう。
ベッド際に寄せられたテーブルに置かれたお盆と、お盆に乗せられている小ぶりな土鍋を目にし、俺は頬と胃が引き攣らんばかりの思いだった。
お粥って普通白いよな? 入れても卵とか梅干とか、あとはまあ鮭の身をほぐしたのとか、そんなのだよな。
凝るやつは出汁や薬味、滋養のありそうなものを入れるんだろうが、お粥のスタンダードなものとしてはただ生米を煮たもののはずだ。
それがどうだろう。
百歩譲って豆腐はまだいいとして何故ラー油を入れたような刺激的な赤色をしてるんだ、ほのかに鼻腔をくすぐるこの山椒みたいな香ばしいかおりはいったい。
なんとも斬新かつ劇的なお粥がそこにはあったというかそこにあったのは誰がどう見ても麻婆豆腐でありお粥の要素は申し訳程度に見えるふやけた米粒くらいにしか感じ取れなかった。
食欲はそそられるが見ているだけで腹が膨れそうだ、胸焼けと言い換えても差し支えない。
ごくりと喉が鳴ったのはあまりにもうまそうに見えたからだと信じたい。信じなければやってられない。
今になって先刻のゆりの言葉がまざまざと思い出される。
まさか本気でそんなもん出すわけねえだろうと高をくくっていたが、あいつ、ビタリと当ててくれやがった。
「どうしたんだ、これ」
くゆる湯気の向こうに座る奏にそう言う。
「食堂でお願いしてきたの。うまいわ、きっと」
732名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:47:55 ID:hLS5q4i4
それは食券乱用、じゃない職権乱用じゃないのか。しかもできたっていうか出前が来た、じゃないのか。
一般生徒の見本であるはずの生徒会長はしかし欠片も悪びれた様子はなく、一杯のかけそばをじゃあないが分け合って食う気満々である。
よそう椀はなく、土鍋が一つ、蓮華は二つ。
内一つは奏が手にし、すくったお粥と言う名の麻婆をわざわざ食わせてくれるのか、鼻先まで持ってくる。
こぼさぬよう自然と下に添えた手が、今の格好と相まって、なんだか本当に白衣の天使みたいだ。
無償で慈愛を振りまき救いの手を差し伸べる天の御使い。
「食べて」
差し出されるのは天上の甘露とは程遠い、辛味という味らいに痛いカプサイシンと刺激の塊だが。
なんたる艱難辛苦だ。むしろ辛いだけだ。
学食で出されている麻婆豆腐そのものに気休め程度に煮米を加えただけであり、何度か食してるんだから想像がつくが、はたして麻婆粥の味や如何に。
意を決し、俺はそろそろと口を開き。
「あさはかなり」
その言葉を耳にしたのは、身を包みこむいい匂いのする布団から一転、何もない空を舞っているときだった。
窓ガラスをけたたましく突き破った真っ黒なボールがひとりでに破裂し、次の瞬間閃光が一面を覆い尽くすのに要した時間は刹那に終わり。
反射的に身を強張らせた俺の首根っこを誰かが引っ掴むと、とんでもない勢いで引っ張られていった。
開きっぱなしの口の中に奏曰くうまいお粥が運ばれることはなく、けれども代わりに必要以上の酸素が流入してきて、一気に食道まで乾燥してそうだ。
搾り出したい絶叫は張り付く喉では不可能であり、呼吸すらも満足にできない。
一応重力の縛りは健在らしいこの世界でこんな高さから羽ばたこうものなら蝋でできた翼をもってしても楽々と落下が可能であり蝋の翼なんてデッドウェイトなもん付けていようがいまいが落ちるものは落ちる。
このままでは地面への激突は必至であり必死である。
突然のことに体は石みたいに動かない。
僅か数秒足らずででっかいピザを地面に作ることになるだろう恐怖で竦みあがってしまい、なれども突然浮遊感が収まり、やおら降下が再開する。
十分に安全な高さまでくると、俺を脇に抱えたそいつは鉤付きの縄から手を離して飛び降り、危なげなく着地すると息つく間も惜しむように駆け出した。
地面が近いことをこんなに感謝したことはない。
竦みきった体は噴出す安堵によって一転して弛緩しきる。
そうしてようやっと見上げれば、ひたすらに真ん前目指して全速力で走る椎名の顔があり、俺が自分を見ていることに気が付くとチロリと目線を逸らした。
はて、何故だろう。
声を出そうとし、しかし今もって渇ききったままだった喉は咳をするに留まる。
「大丈夫か」
ややスピードを落とし、彼女が言う。
俺は何度か唾液を飲み込んで喉を潤し、その最中、これは何だろうと視界に入った白い布に疑問を抱いた。
その白い布はどうもエプロンらしく、それだけでなく、普段の彼女が好んで穿くようなものじゃない、いやに長いスカート。
両サイドに深く入れられたスリットがなければこんな全力疾走していたら転んでしまいそうだ。
下半身から徐々に上半身へと視点を移せば、やはり白いのはエプロンだったようで、スカートだと思っていたのは一体型のロングドレスだった。
黒地のドレスに白いエプロンが映える、なかなかにクラシカルな出来栄えの衣装だ。
俺は行ったことはないが、有数の電気街では加熱したブームを過ぎた今日でもお目にかかることが容易だろうと、そんなことを現実逃避気味に思った。
「ひとつ、いいか」
俺は最後に一度咳払いすると、期待と不安が織り交ざった色を滲ませる瞳でこちらを見たり逸らしたりを繰り返す椎名に向けて口を開く。
「それも売店で売ってるのか」
動きやすさを追求した結果だろうか、一部改造した跡が見受けられるメイド服を着込んだ艶やかな黒髪メイドは、ぷいっと顔を背けただけだった。
                    ***
733名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:48:40 ID:hLS5q4i4
意外にもしっかりと女の子してた奏の部屋から場所は変わって、人目につかないよう忍んで連れてこられたのはかび臭くほの暗い体育館倉庫だった。
あっちに戻りたいというわけじゃないが居心地において雲泥の差があるのは確かだ。
一見するとマットだのハードルだのが整然と並べられてはいるが、別段掃除が行き届いているわけでなく、きちっと放置されてるだけだろう。
換気も悪いらしく淀み溜まった湿気と、充満する埃で息が詰まる。
明り取り窓から差す日でキラキラと儚く舞い散る様はそこだけ切り取れば氷晶さながらに幻想的ではあるものの、どんなに美しかろうがダニとダニの死骸が空気中に浮遊してると思うとやっぱり息が詰まる。
ダイヤモンドとは似ても似つかないただのダスト。
清潔とは程遠い、所詮運動に使われる道具を一纏めにするためにあつらえられたほったて小屋に過ぎない。
とてもじゃないが長居したいともくつろげるとも思えない。
どっかから持ち込んだパイプ椅子に腰かけ、これもかっぱらってきたらしい机に頬杖つきつつそんな考えに没頭していた俺はまたしても横壁を睨んでいた。
くすみも見当たらなかった奏の部屋の真白い壁とは大違いのシミと錆びだらけで、だからといって見ていてもこれっぽっちも面白くない。
天井のシミを数えてる間に終わるよとはものの本で読んだがこれだけあったら宵が明けても数え切れないんじゃないだろうか。
というか何が終わるんだったか。
「どうした。気分でも悪いのか」
「奏にも同じようなこと言われたよ」
それよりもと、いい加減代わり映えしない壁との睨めっこも飽き、やむなく彼女へと向き直る。
立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花とは意外と西欧給仕にもありなのかもと、思わず目を奪われる。
見てくれだけなら文句なくそう評していい。
生徒会長の部屋に襲撃をしかけるようなアグレッシブさはすっかりなりを潜め、こんな汚い汁が染み付いた場所に立たせておくには勿体ない落ち着き払ったメイド。
しかし。
「なんなんだ、その格好」
どういうつもりでそんな乙女チックな装いをしてるんだろう。
いつもは無造作に垂らしているだけの髪の毛を背中の辺りで結い、フリル付きのカチューシャまで。
上から下まで完全武装した椎名の気合の入れようで余計に疑問を覚える。
可愛いもの好きってのは知ってたが、これはベクトルが違うだろ。
本人もその自覚はあるらしく、指摘された椎名はちょっと恥ずかしそうだ。
だったらやらなきゃいいんじゃないかとは言わないでおいた。
喋る前から話の腰を折ってちゃあ世話ない。
「私はこういった動きづらいのはあまり着ないんだが」
「だろうな」
「……だからといって、その、着たくないというとそうでもなく……」
「そいつは、まあ、俺からはなんとも」
「勘違いするな、なにも進んで着たいわけじゃない」
説明しだした途端尻すぼみになってしまい、かと思えば強く否定する椎名の言いたいことがいまいち判然としない。
常ならば着ないような服、それが穢れも知らない女児の夢かもしくは薄汚れた大きなお友達の理想を具現化したようなものでも、着てみたいと思うことがあってもいいだろう。
じゃあ何で着たくて着ているわけじゃないということも言うんだろう。
首を傾げる俺を前にして、彼女はくるりと反転した。
一拍遅れてふわりと微かに翻ったスカート、その奥に覗いた白い肌に、どうにもこちらが気恥ずかしくなる。
「こういうのが、いいんだろう」
その言葉の示すところを理解したと同時、そんなもん吹き飛んだが。
「日向が言っていた。お前はこういうのが好きだと」
よかった、あの野郎無事だったのか。巻き込んだ腹いせかはともかく次見つけたらただじゃおかねえ。
それに何を吹き込まれたのか知る由もないが、鵜呑みにするこいつもこいつだ。
ていうか、それじゃあ、まるで。
「それに天使だって、だから、私は」
「おい」
「だというのにお前は憮然とした顔ばかりで、あまつさえ私を見ようともしない」
「なあ、おいって」
「ひとがどれだけ我慢して、こんな」
「椎名」
734名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:49:18 ID:hLS5q4i4
俯きながら小声で捲くし立てる彼女はこちらの声が聞こえていないようで、仕方なしに立ち上がり、その肩に手を置く。
言葉は途切れ、弾かれたように振り返った椎名の顔は、昨日のそれとは違う赤色をしていた。
飛び込んできたそれのおかげで、かけようとしたセリフが追い出されてしまい、俺まで口を閉ざしてしまう。
「一言くらいあってもいいじゃないか」
ぽそりと、沈黙を破ったのは彼女だった。
期待と不安が織り交ざった色を滲ませる瞳でこちらを見たり逸らしたりを繰り返すのはさっきとおんなじで、いや、今は割合的には不安が多いか。
そんな目で見るなよ、咄嗟にすまんと謝りかけちまったじゃねえか。
そんな言葉が聞きたいわけじゃないのは百も承知だ。
でも、じゃあ具体的にどう言えばいいんだろうか。
何を言ってもなんだか薄っぺらくなっちまいそうで、じっくり言葉を選んでみてもどれもしっくりこない。
まにまに俯きだす椎名は今にも消え入りそうで、長考する時間は与えてくれず。
だから。
「あー、その……いいんじゃ、ないか。うん、いいと思うぞ。スゲエいい」
とんでもなく薄っぺらい、それどころかどうでもよさげな言葉を吐くこの口は誰の口だ。
俺のだよ。
重ねた推敲はこれっぽっちも役に立たず、雲よりも軽い社交辞令みたいな褒め言葉はしかし、耳にした彼女にはことの外嬉しかったらしい。
「ほ、本当か? いいのか?」
そんなことを言われて今さらうっぴょーんやーいひっかかったーなんて言えるほどイタズラ好きでも無謀でも人でなしでもなく。
言葉は軽いが本音ではそう思っているのも確かで。
早い話、ブレーキを踏めなくなった。
「嘘言ってどうすんだよ。よく似合ってんじゃん」
「そ、そうか、よかった」
「なんていうか、そう、萌えるっていうの? そんな感じにグッとくるな」
「萌えるのか」
「萌え萌えだ」
「そ、そんなにか」
俺はいったい何を口走ってるんだろう。
百面相とまではいかなくともコロコロと表情を変える椎名の様子だけはわかるが、肝心の喋っている内容がまったく思い出せない。
まるで反射で答えてすぐさま記憶から忘却しているようだ。
やぶれかぶれにもほどがある。
でも、止まれない。
「ああ、そんなにだ。もし俺がご主人様だったらこんなメイドがいたら絶対傍から離さないな」
ボンっ! とでも擬音化すればいいのだろうか。
そのときの椎名はまさにそんな爆発音がぴったりな勢いで真っ赤だった顔をもっと染めあげた。
俺はといえばそんな椎名のおかげではたと止まり、目を逸らし続けていた己の、とりわけ今の今放ったセリフを数十回は脳内で噛みしめ、よおく理解してから噛み砕き、
事ここに至り発した言葉によって赤っ恥をかきまくってはいるが表面上は完全に真っ青になっていた。
穴があったら一生引きこもる覚悟で引き篭もりてえ。墓穴だって今なら小躍りして飛び込む。
それができないならもう消えてしまいたい。
「……なら、なってみるか?」
「え?」
カチューシャを外し、パサリと結わえられていた髪も解かれて広がる。
半歩分空いていた隙間も踏み出す彼女は躊躇せずに潰した。
「……あさはかなり」
両手が首に回され、瞼を瞑った彼女は爪先立ちになって。
「見つけた」
そんな椎名の向こうから屋根を吹き飛ばし、抜けた空から神々しく降り立ったところどころに煤をつけた白衣の天使は、しかし何故だろうか、見てくれの可愛らしさに全力で反しており、
言いたいことが全く伝わってこないその流星雨か高輝度HIDランプのように爛々と光りを放つ双眸を一段と輝かせて佇んでいた。

おわり
735名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:50:03 ID:hLS5q4i4
おしまい
736名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 18:58:05 ID:c32uPl6q
>>735
イヒすなぁ
今週もありがとうございました!
本編の兼ね合いもあって書きにくいところはあるかと思いますが、ご自由になさっていいと思います
737702:2010/06/05(土) 19:23:12 ID:9bHIL84b
えぇーー…(・´ω`・)
10話がマジ恋愛すぎて度肝抜かれた
あの二人はネタ要員だと思ってたのに…
まさかの急展開と自分の見る目の無さにガッカリした
もうネタアリであいつら語れねえよウワァァン
738名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 19:39:19 ID:AQMSmcEH
>>730-734
乙です
いつにも増して漢字がおおいですね…

ところで、ユイのブーツを履いた足の蒸れた匂いや、 ミニスカの奥から漂ってくるオシッコや分泌物の匂い、
しゃべったときの甘い唾の匂い… そういったものが感じられる小品をお願いしたいのですが
739名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 19:42:46 ID:lRxvMmTr
なんか最近,ゆりと音無の関係性が危ぶまれるな・・・。
2話あたりまではいい感じだと思ったんだけど,
最近セカンドヒロインで定着しちゃってるな。
俺的には音無とゆりの描写も増やしてほしいんだけどなぁ・・・。
740名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 20:33:27 ID:AQMSmcEH
「ようこそ、『死んだ世界戦線』女子部へ!」と、ゆりが歓迎の声を発した。
ここは校舎の一角にある使われていない教室。そこでは毎月、SSS女性メンバーだけの集会が催されている。
普段は男子禁制の女子部であったが、今回は例外だった。
「すみません、新しく入隊した音無です」
ゲストとして招かれていた音無が挨拶した。
「ゆりがスカウトしただけあって、いい男だな」と、ひさ子が言った。
「さて、毎月恒例のこの集まりですけど…」遊佐の司会に続いて、ゆりが切り出した。
「あたしたち女子は体力的に、どうしても男子には敵わない。だからと言って、いつも男子に頼ってばかりもいられないわ。
もしものことを考えて、基礎体力をつけておく必要があるの」
ゆりは一息ついて、皆を見渡して続けた。
「今日の企画は、遊びの中で楽しく身体を動かして、知らないうちに体力アップを図っていこうという計画よ」
「それはまた、ユニークな取り組みだな」感心する音無。
「では本日のテーマ、房中術を指導してくださる講師の椎名さんでーす」
「防虫術?」なにか高周波を発する技なのだろうかと勘違いする音無。
「房中術。超絶スペシャルの性的技巧のことだ」椎名が訂正する。
「…はっ?」
「要するに、必殺くのいちお色気忍法のことよ」ゆりが嬉しそうに言った。

続かない
741名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 21:16:10 ID:lKJ9dZHl
あえて続く
742名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 21:27:26 ID:st1j3inE
こっから椎×音のエロ展開に・・・・誰か続きかいてください!         
743名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 21:38:03 ID:JaGogyy0
「もう1個あるよ」
「なに?」
「セックス」
「えっ?」
「女の究極の幸せ」
「でも、パイズリもしごきもできない、それどころか1人じゃフェラもできない迷惑ばかりかけてるこんなお荷物、誰がシてくれるかな」
「神様ってひどいよね?あたしの幸せ、全部奪っていったんだ」
「そんなこと、ない」
「じゃあ先輩、あたしとセックスしてくれますか?」
「えっ…それは…」
「俺がシてやんよ!」
744名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 22:40:20 ID:aTglLoDK
>>743 想像して吹いたじゃねーかww
745名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 23:02:32 ID:VTcGF0TN
>>743
あれ?
こっちの流れのほうがまだ本編より納得できる気が

日向だし
746名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 23:33:45 ID:tDq4WiRG
ひとこと言わせてもらおう!



読みにくい
747名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 23:59:01 ID:+8oopp38
>>711
ここの住人が作って、ここの住人だけが使ってるなら、例え消されても自業自得で諦めがつく。
しかし本スレの住人が作った物を勝手に間借りして、それで諸共に消されたら申し訳ないと思わないの?

そもそも全年齢の住人が利用してる場所に18禁モノを置こうって神経がおかしい。
748名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 00:07:41 ID:vH2fhZda
>>747しかし凄いIDだな
749名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 00:22:11 ID:4WhVJm7x
俺は>>711使うからいいや
なんかあったら管理人がダメって言うはずだし
750名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 00:34:57 ID:H6PlxA5o
日向って言われるほどエロくないよ
751名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 00:35:55 ID:/k4LpuEH
消されるのが先という可能性もあるだろうし
本スレのほうはもう消してよかろう
リンク消すだけではなくページ一つ一つ削除してくのめんどいけどね
752名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 00:45:39 ID:ENP1i1i5
>>735
GJ!

>>743
さあその後の展開を書く作業に(ry
753名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 00:57:15 ID:lvWdr/i6
>>711を使うと言ってるのは一人だけの予感。
754名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 01:19:21 ID:BmfWNjbb
ほっといてあげてください
755名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 01:33:26 ID:t4bTXQbH
>>753
あれ、俺いつのまに書きこんだんだろ…
756名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 05:25:35 ID:EP4sIgLB
なにこの単発の活動
俺の中では荒らしと認定した
757名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 07:49:49 ID:mM/vTUo5
では誰がメインヒロインか語ろう
758名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 07:50:56 ID:j3SmQYL6
天使ちゃんマジ天使
759名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 07:51:18 ID:U2jmzhHb
椎名のエロを全裸で待つ!
760名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 08:25:06 ID:iclZW21D
※ここまでゆりっぺのエロは一つも投下されていません
761名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 09:46:16 ID:jxlwGvST
「今年は修学旅行があります」天使がおごそかに宣言した。
目を丸くするSSSの面々。
天使が続ける。
「参加するのは、あなたたちみたいな魂を持った生徒たちだけ。行き先はあなたたちが元いた世界」
「…場所は?」ゆりが訊いた。
「基本的に自由行動。好きな場所に行って好きなところに泊まっていい。旅費は奨学金の一部として、学園から各自に支給される。
制限時間が過ぎたら、どこにいようと強制的にこっちに戻される」
「電脳街に行って、いろいろパーツを仕入れたいですね」と、意気込む竹山だったが、
「ちなみに、あっちのモノはこっちに持って帰れない。持って帰れるのは身体ひとつだけ」と、天使に言われて、竹山はがっくりと肩を落とした。
「あたし、お母さんに会ってこようかな…」ユイが言った。
「あなたが生きていたときの知り合いには、あなたの姿は見えない」天使がすまなさそうに言った。
「…それでもいいです。お母さんの元気な姿が見られたら、あたし」けなげな表情でユイが答える。
「俺も一緒に行くよ」ユイの肩に手を触れながら、日向が優しく言った。

東京。新宿駅前。
「さあて、久し振りのシャバだぜ」ムショ帰りのようなことを言いながら、藤巻が肩を怒らせた。
「ちょっくら羽でも伸ばしてくるかな」腕をブンブン回す松下五段。
「とりあえずビールだ」と野田。
「皆さん、ホテル代まで呑んでしまないようにセーブしてください」メガネを上げながら高松が注意する。
「そいつはどうかな」藤巻がニヤリと笑った。
TK、松下、藤巻、野田、高松、大山の面々は夜の繁華街に繰り出していった。
竹山はなにやら奇声を上げながら、駅前の大型電気店にダッシュで飛び込んでいった。
「ではのちほど」そういい残して、遊佐はひとりでネットカフェに入っていった。情報集めだろうか。
皆と別れた音無は、さしあたって特にすることもなく、あたりをぶらぶら歩いていた。
道行く若い女性たちが、彼のことを興味深そうにじろじろと眺める。
腹が空いたので、音無は目についたファミレスに入った。金の心配はなかった。学園側から食事代や宿泊費として現金の入った財布を渡されていた。
「いらっしゃいませー、…禁煙席にご案内します」
店の奥のほうに行くと、二人用のテーブルにゆりが座って、ひとりで本を読んでいた。
762名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 09:53:27 ID:jxlwGvST
「よう、一人か」
「あら、音無くん、皆と行かなかったの?」ゆりが本から目を上げ、意外そうな顔をして音無を見る。
「ナンパはどうもな…」
「立華さんに遠慮してるの? あなたが抜けたんじゃ、連中、ナンパの成功率ガタ落ちじゃない」目を細めるゆり。
「TKがいるしな」
「あ、それもそうね」
「ああ見えて、大山もけっこうモテるし… なあ、ここ座っていいか?」向かいの席を指差す。
ゆりはうなづいた。
「どうぞ」
音無はメニューを手に取り、ばらばらとめくった。
「それより他の女子はどうしたんだ、ガルデモの連中は?」
ゆりは興味なさそうに、
「ライブハウスに行ったわ。飛び込み参加でもする気じゃないかしら」と答えた。
「椎名は?」
「たぶんこの時代にはいないわ。あの人、学園から支給された財布の中に入ってたお金、わたしたちの時代のお金と違ったもの」
「椎名って、どれだけの時間、あそこにいるんだろう…?」
「さあね」
音無は、彼女の読んでいた本を眺めた。
「お前、せっかくの旅行なのに、なんでファミレスで本なんか読んでんだ?」
「べつに、この不条理で残酷な元の世界になんか、なんの未練もないからよ。わたしは、誰も死んだりしないあの世界を手に入れたい、それだけ」
そう言うと、ゆりは声をひそめた。
「さっき、本屋さんで気が付いたんだけど… この財布、いくらお金を使っても、中身が全然減らないのよ」
「そりゃあ凄いな」
「学園も気が利いてるわよね。そう思わない?」
「でも、なにを買っても、どうせ向こうには持って帰れないんだろ?」
「そう。せっかくだから、ふたりだけでパア〜ッと派手にやりましょうよ」

ふたりが入ったホテルのスイートルームからは、新宿の高層ビルが一望で見渡せた。
ゆりはバスタオルを巻きつけただけの姿でシャワー室から出てくると、音無に微笑みかけた。
「お待たせ」
ミルクを練りこんだみたい白い肌が、水に濡れてぬるぬるとしている。
彼女がベッドのほうへ一歩進むたびに、タオルからはみ出した柔らかそうなおっぱいがぶるんぶるんとバウンドする。
悩ましくくびれた腰と、きゅっと上に上がった幅広のお尻、ムチムチしたツルスベの太腿。
ゆりは前屈みになると、身につけていたタオルをはらりと落とした。肉感的な裸体があらわになり、音無の前に惜しげもなくさらされる。
音無のほうも、ペニスがビンビンに勃起していた。
ゆりはなまめかしい表情を浮かべて、パンツの上から音無のいきり立ったイチモツを注視していた。
763名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 10:05:33 ID:OAsr6Jx4
リアルタイムGJ
ついにゆりっぺキター
764名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 10:37:56 ID:mM/vTUo5
わっふるわっふるわっふるわっふる
765名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 10:46:46 ID:t4bTXQbH
これは期待。
読みやすい。
766カレナック:2010/06/06(日) 11:13:34 ID:3yk1xaRs
これはいい・・
続きを期待
767名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 11:15:43 ID:kjJotYio
wktk
768名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 11:19:22 ID:jxlwGvST
「なあ、ゆり、その… 俺なんかでいいのかよ」
彼女がこうして、自分みたいな男とわざわざ寝たがるなんて、音無にはどうにもこうにも理解しがたいことだった。
「ええ、どうせ話し相手もいないし、出張ホストでも呼ぼうかと思ってたところだったの」
「そんな、お前みたいなイイ女がもったいないだろ…」
男だったら誰でも、ゆりの身体に幾らでも喜んで払うに違いなかった。どう考えてもわざわざ金を支払って抱いてもらうような身体ではない。
「でも良かったわ、音無くんが相手してくれて」
そう言うと、ゆりはベッドに腰掛けて、長い脚をシーツと掛け布団の隙間にすべり込ませた。
音無は口がカラカラに乾いていた。ゴクリと唾を呑み込んで、
「いや、これって、どう考えても俺のほうが得なんですけど」と言った。
ゆりは音無の腰に手を伸ばし、パンツの上からペニスの位置をずらした。
「あなたには人をリラックスさせるスキルがあるっていうか、ホスピタリティのパワーがあるのよ」
「ホスピタリティ? 医者っぽいってこと?」音無はそう言って、ゆりの白い前腕に生えた柔らかいうぶ毛を撫でた。
「要するに癒し系なわけ」
張りのあるおっぱいに触れると、ゆりはくすくす笑いながら身体をくねらせた。
もっちりした乳肉がむにゅっと吸い付いてくる。
音無は言い訳するように、
「俺としては、リーダーのお前がよけいなトラブルに巻き込まれないように守る義務があるしな… みんなの代表として、相手させてもらうぜ」と言った。
目の前の完璧な形をした女体をじっくりと撫で回していく。
「音無くん、そうやって深刻に考えるのは止めなさい。世の中の男女はすべて、いいかげんに結ばれ、だらしなさで別れるものなのよ」そう言いながらゆりは、先走り汁でぬるぬるになった音無のペニスに頬ずりした。
769名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 17:23:55 ID:U2jmzhHb
これでゆりっぺのエロが来たという事は残るは椎名のエロだな
770名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 17:56:15 ID:jxlwGvST
ゆりはペニスを横に咥えて、ハーモニカを吹くみたいにれろれろとねぶった。
「音無くん… 立華さんはこういうこと、してくれないでしょ」
そうだ、と音無は答えようとしたが、その時、ペニスの先にゆりの唇が触れるのを感じた。
舌先がちろちろと亀頭を舐めまわしたと思うと、ぱっくりと咥え込まれて、じゅぼじゅぼっと音を立てて啜り上げられる。
あまりの気持ちよさに言葉にならず、ただ息を吐いただけだった。
ペニスが、温かくて湿り気が充満する空間に吸い込まれ、さらにその奥へと吸いあげられる。
「ううっ」
彼女の口の中のあまりの温かさと気持ちよさに、早くも放出してしまいそうだった。
ゆりが頭を前後させると、せばめられた唇がじゅぽっ、じゅぽっと音をたてる。
頭の動きに合わせてさらさらと揺れる髪の毛が、音無の下腹や腿をくすぐった。
「音無くんの、ステキ…」
いったん口を離して、浅く咥え直すと、先っちょをしゅこしゅことリズミカルにしごき立てていく。
豊満な胸元に手を伸ばし、ぴんと上を向いたピンク色の乳首をクリクリとこねてやると、ゆりの身体は軽く震えた。
「音無くん… おっぱい好きなんだ。フフ」
ゆりはそう言って笑うと、ペニスを鼻すじに乗っけるようにして、玉袋をやわやわと甘噛みした。

ゆりは音無をベッドにみちびくと、しなやかな身のこなしでその身体の上に飛び乗った。
馬乗りの体勢になって、長い太腿でぱちん、と相手の腰を挟み込む。
「うへえっ」情けない声をあげる音無。
「はい、ここに手を当てて」そう言って、ゆりは音無の手を掴み、ぴんと盛り上がった自分の乳房にあてがった。
「どう、あたしのおっぱいの触り心地は?」
(すっげえ気持ち良い…)と音無は思った。そのまま、わし掴みにしたくなる。
「ぎゅっと揉んで」
音無は言われるとおりに、乳房を両手でぐいっぐいっと撫で回した。
弾力のある乳房は、揉みしだかれても相手の指をぷるん!とはじき返すようだった。
「じゃあ、いくわよ」
すべすべした内腿が音無の腰にぴとっと吸いつく。
音無のペニスを彼女自身にあてがい、そのままぐいっと腰を下ろすと、ぬるり、とすべるように牝肉に吸い込まれる。
自ら導いたそのひと突きに、ゆりはぞくりと震え、身をのけぞらせた。
音無は、自分の上で跳ね回るゆりをしっかりと抱きしめて、足を突っ張って腰を浮かせ、穴の奥まで埋めつくした。
ぷるんぷるんと揺れる胸の谷間に顔をうずめて、腰をガンガン突き入れていく。
771IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:21:37 ID:cGbwApci
鮮やかだった夕日の朱色が、段々と白に染まっていき、突如真っ暗になった。
暗いのは、瞼を閉じているからだと気づく。
目を開くと、見慣れた光景が広がった。
身動きがとりやすいように、最低限の家具だけ置かれた部屋。
遊びに使われたことのない人形に、生活感のない部屋には似つかわしくない高級テレビ。
部屋の中心で存在感を放つ医療用ベッドに、ゆいは伏せていた。

「……ああ」
ゆいは嘆息した。
全て、夢であったのだ。
死の存在しない死後の世界。そこで過ごしたこと。
仲間がいて、時に戦ったこと。
できないこと全てを可能にしてくれた場所。
バンドもプロレスもサッカーも野球も。
大いに、泣いて、笑って、怒って。
大好きな人ができた場所。
全部、幻だったのだ。
「……うっ」
涙が自然と頬を伝った。
幸福な夢と、不幸な現実のギャップに心が痛めつけられる。

何もできない、一人で生きることすらできない。
ただ、愛する人に厄介をかけ、苦行の日々を送らせる。
そんな地獄のような日々は、終わっていなかったのだ。
これからも、ずっと続く。
助けてくれる仲間は、もうどこにもいない。
「……日向、先輩っ」
自然とその人の名前がこぼれた。
ぐっと拳を握り締めようとしたが、指先に力は入らなかった。
これからどうしていけばいい。
最悪の考えが脳裏をよぎりそうになったとき、部屋の扉が開いた。

「ゆい、ご飯よ」
にこやかな顔で母が料理の載ったお盆を持って入ってきた。
けれど、すぐにその顔面は蒼白となった。
「ゆい!!」
お盆を乱暴にテーブルに放り出すと、母は駆け寄ってきた。
「どうしたの? どうして泣いているの? どこか痛むの?」
ゆいに寄り添うと、気遣ってくれる。
その姿を見ていると、余計に涙があふれてきた。
「違、う……ひっく……違う、の、お母さん。あたし、えぐっ」
何もかも言葉にならず、涙へ変わっていく。
泣きじゃくるゆいを見て、ただ事ではないと感じたのか、母は叫んだ。
「日向くん!! ちょっと来て! ゆいが、大変なの!」
772IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:48:47 ID:cGbwApci
(……へ?)
聞き覚えのないはずの、聞き覚えのある名前。
「どうしたんすか!?」
懐かしい声が遠くから響き、ドタバタと廊下を駆けぬける音が近づいてくる。
その人物は、扉の外から、ひょいと顔を出した。
ゆいは信じられないものを見たかのように、ぽかんと口を広げた。
「……先輩?」
「ゆい!」
日向も母と同じように心配そうに駆け寄ってきた。
「どうしたんですか? 何があったんすか?」
「それがわからないのよ。急に泣き出しちゃって」
「先輩!!」
「うお!!」
ゆいは日向の首に飛びついた。そして彼の肩に顔をのせて、大声で泣き喚いた。
「先輩! 先輩! 先輩!! えぐ、えぐ、ふぇぇぇ〜〜〜〜っ!」
「ゆ、ゆい……ぐ、ぐるじい」
それが当然とでも言うかのように、いつの間にかゆいは日向にヘッドロックを決めていた。

「ほれ、鼻かめ」
ティッシュを鼻に押し当てられて、ちーんと鼻をかむ。
日向自身も鼻水と涙まみれになった肩を拭った。
「落ち着いたか?」
「うん」
もう涙は止まっていた。
「一体どうしたんだよ?」
「……なんでもない」
「なんでもなくてあんな大泣きするかよ。何があったか言え」
「……幸せな、夢を見たの」
「それで、なんで泣く――」
言いかけて、日向はばつが悪そうに口を噤んだ。
「私、席外すわね」
日向に任せた方がいいと思ったのか、母は部屋から出て行った。
沈黙が重苦しく部屋を包む。
「先輩」
耐え切れなくなってゆいは話しだした。
「さっきから何で『先輩』なんだよ。俺はお前より年上だけど、お前の先輩じゃねえぞ」
「それじゃあ、日向……先輩」
「ああ、もういいよ、先輩で。今日のお前なんかおかしいぞ」
「先輩、どうしてここにいるの?」
「はぁ?」
日向の顔が怪訝そうに歪んだ。
ゆいは疑問をそのまま口にしてはいけないのだとわかった。
どうやら日向に死後の世界の記憶はないようだ。
「先輩とあたしの出会いっていつでしたっけ?」
「なんだよ、急に」
「いいから」
「2年前くらいかな。俺がボールでここの窓ガラスぶち破って、謝罪に来たときだ。あん
時は本当に肝冷やしたよ。カミナリ親父がいたらどうしよう、とか思ったもんだ」
日向は懐かしそうに笑った。
ゆいはもうさほど驚かなかった。日向がここにいるということは、そういうことなのだろ
うと感づいていた。
「ありがとう、先輩」
そう言いたくなった。
記憶が無いにも関わらず、日向は約束したとおり、2年もゆいの傍にいてくれたのだ。
「……なんで、お礼?」
当の本人はピンときていないようだったが。
773IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:50:04 ID:cGbwApci
日向は急に真剣な顔になった。
「ゆい……お前、自分を不幸だと思うか?」
「……え」
「だって、幸せな夢を見て泣き出したくなるのは、現実が不幸だからだろ?」
さきほどの話の続きだった。
確かにゆいは不幸だったけれど、この変化後の現実ではどうなのだろうか。
考えているうちに、日向は話を続けた。
「お前は確かに今まで不幸な境遇だったかもだけど、もうすぐ自由に動けるようになるか
もしれないだろ。ようやく立てるようになったんだし」
(……え)
「一人で歩くことだってきっともうすぐ――」
「先輩!! 立てるって誰が!?」
「え、お前以外に誰が――」
「立つ! 立つ! あたし、立つ!」
「ちょ、お前、待て!」
身体を動かすと、嘘のように身体が軽やかだった。
そういえば、さっきもヘッドロックを決めることができていた。
日向が差し出した手を掴んで、ゆいは床に飛び出した。
「……うそ」
日向の手に重心を載せているし、足はぶるぶる震えている。それでもゆいは確かに自身の
両足で地を踏みしめていた。
「先輩、あたし、立てる! 立てるよ!」
「あ、ああ、そうだな」
ゆいはひなたに飛びついて、叫んだ。
「あたし……あたし、幸せだよ! 凄い幸せ! だって、だって!」
自分自身を支えられる身体があって、大好きな人を抱きしめられる。
「ああ! もうなんでもいいや! とにかくあたしは幸せなの!」
大声で泣いたかと思えば、急に喜悦する。
そんなゆいを見て、日向は呆気に取られていた。

ゆいが立てるようになったのは、手術と壮絶なリハビリのお陰だったらしい。
前の現実では、ゆいの身体は手の施しようのない絶望的な状況だった。
日向の存在だけじゃなく、様々な面で現実は変わっていた。
それもいい方向に。
なぜ?
それだけがわからない。神様の仕業? それとも、死後の世界で過ごしたことが原因? 
もしかしたら、ただの偶然?
しかし、今となっては瑣末なことにすぎなかった。
774IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:53:09 ID:cGbwApci
「ふふー」
「……」
「あーん、んっ、もぐもぐ……」
ゆいは昼食を日向に食べさせてもらっていた。
満面の笑みでスプーンを頬張るゆいを、怪訝そうに日向は見ていた。
「今日のお前、なんかきもいぞ」
「きもい!? こんな美少女に向かって何言ってんだゴルァ!」
「こら、食べてるときに話すな! 飛ぶ! 飛んでる! きたねえ!」
未来に希望を持ちながら、好きな人と過ごす時間。
幸せな気持ちにゆいは包まれていた。
しかし、ふと、疑問が湧いた。
(そういえば、先輩の記憶がないってことは、あの結婚の約束も消えちゃったってこ
と?)
「俺も食ーべよ」
日向は自分の分の昼食に手をつけはじめた。
(でも、こうしてここに来てくれてるんだし、全部消えちゃったってことはないよね? 
今のあたしとは、どういう関係になっているんだろう)
「ねえ、先輩、あたしと先輩ってどんな関係?」
「……どんなって、そりゃ、友達だろう」
(友達……? 2年も経ってるのに?)
「まだ、キスとかしていないの?」
「ぶっ!!!!」
日向は盛大に噴き上げ、噴出物を全身にかぶった。
「な、何言い出すんじゃお前は!」
(え、うそ、マジ……まだキスもないの?)
死後の世界では結婚するとまで言ってくれたのに。
「でも、あたしのことは好きなんでしょ? ねえ?」
「な、何を……!」
日向は椅子から転げ落ちると後ずさった。
その様子を見て、ゆいは急に不安に駆られた。
この世界の日向は自分のことをなんとも思っていないのではないか。
余りにもすべてが上手く行きすぎていたから、そんな気持ちになったのかもしれない。
「せ、先輩……ふぇ……」
「お……おいおいおい! もう、今日のお前は本当わけわかんねー!」
急に日向が血相をかえて戻ってきて、ゆいの頬に手を伸ばした。
気づかずに涙ぐんでしまっていたらしい。
「もう、泣いたり笑ったり、また泣いたり……何なんだよお前は……どうしたら落ち着い
てくれるんだ」
「先輩……あたし、結婚したい」
「結婚? ああ、できる、できるよ。お前は可愛いからな。世界中の男が放っとかない
ぜ」
赤ん坊をあやすような口調で日向はふざけたように言う。
ゆいは首を振った。
「違う……あたし、先輩と結婚したいんだ」
俯いていたため、ゆいには見えなかったが、日向がぎょっと身を引いたのがわかった。
775IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:53:50 ID:cGbwApci
「お、俺と?」
「うん」
「なんで?」
「好きだからに決まってんじゃん」
日向は息を呑み、返答はなかった。不安が募る。
「やっぱり、こんな身体の女は嫌?」
「そうじゃねえ。そうじゃねえよ」
ゆいの中の不安がどんどん大きくなっていく。
「じゃあ、好きじゃない?」
「ちげーよ、俺はお前が好きだよ! 好きじゃなかったら2年もここに通ってるわけねー
だろ!」
ゆいは目を丸くし、日向は両目を手で覆った。
「でも、なんつーか、お前をそういう対象で見ちゃいけない気がしてたんだよ。だって、
お前そんなだし……他に男の友達もいねーだろ。俺が迫ったら、お前の逃げ場なくしちゃ
うような気がして……」
その告白を聞いてゆいはやっと理解することができた。自分は大切にされていたのだと。
日向はすぅっと深呼吸をすると、厳かに言った。
「……結婚してやんよ」
あの時の情景が再生され、世界が朱と影に染まったように見えた。
「もし、あたしがこのまま一生寝たきりでも?」
「当たり前だっての。お前がどんなハンデ背負ってたってずっと傍にいてやる」
「先輩……」
ぽろ、とゆいが涙をこぼす。
「だから、何で泣くんだって」
「これ、夢だったらどうしようって……また消えちゃったらどうしようって。不幸でも悲
しいけど、幸せすぎても涙が出るんだ」
「夢じゃねえっつの! 全部現実だ! たとえ夢でも、俺は忘れたりしない!」
「うん、先輩は……忘れてなかった」
癒される気持ちに反比例して涙の量は増えていく。
「ああ、もうどうしたら泣き止むんだお前は……」
それは独り言だったのだが、ゆいは要望した。
「キス、して……ちゅって」
「うぇっ!?」
「いいじゃん、夫婦になったらもっと凄いことするんだし」
結婚すると言った以上、日向に拒否権はない。
「わ、わーったよ」
恐る恐る日向が顔を近づけ、ちゅっと口付けた。
ゆいの頬に。
ピクピクとゆいのこめかみが蠢く。
「なんじゃあそりゃ……」
「え、キスだけど?」
「ほっぺにちゅーって子供かてめぇはぁ!! こういうときは唇だろ、ディープキスだ
ろ!!」
「わ、わかった。わかったからもう少しおしとやかにしてくれ! 雰囲気が死ぬ!」
「やり直し!」
今度こそ、日向はゆいの唇に口付ける。
776IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:54:26 ID:cGbwApci
「んっ……ちゅ」
両者とも、唇が擦れあい、押し合う感覚に酔いしれる。
物体を体内に摂取する器官。
その入り口を触れ合わせるだけで、どうしてこんなにも気持ちいいのか、相手を感じ取る
ことができるのか不思議に思った。
「やっと涙止まったな」
日向が柔らかに笑いかけてくる。
ふと、思った。
一体、この人に自分はどれだけ心配をかけてきたのか。
一体、どれほど尽くされてきたのか。
途端、自分も何か返さなければいけないという焦燥に駆られた。
「先輩……続き、する?」
「続きって……」
「えと、その、色々、口じゃ言いにくいこと……」
返事も待たずに、ゆいは日向の股間に顔を寄せた。
「ちょ、おい、待てって!」
止めようとする日向を一睨みで制する。
彼のパンツを下ろそうとしたが、指先はまだ上手く動かない。
「ま、いいや」
ゆいは大口をあけて日向の腹に噛み付いた。
「い、いてぇ!! なにすんだてめぇは!」
「あ、ごめんごめん、わざとじゃないよ、てへ」
ゆいはパンツの留具を噛むと器用に外した。
チャックも同様に口だけで降ろし、パンツを剥いていく。
その緩慢で非日常的な動作に、日向の剛直が否応なく興奮していく。
「お、おお〜、グレイト……」
目の前で下着を突き破りそうにそそり立つものを見て、ゆいは感嘆をもらした。
「や、やめろって」
いよいよ、日向はゆいを掴もうとした。
「ちゃっかり興奮してんじゃん。嫌よ嫌よも好きのうち〜♪」
ちろりと下着の上から一舐めすると、日向の身体がばねのように跳ね上がった。
「ふふん、面白い〜」
調子に乗ったのかゆいは剛直にしゃぶりついた。
下着の上から剛直が唾液に濡れていく。
暖かさとともにぬめとした感触が広がっていく感覚に日向は生唾を飲んだ。
「はむ……はむ……ん、やっぱり布の上からじゃよくわかんないや」
ゆいは下着も引き摺り下ろした。ビンと剛直が屹立する。
「……すご」
日向を見上げると、日向は息絶え絶えにこちらを見下ろしていた。
必死に快感に抗いながらも、逆らうことができないようだった。
ゆいは舌なめずりをすると、剛直の裏筋を麓から頂上に向けて舐めあげた。
日向の身体が、びくびくと横に振動する。
777IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:54:58 ID:cGbwApci
「先輩、気持ちいいですか?」
「……あほ、俺は――」
「わかってます。……もっともっと気持ちよくしてあげますから」
ちゅっと鈴口に口付けると、そのまま山頂全体を頬張った。
前後に頭をゆする。
「ふぇんぱい、あたし、ふぇんぱいのふぁめなら……!」
「しゃべんな……って、……舌がっ」
舌がぬめぬめと余すことなく、日向自身に這い回る。
ゆいは手を使えない上に、技術は拙い。
が、彼女の口内を自身が犯しているという妄想だけで日向は激しく昂揚していく。
「ずっ…じゅるっ…ちゅぱちゅっ…ちゅっずちゅ…ふぇんぱい……らして…いいれふよ」
「うっ……あっ……ゆいっ!」
彼女の頭を掴んで固定し、日向は大量の精を放った。
口内にヨーグルトのような固形に近い液体を大量に注ぐ。
ゆいはそれを飲み干そうとしたが、当然できずに、大半が口の端からこぼれていった。
「げほっ、げほっ」
「ゆ、ゆいっ」
日向はティッシュをとってゆいを吐かせようとした。
けどゆいは首を振り、やがて、ごくりと喉を鳴らした。
「お、おいしかったです!」
と言いつつ、下呂を吐きそうな顔をしている。
日向はため息をついて、ゆいを小突いた。
「あいて! なにすんじゃゴルァ!」
「あほ」
日向はゆいをぎゅっと抱きしめる。
「こんなことしてもらわなくたって、俺はお前の傍にいてやんよ。心配すんなっての」
「……うん、わかってます」
不安はたやすく見抜かれていた。けど、奉仕したいのは不安だからだけじゃない。好きな
人と繋がりたいという純粋な気持ち。
「先輩、あたし、もう準備万端なの……」
ゆいは日向に擦り寄り、彼の手を股間に導いた。
「先輩の童貞、ください」
「なんかおかしくねーか、その台詞……」
日向は首を傾げる。
「違うんですか?」
「いや、違わないけど、っと!」
「ひゃう!」
日向は荷物を投げるように、ゆいの身体をベッドに転がした。
そしてその上に覆いかぶさり、ゆいを見下ろしてにやついた。
「もう、びんびんに興奮してんだからな、止めるって言ったってとめねーぞ」
「望むところです……にゃんっ!? にゃっ……」
日向はゆいの首筋にキスを降らし、彼女の胸に手を伸ばした。
巧みに興奮を持続させながら、彼女を素の姿に剥いでいく。
やがて自身を彼女に押し当てた。
778IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:55:33 ID:cGbwApci
「いくぞ……」
「……はい」
ずぶと一息に突き入れる。ゆいの顔が苦痛に歪んだ。
日向は押しつぶされそうな息苦しさとともに、引っこ抜かれそうな感覚を覚えた。
それは日向が動かさなくても、生き物のように蠢き、彼を虜にしようとする。
余りの気持ちよさに、即座に射精しそうになった。
「どう、ですか、先輩。ゆいにゃんの、気持ちいいですか?」
その彼女自身の呼称が気に入らなかったが、今は文句を言う気になれなかった。
もし、怒らせて抜かれたりしたら生殺しだ。
「動いていいか?」
「どう、ぞ」
日向は抽送を始めた。初めは振幅も小さめに、周期も長く。けれど段々と、加速させてい
く。
しかしゆいが苦しそうにしているのを見ると躊躇した。
ゆいはそんな日向の頬に手を差し伸べた。
「もう、結婚するんだから、ゆいは先輩のものです。自由に使っていいんですよ。全部、
あたしの身体は先輩のものです。ただし、先輩も、あたしのものですけど」
彼女の言葉に理性の枷が取り払われ、日向は夢中で腰をたたきつけ始めた。
「ひゃ!……あんっ……んっ、ひゃうっ!……せんぱい、せんぱい!」
それに伴いゆいの言葉も喘ぎと日向を呼ぶ言葉だけに変わっていく。
「ゆいっ……ゆいっ!」
「せんぱい……せ、んぱい! しぇんぱい!」
お互いの身体がふれあい、絡み合い、とろけそうだった。
二人は同時に高みの訪れを感じた。
「ゆい……もうっ……イクっ!」
「うん、きてっ、きてっ……きてぇっ!」
身体の感覚も、思考も、何もかもが真っ白になって消えていく。
それはあの死後の世界から抜け出たときの感覚に似ていた。
779IS THIS A DREAM?:2010/06/06(日) 18:56:06 ID:cGbwApci

7年後。
赤煉瓦造りの古びたチェペル。
その化粧室で、花嫁と思しき桜色の少女は、くるりと可憐に回った。
ドレスのスカート部分が華麗にはためく様は、幻想的と言ってもいい。
だが、新郎と思しき青色の男は、見向きもせず欠伸をかいていた。
少女は男に飛びかかり、不平不満を喚き散らす。
男はもがきながら、頭に決まった少女の腕を必死にタップする。
例のごとく、子犬同士のようにじゃれあう二人。
これから夫婦になるようにはとても見えない。
それでも二人は深く結びつき、通じ合っていた。
やがて新郎は先に行き、少女は後を追って、礼拝堂の扉を開いた。
たくさんの懐かしい顔に見守られる中で、ようやく少女の願いは叶えられた。
夢ではなく、現実で。

終わり
780名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 18:56:58 ID:mM/vTUo5
割り込み禁止
781名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 19:04:46 ID:RYswzY1O
うむ、素晴らしいぞ
782名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 19:09:04 ID:tDZyCBxW
>>779
GJ!

しかし日向のフルネームは明らかにされんものなのか。
783名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 19:10:06 ID:cerlue4a
作業が早いな、GJ
この二人にはやはり現実世界で幸せになって欲しい。
784名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 19:30:43 ID:NkKT69WP
gjです
2人にこんな幸せ与えてあげて欲しいですね
785名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 19:39:59 ID:C5TJ29q2
よかった!
ユイ幸せになれよ!

ただ、ゆりではぁはぁしてたとこで
ユイのシリアス話が始まって焦った
違うSSなのねw

SSはすべて書き終えてから投下がいい気がするが
徐々にというのも悪くはないながいろいろ困るな・・・
ただ一言何か間が欲しい気もします。
786名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 20:04:38 ID:jxlwGvST
>>770の続き

音無の手のひらでたわわな胸を揉みしだかれ、ゆりは息苦しそうに喘ぎながら、歓喜の声を上げた。
抜き差しするたびにゆりの尻肉を打つリズミカルな音がパンパンと部屋に響き、股ぐらの奥でぐちゅぐちゅという淫らな音がした。
(…もうっ、吸い取られそうだっ)
たまらずに音無が手を離すと、乳肉が勢いよくぶるんっと弾んで、また元の完璧な形に戻った。
上体の動きに合わせて、ぶるんぶるんと揺れ続ける。
「音無くんっ、…あたしっ、もうっ」
ゆりの身体が弓なりになってわなないた。まるでしぼり取ろうとするかのように、肉のひだがぎゅうっと絞られる。
目の前で揺れる美乳を見ながら、音無は、自分の身体が彼女の中にどこまでも溶け込んでいくような気がした。

情事のあと、ふたりはベッドの上で身体をからみ合わせたまま、お互いを満たした官能の波が過ぎ去るまでじっとしていた。
ゆりがかすれた声で言った。
「…なんか、頭の中が真っ白になっちゃった…」
いつも戦線を率いて、先頭で勇ましく戦っている彼女は、今はしかし、どこにでもいる、ごく普通の傷付きやすい少女のように見えた。
テレビからは、新宿歌舞伎町で起こった深夜の乱闘騒ぎについてのニュースを伝えるアナウンサーの声が聞こえていた。
音無は顔をあげた。
「この近くじゃねえか」
テレビに映った監視ビデオの画面には、SSSの制服を着た若い男たちが暴れる姿が映っていた。
「あいつら、やっちまったようね」と、ゆりが乱れた髪の毛を掻きあげながら、溜め息をついた。
いつもサラサラの髪がほつれてぼさぼさ頭になってしまったようすは、彼女がついさっき体験した甘い衝撃の大きさを雄弁に物語っていた。
音無は、だらしなく投げ出された張りのある大腿のあいだにある、むきだしになった性器を眺めた。
彼にこじあけられた薔薇のつぼみは、散ってしまうどころか、大輪の花を咲かせているように見えた。


SSSの溜まり場である校長室。カーテンが下ろされて暗くなった部屋のスクリーンには、ガルデモの演奏を映した動画が写っている。
「画面がザラザラしてて、暗いところがよくわからないわ」と、ゆりが言った。
「修学旅行の期間中、インターネットの動画サイトにアップされたものです」と遊佐が説明した。
「あいつら、やっぱりステージに飛び入り参加したんだ」と音無。
学園に帰ってからわかったのだが、修学旅行の旅費は限度があって、一定の額を越えると、自動的に月々の奨学金から引かれるようになっていた。
ゆりと音無は毎日の缶コーヒーを我慢する程度で済んだのだが、旅行中に風俗をハシゴして豪遊していた他の戦線メンバーたちは青くなった。
音無はスクリーンをぼんやりと眺めながら、視界の隅のほうに映るゆりの姿に幸せを感じていた。
あのときの行為の余韻が身体の芯にまだ残っているような気がして、彼女を見ていると、腰の奥がじんと疼いた。
(ゆり… 俺は…)
あの情事を身体が覚えていた。若く美しい肉体のすみずみまでむさぼった鮮烈な体験を魂が覚えてしまっていた。
そして、最高に気持ち良いことは、愛などというものとはいちばん遠く離れたところにあるのだということが分かった。
遊佐が続けて解説した。
「ライヴハウスの観客が隠し撮りした映像のようですが、この動画ファイル、あちらでは世界じゅうで人気になって、再生回数が凄いことになったそうです」
「…それにしても、遊佐さん」竹山が訪ねる。
「このファイル、どうやって持ち込んだんです? たしか、自分の身体以外は記憶媒体ひとつ、持ち帰れなかったはずですが」
遊佐はかすかに微笑んだが、黙ったまま答えなかった。
                                   おわり
787名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 20:47:00 ID:kjJotYio
ごちそうさまでした
788名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 21:04:11 ID:cerlue4a
GJ
遊佐何者だよwそっちの方が気になってしまった
789名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 21:37:59 ID:iclZW21D
今の2つのSSって別人なの?
爛れたゆりっぺとユイにゃんの純愛を交互にやるなんて斬新だなぁと思ったわけだが
790名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 22:32:54 ID:ENP1i1i5
GJ!
791カレナック:2010/06/06(日) 22:48:19 ID:3yk1xaRs
GJ!!!
ユイの話思い出してなきそうになったぜ!!
これからもよろしく!!
792名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:05:25 ID:OD5k006N
別人だよ。ID見ればわかる
ちょっと割り込みはやめてほしいな
793名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:06:05 ID:OD5k006N
リロードしてなかったサーセン
>>789宛て
794名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:06:06 ID:gmZSMM9q
割り込みはやめてほしいけどそれ以前に書きながら投下すんなよ
そっちのが迷惑だろ
795名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:13:21 ID:89saKndW
終了宣言なくても30分も投稿が途絶えてたら、ほんとに続きが投稿されるかなんてわからないだろうが
796名無しさん@ピンキー:2010/06/06(日) 23:18:05 ID:F93+9tlu
あら、本スレにあるエロパロに移転先のURL書いておいたが消されてるなww
797名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 00:10:20 ID:MGkO6RrN
どっちも乙です。2つとも楽しめたよ
>>795
後日追加なんてよくあるしね
798名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 01:00:55 ID:NkXAj36a
どっちも乙
>>779
童貞くださいに吹いたww
幸せになれよ…
>>786
やっぱゆりっぺはエロ担当だな
ヒロイン度数の低迷を補って余りあるポテンシャルだ
しかし椎名と遊佐の設定がww
サイボーグ遊佐と竹山というのもアリかもしれないとちらりと思った
799名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 01:16:13 ID:BRPCtuTq
投下されたSS、新しい保管庫に入れていいのかな?
嫌だって人いる?
言ってくれれば対処するんで
しばらく待って追加します
800名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 01:49:31 ID:1tc9ZsAe
「もう1個あるよ」
「なに?」
「同人即売会」
「えっ?」
「腐女子の究極の幸せ」
「でも、立絵もCGも書けない、それどころか1人じゃコミケにすらいけない迷惑ばかりかけてるこんなお荷物、誰が連れてってくれるかな」
「神様ってひどいよね?あたしの幸せ、全部奪っていったんだ」
「そんなこと、ない」
「じゃあ先輩、あたしの前で801を見せてくれますか?」
「え…それは…」
「俺がシてやんよ」
801名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 02:01:19 ID:Slymn3a8
駄目だw
802名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 02:27:41 ID:VVZiSnHd
ゆりっぺもっと
803名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 02:30:34 ID:sY+ogmSH
新しい方へ移管でいいと思うよ
804名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 03:07:17 ID:/aHNODAj
>>792
悪いのはどう考えても、書きながら投稿している方だろ。
迷惑だ。
805名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 04:12:55 ID:ZJlYJhL7
日向×ユイで非(微)エロSS書いた
10話見てこれは書いとかないとダメだろうと
設定は10話で日向とユイが夢想した幸せなif 寝たきりのユイとそれに出会った野球少年日向で
ちなみにもう既にラブラブまで行った後だと思ってくだしぃ

以下、投下 タイトルは『俺はじゃない、俺がだ』
806『俺はじゃない、俺がだ』 :2010/06/07(月) 04:14:05 ID:ZJlYJhL7

「先輩、あたし先輩のこと……嫌いです」

いきなりだなと思った。
昨日別れたときにはいつも通りの喧嘩腰でギャーギャー言い合いながらだったし
今日だってついさっきユイのお袋さんに挨拶した後、部屋に上げてもらっていつも通りの定位置……即ち
ユイのベッドのサイドに置かれた椅子の上に座りながら、さて持ってきたリンゴでも剥こうかなとしてたところにこれだ
正直に言うと俺はこいつがいきなりの発言をすることにはもうすっかり慣れているし
このユイの台詞が本心からのものでないことぐらいリンゴを剥きながらでも分かる。あ、くそっ、もうちょっとで一回で剥けた長さ更新だったのに

「…………聞いてます?」

ユイのいつものいっそウザい程の元気さがすっかりなりを潜めた声を受けながら、俺は視線をリンゴからユイに向ける。
するとやはりというかユイは視線を落としてこっちをまともに見ておらず、その落とした視線も嵐の前の海のように揺らめいている。
こいつがこういう顔、こういう反応する時は大体が本調子じゃないし本音じゃないことが多い。
今回も例に漏れずそのパターンだろうと俺は確信していた。うん? なんでそこまで言い切れるのかって?
俺がどんだけこいつのこと見てるとおもってるんだ。

「聞いてるけど」

さりとて分からないことはやはりある。
それはユイが、何故にそんな(しかもそれなりに性質のよくない)嘘をわざわざ俺につくのか。
まさか言葉の通り本当に俺のことが嫌いになった? 却下。
重ねて言うが俺はこいつが嘘をついていることは確信しているし、何より信用もしている。
いや、俺を好きでいてくれることをとか自惚れてるつもりじゃなくて……もしこいつが本当に俺を嫌いになったとして
こいつはきっとこんな風にその気持ちをそのまま言葉に乗せて相手にぶつけたりはしないだろう
目の前にいる少女は正直なところ空気は読めないしどちらかというとガサツだが、決して無神経ではないのだ。
じゃあふざけて俺をからかってるとか? 却下。
正直言うとこれは自惚れ。こいつが冗談や酔狂でそんなことを俺に言うはずないと思う程度には、俺はこいつと繋がれているつもりだ。
笑いたいなら笑ってくれ。正直自分でもクサいと思う。
とまあ俺がこいつの嘘を嘘だと思った理由はそんな感じで置いておいてだ
結局のところこいつがそんな嘘をついている理由はなんなのか? そう考え始めようとして……

(ああ、アレか)

考えるまでもなく答えは見つかった。
多分これだと思う。ていうかコレだな。すげえバカっぽいところがまさにユイって感じ。いやバカっぽいっていうかもうユイっぽい。
807『俺はじゃない、俺がだ』 :2010/06/07(月) 04:14:45 ID:ZJlYJhL7
「お前、昨日の夜9時からやってたドラマ見てたろ」

ビクリ、とユイの上半身しかうまく動かせないはずの体が軽く跳ね上がったように見えた。
詰まるところそれだけ動揺したということだ。ほらビンゴ。
俺が指摘したそのドラマは、毎週水曜夜9時からあるチャンネルで現在放送されているド番組で
タイトルは忘れてしまったが、確か内容は余命いくばくもない少女が闘病の日々を送りながら彼氏と恋愛を〜というベタベタなものだったと記憶している。
ただ、どうもこいつはそのベタベタなストーリーと演出に強く感情移入してしまったらしく、毎週欠かさず見ている(と、彼女の母親に聞いたのを今思い出した)。
テレビしか碌な楽しみがなく、またそういった内容のドラマではユイが感情移入してしまうのもいたし方のない事ではとも思うのだが
正直なところ、ほんの少しテレビを禁止にした方がいいのではという考えが脳裏をよぎってしまった。

「……はあ」

ひとつため息をつくと、俺は今まで口で言わずにひたすら脳内で溜め込んだ言葉を一気に吐き出すように
相変わらず視線を向け、自分の内面をそっくり見透かされて焦っているのだろう冷や汗を流すユイを見据えて口を開く。

「ええっと? 昨日のであのドラマもう何話目だったっけ? 憶えてねえけど結構な終盤だよな?
 ってことはアレか、そろそろ女の子の病状が重くなってきて男の方にかかる負担が増えてくる頃って感じか? パターン的には
 そんで多分その辺で、そんな自分を支えて苦労してる男を見るのが耐え切れなくなった女の子が、いきなり『もう別れましょう』とか言うんだな
 男を極力傷つけないように本音はいわずにまるで自分が勝手な女になったみたいな感じで悪態ついて」
 ったくよぉ、そんなことするならもっと早くしとけっつの、もう十分男は傷ついてるんだよ」
「ぁ……ぅ、ぇ……へぅ」

ユイの表情が俺の言葉を聴くたびに面白いぐらいに変化する。
まず驚愕、そして次はまるで幽霊でも見たかのように顔の色を蒼白にし、間もなくして照れを含んだ真逆の真紅に変わる。
その間にも汗は滝のように流れ出ていて、ざっと見ただけでもユイの寝巻きにその痕跡を簡単に見つけることが出来た。後で体拭かないとだな。
ていうかマジで当たりなのかよ。多少は外れていることも覚悟で言った言葉だったが、ひょっとして俺エスパーなんじゃないのか
いや違うか、こんなベッタベタというのも生ぬるいほどにベタな脚本を書くドラマが問題なのだ。

「ぅ、ぐ……その、先輩……あ、あたしは……」

俺がそんなことを思っている内に当のユイはというとなんともバツの悪そうな表情で俺の様子を伏せた顔の横目で伺おうとしていた。
反応があまりに素直すぎて一瞬吹き出しそうになってしまう。しかし、そんなユイの瞳の中に、不安の色が濃くあるのを見つけると
俺はため息を一つつき、できるだけ神妙な表情を作ってから

「おりゃ」
『コツッ』

右手の人差し指でユイのこめかみを小突いた。

「いだっ! な、なにすんじゃー……」
「あほう」

ユイが抗議の声をいい終える前にそう言い放つ。するとユイは虚を突かれたような丸い眼で俺を見つめた。
俺の台詞そのものにか、それともその内に含まれたニュアンスの加減を感じてなのか、何に虚を突かれたのかは分からないが
呆けて言葉を続けることを忘れたユイに俺は続ける。

「お前に言ったんじゃねーっつの。だからそんな顔すんなよ」
「あっ……」
808『俺はじゃない、俺がだ』 :2010/06/07(月) 04:16:06 ID:ZJlYJhL7
その一言で、一瞬にしてユイの瞳の奥にあった不安が大幅に消えていったのが分かった。
やっぱりそんなこと気にしてたのかよ。違う違う、そこじゃねーよ。
今更だが分かりやすいというかなんというか……そこまで読みやすいと逆にこっちが困るんだぞ
特に「当たってほしくない読み」がいとも簡単に当たってしまった時とかな

「前にも似たようなこと言ったかもしんねえけど、俺はお前といることが大変だなんて思うことねえし
 ましてお前や、そのドラマの女が思うみたく、傷つくなんてことはありえねえよ」
「先輩……」
「お前さ、前々から言ってるけどなんでも影響されやすすぎ。ドラマ見たからってんなこと言うなよ」
「だ、だってその……ホント感動的だったんですよ? 女の子が好きな人の為に」
「……お前の中の比重じゃ、俺の存在はドラマの台詞やストーリーよりも軽いか?」
「っ、そんなこと!」
「わーってるって……分かってるからよ、だからもうそんなこと言うなよ、な」
「…………うん」

我ながら恥ずかしいなと思えるような台詞を吐きながらさっきはユイのこめかみを小突いた右手で今度はユイの頭をなでてやる。
するとユイはあぅ、などと妙な声を出しながら文字通り借りてきた猫のように大人しくなった。
普段ならあんまり子ども扱いすんなー! と食って掛かってきてもおかしくはないと思うのだが
今回は不安が解消された安堵感や、自分が犯していた過ちへの反省その他諸々のおかげでそんなことにはどうやらならないらしい。
それはユイの心のなかにあったであろうしこりが解消されたという証明に他ならず、俺もユイに習ってひとまず安堵した。
……ああ、そうとも、ひとまずだ。本当にひとまず安堵した後で俺は、ユイをあやして諭すような口調から一転
少し責め気のあるものへと声質を変化させて、やや詰め寄るようにユイに言葉を放った。

「けどまあ、傷ついたってほど大げさでもねえけど、ショックはショックだな」
「え」
「お前にんなこと言われるなんて思ってなかったもんよ、俺
 そりゃ普段から喧嘩はしてるけどさ、そういうのじゃねえってお互いに分かり合ってるつもりだし
 さからまあなんつうか、やっぱショックだな」
「あ、あの…………ご、ごめんなさい」

……謝ってるけど、多分こいつは分かってない。
俺が何にショックを受けてて、なんでそれをわざわざ口に出して言うのかを。

「……それ、なんに対しての謝罪だ?」
「ふぇ……え、えっと、ひなっち先輩に嘘でも……ううん、嘘で嫌いなんて言ったこと……」

ほぅらやっぱり分かってない。
こいつは俺が「嫌い」っていう言葉を言われたこと自体に対して直接ショックを受けたと思ってる。
とんだピント外れだ。まあこいつのピントがやや外れてるのはいつも通りと言えばそうなのだが。
しかしことここに及んでは、俺はそのピントを直してやらなきゃならない……否、治さないと気がすまない。

「おい、ユイ」
「え」

その呼びかけは唐突だったと思う。
少なくともユイにとって見れば俺の質問に答えて、さらにそれに対する返答がくることを待ち構えていたであろうから
話をざっくり切るように放たれたその自分の名はさぞいきなりのものであっただろう。
現にというべきか、それが十分に分かるようなどこか間の抜けた表情を俺の方に向けるユイ。
俺はそれを待っていたとばかりに両手ですばやく、しっかりと、しかし決してその顔を傷つけることなどないように丁寧に両側から手で押さえると
809『俺はじゃない、俺がだ』 :2010/06/07(月) 04:17:27 ID:ZJlYJhL7
「ふむぅっ!?」

なんの前触れも合図もなく、自分の唇をユイのそれへと押し付けた。

「んぅっ、むぐっ、ふぁ……せ、せん……ちゅっ……る、ふぅ……ぅん」

舌で閉ざされた唇、そして歯をすばやくこじ開け、ユイの小さな口内をねぶり、くすぐり、吸い尽くす
キスをされたことだけでも十分に予想外だったろうに、さらにそんな濃厚なアプローチを試みられるなどそれこそ思いもしなかったであろうユイの舌は
その困惑が乗り移ったかのように恐る恐るといった風にゆっくり、探るように俺の舌の出方を伺い、時々つつくように触れ合わせる。
まるでしてはいけないことをしているかのような禁忌感に軽い興奮を覚えながら、俺の舌はその進撃をやめることはしない。
刻み込むように、刷り込むように、教え込むように……舌に歯茎、ユイの口内の末端から末端までを責める。

「や、あふ……ひ、ひひゃ……ちゅ、や、やぁ……ひょ、ひょんなとこなめ……ひゅ、ひゅうのらめっ!……それっ」

ユイはその体のため当然のことながら逃げることなど叶わず、せいぜいが上半身をなんとかよじる程度。
他にもなんとか動かせる両の手を、跳ね返すような形で俺の胸板に添えていたが、力などほとんど入っていない。
いや、ユイ自身はいれているつもりなのかもしれないが少なくとも俺の胸にはせいぜい甘噛み程度の抵抗力しか感じられないのだ。
それが単にユイの非力さからくるものなのか、はたまたユイの心象に関係しているのか。少し気になりはしたが、口を開いて聞く時間が惜しかった。

「ぴちゅ、ちゅ……んぐっ、はぁ、はぁ……んむっ、ひは……は、ふ、えぅ……ぅ、んっ……んんんんん!!」

そろそろ限界か、というところで止めた。……いや、正確には止められた、が正しいだろうか。
自分でやっておいてなんだが、いつ理性がきりもみ回転しながら飛んでいってもおかしくなかった。
それぐらい目の前のこいつが可愛すぎて、魅力的すぎて、好きすぎて…………だから、だからだ。

「……伝わんねえか」
「はぁ……はぁ、はぁ……え?」

唇の端に光る唾液の糸を引かせ、漏れる息を必死に落ち着かせようとするユイの姿があまりにも淫靡で
また軽く正気を失いそうになるのをなんとか寸でのところで食い止める。
これを言っておかないと、俺は急に幾分も年の離れた少女の唇を突然に求め貪った変態野郎で終わってしまう。
まあ、正直間違っていない気はしたし、否定もしないが、それでも……これだけはやはり言っておくべきだ。

「これじゃ、伝わんねえかな……俺が、お前をどんだけ好きか」
「せん……ぱい?」
「お前の体のこと、お前のこれからのこと……それに、本当なら何より優先しなきゃいけないはずのお前の意思や言葉
 そいつらが全員でかかってきても、もうどうしようもなく変えられないぐらい、お前が好きだって気持ち
 ……これじゃ、伝わらねえか?」

ああ、そうとも。俺はこいつが好きだ。
ユイの体にハンデがあるから大変? ユイの未来の障害を乗り越えるのが大変? ユイが俺を好きじゃない?
知るか。俺はこいつの体が特殊だから何か思って一緒にいる訳でも、こいつが俺を好いてくれるからいる訳でもない。
俺が、俺自身がどうしようもなく好きで、好きで仕方なくて、俺が傍にいさせてほしいから一緒にいるのだ。
ユイが俺のことを嫌いになっても、実際のところはそんな問題じゃあない。
俺が本当に嫌なのは、俺のこの気持ちが、ユイの体のことや、言葉の一つ二つで変質してしまうものだなどと思われることだ。
特にコイツ……ユイ自身にそんな風に思われることは、俺には到底耐えられない。
だから伝える。これで足りないならあと何度だってしてやる。
これ以上のことが必要だってコイツが言うなら、それこそ留まる理由なんてないのだ。
810『俺はじゃない、俺がだ』 :2010/06/07(月) 04:18:55 ID:ZJlYJhL7
「…………」
「…………」

お互いに無言。
しかし、その空気に不協の気配はなく、俺たちは互いに、それぞれに思うことをそれぞれ察しているように感じた。
俺が伝えた言葉は、俺が思っていることのほんの端的な部分であったのだが……しかしそれでも、ユイには伝わったようだ。
それが、今の俺にとってはたまらなく嬉しい。

「……ねえ、先輩?」

ユイは今度こそ、一片の不安も迷いもない瞳で、俺のそれを見つめると、少し恥ずかしげに唇を開いた。

「先輩……ちょっとだけ、伝わりにくかったかもです……だから、もっと……もっと、ユイに伝えてください」
「……おう」




終わり




余談だが、俺がユイの部屋を訪ねたとき、そのドアは確かにしっかりと最後まで閉めたはずだった。
しかし、俺がユイの部屋を一時離れて台所に向かう際、ドアは何故か半開きになっており
しかも俺が来たときにはいたはずのユイのお袋さんがいつの間にかメモ書きを残して買い物に出ていた。
……これらの事実を総合した結果、俺とユイがしばらくお袋さんの前でまともに話せなくなるのは少し後になってからだ。


811名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 04:22:13 ID:ZJlYJhL7
投下終了
製作時間は大体3時間ぐらいだけど後半かなりグダグダになったので見苦しくなってないか心配
勢いで書くもんじゃないな、でも勢いないと書けないんだよな

10話でユイから日向への想いは分かったけど日向からユイへの想いはイマイチわかんない
って声が各所で結構あったので、個人的にその辺フォローというか妄想というか
っていうかイチャ甘すぎる……程ほどの距離感はどうした俺

10話は色々と良い方向でない言いたいこともあるけどとりあえずやっぱひなユイは正義ってことだけ再確認した
812名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 07:24:40 ID:ZNL40vnM
>>811
GJ!
てか3時間で書けるんですか
813名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 08:42:25 ID:TC6zGFSS
>>812
神様が下りてきたら3時間どころか30分でもいけるぜ
下りてくれなかったら3時間どころか3ヶ月でもどうにもならないぜ
そんなもんだ
814名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 10:24:12 ID:rCv/W8Np
>>813
その通りだなwしかし30分は勘弁、どう頑張っても短編2レス
815名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 18:09:37 ID:KNRLrsWW
ひなユイは正義。
つわけで>>811GJ
816名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 18:17:01 ID:DJOlWJNz
流石公式(?)カップリング
GJついでに再度の神の降臨を祈るぜ
817名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 19:44:48 ID:y08R/os7
椎名を待ってます
818名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 19:54:44 ID:YAeA9U3D
椎名は今週であっさり消されそうで怖い
819カレナック:2010/06/07(月) 20:12:48 ID:Pwfex+vo
>>811GJ!!
椎名ネタを期待しながら神の降臨を待つ
820名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 20:46:30 ID:zsh4nbv9
>>811
GJ!ひなユイ正義すぎる
821名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 21:11:16 ID:BUfSWKHp
音×椎ネタを期待する!
822名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 22:17:28 ID:ii7YYNLd
クレクレ厨うぜえ
823名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 22:59:41 ID:Bh1L6NDt
クレクレさんは具体的に性癖も書いて欲しいものだ
824名無しさん@ピンキー:2010/06/07(月) 23:57:33 ID:t7vD2XUQ
ひなユイ書きたいけど時間ねえ
手抜きは許されないよな?
825名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 12:07:37 ID:hVz2jNhH
俺はいつも手抜き
826名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 12:52:02 ID:jrUvNByW
そんなのてきとう、丁寧に書いてたら時間かかりすぎる
827名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 13:01:03 ID:jrUvNByW
ごめん適当は言い過ぎたかも、テンポやラストには気を使ってるつもり
828名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 15:16:37 ID:GaihG/w0
第11話の一コマ、影×椎名の純愛モノというかエロエロ触手注意
日向と音無は視犯役として登場、音無が最低のクズになったのでファンは注意

以下投下
829名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 15:17:15 ID:GaihG/w0
夜の校舎で突然現れた謎の影はお化けのように不規則に形を変化させながら
日向と音無を追いかけていた。
そして、逃げ惑っていた末に行き止まりまで追い詰められ、へ垂れ込む二人に
影の刃が襲いかかろうとした、その刹那、白い光が一線、影を切り裂いた。
闇夜から飛び出し登場した椎名は一撃後、着地して言う。

「白銀製の小太刀だ、化け物には痛かろう」

そして刃を鞘にしまい金属音を響かせながら言った。

「あさはかなり!」

それと同時に影は雲散霧消した、
かのように見えた影は再び濃さを増し元の姿を現した。
椎名は体勢を直し再び影に一撃を加えようと飛び掛るが
振り上げた右手に黒い影が絡みつきそれは瞬時に濃さを増し
触手のようになると手首を締め上げる。
黒い触手の締め上げは強くそのまま空中にぶら下げら
小太刀を落としてしまうと影は無数の触手を伸ばし
椎名の四肢を縛り上げ空中に固定する。
触手は徐々に椎名を締め上げ苦痛の声を漏らす。
その声を聞いた音無と日向は

「椎名!」

と叫び立ち上がり拳銃を構える。
すると影は椎名を縛り上げる触手を動かし
椎名の股を大きく開かせ二人に見せ付けるようにする。
二人の目の前に水色と白の可愛らしい縞パンを曝け出し
椎名は恥辱に顔を真っ赤に染め、
目に涙をうすっらと湛え震える声で訴える。
830名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 15:17:44 ID:GaihG/w0
「み、見るなー」

二人は目の前の光景に目を丸くし
構えた拳銃のことも忘れまじまじと見つめてしまう。
そんな二人の視線に更に顔を赤くし顔を覆いたくなるが腕は動かず
当然、淫らに開かれた足も閉じることもできない。
触手は更に数を増やし1束の触手は椎名の露出されたへその上を這い回りながら
胸にせまりブラを押し上げ黒い触手の先を更に細く分け
それを乳首に纏わりつくように絡ませ嬲る。
もう一束はスカートのスリットから進入し下着の中に入り込むと
割れ目を這い回りクリの包皮を剥きあげ直接、クリを刺激する。
同時に進行される攻めに体を弓なりに逸らしながら悶え
苦しげな声を上げながらも時折、甘い声が混じる。

そんな繰り広げられる椎名の痴態に二人は釘付けになっていた。
上着の中を這い回る触手は服の上からもはっきりとわかるほど
胸の形を淫らに変え下着の中に入り込んだ触手は縞パンを引き裂きそうな
勢いで暴れまわってる様子が見て取れる。
淫ら過ぎる光景に日向は前かがみになりながら言う。

「椎名を盾にするなんて卑怯なり、これじゃ手がだせないぜ!」

音無はすでに銃を捨て両手をポッケに突っ込み
腰を前後にカク突かせながらながら言う。

「まったくだぜ!とてもじゃないが手がでない」

二人は言い訳をしながら引き続き凝視する。
その熱すぎる視線を感じて椎名は目を強く瞑り思う。

(そんな目で私の恥ずかしい姿ををみないでくれ)

触手の攻めは容赦なく続く、胸を攻め立てる触手が
一際、激しく暴れだすと上着を引き裂きブラを引き破り
椎名の大きすぎず小さすぎず
形が整い張りのある乳房が露になる。
すでに乳首は攻め立てられ真っ赤に充血しそそり立っていた。

そんな椎名の服が引き裂かれ露になってしまった胸の
そそり立つ先端を音無は見逃すはずがなく
顔を背ける日向とは違いニヤ突きながら先端を目で犯し腰の動きを加速させる。
椎名は露になった胸に音無の視線が乳首に突き刺さるの感じ
影という化け物に犯され感じている恥ずかしい自分を悟られた気がして身を震わせる。
椎名は積み重なる恥辱に泣き出したくなる衝動を必死に抑えていた。
影の触手に大事なところを犯され、二人の熱い視線を受け、それらに快楽を感じてる自分、
すべてを否定したいが蜜壷は愛液を滴らせ下着をぐっしょりと濡らし
今にも愛液が太ももを伝わりスリットの隙間からその感じてる証拠を露にしてしまいそうである。
椎名は断続的に続く影の触手の攻めと恥辱によりすでに限界が近いのを感じていた。
831名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 15:18:19 ID:GaihG/w0
(くぅ、絶頂させらたら…二人を守れない、それにもう耐えられない…)

最後の一線を守るべく身を硬くしもれ出そうな声を必死に押さえ耐えようとするが
それをあざ笑うかのように影は新たな黒い触手を何本も椎名の下着の中に進入し
それらは重なり合うように絡み合い太さを増して突き進み膣奥いっぱいまで進むと
内部を引き出すように暴れまわる。
椎名は膣内に侵入を許した触手に始めは苦痛を感じ声を上げるが
濡れそぼった膣内は触手の動きを助けすぐに大きな快楽の波を生み出し
それは椎名の一線を突破するには十分過ぎるものだった。

「ああああぁぁっぁ、ダメぇ」

絶頂した。
押さえ切れなかった喘ぎ声を高らかに発し
弓なり体を逸らし蜜壷から愛液溢れさせながら絶頂の余韻に打ち震える。

そして椎名が達すると同時に影が消え去った。
空中から解き放たれた椎名は尻餅を打つような形で
廊下の床に落とされる。
椎名は突然のことに呆然としながらも後ろに手を付き状態を起こす。
日向は呆然とする椎名に駆け寄り上着を脱ぎ肩にかけてやり言った。

「よく頑張ったな。お前のお陰で影は消えたぞ…」

椎名は目を瞬かせ状況を掴めないでいたが
音無の何かを悟った賢者のように落ち着き
澄んだ瞳で見つめる視線と目が合い
今まで二人に曝け出していた痴態、
ぐっしょりと濡れた下着から溢れ太ももを伝わり落ちる愛液の感触、
今だ充血している敏感な部分
すべての状況を把握して顔を真っ赤にすると
涙を溢れさせ声を震わせながら叫んだ。

「あさはかなり〜」

そう叫んで子供のように泣きじゃくりながら立ち上がり
弾け飛ぶように走り出して暗闇の中に逃げ去っていった。

音無は何か満足げに窓の外の月を見つめていた。
その様子を見た日向は今までの音無の行動を振り返った後、思った。

早く、こいつをどうにかしないと!

832名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 18:05:51 ID:V1M0yUBS
>>587
今更だがメチャクチャ良かった。また書いてくれい
833カレナック:2010/06/08(火) 18:09:06 ID:XF3ExOjK
GJ!!
椎名ネタキタ――――――!!
これからも期待してるぜ!!
834名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 18:14:47 ID:S1BDgLm/
>>831
音無ポケットから手ぇだせやww
Gj
835名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 18:43:22 ID:c+VpqrnL
GJ!
よかったよ!
836名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 19:04:55 ID:/mPdMtGJ
ひなユイ書こうと思うんだけど、
やっぱエロって入ってたほうがいいの?
837名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 19:20:54 ID:1pULLBJa
>>836
できれば入れてほしいな
838名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 19:24:20 ID:JOTk2cUr
TK「歪みねぇな」
839名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 19:25:34 ID:jrUvNByW
職人の判断でどうぞ
入れてもいいし、無いほうがキレイだったらそれも良し
840名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 20:48:01 ID:JviR1Ak+
>>836
できれば希望
でもなくてもおいしくいただきます
841名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 21:22:08 ID:CaaGpWDC
一応エロパロ板なので匂わせる程度のさらりでも入っていたほうがとは思う
842名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 21:41:23 ID:hNaoKRb2
音ゆりまってる!
843名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 22:03:28 ID:c+VpqrnL
音しい待ってる!
844名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 22:20:38 ID:D5uxmbwC
このスレだと音無まじ鬼畜だなw
845名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 22:21:13 ID:Aij0KhgA
ゆいおんりーまってる!
846名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 22:21:27 ID:tZadTkvi
>>842
我が同志
847名無しさん@ピンキー:2010/06/08(火) 23:28:53 ID:JOTk2cUr
TK×天使きぼん
848名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 01:06:52 ID:8VevUNFi
TK「baby...good...」カクカク

かなで「oh...」ビクビク

TK「oh...veryvery goooood....」カクカク

かなで「oh!Yeees!!!」プシャァァ

TK「woo...」
849名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 01:14:07 ID:/BXHy9X1
>>848 GJ
850名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 03:32:34 ID:/yan3RP2
>>848
エロさよりも笑いがこみ上げてくるw
851名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 09:15:15 ID:3aRg17gs
>>848の才能に嫉妬
852名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:17:34 ID:EGNKov3H
836だが、書き終わったのであげてみる。
エロが見たければそのシーンだけ抽出して後で書いてみるから、言ってくれ。
後、長い。
日向視点で進んでいくので以後よろしく。
初めて書くものなので、文章が拙かったり、説明不足があるかも。


「…ん?」
目を覚ます。
「あれ?ここは…どこだ?」
おかしい。確か俺は…
「交通事故で、死んで…あの世界に…」
行ったはず。確かに。夢じゃない。記憶もある。
なのに…なんで、なんで、
「病院にいるんだ…?」
保健室じゃない。れっきとした病院だ。
それを証拠に、目の前には医者が…医者?
「目を覚ましたようです。信じられない…」
目を?覚ました?それは…
「生き返った…のか?まさか、そんな…」
何故?あの世界には死んだ奴しかいけないはず。
待て。落ち着け。昨日の行動を振り返ってみよう。
昨日は…そうだ。ユイに…あれ?
思い出せない。音無とユイが野球やってて、やり残したことがあるとか言ってて…
「駄目だ。思い出せねぇ。」
一番肝心な部分だけすっぽりと抜けている。
「…眠い。もう一眠りするか。」
もしかしたら、これが夢なのかもしれない。
目が覚めたら、またあの世界に…なんてこともあるかもしれない。


…結論として、目を覚ましても変わらなかった。
むしろ次起きたときには親が来ていて、俺の復活に泣いて喜んでくれて、
いっそう元の世界に戻ったことを痛感させられた。
もうあいつらと会えないのか…そう思うと、自分が生き返った喜びよりも虚しさのほうが強かった。
「なぁ…俺ってどのくらい眠ってたんだ?」
傍に居る母親に聞く。
「1週間くらいね。本当に死ぬかと思ったんだから…!」
「それはもうわかったって。こうして生きてるんだし、頭以外に悪いところはないらしいし、いいじゃねえかよ。」
「そんなこと言ったって…」
「ま、あと3週間で退院できて今までと変わらない生活送れるんだろ?それならもういいさ。」
「あんたねぇ…」
それはそうと、先輩から貰ったあの薬、どうしたんだっけな。
使った…はずなんだけど、使ってたら医者は気づくよなぁ…
一応ズボンのポケットやバッグも漁ってみたが、それと思しき物はなかった。
家族にも何かなかったか聞いてみても、薬の話は出てこなかった。


3週間後、俺は後遺症も何もなく退院でき、復学した。
野球部でも、流石に元の関係には戻れなかったが、復帰は出来た。
今回のエラーがあってから、俺はいっそう練習に打ち込んだ。
もうあんなことは二度としない。
どんなに辛くても、諦めたくても、集中を欠かない。
そう思って、毎日最初に練習を始め、最後まで練習を続けた。
次第に、俺は信頼を少しではあるが取り戻していった。
だが、いつか行った、あの世界の記憶は段々と失われていった。
853名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:21:10 ID:EGNKov3H
それから時が流れ、3年の5月、ある練習試合が決まった。
相手はあまり有名な学校ではないが、油断は出来ない。
俺たちは気を引き締め、試合場へ向かった。


試合場、といっても、小さな学校、小さな校庭。
ただの練習試合。別段何も思うことはなく、試合は始まった。


相手は、強かった。
何故無名なのかわからないほどの強さ。
何よりもチームワークが凄い。
お互い一歩も引かない試合展開で、3−4で最終回に突入した。
相手のエラーで、ランナーが出る。
打順は4番。俺の番だった。
1アウト2ストライク。
俺が打たなきゃ負ける。
次の球は、カーブと予想。
相手が投げる。読み通りだ。
軌道に合わせ打ったボールは、フェンスを越えどこまでも飛んでいった。

「…やばくね?」

誰かが言った。その後、パリーンと、不吉な音が聞こえた気がした。



「本っっっっっ当に、すいません!」
兎に角平謝り。これ以外の手などありはしない。
幸いにも、向こうのお母さんはいい人で、
「そんなに謝らなくてもいいのよ。」と言ってくれた。
「でもねぇ…ちょっと、来た位置が、悪かったというか…」
「え?」
「まあまあ、とりあえずあがって下さい。」
「はぁ…」

二階に上がると、割れた窓が見えた。
ここに入ったのか…なんて思いながら、視線を下にずらす。
そこには…
「大丈夫?ユイ。」
見覚えのあるような、奴が居た。
854名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:21:37 ID:EGNKov3H
「本っっっっっ当に、すいませんでした!」
再び平謝り。
「だからもういいってば。ちょっとびっくりしただけだし。」
「でもよ、もうちょっとずれてたら危なかったろ?」
「それはそうだけど…」
なんとか許してもらえたようだ。
名前はユイと言うらしい。
話してみるとなかなか面白い奴で、すぐに打ち解けられた。
幼い頃に事故に遭って、それ以降身体が動かないらしい。


気づけば、1時間が経っていた。
「やっべ。もう戻らないと。」
「そうなの?」
「ああ。これ以上遅くなると監督にどやされる。」
「そうなんだ…」
そう呟いたユイの声は、なんだか寂しそうに聞こえて、
「また、来るからよ。」
思わず、そう呟いていた。
「え?」
「だから、また来るって。お前、寝たきりなんだろ。今まで話す奴とかいなかったんだろ。だから、俺が話し相手になってやるよ。電話番号教えるから、もしまた話したくなったら呼んでくれ。」
「本当…?」
「本当だよ。」
「わかった…じゃあ、またね。」
「おう。またな。」
そう言って、家を出た。
ま、どちらにしろ監督には怒られるだろうけどな。


それから、俺はユイの家によく行くようになった。
他愛のない話しかしなかったが、楽しかった。
ある日、ユイの母親に尋ねてみた。
「俺、あいつの介護、手伝ってもいいですか?」
「え…」
「俺、あいつの力になってやりたいんです。ずっと家で寝たきりで、したいこととか、全部出来なくて。でも、それを、せめて、埋めてやりたいんです。その為に、あいつの介護を、してやりたいんです…」
「勿論いいわよ。寧ろこっちからお願いしたいくらいだったの。そっちさえよければ…って思ってね。ユイにも提案してみたら、あの子、喜んでたわ。」
「本当ですか!」
「でも、条件が一つだけあるの。聞いてくれる?」
「いいですよ。何でも言ってください。」
「絶対に、ユイを悲しませないで。要は、野球を続けて。あの子、貴方が野球してる話をしてるときが、一番楽しそうなのよ。」
「わかりました。お安い御用です。」
「じゃあ、ユイに言ってあげて。」
「嫌がられたり、しませんか?」
「絶対に喜ぶわ。誓います。」
「そういってもらえると気分が落ち着きます。」
そういい残して、ユイの所に向かった。


「え?明日から日向さんが介護手伝ってくれるの?」
「ああ。嫌か?」
「全然!寧ろ大歓迎だよ!」
「何やりゃいいか初めはわからなくて苦労するかもしれないぜ?」
「それでもだよ。あ、でも…お母さんには、迷惑かけないで欲しいな。」
「任せろ。約束する。」
「よかった。」
855名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:24:45 ID:EGNKov3H
次の日から、きつい毎日が始まった。
学校→部活→介護
正直疲れるなんてレベルじゃない。
第一に、理不尽に課される宿題が終わらない。
第二に、部の練習量は変わらない。
第三に、介護は思っていた3倍きつかった。
休日はまだしも、平日をこの暮らしは過労死する。
よってユイの家で寝ちまうことも多かった。
だが、肉体の疲労とは正反対に毎日は充実していた。
正直に言おう。俺はユイのことが好きだった。
あいつがいるから、俺は挫けそうな日々を耐えられた。
あいつがいるから、俺は野球を続けられた。
あいつには俺が必要なのかもしれないが、俺にとってもあいつは必要な存在だ。

「なあ。」
車椅子を押しながらユイに聞く。
「なに?」
「今度、試合見に来いよ。」
「見に行ってもいいの?」
「当たり前だろ。俺が招待してるんだから。」
「でも、私体動かないよ?」
「関係ねぇだろ。俺が特等席を用意してやるから安心しろ。」
「本当に…いいの…?」
「ああ。次の試合決まったら教えるから、待ってろ。」
「うん!」
その日はよく晴れた、初夏の日だった。
俺は嬉しくて叫びそうだったが、今は我慢だ。
それは試合がおわってからするべきだろう。


誰だ。あいつは。
何で追ってくる。
誰だ。
見覚えがあるような…いや、あるわけがない。
あんな女は知らない。
知らない…はずだ。
逃げよう。それがいいと身体が言っている。
幸い向こうは車椅子だ。――車椅子?

――――おかしい。
こんなはずはない。
今は夜だ。道は見えにくい。
おまけにわざわざわかりにくい道を選んでいる。
加えて車椅子だ。動きは遅い。
だってのに、なんで、
「なんで、追ってくるんだよ…!?」
全く振り切れる気がしない。
逃げても逃げても、「ヤツ」は追ってくる。
「くそっ…」
仕方がない。こうなったら…

――――行き止まりだ。
覚悟を決めよう。
俺は物陰に隠れ、「ヤツ」の来訪を待った。

「日向さん?落ち着いてください。怪しい者ではないです…キャッ!?」
俺は「ヤツ」に襲い掛かった。
856名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:25:40 ID:EGNKov3H
「コト」が終わり、俺は横たわっている少女をそのままにし、その場から逃げた。
大通りに出ると、ライトで照らされる。
嫌な予感がし、後ろを振り向くと、突っ込んでくるトラックが見えた。
「…へっ。だよなぁ。こんな俺には、相応の結末だよ。」
そう呟き、避けられたかもしれない「それ」を、俺は避けなかった。


「…はっ!?」
目が覚める。体は汗だく。
「今のは…絶対に夢じゃない。」
何故か確信した。そして、今見たものの内容を、完全に理解した。
あれは、記憶がない、エラーを起こしてから事故に遭うまでの、俺の一連の行動だ。
薬を使った後、俺は疑心暗鬼に襲われた。
そして恐らく俺のことを知っていたのであろうユイが、俺を心配して俺のところに来たのだろう。
よく考えればあそこは一本道だ。錯乱していて道がいくつにも見えたんだろう。
本当に走っていたのかも定かじゃない。
後ろではユイの母親が押していて、怯えて逃げていく俺を心配して追ってきてくれたんだろう。
それを俺は勘違いをし、本当に恐怖に襲われた。
そして行き止まりで隠れ、ユイに襲い掛かり、犯した。
これは事実だ。俺の起こした過去だ。
今更変えようはない。
「くそ…」
それなのに、いくら記憶がないとはいえ、そいつ自身の家に行った。
向こうは恐怖だっただろう。
急に襲われ、処女を奪われ、その張本人が家に来たんだ。
その恐怖は計り知れたものではない。
「なんてことをしてんだ…俺は…っ!」
壁に頭をぶつける。それこそ何度も。
ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン…
「あんた!なにやってんの!?」
途中で母親に止められなければ、俺は死ぬまで続けていただろう。
857名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:28:23 ID:EGNKov3H
「あ!日向さん!」
それでも俺は、ユイの家に向かった。
謝らなくてはならない。
例え取り返しのつかないことだろうとも。
「あれ?どうかしたの?」
「本当に申し訳なかった。」
「え?な…なによいきなり。」
「俺…ここに来る前、お前に一回会ってるだろ。最悪の形で。」
「え…。」
ユイの顔が驚愕に変わる。
「前、確か話したよな。事故に遭う前後の記憶がないって。それを、思い出したんだよ。」
「嘘…なんで、よりによって、今なの?なんで、今思い出すの?」
「今日の朝、夢で見たんだ。」
「なんでよ…せっかく…なんで…」
「お前、怖かったろ?急に俺が来て。お前を犯し、処女を奪った俺が。」
「…」
「そんな俺が、毎日お前の家に通い、介護まで始めて。厚かましいにも程があるよな。ほんと。最低だ…最低。」
「そんなこと…」
「嘘だろ。」
「っ…!」
「怖くないはずがないだろ。もし俺が逆の立場だったら、怖い。出来れば二度と会いたくない。いつ俺がおかしくなって、お前に襲い掛かるかもわからない。それが怖くないはずがねえだろ!」
「そんなことないよ!本当だよ!確かに初めは怖かったけど、話してると楽しくて、暖かくなって。もっともっと話していたいなと思ったんだよ!また来てくれるって言ってくれて…凄く嬉しかった!
前から知ってた!日向さんのこと!偶然見た地方テレビの野球の試合で、野球をやってた日向さんを見て、かっこいいなと思った!近くに住んでいるのがわかって、嬉しかった!出来れば会ってみたいなって、そう思った!」
「え…」
「ずっと前から、日向さんは私を知らなかっただろうけど、私はずっと好きだった!野球してて、打ったり捕ったりしてる日向さんを見て、恋をしてた!
身体が動かないから、会えないけど。でも、会ったこともないあなたに、私はずっと惚れてたんだよ!前に何があったって、例え偶然でも、日向さんが家に来てくれた時、恐怖なんかより嬉しさのほうが全然上だった!
ずっとあこがれてた、あの人に会えて、すっごく嬉しかった!話してくれて、介護までしてくれて!一緒に出かけて…
日向さんはどうかわからないけど、私にとっては、夢のような生活だった!ずっとずっと、続けていたいと思ってたのに…別に、もう気にしてないのに…なんで、なんで今思い出すの!?
それを思い出したら、あなたは私に遠慮をして、話さなくなっちゃうかもしれない。現に、それを思い出してまで家に来たのは、もう来ないからって、そう言うつもりだったんでしょ!?
私にとっては、それは、一番嫌な言葉なんだよ!あなたにだけは、絶対に言ってほしくなかった言葉なんだよ…!」
「ユイ…」
「あれだって、別に嫌じゃなかった!無理矢理だったし、そっちは覚えてなかったし、痛かったし、全然幸せなんかじゃなかったけど、それを思い出して恐怖に駆られるとか、そんなことは全然なかった!
日向さんのことが嫌いになるとか、そんなこと全然なかった!本当なんだよ…!」
「でもよ…だって俺、お前を汚しただろ?そんなの、俺自身が一番…」
「このまま日向さんが来なくなったら、その方が私は嫌だよ。来たくなくなったのなら、止めないよ。仕方ないもん。日向さんの人生は日向さん自身がきめるべきだよ。」
「…んなわけ、ねえ。
俺だって、お前のことが好きなんだ!好きで好きで、たまらないんだよ!
出来ることなら、このままこの生活を続けたい!
辛いけど、苦しいけど、お前の笑顔を見れば続けられる!
だから、お前の笑顔を壊すようなことだけは絶対にしたくなかった…!だから…!」
「だったら、このまま続けよう?私…本当に、本当にもう気にしてないんだよ。」
「本当に…いいのか…?」
「うん!」
「そうか…なら、明日からもここへ通い続ける。それが最もお前のためになるんだろ?」
「うん…ありがと。」
「バカ。礼を言うのはこっちのほうだよ。」
本当にそうだ。助けられてばっかしだな俺。
その日は、ユイの家に泊まった。


朝。
「…おい。ユイ?」
起きない。昨日の夜で疲れたのか?
「おい…起きろよ。ユイ。」
体をゆする。起きない。
何かがおかしい。いくらなんでも、流石に起きるだろフツー。
そう思ってじっくりみてみると、ユイの体は真っ青だった。
858名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:31:33 ID:EGNKov3H
「ユイは…どうなんですか?」
「大丈夫です。一時的な感情の高ぶりによる貧血みたいなものでしょう。一応少しの間入院していただきますが、心配は要りません。」
「よかった…」
恐らく、昨日の言い争いのせいだろう。
それか、夜のことか…アレは、関係ないと思いたい。うん。


「こんにちは。ここで研修をしている音無です。退院までの間、私がユイさんの担当医をさせていただきます。」
「あ、ハイ。よろしくお願いします。」
どう見ても俺と同じか1つ上くらいの奴が担当だった。変な気起こさないだろうな?
「その点は心配要りませんよ。大丈夫です。」
「だといいですけどねぇ。」
「僕には別に恋人が居ますので。人の恋人には手を出しませんよ。」
こいつとは、どうやら仲良くなれそうだ。


4日後、ユイは無事退院し、普段どおりの生活に戻った。
あれ以降、音無は休みの日を見つけて家に来るようになり、(銀髪の女が一緒に居て少し安心した)介護を手伝ってくれるようになった。
859名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:32:14 ID:EGNKov3H
そして、2年が過ぎた。
高校を卒業した俺は、大学には行かず、プロ野球選手となり、金を貯めている。
何に使うかって?決まっているだろう。
夏の甲子園の後、俺は優勝トロフィーを持って恋人たちのところへ向かった。
「すごかったよ!日向さん。」
「だろ。みたか!?最後の俺のホームラン。あれが決勝点だぜ!」
「うん!凄くかっこよかった。」
「俺も見てたぜ日向。凄かったじゃないか。やる時はやるんだな。オマエ。」
「一言余計だ音無。だが、ありがとよ。」
「私も見てた。すごいんだね。日向さん。」
「惚れたりしたら駄目だよ奏ちゃん!日向さんは私の彼氏なんだから!」
「そうだぞ奏。オマエは俺の彼女なんだからな。」
「お前らな…」
笑いながら歩く。勿論、ユイの車椅子を押してあげながら。
「こりゃドラフト3位以内は堅いだろうな。」
「これで全く選ばれなかったら泣くぜ?俺。」
「全くだ。そのときオマエは、泣いていい。」
「結弦。帰り道こっちだよ。」
「本当だ。じゃあな。日向。ユイ。」
「ああ。またな。」
「またねー!」
音無たちと別れ、帰路に着く。
「…」
「…」
無言が続く。
言う言葉は既に決まっている。
優勝出来ようが出来まいが、言うと決めていた言葉だ。
覚悟を決める。
「なあ。ユイ。」
「何?」
「結婚しよう。」
「え…?」
「だから、結婚しよう。プロになれば、金も貯まる。一生お前を守ってやれる。
金を貯めて、結婚資金に当てる。だから、…結婚しよう。」
「本当に…いいの?」
「こっちから誘ってんだ。いいも悪いもあるか。」
「それもそうだね…えへへ。」
ユイの顔は真っ赤だ。きっと俺もだろうが。
その時、前に、同じようなことがあったのを思い出した。
野球場で、音無と、ユイがいて。
ユイは体が動いて。野球をしてて。
やり残したことがないか聞かれてて。
ユイは、確か、
「結婚。」
と、そういっていた気がする。
音無には既に別に好きな奴が居て。
だから、その願いはかなえられなくて。
俺が出て行って、こう言ったんだよな。
「俺が結婚してやんよ!」
それは、起こり得ない奇跡によって、実現した。
これからも、俺はユイを守り続ける。
この笑顔が、変わることがないように。
いつまでも。いつまでも…



ここまで読んでくれてありがとうございました
860名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:49:13 ID:KHFaDyeQ
GJ!ハッピーエンド万歳
861名無しさん@ピンキー:2010/06/09(水) 23:50:00 ID:mcofffMl
>>859
リアルタイムGJ
流れが途中掴めなくなってしまったが楽しめた。乙でした
862名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:11:20 ID:tSm3V/6t
>>859
泣いてしまった

書いてみようと思ってるが神が降りてこないorz
863名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:23:36 ID:MHjQ9Wxm
>>859
GJ
そしたら、ユイの乙女心に感動した
864名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:25:12 ID:UoimFVtT
GJ!
エロも見たいな
865名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:46:34 ID:wJSC+C7k
ひなユイ音奏のコラボだと・・・素晴らしすぎる
866名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:52:30 ID:qYpBc0Bp
ひなユイ&音かな良いな
この二組が王道だが好きだ
867名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 00:55:19 ID:1LxAkPXC
遊佐「音無さん。何か入ってきます」
868名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 01:58:54 ID:0L8K1HcR
>>859
GJでした
音奏+ひなユイいいな。幸あれ
869名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 10:29:25 ID:v0W7wl7V
GJ。

そろそろ容量たまってきたし、次スレのテンプレとか考えた方がいいかな?
870カレナック:2010/06/10(木) 11:02:36 ID:jCV3U/cV
>>859
GJ!!!
10話思い出して泣きそうになったぜ
才能あるよ!!!
871859:2010/06/10(木) 17:38:28 ID:gcJYxteK
皆のコメに泣いた

お恥ずかしながらエロはどうも苦手で…
シリアスに書いてみたから、エロを入れると中身が崩れちゃう気がして…
要望があるなら書いてみようと思うけど、どう思います?
872名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 17:59:34 ID:7WhVHDiZ
>>871
個人的にはみてみたい

そろそろ次スレか……最初は心配だったが盛り上がってくれて何より。
873869:2010/06/10(木) 19:55:14 ID:v0W7wl7V
自分で言っといて何だけどこんな感じで。↓


ここはアニメ『Angel Beats!』のエロパロスレです。
カップリングやシチュエーション、エロの有無を問わずSSは常時大歓迎。
ただし、特殊だったりや好みが分かれたりするシチュは投下前に警告を(例 百合、鬼畜や陵辱物など)。
それらのシチュが苦手な人がスルーできます。
このスレは基本的にsage進行です。レスしたり投下したりする際はメール欄に半角で『sage』と入力。
次スレは容量が480KBを越えるか、レス数が950を突破した辺りで宣言をして立てましょう。
荒らし、煽りや過度なクレクレはスルー。NGに追加で。

□前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1270316741/

□保管庫
1・ttp://www29.atwiki.jp/angelbeats/pages/75.html
2・http://wiki.livedoor.jp/yurikanade/d/
投下があれば追加していきましょう。


↑他のスレを参考にした。これでいいかな?
874名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 19:58:01 ID:uKlWq3dj
ゆり「最近、ガルデモの人気にかげりが見えてる。このままでは肝心の陽動にも支障をきたすわ」
岩沢「面目ない…」
ゆり「ということで岩沢さん、残された手段はお色気路線しかないわ。次からはメンバー全員、ビキニ姿でステージに立ってちょうだい」
岩沢「脱ぐしかないのか…」
高松「では、わたしもご一緒します」
ゆり「いや、あんたは脱がなくていい」
大山「岩沢さんのビキニ姿、見てみたいなあ〜」
藤巻「ひさ子のオッパイが拝めるのか、こいつあ堪んねえな」
五段「このようなかたちで麻雀の借りを返してもらえるとは」
TK「WoW, She has nice tits, too big boobs」
ゆり「いや、あなたたちはオペレーションがあるから、そっち見に行ったらダメよ」
遊佐「ですよね〜」
875名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 20:24:09 ID:SMTHiSEs
じゃあ立てるわ
876名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 20:27:20 ID:SMTHiSEs
次スレ

Angel Beats!でエロパロ 2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1276169146/
877名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 20:28:53 ID:v0W7wl7V
>>876


今さらだけど保管庫2、h抜き忘れたw
878名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 20:56:10 ID:1dOcfJE1
879名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 21:02:54 ID:SMTHiSEs
このままだと900前に埋まりそうだね
880名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 21:42:58 ID:ey7XQVxJ
>>876

早漏で新スレに書き込んできてしまったスマン
こっちに書くべき内容だったな
881名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 22:06:59 ID:WTGtZ0FT
AAでも貼ってうめてしまえ
882名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 23:34:35 ID:uKlWq3dj
音無結弦を諸星あたる化する計画
883名無しさん@ピンキー:2010/06/10(木) 23:57:15 ID:tOT6UEH1
やっぱ今は小悪魔ユイにゃんより生前の天使ユイにゃんのが人気あんのかね?
884名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 00:22:20 ID:onjIaSJj
>>883
ここで出会ったおまえはユイの偽物じゃない……ユイだ!
つわけで俺はどっちも大好き
SS書くのは性格変わってそうで大変かもしれんが

>>876
スレ立て乙!
885名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 01:29:41 ID:gpF+Bp/M
           カタカタ
               -―‐-
            ´         `⌒丶
          /            \ \
        / /    ,  ハイ          ヽ
__   ∠/ / :/ /.: ト-|:  |   │  :i: :
   |    ,':/ :i ::|..::i|.::| i| |:  | i | │  :| i |
   |.   |:i{ ::| ::|‐八 トi:| |:i -|ハ:|::-:|::  i| i |
   |.   |八八.::斥テxハ| |ハ斗ぅ示ァ!:: :リ i | 天使ちゃんマジ天使っと・・・
   |     \ヽ:弋:::ソ    ヒ::::ソ |/.:;': i |
   |        ト小ゝ    '  "   厶:/:: :i:| 
   |        |/{ :ゝ    -    ..ィ::/八:: :i:|
   |        |ハヽ:|:::i>:.,_   ´ |:jイ::|:::::::  !|
   |        |ハ:::|:::i:::::rト、 __ノV|: | :::::i  i|
   |      / .::| :| イ゙7 爪   ノ:|: |、:::i::. i:
__|     ,厶イ| :| / | 人人/ :|: | \i:::. :.
ニ「 ̄    ,/  ' | :| \乂/|∠ __八 |   丶、::..
 ̄ ̄|    / ∨ | :|  _,,..i从_》   :i |    ハ::::.
   | γ⌒r、/ く」r/( 、  ゝ)ヽ、_ :l |    ,′| :::::、
   |二ニ==─-、ム!_ノヽノー'イ』 ノ i l |   :   h::::::::、
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|┐∨   |:::::::::ヽ
886名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 03:18:53 ID:HNeqjs2c

887名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 03:22:44 ID:eHozn74N
>>871
無理にとは言わないけど書ける範囲でなら見たい
>>876
スレ立て乙です
888名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 09:05:47 ID:S5UG7gCs
埋めネタとして非エロ投下します
途中で500越えるのを恐れたためセリフと効果音のみで短めにまとめました
できるだけセリフだけで楽しめるようにセリフを考えて書いたつもりです
889NPCから見た二人:2010/06/11(金) 09:07:33 ID:S5UG7gCs
NPC「あのぉ…ユイにゃんさんと日向先輩って付き合ってるんですか?」
ユイ「ううん、付き合ってないよ」
NPC「でもよく一緒にいたり、球技大会でもグラウンドで抱きつかれてたじゃないですか」
ユイ「ああアレ?アレは抱きつかれてたわけじゃないよ。むしろシメられてた?」
NPC「そうなんですか?でもユイにゃんさんと日向先輩ってお似合いだと思うんですけど」
ユイ「いやーお似合いだなんて。……あたしにはもったいないよ」
NPC「?」
ユイ「あっ、そだ。あのね、日向先輩ってコレなんだよ」
NPC「・・・えっ、コレって?」
ユイ「んー、よくわからないけどひさ子さんがねぇ」

ひさ子「あんた、よく日向と一緒にいるけど変な噂立てられても知らないわよ?」
ユイ「およ?変な噂ってどんなですか?」
ひさ子「日向と付き合ってんの?とかね」
ユイ「つつつ付き合ってないっすよ!」
ひさ子「例えよ」
ユイ「あー例えでしたか。いないと思いますけどねー」
ひさ子「じゃ、アイツのことで何か聞かれたら手の甲を顔に当てて、「あの先輩、コレだから」って応えときなさい」
ユイ「コレってなんですか?」
ひさ子「あんたはまだ知らなくて大丈夫よ」

ユイ「だって」
890NPCから見た二人:2010/06/11(金) 09:09:48 ID:S5UG7gCs
NPC(なんだひさ子先輩の冗談か…)
NPC「そうですか、じゃあ本当に付き合ってないんですね」
ユイ「うん」
NPC「ありがとうございました。失礼します」
ユイ「ばいばーい」

NPC「日向先輩がコレかぁ…ひさ子先輩って意外と冗談好きなんだなぁ」
「音無ー!」
NPC「日向先輩の声」

日向「学食行こうぜ音無!」
音無「ああパス。俺、今腹減ってないんだ」
日向「いいじゃん行こうぜ、行こうぜー!俺はお前と食いたいんだよ!」
ガーン
NPC(音無先輩をあんなに真剣にっ!日向先輩って、本当にコレだったんだ!)
ダッ(走り去る)

音無「悪いけど、本当に飯の気分じゃないんだ。他あたってくれ」
日向「えー!つれねえぜ音無!」
音無「悪いな」

日向「ちっ、しょうがねえ松下五段とかTKとか片っ端から誘って音無を後悔させて」
ユイ「せんぱーい!一緒にご飯行きましょー!」
日向「うわ、お前かよ…。悪いけど他にアテがあるんで…」
ユイ「はっはっはっー!嘘ですよねー?見てましたよー先輩が音無先輩にフラれるとこ」
日向「うっ」
ユイ「なので、ユイにゃんが先輩の寂しさを埋めにやってきた訳です!」
日向「あぁん?もういっぺん言ってみろ」
891NPCから見た二人:2010/06/11(金) 09:11:33 ID:S5UG7gCs
ユイ「ユイ♪にゃん♪」

日向「それやめろっつっただろうがああああ!!」
ギチギチギチ
ユイ「うぎょおあぎぶぎぶぎぶ」

日向「はぁ…まっ、誘い回るのも時間かかるし、たまにはお前と食うのも悪くないかな」
ユイ「本当ですか?やったー!」
日向「そのかわりおごんねえからな」
ユイ「ご安心を!友達がいっぱい食券のプレゼントしてくれてますから!」
日向「なん……だと…」
ユイ「なんならあたしがおごりましょうか?何食べたいですか?心置きなく食べてくださいねー。
  なんなら二人で大食い選手権でも!あたし一度やってみたかったんすよね〜〜♪」
日向「いや、いいよ…女におごらせてたまるかよ…んっ?
  そういやお前、親衛隊いたよな?俺、お前と飯食って親衛隊に噂されたり、怨まれたりしないか?」
ユイ「その辺もご安心を!ひさ子さんから対策は伝授されてますから!」
日向「そっか、ガルデモの皆とも仲良くやれてんだな
  じゃあ、とっとと行こうぜ。腹減ってんだ」
ユイ「はい!」



この時、日向が違う意味で噂されていようとは日向は知るよしもなかった(語り:音無)
892名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 09:13:26 ID:S5UG7gCs
以上。
ところどころある改行による空白は場面転換を現してます
先に書くの忘れてました
893名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 11:17:46 ID:QJWF7XFH
ユイ「ふーんだっ! もう、日向せんぱいなんて知らねっ!」
日向「おい、ユイってば、いい加減に機嫌直してくれよ」
ユイ「ぷんぷんっ!」
ゆり「あんたたち、この神聖なる対天使作戦室で、なんの痴話げんかよ」
日向「ゆりっぺ聞いてくれよ、ユイの奴、俺がほんのちょっと他のオンナによそ見しただけで…」
ユイ「…なによなによ、ひさ子さんや椎名さんのおっぱいに見とれてデレデレしやがってこいつ」
日向「しゃーねーだろ、俺ってもともと、あーいう感じのボンキュッボーンのモデル体型が好みなんだからさー」
藤巻「男ならそれが普通だよなあ」
野田「何をいまさら」
五段「…え?」
ユイ「ふーんだっ、どーせあたしはずん胴のペタンコですよっ! どうも悪うござんしたぁ!!」
日向「あいててて〜っ!!」

音無「やれやれ、日向の奴、いらんこと言うから…」
かなで「…ねえ、音無くん」
音無「なんだ?」
かなで「音無くんもやっぱり、ボンキュッボンの女の子が好きなの?」
音無「うん、まあ、好きか嫌いかのどっちと訊かれれば好きかな。言わせんなよ恥ずかしい」
かなで「…ハンドソニック」
894名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 11:47:50 ID:QJWF7XFH
ひさ子「くっそーっ、どいつもこいつも」
関根「どしたのひさ子さん」
ひさ子「みんなしてあたしのこと、『ガルデモのデカいの』って呼びやがって」
入江「ひさ子さん背が高いからね」
ひさ子「でもよう、スレのタイトルで『どうみてもガルデモに男が一人混じってる件について』ってのはねえよなあ?」
岩沢「お前、ネコなのになあ」
ひさ子「ちょw岩沢wそれ言っちゃダメww」
関根&入江「…」
895名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 13:13:40 ID:/EWuY/of
 i|i|i|i
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  i|i
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  ||   ハ,,ハ
  ||  ( ゚ω゚ )
  || /    \   >>891 GJ
  ((⊂  )   ノ\つ))
     (_⌒ヽ
      ヽ ヘ }
 ε≡Ξ ノノ `J
896名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 13:30:43 ID:dFE9eGKQ
ストーリーは面白いが技法として
○○「台詞」ってのは結構致命的なのであります

誰がしゃべったかは台詞の中身や文章での説明、それに行間を読ませて判断できるように組み立てられたし
大変とは思うがこれができるようになれば確実に一皮剥けるので
897名無しさん@ピンキー:2010/06/11(金) 15:03:39 ID:QJWF7XFH
椎名に「うちに『仮面の忍者赤影』のDVDあんよ」とか
「うちに白土三平の『サスケ』全巻揃ってんよ」とかいって誘ったら
簡単に部屋まで来る
898名無しさん@ピンキー
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  ̄|! ̄       /; ; ; ;|    ∧;ヽ丶_ ノ  ノ"; ; ; ; 丶  ̄|! ̄
      十  .//!; ; ; |      丶;} 、  イ; ; ; ; ; ; ; ; `
          ', {;.l.l; ; y   i  /)!   /、; ; ; ; ; ; ; ; ; 、   十
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