皆さんに私の頭の中の妄想をご覧戴きました!
一応ドラマの本筋にも戻れるようにまとめたけど、思いを確認しあったコジ健直が、ウソ妊娠話も乗り越え結ばれるラストでも全然アリだと思ってる!!
もしかして、こういうのって“一粒で二度美味しい”って言う…?? むしろ、“人の褌で相撲をとる”かな?
『パロをさらにパロって元ネタに戻す』なんて、我ながらそこまでドラマが好きか…と苦笑せざるをえないが、シカーシ!
そこまで好きなドラマに出会えたなんて、すっごく幸せなこと…ダヨネ!?
この量のレスは…もう反省しないことにします ただ、『読み飛ばしてネ!』表記はちゃんとしていきますので!! どうかお許し下さい…
>>278 15話確認シマスタ! よくあんなカット見つけたネェ!!(* ゚д゚ *)アイデスナッ
廊下が見えた奥にある、ドアの真ん中透けガラスなのがお風呂のドアなら、お話も違ってくる…
浩志がトイレに行こうとしたら…直がお風呂から上がってきた姿が透けて見えて… ドアバン!「キャッ」 お姫様だっこで寝室へ直行!
…はは、特に違いはなかったッス!
284 :
(・e・):2010/06/23(水) 02:55:23 ID:VxcKh52A
【かけがえのない人】 あらすじ+1話
>>227-228、2話
>>247、3話
>>257-259、4話
>>269-270。
5話は軽くエロテイスト。苦手な方はスルー推奨。
【 かけがえのない人 5話 1/3 】
< 直 >
い…いたい…痛い…何?
鈍い痛みで目が覚めた。首を寝違えたような痛み。
首だけじゃない、全身が固まって、手もしびれてる。なんとか体を動かそうとするけど動けない。
― ?何??こんなに重いの?何か乗ってる? …手?うで?…
健の腕が 視界に入って、やっと昨日の出来事を思い出せた。
― そう…健と寝た…のよね…『恋人』なのよね…
『出来事』を少し思い出しただけでも、全身が朱に色付いていくような気がする。
― 恥ずかしがってるの!?初めてじゃあるまいし…
だんだん意識がハッキリしてきて、痛みの原因がわかった。
横向きに寝てる私の後ろから、健が抱え込むようにして眠ってる。
足もしっかりからめて、手首も 強く握られてる。
― まるで拘束されてるみたい。寝返りが打てなかったから、こんなに体が痛いんだわ。
「健。健?」
そのままの姿勢で、声をかけてみたけど、寝息しか返ってこない。
少し声を大きくして、健を揺さぶってみる。
「健!起きて!健!!」
私も健も 何も身につけてないから、揺さぶると直接 感触が…
― 当たってるじゃない…もぅ〜
「…ん…おあよ〜」
「離して。」
「ヤ…ダ…」
そう言いながら、肩にキスされた。いつもなら気持ちいいけど、今は体が…
「痛いの!離して!」
私が怒ってるのがわかったのか、しぶしぶ体を離してくれた。
全身がギシギシいうのを我慢しながら、上半身を起こして体を伸ばす。
握られた手首は真っ赤になって、指もしびれてる。
「わざと…じゃないわよね?」
手首を見せながら、健を軽くにらんだ。
― 「仁美とは いつもこうしてた」なんて、言わないでよ…お願いだから…
健はベッドの上であぐらをかいて、大きく首を振った。
「違う!違う!わざとじゃないよ!」
声が大きかったのは最初だけで…だんだん私から視線をそらしながら声が小さくなっていく。
「…目が覚めて…また いなくなってたら…直さんが消えてたら どうしよう…って…
考えながら寝たせい…だと思う…ごめんなさい…」
「あの夜」。健に浩志を探してしまった夜。私は罪の意識から逃げ出してしまった…
起きたら、また私が消えてるんじゃないかと、心配させてしまったのね。
【 かけがえのない人 5話 2/3へ続く 】
285 :
(・e・):2010/06/23(水) 02:56:25 ID:VxcKh52A
【 かけがえのない人 5話 2/3 】
うなだれてしまった健の頬に 優しくキスした。
「ごめんなさい。もう逃げないから。」
私の言葉に応えて顔を上げた健の唇にキスする。
「『絶対に逃げない』って決心したから。」
改めて誓いをたてるように はっきり口に出して、健を強く抱きしめた。
「これからは ずっと一緒よ。」
健もギュッと抱き返してくる。
「うん…ごめんなさい。」
見つめあって またキスして…そのまま押し倒されて…
― 多分こうなるんじゃないかと予想はしてた…けど…
「ダメッ。」
片手で寝具を持って体を隠しつつ、反対の手で健の頬に手を当てて、力をこめて押し返す。
それでも健はめげない。
「だめ?」
おねだりするような口調に少し気持ちがグラつく…けれど…
「ダメ!キミのせいで体痛いの!」
そのままの態勢で 少しの間にらみ合ったあと、ふいに「そうだ!」と叫んで 健は寝室を飛び出して行った。
― 今度は何!? 裸でウロウロしないで〜
せめて下着だけでも着けようと、ベッドの回りを探していたら…そんなヒマも無く、健は走って戻ってきた。
「ホントは昨日渡すつもりだったんだ。クリスマスプレゼント。」
ベッドに飛び乗り、はにかむような笑顔で私に箱を差し出す。
「1日遅れちゃったけど…メリークリスマス♪」
箱を受け取り 包装を解くとデジタルフォトフレームが入っていた。
健は私の隣に座り直し、デジタルフォトフレームを手に取り操作した。
すると「純白の月」をBGMに 美しい月の画像が次々と流れていく。
「今は 月の画像を使ってるけど…これからは2人で写真をいっぱい撮って思い出作っていこう。そして、飾ろうよ。」
「健…」
「浩志さんの『純白の月』を使ってるのも、ちゃんと理由があるんだ。」
健が そっと私の手を握る。私も健の瞳を見つめる。
「今の俺には 浩志さんの『純白の月』を弾くことは無理だと思う。それと同じように、直さんを幸せにするのも無理だと思うんだ。
だけど…俺は俺なりに精一杯 直さんを幸せにしたい。その気持ちは浩志さんにも負けてないと思う。
…
浩志さんが『純白の月』を残した本当の理由はわからないけれど…
『浩志さんが直さんの幸せを願ってた』のは絶対間違いでしょ?
だから、これからの俺たちを浩志さんにも見守って欲しいんだ。」
健は私が考えてるより ずっと大人で、今まで子供扱いしていたことを少し恥じた。
「ありがとう…」
涙ぐんでしまった私を、健がそっと抱き寄せる。
私を和ませようとしてか、ちょっと おどけた感じで話し出した。
「これから、たぁ〜くさん写真撮らなきゃね〜まず、初詣に行って〜
次はバレンタインにチョコ貰うから、ホワイトデーにお返するでしょ〜
4月になったら就職して〜直さんの誕生日までには入籍して〜
夏には浴衣着て花火見に行こうか〜
そしたら 俺の誕生日までには可愛い赤ちゃんが産まれて〜」
「待って!…本気?…冗談よね?」
思わず涙も止まって 健をマジマジと見つめてしまう。健も真面目な顔になる。
【 かけがえのない人 5話 3/3へ続く 】
286 :
(・e・):2010/06/23(水) 02:57:51 ID:VxcKh52A
【 かけがえのない人 5話 3/3 】
「本気だよ。イヤなの?」
「イヤ…じゃないけど…」
「確かに解決しなくちゃいけない問題は山ほどある…けれど2人で頑張れば必ず乗り越えられるよ。
俺を信じて、って言ったよね?」
「…そういうことじゃなくて……私じゃキミをパパにしてあげられないかも…結婚とかは…」
口ごもってしまった私の頬を、健は優しく両手で包み込んだ。
「俺は どんな運命でも受け入れるよ。直さんと一緒なら。…それに100%可能性が無いわけじゃないんでしょ?」
「そうだけど…」
「今から試してみよっか?」
グイッと強引に押し倒される。
「だぁめ…」
私も形ばかりの抵抗をしてみるけれど、健には見抜かれていて…
「あなたは『もう逃げない』んでしょ?」
私の赤くなった手首に唇を当てて、健が囁く。
その仕草は ドキリとするほど色気があって、私はそれ以上拒めなかった…
今から 私とキミは みんなを傷つけていく…
キミと私と 2人で幸せになるために…
私たちも きっと傷つかずにはいられない…
だからせめて 今くらい何も考えずに キミをただ感じていたいわ…
【 かけがえのない人 6話へ続く 】
(・e・)中途半端なエロとシリアスmix話になってしまった…orz リアル健って、ホント難しいよ…
(・ω・o )3 〜〜〜〜さん、ブラボーなレスたち(スタンディングオベーションもの)へのレスは、もうちーとお待ちくだされぃm(_ _)m
287 :
エゾリス:2010/06/23(水) 19:08:24 ID:lsftq8Z+
嗚呼、やっと二人が結ばれた。(←お上品)
オスカルとアンドレの時のような感動が・・・(わかる?)
これは、例の【手形エピ】ですね。
『拘束』されながらも熟睡する直って、相当お疲れだったのね。
健のクリスマスプレゼント、お・さ・れ。
健は本当に、大人になったわ〜。
>私の赤くなった手首に唇を当てて
こういうシーンって、エロいよね。
紅子の肩の火傷の痕に、マサヒコ(もっと痩せればいいのに)や藤堂がキスするシーンって、エロかった。
(・e・)さん
今日も、エクセレントでした。
ゆっくりお休みくだされぃ!
288 :
(・e・):2010/06/24(木) 23:51:38 ID:gbIBWQ8c
まず間取り話は、本編を見直す時間が無いので、すんません、あとで…
私が質問したのに…後回しなんて ホントごめんなさいっ!m(__)m
でも みなさんのおかげさまで 間取りがわかって感謝です (^e^)v
(・ω・o )3 〜〜〜〜〜さん、エロ浩志妄想GJ!
“肉食獣(豹?)”浩志が“草食獣(小鹿?)”直を狙う図が浮かんだw
>>279 >最初に断っておきます 一応(・e・)サンのssからヒントを得てのssですが、それゆえ、目新しい要素はほとんどない、どこかで読んだような…な展開です
(・ω・o )3 〜〜〜〜〜さんに言われるまで全然気付いてなかった…
いや、「(・e・)の話は どこかで読んだことあるような話」でも正解だから、どっちにしても間違いではないw
>>208の「涙が降ってくる話」も 某雑誌に連載中の私の好きなマンガに同じようなシーンがあって。
私が丸パクリしたみたいなタイミングだったから 大ショッ−−ク!Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン
ま、そういうことなんで、(・ω・o )3 〜〜〜〜〜さん、あなたの考えすぎよ♪
>>279-281 苦労したんだねぇ…。゜゜(´□`。)°゜。
いや、何、ヒトゴトのような感想を!私が苦労させちゃたのに…orz
実は4話のリアル健は、かなり酔ってる設定でして…
酔ってるが故に ストレートに直に感情をぶつけて、あんなコジ健みたいなこと言うし、直の前でわんわん泣く。
…だったので、(・ω・o )3 〜〜〜〜〜さんが困惑するのも無理はないかと。
もう少し「健が酔ってる描写」を入れればよかった、ゴメン…orz
ちょっと論点ずれてると思うけれど、これもリアル健が想像しにくかった一因だと思うので、スマソ。
>>282 もちろん怒ったりしないよぅ、ちょっと恥ずかしいだけw
自分のssが使われているのは、恥ずかしいけど…こんなシーン見たかったよぉ。・°°・(((p(≧□≦)q)))・°°・。アリガト!
ラストの方って、2人スレ違ってばかりなんだもの。ストレスたまる…
長文は遠慮せずщ(゚ロ゚щ) カモ-ン 楽しみに待ってるぜぃ!
>>287 「今宵一晩、アンドレ・グランディエの妻に・・・」にですね(v_v。)人(。v_v)ポッ♪
そうです、『手形エピ』だす。私にはコレくらいの微弱なエロしか書けません(キッパリ)
『手形エピ』のがっつりエロverは きっと(・ω・o )3 〜〜〜〜〜さんが書いてくれるはず(再度キッパリ)
リアル健が大人にならないと 直は攻略出来ない、だけどコジ健みたいな“大人っぽさ”にはしたくない。
5話のリアル健は大人っぽ過ぎると思うけど、他に思いつかないので私にはアレが限界。
昼ドラ見てないので、真彦をサイトまで見に行っちゃった。少しプックリ顔?
┬┴┬┴┤゚e゚)ノシ また火曜に みなさま良い週末を〜
すっかり雲隠れしていた(・ω・o )3 〜〜〜〜ですが、決してこのスレへの粘着を止めたわけではなく!
そしてもちろん……シリアス&エロ、万歳!!!!!
【5話 1/3の感想】
一読では理解できない謎な文から入るのは、ssのテクとしてはあると思うんだけど、そこにエロ要素が入ってると吸引力がハンパなくなる!
しかも、謎→冒頭読む前に一番気がかりだったことが突然語られて→謎の答えが明かされる(しかも激甘な!)
ちくしょう!ちくしょう!ちくしょう!!
冒頭からもってかれちゃったよっっ!!!!
>― 恥ずかしがってるの!?初めてじゃあるまいし…
(・e・)タンの直って、時々かなりクールだよね 20代じゃ吐けない言葉さらっと言う そういうトコ、カッコ良くて好きだぜ…直姐さん…
ほして、じっくり読み込んでいくと、いくつもトラップしかけてあるのがわかる
>私も健も 何も身につけてないから、揺さぶると直接 感触が…
これは所謂、朝○ち…? …ヤルナ(・e・)タン!
>― 当たってるじゃない…もぅ〜
そっか、“エロ恥ずかしい”ってこういうことか…
>「…ん…おあよ〜」
なんだ、この可愛いイキモノ!!
なのに、相変わらずツレない直チン…
>「…目が覚めて…また いなくなってたら…直さんが消えてたら どうしよう…って…
> 考えながら寝たせい…だと思う…ごめんなさい…」
… チョット待ってね 視界が涙で滲んで…読み…進め……(つ□<。*)健〜
いつか…いつか、「モウ何も書くことないよ!」になった時でいいので…
コトが終わって、当たり前のように背中向けてる直に(なぜか直はよく人に背を向けて寝る人だった…て、テレビ的な事情かしら?)、
こっちを向いてとは言えなくて、でも、いなくなったらって思うと恐くて、後ろからギュッせずにいられなかった、
(そして、夢の中の出来事が元で、手首握り閉めちゃったと予想!)
切ない健の心情を番外編で書いてね エロ部ザックリなしでもいいから! お願いデス…
【5話 2/3の感想】
頬にキス→唇にキス→抱きしめ
直の一連の行動に激しく萌え
そして、ちょっと前の直の冷め具合が、この直を美味しくいただくための仕掛けだったような気さえしてくる
わかってて書いたなら、(・e・)タン、読者の気持ち操るのがうますぎるよ!
直の言葉の一つ一つが健と同化した私の心に深く入ってくる…
>「ダメッ。」 もちろんこのカオリさんもいいんだが…(スッカリ役者さんで再生されてる私の脳みそ)
>「だめ?」 このクボタン最強……なのに、ナゼ落ちない!高橋さん!!!!(←オイオイ…)
>― 今度は何!? 裸でウロウロしないで〜
ここは直の脱力加減に笑うトコだよね!? 『 裸でウロウロしないで〜 (T-T) 』って感じ?
でも、裸でウロウロの健…コミカルなんだけど、ガタイはアレだぜ……なぜ直が正気で居られるのか、サッパリわからん!
ベッドに飛び乗る時点で、健のやる気に溢れた瞳はたやすく想像できるわけですが…
それに加えてはにかんじゃうのか! ワンコだ!! 最上級のワンコがここにいるぞ!!!!
そして、健は直にプレゼントを渡すわけですが…
う〜ん、ナンテ言うか…
このプレゼント、すごく健らしいね
すごく大人な考え方してるのに、絶対に普通の大人だったらできないプレゼントだと思う
健は、無邪気に、心から言葉の通り思ってるから、できるんだろうけど…
(・e・)タンのssの中で、健はグングン成長を遂げたけど、じゃ、他の男と健の違いってなんだろ?って思うと、やっぱり“純粋さ”じゃないかと
コジ健の純粋さとはまた違う感じの… 健は能天気に純粋で、コジ健はシリアスに純粋って感じかなぁ?
どっちもそれをストレートに表現するから、直と一緒に魂持ってかれちまうんだケドッ!!
正直、後半の感想はあんまりうまく言葉にできない(と言いつつ、いつも目一杯書くアタクチ…)
とにかくね、ジーンとしながら読み進めていった…
健の妄想LOVE計画も大変微笑ましく…健の誕生日までに赤ん坊が生まれるなら、2人はデキ婚になるんだけど、絶対そんなことまで考えてないよね、健は!
直は、『来年中に子供産むなら○月までに妊娠してなくちゃいけなくて、その間に排卵は何回あって、
危険日のエチで普通の男女が妊娠する確率は○%だから、○回のチャンスで着床させるとしたら…ああ、でも私だから確率はモット下がって…』
「待って!…本気?…冗談よね?(…せめてもう半年あれば、確率的には5割を超えるんだけど…健の誕生日に妊娠がわかる計画じゃダメかしら…?)」
うん、健以上の(・ω・o )3 〜〜〜〜的妄想です!
【5話 3/3の感想】
>「本気だよ。イヤなの?」
!! Hit !!(←突然のこの表現は、ラストまとめるための布石なので、あんまり気にしないで…)
この言い方にニヤニヤしたのは私だけ? この健の醸し出してる“対等感”は、何!? け、健のクセにっっ!! o(●`Д´●)o(←照れ隠し)
>…私じゃキミをパパにしてあげられないかも…
直の『アマァァーーーイ!!(by井○田)』セリフもキタ!! 直は、やっぱりどこかお姉さん口調が残ってる…そして、ソコが萌えなんだ!
直と同じ土俵に立ってる気マンマンの健と、まだ色んなことに引け目を感じて土俵に立つことに尻込みしてる直……こ、こういう関係、ムジュムジュするお…イイお…
>「今から試してみよっか?」
!! Hit !!
この辺りで、1人暮らしなのに、そばに人が居ないか確かめる(・ω・o )3 〜〜〜〜
かっ、顔がっ、顔が蕩けていくよっっ! 誰にも見せられない状態になってるよっっっ
>「だぁめ…」
何が『だぁめ…』だ、直!! クソッ、道端でチューしてるカップルに『ふん、お熱いコトデ!』と毒づきつつ、目が離せないあの感じと同じだぜ…
>「あなたは『もう逃げない』んでしょ?」
>私の赤くなった手首に唇を当てて、健が囁く。
!! Hit !! !! Hit !!
>その仕草は ドキリとするほど色気があって、私はそれ以上拒めなかった…
!! Hit !! !!!!! Knockout !!!!!
…game over…
『(・ω・o )3 〜〜〜〜,you lose!
(・e・),you win!! 』
『continue?』
(・ω・o )3 『Yes!Yes!(コイン、チャリン・チャリン・チャリン)』
すっかり中毒になってる私
ふふふ、今日、続きが読めるんだお〜〜♪
…以上、一週間かけたとはあまり思えないが…かけたんだ!な感想でありました⌒☆
292 :
(・e・):2010/06/30(水) 00:38:17 ID:2CRWK2zB
【かけがえのない人】 あらすじ+1話
>>227-228、2話
>>247、3話
>>257-259、4話
>>269-270、5話
>>284-286。
【かけがえのない人】は6話で終了。
5話と6話の間の話も書いてはみたけど、やっぱり蛇足っぽいので、あらすじだけ。
[かけがえのない人 5話と6話の間あらすじ]
直と健が交際することで巻き起こるゴタゴタは、ドラマ本編と大体同じだと思って頂ければw
以下のことが、ほぼ同時進行で。
・ 直は、浩志の命日にお墓参りに行く。健も一緒に行きたいと言ったけれど、今回だけは1人で行きたいと断る。
そこで「これから健と一緒に生きていくこと」と「健が記憶喪失の間に浩志が入っていたということを、健には秘密にする」と報告する。
「浩志がいた約1年間を無かったことにしてしまうわけではない、私が決して忘れないから。」と浩志の墓前に誓う。
・ 健の誕生日の翌日、健が帰宅すると、仁美が玄関の前にいた。
開口一番「健ちゃんの好きな人って、堤さんなんでしょ?」と健を問い詰める。
そう仁美が言い切ったので、記憶喪失の時に直と付き合っていたのは本当だったのだと、健は改めて実感する。
健が認めて謝ると「他の誰と付き合ってもいいけど、堤さんだけは絶対に許さない!」
と 言い捨てて去ってしまう。
その後、仁美は直の家に行って「何回 健ちゃんを盗れば気が済むの!」と、直にKENのコンサートDVDを投げつける。
後を追いかけてきた健が直をかばい、言い訳もせず直と一緒にひたすら謝り続ける。
そんな2人の姿を見た仁美が「そんなに謝られたら、私の方が悪者みたいじゃない。」と泣き崩れる。
多少ゴタゴタするけれど、最終的に仁美は諦めて、その後 以前から仁美に好意を抱いてた会社の同僚(DVD押し付け男子)と交際。
・ 健にフラれた仁美が健ママに泣きつく。
驚いた健ママが健に話を聞いたら、健が認めたのでショックで寝込んでしまった。
陽に申し訳なくて顔も見られないので、陽パパと別れる、と健ママが言い出す。
健は陽パパに、自分が全て悪いのだから、母と別れないで欲しい、と謝罪する。
陽パパは、健が記憶喪失の間に直と交際してたことを知っているので、2人が再会したことで 愛が再燃するのでは?と予測していた。
そのため、健を責めず、健ママに2人の交際を認めるよう説得する。健も健ママを看病しながら、根気よく説得する。
そして陽が健ママのお見舞いにきて、自分のことは気にしないで欲しいと頼む。
やっと健ママも2人の交際を認める。
・ 健の誕生日に陽パパが腰を痛めたので、陽は浩志の墓参りどころではなく、直に会わないまま年が明け仕事で海外へ。
1月中旬に帰国して、久しぶりに直と会ったら、別れ話をされた。
別れ話自体は、年末の直の態度から薄々気づいていたので、驚かなかったのだが、理由を聞いてビックリする。
「健が記憶喪失だった頃 、私たちは偶然知り合ったの。“記憶を失って周囲の人たちと うまくいかなくなって苦しんでいた”健と、
“突然の事故で浩志を亡くした”私は、惹かれあって、お互いを支えに生きていた。
だけど健の記憶が戻って 私のことを忘れてしまったから、健の前から去ったの。
でも思わぬ形で再会して また会ってるうちに…」
陽は「わかった」と、深いため息をついただけで、直と健を責めるようなことは言わなかった。
怒ったり、詰ったりしてくれた方が楽なのに、と直は思う。
その後、健ママのお見舞いに行き、海外に行ったきり、帰国は未定。
2月には 晴れて交際出来るようになった2人。3月には「直の家の方が会社に通うのに便利だから」と健が直の家に引っ越す。
…
そして月日は流れて…
もうすぐ健の24歳の誕生日がやってくる。そんな12月のお話。
では 【 かけがえのない人 6話(最終話) 】
どうぞ〜
293 :
(・e・):2010/06/30(水) 00:40:15 ID:2CRWK2zB
【 かけがえのない人 6話(最終話)1/2 】
< 健 >
「ただいま〜」
扉を開けて、靴を脱ぐ。
― あれ?「おかえりなさ〜い」がない。もしかして…
なるべく足音を立てないようにして、リビングの入口まで行って覗き込む。
直さんは、ソファーに座りファックスとにらめっこしながら、携帯で誰かと話してる。
「…ええ、このままだとスケジュールが…」
― やっぱり仕事してる…あれほどダメだって言ったのに!
「ただいま。」
ドアを静かに開けて、ちょっと ぶっきらぼうに、でも なるべく直さんを驚かさないように言った。
直さんが慌てて電話を切る。ステップを降りながら、コートを脱いでコートかけにかけた。
「お・おかえりなさい。早かったのね。」
「うん。今日は多分早く帰れる、って 出かける時に言ったよ。」
「そ・そうだった?」
焦ってる直さんの隣に座り『ただいま』のキスをする。そして、
「ただいま〜」
直さんの丸いお腹にもキスして 優しく撫でる。
お腹の中のくぅちゃんが『おかえりなさい』と返事をしてくれるように、ポコポコと2回蹴った。
ほんわかとした幸せな気持ちに包まれる。疲れも吹っ飛ぶよ。
― 『パパ』は今日も頑張ったよ〜なのに『ママ』は…くぅちゃんからも叱ってやってよ〜
「また仕事してたね!」
「…さ・さっきの1件だけよ…どうしても気になることがあって…」
― 絶対嘘だな。
「何回同じこと言わせるの。直さんは仕事のことになるとどうしても無理するから、ちゃんと産休とったんでしょ?
会社のことが気になるのはわかるけど、今は博人さんたちに任せて、自分と くぅちゃんのことだけ考えてよ。
もういつ産まれてもおかしくないんだから…」
「ごめんなさい…」
直さんは しょんぼりしてしまった。
― しまった。そんなにキツく言ったつもりはなかったんだけど…直さん最近すぐ落ち込むから…
「そんなに怒らなくてもいいじゃない!」とか言い返してくれた方が まだマシだよ…
直さんの頬に手を添えて、キスする。
「ゴメン、言い過ぎた…でも 俺はもちろん、みんな心配してるんだよ。わかるよね…」
「うん。わかってる…ごめんなさい。」
またキスして『仲直り』完了だ。
「ご飯にしよ〜お腹空いた〜」
ネクタイを緩めながら、着替えるために立ち上がる。
「そういえばお義母さんから電話があったわ。『健の誕生日はどうするの?』って。」
「直さんにもかけてきたの?」
「健にもかかってきたの?『何も予定がないのなら、うちに来ない?』と言ってたけど…」
「『いつ産まれるか わからないから行けない』そう言って断ったのに…」
「去年の誕生日パーティーの時、お義母さん 本当に楽しそうだったから、今年もしたいんじゃないかしら?健だけでも行ってきたら?」
「直さん1人残して?俺だけ?冗談じゃないよ〜」
「予定日まで3週間あるから、大丈夫よ。」
「いいや、くぅちゃんは『パパ』のお願いをきいて、24日までに産まれてくれるはずだから。ダメ〜」
「…それ、ずっと言ってるわよね?どうして『24日まで』なの?どうせなら自分と同じ誕生日の『25日』の方が嬉しくない?」
もう一度、直さんの隣に座り直してそっと手を握る。
「そうしたら俺が23才のうちに『愛する人と結婚』して『子供が生まれる』。
幸せが2倍だよ。あなたが言ってた通りになるんだ…」
直さんが ちょっと驚いた顔になった。
【 かけがえのない人 6話(最終話)2/2へ続く 】
294 :
(・e・):2010/06/30(水) 00:42:24 ID:2CRWK2zB
【 かけがえのない人 6話(最終話)2/2 】
「…それって、去年のクリスマスパーティーの後…私が眠ってるキミに言った言葉じゃない… あの時 寝たふりしてたの?」
「ううん、酔っ払って寝てた。冷たい風が顔を撫でて目が覚めたんだ。
でも それまで あのイルミネーションの橋を2人で手を繋いで渡る夢を見てた…
『キミは橋を2回渡ったから、絶対2倍幸せになる。絶対幸せな23才になる。』って、俺の隣にいたあなたは笑顔で、そう言ったんだよ。」
それを聞いた直さんは涙ぐんでしまった。肩を抱き寄せて、お腹に手を当てる。
「でも くぅちゃんが24日までに生まれてくれなくてもいいんだ。俺が今 幸せなのには変わりないから…」
直さんが俺を見つめる。
「ね?俺、幸せだよ…直さんも幸せだよね?」
直さんが泣きながら何度もうなづく。そして また俺たちはキスをした。
----------------------------------------------------------------------------------
リビングの光景。
窓の外は、雪がハラハラと舞っている。
窓際にクリスマスツリーもある。
ピアノの上に飾っているデジタルフォトフレームの画像が「純白の月」のメロディーに乗って、クルクルと変わっていく…
直から貰ったチョコレートを持って、はしゃいでる健。
引っ越しのダンボールの山に囲まれてる2人。
桜の下で微笑む直。
赤ちゃんの超音波画像を見ながらガッツポーズの健。
婚姻届を持ってキスしてる2人。
誕生日ケーキのろうそくを消す直。ケーキの隣には山盛りのホットケーキもある。
大きくなってきた直のお腹を撫でる健。
産まれたての赤ちゃんを抱いて号泣してる健。
直と健と赤ちゃんの3人。
「命名『楽』」と書かれた紙の下で眠る赤ちゃん。
…画像は、まだまだ続いていく…
【 かけがえのない人 6話(最終話)終 】
(・e・)6話の補足
健と直の子供は、12/25生まれの女の子、名前は「楽(らく)」。
命名理由は…
両親が2文字(けん・なお)なので、2文字(らく)で。
奇蹟にちなんだ名前にしたかった。奇蹟→ミラクル→ミ「らく」ル
胎児名の「くぅ」も、ミラクル→ミラ「くぅ」ルから。
さらに音楽の「楽」の意味も。(某会社とは無関係です m(_ _)m )
私の「こんなラストが良かった妄想」に長々とお付き合い頂き、ありがとうございましたm(__)m
(・e・)さん
連載おつかれさまでした⌒☆
感動で泣いてる(/_;)私です…
ありがとうございました♪
(おおっ、ブクブク.。o○サンからのレスが… (・e・)タン喜んでるだろうなぁ…)
つらい事実をみなさんも知ったと思うんですが…そのことについて、触れるべきか、どうするべきか…
かなり色んな思いが渦巻いていて、きっと他の方もそうだと思うので、とりあえず、今回はいつものようにssの感想を書かせてください(能天気な箇所とかゴメンなさい)
きっと、もう少し心が落ち着いたら、語れる時もくると思うので… その時、しっかり語れたらって思いマス
では、いかせていただきます!
今までかなり暴走して感想書いてきたので、最後くらいはお見苦しくないものを…と、一応思ってるんですが…ど、ドウデショウ… 同じかもなぁ…
【5話と6話の間のあらすじの感想 】
仁美…(ノд<。)゜。
なぜか仁美のことはずっと嫌いになれなかったアタチ
だってコノコ、フツーに健チンのことが好きなだけなんだもん……時々とんでもないことするけどね!
健直の前でダダをこねるのは予想内だったけど、健ママに密告までするのか!(>д<)アタタ… 逞しいぜ仁美!!
でも、その気持ちさえわかる気がする…恋愛は理屈ではないのだぁぁぁああ!!!!!
で、最後はちゃんとDVD君とくっつくのね (*´ω`*) ヨカッタネ、ヒトミ!……って、納得しかかったけど、あれ?光はっ!? 彼がどうしてるのか、スッカリ忘れてる私…(-言-)
健ママ寝込んじゃうけど、最終的にはちゃんと納得してくれて良かったな…
(まぁ、もともと自分がまいた種…ゴホンゴホン!)
陽パパは人格者なんだね そして、洞察力がある
子供である陽さんには人格者の面は受け継がれたけど、洞察力は……だって、悲しい思い、し続けてるモン!(【第2章・3話】参照)
すっかり陽さんファンになったワタクチは、断片的な陽さんの表記から、失意の中、空港を歩く陽さんの姿を思い描き、その背中にモーレツに哀愁を感じてしまうのでした…
直と出会ったことで、女運の悪さをさらに確信してしまってたらどうしよう…もう、女性はイイヤ…とか思ってたら、どうしよう!!!!
『新しい出会いに臆病にならないで』 浩志のセリフは今の陽さんにこそ言ってあげなきゃいけない言葉!
いつか、ずっと一人身(決め付けてる、酷いワタシ)の陽さんに、「お前が言うか!」とたとえ言われようとも、直がちゃんと言ってあげて欲しい
責任もって、直が陽さんの背中を押してあげて欲しいよ……陽さん救済スピンオフ、待ってます!>(・e・)タン
健直のこの後もチロッと出てきたらクリキセとのつながりもあるしネ♪ ずっと先になっていいので、いつかきっと…オネガイヨー!!
【6話 1/2の感想】
これはエピローグ的なお話と受け取ったよ!
初っ端から「アッマ〜〜〜〜〜〜イ!!」(モチロン褒め言葉!)
亭主関白とは違うけど、健がしっかり直のコントロールしてるのが少し意外だった
ま、『直を心配する健の図』は、前からあったけど …愛だな、愛ゆえに健はドンドン成長していくんだな…
何気ない会話に、文章に、(・e・)タンの力量を見た感じ もう、嫉妬、嫉妬っ!!o(*>ω<*)o
だって、甘いシーンって「ハイハイ(^_^;)」で終わってしまうものだってあるでしょ?
でも、「ただいま」から仲直り完了まで、お尻がずっとムズムズムズムズ 顔もフニャ〜(*´Д`*)・ほぉぉ(*゚0゚*)・キュンキュン(*>ε<*) 落ち着く暇なしなのよ!
もぅ〜、こんな才能、どこでゲットしたのぉ〜〜!!
で、ひとつひとつに、
> で引用して、(* ̄m ̄*) (*´皿`*)b o(≧∇≦)o していってもいいんだけど…
>― あれ?「おかえりなさ〜い」がない。
えっ!? いっつも、直が「おかえりなさ〜い♪」ってお出迎え!? で少し先に展開されるあのイチャイチャを、玄関先でやってるの!?
…………いいぞ、もっとやれ!!(結局コレが本音)
>― やっぱり仕事してる…あれほどダメだって言ったのに!
ココ! てっきり直が尻に敷くカッポーになるのかと思ったのに…これはこれで、美味しい関係なので、まったく問題は無いですが!
それにしても、年下君の拘束って、こんなに甘酸っぱいのですか…タマリマセヌ…( ̄ii ̄*)
>ちょっと ぶっきらぼうに、でも なるべく直さんを驚かさないように言った。
いつのまにこういう気遣いが出来る子になったのですか!? セーリ2のころから片鱗はあったけど…惚れ直しちゃうよぅ…(*´艸`*)
…と、感想、いつもと一緒になっちまうんだゼっっ!? ……ま、最後だし、許してもらうか…ρ( ..*) ゴメンヨ
>「お・おかえりなさい。… そ・そうだった?」 まで
この2人に一瞬よぎる緊張感?がすごく好き! そして、健から「ただいま」のチュー お腹にもチュー&ナデナデ
け、健が、完全に主導権握っとる…なんか体の色んな部分にヘンなトキメキが……(//・ω・//)いいお、健……
お腹蹴ってのくぅちゃんの『おかえりなさい』 …なんだこの、幸福感描写…幸せすぎて、恐いくらいだよ…
で、健のお小言と、直のシュン… ←ココでは完全に、直に『萌えぇぇぇぇ!!!』
直、最近良く落ち込むの? ちょっと情緒不安定気味なの?? それもあって、余計に健が「俺が守らなきゃ!」になってるの???
みなさん、覚えておられますか!? ドラマ19話で、健に「約束して欲しい」と言われて、素直にコクンと頷く直を!
37話で、コジ健の語りかけに押されっぱなしだった直を!!
人の言葉に素直に従っちゃう時の直は、本当に可愛い… きっとこの時の直もすっごく素直に『ションボリ…(´・ω・`)』してるんですよ!
はぁぁぁぁ、やっぱりこのお話映像化して欲しい……
>直さんの頬に手を添えて、キスする。
この一文読みたくて読み続けてようなものなのに、こんなにさらっと出てくるようになるとは…もうね、もうね!(ρ_;)
>またキスして『仲直り』完了だ。
ダメ押しキスに私の脳みそも一部が完了してしまったよ…うん、モウこの2人、心配しなくても大丈夫です!
健ママのお話に入っていって…
完全に夫婦してる会話に眩暈が… なんか、ココまでの生活が垣間見えるよ 何気ない会話がコンナにも美味しいよ!
「冗談じゃないよ〜」とか「ダメ〜」とか健のセリフがことごとくツボに入るよ 可愛い過ぎる!!
そして…キタキタキタ!! 健チンの「あなた」呼び!
なんか、この2人の関係性がたまらなく好きなんだけど…どうしてこの話で終わらなきゃいけないのか、サッパリわからん!
ずーっと、お話続いたらいいのに…… (子供みたいなムチャ言う私です)
健の幸せが2倍、の見事な伏線回収(しかも、すんごく甘く、感動的に回収!!)
これで、(・e・)タンの作家としての価値は固まったも同じ (少なくとも私の中では) …また(・e・)サンを「やめて〜」にさせちゃってたらゴメン…
【6話 2/2の感想】
イルミネーションのシーンは第4章17話 直の思いがすっごく切なかった…
(・e・)サンの直はちゃんと辛い思いをしていて、でも、最後はちゃんと自分より人の幸せを願ってきたからこそ、
たまに「直さま、ご乱心!!」になっても、直の味方でいられたんだと思う
(本当は、ドラマの直だって同じはずなのに…ちぃ〜っと切ない気持ちの演出不足だったかもしれないねぇ…)
だからこそ、夢の中の直の『キミは橋を2回渡ったから、絶対2倍幸せになる。絶対幸せな23才になる。』のセリフに……鼻の奥がツーンとするよぅ…(´;д;`)
そして、健は、フォローのセリフも忘れない>「でも くぅちゃんが24日までに生まれてくれなくてもいいんだ。俺が今 幸せなのには変わりないから…」
子供だと思ってたのに、健は本当に大人になったね… 2人が幸せなのを疑う人はいないと思う
そうだった、このお話は、健が頑張って頑張って頑張って、直に自分を受け入れてもらうお話だったんだ
結婚した後、健が主導権握るのは当たり前なんだよ
健は直のこと、大好きなんだよ そういう健を私たちファンは望んで、(・e・)タンが見事にそれを文章にしてくれたんだ…
泣きながら、何度もうなずく直にキスする健 ああ、本当によかった… この2人を見せてくれて、本当にありがとう、(・e・)タン…
本当のラスト こんな締め方って……本当にうまいなぁ…
クルクル変わる写真の内容のひとつひとつが、なぜか切なく思える
きっと、シチュエーションが静かなせいだね 祭りの後の切なさ? でも、幸せな余韻に浸れる切なさ…
はしゃいでる健、ガッツポーズの健、目に浮かぶよ…
ホットケーキ、そういや、ssに出てきたねぇ(第1章 14・17話)
まぁ、赤ちゃん産まれたら、健は号泣だよねぇ…
『楽』ちゃん、うん、すごくいい名前
(・e・)タンが本当に色々考えての名前だって、解説でわかったけど、解説なくてもすんなり受け入れられた気がする
なんか、健がすごく好きそうに思える名前だから… 直は健に提案されて、始めピンとこないんだけど、やがて『いい名前ね…』ってシミジミ言うようになるんだよ
これからもいろんなことあるだろうけど、家族3人できっと乗り越えていけるよ! 家族…健と直が家族…赤ちゃんも居て…(T−T)もう何も望むことはないよ…
>(・e・)さん
本当に、半年間お疲れ様でした
思えばドラマよりずっと長い間、このssを読ませてもらってきたんだよ!
そりゃ、陽さんびいきにもなるよ 健が可愛くて仕方なくなるよ…
直を幸せにしてくれて、本当にありがとう…
ssで、直は苦しみも味わったけど、それ以上の幸せを手に入れた
やっぱり人生の辛さは、次に来る幸せを味わうために存在するものであって欲しいと思う…
その思いを十二分に叶えてくれたよ!!
実は、全体を通しては、まだ読み返せてないんだ
これから、ゆっくり味わいながら振り返らせてもらうつもり
ドラマが終わった当初、気持ちがどこにも行けなくて、モヤモヤモヤモヤしてたけど…
これで気持ちに一区切りがつけられます
もしかして、あのラストは、(・e・)さんのssを生むために存在したのかもしれないとさえ思うよ!!
ドラマに納得いかなかった人が、このss読んで、気持ちを「ああ…やっぱり、健と直っていい…」に戻してくれたらイイナ…
直が浩志の魂の入った健に出会ったことには、ちゃんと意味があって、健にも体を乗っ取られた意味はちゃんとあった
……そう、ずっとそう思いたかったんだ!!
長期連載、本当にありがとう
また新しいss読みたいけど……さすがにそんなワガママは言いません……きゅ、急には、無理よね??
でも…また書きたい気持ちが湧き上がったら、ぜひ書いて欲しいです 今はとにかく『お疲れさま!そして、ありがとう!!!』の言葉だけを贈らせてください!
299 :
(・e・):2010/07/05(月) 22:23:21 ID:ixKwQcOY
感想 ありがとう…|eT)ノシ
300 :
エゾリス:2010/07/06(火) 17:55:23 ID:czoJ83lb
昨日から、BSフジで『緋の稜線』という昔の昼ドラの再放送が始まりましたね。
昼ドラ再放送枠が出来たのかな?
いつか、『Xmasの奇蹟』の再放送をしてくれるかな?
「ホームドラマチャンネル」の次の昼ドラ再放送をHPでチェックしてきました。
『安宅家の人々』・・・(2008年1月〜放送)
あと二年位待てば『クリキセ』の番来る?
2年か…短いようで、やっぱり先だ…
その間に、窪田クンと高橋サン、共演とかしてくれたらいいな〜
302 :
エゾリス:2010/07/11(日) 17:09:46 ID:wSGzVAcC
(・e・)さん
長期連載、お疲れ様でした。
そして長い間、私たちを楽しませてくれてありがとうございました。
ドラマが終わって寂しかった時に、Xmasの本スレかこんなXmasは嫌だスレで、
エロパロスレが立ったというのを見て、最初からずっとコッソリ読んでいました。
(途中で、あまりの面白さと、お2人の人柄に惹かれて飛び込んじゃいましたが)
連載が【Happy End】で終ったその日に、あんな悲劇が起こるなんて、
本当に人生って辛いものだと思います。
でも、それ以上に幸せな事も待っていると思います。
直ちゃん、本当に良かったね。
浩志は星になったけど、直と健と楽ちゃんをやさしく、暖かく照らし続けてくれるね。
デジタルフォトフレームの画像が、浮かびます。
『桜の下で微笑む直』・・・私が、4月に小○井公園で見た(妄想した)景色。
文章にしてくれて、ありがとう。
この半年間、本当に感謝しています。
>>302 コッソリみててくれたのですか!ヽ(*゚д゚*)ノ
うれしいお〜〜O(≧◇≦)O
その節は、勇気出して姿見せてくれて本当にアリガトです!!
…と、すっごく不自然な間をあけてからレスつける(・ω・o )3 〜〜〜〜でスンマセン…
人生は、なかなか一筋縄ではいかんですね
でも、いづれまた、直みたいに歩き出せる時が、必ずくるはず…
304 :
(・e・):2010/07/24(土) 09:21:12 ID:iYB4uC5B
最終章の別ver。
未完成だけど保守を兼ねて投下。
【 かけがえのない人 】1〜3話の後の続き。
【 君におくる愛のうた 1話 1/2 】
< 直 >
パーティーの後片付けをした後、ベランダに出てみた。酔って火照った頬に当たる風が気持ちいい。
空を見上げる、薄い雲に負けず月が輝いている。
以前なら、月を見ると「浩志に会いたい」と 願ってた。
今は違う。
今は月に問いかけてる。
「浩志、あなたの言ってた『幸せな未来』は、これでいいのよね?」
ベランダの戸が開く音がした。振り返る前に 健に後ろから抱きしめられた。
「直さん好きだよ。愛してる。」
― 起きたの!?
「…酔ってるんでしょ?離して!」
その手を振りほどいて、健の方へ振り向く。
「酔ってなんかないよ。直さんも俺のこと愛してるよね?俺、知ってるよ。」
「…やっぱり酔ってるんじゃない。」
「この3ヶ月間、この部屋でピアノを弾いて、ご飯食べて、しゃべって、笑って、楽しかった。
ホント夢のように楽しかった。このままずっと一緒にいたいと思った。
俺 何回もあなたに伝えたよ。その度に、はぐらかしてきたのは直さんじゃないか。」
「はぐらかして…なんか…」
「記憶喪失の時に 俺たち付き合ってたんだろ?
だから、俺や陽さんや仁美や、みんなのこと考えてこのままでいいって思い込んでるんだろ?」
健の目が見られなくて、そらしてしまう…
私は何も答えられない。
「俺、仁美に『好きな人が出来たから、別れて欲しい。』って言ったから。」
「バカじゃない!?なんでそんなこと言うの!」
「バカは誰だよ!!自分さえ我慢したら みんな幸せなんだ、って思い込んでるバカは誰なんだよ!
俺は あなたと一緒いたいんだ!それが俺の幸せなんだよ。わかってよ…」
― 私といることが健の幸せ…本当に?
健は私の手をとり、部屋へ戻り、ソファーに座らせた。
自分のカバンを持ってきて、私の隣に座る。
そしてカバンから箱を取り出した。
「クリスマスプレゼント。開けて。」
押し付けるように 渡された箱の包装を解く。
デジタルフォトフレームが入っていた。
健が手に取り操作すると「純白の月」をBGMに 美しい月の画像が次々と現れた。
「これは月の画像を使ってるけど…これからは2人で写真いっぱい撮って思い出作っていこう。そして飾ろうよ。」
健が私の頬を両手で包みこむ。
「ごめん、直さん。今まで辛かったよね?ごめんね。これからは俺が必ず守る。信じて欲しいんだ。」
健の瞳は力強かった。
【 君におくる愛のうた 1話 2/2へ続く 】
305 :
エゾリス:2010/07/24(土) 10:32:09 ID:sl6adgce
(・e・)さん、捕手感謝!
BSフジで夕方、再放送中の昼ドラ【緋の稜線】なかなか面白いです。
戦前の男は、さすが肉食系 <お見合い相手をその場で押し倒しちゃうの〜!?>
と思ったら、30代にしか見えない男性2人が大学生役で、おまけに「女性を知らないまま
出征するのは嫌なので、(そういう)お店に付き合ってくれ」に対して「愛する女性としか
したくない」って、あなたたち経験ないの?(絶対に見えない、見えない)ってつっこんじゃいます。
【緋の稜線】の制作は、【Xmasの奇蹟】と同じ「ビデオフォーカス」
ビデオフォーカス繋がりで、Xmasの再放送してくれないかな?
お久しぶりです いまさら感タップリな(・ω・o )3 〜〜〜〜です 保守せねば!とやってまいりました!
せっかく(・e・)タンのニューバージョンssの連載始まったんだから、感想でも…も思ったけど、
今のところ【かけがえのない人】とのストーリー上の違いが、はっきりとは出てないですね
ヘタな感想書くと、ネタバレっぽくなっちまうし…なので、もうちっと連載続いてから、ポツポツ感想書きやす
エゾリスさん、【緋の稜線】面白そう! 肉食系男子って、最近ドラマでもとんとお見かけしませんね
あ、【非婚同盟】の美那雄さんは、結構肉食系だったかも!?
昼ドラどれもDVD出てたらチェックしやすいのに…テレビ関係に金かけず再放送と縁遠い自分は完全に負け組…
クリキセの再放送までには、なんとかしないと! …でも、BDにも金いるし…みなさん、8月の決戦投票、頑張りましょうね(ボソッ)
307 :
(・e・):2010/08/07(土) 08:37:42 ID:VT6TZHON
未完成だけど保守を兼ねて投下。
未完成だから、感想は謹んで辞退。
【 君におくる愛のうた 1話 2/2 】
「もしまた記憶喪失になったとしても 絶対あなたを好きになるから。何度でも好きになる。
…でも記憶喪失の時に 2人で撮った写真が残ってれば…
もっと早く気付いて 好きになったんじゃないかな、と思ったんだよね…
だから…今から どんどん写真撮ろうよ…」
健は ちょっとバツが悪そうな表情になった。
― ごめんなさい…
一筋の涙が頬を伝っていく。
私の涙を見た健は そっと唇を重ねてきた。
「愛してる。好きだよ。」
― ごめんなさい…そうじゃないの…記憶喪失の間はキミじゃなかった…浩志だったの…
あの1年間…キミの人生を、人間関係をめちゃくちゃにしたのは 私と浩志なの…
ごめんなさい…
私にキミに守って貰う資格なんてないの…
今までありがとう、健…
夢は終わった。
『美しくて楽しい夢の時間』は 今 終わった…
健の唇が ゆっくりと首筋に下りていく…
手が優しく肌を求めている…
拒まなくてはいけないと わかってた。
でも出来なかった…
今日が最後なら『愛された思い出』が欲しかったの…
【 君におくる愛のうた 2話へ続く 】
☆あなたの力でBD化プロジェクト
ttp://meister.blu-raydisc.com/jp/vote/ 投票オネガイ
BDもDVDも×なら、再放送を待つしかないんでしょうね↓
ほしゅ
DVDデータ9月号にガチバンMAXの記事が4/1ページ。
サイトで拾える記事と写真しか載ってないけど。
あなたの力でBD化プロジェクトのアンケートハガキ付き。
「Xmasの奇蹟」がエントリーされてます。
アニメージュもDVDでーたもハガキ送った♪
でも…BD化、するかなぁ?
夏秘は本スレ出来てて羨ましいな
クリキセへの思いがなくなったわけじゃないけど、ssも浮かんでこない(誰だかバレるな)
この時期の直も浩志も健も知らないんだもん 仕方ないよ!
ダウンまではいかなくても、せめてパーカー羽織る季節になったら…きっと…
! ゙, | }
゙; i_i ,/ // ̄ ` 〜 ´⌒/
,r' `ヽ、.// ほしゅ / , -- 、_
,i" ゙//─〜 , __ ,─´ , -- 、_ i・,、・ /
! ・ ・ .// , -- 、._ i・,、・ / ゝ____ノ
ゝ_ x _// , -- 、._ i・,、・ / ゝ____ノ ::::'::::'::::
/~,(`''''''''''イ(⌒ヽ, i・,、・ / ゝ____ノ ::::'::::'::::
/⌒))/ (____ノ_) ゝ____ノ ::::'::::'::::
`-´/ i ::::'::::'::::
`ヽ________ イ iノ:::::::::::
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【 君におくる愛のうた 】を(・e・)さんに代わって投下します
週一、火or水曜日投下を目標にしとります
ヨロシクです!
【 君におくる愛のうた 2話 1/2 】
< 健 >
「起きて。健、起きて!」
ユサユサと誰かが体を揺さ振っている。
「わあった…おきるよ…」
目を開けて、体を起こす。…頭が痛い…ココどこ?
「私、もう出勤するの。早く服着て。一緒に家を出るわよ。」
直さんが頭の上から まくし立てる。
「…ふく?…いえ?」
「何にも覚えてないの?昨日うちでキミの誕生日パーティーをして、酔っ払ってソファーで寝ちゃったでしょ?」
― あぁ、直さんと陽さんが並んで楽しそうにしてたのが耐えられなくて、ワインをガブ飲みしたんだっけ…
「何回起こしても全然起きないから、仕方なくキミを置いて、みんなは家に帰ったの。
しばらくしたら、『暑いっ』って言って、服を全部脱いじゃって…」
直さんの視線の先には、キチンと畳まれた俺の服があった。
― 下着…まである…ね…
「うわーー!」
― 真っ裸じゃん!
毛布で体を隠しながら、全速力で服を着た。
「わかった?わかったなら、帰って。」
「迷惑かけてすみません…帰ります。」
直さんが、ホッとしたような表情になった。
立ち上がり、ソファーに置いてたカバンを持ち上げたら、箱が落ちた。直さんに贈るつもりだったクリスマスプレゼントだ。
拾ってカバンに入れ直そうと思ったけど、何か違和感がある。よく見ると包装し直した跡があった。
二日酔いで痛む頭をフル回転させて 必死に思い出した。
「こんな嘘で、ごまかせると思ったの!?」
玄関へ向かおうとした直さんの手を掴んで、引き寄せる。
「俺、昨日あなたに好きだって言ったよね?」
「酔っ払って夢でもみたんじゃない?」
「…俺と寝たよね?」
「バカなこと言わないで!」
「じゃ、なんでそこが赤くなってるの?」
「これは…ぶつけたの…」
直さんが慌てて ブラウスの上から胸元を手で隠す。
「そこじゃないよ。耳の後ろのホクロのとこ。」
直さんの髪をかき上げて、昨日の証拠を見つけ出す。
「やっぱりあるじゃん。」
直さんの顔が真っ赤になった。
「俺、軽い気持ちで言ってるんじゃない。あなたが好きだ。俺が絶対守るから。付き合って欲しい。」
「無理よ…」
「どうして?どうして無理なんだよ?」
ソファーに座り、観念したかのように直さんが話しだした。
【 君におくる愛のうた 2話 2/2 】
「キミが記憶喪失だった頃…浩志を突然の事故で亡くした私は、辛くて寂しくて 後を追うことばかり考えてた。
そんな時、浩志と同じピアノを弾くキミに出会ったの…キミは記憶を失って、回りの人と うまくいかなくて悩んでた。
そんなキミを利用して、浩志がいない寂しさの穴埋めに使ってたの。
キミに愛情なんてなかった…ただ自分のことしか考えてなかった…
キミも回りの人も さんざん振り回して傷つけて…あげくのはてに キミの記憶が戻ったから逃げ出して…
私は そんな身勝手な女なの。だから全部忘れて…お願いだから…」
― また『全部忘れて』なんだ…
「『過去』は『過去』だよ…俺は何も覚えてないんだし…それより、今は俺のこと愛してるんだよね?
みんなの反応が怖いのなら、絶対俺が守る、って言ってるでしょ?」
直さんの手を握ろうしたら、首を振って逃げられた。
「15も年下の男の子に好きだ って言われて、舞い上がってただけだったの。
それに『恋人の義弟』と密会するなんてドラマみたいじゃない。」
― なんで そんなわかりやすい嘘をつくんだよ!
「もし陽さんに昨日のこと言ったらどうするの?」
「…言ってもいいわ……でもキミは言わないでしょ?」
― あぁ、そうだよ。直さんとこの先付き合うのならまだしも、ただ「直さんと寝た」なんて言えるわけない。
そんなこと言ったら、陽さんが ただ傷ついて苦しむだけじゃないか。
直さんの携帯が鳴った。二言三言 簡単な会話の後、切った。
「急いで会社に行かないと。」
「まだ 話は終わってない。」
立ち上がり早足で玄関へ向かう直さん。
「キミが一緒に出ないなら、このカギ置いてくから、勝手に帰って。ポストに入れてくれればいいから。」
直さんが振り返り、カギを差し出す。予備のキーらしい。
― 俺が寝てる間に、色々と準備したんだろうな…プレゼントも包み直して…昨日のことは夢だと嘘をついて ごまかそうとして…なんで…なんだよ…
直さんの頑固さに泣きたくなる。
「わかった、帰るよ。俺は真剣なんだ。それだけでも わかってよ。」
2人で一緒に家を出て、エレベーターに乗った。
「また夜に来るから、その時 話そう。」
「うちにはもう来ないで。ピアノの練習は どちらかが止めたいと言ったら止める約束でしょ?」
「ピアノの話じゃないよ。」
「とにかく うちには来ないで。」
とりつくしまもなく、直さんはタクシーを拾って会社へ行ってしまった。
直さんを乗せたタクシーを見送りながら、途方にくれる。
確かに昨日は俺の腕の中にいたのに…
これからずっと一緒なんだ、と 疑いもしなかったのに…
どうしたんだよ…
【 君におくる愛のうた 3話へ続く 】
こちらの勝手な分割なので、今回は2スレ分投下
今後どうするかは少し考えます
314 :
エゾリス:2010/09/14(火) 09:48:22 ID:iYfmpAE2
久々のココでのエゾリスさんとの会話少し緊張するですな!
美那雄さん…お懐かしい…
コジ健にはないガツガツ感がありましたね
そしてコジ健以上に主人公に拒否されてたなぁ〜
昼ドラ枠残ってほしいですね
他の昼ドラも面白そうだから…いつか見れたら良いな
情報いつも感謝です〜ヾ(*´∀`*)ノ
【 君におくる愛のうた 3話 】の投下いきます
本来は分割されてない話なのでレス間は開いてないものとして読んでくだされ!
【 君におくる愛のうた 3話 1/2 】
< 健 >
直さんちから帰る途中、昨日の夜 お義父さんの腰が悪くなって大変だ、と お母さんから電話があった。
慌ててお義父さんの家に行った。
「大したことないんだ。2、3日寝たら治るから。心配かけてすまない。」と お義父さんは笑ってた。良かった。
陽さんは、いなかった。いたら、どんな顔していいかわからなかったと思う…
お義父さんちで、遅めの朝ご飯を食べながら、お母さんに「直さんちから、何時くらいに帰ってきたの?」とか聞かれた。
― 直さんの言うことが本当なら…お母さん、直さんのこと嫌いなのかな…
でも嫌ってたら、怪我した時 うちで面倒みないよね…やっぱりあれも直さんの嘘だったんじゃないだろうか…
突然 直さんが俺を拒否した理由が全然わからない…足取りも重く帰宅した。
「とりあえず寝よう。頭痛いから、何も考えられないや…」
帰って すぐに家の電話がなった。とったけど、無言のまま切れた。
「なんだよ。」
それから5分くらいしたら、チャイムがなった。
「もう、寝たいのに〜」
扉を開けると、仁美がいた。
「やっと帰ってきたんだ。」
なんで仁美がここにいるのか…わけもわからないうちに 上がりこんでた。
「健ちゃんに真実を教えてあげる。」
「は?真実?何言ってるの?」
「健ちゃんの好きな人って、堤さんでしょ?」
仁美ににらまれて、言葉に詰まる。
「やっぱり…これ見て。」
バッグの中から、KENのコンサートDVDを出した。
「これ…って。俺の…」
「見ればわかるわよ。」
仁美がテレビをつけて、DVDを再生した。
「俺がピアノ弾いてるだけじゃん。」
― それだけでも十分ヘンな感じなんだけど…さ…
「いいから黙って見て。」
曲が終わり 俺が観客に挨拶を始めた。
「直さん!」
舞台の袖から直さんが飛び出してきた。
直さんは、泣きながら俺のことを「浩志」って呼んでる。俺も「俺は堤浩志だ」って言ってる。
「なんだよ!これ!」
仁美の方を見ると平然としてる。
「健ちゃんは『堤浩志』だったの。」
「浩志さん?」
「健ちゃんが記憶喪失だった頃、堤浩志さんが入ってたの。」
「はぁ?意味わかんないよ。」
「私にだって、なんでそんなことになったのか わからない…でも本当なの…
健ちゃんは記憶喪失というだけじゃ説明出来ないくらい、性格が変わってしまった。
そして堤さんだけを愛してた。追い求めてた。私もおばさんも そんな健ちゃんが理解出来なくて、振り回されて…」
「仁美…」
「でもこのDVDを見て、そうだったのか って。堤浩志さんが入ってたんだ って。
すごく納得出来たの。理屈じゃないの!」
仁美が俺の腕を掴んで 揺さ振る。
「だから、目を覚まして!堤さんは 健ちゃんが好きなんじゃない!
健ちゃんは亡くなった浩志さんの身代わりなの!わかるでしょ!」
【 君におくる愛のうた 3話 2/2 】
直さんの言葉が頭の中でよみがえる。
「キミを利用した私が最低なの。」
― 利用した…俺は浩志さんじゃない…けど、体は同じだもんね。
昨日も…俺のこと浩志さんだと思って抱かれてたの?
ホント最低だよ…
ピアノだって、そうじゃないか…俺に弾いて欲しかったのは、浩志さんの「純白の月」だよ。
いつのまにか声もたてずに俺は泣いてた。涙を拭こうと伸ばした仁美の手を 払いのける。
「ひとりにして…」
「健ちゃん…」
「頼むから…帰って…」
仁美が 帰った後、DVDを また最初から再生した。
画面に映し出される俺…
俺の顔…
俺の声…
俺の体…
でも これは絶対に『俺』じゃない!
そう理屈じゃない…
これは『堤浩志』だ…
何度も何度も再生を繰り返す。
「おれは…『林田健』ですが、こころは…『堤浩志』で…す…」
「俺は…『堤浩志』は、いのちを…かけて、なおを…あいしてる…」
「いかないで!こ・う・じ…」
何回見たんだろう…
2人の会話も、覚えちゃったよ…
ひざを抱え、リモコンを操作して、また最初から見る。
携帯が鳴った。お母さんからだった。
陽さんが急な仕事で出かけたので、今晩も うちには戻れないことや、
さっき直さんがお見舞いにきたこと などを一方的に言って 電話は切れた。
直さん…
…
直さん!
これ どういうことなんだよ!
ちゃんと説明してくれよ!
DVDを取り出し、カバンに突っ込んで、日も暮れて すっかり暗くなった外へ飛び出した。
【 君におくる愛のうた 4話へ続く 】
1日遅くなった…ごめんお…
【 君におくる愛のうた 4話 1/2 】
< 直 >
覚悟を決めて、エレベーターを降り部屋へと向かう。
予想通り部屋の前には健がいた。口を真一文字に結んで、虚空を睨んでる。
「直さん、おかえりなさ〜い♪」
ピアノの練習の日、私の帰宅が遅くなった時は、いつも笑顔で迎えてくれた…
遠い昔の出来事のような気がする…あの笑顔は2度と見られない…
「今朝も言ったでしょ。もうここには来ないで。」
「話があるんだ。」
「私にはないの。帰って。」
鍵を開け、部屋に入ろうとした私の手を健は押し留めた。
「俺の中に浩志さんがいたの?」
健の思いもかけない言葉に驚いて、顔をマジマジと見つめてしまう。
「俺 見たんだ。」
― 何を?
健は扉を開け、私の手を引っ張り テレビの前まで連れていった。
「KENのコンサートの録画。見たんだ。」
― 浩志が倒れた…あのコンサートを…
「イヤ!止めて!お願い!」
悲鳴のような叫び声を上げて、健が持ってるディスクを無理矢理奪いとろうとする。
「本当…なんだ…」
私に質問する健も、その問いに頷く私も、泣いていた。
「俺…浩志さんの代わり…だったんだ…」
「ちが…」
とっさに否定しようとして、思い直す。
【 君におくる愛のうた 4話 2/2 】
― キミが好き。『林田健』を愛してる…でも誤解してるなら、それでいい。私を嫌って忘れてくれたらいいの。
「そう。キミが記憶喪失だった頃、浩志がいたの。キミの中に…どうしてそんなことになったのか誰にもわからない…
浩志は、自分が『林田健』じゃなく『堤浩志』であることを認めたら消える運命だったの…
あのコンサートの日に、浩志は私の腕の中で2度目の死を迎えて…キミの記憶は戻った。」
健は 私の話を聞いても、まだ信じたくないという顔でいる。
「キミに再会して、最初は戸惑ったけれど…だんだん嬉しくなってきたの。
生きてるうちに浩志としたかったことが全部出来たから。私の作った料理を食べて、ピアノも聞いて、手を繋いで歩くことも…」
私は次々と嘘を並べ立てる。
「…こんなこともしたかったって言うの!?」
乱暴に押し倒された。貪るように 舌を絡められ、スカートの中に手が差し込まれる。
下着に手がかかっても 私は何も抵抗しなかった。
「そう、したかった。でもキミじゃない…『浩志』としたかったの…」
健の手が止まる。私にのしかかってる健から涙の雨が降ってくる。
「なんで…そんなヒドイこと言うんだよ…」
「本当のことだから。」
私は健を押しのけて、スカートの裾を直しながら立ち上がった。
床に落ちた健のカバンを拾って、ソファーに座り放心している健に渡す。
「わかったでしょ。帰って。」
カバンを受け取り、ノロノロと健が玄関へ向かう。
無言のまま立ち去る健の背中を見送り、乱暴に玄関のドアを閉めた。
同時にドアに寄り掛かり、その場に泣き崩れた。
― ねえ、浩志…あきれてる?それとも「直は本当にバカだな」って、笑ってる?
バカなことしてるって、わかってる…
でも こうでもしないと、自分が許せない…
「健…健……健……」
何度 呼んでも私の声が健に届くことはない。
それも わかってる。
でも 愛しい人の名を何度も呼ばずにはいられなかった…
【 君におくる愛のうた 5話へ続く 】
大変遅れて申し訳ない!
5話…なんですが、ラスト(・e・)さんの記述が無い部分があるので少し補足しました
脳内で(・e・)さんの文章に近づけて読んでください
【 君におくる愛のうた 5話 1/2 】
< 健 >
ベッドに寝転んで、考えごとしてたら、お母さんが部屋にきた。
「健、お義父さんと病院行ってくるから。お昼は適当に食べてね。」
「あれ?病院は陽さんが付き添うんじゃなかったの?今日は うちの大掃除する って言ってたよね?」
お母さんは 言い辛そうに答えた。
「そのはずだったんだけど…陽さん…お墓参りに行くんですって。直さんの亡くなった旦那様の…
午前中しか時間が空かないらしいから…しょうがないでしょ。」
― そうか…今日は浩志さんの命日なんだ…陽さんも一緒に…直さん、何考えてんだよ…
関心がないふりをして 素っ気ない返事をする。
「ふ〜ん。そうなんだ。いってらっしゃい。」
そうだ!浩志さんに会いに行こう!
もちろん 亡くなった人に、会えるわけじゃない。
でも お墓参りに行ったら…浩志さんに会ったら…この頭の中のモヤモヤとした考えがまとまるんじゃないかと、閃いたんだ。
とはいえ、誰にも秘密にしたまま 浩志さんのお墓を探すのは難しかった。
結局 陽さんがいない間に車のナビの記録を盗み見て、やっとわかった。
「つ・つ・み…つつみ…」
菊の花束を抱え、似たようなお墓の中から堤家のお墓を探す。
「あった!」
このお墓にも覚えがあるような、ないような…でも 浩志さんが自分のお墓参りをするわけないから、気のせいだよね。
お墓に菊の花を供え、しゃがんで、手を合わせる。目を閉じて浩志さんに語りかける。
【 君におくる愛のうた 5話 2/2 】
はじめまして、林田健です。
(「はじめまして」は おかしいかな?ま、いいか)
記憶喪失の間に、貴方が俺の体に入っていたと知って、とても驚きました。
KENのコンサートのDVDを見なかったら、多分そんな話信じなかったと思います。
俺の記憶が戻った時、とてつもなく長い夢から覚めたような、そんな感じでした。
夢の内容は全然覚えてなかったのですが、胸の奥がヒリヒリと痛むような切ない
感情だけは、目が覚めてもしばらく残っていました。
あれは 直さんを残して旅立たなければならない貴方の「想い」だったのだと わ
かりました。
貴方の奥さんの直さんが好きです。
(ん?これじゃ不倫みたいだな?)
直さんを愛してます。
(って、だんなさんに言っちゃったよ。怒らないでくださいね)
俺の中に貴方がいた時、ピアニストになったり、仁美と別れて直さんと付き合ったり、イロイロあったみたいですが、気にしてません。
(全然 気にしてないわけじゃないけど。いまさら言っても仕方ないんで)
そんなことより直さんと出会えたことが嬉しかったです。
貴方が俺に入らなければ、直さんをこんなに好きになることはなかったと思います。
(「きれいな陽さんの恋人」としてしか見なかったと思う)
直さんの可愛いところも、可愛くないところも全部好きです。
(最近は「可愛くないところ」ばかりで、泣きそうです)
直さんも俺を愛してるのに、嘘をついて、俺に嫌われようとしてます。
(わけわかんないです)
俺は目を開けて、ぼんやりと視界に入る菊の花を見ながら、コンサートDVDを持って直さんちへ行った夜のことを思い出した。
「キミは浩志の代わり」と 直さんに言われて、ショックで何も言えずに帰ろうとしてた。
でも 直さんちの扉が閉まって、ヨロヨロと数歩進んだ時、何かに引かれたような気がして、また部屋の前まで戻った。
扉の向こうから、漏れ聞こえる直さんの泣き声と俺の名前。
「ここで扉を開けても、また俺を追い払おうとするんだろう。」
そう考えると、俺は扉に背を付けて座りこんで、ただじっと扉越しに直さんに寄り添うしかなかった…泣き声が聞こえなくなるまで。
また目を閉じて浩志さんに語りかける。
直さんが、俺のことを貴方とダブらせてた時期があったと思います。
(多分「あの夜」は、そうだったんだろうな。悲しいけど…)
でも今は 俺を、『林田健』を愛してると、自信があります。
貴方が どうして「純白の月」を直さんに残したのか、俺にはわかりません。
だけど、貴方も直さんの幸せを願ってるんですよね?
注:↑の後に(・e・)さんの『 ◆ 直を諦めないと浩志に誓う。』という覚え書きがありました
なんとか6話に繋がるようにしてみたけど、脚色しすぎてたらごめん…
【 君におくる愛のうた 5話 補足 】
それなら…
だんなさんに本当にこんなこと言っても大丈夫かな?
けど、俺の決心は変わらない。
…なら、ちゃんと言わなきゃ。
まるで目の前に、会ったことが無い浩志さんがいるような気持ちになってる。
その浩志さんに向かって、俺は精一杯自分の気持ちを声にした。
「直さんを幸せにするって、貴方に誓います!
どれだけ拒否されても、絶対に諦めません!
だから…浩志さん! ……俺達を見守っていてください!!」
まるで、相手のご両親に「娘さんをください!」って言う時みたいな(そんなの言ったことないけど…) 緊張感だった。
あわせた手に汗がにじんでいる。
…浩志さんのお墓は、何も言ってくれない。
でも、ずっと心にあったもやもやは、どこかに吹き飛んでいた。
浩志さんに、応援してもらえるように、頑張らなきゃ。
また来ますね。今度は直さんと一緒に。きっと…。
そう思った途端、柔らかい風がさぁっと吹いてきた。
まるで浩志さんからの返事みたいで、嬉しくて…溢れてきた涙をあわててぬぐった。
【 君におくる愛のうた 6話へ続く 】
324 :
エゾリス:2010/10/03(日) 10:29:24 ID:rbhovi2X
:☆(・e・)サン代行 ☆:さん お見事!
浩志さんの笑顔がリアルに浮かんできたよ。
(昨日、岡田さんのステキな笑顔をたくさん見られたので、SSをより楽しめます。)
エゾリスさんありがと〜
今日は6話をお届け
よいところで「また来週〜」になっております!
【 君におくる愛のうた 6話 1/2 】
< 健 >
直さんちのチャイムを鳴らす。
「帰って!」
直さんが ドアを開けて、俺を見るなり叫ぶ。そして ピシャリと閉められた。
チャイムを鳴らすのは諦めて、直さんちのマンションの出入口の近くまで戻って
座り込む。予報通り雪が降り出した。
直さんちのベランダから、俺が見えることは計算して ここへ移動した。
― 今のが何回目の「帰って!」だろう…
「帰って!」と 夢の中で言われた回数を越えた気がするな。
夢の中でも、色んな場所で、さんざん「帰って!」と言われてたよな〜
夢の中と同じ行動して…まるっきりストーカーじゃん…
俺が以前 夢に見てたのは、浩志さんが入ってた時の記憶の断片のはず…なんで
浩志さんは 直さんに「帰って!」って言われてたんだろう?
街灯の明かりの下、手の平に溶けていく雪の結晶を見ながら、そんなことを考えてた。
寒さに耐えていると、直さんがマンションから出てきた。
「まだいたの?そんなとこにいたら迷惑なの。早く帰って。」
「俺のことが心配で見にきてくれたんだ。ありがと。」
俺が立ち上がりながら、そう答えると、直さんは真っ赤になって否定する。
「違うわ!コンビニに行こうと思ったら、そこにキミがいただけよ。」
そう言いながら 駅の方向へ早足で歩きだした。俺も後をついていく。
― 駅まで俺を連れて行って、説得して家へ帰そうって、考えてるんだな。
「ねぇ、直さん。雪降り出したね。」
返事はない。でも、ついてくるな、とも言わない。
「寒くない?」
「今日も忙しかった?」
何度話し掛けても、答えてくれない。仕方なく俺も黙って 直さんの背中を見ながら歩いていく。
― しょうがない…この手は使いたくなかったけど…
【 君におくる愛のうた 6話 2/2 】
駅が見えてきたところで、直さんを追い越し、前に回り込み、後ろ向きに歩きながら話しかける。
「直さん お願いだから聞いてよ…俺 よく考えて決心したんだ。」
「キミと話すことはないの。何回も言ったでしょ。」
「俺、浩志さんになるよ。」
直さんの歩みが止まる。
「何…言ってるの…」
「だから…俺のこと、浩志さんだと思って付き合っていいから。『浩志』って呼んでもいいよ。」
「……そんなバカなこと…言わないで…」
直さんの声は うわずっている。
「本当に いいんだ…『直』の側にいられるなら…『直』が他の男のものになるのを ただ見てるしかないなんて…
とても耐えられないんだ…」
― 「堤浩志」っぽい言い回しだと思うけど、合ってるかな?
俺の腕を痛むくらい強く握りしめて直さんが叫ぶ。
「ダメよ…キミは浩志じゃないの。浩志の代わりになんて 絶対なれないの!冗談でも、そんなこと言わないで!」
― やっぱり「キミは浩志の代わり」なんて嘘じゃないか!
涙を浮かべて 心配そうに見つめる直さんの手を優しく離す。
― 直さんの嘘がハッキリしただけでも、いいや。帰ろう。
直さんのおでこにキスをした。
「やめて!!」
直さんが反射的に後ろに下がる。
― あれ?イヤなの?夢の中で、何回か直さんの額にキスしてた。
その後 とっても幸せそうな笑顔になってたのに…浩志さんじゃないと嫌なのかな。
「今日は それだけ言いたかったんだ。また来るよ。」
俺は後ずさりしながら、帰ろうとした。
「健!健!!お願い!話を聞いて!」
直さんが俺を止めようとしたから、振り向いて駅まで走ろうと思った。
その瞬間、視界一杯に自転車が飛び込んできた。
「あー!」
「いやっっ!」
直さんの悲鳴と同時に、ものすごい力で後ろに引っ張られて しりもちをついた。
「危ないだろ!」
怒りに満ちた罵声と共に、俺の横を自転車が通り過ぎていった。
― あぶね〜全然チャリ見えてなかった。…直さんは?直さんが助けてくれたんだよね?
振り向いたら、直さんは民家の生垣に もたれかかるように倒れてた。
「直さん、直さん。」
何度 呼びかけても、頬を叩いても、目を開けない。
― 地面に倒れたわけじゃないから、頭は打ってないよね?なんで?
「直さん!直さん!?起きて!大丈夫?」
【 君におくる愛のうた 7話へ続く 】
どうしても1日遅れちゃうお! ごめんお!
【 君におくる愛のうた 7話 1/2 】
< 直 >
目を開けたら、知らない天井があった。
「?」
「お姉ちゃん、大丈夫?」
声がする方を向くと、実花がいる。
「『大丈夫』??私、どうしたの?」
「また、転んだのよ、盛大に。今回は怪我もなくて、良かったけど…覚えてる?」
「…なんとなく…自転車が飛び出してきて…生垣に倒れこんで…」
「あぁ、ちゃんと覚えてるわね…どこか痛いとこない?頭痛は?」
「頭は痛くないけど、ちょっとお尻と手の平が痛い…」
「それは 転んだ時に打ったから仕方ないわよ。」
「そうね…」
「大丈夫なら『治療の必要はない』と、先生は言ってたから、帰りましょう。動ける?」
「ええ。」
私はベッドの上に、上半身を起こした。
「良かった〜心配したんだよ〜何回名前を呼んでも全然反応がなくて〜
あのまま目が覚めなかったらどうしようぅって…本当良かったぁ…」
実花の後ろに 半泣きになってる高校生ぐらいの男の子がいる。誰だろう?
もしかして自転車に乗ってたのは、この男の子?私に大怪我をさせてしまったのか と、心配してたのかしら?
「もう大丈夫だから。」
男の子を安心させるために、笑顔で答えた。
「浩太を迎えにいかなきゃいけないから、お姉ちゃんは 林田君に家まで送って貰ってね。手続きは済ませておくから。」
そう言うと、実花が男の子に「悪いけど、よろしく。」と、お願いしている。
男の子も「はい、わかりました。どうもすみませんでした。」と、うなずいてる。
「実花、ちょっと待って!」
病室を出ようとした実花を呼び止め、耳打ちする。
「急いで浩太のお迎えに行かなきゃいけないのは、わかるけど…私一人で帰れるわ。
知らない人に送って貰わなくても…」
「え?何 言ってるの?」
耳を離して、私の顔を見た実花の目は真ん丸になってる。
「『何』って、何が?」
実花が何を言ってるのか、私にもさっぱりわからない。
「林田君でしょ?お姉ちゃんが知らないわけないじゃない!『林田健』君よ。林田健!」
男の子を指差し、何度も名前を繰り返す。ちょっと考えてみたけど、顔も名前も覚えがなかった。
「ごめんなさい、わからないわ…」
実花と男の子が ビックリしたような表情をして、顔を見合わせた。
男の子がベッドの横の椅子に座って、優しく私に話しかけてくる。
「直さん…俺は『林田健』という名前で…あなたの恋人の『永井陽』の弟だよ…
あせらないで、ゆっくりでいいから…よく思い出してみて…ね?」
永井陽…という名前は、聞いたことがあるような気がする…でも…
「私の恋人は浩志でしょ?『堤浩志』。そういえば浩志は?まだ仕事なの?」
そう言ったら、2人がギョッとした顔になった。
【 君におくる愛のうた 7話 2/2 】
「お姉ちゃん…」
「直さん…」
実花も、男の子の隣の椅子に座り直した。2人とも今度は泣きそうな顔になってる。
「お姉ちゃん、頭、痛くない?」
「ううん。手とお尻だけ。」
「直さん…本当に俺がわからないの?」
「……ごめんなさい。」
「そうよ!じゃ、お姉ちゃん、仕事のことは?」
「…音楽事務所の代表 をしてる。
そういえば、中澤君のポスターデザインの打ち合わせ、明日の13時に変更したの、確認出来たわよね?」
「それはちゃんと確認済よ。……仕事のことは、覚えてるのね…」
また2人が顔を見合わせた。何?何なの?私が「頭打って、おかしくなった」とでも言うの?
「もう帰りましょう、きっと浩志が心配してるわ。」
ベッドから降りようとしたら、2人に同時に制止された。
「お姉ちゃん、今は西暦何年か わかる?」
何!その質問!?バカにしてるの!
「2012年でしょ?」
2人が明らかにホッとした表情になった。
「お姉ちゃん、多分転んで気絶したせいで、ちょっと混乱してるんだと思う……
浩志さんはもう亡くなってるのよ…3年前に事故で…思い出せない?」
浩志が…事故?…嘘よ…
「なんで、そんな嘘つくの!?」
【 君におくる愛のうた 8話へ続く 】
もう木曜日投下に変更してしまいます! ヨロシクです!!
【 君におくる愛のうた 8話 1/2 】
< 健 >
病室のドアをノックすると「は〜い、どうぞ〜」と返事が返ってきた。
「こんにちは。」
「健君、今日も来てくれたの?ありがとう。」
直さんは笑顔で迎えてくれた。
「いや〜俺、暇ですから…お体どうですか?」
「明日、やっと退院出来るの。」
「良かったですね。」
「まさか、ちょっと転んだだけで、1週間も入院するなんて思わなかったわ。」
冗談めかして言う直さんに、俺はただ笑顔を返すことしかできない。
「そうだ、健君。お見舞いにリンゴをたくさん貰ったの。悪いけど食べ切れないから食べてくれない?」
「いえ、いいですよ。」
「いいの、いいの。美味しかったわよ〜明日持って帰るのも大変だから、食べてくれた方が…」
そう言いながら、直さんはベッドの側のテーブルを寄せて、リンゴをナイフで剥き始めた。
その仕種は、当たり前だけど…記憶があってもなくても変わらなくて、思わず見入ってしまう。
去年ピアノの練習をしてた頃、晩御飯のあと、こんな風に直さんが林檎を剥いてくれたこともあったな。
どんな話をしたなんて思い出せないけれど、とにかく楽しくて
「一緒にいられたらいいのに。帰りたくない。」
そればっかり考えてた…
直さんが、フォークに刺した林檎を差し出す。受け取り、食べながら、直さんとの会話を続ける。
「陽さんには、結局何て言ったんですか?」
「正直に『記憶喪失だから』入院してるなんて言うと、心配して仕事を放り出して帰ってきてしまいそうだったから…
『過労と貧血』で入院したって言ったの。それでも、かなり心配されちゃったけれど…」
陽さんが恋人だというのは、完全に思い出したんだ。
「そうですね、例え1週間でも理由が何でも恋人が入院したら、心配しますよ。陽さん、優しいし…」
「あのね、健君。だから私が記憶喪失なのは、陽さんには内緒にしててくれない?」
…こんな重大なこと、隠し通せるものなのかな?ちょっと疑問だったけど、それが直さんの望みならと、俺は頷いた。
「それから…健君にちゃんと謝らなきゃ。」
「え?」
「健君のこと、思い出せなくて。ごめんなさい。」
「いえ、いいんですよ。俺は数回しか会ったことないんですから。忘れても仕方ないかも。ホント気にしないで下さい。」
嘘ばっかり。でも今 真実を言っても、直さんが混乱するだけだよね。
『去年のクリスマスに、俺はあなたに好きだと告白したんです。そして俺たちは結ばれたんです。だけど、あなたは…』
「この1週間、色々検査したり、思い出そうと努力したのだけど…ハッキリしてるところと、ぼんやりとしたところがあって…ぼんやりしたところを、
掴もうと必死にもがくのだけど、そこには何もなくて手は空を切る…そんな感じなの。」
「無理しないで下さい。いつか思い出せますよ。」
でも俺のこと 思い出したら…また 直さんは…
スイマセン 行多くて投下できず分割増やしました(汗)
↑は【 君におくる愛のうた 8話 1/3 】です
【 君におくる愛のうた 8話 2/3 】
ノックの後、実花さんが入ってきた。今日は浩太君も一緒なんだ。
「にゃお〜(はぁと)」
「きゃ〜浩太〜来てくれたの〜(はぁと)」
実花さんから浩太君を受け取り、しっかと抱きしめる。そしてほっぺにキスの雨を降らせる。
相変わらずの相思相愛っぷりだな〜浩太君のことは忘れてないんだ。微笑ましい光景だけど、ちょっと妬ける。
「俺 帰りますね。」
「そうなの?毎日お見舞いありがとう。また陽さんと、おうちに遊びに行くわね。」
「ええ、お大事に。」
陽さんと…か。
「林田君、玄関まで送ってくるわ。浩太お願いね。」
「わかったわ〜」
実花さんが、俺と一緒に病室を出ていこうとする。
「見送りなんていいですよ。」
「今日が最後なんだから、いいじゃない。」
俺を見る目に、嫌とは言わせない力があった。
廊下を抜け、実花さんに促されて待合室に並んで座る。
「…お姉ちゃん、明日退院するけど、記憶が全部戻ったわけじゃないの。」
「そうみたいですね。聞きました。」
「…忘れてるのは、主に浩志さんのことだけなの。それも亡くなる前後の時期だけ。
今は 断片的に思い出して、亡くなったことも理解したみたいだけど…」
「そうなんですね。」
「浩志さんが亡くなってもう3年よ…なんで今…
お医者さんがおっしゃるには、浩志さんに関して、何かショックを受けるようなことがあったのかも?…って。」
ショック……俺が「浩志さんになる」なんて言ったから?真似したから?
血の気がひいていく。
実花さんが、俺の目を見つめる。
「林田君、正直に答えて欲しいの。君が記憶喪失の時、お姉ちゃんと何があったか知ってるんでしょう?」
口調には嘘はつけない迫力があった。
「俺は覚えてないけど…直さんとか、みんなの態度とかで…なんとなく…」
「やっぱり…」
「理由は わからないけれど、お姉ちゃんは 浩志さんが亡くなった後の 辛くて苦しかった時期を思い出したくないみたい。
これは 私の想像だけど…だから その頃に お付き合いしてた君のことも忘れてしまったんだと思う。」
うなだれて実花さんの言葉が通り過ぎていくのを、じっと耐えてた。
「お姉ちゃん、林田君がお見舞いにきて帰ったあと、いつも泣いてるみたいなの…私にも何も言ってくれないけど…」
もうわかったから…止めて…
「私たちは浩志さんが亡くなって『もう』3年だと思ってた…お姉ちゃんには『まだ』3年だったのかもしれない…」
『冗談でも そんなこと言わないで!』
涙を浮かべ、俺の腕を痛いくらい握り締めた直さん…
「言いたいことはわかります…わかりました…帰ります。」
俺を見たら、浩志さんを思い出すから…
直さんが苦しむから…
直さんの前から消えて欲しい…
よく わかったから…
【 君におくる愛のうた 8話 3/3 】
どうやって病院から帰ってきたのかも、覚えてない…
目が覚めたら、夜中で、自分の部屋で…
窓から空を眺めたら、泣きたいくらい月がキレイだった。
だから 俺は泣いた…
俺が「浩志さんになる」なんて言ったから?
直さんには そんなに苦しいことだったの?
俺のこと…全部忘れてしまっても構わないくらい…
耐えられないことだったの?
俺は そんなひどいことを言ってしまったの?
こんなにあなたを苦しめると知ってたら、言わなかったのに…
俺のこと忘れてしまうなんて知ってたら、絶対言わなかったのに…
俺は ただただ泣くことしか出来なかった…
【 君におくる愛のうた 9話へ続く 】