オリジナル魔法少女陵辱スレ12【和姦も】

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1名無しさん@ピンキー
オリジナルの魔法少女のエロを扱うスレです。
陵辱に限らず和姦でもOK
魔法少女が陵辱しても全然OKよ

【前スレ】
オリジナル魔法少女陵辱スレ11【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1264523242/

【注意事項】
○sage進行でお願いします。
○職人さんは特殊嗜好の作品の場合は投下前に注意書きをお願いします。
○職人さんが投下しづらい雰囲気はやめましょう。供給があってこそのエロパロ板です。
○好みに合わない作品や意見はスルー(読み飛ばし)を推奨します。
○荒らし、煽り、広告はスルーしましょう。
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【過去スレ】
オリジナル魔法少女陵辱スレ10【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1258913109/
オリジナル魔法少女陵辱スレ9【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1256649067/
オリジナル魔法少女陵辱スレ8【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1254959024/
オリジナル魔法少女陵辱スレ7【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1235747369/
オリジナル魔法少女陵辱スレ6【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1225259428/
オリジナル魔法少女陵辱スレ5【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1213170878/
オリジナル魔法少女陵辱スレ4【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1208254990/
オリジナル魔法少女陵辱スレ3【和姦も】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1204801095/
オリジナル魔法少女陵辱スレ2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187699066/
オリジナル魔法少女陵辱スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156666135/

【保管庫】
http://kuma.usamimi.info/magi/
【代理保管庫】
http://magicalgirlss.x.fc2.com/
2名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 00:08:06 ID:sVGo6Lgs
>>1スレ立て乙
3名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 00:36:22 ID:WDYLu8A2
>>1
乙です〜
4名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 19:33:50 ID:O3m4nXgD
>>1
地球産の魔法少女物のDVDをみて「魔法少女とちゅっちゅしたい。ん? 実在しない?
なら作ればいいじゃない」という魔王様(と便宜上呼んでおく)の発言で仕掛け人の部下Aが
ターゲットの少女を自作自演で魔法少女に仕立て上げるという電波が……。この場合
倒された敵が光って消えるのはやられたふりして転移魔法で楽屋に戻ってるからなんだろうなあ。
5名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 21:06:57 ID:Go3q7hI4
ありな設定だな。プロデューサーに合わせて魔法少女に何させようか好きにできる。
むしろどんな目にあわせるかの会議で苦労しそう。
6杏の人:2010/03/30(火) 00:57:53 ID:n3nDAmG6
どうも、杏の人です。
まず、スレ立てありがとうございます。

さて、先程第5話が完成しまして、投下しようとしたのですが、
ちょうどアクセス規制に巻き込まれたようで、PCから書き込みができなくなってしまいました。

泣きっ面に蜂、といった心境ですが、僕が泣き叫んだところで誰も興奮しないので、
取り急ぎブログの方に投下しました。
http://magicalaz.blog117.fc2.com/

尚、今回はWORST ENDがあります。
グロ・リョナ的描写が中心なので、閲覧の際はご注意下さい。

規制解除になりしだい、スレの方に投下します。
せっかく新スレも立てて頂いたのに申し訳ありません。
7名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 01:32:08 ID:zMiaOsiD
>>4
魔王「先発隊は秋葉原上空を横断し変身アイテムを全力投入!
 つまり!バラ撒くのだ!!」
8名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 02:02:20 ID:YoLXZvFn
>>6
期待age 本当に災難が続きますね。お疲れ様でした。ブログのほう今から読ませていただきます。
9名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 02:20:58 ID:NktMGiL8
>>7
そして中身が30歳童貞の魔法少女が大量発生ですねわかりますわかります
10名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 09:49:19 ID:zMiaOsiD
>>9
魔王「どうしてこうなった」
側近「30才童貞の触手球が大量発生したと○祭会場にバラ撒いた隊の報告が入ってます」

魔王「どうしてこうなった…orz」
11名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 12:08:11 ID:QSL/6wXG
>>10
部下A「でも見た目はみんな美少女ですよ!」
部下B「股間にモノもついてませんでした!」
魔王「変身解除されたら終わりだよね、それ?」
12名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 10:10:41 ID:fjdslRCQ
杏の人さんの投下見てきたんだがなんかすげーよ
首とか落ちちゃってるし半端ないわ。
これは2010年代の新たなスタンダードになるね。
そのうちアニメ化するんじゃない?
13名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 11:04:48 ID:cOu3qdDH
ク・リトル・リトルwwww

アスカたんマジカワイソスでした。例によって容赦がないというか
むしろ増してくる感すらある暴虐っぷりはおそろしやー
死んだほうがマシを地にいくっていうか。
魔法少女の定義がちょっと面白かった。魔法少女なら引き裂けずに拡張で済んだんだろうな。
14名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 16:58:42 ID:yE21f3b4
>>7
この魔王の片腕は義手に違いないww
15名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 22:32:47 ID:iUvKFI5Z
>>11
部下C「変身アイテムとの過剰適合により解除できない固体を集めておきました!」
16杏の人:2010/03/31(水) 22:48:51 ID:2qPe0EWf
どうも、杏の人です。規制が解除になったみたいで、今度こそ投下できます。
さて、今回は荒野の魔法少女第4話 共通6レス 通常END3レス BAD END8レスを投下させて頂きます。
陵辱シーンはBAD END 2レス〜8レスになります。
今回は注意点として、
・アスカは苦痛系、ライザは快楽系メイン
・陵辱による死亡描写あり
・戦闘中の暴力的描写
等があります。ご注意ください。

尚、以前少し書かせて頂きましたが、杏の最終回同様、今回はWORST ENDを書かせて頂きました。
グロ・リョナ等、特に好みの分かれる極端な描写が多いため、ブログの方に投下しています。
読むことで気分を悪くされる方もいらっしゃるかもしれませんので、閲覧にはご注意ください。

それでは、登場人物紹介を挟んで、次々レスからの投下になります。
17荒野の魔法少女 登場人物紹介:2010/03/31(水) 22:49:43 ID:2qPe0EWf
・アスカ
10歳 140cm 黒髪で右側低めのサイドテール
称号:生命(地)
コスチューム:和装(桜色の道着に袴) 武器は刀 (普段はフード付きのマントに木の杖)
5歳の時にセリナに連れられて、魔法世界イルシリアからリゾラットへ
6歳で魔法使いの機関であるリゾルートに入って、9歳で荒野の世界エルードに派遣された、最年少魔法少女
イルシリアに大量の魔族を齎した魔法の禁書とその写本がエルードにあることを知り、それらを処理することを目的に活動している
・ライザ
14歳 160cm 巨乳 ピンク髪でウェーブのかかったロング
称号:灯火(火)
コスチューム:羽織ったマントの隙間から胸の谷間が見える魔道士の服 スカートは膝まで 武器は大きな杖
アスカと同様、セリナが担当を務める魔法少女
アスカと共に行動するようになった。
・イナ
アスカとライザがいつも宿泊している宿屋の娘 12歳
アスカと仲がいい
18荒野の魔法少女 第5話共通1/6:2010/03/31(水) 22:50:54 ID:2qPe0EWf
「どうしたの、アスカちゃん?それにライザさんも。なんか顔色悪いですよ?」
お盆に載せたメニューを二人のテーブルに丁寧な手つきで置きながら、イナは心配そうに問いかけた。
「う、ううん。何でもないのよ」
ライザは誤魔化すように笑顔を作って答える。
上手く嘘を吐く自信がなかったアスカは、無言でテーブルに置かれたサラダに手をつけた。
「おいしい……」
そう呟くアスカの頬が緩んだのは嘘ではない。
イナの父親が作る料理はどれも絶品で、それを口にすると一時だが憂鬱が和らぐのを感じるのだ。
その笑顔を見てイナは少しだけ心暖まるが、心配が消えるわけではない。
「あの……私じゃ役立たずかもしれないですけど、何か出来ることがあったら言って下さいね?アスカちゃんも、お願い」
「ありがと、イナちゃん。私達はこうして毎日イナちゃんとお話できるだけでとっても嬉しいのよ?」
「……うん。すごく、助かってる」
イナは二人に面と向かって言われて頬を紅くした。同時に、やはり自分にこれ以上出来ることはないのだと悟る。
「うん、わかった!精一杯おもてなしするから、たくさんお話しましょっ!」
元気にそう言い、イナはお盆を隣のテーブルに置いて椅子に腰掛けた。
この宿では朝食がサービスとなっている。宿泊客が少ない上に飲食店としては開店時間前であるため、ほぼ二人の貸切のようなものだ。
なので、イナは毎朝二人に朝食を運んだ後はしばらくお喋りに興じるのが日課となっている。
この何でもない時間が二人にとっての安らぎとなっているのは確かだった。
元気なイナの話はいつも明るく、悩みなど吹き飛んでしまうほど楽しむことができる。

マリミアによる凄惨な監禁・陵辱から十日余りが過ぎていた。
身体的な後遺症はもう何も残っていないのだが、心に残された傷は余りにも深い。
特にアスカにとっては性に対する戸惑いが大きく残った。
あのような形で全く知識のなかった性交に触れ、一度に数々の非道な行為を体験させられたのだ。
性をおぞましく思い嫌悪する気持ちがアスカの心を占める中、性交を渇望する気持ちも同時に微弱ながら存在していた。
あの背徳的なまでに自分の身体と心を蝕んでゆく快感を、アスカは忘れられずにいる。
忌み嫌い恐れる気持ちと、憧れ求める気持ち。その二つに戸惑いを隠せないでいた。
そしてアスカとライザに共通して生じた問題は、魔物に対する恐怖が植え付けられてしまったことだ
二人はその後も魔物と対峙してきた。各地のギルドで写本の情報を集めながら、そこで仕事をこなす。その多くが魔物退治なのだ。
その際、二人とも自分の腕が鈍っているのを切実に感じていた。
それぞれ魔物に悪夢のような陵辱を受けた、そのことが魔物への恐怖となって動きを鈍らせている。
もし敗北したら、またあのような目に遭うのだ。そう心の片隅で思うだけで身体は自由に動かなくなった。
これは魔法少女として致命的な問題だ。
魔物と戦い、倒すのが使命である魔法少女。それが魔物を怖がっているなど、笑止千万なことである。
その悩みをイナに話したところで、彼女には何も出来はしない。
二人は二人の間でこの悩みを共有し、乗り越えていく以外になかった。
ただ、一人だけこの悩みを聞き届けてくれる人物がいる。セリナだ。
サポート役魔法使いとしては、陵辱に対する恐怖や、それを受けた際のアフターケアを扱うのは当然である。
ライザはセリナに相談し、少しずつ心の傷を癒しているのだが、アスカはそれを拒んだ。
アスカはセリナに対して割り切れない思いを持っているのか、
セリナに顔を見せることは滅多にしなかったし、今回のことに関するサポートも受けたくないらしい。
そのため、特にアスカにおいては魔物に対する恐怖反応が強く出る状況が続いていた。
19荒野の魔法少女 第5話共通2/6:2010/03/31(水) 22:51:21 ID:2qPe0EWf
二人がある土地のギルドを訪れると、受付係をしている女性が二人に泣きついてきた。
「お願いします!私の娘を助けて!」
「ちょ、ちょっと待って。落ち着いて下さい」
アスカは突然涙を流して訴えてくる女性に戸惑う。
受付の仕事も放り投げて泣きじゃくる彼女をなだめ、詳しい事情を訊ねた。
「もう二十日以上にもなるでしょうか。町に魔物が襲ってきたんです」
「魔物が……」
「確かに壊れた建物があった気がするわね。でも、それにしては被害が少なかったように思うけれど」
魔物が町を直接襲ってくることは少ないのだが、そういうことが起こった場合、殆どの家屋が破壊されることが多い。
「はい。その魔物は言葉を喋り、強大な力を持っているようでした。あの建物が壊されたのは、力を見せつけるためです。
 自分たちがその気になれば、ちっぽけなこの町などいつでも破壊し尽くすことが出来る。それが嫌ならば、定期的に生贄を捧げろと」
女性の声は震えている。恐怖のためか、それ以外の何かなのか。
「人語を操る上に、わざわざ人間の恐怖を煽る魔物ですか……」
「これはちょっと異常かもしれないわね」
人語を操ることの出来るのは相当な力量を持つ魔物に限られる。
また、それだけ力があるのならば何でも好きなだけ奪い取れるはずなのに、わざわざ捧げ物を要求するとなると、少なくとも原始的な魔物ではない。
「その捧げ物というのが、村の若い娘なのです。三日に一度、決まった時間に一人を連れてくるようにと」
「……そして今回、あなたの娘さんに白羽の矢が立ったわけですね」
ライザが聞くと女性は声もなく頷き、涙を流しながら小刻みに震えだした。
「ライザさん」
「ええ。もしかしたら、写本を取り込んだ魔物かもしれないわね」
この世界、エルードでは人語を操る魔物はほとんど報告されていない。
アスカがこれまでに出会ったのは、二冊目の写本を取り込んでいた魔物ただ一匹だ。
それだけでなく、短絡的な快楽よりも人を長く苦しめる手の込んだ手法を取ることだって、滅多にあることではない。
魔物が写本を取り込んでいるとしたならば納得できる。
「分かりました。私達に任せてください」
アスカは震える手を握り締め、女性にそう告げた。
女性は泣きながら感謝の言葉を繰り返す。
アスカとライザはそれを聞きながら、内心で苦い思いをしていた。
写本を取り込んだ魔物。それと相対することは、ただの魔物よりも高確率で敗北の危険があることを意味する。
鎌首をもたげる恐怖の影が心の中に生まれ始めた二人に、追い打ちをかけるような情報が女性からもたらされた。
「魔物は、二匹いるんです」
20荒野の魔法少女 第5話共通3/6:2010/03/31(水) 22:51:51 ID:2qPe0EWf
このエルードでは見慣れた、至極平凡な景色。
黄色がかってひび割れた大地に、ポツポツとだけ小さな植物が芽吹いている。
周辺には見渡す限り人の気配が感じられない荒野の只中。そこに、二体の魔物は立っていた。
「遅かったな」
「待ちくたびれたぜぇ」
アスカとライザは既に変身した姿で魔物達の前に立つ。
「指定の時間通りのはずだけど?」
ライザが勝ち気な口調で問う。
「いや、魔法少女による介入が、だ。もう少し優秀なものだと思っていたぞ」
「無能な魔法少女か。馬鹿を犯すのも楽しそうだな」
二体の魔物は容貌、口調共に対照的だった。
片方は人型をしている。身長は2mにも届く巨体で、隆々とした筋肉を持つ。
さらに両下腕には手甲のような甲殻を有しており、格闘タイプであると予想された。
その言葉遣いは冷静沈着さを滲ませる。知的な魔物であることが伺えた。
もう一方はダンゴムシとアルマジロを混ぜたような外見だ。身長はアスカとライザの中間ほど。
背中に甲羅のように大きな殻がついている。手足は太いが短い。あまり俊敏そうではなかった。
口調は下品の一言だ。その表情からも、本能に忠実で、アスカ達を早く犯したくてたまらないのが分かる。
「なんだぁ?他の魔物の臭いがするぞ?お前ら、もう食われてんのか?」
「っ!!」
アスカは身を竦ませた。子宮が恐怖で収縮したような錯覚までしてしまう。
「処女の魔法少女を楽しみにしてたのによぉ、二匹とも食い残しかよ」
「最良の状態ではないが、問題はあるまい。魔力量は充分のようだ」
二匹の魔物は躊躇なく二人の傷口を引き裂いていく。
「あんたら、何勝手なこと言ってんのよ!」
「お前たちは自分の立場が分かっていないのか?捕食される獲物なのだ。それに何を言おうと問題あるまい」
「私たちは、大人しくやられたりしません」
「そりゃ楽しみだ。暴れてくれた方が面白いしな」
二人が攻撃的に怒鳴っても、魔物達はビクともしない。余裕の表情でそれをかわしてみせた。
「あなた達は、写本を持っているんですね?」
アスカは呼吸を整え、心を落ち着かせて問いかけた。
「これのことか」
冷静な方の魔物が手のひらを上に向けると、何もない空間に一冊の書が現れた。
「この書は我々に力と知識を与えてくれた。正体は知らないが、感謝はしている」
「それ、奪わせてもらうわよ」
ライザは不敵な笑みを浮かべて言う。不安を押し殺すための作った表情だ。
「出来るもんならやってみろよ」
「ふ……。情けとして、我々の名を教えておいてやろう。私はナズル。こちらはアグリアだ。
 お前たちの命を断ち切る者の名。残り短い間だが、覚えておくがよい」
「なにを……」
馬鹿な事を、と言おうとして、アスカの言葉は遮られた。
ナズルが高速で体当たりをしてきたのだ。
「ぐうううううっっ!!!」
アスカは咄嗟に両腕をクロスさせて防御する。
地面で踏ん張る足では支えきれず、一緒になって後方へと弾き飛ばされていった。
「アスカちゃんっ!!」
「おっと、お前の相手はこっちだ」
アスカの身を案じて振り向いたライザに、アグリアは魔法を放つ。
「くっ!!」
放たれた光球の気配を察知し、ライザは転がりながら回避した。
起き上がってアグリアに相対する。戦いの始まりだ。
21荒野の魔法少女 第5話共通4/6:2010/03/31(水) 22:52:25 ID:2qPe0EWf
「うああああっっ!!」
ナズルは急制止する。慣性の力に流されて、アスカは弾かれるように飛んで行った。
「くっ!!」
空中で回転を繰り返すも、なんとか足で着地することに成功する。
(強い!全力で戦わないと……)
アスカはリミッターの役割を果たしている刀に手を伸ばそうとした。
(え!?)
腕が動かない。ナズルの体当たりを受け止めたせいで完全にマヒしている。
「相手から目を逸らすとは、随分と余裕があるようだな」
ナズルの声がして、アスカはハッとする。気がつけば、ナズルの腕が目の前に迫っていた。
「がはっ!!」
アスカは左の頬をナズルの拳で殴られた。まるで爆発のような衝撃と共に、アスカの身体が倒れる。
「ぐ……ごほっ!!」
脳が揺さぶられ、視界がハッキリとしない。口内が切れて流れた血が喉に絡まって酷く咳き込んだ。
「なんだ、この程度なのか?」
ナズルは酷く落胆した声で言い、左手でアスカの胸元を掴んで持ち上げた。
アスカは少し感覚の戻ってきた右手をヨロヨロと刀の柄に伸ばす。
「ふ……」
ナズルは口元を緩めると、アスカの手を押し抜けて刀の鞘を掴んだ。
「あっ……!」
アスカが抵抗する暇も無く、ナズルは刀を抜き取り、遥か後方へと投げ捨てる。
そして、アスカの腹に右の拳をめり込ませた。
「ご……ふっ……!!」
アスカの身体が浮かび上がる。腹を貫かんばかりの腕に支えられて、くの字に折れた身体が高く持ち上げられていた。
ナズルが腕を引くとアスカは受け身も取れずに落下する。
「うぶ……ぐふっ、は……ぐっ」
顔面を強く打ったため、鼻血が流れて地面を染めた。
傷ついた内臓の血がせり上がって来て、血反吐を吐きながら地面に這いつくばる。
(か、刀を……)
初めから刀を抜いていなかったのがアスカの落ち度だった。
刀まではかなり距離があり、全力で駆けだしてもナズルに追いつかれて遮られるだろう。
「無様だな」
地に伏すアスカを見下ろして、ナズルが拍子抜けした声を出す。
「ぐ、あああああああああああっっ!!!」
アスカは身体を横たえたまま、身体の奥から捻り出すような叫び声を上げた。
「む?」
ナズルは危険を察知して空中へと飛び上がる。その直後、地面が波打つように隆起し出した。
凄まじい揺れに、アスカの身体も空中へと打ち上げられる。
「貫けっ!!!」
宙を舞うアスカが苦しげに叫ぶと、波打つ大地が巨大な棘を形成してナズルの身体に伸びた。
「ふん」
ナズルは右手の手甲で土の棘を受け止めた。手甲に触れた途端、土の棘はボロボロと崩れていく。
「こんな程度の攻撃が効くと思ったか」
「……いいえ!」
アスカは力強く答える。予想外の答えにナズルは目を見張った。
ナズルの目に映るアスカが手を伸ばした先には、投げ捨てたはずの刀がある。
刀が自分の元へと届くようにと、アスカは大地を揺らしたのだ。土の棘はカムフラージュにすぎない。
痺れの抜けた両手でアスカはしっかりと刀を握り、力強く抜き放った。
「…………」
ナズルは何も言わずに眉を寄せるが、その表情に焦りは感じられない。
「ここからが私の本気です!」
リミッターの外れたアスカは抜き身の刀を手にして高らかに宣言する。
だが、内心の恐怖は拭えていなかった。
全力で戦っても敵わない。その時自分は一体どうなってしまうのか。その答えをアスカは知っている。
「たあああああああっっ!!!」
アスカは恐怖を振り払うように、気迫を放ってナズルに向かって行った。
22荒野の魔法少女 第5話共通5/6:2010/03/31(水) 22:52:46 ID:2qPe0EWf
「このっ、ファイアランスっ!!」
絶え間なく光球を投げつけてくるアグリアの攻撃を避けながら、ライザは杖を振りかざして攻撃を放った。
杖先から迸った炎の槍は三本。火の粉を散らしながらアグリアめがけて飛んでゆく。
「へっ、無駄だっ!」
アグリアは軽くジャンプした。手足を折り曲げ、背中を丸めると、大きな甲羅が全身を包んでいく。
炎の槍がアグリアに命中した。爆炎と共に巻き上がった土煙がアグリアの姿を覆い隠す。
ライザは用心深く目を凝らし、アグリアの攻撃に備えた。
「やっ!」
思った通り、土煙の中から光球が飛び出してくる。ライザはその動きを見切って難なくかわした。
まだやまない土煙の中から、光球は次々と現れ、雨のようにライザに迫った。
「ファイアレイン!!」
ライザもそれに対抗すべく、いくつもの小さな火球を光球にあてて相殺する。
(この程度なら、勝てる!)
そう思って気を抜いていたのか、ライザはアグリアの次の行動に対処しきれなかった。
光球に紛れて、一つの実体がライザへと一直線に飛んできたのだ。それはアグリア自身だった。
甲羅で全身を覆って球形になったアグリアは、最初の見た目からは思いもよらない速度で向かってきた。
「うそっ!?く、きゃああああああっっ!!!」
ライザはとっさに回避行動を取れず、魔法でアグリアを打ち落とそうとする。
しかし、甲羅に覆われたアグリアの身体は魔法を全く受け付けなかった。
アグリアの体当たりをライザは杖で受け止めたものの、バランスを崩して地面に倒れてしまう。
「いつっ……ふっ!!」
ライザは危険を感じて、すぐに横へと転がった。次の瞬間には、今いた場所に光球が三つほど衝突している。
気がつくと、ライザの周囲はアグリアの作りだした光球ばかりだった。
まるで星空に囲まれているように、ドームを形成した光球が輝いている。
アグリアは高速で飛びまわっていた。
目視では限界があるため魔力を追おうとするが、光球の魔力に紛れているために掴みづらい。
(これは、まずいわね……)
ライザは脂汗が額から伝うのを感じた。
23荒野の魔法少女 第5話共通6/6:2010/03/31(水) 22:53:30 ID:2qPe0EWf
「せいっ!!!」
細くも芯のある気合とともに、アスカは刀を大上段から振り下ろした。
ガキン!、と金属音が響く。ナズルはアスカの刀を左手の手甲で受け止めていた。
(効かない……)
「その程度で、私は倒せないぞ」
ナズルは受け止めた腕を左に薙いだ。刀が弾かれ、それを握るアスカの身体が持っていかれる。
そこをナズルは固めた拳で殴りつけた。
「ぐううぅっ!!」
アスカは咄嗟に左手で障壁を作り出して防御する。
「ほう、なかなかの防御壁だ。だが」
ナズルは右足を持ち上げ、アスカが左手で支える障壁を蹴り飛ばした。
「ぐほおおおっ!!!!」
ガラスが割れるような音がして障壁が打ち抜かれ、下半身を蹴られたアスカはその場にうずくまる。
「か……、は……っ」
股間の骨にひびでもはいったのか、アスカの下腹部に鈍痛と刺すような痛みが同時に押し寄せた。
それでも刀だけは強く握りしめ、アスカは懸命に斬りかかる。
「うあっ!?」
かわされたと思ったら、足を踏み外したような間隔に襲われた。
「うぐっ」
足を払われていたことに気付いたのは地面に手をついてから。
次の動きを考える前に、アスカの腹にナズルの足が刺さった。
「あがああっ!!!」
アスカの細い体がボールのように弾き飛ばされ、地面を跳ねる。
「げふっ、ごふ……、ぐぁ……」
アスカは何度も咳込み、吐血する。
(かなわない……!)
もう気付き始めていた。自分の力ではナズルには敵わないのだと。
だが、それを認めるということは、陵辱を受ける自分の未来をも認めるということだ。
アスカはナズルを倒す力もなければ、過酷な運命を受け入れる勇気もなかった。
だから必死であがく。
「たああっ!!」
アスカはナズルに向かって刀を高速で振り回す。
一撃一撃は弱くてもいい。ナズルの防御能力は両腕の手甲に集中しているのだから、それさえ掻い潜れれば道は開ける。
そう自分に言い聞かせて、休みない斬撃の嵐をナズルに浴びせかけた。
だが、ナズルは涼しい顔をしてその全てを受け止める。
(なんで!?どうして当たらないの!?)
アスカは半ばヤケになって刀を繰る。
そして、ついにアスカの刀は手甲ではなく、ナズルの肩を捉えた。
だが、ほんの少し皮膚を裂いただけで、血も流れない。
アスカは呆然とする。ナズルの笑みが視界に入った。
遊ばれていたのだ。そうアスカは理解する。
わざと手甲で受け止めず、当たればどうにかなるという小さな希望すらも握り潰したのだ。
ナズルはアスカの腹に手を当て、魔法を放った。爆発が起こり、アスカは再び吹き飛ばされる。
「あぐっ」
地面に落ちたアスカは、挫けそうになっていた。
勝てない。自分はどうやってもナズルには勝てない。陵辱の記憶が胸の奥で疼く。
それでも、アスカは必死で考えた。どうすればこの圧倒的に不利な状況を抜け出せるのかを。
存在するかも分からないその方法を見つけない限り、アスカを待つのは陵辱という結末しかあり得ないのだ。
24荒野の魔法少女 第5話通常END1/3:2010/03/31(水) 22:54:00 ID:2qPe0EWf
思案するアスカに、ナズルは追撃をかけてこなかった。
到底敵うはずもないアスカが一体どのような策を練るのか、楽しみにしているようだ。
(素早さで負けている。それが一番の問題)
そこまで考えて、ふとアスカは気がついた。
(相性?)
そして、今まで見ているようで見ていなかったものに目を向ける。
(ライザさんっ!!)
アスカはテレパシーでライザに語りかけた。
(な、なにっ!?あすかちゃんっ!)
ライザは必死で光球を避け回っていて、余裕のない様子で答えた。
(いま、そっちに行きます)
(えっ!?)
アスカはライザの方へと駆け出した。
いまアスカがいるのはナズルとライザ達の中間地点で、ナズルに遮られる心配はない。
ドームのようにライザを囲う光球のいくつかを、アスカは刀から放った衝撃波で消し飛ばす。
「こっちです、ライザさんっっ!!!」
ライザはアスカの叫び声が聞こえる方へと飛んだ。
追撃しようとする光球はアスカが打ち消していく。
アスカがたどり着いた答えは簡単だ。
ナズルはアスカと一対一の勝負を挑んだ。なぜか?ナズルにとってアスカの方が得意な相手だったからだ。
高いスピードを持ち、魔法よりも魔力で強化された物理攻撃を主体とするタイプ。
刀は手甲の堅固な防御を打ち砕くのには適さない。
ナズルはアスカにスピードで上回る自信があったのだろう。そうなれば、アスカに勝算はほとんどない。
一方、魔法を受け付けないアグリアは、いかにも魔法主体のライザのようなタイプを得意としていた。
だから、二人を切り離したのだ。決して、一緒に戦おうとしなかった。
ならば、二人が力を合わせればいい。きっと、彼らはそれを恐れていたのだ。
「うおおおおっ!!」
ナズルが低く唸りながら迫ってきていた。焦りが感じられる。
アスカの意図を察したライザは、アスカをかばって正面に躍り出た。
「あんたの相手は私よっ!!」
素早さでは敵わない。ならば、避けることもできないほど広い範囲をカバーする魔法で対抗すればいい。
「ヘルファイアっ!!」
ライザの杖から出現した炎は巨大な球を描くようにナズルを取り囲み、閉じ込めると、内部を地獄の炎で包んだ。
「グアアアアアアアアアアアっ!!!」
ナズルは身を焦がす炎を全身に受けてもだえ苦しむ。
「てめえらあああっ!!」
光球を残さずかき消したアスカに、アグリアが体当たりをしてきた。
ナズルの手甲と同じで、アスカの刀はアグリアの甲羅を斬り裂けないだろう。
それがわかっているから、アグリアは正面から向かってきたのだ。
だが、アスカは冷静にアグリアを見つめ、目を凝らす。
回転するアグリアの弱点を見極めるのだ。丸まった甲羅の継ぎ目、高速回転する身体のその一点を斬り裂ければいい。
アスカは刀を鞘に納め、構えをとった。
「てあああああああっ!!!」
アグリアとすれ違いに居合切りを放つ。
「ギッ、ギアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
アグリアは身体を一刀両断され、悲壮な断末魔をあげた。
「おのれ……っ!!」
全身の焼け爛れたナズルは、捨て身でライザに殴りかかる。
「ぐっ!?」
ライザの顔の直前で、ナズルの拳が静止した。
手甲が焼け焦げたナズルの腕を、アスカの刀が貫いている。
「これで、終わりです」
アスカはそのまま刀を振り抜く。ナズルは腕を半ばから半分に裂かれ、肩から上を切り取られた。
「グオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
咆哮と共に、二つに分たれた身体が地面に落ちる。
完全に絶命するまでには、ほとんど時間を要さなかった。
25荒野の魔法少女 第5話通常END2/3:2010/03/31(水) 22:54:22 ID:2qPe0EWf
「か、勝った……」
ライザは荒く息を吐いて呟いた。
「はい。私達の勝ちです」
そう言うアスカは息絶えたナズルの身体から出現した写本を拾い上げ、いつものように処理していた。
写本から湧き出る禍々しい魔力が治まると、アスカは突然膝から崩れ落ちる。
「アスカちゃんっ!!」
ライザはアスカに駆け寄った。よく見ると、アスカの身体は相当傷だらけだ。
コスチュームもあちこち破れているし、溢れた血で赤く染まっている。
「ごめんなさい、ライザさん」
「え、なにが?」
唐突に謝られて、ライザは当惑する。
「私、一人で戦っている気になっていました。ライザさんがそばにいてくれているのに」
「そんなこと……」
ない、とは言えない。確かに、ライザはアスカとの距離を感じていたのだ。
「今までずっと一人で戦ってきたんです。だから、ライザさんに頼ることができなかった。
 セリナさんにしてもそうです。今までずっとサポートを拒んでいたから、今更頼れなかったんです」
「アスカちゃん……」
「でも、今はそれに気づけました。一人で乗り越えられないことなら、一緒に乗り越えてくれる人がいることに。
 今まで気づくことができなくて、ごめんなさい」
「いいのよ、アスカちゃん。そう言ってくれただけで、どんなに嬉しいか」
本心だった。ライザはようやくアスカが心を開いてくれたことを嬉しく思い、じんわりと涙さえ浮かべている。
「それから……」
「ん?」
アスカは照れ臭そうに俯き、しばらくもじもじとして、言った。
「改めて、これからよろしくお願いします」
「うん、もちろん」
二人は微笑みを交わす。初めて、本当に心が通じ合ったような気がした。
26荒野の魔法少女 第5話通常END3/3:2010/03/31(水) 22:54:43 ID:2qPe0EWf
「どうしたの二人とも?なんか、すっごく嬉しそう」
テーブルに食事を運んできたイナが、自らも嬉しそうな様子で訊ねてきた。
「分かる?」
ライザは満面の笑みで答える。
「ええ、丸分かりです。誰が見ても一目瞭然、ってぐらいです」
「そんなに、なんだ……」
アスカは恥ずかしげに頬を染めた。
「何かいいことあったの?」
イナはアスカの顔を覗き込む。
アスカは顔が赤くなっているのを感じ、マジマジと見られたくなくて俯いた。
「今日はね、アスカちゃんと仲良くなれたのよ。ね?」
「は、はい……」
二人のやり取りを見たイナはため息を吐く。
「はー、妬けちゃうなぁ。私の方が付き合いは長いのに」
「イナちゃん……」
アスカは困ったような顔をする。人が寂しげな顔をしているのが、アスカは苦手だ。
「なんてね」
イナはコロッと表情を変えて笑顔になった。
「よかったよ、ほんと。同じ魔法少女なんだから、仲良くなきゃ、ねぇ」
「そうよね」
「そう……ですね」
三人で頷き合い、なんだか笑ってしまった。
アスカは朝の憂鬱が嘘のように、幸せを感じている。
強力な魔物に襲われ、陵辱される危険があるのは変わりない。
だが、今のアスカは負ける気がしなかった。ライザと二人で協力したなら、どんな敵でも打ち負かせる。
その自身を胸に、アスカは微笑んだ。こうして微笑むことが出来る幸せを噛みしめて。
ライザとイナはその笑みを見て、言葉を失ってしまう。
それは、今までに見たこともないほど自然で、可愛らしい笑顔だった。

/第5話 END
27荒野の魔法少女 第5話BAD END1/8:2010/03/31(水) 22:55:20 ID:2qPe0EWf
(防御を切り崩すしかない!)
アスカは強行突破を心に決めた。
ナズルがアスカの刀を必ず手甲で防ぐというなら、その手甲を破ればいいのだ。
アスカは今一度刀を大上段に構え、その身に宿る魔力を注ぎ込んだ。
ナズルはそれを静観していた。笑みさえ浮かべる余裕を見せてアスカの好きにさせている。
(一撃で、決める!)
その余裕も手甲と共に両断してしまえばいい。
アスカは空気が震えるほどの速度で、魔力を纏って空高く飛ぶ。
空中から、目下のナズルに目がけて身体ごと急下降した。
「だああああああああああああっっ!!!」
ナズルは避けようとしない。真っ向から勝負を受けるつもりだ。
そして、アスカの渾身の一撃は繰り出された。振り下ろされた刀が鋭い音を伴って空を裂く。
しかし響いたのはナズルの身体を切り裂く音ではなく、甲高い金属音。
「あ、ああ……」
アスカの震える声が弱々しく漏れる。
強大な魔力がぶつかり合った衝撃で地面が深く抉れていた。
ナズルはその中心で何事もなかったように浮遊している。
左手だけを掲げた状態。片手でアスカの全てをかけた一撃を受けて見せたのだ。
微動だに出来ずに固まっているアスカの腹に、ナズルは右の拳をめり込ませた。
「う……ごふっ!!」
アスカは鈍く呻き、血液と胃に残っていた内容物を吐瀉する。
刀は取り落とし無防備に浮かぶアスカの身体を、ナズルは乱雑に蹴り飛ばした。
「うああああああああっっ!!!!」
アスカはもう立ち上がれない。コスチュームがボロボロに破れた状態で、仰向けに倒れたまま、苦しげに悶えていた。

「いやああああああっ!!!」
すぐそばで、もう一つの悲鳴が上がる。
ライザは右足を光球にすくわれて地面に倒れ伏した。
一度動きを止めてしまったライザは、もはや静止した的でしかない。
次々に光球がライザを打ちのめし、その身体を傷めつけた。
「ヒャハハハッ!食らええっ!!」
アグリアは上空から高速で落下し、うつ伏せに倒れるライザの背中に体当たりをする。
「ああああああああああああっっ!!!」
背骨を粉砕されるような衝撃にライザは意識を失い、その四肢から力が抜けた。
二人の魔法少女は為す術も無く、二体の魔物に敗北したのだ。
28荒野の魔法少女 第5話BAD END2/8:2010/03/31(水) 22:55:43 ID:2qPe0EWf
「あ……うぐっ」
コスチュームが破れて色の薄い肌を露出した格好で、アスカはその身体をよじって苦しみに悶えた。
「所詮、この程度か」
ナズルは見下すような、拍子抜けしたような声で言い、アスカの胸元をひねり上げる。
ボロボロの胴着がブチブチと音を立てて裂けていった。貧相なアスカの胸が露わになり、擦り切れた傷に紛れて乳首の桃色が覗く。
「フンッ!」
ナズルは既に布切れのような胴着を左右に開いた。半分脱がされた胴着は肘の辺りに引っ掛かり、自然と腕を後ろで拘束する事になる。
「ううぅ……」
胸から腹までを曝け出されて、アスカは反射的に羞恥心に襲われた。
だが、打ちのめされたアスカはもう腕を動かす事すら満足にできない。
無防備になったアスカの胸に、ナズルは長く太い舌を這わせた。
「いぐうぅっ!!?」
アスカは思いがけない苦痛に叫び声を上げる。
ナズルの舌はやすりのようにザラザラとしていて、アスカの胸の柔肌をこそぎ取らんばかりに舐め上げた。
「あうっ!!いぎ……んあぁっ!!い、いた……、ぎゃうつl!!」
擦り傷だらけの肌に追い討ちをかけるような行為に、アスカはビクビクと痙攣する。
うつ伏せに倒れたアスカの胸はほぼ平坦になっていた。しかしナズルの舌が舐めるのに引っ張られると波打つように僅かな隆起を形成する。
「ひあああああっ!!!ぐぎっ、あぐううっ!!!」
その代償は胸に刻まれる傷跡。苦痛に反応して勃起した乳首に舌が絡まり、ゴリゴリと削り取るように舐め上げた。
「痛いか?だが敗北した魔法少女はどのような苦痛も受けなければならない。それが敗者の義務だ」
ナズルは興奮した様子でもなく、冷淡にそう言い放つ。
「ひ……ぃぐっ……うあぁぁ……っ……」
アスカは痛みと、これから自分を待ち受ける陵辱への恐怖からしゃくり上げるような嗚咽を漏らした。もはや抵抗すらできはしない。
傷ついたアスカの胸にナズルは両手を伸ばした。傷口にわざと爪を立てるようにして、指先でアスカの乳頭を摘まみあげる。
「ひゃぐううううっ!!うぁっ!!いづ、づああっ!!!!」
アスカは背中を仰け反らせて喚いた。胸を貫かれるような鋭い痛みが襲ってくる。
「あっ、うぎ……んぁ、あぅ……んひぃっ!!」
ナズルはそのままアスカの胸を持ち上げ、アスカは自重で敏感な胸の先端を痛めつける羽目になる。
だが、そこには痛みとは違う反応が見え隠れしていた。
「なんだ、まさか快感を覚えているのか?」
冷静に指摘するナズルの声が、アスカの羞恥心を一層深く抉る。
「ち、ちが……んぁああっ!!だめえええっっ!!!!」
ナズルが乳首に狙いを定めて親指と人差し指の腹で捻り、押しつぶすと、アスカは言葉とは反対に甲高い鳴き声を上げた。
「ひっ、はぅ、んひゃああっ、あひっ、ああああっ!!」
コリコリと硬い感触を力強く弄ばれる度、アスカは面白いほどに悶える。
蕩けるように細められた目、緩く開かれた口と先端を突き出す舌は、明らかに快楽に溺れる者のそれだった。
(私、なんでこんなことで……!?)
心の中では戸惑うものの、身体は正直な反応を見せ、喉からはだらしない声が漏れる。
アスカの身体は先日の陵辱によってすっかり開発されてしまっていた。
多少の苦痛も、容易く快楽に繋げてしまうその身体。それは自らの身を守るための防衛反応でもあるのだ。
「ふやっ!!やだっ!!いやああああああっっっっ!!!」
アスカは小さな絶頂感を覚えた。肩を竦め、縮こまるような仕草を見せる。
苦痛から逃れるために身体が選択した防衛は、結果的にアスカの心を痛めつけた。
(わたし……もう、だめなのかな?)
あの陵辱から逃れた後、アスカはライザから性に関する知識を教わっていた。
それは、魔物による陵辱で感じてしまうことがどれほど情けなく、はしたないことであるかをアスカに認識させる。
何もかもが裏目と出て、アスカの心を苛んでいた。
29荒野の魔法少女 第5話BAD END3/8:2010/03/31(水) 22:56:05 ID:2qPe0EWf
「はくっ、うぅ……あぅぅ」
アスカは小さな口をパクパクとさせながら、絶頂の余韻に身を捩った。
脱ぎかけの胴着に引っ張られて身体の脇に密着している腕を小刻みに震わせ、指先は地面を掴むように引っ掻く。
幾つも裂け目の入った袴の内側で脚がモゾモゾと動いているのが分かった。
太腿から噴き出る汗が袴を吸着し、ところどころ華奢な脚の線が明確に見て取れる。
濃い色の袴の裂け目から覗く白い肌はテラテラと水気のある輝きを見せていて、妙な艶っぽさを感じさせた。
「次はこちらだな」
ナズルはそう呟いて、袴の裂け目に両手の指先を入れ、一息に引き裂いた。
ビリビリと音を立てて、袴は右の太腿の辺りに腰まで届くスリットを作る。
「ゃ……いやぁ……」
アスカはガタガタと震えている。陵辱の記憶が鮮明に蘇って、息が詰まった。
ナズルは袴を脇に捲ってアスカの股間に手を伸ばした。白いショーツは脂汗で湿っていたが、そればかりではない。
「濡れているな。あのような行為でよがる淫乱だったか」
「ち……ちがっ!!わたしはっ……」
アスカは必死で否定するが、股間の筋から滲んだ液体はショーツに目に見えるほどの染みを描いていて、説得力は皆無だ。
ナズルは爪でショーツの脇を切り裂き、端を摘まんで剥がすようにショーツを捲った。
「んっ!!」
アスカは小さく震える。股間に張り付いたショーツは剥がされると割れ目から粘っこく糸を引いた。
「ひうううんっ!!」
無造作にナズルの指が膣に分け入って来て、アスカは声を上げる。
「なるほど、確かに処女膜は存在していない。既に他の魔物によって味わわれた後のようだな」
「ん……ぁうっ!ひ、ひっかかないでっ!」
ナズルの爪がアスカの膣壁をカリカリと刺激し、アスカは鋭い感覚に襲われた。
アスカの指に力が入り、地面に食い込む。羞恥を堪えるように握りしめ、乾燥した砂が爪の間に入り込んだ。
「されたくないことを自らバラすのは愚かしいな」
ナズルは微かに口元を緩め、子宮口の付近から膣壁に爪を押し付けて引っ掻きながら指を引き抜いた。
「やううううううううううっっ!!!!」
アスカの身体は電撃を流されたように脈打つ。駄々っ子がするように両足をジタバタと動かした。
蜜を滴らせるアスカの股間にナズルは顔を近づけ、舌を伸ばす。
「ひっ!!いや、やめっ……!!」
アスカはそれに気づいて拒絶の悲鳴を上げた。
その言葉が聞こえていないかのように、ナズルは有無を言わさずに舌を膣に挿入する。
「あ……んひっ、かふ……や、あぁっ」
ザラザラとした表面を内側にして丸められた舌は、今はまだアスカに快楽ばかりを与えていた。
何度か往復すると、アスカの声は細く、高くなっていく。愛液が分泌され、ナズルはそれを音を立てて啜った。
「ひやっ!!やめてっ、吸わないでっ!!」
アスカは頬を紅潮させて叫ぶ。
「そうか、ならばこうするとしよう」
そう言ったナズルは膣内で舌を開き、膣壁の腹側に押し当てた。
「い……や、やだ……ひぎああああああああああっっっっ!!!!!」
爪で引っ掻かれたのと同じ部位を、今度は舌で削り取られる。
アスカは激しい痛みと同時に燃えるような快感に襲われて泣き喚いた。
「ひがっ!!こんなっ、あぐ、んがああっっ!!!」
舌は素早く往復運動をして確実に膣壁を削っていく。
ヒリヒリとした痛みから鋭い痛みへ、激しい快感へと変化していった。
「いぎいいいいいいいいいいいいいっっ!!!!」
アスカは爪を研ぐ猫のように地面を何度も引っ掻く。
堪え切れないほどの衝撃がアスカの奥深くから込み上げていた。
ナズルはとどめにとアスカのクリトリスを摘まみあげる。小さなそれは、ナズルの指先で押しつぶされてしまいそうだった。
「はぐうううううううううううんっ!!!!!」
アスカの身体が跳ね上がる。腰を浮かして身体を硬直させながら再びの絶頂を味わった。
30荒野の魔法少女 第5話BAD END4/8:2010/03/31(水) 22:56:26 ID:2qPe0EWf
「ひ……ぐぅっ!」
ナズルは舌を引き抜く。その表面には血液と愛液がベットリと付着していた。
「では、私のものを入れさせてもらうとするか」
「……ひっ!?」
アスカのぼやけた視界にナズルのペニスが見える。
勃起したそれは、腕ほどの長さと太さを誇っていた。どう考えても、まともに性交を行うためのものではない。
獲物を破壊するためのものだ。突き刺し、嬲り、欲望を吐き出して魔力を奪う。獲物がどうなろうと知ったことではない。
「んぎっ!!?」
ナズルは膣に指先を入れ、左右に割り裂くように引っ張った。
ただの少女ならば身体が真っ二つに引き千切られるような力。アスカの身体は伸縮させることでそれを免れている。
それでも、ナズルの巨大なペニスを受け入れるには、その穴は小さすぎるように見えた。
「あがああああああああっっ!!!」
ナズルはペニスの先端をめり込ませた。一部でも入ってしまえば、後は強引に貫くだけでいい。
アスカは痛みに泣き叫ぶ。見開いた目元から涙が溢れ、唇がワナワナと震える。
「いだっ、ああああああっ!!!うごかない、でっ!!」
膣口がミチミチと音を立てているのが聞こえる。まるで悲鳴を上げているようだ。
「だから、愚かしいと言っただろう?」
ナズルはペニスを奥にではなく、上に動かした。アスカの膣が楕円形に引き伸ばされる。
「いぎゃあああああああああああああああっっ!!!」
既に限界まで広げられていると思った膣がさらに広げられる苦しみは筆舌に尽くし難い。
アスカは燃えるような痛みを感じて、高らかな悲鳴を上げた。
「いくぞ」
宣告して、ナズルは一気にペニスを突き入れる。
「うがあああああああっっ!!あがっ!がひいいいっ!!!」
アスカの腹が歪に膨れ上がる。腹に穴が開いたような衝撃がアスカを襲った。
膣の最奥まで易々と侵入したペニスは、その先端で子宮口を圧迫し、子宮は無残に潰されている。
「さすがに、まだ根元までは無理か」
ナズルは挿入には何の感慨もなさそうに言う。ペニスは半分ほど、腕で言えば肘の辺りまで挿入されていた。
「んぎゅううううううっっ!!!」
ナズルが腰を引くと、ペニスのカリの部分が膣壁の舌に削られた部分を擦る。
「そらっ!」
「あぎゃあああああああああああああああああっっ!!!」
一度は引いたペニスを、ナズルは勢いをつけて再び奥へと挿入した。
アスカの腹は前回よりも大きく変形する。ペニスもより深くまで飲み込まれていた。
「ふむ、何度かやれば可能そうだな」
「げふううううううううううううううううっっっ!!!」
ナズルはもう一度繰り返す。またアスカの腹が膨れ上がった。
アスカの身体は悲惨なほどの行為を繰り返されるほど、それに順応するように変化していく。そうしなければ死んでしまうからだ。
「ぎゃうううううううううううううううううううううっっ!!!!」
一方で痛みを軽減させることはない。痛みは死を避けるための重要な感覚だからだ。
「だじゅげでええええええええええええええええっっっ!!!!」
アスカの声は誰にも届かない。自ら危機を脱する以外に、陵辱を終わらせる手立てはなかった。
「子宮に射精するぞ。残らず受け取れ」
「いや゛っ!!いやああああああああああああああああっっ!!!!」
ナズルが告げると、間を置かずに射精がなされた。
潰された子宮に精液が流し込まれると、風船に空気を入れるように子宮が膨らみ、その様子は腹の膨らみで外からも伺えた。
「うがっ!!が、ががが……っ!!!」
子宮口にはペニスで栓がされ、規格違いな量の精液が子宮から逃げ出す道はない。
破裂しそうなほどまでに膨れ上がった子宮でアスカは息苦しく、空気が漏れるような呻きを漏らす。
アスカの細い指はもう地面を掴む余裕も無く、ピクピクと痙攣を繰り返すだけだった。
31荒野の魔法少女 第5話BAD END5/8:2010/03/31(水) 22:56:51 ID:2qPe0EWf
アスカがナズルに犯されている頃、ライザもアグリアの手によって犯されていた。
「よし、楽しませてもらうぜぇ」
「うぐ……」
アグリアは倒れているライザの身体を背中から抱きかかえる。
背中の甲羅を地面に付けて寝転がるアグリアの身体に、ライザが腰を掛けるような格好になった。
脇にスラリと伸びるライザの手足は脱力していて、ほとんど拘束もされていないのに、全く抵抗できない。
「ヘヘヘ、いい身体してるじゃねえか。そそるぜぇ」
「ん、ああぁ……」
アグリアは後ろから伸ばした手でライザの胸を鷲掴みにする。
ライザは自分の身体を好き勝手にいじられている不快感を催した。陵辱の記憶がフラッシュバックし、心臓が強く脈を打つ。
アグリアのゴツゴツした短い指がライザの柔らかく豊かな胸を揉みしだいた。見事で清らかなライザの肉体を醜い魔物が穢してく。
「うぁ……」
ライザは不覚にも甘い声を漏らした。小さく開かれた唇が湿って潤んでいる。
「なんだ?色っぽい口しやがって。食ってやりてぇなぁ」
「むぐっ!!!むぶうううっ!!!」
アグリアは沸き上がってきた欲望に忠実に、尻尾を長く伸ばしてライザの口内に挿入した。
「はがぅっ!!んが、がふうっ!!」
ぬめり気を持った爬虫類的な尻尾の先端がライザの口内を舐め回す。
ライザは必死で逃れようと首を動かすが、尻尾は逆に奥へと侵入していった。
「んげええっ!!げふ、かはっ!!!」
吐き気を催し、胃酸が逆流してくる。それごと胃の中に押し戻すように、尻尾は喉の奥へと入り込む。
「おごおおおおおおおおっっ!!んがっ、おげえええええっっ!!!」
息ができない。ライザは手足を震わせながらくぐもった声で喚いた。
「ヒヒ、苦しいだろ?もがけよ、もっともっと」
「んぐっ、んぼっ、ご、げほおおっ!!」
尻尾は喉の奥でピストン運動を開始した。ライザの呻き声はより一層苦しみを増す。
ライザは重たく垂れ下がった両手をゆっくりと持ち上げ、喉に当てた。
「んげっ、がふっ、ごぼっ、ぐへっ!!」
尻尾が行き来するたびに喉が膨らんでは凹んでを繰り返した。
喉に当てた指からそれが明確に伝わってきて、ライザは暗澹たる気持ちに包まれる。
それでも、苦しさから喉に当てた指を必死に動かし、喉を掻きむしった。
「ひぐっ、ぐげええっ!!」
何の意味もないその行為をせざるを得ない。そうすれば苦しさが紛れると信じ込んでライザは喉を掻き続ける。
「が、が……」
しばらくピストンを繰り返すうちに、ライザの反応が弱くなり始めた。
指の動きは緩慢になり、そのうちダラリと垂れる。
「お、なんだ、もう限界か?」
アグリアが首を回してライザの顔を覗き込むと、大きな瞳が白目を向いて痙攣するように揺れていた。
「仕方ねぇなぁ」
アグリアはそういうと、尻尾の先端を開き、そこから媚薬を注ぎ込んだ。
「えぶうううううううううううううううううっっ!!!!」
その激しい勢いに胃を打たれ、凄まじい痛みにライザは覚醒する。
尻尾は媚薬をライザの中に振りまきながら引き抜かれた。
「がひゅううっ!!!はあぁぁっ!!!」
ライザは苦しみよりもなによりも、空気を求めて必死で呼吸する。
そして胃の中に放たれた媚薬を吐き出そうとするが、上手くいかない。
「吐こうとしても無駄だぜ。そいつはすぐに吸収されるんだ。あっという間に効果も出るぞ」
「はぁ……ん、く……」
ライザは苦しげに息を漏らす。身体の奥から手足の先まで、熱が広がっていくのを感じていた。
32荒野の魔法少女 第5話BAD END6/8:2010/03/31(水) 22:57:20 ID:2qPe0EWf
「ほら、感じるだろ?」
いやらしく言って、アグリアはライザの乳首を摘まんでみせる。
「あひいいいいいいっ!!!」
ライザの身体が快感に震え、嬌声を響かせた。
満足そうな笑みを見せて、アグリアはより強くライザの胸を揉み続けた。
「ひゃうっ!!んぁ、だ、だめえぇっ、やめてっ!!!!」
ライザは堪らずに声を上げて懇願する。
大きな二つの乳房が歪み、震える度に、ライザの全身に快感が駆け巡った。
「駄目なのっ!!おかしく、なっちゃうっ!!ひやああああああああっっ!!!」
アグリアが乳頭を潰すように摘むと、ライザは絶頂の感覚に身を焦がす。
「おかしくなっちまえよ、どうせもう壊れるのが決まってんだからよ」
アグリアはそういって、ライザの身体を少し持ち上げた。
「うぐ……な、なにを……?」
新たな行為の影を感じ、ライザは怯えながら訊ねた。
「乳首だけでイっちまうような淫乱は、こっちでもすぐにイっちまうんだろうなぁ」
アグリアはライザの問いには答えず、羞恥心を刺激する言葉で次の行為をほのめかした。
ライザの腰の下で、アグリアのペニスが勃起を始める。そのサイズは人間のものとあまり変わらない。
アグリアはペニスをあてがい、ライザの身体から手を話した。
「んひいいいいいいいいいいいいいっっ!!!!」
ライザは下半身から立ち上る衝動に全身を揺すりながら悶える。
アグリアのペニスが貫いたのはライザのアナルだった。
本来は性器でない直腸すらも、まるで性器のような快感を生み出す機関へと変えられてしまっている。
「く……お、お尻で……」
感じてしまっている。それはライザの心を容赦なく抉った。
「嫌か?まぁ、ケツの穴で感じるような淫乱だなんて思いたくもないよなぁ。それじゃ、こうしてやるよっ!」
アグリアの尻尾がライザの股間に伸びてきて、膣を一気に割り裂いて挿入される。
「んひゃああああああああっ!!!!んはっ、ひゃううううううっ!!!!」
鋭く身を裂くような快感が駆け巡り、ライザはまた絶頂に震えた。
前と後ろの両方の穴を塞がれて、ライザはどうしようもないほどの快感に襲われている。
「はくっ!!や、やめっ!!んぐっ、やううううっ!!!!」
ペニスと尻尾がピストンを繰り返す。
尻尾が子宮口を勢い良く突いて、ライザの身体を持ち上げる。
「ひぐううううううううううっ!!!んはああああああっ!!!!」!
浮いた身体からペニスが引き抜かれ、悲鳴を上げて落ちてくる身体に再び挿入される。
「いやああああああああっ!!!!」
激しい上下運動に、ライザは猛烈に悶えていた。膣からは愛液が滝のように流れ出している。
(だめよっ、流されちゃ……だめ、なのにぃっ!!!)
ライザは抵抗しようとするが、為す術も無く敗北する。媚薬によって淫乱に変えられた身体はあまりにも無防備だった。
「はうううううううううううううううううんっ!!!!!」
射精が起こったのを感じ、ライザの身体はまた絶頂に達する。
直腸に精液、子宮に媚薬が放たれ、ライザの体内を満たしてくのを感じた。
「ふぅ、はっ……あぅ!?うあああああ、あああああっ!」
ライザは違和感を覚えた。これまでの陵辱ではなかった感覚。
(魔力が、吸われてる!?)
魔物に陵辱を受けたときに魔力を吸われたことはあったはずだ、しかし、今回は桁外れの量を吸い取られている。
「あ、あうううあああっ!!!た、たすけっ、たすけてっ!!!」
ライザは続く絶頂の只中にいながら、恐怖に震え上がった。
自分の魔力が根こそぎ奪われる。それはすなわち死を意味するのだ。
33荒野の魔法少女 第5話BAD END7/8:2010/03/31(水) 22:57:45 ID:2qPe0EWf
アスカは腹を丸々と膨らませて、苦しげに呻いていた。
「あ……かはっ」
「ほう、面白いものが見えるぞ」
そう言ってナズルはアスカからペニスを引き抜く。
「ひぐっ!!うあああああああっ!!!!」
膣壁を削り取られる痛みの後、精液が一気に流れ出し、傷口にひどく染みた。
「うぁ、ああぁ……」
絶対的な圧迫感が急に無くなり、アスカは空虚感すら覚える。
ナズルは小刻みに震えるアスカの頭を掴み、持ち上げた。
「見るがいい」
膝立ちにされたまま、アスカは目線の先に見える光景を注視する。それは、ライザが犯される姿だった。
「ら、ライザ、さん……」
ライザはアグリアに犯されて泣き叫んでいる。それも、ただの苦痛ではない異様な姿だった。
「魔力を吸い取っているところだ。空になるまでな」
「う、嘘……。やめてっ、やめて下さいっ!!」
アスカはそれが意味することに気が付き、余力を振り絞って叫ぶ。
「死んじゃう!ライザさんがっ!!」
ボロボロと涙を流しながら哀願するアスカ。ナズルはアスカの頭を鷲掴みにしたまま、なんの反応も見せない。

「うああああああああっ、あああああああああああっ!!!!」
ライザは浮遊感に苛まれていた。
まるで無重量状態に置かれたようで、浮かび上がっているような、落下しているような、奇妙な感覚だ。
「んがああああっ!!!ふわああああんっ!!!」
そして、痛みと快楽。下半身から身体中を駆け巡る感覚に、ライザは翻弄されていた。
「ギヒヒヒッ!!もっと、もっと食わせろっ!!」
アグリアは邪悪な笑みを浮かべながら、ライザの魔力を貪り食う。
ペニスと尻尾でライザの身体を突きまくった。
「よし、出すぞっ!!」
「ふあ、ひゃあああああああんっっ!!!!」
アグリアから放たれた液体が、ライザの子宮を直腸を占拠してく。
だが、今度は前回とは違った。
(な、なんでっ!?止まらないっ!!)
アグリアのペニスから放たれる精液も、尻尾から放たれる媚薬も、その勢いを衰えさせることはなかった。
絶え間なく流れ続け、ライザの中を埋め尽くしていく。
アグリアはライザから吸い取った魔力を、そのまま精液と媚薬の生成につぎ込んでいた。
そしてそれが放たれることでさらに魔力を吸い取る。そして、また生成する。ライザにとっては悪夢のようなループだ。
「げふっ!!もう、入らな……、うぶっ、うげええええええええええええっっっっ!!!!!」
直腸からせり上がってきた精液が、ライザの喉から噴射される。
「げぶうううううううううううううっ!!!!ぶぼおおおおおおおっっ!!!」
媚薬で子宮が膨れ上がり、精液で腸が膨れ上がり、ライザの腹は今やその豊満な乳房よりも遥かに大きく膨らんでいた。
「ぐええええええええええええええっ!!!ひぎゃああああああああああっっっっ!!!!」
ライザは力の限り叫ぶ。全身をガクガクと震わせ、手足が操り人形のように揺れる。
魔力はもう底をつきかけていた。その時はもう目前にまで迫っている。
「うらあっ!!」
アグリアはライザの身体を前に突き飛ばした。ペニスと尻尾が抜け、ライザは前のめりに倒れる。
「おごおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!」
ライザは口、膣、アナルの三つの穴から液体をぶちまけた。
止めどなく溢れる精液と媚薬は、ライザのなけなしの魔力を削り取っていく。
「あ…………」
ライザは最後に小さく呻き、その命を燃やしつくした。その瞳から光が消える。
白濁の液体にまみれて死亡したライザの肢体は、ただビクビクと痙攣していた。
34荒野の魔法少女 第5話BAD END8/8:2010/03/31(水) 22:58:13 ID:2qPe0EWf
「あぁ……う、ああぁ……」
アスカは声を震わせて喘いだ。
ライザが死んだ。その身体から一切の魔力が感じられない。
アスカはライザの死を嘆き、同時に、這い寄ってくる自らの死に恐怖した。
「次はお前の番だぞ」
ナズルは冷酷にも告げる。アスカの頭から手を離すと、アスカはその場に崩れ落ちた。
「た、たすけて……死にたくない、死にたくない……です」
アスカは頭を抱えるようにしゃがみ込んで呟く。
「仲間を死なせておいて、自分だけ生き残ろうとするか。醜いものだ」
ナズルは手のひらをアスカに向けてかざした。
「ひぐっ!?」
アスカは身体の奥で何かが蠢くのを感じる。
「な、なに……!?ひゃうぅっ!」
子宮の中に気配を感じた。そこにあるのは、ナズルの精液だけだ。
「死の前に、地獄の悦楽を与えてやろう」
そう言って、ナズルは精液を操っていた。アスカの中で、精液が自在に動き回っている。
「あううっ、やめっ、ひゃあああああんっ!!!」
精液が薄く広がり、子宮と膣の表面に膜を作っていった。その動きだけでアスカは異常なほどの快感を覚えて悶える。
そして精液は子宮内壁と膣壁の内部へと浸透していった。アスカは自分の身体が侵されていくのを感じる。
「ひうううううううんっ!!んはっ、ひゃいいいいっ!!!」
アスカは地面を転げ回って悦楽に溺れていた。
身体の疼きにジッとしていられず、かといって手足に力を入れずことも出来ずにのたうち回る。
「では、いただくとしよう」
ナズルはアスカに歩み寄り、暴れる両腕を掴んだ。
「いひゃああああああああああああああああっっっ!!!!」
そして、ペニスをバックから一気に挿入する。
先程よりも容易く、アスカの身体はナズルのペニスを根元まで咥え込んだ。
「んに゛ゃあああああああああっっ!!!しゅごっ、しゅごすぎるっ!!あたま、おかしくなってっ!!!!」
アスカは思考を真っ白に燃やしつくすような快楽に飲み込まれた。
もう痛みはない。ナズルの巨大なペニスに貫かれ、暴力的なピストン運動を受けても、あるのはただ悦楽のみだった。
「んはああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!」
ナズルはすぐに射精し、アスカの腹が膨れ上がる。
アスカは魔力がごっそりともぎ取られる感覚を覚えた。今はそれすらも心地よく感じてしまう。
「らめえっ!!こわえひゃっ!!!ひんじゃううっ!!!!」
アスカはもう既に壊れ始めていた。あまりの快楽に理性を破壊され、まともに思考することが出来ない。
ナズルはアスカの子宮内に何度も射精した。その度にアスカの腹は膨らみ、魔力は減っていく。
「しにたくないっ!!しにたくないっ!!!!!!!!!!!」
アスカの悲痛な叫びもむなしく虚空へ響くのみ。
グチャグチャと下品な水音を立て、アスカの膣はナズルにペニスに蹂躙された。
「ぴぎゃああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!」
五度目の射精で、アスカは断末魔の叫びを上げた。
全てが奪われてしまったのが分かる。もう、自分には何もないのだ。
いつの間にか、精液のすえた臭いが感じられなくなっていた。
口内に滲む血の味も消えている。
視界が黒に覆われ、何も見えない。
もう腹を満たすペニスの圧迫感も、快楽すらなくなっていた。
最後に全ての音が途切れる。
そしてアスカは死を迎えた。

/第6話 BAD END
35杏の人:2010/03/31(水) 23:00:34 ID:2qPe0EWf
以上です。
WORST ENDは↓になります。
http://magicalaz.blog117.fc2.com/blog-entry-70.html

次回は荒野の魔法少女第6話です。
WORST ENDについてですが、少々扱いに悩んでおりますので、なにかご意見がありましたらよろしくお願いします。
「これはやりすぎ」ですとか、「むしろもっとやれ」、「ブログへの誘導UZEEE」、
「スレの方に投下してほしい」、「スレには投下しないでほしい」、「そもそもいらね」等々。

ともあれ、少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
それでは、また次回お会いしましょう。
36名無しさん@ピンキー:2010/03/31(水) 23:25:52 ID:bkrolnbO
相変わらず、すごいですね
強いて言うなら、ワーストエンドが、期待していたよりエロ分が少なかったくらい?w
37名無しさん@ピンキー:2010/04/01(木) 03:23:18 ID:nkS/9a8r
もっとやれに一票。

両腕引っこ抜かれて両穴に突っ込まれたとかもっとちゃんと読みたい。
38名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 12:31:48 ID:dxfmGI9C
同じく一票
というより作者さんの心の赴くままに好きにやってくれ
商業は編集方針やら規制やらで色々縛りがあるかね、匿名掲示板ぐらいでは好き放題に書いて欲しいよ
それを俺は応援する
39名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 16:16:29 ID:CXrWEtGV
凌辱が不足するならあんまりグロにこだわりないかも
40名無しさん@ピンキー:2010/04/02(金) 16:19:36 ID:G4KsXsA9
グロは好きでないというか嫌いだけど作品作るのは作者の人なわけで
その作者の人が作品上必要だというなら全然入れてもらってかまわない
41名無しさん@ピンキー:2010/04/03(土) 15:15:12 ID:uSjpFSMo
きちんと内容について注意されてるし
問題ないと思いますよ
42名無しさん@ピンキー:2010/04/03(土) 21:05:20 ID:zknIebBO
>>35
グロリョナは稀を使える時もあったんですが
ワーストエンドの行為自体はちょっと物足りなく思いました。
グロ表現が弱いわけではなく、こちらの嗜好がエリョナよりだからです。
とはいえ>>36-37と同じくエロ分が多くて激しかったらそれはそれで凄く読みたいです。
まだまだグロ凄いネタをいっぱいストックしてるイメージが。
43名無しさん@ピンキー:2010/04/04(日) 02:06:27 ID:mhXTlNkJ
年末年始の惨劇回避のため己を犠牲に消滅した十子
十子が張ったキセイフィールドをすり抜けた魔物と戦い散華した土子
両者の遺志を継いだ魔法少女ジュニーが立つ!


今更ながら>>1
>>35
GJいいぞもっとやれ
44名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 22:47:41 ID:J0q6j/UR
>>43
そのセンスの無い安易過ぎる一連の名前、お前ただ者じゃないな
45マユの人:2010/04/06(火) 00:11:48 ID:HXQWVV19
こんばんわ
最終話が9割方書きあがりましたが…現時点で62k、25レスを超えてる状態なんですが長すぎますかね…;
前半後半に分けて投下しようと考えたりもするんですが、皆さんのご意見を聞かせて頂けるとありがたいです。
46名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 00:32:09 ID:5UTKuEy1
余すことなくよみたいので62kだろうと100kだろうと必要ならお願いします!
前後篇に分けるかどうかは25レスを自分で投下するときに
無理なく投下できるかどうかで考えてみてはどうでしょうか?
投下間隔によってはすごい時間がかかってしんどいこともあるので
そう感じられるならば無理せず前後篇などに分けるとかそういう感じで

一読者としての意見は一気に読みたいので投下も全部来ると嬉しいですが・・・
47名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 00:40:57 ID:0OMiFUGs
なっげー 連投規制受けなきゃいいんですが。
上手いとこ分けられるんなら分けたほうが安全やもしれません。
48名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 01:24:04 ID:znStxvvo
連投規制は深夜とか朝を避ければ問題ないと思います。
分量自体も、個人的には許容範囲内かなぁ。
49名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 06:35:07 ID:N1hz7xcF
おお!遂に最終回!!!!
そりゃ一気に全部読みたい!



けど確かに連投規制は受けるかもだね〜。
支援をするにしても、せっかく読んでる間に支援とかいう書き込みが入るのは美しくしくない感じがするし。
上手く分けれるなら前後編に分けるのも手かも。
もしくは代理人と打ち合わせして分量決めて二人掛かりで一気に投下とか。
50名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 12:47:00 ID:5UTKuEy1
エロパロの連投規制はtimecount=10、timeclose=8
だから>>48の方がいうようによっぽど人がいない
もしくは少ない時間帯じゃなければかからない気がする
あと支援についてはバイさる以外は板ごとや鯖ごとだから
別にこのスレに支援書かなくても大丈夫だと思う
51マユの人:2010/04/06(火) 17:36:28 ID:HXQWVV19
皆さんご意見ありがとうございます。
明日の夜に分割せずに投下しようと思います。
52名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 23:22:05 ID:+0f99jxX
>>51

プロバの規制も回避できますし、交互に使えば連投回避にもなる公式p2はいかがですか?
導入されるのでしたらば1000モリタポ(1年間分)お送りしますけど
53マユの人:2010/04/06(火) 23:58:14 ID:0ao0n4Dh
>>51
アドバイスありがとうございます。
モリタポは持っていましたので早速導入してみましたw
54名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 17:56:24 ID:b2mbu86d
杏の人にお願いが。

キャラ紹介文も保管してもらえませんでしょうか?
55杏の人:2010/04/07(水) 20:20:11 ID:U3hBXf1z
>>54
対応しました。
56名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 21:08:55 ID:yASc/6X+
早いww
57名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 22:07:14 ID:uvj20iGk
この(対応の)速さなら言える!
クリスマスネタの2話と3話、中身同じになってませんか?
58マユの人:2010/04/07(水) 22:32:10 ID:NlO/XMDx
こんばんわ。
最終回が書きあがりましたので投下します。
今回は前半のシーンは苦痛系メイン
   後半は快楽系のシーンでレズ描写がありますので苦手な方はご注意ください。
人物紹介の後に投下を開始します。
59魔法少女マユ 人物紹介:2010/04/07(水) 22:33:18 ID:NlO/XMDx
『秋月真由(マユ)』
14歳 両親と3人で、平穏な生活を送っていたが。ユーリィと出会った事で、戦いに身を投じる事になる。
背は小柄で、背中の半ばほどまで届く栗色の髪を後ろで纏めている。
変身時のコスチュームは桜色のミニスカートに赤を基調としたジャケットを纏っている。
『秋月夫妻』
マユの両親、父、宗一郎は大手製薬会社の部長を務める。
母、美幸は専業主婦。二人は社内恋愛をして結婚。マユいわく、万年新婚夫婦との事。
二人とも年齢は30代後半だが、実年齢より若く見える。
『リーファ』
15歳 エルメリアの最高意思決定機関『円卓』の一人。『輝竜の巫女』と呼ばれ民から慕われていた。
魔王ヴァルアスに敗北し、魔族に本拠地に捕らわれ、魔物を産む母体として利用されている。
『コーネリア』
19歳 リーファ同様、『円卓』の一人。『紅蓮の将』の二つ名を持つ。地球に派遣された魔法使い達の統括を担当している。
魔族の結界展開計画を阻止する為に、地球に自ら赴く。
『リミュエル』
16歳 リーファ同様、『円卓』の一人。『烈光の射手』の二つ名を持つ。コーネリアとは従姉妹で、彼女の頼みで参戦する。
大火力の砲撃魔法や、広範囲の攻撃魔法を得意とする。反面、近接戦は苦手。
『シエル』
14歳 エルメリアから来た魔法使いの少女、かつてはユーリィと共に日本で魔族の人間狩りを妨害していた。
グラーズに受けた陵辱により、心に大きなダメージを受けるが、回復した彼女は、魔族の計画を阻止する為にマユ達と共に戦う。
『ヴァルアス』
魔族の王。100年前の戦いで敗れた先代の跡を継ぎ魔族を統率する。表の顔は大企業の社長。
銀髪の髪をオールバックにしている。黒のスーツを好んで着る。
その真の姿は、黒い装甲を身に包む巨大な竜。
『レドリック』
魔王ヴァルアス腹心の一人、魔法少女を狩る為に地球に招集される。
焦茶の髪を肩に触れるくらいに伸ばしている。黒の軍服を纏う。
ラディウスとは子供の頃からの付き合いで悪友関係。
『ラディウス』
セディアの弟 魔族の造魔開発においての、中核メンバーで、王の腹心の一人。
力は魔族の中でもかなり低いが、類稀なる頭脳を理由に、王に取り立てられる。
長い黒髪を三つ編みのお下げにしている。常に白衣に身を包む。15歳くらいの背格好。
『レフィール』
魔王ヴァルアスの側近を務める女魔族。
ヴァルアスの表の顔の秘書室長も務めており、マユの母美由紀はかつての部下。
『ゲリオス』
魔族エルメリア攻略軍中央軍集団を率いる将軍。同時に、攻略軍全体の統括も務める。
先王の頃から側役として仕え、ヴァルアスの教育役も務めた重鎮。幻術などを用いて、裏工作を行うのを好む。
『イレーヌ』
魔族エルメリア攻略軍北方軍集団を率いる将軍。
魔族随一の魔術の使い手である3将軍の紅一点。身内には優しいが、敵には容赦がない。
捕えた魔法少女を責めるのが趣味。
『ローエル』
魔族エルメリア攻略軍南方軍集団を率いる将軍。戦いを何よりも愛する武人。
気さくで面倒見もよく、部下の信頼も厚い。卑怯な手や、女性をいたぶるのをあまり好まない魔族としては珍しい人物。
60魔法少女マユ 最終話 1/28:2010/04/07(水) 22:36:28 ID:olGGzkxN
魔法少女達と魔族の対転移結界を巡る攻防戦は、魔法少女側の完全敗北に終わった。
多くの魔法少女が捕えられ、捕虜となった者達は魔族の本拠地で造魔の母体として使われる。
エルメリア側にとって最大の痛手は、『円卓』のメンバーが捕えられた事だった。
『紅蓮の将』コーネリア、『烈光の射手』リミュエル…
前線に出ていたメンバーを二人も欠いた事で、他のメンバーもようやく不利を認識する。
彼らはこれまで温存してきた子飼いの戦力を、前線に出ているメンバーに委ねた。
これにより、一時的に勢いを増したエルメリア軍は、魔族を押し返し始める。
魔族達は巧みに防衛戦を行うが、徐々に勢力を狭めていく。
だが攻勢開始から半年後…結界攻防戦での損害を回復し、軍に再編を終えた魔族側は大規模な増援をエルメリアに送り込む。
圧倒的な数の造魔の群…そして、10頭の竜型造魔を中心とした無数の大型造魔達。
強力な兵で構成された増援部隊を得て、魔族は反転攻勢に乗り出す。
人間側は各地で敗退を繰り返し、瞬く間に地図を塗り替えられる。
安定した勢力圏を確保し、首都の守りを万全にした魔族達は本拠地の移転を行う。
魔王ヴァルアスを王城に迎え移転がほぼ完了すると、魔族達は全面攻勢を開始する。
結界攻防戦より一年あまり…魔族はエルメリア側の首都ファルティアへ迫りつつあった。


「どうなっているんだ!?奴らは目前まで迫ってきているのだぞ!!」
首都ファルティアの中心に建つ白い宮殿、その一室から怒号が聞こえる。
部屋の中には大きな円卓があり、7名の人間が席についていた。
その中の一人、50代半ばと思われる銀髪の男性が怒りを露わにしながら叫ぶ。
「彼我戦力差が圧倒的すぎるんだ…敵の兵力はこちらの数倍だぞ!?防ぐにも限界がある!」
対面に座っていた、白い長い髭を生やした老人が立ち上がって反論する。
「そも、君達がもっと早く協力してくれていれば、この様な状況にはならなかったんだ!!」
老人は男の反論を許さないとばかりに言葉を続けた。
「君達が手駒を出し渋りさえしなければ…結界攻防戦の結果も違っただろう!我が孫リミュエルだって…グッ…」
悔しげに声を漏らしていた老人は、突然口を押さえて激しく咳き込む。
「大丈夫ですか!?グレイズ様」
老人の隣の席に座っていた白いドレスを着た長い青髪の少女が、立ち上がって彼に近づく。
年の頃は13くらいか、癖の無い腰まで届く程の青髪と、宝石の様な澄んだ髪と同じ色の瞳が印象的な愛らしい顔立ちの少女だ。
心配そうな表情を浮かべながら、老人の背中を摩る。
「…す、すまんな。エリシア…大丈夫だ。心配無い」
不安げに見つめてくる少女を安心させるように笑うと、グレイズと呼ばれた老人は席に着いた。
「い、今更そんな事を言っても仕方ありませんわ!そ、それよりも今の状況を打開する方法を考えないと!
 わ、私まだ死にたくありませんわ!」
ヒステリックな声を上げながら、50代ぐらいの女性が立ち上がる。
「そ、そうだ!奴らをなんとか押し返さねば!」
「度重なる空爆で民衆もパニックに陥っている、早めに手を打たねばならんぞ!」
彼女に続く様に、他の者達が次々と声を上げた。
だが、彼らに状況を打開できる様な力も無いし策も無い。
彼らはひたすら「なんとかしろ」と言うばかりだ。
その状況を、歯痒い思いでグレイズとエリシアは耐えていた。
61魔法少女マユ 最終話 2/28:2010/04/07(水) 22:37:55 ID:NlO/XMDx
結局会議は、何も策が決められる事も無く解散となる。
グレイズとエリシアは、城内にあるグレイズの部屋へと移動していた。
「堕ちたものだ…『円卓』も」
椅子に座りながら、グレイズは大きく溜息をつく。
彼は一度『円卓』のメンバーから退いた身なのだが、孫娘であるリミュエルが結界攻防戦の際に捕えられた為、急遽復帰した身だ。
前線メンバーの殆どを欠いた『円卓』の状況は散々たるものだった。
結界攻防戦以降、残る二人の前線に出ていたメンバーも、相次いで魔族の卑劣な罠に陥り、その命を落とす。
現在前線で戦えるメンバーは、戦死した姉の代わりにメンバー入りしたエリシアぐらいだ。
グレイズも昔は高い魔力を行使できたが、今は病に侵され満足に戦う事が出来ない。
だが彼らの家はまだマシな方だ。他の家は未だに誰を当主にするかで揉めている状態だ。
「この惨状を…母上達、初代『円卓』の方々が見たらどう言われるだろうな…」
自嘲気味な笑みを浮かべて、グレイズはぽつりと漏らす。
「グレイズ様…」
彼の対面の椅子に座る、エリシアの近くを飛んでいた妖精が心配そうに声をかけた。
可愛らしい白を基調にしたドレスを纏うその妖精は、腰に届く程の銀髪をポニーテールにしている。
緑色の瞳には強い光が宿り、活発そうな印象を受ける少女だ。
「ルミア、お前にも辛い思いをさせるな…本当は早く森へ戻りたいだろうに…」
自分を見上げてくる妖精を見て、グレイズはゆっくりと手を差し出す。
「ううん…森のみんなの事も心配だけど…私はエリシアやグレイズ様を放っておけないよ!」
向けられた彼の手の平に降り立ったルミアと呼ばれた妖精は、首を横に振りながら言う。
彼女は妖精族の長の娘だが…高齢な母親に代わって人間に協力する為にここに来ていた。
妖精達の住まう北の大森林にも、イレーヌ率いる北方軍集団が迫りつつあるのだが…
ルミアはそれでも二人と行動を共にする事を選んだ。
尊敬するグレイズと、幼い頃からの友人であるエリシアの力になる為に…
「森は、他の皆や協力してくれる軍人さん達が守ってくれるから大丈夫!だから二人のお手伝いをさせて!」
「ルミア…」
小さな友人の言葉に、エリシアは感極まった様に瞳を潤ませる。
「すまんな…お前の力を貸してくれ」
「うん!任せて!」
グレイズの言葉に、嬉しそうに笑顔を浮かべながらルミアは頷く。
「さて…問題は、間近に迫る敵軍をどう防ぐかだな…」
二人の顔を見て、グレイズは溜息を漏らしながら言う。
魔族側の三つの軍集団は、残り僅かな人間の勢力圏を制圧せんと進軍して来ている。
北方軍集団は北の大森林を目指し進軍し、南方軍集団は『円卓』の内の二人が逃げ込んだ城塞都市の包囲し、攻略を行っていた。
そしてこの首都ファルティアには、魔族四天王の筆頭であるゲリオス率いる中央軍集団が迫りつつあった。
3日前にここから最も近い交易都市を制圧した敵軍は、そこを拠点に大規模な空戦部隊を編成する。
そしてこの首都に、昼夜を問わず爆撃を仕掛けてきた。
この攻撃に住民はパニックに陥り、各地で騒動が起きている。
無論、軍が何もしていない訳ではない。空を飛べる魔法使い達による迎撃行動を行うが…
圧倒的な数の敵部隊を前に、さしたる戦果を上げていない。
爆撃と並行して、陸上部隊もここを目指して進軍を続けている。敵は数日中にもここへ到達するだろう…
「…こんな時、コーネリア様達が居てくれれば…」
俯きながらルミアがぽつりと漏らす。
彼女の言葉に、グレイズもエリシアも押し黙ってしまう。
コーネリア達を救出出来れば、まだ逆転の目もあるかもしれない…エリシアは心中で考えるがそ、れをすぐに振り払う。
到底不可能なのだ。彼女達は向こうの世界から、魔族の首都ザルカヴェイドに移送されてきているが…
現在の状況で分厚い戦線の彼方にある、かの地に辿り着くなど不可能だ。
62魔法少女マユ 最終話 3/28:2010/04/07(水) 22:39:42 ID:NlO/XMDx
「グレイズ様…みんなを助ける事は出来ないんですか?」
エリシアと同じ事を考えていたらしく、グレイズに尋ねる。
だが、彼はその問いに答えず黙りこくったままだ。
「無理だよルミア…ザルカヴェイドに辿り着くなんて…もし、辿り着けても敵は迎撃の準備を整えてるよ。
 数え切れない程の敵が待ち構えているはず…奇襲なんて出来る訳無いし」
「そんなぁ…でも…うぅ…」
エリシアの言葉に、ルミアは俯いてぶつぶつと呟く。
「……一つだけ、方法がある。奴らに気取られずにある程度の規模の部隊を、ザルカヴェイドに送り込める方法が」
黙りこくっていたグレイズから告げられた言葉に、二人は驚いて顔を上げる。
グレイズは二人に明かす…初代『円卓』がザルカヴェイド地下に設置した転移装置の存在を…
彼らは予見していたのだ、いずれ魔族がエルメリアに戻ってくる事を…
帰還した魔族達は必ずザルカヴェイドを居城にするだろうと考え、その地下に転移装置を設置したのだ。
魔族の中枢を、魔王を一点突破で狙う為の手段として。
先の大戦で、魔族との決戦の際に友軍が魔族達を引き付けている間に、自分達が王城を強襲し魔王ヴェルゼーを倒したように…
この装置は、現在の『円卓』メンバーの中でも知っているのはグレイズだけだ。
「しかしこれは、構造上一度しか使用出来ない…今までは敵の本拠地は向こう側の世界だったから、使い所では無いと考えていたが…
 敵の中枢がこちらに移動してきた今なら使う価値がある」
「それを使えば…魔族達の不意を付けるんだね!」
ルミアの言葉に頷くと、グレイズは自ら練った作戦を明かす。
「ああ…労働力として集められた人々の中に混じっているスパイからの情報で、捕虜達のある程度の位置は把握できている。
 精鋭の部隊を編成し、首都を強襲して捕らわれた捕虜達を奪還。しかる後、準備しておいた帰還用の転移陣で脱出するのだ。
 情報ではザルカヴェイドは、全面攻勢に兵力を割いた為手薄になりつつあるようだ…チャンスかもしれん」
「……やりましょう、グレイズ様。私は捕らわれた皆を助けたいです!」
エリシアが立ち上がって彼に力強く言う。
「うん!みんなを助けようよエリシア!」
小さく跳ねてルミアも頷く。
「…お前達だけを行かせる訳にはいかん。私も…くっ…」
立ち上がろうとしたグレイズは、突然生じた胸の痛みに顔を顰め、少しよろめく。
「グレイズ様…でも、そのお体では…」
「……この体が言う事を聞けば、この手で孫を助けられるものを…」
エリシアに支えられた彼は、悔しそうに呻いた。
「私達に任せて、私達が絶対みんなを助け出すから!」
「ルミアの言うとおりです。私達が必ずリミュエル様達を助け出して見せます!」
「…すまんな。お前達ばかりに苦労をかけて…リミュエルを…孫を頼む」
グレイズは椅子に座りなおし、ゆっくりと息を吐くと、二人に向けて頭を下げる。
「他のメンバーは私が押さえる。後の事は気にするな」
「はい…早速部隊の編成にかかります」
立ち上がったエリシアは、一礼するとルミアと共に踵を返し部屋を出ていく。
(絶対に…絶対に皆を助け出して見せる!)
廊下に出たエリシアは、心中で強く叫んだ。
63魔法少女マユ 最終話 4/28:2010/04/07(水) 22:40:56 ID:NlO/XMDx
魔族側の本拠地ザルカヴェイド…この地では昨日から、レドリックを総指揮官としたエルメリア首都攻略軍が編成中だった。
首都攻略軍には各軍集団から集められた、選りすぐりの精鋭部隊や大型造魔を中核として編成される予定である。
王城に隣接するラボでも、攻略軍に組み込む造魔達が製造されていた。
「ひあぁぁぁぁぁっ!!!」
ラボの一室に、少女の嬌声が響き渡る。
一糸纏わぬ姿のリミュエルが、2つの頭を持つ4足歩行の狼型造魔に組み伏せられていた。
「はぅぅぅぅっ!や、やめ…ふぁぁっ!」
両胸をそれぞれの頭に吸われ、彼女は悶え体を震わせている。
造魔は乳首から滲み出ている母乳を、美味そうに延々と飲み続けていた。
更にもう一匹、こちらはトカゲと獅子の頭を持つ造魔が、彼女の膣とアナルに舌を挿入している。
「ああああぁぁぁぁっ!!!」
ビチャビチャと淫靡な音を立てて、造魔が愛液に濡れたリミュエルの二穴の壁を舐め回す。
「ぐ…うああぁぁぁっ!!」
その隣では、無数の触手を背中から生やした熊の様な造魔が、コーネリアの膣に剛直を突き立てている。
「あぐぅぅぅぅっ!!んぎいいぃぃぃっ!!」
造魔は彼女の胴を掴んで、体ごと力任せに動かして抜き差しを繰り返す。
彼女の子宮に剛直が突き刺さる度に、下腹部が歪に膨れ上がり、彼女は苦悶の叫びを上げる。
リミュエル達を犯している造魔は、彼女たち自身が産んだ合成造魔だ。
この造魔達は通常の造魔と違い、高い魔力を持つ女性を犯して魔力を吸収する事で、急速に成長するのだ。
その為、彼女達は新しい造魔を産まされる度に、自分が産んだ造魔達に犯されている。
「ひゃううううぅぅ…くひぃっ!」
彼女達のすぐ側では、アーシスが巨大な鋏を持つ甲虫に押し倒されている。
アーシスは膣に管を挿入され、愛液を吸い出されていた。
甲虫はもっと愛液を出させようと、体のあちこちから生える無数の触手を伸ばし、彼女の体に愛撫を加えていく。
「きゃうっ…げほっ、ごほっ…」
悶えるアーシスの顔に、ピンク色のガスを甲虫が浴びせかけた。
強烈な催淫効果のあるガスは、瞬く間にシエルの体の感度をより敏感にする。
「ふやぁぁぁぁぁっ!らめぇぇぇっ!らめらめぇぇっ!!」
挿入された管を激しく動かされ、彼女は頬を紅潮させながら、もがき嬌声を上げた。
「あ、ああぁぁぁ…い、いやぁ…」
部屋の端では怯えきった表情のシエルが、自分自身を抱く様にしながら震えている。
そんな彼女の前に、蝙蝠の様な翼の生えた5つ首のヒドラの様な造魔がゆっくりと近づいていく。
「や…やだっ!く、来るなぁっ!あっちいけぇぇぇっ!」
シエルは涙を零しながら必死に叫ぶが、造魔は徐々に距離を詰めてきている。
この部屋には強力な魔封じの結界が張られていて、今の彼女達はただの非力な少女でしかない。
「やだああぁぁぁぁぁっ!やめてっ!やめてぇぇっ!!」
シエルの片足にヒドラの尻尾が絡みつき、彼女は力任せに引きずり倒される。
必死にもう片方の足で、絡みついた尻尾を蹴るが、その足も別の尻尾に絡みつかれてしまう。
「助けてっ!誰か助けてっ!!」
彼女はゆっくりとヒドラの元に引きずり寄せられながら、泣き叫び続ける。
64魔法少女マユ 最終話 5/28:2010/04/07(水) 22:42:27 ID:olGGzkxN
目の前に引き寄せたシエルに、ヒドラは口から白く濁った液体を浴びせかける。
「やあぁぁぁっ!!」
強烈な異臭のする液体を浴びせられて、シエルは不快感に身を捩った。
ヒドラは彼女の上に圧し掛かり、彼女の控えめな胸や愛らしい顔を舐め回していく。
「ひぁっ…はぁん…ふぁぁぁ」
液体に含まれた媚薬成分で、敏感になった彼女は舐められる度に甘い吐息を漏らす。
白く汚されていた彼女の体は、ヒドラの粘り気のある唾液で更に汚されていく。
「ひゃううううううぅぅぅぅぅぅっ!!!」
突然ヒドラが尻尾の先を、膣に強引に捻じ込んだ。
そして抜き差しをしつつ、先細った先端の部分を膣内でバタバタと暴れさせて壁を叩きまくる。
「あひぃっ!んやっ!ひゃうっ!!」
膣壁を叩かれる度に、シエルはビクビクと体を震わせた。
「むううぅぅぅぅっ!?」
大きく開かれていた口に向けて、ヒドラの首の一本が舌を伸ばし、中へと侵入する。
長く伸ばされた舌は、シエルの舌に絡みついて弄ぶ。
更にヒドラはアナルにまで尻尾を侵入させ、膣同様に先端を暴れまわらせながら前後運動を繰り返す。
シエルとアーシスを犯す造魔も、リミュエルとコーネリアが産んだ造魔だ。
通常は一匹ずつ産ませて成長させているのだが、首都攻略戦の兵力増強の為に、母体の負荷を考慮せずに複数生産させたのだ。
そして、成長を促進させる為の魔力供給源として、母親だけでは賄えない分をアーシスとシエルを犯させている。
「はぎゃあああああぁぁぁぁぁっ!!!」
大熊に犯されていたコーネリアが、大きく身を仰け反らして絶叫を上げた。
子宮に突き刺さっている剛直から、洪水の様な勢いで精液が放たれ、彼女の子宮を満たしていく。
大量の精液を注がれ、コーネリアの腹部はパンパンに膨れ上がっている。
射精を終えると、大熊はすぐさまピストン運動を再開した。
「ぐぎゃっ!ごべっ!がうっ!!」
胴を掴まれながら、コーネリアは醜い悲鳴を上げ続ける。
「むごぉっ!んぶうぅぅぅっ!!」
リミュエルは四つん這いの態勢を強いられ、二匹の造魔に口と膣にペニスを挿入されている。
前後から激しく揺さぶられ、彼女は虚ろな瞳で悲鳴を漏らしていた。
「ぶげぇぇぇぇっ!!!」
造魔達はすぐに射精を開始する。
彼女はガクガクと体を震わせながら、二匹の造魔に精液を注ぎ込まれている。
膣口からは入りきらない精液が、口からは呑み込み切れなかった精液が零れ出ていた。
「ひあああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
愛液を吸い出す為に挿入されていた管から、大量の液体を子宮に向けてブチ撒けられて、アーシスが苦悶の絶叫を上げる。
「熱いっ!熱いよぉぉぉっ!!やめて!もうやめてぇぇぇぇぇっ!!!」
異常な温度のその液体で子宮内を満たされて、彼女がバタバタともがき苦しんでいた。
造魔達に犯され続ける彼女達の様子を、隣の部屋からレドリックがずっと見つめ続けていた。
「うーん…やはり良い声だね。心が安らぐよ」
うっとりした様に彼は目を閉じて、彼女達の悲鳴に耳を傾ける。
65魔法少女マユ 最終話 6/28:2010/04/07(水) 22:43:38 ID:NlO/XMDx
「何だ、ここに居たのか」
ふいに背後からかけられた声に、レドリックは振り向く。
「ああ、ラディウスかい。また彼女達の悲鳴が聞きたくなってね」
「相変わらず好きだなぁ…ま、造魔生産もそろそろ終わりだから、今の内に堪能しとけ」
にこりと微笑むレドリックに、ラディウスは溜息を一つつくと、彼の隣に立つように近づいていく。
「しかし、この新型造魔…ホントに成長が早いね。培養槽を使わずに、2週間と少しで戦線投入可能だなんて…」
自らの母や少女達を犯す造魔達を見て、レドリックは感心した様に漏らす。
「母親や魔力の高い女を犯す事で、成長に必要な魔力を大量に得るからな…成育期間は短い。
 ただ母体に負担がかかりやすいのと、いかんせん頭が悪いのが欠点でな」
助手から渡された成育状況のレポートに目を通しながら、ラディウスが言った。
「ふーん…その辺はリーファの子供達の方が優秀だね。生育に時間はかかるけど、頭も良いし。
 何より、今まで一匹も脱落していないその生存性が凄いね」
合成造魔は短期間で戦線に投入可能だが知能が低い為、基本は戦線をこじ開ける突撃役として使っている。
その為撃破される率も非常に高かったが、それ以上にすぐに戦線に投入できる為、生産が続けられていた。
「リーファの子供達は…ルインの奴が上手く指揮してるからな」
「ローエルさんに付いて回って、色々教わったからね。彼は」
現在リーファを母体に生み出された竜型造魔は、全部で15体居る。
その長兄である赤竜ルインは結界攻防戦後、南方軍集団司令ローエルの指揮下で行動し、軍事に関する知識を彼から教わっていた。
その後ルインはその知識を武器に、弟達を引き連れて各方面での戦闘に参加し、目覚ましい戦果を上げている。
「彼は指揮官としても優秀だね。あの15体が集まれば、破れない防衛線は無いだろうさ」
「だろうな…だから、各集団に散ってた兄弟を全部集めたんだろ?」
「そうだよ。彼らは来るべき作戦に不可欠な要素さ」
竜型造魔達は、各戦線の同時攻勢に参加する為に、一時的に3つの集団に分かれて行動していたのだが…
今回の作戦にあたって、レドリックは全ての竜型造魔をザルカヴェイドに集結させていた。
ルインの指揮の元、彼らに首都の防壁を切り崩させる為にだ。
ラディウスが近くにあった端末を操作すると、壁に埋め込まれたモニターに映像が映される。
映像は城内の一室に居るリーファの物だった。
彼女は足元でじゃれあう2匹の子竜を、優しい微笑みを浮かべながら見ている。
周囲には、大型犬程のサイズの様々な色の竜達が、リーファと同様に子竜達を眺めていた。
「あの子竜達は培養槽に入れないのかい?戦力は幾らでも欲しいんだけど」
「今から培養槽に入れたって、作戦開始には間に合わねぇよ。アイツらは普通に育てさせる。
 陛下の御命令でな…殿下の遊び相手が欲しいって事なんだ」
「なるほどね。確かに、遊び相手には良さそうだね」
レドリックは納得した様に頷く。
(しかし、相変わらず待遇の差が酷いね……露骨すぎるよ、扱いが)
子竜を抱き上げているリーファを、笑みを浮かべて見つめているラディウスに視線を向けて、レドリックは心中で苦笑する。
竜達を産ませている内に、ラディウスは彼女と竜達にすっかり情が移ってしまった様なのだ。
現に造魔生産の役目を終えた彼女は、城内のルイン達の住む区画に子供達と共に住んでいる。
監視網が配され魔法も全く使えない状況だが、彼女にはある程度の自由が許されていた。
他にも多くの少女が役目を終えているが…リーファの待遇は破格の物だった。
66魔法少女マユ 最終話 7/28:2010/04/07(水) 22:44:49 ID:NlO/XMDx
「…ところで、小耳に挟んだんだけど…戦利品の分配、君がリーファを希望したそうじゃないか」
レドリックからかけられた言葉に、ラディウスが顔を顰めた。
「……悪いか?功績の多い者が、良い戦利品を得るのは当然だろ…」
不機嫌そうに語るラディウス。
戦利品とは…現在ザルカヴェイドに捕えられている者や、これから捕えられるであろう女達の事だ。
魔族が勝利すれば、これ以上の造魔の大量生産は必要なくなる…必然的に、母体である女達は用済みとなる。
魔王ヴァルアスはその用済みになる彼女達を、この戦争で功績を上げた者に褒賞として与える事を宣言した。
褒賞品として得た女は、その者の好きにして良いとの事なのだ。子供を産ませようが犯し殺そうがその者の自由だ。
選ぶ権利は、功績の高い者から順番にという事に決まった。
残り少ない戦で順位を上げようと躍起になる者も居るが…既に魔族内では、誰がどの女を得るのか決め始めている。
当然上位はレドリック達四天王やその腹心の将達、そして造魔生産の責任者であるラディウスだ。
対転移結界計画の功績もあり、ラディウスの権利はレドリックや将達を越えて、3将軍に続く4番目だった。
更に3将軍の内の二人、ゲリオスとローエルが早々に権利を放棄してしまった事で、彼の順位はイレーヌに次いで2番となる。
ゲリオスは王と王妃の間に生まれた世継ぎに夢中で、そんなものはどうでもいいと権利を放棄した。
ローエルは、自分が気に入った女が見つかったら抱く…欲しくも無い奴が良い順位に居てもしょうがない、と言って放棄したのだ。
ちなみに…レドリックも働きは目覚ましいのだが、貴重な母体をかなり殺してしまった事から、大幅な減点を受けている。
高い順位を得たラディウスはリーファを希望し、既に王から許可も得ていた。
「リーファが、他の奴に取られて好き放題されて見ろ…アイツの子供達が騒ぎ出すだろ。
 だから俺が貰う…ルインからの頼みだ。これは」
竜達の長兄ルインも戦場で多くの手柄を立てているが、何分戦場に出ている期間が短かい。
自分の序列ではリーファを望む事が出来ないルインは、もう一人の親とも言えるラディウスにリーファを選ぶ様頼み込んだのだ。
これまでから何かと自分達やリーファを可愛がってくれた彼ならば、彼女を大事にしてくれると考えて…
(本当に…それだけなのかな?)
尋ねて見たかったが、余計機嫌を損ねてラボから締め出されそうだから、レドリックは心中で思った事を尋ねない事にした。
「……それより、お前こんな所で油売ってていいのか?ゲリオス様との打ち合わせがあるんじゃ…」
話題を逸らす様に、ラディウスが彼に尋ねる。
「ああ、それならとっくの昔に終わったよ。というか通信で済む程度の打ち合わせなのにね…」
レドリックはやれやれ、と肩を竦めて見せる。
首都攻略戦はレドリックの率いる攻略軍と、ゲリオスの率いる中央軍集団を中心に行われる。
その為ゲリオスは作戦の協議の為に、度々ザルカヴェイドに来ているのだが…
「作戦協議はついでで、あちらに行くのが本命か…足繁く通って来られるな。ゲリオス様も」
「まぁ、職務はちゃんとこなしてらっしゃるから、誰も咎める者は居ないけどね…」
二人は互いに顔を見合わせて苦笑する。
「しかし、僕としては肩身の狭い思いだよ…この間も『あの時は痛かったよ』とか嫌味を言われるし…」
「ははは、そりゃお互い様だ。俺だって王妃様に色々やっちまったからな…御機嫌取りが大変だぜ」
背を向けて部屋を出て行こうとするラディウスに向けて、「お互い辛いね」とレドリックは声をかけて、一つ溜息をつく。
67魔法少女マユ 最終話 8/28:2010/04/07(水) 22:46:26 ID:NlO/XMDx
「マユ様は居られるか?」
扉の前に立つ侍女に向けて、ゲリオスは問う。
「はい、居られます。少しお待ちください」
侍女はゲリオスに告げると、部屋の中に入る。
「お会いになるそうです。どうぞお入りください」
「すまんな」
部屋から出て来た侍女の言葉に、ゲリオスは頷く。
「ご機嫌いかがですかな?マユ様」
侍女に部屋へと案内されたゲリオスは跪き、バルコニーに置かれた揺り椅子に座る少女に向けて尋ねる。
腰程まで伸びた栗色の髪を紫のリボンで纏め、黒いドレスを纏った少女。
彼女の腕の中には、銀色の髪の小さな幼子が抱かれている。
「ザルカヴェイドは良い場所だね。景色が素敵…この子も気に入ったみたい」
腕に抱いた幼子の頭を撫ぜながら、少女…マユはゲリオスに答えた。
あの戦いより一年、マユは少し大人びた雰囲気になっていた。
結界攻防戦でヴァルアスに敗れ去り、彼の陵辱に屈したマユは、彼の手によって魔族として蘇った。
そして、その際の行為で身籠った子供を、数ヵ月後に出産する。
産まれた子はヴィストと名付けられ、元気に育っていた。
「向こうの拠点では、あまり外に出してあげれなかったからね…外の景色が珍しいみたいで落ち着きが無いの」
揺り椅子から立ち上がったマユは、室内に入りゲリオスの近くに歩いて来る。
「もっと早くこちらに御迎えしたかったのですが…首都の守りを万全にする必要がありましたので…申し訳ありません」
ゲリオスは深々と頭を下げ、マユに向けて謝罪の言葉を述べる。
気にしないで、とマユは微笑みながらゲリオスの近くにある椅子に座った。
そして彼にも席を勧め、侍女にお茶を用意する様に指示する。
「これでも早いと思ったくらいだよ。陛下もそう仰っておられたし…将軍達の働きのお陰だね」
「勿体無き御言葉です」
彼女からの労いの言葉に、椅子に座ったゲリオスはまた深々と頭を下げた。
ゲリオスは3将軍の中でも…いや、魔族の中でも一番のマユの信奉者だった。
結界攻防戦が終わった後、唐突に発された宣言。
マユを妃に迎えるという魔王ヴァルアスの宣言に、魔族達は大いに戸惑いを覚えた。
2代続けて王の妃という地位に、人間上がりの魔族が付くと言う事にだ。
多くの魔族がざわめく中、即座にマユに跪いた者が居た…それがゲリオスである。
ヴァルアスと彼女の戦いを見届けていたゲリオスは、マユこそ妃に…次代の王を産む役目に相応しいと考えてた。
先王の代から王に仕える、最古参の重鎮の行動に魔族達は更に戸惑う。
だがそれに続く様に、他の将軍やレドリックといった組織の最高幹部が跪いた事で、魔族達は彼らに続き事態はひとまず治まった。
一部の魔族達が異論を唱えたが、殆どの者が王に睨まれると何も言えなくなってしまう。
人間時代の彼女に恨みのある魔族が、他の魔族を煽りマユ自身に挑みかかるという無謀な行為に出たが…
その者達は、殆ど抵抗すら出来ずにマユ一人に叩き伏せられてしまう。
それを目の当たりにした魔族達は、マユの強さに恐怖し、その後彼女の事に異論を唱える者は一人として居ない。
68魔法少女マユ 最終話 9/28:2010/04/07(水) 22:47:23 ID:NlO/XMDx
「ゲリオス、来ていたのか」
侍女によって扉が開かれ、ヴァルアスがレフィールを従えて入って来る。
「お帰りなさい、陛下」
マユは微笑みながら彼に声をかけた。
「ああ、ただいま…と言っても、こちらでの用事を済ませたら、またすぐに向こうに行く」
ヴァルアスは申し訳なさそうに言うが、マユは気にしないでください、と首を振る。
「私に小言を言いに来なくなったと思ったら…今度はマユ達の所か…あまりマユを困らせるなよ?」
一礼するゲリオスに向けて、ヴァルアスは苦笑した。
「そんな事無いですよ陛下。将軍が来て下さると嬉しいです。この子も将軍の事気に入ってますし」
マユは柔和な微笑みを浮かべながら、近づいて来たヴァルアスに言った。
「フフ…君がそう言うなら、私は何も言わないとしよう……皆、少し外してくれるか?マユと話がある。」
ヴァルアスの言葉に、ゲリオスやレフィール、侍女達が部屋を出ていく。
「引き継ぎには、まだ時間がかかりそうですか?」
「ああ、色々と取引先の他に、個人的なコネも彼に引き継がせたいからね。もう数日かかるな」
現在向こうで拠点としていた会社には、ヴァルアスの影武者が居て、本人の代わりに職務を行っている。
だがこれは一時的な措置だ。ヴァルアスはマユの父秋月宗一郎に会社を譲る気で居た。
既にこちらへ移動した魔族の役員の代わりに、彼を役員に昇格させている。
現在は宗一郎に、会社を引き継ぐ準備を行っている最中だ。
彼に自分が向こうで作った人間との繋がりを引き継がせる為に、ここ数日ヴァルアスは向こうに滞在していた。
一部の者は、用済みになった向こうの会社など適当に引き払えば良いと言ったが、ヴァルアスはそれをよしとしなかった。
「……父は、元気にしていましたか?」
今まで尋ねるのが怖くて尋ねれなかった事を、マユは思い切って尋ねた。
人間としてのマユの存在は、魔族になった瞬間に消え去っている。彼女の両親の記憶からも…
秋月夫妻には、初めから子供など居ないという事になっている。
自分が居なくなった後の両親がどうしているのか知りたかったが、同時に聞くのが怖くもあったのだ。
「…ああ、元気にしているよ。毎日頑張って職務をこなしてくれてる…彼になら、安心して会社を任せられるよ。
 この間会ったが、美由紀君も元気にしていたよ…ただ、いつまでも子宝に恵まれないという事を、少し寂しそうに言っていた」
「そう…ですか…」
ヴァルアスの言葉に、マユは少し声を震わせながら俯く。
自分の存在が大好きな両親達の中から消え去っている…
分かっていた事とはいえ、やはり聞いてしまうと胸が締め付けられるような感覚に襲われる。
俯いているマユの肩に、側に立ったヴァルアスが手を置く。
「……恨んでいるかね?私を…」
ぽつりと小さく彼は漏らす、彼女から全てを奪ったのは自分だからだ…憎まれていてもおかしくないと彼は考えてもいる。
しかし、それを聞いたマユは首を横に振った。
「…何故、陛下を恨むんですか?…確かに、父と母の中から自分が消えてしまったのは悲しいです…
 けど私は寂しく無いですよ。私には、貴方とこの子が居てくれる…それだけで、私は幸せです」
立ちあがって顔を上げたマユは、ヴィストを抱きしめながら優しい微笑みをヴァルアスへと向ける。
「ありがとう、マユ…私は幸せ者だな。君の様な素敵な妃が居てくれて」
ヴァルアスは微笑みながら、愛する妻と我が子を抱きしめた。
そしてヴァルアスは少し身を屈め、マユは少し背伸びする様に爪先立ちになって、二人は口付けを交わす。
69魔法少女マユ 最終話 10/28:2010/04/07(水) 22:48:54 ID:olGGzkxN
「エリス様、全員転移を完了しました」
ザルカヴェイド地下に広がる地下遺跡に、大勢の少女達が整列している。
「そう…探知の状況は?」
部隊の指揮官である女性からの報告に頷いたエリシアは、近くで機材を操作している少女に尋ねた。
エリシアは白いワンピースの様な服の上に、青を基調としたジャケットという服装で立っている。
右手には、青い宝石で装飾された細身の剣を手にしていた。
「……少し待って下さい…強い魔族の反応が無数にあるんです。恐らくは大規模な部隊が駐留してるようです」
少女の言葉に、エリシアは顔を顰める。
「ザルカヴェイドは、今手薄な筈じゃなかったの?」
不安そうにルミアが漏らす…他の少女達も同様にざわめいていた。
「状況が変化している様ね…でも、ここまで来たら後戻りは出来ないわ。敵にこの装置の魔力を観測されている可能性もあるし」
転移装置は一度使ってしまうと、再度使用するには調整が必要なのだ。それもかなりの時間を要する。
敵地の真下にある装置を、再び使用できるように調整するのは至難の業だ…もう後には退けない、やるしかないのだ。
「…捕虜の居場所が特定できました。情報通り王城近くのラボに皆捕らわれています」
少女の言葉にエリシアは頷くと、周囲を見渡す。
「予定通り作戦を決行します!第一班、第二班は敵の陽動を、第三班は私と一緒にラボを強襲し捕虜を救出します。
 捕虜を救出次第、各隊は順次転移陣でザルカヴェイドから脱出して下さい」
エリシアの言葉に少女達が頷く。
「…っ!エリシア様!一名だけ…リーファ様の反応が王城内部に存在します!」
「なんですって!?」
予想外の報告に、エリシアは驚いて声を上げた。
なぜリーファだけ王城に…彼女は思考を巡らせる。
「リ、リーファ様…魔族に酷い目に遭わされてるのかな…」
「そう…かもね…考えられるとしたらそれしかないわ」
ルミアの言葉に頷いたルミアは、ラボ突入部隊の指揮官に告げる。
「私が王城に侵入してリーファ様を救出します。そちらの指揮をお願い」
「し、しかし!危険過ぎます!敵の城に乗り込むなんて…」
指揮官は慌てた様子でエリシアを引き留めようとするが、エリシアは首を横に振る。
「リーファ様を見捨てる事なんて出来ないわ…それに、敵の迎撃も王城を優先する筈、そちらが作戦を遂行しやすくなるわ」
「……分かりました。ですが、何名かお連れください。お一人では危険すぎます」
「も、勿論私も行くよ!そんな危険な所にエリシアだけを行かせれない!」
指揮官とルミアの言葉に、エリシアは頷く。
「ありがとうルミア…あまり大人数では身動きが取りづらいから、少数の精鋭で城内に乗り込みます」
志願する少女達から、精鋭を選抜し部隊を編成すると、エリシアは再び少女達に向けて言った。
「この作戦を成功させて、捕らわれた仲間達を必ず救出しましょう!この戦局を打開する為にも!」
彼女の言葉に答える様に、少女達は手にした武器を掲げた。
「作戦開始!必ず捕虜の皆を救出して、ファルティアへ帰りましょう!」
少女達は遺跡の出口へと皆駆けだしていく、捕らわれた仲間達を助け出す為に…
70魔法少女マユ 最終話 11/28:2010/04/07(水) 22:49:55 ID:NlO/XMDx
ヴァルアスはレフィールと共に、再び向こう側に出かけて行った。
それを見送ったマユは、その後はゲリオスとバルコニーで紅茶を飲みながら、しばらく談笑していた。
「…どうしたの?ヴィスト」
膝の上でジタバタと暴れる我が子を見下ろして、彼女は首を傾げる。
そしてヴィストが見ていた方角を見て、顔を顰めた。
「煙…?何なの…」
眼下に見下ろす都市のあちこちから、煙が上っている。
更に、各地で次々と爆発が生じた。
「……敵襲の様ですな…防衛部隊は何をしているのだ」
ゲリオスも立ち上がり、バルコニーから都市を見回して表情を険しくした。
このザルカヴェイドの周囲には、6つの軍事拠点や都市が有り、そこの駐留軍が侵入してくる敵を防ぐ手はずになっている。
だが各駐留軍からは何も報告が無い…大規模な転移ならば、事前に観測もされるはずだ。
侍女に通され、黒いコートの様な軍服を着た青年が部屋に入ってくる。
赤い髪を肩辺りで切り揃えた青年は、ゲリオスに近づき小声で何かを伝えた。
「…マユ様、侵入してきた敵は魔法少女達です。それなりの数が首都に侵入している模様との事で…」
「そう…どうやって侵入してきたのかな」
ゲリオスから告げられた言葉に、マユは不機嫌そうに煙が上がる都市を見下ろす。
「詳細は調査中ですが…連中は都市東端部の、制圧前から存在した建物から現れたそうです。
 その直前に、地下から奇妙な魔力反応が観測されたとの報告も…」
赤髪の青年がマユとゲリオスに告げる。
「成程、連中め…地下に転移装置でも隠していたもしれませんな…狙いは、ラボに捕えられた捕虜でしょう」
「…ここは、百年くらい彼らに支配されてたからね…その可能性が高いかな」
ゲリオスの言葉に、マユは溜息を漏らしながら頷いた。
「まったく…陛下に留守を任された途端に襲撃を受けるなんて…困ったなぁ」
物珍しそうに周囲を見回し、身を乗り出そうとする我が子を抱き寄せながら、マユは呟くように漏らす。
「それに…そろそろこの子のお昼寝の時間なの。早々に片付けて欲しいな」
振り向いたマユは、妖艶な微笑みと共に二人に向けて命令を放つ。
「仰せのままに、マユ様」
マユの言葉に、ゲリオスと青年は深々と頭を垂れた。
「ルインよ…お前の部隊で蹴散らせ。ラボにはレドリックが居る様だから、そちらの守りは奴に任せよ」
「はっ…首都攻略戦の前に、場数の少ない弟達にとって良い経験になるでしょう」
ゲリオスの命令を受け、赤髪の青年…人化の術で魔人族の姿をしている赤竜ルインが頷く。
「頼りにしてるよ。鉄騎竜ルイン」
鉄騎竜…それは活躍目覚ましい彼に、ヴァルアスから授けられた二つ名だ。
「速やかに賊を片付けます。しばしお待ちください」
ルインは深々とマユに一礼し、部屋を退出していく。
廊下には、青髪と緑髪の軍服姿の青年がルインを待っていた。
「マユ様からの御命令だ、速やかに敵を殲滅する」
「「分かりました、兄さん」」
ルインの言葉に二人が頷く。
71魔法少女マユ 最終話 12/28:2010/04/07(水) 22:51:06 ID:NlO/XMDx
「小隊単位で火力を一点に集中!一匹ずつ確実に撃破しろ!」
指揮官の号令の元に、次々と魔法が放たれ魔族に命中していく。
「くっ…やはり情報より敵の数が多い…」
次々と現れる敵兵を前に、指揮官の女性は顔を顰めた。
「それに強力な魔族が多いです。引き際も心得ている手強い連中ですね…」
傍らで敵の動きを分析していた少女の言葉に、指揮官も頷く。
火力を一体一体に集中する戦法を取っているが、敵は危なくなったら即後退する為、殆ど撃破できていない。
「だが、これでいい…このまま注意をこちらに引きつければ、その分王城やラボが手薄になるはずだ」
「そうですね……あれ?…敵が後退を始めている?」
少女の言葉どおり、敵が波が退く様に後退して行きつつある。
「何なんだ…っ!?…あれは…」
魔族達が後退した後に、3人の軍服を着た青年と、12頭の大型犬程の大きさの竜達が整列していた。
「まさか…奴らはっ!!」
指揮官は青ざめた顔で、前方に立つ一団を見つめている。
「王妃マユ様の御命令だ…総員、蹴散らせ!!」
『ウオオオオオオオォォォォォッ!!!』
中央の赤髪の青年、ルインの一声と共に、竜達が一斉に咆哮を上げた。
そして青年達と竜達の体が光に包まれる。
光が治まったその場には…15頭の様々な色の竜が立っていた。都市である事を考慮してか…体はそれほど大きくなく3m程だ。
彼らは皆、銀色に光る鎧の様な装甲を体のあちこちに纏っている。
「やはり…鉄騎竜隊っ!!何故奴らが今このザルカヴェイドに居るんだ!?」
情報では前線に居るはずだった竜の群れを前に、指揮官が驚愕の声を上げた。
『ガアアアアアアァァァァァッ!!!』
竜達が咆哮と共に、一斉に突撃を開始する。
「な、何を呆然としてるんだ!は、放て!!」
指揮官の叫びに少女達は我に返り、次々と魔法を放つ。
だが竜達は、次々と飛来していくる魔法を物とせず突撃してくる。
彼らが纏う装甲には、それほど強い物ではないが耐魔能力があるのだ。
この装甲は、ラディウスが攻城戦に投入される彼らや他の竜族達の為に製作したもので、部隊の名の由来でもある。
竜達は敵陣に雪崩れ込み、尻尾や爪を振っていく。
「うああぁぁぁっ!!」
「きゃああっ!!」
尻尾で打ち据えられた少女が跳ね飛ばされ、爪でコスチュームを引き裂かれた少女が地面に倒れ込む。
先程まで頑強に魔族を撃退していた部隊は、竜達によって滅茶苦茶に蹂躙されていく。
部隊は完全に統制を失い、皆必死に逃げ惑う。
だが路地という路地は魔族の部隊で封鎖され、逃げ場など何処にも無い。
一人、また一人と竜達に打ち倒されていく。
72魔法少女マユ 最終話 13/28:2010/04/07(水) 22:52:19 ID:NlO/XMDx
「さすがは鉄騎竜隊、あっさり切り崩したね」
「はい、この調子なら都市部はすぐに駆逐できるでしょう…」
テーブルの上に置かれた映像端末を見て、マユとゲリオスはそれぞれ感想を漏らす。
圧倒的の一言に尽きる強さだ。竜達は魔法少女達を一方的に蹴散らしていく。
「ルインの様な、才ある若い者が居れば…安心して将軍職を辞する事が出来ますな」
「えっ…?ゲリオス将軍、じょ、冗談でしょ?」
唐突に漏らされた言葉に、マユは少し慌てた様に尋ねる。
「いえ、この戦争が終わりましたら…将軍の座を退こうと思っております。いい加減、年寄りには辛くなってきましたので…」
「そ、そうなんだ…ちょっと、寂しいな…」
残念そうに呟くマユの顔を見て、ゲリオスは少し笑いながら口を開く。
「将軍の座を退いた後は…叶うならば陛下の時の様に、殿下の御教育のお手伝いをしたく思っております」
「将軍…うん、ぜひお願い!この子が良い王様になる様に、色々教えてあげて」
俯いていたマユは、彼の言葉に嬉しそうに顔を上げる。
「有難き御言葉…このゲリオス、光栄の極みです」
微笑みながら差し出されるマユの手を取り、ゲリオスは恭しく頭を垂れた。
「ラボの方も、レドリックが大体蹴散らしたようです」
部下から入って来た報告を聞いたゲリオスは、マユに敵がほぼ撃破された事を告げる。
「そっか、じゃあ一安心だね」
「左様ですな……いや、そうとも言えぬようです」
映像を見ていたゲリオスの言葉にマユは首を傾げるが、端末に映し出された映像を見て…
「あの子は…『円卓』の…エリシアだっけ?」
数名の少女を従えて、城内の回廊を走っている長い青髪の少女を見て、マユはゲリオスに尋ねる。
「はい、戦死した姉の後を継いでメンバーになった少女です。まだ年は13で、二つ名も得ていませんが…
 魔法の才は、姉やこちらに捕えている『円卓』の者達と比べても遜色ありません。狙いは恐らく城内に居るリーファかと」
「ふーん、じゃあ一般の魔族達じゃ、太刀打ちできそうにないね…」
映像には回廊をかける青髪の少女と、彼女の側を飛ぶ小さな妖精が映っている。
走り続ける少女達を見つめていたマユは、何かを懐かしむ様に目を細めた。
「レドリックとルインはすぐには動けませんし…ここは私が出ましょう。この城を荒らさせる訳にはいきません」
ゆっくりと立ち上がり、歩き出そうとしたゲリオスをマユが手で制す。
「マユ様…?」
「将軍が出張る事無いよ。私が陛下に留守を任されてるんだから、私があの子の相手をするよ」
「し、しかし…御身に何かありましたら…」
食い下がろうとするゲリオスの方を向いて、マユは微笑む。
「私が、あの子に後れを取るとでも?」
「い、いえ…その様な事は…」
「じゃあ決まりだね。私もたまには体動かさないと、鈍っちゃいそうだからさ」
にこりとマユは微笑むと、侍女にヴィストを預ける。
「さて、私達のお城があんまり壊されない内に、早く止めにいこっか」
「はっ…仰せのままに……まったく、陛下の悪癖がマユ様にまで伝染るとは…」
ゲリオスは観念した様に漏らすと、大きく溜息をつく。
「だって…私はあの人の妻であり、同時に子供みたいなものだからね。仕方ないよ」
屈託のない笑みを向けて、マユは楽しそうにゲリオスに言った。
73魔法少女マユ 最終話 14/28:2010/04/07(水) 22:53:09 ID:NlO/XMDx
「エリシア様、ここは私達に任せてください!早くリーファ様を!」
後方から迫ってきた魔族の一団を食い止めるべく、少女達が武器を構える。
その中の一人がエリシアに向けて叫んだ。
少女達数名に対し、魔族達は20体以上居る。更に後方から別の一団も姿を見せていた。
だが少女達は果敢に戦い、次々と魔族達を倒していく。
「…ごめん!リーファ様を助けだしたらすぐ戻るから!」
「みんな!少しだけ待ってて!」
戦い続ける少女達に向かって叫ぶと、エリシアとルミアは回廊を走り出す。
走り続けた二人は大きな広間に出た…広間は遥か上層まで吹き抜けになっており、中央には螺旋状に続く階段がある。
「リーファ様の気配は、少し上の階だね」
「ええ!行こうルミア!」
二人は頷き合うと、階段を駆け上がっていく。
目的の階が近づいてきた時、上から降りてくる気配を察知し、二人は立ち止まる。
「っ…もう少しなのに…!」
エリシアは剣を構えながら階段の先を見据えた。
黒いドレスを纏った長い栗色の髪の少女が、ゆっくりと階段を降りてくる。
自分より少し年上に見えるその少女を見て、エリシアは怪訝な表情を浮かべるが、彼女に続いて降りてきた人物に身構えた。
「ゲリオス…」
少女に付き従う様に歩いて来た、法衣を纏った三つ首の蛇の名を、エリシアは絞り出す様に呟く。
だが次の瞬間、奇妙な事に気付いた。
3将軍の筆頭であり、魔族の組織に置いてナンバー2と称されるこの魔族が、少女に付き従って歩いている様に見える。
「貴方…誰なの?」
エリシアと同様の思いを抱いていたルミアが、呆然とした様子で漏らす。
「人に名前を尋ねる時は、自分から名前を言わないとね…お母さんに教わらなかったの?」
にこにこと笑顔を浮かべながら、少女はルミアへ声をかける。
「……無礼者め。この御方は我らが王ヴァルアス陛下の妃、マユ様である」
ルミアの言葉が気に障ったらしく、ゲリオスが敵意を剥き出しにしながらエリシア達に向けて言い放つ。
「妃…?」
突然告げられた内容に、俄かには信じがたいといった表情を浮かべる二人。
だがゲリオスが言った事が事実なら、彼が付き従うというのも納得がいく。
「もう、将軍ったら…まぁいっか」
ゲリオスの方を向いて、少し困った様に笑っていたマユは、エリシア達の方に向き直る。
「ここから先へは行かせない。私と陛下の大事なお城を荒らさせないよ」
彼女の言葉に、エリシア達は身構えた。
「通して貰います…リーファ様を助ける為に!」
「絶対に…負けないんだから!」
力強く叫ぶ二人に対して、ゲリオスが前に出ようとするが、マユがそれを片手で制する。
「言ったでしょ、将軍。私が相手をするって」
「しかし……いえ、分かりました」
マユの言葉に、ゲリオスは渋々といった様子で巻き込まれない様に後方に下がっていく。
74魔法少女マユ 最終話 15/28:2010/04/07(水) 22:54:39 ID:olGGzkxN
「それじゃあ、はじめよっか…っとその前に…」
マユは思い出したように呟くと魔法を行使し、周囲に結界を張り巡らせた。
「うん、これで思いっきりやれるね」
周囲を見回して頷いていた彼女は、エリシア達の方に向き直ると、目を閉じて一言発する。
「変身」
次の瞬間、マユの体が黒い球状の闇に包まれる。
彼女を包み込んだ闇は、ゆっくりと少し上昇して制止した。
少し間をおいて、その闇が内側から突き破られる様に弾ける。
見る者の目を奪う漆黒の大きな翼に包まれていたマユが、身を包んでいた翼を大きく広げたのだ。
周囲に彼女を包んでいた闇と、黒い羽根が舞い散る様に飛ぶ。
彼女は先程まで着ていたドレスの代わりに、真紅のジャケットを纏い、下には黒のミニスカートを履いていた。
スカートと同じ色の手袋やブーツには、装飾として真紅の宝玉が付いている。
ゆっくりと目を開けたマユは、不敵な笑みを浮かべながらエリシア達を見下ろす。
「…魔法…少女…?」
呆然とした様子で、その姿を見ていたエリシアは小さく呟く。
マユの姿、そして変身の様は自分達のそれと酷似しているのだ。
「当たり。正確には『元』が付くけどね」
エリシアの言葉に、にっこりと微笑みながらマユは答える。
「私は人間上がりの魔族なの。かつて陛下と戦って敗北し…そして陛下の手によって魔族に生まれ変わったの」
その言葉に、エリシアはかつて向こうの世界の魔法少女達を統率していたコーネリアから聞いた話を思い出す。
向こう側の魔法少女の中に、自分達『円卓』に匹敵…いや、それ以上かもしれない力を持つ魔法少女が居るという話を…
そして、その少女の名前がマユという名だという事も…
「さて…久しぶりの戦いだから、手加減が出来ないかもしれないけど…簡単に倒れたりしないでね」
微笑みながら言い放つマユ。横に振われた彼女の右手に、黒い闇で構成された剣が握りしめられる。
「はあぁっ!」
突き出されたエリシアの右手の前に、無数の光の矢が生み出される。
光の矢が次々と放たれるが、マユは飛翔してそれを回避していく。
「逃がさない!」
飛翔魔法を発動させたエリシアも階段から飛び立って、マユに向けて剣を振るう。
繰り出された一撃を、マユは手にした闇の剣で受け止めた。
「ふぅん…少しは楽しめそうだね」
剣を押し合いながら、彼女は楽しそうに目を細める。
「うぁっ!?」
力比べはマユが競り勝ち、エリシアの剣は払われ彼女はバランスを崩す。
エリシアは慌てて後退して、マユから距離を取る。
その間に魔法を発動させていたマユは、帯電した黒いバスケットボール程のサイズの球体を放つ。
「エリシアっ!」
エリシアの前にルミアが飛びだして、バリアを張ってマユの放った魔法を防ぐ。
激しい爆発が生じ、周囲が煙に覆われる。
「っ…ありがとう、ルミア…気を付けて、彼女強いわ」
「うん…気を引き締めないとね…」
二人は言葉を交わしながら、上方を飛ぶマユを見据える。
75魔法少女マユ 最終話 16/28:2010/04/07(水) 22:56:26 ID:NlO/XMDx
「いっけぇぇっ!」
ルミアの周囲に光の球体が次々と生み出され放たれていく。
マユはそれを横に飛んで回避するが、光球は方向を変えて彼女を追尾する。
迫る光球を、彼女は手にした剣で次々と斬り払う。
光球を迎撃する彼女に生じた隙に、エリシアが一気にマユに向けて突進する。
「くっ!」
咄嗟に回避するも、マユの右腕に赤い筋が走り血が流れ出た。
更に追撃とばかりにルミアの放った光球が、マユの背中に命中する。
「うぁっ!!」
背後からの攻撃にマユは苦痛に顔を歪ませ、前のめりに体勢を崩してしまう。
エリシアが無数の氷の矢を、ルミアが雷撃を同時に放つが、マユの張ったバリアに防がれる。
マユは二人から距離を取る様に、更に上へと飛んだ。
「…なかなかいいコンビみたいだね。これは本気出さないと、ちょっと危ないかな…」
身構えている二人を見下ろしながら、マユは微笑む。
マユは翼を大きく羽ばたかせ、周囲に無数の漆黒の羽を舞わせる。
「斬り裂け」
彼女が放った一言と同時に、無数の羽が魔力を纏う。
指揮棒の様にマユが剣をエリシア達に向けて振り下ろすと、羽が一斉に二人に向けて放たれた。
ルミアが羽を迎撃しようと光球を放つ。
放たれた光球が炸裂し、無数の散弾として発射されるが、羽はそれを複雑な軌道を描きながら掻い潜ってしまう。
「くぅっ!!」
エリシアが展開した球状のバリアに、羽が次々と命中していく。
羽の魔力に耐えきれなくなったバリアが破られ、二人に向けて残った羽が殺到する。
「ルミアっ!」
エリシアは咄嗟にルミアを抱き寄せて、襲い掛かる羽から庇う。
「きゃああぁぁぁっ!!」
無数の羽が、エリシアのコスチュームや美しい肌を傷つけていく。
「く…うぁ…」
体中に切り傷を付けられたエリシアへ、追い撃ちとばかりにマユが手にした剣から衝撃波を放つ。
衝撃波を防ぐ事すら出来ずに、エリシアは吹き飛ばされ遥か下の大広間の床に叩きつけられる。
「う、うぅ……っ!…エリシア!エリシアしっかりして!」
エリシアの腕に守られ軽傷だったルミアは、腕から這い出ると彼女に向けて必死に呼びかけながら回復魔法を使う。
「……ん…ルミア…」
やや間をおいて、エリシアが目を覚ます。
「くっ…」
彼女は小さく声を漏らしながら、ゆっくりと起き上る。
「これで…お終いだね」
朦朧としている意識を振い起そうと、頭を振っていたエリシアは、上から聞こえてきた声にビクリと身を強張らせた。
上空を見上げると、マユが両手を前に突き出し、紫色の光で描かれていた六芒星の魔法陣が二つ展開している。
エリシアとルミアがバリアを展開すると同時に、魔法陣から無数の光弾が撃ち出されていく。
一発一発は小さな物だが、その数が異常な程に多い。機関銃の様に次々と光弾が発射される。
圧倒的なまでの物量でバリアは一瞬で撃ち破られ、無数の光弾が二人を襲う。
「うああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「きゃああああああぁぁぁぁ!!」
豪雨の様に降り注ぐ光弾の着弾音が、二人の悲鳴を掻き消していく。
76魔法少女マユ 最終話 17/28:2010/04/07(水) 22:57:37 ID:NlO/XMDx
都市部で戦っていた少女達は、ルイン達を中心とした鎮圧部隊に全て撃破されていた。
「ひああぁぁっ!!」
「んぎいぃぃぃぃぃっ!」
そこかしこで魔族達に少女達が犯され、絶叫を上げている。
「い、いやあぁぁぁっ!助けて!お願い!助けてぇぇっ!!」
片足を掴まれて逆さ吊りにされた状態で、バタバタと必死に暴れながら少女が泣き叫ぶ。
『ゲヒャヒャヒャヒャッ!!首都攻略戦の前祝いだ!』
少女を逆さ吊りにしていた狼の様な魔族が、集まってきた魔族に向けて少女を放り投げた。
放り投げられた少女に群がる様に、無数の魔族が集まり次々と口や二穴にペニスや触手を挿入する。
「むごおぉぉぉっ!!ぐぶぅぅぅっ!!!」
凄まじい力で揺さぶられ、少女は白目を向きながら犯されていた。
『他に女は居ねえのか!?』
『あっちの方に何人か逃げてったらしいぞ、捕まえろ!』
魔族達は奪い合う様に少女達を捕え、よってたかって犯している。
僅かに逃げのびた少女達も、すぐに捕えられ魔族の餌食になっていた。
「やだぁぁっ!助けてぇぇっ!!」
触手に絡め取られていた少女が、宙に持ち上げられながら必死に身を捩っている。
『ぐへへへ…戦利品げっとー…』
少女を捕えていた醜い肉の塊の様な魔族は、陰鬱な笑い声を漏らす。
『おいおい、一人占めは良くないぜ?』
『そうそう、戦利品は皆で仲良く分けないとな』
『あー…わかったー…みんなで犯そー』
それを見逃さないとばかりに集まってきた仲間達に、魔族は少し残念そうな声を漏らしながらも頷き、少女を差し出す。
『おで、口犯すー…』
『んじゃ俺は、こっちにしますかね』
『俺がアナルかよ。俺、前の方がいいんだがよぉ…』
「―――!――――!!」
次々と穴を塞がれて、少女は声を上げる事すら出来ずに魔族達に犯されていく。
そこはまさに地獄と言っていい程の光景だった。
少女達を犯そうと、魔族達は次々と集まってきている。
高い魔力を持つ娘の周りには10体以上集まり、早く変われと犯している仲間を急かしていた。
「あぎゃあぁぁぁぁっ!!」
「ぐぎっ!も、もう…ばいらな…ぎゃうううっ!!」
「うぐううぅぅぅぅぅっ!!!」
陵辱が繰り広げられる一角で、竜達も捕えた少女達に剛直を突き立ててたり、胸を掴んだり噛みついたりしている。
他の魔族達が一人に対して複数で群がっている中、彼らは一体で一人づつ少女を犯している。
彼らはこの鎮圧戦で一番活躍している為、それ相応の権利として一人づつ戦利品を手に入れていたのだ。
77魔法少女マユ 最終話 18/28:2010/04/07(水) 22:58:43 ID:NlO/XMDx
「あぎいいぃぃぃっ!いだいっ!!いだいよぉぉぉぉっ!!!」
紫色の竜に豊かな胸を掴まれた少女が、痛みのあまり涙を零しながら叫んでいる。
彼女の大きな胸に、鋭い爪が食い込み血が滲み出ていた。
「ひあぁぁぁぁっ!!!」
まんぐり返しにされた少女が、青竜に舌で膣内を舐め回されている。
その隣では胴を掴まれた少女が、アナルに剛直を突き立てられていた。
他にも数匹の竜が、同じ様にそれぞれの戦利品の膣やアナルを犯している。
巨体に見合った、極太のペニスを挿入されている少女達のペニスやアナルは、裂けて血が流れている。
竜達は小さな穴に強引に挿入して、力任せにピストン運動を繰り返していた。
『ウオオオオォォォォォォッ!!!』
竜の一体が天に向かって吠えながら射精を開始した。
「はぎゃああぁぁぁぁぁっ!!!」
大きく体を仰け反らしながら、少女が絶叫を上げる。
少女の子宮に向けて、凄まじい量の精液が注ぎ込まれていく。
風船の様に少女の腹部が膨れ上がり、少女は射精の際の痛みで失神し、白目を向いて尿を漏らしている。
竜がペニスを引き抜くと、栓が抜けた様に穴から血と入り交った精液が流れ出ていく。
気絶している少女を無理矢理起こさんばかりに、今度はアナルへ強引に挿入を始める。
「ぎゃひっ!!?」
醜い叫び声を上げて、少女は意識を引き戻された。
「ぐぎっ!!あぎゃっ!がうっ!!」
ブチブチと肉の裂ける嫌な音を立てて、少女のアナルに竜のペニスが入り込む。
「ぎゃああああぁぁぁぁっ!!!」
あまりに凄まじい痛みに、少女は再び失神してしまう。
『グゥゥゥゥゥ…』
つまらない、とばかり竜は小さく唸ると、意識を失ったままの少女の体を動かして抜き差しを始める。
「ぎゃひいいいいぃぃぃぃっ!!!」
「あぐううううぅぅぅぅっ!!」
他の竜達も次々と射精を開始し、少女達の腹がパンパンに膨れ上がるまで精液を注ぎ込む。
竜達はまた同じ穴を犯したり、別の穴にペニスを挿入するなどして、すぐさま陵辱を再開していた。
意識を失ったり、中には息絶えた者すら居るが…それでも竜達はひたすら少女達を犯し続ける。
彼らはまるで玩具の様に、彼女達の体を弄んでいた…
貴重な戦利品を潰す様な行為は、本来なら長兄であるルインが止めるであろうが…
陵辱を行っている竜達の中に、ルインの姿だけ無かった…彼は敵を鎮圧すると、すぐさま城内に戻っていた。
78魔法少女マユ 最終話 19/28:2010/04/07(水) 22:59:37 ID:NlO/XMDx
「母さん、ご無事ですか?」
軍服姿のルインは、部屋に入ると真ん中に座り込んでいるリーファに向けて声をかける。
「ル、ルイン…何だったの?外が騒がしかったけど…皆何も言わずに外に出て行っちゃうし…」
リーファは少し怯えた様な表情で、生まれて間もない二匹の子竜を抱きしめながら我が子に尋ねた。
「この王都に敵が侵入していました…御心配無く、既に私や弟達が鎮圧しました」
「えっ!?み、皆に怪我は無いの!?」
ルインは安心させる様に優しく声をかけたが、リーファは驚いて声を上げる。
その際に腕に抱いていた子竜達を強く抱きしめてしまい、子竜達は小さく抗議の鳴き声を上げた。
「あっ…ゴ、ゴメンね。ビックリしたよね…よしよし、泣かないで…」
腕の中で騒ぐ子竜達を、慌ててあやすリーファに、ルインは優しく微笑みながら告げる。
「大丈夫です。皆無事ですから安心して下さい」
「そう…よかったぁ…」
子供達が無事だと分かると、リーファは安心した様に肩を撫でおろす。
ルインはリーファの腕の中で鳴き声を上げている、小さな子竜達の頭を撫でてやると、リーファの顔を見つめる。
「自分はマユ様の所に行きます…一応しばらくは部屋から出ない様にして下さい」
リーファにそう告げると、ルインは部屋を出てマユが居るという広間に向けて歩き出す。


「ルイン」
回廊を歩いている途中、不意にかけられた言葉にルインは背後を振り向く。
そこには、彼の良く知る二人が立っていた。
「ローエル閣下にイレーヌ閣下…敵襲の報を聞かれてこちらに?」
「ああ、首都が襲われたと聞いて慌ててすっ飛んできたが…こりゃ無駄足だったな」
「だねぇ…着いた頃にはお前さんの弟達が、捕虜を犯してる真っ最中だったよ」
ルインの問いに、ローエルとイレーヌは苦笑交じりに答える。
「敵さんも運が無いねぇ…よりにも寄ってアンタやレドリックが居る時に仕掛けてくるなんて」
「自分達はあまり役に立っていませんよ……ですが城内に入った敵が、マユ様と戦っているという事で…」
「ふーん、でも心配無いだろうさ。あの人に勝てる存在なんて…陛下以外に存在しないよ。
 慌てる事は無い、ゆっくり行こうさね」
扇子で口元を隠しながら、イレーヌは窓から見える光景を見て笑いを漏らす。
「しっかし、相変わらず見事な手際だな…お前の部隊手放したのは失敗だったな」
「…申し訳ありません。自分としては閣下の元で戦いたかったのですが…陛下の勅命で有りますので」
「ああ、分かってるさ…にしても欲張り過ぎだレドリックの野郎。お前ら15体全部集めやがって」
「閣下が仰るには、作戦を確実に成功させる為だそうです。閣下としては万全を期されたいのでしょう」
ローエルとルインは、顔を見合わせて苦笑しながら話し続ける。
「フフフ…今回の一戦でまた手駒失って、ますます詰んじゃいそうだねぇ…人間達は」
「逆に…意気込んだはいいが、あっさり終わりそうで嫌だよ。俺は…」
イレーヌの言葉に、ローエルはやれやれ、と溜息を漏らして答える。
彼らはその後も言葉を交わしながら、戦いの場である大広間を目指して歩く。
79魔法少女マユ 最終話 20/28:2010/04/07(水) 23:01:35 ID:olGGzkxN
床に倒れ伏したエリシアとルミアを見下ろしながら、マユはゆっくりと降下していく。
「ぅ…うぁ…」
「くぅ…うぅ…」
二人は苦しげな吐息を漏らしながら、体を弱々しく震わせている。
「本気を出したら、やっぱりこうなっちゃうか…」
少しつまらなそうに溜息をつきながら、マユは片手をかざす。
「……くぅっ…ま、まだです…まだ…終わってな…」
「終わりだよ。もう」
震えながら身を起こそうとするエリシアの言葉を遮る様に、マユは冷ややかに告げる。
エリシア達の周囲の床に、どす黒い闇が広がっていた。
それは沸き出る様に広がりながら、彼女達を包囲していく。
「な、何これっ!?」
起き上ったルミアが、周囲を見回して驚きの声を上げる。
慌てて二人は飛翔して逃れようとするが、既に遅かった。
闇の中から無数の黒い触手が伸ばされ、エリシアの足に巻きつく。
ルミアも細い触手に、四肢を絡め取られている。
「あぁっ!!」
「きゃあぁぁっ!は、放してよ!!」
二人は必死に身を捩って逃れようとするが、更に無数の触手が巻き付き動きを封じていく。
「フフフ…魔族と戦って負けたんだから…覚悟は出来てるよね?」
マユは妖艶な笑みを浮かべながら、沼の様に広がる闇の上に降り立つ。
触手が二人の四肢をゆっくりとなぞり、表面から分泌しているヌメヌメとした液体を手や足に塗り付ける。
「くっ…うぁ…」
「やぁん!やだ!き、気持ち悪いっ!」
エリシアは体に生じる不快感を、歯を食いしばって耐えようとするが…
小さなルミアは耐えきれず声を上げ、逃れようとジタバタと手足を振り続けた。
触手達は尚も二人の体をなぞり続ける。
「ひゃうっ!?」
襟元から服の中に侵入してきた触手に、胸をなぞられエリシアは思わず声を上げてしまう。
同年代の少女より大きめのエリシアのそれに、触手が器用に巻きついていく。
「くぅ…ひぁっ!…や、やめ…はぅっ…」
服の上からでも分かる程に激しく動き回る触手に、彼女は甘い声を漏らす。
(な…なんで!?こ、こんな触手に責められて…私、感じちゃってるの…!?)
触手の責めに自分が快感を覚え声を上げている事に、彼女は心中で驚き声を上げる。
「別に恥ずかしがる事じゃないよ。その触手の分泌する粘液が、貴方を感じやすくしてるんだから」
マユの言葉を裏付ける様に、エリシアの体には異変が生じていた。
触手になぞられた部分が熱を帯び、激しい疼きを感じている。
それは徐々に体中へと広がっていく。
80魔法少女マユ 最終話 21/28:2010/04/07(水) 23:02:35 ID:NlO/XMDx
「いやぁぁっ!やめてぇぇっ!!!」
隣から発された言葉に、エリシアは驚いてそちらを見る。
ルミアがドレスを肌蹴させられ、小さな胸を触手に弄られていた。
胸に触手が触れる度に、彼女は嬌声を上げ身を捩る。
「フフ、お友達は頑張って少しは耐えてるのに、はしたない子だね」
ルミアに絡みつく細い触手が伸びて、彼女の体がマユの胸辺りの高さまで持ちあげられる。
「ひあぁぁぁぁぁっ!!!」
伸ばされた人差指で股間に触れられ、ルミアは大きく身を仰け反らせた。
マユは悪戯っぽい笑みを浮かべながら、下着の上からルミアの秘部を責め続ける。
「やめてっ!ルミアを放して!!」
快楽に悶え続ける彼女を見て、エリシアが必死に叫ぶが、マユは首を横に振る。
「友達思いなのは素敵な事だけど、そのお願いは聞けないよ。それに…貴方は自分の心配をした方が良いと思う」
「な、何を…ふぁぁっ!!」
エリシアは突如生じた激しい快感に、身を震わせる。
体に巻きついている触手が先端から舌の様な器官を伸ばし、彼女の体を舐め回したのだ。
「あぁぁぁぁぁっ!!ひううぅぅぅぅっ!」
しこり立っていた胸の先端を舌で転がす様に弄ばれ、彼女は嬌声を上げる。
嬌声を上げ続ける二人に向けて、闇の中から更に無数の触手が伸びていく。
「むぐうっ!?」
大きく開かれていたエリシアの口に、触手が侵入してくる。
一本が侵入すると、後に続けと更に三本の触手が口に向けて殺到した。
エリシアの口は顎が外れんばかりに開かれ、彼女は目を白黒させる。
「もがっ!むごぉっ!!」
彼女と同様に、ルミアも触手によって口を犯されていた。
触手達は舌に絡みついたり、上顎や歯を舐め回していく。
「ぶぐうぅっ!!」
喉の奥へ触手が侵入し、エリシアは激しい嘔吐感に襲われる。
口内を暴れまわる触手は、激しく動きながら皆喉の奥へと侵入し、前後運動を開始した。
喉や上顎に触手が擦りつけられる度に、胃の内容物を吐き出しそうになるが、触手で口を塞がれていて吐く事もままならない。
エリシアは瞳に大粒の涙を浮かべながら、必死に身を捩り続けた。
「…っと、このままじゃ私まで巻き込まれちゃうね」
その光景を楽しそうに見つめていたマユは、二人の周囲に集まっていく触手の動きに気づいて後ろに下がる。
マユが後ろに下がった直後、触手達が一斉にボコリと膨れ上がった。
「ぶげえぇぇぇぇぇっ!!」
「んあああぁぁぁっ!!!げううぅぅぅっ!!」
喉の奥に侵入していた触手が、食道に向けて射精する。
噴射の勢いで、触手は次々と彼女達の口から飛び出ていく。
周囲に集まっている触手や、彼女達の体に絡みついている触手も精液を吐き出し始める。
無数の触手から放たれた精液によって、彼女達の体は白濁に汚されていく。
81魔法少女マユ 最終話 22/28:2010/04/07(水) 23:03:56 ID:NlO/XMDx
大量の精液を浴びせられた二人の体に、異変が生じ始める。
「ひぁっ?…そ、そんな…」
「ふ、服が…と、とけていっちゃう…」
二人の身に着けていた服が、液体によって徐々に溶けていく。
初めは小さな穴だったが、それが急速に広がっていきつつあった。
防御力を打ち消され、ただの布と化してしまった服を、触手達が破り裂く。
そして露わになった体に、無数の触手が殺到する。
「ああぁぁぁっ!」
体中の至る所に触手に巻きつかれ、先端から伸ばされた舌で瑞々しい肌を舐め回され、エリシアは頬を紅潮させながら叫ぶ。
精液には服を溶かすだけではなく、催淫効果もあったようだ。
先程よりも更に激しい快感が、エリシアの体を電流の様に駆け巡る。
(ダメ…快楽に負けちゃダメ…!ここで…屈する訳には…いかないのっ!)
激しい快楽の渦の中でも、エリシアは自分を見失った訳では無かった。
なんとかして、この状況を打開し反撃しようとひたすら責めに耐えようとしていた。
「はううううぅぅぅっ!!」
可愛らしい彼女の乳首に、口を開いた触手が噛みつく。
グイグイと乳首に噛みついたまま、引っ張り弄ぶ。
「ふあああぁぁっ!」
嬌声を上げ続けるエリシア、だが瞳に宿る輝きだけは少しも衰えていなかった。
(絶対に…絶対に皆を助け出して戻るんだから…!!)
全身を襲う狂いそうになる程の快感に耐え続けながら、彼女は心中で叫ぶ。
「なかなか頑張るね…それに比べて、お友達の方はだらしが無いね」
楽しそうにエリシアに向けて語りかけていたマユは、ルミアの方へと視線を向ける。
「ひあぁぁぁぁっ!!!らめぇぇっ!もうらめぇぇぇっ!!」
エリシア同様に裸にされたルミアは、全身を触手に愛撫され叫び声を上げていた。
彼女の股は大きく開かれ、秘所は大きめの口を開いた触手に吸いつかれている。
覆い隠された様な状態の彼女の秘所は、その触手の舌で弄ばれ、溢れ出る愛液をひたすら舐め取られていた。
「あひぃっ!ふひゃっ!」
殆ど起伏の無い胸の先端の乳首を舌で弄ばれ、彼女は身を捩る。
首筋や腋の下、臍なども無数の下によって舐め回されていく。
快楽に悶え狂う彼女の瞳は虚ろな物に変わりつつあり、口からは涎がだらしなく零れている。
「ル、ルミア…お願い!…ふぁっ…ルミアを助けて…はうっ…あ、あの子を開放して!」
エリシアは触手の責めを堪えながら、必死にマユに向けて叫ぶ。
「そこまで頼むのなら…いいよ」
意外なほどにマユはあっさりと頷いた。だが悪戯っぽい笑みを浮かべながらこう付け加えた。
「助けたければ、自分で助けてあげてね」
マユの言葉と共に、エリシアの責めが中断され、彼女の体は床に放り出される。
(な、何を…)
突然の行為にエリシアは心中で驚くが、これはまたと無いチャンスだった。
体は熱を帯び、激しい快楽の余韻に疼いているが、動けない事は無い。
ルミアを助け出し、マユに反撃する絶好の機会だとエリシアは心中で考えた。
82魔法少女マユ 最終話 23/28:2010/04/07(水) 23:05:27 ID:NlO/XMDx
「マユ様…御戯れが過ぎますぞ」
螺旋階段を降りてきたゲリオスが、憮然とした様子でマユに声をかける。
「大丈夫だよ将軍。心配無用」
マユはゲリオスに笑顔を向けると、エリシアの方へと向き直った。
「さぁ、私の気が変わる前に、早く助けた方が良いよ」
警戒した様にエリシアはマユを見据えながらも、起き上り足元に転がっていた自分の剣を手にした。
足元に広がる闇は、触れると泥の様な不快感が生じ、長くその場に立っていると引きずり込まれそうな感覚に襲われる。
裸同然の姿に激しい羞恥心を覚えるが、まずはルミアを助け出すのが先決だと歩き出す。
ルミアの目前まで近づいたエリシアの体に、突然横合いから何かが叩きつけられる。
「ふあぁぁっ!!」
彼女は悲鳴を上げながら吹き飛ばされ、床を転がって倒れ伏す。
「フフフ…誰も邪魔しないとは言って無いよ?」
微笑みながら語るマユの右手には、黒い闇で構成された鞭が握られている。
「うっ…くぅ…」
エリシアは呻き声を上げながら立ち上がるが、打ち据えられた際に生じた激しい快感に混乱していた。
(な、何で…鞭で打たれて感じちゃってるの私…)
有り得ないと心中で叫ぶが、それを否定する様に再びマユが鞭を振う。
「ひゃうんっ!」
打ち据えられた背中に生じた快感に、思わずエリシアは嬌声を上げてしまう。
先程浴びせられた触手の精液には、痛みを快感へと変換する効果もあったのだ。
激しい快感に身を震わせながらも、彼女はフラフラとルミアの元へと歩き続ける。
ルミアの元まで辿り着きかけたエリシアに、床から伸びてきた触手が襲い掛かった。
「あああぁぁぁっ!!!」
全身を打ち据えられて、エリシアは吹っ飛ばされ床に倒れ込んだ。
「早く起きないと、あの子が壊れちゃうかもしれないよ?」
いつの間にか側に近づいて来ていたマユが、エリシアの細い首に鞭を巻き付け、無理矢理身を起させる。
「くぁ…ひぅぅ…」
(苦しいのに…何で感じちゃうの…!?)
首を締め上げられながらも、エリシアは体を襲う激しい快感に身を捩っていた。
「もしかして、気持ち良いの?もしそうなら立派な変態さんだねー」
「ち、ちが…そ、そんな事…な…ふぁっ」
背後からささやく様にかけられたマユの言葉を否定しようとするが、それを遮る様に右耳を甘噛みされ、また甘い吐息を漏らしてしまう。
「貴方、耳が敏感なのかなぁ?良い声で鳴くね」
「ひぅっ…や、やめて…やぁん…あぅぅ…」
舌でゆっくりと舐めていたマユは、一頻り彼女の耳を弄ぶと口を放し、同時に首に巻き付けていた鞭を解く。
首の締め付けを解かれたエリシアは、マユに突き飛ばされて床に倒れ込む。
しばし快楽の余韻に身を震わせていたが…ゆっくりと起き上ると、エリシアはまたルミアの元へと歩き出す。
「……この様な行為を、誰から教わったのですかな?」
「うーん、実体験とイレーヌやレフィールからってとこかな…実際やって見ると、結構楽しいね」
ゲリオスの問いに、マユはクスリと笑いを漏らしながら答える。
83魔法少女マユ 最終話 24/28:2010/04/07(水) 23:06:41 ID:NlO/XMDx
その間もエリシアは、触手に何度も打ち据えられ床に倒れ込み、また起き上って歩く事を繰り返していた。
「ル、ルミア…今、助ける…から…ひぁぁっ!」
間近に迫った小さな友に手を伸ばそうとした彼女は、触手に背中を打ち据えられて倒れ込む。
「きゃああっ!!」
起き上ろうとしたエリシアの体を、無数の触手が絡め取っていく。
逃れようと必死にもがく彼女に、近づいて来たマユが微笑みながら告げる。
「残念だけど、時間オーバーだよ」
「そ、そんな…お、お願い!ルミアだけでも助けて!!」
エリシアはマユに懇願するが、彼女は首を横に振るだけだった。
「ダメだよ、助けたければ自分でやればいいって言ったでしょ。出来なかったから、あの子も貴方も助けてあげない」
そう言ってマユは彼女の背後に回り込み、彼女に抱きつく様に手を伸ばし、右手で彼女の胸の片方を掴む。
「ひゃうっ!」
胸を揉みしだかれて、エリシアは声を上げる。
更にマユは彼女の首筋に噛みつき、その瑞々しい肌に牙を突き立てた。
「ぁ…くぁっ……うぅ…」
牙によって傷つけられた箇所から、ゆっくりと血が流れ出ていく。
マユはそれをゆっくりと飲みながら、空いている手をエリシアの下半身へと伸ばす。
「ふぁ…ぁぁ…や…やめ…て…」
血が吸い出されると共に、エリシアの全身を激しい脱力感が襲う。
血と共に魔力や精神力も、マユに吸われているのだ。
力強い輝きを宿していたエリシアの瞳は、光を失い曇りつつあった。
下半身に伸びていたマユの手が、エリシアの秘所へと触れる。
「ひぁっ…」
ビクリと身を震わせて、小さく彼女は声を漏らす。
愛液に濡れた秘裂へと、マユの指が挿入された。
「はぁぁぁぁんっ!!」
膣壁をなぞられたエリシアを、激しい快感が襲う。
先程から徐々にこみ上げていた、これまで感じた事の無い感覚が、エリシアの中で高まっていく。
(何…何なの…これ…いやだ…怖いっ!)
高まりつつある感覚に、エリシアは恐怖し必死に身を捩る。
だが触手に全身を絡め取られた彼女は、拘束から逃れる事は出来ない。
その間にもマユは激しく胸を弄び、膣壁をなぞり続ける。
それに呼応する様に、無数の触手がエリシアの体を舌で舐め回す。
エリシアの全身を、快感が絶え間なく駆け巡る。
「ひあああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
高まり続けた快感は、ついに絶頂を迎えた。
今まで感じた事すらない激しい感覚に、エリシアは絶叫を上げる。
「…ひぅ…ふぁぁ…」
エリシアは虚ろな目をしながら、口から涎を零しながら弱々しく声を漏らしていた。
「…ふぅ…貴方の血、美味しかったよ…って、もう聞こえてないかな?」
ようやく彼女の首筋から口を放したマユは、口の端から垂れる血を拭い、にっこりと微笑みながら声をかけるが…
快楽の余韻に震えているエリシアの耳には届かなかった。
84魔法少女マユ 最終話 25/28:2010/04/07(水) 23:07:39 ID:NlO/XMDx
「さて…そろそろ良い感じに濡れてるし、仕上げといこっか」
ぐったりとした様子のエリシア達に向けて、マユは微笑みながら告げる。
彼女が指を鳴らすと、新たな触手が闇から伸びてきて、二人へと迫っていく。
その中の一本が、先陣を切る様にエリシアの秘裂へと侵入を開始した。
「ひぁぁっ!!な…何…?」
突然生じた感覚に、身を強張らせながらエリシアは下を向く。
そして、自分の秘所に触手が挿入されつつある事に気づくと、絶叫を上げる。
「い、いやあぁぁぁぁぁっ!!抜いて!抜いて下さいっ!!」
自分の大事な場所に触手が挿入されている事に恐怖し、彼女は顔をくしゃくしゃにしながら泣き叫ぶ。
その間にも触手はゆっくりと進み続け、彼女の膜を貫いた。
「はううぅぅぅぅっ!!!」
その瞬間エリシアは叫び声を上げる、だがそれは処女を失った痛みからでは無い。
媚薬に侵された今の彼女には痛みなどは無く、有るのは激しい快感のみだ。
「あきゃああぁぁっ!!」
同じ様に触手を挿入されていたルミアも、処女膜を貫かれ嬌声を上げた。
処女を失った証である血が、ゆっくりと触手を伝って二人の秘所から流れ出ていく。
最初の一本に続く様に、次々と無数の触手が二人の膣口へと侵入を試み始める。
「あああああぁぁぁぁぁっ!!!」
「きゃうううぅぅっ!はいらな…もう入らないよぅっ!!」
二人は次々と入り込んでくる触手がもたらす快感に、頬を紅潮させながら悶え身を捩る。
特に体の小さなルミアは、幾ら彼女に合わせた細い触手とはいえ、穴は既に限界以上まで拡張され、裂けた面から血を流していた。
侵入を完了した触手達は、前進を開始しする。
大量に挿入された触手達は、二人の穴の壁を傷つけながら激しく動くが、痛みは一切無く、有るのは激しい快楽だ。
「あひいいいいぃぃぃっ!!」
「はううぅぅぅぅっ!!」
子宮口まで到達した触手が、閉じられた入口をこじ開けて子宮内に入り込む。
触手達は子宮壁を強く圧迫し、二人の腹部が歪に膨れ上がった。
しばし壁を押し広げる様に圧迫していた触手達は、ゆっくりと後退する。
膣口付近まで後退した触手は、また勢いよく前進して子宮を突き上げた。
「んあうぅっ!ひうぅぅぅっ!や、やめて!う、動かないで!ふあぁぁっ!」
「ひああああああぁぁぁぁっ!!助けて!助けてママ!!」
激しいピストン運動に、二人の体はガクガクと揺らされる。
押し寄せてくる耐え難い快楽に、二人は身を捩り叫び続けた。
二人の頭は、凄まじい快楽にショートしそうになっている。
既に幾度か快楽のあまり意識を失いかけているが、その度に新たな快楽によって引き戻されていた。
快楽を増幅されている彼女達は、幾度か突き上げられる度に絶頂に達し、嬌声を上げている。
85魔法少女マユ 最終話 26/28:2010/04/07(水) 23:08:53 ID:NlO/XMDx
「はきゃああああぁぁぁぁっ!!!」
「んひいいいぃぃぃぃぃっ!!」
ドズン、と勢いよく突き上げられ、二人は大きく仰け反って嬌声を上げる。
突き上げた触手が、一斉に射精を開始した。
「「ああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」」
洪水の様に放出される精液は、あっという間に二人の子宮を満たしてしまう。
だが射精は止まらず、子宮は中から押し広げられ、二人の下腹部が膨れ上がっていく。
それでも入りきらない精液が、触手の隙間を伝って血と混じり合いながら漏れ出る。
ようやく射精が止まり、触手達が一本、また一本と引き抜かれていく。
「かはっ…あ…あぅ…うぅ…」
エリシアは弱々しく震えながら、小さく声を漏らす。
ルミアは声を発する力すら無い様だ…がっくりと力無く項垂れている。
朦朧としていた二人の意識を引き戻す様に、何本か子宮内に残っていた触手達が暴れ出す。
貯まった精液を掻き回す様に触手達は暴れ、子宮壁を叩いたりする。
「ひきゃっ!んぁっ!!やぁうっ!!」
「あひぃっ!らめ!らめて!らめてぇぇぇっ!!」
暴れまわる触手がもたらす新たな刺激に、二人はビクビクと体を震わせて喘ぐ。
「あうぅぅっ!!」
背後から突き上げられるような感覚が生じ、エリシアは驚いて後ろを見る。
「ひ…い、いやぁぁぁぁっ!お、お尻に…入ってるぅぅぅっ!!!」
彼女のアナルに、無数の触手が集まり入り込んでいた。
「あひゃぁぁぁっ!!やだぁぁっ!抜いてよ!誰か抜いてぇぇぇっ!!」
ルミアの方にも触手達が入り込み、彼女は狂ったようにバタバタともがき続けている。
「きゃううっ!!」
「んやぁぁぁぁっ!!」
再び膣口にも触手達が入り込み、前後運動を開始した。
触手達は激しく二穴を突き進み、壁を傷つけ、間の肉をすり潰さんばかりに蠢く。
だが二人にもたらされるのは痛みでは無く、先程注がれた精液で更に増幅された、凄まじい快楽だ。
彼女達は口をだらしなく開き、涎を零しながら喘ぎ続ける。
触手が蠢く度に、腹部が歪に膨れ上がり、膣口からは精液が零れ出ていく。
「ああああぁぁぁぁぁぁっ!!!す、すごすぎるぅぅぅぅっ!!」
「はううぅぅぅぅぅっ!もうらめぇぇ…おかしくなっちゃうよぉぉぉぉぉっ!!!」
あまりにも激しい快感の前に、二人の理性は押し潰されてしまう。
ただひたすら彼女達は快感に身を捩り、嬌声を上げ続けていた。
「んあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
「はううううううううぅぅぅぅぅっ!!!」
再び触手達が射精を開始する。
大量に注ぎ込まれる精液が、彼女達の消化器官と子宮を満たしていく。
二人の腹部が風船の様に膨れ上がり、それでも入りきらない精液が結合部から次々と溢れ出ていた。
射精を終えると、触手達はすぐにまた前後運動を再開する。
「あひぃっ!ひうぅぅんっ!!もっと…もっと突いてくださいぃぃっ!!」
「ひゃうっ!んぁっ!きゃんっ!…き、気持ち良いよぉ…」
二人は完全に快楽に屈してしまった…
恍惚とした表情で、彼女達は触手達の突き上げに嬌声を上げ、更なる快楽を欲する。
86魔法少女マユ 最終話 27/28:2010/04/07(水) 23:12:05 ID:NlO/XMDx
彼女達の求めに答えんばかりに、触手達は突き上げるだけで無く、全身を愛撫していく。
無数の触手が舌を伸ばし、臍や腋、うなじといった敏感な部分を舐め回す。
胸にも触手が巻き付き、揉みしだき乳首を弄ぶ。
「はむっ…ちゅぱ…むぅ…んちゅ」
手の拘束を解かれたエリシアは、顔の近くにあった触手を掴み、それにむしゃぶりついている。
「むぅぅぅんっ…んあぁぁぁ…」
ルミアの口内には無数の触手が侵入し、そこら中を舐め回していた。
「んぁっ…せーえき…おいしい…」
掴んでいた触手に射精され、それを飲み込んだエリシアは、うっとりとした様子でまた触手を舐め回し始める。
「ひああああああぁぁぁっ!!!」
「んむうううううううぅぅぅぅぅっ!!!」
二穴を突き上げていた触手がまた射精を行い、二人は体を仰け反らして身を震わせた。
結合部から溢れ出ていく精液が、床に大きな精液のプールを作りつつある。
口内を犯していた触手も射精し、勢いで飛び出て来た触手がルミアの顔を白濁に染め上げた。
「んゆぅぅぅ…もっとぉぉ…」
顔が汚されたのも気にせずに、ルミアは触手を求めるように手を彷徨わせる。
「…完全に堕ちましたな」
ひたすら快楽を求め続ける彼女達を見ていたゲリオスが、ぽつりと呟く様に漏らす。
「…陛下に逆らう者が、また一人消えたね」
満足そうに頷きながらマユも、口を開く。
「いえ…我々に抗するくらいの力を持つ『円卓』は、彼女で最後です…これで我々を阻む者は存在しないと言ってもいいでしょう」
「そうなんだぁ…じゃあ陛下の楽しみを取っちゃったかな?」
ゲリオスの言葉に、マユはクスクスと笑いを漏らしながらエリシア達を見つめる。
「マユ様」
背後からかけられた声に、マユとゲリオスはそちらの方を向く。
「ルインか…それにローエルにイレーヌまで…どうしたのだお前達」
「いや、首都が襲われたと聞いてすっ飛んで来たんだが…」
「もう着いた頃には殆ど終わっててね、いやはや無駄足だったよ」
ゲリオスの問いに、ローエルとイレーヌは苦笑しながら答える。
「こちらも全部片付きましたよ。おや、あれは…エリシアじゃないですか」
続く様に広間に入ってきたレドリックは、触手に犯され続けるエリシアを見て声を漏らす。
「私が倒したの。この子も戦利品に追加だね」
「いいですねぇ、僕この子を希望しようかなぁ…イジメがいがありそうだ」
マユの言葉に、レドリックは嬉しそうに笑いながらエリシアを見つめていた。
「それじゃあ、後始末をお願いね。適当な所で収容して頂戴…あの子のお昼寝の時間だから早く戻らないと」
側に来ていたルインにそう告げると、マユは変身を解いてゲリオスを伴って螺旋階段を昇り始める。
「かしこまりました。マユ様」
それを見送っていたルインやレドリック達が深々と一礼する。
「陛下、喜んでくれるかなぁ…それとも、楽しみを奪わないでくれって怒るかな?」
楽しそうに笑いながら、マユは愛する我が子の元へと歩いていく。
87魔法少女マユ 最終話 28/28:2010/04/07(水) 23:15:18 ID:NlO/XMDx
ザルカヴェイド襲撃事件から一週間後…
「この首都ザルカヴェイドを襲撃してきた者達は、レドリック達の手によってすべて鎮圧された!」
王城のバルコニーに立つ、黒を基調とした豪奢な衣装に身を包むヴァルアスが、眼下に居並ぶ軍勢に向けて朗々たる声で言葉を続ける。
ヴァルアスの傍らには、幼い王子を抱いたマユが立っている。
その後ろにはゲリオスを筆頭とする四天王達と、ラディウス、レフィール達が並んでいた。
眼下に居並ぶ軍勢の先頭には、ルイン達鉄騎竜隊が立っている。
「そしてこの戦いで、最後の力ある『円卓』エリシアも、我が妃マユの手によって捕えられた!
 最早人間共に、我々を阻む力など残っていない!」
バルコニーに設けられた演説台の後方には、大きな十字の柱に磔にされた全裸のエリシアが、全身を触手で弄ばれている。
「今こそ、我が父先王ヴェルゼーの無念を晴らし、エルメリアを我らの手に取り戻す時である!
 人間や妖精共に思い知らせてやるのだ!この世界の支配者が誰であるかという事を!!」
ヴァルアスの言葉に、居並ぶ軍勢が一斉に雄叫びを上げた。
「この戦いを、エルメリア帰還作戦最後の戦いとするのだ!!諸君らの活躍に期待する!!」
その一言と共に、再び城を震わせんばかりの雄叫びが轟く。
ヴァルアスが後ろに下がると、彼に代わって首都攻略軍総司令官であるレドリックが前に出ていく。
「現時刻を持って、人間達の首都ファルティアの攻略作戦を開始する。全軍進撃開始!!」
レドリックの号令と共に全軍が反転し、進軍を開始する。
彼らの前方には、巨大な転移ゲートが開かれていた。
ゆっくりと魔族達が、そのゲートの中に入っていく。
それを見下ろしていたヴァルアスは、踵を返すと歩き出す。
「陛下も、御参戦なさる御つもりで?」
傍らに立つマユの言葉に、彼は笑みを浮かべながら頷く。
「当り前だよ…こんな楽しい事に、参加しない方がおかしいさ」
彼の言葉に、控えていた四天王達は皆苦笑を浮かべている。
この人に何を言っても止まらないだろう、と既に諦めているのだ。
「あら、私は連れて行ってくれないんですか?」
少し怒った様に、マユは頬を膨らませながらヴァルアスに言う。
「ははは…これはすまない」
彼女を宥める様に謝ったヴァルアスは、彼女の顔を見つめながら口を開く。
「…共に、来てくれるかい?」
「私の居場所は、陛下の御側と決めています。何処までも…貴方の御側に」
微笑みながら答えたマユは、レフィールに我が子を預けると、愛する夫の寄り添うように近づく。
ヴァルアスも微笑みを浮かべて、彼女の肩に手を置いて抱き寄せた。
「こういう我儘は、これで最後にしてくださいね」
「もう言わない様に、御二人とも楽しんで来て下さい」
レフィールとラディウスが深々と頭を垂れながら言う。
二人の言葉に苦笑しながら頷くと、ヴァルアスとマユはゆっくりと歩き出す。
四天王達がそれに続き歩き出す。
「さぁ、楽しむとしよう…最後の戦をな」
「はい、陛下」
ヴァルアスとマユは互いに微笑みを交わし、転移魔法の光に包まれていった…
88マユの人:2010/04/07(水) 23:24:57 ID:NlO/XMDx
以上で投下を終了します。
マユ魔族堕ち、魔族完全勝利ENDとなりました…ハッピーEND…なのだろうか?w
当初は13話くらいで終わらせる予定でしたが、書きたい事が増えて全19話に…
最後まで読んで下さった皆さん、ありがとうございます。
色々試行錯誤しつつの作品だったので、最初の頃のは目も当てられない状態です…
ストーリー展開を2ルート考えていたので、もう片方もそっちを書いてみたいなぁっと思ったりもしています。
マユちゃんまだイジメ足りないので(ぉ
もしくは、新しい話を考えて見るのも楽しそうだし、迷っていますw
それでは最後にもう一度、読んで下さった皆さんありがとうございました。
89名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 23:31:31 ID:SHBMO0IS
投下と同時に読んで行きましたが個人的にはこれでハッピーENDだと思います!
エルメリアの人には地獄だろうけども・・・マユちゃん幸せそうだし・・・
別作品にしろ別ルートにしろ投下される日が来るのを期待していますが

今は連載(?)お疲れさまでした&完結おめでとうございますとだけ・・・
90名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 00:37:18 ID:2XRGQ/Rs
マユの人、お疲れ様でした。
最終話、これからゆっくり読ませて頂きます。
91名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 01:03:46 ID:oyJ1mwpb
最終回、最高でした!
悪堕ちマユちゃんにゾクゾクさせられました。
人格改変ってやっぱりたまらないです。ただエルメリア側に知り合いが残ってたら、彼女の変貌ぶりに驚愕する様子が見られてもっと良かったかも。
魔族マユちゃんの責めっぷりも素敵でした。
ああ、あのマユちゃんがホントに堕ちちゃったんだとそのギャップに興奮しっぱなしでしたよ。
とにかく完結お疲れ様です。
本当にレベルの高い作品でした。
ありがとうございます。
次回作、もしくは別ルートも期待していますよ!
92名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 02:50:32 ID:P2Fua9be
ハッピーバッドエンドみたいな!
御疲れ様でしたー!
93名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 12:09:34 ID:aYbNTevl
これは滅亡後、平穏な日々が続くも新たな円卓が現れ魔王を倒してマユを寝取り
息子とルインの残党が現世に転移し復讐の刃を云々

なんとなくアフターを考えたらエルセインに近くなったのは秘密
94名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 22:42:17 ID:aN8ziqoZ
>>88
まずはGJ
今までの投下も含めて本当にお疲れ様でした

健気に頑張って戦う魔法少女がばこばこに犯されていく様はとてもエロくて、
バトルの部分は装甲竜な陛下や、フォームチェンジするマユちゃんなど熱く、読むのも続きを待つのも非常に楽しい作品だったよ。

最終回で敗北したマユちゃんがグチャグチャに責められる調教シーンが無かったのは非常に残念だが、
悪のカリスマと化してドSなマユちゃんも良かったわ。
別ルートでのマユちゃんが責められる話は是非読んでみたいな。
投下を急かす訳じゃないけど、また作品次の作品を読めるのを待っているよ。


因みに好きなキャラは強きへっぽこでついには陵殺された報われないリィンちゃん
でも一番好きなのは性格が悪いうざいジジイかと思いきや、頭が柔らかくて物分かりの良いゲリオス将軍
95名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 02:43:55 ID:DR1HMSSt
リィンか・・・
あの海辺の戦いで、ラディウスをふっ飛ばさずに捕らえていたら、すべては違っていただろうに
その辺も含めて、素晴らしい負け犬少女であったw あの子、勝率何パーセントくらいだ?
それに比べて、リーファは幸せすぎだな

しかし、別の世界の協調性ゼロの魔法少女達と違って、エルメリアの魔法少女は目的意識も高いし、
毎回ちゃんと作戦もちゃんと立てているのに、
1、そもそもたいていの場合、魔法少女たちより魔族の方が強い
2、その上、作戦面でも魔族が上手
3、しかも運にも見放されているような局面がしばしば
4、前線は頑張ってるのにバックアップする連中が政治争いをしている

あれ?
やっぱ、どうあがいても最初から詰んでた?
96名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 21:20:22 ID:MWYW8jBA
>>95
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
ってやつかなぁ。負けるべくして負けた、そんな感じ。

あと、「飛んで火に入る夏の虫とか」、
「一頭の羊に率いられた百頭のライオンより、一頭のライオンに率いられた百頭の羊の方が強い。」
とか、ネガティブな言葉が浮かぶ浮かぶw
97名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 23:52:01 ID:ZiTJKN/I
組織力や戦略で思いっきり負けてるからなぁw
98名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 00:06:33 ID:apMD2sU+
マユの人長編完結乙でした
母体になった魔法少女たちの悲壮感が素晴らしすぎる………
99名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 00:38:58 ID:sHnqrz8l
個々の戦闘力でも、円卓以外の魔法少女は、敵幹部どころか、名もなき中堅クラスにすら対抗できていないので、
「羊に率いられた羊の群れ(+獅子数匹) VS 獅子に率いられた獅子の群れ」
だったなw
100名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 01:01:30 ID:+DEzNtT8
まあマユちゃんが陛下とタイマン張ってる時点でアウトだよな
モンハンばりにチーム組まんと無理だろ
101名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 01:17:18 ID:2is2a71y
陛下はむしろ対団体戦が得意そうだから、強い子で組まないと数揃えても即効倒されちゃいそうw
102 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 04:57:22 ID:Ii8M5MH+
投下します。
商業作品の固有名とパロディがあります。
エロは幾つかありますがやってる事はほぼ同じ感じです。
103 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 04:58:56 ID:Ii8M5MH+
中華少女の口虐

平和だった町に破壊音が響き渡る。
砕けるアスファルト。へし折れる外灯。飛び交う無人の乗用車。
そこには黒と銀色の姿をした痩身の怪人達が手当たり次第目に付くものを壊し殴りつけ放り投げていた。
「よし、いいぞもっとやれ」
怪人達はのっぺりとした凹凸の無い銀色の面をあげ、その声に応えるべく剛力を振るう。
アスファルトを盛り付け山を作る者。
外灯を折り曲げて独創的なオブジェを作る者。
何故か車でキャッチボールをし始める二体。
その行動は妙に真剣でどこかユーモラスだ。
「そういう事じゃないんだが……まあよかろう」
男の声は呆れながらも気にしてはいない。
「そろそろ魔法少女が来てほしいものだ。大分時間は経っただろう」

彼が町で突然、怪人らを召還し破壊活動を繰り広げて30分以上は経つ。
人間は全て逃げ失せてしまい、男もあえて追うような真似はしなかった。
何故なら男には目的があったからだ。
適当な瓦礫に腰を降ろしてただ待ちわびる。
そうしてる間もアスファルトの山は人の高さを超え、盛り付けていた怪人は
かいてもいない汗をふいて満足そうに見上げた。
外灯のオブジェは開いた金属が均等に螺旋を描いて器を象っており
いい仕事をしたと顎に手を当てて頷いている。
車のキャッチボールは轟音を上げるほどのスピードで投げ合われ
片方が開いた両腕を車に合わせた瞬間瓦礫に足元を取られてあっけなく車に押し潰された。
「おい!なにやってやがる!」
慌てて男が救助に向かおうとした瞬間
上空から断と空気を斬り裂いて何かが地面へと着地、否――――衝突する。
激しい衝撃と砂塵が巻き上げられ視界を大きく遮った。
「マハガル」
慌てず男が一言呟くと強烈な疾風が周囲に吹き荒れて砂塵を吹き散らす。

衝突地点には少女が佇んでいた。
まず目を引くのは白い装束、俗に言うミニチャイナ服。
袖がなく脇までが半ば見えており、裾はスリットが無くとも太ももがほとんど見えてしまうほど露出が高い。
身長は135cmぐらいで茶のかかった長い黒髪にウェーブがかかっておりその表情を隠している。

「やっとか……だが一人か。少ないな」
少女を男は獲物を見る目で見る。事実男はこのような少女達をレギオンを使って各地で狩り立てて続けていた。
意味なく町を破壊するのも呼び寄せるため。
「レギオン、集まれ」
呼びかけると20人を上回るレギオンという名の怪人らが男の周りに集まった。
ついでに車に潰されたレギオンも他のレギオンに助け起こされふらふらしながらもついて行く。
だが一人だけ集まっていないレギオンが衝突点のの近くに立って少女を見ている。
いや正確には少女ではなく少女の足元を見ている。
そこはさきほどまで積み上げられたアスファルトの山が衝突によって
完全に砕け散ってしまっていた。
ぷるぷるとレギオンは拳を震わせ銀色の能面を赤く点滅させながら少女を見下ろして?いる。
「おい、ちょっと待て。ワーグ怒るな」
せっかくの獲物が潰されては困ると男は止めるがレギオン(ワーグ)は聞かない。
2m近い長身を捻り満身の勢いで少女に拳を炸裂させる!
104 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 04:59:30 ID:Ii8M5MH+
が、しかしそれはあっさりと片手を挙げた少女の小さな手に小鳥でも止まったかのよう防がれた。
「なぬ?」
男が驚く間もあろうか。
少女はワーグの腕を引きつつ踏み込みと共に引いた手を折り曲げて肘を打ち込む。
轟音が響き渡るとワーグはまっすぐに吹き飛んで突き破った家屋の壁にめり込みピクリとも動かなくなった。
その腹には林檎が一つ埋まりそうな穴が空いている。
少女は顔を上げると大音声をあげた。
「家をこわしちゃダメでしょ!!!!!!!」
声だけで衝撃波がビリビリと建物を震わせてまた一つ家屋が崩れ落ちる。
少女は顔を怒りで朱に染めて男とレギオンズをキッと睨んだ。
どんぐりのようにつぶらで大きな瞳をわずかに吊り上げ、小顔で丸みのある輪郭はかみ締めた奥歯で引き締まっている。
美少女ではあった。だが可愛らしく映る怒りも、たった今起きた破壊活動の前には肝が冷える。
「いや、今壊したのお前なんでは……」
「いいわけしない!!!」
怒声がフワリと男の前髪を揺らす。
「あーなんだ、お前一体なに?」
男が今まで見てきた少女らとは明らかに違う。
「何って魔法少女だもん!」
ドウッ!と地面を見事な震脚で踏み砕き、自信ありげに宣言する
…………しばし沈黙が流れた。

「嘘つけっ!!!!!!」
同じく大音声で男が咆哮。きゃんっと頭を抱えて少女は声を上げる。
「どこの魔法少女が震脚使いやがる!魔法少女なら魔法使って戦えよ!」
「つ、使ってるもん。まほーで力をあげてるんだい!」
べーと舌を出す少女。その合間に男は仮想プログラムを起動する。
(アナライズ――能力探査開始…………)
少女から魔力は欠片たりとも感じ取れない。常人とほぼ変わらない程度なのだ。
だが、しかし
(それ以外の能力が高位の鬼神並みだと!?)
力も早さも体力もレギオンでは勝ち目がない。
男の知る限り魔法少女という存在は筋力の強化より速度を重視し魔法の威力を上げ
独自の戦法を構築して戦ってくるものばかりだ。
レギオンに関わらず悪魔や魔物の剛力に人間が筋力を多少強化した程度では追いつけるものではないだろう。
それ故に銃撃、火炎、氷結、電撃、疾風、破魔、と打撃以外のあらゆる属性に対して
耐性と無効化するよう調整を加えた造魔レギオンは魔法少女に対して無類の強さを発揮している。

いやしていた。魔力も糞もなく肉弾でレギオンを捻り潰せるような魔法少女?がいなければ。
男は動揺を押し殺し軽口を叩く。
「力上げる事しかできない魔法少女なんかいませーん。
 ほらこいつ、見ろよ魔法使えないのに魔法少女名乗ってるぜー笑え笑え」
少女を親指で指しながらHAHAHAと言わんばかりに談笑する振りをするレギオン。
地面をドンドン叩きながら腹に手を当てるレギオン、やれやれと両手を肩の高さに上げ失笑するレギオン
口元を抑えながら指差すレギオン、腹を抱えて地面を転がり回るレギオン
どのレギオン達もノリノリだ。
「う〜〜〜〜」
すでに涙目の少女。
「できるんだから!!!」
コォォォォォォォォォォォォォォォ
と独特の呼吸音を発しながら地面を殴りつける!。
火花と電撃が入り混じった光が地面を走り、笑い転げ回ってるレギオンに絡みつく!
105 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:00:06 ID:Ii8M5MH+
「ヒューゴ!?」
ドッギャーン――――z____ ッ
ブ厚い鉄の扉に流れ弾丸の当たったような音が響き渡り
レギオンことヒューゴはビクビクと震え続けるだけの物体へと変わる。
「ほらでんげきまほーだよ。しびれたでしょ♪」
満面に笑う少女。そこへ
「嘘つくなぁぁぁぁ!!!!!」
魔力をまとったつっこみが周囲をかき回しまた一つ家が崩れ落ちた。
「きゃっうぅ!」
頭を抱えて身を縮める。
「波紋なんか使うんじゃねぇ!こちとらせっかく魔法少女を
 捕まえにきたってのに魔法少女がいなかったらスレ違いになるだろうが!」
「スレちがい?」
きょとんと少女は小首を傾げるが、気にせず男はむきーと髪をぐちゃぐちゃにして続ける。

「そりゃ時代が変わってるのはわかるぜ。昔懐かしの魔法少女は消えて
 斬殺が得意な蒼っぽい魔法少女とか、ひたすら肉弾戦ばかりしてる魔法少女みたいなのとかいやがる!」
くそ!なんて時代だ!と一人で怒りながら、色々とまずい発言を繰り返し続けた。
「俺はそんな変り種じゃなくて普通の魔法少女と戦いたいんだ!
 お前みたいな偽者魔法少女とはやってられるか!俺は帰らしてもらう!」
そういって振り向いて立ち去ろうとする。
レギオンらはリタイアしている仲間を持ち上げて一緒について行こうとすると……
「にげちゃダメだからね?」
ポツリと少女は呟いた。
男は心臓の鼓動が早まりながらも振り返る。
「なんのことだ」
「町をこわしたばつは受けてもらわないとダメ」
(これは本気でまずいな……)
すでに少女の能力を見極めた感覚で言うと全然勝ち目がなかった。
肉体能力差は見た所レギオンの10倍近い。人数では勝ってるがこれだけの力の差があっては意味がない。
しかもレギオン以上の耐性と体力を持っているらしく魔法が有効打にならない。
魔法使いタイプの男には魔法しかなく、レギオンでは実力で負けてしまう。
適当に話して誤魔化すつもりが当然のようにばれてしまった。
少女は先ほどの泣きそうになっていた顔は潜めてどこか意地悪そうな表情で男達を見ている。
感じとっているのだ。自分と相手達の力量差を。

「くそっ。しょうがねー。やってやろうじゃねーか」
レギオンらは言葉にあわせて男の前に立ち塞がった。
「名を聞こうか。俺はケイジだ。」
「華凛(かりん)だい!」
華凛はビシッと構えをとって宣言。
闘いが始まった。
106 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:00:41 ID:Ii8M5MH+
先手はケイジの魔法。
「アギダイン!」
開いた手から炎が膨れ上がり一抱えの大きさになり飛翔。
「シュッ!」
華凛にぶつかる直前、鋭い呼吸音から繰り出された拳が
疾風をまといあっけなく火球を吹き散らす。
華凛はそれと同時に飛び掛ってきたレギオンの蹴りを逆の手で軽く弾くと崩れた腹へ鉄槌を振り下ろした。
アスファルトに叩きつけられたレギオンが苦しげに身を捩ると
「えいっ」
と軽い掛け声とは裏腹に轟音が響き渡りレギオンの腹へと華凛の足が突き刺さる。
地面は数十センチ沈下して体表面が砕けたレギオンはもうぴくりとも動かない。
「……えげつねぇなぁおい」
「残心は大事なんだよ」
当たり前のように容赦の無い言葉を放つ。どうやら戦闘経験も十分あるらしい。
(最近の魔法少女とやらは残心も学ぶのかよ。それに魔法がきかねえ)
思った以上に悪い状況に冷や汗がたれる。
見ると何人かのレギオンはもう腰が引けており一部はケイジの後ろに
隠れてプルプルと震えている。もちろんレギオンのほうがでかいため丸見えだ。
「こんどはこっちの番だから!」
言葉と同時にシャッと息を吐き出して反応する間もない高速の飛び蹴りがケイジに突き刺さる―――

刹那 傍らのレギオンがケイジを必殺の軌跡から押し出して助けた。
遅れてソニックブームが響き、外れた蹴りはケイジの後ろで震えていたレギオンの背中へ衝突。
華凛はアスファルトを波に、レギオンをボードにして削岩機のように荒れた地面を滑り続けた。
削られる苦痛からレギオンは両腕をしっちゃかめっちゃか振り回し暴れる。
硬質の身体から火花が飛び散りながら、数十メートルのサーフィンを
終えるともうレギオンは動かなくなっていた。
「くそっブフダイン!」
氷の柱がレギオンごと華凛を覆い尽くそうとするが
「冷た!」
角氷をうなじにくっつられた程度の反応で消失してしまう。
「これサラマンダーぐらいなら瞬殺できるんだぜ……」
動かなくなったレギオンのほうはわずかに凍る程度でほとんど効いていない。
哀れなレギオンから降りた華凛は何事もないかのように構えた。
「次は外さないんだから」
レギオンらが華凛の織り成す惨劇に慄くのにケイジは発破をかける
「いいか、逃げるのは無理だ。追いつかれて絶対殺される。
 お前らの攻撃力上げるから一気につっこめ」
何人かのレギオンはイヤイヤと首を振るがこれしか手がない。
「やるしかないんだよ。ほらタルカジャ」
赤い光が15人のレギオンを覆い攻撃力を格段に上昇させていく。
「いいか、全員で同時にだ。ギーグ、さっきは助かった。
 お前の合図でいってくれ」
先ほどケイジを助けたレギオンが先頭に立ち華凛へ突進した。
107 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:01:10 ID:Ii8M5MH+
「はあぁぁぁぁっっっっ………………」
華凛は慌てず深く息を吸い込み自らの両腕を抱くように引き絞っていく。
放射状に取り囲まれる中、ギリギリと音が聞こえそうなほど溜めた腕を瞬速で解き放った。
「てやぁっ!」
小さな手刀から衝撃波が全方位に発射。
破壊エネルギーが地表を捲りあげながらレギオン達をまとめて薙ぎ倒していく。
跳ね回る死の衝撃波は車を無残に砕き吹き飛ばしながら、半壊していた建物を土台から引っこ抜いていった。
ケイジは巻き込まれる直前数人のレギオンがかばっていてくれたためほぼ無傷だが
レギオンの半数以上は物理的衝撃波で吹き飛ばされ動かなくなっている。
「な、なんだこれは強すぎる…………」
動けるレギオンがケイジの元へよってくるがすでに10人以下だ。
「メディラマ」
光が全員を回復させていく。けれどダメージ量にはとても足りずひび割れた体は治りきれない。
「本気だったのにけっこーつよい」
ぼそりと呟いて華凛はゆっくりと歩いてきた。
「く、くるな!ガルダイン!」
苦し紛れの疾風が華凛を襲う。
けれども、車ぐらいなら瞬時に吹き飛ばす凝縮された風圧を受けても
体重が35kgもないだろう華凛の歩みをわずかに遅くするほどの効果しかもたらなさい。

その時、疲労でわずかにケイジの体勢が崩れて風がその方向を変える。
風が上向きに変わり、華凛のミニスカートを捲ると白いミニチャイナと合わせたかのような白い下着が覗かせた。
「きゃっ!?―――きゃっあああああぁぁぁぁぁーーーーー!」
両手でスカートを抑えると同時に今更のように華凛を遠くに吹き飛ばしていく。
「今度は効いたのか?…………だがさっきまでは確かに効いてはいなかった」
ケイジは考え込むとはっとレギオンを見渡して呼びかける。
「あと一回だけでいい。俺が動きを止めるからあいつに飛び掛れ。できるなら身体に触るんだ」
言われたレギオンらは隣の仲間をお前がやれとヒジで突付きあう。
「勝算はある。まずはだな―――って聞けよ!お前らがやらないと全滅するんだよ!」
ヒジのつつきあいから殴り合いになりそうになった所を止めると華凛がしゅたっと着地して戻ってきた。
「っっっっもう!はずかしいんだから!」
「短すぎるスカートのくせよく言うな。本当は見せたいんだろ?」
「そんなわけないもん!」
軽口で想像したのだろう。恥ずかしげに頬を赤く染めうつむく華凛。
「よーしおまえら捕まえてやれ」
「させないんだから!」
顔を上げて先ほどレギオン達を吹っ飛ばした構えをとろうとする。
「ガルダイン!」
「またぁっ!?」
またも疾風が短いスカートを捲り上げようとするのを慌てて抑える。
構えが解けた華凛へレギオンらが肉薄してきた。
華凛は片手で二人を一瞬で殴り倒すが残りのレギオンが組み付いて身体に触れようとするのに悲鳴をあげる。
「きゃぁっ―――んぐぅぅぅぅっ!」
いや上げようとしたがあげれなかった。
ケイジの伸ばした指が触手となって華凛の喉元までを塞いだのだ。
「んぐおぉぉぉ!」
首を振り暴れようとするが鬼神のごとき膂力はどんどん弱まりレギオンに抑えつけられてしまう。
そこへ
「ジオダイン!」
「―――――――ッ!!!」
触手から体内へと強大な雷撃が炸裂して声も出せずに華凛は崩れ落ちた。
108 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:01:50 ID:Ii8M5MH+
もう少し大人ならば割り切れたかもしれない。
もう少し子供ならば気にしなかったかもしれない。
けれど少女の潔癖と言ってもいい防衛は逆に華凛を地につけることになった。
「……しかし決め手がスカートめくりなのはかっこがつかんな」
そう言って口に入ったままの触手で上向かせると
華凛は意識を失っていないがあまりの衝撃で瞳をぼやかせていた。
「んぐぅっ!」
ぐりっと喉を先端でえぐられると目を見開いて呻く。
喉を弄りながらケイジは呟く。
「波紋で気付くべきだった。呼吸で戦闘能力を上げれるとはな。俺の知らない技術体系だ。気か何かか?」
「んぅーんぐぅっー」
レギオンに拘束され逃げる事はできない。
そうやって口を犯される華凛を見てレギオンらはそわそわと落ち着かない様子だ。
手足を抑えているレギオンは間近で触手を飲み込まされている華凛を見つめ
ミニチャイナに包まれた未成熟な身体を触ろうかどうしかようか迷っている。
ケイジの周りのレギオンはこっそりとケイジの服をひっぱり自己主張までしていた。
「あー、わかってるよ。お前らはよくやってくれた……そうだな。一度言ってみたい台詞ではあった」
こほんと咳をすると
「よおし、この女はお前達にくれてやる。好きにしろッ!」
無音の喝采があがる。
両手を挙げてバンザイ、イェーイと親指を立てる、左腕を前に構え右手を後ろに引いてガッツポーズ
顔がピンクに点滅しながらじっと華凛を見るむっつりさん。各々の喜びでケイジに感謝を表すレギオン達。
当然華凛の意思など関係ない。
股間が丸く開き中から黒いボディと同じ色をした、男性性器とほとんど変わらないモノがそそり立った。
それぞれがわずかに異なった形をしており玉袋は露出していない。
「ひぅっ…………」
眼前に並ぶ性器で本能的に怯える華凛。
「犯すのはいいが、口は絶対に離すなよ。呼吸できないぐらい犯してやれ」
言葉と同時に擬似精液を華凛の喉へ射精して引き抜く。
「んぶぅっっ!」
飲み込むも吐き出すもできていない状態で早速一人目が華凛の口へモノをつっこんだ。
「んげええぇぇぇぇぇぇ!」
(うぐぅっ!な、なんでおちんちんを!?)
華凛には自分の力を抑えるため呼吸を妨げる理由はわかるが
口に性器を衝きこまれるなんて事は想像できなかった。
次々と少女の口を犯そうと群がるレギオン。跪く華凛の顔へと自らのモノを押し付けていく。
「……口だけ犯せってわけじゃないんだが……まあよかろう。とりあえずあいつ等治してやるか」
ケイジは動かなくなっているレギオン達の治療へ向かった。

戦闘による運動と緊張でレギオンらの性器からはむせかえる男の匂いが漂っている。
華凛はそれを口内から味わわされていた。
ケイジの擬似精液が口内で攪拌されレギオンの汗と先走り液が混じり酷いえぐみが舌を犯す。
もちろん味だけではない。
「んうぅぅぅぅぅうっ!」
華凛の頭をしっかりと掴み一人目の太い肉棒が小さな口を大きく開けさせて喉の入り口を叩いていた。
唇が肉の幹で擦られて亀頭の先端が口蓋垂に押し付けられた所で止まる。
太くて喉の奥まで入らないのだ。
そんな事とは関係なくレギオンは小さな口へと腰を何度も何度も押し付け叩きつける。
「ふぐぅうぅぅぅっ!んぉっ!んぉぉっ!んぉっ!」
華凛は悲鳴を上げ続けるがレギオンは離してくれない。暴れようにも雷撃のショックで身体は動かせない。
半分程度しか入らないモノが華凛の口内をいっぱいにしてそれでも足りず
もっと気持ちよくなりたいとグリグリ押し付けられる。
109 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:02:30 ID:Ii8M5MH+
「んげぇぇえぇっえええっっ!」
必死で窒息しないよう鼻で呼吸をする。
苦しみで涙が雫ではなく雨のように流れ続け頬を濡らしそこへ他のレギオンがモノを擦らせた。
子供らしくすべすべとした頬へねちゃねちゃと亀頭の先を押し付ける。
そうやって口を犯すレギオンといっしょに頬と鼻梁へとなすりはじめた。
「んあっっ!い、やぁっっ!んごぉっっ!」
もう一人がそれを真似て反対側の頬へ押し付ける。
口を犯すレギオンがしっかりと頭を掴んでいるため華凛の頭は動かせない。
そのため逃げる事もできず3本の性器で顔を好き放題に使われる。
(うあぁぁあぁ!苦しい臭い苦しい汚い死んじゃう死んじゃうぅぅぅぅぅ!)
ずりずりっと柔らかな頬を二つの肉棒が挟むように押し付けられて唇は肉竿を飲み込まされ続けた。
華凛の顔が涙とレギオンの体液で粘り、さらに頬を犯すレギオンの快感を増加させた。
3人で犯す中、口を使うレギオンがビクビクと震え始める。

限界が近いらしく喉を犯す速度がわずかに遅くなり小刻みになった。
「んぁっっ、んっぐっ、、!んぉっ、んぉっんぉっ!んぉっ!」
喉肉の柔らかい所に亀頭を押し付け早いピストンで射精しようとする。
華凛の舌の上で幹がビクビクと震え激しい奔流を感じさせて、一気に精液を解き放った。
「んごぉぉおっっっっっおっっ!!!」
奥の狭い部分へ射精して塊のごとき精液が喉を襲う。
「ゔごぉぉおぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!」
喉奥を完全に塞ぐほどくっぽりはまった亀頭から注がれる精液で華凛は溺れそうだ。
射精したレギオンの手が緩み華凛の口からズルリと肉棒が抜き出される。
「げおっっっ!げほっ!えほぉっっ!……ふぐぅっ!?」
咳き込む間もあろうか、すぐに三人目のレギオンが横を向いて咳き込む華凛の唇へとモノを挿入したのだ。

先に顔を犯し始めたレギオンがうらめしげに三人目を見る。
三人目は華凛の頭を掴み、反対の手で仲間の背中を叩くと華凛を犯し始めた。
咳き込む華凛のためかゆっくりと抽送する。
「んぉっ、えおっ、んぉんっ、けほっ、、げおぉっっぉっ!!」
入れたまま咳き込みが落ちついた辺りでやはり腰を使い始めた。
「んっごぉっっ!うっぐぐっっっ!んごぉぉぅ!」
そうしてる間にも二人めのレギオンもほっぺの柔肉になすり付けて顔を犯す。
三人から二人になったためかより自由に小さな顔を使って
頬のぷにぷにとした感触を肉棒で味わいこめかみと額を亀頭で汚していく。
華凛は苦しげに顔を背けると唐突に二人目は射精した。
「―――んぐっ!?」
亀頭が頬に押し付けられたままドクドクと精液を噴出させると
窒息の苦しみで感じ取る余裕のなかった熱い精液が頬に張り付いてドロリと垂れていく。
顎を通り首筋を流れ白いミニチャイナが欲望の白で上塗りされる。
(おしっこ?じゃない……なにこれ……?)
性知識の乏しい華凛には精液が何かはよくわかっていないが
特有の生臭さと濃厚なとろみは嫌悪感をかきたてる。
110名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 05:23:20 ID:sHnqrz8l
終わり? それとも、連投規制というやつ?
111 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:23:48 ID:Ii8M5MH+
口を犯すレギオンは顔を汚される華凛を見て興奮を高めたのか犯す速度をあげた。
「んんっぉおぉっおおっっっっ!」
華凛の頭を両手で掴み腰を衝くだけではなくて捻りを加えて咥内を蹂躙する。
咥えさせられた肉棒でほっぺが膨らむほど掻き回しては少女の柔さを味わう。
もちろん呼吸を遮り快感を味わうために喉奥を犯す行為は忘れない。
犯すレギオンのモノはあまり太くないためか口蓋垂を押し潰して喉を通り越し
咽喉まで入りそうになっている。
「んぎゅうぅぅぅっっっっっ!!」
まだ力の入らない手が喉を埋める苦しみで痙攣をする。
そのまま倒れ意識を失ってもおかしくないだろうにレギオンは犯す手を休めない。
むしろ喉を完全に犯そうと体位をわずかに変えた。
跪く華凛の首を上向かせ両手で小さな頭を掴む。
そのまま椅子に座るかのよう跨り上から下へとズンと押し入った!

「んぷっ―――――!?んんんんっごっおぉっっっっ!!!」
華凛の喉が無理矢理拡張されて亀頭どころか幹の半分近くまで咽喉へ収まってしまう。
当然モノの根元までもが華凛の口内に入り込みいびつに頬を歪ませた。
「むぐぅぅーー!おぼぉっ!?んっ!ぐおぉっっ!おぐぅっっ!」
華凛は繊細な喉粘膜が肉の凶器で削られる苦痛を味合わされ、レギオンは華凛の苦痛と反比例して快感を高めていく。
完全に真上を向いた華凛はレギオンに跨われて表情が見えない。
レギオンが腰を下ろした時に鎖骨の間辺りまでもが亀頭の形で膨れ、浮かした時にズルズルと膨らみが喉を遡った。
それを何度も繰り返す。肉の幹が華凛の食道をゴリゴリと犯し貪っているのだ。
「んっんっごぉっ!んごぉっ!んごぉっ!んごぉっ!んごぉっっっっっ!」
窒息してもおかしくないだろう凶悪な食道レイプは華凛の力を恐れるためか仲間へのあだ討ちのためか。
レギオンは奥まで入れたまま動きを止めると華凛の唇がぴっちりと隙間なく股間に張り付き
きゅっと締まる柔らかい締め付けで詰め込まれたモノが脈打ち喉を不気味に震わせる。
華凛は危険なほど身体が痙攣し、白いミニチャイナをじっとりとした汗で湿らせて
薄い胸元と下着までが透けて見えそうになっていた。

「……こふぅっ……んふ、んぉっ、んっ、んっ、んふぅ……」
華凛は意識が落ちかけていながらも、わずかな呼吸を必死に繰り返す。
次の瞬間、唇を内側からぷくりと膨らませる感覚に総毛だつ。
即座に口内を占有するモノへ脈動が続き、喉を埋め尽くす幹から亀頭へと、そして奥で爆発した。
「ごぷっ!?んぐっ、んぷぅううううぅぅぅっ!?」
飲むではなく、飲み込まされて精液が食道へと注ぎ込まれる。
衝撃と胃が裏返りそうな苦痛。
電撃のショックで動かなかった手でレギオンを必死に引き離そうとするが当然動かない。
どくどくと食道から胃の入り口へと精液が流し込まれていく。
射精のたびに喉がビクビクと震え、まるで華凛が自分から嚥下し飲み込んでいるように見えた。
「――――――――ッ!!!!」
華凛は声も出せず両手を何度も渾身の力でレギオンに打ちつけるが
手が逆に傷ついていくばかりで通じない。
レギオンはひたすら華凛の胃へ気持ちよさそうに精液を注ぎ続けた。
胃の内壁へ精液がぶつかりたぽたぽと胃が精液を受け止めるための器へと変わっていく。
十秒ほどの射精が続きレギオンがやっと腰を華凛の顔から上げると華凛はそのまま後ろに倒れこむ。
「はぁはぁはぁ―――!やぁ……おちんちんいやぁ!―――――――むぐぅっっっっ!?」
112 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:24:25 ID:Ii8M5MH+
無慈悲にもまた別のレギオンが仰向けで息を荒げている唇へとモノを挿入した。
レギオンの両手が華凛の頭の後ろと背中に当てられて浮かすよう抱くと
上半身が無理に反り上げられるような形でまたも口虐が始まる。
レギオンの膝立ちになった性器へちょうどいい高さになるよう調整。
まっすぐになった口と喉と食道をモノが穿ち埋めていく。
「ふぐぅぅぅうぅっっっっっぅ!!!」
腰を回してぐじゅぐじゅと口内を掻き混ぜては先走り液を舌へと塗りこみ
奥に突き刺しては滑らかな喉粘膜へ雄の刻印を刻み付ける。
弓なりの体勢のまま華凛は溺れているように手足を無我夢中で振り回すが
背中を支点に喉深くまで入った肉棒は抜けはしない。
「んっぉおっおっおぉぉぉぉ……………………」
入れる時は初雪を踏みしめるようじわじわとモノを沈めて少女の喉肉を丹念に掘り返す。
呻く華凛の声が塞がり小さくなっていった。
「げおぉぉっっっおおっつつっっっっ!!!」
次は素早く抜き、唇と舌と喉を使って摩擦させると粘膜がモノに引っ張られて吐きそうな声をあげる。
レギオンはそうやって何度も何度も華凛の口をオナホールのよう好き勝手に使い続ける。
今度は逆に抜いて亀頭が唇に触れた辺りで瞬時に喉深くまで突き刺した。
「ふぶぅぅぅぅっつっっっんんっっ!!」
そうしてズリズリと喉に埋めたモノをねちっこくゆっくりと抜いては
なかなか射精せずに長く時間をかけ少女の口腔から快楽を引き出している。

この時、他のレギオンは少女の口虐を指を咥えて見ていたわけではなかった。
振り回す腕に目をつけると握った指を無理矢理広げさせる。
そうして自らの性器を握らせて手を被せると自慰をするかのよう扱かせた。
先走り液でねちゃねちゃしてる性器はくちゅくちゅ音を立てて柔肌と触れ合い
強制手コキは小さな手でもしっかりと快感をレギオンに伝えてくる。
もう片方の手も同じよう別のレギオンが握らせた。
ちっちゃいぷにぷにとした少女の手で、大きな長いモノをストロークさせ親指の腹で尿道部分をくすぐらせる。
仰向けで咥えさせられてる華凛には見えないが何を握らせられたのか察しはしたのだろう。
腕に力が入るが到底抵抗できるものではなく人形のよう好き勝手に犯されていた。
口を埋めるレギオンは快感を持続させる抽送から射精のためへの激しい抽送へ変わり
掘削されている喉が抽送のたびに膨れてはへこみレギオンらを楽しませる。
手で扱かせてる二人は仰向けに反った胸を逆の手で摘むよう弄くった。
「んぅっっっ!?んっうっっっ!?」
ミニチャイナの空いた脇から手を入れてうっすら少しだけ膨らんだ乳房を指で撫でるように触る。
抵抗できない華凛の手を使い、胸をおかずに射精へ導こうとする。
そこへ前触れもなく口内で射精が始まった。
「うっぶぶぶぶぅぅっ!!」
大きな塊が舌の上で跳ねてドロリと溜まっていき、それが二射、三射と続く。
飲み込めるはずもない塊を舌上で亀頭が混ぜ解し味覚を犯していく。
華凛の頭を元に戻させると手を犯す二人が扱かせながら華凛の口元へモノを持っていった。
同時に口を犯していたレギオンが顔を上げさせ、手を犯す二人が華凛の口を掴み大きく開かせた。
113 ◆BAKEWEHPok :2010/04/10(土) 05:24:52 ID:Ii8M5MH+
「んあ゙っっっっ!?」
二本の肉棒を少女自ら扱いて精液を飲み込もうとするようにも見える光景がレギオンを一際早く射精へと導く。
「あ゙っぶっぶぶぅっっっっっつつっっっ!!!!!」
華凛の開いた口へ同時に射精。どうする事もできない無防備な口へ二筋の濁流がぶちこまれて
精液が滝のような勢いで口内と言う器へ注ぎ込まれていく。
頬を膨らせるほどの量は口内の全てを白濁に染めていき唇から溢れ出しそうだ。
「んっぶぅっ………………ぶぐぅっ」
呻き声を上げた華凛は目が裏返りそうになっていた。
三人分の精液の強烈な生臭さと味と失神してもおかしくないだろう苛烈な喉責めに意識を飛ばしかけているのだ。
震える身体は当然のように耐え切れず嘔吐する。
「―――げおぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっ!!!」
胃から飲み込まされた精液が逆流し口内から噴出した。
ボコボコと泡を立たせながら白濁液が零れ落ち、両手をついて胃の精液を吐き出し続ける。
嘔吐が止まらない華凛の所へ新たなレギオンがやってきた。
華凛に倒されたレギオンをケイジが治したのだ。
レギオンは復讐の怒りに顔を赤く点滅させて、嘔吐する華凛の髪を掴み上げる。
「ひぐぅっ!!」
ケイジの言葉を受けているレギオンは呼吸も整えれられない華凛の口へと自分のモノを近づけた。
「……い、いやぁっ!」
少しだけ呼吸が戻ったのか死に物狂いで振るった拳がわずかにレギオンの身体を揺らす。
それを無視してレギオンは口を犯し始めた。
「んぐぅっっっっ―――――!!」
レギオンの顔輪姦はまだまだ終わらないようだった。
114名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 05:29:31 ID:Ii8M5MH+
終了です。
連投規制受けてました。
杏の人の凌辱が好きなので自分も偏ったなりに書いてみました。あの文章量と酷さが素敵です。
続きもイラマチオの予定です。
115名無しさん@ピンキー:2010/04/10(土) 05:31:42 ID:sHnqrz8l
投下乙です
電柱組みたいな下っ端怪人どもだw
でも、こいつら「犯せ」って言ったら、何も考えずにただひたすら休みなく犯し続けそうで、
実はめちゃくちゃ怖いクリーチャーだなあ
116名無しさん@ピンキー:2010/04/11(日) 02:05:48 ID:jp9vSmSa
投下乙〜
怪人達がいい味出してるね。
可愛い女の子が汚されていく様がとてもそそられます。
ただ、注意事項を書いておいた方がいいかも
117名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 10:48:02 ID:NRpPyLuF
>>99
最初はそうでも無かったんだろうけど、製造する造魔のアップデートをしてるようだったからね。
後半の戦力差は凄い事になってたんだろうなw
118名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 18:38:06 ID:QlGgQ2yF
>>114
顔輪姦を予告してた人?
GJだよ〜
活発な女の子が無機質っぽい敵にぐぷぐぷ強制奉仕をさせられて、
顔面ぐちゃぐちゃにして苦しみにもがくとことか最高
こんなに濃いのに続きがあるとか妄想が膨らむわ〜
あ、でも魔法名がメガテンしてるのにはやっぱちょっと違和感あるね。
せっかくここまできっちりオリジナルな話作ってるんだから、
そこは単純に炎とか障壁とかの漢字の呪文でも良かったような…
『』で括るとそれっぽくなるしw
119名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 22:12:48 ID:LI3J23Ku
前スレ中々埋まらないな…
120名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 02:26:28 ID:b7+5yjol
>>55
すっかり遅くなってしまいましたが対応ありがとうございます。

そしてセディアさんがマユの付き人になってたりしたら面白かったけどそんな事はなかったぜ。
121名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 13:35:08 ID:gAzjyuLI
魔法少女は幼い女の子(小学生・中学生)が大人の姿になるのが多いから
激しい陵辱の後に変身解除。幼い身体で大きすぎる肉棒が膣に刺さったままだから、腹ボコ化して死んじゃう抜いて〜!!と絶叫
なんてコンボも可能なんだよね
122名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 13:56:27 ID:RAVVtza/
>>121
うたたねひろゆきがクイーンズゲートの大人の姿に変われるアリスってキャラの同人で、
ショタに奉仕させてる途中で元の姿に戻って、キツい締め付けで逆責めするってのが有ったな
123名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 17:23:13 ID:PvGqB1DI
或十せねかのエロ漫画でも、そういうネタがあったな
割と王道だと思う
124名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 19:54:20 ID:T75B9nyx
TheSaviorWitch美樹
オレのHDの中に入ってるな。
125名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 20:14:54 ID:6o/NJae5
どうせなら前スレでやって埋めないか?
126名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 01:44:48 ID:csFPSUmR
では、前スレでのネタ振りを頼む
127杏の人:2010/04/14(水) 17:18:47 ID:1GRZ59Q5
どうも、杏の人です。
今回は荒野の魔法少女 第6話24レスを投下します。
Hシーンは5〜7レス、10〜14レス、16〜20レスです。
注意事項として、
・快楽系中心
・今回はライザ中心
といったものがあります。

それでは、登場人物紹介を挟んで、次々レスからの投下になります。
128荒野の魔法少女 第6話 登場人物紹介:2010/04/14(水) 17:19:38 ID:1GRZ59Q5
・アスカ
10歳 140cm 黒髪で右側低めのサイドテール
称号:生命(地)
コスチューム:和装(桜色の道着に袴) 武器は刀 (普段はフード付きのマントに木の杖)
5歳の時にセリナに連れられて、魔法世界イルシリアからリゾラットへ
6歳で魔法使いの機関であるリゾルートに入って、9歳で荒野の世界エルードに派遣された、最年少魔法少女
イルシリアに大量の魔族を齎した魔法の禁書とその写本がエルードにあることを知り、それらを処理することを目的に活動している
・ライザ
14歳 160cm 巨乳 ピンク髪でウェーブのかかったロング
称号:灯火(火)
コスチューム:羽織ったマントの隙間から胸の谷間が見える魔道士の服 スカートは膝まで 武器は大きな杖
アスカと同様、セリナが担当を務める魔法少女
アスカと共に行動するようになった。
129荒野の魔法少女 第6話 1/24:2010/04/14(水) 17:20:16 ID:1GRZ59Q5
「スターン先生?ああ、いい人ではあるんだが、なんていうか陰気な人でな。みんなには変人って言われてるよ」
中年の男は酒の入ったジョッキを握り締めながらそう話した。
酒場の喧騒の中でも通る声。言い方を変えれば怒鳴り散らすようなダミ声だった。
「その人が、この本によく似たものを持っているんですか?」
ライザは処理済みの写本を見せる。
「おお、そんな感じだったな。なにせ、最近はいつも大事そうに抱えてるもんでな。よく覚えてるよ。
 何をするときも肌身離さず持ってるからよ、寝るときは抱いて寝てるか、枕にしてるかのどっちかだって噂だ」
アスカとライザは顔を見合わせた。
それほど写本を携帯しているならば、写本が放つ魔力の影響を受けているはずだ。
「最近何か、彼に変わった様子はないですか?」
「ん〜?特に変わらないな。いつも通り、昼間は往診で走り回ってるし、酒の誘いに乗らないのも変わってないし」
「そうですか」
「あー、でもな」
アスカが小さくため息を吐くと、男は思いついたように声を上げた。
「先生が夜に何してんのかは、この村の誰も知らないんだ。ま、単に小屋に籠りっきりだからってことなんだがな」
それは既に他の村人から聞いているので二人も知っている。
「村の人は、みんな彼のことを慕っているみたいですね」
「そりゃそうだよ。村で唯一の魔法医だからな。陰気な変人だが、先生への恩を忘れるようなやつはいないさ。
 変人ってのも、愛称みたいなもんだよ。変人には変わりないから、なかなか女は出来ないがな」
男はガハハ、と豪快に笑う。
「ああ、そうだ。最近一つ変わったことと言えば……」
「何かあるんですか?」
「随分前になるが、先生の腕が上がったって評判になってたな」
「腕が……?」
アスカは首をかしげる。
「先生は真面目で勉強家だけどよ、万能ってわけじゃない。治せない病気、特に慢性の病気だが、そういうのもあったんだ。
 だが最近になって、そういう病気にかかった患者の症状が軽快してるらしい」
「なるほど……」
悪い変化ではない。だが、気にかかる。
「ありがとうございました。お話を聞かせて頂いて」
アスカは腰を折って礼を述べた。ライザもそれに倣う。
「いや、どうせ飲んでるだけだったしよ。いい暇つぶしになった。
そんなことより嬢ちゃん達、一つ頼まれちゃくれないか?」
「なんですか?」
「先生の彼女にでもなってやってくれよ」
「はぁっ!?」
突拍子もない話に、ライザが声を裏返らせた。
「へへ、半分冗談だが、半分本気なんだ。先生のことは心配なんだよ。女っ気も全然ないしな。
 真面目なのはいいが、いつ潰れちまうか分からない。そんな雰囲気をビリビリ出してるんだよ」
男は酒が回って赤い顔をしているが、その表情には真剣さが見えた。
「なんで嗅ぎまわってんのか知らないが、興味はあるんだろ?考えてみてくれねぇかな」
「……えっと」
アスカは返す言葉に困る。
「話をしてくれるだけでもいい。若い女の子と話せりゃ、先生の気持ちも幾らか晴れるんじゃないか」
「それぐらいなら……」
アスカは頬を染めて頷いた。少し、酒場に漂う酒気に中てられたのかもしれない。
130荒野の魔法少女 第6話 2/24:2010/04/14(水) 17:21:29 ID:1GRZ59Q5
「悪い話は全然聞かないわね」
「うん」
酒場を出て、二人は村を外れた山の方へと歩き出した。そこに村の魔法医、スターンの小屋があるらしい。
彼が写本を持っているという情報は、この村から近隣の町へと出稼ぎに来ているという若者から得た。
「どうする、もし彼が写本を渡すことを拒んだら?」
「…………」
アスカは黙ってしまう。村中の人から慕われている唯一の魔法医の持ち物を強奪するような真似はしたくない。
「魔法でサッと盗み取って、軽く処理しちゃって、すぐ返すっていうのはどう?」
ライザが提案する。その辺が妥当な案かもしれない。
だが小屋の前までやってきた瞬間、その案は廃案となった。
「これ、魔法障壁?」
「……多分」
小屋の回りは強大な魔力に覆われていた。下手に近寄れば怪我では済まないし、魔法で写本を盗み取ることも不可能だ。
「とりあえず写本を持ってることはほぼ確定ね」
アスカは頷く。エルードにいるただの魔法使いとは魔力の質が桁違いだ。
「写本というのは、これのことなのかな……?」
「っ!?」
突然の声に二人は飛び上がる。小屋の扉が開き、小柄で若い男が姿を現した。
「ごめんね、変な障壁ごしで」
やせ細った神経質そうな容姿に違わず、男の声はひょろひょろと頼りない。だが、不思議と悪い印象は受けなかった。
「君達はこれを奪いに来たのかな?」
男は手に持った書物を掲げる。それは紛れも無く、探し求める写本そのものだった。
「スターンさんですね。私達はそれと同じ書物を探しています。その本が持つ魔力には気が付いていますね?」
「うん。そうだね。この本にはとても強い魔力が宿っている。僕はその恩恵を受けてきたんだ」
スターンは薄く笑いながら写本を抱きかかえる。
「だから、奪われるわけにはいかないな」
なよなよとしているくせに、スターンからは相当な魔力が感じられる。一瞬ギラついた瞳に、アスカは一瞬怯む。
「と、言いたいところだけど……」
「へ?」
スターンは突然表情を変えた。呆気にとられて、アスカは間抜けな声を漏らしてしまう。
「条件さえ飲んでくれれば、僕は大人しくこの本を君達に渡そう」
「……条件、ですか」
アスカとライザは険しい表情になる。嫌な記憶が蘇った。
「ああ、君達の身体を三日ほど貸してほしい」
131荒野の魔法少女 第6話 3/24:2010/04/14(水) 17:21:55 ID:1GRZ59Q5
「具体的にはどういうことですか?」
小屋に招き入れられた二人は、古い木のテーブルの周りに置かれた椅子に腰かけた。
来客用と思われる二つの椅子は長く使われていないのか、酷く埃をかぶっている。
「そのままの意味だよ。君達二人の身体を三日ほど僕の好き勝手にさせてもらいたい。当然、性的なことを強要させてもらう」
「何考えてんのよ!」
ライザはテーブルを叩く。スターンは一瞬肩を竦めるが、態度を変える気配はない。
「条件が飲めなければ、僕は君達と戦ってもいい。
本を手に入れてから随分と魔法の研究をしたからね。君ら二人がかりでもただじゃ済まないよ」
「あなた、魔法医でしょ?戦い方なんて分かるわけ?」
ライザは睨めつけながら喧嘩を売るように迫った。
「戦いは専門じゃないけれど、人体は僕の専門領域だ。どうすれば効率よく破壊できるかも、結果的に熟知しているよ」
スターンも譲らない。ライザは唇を噛んだ。意外と強情な男だ。さすがは変人といったところか。
「あの……」
火花を散らす二人の間にアスカが割って入る。
「三日で解放されるという保証もなしに、そのような条件は飲めません」
「うん、それはそうだろうね。もちろん、それはちゃんと保証するつもりでいるよ」
「どうやって?」
「君達は魔法少女だろう。契約の魔法はないのかい?それを使えばいい。僕も開発したが、それじゃ信用できないだろう?」
「契約、ねぇ……」
ライザは胡散臭そうな顔をしている。
「三日で必ず解放する。傷も付けたりはしない。終われば本は渡す。
それを破ったら命を奪うような契約で構わないよ。出来るだろ?」
「出来ますけど……」
アスカはスターンのペースに流されないように警戒している。
「その代わり、君達も三日間は一切の抵抗をせずに僕の性欲のはけ口となってくれることを誓ってもらう」
「嫌よっ!」
ライザは顔を背けて拒絶する。
「別に、君が嫌ならもう一人の子だけでもいい。どうする?」
「わ、私は……」
アスカは迷っていた。自分が言う通りにすれば、ほぼ確実に写本は手に入る。
そのためならば自分の身体を捧げることも必要なのだろうか。
「……いいわ、私がやる」
「ライザさん!?」
ライザは急に意見を翻した。
「あなたみたいな変人にアスカちゃんの身体を触らせるわけにはいかないもの。
 いいわよ。私の身体を好きにしなさい。それでいいんでしょ?」
「うん。僕はどちらの子でも構わないしね。
それじゃあ、もう一人の子には見張りをしてもらおう。僕が君のことを傷つけようとしたら止めてもらえばいい」
スターンは満足気だ。こうなることを予測していたようでもある。
「本当にいいの、ライザさんっ!?」
「いいの。私の方がお姉さんなんだから。私が我慢すれば穏便に済むんだし」
そう言うライザの笑顔はぎこちない。いま会ったばかりの男に三日も身体を弄ばれるなんて、嫌に決まっている。
「嫌なら、いいよ。戦っても」
スターンは本気だ。
「大丈夫よ。さ、アスカちゃん。契約をお願い」
「う、うん……」
ライザの決心も固いようだった。アスカは及び腰で、契約の呪を刻み始める。
床に描かれた魔方陣の中にライザとスターンが入り、アスカも遅れて足を踏み入れた。
アスカは条件を口にする。
「スターンさんは三日でライザさんを解放し、その間もライザさんに傷は付けない。三日が過ぎた後は、写本を私達に渡す。
 ライザさんは三日間、スターンさんに一切の抵抗をしない。私も、ライザさんが傷つけられない限りは干渉しない。
 これでよろしいですか?」
「いいわ」
「うん。ペナルティは死だよ。炎に焼かれるのがいい。一瞬で身体を燃やし尽くす業火に包まれるのが」
「……はい」
アスカは言う通りにした。火の属性を持つライザの魔力を少し借りる。
「我々は、ここに契約の呪を結ぶものである。母なる大地に誓い、違えた時には身をもって償うことを誓う」
アスカは木の杖を水平に持ち上げて言葉を紡ぐ。魔方陣が光り輝き、三人を包んだ。
光が治まると、元のボロ小屋の光景が戻ってくる。これで契約は交わされた。
132荒野の魔法少女 第6話 4/24:2010/04/14(水) 17:22:24 ID:1GRZ59Q5
契約が終わると、スターンは一転して元のオドオドした態度に戻っていた。
あまつさえ、ライザの身体を弄ぶ契約を交わしていながら、指の一本も触れる前に夕食の支度を始める。
「ごめんね、食器もあんまりなくてさ」
そう言って、パンを山盛りにした皿を一つテーブルの中央に置き、湯気の立つスープを三つ並べた
「別に毒もなにも入ってないよ。作ってるところを見ただろう?同じ鍋で作ってたじゃないか」
手をつけようとしない二人に言い、スープを一口含む。
「そういう問題じゃないでしょっ!」
「え?」
スターンは分からない様子で首を傾げる。その仕草にライザは苛立った。
「あんた、私を犯すっていう契約をしたのよ!?何で和やかにご飯なんて作ってるのよっ!?」
「ああ、そういうことか。何も出来てから言わなくてもいいのに」
呆気にとられてツッコミをいれるタイミングを逃しただけだ。
「別に君たちを苦しめるのが目的じゃないからね。他の部分ではちゃんともてなそうと思って」
「……どういう思考回路してんのか分かんないわ」
「うん……」
相手に気を使うのならば、半ば強制的に契約を結ばせて犯すことなど、何よりも出来ないことのはずだ。
二人はスターンを理解することを諦めた。
紛うことのない変人だ、そしておそらく変態だ、とライザは断定する。
そのスターンに犯されるのだと思うと吐き気がした。
なのに、穏やかなスターンの顔を見ていると心から憎むことができなくなってくるのを感じる。
ライザは頭を左右にブンブンと振り回して、その考えを振り払った。
「食べないのかい?体力をつけておかないと、夜になってから辛いと思うよ?」
「わかったわよっ!!」
ライザは怒鳴ってから、スプーンを手にしてスープを口に含んだ。意外に美味なのが悔しい。
アスカもそれに習って食べ始める。
パンに警戒していたライザは、一つ手に取り、二つに割ってスターンに片方と食べさせてから口にした。
アスカにも同じことをさせ、安全だと分かってからも、警戒を怠ることなく食事をする。
「……美味しかったです」
食べ終わってから、アスカが呟いた。ライザも同意せざるを得ないが、口にはしない。
「よかった」
スターンは心底そう思っているとしか思えない表情で笑う。
食器を几帳面そうに片付ける姿は、これから少女を犯そうとしている男には決して見えなかった。

「そろそろ時間だね」
夜も更けてきた頃、スターンはそう告げた。
暇な時間を持て余して緊張の緩んでいたライザの表情が一気に曇る。
(本当に、やるのよね……)
もしかしたら嘘なのかもしれないと、心の隅で思っていた。だがそれも思い違いだったようだ。
「ライザさん……」
アスカは心配そうにライザを見つめる。
「……大丈夫」
強がりを言って、ライザはスターンと共にベッドに向かった。
「最初に、変身してくれるかい?魔法少女なんだろう?」
「え……」
なぜ変身する必要があるのだろうか。ライザは戸惑う。
「あんた、そういう趣味?」
ライザはジトッとした細い目付きでスターンを睨んだ。
「いやいや、違うよ。変身してくれないと、君を傷つけてしまうかもしれない。そうしたら契約違反で死んでしまうからね」
スターンはズボンを下ろし、局部を露出した。ライザは目を丸くする。
「な、何それ……!?」
顔を赤くしたライザが責めるように言う。
「何って言われても……。僕の性器だよ」
確かにそれはペニスだった。しかし、そのサイズは一般男性の倍以上ある。
「本の魔力を受けた影響らしいんだ。困っててさ」
ダブついたズボンを履いていたため、ライザは気付かなかった。
「……分かったわ」
ライザは変身する。変身前でも耐久力はある程度保たれているとはいえ、あのサイズを受け入れるのには万全の体制を整えたかった。
「よし、始めよう」
変身したライザの身体をベッドに横たえ、スターンは宣言した。最初の夜が始まる。
133荒野の魔法少女 第6話 5/24:2010/04/14(水) 17:22:55 ID:1GRZ59Q5
ギシ、とベッドが鳴る。スターンはベッドに手をついてライザの上に重なっていた。
「ん、む……」
乾燥した唇がライザの唇に触れる。不快感でライザの全身に寒気が走った。
「んちゅ……、はむ、ふむぅっ!」
口を塞がれて、鼻にかかったライザの呻きが聞こえる。
舌同士が絡むのを感じて、ライザは吐き気を催した。スターンと自分の舌が繋がっているなんて、考えたくもない。
「ふぐ、んふ……っぷぁっ!」
口が解放されて、ライザ大きく深呼吸をした。スターンの呼気に犯されていた口内に新鮮な空気が入ってくるのを感じる。
「き、きたないわね……」
手で口元を拭う。二人の唾液が混ざり合って溢れていた。
「ごめんね、でも、そうか。キスってこんな感じなんだなぁ」
のほほんとそんなことを言うスターンにライザの不快感が高まる。
自分を犯しているというのに、普段と同じ調子なのだ。失礼なこと極まりない。
だが、目だけはギラギラと輝いているのを感じる。穏やかな仮面の中の獣が、そこには確かにあるように見えた。
「……触らせてもらうよ」
スターンは手を震わせながらライザの胸に近づけた。
「んっ!」
自重で潰れたふくよかな乳房に、スターンの指が埋まっていく。
何を遠慮したのか、ライザの豊かな胸を半分ほどしか隠せていないコスチュームの生地ごしに触っていた。
「や、やめ……」
そこまで言って、ライザは思いとどまる。抵抗しないのがルールだ。どんなに不快でも、屈辱的でも、受け入れなければならない。
スターンはもっぱら左右の乳房の下半分を、片手ずつで揉みあげていた。
鎖骨辺りまで押し上げられた乳房は、盛り上がってさらに肥大して見える。
「んあっ」
ライザは愉悦の声を漏らした。感じてしまっている。マリミアによる陵辱からもう一月も経つのに、身体は開発されたままだ。
「あ」
「んっ……!」
乳房を揉む動きが激しさを増し、コスチュームがめくれる。ライザは顔を紅潮させた。やはり、見られるのは恥ずかしい。
乳首はもう勃起していた。苦しげで、はち切れそうで、それがまたライザの羞恥心を煽る。
「そんな、じっくり見ないでよっ……」
スターンはライザの乳首を物珍しそうに見ていた。診断で見ることはあっても、性行為の中で見るのは初めてなのだ。
「んんんっ!!!」
スターンは右の乳房に食らいついた。舌の腹を押し付けて、転がすようにする。
「はぅ、んくううっ!!」
そして噛む。その柔らかさと硬さを兼ね備えた感覚を味わった。
ライザはされるがままの状態で、シーツを掴んで快感に耐えている。この男による陵辱で感じてしまうのが歯がゆくてたまらない。
「んくうっ!!」
スターンは赤子のようにライザの乳首を吸い上げ、右手で左の乳房をこね回している。
内心ではビクビクと怯えながらも、体の奥で膨れ上がる欲望に忠実に、ライザの胸をむさぼっている。
三者三様の思いを内包した小屋の中で、奇妙な陵辱が行われていた。
ライザは不快に思いながらも性感を覚え、スターンはビクビクしながらライザを犯し、
アスカは何もできない自分を不甲斐なく思いながら、ただ静かにその行為を見守っている。
「ゃ……ダメっ!!それ以上いじったらっ!!」
ライザは高まってくる感覚に気づき、声を荒らげる。
スターンはそれを理解した上で、口と手の動きをより激しくした。乳首を柔らかく噛み締め、もう片方には爪を立てる。
「あうううううっ!!!」
ライザは背中を弓なりにしならせ、痙攣した。小さいながらも確かな絶頂が、身体を駆け巡る。
「……っく、は、はぁ……、はぁっ……」
絶頂を迎えた脱力感に包まれ、ライザは胸を大きく上下させた。
「絶頂に達したんだね?」
わざわざ言葉にされ、ライザは羞恥心に押しつぶされそうになる。
約束の三日間は始まったばかりだというのに、逃げ出したい思いが胸に去来した。
134荒野の魔法少女 第6話 6/24:2010/04/14(水) 17:23:28 ID:1GRZ59Q5
「こっちも……」
スターンはライザの両脚を脇に開いた。短いスカートの奥でピンク色の下着がチラリと見える。
「ん……」
ライザは目を強く閉じて羞恥心を堪えた。抵抗する訳にもいかないのなら極力、行為の実感を薄れさせたい。
何も見えない。何も感じない。そうやってやり過ごせばいい。
「ひゃうっ!!!」
だが、スターンが下着の染みを縦になぞると、ライザは跳ねるような反応を示した。
「たっぷり濡れているね。性行為の時の女性というのは普通、こういうものなんだろうか?」
スターンは戸惑っている。女性の身体というものについて、学術的知識と聞きかじりの頼りない知識しか持っていなかった。
「し、しらないわよっ……!」
ライザは赤く火照る両耳を手で塞ぐ。何も見えない。聞こえない。心の中でそう繰り返した。
スターンの言葉は、自分が通常の女性よりも過剰に反応してしまっていることを実感させる。本人にその意識はないのだろうが。
「んく……」
下着が脱がされていく。股間と下着の間で糸を引く粘液の感触が、またライザの感覚を刺激した。
ライザは目と口を閉じ、耳は塞いで、息を止める。
それで五感のうち四つまでは遮断できても、最後の感覚、触覚だけはどうやって遮断すればいいのだろう。
「実際の女性器とはこうなっているのか。イラストとは全く質感が違う」
「ん、ふっ……」
スターンは指で割れ目の縁をなぞる。ぷっくりと膨れ、愛液に濡れた陰唇が震えた。
「ここが陰核だね。勃起しているが、まだ包皮を被ったままだ」
「んひっ!?」
クリトリスを摘み、包皮を剥く。同時にライザの声が跳ね上がった。
「ここに尿道があり、そして膣口がこれだね」
「……っあ、ぁんっ」
性器をスターンの指が上から順になぞっていく。
「だ、だめっ!ゆびぃっ!!」
膣の中にスターンの指が入れられ、ライザは声を荒げた。
水音を立てて膣内をかき混ぜる。指を膣壁に当て、大きく円を描くように一周させた。
「ぁふ……、やぅっ!」
ライザの身体が震える。絶頂に達したわけではないが、鋭い感覚が突き抜けていた。
「なかなか敏感に反応を示すようだね。絶頂の後だからかな?」
「ふくううううっっ!!」
言いながら、空いた方の手でクリトリスを摘み、捻る。
ライザは腰をくねらせて悶えた。絶頂がまた迫ってくるのを感じる。
「ひゃんんっ!!!」
スターンは顔を近づけて、クリトリスに舌を這わせた。
生温く、濡れていて、少しざらついたその感触は、ライザの快感を釣り上げていく。
「んやっ、あんんっ!!!」
身体ごと釣り上げられているように、ライザは腰を浮かせて快感に耐える。
媚薬もなしにこの短時間で二度も達するのは嫌だった。
「ひっ!?ひやああああああああああああああっっっっ!!!」
だが、そんな抵抗もすぐに打ち崩されてしまう。
スターンは指を引き抜き、膣口に口をつけた。そして舌を潜らせながら、愛液を音を立てて一気にすする。
「だめっ!!すわないでっ!!!んんんんんんんんっっ!!」
込み上げる絶頂の感覚に抗うことはできず、ライザはひたすら快感に打ち震えた。
135荒野の魔法少女 第6話 7/24:2010/04/14(水) 17:31:21 ID:1GRZ59Q5
「ん、くぅっ、ひぐっ……」
ライザは思わずしゃくり上げていた。
なんと情けないことだろう。ついさっき会ったばかりの人間に、しかも強制的に身体を弄ばれて悶えているだなんて。
「ごめんね……」
「ぅくっ!!!あやまるくらいなら、こんなことっ!!!」
ライザは涙に濡れた瞳でスターンをキッと睨み付けて叫ぶが、その先はスターンに遮られた。
「でも、もう止まらない」
「え!?あ……、うああああああああああっっ!!!!」
スターンは今までの慎重な愛撫とは打って変わって、暴力的にライザの身体を貪った。
勃起した太いペニスをライザの膣に押し当て、太腿をつかんで一気に挿入する。
「いぎいいいいいいいっっっっ!!!!」
突然の挿入に、ライザは悲鳴に近い叫び声を上げた。
一般男性の二倍以上のサイズ。そのペニスがライザの膣を割り裂いている。
魔法少女でなければ受け入れることは出来なかっただろう。
魔法少女であるライザですら、股間を引き裂かれるような痛みに襲われているのだから。
「がっ、ひぎっ、くああっ!!ちょっ、はげし、すぐうぅぅっっ!!!」
スターンは無言で腰を打ち付ける。ライザに気を遣う素振りなど全くない。
「あひっ、んあああっ!!!!や、だ……っ!!こんな、ううあああっ!!」
ライザの身体が揺れ動き、乳房はそれ以上に、ぶるぶると凶悪なまでの動きを見せていた。
それを見てスターンは乳房に手を伸ばす。上から体重を乗せて押しつぶすように鷲づかみにした。
「ぐっ、んひいいっっ、あ……やあああああっっ!!!」
ライザの上体が胸を押さえ付けられて固定されると、スターンのペニスはより膣の奥深くまで挿入された。
「あああっ!!だめっっ、う……そっ!!わたし、感じてっ!?」
ライザはいつしか痛みが引いているのに気がつく。幾度となく強引な挿入を体験したライザの身体の防衛本能だろうか。
痛みが消えたわけではない。ただ、それを上回るほどの快感が生み出されている。
「やああっ!!あっ、くいいいっっ!!ふああああああああんっ!!!」
ライザは無意識に手を伸ばす。胸を乱暴にこね回すスターンの腕をよじ登るように掴んだ。
それに答えるようにスターンは手を胸から離し、ライザの背中に回す。
「んやああっ!!!あぅっ!!んふううううっっっ!!!!」
ライザもスターンの背中に手を回して抱きつく。すると、スターンはライザの身体を持ち上げた。
「ひうううううううううううっ!!!」
起き上がった姿勢になると、ライザの身体は自分の体重でスターンのペニスをより深くまで咥え込む。
「お、おく……、奥がっ!!!
ライザはペニスで子宮口を突かれていた。
スターンと抱き合い、一つになって縦に振動する。
乳房はスターンの華奢な胸板に押しつぶされてひしゃげていた。
揺れるたびに、勃起した乳首が胸に擦れて途轍もなく心地よい。
「やあああっ!!も、だめっ!!!わたしっ、ああぅっ!!!いっちゃっ!!!!」
絶頂の予感がライザに押し寄せる。今度は本格的な大波だ。
スターンは何も言わず、ただ強くペニスをピストンさせてライザの膣壁を擦り続けた。
自らも射精の時が近づいていることに気がついている。
「ひっ、ぅあ、ああああああああああああああああっっ!!!!!」
ライザは上体を反らせて絶頂に身体を委ねた。圧迫から解放された乳房をプルプルと揺れる。
そしてスターンは射精した。子宮口に押し当てられたペニスの先端から、子宮の中に精液が注がれていく。
「うぁ……なかに、でて……んひぅっ!!」
精液が子宮を満たしていくのを感じ、ライザはもう一度ブルッと身体を震わせ、気絶するように目を閉じた。
スターンは射精が終わってもライザの身体を離さず、しばらく抱きしめて続けていた。

「……ぁ、あ……」
そして一部始終を見守っていたアスカは……。
「や……、そんな……」
椅子に腰掛けたまま足を擦り合わせ、何かを必死に耐えていた。
136荒野の魔法少女 第6話 8/24:2010/04/14(水) 17:32:00 ID:1GRZ59Q5
「ん……、んぁ?」
ライザは目を覚ました。視界が暗い。まだ夜が明けていないのだろうか?
「起きたかい?」
「っ!!」
耳元で声がして、ライザは跳ね起きる。
スターンはライザと一緒のベッドに入っていた。少々狭いが、二人でも寝られないことはないサイズだ。
「なんで、あんたと一緒に寝てるのよっ!?」
よく見ると、ライザは服を着ていなかった。掛け布団の代わりの薄いタオルケットをたぐり寄せて身体を隠す。
「あの後、君が寝ちゃって目を覚まさなかったからね」
スターンは困ったような表情をする。
「う……、わ、わたし……」
その言葉で昨日の陵辱を思い出す。陵辱とは思えないほどにライザは感じ、悶え、快楽に飲み込まれた。
考えれば考えるほど恥ずかしい。スターンに対する憎しみよりも、自分への苛立ちの方が強かった。
ライザはタオルケットに身をくるんだままベッドを降りて、スターンから距離をとる。
テーブル側には簡易な敷き布団があり、その中ではアスカが寝ていた。
「初めての相手にそこまで警戒されると悲しいね」
スターンはそんなことを口走る。
「ふざけないでっ!!」
ライザは怒り心頭で怒鳴った。本当に悲しそうな顔をしているのが余計にライザの心を逆撫でする。
「ごめんね。本当に、ごめん。でも、僕にも他に選択肢がないんだ」
「……どういう意味?」
ライザは深呼吸をして心を宥める。あんまり怒鳴るとアスカを起こしてしまうだろう。
「あの本の魔力は相当なものでね。僕はそれを利用して魔法の研究をした。その結果、今まで治らなかった病気も治療できるようになった」
「…………」
ライザは要領を得ないが、黙って聞いている。
「毎日、寝る間も惜しんで研究した。昼間は往診に駆け回った。不思議と、寝なくても体力は衰えなかったよ。多分それも魔力の影響だろう。
 そのうち、僕は自分の中に抑えられない衝動があるのに気づいた。性欲だ。通常のものとは違う。異常な性への渇望だよ。
 そのためなら何でも出来る。そう思えた。しようと思えば、その辺から誰かを浚ってきて、強引にでも性欲を解消できた。
でも僕はそれをしなかった。その人たちは僕が守ろうとしている人たちだからだ。そのために、これまで必死で勉強もしてきたんだ。
異常な性欲が本の魔力のせいだとしても、本は手放せなかった。まだ研究が足りない。もっと生み出したい魔法がある。
次第に、僕の性器は肥大していった。僕の中の性欲が肥大するのと同期するように。
この性器のサイズでは、どうあがいても誰かと性交なんて出来ない。してしまえば、相手を殺すことになりかねないからね。
そこに、君達がやってきたんだ。君達の魔力を感じて、噂の魔法少女だとすぐにわかった。
そして思った。魔法少女ならば、僕の相手も務まるんじゃないか、と。
飢えた猛獣の前に現れた獲物のようなものだ。我慢しろと言うのが無理な話だよ。だから、君達が本を要求した時に決心した」
「……こんなことで、満足出来るわけ?」
スターンの言う守りたい人というのはこの世界の人を指すのだろうか。それならば、魔法少女は例外なのだろう、とライザは思う。
「性欲という点では、相当な満足を得られた。でも、まだ足りない。
心は痛むよ。なんの罪もない君を苦しめているんだから。でも、僕には君しかいないんだ」
「……っ!!」
ライザは胸が跳ねるのを感じた。「君しかいない」そう言われたことで、得も言われぬ感情が生まれる。
(何考えてるの、私。こんな性犯罪者相手に……)
ライザは心の中で自分を殴り倒したくなった。正気の沙汰とは思えない。まるで恋のような胸の高鳴り覚えるなどと。
そういえば、とライザは思う。犯罪被害者が犯人に対して好意を持つといった現象があったはずだ。それなのかもしれない。
もしくは、身体が勘違いしているのだ。まるで恋人同士のように交わり、何度も絶頂を味わわされたことで。
「さ、まだ夜だ。もう一度寝るといいよ。僕はもう起きるから」
そう言ってスターンはベッドから下り、小屋の反対側にある机へと向かった。
「……わかったわ」
拭えない感情を胸に、ライザはベッドに入った。夜の空気が冷たくて、少し冷える。
横になると、ベッドに残されたスターンの体温を感じた。
137荒野の魔法少女 第6話 9/24:2010/04/14(水) 17:32:24 ID:1GRZ59Q5
「ライザさん、起きたんだ」
ライザが目を覚ますと、アスカがもう起きて朝食を食べていた。
「……あいつは、どうしたの?」
「出かけちゃった。往診で忙しいんだって」
「仕事は、ちゃんとしてるのね……」
ライザは気だるい身体を持ち上げ、アスカの隣に腰掛けた。
テーブルには綺麗とはいえない皿が二枚。それぞれパンとサラダが添えられている。
「わからないわ……」
スターンの二人に対する持てなしは丁寧だ。それが不思議で仕方なかった。
マリミアの時のように家畜同然の扱いをされた方が、まだ理解できる。
「ライザさん、大丈夫?」
アスカが心配そうにライザの顔を覗き込んでくる。
「あ、あんなことされて、平気なわけないし……」
そう言ってアスカは俯き、まるで自分のことのように胸を痛めているように見えた。
「ううん、そうじゃないの」
ライザはアスカに昨晩のことを話した。

「それで、ライザさんは納得できるの?」
「出来るわけないわよ。でも……」
「同情してる?」
アスカはライザの心を推し量るように訊ねる。
「同情……ではないと思う。でも、この気持ちは」
「『恋』に近い?」
「…………」
ライザは無言で頷いた。悔しいが、そうとしか表現できない。
「私は恋っていうのがどういうものなのか知らないけど……」
アスカは難しそうな表情をして言う。
「それは、自分を強引に犯すような人に対してでも成り立つもの?」
それはライザがまさに抱いている疑問そのものだ。
スターンの二人への対応は紳士的だと言えなくもない。だからこそ、陵辱という一点だけが異質さを持つ。
逆に言えば、その一点さえなければ自分がスターンに恋愛感情を持つこともあり得なくはないとライザには思えた。
つまり、問題はただ一点。アスカが言った通りの疑問に行き着くのだ。
自分に対して陵辱を行う人間への恋愛感情など成立しうるのか?
ライザは自分の胸にあるものが本当に恋愛感情であるのか、もしそうであったとしても何かの勘違いではないのかと疑いを持っていた。
人の心は曖昧で、簡単に勘違いをするし、自分の記憶すらも騙す。
危険な状況からくる心的緊張状態を、恋愛感情による胸の高鳴りと勘違いするように、
ライザは陵辱による快楽を、恋人との性交によって得られる快楽と混同し、錯覚しているのではないか。
(でも、それならなんで……)
勘違いに決まっている、どんなにそう思っても、心の中に生まれた感情は消えない。
黙って考え込んでしまったライザに、アスカはかける言葉を持たず、ただ寄り添うだけだった。
138荒野の魔法少女 第6話 10/24:2010/04/14(水) 17:33:09 ID:1GRZ59Q5
「え、ちょっと……嘘でしょ!?」
二日目の夜、ライザはベッドの上で仰向けになった姿で目を白黒させる。
下半身は隠すものなくさらけ出されていて、さらにスターンに両足を持ち上げられているので、局所を突き出すような格好になっていた。
「嘘じゃない。ごめん、我慢が出来ないんだ」
スターンは興奮したように息を弾ませて答える。
往診から帰ってきたのは夕方だった。スターンは疲れた素振りも見せず、二人に食事を用意した。
その時の優しい人柄とは対照的に、ベッドの上のスターンは強引な振る舞いを見せる。
昨日と同じく変身させたライザをベッドに寝かせ、有無を言わせず下着を剥ぎ取った。
膝裏に手を当ててライザの足を押し上げた彼は、はち切れそうなペニスをライザの菊門に押し当てている。
「いくよ!」
「や、やめっ!!うああああああああっっ!!!」
ライザは苦悶の悲鳴を上げた。スターンの太いペニスが肛門を無理矢理に侵入してくる。
「いっ、いだっ!!むりっ!!こんなの、やああああっっ!!!」
ライザは両手でシーツを握りしめ、身体を竦めるようにして胸の当たりまで引き寄せてくる。
スターンのペニスは、まだ亀頭が入ったところだ。それなのに、ライザは奥まで貫かれているような苦しみを感じている。
「まだまだだよ、ほらっ!」
「んぎいいっ!!!?」
スターンは腰を打ち付けた。ペニスがズブズブとめり込み、亀頭が腸壁を摩擦する。
「な、なんでお尻なんかっ!!!」
「こちらにも挿入できるものなんだろう?それを試してみたくてね」
悲鳴を上げるライザに対して、何でもないことのようにスターンは答える。
そのままスターンは斜め上から体重をかけるようにしてペニスを埋めていった。
「んぐううっ!!!」
着々と自分の直腸に攻め入られているのを感じ、ライザは藻掻く。
だが、抵抗の出来ないライザはただそれを耐えるほかない。
「うやあああああああああああっっ!!!」
スターンはさらに体重をかけてペニスを根本まで埋め込んだ。
ライザの胸は押さえつけられた自らの太腿に潰されている。
「やだっ!!くは、あぎいいっっ!!!」
快感はなかった。尻穴も開発されているとはいえ、スターンのペニスは規格外だ。痛みが快感を凌駕している。
対照的に、スターンは極上の快楽を享受しているようだった。
「で、出るよっ!」
「や、んぐうっ!!!だ、ださない、でよぉっ!!」
スターンのペニスから白濁液が放たれる。魔物とは違い、その量は常識的なのがせめてもの救いか。
「んぁっ!!でてる……おなかにっ!」
ライザは苦々しい顔をしたまま呻いた。ほぼ逆さになっている股間から、重力に従って精液が腸の中を垂れてくる。
「まだ、感じられていないようだね。それじゃ、まだいくよっ!」
「ちょっとっ!!まっ!!あっ、ぐっ、がはっ!!」
スターンのペニスは衰えを見せず、さらにそのままピストンを開始した。
ゴリゴリと腸壁を削り取られる感覚がテンポよく刻まれる。
「うああっ、んぎっ、ああっ、く、くあああっ!!!」
スターンはライザが絶頂に達するまで続けるつもりだった。
快感すらも得られていないライザがその時を迎えるのがいつになるのかなど考えていない。
「ひやあああああああああああっっっ!!!」
スターンは強く腰を打ち付け、同時に二度目の射精を迎えた。
139荒野の魔法少女 第6話 11/24:2010/04/14(水) 17:33:40 ID:1GRZ59Q5
「あひっ、ひぐぅっ!!くぁ……あうんっ!!!
ライザが快感を得始めたのは三度目の射精を終えた後だった。
痛みに身体が適応し出すと、元々開発されていた身体は如実にその感覚を膨らませていく。
「ひゃっ、あん、んく、ふああああああああああああっっっっ!!!!」
ライザはとうとう訪れた絶頂の感覚に全身を痙攣させた。同時に四度目の射精が行われる。
「ひぅっ!!」
ようやく、初めてスターンのペニスが引き抜かれた。
スターンの手が離れると、ライザは四肢をベッドに投げ出して脱力する。
「はぁ……はぁ……っ!!」
苦しかった。魔物による陵辱ほどではないにしろ、まさか絶頂させられるまで休みなく続けられるとは想像もしていなかった。
「ほら、いつまでも休んでちゃだめだよ」
「うぁ……?」
意識のぼんやりしているライザの身体を、スターンは持ち上げる。
四つん這いにさせたライザの膣を、スターンのペニスはあっさりと貫いた。
「んひゃああああああっっっ!!!!」
鋭い感覚が突き抜ける。ライザは肘が折れて顔からベッドに突っ伏した。
「だ、だめっ!!!もう、んあっ!!や、やすませ……」
アナルですら絶頂を迎えるほどに敏感になったライザの身体は、膣への挿入でより一層激しい快感に悶えている。
ライザの懇願も聞かず、スターンはバックからライザに腰を打ち付ける。
膣は愛液に溢れており、滑りはよく、大きな水音を立てながらペニスを受け入れていた。
「ひゃうんっ!!んあっ、あああっ、ぃうっ、やああああっ!!」
膝を突いて尻だけを上げた格好で、ライザの身体は前後に大きく揺れる。
腕に力が入らないため、上半身はつっかえた乳房に支えられ、ピストンに併せて揉みしだかれるように胸が刺激された。
スターンは背中を丸めてその乳房に手を伸ばす。脇に溢れた肉を掴み、指先をベッドとの間に滑り込ませた。
「んひいいいっ!!!」
スターンの指が乳首を探し当てて摘み上げる。ライザは甲高い叫びを上げた。
「んやっ!!だめっ、わたしっ、もう、いっちゃっ、いっちゃうっ!!!!」
ライザは恥も捨て去って叫ぶ。込み上げる快楽にはもう逆らいようもなかった。
「んやあああああああああああああああああああああああああっっっ!!!」
アナルでの絶頂よりも強烈な波が押し寄せ、ライザは高らかな雄叫びと共に震え上がった。
膣の収縮を感じながら、スターンはピストンをやめない。何もなかったかのように一定のリズムを刻んだ。
「んやぁっ!!やめっ、やめてっ!!!イったっ、ん……ばっかり、なのにっ!!!」
頂点まで高まった感覚が引いていくのを押しとどめるように、スターンのペニスはライザの奥を突く。
乳房に当てられた両手も激しく動かし、爪の先で乳首や乳輪の当たりを引っ掻く。
「いぁっ、ふわあああああああんっ!!!!」
ライザはまたも絶頂の感覚に突き上げられた。
ペニスで埋められている膣から愛液が噴き出し、スターンを刺激する。
「あ、うぁ……な、なかにっ……」
スターンは射精していた。ライザの子宮の中にたっぷりと精液を注ぐ。
「ひゃぐうっ!!も、やめ……、んはあああっっ!!!!」
それでもスターンは腰を振るのを止めない。何かにとりつかれたように、一言も発せずにライザを犯し続ける。
「おかっ、おかしくなるっ!!!あたまがっ、きもちよくてっ!!!!ふわああああっっ!!!!」
ライザは狂ったように何度も絶頂に達する。
もう抵抗する気すらも起きはしない。
ただ快感と、止まることを知らない連続絶頂に心が壊れてしまう恐怖だけがあった。
140荒野の魔法少女 第6話 12/24:2010/04/14(水) 17:34:11 ID:1GRZ59Q5
「んやううっ!!あうううううっ!!!!」
もう何度目かわからない絶頂と共に、ライザは叫び声を上げた。
スターンは再びライザの子宮に精を放ち、しばらく制止してからペニスを引き抜いた。
「ひゃうっ!!うぁ、ぁうう……」
支えを失って、ライザの腰がずり落ちていく。その際に起こった乳首とシーツの摩擦で、ライザはまた小さく達した。
(おわ、った……?)
ライザの胸には、ようやく終わったという安堵と、もう終わってしまったという惜しむ気持ちが同時に浮かぶ。
だが、その安堵は裏切られ、惜しむ気持ちには報いられることとなった。
下腹部がベッドに着く直前で、スターンはライザの腰に手を当てて持ち上げる。
「もう一度、こちらを味わいたいな」
「ふぇ?あ、うああああああああっっ!!!」
ライザがスターンの意図を理解する前に、アナルにペニスが挿入されていた。
「ふゃあっ!!やめへっ!!!おしりっ、もうやらっ!!!」
度重なる絶頂によってライザの快感は押し上げられ、いまやアナルでも膣のような快感が得られるようになっている。
ペニスを濡らす、精液と愛液が混ざり合った液体が潤滑油となり、狭いはずの直腸でもスムーズなピストンを可能とした。
「いやっ!!わたひっ、おしりれ、かんじひゃってるっ!!んひいいっ!!!!」
ライザは戸惑っていた。尻の穴に挿入されるという変態的行為でよがっている自分に。
(これじゃ、私まで変態みたいじゃないっ……!!)
「んやああああああああああああっっっ!!!!!」
アナルで苦しいほどに悶えていることを否定したい心では思いながら、同時にライザは絶頂に達する。
もう身体は心で制御しきれない。どれほど心が拒んでも、身体は与えられるあらゆる快感を求め、受け入れていた。
(でも、本当に気持ちいい……)
それどころか、身体を占拠する快感は心までをも蝕み始めている。
「きもひいいっ!!!おしり、いいよおおっ!!!!!」
自分は壊れ始めている。ライザの心の中で、もはや少数派となった冷静な部分がそう告げる。
だが、圧倒的多数を占める部分は快楽に流されていた。いいじゃないか。今は愉しんでいれば、悦んでいれば、と。
「んぎいいいいいいいいいいいっっっ!!!!」
また射精された。それが気持ちよくて、ライザはまた達する。

行為は長時間に渡って続けられた。
ライザは虚ろな瞳のまま、自らフラフラの腰を振るようにまでなった。
スターンは何度か射精するとアナルに飽きたように膣へと挿入し、また飽きてはアナルに挿入することを繰り返した。
「ふやあああああああああああああっっ!!!!」
いつしかライザが悲鳴のような悦楽の雄叫びを上げて気を失っても、スターンはライザを犯し続けた。

「あ、う……」
アスカは歯を食いしばっている。足がガクガクと震えるのを必死で堪える。
下着が湿っているのが分かった。興奮しているのだ。
目の前で行われる行為の、どれほど淫猥で魅力的なことか。
あの行為に加わりたい。自分も犯されたいという思いが沸き上がってくる。
ライザが犯されているというのに、そんなことを思う自分が信じられなかった。
だが、身体は正直な反応を示している。それは疑いようのない事実だった。
スターンは何度かアスカの方に顔を向け、アスカの様子に気がついた様子だった。
それどころか、アスカに行為への参加を促す気配すらあった。
その度、アスカは途轍もない魅力を感じながら、顔を背け、拳を握りしめ、身体の欲求とは裏腹に拒絶の態度を示すのだった。
141荒野の魔法少女 第6話 13/24:2010/04/14(水) 17:34:43 ID:1GRZ59Q5
「……ん、あ」
ライザは目を覚ました。また犯されている内に気を失ったのだと気付く。
今回は隣にスターンが寝ていない。ベッドの下を見ると、アスカが昨日と同じように寝ていた。
「私、どうなっちゃうんだろう……」
ライザは消え入りそうな声で呟く。行為の途中から、ライザは明らかに悦んでいた。
スターンに強要されているはずの行為。しかも尻穴に挿入されるという変態的な行為を、自ら欲していた。
「起きたのかい?」
ライザは顔を上げる。スターンの声だ。
外に出ていたのだろう。扉を開けて帰ってきたばかりの姿がそこにあった。
「……っ!」
ライザはその姿を見た途端何かが疼くのを感じる。
「ぁ……、嘘っ……!!」
ライザはそれを誤魔化すように、全裸の身体をシーツの中に潜り込ませる。
だが、鼓動が跳ね上がって止まらない。それ以上に、股間が疼くのを抑えられない。
「苦しい?」
「っ!!」
スターンがライザの肩に手を当てた。それだけで、ライザは震え上がるほどの刺激を感じる。
何も言わず、スターンはシーツを取り去った。裸の身体を抱きしめるように丸まっているライザが露わになる。
「あ、ああぁっ……」
ライザはもう我慢が出来なかった。左手は胸を隠すように押さえながらも、右手をスターンの顔に伸ばす。
スターンは頬に触れたライザの手を包み、そしてライザに口づけた。
「んっ、……んふ、ちゅっ」
ライザは流れに身を任せる。
スターンはライザの乳房に手を這わせ、先端を指先で転がした。
「そういえば、口ではしてもらってなかったね」
そう言って、スターンは仰向けになったライザの腹に跨がる。勃起したペニスをライザの両乳房の間に晒した。
「……ん」
ライザは怖々と口をペニスの先端に近づける。先端を舐めると、少し塩っぽい味がした。
「ふぁ……っ!」
スターンはライザの乳房を両脇から寄せるように揉み上げ、ペニスを挟む。
「い、いいわよ……、自分でやるわ」
ライザはスターンの手を押しのけ、自分の胸を持ち上げる。中央に向けて圧迫しながら、前後に揺さぶってペニスを扱いた。
ペニスが硬度を増し、少し膨らむ。スターンがペニスをさらに押し出してきたので、ライザは思い切ってペニスを咥えた。
「む、ほむっ、んちゅっ、んはっ、んんっ」
大きなペニスはカリの部分を口に含むのが精一杯で、それだけのためにもライザは大口を開ける必要があった。
「れろっ、んじゅっ、ちゅぱ、んっ」
舌が尿道に当たり、その割れた部分を刺激する。少しスターンが呻いた気がした。
「んむっ、ふぁ、んんんっ!!」
ライザが賢明に動かす乳房の先端をスターンは指先で摘んだ。優しく、カリカリと弄ぶ。
「んっ、むううううううううっっ!!!」
スターンがペニスをさらに押し込むと、まもなく射精を迎えた。
口内に精液が飛び散る。据えた臭いが鼻孔に満ち、ライザは思わず吐いてしまいそうになったが、我慢して飲み下そうとする。
「んぇっ、げ、げふっ!!」
口内の壁に張り付いた精液を舌で舐めとって飲み込もうとすると、その臭いに刺激されて咳き込んでしまった。
引き抜かれたペニスから、まだ残されていた精液が飛び出てライザの顔にかかる。同時にライザが吐きだした精液が胸の辺りに落ちた。
142荒野の魔法少女 第6話 14/24:2010/04/14(水) 17:35:25 ID:1GRZ59Q5
「ぇほっ、ん、はぁ……っ」
ライザは咳き込みながらも、物欲しげにスターンを見つめた。
それに答えるように、スターンはペニスをライザの秘裂にあてがう。そして、ゆっくりとペニスを埋めていった。
「ん、んぁっ、はぅ……くううっ!!」
これまでとは違って優しく挿入されるペニスの感覚を噛みしめ、ライザは艶めかしい喘ぎを漏らす。
「く、うう……っ」
「はぅんっ、くぁ、んああぁっ!!」
ライザの喘ぎように反して、スターンはどこか苦しげな表情を浮かべていた。
何かを耐えるように、脂汗を垂らしながら、静かに腰を動かす。
「ひうぅっ……も、もっと、もっとっ!!」
ライザはより過激な責めを求めた。だが、スターンは速度を変えず、緩慢な動きで前後運動を続ける。
その代わりに、スターンはライザの股間に手を伸ばしてクリトリスを摘んだ。
「くぃいいいっ!!んひゃああっ!!」
充血したクリトリスに電気が走ったように、ライザは飛び跳ねる。
それを確認すると、スターンはライザの身体に折り重なり、全身を密着させた。
「んんっ、あふっ、くああああっ!!」
スターンは腰だけを動かしてライザの膣を責める。
ライザの快感が高まっていくのと反比例に、スターンの表情は険しくなっていた。
ただ、ペニスだけはライザの膣内で硬度を増している。
「ひぐっ、んひいっ!!ふやああああっ!!!」
ライザは限界が近いようだった。クライマックスに向けて、スターンは少しだけ速度を上げる。
「んっ、あっ、く、うぅんっ!!や、あ、ああああああああああああぁぁっ!!!」
スターンの身体を強く抱きしめて、ライザは絶頂に達した。後から追うようにスターンも射精する。
「はぁっ、んく……うぁ……」
「く、うう……っ」
二人は息を荒げたまま互いを抱きしめ合う。繋がり合ったまま、眠りに落ちてしまいそうな脱力感が襲ってきた。
「んぁ……」
ふと、スターンはライザから離れて立ち上がった。
「……き、君は、もうしばらく、寝ているといいよ」
やはり辛そうな表情でスターンは言い、服を直してそのまま外に出て行ってしまう。
「あ…………」
ライザはスターンの温もりを求めるように手を伸ばす。
だが、絶頂後の眠気には逆らえずに、そのまま眠りに落ちた。
143荒野の魔法少女 第6話 15/24:2010/04/14(水) 17:37:47 ID:1GRZ59Q5
昼になっても、ライザはベッドの中にいた。
目が覚めていないのではない。ベッドから起き上がる気になれなかっただけだ。
今更になって、どす黒い自己嫌悪の渦に飲まれていた。
(どうしちゃったの、私!?あんなやつに、自分から抱かれるなんて……)
シーツを頭まで被り、その中で枕を抱きしめながら自問自答する。
やはり、身体がおかしくなっているのだ。決して、心まで奪われたわけではない。必死で自分に言い聞かせる。
「ライザさん……」
心配したアスカがベッドに腰掛ける。ライザはアスカが着るローブの裾を握りしめた。
「……どうしよう、アスカちゃん。私、もう駄目かもしれない」
「駄目って、何が?」
「何が、何がって……。わ、私、あんなやつのこと好きだって勘違いしてる」
「勘違い、なんだ?」
「決まってるじゃないっ!」
ライザは声を荒げて起き上がる。
「じゃあ、なんでそんなに辛そうなの?勘違いなら、何も駄目じゃないでしょ?」
「え……」
「ライザさんがあの人を好きだと思う気持ちは勘違い。今晩さえ乗り切れば契約は終了で、もう会わずに済む」
「でも……」
確かに、アスカの言う通りだ。勘違いなのだから、この馬鹿げた契約関係さえ解消されれば、もう考える必要はない。
「勘違いで済ませられないから、苦しんでるんじゃないの?」
「…………」
ライザは何も答えられない。
「ライザさん。私は多分、勘違いだと思う。あの人に、あ、あんなことをされて、身体が反応してしまってるだけで」
アスカは顔を真っ赤に染めて、どもりながら語りかけた。
「でもライザさんはそう思ってない。どこか心の奥で、本当の気持ちだと思ってる。だから辛いんでしょ?」
「本当の、気持ち……」
そうなのだろうか?ライザは自分に問いかける。スターンを求めるのが本当の気持ちなのだろうか?
『その通り』という答えも、『それは違う』という答えも、返っては来なかった。
「私はやっぱり、勘違いだと思うの。でもね、その気持ちを感じているなら、勘違いも、本当も、関係ないのかも」
「どういうこと?」
「その気持ちがどこから来ているのかは関係ない。問題は、その気持ちにライザさんがどう対処するか」
「どう、対処するか……」
この気持ちを受け入れるのならば、ライザはスターンを求め、共にいることを望むだろう。
逆ならば、ライザはスターンと二度と会うこともない道を選ぶのだろう。
そう考えると、問題はシンプルになったような気がする。
「ありがとう、アスカちゃん。少し気が楽になった」
「いいえ。ごめんなさい、子供の癖に偉そうなこと言ってしまいました」
アスカは慌てて頭を下げた。
「アスカちゃん、敬語」
「あっ……」
ライザが笑って言うと、アスカは口をつぐむ。ライザともっと親しくなろうということで、敬語で話すのを止めたのだった。
「アスカちゃんって、私よりずっと大人かも……」
ライザが言うと、アスカは「そんなことないです」と両手を振って否定する。
だが、ライザは思う。アスカはずっと一人だったからこそ、自分の内面と向き合い続けてきたのだろうと。
ライザはといえば、周囲の慌ただしい状況に流され、自分に向き合うことなどほとんどなかった。
今こそ、ライザは自分の心に向き合わなければならない。不条理とも思えるこの気持ちに決着をつけるのだ。
144荒野の魔法少女 第6話 16/24:2010/04/14(水) 17:41:28 ID:1GRZ59Q5
最後の夜が訪れた。
ライザはベッドの上にはおらず、床に直立している。そうしろというスターンの指示だ。
「な、なんのつもり……?」
ライザは少し怯えた様子で訊ねる。一体どのような行為でよがらされてしまうのか、不安でもあり、楽しみでもあった。
(だ、だめだめっ!!)
楽しみに思う感情をライザは反射的に抑えつける。
「今日で最後だからね、ちょっと趣向を凝らしてみたよ」
「趣向?」
「僕はあの本のおかげで色んな魔法を自在に操れるようになった。だから、それを活用しようと思ってね」
「え……?きゃっ!!」
ライザは足下に冷たい感触を覚えて、思わず悲鳴を上げた。
地面から水が触手のように何本も生えてきている。瞬く間にライザの全身に巻き付き、締め上げた。
「ちょ、ちょっとっ!!ひゃうっ!!!」
ひやりとした冷たさがコスチュームの中にも入り込み、地肌に触れてくる。
手足も胸も腹も、水の触手に纏わり付かれ、ライザの身体は宙に浮いていた。
「あふっ、んやっ、やめっ!!」
コスチュームの胸は捲られ、露出した乳房には細い触手が何周も巻き付いて、まるでハムのように縛られている。
当然ながら、その先端も触手に食いつかれ、早くも勃起させていた。
「ひうぅっ!!!つ、つめたっ!!!」
スカートの中では、下着の奥に入り込んだ触手がライザの割れ目に擦りつけられている。
クリトリスを何度も弾く冷たい感触に、ライザは全身に鳥肌を立たせながらも快感を覚えていた。
「どうだい?」
「ど、どうって……ひゃうっ!!」
「感じてくれてるみたいだね、よかった」
「そ、そんな、うぁっ!!いたいっ、いたいっ!!」
触手は乳房をきつく縛り上げ、その他の部位の力を弱めた。その結果、乳房に体重がかかって根本から千切れそうな痛みを感じる。
(い、痛いのに、きもちいいっ!!?)
スターンは戸惑うライザの腰に手を当てて持ち上げる。痛みが少し引いたが、今度は手の温もりが心地よく感じられた。
「いくよ、今日は覚悟してもらう」
「か、覚悟って……?んはああぁっ!!!!」
スターンは勢いを付けてライザに挿入する。触手に冷やされた股間が急に熱を持ち始めた。
「はうううんっっ!!んはっ、あ、うあああっ!!!」
ライザは股間で愛液を飛び散らせながら喘ぐ。
いきなりの挿入にも関わらず、スターンの巨根を易々と受け入れた。
「はぁうっ、っくはぁ!!やっ、こんなの、激しっ!!」!
スターンは一切の加減をせず、強烈な勢いでピストンを繰り返す。
膣を埋め尽くす極太のペニスが子宮口を乱暴に叩く感覚も、ライザは快感として認知していた。
身体中を這う触手は、それを補佐するようにライザに快感を与えていく。
太い触手は両腕、両足にきつく巻き付きながら蠢き、細いものは指先に巻き付いていた。
「いぐううっ!!!乳首っ、ひっぱらないでっ!!!」
ハムのような乳房の先端に巻き付いた触手は強く上に引っ張り、乳頭が鋭角な円錐に変形する。
「うぁっ!!?や、だめよっ、お尻はっ!!」
触手はライザのアナルに侵入しようとしていた。冷ややかな感覚が肛門を割り裂いて入ってくる。
「んああああああっ!!!ひっ、つ、つめたっ!!」
ライザは下半身の前後でペニスの熱と触手の冷たさを同時に味わっていた。
どちらも素早い動きでライザの内壁を擦り、一方は熱を発生させ、一方は体温を奪っていく。
「ぃやっ、んく、ぁああっ!!!だめっ!!!あたま、わからなくなるっ!!」
熱いのだろうか、寒いのだろうか?頭が混乱して、冷静な判断を下せなくなる。
そうして理性が弱まっていくのと同時に、快楽を貪ることへの抵抗も弱まっていった。
「ふあっ、やだ、いっちゃっ、いっちゃうっ!!ふやああああああああああああっっっ!!!」
ライザの絶頂と同時に、スターンは精を放つ。同時に触手も水を放つ疑似射精を行った。
「ああぁぅ……つめたい……、けど、あついっ……!」
ライザは激しい絶頂の感覚に惚けた瞳で呟いた。
145荒野の魔法少女 第6話 17/24:2010/04/14(水) 17:42:36 ID:1GRZ59Q5
「きゃうっ!!んひゃあああっ!!!やめ、やめへっ!!んああああああああっっ!!!」
激しい前後運動が続き、二度目の絶頂はすぐにやって来た。ライザの体躯がしなりながら痙攣する。
それを見ているアスカは、もう気が気でなかった。
(だめ……我慢、できないっ!!)
アスカは股間に手を当て、ローブの上から刺激する。
「っ!!!」
身体がピクンと跳ねた。ローブ越しに塗れた感触た手に残る。
(私、どうしてこんな……?)
アスカはこんなにも性欲を抱いている自分に戸惑っていた。なぜ、こんなにも耐え難い衝動に襲われているのだろう、と。
その答えは至極単純なものだった。この小屋には写本が置かれているのだ。
写本から流れ出る負の魔力がアスカとライザにも影響を与えていた。
スターンが性欲をもてあまし、ペニスを肥大化させているのと同様に、二人の性感は過敏になり、愛液を溢れさせている。
「君も、欲しいんだろう?」
スターンの声に、アスカは顔を上げる。苦しげに歪んだ顔は女の顔だった。情欲に悶える女の顔。
「う……あぅ……」
アスカは口をパクパクと開閉し、何かを言おうとするが言葉にならない。
喉の渇きのような肉欲を、どれほど抑えようと努力しても抑えられなかった。
「……お、お願いします。私も、ライザさんみたいに……」
アスカは頬を朱に染めながら言う。一筋の涙が零れた。
それは不甲斐ない自分に対する悲しみの涙だったか、待ち望んだものを手に入れた歓喜の涙だったか。
アスカは変身した。そうしなければ、スターンの責めには耐えきれない。それだけの激しい責めを求めているのだ。
「ひっ!!」
たちまち足下から触手が沸いて、アスカの身体に群がった。
「んやあああああああああああああっっ!!!!」
細い足にグルグルと巻き付き、下着を貫いて一気に膣に突き刺さる。
膣の最奥まで侵入すると、先端を液化させて子宮の中に流れ込んだ。
「ひゃううっ、つめたいいいっ!!」
アスカは身体が芯から冷えていくのを感じる。同時に、快感で身体が火照り、指先まで熱を持つのも感じていた。
「んぐうううっ!!!」
さらにもう一本の触手が肛門に突き刺さる。直腸の奥にぶつかって、そのまま押し上げた。
子宮と直腸の二点で身体を持ち上げられる。そんな無茶な行為すら、アスカにとっては快感を生む行為となった。
「ひぐううっ!!!お、おなかっ!!!痛いけど、きもちいいっ!!!」
何十本もの触手がアスカの肌に襲いかかり、アスカの纏う和装のがその蠢き様に合わせて膨れあがる。
「んぐごおおおっっ!!!」
口内にも触手が入ってきて、アスカは苦悶の叫びを上げようとするが、うまく声が出ない。
「んんんっ!!!ふがああああっっっ!!」!
膣とアナルと口と、三点で触手は激しい前後運動を始める。
アスカの身体は直立した状態で浮かび上がり、上下に揺すられていた。
「ぶぎいいいいいいいいいいいっっ!!!!!」
凄まじい絶頂の感覚が押し寄せてくる。息苦しさを吐き出すように、アスカの動物のような悲鳴が漏れた。
146荒野の魔法少女 第6話 18/24:2010/04/14(水) 17:43:11 ID:1GRZ59Q5
ライザはアスカの犯される姿を見て、物欲しそうな表情を浮かべる。
「うらやましいのかい?」
スターンは意地悪く問いかけながら腰を打ち付けた。
「ひゃぐうっ!!!そ、そんなこと……」
「嘘はよくないよ。身体に悪い」
「んひゃあああっ!!!おしりっ、ぃやああっ!!!」
尻に挿入された触手が激しく波打った。
欲しい。この快感を、喉でも味わいたい。ライザの身体がそう訴えている。
「あぁっ!!おね、がいっ!!わたしにも……、ちょうだいっ!!!」
ライザが耐えきれず懇願すると、すでに用意していたのか、触手はすぐさまライザの口内に挿入された。
「ぐぶううっ!!!」
息苦しさが快感と共に押し寄せてくる。
鼻腔内に入り込んだ触手の飛沫が鼻をつき、涙が溢れ出した。
「えぶ、ごふ……くはぁっ!!!は、ふぐ、んごおおっ!!!」
息を吸わせるための小休止を挟んで、触手はライザの喉を犯し続ける。
まるで喉が性感帯になってしまったようだ。ライザは自分の身体がおかしくなっているのを実感する。
「ぶごっ!!ぐぼおおおおおおっ!!!」
当然、下半身への責めも休みなく続けられていた。
呼吸の困難という強い刺激を持ち合わせた喉の責めに負けじと、二つの穴を抉る二本の欲望は激しい動きを見せる。
「んがっ、ごおおおおおおおおっっ!!!」
三本から同時に射精が行われる。精液が流れ込み、ライザの子宮に熱を浴びせた。
一方、胃腸には冷たい水が大量に注がれる。上と下から同時に攻め込んでくる水量にライザの消化器官は敏感に反応した。
「んぎ、くはっ!!いたっ、いたいっ!!!!」
強烈な腹痛。冷えた腹が、未消化のものと消化済みのものを吐き出そうとしている。
だが、それは許されない。上の口も、下の口も、触手が塞ぎ、出口などありはしない。
触手は上下から同時に奥へ奥へと入り込んだ。二本の触手は小腸で合流し、一本に結合する。
「んぶうううううううっ!!!んげっ、がぼおおおおおおっ!!!!」
胃腸全体が揺さぶられている感覚で、ライザは達してしまう。息苦しさと快感で目の前が白んでいった。
触手はライザの排泄物と未消化の食物を分解する。それらは微細な粒子となって見えなくなった。
「ぐぶええええっ!!!んはっ!!ふわあああっっ!!!」
触手は再び二本に分かれ、上の触手が一気に喉から飛び出した。ライザはまた絶頂を覚える。
大口を開けて空気を求める姿は、さらなる快楽を求めているようにすら見えた。
「んぎいいいっ!!!んひゃっ、こわれちゃうっ!!!」
異物がなくなって綺麗になった腸内を、触手が自由自在に行き来している。
身体の奥を抉られる感覚が、またライザの快感を高めていく。
「んげっ、ぐええええええっ!!!!」
胃まで顔を出した触手の疑似射精によって、ライザは水を嘔吐する。
「はぁっ、はぁっ、むごおおおおっっ!!!」
そして、また触手が喉の奥へと入り込む。
あまりにも激しく、破壊的な行為。それをライザは受け入れ、快楽を享受していた。
魔法少女でなければ受け入れきれない行為、魔法使いでなければ為し得ない行為。
滅多なことでは有り得ない性行為が、ここでは成り立っていた。
「んごっ、ごへ、んげえええっっ!!!」
ライザは苦悶しながら快楽にむせび泣き、スターンは己の中に住む獣のような欲望を解き放つ。
二人は、互いが互いを求め合っていた。
147荒野の魔法少女 第6話 19/24:2010/04/14(水) 17:43:47 ID:1GRZ59Q5
「んごぉおっ、ぶげっ、んひゃうううっ!!!」
「がぶっ、んっぷぁっ、はぅ、んああああっ!!」
触手に全身を弄ばれ、二人の魔法少女は快楽の虜になっていた。
コスチュームは本来の役目を果たさないほどに乱れ、全ての性器を曝している。
ボリュームのあるライザの乳房は鬱血するほどに締め上げられ、時に触手が鞭打っていた。
一方のアスカといえば、薄い胸板の先端部を触手に吸い上げられ、無理矢理に引っ張られている。
俯せに持ち上げられたアスカの胸は、重力と触手の力を持ってしても、乳房と呼べるほどのサイズを得られそうにない。
アスカは三つの穴を全て触手に埋められていた。うねりながらアスカの内部に入っていく触手は飛沫を散らす。
「ん゛んんんんっ!!!!」
するとアスカは身体を内部から潰される苦しみに悶えた。
「ごおおおおぉっ!!」
引き抜かれる時も、触手はアスカの中を削り取る。内臓にやすりをかけられるような痛みがアスカを襲う。
アスカは度々、微量の小水を漏らした。感じているのだ。この拷問のような行為の中で。
「そろそろ、お楽しみの時間にしようか」
スターンの呟きは、快感をむさぼる二人の耳には届かない。
二人は触手とスターンに身体を揺らされながら喘いでいた。
スターンは腰の動きを止めないまま、小さく口を動かす。魔力が触手を伝わり、そして弾けた。
「んぎいいいいいいいいいいっっ!!!」
「ふぎゃあああああああああっっ!!!」
二人の体内を埋め尽くす水の触手。外から身体を縛り付ける触手。その全てに電撃が流れた。
「ぎゃひっ、……んぁ、あひいいいいいいいっ!!!」
「ひゃぐうっ!!もごっ、がごおおおおっっ!!!!」
全身が痺れ、ガクガクと小刻みに痙攣する。断続的に流される電流の併せて、二人の肢体が跳ねた。
ライザと繋がっているはずのスターンはビクともしていない。魔法で絶縁しているのだ。
(こわれる!!壊れるっ!!!)
ライザは今度こそ、本気で思った。身体が、内部から破壊されてしまう恐怖に駆られる。
そして、同時にそれを望んだ。壊れるほどに、自分を痛めつけてほしかった。
その痛み一つ一つが快感となって、ライザを更なる頂点へと導いてくれる。
「んごおおおおおおおおおっ!!!」
「――――っ!!!――――っ!!!」
触手が、今までにない勢いで二人の内部へと入り込んだ。
長く伸びるその全てを二人の身体に収めようと、ひたすらに突入する。
「が……ぐべっ!!!」
「…………っ!!」
有り得ないと思えたことが起こった。五本の触手が、二人の体内に全て詰まってしまった。
二人とも、触手に締め付けられた腹がはち切れそうなほどに膨らんでいる。
ジタバタと手足を動かすが、あまりの苦しみで動きが鈍い。
そして……。
「うごおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!」
「―――――――――――――――っ!!!!!!」
触手は電撃と共に弾けた。
一瞬、二人の腹が風船のように膨らみ、反動で上下の穴から滝のように水が流れ出る。
身体を捕縛していた触手が消え去り、二人の身体は地面に落ちた。
放水を続ける二人の身体は、陸の魚のようにビチビチと跳ね上がる。
それでも、薄れゆく意識の中で、二人の中にあったのは苦痛ではなく快感だった。
148荒野の魔法少女 第6話 20/24:2010/04/14(水) 17:44:17 ID:1GRZ59Q5
「う、ぐぅ……」
スターンは苦しげに呻く。まだ水を吐き出しながら気を失う二人を見下ろして、また股間が疼いた。
衝動を抑えられない。まだ、欲望は満たされていなかった。
この欲望を満たすのに最適なモノがそこにはある。まだ直接は手をつけていないアスカの身体だ。
通常、性欲の対象とするにはあまりにも幼すぎるその身体。
だが、それでも魔法少女だ。いま行われた非常識な責めにも耐え抜いた、強靱な肉体。
スターンの肥大したペニスを受け入れることの出来る、限られた人間なのだ。
気絶したまま呻くアスカの身体に、スターンは手を伸ばした。
アスカの軽い身体を持ち上げる。腹を掴むと、上半身が後ろにダラリと垂れた。
まるで人形のように抵抗のない身体。その股間を自らのペニスに押しつける。
触手の名残がまだ流れ出していた。膣口をペニスで塞ぐと、水が溜まっていくのを感じる。
触手に押し広げられた膣は、僅かながらもスターンのペニスを受け入れやすくなっていた。
スターンは本能に急かされるように、アスカの身体を上から押し込んだ。
「――――ぎっ!」
アスカの身体が反射的に小さく呻いた。意識があったとしても、叫び声も上げられないほどの痛みだっただろう。
意識が闇の底に沈んだアスカには、苦痛も快楽も感じられない。
対照的に、スターンは素晴らしい快感を味わっていた。
痛みも感じるほどに狭いアスカの膣を、引き裂かんばかりに蹂躙することが、この上なく心地よい。
スターンはアスカの身体を上下に激しく揺さぶる。自らの高ぶりを押さえるように無心でペニスを扱く。
ただの人形と化したアスカの体内に、何度も、何度も射精した。
ひたすらに膣壁とペニスの摩擦から得られる快感を味わう。
そのうち、アスカの他の部位も試してみたいと思った。
スターンはアスカを俯せに寝転ばせ、尻穴にペニスを挿入する。こちらは膣よりもさらにきつかった。
だが、慣れてしまえば極上の道具だった。三度の射精を終え、別の使い方を模索する。
次は口だ。両手で無理矢理こじ開け、頭を前後に揺すって喉でペニスを扱かせた。
歯がペニスの竿を擦るのもまた心地よい。反応が乏しいため、呼吸困難で殺してしまわないようにだけ気をつけた。
喉の奥に二度射精した後、気を遣うことに辟易したスターンは喉での射精を諦めた。
見境なく獲物に襲いかかる獣の風情を帯びたスターンは、力のないアスカの手を掴んでペニスを握らせる。
アスカの指は驚くほどに柔らかかった。粘膜に触れる時とは違う快感がペニスを走り抜ける。
両手でペニスを握らせ、上から手を重ねてペニスを扱いた。飛び出した精液はアスカの頬にかかる。
次はいったいどこにするか。悩んだ末、スターンはアスカの腋にペニスを挟んだ。
アスカの背中の下に寝転び、そそり立つペニスをアスカの腋から突き出させ、腕を押さえつけて上下に動かす。
産毛すらもないアスカの腋は、ペニスを柔らかく包みながら刺激した。
精液が飛び散った平らな胸が次の対象だった。挟むことは出来ないため、ペニスの先端を擦りつける。
勃起した可愛らしい乳首がカリを引っ掻くようにすると、スターンは射精を堪えることが出来なかった。
そのまま、スターンはアスカの全身が精液まみれになるまで熱心に弄び続けた。

「や、やめて……」
ライザの声に、スターンがハッと気を取り直す。足下には精液の海に溺れそうなアスカの身体があった。
「わたしを、私を犯しなさいよ……っ」
ライザは取り戻したばかりのぼやけた意識の中、床を這いずってスターンに近づく。
アスカを守るため、ではない。ライザの心にあるのは嫉妬だった。
『君しかいない』。そう言ったはずなのに、なぜアスカを犯しているのか。犯されるべきは自分なのに。
「はやく、しなさいよっ……」
ライザの切ない声が求めるのに反して、スターンは我に返り、ペニスが硬度を失っていった。
「なんでっ!?わたしじゃ、わたしじゃ駄目なのっ!?」
「違う。違うんだ……」
大きな二つの瞳からボロボロと涙を流すライザの身体を、スターンは抱きしめた。
「ごめん……」
まただ。この人は、また謝っている。
ライザはもどかしい気持ちを抱いたまま、再び気を失った。
149荒野の魔法少女 第6話 21/24:2010/04/14(水) 17:44:44 ID:1GRZ59Q5
次にライザが目覚めた時、そこはまた夜明け前の小屋だった。
「起きたんだね」
「スターン……」
ライザは、初めてその名を口にした。胸に溢れる気持ちを出来る限り込めたつもりだ。
この男を愛おしいと思う気持ち。理不尽で、抑え切れない気持ち。
「ちょっと、話をしてもいいかな?」
「……うん」
スターンが引いた椅子に、ライザは腰掛けた。
「本当に、悪かった」
やはり、スターンの口からは謝罪の言葉が出る。
「僕は、自分を抑えられない。本当なら、あの子には絶対に手を出さないはずだった。
 それに、あそこまでやるはずじゃなかった。電撃まで使って、君たちを痛めつけるはずじゃ」
「…………」
ライザは何も言えない。スターンは心底から自分の行動を悔いているようだった。そして、自分を責めている。
「きっと、君は僕のことを憎んでいると思う。そうあるべきだ」
「え……?」
ライザは耳を疑った。憎む?それはライザが抱いているのとは正反対の感情だ。
しかし、心の奥には確かにスターンを憎む気持ちがあるのも分かる。矛盾しているのだ。
「もし、君が僕のことを憎む以上に、強い感情を持っているとするなら……」
そう。その通り。ライザは心の中で手を叩く。自分はスターンを愛しているのだ。信じがたいことだけれども。
「それは偽りの気持ちだ。僕に身体を弄ばれたことによる錯覚であり、本来の君が抱いた気持ちじゃない」
スターンは冷たく言い切った。ライザの反論を許さない、毅然として威圧感のある声。
「錯覚……?」
この気持ちが、錯覚。ライザはその言葉にショックを受けた。
今朝まで自分でもそう思っていたのにも関わらず、胸を裂かれるような痛みを覚える。
「だから、君が本当に抱くべき感情は、僕への憎しみなんだ。分かったね?」
「ちょ、ちょっと待ってよっ!!」
話を打ち切って立ち上がったスターンに、ライザは縋り付いた。
「私は、私は、あなたのことがっ!!」
そこまで言ったところで、ライザは全身から力が抜けるのを感じる。
「な、なんで……」
スターンはクタリと脱力したライザの身体を受け止める。催眠魔法を使ったのだ。
「ごめん。でも、情けない話だけど、僕には夢のような時間だった。ありがとう」
ありがとう。初めて、謝罪の言葉ではなく感謝の言葉が聞けた。
そう思ったのを最後に、ライザは眠りに落ちる。

次に目が覚めた時、ライザは衣服を身につけた状態で一人、ベッドに横になっていた。
もう、夜は明けている。既に起きていた二人が、ライザを迎えた。
「契約終了の時だよ」
150荒野の魔法少女 第6話 22/24:2010/04/14(水) 17:45:14 ID:1GRZ59Q5
「さて、君たちには契約を果たしてもらった。三日間、僕が強いた苦痛に耐えてくれたわけだ」
スターンは明朗に話し始めた。弱気な様子を見せず、何かを吹っ切ったような表情を見せている。
「次は僕が契約を果たす番だ。つまり、あの本を君たちに渡すこと」
「はい」
アスカが頷く。まだ身体の違和感がとれていないのか、落ち着かない様子だ。
「その前に、君たちに少し忠告をさせてほしい」
「え?」
「忠告、ですか」
二人は訝る。なんのことだ?
「君たちは迂闊すぎた。何があっても、僕とこんな契約を結ぶべきじゃなかったんだ。
 この契約には穴がある。まず、身体を傷つけずとも、心を壊すことは容易いということだ。
 君たちは今、自我を保った状態でいるが、それすらも幸運だと言わざるを得ない。
 それに、君たちは既に心に大きな傷を負っているはずだ。
 しかも、片方はその傷を負っているという自覚すら欠如しているかもしれない」
ライザの胸がズキンと痛んだ。
「僕が本気になれば、君たちは今頃、性欲の虜となって、僕の従順な僕として洗脳されていただろう。
 あまりにも迂闊すぎる。君たちは脅しには屈せず、力で僕をねじ伏せるべきだった」
スターンの言葉は、ライザの心を鋭角に抉り取っていく。
「なんで……。なんで、いまさらそんなこと言うのよっ!!!」
「君たちのことを思って言うことだ。そんな無防備な状態では、いつまで命があるか分からない」
「だからってっ!!」
ライザは立ち上がって叫ぶ。スターンとの間にはテーブルがあって、二人を隔てている。
「そもそも、ペナルティなんて意味がないんだ。ペナルティとして死を科したところで、君たちの安全は担保されない。
 なぜなら、ペナルティが科せられるのは契約が破られた後だからだ。
 君たちが壊された後に僕が死んだとところで、君たちの傷は癒えない」
「わからないわよっ!!!なんなのっ!?何が言いたいのっ!!」
ライザは取り乱していた。胸の痛みに泣き喚く。
「こういうことだよ」
スターンはテーブルの上に置いてあった写本を掴んだ。そして、後方のベッドに放り投げる。
「……?な、なに……?」
スターンがとった意味の分からない行動に、ライザは目を奪われた。
「僕は、この本を君たちに渡さない」
「な、何を言ってるんですか!?」
アスカが叫ぶ。それが何を意味するのかを考えれば、到底、理解の出来る発言ではない。
「スターン……。嘘、嘘でしょっ!?」
ライザはテーブルを押しのけてスターンに飛びかかろうとした。アスカがそれを止める。
「もう一度、はっきりと宣言しよう。僕はこの本を君たちに渡さない。僕は、契約を破る」
そう言った途端、スターンの足下から炎が舞い上がった。
「いやあああああああああああああああああっっ!!!」
ライザが半狂乱になって泣き叫ぶのを、アスカは抱きついて必死で押さえた。
「……ごめんね」
スターンが塵も残さずに燃え尽きる直前、ライザには確かにその言葉が聞こえていた。
151荒野の魔法少女 第6話 23/24:2010/04/14(水) 17:45:41 ID:1GRZ59Q5
コンコン、と扉をノックする音が聞こえた。
「すみません、ライザさんとアスカさん。いますか?」
聞き覚えのある声だ。呆然と床に座り込むライザの代わりに、アスカが扉を開けた。
「もう、終わってしまったんですね。時間通りだ」
そう言って悲しそうに微笑むのは、二人にスターンの情報を与えた若者だった。

若者はゆっくりと話し出す。
「僕は、スターン先生の患者でした。
慢性の病気で、出歩くこともままならなかったんですが、最近、スターン先生の治療で完治したんです」
「それは、やっぱり……」
「はい。その本の魔力で開発された魔法によって、です」
若者はスターンの事情を知っている。このタイミングでやってくるのだから、当然だと思えた。
「僕は、どうにかしてスターン先生にお礼がしたかった。何か出来ることはないかと訊ねたんですが、先生は何もいらないと言いました。
 それでもしつこく付いて回りました。正直、迷惑だったと思いますが、そんなことが出来るのも、先生のおかげなのです。
 根負けした先生は、僕に悩みを打ち明けてくれました。その本のこと。自分の身体に起こっている変化のこと。
 先生には、このままでは自分が人を襲ってしまうことが分かっていたんです。
 この村にいる女性では、先生との性交渉に耐えることが出来ない。つまり、殺してしまうことになる。
そんな中、先生は本のことを調べる過程で、よく似た本を探している人達のことを耳にします。
 魔法少女と呼ばれる彼女らならば、自分のことを受け入れられるかも知れない。先生は、そんな一縷の望みにすがりました。
 だから強引にでも、先生を受け入れることが出来る魔法少女を連れてきたかった。
 僕は隣町まで出稼ぎを装って、あなたたちを待ちました。その間、先生はいつも本を持って村中を駆け回っていたはずです。
 そして、狙い通りあなたたちは現れた」
「じゃあ、なんで!?」
黙って聞いていたライザが声を上げる。
「私は……。私は、あの人のことを受け入れてもよかったのよ。なのに、なんであんなことをしたの!?」
ライザの勢いに、少年は圧倒された。物怖じしながらも、ライザの質問に答える。
「先生は、あなたたちとの契約を結びながら、自分の中に別の契約を結んでいました」
「別の契約?」
「はい。三日間、自分の欲望を抑えつけることです。
 魔力に犯された本能に操られず、自らを律しなければならない。
そうでなければ、たとえ相手が魔法少女であっても、いつか壊してしまう。
 先生は、それが出来なかった時は、自らの死を持って償うつもりだったんです」
「何よ……、そんな、勝手なこと……」
ライザは二人の目を憚らずに大粒の涙を流していた。
「先生から、あなたたちに伝言があります」
「伝言?」
「はい。あなたたちは、三日間この小屋で過ごしたことにより、本の魔力の影響を受けていると。
 そのため、数日間は身体が刺激に敏感になるけれども、その後は元に戻るはず、だそうです。
 それと、これを」
青年は小瓶を二つ取り出した。
「これは?」
「記憶を消す薬だそうです。これを飲めば、この三日間の出来事をなかったことに出来ます。
 身体にも後遺症は残りません。あなたたちの手元には、その本だけが残ることになります」
「記憶を、消す……」
ライザは震える声で呟いた。
消す。スターンに犯された記憶を。スターンを愛しいと思った記憶を。
そうすれば、この苦しみから、あまりにも不条理な失恋の苦しみから解放されるのだ。
「僕が謝っても、取り返しが付かないことは分かっています。ですが、本当に済みませんでした。
 あなたたちは被害者です。僕と先生の都合で利用されただけなのです。
 罰を科すというのなら、先生の分まで僕が甘んじて受けます」
「そ、そんな……」
アスカは戸惑ってしまう。確かにスターンを憎く思う気持ちはあるが、目の前の青年に罰を与えようなどという気にはならなかった。
ライザは何も言わない。青年が手渡した小瓶を握りしめ、見つめるだけだった。
152荒野の魔法少女 第6話 24/24:2010/04/14(水) 17:48:32 ID:1GRZ59Q5
「これを飲めば……」
ライザは小屋の外に出て、遠い目をしながら呟いた。
全て、幻と消えるのだ。辛さも、心地よさも、愛おしさも。
スターンはライザの想いを勘違いだと言った。錯覚にすぎないのだと。
だが、一体何が違うのだろうと、ライザは思う。
勘違いであろうと、錯覚であろうと、ライザが抱いた想いは確かに存在していた。
たとえ幻であっても、当人にとっては実際に知覚されたことが現実に他ならないのだ。
だから、ライザはスターンへの想いを振り切れずにいた。
もう決して叶うことのない歪んだ恋心。それでも手放すことが出来ない。
ライザは小瓶の蓋を開けた。これを捨ててしまえば、迷いも消える。
このまま、傷心の痛みを抱えて生きてゆく踏ん切りが付く。
しかし、ライザの震える手はそれをすることができなかった。
それならば飲んでしまえばいいと、ライザの心の中で声がする。
覚えていたっていいことなどない。明日からのために、全て忘れてしまえ、と。
自分には、すべきことがあるはずじゃないか。その障害となるかもしれない心の傷など抱えているべきではない、と。
ライザは小瓶を口元まで持って行く。
あと少し手前に傾けるだけで、液体は喉を通り抜けていくはずだ。
もしも反対側に傾ければ、液体は地面に流れ落ちる。
(スターン……)
ライザは深い沈黙の末、小瓶を一気に傾けた。

/ 第6話 END
153杏の人:2010/04/14(水) 17:51:29 ID:1GRZ59Q5
以上です。次回は荒野の魔法少女 第7話 共通 通常END BAD ENDです。
WORST ENDについてのご意見ありがとうございました。
参考にさせて頂いて、今後のやり方を考えようと思います。

今回も、楽しんで頂ければ幸いです。また次回お会いしましょう。
154名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 18:02:23 ID:2rS+0t+b
キタワァーーー!家帰ってから超読む。乙です!
155名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 22:44:41 ID:jS7P1+0e
GJとしか言いようがない
やっぱ個人的には快楽系の方が好きだ
156名無しさん@ピンキー:2010/04/14(水) 23:50:46 ID:jX9ORo90
ふぅ……新機軸乙でした。
こういう展開で理解できたんですが、行為と描写が激しければ快楽系でも全然いけるとわかりました。
世の中は和姦系と凌辱系で分けられていると思ってたものの実はそれだけじゃないんですね。
好きな所はアスカが意識を失っていた時の描写とかぺったん胸が無理矢理引っ張られてるとこだったりしますが。
前回の話しでもぺったん胸がギザギザ舌に引っ張られたりする描写が好きだったです。
157名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 00:00:17 ID:Y1uBa5g3
正直仕事帰りの疲れが飛んだw
明日への活力だね
158名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 00:06:02 ID:YvPdo8d5
乙でした!
快楽系ながら、凄まじい責めにゾクゾクしました!
159名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 03:32:12 ID:s9YwHafr
一体どっちに傾けたのか気になる引きだなぁ。
160名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 06:31:03 ID:SuLL9wI6
あのラストは上手いよな
161名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 22:46:44 ID:ZgdAoMrj
>>160
次回が超気になるね
162名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 20:34:58 ID:HMWmfzTC
BAD ENDがあるってことなので、その意味でも次回が超気になるね。
163名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 00:05:51 ID:mUeHcFb8
ところで、録りだめた仮面ライダー見てたら「夢の中に出る怪人と戦うために夢の世界に入ったライダーが、眠っていて無防備な身体を現実世界で敵に攻撃される」って、天地の人のヒースVSアレクシアそのままの展開が。
以前、確か作者自身がドーパント枠とか言ってたし、魔法少女の決め技も「浄化(ジョーカー)」だし、偶然とは思えない奇跡の一致だった。
164名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 00:18:48 ID:aAMJYMFr
おいおい…
165名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 00:37:41 ID:BKaNSJSo
特撮系はわからんが元ネタっぽいのあるもんだな。
166名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 00:06:38 ID:VTrroK8t
いやまぁ、それ二週間前の放送だから、天地の人の方が先だけどね。
167名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 07:10:39 ID:FdYMj2HA
つまり仮面ライダーのスタッフはここを見ていると・・・
168名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 07:21:46 ID:pdYxgNKM
その発想はなさすぎた。
169名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 12:39:23 ID:d4dZZdu0
おいおい…
170名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 14:35:50 ID:JTwJbi2q
お前らってジブリール4買うの?
ジャンル的にはストライクなわけだが
171名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 17:06:20 ID:pdYxgNKM
ジャンル的にはぴったりだが斬死刃留クラスのハードさも欲しいな。
172マユの人:2010/04/20(火) 23:22:24 ID:ZSh8GHXI
こんばんわ、前スレで告知していましたが、魔法少女マユのもう一つ考えていた展開の話を投下します。
最初は分岐するシーンから書いて投下していこうかと思っていましたが、最初期の酷い部分を書きなおしたいという思いもあり、
1話から構成を変えて、投下していく事に決めました。
前作との差別化を図る為に、タイトルは『魔法少女マユRestart』です。
ホントはもっと良いタイトル付けたかったのですが、思いつきませんでした。;
今回は快楽系がメインの陵辱となります。
それでは、投下を開始します。
173魔法少女マユRestart 第一話 1/16:2010/04/20(火) 23:24:07 ID:ZSh8GHXI
「はぁ、はぁ…」
深夜の人気の無い公園を、若い女性が何かに追われる様に走っている。
「きゃっ!」
走っていた彼女の右足に、後方から伸びて来た触手が絡みつく。
女性はバランスを崩し、地面に倒れこんでしまう。
倒れ込んだ女性の体に、更に触手が絡みつき拘束する。
『ゲギャギャギャ…まずは一匹っと…捕えましたぜ、セディア様』
両腕が長い触手になっているトカゲの様な魔物が、その触手で女性を捕えながら卑下た笑いを漏らしていた。
「よくやったわ。後2、3人捕まえて帰るわよ」
魔物の言葉に答えたのは、黒を基調とした服を着る黒髪の女性だ。
見た目は20代半ばといったところで、服と同じ漆黒の髪を肩辺りまで伸ばしている。
豊満な胸を強調する様に胸元は開かれ、大きくスリットの入ったスカートからは艶かしい足が見えていた。
「さって…次の獲物を探さないと…お前達、行きなさい」
彼女の周囲に控えていた狼の様な姿をした魔物達が、彼女の指示と共に動き出そうとする
「待ちなさい!」
突如聞こえた声に、魔物達は声の聞こえた方へと向く。
魔物達の後方の道に、一人の少女が立っていた。
歳の頃は13か14歳くらい…背中の半ばほどまで届く栗色の髪を端辺りでリボンで纏めている。
桜色のミニスカートに、赤を基調としたジャケットを纏った少女は、右手に細身の剣を携えていた。
気の強そうな印象を受ける黒い瞳で、魔物達を睨みつけている。
「また来たわね…小娘!」
少女の姿を見た、セディアと呼ばれた黒髪の女は、忌々しげに吐き捨てる。
「その人を放しなさい!さもないと…」
『さもないと…?どうするってんだよ?そこから一歩でも動いたら、この女の命は無いぜ』
両手で拘束した女性を、少女に見せ付けるように突き出す魔物。
だがその瞬間、彼らの周囲に小規模な爆発が次々生じる。
『なっ!?』
「くっ…なんなのよっ!?」
魔物やセディアは驚いて周囲を見ます。
魔物達が爆発に驚き周囲が煙に包まれた瞬間、少女は凄まじいスピードで駆け出し、一気に間合いをつめる。
『ぎゃあああっ!!?』
周囲を見回していたトカゲ型の魔物が、突如生じた痛みに絶叫を上げる。
少女が手にした剣で、女性を捕らえていた魔物の腕を切り裂いたのだ。
煙が晴れた時には、女性は少し離れた場所に球状の淡い光に包まれていた。
「ナイスだよ、ユーリィ!」
「この人の事は私に任せて!マユちゃん」
「うん、頼んだよ!」
女性の傍らに立っていたマユと呼ばれた少女は、肩の辺りに飛んでいた可愛らしい白いドレスを着た、
人形のような大きさの青髪の少女、ユーリィの言葉に頷く。
「あーもう!あのチビ…アンタ達、行きなさい!!」
マユ達を睨みつけながら、セディアは配下の魔物達に号令を放つ。
魔物達が一斉にマユへと襲いかかっていく。
174魔法少女マユRestart 第一話 2/16:2010/04/20(火) 23:25:05 ID:ZSh8GHXI
マユは自分めがけて殺到してくる魔物達に向けて、剣を突き出す。
「いけぇっ!」
剣の周囲に生み出した光の矢を、気合いの声と共に放つ。
彼女に襲いかからんとしていた魔物達は、光の矢に次々と撃ち貫かれていく。
仲間が倒れ浮足立った群の中心に飛びこんで、マユは魔物達に剣を振う。
混乱している魔物達は、次々とマユに斬り伏せられていく。
瞬く間に、トカゲ型の魔物と後一体を除いて、狼型の魔物達は全て倒されてしまう。
『てめぇっ!調子に乗るんじゃねぇぇっ!!』
両腕の触手を再生させたトカゲ型の魔物が、最後の一体を斬り伏せていたマユに向けて触手を伸ばす。
「くっ!?…し、しまった…」
剣を持っていた右手を触手に絡め取られて、マユは顔を顰めながら呻く。
ギリギリと腕を締め上げられ、彼女は堪え切れず剣を手放してしまう。
『ゲギャギャギャ、形勢逆転だな!』
「おしっ!良くやったわ!」
マユの自由を奪った状況に、セディアはガッツポーズを取る。
「さぁ、たっぷりと可愛がってやりなさい!」
『言われずとも…おい、クソガキぃ…さっきはよくもやってくれやがったな!!』
必死に拘束から逃れようとしているマユに向けて、魔物は触手を振った。
「きゃあぁっ!」
触手で左肩を打ち据えられて、マユは苦悶の声を上げる。
「オラオラァっ!!」
魔物は更に触手を振い、マユの体を打ち据えていく。
「ああぁぁぁぁっ!!!」
体のあちこちを打ち据えられ、マユは堪らず地面に片膝をついた。
「オラッ!何座り込んでやがるんだ!」
「あうっ!」
魔物は触手をマユの細い首に巻き付け、無理矢理立ちあがらせる。
更に両足や腹部にも触手を巻きつけられ、マユは拘束されてしまう。
「うあぁっ!!」
首や胴を締め上げられ、マユは苦痛に顔を歪め、苦悶の声を漏らす。
剣を手放してしまい、体のあちこちを締め上げられた彼女に拘束から脱する術は無く、苦痛にただ身を捩る事しか出来ない。
「うぅぅ…くぅっ…」
唯一自由の効く左手で、首を締め上げる触手を振りほどこうとするが、彼女の力では触手はビクともしない。
魔物はマユを嬲る様に、ゆっくりと締め付けを強めていく。
更に力を増す締め付けに、ギシギシと彼女の華奢な体が悲鳴を上げる。
「くっ…ぅぅ…あぁ……」
マユの意識は朦朧とし、必死に触手を振りほどこうとしていた左手にも、力が入らなくなっていく…
左手が力なく下がった時、唐突に締め付けが緩められる。
「くはっ…けほっ、けほっ……」
締め付けが緩んだ事で、呼吸できるようになったマユは、苦しそうに咳き込む。
175魔法少女マユRestart 第一話 3/16:2010/04/20(火) 23:26:37 ID:ZSh8GHXI
「なんで途中で止めちゃうのよ!?もう少しで落ちるとこだったのに…」
魔物の唐突な行動に、セディアは不満そうに声を漏らす。
『簡単に終わらせちゃ面白くないでしょ。コイツはもっと色々やってやんないと、気が済まないんですよ』
ニヤニヤと笑いながら、魔物は苦しそうに咳き込んでいるマユに向けて、何本か触手を伸ばす。
「ひあっ!?」
服の胸元をこじ開けて、服の中に侵入した触手の動きに、マユは思わず声を上げる。
服の中に入り込んだ触手は、マユの控え目な胸に、下着の上から巻きついて揉みしだいた。
「いやぁぁっ!」
胸を弄ばれマユは身を捩るが、締め付けは緩んだものの、振りほどける程力は弱まっておらず、拘束から脱出する事は出来ない。
『ゲハハハッ!良い声で鳴くじゃねぇか!オラッ、もっと鳴けよ!』
マユの反応に気を良くしたらしく、魔物は更に激しくマユの胸を弄ぶ。
触手で胸を撫でまわし、少ししこり立っていた乳首を、触手の先端で押さえつける。
グリグリと押さえていたかと思うと、先端に器用に巻きついて引っ張ったりもした。
「うぅぅぅっ!やだっ!やめてぇっ!!」
イヤイヤと首を必死に振りながら、マユは服の中に入った触手を引き抜こうとするが…
「んやぁっ!」
スカートの中に入り込んできた触手が、下着に覆われた股間に触れ、声を漏らしてしまう。
触手は更に下着の上から、股を擦りつけていく。
別の触手が、マユの小振りの尻肉を捏ね繰り回す。
「やあぁぁぁぁぁっ!!」
股間を弄ばれて、頬を紅潮させながら身を捩り嬌声を上げるマユ。
『イイぜ、イイぜ!もっと鳴きやがれぇっ!』
魔物はゲラゲラと笑いながら、触手で更にマユの体を弄ばんとしたその時…
『グギャアアアアアァァッ!?』
突然放たれた風の刃に触手を切り裂かれて、魔物は絶叫を上げる。
「くぁっ…」
触手が切断された事で自由を取り戻したマユは、すぐさま後ろに飛び退いて、絡みついていた触手を振りほどいていく。
「マユちゃん!」
襲われていた女性を安全な場所に運んだユーリィが、彼女の側に飛んでくる。
先程の風の刃は、ユーリィが放った物だった。
「あ、ありがとうユーリィ…このぉ!…よくもやってくれたね!!」
もがき苦しんでいる魔物を見据えて、マユは拾い上げた剣の切っ先を魔物へと向け、意識を集中させる。
剣に魔力を集中させた彼女は、魔物めがけて駆け出す。
「てやぁぁぁぁっ!!!」
気合いの声と共に剣を突き出し、魔物の体を貫いた。
『ゲフッ…そ、そんな…ウソだろ…こ、この俺が…グギャアアアァァッ!!?』
怪物は絶叫と共に、ボロボロと崩壊し消滅していく。
176魔法少女マユRestart 第一話 4/16:2010/04/20(火) 23:28:17 ID:ZSh8GHXI
「ぐ、ぐぬぬぬ…」
持ち駒を全て倒されたセディアは、ギリギリと拳を握りしめながら呻き声をあげる。
「っ…さぁ!次は貴方の番よ!」
マユは彼女に剣を向けて言い放つ。
心なしか足元がおぼつかない様子だが、彼女の戦意は少しも衰えていない。
「こ、こんのぉ…調子に乗るんじゃないわよ、小娘!!」
ワナワナと震えていたセディアは、両手をマユに向けて突き出し、前方に六紡星の魔法陣を描く。
魔法陣から放たれた光がマユ達を襲うが、マユはバリアを張ってそれを防いだ。
「なっ!?」
驚きの声を上げるセディアに向けて、マユも両手を構える。
「これでも…くらえぇぇっ!!」
マユの叫びと共に、バスケットボール程の大きさの光球が放たれる。
回避する間もなく、セディアの至近距離で光球が炸裂した。
「きゃあああぁぁぁぁぁっ!!!」
セディアは光球の爆発に呑み込まれ、絶叫を上げる。
「覚えてなさいよーーーー!!今度会った時がアンタの最後だからぁぁぁぁっ!!!」
爆風に吹き飛ばされたセディアは、捨て台詞を叫びながら空を飛ばされていき、やがて夜の闇に消えた。
「…相変わらず、お決まりの捨て台詞だなぁ…あの魔族。服装もなんか悪の女幹部って感じだし」
剣を鞘に収めた後、はふぅとため息をつくマユ。
魔物に体を弄ばれたせいで、服が乱れているのに気が付くと、慌ててそれを直す。
「マユちゃん大丈夫?今手当てするね」
「ユーリィ、助かったよ…ちょっと油断しちゃった…」
触手に締め上げられた箇所に付いている痣や、打ち据えられた箇所へ、ユーリィが回復魔法をかけていく。
「どういたしまして…気を付けてねマユちゃん。魔族の中にああいう事をしてくる奴も沢山居るから」
「うん…気をつけるね…それで、襲われてた人は?」
「向こうで寝かせてるよ。記憶を消して送ったら、家に帰ろうよ」
ユーリィの言葉にマユは了解、と頷く。
「はぁ…今日は汗でベトベトだよ…もう一回お風呂入らないと…」
「私もお風呂入りた〜い」
「ユーリィはお風呂が大好きだねー」
「うん!こっちのお風呂楽しいもん!」
二人は他愛も無い会話を交わしながら、助けた女性の元へと歩いていく。
177魔法少女マユRestart 第一話 5/16:2010/04/20(火) 23:29:29 ID:ZSh8GHXI
彼女、秋月マユとユーリィが出会ったのは、さかのぼる事1ヶ月前…
夜遅く学校から帰る途中だったマユは、女性を捕らえようとしていた魔物に遭遇した。
そして自分も捕らえられそうになったところを、魔物の気配を察知して来ていたユーリィに助けられたのだ。
だがユーリィの力では魔物は倒せず、二人は魔物に追われ、絶対絶命の状況に追い込まれる。
その時、マユの内なる魔力の資質に気づいたユーリィは、彼女に頼んだのだ。
「お願い…あなたの力を貸して!内なる魔法の力を!」
マユはユーリィの頼みに応え、ユーリィの持っていたペンダントを受け取り、魔法少女に変身して魔物を打ち倒した。
戦いの後…ユーリィは自分の事、あの魔物達の事、そしてこの世界で起きている異変について語る。


「私はこことは違う世界…エルメリアから来たの」
彼女が言うにはその世界では、人間や彼女達妖精が共存して暮らしているらしい。
「そしてあの魔物は魔族って言うの、魔族は昔エルメリアに居た種族なんだ」
エルメリアは人間、妖精族と魔族がずっと昔から戦い続けていたそうなのだ。
それが百年前にようやく人間側の勝利で終わり、魔族の王は打ち倒され、魔族の残党達は異世界へと逃げて行った…
魔族達は高位の存在はとても強い力を持つが、それ以外の者達の力はそれほど強くなく…
それに対し人間側は多くの魔法使いが存在し、質で魔族達を圧倒したのだった。
魔族が去ったエルメリアには平和が訪れた…だがそれは3ヶ月前に破られることになった。
「追い出したはずの魔族達が戻ってきたの、今度は魔法使いにある程度対抗できる魔物を大量に引き連れて…
 私達も応戦したんだけど、敵の数が多くてジリジリ押され…世界の3分の1を制圧されて、
 敵の戦線が広がった結果、ようやく侵攻を止めれたの」
本来高位の存在の絶対数が少ないはずの魔族達が、何故ここまで戦力を強化できたのか…
そして何故倒しても倒しても増え続けるのか、それも魔族の繁殖能力からは考えられない勢いで…
それを調べた結果驚くべき事が判明した、魔族達は逃げた先の世界…つまりこの地球を拠点に魔物を造り上げ、
戦力を増強しているという事が、そしてその魔物…魔族が『造魔』呼ぶ存在は、人間の女性の生命力や魔力を糧に成長する…
造魔の製造を行う為に、彼らが人間を狩っているという事も…
「このままこっちで行われている事を放置していたら、エルメリアを攻めている軍勢は際限なく膨れ上がり、
 いずれ量でも質でも圧倒されちゃう…だから私みたいな妖精や魔法使いの人がこっちの世界に来て、
 奴らの人間狩りを妨害しようって事になったの」
そこで一度言葉を切った後、ユーリィは俯く。
「最初は私ともう一人、魔法使いの女の子と二人でここに来て魔族達を倒してたの。
 でも、2週間前に最高位クラスの魔族に出会っちゃってその子は…」
その魔族に陵辱されて心を壊されてしまった…ユーリィは消え入りそうな声でそう言った。
「私一人の力じゃ、さっきみたいに魔物を止めれない…お願い!力を貸して…私と一緒に魔物と戦って!」
ユーリィの言葉にマユは戸惑うが…やがて決心する。
「いいよ、手伝うよユーリィ」
「ホント!?」
「うん…あんな魔物がこの町の人達を襲ったり、ユーリィ達の世界を滅茶苦茶にするなんて…許せない!」
「ありがとう、マユちゃん!」
「宜しくね、ユーリィ。二人で頑張ろう!」
嬉しそうに笑顔を浮かべるユーリィに、マユも笑顔で答える。
マユはユーリィと共に、人を襲う魔物を次々と倒していった、倒した造魔の数は既に10体を超えていた。
178魔法少女マユRestart 第一話 6/16:2010/04/20(火) 23:30:51 ID:ZSh8GHXI
「ねぇ、ユーリィ…魔族の本拠地って何処にあるのか分からないの?」
被害者を家に送った後、家に戻った二人は湯船につかっていた。
タライに淹れたお湯に浸かり、気持ちよさそうにしているユーリィに、マユは尋ねてみる。
ちなみにマユの両親達には気付かれないように、魔法で物音が両親の寝ている部屋に伝わらない様にしてある。
「んー、他の皆も探してるらしいけど見つからないの。連中100年も先にこっちに来てるから…
 隠れるの上手いみたい。姿も人間に合わせてるだろうし…」
ユーリィ達の使命に人間狩りの妨害以外に、魔族の本拠地を突き止めるという役目も存在した。
こちらは彼らのホームグラウンドの様な場所なのだ。
幾ら狩りを妨害しようとしても、それをすり抜けて人間を捕えていく…全てを防ぐ事など不可能だ。
根本的に魔族の兵力増加を止める為に…彼らの本拠地を突きとめなければならないのだ。
だが探索は遅々として進んでいなかった…
魔族達は巧妙に偽装しているらしく、中々尻尾を出さない。
狩りも深夜、それも人気の無い地域を狙い、徹底して人間達に気取られない様にしている。
ユーリィ達エルメリアの人間より、魔族達の方が遥かに、人間の中に紛れ込むのが巧い様なのだ。
「人間の中に混じって生活してるかもね…普通にお仕事してたり」
マユの言葉に、ユーリィはえー、と声を漏らす。
「それは無いよー、戦争と陵辱が好きで好きでしょうがないアイツらが、そんな事するはずが無いと思う。
 アイツらがマユちゃんのお父さんみたいに、スーツをビシッと着て、会社に行くなんて想像できないよ」
いつもスーツを隙なく着こなしているマユの父親を思い出しながら、ユーリィは首を横に振って否定する。
「んー、良い線いってると思うんだけどなー…魔族がお店経営したり、会社勤めしたりしてるはずだよ!」
マユは否定するユーリィに対し、絶対にそうだよ!と力説する。


「ふぁ…夜の見回りは嫌じゃないけど、寝不足になるのがちょっとね…」
風呂から上がりパジャマに着替えたマユは、二階の自室に戻る途中であくびをする。
「ゴメンねマユちゃん、朝起こせるように頑張って早く起きるから」
「ん…ありがとうユーリィ」
申し訳なさそうに言うユーリィに微笑みながら、マユは自室に入ってベッドに寝転ぶ。
そして両親の部屋に張っていた魔法を解除する。
ユーリィはマユのベッドの側にある、バスケットの中に敷かれた布団に入る。
「じゃあおやすみ、マユちゃん」
「うん…おやすみユーリィ…」
電気を消して布団を被ったマユは、戦いの疲労からかすぐに眠気に身を委ねる。
やがて二人は、小さな寝息を立てて眠り始めた。
179魔法少女マユRestart 第一話 7/16:2010/04/20(火) 23:32:21 ID:ZSh8GHXI
マユ達の住む町から少し離れた、多くの企業が集まる大都市。
並び立つ高層ビル群の中でも、そのビルは一際高く周囲を圧倒する規模のものだった。
製薬業を中心に幅広い分野に事業を展開し、高い技術力で他社を圧倒し、シェアを伸ばしていく巨大複合企業の本社…
そのビルの地下には、空間を捻じ曲げて作られた、広大な施設が存在する…そこが魔族達の本拠地であった。
マユ達に敗れたセディアは、そこへ逃げ戻っていた。
「…また、失敗したのかね」
豪奢な椅子に座った、黒いスーツを着た銀髪の30代半ばと思われる男性が、階下に跪いているセディアへ向けて、呟く様に言う。
「も、申し訳ありません…ヴァルアス陛下…またも魔法少女の妨害が…」
主の言葉に震えながら、セディアは俯いたまま言葉を絞り出す。
彼の血の様に赤い眼で睨まれると、身が凍りつく様な感覚にセディアは襲われた。
彼女から視線を外すと、男は側にあるテーブル上のチェス盤へと目をやる。
「いやはや…清々しいくらいのダメダメっぷり。造魔何匹潰せば気が済むんですか?この無能さん」
ヴァルアスと呼ばれた男の隣に座り、チェスの相手をしていた青年が、にっこりと微笑みながらセディアに向かって言い放つ。
青年は紺色のスーツを隙なく着こなす、20代前半と思われる線の細い容姿だった。
癖のない栗色の艶髪、と紫の瞳を持つ涼しげな顔立ちは、人間で言えば間違いなく美形の部類に入る。
彼の名はレドリック…魔族の中でも最高位の力を誇る存在で、王であるヴァルアスの側近を務めている人物だ。
エルメリアで戦争の指揮を執っている他の最高位魔族達と違い、彼はこの本部の統括を行っている。
「っ…」
彼から浴びせられた侮蔑の言葉に、セディアは何かを堪える様に拳を握りしめていた。
「何か不服でも?…他の者達も同様に妨害を受けているけど、貴方の成績は断トツで最下位なんですよ?」
セディアの反応を楽しむ様に、レドリックは小さく笑いを漏らしながら、更に言葉を浴びせる。
「…造魔のコストは馬鹿にならない。こうも失敗が続くなら…」
「彼女を解任して、彼女の受け持っていた地区に別の者を当てては?何体も造魔を倒しているその少女は、母体としてもさぞ有用かと」
溜息を漏らすヴァルアスに、レドリックがにこやかな笑みのまま進言する。
「お、お待ちください!もう一度…もう一度だけチャンスを下さい!」
彼らの言葉を聞いたセディアは、真っ青な表情で必死に声を上げる。
「だ、そうですが…如何します?」
階下のセディアを冷ややかな視線で見下しながら、レドリックは主へと尋ねた。
「……よかろう、これが最後のチャンスだ。しくじった場合は…分かっているな?」
「…はい、承知しております」
「宜しい…手段は問わない、必ずその少女を捕らえてきたまえ」
その言葉を受け、セディアは立ち上がり退室していく。
「…随分お甘い事ですねぇ…普通なら即刻解任物かと思いますが」
「何…ラディウス博士の姉だという事で、少しだけ猶予を与えてやっただけだ。彼はよく働いてくれるからね」
「むしろ彼は、何で解任してくれないんだって言いそうですがねぇ…今回も彼女は彼に泣きつくでしょうし」
王の言葉に苦笑し、レドリックは親しい友人の顔を思い出しながら、白いナイトの駒を片手に言う。
「それでその少女を捕えれるならいいさ…ラディウス博士には悪いとは思うがね…ところで、朝からの予定はどうなっている?」
「ええと…本日は会議が4件、お昼に与党議員の方々との会食が…夜は政府主催の晩餐会にご出席頂きます。その他にも来客が…」
レドリックが書類を片手に告げるスケジュールに、ヴァルアスは思わず顔を顰めてしまう。
「……忙しいスケジュールだ。暇を持て余し、戯れに始めた事だったが…会社を大きくし過ぎたか」
「だから言ったでしょう。ビジネスという名の戦争に興じられるのも良いですが、大きくし過ぎると後々大変ですよって」
溜息を漏らした主に、レドリックはまた苦笑しながら言った。
180魔法少女マユRestart 第一話 8/16:2010/04/20(火) 23:33:54 ID:ZSh8GHXI
謁見の間から退室したセディアは、すぐさま本拠地内にある研究開発エリアへと向かう。
「ラディウス!何処に居るの!?」
目的の研究室に入った彼女は、周囲を見回しながら呼びかける。
ぐにっ
研究室に足を踏み入れた直後、彼女は何かを踏みつけてしまう。
「ぐにっ?」
何を踏んだのだろうか…とセディアは足元を見下ろす。
彼女は床に倒れていた、白衣姿の女性を踏みつけていた。
女性はうつ伏せに倒れ、まるで死体の様にピクリとも動かない。
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
踏みつけている女性を見て、セディアは大きな悲鳴を上げる。
「うるせえぇぇぇぇっ!!!仮眠の邪魔すんなぁぁぁぁっ!!!」
研究室の奥にあったソファーに寝そべっていた少年が、起き上って悲鳴に負けない様な怒声を放つ。
「って……なんだ姉貴か…何叫んでんだ?」
むくりと起き上った白衣姿の15歳くらいの少年は、ポリポリと頭を掻きながらセディアの方に近づいていく。
彼は長い黒髪を、二本の三つ編みのおさげにしている。
少年の名はラディウス、セディアの弟であり、魔族の造魔製造の中核を担う人物だ。
「ラ、ラディウス…こ、これ…」
眠たそうに尋ねてくる弟に対して、セディアはガタガタと震えながら、足元の死体の様に倒れている女性を指さす。
「何だぁ…って、先生じゃねーか」
寝ぼけ眼を擦りながら、ラディウスも女性を見ていたが、やがてポツリと漏らした。
「せ、先生?」
「おう、リレイア先生だよ。姉貴…まさか先生の事知らないとか言わないだろうな?俺と一緒に造魔計画を立ち上げた人だぞ…」
未だ落ち着かない様子で尋ねてくる姉に、ラディウスは呆れた様に言う。
「あ…いや、あの…その…し、知ってるけど…直接お話しした事は無いし…顔も見えなかったし…」
ラディウスの言葉に狼狽した様子で、目を反らしながらセディアはボソボソと小さく言い訳を漏らす。
「はぁ…まぁいいさ…先生、先生。起きて下さい、先生ってば」
倒れている女性に近づいて、肩を少し揺すりながらラディウスは呼びかける。
少し間を置いて、女性は「うぅ…」と小さく呻き、モゾモゾと体を動かし始めた。
ゆっくりと起き上った彼女は、ぼんやりとした様子でラディウスをしばしの間見つめていたが、やがて口を開く。
「あぁ……ラディウス君じゃないか…おはよう」
「おはようございます、先生」
半分寝ている様な様子の女性に、ラディウスはペコリと頭を下げる。
起き上った女性の年の頃は30前後といったところか…寝不足ならしく、眼元には大きな隈がある。
「んー…また床で寝ていたのか、私は…」
手入れがあまりされておらず、伸ばし放題といった様子の、金色の髪を直しながら彼女は言う。
半ば脱ぎかけの状態だった白衣を着なおし、胸元を肌蹴せていたブラウスを合わせる。
そして中途半端にずり落ちていたアイマスクを、額の辺りに上げて、彼女はゆっくりと立ち上がった。
ラディウスに先生と呼ばれていた彼女…リレイアは彼の師で、魔族最高の技術者と称される人物だ。
かつて、魔族の魔術の全てを極めた彼女は、こちら側の世界で触れた科学技術に新たなる可能性を見出し、探究を始める。
同じ様にこちら側の技術に興味を持ったラディウスを弟子にし、二人は科学と魔術の融合という研究を続けた。
そして不足する兵力の解決策として、造魔を製造する計画を立ち上げたのだ。
もっとも彼女は、最近は造魔の製造や研究はラディウスや他の技術者達に任せ、別の研究を行っている。
181魔法少女マユRestart 第一話 9/16:2010/04/20(火) 23:34:45 ID:ZSh8GHXI
「…しかしラディウス君。幾ら私を起こす為とはいえ、レディの部屋に勝手に入ってくるのは感心しないぞ…
 女にも色々と見せたくない物も有ってだなぁ…」
フルフルと軽く頭を振りながら、リレイアはラディウスに対して注意する様に言う。
「いあ…先生、ここは俺の研究室です」
「んん……?」
ラディウスの言葉に、彼女は周りをゆっくりと見回す。
そして、この部屋が自分の部屋で無い事を理解すると、ポンっと手を叩く。
「つまりアレか…私はまた部屋に帰る途中で行き倒れたのか」
「その様で…仮眠中の俺の研究室に迷い込んで、力尽きちゃったみたいですね」
「い、行き倒れ…何で…」
苦笑しながらラディウスはリレイアに頷くが、セディアは納得がいかないという様子でブツブツと呟いている。
「なるほどなぁ…確か眠くなって自室に帰ってシャワーを浴びて一眠りしようと、研究室を出たまでは記憶があるのだが…
 いやいや済まない。また迷惑をかけたね、ラディウス君」
「いえ、お気になさらず…しかし、俺も人の事は言えませんが、少しはご自愛ください。
 先生いつも限界ギリギリまで寝ないで、研究をしてるんですから…たまにはゆっくり休んで下さいよ」
「フフフ、ありがとう…だが研究が楽しくてねぇ…つい、時が過ぎるのを忘れてしまうんだ」
ラディウスの言葉にリレイアは苦笑いしていたが、ふとセディアの方を向く。
「…彼女は?」
「あ、俺の姉のセディアです」
「お姉さんか…話には聞いていたが、こうして会うのは初めてだね。君の弟君に助手をして貰っているリレイアだ」
柔和な微笑みと共に、リレイアはセディアに向けて片手を差し出す。
「ど、どうも!お、弟がいつもお世話になっております…」
「いやいや、世話になっているのは私の方だよ…優秀な彼が居てくれるお陰で、私は自分の研究に打ち込めるのだから」
慌てて手を握り返しながら答えるセディアに、リレイアはニコニコと笑みを向ける。
「……ところで姉貴、何か用があって、俺の所に来たんじゃなかったのか?」
ポツリと漏らされたラディウスの言葉に、セディアは本来の目的を思い出す。
「そうだった!!ラディウスお願い!私に造魔をつ…」
「断る!!」
「最後まで言わせない程の即答っ!?なんでよっ!?」
「俺はドラ○もんじゃない!姉貴の尻拭いなんか真っ平ゴメンだ!!
 そもそも今月作った造魔は、全部ルフィリア様の軍集団に派遣するって決まってるんだ!!」
「ラディウス君、コーヒーを頂くよ」
ギャーギャーと二人が口々に喚き合うのをよそに、リレイアはのんびりとした様子でコーヒーを淹れ始める。
「アタシもう後が無いのよ!今度失敗したら……」
「陛下かレドに思いっきりお仕置きされた後に、資料整理係に格下げかな?そうなったらコキ使ってやるから覚悟汁!」
「いやあああぁぁぁぁっ!!!お仕置きいやーーーーーーっ!!!」
ラディウスの言葉に、セディアは頭を抱えて絶叫する。
「まぁまぁ落ち着きたまえ二人とも…コーヒーを飲みたまえ」
騒ぎまくっている二人に対して、二人の分もコーヒーを淹れたリレイアは、コーヒーの入ったコップを差し出す。
「あ、どうも先生…」
「す、すみません…」
差し出されたコーヒーを前に、二人は動きを止めてそれを受け取る。
182魔法少女マユRestart 第一話 10/16:2010/04/20(火) 23:36:10 ID:ZSh8GHXI
「いいじゃないかラディウス君。造魔の一体や二体ぐらい…お姉さんの力になってあげれば」
近くにあった椅子に腰かけながら、コップを片手にリレイアはラディウスに言った。
「リ、リレイア博士!」
思わぬところから助け船を出され、セディアは彼女の方を、キラキラと目を輝かせながら見る。
「し、しかしですね先生…こちらも攻略軍から増派の要請が来てまして…」
「ふむ、そうかぁ…まぁそちらが優先されるのは当然か…君の造魔は優秀だからな」
抗議の声を漏らすラディウスに頷きながら、リレイアは顎に手を当てて思案する様な素振りをする。
「宜しい、では機獣の試作品をセディア君に貸して上げよう。それでいいかな?」
「えええええぇぇっ!?」
「ほ、本当ですか!?」
リレイアの発言に、ラディウスとセディアが同時に声を上げた。
機獣とは、現在リレイアが研究開発を進めている、魔術と科学を融合させた新たなる兵器の事だ。
主にエルメリアでの拠点警護や、こちら側で行われている人間狩りへの投入を目指して、開発生産が進められている。
「ダメですダメです!先生の作品を姉貴に貸し与えるなんて!先生が姉貴に手を貸す必要無いですよ!!」
「ちょ!ラディウス何言ってんのよ!!」
また騒ぎ出す二人を前に、コーヒーを一口飲むとリレイアは口を開く。
「いやいや、いつもラディウス君には世話になってばかりだからね。そのお姉さんであるセディア君に、
 私が力を貸すのは、別におかしい事じゃないだろう?それに試作品のデータも欲しいしね」
「ダメっすよ!姉貴は先生の作品を絶対壊しますから!!」
「ラディウス!アンタ黙ってなさい!是非ともお願いします!リレイア博士!」
「ダメったらダメだーーー!!」
取っ組み合いを始めかける二人に、リレイアは「まぁまぁ」と宥めると…
「それじゃあ、やはりラディウス君が造魔を作ってあげたまえ。ルフィリアには私から話を通す」
「は、はぁ…先生がそう仰るのなら…丁度エルメリアから送られてきた上物の母体も居ますから、それで造魔を作ります」
「うん、そうしてくれたまえ」
渋々といった様子で言うラディウスとは対照的に、リレイアは満足そうに頷く。
「では私は研究に戻るとしよう…いや、その前にシャワーくらいは浴びておくか…セディア君、強いのを作ってもらいたまえ」
「あ、ありがとうございます!博士!!」
「頑張りたまえよ…では失礼」
瞳を潤ませながら手を握りしめてくるセディアの頭を、よしよしと軽く撫でると、リレイアはゆっくりとした足取りで部屋を出て行く。
「「………」」
彼女が退室した後、二人はしばし黙りこくったまま睨みあっていたが、やがてラディウスが動く。
「先生の頼みだ。特別に一体作ってやるよ」
「ええ、お願い…それで、上物の母体って?」
「エルメリアで捕えた魔法使いの小娘だ。なかなかの使い手だそうな」
研究室の奥に入った二人の前に、円筒型のガラスに閉じ込められた少女が居た。
年の頃は14歳くらいか…腰まで届く長い金髪が目を引く容姿のその少女は、手足を触手に拘束され身動きを取れぬ状態にされていた。
彼女の四肢を拘束する触手は、根元の部分が機械に繋がった奇妙な物だった。
183魔法少女マユRestart 第一話 11/16:2010/04/20(火) 23:37:24 ID:ZSh8GHXI
「…えらくボロボロね」
「そりゃあ、捕らえた時に楽しんでるだろうからな。よく楽しみ過ぎて、捕らえたのを殺しちまうんだよな、攻略軍の連中…
 無傷でとは言わないから、もっとこっちに回してくれりゃ、こっちで人間狩る手間かけずにすむのに」
「前線の連中は、加減知らないから殺しちゃう事も多いからねー、仕方ないんじゃ?」
彼らの言葉通り、少女の服はあちこち引き裂かれ、布切れ同然といった状態で、体は傷だらけであった。
「大丈夫なの?こんなので…」
「見た目は酷いが活きはいい、魔力もたっぷり持ってる。強力な造魔が作れるぜ」
ラディウス達の声で少女は意識を覚醒させ、うっすらと目をあける。
「っ……こ、ここは…」
「おや、目が覚めたかい。お嬢ちゃん」
「…っ!?魔族!!」
ぼんやりとした様子だった少女は、ラディウスの言葉に反応し体を動かそうとする。
しかし、触手に体を拘束されている為、少女は殆ど動けない。
「ここは俺らの本拠地たる世界だ…逃げようなんて考えないことだな」
「……何をされたって私は、絶対に喋らないんだから!」
「へ…?ぷ、くくく…自分が取調べを受けると思ってるのか君は」
きょとんとした表情を浮かべた後、笑い出す少年の態度に少女は戸惑いを覚える。
「え…どういう事…?」
「拷問なんかしないよ、そういうのは野郎を捕まえてやるさ…君ら女の子には別の役目があるんだよ。えーっと…姉貴ー、何型がいい?」
触手に繋がっている機械のコンソールに指を走らせながら、ラディウスは傍らに立つ姉に尋ねる。
「何でもいいわ、あの小娘ヒーヒーいわせれる奴なら」
「そういうのが困るんだよなぁ…んー、何にするかな。放電能力を与えたネズミ型は…この間攻略軍に送ったし…
 飛行能力を持つ亀型も、少し前に送ったしなぁ…」
モニターに映されるデータを眺め、ラディウスはしばし思案していたが、やがて考えをまとめたらしく作業を再開する。
「データで見る限り、大火力の魔法を使う子の様じゃないからな…再生能力の高い触手持ちにするかね」
「それいいわ!実は今回も触手持ちだったんだけど、結構いい線行ったのよ!」
「なるほどねぇ…んじゃ、植物系の奴にしよう」
ピアノを演奏する様に、ラディウスは滑らかな動きでコンソールに指を走らせる。
それに反応する様に、少女を拘束している触手が蠢き始めた。
「ひっ…何、何なの!?何をする気なの!」
蠢きだす触手に怯える様に、身を強張らせながら少女は叫ぶ。
その言葉に、ラディウスは彼女の方を向いて首を傾げる。
「あれ?君造魔の作り方知らないのかい?…君にはこれから造魔の母体になってもらうんだ」
ニヤニヤと笑いながら言うと、ラディウスはコンソールを動かす。
触手達の動きが激しくなり、少女の華奢な体に無数の触手が絡みついていく。
「あ、あぁ…や、やだ…た、助けて…誰か助けて!!」
自分がこれから受ける行為を理解した少女は、力の限り体を動かし、拘束から逃れようともがいた。
184魔法少女マユRestart 第一話 12/16:2010/04/20(火) 23:38:57 ID:ZSh8GHXI
「泣いたって誰も助けに来る訳無いさ。大人しくこれでも咥えていなよ」
「むぐうぅぅっ!!?」
バタバタともがいていた少女の口に、太い触手が一本入り込む。
「むぅっ!んん!!」
突然の事態に、少女は目を白黒させる。
口内に侵入した触手は、先端から細い触手を何本も伸ばし、少女の口内を蹂躙していく。
「んーーっ!!」
舌を触手に弄ばれ、歯や上顎を舐める様に擦られる。
呼吸できない苦しさに、少女は瞳に大粒の涙を浮かべ、首を振る。
その行為を妨害せんと、太い触手が彼女の額に巻き付き、首を動かせない様にしてしまう。
口内を弄ぶのを止めて、細い触手を収納した触手は、喉の奥へと侵入していく。
そして、喉の奥で激しく前後運動を始める。
「ぶごっ!?ぐぶっ!!」
触手が動く度に、少女は醜い声を漏らす。
前後運動は徐々に距離が延び、触手は食道にまで前進していく。
「んげぇっ!!」
激しい吐き気が少女を襲うが、触手に口を塞がれていて吐く事すら出来ない。
食道や喉を擦りつけて前進していた触手が、突然先端から液体を放つ。
「――――っ!!!」
大量の液体を食道に向けて放たれ、少女は声にならない悲鳴を上げる。
やがて液体の放出が止まると、触手がゆっくりと口から引き抜かれた。
「ぐげっ!げほっ、げほっ!」
触手の口虐から解放された少女は、苦しそうに咳き込む。
口の端からは涎や触手が放った白い液体が零れ、頬は紅潮している。
「ぅ…うぅ…ふぁ…」
少女は小刻みに体を震わせて、小さく声を漏らす。
(か、体が…熱い…こ、これって…まさか…)
触手から解放された直後から、少女の体は徐々に熱を帯びていきつつあった。
エルメリアで魔族に捕えられ、凌辱を受けた際にも、同様の感覚を幾度も感じた事が有る。
(び、媚薬だ…)
心中で小さく呻いた彼女の体に絡みついていた触手達が、ゆっくりと動き出した。
「ひ、ひやぁっ!」
年齢の割には大きめの胸に触れられ、沸き上がった快感に少女は声を上げる。
それを合図とばかりに、触手達は一斉に彼女の体を弄び始めた。
ボロボロになっていた服を引き裂き、手や足に巻き付いて、粘液を分泌して体に塗りつけていく。
露わになった胸に触手が巻きついて、胸を捏ね繰り回す。
「ふぁぁぁぁっ!ひうぅっ!や、やめ…やめて!ひゃん!」
全身を襲う快感に身を捩り、少女は涙を零しながら叫ぶ。
185魔法少女マユRestart 第一話 13/16:2010/04/20(火) 23:40:04 ID:ZSh8GHXI
「造魔の素体に使う植物は…これにすっかな」
触手に全身を弄ばれている少女に、時折視線を向けながら、ラディウスは端末にデータを入力していく。
「強いの作ってよね、ラディウス」
「勿論、やるからにはパーフェクトにしあげるさ…その代り、姉貴が手こずってるっていう魔法少女、
 捕まえたら俺のとこ持って来てくれよな。結構な数の造魔倒してる強い子の様だし、ぜひ母体に使いたい」
姉の言葉に、ラディウスはニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「分かってるわ、ウフフフフ……あの小娘もコイツと同じ目に遭わせてやるわ…フ、フフフ…」
「そうだなぁ…その子捕まえてきたら、その子使って作った造魔も一体、姉貴にやるよ」
両手の指をワキワキと動かし、セディアは小さく笑いを漏らす。
(まぁ、あまり期待はしないがね…姉貴はいつも、肝心な所でミスやらかすからな…)
何やら妄想に浸って、怪しい笑みを浮かべている姉に目を向けて、ラディウスは心中で呟いた。
ラディウス達が会話を交わしている間にも、触手は激しく少女に絡みつき蠢く。
「ふぁっ!ひゃう!!くひぃぃぃっ!!!」
しこり立った胸の先端を、触手に弄ばれ少女は、頬を紅潮させながら喘いだ。
少女の体は、エルメリアで捕えられた際に受けた陵辱で、快感に敏感に反応する様になっている。
更に媚薬を飲まされた事で、至る所が性感帯に等しい状態だった。
胸を弄んでいた触手の先端が口を開き、ピンク色の可愛らしい乳首に噛みつく。
「ひぁっ!す、吸っちゃダメぇぇぇっ!!」
噛みついた触手が、母乳を吸う様に乳首に吸いつき、少女は叫び身を捩る。
腋の下に触手が近づき、口を開いて舌を伸ばし、腋を舐め回す。
「ふひゃぁっ!!やぁぁっ!!わ、腋はらめぇぇぇぇ…」
「ふーん、腋が弱いのか。それじゃ更に追加っと」
喘ぎ混じりの少女の言葉に、ラディウスはニッと笑みを浮かべながら機械を操作する。
さらに無数の触手が腋に近づき、舌を伸ばしたり吸いついたりした。
「んああああぁぁぁぁっ!!!」
少女は大きく体を仰け反らして、ビクビクと体を震わせる。
股間にも無数の触手が集まり、舌を伸ばして秘部を舐め回す。
これまで受けた愛撫で、秘裂は大量の愛液に濡れている。
それを触手達はゆっくりと舐め取り、少女に更なる快感をもたらす。
「きゃううううううぅぅぅぅぅっ!!」
勃起していたクリトリスに触手が噛みつき、少女は大きな叫び声を上げた。
あまり強くではないが、触手は小刻みに噛みつき、クリトリスに刺激を与えていく。
全身に加えられる愛撫に、次第に少女は耐えられなくなっていく…
「ひああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
快感に身を震わせていた彼女は、ついに限界に達し、絶頂を迎える。
大きく仰け反り、嬌声を上げている彼女の秘裂からは、大量の愛液が零れ出ていく。
「あらら、イっちゃったみたいね」
「んじゃ、丁度こっちの準備も整ったし、本番と行きますか」
ラディウスが再びコンソールに指を走らせる。
186魔法少女マユRestart 第一話 14/16:2010/04/20(火) 23:41:11 ID:ZSh8GHXI
機械本体から伸びる極太の触手が一本、絶頂の余韻に震える少女に向けて、ゆっくりと近づいていく。
少女はグッタリと項垂れ、触手の動きには気が付いていない。
足に絡みついていた触手が動き、少女の股を大きく開かせる。
「うぁ…な、何…?」
足を引っ張られた痛みで、少女が視線をそちらへと向けた。
そして、秘部へと迫る極太の触手を見て、ひっ、と小さく悲鳴を漏らす。
「何って…本番に決まってるだろ。これから君の体内に造魔の卵を入れるんだよ」
「や、やだぁ…そ、そんなの…入る訳…ないよぉ……」
恐怖に震えながら、少女は顔を引き攣らせて声を上げる。
必死に逃れようともがくが、ただ左右に体を振る程度の事しか出来ない。
少女の哀願も虚しく、触手が秘裂に突き刺さった。
「あ、あぎいいいいぃぃぃぃっ!!!
ゴリゴリと膣壁を傷つけながら進む触手。
凄まじい苦痛に、少女が絶叫を上げた。
少女はエルメリアで捕らわれた際に、魔物達に弄ばれ処女を失い、膣内は大きく拡張されていた…
だがその極太の触手にとっては、まだまだ狭いものだった。
「はぐううぅぅぅぅっ!!!」
触手は子宮口付近まで到達すると、ゆっくりと後退を始める。
ゆっくりと抜き出てくる触手は、傷つけた壁から流れる血で、赤く染まっていた。
膣口まで後退すると、再び勢いよく前進し、少女を突き上げた。
「あぎゃっ!ぐぎぃぃぃぃぃっ!!あぐぅっ!!」
突き上げられる度に、少女は大きく仰け反り、苦悶の声を上げる。
ピストン運動を、幾度となく繰り返していた触手が、一際勢いよく突き上げた。
「はぎゃあああああぁっ!!」
触手は子宮口をこじ開け、子宮内に突入し、壁を押し上げる。
少女の腹部が、ボコリと歪に膨れ上がった。
「あ…あぐ…あひぃ…」
ビクビクと体を痙攣させ、小さく声を漏らす少女。
「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
彼女の子宮に突き刺さった触手が蠢き、大量の溶液と共に、造魔の卵を子宮内に吐き出した。
少女の子宮は、洪水の様に溢れ出る溶液で、瞬く間に満たされてしまう。
溶液で満たされた少女の腹部は、妊婦の様に膨れ上がっている。
「あ、熱いよぉ!…お、おねがい…抜いて、抜いてよぉぉぉぉっ!!」
少女は涙を零しながら、必死に叫ぶが…
「んー、ダメだよ。これから造魔の卵に、たっぷり栄養を吸わせなきゃいけないんだ」
「そんなぁ…ひ!…はぅん…ひゃん…や、やめてぇ…」
首を横に振るラディウスの言葉と共に、責めを止めていた他の触手達が、一斉に行動を再開する。
187魔法少女マユRestart 第一話 15/16:2010/04/20(火) 23:42:12 ID:ZSh8GHXI
「君が快楽や苦痛で、精神を消耗すればするほど、造魔の卵は効率よく君の体から、魔力や生命力を吸いだせるんだ」
ラディウスはニヤニヤと笑みを浮かべながら、少女に告げる。
「ひぁぁぁ!らめぇぇぇ!とめてぇぇぇ!!」
少女の全身に、触手達が愛撫を加えていく。
体中を駆け巡る快感に、少女は嬌声をあげた。
「ウ、ウフフフ…ぜ、絶対にあの小娘もこんな目に遭わせてやるんだから…フ、フフフ…フヒヒヒヒヒ…」
「キモイ笑い声出すなよ……」
倒錯気味な笑みを浮かべているセディアを尻目に、ラディウスはデスクに向かい、資料に目を通し始める。
セディアとは違い、彼は少女が犯されるのにあまり興味が無く、そして時間が惜しいのだ。
雑用をしている下魔にコーヒーを頼み、目を通していた資料を片手に、パソコンで作業を始めている。
少女が犯されている様を見ていたセディアは、ふと操作盤のモニターに目をやり、映し出されていた内容にニヤリと笑う。
作業をしている弟に気付かれない様に、こっそりと機械を操作する。
「ふあああぁぁぁぁぁっ!!!」
少女の胸に絡みついていた触手が、激しく小刻みに振動を起こした。
膣に突き刺さったままの触手も、同様に激しい振動を起こす。
沸き上がる快感に、少女は身を捩り絶頂している。
少女の反応に気を良くしたセディアは、更に別のボタンを押した。
「はきゃああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
バチバチと凄まじい電流が、絡みついている触手から、少女の体に向けて放たれた。
少女の全身を青白光りが駆け巡り、少女は堪らず声を上げる。
「おい、姉貴。勝手に弄るな!」
ようやく異変に気付いたラディウスが、デスクから立ちあがって操作盤の元まで来た。
セディアが入力した命令を取り消して、操作盤にロックをかける。
「ちょ…なんで止めちゃうのよ!…電気責めとかバイブとか、もっと色々責めたらいいじゃない」
「ダーメ、姉貴は加減をしらないから、任せたらその子潰しちまう。程よく責めないと、折角の母体が壊れちまうぜ。
 造魔作りは、資格ある陵辱マイスターにしか許されないのだ」
「何よ陵辱マイスターって、しかもさっきまでオートで動いてたし」
「俺がプログラムした行動パターンだ。問題ない」
不満そうに頬を膨らませる姉を放って、ラディウスは再びデスクに戻る。
電撃は止まったものの、少女への愛撫は今だ続く。
触手達は尻肉を捏ね繰り回し、太股や臍に舌を這わせる。
「あひぃぃぃっ…も、もう…らめぇぇぇぇ…」
少女は口からだらしなく涎を零し、触手が激しく動く度に、体を揺らされていた。
188魔法少女マユRestart 第一話 16/16:2010/04/20(火) 23:44:15 ID:ZSh8GHXI
少女への愛撫は、一時間ほども続いた…
「…お?終ったようだな」
機械から鳴った電子音に、ラディウスは作業を止めてデスクから立ち上がる。
「うん…やっぱ魔法使いはいい吸収源になるな…陛下にレポート提出して攻略軍に、
 出来るだけこっちに回せって命令してもらわないとな…もしくはこっちの魔法少女を自分で狩るか…」
モニターに表示されるデータを見ながら、ラディウスはうんうんと頷きながら感嘆の声を漏らす。
彼が機械を操作すると、少女の子宮に突き刺さっていた触手が、子宮内に浮いていた卵を回収する。
そして、触手はゆっくりと後退を開始した。
「ひぁっ!ひゃううぅぅぅぅっ!!」
長時間にわたる責めで、グッタリとしていた少女は、触手の動きに身を捩った。
大量の媚薬に犯された彼女には、痛み以上の快感がもたらされている。
「きゃううっ!!」
ズボンッ、と触手が乱暴に引き抜かれて、秘所からは栓が抜けた様に、溶液が流れ出ていく。
触手達が彼女の拘束を解くと、少女は足元に広がる、溶液の水溜りに崩れ落ちた。
「ごくろーさん、上物が出来そうだよ…と言っても、聞こえてないかな?」
倒れ込んで弱々しく体を震わせている少女に、ラディウスは笑みを浮かべながら声をかける。
「おーい、処置をしてこの子を運んでおいてくれ」
内線で何処かに指示を伝えると、すぐに白衣姿の女性が、下魔達を引き連れてやってきた。
下魔達が少女を運び出していく。
「こいつをすぐに、培養槽へ入れてくれ」
「了解しました、ドクター」
カプセルに入った卵を機械から取り出し、助手である女性にラディウスは卵を手渡す。
女性が出て行くのを見送ると、ラディウスは姉の方を向く。
「仕上げに少し時間がかかるから、明後日にでも来てくれよ」
「分かってるわ、出来の良い奴期待してるわよ」
ニヤリと笑みを浮かべながらセディアは頷く。
「フフフ…覚悟してなさいよ…絶対にヒーヒー言わせて、今までアタシに盾突いた事を後悔させてやるんだから…!!」
「ま、頑張りな」
部屋を出ていくセディアに向けて、ヒラヒラと手を振ってラディウスは言う。
彼女が部屋から居なくなると、彼は大きく溜息をつく。
「はぁ…相変わらず我儘な姉だぜ…相手してらんねーよ…」
デスクに座りなおしたラディウスは、姉が手こずっているといる少女の資料を眺める。
「うーむ…負けて欲しくもあるし、勝って欲しくもある…複雑な気分だなぁ…」
自嘲気味に笑い、彼は再び作業を始めた。
189マユの人:2010/04/20(火) 23:47:33 ID:ZSh8GHXI
以上で投下を終了します。今回は大半が前作一話の加筆修正なので早く書き上がりました。
早速新キャラが一人出てきたのと、続投組のレドリックの地位が変わっています。
3話目くらいから大きく変化してく予定です。
また皆さんに楽しんで読んで頂ける作品を、頑張って書いていきたいと思います。
それでは、また次回お会いしましょう。
190名無しさん@ピンキー:2010/04/20(火) 23:55:04 ID:k6XVSHSt
GJ!
折角復活したのに次の話が最後の出番になりそうだなセディアさん…
191名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 00:39:03 ID:efkQoxDi
乙でした!
秘書ポジになったレドリックがカワリー○さんを彷彿とさせる…
胃痛タイムの音楽が似合いそうだw
192名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 02:08:31 ID:KUbn5+wi
gj!
最初のほうは覚えてないから新鮮な気分で読めた。
193名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 12:57:51 ID:MMHOKwpf
新劇場版エヴァみたいだなw
194名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 19:54:18 ID:vPnmWCk9
乙です。
ここのスレはみんな個性るな。
195名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 00:39:47 ID:gux9wDBU
ラディの先生が作ってる物…機械系の敵も出るのか!
196名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 05:12:56 ID:OIFya6Ln
魔法少女に産ませるのでなく、魔法少女を怪物に改造したい。
アネモネマユちゃんやドリアードリインとか
ただし俺以外誰得
197名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 05:25:13 ID:8hhnxnTo
>>196
ロパ太「ニョロの頭頂部の口で脚から丸呑みにすれば解決ニョr(ザッシュザッシュ」
198名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 05:43:11 ID:wZo7bJxY
dlsiteで見た女の子改造系(家具とか化物)サークルのイメージがあってなんかグロ怖い。
昔も今もたまにそういうエロゲーとか出てるのは知ってるが。
199名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 13:10:46 ID:P4Sz+Tvz
>魔法少女に産ませるのでなく、魔法少女を怪物に改造したい。
そのネタ自体は、マユでもあったじゃないか
>>196が望んでいるのが、少し違うものだと言うのは分かるが
200名無しさん@ピンキー:2010/04/25(日) 02:57:13 ID:3FjijyT7
魔物に敗北し命を落とした魔法少女の彼氏が墓参りをしたらと言う
魔性活シリーズのノリ
201名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 04:51:14 ID:0nigdzyB
二次ドリ読むとやっぱ描写とか色々多様だなぁ。
ロリが無いという弱点さえなきゃいいんだけどな。あそこ
202名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 16:35:31 ID:u8dBCdwD
オーソドックスに
某○ジかるカナンみたいなシチュで

「ライバルの魔法少女、敵に破れて捕われる」→「敵にフタナリ改造(クリをペニス化、又は敵が摂りついて…等)」
「ライバル娘、主人公娘と相対、撃破し…分身&ペニス勃起化」→「凌辱しまくるが、凌辱されながらも説得する主人公娘
の言葉にライバル娘、敵から解放!!、とり付いてた敵、出現!」→「二人して敵撃破!、ラストシーンへ…」

なベターな話も見てみたい、ラストシーンのおまけで主人公娘、ライバル娘のHシーンが有れば尚よろし…。
203名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 17:42:51 ID:al1D0z65
もちろんロリでな!!
204名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:15:44 ID:CLBdGu8X
…ある程度以上年齢いってたほうが好みな俺はこのスレじゃ異端か…?
205名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:33:25 ID:fWXAFSRz
〜な俺は異端か?

とか聞く奴って、大抵は、たまたま、それとは別の流れの話をしている時に、
さして珍しくもない趣向の話を持ち出して浸ってる奴ばかりだけど、自分を何か特別視でもしているんだろうか?
206名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:39:14 ID:AK7fxvQH
ウェルダースオリジナル食い過ぎたんだろ
207名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 21:14:36 ID:8Qd/KbiD
好みは中学〜高校くらいかなあ。お赤飯来てない子にぶち込むのはいくら肉体強化されてても
気が引ける。ところで活発なアホの子魔法少女を暴力でも陵辱でも良いけど幼児のごとく
泣きじゃくらせたい。
208名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 02:34:15 ID:HAy4A6Vt
>>205
自分の嗜好を否定されるのが我慢ならないから遠回しに主張したいんだよ、察してやれ
209名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 04:40:27 ID:mpk4g5LH
誰にも否定されていないし、それが好物の人だって他にもいるだろうに
変な被害妄想(?)に苦しんでいる人なんだな

>>207
ストライクゾーンは同じくらい
理由はちょっと違って、妊娠への恐怖を煽りたいから(心身ともに、それくらいのレベルには達していて欲しい)
実際に孕むかどうかは、また別として
210名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 22:35:51 ID:TrnvaMNm
10歳から17歳ぐらい色々SSがあるから問題ないよ。
211名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 00:03:11 ID:mpk4g5LH
誰も問題があるとか言う話はしていないけどなw
212名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 23:07:00 ID:MsYerxrS
良いね
213天地の人:2010/05/01(土) 11:16:03 ID:24pt82wz
高校生で魔法少女っていいのかとずっと悩んでる魔法帖ですが、がんばって更新します。

さて、天地魔法帖第四話前編を投下します。
次のレスにあらすじ、以降に小説本編を投下していきます。
214天地の人:2010/05/01(土) 11:16:36 ID:24pt82wz
天地魔法帖あらすじ(天地代理戦争概要)

「浄化」の魔法により人類の悪徳を消滅させようとする神と、それを阻もうとする悪魔たちは、それぞれ人間の代理戦士を立てて人類の命運を決することにした。
清らかな心と敬虔な信仰心を天使によって見出された十人の魔法少女。
尽きぬ欲望と快楽への執着を悪魔に見染められた十人の魔人。
彼らの戦いに定められたルールは三つ。
一つ、魔法少女と魔人はこの戦いを誰にも明かしてはいけない。
一つ、戦いは魔法少女と魔人のどちらかあるいは双方が「浄化」「堕落」の魔術に支配されたことを決着とする。
一つ、魔法少女と魔人の戦いは常に一対一の決闘とする。魔法少女に魔法少女が助勢することは許されず、魔人においても然り。また天使と悪魔は基本的な知識を与える以外は戦いの経過にも結果にも関与してはならない。
魔法少女たちが勝利すれば、人類のあらゆる悪徳は浄化され神の法の下の楽園に生きることとなる。
魔人たちが勝利すれば、現状が維持される。

アレクシアVSヒースの戦いは、ヒースの勝利に終わった。
しかし、『堕天の魔法少女シュレディンガー』と名乗る少女のルール違反の無法攻撃によって、ヒースは電子空間の海に呑みこまれて飛散した。
神の使徒でありながら悪魔と契約した『堕天の魔法少女』の目的は、彼女の姉である聖女アーデルハイドの救出であるらしい。
そんなことなど露とも知らないラグナイトは、まさにアーデルハイドとの初夜を迎えようとしていた。
一方、『浄化』を受けずに戦闘不能にされたヒースの扱いを巡って、地獄の底で蠢く存在があった……

現在までの戦績
×ソラス――×コキュートス
×アーデルハイド――○ラグナイト
×アレクシア――○ヒース
○シュレディンガー――×ヒース

残る魔法少女は七人、残る魔人は八人。
215天地の人:2010/05/01(土) 11:17:54 ID:24pt82wz
地獄と聞いて人が思い浮かべる光景とは、そこは少し似ており、少し違っていた。
首と手足に枷をはめられ、這いずるように蠢く者たち……それらは皆、枷以外には一糸もまとわぬ若く美しい娘たちだったからだ。
そして、彼女らの中心にあるのは、罪人を煮るための釜ではなく、趣味のいい細工の施された巨大な茶釜であった。それは闇を表面にまぶしたような不思議な輝きを放っていたが、一部が不自然に溶けて歪んでいる。
不意に、娘たちの頭上から巨大な手が現れると、優雅な手つきで茶釜を持ち上げた。少女たちが悲鳴を上げて逃げ惑った。
彼女たちがいるのは、巨大な存在の前のテーブルに作られた箱庭だった。箱庭の中心には茶釜を祀るように祭壇がしつらえられ、信じられないほど綺麗な深紅に輝く炎が揺らめいている。
巨大な手の持ち主は、人間ではなかった。豪奢な衣服にも彫りの深い顔立ちにも明らかな知性が見て取れたが、黒い鋼のような体つきや山羊の角、そして恐ろしげな顔立ちはまさに悪魔そのものだ。
悪魔は茶釜を傾けた。深淵のような茶釜の口から流れ出たのは、赤熱するマグマである。それを、悪魔はためらいなく口に含み、実に満足げな微笑みを浮かべた。
「私にも一杯くれないか、アルハド」
優雅な茶のひとときを震わせる渋い声とともに、悪魔の前に別の存在が姿を現した。
悪魔と同じ巨体であったが、こちらは一見して人間と区別がつかない。謹厳という名を体現したような威風堂々とした顔立ちに隙のない儀礼服は、紳士的でありながら底知れない獰猛さを宿していた。
「……魔王アンゴルモア、直々にお出ましになるとは。このアルハド光栄の至り」
悪魔が慇懃に礼をした。魔王と呼ばれた存在は、ふんと息をついて悪魔の向かいに腰かける。
「陛下を相手に出涸らしは失礼ですな」
悪魔は茶釜のふたを開けて傍らの小鉢に中身を捨てて、震える少女たちのいる箱庭の祭壇へと茶釜を無造作に置いた。見る間に茶釜がマグマで満たされ、深紅の炎に炙られてぐつぐつと煮え立った。
「確か、お前はまだ新品だったな」
震える少女たちの一人に、悪魔が冷たい目を向けた。まだ体つきに幼さを宿した少女が全裸の身体を縮ませて、押し殺した悲鳴を上げる。
「待って下さい、私がかわりに……ぎャアアアアアアア!!!」
傍らの娘が少女をかばうように前に出たが、その瞬間にこの世のものとは思えない絶叫を上げた。彼女の首枷と手足の枷から、内側に鋭い針が突き出して柔肌を刺し貫いたのだ。
地面をのたうちまわる娘は、陸に打ち上げられた魚のように跳ねまわった。針が刺さった場所からの出血はないが、かわりに神経を掻きむしられているのだ。
「アギャアアアアアアッ!」
「でしゃばるな、出涸らし」
目と鼻と口と股間から体液を噴き出しながらのたうち回る娘を冷たく見捨てて、悪魔は最初に目をつけた少女に目を向ける。言うことを聞かなかったらお前もこうなると、冷酷な目が告げていた。
「さ、早くしなさい」
「わ……わかりました、ご、ごしゅじん、さま……」
少女はがくがくと震えたまま、祭壇の上へと登って行った。それは、生贄の儀式によく似た光景だった。
ぐつぐつと煮え立つ茶釜の淵に立ち、少女は震えたまま涙を流した。彼女の足の裏は煮え立つ灼熱を受けて焦げ臭いにおいを発しているが、裸身を光らせる脂汗は灼熱のせいだけではない。
「陛下をお待たせするな。他の娘たちにもお仕置きを与えるぞ」
悪魔の言葉が決め手となって、少女はついにマグマの中へと自分から飛び込んだ。その身体が見る間に溶岩の中に消えていくと同時に、地獄の果てまで響きそうなほどの激しい絶叫が起きる。
「イギャアアアアアアアアアッ!!!!」
「……うるさいな」
魔王がぼそりと呟いた。響き続ける悲鳴が煩わしいのか、その謹厳な眉根を軽く寄せている。普通の少女ならマグマに飛び込んだら即死だろうが、悪魔の魔力を受けて強化された少女の悲鳴は本当に長く続いていた。
216天地の人:2010/05/01(土) 11:18:57 ID:24pt82wz
「おかしな趣味に目覚めたと聞いてはいたが、噂の通りの悪趣味だな」
「むしろ、世紀の発明と称えて欲しいのですがね」
魔王の皮肉にも、悪魔の涼しげな微笑は崩れない。
「我ら悪魔の大好物はもちろん若い娘の魂ですが、一息に喰らっては楽しみはすぐに終わってしまう。その点、こうして茶にすれば長く楽しめるというわけです」
悪魔は話しながらも、少女のお尻がぷかりと浮きあがってきたのを見つけて、それを丹念に茶釜の底まで沈めてから蓋を閉めてしまう。
「それに、おかしな趣味といえば陛下のほうでしょう。そんな人間のような姿をして、かつての魔王の威風はどうなりましたか」
「我が花嫁がいつ死んでこちらに来てもいいようにな。今のうちに人間のダンディズムを会得しておくことこそ、夫婦円満の秘訣となろう」
完全に真面目な表情で魔王が言い切った。夫婦円満とは、魔王の口から出るにはやけに平和な単語である。悪魔が呆れたように肩をすくめる。
「17年も前に抱いた女がそれほど恋しいですか。人間の女など、そろそろ美しさに陰りが出て来る年頃でしょうに」
「それどころか、ますます磨きがかかっておるよ。魔界の水鏡を通してしか姿を見れぬのが呪わしいわ」
「やれやれ、魔王がこそこそ覗き見するとは、実に嘆かわしい……と、そろそろいいころ合いですな」
悪魔は魔王の前に茶器を置き、茶釜からマグマを注いだ。少女の苦痛と絶望をたっぷりと吸い込んだためか、そのマグマには妖気すらにじんでいる。
悪魔は自分の茶器にもお茶を注ぎ、茶釜の蓋をあけて少女の身体をひょいとつまみだした。ぐったりとなった少女の体は真っ赤に火照っており、見た目には軽い火傷程度しか負っていないように見える。
「ミルクはいかがですか」
「頂こう」
魔王がうなずくと、悪魔は指の腹で少女の薄い乳房を押しつぶした。すると勢いよく母乳が飛び出して、狙いたがわず魔王の茶器に注がれる。少女が激しい苦痛に身悶えした。
「私の手にかかれば、こんな小娘も最高の茶道具へと改造できるわけでして」
「股間からはレモンでも出るのか?」
少しあきれた様子で魔王が呟いた。悪魔は慇懃に微笑んだまま、一枚の皿の上に飾るように少女を横たわらせ、自慢げに解説を加える。
「北海道産の15年物です。地獄に堕ちるほどの罪など一切犯していない綺麗な魂ですが、妹の病気の治療と引き換えに私の奴隷になってくれました」
その言葉を聞いて、箱庭の少女たちが一様にうつむいた。彼女らは皆、本来は地獄になど縁もない清らかな乙女たちであったが、大切な者のために悪魔に魂を捧げてしまったのだった。
「さ、お熱いうちに」
「ふむ」
魔王は平然とマグマを口に含んだ。熱いどころではないはずの溶岩をゆっくりと味わい、平然と飲み下して口元をゆるめた。
「激しい苦痛と絶望、そして怒りの味だな。素晴らしい味わいだが、いささか作為的なくさみがある」
評論家のように魔王が語り、一転して鋭い視線で悪魔を睨んだ。
「妹の病気とやら、貴様の呪いによるものだな」
すると、皿の上の少女が静かに泣き始めた。箱庭の少女たちも嗚咽を漏らす。彼女らは、悪魔の慰みものになってから、真実を知らされたのだ。
悪魔と契約して家族の命を救おうとしたのに、家族の危機はその悪魔の策謀だった。少女たちは文字通り悪魔の掌の上で踊らされただけだったのだ。
「おみそれしました、さすがは陛下です」
「悪びれもせんか。我らにも通すべき筋はあるというのに」
慇懃に礼をする悪魔を横目に、魔王は空になった茶器を皿に戻した。
「筋などと……混沌と破壊の体現者たる貴方様には無縁の言葉でありましょう」
「そうだな」
魔王はうなずいた。その瞳に、不意に凶悪な光が宿る。
「ならば、その不愉快な契約を破壊させてもらうとしよう」
217天地の人:2010/05/01(土) 11:20:28 ID:24pt82wz
「……何っ!?」
悪魔が目を見開くより早く、魔王がさっと手を振った。その指先が巨大な影を地面に刻み、指の動きに従って影が少女たちをさっと撫でて過ぎる。
少女たちの顔に恐怖がよぎった。ギュッと目を閉じた少女たちは、恐る恐る目を開けて互いの様子を……完全に全裸となったお互いを見て、首をかしげる。
一瞬、なにが起きたのか少女たちにはわからなかったようだ。明らかになにか「変わった」のに、それがなんだかわからないのだ。
だが、最も変化を起こしていた少女……茶の代わりにマグマに漬けられた少女は気付いただろう。彼女の体に無数に刻まれた火傷が全て癒え、そしてそれ以上のものが消えていた。
「ば……馬鹿な……」
「虚偽に基づいた契約などたわいもないものよ」
愕然と眼を見開く悪魔の前で、魔王は指先を軽く示した。その巨大な指のねじ曲がった爪の間には、これまで少女たちを拘束していた手枷と足枷がつままれていた。
魔王は影を用いて少女たちから枷だけを剥ぎ取ったのだ。絶大な力を完全に制御しきる技術がなければ不可能な、見事な技であった。
「ふん」
魔王が特に気合いも込めずに指先をこすり合わせると、悪魔の枷は瞬く間に押しつぶされ、その存在ごとあらゆる次元から消し去られていた。
「な、なぜですか、魔王よ。なぜ人を救うというのですか」
「強いて言えば、気に食わないからだ。清純な乙女の魂など、私ですらここ17年は味わっていないというのに」
「それは、17年前に抱いた女を忘れられないあなたが勝手にやっていることでしょう」
「当たり前だ。夫婦の関係が悪化する最大の理由は夫の浮気というからな」
「魔王がそんなことを気にするのですかっ!」
そんな会話を繰り返す悪魔と魔王を、少女たちは恐怖のまなざしで見つめていた。その顔には、契約の鎖から解放された喜びなどかけらもない。
「……怯えているか、無理もない」
魔王が、相変わらず冷徹で謹厳な眼差しで少女たちを見下ろした。その瞳には少女たちへの同情の色などかけらもないが、少女たちの心情を理解しようという静かな意思が存在した。
もともと悪魔に騙されて文字通り地獄の日々を送ってきた少女たちなのだ。その悪魔以上の存在である魔王の手で解放されたというのは、これまで以上の地獄の序章としか少女たちには思えないのだろう。
「その不運の慰めに足るものは私にはないが……せめて、これを受け取るがいい」
不意に、魔王が再び指を掲げた。少女たちの前に黒々とした影がわだかまり、にわかにそこから何かが現れていた。闇から出てきたとは思えないほどの強い光をそれらは放っていた。
「あ、あれは……!?」
悪魔が驚愕し、さっと顔を手で覆った。その光は、特に悪魔には致命的な打撃を加えるものだった。
「私に挑んで倒れた勇者たちの遺品、祝福を受けた神聖武具の数々だ。神の使徒どもに譲ればそれなりの報酬にはなろう」
魔王の影の中にあってさえ光を失わないそれらは、質実剛健そのものの剣や鎧だった。
かつて魔王と戦った勇者や英雄たちが身に着けていた武具である。現代においては伝説級の力を秘めたものであり、とても金額では表現できないほどの価値を持っていた。
「ま、魔王よッ!」
たまらず悪魔が叫んでいた。これらの神聖武具の数々が人の手に戻れば、再び勇者や英雄が現れてしまう。そうなれば、悪魔はもとより魔王の身すら脅かされることになるのだ。
「なぜこんなものを人間に返すというのですッ!?」
「これくらいしか詫びの品が思いつかぬのだ。悪魔の宝など、この娘たちに喜ばれるとは思えぬしな」
「わ、詫び……!?」
「知らぬのか、アルハド」
とても魔王の口から出るとは思えない単語に絶句する悪魔へ、魔王は面白そうに口元を緩ませた。
「王者の不徳という概念が、人間にはあってな。貴様の愚行には支配者たる私が詫びねばならぬのだよ」
「に、人間かぶれがっ!」
たまらず魔王を罵倒する悪魔だったが、それらを涼しげに受け流して魔王は少女たちを向いた。
218天地の人:2010/05/01(土) 11:21:09 ID:24pt82wz
「あるべきところに帰るがいい、少女たちよ。だがその一歩は自分で踏み出さねばならぬ」
再び指を広げると、少女たちの前の地面に刻まれた影が扉を形成した。その扉は、少女たちが自ら足を踏み入れるのを待っているようだった。
少女たちが、怯えた顔で互いを確認し合った。魔王の開いた扉が続いている先は地獄の底以外には考えられなかった。
魔王の言葉を信じて踏み出せば、一瞬後には地獄の底に転落しているだけなのではないのか。そんな疑念が彼女たちの足を止めていた。
少女たちの見上げる視線を、魔王は真っ向から受け止める。その、おぞましいまでに深い深淵を湛えた瞳の中に、奇妙な温かみのようなものを感じた少女たちは、意を決してうなずいた。
全員で手をつなぐと、少女たちは扉へと足を踏み入れた。その姿が、神聖武具と共に光に包まれ、彼女たちを一瞬で地獄から脱出させていた。
「……見事だ」
少女たちの姿が完全に見えなくなってから、魔王は満足げに呟いた。
「ふふ、これを知ればあいつも褒めてくれるだろう。夫婦円満に一歩近づいたというものよ」
そして、やけに晴れ晴れと、
「いいことをするとやはり気分がいいな」
「魔王が言うことかッ!」
呆気にとられて事態を見ているだけだった悪魔が、地団太を踏みそうになりながら叫んだ。
「ならば魔王らしく、不愉快だともいったぞ」
かすかに浮かんだ笑みを獰猛な微笑に変えて、魔王は悪魔を睨み据える。それは、少女たちの前では決して見せなかった殺意に満ちた表情だった。
「それとも、お前ごときが私を不愉快にさせる覚悟と力を持ち合わせているとでも言うつもりだったのか?」
その言葉に、悪魔がぐっと言葉に詰まった。力こそ悪魔の原理である。悪魔アルハドはかつては魔王に準ずるほどの高位の存在ではあったが、今の彼は魔王に太刀打ちできる力などない。
「あ……あなたのことを『人間かぶれ』と呼ぶ悪魔は多いですよ」
「知っておるよ。最初に言い出したのがお前だということもな」
魔王の平然たる返答に悪魔の顔から血の気が失せた。魔王を影で侮辱していたことが知られていたとしたら、破滅しか待っていない。先ほどその魔王を正面から罵倒したことも忘れて、悪魔はあわてて弁解の言葉を並べようとした。
「そ、それは」
「まんざらその名は嫌いではない」
魔王は悪魔の言葉をさえぎった。悪魔の恐怖を和らげてやるためというより、単に率直な感想なのだろう。
「まあ、今日はそんな些事を語りに来たのではない」
悪魔の顔に安堵と屈辱が浮かんだ。悪魔の処遇などいちいち取り立てるほどでもないと言わんばかりの魔王の言葉だった。
「ずいぶんと前置きが長くなったが、話というのは『姿なき徘徊』のことだ」
「ああ……確か、魔界の代理戦士たる魔人の一人、あなたの配下の悪魔の契約者ですか」
悪魔が冷笑を取り繕う。その顔には奇妙な優越感がにじみ、それが魔王への恐怖をいっとき和らげていた。
「私には係わりのない者でしょう」
「なに、その魔人も悪魔も完全に世界から存在しなくなったか、観測できなくなったようなのでな」
魔王はその威厳に満ちた表情に沈痛な色をにじませる。
「高位の天使か悪魔の結界が張られていたらしく、そやつらの討たれた状況が把握できん」
「魔法少女の仕業ではないのですか?」
「神の使徒が神意に反して魔人を暗殺するはずはあるまい」
魔王が思慮深げに答えた。
「ともあれ、事情が分からないのではな……『姿なき徘徊』が戦闘不能となっているのは明らかだが、『浄化』を受けたかどうかもわからぬ」
それは、完全に予想外の事態だった。神の意思で動く魔法少女が神に定められた決闘以外で力を振るうはずがないし、魔人が契約外の労働をするなどさらにあり得ない。
「互いに十人を出し合い、正式に登録してある以上、さらに追加を補充するのも難しい。まあ敗退扱いが妥当だろうが」
「ならば、そのようにすればいいでしょう。どちらにせよ、私の契約者たる魔人ラギュラがいればこちらの勝ちは揺るぎませんよ。ほら、これをご覧ください」
悪魔は話題を変えるかのように、茶器をくるりと回して、不自然に溶けている部分を魔王に示した。
219天地の人:2010/05/01(土) 11:23:11 ID:24pt82wz
「たわむれにラギュラにこれを触らせたら、全力の半分も出し切らないのにこのありさまです」
「まさか……たかが魔人が、『原初の炎』で沸かす魔石の茶釜を溶かしただと?」
魔王の顔に初めて驚きがよぎった。『原初の炎』とは、この世で最も熱い炎である。ちょうど箱庭の真中にある輝く深紅の炎がそれであり、よほど高位の悪魔でないと扱えはしない。
そして、その炎でも溶かせない茶釜を溶かしたラギュラの灼熱は、つまりこの世で最も熱い炎を遥かに上回るということだ。明らかに、人間の持てる力の上限を超えている。
「さらにあの者は、生まれながらに魔力を操ることができたとか……」
「聖女と同じく、稀有な定めの元に生まれたということか」
魔王の静かな呟きには深い意味が込められていたが、悪魔は強いて言及しなかった。
(人の世に隠されたあなたの息子かもしれないですね……)
そんなことを言ったが最後、魔王の怒りに触れて消し飛ばされるのは明白だったからだ。
悪魔は口の端だけに嘲笑をとどめてまとめに入った。
「陛下に従う悪魔と契約した魔人は六人……ヒースやコキュートスは既に敗退しましたが」
悪魔が薄い笑みを浮かべながら告げる。
「そして、私の派閥に属する悪魔と契約した魔人はラギュラを含め三人。これだけでも、聖女を欠いた魔法少女たちを壊滅させるには十分すぎます。なにも案ずることはありませんよ」
「ふん、そこまで自信があるなら、『堕天の魔法少女』とやらに伝えておけ」
悪魔の得意げな顔が驚愕に染まるのを見向きもせず、魔王は席を立った。
「面倒だから、魔人を倒す前には『浄化』をかけておいてくれ……とな」
言葉をなくす悪魔など見向きもせず、堂々と魔王はその場を去った。
「に、人間かぶれめ。一体何をたくらんでいる」
魔王の気配が完全に消えるまで全く動けなかった悪魔は、苦々しく悪態をつく。そこに別の声が投げかけられた。
たちまち獰猛な顔になる少女を見て、人間って怖い、と初めて悪魔は思った。
堕天の魔法少女の苦痛を溶かしたお茶は、おそろしく強固な『覚悟』の苦い味しかしなかった。
220天地の人:2010/05/01(土) 11:24:11 ID:24pt82wz
あ、すみません! 上の>219は書き込みミスです、忘れてください!
221天地の人:2010/05/01(土) 11:27:39 ID:24pt82wz
「たわむれにラギュラにこれを触らせたら、全力の半分も出し切らないのにこのありさまです」
「まさか……たかが魔人が、『原初の炎』で沸かす魔石の茶釜を溶かしただと?」
魔王の顔に初めて驚きがよぎった。『原初の炎』とは、この世で最も熱い炎である。ちょうど箱庭の真中にある輝く深紅の炎がそれであり、よほど高位の悪魔でないと扱えはしない。
そして、その炎でも溶かせない茶釜を溶かしたラギュラの灼熱は、つまりこの世で最も熱い炎を遥かに上回るということだ。明らかに、人間の持てる力の上限を超えている。
「さらにあの者は、生まれながらに魔力を操ることができたとか……」
「聖女と同じく、稀有な定めの元に生まれたということか」
魔王の静かな呟きには深い意味が込められていたが、悪魔は強いて言及しなかった。
(人の世に隠されたあなたの息子かもしれないですね……)
そんなことを言ったが最後、魔王の怒りに触れて消し飛ばされるのは明白だったからだ。
悪魔は口の端だけに嘲笑をとどめてまとめに入った。
「陛下に従う悪魔と契約した魔人は六人……ヒースやコキュートスは既に敗退しましたが」
悪魔が薄い笑みを浮かべながら告げる。
「そして、私の派閥に属する悪魔と契約した魔人はラギュラを含め三人。これだけでも、聖女を欠いた魔法少女たちを壊滅させるには十分すぎます。なにも案ずることはありませんよ」
「ふん、そこまで自信があるなら、『堕天の魔法少女』とやらに伝えておけ」
悪魔の得意げな顔が驚愕に染まるのを見向きもせず、魔王は席を立った。
「面倒だから、魔人を倒す前には『浄化』をかけておいてくれ……とな」
言葉をなくす悪魔など見向きもせず、堂々と魔王はその場を去った。
「に、人間かぶれめ。一体何をたくらんでいる」
魔王の気配が完全に消えるまで全く動けなかった悪魔は、苦々しく悪態をつく。そこに別の声が投げかけられた。
「たくらむってのは力のない存在のすることでしょう。あれはたぶん、楽しんでいるだけね」
地獄においても涼やかな、無感情な若い娘の声であった。
「それにしても、あなたの結界ってたいして役に立たなかったのね」
「シュレディンガー、お前か。余計な口を叩くのを許した覚えはないぞ」
いつからそこにいたのか。地獄にあっても神の使徒の証たる法衣を輝かせて、堕天の魔法少女は箱庭の中に立っていた。
悪魔は自分よりもはるかに小さな少女を睨みつけた。自分の頭よりも大きな目玉に睨まれても、少女はまるでひるむ様子はない。
「でも、多少は事情がわかったわ。あなたは実力で魔王に勝てないから、私を使って魔王の派閥に属する魔人を狩らせているのね。自分の配下によって代理戦争が勝利に導かれれば、あなたの権勢が魔王を超えると思って」
「黙れと言っている!」
「まあ、私は姉さんを救えればそれでいいんだけど。要はあと四人の魔人を討てば、姉さんの居場所を教えてくれるんでしょう?」
優雅な微笑みを浮かべる少女を、それこそ殺さんばかりの視線で悪魔が睨んでいる。
「ところで、聞いていい?」
「なんだ!」
「魔王に属する魔人が六人。あなたの派閥に属する魔人が三人。でも魔人は十人。じゃあ、最後の一人は?」
「ああ、あのはぐれ堕天使と契約した者のことか」
悪魔がにやりと笑う。といっても、ただで教える気などない。
「お前がその茶釜に裸で入ってくれたら教えてやる」
「お安いご用よ」
少女は平然とうなずいた。悪魔が絶句する中、すたすたと祭壇に歩み寄りながら惜しげもなく法衣を脱ぎ捨てる。
溶岩に照り返された裸身は、ひどく華奢でありながら鋭く引き締まっており、硝子細工のような繊細さに満ちていながら刃物のごとく冴えきって、輝くばかりの美しさを誇っていた。
「いや、その……そんなに大した情報ではないぞ?」
女の裸体など飽きるほどに見てきたはずの悪魔が、少女の裸身のあまりに人間離れした美しさに気圧されたように言葉を並べたてた。
「どんな情報でも、姉さんを助ける役に立つのなら、私はどんな苦痛にも耐えられるわ」
少女はためらいなく茶釜の淵に立つと、煮えたぎるマグマにためらいなく飛び込んだ。
「〜〜〜〜〜〜っ!」
たちまち、その美しい顔が苦痛に染まる。法衣を脱いだ裸とはいえ魔法少女である彼女の身体は灼熱に耐える力を持っていたが、苦痛を軽減する能力はない。
むしろ、通常の人間なら一瞬で終わる苦痛を延々と受け続けるだけと言ってよかった。地獄においても最も過酷な責め苦を、さらに上回る苦痛が少女に襲いかかる。
だが、少女は全身をわななかせながらも、悲鳴すら上げなかった。心頭滅却すれば火もまた涼しとはよく言うが、強靭過ぎる意志が激痛をも跳ね返しているのだ。
222天地の人:2010/05/01(土) 11:28:22 ID:24pt82wz
「ちょっと、あなたほんとに人間ですか。なんですかその我慢強さは」
「あ、う、う……ぬ、ぬるいわ。お湯を足しなさい」
「江戸っ子ですか」
少女の強がりに思わず突っ込んでしまう悪魔だった。
むしろ悪魔にとって数時間にも思えた十数分ののち、
「そろそろ……いいわよね?」
「あ……はい」
少女は自力で茶釜から這い上がった。真っ赤に焼けた肌をさすがにかばいながら、
「さ、約束よ。その堕天使と契約したとか言う魔人のことを話しなさい」
「……魔人ラグナイト。あなたの姉、聖女アーデルハイドを卑劣な騙し討ちで倒し、奴隷の身に貶めて持ち帰った男です」
なんで人間なんかに命令されているんだろうとか、別にここまで教えてやらなくてもいいんじゃないかとか、そんなことを思いながら悪魔は律義に答えた。
「つまり、ラグナイトは魔王の派閥に属していないわけね。……ふふ、釜湯に浸かった甲斐はあったわ」
たちまち獰猛な顔になる少女を見て、人間って怖い、と初めて悪魔は思った。
堕天の魔法少女の苦痛を溶かしたお茶は、おそろしく強固な『覚悟』の苦い味しかしなかった。
223天地の人:2010/05/01(土) 11:29:36 ID:24pt82wz
さて、ここで話の時間は少し戻って、ラグナイトがアーデルハイドを倒した場面の後に移る。
古いアパートの慣れ親しんだ扉を開けたラグナイトは、そのままバタンとドアを閉めた。
「ごめんなさい、間違えました」
礼儀正しく一礼して、扉の横に設置された名札を確認する。そこには『六角大地(ろっかく だいち)』と……彼の名前が、やっぱり書いてあった。
「あれ?」
「おう、帰ったか」
がちゃり、と内側から扉をあけて、悪魔ギャレットが顔を出した。この悪魔は何やら準備があるとかで、気絶したアーデルハイドとともに一足先に転移の術で帰宅していたのだ。
その、悪魔のわきから部屋の中を覗き込んで、その変わり果てた内装にラグナイトは……いや、魔人の状態を解いた大地は絶句した。
「なにこれ」
まず、部屋の広さが違う。彼のアパートの部屋は簡単なキッチンとトイレ、それ以外には精々六畳程度の空間しかなかったはずなのに、眼前の部屋はちょっとした教室程度の広さがある。
というか、明らかにこのアパートの間取りを逸脱していることから考えて、なんらかの魔術で異空間とつなげているのだろうが……さらに驚くべきはその内装だった。
広大な空間は、主に三つのスペースに分類される。もともとあった六畳間が隅っこにぽつりとあり、それに隣接するように大量のテレビとゲーム機が並ぶエリアがある。
そして、部屋の中央にどでんとそびえる巨大な十字架に、少女が磔にされていた。
美しい黒髪に、華奢でありながらふんわりと母性にあふれた顔立ちと体つき……見間違えるはずもなく、ギャレットが連れ帰った聖女アーデルハイドだった。
彼女の肢体に鎖が食い込み、度重なる蹂躙で泥だらけのボロボロになった法衣を締め付ける茨が豊満な胸や細く締まった腰のラインを浮き立たせている。
咄嗟に彼女に気付かなかったのは、そのあまりに被虐的な美しさが現実離れし過ぎていたからだ。
そして、その磔台の周囲には、三角木馬とか電気椅子とかがあり、大量の棍棒や鞭が並ぶ一角があると思えば、暖炉では火かき棒が真っ赤に燃えていたり水責めのための樽が用意されていたりする。
まあ、つまりは拷問部屋だった。それもあらゆる拷問道具が、明らかにアーデルハイド一人を責め立てるのに最適なサイズと形状をしていた。
「ファイトマネーが入ったんで、ちょっと部屋を作ってみたぞ」
妙にえらそうにうなずく悪魔であった。
「なに、気にすることはない。クソゲーを50作くらいは出せるほどの金が入ったのだからな」
「その基準はよくわからないんだが」
「某超大作RPGのシリーズならあと100作は出せるな」
「もっと超大作に予算付けてやれよ」
大地は思わず突っ込んでいた。この悪魔は微妙に話が通じないところがある。
「というかファイトマネーってなんだよ。俺たち代理戦士に与えられる報酬は、神と悪魔の力でひとつずつ望みをかなえる権利じゃないのか?」
それが、戦いの最後まで勝ち残った際に与えられるものである。彼は、それで母親の病気の治癒を望むつもりでいたのだが……
「ああ、それはお前への報酬だろ。俺たち悪魔にも、契約者が戦果を上げたら報酬が支給されるんだよ」
「あ、そうだったのか」
大地は納得したように頷いた。まあ、それくらいのメリットがなくては悪魔が動くはずがない。
「聖女アーデルハイドは神の側の突出した最大戦力。そいつを討ちとったとなれば、会計課の奴らの財布の紐も甘くなるというわけだ」
「地獄にも会計課ってあるのか……?」
「弁護士と会計士に不足しないのが地獄のいいところさ」
「会計士は別に悪人じゃないだろ」
どことなくずれた会話をする二人だったが、彼らの会話は大抵こんな感じである。
まあ、事情はおおよそわかったので、大地は磔台に歩み寄って、鎖にぎりぎりと締めあげられている被虐の聖女を見上げた。
近くで見ると、彼の電撃で身体を内側からボロボロにされた少女は死の淵のかなりきわどいところにいるように見えた。
「しかし、磔にされる姿が似合い過ぎてるぞ……」
生死の境をかなり死のほうに踏み外しながらも苦悶に身悶えする少女を眺めて、大地からシンプルな感想が漏れる。
224天地の人:2010/05/01(土) 11:30:16 ID:24pt82wz
「さ、どうする? まずは定番の木馬からいくか? いや、まずは一発犯ってからにすべきだな」
「いや、ちょっと待て」
妙にうきうきと張り切り出す悪魔を大地は押しとどめる。
「どうした? おまえはこいつを犯りたくて持ち帰ったんだろう?」
「いや、まあ、そうなんだけど……」
彼は周囲の殺伐とした空間を見回し、
「もうちょっと、雰囲気が欲しいっていうか」
「こっちの方が好みか」
ギャレットがぱちんと指を鳴らすと、磔台がガションガションと間抜けな音をたてて変形し、どんな原理だか確認する間もなく一台のベッドになった。
ダブルサイズの豪華な寝台にはふかふかの布団が敷いてあり、その上にアーデルハイドがあおむけに横たわっている。ベッドの四隅から伸びた鎖が、少女の四肢を拘束していた。
「あ、こっちの方がいいかも」
とりあえず律義に言ってから、ラグナイトはちょっと困った。アーデルハイドのあられもない姿はあまりにも目に毒だった。
少女の豊かな胸が荒い息のために上下しており、鎖によって強引に開かれた股間からは甘い香りがこちらまで届いてきそうだ。
長い黒髪がベッドの上に無造作に振り巻かれて、かわいらしい唇から洩れる熱い吐息に揺れている。
まるで、最高に豪華で美味なデザートが、食べられるのを待っているようだった。今にもむしゃぶりつきたくなる半面、奇妙な気遅れがあった。
「いいのかなぁ」
「いや、どう考えてもいけないことだけどな」
悪魔の突っ込みはなかなか強烈だった。
「しかし、お前を少し見直したぞ。今のこいつからは、周り数キロの男全てを狂わせるほどの瘴気が発生してるのに、まるで効いてないとはな」
それが『堕落』の呪いの作用のひとつだった。少女を冒した呪いは周囲の男たちを狂わせて、永遠の陵辱の中に少女を沈ませるのだ。
実際、彼女が呪いを受けた時、公園の周りにいた大量の男たちが理性を失って彼女を犯しに来た。彼らはほとんどゾンビのように性欲だけの野獣と化していた。
しかし、大地には瘴気の影響はほとんどない。それだけに気後れしているのだが……
「瘴気耐性で言えば、魔人の中でもなかなかのもんじゃないか?」
「何の役に立つんだか」
そんな会話を続けていると、不意に、ベッドの上のアーデルハイドが身体を震わせるように咳き込んだ。拍子で口から焦げ臭い煙が漏れて、少女の口から嗚咽が漏れた。
「あ、うぅ……いたいよぉ……」
「お、目が覚めたみたいだな」
涙をぽろぽろ流しながら身体を折り曲げる少女だったが、手足を拘束する鎖がその動きを許さない。不自由な手足をわたわたと動かして、少女は自分の置かれた状況を把握しようとする。
「だれもいないの……?」
少女は白く濁った瞳を必死に宙に彷徨わせる。電撃の後遺症で盲目となった彼女の心細げな動作は、さすがの彼にも哀れみを誘った。
「えふっ、けふっ」
少女が上半身を持ち上げて咳き込んだ。少女の命の灯はそれだけで絶えてしまいそうにすら見える。
225天地の人:2010/05/01(土) 11:32:17 ID:24pt82wz
「あーあ、かわいそうに。内蔵を焼かれてるのに死ぬこともできないってのは哀れだな」
「うっ……」
彼女を電撃で散々に責め立てたのは大地である。さすがに罪の意識が欲情を上回った。
「『堕落』の呪いさえなければ楽に死ねるのにな」
「え、そうなの?」
「いや、お前、自分の術の特性くらい知っておけよ」
悪魔はあきれた様子で講釈を始めた。
「この呪いの最悪なところは、呪いを受けた者を苦痛の生に繋ぎ止めることだ。陵辱者の精液が女をいつまでも若く美しく保ち、どれだけ過酷な傷を受けてもすぐに癒してしまう。そうすれば、また傷つけることができるからな」
実際に、これまでに『堕落』の術に呪われたソラスとアレクシアは、数十年から百年の間を美しい少女のまま犯され続けることになる。
「でも、こいつこんなに苦しそうに……」
「そりゃ、誰も犯してやってないからな」
悪魔は、まるで善行のように『犯す』という単語を口にした。
「あのままチンピラの群れに置き去りにしておけば、今頃は少なくとも口にはたっぷり精を注がれているだろうし、心まで呪いに屈して法衣を失えば後は犯され放題だ。そうすればとりあえず生き延びることは出来ただろ」
死んだ方がマシと思えるほどの目に遭っただろうけどな……と、楽しげに悪魔が続ける。
「そこから引っ張ってきたんだから、犯してやるのがお前の義務ってもんだぜ」
「それが、こいつを救うことになるというのか?」
「少なくとも、魔術で与えた傷はぜんぶ治る。こいつの目も、内臓もな。命の危機からも脱することは間違いない」
悪魔は、妙に優しげな声で言った。その動作に違和感を覚えた大地は、不意にあることを思いついた。
(まさかこいつ……彼女を救わせたがっているのか?)
部屋の中を拷問器具だらけにしたのも、さっきからしきりに彼をけしかけているのも、罪の意識を感じさせないような理屈を立ててくれているのも、すべては彼を興奮させてアーデルハイドを犯させるためなのではないか?
考えてみれば、内臓を電撃で焼き尽くされた彼女は、いくら魔術耐性のある聖女といえどもとっくに死んでいておかしくない。むしろ今では呪いと陵辱こそが、彼女の命を繋ぎ止める最後の希望になっている。
(いや……考え過ぎか)
ギャレットは悪魔である。聖女の命を心配することなどあり得ない。大地はそう結論付けた。それに、今はそんなことを考えている余裕はなかった。
「だれか……へんじをしてよ……」
視覚どころか聴覚も失っているらしき少女の上にラグナイトはかがみこむと、彼女の法衣に手をかけた。すると、まるで抵抗するように法衣が白い輝きを発した。
死の淵にあっても、彼女の心は呪いに屈していないのだ。だが、その光はあまりに弱々しかった。大地は渾身の魔力を指先に込めて、一気に少女の法衣を引き裂いた。
「あ……」
少女が怯えたように身をすくめた。法衣は一気に少女の可愛いおへそのあたりまで引き裂かれて、胸を覆うまっ白の飾り気のない下着があらわになっている。
「お、おお……」
大地は思わず興奮の吐息を漏らした。鎖骨からおへそへと続く白い肌は、彼の理性を失わせるに十分なほどの色香を持っていた。
思わず身を乗り出して、彼はふと彼女のブラジャーになにやら書いてあるのを見つけた。
「リア・セルシウス?」
どうやら、人の名前らしい。日本人らしくはないが、この少女の本名らしかった。
「下着に名前書いておくって、子供かよ」
とても年頃の女の子とは思えない行為だったが、この浮世離れした聖女には妙に似合ってもいた。
だがやはり色気という点では少々問題があった。彼は少女の下着に手をかけると、法衣ごと一気に左右に引き裂いた。
アーデルハイドの……いや、既に法衣を失った今ではリアと呼ぶべきだろう少女の、豊満で張りのある乳房がぽろんと零れ落ち、豊かな弾力で左右に揺れるごとに桜色の乳首が可憐なダンスを踊った。
226天地の人:2010/05/01(土) 11:33:37 ID:24pt82wz
「ひっ」
五感のほとんどを失っても、乳房を晒されたことは分かったらしく、リアがビクッと身を震わせる。しかし、今の大地の目には震える乳房しか見えていない。
彼は両手を伸ばし、渾身の力を込めて、少女の両方の乳房を鷲掴みにした。それぞれ片手には収まりきらないサイズの美乳に、十指が深々と食い込んだ。
「あううううううっ!」
リアが身を反りかえらせて悲鳴を上げた。瀕死の体のどこにこんな力が眠っていたのかと思えるほど、激しい身悶えを示して身をよじる。
大地はリアの身体が跳ねるたびに、握った乳房を捻りあげて少女を責め立てた。鷲掴みを存分に楽しんだ後は、乳房の根元を絞りあげて、ちょうど人差指の位置に来た乳首を爪で強く引っ掻いた。
「きゃあん!」
リアの口から、苦痛だけでない声が上がった。彼女自身、それがどんな感覚から来たかわからなかったようで、困惑したように首を振る。
「なに、これ、変な……ひゃあああんっ!」
指先で乳首を強くひねりあげると、リアは再びとび跳ねた。真っ赤に染まった顔は、明らかに快感に冒されていることを示している。
呪いによる肉体改造によって、彼女の身体は全身が快感の虜と化していた。清らかで敬虔な少女には、極上の性感こそが最高の責めになるからだ。
既に彼女は先ほどの公園で、チンピラたちの手で激しい快楽を味わわされている。だが、その時は恐怖が感情のほとんどを占めていたのに対し、今は苦痛と快楽が彼女を襲っていた。
「やめ、だめですっ、こんなっ、いやああ!」
乳首をはじくたびに、リアは面白いように泣き叫んだ。どうやら彼女は、ここが特別に弱いらしい。
大地は、もう自分が何をしようとしていたのかも思い出せなくなって、理性をなくしたまま少女の左の乳房を絞り上げ、赤く色づいた乳首に噛みついた。
「ああああーーーーーーーっ!」
リアが高々と絶叫を上げた。彼の歯がしっかりと乳首の根元をとらえ、舌先が容赦なく乳頭を嬲った。もう片方の乳房も、彼の右手が力任せに蹂躙している。
「ひゃ! やだ! だめえっ!」
グイッと大地が顎を持ち上げると、乳首を引っ張られて豊かな乳房が円錐状に持ち上がる。リアが身体を持ち上げてなんとか苦痛と快楽を和らげようとするが、さらに引き上げられて絶叫するだけだった。
「やめてえ! わたしおっぱいでないよおっ!」
その言葉は、うかつにも大地の新たな欲求を刺激してしまった。おっぱい飲みたい……そんな幼児的で原始的な衝動がこみ上げた。
彼は両手で少女の乳房を絞り上げ、小ぶりな乳輪を覆うように口をしっかりと押しつけると、全身全霊を込めて力いっぱい乳首を吸い上げた。
「いいいいいいあああああああああああああ!!!!!」
リアがこれまでで最大の絶叫を上げた。激しい快感が乳房を中心として全身を駆け巡り、ぴくっぴくっと反りかえって張りつめた華奢な裸体が痙攣した。
それでも、激しい吸引は止まらない。一秒ごとに爆発的に増大していく性感は少女の脳をまっ白に塗りつぶし、未知の感覚が近づいてくることの恐怖をすら押しつぶした。
「だめえっ、だめえええっ!」
リアは首をぶんぶんと振って抵抗したが、やがて、その顔が真っ赤に染まっていくと、身体から溢れてきた性的快楽が全てを押し流し、塗りつぶした。
「だめえええええええええええええええええええええええっ!!!!!!」
ついに、華奢な身体に収まりきらなくなった莫大な快感が壮大に炸裂した。さながら体内で火山でも噴火したような衝撃にリアの意識は吹き飛び、津波のように肢体を駆け巡った衝撃波で四肢が指先まで震えた。
彼女の股間から愛液が飛び散り、まだ残っていた法衣を淫らに汚した。そして、吸われ続ける乳首から、とろりと甘い液体が大地の口へと流れ出していた。
呪いで改造された体が、絶頂を契機としてリアの命を母乳に変換したのだ。
227天地の人:2010/05/01(土) 11:34:42 ID:24pt82wz
(おいしい……もっと、もっと!)
ビクビクと痙攣するリアの乳房から、大地は無心で母乳を吸い上げた。それは信じられないくらいに甘く、世界にはもう母乳以外には何も存在しないと思うほど彼は夢中になった。
リアにとっては生まれて初めての絶頂が数十秒にわたって続く中、母乳を吸いだされる感覚は少女にさらなる快感を与えていき、絶頂が終わる前にさらに一段高い絶頂を少女に与えた。
「あ、あ、あ……あん! あうぅ……あ! ぅ、ぁ、っ……! っーーーーーーー、!!」
休みも終わりもなく次々に新たな絶頂を与えられるリアは、息をすることもできないまま、身体をぴんと張り詰めて痙攣させる。
ついには息を吐き切り、酸欠で口をパクパクさせながらもさらに絶頂を迎えて身体を跳ねさせていたが、それでも大地は全く気付かず、少女の母乳をひたすら吸い続けた。
「ぁ……」
どこに息が残されていたか、というかすかな声を最後に、少女の身体が死の深淵に沈んで行く――
「あほか!」
そこでようやく、ギャレットがどこからともなく取り出したハリセンで大地の後頭部を叩いた。
「うわっ」
思わず、少女の乳房を口から零れ落ちさせてしまって、大地は後ろを振り返った。
「なにすんだよ!」
「お前が何やってんだよ!」
言い争う二人の前で、ようやく解放されたリアがベッドに沈み、荒い息を繰り返して死の淵から戻ってくる。
激しく上下する乳首から、とろとろと白い液体が流れ出て来るのを見て、大地は咄嗟に吸いついた。
「ああう!」
せっかく吸った息を吐き出して、リアが再び絶頂を迎えてしまう。母乳が豊かに溢れだして、彼は単純に喜んだ。
「おい、知らんのか!? その母乳はその娘の命を削って出してんだぞ!」
「ひほひ?」
意地でも乳房を口から離さないために大地は変な発音になる。糸切り歯で噛みしめられた乳首が哀れなほど赤く染まっていた。
「精液を与えて命をつなげようというのに、残り少ない命をさらに絞り出してどーする!? ほんとに死んじまうぞ、って言うか殺したいのか実は!?」
「そんなこと言われても……んぐんぐ」
「だから飲むなって!」
もうコツを体得したのか、器用に母乳を飲みながらいい返す大地に、ギャレットはわめきたてる。
一方、リアは上気した顔をぼうっとさせて、この世ではないどこかを見始めているような様子でいる。
「マヤ……もう一度会いたかったよ……駄目なお姉ちゃんを許してね……」
「いや、そのセリフを言ったらホントに死ぬぞ!?」
「あなたにあえて、おねえちゃんは……ほんとうに、しあわせだった、よ……」
「だから死ぬなってッ!」
ついに末期の言葉を述べ始めたリアに、身も世もなく悪魔が叫んだ。
「ラグナイト、いそげ!」
「あ、ああ」
この悪魔がこれほど必死の形相をしているところを、大地はかつて見たことがなかった。さすがの彼も、事態が切迫していることにようやく気付いた。
大地は、リアの下半身をまだ守っていた法衣を一息で引き裂いた。魔力をほとんど込めずとも破ることができたのは、少女の命が尽きかけているからだ。
少女の秘所を守る下着がついに晒された。飾り気のない清楚な下着は本来は純白だったのだろうが、今は少女の失禁によって薄く色づいている。
「あ、やっぱりこっちにも名前書いてるのな……」
かわいらしい筆致で彼女の名前が書いてあるのを確認し、なんとなく納得してからその下着も引き裂く。
リアの秘所がついにあらわになった。綺麗にほんのりと色づいたそこは、一瞬見とれるほど愛らしかった。
228天地の人:2010/05/01(土) 11:35:35 ID:24pt82wz
「……なあギャレット、あっち向いといてくれないか」
「いいから早くやれよ!」
「ううう」
大地もまたズボンを下ろして、自分の股間のものをあらわにする。特筆するほどの巨根ではない……と自分では思っていたのに、信じられないくらいにそそり立っていることに驚く。
実のところ、女の子の秘所を見るのは初めてだったのだが、愛液がとろとろと湧き出ているところに狙いをつけて、大地はリアに挿入した。
「あぁっ……」
処女を奪われたとはとても思えない、かすかな声をリアが漏らす。いや、それが死の淵に半ば落ちかけている少女にとっては最大級の絶叫だった。
勢いよく彼女を刺し貫いた大地の雄物は一息に処女膜を破り、リアの最奥まで叩きつけられていた。
少女の華奢な身体がピンと反り返る。その背筋が激しくわなないているのは、痛みと快楽の両方からだ。彼女の狭い膣は大地をきつく締めつけた。
「ぁん……あっ、あうっ……」
「あったかいよ、リア……」
大地は、鎖に繋がれた少女の肢体を軽く持ち上げて抱きしめた。彼女の中はとても温かく、優しく包んでくれるようで、彼の心の中には愛しさがこみ上げた。
彼は少女の顔を上に向けさせると、精いっぱいの愛しさを込めて唇を吸った。処女喪失よりファーストキスが後になったな……と、頭のどこかが呟いた。
「んぐっ、んんんっ」
キスされたことに気付いたリアの儚い抵抗を力ずくで封じ込めて、大地はさらに彼女の唇をむさぼった。
少女の細い背中に両手を回し、折れんばかりに抱きしめる。豊かな乳房が胸に押しつけられて、彼を激しい幸福状態に押しやった。
壊れた人形のようになすがままの少女の唇を激しく吸い、ぎゅうっと力を込めて抱きしめた。少女のうなじからお尻までの背筋のラインを優しく撫でると、細い背中がびくびくと震えているのがわかる。
「んん、んむっ」
少女が苦しそうに見悶えた。大地のキスは未熟で、舌を入れることもせずにただ唇を合わせてリアの口の中の空気と唾液を吸っているだけだ。それだけでも、少女に与えられる快感は相当なものだった。
大地がリアの体を強く引き寄せると、両手両足を鎖に繋がれた少女の肢体がくの字に反りかえる。がちゃがちゃと鎖を鳴らすのが少女にできる精いっぱいの抵抗だった。
それは、誰がどう見ても陵辱の光景。しかし、あらん限りの愛しさを込めて、彼は少女を犯した。
彼はピストン運動の代わりに、少女を抱く腕に力を込めて、より深くへと己の剛直を押し込んで行く。ごりっ、ごりっ、とねじ込むたびに、膨れ上がる性器が少女の奥の奥まで串刺しにしていく。
「あう、あううっ」
リアは顔をのけぞらせて苦しんだ。大地の先端が少女の子宮への入り口を執拗にこじ開けようと押しつけられ、ドリルで性器をほじくられるような圧倒的な被虐と快楽をもたらしていた。
「お、お、おおっ!」
「や、あああっ!」
死にかけの体からしぶとく力を振り絞って快感にあらがおうとする少女をベッドに押しつけて、獣のように大地は腰を押し付ける。
すでに彼のものは少女の膣に収まりきらなくなっており、破城槌のような先端で聖女の子宮口を激しく責め立てていた。
「だ、だめぇ……あっ! あああっ! もうゆるして……っきゃうう!」
「くっ、あと、ちょっとでッ!」
膣と子宮口を強引にほじくられている少女は、数秒おきに絶頂に達して激しく震える。大地はそれにも気づくことなく、子宮への攻撃に没頭している。
229天地の人:2010/05/01(土) 11:36:23 ID:24pt82wz
「……やれやれ、これだけ責められても死なない聖女のタフさもあきれたもんだが、お前もたいがい我慢強いな。童貞なんだからとっとと出せよ」
激しく交じり合う二人を遠巻きに眺めながら、悪魔が深くため息をついた。
リアは、さっきまでの死にそうな様子から比べれば随分と激しく動いているが、それは単に苦痛すら既に感じなくなっているだけだ。むしろ死の世界にほとんど入りこんだ証拠と言ってよかった。
命の最後の火を燃やしつくしているようなもので、このまま快楽の中で息絶えてしまうまでそう時間はない。それはそれで幸福な最後と言えるかもしれないが……
「真っ白に燃え尽きる前に、少し手伝ってやるか」
悪魔が、パチンと指を鳴らす。その瞬間、リアを縛る鎖がものすごい勢いで巻き上げられた。
「ふえええっ!?」
少女の両足は鎖によって大きく広げられ、大地の後ろへとものすごい力で引っ張られた。ダンプカーに引っ張られるような力で、少女の股間が大地に押しつけられる。
弱り切った少女の足など抜けてしまいそうな力がすべてリアの子宮口という一点に集中し、聖域を守る儚い城壁を突き崩す力となった。
「いやああああああああ!」
泣き喚く少女の身体の真ん中で、ズブリという鈍い音が響いた。
「あぐうっ!」
少女が目を見開き、舌を突き出して痙攣した。彼女を守っていた最後の砦が崩壊し、大地の先端は勢いよくリアの子宮の奥まで差し込まれていた。
「あう、あう、あうっ」
さらにリアの両足を鎖が引っ張り、彼女の子宮を大地の先端が押し上げる。一撃ごとに彼女の性感は頂点に達し、息つく間もなくはしたない声をあげていた。
一方、大地はリアの背中にまわしていた手を離し、股間の雄物のみで彼女を支えながら、眼前で震える豊かな乳房を握りしめた。そのまま、子宮と乳房で挟み込むように力を加える。
「もう……ゆるして……」
絶頂の合間に、リアは声を振り絞るように懇願した。大地は全身を深い征服感が満たすのを感じた。今こそ、聖女のすべてを蹂躙する瞬間だった。
「リア、大好きだ」
リアの子宮へと剛直を突きこみ、痙攣する肢体を強く抱きしめると、大地は力いっぱいリアの中へと己の精を注ぎ込んだ。
大地自身が信じられないほど大量の精液が少女の胎内を瞬く間に満たす。少女は目を白黒させて手足をバタバタと暴れさせた。
「く、くるしいよ……っ」
「ま、まだ出るのかよ、俺っ!?」
とどまるところを知らないほどの射精は長く続いた。その間、大地の両手はリアの背中や乳房を好き放題に撫でまわし、聖女にあられもない叫びを幾度も上げさせた。
やがて数十秒は続いた大地の射精が収まると、リアはようやく解放されてベッドへと沈みこんだ。
「きゃん……」
そんな仔犬のような声をあげると、聖女はくたりと脱力した。股間からは収まりきらなかった精液がこぼれており、完全に意識を失った顔は無防備によだれをたらしていた。
230天地の人:2010/05/01(土) 11:37:24 ID:24pt82wz
「……え、死んでないよな?」
「勝手に殺すなよ」
おずおずとリアを見下ろす大地に、ギャレットが呆れて突っ込んだ。
「こいつの目を見てみろ」
「目……?」
リアの散大した瞳を見つめた大地は、電撃によって白濁していた少女の瞳が美しい黒色を取り戻していることに気がつく。
少女の吐息からも、もう焦げ臭いにおいはしない。彼女の焼き焦がされた内臓すらも癒えている証だった。彼女は、死の淵から逃れたのだ。
「あ、こんなに簡単に治るんだ」
「いや、本当はこんなに簡単にはいかないんだけどな……お前、ちょっと全力出し過ぎ。かなり魔力削れただろ今ので」
ギャレットがため息をついた。大地の全力すぎる射精はリアに多大な生命力を与えたが、それは大地の力が一時的とはいえ大幅に減退したことを意味していた。
「だって、止められないし」
「それはわかるが、お前このままだと魔人の力を全部この娘に搾り取られるぞ」
「大丈夫、まだまだいける」
苦笑するギャレットに、妙に意気込んで大地が言った。その言葉の通り、あれだけの射精を行っても彼にはまだずいぶんと元気が残っているように見えた。
(一発でこの娘を完治させたことといい、瘴気の中で完全に理性を保っていることといい、こいつって戦闘に役立たない無駄なスペックは高いんだよなぁ)
悪魔はため息をつくと、大地からリアに目を移した。
「せめて、お前が注ぎ込んだ魔力の一部でも取り返せ」
「え……どうやって?」
「こいつのおっぱい飲んでいいぞ」
「さっすが〜、ギャレットは話がわかる!」
大地は迷いなくベッドに上がり、気絶したままのリアの乳房を口に含んだ。もうコツを完全に体得したらしく、器用に少女の乳首を刺激して母乳を絞り出す。
(欲望に正直な男か……魔人としては悪くない素養なんだが)
無意識に快感にみをよじらせるリアと、無心に母乳を飲み続ける大地を見ながら、ギャレットは心配半分のため息をついた。
(なんつーか、ガキっぽい欲望なんだよなぁ)
そのため息の残る半分は安堵で構成されていたが、それに気付いた者はこの場にはいなかったのだった。

<つづく>
231天地の人:2010/05/01(土) 11:45:24 ID:24pt82wz
途中一回誤投稿してしまい、ご迷惑をおかけしました。

4話は本来もっと短く済ますつもりでしたが、あまりに設定関連の話が長く出ていましたので、いろいろ描写を挿入したら前後に分けなきゃいけない長さになってしまいました。
そのため、伏線や設定の断片が名残として残っています。後編は早めに投下するつもりですのでご容赦ください。
後編は大地とリアの初夜の続き、レギュラー人の最後の一人「火災の魔法少女マクスウェル」について、そして堕天の魔法少女VS重力使いの魔人でいこうとおもいます。
それでは、楽しみに待っていただけたら幸いです。
232名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 18:30:10 ID:dWSzLSsp
GJ
233名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 20:33:20 ID:JTOeSoHV
他の敗北した魔法少女に比べると、凌辱者が半端者なせいか、意外と生ぬるい境遇だw
234名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 22:56:51 ID:7xs1ogow
良いね良いね!>>231GJ
イレギュラーな堕天の魔法少女の登場、そしてラグナイトとアーデルハイドの勝負のその後の展開
バトルロイヤル物らしく混迷する展開が厨二燃え厨なオトコノコな俺の心を沸き立たせるよ。
ちょっと小生意気な堕天の魔法少女もやはり敗北と恥辱に塗れた姿を晒してくれるのかがすげぇ楽しみ
続き期待して待っています!
235名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 22:55:53 ID:y2ZIFjy5
堕天の魔法少女って、そもそも、どっち陣営なんだろ
236名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 23:59:23 ID:9hLMHIz9
gjです。
悪魔許すまじと思ってたらざまぁ♪ざまぁ♪展開でよかった。
何気にかなりきつい描写のマグマ風呂をさらりと書けるのが凄い。
一瞬グロ展開かと身構えた。
それだけにシュレディンガーの入浴もインパクト強かったですな。
237名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 00:14:59 ID:xZj5n6mU
物理学の学者の名前がついてる魔法少女はやはりその名にちなんだ魔術の使い手なんだろうか?
238名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 00:27:32 ID:MVRxIOU5
そんな感じの名前か概念を主人公の魔法名にしてるラノベがあったな。
能力もそれっぽかた。
239名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 01:27:45 ID:1eWZLSyi
ゲームのキャラが元ネタでしょ、次のマックスウェルもそうかと。
240名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 01:47:28 ID:TUEwEg0s
マクスウェルと言えば、天地の作者さんが書く電撃の描写は、物理的な解釈とは矛盾してるかも

ヒースがアーデルハイドを倒した時、地面を足から話したことで、電流が体外に流れていかなくなったので
ダメージが増したという描写があったけれど、電流としては、流れていったほうがダメージがデカい

まあ、魔法的な電撃に対して、物理的な解釈云々は無粋かつ無意味なものだけど、
前回、アレクシアに看護婦さんが機械で電気ショック与えるシーンも、ちょっと違和感があったので
(多分、あれだと押さえつけてる医者達も感電する)

今のままでも、そんな細かい部分は抜きに、十分作品は楽しませていただいているし、
何かしら意図あっての描写かも知れないけど、単純な勘違いの場合も考えて一応ご報告を
241名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 02:24:05 ID:jOa9LVaU
発光バクテリアを食べたユスリカの蚊柱が人魂だから鬼太郎の人魂天ぷらは蚊の天ぷらとか作品を台無しにする科学的理屈はいらない
ガチガチのサイエンス作品でなければ娯楽なので楽しければそれで良い

物理学無視してこそ魔法
242名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 02:33:21 ID:TUEwEg0s
>>241
一応言っておくと、俺も全く同感

ただ、知らずに無視しているよりは、知ってあえて無視しているほうが表現の幅は広がると思うし、一応の報告をしたまで
そして、俺の無粋な指摘部分が、すでに後者である可能性も十分ある
243名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 02:42:17 ID:MVRxIOU5
>>240は電撃責めに並々ならない関心があるんだなぁと思いました。
電撃とかマグマとか岩棍棒とか激しいよね
244名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 03:03:58 ID:TUEwEg0s
>>243
え? 君はないの?
電撃責めとかマグマとか棍棒責めとかに、並々ならぬ関心w

それ、ぶ〜りぶり♪(子連れ狼風)
245名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 05:53:44 ID:xZj5n6mU
綺麗にデコレートされた洋菓子みたいな可憐な魔法少女が、凄まじい一撃を食らって
ピンボールのゆうに吹き飛んでビルを何個か貫いた先で瓦礫に埋もれてビクンビクンなってるねは確かに興奮する。
246名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 08:12:50 ID:sZRV24fa
>>238
ウィザーズブレインだっけ?俺もあれが元ネタだと思ったんだが…
247名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 08:37:07 ID:1eWZLSyi
>>246
ワイル○アームズだと思う
248名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 09:32:42 ID:bJ03vNfm
覚えてるスキルが少なすぎるけど、魔力は馬鹿みたいにデカいので、いつも力押しで勝ててしまう無敵の魔法少女様に
ロックマンX2のマグネット・ヒャクレッガーみたいな敵をぶつけたい

って、言って分かる人はいるだろうか?
249名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 09:48:08 ID:lAgdSQ8p
攻撃受ける度にスキルが一つずつ封じられていくんだな
250名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 13:29:14 ID:liwQ6q4R
ボンボンだかのコミックのやつが岩男なのに妙にエロかったな>磁石百足
251名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 14:19:47 ID:bJ03vNfm
>>250
岩本先生のロックマンXで一番エロいのはタコ
触手で女の子(ロボ)の全身を貫いたあと、ハイパーバイブレーションを発動
惜しむらくは女の子が喘いだり苦しんだりする前に木っ端微塵になってしまったことかな?
252名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 18:16:38 ID:xZj5n6mU
>>251
木っ端微塵…
まあ、それはそれで!
253名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 18:49:08 ID:aPEpP317
・・・壊すんじゃなくてウィルス流し込んで洗脳したりとかすりゃよかったものを・・・
その女の子が主人公陣営なら主人公も攻撃しづらい、洗脳の過程見る俺たち満足で一石二鳥だってのに・・・
254名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 22:21:15 ID:xZj5n6mU
3×3EYESの藤井八雲みたく唱えた術が暴発してしまうスペルウィルスに侵された魔法少女が、
絶対の自信を以て唱えた止めの呪文が暴走して、快感が爆発して一瞬にして絶頂を迎えるとか良いかも。

自らの身に起きた異常事態を理解する事が出来ずに何度も呪文を唱えては絶頂を繰り返す魔法少女…。
そして声も嗄れ、ビクンビクン痙攣して虚ろな目になりながらも途切れ途切れに詠唱を呟き続ける無惨な姿を…。
255名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 12:33:08 ID:RTYY8ANP
>>245
回復させながら触手拡張工事で奇形化とかはNGだがな!
256名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 16:26:15 ID:MbmrcCQt
毒やウィルス等、体内からの攻めにはロマンがある
被害者の防御が堅牢であればある程、ロマン度はうなぎ上りだ

巷で無敵扱いされてるアンタッチャブルなあのキャラやこのキャラに内部攻撃したいしたい
257名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 17:16:11 ID:2R406uK1
>>255
つまり最後は
258名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 23:23:53 ID:3YL5a3GX
そろそろ耳と臍に挿入したい。
259名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 12:29:12 ID:i+mQYHRr
大好きだった先輩が魔獣になって逆に襲われる展開…いいよね
260マユの人:2010/05/05(水) 20:30:38 ID:pATP7rMS
こんばんわ、魔法少女マユRestart2話を投下します。
今回は前半は快楽系、後半は苦痛系の陵辱シーンがあります。
人物紹介の後に投下を始めます。
261魔法少女マユ 人物紹介:2010/05/05(水) 20:33:46 ID:pATP7rMS
『秋月真由(マユ)』
14歳 両親と3人で、平穏な生活を送っていたが。ユーリィと出会った事で、戦いに身を投じる事になる。
背は小柄で、背中の半ばほどまで届く栗色の髪を後ろで纏めている。
変身時のコスチュームは桜色のミニスカートに赤を基調としたジャケットを纏っている。
『ユーリィ』
異世界エルメリアの住人である妖精、マユのパートナーとして彼女の戦いをサポートを行う。
長いストレートの青髪にフリフリのついた白やピンクのドレスを着ている。

『ヴァルアス』
魔族の王 100年前の戦いで敗れた先代の跡を継ぎ魔族を統率する。表の顔は製薬業を中心とした巨大複合企業の社長。
銀髪の髪をオールバックにしている。黒のスーツを好んで着る。
『レドリック』
魔王ヴァルアス腹心の最高位魔族、彼の側近を務め、表でも社長秘書室長を務める青年。
焦茶の髪を肩に触れるくらいに伸ばしていて、グレーのスーツをいつも着ている。
ラディウスとは子供の頃からの付き合いで悪友関係。
『セディア』
魔族の人間狩りの指揮官。 組織内での序列は低く攻略軍に参加できず、地上での人間狩りをする担当に回されていた。
度重なる失敗により窮地に追い込まれている。
黒い髪をセミロングにしていて、露出の際どい黒の服を好んで着ている。
『ラディウス』
セディアの弟 魔族の造魔開発においての中核メンバーで、王の信任厚い人物。
長い黒髪を三つ編みのお下げにしている。常に白衣に身を包む。15歳くらいの背格好。
師リレイアの元で技術を学び、その知識を武器に組織内で高い地位を得ている。
『リレイア』
魔族技術部総括で、ラディウスの師。組織内でも最古参の部類に入る最高幹部。
白衣を常に纏っている。長い金髪は、手入れがあまりされておらず伸ばし放題といった状態。
研究に熱を入れ過ぎていつも寝不足ならしく、いつでも寝れる様にとアイマスクを額にひっかけている。
262魔法少女マユ 第二話 1/18:2010/05/05(水) 20:36:34 ID:pATP7rMS
「ひゃああぁぁっ!ね、寝坊しちゃったーっ!!」
ブレザー姿のマユは、バタバタと階段を駆け下りて来た。
「やっと起きてきたの〜?マユちゃん〜。お母さん、起こしに行ったのに〜」
「あ、あうぅぅ…二度寝しちゃったんだ私…」
台所から出てきた母、美由紀の言葉に、マユは頭を抱え込む。
マユと同じ栗色の髪を肩の辺りまで伸ばし、項の辺りで束ねているエプロン姿の美由紀は、
傍から見れば20代でも通る容姿だが…14歳の娘がいる年齢なのだ。
いつも笑顔を絶やさない彼女は、今も困った様な顔をしながらも微笑みを浮かべている。
「早くご飯食べなさい〜、遅刻しちゃうわよ〜」
のんびりとした様子の美由紀の言葉に、慌ててマユは席に座り、朝食を食べ始めた。
「おはようマユ…またお寝坊さんかい?」
背広姿の男性が、鞄を片手に部屋に入ってきた。
「あ、お父さんおはよう!」
「はい、おはようマユ」
挨拶をするマユに、彼は微笑んで答える。
彼の名は秋月宗一郎…マユの父親で、隣の市にある大企業の部長を務めている、一家の大黒柱だ。
黒い髪を整髪剤で整え、黒縁の眼鏡をかけている彼は、その肩書に相応しくスーツをいつも隙なく着こなしている。
彼と美由紀は、かつては同じ会社で働いていたのだが…結婚した今は、美由紀は主婦業に専念していた。
「しかし…あまり夜更かしはしちゃダメだよ。寝坊しない様に、もっと早くに寝る様にしなさい」
「はーい…」
少し困った様に笑いながら言う宗一郎に、マユは朝食を食べながら頷く。
本来ならば今日は、ユーリィがマユを起こしてくれる手はずになっていたのだが…ユーリィも寝不足でぐっすり熟睡していたのだ。
「行ってきまーす!!」
朝食を食べたマユは、バタバタと走りながら鞄を片手に家を出て行った。
「マユちゃん、行ってらっしゃ〜い」
「車に気をつけるんだよ」
出かけていくマユを二人は見送っていたが、宗一郎も時計に目をやり立ちあがる。
「さて、僕もそろそろ出かけるとしよう」
美由紀は玄関まで鞄を持って、宗一郎について行く。
「今日は少し遅くなるかもしれない…社長と取引先に御挨拶に行ってくるから」
「は〜い、分かりました〜。お仕事頑張ってくださいね〜」
ニコニコと微笑みながら、美由紀は宗一郎に鞄を渡す。
「ありがとう。じゃあ、行ってきます」
「行ってらっしゃ〜い」
二人は微笑み合うと、口付けを交わす。
出かけていく宗一郎の姿が見えなくなるまで、美由紀は玄関で手を振り続けていた。
263魔法少女マユ 第二話 2/18:2010/05/05(水) 20:37:23 ID:pATP7rMS
「おはようございます、秋月部長」
「レドリック室長、おはようございます」
出社した宗一郎は、ロビーで声をかけられ頭を下げる。
声をかけて来た男性は、社長秘書室の室長であるレドリック。
見た目は20代の青年に見えるが…彼は宗一郎がこの会社に入社した頃から既に室長を務める社の重鎮だ。
宗一郎の妻美由紀の、かつての上司でもある。
美由紀もかなり実年齢より若く見えるが…彼のそれを遥かに超えている。
異常なまでの若い見た目に、彼は会社が秘密裏に開発した、老化防止の薬を飲んでいるんじゃないかと噂が立っている程だ。
二人は同じエレベーターに乗り込んだ。
乗っているのは彼らだけである。
「…秋月部長、再来週の日曜日、予定は空いてますか?」
「再来週ですか?空いていますが…何かあるので?」
唐突に尋ねられた宗一郎は、スケジュールを思い出しながら答えた。
「えぇ…社長がまた取引先とゴルフに行くと言い出しまして…貴方にもご指名が来るかと」
「なるほど、了解しました。予定を空けておきます」
「すみませんねぇ、社長は何かあればすぐ貴方をご指名だ。貴方も家族サービスをしなきゃいけないというのに…」
この会社を一代で築き上げた剛腕で知られる社長は、宗一郎の事を気に入っているらしく、様々な事で彼を重用している。
大きな取引が有る際には必ず随行させ、接待を受ける時なども彼を連れていく事が多い。
苦笑しながら語るレドリックに、「大丈夫です」と宗一郎は笑う。
「妻も娘も理解してくれています。空いている日はその分埋め合わせをしますし…それに、社長のお供をする事で、
 色々な方とお知り合いになれて、こちらも助かっています。この間もそのお陰で商談が一つ上手くいきました」
「それ社長に言っちゃダメですよ。喜んでもっと連れて行こうとしますから…」
エレベーターが目的の階に着き扉が開くと、二人はエレベーターを出ていく。
その後も雑談をしながら歩いていると、休憩室の近くで奇妙なものを見つけてしまう。
「……あれは」
「…間違い無いでしょうね」
休憩室の入り口からはみ出ている、白衣姿の女性の足を見て、レドリックはポツリと漏らす。
宗一郎はそれに苦笑しながら答え、休憩室へと近づいていく。
彼らの予想通り休憩室の入り口に、白衣姿の金髪の女性が倒れている。
「全く…また行き倒れている」
スースーと小さく寝息を立てている女性を見て、レドリックは溜息をつく。
眠っている女性の隣にしゃがみ、宗一郎は彼女の肩を軽く叩いて声をかけた。
「リレイア主任、リレイア主任…起きて下さい。こんな所で寝てちゃダメですよ」
宗一郎の呼びかけに、女性は小さく呻いた後ゆっくりと起き上る。
「あー…もう朝かね…」
フラフラと頭を揺らしながら、女性は声を漏らす。
彼女リレイアは、この会社の開発部に所属する研究員だ。
この会社設立当初からのメンバーで、画期的な製品を次々と開発し、会社を大きくした要因の一つを担っている人物である。
ちなみに、彼女もまた宗一郎が入社した頃から会社に居るが、彼女もあまり容姿に変化が無い…
普段は研究室に篭りっきりなのだが、今の様に廊下などで倒れて寝ている事を、宗一郎は何度か目撃していた。
264魔法少女マユ 第二話 3/18:2010/05/05(水) 20:38:29 ID:pATP7rMS
「んぁ……秋月部長?」
「おはようございます。また徹夜明けですか?」
「あぁ…研究に熱が入ってしまってね…社長への報告用の資料を、秘書室に届けに行くところだったんだが…また行き倒れた様だな…」
ぼんやりとした様子で語るリレイアの言葉に、二人は苦笑を浮かべてしまう。
「はいはい、じゃあ私と一緒に行きましょう。社長に直接資料を見せて下さい」
「分かった…いや待て、この有様で社長の所に行くのは…」
慌てて乱れた服や髪を直そうとするリレイア。
「…秋月部長、彼女の面倒は僕が見ますから、貴方はご自分の職場に行って下さい」
「はぁ…分かりました。それでは」
宗一郎は二人に一礼して、自分のオフィスへと歩いていく。
「全く…あまり研究に入れ込みすぎないで下さいね。こちらの事は暇な時にしてくれればいいと、陛下も仰っていたでしょう」
周囲に誰も居ないのを確認すると休憩室に入り、レドリックは溜息をついて小声でリレイアに言う。
「いやぁ、すまないね…こちらの研究も楽しくてねぇ…陛下も喜んで下さるし」
レドリックの言葉に、リレイアは頭を掻きながら苦笑する。
「全く…ところで、聞きましたよ。貴方がラディウスに言って、造魔をセディアさんに与えさせたそうですね」
「耳が早い事だ…ラディウス君が君に愚痴ったのかね?」
「ええ、その通りですよ。彼は、やっと姉貴の我儘から解放されると思ったのに…って愚痴ってましたよ」
休憩室のソファーに座ったレドリックは、やれやれ、といった様に手を広げて見せる。
「ふぅむ…そこまで彼は嫌がってたのか…姉弟なんだから、お姉さんの手伝いぐらいしてあげたらどうだと言ってみたんだが…」
自動販売機でコーヒーを購入したリレイアも、彼の対面に座った。
「それほど強いのかね?彼女がいつも相手にしてる魔法少女は」
「さぁ…僕も報告を聞いているだけですが…既に10体以上の造魔を倒しているそうです」
「なるほどな…やはり、私の作品をセディア君に貸し与えるべきだったか…そんな強い少女なら、良いデータが取れただろうに」
「データ取りなら、エルメリアに投入している先行量産機でやっているのでは?彼女なんかに渡したら必ず壊します」
「フフフ…ラディウス君と同じ事を言うな、君は…」
レドリックの言葉に、リレイアは小さく笑いを漏らした。
「今度のは現在生産してる奴と違い、主に狩りに使う為に開発してる機体だ。だからこちらの魔法少女と一戦やらせてみたくてな…
 とはいえ、ラディウス君が造魔を与えたんだ。今度は成功するだろうさ。」
「だと…良いんですがねぇ…フフフ」
まるで彼女の失敗を望んでいるかのような態度のレドリックに、彼女は少し顔を顰める。
「君は成功を望んでいるのかね?それとも失敗を?」
「それはお答えできませんね…さて、そろそろ社長の元に行きましょうか」
立ちあがったレドリックは、彼女に向かって告げた。
「ああ、そうするか…報告を終えたら、次は試作機の調整をしなければならないのでね」
「…少しは休んでくださいね」
「大丈夫、さっき十分寝たさ」
もう平気だよ、と言うリレイアに、レドリックは苦笑いを浮かべながら、肩を竦め頭を振った。
265魔法少女マユ 第二話 4/18:2010/05/05(水) 20:39:05 ID:pATP7rMS
「マユちゃんゴメンね…起こすって言ってたのに…」
「そんなに謝らなくてもいいよユーリィ、二度寝しちゃった私が悪いんだし」
しゅん、と項垂れているユーリィに対し、マユは微笑みながら言う。
美由紀と二人で夕食を食べたマユは、ユーリィと一緒に風呂に入っていた。
両親は、ユーリィの事には気付いていない。
彼女の姿は、マユにしか見えないのだ。
当然、声も彼女にだけしか聞こえないはずなのだが…
「マユちゃんのお母さんって、潜在してる魔力が高いのかなぁ…たまに私の居る方に振り向いたりするんだよね。
 『何か視線を感じるわ〜』って、普通の人なら視線とかすら気付かないはずなのに…」
「そう言えば…『何か声が聞こえる様な〜』って前に言ってた事があるよ」
湯船を泳ぐユーリィの言葉に、マユもその時の事を思い出しながら言った。
「むぅ…完全に見えたり聞こえたりしてる訳じゃないけど…気をつけた方がいいかもね」
ユーリィは難しそうな顔をしていたが、そう結論を出す。
「うん、そうだね。見つかっちゃうと面倒な事になっちゃう」
母の前ではユーリィは極力隠れるようにしよう、そう決めて二人は風呂からあがる。
パジャマに着替えたマユは、ユーリィを服の中に隠しながら二階の自分の部屋へと向かう。
「ユーリィ、今日も見回りに行く?」
「うーん…一昨日妨害したから、そんなすぐに動くとは思えないしなぁ…どうしよう…」
ベッドに寝転んでいたマユの問いに、ユーリィは首を傾げながら、どうしようかと考え込んでいたが…
「っ!…この気配…」
「うん、あの女魔族だね」
二人は同時に、街に現れた魔族の気配を察知する。
それは、一昨日も戦った女魔族の物だった。
その他にも、無数の下魔などの気配が存在する。
マユはベッドから降りると、胸元のペンダントを握りしめた。
「変身」
目を閉じて意識を集中し、一言小さく言葉を発する。
彼女の体が光に包まれ、着ていたパジャマが消えていく。
身を包んでいた光が消えると、マユはコスチュームに身を包んでいた。
「行こう、ユーリィ!」
「うん!じゃあ行くよ」
ユーリィは片手をかざして、転移魔法を発動させる。
二人の体が光に包まれ、魔族達が現れた場所へと転移していった。
266魔法少女マユ 第二話 5/18:2010/05/05(水) 20:39:50 ID:pATP7rMS
「来たわね、小娘ぇっ!」
マユ達が向かった公園には、感じた気配の通りセディアが待ち構えていた。
彼女の周囲には、無数の下魔達が控えている。
「今日こそはアンタを倒してやるわ!!」
瞳に憎悪の炎を宿らせたセディアは、ビッと指さしてマユに言い放つ。
「どんなのを連れて来たって、私達は負けないんだから!」
マユも負けじと剣を突き出して、力強く叫ぶ。
「ぐっ…その減らず口がいつまで叩けるかしらね…行きなさい!お前達!!」
表情を引き攣らせていたセディアは、自分を気を取り直す様に髪を掻き上げると、下魔達に命令を下す。
彼女の命令と共に、下魔達がマユ達に向かって襲いかかっていく。
マユとユーリィは左右に跳んで、下魔達から距離を開ける。
「てやぁっ!」
飛びかかってきた下魔を、マユは剣で斬り伏せた。
ユーリィも下魔の一体に、無数の光弾を放つ。
下魔は爆発に吹っ飛ばされて、地面に倒れたまま動かなくなる。
「マユちゃん、造魔の姿が見えないね…」
「何処かに隠れてるのかも…気をつけないと」
再び近くに集まった二人は、自分達を取り囲む下魔達を見回し、言葉を交わした。
魔族達は大抵、指揮官の上位魔族と造魔、そして下魔達がワンセットで作戦行動を行っている。
だが敵の中に、造魔と思われる魔族の姿が見えない…
その事を警戒しながら、二人は下魔達を倒していく。
下魔達が後数匹となった時、突如地面から無数の触手が出現する。
「き、きゃぁぁぁっ!?」
不意を突かれ、逃げる事も出来ずユーリィが触手に捕えられてしまう。
「ユーリィっ!?あうぅぅっ!!」
残る下魔達を倒したマユの足元からも、触手が現れ体に絡みついていく。
「うっ…く、うぅぅっ…」
「く、苦しいよぉ…」
ギリギリと体を締め上げられて、二人は苦悶の声を漏らす。
地面が盛り上がり、地面に隠れていた造魔が姿を見せる。
無数の触手を持ち、食虫植物の様な形の造魔だ。
「おし、よくやったわ」
パンパンと手を叩きながら、セディアは笑みを浮かべてマユ達の方に近づいていく。
「さってと…それじゃあ…これまでの恨みを倍以上にして返して上げるわ…!」
「っ…!」
顎を掴まれ、無理矢理上を向かされたマユは、彼女を睨みつける。
267魔法少女マユ 第二話 6/18:2010/05/05(水) 20:41:33 ID:pATP7rMS
「…自分の置かれてる状況…分かってんの!?」
セディアはマユに向けて吐き捨てると、顎から手を放して、マユの頬を力いっぱい叩く。
「きゃうっ!」
「アンタの!アンタのせいで!!アタシは惨めな思いを散々してきたのよ!!このっ!このっ!」
憎悪の言葉と共に、セディアは彼女の頬を叩き続ける。
左右に体を揺らし、マユは苦悶の声を漏らしていた。
20回を超えた所で、ようやくセディアが手を止めた。
「くっ…うぅ…」
頬を赤く腫らしたマユは、力なく項垂れている。
彼女の体に巻きついていた触手が、唐突に緩んでいく。
「きゃっ!」
拘束を解かれた彼女は、地面に倒れ込み小さく悲鳴を上げる。
体を震わせながら起き上ろうとした彼女に近づいて、セディアが彼女の脇腹を蹴り付けた。
「うあぁっ!!」
悲鳴を上げながら、マユはうつ伏せの状態から仰向けにひっくり返される。
「マ、マユちゃん!!」
造魔の触手に捕らわれたユーリィが、バタバタともがきながら声を上げた。
彼女の方に視線を向けて、セディアがニヤリと笑いながら口を開く。
「抵抗したら、あの妖精絞め殺しちゃうわよ?」
「っ!?」
起き上って体勢を立て直そうとしていたマユは、セディアの言葉に凍りつく。
動かない彼女に近づき、セディアはスカートの上から、彼女の股間を力いっぱい踏みつけた。
「あうぅぅぅっ!!!」
マユはその痛みに、堪らず叫ぶ。
セディアはサディスティックな笑みを浮かべながら、彼女の股間を踏み躙る。
抵抗すれば、ユーリィが殺されてしまう…
マユは抵抗する事も出来ず、ただ苦痛に身を捩り、苦悶の声を上げる事しか出来ない。
「うぁぁ…あぐぅぅっ!んぎいぃぃぃっ!!!」
「おーほっほっほっほっ!!もっと泣きわめきなさい!!アタシが受けた屈辱は、こんなもんじゃ晴れないわよ!!」
苦痛に顔を歪め、泣き叫んでいるマユを見下ろして、セディアは手の甲を口元に当てながら高らかに笑う。
グリグリと更に体重をかけて、マユの股間を踏み躙る。
「あああああぁぁぁぁっ!!!」
苦痛のあまり髪を振り乱しながら、彼女は身を捩り首を左右に振った。
「マユちゃん!もう止めて!止めてよぉぉっ!!」
ユーリィは瞳から大粒の涙を零しながら、必死にセディアに向けて叫ぶ。
「フフ…そうねぇ…これも飽きたし、もっと他の事やらないとね」
彼女の方を向いて、ニヤリと笑いながらセディアは、マユの股間から足を上げる。
268魔法少女マユ 第二話 7/18:2010/05/05(水) 20:42:25 ID:pATP7rMS
「うぁ…あぐ…」
ようやく責めから解放されたマユは、弱々しく震えながら声を漏らしていた。
震えている彼女の横腹を、またセディアが蹴りつける。
「ぎゃんっ!!」
衝撃でマユの体が転がり、うつ伏せの態勢になった。
虚空から黒く長い鞭を取りだすと、セディアは転がった彼女に近づいていく。
「あうっ!!」
マユの腰の辺りを踏みつけ、セディアは更にマユの細い首に鞭を巻き付ける。
鞭に縛られ、首を引っ張られるマユの体が、弓なりに反らされていく。
「が…あ、あぁぁ…」
彼女は苦悶の表情を浮かべながら、弱々しく声を漏らす。
堪らず鞭を振りほどこうとするが、鞭は生きているかの様に強くマユの首に絡みついている。
「解けるもんなら、解いてみなさいな!ただし、抵抗とみなしてあのチビにも遠慮なくやらしてもらうわよ!!」
セディアの言葉に、マユははっとして鞭から手を放すが、既に遅い。
「むぐうぅぅっ!!」
触手に捕えられていたユーリィの口に、絡みついている触手から生えた細い触手が侵入した。
突然の事態に、ユーリィは目を白黒させながら体をバタつかせている。
その触手に続く様に、2本の触手が更に入り込み、口内を蹂躙していく。
所狭しと触手は暴れ、ユーリィの舌を弄び、歯や上顎を擦り付ける。
「ぁ…あぐ…や、やめ…て…ユ、ユーリィは…ユーリィは助けて…」
首を締め上げられながらも、マユは必死に声を発して、セディアに頼むが…
「いーやよ、どの道こうするつもりだったんだからねぇ」
ニヤニヤと笑いながら、彼女はマユを更に強く踏みつけ、同時に首を締め上げる。
「あ、あぁ…くあぁぁ…」
マユは大きく目を開き、酸素を求めて口をパクパクと動かす。
口の端からは涎が、ダラダラと零れ落ちている。
やがてマユの瞳の輝きが陰り、虚ろなものになっていく。
「おっと、こんなところで気絶させちゃ面白くないわね」
危ない危ない、と言いながらセディアは彼女の首に巻き付けていた鞭を緩める。
「くはっ…あ…はぁ、はぁ…あぅぅ…」
鞭を解かれたマユは地面に突っ伏し、瞳に大粒の涙を浮かべながら必死に呼吸をしていた。
さて、ここからどうしようか…セディアは倒れこんでいる彼女を見下ろしながら思案をする。
(このまま痛めつけるのも面白いけど…快楽責めってのも面白いかな?この間の戦いでも、かなり敏感に反応してたし…)
苦痛で責め続けるのもいいが、派手にやり過ぎた場合に殺してしまわないか怖いところがある。
大事なのは勝利するだけでなく、この少女を捕えて連れて帰り、造魔の母体にする事なのだから…
そうなれば、多少やり過ぎても問題無い快楽で責める方が妥当であり、長く楽しめるだろう。
(決まりね…今まで感じた事のない様な、未知の感覚に悶え狂うがいいわ!)
方針を決めると、セディアはニヤリと笑う。
269魔法少女マユ 第二話 8/18:2010/05/05(水) 20:43:16 ID:pATP7rMS
「いつまで寝てんのよ、立ちなさい」
「うぁ…」
足元で苦しそうに息をしているマユの髪を掴み、無理矢理彼女を立ち上がらせる。
苦痛に顔を歪め、だらしなく開かれている彼女の顔を自分の方へと近づけて、セディアは顎を掴んで上を向かせた。
「んっふふふ…まずは感度を上げないとね」
笑みを浮かべながらセディアは語ると、マユの方へと顔を寄せて、彼女の可愛らしい唇を塞ぐ。
「んむぅぅぅっ!?」
セディアの唐突な行動に、マユの目が大きく見開かれる。
唇を重ねてきたセディアは、開かれていたマユの口内に易々と舌を侵入させた。
(キ、キスされた…魔族なんかに…)
呆然と心中で漏らすマユの瞳から、涙がとめどなく流れていく。
ファーストキスを、魔族なんかに奪われてしまった事に、マユは涙を流し続ける。
セディアは彼女の舌に、自分の舌を絡みつかせた。
その巧みな舌の動きに、マユの舌はされるがままに弄ばれている。
舌を散々弄んだかと思うと、セディアは彼女の口内の至る所を舐めくすぐっていく。
「んちゅ…はぅ…や、やだぁ……ふぁぁ…ら、らめぇ…」
口内を舐め回されならも、マユは必死に抗議の声を上げようとする。
そんな彼女の言葉が気に障ったのか、黙っていろとばかりに、再びセディアの舌が彼女の舌に絡みつく。
「んっ…んむぅ…」
再びセディアの舌が彼女の舌を弄んでいく…その動きは先程までより格段に激しくなっている。
耐え難いその責めに、マユの舌は痺れたように動かなくなってしまう…
抵抗が止んだのに気付くと、セディアは舌を使って彼女の口内に、自らの唾液を送り込んでいく。
際限なく送り込まれてくる唾液を、耐えきれなくなったマユは飲み込んでしまう。
コクン、と小さく音を立てて彼女は、送り込まれた唾液を飲み込む。
しかし唾液はまだ送り込まれてくる。
何度も何度も、マユはセディアの唾液を無理矢理飲まされ続けた。
「ふぅ…こんなもんでいいかしらね」
散々唾液を飲ませたセディアは、満足そうな笑みを浮かべながらマユの唇を開放する。
立つ気力も失ってしまったのか…彼女が手を放すと、マユは力なく地面に崩れ落ちた。
倒れ込み弱々しく震えているマユの体を、造魔が伸ばした無数の触手が絡め取る。
「ぁ…うぅ…」
触手によって造魔の元へ引き寄せられ、彼女は小さく呻き声を漏らす。
両腕を広げられ、まるで磔の様に体を吊るし上げられる。
そのすぐ側では、ユーリィが未だ触手によって口内を蹂躙されていた。
「んぁぁぁっ!んみゅうぅぅっ!!」
喉の奥へと侵入し暴れていた触手が、その更に奥の食道へと侵入する。
「あげぇぇぇぇっ!!」
食道に侵入した触手が、射精を行う。
大量の精液が、ユーリィの胃へと注ぎ込まれる。
射精を終えると、触手がユーリィの口から引き抜かれた。
「ユ、ユーリィ…」
マユが小さく声を漏らすが、その声はユーリィへは届かない。
270魔法少女マユ 第二話 9/18:2010/05/05(水) 20:44:09 ID:pATP7rMS
「あふぁ…ひぅぅぅ…か、体が熱いよぉ…」
射精から少し時間がたつと、ユーリィが頬を紅潮させながら身を捩り始めた。
もじもじと股を擦り合わせ、熱病に侵されたかのように声を漏らす。
「ユ、ユーリィに…な、何をしたの…」
「ふふふ、コイツの精液には催淫効果があるのよ。それを飲んだこのチビは、じきに快楽の虜になるわ」
自分を睨みつけてくるマユへ、笑みを浮かべながらセディアは答える。
「他人の心配してる余裕、アンタには無いわよ」
マユにそう告げると、セディアは小さく呪文を唱え始めた。
そしてマユの腹部に手を当てると、空いている方の指を鳴らす。
「ひぁっ!?」
その瞬間、マユはビクンと体を震わせる。
マユの体は徐々に熱を帯びていき、耐え難い疼きが彼女の体を襲う。
「…あ、あぁ…ひぅぅ…」
今まで感じた事の無い感覚に、マユは目を白黒させながら小さく声を漏らす。
彼女の口から漏らされる声が、切なげな物に変化していく。
(何これ…体が変だよ…)
全身を襲う、未知の感覚にマユは怯える。
そんなマユの様子を、セディアは腕組みをしながらニヤニヤと笑っていた。
「アンタに散々飲ませた、アタシの唾液をね…魔術で媚薬に変化させたのよ」
「な…そんな…ひぁっ!」
セディアの言葉に、呆然と声を漏らしていたマユのお尻を、造魔の触手が撫でる。
ほんの少し撫でられただけなのに、マユは思わず声を上げてしまう。
魔術によって作られた媚薬が、既にマユの全身を侵しているのだ。
全身に浸透した媚薬は、彼女の快楽を増幅している。
お尻を撫でた触手を合図とばかりに、無数の触手がマユとユーリィの体に伸ばされていく。
「ふぁぁぁっ!や、やめ…やめて!ひゃん!」
服の上からマユの控え目な胸が、触手によって揉みしだかれる。
「うにゃぁっ!ひゃううぅぅぅっ!」
ユーリィのスカートの中に触手が殺到し、下着越しに彼女の股間に擦りつけられる。
触手によってマユの服が無理矢理肌蹴させられ、下着に覆われた彼女の胸が露わになった。
「や、やだぁっ!取っちゃダメぇぇっ!!」
必死に叫ぶマユの言葉も虚しく、下着が破り裂かれ、小振りな胸が晒される。
露わになった胸に触手が巻き付き、胸を捏ね繰り回していく。
「はぅっ!んきゅぅぅっ!」
媚薬によって増幅された、激しい快楽が彼女の体を襲う。
ビクビクと身を捩り、髪を振り乱してマユは嬌声を上げる。
271魔法少女マユ 第二話 10/18:2010/05/05(水) 20:44:59 ID:pATP7rMS
股間を弄ばれているユーリィが、造魔本体の方へと触手で運ばれていく。
彼女を受け入れる様に、造魔の体の一部が大きく開いた。
未だ股間に生じる快感に悶えているユーリィは、眼前に大きく開かれた造魔の口に気付いていない。
造魔は勢いをつけて、ユーリィを自分の体内へと放り込む。
「んやぁっ!」
体内に放り込まれた彼女は、造魔の体に満たされた液体の中へと落ちた。
造魔の体内は、人一人楽に入れる程の大きな空間が有り、その中に液体が満たされていた。
慌ててもがき始めるが、体内から伸ばされた触手が彼女の体を絡め取る。
「いやぁぁ…気持ち悪いよぉ…たすけてぇ…」
顔だけ液体の中から出した状態で、ユーリィはその粘り気のある液体の不快感に、身を捩り声を漏らす。
造魔の体の一部が開かれ、外からでもその様子が確認できるようになる。
バタバタともがいていたユーリィの体に、異変が生じた。
正確には、彼女の着ている服にだ…白いドレスに穴が出来た。
その穴は徐々に広がっていく、造魔の体液によって服が溶けているのだ。
「な、なにこれぇ…ふ、服がとけちゃう…」
瞳に涙を浮かべながら、ユーリィは自分の服を見て弱々しく声を漏らす。
穴はどんどん広がり、更にあちこちに同様の穴が出来始める。
数分もしない内に、ユーリィの衣服は布切れの様な状態になってしまった。
「は、恥ずかしいよぉ…」
激しい羞恥心に襲われたユーリィ、だが彼女の両手は触手に絡め取られ、露わになった部分を隠す事すら出来ない。
彼女の体に、造魔の体内から伸ばされた無数の細い触手が襲いかかる。
「ひゃうぅぅっ!」
露わになった胸、しこり立った乳首に触れられ、彼女は身を捩った。
触手は乳首に巻き付いて、縛る様にして刺激を与える。
股間にも無数の触手が伸ばされた。
体液によって半ば溶けていた下着が、造魔によって取り払われる。
曝け出された秘所を、無数の触手が弄ぶ。
「んあぁぁぁぁっ!!らめぇ!らめだよぉっ!」
小さな体で到底耐えられるはずの無い快楽が、間断なく襲いかかっていく。
臍や腋にも触手が伸びて、擦りつけられている。
口を開いた触手が、彼女の可愛らしいお尻に噛みついた。
「えぅぅっ!お尻噛まないでぇっ!」
ユーリィは必死に腰を振り、足を動かすが、足に触手が絡みついて動けなくなってしまう。
噛みついた触手の中から伸ばされた舌が、彼女のお尻を執拗に舐め回す。
「あひゃあぁぁぁっ!!」
ビクン、と大きく身を仰け反らすユーリィ。
触手で弄ばれるユーリィの体から、少しづつ魔力が失われていく。
造魔が体液を介して、彼女の魔力を吸い出しているのだ。
272魔法少女マユ 第二話 11/18:2010/05/05(水) 20:46:26 ID:pATP7rMS
マユの方も、造魔の触手で全身を弄ばれていた…
肌蹴られた胸元から触手が入り込み、腋に舌を伸ばして舐め回す。
お尻や太股にも同様の触手が伸ばされ、ゆっくりと舌を這わせていた。
「あああぁぁぁっ!!らめぇぇぇっ!!」
マユは口からだらしなく涎を零しながら、全身を襲う快楽に身を捩っている。
「フ、フフフ…アーハハハハハッ!!最っ高よっ!!!」
彼女の淫らな姿に、堪え切れなくなったセディアが勝ち誇ったように笑い声を上げた。
ついに憎き魔法少女の小娘を倒す事が出来た。
この事実が、彼女の心を歓喜で満たしている。
弟を頼ってよかった…これでこれまでの失敗もある程度挽回できるだろう。
そしてラディウスにこの小娘を使って、更に強力な造魔を作ってもらい、それをもってして更なる戦果を上げる。
そうすれば、栄えあるエルメリア攻略軍への参加も夢ではない。
「フフフ…ラディウスを説得してくれたリレイア博士には、後で御礼言わないといけないわぁ…」
うっとりとした様な笑いを浮かべているセディア。
その間にも、造魔は執拗にマユの体を責め続けていた。
先端が大きく膨れ上がった触手が、マユの胸に伸ばされる。
その先端が口を開き、勃起していた彼女の乳首に吸いつく。
「やぁん!ひぅっ!!む、胸吸っちゃやだぁっ!!」
まるで母乳を求めるかのように、触手はマユの乳首を吸い続ける。
更に股間に伸ばされた触手が、下着を擦り下ろし、曝け出された秘所に舌を伸ばした。
「ひあぁぁっ!!はうぅぅぅっ!!んあああぁぁっ!!!」
マユを襲う触手の行動は、次第に苛烈になっていく…
そして生じる快感も、より激しいものへと変化していた。
「らめぇぇ…舐めちゃらめぇぇ…」
零れ出る愛液に濡れた秘裂を、触手から伸ばされた舌が舐め回す。
押し寄せる耐え難い快楽の前に、マユはただ喘ぎ、身を捩る事しか出来ない…
全身を駆け巡る快楽は、際限なく高まり続ける。
「ああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
高まり続けた快感はついに絶頂に達し、マユは今までで一番大きな嬌声を上げた。
絶頂に震え続けた彼女は、糸が切れた様にがっくりと項垂れる。
だが、造魔は彼女の体への愛撫を止めようとはしない。
それどころか、更に激しく彼女の体を弄び始めた。
「あひゃぁっ!!」
絶頂により、更に多くの愛液が流れた秘裂を集中的に責めていく。
競い合う様に、舌が彼女の秘裂に舌を這わせる。
「はくううぅぅぅぅっ!!んひぃぃぃぃぃっ!!!」
絶頂によって、更に感度が上がった彼女の体は、凄まじい快楽に翻弄され続けた。
273魔法少女マユ 第二話 12/18:2010/05/05(水) 20:47:38 ID:pATP7rMS
股間を責め続けてた造魔が、一際太い触手を一本、マユの股間に向けて伸ばす。
触手のやらんとしている事を理解したセディアは、笑みを浮かべながら、やれと指示を出した。
彼女の許しを得た造魔は、嬉しそうに体を揺らすと、マユの秘所へと太い触手を近づける。
「んやああぁぁぁっ!!」
全身を愛撫される快感に翻弄されるマユは、その触手の動きに気付いていない。
秘裂の目の前まで到達した触手の道を開ける様に、秘所を舐め回していた触手達が退避する。
「んぇ…な、なに…?」
執拗に続けられていた股間への責めが止んだ事に、マユは下を見下ろした。
そして、秘裂に迫る太い触手を見て、ひっと小さく声を漏らす。
「な、何なの!?何するのぉ…!?」
怯える様に身を捩りながら、マユは叫ぶ。
「何って…お楽しみよ。アンタのアソコに、そのぶっとい触手がブチ込むのよ」
これ以上楽しい事があるか、とでもいう様な顔で、セディアはマユに告げる。
マユは、一瞬彼女が言っている事が理解できなかった…
数瞬して、その内容を理解すると、逃れようと必死に暴れ出す。
「や、やだぁっ!そ、そんなの入らないよ!!」
ポロポロと大粒の涙を零しながら、マユはひたすら身を捩って触手から逃れようとする。
その動きを鬱陶しく思ったのか、造魔が触手を振い、彼女の腹部を打ち据えた。
「げふっ!?かはっ…」
苦痛に顔を歪めて、マユは暴れるのを止める。
その瞬間、狙いを定めていた触手が、マユの膣口に突き刺さった。
「が…はぎいいいぃぃぃぃっ!!!」
一瞬遅れてきた激しい痛みに、マユは絶叫を上げる。
14歳のマユの膣には、その触手はあまりにも大きすぎた…
いや、造魔の触手は、成人の女性でも受け入れ難いサイズだったが、造魔はそれ力任せに更に奥へと押し込んでいく。
普通の人間なら、ここで膣口は大きく裂け、絶命しているかもしれない…
だが魔力で強化されたマユの体は、その太い触手を裂けること無く受け入れていた。
「あああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
奥へと進んでいた触手が、処女膜を突き破る。
膣壁を擦られる痛みと、破瓜の痛みが同時に襲い、マユは絶叫上げた。
結合部から、破瓜の際に出た血が流れ出ていく。
(お、犯されてる…私の中に…魔族が入り込んでる…)
自分の秘所へと突き刺さっている触手を見て、マユは心中で声を漏らしていた。
もしこの魔族が射精したら、自分はどうなってしまうんだろう…魔族の子供を身籠るのだろうか…
性交というものを理解しているマユは、これから起こるであろう事態に、心中で怯え恐怖する。
彼女の膣内は愛液で濡れていたが、太い触手の前ではさして効果が無い。
ゴリゴリと膣壁を擦りながら、触手が突き進む。
274魔法少女マユ 第二話 13/18:2010/05/05(水) 20:49:38 ID:pATP7rMS
「うあああぁぁぁぁっ!!あぎいぃぃぃぃっ!!!」
膣壁を擦りながら進む触手がもたらす、激しい痛みにマユは泣き叫ぶ。
触手はゆっくりと進み、やがて子宮口に到達する。
そこまで進むと、今度はゆっくりと後退を開始した。
後退する際にも膣壁が激しく擦りつけられ、傷つけられた壁から血が流れ出る。
膣口付近まで後退した触手は、先程よりも速度を増して、前進を開始した。
「ぎうっ!!」
勢いよく子宮口に触手の先端が当たり、マユは呻き声を漏らす。
触手はまた後退を開始した。
何度も何度も触手は、前進と後退のピストン運動を続ける。
切り返しの度に速度や間隔が早まっていく。
前後運動を繰り返している触手は、傷つけた壁から流れ出る血で赤く染まっていた。
「はぐううううぅぅぅっ!!!」
一際勢いよく突き上げられた触手が、子宮口をこじ開け、内部へと侵入する。
勢い余った触手が、子宮壁を押し上げ、マユの下腹部がボコリと膨れ上がった。
子宮に突き刺さった触手が、射精を開始する。
「あああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
放水の様に放たれる精液が、マユの子宮を満たしていく。
大量の精液は、彼女の子宮を押し広げながら更に溜まっている。
苦痛に苦しむマユの腹部が、大きく膨れ上がった。
それでも入りきらない精液が、僅かな隙間を伝って結合部から血と混じり合って流れ出る。
ようやく射精が止まると、触手はゆっくりと子宮から引き抜かれていく。
栓をしていた状態の触手が引き抜かれると、マユの膣口から精液が流れ出て、地面に水溜りを作った。
「あ、あぁ……」
マユは力なく項垂れ、時折消え入りそうな声を漏らしている。
「フフフ…どう?造魔に中出しされた気分は?」
セディアが笑みを浮かべながら、マユの顎に手を当てて自分の方を向かせた。
だがマユは、虚ろな目で弱々しく震えているだけだった。
「んー…まだ魔力は尽きてないみたいね…もうちょっと遊んでいいわよ」
しばらく彼女を見つめていたセディアは、顎から手を放すと、後ろに下がって造魔に告げる。
その言葉を聞いて、造魔は大きく本体の口を開く。
そして触手を動かして、口の方へとマユを近づける。
ユーリィと同じ様に、マユを自分の体内へと放り込んだ。
「うぁ…」
造魔の体内に満たされた液体に落ちたマユは、小さく声を漏らす。
内部に満たされた体液は、マユの体の殆どが浸かってしまう程の量だ。
周囲を囲む壁から、無数の触手が伸びてくる。
同時にマユの纏っている服が、ゆっくりと溶けていく。
「ひぁぁぁ…はぅぅぅ…」
全身を触手に愛撫され、マユは弱々しく体を震わせていた。
275魔法少女マユ 第二話 14/18:2010/05/05(水) 20:50:16 ID:pATP7rMS
震えているマユのすぐ側で、グッタリとしたユーリィが触手に拘束されている。
彼女の体から感じられる魔力は、今にも消え入りそうな程の少なさだ。
「ユ、ユーリィ…」
全身に生じる快感に震えながら、マユは小さく彼女の名を呼ぶ。
「そいつはもうすぐ魔力が尽きちゃいそうね。尽きたらそいつに消化されて、なーんにも残らないわよ」
造魔の本体に近づき、覗き込むように二人を見ていたセディアが、ニヤニヤ笑いながら告げる。
(そ、そんな…ユーリィが…死んじゃう…)
セディアから告げられた内容に、マユは大きく目を開く。
助けなきゃ…大切な友達を…
彼女の心に生じたその思いは、消え入りかけた彼女の意思を奮い立たせた。
絡みつこうとする触手を振り払い、必死に手を伸ばしてユーリィを抱き寄せる。
(助けるんだっ!ユーリィを!)
唐突な彼女の行動に驚いたのか、造魔は更に触手を伸ばして彼女の体を愛撫する。
「ま、まける…もんかぁ…」
造魔の責めを必死に堪えながら、マユは魔力を集中させていく。
彼女の意思に応える様に、もう殆ど無いはずの魔力が、体の底から溢れてくる。
「え、な、な…?」
セディアも、ようやく事態に気付き、冷や汗をかきながら造魔の方を見た。
「うあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
力を振り絞ったマユの叫びと共に、彼女の体から膨大な魔力が放たれる。
「ひっ!?きゃあああぁぁぁぁっ!!!」
解き放たれた魔力は、造魔の体を内側から破壊し、下がろうとしたセディアの体に叩きつけられた。
吹き飛ばされた彼女は、林の木を薙ぎ倒して地面に倒れ込む。
「な、なん…なの…?ど、何処にそんな力が…」
呻きながらセディアは顔を上げる。
フラフラとよろめきながらも、マユはユーリィを抱きかかえてこちらを見据えていた。
セディアは立ち上がろうとするも、体が殆ど言う事を効かない。
先程のマユの放った魔力の衝撃波は、彼女に致命的なダメージを与えていた。
(くっそぉ…!か、確実に勝ったと思ってたのにぃ…!!)
心中で歯噛みしながら、セディアは隠し持っていた装置を取りだす。
緊急離脱用の、転移魔法発動体だ。
(つ、次こそは…次こそは必ず…!!)
マユを睨みつけながら、セディアは光に包まれ消えていく。
276魔法少女マユ 第二話 15/18:2010/05/05(水) 20:51:06 ID:pATP7rMS
「はぁ…はぁ…や、やったぁ…」
セディアが逃走したのを見て、マユはペタンと地面に座り込んでしまう。
全力を振り絞った一撃で、逆転はしたものの、彼女も立っているのがやっとという状態だったのだ。
「そ、そうだ…ユーリィ…」
抱きかかえていたユーリィの方を向いて、マユは彼女に回復魔法を使う。
同時に、尽きかけている彼女の魔力を、自分の魔力を分け与える事で回復させる。
少し時間がたつと、ユーリィは小さく身動ぎして、目を覚ました。
「んぁ…マ、マユ…ちゃん…?」
「よ、よかったぁ…」
ぼんやりとした様子で自分を見てくるユーリィを見て、マユは安堵の声を漏らす。
「あっ!アイツはどうなったの!?」
魔族と戦っていた事を思い出して、慌ててユーリィは周囲を見回した。
「な、なんとか倒したよ…セディアも逃げてった…」
彼女を安心させる様に語るマユ。
だが、その表情に陰りがある事にユーリィは気付く。
そしてマユの体が、怯える様に時折震えている事も…
彼女のボロボロの服、そして地面に残された大量の精液の水溜り、ユーリィは彼女がされた行為を理解する。
「わ、私…魔族の子供…産んじゃうのかな…」
マユは俯きながら震え、縋る様にユーリィの体を抱きしめた。
「マユちゃん…それは無いよ。造魔に繁殖能力は無いの、アイツらは作られた命だから…」
震える彼女に、ユーリィは優しく語りかける。
「ほ、本当…?」
「うん、本当だよ。注ぎ込まれた精液も、魔法で浄化出来るよ」
じっと自分を見つめるマユに、ユーリィはにっこりと微笑む。
「マユちゃんのお陰で、魔法も使えるし…すぐに浄化してあげるね!ちょっとじっとしてて」
彼女に言われるがままに、マユはその場に座り込んだまま、じっとしている。
マユのお腹に手を当てると、ユーリィは呪文を唱え始めた。
しばらくすると、マユの腹部に残っていた違和感が、跡形も無く消え去った。
「よし!これで大丈夫だよ!」
「あ…ありがとう、ユーリィ!」
微笑むユーリィを、マユは瞳に涙を浮かべながら抱き寄せる。
「わわっ!ちょ、ちょっと苦しいよ…マユちゃん…」
「あ!ゴ、ゴメン!」
パタパタともがく彼女の言葉に、マユは慌てて力を緩めた。
277魔法少女マユ 第二話 16/18:2010/05/05(水) 20:51:49 ID:pATP7rMS
戦いで受けた傷を癒したマユ達は、自宅に戻る。
戻ってきた頃には、既に日付は翌日に変わっていた。
二人は黙り込んだままシャワーを浴びている。
「マユちゃん…戦うの、怖くなった…?」
俯いていたユーリィが、恐る恐る口を開く。
激しい凌辱を受けたマユが、この先一緒に戦ってくれるだろうか…
ユーリィはそれが気がかりだったのだ。
もし、彼女が戦いを拒絶してしまったら…無理強いは出来ない。
また一人で魔族達を止める為に動くか、エルメリアに応援を頼むしかないと考えていた。
「……怖いよ…覚悟はしてたけど…魔族に体を弄ばれた時、怖くて怖くて仕方が無かった…」
マユも俯きながら、ポツリポツリと漏らす。
やっぱりか…マユの言葉に、ユーリィは肩を落とす。
「…でも、他の人があんな酷い目に遭うのはもっと嫌だよ…」
「マユちゃん…」
「お母さんだって狙われるかもしれない…学校の友達だって…そう考えたら、怖がってなんかいられないよ
 …私は戦う。自分に戦える力が有るのなら…皆を守りたい…!」
自分の顔を見上げてくるユーリィに、マユは決意に満ちた顔を向ける。
「頑張ろう、ユーリィ…皆を守れるように、私もっと強くなりたい。魔族に負けないように」
その言葉を聞いて、ユーリィは表情を輝かせる。
「う、うん!頑張ろう!マユちゃん!」
ユーリィは嬉しそうに彼女の腕に飛び付く。
その後二人は、二階のマユの部屋へと移動する。
マユはベッドに潜り込むが、戦いで受けた陵辱の光景が離れず、なかなか寝付けない。
「眠れないの?マユちゃん…」
バスケットの中で眠っていたユーリィが、目を擦りながら身を起こす。
「…う、うん」
「無理もないよね…あんな酷い目にあったんだから…」
表情を曇らせているマユに、ユーリィは優しく微笑む。
ユーリィはマユの側まで来ると、小さく歌を歌いだす。
その歌はとても温かく、聞いているとマユの心が安らいでいった。
「…私が子供の頃、怖い事があって眠れなかった時に、ママがよく歌ってくれたの」
そう言うと、またユーリィは歌を歌い始める。
それを聞いていたマユは、やがて小さな寝息を立て始めた。
「……ありがとう、マユちゃん…」
眠りについたマユの頬に手を触れながら、ユーリィは優しく語りかける。
あんな恐ろしい目に遭ったのに、マユはまだ戦うと言ってくれた…
それがユーリィにとって、どれ程希望を与えただろうか…
「頑張ろうね…マユちゃん」
安らかな寝顔を彼女に微笑むと、ユーリィもバスケットの中に戻る。
もう一度彼女の方を見て、布団に潜り込んだ。
程なくして、ユーリィも眠りにつく。
静かな部屋の中に、二人の小さな寝息だけが聞こえた。
278魔法少女マユ 第二話 17/18:2010/05/05(水) 20:54:40 ID:pATP7rMS
「愚か者が」
報告を受けていたヴァルアスが、階下に跪くセディアの顔に、手元にあったワイングラスを投げつける。
ガラスの砕ける音と共に、震える彼女の頬を、血の様に赤いワインが滴り落ちた。
「あはは、ラディウスの作った造魔を使ってまで負けるとは…どうしようも無い能無しですねぇ、貴方は」
彼女を見下ろしながら、ヴァルアスの傍らに立つレドリックが笑いを漏らす。
「いやぁ…そう責めるな、レドリック君。一瞬の数値とはいえ、これだけの魔力を持つ魔法少女だ。負けても無理は無いぞ?」
「先生の言うとおりっすねぇ、幾ら再生能力高めに設定してても、中からこれだけの魔力ぶっ放されたら撃破されちまうな」
少し離れた場所に置かれた机に座るレイリアとラディウスが、資料を片手に顔を顰めている。
「君らがそれだけの評価をする少女だ…さぞいい母体になりそうだな」
「それは保証します。現有の母体じゃ作れない様な、強力な造魔が作れますよ」
ヴァルアスの言葉に頷きながら、ラディウスが答える。
「しかし…如何します?これだけ妨害が激しいと、人間狩りも停滞してしまいます。
 各戦線も、膠着状態が続いておりますし…なんとか母体を集めて、大量の増援を送らないと」
困った様に笑いながら、レドリックは主に告げる。
現在、エルメリアでの戦いは膠着状態に陥っていた。
戦線が伸びきり、攻勢に出る兵力が不足しつつある。
同時に、エルメリアの本格的な反撃も開始されている…早急に増援を派遣する必要があった。
「…一度、全体の方針の修正を行う必要があるかもな…レドリック、各軍集団の将達を集めろ」
「ザルカヴェイドの、ルフィリアさんもですか?」
「当然だ。全員招集しろ」
「御意、ただちに手配致します」
王の言葉に、レドリックは恭しく頭を垂れる。
「さて…セディアよ。私は言ったな?これが最後のチャンスだと…」
「は、はい…陛下…」
冷たい視線を投げかけられ、セディアは震えながら答えた。
「では、覚悟は出来ているな」
王座から立ち上がったヴァルアスの足元に、赤い魔法陣が描かれる。
魔法陣から湧き出た黒い靄が、彼の体を包んでいく…
レドリックは王に一礼して、退室しようと歩き出す。
「頑張って耐えて下さいね。セディアさん」
彼女のすぐ側を通る際に、彼はにっこりと微笑みながら告げた。
「先生、先生ってば!寝ちゃダメですよ」
ラディウスは姉の事など眼中にないとでもいう様に、いつの間にか机に突っ伏したリレイアの肩を揺すっている。
「ちょ…た、助けて下さい!レドリック卿!ねぇ、ラディウス助けて!!」
顔を真っ青にしながら、セディアは必死に二人に助けを求めた。
「やなこったですよ、この無能者。たっぷりと陛下にお仕置きされなさい」
「姉貴―、頑張れよー」
レドリックは心底愉しそうなスマイルで答え、ラディウスは眠っているリレイアを背負いながら、ヒラヒラと片手を振る。
セディアの足に、靄に包まれたヴァルアスの体から、黒い触手が伸ばされ絡みつく。
眼前に降りてきた王の姿は、既に大きく変化している。
「い、いやあああぁぁぁぁっ!!!」
レドリック達が退室したのと同時に、セディアの叫び声を遮る様に大きく音を立てて、謁見の間の扉が閉められた。
279魔法少女マユ 第二話 18/18:2010/05/05(水) 20:55:26 ID:pATP7rMS
「お、お許しください…陛下、どうか…」
触手によって宙に吊り上げられたセディアは、震えながら哀願する。
先程まで彼女の前に立っていたヴァルアスは、その姿を異形のものへと変化させていた。
全身を鈍く光る漆黒の装甲に包み、頭部のみ銀色に光る兜の様な装甲を纏う竜…それが彼の真の姿だった。
肩当のような装甲部分の中からは、無数の触手が伸びている。篭手に相当する部分からもだ。
竜は無言で触手を動かし、女を自分の方へと引き寄せる。
必死にもがき続けるセディアのスカートを、触手で引き裂き、更に下着も破り裂く。
露わになった彼女の秘所に、有無を言わさずヴァルアスは触手を突き立てた。
「あぎいいいぃぃぃっ!!!」
大きく体を仰け反らして、セディアが絶叫を上げる。
触手が更に3本突き立てられた。
突き刺さった触手は、それぞれ四方に穴を力任せに押し広げようとする。
「がぐぅっ!んぎいいぃぃぃぃっ!!!」
『この程度で騒ぐな。魔族ともあろう者が』
ボロボロと涙を零しながら泣き叫ぶセディアに、ヴァルアスが冷淡に言い放つ。
押し広げられた穴に、更に6本の触手が挿入された。
「はぎゃあああああぁぁぁぁっ!!!」
絶叫を上げる彼女の膣口が、ブチブチと音を立てて裂ける。
ヴァルアスは気にも止めずに、触手を動かし始めた。
「げうぅぅっ!はぎゃあああぁぁぁっ!!」
触手がセディアの腹部を突き上げ、歪に盛り上がらせる。
激しく前後運動を繰り返されるセディアは、白目を向いて口からダラダラと涎を零している。
開かれたままの口に、5本の触手が挿入された。
「ぶげぇぇっ!?」
顎が外れんばかりに開かれ、セディアが醜い悲鳴を漏らす。
触手は喉の奥、食道に入り込んで前後運動を開始する。
上下から触手に蹂躙されているセディアの体は、ガクガクと揺らされ触手が動く度に膣口からは血が流れ出ていた。
どれ程蹂躙が続いただろうか…タイミングを合わせて上下の触手が一斉に突き込まれる。
「ぶぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
触手が一斉に射精を開始した。
膨大な量の精液が、セディアの体に注ぎ込まれていく。
彼女の体は、風船の様に膨れ上がる。
30秒近くも続いた射精がようやく止まった。
(お、終わった…の?)
息も絶え立てといった様子のセディアは、射精が止まった事に、心中で安堵する。
だが、触手はすぐさま前後運動を再開した。
(な、なんで!?終わったんじゃないの!?)
『誰が一度でお終いといった?夜は長い…私はお前があの少女に敗れた回数分だけ、お前を侵すつもりだ』
「ぞ…ぞん…な゛…」
心中を見透かしたように告げられる王の言葉に、セディアは途切れ途切れに言葉を漏らす。
王の言葉は、死刑宣告とも取れる内容だった。
「がぶうっ!!ぼがあああぁぁぁっ!!!」
再び膣壁を削り取られるような痛みが、彼女を襲う。
セディアの地獄の様な時間は、まだ始まったばかりだった。
280マユの人:2010/05/05(水) 20:57:39 ID:pATP7rMS
以上で2話の投下を終了します。
次回は魔族祭りというか…前線組のメンバーが出てきます。誰が消えたかは次回発表という事でw
相変わらず無駄に登場人物の多い話ですが、最後までお付き合い頂けると幸いです。
それでは、また次回お会いしましょう。
281名無しさん@ピンキー:2010/05/05(水) 21:58:32 ID:W4oOKVLU
ぐっじゅぶ!連休の良い締め括りに読ませて貰いました
やっぱマユちゃんが触手に陵辱される姿はイイ!!
しかし、やっぱ前線メンバーで誰か消えちゃうんだw
前シリーズとラストを変えてくるなら前エンディングで一番マユちゃんとの絡みがあった
ゲリオスさんが存在が浮くんで消えそうだね。策謀好きの陰険ジジイかと思いきや、
敵も称えれる物分かりの良い人だったばっかりに…w
282名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 00:19:22 ID:odnrbb1b
マユは魔族側のほうもキャラが魅力的だから面白いw
GJ!
283名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 06:57:03 ID:hEhlcGPM
GJでしたー
284名無しさん@ピンキー:2010/05/06(木) 15:05:52 ID:kRPB2c6e
乙でした!
セディアさんはここで退場なのだろうか…
既に一名、前線組の名前が出てるけど、残りのメンバーに前のキャラが残ってる事を祈ります。
285名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 01:31:57 ID:BWjclBKr
どんなキャラが出てくるのやら…楽しみだw
それはそうと400近いのにまだ前スレ埋まってないぜw
286名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 10:05:32 ID:X1GI00ps
まあ催促はしないが正直皆、穴埋めの魔法少女の末路の投下を待ってて、消化を控えちゃってる節があるからなw
287名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 23:19:00 ID:mrYW0Z9a
末路だけというわけではないけど小ネタを考え付いても
他の人が投下するかもとか微妙に容量があわないとかあって
結局そのままにしてる
288名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 20:49:59 ID:kSkLufZ+
>>263
戦争やってる中ゴルフ行くなよ魔王www
289名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 00:03:31 ID:eOR41FEi
それにしても、レドリックのキャラがずいぶん変わってますね。
魔法少女側でも性格変更されてるとしたら、リィンとか冷徹無慈悲な復讐鬼になって登場したりして……
290名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 00:07:26 ID:ZPtRuR0J
>>289
いや、旧作のリィンだって、初登場時は復讐に燃える女だったぞ
すぐ負けて、現実知ってから大人しくなったけど
291マユの人:2010/05/09(日) 09:43:30 ID:OegHeJzG
ご感想ありがとうございます。
レドリックについては、立場が少し変わった事で変化が生じてる感じですかね。
現場に出ると、以前の様な感じになるかとw
連投になりますが、今日の夜に3話の投下を行おうと考えています。
292名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:30:57 ID:jKe9ENvj
今日の投稿の容量によっては次スレ突入もありそう・・・
まだ前スレ落ちてないのに魔法少女も悲惨だなー
293名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 10:57:05 ID:viTKqpeE
まさかのゲリオスさん陣営移動のロリババァ化で、前魔王封印の円卓生き残りご意見番として円卓正常化
またしてもマユちゃんの後見人としての位置確保で勝利エンドフラグ
きっと天晴の文字が書かれた扇をバッと開いて口許を隠して妖艶に目を細めたりする策士に違いない。
294名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 15:42:30 ID:Lb1LZYXs
>>293
返せ!!俺のじっちゃを返せ!!
295マユの人:2010/05/09(日) 17:32:44 ID:OegHeJzG
こんにちわ、夜に投下すると予告していましたが、夜に所用が入りましたので、
出かける前に3話の投下を開始します。
今回は冒頭のシーンが苦痛系、陵殺シーンが、後半のシーンは快楽系です。
人物紹介の後に、投下を開始します。
296魔法少女マユ 人物紹介:2010/05/09(日) 17:33:48 ID:OegHeJzG
『秋月真由(マユ)』
14歳 両親と3人で、平穏な生活を送っていたが。ユーリィと出会った事で、戦いに身を投じる事になる。
背は小柄で、背中の半ばほどまで届く栗色の髪を後ろで纏めている。
変身時のコスチュームは桜色のミニスカートに赤を基調としたジャケットを纏っている。
『ユーリィ』
異世界エルメリアの住人である妖精、マユのパートナーとして彼女の戦いをサポートを行う。
長いストレートの青髪にフリフリのついた白やピンクのドレスを着ている。

『ヴァルアス』
魔族の王 100年前の戦いで敗れた先代の跡を継ぎ魔族を統率する。表の顔は製薬業を中心とした巨大複合企業の社長。
銀髪の髪をオールバックにしている。黒のスーツを好んで着る。
その真の姿は、黒い装甲を身に包む巨大な竜。
『レドリック』
魔王ヴァルアス腹心の最高位魔族、彼の側近を務め、表でも社長秘書室長を務める青年。
焦茶の髪を肩に触れるくらいに伸ばしていて、グレーのスーツをいつも着ている。
ラディウスとは子供の頃からの付き合いで悪友関係。
『セディア』
魔族の人間狩りの指揮官。 組織内での序列は低く攻略軍に参加できず、地上での人間狩りをする担当に回されていた。
度重なる失敗により失脚、王の制裁を受け、資料整理の身に堕ちる…
黒い髪をセミロングにしていて、露出の際どい黒の服を好んで着ている。
『ラディウス』
セディアの弟 魔族の造魔開発においての中核メンバーで、王の信任厚い人物。
長い黒髪を三つ編みのお下げにしている。常に白衣に身を包む。15歳くらいの背格好。
師リレイアの元で技術を学び、その知識を武器に組織内で高い地位を得ている。
『リレイア』
魔族技術部総括で、ラディウスの師。組織内でも最古参の部類に入る最高幹部。
白衣を常に纏っている。長い金髪は、手入れがあまりされておらず伸ばし放題といった状態。
いつでも寝れる様にと、アイマスクを額にひっかけている。
297魔法少女マユ 第三話 1/20:2010/05/09(日) 17:35:39 ID:OegHeJzG
「あぐぅぅぅっ!!」
深夜の人気の無い倉庫街に、悲痛な叫び声が響く。
白いワンピースの様なローブを着た、黒いストレートヘアーの13歳くらいの少女が、黒い触手に絡みつかれていた。
彼女の纏うローブはあちこち破け、そこから覗く白い肌にも赤い筋が幾つもある。
「ククク…他愛も無いですね…もっと頑張って抵抗して下さいよ」
少女の眼前に立つ男が、ニヤニヤと笑みを浮かべながら眼鏡の位置を指で直す。
黒髪で服装も黒い軍服という黒尽くめのその男は、眼前の少女を前に舌なめずりをする。
少女の体に絡みつく触手は、彼の影から伸びていた。
「あ、あああぁぁぁぁっ!!!」
放さまいと必死にロッドを握り締めていた右腕が、触手の強烈な力で締め上げられる。
やがて堪え切れずに、少女はロッドを手放してしまうが、触手は締め付けるのを止めない。
「うぎぃっ!!」
彼女の悲鳴と共に、ボギンと鈍い音が響き渡る。
「おや、折れちゃいましたか。魔法少女の身体強化はもっと強力な物だと思ってたんですがねぇ…ククク…」
男は小さく笑いを漏らし、影から無数の触手を出現させた。
「せいぜい良い声で泣きわめいて下さい。貴方の苦悶の叫び…そして恐怖や絶望が、私の心に喜びを与えてくれるんです」
その言葉と共に、少女の体に無数の触手が襲いかかる。
「あぎゃっ!?ひぎぃぃっ!!」
先端の口を開いた触手が、次々と彼女の体に喰らいついていく。
年の割には大きめの胸にも、ローブを引き裂いて触手が噛みついた。
「あぎいいいぃぃぃっ!!い、痛いよ!やめてぇぇっ!!」
少女は苦痛に泣き叫び、必死に男に向かって哀願するが…
「嫌ですよ、何でこんな楽しい事を止めなきゃいけないんですか」
男は冷淡に言い放つと、腕を振い新たな触手を影から呼び出す。
呼び出された触手は、凄まじい速度で突き出され、少女の肩を貫く。
「うあああああぁぁぁっ!!」
苦痛に顔をくしゃくしゃに歪め、絶叫を上げる少女の肩や手足を、更に触手が貫いていく。
彼女の体を締め上げていた触手が一部拘束を解き、彼女は突き立てられた触手によって、磔の様な恰好にされる。
「あぁ…く…うあぁぁ…」
傷口から流れ出る血が、触手によって吸収されていた。
「んー…なかなか良い味ですね。汚れ無き処女の血ほど、良い物はありませんね」
男は少女の血の味に、感嘆の声を漏らす。
彼は同時に、少女の心を満たす絶望の念を、触手を介して感じ取っていた。
触手は際限なく少女の血を吸い続ける。
「ぁ…うぁ…ママ…たす…けて…た、たすけてぇ…」
途切れ途切れに言葉を発し続ける少女の顔は、血の気が失せ真っ青になりつつある。
「……おっといけない…死んでしまう前に、こちらも楽しませて貰わないと」
男は笑みを浮かべ、新たな触手を呼び出す。
様々な太さの触手が、少女の下半身へと近づいていく。
298魔法少女マユ 第三話 2/20:2010/05/09(日) 17:36:29 ID:OegHeJzG
少女の服や下着が破り裂かれ、秘所が露わになる。
露わになった秘裂に細い触手が触手が纏わりつき、割れ目の端を左右に押して、無理矢理穴を広げた。
「ひぅっ!な…なに?…なんなのぉ…?」
首に触手が巻き付いている為、顔を下に向ける事を出来ない少女に、下半身で行われている行為を見る事は出来ない。
何をされているのか…少女の心は怯えと恐怖に支配されていく…
「あぐぅっ!?」
広げられた穴に、触手が入り込んだ。
膣壁を触手に擦られ、少女は叫び声を上げる。
「まずは一本…」
男が呟くように言うと、更にもう一本触手が膣内に入り込んだ。
「ひぎゃあああぁぁぁぁぁっ!!!」
勢いよく膣内を突き進んだ触手が、処女膜を突き破った。
結合部から、ゆっくりと血が流れ出ていく。
それを合図に、周囲に待機していた触手が、先を争う様に少女の膣へと殺到する。
「はぎぃっ!!ぎううぅぅぅっ!!」
3本目が入った時点で、少女の膣は殆ど埋まってしまう。
だが、触手達は穴を無理矢理押し広げて、尚も膣内に入り込もうとする。
「3本…4本…まだ頑張れば入りそうですねぇ…5本目っと」
その光景を眺めながら、男は愉しそうに入り込んだ触手の数を数えていた。
「あああああぁぁぁぁっ!!お願いぃぃっ!やめてぇぇぇぇぇぇっ!」
下半身を襲う痛みに、そして男の言葉で自分が何をされているのか理解した少女は、力の限り叫び続ける。
「6本目っと…五月蠅いですねぇ、これでも咥えて静かにしててください」
「ぶごぉぉっ!?」
鬱陶しそうに漏らす男の一言と共に、太い触手が一本、少女の口内に入り込む。
入り込んだ触手は、舌や上顎を擦りながら、喉の奥へと突き進んでいく。
猛烈な吐き気が、彼女を襲うが…触手によって口は殆ど塞がれ、吐く事すらままならない。
その間にも、触手は少女の膣内へと次々と入り込んでいる。
少女の膣は限界まで拡張されつつあり、膣口は裂けつつあった。
「9本…10本……11本…さすがにこれ以上は無理そうですねぇ」
ギチギチと音を立てている少女の膣口を見ながら、男は溜息を漏らす。
少女の反応を愉しみたくなった彼は、彼女の口内の触手を一旦引き抜いてから、彼女に告げる。
「…それじゃ、もう一つの穴に入れましょうか」
「うぇ…?も、もう一つの穴ぁ…?」
息も絶え絶えといった様子の少女は、男の言葉を理解できなかった。
「有るじゃないですか、お尻にもう一つ穴が」
満面に笑みを刻む男が言うと同時に、彼女のアナルへと触手が一気に3本入りこんだ。
「ぎゃひいいいいぃぃぃぃっ!!!」
予想していなかった場所への痛みに、少女が絶叫を上げる。
入り込んだ触手達がアナルを押し広げ、そこへ更に触手が入り込んでいく。
「さぁ、こっちの穴には何本入りますかねぇ」
絶叫を上げ続ける少女を前に、男は凄絶な笑みを浮かべる。
299魔法少女マユ 第三話 2/20:2010/05/09(日) 17:37:18 ID:OegHeJzG
「がぐうううぅぅぅっ!!!」
ブチブチと音を立てて、少女のアナルが裂け、血が流れ出ていく。
アナルには8本の触手が入り込み、穴を限界まで拡張している。
「…まぁ、この程度ですかねぇ」
顎に片手を当てながら彼女を見ていた男は、指を鳴らす。
「げぶううぅぅっ!」
絶叫を上げ続けていた彼女の口に、再び触手が入り込む。
それを合図に、挿入されている触手が一斉に動き始めた。
「ぐぎゅうううぅぅっ!ぶごおおおぉぉぉっ!!」
限界まで拡張されている膣と直腸を、挿入された触手が突き進む。
壁はゴリゴリと擦られ、肉を削り取られる様な痛みが彼女を襲う。
同様に間の肉もすり潰されんばかりの痛みが生じる。
口内に入り込んだ触手は、喉のさらに奥、食道まで入り込んでいく。
一定距離まで進むと、触手達は後退を開始する。
「ぶがああぁぁぁぁぁっ!!んぶううぅぅぅ!!」
後退時も触手の先端のカリが、壁を激しく擦り付け傷つけている。
入口付近まで後退すると、触手はまた少女の体を突き上げた。
それぞれ触手の動くタイミングはバラバラで、少女は絶えず激しい痛みに襲われている。
断続的に痛みが生じ、彼女は気絶する事すら許されず、絶叫を上げ苦痛に身を捩っていた。
膣やアナルは激しく傷つけられ、おびただしい出血が出ているはずなのに、触手に血が付いていない。
壁からの出血も、挿入されている触手が吸っているのだ。
裂けた結合部からの出血も、周囲を蠢く触手が血を吸い取っていた。
文字通り削り取られる様に、少女の生命力や魔力が男に吸収されている。
抵抗する力など微塵も残っておらず、彼女はただ苦痛に翻弄される事しか出来ない。
「はははは…これだから魔法少女狩りは止められない!前線では指揮があるのでゆっくり楽しむ事も出来ませんからね!」
狂気に染まった表情の男は、自分の中に流れ込んでくる少女の負の感情に歓喜の声を上げる。
「あぎゃあああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
子宮口をこじ開けて、触手が少女の子宮内に入り込む。
少女の体が歪に膨れ上がっている。
「ぶぐううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」
子宮内に入り込んだ触手が、次々と射精を開始した。
それに続く様に、次々と他の触手も射精を始める。
小さな少女の体に、膨大な量の精液が注ぎ込まれていく。
子宮は瞬く間に埋まってしまったが、射精は止まらず強引に子宮が押し広げられている。
消化器官も上下からの射精で、洪水の様に精液が溢れかえっていた。
「げぼおおおおおおぉぉぉぉっ!!!」
溢れかえり食道を遡ってきた精液によって、口に挿入されていた触手が押し出され口内から飛び出す。
少女の口から、噴水の様に精液が吐き出された。
少女の体が妊婦の様に膨れ上がり、僅かな隙間を伝って精液が結合部から漏れ出始めた所で、ようやく射精が止まる。
「げうっ!?げぼおぉぉっ!」
射精が治まると同時に、二穴に挿入された触手が再び動き始めた。
300魔法少女マユ 第三話 4/20:2010/05/09(日) 17:38:36 ID:OegHeJzG
「ぶげあぁっ!ぎうううぅぅっ!!」
グシュグシュと精液を結合部から零しながら、少女は触手に突き上げられている。
妊婦の様に膨れ上がった腹部は、触手が動く度にボコボコと歪に形を変えていた。
少女の瞳からは光が消え、虚ろなものに変化していく。。
大量の血を失い、更に魔力も吸い尽されかけている。
既に少女は限界を迎えつつあった…
「べふっ…ごっほ…」
何度目の突き上げだろうか、少女は醜い声と共に、精液を口から吐き出す。
「……もうそろそろダメですかねぇ」
身を捩る力すら無く、ただ触手に突き上げられ体を揺らす少女を前に、男は呟くように言う。
最後は盛大に放ってあげるとしよう…男は笑みを浮かべながら心中で漏らす。
その意思に従い、二穴の触手達が一斉に射精を開始した。
「ぶぎゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
鉄砲水の様に放たれる精液を受けて、少女が今までで一番大きな絶叫を上げる。
既に精液で満たされている子宮と消化器官に、更に膨大な量の精液が注がれていく。
少女の体は、破裂寸前の風船の様に膨れ上がった。
それでも入りきらない精液が、口から吐き出され、結合部から流れ出る。
断末魔の叫びの様に声を上げていた少女の声が、唐突に途切れた。
彼女は白目を向いて、糸が切れた様にガックリと項垂れる。
「…死んじゃいましたか」
男は一言呟くと射精を止めて、触手を一本一本引き抜いていく。
穴に隙間が出来ると、そこから子宮や消化器官に満たされた精液が流れ落ちる。
全て触手を穴から引き抜くと、男は力任せに残る触手を振い、少女を投げ捨てた。
アスファルトに叩きつけられ、精液を二穴から漏らしながら少女はゴロゴロと転がる。
「さて…気晴らしも出来た事ですし、早々に本部に戻るとしますか」
倒れた少女に一瞥すらせずに、男はゆっくりと歩き出す。
「敵を策謀の網に捕えるのも楽しいですが…やはりたまにはこうやって、獲物を嬲る楽しみも満喫したいものです」
男は深く笑みを刻むと、闇の中へと消えていく。
誰も居なくなったその場には、無残な姿の少女の亡骸が転がっていた…
301魔法少女マユ 第三話 5/20:2010/05/09(日) 17:39:17 ID:OegHeJzG
マユの住む世界と、次元を隔て遠く離れた所に存在する異世界エルメリア…
現在この世界は、帰還作戦を発動させた魔族の猛威にされされている。
魔族達は100年前の戦争の決戦の地、魔都ザルカヴェイドを最初の攻略目標として侵攻してきた。
突如現れた天地を埋め尽くす魔族の大軍に、かの地は瞬く間に制圧される。
魔族侵攻軍はザルカヴェイドを拠点に、三つの軍集団に分かれて侵攻作戦を開始した。
破竹の勢いで勢力を広げた魔族は、エルメリア全土の約半分を勢力圏に収める。
戦線の拡大により兵力が不足し、そこでようやく魔族の進撃は止まった。
現在は、前線で時折小競り合いが行われる程度で、戦線は膠着状態に入っている。
ザルカヴェイドを中心に、ある程度安定した勢力圏を確保した魔族は、ザルカヴェイドに新たな首都建設を開始していた。
占領地域から労働力として人間達が集められ、首都建設の為に奴隷として働かされている。
広大なザルカヴェイドの地の中心には、王を迎える為の城が築かれつつあった。
建設途中の城から少し離れた場所に、多くの魔族が集まる大きな建物が存在する。
この地を中心とした、魔族勢力圏の統治を行う総督府だ。
総督府の一角、建設中の城を一望できるバルコニーに椅子とテーブルが置かれ、一人の少女が座っている。
「お茶が美味しいですぅ♪」
長く美しい金髪を背中の半ば辺りまで伸ばした、15歳くらいの少女は、紅茶を一口飲むと幸せそうに言う。
背格好の割には顔立ちが幼く見える、宝石の様な青く澄んだ瞳のその少女は、ゆったりとした白を基調とした法衣を着ている。
その愛らしい顔立ちもあり、神に仕える聖職者の様にも見えるが…彼女は強大な力を持つ魔族だ。
彼女の名はルフィリア…魔族エルメリア攻略軍中央軍集団の副将であり、占領地の統治を行う総督でもある。
「今日もザルカヴェイドは、良いお天気ですぅ」
どこまでも広がる澄み切った青空を見上げて、ルフィリアはニコニコと笑いながら言った。
テーブルの上には、彼女自身が焼いたクッキーが皿に山盛りに盛られて、良い香りを周囲に漂わせている。
その皿の前に、小さなぬいぐるみの様なサイズの魔物が二匹居て、山の様にあるクッキーを貪る様に食べていた。
片方の魔物は、二つの首を持つ銀色の竜で、もう片方は、大きな鋏を持つ黒い甲虫の様な魔物だ。
「いっぱい有るから、仲良く食べてですぅ」
ルフィリアも一枚クッキーを皿から取り、一口齧ると微笑みながら二匹に言う。
二匹の魔物は、その小さな体に見合わない量のクッキーを、凄まじい勢いで食べていく。
山の様にあったクッキーは、見る間に量が減っていきつつあった。
初めは大人しく食べていたが…クッキーが残り少なくなってくると、二匹は奪い合う様にクッキーを取り、やがてケンカを始める。
「こらぁっ!ケンカする子にはお菓子作ってあげないですぅ!」
トタトタコロコロと転がりながら、取っ組み合いをしていた二匹を、ルフィリアが叱りつけた。
二匹は彼女の剣幕に、体を硬直させる。
すぐさま離れると、二匹とも行儀良くクッキーを食べ始めた。
「仲良しが一番ですぅ♪」
その様子を見て、ルフィリアは嬉しそうに笑顔を浮かべながら、うんうんと頷く。
「ルフィリア閣下…そろそろ本部へ出立のお時間です」
「あれ、もうそんな時間ですぅ?」
控えていた側近から告げられ、ルフィリアは席を立つ。
「それじゃあ、留守をお願いするですぅ…おいで、本部に行く時間ですぅ」
深々と一礼する側近に頷くと、ルフィリアは近くにあった大きなバスケットを手にし、テーブルの上の二匹に呼び掛ける。
彼女の呼びかけに、二匹は我先にと空を飛び、甲虫は彼女の左肩に、竜は頭の上に乗った。
側近が見送られて、ルフィリアは本部へと出かけていく。
302魔法少女マユ 第三話 6/20:2010/05/09(日) 17:40:24 ID:OegHeJzG
「久しぶりの本部ですぅ♪」
ルフィリアは楽しそうに、本部の回廊を歩いている。
彼女がこの地を踏むのは、数か月ぶりだ。
ニコニコとしながら、回廊の窓から見える風景を眺めていた彼女は、前方によく見知った人物がいる事に気づく。
その人物は真っ白な髪を肩の辺りまで伸ばし、黒い軍服を着崩している背の高い男だ。
「リグっ!」
ルフィリアは彼の愛称を呼んで、嬉しそうに近づいて行く。
「よう、ルフィリア」
ゆっくりと振り返った男は、抱きついてきた彼女を、笑みを浮かべながら見下ろす。
男の年の頃は、25歳くらいか…金色の瞳が目を引く、野性的な雰囲気の美男子だ。
彼の名はリグヴェード、エルメリア攻略軍南方軍集団の指揮を執る、ルフィリア同様最高位の力を持つ魔族だ。
「リグも今着いた所ですぅ?」
「いや、一時間前くらいに来た。聞いた話じゃ爺様とアーディッツの野郎は、随分前に来てるらしいぞ」
「ふぇ…?それじゃ私がビリかぁ…お茶飲んでて、ゆっくりしすぎちゃったですぅ」
リグヴェードの言葉に、ルフィリアは「はうぅぅ…」と肩を落とす。
「んな細かい事気にするなよ…ところで、美味そうな匂いがするんだが…何か持ってんのか?」
鼻をヒクヒクと動かす彼の言葉に、ルフィリアと一緒に居る二匹の魔物は、ビクゥッ!と反応する。
「あ…いや…あのその…こ、これはダメですぅ!」
慌てて彼から離れて、手にしていたバスケットを守る様に抱え込む。
二匹はバスケットの上に降りて、身を低くして威嚇する様に唸っている。
「腹減ってんだよ…何か持ってんなら喰わせてくれ」
ずい、とリグヴェードは彼女に近づく。
彼の腹から、大きな腹の鳴る音が聞こえる。
「あ、あぅあぅ…」
彼の見せて見ろ、という様な無言の圧力に屈し、二匹を上から離れさせて渋々バスケットの蓋を開ける。
バスケットの中には、二つの容器が入っていた。
リグヴェードは手を伸ばして、それぞれの容器の蓋を開ける。
片方には、彩り綺麗なサンドイッチが幾つも入っており、もう片方には焼き菓子が入っていた。
「サ、サンドイッチはこの子達のご飯ですぅ…お、お菓子はゲリオス様やレド君と、お茶する時の為のですぅ…だから…」
瞳を潤ませながらルフィリアは言うが、リグヴェードは引き下がらない。
「こんだけ沢山あるんだ。少しぐらい食っても良いだろ?」
「え…いやあの…」
「これがダメってのなら…お前が相手してくれるか?…『そっちも』飢えてるもんでね」
ニヤリと笑いながら、彼はルフィリアに告げる。
「ふにゃっ!?え、ぇとえと…こ、ここでそれは…どうかと思うですぅ…か、会議ももうすぐ始まっちゃうし…」
リグヴェードの言葉に、彼女は茹でダコの様に赤面して、狼狽した様に声を上げた。
「少しぐらい遅れたって問題ねぇさ…場所も関係ねぇ…どうする?俺はどっちでもいいぜ」
逃げれないように壁際に彼女を立たせて、彼は言い放つ。
「あ、あうぅぅ…ど、どうしよう…」
今にも泣き出しそうな表情で、ルフィリアは腕に引っ付いている二匹の方を見る。
303魔法少女マユ 第三話 7/20:2010/05/09(日) 17:41:13 ID:OegHeJzG
ルフィリア達は協議した結果、泣く泣くサンドイッチと焼き菓子を半分づつ、リグヴェードに差し出した。
差し出されたそれを、彼はあっとういう間に食べてしまう。
「あー、美味かった…相変わらず、お前の作る物は美味ぇな」
「は、はうぅぅ…大分減っちゃったですぅ…」
満足そうにしているリグヴェードと対照的に、ルフィリアは床に座り込んで、悲しそうにバスケットの中身を見ている。
彼女の足元では、二匹の魔物もピーピーと泣き声を上げていた。
「リグぅ…これで満足ですぅ?」
立ちあがったルフィリアは、涙を拭きながら彼に尋ねる。
「ああ、半分な…」
「は、半分?ど、どういう事ですぅ…?」
彼の言葉に不穏な気配を感じたルフィリアは、後ずさろうとするが…
「言葉の通り、半分だ…やっぱお前も堪能しときたい」
逃げようとしていたルフィリアを捕まえて、壁に押し付けると、彼女の顎に手をやり上を向かせた。
「んむぅっ!?」
抗議の声を上げる前に、リグヴェードに唇を塞がれて、ルフィリアは赤面する。
彼女達の足元では、二匹が「放せ放せ!」とばかりに騒いでいるが、リグヴェードはそれを無視して彼女の口内に舌を侵入させる。
突然の事態に縮こまっている彼女の舌に、己の舌を絡みつかせ、彼女の口内に唾液を送り込む。
「むぅ…ふぁ…あぅん…」
淫らな水音と共に、ルフィリアの漏らす喘ぎ声が、回廊に響く。
最初は怯える様に縮こまっていたルフィリアも、やがて自ら舌を巧みに動かし絡ませていく。
「んちゅ…ちゅぱ…」
二人はかなりの時間口付けを続けていたが、ルフィリアがいい加減やめて、という様に彼の胸板をトントンと叩いた。
彼女の抗議を暫く無視していたが、叩く力が強くなってくると、名残惜しそうにしながら彼女を開放する。
「ぷはっ…はぁ、はぁ…ひ、ひどいですぅ…」
ルフィリアは瞳を潤ませ、頬を主に染めながら、彼を見上げて抗議の声を発した。
「酷いとか言ってるわりには、お前も気持ちよさそうにしてたじゃないか」
ニヤリと笑いながら、リグヴェードは彼女の法衣に手を伸ばし、その胸元を肌蹴させていく。
肌蹴させられた法衣の下には、ピンクの下着に覆われた、形の良い大きな胸がある。
「ダ、ダメッ!やっぱりこんな所じゃダメですぅ…!」
「気にすんなって…しっかし、相変わらずデカイ胸してるな…揉みがいが有っていいがよ」
必死に抗議の声を上げる彼女を無視して、リグヴェードは彼女の大きな胸を覆う下着をずらし、胸を掴んで感触を楽しむ。
「ふぁっ…リ、リグっ…ダメぇ…ダメだってば…ひゃうん!」
甘い吐息を漏らしながら、彼女はイヤイヤと首を振って抵抗する。
304魔法少女マユ 第三話 8/20:2010/05/09(日) 17:42:10 ID:OegHeJzG
リグヴェードは片手でルフィリアの両手を掴み、吊り上げる様に手を上げさせ、逃げれない様にする。
そしてもう片方の手で、彼女の胸を捏ね繰り回していく。
「ふやぁっ!んきゅぅっ!」
ルフィリアは胸の快感に身を捩り、声を上げる。
いつの間にか、彼女達の足元に居た魔物達は、何処かに居なくなっていた。
彼は身を少し屈めて、彼女の胸に顔を近づけ、空いている方の胸に舌を這わせる。
「ふにゃあっ!」
ビクン、と身動ぎをして、ルフィリアが可愛らしい声を上げた。
「リ、リグっ…ダメですぅ…誰か来たらっ…」
「気にすんなよ、そんな事…それより、もっと気持ち良い事してやるから…良い声で鳴けよ」
「そ、そんなぁ…はひゃぁっ!!」
涙目になりながら声を漏らしていたルフィリアは、しこり立ってきていた乳首を吸われ身を捩る。
胸を揉んでいた方の手も、ツンとたった乳首を抓んで弄ぶ。
「んやぁぁっ!はうぅぅぅっ!!」
リグヴェードはまるで母乳を求める様に、執拗に乳首を吸い続ける。
喘ぎ続けるルフィリアの口からは、涎がだらしなく零れていく。
彼は、次第に行動をエスカレートさせていく…
「あうぅぅっ!」
吸われていた乳首を甘噛みされ、ルフィリアは堪え切れず声を上げてしまう。
抓んでいたもう片方の乳首も、強く引っ張られる。
身悶える動きによって、彼女の豊かな胸がユサユサと大きく揺れた。
「ひゃんっ!!」
舌で乳首を弄ばれ、もう片方の乳首は指で更に強く引っ張られる。
ルフィリアが殆ど抵抗しなくなってくると、彼は彼女の頭上で掴んでいた手を放し、空いた手を下半身に向けようとしたその時…
「……レドリックか」
チラリと通路の奥に立つ青年を一瞥し、リグヴェードは不機嫌そうに呟いた。
奥に立っていたグレーのスーツを身に纏う青年、レドリックは困った様な笑みを浮かべながらそこに立っている。
「レ、レド君…」
行為が止まった事で、喋れるようになったルフィリアが、頬を赤らめながら声を漏らす。
「えー、お邪魔しちゃってすみません。この子達に着いて来いって騒がれまして」
レドリックは苦笑ながら、側を飛んでいる二匹を視線で示した。
二匹は目にもとまらぬ速さで飛び、ルフィリアの側に来ると、リグヴェードに向けて威嚇する様に唸り声をあげる。
「お楽しみの所申し訳ないですが、そろそろお時間ですので、会議場の方にお出で下さい。」
「分かったよ…ルフィリア、続きは会議が終わってからしようぜ」
彼の言葉に頷いて、リグヴェードはルフィリアの方を見て、ニヤリと笑った。
「――!」
服の乱れを直していたルフィリアは、赤面して俯いてしまう。
だが、恥ずかしがっているものの、彼女自身もそれを望んでいるらしい…抗議の言葉を上げる気配すら無い。
「それでは、参りましょうか」
こちらへ、と手で行く先を示すレドリックに続いて、二人も歩き出す。
305魔法少女マユ 第三話 9/20:2010/05/09(日) 17:43:29 ID:OegHeJzG
「おや、アーディッツさんがまだ来ておられませね…」
会議場に入ったレドリックは、室内を見回して顔を顰める。
「あの人…また暇潰しに狩りに出られたんじゃ…」
「はっ…雑魚いたぶって何が楽しいのやら…あの陰険眼鏡」
レドリックの言葉に、リグヴェードは不愉快そうに吐き捨てた。
「ゲリオス様も居ないですぅ」
「あん人は陛下の所で小言言ってんだろ、いつもの様にさ」
隣に立つルフィリアと言葉を交わしながら、リグヴェードは部屋の奥へと歩いていく。
「…んで、こっちはこっちで夢の中か」
先に来ていた二人の人物を見て、彼は苦笑する。
「んがー…ごげー…魔族の技術は世界一ィィィィィィ…ムニャムニャ…」
「なんだとー…一日が48時間になっただとー?ふはははー、これでもっと研究が沢山出来るぞー…」
机に突っ伏して、寝言を言っているラディウス。
その隣の席では、ダラリと手足を投げ出しアイマスクで目を覆っているリレイアが、弟子同様寝言を漏らしている。
「相変わらず、仲の良い師弟だこった…」
「いつもの事ですね。リレイアさんの行き倒れ癖も治りませんし」
リグヴェードの言葉に頷いていたレドリックは、扉が開かれた事に気付き振り向く。
「アーディッツさん、どちらに行っておられたので?」
彼は室内に入ってきた、黒い軍服に身を包んだ男に声をかける。
「いえ、会議まで時間が有りましたので、少し狩りを楽しんできたんですよ」
黒髪を項の辺りまで伸ばし、銀縁の眼鏡をかけた、リグヴェードより少し年上に見えるその男は、眼鏡の位置を直しながら答える。
リグヴェードとは違い、軍服をキッチリと着こみ、神経質そうな印象を受けるその男の名はアーディッツ。
エルメリア攻略軍、北方軍集団を率いる将軍だ。
「困ります。勝手に動かれては…僕も魔法少女を嬲るのは好きですから、お気持ちは分かりますが…
 一応、こちらにも行動計画という物が有りまして…何処から嗅ぎつけられるかも分かりませんし」
額に片手を当てながら言うレドリックに、アーディッツは小さく笑いを漏らす。
「ご心配なく、見つかるなんてヘマはしませんよ。ああ…獲物は魔法少女だったんですが、やり過ぎてまた殺しちゃいました」
「えー…魔法少女は捕まえてきて下さいよ…アーディッツさん、2か月前に来られた時も派手にやったじゃないですか」
「ああ、あれですか…あれは残念だったなぁ…もう少しというところだったのに、
 パートナーの妖精に邪魔されて、取り逃がしてしまった」
もう少しで殺せれたのに…と、残念そうに漏らすアーディッツに、レドリックは大きく溜息をつく。
「けっ…作戦が思うように進まない憂さ晴らしに、雑魚狩りってか?相変わらず陰険な野郎だぜ」
「…何ですって?」
リグヴェードが放った嘲りの言葉に、アーディッツはそちらに視線を向ける。
「『輝竜の巫女』とその守護騎士に、随分手を焼いてるそうじゃないか。無様なこった…何なら代わってやろうか?
 神聖騎士団屈指の実力を誇るというその騎士…一度殺し合いをしてみたいね」
「お断りします…貴方みたいな力押ししか出来ない馬鹿に代わったら、それこそ戦線が崩壊してしまいますよ」
ニヤニヤと笑みを浮かべながら語るリグヴェードに、アーディッツは冷笑を浮かべ言い放つ。
「あぁ?何だとテメェ…ブッ殺されてぇらしいな」
「やる気ですか?いいですよ。魔法少女を狩っても雑魚ばかりしか見つからないから、物足りなかったんですよ…」
二人は殺気を剥き出しにして睨みあう。
306魔法少女マユ 第三話 10/20:2010/05/09(日) 17:44:47 ID:OegHeJzG
「あ、あのあの…リグもアーディッツさんも…ケ、ケンカはダメですぅ…な、仲良くして下さいですぅ…」
間に割って入ったルフィリアが、二人の殺気に気圧されつつも、彼らを止めようとする。
「ルフリィア、邪魔すんじゃねぇ…前からコイツはブッ殺したくて仕方が無かったんだ」
「奇遇ですね、私も同じですよ。前々から貴方の事が気に入らなかったんですよ!」
リグヴェードがルフィリアを押しのけ、アーディッツへと近づいていく。
「あちゃー…ここでやりますか…どうしようなぁ…」
レドリックは困った様に笑いながら、睨みあう二人を見つめていた。
「…ダ、ダメっ!ダメなんですぅ!リグっ!言う事聞いてですぅ!」
「うるせぇっ!黙ってろ!」
「邪魔なんですよ、下がってなさい!」
諦めきれず尚も間に割って入ってきたルフィリアに、二人が睨みつけ怒声を放つ。
「ふ、ふぇ…ふぇぇぇ…」
後退りしながら、彼女は瞳に大粒の涙を浮かべながら声を漏らす。
「テメェみてぇな陰険野郎は、見てて虫酸が走るんだよ!」
「はっ…何で貴方みたいな奴が、私と同列に扱われるのか、前から不満で仕方が無かったんですよ…」
リグヴェードが虚空から禍々しい形状の大剣を取り出し、アーディッツの影が歪な形に歪む…双方が戦闘態勢に入った。
「僕が言っても止まらないだろうしなぁ…どうします?ルフィリアさ…」
苦笑を浮かべていたレドリックは、隣に立っていたルフィリアに声をかけようとして、彼女の様子を見て凍りつく。
そして二人の方に向き直ると、冷や汗をかきながら声をかける。
「あー、あのー…お二人とも、お二人とも…」
「あぁっ!?何だレドリック!」
「邪魔しないで下さい!コイツだけは殺さないと気が済まないんですよ!」
双方は彼を凄まじい形相で睨みつけるが…
「えー、僕としては他所でやって頂けるのでしたら、何も口出ししないんですが…その…ルフィリアさんが…」
「「………」」
その言葉に、何か気がついたらしく、二人は恐る恐るルフィリアの方を見る。
「……なんで…なんでケンカするの?…なんで言う事聞いてくれないの?…二人とも酷いよ…許せない…許せない……許さない…」
ルフィリアは少し俯き加減で、肩を震わせながら、ブツブツと呟いていた。
呟き続けている彼女の瞳が、宝石の様な青く澄んだ色から、青みがかった紫に変色している…
「「………!!!」」
彼女が本気で怒っている事に気付き、二人は同時にビクゥッ!と身を強張らせる。
「あ、あー…ルフィリア、悪かった。お前の言う通りだ。ケンカは悪い事だ!」
「そ、そうですね!ルフィリアさんの言う通り、仲良くしないと!」
二人は慌てて彼女に語りかけるが、既に彼女の怒りは止まらないレベルになりつつあるようだ…その声は彼女に届いていない。
「どーするんですか?二人とも…責任持って止めて下さいね」
レドリックは「僕しーらないっと」と言って、未だ眠っているラディウスやレイリアの方へと逃げていく。
いざとなったら、彼らだけ連れて逃亡する気なのだ。
「あ…いや…あの…お、落ち着け!ルフィリア!悪かった!俺達が悪かった!」
「ルフィリアさん!落ち着いて下さい!こ、ここで暴れたら本部が大変な事に!」
二人の必死の呼びかけも虚しく、彼女の瞳の色は赤みがかった紫へと変化しつつある。
彼女の両脇を飛ぶ二匹の魔物も、彼女から供給された、膨大な魔力を放ちながら唸り声を上げていた…
万事休す…二人の頭をそんな言葉が過った時、会議室の扉が再び開かれる。
「よさんか、ルフィリア」
「…!」
廊下から放たれた低い声に、ルフィリアは顔を上げた。
307魔法少女マユ 第三話 11/20:2010/05/09(日) 17:46:13 ID:OegHeJzG
静寂に包まれた室内に、黒や金で彩られた法衣を纏った、手足の生えた三つ首の年老いた蛇が入ってくる。
右手に長い杖を手にしたその老蛇は、ゆっくりとした足取りでルフィリアの方へと近づいていく。
「ゲ、ゲリオス様…」
呆然とした様子で声を漏らすルフィリアの瞳は、徐々に元の青い瞳の色に戻りつつあった。
「落ち着け、ルフィリア…お前が本気で暴れたら、この本部が大変な事になる」
ルフリィアの側まで近づいて来た蛇は、彼女の頭に手を置きながら、諭すように言う。
彼の名はゲリオス…エルメリア攻略軍中央軍集団の主将であり、古くから魔王に仕える最古参の幹部だ。
最古参の長老格という事もあり、エルメリア攻略軍のまとめ役は彼が務めている。
「す、すみませんゲリオス様…そ、その…リグとアーディッツさんがケンカをしようとして…私の話も聞いてくれなくて…」
「ふむ…だがお前も、もう少し自分をコントロールできるようになれ…度々こんな風にされていては、私の寿命が縮んでしまう」
気まずそうに顔を反らしているリグヴェード達を睨みつけた後、ルフィリアの方を向き直ると、少し苦笑しながら言う。
「は、はい…気をつけますぅ…」
しゅん、と項垂れるルフィリアの頭を撫でてやると、ゲリオスはレドリックの方を向く。
「陛下は所用が入り、少し遅れるそうだ…今の内に準備を」
「承知しました…コラ、起きたまえラディウス」
ニコリと笑いながらゲリオスに頷いたレドリックは、側で寝ているラディウスの肩を叩いて呼びかけた。
「んにゃー…もう朝ぁ?今日は休日だから寝かせてよママン…」
「何馬鹿な事を言ってるんだい、陛下が間もなくお出でだよ」
「んぁ…そうかぁ…」
レドリックの言葉に、ラディウスは起き上って眠そうに眼を擦る。
「リレイア博士ー、起きて下さいですぅ」
リレイアの方にはルフィリアが行き、肩を揺すっている。
「んー……あー…ルフリィアか…」
「おはようございますぅ、陛下がもう少ししたら、お出でになりますぅ」
アイマスクを額に上げ、ぼんやりとした様子で自分を見てくるレイリアに、ルフィリアは微笑みながら言う。
「というか…君達、爆睡しすぎ…もう少しでこの部屋どころか、本部が吹き飛ぶとこだったのに…」
「な…何があったんだよ?」
「……リグヴェードさん達がまた揉めて、それを止めようとしたルフィリアさんが、ブチ切れかけたのさ」
「マジかよ…俺らが寝てる間にそんな事があったとは…」
レドリックと、小声で言葉を交わしているラディウスが、ガクガクと震えた。
その後会議の準備が整うと彼らは、各々自分の席へと歩き、座って隣の者と談笑を始めたりしていた。
ルフィリアはゲリオスやレドリックと、お茶を飲みながら楽しそうに話をしている。
「いてっ…噛みつくなテメェら…」
話を側で聞きながら…時折、焼き菓子を狙って手を伸ばそうとするリグヴェードを、二匹の魔物が迎撃していた。
リレイアとラディウスは、何やら資料を見せ合って打ち合わせをしている様だ。
唯一、アーディッツだけは一人で黙りこくったまま、神経質そうに時折眼鏡の位置を直している。
「…皆揃っている様だな」
会議場の扉が開かれ、黒いスーツを着込んだヴァルアスが入室してきた。
皆は会話を止めて立ち上がり、王へと一礼する。
ヴァルアスが席に座ると、レドリックが立ち上がって面々を見渡す。
「では、これより会議を始めます。まずは各前線の報告から…」
彼の言葉と共に、会議が開始された。
308魔法少女マユ 第三話 12/20:2010/05/09(日) 17:47:15 ID:OegHeJzG
「中央軍集団は、城塞都市ヴェスアを起点に戦線を展開しております。連中の攻撃も激しくなりつつありますが、
 防衛には問題ありません。ただ、ここから攻勢に出るには、少々数が不足している思われます…」
中央軍集団の長であり、将軍達の筆頭であるゲリオスがまず報告を始める。
「南方軍集団も同様の状況ってとこですかね…守るのには足りてますが、攻めるとなるとちと数不足だ…」
続けてリグヴェードが報告を行う。
「北方軍集団は、現在『輝竜の巫女』とその守護騎士によって戦線を押し返されつつあります…
 連中もかなりの規模の戦力を投入している為、増援が必要かと…」
少し不機嫌そうな様子で、アーディッツが報告を行う。
『輝竜の巫女』とは、100年前に行われた決戦で、先代の魔王ヴェルゼーを倒した12人の英雄の末裔の一人の事だ。
彼らの事は総称で『円卓』と呼ばれ、その内の幾人かが前線に出てきて、各軍集団と戦いを繰り広げている…
「ふむ…ここに来てエルメリアの連中も、本腰を入れて反撃に乗り出してきたか…」
各軍集団の長からの報告を受けて、ヴァルアスは顔を顰めながら漏らす。
「地上での妨害も活発化しています…同時に、この本部の位置も嗅ぎまわっている様子で…」
「それも問題だな…ルフィリア、ザルカヴェイドと『門』の守りはどうなっている?」
傍らに立つレドリックの言葉に頷きながら、彼はルフィリアへと視線を向ける。
「は、はい…ザルカヴェイド及び、近隣の都市の守りは、レイリア博士の機獣によって強化されつつありますぅ。
 『門』を狙って、時折エルメリアの者達が攻めてきますが、問題ありませんですぅ」
『門』とは、ザルカヴェイドに設置された、この本部とを直結させた大規模なゲートの事だ。
魔族側は『門』を使って、増援部隊や戦線を支える物資を、エルメリアに供給している…いわば生命線だ。
その為、敵から狙われる可能性が非常に高い…ゆえにザルカヴェイドにはルフィリアが駐留している。
総督という任の他に、彼女にはザルカヴェイドの守護という役目も存在した。
「機獣については、現在先行量産した物のデータを元に改良した機体を量産中です。
 そして次は魔法少女などを狩る為に、戦闘能力を強化したタイプを、現在開発中です」
「造魔についても、現在製造システムの見直し等を行いつつ、生産能力の向上に努めています。
 ただ如何せん、妨害が激しい為に母体が不足しつつあります」
リレイアとラディウスの報告を聞いて、ヴァルアスは顎に手を当てながら思案する様に目を閉じる。
「ふむ…やはり、妨害を行う魔法少女達を、何とかする必要があるようだな…レドリック、お前が魔法少女狩りの統括を行い、
 人間狩りを行う部隊の再編をするのだ。リレイア、ラディウス両博士の戦力を使ってな」
「承知しました。準備が整い次第僕自らが指揮を執り、魔法少女の殲滅にかかります」
王の言葉に、レドリックは恭しく頭を垂れて言う。
「各軍集団は戦線の守り固め、こちらの増援が届くまで戦線の維持に努めよ。
 ザルカヴェイドの守備が固まりつつある…ルフィリア、お前も必要とあらば各戦線の支援に入れ」
将軍達は、ヴァルアスの言葉に皆頷く。
「陛下…レドリック君の準備が整うまでは、我々も魔法少女狩りに参加して宜しいですか?」
リレイアが片手を挙げて、王へと進言する。
「私もラディウス君も、新型のテストがしたいもので…やはり現場でデータを集める必要もあるので…ぜひご許可を」
「ふむ…君がそう言うなら許可しよう。ただし、あまり無茶をしないでくれよ」
苦笑しながら言うヴァルアスに、リレイアは頭を垂れた。
「戦線が停滞しつつある今が正念場だ。各々自らの務めを果たし、この難局を打開してくれ」
集まった面々を見回して、ヴァルアスは締めくくる様に言った。
309魔法少女マユ 第三話 13/20:2010/05/09(日) 17:48:45 ID:OegHeJzG
「それで…君が一番手で魔法少女狩りに出る訳かい」
会議が終わった後、レドリックはラディウスの研究室へと着ていた。
「おう、先生の作品はまだ調整が必要だしな…こっちの新型のデータ収集と、母体集めをやりたくてね」
ラディウスは機材を操作しながら、ソファーに座るレドリックに答える。
「なるほどねぇ…まぁ、あまり無茶はしないようにね」
「おう、分かってるさ…ところで、アーディッツ将軍はもう帰ったよな?あの人いると、狩りでかち合いそうで嫌なんだが…」
「それはご心配なく、あの人の戦線はこちらに長期滞在出来る程、余裕が無いからね…すぐに帰っちゃったよ。
 今はゲリオス老とリグヴェードさん、ルフィリアさんしか居ないよ。皆さんは少しここに残るそうだよ」
ラディウスの問いに笑って答えながら、レドリックはヒラヒラと手を振って見せる。
「なるほどねぇ…って事は、今頃リグヴェードの旦那とルフィリア様は、お楽しみの真っ最中って訳か」
「だろうね、リグヴェードさんが飢えてるから…まぁ、ルフィリアさんも同じかな?」
あはは、とレドリックは笑いながら、近くに置かれたコーヒーを飲むが…
「ぶっ…なんだいこのコーヒー…セディアさん、もうちょっとマシな物は淹れれないんですか?」
コーヒーの味に顔を顰めた彼は、近くに立っていた白衣を着た女性…セディアに文句を言う。
「す、すいません…い、今淹れなおしてきます…」
「結構です。いつもの下魔君に頼みますよ。貴方が淹れたんじゃ、また同じような不味い物が出来そうだ」
俯きながら謝る彼女に、レドリックは溜息を一つつくと、近くで作業をしていた下魔を呼びつける。
「コーヒーを、砂糖ドッサリで頼むよ」
彼の言葉に頷いて、下魔はそそくさと奥へ引っ込んでいく。
「姉貴―…会議に出る前に頼んでた資料まだかよ」
ラディウスの問いに、セディアは頼まれていた資料を取ってきていない事を思い出す。
「あっ…ゴ、ゴメン!すぐ探してくるわ!!」
「はぁ…早くしてくれよ…」
慌てて走り出していく姉を見送りながら、ラディウスは呆れたように漏ら。
「あまり役に立ってないようだね…他の仕事でもさせようか?」
「あー、それもありかもな…いつも居る下魔達の方がよく仕事するぜ…」
クスクスと笑いを漏らすレドリックに、彼も溜息をつきながら頷く。
「…とりあえず、僕も色々と片付ける事があるからね。しばらくリレイアさんと君で、あの辺りの狩りをしてくれたまえ」
「おう、そうさせてもらうよ」
セディアの事からすぐに話題を変えて、二人は談笑を続けた。



「う、うぐぐ…み、見てなさいよぉ…い、いつか…いつか必ず汚名挽回してやるんだからっ…!!」
ギリギリと歯ぎしりをしながら、セディアは通路で彼らの話をこっそりと聞いていた。
今は資料整理の雑用に身に墜ちたが…いつかチャンスを掴み手柄を立てて、彼らを見返してやる…
セディアは心中に、ドス黒い思念を渦巻かせながら拳を握りしめる。
「セディア君…その言葉は、間違っていると思うのだが?」
廊下をフラフラと眠そうに歩いていたリレイアが、ポツリと一言漏らす。
310魔法少女マユ 第三話 14/20:2010/05/09(日) 17:49:32 ID:OegHeJzG
「うーん、今晩は異常なさそうだね…」
ビルの屋上に立つマユは、周囲の気配を探るのを止めて、傍らを飛ぶユーリィに言った。
「………」
「…ユーリィ?」
険しい表情で黙り込んでいるユーリィを見て、彼女は怪訝そうな顔をして声をかける。
「あっ…ゴ、ゴメン!マユちゃん…ちょっと考え事してたの…」
「そうなんだ……もしかして、今朝出かけて行ったのと何か関係があるの?」
「………」
マユの問いに、再びユーリィは黙り込んでしまう。
今朝ユーリィは、仲間から連絡を受けて何処かに出かけて行ったのだが、帰って来てからずっとこの調子なのだ。
(間違い無い…あの手口…あの男だ…)
仲間の元に行ったユーリィは、そこで陵辱され殺された魔法少女の亡骸を見る事になる。
その少女を殺した者の手口は、ユーリィの知っているものだった。
周辺に残留していた魔力も、それを物語っていた。
(忘れたくても忘れられない…あの男がやったんだ、あれは…)
かつてユーリィのパートナーを襲い、その心が壊れるほどまでに陵辱を行った最高位魔族。
あの魔族が、再びこちらに現れたのだ。
(注意しないと…悔しいけど私や今のマユちゃんじゃ、アイツには敵いっこない…)
心中でそう漏らしていたユーリィに、マユが声をかける。
「ユーリィ…魔族の気配だ」
「えっ…あ、ホントだ…」
あの魔族の事で頭がいっぱいで、彼女に指摘されるまで、ユーリィは気配に気付かなかったのだ。
調べて見た所、それほど強力な魔力の持ち主ではない。
下魔達も連れておらず、造魔を一体連れているだけだ。
「気配は動かないけど…どうする?こっちから仕掛ける?」
「うん…人を襲う前に止めよう!」
マユの言葉にユーリィは頷き、魔族達の居る座標へ向けて転移魔法を発動させた。
二人の体が光に包まれ、ビルの屋上から消える。
311魔法少女マユ 第三話 15/20:2010/05/09(日) 17:50:21 ID:OegHeJzG
「ふっふふ〜ん♪さぁて、早く来ないかなぁ」
街外れの廃工場に立つラディウスは、鼻歌を歌いながら上機嫌そうに佇んでいた。
その隣には、紫色の大きな蛙型の造魔が立っている。
『ド、ドクター…その魔法少女犯していい?』
長い舌をヒョロヒョロと動かす造魔は、創造主であるラディウスの方を向いて問う。
「んー、まぁ程々にしろよ」
『やった、やった』
主の言葉に、嬉しそうに造魔は体を揺らす。
「だが気をつけろよ…潜在的な魔力は相当なもんの様だ。一気に行動不能に追い込んじまえ」
『りょーかい』
「よし…ん?来たようだな」
工場近くに転移してくる気配を感じ取って、ラディウスがニヤリと口の端を吊り上げる。
彼の予想通り、工場の入り口にマユが現れた。
その傍らにはユーリィもいる。
「ふふん…アイツらだ」
お目当ての獲物が来た事を喜びながら、ラディウスは歓迎する様に手を広げながら彼女達に近づく。
「いらっしゃい、待ってたよ。魔法少女のお嬢ちゃん」
「…私達を…待ってた?」
「おう、俺のお目当てはお嬢ちゃん、君だよ」
警戒する様に身構えている二人に、ラディウスは笑いながら言う。
「そう…俺は君の体に興味が有るんだよ」
「……体?」
ラディウスの言葉に、マユ達は何か変な物を見る様な目で彼を見る。
「…ユーリィ…なんか私戦いたくない。なんかアイツやだ」
「私もー…変態さんだよアイツ…」
彼から距離を取りチラチラ見ながら、二人はヒソヒソ言葉を交わす。
「オイコラ待て、そういう意味じゃなくてさ…造魔の母体として、欲しいって訳…ってお前ら信じてねーなその顔!!」
顔を引き攣らせて、ラディウスは彼女達に怒鳴り地団太を踏む。
「ったく…お前さんは姉貴が連れてた、俺の作った造魔を一撃で倒したからな…是非とも母体兼実験材料として欲しい訳」
「姉貴…もしかしてあのセディアって魔族の…」
「そ、俺はセディアの弟のラディウスだ。組織では造魔の研究や生産をやってるもんだ」
マユの言葉に頷き、ラディウスは自己紹介をした。
「君のお陰で姉貴は失脚し、我儘を俺に言えない立場になった。感謝してるぜ、姉貴ときたら…
 何かあればすぐ俺の所に泣き付いて来たもんでね。俺は便利な道具じゃねーってんだよ」
溜息を一つつくと、彼は指を鳴らして合図をする。
ゆっくりと蛙型の造魔が、マユ達の前に歩いていく。
「君に恨みなど無いが、俺の研究の為に捕まって貰うぜ…やれ」
ラディウスの言葉を共に、造魔が二人へと襲いかかった。
312魔法少女マユ 第三話 16/20:2010/05/09(日) 17:51:06 ID:OegHeJzG
造魔が伸ばしてきた長い舌を、二人は後ろに跳んで回避する。
「アイツ、物凄く動きが遅いよ。スピードで撹乱しながら攻めよう!」
「分かったよ、マユちゃん!」
二人は左右に散り、造魔を挟むように走っていく。
『あー…チョコマカ動くなー…』
大きな体を揺らしながら、造魔はマユの方を向いて舌を伸ばす。
マユは横に駆け抜けながらそれを回避する。
「いっけぇっ!」
対面のユーリィが、魔物背中に向けて氷の矢を放つ。
氷の矢は造魔めがけて飛んでいくが、敵の目前で砕け散ってしまう。
「なっ…バリア!?」
造魔を包む紫色の光のフィールドを見て、ユーリィは声を上げる。
「ふふん、鈍重な分守りは重視してあるさ♪」
遠くから戦いを見ているラディウスが、誇る様に笑みを浮かべて言う。
彼の周囲には、無数の小型端末が飛んで、彼女達の戦いのデータを集めている。
(予想より魔力が低いな…前回俺の造魔を倒した時の数値は、火事場の馬鹿力ってやつか…?)
モノクルの様な、片方の目に付けるモニターに表示されるデータを見て、ラディウスは心中で呟きを漏らす。
マユ達は幾度となく魔法攻撃を仕掛けるが、いずれもバリアで防がれたり、突破してもさしたるダメージを与えていなかった。
『まずはー、ちっこい方から〜』
造魔がユーリィに向けて何かを吐き出す。
吐き出されたそれは、凄まじいスピードで飛び、ユーリィに命中する。
「きゃあぁぁっ!」
吹き飛ばされたユーリィは、地面に叩き落された。
「な、何これぇ…動けないよぉ…」
造魔が吐き出したのは、大きな粘液の塊だった。
スライムの様なその粘液の塊は、ユーリィの体の自由を奪ってしまう。
「ユーリィ!こ、このぉっ!!」
声を上げたマユは、剣に魔力を集中させながら造魔の懐に飛び込む。
(遠距離からの魔法が効きにくいなら…接近戦で!)
「てやああぁぁっ!!」
マユは気合いの声と共に、剣を造魔の腹部に突き立てた。
だが、剣はある程度突き刺さったところで、それ以上進まなくなる。
「なっ…」
マユは驚いて慌てて剣を引き抜こうとするが、全く動かない。
「あー…痛いな」
必死に剣を引っ張っているマユの両手を掴み、造魔は大きく息を吸い込む。
そしてマユに向けて、黄色いガスを吐いた。
「きゃうっ!?くっ…げほっ、ごほっ…」
両手を掴まれている為、口塞ぐ事すら出来ず、マユは大量のガスを吸ってしまう。
(……な…か、体が…う、動かない…)
ガスを吸った直後から、徐々に体に力が入らなくなっていく…
313魔法少女マユ 第三話 17/20:2010/05/09(日) 17:52:02 ID:OegHeJzG
マユの動けなくなりつつあるのを確認すると、造魔は自分の体から剣を引き抜き放り捨てる。
『グヘヘ…可愛い魔法少女捕まえたー』
立っているのがやっという有様のマユを、造魔は難なく捕えて、両腕を背中にまわして抱き付いた。
「くぁ…」
小さく悲鳴を漏らすマユに、粘液に濡れた体を擦りつけていく。
体から分泌される粘液が、彼女の体や服に塗りつけられる。
長い舌を伸ばして、彼女の顔をゆっくりと舐め回す。
「ぅあ…くぅ…んやぁ…や、やめ…」
ビチャビチャと音を立てて、彼女の可愛らしい顔が舐め回され、涎だらけになっていく。
「ふぁ…ひぅ…はうぅぅ…」
彼女は頬を紅潮させ、漏らされる声も熱を帯びた甘い吐息に変化しつつある。
(こ、これって…び、媚薬…?)
全身を襲う疼きに、マユは心中で声を漏らす。
造魔の涎や体から分泌された粘液に、媚薬の様な効果があるのだ。
『あー…お前お胸ちっちゃいな…揉んで大きくしてやる』
抱きしめるのを止めて、大きな片手で彼女の胴を掴んだ造魔は、空いているもう片方の手で、彼女の胸元を肌蹴させる。
そして指で露わになった胸を、下着の上から揉みしだき始めた。
「ひゃぁぁん、ふぁ…やだぁ…も、もまないで…」
マユは必死に身を捩りながら、両手で胴を掴む造魔の手を叩くが…
殆ど力の入っていない彼女の行動は、かえって造魔を喜ばせるだけだった。
『グヒヒ、もっと頑張らないと逃げれないぞぉ…』
満面に笑みを刻むと、造魔は彼女の下半身に舌を伸ばして、舌で器用に下着を擦り下ろす。
そして露わになった秘所に、舌を這わせていく。
「ひあぁぁぁっ!!」
ビクン、とマユが大きく体を仰け反らせた。
彼女の反応を楽しみながら、造魔は胸を、秘所を丹念に責め続ける。
「マ、マユちゃん…」
地面で身動きの取れないユーリィが、脱出しようと必死に体を動かしながら声を漏らす。
造魔は大きな指で、マユの胸を捏ね繰り回して刺激を与える。
そして膣口から零れ出る愛液を、舌で丹念に舐め取っていた。
『ミルクー…出ないかなぁ』
首を傾げながら造魔はマユの胸の片方を掴み、乳を絞り出すような要領で動かす。
「んあああぁぁぁっ!でないぃっ!でないよぉ!!」
嬌声を上げながら、彼女はバタバタともがいて叫ぶ。
『出ろー、出ろー、ミルク出ろー♪』
まるで歌を歌う様に楽しげに言いながら、造魔は彼女の胸を絞り続ける。
「んきゅううぅぅっ!」
胸から生じる快感に、マユが大きく身を仰け反らせた。
『ミルクは出ないけどー、アソコからお汁が出たー』
涙を零しながら悶えるマユの秘所から流れ出る愛液を、造魔は美味そうに舐め取っていく。
314魔法少女マユ 第三話 18/20:2010/05/09(日) 17:52:51 ID:OegHeJzG
「思ったよりあっさり終わっちまったな…少々拍子抜けだ」
造魔に捕えられ、体を弄ばれ悶えるマユを見て、ラディウスは落胆の声を漏らす。
前回のデータを元に造魔を作ってきたが、造魔は思った以上にあっさりと、彼女を行動不能に追い込んでしまった…
「ひああああああぁぁぁぁっ!!!」
度重なる快楽責めに、マユが絶頂に達する。
嬌声を上げる彼女の秘所から、大量の愛液が流れ出てきた。
『おほー♪お汁いっぱいー』
嬉しそうに声を上げながら、造魔は彼女の秘所を舐め回す。
『もっともっと気持ちよくしてやるから、またイって沢山お汁出せー』
絶頂の余韻に震えているマユに向けてそう言うと、造魔は大きな口を開く。
バクン、とマユの頭が造魔の口に呑み込まれる。
「マユちゃんっ!!」
驚いたユーリィが声を上げた。
「ひぁぁっ、何なのっ!?」
突然目の前が真っ暗になり、マユは狼狽して声を漏らす。
怯えている彼女の顔を、何かがいきなり舐め回した。
「んやぁっ!!」
顔をベロリと舐められ、マユが声を上げる。
この造魔はもう一つ舌を持っていたのだ。
片方の舌は愛液を求め秘所を舐め回し、もう片方の舌は口内に含んだマユの顔を舐め回す。
「うぷぅっ!」
造魔の口の奥から、大量の唾液が彼女の顔に浴びせかけられる。
顔を舐め回しながら、造魔は両腕で彼女の胸の辺りを掴み、それぞれの指で乳首などを押さえた。
「むぅぅぅっ!んやぁぁっ!!」
マユのくぐもった悲鳴が、時折造魔の口から聞こえる。
「むごおぉぉぉぉっ!?」
口内で喘いでいたマユの口に、造魔の舌が挿入された。
長い造魔の舌が、彼女の口内を所狭しと暴れまわる。
頬の内側や上顎、歯茎が舐め回され、口内にも舌を介して大量の唾液が送り込まれてきた。
浴びせかけられていく唾液で、マユの栗色の髪も雨に打たれたかのように濡れていた。
口内の舌は、喉の奥に進んでそこいら中を舐め回す。
「うぶぅぅぅっ!ぐえぇぇっ!!」
造魔の口内の異臭と、喉の奥を舐め回される行為に、マユは激しい嘔吐感を覚える。
外ではしこり立った乳首を、造魔の指がグリグリと押さえ弄ぶ。
「むああああああぁぁ!!!」
一度目の絶頂で感度が増していたマユが、再び絶頂を迎える。
流れ出る愛液を、造魔の舌が舐め取っていく。
『いっぱい出たー、いっぱい出たー♪』
造魔は口をモゴモゴと動かしながら、嬉しそうに声を上げる。
315魔法少女マユ 第三話 19/20:2010/05/09(日) 17:53:34 ID:OegHeJzG
表面の愛液を舐め尽した舌が、更に愛液を求めてマユの膣内へと入り込む。
「んあああぁぁっ!!」
マユが体をバタバタともがいて、口内で声を上げる。
彼女の口内から舌が引き抜かれ、再び顔を舐め回す。
愛液に濡れた膣壁を、舌が舐め取りながら奥へと進んでいく。
同時に造魔は、掴んだマユの体を上下に動かして、彼女の体を口の奥に突っ込んだり引き抜いたりする。
「えうぅぅぅっ!!も、もう…やめ…あえええええぇぇっ!!」
彼女の臍の辺りまでを口内に呑み込んだ造魔は、舌で胸を弄ぶ。
乳首付近に舌が絡みつき、キュッと締め上げる。
造魔の手は尻の辺りを掴んで、彼女の尻肉や太股を揉んで感触を楽しむ。
『お汁うまー、もっともっと出せー』
膣内を舐め回しながら、造魔は彼女の体を更に責め立てる。
「そいつが満足するのが先か…君が気を失うのが先か…どっちだろうかね」
端末から彼女の残存魔力を計測しながら、ラディウスは独り言のように漏らす。
この調子なら、まだまだ遊ばせても十分問題無いだろう。
まだ彼女にはそれなりの魔力が残っているが、この状況を打開できるはずが無い。
「んふふー…最初はどんな造魔作るかなぁ♪いや待てよ…まずは潜在的な魔力をどれだけ持ってるか調べないとな…」
造魔が飽きたら、彼女を回収してラボに引き上げるとしよう…彼は戻った後の実験を、頭に思い描きブツブツと呟く。
「ふああああああああぁぁぁぁっ!!!」
マユがまた絶頂を迎えた。
大量の愛液が流れ出ると同時に、マユの体から魔力が吸い取られる。
『グヒヒヒー、お前のお汁も魔力もおいしー、おで幸せー』
造魔がマユの体を咀嚼するかのように口を動かす。
「マユちゃんを…放せぇぇぇぇっ!!!」
マユを陵辱する事に夢中になっている造魔の背中に、背後から放たれた叫びと共に、光球が着弾した。
『おげぇぇっ!?』
バリアも展開していない状態の、完全に不意を突かれた一撃に、造魔は叫び声を上げる。
そして、半ば口内に捕えていた状態のマユを吐きだしてしまう。
吐きだされたマユは、造魔の手から落ちて地面を転がる。
「あっ!?いつの間に逃げやがったんだあのチビ!!」
妄想から引き戻されたラディウスは、地面で動けなくなっていたはずのユーリィを見て声を上げた。
ユーリィは驚いている彼に向けて、次々と魔法を放つ。
『ド、ドクター!』
造魔が慌てて魔法の射線上に割り込んで、ラディウスを守る為にバリアを展開する。
魔法を放ちながら、ユーリィは快楽の余韻に震えるマユの元へと移動する。
(ここは逃げるしかない!私だけじゃ足止めしか出来ない…)
倒れているマユを連れて、ユーリィは転移魔法でこの場を離脱しようとした。
『に、逃がさないんだな!』
造魔の腕が長く伸びて、転移魔法を使おうと無防備になった彼女の体を掴む。
「なっ!?」
驚きの声を漏らす彼女を掴みながら、造魔は腕を元の長さに戻し、彼女を引き寄せる。
316魔法少女マユ 第三話 20/20:2010/05/09(日) 17:54:29 ID:OegHeJzG
『おで、あの子のお汁もっと飲みたい…邪魔させないー…』
手で完全に包み込んだユーリィに向けて、造魔は言い放つと、手の中の彼女を握り潰そうと力を込めた。
「う、うあぁぁぁぁっ!!」
造魔の手の中から、彼女の悲痛な叫びが聞こえる。
『お、お前握り潰して、ジュースにしてやるぅぅ…』
行為の邪魔をされた事に腹を立てている造魔は、更に力を込めていく。
「マ、マユ…ちゃん…に、にげ…て…」
ギシギシと嫌な音と、途切れ途切れに発されるユーリィの声が、造魔の手の中から聞こえてくる。
「…は、はは…散々弄ばれたんだ、逃げれる訳無いさ…」
そう、動けるはずが無い…ラディウスは造魔の前に移動して、冷や汗をかきながら笑うが…
「……ユーリィを置いて…逃げるなんて…出来ないよ…」
背後から聞こえてきた声に、彼はビクリと体を強張らせる。
恐る恐る振り返ると、そこにはよろめきながらも立ち上がってるマユの姿があった。
(ウ、ウソだろっ!?有り得ねぇっ!!)
心中で叫びながら、彼は慌てて造魔の後ろへと逃げていく。
「大切な友達を置いて逃げるなんて…私には出来ないっ!!」
拾い上げた剣を構え、マユは力の限り叫んだ。
彼女の叫びと共に、手にした剣から眩い光りが放たれ、大剣の形を作り出す。
造魔が動くよりも前に、マユは敵の懐に飛び込み、大剣を振う。
『ごぎゃああああっ!!』
マユの放った一撃は、ユーリィを掴んでいる造魔の腕を、易々と斬り飛ばす。
絶叫を上げる造魔に向けて、マユは追撃を仕掛ける。
「はあああああああああぁぁぁぁっ!!!」
光の大剣が横一文字に振われ、造魔の体が切り裂かれた。
上下に分断された造魔は、地面に落下すると、ドロドロと溶けて崩壊していく。
(こ、これがこの嬢ちゃんの力かっ…!)
片目の前のモニターに表示される数値を見て、ラディウスは驚愕の声を漏らす。
先程までとは比べ物にならない魔力が、彼女の体から放たれている。
手駒を潰された彼の動きは速かった。
すぐさま緊急離脱用の転移装置を起動させる。
「…君を甘く見ていたな…この次は必ず捕えてやる」
捨て台詞をマユに向けて放つと、ラディウスは光に包まれ消えていく。
「マユちゃん!大丈夫!?」
斬り飛ばされた造魔の手から脱出したユーリィが、地面に座り込んでしまったマユの元に飛んだ。
「な、なんとかね…ユーリィのお陰で勝てたよ」
弱々しく微笑みながらも、マユは彼女に向けてVサインをして見せる。
「ユーリィこそ…大丈夫?」
「う、うん…ちょっと体が痛いけど大丈夫…」
「そっか…よかった」
頷く彼女に、マユは安堵の吐息を漏らす。
マユは立ち上がろうとするも、またよろめいて地面に座り込んでしまう。
「無理しないで!今体力を回復させるから!」
慌ててユーリィがマユの体に触れて、呪文を唱える。
マユの体を、淡い緑の光が包む。
苦しい戦いがったが、勝てた事にマユは心中で安堵しながら、しばし目を閉じていた…
317マユの人:2010/05/09(日) 17:57:27 ID:OegHeJzG
以上で3話の投下を終了します。
将軍勢は、ゲリオスのみ続投、残り3人は新キャラとなりました。これで魔族の主要なキャラ全て出ました。
サディストの陰険眼鏡に、ルフィリアと食い物と戦争に餓えるワイルド系、ブチ切れると怖いロリ顔巨乳とまた変な面子です…w
今回出てきた三人は、元々ゲリオス・イレーヌ・ローエルと同時期に考えて、どちらを出そうかと迷っていました。
もう一つのルートを書く事にしたんだし、今度は彼らを使おうと考えて出しました。
唯一続投のゲリオスは、前作3将軍でも一番のお気に入りだったので、奔放な面子のまとめ役にと考えて…
当初は嫌みったらしい陰険爺様だったのに、書いてる内に丸くなってしまいましたw
さて、次回はこのRestart最大の変更点があります。
当初はこの4話から、前作ルートと分岐させようかと考えていましたが、書きたい事が増えたので一話から再スタートとなりました。
それでは、また次回お会いしましょう。
318名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 18:02:00 ID:gYftByGM
お疲れ様でした

次があの名作の最大のリスタートですか!
wktkお待ちしておりますよ
319名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:08:34 ID:v8gjAqX5
名もなき魔法少女が凌殺されるのを読むたびに
最後に名前がリィンとかいうオチが来ないか、心配になるw
320名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 05:08:25 ID:ZEXjOqzt
乙ですー
よかった爺さん続投かー
新キャラ三人もそれぞれ魅力ありますし次回以降が楽しみです
321名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 07:31:35 ID:pLfxA0Bx
乙でした!
爺様続投おめー、なんかルフィリアが爺様の孫みたいに見えるw
322名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 10:25:14 ID:b1Fcn8/O
>>317
GJ!
ゲリオスさん続投オメー、陰険ウザ要素は新登場の眼鏡が受け持ってくれそうだねw
しかしユーリィが潰されそうになる時のお前を握り潰してジュースにしてやるってセリフには何か異様に興奮した。
やっぱ絶体絶命の場面にそれ相応の“宣告”があると映えるね。
323名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 00:22:21 ID:nDyWyVB4
四話っていったら、リィンが初登場の回じゃないか…
324名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 00:25:25 ID:GzdprXkF
つまりリィンは・・・
325名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 00:41:39 ID:Jc9+oB47
「復讐者」属性を得られれば強キャラ化の可能性も……マグマ風呂で特訓だ!
326名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 01:30:31 ID:p4ylVLFH
リィンなんか眼鏡さんに殺されろ
327名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 04:35:24 ID:OsvuyNre
>>325
まあ、強キャラになっても、やること・・・否、やられることは変わらないんだろうけどねw
328名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 11:36:01 ID:xdzD1dIS
しかも復讐者なサブキャラって最初は残虐やら冷酷やらと威勢の良い振る舞いが目立つけど、
大抵は復讐相手にこてんぱんの返り討ちに遭ったり、実は家族こそが悪だったりして
復讐の意義を見失ったりしてヘタレ化するからな。

仮面ライダーアクセルとかもそんな感じだし
329名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 19:40:06 ID:GzdprXkF
それはそうとスレの容量が450KBこえてる
次投下される方は投下容量にご注意を
次スレは480越えたあたりで立てるのがベストかな?
330名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:21:30 ID:RjdxZ1Uk
前スレまだ落ちてないのにもう次スレが立つのか
331名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 08:13:15 ID:BVn52sFt
前スレは何とか500KBはいったけどね
332名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:51:29 ID:/pUhpq+5
復讐者なサブキャラって、作品の空気と温度差ができると悲惨な末路しか待っていない気がする。
堕天の魔法少女とか、ラグナイトとアーデルハイドがくっついちゃったらどうなるんだろう。
333名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 12:38:45 ID:Os6CohPQ
多分泣いて逃亡
そしてなんの警戒もしていないただの女の子になっているところを、いかにも三下でヒャッハーな魔人に襲撃される路地裏エンド
334名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 21:48:57 ID:EoN4qDq5
派閥闘争しながら再来する魔王の軍勢と戦う話
↑初期設定

英雄的最後を迎えた騎士団長の犠牲で被害無く魔王の軍勢を撃退し強力なリーダーを失った騎士団は三つに別れ
・性欲に溺れた魔法少女を資金元に魔法少女のバックアップをする組織
・魔物を孕んだ魔法少女で魔物とのハイブリッドを作り魔物と戦う組織
・騎士団長の遺伝子から最強の魔法少女(騎士団長)を作ろうとする組織
それら組織のトップに(P3後日談的な嫉妬で)妬まれて真っ直ぐで正義を信じる騎士団長の一番弟子の魔法少女が再来する魔王の軍勢にも狙われ破滅の道をローリングストーン!
↑今の設定

設定と話をたとむつもりが広げ完結どころかワードに一話書く度に設定が破綻し書き直しの壮大病癖の打開策は無いのか?
335名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 22:02:40 ID:KSfd0QI+
と、言われてもなあ・・・
336名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 06:45:34 ID:7xNAclj2
これは良い誘い受け
337名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 07:59:48 ID:bVcZMRw4
>>334
たとえ材料(設定)は良くてもあれもこれもいれたら激マズシチュー(駄作)の出来上がる法則発動だから
一話完結で引退したら資金元or苗床な組織の話で書いて見ては
338名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 02:51:31 ID:Cx2TIqTM
前スレとうとう消えたか。
339名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 03:38:30 ID:kl8vg0FK
苗床として飼い殺しにされ続けてきたが、ついに力尽きたんだな・・・
340名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 12:07:36 ID:l5Rv7TrR
いや501KB逝ってたし
天寿を全うしたってとこだろ
341杏の人:2010/05/18(火) 15:43:39 ID:XkwODGTu
荒野の魔法少女第7話が完成したんですが、
おそらく残り容量に収まりきらないと思うので、どなたか次スレ立てて頂けませんでしょうか?
立てようとしたんですが無理だったので。P2導入したのになぁ。
342名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 16:55:47 ID:ojyb1ND7
十子や十一子、十二子に当たる魔法少女は実は既にピクに存在するらしい。
343名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 17:18:11 ID:7Jvks5YE
>>334
川上稔とかそういう作家は設定とプロットを何度も何度も繰り返しアウトプットし、徐々に詳しくしていくことで
破綻をなくしていくって方法をとってるらしいよ。
344名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 17:28:08 ID:qxFHMUNj
スレ立てトライしてきま
345名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 17:32:29 ID:qxFHMUNj
346名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 17:35:05 ID:kxQ3cfxP
>>345
スレ立て乙
347杏の人:2010/05/18(火) 17:56:41 ID:XkwODGTu
>>345
本当にありがとうございました。
おかげさまで、次スレに投下完了しました。
348名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 19:38:07 ID:diCFtUlj
>>345
乙ですん
349名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 00:44:22 ID:s6r81/up
>>345
乙です
350名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 01:06:13 ID:zC7UJ2od
残りの残量多いから、このスレは長い間陵辱されそうだねw
351名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 02:02:27 ID:9frtn4CU
>>340
このスレでは、そんな生ぬるい解釈は無用だなw
ほんと魔法少女スレは地獄だぜ
352名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 02:47:25 ID:SMJhyIxz
長文すまん。いつだったかこのシリーズのスレのどっかで、「仕組まれた魔法少女同士の戦いがあって、
片方の魔法少女が、もう片方の魔法少女の召喚した魔物(じゃないと思うんだけど、似たようなやつ。このへん曖昧)
に食われるシーンがあった」作品を見た覚えがあるんだけど、なんて作品か覚えてるひとがいたら、教えてくれないかな?
しばらく前にJaneのログが消滅してそれ以前のスレが見れないから、確認できないんだ。保管庫を全部見るのも大変だし・・・。
353名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 04:47:59 ID:9frtn4CU
おそらく、「ある魔女がもたらした災難」かと。保管庫にあるよ
平成ライダーファンで"災難の人"と呼ばれている方の、旧保管庫の方から続く、災難シリーズの最新作。未完
354名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 04:48:01 ID:Gag2/ItU
>>352
ある魔女のもたらした災難
355名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 17:45:10 ID:SMJhyIxz
>>353-356
おお!これだこれだ!ありがとう!
未完か。続きが読みたいな・・・
356名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 17:48:11 ID:SMJhyIxz
すまん。テンション上がって安価ミスした・・・。>>353-354
357名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:38:02 ID:gkkOL0MZ
そういやマユの2話で、美由紀さんも魔力が高いとか言われてたが…
陛下をはじめ魔族だらけな会社で、よく無事だったなw
358名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:45:13 ID:fIRhYBE8
そういやマユ世界の魔物軍勢は、一部の知性なさそうなの除いて、ある程度統制された連中は、
地球の一般人は襲ってない・・・かも?

そもそも、その気になれば地球の方の世界征服も可能だろうに、目的はあくまでエルメリア征服だったし
その手段として地球に身を寄せてはいたけど、その方法はあくまで、そこの社会基盤に則った形だったしなあ
意外と、郷に入っては郷に従えで、地球の社会を尊重していたのかも、陛下
359名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 00:57:35 ID:gkkOL0MZ
>>358
人間社会を気に入ってて、壊したくないって思いがあったのかもね。
仕事の関係とはいえ、交友関係もあっただろうし。
360名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 01:11:31 ID:4Vp7rsbh
逆に、陛下たちの子供が成長して地球に侵攻してくるとかはありそう。
王子にとって、エルメリア制圧という大願を成し遂げた偉大な父を超える手段は、もはや地球の征服しか残されていなかった……って感じで。
361名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 05:35:22 ID:fIRhYBE8
陛下は、マユの両親に一定の好意なり経緯なりを抱いているし、陛下とマユ夫妻の存命中は無理そうだね

あと、陛下が地球を侵略しなかった理由、HUNTER×HUNTERのネテロと蟻の王のやり取り的なノリで、
地球人類が、魔族に征服されるくらいなら、地球環境を道連れにしてでも徹底抗戦してくる可能性とかを恐れて、
あえて手を出さなかったとかだったりして

魔法という、非武装ないし軽装の個人の戦闘力を高める技術はエルメリアの方が上だけど、
その気になって近代兵器導入しまくれば、もしかしたら、地球の文明力の方が強い可能性もあるしなあ
362名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 10:38:19 ID:RB4D2EFN
>>361
F-15のミサイルで瞬殺されたドラゴンを思い出した
アレ、ドラゴン本体は生きてたかも知れんが……

実際、近代兵器とファンタジー世界の魔法のどっちが強いかなんて分からないしな
363名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 21:09:41 ID:KVgwV2r9
最近の魔法少女は重機関銃で雑魚を薙ぎ払ったり、スナイパーライフルで魔物が攻撃を知覚して魔法障壁を展開するより先に狙撃したりと、
近代兵器の力を借りたハイブリッドな戦法を採ったりしているからな

多分魔法の国に最終決戦に出兵した魔法少女なんかは帰還後なかなか日常生活に馴染めなくなって大変なんだろうな。
今日生き延びる事が嬉しく、明日また殺し合う事が悲しいそんな毎日からやっとの事で帰還したら
あまりにも殺伐とした瞳の娘と向かい合う事を断念した両親にミッション系の全寮制お嬢様学校にぶち込まれたりして。
そこでタイの歪みを直そうとしたお姉さまの手首を反射的に掴み取ってへし折って騒ぎになって裏山に逃げ込んだり。
364名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 22:44:10 ID:7/Gy+DG1
鬼畜眼鏡さんは押され気味の様だが
魔族達が今回どんな卑劣な手を使うのか楽しみだぜw
365名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 22:53:44 ID:fIRhYBE8
>>363
あんた、面白えw
それ、十分に創作に値するアイデアだよ
366名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 00:24:48 ID:lsrc3xUF
>>363
それランボーじゃねぇかwww
367名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 00:39:44 ID:Z1aRGDB8
フルメタルパニック×大魔法峠的なw
368名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 04:39:14 ID:CPvMmUv3
ベトナム帰りの特殊部隊員が帰還後に後ろから「だ〜れだ?」ってやった7歳の娘の両目を条件反射で抉り取ったって話もあるな。
369名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 04:46:26 ID:iF+bofWC
それらを踏まえて、魔法少女でそのネタをやったら面白いよねって話じゃね?
370名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 10:38:55 ID:48P3mOwd
最近投下の無い作品の、続きが見たいお…
371名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 10:58:31 ID:EEzKt6bl
続きがなければ自分で書けばいいじゃない
372名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 11:03:25 ID:J0Ypt6TP
>>363
>タイの歪みを直そうとしたお姉さまの手首を反射的に掴み取ってへし折って
ワロタ
373名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 09:34:06 ID:6e39XOhw
おい魔法少女の顔がスティーブン・セガールで再生されたぞ
どうしてくれる!
374名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 11:41:22 ID:Lz1HKYUm
何そのこのスレのラスボス級キャラ達とタイマンしても倒される所が想像できない魔法少女w
375名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 13:47:42 ID:qpO6bL0h
ラスボス「おっと、ジュードーはごめんだ」
376名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 05:31:47 ID:BoJF+8nj
魔法少女はコックさん
377名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 08:07:55 ID:lDTCDYIs
ま、まいんたん……
378名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 18:51:17 ID:vqVTQIiX
引退宣言


大作(注:言い過ぎました)のアイデアが頭の中に浮かんで、
死ぬほど考えてプロットを組み立てて書き始めたつもりだったのに、
なにかがおかしい!そう思った時、続きが書けなくなった。

いつまでたっても手がキーボードを打ってくれなくて、無理やり動かしてもまともな物が作れない。
出来上がったと思っても、推敲する度に「すべて選択(A)→Delete」の繰り返し。
頑張ってやり直しても、結局は削除地獄に嵌っていく。
馬鹿の一つ覚えみたいに同じシチュを言葉を変えて書き直すだけの、破滅の無限ループから抜け出したのは、
歴戦を重ねたヒロインを書いたつもりが、実は歴戦とは同じ戦いが繰り返されただけのことに過ぎないと気付いた時だった。
見事なまでに成長の無いヒロインの話を長々と投下した事が恥ずかしくなり、それがおかしい物の正体だと気付いた時にはもう手遅れだった。
俺が途中まで投下したSSにGJをくれた人たちには申し訳ないけれど、俺はもう書けなくなってしまった。

もう一度やり直そうとしても、途中まで投下した部分が破綻するだけ。
頑張っても頑張っても満足のいく続きが書けなくなってしまったんだ。

バイバイ、スレのみんな。
ろくでもないSSばっかり投下した上に、途中で投げ出してしまって申し訳ないと思ってる。



生みの苦しみに負けた書き手より……
379名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 20:08:32 ID:P0oLkr3D
>>378
どの作品の作者さん?待ってる奴に悪いと思う気持ちがあるのなら、せめてそれくらいはハッキリしといてよ
じゃないとどの作品が途中で終わったのかも分からないで延々待つ事になり、
時には催促の書き込みをしちゃうかもしれないじゃん?自分はそれを横目にもう終わったからって知らん顔?

基本書き捨てのエロパロだけど、わざわざ引退宣言をする位ならそこら辺はきっちりけじめをつけなよ。

まあちょっと厳しい事書いたが、あんたが釣りじゃないのから中断すんのは心中察するに余りあるよ。
特に長期投下されてたのはどれもエキサイティングな作品で楽しんでいたからどの作者さんであっても非常に残念。
けどまあ今の気持ちがずっと続く絶対のものでもなし、気を持ち直して気が向いたらまた書いてみてくれよ。
待ってるから。乙
380名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:35:05 ID:reyi/C47
これヒロイン陵辱スレにも貼られてたな…釣りか?
381名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 21:36:47 ID:fkGnO0r8
控え室にも貼られてたから多分コピペ荒らし。
382名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 14:53:58 ID:RgY9oh0y
ちょっと心配なんだけど
379は確かに釣りかもしれないが
なんだかコピペされたスレが妙に限定されているような気がする
すべて確認したわけじゃないが
アゲられてるスレや投稿数の多いスレにコピペされてるのは見つけられなかった
俺が確認できたのは魔法少女2スレ、正義スレ、格闘スレ、SS書きスレ
どれも嗜好が似ているのが気になる
もしかしたら、ある職人さんが常駐していたスレに本気で投下したんじゃないだろうか?
なんだかそう思った
383名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 15:23:47 ID:SvsPe44W
単に、荒らしとあんたの嗜好が合致しただけだ
それだけのスレに連載を持つほどの作家なら、作品名も書かないような引退書き込みで、
混乱を起こすだけの愚行を犯すわけないよ

ちなみに、それ全部、俺の常駐スレだなw
384名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 15:30:02 ID:RgY9oh0y
>>383
俺がいるw

379も俺の分身か・・・orz
385名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 13:01:52 ID:2MuxaXR7
>>383
今、スーパーガールでエロパロスレと調教・洗脳スレでもコピペされたから、じきに腹責めスレと触手・怪物スレにも行くだろう
待ち構えとくかw
386名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 19:57:27 ID:YoZ9pW2f
とある禁書・レールガンスレにも在ったよ
あの先生だったら嫌だな・・・
387名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 20:50:30 ID:4byZwnCn
心配しなくても、手当たり次第にコピペしまくってる単なる荒らしだよ
388名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 05:45:36 ID:tkMNuVc4
ちょっと質問です
穴埋めに微エロ魔法少女もの投下してもいいでしょうか?
389名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 05:48:14 ID:tkMNuVc4
投下は今晩予定です
390名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 07:28:51 ID:8F8lIny8
是非投下してくれ!
391名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 09:32:18 ID:LXujYR8Y
待つ事が楽しみに繋がるってのは良いよな
基本このスレは濃厚フルコースだから微エロってのも箸休めにちょうど良いし
392名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 00:02:00 ID:4QJZA5jF
投下します。
このスレなら該当する注意事項はないと思いますが
エロは期待しないで下さい
393穴埋魔法少女モルフォ 1−11:2010/06/05(土) 00:04:17 ID:tkMNuVc4
薄暗い放課後の校舎。
3階の教室の隅で一人の小柄な女子高校生が床にへたりこんでいた。
紺色のブレザーは脱がされて傍らに放られ、
白いブラウスのボタンは全て引き千切られて、
ピンク色のブラジャーが隙間から覗いている。
無事なのはえんじ色のミニスカートと白い靴下、そして黒の革靴だけ。
すこし日焼けした少女の肌が恐怖に震えていた。

「松下君……これ以上はダメ。絶対許さないから…」
青いリボンの黒髪のツインテールを揺らしながら少女は首を振って後ずさる。
「あっ……」
逃げるには狭い教室の中、その背中が壁に付いてしまった。
追い詰められた少女の眼前には黒い学生服の男が一人。
風体はごく普通の真面目そうな少年だった。
「――小娘、ワシを受け入れろ――」
七三分けの少年には似つかわしくないしゃがれた低い声。
制服のズボンの股間のチャックが開き、少年の男根がそそり立っている。
少女は男性自身を見たことはあったけれども、勃起したそれを見るのは初めてだった。
そしてウブな少女でも17歳。その異様なモノが何を意味するのかは解っていた。
「いや…そんなの嫌……」
後ろが無くなった少女は震える脚でゆっくりと壁に沿って立ち上がり、
気丈にも少年に向かって柔道の構えをとった。

「――ふむ、通用しないとわかって、まだ抵抗できるのか――」
感心したようにうなずく少年。
少女は柔道の腕前に、少なからずの自信はあった。
その実力はインターハイで準決勝まで進むほどだったが、
ついさっき、目の前の少年は彼女の技を力を、易々と打ち倒した。
しかも、相当に手を抜かれての敗北だった。
少女と少年とは同じ柔道部仲間であり、実力は少女の方が上のはずだった。
が、夜練が終わった後、彼に呼び出されて襲われた彼女は
たいした抵抗も出来ないまま、
弄ばれるままに着ていた服を次々と剥ぎ取られてしまっていた。

「あなた、松下君じゃないよね。誰なの?」
先程から話しかけてくる声は、友人のそれとは明らかに異なっている。
少女はこの少年は違う何かだと確信していた。
本物の彼はこんなことする人間ではないと知っていたからだ。
「――お前が知る必要はない。ただ、ワシを受け入れれば良いのだ――」
「受け入れ…る?」
少女の表情が引き攣る。
なんとなく意味は解った。
それは処女の彼女にとっては死刑の宣告にも等しく聞こえた。
「じょ、冗談よね……」
少年の言葉は僅かに保っていた気丈な心にヒビを入れてしまい少女はその構えを解き、
怯えた表情で、はだけたブラウスを両手で押さえた。
394穴埋魔法少女モルフォ 2−11:2010/06/05(土) 00:05:01 ID:tkMNuVc4
それを合図にするかのように、少年は一気に少女に迫ってその身体を壁に押し付けた。
「きゃあっ!」
両手でブラウスを押さえていた少女に抵抗の術は無い。
続いて、少年は少女の両肩を乱暴に掴んでそのままペタリと床に押し付けた。
「動け…ない……」
無理やり座り込まされて身体の自由が利かない。
「痛いよ、松下君…やめて……」
その哀願は無視され、少年の手はピンクのブラジャーにを剥ぎ取りにかかった。
「ダメ!それはダメェ!」
両手を交差して必死で守る。

「――無駄だ――」
少年の目がスロットのようにグルンと回り、真っ白な目が少女に向けられた。
「ひいいいっ!」
信じられない出来事に怯える少女。
少年はそんな彼女の頬を軽く叩いた。
「あぐっ」
少し触れられただけなのに、勢いよく廊下に頭を打ち付けられてしまった。
「あう……ああ……」
かろうじて意識は保ったものの、もう少女には抵抗する気力は無かった。
ブラジャーが剥がされ、大きめの乳房が露になっても隠すこともしない。
打ちのめされた少女の瞳から、涙が一滴頬を伝う。
仰向けの体勢の上から少年が身体を覆い被さっても、少しピクリとしただけ。
スカートをずらされても、逆に腰を浮かしてしまう始末。
少女が身に纏っているのは、もうピンクのパンティと白い靴下だけになっていた。

「――では、戴こう――」
満足そうな声に少女の肉体がピクッと反応した。
だが、それだけ。無抵抗の少女は少年の成すがままに嬲られていく。
少女の細い首筋は舌で舐めまわされ、下腹部には固いモノが押し当てられた。
ピンクのパンティ越しに、少女のワレメに沿うようにして男根を擦りつけられると、
耐えられなくなった少女の口から悲鳴が上がった。
「ダメッ!……そんなところ触らないで!…ひああっ!やめて!擦るの止めてえ!」

少年の男根の先からは光る液体が滲みだして、少女のパンティをネットリと汚した。
その染みは少女のワレメの形を布地に浮かび上がらせ、
潤滑液を得た男根はヌルヌルと活発に滑り動く。
やがて、ピッチリと閉じられていた少女の秘所が潤い緩み始めた。
「ああっ、あたしの……が…熱い……よ」
追い討ちをかけるように少年の指がモゾモゾとパンティに潜り込む。
厭らしく蠢く指先はまだ生えそろっていない恥毛を掻き分けて、
その中に隠れる少女の小さな突起を探り当てた。
「ひっ!それは…ダメ、触らないで……あああっ!」
指先で弄られる少女のクリトリス。
敏感な部分を無理やり剥き出しにされ捏ねられては、武道少女と言えどもひとたまりもない。
「ひゃうう…ダメ……こんなのダメええ!あたし耐えられないいいい!」
自分でも知らない性感帯を掘り起こされて、ヒクヒクと震える処女の恥丘。
ジワッと内側から染みが湧き出してきた。
軽く絶頂を味合わされてしまった少女。
もう快感に抗う事は出来そうにない。
395穴埋魔法少女モルフォ 3−11:2010/06/05(土) 00:05:35 ID:4QJZA5jF
「許してぇ…これ以上は……ダメになっちゃう……ああっ…あ……」
ビクビクと震える哀れな肉壁。
弓なりに反りかえるしなやかに鍛えられた少女の肢体。
今度は揺れる乳房の先っぽに少年の指と舌が纏わりついた。
敏感なピンクのポッチリが、抓られ捏ね回される。
「や…だ……そこ…感じすぎるよお。あひぃ…あふっ……」
もはや口から出るのは、はしたない声だけ。
「あああっ、吸わないで!あひゃあああ!」
パクパクと閉会する可愛い小さな唇から、涎が零れた。

はしたなく股を広げたまま、ピクピク震えるだけの少女の肉体。
トロリと垂れる少女の蜜。
「――頃合いか――」
いつの間にか、パンティは膝まで降ろされていた。
剥き出しになった少女の秘密の入口。
そこは既に豊潤な生暖かさで満ちている。
少年の指先が少女の愛液をすくい取り、確認するように口に咥えた。
「――さて、挿れるとするか――」
そそり立つ男根の先が、少女の秘密の入口にあてがわれた。

「きゃあっ!ダメダメ!あたしの初めては決めて……ひぃ!痛いっ!」
慌てて閉じた太ももは、強い力に抗えずにガバッと広げられてしまった。
少女を守ることが出来ずに延ばされるだけのピンクのパンティ。
無様な姿を曝け出された美少女が、さらにその秘密の奥深くまでも暴かれていく。
 ―― こんなのやだよ……誰か助けて………
少女は観念するように強く瞼を閉じ、奇跡が起きるのを祈る以外には何も出来なかった。

その時、携帯電話の着信音が鳴り響いた。
少女にとって九死に一生を得るとはこのこと。
発信源は剥ぎ取られた制服の胸ポケットだった。
さらに幸運なことに、彼女が音の方に顔を向けたのと同じくして、
彼女をを弄っていた少年もそれに気を取られて押さえ付けている力を緩ませた。
「どいてよっ!」
ありったけの力で少年を払いのけて、四つん這いのままベストに飛びついた。
着信音が少女に気力を蘇らせた。
それは少女にとって特別なメロディ、鳴らせるのは一つの番号だけなのだ。
震える指で受話ボタンを押すと、それは直ぐに応えてくれた。
大好きな少年の声。

「絵梨〜何処にいるんだよ〜。柔道場の電気消えてるし、もうとっくに約束の時間過ぎてるそ……」
安堵した少女の目から涙が一気に溢れ出した。
「拓朗!拓朗!タクロー!」
ただひたすら声の主の名前を叫ぶ。
「何?もしかして泣いてるのか?」
電話の向こうの少年も直ぐに異常に気が付いた。
「助けて!助けてタクロ―!助けてー!」
「おい、どうしたんだよ?絵梨!絵梨!今何処に……」
通話出来たのはここまで。
396穴埋魔法少女モルフォ 4−11:2010/06/05(土) 00:06:14 ID:4QJZA5jF
「きゃああっ」
携帯電話を持つ少女の手を少年が強く振り払らわれてしまった。
床を転がって少女から離れていく。
「ああっ!」
彼女は急いで追いかけようとしたのだが、それよりも早く少年がそれを踏み潰してしまった。
「ああっタクロ―…」
もう応えてくれない携帯電話。
再び絶望が少女の心を支配し始めた。

その状況の中で少女は気が付いた。
通信手段は失われてしまっても、それと引き換えに少年との間に距離が開いていることに。
素早くパンティを履きなおして、少女は脱兎のごとく教室から逃げ出した。
「お願い…追いかけてこないで……」
駆ける廊下は沈みかけの夕日で赤く光っている。
抜群の運動神経を生かして、少女は階段を何段も飛び越し一気に下りていく。
普通の人間相手なら軽く引き離しているのだろうが、その願いも虚しく恐怖がどんどん近づいてくる。
「やだああ!タクロ―!タクロ―!」
泣きながら恋人の名前を叫んでも、彼は答えてはくれない。

散々喚きながらもようやくの思いで玄関に辿り着いた。
しかし、ここもまた絶望があるのみ。
「ああっ、閉まってるよ!」
玄関のガラス張りの大きなドアには鍵が掛かっていた。
「開けて!開いてよおお!」
ドアのガラスを叩いても、鉄線入りの上に分厚いそれは少女の力ではどうにもならない。
「そうだ!窓っ!」
ロック式の窓の鍵なら開けられる!
そう考えて振り返った少女の瞳いっぱいに、少年の白目が映り込んだ。

「ひいいいいいいいいいいいい」
鼻と鼻が触れそうなほど、ソレは近くにあった。
恐怖に震え、ズルズルと崩れる身体。
それでも絶望の中にも、小さな希望が見つかった。
電話の声は柔道場の電気が切れていると言った。
ならば、彼は学校の中か、近くにいるのかもしれないのだ。
「タクロ―!早く来てえええーーーーー!」
咽が潰れそうなほど、ありったけの力で大きな悲鳴を学校内に響かせた。
397穴埋魔法少女モルフォ 5−11:2010/06/05(土) 00:06:55 ID:4QJZA5jF
その少し前。

「マジかよ、何がどうなってんだよ」
俺、杉崎拓朗はその学校の裏門の外で一人苛立っていた。
彼女、菅澤絵梨との電話が悲鳴と共に切れたんだ。
誰が冷静でいられるもんか。
何度リダイヤルしても絵梨は出ない。
これは絶対イタズラなんかじゃない。電話の声は尋常ではなかった。
俺の彼女がとんでもない事に巻き込まれているのはもう疑いようがない。

頭をよぎるのは凌辱されている絵梨。
誰かに弄ばれる見事なプロポーションの裸体。
脂汗がぶわっと噴き出してきた。
俺もまだ見たことも触ったこともないのに!
って、あほか俺!
汗ごと頬をピシャリと打った。
いや待て、絵梨は小柄だが柔道では全国大会にまで出場する程強いんだ。
その辺の男に負けるはずなど無いじゃないか。

そう自分に言い聞かせても、もし複数の男に一斉に飛び掛かれたら…
バットやスタンガンで襲われたら…
駄目だ駄目だ。いくら強いと言っても所詮は女の子なんだ、
ルールの無い戦いで勝てる保障などあるわけない。

 あんっ……助けてぇ…拓朗ぉぉ……
羽交い絞めにされている絵梨。その姿が…頭に浮かんできた。
ボロボロになった制服、豊かな胸の膨らみと下腹部のプクッとした大事な所に無数の手が蠢く。
絵梨の心も肉体も官能に喘がされ……
可憐な少女が、男の欲望に敗れて犯される……
って、ふざけんな馬鹿。
余計な妄想している暇があったら絵梨を探せ!。

でも、何処にいるのか見当もつかない?
無駄な時間などないはずだ。
急いで見つけないとホントにやばい。
しかしさっきの電話にも、ヒントになるようなものは無かった。
それでも考えろ!落ち着いて考えろ!

まず、絵梨と待ち合わせていたのは学校の裏門だ。
柔道部の夜練が終わったら、そこに来るはずだったんだ。
それなのに、当番の先生が裏門を閉めに来ても絵梨は出てこなかった。
先生はもう学校には誰もいないと言った。
俺が絵梨に電話したのはその直ぐ後、ほんの今しがた。
とすると、絵梨は学校には居ないと思っていいのか。

とりあえず、学校から離れようとしたとき、
不意に声が聞こえた。女の声だ。
おとなしい絵梨の声とは違う、トーンが高い偉そうな声。
『耳を澄ましなさい』
俺はその声に素直に従った。
何故だかわからないし、
そもそもその声が本当に聞こえたのかどうかも確信できない。
でも、俺は目を閉じて神経を集中させた。
近くの道路を走る車の音が煩い。
それでも雑音の中、聞こえた。
絵梨の…悲鳴だ!
それは校舎の方向から聞こえてきた。
俺はガシャガシャと裏門を乗り越えて、校舎に向かって駆け出した。
398穴埋魔法少女モルフォ 6−11:2010/06/05(土) 00:07:40 ID:4QJZA5jF
校舎に近づくにつれて、はっきりと悲鳴が聞こえてくる。
間違いなく絵梨の声だ。
校舎の表玄関の方向だ。
頑張れ絵梨!今行くからな!

走っても走っても気ばかり焦る。
俺はこんなに走るのが遅かったのかと……
表玄関は見えているのに全然辿りつかない。
1分か?2分掛かってるのか?
などと軽く混乱しているうちに目の前に玄関が迫っていた。
「絵梨ーーー!」
表玄関の分厚いガラスはとても割れそうになかったので、
俺はとっさに目標を変えて、廊下のガラスに飛び蹴りを喰らわせた。
伊達に空手部主将はしていない。

ガシャアアッ
廊下の中に飛び込み、すぐに辺りを見回した。
ガラスの破片で身体が擦り傷だらけになっているが、そんなの気にしていられない。
「あああ……たくろおお…」
横から聞きなれた声、嬉しそうにも聞こえる恐怖に震えたか細い少女の声。
俺の彼女をこんなになるまで甚振った奴がいるのかと思うと怒りが沸騰した。
どこのどいつだ死にたい奴は!
「あれ?松下か?」
そこには彼女と共通の友達、松下の姿と、
もうパンティしか身に着けていない絵梨の姿があった。

一瞬は松下が彼女を介抱しているのかと勘違いしたのだが、
あいつの手は絵梨の…胸を……揉み、
舌は乳房の先に吸いついている。
絵梨の身体がビクッと跳ねた。
ピンクのパンティが、明らかに濡れている。
吸い込まれるように見てしまった。
ゴメンよ絵梨、俺も男なんだ。

「やだぁ…たくろ…みな……いで」
俺の視線に気付いた絵梨が泣声でそう言った直後には、
飛び膝蹴りを松下の即頭部を直撃させていた。
やり過ぎたと思うほど本気の一撃だった。
俺の知っている松下なら一撃でKOしていたはずだ。
ところがそいつは俺の膝を頭に喰らっても、
絵梨から離れる程度に揺らいだだけ。
逆に勢いづいているはずの俺の方が、
まるで固いゴムにでも当たったかのように跳ね返されてしまったのだ。

驚愕と共に着地した俺は、
廊下に伸びる松下の影の中に目があるのを見つけた。
ソレと視線が合った。
背筋が凍りつく。
「絵梨、逃げるぞ!」
「あ…うん…」
無理やり絵梨の手を掴んで、一緒に走り出した。
絵梨は最初はもたついたものの、元来運動神経が良いので直ぐに俺のペースに合わせて走った。
とにかく、今は逃げるだけだ。

 アレは普通のモノじゃない!
399穴埋魔法少女モルフォ 7−11:2010/06/05(土) 00:08:17 ID:4QJZA5jF
早くこの校舎から出なければいけないのだが、俺たちは玄関を背にして逃げるしかなかった。
突きあたりには非常口、左手には3階まで続く階段がある。
「神様!」
非常口を選んだ俺は、鍵が開いていることを願ったのだが、またしても絶望。
鍵の掛かったドアノブはカチャカチャと空転するだけ。

「きゃあああ!」
すぐ後で絵梨の悲鳴が響く。
俺にもわかった。
アレが来たのだ。
俺は絵梨を背中にかくまうようにして向き直り、アレと睨みあった。
松下の姿をした何か、足元の影に隠れている不気味な恐怖とだ。

「――貴様にはワシが見えるようだな――」
松下の影から何かが突き出してきた。
一見すると人のようにも見えるが、真っ黒なソレは頭に大小無数の角が生えている。
口も大きく裂けて、まるで悪魔のようだ。
ていうか、悪魔に違いない。

不思議なことに、そいつが人間らしく話しかけてきたことで、俺の心に少し余裕が出来た。
「絵梨に何しやがった」
「――まだ何もしておらん。言ってもわからんだろうが、その女は我々に必要な存在なのだ――」
何言ってるんだか解らないが、解りたくもない。
ただ、絵梨にとって良い話では無いことは間違いない。
しばらく黙っていると悪魔が言葉を続けてきた。

「――貴様に用は無い。その女を渡せばいいのだ――」
「断る!」
即答だ。他に答えなどあるわけがない。
「――ならばアヤツの手に渡る前に二人とも死んでもらうことになる――」
落ち着いた口調だが、言葉に殺気が充満している。
こいつ、冗談みたいな存在のくせに、とてつもなく恐怖が伝わってくる。
俺たちを本気で殺す気だ!

「絵梨、今から俺が非常口のガラスを割からそのまま逃げるんだ。あとは…俺にまかせろ」
勝算など無いが少しでも時間稼ぎが出来ればそれでいい。
あんなのに勝てるわけがない。
知らず震える俺の背中に絵梨がしがみ付いてきた。
「拓朗…戦うなら一緒だよ……」
逆効果だった。絵梨は逃げるどころか、逆に意固地になってしまった。
馬鹿なことを言った。
絵梨が自分だけ危険から逃げるなんて出来るはずないことを知っていたはずなのに。
引っ込み思案のくせに、困っている他人を見捨てられないめんどくさい性格。
だから俺はこいつが好きになったんだけど……

しかし、今はこいつの願いを聞いてやるわけにはいかない。
無理やりにでも逃がさなければいけないんだ。
まずは逃げ道の為に非常口のガラスにハイキックを叩き込もうとしたんだが、
「うわああ!」
背中から廊下に転がされた。
先に動いたのは俺だったのに、松下の方が素早かった。

不覚だ、絵梨から引き離されてしまった!
が、幸いにも松下は俺の方に向かってきた。
よしっ、意地でも抵抗してやるぜ!と思う間も、身構える暇もなかった。
あっという間に組み付かれて、をのまま強引な外掛けの要領で廊下に叩きつけられた。
400穴埋魔法少女モルフォ 8−11:2010/06/05(土) 00:09:04 ID:4QJZA5jF
「がはっ」
背中の痛みと間髪いれずに俺の腹にストンピングの連打。
ドガドガドガッ
アバラに痛みが走る。もの凄い力だ。
鍛えた腹筋が全然役に立たない。
俺の意識が…やばい……
目が霞みだした。

その時、
「たああああ!」
気合の声と共に、俺の視界から松下の身体が消えた。
背負い投げ一閃。
松下の体が廊下に転がっていた。
「それ以上は許さないんだからっ!」
下着姿の絵梨が俺の前で身構えている。
しかし、その身体は恐怖に震えたままだ。
「ばか、そんな暇あったら早く逃げろ!」
せっかくアイツが離れたんだ。
なんで逃げないんだ。頼むから逃げてくれ。

「拓朗が酷い目に遭ってるのに…逃げるなんて出来るかっ!バカッ!」
恐怖が限界を超えたとでも言えばいいのだろうか。
普段とは全然違う雰囲気になっている。
いつもの絵梨は、間違っても人に向かってバカなんて言う奴じゃない。

彼女は起き上がってきたアレに自分から仕掛けて行った。
「やあっ!」
今度は小外掛けの要領で、アレを廊下にたたき付けた。
おとなしい奴がキレると怖い。後頭部から落としやがったよ。
普通ならエライコトになっているはずなのだ。

が、アレは人とは思えない動きで、
まるでビデオを逆再生しているかのごとく有り得ない起き上がり方をした。
そして何もなかったかのように組み手のままで立っている状態に戻った。
俺はその様子をただ呆然と眺めてしまっていた。
絵梨も同じようにそいつを掴んだまま呆然と…
って、ダメだ!

「離れろ!絵梨!」
叫んだときには絵梨の体は廊下の天井まで放りあげられて、
背中から石膏ボードに叩き付けられていた。
「あっ…がっ……」
背中からめり込んで、ボードの白い破片と共にユラッと落ちてきた。
「あぶない!」
俺は必死で絵梨を受け止めた。
アバラが痛いなんて言っていられない。
受け止めた絵梨の身体はフニッと柔らかく、
オッパイが俺の顔の前で揺れる。
下にまわした手には丸いお尻の感触が…って、それどころじゃねえ。

絵梨は完全に気を失っていた。
アイツ絶対許さねえ。
だが、俺は怒りをぶちまけるよりも逃げる方を選んだ。
当然だろ。戦って勝てる気などしないし、
なにより一刻も早く絵梨を介抱しないといけない。
401穴埋魔法少女モルフォ 9−11:2010/06/05(土) 00:10:43 ID:4QJZA5jF
絵梨だけは絶対に守らなければならない……俺の存在価値が今試されているのだ!
今度は玄関に向かって逃げた。
そこには希望があった。
玄関には鍵が掛かっているが、すぐ横に俺が割った窓がある。
そこから逃げるんだ…と、考えてはいたけれど、
当然そう甘くはなかった。

恐ろしい事に、アレは天井から降ってきやがった。
こいつは天井を走ってあっさりと俺たちの前に回り込んできた。
もう驚かないが、この現実を受け入れたからと言って状況が良くなるわけでもない。
わかることは、こいつが絵梨も俺も殺そうと思っていること。
それだけは断固阻止!

「なあ、命が欲しいってのなら、俺だけじゃダメなのか?」
自分でも本気で言ったのかどうかわからない。
俺だって死にたくなんかない。
彼女のまえでカッコ付けただけなのかもしれない。
でも、俺はこの質問に後悔などしてはいなかった。

低い声が返ってきた。
「死ぬのはお前も一緒だ」
ああ、やっぱりな。
そういうパターンだと思ったぜ。

死の答えと共に、ボヤっと松下の身体から霧のようなものが噴き出して、
学生服姿が黒い甲冑のようなモノを纏った姿に変わった。
棘のような突起が無数に付いた黒い武装。
その姿を見た俺は、もう助からないと直感した。
この黒いのは恐怖と殺意の塊だ。

絵梨を守ってやりたかったけど、とても助けられるイメージが沸いてこない。
ごめんよ、もう無理だ。
ギュッとその身体を抱きしめるのがもはや俺に唯一できること。
まだキスすら許してくれなかった絵梨。
瞼を閉じて少し開いた唇、その顔はとても可愛く見えた。
自分よりも俺を…守ろうとしてくれた小さな女の子。
前言撤回だ。
死にたくない。
死なせたくない。
ずっと一緒に居たい!

黒い奴は俺の考えなど気に留めることもないのだろう。
その手を振り上げて、何か構えの形を取り始めた。
アレが何をするつもりか分からないが、俺達を殺そうとしていることは理解出来た。

 もう観念するしかなかった。
402穴埋魔法少女モルフォ 10−11:2010/06/05(土) 00:11:28 ID:4QJZA5jF
その時、青白い光が目の前に現れ、俺の中に入り込んできた。
俺の中から声が聞こえる。
これは裏門のところで聞こえた声だ。

 ―― 助けてあげるわ。だから、彼女の口にあなたのオチンチンを差し込みなさい。

…………………意味不明。
え〜と、今、なんて言いました?

 ―― 早くフェラしちゃえって言ってんのよ。殺されちゃうわよ。
「でででで、出来るかーーー!」
さっき絵梨のピンチを教えてくれた謎の声。
何故だか信用するつもりでいた自分が恥ずかしい。コイツとんでもない事言い出しやがった。
んと、あれ?
こんな事してる間に、黒い奴が……
ふと見ると、俺達に迫って来ていたアレは、あからさまに動揺し、あまつさえ後退りまでしている。
この青い光がその原因であるのは疑いようが無い。
そうだ。少なくとも、これは俺たちには有利なモノなのだ。

 ――なによ、根性無し!好きな娘にズッコンバッコン出来なくて愛してるなんてよく言うわね。
 ――時間が無いんだから、アソコに突っ込めなんてまでは言わないけどさ。
 ――フェラチオくらいはすぐにできるでしょ!

俺は首をブンブンと横に振る。
あ、俺の中の生意気なのがあからさまにため息吐きやがった。

 ――しょうがないなーヘッポコ君!じゃあキスでいいから。早くやっちゃえ!

まあ、キス位なら……って、
気が付くと俺はその声に従って絵梨の唇に自分のを重ねていた。
しまった。感慨も感動もなにもないファーストキスになってしまった。
ああ、後悔で泣いてしまいそうだ……

あれ?なんだ?俺の口から絵梨に何かが移っていく。
これはあの声の主が俺の中から絵梨に入って行ったんだ。
それを裏付けるように、絵梨の身体が青い光に包まれて…彼女はムクッと、
まるで腹筋運動みたいに起き上がった。

そして俺には解った事がある。
目の前の絵梨は絵梨じゃない。
俺の可愛い絵梨は、こんな恥ずかしい奴じゃない。

目の前には……そう、いわゆる魔法少女が立っていたんだ。
403穴埋魔法少女モルフォ 11−11:2010/06/05(土) 00:14:27 ID:4QJZA5jF
黒髪のポニーテールは青いツインテールに変わり、長さも腰に届くほど長くなっている。
殆ど裸だった身体には、チアガールのような袖無しミニスカワンピースと絶対領域込みのロングソックス。
カラーは全体にブルーで、星が散りばめられてキラキラしている。
右腕にはご丁寧に、青い星が先端に輝く魔法ステッキが握られていた。

「魔法少女モルフォ!ビビッと光臨」
恥ずかしいソレは、なんだか胸張って決めポーズをかましやがった。
それにしてもミニスカの裾からチラチラ見える白いのは……あれは?

それまでたちこめていた死の緊張感は木っ端微塵に消えていた。
ついでに、本当についでのように、魔法少女はそのステッキからビームを放ちあの黒い奴を消滅させた。
跡に残ったのは廊下に倒れている松下の姿だけだった。
あれ?えっと、もう終わったのか?

「楽勝!」
俺の疑問に応えるかのように、喜々としながら、
本当に嬉しそうな笑顔で再びポーズをとる絵梨…いや魔法少女モル……なんだっけ。
とりあえず、礼は言っておかねばいけないな。
「モルボルさん、ありがと……ぎゃあっ」
感謝の言葉を言い終えるよりも早く、俺の頭に魔法ステッキが叩きつけられた。
プラスチックみたいに見えるのに、もの凄い質量だ。
あ……意識が……だめ…だ……

「よりによってなにと間違っちゃってんのよ!
 わたしのどこに触手があるってのよ!
 モルフォよ、モ・ル・フォ!
 それにな〜に、さっきのは!
 あんた好きな子にフェラもさせられないの?
 わたしはね、男女の接触が濃い〜程パワー出るんだからね。
 今後はそこのところヨロシクね、タクロゥ
 あっ、そうだ。それから……」

その場でクルクル回りながら文句を言いまくる青の魔法少女(変態)。

わかった。モルフォさん……わかったから絵梨から離れてもう何処へなりと帰って下さい。
助けてくれた事には感謝します。
でも、俺の絵梨をこれ以上辱しめないで!
薄れゆく意識の中で、真剣にそう思った。


もちろん事は俺の思い通りになどいかない上に、
この後、絵梨にとんでもないピンチが待ち受けていたのだが、
それは俺の意識が戻った後に改めて話そうか。
404名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 00:16:52 ID:4QJZA5jF
以上です。
微エロとか言ってしまいましたが
本当にエロ少ないですね。すみませんでした。
実はこの後苦戦してヤラれてしまう展開にしていたのですが
容量を計算したら足りませんでした。

次スレが穴埋め必要な状態になったらまたお会いできるかもしれません。
それまでおやすみなさい。
405名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:23:25 ID:P8nYOLfr
乙〜
なんとなく、冒頭の1,2レス分の内容に見覚えたがるのだけど、
どこかで投下しようとして、中断したことってある?(ただの勘違いだったら失礼)
406名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 01:39:24 ID:cSztYg0x
GJ!ジブリール展開ですね!
407名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 07:39:49 ID:4QJZA5jF
読んでいただいてありがとうございます
405さんの指摘どおり
冒頭部分は11スレの最後の最後に投下してます

まさか覚えている方がいたとは驚きです
408名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 22:03:09 ID:1VSQVul5
GJ!
できれば変身後での微エロだと俺的にはより良かったんだが、それは次へのお楽しみにしとくか
409名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 23:36:46 ID:P8nYOLfr
おお、どこかで読んだことがあると思ったら、どこかも何も、ここだったとはw
場所は本当に覚えていなかったです。失礼しました。
前回は容量オーバーで止まったのかな
無事に続きが読めて良かった
410名無しさん@ピンキー
なんにも知らずに何気なく>>400から読んだら、一瞬リョナ展開かと胸が熱くなったわw