ほ
し
ユカラカキさんをググッてみたら健在みたいだけど
さすがにスクランに戻って続きを書いてくれたりはしないだろうな
アクセルワールドだっけか?
どっかで見たな その名前
ググったら最近ではそこみたいだな
原作知らないから詳しく見てないけど
スクランSSは前スレで播磨×美琴×愛理の親友丼の中編まで書いてそこで止まってる
2009年の12月だからもう無理だろうな
437 :
名無しさん@ピンキー:2012/07/24(火) 19:34:50.31 ID:T54HHoNx
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12巻#145〜より妄想
天満
オナニーもの
夜、人が寝静まる宵闇の頃、
「あれ〜?どこやったかなあ」
ここは塚本一家のお宅の二階。
お姉ちゃんである塚本天満はクローゼットの引き出しを開け閉めしながら何かを探していた。
シャワーから上がった肌にはうっすらと水滴が宿り、髪の毛先はしっとりと濡れ、なんだか妙に色っぽい。
「ナプキン、ナープキン♪どこあるのー」
だが探しているのは生理用品である。
二人を残して先にシャワーを浴びたはいいものの、
いつもの鈍臭さを発揮して下着を持ってくるのを忘れていて、それからずっと愛用の布ナプキンを探していたのだ。
「どこ行ったのかなあ……うんと、よいしょっと」
高い段の引き出しの奥を探そうとして天満の腰が前後へ動く。
足が宙を浮きそうになるくらい奥の奥まで潜るもナプキンは見つからない。
(んー!んー!)
あわや引き出しで遭難しかけたが、なんとか抜け出すと、顔がだんだん赤くなって、ふらつきながら両腕を床につける。
「ないーないないなーいー!」
いつものように八雲を呼ぼうとした天満は妹と一緒にやってきた播磨のことを思い出した。
「八雲ぉ……いやいや!」
(今日から播磨くんと一緒になにかやっているみたいだし、八雲の邪魔しちゃいけないよね!)
妹に頼ろうとする口を、不安が浮かぶこの頭を、左右に振って天満は妹を読んだ場合を考えはじめる。
ほわんほわんほわん
-----ここから天満の妄想-----
「やくもー、ちょっとさがしてほしいんだけどー」
「あ、姉さん、ちょっといま手が離せなくて…ナプキンは洗面所の棚の上に載せてあると思う…」
テイ!ヤアー!ハリケーンチョップ!
両手両足を駆使して播磨が取り組んでいるのは部屋の中心に立つ木彫りの彫刻!(ヒグマちゃん2号)
汗をひと拭きするサングラスの男。
「妹さん、塚本はいつもこんなかんじなのか?こんなんじゃ烏丸も幻滅しそうだなあ」
「うん、おっちょこちょいでこまっちゃう」
「烏丸もたいへんだなー、ま、俺は妹さんがいるからいいけどな!」
あらあら うふふ いちゃいちゃ
-----天満の妄想終わり-----
「だめー!」
床に座り込んで寄りかかったベッドをポスポスと叩く。
お姉ちゃん精神の強い天満はなんだか妹が取られたような気がして、しばらく頭を錯乱させていた。
(……)
(八雲も、いつかエッチするんだろうな。アレだけ仲がいいんだもん、きっと……)
天満はベッドによじ登ると、電気を消して布団を頭からモグモグと音を立ててかぶる。
(血もほとんど出てないし、今日の夜はなくていいよね……)
暗闇の中で 目を開く。
「烏丸くん……」
同じクラスになって半年以上。誕生日の夜にプレゼントももらえた。
二人の間の距離はだいぶ縮まってきている……と思う。
それでも 不安は拭えない。
後ろめたい心に蓋をして、秘めたる想いに誘われて、天満は手をパジャマの中へと誘なっていく。
(……うん。…………もうみんな寝てる頃だし、)
(オナニー……しよう)
天満のたおやかな指先がおへその下から左胸に向かい、ゆっくりと撫で触る。
心臓の鼓動に合わせて乳の上を5本の指が踊る。
背中の方から静かに立つ泡が徐々に徐々に心をしびれさせ、麻痺させていく。
ゆっくりと指を回す。この胸をこのときめきを
「烏丸くん……!」
彼に触って欲しい。そして伝えたい。
そして彼といく無限の思い出を作りたい。愛し合いたい。
しばらく胸をいじっていると腰の下から熱を感じ始めた。
体内が蠢いて何かを吐き出そうとしている。
「はっ……はあ……うぅ……」
天満は乳房を触る手にほんの少し力を入れ、ショーツをさする手で秘蜜の周りに円を描く。
動きを変えるたびに、下半身の刺激が変わってズキズキと顔がこわばる。
耐え切れなくなって思わず暖かくなっていく体の疼きに天満は心を委ねた。
それは段々と麻痺していく心の生んだ幻想だったが、妄想に淀む彼女がそれを思い立つことはなかった。
(息が遠い。いやっ)
息が荒くなる。
面倒くさくなってショーツの中に手を突っ込み、汗と蜜とが交じり合った内側からクリクトスの方へとゆっくり向かわせる。
「んんっ……はっ……はっ……」
少し残った陰毛の感触、自分を覆う影に浮かぶ愛する人の思い姿に天満は小さく喉に詰まったような嬌声を上げた。
「うっふ……?!」
(好き、好き、好き!)
(塚本さん 本当にいいの?)
(うん!だって 貴方のことを……)
力強く胸を弄るはず、だって、きっと彼も慣れていない。
わきわきと胸で蠢く自分のそれは、男の情念を求めて
(好きだよ 天満さん 僕も 君のことを ……)
取り込まれていく。飲み込んでいく。痺れる下半身、胸、のど、のうみそ……
朦朧とした心が、わずかに胸の突起を思い浮かべる。
強く摘んだらどうなってしまうのか。
「はっ……はっ……ぅふ……」
体は制御を離れ、高まりの方向へ飛び立とうとする。
声を出す器官は舌の交配を求めてわななく。
胸の突起を人差し指で弄くり回し、淫核は役割を思い出し、緊張に息苦しさを覚えた天満は大きく息を吸い込もうとモジモジと顔を外に出す。
「あぅ……ふっ…ふ…!!」
その刹那、天満の体は頭から貫く快感にのまれた。
視界はいつの間にか輝いていて、天井からは光の輪が降りてきていた。
幸せそうな、緩みきった顔をした天満は、後始末もせずショーツを濡らしたまま、今度は涅槃の夢へと旅立つのであった。
(天満ちゃんと一緒、うう、どうしたらいいんだチクショー)
播磨が一階の書斎で悶々としていると、先ほど2階へ道具を取りにいっていた八雲があわてて降りてきた。
「妹さん、どうした?そんな慌てて。顔真っ赤じゃねえか」
「なんでも、ないです///」
END
乙
天満かわいいよ
乙
姉の情事が気になって仕方ない状態で播磨の天然セクハラを受ける八雲まで想像した
ドラマ風味
茶道部(花井×高野)
残酷表現あり。上下篇の予定です。
「はっ…ふーっ、ふーっ、ふーぅ」
真っ暗闇の部屋の隅、窓際のベッドの上で、男と女が繋がったままふいごのように呼吸している。
仰向けになった男は腰を少し起こし、女のふとももを撫で触りながら、
月明かりに浮かぶ乳房を目指して手を伸ばす。
女は腰をゆっくり前後に動かしながら涼やかな目を快感に火照らせて、桃色に染まった果実を男に差し出す。
「んんっ、はあっ…はあっ……」
彼に負担をかけないように、ゆっくりと、大胆に。
二人の毛が擦れて、ちょっとこそばゆい。女が慣れない間、毛がひっぱられて痛かったことを思い出していると、体が揺れた。
バランスを崩した女はとっさに手を前後にやったが、失敗して男の腹にもたれ掛かるようになってしまう。まだ男の傷は癒えていない。
「あっっ……」
女の表情が暗闇で陰った。雲が月に掛かり漆黒の闇が被う。
だが女が予想した下からの痙攣は無く、月明かりが再び差し込むと、男が腰を動かして助けてやる。
「そんな顔するな。だいじょうぶ…ぼ…くはそんなやわじゃないぞっ……」
汗ばむ顔が笑みを女に投げかけてきた。
「ああっ…あっ…あっあっ…」
急に高ぶる体、熱い火の塊が蒸気を膣に巡らせる。ミシミシと決して大きくない女の体躯に肉の棒が突き込まれていく。
倒れこむ女を男の腕が支えるような形になった。重力から開放された女の下半身が猛獣のようにうごめく。
「はるきっ……!はる…きっ!」
「あ……た……!」
男の体は股間から宙に浮いてしまったかのように引きつる。体から吐き出しそうな熱情を、男の意地で抑え込む。
しばらくの格闘の末、ついに果実は耐えきれず甘い香りを吐き出した。とまどいから男がむせる。
せめてもの抵抗か、生命の本能か、女は足を強く締めると自ら男の杭を突き立てた。
「ううっ……あっ…はっ…っ」
じんわりと腹部から胸に広がる情熱に溺れた女は、ほんのしばらくの間、彼女を知る者にも珍しい、無垢な法悦の貌を見せた。
しばらくして、尻の前の結合面が細かくクリトリスを刺激しているのに気がつくと、
女は体を伏せると共に男の頬に手を伸ばし、唇にうっとりとするようなキスをした。
そしてゆっくりと目の前の誰かに見せつけるように、しとしとに濡れた膝を立てて男のペニスを抜ききると女は言った。
「おつかれさま」
ーー2日前ーー
古くから仲の良い親友から彼女の友人、花井春樹が音信不通になっていることを知らされた私は、
彼が住んでいるであろう住居、とある田舎にある賃貸マンションに調査に向かった。
いや、正確には救出に来たのだ。
「来てみるまで分からなかったけど、こんな場所じゃ通報がないのも無理ないわね」
車内で一人ごちり空席だらけの駐車場に愛車を駐める。有名メーカーTOMITAのスポーツカー871は
畑だらけで山もなく行き違う少ない対向車が軽トラばかりだったこのド田舎では正直目立つ。
だれがこんな場所に6階建てのマンションを作ったのか、正気を疑う。
(ベランダがせり出されていて下からは見えない。
望遠で部屋の様子を伺うことができるような建物もない。
当然住んでいる人もほとんどいない。
夜は暴走族が徘徊するコースにあるらしく、また身を隠して監視できる場所も限られる)
「ホント、厄介な場所だわ」
クールビューティ、高野晶はひとり呟いた。
古い白いモルタルの建物の急な階段を荷物を片手に登っていく。
階段の左右にある扉の表札は長年住人がいないからか、どれもすすまみれに汚れていた。
警戒しながら一つまた一つと階を登り、たどり着いた最上階の左に目的の場所はあった。
目新しい表札、やけに綺麗な藍色の扉、右上にA○SOKのマーク、
そして扉の中央にはやたら目立つ特注の鍵がついていた。
のぞき穴も新聞穴もない扉は明らかに異常だったが、半ば廃墟となっている場所ではそれでも気づかれないのだろう。
(こちらとしても、好都合ね)
美しさを増した唇を上げただけで、高野はいそいそと救出の準備を始めた。
何度か車と扉を行き来して、大層な準備を整えたところで、高野の耳に扉の内側から小さく叩くような音が聞こえてきた。
高野は表情を変えて荷物から聴診器を取り出すと向こう側の声に耳を済ませた。
(助けてくれ!助けてくれ!)
高野が声を張り上げても聞く耳持たず訴えられる振動は、彼に余裕が無く、一刻も早い救出が必要であることを予想させた。
そして高野が想像していた以上の危険に花井が巻き込まれていたことに、彼女は今の今まで気がつかなかったのだ。
「花井くん!今、助けるわ!離れて!」
高野は急いで電動丸ノコを手に取ると、シリンダーを切り落とすことにした。
建物中に響く音、慣れない道具に手間取るも、何とか日が暮れる前に錠前の破壊に成功した。
「ふぅーっ」
声がしなくなってしばらく経つ。一刻の猶予も許されない。
防塵用のマスクを下ろし額を拭い、危険な道具をそさくさと仕舞うと、高野は急いで扉を開いた。
不自然に明るく電気のついた部屋の中で、頭を下にして倒れている裸の男が居た。
よく見ると体中にあざがあり、虐待、監禁の痕が痛々しく刻まれて、足には鎖のついた枷がつけられ、
扉の向こうからも臭っていた腐敗臭は体中に染み付いているようだった。
ヒゲも伸び、僅かな間に見るも無残な姿に変えられていたが、高野は彼が花井春樹だと確信した。
幸か不幸か、彼の体に障害が残るような傷はほとんどなかった。
高野が顔中に広がったヒゲを剃ってやると、何とか記憶にある顔を目にすることができた。
幼くも見え、凛々しくも見える、若く逞しく、(黙って居れば)魅力的な男の顔。
日が登っても安らかな顔でベッドに眠りつづける花井の横で、高野は行き場のない気持ちで一杯だった。
花井の腹部は青い膿が所々についていた。手首に手錠の後が痛ましく残っていた。
歯が数本欠けていた。足、特に足首は生傷だらけで、膿が出ていた。
それでいて、顔には傷一つついていなかった。自分の爪でひっかくような後すらなかった。
彼が何をしたというのだろう。成人式に会ったときも、電車で偶然会ったときも…
彼は真面目で誠実で、からかい甲斐のある好青年だった。
花井のこんな姿を見たら、親友は立ち直れなくなってしまうかもしれない。周防美琴は大雑把なようで繊細な乙女だ。
今回連絡してきたときもヒステリックな感情が見え隠れしていた。
「あ……ああああっ」
「花井くん!」
喉のつぶれたような悲鳴に椅子に座っていた高野の動きは機敏だった。
多くのバイトやフィールドワークで鍛えられた体の動きは、
女の細腕でも花井の動きを止めて、落ち着かせることが出来た。
「…わたしがわかる?」
花井はあちこちに視線を動かす。清潔なパジャマ、殺風景な部屋、腕の袖口をめくり、拭われた肌を露にする。
ようやく落ち着いたところで、花井が彼女の顔を覗き込むように見つめていた。
口元はもごもごと息を吐き出してばかりで、言葉を形にするのも困難なのだろう。
高野は彼の表情が分からなかった。滲んでしまって眼鏡のある机に向かって指を指すのが精一杯だった。
彼の両親から預かった、なつかしい黒ブチの眼鏡だ。
「やだっ、もう…こんな顔……うううう」
高野は腰から崩れ落ち、ベッドの布団にすがって泣いていた。
慟哭が抑えられなかった。外に声を出して泣き喚かないで居られるのは、幼いときに散々泣いた女の執念が見せるものか。
(どうして、どうして!こうなるの?!)
両親が別れて、祖父母からは叱咤されて、それでも負けまいと振る舞ってきた。
私は自分一人でもやっていける。そんなものは思い上がりだった。
鼻をすする音、呻くような声。その上を、ゴソゴソと高野の頭を越えて音がして、しばらくしてストローのすする音が聞こえた。
そして頭の上に物が置かれ、ゆっくりと前後し髪の毛が擦れる音がした。
「……」
乙です
花井×高野でシリアスは珍しいね
高野につきあうと茨の道になりそうな雰囲気だよね
<<445の続きです。
茶道部(花井×高野)
独自設定あり、シリアス
花井春樹にとって苦難とは自ら乗り越えるべき物である。
幼いころ内気だった自分だが、一つ一つ試練を乗り越えることで世に恥じることのない大人になることが出来たと思う。
あの たて笛の日から、人の前ではいじけた姿を見せまいと思って生きてきた。
そして『義を見てせざるは勇なきなり』のことばのように、自分の情念にしたがって清水の舞台から何度でも飛び降りてみせた。
だから中学時代、キスまでした恋人と別れることになったときも涙を見せず、笑顔で送り出せたのだ。
彼女の前では最後まで、強く元気な自分で居たかった。
15の夏、2人はアスファルトに焼かれながら握手をして、花井はトラックが離れていくのを立ち竦んで見ていた。
また。とか、向こうで良い友達見付なよ。とか、花井と交わされたのは他の友人たちに比べてあまりにありきたりな言葉で
恋人だったときの様子なんてまるで感じさせず
彼女は都会に引っ越して、自分は道場のランニングへ向かう。それが破局を迎えた二人の別れだった。
花井は帰り道を走り山道を登り、呻こうとする喉に負けじと走りつづけ、ヘトヘトになっても我慢できなくて、
矢上の街を囲う山の頂上にまで来ていた。
夕焼けの景色に浮かぶ街の明かりを遠くに見ながら、花井は少し痛くなった目元を拭った。
(さようなら……)
(好きだった人よ)
いつ帰ったかは覚えていない。
--1日前--
警察車両のサイレンの音が近づいてくる。
花井にとっては忘れたい、忌まわしい日々に終止符を打つ審判の音だ。
「花井君、これ」
「ありがとう」
高野は自分の役割に意識を取り戻すと、ハンカチで涙を拭い、近くの冷蔵庫から2本のペットボトルを取り出して花井に手渡した。
一晩では疲れがまだ抜けていないのか花井は何時ものはっきりした声と異なり、モゴモゴと口元をゆすぐように返事をした。
ベッドの脇に花井と二人腰を下ろし息を合わせて喉を潤すと、窓から風が吹き込んできた。
振り向く二人の目線が交差して、泣き顔の、和風美女の麗しい顔が花井の瞳に映った。
(綺麗だ)
塚本八雲に感じた可憐さでも、周防美琴に対する憧れや信頼でもなく、花井は初めて女性にその感情を抱いた。
かつて矢上高校で三美女+と呼ばれていた四人娘の一人であるが、別の意味で有名で浮いた話のなかった高野晶。
(誰だか分からんが、綺麗だ)
そして相変わらず思考のピントのあわない花井春樹。
しかし綻んでいた蕾も花びらが開けば、花は辺りに甘い蜜の香りを放つ。
それは虫を誘って果実を成すため。
本人の意識の先を行って、熟れつつある高野の肢体は男を誘い始めていた。
「もう、みんな心配してたわよ」
鼻頭を真っ赤にした高野が子供を叱るように声を掛ける。本人は美琴も、と言外で伝えたつもりだ。
「はは」
花井は少しせき込みながら笑う。だが彼の脳内では電卓が明後日の方向に動作を始めていた。
(他に人がいる気配もない。特徴は活動的で、用意周到、多芸、運動神経抜群…)
(結城さんか? いや彼女なら抑え込みなんかしないで頬を叩いてくるだろうな。それに、この女性は眼鏡をかけていない…彼女は近眼のはずだ)
(○○先輩か? いや確かにサークルでお世話にはなったが…東京はもっとドライな感じだったから大学関係はなさそう……)
(あ、あの子が変装している? そんなバカな。こんな落ち着く空気は久々だ。昨日までとは違う)
(姉ヶ崎先生…そんなわけないか。うーん、考えてみればいないものだ……)
(まさか、塚本…いや八雲くん……!! )
目的を忘れて悶々とする花井に一つの天啓が舞い降りた。その瞬間
心 の 火 山 が噴火した。
「八雲くんだな!」
「は?」
いきなり能天気なことを言い出す花井と、唖然とする高野。
「見違えるようだ! まるで別人のように綺麗だ。ああ天は我を救いたもうっ!」
ああこんな時もそうなのか、と高野は表情を崩す。
幼くも見え、凛々しくも見える、若く綺麗で逞しく、黙って居れば男前。
父親の姿を被らせてしまった時期もある。密かに甘えたこともある。
2年間同じクラスだった。
でも、八雲や結城や美琴みたいな真面目な女の付き合いはとうとう出来ず終いだった。
東京に行った結城と一緒になるものだと高野は思っていたから、当人から別れ話を聞いたときは驚いたものだ。
繋がりがほとんど無くなって、遠くなった存在。
でも彼はやっぱり真面目で誠実で、ちょっぴり間抜けな、からかい甲斐のある好青年だった。
高野は気を取り直して鼻息荒く花井を見上げる。
「こら、花井君!」
高野はびしっと、ピコピコ髪の少女のように、ことさら明るい前フリをして、ウインクをする。
別の塚本を思い出したのかちょっと驚いた表情を見せた花井に、高野は引きつった笑みを張り付けたまま
「寝ぼけるのはいい加減にしなさい」
仲間(シゴト)相手のいつもの調子で、高野は容赦なく頭を掌打した。
ベッドのそばにある小さな卓に救急箱を置いて、高野は椅子に座った花井の後ろに立つ。
「で アナタ 誰デスカ?」
頭の上にたんこぶを作りながら、恥ずかしさからか眼の下が火照った花井に、高野はバツの悪い表情で消毒をしてやる。
互いの表情が見えなくて幸いとばかりに高野は告げる。
「高野よ。高校時代同じクラスで……えっとサバゲーの主催者や文化祭で二年連続女将をやった」
「……」
染みるだろうに、花井は苦悶の声ひとつ発さずジッとしている。
ピンセットで消毒綿を丁寧に当てている高野は思考の迷宮に陥っていた。
・
・
・
(まったく……綺麗だなんて、そんな軽々しくいうものじゃないわ)
高野は心の中で一人愚痴る。プレイボーイまでとは言わないが、デリカシーの一つは学んで欲しいと思った。
頭が少し茹だってしまったのか、動悸に意識が引っ張られていく。
花井の様子があまりに自然で、高野はこの数年で起きていた彼の変化に気づかなかった。
「高野君、ちょっといいか」
高野がガーゼを当てようと紙テープを用意していると、花井に手で遮られる。
何か話をするのだろう。高野の前の花井は膝に手をやって踏みきるように立ち上がると、高野に向き直る。
見上げる女と、見下ろす男。二人の視線が再び絡み合う。
「そうか。驚いたな」
「君の表情がこんなにコロコロ変わるなんて、想像もしてなかった。すまない、高野」
満足に動かぬ手で頭を掻きながら花井が言う。この男の照れる表情を真正面から見たのは初めてではないかと高野は思った。
「本当に、綺麗になった」
「助けてくれて、ありがとう」
そんな穏やかな顔で心を覗き込んでくる花井に、高野の心は堪えきれず、
あたふたと冷蔵庫の中身やこの部屋の間取りを伝えると、逃げるように外へと向かった。
パトカーのサイレンの音が止まる。隙間だらけだった駐車場は満席だ。
高野は扉の向こうで唾を飲み込むと、動揺する精神を整える。
そして、少々面倒で、しかし果たすべき役割へと向かうのであった。
続きます
高野さんは二十歳越えるともっとエロくなりそう
おしりムチムチです
方針変更のため順調に行けば後2〜3話になりそうです
前回、読みにくい印象があったので空白行を増やしてみました
次はオナニーです
出来れば来週中…
>>456 原作でも高野姐さんが一番好きなので、続きが楽しみです!
気長に待ってます!
エロなし:烏丸で
「独り白く」
淡い 白い 部屋の中
全ての重みから 解き放たれて
僕は宙に浮いている
影が動く 左手に映るのは葉っぱの影
幹は無く 枝も所々にしか映らない
音もない 自分が呼吸する感覚すら 無い
意思と体を繋ぐ神経が 断たれてしまった
感じていた不安なゆらめきが、感覚の全てを塗りつぶした
見える影だけ
時折 右手に影が見える
人のようなヒトデのような
途切れとぎれに 体が消えたり浮かんだり
しばらく見えなくなると 口元だけが黒く浮かんだり
僕に話しかけている
そのことに気づくのに 長い時間がかかった
話しかける影にもいろいろな形があり
ようやく分別が効くようになった
二つの触覚 揺れたり跳ねたり
大柄な影 注射器を持ったり しゃがんだり
2C
2C
懐かしい
一人 ひたすらに人を想う男がいた
一人 ひたすらに頑張る女がいた
ゆらめきに呑まれていた僕が
紛いなりに人を想えるようになったのは
きっと 彼らのおかげだ
二人とも 幸せになっているに違いない
彼に 彼女を託したのだから
ハナイくん ツカモトさん
二人の事を想うと胸元が痛む
感覚が無いのに 伝わるのは
きっと 僕が後悔しているからだ
そんな時 触覚の影は あまり跳ねない
しずかに 宙に僕の手と ペンと画板の影が現れて
絵を書いてくれるのだ
そして 綺麗だ
淡い 白い 広場の中
全ての重みから 解き放たれて
僕は宙に浮いている
影が動く 遠くに 沢山の形の影が
影が動く 右手に映るのは2つの触覚
そして 強い衝撃と共に 飛び込んでくる黒い大きな影
まさか
まさか
人を想うその情 白を破り捨て
色彩が蘇る 大柄な影
しびれるような 痛みが伝える
想うだけじゃ だめなんだと
「ハナイ君!」
以上です。
誤字訂正:
"ゆらめきが、 "→"ゆらめきが "
触覚→触角です
乙
昔のIFスレを思い出した
ノーマルSSもいいね
ごめん、花井なの?
最終回で烏丸が播磨を花井と間違えたことだと思うが・・
三原 梢でひとつ
エロ展開は全然なかったのに妄想は捗る珍しい漫画だった
468 :
sage:2012/12/10(月) 03:11:43.96 ID:BbMk39Xi
保守
新年初カキコ
470 :
名無しさん@ピンキー:2013/02/25(月) 22:56:26.51 ID:6h45Yi2/
age
ほしゅ
472 :
名無しさん@ピンキー:2013/05/14(火) 10:27:37.10 ID:dkfIV7gb
ほしゅ
473 :
名無しさん@ピンキー:2013/07/14(日) NY:AN:NY.AN ID:kNUiXnTE
でっち
474 :
名無しさん@ピンキー:2013/07/18(木) NY:AN:NY.AN ID:1wQCPOP4
てs
475 :
名無しさん@ピンキー:2013/09/15(日) 09:13:07.46 ID:bgpiU+Ly
あげ
ユカラカキさん後編待ってます
まる一年投下なし
478 :
名無しさん@ピンキー:2014/02/15(土) 01:44:51.11 ID:16UuWUxB
age
小林尽の新連載はじまってたのな
ニコ静で見たけど、ヒロインの性格ぶっこわれすぎ・・
うざすぎて読む気がうせるレベル
やっぱり美琴がエロいよね
今やってる漫画は絵が劣化してる
今なにやってんのかな