ベルサイユのばらでエロパロ

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125名無しさん@ピンキー
>>114-121の続き)
今日もアンドレはオスカルを背中から抱きしめてベッドで寝た。
もう幾日も寝ていない。情欲と睡魔の間に揺れた体はようやく眠りを選択した。
窓から月を見ていたオスカルは、アンドレのほうが先に寝入った様子をけどり、上半身を起こして月明かりに照らされた幼なじみの顔をしげしげとみつめた。
華奢ではないが、些細なことにまで気配りの出来る繊細さが顔つきに表れていた。
おおらかで明るい性格、自称楽天家というわりにはやや寂しげなところもある。それは幼いときに両親を亡くしたということが関係しているのだろうか。
まるきり無防備に寝ている、私のエンデュミオン。そっと口づけを唇に落としてみる。
もしかしたら目を覚ましてくれないかと期待したが、アンドレの眠りはかなり深いようだった。
さっきまでオスカルの胸に回していた手を取ってみる。やや節くれ立った男の手だが、指の形がきれいだということに初めて気づく。
オスカルはもう一度夜具の中に潜り込んだ。男に体を愛撫されるというのはどんな気持ちなのだろう、そういう小さな好奇心がいたずらっぽくわきあがる。
夜着の前ボタンをいくつか外すと、オスカルはアンドレの手を取って自分の胸にすべりこませてみた。
もしこんないたずらをしているところでアンドレが目を覚ましたらどうしようとちょっと思ったが、その時はその時だ。
乳房に押しつける。
 −アンドレだったらどう触るのだろう−
よくわからないので、掌で乳房全体を覆うようにしたり、一番尖ったところに指が触れるようにしたりしてみる。
くすぐったい。
アンドレはよほど疲れているのか、全く起きる気配がない。
 −アンドレ、本当はおまえに抱いてほしいんだ−
オスカルは夜着のボタンを全部はずした。胸も腹も脚も全てがあらわになるとアンドレに抱きついた。
しばらくそうしていたが、アンドレの手を取って自分の女の部分にあててみる。
なんだか生きているということの根源にその手が触れたような気がした。
126名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 07:51:02 ID:Mfca5F7M
自分の手をその上に重ねて僅かずつ動かしてみる。
 −あ…−
今まで全く知らない感覚が訪れ、オスカルは驚いた。
なんなのだろう、このくすぐったさとはまた違った感覚は。思わず息を深く吸い込み、フーっと吐き出す。
それにしても、アンドレは起きない。
ちょっと寂しい気分になった。アンドレの手を使ってそのまま繁みをなでさせる。
そのうち、繁みの奥に思いがけず敏感な突起があるのにオスカルは気づいた。そこにアンドレの指を這わせてみる。
ああ、なんだろう、この疼きは。背中がぞわりとする。
いつしか吐息は荒い呼吸となった。
自分の体が病魔とは違う熱に浮かされている。アンドレが寝返りを打とうと体を動かしたとき、じん…とオスカルのその熱は一点から広がり、全身に広がった。
頭の中で何かが小さく破裂すると、体がふわりと浮いたような錯覚があった。
何が起きたのかわからなかった。
くるくると目が回る感触が終わると、オスカルはアンドレの手をどけた。今まで感じたことのない罪悪感が小さく棘となって心を刺した。
夜着の前ボタンを留めていると、ついコンコンと咳が出た。
「…う、うん?」隣でアンドレがやっとアンドレが目を覚ます気配がする。

深い眠りの中で、アンドレは夢を見ていた。
ああ、これはいつもの夢だと彼は思う。白いオスカルの裸身が自分の下で息づき、自分の愛を受け入れている。
それにしても今日の夢はなんだか感触がいきいきしている。
肌の手触りがなまめかしい。濡れそぼった薔薇がうねって絡みついてきて…。ああ、なんて今日の夢は鮮やかなんだろう。
127名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 07:51:34 ID:Mfca5F7M
遠くからしわぶきが聞こえたような気がした。はっとしてアンドレは目覚める。
隣でオスカルがなるべく音が出ないようにと咳をしている。
しまった、俺はどのくらい咳の出ているオスカルをそのままにしたんだ? 慌てて背中と胸を交互になでる。
オスカルの息づかいは荒かった。息で肩が上下している。もしかして俺がぐっすり寝ている間に大きな発作が起きていたのかとアンドレは思い、慄然とする。
一度彼は寝台から降り、ベッドサイドの水差しからグラスに水を注ぎ、オスカルにうがいをさせて手桶で受けた。
そのときキュロットの中がへんにべたつくのを感じた。しまった。夢精している。
妙に生々しい夢だったのと、禁欲が続いたのがいけなかったのだ。
アンドレは寝汗をかいたから着替えてくると言って続きの間に下がった。すぐにすっ飛んで帰ってくると、
「オスカル、すまなかった、大丈夫か」とすまなそうに顔をのぞき込んでくる。
オスカルはどんな顔をすればいいのか分からず、ちょっと下を向いた。何かくすぐったい気持ちになってついくすくす笑ってしまった。
アンドレは怪訝に思いながらもまたオスカルの隣に体を横たえ、背中が寒くないようにと胸を密着させ、咳に備えて手を胸元にやった。
ボタンが2つほどはまっていない。オスカルが発作の時に苦しくて外したのだろうかと思った。

翌朝、オスカルの目覚めは爽快だった。
給仕してくれるアンドレの手を見ると、朝日の中で輝いている。手の動きが優雅だと思う。
昨晩私はあの手で自分が女だということを初めて確かめたのだ、そう思うと恥じらう気持ちと同時になんともいえない幸福感でオスカルの頬は緩んだ。
アンドレはそんなオスカルの様子に首をかしげたが、機嫌がいいのは体の状態もさほど悪くないからだろうと思うと気持ちが明るくなった。
128名無しさん@ピンキー:2010/01/25(月) 07:52:12 ID:Mfca5F7M
ジルベールは姉と違い、字が書ける。
さほど熱心というわけではないが、子どもの頃から教会で神父に読み書きを習っていたのだ。
彼の手紙には綴りの間違いが多く、文章も達者とは言えなかったが、それでもジャルジェ将軍が知りたいことはあらかた書かれていた。

親愛なる旦那様へ
オスカル様は割とお元気でらっしゃいます。アンドレさんは死にそうです。
俺がアンドレさんはオスカル様の恋人ですかと聞いたら、身分が違うとかで悲しそうでした。
俺のお姉ちゃんは旦那様に言いつかったことを守り、オスカル様が部屋にいるときは近寄りません。
お二人が留守の時にお姉ちゃんは掃除したりシーツを取り替えたりしています。
そのあとで俺に「まあ、あのお二人はベッドの上で愛し合っているご様子がないわねえ」と言っています。
先日アンドレさんが、キュロットを洗濯してくれ自分はオスカルのそばを離れて洗濯に行けないから、と言いました。
俺はそんなのはお姉ちゃんに渡してくれというと、アンドレさんは顔をしかめて、かんべんしてくれこれは夢精してるんだと言いました。
アンドレさんはオスカル様が苦しかったり寂しかったりしないように毎晩ベッドで抱きしめているけれど、気が狂いそうだと言いました。
俺がやっちゃえばいいじゃないですか、オスカル様だって女神のようにお美しくても中身は人間の女だしきっと待ってらっしゃいますよと言うと、
「ばかやろう、オスカルはそんなふしだらな女じゃない、第一俺はオスカルに淫らなことはしないと神に誓ったんだ、それに旦那様だって裏切れない」と怒鳴りました。
昨日キュロットはお姉ちゃんに洗濯させたことがばれて俺はアンドレさんにまた怒られました。
お優しい旦那様、この手紙とひきかえの、お約束の1ルーブルを忘れないでください。
ジルベールより

読み終わって、ジャルジェ将軍は大きく一つため息をつくと、「アンドレ!」と心の中で叫んだ。
おまえは一体、私の指示をどう取ったのだ。娘の人生の最後に女としての幸せをかなえてやりたいという親心を全く酌んでおらんではないか。
今すぐアラスへ言って叱りつけてやりたかった。
しかし、ネッケルの罷免でパリが不穏な状況であることを鑑みると無理だった。
(おそらく続きます)