自分から「抱いて」と言ってみる手もある。だがエリとしては、最初はやっぱり
アラタの方から迫ってきて欲しいのだ。奪われたいのである。だがアラタは
まるでそんな様子を見せないまま、何だかんだで今日まで来てしまった。
いつぞや「今夜こそアラタから襲ってもらうんだからっ」と決意したエリが、あれこれ
理由をつけてアラタと一緒のベッドで寝てみたことがある。甘えてアラタの腕の中、
小さく丸くなってみた。後ろから抱きしめられながらどきどきわくわく待ち構える。
「いくら何でもこれならアラタだってがおう、ってなるよね。さてアラタったらどんな
ふうに攻めてくるかな?いきなりパジャマ脱がされちゃったりするかな?それとも
耳元で好きだよ、とか囁きながら優しくかな?きゃあきゃあアラタ。早く早くぅ」
などと期待しつつ待っていたエリに、アラタが突然体重をずい、とかけてきた。
「きた、きたきたきた来たー!」と大興奮となったエリ。だがときめきMAXとなった
そのエリの耳に、アラタが「すぅ」と立てる寝息の音が聞こえてきた。
寝やがった。
あんちきしょうは寝やがったのだ!
あ、あたしが。このあたしが。このぴちぴちの、むちむちの(と、エリは思っている)
若く健康でみずみずしい花も恥らうダイナマイトボディーの(と、エリは思っている)
このあたしがベッドの隣でヘイアラタカモーンベイベーって待ってるってのに
こんにゃろう…ね、寝やがったぁぁあ!
「むきー!」と怒り狂ったエリがぽかぽかぺしぺしとアラタの頭や体を叩きまくると、
アラタは寝ぼけ顔で「ふぁ、エリ、どうしたの?」などとぽかんとしていた。
その顔がまた妙にかわいいから余計に腹が立つ。
優しいってのは判るし。そこが大好きだし。それに不満はないんだけど。
エリはまた溜息をついてクッキーをはむ、と噛む。
でもさ、もうそろそろアラタの方から強引に迫ってきてほしいんだけどなー。
エリはパンパン、と手についたクッキーの粉を払いながら立ち上がる。
「え!?じゃぁエリ…まだ?」
アラタのことで相談しに来たエリに、モネはびっくりしたような顔で尋ねる。
恥ずかしげにコクンとうなずくエリ。うーん、と腕を組んで天を仰いだモネは
やや呆れ返ったような顔をする。
「確かにねぇ。アラタは見るからに草食系だけどさー。それにしたって、ねぇ」
「あたしの何がいけないのかな」
どんよりとした顔で落ち込んでいるエリを、モネは慌てて慰める。
「エリのせいじゃないって!エリかわいいもん。何ならあたしが食べちゃいたい
くらいだってば。なんなら今夜どう?うふーん」
「何いってんの。もう、真剣なんだからぁっ」
「冗談だって。ま、とにかくアラタが”がおう”ってなるようにしなきゃね」
「どしたらいいんだろ?」
「あ、そうだ。ちょっと待ってて」
何やら楽しげに立ち上がり、クローゼットの中をひっかき回し始めたモネの
後ろ姿をエリはぽかんとした顔で見つめる。
「エリ…どうしたの?」
部屋に戻ってきたアラタはエリの姿を見て呆然としている。
エリはコスプレをしてみた。とりあえず何でもやってみよう、と。アラタがその気に
なりそうなことをモネと相談の上でチャレンジしてみる気になったのだ。
コスプレとは言ってもまず基本から、とモネに借りてきたセーラー服を着てみた
だけだが。何故モネがそんなものを持っているのかはあえて詮索しなかった。
「ね、どう?」
借り物なのでエリの体にはサイズが合ってない。セーラー服の上に羽織った
萌黄色のカーディガンはエリには袖が長すぎて手の先でぷらぷらしている。
でもこれはこれでかわいいかもよ、というモネの意見もありエリはその袖を
振りつつ小首をかしげ片足をぴょこん、と上げてかわいいポーズを取ってみる。
「うふーん。どう?」
「どうって?かわいいけど」
「そうじゃなくてさ。何か感じない?熱いものが込み上げてこない?心の奥底で
深い眠りについていた猛々しい獣がゆっくりと目を覚まさない?ねぇねぇ」
「何言ってんのエリ?…よく判んないよ」
むぅ、とふくれたエリはその場でくるりと回転する。ふわりと舞い上がった短い
スカートの奥にちらりと覗く、あえての真っ白綿ショーツ。お尻にキャラクターの
プリント付き。これは狙ってみた。
意外にアラタこんなの好きだったりして。でもそれはそれで問題よね。
「ほらほらっ。ミニだぞー。パンチラだぞー。生足だぞー。どうだ!」
「どうだって言われても…。いつもそんなだよね?」
「あ」
うん、確かにセーラー服は失敗だったかも。というより敗因はミニよね。
隣でくかーと幸せそうな寝息を立てているアラタの寝顔を忌々しげに眺めつつ、
エリは敗因分析と今後の傾向の対策に余念がない。
今夜は完全敗北に終わった。でもこうなったら意地である。何としてもアラタを
「がおう」にしないと気が済まない。
見てなさいよーアラタ。絶対、絶対「がおう」って言わせてやるんだからっ。
というわけでこの日からエリとアラタの壮絶かつ情けない戦いが始まった。
どう考えてもこのエリのアラタ肉食男子化計画は実を結びそうにないが、エリは
それでも健気に涙ぐましい努力を続けている。連戦連敗の日々だがそれでも
エリはめげない。いつかアラタが「がおう」と襲いかかってくる日を信じて。
「何とかなるなる!………なるよね?くすん…」
終わり
>>744 こwれwはww
GJすぎる
実際アラタはそういうイメージだよな
こればかりはなんとかなるのか…
いやスレ的にはしてもらわないと困るんだけど…
>>744 これは可愛らしいww
これからエリが責めるのかアラタが気付くのか
もし続きがあるなら読みたいです
>>744 ワラタGJ
モネのセーラー服が気になるぞw
かわいすぎるwwwwww
このままエリにもだもだして欲しい気持ちもあり
しかしレッドは「中々やるよ!」な男なんだからいずれニコニコしながら押し倒して欲しい
気持ちもあり
そしてお前はそのセーラー服をどうするつもりなんだモネ
お兄ちゃんの趣味なのか?それともコーヒー入れてやる気にもならん青い細かい人の好みか?
正直に言ってごらん
>>749 青い細かい人への挑発用だと萌える
カタブツだとかさんざんバカにしつつも無自覚に気になってて挑発しまくるモネ
ある日プッツンとなったハイドに押し倒されて
的確なフィンガーテクニックと言葉責めで散々イかされて啼いて欲しい。
>>750 言っていいっすか
今週買い物中に兄貴の手をつかんで止めた時の青の手観察したんだけどさ、
指長くてすごい綺麗なのよ。アーティストの手だ
あれで黄を責めてくれたら超萌える
>>751 自分も野菜を選ぶ時の長くて綺麗な指に注目してた。
あれはかなり器用そうな手。
>>750 >>751 ここにも同士が一人ノシ
確かに青の指綺麗だ。
あと、今週出てきた青の天装術。
あれって何かエロパロに使えそうな気がするんだ!
まあイリュージョンだから肉体変化まではしてないんだろうけどね>青の変身術
青の能力って何気に便利なの多いよな
何シャワーだっけ?記憶消すやつとか
メモリーウォッシュだろw
てかこの言葉聞くと映画館の空気清浄機思い出す
という事は…
した記憶を消して、毎回初めての反応を楽しむ事が出来ると…メモメモ。
青の能力卑猥すぎる…w
青黄も良いけど青桃も良いな。
赤のことが好きな桃をこっそり片思いしていてほしい。
そしていつまでも振り向かない桃を押し倒せばいい。
記憶消去に変身幻覚
青はなんてエロパロ向きのカード持ちなんだ
赤の特殊能力はやたら身が軽いのと透明化だっけ?
前者はともかく、後者は使い勝手良さそうだwww
黒の能力はまだ未出だが期待せざるを得ない
ランディック…大地…岩…
体のある部分が岩のように硬くなる!
それは特殊能力と違うwwww
762 :
名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 23:58:50 ID:h43jLXnX
特殊な能力じゃない、誰でも生まれながらにして持っているすばらしい能力さ
モネも硬くなったらどうしよう
コスプレ挑発ネタ
赤桃コスプレ、その他レスを見て青い子のSっ気に期待して書いた。
でも書いた奴は基本どMなので過度な期待はせんといて。
というか早々にデレた。
おかしいな、言葉攻めくらいはいけると思ったのに。
激しく妄想が止まらなかった、ごめん!でも後悔はしてない!
あれだ、エロパロというフィルターをかけてお楽しみくださいみたいな?
あと一応全話視聴済みとは言えまだまだ日が浅いので、口調とか違和感があっても更に脳内補正をかけてください。
「じゃあん、どーだっ」
セーラー服なびかせて、今日もモネは彼女らしく笑う。
「何がだ」
瑞々しい少女に対しても、この青い男のリアクションは淡白なものだった。
「ちょっと、何それ。もうちょっといい反応できないの?」
「いい反応って、何のことだ」
「ほらほら、むらっと来るでしょ?ミニスカセーラーよ〜?」
「どこで拾ってきた」
「そっちかい!もう、この朴念仁。いいわよ馬鹿、やっぱあんたじゃ『がおう』ってなんないわよねっ」
ったくこれだからシーイック族は、とぶつぶつ呟く少女はひどく無防備だった。
「へ?」
「なるほどな」
だから、気付くのが遅れた。距離が詰められていたことに。
「要するに、誘っていたというわけか」
少し涼しくなった胸元、そして彼の手には紺のスカーフ。さらに彼の発言。
彼女の処理は追いつかない。
「ちょ、返してよ」
「断る」
手のひらで弄ばれるスカーフ。その長い指が綺麗で。
モネは怒るどころか、つい見とれてしまって、やっぱり後手に回ってしまう。
「え?やだ、何すんの!」
少女の手首をまとめて持ち上げたかと思ったら、頭の上でスカーフをくるりと回してきっちり結び。
「なんだ、こうして欲しかったんじゃなかったのか?」
モネの頬に長い指を滑らせて、薄く笑うハイド。
ああ、駄目。捕まってしまった。
「んッ」
少女の頬を包み、引き寄せて青年の唇と重なる。
「……っ、ぅ……」
「……息、できなくなるぞ」
歯を食い縛る少女に、ハイドは呆れた顔をする。
「だ、って、口開けたら舌入れてくるでしょ」
荒い息を吐いて、モネは上目使いで彼を睨む。
「まぁそうだな」
「あ、あたしが唾飲むまで離さないくせに」
その状況を思い出したのか、少女の顔がじわりと熱を持ち出した。
「嫌だったのか?」
「え……ぅ、い、いやとかそういんじゃなくて、あの」
否定するのも、肯定するのもどちらも選べずモネは下を向いた。
ハイドの唇からため息がひとつ零れて。
拘束をあっさりと外すと、何も言えない少女の細い手を見つめた。
「好きなんだが」
ぽつんと零れた言葉に、少女は耳を疑った。
「は、えっ?」
「お前が必死に俺について来ようとしている所が、好きだ」
「へ、な、何言ってるの!?」
思わず顔を上げると、いつも通りのつまらない顔をした彼がいた。
「本音を言ったんだけどな」
「うそでしょ」
反射的に言葉が出た。
「何故そう思う」
「だ、だって、あんたエリの方が好きでしょ?」
「エリ?確かにまあ、魅力的ではあると思うが、どうして彼女の名前が出る」
咄嗟に知っている女性の名前を挙げただけで、大した意味なんてない。
「だって、私のこと好きになる理由なんてないじゃない……」
いつだってそう。最初からなんとなく気に入らなかった。
元より他種族に対して色眼鏡をかけてしまう自覚はあった。
が、スカイックのふたりは能天気でけんかの売り買いもままならなかったし。
最愛の兄は対象外。
彼だけにその偏見は向いていた。
少女のつまらない言葉を冷静に矛盾点を突いて、意味のないものに変えてしまう彼。
面白くなくて、ますます愛想のない態度を取っていた。
そしたら、キスされた。意味が分からなくて、思いついたのは嫌がらせくらいしかなかった。
だから、敢えて彼を煽るような態度を取っていた。何も知らない子どもを気取って。
――なんで?やっぱり、あたし何にも分かってなかったの?
「……モネ」
困った声に、ようやく少女が我に返る。
見上げると、彼の顔が歪んで見えた。
「そんなに嫌だったのか」
また、指が伝って。そこで自分が泣いていることに、彼女はやっと気付いた。
「ち、ちが……わかんない、よ……」
少女はいやいやをするように首を振って、それでも彼の指を握った。
「だって、あたしのこと嫌いだって思ってたし」
「俺は、嫌いな相手に手を出すような男に見えるのか」
「違う、好かれてるなんて頭になくって、う、あ……」
また、少女の瞳から涙が零れた。
「頼むから、泣き止んでくれ……」
青年がそっと少女の頭を撫でた。優しい感触に、モネはやっと気付いた。
彼の何が面白くなかったのか。どうしてこんな格好で夜になってから彼の元を訪れたのか。
そして、どうして、今泣いているのか。
「ハイド」
「ん」
「屈んで」
「何故?」
理由も何も言わなかったから、理屈屋の彼はやはり首を傾げた。
「いいから」
そのまま少女が黙って待つ。彼もすぐに諦めたようで、腰を折った。
「……ん」
小さな影が、長身の彼に重なった。
「モネ、お前」
「あたしも、……すき、みたい。悔しいけど」
熱い顔を見られたくなくて、彼の胸板に顔を埋めて、少女はたどたどしく想いを伝えた。
「そうか」
「……嬉しい?」
そっと見上げる少女の眼差しは、ひどく無邪気だった。
「そうだな、……ああ、嬉しい。ただ、な」
「?」
「悪いが、これでもう手放してやれなくなった」
腰を抱く手が、ざわりと動いた。
「ぁ……っ、な、なに?」
「あまり我慢強い性質でなくてな」
プリーツスカートの中を弄る。張りのある太股、そしてその奥。
「ひゃぅっ?や、なに、するの」
「本当に無理だったら、殴って逃げろ」
肌蹴たままの胸元にも手が伸びる。
この制服は前をボタンで止めるタイプで、だからそれを外せば見えるのは自ずと知れていた。
「や……ッ」
「……下着、付けてないのか」
ブラジャーどころか、肌着すらなく。そこには白い素肌だけがあった。
「困った奴だな」
「ひ、ぅあ……」
柔らかい肌をゆっくり解す。
「はぁ。あっ、うくぅ……」
二つのふくらみを外周からくるりと旋回。その後、中央部へ侵攻。
「はぅッ?っああん、だめ、そこ、ァあっ」
先端の敏感な部分を指の腹で押し潰した。少女の甲高い悲鳴が、青年の耳に響く。
彼の綺麗な指が、自分の身体を這い回っている。
その事実に、少女は身体の芯が熱くなるのを感じた。思考を麻痺させる熱だ。
「ふあ……ぁ、やん……あ、あたし、へん……っ、なに、これ……ッ」
「モネ」
名前を呼ぶ声にも。その熱は纏わりついていた。
「んぁ……っ、むく……ぅっ」
重なる唇。今度は受け入れる。少女はおぼつかない動きでそろそろと彼の舌に自分のそれで触れた。
「ぅ、ん……、……はぅ、ふぁ……」
彼も彼女に答え、舌と唾液を混ぜ合うように口内を掻き回した。
「はぁ……あ。ハイドぉ……」
唇を離すと、とろんとした目が、唇から垂れた唾液が。甘く呼ぶ声が、全てが彼を煽った。
「ぁッ、ん、な、え?」
下半身に伸びていた指を、更に奥に進めた。
やがて、辿りついたそこに慎重に指を添えた。
「ひゃあっ!やっ、なにするの、よッ」
さすがに焦ったのか、少女が青年の顔を見た。
「ぁ……ハイド……?」
怯えを含んだ声だった。
「怖いか」
「……わかんないよ、そんなの」
眉根を寄せて、呟く少女の頭を撫でる。
「わからないけど、……ハイド、あたし」
モネの視線が、青年を貫いた。
「このまま、わかんないままはイヤ」
「そうか」
再び、手を動かした。
「は、ぅ……」
経験の薄い、むしろないと言っていいのだろう、そこはうっすらと湿っていたが、まだ足りない。
ハイドは、自分の指を舐めてその唾液を彼女に擦り付けた。
「んあ……っ?な、にしてるの……?」
「慣らしている」
「……ぁあ、ぅああんっ」
じわりと身体の何かを広げられる感覚に、少女は小さく震える。
「ふぁ……あ、ぅあ……ンぅ」
甘い甘い悲鳴に、彼の方ももはや限界だった。
「すまん、予定を繰り上げる」
「え……、え、なに、それ」
少女の視線は彼の下半身に向かっていた。
パンツの上からでもはっきり分かる。
「お、おっきい……」
「お前に欲情してるんでな」
彼らしからぬ言葉に、少女は目を剥いた。
「は、よ、よくじょッ?」
「ああ、お前が欲しいという意味だ」
「い、言わなくて良いっ」
彼が、それを取り出した。
「ふえー……」
「なんだ」
「それ、その。入れるの、よね……」
「ああ」
ゆっくりと、彼が近寄る。
怖い。でもそれ以上に。
「いくぞ」
「う……んっ」
まるで焼きごてを押し付けられたようだった。
「ひ。っぐぁ……あ、くうううっ……!」
「モネ。唇切れるぞ」
唇をかみ締める少女に、軽くキスを落としながら、ハイドは少しずつ腰を沈めていく。
「ん、ハイドぉ……ッは、くぁあ……ッ」
赤く流れた血の匂いに酔いながら、更に奥へ抉る。
「は……ぁ。あ……」
「入ったぞ」
ぼんやりと青年を見上げる少女の眦に浮かんだ涙を拭って、ハイドは囁いた。
「ふあ……ほんと、だぁ……」
「痛むか?」
「ん……、……うん、大丈夫」
緩慢に頷く。本当はもう少し優しく接するべきだと彼は思っていた。
「……動くぞ」
「え?は、やぁっ!あ、ひいあぁッ」
腰を動かして、少女の中を乱す。
驚きと、恐怖と。それから快楽。色々な感情がごちゃまぜになった少女の悲鳴が上がった。
「んっ、あぁ。やぁ、こわい、なにこれ、やだ、ぁあっ」
身体に打ち込まれた杭に何度も刺され、少女は泣いた。
「っ、モネ……」
「はい、どぉッ。ふあぁっ、あ、っん」
少女の細い指が、彼の指に絡みついた。
「すき……んっ。ハイド、好きッ。あたし、すきなの……ああっ」
縋るように漏れた声に、彼は熱が高まるのを感じた。
「はぁん、やぁ……っ、……ハイドっ」
「……く」
そして、解き放つ。
「あ――ぁ、ひあ、ぅああッ。くぁあああ……ッ」
少女の目の前が、白く爆ぜた。
おしまい。おっかしいな、最初はもっと爛れてたのに。
ていうかレスの中に最年長×最年少とか新米教師と教え子とか
くそうめぇえ要素まだまだあったな。精進せんと。
ところで、ハイドさんの
>水に触れるとその水質を正確に知ることができる。
これは……どんな水でもいいんですかね。マジカルすぎるわ
赤桃の人も青黄の人もGJ!
護星は未遂もエロも可愛いなw
>>775 いろんな意味で便利な男だね、マジカル・ハイドw
あと深く考えてなかったけど、何で青にだけ冷たく見えるのか納得した。
>>775 GJ!!
青黄良いよ!
萌えた
個人的に赤は絶対隠れSだと思う
ベットの中では悪魔なのでは
マジカルハイドを見直してたら「子どもいじめダメゼッタイ」って青い人言ってた。
ごめんね子ども苛めさせて…。というわけで赤桃+青で小ネタ。
ちょこっと青と黄が絡むけどカプではないと思う、けど一応注意。自分が青黄者なんで。
あと自分は以前赤桃投下された方ではないです。
あれ見て萌えたので自家生産したという、言うなら三次創作?みたいな?
そしてやっぱりエロまでは行かなかったんだぜ……どう転がしたら突っ込むんだあいつはよぅ!
少しはいかがわしくなってたらいいなぁと思いつつ、はっじまるよー
「ハイド、ちょっといい?」
小さく首を傾げながら声をかけてきたのは、スカイック族の青年だった。
「どうした、アラタ」
読みかけの本に栞をきっちりと挟み、ハイドが振り返る。
アラタは、平常の彼らしからぬ思いつめたような顔をしていた。
「エリのことで、ちょっと」
「エリ?」
鸚鵡返しにハイドが彼女の名を呟くと、アラタはこくこくと頷いた。
「最近、何か様子おかしくて。俺が聞いてもはぐらかしてばっかだし」
困り果てた顔の彼を見て、ハイドは少しばかり彼女に同情した。
「エリがお前に何を求めているのか、分かっていないようだな」
「え?どういうこと?」
きょとんとあどけない顔の青年に、どう言ったものかと彼は頭を掻いた。
「お前、……がっつきすぎるのも如何なものかと思うが、少しは大人になってやれ」
「オトナ、って。どういう意味?」
「もう少しエリを近くで見てみろ。分かるさ、多分な」
「近くで?」
「そうだ。なんなら押し倒してみろ」
多分、アグリ辺りがいたらふたりとも殴り倒されていたであろうアドバイスだった。
けれど、今ここにはふたりしかいないわけで。
「んー。よし、とにかく頑張ってくる!」
張り切り顔の青年は、ガッツポーズをひとつ決めると、部屋を飛び出していった。
「はぁ。……アラタの、ばか」
ベッドに座り込んで、小さく愚痴るエリ。と、そこへ呟いた名の彼が部屋へ飛び込んできた。
「エリっ」
「アラタ?って、なに!?」
アラタがエリに抱きつく。そのまま勢いに乗ってベッドへダイブした。
「な、なな、なんなの!アラタ、あの。え?」
慌てふためく彼女は赤くなったり青くなったり忙しく表情を変えていく。
「エリ」
「な、なに」
アラタがふにゃっと笑顔になる。
状況からは考えられない程に無邪気な表情だった。
「エリって、可愛いね」
「は」
彼が彼女の頬っぺたを両手で挟む。
おかげでエリは真っ直ぐな彼の視線を直撃で喰らった。
「もっと近くで見ていい?」
「ちょ、っあら、た……」
「いい匂い。お日様と、花の匂いがする」
「ふあ……っ」
彼が首筋に鼻を寄せて、子犬のように彼女の香りを吸い込む。
「もっと。もっとエリのこと知りたいな……」
きらきらと目を輝かせて、彼は言った。
その姿は、彼女の描いていた肉食男子とは全然違っていた。
なのに、どうして。
「あらた……」
こんなに胸が、悲鳴を上げるんだろう。
上階を見上げて、青年は薄く微笑んだ。
「……ふ。計画通り、と言った所か」
満足気に呟くと、ハイドはマグカップへ沸かしたてのコーヒーを注いだ。
「あ、いいもん持ってる〜。もーらいっ」
横から伸びた白い手が、湯気の立ったカップを攫った。
「モネ。人のコーヒーを勝手に取るな」
「良いでしょ別に、ケチケチしないのー。ついでにお兄ちゃんのも淹れてね」
「何故だ……!」
少女の理不尽な言い草に、青年は顔を顰めるのだった。
あーエリかわいいよううと思って書いた。反省はしていない。
あ、エロまで持っていけなかったことについては本当にすまないと思っている。
赤が動かしにくくてなー。かと言ってこれ以上桃を積極的にするのもアレだし。
もう面倒だからマジカルかけさせるかと思ったのは秘密だ
>>782 GJ!
アラタをもっと黒くするといいと思うよ
>>782 GJだが、前書き・後書きが半分チラ裏化してるから気をつけたほうがいい
>>702 スレもそろそろ終わりだな〜と思って読み返していて、
突然ガオ黄白という意見に激萌えした!
ツンデレ自衛官と女学生… いいね!
>>785 そういえば黄白は萌え(燃えか?)な属性付きだったな
白の中の人は今どうしているやら
銀が巫女を思い出して夢だか体外離脱だかとにかく何らかの方法で月に行って
ついでに色々あったらいいと思う
ファンタジー戦隊なんだからその辺はどうにでもなるだろw
シンケンジャーネタ投下します。
NGワード【ひめごと。】
・需要無さそうな「青姫」
・全体的にアホな流れ&言葉使いが時代錯誤
・本番Hはなし
・5スレ消費予定
以上、嫌な方(特に青好きな人)はスルーをお願いします
途中で投下途切れたらゴメン
志葉薫。私の名だ。
ピンッとノリのきいた真っ白なシーツ。
一糸纏わぬ素っ裸で、私はデンと大股を開いて座っている。
目の前には、靴下だけ履いたままの池波の姿。
これから“男女の営み”“契り”と言った秘め事をまさに行おうとしているところ。
私は過去も、そして今現在ですら池波に対して、恋愛感情なぞ持ち合わせてはおらぬ。
と言っても、“恋愛”と言う感情が、いまひとつわからぬのだが。
池波も私に対して、忠義以上の気持ちはないだろう。
池波とこんな展開を繰り広げるとは、ほんの1時間前までは微塵も想像していなかった。
時は少し前に戻る。
宵闇。シンと静まり返っている志葉家が、わずかな月明かりのもと、浮かび上がっている。
ドウコクを倒し長かった戦いも終わりを告げ、世界には安息が広がる。
ここ志葉の屋敷も、明朝には丈瑠と彦馬以外はそれぞれの元へ旅立つ予定だ。
(さて、そろそろ床に就くとするか…)
黒子達が就寝用の着物に着替えさせてくれ、寝る準備は出来ていた。
が、かつての習慣とは恐ろしいもので、寝る前の僅かな時間に身体を動かし軽い稽古をした。
着替えたばかりの洗いたての肌襦袢が、かすかに汗ばんだ身体に纏わりついていた。
着替え直そうとも思ったが、下手に動いてまた黒子達の手を煩わせるのも…と思い、
構わずにそのまま夜具に横たわることにした。
トントン。
まさに眠りに落ちると思った瞬間、微かに廊下から音がした。
気のせいか? 部屋は奥まっていて、眠りの妨げにならぬようにと周囲には人はいないはずだし、
屋外からの音でもなかった。
だが、部屋の外に何者かがいる気配が伺えた。
「そこに居るのは誰じゃ?」
上半身を起こしながら、良く通る声で問う。返事が無いが、去った風でもない。
「何用だ? 入って言うてみよ」
また丹波でもお見合いがどうのと喚きに来たのだろうか。少々げんなりして言い放った。
開いた障子の先に控えていたのは、想像もつかない者だった。
「い、池波…?」
流ノ介は微動だにせず、磨き上げられた廊下に頭を伏せて跪いている。
思いも寄らぬ訪問者に怪訝な顔を向ける。開いた障子からは、まだまだ肌寒い春の夜風が入ってきた。
「こんな時間にわざわざ来るとは、余程の話か。まずは中に入り戸を閉めてくれ」
恐れ多い、申し訳ない…と今更のようにモゴモゴ口篭っている流ノ介に多少イラつきながら、薫はピシリと言った。
「何だ? 池波。」
口調はキツかった。
が、今までは丹波と長い間人目を避けて修行していた身、深い絆で結ばれている仲間が沢山居る丈琉が羨ましかった。
まだ皆とはそれほど打ち解けてはいない薫、例えそれが流ノ介であっても喋れる相手がいると言うだけで嬉しかった。
ジリジリと膝を突いてにじり寄ってきた流ノ介、尚も頭を畳に擦り付けぬばかりの体勢で、耳まで真っ赤な様子が伺える。
「姫様っ、以前から疑問に思っていたのですが」
思い切ったように流ノ介が切り出す。
なんだろう。志葉家の今後についてとか、武士道とは何か等よっぴいて語りたいのだろか?
「恐れ多いとは思いますが、これが解決せぬうちは旅立った後もきっと気がかりのまま…。
ずっと悩み続けてとうとうこんな辺鄙な時間にフラフラと来てしまいました。
姫様、その着物の下は… 下着を着けていないのでしょうか?」
「な!?」
薫はガクッと力が抜けた。ようやく意を決して口を開いた流ノ介の話題が、そんな事なんて余りにも間抜け過ぎる。
「あ、あのですね、私共も袴は履いたりしますが、その時は勿論、ブラブラと落ち着かないので
パンツを履いたりしますが、ひ、姫は袴や寝巻きの着物に普段着も着物姿に…毎回、その、和服姿で、
ぱ、ぱんてぃなど持っているのか…と考えたらずっと疑問に思いまして…」
待ちに待った会話がこんなのとは…。頭がクラクラする…。薫は溜息混じりに答えた。
「…履いておるわ…」
「あ、ハイ、履いてるんですか」
脂汗をかきながら無理矢理笑みを浮かべ、反証する流ノ介。
疑われたと思ったのか、薫はカッとして立ち上がった。
「疑うなら、その目でしかと見てみれ!」
薫は激情しながら、夜具から身を起こし、着物の裾を勢い良くたくし上げ仁王立ち。
そこに晒されたのは…真っ赤なパンツ。
「うあぁぁぁあ!姫様、疑って申し訳ありません! いえ、疑うなど少しもなかったのですがっ!」
薫に、はしたない格好をさせた申し訳なさか、流ノ介は更に土下座で平謝り。
とは言え、衝撃的な薫の下着姿に、そこからスラリと伸びる真っ白な足や健康的な太もも、それらが
シッカリと目に焼きついた流ノ介であった。
薫は未だ仁王立ちのまま。勢いでたくし上げたものの、緩みきった帯は自力では直せないし、
我ながら自分の妙な姿にちょっと茫然自失気味。
「し、しかしですね…」
恐ろしいまでの沈黙に耐えかねた流ノ介、額に汗を浮かべながらのろのろと顔を上げる。
「や、やはり姫様は“レッド”ですね。その…ぱんてぃまで目に鮮やかな赤で…」
「こ、これは!」
羞恥心すら未だ謎の感情の薫だったが、真っ赤なパンツを自分の趣味と思われる事は心外だった。
「これは、まだ山奥で人知れず修行中に、丹波が里で買ってきたものだ。私の趣味ではない!」
なるほど、赤い下着と言っても、総レースだのシルクだのTバックだの官能的なデザインの下着ではなく、
ヘソまでスッポリと隠れる綿使用のパンツだった。
「何でも“赤いパンツ”は健康に幸せになれると、丹波が張り切って買ってきたのだ」
「ハ、ハイ…」
池波は小さく呟いた。
こんな夜更け、成人の男性が女性の部屋に忍び込む。
恋愛感情や、ましてや恋愛経験など皆無の薫だったが“夜這い”と言う言葉は知っていた。
立派な跡継ぎを沢山産む事が姫の志葉家の大切なお役目ですぞと、幼い頃から丹波が口を酸っぱく言っていた。
“生殖〜交尾の仕方”等と記されたコピーを、コッソリと渡されたこともあった。
この池波からは欲望やら興奮の様子は伺えないし、私をどうこうしようと闖入した感じではない。
本当に純粋に疑問を解決しようといそいそと来たのであろう。
変なヤツ。
「私はもう寝る、下がれ」
そう言おうと、 改めて捨てられた子犬のように切ない表情でこちらを見つめている男の顔を見る。
毒気に当てられたかのように呆然としていて、すぐに帰れる気配もない。
丈瑠と言った立派な息子が出来たものの、やはり薫にはまだ跡継ぎを産むと言う大事な役割が控えている。
いずれ丹波辺りが、どこの馬の骨とも…な相手を、許婚と勝手に選んでくるかもしれない。
それはそれで良いのだが、やはり初めての相手は…見知った者が良い。
例え、池波を本気で愛していなくても。
なんだか良く解らぬまま、今もパンツ姿を晒してしまっている。
下着姿だろうが裸だろうが、見られる事にそんなたいした違いはないだろう、と薫は安易に考えた。
池波。侍の家柄に、端整な顔立ちに、鍛錬でつちかった肉体、真っ直ぐな精神、相手にとって不足は無い。
「池波、面を上げよ」
薫が流ノ介の顎をクイッと上向かせた。
訝しがる流ノ介の目を真正面から捕らえ、薫は言葉を紡いだ。
「池波、私と契りを結ばないか」
「は、ハイィ ィ ィ?!」
素っ頓狂な声を出され、薫は自分の提案が余りにも奇策過ぎると思い直したが、今更悔いても後の祭り。
こんな状況で、流ノ介に「聞かなかった事に…」等と去られるのも癪なので、淡々と跡継ぎ作りの大事さを訴えた。
流ノ介は、しばらく挙動不審だったが、志葉家の者の言葉には逆らえないと思ったのかそれとも据え膳食わぬは…とでも思ったのか、意を決したように部屋の隅で静々と上着やズボンを脱ぎだした。
股間は正直なもので、パンツの中で大変化。
薫は所在なさげに中途半端だった帯を解き、さっさと着物やら肌襦袢やら脱ぎ捨てた。
その余りにも潔い脱ぎっぷりは、全く羞恥の色も同時に奥ゆかしさや情緒の欠片もない。
手馴れたアバズレ…と言うよりも、男の性欲や意外な繊細さなど何も解らないと言った風情。
さっさと行為を行い、そして泥のように眠りたかった。
流ノ介はパンツ姿に靴下と言うマヌケな格好で、部屋の隅に置いてあった、ちり紙木箱を引き寄せたり、
脱ぎ捨てた服を律儀にたたんでいる。
甲斐甲斐しく準備を行うのを(なんだ、池波こそ淡いブルーのパンツだな)と何気なく見ていた薫だったが、くるっと流ノ介が振り返ったので我に返る。
「あ、えと、明かりを落としましょうか。しょ、処女なら恥ずかしいでしょうからね」
言いながら部屋の電灯を消した。枕元の行灯の光だけとなり、いかにも淫靡な行為が始まるぞと言う感じ。
薫は別に恥ずかしがる様子もなく、さっさと事を終わらせろと言わんばかりに股を開いてスタンバイOK。
いそいそと流ノ介がパンツを脱いで律儀にたたむのが薄明かりの中見える。
靴下を脱ごうとするのもまどろっこしく
「そんなものどうでも良いから、さっさとしろ」
と言った。
薫の嫌悪が感じられ、二の目だった流ノ介の珍棒もしょぼんと小さくなる。
薫は何か急にイライラした自分に気が付いた。
別に私は嫌がっていないのに、手馴れたように当たり前に明かりを消す流ノ介にイラついたのだ。
(良く女心がわかっておいでだこと。ま、歌舞伎の世界だって跡継ぎ世継ぎが大事な世界。
池波だって幼少の頃から、跡継ぎ制作活動を行っているかもしれない)
薫は自分の前に居る男性の見えない女性の影に、勝手に嫌悪を抱いているのであった。
流ノ介へ嫉妬と言うより、処女ゆえの間違った潔癖さからだろうか。
流ノ介は自身の珍棒を従え薫の秘穴にあてがう。
そんな様子が行灯の光が繰り出す影となって、部屋の横の壁にユラユラ揺れている。
それすらも自分じゃない女と流ノ介が、自分のすぐ横で男女の営みをし激しく動いているかに見えて癪に障る。
薫はちょっとふて腐れて、天井を睨みつけていた。
それにしても池波は黙っておるな。もうさっさと貫通終えて射精も済ませたのか? 案外簡単なものだ。
「終わったか?」
低く問いかける声に、流ノ介はビクッと肩を上げた。
「…すみません。まだ挿入も何も出来ていません。その、こう薄暗いと何も見えずと私もどこをどうしたら良いのやら…。
未熟者でご迷惑をお掛けいたします…」
真っ赤になって口ごもる。
なんだ池波も初めてか。薫はやっと安堵して笑った。
「別に私は明るくたって構わぬ。ゆっくり落ち着いて秘め事に望んで良いのだぞ」
流ノ介はホッとして明かりをつける為立ち上がった。薫の態度が急に優しくなったので、安心したのか珍棒も
一気に元気を取り戻し、ムクムクと再び二の目サイズに大変化。
薫は目をこれ以上無いと言うくらいに見開いた。
「そっ、そんな大きくて硬そうで痛そうで気色の悪い物体が、これから私に入るのか!?」
さすがに仰け反って声も上ずる。
酷い言われようだが、さすがの堅物もここまで来て引き下がる気にもなれず。
「いやぁ〜そんなに大きくないですよ、私のは。では、失礼致します」
この辺かな?とつぶやきながら、流ノ介は初めて見る女性器を(薄皮太夫の額部分に似ているな…)等と思いながら、それらしき場所に珍棒を差し込もうとした。 が、そう易々とは行かず。
「無理無理無理ー! 絶対無理だっ! いっ、痛いっ 馬鹿者やめろ!」
薫は両手で流ノ介の顎を押し上げ、身体を我が身から引き離そうと頑張る。いくら鍛え上げた薫とは言え、侍として腕力も技巧も優れていて、更にいよいよと言う時の成人男性の力には敵う訳もない。
「痛い痛い痛ーい!!!」
多少の肉体への痛みなら慣れてもいるが、薫のその幼い秘部はかつてどんな進入も皆無な痛みに慣れても居ない場所。ましてや事を成し得る為の潤滑が全く無い状態。
異性との性行為、まして女性が“未通娘”の場合は特に愛を囁き合う、口づけを交わす、愛撫を丹念に行う…と、
身もそして心も準備良しという状態になって、はじめて潤滑に進むというもの。
医学書的な内容でチラリと行為を勉強しただけの薫は勿論、先導する筈の流ノ介でさえいまいち手順がわからず、
何もかもすっ飛ばして行為のみをしようとしても全く無理な話だった。
「痛いって言ってるだろっ!」
相変わらず手で流ノ介を話そうとし、足もバタバタ動かしてズリズリと夜具の上を後退。
枕元に置いてあった硬い木箱のちり紙入れに、薫はゴンゴンと頭をぶつけるばかりだった。
乾ききった鉄の要塞の様な女性器、未だ挿入すら敵わず。流ノ介は汗だくになりながら一度身を離した。
「もっ申し訳ありません。なにぶん私も不慣れでして…」
ハアハアと息も絶え絶え。
薫は、こんな辛い作業はとっとと中断して「もう帰れ」と言いたかったが、射精も済ませていない状態で
受胎するわけもない。
もう少し、もう少ししたら もっと潤滑に進める気がするのに。
誰に代わろうが痛いのは一緒とかではなく、今は池波と最後まで協力してみたいとさえ思っていた。
真剣青姫『ひめごと』5
しばし沈黙。
急に流ノ介が顔を上げて叫んだ。
「姫! 私に良い考えがあります!」
「なんだ? 申してみよ」
「何か良い方法が…と考えました。私は“水のモヂカラ”を受け継いだもの! こう言う時は…」
言うが早いか、流ノ介は傍らの服のポケットからショドウフォンを取り出した。
「液ーッ!!!」
「濡ーッ!!!」
「汁ーッ!!!」
流ノ介は懇親のモヂカラを薫の股に降り注いだ。
コンコンと溢れる性なる泉。
「さぁ、姫様! これで大丈夫…はうぅッ★」
言い終わる前に憤怒の表情の薫が、どこからか持ち出したハリセンで流ノ介の股間を激しくしばいた。
「なぜ解らぬっ! 私が望んでいたのは、こんなんじゃないのだっ!」
二度目のハリセンが効いたのか、流ノ介は悶絶打って倒れた。
くしゃくしゃになったシーツの上、私は相変わらず裸のままで座っていた。
傍らには微動だにしない池波。
(死んだか?)とも思ったが、たまに呻く声で生きていると解る。
黒子を呼び連れて行ってもらおうかと思ったが、騒ぎになるのは目に見えているので放置している。
不意に赤子がベソをかいた様な表情を浮かべた池波、何かを探すように手で辺りをまさぐった。
(枕だろうか?)と思い、木箱を頭の下に置いてみた。
ガンッと大きな音が響く。更に情け無い表情の池波、違うと言いたげに被りを振って木箱を追いやった。
ズリズリ・モゾモゾ移動。柔らかい枕をようやく見つけたとばかりに、満足気に池波は再び静かに
眠りに落ちた。
池波は私の太ももに満足したようで、膝枕をしてきたのだ。
余りにも、無防備な寝顔は純粋な赤子のようで、私はクスリと笑みを浮かべた。
丈瑠という名ばかりの息子はいるが、まだ処女の私にも母性本能と言う物が出てきているのだろうか。
心身に“潤い”を感じた薫だった。
今も池波に対して、恋愛感情があるのかは解らない。
でも、今後赤子を宿す時は、池波が父親だと良いなと思う。
“火”のモヂカラと“水”のモヂカラ。相反するモヂカラを受け継いだ子供は打ち消しあって
無能の子が出来るのか、それとも二倍以上の能力を発揮するのか。
池波にそう告げたら、一体どんな顔をするのだろう。
困るだろうか、それとも少しは喜ぶのであろうか。
薫はそんな事をボーっと考えながら、(志葉の当主から梨園の妻へ転身。それも良いかもな)と
想像を膨らませていた。
(これにて一件落着?)